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87回国会衆議院1979/04/25

大蔵委員会 第17号

発言数
313
登壇者
19
会派数
4
開催日
1979/04/25

会議録

加藤六月自由民主党

○加藤委員長 これより会議を開きます。  この際、委員長から一言申し上げます。  先般来理事会において協議いたしました結果、アフリカ開発基金及び米州開発銀行に対する追加出資等について、お手元に配付したとおりの申し合わせを行いましたので、御報告申し上げます。      ――――◇―――――

加藤六月自由民主党

○加藤委員長 アフリカ開発基金への参加に伴う措置に関する法律及び米州開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案につきましては、去る十一日質疑を終了いたしております。  これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。  アフリカ開発基金への参加に伴う措置に関する法律及び米州開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案について採決いた・します。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

加藤六月自由民主党

○加藤委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加藤六月自由民主党

○加藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     ―――――――――――――     〔報告書は附録に掲載〕      ――――◇―――――

加藤六月自由民主党

○加藤委員長 次に、日本専売公社法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。永原稔君。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 昨日来いろいろ質疑が続いていますので、重複する面が出てくるかもしれませんが、観点を変えながら伺ってみたいと思います。  まず、製造たばこ定価法の一部改正ですが、三条関係です。  これは公社サイドに立っていろいろ見てまいりますと、現実的には小売定価の改定について緩和措置をとりあるいは弾力化をするということは必要だと考えられます。しかし財政法三条の観点から検討してみますと、きのうからの説明である程度の理解はできますけれども、必ずしもこれが最善の方法とは思えない、こういう気がするわけです。今回の方法は、定価法第一条で最高価格を決め、そして第二条一項でそれをいつの間にか基準最高価格と読みかえてしまっている。しかもその条文の中では、損失が生じた場合あるいは生ずることが確実と認められる場合、公社の事業経営が健全で能率的に経営できないとき、大蔵大臣に暫定最高価格を決めるような権限を与えようとしております。しかもその枠が基準最高価格の一・三倍。これは何回も繰り返されるのではないでしょうか。この関係で大蔵大臣は一体何回改定されようとしているのか、その点をまず第一点に伺いたいのです。  第二条の一項で暫定最高価格を設ける、第二項でその暫定最高価格の改定ができるようになっている、第五項ではその改定された暫定最高価格の改定をする規定が設けられている、しかも第六項を第五項は準用するようになっていますので、ずっと繰り返しが行われるのではないかというような感じがしますけれども、一体これで何回改定できるのでしょうか。(私語する者あり)

加藤六月自由民主党

○加藤委員長 御静粛にお願いします。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 ただいま先生から御指摘ございました、今回のたばこ定価法の第二条によります最高価格の特例につきましては御指摘のとおり、第一項で、種々の条件を満たしました場合に暫定最高価格を設定することができる、第二項におきまして、これを改定することができる、さらに第五項におきまして、同様の事態がさらに継続して発生した場合には、その改定されたものをさらに再改定することができる、こうなっておりまして、六項におきまして、二項から四項までを準用することによりまして三回目以降も継続してその事態が発生した場合にはできるということでございまして、制度的には何度でもできるという法律の規定にいたしてございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 定価法の第二条の七項、一・三倍の制限枠、これがきのういろいろ御質問がありましたけれども、もう一度伺ってみたいのです。  何か三〇%、赤字国債のときにも三〇%というような数字が一つの枠として制限されていた。大蔵省は三〇%が大変お好きなように考えられますけれども、一体この三〇%にした理由というのがどこにあるのか、もう一度お伺いしたいと思います。三〇%という値上げの中で、現実的にこれだけ何回も何回も繰り返して暫定最高価格を設けるという事態が本当に予測されるのかどうか、そういうこともあわせ伺ってみたい。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 三〇%の枠の範囲内で政府にこの規定の発動をお認めいただきたいということをお願いしておるわけでございますが、この三〇%の枠につきましては、基本的な考え方といたしましては、この法定制につきまして弾力的に運用さしていただくに当たり、原価の上昇分程度は回復をさしていただきたいというのが基本的な考え方でございます。  今後あるいは過去におきまして、公社の経理におきまして赤字が発生するあるいは発生した状態におきます原価の上昇割合というものを検討いたしてみますと、ほぼ三〇%に近い数字で原価が上昇しておるわけでございます。今後の物価の推移その他によりましてこの規定を発動いたさなければならない時期というのは必ずしも確定はできませんですけれども、そういうこともいろいろ推計いたしてみますと、やはりその時点におきましては二十数%、三〇%近い原価の上昇が見込まれるわけでございますので、その場合におきまして公社の経営内容を改善するわけでございますから、原価の上昇分に見合うものは最低限のところといたしましてお認めをいただいておきたい。もちろん、三〇%そのままを値上げの幅とするわけではございませんで、物価、賃金等の上昇幅で当然制限されるわけでございますが、あらかじめお認めいただいておきます範囲といたしましては、申し上げましたように原価の上昇を回復するその限度まではちょうだいをいたしておきたい、かようなことでございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 今度の改定で最高価格が平均して二一%アップ、それに対して一・三倍までの範囲で暫定最高価格が設定されるということになりますと結局、今度のこの法律で認められる枠は一・五七倍アップ、そこまで最高限度が引き上げられるというようなかっこうになろうと思います。ということになると、なぜそれを最高価格にしておかなかったのか。この法律をひょっと見ていきますと、最高価格が決められ、基準最高価格という言葉が出てき、さらに暫定最高価格が出てき、何か国民の目をごまかしているような感じがしてしょうがないのですが、まず最高価格を一・五七倍に上げておく、そしてその中で運用するというかっこうにすべきではないのでしょうか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 確かに先生御指摘のような考え方もあるわけでございまして、一つのお考え方かと思います。現在のたばこ定価法のたてまえでまいりますと、御承知のように種類別、等級別に最高価格を法律で定めてございます。その範囲内におきまして各等級のたばこの定価が大蔵大臣の認可によって決められることに相なるわけでございます。現在のたばこ定価法の体系、考え方というものを、今回改正いたします制度におきましてもそのまま引き継ぎたいということでございます。この引き継ぐと申しますことは結局は、最高価格のところを三割だけ幅を持たせておくという法律にしてしまうということよりもむしろ、そういう必要が生じた時点におきまして厳格な条件、手続を経まして暫定最高価格を定めるという手続をとるということの方がより厳格であるわけでございますし、また、現在最高価格を法律で定めておりますことによりまして消費者は、最高どの程度までの価格を負担することになるのだという認識ができるわけでございます。暫定最高価格を今後この新しい制度によりまして定めた場合に、これは当然のことでございますが、大蔵大臣が定めまして官報に告示をいたします。それによりまして消費者の方といたしましても、今回最高価格としてはここまではいけることになったのだという認識が得られるわけでございます。定価を改定しなければならない事態が生じたときにおきまして、そこでもう一度上げるべき幅というものを定める。しかもこれはその際に、三割を必ず上げるわけではございませんで、先ほど申しましたように、物価と賃金の上昇率を限度とするわけでございますから、実際の暫定最高価格はそれよりも下になることになります。まずそのような厳格な手続を定めるときには常にとって、十分審査をした上でやりたい。それから三割というものでなくて、現実には二割であるか二割五分であるか、あるいは場合によりましては一五%であるか、そういうところに決まるわけでございます。あらかじめ幅をちょうだいするという方式ではない今回の制度を選択させていただいたようなわけでございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 確かに一つの考え方と思うのです。しかし緩和策として考えた場合に、現行の小売定価の定め方がむしろおかしいのではないかという気がするのです。たばこ専売法の三十四条、この旧法では「公社は、大蔵大臣の認可を受け、製造たばこの小売定価を定めて公告する。」ここには最高価格は何も触れられてないので、今度は新しく条文を改正して、「別に法律で定める製造たばこの最高価格の範囲内において」、「品目ごとの小売定価を定めて公告する。」こういうように変えられています。それから定価法の三条でも、品目ごとの小売定価を最高価格の中で決定するというように書かれていますが、現実の決定を見ていきますと、いままで最高価格即小売価格になっているものがほとんどであった、こういうことではなかったでしょうか、中にはこの範囲内のものもありますけれども。したがって授権の幅が非常に狭められていた、こう思うのです。しかも定価法三条には、定価の決定の要件として、原価、品質、規格、消費の動向等を勘案して定価を決めるように、こういうように書いてあります。小売の改定案ではいままでと同じような、ほとんど最高価格イコール小売価格というような改定が腹案として持たれているように聞いておりますけれども、こういう考え方で運営していったならば、この最高価格が本当に意味がなくなってしまう、いままでと同じになってしまう、むしろ暫定価格の方に重点が置かれて検討が進められなければならないということになってこようと思うのです。ですから、いま最高を上げて、その中で暫定価格を決めるようなやり方を手続、方法としてやるのだ、こういう考え方で進めていった方がより適当ではないかという考えを持っておるのですけれども、いかがでしょうか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 確かに先生御指摘のような点がございまして、私どもといたしましても種々検討を重ねたところであるわけでございます。しかし、たばこは何分にも一〇〇%独占品目であり、かつ、財政法三条のいわゆる財政民主主義というものの精神にのっとって定価は定められていくべきものであるという考え方をわれわれとしましては守っていかざるを得ないわけでございます。実際の企業といたしましては、企業という面だけを考えるならば緩やかであればそれにこしたことはないわけでございましょうけれども、それではならないというふうに考えまして、現行の定価法の最高価格法定制という枠をそのまま残すという方法を選んだわけでございます。  なお今回、たばこ定価法の新しい第三条によりまして、定価を決定する場合にどういうものを定価の構成要素とするかということを明らかにいたしたわけでございます。専売納付金、地方たばこ消費税、それから先生がおっしゃいました原価、そういうものが定価の構成要素であるということを今回明らかにいたそうとしておるわけでございます。従来の旧法で申しますと第二条にあるわけでございますが、第二条は、いわゆる専売益金と申しますものが、税相当部分、原価、公社の内部留保、そういうようなものが言うならば輝然一体となっておって分別できていないという状況にあったためにきわめて抽象的になっておったわけでございますが、今回それを区分することを法律で定めようといたしておりますものですから、原価の構成要素というものに十分配慮し、それを償うような定価をつけていくことが必要であるという定価決定の原則を具体的に第三条で規定することといたした次第でございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 いまお話の出ています定価法三条の関係ですけれども、「原価並びに品質、規格及び消費の動向等を勘案して行う」、これは一応決定要件ということで考えてよろしいのでしょうか。一体こういうものが本当に指数化できるだろうか。と同時に、消費の動向というのは価格にプラス要因として作用するのかマイナス要因として作用するのか、そういう点はいかがでしょうか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 新しい法律案の第三条におきます「原価」の次の「品質、規格及び消費の動向等を勘案して」、この文言は現在の第二条にもあるわけでございまして、実際問題といたしまして、たばこの葉組み、またその使われております葉の質、それから規格、長さとか太さというふうなもの、それから現実の消費動向等を勘案して決めるということに現在もなっておりまして、現在の価格体系はこういうふうなものを勘案した上つくられたものであるわけでございます。今後新しい品種が導入されました場合にも、品質、規格、そういうふうなものを勘案いたしまして、その価格体系の中でどういう位置をその新しい商品が占めるかということを検討し、定価を決定するということに相なると思います。  消費の動向でございますが、これにつきましては、理論的には上もあれば下もあり得るわけでございます。一般的には現在のような停滞ぎみの消費動向でございますので、上へ持っていくというのはなかなかむずかしいことではなかろうかと思いますが、たてまえといたしましては、上もあれば下もあり得ることには当然相なるわけであります。もちろんこの場合、最高価格の天井があるということは当然でございますが、その範囲内でこういう種々の点を考慮して決める、こういうことでございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 これに関連した事項ですけれども、今度の定価法の改正の附則の四項、ここに書かれておることがちょっと意味がわかりませんので、どういうことを言っているのかお教えいただきたい。また、「当分の間」という言葉がどういうように作用してくるのか、その点もあわせてお願いします。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 附則の第四項で書いてあります事柄は、定価法の新しい第三条で定価の決定原則を定めたわけでございますけれども、現状におきましてこの第三条の原則をそのまま適用いたしました場合には、主として下級品の銘柄が多いわけでございますが、そういうものにおきまして、第三条の原則には直ちに適用することが非常に困難であるというものが出てまいるわけでございます。これは現在存しております価格体系の問題、さらには、特に価格の低い銘柄におきましては種々の社会的な配慮等から低位に据え置いておるものもございます。そういうものにつきまして、直ちに第三条の要件を満たすような原価、その他地方税、納付金を賄うようなところまで持ってまいりますと値上げ幅が非常に大きくなるというものにつきましては、しばらくの間暫定的にその定価を、第三条の条件に適合しないままで据え置くことができるようにさせていただきたいというのが附則でございます。もちろんこれは暫定的な規定でございますから、各個別銘柄につきまして公社において、第三条の原則が適用できるように種々経営上の努力もしていただきまして、第三条に適合しない状況からできるだけ速やかに離れていただくというふうにしていただかなければなりません。  この「当分の間」と申しますのは、そういう企業的な努力にかかわる問題でございますので、一年、二年というふうに具体的に年数を限ることが大変に困難でございます。したがいまして「当分の間」ということでお願いをいたしておるわけでございまして、その意味は言うならば文字どおり当分の間、暫定的にお願いをいたしたい、かようなことでございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 「当分の間」というのを法律で使いますと非常に不明確になりまして、地方自治法などで言う起債の許可なども「当分の間」ということでずっと続いております。そういうことで、この「当分の間」を生かしておいた方が大衆のためにはいいのか。企業努力で早く改善したいとおっしゃいますけれども、これを取ってしまう方が価格が上がるのか、ケースとすればどっちが多いのでしょうか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 具体的に申しますと、たとえばゴールデンバット、それから沖繩復帰の際に沖繩でつくっておりました銘柄のたばこ、そういうものが主体でございますが、三条をそのまま適用いたしました場合にはそういうものは価格を引き上げざるを得ません。したがいましてそういう意味におきましては、これを置いておいた方がそういうたばこをお吸いになる方のためには利益になる、こういうことでございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 定価法の一条の二項の特例品、高級品の規定、これはいま一級特例品が十本百五十円のを百八十円にしよう。これは二十本で三百円、これを暫定最高価格に持っていきますと三百九十円までは大蔵大臣は上げられるわけです。現行のべンソンアンドヘッジス二百二十円のを二百六十円にしようとしている。これをいきなり一・三倍というのを適用するのは適当でないかもしれませんけれども、一応常識的に一・三倍まで上げることになった場合三百三十八円、暫定最高価格の範囲内でとどまるわけです。どうしてここでもって百八十円に上げなければならないのか。やはり全体の価格に手をつけている均衡上の問題なのか。私はあえてここで百五十円を百八十円まで上げなくてもいいのではないかと思いますけれども、どうでしょうか。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 お答え申し上げます。  いま先生御指摘の、一級特例品について現行十本当たり百五十円になっておる、したがってこれをバランスをとって百八十円に上げる必要はないのではないかということでございますが、現行体系の中でございますと御案内のように、一級品の上限が八十五円ということで、二十本当たりにすると百七十円でございます。いま私どもが出しておりますトークとかキャビンとか、それからクロスライセンスでやっておりますベンソンアンドヘジスとか、こういうものは全部一級特例品になっておるわけでございます。私ども現行体系の中で、いま外国品が大体二百五十円から二百七、八十円でございますので、外国品と同等のものに商品開発で取り組んでおるわけでございます。したがって、現行体系の中で二百八十円見当というものを考えていたわけでございまして、値上げ後は三百十円とか三百二十円というような、いわば国際的にわが社が本当に競争し得るような商品開発に現在取り組んでおりますので、この機会に二〇%の値上げというものにスライドさせて百八十円にさせていただいた次第でございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 納付金率の点について伺います。  これは種類別、等級別に納付金率に差がつけてありますけれども、その理由はどこにあるのでしょうか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 納付金率につきましては、現在の価格体系というのがあるわけでございますが、こういうような価格体系は欧米にはないわけでございまして、たばこの定価というのはほぼ一線にそろっておるあるいは若干の上下しかないわけでございます。ところがわが国におきましては、五倍というような非常に大きな格差があるわけでございます。したがいまして、これは昨日も公社の方から御説明がございましたが、一方におきまして製造原価というのはそれほどの差がないわけでございますので、たばこの益金率というものも等級によりましてかなりの差が出てくるわけでございます。特に三級品におきましては、その益金率は極度に低いという状態になっております。こういうような事情を考慮いたしまして、あわせて、低価格銘柄がしょいます税相当部分というものは本来低くてもいいのではないかという一種の累進的な思想も加味いたしまして、こういう格差のある納付金率を定めさせていただいたような次第でございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 これは一級、二級、三級という中で生産コストの相違があるために設けられたのではないかと思っておるのですけれども、そういう意味ではないのですね。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 生産コストが全然同じというわけではございませんで若干の差はございますが、一級品と三級品の間の生産コストの差はせいぜい五割程度かと存じます。ところがゴールデンバットをとってみますと、五倍ほどの価格の差があるわけでございます。そういう実態を踏まえながらこの納付金率というものを決めていかざるを得ない状況であるわけでございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 これは納付金率の方ですけれども、財政的な見地からこれを改正するという考え方が将来生まれてくるのでしょうか。また、一・三倍というものについても、なお授権範囲を拡大したいという気持ちが出てくるのでしょうか、その一点。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 まず納付金率は、平均的にしますと五五・五でございますが、これは一言うならば消費税率に相当するものでございますので、現在におきまして私どもは最も妥当なラインであるというふうに考えております。しかし、これは種々の社会情勢の変化というものもあり得るわけでございますから、今後永遠に五五・五でいかなければならぬということにも相ならないかと思います。情勢の変化によりまして高くなることもあるいは低くなることも将来の問題としてはあり得るかと思いますけれども、これは一般の税率が変動するのと同じようなことかと存じます。  三割の部分につきましては、これは税率に相当するようなものではございません。しかし、いわゆる財政民主主義というものを踏まえての政府にお任せいただく範囲、限界でございますので、どちらかといいますとこちらの方がよりかたい割合ではなかろうと思います。しかしこれも法律でございます。社会情勢、種々の情勢あるいは将来財政法三条がどうなるかということをも考え合わせますと、必ずしも永遠にこのままでいくというものでもなかろうと思います。法律でございますので、もちろん将来のことを当然のことと見越して三割ということを書いておるわけでございますが、社会情勢、そういうものの上で当然の制限を課したものというふうに考えておるわけでございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 一般消費税を五十五年度から実施するというような検討がなされているようですけれども、私どもはまだ賛成という態度はとっておりません。そういう中で、政府関係機関はいろいろ検討なさっているのではないかと思います。今度のアップによって五十四年約千億の内部留保が出ると承っておりますけれども、葉たばこそれから巻き紙の用紙、こういうものについて消費税はつけられるのかつけられないのか、どういうお考えを持っていらっしゃるか。これが五%ついた場合には、販売価格に五%つくわけですから公社の負担はかなりふえるわけです。こういうものが内部留保をだんだん食っていくわけですけれども、どのような影響があらわれるか検討なさっているかどうか、この辺をひとつ承りたいと思います。と同時に、もしも消費税を考えないということになるとすると今度は、葉たばこの購入価格は農家負担などを減少させるためには上げていかなければならなくなる。農家は薬剤にしても肥料代にしてもあるいは包装代にしても、そういうものは全部消費税がかかって負担するわけですから、そういうものについての経費、コストアップを今度の中でどういうふうに検討なさっていらっしゃるのか、あわせて聞かせてください。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 一般消費税についての構想がまだ必ずしも具体的にはっきりいたしておりませんので、この段階でどの程度までお答えするのが適当かわかりませんが、いま私の承知いたしておりますところでは、一般消費税はすべての国内消費に対して課税するのがたてまえでございますけれども、酒とたばこのように特別の財政物資として重い負担を課せられているものについては、一般消費税は課税しないというのがいま税制調査会の一般消費税特別部会で検討されておる内容と承っております。  そういたしますと、本来一般消費税が課税されますならばたばこについても消費税率だけ値上げが行われて、そして仕入控除によって、いまお話しの葉たばこ代であるとかフィルターであるとかあるいは用紙、そういった原料に課されたものを仕入控除することができるわけでありますけれども、たばこに対して一般消費税が課税されないということになりますと仕入控除の方法がございません。そうなりますと、公社の原材料に課せられた一般消費税は控除できませんので、公社の内部留保が減るということになってまいるわけでございます。まだ今後検討のものでございますので、一応の筋道がそうだということを申し上げるわけでございます。  葉たばこにつきましては、たばこ耕作審議会におきまして審議の結果、その価格が決定されるわけでございますが、その場合には、物財費と労務費の値上がりを考慮して決定するような方式ができております。したがってたばこ耕作者が物財費として肥料とか包装とかいろいろなものについて払ったものは、葉たばこの値段に反映されるといりことになってくるわけでございます。もちろんそれはコストのアップでございますから、公社のコストがそれだけ上がるということにはなります。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 昨日の御説明で、現在の経済見通し、こういう観点からすれば、五十九年ないし六十年の価格改定というお話がございましたので、消費税を導入されたことによってかなりまた影響を受けるのじゃないか、こういう観点で申し上げたわけです。  いま総裁が売る側に立った消費税の話をなさいましたけれども、今度は買う側に立ってやはり消費税が公社負担にはね返ってくる、こう思いますので、そういう検討も――これは税率が決まっていませんからわからないと言えばそれまでですけれども、やはり影響するのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 もちろん公社に影響いたしまして、内部留保が本年は一応千億と予定いたしておりますが、コストアップによってそれが年々減ってまいるわけであります。一般消費税が導入されまして、仕入控除ができないということによって、仕入れた原材料の中に一般消費税分が課税されておりますと、それだけ内部留保の減るスピードが速くなって、当初予定しておるときよりも場合によって早くなるかもしれません。しかし、これは一般消費税がいつ導入されるのかまだわかりませんので、いまあらかじめ申し上げることはできません。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 たばこ専売の民営移管についてきのうもお話が出ておりましたけれども、外国例を見ていくと、生産から製造販売まで完全専売をやっている国は非常に少ないように見受けられます。しかもどちらかというと、後進性の強いような風に見受けられるのですけれども、どうしてこのたばこを専売にして公社が直営しなければいけないのでしょうか。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 これはいろいろの見解はあろうかと思いますが、イギリス、アメリカ、西ドイツは早くから民営でございまして、それからフランス、イタリアは専売国であったのでありますが、御承知のようにECにおきまして流通専売を廃止するということから、流通の部分だけ専売から外れております。しかし実際はフランスにおきましても、小売店はフランスの専売庁が握っておりますので、なかなか外国から行ってその小売店を利用することができません。結局外国からフランスにたばこを売ろうとしますと、フランスの専売庁に売って、専売庁がそれを小売店に売らせるという形をとっておるようでありまして、たてまえは流通専売は廃止したわけでありますけれども、実際上は廃止前と余り変わらない状況が続いておるようでございます。  わが国の場合には、明治三十一年から葉たばこ専売が始まりました。明治三十七年に製造販売を含めました完全専売になって、今日まで七十有余年を経ておるわけでございます。確かに白地に絵を描くのでございますれば、諸外国にございますように民営にすることもできることと思うのでありますけれども、すでにこの七十有余年の間に歴史的にでき上がったものでございますので、それを民営に移すことにつきましてはなかなか困難が多い。特に葉たばこ耕作者、十二万人ほどでございますけれども、もし専売制が廃止されますと国内の葉たばこ耕作は壊滅的打撃を受けるだろうというような問題もございますし、それから仮に専売公社を民営に移すとしますと、民営数社ということになりますと、広告費が相当多額に上りましょうし、また葉っぱにしても製品にしてもその流通が、いまのような形では完全に一貫してできるわけでありますけれども、それが交錯輸送が行われる、さらに工場につきまして設備投資が重複して行われる、そういったようなことを考えますと、民営によってコストが安くできるということは余り期待できないのではないか。そうすると民営にしたメリットがどこに出るか。もちろん競争すれば能率が上がるんだという御説明もあろうかと思いますけれども、私はいまの専売公社は他の国との競争において能率はずいぶん上げておるというふうに考えておりますので、民営にするメリットは余り出てこない。おまけに民営にするということになりますと、公社資産の評価、払い下げの問題等なかなか容易ならぬ問題が出てまいりますので、むしろ現在の公社制度、専売制度を前提として、そしてその時代の要請に適応していない点を直すのが適当ではないか。今回専売納付金制度について改正をお願いいたしておりますのは、そういう意味で、従来の適応しておらない適切でない制度をまず直すということを考えておる次第でございます。民営移管という問題よりもまずそういったことが大切だ、このように考えておるわけでございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 財政物資の観点からすると、お酒も同じことだと思うのです。お酒は製造販売が免許制になっている民間事業でやっているのですけれども、いま総裁が、非常に効率的にやっている、昨日はよその国からも指導をお願いするというぐらいやっているんだと胸を張っておっしゃっていました。それは喜ばしいことですけれども、やはり一般のシビアな民間企業の経営状態から見ていきますと、まだ温床の中にあるという気はいたします。必要経費など見ていきますと、醸造業の方は非常に厳しい環境の中で経理が行われている。本当に赤字経営に悩みながらも酒税確保については協力的な態度をとってきているわけです。こういうものを見ますと、いま総裁がいろいろお話しになりました問題点は確かにあろうと思います。しかし、より効率的にするための民営ということを考えてしかるべきではないかという気がするのですが、現実にいろいろ歳出削減などについてもお考えになっていらっしゃるでしょう。企業努力はなさっていると思うのです。たとえば本年度予算でどういう点について歳出の削減をなさったのか、そうして胸を張ってこういうようにやっているのだとお話しできるのか。何かありましたらお聞かせください。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 私どもといたしましては、昨日もお答えいたしましたけれども、まず能率を上げるということが大切でございますので、十万本当たりの労働力を減らしていく。それはもちろん機械設備を入れることによって能率を上げていくということでございますけれども、いまは昭和四十年当時に比べますと、製造たばこの本数は約倍になっておりますけれども、従業員は逆に四千人減らしておる、それだけ機械を導入することによって能率を上げておるということでございます。それが一つの努力であります。もう一つは、外国の新技術を導入いたしまして、たとえば緩和刻みを入れまして、この緩和刻みの第一工場は倉敷に早く建てまして、本年第二工場が友部にできるわけでありますが、そういった緩和刻みを使用することによって製造たばこのコスト低減を図る。それからさらにシートたばこにつきまして、新しい方式のシートたばこ工場をつくりまして、これによって香喫味のあるシートをつくっていく。そういった各種の努力を続けておるわけでございまして、それによってまず生産コストの低減に努力してまいっておるわけでございまして、その成果は相当私は上がっておるとも考えております。ただ、たとえば五十四年度の予算で費目でどれを削った、こう言われますと、費目として削ったのは、第一次生産対策の補助金を減らしましたが、今度新しく第二次生産対策をとりますので、その金額は余りふえてはおりませんけれども、入れかわっておるという程度でありまして、費目として減っておりますのは、旅費はふやさない、むしろ減らすといったような程度でございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 クロスライセンスの問題について、ベンソンアンドヘッジスとマールボロとオールドスプレンダー、アスター、これはイギリス、アメリカ、オーストリア、西ドイツの製品のようですけれども、何かオールドスプレンダーとかアスターというのはそれぞれの国の上位銘柄五位の中にも入っていないようなそういう製品のようです。一体どういう方法でこの相手方を決めているのか。それから、相手方が民営の場合もあり国有の場合もありますけれども、こういうものについてのライセンス料というのは一体どうなっているのか。クロスライセンスであるからには対応する国々へ日本のいろいろなたばこが製造されるような道が開かれているのかどうか。今後もこういうものについて公社としてはふやしていくお考えなのかどうか、そういう点、まとめて伺います。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 クロスライセンスを現在やっておりますが、国内でクロスライセンスをやっております銘柄は、いまございましたように四銘柄でございます。  これをどういう考え方で選んだかということでございますけれども、クロスライセンスをやります場合に、まずアメリカ、イギリス、西ドイツ等のいわゆるたばこにつきましての先進国と、オーストリアにつきましては、古くから専売制度をとっておりまして、昔から私どもの専売もオーストリア制度に学んだというようなこともございまして、国として選んだわけでございます。  それから銘柄につきましては、アメリカ、イギリスにつきましてはその国の代表銘柄ということでございますけれども、御承知のようにアメリカは、アメリカンブレンドの系統でございます。アメリカ式のたばこでございます。イギリスはどちらかといいますと、イギリス本格ブレンドと申しますか、葉っぱを中心にしましたタイプのものでございます。それから西ドイツ、オーストリアにつきましてはジャーマンブレンドということでございまして、必ずしもその国のトップ銘柄ではございませんけれども、選びます場合には、たとえば西ドイツ等の製品につきましては、四銘柄等を選びまして、国内で調査をして、いま選んでおりますアスターが国内に向けられるといった調査の結果選んだわけでございます。  それから、クロスライセンスで外国に出しております、外国でつくっておりますものは、現在はアメリカでは、アメリカのハイライトインターナショナルという銘柄をアメリカのメーカーがつくりまして、アメリカで売っております。それからオーストリアにつきましては、現在はセブンスターを売っております。西ドイツ、ベネルックス等につきましては、ハイライトエキスポートという銘柄を売っております。  この国内品につきましては、売れ行き状況は五十三年度で四億ぐらいでございます。それから、私どもが外国でアンダーライセンスとして売っておりますものは、大変努力しておりますけれども、数字から言いますとごくわずかでございます。  この両方につきまして、今後どういうふうに取り組んでいくかということでございますけれども、私どもがやっておりますアンダーライセンスによりまして、たとえば国内品の高級品市場に一つの新しい製品を提供するとか、あるいはアメリカ、イギリス、それぞれたばこのつくり方、若干違うものがございますものですから、そういうものをつくることによりまして製造技術のノーハウというようなものを勉強できるとかいうこともございますし、今後とも国内でやっておりますものにつきましてはある程度の販売が維持できる限りは続けてまいりたい。それから私どもで出しておりますものにつきましては、大変これはむずかしくて数量が伸びないわけでございますけれども、今後とも各国の状況を調査いたしまして、たとえば現在一部の国につきましては、新しい製品にかえるといったようなことを研究中でございますけれども、なお努力してまいりたい、かように考えております。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 現実に日本の製品を外国でつくっているところがあるのですか。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 アメリカにおきましては、ハイライトインターナショナルはアメリカのメーカーがつくりましてアメリカ国内で売っております。それからオーストリアでは、オーストリアでセブンスターをつくりまして、オーストリアで国内で売っております。西ドイツ、ベネルックスも先ほど申しましたように、ハイライトエキスポート、数量はわずかでございますけれども、あちらでつくって売っているということでございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 今度輸入たばこについてシガレットは九〇%の関税、こういうふうに決められるようでございますけれども、これは他国との均衡を見て現行価格が変更になっていくのだろうかどうかという点と、それから小売定価基準というのは、これはどういうように設けられているのか。外国のたばこというのは、非常に二百五十円とか二百七十円とか、平均化しちゃっているのですけれども、どういう方法でお決めになっているのか。為替変動による影響などがそう簡単にははね返ってきませんけれども、五十三年七月以降どういうようなお考えをとっていらっしゃるのか、そういう点。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 お答え申し上げます。  現在私どもの輸入たばこの値づけでございますが、これは向こうのいわゆるCIF価格、公社に幾らで売りますというCIF価格を基準にいたしまして、大蔵、経済企画庁、それから専売公社、三者の間で、国内の一級品相当の益金率にある関税をかけたならばということを想定しまして、それで現在の値づけはいたしておるわけでございます。  大体市場というのは、いま日本の市場は輸入品の場合にはほとんどアメリカ製品が多うございまして、一つのアメリカの会社がいわゆるCIF価格幾らという値段を出してきますと、ほとんどそれに右へならえをするという傾向がございますので、したがってアメリカ製品等については、FKとFSKの違いがありましても、ほとんど価格は一緒になっているというのが現状でございます。  ただこういういまみたいなやり方ですと、私どもしたがって、CIF価格によってある価格は機械的に決められてくるわけですが、対外的に明らかになっておりません。したがっていわゆる二国間交渉とか、いまの日米交渉でも、いわゆる日本のたばこの値づけは恣意的ではないかという御批判があったわけでございます。したがって今回御提案申し上げておりますように、内国消費税部分が幾らということで、今回は御提案申し上げております国内の一級品の五六・五%というものを外国品にも適用をする。内国税が明らかになりますと、当然今度は関税も、いまみたいに両方合わしたような、たとえば三五五という関税では適当でございません。したがって、外国品と日本製品が公正に競争できるようないわゆる競争条件を創設するために、シガレットについては九〇という関税率を設定すべく御提案を申し上げているわけでございます。したがって、今後この制度が御審議いただき御承認をいただきますと、今後はいわゆるアメリカのCIF価格、これは当時の適用為替レートによりますが、その円建ての購入原価に、CIF価格に関税率を掛けたもの、それに輸入諸掛かり、それから内国消費税相当分としての五六・五、それに公社の配送経費、それから小売店マージンが現在輸入品は七%でございまして、それから公社のいわゆる金利相当としての約一%という内部留保、これを機械的に積み上げますと、輸入たばこの価格は自動的に決まってくるというような仕組みになってまいります。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 それで価格は、現行価格を改定するのはどのくらいになるのですか。大きな変更があるのですか。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 お答え申し上げます。  いまのところ私ども外国のメーカー並びにその日本の輸入代理店に、こういう制度の仕組みになります、したがいましてことしの輸入と申しますか向こうの供給単価を幾らにするのか、早目にオファーをしてくださいということを申し出ておりますけれども、なかなか制度との関連を向こうのメーカーは大変注意深く見守っておりまして、いまのところオファー価格が出てまいっておりません。したがって、昨年購入しました私どもの単価で適用しますと、大体いまの価格同等もしくは若干下がるものもございますが、また逆に若干、二百五十円が二百六十円になるというようなものもございます。これはあくまでも去年までの向こうの供給価格を据え置いた場合でございまして、今後アメリカ等いろんな日本にいまたばこを供給している会社が、どういうオファー価格をしてくるかによって価格は異なってまいります。いまのところ残念ながら、その価格は私どもまだ御提供いただいておりませんので、幾らになるということを的確に申し上げられない状況でございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 では、時間が来ましたので最後に、小売手数料というのは一体何で決められているのか、法的な根拠を示していただきたいのです。小売人売り渡し価格というのは、結局手数料差し引きでいっているような感じがするのですけれども、それでいいのかどうか。もしもそういうことになるとすると……)「休憩しろよ」と呼ぶ者あり)もう時間になりますから、私のは続けさしてください。これで終わります。  四十三条の十三、ここを見ていきますと、「小売人に売り渡した製造たばこ及び国内消費用として直接消費者に売り渡した製造たばこ」、使い分けていますけれども、これは価格に差があるからこういうふうに使い分けているのかどうか。また、ここで小売人に売り渡すたばこがこの定価どおりでないということになってきますと、予算総計主義からいっても、納付金の計算のときおかしくなるのではないか。やっぱり収入は収入として見て、そして手数料は手数料として歳出に計上すべきじゃないか、こう思いますけれども、そういうようにやっていらっしゃらないとするならば、どういうところに理由があるのか、お聞かせください。  これで質問を終わります。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 製造たばこ定価法ではたばこの定価を定めておりますけれども、一方たばこ専売法の三十四条三項に、小売人は「小売定価によらなければ、製造たばこを販売してはならない。」とう規定がございます。そのほかに専売法の施行規則の十八条におきまして、「公社から小売人に売り渡す製造たばこの売渡価格は、その小売定価から小売定価に対して総裁の定める割引歩合を乗じて得た金額を控除した金額による。」という規定がございます。したがいまして小売定価が決まりますと、これは消費者との関係での定価でございまして、小売人に公社が売り渡す売り渡し価格は、別に総裁が定めまして公示いたしましてやっているというのが状況でございます。  現在一割でございますけれども、これはどういうことで決めているのかという御質問でございますけれども、一般的に小売店経営の実態でございますとか、あるいは各国の専売制その他の小売人の手数料でございますとかというようなものを勘案して決めております。一割という金額は、一般的には小売マージンとしてはほかの商品に比べてちょっと少ないような感じがいたしますけれども、たばこの場合には御承知のように、臨店配達と申しまして、公社から小売店に月三回ないし四回配達をしております。一般の化粧品その他のものに比べますと大変回転率が高うございます。それらを勘案して一割ということにしているわけでございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 時間が来ましたので、終わります。

