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87回国会衆議院1979/07/10

社会労働委員会医療保険制度に関する小委員会 第4号

発言数
54
登壇者
11
会派数
5
開催日
1979/07/10

会議録

戸井田三郎自由民主党

○戸井田小委員長 これより医療保険制度に関する小委員会を開会いたします。  医療保険制度に関する件について調査を行います。  まず、厚生省当局から、お手元に配付してあります資料について説明を聴取いたします。公衆衛生局地域保健課長杉山君。

杉山太幹厚生省公衆衛生局地域保健課長

○杉山説明員 お手元の資料の一ページ、二ページにつきまして簡単に御説明申し上げます。  昭和五十三年を起点といたしまして健康づくり対策というのを進めておりますが、そのような観点から、従来各年齢層ごとに進めております健康診査あるいは各種の検診事業等をまとめたものが、第一表の表でございます。  左側に事業区分があり、右側に年齢が書いてございますが、まず小児保健対策といたしまして、ゼロ歳の乳児健診、さらに一歳半健診、三歳健診、また妊産婦健診等が行われております。  母性保健対策といたしまして、五十三年度から新たに、婦人の健康づくり推進事業という事業を追加されております。  成人病につきましては、成人病の主要な疾病でありますがんにつきまして、子宮がん検診、さらにまた胃がんの検診、また循環器疾患、いわゆる心臓病等の疾病に対しまして、循環器疾患検診あるいは保健指導等が行われております。また農山村につきましては、農山村健康管理事業という事業を実施しております。  結核対策につきましては、ゼロ歳から始めまして各年齢層を通じて実施しているわけでございますが、主として結核の住民検診、いわゆる定期健診としての検診を実施しているわけでございます。  また一般保健対策といたしまして、中高齢者の検診事業、さらにまた健康づくり相談事業等を実施しております。  老人保健対策につきましては、老人保健医療総合対策開発事業としての健診活動が行われているところでございます。  その下は学校保健対策あるいは労働保健対策、他の省庁等で実施されている事業でございます。  次の表に、二ページに移ります。  国民健康づくり対策というもとに、生涯を通じる健康づくりの健康管理体制の確立であるとか、あるいは健康づくりの啓蒙普及活動であるとか、あるいは健康づくりのための基盤の整備事業であるとか、そういうふうなものを柱として健康づくり施策が実施されているわけでございますが、その主なるものの予算を一表にまとめたものが、この表でございます。  生涯を通じる健康づくりの推進といたしまして、市町村保健婦の設置事業、さらに先ほど申しました家庭婦人の健康づくりの推進、母子衛生関係の母と子の健康確保、がんあるいは循環器等を中心といたします成人病の予防、さらに精神衛生対策、老人保健の拡充、また職場における健康づくり、さらには健康づくりのための人材の育成や、研究体制の整備等でございます。  また健康づくりの啓蒙普及事業につきましては、市町村単位に健康づくり推進協議会の設置、あるいは健康づくり振興財団によりますところの教育普及活動、研修活動といった内容になっております。  さらに市町村につきましては、市町村に対人保健サービスの一つの拠点といたしまして、市町村保健センターあるいは老人福祉センター等の施設の整備等の事業を行います。  以上の予算を概括いたしましてまとめたものが、この表でございます。  私からの説明は以上でございます。

