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87回国会衆議院1979/07/13

災害対策特別委員会 第6号

発言数
207
登壇者
31
会派数
5
開催日
1979/07/13

会議録

米田東吾日本社会党

○米田委員長 これより会議を開きます。  災害対策に関する件について調査を進めます。  この際、昭和五十四年六月二十六日から七月二日までの間の豪雨による災害対策について政府から説明を聴取いたします。国土庁四柳審議官。

四柳修国土庁長官官房審議官

○四柳説明員 六月二十六日から七月二日までの間の豪雨による被害とその対策の概況につきまして御報告申し上げます。  本年は、梅雨入り後全般的に少雨の状態が続いており、一部の地域では水不足も心配されておりましたが、梅雨前線が六月二十六日から七月二日にかけまして本州と四国、九州を結ぶ位置に停滞し、活発な活動を繰り返したため、ほぼ全国にわたりまして大雨となりました。特に、西日本では強い雨が断続的に降り続き豪雨となり、各地に被害が生じております。  その被害状況は、現在までに判明しているところでは、お手元に配付しました資料のとおり、死者、行方不明者二十九名、負傷者五十二名、建物の全壊、流失八十八棟、半壊百二十九棟、床上浸水九千百一棟、床下浸水六万八千百十四棟、道路の損壊一万七千九百十三カ所、河川の被害一万六千七百七十七カ所、山・がけ崩れ三千百九十九カ所等となっております。  これに対しまして、福岡県など七県、また三百九十七市町村におきまして災害対策本部が設置され、各県ともそれぞれ災害応急対策を講じており、災害救助法は福岡県、熊本県、佐賀県内の七市三町に発動されております。  政府といたしましては、去る七月二日に関係省庁の連絡会議を開催しまして、被災状況の把握に努めるとともに、関係省庁が協力し、地元と十分連絡をとりながらその対策を進めておるところでございます。  また、建設省、農林水産省からそれぞれ係官を現地に派遣いたしまして、被害の実情調査等に当たらせるとともに、自衛隊の災害派遣も行われております。  今後は関係地方公共団体の協力を得ながら、災害査定の早期実施とその復旧に努めてまいる所存でございます。  簡単でございますが、御報告とします。     —————————————

米田東吾日本社会党

○米田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。湯山勇君。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 質問に先立ちまして、今次災害において亡くなった方々へ心からお悔やみ申し上げますのとともに、被害を受けた方々にお見舞いを申し上げ、かつまた災害対策に日夜御尽力になられた関係県、市町村の皆さん方の御苦労に対しまして、感謝を申し上げたいと存じます。  さて、今回の災害につきましては、先ほどの御陳情にもございましたし、また関係県からの要望書にも出ておるので見ますと、宮崎を除いた他全部、なおまた災害対策本部を設置された都道府県の中で三重県を除いて他の県全部から、まず激甚災の指定をしてほしいという強い要望が出ております。これはいま審議官から御報告ございましたが、災害そのものは集中豪雨でございまして、範囲が非常に広くて、しかも従来の台風などと違って災害の形態が違っております。そういうことですけれども、本日の御陳情、要望書等にもあるように、被害の実態というものはきわめて大きいものがございまして、激甚災に指定してほしいという希望の強いことも、私ども了解できるところでございます。  この点について、国土庁の方としてはどういう見通しを持っておるか御説明を願いたいと思います。

四柳修国土庁長官官房審議官

○四柳説明員 今回の災害の状況につきましては、ただいま御指摘のとおりでございますが、その被害額につきまして現在関係省庁において調査中でございます。その調査結果がまとまりませんと具体的なお答えはできかねますけれども、その段階でどのように対応できるか検討してみたいと思います。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 私がいろいろ資料によって当たってみましたところ、非常に大規模な被害というものが見当たらない、つまり中小河川その他の被害が非常に多いというところに一つ特徴がございまして、あるいは建設省関係等においては激甚災指定は困難ではないかというような見通しもあるやに承っております。建設省の方ではそういう点について何か掌握しておられますか。

瀬戸充建設省河川局防災課長

○瀬戸説明員 お答え申し上げます。  ただいま国土庁の方から御報告がありましたようなことでございますが、私どもいろいろデータを集めまして検討いたしておりますが、詳細なことはやはり確定いたしておりませんけれども、公共土木関係の方は県の標準税収入が非常に伸びてまいりましたので激甚災指定につきましてはかなり困難が予想されます。一つの項目が満足されましても、もう一つ項目がございまして、そちらの方ではなかなか満足できないという状況が多いように感じますので、現状のところ確たることは申し上げられませんけれども、非常に困難である感じがいたします。  以上でございます。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 いまの御答弁の内容はわかりますけれども、しかしこういう小さい災害が多発しているというのは自治体等に対する負担に非常に大きな影響がございます。したがって陳情にもありましたように、物差しを当ててきちっとやってしまうのであればあえて閣議の決定とかそういうことは要らないわけでありますから、災害の特徴にかんがみて条件の緩和、基準を緩和してできるだけ適用できるようにひとつ配慮を願いたいと思うのです。このことは、後ほど大臣がお見えになってから大臣にも強く要望したい点でございますので、ただいまの指摘は以上にとどめます。  なおまた、農林省関係も同様でございまして、ちょうど田植えの終わった後というようなこともあるし、水田へ水を引いているというような関係もあってそれらに伴う中小河川あるいはまた水路、そういうものの被害というものはきわめて甚大なものがある、あるいはまた農作物への被害も、水稲もそうですし、それから野菜類、果樹類、あるいはたばこ、その他たくさんございますし、後での植えつけ、それからその他を考えますと、被害の状況というものがさらに拡大するということはただいまも陳情の中で言っておられたとおりですから、それらの点を含めて必ずしも従来の基準をそのまましゃくし定規にやるというのではなくて条件緩和その他について御配慮願いたいということです。  それから、もちろんそれらの中で局地指定というのは、地域によってかなりひどいところもございますからあり得ると私は判断しておりますが、この点はいかがですか、審議官からお答え願いたいと思います。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 いま御質問の点につきまして、農林水産省関係にかかる分についてお答えいたします。  まず、私ども農地、農業用施設関係の災害復旧にかかる激甚災の指定のいかんでございますけれども、これは御案内のように中央防災会議決定の激甚災害指定基準というのがございます。これはAとBの基準がございますけれども、Aの基準は農地、農業用施設、林道の事業費の査定見込み額が当該年度の全国農業所得推定額のおおむね〇・五%程度というふうになっております。それで、私ども県の報告から見ました農地、農業用施設、林道の被害額は、七月十二日現在で六百三十億というふうになっております。そこで五十四年度の全国農業所得推定額がまだ出ておりません。しかし、五十三年度の農業所得の推定額は二百七十億というふうになっております。したがいまして、私どもまだ今回の災害に伴う査定見込み額は、被害が動いておりますので〇・五%を上回るかどうかはっきりしませんけれども、五十三年度の農業所得の二百七十億は上回るのではないだろうかというふうに考えております。  そこで、五十四年度の全国の農業所得の推定額が判明しない現時点でございますが、これは御案内かと思いますけれども、五十四年度の農業所得の推定額を決める一つの大きな要素は米価の推移でございます。御案内のように米価決定は今明日中というふうにも思いますので、そうした数字がわかった段階で私ども検討してまいりたい、このように思いますが、先ほど申し上げましたように、県報告の数字はとるわけにはいきませんけれども、どうやら査定見込み額はかなりの額になりそうであるというふうに考えております。  それから、御質問の局地激甚災害の指定でございますけれども、本災害が激甚災害に指定されない場合に、被害の激甚な市町村につきましては査定の終了を待って局地激甚災害指定基準に該当するかどうか、関係省庁と協議の上検討し、指定するということになっております。所要の要素についていろいろ数字が出次第、この点は検討してまいりたいと思っております。  以上でございます。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 米価は明日多分決まるだろうということですが、基本的には据え置きという基本方針ですし、減反等の関係もあって生産が昨年を上回るということはちょっと考えられない事情にありますので、私は適用になるものというように考えておりますが、なおひとつ今次災害の特性から顧みて、基準の適用等についても配慮を願いたいと思います。  次に、これも代表の方の御要望にありましたが、災害の早期復旧についてでございます。  これは時期がちょうど九州の北部あるいは瀬戸内海沿岸等では田植えの直後に当たっておりまして、まだ植え直しても間に合うという時期に当たっております。他の作物を植えるにしてもまだその可能性があるわけですから、ぜひ早期復旧をしなければならないという問題と、それからいま一つは、やがて台風のシーズンがやってまいります。台風が来ることによって今次災害の傷跡をさらに拡大するというおそれ等もありますので、ぜひ早期復旧が必要である。そのためには早期査定が必要でございまして、この査定も今次災害の特徴から見ますと、とにかく小災害が非常に多いということから見まして、査定の業務というものも自治体にとっては非常に多いということも考えられます。  そこで、早期査定、いつごろ始めて、いつごろ終わる予定なのか。それから、査定業務の簡素化について配慮されるかどうか。さらに、災害に当たっての総合単価枠、これは改定になったようにも聞いておりますけれども、総合単価枠の拡大、この点について考えられるか、配慮されるかどうか。この三点をお伺いいたしたいと思います。