加藤六月自由民主党

○加藤委員長 ちょっと速記をとめて。     〔速記中止〕

加藤六月自由民主党

○加藤委員長 速記を始めて。  大島弘君。

大島弘日本社会党

○大島委員 本案に入ります前に大蔵大臣と経済企画庁に、たばこ等の公共料金の値上げの消費者物価に及ぼす影響を中心にちょっとお伺いいたしたいと思いますが、その前に、先ほど一般消費税はたばこには一応かけない方針だというお話ですが、大臣、一般消費税というのは直接税ですか、間接税ですか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○金子(一)国務大臣 間接税のつもりでおります。

大島弘日本社会党

○大島委員 直接税と間接税の違いというのは普通は、納税主体が直接負担するのが直接税、納税主体が直接負担しないのが間接税だというならば、この一般消費税の場合、たとえば化粧品とかそういうもので果たしてほかに転嫁できるかどうか、実際上転嫁できないのじゃないかということで、自己の商店の経営合理化とかというて結局、自己負担になる可能性が非常に多いので、私はちょっと最近、もちろん私も当然これは間接税と思っておったのですが、そういう点で転嫁という点に果たして全部できるかどうか。もちろん大企業はできます。大企業製品は独占あるいは準独占ですからこれは転嫁できますけれども、その他の一般消費ということに関して、果たして他に転嫁できるのか。結局納税主体がみずから負担しなければならない、そういうのが非常に多いのではなかろうか。とするならば、これは果たして間接税と言えるかどうかということなので、私はちょっと疑問を持っていますのですが、大臣のお考えもう一度、やはり間接税……。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○金子(一)国務大臣 いまの転嫁の問題は、最近のような独占事業が非常に多くなったりいろいろなことで、必ずしも従来の理論どおりいかぬようになっております。その幅は狭められておると思いますけれども、消費税という立場から、つまり所得課税か消費課税かという点での区別から言えば、それはもう完全に消費に担税力があるということでやるわけですから、そういう意味での消費税とお考えいただければありがたいと思っております。

大島弘日本社会党

○大島委員 ちょっといま私は、一般消費税は直接税か間接税かという問題を提起をしただけでございますので、よく一遍これは検討していただきたいと思います。  それからそれに関連しまして、最近の公共料金の値上げですけれども、私の調べたところ、落ちはあるかもしれませんが、本年に入ってから国鉄通学定期が五・五%、これは一月一日から。それから私鉄十三社が一二・八%、これは本年の一月八日から。それから消費者米価は四・二%、本年二月一日から。それからたばこ二〇%、五月一日からの予定。国鉄運賃は八%、これは五月二十日ごろからの予定。それから予算に盛り込まれておりますけれども、健保法改正によって、本人の初診料六百円、入院負担金二百円をそれぞれ千円に引き上げて、これは八月から実施予定。それから消費者米価、これは夏から引き上げられそうだ。それから国立大学入学金、これが二万円アップで八万円になる。それから東京都の場合の公立高校の授業料が二〇%上がるであろう。なおそのほかに、タクシーの値上げも考えられるし、それから高速道路料金の三〇%アップも考えられる。こうして見ると、いま言いましたように本年の一月一日の国鉄通学定期からずっとこうして値上げラッシュが続くわけなんですが、こういうふうに五十四年に入って集中するといいますのは、やはり一般消費税が実施された場合は、その前六カ月は値上げはしないということの一般消費税の導入と関係があるのでございますか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○金子(一)国務大臣 これは一般消費税の導入とは全然関係ございませんで、それぞれの企業が極力企業努力をやって赤字の縮減に努めてまいりましたけれども、それが十分いかなくなったということで、特に去年は公共料金の値上げを余りやっておりませんでしたから、それがたまたま時期を同じゅうしてことしに集中してきた、こういうふうに御理解いただけば結構でございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 いまの御答弁によりますと、こういうふうに集中したのはこれは偶然なんであって、一般消費税の前提ではないというふうにお考えなんですね。  そうしますと、この公共料金の上昇に伴う消費者物価への寄与度につきまして、ちょっと専門的になりますのですが、経済企画庁にちょっとお伺いしたいのだけれども、一般に公共料金のCPI、消費者物価への寄与度というのは、どのくらいの寄与度なのか。特にたばこあるいは国鉄とかそれぞれ主なもの、大体公共料金はどのくらいCPIを押し上げるのか、その内訳はたばこはどうかということにつきまして、わかる範囲で……。

坂井清志経済企画庁物価局審議官

○坂井政府委員 公共料金の消費者物価への影響につきまして、若干計数的に御説明申し上げます。  五十四年度の公共料金改定、現在大体わかっておりますものの消費者物価指数への影響につきましては、三点ほど申し上げますと、第一点が予算関連の公共料金といたしまして、いま先生おっしゃいましたように近く予定をされております国鉄、それから健保、さらにいま御審議中のこのたばこの小売定価等の改定、これらがございます。さらに二番目に、電気、ガス料金につきまして、円高差益の還元によります割引措置を半年間実施してまいりましたが、これが三月いっぱいで終了いたしました。それから第三に、そのほかの民間ないしは地方の公共料金等につきまして、これは個別の積算は困難でございますが、従来の傾向等から見ましてある程度の上昇を見込まざるを得ません。これらを総合いたしまして、ごく大まかな目安といたしまして、五十四年度の消費者物価に対して一・五%程度の押し上げ要因になる、こういうふうに私ども試算をいたしております。  それで、その中でいま先生がおっしゃいましたたとえばたばこでございますが、たばこは、今回提案になっております案で引き上げられた場合に、消費者物価指数を〇・三七%上げる効果を持つ、こう計算しております。ただ、これは年度平均ということで考えてまいりますと、実施の時期によりまして多少異なった意味を持ってまいります。五月時点実施の場合には年度平均に対して〇・三五%程度の押し上げ要因となる、こういうふうに予測しております。  それから国鉄運賃でございますが、その中身は近く決定されると思います。現在検討中でございますけれども、恐らく〇・一五%程度の上昇要因となって消費者物価に響くというふうに考えております。  健康保険につきましては、これはまだ内容が余り固まっていないようでございますが、すでに提案になっております案でまいりますと〇・二%程度の上昇要因になる、こういうふうに試算しております。  さらに米価でございますが、米価の方は本年二月、つまり年度としては昨年度のうちに四・二%の引き上げが実施されましたが、これが大部分は本年度になって効いてまいりますので、結局のところ、五十四年度の消費者物価に対して、それ以前に比べて〇・一%程度の上昇要因になるというふうに見ております。五十四年度において消費者米価をどうするかということにつきましては、まだ全く白紙の状態でございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 そうしますとたばこの値上げは、大体国鉄運賃の三倍の消費者物価の上昇に寄与すると考えていいですか。

坂井清志経済企画庁物価局審議官

○坂井政府委員 たまたま本年度の計数で申しますとそういう結果に相なります。

大島弘日本社会党

○大島委員 これを見ますと、たばこの値上げがいかに大きな影響を及ぼすかということは、国鉄の三倍も影響を及ぼすということがこれではっきりしたわけです。  それで、全体として五十四年度は公共料金の消費者物価に対する寄与度は、いま一・五%とおっしゃいましたが、私の計算によりますと最低二%ぐらいになると思うのですが、その前に、まず五十二年度の寄与度は一・三%、五十三年度は特別低くて〇・八%と、こう考えていいですか。

坂井清志経済企画庁物価局審議官

○坂井政府委員 大体御指摘のとおりでございますが、五十三年度につきましては、これはまだ精密な計算ができておりませんが、恐らく一%をやや下回る程度、いま先生〇・八とおっしゃったかと思いますが、そのあたりと一%の中間ぐらいではないかと思っております。

大島弘日本社会党

○大島委員 そうしたら、五十二年度と五十三年度の消費者物価のアップ率は幾らになっていますか。

坂井清志経済企画庁物価局審議官

○坂井政府委員 五十三年度の消費者物価のアップ率でございますが、これは実は明後日全国の三月の消費者物価の指数が発表になりますので、きょう現在まだ確定的なことは申し上げられませんが、全国の指数、これは二月までわかっております。それに三月の分、これはすでに東京都区部の指数がわかっております。速報ベースでございますがわかっております。それで、全国は困難でございますが、東京都区部のベースで計算をいたしますと、年度平均としまして五十三年度は三・九%のアップという結果が出ております。全国につきましてもそれと大差ない形、若干それより低い数値になると見ております。

大島弘日本社会党

○大島委員 そうしますと、五十三年度は極端に公共料金のCPI上昇寄与度が少なくて〇・八で、結果的に三・九%消費者物価が上がった。本年は、あなたの方の計算ではその約倍に当たる一・五%。私は二%だと思うのだけれども、仮に一・五%としても、五十三年度の〇・八の約倍に本年度は上がる。しかるに五十三年度の消費者物価が三・九%だったのにかかわらず、五十四年度の消費者物価の政府見通し四・九%というのは、数字の上で、これだけから見ても果たしていかようなものなのでしょうか。

坂井清志経済企画庁物価局審議官

○坂井政府委員 確かに御指摘の点はございますが、公共料金の中で先ほども一つ例示いたしました電気、ガス、このあたりは、昨年は円高差益の還元ということもあって逆にマイナスになり、本年度はそれがプラスになる、そういう特殊要因も絡みましたのでよけい格差が目立つようなかっこうになっておりますけれども、御存じのとおり消費者物価の中には一般商品、その中にはまた季節商品、野菜あるいは生鮮魚介といったものの動きも別途ございますし、さらに一般商品のウェートもかなり高いものでございますので、それらの動きを私どもできるだけ綿密にアプローチをいたしました結果、五十四年度につきましてはやはり四・九%程度に何とかおさめられるという見通しのもとにそういう数字を発表しておるわけでございます。昨今いろいろと、特にむしろ卸売物価に直接効いてまいりますむずかしい要因がございますけれども、それらの要因をなお見きわめる必要はございますが、現時点におきましてはこの四・九%という政府見通しを何とか達成できるのではないか。そのために、政府もそうでございますが、国民各層の御理解、御協力を切にお願いしたいと考えております。

大島弘日本社会党

○大島委員 経済企画庁の方では四・九%を努力目標的に見ておると思うのですが、先ほど言いましたように昨年ですらもうすでに三・九%、これは未公表の数字だろうと思うのです。しかし、いま私が申し上げたのは公共料金の値上げだけなので、そのほかに昨年度と違うところはとにかく非常に多いと思うのです。昨年十一月からの国際商品市況の上昇がある。それからOPECの二年ぶりの原料値上げがある。国内的には需給バランスの回復による商品市況の押し上げがある。それからやや円安傾向で、輸出ムードはこれ以上悪化しないというようなムードもある。さらには大量の国債発行とその消化難による財政インフレの危険もある。五十三年度と全然別の要素がこれだけ出てきて、しかも先ほど言いましたように数多くの公共料金を引き上げる。それで果たして四・九%が可能なのかどうか。これは一遍大臣にお伺いしたいと思うのですが、いかがでしょうか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○金子(一)国務大臣 公共料金等の影響につきましては、いま企画庁からるるお話がございました。大体こういう要素だけ考えれば四・九ぐらいに抑えられるのじゃないかと思っておるのですが、同時に、OPECのプレミアムが六月にどうなるか、そういった不確定要素がありますから、われわれとしては便乗値上げを極力抑えて、この政府の物価の目標を達成するように最善の努力を尽くしていきたい、こう考えておる次第でございます。また、こういうものがあるからどうだと言われても、不確定要素でございますので、ちょっとまだこうなりそうですよということを申し上げるのには時期が少し早いのじゃないかと考えております。

大島弘日本社会党

○大島委員 こういうふうに物価が騰貴してきますと、第二次の公定歩合の引き上げは考えていらっしゃるのですか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○金子(一)国務大臣 これは日銀総裁の専管ですから、私どもはとやかく言う筋合いじゃございませんが、先般の〇・七五の引き上げで十分警告的な役割りは果たしておるので、各企業がそれぞれ十分便乗値上げを自粛し、特に第二次製品等の値上げの幅、上積み分を抑えるような努力をしてもらえば、もうあと続けてというような必要は毛頭ないと考えておる次第でございます。問題は、金融をうんと圧迫しようということじゃなくて、OPECなんかのいろいろな要素があるから、最近のムードに乗じて値上げの幅、物価上昇の幅を不当に引き上げたりあるいはスピードを上げることが困るということで、ああいう警告的な引き上げになったと私どもは承知いたしておる次第でございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 そうしますと、経済企画庁に再度改めてお伺いしますが、先ほども言いましたように、五十三年度は公共料金の消費者物価の寄与度はわずか〇・八%だけれども、消費者物価は三・九%上がった。五十四年度は恐らくその倍の公共料金のCPI上昇の寄与度一・五%を見込まれるのだけれども、しかもそのほかに先ほど私が言いましたような国内外の市場、こういうインフレマインドが盛んに出てくる。これでも依然四・九%というのに固執するのか、それとも見直しの改定をする必要があるのかどうか、その点、企画庁にお伺いしたいと思うのです。

坂井清志経済企画庁物価局審議官

○坂井政府委員 見通しの四・九%の数字でございますが、私どもとして決して楽観をしておるわけではもちろんございませんが、現時点におきましてまだこの数字を云々する必要はないものと考えております。その理由は、原油あるいは円安その他商品の需給関係の改善といった要素、いろいろございますけれども、この方は卸売物価の方にはもう少し直接に響いてくるかと思いますが、消費者物価への響き方というのはかなり二段、三段にいろいろクッションがございまして、必ずしも連動して響いてくるわけではございませんし、それからこの公共料金の影響につきましてもまだ現在のところ、私どもが昨年の十二月時点で見通しておった公共料金の動きというものから特にずれるような動きがあるわけでもございませんし、決して楽観はいたしませんが、この四・九%という目標、まだ現在において相当意味のある数字である、これに対して私ども努力してまいりたい、こう考えております。

大島弘日本社会党

○大島委員 それでは本論に入りまして、大蔵省当局にお伺いしたいのですが、本法案改正に関して若干の問題をお聞かせいただきたいと思います。  本法案改正の改善に当たって、塩事業の方はどうなるのですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 お塩の専売に関しましては、今回の法律改正との関連におきまして、その経営の塩としての言うならば独立採算制と申しますか、それがよりはっきりいたしてくるということでございます。専売納付金の部分について申しますと、従来専売納付金が専売公社の利益処分として行われておりました結果、その利益の中には塩の部分も計算上入ってくるということに相なっていたわけでございますけれども、今回専売納付金につきましてはたばこ専売事業に限ることになりました。お塩は本来公益専売でございまして、収支相償う状況におきまして消費者にお塩を安く円滑に供給するということが本来の目的でございまして、それに沿ったような方向で経営が進められることになる、こういうことでございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 この製造たばこ定価法定制の緩和と国鉄運賃法の法定制の緩和とを比べますと、国鉄の場合は当分の間となっていますが、専売の場合は恒久的な制度となっているのは、これはどういう意味でございますか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 国鉄の場合におきましては、附則におきまして「当分の間」という定めがしてございまして、その考え方は、現在の国鉄の経理状況が改善されるまでの間という考え方であろうかと存じます。たばこにつきましては、現実に経理状況が国鉄の経営内容と違うわけでございまして、そういう言うなら一種の時限立法的な考え方ではございません。本則に掲げておりまして、制度としてこれを御認容いただきたいということでございます。しかしその発動し得る条件といたしましては、国鉄と同じように経営におきまして損益上赤字が発生した場合あるいは発生することが確実と認められる場合に限っておりまして、実際にこの二条の条項を発動さしていただける場合としましては似たような状態であるということでございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 ちょっとよくわからないのですが、大臣、国鉄の場合は当分の間法定制緩和になるということになっているのですが、専売の場合は国鉄と違ってこれを恒久的な制度としている理由、御存じでございますか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 私どもで今回御提案申し上げております内容は、専売納付金につきましてこれを法定し、利益処分というかっこうで国庫に納付するという制度から改めるということにいたしたわけでございます。それとの関係におきまして、言うならば公社の経営というのが、従来の専売納付金を含めまして利益が計上される、したがいまして毎年度六千億あるいはそれを超える金額の利益が計上されるという経営体質から、今回の制度改正によって変化を遂げることになるであろう。いわゆる内部留保部分として残った部分だけが利益に計上されることに相なるわけでございますので、将来の経営というものを考えました場合におきましては経営体質が、原価の上昇いかんによりましては定価が据え置かれる限りにおいて赤字ということも発生し得る状況に相なるわけでございます。もちろん現行の制度におきましても、六千億の利益ということにはなっておりますけれども、理論的には赤字になり得るわけでございますが、実際的には六千億という大きなものが利益として計上されることになっておりますので、実際問題としては赤字の状態に決算上なるということはほとんど考えられない事情であったわけでございます。そういう言うならば企業体質の変更ということを前提といたしまして、かつ、この納付金の法定制は公社におきます企業性の発揮、企業の効率的な運営を図ることも大変重要な目的であるわけでございます。そういう面から考えましても、定価につきまして財政法において許される範囲、精神に沿う範囲におきまして、定価の法定制について若干の幅の部分について政府にお認めを願いたいということでございます。国鉄につきましてはつまびらかにいたしておりませんけれども、今回の専売についての改正は、赤字であるという状態を前提としてそれに対する対策という趣旨では必ずしもないわけでございまして、専売公社の企業運営におきまして企業性の発揮、効率性の向上ということを図ってまいる一環としてのお願いであるわけでございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 何か回りくどい説明でよくわからぬのだけれども、国鉄の場合「当分の間」と書いてあるのは、いまは赤字だけれども将来もし黒字に回復すれば、財政法三条の原則に戻るということなんでしょう。当分の間というのはそういう意味だと思うのです。ところが専売の方は、もう永久的に財政法三条から離れてしまうというのはなぜか。これは専売監理官に質問してもあるいは無理かもしれませんが、そこの点、国鉄と同じような形態で――国鉄の方は、本来ならば元来の財政法三条に戻るべきだ、これが本則なんだというのが国鉄の場合だと思うのです。それで「当分の間」と書いていると思うのです。たばこの場合は、恒久的な制度として財政法三条から離れてしまうということは、両者相一致しないではないかということが私の質問の要領です。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 私がお答えするのは筋違いかと思いますが、明治三十七年にこういう専売納付金制度になって以来七十数年、こういう益金処分という制度が続いたわけでございますが、過去いろいろな審議会とか五十年定改の際の附帯決議とかいろいろございまして、公企体としてあるいは財政専売という目的からして税相当部分はこの際はっきりさせるべきだということで、いままでの益金処分をいわゆる税として損金処分という性格に基本的に変えたわけでございます。したがいまして今後、物財費、人件費というものがある程度上がってまいります。しかしながら、いまのたばこ産業が置かれております市場環境とか、今後は外国製品との競争が大変現実的になってまいりますので、できるだけ経営努力をしまして原価節減、いわゆる経費節減に努力してまいることは当然のことでございますけれども、やはりある程度物財、人件費が上がる限りにおいては、何年か後には必ず公社が赤字になるという状態が制度的に出てまいります。したがいまして、私ども公社のできるだけ効率的な経常をお認め願うという観点と、同時に監理官申し上げておりますように、現在財政法三条制定の趣旨から申し上げまして、国会コントロール等との調和ということで厳しい条件を付して制度がビルトインされたわけでございます。  したがいまして、当分の間ということではございませんが、あくまでも公社事業が赤字になったときであって、しかも物価等客観指標の範囲内、それも御審議いただいております最高価格の一・三を超えたらまた必ず国会にお持ちいたしまして、いわゆる定価法の改正について御審議を願わなければなりません。そういう意味では、本則の中でいまの概定価格を定める制度が制度化しておりますが、性格的にはそういう意味で、必ず公社は赤字になる制度に今度変わってきたということ、それと実際問題としては、何年か後には必ず国会で定価法の改正について御審議を仰がなければならぬという仕組みになっておるということでございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 あなたの説明と前の説明でよくわかりました。たばこの場合は要するに、外国製品との競争等があるからなるべく機動的弾力的にしたいということ、国鉄の方はそういう競争はまずないから当分の間で、将来黒字になったら財政法三条の原則に返るのだ、大臣、こういうふうに解釈していいのでしょうか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 先生、財政法三条から離れるというふうにおっしゃいましたですけれども、国鉄の場合におきましても当然そうだと思いますけれども、今回私どもが御提案申し上げております内容は財政法三条の枠内であるわけで、それから離れるわけではないと理解をいたしております点をつけ加えさせていただきます。