戸井田三郎自由民主党

○戸井田小委員長 坂本企画課長。

坂本龍彦厚生省保険局企画課長

○坂本説明員 私から、三ページ以下を御説明申し上げます。  三ページは医療保険制度の疾病予防等の状況でございます。  まず、政府管掌健康保険でございます。  ここに事業の内容として保健指導宣伝費、疾病予防費、体育奨励費と分けまして、五十年度から五十二年度までの金額が示してございます。  保健指導宣伝費といたしましては五十年度四千万円、五十一年度五千万円、五十二年度五千万円でございます。これは各種の健康思想の普及宣伝あるいは被保険者教育というものでございます。それから、疾病予防費といたしましては五十年度十八億四千万円、五十一年度十八億四千万円、五十二年度十八億七千万円でございますが、これは下にもございますように、中高年齢者の被保険者四十歳以上の人につきまして、いわゆる成人病、  これの予防検査を実施いたしております。それから、インフルエンザの罹患を予防するために、インフルエンザウイルスワクチンの予防接種も実施いたしております。また、結核につきましても早期発見のための検診を実施いたしております。それから、体育奨励費といたしましては、各種の体育行事でございますが、五十年度三千万円、五十一年度三千万円、五十二年度三千万円、こういう状況でございます。  四ページにまいりまして、健康保険組合関係でございます。  ただいま申し上げましたのと大体同じような内容で実施をいたしております。保健指導宣伝費が五十年度七十六億円、五十一年度八十二億円、五十二年度九十一億円。疾病予防費が五十年度二百六十七億円、五十一年度三百八億円、五十二年度三百三十二億円。体育奨励費が五十年度七十七億円、五十一年度八十一億円、五十二年度八十八億円でございます。  なお、健康保険組合におきましては、保健婦を設置いたしておるところが五十二年十二月末で百三十三組合、保健婦の数が三百八人でございます。活動の例といたしましては、下に書いてございますように健康診断、健康相談、健康教育、訪問活動、その他というように、できるだけきめ細かく、各種の需要に応じて疾病予防活動を行っておるわけでございます。  次に五ページにまいりまして、国民健康保険でございますが、これは各市町村及び国民健康保険組合の全体の数字でございます。  五十年度が二百九億円、五十一年度が二百二十九億円、五十二年度が二百五十八億円。これだけの保健施設費を使って活動をやっておりますが、内容は大部分が保健婦の活動でございます。ただ、注にございますように、五十三年度からは国保保健婦は市町村保健婦として活動することになりましたので、五十三年度以降は主としてその活動費だけを計上することになるわけでございますが、ここでは具体的な例を二、三お示ししてございます。  茨城県の茨城町におきましては未熟児出生、乳児死亡、歯科疾患、胃腸疾患、脳卒中後遺症による寝たきり患者が多いというような問題がございますので、保健婦ステーションを拠点にいたしまして、母子健康相談、家庭訪問、血圧相談、生活機能訓練活動、こういうものを実施いたしまして、こういった疾病に係る死亡等が減少をいたしたという効果が見られておると聞いております。  富山県の入善町におきましては、老人医療費が非常に国保財政を圧迫しておるということから、特に寝たきり病人の訪問や実態調査をいたしまして、保健婦ステーションを拠点として民間組織の全面的な協力によって、町ぐるみの保健活動を行っているということでございます。  それから、静岡県の佐久間町でございますけれども、山合いの非常に狭い土地でございまして、妊産婦の併発症、乳幼児の死亡件数、慢性疾患の治療中断、こういったようなものが多いという実態がございまして、母子健康センターを拠点として、大学の公衆衛生学教室あるいは隣接県の関係機関の協力を得まして、母子保健活動、僻地巡回検診、健康相談、個別保健指導等をきめ細かく実施いたしまして、新生児の死亡ゼロというような結果をもたらしておるのでございます。  六ページにまいりまして、大きな項目の第二番目でございます。健康保険組合におきまして家族療養費等がどういう状況になっているかということでございます。  一番上に被扶養者の診療費とございます。これは実は推計でございまして、その下の法定給付費のうちの家族療養費、これが実は五十二年度の決算として出ておりますが五千七百五十九億六千五百万、これは七割給付でございますので、一番上の被扶養者の診療費はこれの七分の十という推計でございます。これが被扶養者に係る診療費の合計でございまして、それに対しまして、高額療養費が二百六十八億一千七百万円支給されるわけでございます。そういたしますと、この高額療養費が被扶養者の診療費に対する割合といたしましては、右にございますように三・三%に相当いたします。したがって、高額療養費を含めた給付率としては七三・三%ということになるわけでございます。  なお、一番下に家族療養附加金が六百七億五千七百万円と出ておりまして、これを被扶養者の診療費との比較で見ますと、七・四%に相当するわけでございます。  それから、注にございますように、保健施設費につきましては、五十二年度で組合全体で九百七十四億八千万円支出されております。  次に七ページにまいりまして、政管健保と健保組合の比較でございます。  政管健保と組合健保全体、それから、組合健保の中でも比較的中小企業が多いと言われております総合健保組合を別掲でお示ししてございます。それぞれ平均年齢、扶養率、平均標準報酬月額、平均保険料率、被保険者一人当たり保険料額、法定保険給付費、法定医療給付費、一事業所当たり被保険者数、給付費補助金、被保険者一人当たり給付費補助金、こういう項目のほかに、診療諸率といたしまして、被保険者、被扶養者ごとにそれぞれ数字を示してございます。  概して見ますと、政管健保は平均年齢が健保組合より高うございますが、総合健保組合は政管健保と組合健保の中間あたりになっておるようでございます。  扶養率につきましては、政管健保よりも組合の方が高いという傾向がございます。  平均標準報酬月額は健保組合が一番高いわけでございますが、総合組合は政管健保と組合全体との中間ぐらいのところに位置しております。  平均保険料率につきましては、政管健保が千分の八十、健保組合全体では千分の七十七・三でございます。総合健保がその中間にございます。以下、被保険者の一人当たりの金額等につきましても、大体政管健保と健保組合全体の間に総合健保組合が来ているというような状況がうかがわれるわけでございます。  ただし、給付費の補助金につきましては政管健保に圧倒的に定率で出ているわけでございまして、健保組合は予算補助で定額を八億円、五十二年度に交付してございます。この八億円のうち二億五千万円が、総合健保組合に結果的に支給されたという形でございます。  なお、診療諸率の方につきましては、被保険者一人当たりの件数、いわゆる受診率でございますけれども、これは政管健保が組合健保よりも高くなっております。一件当たり日数もやはり政管健保が組合よりも高くなっておりますし、一日当たり金額、これはむしろ総合健保組合が一番高いという結果がございます。一件当たり金額といたしましては政管健保が高くなっておりまして、総合健保組合が政管と組合全体の中間に来ております。  被扶養者につきましては、むしろ健保組合の方が被扶養者一人当たりの件数が多いようでございます。一件当たり日数は政管が高くなっておりますが、一日当たり金額も同様政管が高い、また一件当たり金額も政管が高い、こういう傾向が見られるわけでございます。  次にまいりまして八ページでございますが、制度の管掌別に、診療報酬の審査・支払いの件数と手数料の額をお示ししてございます。  第一番目に、社会保険診療報酬支払基金の取り扱いでございますけれども、政管健保、船員保険、日雇健保、共済組合、健保組合ごとに、五十二年度の取り扱い件数と審査・支払い手数料、これは一件当たり四十九円となっておりますので、件数にその単価を掛けた金額でございます。一番右には、そのうちの審査のみの手数料を再掲で掲げてございます。審査のみの手数料は二十三円七十銭、こういう単価になっております。  なお、制度ごとに被保険者数に相当の差がありますので、備考として被保険者数と被扶養者の合計の数をお示ししてございます。  それから二番目に、国民健康保険の方でございますけれども、これは各県の国民健康保険団体連合会で審査・支払いを行っております。国民健康保険の診療の取り扱いは、一番左から二番目の件数でございます。その次に審査・支払いの手数料でございますが、これはちょっと字が読みにくうございますけれども、全国平均三十八円十四銭となっております。これは下にございますように、都道府県によって単価が異なっておりますので、これは全国の平均数値でございます。そういたしまして、この取り扱い件数に単価を掛けたものが審査・支払いの手数料でございます。  なお、国民健康保険関係の被保険者、これは本人、家族の別はございませんで、全部の合計の数字が約四千四百万人、こういう状況でございます。  