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87回国会衆議院1979/02/27

地方行政委員会 第4号

発言数
89
登壇者
13
会派数
3
開催日
1979/02/27

会議録

松野幸泰自由民主党

○松野委員長 これより会議を開きます。  地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。三谷秀治君。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 不況地域対策についてお尋ねしたいと思います。  自治省の指定に係ります特定不況地域が百三地域、百八十一市町村となっておりますが、この市町村に対して具体にはどういう処置をお考えになっておるのか、お聞きしたいと思います。

森岡敞自治省財政局長

○森岡政府委員 いま御指摘のように、構造不況業種を抱えました特定不況地域につきまして、先般の臨時国会で金融及び雇用を中心といたします特別立法が行われました。しかし、個別の対策だけでは必ずしも十分でございませんので、総合的な地域における不況対策を講ずる必要があるところを自治省として行政の方針として指定をいたしました。これにつきまして、まず各種の公共事業や単独事業を行いまして雇用を吸収していく、そのために必要な財源につきましては地方債を弾力的に活用いたしまして充当することにいたしております。  それから、金融対策あるいは地域の雇用対策、あるいはまた地場産業の振興対策その他各般の面で数々の経費を必要といたしておりますので、これにつきましてはこの三月に最終決定いたします特別交付税におきまして必要な財源措置を的確に講じていきたいということで、現在、作業を進めておるところでございます。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 特交はことしは四千六百億ほどだと思いますが、このうち不況対策にどれだけつぎ込むおつもりなのか。今日、不況、倒産、財源不足は全国的な状況でありますから、いま指定したところだけ特別対策をとればいいという性質のものじゃありませんから、捕捉しがたい財政需要というものが至るところに強まってきておるという状況ですから、特交をその目的だけで大量に使ってしまいますと不合理も生じてくるわけでありますが、どういう目安でいらっしゃるのか、お尋ねをしたいと思います。  それから、起債は償還に当たりまして、それを基準財政需要額に算入をするという措置をおとりになるのかどうか、これも聞いておきたいと思うのです。

森岡敞自治省財政局長

○森岡政府委員 ただいま御指摘のように、百三地域、百八十一市町村は、たとえば造船でありますとか、あるいは非鉄金属でありますとか、あるいは二百海里操業制限に伴います水産業の問題でありますとか、非常に典型的な不況業種を抱えておる地域を特定してとらえたわけでございます。そうでなくて、一般的に地域の地場産業あるいは中小企業が不況の波を受けて大変困った状況になっておるという市町村はそのほかにもあるわけでございますので、私どもといたしましては、特別交付税の算定に当たりまして、十二月の際に大体百十数億、主として中小企業の従業者数などを中心といたしました概括的な計算で、都道府県にそれらの市町村について一般的に不況対策としての財源措置を講ずるように配分をお願いしておるところでございます。先ほど申しました三月に配分いたしたいと考えておりますのは、その上に百三地域の特に痛手の著しい市町村につきまして財政措置をしていこう、こういうことでございますので、極端なところとそれほどでもないところも含めまして万遺憾のないような不況対策としての財政措置は講ずることはできるものと考えております。  地方債の元利償還につきましては、これは将来の問題になるわけでございますが、いま直ちにその元利償還費をどうするということは私ども決めておりません。将来の個々の団体の財政状況を見まして、それによって対処の方針を検討してまいりたいと考えておる次第でございます。     〔委員長退席、中山(利)委員長代理着席〕 たとえば仮に不況が非常に長引いて、何年間にもわたって建設事業を多量にやっていかなければならぬという場合には、将来の財政に与える影響は大きいわけでございますが、一、二年ということでありますれば、必ずしも元利償還費について特段の措置を講じなければならぬというほどの場合も多くはないと思いますので、将来の財政の状況、元利償還費の状況を見ながら検討してまいりたいと思っております。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 そうしますと、将来の経済の動向だとか、あるいは地方財政の状況によりましては、それは元利償還金の需要額算定もあり得るというふうに考えてもいいわけですか。

森岡敞自治省財政局長

○森岡政府委員 率直に申しまして、私はいまの段階では元利償還費の基準財政需要額算入を考えなければならぬほどの事態にはならないのではないかという感じを持っております。と申しますのは、最近の商品市況の状況を見ましても、昨年の暮れ円高に伴いまして非常に広範に問題になりました各不況業種の状態もややさま変わりになってきております。造船のようなものは一向どろ沼からはい出れませんけれども、しかし、アルミ製錬でありますとかその他の業種につきましては、かなり需給の面でタイトになってきておりますから、長期間にわたって思い切った不況対策を市町村が続けていかなければならぬ、こういう事態には必ずしもならないと思っておりますので、一般的に元利償還費の算入を現段階で考えていかなければならぬということにはなるまいという予測を私としてはいたしておる次第でございますが、なお検討いたしたいと思います。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 この特定不況地域のうちで、新産、工特並びにそれ以前の地域開発に伴う企業誘致条例、税の減免措置などを講じまして、税財政にわたる特別措置を講じてきた市町村がどれほどあるのかお尋ねしたいと思います。

森岡敞自治省財政局長

○森岡政府委員 新産、工特の指定地域で、かつ今回私どもが考えております百三地域とダブるものがどの程度あるかという、すり合わせの資料はございません。しかし新産、工特の特別法によりまして地方税の不均一課税をいたしまして、それに対して交付税で基準財政収入額面で補てんをしたという金額は、いままでの昭和四十年度から五十二年度までの十三年間におきましておおむね百六十五億円程度ということに相なっております。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 私が問題意識を持っておりますのは、今日まで政府が高度経済成、長政策を一貫してとり続けまして、地方行財政がそれに組み込まれてきた、そして政府が誘導的に税の減免をやる、あるいは用地の提供も進める、新産、工特というふうな特別措置も講ずる、こうして企業誘致をしました途端に、その地方自治体が大きな財政負担をしてそういう経済成長に協力をしてきた、それが今日ようやく税金を取ろうかという段階、その段階で不況のために新しい財政需要を負担しなくちやならぬ、こういう状況になってきておる。この責任を一体どうとるかということですね。これは私は非常に重大な問題だと思っております。これは税の特別措置だけじゃありません、用地の造成と提供あるいは工業用水道の布設、道路、港湾埠頭等の新設、いわゆる産業基盤の整備のための財政支出いこれが地方自治体に大きな負担を及ぼしてきておる。しかもそのために公害対策費、災害対策費という新しい費目が地方自治体に転嫁されてくる。そこで地方自治体の経済が行き詰まってしまう。しかも、こういう措置をとりまして設備過剰になりまして不況になってきた。不況になってきましたから税収が入ってこない、にっちもさっちもいかなくなってくる。しかし一方では企業閉鎖がどんどん行われる、失業者が出てくる、また新しい財政負担を地方自治体がしなくちゃいけない、これじゃ全く踏んだりけったりという状態になってきておる、こういう状態を招きました。これは政府の経済政策にあるわけでありますけれども、地方自治体をこういう中に組み込んでいくところに問題があるわけであって、私どもは、この点につきましては従来から指摘してまいりました。たとえば交付税にしてもそうでありまして、事業費補正等によりましてどんどん事業を誘導するというふうな処置がとられてきておる。これは皆さん、改善せぬといかぬと思う、皆さんじゃない、これは大臣に言わなければいかぬわけですね。そういうふうに思いますが、その点はどうお考えでしょうか。  そこで、時間の都合がありますから、私は一つ実例を申し上げますけれども、幾つかの問題を調べてまいりましたが、福島県にいわき市というのがある。これは企業誘致条例は設けてはおりませんが、新産都市の指定を受けて積極的に工業誘致を図ってきたのです。同市の工業団地の造成に対しては、昭和三十九年から五十年の間に福島県が投じました造成費は二百三十二億八千八百万円であり、市が二十三億二千八百万円を負担しております。同じくこの期間に市税の減免総額は五億五千八百五十六万円であります。このうち、新産都市法に基づまして国が補てんをしましたのが三億九千百万円であります。それでもなお市の負担額は一億六千七百五十五万円になっておる。このようにしまして誘致した企業が資本金一千万円以上、従業員五十人以上で百十社に達したのであります。ところが、昨年に小名浜木材が倒産をして三百四十二人が失業する、続いて日本化成小名浜工場の閉鎖問題が起きてきた。これが閉鎖されますと、下請関連を含めまして一万四千人の大量失業者が出てくる。ですから、これは昭和五十年まで税の減免などの処置をとってきたわけでありますが、五十年に税が取れる段階に入ってきたら、いわゆる不況でこれは税収の見込みがなくなってくる、そうして五十二、三年には倒産が出始めるという状態になってきた。これでは誘致に自治体財政をつぎ込んで基盤整備に財政を投入し、そしてさらに失業と倒産対策に財政を集中しなければならぬ。こういう踏んだりけったりの状態になってきておる。こういう自治体の状況に対して国はもっと責任をとらなければならぬ。責任をとるべき立場にあるのです。なぜかならば、そういう工場誘致だとかあるいは税の減免措置は自治省が進めてきたことなんだ。進めたからそれに誘導されて、とにかく工場さえ誘致すれば中小企業が繁栄する、あるいは失業者がなくなる、税収がある、そういう考え方に立ってやってきたのです。やってきたところが税収どころじゃない、今日におきましては新しい失業者に対する負担あるいは中小企業に対する対策が必要になってきた。この一連の経過から見ますと、いまのように特交を幾らか回してやろうとか、あるいは起債を認めていく、しかもそれは償還に当たりましては財政需要額としては認める心配はない、こうおっしゃっている。その程度のことでは国の責任を果たせませんし、地方の行財政の運営というものも、これは決して健全化するものではないと私は思いますが、この点についてどのようにお考えでしょうか。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 お話しのように、とにかく石油ショックという事態が非常に予想できない事件であって、しかもそれがきわめて深刻な影響を国内産業全般に与えた、こういうことでございまして、その結果、ただいま御指摘になったような各地域において深刻な状況があらわれておるというのは御指摘のとおりであります。したがって、私どもといたしましては、現実に置かれておるその状態を的確に把握して、それに最大限の対応策を講じていく、こういう考え方に立ちまして、特別不況地域というものも御指摘のように百三地域を指定してできるだけの対応策を講じていく、こういう考え方でおるわけであります。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 石油ショックという何か天災的な突発事故によりまして、地方の財政やあるいは経済が行き詰まったというふうには、私どもは思ってはおりません。その前史があるのです。石油ショック以前に臨海工業地帯をつくり、あるいは地域開発を強化して、そして至るところの臨海に工場をつくるとか、生産設備を拡大するとかおやりになっておる。設備が過剰になってしまったのです。ところが、一方におきましては石油ショックの影響などもありまして、不況が深刻になってきた。しかし、それがなくても設備過剰というもの、資本の過剰蓄積というものはずっと長年にわたって続いてきたわけでありますから、それが今日の不況の大きな原因になってきておる、私はそう考えておるのであります。  そこで石油ショックの問題がありましたけれども、そういう問題があったとしましても、それによって受けました被害が地方自治体であったとしましても、これは地方自治体の責任に属するものではない。国の経済政策によって地方自治体がこれに組み込まれてしまってこういう事態になってきたわけでありますから、もう少しこういう事態に対しては積極的な対応をすべきだと私は思っておるのであります。そうしませんと、工場誘致に伴う地方税の減免というふうなことをやられた根拠は一体何なのか、あるいはこの新産工特というふうな特別処置をおとりになった根拠は何なのか、そういう処置の見通しと現在行き渡りました頭打ち状態というものはどういう関連性を持つのか。これは一貫したつながりがあるものであって、それに対してもっと国が積極的な対策をとることが必要だと私は思いますが、その点からしますと、起債につきましては自治体が独自に償還をやれ——特交というのはいわば一般交付税とは若干性質が異なりますけれども、これは交付税の中に含まれておりますから、地方団体の共同の、そして固有の財源になっている。それを特定地域にだけつぎ込んでいくというふうなことがもしも極端な形で出ますならば、これは新しく全体の自治体が被害を受けるわけでありますから、そういう点からしますと、この不況対策というものはまことに隔靴掻痒の感を免れませんけれども、どのようにお考えでしょうか。