大島弘日本社会党

○大島委員 国鉄の場合と専売の制度の比較を一遍検討していただきたいと思います。  それから、葉たばこ生産業者はいま全国に大体何人くらいおりますか。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 十一万をやや超える程度でございます。昨年は十一万六千人でございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 ここの委員の方々の選挙区の中にも葉たばこ関係業者がおられるところがずいぶんあると思います。私のところはおりませんが。  葉たばこにかかる関税が無税となっているわけですね。これが国内葉たばこ生産業者を圧迫する、その影響をどういうふうに考えておられますか。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 お答え申し上げます。  現在の関税定率法でございますが、関税定率法にはいわゆるたばこの製品、葉たばこ等内国税とかいろいろ含めまして三五五%、葉巻については二〇〇%という関税率が決められておりますが、関税定率法の十四条の五号におきまして、日本専売公社が輸入するものにつきましては免税という規定になっております。したがいまして、今回はっきり内国消費税相当分が明確化されるに従いまして製品に対する関税というものをはっきりさせたわけでございます。またそれに伴いまして、いまの十四条の五号の日本専売公社の免税規定が削除されることになりました。現在の葉たばことか巻き紙用用紙はたばこ専売法によりまして、公社もしくは公社の委託を受けたものしか輸入ができません。したがいまして、現行の制度を前提にして従来と同様に、公社が使用する葉たばこ、巻き紙用用紙等につきましては、免税という従来の規定を制度面ではっきりさせたわけでございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 いや私の質問は、国内葉たばこ生産業者に対する圧迫にならないかということなんですが、その点……。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 お答え申し上げます。  結論から申し上げますと、従来の外葉等の輸入は従来免税で、これは公社の原価を構成するので従来と全然変わっておりませんし、国内産業につきましては御案内のように、毎年収納前におきまして耕作審議会にお諮りを申し上げ、その答申に基づいて総裁が決定して収納しておるこの制度の仕組みは、従来と全然変えておりませんので、国内葉たばこ耕作者に影響が出るということは考えておりません。

大島弘日本社会党

○大島委員 それで結構です。  次に、専売公社の方にお伺いしたのですが、本改定に当たって、ちょっと私よくわからないのですが、外国との比較の三つ、四つの問題を提起してみたいのですが、まず、わが国のたばこの小売価格は外国の価格と比較したらどうなんでしょうか。高いのですか、安いのですか。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 お答え申し上げます。  外国たばこの場合に、為替レート等によりまして一義的には比較できませんが、ある期間の平均値等で考えますと、日本の現在のたばこは十本当約六十八円でございます。今後の値上げによりまして二十本当大体百五十六円、それが現在の価格でございます。それに対しまして、西ドイツが二百七十二円、イギリスが二百六円、アメリカが百五十四円というような値段でございまして、フランス等は黒たばこという特別なたばこがございまして、百二十円ぐらいでございます。したがって、フランス、イタリアに比べて若干高い。しかしほかの西欧諸国よりは相当安いし、定改後においてアメリカと同等の価格になるというような水準でございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 西ドイツは若年者にたばこの喫煙者が非常にふえてきたということと、それからニコチン、タールをなるべく少なくするというような政策的目的によってたばこがきわめて高いと言われているのですが、これについてはどうお考えでありますか。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 お答え申し上げます。  先生御指摘のような向きがあるかと思いますが、西ドイツの場合御案内のように、民営で経営されておりますが、税金が従量、従価半々でございますが、付加価値税等を入れますと七割を超えるような税率になっております。先生のおっしゃるような政策的な意図もあろうかと思いますが、沿革的に税が相当に高いということも西ドイツのたばこが高くなっている原因かとも思います。

大島弘日本社会党

○大島委員 そうしますと、日本のたばこの小売価格は、為替レートとかいろいろありますけれども、大体中程度で、アメリカ並みと見ていいですか。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 そのようで結構でございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 それではあわせて、諸外国における最近のたばこの値上げ状況、これはどうなっておるわけですか。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 お答え申し上げます。  大きく分けまして、専売国と専売国でない国との違いがございますが、たとえばアメリカでございますと、アメリカはオイルショックに直面しました一九七四年においては二%とか六%とか七%の値上げ幅で一年間に四回も値上げをいたしております。それからアメリカの場合には民営でございますので、毎年六%ぐらいの値上げをいたしております。それから西ドイツでは、一九七二年に一三%から二六%の値上げ、三年後には四%、それから二年後の一九七七年には一八%。英国では七五年に二〇%ないし二五%の増税、七六年に七%、それから七七年には一四%というふうに大体毎年とか隔年という形で行われている。フランス専売等におきましても、大体隔年ぐらいで一〇とか一三%、それから一八%というような値上げが実施されている状況でございます。     〔委員長退席、小泉委員長代理着席〕

大島弘日本社会党

○大島委員 そうしますと、日本のように数年に  一回上げるということは外国ではちょっと例がないわけですか。外国では小さく毎年毎年といいますか、ちょいちょい上げている、日本の方は数年ごとに大まかにアップする、こういうふうな傾向があると見ていいですか。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 お答え申し上げます。  御指摘のように民営の国におきましては、経営努力で吸収できないコストを価格に転嫁するという形でかなり頻繁に行われております。それから専売国等におきましては、やはり消費者中心でございますので、できるだけ値上げを抑制しながらもある程度の値上げをしておる。公社の場合でございますが、公社は戦後におきまして値上げをいたしましたのは、ピース等一部銘柄をやったこともございますが、一斉値上げは四十三年の約一八%、それから五十年、これはオイルショックの影響で日本の諸物価等の急激な高騰がございまして、私ども約四八%というような値上げを実施せざるを得なくなったわけでございますが、今後につきましても二〇%というような程度の値上げで、できるだけ値上げ幅は小幅にしたいというふうに考えておる次第でございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 専売納付金の財政収入は日本は大体二%ぐらいなんですが、諸外国でもそんなものですか。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 お答え申し上げます。  現在のいわゆる一般会計収入中の専売納付金の額は、先生御指摘のように大変低くなっております。これは戦前戦後は大変高かったわけでございますが、先生十分御案内のような、戦後のシャウプ勧告等によりまして直接税中心に変わったとか、あるいは最近におきましては相当の国債発行をせざるを得ないとか、あるいは地方消費税が二十九年に創設されまして専売納付金というものが国と地方に半々になったというようなこともございまして、五十四年度において、定改がないとするならば一般歳入中のウェートは二・三%、定改を予定どおりお願いできますれば三・三%というような割合になりますが、これはいわゆる見込みでございますので、五十三年度見込みで見ますと、日本の場合には二・五%、イタリアが三・九%、西ドイツが三・八、イギリスが六・四、アメリカが大変低くて〇・九でございますので、アメリカを除けば日本のたばこの一般会計中に占める収入ウエートは低いというふうにお考え願いたいと思います。

大島弘日本社会党

○大島委員 諸外国との比較は大体わかりました。  次に、小売店行政に関して一点だけお伺いしたいと思うのですが、現在こういう定価改定の機会に消費者に対するサービスの強化ということが問題になるのですが、小売店の規制をもうちょっと自由にしたらどうかという考えはおありですか。つまり、現在日本の小売店は多いのですか、それとも少ないのでしょうか。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 たばこ小売店につきましては現在、沖繩を含めますと二十五万ちょっとでございます。沖繩を除きまして二十四万五千ぐらいです。  これにつきましては、多いのか少ないのかということでございますけれども、たばこを販売するということあるいはお客様の購買上の便宜ということを考えますと、販売店なりたばこ売り場というのは数が多いほどいいわけでございますけれども、一方、販売店を設置いたしますと配給の経費とか諸経費が大変かかります。私どもとしましては必要にして十分な配置をしておきたいという考えでございます。現在の状況は、各年ふえてまいりまして、十年前に比べますと、たばこ販売店だけで店数にいたしまして約七、八万店ふえております。そのほかに販売店が、喫茶店その他に出張して販売する出張販売店と言っておりますけれども、このたばこ売り場をふやしてまいりまして、これが現在二十万カ所以上ございます。たばこ売り場の数といたしましては、合わせまして五十万近い数がございますので、この程度で十分ではないかという考えを持っております。ただ御承知のように、都会地におきまして住宅団地ができますとかいろいろな開発が行われますと同時にビル等ができます。こういうところにつきましてはなるべく早く売り場を配置できるようにいたしたい。全体の数といたしましては現状程度でいいのではないかという考え方でございます。  これは五十一缶でございますか、現在の売り場で購買に不便を感じておるかどうかというようなアンケート調査を約一万三千人の消費者の方に行ったわけでございますけれども、若干感じておる者が一四%ぐらいでございまして、あとの方は大体現在の売り場でそう不便を感じてないという御意見でございました。現状はそういうことでございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 消費者に対するサービスの向上ということを十分期待しまして、この点に関する質問を終わります。  次はちょっと大きな問題になるのですが、公共企業体等基本問題会議意見書というのがあるのですが、この中の「民営化への過程において、国が関与し、かつ、経営の自主性において民営企業にも比較的近いような経営形態の採用、」こういうことについて、「政府において、さらに慎重に検討する必要がある。」ということです。「国が関与し、かつ、経営の自主性において民営企業にも比較的近いような経営形態の採用、」ということはどういうことを意味しているわけですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 基本問題会議でございますので、具体的に何を指したかというのは推測でございますけれども、現在の公社形態よりも国によります規制、そういうものがもっと少ない別途の、たとえば特殊会社というようなものを頭の中に置いておるのではなかろうかというふうに考えております。

大島弘日本社会党

○大島委員 先ほど専売公社総裁は、民営よりも能率が向上する現行の制度の方がいいと前の質問者に対して答弁されましたが、総裁はこの問題をどう考えられますか。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 専売公社の民営移管につきましては、先ほど申し上げたとおりでございます。  この基本問題会議の意見書でいう「民営企業にも比較的近いような経営形態」、しかも国が関与し、その経営の自主性において民営企業に近いということで申し上げますと、たとえば日本航空のようなことが考えられるのかと思います。そういう点について私どもとしては考えられないことはないと思いますが、その場合独占禁止法との関係からいたしまして、日本航空の場合には、日本航空以外にいろいろな航空会社があるわけでありますが、ただ外国航路は日本航空のいわば独占的なことになっておりまして、そこにいろいろ問題があると同様に、もし専売公社を日本専売公社という形でなしに日本専売株式会社ということにした場合に、独占禁止法との関連の問題が出てくるのではないか、そこのところで問題があろうかと考えております。

大島弘日本社会党

○大島委員 しかし、単に日本航空のような特殊会社にするというだけではこの意味が全然ないと思うのですが、この「国が関与し、かつ、」というのは基本問題会議ではどういうことを意味しているのでしょうか。どういうメリットがあると考えられておるのでしょうか。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 専売公社ですと専売局の延長ということが強くて、どうしても官業の非能率性という観点があるだろう、それを日本専売株式会社にすれば民営企業になるから、民営としての組織になって能率が上がるのではないかというふうにお考えになったのではないかと思いますが、私は日本専売公社を日本専売株式会社に改めても大した変わりはないと考えております。

大島弘日本社会党

○大島委員 私も同感でございます。  続きまして、同じく公共企業体等基本問題会議の意見書のいまの後半でさらに、「外国たばこの輸入及び販売を扱う別個の事業主体の設立等の措置を購ずることなども考えられる」ということを書いているのですが、これは一体どういうことでしょうか。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 これは現在は外国たばこを日本専売公社が輸入し、それを小売店に配送いたしまして小売店が売っておるわけであります。その輸入たばこの輸入と販売について専売公社以外の別個の会社、これは恐らく民営会社だと思いますけれども、それをつくったらどうかという御意見で、そういうことによって国産たばこと輸入たばこと競争をさせたらどうかというお考えであろうかと思います。

大島弘日本社会党

○大島委員 しかし、現在専売公社の外郭団体ですか何かにたばこ配送会社というのですか、あると思うのですが、ちょっとこれについて説明してくれませんか。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 先ほどちょっと御説明いたしましたように現在、たばこ小売店には月三回ないし四回、地方におきましては二回のところもございますが、公社から小売店にたばこの配達を行っております。と同時に専売公社のいまの販売方法は、品物と引きかえに証券もしくは現金を受け取ってくるということでございますので、公社みずからがそれをやるよりは専門の会社をつくりましてたばこの配送と集金を委託した方がいいという考え方に基づきまして、約十数年前でございますけれども始めたわけでございます。現在配送会社が全国に五社ございます。それで各地域を担当しております。

大島弘日本社会党

○大島委員 そうしたら、それがあるのですから、こういう「外国たばこの輸入及び販売を扱う別個の事業主体の設立」というのは考える必要はないのじゃないですか。それ以外にも考えるということなんですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 配送会社がいま輸入たばこを扱っておりますけれども、輸入そのものは専売公社が行っておるわけであります。その輸入行為を別個の会社にやらせて、その別個の会社がいまの配送会社に配送委託をするというなら、それはまた専売公社が配送会社との委託契約と違った契約を結ぶ必要があるわけでありますけれども、そういうことをやらせたらどうかというお話と私は思っております。

大島弘日本社会党

○大島委員 だから、それについて総裁はどういうふうに考えられるのですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 私は、専売公社が輸入品を扱っておりましても、先ほど後藤理事からも申し上げましたように、輸入品と国産品との競争は今後きわめて熾烈なものになってくると考えておるのであります。別個の輸入会社を設けたから競争ができるということじゃなしに、専売公社自身が輸入しておりましても、輸入品との競争関係というものは今後熾烈になってまいりますし、また、いまは輸入品につきましてはほとんどボンド方式になっておりますので、国内で売れれば売れるだけ輸入を行うということになっておりまして、昔のように輸入割当制度がございませんので、そういう点から言いますと、別途の会社をつくって、その会社が、将来本数は伸びると思いますけれども、輸入たばこだけで会社の経費を賄い、重役その他を養っていくことができるかどうか、私はちょっと疑問ではないかと思っております。

大島弘日本社会党

○大島委員 そうしますと、公共企業体等基本問題会議の提案しております二つのいまの提案は余り意味がないとお考えですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 せっかくの御意見でございますのでさらに検討しなければならないと存じますけれども、専売制度がどうしても完全独占という形になりますので、その独占という姿を何らかの形で緩和するということも一つの考え方であろうと思います。そういう点からいたしますと、輸入たばこについて別組織をつくるということは私は一つの考え方であると思っております。ただ、それによってうまくその会社が利益を上げるほどのことができるかどうか、その採算の点に問題がありますけれども、組織としては現在の専売公社から別にするということは一つの考えであろうかと思うのでございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 それとは別に、昭和五十二年十一月一日の経営形態等についての日本専売公社意見の中にこういう項目があるわけです。「輸入の自由化推進による競争原理の導入」という項目で、「公社としても輸入製品の価格決定方式の明確化等、国内製品と輸入製品の競争条件の整備を図りつつ、実質的な自由化を推進することによってさらに競争原理を導入し、諸批判に応えるとともに事業運営上のインパクトとすることが望ましいと考えている。そのための方策として、輸入製品の需要即応体制の完備およびメーカーまたは輸入代理店による販売促進活動のあり方についての検討を行っている。」こういうふうに書いているのですが、いま言われました総裁のお答えで、競争原理ということはやはりこのとおりと考えていいですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 さようでございます。  今回輸入たばこにつきまして関税率を設定し、さらに専売納付金率を一級製品と同じ五六・五を適用しようというのも、そういう考え方に基づいて御提案申し上げているわけでございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 そうしますと、先ほどの質問と重複するかもしれませんが、たばこ耕作者等のたばこ産業従事者、こういうものの保護ということといまの関連はどういうふうにお脅えでございますか。それでも十分そういう国内たばこ生産関係者あるいは従業者の保護はできる、こういうふうにお考えでございますか。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 基本的には御承知のとおり、国産葉の値段は国際的な価格に比べまして二倍半も高いわけでございますので、本来葉たばこというものが国際商品であるという点からいたしますと、何とかしてその生産性を向上して、国際的な価格との乖離をできるだけ小さくしていく必要があろうかと思うのでございますが、そういう基本的な点は別といたしまして、国産葉の値段は御存じのように、たばこ耕作審議会によって審議決定されることになっておりますので、今回のように製造たばこの輸入につきまして競争条件を整備して、今後競争が行われるということとの間に大きな矛盾は生じてこないと思います。ただ今後、どういうふうに日米交渉の関係がなるかまだわかりませんけれども、アメリカの方から、いまは葉たばこを年に三億ドル以上も購入しているわけでありますが、製造たばことしてアメリカが輸出した方がアメリカとしては付加価値が多くなるわけでありますから、葉たばこのままでは輸出しないぞというような話が出てくるといろいろむずかしい問題が出てこようかと思います。しかし、これは今後アメリカの態度にもよるわけでありまして、私どもとしては今回の制度改正によって、たばこ耕作者あるいはたばこ産業の関連事業に従事している人に影響を及ぼさないというつもりでおります。

大島弘日本社会党

○大島委員 それでは、担当理事で結構ですから、輸入葉と国内産葉の関係について簡単に答えてもらいたいのですが、まず輸入葉と国内産葉の価格は現在どのようになっていますか。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 お答え申し上げます。  先ほど総裁から申し上げましたように、いろいろな品質、物性その他の要素を勘案して計算をいたしますと、大体二倍半をちょっと超えるぐらいになっております。ただ、たばこの葉っぱでございますので、香喫味だとかニコチン、タールとかいろいろな要素がございまして、単純に比較することはなかなかむずかしいわけでございますが、大ざっぱに申しましてそういうことでございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 価格において二倍半。そうしますと、外国産の葉たばこは現在何%ぐらい使われているか、使用割合はどうなっていますでしょうか。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 現在おおむね国内産葉が二、外国産葉が一という割合で使用いたしております。

大島弘日本社会党

○大島委員 そういうふうに品質、価格とも外国産葉に比べて非常に問題のある国内産葉の生産について、公社は今後どういうふうにされていくつもりですか。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 国内産葉の品質が最近大変低下しておりまして、そういったことから使用面で非常に使いにくいという点が出ておるわけでございますが、今後国内生産をどういうふうにいたしていくかということを考えます場合に、やはり国内産の葉たばこが、現状でも製造たばこの原料として、先ほど申し上げましたように三分の二という非常に大きなウェートを占めておるわけでございますし、また日本の農業全体の中で考えましても、特に東北だとか九州だとかそういう地域では非常に大きなウェートを占めているわけでございまして、そういう条件の中で外国産葉をふやして国内産葉の使用を減らすというわけにはなかなかまいらないわけでございます。そういったことから、耕作者、耕作団体にも御説明をし、御理解と御協力を得ながら、先ほど申し上げました少なくとも品質はよくしていきたい、使用目的に適するような使用適性を上げていくということに御協力をいただいてまいりたい。さらには、生産の近代化なり生産性の向上なりそういったことを図ってまいりまして、国内産葉と外国産葉との価格的な乖離をできるだけ縮める方向に持ってまいりたいということで、いろいろ施策を図っておる状況でございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 そうしますと、米やミカンのように国内葉たばこ生産者に対しても、今後の問題として減反とかそういう措置を考えておられるのですか。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 先ほど来申し上げておりますように、将来の国内の販売状況が大変厳しくなっております。そういった点から、全体としては国内産葉は現存過剰な状況でございまして、昨年、五十三年産から生産調整を実施させていただいております。ただ生産調整を実施するに出たりましても、農家経常の安定という面との調和を図っていかなければならないということでございまして、耕作者の中には後継者の問題、そういった問題から廃作をしたい、ことしはやめたいという方もいらっしゃいますし、経営規模等の関係からことしは面積を減らしたいという希望を持っておられる方もいらっしゃるわけでございます。そういった廃減作の面積の範囲内で減らしていく、既存の耕作者に対しましては、昨年の許可面積を御希望があれば維持していくという考え方の中で調整をさせていただいているわけでございまして、将来にわたりましては、そういう在庫過剰の解消という方向に向かいまして、生産調整という方向は変えることはできないのではないかというふうに考えております。

大島弘日本社会党

○大島委員 葉たばこではなくて、輸入たばこのシェアはどのくらいになっておるのですか。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 輸入たばこは、現在国産品が五十三年度で約三千十四億本でございますけれども、その一・二%、三十七億本ぐらいでございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 それでは、最後に一言だけ総裁にお伺いしたいのですが、こういうふうに国産葉と外国産葉とは品質、価格とも非常に日本が不利である、国内産葉は非常に劣るけれども、十一万耕作者の生活は維持していかなければならない、こういう状況のもとで納付金率や関税率を定めるということは、将来国産の製造たばこは壊滅に等しくなるのじゃなかろうか、あるいは外国たばこもどんどん入ってくるということで、こういう状況のもとで納付金率や関税率を定めた場合には、将来国産の製造たばこは一体どういうふうになるのだろうかということにつきまして、総裁の御意見をお伺いしたいと思うのでございます。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 先ほど永井から申し上げましたように、国産葉の品質がここのところ劣化いたしておりますのを、昭和四十七年当時の品質に戻していただくということで御努力願っておるのでありますが、そういうふうな品質改善が行われますと国産葉の使用適性もふえてまいるわけでございまして、私どもといたしましては、今回の納付金率及び関税率というのは国産葉問題を十分考慮してお決めになって提案されておるというふうに考えておるのであります。特に関税率が国際的に見て割り高で、品質上も劣位にあるわが国の葉たばこを公社が主要原料として使用しているということを前提としてそれが御提案されておると思うのであります。したがって、こういう納付金率と関税率のもとで公社が事業運営を適切にやってまいる限りは、今後ともわが国のたばこ産業の維持発展は十分可能でありまして、また、葉たばこ耕作者が壊滅的な打撃を受けることはなかろうと思います。  ただたばこ耕作につきまして、一人当たり面積が御存じのようにかなり低いわけでありまして、そういう点からいたしますと、生産性の向上を期するためにはやはり一人当たり面積がある程度ふえていく必要がある。ということは、耕作者の数はもう余りふえないで、むしろ若干減っていくのではなかろうかという考えがするわけでありまして、私どもはこの残された耕作者がたばこ耕作によって十分経営を続けていくことができるように配慮してまいりたい、このように思っておるわけでありまして、壊滅的な打撃を受けるということは決してあり得ないし、また、そういうことにすべきものではないというふうに私は思っております。

大島弘日本社会党

○大島委員 何分にも多数の専売公社の従業員、その他の外郭団体、さらに十一万のたばこ耕作者等を思いますと、そういうことがあれば大変なことだろうと思うのですが、くれぐれもそういうことのないように期待いたします。  それから、先ほど大蔵省に対して一点だけ質問を忘れましたので、ちょっとお尋ねいたします。  簡単な質問ですが、納付金率算定に当たって、千本当たり幾らというような従量税制を導入しなかった理由は何ですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 従量制につきましては、諸外国で従量制を入れておるところあるいはそれを半々にしているところ、いろいろあるわけでございますけれども、従量制にいたしますと、どちらかといいますと逆進性があるという点を最も大きな点として考えまして、従価制の方がよりすぐれているだろうというふうに考えたわけでございます。

大島弘日本社会党

○大島委員 それでは、おなかもすいていますので、十分ほど時間がありますけれども、これで終わらせてもらいます。

小泉純一郎自由民主党

○小泉委員長代理 午後二時に再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時四十九分休憩      ――――◇―――――     午後二時開議