瀬戸充建設省河川局防災課長

○瀬戸説明員 お答え申し上げます。  今回の梅雨前線豪雨による被害につきましては被災県が多かったわけでありますが、県の準備ができ次第、査定に対応できる体制が整い次第、早期に査定を行う予定でございます。おおむね八月上旬の五日ごろから約十日間ぐらいをかけまして第一次の査定を行うようにいたしております。被災個所が数千カ所もございますので、一次ではもちろん全部カバーできませんので、五次ぐらい、そのぐらいの回数を重ねまして査定を行う予定でございます。  次に、査定業務の簡素化ということで、総合単価の枠を拡大する見込みにつきましてでございますが、これにつきましては、その改善について年年努力をいたしてまいったわけでございますが、本年度より新たに査定の際に現地決定できない保留個所、これは金額によりまして保留という形をとられておりますが、これを従来一億円でありましたのを二億円に引き上げるということで、かなり早期解決ができるというような問題及び御質問の総合単価の使用できます範囲を、従来県工事三百万円、市町村工事百五十万円でありましたのを、県、市町村工事ともに五百万ということに拡大いたしております。そして、事務の簡素化と早期査定に努めているところでございます。現状では五百万ということでかなりの件数がカバーできまして、それで大体いけるとは思っておりますが、もし今後さらに台風等によりまして激甚な災害が発生いたしました場合は、特別措置等につきましても検討してまいりたい、このように考えております。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 特に今回の災害では、中小河川の災害が多い。これは国管理の大きい河川は改修がよくできておりまして、北九州、四国等でも余り被害がありませんでした。ただ、鹿児島の川内川は別でございますから、このことについては後でお尋ねするとして、中小河川については、北九州など一つの河川が何カ所も切れているとか、あるいは四国あたりでももう経験でもってここが切れなければここが切れる、ここを守ればここが切れるというようなことが予想できる、そういう状態のものがそのまま放置されておりますので、今回の復旧に当たっては改良復旧あるいはまたそれに伴う関連事業、こういうことについて十分配慮すべきではないかというように考えます。  これは十七号台風のときにも同じような質問をしまして、そういうことについては口頭で指導しているということでございましたが、やはり五十一年ですか、十七号のときにもそのことが十分徹底していませんでした。今回は特にそういう中小河川の被害というものが大きかったわけですから、改良復旧あるいは関連事業等について徹底させる必要もあると思いますので、それらについてお考えがあれば承りたいと思います。

瀬戸充建設省河川局防災課長

○瀬戸説明員 お答え申し上げます。  災害復旧に当たりましては、まず原則は原形で復旧するということでございますが、原形復旧が不適当であるとか困難な場合には、現地の実態に応じた復旧事業を実施することにいたしております。  今回の梅雨前線の豪雨災害におきましても、その被害が激甚な個所につきましては、再度災害防止という見地からいろいろな工法を検討してまいっているわけでございますが、さらに災害復旧費に改良費を加えまして、災害関連事業等を取り上げまして一定計画に基づいた抜本的な改良復旧を行いまして、地域住民の方々の民生安定に努めてまいりたい、このように考えておるわけでございます。  もう一つは……。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 前回も十七号台風のときに同じような御答弁をいただいたのですけれども、実際は不徹底であった。口頭で指導するということでしたが、口頭じゃなくて、もっとはっきり徹底するような指導はできないかということなんです。

瀬戸充建設省河川局防災課長

○瀬戸説明員 今回の災害に当たりましても、各県と打ち合わせまして、主要な県につきましては災害査定官を調査のために早期に派遣いたしておりまして、もう皆帰ってきておりますが、現地でいろいろ指導、打ち合わせをいたしております。  そういうことで、私どもといたしましては、おおむねのところはもうカバーできて支障がないように事業が進んでいる。たとえば応急復旧的なことも早期に手を打っておりますし、おおむね支障がない状況にいま進んでいるんではなかろうか、このように考えております。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 次に、農林、建設関係の被害の査定に当たって、今度は小規模の災害が非常に多いわけです。小規模の中には足切りというのですか、これ以下はだめだというのがありますけれども、とにかく同じたんぼでも両方から来ているというようなのがありますし、それから水路あたりでは一カ所じゃない、個所数が非常に多くて、合わせればずいぶん大きくなるのですが、一件一件は対象にならないというようなものもありますので、それらについて小規模災害の復旧事業の採択について配慮の余地がないかどうか、これを伺いたいと思います。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 お答えいたします。  農林省関係の分につきましてお答えいたしますが、農地、農業用施設の災害復旧事業でいわゆる暫定措置法に関する法律の対象とならないもののうち、一カ所の工事費が三万円以上十万円未満のもの、先生がいま御指摘のありました小規模災害復旧事業ということでございますけれども、そういう三万円以上十万円未満のもので市町村が行う復旧事業につきましては、私どもは、災害発生年において起債が認められているということで、その起債の手段によって対応していきたいと考えております。  これは許可された起債額の元利償還金の二八・五%から五七%に相当する額は普通交付税の算定基礎となる基準財政需要額に算入されております。  また、激甚災害として政令で指定された災害にかかるものにございましては、許可された小災害債の元利償還金の七一・五%、かなり高い額ですが、これに相当する額の元利補給金が交付され、残りの二八・五%に相当する額が普通交付税の算定基礎となります基準財政需要額に算入されるということになっております。この制度を活用して小規模の災害復旧事業に対応するように私ども今後とも指導してまいりたい、こういう考えでございます。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 いま農業用施設の中で、果樹園なんかでかなり急傾斜地帯にあるものについては運搬用のモノレールがつくられております。これも当然農業用施設には違いないのですが、これは対象になるかならないか、いかがでしょうか。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 いま御指摘の索道、軌道等の運搬施設でございますが、個人所有にかかるものを除きましては、原則として農業施設災害復旧事業の対象として採択することにしております。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 ついでに、個人のものはどうなりますか。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 個人につきましては、私どもとしては農林漁業金融公庫資金の融資の道が開かれておりますので、その資金を使うように指導しているところでございます。  今回でも、個人所有のものについて被害が各地で出ておりますけれども、農林漁業金融公庫資金の中の土地改良資金、かなり長期の資金でございますが、これを御利用いただくということで対処してまいりたいと思っております。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 次にお尋ねしたいのは、防災事業の緊急実施の関係ですが、先ほど申し上げましたように台風期を控えておりまして、面接今回被害はなかったけれども、次に同様の雨が降れば当然被害が出る、あるいはまた台風の場合に被害が出るおそれがあるというようなところについては、当然防災事業を緊急に実施していただかなければならないと思います。  その中で、今度の場合も、小さな川でその川自体には別に被害はなかったのですが、そこから水があふれて、たとえば松山で言えば床上浸水二百八、床下浸水五千七百四十一、合計五千九百四十九戸も浸水したというようなことがございます。いま申しましたように川自体は被害はありませんでしたけれども、こういうものについては例の激特というのですか、激甚災害対策緊急事業の実施によってこの河川の改修を図るということは当然必要ではないかと思いますが、その点についていかがでしょうか。

川本正知建設省河川局治水課長

○川本説明員 お答えいたします。  激甚災害対策の特別緊急事業のお話でございますが、先生おっしゃいましたように、洪水等によりまして激甚な一般の災害が発生した地域、河川そのものは余りやられていないけれども、一般災害が非常に激甚であったといった地域につきましては、たとえば災害復旧の助成事業であるとかあるいは関連事業であるとかそういったものの対象にはなりません。そういう場合に、河川の改良事業等を緊急におおむね五年ぐらいで改修していこう、そして再度災害の防止を図ろうということで昭和五十一年度から制度化されたものでございます。  それで激特事業として採択いたしますには、被害の状況とかあるいは採択する工事の内容あるいは事業費、そういったものについて一定の要件が必要でございまして、これらの要件を満たす河川につきましては、従来からも積極的にその採択を図ってきておったところでございます。  現在までに激特事業として採択いたしました河川は、全国で直轄が十八河川、補助が五十四河川、合計七十二河川ございまして、今後ともそういった採択につきまして積極的に運用を図っていきたい、そう思っております。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 ただいまの御答弁で、私が例として挙げた床上二百八、床下五千七百四十一戸というものが浸水したというような場合のは激特の対象になるかならないか、具体的にはどうでしょう。

