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87回国会衆議院1979/07/31

商工委員会流通問題小委員会 第2号

発言数
148
登壇者
20
会派数
3
開催日
1979/07/31

会議録

中村重光日本社会党

○中村小委員長 これより商工委員会流通問題小委員会を開会いたします。  流通問題に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。     〔小委員長退席、渋沢小委員長代理着席〕

渋沢利久日本社会党

○渋沢小委員長代理 中村重光君。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 天谷長官にお尋ねをいたしますが、東京サミットによる石油の輸入目標値が、一九七九年が五百四十万バレル、一九八〇年同じく五百四十万バレル、一九八五年、これは下限が六百三十万、上限が六百九十万バレルといったような数字が合意をされたようであります。今年の五百四十万バレルということは、年率にして二億八千万キロリットルという数字になるのだろうと思うのでありますが、この輸入の見通しはいかがですか。

天谷直弘資源エネルギー庁長官

○天谷説明員 サミットにおける目標設定は原油プラス製品、それからバンカーも含めてやっておりますのでございますが、いま先生御指摘のとおり、五百四十万バレルと申しますのは、原油に相当する数字で申し上げますと二億八千百万キロリットルという石油供給計画の数字と見合うものでございます。したがいまして、この二億八千百万キロリットルが確保されますならば、ことしの石油需給につきまして特段の問題が生ずることはないと思います。  それではそこまで確保できるかどうかということでございますが、まず上半期について申し上げますと、一億三千万キロリットル程度確保できるという見通しでございます。これは二億八千百万キロリットルとの対比で見ますと、二百万キロリットルくらいショートしておるという状況でございます。二百万キロリットル程度でございますと、これは誤差の範囲ということでございますから、上期につきましては、世界的に見まして原油需給が相当逼迫しておりました時期においては、まずまずの入着状況であるというふうに考えられます。  それでは下期はどうなるかということでございますが、いまの段階で下期につきまして数字的に明確な見通しを申し上げることは困難でございます。供給計画どおりいくということでございますと、一億五千万を少し上回る程度入ってこないと供給計画どおりにはならないわけでございますが、一億五千万キロリットル入ってくるかどうかということにつきましては、もう少し時日の経過を待たなければならないというふうに考えております。ただ、感触について申し上げますと、しばらく前まで、サミット以前までは下期の需給につきまして相当厳しい空気があったのでございますが、サミット後スポット価格が下落をしております。あるいはまたIEAにおける七九年及び八〇年の需給見通し、これも若干ではございますが緩和の方向に向かうというふうにIEAは見通しを発表しております。それからCFP、モービル、エクソン、こういうようなメジャーの日本のお得意に対する供給カット通告でございますが、この削減の幅が少し狭まるような改善の通告を最近は行ってきておる、こういう状況でございますから、楽観は許しませんものの、やや空気は明るくなってきておるということでございますので、一億五千万キロリットル以上の確保に全力を尽くしたいと考えております。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 ことしの四−六の三カ月は六千五百万キロリットルですね。ですから、これを単純に四倍すると二億六千万キロリットル。いまあなたは上半期一億三千万キロリットル、いま御説明がありましたような非常に明るさを増してきているということから、一つ期待が持てるという。それから、あなたが先般メキシコにおいでになって交渉をやられて、輸入の見通しがついたような報道があるわけです。それから、江崎通産大臣の中東訪問で、サウジに行かれて、これまた増産について話し合いがついたというような報道もされているわけですが、それらのことを総合して判断すると、いまあなたがお答えになったように、下半期は明るい見通しということも言えるのではないかというように判断をするわけなんですね。そのメキシコであるとかあるいはサウジの増産といったようなことは、IEAのいわゆる節約ということによっても——輸入量というものはサミットの各国の輸入目標値との関連というものはもちろんあるわけですから、これはメキシコからあるいはサウジから増産によってたくさん輸入するということになりましても、合意いたしましたその数字の内数ということになりますね。

天谷直弘資源エネルギー庁長官

○天谷説明員 合意された数字は、これはもう一回サミットでも開かない限り変わるものではございません。もしサウジとかその他の供給がふえれば、その分は供給余剰というものがふえる分になりますから、これは備蓄積み増しの余裕が発生するということであると思います。ただ、メキシコにつきましてはまだ交渉中でございまして、どういうことになるかわかりませんし、それから仮に交渉が妥結するといたしましても、それは一九八〇年、来年の供給のことでございまして、ことしは関係ございません。それから、サウジアラビアは七月からの増産分が百万バレルあるということでございますが、これが日本にどれだけ来るかということはもちろんよくわからない問題でございますが、世界全体としては需給が緩む原因になるというふうに思います。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 中国からの輸入については、私もいろいろな情報でもってそれなりの判断はしてあるわけですが、これの輸入というのは、いわゆるサミットの目標値の外になると判断してもよろしいわけですね。それとまた輸入の見通しについてはいかがですか。

天谷直弘資源エネルギー庁長官

○天谷説明員 もちろんサミットの輸入目標値の内数でございます。それから目標につきましては、五十七年まで大体の数字は決まっておるわけでございますが、おおむねその見通しに従っていくものと期待をしております。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 矢野局長の見解を伺ってみたいのですが、ことしはいまお聞きのとおり、通産省としても全般的にこのことについては押さえておられると思うのです。一九八〇年、来年度の五百四十万バレルということはことしと同じだということになる。そうすると経済成長というのは、石油で見る限りはもう期待できない。弾性値を幾らに見るかによって変わってくると思うのでありますけれども、経済成長一%に対して、石油の弾性値を〇・八と見るか〇・七と見るかによって経済成長というものは変わってくるのであろうと思うのでありますけれども、この点、サミットで目標値が決まって、ことしと来年は同数であるということについて、通産省としてはどう受けとめておられるのか。経済成長は石油で見る限り全くできないんだということになる。八五年にいたしましても、下限六百三十万、上限六百九十万ということになってまいりますと、私どもの試算で仮に弾性値を〇・八と見ましても、五・七%程度の経済成長にしかならないのではないかと思われるのです。これは完全雇用の問題等との関連も出てまいりますが、それらの点はどう把握をし、今後どのような対策を講じていこうとお考えになっていらっしゃるか。

矢野俊比古通商産業省産業政策局長

○矢野説明員 先生御指摘の来年さらには一九八五年度の見通しがいまつくられているわけでございます。この点につきましては、経企庁を中心に、七カ年計画においてどういった弾性値をとるか、あるいは実行可能という意味においての弾性値をどう測定するか、それから成長をどうするかということでございますが、恐らく来月早々に経済審議会が開かれると思うのであります。私どもがいま知っている限りにおきましては、弾性値を〇・八というベースで考えても、おおむね下限六百三十万バレルといういわゆる輸入目標のベースで五・七成長は可能であるというように現在作業が進められているように聞いております。来年につきましては、いま申し上げました七カ年計画平均五・七%の成長、その基点をどうするか、単年度に分けてどうするかということはこれからの作業でございますが、私どもは、少なくとも五%台の成長は来年の五百四十万バレルがございましても維持できるのではないか。ただ、そのためにはやはり思い切った、弾性値を下げるという意味における、いわゆる徹底した省エネルギーということに産業政策を向けていくことがどうしても必要になろう、こういうように考えております。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 経企庁は物価局長が見えておられるわけですが、いまの私の質問から物価との関連も出てまいりますが、この点は経企庁としてはどう試算をし、また今後の見通しをどうお立てになっておられますか。

藤井直樹経済企画庁物価局長

○藤井説明員 ただいま産業政策局長からの御答弁のとおりでございまして、八五年度の問題につきましては経済審議会で来月早々にも経済計画の案を決められるわけですが、その際、このエネルギーが一番問題でございますので、特別にグループをつくりまして、六百三十万バレルと経済成長との関係について鋭意審議をしてこられましたので、その段階で明確になるのではないかと思います。その際、従来言っておりました五%台の成長との関係について十分調整がとれるのではないかと思っております。  それから、来年度も含めまして、当然のことですけれども弾性値は相当下げていかなければならないわけでございますので、省エネルギー等の問題につきましてはさらに一層の努力をいたさないといけませんし、また、物価の面からまいりましても、そういう形で十分な節約を行って、必要な量を確保していくことがまた世界全体の石油市況にも影響してくることでございますので、そういう点についての努力を一層していかなければならないと思っております。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 いまあなたがお答えになったように弾性値をずっと下げていかなければならぬ、そのとおりだと思うのですよ。〇・八に見ることは若干無理ではないかと思われるのです。下げていくということになってまいりますと、なおさら成長率が低下していくことになるのだろうと思うのですが、完全雇用というものがそこで大きく問題化してくるわけですが、その点はどう見ておられるのですか。完全雇用と経済成長率。

藤井直樹経済企画庁物価局長

○藤井説明員 弾性値を下げていくということが、少ないエネルギーで高い成長を確保できるということになるわけでございますので、経済計画がねらっております雇用の安定という大目標もございます。そういう意味で、かねてから掲げております五%台の上の方の成長について、これがエネルギーの面からも十分確保できるようにということで検討が行われておると考えております。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 役所はそういうことで、いまお答えになったとおり弾性値を下げていくということですが、私の方の党でずいぶん各方面の意見も聞いて、コンピューターでもいろいろ試算をしてみたのです。〇・七あるいは〇・七五ということに弾性値を下げることは可能ではないかということをやってみたのですが、どうしても一致するところ〇・八という数字になってきたのですね。そうしてみると、弾性値を〇・七、〇・七五という形に下げていくことについてはよほど総合的な施策の推進が講じられなければいけないと判断するわけですが、きょうは時間の関係もありますから、その点は改めて見解を求めることにいたしたいと思います。  それから、これは天谷長官にお尋ねしてみますが、省エネルギーの節約目標というのがあるのですが、これはいかがですか。目標どおり達成されていると見ているわけですか。第二弾、第三弾と打ち出しているわけですが、いかがですか。

天谷直弘資源エネルギー庁長官

○天谷説明員 省エネルギーにつきましては、現在これを強制的措置でやるのではなくて、国民の自発的な協力によって推進するということでお願いしておるわけでございます。いま五%節約でございますので、国全体としましては千五百万キロリットルの節約という目標を掲げておるわけでございますが、このうち官公庁分につきましては、これは政府が提唱していることでございますから、ほぼ一〇〇%節約目標は達成されております。他方、民間企業分につきましては、これはどの程度行われているか確実に調査することは困難でございますが、千社程度に対しましてアンケートを出しまして協力状況を調査したところによりますと、おおむね七〇%強の企業が協力していただいているということでございます。したがいまして、もちろん気候の変動とかいろいろな状況がございまして一概には言えないのでございますが、われわれとしましてはかなりの程度協力していただいており、今後ともさらにPRの努力を重ねていきたいと思っております。  ただ、電力につきましては、初め期待しておったほど原子力の稼働率が上がっておりませんために、電力に期待しておりました節約分が必ずしも達成されないのではないかと思われますが、この点につきましては、原子力につきまして今後一層稼働率を上げるような努力をし、あるいは石炭を使い得る分につきましてはその石炭の使用増というようなこと、それから一層の節電の努力というようなことで、目標を達成するように努力を重ねていきたいと思っております。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 業種別省エネルギー推進懇談会というのを今度設けられたというのか、開かれたというのか、それによると熱管理の強化と能率向上を要請した。これは、いまあなたがお答えになった産業界が七〇%程度の目標達成、これでは不十分だからもっとその管理を強めて、そして創意工夫によって能率を高めていこうとする考え方の上に立ってのことなのですか。

天谷直弘資源エネルギー庁長官

○天谷説明員 産業界の省エネルギーにつきましては、従来は熱管理法がございましたし、今度はまた省エネルギー法を十月から施行いたしまして、一層産業界における省エネルギーを促進していきたいと思っております。また、業種別懇談会等を通じまして協力を依頼しておるところでございます。  しかし、先生御承知のとおり、従来から日本の産業界は、欧米の産業界と比べますと省エネルギーにつきましては格段に成績がいいのでございますが、今後ともこういうエネルギー事情でございますので、産業界におきまして一層省エネルギー化を徹底していく。たとえば一例を申し上げますと、セメントのような産業におきましては、いままで重油を燃やしておったのを石炭にかえるということが、比較的余り問題を伴わずに行いやすい。たとえば石炭から出てまいります灰はセメントの原料として使うことが可能であるとか、コスト的にもそれほど無理がないとかいうようなことがございますので、そういうふうに石油からそれ以外の燃料、エネルギーに代替し得るものにつきましては、さらに一層の努力をしていただくということで関係業界の御協力をお願いしておる次第でございます。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 矢野局長、産業界の問題についての考え方、いまエネルギー庁長官お答えになったとおりだということはまあ大体私どももわかったわけですが、ところが、後でずっと私が指摘をして見解をただしてまいりますけれども、農民とか漁民とかあるいは輸送関係でも特に中小の定期船業者であるとかは、A重油であるとかあるいはBとかCとか、そういった重油不足で大変な状態に追い込まれている。ここでは別に割り当てということではないのですが、実質的に割り当てが行われているように私は判断をするわけです。そうしますと、いわゆる産業界、私はこれを大企業ということを頭に置いて申し上げるわけでございますが、ここで外国と比較をすると、日本は熱管理であるとか省エネルギーということについては、成績は非常にいい方だというように長官は評価をされたわけなんですけれども、果たして単なる要請ということで目標達成ができるのかどうか、これは前年実績を上回らないような何か半ば強制的な措置というものを必要としないのかどうか。ところが、このエネルギーの過剰な節約というものは、これは経済成長に影響してまいりますでしょうし、そのことは雇用に響き、物価に影響してくるということもこれまた避けられないというように思うわけです。この点を産業政策局長という立場からどうお考えになるかという点が、一つ見解を伺ってみたいと思う点です。  それから、これと石油の問題とは直接関係はありませんけれども、大企業の経営姿勢という点について指摘をしなければなりません。減量経営、再びかつてのような高い成長率は期待できないということで、減量経営で労働者を解雇したりあるいは賃金を抑えたり、あるいはボーナスをカットしたりする、それから円高の際の為替差益というものをがっちりとつかんで、これを国民に還元するという方向ではなくて、みずからこれを銀行に返すとかして金利の低下ということで、企業から見ればこれはありとあらゆる工夫をしたんだ、そう言うであろうと私は思うのでありますけれども、そこで戦後最高の利潤を上げてきた。ところが中小企業であるとかあるいは下請関係であるとかあるいは庶民生活というものは、そういう失業者がふえているという実態の中でも非常に暗い状態に置かれている。ましてや卸売物価は、政府見通しは一・六%というのが上昇の一途をたどって、十一月からは年率二〇%を超える、この分でいきますと、年度末は一〇%内外になるのではないかとすら実は思われる。これが消費者物価にはね返ってくるということなんですが、そして最近の姿勢は物をたくさんつくる、そのために設備投資であるとかあるいは在庫の積み増しをやるという方向ではなくて、少量生産によって価格を上げていこうとする、いわゆる価格志向の経営姿勢、これについて通産省は企業に対してどのような指導をしておられるのか。  これら経営陣の経営姿勢ということを考えてみると、いまの節約の問題ということにいたしましても、単なる要請ということでは目標を達成することはできないのではないか。そういうことで国民生活を圧迫する方向へ、あるいは非常に弱い農漁業であるとかあるいは国民の足を奪うという方向へ、私は非常に国民を犠牲にする方向へと進んでいくような感じがしてならないわけであります。  それらの点に対してどうお考えになるのか、見解を伺ってみたいと思うのであります。

矢野俊比古通商産業省産業政策局長

○矢野説明員 まず産業界に対して、いわゆる自粛ということで本当に節約というのが可能になるかという点でございますが、昭和五十年度から五十二年度、三年度間の弾性値、いわゆるGNP一に対する石油の弾性値は、日本の場合は〇・四八、まあ〇・五ということでございまして、ちょうどその時期におけるイギリスは一・二あるいはアメリカも〇・七八ぐらい、多分八だったと思いますが、そういうような事情でこの中を見ますと、私の記憶でございますが、産業部門が〇・三三、それから民生部門が〇・八四ぐらい、輸送部門、運輸部門が一・二五かあるいは四かもしれません。そういうようなことで、産業部門の弾性値が大変低くなっております。これはたまたまそのときがいわゆる構造不況の時期と言われまして、ついこの三月までは雇用問題ということが国会で大変御議論になったわけでございますが、ちょうどその真っ盛りということでございます。したがっていわゆる資源多消費型、エネルギー多消費型産業が非常に不況であったということが一つの原因になっているのかもしれませんけれども、しかしそれにしましても、私は産業部門の弾性値は非常に進んでいると思います。現在業種別懇談会でも、現在の五%節約をいろいろ知恵を出して五%ぐらいさらに節約できないかという課題で、各原局から関係業界に御要請しております。私どもの直接の所管であります、これは流通部門でございますが、百貨店、チェーンストア協会に対しましても、すでに現在の五先を倍の一〇%にするということで、店内照明あるいはエスカレーター、こういったものの節約ということで、これは了承をしていただいております。流通業界からは大変不満も出ておりますけれども、やはり全体のためには率先をしてほしいということで御了解を得たという状況もございます。  現在ではそういうような体制で、自粛体制というものが今後どこまで現在の五%をさらに節約できるかという点の課題はございますけれども、いずれにしても現在前向きに取り組んでおります。したがって、いまここで御指摘になりましたような、もう少し強制力を持った形でやらなければならないというところにはまだなっていないんじゃないだろうか。  それからもう一つ、減量経営に絡みまして雇用問題ということで非常に御指摘がございました。いわば企業収益は上がるけれども、在庫あるいは設備投資の方に向いていないじゃないかという点は、私も先生の御指摘があったとおりに理解しております。  今回、この二月に、御承知のように経済団体四団体に、労働大臣とともに私どもの通産大臣が経営者に対しまして、いわゆる減量経営ということに名をかりていわば行き過ぎのあるようなことのないように、特に雇用に配慮してもらわなければ困るということを要請をしたわけでございますが、こういった考え方は私はいまでも変わっておりません。そういうことがないような、いわばそういうことに籍口するということがないように、最近は景気の明るさということから見まして、完全失業率もかつて二を超えましたのが少し下がったという実態でございますので、余りにもそういう節約ベースからする強い規制というものが、逆に言いますとそういった雇用というものにもかぶってまいりますので、私はある意味では民生運営の方のベースにおける節約はもう少し自粛で何とかならないのか。産業もまた同様でございますが、特に産業へという形で何らかの強い規制をいま用意するというのはまだその時期ではないんではないか。雇用というものを考えてもそうではないか。同時に私どもが判断をいたしますと、設備投資とか在庫投資がふえないというのはどうも経済の先行きが非常に不透明ということで、経営者がそういった前向きの態勢にならない、結果的には価格志向型という御指摘になってしまうのですけれども、やはりわれわれとすれば成長というものをできるだけ省エネルギーというものを通じてむしろ確保していく。そしてやはりこれから、七カ年計画もございますが、日本の安定した成長というものが維持される、そういうことになりますれば、経営者とすれば先行きの見通しにある程度自信を持ちますから、設備投資なりあるいはそういう在庫の積み増しなりというところに入ってくるのではないか、そういう点でこれからの経済計画というものについて、十分そういう努力をしつつ明るさを持てるようなこういった計画に七カ年計画を固めたい、こういう願望を持っておるわけでございます。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 藤井局長、これは直接にあなたの所管にならないのかもしれませんが、エコノミストの中には需給ギャップは縮小してきた、長い間不況であったために設備投資を手控えをした、また技術者、労働者というものを整理をする、むしろ雇用しないといったことから若干景気の見直しといったようなものがあって、需給ギャップというものは縮小しているから、このままの状態でずっと景気が回復をしていくということになってくると設備も不足をする、労働者も不足をする、技術者は言うに及ばない、いわゆる供給不足になる、そのことでインフレになる危険性があるという指摘もあるわけですが、あなたの方はこの需給ギャップをどの程度というように見ておられるのか、そうしたエコノミストの見解に対してはどのような見解をお持ちですか。