加藤六月自由民主党

○加藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  日本専売公社法等の一部を改正する法律案の質疑を続行いたします。愛知和男君。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 私は、今回の法律改正に当たりまして、賛成の立場をとっているものでございますが、私どもの考え方の骨子になる点につきましては、昨日の池田議員の質疑の中でも明らかにいたしましたので、また同時に、同僚議員からもいろいろな質疑を通じて問題点が大分明らかになってまいりましたので、私からはなるべく重複を避けながら、多少細かい話になるかもしれませんけれども、若干の質疑をさしていただきたいと存じます。  まず、本題に入ります前に、非常に原則的なことでありますけれども、大臣にお伺いしておきたいと思いますが、今後の財政運営上におきまして、たばこ専売納付金の位置づけと申しますかそういう点につきまして、どの程度の重要性を求めておられるかということにつきまして御所見をまず伺いたいと思います。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○金子(一)国務大臣 愛知さんも御存じのように、戦前は税収と並んで専売益金収入というのは非常に大きなウェートを占めておったのでございますけれども、最近は財政規模が非常に大きくなったりあるいはたばこも半分は地方の歳入になるというようなことで、ウェートはだんだん下がってきておりますけれども、私どもは大体三%か四%ぐらいは専売収入に依存してまいらぬととてもこれからの財政は維持できないのじゃないか、こういう感じでおります。非常に大きな期待をかけておるということを申し上げておきます。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 大臣から大変大きな期待を寄せられております専売公社の方も、これからはなかなか大変かと存じますが、その期待にぜひこたえていただくためにがんばっていただかなければならないと思います。  がんばっていただくわけでございますが、どういう方面でがんばればいいかということなんでありますが、大きく分けてまず第一は、営業面で販売を伸ばしていくという面でがんばるということと、一方逆に、可能な限りコストダウンを図って収益率を嵩めていく、この両面が考えられると思うのでありまして、私はその両面につきまして若干質疑をさせていただきたいと思います。  まず初めに、営業の面についてでございますが、その点で需要面につきましてお伺いをしてみたいと思います。  昨日来各委員の御質疑の中にも出てまいりましたけれども、日本の喫煙人口から言いますと、男性の場合は七〇%を超えて七五%前後ということで非常に高いわけでありますが、女性の場合には一五、六%と非常に低いわけであります。そうなりますと、ただ数字の上から言いますと、まだ開拓の余地がある需要層としては婦人層があると単純に考えられますが、これからの開拓の余地のある需要層として婦人層を考えておられるかどうか、ちょっとその点につきましてまずお伺いさせていただきます。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 たばこの市場の環境は大変厳しくなっております。私どもといたしましては、じみちな努力を続けながら営業に努力してまいりたいと思っておりますけれども、その中で、いま先生御指摘のように、たばこのマーケットの規模を決めますものは、喫煙着率と一人当たりの喫煙本数と申しますかそういったものと、それに関連いたします成年人口でございます。こういったものが関係してくるわけでございます。  男性の喫煙者率につきましては七五%をちょっと割っておりますけれども、世界で一番高い方でございます。女性につきましては一六%程度でございます。したがいまして全体の喫煙者率ということになりますと、おのずから傾向といたしましては、アメリカ、イギリス、西ドイツ等の先進国のような消費構造に変わっていくのじゃないかなというような推定をいたしております。と申しますのは各先進国では、男性の喫煙率は若干ずつ下がり、女性の方は上がっているというような状況でございます。  しかしながら、端的に女性に向けて販売促進をやるのかということにつきましては、御承知のようにたばこにつきましては大変いろんな御意見がございます。したがいまして私どもといたしましては、女性がふえるであろうという期待はもちろ・ん持っておるわけでございますけれども、じみちな営業活動を続けてまいりたい、かように考えております。具体的にはやはり消費者の御要望にこたえまして、なるべくニコチン、タールの緩和な新しい製品の開発、投入をいたしますとか、あるいは先ほどの御質問にも出ましたけれども、全国で約五十万ぐらいのたばこの売り場がございますけれども、その売り場を通じまして品ぞろえを十分にするとか、逆に新しい製品、いい製品が売れるようにするとか、あるいは売り場を通じましてたばこを身近に感ずるようなことを行いますとか、そういうじみちな活動を続けてまいりたいと考えております。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 需要層を今度は年代別に分析をした資料をいただきましたけれども、これを拝見をいたしますと、二十代で勇子の場合が七八・二%、三十代になると七六、四十代になると七五、五十代になるとやはり七五ぐらいと、それほど大きな数字ではございませんけれども少しずつ下がってきているような傾向があるようであります。一方女性の場合には、二十代で一四・八、三十代一五・七、四十代で一六・六、五十代で一六・八、六十代で一七・二と、女性の場合だんだんふえてきているようでございます。  それはともかくといたしまして、一応たばこは成年にならなければ吸ってはいけない、こういうことになっているわけでありますが、未成年者の喫煙人口はどのように見ておられるのでしょうか。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 私どもでそういう調査をしたことはございませんので、つかんでおりません。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 私ども感覚的な話でございますが、未成年もずいぶんだばこを吸っているのじゃないか、こんなような気がするわけでございますが、現在は未成年がたばこを吸ってはいけないというのは何という法律で禁じられているのですか。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 未成年者喫煙禁止法でございます。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 その法律はいつごろできた法律でございますか。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 明治三十三年の法律でございます。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 大分古い法律のようでございますが、現在、世の中のいろいろ風俗営業等からいいますと、普通は十八歳未満はいけないというようなケースはよくございますが、最近のいろいろなそういう世の中の変化において実際たばこを吸っている未成年も相当多いと思われる今日、たばこを法律的にもう少し若いときから吸っていいというふうに改正をするつもりはありますか。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 現在のところ私どもとしては考えておりません。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 先ほど婦人の面、それからただいまのように潜在的な大きな需要層と考えられる未成年、若い人たちについても、これから需要を開拓するつもりはない、こういうことのようであります。  女性に関しましては、いろいろ健康に与える影響あるいは子供に与える影響等々がありまして、そういう意味で言いますと、数字的にはまだ開拓の余地があるようだけれども、それをそれほど強力に開拓していくということはなかなかやりにくいことだと思うのであります。そうなりますと、新しく需要を開拓していくという点から言いますと環境はそう簡単ではない、こんなふうに思うのでありますが、そういう中で、今後の営業の基本的な方針をどのように立てておられるか、基本方針を示していただきたいと思うのです。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 先ほどちょっと触れましたように、現在たばこをめぐります環境が大変厳しい中で営業努力を続けていくわけでございます。私どもといたしましては、当面する価格改定が実施されますと、やはりそれによりたばこの市場が幾らか縮小するということでございます。したがいまして当面の課題といたしましては、できるだけ消費の低迷を早く回復したいということ、あるいは市場基盤の充実ということに中心を置いているわけでございます。  その方法といたしましては、先ほど申し上げましたように、やはり新しい製品の開発と適時適切に市場に投入するということを第一に考えております。具体的には、まだ全国に発売されておりませんけれども、すでに一部地域で、ニコチン〇・七、タール十ミリグラム、現在の価格で百五十円ぐらいの製品をテスト販売しておりますけれども、そういう系列の商品でございますとか、あるいは消費の高度化、多様化に備えまして現在幾つか開発を計画しているものがございます。そういうものを積極的に投入してまいりたいということが第一点でございます。  それから第二番目は、たばこにつきまして欠点と申しますか害等がいろいろ言われているわけでございますけれども、たばこはたばこなりに財政に果たしている役割りもございますし、また、三千五百万人の愛煙家の方にたばこをお吸いいただいているということもございますので、たばこの効用でございますとか役割りにつきまして社会の御理解を得られるような工夫もじみちにしてまいりたい、かように考えております。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 たばこというのはいわば癖みたいなもので、吸い出しますとやめられないというところに非常に特徴がございますが、そういうことから言いますと、新しい製品ができたからそれじゃたばこを吸ってみようかというようなことで、そういう点で実際需要がそんなに大きく変化するものなんでしょうか。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 新しい製品ができまして、需要の量に響くかどうかという点は大変むずかしいわけでございますけれども、たとえば一例を申し上げますと、マイルドセブンというセブンスターよりもニコチン、タールの軽いたばこをおととしでございますが全国に発売いたしまして、昨年一年かかりましてトップ銘柄になっております。なかなか商品開発もむずかしいわけでございますけれども、マイルドセブンの例で申し上げますと、軽いということによりまして指数で言いますと、お客様が一年間に三割ぐらい変わっていただいたわけでございます。それが量に響くかどうか大変むずかしいのでございますけれども、そういう製品を吸っていただいております方は、軽いということもございますし、従来のものよりも若干吸う量がふえているといった調査結果も出ております。大変むずかしい問題でございますけれども、そういう意味で、新しい製品の導入に積極的に取り組んでまいりたい、かように考えております。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 新しい製品をつくるためにはそれなりのコストがかかるわけでございますから、経営の全体的な考え方からいきますと、新しい製品を開発したからといって、コストの見合いから言いますと、それが経営全体にとってプラスになるかどうかというのは大変むずかしい問題だろう、このように思うのであります。それだけにその辺は、どんどん新製品をつくっていくのか、あるいは新製品ということはもう余り考えずに現状の維持をしていくのかというようなことは、今後の営業方針を立てる上で非常に大きな方向づけだろうと思うのであります。その辺につきまして、今後とも新しい製品をどんどんつくっていく、そういう計画があるのか、あるいは新商品を出すに当たってどういうときに出すのか、その辺をひとつ簡単にお答えいただきたいと思います。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 今後の商品計画をどういうことでやっていくかということにつきましては、公社全体としては現在まだ検討中でございます。しかしながら、製品にはある程度ライフサイクルのようなものが日本の場合にはあると思います。十年ぐらいのサイクルが来ますと新しいものが育っていくというような傾向はございます。したがいまして、新しい製品の方向をどういうところに求めるか、大変むずかしいわけでございますけれども、一般的にはニコチン、タールが少ないいわゆる軽くて味のあるたばこということが一つの方向としてお客さんに好まれるのではないかということでございます。ただ製品でございますので、そういうことで開発、市場に投入いたしましても、それがうまく伸びてくれるかあるいは思ったようにいかないかということはあろうかと思いますけれども、今後とも新しい製品にはそういう角度で取り組んでいく必要があるのではないかということで考えております。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 ちょっと話は飛びますが、公社ではたばこの輸出も若干していらっしゃると伺っておりますが、どの程度輸出をしておられますか。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 いわゆる輸出という言葉で私ども四つぐらいの項目で整理しております。一つは、いわゆる本輸出ということでございまして、私どもの製品を外国へ輸出するということを申しております。そのほかに、たとえば外国航路の船にたばこを売り渡す場合、空港で売り渡す場合、海外へ出かけていく人あるいは海外から来た人が国内空港で買っていく場合の空港用ということ、その他若干ございますが、大きく分けますとその三つを輸出ということで取り扱っております。  この総体の数字を申し上げますと、五十三年度で数量にいたしますと約十二億六千万本ぐらいでございます。その中のいわゆる本輸出というものは大変数量が少のうございますけれども、約九千万本になっております。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 輸出用の特別な製品を、そのブランドネームは同じであっても中身を違えてつくっておられるというふうに伺っておりますが、公社として今後もっともっと輸出を伸ばしていこうという方針をお立てなんですか。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 輸出は伸ばしたいということで大変努力はしているつもりでございます。先ほど申しました本輸出の関係で申し上げますと、五十二年に比べまして約倍の数量になっております。ただ数量的にはわずかでございます。たとえば仕向け地で申し上げますと、大きく分けまして、香港とかそういう自由マーケットのようなところもございますし、ソ連、ブルガリアのようにバーター、沿岸貿易との関係で出てくるようなところもございますし、あるいは日本の漁船が寄港するのでごくわずかですけれどもそれぞれの仕向け地に出ていくというようなケースがございます。これらにつきましては、私どもいろいろ努力を続けるつもりでございますけれども、なかなか一挙に数量がふえないというのが現状でございます。今後とも新しい製品を輸出向けに出すとかということを通じまして、できるだけふやしていきたいと考えております。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 輸出の場合の価格はどのように決定をされているのですか。ただいま審議中のこの価格とは違う体系、違う方法なんでしょうけれども、輸出の場合の価格はどういうことになっておりますか。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 本輸出をいたします場合の価格でございますけれども、考え方といたしましては、まず私どもでつくります製造の原価を維持しながら、仕向け地先別のマーケットの価格がございますが、そのマーケットでたとえば外国品が特に出回っているというような場合には、その辺の輸出先の販売価格といったものを勘案いたします。大ざっぱに言いますと、私どものコストを最低限にいたしまして、仕向け地先の一般価格の中でどの程度の値づけをしたら受け入れられるだろうかということを勘案して決めております。したがいまして、仕向け地先によりまして若干価格は違っております。仕向け地先である程度有利な価格がつけられるということになりますと、いわば利幅も多いわけでございますけれども、そういう利幅の多い価格をつけますと大変売りにくいといった現状でございます。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 そうしますと輸出の場合には、輸出したからといって国内のあれと違って、国庫に納付金が入るということではなくて、公社の経営上プラスになる、こういうことでございますね。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 そうでございます。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 時間も余りございませんので、もう一つの大きなテーマであります原価管理の点について、最後にちょっと触れさせていただきます。  経営は、売り上げを伸ばすと同時に、コストダウンをいかに図るかという両面あるわけでありますが、そういう点から、コストは経営上の秘密なのでオープンにできないというお話でございますけれども、原価の要素別の比率ぐらいは教えていただけるのじゃないかと思います。原価の中で、たとえば原料費は大体何%、材料費が何%といった主な項目の構成比を教えていただけませんか。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 お答え申し上げます。  先生いま御指摘のように銘柄別の原価構成等は、国際競争の中で企業秘密になっておりますので御勘弁願いたいと思いますが、紙巻たばこ等で申し上げますと、総体の製造原価一〇〇にいたしまして、原料費が六〇%、それから材料費が約一九%、人件費が一一%、その他のランニングコストが一〇%というような構成割合になっております。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 そのほかのいわゆる一般管理費に所属するような部分はどの程度ですか。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 ただいまのは製造原価で申し上げましたが、このほかに販売及び一般管理費というのがございます。したがいまして販売及び一般管理費ということで、総原価を一〇〇にいたしますと、販売及び一般管理費が一六から一七%くらい、あとの八三%が製造原価。製造原価の構成割合はいま申し上げましたような割合になっておるということでございます。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 それぞれの要素別に公社におきましても、いかにしてコストダウンを図るかということは日ごろ努力を続けておられるんだと思いますけれども、いま伺ったところによりましても、原料費というのが圧倒的にウェートが高い、これは当然のことかもしれません。そうなりますと逆に言いますと、先ほど来からお話が出ておることではございますが、コストダウンを図るということになると原料費をいかにして抑えるか、すぐそこに目がいく。そうなりますと、そのしわ寄せがたばこ耕作者の方にいくということになりがちだと思うのでありますけれども、その辺につきましてはどのようなお考えでしょうか。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 お答え申し上げます。  国内産葉の収納価格は、たばこ専売法五条によりまして、生産費を補償して適正な収益をもたらすものでなければならないという法の精神がございますし、また、収納価格を決める際には耕作審議会の議を経て総裁が決定しなければならないという法律の定めがございます。またそういうことで私ども毎年収納価格の決定をさしていただいております。  今回の制度改正をいたしましても、この関係については一切私ども従来の方針を踏襲する考えでおりますので、制度改正と耕作者の関係で、今度の制度改正が耕作者にそういう圧迫とかあるいは影響を及ぼすものとは考えておりません。しかしそれとは別個にいたしまして、たばこ産業を経営する者といたしましては、いま先生御指摘のように、原価の中で原料費のウエートが大変高いわけでございます。したがいましていかにして原料ロスをなくすか、いわゆる一本当たり少なくて済み原料費がいかに割り安になるかとか、あるいは破砕と称しましていろいろなくずが出るわけでございますが、そういう出くずをいかに少なくするか、そういうことはたばこ産業を営む者としまして大変基本的な課題でございます。  専売は、完全専売以来、明治三十七年以来ございますが、長い歴史を持っておりますが、戦前でも生産費歩どまり調査というのをやっておりましたし、現在も各工程ごとに大変厳しい計量管理をやっておりまして、原料ロスを少なくしていく。それから同時に、出た破砕等を再製をして使うシートたばこ等でございます。それから緩和刻みと称しまして、いわゆるある程度刻んだたばこに芳香性を持たせて、それで一本当たりの巻き込む量を少なくするというような、いろいろなことで原料費の節減に努めておるのが現状でございます。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 原料費のコストを下げていくということで、話はちょっと飛躍するかもしれませんけれども、現在国内産葉がいっぱいだまっていて、その在庫管理だけでも大変だという話も耳にしておりますが、そういう点から言うと、国内葉を何とかして早く消化しなければならないということが大きな課題だろうと思うのです。そこで、先ほど製品でマイルドセブンが日本一になったというお話がございましたけれども、外葉の使用率から言うと伺うところによりますと、マイルドセブンなどは外翼の使用率の最も少ない部類に属するたばこだ、要するに国内葉を使うのが多い部類のたばこだ、こう伺っておりますが、そのような技術的にも国内産をもっともっと使っていくという研究などが大変重要なのではなかろうか、こんなふうに思うのですが、その辺はいかがでしょう。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 お答え申し上げます。  先生御指摘のように、私ども葉たばこのいろいろな加工技術を一生懸命研究しております。しかし、加工技術とか香料でカバーできるものもございますが、基本的には、何といってもやはり農産物加工産業でございまして、生地の葉たばこの品質、形状なり喫味というものにどうしても左右されます。したがいまして、最近国内産葉の品質が劣化いたしておりますので、いま耕作者あるいは耕作者団体と十分話し合いながら、まず国内産葉の品質向上ということにいま全力を挙げて取り組んでいただいておるような次第でございますが、同時に、工場におきましても、全量購買制でございますので、公社が収納しました葉たばこ、国内産葉をできるだけ使い込んでいく、これをやっていかなければなりません。現に五十一年、五十二年のできは余りよくございません。しかし、やはり消費者から好まれないようなたばこを売るわけにはいきませんので、いかに喫味を維持しながら国内産葉を取り組んでいくかということにつきましては、いわゆるソースをかけたり香料をかけたり、あるいはいろいろな発酵技術を使ったり微生物を使ったり、いろいろな形でそういう国内産葉の品質が劣化した葉たばこをどうやってよけい使い込んでいくかということで、公社を挙げていま研究に取り組んでいる次第でございます。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 先ほど挙げられました製造原価の各項目別にそれぞれ、どういう方策でどのようにコストダウンを図っておられるか、実は伺いたかったわけでございますが、時間がなくなりましたので、ひとつ公社におかれましても全力を挙げてコストダウンを図っていただく、その努力を続けていただきたいと要望させていただきます。  先ほど冒頭に大臣から、大変大きな期待を寄せている、こういうお話がございましたが、最後にその大きく期待をされております公社の総裁から御決意の一端を聞かせていただきまして、私の質問は終わります。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 公社といたしましては、かつては歳入のうちに相当の地位を占めておった専売納付金が、地方消費税が別になったということもありますが、法人税や所得税の伸びほどどうしても消費が伸びませんので、ウェートがだんだん小さくなっておりますことは大変残念に思っております。  今回の制度改正によりまして、今後は従来のように益金の中から益金処分で納めるのではなくて、売り上げ本数に応じて、売上高に応じて納付金を納めるという形になりますので、そういった点からいたしますと、従来よりも税金相当分と利益分とが明確に分離されるということでありますので、私どもとしては企業努力のしがいもありますし、経営の目標もはっきりしてくるわけでありますので一生懸命努力いたしまして、そうすると結局、国に対する寄与、地方団体に対する寄与もふえてぐることと考えておりまして、一生懸命努力してまいりたいと思います。  ただ、もう御承知だろうと思いますけれども、所得税、法人税の伸びに比べましてたばこの消費の伸びというのはそう多くを期待できませんので、余り大きな期待は抱かれないようにお願いいたしたいと思うのでございます。

愛知和男自由民主党

○愛知委員 どうもありがとうございました。

加藤六月自由民主党

○加藤委員長 村山喜一君。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 できるだけダブらないように質問をしてまいりたいと思いますが、先ほど来から承っておりますと、五十三年度のたばこの消費量が三千十四億本、五十四年度は三千二十億本を見込んでいらっしゃるというふうに承ったのですが、そのとおりですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 さようでございます。定価改定を行わない場合に三千百三十億本になると見込みまして、定価改定によって需要が減退いたしますので、その分を百十億本見込みまして、三千二十億本と見込んでおる次第でございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 喫煙者率が四十九年をピークにいたしまして漸次低下いたしておりますね。それと同時に、禁煙者率はこれまた上昇を続けている。こういう中で、それだけ定価改定をしてもなおふえる見込みだというふうに見込まれたその計算の基礎というものは明らかにできますか。  といいますのは、どうも最近のたばこに対する嫌煙権あるいはたばこの身体に及ぼすいろいろな障害というようなものが宣伝をされております。昔は「今日も元気だ たばこがうまい」、まあうまい標語がありましたね。これはやはり元気なときにはたばこはうまい。しかし、いま専売公社のキャッチフレーズといいますか、そういう昔、これは何年前であったか、私も頭の中に残っているわけですが、一体専売公社はいまどういうキャッチフレーズでこの時代に売り込んでいこうとしていらっしゃるのか。そういうような要素を加味した形の中で三千二十億本は大丈夫だというようなことになっているのでしょうか、それとも何となくそれぐらいはいきたい、いかせたいという願望でありましょうか。というのは、どうも最近の傾向を見ておると、そんなにうまくいかぬのじゃないか。われわれはずっと下がって二千九百億本ぐらいに低下するのではなかろうか、こういうふうに見ているものですから、それをそういう、心配は要らない、それにはこういう手だてがあるというのがありましたら、ひとつ御披露願いたいのですがね。

立川武雄日本専売公社理事

○立川説明員 価格改定が実施されました後の五十四年度の販売見込みを三千二十億本と計画いたしております。この数字につきましてどうかということでございます。  五十三年度の販売につきましては当初、昨年のいまごろでございますか、まだたばこの伸びが二%台ぐらいはあるといろいろな諸計数の中で見られましたものですから、三千九十億本ぐらいの計画をしたわけでございます。昨年の夏ごろまでの段階ではやはり二%台の力はあったわけでございますけれども、八月以降秋にかけましてその力が大変なくなりまして、対前年を割るような月も出てきたわけでございます。この三月、年度につきましては三千十四億本ということで、総数量につきまして一〇〇・一%、わずか〇・一%の伸びに終わったわけでございます。  この原因を突き詰めるのは大変むずかしゅうございますけれども、私どもとしましては、景気の回復がある程度長引いていることによること、あるいは先生先ほど御指摘ございましたように、嫌煙権運動でございますとか、たばこと健康に関する問題でございますとか出てまいりまして、特に九月以降、禁煙タイムあるいは禁煙列車、禁煙場所等の制限が厳しくなりまして、喫煙機会が減少したということもありまして、禁煙者率ももちろん若干ふえているとは思いますけれども、むしろ一人当たりの本数が秋から最近にかけまして減っているような感じがいたします。五十四年度につきましては、そういった諸要因がある程度回復するのではないかという期待を一つ持っております。  もう一つは、定価改定後の基盤の縮小をできるだけ努力して回復してまいりたいということで、三千二十億本の数字は計画としてはなまやさしいものではございませんけれども、努力すれば何とかできる数字ではないかということで組んだわけでございます。具体的に申し上げますと、環境が大変厳しい折から扱いは大変微妙になると思いますけれども、先ほどもちょっと申し上げましたように、たばこの果たしている役割りでございますとか効用でございますとかといった点につきましてもじみちに訴えかけていくようなこと、あるいはキャッチフレーズにつきましても、まだ使ってはおりませんけれども、たばこ関連、私どもだけでなくてたばこの耕作の方、販売の方あるいは諸資材を提供していただいております関連事業の方に、「今日も元気だたばこがうまい」という標語にかわる新しいキャッチフレーズはないものかといったことで募集をいたしまして、最近その選考を終えまして、そういったものを少しずつ使ってまいりたい、かように考えております。以上でございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 総裁の泉さんはヘビースモーカーでいらっしゃるようで、専売公社の総裁としては適任だと思うのですが、うまいキャッチフレーズをいまごろ検討しておるような状況じゃどうもこれは心細いですね。そういうような点から言いますと、期待に反してどうも落ち込むのではないだろうか。よほどうまいこと御処理をいただかなければ、たばこは余りよけい吸っちゃいかぬとここへ書いてあるんでしょう、現にまたたばこを吸い過ぎると口の中がおかしくなりますから、それはよけい吸い過ぎない方が健康のためにはいいわけですから、そういうような状況の中で、しかも値段も二〇%も上げて、そして本数はふえるであろう、これは甘い見方ではないでしょうか。だからその消費拡大の点については、かつてあったように「今日も元気だ たばこがうまい」というぐらいな標語をあなた方は工夫をされる必要がありますよ。そのことをまず第一に注文を申し上げておきたいと思います。  そこで大臣、あなたにまずお尋ねしてまいりますが、今度の法律改正によりまして専売事業審議会というものが権限が強化されました。暫定最高価格の決定についての諮問、あるいは専売事業及び運営に関しというふうに「専売事業」というものが新しく入りましたですね。そこでこの関係から、たばこ専売法五条によりますと、収納価格の場合には、これは「耕作審議会にはかり、その議を経なければならない。」これは総裁がそういうふうに義務づけられております。そこで収納価格は、生産費、物価その他経済事情を勘案をし耕作者に適正な収益を得さしめるものであるということも法律に明記をされております。そうなってまいりますと、この専売事業審議会というのは、ただ暫定最高価格の決定に関与するだけではなくて、専売事業に関して大臣に意見を具申をすることもできるというふうに拡大をされているのから見てまいりますると、先ほどの説明の中でも原価計算の中に占める原料葉の価格というものがウエートが高いということもわかりましたが、両者の関係は一体どういうふうになるんであろうか。専売事業審議会でも葉たばこの収納価格等について発言をするようなことを考えていらっしゃるのであるのかどうかという点を聞きたいのであります。  といいますのは、経営形態等についての日本専売公社意見というこの中に、これは一ページでございますが、「たばこ事業規模」という五十一年度の図表がございます。その中で、たばこ販売高一兆九千六百二十一億、そしてこの分類がしてございまして、国内葉たばこ調達関係経費とかあるいは外葉の購入費、そういうようなのがこの中の要素でございます。そうなってくると、今度の法律改正によります新たに挿入をされました「専売事業」、この中には、そういうような原料葉の買い入れ価格の問題等についても意見を申したりするようなことになるのかならないのか、この点を明確にしていただきたいのが第一点であります。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 先生御指摘のように第九条を改正いたしまして、「専売事業」という言葉とそれから暫定最高価格に関する事項を審議会の業務につけ加えさせていただいておるわけでございます。  この「専売事業」という言葉につきましては、そのねらいといたしますところは、例の公共企業体等基本問題会議の答申におきまして、専売公社のあり方について検討をすべきであるというような御意見も出てまいったわけでございまして、わが方といたしまして種々検討を続けておるわけでございますけれども、現行の法律でまいりますと、現行の法律は「公社の業務の運営に関し、」こう書いてございますので、そういう問題はこの専売事業審議会の権限の外になってしまうということがございます。しかし、専売事業審議会は専売に関して種々御検討をいただいておるところでございますので、そういう基本問題についても御検討いただくのが適切であるだろうということでこれを入れさせていただきたい、こういうことでございます。  なお、葉たばこ等の問題に関しましては、本来これは公社の業務の運営に関するものでございますから、従来から読めると言えば読めた問題でございまして、特段そこについては内容的に改めているというつもりはございません。実際問題といたしましては、せっかく公社の総裁諮問機関として耕作審議会が、法律でもって定められた審議会が御審議いただいて総裁に御答申になるわけでございますので、それを大蔵省としても尊重してまいるのは当然であるというふうに考えております。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 その点はこれ以上追及しませんが、これは大臣から答えていただきたいのです。  大臣官房調査企画課の「調査月報」第六十八巻第二号、この中にジェームズ・C・アベグレンという人とトーマス・M・ホウトという両氏によります「対日貿易赤字の問題点と対策」のレポートがある。私もこれを読ませてもらいましたが、その中で、いま新聞等に出ております公共部門の電電公社や国有鉄道の調達物資の例等が取り上げられております。同時に専売公社のたばこについても触れているのですね。その中にどういうように書いてあるのかといいますと、「外国の煙草その他の煙草材料の輸入、販売および流通に関するその制限や、その価格と収益は、ほとんどばからしいほどである。ここでは障壁は全く計画的である。」というふうに指摘をしております。これは私もまだ全文を読んでおりませんが、アメリカの下院の特別委員会のジョーンズ報告の中にもたしか取り上げられている。日本は材料だけは買うけれども製品は買おうとしない。そこでいま東郷駐米大使とストラウス代表との間の会談が行われて、政府の調達額七十億ドルを七十五億ドルに引き上げる問題等で、なお内容について米国側が難色を示しているというような記事が出ております。  そこで私は大蔵大臣にお伺いしたいのですが、こういうような地ならしをやって大平さんがアメリカに行くというようなかっこうになる、あるいは東京ラウンドが始まる。そういうような中で、アメリカから葉たばこを二億ドル以上も買っているのだということは説明を承りましたが、今回の関税定率法の改正だけでアメリカを納得をさせることができるのだろうか。あるいはEC側の方の要請もいろいろあるでしょうが、一体そういうふうな製品輸入への圧力というものが出てきた場合に、どこまで大蔵大臣は自信を持って対処ができるのかということについての決意のほどをひとつこの際承っておかなければいかぬと思いますので、大臣の所見を承りたいのです。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○金子(一)国務大臣 向こうはいろいろなことを言ってきておりますが、一つは、関税の率が従来明確でなかったという点でございます。この点は、九〇%ということに下げましたので疑問は解消いたしたと思うのでございますが、問題は、アメリカ国内で売れば大変安いものが、日本へ持ってきたら日本の国内産のたばこの倍ぐらいの値段で売られておって大変けしからぬじゃないか、またそれに関連して、広告やマージンやあるいは販売店等について制限を加えておるのはけしからぬと、こういうことでございます。  製造たばこの価格の問題は私どもは、国内産に比べればやはりうまいのですから、向こうのは高級品なんですから、日本の製品と比べて妥当なところで決めるのはこれは普通だと思うのであります、EC等においても大体そういうようなことをやっておりますから。後で公社の方から説明があると思いますが、二百五十円にするのか二百六十円にするのか、そこら辺はこれからの検討事項だと思いますけれども、それはそれでやむを得ぬと私は思っております。  ただ、マージンをどうするかとか販売店の制限をどうするかとかあるいは広告等の問題、これは完全に技術的な問題でございますので、私はこれは当時者同士の、向こうの売り手とこっちの買い手である専売公社の実務家の話し合いで実は話がつくと思って、もうすでについておったと思っておったのですが、また最近少し蒸し返しておるようでございますから、これはこれからも十分話し合いをしてもらえば、電電のような大きな問題に発展することは万ないというふうに考えておる次第でございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 これは公社の方にお尋ねしますが、小売手数料ですが、国内産は一〇%、外国製品は七%、こういうようになっていますね。今度は関税率を九〇%に引き上げた、その場合の最終の小売段階における販売価格に占める関税の比率は幾らになる見込みであり、そして一〇%と七%、これを規定をしておるものが客観的に見て妥当性がありましょうか、そこら辺をつかれたら事務的には弱いのじゃないですか、いかがですか。