川本正知建設省河川局治水課長

○川本説明員 お答えいたします。  一定の要件と先ほど申し上げましたけれども、いろいろ条件がございます。主なものを申し上げますと、たとえば被害の程度が、流失または全壊家屋数が五十戸以上であるものというのが一つの条件、あるいは浸水家屋数が二千戸以上であるもの、そういったようなものが要件になってございます。でございますので、ただいま先生おっしゃいました愛媛県の宮前川の例だろうと思いますが、その場合におきましても、現在県におきまして詳しい被害の状況、今回の出水をも考慮いたしました河川の改修計画はどうあるべきか、そういったことを調査しております。それから地元の対応の見通し、これも地元においては大変むずかしい事情もあるやに聞いておりますが、そういったもの等も詳しく詰めておりますので、その調査の報告を待って検討してまいりたい、そう思っております。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 同様に、防災事業としていろいろ取り上げられておりますが、たとえば急傾斜地帯の砂防をしておく必要があるのではないか、今回の災害から考えて緊急に砂防の必要があるのではないかというような地点もたくさんございます。それらについて緊急砂防が実施されるものかどうか、それから、これは林野庁になりますか、緊急の治山あるいは山地の崩壊防止事業、こういうものも行われるかどうか、これらについて伺いたいと思います。

釣谷義範建設省河川局傾斜地保全課長

○釣谷説明員 お答えいたします。  ただいま先生がおっしゃいましたように、今回の梅雨前線豪雨によりましてかなりがけ崩れあるいは土石流の災害が発生しております。そういう災害のうち緊急に対応を要するものにつきましては、緊急急傾斜地崩壊対策事業あるいは緊急砂防事業費で本年度内に早急に事業を実施するように現在、現地に担当官を派遣しまして調査中でございます。  現在までの県からの報告によりますと、緊急急傾斜地の要望個所は約百三十一カ所ありまして、また緊急砂防の要望個所は、渓流数にいたしまして三十五渓流に達しております。これらについては、早急に対処する予定でございます。また次年度以降も、災害発生地域につきましては、これらの土砂災害対策につきまして重点的に事業を促進して再度災害を防止したいと思っております。  以上でございます。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 林野庁関係についてお答えいたします。  緊急治山事業、林地崩壊防止事業等でございますけれども、愛媛県下においてもまた各地においても、林地崩壊が今回かなりございます。愛媛県下だけでも百六十五カ所、十八億七千百万円となっております。そこで、このうち次の降雨によって災害が再び起こるおそれがあり放置しがたい個所につきましては、私ども緊急治山事業等により早急に復旧するというふうに考えております。  また、今回人家なりそれから裏山等に発生した小規模な林地崩壊で、そのうち激甚災害として指定された場合であって人命、財産に直接被害を及ぼすおそれがあるというときは林地崩壊防止事業で対処したい。それから、激甚災害に指定されない場合には、小規模山地災害対策事業をもって防災工事を実施いたしまして、災害復旧の万全を期したい、このように考えております。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 ここで関連してお尋ねしたいのは土砂採取ですね。採石事業というのはある程度規制があって許可事業になっておると思うのですが、土だけ取るというのは、これは野放しじゃないか。今回の場合も、そういう土砂採取が原因になって花岡岩地帯などではその付近が流出して被害を出したというような例がありますが、土砂採取の規制とかそういうことはできないものでしょうか。

釣谷義範建設省河川局傾斜地保全課長

○釣谷説明員 ただいま先生おっしゃいました土砂の採取等が、もしその地域が砂防指定地内でございましたら、砂防法によりましてそういう土砂災害の誘因になるような行為は取り締まることが可能でございます。しかし、それは砂防指定地内のみについて砂防部の方では取り締まりをやるわけでございます。  以上でございます。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 最近の宅地造成等でいま区域外でもかなりそういうのが進んでいますから、災害防止の立場からひとつ御検討を願いたいと思います。それだけ、御検討願うだけにとどめておきます。  それから、道路につきまして、現在も国道三十三号線は落石のために不通になっております。徒歩連絡二十分ばかり、それで便数も非常に少ないという状態で、なおその他にも落石注意などという札の立っているところはかなりあるわけで、注意したからって石がとまるわけでもないし、道路関係の落石防止の工専あるいはまた道路ののり面の崩壊したのもあるし、しそうな危険のあるところもあります。落石防止とかのり面の崩壊防止、これらについては早急にやる必要がある場所があるのですが、これらについては速やかに実施できるものかどうか、伺いたいと思います。

藤井達也建設省道路局道路防災対策室長

○藤井説明員 お答えいたします。  道路の防災対策につきましては、従来からコンクリートの吹きつけ、ブロック張りなどによりますのり面保護工、それから道路落石防護のためのさく、網また落石覆い工などの事業を推進してきたわけですが、昭和五十一年度に総点検を実施いたしまして、その結果、落石等の危険個所につきましては、全国で七万五千八百カ所ということがわかり、それに要する対策事業は約一兆二千億ということになっておるわけでございます。  昭和五十三年度を初年度とする第八次道路整備五カ年計画におきましては、先生のおっしゃるように、防災対策というものが非常に重要だということで、これらの危険個所を解消するために計画を立てたわけですが、昭和六十年までにおおむねこの対策を完了したいということで、五カ年計画の末であります昭和五十七年までには、バス路線、それから緊急度の高い個所約四万八千四百カ所の解消を図ることとしておるわけです。昭和五十四年度におきましては、事業費千二百二十八億円、前年対比で三〇%増になるわけですが、これらの事業をもって対策を進めているところでございます。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 それから、これは特殊な例ですけれども、今度の災害はかなり都市部近郊で起こっております。したがって、農地の価格もかなり高いので、従来農地災害防除事業の反当限度額六百六十万、これは価格変動に従って引き上げていっておるようですが、これを引き上げてほしいという希望もありますけれども、その点はどうでしょうか、実情に応じて引き上げ可能かどうか。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 いま先生お話しのように、市町村ごとに国庫補助の反当限度額が定められております。それで、この限度額は、災害復旧事業の転業費単価の動向等を参酌しまして私ども毎年引き上げてきておるわけでございますが、従来の例を見ますと、全国的にほとんどの地区で限度額の範囲内におさまっているのが現状でございます。今回の被災に対する農地の復旧につきましても、現地に適応した復旧の工法を十分検討するなどしまして、農家負担が過重とならないように指導していきたいと考えております。  なお、農地にかかる災害復旧につきましては、市町村ごとの一年間の被災農家一戸当たり事業費が大きければ大きいほど補助率のかさ上げを行う、こういう仕組みになっております。五十三年度の災害の例を見ますと、全国平均の補助率は約九〇%ということで、非常に高い率となっております。このように、災害復旧にかかります現行の国庫補助制度は、農家の負担能力を十分配慮したものと私ども考えております。そこで、反当限度額の引き上げということについては、そういうような事情でございますので、現在のところ考えにくい、こういう状況でございます。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 次に、北九州の方で要望がございましたが、今回被害を起こした中小河川の中には、河川管理がよくない、たとえばここはしゅんせつしておけばこういうことはなかったというような場所とか、それから、ヨシですか、アシですか、それが繁茂しておって、それがもとではんらんしたというような例もありまして、平常における河川管理の指導というものにもっと力を入れるべきじゃないかという要望が出ておりますが、この点はいかがでしょう。

川本正知建設省河川局治水課長

○川本説明員 河川の管理につきましては、日ごろから河川の巡視等は十分に行ったりあるいは河川の施設の点検整備等を適切に行うことが重要なことでございまして、従来からその徹底については指導してきておったところでございます。いま先生おっしゃいましたアシが繁茂したりあるいは土砂が堆積したりといったことで、治水上の支障になっているという場合におきましては、直轄の管理のところでございますと、維持修繕事業として、そのアシを刈ったり、しゅんせつで土砂を除去したりというふうなことを実施しておりますが、いまおっしゃいました中小の河川といいますか、県知事さんの管理なさっておる区間につきましては、基本的には河川の維持につきましては都道府県の責任において実施すべきことということになってございます。しかし、しゅんせつ土砂の堆積等そういったもので治水上重要なものにつきましては、修繕費補助という制度もございまして、その予算の範囲内において国からの補助をするというようなことで実施を図ってきておるところでございます。そういったことで、一般的には府県の知事さんの管理されるところは知事さんの責任においてやっていただくというたてまえでございますので、国といたしましても今後ともその指導の徹底を図ってまいりたい、そう思っております。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 先ほど後回しにいたしました川内川ですが、今度の場合は中小河川が大部分であったにもかかわらず、川内川の場合は被害があった。これは他の河川に比べて改修がおくれているのが原因じゃないかというように指摘されておりますが、川内川改修の促進についてぜひひとつ要望してほしいということなんです。この点はどうでしょうか。