藤井直樹経済企画庁物価局長

○藤井説明員 現状で見ますと、まだ稼働率指数の動きは一一七くらいじゃないか、ちょっと間違えたら訂正させていただきますけれども、ということで、稼働率に直しますと八七%程度ではないかと思います。そういうことでかなり余裕があると思います。ただ、現実にはそれだけの設備を動かすための雇用の問題とか、また多少陳腐化した設備も入っているというようなこともございますので、表面上の数字だけで判断していいのかどうかという問題はあると思います。少し長い目で見ますと、いまのように設備投資が大きくない、こういう姿が続きますと先に行きまして供給力が不足するという心配は当然あると思います。そういうことで景気回復にいろいろ現在まで努力してきているわけですが、その中で言えば自律的回復ということで設備投資が伸びてくるということを非常に期待しているわけです。そういう意味で財政を初めとしていろいろ努力しておりますが、ことしに入りましてやや設備投資の動きが出てきているのではないか。従来、非製造業中心であったものからやや製造業の方にずれてきているということもありますので、こういう傾向はこのまま伸ばしていかなければならない。そういう意味で、物価と景気との関係がいつも問題になりますけれども、現状では景気と物価両にらみという形で政策を見直していく必要があろうということは、そういう将来の供給力ということも考えた経済の流れといいますか、そういうものに期待を寄せるわけでございまして、現状自身で見ましてやや余裕はありますので、その点についてはそれほど心配は要らないかと思いますけれども、そういう少し長い目で見た判断が必要ではないかと思います。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 いま局長からお答えがありましたが、私はそういう精神主義では問題の解決にならない、余りにも弱い者が苦しめられ過ぎているという実態から、ひとつ事実関係でお尋ねをしていくわけですが、天谷長官、予算委員会等々で例の石油配給切符の問題を議論されたことがあったわけですね。そういう配給切符というものはどういう状態の中で必要であろうということでそういう準備をされたのか、もっともっと深刻な状態に陥るというように判断をされたか、それらの点について考え方をひとつお示しいただきたいのです。

天谷直弘資源エネルギー庁長官

○天谷説明員 配給切符につきましては、前回の石油危機の際非常に混乱をいたしまして、その後ああいうような事態に対処するために一体どうすればいいかということで、各界の専門家、代表者、学識経験者等を集めまして議論をしていただいたわけでございますが、その際、配給切符制度も実行可能なように準備した方がいいという答申をいただいております。  それからもう一つは、前回の石油危機の際に、需給適正化法という法律ができたわけでございますが、この法律の中に配給制度の規定が入っております。そこで通産省といたしましては、法律があって、ちゃんと配給制度もやることあるべしという法律になっているのに配給切符がないというのは怠慢であるというように思われますし、それから各界の有識者からも配給制度をやる態勢を整えておくべきだという答申をいただいておりますから、それに従いまして過去何年か大蔵省に配給切符印刷の予算を要求してまいったのでございますが、いつも査定ゼロということになっておったのでございますけれども、五十四年度予算におきまして予算を認めていただいたので、現在印刷準備中ということでございます。  それはそれといたしまして、それじゃ印刷すればすぐ切符を使うのかということになりますと、そうではないということを予算委員会等でも何回も御答弁申し上げている次第でございます。わが方といたしましては切符制度というのは行政的にもコストが非常にかかりますし、それから行政官として、正直に申し上げまして配給切符制度の運営というのは相当な摩擦を伴うものであり、これを効率よくやれる自信というものは必ずしも持っておりません。したがいまして、よほどの緊急事態でない限りにおいて、こういう摩擦の多い、コストの高いやり方というのは避けたいというのが本心でございます。しかし、需給適正化法におきまして緊急事態が宣言される、そしてもはやこの配給切符制度でなければ混乱を防止し得ないというふうな事態になりました場合には、逃げるわけにはいきませんので、配給切符制を実施したいと思っておりますが、近い将来にそういう事態があるとは私どもは考えておりません。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 非常にアンバランスがありますから、私はこれをどうするかということで見解をただしてはまいりますが、予算委員会での配給切符を印刷をした問題について、再び制約された時間の中でいろいろ蒸し返しはいたしませんが、漁民や農民あるいは運輸業者、これらの業者に対して従来実績を下回るような供給のカットがなされている、それから価格が非常に上昇している、スポット物というのは高い、むしろ漁連なんというものはスポット物に相当依存をしているということ、それから石油製品の輸入をしているということ、そのことは商社系から購入をいたします場合よりも高くならなければならない、これは結果が逆になっているという、この事実があるということについて、きょうは各省それぞれお見えでございますから、農林水産省それから水産庁、運輸省、建設省、公正取引委員会もお見えでございますから、私は調査の結果、どうも価格協定というにおいを強く感じておりますが、公取としてはどの程度関心を示して対処しておられるのか、それぞれお聞かせをいただきたいと思います。

妹尾明公正取引委員会事務局審査部長

○妹尾説明員 売り惜しみといいますか、供給カットの問題でございますが、一般的に申し上げますと、こういうふうに供給に比べまして需要が非常に多いような状況でございますので、値段も当然先高になるというふうな情勢にございますと、どうしても消費者、ユーザーの方で買い占める傾向が出てくるということで、独占禁止法上の不当な供給制限とか不当な供給拒絶になるかどうかということの関係では取り扱いがむずかしいという問題が一般論としてございます。ただ、そういう状況のもとで、特定の業者に対する差別的な取り扱いであるとかあるいは不当な取引条件を押しつけるとか、こういった不公正な取引方法が行われる可能性もあるわけでございますので、私どもとしましては、そういった供給制限の問題につきましては、具体的な情報に接しましたときに、その内容によりまして適切に対処してまいりたいと考えております。  それから価格の問題でございます。価格の問題も、値上げの非常に激しい状況にございますので、消費者サイドから、ユーザーサイドからの苦情があるわけでございますが、値上げそのものは独禁法上直ちにどうこうというわけにいかない問題でございまして、業者で相談いたしまして共同して値上げをはかるというのが独禁法との関係で問題になる。そういうふうな内容の動きがありました場合には機を失せず適切に対処してまいりたい。現に、特にガソリン関係でございますけれども、多数の地区につきまして調査を行っている、こういう状況でございます。

渡邉文雄水産庁漁政部長

○渡邉説明員 水産関係につきまして実情を若干御報告申し上げたいと思います。  先ほど来御指摘のようなことで、ことしの五月に入りましてから、むしろ六月に入ってから件数がふえているわけでございますが、各地方で幾つかの地区から、漁船用の燃油の確保が非常に困難であるというふうな事態の連絡がございました。それにつきまして、私どもとしましては、漁船を動かすということが漁業生産の基本であるということでございますので、一つは、各県に御連絡申し上げまして、従来余りそういう関係はタッチしておらなかったわけでございますが、各県の水産部局に燃油問題につきましての窓口をつくりまして、各地区の実態の把握に努めるようにお願いをしてございます。それからさらに、具体的に燃油の調達が困難となっているような事例が生じた場合には、水産庁の方へ直接連絡をするように指導もしておりまして、私ども連絡を受けますと、その都度資源エネルギー庁の方に連絡をいたしまして、エネルギー庁の指導によりましておおむね供給の確保が図られるような措置を講じておるところでございます。  価格につきましては、A重油でございますが、半年ばかり前に三万三千円ぐらいでありましたものが、地区によっても差がございますが、現時点では五万円前後、大体そんな感じでございます。

林淳司運輸大臣官房政策課長

○林説明員 お答え申し上げます。  運輸関係の燃料油の確保状況及び価格の動向でございますけれども、軽油あるいはA重油、こういうものを使っておる業種が最近需給状況が非常にタイトになってきております。特にトラックあるいは貸し切りバスそれから一部内航船舶、こういうふうなところで供給をスムーズに受けられないという状態がかなり発生しておりまして、たとえばトラックでありますと、先ほど先生もちょっとおっしゃいましたが、従来の実績の二〇%カットというふうな事情とか、あるいは一回ごとの給油量を制限されるというふうな実例が幾つかございますし、貸し切りバス等におきましては、行った先で帰りの燃料が確保できないというようなケースが往々にして発生しております。  価格につきましては、地区あるいは業種によってかなりばらつきがございますけれども、たとえばトラック等におきましては、地域によっては五割程度の値上がりというところもございます。バスにつきましても一月から六月、半年間で大体四割程度の値上がりという状況になっております。  そこで、私どもといたしましては、こういう事態に対しまして、基本的には各業界、それから私どもの地方の出先機関を通じましてできるだけ情報入手、実態把握に努めております。さらに体系的な、総合的な調査も現在実施中でございます。そういう実態調査を通じましてまず実態を把握するということが第一でございますけれども、あわせまして、各業界の方には、特に燃料油の供給が非常に困るという具体的なケースが発生しておる場合には、そういう具体的なケースごとに私どもの地方の出先機関でございます地方の海運局とかあるいは地方の陸運局というところに申し出をするようにということを申しております。さらに陸海局の方に対しましては、そういう具体的なケースの申し出があった場合には、その都度それに応じまして各地方の通産局と十分相談をして、油の供給がスムーズに受けられるように、こういう指導をしておるというのが実態でございます。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 いまそれぞれお答えをいただいたのですが、私の方も実は党で石油一一〇番というのでずいぶん苦情というか実態を聞いてみたのです。私自身も先般五日間対馬におりました。そして漁連にも参りましたし、個々の漁民の人たちにも接触しました。それから、運輸業者は対馬という地域的な問題でございませんけれども、それだけではなくて、漁民の方々がシイラづけ網なんということで、韓国の漁船の底びきから浮きをすっかりやられてしまって動きのとれないような、まさに壊滅状態に陥っているという実態等も伺いまして、私は実は驚いているわけです。それによりますと、いまお答えがあったようななまやさしいことではないのですよ。価格は言いなり。カットされる。それじゃ困るから、漁に出れないから何とかしてくれ。それじゃ価格を上げる。価格を上げると今度は供給してくれるのだ。公取の人、ひとつ聞いていただきたい、具体的な事実として私はつかんでいるわけですから。価格が折り合いがつかなければカットされる。それで一斉に休漁日を決めて休まざるを得ない。旅客船の場合もちょうど同じなんですよ。旅客船の場合もカットするというから、それじゃ困るというので、何とかしてくれというと価格を上げる、価格を上げると供給してくれる、上げなければ話がつかない、そこで減便、これが実態なんですよ。こんなでたらめなことがあってはいけない、こう思うのです。  そこで、こう申し上げても、私が調査をしてきた、あなた方もいろいろな調査をして下から上がってきたのだとおっしゃるかもしれないから、私は支庁にも行ったし、その他役場なんかを回って実態をつかんできたのですが、これは私が作成したのではなくて、そうした公共団体から出ている資料でもあるわけです。商店から八〇%だけしか供給してもらえないという、これは町をずっと挙げているのですが、時間の関係もありますから一つ一つ挙げることはできませんが、いまのは上対馬町というところで、軽油については商店より削減の通知を受ける、そこで八〇%の供給の確保をどうにか話をつけることができた。それから美津島町というところでは灯油、軽油が不足して、価格も上昇してきている。それから日本海の出漁船が昨年比五%の削減を受けた。豊玉町では灯油を八〇%程度の供給、それから日本海出漁の実績から灯油確保がむずかしいので、出漁を見合わせているというのが唐崎の漁協です。いまのは六月十八日。それから、六月二十二日の実態調査の中で、全漁連との取引がないのでA重油の入手ができない。全漁連等いわゆる系統の方は、価格はこの前キロリットル九千円上がったのです。また最近五千円値上げの通告を受けて、これではどうにもならぬという深刻な状態に陥っているようですから、これはまた後でお尋ねをするのですが、だがしかし、非常に高くはなったが、入手はどうにか全漁連のいわゆる系統の場合は確保できているということ。それから大船越というところでは七割の供給で、三割カットされた。  こういうように、三割カット、四割カット、五割カット、先ほど申し上げた一斉休漁三日あるいは五日といったようなこと、いろいろあるわけですが、こういうことがあり得るのだろうか。実は、この間流通課長がテレビで対談されたのを私は真剣に聞いていた。そんな、カットされることなんてあり得るはずはないと言うのです。それで、商社との間で話をしてみて、話がつかなければどうぞ私の方へお越しいただきたいというような、これはまじめに言っておられたのですから、私はテレビにおける流通課長の話を決して無責任な態度という感じで聞いていなかったのです。先ほど天谷長官からお答えになりましたような数字等々から見ましても、こういう状態が起こり得るはずがないじゃないか、だからこれは明らかに便乗値上げの最たるものだ。  具体的なことで申し上げると、壱岐の勝本町から石川県にイカ釣り漁船が行っている。ここを基地としてやっている。ところが、地元に石油を買いに行ったら、何とキロリットル当たり九万円、足元を見透かしているのですよ。買わなければ、壱岐からそこまでイカ釣りに出てきて、操業できなくて帰らなければいけない。だから、九万円なら供給しましょうと言うので、九万円で泣く泣く供給を受けて操業した、そういう生々しい深刻な実情等も報告をされているのです。神谷石油部長、これらの具体的な事実、しかもある役所の作成をした資料をもとにして私は一部そのことをお話しをいたしましたが、いかがでございますか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 先生御指摘のような問題につきましては、私どもの本省の流通課それから地方の通産局の担当部課等におきまして、まさに連日、いろいろこの種の問題が入ってきております。これにつきましては、その状況を十分聴取させていただき、さらにはその流通系統等を個別に追いながら、またユーザーの実態等、これも非常に幅がございますので、それに応じながら一つ一つの問題を解決いたしておるところでございます。  それから、先ほど漁政部長からお話がございましたように、漁業関係あるいは全漁連というような形での問題につきましては、水産庁等々と密接な連絡をとりながら問題の解決を図っておるところでございます。ただ、すでに先生御高承のとおり、軽油、A重油、さらには現在不需要期でございますのでそれほど大きな問題にはなっておりませんが、しかしやはり底辺にございます灯油の需給問題、これらの中間三品につきましては、特に五月くらいまでの動向でございますが、非常に伸びが高かったという状況にございます。  一般的に石油製品、燃料油全体でとらえてみますと、四月−六月の状況というものは、後半若干の落ちつきを見せております。前年同期三・一%というような伸びでございますので、供給計画の二%は超えておりますけれども、五月の六%強というような伸びから比べますと、やや落ちつきの傾向を見せております。七月につきましては、まだデータは出ておりませんけれども、われわれの手元に来る感触と申しますか、手ごたえでは、五月のような事態にはならないだろうというふうに考えております。ただ油種別には、御指摘のような問題がございまして、中間三品は非常に高い伸びですので、逼迫をいたしております。  ただこれは、先ほど流通課長がテレビで申し上げたというその回答のとおりに、現実問題といたしまして生産並びに販売に関しましては、もちろん灯油も冬季への備蓄といったようなものを考えながら、野放図に引きがあれば何でも出してしまって冬の備えは無視するというわけにはまいりませんけれども、供給計画で一応想定しておるもの、それと現実の引きの強さ等勘案しながら、適宜元売りの出荷等も指導しておるわけでございまして、販売状況につきましても、通常は生産状況のみをきめ細かに把握するわけでございますが、われわれとしてフォローをしておるわけでございます。その結果では、マクロで見る限りにおきましてはタイトぎみには推移いたしますが、供給計画をそれほど割り込むような、いま御指摘のような前年を大幅に、三割、二割というような形でカットがすべて行われるような状態にはないというところは販売面でもフォローしておるわけでございますが、これはすでに御承知のとおり、いわゆる業転物、投げ物というものが油がかなり余っていた時代にはございまして、これらにもっぱら頼っておったあるいは一部頼っておった特約店等は、現実問題として結果的に二割であるとか三割であるとかの供給能力の不足に遭遇する者が出てくる、やはり各市町村にはこういう系列の販売店がないとは限りませんので、そこで多くの問題が上がってきておると思っております。ただ、これは私どもとしては個別に対処することによって処置し得るものであり、全体計画で前年を大幅に上回るような需給状況にはなっていない、それから全体的な推移を常時ウォッチしておるわれわれの現在の感触から申しましても、これでつぶしていけるというふうに考えておりますので、さらにこれらの体制を整備しながら問題の解決を図ってまいりたいと考えております。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 私は事実問題として申し上げたわけだが、具体的に私が指摘をしたようなカットが行われている。漁業は一斉休漁しなければならぬ実態の中にある。そして値段を上げれば供給をしてくれる。上げなければ供給しないから操業できない。  旅客船も同じようなことで減便されている。これは西日本新聞だが、「“市民の足”も奪う 若戸渡船ついに減便」。小規模業者に顕著に供給カットが西日本を中心にあらわれているという報道もある。私が調査をしたのはもっと深刻であるわけです。官庁等から出ている資料を見ましてもこのことははっきり裏づけされている。  それから、いま業転物云々ということのお話があったわけですが、全漁連の場合にこのことははっきり該当するわけですね。国内スポット玉価格はキロリットル当たり六万五千円、ソ連からの輸入玉がキロリットル当たり六万三千円、レギュラー玉がキロリットル当たり三万八千円。この三つをプールすると、三万六千円であったが九千円上がって四万七千円、こうなっている。全漁連は千二百円の手数料、そしていま申し上げた四万七千円です。それから、それぞれの基地、いわゆる油槽所というものがあるわけです。そこへ持っていって油を入れるのですね。そして県漁連はこれに千五百円の手数料を取って単協に渡す。ところが系統の方はカットされない。しかし製品輸入等をやっている全漁連よりも商社系が安いのは当然なんだ。ところが対馬なんかで起こっている現象は、今度九千円の値上げをせざるを得なくなって、追い込まれて九千円の値上げをした。商社系は三千円か、どんなに高くても四千円程度の値上げで済むのに、系統と同じように九千円の値上げを通告してきているのが事実であります。これは明らかに便乗値上げであります。こういうことが許されていいはずがない。この点については経企庁、公取委はどうお考えになるのか。こういう状態だと必ず魚の値段が上がる。消費者生活は圧迫される。これはまた波及的効果というものが他の物価に及んでくるわけですから、重大な関心を持って対処していかなければならぬ問題であると思うのです。この点ひとつ考え方をお聞かせいただきたい。