岡島和男日本専売公社管理調整本部総務部長

○岡島説明員 マージンの点について申し上げますと、先生御指摘のように国産品は一〇%の小売手数料で輸入品は七%でございます。確かにこの点は、格差と申しますかございまして、基本的には輸入品のマージン率を引き上げるという方向で考えざるを得ないというふうに思っております。ただ、これを引き上げますと小売定価にはね返るということになっておりますから、現在アメリカの方は、自分の方のアメリカたばこをどういうふうな値段にするかということでいろいろ議論があるわけでございますから、そこの問題とも絡みますものですから、今後日米間でさらによく話し合っていかなければならない、こういうふうに考えておるわけでございまして、アメリカ側も、格差の問題はあるけれども、それが価格にはね返るということを十分承知しておりまして、両者そのことを承知しておりますものですから、そういう前提で両者が今後さらに話し合わなければならない、こういうふうに考えておるわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 小売価格に占める関税の割合は。

岡島和男日本専売公社管理調整本部総務部長

○岡島説明員 関税部分が定価に占める割合でございますか。――これは原価が、CIF価格がざっと四十円か四十五円といたしますと、レートがどうなるかにもよりますけれども、最終小売定価が二百五十円とか六十円、あるいは七十円か八十円になるかもしれませんが、その中に関税部分はCIF価格の大体九割でございますから四十円程度、こういうふうになるわけでございます。したがって二百五、六十円の中の四十円ぐらい、こういうふうな関係になるかと思います。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 これは専売公社の総裁あるいは担当の方にお尋ねしますが、国内産の葉たばこの問題でございます。  生産計画については、主産地形成と品質向上と生産性向上、これを目指していらっしゃるようでございますが、私のところは第一黄色種、ブライトイエローの生産地帯でございまして、歌にもありますように「花は霧島たばこは国分、燃えて上がるは桜島」というふうに歌があるのですが、その中で最近困りましたのは桜島の降灰でございます。それで、やはり私もたばこの国分の専売の出張所に参りまして、収納検査のときに私も見に行きました。ことしは灰をかぶってひどい目に遭いました、こういうようなことで、品質も、等級の方も余りよくなかった。それは毎年そういうふうになるわけじゃありませんが、そういうような状態にある。そこで品質改善や品種転換の問題を含めて、主産地形成というようなことで、自分たちのところからたばこの生産をよそに移すんじゃないだろうかというような心配をされている向きがあります。歌をなくするようなことは専売公社は考えていらっしゃらないだろうと思うのですが、この点はいかがでございますか。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 ここ数年来桜島の火山活動が大変活発化をいたしておるわけでございますが、その影響を受けまして九州南部、鹿児島県を中、心にいたしまして葉たばこの降灰の影響が出ているわけでございます。  鹿児島は先生からお話がございましたように従来から大変な主産地でございまして、面積も全国有数の県でございます。そういった降灰の影響といたしまして、たばこの生育が不良になるとか熟度が悪くなる、成熟がなかなか進まないという問題、あるいはその灰の影響から喫味が大変悪くなるというような問題があるわけでございます。こういった影響に対応いたしてまいりますためには何といいましても、種類本来の喫味を豊富に備えた葉たばこを生産することが基本的には一番肝要なのでございまして、全国的にも品質回復ということを進めてまいっておりますが、特に鹿児島につきましても、適切な肥培管理を重点的に十分行っていただくよう耕作団体とも御協議申し上げまして、耕作者の御指導を行っているわけでございます。さらにそのほかに、降灰を効果的に除く方法がないか、これは葉たばこの上に降った灰を取り除く方法がないかどうか、あるいは現在生産されております品種がコーカーが主体でございまして、本年度あたりから一部ブライトイエローも入れていただくような段取りになっておりますが、そういう品種をどういうふうに考えていけばいいのか、あるいはどうしても葉たばこ生産の段階でぬぐい切れない品質の劣化に対しましては、公社の原料の加工の段階で対応ができないものかどうか、いろいろな角度から幅広い検討を進めているわけでございます。  今後灰がいつまで降るのか、これもなかなかわからないわけでございますが、統計的に見ましてもそういつまでも続くというものではないのではないかというふうに考えておりまして、その間できるだけ降灰の影響を最小限にとどめるようにいろいろな対策を立てているということでございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 歌を忘れないようにしてください。  そこで、第二次生産対策の問題でございます。第一次の生産対策の成果と反省はどういうふうになっておりますか。たばこ作経営近代化施設整備費補助金というものがございましたが、これによって共同化を進めていくとか、あるいは経営の近代化の向上を目指してやりましたが、省力化、共同化、これの反省の上に、第二次の生産対策が五十四年度から行われる。予算の費目を見ますと、品質改善高能率生産施設整備補助金、こういうふうに名前が変わっているようでございますが、これは内容的に変わっていくんでしょうか。その場合に、大型化を目指していくような形が考えられていると思うのでありますが、公社の負担の軽減の関係はどの程度お考えになっていらっしゃるのか、この第二次生産対策の問題についての概要を説明願いたいと思います。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 第一次生産対策につきましては、昭和四十八年から五カ年計画で実施を始めたわけでございます。これは先生も御存じのとおりでございまして、昭和四十年代の後半に大変な高度経済成長があったわけでございます。その時分に、国内の農業と他産業との生産性の格差が広がってまいっておりまして、そのために、国内の葉たばこ生産が大変減ってきたというような状況の中で、これからのたばこ作を農業経営として魅力ある作物に育成するということ、あるいは主要原料であります国内の葉たばこにつきましてコストの低減を図り、合理的な価格水準のもとで安定的に調達してまいりたいということで進めてまいったわけでございますが、途中で期間が一年延長されまして、現実には五十三年まで六カ年の間に先ほど先生からもお話がございましたように、近代化施設整備事業と受委託の促進事業というものを中心といたしまして、生産性向上のためのいろいろな対策が実施されたわけでございます。その間六カ年間を通じまして、乾燥貯蔵施設に三百四十一億円、育苗施設に十六億円、農業機械に十億円、合わせまして三百六十七億円ばかりの補助金が出されております。そのほかに若干付帯してついている金もございますが、施設費としてはそういうものでございます。  その成果でございますが、確かにその面での大型化による生産費の低減も図られておりますし、一戸当たりの耕作規模が大変広がってまいるという成果が明らかに出てまいっておるわけでございます。  ただ、そういうことでいろいろな施策をやってまいりましたが、例のオイルショックがございまして、生産費の低減を上回る生産費の上昇が一方にございまして、全体としては価格の低減の効果がかなり減殺されてしまったというようなこともございますし、一方では、そういうことによる反射といたしまして、全体として品質がやや低下を始めたという傾向が見られたわけでございます。五十三年に第一次の生産対策を終了するに当たりまして、そういった過去の第一次の聖業の反省の上に立ちまして、五十四年度以降五カ年の間に、今度は品質の改善を主体としながら、一方では生産性の向上を図っていくという意味で、品質改善と同時に高能率の生産をやっていただく施設の整備事業に対して助成をやってまいりたいということで、本年度の予算にその事業費が計上されているわけでございまして、生産の組織化を中核とした高能率の専用機械の導入、あるいは生産施設の整備、品質回復のための土壌環境改善の機械施設、そういったものに対する補助金の交付、あるいは品質改善の普及拠点としての品質改善技術実証展示農場の設置、そういったことを通じまして品質の改善あるいは高能率の機械化というものを進めてまいりたいというふうに考えているわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 その改善をされることは結構なんですが、余り急激にやりますと農家の負担に大きな影響がありますので、そこら辺は十分話し合いの中で進めてもらいたいということを要請をしておきたいと思います。  そこで、先ほどから話をお伺いしておりますと、五十三年葉については品質もある程度改善を見た、五十一年、五十二年が悪かったという説明をきのうから聞いておるわけです。これは私は専売公社の技術職員の指導が悪いとかなんとかというのではなくて、収納価格の等級の決め方あるいは品質の選び方、これに問題があるのじゃないかという気がしてならないのです。大型葉で量目が多く出るような形の耕作をした方が利益が上がるということになると、厚手の余り品質的にはよくない、そういうようなものができてくる。施肥の仕方にもよるでしょうし、あるいはその土地の気候条件、土地条件というものにもよります。そこで、それを反当たり三百キログラムくらいとれる葉を二百五十キログラムくらいまで下げる、量目は多くない、けれども価格はよかった、そういうような誘導政策が十分に働いていなかったから、五十一年、五十二年の葉は余りいい葉がとれなかったのじゃないだろうかというふうな気がするのですが、そういう反省はございませんか。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 先ほど第一次生産対策事業についてお答えを申し上げましたように、四十年代の後半では大変日本の葉たばこの生産が減退しつつあるという状況にあったわけでございまして、そういったことから、国内の生産を確保するということが大変重要な命題であったわけでございます。そういったことのために第一次生産対策事業も実施いたしましたし、価格の面でも、上下等級間の価格差を縮小する方向をとったわけでございまして、そういったことが全体として見ました場合に、十アール当たりの量目をたくさんとった方が農家の方々にとって収入が多くなるという面があったことは、否み得ない事実であろうかと思います。  ただ、そういったことのために、肥料をたくさん畑に投入をされまして、それが品質を低下させる非常に大きな原因になってまいりまして、でき上がりました産葉が使い勝手の非常に悪いものができてまいったということの反省に立ちまして、五十二年度から上下等級間の価格差をまた少しずつ広げてまいっているわけでございます。そういったことの影響がだんだん出てまいりまして、そういうことと、それから耕作者の方々にも団体の方々にも、品質をよくして四十七、八年当時の品質まで回復をしていただきたい、われわれの方も努力をいたしますので、団体あるいは耕作者の方々もぜひ御努力を願いたいということでだんだんお互いの意思も疎通し、両者の努力がだんだん実ってまいりまして、五十二年産葉はまだ品質がなかなか回復しなかったわけでございますが、五十三年産葉に至りまして、天候にも恵まれたこともございますが、そういう品質の回復の兆しが見え始めてきた。われわれといたしましては、五十四年、ことしの産葉につきましても、さらに品質の回復の実が上がりますよう団体とも協力をしながら進めてまいりたい、こういうふうに思っているわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 次に、産地開発と技術援助の問題についてお尋ねをしておきます。  産地開発でブラジル、インド、インドネシア、たしか七、八年前から実施をされておるわけですが、四年前でございましたかこの委員会で、議事録の中にも残っていると思いますが、十年ぐらいたってみないとわからない、こういうような話でございましたが、その産地開発の現状は、結果はどういうふうになったのか、今後どういうふうに進めていくのか、これが第一点。  第二点は、韓国に技術援助をされた、五十三年度まで五、六年間技術援助をされた結果、品質が向上して値段が高くなってきた、栽培面積が倍増をしたというような話を聞くのですが、その成果はどうであり、そしてそれに伴う日本にとってのメリットは一体何があったのか。この二点について説明してください。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 お答えを申し上げます。  御指摘、御質問のとおりでございまして、インドネシア、インド、ブラジルの三カ国におきまして、現地の企業体に対しまして技術協力を実施するということを行っているわけでございます。いずれも現地からの要請を受けて技術協力契約を締結いたしまして、先方で必要とする生産技術を公社が提供するという方法を採用いたしております。何分にも新しい地域でたばこをつくり、それが経済採算に乗るかどうかを検討し、土壌条件、病虫害の関係、乾燥条件、そういったいろいろな試験でございますので、なかなか短時日の間には結論が出ないわけでございまして、この三地域ともまだこれならばいけるとかいう確とした結論が出るには至っておらないという状況でございます。  それから韓国につきましては、韓国の専売庁の要請に基づきまして一九七二年以来技術交流を実施してきておったのでございますが、七年間やりました結果、まず所期の成果が得られたのではないかということで、昨年末で終了をいたしております。韓国のたばこの生産につきましては、この七年間の成果がかなり上がりまして、大変品質が向上し、生産性も上がってきているというふうに専売庁の方では評価をしていただいていると考えております。  われわれの方に対してどういうメリットがあるかということでございますが、もともとこのことは韓国の専売庁の方からの、要請に基づきまして、われわれの技術を供与するような形で交流を行ってきたわけでございまして、必ずしも当初から直接のメリットを期待して実施したわけではございませんが、多少現在でも韓国から葉たばこを輸入しております。その輸入に当たって、われわれの技術指導いたしました比較的いい産地の葉たばこを重点的に供給してくれるというような形での影響は出てきておりまして、その面では大変ありがたいことであるというふうに考えております。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 先ほどから国内産の葉っぱと外国葉との比率の問題が説明をされました。国際価格の、三倍までいかぬが、二・五倍から二・六倍ぐらいの日本の国内産の葉たばこの価格でございます。それに製品の中でブレンドするのは外国のものが三分の一、国内葉が三分の二、こういうような話を先ほど説明を聞いておりましたが、これは味つけの関係なのか、それとも原価構成の中で葉たばこの価格を、国内葉が高いから安い外国のものを入れることによって、原価の構成面からそういう混入をしているのか、それはどちらなんですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 外葉を三分の一使っておる場合の大部分は味つけですね。わが国の葉たばこは香喫味に乏しい点がございますので、主としてアメリカの黄色葉及びバーレー葉並びにオリエント葉は、その香味料として使っている面が多いのでございます。ただ、一部の定価の安いたばこにつきましては、値段を下げるために、外国から緩和補充料として買った安いたばこを入れるという面も若干ございますけれども、主としては味つけのために外葉を使っておると申して差し支えないと存じます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 そこで、外国産葉との格差をどこまで縮めていくというようなねらいを持ちながら生産対策やその他でおやりになるおつもりでございますか。できるだけ縮める、こういうような漠然たる目標でございますか。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 外国産葉と国内産葉の価格が非常に大きな乖離をしてまいりました原因、幾つかあるわけでございまして、もちろん国内産葉自体の価格プロパーとして上がったという部分もかなりありますが、それに加えまして、これも御承知のとおりでございまして、ここ二、三年の間に急激に進みました円高の影響から外国産葉が、外国の国内の価格は上がっているにもかかわらず、円建てではかなり低い数値に出てきたということもございます。さらにそれに加えまして、最近の国内産葉たばこの品質が少し下がってまいっておりますので、大体同じ程度の品質の外国産葉たばこと比較しておりますから、品質が下がってきたということはそれだけ国内産の価格が相対的に高いということにもなるわけでございます。  これからの葉たばこの価格をどうするかということでございますが、これは国内の物価、労賃その他が今後もある程度は上がっていく、これは下がることはまずあり得ないわけでございまして、ある程度は上がっていくということを考えますと、国内の葉たばこもそう急激に下げていくというわけにはまいらないわけでございまして、それ相当に専売法の趣旨に従いまして価格というものが決まってまいるわけでございます。そういった中で、できるだけいま申し上げましたような第二次生産対策を通じまして生産の合理化あるいは近代化を進めていく中で、多少でもコストを下げるということを努力してまいりたいと思いますと同時に、品質をもう少し回復してよくしていただくということも、相対的には価格差の縮小につながっていくわけでございまして、そういった面からできるだけの努力はしてまいりたいと思いますが、なかなかこれだけの乖離、特に先ほど申しました円高の影響による乖離というものは、これはわれわれの力だけではなかなか吸収し切れないのではないかというふうに考えているわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 最後の質問ですが、製造たばこ定価法の改正第二条、暫定最高価格の決定の場合に、物価等の変動率というのが政令にゆだねられている。その中身は、法律に定めるところによりますと、経過年数、卸売物価指数、消費者物価指数、賃金指数、こういうものが書いてありまして、一体こういうようなものがウェートとしてその政令の中身でどういうふうに表現されるのだろうかということが気になってしょうがないわけでございます。  そこで、基準最高価格に物価等の変動率を掛けまして、一・三倍以内であれば大臣が処理をする。もちろんこれは一・三倍以上になった場合には国会にかけるということになるわけでしょうが、それが第一点。第二点は、公社の事業年度の損益計算の中で損失が生ずる、あるいは損失が生ずることが確実である場合には政令で定める場合について、物価変動率の範囲内において価格の改定ができる、こういう二つの要素から成り立っていますね。そうなると、物価変動率の中身というものは一体どういうようなものを想定をし、どういうふうにウェートをかけ合わせてやろうとしていらっしゃるのか。どうもその中で変動率の指数にならないような経過年数なんというようなものがあるものですから気になってならないのですが、こういうようなものを基礎にして政令で物価等の変動率を定めるやり方も一つの方法でありますけれども、原価方式プラス適正マージンプラス租税負担率、これによって割り切った方が公社としては適正なそういうような率というものが出されるのではないだろうかというふうに私は思うのでございますが、それをとらないでこういうような政令にゆだねる物価等の変動率というものをおとりになった理由、その中で特に卸売物価指数、消費者物価指数、賃金指数、これはどういうふうにこね回して一つの政令をつくるのかわかりませんが、経過年数というものは一体どういうような要素になるのですか、これをちょっと説明してください。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 今回お願いしております中で、物価変動率という言葉を用いておりますが、この物価変動率は、現在のたばこの製造原価を構成しますもろもろの要素を分解いたしまして、卸売物価指数、これは日銀のものでございます、それから消費者物価指数は統計局のもの、それから賃金指数は労働省のもの、おのおのそういう数値をとることにいたしておりますが、原価の要素をおのおののこういう指数に連動する部分に分けましてそのウェートを出していくという作業を行いました。それを合成いたしまして、原価の物価、賃金等による変動がどのくらい前回の値上げ以降あったかということを計算することにいたしておるわけでございます。  そこで、経過年数という一つのファクターが入っておりますものは、これらの指数が実際にこの条項を発動いたしますときに使える限度というのが、発表の時期がございます。賃金指数でございますと年単位で出てまいるというようなことになりますので、実際の値上げをいたします年度におきまして、その年度はどの程度ということがはじけます。したがいまして、過去の一番近い値上げの年から改めて値上げをいたしたいという年までの期間にこれを延長して使わなければならないということが技術的に出てまいります。したがいまして、この経過年数というのをそこへ加えさせていただいておるようなわけでございます。  それからもう一点の御質問の、実際原価というものを使わないでこういう抽象的な数字というものを使った理由でございます。こういう客観的に出てまいります数値を使うということは、これによって物価変動率、あってしかるべきだろう値段と原価の上界率というものをはじこうということでございまして、公社がたとえば、こういうことがあってはなりませんけれども、ルーズな経営によりまして、あってしかるべき価格よりも高い値段で物を買い込むとかそういうことがあった場合には、それは公社の責任として将来にわたって自分の努力で解消してもらうことが必要であろう、そういうふうなことも考えまして、客観数値を使わせていただくというようなことを考えたわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 そういたしますと、原価方式プラス適正マージンのやり方よりも、物価等変動率を用いた方が数値としては小さいことを期待をし、そういうような努力をされるということですね。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 これは理屈といたしましては、一概には申せないわけでございまして、公社の原価の方が小さいこともあり得ましょうし、物価変動率よりも高い場合もあり得るわけでございますが、いろいろ計算をいたしてみますと、過去の実例から申しますと、私どもでいろいろ計算いたしました結果は、ほぼ同程度の数値が出てくるように考えております。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 そこで、この政令の中身はもう用意されていますか。というのは、いままで国会の権限であった事項が政令にゆだねられる、非常にこれは大きな変化ですね。公社の経営形態の上から、あるいは消費税に担当する税金分を分離をして明確にするという考え方はいいですよ。だけれどもその場合に、こういうような形で自分たちはやりますという内容のものが少なくともここに提示されなければならないと私は思うのであります。それだけ皆さん方を信用するということになれば、そういうような内容のものはもうすでに用意をしていらっしゃるだろうと思うのですが、用意をしていらっしゃったらこの委員会に、法案の審議が終わるまでの間にお出しになる用意がございますか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 まだ法制局審議とかそういうものがございますので、政令になった場合にそのままということになるかどうかわかりませんけれども、私どもの方で用意いたしておりますので、それを御提出申し上げたいと存じます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 私の用意をいたしました質問はこれで終わりますが、やはりこういうような法定事項が政令事項にゆだねられていく、国会の権限が行政当局――行政当局といっても大蔵大臣にゆだねられるという形になっていく、それだけに慎重な態度をおとりをいただかなければ、むやみに値上げの改定を、どうも損益計算書で決算上赤字になりそうだからひとつ上げてやろうとかというような形になってまいりますと、ますますたばこ離れといいますかそういうようなものが生まれてくることになると私は思うのでございまして、国会の権限を縮小をして行政やあるいは公社の自主性を確立するという方向をお出しになる以上は、それに対応する構えというものを国会を通じて国民の前に明らかにされる必要があるであろう。そのためには、初めは五月一日実施というようなことでお考えになっていらっしゃったものでありますから、政令の内容についても詰めたものが出されなければこの委員会を通すわけにはいかぬというふうに私は思うのでありますが、大臣の御所見を最後に伺いまして、私の質問を終わります。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○金子(一)国務大臣 いま村山さんの御指摘の点は大変大事な点でございまして、たばこの値上げは各方面に相当大きな影響を与えることでございますので、値上げに当たりましては十分慎重に配慮してまいりたいと考えております。と同時に、政令に譲りました点につきましても、まだ法制局と十分打ち合わせも済んでない点も多いようでございますけれども、速やかに御提出を申し上げたい、こう考えます。