それから九ページにまいりまして、各制度別の診療件数及び受診率の推移、制度ごとにいわゆる病人の率が多いかどうかという一つの参考になるかと思います。厳密な病人という数はちょっと出にくいわけでございますが、いわゆる受診率ということで大体の傾向はおわかりになるのではないかと思ったわけでございます。  四十八年度から五十二年度まで、政管健保と組合健保と国保に分けまして、政管と組合はそれぞれ被保険者、被扶養者ごとに一人当たりの受診率を出しております。これで見ますと、いわゆる受診率は年を追って若干伸びておるようでございます。各制度とも微増の状態と言ってよろしいかと思うわけでございます。  なお、各制度別に見ますと、大体受診率から見まして、四十八年度から五十二年度まで政管健保の本人が一番高いわけでございまして、国保が一番低いわけでございます。なお、被扶養者につきましては政管健保よりも組合健保の方が少し高くなっております。大体、各制度間の比較はおおむね毎年度そのような状況にあろうかというふうに思われるわけでございます。  次に十ページにまいりまして、六番目でございますが、各制度の六十五歳以上加入者の割合をお示ししてございます。制度ごとにいわゆる老人の加入割合というのは相当違うのではないかということでございますが、六十五歳から六十九歳までの人と七十歳以上の人に分けまして、さらにそれらを合わせまして、六十五歳以上全部という数字を比率でお示ししてございます。これは被保険者と被扶養者とを合わせた数でございます。  政管健保が六十五から六十九までは二・四%、七十歳以上が三・六%、六十五歳以上全部では六・〇%でございます。組合が六十五歳から六十九歳が一・六%、七十歳以上が二・七%、六十五歳以上では四・三%であります。日雇健保は六十五歳から六十九歳が六・九と高くなっております。また七十歳以上も七・九というふうに高くなっておりまして、六十五歳以上一四・八%という比率でございます。船員保険は六十五から六十九は二・〇、七十歳以上は四・〇、六十五以上は六・〇でございます。国民健康保険は六十五から六十九が五・一、さらに七十歳以上は七・五というふうに高い数字でございまして、六十五歳以上が、一二・六%と、これも相当高い比率になっておるわけでございます。  次に十一ページにまいりまして、七番目でございますが、主要国の国民医療費の比較でございます。  外国の国民医療費につきましてはいろいろと資料を探してみたわけでございますが、一九七〇年と一九七五年に、アメリカ、イギリス、スウェーデンと日本の比較の数字がございます。ただ、これは、注にございますように、各国におきまして国民医療費の内容というのが非常に差がございまして、日本の国民医療費と相当違う面がございますので、この比較につきましてはいろいろと一概には言えない面もあろうかと存じますが、数字につきましては、一番左に、国民医療費そのものを各国通貨で表示してございます。それと人口の数でございます。そういたしますと、これはもちろん人口によって規模が違いますので、やはり一人当たりの国民医療費というのが一番比較しやすいわけでございまして、一番右にございます円換算の数字というのが実質的な比較になろうかと思います。  一九七〇年が日本で約二万四千円、アメリカが八万九千円、イギリスが三万一千円、スウェーデンが十一万円という数字でございます。また一九七五年におきましては日本が約五万八千円、アメリカが約十二万四千円、イギリスが約六万一千円、スウェーデンが約二十六万二千円となっております。  下の(注)にございますように、国民医療費はアメリカでは病院医療費、医師及び歯科医師による診療費、薬剤費、こういうものでございますけれども、非常に自由診療の部分が多いという状況がございます。また、イギリスの国民医療費につきましては公衆保健サービス及び管理運営費を含んでおりますし、スウェーデンの国民医療費につきましては公衆保健サービス、分娩サービス、両親手当、移送・交通費、管理運営費、つまり病院の建設費等につきましてははっきりいたしませんけれども、こういった要素を含んでいるということでございます。  なお、参考といたしましてNHKの「世界の医療」「社会保障ハンドブック」という資料があるわけでございまして、前回御議論の中にこの資料の名前が出たわけでございますけれども、私どもで調査いたしました結果では、一九七〇年におきまして一人当たりの医療費が、概算でございますけれども日本では二万五千円、アメリカで十万円、イギリスで三万円、スウェーデンが八万円、こうなっております。ただし、この数字の出典と総医療費あるいは一人当たりの医療費の算出方法はちょっと私どもでは明らかにし得なかったということでございます。  十二ページにまいりまして、八番目に社会保険方式のメリットというのはどういうものがあるかということでございます。私どもの方で審議会の御意見等を参考にいたしましてまとめたものが、これでございます。  社会保険方式のメリットといたしましては、公共保健サービス方式との比較において次のようなものが考えられます。  第一に、社会保険方式では、均質の集団を単位といたしまして、自己責任の精神と相互扶助の精神にのっとった運営が行われ、一般的に保険者の運営努力と加入者の連帯意識が期待できますので、保険集団の属性に適した運営方法をとりやすいということでございます。  なお、社会保障制度審議会の昭和二十五年の「社会保障制度に関する勧告」におきましては「社会保障の中心は、国民の自主的責任の観念を害することがあってはならないことから、自らをしてそれに必要な経費を拠出する社会保険制度でなければならない」こう述べられております。  第二に、社会保険方式では、負担と給付の関係が明確であるために、保険料負担についての認識が得られやすいという点がございます。また、租税を財源とする場合のように、他の施策との競合関係というものがありませんので、安定した自主財源が確保できるというメリットがございます。  第三に、欧米諸国の例によって見ますと、社会保険方式をとっている国は自由開業医制でございますけれども、公共保健サービス方式をとっている国は公営医療となっているというのが通例のようでございます。したがいまして、公営医療化の実現が困難な事情にある国におきましてはどうしても社会保険方式をとるということになるようでございます。  なお、社会保障制度審議会の昭和三十一年の「医療保障制度に関する勧告について」の中におきまして「医療保障制度の理想的形態については意見の分れるところであるが、いま直ちにわが国において、英国流の公営医療を実現することは恐らく至難であろう。」途中を略しまして「わが国の医療保障制度が保険主義をとり、しかも当分の間は二本建をとらなければならないのは、一つには、わが国の医療制度が英国のような公営医療を実現し得るような体制になっていないことに基づく。今日多くの国が公営医療主義よりは保険主義をとっているのも、全くかかる理由からである。すなわち、原則として医師を公務員もしくはこれに近い地位に置き変えない限り、公営医療の実現は困難であるからにほかならぬ。」  また「公共保健サービス方式を採用しているイギリスでは、医師は自由に開業することはできず、一般家庭医として開業することができても、当該開業医に登録された地域住民の診療のみを行う仕組みとなっている。専門的な治療や入院施療は病院の担当とされているので、日本のように医師が個人で入院施設を持つことはできない。また、医師の報酬は出来高払いではなく、原則として人頭払いである。」ということになっております。  最後に、十四ページに参考といたしまして、現在、欧米諸国でとられている社会保険方式と公共保健サービス方式の違いをお示ししてございます。  運営主体につきましては、社会保険方式は保険の主体たる各保険者、公共保健サービス方式は政府あるいは地方公共団体でございます。  給付の範囲につきましては、社会保険方式では、保険の原理から、予測可能な疾病予防等は原則として保険の対象外となり、公衆衛生等他の施策の対象とされるわけでございますが、公共保健サービス方式では、疾病予防からリハビリテーションまで含んだ包括的医療を一つの制度で行っております。  医療供給形態といたしましては、社会保険方式は原則として自由開業医制でございますが、公共保健サービス方式は公営医療体制、医師の公務員化等でございます。  患者に関する制約といたしましては、社会保険方式では原則として制約はございません。医師は患者が自由に選択することになっております。公共保健サービス方式では人頭登録制、あるいは入院する場合の制約といったような規制がございます。  財源は、社会保険方式では原則として保険料でございますが、公共保健サービス方式では租税でございます。  なお、欧米諸国のうちで社会保険方式を採用している国は、西ドイツ、フランス及びアメリカでございます。公共保健サービス方式を採用している国は、イギリス及びスウェーデン。ただし、スウェーデンについては入院のみ公共保健サービスでございまして、外来は社会保険方式をとっております。  以上で、資料の御説明を終わります。     —————————————

