商工委員会 第11号
- 発言数
- 175 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1979/04/25
会議録
○橋口委員長 これより会議を開きます。 参議院から送付されました内閣提出、特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。岡田哲児君。
○岡田(哲)委員 この審議に入る前にちょっとお伺いをしておきたいと思うのですが、エネルギー庁の方に一応考え方、見方を聞いておきたいと思うのです。 ナフサが昨年十月-十二月期に比べて、ことしに入って一月-三月期で二五%から四〇%くらい上がっているようであります。それからさらに、ある週刊誌で見たのですが、三井物産の石油部長が、今年度を通じて平均二〇%から二三%ぐらい原油が上がってくるだろうというふうに言われているわけです。これが一%上がったら二億四千万ドル、それから二〇%で見ますと四十八億ドルというほど上がるわけですが、参議院の質疑の中で、どのぐらい影響が出るだろうかという答弁の中で、豊島さんの答弁で見ますと、二・五%ぐらいの影響だというふうに答弁されているのです。いろいろ見方はあると思いますが、一体エネ庁としては今後の原油価格について本年度を通じてどんなようなものになるだろうか、その見通しをまずちょっと聞かしておいていただきたいと思います。
○児玉(清)政府委員 お答え申し上げます。 三月二十七日のOPECの会議で、原油が従来のスケジュール四段階値上げ説が変わりまして、一挙に十四・五ドルという高値の水準に前倒しで上がることになりました。それによりまして、従来の四段階のスケジュール的な値上げによりますと、年間平均で一〇%の値上げということが言われておったわけでございますが、これが前倒し一挙に値上がりということになりまして、約一五%程度上がることになっております。したがいまして、現段階における見通しといたしましては、従来の値上がり分に対しまして大体五割増し程度の水準になるということでございます。いわゆる日本の輸入原油に与えるインパクトといたしましても、五割増し程度の影響が出るのではないかというふうに考えられます。 それから、五十四年度を通じましての影響でございますが、これは現在のところ、恐らく六月末になると思いますが、OPECが総会を開くことになっておりまして、これも既定路線でそういった会議が予定に上っております。したがいまして、ここで再度原油価格の見直しが行われまして、従来どおりのいわゆる一四・五%アップをそのまま確認して継続するか、あるいはさらに上乗せをするかということが決まると思います。したがいまして、年度後半にかけましての原油の値上がりの趨勢あるいはその影響というものは、六月の総会を待たないと現段階ではちょっとわからない段階でございます。
○岡田(哲)委員 部長、あなたは参議院の答弁で、原油価格の値上がりで一体ガスにどのぐらいの影響が出るだろうか、二・五%という答弁をされているのですが、いまエネ庁の方は六月を見ないとわからないと言うわけです。わからないにしても、一体どんなような趨勢で進んでいくだろうか、私はちょっと見方が甘いのじゃないかという感じがするのですが、いかがでございますか。
○豊島(格)政府委員 参議院のとき御答弁申しましたのは、石油価格が去年の十二月のOPECで大体一〇%上がるということを前提といたしておりまして、大体ガスの場合には原料費が三分の一でございますが、その中に国内の天然ガスその他、必ずしも石油にスライドしないものがございます。したがって、大体石油にスライドするのは総コストの中の二五%とすると、それが一〇%上がると二・五%ということです。その後石油価格の値上がりといいますか、OPECの値上げが前倒しになりまして一二・二%になったということになれば、それは一二・二の二・五でございますし、さらにそれにプレミアムがつくとか、六月以降上がるということになれば、いまの計算で上がっていく。仮に先生おっしゃいましたように二割だと五%、こういう計算が一応できるかと思いますが、その辺のところは今後の問題で何とも言えませんが、二・五%というのは一〇%値上がりを前提とした議論でございます。
○岡田(哲)委員 何にいたしましても、これは相当値上がりしてくるだろうというふうに、見通しとしてそういうふうに思わざるを得ないのですが、そうなってきた場合、ガス料金の値上げというものについては近いうちにやらなければならぬ、こんな見通しになるのですか、どうですか。
○豊島(格)政府委員 ガス料金につきましては、大手三社は五十四年度末まで一応据え置くという方針が昨年来立てられておりますが、ただいま申しましたような、原油の値上がりに伴うコストアップというのは避けがたいわけでございます。ただ、そういう状況で五十四年は非常に苦しくなりますが、五十二年度、五十三年度それぞれ為替差益を持っておりまして、その相当部分は吐き出したわけでございますが、その辺のゆとりも若干はあるということ、それからさらに、LNG等一部石油価格に完全にスライドしているというものもございますが、必ずしも全部スライドしないで価格が決まった、これも今後の動向いかんによってはまた変わるかもわかりません。そういうものもございますので、大手三社については何とか五十四年は、よほどのことがない限りいままでの料金でいけるよう、またいくようガス会社にもがんばってもらいたい、こういうふうに考えております。
○岡田(哲)委員 今度はがらっと変わりますが、前回のLPガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律の一部を改正する法律案の附帯決議の中で、第六項に、「一層機能的な行政を行うことができるよう機構、予算、人員等の充実強化を図り、液化石油ガスの保安の確保とその取引の適正化に関する行政を一体的に効果あらしめるよう努力すること。」こういう附帯決議をつけたんですけれども、現在、どんなようにこれが進められておりますか。
○原田政府委員 この衆議院の決議の趣旨にのっとりまして、たとえば予算につきましては、特に消費者に対する保安啓蒙指導という関係で、本年度の予算は昨年度に比べまして二〇%強程度の伸びでございます。 それで、幾つかの新規の事業が入っておりますけれども、たとえば従来は中央紙だけでのPRでございましたけれども、これの中に地方紙を加えるといったようなこともその中に入っております。 それから、人員の関係でございますが、御案内のとおり、人員の増加というのは、純増というのはなかなかむずかしいわけでございますが、特にこの御決議を背景にいたしましていろいろ折衝いたしまして、本省ではLP関係につきまして一名の増員、それから地方、これは各通産局でございますが、地方につきましては二名の増ということに相なっております。そういう状況になっておるわけでございます。
○岡田(哲)委員 予算と人員だけいま言われたんですけれども、最も重要だと思うのは、「保安の確保とその取引の適正化に関する行政を一体的に効果あらしめるよう」、これが私ども強く考えている点でありまして、この点がどういうふうになってきているのか。
○原田政府委員 この点につきましても従来からもやっておりますが、この御決議を背景にいたしまして、特に資源エネルギー庁と立地公害局、これにつきまして、保安の関係につきましては特に両者の関係をより緊密にいたしまして、一体となって保安行政の推進に努めているというのが実態であるところであります。
○岡田(哲)委員 次に、五十三年度版の消防白書で、ストーブによる出火件数を見ますと、石油ストーブ千九百十八、ガスの場合百七十一、こういうふうに触れられておりますけれども、ガス関係よりも石油ストーブの方が多いことが歴然としているのですね。私は、確かに今度の法案でガスについての保安について真剣に議論をしているわけですが、この実態を見ますと、石油について、灯油についてはどういうふうに考えておられるか。やはりもう少しこの問題についても考えなければならぬと思うのですが、その点はどうでしょう。
○原田政府委員 いまの御指摘にありました石油関係のストーブにつきましては、これは給排気の問題というのはないわけでございます。給排気の状態が悪化いたしますと自然に消火してしまうわけでございます。そういった意味におきまして、火事の問題ということになります。給排気の問題等でなくて火事の問題でございますから、所管の問題で言いますと消防庁の問題になるわけでございます。ただ、石油関係の機器の安全ということになりますと、これはやはり消費者行政の一環として、その安全確保という点で、通産省といたしましても、その面からの必要な行政をやっていくということになると思います。
○岡田(哲)委員 私のお尋ねしているのはそういうことではない。この法案とは確かに違うのですよ。違うのですけれども、実際に起こっている事情から見ますと、石油ストーブの方が非常に多い。問題は、今後進めていく上に、そういう同じエネルギーを使ってやっていく場合、一つの方針として考えなければならぬという気持ちがしてならぬわけであります。これは、エネ庁としてもそうでしょうが、やはり灯油の価格の問題もあるでしょうし、それから今後の暖房その他の問題から考えてみまして、一体どういう方向をとるのかという点から見て、このような現状を、これは消防庁だけの問題ではなしに、どういうふうにそこら辺をお考えになっておられますか。
○原田政府委員 石油ストーブの関係で、それが原因になって火災が出てくるということになりますと、これは消防の方でいろいろな予防ですとか、そういったことをやるということになると思います。 それから、たとえば今回御審議をお願いいたしておりますこの法案につきましても、この法案の内容等につきましては、事前に十分消防庁とも連絡をとりまして、当方ではこういうことをやるということで、お互いに事務連絡体制をよくしているわけでございます。したがいまして、当方の給排気設備についての新しいこういった制度という点につきましても、よく消防庁は理解しているわけでございますから、こういった観点で、同じ可燃物というようなことで、消防庁の取り締まりと、通産省のこういった給排気関係の規制と申しますか、そういうものとが相協力し合って、一体となって成果を上げていくということになると思います。 それから、一般的に火災予防のためにどういうような燃焼関係がいいかということでございますが、これは私、ちょっと専門外のことになるわけでございますが、一般的に申し上げれば、セントラルヒーティングと申しますか、個別のあれではなくて、どこか別のところで燃焼なり何なりを行って、なるべく安全なかっこうでやっていくというのが、これは安全の観点のみならず、住みやすさというような観点からも必要だと思います。最近は、大体そういった方向で物事が進んでいるのではないかと私は思っております。
○岡田(哲)委員 ちょっと調べたところによりますと、家庭用、業務用のガス価格で見てみますと、五十二年度全体で都市ガスがカロリーで六十八兆キロカロリー、それからLPで六十九兆キロカロリー、販売価格で見ますと、都市ガスが七千二百億、LPで約九千億、灯油換算にしますと都市ガスが七百六十万キロリッター、LPが七百七十五万キロリッター、灯油価格で見ますと、都市ガスが三千六十億円、それからLPで三千百億円、これを世帯にずっと直してみまして、都市ガス、LPガスあるいは灯油、こういうような関係で見まして、特にこれはエネ庁に聞いておきたいと思うのでありますが、確かに消費者のニーズはあるのでありましょうけれども、今後の石油についての事情等から考えてみて、一体これはどういうように指導といいますか、方向として進めていくことがいいのかという点についてはお考えがありますか。
○児玉(清)政府委員 お答え申し上げます。 先生御存じのように、灯油をとってまいりますと、いわゆる原油処理の段階での連産品の一種でございますので、非常にたくさんの油種の中での灯油ということで、これだけを取り出しまして、相対価格を、ほかの単品でありますところの、たとえばプロパンあるいは都市ガスといったものと比較することに若干の問題があるかとは思いますけれども、結果的に言いますと、いま御指摘にございましたように、同じ家庭用の燃料といたしまして相当な格差がございます。その歴史的と申しますか、時間的にどういう過程を経てそうなってきたかという点につきまして、一例で申し上げますと、確かに一つの石油政策上の観点もございまして、たとえば石油製品が大幅に値上がりをするというような急激な変化がもたらされました際に、特に石油行政上の立場からいたしまして、家庭用のものについては十分な配慮をするようにということで、急激なインパクトを緩和するような指導をいたしましたり、たとえば需要期においては余り急激な変化をもたらさないように、それから、これは全般的な問題でございますけれども、値上げに際しましても、それがリーズナブルなものであれば別でございますが、不当な値上げは十分自粛するようにといったような、全般的な石油行政上の指導をしてまいっておりまして、その積み重ねと申しますか、結果といたしまして、他の油種との関係で、現在確かに御指摘のように灯油自身が低水準にございます。それから相対的に見まして、他の都市ガス、LPに比較いたしましても相当低いということになったというふうに考えられます。これが最近、灯油の使用の機器がまた非常に拡大されておりまして、大量に消費される暖房機器あるいは灯油の瞬間湯沸かし器等でございますが、給湯関係の機器に灯油が使われるようになっているといった現段階では、一つの技術革新の過程にございます。そういったことも、いまの比較した結果の格差というものが非常にあらわに出てきている面がございます。 それから、裏側の事情といたしまして、なぜそういった、本来消費者の選択によって価格も決まり、またその普及度というものも決まっていく物がこれほどの格差が生じているかということでございますが、一つ大きく考えられますのは利便性の問題だろうと思います。たとえば灯油の場合は一定の油を貯蔵しておく。家庭といたしましても貯蔵しておく必要がございますし、それから切れた場合にそれを給油しなければいかぬというようなこともございまして、そこら辺の利便性の問題が一つあろうかと思います。そうは申しましても、結果としてはおっしゃいますように非常な格差の体系に現在なっておりまして、これを全体のエネルギーの、特に末端消費の段階で妥当と見るかどうかという点については、私どもも若干検討いたしておりますけれども、価格につきましては、全般的な立場といたしまして、市場価格制というものを大原則として現在進めておる関係もございまして、余り不当な介入ということをやるというのは不適当かと思いますけれども、御指摘のような点で、これが家庭燃料として全価格体系上のひずみということで、余りひどいという点になりました場合の一つの検討課題という点では、私どもも頭に十分置いているわけでございます。 ただ、これにつきましても、たとえば灯油が、先ほど御説明いたしましたように原油価格の変動時期に来ておる関係もございまして、現段階でそのまま推移するか、あるいはことしで申しますと、後半期に至りまして原油の情勢がどうなるかというような不安定要因も多々あるという面もご、ざいます。 また、LPガスあるいは都市ガス等につきましても、その原料につきましては、やはり地域的に言いますと中東地区に依存するとか、あるいは石油系のものにある程度依存するとかという事情もございまして、今後、いま申し上げました都市ガスあるいはLPガスあるいはここで言う灯油、そういった三つの価格体系というものがきわめて流動的にいま変化をいたしておりますので、現段階の数字そのものでいますぐこれをこうするという決断を非常に出しにくい段階にございます。いずれにいたしましても、いまのような点は私どもの研究課題でございますので、十分勉強してまいりたい、このように考えております。
○岡田(哲)委員 私のいままでずっとお聞きしたのは、LPと都市ガスの今後の需給動向、価格動向、それから今後の見通し、それから安定対策、こういうものを実はお伺いをしたいわけでございまして、同時にLPと都市ガスの調整、この前のときにも非常に弱小であるLPについて、都市ガスとの調整はずいぶん言ったわけでございますが、いま申し上げたような需給動向、価格動向、今後の見通し、安定対策、LPと都市ガスの調整問題、これについてお伺いをしておきます。
○豊島(格)政府委員 LPと都市ガスにつきましては、家庭用燃料としてそれぞれ重要な役割りを果たしておるわけでございますが、それぞれの特色を生かしつつ事業の健全なる発展を図っていくということが望ましいことは申すまでもございません。 そこで、LPと都市ガスが相互に転換が行われるとき、特に都市ガスがLPにかわって入っていくときには、ややもすれば紛争が生ずるということも避けられないわけでございますが、そういう転換が円滑に行われるよう、私どもといたしましては、両事業者が十分話し合って円満に解決するということで、業者を指導しているところでございます。 なお具体的には、都市ガスとしては、そういう場合には事前に通告をするとか、あるいは問題が生じたときには役所にあっせんを求める、あるいは保安上勝手に機器を取り外さないようにするとか、いろいろとそういう措置を含めた協定をさせるとか、そういうことで、両者の間で円満に解決する方向で指導しているところでございます。
○岡田(哲)委員 今度は第三者被害についてお伺いしておきたいと思うのであります。 LPについては昨年の十月に発足したようでありますが、弱小企業の多いLP業界の方が先にそういう制度が発足し、都市ガスについてはどうもおくれているようであります。通産省の指導で見ても、都市ガスの関係はようやく新年度から実施せよ、こういうように言われているようですが、この進捗状況というのはどんなふうになっていますか。
○豊島(格)政府委員 第三者被害に対する救済制度につきましては、先生御指摘のように、LPについてはすでに十月から発足しておるわけでございますが、都市ガスにつきましては、かねて各事業者の自主的な好意によって見舞い金等を出すということになっておったわけですが、やはり制度化した方がいいということで、昨年来検討させておったところです。最近ようやく具体的成案を得るに至りまして、近々発足の運びとなっております。
○岡田(哲)委員 結局私の言っているのは、弱小企業の多いLPの方が先に発足して、少なくとも大きい都市ガス関係がおくれている、これは非常に不合理だというふうに思うのですが、近々ということは、通産省の言っているのは新年度と言っておるのですが、これは直ちにLPに準じて都市ガスもやるということなんですか。