藤井直樹経済企画庁物価局長

○藤井説明員 全体としての石油の出荷状況、これは供給計画のベースを従来やや上回っていた、これからも供給計画ベースでの元売りの出荷指導をするという形でエネルギー庁の方でも対応しておられるわけです。ただ、従来の非常にゆとりのあった時代に比べまして、限界的な存在である業転物等については、ややそのあおりを受けて価格等または供給量等について問題が出てくるということは私どもも承知しているわけでございますが、こういう問題についてはできるだけ実態を個別に把握をして、そして個別に解決していく以外に十分な方法はないのではないか、そのように考えております。  政府としては、こういう問題についての監視を従来からしておりますし、また地方団体におかれても従来やってまいりました監視の密度を最近はさらに高めて進めているということもございますので、そういう実態を十分伺った上で、そしてただいまエネルギー庁の方で申し上げておりますような個別的な対応ということによって、こういう問題に対処していく、それが当面最もいい方法ではないかと思います。

妹尾明公正取引委員会事務局審査部長

○妹尾説明員 具体的な問題でございますし、ただいまこの席でお話を承ったわけでございますので、その問題につきましてすぐここで意見を申し上げることはちょっとむずかしいかと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、一般論で申し上げれば個別単独の値上げというのはこういう情勢下では直ちに独禁法上の問題とはなかなかなりがたい。最もはっきりいたしますのは、話し合いによって共同で値上げをする場合です。ただ独禁法の一般指定の事由というのに、自分の取引上の地位が相手に対して優越していることを利用して、相手方に不当に不利益な条件で取引することという規定がございますけれども、そういった観点で問題にし得る余地があるのかどうかという問題もございます。それからあと個別的な取り扱い、不当に差別的な取り扱いに当たるかどうかという問題もございますので、後で詳しい資料をいただきまして検討してみたいと思います。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 個別的なもの個別的なものと、こうおっしゃるのだけれども、これは特定の店一軒がそうしているんじゃないんだ。これはもう明らかに価格協定ということをやっていると私は思う。その価格協定というのは、それではこういうふうな販売店が協定をしているのか。上とは関係がないのか。私は、メーカー段階、いわゆる元売り段階あるいは問屋、そういう段階の中で売り惜しみをやっている。あるいはまた最近は毎日のように新聞やテレビに、ゆうべも私テレビを見ておったところが、買いだめをやって、これは違法な行為をやっているというので警察から摘発されたという事実の報道もある。だから特定の者がそういう不都合なことをやっているということもあるんだけれども、これは組織的に行われていることは間違いないと思う。通産省としては、あなたの方は、そういう事態が起こり得るはずはない。にもかかわらず現実に私が指摘したようなことが起こってきているんだから、どこかでそういう売り惜しみをやっている。ストックがなされている。そして、値段を上げれば供給してやる、上げなければ供給しないなんというような個別の問題も出てきているわけだけれども、問題はやっぱり上にある。仮に産油国で七月一日に上げたとしても、航海の期間、それからタンクに入る、いろいろ手続をすると四十日から五十日ぐらいの期間がかかるはずなんだね。それを一斉に八月一日から値上げの通告をしてきている。今度の五千円の値上げもそういうことなんだ。してみると、これは明らかに便乗値上げなんだ。前に、安いときに仕入れたものを、値上げを見越しての先取りなんだから。まあ答弁をいろいろされるんだけれども、私は単刀直入に言っているんだから、これはこのまま放置していいはずがない。経企庁としても、また公取委は独禁法上のそれぞれの措置によってやっていかなければならないわけだから、いまあなたがお答えになったようなこと以上にはこの場でその答弁はやりにくいという点も理解できるんだけれども、姿勢としては、これは徹底的にやるんだ、ともかく四十八年の石油パニックのとき以上の深刻な事態であるという受けとめ方をする必要がある。もう本当に政府の態度というのは何をやっているんだと私は申し上げたい、そういう感じです。私はもう余り飾ったような答弁をここでやってもらおうとは思わない。私は具体的な事実の上に立って調査をやって問題を提起しているわけだから、指摘しているわけだから、それならどうするんだという、そういうように末端でやらなければならぬ事態というものはどこにあるのか、それは早速やりましょう、こういうことでないと、個別に当たってみて何だかと、そんな悠長なことではないのじゃありませんか。いかがですか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 御指摘のとおり、実態的に省エネルギーが進みませんで需要がきわめて強く、しかも先に対する不安感が立ちまして引きが強く、かつ、供給の方が原油の供給に一定の制約がありまして、しかも需要期に対しての備えというものを、社会の安全あるいはエネルギー政策の安全という観点からやはりある程度確保しなければならない、こういう状況のもとにございますので、きわめてむずかしい状況にあることは事実でございます。  一言で申し上げますれば、引きが強ければ売り向かって、備蓄も空になるまでどんどん売り向かったら、これは需給関係で、いま先生の御指摘のような不心得者が一人もおらぬと私は毛頭思っておりません。不心得者というのは、これだけ数の多い日本の国内のいろいろな中に物が流れておるわけでございますから、あると思いますが、これらはできる限り一つ一つつぶしていく以外には、全体の需給関係をある程度緩和するのが一番よろしいわけでございますけれども、これがなかなか供給面からのみはできない、こういうことでございますので、供給面に関しては供給計画を割るようなことはできるだけさせない、しかも油種別に見て問題のある場合には、生産、販売に関して機動的に対処させるという形で行うと同時に、一般的な社会心理の鎮静に努めると同時に、省エネルギーを徹底していくというのがやはり私どもの進む基本的な道ではないかというふうに考えております。しかし、先生のおっしゃったような問題はございますので、われわれは、元売り段階では値上げに関しては国際的にも申し上げておるように現時点では介入はいたしておりませんが、監視というもの、必要な調査というものをかなり行っております。  先ほど八月一日からの値上げの分がございました。これに対しましては、社によって行っておるところ、まだ行ってないところもございますので、個々の社の事情等も入ってまいりますが、基本的に申し上げますと、今回の値上げ分は、六月末のOPECで値上げを決めました国の中で、サウジだけが六月一日にさかのぼって値上げをしておる、それから一部五月の後半のものが、各国がサーチャージということでぽんぽん上げてまいりましたが入っていなかった、その積み残し分の値上げが八月一日に行われる、こういう形になっておりますし、社によりましては現時点でまだ値上げを表明してないところがあります。これは企業の会計処理方式の問題もございますし、在庫状況の問題その他企業自体のいろいろな事情で若干の差が出てきているように考えますが、先生の御指摘のような問題が起きるのを安易に放置はしないという意味で、私どもは十分事情の聴取を行っておるところでございまして、おかしげな状況が出てくればしかるべく指導を行う方向でおります。  それから、先ほどの壱岐の勝本町でございましたか、九万円のあれがあるというようなことはきわめて異常な状態であると私は思います。実はほかにも私ども本省あるいは通産局でいろいろな苦情を受け付けております。ほとんど量の問題でございますが、価格の苦情というのか、見るに見かねたような販売価格というような話もございますが、それらに関しては一つ一つフォローをしながらつぶしていくという形にいたしておるわけでございます。非常におかしげな動きをする人間が一人もいなくなるというのが理想でございますが、これは私ども最大限の努力をするにいたしましてもやはりマクロの政策と合わせながらその実効を期していく、全体の環境がよくなるという方向にできるだけ早く持っていきたい。それまでは非常にまどろっこしいかもしれませんが、一つ一つつぶしていくという形が現時点の情勢のもとでは一番いい状況ではないかというふうに考えておる次第でございまして、具体的な問題を適宜処理していきたいと考えております。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 私は、どこか特定の漁協であるとか特定の旅客船の会社であるとか、そこだけがカットされたあるいは価格が引き上げられたとかいうのだったらこんなに声を大にして言わないのです。全般的なものになっているのです。ところが、全般的なものにそうしなければならぬような供給の状態なのかというと、冒頭私がお尋ねをしたように、東京サミットの目標値にしても二億八千百万キロリットルというのが合意されてきている。実績が、五十二年の供給にいたしましても二億七千万キロリットル、五十四年の四月から六月の三カ月で六千五百万キロリットル、これを単純に四倍すると二億六千万キロリットル、こういうことになる。そうして先ほどから、下半期についてはむしろ上半期よりも明るい方向にある、そういうようなことをあなたの方で説明をされるものだから、それならばいま全般的に起こっているような事態は起こり得ないのではないか。しかし現実に起こってきているではないか、しかもそれは全般的な姿という形で起こってきているのだから、この問題は何かしらん特定の個々の業者の問題、どこかで起こっている個別の問題ということよりも、全般的な問題というような形でそういう現象は起こってきているのだから、そういうことにならないように解決をしなきゃならぬということはもう言うまでもないことなんだ。それから八月一日の五千円の値上げ通告の問題にしても、八月一日に値上げをしなければならぬということは起こってこないはずなんだ。七月一日にそれが値上げになったとしても、先ほど申し上げたように四十日、五十日という期間でその値上がりしたものは入るわけだから、それが供給されるのだから、八月一日に値上げになるということは、明らかにもっと安いときに購入したもの、その入ってきたものを今度は上げているのだから、便乗値上げであることは明々白々たる事実なんだよ。だから、そういう便乗値上げを抑えていかなければならぬのは当然ではありますまいか。もう余りにも明白な事実なんだから、その明白な事実は明白な事実として、介入をしないようにしなければならぬなんというようなことではなくて、積極的にこれに介入をしていって問題の解決に当たらなければならない。あなたの方ではかつてプロパンなんかにいたしましてもあるいは灯油にいたしましても、標準価格制度というものをお決めになったことがある、あるいは積極的に行政指導価格というものをおやりになったことがある。その場合は値段が下がった、それでは企業がもたぬ、こういうことで高値安定という形で行政指導価格を決めたり標準価格制度というものを適用なさったんだ。ところが、いま申し上げるように、便乗値上げという形で大変深刻な状態になってきているのだが、そういったときには標準価格制度とか行政指導価格なんていうものは全く考えない、消費者の苦しみというものはほったらかし、そして特定の大企業は石油のこういう状態というものの足元を見透かして大衆を苦しめている、弱い者を苦しめている、そのことが物価上昇ということになって生活の破壊につながっていくということ、これに対して強力な態度をもって対処していくというのはあたりまえではありますまいか。矢野局長、どうお考えになりますか。

矢野俊比古通商産業省産業政策局長

○矢野説明員 いろいろの御指摘も伺っております。いま神谷部長が答弁しましたように、個別個別の問題ももちろん大切ですけれども、いわゆる便乗値上げというようなあり方というものは、私どもの方も厳に戒むべしと言っておるわけでございます。ケース・バイ・ケースもさることながら、やはり私どもは業種別懇談会とかいろいろ持っておるわけでございますから、そういうようなことがないように十分注意する、こういうような姿勢でまいりたい、こう考えております。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 先ほど申し上げたように、高い物を買っている全漁連というものが一定の価格というものをきちっと守っている、そして、安いものを入れているところの商社系が、系統が供給している同じ価格まで引き上げていく、これは地域的に起こってきている問題だ。だから、もうはっきりしているから、こういう問題をすぐ手をつけてやっていくということ、これは特にひとつ、水産庁もお見えになっているわけだから、あなたの方が一番つかんでいらっしゃるはずだから、こういうことに積極的に取り組んでいくことにしなければならぬ。  それから、旅客船関係にいたしましても、大体油の総供給量の一三%程度というのが全輸送機関が使う油の量でしょう。その一三%の中の一四%を海運関係が使っているのでしょう。一三%の中の一四%、全体から言えば二%ですよ。それに一割削減とかなんとかといったようなことではなくて、いまあなたの方がおやりにならなければならぬことは、観光航路なんか新しい免許をいま出すという段階ではないと私は思う。それを、新しい免許を観光航路なんかにお出しになって、そして生活航路を減便とかなんとかというような形に追い込むようなことに対して、あなたの方では、ながめているということよりも、むしろそういう方向をとっていらっしゃるわけだから、もっと本当に国民が納得するような行政をおやりになるのでなければいけないのじゃありますまいか。いかがでしょうか。

林淳司運輸大臣官房政策課長

○林説明員 先ほどから先生から御指摘出ている点はごもっともでございまして、私どもといたしましても、公共輸送機関というものを重点に——これは輸送機関と言いましてもいろいろございまして、全エネルギー使用量のうち輸送関係で約一三%使っておるということでございます。約一三%が輸送機関のエネルギーの使用割合でございますけれども、その中にはいろいろございまして、マイカーとかあるいは自家用トラックとかいろいろ私的な輸送機関、それから離島あるいは生活航路というふうなところを支えておる公共輸送機関というふうにいろいろございます。私どもといたしましては、やはり公共輸送機関というものは国民生活の中でカットできませんので、これについては、燃料の問題がありましたらその燃料の問題も含めまして、十分なる運航の確保ができるという方向で今後とも努力をしてまいりたい、かように考えております。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 神谷部長、プロパン、ブタン、これの見通しはどうなんですか。いままで私どもが説明を受けたのは、ブタンとプロパンは量においても価格においても心配要りません、こういう説明を受けてきたのだ。それは、そういう状況であることに間違いありませんか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 プロパンに関しましては、先生御承知のとおり輸入が大体六割でございますが、主たる産出地は中東、特にサウジその他でございます。それで、中東のプロパンを輸入しております国は、大きく言ってしまうと日本とアメリカしかないということで、ほかの国は若干輸入しておりますが、大した量ではございません。この二つの国の動きによって世界的なプロパンの需給が変わるわけでございますが、アメリカが余りプロパンの引きを強くしておりませんでしたので、比較的プロパンの需給は今回のイラン危機以降も特に問題がなかったわけでございますが、最近になりまして、アメリカがかなりスポットの高値のものも引くようになりまして、プロパンのアメリカへの流れが出てきておることと、それから国内でも、御承知のように、ブタン等を初めといたしまして灯油その他の無公害燃料あるいは一部化学製品の原料等に使っていこう、要するに、石油不足をこれで埋めていこうという動きもございまして、量的な問題はまだ特に大きなところまでは参っておりませんが、ただ、価格はアメリカのスポット価格の上昇につられ、かつ、原油との相対的な割り安が出てまいりまして、原油にフォローして現在上昇傾向にある、こういう状況でございます。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 主としてブタンなんだけれども、三月からさみだれ式に値上げをしている。八月一日からキログラム当たり十七円の値上げ、これを通告してきている。そうすると、三十三円の値上げになるわけだ、三月から。そうすると二倍の値上げになる。これではもうタクシーはお手上げなんだ。動きがとれない。だから、いま値上げ申請をやっておるものを、今度はこういう新しい通告が来たので、もっともっと値上げ幅を上げて申請をし直そう、そういう動きが出てきているという。こんなばかげたことはあってならないと思うのだよ。これは、原油の値上げというものにこれまた便乗して値上げをしていこうとする動きがあるのじゃないかというように見るのです。プロパンよりブタンの方が若干需要がふえてきたという事実は私もわかっているわけですけれども、こういうことになり得ないんじゃないか。いかがですか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 実は、プロパンとブタンは大体半々に通常の場合出てまいりますが、いままでプロパンは家庭用その他でかなり需要がございましたが、ブタンは工業用に使われる。それとタクシーですね。タクシーの伸びが余り伸びておりませんので、全体としてブタンの伸びが低かったということで、ブタンの値段はプロパンに比べて相当安かったわけでございます、本来コストは変わりないわけでございますけれども。ところが、ここへ参りまして、御承知のように、油に代替するということになりますとブタンでございますので、ブタンの引きが相当強くなって、クロスし、場合によっては逆転するというような状況で、これは需給関係で産油国そのものがブタンの出し値を高くしておりますので、結局世界的な原油事情で、ブタンがいままで相対的に割り安に置かれておったものが修正され、かつ、油の値段に引っ張られておる、こういう状況であろうと思います。  ただ、先生御指摘のとおり、ブタンの状況というのは非常に慎重にプロパンとともにウォッチしていかなければならぬ問題でありますので、私ども、価格動向その他、慎重に今後ともウォッチしていきたいと思いますし、産油国と申しますか、ガス産出国の価格等もにらみ合わせながら、便乗のないようにウォッチし、指導していきたいと思います。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 量的にもそう心配はないということを言われたのだけれども、量的にも問題が出てきている。これもどうもおかしいんだ。いままで年間四百万ぐらい使っておった。ところが、これを半分にぶった切るという事実が起こってきた。昨夜、私の方は、きょう流通小委員会があるというので、その実態を実は報告を受けた。それから、韓国から、最近ブタンの輸出禁止というものが行われたという事実があるのではないかと思うのですから、そのこともひとつお答えをいただきます。  ともかく、ブタンの場合も八月一日から今度は大幅値上げでしょう。これは七月一日に産油国の方で値上げをしている。これも先ほど申し上げたように、四十日から五十日ぐらいかかるわけだから、七月一日に仮に若干値上げをしたとしても、それが八月一日から値上げ通告ということは、明らかにこれも便乗値上げだ。量的な問題も、いまあなたがお答えになったように、こんな量的に心配になるようなことがあろうはずはないし、また、確信のある説明をいままでは通産省から私どもは受けてきたわけだから、だから業界に対しても私どもは、若干原油の関係で押し上げというものは起こるかもしれないけれども、価格の面においても量の問題についても、ブタン、プロパンについては心配要りませんよ、こう言ってきたわけだね。ところが、途端にそういう問題が起こってきて、これはもうわれわれとしても全く面目なしというような状態に追い込まれているわけだから、この点ははっきりして、こういう便乗値上げであるとか、また、それをやるために供給カットなんというものが起こらないようにひとつやってもらわないといけないと思うのです。いかがですか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 まず、韓国の問題でございますが、現時点でちょっと確認しておりませんが、量的にもきわめてマイナーでございますし、韓国はああいう事情でございまして、あの国自体が苦しいものですから、それはあり得ることかもしれません。確認をしてみたいと思っておりますが、全体の需給関係にはほとんど影響を与えません。  量の問題につきましては、実は産油国の一部等で従来流しておりました系列をいろいろ変える、たとえばいままでメジャーへ売っておったのを切って自分で売るというような動きが出てまいりますたびに、若干フリクションが起きますので、それが末端にいろいろな影響を与えておるかと思いますが、現時点で量の確保にきわめて大きな不安を持つということはないと思います。流通経路の乱れがあるところから入ってこなくなって、うちはちょっと出せないというのは出てくるかもしれませんが、マクロで見てLPGはまだまだ利用されないままに燃やされている量も産油国に多いわけでありますから、これは工夫の仕方で、中期的にもまだ工夫はできるというふうに考えております。  それから、価格の問題につきましては、先ほど油等で申し上げましたが、油、ガス等で一番問題なのは、いままで入ったものをさかのぼって値上げをしてしまうということがあると思います。この辺を勘案してわれわれもチェックなりヒヤリングをせざるを得ないということがございます。その辺できるだけ一般の方にわかるように説明するよう、会社を指導していきたいと思います。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 現実に起こっている問題ですから、事実関係として挙げて申し上げました。だから、そういうでたらめな値上げがないようにしてもらわないと、またタクシー運賃大幅値上げなんということが起こってまいります。国民生活の圧迫ということになりますから対処していただきたいと思います。  最後の質問になります。前回の委員会で申し上げた大長崎建設のその後の状況、時間の関係がありますからまとめてお尋ねをしてお答えをいただきます。  関連倒産がすでに出ました。今後再びそういう関連倒産が起こってくる可能性がないだろうか。  それから、倒産会社に指定をされたから、普通保険の五千万と無担保保険の八百万と、五千八百万が別枠で信用保証の道が開ける。ところが担保がないから、普通保険の別枠の分も無担保という形でやる必要があるのではないかということを申し上げましたが、そのことに対してはどうなっているのか。  法務省お越しでございますし、中小企業庁長官からもひとつお答えいただけば結構だと思いますが、保全命令が出たのですが、管理人がまだ決まってない。保全命令は早く出た。ところが今日に至るまで弁護士にいろいろ言ってもお断りお断りということで、管理人になる人がない。そのままの状態になっている。しかし、これは裁判所が最終的に決定をするもので、これに対してつかんでおられるならば、見通し等を含めてお答えをいただきたい。  それから、会社更生法が認められたにしても、またそれまでの間にいたしましても、先般の委員会で申し上げましたが、労務賃金等は優先支払いということが当然なされなければいけないというように思うわけでございます。これに対してはどのような見解をお持ちになっていらっしゃるのか、それぞれひとつお答えをいただきます。