戸井田三郎自由民主党

○戸井田小委員長 ただいまの説明に対し質疑のある方は、順次御発言を願います。

金子みつ日本社会党

○金子(み)小委員 一ページの母性保健対策の中で、婦人の健康づくり推進事業、これを新しく始められますね。それでお尋ねしたいのは、十八歳から四十九歳と年齢を一応切っていらっしゃるのですが、なぜ十八歳になったのですか。

杉山太幹厚生省公衆衛生局地域保健課長

○杉山説明員 婦人の健康づくりのねらいが主として在宅の主婦を対象といたしまして、特に他の健診から漏れているあるいは健診にかからない、そういうふうな方を主体とした関係上、一応十八歳から四十九歳というふうになったと聞いております。

金子みつ日本社会党

○金子(み)小委員 十八歳というのは高卒ですね。

杉山太幹厚生省公衆衛生局地域保健課長

○杉山説明員 はい、そうです。

金子みつ日本社会党

○金子(み)小委員 中卒の場合は対象にならないんですか。

杉山太幹厚生省公衆衛生局地域保健課長

○杉山説明員 多くはそういう方の場合は職場健診の対象になっているので、婦人の健康づくりというのは、一番の対象は肥満であるとかあるいは貧血であるとか、健診の内容がそういうふうになっておりますので、そういう観点からも、そのような疾病といいますか、健康異常の発生しやすい十八歳というのを始期に選んだと思います。

金子みつ日本社会党

○金子(み)小委員 私は十八歳じゃ遅いと思うのですよ。十五歳ないし十六歳、中卒を対象にすべきじゃないですか。貧血だってこのごろは小学校、中学校に多いのですよ。ですから、私は十八では遅きに過ぎると思うので、訂正できるのだったらもう少し下げて中卒ということになさる方が、婦人の健康づくりとしては徹底できると思うのです。それは私の希望です。  もう一つ、二ページと五ページとの関係です。四ページにも出てきますね。市町村保健婦の問題ですが、四ページで見ますと、五十二年十二月末保健婦数三百八人となっておりますね。五十二年十二月、これはまだ国保の時代ですね。今度は市町村保健婦になったわけですが、市町村保健婦の設置というところで、五十四年度と五十三年度の予算額が挙がっていますが、数は何名ですか。

杉山太幹厚生省公衆衛生局地域保健課長

○杉山説明員 市町村保健婦につきましてはいま手元に正確な数字は持ってきておりませんが、四千七百ほどだと思います。

金子みつ日本社会党

○金子(み)小委員 何年ですか。

杉山太幹厚生省公衆衛生局地域保健課長

○杉山説明員 五十三年です。予算定員は四千七百……。失礼しました。市町村保健婦は、都道府県職員であった市町村保健婦と国保特別会計所属の市町村保健婦で、合わせまして五十二年度時点で七千十九名となっております。

金子みつ日本社会党

○金子(み)小委員 それが五十三年、五十四年についてわかりますか。

杉山太幹厚生省公衆衛生局地域保健課長

○杉山説明員 五十三年、五十四年はわかりません。

金子みつ日本社会党

○金子(み)小委員 わからない。それじゃ、それはいずれ資料としていただきたいのです。  もう一つ続けて。それをいただく場合に、五十三年から五十四年に一年延びました場合に、何名増員しているかということです。これは数字をいただけばわかるわけですから、数字をいただきたいのです。  それと、五ページの保健施設費のところの御説明がありましたが、保健施設費というのは保健婦のことですよね。ここでは保健婦の活動のことを言うわけですね。これを主として保健婦の活動として御説明がありました。そこで例(1)の中に出てくるのですが「保健婦ステーションを拠点に、」云々とずっと書いてありますが、保健婦ステーションと厚生省が新しく始められております市町村保健センターとどう違うのですか。

杉山太幹厚生省公衆衛生局地域保健課長

○杉山説明員 市町村保健センターにつきましては、従来、お話しの出ました保健婦ステーションのような形の施設あるいはその他の市町村における公衆衛生活動の場としての施設があったわけでございますが、一つの例を挙げますと母子保健センター等でございます。そういうふうな施設をさらに発展的に、より効果的な活動ができるようにするために、栄養改善事業の施設あるいは若干のリハビリのような施設等を含めまして、五十三年度から新たに市町村保健センターとして設置したものでございます。したがいまして、五十四年度からは既存の類似施設の改築等の予算も計上されまして、類似の施設について増補改築等をいたしまして、市町村センターとしての機能を果たすことの計画をしているところでございます。

金子みつ日本社会党

○金子(み)小委員 そうすると、五十四年度からは、保健婦ステーションだとか母子健康センターとか老人何とかセンターとかという名称はなくなるわけですね。使わなくなるわけですね。全部市町村保健センターとして一本化するわけですね。

杉山太幹厚生省公衆衛生局地域保健課長

○杉山説明員 それぞれ既存の実績もあり経過もあってつくられている施設でございますので、ただいまのところ全部名称の一本化をするというふうなことは考えておりませんが、たとえば母子保健センターを増築等をいたしまして、保健センターとしての母子以外の対人保健サービスができるような事業を実施する、そのようなものについても保健センターとして補助をしていきたい、このように考えているわけでございます。

金子みつ日本社会党

○金子(み)小委員 私がお尋ねしたのはもうちょっと意味があるのですけれども、従来の名称を使わないで、全部市町村保健センターというようになるのですかとお尋ねしているのです。そうしないと混乱するでしょう、幾つもありますからね。いままでの既設のものを利用して拡充強化したりというようなものがあるわけでしょう。新設もありますね。ですから、いままでの名称で親しんできた人たちには、それが名前が、看板が塗りかえられるようになるのですかとお尋ねしているわけです。

杉山太幹厚生省公衆衛生局地域保健課長

○杉山説明員 ただいまも申しましたように、こういうふうになじみを持って活動をしておりますし、またそれなりの特異性を持った活動をしておりますので、そういうふうな施設をすべて市町村保健センターという名前に統一したいという考えは持っておりません。