○豊島(格)政府委員 すでに瓦斯協会の内部において成案をつくりまして、あと手続を待つばかりになっております。制度的な内容といたしましては、一応LPの基金制度にならって、あれと同等のものを発足させるということでございますが、今後どのように充実していくかにつきましては、なお検討を続けさせることといたしております。
○岡田(哲)委員 それから、「基金による見舞金給付の具体案の作成および根本的救済対策としての保険について検討を行なうため、当協会に第三者被害対策特別委員会を設けることとし、」というふうになっているのですが、私は前にも言ったのですが、見舞い金も必要かもしれませんが、第三者被害というのは見舞い金のようなものでは済まぬ。何らか補償される制度を確立すべきだというように考えるわけです。そうしますと、いま言われている第三者被害対策特別委員会というものを業界だけで持って、これは通産省は指導しているのだろうと思うのでありますが、問題は業界だけでこういう制度をつくっていくということよりも、幅広く通産の指導のもとに行われないと、非常にいびつなものになってしまうのではないかという感じがするのですが、その点はどうでしょうか。
○豊島(格)政府委員 先生御指摘のように、業界だけに任しておいてよろしいかということについては、われわれも十分それだけで足りるというふうには考えておらないわけでございまして、とりあえずの問題として、業界として基金制度を発足させ、その後さらに充実するためにどうするかという点で、たとえば保険というようなことも考えられるわけでございますが、これにつきましては、やはり全くガス会社に責任がないものに対して、保険制度でやる場合にだれがどのように負担するかというような、法律的ないしは経済的な問題もございまして、とりあえずガス業界の中でその辺の問題点について詰めさせる、それについてわれわれとしてはある程度詰まったところでそれを取り上げてさらに指導していく、このように考えております。ただいまのところは、とりあえずガス業界の中で検討させておるわけですが、それで終わりということではございません。
○岡田(哲)委員 大臣から私はこれを聞いておきたいと思うのでありますが、最近起こっている事例から見ますと、全然関係のない第三者が被害をこうむる。それに対してわずかな見舞い金だけで措置される、こういうことでございまして、これは一つの大きな社会全体の問題だというふうに私は思うのですが、いま言ったように、保険だとか業界だけでこのようなものが考えられるかどうか非常に疑問なんですけれども、その辺、これは通産省自身として一つの専門機関みたいなもので討議するとかいう形にしないと、こういう問題の解決というのはむずかしかろうと思うのでありますが、どうでしょう。
○江崎国務大臣 御指摘の点は全く重要ですし、私もこのままでいいとは思いませんが、要するに一種の災難とでも申しますか、たとえば類焼の厄に遭うとか、それから交通事故で犠牲になったという人、また第三者が道を通りかかっていて上から何かが落ちてきて死んだとか、いろいろなケースがあると思うのです、全般的に見ますと。ただ、そういうことで一種の災難だで済ましていいかと言われると、それは済ましていけませんね、しかし、さて、このガスの問題で、しからば通産省に名案があるかというと、なかなかそういう――ちょっと私がいまここへ答弁に立ちながら考えただけでもいろいろあります。自殺者が高所から飛びおりた、その下を通りかかっていた人がそれに突き当たって死んだ。よく新聞などでありますね。ですから、そういった問題などをひっくるめまして、これは一度そんなことでいいのかどうなのか、よく検討をしてみたいと考えます。
○岡田(哲)委員 これはガスだけではない、いまも大臣が言われたように、いろいろ問題があると思うのでありますが、最近の事例がら見ますと、この第三者被害というのが事故の結果出ておるものですから、やはり見舞い程度で済ますことはよくなかろうと私も思いますので、さらに一層検討を進めていただきたいと思います。 それから、実際発足したこのLPガスの制度の内容でございますが、第三者の範囲は一体どういうものなのか。直接の原因者または自殺者の家族は救済の対象になるのか。また、直接の原因者と同室に居合わせた来客等は一体どうなるのか。それから死亡見舞い金が原則として五十万、特認が百万ということでございますが、この場合、特認というのは一体どういう場合なんだろうか。それからこの認定をする審査委員会、これはどういうような中身、構成ででき上がっているのだろうか。それからこの見舞い金制度的なものは今後さらに一層充実しようとして考えておられるかどうか、この点について……。
○原田政府委員 この第三者被害救済事業と申しますのは、御案内のとおり、およそLPガスが何か事故があって、それで損害を与えたという場合に、大体三通りぐらいの原因があるわけでございます。まず第一は、LPガス業者の側に何らかの責任がある場合という場合があります。これは御案内のとおり保険に入っておるわけでございまして、保険に入らないとLPガスの販売事業を営めないということになっております。これは相当額の保険価格になっておりまして、全部の業者が入っておる、こういうことになっております。 それから第二番目が、原因がよくわからないという場合があります。LPガス業者の側に責任があるのか、あるいは消費者の側に責任があるのかよくわからない、あるいは不可抗力といったような場合があります。これはやはり同じ損害保険の中で見舞い金という形が出るかっこうになっております。 それから最後に、消費者にどうも原因があるという場合で、これが第三者に何らかの損害を与えた場合、これがいま先生が御質問になりました第三者被害救済事業であるわけでございます。この事業は御案内のとおり昨年の十月に発足いたしております。昨年のLPガス法の改正の際に、たしか衆議院の附帯決議をちょうだいいたしまして、その附帯決議をベースにいたしまして、私どもが業界等の指導を行いまして、昨年の十月に財団法人全国エルピーガス保安共済事業団の中に、業界関係の出資などを含めまして総額四億の基金を設けて、この基金の果実によって、いま申し上げました消費者に責めがある場合で第三者に損害を与えたという場合に、ここで見舞い金を出すということにいたしております。 まず先生の御質問の第三者に該当する場合はどういう場合かということでございますが、同居の家族は第三者に入ってまいりません。しかしたまたまそこに訪問中の友人ですとか、来客ですとか、あるいは間借り人ですとか、あるいはアパートの隣人、通行人、大体同居している家族以外の方は含まれるというような感じになっております。 それから救済見舞い金の額は、御案内のとおり被害を受けた第三者一人当たり最高百万円ということになっております。一応の基準といたしましては、死亡者に対しまして一人五十万円という基準をつくっておりますが、審査委員会というものを内部に設けまして、この審査を経て一人百万円まで増額できるということになっております。 しからばどういう場合に一人百万円まで増額ができるのかという点でございますが、これは被害の態様によりまして個別に判断することになっておりますが、たとえば一家の働き手が死亡したような場合、あるいは被害者の治療費が相当多額に及ぶ場合であって、家族が非常に困窮するような場合、そういうような場合につきましてはケース・バイ・ケースで増額をしているということでございます。 しからばこの審査委員会のメンバーはどういうメンバーかと申しますと、エルピーガス保安共済事業団の中に置かれまして、事業団の理事長を委員長といたしまして、事業団の常任理事及び事務局長が委員となっております。全体で八名でございますが、ただし通産省もオブザーバーとして参加いたしております。したがいまして、通産省もケースに応じまして必要な指導と申しますか、あるいはそういったものを実施できるような体制になっておるわけでございます。 それから、今後の問題でございますが、これは昨年の十月に発足したばかりの制度でございまして、私どもは当面はこの制度の運用を見てまいりたい。この運用によっていろいろ問題が出てくればもちろん検討いたしますけれども、発足したばかりの制度でもございますので、当面はこの制度の確実な運用を図ってまいりたいというぐあいに考えておるところでございます。
○岡田(哲)委員 池袋で事故がございましたね。あれについてはどんな形になりましたか、結果は。
○豊島(格)政府委員 池袋のマンション爆発事故につきましては、周辺の学校、建物その他のガラスが相当割れるとか、通行人がけがをするとか、そういう第三者に対する被害があったわけでございますが、これにつきましては、東京瓦斯がそれぞれのガラスの割れたものに対する復旧、それからけがをした人の手当て、あるいはガラスが割れたりして、その晩自分のうちへ帰るのがいやだということで旅館に泊まるということの、その代金等につきまして一応支払いをいたしたわけでございます。金額にして相当になっておるというふうに聞いております。
○岡田(哲)委員 東京瓦斯がいままで言われたような見舞い金制度その他、こういうものにも準じて取り扱われたのですか。
○豊島(格)政府委員 東京瓦斯が池袋についていたしましたのは、一応見舞い金というよりは、ガラスが割れたりけがをされた方あるいは宿舎を確保される方に対して、事実上の便益といいますか、利便をお図りしたということでございますが、今後見舞い金制度ができました場合には、LPと同じような運用になると思います。
○岡田(哲)委員 一応附帯決議でもつけようかということで考えておりましたので、適切な答弁をいただければ附帯決議にしなくてもいいというふうに判断しますので、その辺確認しておきますから、そのおつもりで御答弁をいただきたいと思います。 一つは、工事施工後の表示義務を公布後六カ月以内の施行にした、監督者制度の施行については二年六カ月猶予期間を設けた、こういうことから見ますと、中小企業者の負担を考慮すれば、原則として短くしておいて、特に事情のある場合に例外として認めるというようにすることの方がいいのではないかというふうに考えておるわけです。 そこで私の申し上げたいのは、監督者の資格を付与するための講習、これを早急かつ広範に実施をして、監督者制度に係る規定の施行前においても有資格者の監督のもとで工事が行われるようにしたらどうだ、こういうふうに考えるのですが、どうでしょう。
○豊島(格)政府委員 監督者制度の義務づけにつきましては、二年六カ月の猶予を置きましたことは、先生も御指摘のとおり、相当数の監督者を講習によって養成するということには時間がかかるわけでございます。しかしガス工事の改善といいますか、適正なる施工を確保するためには、できるだけ早く有資格者の監督のもとに工事が行われることが必要でございますので、私どもといたしましては、法律的な義務づけは一応二年六カ月の猶予期間を置きますが、各工事事業者に対しましては、資格を得た者を使って工事を行うように行政指導をいたしたいと思っております。その二年六カ月以内の間においても、順次講習を受け、資格を得る監督者ができるわけでございますから、それをできるだけ使ってやるように指導したいと思っております。
○岡田(哲)委員 やはり保安を確保するという観点に立ちますと、これは長過ぎる。だからいま言われましたようにどんどんこれを進めていって、有資格者の監督のもとでどんどん工事が行われるようにこれはやるべきでございますから、そういうふうに進めていただきたいと思います。 それから既設のガス消費機器に対する調査等の問題でございますが、見ますと相当な数になるわけですが、この数は昨年の調査ですか、現在調査をしたらさらに私は一層ふえるというような気持ちがするのですけれども、不適切な機器及び給排気施設の改善をさらに進めていくということから見ますと、既存のものとこれからのものとありますね。既存のものについてさらに一層の調査を徹底して、そしてしかも改善をさせていく、こういう点についてどういうふうにお考えですか。
○豊島(格)政府委員 ガス消費機器の設置の不良その他につきましては、ガス事業法によってガス事業者に課せられておる調査義務というものを通じ、定期的に巡回して調査をし、その結果に基づき、不良の場合には改善するように通知を需要家にいたしておるわけでございますが、今後ともその点につきましては特に強く調査及び改善の申し入れをするということをさせていきたいと思っております。 なお冬季等ガス需要期で、ガスの事故が起こりやすい季節には特別な巡回をいたしておりますので、そういう場を通じてさらにその点を強調していきたい、このように考えております。
○岡田(哲)委員 不備な状態の既存施設、これが約百三十五万件もある。これを放置しておいては大変な問題ですし、さらに早急に総点検を行って実態をつかんで、設置状況や周辺環境から、特に危険性の高いものから極力消費者を説得して速やかに改善を図る必要がある、そういうふうに思うのですが、同時にこの改善命令の発動について政府がどう考えているか。これまで通産大臣や都道府県知事が改善命令の発動をした実績と、その成果がどういうふうになっているか。
○豊島(格)政府委員 通産大臣が発動します改善命令につきましては相当強い性格を持っておるわけでございまして、罰則がかかるというようなこともございますが、一たん消費設備を設置いたしますと、これを改善するためには、たとえばふろの構造そのものを変えなければいけないとかいうこともございまして、非常に経費がかかるということで、言うことはやすいのですがなかなか実施ができないということでございます。しかし危険なものをそのままほっておくわけにはいきませんので、ガス事業者に対しては再三改善をするよう申し入れをさしておりますが、特になかなか改善しない、 〔委員長退席、野中委員長代理着席〕 しかも集合住宅その他で危険性の高いところにつきましては、従来地方の通産局へ公益事業部長等の名前で改善方を強力に申し入れておりまして、これによって改善された例もあるわけでございますが、さらにどうしても危ないという場合には、今後改善命令を出していかなくてはならないのではないかと思います。ただ、いま申し上げましたように、現在までのところ通産局からの改善に対する協力要請というのが、いままで役所の行いました最大のものでございます。
○岡田(哲)委員 これは、いま保安上から見まして、さらに促進をしていただくようにお願いをしておきます。 それから、今度はガス漏れ警報器の開発や普及の点についてお尋ねをしたいわけでありますが、まず第一番に、警報器のリース制度というものができておるのですけれども、このリース制度の仕組みというものをちょっと説明をしておいていただきたい。
○原田政府委員 LPガス漏れ警報器に関するリース制度でございますが、御案内のとおり、昭和五十二年度から発足いたしております。LPガスの漏洩をいち早く検知いたしまして警報を発するということで、LPガスの事故防止のために、非常に重要な役割りを演じているわけでございます。したがいまして、その普及を図るという意味で、このリース制度を設けたわけでございます。 その仕組みはどういうことかと申しますと、結局、末端のLPガス消費者の方々が、なるべく負担しやすいような形でガス漏れ警報器を取りつけることができるというような仕組みにしようということが目的でございまして、そのために、メーカーがありますが、メーカーからLPガス販売業者に対しまして、長期割賦と申しますか、リースという形でガス漏れ警報器を販売するわけでございます。これを受けてLPガス販売業者が末端の消費者に同じようにまたリースをする、こういうことになります。したがいまして、末端の消費者の方々が負担する額は月に三百円程度ということで、非常に負担しやすいかっこうになっています。そこで、結局資金負担が一番根元のメーカーにかかるわけでございますから、そのメーカーの資金繰りをなるべくめんどうを見ようということで、日本開発銀行がその資金繰りのための、リース資金のための資金を融資する、こういう制度に相なっておるわけでございます。
○岡田(哲)委員 いま言われたように、開銀融資が五十年度から発足して、五十年から五十二年度の三年間に、独立住宅で五〇%、集合住宅で八〇%でございますが、四年経過した現在、この普及率が二〇%、この低い進み方なんですけれども、普及が進まない原因が一体どこにあるのかということ。それから性能面、価格面等でまだ研究の余地があるような気もするわけです。それから、こういう安全、保安という立場から言うと、私は設備の中に義務づけてしまって、全部取りつけなければならないという、義務づけというものをする必要があるのではないかという感じがするのですけれども、その辺はどうでしょう。