森岡敞自治省財政局長

○森岡政府委員 大変幅広い御質問でございますが、新産、工特の制度を設けましたのは、やはり全国を通じまして経済面で均衡のとれた地域づくりができていく、それがまた雇用の場をあらゆる地域に造出し、地域住民の生活向上に役立っていく、こういう考え方だったと私は思うのでございます。  ただ、その場合に立地企業の組み合わせがいろいろ問題があったと思います。できれば幅広い業種を組み合わせて立地する、同時にまた、その下請になります中小企業がすそ野の広い形で張りつくというふうなことが一番望ましかったと思いますが、地域によりましては必ずしもそうはいかなかったというところもあろうかと思います。  なお、もっと徹底した不況対策を政府の責任で講ずべきでないかという御指摘でございますが、私ども、先般の臨時国会の際に、できればそういう形で政府全体として総合的な経済不況対策というものをまとめたいということで各省といろいろ論議をしたわけでございますが、最終的には金融と雇用を中心といたしましたいわば縦の線の特別立法ということで終結を見たわけでございます。三十三市町村というかなり限られた指定になりました。しかし、これでは、いま御指摘のように、全国を通じましてそれ以外にかなりな不況産業を抱えた地域があるわけでございますので、これはどうしても救済といいますか救っていかなければならないということで、私どもはさらに幅広く百三地域にまでそれを拡幅してやってまいるということにしたわけでございます。その救済のための政策手段といたしまして地方債なり特別交付税というものを用いますことは、これは現段階ではやむを得ないと私は思うのでございます。現在講じました措置の財政負担が将来どうなっていくかということは、真剣に見守って、必要に応じて適切な措置を講じていかなければならぬと思います。その場合には、もちろん地方財政だけでなくて、政府全体の問題として必要に応じて適切な要求はしてまいりたい、私どもはかように思っておる次第でございます。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 自治省としてははなはだ不満な処置であるというように私は聞きましたが、これは自治省の交付税算定にも開発目的による投資的な要素が組み込まれるという処置がとられてまいりました。もともと交付税というのは、これは学者の皆さんの説も大体その方で一致しておるようでありますが、開発度の違いによります行政水準の差の補てんを行うために活用されるものであります。ところが、今日におきましては開発度の違いそのものに金を出す、開発度の違いによります行政水準の差を補てんするのではなしに開発度の違いそのものを交付税などで修正をするといいますか補正をするといいますか、こういう方向に向かってきておりますことは、これは昭和四十二年でありましたか、事業費補正というふうなもの、投資補正というふうなもの、こういうものが交付税の中に導入されまして、そして国の開発計画によります投資的経費の財源保障に傾斜させるという処置をおとりになってまいりました。今日におきましてはこれが地方債に振りかえるという処置になっておりまして、特定財源になっておるわけでありますが、地方債に振りかえれば完全な特定財源になってしまう。しかし従来からそれは特定財源として扱われてきた。交付税は特定財源でないということは、これはもうどなたも御承知のとおりです。しかし、実際には特定財源として開発事業に傾斜的に集中をするということになってきましたから、私が調べました府県の一つの例から申しますと、たとえば港湾埠頭だとか道路だとか橋だとか、これは補正係数によりまして五倍にも六倍にも八倍にもなっていく。ところが生活関連事業につきましては、補正係数によりまして、補正をしない以前の算定額と比べますと三分の一になってしまう、あるいは四分の二になってしまう、こういう状態が出てきておるのであります。ですから、こういうふうに交付税そのものも一般財源としての性格をゆがめて、そしてこのようにしまして産業基盤の強化に集中されてきたわけでありますが、こういう点などにつきましても——いま安定成長期に入ってきました。特に地方行財政というふうなものはそういう産業政策に直接利用されるというふうな性質のものじゃないと私は思います。こういう点も是正する必要がありはしないかと私は思っておりますが、いかがでしょう。

森岡敞自治省財政局長

○森岡政府委員 いま交付税の算定方法につきまして、事業費補正、投資補正が国の開発計画に基づく産業基盤整備一辺倒の特定財源的な配分になっておるという御指摘ございましたが、私どもは必ずしもそうは考えておりません。と申しますのは、公共事業、言葉をかえて言いますと補助事業でございますけれども、学校とかその他の各種の生活関連施設もかなりあるわけでございます。それらにつきまして事業費補正というものを適用いたしておるわけでございますので、むしろ私どもは税とか交付税という一般財源が適当な分量が確保されれば、補助事業の地方負担分につきまして、現在のような地方債ではなくて交付税及び税を加えました一般財源で措置をする、それは言葉をかえて言いましたら、基準財政需要額にできるだけ組み込んでいくということが本来の望ましい姿ではないかと思っておるわけでございます。  一方、単独事業につきましては、これは県、市町村が行います単独事業が非常にバラエティーに富んでおりますから、これを補助事業と同じような形で交付税の基準財政需要額に組み込むこと自体が非常に技術的に困難であります。そういう技術面の困難がありますので、何か単独事業が非常におろそかにされて、補助事業の地方負担だけが事業費補正等の形で的確に見られておるというふうな、私はやや誤解ではないかという感じがするのでございますけれども、そういうふうに思っております。  ただ、いずれにいたしましても、いまお話しのようにこれから安定成長に入りまして、定住構想の具体化とかそういう課題もいろいろあるわけでございますので、雇用機会の増大のための産業基盤の整備ももとより必要でございますが、さらにそれに加えましていろいろなスポーツ施設とかレクリエーション施設とか文化、医療施設等の建設整備が必要でございますが、それらにつきましては、当面は地方債でやらざるを得ませんが、将来一般財源の確保ができますれば、交付税算定を通じて適切な措置を十分講じていくという努力を続けてまいりたいと思います。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 交付税につきましては、交付税の審議の時間がありますから、そのときにでもまたお尋ねすればいいと思いますけれども、しかし、いまあなたがおっしゃいますのを私はまだ首肯しませんのは、たとえば産業基盤からは超過負担が出ないのです。道路などを見ますとどうですか。建設省通達によりますと、十分に事業ができるそういう単価で予算を組み上げろ。組み上げてきたものを政府が認めて概算払いをする、そうして工事に着工して、その間に物価の変動等がありますと、その変動分は新しく申請を求めて、そうしてそれについて予算の追加をするか、あるいは事業の切り捨てをするか。これだったら全然超過負担が出るわけはない。これがやられている。ところが生活関連事業ではどうですか。みんな超過負担です。いまこれを一つ一つ挙げませんけれども、そういう処置になっている。しかも、そういう国庫補助金におきます超過負担が出るという状態は、これは国庫補助単価というものが交付税の基準単価になるわけでありますから、交付税は当然不足が出てくる。道路のように完全に超過負担が出ない状態でありますならば、裏負担の交付税も、これは全然不足が出ないように処置するわけでありますから出てこない。この状態一つ見ましても、政府の力点がどこにあるかということは明らかなわけです。しかし、交付税の問題は後でまた議論をさせてもらいますが、これを検討される必要があると私は思います。事業費補正なんというものは、現在あるべき状態から政府の意図する方向に向けようとする、そういう比重が非常に強いわけでありますから、検討をする必要があるのではないかと私は考えておりますが、これもまた後で御返事ください。  それからもう一つ不況対策で、これは抽象論ではなかなか具体の問題にはなりませんが、因島、これは典型的な造船関係でありますから、五十一年、造船関係で労働者が七千百六十八人おったようでありますが、そのうち失業登録者がいま二千五百人、失業保険の受給者が千四百人、失業保険の切れる者が毎月百人ずつ出ておるという市の話であります。雇用求人倍数が〇・〇四から〇・〇六となっております。全国最高であります。そこで、失業者対策としての公共料金の減免、税の減免などが検討されております。市民税、国保税の三〇%−九〇%程度の減税をしたい、それから保育所保育料の三〇%−九〇%程度の減額をしたい、幼稚園、保育所の五〇%までの減額をやりたい、こういう考え方でありますが、これによります市の財政需要、これについてはどのようにお考えでしょうか。  それから、現在応急的な失業者対策として木を植えております。植樹事業、それからマツクイムシの枯れ木抜き、それから市の公営造営物のペンキ塗り、小修理です、これをやっている。これはまあ知れたものです。市として失業者吸収のための公共事業の試算をしてみますと、六万六千九百人の労働者を吸収するために十二億四千万円の予算が必要である、こういう計算が出ております。しかし、税収の落ち込んだ中でその財源確保の道がない、一自治体では手がつかぬ、こう言うのです。国が金融、雇用、あるいは減免税の手当てなどで根本的な手を打ってほしいということを訴えておりますが、こういう状況に対してはどのような処置がとれるものでしょうか。

森岡敞自治省財政局長

○森岡政府委員 私どもは、やはり基本的には、いまもお話がございましたように、不況対策の中心は政府が責任を持つべき課題だと思いますので、雇用を吸収いたします場合に、当面の措置といたしましては各種の建設事業、ことに公共事業を重点的に傾斜配分をして、そこで雇用の場を当面つくっていくということをぜひやっていただく必要があるということで、関係省庁に強く要請をいたしております。  それで地方公共団体が行いますのは、どちらかと申しますと補完的な仕事にならざるを得ない。いまお話の中にもございましたように、市が一手に引き受けて何千人、何万人という失業者を吸収するような事業をやれといっても、それはできっこございません。私ども現在、百三地域の市町村から地域の総合不況対策の計画を聴取いたしまして、それを集計し、いろいろお話を伺っておりますが、いま御質問の中にございましたように、小修繕あるいは植樹その他、かなりきめの細かい単独事業をやりたいという御意見がございます。これらにつきましては、地方債適格なものはもちろん地方債で措置をいたしますし、また必要に応じて、一般財源が必要な部分については特別交付税で当面措置していきたいと思います。  なお、市民負担の軽減の問題でございますが、市民税などにつきましては、前年所得があって当年失業して所得がないというふうな場合には、減免をするような運用通達も出しておるわけでございますので、それらの措置を踏まえながら、財政収入の減少面についても必要な措置を特別交付税で講じてまいりたい、かように思います。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 おっしゃいますように国が総合的な対策をとらなければ、自治省がいまおっしゃっておりますような限られた特交の若干の傾斜配分だとか、あるいは地方債の特別認可だとかいうだけのことでは、とてもじゃありませんが、この不況地域が置かれております状況は救済ができるものではありません。  そこで、きょうは通産省もお越しになっているわけでありますし、労働省もお越しになっておりますから、あわせて私はお伺いしたいのでありますが、もう一つ実例を申し上げますと、尾道市というのがあります。これは人口十万だそうです。五十四年七月に雇用保険の切れる失業者が二千二百六十六人と言っております。そこで失業者への生活保護の適用の拡大だとか、あるいは税の減免だとか、生活つなぎ資金制度の実施などが市でも検討されております。しかし、何といいましてもこれを財源の問題が大きな隘路になっている。それから、失対事業としましては学校や保育所の修理、それから塗装ですね。どうもこの塗装というのが非常に多いわけでありますが、これがやられている。テニスコートやバレーコート、プールなどの市単事業も着手するとしておりますが、ここでも財源難で悩んでおる。ここでは一般的補助率の引き上げ、これはもちろん自治省の管轄ではありませんが、これを求めておる。それから市単事業への一〇〇%の起債の充当も要求しております。それから、その元利償還の交付税需要額への算入も求めております。公共事業の重点配分、これはもちろん自治省だけの管轄ではありませんが、これも求めておるようでありますが、こういう状況に対してどのような処置をお考えになっておりますのか、労働省、通産省の御所見も承っておきたいと思うのであります。