金子みつ日本社会党

○金子(み)小委員 そうしますと、いろんな名前で呼ばれるようになるわけですね。それがみんな市町村保健センターという厚生省の構想の中に織り込まれるわけですか。扱いとしてはどうなるのですか。

杉山太幹厚生省公衆衛生局地域保健課長

○杉山説明員 母子保健センターという名称で市町村保健センターの機能を持つところもできるでしょうし、あるいは老人福祉センターという名称のもとで一部市町村保健センターと同じような機能で働くものもあると思います。

金子みつ日本社会党

○金子(み)小委員 わかりました。——そこまでで結構です。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井小委員 質問と、それからもし手持ちの資料がなければ後で資料提出をしていただきたいと思うのですけれども、内容を列挙しますので一括してお答え願いたいと思います。  一ページに関連をしてですけれども、この中の循環器疾患検診・保健指導というところに関係をするのですけれども、この中で、特に医療費の増高に関係をして、いま問題になっておるのは腎臓疾患の人工透析がありますね。それが、いろんな推測によりますと、もう五年もすれば八万人くらいが人工透析をするようになる。そうすると、ざっと試算をしても、それだけで二、三千億円というような形になるわけで、よきにつけあしきにつけ、やはり医療費問題としては重大な問題だろうと思うのです。だから、そういう腎疾患の、特に人工透析の現状ですね。大体どれくらいの患者さんがおって、人工透析をされておるのか。それで、医療費がどれくらいか。今後の医学の発展と結びつけて、見通しは、どれくらいの見通しを持っておられるのか。そして、それに対して保険局サイドからどのような対策をいま考えておられるのか。そういう点を、もしここで全部お答えしていただけなければ、あとは資料の提出をお願いしたいというように思います。  それから同じく成人病関係、循環器関係で、脳卒中なんかが寝たきり老人を発生させる最大の原因だということで大問題になっておりますが、これも腎臓病患者と同じような数字、現状と見通し、それから対策。それから、これからふえてくるだろう糖尿病ですね、これも同じような数字なり見通しと対策。この辺を教えていただきたい。それが第一点であります。  それから四ページ、五ページに関係いたしまして、健保組合、国保組合、市町村国保などでありますが、四ページでは非常にバラエティーに富んだ活動を各健保組合がやっておられるように思うのですけれども、その中で、やはり五ページに書かれておるようなかっこうで、具体的にここはこんなことをやって、非常にそういう点では保健活動がうまいこといって、結果として医療費が比較的かからずに済んでおるんだというような典型例が恐らくあるだろうと思いますので、その辺のデータをいただきたいということであります。そういうものの内容とデータ。  それから市町村国保についても、これはいわば農村部といいますか、地方の例が三つほど書かれておるわけでありますけれども、都市部でこういうような成果を上げておるところがあるのかないのか、どんな試行錯誤が行われておるのかというような点についてのデータをいただきたいと思います。  それから六ページに関係をした問題でありますが、これは数字を教えてほしいのですが、政管と組合健保を合わせて現在の給付率が八八%だというふうに言っておられるわけですが、これを政管と組合に分けて給付率は大体どれくらいなのか、いままで出たことがあるかもわかりませんけれども、ちょっと私の方に見当たりませんので、教えていただきたいということです。  それから最後の十二、十三、十四ページに関係をいたしまして、いろんな報道によりますと、最近、イタリアでは社会保険方式から保健サービス方式に変わったというふうに、ことしくらいから保健サービス方式になるというような報道があるわけでありますが、これに至った経緯、データつきでその辺をひとつ教えていただきたいというふうに思います。  それから最後に、きょうのこの資料の前の分にフランスや西ドイツのデータがいろいろあるのですが、その中で、フランスの外来は償還制度になっていますね。これの具体的な、患者の側から見てどういう手続、手順、どういう書類をどこへ持っていってどないして、そしてその結果どこで査定されて、何カ月目にはどういうかっこうで返ってくるのか、いろいろ私も調べてみたのですが、文献がないので、一遍図表にでもして、わかりやすいかっこうで知らしていただきたい。  以上であります。

竹中浩治厚生省保険局医療課長

○竹中説明員 最初の人工透析等につきましての現状と将来の見通しの問題ですが、人工透析につきましては、人工透析研究会で出しております資料でございますが、昨年の六月末現在で人工透析の設備が全国で一万一千六百七十一台ございます。これで約三万五千人の方の透析ができるわけでございますが、昨年六月末現在で透析を受けておられます患者さんの数は二万五千二百五十名でございます。  御承知のように、ここ六、七年非常なピッチで透析の患者さんの数がふえておりますが、将来はどの程度になるか。いま先生から八万人というお話がございましたが、学者の方々の間ではいろいろ御意見があるようでございますけれども、私どもといたしまして、現在のところ、厚生省としての推計の数字は持っておりません。  この人工透析によります医療費は、御承知のように非常に高額になっておるわけでございますが、私ども前回の点数表の改定の際に、人工透析の、特にダイアライザーの価格がいろいろ問題があるということがございまして、前回の改定の際に透析器の値段、それから技術料等を一本の点数表に直したわけでございますが、現在ダイアライザーの価格の調査を実施をいたしておりまして、それによりまして正確な価格を把握いたしまして、できれば次回の改定には、それに基づいたダイアライザーの値段という形で、適正な物と技術とを分離した提言をしたい。もちろん中医協と御相談しなければなりませんが、大体そういう方向で人工透析については対処していきたいと考えております。  脳卒中、糖尿病につきましては、現在ちょっと数字を持ち合わせておりませんので、後ほど調べまして資料として御提出いたしたいと思います。  以上でございます。

坂本龍彦厚生省保険局企画課長

○坂本説明員 イタリアの、社会保険方式から保健サービス方式に変わったという経緯なりデータにつきましては、何分にも最近の出来事でございまして、私どもいろいろ大使館等を通じて資料を収集しておるのでございますけれども、確実にどういうものが入手できるか、いまの段階ではちょっとはっきりいたしません。入手いたしました限りでお示しをすることにいたしたいと存じます。  それからフランスの外来の償還制につきましては、わかりやすく図表につくって御説明さしていただきたいと存じます。