川本正知建設省河川局治水課長

○川本説明員 川内川の改修につきましては、昭和六年から直轄の改修事業として着手して実施してきておるわけでございますが、昭和四十四年以降に大変大きな出水が頻発いたしまして、四十八年に計画を改定いたしまして、現在の計画を決定して事業を実施してきておるところでございます。  ただ、川内川の特徴といいますと、上流部、中流部、下流部それぞれに幾つかの狭窄部がございまして、治水上の障害となっておりまして、その最下流部の障害といいますのは川内の市街地になっております。改修工事といたしまして各地区の治水機能のバランスを図るということが一番必要でございまして、現在の改修工事は、戦後に発生いたしました洪水の中でもきわめて大きかった昭和四十六年あるいは四十七年、そういった洪水を安全に流下させるための必要な工事を上下流、いま申し上げた治水機能のバランスをとりながら進めてきておるところでございます。今後ともそういった方針につきましては、従来から特にそういう災害が頻発しておる河川であるということから予算的にも相当重要視して入れておるつもりでございますが、さらに今後一層促進を図ってまいりたい、そう思っております。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 ぜひひとつ早急に促進していただきたいと思います。現に四国では石手川とか重信川とか改修のできておるところは警戒水位を四メートルもオーバーしても無事でした。だから改修がちゃんとできておれば災害は防げるわけですから、特に大きい川内川については御配慮願いたい。  それから次に、天災融資法の発動です。これは米、野菜、果樹、施設園芸、相当大きい被害が出ております。当然天災融資法の発動をいただけるものと思うのですが、資金枠の確保及び早期発動を御配慮願いたいが、その点についてどうなのか。  続いて、自作農維持資金、これは一応百五十万になっておりますけれども、特に果樹地帯、ミカンの地帯は温州ミカンの生産調整で全国で約二万ヘクタール、愛媛あたりで八百四十ヘクタールばかりの調整が今年あります。高接ぎなどしたのは当然数年間は収入がない状態なので自創資金の御厄介になっているのも相当あるわけで、これらについてはぜひ自作農維持資金の増額をお願いしたいということなんですが、いまの天災融資と自創資金の増額についていかがでしょうか。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 まず御質問の第一点の天災融資法の発動ができるかどうかということでございますが、農作物災害はことしもかなり多くて、今年に入ってからも今日まですでに三回天災融資法を発動しております。そこで、今回の梅雨前線豪雨による農作物等の被害に対する天災融資法の問題でございますけれども、私どもはまず、まだ梅雨が全国的に明けておりませんので、梅雨が明けた時点でその見通しを述べなければならないと思いますが、一括して被害の状況を調べたい、このように考えております。県報告によりますと、きのう現在で約百二十億程度の被害が農作物等で出ている模様でございます。御案内のように過去の発動の基準と申しますのはいろいろ要件がありますけれども、私どもは、被害の見込み額がおおむね七十億程度というふうに考えております。もっとも県の報告をそのままとるわけにまいりませんけれども、統計情報部の被害調査を梅雨が明けた段階で取りまとめるわけでございますので、そういう結果が出次第速やかに検討してまいりたい、このように考えております。  次に、自作農維持資金の問題でございますが、これも、従来から災害に伴う自作農維持資金の融資枠については資金需要を確保するように私どもとしては鋭意努力してきたつもりでございます。  そこで、御質問の貸付限度、額でございますけれども、従来百万円でございましたが、五十三年度から百五十万円に引き上げております。それから連年災害等によりまして負債が非常に多くなっているというような被害農家に対しましては、貸付限度額の引き上げが必要かどうか、被害農家の負債なり被害の程度なりを調べまして従来から対処してきておるわけでございますけれども、今回もそういうような農家がかなりございますれば、ケース・バイ・ケースで御相談してそうした引き上げについて検討してまいりたいと考えております。  いずれにせよ、天災融資法が発動された場合は天災資金、それから自作農維持資金につきましても所要の資金が確保できますように私どもとしても努力する所存でございます。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 最後に、大臣お見えになりましたので、最初、大臣がお見えになったらお願いといいますか、御質問申し上げようと思っておりました点について伺いたいと思います。  今度の被害というのは、目で見てぱっと、ああこれはひどいというようなものはありませんけれども、非常に広範囲にわたっており、個々の農家なり、ことにそういう小災害の場合は自治体の負担等は非常に大きいものがございます。いまいろいろお聞きしてみますと、建設省関係ではあるいは激甚指定は困難ではないかというような意味の御答弁もございました。しかし、これだけ広範囲にわたって、しかもいずれの地域におきましても、気象台始まって以来、市制始まって以来というような豪雨でございまして、その被害はかなり大きいものがございます。したがって各県の陳情も、激甚災の指定をしてもらいたいというのが非常に強うございますので、条件は私も存じてはおりますけれども、その条件を緩和することもまた不可能ではございませんし、大臣のお計らいによってできるだけ激甚災指定が行われるように御配慮願いたいと思いますが、大臣の御所見を伺って質問を終わりたいと思います。

中野四郎自由民主党国土庁長官

○中野国務大臣 閣議が長引きまして、どうも失礼しました。  指定基準を下げることにつきましては各方面からの御要望もたくさんございます。当方といたしましては、各省間にいろいろと折衝をしておるのですが、これはなかなか意見の存するところでありまして、特に大蔵省関係がなかなかややこしいのであります。しかし、罹災地の立場になってみますれば、速やかにこの措置をとるように努力をしなければいけないと考えて、最善の努力をいたす決意でおりますことをお伝え申し上げておきたいと思います。

湯山勇日本社会党

○湯山委員 終わります。

米田東吾日本社会党

○米田委員長 細谷治嘉君。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 最初に国土庁長官にお尋ねいたしたいのでありますが、いま国民の注目を集めておるのは静岡県に起こった日本坂トンネルにおける事故だろうと思うのです。新聞によりますと、最高の技術水準で検討をして施設をつくった、こういうことでありますけれども、スプリンクラーにいたしましてもあるいはテレビにいたしましてもほとんど機能していなかった。もちろん予想以上の燃料等の問題もあったと思うのですけれども、これは大変な問題だと私は思うのです。そしてせんじ詰めていきますと、一つは二キロを超える長大隧道において、追い越し路線と走行路線とあるわけですけれども、どうも追い越しをかけておるのが事故になっておるのではないか、こういう感じもいたします。それからもう一つは、あれだけの隧道、これから一万メートルを超える隧道もできるわけでありますけれども、一定の距離以上のトンネルでは追い越しを禁止するとかそういうような措置も必要ではないか。テレビカメラ等も機能しなかったということでありますが、計算上は別として、事故が起こった場合に予想外のことが起こりますから、それに対応する条件が整っておらなかったためにせっかくの施設が役立たなかった。言ってみますと人災的な要素がかなり大きい、こういうふうに思うのであります。これからこういう問題は十分な対応をしなければならぬわけでありますので、これについて長官としてどういう点についての問題点があったか、そしてどう対応していくのか、ひとつ基本的態度をお聞かせいただきたい、こう思います。

中野四郎自由民主党国土庁長官

○中野国務大臣 けさの閣議で国家公安委員長並びに建設省当局からいろいろ説明がございました。私の受けた感じは、仰せのとおりいろいろな検討はしておったんでしょうけれども最終段階に死者六名、重傷者二名、車だけでも百台以上の大被害を起こした。そこで、閣議のいろいろ話もございましたが、せんじ詰めますとさらにこれから検討し直さなければならぬ段階にあるのではないかということで、鋭意今度の事件を中心にいたしましていろいろと今後の方法等を策定する必要あり、こういうことで話が一決いたしました。仰せのように、この事件を中心として新しい角度から再検討を加えなければならないのではなかろうか、かように考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 この問題につきましては後ほどまた折を見て根本的な点で検討を加えていかなければならぬと思いますので、きょうはこれだけで終わらせていただきます。  そこで、梅雨前線による集中豪雨被害のことでありますが、湯山委員からすでに質問がございましたから私はなるべく重複を避けて、若干の点について質問をいたしたいと思います。  最初にお尋ねいたしたい点は、建設省なり農林省でいま被害額の集計中と言っていいと思うのでありますけれども、私の手元に七月四日までの建設省の公共土木施設についての被害額という資料がございます。私の住んでおります福岡県からいただいた七月二日までの資料がございます。建設省の資料と福岡県の資料とを比較してみますと、建設省の資料は七月四日でございますけれども、どうもやや、県から上がってきた資料の方が被害額が上回っておるようであります。そうだといたしますと、梅雨明けという現在でございますけれども、この被害額は、建設関係なり農林関係なりその他の関係におきましてすでに出ておる資料の数字を上回ることになるのではないか、こういうふうに私は思っております。そこでこれのまとめ役であります国土庁では、建設省なりあるいは農林省その他の省の資料を集めて総括した場合に、いまの数字を上回ってくることになるんじゃないか、こういうふうに思うのでありますが、どういうふうに受け取っておるのか、まずお尋ねしたいと思います。