加藤六月自由民主党

○加藤委員長 貝沼次郎君。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 今回の質問に入るに当たりまして、初めに確認をしておきたいと思いますが、この改正案は、十二月十二日に出されました専売事業審議会の答申を全面的に取り入れた形になっておるものでしょうか、その点について伺っておきたいと思います。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 専売事業審議会で十二月に御答申をちょうだいいたしまして、その答申に従いましてつくったものでございますが、なお法定制の制度改正につきましてはむしろ、そこに出ておりますよりも若干シビアな方向で手を加えてあるという状況でございます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 若干シビアな点というところを説明してください。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 審議会の議を経る、あるいは損益上欠損が生ずるというような点、それから物価、賃金等にスライドさせるという点につきましては審議会の答申にあるわけでございますけれども、それを今後永久にそういうかっこうで持っていくということではなくて、昨日来お話をいただいておりますいわゆる三割が天井というところを設けまして、その天井の範囲内でなければ政府としてはこの条項を使うことができない、それを超えるときには国会で再度御審議をちょうだいするという点が今回の法律ではつけ加えられておる点でございます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 それで、法定制の緩和が初めに問題になると思いますが、これをいま急にやらなければならないという理由は一体どこにあるわけですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 法定制の緩和につきましては、私どもといたしましては納付金率の法定化、この問題と一体として考えておるわけでございます。  納付金率の法定化は、前回のたばこ定価法の改正のときに附帯決議としてちょうだいいたしたものでございますが、これはその実態におきましては消費者にたばこの税負担部分を明確にする等の大変重要なメリットがあるわけでございます。その上に専売公社が企業体として自主性を発揮できる、効率性が岡まるという効果もそこで出てくるわけでございます。こういう制度を導入することによって公社の企業体質に生ずる変化というものに対応させて、この定価法定制についての若干の緩和をお願いいたしたい、かように考えておるわけでございます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 お話を聞いておりまして、いろいろ説明も受けましたが、私は結局、これは財政確保というものが先走った大蔵省や専売公社の勝手なやり方ではないかという感じがしてならないわけであります。そして、そのつけは結局国民に押しつけてしまっているのではないか、こういうところから非常に心配をしておるわけでありまして、もしそういうようなことであったならばこれは大いに戒めなければならない、こう考えておるわけでありますが、そういうことはございませんか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 制度そのものの改正におきまして、先生御指摘のようなことを考えて今回のこの制度をつくり上げたというものでは決してございません。現在値上げをお願いいたしておりますが、その値上げ自体も、五十年に値上げを御承認いただいてから現在までの原価上昇による負担の低下というものを回復するということをねらいといたしておるわけでございまして、今回お願いしておりますことは、負担を消費者に押しつけるということではございませんで、負担の適正な維持を図っていくという考え方で終始この法律全体ができ上がっておるというふうに御理解をちょうだいいたしたいのでございます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 なかなかそれが理解できなくて困っているわけですけれども……。  文明国家の財政制度は一朝一夕にして得られたものでないことは私が言うまでもないことでございますが、これはまさに人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果である、こう言っている人もおるわけであります。そこで、憲法八十三条というものができるまでいろいろな経過を踏んでおるわけでありますが、これはどういう経過を踏んでどういう精神ででき上がったものであるか、これをこの際はっきりしていただきたいと思います。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 憲法八十三条はいわゆる財政民主主義の原則をうたっているものであるというふうに考えます。国の財政権限につきましては国会の議決に基づいて行使するということでございまして、言うならば民主主義下での政治形態の基本をなすものであろうかというふうに考えます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 それから財政法の三条、「租税を除く外、国が国権に聴いて収納する課徴金及び法律上又は事実上国の独占に属する事業における専売価格若しくは事業料金については、すべて法律又は国会の議決に基づいて定めなければならない。」こうあるわけでありますが、たばこ専売は事実上国の独占に属する事業と考えられるわけであります。その価格には租税に近い性格の部分がかなり含まれておると考えられます。したがって財政法が法律主義を宣言したのは、まさに憲法上の原則である租税法律主義にのっとったものであり、その点から見て、財政法第三条はその精神を決して形骸化してはならない、こういうふうに私は思っておるわけであります。今回のこの法定制緩和は議会主義の精神を十分踏まえておるのかどうかということなんですけれども、どうもその点がはっきりしないような気が私はいたしますが、その辺を説明願いたいと思います。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 財政法三条は先生御指摘のように、国の独占に属する事業の料金、価格あるいは課徴金、そういうふうな租税以外のものにつきまして規定いたしておるわけでございますが、その考え方は、やはり憲法の規定しておりますところの精神に沿うべく、立法政策として財政法をつくりますときに定められた規定であるというふうに理解をいたしてございます。  それで、財政法第三条と専売価格との関係でございますが、もちろん財政法三条は直接ではございませんで、厳格には特例法の適用になるわけでございますけれども、今回御提案申し上げております制度改正は私どもの考えでは、財政法三条の精神に沿って提出させていただいているということでございまして、財政法三条は法律もしくは国会の議決に基づいてそういう料金、価格等を定めていくということになっておるわけでございます。財政法ができましたときの国会におきます御審議を見ましても、その法律、国会の議決に基づくという言葉は、その一つ一つにつきまして実額で定価あるいは料金を決めるということを要求するものではないというふうに言われております。しかし、この法律第三条の要求いたしておりますところは、その独占の度合いでございますとか国民生活に与える影響であるとか、そういうふうなものを勘案しながら、どういう程度において法律もしくは国会の議決に基づけばよろしいかということを判断いたすことになるんだろう、かように考えるわけでございます。  そこで、私どもといたしまして今回御提案申し上げております内容は、非常に厳しい条件をつけ、しかも価格が一定限度を超えなければならないようなときには国会で御審議をちょうだいして定価法を改正していただくということで歯どめがかけてあるわけでございます。そういう条件を付してございますので、国会の御審議というものがたばこ定価の最終的には担保をしていただく、たばこ定価の公正さ、適正さというものを担保をしていただくのはやはり国会の御審議であるというふうに考えておるところでございまして、憲法及び財政法三条の精神に従って制度改正をお願いし、御審議をお願いしているという考えでございます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 いまの説明は言わんとすることはわかりますが、事実はかなり後退しているんじゃないかというのが私が考えておることであります。  そこで、この答申の中に「法定制の緩和」という言葉を使っておりますね。緩和というのはやはり緩和なんですね。緩和ということはそれだけ緩くなったということだと思います。先ほど私が真っ先に、この答申を全面的に取り入れたのかという質問に対しては、取り入れたようなニュアンスの答弁でありました。ということは、やはり法定制を緩和したんだ、緩和した方がいいという答申をそのまま取り入れたと私は考えますが、緩和する以上はやはり一歩後退と見てもよろしいんじゃないかと思いますが、この点はいかがですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 確かに答申には「法定制の緩和」という字が使ってございます。これは言葉のことでございますけれども、しかしもう一つは、三割という天井、制限を一つつけ加えまして、どちらかといいますと現行の最高価格法定制の枠内で弾力的な運用をお願いいたすというように制度としては考えておるわけでございまして、この一定の厳格な条件の中での弾力的な運用を緩和と表現するかどうかの問題はあろうかと思いますけれども、実態といたしましては、私どもはそのようなものとして考えておるわけでございます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 専売公社は、いろいろ皆さんが考え方を申し述べておりますが、要するに答申の精神が一歩後退なんですね、緩和なんです。きちっと「緩和」と書いてあるわけですから緩和であることは間違いない。したがって、それをどう強弁しようとも、私はこれは一歩後退であることに間違いはない、こう思っておるわけであります。  それからもう一点伺っておきますが、語句の解釈ではなはだ失礼でありますが、価格という言葉と定価というのはどういうふうに違いますか。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 お答申し上げます。  現在の私どものそれぞれの銘柄別の定価は、製造たばこ定価法に基づきますそれぞれの級別の最高価格の範囲内におきまして、原価等を償いまして適正な専売収入を上げるという基本的な精神が現在の製造たばこ定価法に書かれているわけでございます。したがいまして、価格という俗な言葉でございませんで、いわゆる製造たばこ定価法を基本にします限りには、現在の私どもの商品はすべてこの製造たばこ定価法に基づくいわゆる最高価格制の中に取り込まれておる。個々の銘柄につきまして、いまの専売法にいわゆる小売人は定価でなければ売っていけませんということが書かれておるわけでございますが、その個々の銘柄別の定価をどう決めるかということにつきましては、先ほど申し上げました要件を満たすような状態において私どもが大蔵大臣に申請をし、大蔵大臣の認可によって公社総裁が決定し、公告して、それによって一般消費者の方に買っていただくというような関係にあろうかと思います。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 どうもはっきりわかりませんが、価格と定価、この法律に両方あるから聞いておるのです。いまのお話だと、大蔵大臣が認可したもの、それから小売人が売る場合定価であるというふうに聞こえましたが、そういうことでよろしいのですか。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 そのとおりでございます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 財政法第三条の特例に関する法律、これは大分古い法律でありますが、それに「政府は、現在の経済緊急事態の存続する間に限り、財政法第三条に規定する価格、料金等は、左に掲げるものを除き、法律の定又は国会の議決を経なくても、これを決定し、又は改定することができる。」その一番目に「製造煙草の定価」、こうあるわけです。これは「価格」とは書いてない。「定価」と書いてある。したがって、これは第三条によって、いわゆる議会主義によって製造たばこの定価は決定しなさい、具体的に個々別々に国会において決定することが正しい、こういうふうに読めると私は思いますが、これはどういうことですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 その「定価」の用法と「価格」の用法でございますが、財政法第三条の特例に関する法律の本文の方で「価格」と書き、「定価」と書いておるわけでございますが、いずれにいたしましても、法律によって御授権いただきましてそれによって決めるわけでございますから、法律で定めるあるいは国会の議決で定めるのが定価でなければならないというようなことには相ならないのじゃなかろうか、かように考えます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 だって同じ法律の中に「価格」と「定価」と分けて書いてある。しかも製造たばこの場合は「定価」とわざわざ書いてある。わざわざ「定価」と書いた理由はあったと私は思いますよ。  それならば、「価格」と書かないで「定価」と響いた理由は一体どこにあったのですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 特例法におきましては「煙草の定価」と書いてございますが、財政法三条本文は「専売価格」と書いておりまして、法制局の意見を聞いたわけでございませんけれども、必ずしも先生おっしゃるように厳密に書いていないのではなかろうか、かように思います。財政法三条は「専売価格若しくは事業料金については、すべて法律又は国会の議決に基いて定めなければならない。」こう書いておりますことから見まして、これは法制局と十分議論したものではございませんけれども、それほどおっしゃるような厳密な意味を持たしているものではなくて、実際に小売店で売られるものを定価ということではなかろうか、かように考えます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 どうも私は納得いかないのです。  要するに、同じ一つの法律の中にわざわざこうして語句を変えて書いてあるということは、それなりに意味があったから、また当時は一つ一つ国会で決めておったから抵抗なくこれがそのままいったと私は思うのです。したがってこの第三条の特例に関する法律から見れば、やはり一つ一つ決めるのが正しいであろう、私はこういうふうに思うのであります。  それから、これは幾ら話ししても切りのないことでありますからそれくらいにいたしますが、法定最高価格の一・三倍を超えてはならないとする暫定価格、これはそれならば定価と言えるのか言えないのか。先ほどの説明だと、小売で売る値段が定価だ、大蔵大臣が認可したのが定価である、こうなっておりますと、これはまだ認可しておらないわけでありますから、変動があるわけでありますから、したがってこの特例に関する法律に言う「製造煙草の定価」には入らなくなってくる。そうすると今回のこの法改正は、これは単なる緩和どころか、財政法第三条の精神そのものが抜けてしまうのじゃないかという感じが私はいたしますが、この点はどうですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 現行のたばこ定価法、これは「定価」という字を使っておりますが、定価法におきまして国会の御審議でお決めいただきますものも最高価格、これは「価格」でございます。その最高価格の限度内で公社から認可申請が出てまいりまして、認可をいたし、公社総裁が公示をいたしまして、手続を経まして個々のたばこの定価が決まることになっておるわけでございまして、現在御提案申し上げています改正案も同様の手続に従うだけでございます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 ですから、法定最高価格の一・三倍以内などという定価、そんな定価はないのじゃありませんかということを私は言っているわけです。定価というのはやはり定まった価格じゃありませんか。ところが定まっていないわけでしょう。一・三倍の間ならばそのときの状況に応じてということですから、そんな定価などあるはずがないじゃありませんか、こう言っているわけです。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 今度改正をお願いしております制度によりますと、法定の最高価格を、種々手続を経て定めさせていただきまして暫定最高価格ができるわけでございます。その暫定最高価格の範囲内におきまして専売公社から銘柄別の定価の申請が出てまいりまして、それを認可し、諸手続を経まして、個別銘柄の定価が定まるということでございまして、現在の法律に定めてあります最高価格もそうでございますが、暫定最高価格そのものが定価であるわけではございません。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 ですからそうなりますと、法定最高価格が国会で決めてあったといたしましても、暫定価格そのものがある場合にある定価が決められる、認定されるという場合はこれは定価となるのであれば、やはりこの特例に関する法律によるならば、そのつど国会にかけるというのが本当なのじゃありませんか。わざわざ「定価」と書いてあるのですから……。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 先生御指摘の点でございますが、実は現在の製造たばこ定価法につきましても、いろいろな変遷がございます。  戦前はともかく戦後、現在の新憲法下におきまして財政法が制定され、それから現在の製造たばこ定価について、二十三年以降は個々の銘柄についてたばこの規格とかいろいろなことをはっきり明示して、個々の価格についてそれぞれの個別法で実は価格決定の方式をとっておったわけでございます。それから先生御案内のように、四十年の定価法改正で、財政法三条はそこまで求めているものではないのだということで国会でいろいろ御審議をいただきまして、現在のいわゆる級別の最高価格制ということがとられたわけでございます。  その仕組みは、最高価格というものを国会の議決という形で法律で定めていただきまして、その最高価格の範囲内において個々の銘柄については、法の定める条件に適合するような形で私ども大蔵大臣に申請し認可をいただいて、総裁が個々の銘柄の定価を決定するという仕組みで、これが現行の製造たばこ定価法の基本的な仕組みでございます。  今回御提案申し上げておりますのも、基本的にいま一条で従来のたとえば「八五円」とありますのを「一〇〇円」に改めていただきますというように、最高価格を変えていただくという御提案が一つございますのと、いままで長い間続いた益金処分というものを今度は公社のはっきりした税負担としての損金処分に変えます関係から、公社は専売法一条におきまして「専売事業の健全にして能率的な」運営を図らなければならないという公社に負託されたいわゆる義務がございますので、そういう趣旨からいたしまして、国会で御審議を願います製造たばこの基本原則をあくまでも踏まえながら、ある程度のいわゆる暫定価格の設定特例というものを御提案しているということでございます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 それはわかるのですが、法律を素直に読むとこういうことになりますよということです。片一方は「定価」と書いてあるし片一方は「価格」ですから……。  それで、一・三倍という数字の由来を説明していただきたいことと、時間がだんだんたってまいりましたので急ぎますが、もう一点は、物価統制令が発動されている経済緊急状態のときでも、財政法第三条の特例に関する法律で製造たばこの定価が除外されていた精神はどこにあったのか、この二点を伺っておきたいと思います。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 一・三倍という数字を出してまいりました根拠でございますが、過去の原価上昇の実態及び今後見込まれるであろう原価上昇の実態等を勘案いたしまして、実際にこの条項が発動されるであろう状況、つまるところ専売公社の経理において損失が発生し、また発生することが確実であるという場合でございますが、そういう事態になったときに原価が定価改定後どの程度の上昇を見るであろうかということを推計いたしてみますと、ほぼ三〇%に近い数字に相なるわけでございます。もちろん物価変動率によってさらに修正をされるわけでございますけれども、原価を償うところあたりまでは最高価格の改定につきまして政府にお任せいただきたいというのでございます。これが一・三倍をお願いいたしております理由でございます。  それから財政法三条の特例法におきまして、特にたばこそれから電信電話、郵便と国鉄の三つが残されておるわけでございます。これが残された理由でございますが、これにつきましては、これらのものが特に独占性という面、公共性という面において他のものと比べまして高いということから、対象としましては四つでございますが、三つのものが残されている理由ではなかろうかと考えます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 私は、これが残されている理由は非常に大事だと思うのです。この精神が踏みにじられるようになるとこれまた問題なので、いま私は質問しておるわけであります。大日本帝国憲法においても財政の議会主義をうたって画期的なことであったわけでありますが、帝国憲法第十四条と第三十一条によって形骸化されたことはよく知られておることであります。そこで、新憲法においては、例外規定によって形骸化されないように財政の議会主義を明確にしたことが特徴となったわけでございますが、それを受けて財政法三条も議会主義を明確に打ち出したことは周知のことであります。また、物統令が発動された経済緊急状態のときでもたばこの定価が除外されるというように扱われてきたいきさつもいま議論したようにございます。それを前回の改正で最高価格なるものをつくって後退し、いままた拡大解釈して暫定価格を認めるいわゆる法定制の緩和ということを言っておるわけでありますが、これはあくまでも拡大解釈であり、どのように歯どめをしても――先ほど歯どめ論もちらっと出ておりました。それからこの答申の中にも、こうこういう場合に限りというふうに決められておるようでありますけれども、またシビアに考えておるという話もありましたが、どんなに歯どめをしても、やはり毎回国会で審議する以上の歯どめはないわけでありますので、緩和されるということははなはだ遺憾なことであると私は思っております。  こうした改正は、大蔵省あるいは専売公社には非常に結構ずくめな話なのですけれども、そのツケが国民に回ることを思うと、私はとうていこれは納得できません。したがって、これはいま議論をいたしましたので、この法定制緩和については、財政議会主義の形骸化であるという立場から私は強く反対を表明しておきたいと思います。  それから歯どめ論でありますが、いろいろ言われておりますけれども、専売事業審議会は大蔵大臣の諮問機関であります。専売公社においても値上げ幅等を検討する諮問機関をつくる必要はないかどうかということであります。国鉄運賃値上げの法定制緩和のときには、運輸省の諮問機関の拡充のほかに、新しく国鉄内に諮問機関を設けてダブルチェックをするというふうになったと思いますが、こういう点についての考え方を伺っておきたいと思います。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 お答え申し上げます。  先生の御質問は、専売事業審議会で審議することもさることながら、公社の中でそれをチェックするために審議会を設けたらどうかという御意見だと思いますが、現在のたばこの市場環境は大変厳しゅうございますし、また、この制度が御審議の上成立いたしますと、今後外国品との競争というのは本当に厳しいものになるというふうに私どもは考えております。いまのたばこの市場環境等を考えた場合には、できるだけの経営努力をいたしまして、値上げの時期とか値上げ幅というものはできるだけ圧縮するように十分力を尽くしていかなければならないと考えておるわけでございます。その上、現在の専売事業審議会は、公社発足と同時に大蔵大臣の諮問機関として設置され、公社事業の運営に関しましていろいろな面で大蔵大臣の諮問を受けたりあるいは意見を具申する機関でございまして、この審議会に大蔵大臣が暫定価格を定めようとする場合は諮るわけでございますし、それ以上に私ども自身の中ですでにそういう自律的な作用が働かざるを得ないような現状でございますので、新しく公社の中に審議会を設けるという考えは持っておりません。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 それから最高価格の引き上げについて二、三質問しておきたいと思います。  製造たばこの種類ごと、等級別最高価格を引き上げる理由ですね、これは簡単に言うとどういうことですか。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 現在たとえば紙巻たばこでございますが、十本当たり一級品が八十五円、二級品が六十円、三級品が四十円というふうに決められておりますが、今度八十五円のものを、現在百七十円で売っておりますものを二百円にいたします。それから二級品のハイライトを今度は百五十円に改定させていただきたいと考えております。  結局商品体系としてそれぞれの級別のものが全部最高価格に張りついておりますので、この最高価格をお直ししていただきませんと今度の値上げができないということでございますので、最高価格の改正をお願いしたということでございます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 張りついておるのはわかるのですが、なぜこれだけ上げなければならないかという説明にはいまの説明はほど遠くなるだろうと私は思うのです。  値上げしようとする場合は、たとえば経営上の問題があるとかいろいろなパターンが考えられるわけです。たとえば国鉄の場合は、赤字経営で困ったという事情があった。ところが専売公社の場合は、特にそういうような事情は見受けられないように思うわけでありますが、これはどうなっておるわけですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 現在のたばこについての専売納付金制度が利益金の処分としての納付ということになっておりますために、実際問題として専売公社の利益金は六千億近くという膨大な利益があるというかっこうになるわけでございますが、そのほとんどの部分が専売納付金、いわゆる税に相当する部分であるわけでございます。原価が上昇してまいりますと、この専売納付金と公社の内部留保を含めた部分について全体としてしわが寄ってくるということに当然のことながらなるわけでございます。  そこで、たばこがしょっております財政への寄与というもの、いわゆる税相当分というものの割合を下げないで専売納付金を納めてもらうということになりますと、専売公社の内部留保は極端になくなる、あるいはマイナスになってしまうということになるわけでございます。法律上マイナスになることは認められておりません。利益の範囲内でしか納付金を納めませんのでそういうことはあり得ませんけれども、要するに極端な場合には内部留保がゼロになってしまうということになるわけでございます。一方、内部留保の方を適正なものにいたそうといたしますと、専売納付金の部分が減ってきます。たばこの定価に占める割合が減ってくるということになるわけでございまして、現在五十四年度の状況で見ますと、そういう事情にすでに立ち至っておるわけでございます。利益全体として見ました場合には利益があるわけでございますので御指摘のようなことでございますけれども、内部留保を適正にとる、かつ、税相当分のたばこに対する負担の率を適正にするということ、両方をあわせて賄うことができない状況になっておりますので、定価改定をさせていただきたい、かようなことでございます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 まあ虫のいい話だと私は思います。  それから、たばこの消費の伸びも、値上げによってたばこ消費を抑えなければならなくなったわけでもないと思うし、それからコストの上昇を言っておるようでありますけれども、果たしてそうなっておるかどうかということですね。いま一番売れているのはマイルドセブンだそうです。マイルドセブンで製造原価、いろいろな計算があるようでありますが、何か四十五円くらいから六十円くらいじゃないかと言われているわけですね。そういう製造原価に対して、五十年十二月の値上げからこれまで、葉たばこの上昇率が報道によりますと三八・二%くらいある、あるいはフィルター、巻き紙などの材料費を含めた全体のコストが三五・五%くらい上がっておる、こういうふうに言われております。したがって三五%くらいで値上げ幅を計算いたしますと、せいぜい二十円くらいにしかならないのじゃないか。ところが百五十円を百八十円にするというのは三十円上げるわけでありますから、これはコストの上昇によるという説明もこれまた当たらないのじゃないか、上げ過ぎではないか、こういうふうに考えております。  しかも五十年の値上げのときは、オイルショックのあおりでコストは倍増しておった。それにもかかわらず値上げ幅は四八%であった。今回の場合はコストが三五%くらいしか上がらないのに値上げ幅は二〇%も上がるということで、国民の側から見ると非常に納得のいかない説明になっておるわけです。この数字は、私は新聞によった数字を申し上げたわけでありますからあるいは違うかもしれませんが、こういうことで非常に納得がいかないのでありますけれども、この辺の説明をお願いいたします。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 御指摘をいただいております点は、今回の二一%に及ぶシガレットの値上げというのはコスト上昇分より多いではないかということだと思うのでございますが、まさにおっしゃるとおりであります。ただ、今度の制度改正によりまして、従来利益の中から納めることにしておりました専売納付金を、制度を改めることによって損金処分で納めるという形になるわけでございます。その納付金率を、たとえばマイルドセブンは一級品でありますから五六・五%というふうに決まるわけであります。この分は従来のたとえば五十三年度においての納付金の計算の場合よりもやや高めになっておるわけであります。したがって今回の値上げは、増税分とコストアップ分とこの二つが重なって二〇%の値上げ幅になっておるわけでございます。  昭和五十年の定改のときには、増税というよりもむしろコスト分の非常に上がった分を回復する、コスト分をカバーして益金率を回復するという点が多かったわけでありますが、今回の値上げの中には、コスト分を回復すると同時に増税を図っておる。それは専売納付金が、値上げをしなかった場合に比べまして二千二百四十億円ふえることになっておるという点にもあらわれておるわけでございます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 それから、今回の値上げによってたばこ離れに拍車をかけることにはならないかという話が先ほどもちょっとありました。過去の例を見ても販売総数が減ったという実績があるそうであります。また、わが国の成人人口の伸び悩み、健康への関心度の高まりというようなところから、値上げすることが財政収入の確保には必ずしもつながらないのではないかということが言われております。もしそうなるとすれば、これはまさしく大衆課税的なものになってしまうと言われても仕方がないわけでありますが、この辺はどのようにお考えですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 わが国では第二次大戦後のたばこの一斉値上げといたしましては、四十三年の値上げと五十年の値上げと二回しか経験がないわけでございます。四十三年のときには約一八%値上げしたわけでありますけれども、これは値上げ前に買いだめなども行われますので、値上げ後は売れないわけでありますが、大体四、五ヵ月でもとに戻って、四十三年度自体としては前年度に比べて、少しだけではありますけれども販売本数が伸びたわけであります。ところが五十年度のときには、当初の予定より大分おくれまして、十二月十八日に値上げになったわけでありますが、五十年度終了までには、仮需要などがありまして値上げ前の売れ行きがよかったものでありますから、値上げ後は需要が減退しましたけれども、五十年度としては前年に比べまして五十七億本ほどふえたわけであります。ところが、四十三年のときのように需要が早く回復いたしませんで、回復するのに一年もかかったものでございますから、五十一年全体として見ますと、五十年度に比べまして十一億本、〇・四%でありますけれども減ったわけであります。それが五十二年には百二十億本ふえまして四・二%ふえたのであります。  そういった点からいたしますと、値上げによって、確かに値上げ前に仮需要があって買いだめが行われますので、値上げ後は需要が減っていく形になりますけれども、その回復が四十三年のような姿では今回は回復しない、五十年の当時の姿に近いものになるだろう。ただ、五十年のときには四八・五%といったような大幅な値上げでございましたけれども、今回は四十三年度の上げ幅に近い二一%というふうな上げ幅でございますので、それほど大きな影響は、五十年のときほどの大きな影響はないのではないか。もちろんしかし、需要が減退することは確かであります。五十年のときよりは大幅に百十億本減るもの、こう考えておるわけでございます。その減った数字である三千二十億本といっても、いまの市場の状況からいたしますと、その数字を達成するのはなかなか容易でなく、専売公社の大きな努力を必要とするもの、このように考えております。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 そういうふうに非常に大変だということですね。その上、大衆嗜好品の中級銘柄が上級銘柄よりも値上げ率は高くなっている、こういったことも私は余り納得いきません。もっとも大蔵省サイドから見ればはなはだ結構な話なんでしょうけれども、そういうところから見ますと、どうしても値上げそのものも財政収入のためのものであって、つまるところは大衆課税的なものになってしまっておるのではないかというところから、私は非常に疑念を持っております。  それから、時間がもうあと幾らもありませんので、これは大臣に簡単に一言伺っておきたいと思いますが、日米の関係であります。  米国は官民挙げて、日本専売公社と大蔵省は外国たばこをわざわざ売れないようにしている、こう攻撃しておるわけであります。そこで総理大臣がやがて米国に行って、そしていろいろと説明をし、理解を得るための工作を言ってくると思うのでありますけれども、そのときにはどういう方針で向かうのか。たとえば関税九〇%というのは、もう九〇%と日本国では決まった、決まれば九〇%というふうになるんだからといって、それ一点張りで押すのか、あるいは交渉は相手のあることでありますから、それを基準として考えるということなのか、その辺のところを大臣には承っておきたいと思います。  それから、専売公社と厚生省にせっかく来ていただいておりますから、一言だけお伺いさしていただきたいと思いますが、専売公社と厚生省には、たばこそのものは有害なのか無害なのか、この答弁をいただきたいと思います。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○金子(一)国務大臣 前段の日米関係でいま問題になっております関税の関係のことでございますが、九〇%ということは向こうもよく理解をし、日本の努力を多としておりました。その後いろいろな動きがあったものですから、特に製品たばこの方に矛先がいま向かっているような状況でございます。関税の問題も、もう一度見直せというような空気も出ておりますけれども、法律を提出したばかりでございますから、私の方としてはいまこの九〇を動かす意思はありません。これは妥当なものだと考えております。

小幡琢也日本専売公社総務理事

○小幡説明員 喫煙と健康の問題でございますが、昨日ほかの先生の御質問にお答えいたしましたが、公社としましては、この医学的研究につきましては外部の専門機関に委託いたしまして、かなり充実をしているつもりでございますが、現在までのところ、専門の先生方にお聞きいたしましたいままでの状況の取りまとめというような御意見はこういうようなことでございます。  統計的、疫学的というそういった点につきましては、確かに重喫煙と肺がんの関係がある、あるいは心筋梗塞とか狭心症などの心臓障害にも関係があるというようなことが指摘されておりますけれども、先生方の御意見では、病理学的というそういった見地から言いますと、まだまだいろいろ問題が残されておりまして必ずしもはっきりいたしません。それはなぜかと言いますと、問題とされておりますこういった病気への影響というものは、いろいろ多くの原因が重なり合って発生するものでございますので、喫煙と他の要因との関連についての基礎的な問題がまだ解明されていない、さらには、喫煙という特定要因を他の要因と分離して論ずることが困難である、そういうような状態であるので、喫煙の健康に及ぼす影響というものについては結論を得る段階には至ってない、そういうようなのが先生方の御意見の状況でございます。  しかしながら公社としましては、何といいましても最近高まっております喫煙と健康の問題に対する社会的関心にも適切にこたえていきたいと考えまして、この医学的研究をさらに充実を図るとか、あるいは低ニコチン、低タール化を図る。現にニコチン、タールを減らすということにつきましては、昭和四十六年に比較いたしますと、ニコチンにおきましては平均いたしまして約三割落としております。それからタールにつきましては約一七%低減を図っております。かような状況でございます。