稲葉実通商産業省立地公害局立地指導課長

○稲葉説明員 お答えいたします。  雇用問題につきましては、われわれ、地域政策として非常に重要な問題というふうに心得ておりますけれども、本日、中小企業庁が参っておりませんので、十分に中小企業庁と連絡しつつ不況問題の対策に取り組んでまいりたい、かように存じております。

白井晋太郎労働省職業安定局雇用政策課長

○白井説明員 お答えいたします。  御指摘の特定不況地域につきましては、昨年の臨時国会でできました法律に基づきまして措置をとっているところでございますが、さらに、今回は造船業等につきましては、雇用保険の失業給付が切れた場合にも就職促進手当を一年間支給する等の措置も昨年の十一月新たにとっております。  それから、五十四年度におきましては、一般の雇用開発のための中高年雇用開発給付金とか、さらに訓練を志向する方々につきましては前後に延長給付の措置をとるとか、そういう措置で受給者対策を進めてまいりたいと思っておりますが、その他、労働省だけでは雇用の対策は万全を期すことはできないわけでございまして、いま御指摘ございましたような公共事業の重点配分とか、それに伴う失業の吸収率の制度の積極的運用、さらには造船の緊急需要におきますスクラップ・アンド・ビルドとか官公庁船の発注等についても所要の措置を関係各省にお願いしてとっていただいておるわけでございます。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 何だかようえたいがわからぬ答弁で、自明のことをおっしゃっておるようでありますが、いま続けてお尋ねする時間はありませんが、地域の不況が非常に深刻であります。地方自治体はこの不況の実態の中で打開策を見出しかねている。まあびほう策はいろいろあるようであります。広島県などは草刈りをやったりしている。しかし、そういうもので果たしてこの膨大な失業者の将来というものが保障されるかと申しますと、そういうことは当然あり得ないわけであります。  そこで、従来の経緯から見ましてこの自治体の実態の中で一貫しておりますのは、産業基盤優先の事業を実施してきました。ずっとこれはやってきた。     〔中山(利)委員長代理退席、委員長着席〕 そこで、生活関連事業の整備が大きく立ちおくれております。これが特徴になっておる。ですから、たとえば生活道路の舗装率が低いとか、いまの因島にしましても、日立造船があります西海岸は道路が非常に発達しておりますが、東海岸には道路がまともにないという状態もあるわけであります。危険校舎も少なくありません。これをかなりな数に上っておりますし、プレハブの校舎も残っておる。下水道の整備もおくれておる。保育所も不足しております。学校にプールがないという状態、これが一般的なんです。ですから、産業基盤整備に財政を使い込んできましたために今日の不況をもたらし、そして失業、倒産という状況が顕著になってきたわけでありますが、その中で生活関連事業の立ちおくれはきわめて顕著であります。しかも財政的な破綻が深まって方途が見出せない。  そうしますと、今後の自治省の地方自治体に対する対応としましては、この生活関連事業をどのようにして強化するか、それをどのようにしやすくするかということが重大な課題だと思いますけれども、その点についてはどうお考えでしょうか。  それから、今後こういう地域におきまして税の減免だとか、保育所その他の料金の減免などをやります場合に、自治省はそれに対して阻害するというふうなことはあるまいと思いますが、最近の自治省の財政課長通達などを見ますと、一斉に公共料金の値上げなどが指導されております。そういう中で、こういう地域におけるその種の問題についてはどのようにお考えなんでしょうか。

森岡敞自治省財政局長

○森岡政府委員 生活関連施設の整備が必要であるということは、私どもは御指摘のとおりだと思います。  ただ、生活関連施設の整備を進めていきますと同時に、何といいましてもこういう不況地域につきましては新たな雇用の機会、雇用の場というものをやはりつくっていかなければどうにもならないと思うのであります。ですから、当面の雇用吸収の問題のほかに、産業構造の転換でありますとか地場産業の振興でありますとか、そういう面での産業政策というものを国と地方が協力をして振興させていかなければならぬ、これはやはり大事なことだと私ども思います。  ただ、御指摘のように、生活関連施設につきましては、補助単価あるいは補助率その他について必ずしも十分でないものがかなりございます。それがいわゆる超過負担という形で出てまいっておりますので、これらにつきまして補助条件を将来にわたって速やかに改善をしていくということが私どもは生活関連施設の整備のためにやはり大事なことだというふうに思っております。  なお、不況地域におきまして住民負担の軽減を行うということは当然必要が出てまいると思います。それにつきましては、私どもは適切なものでありますれば、先ほど来申しておりますような特別交付税による財源措置によりまして補てんをしていきたいと思います。  公共料金の一般論がございましたが、しかし公共料金は適時適切に合理化をやらしていただきませんと、ある時期にとんでもなく大幅な引き上げを行わざるを得ないということになると、かえって受益者住民に大変な御迷惑をかけるということもございますので、一般論といたしましては、コストの上昇や物価の上昇に応じまして適時適切な料金の合理化ということはやらしていただきたい。またその方が適切ではないか、かように考えております。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 生活関連事業の促進ということは、同時に失業対策にもなるのです。これは産業関連のプロジェクトにおける失業者吸収率なんというものが非常に低いということは、あの因島大橋について、因島であの事業で新しく仕事についたのが七人、そういう状況では不況対策としても効率がないわけですから、当然、地域の住民や商店やあるいは産業に発注がいく、そういう生活関連事業が必要になってきておるということを私どもはかねがね主張しておるわけであります。そういうところにもつと予算を集中をする、あるいは事業がしやすいような処置を交付税その他の処置でとるということが必要ではないかということを申し上げておるわけであります。いかがでしょう。

森岡敞自治省財政局長

○森岡政府委員 不況地域におきまして当面の雇用吸収のために生活道路とかあるいは危険校舎とかその他各種の生活関連の施設の整備をやることが非常に効果的だという御指摘、これは私どもそのとおりだと思います。ことに大きなプロジェクトになりますと、なかなかその地場の中小企業に対する発注が思うに任せないというふうなものもございますので、そういう各種のきめ細かな施設の整備及びいろいろな公共施設の修繕、これを当面かなり手広くやっていくということが必要だと思います。  そのようなことから、昨年の臨時国会におきましても地方債を二千七百億円単独事業として用意いたしました。地方債の充当率は、不況地域で不況対策のためにやるということが明確でありますれば私どもは一〇〇%充当していきたいと思っております。そういう形できめ細かな地域の雇用吸収という面は単独事業の実施を通じて十分推進してまいりたい、かように思っております。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 いわき市の例でもわかりますし、大阪・堺臨海工業地帯の状況でも明白でありますが、地方自治体の行政施策の受益を受けてきた企業が自治体に何の連絡も相談もなしに恣意的に閉鎖をやってしまう。あるいは大量解雇を行ってしまう。そのしりぬぐいをまた自治体が背負う、こういうパターンが続いております。因島市の西原助役もおっしゃっておりますが、日立の合理化は事前に何の相談もなかったのだ、こういうことを漏らしていらっしゃる。私の企業といえども社会責任が存在するのは当然でありまして、地域の経済や自治体行財政に重大な影響を及ぼす閉鎖だとかあるいは解雇だとか、こういうことをやる場合には、事前に自治体当局やあるいは市民代表と協議をする、そうして真にそれがやむを得ないかどうかということについて納得を求めるという処置が私は必要だと思いますが、この点については自治省はどうお考えでしょうか。  もう一つ付加して申し上げておきますと、新日鉄の合理化に伴います釜石の閉鎖問題に関連しまして、あそこで閉鎖の対策委員会が持たれておりますが、これは市長を初めといたしまして保守的な方々が中心になっておやりになっておりますが、そこでわが党に対して質問があった。それは、新日鉄という私企業の決定によって地域経済が崩壊するという事態に対しては、そういう社会的責任の放棄を取り締まる体制が必要ではないか、どう思うか、こういう質問があった。ですから、そういうことを聞きますと、なるほどこれは道理がある。いままで自治体の財政を通じていろいろな便宜を図ってきている。いわゆる産業基盤を強化してきている。あるいは工業水道などは特に特徴的でありますが、料金の値上げまで抑えて水の提供までやってきている、そういうサービスを行っておる。そして経済の発展を図ってきたことになるわけでありますが、それに何の通知もなしに工場の全面閉鎖をやってしまう、そういうことが許されていいだろうかと思います。特に自治体からの受益度の大きい誘致企業、そもそも用地の提供から始まって、道路の建設から工業用水道の建設から、あるいは港湾埠頭の建設から、全部地方自治体の負担によって、そしてそこに誘致をされてきました誘致企業などが、どんどん税金の減免もされたまま、税金も払わないうちに企業閉鎖をやってしまうというような事態をそのまま野放しにしていいのかどうかということですね。これは私ども大きな疑問を持つわけでありますが、これについての御見解をお聞きしたいと思います。自治省だけでなしに、通産省もお越しになっていますから、お答え願いたいと思います。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 御指摘のように、私企業といえども社会的責任があることはこれはもう当然でございまして、特にその地域において非常に大きな比重を占める会社が閉鎖をする、あるいは大量の解雇をするということは、その地域全体に対してきわめて重大な影響を与えるわけでございますから、そういった措置をとる場合は事前に市当局あるいは関係者と十分連絡をし協議をし、それに対する対策も十分手当てをしてやるべきだと考えております。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 大臣の所見、私ども全く同感でありますが、その場合、大臣の見解というだけでなしに、行政的にどうさすべきかという保証、これがないといかぬと思いますけれども、この点はどうでしょうか。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 私企業も閉鎖をするというようなことは、これはもうよくよくの場合でないとやらないわけでございますし、大量解雇の場合も同様でございます。したがって、これを法的に規制するということになりますと、これはなかなかそう簡単にはいかないと思います。しかし、ただいま答弁申し上げましたように、あくまでもやはり大きな影響を与えるわけでございますから、事前に関係者と十分連絡をとり討議をして、万全の対策を講じてからやる、そういうふうに行政的にもこれは十分指導してまいりたいと考えます。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 最近の決算見通しなどを見ましても、新日鉄などが空前の大もうけを上げておるということが資料として出ております。しかもその空前の利益というのは、軽量化によりまして、つまり労働者や中小企業を犠牲にして上げてきておるという状況が具体には見受けられるわけでありますから、そういう企業がもうけをさらに拡大するためにどんどん首切りをしたり、あるいは地域経済に対する重大な影響を無視して工場を閉鎖するというようなことは、これは社会的に糾弾されるべきことであって、当然阻止する必要があるわけでありますが、通産省はこの点についてどのようにお考えですか。