○原田政府委員 まず御質問に御答弁する前に、先ほどのリースの仕組みにつきまして、ちょっと私、間違ったと申しますか、御答弁申し上げて大変失礼申し上げました。 開銀の融資先はリース会社でございます。リース会社がメーカーから警報器を買う、それでそのリース会社がリースをするという仕組みになりますから、リース会社の資金繰りを見るという意味で、リース会社に対して開銀が融資をする、こういうことでございます。大変申しわけございませんでした。 それからガス漏れ警報器の普及が進まない理由でございますが、御案内のとおりいま二〇%強ぐらいになっております。必ずしも普及が十分でないわけでございますが、幾つかの理由があると考えております。 この理由と、それに対する私どもの対応をざっと申し上げますと、まず第一に、ガス漏れ警報器の効用につきまして必ずしも消費者の理解が十分でない。ガス漏れ警報器をつけたけれども、万一の場合にちゃんと作動するのだろうかというような不安があるわけでございます。この点は御案内のとおりもうほとんど不安はないわけでございますから、現在は消費者啓蒙活動、新聞ですとかあるいはテレビですとかあるいは学校教育ですとか、そういった場を通じましてよくPRをしているところでございます。それから、御案内のとおり、現在、昨年から総点検ということで、三年間でLPガス消費設備の総点検を実施させておりますが、その総点検の際にもパンフレットを配布いたしましてPRをしております。消費者の理解を得るというのがまず第一でございます。 それから第二は、以前でございますけれども、警報器の一部に機器の信頼性が十分でないものがあったわけでございます。作動すべき状態でないのに警報を発してしまうというような場合があったわけでございますが、これは最近はほとんどございません。御案内のとおり協会の自主基準というものを設けまして、その基準に合致している物を販売するという体制をとっていたわけでございますが、さらにこれにつきましては一歩を進めまして、御案内のとおり昨年のLPガス法の改正によりまして、第二種液化石油ガス器具というものを設けることになりました。これは、これに指定されますとメーカーの届け出が要りますし、それからメーカーは、この機器の性能等につきまして一定の基準に合致した物をつくらなくちゃいけない、こういう義務を負うわけでございます。この第二種液化石油ガス器具に指定いたしました。これは本年の四月から発効になっておるわけでございますが、こういった意味でより一層警報器の性能の信頼性が十分になる、これがまた普及を図るために有力な手段ではないかと思っております。 それからもう一つは、実際に警報器の普及活動をやっております末端のLPガス販売店でございますが、御案内のとおりこれは非常に手間がかかりますものでございますから、一部には、必ずしも積極的にこれを取りつけようという意欲が余り十分でないというような販売店もあるやに聞いておりますので、そういう点につきましては、各県なり日本LPガス連合会などを通じまして、非常に積極的に普及促進を指導してまいりたいと思っております。 こういうようなことで、私どもはこのLPガス漏れ警報器の普及というものが、今後かなり進むものと期待しておるわけでございます。 最後に御指摘のありました義務づけをするということでございますが、現在平均で約二〇%程度の普及率でございます。したがいまして、いまここですぐに義務づけをするということになりますと、消費者の費用負担の問題等もございまして、これはやはり相当慎重に考えなくちゃいけないのではないかという感じを持っております。したがいまして、私どもといたしましては、まず当面は、いま申し上げましたように消費者に対するPRあるいは末端販売店に対する指導あるいは第二種液化石油ガス器具への指定あるいは開銀の融資制度の活用等によりまして、その普及を積極的に進めていくということが必要ではないかというぐあいに考えておるところでございます。
○岡田(哲)委員 都市ガスのガス漏れ警報器の開発がおくれている。いろいろ理由があるのでしょうけれども、この実現化の見通しはどんなようになっていますか。
○豊島(格)政府委員 都市ガスにつきましては、その成分といいますか、性質上非常に空気より軽いということで、ガス漏れが起こりましたときにどうも上の方へ行くということで、機器の取りつけ場所その他もどうしても上部にならざるを得ない。このため、たとえば湯気とか煙とか、いろいろないわゆる雑ガスというものがまじりまして、これらの雑ガスと都市ガスとを区別して検知するという機器がなかなかむずかしいわけでございまして、LPのようにすでに完成したものとはなっておりません。しかし、いずれにしましてもガス漏れによる事故を防止するためには、警報器の開発ということは非常に大事なことでございますので、五十三年度以来、今年度も大体二千万くらいの予算をつけまして、日本ガス機器検査協会で研究開発をやらしておるところでございます。いっ開発の見通しがあるかということにつきましては、この時点では何とも申し上げかねるのでございますが、一応ことしの研究成果を見た上で、どうしたら早くなるかということを最終的には決断をするときになると思いますが、いずれにいたしましてもできるだけ早くということを考えて、目下開発を急がせているところでございます。
○岡田(哲)委員 私の地元で開発して、いま特許庁に出願しているのがあるのですけれども、相当数民間で零細な人たちが研究しているのではないかと思うのです。いま部長言われたように、この研究開発に、相当助成をしてやっているのと、個人が研究してやっているのとあるわけですね。それで、私はこういうのが相当の数に上るのではないかという感じがするのです。あるところには助成をし、非常にいい機械でも個人的にやっているという差が起こってきているのですけれども、こういう点については一体どういうふうに考えられておるのか、お伺いをしておきたい。
○豊島(格)政府委員 先生の御質問の趣旨は、日本ガス機器検査協会のようなところだけに研究開発の助成をせずに、一般メーカーにも助成をしたらどうかということのようでございますが、私もそういう方法があれば一つのお考えかと存じます。ただ、現在ガス機器検査協会でいたしております開発研究の中には、民間でいろいろと開発されたものを場合によっては買い取って、その性能のチェックということもいたしておるわけでございまして、そういう場を通じてお互いに開発を進めていくあるいは改善をしていくということによって商品としての価値が出てくるという方法が、いまのやり方でもあるのではないかと思っておりますが、今回の検査協会での研究の推移を見ながら、先生のおっしゃったようなこともどのようにして実現していくかということも検討していきたいと思います。
○岡田(哲)委員 大臣からちょっとお伺いをしておきたいのですけれども、安全性、それから未然に事故防止を図るという観点に立ちますと、私は当然、一つの設備としてこのガス漏れ警報器はつけなければならぬという立場をとらずに、いま御答弁があったように、できるだけ啓蒙してやっていくという立場をとっておられるのですけれども、国民全体の立場から見ても、これが絶対安全で、事前に事故を防ぐという立場から必要なんだという立場に立ちますと、これは義務づけていくべきではないかという感じがしてならないのですが、どうでしょう。
○江崎国務大臣 安全を確保することはもう何と言っても第一だと思います。これをどう義務づけるか、あるいはいまの施策をもっと強化徹底していくのか、この辺は議論の分かれるところでありますが、よく御質問の御趣旨を体しまして十分検討いたしたいと思います。
○岡田(哲)委員 審議官、何かあったらちょっと言っておいてください。
○原田政府委員 よく検討させていただきますが、義務づけと申しますのは、消費者の負担等もかぶってまいりますし、それから生産体制の問題等もありまして、なかなかむずかしい点があるのじゃないかと思います。しかし、よく検討させていただきます。
○岡田(哲)委員 私は、これを義務づけていくと数も出てくるし、量的に相当生産できる、そうするとコストも下がるというようなことも考えまして、やはりこれが必要なんだという視点に立てば、全体のガスの一つの設備としてこれは考えていくべきではないかという気持ちがするので、さらに一層検討しておいていただきたいと思います。 そこで、研究開発及び普及に対する助成措置の充実を図るということを私主張したいわけですが、ひとつこの点についての答弁をお願いします。
○豊島(格)政府委員 都市ガスにつきましては、先ほどお答え申しましたように、LPのように信頼性のある機器がいまだ開発されておりません。したがいまして、何と申しましてもまず第一に信頼性のある機器を開発するということが当面の急務でございまして、現在すでに進めておるわけでございますが、これだけの研究開発の方法でいいかどうか、われわれとしましては一応何とかなると思っておりますが、さらに開発の助成の方法等につきましても、実効あるものといたしていきたいと思っております。もちろんこのような機器が開発されました暁には、これはできるだけ急ぐわけでございますが、その暁には、その普及について啓蒙していくということについては、先生の御指摘を待つまでもなく、われわれもそのようにいたしたいと思っております。
○岡田(哲)委員 特定ガス消費機器ということでガスバーナーつきふろがま、ガス瞬間湯沸かし器と二つ挙げられているのですけれども、これ以外は考えておらないのか、あるいは今後指定の必要が出てきたらそれの指定を加えていくということですが、どのようにこの辺は考えておられますか。
○豊島(格)政府委員 特定ガス消費機器につきましては、法律ではいま御指摘になりましたもののほかに、さらに広く政令で指定できることになっておりますが、当面の問題といたしましては、ガスバーナーつきふろがまと大型の瞬間湯沸かし器というものが、これまでのところ設置工事の不備による事故が多いということでございますので、とりあえずこの二つを当初指定していきたいと思います。 そのほかのものにつきましては、工事の欠陥による事故というものは現在ほとんどないわけでございますが、今後やはりそういう事故の可能性があるということがわかりましたときにはもちろん指定していくつもりでございますし、さらに新しい機器の開発ということも今後出てくると思いますので、そういう機器が開発される場合には、その性質いかんによっては追加することも当然考えております。
○岡田(哲)委員 それから本法の対象となる特定工事事業者の業種、業態、これについてちょっと教えてください。
○豊島(格)政府委員 通産省では五十三年の八月に調査を実施したわけでございますが、工事の業種といたしましては、大体ガス会社のサービス店、LPガスの販売店、浴槽、ふろがま店等大体十一業種にわたっておりまして、その事業を行っておるものは大体八万七千と推定されております。
○岡田(哲)委員 この特定工事ということですが、都市ガス用の機器とLPガス用の機器では工事内容が違うと思うのですけれども、一体具体的にはこの特定工事とはどんなものですか。
○豊島(格)政府委員 法律でも規定しておりますように、ガスバーナーつきふろがまなどの特定消費機器の設置または変更の工事というものを特定事業ということにいたしておりますが、具体的に申しますとそういう機器の設置場所を決定し、そういう機器を取りつけるとともに、その機器の給排気設備の位置、構造を決め、その給排気設備を取りつける一連の工事を特定工事ということにしております。なお、その排気筒の取りかえ等の特定消費機器の変更の工事もこの場合特定工事に含まれます。
○岡田(哲)委員 特定工事に従事している人たちが現在何人ぐらいで、監督者の数がどの程度になるのですか。
○豊島(格)政府委員 特定工事に従事している工事をやる人は大体三十四万人ぐらいと推定されます。そのうち監督をするに必要な人員というのは、いろいろな見方もありますが、大体二十万人ぐらいは要るのではないか、このように考えております。
○岡田(哲)委員 二十万人ぐらい監督が必要だということになるのですが、従来の有資格者による工事の実施等を義務づけたものではなくて、監督者制度とした理由は一体どこにありますか。
○豊島(格)政府委員 この法律で監督者制度にした理由は何かということでございますが、実はこの工事自身につきましては、いわゆる熟練労働というものを特に必要とするわけではございませんで、ガス消費機器の設置の位置とかあるいは給排気設備の規模、構造についての基礎的な知識あるいは現場における判断というものが必要であるということで、必ずしも特定の人が作業をしなければいけないという性質のものではない、こういう判断から、一定の知識、技能のある者が監督をすれば十分である、このような考え方に立って、監督者制度を設けたわけでございます。
○岡田(哲)委員 それから、従来から工事を行ってきた従業者、これとの関係、これは一体今後どういうふうに考えられておりますか。
○豊島(格)政府委員 この法律の施行によりまして、特定工事を行う場合には一定の監督者のもとで行う必要があるわけでございますが、実際問題として個人でいろいろとやっておるような工事事業者もあるわけでございますが、そういう事業者の場合においては、従来その工事をしていたその人が監督者の資格をとってやることになる。それから大きな工事店等で、いろいろな作業をする人を抱えておるところでは、その中で必要な数について監督者の資格を取るということで、運営されることになると思います。
○岡田(哲)委員 それから、前回のLPガス法のときに附帯決議をつけたわけですが、五十四年度の消費者保安啓蒙事業として、どういう点が従来より拡充をされましたか。
○原田政府委員 まず全体の予算でございますが、本年度は昨年度に比べまして二〇%強の伸びを確保いたしております。約九千万円弱の予算をちょうだいいたしております。それでいろいろなことをやるわけでございますが、従来のいろいろな啓蒙活動があるわけでございますが、その中で、新規事業としては二つを予定いたしております。 一つは、御案内のとおり、毎月十日のLPガス消費者保安デーというのがございます。その場でテレビですとかラジオですとか新聞等によりまして啓蒙活動を展開しておりますが、従来中央紙にのみ掲載しておりました新聞広告を、地方紙にも掲載するということにいたしております。 それから第二番目が、学校教育の場におきまして児童生徒に対しましていろいろと啓蒙活動を実施しておるわけでございますが、本年度からは映画を利用した啓蒙を実施しようということで、そのために必要な費用を確保いたしております。 大体そんなところでございます。
○岡田(哲)委員 LPガス事故の事故調査事業の目的、その内容、都市ガス事故の場合の処理、分析体制、この現状をちょっと教えておいていただきたいと思います。
○原田政府委員 最初に、LPガス関係について私から御答弁申し上げます。 LPガス事故の防止の一層の強化充実を進めるために、発生した事故の原因などを徹底的に分析いたしまして、その再発防止対策の検討を行うということで、本年度にLPガス事故調査事業、新規事業といたしまして約九百万円程度の予算をちょうだいしています。この使い方は、特殊法人高圧ガス保安協会の支部であります各都道府県の液化石油ガス教育事務所というものがございますが、その事務所ごとに学識経験者あるいは行政担当者その他の専門家等から成りますLPガス事故調査委員会というものを設けまして、当該県内に発生したLPガス事故を調査いたしまして、必要に応じて事故現場にも出向きまして、原因を徹底的に究明いたします。それに対して必要な事故防止対策いかんということで検討を行うことにいたしております。それから、さらにその結果を全国レベルで集計分析いたしまして、原因別の事故統計などを作成いたしまして、これを参考資料といたしまして、このLPガス消費機器などの技術基準や消費者啓蒙活動等に反映さしていく、こういう趣旨の予算であるわけでございます。
○岡田(哲)委員 都市ガスは。
○豊島(格)政府委員 都市ガスにつきましては、ガス事業法に基づきましてガスの事故の詳報を受けておりまして、これにはいろいろと細かい原因がわかるように書いてございますので、これに基づきましてその原因その他の分析をいたしておるところでございます。
○岡田(哲)委員 それでは最後に都市ガス、LPガスにおける地震対策について、どのように対策が進められておるか、御説明をいただきたいと思います。
○豊島(格)政府委員 都市ガスにつきましては、地震によるガス災害の防止を図るために、ガス事業者に対しまして、LNGタンク、ガスホルダー等のガス工作物につきまして構造、材料等の耐震基準を遵守し、設計製作を行わせるとともに、緊急遮断装置、消火設備の設置も義務づけております。また地震による二次災害の拡大を防止するために、ガス事業者に対しまして、震度五以上の地震が発生した場合には、製造所の出口等必要な個所でガスを遮断し、ガス漏洩等の状況を確認するように指導しております。またガスの漏洩が続く場合には、状況に応じまして遮断されたガスを安全に放散させるというようなことを講じさせております。 なお最近の地震、特に宮城地震の経験に照らしまして、現在資源エネルギー庁長官の私的諮問機関でございますガス事業大都市対策調査会地震対策専門委員会におきまして、耐震性の基準につきましての見直し、それから早期復旧対策の確立等を検討しておるところでございます。
○岡田(哲)委員 終わります。
○野中委員長代理 後藤茂君。
○後藤委員 まず最初に大臣にお伺いいたしたいのでありますが、大臣は大変豊富な閣僚経験をお持ちだと聞いておりますし、通産は初めてでございましょうが、大変意欲を持って通産行政に携わっておられるわけですが、大臣の口癖のわが通産省、私はどうもこのわが通産省らしくない今度の法律が出てきているように思えて実はならないのです。通産省というのはやはり政策官庁ですし、あるいは誘導官庁的性格を歴史的にも持ってきているんではないだろうか。余り細々した法律というものはつくらない方がいいように私は実は思うのです。大臣は、法律はいろいろがちがちつくっていく方がいいとお考えなのか、それとも特に通産行政としては、まあなるべくなら法律など余りつくらないでやっていく方がいいとお考えなのか。基本的な、まずその点をお伺いしておきたい。
○江崎国務大臣 大変むずかしい御質問ですが、通産省としては、私は、やはり日本の企業というものが自由企業に立っておるわけですね。したがいまして自由な創意、発想を助長するようなことが必要であって、余り細かいことを一々官庁が規制して物言いをつけるということは望ましくないと思います。ただ本法案につきましては、これも本来ガス会社及び設備会社が本当に責任を持って対策をすれば事故は未然に防止できるわけですし、いまここで議論されておるようないろいろな人身被害も食いとめることが可能なわけでありますが、そうは言いましても、これは使用者側の不注意によるものもあります。それから在来設備の老朽化によるもの、不備によるもの、いろいろあります。したがって、安全第一という点から、こういう監督者を特別講習によって養成する、資格づけをするということにしたわけでありまして、いまおっしゃるように、これによって大変な制約を受けるというものではなくて、もう少し安全確保のために業者が責任感を旺盛にすると同時に、事故の絶滅を期する、こういうところに重点があるわけでありまして、講習期間も二日間であります。またその受講期間につきましても相当な幅を持って、業者の自主的な努力といいますか、参加を求めて規定づけていこう、通産省らしく配慮はしておるなというふうに私思うわけでありますが、原則的には余り細かいことを規制することはよくないというふうに思います。