四柳修国土庁長官官房審議官

○四柳説明員 ただいまお尋ねの点は県と国の資料のとらえた時点の違いで、今後報告額の追加によりましてふえるのではないだろうかとかそういう点もあろうかと思いますが、私ども現在把握しております数字で申し上げますと、大体建設省関係の公共土木が千四百億ぐらいになるのではないだろうか、そういうふうに把握しております。それから農林省関係の農地等が約六百億を超すのではないだろうか、このように把握しております。そういう意味で、先生いまお尋ねの県の資料よりもさらにその後の数字も若干入っているのだろうと思います。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 先ほど質問がございましたけれども、公共土木施設が千四百億円程度になるだろう、こういうことになりますと、大体激甚指定というのが標準税収の四%ということでありますから、大体五十四年度の標準税収というのはおよそ十兆円ぐらいと見積もられておりますから四千億、その他の指定基準もございますけれども、激甚指定というのはちょっと現状では無理じゃないか、こういう先ほど来の意見もございました。したがって、局地激甚、こういう指定が今後の課題になると思うのですが、そういうふうに受け取ってよろしいのですか。

四柳修国土庁長官官房審議官

○四柳説明員 公共土木施設につきましてはお説のとおりでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 農林はどうなんですか。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 農林省関係の被害につきましては、ただいま国土庁の方から御説明がありましたように、私どもがとらえている限りでは七月十二日、きのう現在でございますけれども、六百三十億八千九百万円程度になっております。そこで農地、農業用施設等につきまして指定する基準は、先ほど申しましたように五十四年度の全国農業所得推計額の〇・五%ということでございます。五十三年度は二百七十億円でございますから、私ども査定額をとりますので県の報告の数字と結果的に違いますけれども、私ども査定見込み額は二百七十億円を上回るというふうには思っております。しかし五十四年度の全国農業所得推計額がまだ判明しておりませんので——もっとも、先ほど御指摘がありましたように、五十三年度の農業所得推計額と余り変わらない、そう伸びないだろうとも思いますけれども、しかしながら、その所得推計額が判明しない現在で、明確に激甚災の指定が可能であるというふうにいまここでお答えするわけにはいかない状況にございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 いま生産者米価、盛んにやっているわけでありますから、農業所得と密接不可分の関係を持っているわけでありますからいまは何とも言えないけれども、いまのお話からいきますと、農業関係の災害については激甚指定の可能性が大いにあり得る、こういうふうに私は受け取りました。もし私の受け取り方が誤っているというのならば一言あってもいいのですけれども、そういうふうに受け取りました。  そこで建設省の方でありますが、局地激甚災害というのは、恐らく財政がある程度固まってまいりました後になると思うのですけれども、この指定はあると見込んでおりますね。いかがですか。

瀬戸充建設省河川局防災課長

○瀬戸説明員 先生のただいまの御意見のように、全国的ないわゆる激甚災の方はかなり無理でございますが、局地激甚災につきましては、実は事業が確定いたしまして、その結果、たとえば来年の一月、二月にならなければはっきりした結論は出ないわけでございますけれども、昨年、五十三年度の例を見ますと、宮城県沖地震、新潟を中心といたしますと梅雨前線の豪雨、その段階で全国で約三十ぐらいの市町村が局地激甚災に指定されておりますので、多分今回も幾つかの市町村が局地激甚災という形で浮かび上がってくるであろうということを予想いたしております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 そこで、国土庁長官に強いお願いとして申し上げておくわけですが、先ほど話がありました激甚災害の指定の物差し、たとえば四%とかあるいは他の条件で一・二%というのがありますけれども、その指定基準も大変厳しいものがあります。この法律ができたのが三十七年でありますけれども、伊勢湾台風を物差しにしてできておるわけでありますから、伊勢湾台風と同等あるいはそれ以上の破滅的な災害がない限りは激甚指定にならない。私も、素人でありますけれども、この物差しについていろいろと問題点が存在するということを感じております。先ほど特に大蔵省がという話がありましたけれども、バイタリティーに富んだ国土庁長官、ひとつぜひ、この激甚災の指定の物差しについては現状に合うように、また国民の期待にこたえるような方法で検討をしていただきたい、こう思いますが、いかがですか。

中野四郎自由民主党国土庁長官

○中野国務大臣 お説のとおり、各省庁との調整になかなか骨が折れるのです。しかし、骨が折れるからと言うてこれをば延々としておるわけにはまいりませんから、先ほどもお答えしたように最善を尽くす考えであります。  今度の場合も、局地指定というようなことが各所に問題になろうと思います。でき得るだけの基準緩和を図ると同時に、十分その辺の事情を勘案いたしまして措置をとっていきたい、かように考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 次の問題は、災害復旧というのは大体当年度三、次年度五、そして三年目が二という三、五、二の原則で進められておるわけでありますが、私どものところに現地被災者の方から、この三、五、二の原則について、事態に即応できるように、原則は原則としてでも実態に即応できるように災害復旧を進めていただきたい、いわゆるスピードアップしていただきたい、こういう声が強いのであります。  時間もありませんから、私の知っている範囲でお聞きして、その上でお答えいただきたいと思うのです。そういう原則は戦後ずっと続いておる原則で崩すわけにはいかぬけれども、実態は、災害復旧はほぼ二年ぐらいでやっておる。建設省にお聞きいたしますと、初年度が三〇という原則でありますけれども三五ないし四〇程度やっておる、次年度が五〇ないし五五程度やっておる、そして第三年目は関連工事あるいは改良工事を伴うようなもの、そのために土地等をある程度買収しなければならぬ、こういうものを行っておる、こういうことでございます。しかも、その地域でどうしても初年度四〇%やっておかねばいかぬということでやった場合には、国庫補助も必ず施越しという形で、来年度に補助を出すということじゃなくて、地方にやらせておいて補助金は来年度だということじゃなくて、その年に補助金も地方に交付している、こういうふうに承っております。私が質問したとおりであるかどうか、実態としてそういう方向で今度の災害に対応するつもりであるかどうか、建設省と農林水産省のお考えをお尋ねしたいのです。

瀬戸充建設省河川局防災課長

○瀬戸説明員 お答え申し上げます。  現在の災害復旧の事業は、先生御指摘のような形で三カ年で復旧するように予算措置を講じております。現実の問題といたしましては、災害発生の初年度におきましては地方公共団体の施工能力等を勘案いたしまして三〇%の復旧を原則といたしておりますけれども、事業の性格上災害の激甚なところへはその県の内部の配分におきまして重点的に事業を実施するというようなことを考えております。そして、いわゆる施越し等につながる話になりますが、必要に応じまして国庫債務負担行為を活用いたしましてさらに促進を図っているわけでございますが、ただいま御指摘のような、たまたま前年度等におきましては財政の余裕等がございましたので三〇%のものが三五%に初年度なっておるという事実はございます。しかし、原則はやはり三〇%でございますので、これに諸般の努力を重ねまして事業の執行に支障のないように努力してまいりたいという所存でございます。  以上でございます。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 農林水産省といたしましても、ただいまの建設省の御説明と同様でございます。私どもも、先生お話しの三、五、二という原則は崩すわけにはまいりませんけれども、緊急を要する個所につきましては、初年度で事業が終わるとかあるいは二年目で完了するというようなことで指導しているところでございます。今後ともそうしていきたいというふうに考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 いまのお答えで気にかかることがあるわけですよ。去年は三割でありますけれども三五やりました、実態に即応して結構なことであります。どうもそれは債務負担行為を活用してとか、特に最近二、三年、補正段階で、需要拡大という景気政策上の、経済上の政策の問題で補正がかなりとられてそうなったということよりも、私は、災害復旧に関する限りは実態に即応して、原則は三割でありますけれどもどうしてもこれは三割五分、あるいはある自治体によっては四割やっておかなければいかぬ。特に農業生産なんというのは翌年の生産につながるわけでありますから、これは補正があったとか債務負担行為でどうのこうのではなくて、必ず補助を裏づけて、そしてその年に、私は三、五、二の原則を崩せと言っているわけではないのですから、実態に即応するようにやっていただきたい、これを強く要望いたします。  私もかつて自治体の長をやった経験がありますけれども、災害を受けまして、いや、来年補助金をやるからことし施越しでやっておいてもいいよということで、かなりの負担をした苦い経験を持っておる。それをやってもらっては今日の地方財政ではもちませんから。特に、建設省の資料によりましても、今度の梅雨前線の被害では補助事業が八二%占めているわけですよ。三十八道府県の補助事業が八二%です。圧倒的な部分というのが補助事業なんです。その補助事業は、仕事をやってもいいけれども来年補助金だということではどうにもならないと思うのです。これは念を押しておきますが、建設、農林水産省よろしいですか。