稲葉実通商産業省立地公害局立地指導課長

○稲葉説明員 お答えいたします。  ただいま大臣からも御答弁ございましたように、企業が規模を縮小するとかあるいは閉鎖をするということはよくよくの場合でございまして、企業の存立にかかわる問題でございますので、基本的には企業の自主的な判断にゆだねられるべき性格の問題であるというふうに考えております。しかし一方、企業も地域社会の一員でありまして、その活動については地元の理解を得ることが肝要と思われますので、立地、操業、規模縮小というような企業活動に当たっては、できる限り地元の自治体と意思の疎通を図っていくことが望ましい、このように考えております。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 この大量解雇それから閉鎖、よくよくのことなんておっしゃっていますが、よくよくじゃないのです。やっていけないから閉鎖するのではなしに、不況に便乗して一層軽量化を図って、より潤沢な利益を手に入れるためにこういう処置がとられてきておるというのが、いまの日本の実際の社会的な現象なんです。調べてごらんになる必要がある。新日鉄は赤字で倒産でもしようとしているのか。そんなものじゃない。国際カルテルまでつくりまして、鉄の問題につきましては世界最大の企業としてほとんどこれを支配している状態でありますからどうでもできる問題でありますが、ただ、日本の働く国民に対する社会的な責任感を持っていない。もうけさえすればいいのだ。だから、場合によっては外国へ資本を持っていって多国籍企業をつくって、日本の国民や日本の国民生活には何の関係もない利益追求に専念しようとする、そういう傾向まで出てきているわけでありますから、そういう状態に対しては当然規制が必要である。自治体に雇用対策委員会を設置しまして不当な人減らしや利益追求だけの軽量化については調査をしたり勧告をしたりすることができるようにすべきだ、そのように私は考えますけれども、この点はいかがでしょうか。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 そういった企業閉鎖あるいは大量解雇というようなものをやる場合は、特にその自治体、そういったものと事前に十分連絡をとり、討議をしてやるべきだという考え方でございますから、その具体的な方策として協議会をつくるとかあるいは委員会をつくるというようなことは、それはもうその具体的なケースに応じて適切に対策を講じていけばよろしい、かように考えております。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 それは自治体が講ずるわけなんでしょうか。  それからもう一つ、労働省がお越しになっておりますが、フランスの解雇制限法や西ドイツの解雇制限法についてはどうお考えですか。これは資本主義経済でありますけれども、たとえば五十人以上の解雇は政府の許可が要るとかいろいろな制限をつけまして、不当な解雇はやらさないという社会的な保障、政治的な保障を行っているわけでありますが、こういう状況についてどうお考えでございましょうか、これもお尋ねしておきたいと思う。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 最初の、それは自治体がやるのかどうかという御質問は、自治体がやる場合もありまするし、それはその土地その土地の具体的な情勢に応じてやるべきだ、私はかように考えます。

白井晋太郎労働省職業安定局雇用政策課長

○白井説明員 お答えいたします。  解雇の問題は企業内の労使にかかわる問題でございますので、労使の協議に基づくべきであると思いますが、不当な解雇その他の問題につきましては、労働基準法上その他、判例上も確立いたしているところでございます。ただ、行政上の問題では、こういう問題は行政権ではなくて労働委員会その他いわゆる準司法的なところで解決されるべきもの、日本の場合はそういうふうにあるべきだと思っております。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 社会的に正当な理由のない解雇は無効であるというのが西ドイツの解雇制限法でありますが、要するに社会責任というものを企業にもはっきり自覚させる、そしてそれに対しては一定の規制も加えていくということが必要である。社会進歩の過程におきましてはそういう問題も考えなければ、それは全部労使間の問題だというふうな振り方では問題が解決しないことは現実の事態が示している。時間ですから、私は検討を要望しておきます。  それから大臣にお尋ねしますが、いまの大臣の理念はよくわかりましたが、行政指導はどこに対しておやりになるのか、これをちょっと聞いておきたいと思う。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 事前に十分に協議をし、討議をしてということでございますから、当該の会社それから当該の自治体、これが中心になろうと思います。

三谷秀治日本共産党・革新共同

○三谷委員 時間ですから終わります。

松野幸泰自由民主党

○松野委員長 小川省吾君。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 社会党の小川であります。  第一日目の十五日の質疑討論をお聞きいたしておりました。そしてまたきょう、いま三谷委員の質問を聞いておったわけでありますが、各質問に対する大臣の答弁を聞いておりまして、非常に見識の高い、適切的確な御答弁に感銘をいたしておるわけであります。どうぞ引き続いて地方のために、地方自治の確立のためによく自重をされて検討をし、自治大臣としての職責を全くされんことを心から切望をいたす次第でございます。  所信表明に対しまして若干の質問を申し上げたいと存じます。  大臣は、「かねてから民主政治の基盤は地方自治にあると確信している」と述べられております。自治大臣に就任をされて、民主政治を推し進めるためにどのような抱負を持っておられるのか、また、大臣の言う民主政治というのはいかなるものなのか、まずお尋ねをいたしたいと存じます。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 非常に基本的な御質問でございますが、私は、所信表明でも申し上げたように、地方自治体というものは民主政治の基盤である、根っこである、強くそういった確信を持っておるわけであります。したがってこの地方自治体の健全な発展というものが国全体の発展の基礎である、かように考えます。したがって、これからの方向としては地方自治体が自主性を持って主体性を持った自治体として健全に発展していくように国としては最大の助成をしていくべきである、手当てをしていくべきである、かように考えております。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 私どもは地方政治の基本というのは参加と分権だというふうに思っておるわけです。十分に民意をくみ上げるという意味で住民の参加、そして地方自治の分権、こういうものについてはいかがですか。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 御指摘のとおりでございまして、言うまでもなく民主政治というものは参加の政治でございますから、参加なくして民主政治があり得るはずがございません。したがって、これからの方向としては中央集権から地方分権へという方向、さらに住民の参加を一層活発にしていく、こういうことが必要だと考えます。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 最近、ややもすれば民主政治というか地方自治が大蔵省の圧力によって振り回されているといいますか、非常に損なわれているのではないかというふうに思うわけですが、そういう点でどのように大蔵省の介入といいますか、そういうことに対して地方自治を守っていかれるのか、こういう点についてお伺いいたします。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 国と地方自治体というものは、いつも申し上げておりますように車の両輪でございますから、国がしっかりしてなくて地方自治体だけがしっかり発展していくということもあり得ないわけでございます。ですから、国と地方自治体がそれぞれの分野を守りながら両者が協調していくという体制が必要だと考えております。  大蔵省が地方自治に対していろいろな介入をしておるのではないかというお話がございましたが、必要な場合はある程度介入ということもやむを得ないことだと思いますが、ただ必要以上に大蔵省が地方自治体の行政、あり方に対して干渉するというようなことはあってはならないわけでございますから、私としてはそのようなことはないと思いまするし、あった場合は断じて拒否する決意でございます。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 大臣の決意を聞いて安心をしたわけですが、車の両輪説あるいは国と協調していくということはわかるわけでありますが、あなたとしては地方自治を守るというのが本分でありますから、ぜひそういう態度でがんばっていただきたい、このことを要請いたしておきたいと思います。  また、長期の展望に立って行財政両面にわたって見直しを行う、というふうに言われておりますが、見直しをする具体的な点は、どのような点について見直しを行おうとされるのかお伺いをいたします。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 長い明治以来の日本の政府、行政のあり方は中央集権であった、これは何人も認めるところだと私は思うのです。それが一つの限界に来ておるというのが私の認識でございまして、したがって日本のこれからの政治の方向、流れというものは中央集権から地方分権の方向へと動きつつある、またそういう方向に進めなければならぬ、かように考えております。  このような基本的な認識に立ってしからばどうするのかということになりますると、大きく言って一つは国と地方の行政事務の再配分という問題がございます。当然この仕事の再配分に関連して財政、財源の再配分、この二つが当面一番大きな検討すべき課題であろうと考えております。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 広島の知事がやられたように問題はいろいろあるのですが、知事の段階でもかなりできるわけでありますから、自治省が乗り出したならば私はかなりの点が可能だというふうに考えておるわけですが、自治省が乗り出してぜひひとついま言われたような点を具体的に推し進めていただきたい、こういうことを強く要望いたしておきたいと思います。  昭和五十四年の財源不足額が四兆一千億ということになっておるわけであります。翻って考えてみると、一九七五年が約二兆円、七六年が二兆六千二百億円、そして七七年が二兆七百億円、七八年が三兆五百億円の財源不足であったわけであります。年々財源不足額が高騰をいたしておるわけでありますが、このような状態から将来どうなっていくのかということを考えると、これから脱却をしていかなければならぬというふうに思うわけでありますが、手がつかなくなるような状態になるのではないだろうかというふうに思っておりますが、この点についてはいかがですか。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 御指摘のように、地方財政全般を通じて毎年毎年財源の不足額が上昇し続けておる。五十四年度においては四兆一千億といういまだかってない巨額な財源不足を見るに至ったわけであります。こういう状態が今後ずっと続くということになりますと、当然、地方財政というものは破綻するわけでございますから、これをどういう方法で地方財政というものを再建するかというのは当面する最も大きな課題になってきておるわけであります。同時に、これは地方財政だけじゃございません、御承知のように、国はある意味では地方財政以上に大きな赤字を抱えて、この国の財政の再建という問題はまさに国家的、国民的な課題になっておるわけであります。それで、近く国会に提出をいたします地方財政収支試算、昭和六十年度までを見越して地方財政をどういう手だてで再建をしていくかという、きわめてこれは大ざっぱな見通しでございますが、そういったものも私どもで現在準備しておりますので、近く国会に提案をして皆様方の御批判をいただきたいと思います。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 地方公営企業でありますが、経営の健全化の展望がなかなか見出し得ない実態であります。不良債務を再たな上げをする措置をとらなければならないのではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。

関根則之自治大臣官房審議官

○関根政府委員 不良債務は、先生おっしゃるように大分たまってきておるわけでございますが、事業別にいろいろ状況が異なりまして、特にひどいのは交通事業であるとか病院事業でございます。  御承知のとおり、交通事業につきましては現在法律に基づきます財政の再建を進めているところでございまして、大変むずかしい再建の状況ではございますけれども、計画に従いましてそれなりの成果を上げてまいっておりまして、昭和五十二年度末の不良債務は、前年が九百億でございましたのに対しまして六百億に減ってまいっております。各団体とも大変ではございますが、一応いまのところ大体再建計画に基づいて不良債務の解消がまあまあ進んでおりますので、しばらく現在の再建を積極的に進めていきたいというふうに考えておるところでございます。  病院事業につきましては、五十二年度末で千百七十億ほどの不良債務、これはふえております。しかし、不良債務を有する企業数にいたしますと、むしろ二十団体ばかり減っておるというようなことが出てきておりまして、悪い団体はどんどん悪くなる。一方、中間的なものは比較的いい方へ向いている、そういうものもありまして、事業の個別的な事情によって大分違ってきておる、そういうようなこともございますので、私どもとしては、病院の実情に応じまして個別的にきめの細かい指導をしていきたいということで対処ができるのではないかと考えております。  したがって、現在のところ、この前やりましたと同じような不良債務を一括たな上げする、長期債をもってたな上げするというような措置はいましばらくとる考え方はないわけでございまして、それをやらなくても何とか改善の方向を見出していけるのではないかというふうに考えておる次第でございます。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 私はかなり困難だと思うのですが、時間の関係がありますから、交付税法審議の段階でこの問題についてはまたやりたいと思います。  次に、一般消費税の問題でありますが、私どもは導入については反対でございます。お尋ねをしてまいりたいわけですが、地方公共団体に配分される一部を地方消費税にするというふうに言われておるわけであります。具体的にどういうことなのかということでありますが、交付税の対象税目として三二%が配分されることは当然でありますけれども、一部を地方消費税にするというのはいわば所得税に対する住民税のような考え方なのかどうなのかということであります。地方消費税について考え方をお聞きしたいわけですが、大蔵との間ではまだ煮詰まっていないのではないかというふうに思っておりますが、大蔵としては地方消費税について肯定的なのかあるいは否定的なのか、賛成なのかどうなのか、まず大蔵の答弁を聞いてから自治省の答弁をお聞きしたいと思います。