左近友三郎中小企業庁長官

○左近説明員 大長崎建設が会社更生法の申請をいたしました後の措置につきまして御説明申し上げます。  前回御説明いたしましたように、福岡通産局、それから長崎県が連携いたしまして臨時の対策室もやり、それから取引企業については関連倒産の起こらないようないろいろな金融相談に当たっておるわけでございます。残念ながら御指摘のように一件関連倒産が出ました。まことに遺憾に感じておりますが、今後こういうことが続いて起こらないように措置をいたしたいと思っております。  それで、金融措置、それからそれの裏づけの信用補完措置が第一の手当てになるわけでございます。いまお話がありましたようにこの七月五日に信用保険法に基づく倒産関連保証の適用のために、倒産企業の指定をいたしました。これで先ほどお話がありましたように、信用保険の枠が別枠ということになるわけでございますので、これを生かして実施をいたしたいということでございます。  現在まで中小三機関に対する融資の申し込み、それから民間金融機関に対する融資の申し込みの状態は、長崎県で中小三機関については十八件、大体二億二千万円ぐらいの申し込みがございます。それから民間の金融機関につきましては七十三件、九億四千万円強の申し込みがございます。それから信用保証についても二十六件、三億九千万円ぐらいの申し込みがございます。したがいまして、信用保証協会をうまく使いまして、いま御指摘のようななかなか担保が得にくいという場合を極力カバーしてまいりたいと思っております。そのほか、県とか佐世保市の制度融資もございますので、これもひとつ大いに活用したい。これについても長崎県では二十五件、三億六千万円ぐらいの県と市の制度融資に対する申し込みがございます。  以上のような申し込みをいま審査をしておりまして、なるべく早く申し込みに応じられるようにいたしたいということでございまして、ケース・バイ・ケースでなかなか担保がむずかしいという点もうまくカバーするように、現在通産局、県が金融機関とも相談をしておるという現状でございます。  それから、会社更生法の運用の問題については法務省の方からお答えを願いたいと思っておりますが、現在のところわれわれとしては、おっしゃるように保全管理人がまだ選定をされておらないということを確認しております。近く裁判所で選任されるであろうということを伺っておりますので、それで運用していただくことにいたしたいと思っております。  それから労賃いわゆる賃金等については、優先弁済という規定が会社更生法でもございますので、この手続の進行の過程でそういうことがうまく実施されるように、われわれとしても要望いたしていきたいというように考えています。

宇佐見隆男法務省民事局参事官

○宇佐見説明員 ただいま中小企業庁長官からお答えのございましたとおりでございまして、保全管理人はただいま選任されていないわけでございますが、最高裁判所を通じて確認したところによりますと、近く選任される運びであるというふうに聞いております。  いま一点、賃金の点でございます。保全処分が出されておりまして、一般的に債務につきまして弁済の禁止がされているようでございますが、裁判所の許可があれば例外的に支払えるようになっているようでございまして、賃金についてはそういうことで優先的に支払われるのではないかというふうにこちらとしては考えている次第でございます。

中村重光日本社会党

○中村(重)小委員 建設省からも考え方をお聞かせいただきたいことが一つあるのですが、この種の会社更生法の申請等をしている業者、早く言えばこれは指名停止になっている、いわゆる信用度が非常に落ちた業者であるわけです。こういうものに対して国の工事指名なんというものがあり得るのかどうか。その点に対しては、業界としても、あるいは下請、労働者というものの非常に大きな関心事であるわけですから、この点に対しての考え方をお聞かせいただきたい。  それから、農林省せっかくお越しいただいておりますのに先ほどお尋ねするのを落としましたが、県の経済連の果汁工場、それから五島の神戸生糸の工業なんというのが設備拡張あるいは新設をされている。したがって、油の新規需要というのがあるわけですが、こういう国策に沿った、むしろ国が補助をしてやるといったような事業、これは当然実績主義じゃなくて、新規需要というものが認められるべきものであるというふうに考えるわけでございますが、これに対しては通産省もどうお考えになるのか、また当の農林省はこれに対してどう対処していこうとお考えになるか、これもひとつ簡潔で結構でございますから、建設省の方から先にお答えをいただいて……。

青木保之建設大臣官房地方厚生課長

○青木説明員 私どもの方では、七月六日付で九州地方建設局初め関係地方建設局あてに、本件につきましては事態の推移を十分注視しつつ、契約の履行能力、施工、管理の徹底等に問題がないということが認められます場合には、大長崎建設株式会社が会社更生手続の開始の申し立てをしたという事実のみをもって、建設工事にかかわる発注におきまして、大長崎建設株式会社及び関連下請業者を不利益に取り扱うことのないよう指示しておりまして、九州地方建設局におきましても、管内の事務所にその旨徹底しております。したがいまして、会社更生手続を申し立てたという事実のみで不利益な扱いをいたしませんが、直轄工事でございますので、やはり施工能力が出てきた、管理能力が出てきたという段階において指名を行うということがあり得るということでございます。

畑中孝晴農林水産省農蚕園芸局果樹花き課長

○畑中説明員 ただいまの御質問のジュース工場の件でございますが、先生御承知のように温州ミカンは大変過剰でございまして、ジュースで何とか消費の拡大をしようということで努力をしている最中でございまして、そういう線に沿って私どもの助成をしてジュース工場の拡充をしたわけでございますので、これが何とか動いていきますように、ほかの県にもこういう事例がございます。そこで、かすの処理が非常にたくさんの油を要するわけでございますので、できるだけ節約できる道がないかということで、そういうものも検討をし、どうしても重油をたかなければいけないというようなものについては、何とか増加分について手当てができるように、関係のところといろいろ御相談をしていきたいというふうに考えております。

松岡将農林水産省農蚕園芸局繭糸課長

○松岡説明員 ただいまの五島の神戸生糸工場でございますか、これは今年九月から自動操糸機四十台という規模で操業可能、こういう状態になっておるわけでございますが、これに要します石油類については、現在どういった種類のものがどのぐらい要るかということについて所要量を調査中でございます。必要がございますればもちろんそういった確保策について十分検討いたしまして、関係方面とも十分連絡をとってまいりたい、こういうふうに考えております。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 先生御指摘のような、特に国策に沿ったようなもので実需がしっかりしているものは、いまの御答弁にもありましたように節約、代替燃料等は最大限考えていただきますが、必要なものは新規であっても対処するように元売りを指導しておりますし、スムーズにいかない場合には通産局、本省等で処理いたします。     〔渋沢小委員長代理退席、小委員長着席〕

中村重光日本社会党

○中村小委員長 次に、板川正吾君。

板川正吾日本社会党

○板川小委員 石油問題に関しまして若干お伺いをいたします。  最近、上期の石油の入手状況が変更されたことが報道されました。四−六が、六千五百万キロリットルが六千五百五十万、七−九が、六千四百万だろうと言われたのが六千五百万、こういうことが報道されまして、これは前年同期と比較いたしますと三・九%増になります。ちょうど備蓄の千百万キロリットルを除きますと三・八%になるわけでありますが、石油の輸入見通しを、エネ庁は当初は非常に楽観的な予想をやっておって、サミットの前になったら急に石油が不足だ不足だと言って、なぜ不足だというと、それは前年よりも備蓄千百万を入れて七・九%の計画から見ると少ない、こういうことであったのですね。それは七・九%自体が過大な見積もり、輸入見通しであって、そんなに産油国が前年と比較して生産しているわけじゃないのに、日本だけが七・九%も買いたい、買えるんだ、それから見ると二千万キロリットル少ない、こういうことで不足だ不足だと騒ぎ過ぎたのが今日の石油ショックを誘導した原因だろう、こう思うのですが、この上期の見通し。私は下期もそんなに前期と違わないと思うので、備蓄を調整すればそんなに、一部軽油なんかにありますけれども、全体としては私は石油危機をもたらすというようなことはないだろう、こう思うのですが、石油部長いかがですか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 ただいま先生の御指摘のように、当初楽観説から悲観に、最近また少しふえたという情報を流しておるのはどういうことであるかというような点、指摘を受けますケースがあるわけでございますが、実は私ども、これは自分の言いわけになるかもしれませんが、一貫して申しておることは余り変わりないのでございますが、周囲の取り巻く環境がやはり微妙に変化しておりますので、同じことを言いましても、別にマスコミの方をどうこう申し上げるわけじゃないのですが、報道のされ方が大分変わってしまいまして、翌日の新聞を見て、こういうトーンで書かれておるのかということで常々反省しておるわけでございます。当初楽観と申し上げますのは、当初は実は需要期でございまして、そのときにいたずらな不安はかき立てたくないという気持ちはございましたが、それよりも何よりも、現実にこの三月あるいは四月ごろまでの需要期は何とかこなし得る、四月から不需要期に入り、問題は次の需要期であるということを当時も言っておりまして、この需要期は大丈夫だ、次の需要期までいろいろ努力もしなければいかぬし、節約もしてもらっていかなければいかぬが、次の需要期は厳しいですよということは大分当時も申し上げておったのです。しかし、やはりこの需要期は何とかこなせるというところにトーンが置かれますので、やはりエネ庁は楽観である、こう言われておったわけですが、やはり次の需要期はわれわれ常に問題にしておりました。  それから、確かに五月ごろになりまして、サミット直前と言われましたが、非常にトーンが厳しくなった。私ども実はざっくばらんに白状いたしますと、内部では非常に頭を痛めながら真剣な議論はいたしましたが、対外的には発言は常に慎んでおったつもりでございます。しかし御承知のように五月一日からスポットが急激に上がってまいりました。それからメジャーは次々と削減をしていく。これは正確な事実でございますので、私どもも隠すこともございませんし、一般にも十分御説明しており、外電等からも入ってまいります。そういたしますと、周囲の状況が非常に厳しくなっておるという中で、一定の仮定で計算するとこういうことになるというようないろいろな勉強をしておるものが中間的に出てしまいますと、資工庁がこういうことをやっておる、こういう見解であるというふうに報道されます。しかし私どもは最悪の事態というのは常に念頭に置いて議論をいたしておりますが、そのときだけの状況ではなく、やはりその時点でもOPEC総会が終わり、かつサミットが終わった後の世界の原油需給状況をよく見てから判断したいと思っておりました。  それから、もう一つ需要面で申し上げますと、五月がべらぼうに伸びたことはもう御承知のとおりでございます。需要が伸びました。このままでいったんではもうどうにもならぬ。本当に皆さん節約してくださるのだろうかという気持ちがわれわれの方にもございましたが、これは六月に石油税が上がったり軽油引取税が上がったり、値上げが控えておったりいろいろあるので、やはりやむを得ない動きであるかな、六月の状況を見たい。六月になりましたら燃料油トータルで一・六%という非常に穏やかな伸びに、反動もございますが、なっております。  それからOPEC総会、サミット後の世界の石油状況は、先ほど長官が申し上げましたように、少なくとも傾向としてはやや悪い方向には向かっていない兆しが見えておるので、現時点でそれをそのまま一般記者公表という形で国民の皆様に申し上げておるわけでございます。ただ、ここで私は下期絶対大丈夫という保証をせいと言われましても、これは非常に厳しいのは、御承知のようにサウジは増産する。それからアブダビも来年は増産してくれるだろうということをこの間の感触で得ました。ところが一部の国は来年は減産する、そういう国が三カ国ぐらい出ております。この辺、その国の石油政策、タカ派、ハト派と俗な言葉で申し上げますが、そのあたりの動きが非常に複雑に絡みますので、現時点でサウジがあれだけ大きく増産しておりますのでややいい傾向にございますが、一概に楽観はできませんが、私どもはそう悪くならないことを期待しております。  それから、下期はどのぐらい取れるかということで、長官は一億五千万キロリットル努力する。そうしますと二億八千万になるわけですが、上期一億三千万で、あと二千万上積みしなければいかぬ。これは最大の努力をしなければいかぬということでございまして、実は上期が去年より三%あるいは前の数字でも二%強ふえておるということは事実でございますが、去年は上期、下期の差が大きゅうございまして、下期に相当入って上期が低かったわけでございます。したがって、五十二年、五十一年度と比べますと、実はいまの入りぐあいというのはちょっとかったるいわけでございますので、去年のように下期にうんと取れるか取れないかというところにかかってくるわけですが、私どもはむやみやたらに取りたいとは思いません。備蓄も弾力的に活用しながら合理的に、世界の原油マーケットに悪影響を与えないで何とか需給が確保できるようなところまで原油を確保いたしまして、先生御指摘のように乗り切りたいと思います。ただ、御承知のように中東の政治情勢、社会情勢というのは一刻も予断を許しません。いつ何が起こるかわからぬという薄氷を踏んでおりますので、備蓄だけは十分やっておきたいという気持ちがございまして、全面的に安心はしないで、いかなる事態にも対処し得るような体制を整えながら、いたずらな悲観に陥らないようにやっていきたいと思っております。

板川正吾日本社会党

○板川小委員 世界の石油市場に悪影響を与えないで備蓄をどんどんふやしたい、それはなかなかむずかしい話ですよ。世界の生産量が前年比三%弱しか伸びてないのに日本だけが八%近く買いたいというのは、それは願望であっても、それを契約の中へ入れて実行しようとすれば、これは世界の石油市場を圧迫することになるのですよ。だから、それはいま一千百万の備蓄を弾力的に運用すると言うのですから、運用してもらいたい。そうしますと、備蓄を除くと前年比三・八%ですよ。備蓄も、九十日というIEAの申し合わせがありますから、それに合わせなければならないから、若干備蓄を増せばいいわけであって、そんなに前年よりも四%近くふえるなら普通なら大きな騒ぎは起こらないはずだ。週刊誌が言っているように大騒ぎするようなことは私はないと思う。しかし、それにはうまく運用してもらいたい、こういうことです。  次に伺いますが、ガソリン、灯油、軽油、A重油、民需に影響のあるこの四つの油の七月現在での小売価格はどのくらいになっておりますか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 いろいろなところの調査がございます。総理府は指数でございますし、経済企画庁、私どもは統計的ではございませんが、サンプル的にいろいろ実感をつかんでおります。経済企画庁の方で調べましたのはまだ六月までしか出ておりませんが、ガソリンでリットル当たり百二十六円でございます。それから軽油がリットル当たり七十六円。灯油は十八リットルかんになっておりますが八百八十五円。これをリットルに逆に直しますと四十八円という計算になると思います。A重油四十七円というような数字になっております。七月に関しましては数字が出ておりませんから、私どもが実感で当たっておるところでございますが、御承知のように七月は元売りの値上げがございません。したがいまして、余り大きくは動いておりませんが、ガソリンは百三十円台に乗せておるなと、これは私自身も買っておりますので、そういう感じがいたしております。それから軽油は、取り方の幅によりますが、先ほどの幅の範囲からやはり上下数円のところで、われわれのところのつかんでいる感じでは感触が得られております。灯油につきましても、先ほどの数字を幅にしての上下にあるのではないか。A重油も同様でございます。先ほど中村先生の御指摘にございましたように、不心得者というのがございまして、これと全くかけ離れたようなものが間々出ておりますが、それは私ども通産局で聞きつけるごとに状況を調査をしておるということでございます。