川上友康厚生省保険局調査課長

○川上説明員 政管と組合の医療給付の給付率でございますが、五十二年度で見まして政管が八八%、組合が八八・八%でございます。  その内訳をちょっと申しますと、政管の場合八八%のうち本人が九九%、家族が七三・五%でございます。それから組合につきましては、八八・八%の内訳を申しますと、本人が九八・八%、家族が八〇・六%でございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井小委員 竹中さん、厚生省としては数字を把握しておらないということなんですが、しかしいろいろな学会であるとかあるいは専門の方は推測をしておりますので、そういうのをちょっと厚生省で集積をしていただいてお示しをいただきたい。

竹中浩治厚生省保険局医療課長

○竹中説明員 調査をいたしまして、資料をお出ししたいと思います。

戸井田三郎自由民主党

○戸井田小委員長 資料に関する質疑はありませんか。

古寺宏公明党・国民会議

○古寺小委員 三ページと四ページの政管健保とそれから組合健保の疾病予防状況の表がございますが、極端にその差がございますが、この理由はどういう理由によるものか。  それから、次に十一ページの主要国の国民医療費の比較がございますが、国民一人当たりの国民医療費のいわゆる内訳でございますね。内訳というのは薬剤費が占める割合、それから技術料が占める割合。もう一つは、わが国と先進国と申しますか、アメリカとかあるいはスウェーデンと比べまして、わが国の国民一人当たりの医療費が極端に低い理由、これをひとつ御説明をお願いしたいと思います。

坂本龍彦厚生省保険局企画課長

○坂本説明員 最初の政府管掌健康保険と組合管掌健康保険の保健施設費の金額に非常に開きがある、こういう御質問でございますけれども、これは私どもとしては、端的に申し上げまして、やはり政府管掌健康保険の方の財政上の理由ではないかというふうに考えております。このような保健施設費を増額できれば大変結構なことでございますけれども、何分にも政府管掌健康保険の方は財政的に非常に窮屈であるために、なかなかこちらに割くだけの余裕がない、こういうことではなかろうかというふうに考えております。  それから、二番目の主要国の医療費の資料でございますけれども、これにつきましては、いまちょっとお答えできるだけの資料が手元にございませんので、調査をいたしまして、改めてお答えをするようにさせていただきたいと存じます。

工藤晃新自由クラブ

○工藤(晃)小委員(新自) 余り時間がないようですから、簡単に……。  まず一ページの表で、結核対策が三歳のところで線が切れておりますが、この切れている理由が一点。それから成人病対策のところで、循環器疾患検診・保健指導については四十歳から六十四歳で切れているという理由。後の部分については、これは六十五歳以上もずっとやっておられるようになっているんじゃないかと思いますけれども、そこら辺のところの説明をまず一遍していただきたい。  それから、六ページの注のところの「保健施設費の金額は、九百七十四億八千万円である。」、これは五十二年度の施設費ですが、これは過去さかのぼって、わかるだけ、年度ごとの施設費の金額を出していただきたい。  それから、あとちょっと通覧しまして、これは六、七、九、十というようなところは負担・給付の格差という問題の資料だろうと思うのですが、それ以外に、こういう負担と給付の問題に関する資料はないのかあるのか。  そこら辺の三点、ひとつお答えをいただきたいと思います。

杉山太幹厚生省公衆衛生局地域保健課長

○杉山説明員 まず第一点の、小児保健対策の中で乳児健診、一歳半健診、三歳健診となっておりますのは、母子保健法等で乳児健診、三歳児健診について規定されているものをここに書いてあるわけでございます。一歳半健診というものは、これは法律では規定してございませんが、要綱として実施されている年齢層において健診を実施するというふうな形をとっているわけでございます。したがいまして、ここはそのような形のものはゼロ歳、一歳半、三歳という形で切れているというのがその理由でございます。  なお、その下の小児保健対策の二段目のところに横棒で、幼児健診・保健指導に応ずる、これは別に年齢に関係なく横棒で示されているわけでございます。  それから第二点目の循環器検診、胃がん検診等ですが、それをスタートする時期が四十歳からとなっているわけでございますが、これは学問的に四十歳というきちっとしたことではございませんで、やはり予算的な措置といたしまして、四十歳以上のところから胃がんの検診あるいは循環器疾患等の検診を実施する、そういうふうな形になっております。

工藤晃新自由クラブ

○工藤(晃)小委員(新自) いまの説明に対して、私がお聞きしたのは、ゼロ歳、一歳半、三歳健診と並んで、ここに結核対策として書かれているところに三歳までだけが記録されているという点について、三歳以降はどういうふうに、要するにちゃんと法的に毎年検診をしていくというふうになっているのか、あるいは自発的な検診に任せているのかという点を聞きたいことが一点。  それから、私が申し上げたのは、始まるのが四十歳で、それ以降循環器疾患検診については六十四歳までで切っているのですね。何で六十四歳までで切られたかということを聞いているわけです。

杉山太幹厚生省公衆衛生局地域保健課長

○杉山説明員 三歳以降の結核対策につきましては、特定の年齢層について定期健診というふうな形で実施されております。  それから、六十四歳で循環器検診が切ってありますのは、これは六十五歳以上の老人保健対策の方にバトンタッチをするという形になろうかと思います。

坂本龍彦厚生省保険局企画課長

○坂本説明員 先ほどの御質問の、二番目の健康保険組合の施設費でございます。五十二年度は、ここにありますように九百七十億八千万円余。過去の数字ということでございますが、四十五年度は三百八億一千五百万円、四十六年度が三百六十六億円、四十七年度が四百三十一億三千九百万円、四十八年度が五百三十億二千万円、四十九年度が七百六億一千七百万円、五十年度が八百十三億七千九百万円、五十一年度が八百九十六億三千八百万円でございます。  それからその次に、ここに出ております資料以外に負担と給付の関係の資料はないのかという御質問でございましたが、私どものは、先回御要求のありました資料だけをつくってここにお示ししたわけでございます。

古寺宏公明党・国民会議

○古寺小委員 一ページにございますが、健康管理体系の概要というのがいろいろ載っているわけですが、たとえば子宮がんの検診あるいは胃がんの検診、循環器あるいは中高齢者の検診、こういうものがございますが、これは対象人員に対して受診している方々は、大体何%の人が検診を受けておられるのか、その数字がおわかりだったら教えていただきたい。

杉山太幹厚生省公衆衛生局地域保健課長

○杉山説明員 いま御質問の受診率につきましては、手元に資料がございませんので後ほど申し上げたいと思いますが、受診者総数だけを申しますと、たとえば胃がんの検診につきましては三百十六万、子宮がんにつきましては百十九万、それから循環器につきましては、一次検診で七百九十二万、二次検診で百四十二万となっておりますが、母数が幾らかという数字が出ておりませんので、受診率をいまお答えすることができませんので、これにつきましては後ほど……。