○後藤委員 大臣からの提案理由の説明を読みましても、いまの御答弁をお聞きしましても、まだ私はこの法律が大変必要であるという感じを受けないので、これからの論議の中で、どうしてもこれは必要不可欠な法律であるという御説明をぜひいただきたいと思うのですが、なぜこの法律が必要なのかということが、後でまた触れてみたいと思いますけれども、さっぱり実は私わからないのです。先ほども基礎的な技術ぐらいは習得させておかなければならないということですけれども、法律をつくる以上は緊急性といいますかあるいは必要性といいますか、さらにはその法律ができて、期待される効果というものがある程度読めていかなければならぬと思うのですね。私は、法律にしなければその期待が持てないともどうも思えない。たとえば提案理由の説明をお聞きをいたしますと、ガス災害は一向に減らない。政府はいろいろ対策を講じておるけれどもなお減らない。そこで審議会や調査会の答申や意見もいただいた。原因はいろいろあるけれども、どうもこのガス災害の一番悪いやつは特定工事に欠陥がある。そこで特定工事をする者には資格を与えておかなければいかぬ。監督者法ですわね。大臣も大変お忙しいし、通産行政でやらなければならないこと、不確実性の時代でむずかしい問題がいっぱいあるときに、ことしは通産省は法律が少ない、ほかの省庁と比べてどうも法律が少ないから、一つ二つ出しておこうかということで出してきたんじゃないだろうかと私は思えてならないのですよ。監督者法にこれだけ時間を割いて、そしてしかも、たとえば原子炉を扱っていくとか、あるいは非常に高度な技術なり知識を必要とするし、国家試験もやらなければならぬ、こういうような監督者なら、これは法律でも相当細かく規定をしていかなければならぬと思うのですが、どうもそうでもない。先ほど大臣も言われましたように、十五時間程度のカリキュラムで二日間ぐらいやって、そして居眠りをしていた者でも、恐らくテストぐらいはしていって、受講者は皆監督者になるのでしょう。これは後でまたお聞きしますけれども。 そういうことで、提案理由の説明をし、こうやって時間を割いて論一議をしていくほどの内容をどうも持っていない、そういうように私は思うのですが、大臣どうでしょうか。そういう緊急性、必要性、しかもこの法律によってガス災害の撲滅に非常に大きな効果を持てるのだということでございますか、ちょっと大臣の方にお聞きしたいと思います。
○江崎国務大臣 ガス施工そのものが比較的安易なものです。それだけにどうも手抜かりもある。それから既設の設備をどう改良するかというあたりに、これは消費者の側から言えば金の問題がある。それから工事者の場合から言うと、一応やっておいたのだからいいんじゃないかということで安易についたことが、思わざる大きな災害につながっておることは、これはもうこの場所でもいろいろ御指摘があったとおりであります。そういうことから考えますと、全部に義務づけるということになりますと、どうも日本の習慣としては法律によらざるを得ないわけなんです。したがってこういう法律を出した。監督者の資格を得るためにも、比較的安易なカリキュラム、まさに同じことじゃないかということでありましょうが、そういうことによって、工事施工者のこれからの工事、それから自分がかつてした既設の工事、これに十分責任を持たせる、特に監督者として責任感を旺盛に持ってもらうという上から言うならば、これは比較的簡易にして、しかも安全確保のためには非常に役に立つものではないかというふうに思っております。したがいまして、つじつま合わせで法案を出したなどというものでは絶対ありませんので、そのあたりは御了解をいただきたいと思います。
○後藤委員 それではもう一つ大臣にお伺いをしておきたいと思うのですが、ガス消費機器を設置をする、そういう工事をやっている人々は、説明を聞きますと、水道工事店からタイル屋さんから、昔の薪炭業者というのですか、そういうところもやっているということですが、やはり商売をやられている方々は信用にかかわる問題です。ですから、実態はそうでたらめをしていないと私は思うのです。ただ、給排気設備等に欠陥があるとすれば、行政府の、あるいはガス関係者の啓蒙不足だと私は思うのです。こういう消費機器を置く場合には、当然密室の場合にはこういう給排気設備をしなければいけませんよ、あるいは長期に不在になる場合には鳥が巣をつくるかわからぬから、そのときにはよく点検をしておきなさいよとか、さらには雪国では雪で給排気設備が壊れるかわからぬからよく注意しなさいよとか、このぐらいの容量ではこのぐらいの設備が必要ですよ、そのことが欠けているのじゃないですか。私は、そんなでたらめをする業者というのは、少しはやっている業者もあるかもしれませんけれども、大部分は信用にかかわるのですからやらないと思う。そのことによってお客にもし災害でも起こったら、先ほど岡田委員の方から賠償の問題というか、補償の問題が出ておりましたけれども、そのことは別としても、商売をやっている人というのは大変ですよ。ですから、買ってきて据えつけをしているだけ、それに対する啓蒙なり指導なりということが、私は行政としては怠慢じゃないかと思うのです。そのことをたな上げをしていはしないか。後でまたずっとその問題について触れてみたいと思いますけれども、そういう規格なり指導なり啓蒙なりをしておれば、銭がないからそんなところは手を抜いてくれ、消費者がこういう要望をしても、いやこれじゃ大変ですよ、酸欠を起こしますよ、こう言いますよ。むしろそういうところが私は問題じゃないかと思うのです。大臣、その点についてのお答えをいただきたい。
○江崎国務大臣 私、おっしゃる点は全く同感です。したがって、従来ともガス業者は啓蒙もしておる、責任も持っておる、それからまた事故が起これば、これは自分の今後の経営の問題にも関係する、これはそのとおりだと思います。しかし、そう言いながら、それではなぜ事故が起こるのか。これは使用者の不注意にもよりましょう。しかし、設備の不備によるところの事故も相当件数あるということで、この法律によって全国的に監督者の自覚をもうひとつ高める措置をとった。そのためには、一カ月、二カ月という長期の研修を受けるわけではなくて、安易なカリキュラム、まさにそれはいま御質問でおっしゃいますように、強い一つの啓蒙でもあり、またその規則化であり、責任感を喚起するための措置である、こういうことも言えると思います。
○後藤委員 あと答弁は結構ですから、ちょっと私の考えを申し上げます。私は逆さまだと思っているのです。つまり、そういうガスの取り扱いというものは、販売業者にしてもあるいは所管官庁である通産省あるいは都道府県、自治体、こういうところも、ガスというものはこういう性格を持って、こうですよということを日常的にPRをしておくということが欠けているから、いま大臣も言われましたように、工事の欠陥による災害も起こっている。私は災害が起こっていないと言っているわけじゃないのです。つまり、その前段にやるべきことを怠っていはしないか。そのことを忘れて、監督者を置けばよいとしている物の考え方に問題がありはしないかということを私は実は申し上げてみたわけです。 そこで、公益事業部長の方に御質問を申し上げてみたいのですが、行管から五十一年に勧告が出されているのですね。それからさらに調査会なり審議会から五十二年にも相次いで答申が出されている。その趣旨に基づいて、これまで一体どういう行政指導をなされたのですか。
○豊島(格)政府委員 行管から出されております勧告の中には、ガス使用上の安全に関する指導監督の問題あるいはガス用機器の規制に関する問題等々がございますが、ガス使用上の安全に関する指導監督の問題につきましては、周知、調査義務の履行につきまして、ガス事業者に対して通達を出し、行政指導をいたしております。それから、ガス用機器に対する規制につきましては、消費者がケアレスミステークによって事故を起こさないように、そういうことまで含めました技術基準の改正を現在行っておりますし、あるいは検定の対象となる品目、現在六品目ございますが、これをさらに七品目追加する等の政令の改正を急いでおるところでございます。 なお、ガスの設備工事が不良であるといいますか、欠陥があるということに対しましては、五十二年度に調査を行いまして、その後この法律の準備に取りかかってきたところでございます。
○後藤委員 そういう答申なり勧告なりに基づいてなすべき行政指導というものが十分に行われてないように実は私は思うのです。法律をつくる方にえらい熱を入れていたのではないだろうかと思うのです。 そこでお伺いをしたいのですが、そういう勧告なり答申なりというもので、どうしても新しい法律をつくっていかなければならないというようにお考えになったのだと思うのですが、現行のガス事業法あるいは液化石油ガス法、これでガス消費機器の設置の欠陥というものはやはり捕捉できないのでしょうか。
○豊島(格)政府委員 現在のガス事業法におきましては、ガス事業者に対して調査義務というのが課せられておりまして、ガス事業者は一定のサイクルで消費者の家へ立ち入って調査をいたしておるわけです。そのときに、ガスの消費機器につきましては、機器そのものと、それから設置についても欠陥がある場合にはとるべき措置、こういうふうに直したらどうか、そういう措置についてあるいはそういう措置をとらないとどういうことが起こるかということについて、消費者に通知といいますか、改善を勧告するということができることになっております。ところが、このような現在の法律上のたてまえでございますと、すでに設置されたものについて通産省で定めている技術基準に適合しない、いわゆる欠陥があるということがわかるわけでございまして、しかも工事をする前には何も規制はしない、工事をしてすでにでき上がってしまってからこの消費機器の工事はおかしいということを言うわけでございますので、いずれにいたしましてもできたものを直せというようなことで、それには経費もかかりますし、事後的といいますか、後の措置であるということで、消費者も改善をすることが、費用の関係もありましてなかなか十分進まないというのが現実でございます。もちろん通産大臣から改善命令も出せることになっておりますから、それはそれだけの相当強い住民に対する力となるということで、必ずしも現在の段階ではそこまで発動することはなかなか困難だということで、協力要請程度のことをやっておるわけです。いずれにしましても、設置されたものは、事後的な措置ではなかなかその実効が保てないということが今度の法律を出すことにしたゆえんでございます。
○後藤委員 私は、この両法案とも大変よくできていると思うのです。これは原田審議官にもちょっとお伺いしてみたいのですけれども、いまと同じようなことでしょうか。都道府県知事の勧告のところまでこうある。欠陥改善というものは、通知をし、それから改善すべきことを命じ、さらに基準適合命令まで出せるようにきちんとなっているわけですから、私はいま部長が言われましたように、抑えつけてということではなしに、事は命にかかわるわけですから、命にかかわる問題に対して私は行政の指導というものが、あるいは法の運用というものに熱心ではないからではないか。ただ頭でそう考えているだけで、たとえば調査の立ち入りを拒否された件数というのはどのぐらいあるのでしょうか。
○豊島(格)政府委員 ただいま御質問にありました立ち入りで拒否された件数といいますか、会社によって相当違いますが、東京瓦斯の場合〇・三%ぐらいというふうに聞いております。 なお先生御指摘の、そもそも現行法に基づく行政をちゃんとやっていないという御指摘がありまして、またそういうお考えもあろうかと思いますが、消費者の立場に立ってみますと、つくるときに何も規制がなくて、できちゃってからあそこが悪いここが悪いと言われても困る、そういう消費者の心情というものも当然だとわれわれも思いまして、できるときからちゃんとしたものが据えつけられるようにすること、そういうことができるようにすることが非常に望ましいのではないか、このように考えております。
○後藤委員 確かに今後の問題はその点があるだろうと思うのです。しかし、それは部長、頭の中で考えているんじゃないですか。頭の中で、つまり何だせっかく私のかい性でつくったんだ、そのときは何も言わぬで、これからこの設備をしろあの設備をしろというようなことは聞けるかというのではないかということを、皆さん方が頭でお考えじゃないですか。私は何回も申し上げておりますように、事は命にかかわる問題なんですよ。しかもここにもるる説明されておりますように、アルミサッシ等が普及をしていく、あるいはそういうガス消費機器が容量が大きくなっていく。当然変わってくるのですから、そうすると、あなたのときは確かにすき間風ががたぴしあって通気が完全だったでしょうけれども、サッシにされたらこれは大変ですよ。酸欠起こしますよ。やはりこれには通気孔をつくらなければいけませんよというようなことを説得していけば、いやおれの命はおれが責任を持つのだからおまえらの世話を受けぬということはないと私は思う。先ほども拒否されたのは〇・三%というのでしょう。そういうような状況なのに、まさに鶏を割くに牛刀をもってするような、大上段にこういう法律をつくって、さあといって法律をつくったらおしまいみたいなことにどうもなりやせぬかと思うから、大臣私は申し上げているのです。この二つの法律の運用でどうしてもだめだというなら、私はこの中に、LPの方では何士かできましたね。だからそういうものをこの法改正の中に入れたっていいと思うのですよ。いまのはどうも実態に当たらないで、頭の中だけで物を考えているのではないかというように私には思えるのです。実際にそういうことに遭った事例というものはたくさんあるのですか。
○豊島(格)政府委員 先生頭の中で考えておるのではないかということでございますが、現実にガス会社が調査をいたしまして、その結果工事に不備があるということを指摘してなかなか改善されないという例が非常にたくさんあるわけでございます。百三十四万件というのは一応の推定でございますが、かなりの部分につきましてはガス会社の通知にもかかわらずやっていない。そのために、その機器の上に、これは危ないからかえた方がいいですよというのを張ったり、いろいろしているのがあるわけでございまして、決して頭の中だけではないということでございます。 なお先生御指摘の拒否された例、これは別に改善してないということではなくて、自分のところにはおれのうちだから入っては困るとかあるいは何かかんか理屈をつけて、立ち入りといいますか、調査そのものを拒んでいるということでございまして、数字的には関係のないものでございます。念のために申し上げておきます。
○後藤委員 今度の法律で、百三十四万件のそういう欠陥を持っておる給排気設備、これはどのように改善をされていくのですか。 それからもう一つ、これからこの百三十四万件というものは、大体何年ぐらいで通産省が考えているような欠陥のない設備に変わっていくんでしょうか。どのぐらいの見通しを立てていらっしゃいますか。
○豊島(格)政府委員 本法におきましては、既設のものにつきましては特に規制をいたしませんので、特別な関係はないと思いますが、やはり安全性のたてまえから、当然のこととしてガス事業者を通じて調査の際あるいは冬季の特別巡回の際等に改善方を申し入れるといいますか、そういうことはいままで以上に十分やるように指導していきたいと思っております。したがって、どのくらいの年数でこれが解決されるかということにつきましては、一応消費者の意識高揚ということに依存するところもあるわけでございますが、ただ、この法律でも、いわゆる変更のときはやはり監督者のもとで工事をやらなくちゃいけない、こういうようなことになっておりまして、改造あるいは修理するときには当然監督を受けてやらなくちゃいけないわけでございます。したがいまして、ガスのふろがまその他の耐用年数は七年ぐらいでございまして、実際はもう少し、十年ぐらい使うかと思いますが、現在相当古いのもあるわけでございますが、その辺の耐用年数が切れるところで、そういう消費者の意識のほかに、事実上この法律の適用によって改善されるということも同時に期待されるわけでございます。
○後藤委員 そうすると、百三十四万件は、いろいろ御説明がございましたが、耐用年数が切れるころを待って、新設の場合には監督者の監督のもとに工事が行われるわけだから、それまで待つということになるんじゃないかと思うのですが、給排気設備が原因でガス事故を起こしているという割合は、五十二年までは何か出ているようですけれども、五十三年はまだ出てないのですか。出てなければこれまでの例で結構ですが、大体どの程度の比率になっておりますか。ガス事故の割合の中で特に給排気の設備ミス、設備欠陥による事故。
○豊島(格)政府委員 五十二年の数字で申しますと、百三十五件というのが事故の総数でございますので、その中で十五件というのが給排気設備の不備によるものでございまして、大体一割強になるのではないかと思います。 なお、五十一年度につきましては、百六十七件のうちの二十六件ということで、もう少し比率が高いと思います。
○後藤委員 だから、私はこの法律は大変つかみどころがなくて、混乱している法律じゃないかと思うのは、一つは、いま言われましたように二割ない。一割強ぐらいがるる御説明があった給排気設備の事故によるわけですね。それを対象にしよう。それからもう一つは、先ほども御説明がありましたが、百三十四万件という調査結果、これは前後するでしょうが、これはこの法律の対象外である、耐用年数が終わるころまで待って、自然になくなっていくだろう、新しいのをつくる場合には監督者の監督のもとに工事が行われるから万々問題はないだろう。さらに、その監督者はこれから二年六カ月かけてゆっくりとひとつ対応策、講習をやってまいりましょう、全くのんびりした法律だと私は思うし、それから説明の焦点が全くぼけていると思うのですね。部長、いかがでしょうか。
○豊島(格)政府委員 ただいま先生非常にゆっくりした考え方ではないかということでございますが、事故のうち一割強と申しますが、大部分は使用者の不注意ということでございまして、これは啓蒙その他を一生懸命やるわけでございますが、なかなか私どもだけの力ではできない問題でございます。ところが工事のミスといいますか、欠陥につきましては、これはある程度法的規制をすることによって目標が達せられるわけでございますし、わずか一割から二割の間ということでございますが、実は先ほど来先生も引用しておられますように、百三十四万といういわゆる爆弾を抱えておるわけでございまして、これがもちろん消費者の自覚の高揚によって改善されることを一方では期待する、現行法のたてまえで減らしていくということでございますが、やはり新しくできておるものをそのままにしておいたんではなかなか解決がつかないわけでございますから、この点につきましては、まず新しくできるものから押さえていく、それから古いものを改造させるものについてもこれを押さえていく、適正なものにしていく、さらに現行法でできるだけの運用で、さらにいま欠陥のあるものを直していく、こういうことですべてを総合していまの危険な状態、これはたまたまいま一割か二割ぐらいのものですが、これはいつ何どき大きな事故になるかわからない、そういういわば危険性をはらんでおるのですから、現行法、新しい法律を通じまして、あらゆる手をやっていくということがどうしても必要じゃないかと思います。 それから二年六カ月の猶予期間というものについての御批判、御指摘があるわけでございますが、この点につきましては、私どもとしては、法律的な義務としては、やはり現在そういう工事をしておる方々で必要な方は資格を取ってもらう、そうしないと、実際上現在従事している方の仕事を奪うことになるわけでありますから、そういう点で猶予期間を設けたわけでございます。しかし、二年六カ月の間手をこまねいてこの実行を待っておるということでは決してございませんで、けさほどの御質問に対してもお答え申し上げたわけでございますが、講習をできるだけ早く実施して、それによって資格を得た監督者というものを、工事をやる人に早く使ってやるようにということは、一方では行政指導として十分やっていくつもりでございますので、その点につきましても、それほど効果が上がるのが遅いということでは決してない。法律上の義務はやはり先ほど申しましたような関連でいたした、若干の猶予期間を設けた、こういうことでございまして、そういうことを総合しますと、先生がおっしゃるよりはうんと実効が上がる方向で進められる、このように期待しております。