鈴木達郎大蔵省主税局税制第三課長

○鈴木説明員 お答え申し上げます。  地方消費税についての大蔵省の態度ということでございますが、先般の税制調査会の答申におきまして、一般消費税の一部を地方消費税として地方に配分するという御答申をいただいております。大蔵省といたしましても、この答申に沿いまして地方消費税の実現を目指しまして、目下具体的な仕組み等自治省と相談しつつ決めていきたい、かように考えております。

土屋佳照自治省税務局長

○土屋政府委員 先生御承知のように、昨年末の税制調査会の答申におきまして、一般消費税の大綱が示されておるわけでございます。その中にはただいまお話しのございましたように、新税のうちで地方に配分されるものの一部は地方消費税として創設をするということでございます。私どもといたしましては、具体的に地方消費税を創設する場合には、たとえば納税義務者、非課税の範囲等は一般消費税と同じ範囲とするということにいたします。また、納税者等の便宜を考えまして、課税標準は国税である一般消費税の額とするということを考えておるわけでございます。そのほかにまた課税権の分割等におきましては、分割といったような地方税固有の制度につきましては、現行の事業税等の分割基準でございます従業者数等を用いるといったようなことで極力納税者とか課税団体の事務負担を増加させないという方向で検討しておるわけでございますが、性格的には、最初に申し上げましたように、地方消費税というのは付加税的なものではなくて、課税標準は一般消費税額ということにしておりますけれども、あくまでもこれを地方の独立税ということで地方税法に規定を盛っていきたいというふうに考えておるわけでございます。  なお、国と地方との税財源配分の問題等につきましては、税のほかにその他の部分というものもあるわけでございます。そういったことを踏まえて大蔵省との間でも検討はしておりますが、まだ煮詰まった段階にはなっておりません。今後一般消費税法案の準備状況等に合わせまして協議を進めていくということにいたしたいと思っておるわけでございます。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 まあいいでしょう。あんまり深追いをするつもりはありません。  次に、田園都市構想に関連する広域市町村計画についてでありますが、まず伺いたいのは、自治省はあくまでも広域市町村圏一本で貫いていかれようとしているのか。三全総との関連でありますが、定住圏の構想というのは広域市町村圏で推し進めればそれが三全総に言う考え方なのだ、こういうことなのですか。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 田園都市の問題は今後いろいろな角度から検討をし、煮詰めていかなければならない課題であるわけでございますが、御指摘の定住圏構想というものは田園都市構想を具体化する一つのサブシステムであると総理も言っておられますが、私どももそういう受けとめ方をしておるわけであります。  なお、自治省において長年にわたって進めてまいりました広域市町村圏、これは、私は田園都市構想を具体化する受けざらになる、かように考えておるわけであります。  御承知のように、全国三百二十九カ所のネットワークが日本全土に張りめぐらされておるわけであります。この三百二十九のネットワーク外に定住圏というものがあり得るはずがないわけでございますから、いずれにしても、この三百二十九のネットワークの中から定住圏というものを選択していかなければならない。そういった具体的な手順については関係省庁とも現在、十分協議をしておるわけでございまして、各省がばらばらではなしに、政府は統一した意見のもとに、考え方のもとに、そして統一した地域づくりの施策を進めていけるように努力をしていく考えでございます。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 広域市町村圏の将来の姿の問題なんでありますが、道路は大体終了したと見てよいと思うのですが、ごみと屎尿も大体めどがついてきたのではないかと思います。いま施設に取りかかっているというのが大体現状の偽りのない姿ではなかろうかと思われますが、最終的にそういうものが終了した場合、広域市町村圏の追い求めていくのはどういう姿になっていくわけですか。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 御指摘のように、従来の広域市町村圏は消防施設であるとかごみ処理、道路、こういったものに重点を置いてやってまいりました。だんだんそれが終わりに近づいてきておるわけでございますから、今後はそれ以外に残された、これはたくさんあるわけですね、医療の問題もありますし、福祉施設もある、教育施設もある、あるいはコミュニティー施設と言われるようなものもある。そういったものをこれからひとつどんどん取り入れて、そして本当に地域住民が豊かな生活ができるような広域市町村圏をつくってまいりたい、このように考えております。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 余り時間がないわけなんですが、そうすると、具体的に行政事務一般についてもこの広域市町村圏業務というのを入れ込んでいくといいますか、入り込ませていこうという考え方であるわけですか。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 行政事務、これはもう合併しているわけではございませんから、それぞれの市町村はそれぞれの行政事務を行っておるわけでございます。ただ、広域にわたる市町村圏というものを推し進めていく限度内においては、当然、関係市町村が協議をして事務を進めていく、こういうことでございまして、それ以上に進めようという考えはございません。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 わかりました。  次に、借金政策によって地方債の発行が積極的に進められ、起債の依存度が年々高まりつつあるわけであります。  伺いたいのは、起債の許容限度といいますか、県や市町村に分けて何%ぐらいを考えておるのか、従来の指導方針は変わってきたのかどうか、こういうことでございます。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 従来の方針を変える考えはございませんし、その必要もないと考えております。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 地域総合整備事業債というのがあるわけでありますが、この起債はどのようにお使いになるつもりですか。

森岡敞自治省財政局長

○森岡政府委員 地域総合整備事業債は、御承知のように広域市町村圏の振興整備のための財源措置の一環といたしまして、昭和五十三年度から創設したものでございます。具体的な事業といたしましては、美術館、図書館のような文化施設、各種体育施設、レクリエーション施設、集会所、広場のようなコミュニティー施設、あるいは道路その他の交通ネットワークというふうなものが現在の中心になっております。  ちなみに、五十三年度はおおむね七百億円でございますが、各種文化施設が百七十五億円、それから地域のいろんな農業試験場や工業試験所、あるいはその支所というふうなものが百十七億円、体育施設、レクリエーション施設で百三十億円、道路その他の交通ネットワークで六十九億円、消防防災施設で六十億円というふうな五十三年度の実績見込みになる予定でございます。これらを通じまして、地域の住みよい施設づくりが進められてまいるものと期待をしておるわけでございます。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 地域総合整備事業債や、それから臨時河川等いわゆる三つの起債があるわけですが、いま雇用の問題が地方自治体にとっても大変大きな問題になってきておるわけであります。これらの起債を使って地方の雇用確保につながる事業等を当然行っていってよいというふうに考えるわけですが、その点についてはいかがかということであります。  このことは所信表明に言っている、雇用の安定等に関する施策を進める所要の措置を講じているところ、こういう意味ですか。そしてまた、雇用の安定等に関する施策を進める所要の措置というのは一体どういうことなのか、その点について伺いたいと思います。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 言うまでもなく、現在わが国における雇用失業の問題は、国政の最も大きな課題の一つであるわけであります。そしてこの雇用問題、失業問題は、一省だけで対応できるというような単純なものではございません。まさに総合的な対策が必要な課題であるわけでございますから、政府、各省がそれぞれの分担に応じてその守備範囲の中で最大限の努力をしていくということが肝要だと考えております。  したがいまして、自治省としてはその守備範囲の中で、特に私が考えておりますのは、公共事業というものが政府全体を通じて雇用失業問題というものを支える柱になっておるわけでございますから、これの円滑な施行、特に問題になっておりまする深刻な不況地域に対する公共事業の重点的な実施、こういったものに特に配意をしていくべきであると考えます。  その他の深刻な特定不況地域につきましては、先ほど来御質疑がございましたように、自治省は自治省の立場に立って、そういう特定の不況地域に対しては自治省のできる範囲内で最大限の対応策を実施していきたい、かように考えております。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 ありがとうございました。  消防行政について一点だけお伺いをいたしたいと思うのであります。いわば自衛消防の服装の問題なんであります。これを、一応服装については政令で定められていると思うのですが、そうですか。

近藤隆之消防庁長官

○近藤政府委員 いまの自衛消防の服制について御質問でございますが、企業等が抱えております自衛消防につきましては、服制について何ら制約をしておりません。したがいまして、それぞれの企業でそれぞれのアイデアで服制をつくっております。御質問が消防団員についての服制であるとするならば、これは、法律の規定に基づきまして消防庁におきまして準則を示しまして、市町村が規則で服制をそれぞれ定めるということになっております。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 最近私のところへ各自治体の消防の責任者から、服装をかえる時期なのでぜひかえたいけれどもどうなのか、という問い合わせがたくさんあります。聞いてみると、いまの服装にはスマートさがない、言うなれば、かっこよくないから若い人が入団をしてこない、かえたいということなんであります。消防庁に問い合わせてみたところ、もっと声を大きく上げてくれということなんですけれども、婦人消防隊員の服装などもまさにそのとおりであります。もう少しかっこよくスマートさのあるものにかえたらどうかと思うわけでありますけれども、市町村の規則ですから、市町村の規則をかえれば、そうすれば可能なわけですか。そんなはでなものをつくろうというわけではないのですけれども、もう少しかっこよくしてほしいというのが大変強く上がっているわけですが、いかがですか。

近藤隆之消防庁長官

○近藤政府委員 御質問の中の消防団員の男の方の服制でございますけれども、これはわれわれの方で準則を定め、それに基づきまして市町村が規則で定めておる。準則でございますので、ある程度の弾力性はあると思います。ただ、私どもの準則は昭和二十五年の国家公安委員会告示第一号というので大もとが定まって、その後若干の改正を経ておりますけれども、基本的にはそのままでございますので、いまの時代に合うファッショナブルということになりますとちょっと適さない点もあるかと思いますけれども、そこは市町村それぞれ準則をいろいろ解釈いたしまして、いろいろな形での服装を現在つくっております。ただ、消防団員の方からいまの準則そのものを根本的に再検討しろというような声も一部には起こっておりますけれども、これが強くなりますれば私ども検討するにやぶさかでございません。ただ、抜本的な改正というようなことになりますと、百十万に及ぶところの消防団員の服制をかえるということになりますから相当の経費の問題等もございますので、いろいろな面を含めまして検討さしていただきたいと思います。  それから婦人消防団につきましては、これは現在準則を示しておりません。ただ、私ども国庫補助金等を日本消防協会等に現実の問題として交付しておるわけでございますので、いまの婦人消防隊の服装が余りモダンでないというような声も聞いておりますので、日本消防協会の方と十分打ち合わせて時代に合うように改善していきたい、そのように思っております。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 いまの長官の回答を聞いて安心をいたしました。検討するのにやぶさかではないということですから、私の口を通じてそういう声が強く上がったわけでありますから、ぜひひとつ検討をしていただきたいことを強く要望をいたしておきたいと思います。ありがとうございました。  警察についてお尋ねをいたしたいと思うのであります。  新道路交通法が昨年審議をされて施行されたわけですが、この中では暴走族の取り締まりというのが改正の主要点であっただろうと思うわけであります。暴走族のその後はこの法施行によってどうなってきたのかということなのでありますが、一説によると、暴走族がそのエネルギーのはけ場として最近右翼に集団加盟をしておるというふうな話も聞いておるわけでありますが、その辺はどうなのか、暴走族のその後の状況について交通局長に伺いたいと思います。