板川正吾日本社会党

○板川小委員 いまの六月現在の価格で軽油の七十六円、これは非常に割り高だと思うのですね。A重油が四十七円ならば、軽油は大体五十円ぐらいのところが普通だと思うのです。この軽油が七十六円というのは、軽油だけがはね上がって高いのはどういうところに原因がありますか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 先生御承知のように、軽油とA重油、若干の差はございますが、そこへ軽油引取税キロリットル当たり二万四千三百円、これが入っております。これは六月一日から五千円弱プラスになっておるということで、やや高目に推移しておるかと考えます。

板川正吾日本社会党

○板川小委員 いや、軽油は引取税が四千八百円上がりましたから、リットル当たりにいたしますと四円八十銭なんですね。四円八十銭を入れたとしても五十円見当だと思うのですよ、いままでも入っておったのですから。値上がりした分、四円八十銭がよけいになるだけですが、軽油が七十六円というのは少し高過ぎるのじゃないですか。要するに、原油の値上がり分は私どももある程度価格に反映することはやむを得ない。それはけしからぬというわけにいきません。だけれども、従来の価格から見て軽油だけが飛び上がって、大体私は二十円は高過ぎると思うのです。これはどういうところに原因があるのですか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 先生御指摘のとおり、確かに税金が上がりましたのは四千八百円、元の方に約二万円弱のがございまして、これがA重油と軽油の格差のベースに一つございます。それから元売り価格の段階では、もちろん従来のその社の販売によって、中間三品少しずつ差がついてございますが、現時点ではほとんどの社が等額値上げを行っておりますので、中間三品に関しては少なくも差をそれほどつけておりません、灯油は政策料金を外したときに別の動きをいたしておりますが。したがいまして、元の方ではそれほどの大きな格差はございません。A重油の場合に、流通経路が比較的大口で流れるケース、軽油は小口で店頭売りのケース等がございますので、調査によって差が出てくるというふうに考えられます。それからやや強含みである、しかしA重油も相当強うございますので、この辺の需要関係による差はそれほど大きくなかろうかと考えます。

板川正吾日本社会党

○板川小委員 いや、私が七月の小売価格を原油の値上がり分だけを加算して計算しましたらば、ガソリンが大体百三十円、これは大体十五円マージンを含んでおります。リットル当たり十五円、実はこれはちょっと多過ぎるかと思うのですが、十五円を含んで百三十一円、灯油が四十九円、軽油が五十一円、A重油が五十円、こういう見当になっておるのですね。     〔小委員長退席、渋沢小委員長代理着席〕 それは七月というのは、五月に原油が入ったこと、ですから四月一日から値上がりしておりますから私の見当ではそういうことになる。軽油が五十一円見当であるべきなのを七十六円で売られているというのは、これはちょっと高過ぎることだと思うのです。もっともこれは統制価格があるわけじゃないのですから、非常に需要が多くなったから高く売るんだということになるかもしれませんが、その点をどういうふうに考えているかということを伺っておきたい。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 また先生の御試算の資料で御報告をいただきまして、私どもも勉強、検討いたしたいと思っております。  御指摘の軽油五十一円というものはキロリットル大体二万四千三百円でございますから、リットルですと二十四円三十銭、引取税をこれに上乗せいたしますと七十五、六円という数字になりまして、大体企画庁の数字に近くなるのではないか。この辺また別途資料をいただきまして、私どもも勉強させていただきたいと思います。

板川正吾日本社会党

○板川小委員 私の計算には軽油引取税十九円五十銭を落としておりましたので、その点はわかりました。  そこで伺いますが、石油の実態というのは実は一般国民は余りよくわからないんですね。生産国はバレル・パー・デー、われわれが議論するときは何億何千万キロリットル、家庭で買うときは何リットル、灯油は一かん、こういうことになりますと、その換算率がわからないために一体幾ら、国民の方から言えば原油が値上がりした分はやむを得ない、こう思っておると思います。これまで上げちゃけしからぬというのは不当ですから、値上がりした分はいたし方がない。その値上がりした分がどのように加算されているかということが実はわからないんですね。そういう点で、そのほかに元売り精製業者から言えば、先入れ先出しでやるのか、先入れ中出しでやるのかでコストが変わりますし、あるいは三月に一遍ずつこのところ値上がりしておりますね。値上がりした原油が入ってきて、それが製品になって市場に出回るころになるとちょうど三カ月近くになりますから、そのころになるとOPECが次の値上げを決める。そうしますとこの値上がりはどの分かというようなことが国民にはわからないで、そこに不信感が、さっき中村議員も質問しておったけれども、わからないために不信感が生まれたり、またごまかされているんじゃないかな、こういうことになっておるのですね。  私は、石油というのは将来標準価格を設けて一つの秩序を与えるべきじゃないか、こう考えておるのですが、いまやれとはなかなか言えない。それをやるのにはいろいろの前提がありますからいますぐはできないかと思いますが、将来はガス料金あるいは電気料金、これは認可料金になっておりますから、標準額を国が設定をして流通に一定の秩序を与えるようにすべきではないか、こういうことを考えておりますが、いかがですか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 先生御指摘のとおり、バレル、キロリットル、しかもバレル・パー・デーといったようなものは私自身もいつも手帳を見ませんと換算ができないくらいでございますので、非常にむずかしいわけでございます。加えて各企業が、御指摘のように経理処理は先入れ先出し、これを使っている企業は余りないんでございますが、移動平均法が一番多いと思います。それも月次移動平均法、半年の移動平均法、総移動平均法等々、いろいろございます。さらに外資系企業は後入れ先出し法ということで、後に入ってきた油を一番先に出す、こういう形で経理処理をいたしておりますので、画一的な動きというのはその企業の決算面に非常に大きな影響を与えておることは事実でございますが、やはりなるべく国民にわかりやすく、かつその企業の状況を勘案しながらやっておりますので、企業によってやや早目のところ、遅日のところというような幅が出てきておるところがあるというのは、先ほど中村先生に御説明したとおりでございます。いまのは在庫法といいますか、原価計算の問題は値上げがいつから始まったらいいかという問題でございますし、先ほど先生御指摘のバレルでどうなるのかというのは幅の問題でございます。これにつきましては、バレルでこうなったらどうなるのかということもよく聞かれるのでございます。ところが今度はドルと円との相場の動きで全部変わってまいりますし、円レートが少しずつ変わってまいりますと、ハネ金利とか燃費とかみな変わってまいりますので、非常に複雑になっておるので、その時点時点で個々にヒヤリングし、企業にはできるだけわかりやすく説明することが適当であろうというふうに指導しておるところでございます。今後もこの辺はよく国民の理解を求めるようにしたいと思っております。  現時点で一つ御説明申し上げれば、最近、一両日新聞をにぎわしておりますのは、先ほど御説明しましたように、サウジが六月にさかのぼって値上げ分を取るのだと言っておりますので、六月一日かその前に一部の国が勝手に値上げしたサーチャージ分、それで上げておるのが実情でございます。それ以外の国は後になるということでございます。

板川正吾日本社会党

○板川小委員 非常に複雑な仕組みで、国民は値上がりした分はやむを得ないと思っています。しかしその値上がりした分がどういうふうに価格にはね返っておるのか全くわからないのです。そういうところで石油行政に不信感が生まれてくるのだろうと思います。それを明確にするためには、標準額なりで国が責任を持って内容をチェックするというような形にしたらどうか、こう思うのです。そういう方法をとろうとすると問題があるのです。いまサウジが六月から値上げをしたと言っても、サウジの油を買っておる企業は値上がりしても十八ドルだ。ほかは二十ドル以上二十三・五ドル、五ドルも高いものを買っておるのです。だから一月分さかのぼっても、そのことはそんなにサウジの油が高くなったわけじゃないでしょう。それよりもサウジの安い油を主として買っておる企業、たとえば日石などは十四ドル五十四セントのときにそれを六六%、三分の二はサウジの油を買っておるのです。十六ドル、十七ドルのものを買う。それが四月一日から多重価格になったから、これは日本の企業のせいじゃないのだけれども、多重価格になったために安い油を買っておるところは運よく経営に非常にプラスした。是が非でもと思って高い油を買わなければならない企業は非常にマイナスを来しておる。この多重価格制というものが将来長く続くと日本の石油業界が非常にアンバランスになる。これは何とか調整する必要があると思うのです。アメリカでは御承知のように国内石油は非常に安く売り、海外からの輸入の分は国際相場で買う。その分はお互いに割り当てをすることによって価格を調整しておるのです。こういう調整するようなことを考える必要はないですか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 御指摘のとおり、いまのような状態が永続することになると問題があろうかと思います。この前の二重価格の問題、あれにつきましてもある時期で終了いたしましたが、サウジ自身あるいは他の産油国は、こういう状況が長く続くことは適当とは考えておらないので、一本化したいという努力をいろいろしております。私どもとしてもできるだけ早く一本化をしてもらいたい。これが恒久的、制度的になってまいりますと、御指摘のような問題が出てくると思います。一時的でございますと、われわれとしてはできるだけ早く一本化の動きができるというところと、やはり妥当な価格のものをGGその他、直接取引でできるだけ民族系の会社にも調達をするように、政府も側面から努力をするという形で当面対処したいと思いますが、アメリカのように制度的になってまいりますと、これは一つの問題として勉強しなければならぬと思います。

板川正吾日本社会党

○板川小委員 GGで入るのは高値なのですよ。だから、今後GGで安定的に輸入しようという場合にはどうしても高値を買わざるを得ない。そうしますと、高目の油はいやだという企業が出てくる。これは国のエネルギー政策として全体をプールして一つの統一価格で各社に、もちろん品質の差はありますよ、品質の差はありますが、統一価格で各社に割り振るような調整をする必要が生ずる、私はこう思うのですね。四月一日からOPECは多重価格をとってプレミアム自由だ、サーチャージも自由だ、こういう形になってきて、さらにGGでやる場合は高くなるということを考えると、何か将来そういうことをやる必要がある、こう思います。  最後ですが、バレル一ドル上がったら日本の石油はどういう値上がり率になりますか、それはお話がありましたように円レート二百十円でいいです。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 たまたま私どもが仮の計算をやったときに、円レート二百二十円というのがございますので、ちょっといまのより高いかもしれませんが、計算いたしますと、これは社によってみんな違いますが、キロリットル千五百円ぐらいを中心にして上下にばらまかれるのではないかと思います。

板川正吾日本社会党

○板川小委員 二百二十円ならばキロリットルにしますと千三百八十四円、これは原油の値上がり率ですね。これにあとは製品価格の一つの比率があります。ガソリンの場合には原油の三倍になっておりますし、灯油の場合には一・七倍くらいになっておる。だから、あとはそういう価格、税金や運賃やなんか全部同じとして、そういう面から見ますと、どうも最近、一部には売り惜しみ的な措置があり、必要以上値上がりをしているところがあるような感じがするわけであります。     〔渋沢小委員長代理退席、小委員長着席〕 いずれにしましても値上がりとそれが価格に及ぼす影響などは通産省、エネ庁がもっと国民にPRをして、そして不当に値上げするものを抑えるような世論をつくる必要がある、こういうふうに考えます。  いかがですか、以上で終わりますが。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 御指摘のとおりでございまして、非常に数が多い中で供給がタイトぎみになってくるということになりますと、好ましくない行動というのが出てくることはなかなか防ぐことができません。これは私どもとしても、御指摘のようにできるだけの情報、物の考え方を国民に理解していただいた上で、やはり非常におかしな動きというようなものは通産省で私ども、あるいは場合によりましては地方公共団体等の協力を得ながら、一つ一つつぶしてまいりたいと思います。

板川正吾日本社会党

○板川小委員 終わります。

中村重光日本社会党

○中村小委員長 次に、渋沢利久君。

渋沢利久日本社会党

○渋沢小委員 十何分になりましたから、簡単に伺います。  要するに、輸入、生産順調で、昨年を上回るような状況があって、しかも出荷も順調に行われて、しかもいろいろ御指摘のとおり物がない、どこにたまっているか。元売りは正常に出荷しておる、しかし現場はない。どこにたまっておると思いますか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 私ども、基本的には元売りから物が流れまして流通段階、それからユーザーの段階、非常に幾つかのタンクがあり、あるいはいろいろな容器があり、その中でいわゆる在庫投資と一般的にマクロ的には言うことになるのかと思いますが、今日のような需給のタイトぎみあるいは原油の先行きに対しての心配が出てまいりますと、これらの海綿体のようなものがやはりどうしても油をある程度は吸い込むというようなことで、きつ目に出てくることは事実であろうと思います。しかし、具体的に末端まで物がどのように流れておるのかという点につきまして、マクロでは私どものつかんでおる数字とそれほど大きな差のないような形で流れておりますが、流通経路にやはりいろいろ問題が出てまいりますので、フリクションというのが間々出てくることはやむを得ないのではないかというふうに考えております。

渋沢利久日本社会党

○渋沢小委員 通常、長期契約で落としている部分とは別に、かなり余分な部分が商社を通して安く流されて、スタンドあたりではそのことの影響で大変苦しんでいるというような時期もあったわけですね。そういう部分が今度とまっているということでしょうね。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 御指摘のとおりでございます。いわゆる投げ物あるいは安値スポット物というものがとまっておることは事実であります。

渋沢利久日本社会党

○渋沢小委員 それは量から言うと大体二割近くのものになっているはずですね。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 マクロ的に、いわゆる本当の意味での融通というものもございますし、それから一時的な品質の交換というようなものもございますし、統計的には非常に把握しにくいわけでございますが、われわれの実感としては、それらはマクロ的に見て数%と考えております。ただ、特定の流通業者その他にとってはかなり大きな比率になる可能性はあろうかと思います。

渋沢利久日本社会党

○渋沢小委員 油があるときにはそれを商社を通してかなり押しつけて、元売りは利益を損わない。こういう状況が出てくればとめて、そして高値をあおる、こういう構造ですね。ですから、閣議でも買い占め、売り惜しみ状況というのが問題になって調査を命ぜられた、こういう報道を受けておる。調査というのはどういう形で進んで、どういう状況だということが正式に上がっておるのですか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 私どもといたしましては、まず石油の生産、販売、在庫状況の調査というのを定期的に行っておりますが、これを速報段階並びにそれ以前の聞き取り調査で、時期的にできるだけ早く把握するという形で一つの調査を行っております。特に、これは石油供給計画並びにそのベースになります需給見通しといったようなものと関連させながら見ていっておるわけでございます。  それからもう一つは、先ほど御指摘のように、あちらこちらでいろいろ問題が生じます。その場合には個別にその流通系統を上にたどりながらの調査を行っております。

渋沢利久日本社会党

○渋沢小委員 先ほど数%と言われたけれども、私などがいろいろ聞いた範囲では十数%と思う部分というものがある。これが押さえられているところにこういう状況が出ている原因があるというふうに思われるわけです。ですから、調査というのもあなたの方が大手の業界からのレポートを聞いているという範囲のものでしょう。どういう範囲の調査をやっておられますか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 生産に関しましては、これはすべての石油精製会社に関しての調査を行っております。それから、在庫につきましては元売り段階では全数調査をいたします。それから、いわゆる一般的な流通業者に関しては抜き取り調査、サンプル調査で行っており、それらをベースにして販売状況をわれわれとして把握をしておるというのが一点。それが正規の統計でございますが、それ以外に各元売り系列ごとに状況のヒヤリングを行っております。

渋沢利久日本社会党

○渋沢小委員 時間がないので結論的に聞きますけれども、先ほど中村さんからも指摘されておりましたけれども、現にわれわれのところへも、仕事は受けたけれども、それは中小の運送屋あたりで、通常油の仕入れの契約できちっと大量に長期にいい契約を踏んでなかった部分であることは間違いない、それにしても生身の零細企業が営業をやっておって油がないじゃ、受けた仕事を断らなければならぬという状況にぶつかって泣いておるわけです。しかしこういう状況は、あなたの先ほどの話では、いろいろあるけれどもごく部分的で、そしてさらに長期化するというような状況ではない、こういうふうにとらえておるようだけれども、元売りのかなり戦略的な価格操作の流れの中であらわれている現象だというふうに見ますと、そうなまやさしいものではない、こう私どもは受け取っているわけです。こういう心配のないような状況をどうやってつくらせる、どういう手当てをするのか、そこのところを伺っておきたい。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 基本的には全体として需要と供給の形がどういう形になっていくかということだろうと思います。私どもといたしましては、たとえば現在のような状況でございますと、なかなか原油手当ても苦しくなってまいりますので、放置いたしますと供給計画と各個別企業の生産計画を集計したものが乖離するというような動きも出てまいりますが、この辺につきましては、私どもは少なくも供給計画を達成するよう個別に指導をしながら、需給関係をある段階以上に悪化させないようにいたしており、他方、別途通産局等の触角を通じながら地方の状況を時々刻々把握して、需要見通しの妥当性その他について常時振り返っておるところでございます。御指摘のように、特に五月、六月といったようなところは、かなり地方通産局も応対にいとまがないほどでございました。一応私どもといたしましては、現時点においてさらに状態が悪化の方向に向かっておるという感触では受けとめておりませんので、何とか供給を供給計画どおり進めながら事態の平静化をもたらしたい、こういうふうに考えております。

渋沢利久日本社会党

○渋沢小委員 もうこれで終わりにしますけれども、さらに長期化する、悪化するという状況に見てないというところはちょっと違うと私ども思っておる。通産に駆け込んで、きょうとあしたの油どうなるかというようなことは業者はなかなか持ち込めない。政党や政治家を使って持ち込むというような部分はあるかもしらぬけれども、全体としてはなかなかそういかない。しかし、キャッシュで無理な言い値に応じれば、一日か二日おくれても物は何とかなるという部分があったりして、実際は物はそういう形で動いているのではないかというとらえ方を私はしております。ですから、決して長期的に悪い状況にはならないという部長の見方は同意しがたい状況だ。石油業界というような、この前の裁判中ですけれども、それほど甘く見るというか、私はモラルのある業界だとは、裁判所自身も指摘しているように、思わない。前回のああいう法に問われるような部分についてすら反省がないという延長線上で物を考えると大変危惧が残っているということだけ申し上げて、ひとつ格段の努力を求めておきたい。  ちょっと牛乳のことで伺いたい。  農林省、牛乳販売店の存在、特に宅配の機能というものを重要に考えている、牛乳を国民の栄養食品として普及していくという上で宅配業の存続維持というものは非常に重要であるという考え方を常に述べておられるわけですけれども、現実には牛乳の販売店が大変苦労をしております。その苦労の中の一つに、最近の大型スーパーの全国的な進出の中で、その顧客誘導のための目玉商品として牛乳の乱売、仕入れ価格を下回る安売りがかなり組織的に行われている。いろいろ紛争が起きてもなおかつそういう種類のビラがまかれて販売が行われている。ある地域ではそのあおりを食って販売店がつぶれているという事実もございます。こういうことで、全国の牛乳販売店が生活権の問題だということで非常に心配をしている事実があるわけですけれども、農林省、この種の問題についてどういう対応をされておるのか、伺っておきたい。