○後藤委員 私は、やはり啓蒙宣伝の不足ということを特に指摘をしたいわけです。大体消費者行政とかあるいはPR、啓蒙宣伝というものは大変しんどい、めんどうなことですから、どうしても行政としては逃げたがるんじゃないかと思っているのです。まして事故発生予備軍を大量に抱えて、先ほども部長言われたそういう爆弾を抱えたままこの法律は発足するわけでしょう。それに対して私は、これは大臣に申し上げたいのですが、省エネルギーでも大臣先頭に立ってハッパをかけておられるわけです。百三十四万の欠陥であるということが明らかであるのに、これからつくっていくところに対しては大変手厚くこの法律でやっていこうとする、いつ爆発するかわからぬというものに対してはじっとしておるのですか。いや、啓蒙もします、説得もしていきます、紙も張りました。私はもっとそこに熱意があっていいと思うのです。あしたにでも百三十四万を自治体から何から、消防から警察から全部動員して一つ一つやっていくというくらいの熱意の方が、法律をつくるよりも行政として大切じゃないかということを私は申し上げたいのですよ。このことが忘れられていはしないかということなんですね。この法律の一番大きな欠陥はそこにあるんじゃないか、私はこう思っているのです。機器メーカーだとか業界とか、検査協会だとか、あるいは保安センターとか都道府県とか自治体、たくさんあるじゃないですか。こういうところが、あなたの機器は大丈夫ですかと毎日毎日これをPRしていく。そして、それぞれの法律に基づいて調査に入ることができる。その調査に入れかわり立ちかわり入っていく。そうすれば、事は命にかかわりますと、その金についてはそれぞれまた、きのうの答弁の中でもその設備についていろいろなことを考えていってみたい。新設の場合にはその費用は自己負担でしょう。そのくらいの熱意と行政指導がなければ、監督者を幾らつくったって同じことじゃないですか。新しいものはこれで発足できるだろうと私は思う。ですから、私が最初申し上げましたように、二つの法律があるじゃないか、この法律の運用を強化していく、もしその運用に足らざるところがあれば、その改正をしていけばいいのじゃないだろうか。監督者法というものを大上段に振りかぶって、それでガス事故が全部終わるみたいな物の考え方というものが間違っている――私は間違っているということを申し上げるんじゃない、どうも安易過ぎはしないだろうか。大変お忙しい、通産行政でやらなければならないことはいっぱいあるのに、こういうものに時間をかけていくなんというのはまことにもったいないと私は思うのですが、部長、いかがでしょう。――それでは大臣。
○江崎国務大臣 従来の、欠陥があると思惟されるもの、そういったものについては啓蒙運動をやっていますし、ガス会社も当然検針のたびに物言いをつけたらいいと思うのですね。そして、その対策については、きのうの御質問にもお答えいたしましたように、自己資金でこれは対策しなければならぬわけですが、国民金融公庫か何かで手軽に融資をするような方法を講ずるとか、御提案がありましたので、私はそれはよく内部で検討いたしましょうとお答えしたわけでありますが、やり方はあると思うのです。ですから、いま後藤さんが指摘される点については、今後の問題としてぜひ十分適切な対処をして、現実的に不安のないように解消の方途を講じたいと考えます。 それから、今後の問題については、先ほど来申し上げておりますように工事業者としてもそんなに大きな負担があるわけではありません。したがって、これが一つの啓蒙でもあり、安全確保のための一つの指針でもあるというふうに御理解いただきまして、ぜひこの法律には御理解をいただきたいと思います。
○後藤委員 最後に一点。 二年六カ月の問題が同僚議員の皆さん方から御指摘になっているわけですけれども、十万人ばかりだという御説明がありました。私たちの選挙区は百三十ばかりある。仮にこれを二倍して、二百六十ですけれども、計算しやすいように二百五十にして十万を割っていきますと、一カ所四百人ぐらいですよね。そのカリキュラムの内容というのは法規関係とか設備機器関係だと思うのです。まだあるかわかりません。そうすると、講師というのは二、三人くらいで、あるいはもう少し要るのかもわかりませんが、済むのじゃないだろうか。そしてまた、この業者は先ほど申し上げましたように信用にかかわる問題ですし、あなたが工事したものは欠陥だったとなったらえらいことですからね。だから、こういう大変基礎的な講習を受ける熱意は大変強いだろうと思う。そういたしますと、どこに一体そんなに時間がかかるのかということで私は疑問に思う。一カ所四百人程度、もう少しふやしたとしても大した人数じゃないと思う。十万というと大きいですけれども、その個所を設置することによって、そこで講義をする人々の確保ができないというなら別ですよ。一人か二人しか専門家がいないというなら別ですけれども、こういう基礎的な、初歩的なことなら、講師、講習なんて簡単だろうと思うのですね。こういう人でできるのじゃないだろうか。これは、何日でしてしまえということではなく、一斉にさあっとやってしまえばいいと思う。それでなければ、先ほど岡田議員に部長が御説明の中で申しておられましたけれども、講習を徐々にしていく、早く講習を受けた者は監督者になって、後から受けた者は行政のおくれで、これから受ける者はその工事監督者になれないということは、同じ業者に対して、法律によって、行政によって不利益を与えるのじゃないですか。ですから、できるならばこのことも、先ほどの百三十四万の欠陥に対しても一斉に、ひとつ大臣に大号令をかけてもらいたいと思うのですけれども、同時に、この監督者を仮に必要だとすれば、それは一斉にやりなさいということを申し上げたい。そのための人数というのはそれほどではないのじゃないだろうか。 それからもう一つは、こういう講習の費用というものに対しても、これは講習者の費用負担を含めて一体どのくらいかかるかお聞きしたいと思うのですが、そのぐらいの費用があるなら、むしろPRの方にもっともっと予算をつけていくべきじゃないかということを私は申し上げたいわけです。
○豊島(格)政府委員 先生御指摘の、講習について早くやれという点につきましては、私も同感でございまして、私どもとしましては、少なくとも一斉にできるかどうかということはともかくとして、講習をする側の立場で二年六カ月かかるというようなことは決してないように、講習をする側としてみればもっともっと早く実施できる体制で進みたいと思っています。ただ、延ばしましたのは、講習を受けられる側におきまして、従来何の資格もなくて工事が実施されておるというところで、新しい義務を課するわけでございますから、その立場も考えまして一応余裕を十分とったということでございますので、私どもが非常に手抜きをして努力しないために二年六カ月が要る、こういう趣旨でないことを御了解いただきたいと思います。 それから講習の費用についてでございますが、これにつきましては、一応他の二日ぐらいの講習の例にならいまして、なるべく講習者の負担のかからない範囲で、講習受講料といいますか、そういうものを取ってやるつもりでございまして、特別にこのために国の予算を計上しておるわけではございません。
○後藤委員 終わります。
○野中委員長代理 午後一時四十分から委員会を再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後零時四十七分休憩 ――――◇――――― 午後一時四十六分開議
○橋口委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。田口一男君。
○田口委員 この法案についてはもう相当細かいところまで質疑がなされておりますので、私は、ダブることを極力避けながら、三点ほどにしぼってお聞きをしたいと思います。 まず第一は、やや事務的な問題なのですが、いただいた資料によりますと、ガスの事故の分類として、第一に消費者の不注意によるもの、第二番目にガス用品等の不良によるもの、第三番目に給排気設備の不備によるもの、こういうふうに分類をしておるのですが、一番最後の給排気設備の不備によるものについては、昭和五十二年の数字だけを取り上げてみますと二十四件、割合にして三%、全体から見ると少ないわけですね。だからどうこうというわけではないのですが、消費者の不注意によるものとガス用品等の不良によるもの、器具の不良によるものとは、事故の割合で一体どの程度あるのか、まずそれをお聞きしたいと思います。
○豊島(格)政府委員 都市ガスにおきます事故件数の内訳を厳密に見ますと、昭和五十二年におきましては、先生御指摘のように全体で百三十五件でございますが、そのうち、消費者の使用上の不注意によるものが九十三件、これは大体六九%、七割弱でございます。それから給排気設備の不備等によるものが十五件、大体一一%、その他二十七件、二〇%ございまして、消費者のミスによるものが多いわけでございます。それから、消費機器の不備といいますか、不良によるものはこの中にはございません。最近では消費機器の不良によるものは都市ガスの場合はなくなってきておる、こういうふうに言えるかと思います。
○田口委員 そうしますと、いまのお話では消費者の不注意によるものが、圧倒的とは言えないにしても相当多いわけですね。 そこで、実はこの法案が出てからいろいろと話をしておるのですが、こういう場合になったら業者が責任を追及されるのではないか。というのは、消費者の不注意とそれから給排気設備の工事のミス、この二つがダブって、どちらに原因があるかわからないけれども、複合事故が起きた場合、えてして業者が責任を問われるのではないか。それでその責任の追及の仕方なんですけれども、亡くなったとかどうとかという場合は別ですが、器具が壊れたとか、おまえさんの工事が悪いからこうなったんだと言って、自分のことをたなに上げてやられるのではないかという心配が、この法案について二、三の業者から私に話があるのです。それはわからぬだろうなと私も笑って済ましているのですけれども、こういう場合に、この法律ができることによって、業者の責任というのはどこまで問われるのか。
○豊島(格)政府委員 この法律で規制いたしておりますのは、工事をやる場合に、資格を持った監督者を使って、その監督のもとに工事をやらせろということが一つと、今度入りますガス事業法の四十条の四によりまして、通産大臣の定める技術基準に適合している工事をやるということでございます。したがいまして、事故が起こったときに、複合事故ということでございますが、その原因はよくわからない場合もあるかと思いますが、いずれにしても、特定工事事業者といたしましては、技術基準を遵守しておる限りでは問題はない。この法律との関係ないしはガス事業法との関係では、技術基準を守っていれば特別問題はない。ただ、工事がいいか悪いかという問題になりまして、顧客と供給者の関係といいますか、工事業者の関係で民事的にいろいろと問題が起こる場合もあり得るかと思います。その場合は、両方に過失があれば、過失相殺ということもありましょうし、あるいは主たる原因がどちらかと、両当事者間で争われることになると思いますが、法律上は先ほど申したようなことでございます。
○田口委員 これは、処罰をするとかどうとかが目的じゃないのですが、消費者の不注意なり器具の故障などを未然に防止をするための措置として、現行の法律では、ガス事業法の四十条の二、それから液化石油ガス法の三十六条、この条文で事故の防止ができる、読んだ限りではですね。 そこで私はお聞きしたいのですが、LPガスの場合には器具の取りかえがありますね。いわゆるプロパンガス。この場合には、器具の取りかえの際に販売業者が行って、平たい言葉で言えば、お宅の器具はどうですかと言って点検することは可能である。ですから、LPガスを一般個人が消費をする場合には、販売業者の注意によって比較的事故は未然に防止できる。ところが一番問題は、最近の団地なんかの例を見ると、集中供給をしているのですね。そうすると、アパート、団地などの場合にはただ容器をかえるだけで、一軒一軒の点検はほとんど不可能です。これはプライバシーとかどうとかの問題ではなくて、共働きの世帯が多い。そして、プロパン業者は、ただ単に容器にガスが入っておるかどうか調べて詰めかえるだけですから、器具の点検をやるということは全く不可能であります。そういう点について、行政指導としてはどこまで入れるのか、これが一つ。 それからもう一つ、これは一般家庭からちょいちょい文句を聞くのですが、都市ガスの場合に検針は委託ですね。委託業者です。したがって、ガス器具がどうだこうだということについての知識は持ち合わせていない。そして、料金については自動払い。都市ガスの場合には、消費者とガス事業者との間には現実は何のつながりもないわけです。そういう場合に、ガス事業法の四十条の二項によって調査点検をするということが果たして可能なのかどうか、こういう面について考えるところがあるのじゃないか。その点どうでしょう。
○豊島(格)政府委員 ガス事業の場合におきましては、ガス事業法によりまして、定期的に点検調査をすることを義務づけておりまして、これは三年に一回だと思いますが、そういうことによりまして、別に集金とかあるいは検針のときということ以外に、そういう場を通じて最低義務づけております。さらにそのほかにも、冬季の需要期のときには特別巡回ということもいたしておりまして、そういう特別巡回によってやっております。そのほか、マスメディア等を通じまして、ガスの使用法その他についても、PRといいますか注意をいたしておりますので、先生のおっしゃるように、検針の都度どうこうということではございませんが、一応いま申し上げたようなことで十分やっておるとわれわれは考えております。
○田口委員 ちょっと私、歯を抜いたものですから、発言がなんですが、こういう趣旨なんですよ。 私の住んでおる津市の例を申しますと、四〇%は都市ガス、六〇%はプロパンです。プロパンの場合に、さっきのことを繰り返しますけれども、一般的にはガス販売業者が一カ月に一回か二カ月に一回容器の取りかえに来る。わかりますね。その際に、お宅のガス器具はどうですかと点検ができるわけですね。ところが、アパート、団地などのように集中供給ということをやっておる場合には、単に業者はその容器の取りかえだけで、一軒一軒消費者のガス器具の点検ということは事実上不可能です。そういう場合に、単にここに書いてあるような三十六条だけで律せられるのかどうか、これが一つ。 それから、一番問題は、約四〇%の都市ガスの場合に、料金は自動払い、検針は委託、そこでガス会社の専門家は、何か事故が起こらなければ来ない、こういう状態があるわけですね。この意味わかりますか。そういうところはどう行政指導をすればいいのか、ここのところを聞いておるわけです。
○原田政府委員 まず集合住宅でございますが、集合住宅の場合に、先生の御指摘のとおり、あのボンベは別棟のところにございますから、ボンベが各戸ごとになっていないということはおっしゃるとおりでございます。ただ、御案内のとおり、LPガス法三十六条に基づきます調査義務というのは、各戸の場合であろうと集合住宅の場合であろうと、同じように調査をさせるということにしております。確かに一月ごとの場合には、ボンベをかえる都度一戸ごとに回りますから、その辺の調査のしやすさという点はあるいはあるかもしれませんけれども、法律上の調査義務という点では、両方とも抜かりがないようにやるように言っております。特に、昨年のLPガス法の改正に関連いたしまして、現在LPガスにつきましては、この調査義務の一環でございますが、総点検ということをやっております。この調査義務をより丁寧に、何と申しますか、広範囲な義務の内容、調査の中身をより密度の高いものということで徹底的な調査をやっておりますので、集合の場合と個々の場合とで実質的な差はない、また、ないように運営しているということでございます。 なお、これは調査の関係とはちょっと違いますが、集合住宅の場合には、特に集合住宅用の標識、これは消費者へのPRということになるわけでございますけれども、集合住宅の場合に特に注意すべき事項につきまして、消費者の各家庭ごとに標識を張ってもらっておる、そういう指導も実施しているところでございます。
○田口委員 次に、販売会社とかそういった業者がアフターサービスをする場合に大変問題があるわけですね。これはガス器具に限らずに、電気製品などについても皆さんお聞きでしょうが、アフターサービスをやってくれと言うといやみを言うというのです。そのいやみの中身は、部品がありませんとか、もうこれは大分古いですなあということで、新しく買いかえろと言わんばかりのアフターサービス、そういう点についても、これはこの法案の趣旨ではありませんけれども、やっぱり必要になってくるんじゃないか。その点だけ注文として言っておきます。 最後に、これは大臣にお聞きしたいのですが、安全管理については第一義的には消費者自身に責任がある、これはもちろんだと思います。ところが、さっき私が二度にわたってお聞きしましたように、ガス事業者の安全管理ということについて、どうも省力化、合理化が先に進んでしまって、調査をしたり点検をしたりする技術者が次第に少なくなってきておる、こういう傾向がありますので、本法案が成立することを契機にして、ガス事業者のこういった点の総点検といいますか、人員の配置、それがどうなっておるか一遍見直してみる必要があるんじゃないか。金を払うのは自動化、銀行、郵便局にそのまま払い込む、検針は委託である、ガス業者と消費者との間の結びつきが一つもない、そういった傾向が強まっておるのですから、本法が成立することを契機として、そういった人員の配置がどうなっておるか、その辺を一遍総点検をしてみる必要があるんじゃないか、この点、一遍大臣の事故防止の総括的な立場に立っての御見解を承りたい。