杉原正警察庁交通局長

○杉原政府委員 お答えをいたします。  昨年御審議をいただきました改正道交法で、暴走族を対象にいたします共同危険行為の規定が新設をされたわけでございます。十二月から施行になったわけでございますが、実は暴走族はこの数年どんどん数がふえてまいりまして、昨年の六月、私どもが調査をいたしましたのが一番ピークの時点だったと思いますが、四百六十グループ、二万六千人ということでございました。これが昨年の十一月の末から十二月の初めの調査によりますと、三百七グループ、二万二千人ということで、グループの数が三三%減、それからこのグループに加入をしている者を含めまして暴走族の人数が一四%減ということで、これはやはり共同危険行為でかなりきつくなるということで、かなりのグループが解散をいたしました。それから脱退する会員がかなり相次ぎまして、そういう形になってきております。  なお、特徴として挙げられます点は、たとえば昨年の十一月の土曜、日曜、それから十二月に入ってからの土曜、日曜の暴走族の動きを見ておりますと、法の施行前と後の対比で暴走族は毎土曜、日曜日に出てまいりました参加車両と参加人員が三十分の一ぐらいに減ってきております。ことしの一月を昨年の一月と対比をいたしますと十分の一ぐらいに減っておる。それでこの動き方でございますけれども、従来は数十台ないしは百台以上の車が広がり通行あるいは一般の車両を巻き込んでの通行というふうな形で大規模に動き回っておりましたものが、いまはやりましても十台以下の参加車両で、警察に見つからないように細々走っておるという実態でございます。これはいずれもなくなっておるわけでありませんので、警察も一万人以上の体制で毎土曜、日曜に出て監視をいたしておりますが、こういうことでございまして、すきを見れば動き回るという状況が見受けられますので、当分手を緩めないで対処していきたい。  なお、右翼の関係でマッドスペシャルその他の特定のグループが、これは右翼と言いましても即席右翼みたいなものでございまして、大したものじゃございませんが、右翼とか暴力団で指導をされておるというふうな傾向が一部に見受けられます。この辺が政治活動などに籍口して動き回るというふうなことがあってはなりませんので、この実態を見きわめた上で、共同危険行為の適用その他については厳正な措置を講じていきたいというふうに考えております。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 御苦労なことでありますが、さらに一層適切な指導をお願いいたしたいと思います。  次に、昨年来の全逓の闘争に対する警察の介入の問題についてお伺いをいたしたいと思うのであります。  御承知のように、年末をめぐって全逓労使の紛争がクローズアップをされてまいったわけであります。この闘争をめぐって、本来、労使の紛争であるにもかかわらず、全国的に警察が不当にも介入をしていったわけであります。これは私は、通常労使の紛争に対する関与の度合いといいますか介入の度合いとしては、はなはだしく多かったというふうにも思うわけでありますが、郵政当局から何らかの警察に対しての介入の要請があったのかどうか、まずその点についてお伺いをいたしたいと思います。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 警察としては、正当なる労働運動に対しては厳正中立な態度をもって臨むというのが基本原則でございまして、この方針は一貫して堅持をしております。したがいまして、今回の全逓の問題についても警察としてはこの原則からは一歩も逸脱しておりません。  なお、郵政当局から介入の要請があったのかという御質問に対しては、そのような事実はございません。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 いま大臣の答弁はわかるわけでありますが、正常な労使の紛争に対して介入をしているということは明らかに誤りであるというふうに思っております。  そこで、大したことでもないささいな事案に至るところで介入をした事、実はどう見たらよいのかということでありますが、すでに警察の手を離れて検察なりあるいは略式で片づいているので具体例を挙げるのは避けたいというふうに思っていますが、通常の労働組合の争議であったり紛争であったならば、当然ちょこちょこ起こるような事態に対する介入の事例がたくさん見られるわけであります。本来なら任意に出頭を求めて事情を聞くのが筋だというふうに思っていますが、いきなり強制捜査をして逮捕したというケースがかなり多いわけでありますが、まさか証拠隠滅などということの事実は起こりようもないような事案でございますけれども、いきなり強制捜査、逮捕というような方法をとったのはなぜなのか、まずこの点について伺いたいと思います。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○鈴木政府委員 お答えいたします。  全逓のマル生反対闘争に伴う個々の事案につきましては私から申し上げませんが、先ほど大臣のお答えにありましたように、警察としましては、労使間の問題につきましては両者の良識ある交渉によって円満に解決される、これを期待しているものでございまして、今回の全逓が行いましたマル生反対闘争についてもこのような基本的姿勢で臨んでいるということを事務当局としてもはっきり申し上げておくわけでございます。しかしながら、こういった闘争に伴う不法事案、これにつきましては労働運動の正当性を逸脱するということで、こういった事犯については厳正に対処する、こういうことでございます。したがって、個々のケース、ケースいろいろあるわけでございますけれども、総じて任意捜査が原則でないかというふうな仰せの点につきましては、もとより犯罪捜査規範その他によりまして犯罪捜査はできるだけ任意捜査によるのが原則でありまして、そのような指導を行っておるわけでございますが、御承知のとおり、今回の各地に起きましたこの事件、いわゆるマル生反対闘争に伴う各種の闘争に伴う事例につきましては、何といいましても多数の人が組織的に行った疑いがあるということもございますし、また、そのまま放置すれば被疑者あるいは関係者の間で証拠隠滅あるいは通謀等のおそれも十分認められるということでございまして、捜査の目的を達するために裁判官の令状によりまして事犯の処理に当たっておるというふうなことでございまして、先生おっしゃるように、そういう令状もなしにとにかく現場におっ取り刀に出て、すぐやつ、と逮捕する、そういうことは全然ございません。慎重なる裏づけ捜査、そういったものに基づいてやっておるということでございます。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 本来ならば労使の紛争でささいな問題なのに、公務執行妨害をつけて逮捕というようなケースが多いのですが、簡単な口頭による当局の業務命令への若干の違反といいますか、抵抗というか、そんなようなものに公務執行妨害、逮捕などというような行為を行って、送検が可能である、公判維持が可能であると判断をしたのかどうかというのは、私から見ると大変おかしいと思うのですね。何らかの意図があったのではないか、こういうふうに思われるケースが大変多いわけでありますが、いまの御答弁でまあい、いでしょう。  それで、全逓側が組合の未加入者に対して説得などをしているのを誇大に取り上げて、大量の逮捕を行ったという事例などもあるわけでありますね。通常のオルグであるとか、いわゆる説得活動というような、組合側が当然通常の組合の運営からするところの活動に対する妨害といいますか、そういうような行為というのが見られるわけでありますが、こういう点についてはいかがですか。

鈴木貞敏警察庁警備局長

○鈴木政府委員 個々のそれぞれの事犯に応じまして各都道府県警察が慎重に検討いたしまして処置しておるわけでございますが、総じて申しますと、やはりほとんどが裁判官の令状によってやっておるというふうなことでございます。したがって、被疑事実あるいはそれに来る被疑罪名というようなものも公務執行妨害もあるでしょうし、傷害もあるでしょうし、あるいは暴力行為等処罰法違反関係もあるでしょうし、それぞれのケースによって違うわけでございますけれども、総じまして集団で暴行を加えたとか、あるいは管理者、当局者に対しての公務を妨害をしたというふうなケースが大体全国的に起こっているケースのようでございます。いずれにしましても、これらのケースにつきましては、先生のおっしゃる介入という言葉——立場の相違になりますけれども、私たちとしては、先ほどから申し上げておりますように介入という気はさらさらございませんで、あくまでそういった正規の労働運動、これについてはひとつ労使の良識ある交渉に期待しているわけでございますが、それを逸脱したものについては厳正に処理するという、あくまでもそういう厳正中立なる態度を堅持いたしまして都道府県でやっている、こういうふうに信じております。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 そうすると、いまの御答弁にあるように、いわゆる正常の労使の関係については介入というか入っていくような気は全然ない、こういう点は確認してよろしいわけですね。

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 御指摘のとおりでございまして、正当なる労働運動に警察がみだりに介入するというような事態は、これは断じてあってはならないと考えておりますし、そのような方針で全国の警察を指示しておるわけでございます。

小川省吾日本社会党

○小川(省)委員 ぜひそうあってほしいと思うのですが、またいわゆる郵便局の非常勤の職員に対する組織化活動を全逓側が進めておったわけですが、これに対しても大変問題が起こっておるわけであります。そこで本来ならば労使の紛争に、いまも御答弁がありましたように、当然労使の問題に対して警察が入っていくという筋ではないというふうに思っておるわけであります。今後このようなことがないように十分にひとつ配慮をされて、正常な労働運動の領域に警察が踏み込むことのないように、ぜひひとつ御注意をいただきたい、このように思っております。そしてまた、郵政当局の言い分を聞かないというふうに言われておりますけれども、郵政当局の言い分等についてもぜひひとつ理非をわきまえてお聞きをいただいて対処されていただきたいというふうに思っております。誤りのないように的確に対処をして、ぜひひとつ誤りのないような対処をしてほしいことを強く要望をいたしておきたいというふうに思っております。  終わります。      ————◇—————

松野幸泰自由民主党

○松野委員長 この際、内閣提出に係る新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題として、提案理由の説明を聴取いたします。澁谷自治大臣。     —————————————  新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 ただいま議題となりました新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律は、新東京国際空港の周辺地域における公共施設その他の施設の計画的な整備を促進するために必要な国の財政上の特別措置を講ずることを目的とし、本年三月三十一日までの時限立法として昭和四十五年三月に制定されたものであります。  政府としては、同法に基づき空港周辺地域整備計画を策定し、鋭意、整備事業の実施に努めてまいったところでありますが、諸般の事情により、成田用水事業及び一部の公共施設の整備事業は、法律の有効期限内に完了できない見込みであります。また、最近における諸般の事情の変化に対応し、かつ、関係地方公共団体の要望を考慮して、新たな事業を整備計画に追加する必要があると考えられるのであります。  このような状況にかんがみ、空港周辺地域における道路、農地及び農業用施設等の計画的な整備を促進するため、引き続き、国の財政上の特別措置を講じてまいる必要があると存ずるのであります。  以上が、この法律案を提案する理由であります。  次に、法律案の内容について御説明いたします。  まず第一に、新東京国際空港周辺地域における道路、農地及び農業用施設等の公共施設その他の施設に要する経費に対する国の補助負担割合を引き上げる措置を昭和六十三年度まで継続することといたしております。  第二に、この法律の施行期日を公布の日といたしております。  以上が、新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げる次第であります。

松野幸泰自由民主党

○松野委員長 以上で本案の提案理由の説明は終わりました。      ————◇—————

松野幸泰自由民主党

○松野委員長 次に、内閣提出に係る地方税法等の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。澁谷自治大臣。     —————————————  地方税法等の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