瀬戸充建設省河川局防災課長

○瀬戸説明員 お答え申し上げます。  先生御指摘のような現状ではございますけれども、先ほど補正予算のお話が出てまいりまして、そういうこと等も入りまして進捗が図られたのは事実でございます。しかし、現実に災害を受けられましたところが復旧を対象といたしましたときに、金がないから後回しにするというようなことは非常に大問題でございますので、県内あるいは全国的な予算の配分というようなこと等も勘案いたしまして、何とか支障のないように努力をしてまいりたい、このような所存でございますので、よろしくひとつ……。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 農林省もそうですか。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 農林水産省といたしましては、先ほど申しましたように、三、五、二の原則は崩せませんけれども、緊急を要する個所、これはいろいろな判断がございましょう。先生お話しのように、農業生産のことですからすぐ作付しなければいけないとかいろいろございますが、そういう緊急を要する個所につきましては初年度でもあるいは二年目でも完了できるように指導していきたい、このように考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 そこで、これの総括である参謀本部というか、あるいは災害対策の司令部である司令長官国土庁長官にお願いしたいわけですけれども、そうなってまいりますと、やはり予算というものに関係してきます。国の予算でありますと、足らない分については予備費の充当、あるいはあるかないか知りませんけれども補正予算、こういう問題が起こってまいります。今年度の地方財政計画を見ますと、今度の梅雨前線の被害の八二%を占めておる補助事業はどういうことになっておるかというと、補助事業は、五十三年度の地方財政計画よりも八百三十七億円減額になっているのですよ。言ってみますと、昨年は災害が少なかったから、要らなかったから、実績主義で五十四年度は減らしておけということで、補助事業は八百三十七億円減額をいたしまして二千四百三十五億円です。今度公共土木だけで千四百億程度でありますから、仮にその四割と見ても四百八十億というのはそれで吹っ飛んでいくわけですね。去年来の五、二というのも受けてくるわけですから、地方の財政計画上の受けざらがいまのところ私はきわめて窮屈だ、これも予算に関係してくると思うのです。そういう点で、国土庁長官には、必要なものについては最小限度予算を確保するということにがんばっていただかなければならぬ、努力していただかなければならぬ、こう思うのですが、いかがですか。

中野四郎自由民主党国土庁長官

○中野国務大臣 当然のことと考えております。どんな苦しい場合といえども、緊急を要する場合については当然最善の措置をとるのはあたりまえでありまするから、国土庁といたしましても最善の努力をさせていただきます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 その辺、ひとつ長官の最善の努力をお願いいたしたいと思います。査定の促進の問題なりあるいは総合単価の問題等については、先ほど湯山委員から質問がありましたし、時間もありませんから、私は湯山委員の御質問に対するお答えにやや不十分な点があると受け取っておりますが、やはり現在の災害に対応できるように関係省庁ひとつ最善の努力をしていただきたい、こう思います。  そこで、私は福岡県でございますけれども、私どもの福岡県というのは、公共土木だけで建設省の資料による千二百七億のうち一二%を占めておるわけです。いまの資料に基づいて、一番被害額の多かったのは、公共土木において福岡県、その次が愛媛県、大分県、山口県、熊本県、こういう順番になっておりますが、いずれもかなり大きな補助災害の被害を受けておる、こういうことでございます。  そこで、先ほど川内川の話がありました。私も全く同感であります。川内川は常に災害を受けております。一級河川のうちでも私は九州では一番おくれておる河川だと思いますから、これの促進方、特に川は下流の方から改修していかなければどうにもならぬわけでありますが、どうも上流の方とか中流の方をやっても、下流の河積というのをふやさなければどうにもならないのじゃないかという印象を川内川について持っておりますから、その努力をしていただくことにして、私の住んでおります筑後川、筑紫次郎と言っておりまして日本でも有数の大河川でございますが、昭和二十八年災、やはり梅雨前線の豪雨で大変な被害を受けたわけであります。今度の雨量というのはそのときよりも水かさが多かったというふうに言われておるわけでありますけれども、幸いどうやら本川の堤防決壊というのは防がれました。これはそれから今日までの長い間の改修工事の蓄積がそういうことをもたらしたのだと思うのです。たとえば、筑後川の中流のところに原鶴温泉というのがございます。原鶴温泉に放水路を設けたわけですよ。その放水路によって堤防決壊が防がれた、こういうふうに地元の人たちは見ております。その原鶴放水路の上の方に、新しい放水路じゃない従来からの大石放水路というのがあります。私はその放水路を見に行きました。放水路が役に立ったのでありますけれども、放水路はずたずたに傷んでおります。こういう放水路等もやはり災害復旧の対象にしてやりませんと、いざというときの放水路が役に立たぬ、こういうことも考えられるわけであります。そういう点が一つ。  もう一つは、本川はよくなりましたけれども、その本川の上流の県営河川——今度やられたのは、本川の上流の県営河川の上流部分とその県営河川の上の方の市町村営河川のところが山崩れ等でずたずたにやられております。たとえば、一級河川の上流の方にダムがあります。その辺は県営河川になっております。そして、その上の方は村営河川になっております。その村営河川のところがずたずたにやられておるという例が福岡県では非常に多いわけです。そういう点で、中小河川の改修というものについて積極的にやはり取り組んでいただきませんと、都市の中小河川の災害、農村地帯における中小河川の災害というのが後を絶たないと私は思うのです。  本川からやるのが断然の筋道でありますけれども、そういう点について、どういう対策を講じていくべきか。特に、私が現地を見て感じたことは、その県営河川の上流部分、市町村営河川の方になりますと河川全体の容量というものを忘れて上流の方で河川改修が行われ、ショートカットが行われる。そして、場合によっては、その河川の周辺で雑木林を切って、そして果樹園をつくると水足が速くなる、そして下流、中流の方ではそれに対応できないということが今度の被害を増大した一つの原因になっておると思うのですよ。こういう点について、建設省ではどういうふうに対応していくのか。これは農林省が果樹園をつくる、その水を河川が受けるということでありますけれども、これについての基本的な考え、やはり一貫したコントロールシステムというものをある程度考えないとどうにもならないのじゃないかということを痛感いたしますから、お答えいただきたい。