○江崎国務大臣 欠陥があると思われるものについては、ガス会社自身が検針のときに見てみるということはそうむずかしい話じゃありませんので、これは行政指導で十分できるように思います。先ほど後藤さんにもお答えしたわけですが、もし事故がありそうなというふうに推定される個所については点検をしてみる、そしてこれをどう修理するか、器具に不備があるという場合ならば、これはきのう玉城さんにもお答えしたように、わずかなことなら自己資金で賄っていただけばいいし、どうしても自己資金もないという場合には、安全確保が第一ですから、国民金融公庫から金を出す方途が一体あるのかないのか、そのあたりは通産省がいまここですぐお約束するわけにもまいりませんが、私は、検討に値する御質問だと思って十分検討しますというふうにお答えしたわけでありますが、このあたりは問題解決のための検討課題として、今後十分協議してみたいと考えております。
○田口委員 次に、第三者被害救済対策ということで、俗に言うもらい事故ですね。そのもらい事故に対する基本的な考え方を一遍聞きたいのです。 午前中、岡田委員の御質問にお答えがありましたけれども、大臣が言われたようにいろいろな場合が想定されますね。町を歩いておって上から、こういう例もあるでしょう。その場合に発生源が明らかな場合には、責任の所在は明らかなんですから追及できると私は思う。他の例をいろいろと調べてみますと、たとえば、列車、電車が走っておってそこに自動車が飛び込んでくる、また人が飛び込んでくる、それによって列車、電車に何らかのことが起こった場合には、飛び込んだ人に対して損害賠償請求をするらしいですね。 そこで、このガス事故の場合に、私は第二、三話をしたのですが、二つしかないじゃないかと言うのです。災難と思ってあきらめるのか、もう一つは昔から言われるように族親眷族に責任を追及するのか。第三者救済制度というものは、私は頭ではわかるのですが、一般地域で話をすると災難としてあきらめるよりしようがないじゃないか。それじゃ浮かばれぬわけですから、族親眷族にその責めを追及するというふうな考え方はいまどき無理ですね。そうなってくるとやられ損。たまたま隣り合わせたから損をしたんだ、こういうことで災難としてあきらめようということになってしまうのじゃないか。午前中の質疑のやりとりを伺っておりましたけれども、どうも第三者救済制度、それがあると責任の所在をあいまいにしてしまうことにもなりはしないか。そういう点で、私はまだまとまりつかぬのですが、災難としてあきらめてしまうにはかわいそうだし、族親眷族追及すべしという意見はわかるけれども、これは実態に沿わないし、第三者でそれを救済するということになると責任の所在があいまいになってしまう。いま検討されておる概要は一体どういうものなのか、もう一遍お聞かせいただきたいと思います。
○豊島(格)政府委員 ただいま御質問の件については、午前中もお答えしたわけでございますが、ガスの事故があって第三者が被害を受ける場合には三つぐらいある。一つはガス会社に責任がある場合、これは問題がないわけでございます。それから原因が不明な場合と、いま御指摘の点は第三の点でございまして、責任者がはっきりしておる、自殺したりガスの使用が不注意であったり、その結果ガス事故を起こして第三者に被害を与える、このときは消費者といいますか、その起こした原因者自身が損害賠償に当たるというのが本来の筋でございます。しかし、往々にして死んでしまったりあるいはそれだけの損害を賠償する資産がないということが多々あるわけでございまして、これをほっておいていいかどうかというのが従来からの問題点でございまして、これにつきましては、昨年の十月からLPにつきましては第三者被害のための救済の基金を設けまして、その基金から、基金の果実をもって見舞い金を出すということで、いわゆるLPガス事業者の自主的な負担で、損害をある程度、補てんとはいきませんが償っているというのが現状でございます。 この考え方は、御趣旨のとおりそれだけ危険なものを売っておるわけですから、ある程度の社会的責任をそういうかっこうでガス事業者自身が果たしているということでございまして、都市ガスにつきましてはこういう制度は従来なくて、それぞれの会社がみずからの考えである程度のお見舞いを出しておるわけですが、やはり制度化すべきではないかということで、LPの場合と同じように基金制度を設けて、近く発足させることになっております。しかし、それでは十分でないんじゃないかという議論もありますし、先生御指摘のように、責任をあいまいにするという問題があるわけです。ガス事業者以外の者の不注意ないしは故意によって損害を与えているものを、全部事業者が損害までかぶるということには問題がありますので、見舞い金でございますが、しかしそれでは結果的には十分でない。この辺のことを解決する方法としては、やはり保険制度というものが一つ考えられるわけでございまして、考え方はやっぱり原因者が本来負担すべきものであるということでございます。しかし原因者である消費者にその保険を強制するのではなかなかうまくいかないということになりますと、これはたとえばガス事業者がかわって保険を掛けておく、料金の中からその保険料は徴収しておくというのも一つの考え方でございますが、この点につきましては、やはり先生の御指摘のようないろいろな問題がありまして、まだ結論は出ておりませんが、目下そういうことができないだろうかということで、今後の問題としては鋭意業界に検討をさしておるところでございます。
○田口委員 これはむずかしい問題だと思うのですけれども、こういう考えはどうでしょう。 自動車の場合には、自賠責、いろいろありますね、保険の考えに。ですから、安全を売るという考え方になった場合に、ガス器具販売業者が品物に保険料を転嫁をするということになりますと、値段が上がるわけですから、その辺の考え方はむずかしいと思うのですが、ガス器具そのものは本来的に危険と隣り合わせの品物なんだ。したがって、瞬間湯沸かし器であるとかあるいはここに書いてあるような特定のガス器具の場合に、自動車保険と同じような、そういう考え方が導入できないか。そうすれば、自分の失敗によっての事故であるとか、さっき言ったような隣の自殺、それに巻き込まれた場合であるとか、いろいろ査定の問題があると思うのですけれども、自動車保険に例をとったようなガス保険といいますか、そういったことがこの中に援用できないかどうか。そうすれば、消費者自身もある程度安心だろうし、これはほんの思いつきのような考えですが、いかがでしよう。
○豊島(格)政府委員 自動車事故とガス事故との関係から見ますと、先生も御承知のように、自動車事故に比べてわりと少ないわけでございます。しかし、物事の本質につきましては同じような点もございますので、法律をつくりまして、いわゆる自賠責みたいなのをつくるのも一つの考え方でございますが、そこまでやるのか、あるいはガス会社が消費者にかわって保険を掛けるということでやった方が実効が上がるのか、その辺のところは今後研究の課題になろうかと思います。
○田口委員 それから、これは最後なんですが、午前中の質問にも再三出ておりましたからあえて余り深くは言いませんが、この法案が発表されて、一番どうなるだろうかと言って相談を持ちかけてくるのは中小零細業者のガス器具販売業者ですね。これの資料の何ページでしたか、その辺の心配のないことが書いてあるのですが、どう言っても、人命尊重、安全確保という名前のもとにわれわれ零細業者が締め出されるのではないのか、こういう危惧が一番先に来るのですよ。そして私は、人命尊重のためには試験を通ってもらわなければだめですよ、こういう話はしておるのですけれども、どうも米屋のおっさん、薪屋のおっさん、いろいろな業者がありますから、冗談まじりに、試験受けたら何とか頼みますわというふうな話までくるのですけれども、これは別として、そういう不安というものは私は確かにあると思う。これをもう少し政府の方としては積極的にPRをして、PRをしてもし過ぎることはないと思うのですね。この辺の考え方はどうなんですか。一片の法律だけで、あと試験を受けなさい、受からなかったらだめですよ、これでは営業との関係も出てきますから。一番心配するのはここなんですね。この心配をどう払拭をしていくのか、その点だけひとつ。
○江崎国務大臣 やはり安全第一ということを貫くためには、まあこの程度の講習制度は、これはどうもやむを得ぬと思うのです。しかも、いま御心配になるような業者の負担も、二日間ですしね。それから、二年六カ月のゆとりを持って受講しようというわけですから、まあ比較的安易なものです。しかも、安易というだけでなしに、これはやはり従来一つの技術を持っておる人が監督者になるための心得、それから責任感、こういったものを十分自己確認してもらう意味も含まれておるわけでありまして、直ちにこれが営業の妨げになったり、そのことによって大変な営業上の差別を受けるというようなことは、現実的には私は皆無と言っていいと思います。まあ皆無はちょっと言い過ぎかもしれませんが、ほとんどないというふうに言えると思います。 したがって、期間が長いということ、講習の期間はまたこれきわめて短いということなどなど考えあわせますと、まあ妥当なところではないか。むしろいささか軽きに過ぎるぐらいの講習期間でありますが、そうかといって、内容については、心得のある人が聞いてくれることですから、ある程度の信頼を置いて、二日間ということにしておるわけであります。御心配の点はないようにわれわれも心がけていきたいと考えます。
○田口委員 それで安心をしたのですが、もう一つこういう心配をしておるわけです。 仮に講習を受けて、百人が百人通ることはないですね、試験ですから。心配すれば切りがないのですが、試験が受からなかった場合に、売る場合と工事監督をする場合と別になる。そうすると、販売までだめになるのじゃないかという危惧があるのですね。その点の危惧です。最悪の場合を言いますと、試験を受けたら受からなかった。そうすると、うちでは器具を売る、据えつけは別の業者がやる、体系はこういうふうになってしまうでしょう。そうすると、器具の販売までができなくなるのじゃないかという心配なんですね。これはあんまり心配症かしれませんけれども、その辺のところまで実はこの監督者の試験について心配が多いわけです。いま大臣のお話で一応安心はしたのですが、試験が受からなかったらもう商売そのものもできなくなるのではないかという取り越し苦労もある。その辺に対する、それは別ですということを最後に大臣からお聞かせをいただいて終わりたいと思うのですが、どうでしょう。
○江崎国務大臣 いま実務担当者とも話をしたことですが、これは一種の講習ですから、まじめに聞いておっていただけばまあほとんどの人がよくわかる。これは、もとよりやる気がなくて、朝から晩まで寝てばかりおられては困りますわね。そうでない限りは、もう心得のある人に十分自己責任を持ってもらい、工事の重大性を認識してもらうという意味ですから、そういうことが理解できれば、この受講は終了していただくことができる、こういうふうに部長も申しておりますし、私どももそう認識をしておるわけでありまして、余りここで、いやそれはだれでも自由でございますなんということは言えるものではありませんが、まじめにやっていただけば、もとより経験者が監督者たる資格を得ることですから、当然理解されるものというふうに御了解を願いたいと思います。
○田口委員 それでは終わります。
○橋口委員長 以上で本案に対する質疑は終了いたしました。 ―――――――――――――
○橋口委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○橋口委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋口委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ――――◇―――――
○橋口委員長 第八十四回国会内閣提出、エネルギーの使用の合理化に関する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、これを許します。原田昇左右君。
○原田(昇)委員 エネルギーの使用の合理化に関する法律案につきまして、特に、現在のエネルギー事情にかんがみまして、エネルギーの安定確保ということが非常に重要であると言われながら、エネルギーの使用の合理化に関する法律案がいま提出されておるわけでございますが、この法律案はむしろ遅きに失しておるのではないかというくらい、私は危機意識を持っておるわけでございます。そういう観点から、この法律をめぐるエネルギー情勢並びに今後のエネルギー政策について、それと、この法律との関連づけという観点から御質問をさせていただ購いと存じます。 〔委員長退席、渡部(恒)委員長代理着席〕 まず、この法律が意図しております領域といいますか法域が、全体のエネルギーの節約、いわゆる省エネルギー政策におきましてどういう位置を占めるか、どの程度の範囲を対象にしておるか、その辺について伺いたいと存じます。
○天谷政府委員 お答え申し上げます。 石油危機以前におきましては、日本は世界でも最も恵まれたエネルギー事情、すなわち石油が一番安い値段で日本に大量に入ってくるということで、きわめて恵まれた事情にあったわけでありますが、石油危機を契機といたしまして、今度は全く立場が逆転いたしまして、日本が世界で一番高い石油を買わなければならないというような事態に陥ったわけでございます。しかも、日本はエネルギーのうち、輸入石油に依存する率が世界でずば抜けて高い。他方、その輸出先であるところの中東の政治情勢がきわめて不安定になってきておるということでございますので、日本といたしましては、中東石油に対する依存度をできるだけ減らすということがエネルギー政策の根幹になっておるわけでございます。中東依存を減らすためには、中東以外の石油をふやすとか、代替エネルギーの開発をするとかということが非常に重要でございますが、同時に、エネルギーを節約するということも大変重要な政策でございます。たとえば五%の石油消費の節約ができれば、日本国内で千五百万キロリッターの油田を見つけたのと同じ効果があるわけでございますので、無資源国と言われておる日本といたしましては、ぜひともこの省エネルギーをしっかりやらなければならないと思っております。 ところで、日本の省エネルギーの実績でございますが、振り返ってみますと、日本の産業界は省エネルギーには従来とも非常に努力をいたしてまいりましたので、その実績は世界で一番エネルギー使用の合理化を達成していると言ってよろしいかと存じます。一例を申し上げますれば、鉄鋼の高炉におけるコークス比は世界でずば抜けていい数字でございますし、あるいは自動車の燃費も日本の自動車が一番よろしい。あるいは産業界におけるエネルギー原単位の推移を見ますと、石油危機以後五十二年までの四年間に九%近くこれが改善されておる等々、非常に成績はいいわけでございます。この最大の理由は、民間企業が必死の合理化努力をしたということにあると思いますが、それに加えまして、政府の方でも、熱管理法の実施だとかあるいは税制、金融を通じますところのいろいろな省エネルギー投資の促進措置であるとか、そういう政府の政策も、民間の合理化努力を刺激するために非常に有効であったというふうに考えております。 今後ますます省エネルギーの必要性ということは高まってまいるわけでございます。昭和六十年を目標とする暫定見通しによりますと、昭和六十年におきまして省エネルギー率一〇・八%、石油換算にして八千万キロリッターくらいを目指しているわけでございますので、この達成というのは必ずしも容易ではないと思いますけれども、この省エネルギー法の実施と、それから民間の一層の努力、これで官民一体となりましてこの政策を推進していくことによりまして、所期の効果を上げたいというふうに考えております。
○原田(昇)委員 いまの御説明でおおよその位置づけはわかるわけですが、省エネルギー政策の体系としまして、産業部門、民生部門、輸送部門、その他、こういうように分けた場合に、この法律の扱っている領域というのは、工場におけるエネルギーの使用の合理化とか、あるいは建築部門における合理化とか、あるいはエネルギー機器の合理化、こういったようなことになるだろうと思うのですが、それが全体の省エネルギー体系の中でどの程度の効果、何割ぐらいの効果を持っておる分野であるかということについて、もう少し詳しく伺いたいと思います。
○天谷政府委員 部門別に正確な計算はしておりませんけれども、輸送部門、住宅部門、それから機器部門等、いずれも一〇%前後、輸送部門等は一〇%を大分超すところを期待をいたしておりますが、合計いたしましても一〇・八%程度ということでございます。 日本の場合は、御承知のとおり産業構造の中で、産業部門のウエートが非常に大きゅうございまして、本当の家計部門というのは大体二〇%程度でございますから、この省エネルギー法の体系におきましても、工場、それから輸送機器、こういうものの合理化による効果がやはりウエートとしては非常に大きくなると思いますが、他方、この住宅関係につきましては、従来どちらかというと省エネルギーの努力が不足していた分野でございますので、ウエートとしてはそれほど大きくはございませんけれども、やる余地はたくさん残っておるというふうに考えられますので、こういう分野でも従来以上の実績を上げたいというふうに考えております。
○原田(昇)委員 省エネルギーの目標として、六十年までに一〇・八%というようにお伺いしたのですが、その場合、各産業部門の節約並びに民生部門の節約というものを集計して一〇・八ということになるのだろうと思うのですが、産業構造の変化というのも非常に大きな要素があるんではないかと思います。 オイルショック以降、現在まで日本の産業構造は、不況の影響もあってかなりバランスが変わってきておるわけで、それによって相当の節約が図られておると思うのです。特にいまのGNPで言いましても、オイルショック以降かなりGNPとして高い水準になってきておるのにかかわらず、四十八年のエネルギー消費実績と比べましてそれほどふえてないということは、これは消費節約ももちろんあったと思いますが、産業構造の変化に負うところが非常に大きいんじゃないか、その辺の実情について伺いたいことと、今後、産業構造の変化というものをどの程度見込んで考えておられるか、その点について御答弁願います。