澁谷直藏自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○澁谷国務大臣 ただいま議題となりました地方税法等の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨につきまして御説明申し上げます。  まず第一に、地方税につきまして、地方税負担の現状と地方財政の実情とにかんがみ、地方税負担の適正化、地方税源の充実強化等を図る見地から、自動車税、軽自動車税及び軽油引取税の税率の引き上げ、固定資産税における評価がえに伴う税負担の調整、電気税の非課税等の特別措置の整理合理化等を行うほか、住民負担の軽減及び合理化を図る見地から、道府県民税及び市町村民税の所得控除の額の引き上げ、ガス税の免税点の引き上げ等を行い、第二に、地方道路譲与税につきまして、市町村に対する譲与割合を引き上げ、第三に、航空機燃料譲与税につきまして、新たに空港関係都道府県に対しても譲与することとし、第四に、国有資産等所在市町村交付金及び納付金につきまして、交付金算定標準額の特別措置の整理合理化等を行う必要があります。  以上が、この法律案を提案いたしました理由であります。  次に、この法律案の要旨につきまして御説明申し上げます。  第一は、地方税法の改正に関する事項であります。  その一は、道府県民税及び市町村民税についてであります。個人の道府県民税及び市町村民税につきましては、住民負担の軽減を図るため、課税最低限の引き上げを行うこととし、基礎控除の額及び配偶者控除の額を二十一万円に、扶養控除の額を二十万円に、老人扶養親族及び配偶者のいない世帯の一人目の扶養親族に係る扶養控除の額を二十一万円にそれぞれ引き上げることといたしております。また、障害者控除、老年者控除、寡婦控除及び勤労学生控除の額につきましても、それぞれ十九万円に引き上げるとともに、特別障害者控除の額を二十一万円に引き上げることといたしております。  次に、昭和五十四年以後における優良な住宅地の供給または公的な土地の取得に資する土地等の譲渡で所得税において課税の特例が認められるものに係る長期譲渡所得につきまして、特別控除後の譲渡益四千万円以下の部分については道府県民税二%、市町村民税四%の税率により、特別控除後の譲渡益四千万円を超える部分については譲渡益の二分の一を総合課税するとした場合の上積み税額により、それぞれ課税することといたしております。  また、昭和五十四年から昭和五十六年までの間における特定市街化区域農地等の譲渡に係る長期譲渡所得につきまして、道府県民税一・六%、市町村民税三・四%の税率が適用される特別控除後の譲渡益を四千万円に引き上げることといたしております。  さらに、国税において純損失の繰り戻しによる還付の特例措置の適用を受けた特定不況地域中小企業対策臨時措置法の認定中小企業者に対する純損失についての繰越控除期間を三年から五年に延長することとするほか、円相場高騰関連中小企業対策臨時措置法の認定中小企業者に対する純損失の繰越控除期間の特例措置の対象期間を一年延長することといたしております。  なお、この繰越控除期間の延長等につきましては、個人の事業税におきましても同様の措置を講ずることといたしております。  その二は、不動産取得税についてであります。不動産取得税につきましては、劇場、病院等の既存の特定防火対象物の改築に係る課税標準の特例措置を廃止する等特別措置の整理合理化を行うほか、専修学校の寄宿舎の用に供する不動産の取得を非課税とする等の措置を講ずることといたしております。  その三は、道府県たばこ消費税及び市町村たばこ消費税についてであります。たばこ消費税につきましては、たばこの定価改定に伴って予想される昭和五十四年度におけるたばこ消費税の減収を調整するため、製造たばこの売り渡し本数について、所要の補正を行うことといたしております。  その四は、自動車税及び軽自動車税についてであります。自動車税及び軽自動車税につきましては、現行税率が設けられて以後自動車等の販売価格が上昇していること、道路に関する経費が増大していること等を考慮し、その税率を自家用車について一〇%程度引き上げることといたしております。  営業用車につきましては、公共輸送機関としての性格等にかんがみ、一般乗り合い用以外の営業用バスについてその税率を五%程度引き上げることとし、その他のものにつきましては、税率を据え置くことといたしております。  その五は、狩猟免許税及び入猟税についてであります。狩猟免許税につきましては、狩猟免許制度の改正に伴い、その名称を狩猟者登録税に改めることとするほか、放鳥獣猟区に係る狩猟者登録税及び入猟税について、その負担を軽減することといたしております。  その六は、固定資産税及び都市計画税についてであります。  まず、宅地等及び一般農地に係る昭和五十四年度から昭和五十六年度までの各年度分の固定資産税及び都市計画税につきましては、評価がえに伴う税負担の調整を図るため、昭和五十四年度評価額の昭和五十三年度分の課税標準に対する上昇率の区分に応じて定める負担調整率を前年度の税額に乗じて求めた額を限度とすることといたしております。  次に、三大都市圏の特定の市のC農地及びその他の市町村の市街化区域農地に対する課税の適正化につきましては、引き続き検討を加えることとするとともに、現在課税の適正化措置が実施されている三大都市圏の特定の市のA農地及びB農地に係る現行の減額制度につきましては、その適用期限を昭和五十六年度まで延長することといたしております。  その他、固定資産税におきましても、重油の水素化脱硫装置に係る課税標準の特例措置を廃止する等特別措置の整理合理化を行うほか、省エネルギー設備に係る課税標準の特例措置等を講ずることといたしております。  その七は、電気税及びガス税についてであります。  まず、電気税につきましては、産業用電気に係る非課税措置の見直しを行い、電刷子等三品目に係る非課税措置を廃止することといたしております。  また、ガス税につきましては、住民負担の軽減を図る見地から、免税点を七千円に引き上げることといたしております。  その八は、特別土地保有税についてであります。特別土地保有税につきましては、国、地方公共団体、森林組合等が分収造林契約等に基づいて行う造林の用に供する一定の土地を非課税とする等の措置を講ずることといたしております。  その九は、軽油引取税についてであります。軽油引取税につきましては、道路目的財源の充実強化を図る見地から、その税率を一キロリットルにつき二万四千三百円に引き上げることといたしております。  その十は、国民健康保険税についてであります。国民健康保険税につきましては、所得水準の上昇等を勘案し、その課税限度額を二十二万円に引き上げることといたしております。  第二は、地方道路譲与税法の改正に関する事項についてであります。  地方道路譲与税につきましては、地方道路税の税率の引き上げに伴い、市町村の道路目的財源の充実を図るため、市町村に対する譲与割合を現行の五分の一から、初年度にあっては百分の三十二、平年度にあっては百分の三十六に引き上げることといたしております。  第三は、航空機燃料譲与税法の改正に関する事項についてであります。  航空機燃料譲与税につきましては、航空機燃料税の税率の引き上げに伴い、空港関係都道府県における航空機騒音対策事業等の経費に充てるため、航空機燃料譲与税の五分の一の額を新たに空港関係都道府県に譲与することといたしております。  第四は、国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の改正に関する事項についてであります。  まず、日本国有鉄道の市町村納付金に係る納付金算定標準額の特例措置につきまして、その対象範囲を見直した上、適用期限を昭和五十五年三月三十一日まで延長することといたしております。また、市町村交付金につきまして、発電所の用に供する固定資産に係る交付金算定標準額の特例措置を廃止する等の整理合理化を行うことといたしております。  このほか、地方税制の合理化を図るための所要の規定の整備を行っております。  以上の改正の結果、明年度におきましては、自動車税、軽自動車税及び軽油引取税の税率の引き上げ、非課税等の特別措置の整理合理化等により千八百二十三億円、平年度二千五百六億円の増収が見込まれる一方、個人住民税の課税最低限の引き上げ等により五百九十二億円、平年度六百九十一億円の減収が見込まれますので、差し引き地方税関係では千二百三十一億円、平年度千八百十五億円の増収となる見込みであります。そのほか、地方道路譲与税及び航空機燃料譲与税におきまして、四百五十一億円、平年度五百八十六億円の増収が見込まれております。  以上が、地方税法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