川本正知建設省河川局治水課長

○川本説明員 お答えいたします。  大河川に比べて支川あるいは中小の河川、そういったものの整備がおくれているじゃないか、そういった意味のまずアンバラがあるというふうなお話が一つございます。私どもといたしましても、わが国の河川の整備状況といったものを押さえておりますけれども、大河川につきましては暫定目標に対しまして整備率が現在五二%程度ということでございますが、中小河川につきましては一時間の雨量が五十ミリといったような強度の雨に対応するということを暫定の目標にしておりますけれども、その暫定目標に対しましてわずか一四%といったような実態でございまして、大河川に比べまして中小河川の整備がやはりおくれておるということはおっしゃるとおりでございます。このために、現在実施しております第五次の治水事業の五カ年計画におきましても、中小河川の整備を二〇%まで整備率を上げようという目標で現在実施しておりまして、五カ年計画そのものは順調に進捗しておるというふうに考えておりますけれども、短年の事業費の予算の配分におきましても、大河川よりは中小河川に重点を置いております。五十四年度の予算で申し上げますと、大河川を対象としておりますいわゆる直轄事業の前年に対する伸び率が二〇・七%でございますが、それに比較いたしまして、中小河川を対象としております補助事業、そういったものの伸び率は二三・四%と直轄を相当上回っておりまして、そういったことで今後ともさらに中小にはやはり重点を置いてやっていかなければいかぬ、そういうふうに思っております。  それから、後でおっしゃいました一つの川の上下流のバランスあるいは上流の市町村営の河川のアンバラ、そういった問題でございます。河川の改修が途中の段階におきましては、本川と支川とのバランスとかあるいは上流と下流のバランス、こういったことを念頭に置きまして改修を進めなければいかぬ、これは一番注意すべき点だと私ども思っております。たとえば上流で災害が起こったり、あるいはいろいろな原因でどうしても改修をしなければいかぬといったような場合にも、下流の流下能力に見合ったような特定的な改修を——一度に全量改修をするのじゃなくて、暫定的な、堤防の高さを暫定高に抑えたり、あるいは掘削を一部分でとどめておくとか、そういうような暫定改修といった方法もやっておりますし、また、上流が開発された場合には、これはいろいろと県等で指導していただいておるわけでございますが、開発区域に洪水を調節するようなため池をつくるとか、そういうような指導もしてもらっておるところでございます。  また、いまおっしゃいました下流の直轄あるいは法河川、河川法を適用されておる河川と上流の市町村営の河川、そういったものとのアンバラというものもございます。こういったものは、法河川につきましては従来から、非常に歴史的に、中小河川改修であるとか小規模河川改修であるとか、いろいろな補助事業をやってきておりましたけれども、市町村営の河川につきましては、やはりその整備がおくれておるという実態がございましたので、昭和五十年度から準用河川改修という制度を設けまして、市町村が管理しております河川法に載っていない河川、いわゆる普通河川と称しておりますが、それを河川法を準用する河川、いわゆる準用河川というものに指定していただきまして、それに対して国が改修に対して補助をするというような制度も設けまして、順次取り上げてきておるところでございます。  そういった点も踏まえまして、特に県がそういった点の実態を把握しておりますが、県等に対しましても今後とも積極的に指導してまいりたい、そう思っております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 中小河川についてはバランスを考えながら一定のコントロールのもとに積極的に改修を進めていただきたい。それから、大もとの本川についてのせっかくつくった放水路を、ふだんはその地域住民の絶好の唯一の運動場になっているわけですから、いつでも機能できるように、盲腸と思わないで、そのために金を出してつくったのですから、ふだんは地域住民が活用できるように災害復旧等も促進をしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。  最後に、先ほども申し上げて、国土庁長官も、国の予算なり地方の財政の裏づけ等については配慮すると、こういうお言葉をいただいたわけでありますけれども、一つは、この種の災害の際には、被災地の自治体に対して交付税の繰り上げ交付というものをやっておりました。今度繰り上げということになりますと九月交付の分の繰り上げ、こういうことになると思うのでありますけれども、従来にのっとって繰り上げ交付をするのかどうなのか、こういうこと。それから、その災害復旧については特別交付税で従来どおりルールに基づいて計算をしているわけで、これはいますぐといういうことではありませんからきょうは触れませんけれども、やはり借金、地方債というのが災害復旧ではどうしても必要であります。この地方債については、災害復旧に対応できるような地方債を許可していただかなければならぬ、こういうことで、これが第二点であります。  ところが、五十四年度の地方債の許可方針というものを、自治省のを拝見いたしますと、公共土木施設に対する地方債の充当率と、それから農林施設に対する地方債の充当率というのが差別されているんじゃないか。無論農林施設でありますと受益者負担等々がありますけれども、今日ではそうでない、自治体が全額を持って、そして自治体管理の施設もあるわけでありますけれども、にもかかわらず公共土木施設と農林施設との間には地方債の充当率に差があるということは問題があると私は思うのです。  以上三点について自治省の御答弁をいただきたい。特に先ほど長官に申し上げたように、地方財政計画では前年よりも災害費が減っているわけですから、その辺に対して自治省としてもどう対応していくか、こういう問題があるわけですから、そういうものを含めてお答えいただきたい、こう思います。

野村誠一自治大臣官房参事官

○野村説明員 お答えいたします。  まず御質問の第一点でございますが、こういうふうに大きな災害を受けますと、特に被害の大きかった地方団体、特に市町村でございますが、資金繰り等で大変苦労するわけでございます。従来から特に被害の大きい地方団体に対しましては、地方交付税の繰り上げ措置というものを講じておるわけでございます。今回につきましても、非常に多くの地方団体からそういう要請が寄せられておりますが、従来のルールにのっとってできるだけ十分配慮するということで、現在準備を進めております。できれば来週早々にでも繰り上げ交付の措置を講じたいというふうに現在考えておるところでございます。  それから地方債でございます。災害復旧事業等を行うには、もちろん国の国庫負担等の非常に厚い措置がなされるわけでございますが、それに伴ってまた地方負担というものが当然必要となるわけでございます。それに対しまして、従来から災害復旧事業債というものを充当してきているわけでざいまして、今回も従来と同様にその被害の状況、地方負担の状況等に応じまして、十分地方債についても配慮していきたいというふうに考えているわけでございます。  そこで第三点のお尋ねでございますが、たとえば補助災害の関係につきまして、たとえば公共土木関係につきましては一応九〇%の充当、それから農林水産施設につきましては七〇%の充当ということで、先生お尋ねのように確かにその充当率に差を設けておるわけでございます。と申しますのは、特に農林施設の災害復旧事業は確かに地方団体が事業主体にはなっているわけでございますけれども、その事業の性質というものは、直接あるいは間接に私有財産の復旧あるいは改良というものにつながっているものである。したがいまして、当然に地方団体がみずからの財源で全部を支弁するという性格のものとしてはちょっと考えられないのではないかということで、むしろ受益者にもその経費の一部を負担させるべきであるというふうに考えておるわけでございまして、実際にも多くの地方団体がそれぞれ受益者負担の条例等を設けまして、受益者負担というものを徴しておるという実情にもあるわけでございます。そういうことで、公共土木施設等に比較しまして若干充当率に差を設けて低くしているということがございますので、御了知願いたいと思うわけでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 受益者負担に絡めての充当率の差というのは私は了解できないのですけれども、時間がもう済みましたからきょうはこれで終わります。  どうもありがとうございました。

米田東吾日本社会党

○米田委員長 瀬野栄次郎君。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 六月二十六日から七月二日までの間の豪雨による災害について国土庁長官並びに関係省庁に質問いたします。  日本海西域にある低気圧から黄海に延びる前線が南下し、六月二十六日から雨が降り始め、その後梅雨前線は南下、北上を繰り返す状態となりまして、七月二日まで西日本を中心に断続的に大雨が降り続き、その結果、二府二十一県にわたり死者二十六名、行方不明三名、負傷五十二名、家屋浸水など相次ぎ、全国で一千六百億円に及ぶ被害を生じたわけでございまして、またその後の調査で被害額の増加が見込まれておることは御承知のとおりであります。  特にこの席をかりまして、今次災害でお亡くなりになりました二十六名の方の御冥福を心からお祈り申し上げるものでございます。  災害対策本部も、熊本、福岡、鹿児島を初めとする七県三百九十七市町村で設置され、災害救助法の適用も、熊本県宇土市を初め十市町に及んでおり、けさほども関係の県から当委員会の理事会にわざわざ丁寧な御陳情等があったわけでございます。  さて、今次災害でも特に被害の大きかった熊本県では、六月二十六日から三十日まで断続的に降り続いた雨が県内各地に多大の被害をもたらしております。六月二十六日からの大雨では時間最高雨量が鞍岳六十ミリ、岳間五十三ミリ、内田五十四ミリを記録するとともに、菊池川、白川、球磨川などの一級河川が警戒水位を突破したのであります。     〔委員長退席、池端委員長代理着席〕 このため十一名の死傷者を出したほか、公共土木施設、農林水産施設、農産物などに多大の被害をこうむり、被害額は七月七日現在で約百五十億円に達しております。今後公共施設の災害復旧、個人災害の復興援助等に莫大な経費を必要とするわけでございます。もちろん今後の調査で被害額がふえることも当然でございます。  そういった中で、政府としてもこうした事態をよく認識された上で、特に国土庁長官に冒頭伺いたいのでありますが、災害復旧の財政援助ということについて特段の配慮をお願いせねばならない、かように思うわけです。と同時に、これらを含めて、今次災害にどう対処されるのか、そういったことを冒頭まず大臣から対処方針をお伺いしておきたい、かように思います。

中野四郎自由民主党国土庁長官

○中野国務大臣 今回の梅雨前線豪雨によりまして被害を受けられた西日本を中心とする罹災された各地に対し、心からのお見舞いを申し上げたいと存じます。  政府といたしましては、直ちに関係省庁の連絡会議の開催をいたしまして、それぞれ係官の現地派遣等必要な施策を講じたところでございまするが、今後さらに早期の災害査定、それから災害復旧に努めてまいる考えでございます。さらにこの災害にかんがみまして、治山治水事業など国土保全事業の一層の促進に努めまするとともに、災害対策の万全を期していきたいと考えておる次第でございます。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 そこで本員からもお伺いしておきますが、激甚災害の指定についてでございますけれども、国土庁長官としてはこの見通しはどう立てておられるかということを伺うわけです。言うまでもなく、現在検討中であることもよく承知しております。従来からの例でいきますと、いつからいつまでの災害を指定するのか。西の方から梅雨がだんだん明けてきておりますけれども、全国的にはまだ梅雨が明けておりません。そういったこともございますので、梅雨明けを待って検討されるという考えなのか。従来の例でいきますと国土庁では政令指定をなさるのに二、三カ月かかる、こういうふうな経過があるように本員は認識しております。そういったことを含めましてどのくらい時間をかけて検討されるか、いつからいつまでの災害を指定する考えてあるか、その辺はどう検討しておられるか、長官からお答えをいただきたい。