○天谷政府委員 日本の産業を大きく二つに分けまして、素材型の産業と加工型の産業に分けますと、昭和四十八年で素材型が三四・七、加工型が六五・三というような割合でございまして、この素材型と申しますのは鉱業、鉄鋼、非鉄金属、化学、石油石炭製品等でございますが、大体こういう素材型の産業が典型的なエネルギー多消費産業でございます。ところが、昭和四十八年以降、石油を中心とするエネルギー価格が急騰いたしましたこと、それから全体として不景気で需要が低迷しておったこと、それで前後からはさみ打ちを受けまして、素材型産業は非常な不況に陥りました。その結果として、こういう素材型産業というのはいずれも長い間、いわゆる水面下で苦しんでおったわけでございます。それが産業構造にも反映しておりまして、五十二年で見ますと素材型が三二・五%、加工型六七・五%ということで、四十八年から五十二年までの間に素材型、すなわちエネルギー多消費型の構成比が二・二%落ちまして、加工型の方が逆に二・二%アップしておる、こういうことでございます。 これが、一体それでは昭和六十年になるとどういう姿になるのかということの推定は非常にむずかしくて、私どもよくわかりませんが、一つの計算としては、そういう産業構造の変化によりまして、先ほどの一〇・八%の省エネルギーのほかに、まだ六%ぐらいの省エネルギーが達成されるであろうという一つの試算もございます。これはあくまでも試算でございまして、それほど自信を持って言えるような数字ではございませんが、しかし、今後ともこういう産業構造の変化は逐次進んでいくと思われますので、それを通ずるところの省エネルギー効果というものも、ある程度期待してよろしいのではないかと思われます。
○原田(昇)委員 長官はこの前IEAの会議にお出になって、五%節約ということを決めてこられたわけでございます。そういうように承知しておりますが、その際五%節減の背景となった世界の石油情勢、それと比べて、現在サウジアラビアが新しく、そのころ九百五十万バレルくらい生産しておったのを前提にしておったんじゃないかと思うのですが、百万バレルぐらい落として、八百五十万バレルぐらいにサウジアラビアは落とす、一航イランは三百万バレルぐらいの生産を続けられるというようなことになろうかと思いますが、当面の問題として、当時の背景となった世界の石油情勢に比べまして、現在までの変化というものを織り込んだ場合に、どういうように違いが出てきておるか、そしてそれとの関連で五%節約で当面乗り切れるということになるのかならないのか、その辺を御説明いただきたい。
○天谷政府委員 三月一日、二日のIEA当時におきまして、結論といたしましてはおおむね二百万バレルくらい需給の不均衡がある、すなわち供給不足が二百万バレルくらいあるので、したがって二百万バレル程度の節約をしなければ需給がバランスしなくなり、石油の価格を刺激するおそれがある、こういうことであったわけでございます。 そのときの前提になっておりましたOPECの生産がどれくらいであるかということでございますが、そのとき繰り返し言われたことは、実はよくわからない、情勢は不透明、不確定であってよくわからないというのが前提でございますが、しかしわからないと言っておったのでは表が作成できませんから、わからなくてもやはりわかったということにしなければいけない。そこで、サウジアラビアにつきましては、年間九百五十万バレルで走るというふうに見ておったわけでございます。それがいま御指摘のとおり、九百五十万がどうも四月から八百五十万に落ちたようでございます。ただし、これはまだ私どもの方で確認しておりません。未確認でございますが、八百五十万にサウジアラビアが落とす可能性はきわめて高いというふうに考えられます。したがって、ここで百万違っておる。次がイランでございますけれども、イランにつきましては、年間をならしてみますと大体百七十万バレルと見ておったわけでございます。ところが、現在イランは、最近の一番新しい数字では四百四十万バレルくらい出しておるということでございます。ただ、この四百四十万がそれじゃいつまで続くのかというと、よくわかりませんが、今日現在は、三月一日、二日のIEAで考えておったより、イランはかなり高いところまで来ておるということでございます。 そういうわけで、一喜一憂ということでございますが、全体としてこの三月一日、二日の見通しをいまのところそんなに大幅に変える必要はない、依然として消費国の方は二百万バレル程度の節約を確実に行うということが、特に将来の不確実性ということを考えますと、きわめて必要な政策ではなかろうか。もし消費国の方でそういう節約をおろそかにいたしますと、今度はまた価格が暴騰ぎみ、荒れぎみになってくる。いまいわゆるサーチャージというものを産油国は課しておるわけでございますが、このサーチャージは産油国が勝手にやれるわけでございますから、もし消費節約がなかなか行われず、需給が厳しいということになれば、またこのサーチャージの額を上げるということになるでありましょうから、消費国といたしましてはぜひともこの五%の消費節約は実行しなければならない。その情勢は少しも変わっていないというふうに考えております。
○原田(昇)委員 まことにお説のとおり、五%節約というのはぜひとも実行していかなければならない情勢だと思うのですが、日本の場合、原子力発電についていま点検が行われていますけれども、その五%節減に対しての影響はどういうように出てくるのか、出てこないのか。
○天谷政府委員 百万キロワットの原子力発電所が一カ月間七〇%で稼働した。一〇〇%稼働ということはありませんから、七〇%程度が常識と思いますが、七〇%で稼働するといたしますと、月当たり十一万八千キロ相当の油を節約するということになるわけでございます。現在の原子力発電設備は千二百六十万キロワットということでございますから、七〇%稼働するといたしますと、月百五十万キロリットルの油の節約、逆に申しますと、原子力発電設備が全部一カ月間とまっておるといたしますと、油が百五十万キロリットルよけい要る、こういうことになるわけでございます。 それではいま定期検査、あるいは大飯一号は政府の命令によってとめているわけでございますが、これがどの程度の期間とまっているであろうかということを正確に申し上げることはいまのところ困難でございます。この定検で、たとえばたわみピンの故障の問題等がございますが、この故障の手当てに実際にどれだけの期間が要るかということは、まだいまの段階ではっきり申し上げられません。 それからまたもう一つの要因といたしましては、検査期間が予定より延びるといたしますと、今度は次の定期検査、下期の定期検査がまた先へ繰り延べということになりますから、年間で考えてみますと、定期検査が予定より延びたからといって、必ずしもその分だけすっぽり今度は油がよけい要るというわけでもございません。そういうわけで、いろいろ不確定な要因がございますので、原子力発電の稼働率が落ちれば一体どうなるのかということは、算術として申し上げれば先ほど申し上げたとおりでございますが、実際にどれだけ稼働率が落ちるのか、それから実際にどれだけ石油がそのためよけい要るであろうかということを、定量的に申し上げることは現段階では困難でございます。
○原田(昇)委員 そこで、定量的には非常にむずかしいにしても、いままでどおりの対策でいいのか、つまりほかの対策をさらに追加しなければならないのかどうかということをお伺いしたいわけです。たとえばサマータイム導入とか週休二日制の問題とかあるいはテレビの視聴時間に制限をかけるとか、もう少し国民運動を強力に展開するとか、こういったことについてどういうふうにお考えになっているか。 それから同時に、この五%節約対策というのは、予想需要に対して五%というように私ども理解しておるのですが、そうすると、各国ともその辺をかなり厳格にやってもらわないと、世界の石油需給の問題ですから、日本だけが走っても、ほかがゆるふんですとバランスがとれない、こういうことになるわけで、特に大消費国であるアメリカとか、そういった諸国の状況等についても伺えれば幸いでございます。
○江崎国務大臣 週休二日制、それからサマータイムは、実行すれば省エネルギーには大きく貢献するというふうに考えております。したがって五%の節約は、これはイランの情勢をめぐって需給情勢が逼迫したということに端を発するわけですが、本来無資源国の日本ですから、今後石油については五%節約を将来とも常識にするくらいの気構えで、強く対処していくことが必要だと私思うのです。 サマータイムについては、これは啓蒙的効果は大きいが、実際の消費量についてはさまで大きくはない。週休二日制ということになれば、これは相当な効果を発揮し得るというふうに見通しております。したがって、この週休二日制の問題は、省エネルギー・省資源対策推進会議でも、今後実行できる情勢を目途にして十分検討していこう、こういうことで検討を続けておるわけであります。この問題は、ただ省エネルギーだけで解決できる問題じゃございませんですね。労働問題その他、いろいろ各方面に影響するところが大きゅうございますから、まだ正式に決定には至りませんが、私個人の立場から言うならば、これは本当にぜひ実行したいものだ。しかもサミットを控えまして、日本を除く、集まってくる六カ国は全部週休二日制をとっております。それからまたECの代表も参加するわけですが、EC諸国においてもほとんどが実行しておるという点から申しましても、これはできるだけ実現いたしたいというふうに考えておりますが、目下調整中というのが現状でございます。 それから、日本だけが節約の実効を上げても、他の石油消費国が節約をしなければ結局だめではないか、お説のとおりだと思います。そのためにIEAの機関が理事クラスの会合を開いたり、あるいは事務クラスの打合会を開いたり、また五月の下旬には閣僚級の会議も開く。これは各国とも節約には積極的であります。したがって、わが国としてもぜひ歩調を合わせて所期の目的を達成したいというふうに考えます。
○原田(昇)委員 この五%の節約対策とこの法案との関係になるのですけれども、五%というのは、当面全般について五%を節約していくという要請から出てきておると思うのですけれども、この法案で考えている使用の合理化というのは、この五%の関連でどういうように位置づけられるのですか。
○江崎国務大臣 御質問にありますように、五%節約というものは当面火急の対策で、ただ私はさっき、それを将来にも持ち越したいという願望を申したわけでありますが、イランの政情不安から来る減産体制にどう対応するか、それは五%節約である、こういうわけですね。 それから、いま御審議をいただいておりまする法案は、産業、民生、輸送の各エネルギーの消費分野ごとにそれぞれ省エネルギー設備の投資、建設物の断熱構造化であるとか、機器の改良等によるエネルギーの使用効率の向上、こういったことをひっくるめて、将来にかけて恒常的にこれを推進しようとしておるのがこの法律案であります。だから、臨時的な措置、永久的な法律案、こういうふうに一口に言えば言い切れるというふうに考えます。
○原田(昇)委員 大臣、いまのお話で、長期的な措置であるということについて全く同感でございますが、ただ法律の法域というのは一定の分野に限られておるわけで、さらにほかの分野まで含めた長期的な措置については、現在のような国民運動だけでいけるものかどうか、もう少しさらに立ち入って法的規制を加える必要があるかどうか、その点についてはどういうようにお考えでしょうか。
○江崎国務大臣 まず本法案を徹底し、国民の中に敷衍的に広めること、これが第一義だと思います。そして、次の対策はどうするか。それは、追ってその徹底の過程において、必要に応じてケース・バイ・ケースでまた対策するということは当然あり得ると思いますが、当面この法律で対処をしたいというふうに考えます。
○原田(昇)委員 この法律で、事業者が設備投資をしたりいろいろなことをやることになるわけでございますが、そういったときの資金の手当てについてどういうようにお考えになっているか、説明していただきたいと思います。
○天谷政府委員 中小企業につきましては中小企業金融公庫、一般の企業につきましては開銀融資ということを考えております。
○原田(昇)委員 いや、開銀と中小企業金融公庫なら、それは普通の企業の投資でもそういう恩典は受けられるわけですが、税制上の特別償却とかあるいは特別な助成とか、あるいは住宅関係につきましては住宅公庫の融資の特例とか、そういった点を配慮する必要があろうかと思いますが、その点はどうですか。
○天谷政府委員 先ほどの御答弁、不十分でございましたが、まず税制につきましては、国税で省エネルギー設備の特別償却というのを考えております。それから地方税では、固定資産税の軽減ということが行われることになっております。それから財投関係で、先ほど申し上げましたように、開発銀行、中小企業金融公庫、これはいずれも通利でございますけれども、それのほか、住宅金融公庫につきましても省エネルギー化に対応いたしまして、既存住宅の場合、それから新設住宅の場合、いずれも金融公庫の融資上の便宜を考えております。
○原田(昇)委員 ソーラーハウスについて、税制上の特例措置を設けてほしいという要望があるわけですが、これについていままでいろいろ議論はあったと思うのですが、特典がまだ与えられていないようです。この点はどういう経緯になっておるのですか。
○石坂政府委員 お答え申し上げます。 昭和五十三年度から省エネルギー設備の一環といたしまして、ソーラーシステムを税制上特別償却の対象とするということを決めておりますし、本年度からはさらに固定資産税の課税標準の特例の対象にするということになって、一層普及促進を図りたいということになっております。
○原田(昇)委員 いまの固定資産税の課税上の特例措置というのはよくわからないのですが、どういうことになっていますか。
○石坂政府委員 ちょっと言葉が足りなかったのでございますが、事業用ということで、税制上の特別償却の対象といたしましては……
○原田(昇)委員 いや、特別償却じゃないんだ。聞いているのはソーラーハウスの個人住宅の固定資産税の減免です。
○石坂政府委員 それについてはまだ議論が進んでおりません。煮詰まっておりません。
○原田(昇)委員 それはなぜされていないかと聞いているんだ。
○天谷政府委員 個人用のソーラーハウスにつきましては、まだ開発途上といいますか、日が浅うございまして、それほど普及している段階でもございませんので、今後とも財政当局とよく相談をいたしまして、どういう税制が望ましいか検討を続けたいと思っております。
○原田(昇)委員 ぜひ検討をして、ひとつ早急に結論を出していただきたいと思います。 それから次に、総合エネルギー調査会から出ました報告書を拝見したのですが、需給見通しについて一案出ております。これの昭和六十年の数字を拝見いたしますと、非常に苦心してお出しになったと思いますが、現在のような石油情勢で考えてみまして、輸入石油の所要量が四億三千万キロということになっております。さらにそれの前提として、原子力は三千三百万キロというようなことになっておるわけでございますが、果たしてこういう前提でエネルギーの需給見通しがいけるかどうかということについて、私は大変疑問視せざるを得ない。残念ながらちょっと不可能ではないか、こういう感さえ持っております。 そこで、その点について一体通産省はどういう検討をされ、どういうように思っておられるか、どういう対策を考えておられるか等について伺いたい。
○天谷政府委員 非常にむずかしい問題でございますけれども、この六十年度四億三千万キロリットル程度に石油及び石油製品の輸入量を抑えるという、これは大目標でございますが、この四億三千万キロの中にはLPGが二千万トン含まれております。これは石油に換算いたしますと大体倍でございますから四千万キロリットル相当、そういうことでございますので、原油の輸入量にいたしますとこれは大体三億八千万ぐらいというふうに見てよろしいかと思っております。 それで、三億八千万キロリットル程度の確保が一体可能であるかどうかという問題でございますけれども、この辺の見通しは非常にむずかしゅうございまして、だれも確信を持っては言えないわけでございますが、たとえば一九七七年一月に作成いたしましたOECDの見通し、これによりますと、ケースがいろいろ分けてございますが、一九八五年、昭和六十年におきまして、OECD全体の輸入量を二千四百万ないし二千五百万バレル、そのうち日本の輸入量を七百六十万と見ておるわけです。これは対策促進ケースと言われているものですが、七百六十万と見ておる。それから標準型ということになりますと、八百数十万バレルというふうに見ているわけでございます。したがいまして、国際的な場において、日本の輸入はその程度ならば、少なくとも消費国サイドにおいては許容し得るというような感じがあるということでございますね。 しかしそれは一九七七年一月のことでありますから、それから後イラン危機もありましたし、大分情勢が変わっておるではないか、したがって、全体としてこの数字を書き直す必要があるのではないかという御議論はもちろんあるかと存じますけれども、これは、作成元のOECDにおいてまた作業をするというなら、それはそれですべきことであると思いますけれども、いま日本といたしましてこの数字を特に変えなければならないという差し迫った、そして十分な根拠というものもないのではなかろうか。いまのところわれわれといたしましては、需要面におきましては大体六%程度の成長が続くもの、それに相当の節約をやってそして四億三千万キロリットル程度のものはどうしても必要だ。それを入手するために全力を挙げる。たとえば中東石油のみならず、メキシコであるとかあるいは中国であるとか、そういう新しい産油国とのアプローチを図るとか、石油開発も一生懸命やるとか、その他LNGの開発もやっていく。これは、原子力の方は予定よりおくれぎみでございますが、逆にLNGの方は予定よりかなり早く進む見通しでございまして、それから石炭等も、そこに書いてあるより一生懸命やればもっといけるのではないかということでございますから、中東石油だけではなくて、全体のエネルギーということで考えますと、まあ何とかやっていけるのではないだろうかというような感じでおるわけでございます。