戸井田三郎自由民主党

○戸井田小委員長 それでは、配付資料に対する質疑はもうないですね。——それでは、以上で配付資料に関する質疑は終わりました。      ————◇—————

戸井田三郎自由民主党

○戸井田小委員長 他に御発言はありませんか。

大原亨日本社会党

○大原(亨)小委員 いまのこういう資料の検討の仕方等についても、もうちょっと運営委員会等で論点をまとめて、焦点をしぼってやらないと、無限にこれは続くわけですね。  それはそうといたしまして、私の発言はこういうことです。  小委員会は、当初「医療保険制度の体系に関する問題」を第一として、第二は「給付と負担に関する問題」これはいまやっているわけですが、そして三は「医療費に関する問題」、四は「医療供給に関する問題」、五は「健康管理に関する問題」で、例の昨年以来の衆参両院での附帯決議や、あるいは政府が代表して「このことを年次を決めてやります」と、それで十四項目ですか、そういう大きな柱で分類をして、それで個別的あるいは総合的また集中的に議論をし、そして部外の関係者の意見も聞き、そして学者等の意見も聞いて、そして全体的な観点で、部分的な問題等においてもまとめ得るものについてはまとめていこう、こういうことから発足をいたしております。  これは、いろんな審議会等があって案を出しましても、厚生省、政府自体が、当事者能力と言えば怒るでしょうが、十分能力を発揮し得ない、そういうような医療問題は実情にある。したがって、ここで国会が主体性を持って議論をして、そしてまとめ得る問題についてはまとめていこう、こういうような議論であります。  ここは国会の権威を発揮しようということでありまして、しかし、私が腑に落ちないのは、いろいろな経過があって、これははしょって申し上げますけれども、この議論をいたしておりますときに、健康保険の財政調整に関する案が出されたわけであります。  この財政調整の案は、簡単に言いますと、毎年度の医療費を予測をいたしまして、そして標準総報酬で除しまして、負担率を掛けて、それで特別会計に保険料を流し込みまして、これを支払基金を通じてやろうということであります。  こうやりますと、つまり政府管掌健康保険の赤字対策、低成長下の収入あるいは人口の老齢化における医療の特質、そういうもの等を見て総合的に議論をしようという場合に、これをすっと一方的に出してきまして、保険料を税金と同じように取って、保障の方式で言うならば、公共保健サービス的なサービスを想定するような仕方で、現在の保険制度について根本的に変えようという、こうやれば赤字問題が解決する、必要なだけの医療費も出せる、こういう議論についての財政調整案が出たわけですが、これには小委員長も提案者の中に入っておられるようですし、自民党の小委員も入っているわけです。こういうことで、小委員会の運営というものが果たして当初の期待どおりいくのかどうか。  たとえば百歩譲りまして、小委員会等においてそういう意見についてお出しいただくことは、私は、その言論の自由を拘束するものではないわけです。しかし、そういうことをやって、齋藤幹事長以下が連名いたしまして出しておるというようなことは、私は、常識では考えられないし、小委員会なり国会の審議の経過等というものを無視するものではないか。それに対する小委員長ほか与党の皆さんの見解を私は聞かしてもらわないと、この小委員会を建設的に運営することはできないというふうに考えるわけです。  したがって、小委員長は、この私の意見について、小委員長の方で、これからの運営をどうするかという問題を含めてしかるべく御議論いただきたい、こういうことを私は発言をいたしておきます。

戸井田三郎自由民主党

○戸井田小委員長 ちょっと速記をとめて。     〔速記中止〕

戸井田三郎自由民主党

○戸井田小委員長 それでは、速記を始めて。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井小委員 私も、財政調整法案の前国会のいきさつというのは、けしからぬと思うわけであります。それで、小委員会の運営について少し意見を述べてみたいと思うわけです。  前国会で、財政調整法案も、それから健保も廃案になったわけでありますが、ところがその後のいろんな話を総合してみますと、どうも腑に落ちないところ、けしからぬところがある一わけであります。  たとえば、私ここに六月二十日付の国保新聞を持ってきておるわけでありますけれども、これに保険局長が記者会見をされた記事が出ておるわけです。それを見ると「廃案になった中で、ただ一つの救いは……小委員会を設置することが決まったことである。この小委員会で、健保が廃案になってしまったいま、健保法案を通す土壌が出てきたことは有難いことだ。大いに小委員会を活用するつもりでいる。」云々というようなことが出ておるわけで、他のいろいろな専門紙の報道を総合してみましても、どうも厚生省のあり方というのは、小委員会を舞台装置にして、そして政府は、もう今度の臨時国会で健保法案をそのまま提出をするということを大臣みずから言明しておるわけでありますから、小委員会を舞台装置にしてそれを成立させるあるいは修正を図ろうというような、修正案づくりをやろうというようなことが容易に推測されるわけであります。だから、そうあってはならないというのは初めの小委員会の申し合わせであるわけなんで、それで私は提案をしたいのですけれども、当初十四項目をグルーピングをして、そして負担と給付という項目から入るということで合意をしたわけでありますが、ところが負担を上げ給付を下げるというような方向であれば、これは幾ら論議をしてみても合意は得られないというふうに私は思うわけです。と同時に、やはり、負担と給付の項に余りしぼられたような運営は、これはできぬのではないか。だから、いまも大原小委員の言われたように、もっと根源的な問題である健康づくりの問題であるとか、あるいは医療供給体制の問題であるとか、薬価問題であるとか、あるいは健康保険に直接関係をした問題であれば、たとえば緊急に解決を要する救急医療あるいは保険外負担の問題、こういうようなところにももっともっと論点を移して、そういう中で、より根底的な問題から直していくということでなければ、給付と負担を幾らいらっても、これは継ぎはぎで、しょせんは財政対策であるというふうに私は思うのです。  たとえばきょう提出された資料でいきますと、保健婦さんなんかを置いて小さな国保、市町村国保であるとか健保組合などが、病人を減らす、病気をなくしていくという方向で一生懸命努力をされておる実践例もあるわけでありますから、そういうところにも小委員会として積極的に現地調査なんかもやって、あるいは参考人として来ていただいて、病気をなくする、健康をどうやって守っていくのかという方面にもっとウエートを移さなければならぬのではないか。私の意見はそういうことです。