芝田博農林水産省畜産局牛乳乳製品課長

○芝田説明員 お答え申し上げます。  現在大型スーパーによる廉売、特売ということは非常に大きな問題になっておりますが、農林水産省といたしましては、この問題は基本的には現在生乳と申しますか、牛乳の需給のバランスが大きく崩れているところに一つの大きな原因があると考えております。と申しますのは、牛乳の需給が現在供給過剰という状態でございますために、いわゆる農協プラント、生産者団体がみずから経営いたしますような乳業工場を中心といたしまして、中小工場等においてある程度投げ売り的な行為が行われ、これがスーパーに持ち込まれて乱売の大きな原因になっているということでございます。その点に関しまして需給バランスの早急な回復を図ることを基本的に考えておりまして、これに対しましては、一方における飲用牛乳の消費拡大、他方における生産段階における計画生産という形で需給バランスの回復を進めているところでございます。  また、次に御指摘のように、そのような基本問題の上におきまして、スーパーにおける廉売、特売というものは、それ以前からもある程度問題になっていたわけでございまして、それが激化しているわけでございますが、この問題はわれわれとしても非常に憂慮しているところでございます。スーパー等におきまして牛乳価格が、家庭配達、いわゆる宅配の価格に比べましてある程度安くなるということは、配達料が不要であるということから当然ではあろうと思うわけでありますけれども、最近の事態を見ますと、スーパー等で目玉商品的に非常に廉売されているという事例がありまして、これは好ましいことではないと考えているわけでございます。  その点でどのような対策があり得るかという御指摘でございますが、農林水産省といたしましてはすでに非常に極端な例等につきましては個別にも注意し、指導しているわけでありますが、さらに実態を的確につかみまして、その結果を踏まえて、スーパーないしはこれに納入しておりますメーカー等に対して自粛を指導してまいりたい。以前にもしたことがございますが、さらに今後もそのような自粛を要請し、指導してまいりたい、そのように考えております。

渋沢利久日本社会党

○渋沢小委員 公取に、こういうスーパー同士の競争の材料にも使われるだけでなしに、小売商との対応の中でもこういう乱売をやる、まさに優越地位の利用行為あるいは差別価格というのですか、時間がないので言いませんけれども、とにかくかなり組織的に仕入れ価格を下回る販売が随所で行われているということが挙げられておる。これはひとつ思い切って調査に乗り出す、調査をするという考えはないか。

妹尾明公正取引委員会事務局審査部長

○妹尾説明員 スーパー等によります牛乳の安売りの問題でございますけれども、先生御承知のように、牛乳につきましては、専売店、牛乳専門でやっておられる店がたくさんあるわけでございます。スーパー等の大型店、いろいろな種類の商品をたくさん扱っております大型店で、客寄せの手段として牛乳を仕入れ価格を下回るような値段で売られることによりまして、専業の店がいろいろ影響を受けておるという問題につきましては、実はすでにかなり以前から業界の方のお話もございまして、独禁法との関係で、これは不当に低い価格で販売するという点で問題であるのではなかろうかということで、具体的にそういうふうな事例がありました場合に、直ちにそういう売り方は独禁法との関係で問題があるということで、そのスーパー等に御注意申し上げてやめていただいておる。実は、たとえば五十三年度で見ますと、年間で全部で約二百件ばかり、これはもっぱら販売店の方からの苦情の訴えでございますけれども、ございまして、そのうち百七十件ばかりが独禁法との関係で問題があるような事例である、こういうふうな状況でございます。

渋沢利久日本社会党

○渋沢小委員 時間がありませんので、お願いだけして終わりにしますが、せっかくの公取の努力ですが、さらに特殊指定の処置を含め、積極的な検討を願って、いずれにしても牛乳などというものがスーパーの商戦の材料にされて、それでなくとも大変に苦悩している宅配業というようなものがますます疲弊していく、こういう状況は大変問題だというふうに思うわけです。農林省においても、ぜひひとつこの牛乳の国民生活の中での位置づけ、大事な位置をひとつ御理解願って、大資本の脅威というものから積極的に販売店の立場を守るような施策を進めてほしいということをお願いして、終わります。

中村重光日本社会党

○中村小委員長 次に長田武士君。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 私は、最近における石油の品不足についてお尋ねをしたいと思っております。  この問題は巷間深刻な状況にあることは多々耳にしておるわけでありますが、政府はこうした実情についてどのように調査されておるのか、まずお尋ねをいたします。

天谷直弘資源エネルギー庁長官

○天谷説明員 最近の石油の品不足は、基本的にはイラン危機によってもたらされたところの世界的な原油需給のアンバランスというところに起因をしております。日本だけではなくて、世界的に起こっておる現象でございます。しかしながら、世界的な状況を見てみますと、先生御承知のとおり、スポットマーケットは一時四十ドルに近づくというような狂乱的な様相を呈しておりましたけれども、東京サミット以後次第に鎮静化の傾向を見せておりまして、現在では三十ドルを割るというような状況になっております。一部投機買いをした業者、これは日本とは限っておりませんが、世界的に申しまして一部投機買いをした業者等は非常にあわてておりまして、むしろ投げ場を探しておるというようなふうにも言われております。そういうわけで、長期的にはもちろん予断を許しませんが、目先の問題としましては、世界的に見てやや原油及び製品の需給状況は緩和の傾向を見せております。  他方、国内の状況はどうかということでございますが、五月の販売状況を見ますと、たとえば軽油につきましては、対前年同月比一〇%以上の売れ行きというようなことで、非常に憂慮しておったわけでございます。買いだめ等の傾向があらわれたのではないかということで、非常に憂慮をしておりましたが、最近の石油製品の販売は、六月になりますと若干落ちついてまいりまして、四−六月期で見ますと、対前年同期比で燃料油合計では三・一%の販売増、灯油は四・四%、軽油は九・四%というように、旺盛な伸びを示しておりますが、     〔小委員長退席、渋沢小委員長代理着席〕 石油製品全体の六月の販売実績は、五月の伸びの反動もございまして、あるいは節約の効果等もございまして、かなり落ちついた動きとなっておりまして、マクロ的に見ますと石油供給計画に沿った生産販売を行うことによって対処できるのではないかと思っております。  しかしながら、特に中間三品につきまして需給がタイト化しておる。需給がタイト化いたしますと、どうしても一部には思惑的な動き等が出てまいりまして、特に業転市場が急激に縮小しております。従来石油がだいぶついておったときには、だぶついた部分が業転市場に流れ込んで、業転市場の玉が安いものですから、業転市場で手当てをしておった消費者がたくさんおるわけでございますが、需給がタイトになりまして、まず業転市場から玉が姿を消すというようなことが起こってまいりますと、そこで非常にあわてふためくと申しますか、動揺が生じてまいりまして、それがあちこちに波及をしておる、こういう状況があることはわれわれも十分承知をしておりまして、こういう問題につきましては、ケース・バイ・ケースで十分実態を調査して対処しようというふうにいたしております。通産省で六月、七月に処理いたしましたこういう苦情案件は三百件をやや超すという程度でございます。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 ただいまお話がありましたけれども、政府の施策というのは常に後手後手に回っているような感じを私は持つわけであります。  現在一般消費者はこうした石油の品不足によって多大な影響を実は受けておるのですね。私はその例といたしまして、私の地元でありますところの商店の方から、この七月に入って灯油が全く入ってこない、何とかしてほしいという、そういう要望が実は参っておりました。そこで、事情を伺ってみますと、ことしに入りまして灯油の月別の入荷量が、一月は二十キロリットル、二月は十四・八、三月は十五・七、四月は九・八、五月は五・四、六月は一・六、そして七月は何と〇・五キロリットルと激減しておるわけであります。この入荷量を前年同月と比較してみますと、一月は一・二%の増、二月は三五・三%の減、三月は一一・八%の減、四月は一〇・五%の減、五月は二三・八%の減、六月は七四・〇%の減、そして七月は実に九一・六%の減少になっておるわけであります。七月は約九割に上る灯油の入荷がカットされておるという実情を私は目の当たりに見たわけであります。  このような実態について、長官どうですか、あなたのお考えは。

天谷直弘資源エネルギー庁長官

○天谷説明員 灯油の販売は、数万という販売店を通じて売られているわけでございまして、販売店によりましてはいろいろいま先生御指摘になりましたような事態もあり得るとは思いますが、それは全体の中ではきわめて例外的であるというふうに見ております。  灯油の販売は、四−六月にかけまして昨年実績並み程度には供給されておりますので、全体として見ればいまおっしゃったようなことになるはずがないと思っております。いまおっしゃったようなケースは何らかの特別の事情があるに違いない。その特別の事情というのは調べてみなければわかりませんけれども、その特別の事情が元売り業者等の何らかの不当な取り扱いによって生じているものであるということであれば、それは何らかの救済、苦情処理ということをやらなければいけないと思いますし、そうじゃなくて商売の過程におけるあり得べき事情ということであれば、それは仕方がない。いずれにしてもそれは個別の問題であって、全般におきましてはいまおっしゃいましたような、一割しか入手できないということはきわめて例外であるというふうに申し上げざるを得ないと思います。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 そこらは長官、私は一部分を見て全体を判断するということはしてないつもりなのです。現実にそういう小売店が出ているのですよ。おかしいというような感じですけれども、それは認められませんか。

天谷直弘資源エネルギー庁長官

○天谷説明員 小売店の中にもいろいろな取引形態がございまして、従来業転物を主として入れていたところもあれば、あるいは大手の系列に入っておったというものもありますし、大手の系列でも、たとえばイランの油に大きく依存しておったところもあれば、あるいは外資系に依存しておったところもあれば、種々でございまして、その系列であるとか取引の仕方、業転市場への依存の仕方等々によりまして、販売店の中で供給取り扱い量に非常に多くの差が出てくるということはやむを得ないことであるというふうに思います。いずれにしましても全体としましては、灯油の供給量は減っているわけではございませんし、九割もカットされてしまったということは、どう考えましても何らか特殊の事情があるというふうに考えざるを得ませんので、もし具体的に事例の御指摘があればよく調査をしたいと思います。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 それでは具体的に話を進めてまいりたいと思っております。  そこで、私は商店に灯油が入ってくる流通過程を逆にたどってみました。まず、商店をAといたしまして、A商店に灯油を卸しております二次問屋であるB商店に話を聞いてみたわけであります。一次問屋のC燃料から今月に入りまして一方的に五〇%カットを言い渡されました。C燃料からは、昨年の七月には二十二キロリットルの灯油を購入いたしましたが、この七月には十一キロリットルだけで打ち切られております。そういうことでタンクも空っぽです、こういう答えが返ってきたわけであります。次にC燃料に行ってみますと、うちは主に元売り二社から灯油を入れておりますが、そのうち六割方はD社から入っております。D社からは六月に一〇%、七月には三〇%の供給カットを通告されておりますという話であったわけであります。  そこで私は、C燃料系列の問屋へのカット率はどのくらいになっておるかということについて尋ねたわけでありますけれども、C燃料は、単純に昨年実績の三〇%カットというわけにもいきません。最近開拓したところ、新しい小売店にもある程度は回さなければならないので、三〇%カットを上回るカット率の店も出るわけで、一律ではなく、実情を見ながらカット率を決めておる。実はこういうふうに言葉を濁しておりました。  最後に、元売りのD社ですが、この言い分を聞いてみますと、灯油は需要期である冬場に向けていまはともかく備蓄を最優先しなければならないときで、少々窮屈でもある程度の出荷制限はやむを得ない。そのため、昨年比で六月には一〇%、七月には二〇%の出荷制限をしているという返事が返ってまいりました。そこで私はC燃料へのカット率について聞いてみたわけでありますけれども、こちらの誘いに対しては、二〇%近い線ということで勘弁してほしい、そういうように正確な答えは返ってこなかったわけであります。  このように灯油の流通過程を追ってまいりますと、元売り段階での二〇%近いカットが、末端小売店にまいりますと五〇%カットにはね上がっておるというのが実情のようなのです。したがって、あと三〇%の分はどこへ消えてしまったのか、私は非常に疑問を持ったわけでございます。この疑問について長官はどういうお考えでしょうか。

天谷直弘資源エネルギー庁長官

○天谷説明員 元売りから末端までが一直線になっておるということでありますとかなり調査もしやすいと思います。一直線という意味は、すべてが一対一の契約になっておりまして、たとえばCという一次問屋はDという元売り以外からは仕入れていない、Bという二次問屋はCという一次問屋からしか買っていない、Aという販売店はBという二次問屋以外からは仕入れていない、そういうふうにすべて上から下まで一対一、一直線でつながっておりますと、だれかが横流ししたために、上で三割のものが下で五割になってしまったというようなことではっきりするのだろうと思います。その場合は非常に調査がしやすいと思います。ところが、現実の取引はそうじゃなくて、たとえばいまの先生の例で申しますと、Cという問屋はDという元売りだけからではなくて、E、F、G、H、I、J、Kくらいからも買っておる、要するに十くらいのところから買っておるということはよくあるケースでございます。その場合のDとCの間の取引は長期契約的なものであろうと思います。ところが、CとE、F、G、Hとの間の取引というのはスポット的な性格を持っている場合がございます。そうしますと、このスポット的な取引につきましては元売りの方では何ら責任を負っておりませんから、必要なだけぽんと切ってしまうということになりますと、Dからの取引につきましては、カット率はたとえば二割であったといたしましても、E、F、G、Hの分がみんな六〇%も七〇%も切られるということになりますと、Cの供給能力というものはがっくり落ちてしまう。こういうことがあちらこちらで起こりますと、二〇%と五〇%でございますか、どこか流通経路で三〇%も消えてしまったというような印象を与えるケースが起こり得るとは思います。しかし、それもまた、先ほど申し上げましたように必ずしも一般的な形態ではない。スポットへの依存が非常に多い場合にはそういうことが起こってくるだろうと思います。  それから、もちろん途中で本当に悪いやつがいないという保証もございません。それは、よく調べてみれば、ドラムかんに詰めて隠しておいたというような悪いやつがその中にまじっていないという保証はもちろんございません。ですから、いま先生御質問の、どうしてそういう大きな二割と五割の差が起きるのかと言えば、一つは、いま申し上げましたような取引の複雑性からきて、その過程においてスポット依存が多いことが原因となっておる場合、もう一つは、要するに横流し等があった場合、この二つの理由から説明できると思います。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 どうもこの石油の問題については一般消費者には非常にわかりにくい面があるのですね。価格の問題あるいは流通機構の問題については、非常に複雑でありますから、私たちが調査いたしましても非常にわかりにくい点が多々あります。長官がおっしゃったとおり、これは横流ししているケースもあるし、スポット買いみたいな形で切られた場合もあるし、そういうようないろいろな要素があるでしょう。そうなりますと、一般消費者についてはどこを急所に調査したらいいか、そういう点も非常にむずかしい問題が出てくると私は思います。  次に、警察庁にお尋ねしたいのでありますけれども、今日まで、灯油や軽油を大量に買い付けて空き地などに野積みしておって摘発をされた業者はどのくらいありましょうか、件数と油種別の数量についてお尋ねをしたいと思います。

斉藤明範警察庁刑事局保安部公害課長

○斉藤説明員 最近におきます石油類の不法貯蔵事犯等の検挙状況でございますが、六月以降昨日までに当庁に報告のありましたものが五十七件、六十五人でございます。不法貯蔵の総量は約六十六万リットルということでございますが、不法貯蔵等の態様はおおむね三つぐらいに分けられるだろうと思います。一つはガソリンスタンド等の経営者のいわゆる買い集めと申しますか、これが約半数ぐらいでございます。あとは建設業者とか運輸業者とか、そういった業者が、防衛のためと言っておりますけれども、これが自家消費のために買いだめしておったというのがその次に多うございます。あとは乗用車による運搬基準違反ですね。ポリ容器にガソリンを入れますと容器基準違反でございます。これが若干ございます。これを業態別に見てみますと、ガソリンスタンド等が四七%、次に多いのが建設会社が約二五%、運送会社が一三%、あとはその他、こういうことでございますが、これを押収した油種別に見ますと、一番多い方から言いますと、軽油が三十万リットル、その次がA重油十二万六千リットル、あとオイル類ということで十一万八千リットル、それからガソリンが七万二千リットル、灯油が二万九千リットル、あとはその他ということで、合計六十六万リットルという状況でございます。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 消防庁の調査ではいかがでしょうか。

矢筈野義郎消防庁技術監理官

○矢筈野説明員 ただいま警察の方から御説明がございましたが、私どもの方は現地の消防機関で、第一線では警察と一緒になりまして消防法違反という状態につきましては厳正に対処いたしておりますが、うちの方の消防庁にそれぞれの個別のケースが報告として上がってまいりません。したがいまして、具体的な全国統計というものは把握しておりませんが、そのうち告発に踏み切った件数について、兵庫県及び京都の方から細部の報告を受けております。ただいま警察庁の方からもお話しのように、六月五日以降の実態につきましては警察庁の方からの連絡を得て、いま御説明のあった情報を入手いたしておる実態でございます。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 ただいま御答弁がございましたように、現在摘発されておりますのは比較的小規模な石油隠しであろうと私は思っておるのです。元売りからの流通機構の中にもっと大規模な石油隠しがあるのではないかという疑いを私は持っておるのですけれども、この辺の調査は警察庁は行っているのでしょうか。

斉藤明範警察庁刑事局保安部公害課長

○斉藤説明員 私の方は災害防止という、消防法違反というものをとらえましての捜査でございますので、そういう観点での捜査はやっておりますが、いわゆる大幅な調査というものはいたしておりません。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 私は、警察庁だけでは十分な調査ができないんじゃないかなという感じも持つわけであります。私は消防庁にもぜひ調査をお願いしたいと思いますが、その具体的な方法についてはどうでしょうか。