大池真澄厚生省公衆衛生局結核成人病課長

○大池説明員 お答え申し上げます。  喫煙の健康とのかかわりの問題でございますが、先生御承知のとおり、喫煙は国民の嗜好、習慣とも密接に関連する問題でございまして、非常に広く使用されているというような実態がございます。これを身体的な影響という面でとらえまして、ただいま別途説明もありましたような、国内はもとより国外で非常に多数の医学的研究が行われているところでございます。こういったものがWHO、世界保健機関においても集積されまして、専門委員会の報告書を初めとしまして、WHOというような場においていろいろな情報を各国に提供しておるわけでございますが、そういった報告書によりましても、喫煙者と非喫煙者とを統計学、疫学というような手法を用いて比較をいたしますと、長期にわたって大量に喫煙をしている者と全然喫煙をした経験のない者との比較という形では、たとえばいろいろな疾病に関する死亡率という場合に、その死亡率が吸わない者よりも多量、長期喫煙者の方が何倍というようなことで高くなるというようなことが指摘されておる、そういう意味において有害な影響があるということが指摘されておるところでございます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 最後に一言だけ。  厚生省は有害である。専売公社はわからない。売る関係でわからないと言わざるを得ないのでしょうけれども、何も私は民営化に賛成でもありませんし、あるいはたばこを吸うななんという運動をしているわけでもありません。これは自由でありますからそれはよろしいのですけれども、ただ事実は事実としてこれは国民に示さなければなりません。これは有害なものです、これは有害なものではありませんというふうに、売るのは自由ですし、買うのも自由だし、選ぶのも自由だけれども、その基準になる判断をする材料はこれは正直に示さなければならぬと思うわけであります。したがって厚生省の方も、指定都市の市長であるとか都道府県知事に対して通達を出しておるようでありますけれども、ただ、こういうようなただやりましたという証拠づくりみたいなことばかりやっていないで、本当に有害だと思ったら、もっともっと積極的に有害であることを示さなければならぬと私は思うのです。したがって、大蔵大臣いま御出席でありますから、内閣の中でそういう真摯な姿勢を持つようにひとつ、要請をしておきたい、こう思います。答弁は要りません。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○金子(一)国務大臣 健康と喫煙の問題は、前々から取り上げられながらなかなか結論が出ないままに今日に至っております。一方、財政収入上から言えば、やはり相当たばこに依存しなければならないような現状でございまするけれども、各国の流れもありますし、これは何といっても人間の健康が最優先の問題でございますから、今後専売公社におきましても、この健康に及ぼす影響についてはひとつ十分研究を重ねて、やはり問題は、嗜好品でございますから酒でもたばこでも同じだと思うのですが、飲み過ぎ、吸い過ぎが一番いかぬのだと思うのです。けれども、そういうことだけじゃなしに、十分ひとつそこら辺の点は注意しながら今後の専売事業の遂行に当たっていかなければならぬと私は考えておる次第でございます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼委員 終わります。

加藤六月自由民主党

○加藤委員長 広瀬秀吉君。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 この委員会で質問をいたしますのが、前はずいぶんここでやったのですけれども、四年ブランクがありまして、帰り新参みたいなもので、ひとつ誠意ある答弁をまずお願いをいたしておきたいと思います。  今回の日本専売公社法等の一部を改正する法律案が出されましたが、今日専売公社、専売制度そのものが非常に厳しい環境の中にあるということは、昨年十二月の総裁の諮問機関として発足しました専売事業調査会の答申でも指摘をされておりますし、専売公社自身のいろんな文献を見ましてもそのようなことが書いてあるわけであります。     〔委員長退席、小泉委員長代理着席〕 一つには、やはり先ほどから議論になっております消費停滞の傾向と、第二は、国内産原料葉たばこが国際比価でかなり割り高であるという問題、それと同時に過重な在庫圧迫があるということ。それから、製造原価の上昇がそういうものも含めて上昇して、益金率が低下をして財政専売としての意味がだんだん薄れてきつつあるというそういう問題。あるいは外的な要因としては、国際商品といいますかそういうものであるために製造たばこ、葉たばこともに自由化、市場開放というようなことを迫られておる。そういうもろもろの問題点があって非常に経営環境は厳しい、こういう事情は私どももよくわかるわけであります。  しかし、先ほどからやはり問題になっておりますように、最近たばこに対する社会的規制の問題が嫌煙権運動であるとかあるいは健康の問題とかということで非常に新しい注目を集めてきている。健康の問題はずいぶん前からも指摘はされておりました。そしてたばこの袋に、たくさん吸ったら健康のためにいけませんということを表示するような状況にもなった経過もあり、私ども当時携わってこういうようなこともさせた経験もあるわけであります。そういうことの中で、財政益金を安定的に確保していくという要請、このためにやはり今度定価も上げなければならない、こういうことになっていると思うわけであります。  そういう点で、高度経済成長時代でたばこの消費も四十三年の長期見通しによれば、大体年間百億本ぐらいずつは着実にふえるであろうという見通しがかなり崩れてきた、そういう専売公社の見通しも狂ってきたわけであります。もうほとんど横ばい状態になりつつある。そして財政益金の方も、五十年の値上げの直後、五十一年には六〇%台を回復したけれども、それ以来また漸減をする。五十三年度は大体五四・六ぐらいじゃないか、そういうことになってきている。そういう状況の中で、今度は納付金法定ということで、これは千分の五百六十ということですか、こういうことで、端的に言えば五六%、これをいわゆる消費税肩がわり分といいますかそういうことできちんと決めてしまう、こういうことになるわけでありますが、将来もそういう厳しい状況の中で財政益金をそういう形で消費税と同じように取っていく、言うならば先取りしていく。こういうものを支える専売事業全体、これは製造販売の面、原料調達の面、あるいはまた外国葉たばこの輸入、あるいは外国の製造たばこの輸入の問題、そういうようなものを含めてたばこ産業全体の将来の見通し、先ほどの社会的規制の強化というようなものなども含めて、いま専売公社の最高責任者としてその地位にあられる総裁としては、たばこ産業全体の将来展望というものについてどういう見通しをそれらの問題について持たれるのか、まずこの辺のところからお伺いをいたしたいと思います。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 いまお話しのように、たばこに対する消費が伸び悩んでおる状況にございまして、将来展望という点からいたしますと、従来私どもが五十一中計で考えておった販売数量の伸びというものはもう余り期待できない。従来は百億本程度年々伸びていくといった考え方もございましたけれども、今後はそれがせいぜい三十億ないし六十億本程度しかふえないであろうというふうに考えざるを得ないわけでございます。  その中におきまして、たとえば五十三年に国内品は三億本しか伸びなかった、〇・一%でございますけれども、輸入たばこの方は一八%伸びておる。これはやはり輸入品が国産品よりもいいと感ずる消費者がその程度おるということだろうと思うのでありますが、そういう点からいたしますと、輸入たばこの数量はある程度伸びるだろう、国産のたばこの伸び率よりもより多く伸びるのではないかというふうに考えておりまして、これは国内のたばこ産業にとりまして大変大きな問題になるわけでありますが、しかしそういった現実を無視することはできませんので、私どもはそうした現実に対処してどうやっていくかということを考えていかなければならないわけでありまして、一つには、そういった輸入品に対抗するような国際的に評価されるたばこをつくっていくのが一つ。もう一つは、国産品につきまして消費者の需要にこたえるような新製品も開発していきまして、需要をある程度開拓していく必要があるだろう。たばこは嗜好品でございますので、自分の気に入ったものができれば吸おうかという人もおられるわけでありまして、そういった意味での需要の開拓ということもかなり期待できるだろうというふうに思っておるわけであります。  そういう面におきまして、国廃品並びに輸入品につきましての増加を考えながら、他方でコスト管理と申しますか、銘柄ごとの管理を十分適切に行いまして、収益を生み出すように努力していかなければなりません。本年度は一応千億円というふうな内部留保の期待ができておりますけれども、コストアップが行われますとその内部留保が年々減っていくことになります。したがってそうするとまた、今度の制度改正による暫定最高価格の範囲内で物価変動率に応じた値上げを考えなければならぬということになりますので、そういう事態をできるだけおくらせるためにもコスト管理というものに十分努力してやっていきたい。それにはしかし、従来とは違った努力が必要だと考えております。幸いにして今度の制度改正によりまして、従来と違って専売公社が努力すれば努力するだけその事業の成果もはっきりし内部留保ができるという形になりますので、そういった点を生かして今後の事業経営に当たりたい、このように思っておるわけでございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 大臣に伺いたいのですが、昭和五十三年度の益金率、消費税納付金の総額が大体どのぐらいになるか、見込みの数字は出ていると思うわけでありますが、五十三年度の見込みは大体どのぐらいですか。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 五十三年度見込みといたしましては、五千五百四十億円足らずになろうかと思います。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 益金率としては。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 益金率は現在五六%ぐらいの見込みでございます。  いまの五千五百四十億円は専売納付金、国庫に納める分でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 大体益金率の見合いということで、先ほど申し上げました等級別の納付金率を加重平均されて大体五六%というようにされたと思うのですが、この問題ですね、これは一たん法定をするわけですから、益金率として五十三年度見合いのものが今度は納付金率ということでかなり長期にわたって法定をされていく。千分の五百六十五から千分の五百五十五、四百四十五もありましたか、そういうのを別表に決められておるわけでありますけれども、いろいろ専売事業を取り巻く環境というものが悪化をしている中で、財政益金だけは納付金率法定ということでまず先取りをしてしまう、こういう姿勢については、先ほど挙げたいろいろな問題点から言ってもかなり無理があるのではないか、そういう気がするわけですね。相当期間にわたって固定をするということを前提にして法定するということになったのでありましょうから、そういう財政の立場から困難な諸問題、シビアな問題を数多く抱えている専売公社にそれを押しつけていくという財政側の姿勢は、少し厳し過ぎる問題があるのではないかと思うわけですね。言うならば経営全体の中からどうしてもまずそれだけのものは先取りである。これは後から納付しても五六%というものは決まっているわけですから、それはどんな工面をしてもどんなやりくりをしても大蔵省に納めなければならぬ、こういうことになるわけでありまして、これについての大蔵大臣の考え方の基本をひとつお示しをいただきたいと思うのです。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○金子(一)国務大臣 財政事情が豊かなときでございましたら別でございますけれども、広瀬さんも篤と御承知のとおり、歳入の四〇%近いものを国債で賄っているというような現状でございます。特に生活必需物資ということならば別でございますけれども、酒、たばこは嗜好品でもございますし、先進各国のどの例を見ましても、財政物資としてある程度の御負担増をいただいておるというのが各国最近の状況でございますので、ひとつごしんぼういただいて御協力を願おうかということで、五六という数字をはじき出したわけでございますが、当分この経済情勢その他に大きな変動のない限りは、この率というものはそのまま動かす必要はないんじゃなかろうかと私は考えておる次第でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 この五六%、千分の五百六十という平均納付金率を法定されるその根拠、これをひとつ示してもらいたい。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 専売納付金の率でございますが、五六%と申しますのは、たばこの消費が国、地方を通じまして財政に対して全体としまして寄与する率をその程度にいたしたいということでございまして、その中には実は関税による外国たばこ、輸入たばこの関税分もカウントいたしますと、大体五六%ぐらいになるわけでございます。納付金の平均的な水準といたしましては五五・五ぐらいのところを現在考えております。  これはこの数字が適当かどうかというのは、二つの面からの検討が必要だろうというふうに思います。一つは、公社にとって公社経営上過酷であるかないかというような問題が第一点、それから第二点といたしましては、いわゆる一つの税相当分の負担の率として適当かどうかという問題、この二つの面から考える必要があろうかと思います。  まず第一点の方でございますが、五十四年度の専売公社の予算におきまして、この新しい制度で予算が成立いたしておりますが、それによりますと、約千億円の内部留保が確保できる見込みでございます。この金額は大体売り上げの四%強になっております。この率、金額は決して公社にとって過酷なものではない、むしろ大変妥当な水準に達しておるんじゃなかろうかというふうに考えるわけでございます。一般製造業の売上高に対します利益率といいますのが大体二%程度でございます、最近十カ年ぐらいの平均を見ますと。そういう面から見ましても決して不当なものではないというふうに考えるわけでございます。  それから、第二番目の点のいわゆる財政への寄与率、税相当分の負担率という面から見ていかがかということでございますが、これは過去の専売公社が国及び地方に納めてまいりました税金、納付金の推移などを見ますと、十年程度前は五八とかそういう高い率であったわけでございます、最近下がってきておりますが。そういう面から見ましても、また、諸外国の例から見ましてもいわゆるたばこ税として諸外国でかけておるものがございます。それに消費税あるいは付加価値税というのがかかりますが、そういうようなのをあわせて考えてみますと、西独、イギリスあたりでは七〇%にも達するというようなことを考えますと、消費者に御負担いただく率といたしましても決して高過ぎる率ではないというふうに考えます。そのように内外といいますか二つの面から考えまして、妥当な水準であるというふうに考えておるわけでございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 おおよその目安をどの辺のところに置くかというに当たって、たばこ消費税との関連、これは御承知のように県、市町村について両方合わせれば二八・四%、これがやはり一つの目安に――五五・五あるいは五六、これは加重平均で、若干その異同はあると思いまするけれども、この問題について一体どういう関連をこの五六ということに、五五・五だと言われましたけれども、まあそういう数字をはじかれるに当たってこの問題がやはり一つのポイントになっていなかったのかどうか、将来この問題についてどういうようにお考えなのか、これは大臣の方からひとつ……。

名本公洲大蔵大臣官房日本専売公社監理官

○名本政府委員 五五・五、関税収入を加えますとほぼ五六くらいという数字になるわけでございますが、この数字をはじき出します上におきまして、たばこが国、地方を通じまして財政に寄与しておりますのは一兆円を超える非常に大きなお金でございます。これは国、地方を通じまして現在の大変苦しい財政事情の中において、非常に大きな財源であるわけでございます。これを言うならば公経済という車の両輪をなします国、地方がひとしく分かち合うというのがよろしくはないかという考え方をとったわけでございまして、過去の事例を見ますと、国の方が取り分は割合からいきますと大きかったわけでございますが、最近におきましてはほぼ等しいような状態になってきております。そういうことも考慮いたしまして、地方たばこ消費税二八・四は、課税標準が前年度単価を使用いたしますために、当年度に直しますと二八%程度と若干切れるというようなことになります。そういうようなことから、全体として五六%程度、地方にその半分、国は関税と納付金とをひっくるめましてその残りの半分の二八程度というような考え方も、この場合に導入いたしたわけでございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 大臣、いま名本さんからお話がありましたけれども、将来にわたってその納付金率は相当期間続くであろう、こういうことを先ほど表明されたのだけれども、その中で、国の財政に寄与するというのがこれは専売制度の発足以来ずっと来て、昭和二十九年にたばこ消費税ということで、地方への財政寄与ということも行われることになったのだけれども、最近、田園都市構想であるとかあるいは定住圏構想であるとか新しい地方の時代であるとかという、そういう時代を迎えている段階ですから、この二八・四%というたばこ消費税、これはその前の年の単価と率の掛け合わせになりますから、やや率としてはその年の売り上げから見ればパーセントは下がる、そういうことにもなっているけれども、それはそれとして、いままでもそういうたてまえでやってきたわけなんだけれども、このたばこ消費税率を、国を重点にというようなつもりで、先ほどから財政の国債依存率は四〇%に近い、三九・六%ということを強調されたのだけれども、そういう意味で、まだまだ専売納付金にできるだけ依存したいという気持ちも、これは依存率としては大変小さくはなったけれども、そういうことも含めて、国を主体にしてたばこ消費税の方、地方に寄与する分を下げようというようなことは当分考えない、そういうことは約束できますか。