○原田(昇)委員 私はあえて危機を誇大に言うつもりはないのですけれども、最近アメリカの上院外交委員会でやられた報告等を入手して見ますと、サウジアラビアの石油生産については、千四百万バレルなんという数字はとてもむずかしい、かなり低目に押さえなければいかぬというような情勢が報告されておるようでございますし、さらに、ほかに転換するといってもすでにことしは昭和五十四年ですからあと六年、なかなかそう簡単にいかない。そうなってくると、結局代替エネルギーの開発促進ということをどうしてもスピードアップ、強力な政策を展開して促進していかざるを得ないということだと思うのです。特に原子力の問題は、われわれがいま技術的に可能である一番大きな供給源になるわけでありますし、アメリカのスリーマイル島の事故で相当これが誇大に宣伝されて、非常に建設にブレーキがかかるということでは大変だと思うのです。もちろん安全性については国が最大限の努力を払って確保していかなければならないわけで、それをやると同時に、原子力発電というものの推進についてなお一層強力な手段を講じなければいかぬという気がするのですが、どうでしょうか。
○江崎国務大臣 お説のとおりだと思います。したがって、やはり今後石油の供給というのは相当長期間にわたって逼迫するのじゃないか。アメリカの場合は、日本と違いまして三倍半も消費しております。したがいまして一層声も大きくするわけですが、そうかといって、われわれはまたアメリカのように埋蔵量一つないわけですから、先ほど長官が申しましたように、新たに中国原油であるとかメキシコ原油であるとか、そういった供給先の多角化を求めることはもうもちろん必要でありますが、それがさて中国の場合でも来年から間に合うという性質のものでもありません。しかし、現在でも多少は入ってきておりまするから、増量をすることはそう不可能ではない。やはり努力をしていかなければならぬと思います。 それからアメリカのスリーマイルアイランドのあの発電所の事故というものは、やはり日本ばかりでなくて、世界に与えた影響は大変大きなものがあると思います。ごく初歩的なミスというふうにわれわれも理解はいたしておりますが、これがそれぞれの民族に与えた心理的影響というものは非常に大きなものがあります。したがって、カーター大統領も言っておりまするように、今後の安全性を確保していくためには、やはり原因を的確に究明し、その事態を全部国民の前に示して、十分了解を得ることが何よりも先決だというふうに思います。そして安全であるということがこの上とも確認され、大丈夫な上に大丈夫をとっておるということがわかれば、これはまた政治的によく理解を求めたり、説得を粘り強く展開するということも決して不可能ではありませんので、この過ちを、災いを転じて福となすというような政治展開がやはり今後求められておると思います。口で言うことは簡単ですが、現実の処理を的確にいたしまして、しかも真相を国民に発表して過ちなきを期するようにして、石油代替エネルギーとしての原子力発電というものは、今後ともできるだけ国民的協力のもとに推進をするということで進めていきたいと考えます。
○原田(昇)委員 通産大臣の御答弁、本当にそのとおりだと思うのです。ぜひそういう線で強力に進めていただきたいと存じます。 そこで、その原子力以外に、石油代替エネルギーとして石炭とか地熱の活用とかいろいろあると思うのですが、まず石炭、地熱の清川についてどういうように考えているか、伺わしていただきたいと思います。
○天谷政府委員 石炭につきましては、日本が持っておる非常に数少ない資源でございますから、ぜひともこれを活用していかなければならないと思います。ただ、日本の石炭は賦存状況その他が余りよくありませんから、どうしてもコストが高くつきますので、現在の二千万トン体制をさらに増産するということはむずかしいのじゃないかと思いますけれども、二千万トン体制を維持していくということが重要ではなかろうかと思います。他方、今度IEAにおきましても、石油火力を原則禁止というようなことになるだろうというふうに言われているわけでございますが、石油火力を原則禁止すれば当然石炭火力、原子力発電をふやさなければならない、あるいはLNG火力をふやさなければならない、こういうことになります。石炭火力に関しましては、国内炭だけではもちろんとうてい不十分でございますから、海外一般炭の輸入による石炭火力の拡充ということを、今後これは熱心に進めていかなければならない。昭和六十年にはおおむね千六百万トン、六十五年に四千万トンぐらいの一般炭を使いまして石炭火力をやっていこうというふうに考えている次第でございます。 それからまた石炭の利用につきましては、さらに中長期的に見ますと、石炭のガス化、液化の技術を開発するということが重要であろうと思っております。ガス化、液化を実行いたしますならば、これによって石炭が持っておりますところのいろいろなデメリット、すなわち輸送上の難点であるとか公害問題等を、一挙にとは言わぬまでも、相当程度解決できますので、これを一生懸命進めなければならないと思っております。もし将来石油価格が相当程度上がるということでありますと、この石炭液化ということが急速に実用性を帯びてくるというふうに思っておりますので、現在工業技術院におきまして石炭液化技術の研究を図っておりますとともに、アメリカ、西ドイツと協力いたしまして、国際的な規模でも石炭液化の技術開発をしていきたいと考えておるわけでございます。 それから、地熱につきましては、これまた純粋に日本の国の中にあるエネルギーでございますから、これを活用することはぜひとも必要であると考えておりますが、これは御承知のとおり環境問題がありますし、また技術開発の問題等もございますので、今後特に技術開発には一層力を入れまして、環境庁の御理解も得つつ、昭和六十年度までには百万キロ程度の地熱開発ということを目標にして進んでいきたいと考えております。
○原田(昇)委員 石炭液化について日米独の共同でやるという点、まことに結構だと思うのですが、どの程度フィージブルであるかについて伺いたい。 それから、地熱については、いまのお話ではちょっと消極的ではないかと私は思うのです。六十年で百万キロというのは、アメリカがサンフランシスコの郊外で開発したのが、一地点で五十万キロの発電所が地下数千メートル掘って可能になっておる。私見たわけじゃないのですが、もう動いておるという話でございます。よく言うのですが、日本は石油はないけれども、地熱については天は恵みを与えてくれた。この資源のない国で唯一あるのは地熱なので、地下構造を解明してぜひとも地熱のエネルギーを開発していくということは、単に発電ということだけでなくて、定住圏構想あるいは地方開発、こういったことにも多目的に利用できるということから考えますと、もっと徹底した調査をやり、そしてこの開発体制を推進していくことが必要ではないかと思うのです。この点、いまの長官の答弁では少し消極的だと思うのですが、いかがでしょうか。
○江崎国務大臣 長官は従来の計画を率直に申し上げたわけで、それはお答えとしては正しいと思うわけです。ただ、いま原田さんが指摘されるように、やはり地熱利用の問題は、こういう火山列島におるだけに、よその国よりはもっと利用されてしかるべし、何だか地震の恐怖にいつも脅かされておるばかりが能ではないと考えます。ただ、さっき長官の話にもありましたように、環境庁の問題だとかあるいは公園法の制約だとかいろいろあるわけですね。したがって、大きな規模が余り期待できないというふうに、私も就任以来説明を受けておるわけですが、これは今後政治の段階で十分話し合いをしながら解決していくすべもあると思いますので、原田委員におかれても特に熱意を持ってこの問題を推進しておられますから、政党段階で各党とも話し合いをしながら大いに推進していただけることを私希望したいと思います。私どもも十分努力いたします。
○原田(昇)委員 大臣の御答弁をいただいてありがとうございました。私どもも大いにこれを推進してまいりたいと考えておるわけでございます。 ただ、一言だけ申し上げますと、自然公園の環境破壊の問題は、もちろん知恵を出せば何とかなると思うのですが、いままではどうも温泉のあるところの延長線上に地熱開発というのが考えられていたきらいがあると思うのです。アメリカの例なんかを見てみましても、必ずしも自然公園でない、温泉の徴候が全然ないところを石油と同じように相当掘れば、マグマの徴候のあるところに当たれば大量の地熱の利用ができるというケースがあると思うのです。むしろそういうことも含めて地熱開発を考えていかなければならぬのじゃないか、こういうふうに考えるわけでございます。 そこで、先ほど御質問した石炭液化のフィージビリティーの問題ですが、これも御答弁いただきたいのですが、同時に、国際協力でエネルギー開発をしようというので、IEAでいろいろなプロジェクトがたくさんありますが、わが国が入っておるのはわずか数件しかないという報告も聞いております。もっともっと多面的に国際協力を推進して、外国の技術も利用する、わが方の技術もお互いに交換して、国際的なエネルギー開発に協力するという姿勢が必要ではないかと思うのです。その辺はどうなっておるか、伺いたいと思います。
○天谷政府委員 石炭液化のフィージビリティーのうち、日本国内でやっております石炭液化については、工業技術院長の方の所管でございます。アメリカとの間では、一番大規模なのがSRCⅡと言われておるものでございまして、これは六千トン・パー・デー規模のデモンストレーションプラントをこれからウエストバージニア州に建設いたしまして、それで実用化が可能かどうかということを大規模にテストしてみたい、こういうことでございます。費用が大体七億ドルかかりまして、アメリカが半分、日本が二五、ドイツが二五負担してやるということでございます。 このフィージビリティーがどうかと言われますと、それはやってみなければわからないということになるわけでございますけれども、しかしアメリカがともかく六千トン・パー・デーの大規模プラントに踏み切るということは、それ相応の自信があってのことでございます。これは日本等でやっております、あるいはやろうとしておるものの規模からいたしますと、日本はまだ一トンとか十トンとかいう単位でございますが、これに対して六千トンということでございますから、これは非常に技術的フィージビリティーは高いということじゃないかと思っております。 それから、経済的フィージビリティーはどうかということになりますと、これは石油価格がどう動くかということによるわけでございますが、石油価格が二十数ドルというようなところまでいきますと、これの経済性も出てくるというふうに仄聞しておりますけれども、この辺もこれからやってみなければまだよくわからない問題ではないかと考えております。
○石坂政府委員 IEAの研究開発実施協定の参加状況でございますが、二十九協定、四十二プロジェクトございまして、従来そのうち十協定、十七プロジェクトに参画しておったわけでございまして、今回新たに人工地熱のエネルギーシステム、これは高温岩体をねらったものでございますが、これに参画することが決定いたしました。なおもう一つ、省エネルギーの立場で新型のヒートポンプシステムの研究開発に参加することに決まりました。合わせまして十二協定、十九プロジェクトということになっております。
○原田(昇)委員 たとえばいまの高温岩体の研究をやる、水を入れて調査をやるというのは、場所はどこでやるのですか。そういうものこそ日本に持ってきて日本でやったらどうか、こういう気がするのですが、IEAでそういうイニシアチブを日本側がどんどんとれないものですか。
○石坂政府委員 高温岩体の研究につきましては非常にむずかしい点がございます。と申しますのは、地中に深い穴を掘りまして、そこへ急に冷たい水を注入して……(原田(昇)委員「中身はわかっている、どこでやるのか」と呼ぶ)そういうようなことがございますので、万が一にもそれが一つの刺激になって地震が起こるというようなことがあってはならないわけでございますし、研究上いろいろ注意を要する点があるかと思います。そういう意味におきましては、比較的大規模な地下構造を持った広い国で実験をしていただくというのも一つの方法であろうということで、現在アメリカとも話し合っておるという段階でございます。
○原田(昇)委員 いろいろ伺いましたけれども、まだソーラーとかいろいろあるわけでございますが、石油代替エネルギーの研究開発投資を大いに推進しなければいかぬということだけははっきりしておるわけでございまして、このために結局問題になるのは金の問題だと思うのです。財源調達をどうするか、財源をどう確保するかということであると思います。これはわれわれ議員も大いに推進しなければならぬと思いますが、政府側として、大臣、どういうように今後の調達を考えておられるか。たとえばエネルギー調査会でお出しになった、六兆円の公的投資が必要だということもありますが、一体どういうように財源調達を考えておられるのですか。
○江崎国務大臣 この問題はいつも議論になるむずかしい問題でありますが、ただじんぜん日を経て手をこまねいておってはどうにもならない問題であります。したがって、一般会計ではなかなか賄い切れませんので、この新しいエネルギー開発のために要する財源をどうするのか、これは新しい税によるものかどうするのか、政府側としても、われわれ通産省としても検討しておるところでありますが、何らかの措置に出なければならぬと思います。もとより受益者負担のたてまえからいって、企業が負担をするということもありましょう。しかし、これにもおのずと限界がありますので、有効な手段を目下検討しておるというのが現状でありますが、速やかにひとつ結論を得たいものだと思います。これはぜひ国会側においても、各党においていろいろひとつ御議論をいただきたいというふうに考えます。
○原田(昇)委員 エネルギーの供給構造というものを考えますと、日本は非常に脆弱な立場にあるわけでございます。今後わが国のエネルギー政策を進めていく上に、先ほど議論いたしました総合エネルギー調査会の見通しというものが一つの基本になるわけですが、これは二年ぐらい前のデータでつくった。毎年見直して、最近の情勢で、必ずしも最近の情勢でしっかりした案ができるとも限りませんけれども、少なくともこの方向に特に力を入れなければいかぬとか、ここはこういうようにしていかなければいかぬぞということを大いに野党の方々にも御協力をいただいて、国会の場でも国民的コンセンサスをつくり上げて推進するということは非常に大事ではないかと思うのです。こういった点について、これからのエネルギー政策を進めていく上にどういうように考えておられるか、大臣の所見をひとつ伺いたいと思います。
○江崎国務大臣 まだ成案を申し上げるに至りませんし、もとより私個人の考え方を軽々にここで言いまして、物議をかもすことになってもいかがかと思いますので、もうしばらく時間をおかりしたいと考えます。
○原田(昇)委員 時間でございますので、最後に大臣にお伺いしたいのですが、エネルギー政策いかんという質問を私がしておるのじゃなくて、エネルギー政策を推進する体制というものをもう少し強力に、日本の一番のアキレス腱なんですから、国会の場でも野党、与党を通じて議論をし、国民のコンセンサスをつくり上げていく、それをバックに進めていくというようなことでなければならないのじゃないかと考えておるわけですが、その点についてお伺いしたいことと、もう一つは、今度サミットが予定されております。通産大臣、当然エネルギー問題が中心議題の一つになろうと思いますので、この席に総理を補佐してお出になることと存じますが、その際日本側として、大臣、どういうような御主張をなさるのか、どういう観点から世界の首脳に対してエネルギー問題を訴えていくのか、この点についてもお伺いをしたいと思います。
○江崎国務大臣 第一点でありますが、先ほどから御議論になりますように、石油にかわるエネルギーをどうするのか。代替エネルギーとして一番考えられておったのが原子力です。この原子力が初歩的なミスとはいいながらああいうことになった。これは国民への心理的な影響は非常に大きいのですね。しかし計画は進めなければならぬ。これはさっきお答えを申し上げたとおりであります。同時にLNGあるいは石炭の利用、それからいまあなたが熱意を持って御質問になりました地熱の問題、こういうものももちろん重要でありますが、将来にわたってこのエネルギーをどうバランスを持って確保していくか。これは十分熱意を持って今後とも研究を進め、努力をしてまいりたいというふうに考えております。 その財源が一番問題になるわけで、これもいま御質問にありましたが、これはぜひ各党の御協力を得ながら、一つの成案を得るような方向もいち早く打ち出したいという熱意を持っておるところであります。 それから東京サミットにおいてエネルギーの問題をどう取り上げるか、エネルギー問題のポジションペーパーをわが天谷エネルギー庁長官が書くことになっております。したがって、そのポジションペーパーを中心に二十六日、二十七日、二十八日の三日間、わが国において理事者レベルの協議が行われることにもなっておるわけであります。当面するところは節約問題をどういうふうに現実化するか、それから代替エネルギーをどういうふうにバランスをとりながら促進していくか。特に石炭利用の問題、石炭の液化の問題、これは当面する喫緊事だという認識をいたしております。そうして新しいエネルギーの研究開発をどうするのか。液化は先ほどもお話が出ましたように、わが国、アメリカ、ドイツの間でしきりに研究を進めておるところでありますが、太陽熱の利用、核融合といったような壮大な新エネルギー政策についても当然言及されるでありましょうし、その開発、研究にわが国がどういう役割りを果たすかということは、ただ抽象論だけでなしに、具体的に一歩を進めて議論をする必要があろうというふうに考えておる次第でございます。
○原田(昇)委員 大変明敏な通産大臣のもとに、このエネルギー政策が進められるわけでございますので、私ども全幅の信頼を持って、その実行を大いに期待をしておるところでございます。そういう意味から言いまして、いろいろ御質問申し上げたのでございますが、この法律、まさに非常に重要な法律でございますから、早急にやはり実施に移す必要があろうと思いますので、審議を促進していただいて、むしろ遅きに失しておるのではないかという感が強いわけでございますので、委員長におかれましても審議を促進していただいて、早く実施する、そして今後のエネルギー政策について大いに与野党で積極的な議論を闘わせまして、国会が大きな推進のバックアップをするということが必要ではないかと思うわけでございます。 一言意見を申し上げまして、私の質問を終わる次第でございます。
○渡部(恒)委員長代理 次回は、来る二十七日金曜日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時三十一分散会