矢筈野義郎消防庁技術監理官

○矢筈野説明員 消防法によりますと、一定数量以上は必ず許可をとってくれないと貯蔵できない、取り扱えないということでございまして、違法施設による貯蔵でございますと、それなりの罰則等の措置がとられることになっております。私どもの方は、ただいま先生御指摘の、違法の状態で油類が貯蔵されておるということは、消防法のたてまえから申し上げますと、災害を未然に防止する、火災予防という観点からではございますけれども、最近のエネルギー問題、石油情勢という非常に社会的な問題もありまして、そういうことを勘案しながら徹底的に査察を強化いたしまして、違法貯蔵ということについては厳正な態度で従前も臨んでおりましたが、特に最近の情勢を考えまして強化いたしたい、違法な状態のものは撤去させる、あるいは悪質なものについては告発するといった措置を講ずべく、七月二十日付をもって通達を出して、全国一斉に厳重に対処しておる状況でございます。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 どうかひとつしっかりした調査をよろしくお願いしたいと思っております。  ただいまお話がありましたように、警察庁はすでに摘発を行っておりますし、消防庁も石油製品が危険な状態で隠されておる可能性があるために、引き続き調査を実施されるということであります。警察庁や消防庁のこうした動きを見ますと、一部の悪徳業者によって売り惜しみ、品物隠しが実際行われておるわけですね。こういう事実を通産省はどうお考えでしょう。

天谷直弘資源エネルギー庁長官

○天谷説明員 消防法違反のような悪質な貯蔵につきましては、関係官庁の方でこれはびしびし摘発をしていただきたいと前々からお願いを申し上げている次第でございます。今後ともよろしく摘発のほどをお願いしたいと考えているわけでございます。  それからその次に、石油とかトイレットペーパーとか、そういうものが若干品不足だというようなうわさなり印象なりが流れますと、そういう悪質の貯蔵のほかに、いわば善意の貯蔵というものが起こります。これはたとえばトイレットペーパーで言えば、いままで一個買っていた人が二個買うというだけのことでございます。ガソリンで言いますと、いままで空っぽに近くならなければガソリンスタンドに行かなかった人が、半分ほど減るとガソリンスタンドに行くという現象が起こります。アメリカでガソリンパニックが起こった原因は幾つかございますが、その有力な原因の一つは、皆さんが頻繁にガソリンスタンドに行くようになったということのためにガソリン需要が急速にふえたということでございます。灯油につきましても、もし一人一人の消費者が少しずつよけい買うということになりますと、これは全体としては不足が起こってまいります。それから軽油等につきましても、輸送業者にしてみれば買いだめというつもりじゃなくて、自己防衛のためにどうしてもよけい買うというようなことが起こってくるわけでございます。ですから、私どもは実は悪質な買いだめよりももっとこわいのは、そういう心理的なパニックから来るところの、だれが悪いと言えない全体的な不足が起こることです。これが一番対処の仕方もむずかしゅうございますし、起こった場合に始末が悪うございますので、そういうことがないように、石油需給の情勢等につきましてもできるだけ正確な情報をお伝えしまして、もし一般国民が冷静に対処しさえすれば、ことしの冬場におきましても、灯油、軽油あるいはA重油等につきまして、その致命的な不足などというものは本来あり得ないのである。致命的な不足が起こるとすれば、ただパニックを起こして、いままで十リットルしか買わなかった人が二十リットル買い出す、こういうことが全般的に波及しますとこれは非常にむずかしい問題になる。ですから、そこのところは一般国民ができるだけ冷静に行動していただきたいと思います。しかし他方、一罰百戒といいますか、もし悪質なことをやっておる連中がおりましたら、ぜひこれは厳しく取り締まるということが必要でございますから、私どもの方も取り締まり当局と連携しながら、行政指導等でそういうものの取り締まりに努めていきたいというふうに考えております。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 いま長官がおっしゃったとおり、私もまさしくそういう心理的なパニックが非常にこわいと思っております。こうした実態に対してはどうかひとつ通産省も鋭意万全な対策を講じていただきたい、要望しておきます。  こうなったのも一つの原因でなくていろいろな要素が絡み合っているのじゃないかという感じが私はするわけであります。しかし、その大きな理由として挙げられますものに元売り出荷の削減ですね、それも、販売店によってカット率を変えるという差別扱いにあるというような感じを私は非常に強く抱くのです。この元売りの出荷削減はどのような状況になっておるのか、その点ひとつお尋ねをいたします。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 御指摘のように元売りによりまして差がございまして、それから恐らく元売りから仕入れているところによっても受ける状況は異なっておると思います。全般的に申し上げますと、元売りの出荷は、すでに長官からも御説明したと思いますが、四月−六月の段階で三%強の前年比増の出荷をいたしております。供給計画が二%でございますので、これより若干上目のものが出ておるわけでございますが、個々の元売りという観点で見てまいりますと、一つは、原油の調達が非常に苦しい元売りとそれほどでもない元売りとの差がございます。それから第二に、元売りの中で製品輸入あるいは元売り自身が市中からの調達によって賄っていた社がございますが、こういうところはそれらの調達が困難になってきておりますので、やはり非常に出荷が苦しくなってきておる、こういう状況にございますので、一部の元売りで御指摘のように場合によりますと一割、あるいは物によりますと二割という削減を行っておるものもございますが、前年比増の元売りが燃料油トータルで見ますとほとんどでございますし、中間三品に関しましても一応増の出荷をいたしております。  ただ、ご指摘のように、第一次、あるいはかなり上の方の川上の方に存在いたします燃料店あるいは石油製品店の中には投げ物を拾っておった向きもございますので、そのようなところに行く玉が減っておるということは事実でございます。元売りの中でもいろいろな事情から特に従来取引のなかったところに一時的に出しておるケースというようなものが、かつて需給の状況の変化に応じて不規則的にございましたが、そういうものをもっぱら集めておりましたところはトータルといたしますと入手が苦しくなり、先ほど長官が申し上げたような状況になっておる、こういうふうにわれわれの調査では受け取れるところでございます。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 この辺が石油製品の品不足になる根源であると私は思うわけですね。そういう意味で各社別に明確にひとつお示しいただけませんか。——警察庁と消防庁、結構でございます。ありがとうございました。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 社によりましては月々によりまして動きも変わっておりますし、個別に各社の在庫、販売を公表できるような形で実は調査をいたしておりません。統計法に型づく調査でございますので、個々の社のお名前は勘弁させていただきたいと思いますが、民族系で余り原油の手当てが十分でない、これは紙上いろいろ報道されておりますが、その種のところはやや出荷が思うようにいっておらないということでございます。それほど数の多いものではございません。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 この問題を論ずる場合、現在の原油輸入量と生産状況、それに需要状況と在庫の状況についてそれぞれ見ていく必要があるのじゃないかと私は思っております。これは現在どのような状況になっておるか、この点については御説明できますか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 原油の状況につきましては、四−六月で六千五百五十万キロリットル、七−九につきましては現在まだ締めておりませんが、現時点の調査では六千五百万キロリットルに近いものが獲得できるであろうという見通しを持っております。したがいまして、上期で一億三千万キロリットルの調達が可能であろうというふうに考えられます。供給計画では原油は二億九千二百万キロリットル調達するということになっておりますが、そのうち千百万キロリットルは備蓄の上積み分でございますので、これを引きますと、二億八千百万キロリットル取れば供給計画どおり備蓄を減らさないで何とか供給できる、こういうことでございますが、上期で一億三千万でございますので、単純に引きますと下期一億五千万とらなければいかぬ、こういうことになるわけでございます。  実は下期一億五千万という数字はかなり大きな数字でございまして、相当の努力をしなければならぬ。いまのに二千万上積みするわけでございます。これはただ、世界の原油の需給状況によってそれが可能であるかどうかというのは変わってまいります。現在の時点で申し上げれば、サウジの増産その他で世界の原油マーケットは一時、特に五月ごろの異常な事態からやや正常化しつつあるという、その移動のポイントにございますので、現時点で完全な楽観論は許されませんが、悪い方向に向かっておりませんので、下期は最大限の努力をしたいというふうに考えております。ただ一億五千万が百万、二百万切れたからといって、これで需給がどうにもならぬというふうには考えておりませんので、最大限の努力を行い、かつ備蓄もしながら需要期は何とか対処してまいりたいというふうに考えております。  それから生産、出荷の状況でございますが、御承知のように供給計画では需要の伸び二%という前提で、燃料油トータルでございますが組んでございます。したがいまして、このラインで需要がおさまれば問題はないわけでございますが、最近のところで申し上げますと、五月が異常に高く六・四%という出荷になっております。この月は異常な状態でございますが、六月に入りましてから速報ベースでは一・二%ということで、四−六では三%強の需要の伸びでございまして、それに応じた出荷をしておるわけでございます。このまま六月の傾向が七月以降推移していけば、状況は何とかしのげるのではないかというふうに考えております。  それから生産は一応現段階までのところ、たとえば六月でも五・七%増、七月は四%以上の生産を行うよう現在指導をいたしておるところでございます。  ただ在庫につきましては、本年度に入りましてから常に前年よりやや低目でございます。製品在庫でございます。特に五月の時点ではかなり出荷が出ましたものですから、八九・八%というように前年より低く落ちておりますが、六月でこれが九二・七%まで戻しております。いろいろ若干のフリクションがあることはごしんぼう願って、これをさらに少なくも前年並みに近づけるように七月、八月と持っていきたい、こういうふうに考えております。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 具体的な数字で御答弁いただいたのでありますが、たしか生産においては六月は五・七%伸びております。そうなってまいりますと、原油の輸入量それから昨年の実績と比較いたしましても大幅な減少にはなっていないわけですね。生産状況もほぼ前年並みということでありますから、私は、元売り各社大幅な出荷削減などする必要がないんじゃないか、そう思うのですが、その点どうでしょうか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 私どもも各月の元売りの販売の見通しあるいはその前の年の販売の状況は、各社別にヒヤリングをしながら適切な指導も行っておりますが、御指摘のように元売りとしては前年比トータルで、マクロで、あるいは全社合計で前年より一割とか一割五分とか切っておるというような状況ではございませんで、本年度に入ってと言いますより、ことしに入って常に前年より増で出ております。ただ一部の社が、どうしても前年を切らざるを得ない社が出てまいりますのが一点と、それからこういう状況で、需給が完全に余裕のない形で出ておりますので、業転市場に依存しておった流通経路、この二つにどうしても問題が出てまいります。     〔渋沢小委員長代理退席、小委員長着席〕 これはしばしば申し上げておりますとおり、非常に多くの問題が通産局あるいは本省に持ち込まれますが、全体といたしましてはまだ一部であるというふうに考えておりますので、これらは流通経路の乱れと一部の不安心理のあらわれということで、実需のあるところはできるだけそれにつなぎ合わせるように私どもとして努力している次第でございます。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 石油部長、生産においても輸入においても昨年を下回っていないという状況ですね。需要が大きく伸びたという要因は余りなさそうなのですね。そこで、流通問題の非常に複雑な問題も出てくるでしょうが、しかし私たちが単純に考えてみましても、輸入が減っていない、生産も伸びておる、そういうことになりますれば、元売り会社が一〇%とか二〇%とかいうカットの方式で出ておりますけれども、こういうカットをしなくてはならない状況ではないと私は思うのです。この点、行政指導はどうされているのですか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 私どもでは、元売りあるいは特に大きなところの取扱店の状況というのは適宜ヒアリングをいたしております。ただ、先ほど御説明いたしましたように、これはいろいろ企業上の問題がございまして、どの社とは言えないのでございますが、比較的業転に頼っておるということが従来の実績から明らかなところの入りは悪くなっておるという事実はつかんでおります。ただ、それは、要するに安定をとるか効率をとるかという企業方針の問題だろうと思いますので、安いときに不安定を承知で安いものを集めて、それによって利益を上げていたものが、きつくなったときに苦しくなるというのはその企業としての問題で、一つの自分の経営判断の問題であろうと思います。しかし、その系列につながっておるユーザーあるいは末端の販売店に非常な迷惑がかかるということになりますと問題でございますので、この点、ユーザーに関してのごあっせんはそれほど多くの量ではないということでございますので、何とか現在まで個々に指導をしたりあるいはあっせんをして、問題を処理しておるわけでございます。  もう一つでは、マクロの形で何とか需給関係が余り厳しくならないように、しかも原油の獲得その他の状況を横目に見ながら、需要期にそう不安を残さないような形で、マクロ全体をスムーズに運営していきたいという別の面を横で併用しながら、現在その種の問題をつぶしておると申しますか、対処しておる、こういう状況でございます。現時点ではそれでまだこなせるのではないかというふうに考えております。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 石油部長、よく聞いていただきたいのですけれども、実際、先ほどの消費者心理から言って、パニック心理的な、将来品不足になるのではないか、そうなりますと、やはり自己防衛といいますか、何となく買いだめをしたくなる心理というのはどうしても働くのですね。そういう心理が働くという理由は、実際販売店へ行っても小売店へ行っても品不足が出ておる、そういうような要因がやはりそうさせるのでありまして、いつ行っても買えるということになりますれば、そういう心理というのは働かないと私は見ているのです。そういう意味で、現在の軽油、重油にいたしましても品不足が方々に出ておりますから、一店や二店ならば全国でもってその問題はとるに足らないと私は思います。思いますけれども、全国的にそういう状態が出ておりますね。そうなりますと、やはり供給関係をもっと前向きにやりませんとこの問題は解決しないと私は思うのです。勘ぐればこの前の四十八年のオイルショックのときも、千載一遇の好機だなんということでずいぶんあくどい商法をやったわけですね。そういう点で、やはり同じような轍が踏まれるのではないかという心配を私はいたしておるのです。と申しますのは、灯油にいたしましても、この秋から冬にかけての需要期に対してある程度ストックしておけば先行き高価格で売れる、そういうような含みがあって供給を渋っているのではないか、そういう感じさえするわけであります。この点は、いまは大丈夫だ大丈夫だというようなそういう感覚ではなくて、現実という面をもっと直視していただいて、もっと前向きな行政指導が必要ではないでしょうか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 御指摘のとおりでございまして、先ほど長官から答弁させていただきましたように、一般的な社会心理、特に非常に多くの国民の社会心理というものが、この場合一番問題になるというふうにわれわれ考えまして、社会的な不安を起こさないようにしていきたい。ただ、社会的不安を起こさないようにするために一番いい方法は、売りに向かって需給関係を完全に緩めればよろしいわけでございますが、原油の入着というものは現時点において最大限の努力をしておる状況でございまして、下期幾らでも取れるという状況でございますと、これは安心してそれができるわけでございますが、現在、原油の備蓄そのものも思うに任せないような状況でございますので、そういう状況がとれない。その中で何とか安定的な形での流通に持っていきたいというふうに考えておる次第でございまして、在庫状況それから原油の入庫状況、そういうものを見ながら現在生産、販売を指導しておりまして、少なくも供給計画から比べまして、大幅な売り惜しみ、あるいは物の出し惜しみというような状況には現在いっておりません。  ただ、五月のような六%もの需要の伸び、これは先高、それから税金が上がりますものですから買い急ぎがあったことは間違いない。こういう状況でございますと、この要因は一、二カ月ではなかなかぬぐい切れませんので、あちこちで若干フリクションが起こっておると思いますが、私ども七月−九月の生産に関しましてはできるだけ需要に見合うように、しかし買い急ぎその他をなさらないで、節約を十分やっていただければ何とか物は流れる、こういう状況の生産計画を現在組ませておるところでございますので、そういう意味で生産状況、また出ました物の販売状況を、在庫を見ながら適宜指導していくということで、基本は対処していきたいと思っております。しかし、絶対に安心であるから幾らでも買ってくださいと言うことは行政として無責任だと思いますので、現時点では最大の節約と平静な対応をしていただければ、少なくも七−九で問題が起きるような状況ではないし、十月以降もわれわれはその状況に応じて万全の対処をしておるので、特に不安をかき立てていろいろな動きをしていただく必要はないということをできるだけ御説明しておるところでございます。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 わが党といたしましては、深刻化する石油価格の高騰、石油品不足を重視いたしまして、八月初旬から全国的な規模によりまして、石油製品の末端流通実態調査を実施する計画であります。  これに先駆けまして、わが党の岐阜県本部が実施いたしました調査では、需要者側からこの実態の状況を見ますと、使用数量の実績は、五十三年四月から六月と五十四年四月から六月の三カ月間の前年同期対比で、運送業の軽油が九七%、製造業の灯油が九四%と減少し、その他浴場関係では灯油五五%、軽油八一%、重油九四%と減少いたしておるわけであります。一方、購入実績の状況は、灯油、軽油、重油が数量制限されている会社は運送業では七〇%、製造業では四五%という状況であります。  このように、通産省が発表している統計と末端需要者の購入量との間に大きな開きがあるのもまた事実であります。したがって、通産省においても末端需要者の状況を正確に把握すべき統計を整理する必要があるのではないかというふうに私は考えております。この点については今後どのように調査されるのでしょうか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 一つは、先ほど来御説明しておりますベースになっております石油製品の生産、販売、在庫、これは統計法に基づく調査でございます。この調査ではタイミングが遅くなりますので、これについてのサンプル的な聞き取りその他によって、できるだけ早く状況をキャッチすると同時に、正確な統計をもとにして需給状況を調べていくということでございます。それからもう一つの問題は、通産局あるいは本省に多くの苦情あるいはあっせんの依頼等が参っております。したがいまして、これにつきましては、それらの流通経路を下からたどっていくという形での実態調査を行いながら、行政指導を併用して進めていく、こういう状況でございます。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 次に経企庁にお尋ねいたしますが、現在の灯油の小売価格が十八リットル石油かんでどのぐらいなのか、調査されておりますか。

藤井直樹経済企画庁物価局長

○藤井説明員 最近の数字では、小売物価統計調査の数字、これは東京都区部の消費者物価の数字ですけれども、それに出ておりまして、六月が八百八十七円、これは配達でございます。それから七月は九百六十八円という数字が出ております。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 先ほど申し上げましたA商店のことしの灯油仕入れ価格を月別に見てまいりますと、リットル当たり一月は二十八円五十銭、二月、三月は二十九円、四月は二十九円五十銭、五月は三十四円、六月は四十二円、そして七月は四十五円となっております。この七月の価格は、一月と比較してみますと実に五七・九%の値上がりとなっておるわけですね。すなわち、本年初めの需要期に市販されていた価格より、現在では小売店の仕入れ価格の方がはるかに上回っている状態であります。この点について経企庁はどのように考えておられるか、お尋ねをいたします。