古寺宏公明党・国民会議

○古寺小委員 きょうは保険局長さんもいらっしゃいますのでお伺いしておきたいのですが、実は八十七国会では健保法の一部改正案は廃案になりましたね。それで、来るべき今度の臨時国会に、また、当面するいろいろな問題として改正案を御提案になると思うのですが、いままでの審議経過を見ますと、厚生大臣の大幅な修正に応じてもよろしいというような本会議等での御発言がございましたし、さらにまた、先日の委員会におきましては、本日おいでの戸沢先生なんかの御質疑を承っておりますと、改正案に対する問題点が自民党さんの方からも非常に指摘をされているわけでございます。財政調整の問題につきましては、これは自民党さんの内部の事情がおありでございましょうから私は別に内政干渉はいたしませんが、少なくとも、今度出てくる改正案については、制度審なり保険審議会なりそういうところに諮問をして、いままでの経過を踏まえた上でお出しになるのかどうか。その辺の心づもりをきょうはお聞きしておきたいと思うのです。

戸井田三郎自由民主党

○戸井田小委員長 一応私の御提案として、いま質疑応答をしておると時間も非常にありませんので、大原委員が提案された、それから浦井委員が意見として提案された、そういう御提案の一つ一つについてここで質疑応答をしないで、後で運営委員会の場でいろいろしたいと思うのです。その意味でお願いします。

工藤晃新自由クラブ

○工藤(晃)小委員(新自) いろいろいま問題になっております今度の自民党提案の財政調整法案、これは私は単なる赤字対策とは考えていないので、自民党が出した案としては私は非常にりっぱな案だと逆に思っておるわけであります。これはやはり人命を平等に尊重する、負担と給付を平等にする、こういうようなことからのいわゆる保険のあり方、高齢化社会に対応する一つの、日本の健康保険制度のそれこそ根底に触れてくる基本的な、そこには哲学も含まれた提案だと私は思っているのです。だから、非常に高く逆に評価しておるのです。  ですから、そういう意味からも、この問題を避けてこの小委員会を通ろうということの方が逆におかしい。それはいろんな意見がございましょうけれども、まず、少なくともこの小委員会はそういう委員会の上に屋上屋をつくるんじゃなくて、フリーな立場で自由に討議をしながら国民のコンセンサスをつくり上げていこう、こういうふうな意見で小委員会が誕生したと私は記憶しておるし、またそういうことでこの小委員会設置の提案者でもありました。だから、そういう意味で、私は、ほかのことはやらない方がいいと言うんじゃなくて、浦井委員の提案もりっぱなことですし、皆さん提案されていることはいいことだと思うのです。ただ、それを避けて、その問題を後回しにしてやろうじゃなくて、やはりほかに必要なものがあればそれも並行してなさる。しかしながら、最初に決めた負担と給付の問題については、これをたな上げしなければこの委員会が開かれないというような議論はおかしい。現に、ここに負担と給付の問題でも格差があるということのデータの一部分が提案されているのを見ても、この問題を避けては健康保険制度の抜本改正への足がかりはつかめない、こういうふうに考えていますから、ぜひこの問題を避けて通るようなことはおやめになっていただいて、積極的にこの問題を提案し、またそれを討議するという形で運営していただきたい、こう思います。

戸沢政方自由民主党

○戸沢小委員 浦井先生の先ほどの御意見、ちょっと誤解があると思うので、本委員会における政府提案の法案の審議とこの小委員会とは別問題でして、何も政府提案のものを裏づけるような審議をこの小委員会でやっておるというものじゃないと思うのですね。保険局長がこの小委員会について発言した中身というのは、これは、いわゆる医療保険の抜本問題について小委員会というところで議論をして、コンセンサスを得ようといういい土壌ができたということで、小委員会を評価しているんだと思うのですね。  それからまた、小委員会における議論の内容というのは、もう広く全般の問題についてやるんで、順序として便宜負担と給付の問題をやっていこうということでして、これはもう、私もこの前の社労委員会における質疑で申し上げたとおり、もう財政問題だけに偏っちゃいかぬ、全般を議論しなければいかぬということを言っているわけですから、それは御心配ないと思います。  それからもう一つ、大原先生が言われたこの小委員会の意味というのは、いろんな問題について自由に議論してコンセンサスを得ていこう、それはもうそのとおりでありますけれども、小委員会は政府提案なり議員提案で法案が出てくることを妨げるものではないと思うわけでして、いわゆる財政調整法案が自民党から出ましたけれども、これについては賛否両論あるんで、それは自由にしかるべき場所でもって議論していただけばいいんで、そういう財政調整法案が出たからといって、もう小委員会の性格がおかしくなったとか状況が変わったとか、そういうものじゃないと思うのですね。やはり小委員会は本来の目的に従って、抜本に関するいろんな問題を続けて議論をしていっていただきたいと思うわけであります。

大原亨日本社会党

○大原(亨)小委員 私の名前が出たから一言だけ言っておきますが、つまり私はこういうことを言ったわけですよ。与党は多数を持っているのですから、財政調整案を議員立法で、齋藤邦吉君なども加わって、三役が加わって出しているのですよね。一方、政府は、議院内閣制でありながら、健康保険の改正案を出したのです。二つを議決いたしましたら、これは執行できますか。それは財政調整法案は、一般的には、戸沢委員の言われる苦しい心境はわかるのですが、ああいうふうに言われるのならば、世上では、あれは、自由民主党の中でも、オリンピック法案とか、あるいは選挙対策であるとか、あるいは日医対策であるとか、それにすぎないのだ、これは行おうと思ったって実際上どうにもならないのだ、こういうことが常識的に言われておるようなことについて、小委員会のメンバーが提出者、賛成者になっているというようなことは——これは内容をここで議論するのはいいけれども、一つの展望を含めての議論の中では工藤君の言われたようなことは議論してもいいと思うが、いいけれども、しかし、これは小委員会を運営していることや議会政治のたてまえから言っておかしくはないか、この点の疑義をもう少し解明しないとこれがうまく進まないのではないか、こういう意見を私は建設的に言っているのであって、それは常識的な私の議論である、だれが考えても当然の議論ではないかということです。

戸井田三郎自由民主党

○戸井田小委員長 各委員からそれぞれ重要な御提案がありました。これはいずれも今後の小委員会運営の上で非常に重要な意見でありますので、この運営に関する問題として、運営委員会において、今後の取り扱いの協議の上で、十分に御検討いたしたいと思います。  本日は、これにて散会いたします。     午後三時四十分散会

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