金子一平自由民主党大蔵大臣

○金子(一)国務大臣 地方消費税も含めての五六%だものですから、当然のこととしてお話を申し上げておった次第でございますが、国も借金財政で火の車ですが、地方も御同様の状況でございます。これは何とか後始末は国で相談しながらめんどうを見なければいかぬという気持ちで私もおります。こういう地方の財政事情の苦しいときに、地方たばこ消費税というのは非常に大きな安定財源だと思うのです。私はこの率は今後も軽々に変えるつもりはございません。  そういう意味で、社会党さんはなかなかいまのところはまだ反対を唱えられておられますけれども、たとえば付加価値税というか一般消費税みたいなものが将来導入されることになりますと、これもやはり地方の安定財源として私は大きなプラスになるんじゃなかろうかと考えております。同じく消費税でございます。何かそういうものを地方の安定財源として考えなければいかぬような時期に本当にいま差しかかってきている感じがしていることを、よけいなことでございますけれども申し上げておきます。いまの率は変えるつもりはありません。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 それだけの答弁でいいんです。付加価値税を地方にも分与するなんていう議論はきょうはしたくないわけですから、それはPRはまだ早いと思いますから……。  それで総裁、いままでの皆さんが出している統計数字を見ますと、たばこが百億本、あるいは三十九年が千六百四十四億本、四十年は千八百億本で、百六十億本もふえておるんですね。四十一年から四十二年にかけても百五十億本、それからまた四十五年から四十六年にかけて、これまたちょうど百億本ぐらいふえている、非常にふえ方の少ないときもあるんですけれども。こういう著しくふえたというようなものは、当時どういう状況であったかというような分析なり評価なり、どういう政策が功を奏してこのようなふえ方をした、販売本数の増が見られたというようなことについて、この数字で一番多くふえた理由というものをトレースしたことはありますか、このことをちょっとお聞きいたします。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 お話しのように、昭和四十年代は年々、定価改定を行いました四十三年度は別でありますけれども、それ以外の年におきましては五、六%、四十七年が一番多くて七・三%伸びたわけでございます。  その理由といたしまして、一つは、この当時は成人人口の伸び率が年々二%あるいは二・一%程度であったわけであります。ところが現在はそれが一%に落ちております。したがって、喫煙人口の伸びというものでは余りいまは伸びないという形になっておるわけであります。  それから当然のことでありますが昭和四十年代は景気が、四十六年に悪くなったとか、四十八年、これはオイルショックでありますけれども、そういうことがありましたけれども、昭和三十九年から続きました不況は昭和四十年の十月を底にいたしまして、ずっと景気がよくなってまいっております。また、その当時の年々の給与所得者のベースアップも名目で十数%といったような状況にございました。そのことと収入がふえたことによって、一人当たりの喫煙本数がどんどん伸びていったということが影響いたしまして、このような数字の伸びがあらわれたものと思うのであります。ところが五十一年以降は御承知のように、ベースアップが一けた台が五十一年、五十二年、五十三年と続いておるわけでございまして、やはりたばこは男性が喫煙者は多いわけでありますけれども、自分の小遣いの中で吸うということになりますと、賃金のベースアップが少ないとどうも小遣いに制限を受けやすいという傾向がございます。そういうことで伸び悩みました上に、五十三年度は春以来、いわゆる嫌煙権運動ということで社会的に喫煙場所の規制あるいは喫煙時間の規制、こういったものがだんだん強化されてまいりました。そういった影響を受けて五十三年度はほとんど伸びないで、わずか三億本しかふえなかったというような事態になっておるものと私どもは考えておるのであります。  ただ、そういう点からいたしますと、いま不況が大分長引いておりましたのが、昨年暮れ近くからだんだん景気好転の様相を呈しておりまして、三月決算はかなり企業の収益がふえておる、こういった点からいたしますと、景気回復による増加は期待できるのではないか。ただ成年人口の伸びが余りありませんので、それは一%程度でありますから、この分からのふえは余り期待できない。それから喫煙時間、喫煙場所が制限されることによって一人当たりの喫煙本数がふえないでむしろ減る傾向にある。そういったものを総合勘案いたしますと先ほど申し上げたように、年々そう多くの伸びは期待できないというふうに考えておるわけであります。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 非常に興味ある数字が示されていると思うのですね。ある程度いま総裁がおっしゃられたことは当たっている分も多いと思うのですが、特に昭和四十六年、四十七年、この間に二百三十億本の伸びというのがありました。それから四十八年、これはオイルショックが秋にあった年であります。そして四十九年には近来の大減税が一兆四千五百億あった年であります。そして賃一金も二〇何%伸びたという年である。したがって、そういう減税があるとか可処分所得がそういう大幅な賃上げ等によってゆとりができるというか、狂乱物価を一方においては控えているけれども、比較的たばこが正規の定価できちんと売られているというようなこともあって、こういうところの消費に結びつく。新製品を出して消費意欲をそそるというようなことなどよりも、そういう可処分所得のゆとりというもの、またそれから来る気分というものが、やはり消費の問題では需要の問題としてかなり大きいウェートを持っているのではないか、そういうことが大体わかるわけですね、二百億木も増大をすると。  それ以来今度は安定成長というような時代で、いまおっしゃったような賃金の伸び悩み、所得の伸び悩みというようなことがずっと続いて低成長経済を迎えている。これから最近やや景気が回復しつつあると言われるけれども、そう大きな景気回復――きょうも公労協や私鉄等が、公労協全体で大体五・六三%、私鉄も大体そのくらいで妥結したのじゃなかろうかと思うのですけれども、そういう程度の伸びしかないだろう。これからかなりの期間そういう時代だと言えば、やはり先ほど総裁が言われたように、おいしくて安くて、それで低タールで健康にも害がない、そういうものを新しく――どうも日本人は、公社から新しくセブンスターが出たらばっとそれに需要が集中する、今度はマイルドセブンが出るとそれに集中する、そういうような需要動向で、より健康にも害がなくて比較的安くてうまいのだ、そういうものの開発をよほど真剣にやらないと需要停滞から脱することはできないと思うわけです。  したがって、これは財政の方からも、消費者を窮地にばかり陥れるようなことじゃなしに、ときには減税もやったり可処分所得をふやすような善政をやらないと、五六%程度の納付金、税金をたばこから取るというのはむずかしくなるのではないか。五六%程度で現状を考えれば一千億くらいの内部留保も見込める、そういうものを土台にした五六%の数字であるということを名本監理官もおっしゃいましたから、ややほっとしたわけでありますが、そういう意味で、納付金が先取りされる、これはもう決まって、何が何でもそれだけは先取りされるのだということになれば、どうしてもそういう専売当局の内部留保というようなものにしわが寄ったり、あるいは職員に対する給与にしわが寄ったり、あるいはまた小売店の手数料にしわが寄ったり、なかんずく私が一番心配するのは、一番弱い立場に立って、しかも攻撃目標にさらされているというのが原料コストの値上がり。先ほどもコストの中で占める比率が六〇%である、この原料葉たばこの値上がりこそがまさに重大なのだというように集中攻撃をされている。しかも農民の団結というのは労働者ほども強くない。そうすれば、なし崩しにここに集中的にしわが寄るのではないか、そういうようにどうしても考えざるを得ないわけであります。農民の力はまだまだ弱い。しかも耕作組合、これは農民の団結するものであると言われながら、いまの体制の中では専売公社のおっしゃるとおりに、農民に何事でもそのとおり押しつけていく、その下請機関化しているというような弱さを持っているわけでありますから、どうしてもこれはもうこの原料葉たばこの生産をまじめに一生懸命続けておる人たちにしわが寄るのではないか、そういう懸念をどうしても表明せざるを得ないわけなのですが、その点についてどういうようにお考えか、総裁からひとつお聞きしたい。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 今度の制度改正によって公社は経営努力に迫られておるわけでありますけれども、その経営努力の一つとして、原料が一番大きなウェートだから、原料の葉たばこの購入費用を減らしてそれを農民に負担させようというふうになるのではないかという御懸念でございますけれども、確かにわが国の葉たばこは、品質及びその使用適正の面からしまして外国の葉たばこに比べて割り高になっておることは事実でございまして、したがって、その割り高の点を解消する努力は生産性の向上なり品質の向上によって図っていく必要がありますけれども、私どもは今度の制度改正によって経営努力をする必要があるからといって、それを農民の負担に押しつけるといったような考えは毛頭持っておりません。これは農民の方に葉たばこをつくっていただき、その原料を大部分われわれの製造たばこの基本的な原料としておるわけでございますので、また、葉たばこの価格はすでに御存じのように、たばこ耕作審議会におきまして審議の上決定されるわけでありまして、専売公社の一存で決まるわけではございませんので、たばこ耕作審議会によって公正な価格が決められていく。そうすれば、農民に対してそういうしわ寄せが起きてくるというふうには感じておりません。  ただ、農民の方にお願いしたいのは、何といってもたばこは品質が大切でございますので、いい品質のたばこをつくっていただきたい。     〔小泉委員長代理退席、委員長着席〕 そして特にお願いしたいのは、大型葉になりますとどうしても品質が悪化しますので、大型葉でないようにお願いしたい。ただそう申しますと、小型葉になると十アール当たりの収量が減って手取りが減るというような御心配があるわけでありますが、しかし小型葉でありましても充実した葉っぱになりますと、大型葉をつくるよりも十アール当たりの収量はそう減らないということも確かでございますが、そういうふうな御努力をお願いしたいものだ、こういうふうに考えております。重ねて申し上げますけれども、たばこ耕作者の方にしわ寄せをする考えは毛頭ございません。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 総裁が、私が表明しました懸念に対して、農民にしわ寄せをするようなことはしない、こう明確に答えていただいたのでやや安心はするわけであります。  それと同時に、大体年々葉たばこの輸入が増大をしてまいりまして、最近では使用葉の原料の外葉依存が三二%程度になっている、そういうふうに聞いております。それで五十年、値上げの定価改定があった年、これは総体の輸入葉たばこのキロ当たりの単価が大体九百七十円だったのですね。それでそのときに国内産の単価が千二百九十五円ということですから、大体三割三分ぐらい割り高になっておる。五十一年では九百八十五円に対して千三百三十二円、これも大体三割五分ぐらい割り高である。五十二年になりますと、外葉も大体千円を越しまして千四円になっておる。そのときに国内産葉はキロ当たり千四百二円ということで大体四割高、こういうことになっています。五十三年になりますと、外葉は輸入のキロ当たりが八百九十一円になっている。それで国内産葉は千四百九十円からになっているということになりますと、なるほど五十三年で見ますと一〇〇対一六七というような数字になりますね。私がちょっと調べたんですが、この数字は大体合っていますか。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 先生の御指摘は、外葉につきましてアメリカとかアフリカ、ヨーロッパ、アジアの総合計の数字だと思いますが、御指摘のとおりの数字でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 ここでわれわれが無視してならないことは、将来にわたって考えておかなければならぬことは、円の為替相場、円高か円安かという影響が出ておる。五十三年になって特に千円から八百九十一円に値下がりをしております。この主たる原因はやはり為替の関係、円高の関係というものがもろに出ている。六割七分も割り高だというその年のものを言われたのでは、円高の関係で安く外葉が入ってきたわけでありますから、その分は差し引いて考えておかないと、六割七分も減らしているのだということを強調されては困るわけでありまして、いま大体円が安い方向に向かっておるわけでありますから、そうすれば自動的に為替の率の問題で、これはまた外葉が割り高になるというようなことだってなきにしもあらずというようなことにもなる。そういうことで、外葉が安いからいいんだ、そういうようなことは、そういう面も考えて外葉輸入の刀針というものについてどういうようなお考えをされておるか、これを総裁から伺います。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 お話しのように外葉につきましては、特に昨年の年初以来の円高傾向によって、外葉の輸入価格が大変安くなっておるという事情はお説のとおりでございまして、私どもは円高、円安で外葉と国産葉の価格を単純に比較することは適当でないと思います。ただ、公社の経理としてみますと、外葉が円高によって安く入りますと、大変経理上は助かるという面は無視できない面がございます。しかし外葉は味つけ料とするのが主たる目的でございまして、外葉を輸入してそれによって製造たばこのコストを安くしようという考え方は余りございません。  そこで、いまのところ外葉の輸入は、昭和五十年が最も多くて、それ以後五十一年、五十二年、五十三年と年々外葉の輸入は減らしております。これは御存じのように、国産葉が相当生産されるようになりまして、一時はどんどん減っていった耕作面積が五十年を境にしましてふえる傾向になってまいりましたので、外葉の使用率をそれほど上げないようにしていこう。先ほど三三%というようなお話がございましたが、私どもとしてはおおむね三三%と考えております。ただ五十三年度におきましては、五十一年度の国産葉の品質が非常に悪かったものでございますから、その品質の悪化したのをカバーする意味におきまして外葉の使用を三六%にいたしました。それから五十四年度は三四%に落として、五十五年度には三三%の通常の姿に戻していきたい、このように考えておるわけであります。たばこの売れ行きの本数が伸びないので、輸入葉たばこの数量は今後逐次減少していく、そして国産葉たばこの過剰なものをできるだけ使用いたしまして、輸入葉たばこの使用はそうふやさないでやっていきたい、こう考えておるわけであります。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 一言で外葉依存率といいますか、これは大体三三%というのをめどにして、微調整はあるだろうけれども、そのときそのときの作柄などもあって、粗悪な原料葉が国内産で多かったというようなときに、香味料あるいは緩和料というようなことで輸入するという場合には若干比率が上がることはあっても、大体三三%くらいをなるべく超えないようにこれからもやっていく、外葉依存率はその程度で抑えていくという気持ちをこれからも持っていかれる、そういうように理解していいですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 そのように御理解いただいて結構でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 これは事務当局で結構ですが、国内産葉の在庫率三十何ヶ月ということ、それから輸入外葉の在庫率、これをちょっと示してください。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 在庫月数と申しますのは、現在持っております在庫を分子といたしまして、今後二年くらいの間にどれくらい使っていくだろうかということを分母として割り算をして出すわけでございます。これから先々来年以降どれくらい売れていくだろうかということにつきまして、今度の定価改定の結果を見ながら判断してまいらなければならないものでございますから、いまのところ在庫何ヵ月ということを確とした数字で申し上げることは大変むずかしい状況にございますが、ただ在庫の数量が大変ふえておりまして、現在の見通しでいたしますと、平均的には三十四カ月を超えて三十四カ月から六カ月の間ではなかろうかというふうに考えておる次第でございます。  輸入品につきましては、これは選択購買でございまして、外国から必要に応じて買ってくる、国内のように全量購買ではございません。二十四カ月の在庫に合わせまして買っておりますから、在庫は二十四カ月あるいは場合によっては多少それを切るというような状況になっております。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 輸入外葉依存率は大体三三%くらいをめどにして、それを大きく超さないようにして国内産葉の確保を図っていきたい。それについては先ほど総裁から、技術的に大変微に入り細にわたって、小型葉でマイルドな味が出るようなものをつくってもらいたい、そういうお話がございましたが、ここ五十一年、二年、三年と国内産葉の作付面積、これをずっと減らしてきておりますね。皆さんが葉たばこ審議会に出された資料等によりましても、かなり長期にわたって作付面積の減少を提示をされておりますが、国内産葉の作付面積についてどういう長期見通しを持っておられるか、ここで明らかにしておいていただきたいと思います。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 先ほど申し上げましたように、国内産葉の在庫の数量が大変ふえております。そういったことは公社といたしましては、一応葉たばことしては二カ年の在庫を適正在庫として考えておりますので、徐々に適正在庫に近づけてまいる努力をしてまいらなければならないのではないかと思っております。そのためにいろんな国内産葉の使用その他につきましていろいろ工夫をしてまいらなければならないことは当然でございますが、生産数量が当年の使用数量を超えるということに相なりますと、ますます先々在庫がふえていくという形にならざるを得ないものでございますので、五十三年作から面積についての生産調整を行わしていただくということでやってまいっておるわけでございます。その場合におきましても、一方では農家経営の安定ということにも配慮してまいらなければならないわけでございまして、廃減作をなさる方も事実上あるわけでございます。その廃減作をなさる方の廃減作の面積の範囲内で現在まで調整をさせてもらっているということでございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 ここに資料があるのですが、五十三年度で六万二千七百七十ヘクタール、これが五十四年度では五万九千九百五十ヘクタール、逐次二千ヘクタールぐらいずつあるいは三千ヘクタールという形で五十七年度まで、計画の数字か見通しの数字かわかりませんが、そういうことで、五十七年度には五万二千四百ヘクタールという見通しが皆さんでつくられておるわけです。これは審議会に出された資料だと思うのですが、こういうことになっておる。これはどの辺まで減反を続けるのか。いま永井さんのお話によりますとこれは自然廃作というようなことで、何も公社が手を加えないで強権も発動しないでいく数字がこういうことになるのか、それとも審議会で決めて廃作を積極的に誘導するというかそういうことでいくのか、これが一つ。それから、一体どの辺まで減反をすればそれから先は安定したものになるという見通しを持たれるのか、その二つの点を答えてください。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 耕作審議会に出しました資料の中に「原料需給の見通し」というものがあるわけでございます。耕作審議会では翌年度の面積について御審議をいただくわけでございまして、翌年度何ヘクタールの耕作面積にいたしたいということを御諮問申し上げておるわけでございます。ただ、翌年度だけの面積をすぱっと数字で出しましても、それが一体どういう位置づけになるのかということが大変わかりにくいというお話がございましたので、もし廃減作が予想される面積を全部減反をしていく、その分だけ減らしていくということで計算をいたしますとこういう数字になりますということで、一応そういう数字をお出ししまして、仮に廃減作が予定される面積を全部減反に回し、その中から多少構造改善その他でプラスになる分を入れてやりましても、五十八年でもなお二十四ヵ月を超える状況にあります。そういうことからいたしまして、今回出しております諮問自体は、われわれとしてはある程度やむを得ない数字ではなかろうかという傍証のような形で、この需給見通しを出しているわけでございまして、ここで出した見通しが今後五年間にわたる面積計画であるというふうには考えておらないわけでございます。したがいまして、各年度ごとに耕作審議会でこういう資料をお出しし、御判断の御参考にしていただきながら、翌年度の面積をどういう形に持っていくかを御判断いただきたいということでこの資料を出しているわけでございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 この計画で五十七年度五万二千四百ヘクタールという見通しの数字が出ているわけなのですが、その段階になりますと二十四ヵ月というほぼ正常在庫になりますか。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 とてもそういう状態にはならないと思います。恐らく三十カ月近い在庫までは減ってくると思いますが、まだ二十四カ月にはほど遠い状態ではなかろうかと思います。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 五十七年ですから、大体四年ぐらいの間に一万ヘクタール減るだろう、そういう予定を立てている。それだけ国内産葉の比率というもの、先ほど総裁は、大体輸入外葉は三三%ぐらいで抑えていきたいと言われたが、そういうものとの整合性というか、それはきちんと合うことになるのですか。そういうようにどんどん減るのは減るに任せる、それで保護助成というものはできるだけ、目のかたきにしていくということで、保護助成の面を農民に対して打ち切っていくというような積極的政策によって、廃作が現実には、これは大概喜んで廃作するというのじゃなくて、いろいろな事情で泣くような気持ちで農民は廃作しているのが現実だと私は理解しておるわけです。しかもその段階を迎えてなお正常在庫には至らないのだ、その間も三〇%程度あるいは三三%までならばどんどん輸入するのだという形でいくのじゃなくて、外葉の輸入をもっと削減して国内産を主体とするという考え方からいけば、そういうものを少しずつ減らしながら正常在庫の回復というところに努力すべき目標を置かなければいかぬだろうと思いますが、その辺のところはどうなっていますか。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 先生が先ほどおっしゃいました五十七年五万二千ヘクタールという数字は、去年ではなくてもう一つ前の審議会の数字ではなかったかと思うのですが、過去におきまして、五十三年、五十四年につきましてもそれぞれ二千町歩余り減反をさせていただきたいということで御諮問を申し上げまして、現実には答申の段階で、その他のいろいろな状況を判断いたしまして、五十三年は九百ヘクタール、五十四年は千百ヘクタールを減らすという形になっておりまして、毎年毎年現実に出てまいりました面積に従いまして数字を直しておりますので、多少数字の食い違いはあろうかと思います。  先ほどおっしゃいましたように、なるべく国内産葉を主体にして歯どめをしてまいりたいという気持ちはわれわれとしては持っているわけでございまして、製造技術面、加工技術面でいろいろ努力をしてまいっておりますし、耕作者の方々にもできるだけ使い勝手のよい品質のたばこを耕作していただくようにいろいろお願いを申し上げているわけでございます。そういった意味から、五十三年度の産葉につきましてはかなり品質の回復が図られておりまして、先ほどちょっと申し上げましたように、三六%まで一時緊急避難的に増加した外葉の使用率をまた三三%まで戻せるような見通しがついてまいっているわけでございます。  今後のことにつきましても、それはできるだけの努力をいたしまして、外葉使用率を下げるように持っていけば大変いいわけでございますが、一方では、先ほど来御議論になっておりますように、外国の製造たばことの競争という問題があるわけでございまして、余り国内のシガレットの品質を落としてまで在庫解消のために使い込みをやってしまいますと、今度は海外からの輸入のシガレットに国内のマーケットのある部分を取られてしまうというような事態が起こりますと、これはかえって根っこからマーケットを失ってしまうことになるものですから、その辺も十分に注意をしながら、こういうことであれば十分海外からの輸入シガレットにも対抗していけるのだということでそういうことの見きわめをやりながら、国内葉の使い込みをやっていかなければならないのではないか、そういうふうに考えているわけでございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 先ほど村山君からも出ましたけれども、開発輸入、これは経済援助的な意味も含めて開発輸入でブラジル、インドネシア、インドあるいは韓国などに対してやっているようでありますが、そういう形での開発輸入分というのはいまどの程度、そしてまた、そういう事業がどの程度成功しているのか、これをちょっとこの際聞いておきたいと思います。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 現在開発をいたしておりますブラジル、インドネシア、インドにつきましては、先ほど村山先生にもお答え申し上げましたように、まだ成果がそれほど上がっているわけではございません。したがいまして各産地ごとに見てまいりますと、それぞれ五百トンとか七百トンとかそういった数量の供給しか受けておらないという状況でございまして、非常に長い目で、もっと十年とか二十年とかそういった長いタームで、一体将来安定的な産地として育ち得るんだろうかというようなことをもう少し検証してまいらないとなかなか判断がいたしにくいのではないか、そういうふうに考えているわけでございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 開発輸入の開発投資ですね、これはいままでそれぞれの国に対してどれだけずつやりましたか。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 主としてそのインドネシア、インド、ブラジル、それぞれの国の相手企業の負担において開発をいたしておりますのを、われわれの方は技術的に援助をいたすという趣旨でございまして、したがって、人員の派遣とか多少の人員の派遣に伴う機材の援助とか、そういったものはございますが、金額的にはさしたる金額ではございません。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 大体どのくらい、それはほんのわずかですか。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 人件費が主でございますので、いままで全部足しまして億になるかならぬかではなかろうかと思っております。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 そこで、総裁のこれからの専売事業の運営についての――先ほど申し上げた専売事業調査会でこういうことを言っているのですね。原料葉たばこの問題について、「経済合理性に即した内外葉を通じての総合的原料政策の確立が急務であるが、国内葉たばこ生産については、公社は、その長期的存続を可能ならしめるよう過剰在庫の解消に十分配慮しつつ、従前にもまして」云々ということで、まず一つには、省力化技術の導入であるとか共同化、委託請負化であるとか主産地形成の推進であるとか、そういうことで生産性を向上させていこう、そのために、新品種の開発導入、耕作指導の充実強化、収納価格体系の是正等による品質改善、原料加工技術の高度化、こういうことが指摘をされておるわけですね。このことについては、この答申もそうだし、また皆さんの長計あるいは第一次中計、第二次中計等の中でもほぼ同じ趣旨のことが言われておりますね。  ここで、これは農林省の方もおいでになっているので伺いたいのですけれども、省力化技術の導入それから共同化、委託請負化、こういうような問題について、今日までも専売公社としても努力をされてきておるわけですけれども、この省力化技術の導入それから共同化、委託請負化、こういうものについて、まず最初に専売公社当局から聞きますが、これはもうずいぶん前から、長期計画が四十三年に出されたときから言われていることですから、その後の状況というのは一体どういうように成果を上げてきたかということについてちょっとお聞きしたいのです。

永井幸一日本専売公社総務理事

○永井説明員 先生がおっしゃいましたような項目につきまして、毎年努力をいたしまいっているわけでございまして、本年の生産指導におきましても、品質の向上とあわせながらそういった省力化、経営の近代化ということは進めてまいっているわけでございます。  その実績でございますが、耕作者一人当たりの総労働時間でキログラムを割りました労働の生産性でございますが、その十アール当たりの労働時間で申し上げますと、三十五年が九百五十五時間でございまして、それを一〇〇といたしました場合に、五十二年は四百二時間でございまして、大体四二という指数が出ておりまして、五八%の削減になっております。ちなみに、米の場合につきましても同じ期間が四三になっておりまして、お米の場合と大体同じぐらいの労働時間の削減が進んでいるのではないか、そういったことが合理化とか省力化の具体的な成果として出ているのではないかというふうに考えております。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 農林省にちょっと伺いますが、専売公社でこのように、まあ省力化技術というようなものはたばこにふさわしいものですから、これは余り農林省として関係ないかもしらぬけれども、共同化というようなときに、これは共同化にもいろんな形態があるけれども、やはり公社がねらっているのは、大型耕作面積を確保するというようなことで、一反歩、二反歩というような三十年代に非常に多かったそういうものが、いまや五十アールぐらいまで来ているわけですから、そういうことで、構造改善事業というようなことを通じて、一つのグループで耕作の単位面積を広げていくということのためには、大体私のところなんかも栃木の、これは渡辺農林大臣もそうですけれども那須の産でございまして、その八溝山系を中心にして耕地があるわけで、そうなりますと、非常に傾斜地が多いというようなこともあって、しかも山合いのところが非常に耕作地帯が偏っておるわけなんです。そうなりますとそういうところは、よほど大規模な耕地整理、圃場整備のようなことが行われないと、そういう面で作付の共同化、まあ育苗やなんかという小面積でやれる問題は別としても、メリットが大きく出るような共同化というものでは、農林省自身がもっと――専売公社あるいは大蔵省とそういう面で協力する体制というものは農林省にはどういう程度にあるのですか。

二瓶博農林水産省農蚕園芸局長

○二瓶政府委員 葉たばこ問題につきましては、先ほど来お話ございますように、品質の向上と生産性の向上、これが一番大事であろう、かように思っております。したがいまして、ただいま先生からもお話ございましたような基盤整備、こういうものも非常に重要でございます。したがいまして、この基盤整備の事業なり、耕作範囲が広くなるような角度で高能率の営農団地の育成をやるということでの特産畑作振興対策事業ということもやっておりますし、別途、構造改善局が中心になっております農業構造改善事業というものでも取り上げていく。この際も、基盤整備のそういう土いじりのものから、あといろいろな施設なり機械なりというものも助成しようということも、農林水産省としても相当集中的に希望する向きにつきましては採択をしていくということで、葉たばこ生産の合理化をやっておるわけでございます。以上でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 たばこ耕作者に対する農林省の態度というか姿勢というかそういうものは、構造改善事業というようなことでの問題で、特に稲作転換の問題で、転換作目の中にたばこを入れるというようなそういうものでもない限り、専売公社と農林省というのは余り打ち合わせもなさっていないし、お互い協力して農政の面から、たばこ耕作者のためにいろいろ便宜を図るというような面では、非常に意欲が足りないんじゃないかと私どもは見ているのです。専売公社はどう考えているか知らぬが、いかがですか。

二瓶博農林水産省農蚕園芸局長

○二瓶政府委員 葉たばこにつきましては、畑作農作物の中で粗生産額としては第一位でございます。したがいまして、地域農業といたしましても個別の農業経営というような面から見ましても、非常に重要な作物というように考えておりまして、ただいま先生からは、農林水産省の方はたばこ農家の方については余り熱心ではないのじゃないかというようなお話もございましたが、われわれとしてはそういうつもりはさらさらございません。この点は、専売公社の方とも十分連絡をとりながら、品質の向上なり省力化等を中心にした生産性の向上を、公社がやっておられます助成事業のほかに農林水産省としても、基盤整備から特産の農作物の対策も、構造改善事業も、希望する向きについては集中的に採択をしてやっておるわけでございます。その辺は御理解をいただきたいと思います。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 非常に積極的な発言をいただいたので、きょうは、私もそうあってほしいということだけ申し上げるにとどめたいと思います。  葉たばこは大蔵省所管なんだから、農林省は知ったこっちゃないというような態度をとらないでほしい。さらにいろいろ葉たばこ専売事業を取り巻く環境も厳しくなっている。しかも五六%からのものを税金で先取りされるというような状況になって、農民にしわが寄りそうだという心配を基底にしながら私はこの質問をしているわけです。  それというのも実は、専売事業調査会でもあるいは専売のいろんな文章を見ましても、農政的保護というものについて、農政的費用の負担分というもの、やはりこういう非常に厳しい時代になっているものですから、そのことがいまクローズアップされて頭をもたげている、そういうこともあるのですね。したがって、そういうものについていま何も結論らしいことは言ってない。ただ、「「農政的費用負担分」として明確化することによって、公社・耕作者及び消費者・国民による国内葉たばこ生産についてのコンセンサスの醸成を図るとともに、経営と農政的保護との調和が可能となる基盤を確立する必要がある」という、最後の結論的な部分になると、私もちょっと真意をつかみかねるんだけれども、そして「農政的保護に関しては、総合農政の立場から公社から分離して国において一元的に行われるべきであるとの見解もあるが、」と、恐らく専売公社としては本当はこういうことを言いたいんでしょうが、「国内葉たばこ生産の機能を公社から分離し、国において一元的に保護を行っていく場合には、現行の原料、製造、営業の有機的一貫体制が崩れ、公社の要請に合致しない葉たばこ生産が行われる等、結果として保護制度が有効に機能しえなくなるおそれがあると考えられる。」という疑問も一方においてはある。「したがって、たばこ企業にとっての原料調達の重要性と農政的保護の必要性の両者を考慮すれば、「農政的費用負担分」を明確化した上で、公社自らが総合農政の立場を踏まえつつ、経営と農政的保護の相反する関係についての十分な配慮に立った諸施策を展開していくことが最も適切と考えられる。」こういうことを言っているんですね。  農政的保護というものを具体的に言えば、第一次農業構造改善事業を三十七年から四十四年にやりました。第二次農業構造改善事業を四十五年から五十二年、特産物生産団地育成事業、四十七年から五十二年、稲作転換促進特別事業、四十六年から五十年、その他の補助事業、こういうものがいわゆる農政的助成措置と申しますかそういうものに理解して、これは農政的費用負担分だ、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。それはここにもどれくらいの金額を補助金として出したかということがありますが、今日まで、いま申し上げた数字を合算しますと七十億くらい出しておりますということですけれども、七十億というのは、いまや二兆円産業として、それをオーバーしたものから言えば、いかにも少ないと私どもは思うんだけれども、そのほかにまた最近では、諸施設等に対する補助等が三百九十三億、これも純農政費というように考えているのか、その辺のところは大体そんな理解でよろしいんですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 専売事業調査会で考えておる農政負担と申しますのはそうではございませんで、先ほど申し上げましたように、円高のせいもありますけれども、国産葉の価格がたばこの国際価格に比べて割り高な部分を算定しますと、それが農政的な負担を公社がしておるためではないかというふうなことで計算されておるのでありまして、この計算のやり方につきましてはいろいろ、たとえばECでたばこに対しまして補助金を出しておりますが、そのときの計算のやり方と同じようなやり方でやるのと、そうではなくて単純に国際価格、国産葉と似た葉たばこの価格との比率ではじいたやり方と両方あろうかと思います。  そういう点からいたしますと、はっきりした金額はあれでございますけれども、専売事業調査会で考えておられるような数字は、農政負担が約千五百億円というふうなことでございまして、いまお話しのような農業に対して構造改善とか、そのほか乾燥室の設備改善だとか、あるいは共同化促進のための補助金であるとか、そういったものの金額を指しておるのではございません。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 それで中身はわかりました。  そうしますと、この農政的費用負担分としてその分まで価格でめんどうを見ている、ざっくばらんに言えばそういうことで、それが一千億にもなっている、こういうものをどうするかということなんですね。そうすると、その農政的配慮ということがいわゆる割り高の分である、そういうように考えておられるのですね。  じゃ、割り高をできるだけ解消していくためにいろいろ施策を行って、その分をどうされようとするのですか。これからそういうものはなくすようにしていきたい、そうすれば価格を下げるということになる。新しい価格体系をつくるのだということも同時に言っておられる。その辺の結びつきは一体どういうようになるのですか、収納価格の問題……。

後藤正日本専売公社理事

○後藤説明員 収納価格の問題につきましては、先ほど来総裁も御説明申し上げておりますように、たばこ専売法五条におきまして収納価格についての基本的な考え方が決められておりますし、収納価格の決定に当たっては耕作審議会の議を経るということになっておりまして、毎年耕作審議会にお諮り申し上げ、その答申をいただいて公社は収納価格を決定し、その価格によって標本鑑定で収納しておるということでございますので、そのことは今後とも続けてまいりたいという考えでおります。  いま先生のおっしゃっております総裁の私的諮問機関としてつくりましたたばこ専売事業調査会の答申でございますが、まず第一点で、葉たばこの関係はいわゆる総合農政の一環から公社から切り離すというような意見もあるがというのは、公社がそういうことを言っておるわけじゃございません、これはそういう意見も巷間ございましたり、委員の方の中にはそういう意見をお持ちの方もおりますが、後で結論で申し述べておりますように、公社はやはりその葉たばこを全量収納して全部使うわけでございますので、メーカーが十分使いやすい葉たばこをつくるためには、この現在の葉たばこの専売制というものを公社の中に取り込みながら維持していく必要があるということでその答申はできているわけでございます。  ただ、葉たばこの現状を見ました場合に、現状のままでいいかと申し上げますと、実はこういう国際価格よりの乖離が起こりましたのはそう古い過去のことではございません。四十六年当時は約一・三倍ぐらいの高さであった。それがやはりオイルショックとか、それからいろいろなその後における国内の諸資材並びに賃金のアップによりまして、それと同時にいわゆる円高の傾向によりまして、こういうふうな価格差の乖離が出てまいったわけでございますけれども、私どもやはりたばこ産業の経営としては、とにかく原料の供給が安定的にいい品種を提供してもらうということが基本的でございますので、やはり国内原料を十分尊重していかなければなりません。そのために、お互いが共存していくという立場から、国際的に見て高いものは、できるだけ生産性の向上を図りながら品質も改善をしていきまして開差を縮めていく。それで、そうしてもやはり日本の農業の置かれている土地条件なり気象条件の中である割り高分は残ると思いますが、そういうものにつきましては、消費者や国民の皆さん、いろいろな方々に、国内の葉たばこ生産をこの程度維持していくについてはこの程度のことはやむ得ないのだというコンセンサスづくりということが、私ども共存の基盤だろうと思いまして、そういうことが答申に出ておるということでございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 何というか、非常に思わせぶりな書き方がされているので、この農政的費用負担分を将来どうしようとされておるのか。これは当然のものとして、専売公社としてそれも当然のことなんだという見方なのか。これを特別クローズアップして、明らかにしなければならぬ、しなければならぬと言っておられる、それは真のねらいは何なんでしょうか。そういうものは専売公社として、これからやはり国内産葉を助成しながら長期にわたって耕作者のたばこつくりを確保していくというたてまえから、これはもう当然のことなんだという考えでおられるのか。それはただしかし、そういうものを含んでいるのですということが知られてないということに対して、もっとそれを多くの皆さんに知ってもらいたいんだというだけのものなのか。それから一歩進んでどうするんだというその辺のところはどうなんでしょう。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 専売公社が葉たばこ専売制のもとに全量購買いたしておるという点からいたしますと、こうしたいわば農政負担的なものを専売公社が負担しているということはやむを得ないことだと私は考えております。ただ世間では、専売公社がそれほどまでの多くの農政負担をしていることについて御存じない方もございますので、その点は御理解をいただきたい。そして、専売公社がそれだけそういう農政負担をしているということは本来ならば、そういう農政負担をしなければ専売納付金はもっと多かった、多くなり得るはずのものでありますが、それが農政負担を負担しておるために専売納付金はそれだけふえないのでございます、その点を御理解していただきたいという点もあるわけでございます。そういった点の事柄の御理解がないままに、以前に比べて専売納付金が減ったではないか、こう一言に言われても困るわけでございますので、そういった点についての御理解をいただきたいということで申し上げておるわけでございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 とにかく今度の法律が通れば、これはもう先ほどから申し上げておりますように、約五六%のものが先取りされる。そのしわを先ほど総裁も、耕作農民に寄せるというようなことはしないという明快な答弁をいただいたわけでありますが、そのあかしは、やはり専売法五条の原則はかたく守って、その耕作農民に適正な収益を得させることを旨として定めるというあの精神はこれからも守っていく、こういうように理解してよろしいかどうか、その点の確認を――まあ具体的には生産費補償方式という、そしていまの耕作審議会に諮問をしてその線で算定をして、苦しくともあるいは公社の留保金が少なくなっても、これは五六%はなかなか変えないというのですから、まずそれはとられちゃっているのですからどうしようもないけれども、そういうことで、いわゆる対境関係、小売店の手数料だとかそういうところにしわ寄せはさせない、こういうことを確認ができれば私の質問はこれで終わりたいと思うのですが、いかがですか。

泉美之松日本専売公社総裁

○泉説明員 今度の制度改正によって、いま広瀬委員のおっしゃったような耕作農民にしわ寄せをしないあるいは小売人にしわ寄せをしない、これはもう私、明言申し上げる次第でございます。ただ耕作者の方に、先ほど申し上げましたように品質のいいたばこをつくっていただく、この努力だけはやはり耕作者の方にお願いしたいし、また小売店の方も、消費者に対するサービスというものをよくやっていただくということ、それが結局たばこの売り上げに響いてくることでもございますので、その点はお願いしたい、このように思っております。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 以上で終わります。

加藤六月自由民主党

○加藤委員長 次回は、明二十六日木曜日午前九時四十五分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後六時十分散会

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