松野幸泰自由民主党

○松野委員長 以上で本案の提案理由の説明は終わりました。  引き続き、本案について補足説明を聴取いたします。土屋税務局長。

土屋佳照自治省税務局長

○土屋政府委員 ただいま大臣から説明のございました地方税法等の一部を改正する法律案の主要な内容につきまして、お配りしております関係資料の中にございます新旧対照表によって補足して御説明を申し上げます。  第一は、地方税法の改正であります。  まず、道府県民税の改正であります。  第三十四条第一項第六号から第九号までの改正は、障害者控除、老年者控除、寡婦控除及び勤労学生控除の額をそれぞれ現行の十八万円から十九万円に、特別障害者控除の額を現行の二十万円から二十一万円に引き上げようとするものであります。  第三十四条第一項第十号及び第十一号並びに同条第二項及び第三項の改正は、基礎控除及び配偶者控除の額を現行の二十万円から二十一万円に、扶養控除の額を現行の十九万円から二十万円に、老人扶養親族及び配偶者のいない世帯の一人目の扶養親族に係る扶養控除の額を現行の二十万円から二十一万円に、それぞれ引き上げようとするものであります。  なお、基礎控除の額等の引き上げによって、住民税の課税最低限は、夫婦子二人の給与所得者の場合、現行の百四十一万八千円から百四十九万円に引き上げられることとなります。  次は、事業税の改正であります。  第七十二条の二十二第四項の改正は、貸家組合法が廃止されたことに伴い、貸し家組合等を事業税の特別法人から除外しようとするものであります。  次は、不動産取得税の改正であります。  第七十三条の四第一項第三号の改正は、学校法人または準学校法人が設置する専修学校の寄宿舎について非課税としようとするものであります。  第七十三条の十四第四項、第五項及び第九項の改正は、各種の公的資金の貸し付けを受けて取得する一定の不動産に係る課税標準の算定方法を合理化しようとするものであります。  第七十三条の二十四第一項の改正は、土地つき分譲住宅を購入した場合の土地の取得に係る税額の減額措置の適用要件のうち、売り主に係る要件を撤廃することによってその適用対象範囲を広げようとするものであります。  次は、自動車税の改正であります。  第百四十七条第一項の改正は、自家用の自動車の税率を一〇%程度、営業用バスのうち一般乗り合い用のもの以外のバスの税率を五%程度それぞれ引き上げるとともに、普通乗用車に係る税率の適用区分を総排気量による区分に改めようとするものであります。  次は、狩猟免許税の改正であります。  狩猟免許税につきましては、狩猟免許制度の改正に伴い、その名称を狩猟者登録税に改める等所要の規定の整備を行うことといたしております。  また、第二百三十七条第二項の改正は、放鳥獣猟区のみに係る税率を二分の一に軽減しようとするものであります。  次は、市町村民税の改正であります。  第三百十四条の二の改正は、道府県民税と同様でありますので説明を省略させていただきます。  次は、固定資産税の改正であります。  第三百四十八条第二項第九号の改正は、学校法人または準学校法人が設置する専修学校の寄宿舎の用に供する固定資産を非課税としようとするものであります。  第三百四十九条の三第五項から第二十四項までの改正は、民生関連設備に係る課税標準の特例措置を廃止するとともに、水資源開発公団が所有する水道または工業用水道用ダムの用に供する家屋及び償却資産に係る課税標準の特例措置を縮減しようとするものであります。  なお、都市計画において定められた路外駐車場の用に供する家屋及び償却資産に係る課税標準の特例措置につきましては、新たに適用期限を付し、附則に規定することといたしております。  次は、軽自動車税の改正であります。  第四百四十四条第一項の改正は、営業用以外の軽自動車に係る税率を一〇%程度引き上げようとするものであります。  次は、電気税及びガス税の改正であります。  第四百八十九条第一項の改正は、ジルコニウム地金、電刷子及び過塩素酸アンモンに係る電気税の非課税措置を廃止しようとするものであります。  第四百九十条の二第二項の改正は、ガス税の免税点を七千円に引き上げようとするものであります。  次は、特別土地保有税の改正であります。  第五百八十六条第二項第八号の二及び第十七号の改正は、国、地方公共団体、森林組合等が分収造林契約等に基づいて行う造林の用に供する土地及び勤労者財産形成促進法による福利厚生会社が雇用促進事業団から融資を受けて新築する住宅の用に供する土地を非課税としようとするものであります。  第六百二条の改正は、土地または家屋を収用することができる事業を行う者が、当該事業の用に供する不動産を譲渡した者等に対し、当該不動産にかわるものとして譲渡するために取得する代替地について、納税義務を免除しようとするものであります。  次は、入猟税の改正であります。  入猟税につきましても、狩猟免許制度の改正に伴い狩猟者登録税と同様所要の規定の整備を行うことといたしております。  また、第七百条の五十一の二の改正は、放鳥獣猟区のみに係る狩猟者の登録を非課税としようとするものであります。  次は、国民健康保険税の改正であります。  第七百三条の四第四項の改正は、課税限度額を二十二万円に引き上げようとするものであります。  次は、附則の改正であります。  附則第四条第二項の改正は、特定不況地域中小企業対策臨時措置法の認定中小企業者に係る個人の道府県民税及び市町村民税について、昭和五十三年または昭和五十四年において生じた純損失のうち還付を受けた所得税の額の計算の基礎となった純損失についての繰越控除の期間を、三年から五年に延長するとともに、円相場高騰関連中小企業対策臨時措置法の認定中小企業者に係る個人の道府県民税及び市町村民税について、純損失についての繰越控除の期間の特例措置の対象期間を昭和五十四年まで延長しようとするものであります。  附則第九条第三項の改正は、特定不況地域中小企業対策臨時措置法及び円相場高騰関連中小企業対策臨時措置法の認定中小企業者に係る個人の事業税について、それぞれただいま申し上げました個人の住民税と同様の措置を講じようとするものであります。  附則第十一条第一項、第五項及び第七項の改正は、国または日本専売公社の補助を受けて取得する共同利用施設に係る不動産取得税の課税標準の算定方法等を合理化しようとするものであります。  附則第十一条第十項及び第十一項の改正は、空港周辺整備機構が航空機の騒音によりその機能が害されるおそれの少ない施設の用に供するために取得する土地及び特定船舶製造業安定事業協会が特定船舶製造業者から買い入れる不動産に係る不動産取得税について、その課税標準を三分の一に軽減しようとするものであります。  附則第十一条第十二項の改正は、第七十三条の十四第四項、第五項及び第九項の改正による課税標準の算定方法の合理化に伴い、暫定的に税負担の調整を行おうとするものであります。  附則第十一条の二第三項及び第五項の改正は、特定市街化区域農地の所有者等が取得する貸し家用住宅等に係る不動産取得税の軽減措置の適用期限を昭和五十七年三月三十一日まで延長しようとするものであります。  附則第十一条の二第七項の改正は、心身障害者モデル工場に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の適用期限を昭和五十七年三月三十一日まで延長しようとするものであります。  附則第十一条の二第九項の改正は、入会林野整備等により取得する土地に係る不動産取得税の課税標準の特例措置を税額の減額措置に改め、その適用を土地の取得後引き続き二年以上入会林野整備計画等に適合する利用をしたものに限定するとともに、その適用期限を昭和五十六年三月三十一日まで延長しようとするものであります。  附則第十二条の二の改正は、昭和五十四年度分の道府県たばこ消費税及び市町村たばこ消費税に限り、課税標準算定の基礎となる額に乗ずべき製造たばこの本数については、製造たばこの本数に一定の率を乗じて得た本数としようとするものであります。  附則第十二条の三の改正は、電気自動車に係る自動車税の税率の軽減措置の適用期間を昭和五十五年度まで延長しようとするものであります。  附則第十四条の改正は、公害防止設備に係る固定資産税の非課税措置につきまして、その対象範囲からオイルフェンスを除外した上、適用期限を三年延長しようとするものであります。  附則第十五条第一項から第十項までの改正は、重油に係る水素化脱硫装置及び電子計算機に係る固定資産税の課税標準の特例措置を廃止するとともに、日本自動車ターミナル株式会社の事業用家屋及び償却資産、営業用倉庫、並びに心身障害者モデル工場の家屋及び償却資産に係る固定資産税の課税標準の特例措置の適用期限を二年、工業用水道等への転換設備及び公害防止設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置の適用期限を三年それぞれ延長しようとするものであります。  附則第十五条第十五項の改正は、先ほど御説明いたしました都市計画において定められた路外駐車場の用に供する家屋及び償却資産に係る固定資産税の課税標準の特例措置につきまして、その適用を昭和五十六年一月一日までに建設され、または設置されたものに限ることとしようとするものであります。  附則第十五条第十六項から第十八項までの改正は、省エネルギー設備、地方鉄軌道に係る乗降場の延伸工事により敷設した鉄軌道用構築物及び救急病院等の救急医療用機器に係る固定資産税について、課税標準の特例措置を設けようとするものであります。  附則第十六条第一項及び第二項の改正は、新築住宅及び新築中高層耐火建築住宅に係る固定資産税の減額措置の適用期限を三年延長しようとするものであります。  附則第十七条の改正は、次に御説明いたします土地に係る昭和五十四年度から昭和五十六年度までの各年度分の固定資産税及び都市計画税の負担調整措置に関し必要な事項について定義を明らかにしようとするものであります。  附則第十八条及び第十八条の二の改正は、宅地等に係る昭和五十四年度から昭和五十六年度までの各年度分の固定資産税について、昭和五十四年度評価額の昭和五十三年度分の課税標準額に対する上昇率の区分に応じて、それぞれ前年度の税額の一・一倍、一・二倍または一・三倍を限度とする段階的な負担調整措置を講じようとするものであります。  附則第十九条の改正は、一般農地に係る昭和五十四年度から昭和五十六年度までの各年度分の固定資産税について、昭和五十四年度評価額の昭和五十三年度分の課税標準額に対する上昇率の区分に応じて、それぞれ前年度の税額の一・〇五倍、一・一倍または一・二倍を限度とする段階的な負担調整措置を講じようとするものであります。  附則第二十五条及び第二十六条の改正は、宅地等及び一般農地に係る昭和五十四年度から昭和五十六年度までの各年度分の都市計画税について、固定資産税と同様の段階的な負担調整措置を講じようとするものであります。  附則第二十九条の五第一項の改正は、現に耕作の用に供され、かつ、引き続き三年以上農地として保全することが適当であると認められる市街化区域農地に係る固定資産税及び都市計画税の減額措置の適用期限を昭和五十六年度まで延長しようとするものであります。  なお、課税の適正化措置の適用対象外とされる市街化区域農地に対して課する固定資産税及び都市計画税につきましては、改正法附則第二十三条において、引き続き検討を加え、昭和五十七年度から必要な措置が講ぜられるべきものとしております。  附則第三十条の二の改正は、電気自動車に係る軽自動車税の税率の軽減措置について、自動車税と同様その適用期間を昭和五十五年度まで延長しようとするものであります。  附則第三十一条の二の改正は、旧特定電子工業及び特定機械工業振興臨時措置法による承認に係る合併後存続する法人等が生産規模の拡大等のために昭和五十四年三月三十一日までに取得して当該事業の用に供する土地については引き続き特別土地保有税を非課税としようとするものであります。  附則第三十一条の三の改正は、住宅用地以外の宅地等に係る特別土地保有税の税額算定の特例措置を昭和五十六年度まで延長するとともに、空港周辺整備機構が取得する土地で航空機の騒音によりその機能が害されるおそれの少ない施設の用に供するもの及び特定船舶製造業安定事業協会が特定船舶製造業者から買い入れて保有する土地に係る特別土地保有税について、その税額を三分の一に軽減しようとするものであります。  附則第三十二条の改正は、いわゆる過疎バスに係る自動車取得税の非課税措置の適用期限を昭和五十五年三月三十一日まで延長するとともに、電気自動車に係る自動車取得税の税率の軽減措置の適用期限を昭和五十六年三月三十一日まで延長しようとするものであります。  附則第三十二条の二の改正は、昭和五十四年六月一日から昭和五十八年三月三十一日までの間に行われる軽油の引き取り等に係る軽油引取税の税率を一キロリットルにつき二万四千三百円に引き上げようとするものであります。  附則第三十三条の二第一項の改正は、個人の道府県民税及び市町村民税について、みなし法人課税を選択した場合の課税の特例措置の適用期間を昭和五十九年度まで延長しようとするものであります。  附則第三十四条の二の改正は、昭和五十四年以後における優良な住宅地の供給または公的な土地の取得に資する土地等の譲渡で所得税において課税の特例が認められるものに係る長期譲渡所得について、特別控除後の譲渡益四千万円以下の部分については道府県民税二%、市町村民税四%の税率により、特別控除後の譲渡益四千万円を超える部分については譲渡益の二分の一を総合課税するとした場合の上積み税額により、それぞれ課税しようとするものであります。  附則第三十四条の三の改正は、昭和五十四年から昭和五十六年までの間における特定市街化区域農地等の譲渡に係る長期譲渡所得について、道府県民税一・六%、市町村民税三・四%の税率が適用される特別控除後の譲渡益を四千万円に引き上げようとするものであります。  附則第三十五条の二第一項及び第三項の改正は、個人の市町村民税について、山林を現物出資した場合の山林所得に係る納期限の特例措置の適用期間を昭和五十六年度まで延長しようとするものであります。  第二は、地方道路譲与税法の改正であります。  第二条及び第二条の二の改正は、地方道路譲与税の百分の六十四の額を都道府県及び指定市に対し、百分の三十六の額を市町村に対し譲与しようとするものであります。  なお、昭和五十四年度分の地方道路譲与税につきましては、改正法附則第十九条において、その百分の六十八の額を都道府県及び指定市に対し、その百分の三十二の額を市町村に対し譲与するものとしております。  第三は、航空機燃料譲与税法の改正であります。  第一条の改正は、新たに空港関係都道府県に対しても航空機燃料譲与税を譲与することとしようとするものであります。  第二条第一項の改正は、航空機燃料譲与税の五分の四の額を空港関係市町村に対し譲与することとし、第二条の二第一項の改正は、航空機燃料譲与税の五分の一の額を空港関係都道府県に対し譲与することとしようとするものであります。  第四は、国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の改正であります。  第四条第三項及び第四項の改正は、発電所の用に供する固定資産に係る交付金算定標準額の特例措置を廃止するとともに、変電所及び送電施設の用に供する固定資産並びに水道または工業用水道用ダムの用に供する家屋及び償却資産に係る交付金算定標準額の特例措置を縮減しようとするものであります。  附則第十五項の改正は、土地に係る市町村交付金について、今回講じられる土地に係る固定資産税の負担調整措置に対応して価格の修正の特例を設けようとするものであります。  附則第十六項の改正は、日本国有鉄道の公害防止設備に係る市町村納付金の特例措置の適用期限を三年延長しようとするものであります。  附則第十七項の改正は、日本国有鉄道の市町村納付金に係る納付金算定標準額の特例措置の対象範囲を見直した上、その適用期限を二年延長しようとするものであります。  以上で補足説明を終わらせていただきます。

松野幸泰自由民主党

○松野委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時二十三分散会      ————◇—————

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