藤井直樹経済企画庁物価局長

○藤井説明員 個別のいまおっしゃったような小売店の価格については、各小売店の値づけの仕方等によって変わってまいりますので、なかなか私から申し上げることはできませんが、現在の段階ですと、やはり大もとの元売り段階での価格が問題になるわけですが、これについては通産省の方で元売り企業が値上げを打ち出すときに内容をチェックしておられるわけでございまして、そういうところでチェックをするということでございますと、便乗値上げ等はそこで出てくることはあり得ないと思うのです。  そこで、末端の小売価格になりますと、小売の店数が非常に多いわけでございますので、これは業界団体、全国の石油の小売商団体等に対して、便乗値上げとか不当な先取り値上げ等についての自粛要請を従来からしておるわけでございまして、そういう形でこれからもその徹底を図っていくという方向ではないかと思いますし、また、その末端で非常に目に余るものがあれば、それに対して手を打つということでやっていきたいと思っておるわけでございます。  そういうことから見ますと、ただいま御指摘の、特定の小売店の価格についての考え方というのを私の方から申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 日本経済新聞の商品市況調査を見ますと、自灯油の特約店卸価格は、一キロリットル当たり、五十四年一月二万八千六十三円、二月二万八千二百五十円、三月二万八千二百五十円、四月二万八千四百三十八円、五月二万九千円、六月三万五千九百円、前週末が三万九千円となっておるわけであります。ここで先ほどの小売店仕入れ価格と比較してみますと、五十四年一月から四月までは特約店卸価格と小売店仕入れ価格との差はさほどなかったわけでありますけれども、品薄傾向が表面化した五月は、一リットル当たり二十九円であるものが三十四円、六月は約三十六円であるものが四十二円、前週末では三十九円であるものが四十五円と大幅な値上がりとなっておるわけであります。  この比較は一つの見方かもしれませんが、流通段階でだれかが不当な利益を得ておる、そういうように見えるわけであります。この点については経企庁はどのように考えていらっしゃいますか。

藤井直樹経済企画庁物価局長

○藤井説明員 いま日経商品の数字で御指摘になりましたけれども、私ども持っております数字で見ますと、一月に二万八千円であったものが七月には三万九千円ということで、約一万円ほど上昇しているわけでございます。この数字については、これは特約店卸の段階でございますので、元売り段階でチェックをされている価格の改定というものがここに反映されているというふうに考えております。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 こうしたことを私見てまいりますと、流通を操作することによって価格をつり上げることが十分可能である、そういう考え方を私は持っているのです。この点、経企庁は監視、指導を具体的にどうやっていますか。

藤井直樹経済企画庁物価局長

○藤井説明員 一つは、都道府県を通じまして従来から四十六品目についての監視をしております。その中に石油製品を含めてやっているわけでございます。府県によりましては、最近は月に三回とか、それから場所といいますか、店数をふやすというようなこともやっておりますし、そういう意味ではかなり密度を高めてきております。  それから通産局の方では、これは毎週小売段階での調査をされているということでございまして、こういう形での調査をこれからも続けていきたいと思っております。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 私は、小売店の灯油仕入れ価格を数カ所聞いてみたわけであります。ほとんどがリットル当たり四十五円前後であったわけであります。このように仕入れ価格が急激に高くなったために、いま小売店は大変苦しい状況に追い込まれておるというのが実情なんです。と申しますのは、仕入れ価格の値上げによって小売価格の大幅な値上げを行いますと、消費者も敬遠して店離れをしてしまう、そこで思い切った値上げもできず、できるだけマージンを抑えて販売せざるを得ない。このように小売店は、石油の品不足、仕入れ価格の急騰、マージンの低下という三重苦に責められ、非常に苦しい状況に追い込まれております。  こうした小売店の状況に対して、政府はどのような処置を講じようとしておるのか、この点、具体的に御説明をいただきたいと思っております。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 小売店のマージンがどの程度のものが適切であるかというのはきわめてむずかしい状況にございます。扱います商品の価格が上がりますと金融費用もふえますし、率で申し上げれば、マージンの絶対額もふえてまいることになると思います。それから、いわゆるその製品の価格とは別に、一般的な労務費のアップといったようなものも、春闘の相場等を反映させながら、やはりコストアップという形で響いてくることになるのではないかというふうに考えておりますが、他方、やはり競争を通じての合理化というものも必要でございますので、単純にその種のものを積み上げたものを保証するような形で運営していくということは、現在のわが国の社会経済体制では適当ではなかろうというふうに考えております。  現時点について申し上げますと、やはり石油販売業者、ただいま灯油の御指摘がございましたが、灯油以外にも、マスセールの石油製品に関しましては、昨年あたりはかなり末端のところで苦しい状況があったというふうに理解いたしておりますし、過当競争等も防止すべくいろいろな努力をしてきたわけでございます。現時点では、むしろ過当競争という形はございません。マージンにつきましてはただいま御指摘のような問題もあるかと存じますが、他方ではまた不心得に大きく上乗せするというような動きも、消費者の方からよく監視するようにという注文も来ております。したがいまして、この点、先ほど物価局長も御指摘のような、政府のいろいろな調査を通じて行き過ぎがないよう、また、きわめて苦しい状況になりました場合には、法律あるいはその他の措置で許される範囲内において、過当的な競争の排除と申しますか、弊害の排除といったようなものに努めてまいりたいと思っております。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 神谷部長、去年の話をしているのじゃないのですよ、私は。現在の話をしているのですよ。去年はそういうことがあったかもしれないなんて、そんな無責任なことを言わないでくださいよ。私はこのような小売店泣かせの状況を一刻でも早く改善するために、標準価格の設定や買い占め、売り惜しみ法の適用が必要じゃないかなという感じを持つのですけれども、通産省はこの考えがありますか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 現在の時点におきましては、私どもは国際商品でございます原油並びに石油製品の輸入というものも行わなければなりません。それらをわが国の需要に合わせて最大限の努力、すべての関係者の努力によってこれをスムーズに輸入させ、しかも限られた石油製品を円滑に流通させる、こういう観点からはできるだけ経済機構あるいは市場機構を活用して、しかも便乗的動きがないよう監視する、こういう体制で進むのが一番適切ではないかというふうに考えております。特定の価格の固定というような形あるいは一律の価格の線を引くというようなものは、企業の個別の特性といったようなものを排除する形にもなりますし、臨機応変さにも欠けると思いますので、エネルギーの円滑な調達には適当ではないのじゃないかと思います。ただ、状況がきわめて厳しくなりますれば、このようなデメリットを乗り越えてもやらなければならない事態というのが当然あるかと存じますが、この辺につきましては、御高説も拝聴しながら適宜やってまいりたい。現段階では現在の体制で弊害を一つ一つ除去していくという形で進むのが一番適切ではないかと存じます。

長田武士公明党・国民会議

○長田小委員 まだその考え方はないようでありますけれども、これから先石油の需給状況がさらに悪化した場合、通産省はどのように対応される考えなのか、その計画についてお尋ねをいたしまして、私の質問を終わります。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 実は非常に苦しくなったとき、危機的な状況を呈したときということが、いろいろのところで興味本位で報道されたりいたしておりますので、私どもは余り口にしたくはないのでございますが、一般的に申しますれば、供給計画の達成というものもきわめて困難になるような状態になれば、やはり私どもは石油需給適正化法というものを発動すべきだろうと考えております。ただ、このことは直ちに配給制に結びつくものではないということだけここで強調させていただきたいと思います。むしろそれによりまして、人為的に流通経路その他を何とか整理して、自然な流れでどうしてもいかないものを流していくということで第一義的に対処いたしたいと思います。配給制は、先ほど長官が申し上げましたように、最悪の、最後の最後のとりでにしたいと思っております。

中村重光日本社会党

○中村小委員長 次に荒木宏君。

荒木宏日本共産党・革新共同

○荒木小委員 先ほど来社会不安、社会心理ということがいろいろ論議されておりまして、石油部長の答弁ですと、空になるまで売り向かう、そうすればひとまず安心がいくんじゃないかということがありましたけれども、これは極論じゃないかと私は思うのです、もちろん真意でおっしゃったのじゃないと思いますけれども。そうすれば結局当座のことはともかくとして、たちまちさらに先の不安が出てくる。国民は当面のことはもとよりですけれども、やはり将来に向かっての安心ということを求めておるわけです。その点からいきますと、本当に供給確保についての信頼といいますか、安心といいますか、行政に対する安定的感覚というのですか、こういうものをいかにしてかち取るかということは非常に重要なことだと思います。いま言われた空になるまで売り向かうというふうなこと以外に、適切な行政施策はないものかどうか、その点についてまず伺いたいと思います。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 第一義的には原油の獲得に努力することでございますが、限られた範囲内で行うということでございます場合には、一つはやはり正確な情報を国民の大方の方々に理解できるような形で提供するというのが、現時点では一番大切であろうと考えております。と申しますのは、現時点においては、確かに十月以降非常に不透明であると申し上げておりますが、全く事態がどんどん悪くなっていく方向に向かっておるわけではございませんし、私どもは事態の状況に応じてその場合に必要な手を打つ準備はすべて行っておりますので、本当に必要なところに物がいかないというような事態にはさせないという信念を持って行政を行っております。したがいまして、現在の事態が一般に興味本位でうわさされるような状況ではなく、このような状況にあるということを正確に理解していただいて、いたずらな買い急ぎ、少なくも前回のトイレットペーパーのような騒ぎは起こさないようにすることが第一であろうと考えております。  第二には、やはり便乗的な動きあるいは社会的に許されないような形での買いだめあるいは売り惜しみといったようなものを極力排除していくということでございますが、これは具体的には物が本当に買いがたいと言っておる方々の苦情を一つ一つつぶしていくことであろう、こういうふうに考えております。

荒木宏日本共産党・革新共同

○荒木小委員 正確な情報を知らせる、これは大事なことだと思うのです。しかしそれとあわせて明確な対策を打ち出すということの方もなおざりにできぬと思います。事態を正確に認識したとしても、それに対して信頼できる対策が得られないということでは、社会的な信頼、安心をかち取ることはできぬと思います。  けさほど来の論議を伺っておりますと、私は行政手法に一枚カードが欠けているのではないか、こういう感じがしているのです。皆さんはマクロ的な把握をいろいろ検討の対象にしておられる、確かにそうだと思うのです。生産、出荷は前年対比で伸びておる、在庫は減って販売はふえておる、こういうマクロの数字の把握は非常に必要だと思います。しかし実態は、流通末端に行けば、いろいろ事実出ましたように、御存じのように矛盾が起きておる。そうするとマクロとミクロ、この二枚のカードだけでいいのだろうか。巨視的な見方と微視的な見方、比喩的に言えば望遠鏡と顕微鏡だけでこの困難が乗り切れるか、これは部長いかがですか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 望遠鏡と顕微鏡ではいかぬと思います。やはり肉眼が必要だと思います。これをマクロと定義づけるかミクロと定義づけるかは、概念定義の問題として非常にむずかしい問題だと思います。

荒木宏日本共産党・革新共同

○荒木小委員 私、いま肉眼が必要だとおっしゃったのは、お尋ねしようと思っておるポイントの一つにあるのです。肉眼といいますか正眼といいますか、やはり事態を素直に見て、必要なところに必要な手だてをするという方針と決意ですね、政治に心理的なものがありとすれば、あるいは社会的な心理状態というものが政治に対する安心というところから出てくるとすれば、私はこれは非常に大事なことだと思います。  そういう点から言いますと、前回の石油ショックのときにとられた対策、あるいは前回の石油ショックと、第二次石油危機という人もありますが、今回との違い、これを十分分析することが必要じゃないかと思うのですが、政府の方では、第一次石油危機と今回の石油危機との違いをどういうふうな点にあると見ておられますか。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 非常に比喩的な言い方で申し上げれば、石油ショックだけをとらえますと、前回の石油ショックは急性のものであって、夜中に子供がひきつけを起こしたようなもので、医者がぴたり十分な診断もできないような状況であったろうと思います。今回のショックは、原因はイランの問題ということでございます。病状的には慢性といいますか、少なくもじわりじわりと来る病状ではないかと考えられます。しかし、他方では診断というものが、かなり経験もございますし、慢性でございますので、いろいろ十分な検査を行い、データを集める期間もございますので、対処はある程度冷静にできるというふうに考えております。時間というものがきわめて貴重なものでございますが、今回は時間をかけて対処し得るというふうに考えております。  ただ、基本的にもう一つ違う問題は、前回は狂乱物価の後に石油ショックが参りました。今回は景気が上向きかけたところに石油ショックが参った。この点で公定歩合の動きその他の置かれておるポジションが大分違ってきておりますが、最近の公定歩合の引き上げ等で見ますと、現時点ではその局面は金融面では余り大きく変わっていないのかという感じもいたしますが、スタートの時点ではかなり変わっていた、こういうふうに考えます。

荒木宏日本共産党・革新共同

○荒木小委員 症状的に見ますと急性、慢性というとらえ方、これは確かに現象的には当たっておるのではないかと思います。また、物価との関連も指摘されましたが、そうしたことも確かに一面でしょうけれども、しかし、政治経済全体との兼ね合いで今回の石油流通問題をぜひ把握をしていただきたいし、そうすべきではなかろうかと私は思うのです。もちろん政府のセクションはそれぞれ分かれておりますから、エネルギー庁が全部扱うわけでは決してありませんけれども、それを視野に入れながら流通問題というものをひとつ解明、対処を進めていただきたい。  一つは、いま言われた慢性、急性といいますか、単なる外形的症状以外に、量の確保についての実態の違いがあると私は思います。前はないないと言ったけれども、実際後で冷静に見ればそう大きな違いがなかった。今回はそうじゃない。これは部長が今度はじわじわと言われた意味合いもそういうことじゃないかと思うのです。この点が一つですね。  それからもう一つは、前回に比べて今回は大変な財政危機の中にあることです。これはもうここ数年、比べものにならぬと思うのです。このことは、たとえば地方自治体について見ますと、実際にいろいろな行政を進める上で油を確保しなければならぬ。しかし、財政危機の中ですからできるだけ安いもの、こうなります。勢い落札価格はだんだん下がっていって、それに対応する品物は業転物ということになる。福祉行政、教育行政、医療行政、いずれも財政危機との絡みで石油の流通問題というものが出てくるわけですね。  三つ目には、いまの産業構造が多国籍企業化がますます進んでいる。御案内のように、国際経済環境はきわめて多事多難だと言われておりますけれども、そういう中で金融資本まで含めて国際化はどんどん進んでいる。国内ではそれの反対で減量経営が一層大規模に進められている。つまり、財政危機に絡む福祉の削減と、それから経営の構造変革に伴う人減らし減量化ということが合わさって、この石油流通問題でどこに一番響いてくるかという問題が環境問題としてあると思うのです。  四つ目には、日米経済矛盾の調整が数年前に比べて、今回の東京サミットに先立つ日米首脳会談でもそうですが、一層だれの目にもはっきりわかる形で日本側の負担強化という形であらわれている。市場開放問題一つを見たってそうなんです。流通問題で午前中来農業、漁業あるいは軽運送業といろいろなお話がありました。これはいずれも、農漁業ともに市場開放問題をもろに受けている階層なんです。  五つ目には、いわゆる新国際経済秩序といいますか、これは発展途上国の経済主権と言われる問題ですけれども、数年前に比べて今度は、たとえばイランのああいった社会体制の変革に見られるように国際的に進んできている。こういう大きな経済環境の変化の中で今回の流通問題が出ているということを、前回の第一次石油ショックとの対比でぜひ教訓としてくみ取っていただきたい。もちろん見解の相違はあろうかと思います。あるいは個々についての見方の違いはあろうかと思いますけれども、しかし数年前とさま変わりということはだれしも認めていることですね。しかもいま八十年代を前にして、ベストセラーになるのがガルブレイスの「不確実性の時代」の本だと言われるように、先に対しての一般的などうなるのだろうかという不安心理がある。  こういうことですから、話を一番最初に戻しまして、その中でマクロ的とミクロ的、比喩的に言えば望遠鏡と顕微鏡の中に、部長が肉眼と言われた、正眼で見るとすれば、やはり重点注視ということになるのじゃないかと思うのです。自治体、それから福祉、医療、教育、だれもがコンセンサスとしてこれが優先確保しなければならぬ部分だと言われるところに、政府の当局者が決意を持って、必ずこの点はします、少ない、限られた量であったとしても確保します、こういうふうに進めていけば、私は、いわゆる社会不安だとかあるいは社会心理という問題は、政治に対する信頼の回復として解決していくことができるのじゃないかと思う。平たく言いますと、電車の座席にはシルバーシートというのがありますが、石油流通でのシルバーシートというのをひとつ検討する必要があるのじゃないか。私どもの主張も含めて見解を伺いたいと思います。

神谷和男資源エネルギー庁石油部長

○神谷説明員 御指摘のように、先ほど申し上げました急性、慢性のほかにいろいろの状況、バックの変化あるいは実態の差があるというふうに思います。特に量的の問題に関しましては、一番大きな問題は、現実の現在の時点でどれだけ取れているかというよりも、やはり十月以降どうなるのであろうか、あるいは十月以降取れるかもしれないが、中東で何か起きたらどうなるのであろうかという非常な不安感が根底にあると思います。これは先ほどのように、いかなる社でも絶対安心であるというような胸はたたけませんが、私どもとしてはどういう事態になっても何とか対処していきたい、しかも慢性病でございますので、かつてのように急性に病状が来て対処に困るということであればいざ知らず、かなりの時間を与えられてそれがしのげないということは、経済政策として無策のそしりを免れませんので、時間のある以上、私どもは次の需要期に対してもこれに対処し得るようないろいろな方策を考えて、いかなる段階にも対処し得るようにしていきたいと考えております。  それから、御指摘の福祉の問題あるいは地方自治体がいろいろ行っております汚物処理であるとかその他の問題で、入札をしていた油が入手難であるという問題は、たまたま地方公共団体という形態のところで起きております問題であることがある意味では幸いしてか、私どもの通産局あるいは本省等にかなり持ち込まれております。御指摘のように公共的なものに関しては、入札という形式は一番安い物を持ってこい、こういうことでございますから、どうしても業転的といいますか、非常に際物がいきますし、またこういう時期になって物が不足になれば、安い物を持ってこいと言ってもだれも行かないというのはあたりまえのことでございますので、ここは随契その他の形態で、しかし安定した、いわゆるスポット物でないようなものが流れるような対応を現在行っております。これは、私どものところに持ち込まれるということだけではなくして、各元売り等にもこのように対処するよう要請をしておるところでございまして、現在そのような私どもの指導と私どもの具体的なあっせんで、おっしゃったような重点的施行というものが具体的問題として処理され、解決されておりますので、今後需要期になってまいりますと問題がさらにきつくなってくるかもしれませんが、そこは省エネルギーもお願いしながら、さらにきめ細かくこれらの対策を講じていきたいと考えております。

中村重光日本社会党

○中村小委員長 本日は、これにて散会いたします。     午後二時二十一分散会

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