四柳修国土庁長官官房審議官

○四柳説明員 御指摘の点でございますけれども、話が逆になりますけれども、いまの梅雨前線がいつまでという点が先だろうと思います。そこで、一部の地域につきましては梅雨明け宣言といったこともなされておりますけれども、御案内のように、この西日本の被害以外にこの梅雨前線の豪雨によりまして東北等でも一部被害を受けております。そういう意味で、この梅雨前線の停滞中といいますか、その期間中にほかの地域で被害が起こるということは本当は望ましくないことでございますけれども、仮にそういう地域で起こった場合に、やはり事柄の性質上そういったものを一連の梅雨前線の形の中で処理するかどうかということは、従来の例もございますから、その場合にはそのようなことが可能だろうと思います。  そこで、そういった梅雨前線の停滞期間中の状況あるいはその間の被災額がまとまりませんと現実にはめどが立たないと思います。具体的には梅雨明け宣言が終わりまして、各省庁等の査定等が大体の大まかなめどがつきますと、事全国災害としての物差しは秋口にはある程度めどがつくと思いますけれども、個々の市町村別の局地激甚につきましては、やはり個々の団体別の標準税収入ですとか、そういったものの物差しがわからなければはっきりいたしかねますので、局地激甚の場合には大まかなめどは、なるほど全国激甚がついたときはできますけれども、具体的な政令は年度末になろうかと思います。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 恐らく従来の例から見ても、公共団体を指定することについては事務的には年度末であろう、こういうふうに思うわけです。私は、ぜひ早く激甚災害の指定とともに公共団体の指定等をやっていただきたいと思うわけです。  先ほどもいろいろ答弁がございましたが、局地激甚の指定についても基準がございますけれども、〇・五%を上回るかどうか、五十三年度の実績からいけば二百七十億は上回ったと思うということでございますので、恐らくことしも、これらから推定しましたときに、必ず局地激甚の指定は可能である、かように私は思っておりますけれども、関係省庁と協議して今後決定するということでございますが、これはかなり時間を要するわけですけれども、やむを得ない事情もあろうかと思うけれども、局地的にはかなり厳しい災害を受けている場所があるわけでございますので、そういったことは十分御承知でございますから急いでいただきたい、こう思うのです。局地激甚の指定が必ず行われるということは十分政府も検討しておられるというふうに私は理解しておりますが、その点ひとつ簡潔にお答えをいただきたいと思う。

瀬戸充建設省河川局防災課長

○瀬戸説明員 お答え申し上げます。  局地激甚につきましては、先生ご承知のように標準税収入が確定するころにならなければめどが立たないわけでございますけれども、近年の経験によりますと昨年度はことしよりも災害といたしましては規模が小さかったと私どもは思っておりますが、それですら三十ヵ町村程度が局地激甚の指定を受けておりますので、今年度につきましては西日本を中心といたしまして、もう少し大きな数の市町村が指定になるのではなかろうか、このように予想いたしております。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 農林水産省に伺いますが、天災融資法の発動と融資枠の確保のことですけれども、今回の災害を見ますと、農林水産関係の被害がとても大きかったわけです。農産物収入額に占める被害額の割合で決まるわけでございますけれども、全国で被害額が七十億円を超さねば一応該当しないということでございますが、事実各県の調査を集計しますと、農産物の被害額が現在で百二十億円を上回っている、かように集計されております。速やかに天災融資法の発動と融資枠を確保してもらいたい、かように思うわけですが、これについて当局は検討を進めておられるか、またどういう対処をされる方針であるか、お答えをいただきたいと思います。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 お答えいたします。  ただいま先生からお話がございましたように、昨日付で農作物等の現在の被害は県の報告によりますと約百二十億円というふうになっております。  そこで、私ども今回の災害については天災融資法の発動について検討しなければならないと思いますけれども、お話しのように私どもの基準が幾つかありますけれども、重要な基準は全体の被害がおおむね七十億円を超えるということが一つの基準になっております。そこで被害が幾らであるかということは農林水産省の統計情報部の被害調査の結果を見るわけであります。そこで、農林水産省といたしましては、まず先ほども国土庁の方からお話がありましたように、梅雨明けの段階、まだ梅雨が明けておりませんので、梅雨前線被害を一括したいと思っております。それをその後全部集計した統計情報部の調査結果の公表を待って速やかに検討していきたい、このように考えております。  そこで融資枠の問題でございますが、仮に天災融資法が発動された場合には従来と同様十分な融資枠を確保することに努力してまいりたい、このように考えております。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 農林水産省に伺いますが、自作農維持資金でございますけれども、これはもうすでに御承知のごとく、一般が百五十万、北海道は二百万、鹿児島の桜島等の特殊地域は百八十万ということで決まっておりますが、自作農維持資金についても融資枠の確保とともに増額をしていただきたいというのが第一点。  それから、すでに借り入れしておる人への、限度額いっぱい借り入れておる人がございますから、こういった方に対しての上乗せ、いわゆる貸付限度額の特別措置についても考えていただきたいのでありますが、それらについては御検討いただいておるかどうか。  もう一つは、すでに借りている人たちで償還期限の来ているものがあります。こういうものについて償還期限の延長等もお考えいただきたい、かように思っておるのですが、こういうことについては政府も従来の災害の例にならって当然対処していただけるものだと思いますけれども、農家の不安をなくするために改めてその善処方について答弁をいただきたいと思います。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 御質問の点についてお答えします。  自作農維持資金につきましては、御案内のように天災融資法が発動されても発動されなくても、災害が生じた場合には、農家に必要な長期の資金を貸す制度でございますけれども、ことしに入ってからいろいろな災害がございましたが、私ども、そういう災害の際には、被害の実態に即した資金の需要額を確保するように努力し、また融通もしてまいったわけでございます。そこで、今回の災害でも同様な態度で現在検討しているわけでございます。  貸付限度でございますけれども、従来は百万円でございましたが、昭和五十三年度から百五十万円に引き上げております。  それから、御質問の連年災害等によって負債が過多になっている、限度額いっぱいにきているという農家の方に対してどうするかということでございますけれども、貸付限度の引き上げが必要かどうか、これは被害農家の負債の現状なり、被害の程度なりについてよく調べまして、それで確かにそういう必要があるというふうに判定されれば、引き上げということについて検討していきたい、このように考えております。  次に、すでに貸し付けされています制度資金の償還条件の緩和についてでございますが、御案内のように、制度資金の中には近代化資金と公庫資金がございます。そこで、近代化資金については、法令の範囲内で償還条件、たとえば据え置き期間、償還期限の延長、それから公庫資金につきましては、返済の途中で据え置き期間を設ける、中間据え置きの措置と言っておりますが、そういった措置など、償還条件の緩和が今回の災害を見ますと必要であると考えましたので、去る六月三十日に、そうした償還条件の緩和について被害の実態に即して適切な対応をとるよう関係機関をすでに指導したところでございます。今後なおその面についての御要望があれば、私どもできるだけの措置はしたい、このように考えております。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 建設省、農林水産省に伺いますが、災害復旧事業の緊急査定の問題でございます。公共土木、農林地、農林業用施設等、今回は被害が大きかったわけですが、第一次査定は八月五日ごろから、十日にかけて五次にわたって行うというように一応お聞きしたのでありますが、いずれにしても緊急にひとつ査定を急いでいただく、そして工事の施行に伴う予算を早く確定していただき、復旧事業に早く取りかかってもらいたい、かように思うのですけれども、これらについてはどういうような見通しをされているか。  また、毎回のことでございますけれども、事務の簡素化についてもぜひひとつさらに努力をしていただきたい、かように思っております。本員からも重ねてこの点をお尋ねしておきます。

瀬戸充建設省河川局防災課長

○瀬戸説明員 今回の梅雨前線の被害は非常に激甚でございましたので、私どもといたしましては、早急に査定ができるような体制はすでに整えております。ただし、査定を受けます県側の準備がいろいろ時間がかかりまして、先ほど先生が申されたようなことで、八月上旬が精いっぱいといいますか、それからでなければ始まらないという状況でございます。しかし、これにつきましてもなるべく数多くの現地を見まして、緊急の復旧に遺憾のないように努力いたしてまいりたいと思っておる次第でございます。  当然災害の査定の業務の合理化といいますか、簡素化というようなことが問題になるわけでございまして、いわゆる総合単価ということを取り上げまして、主な工費につきましては、本年度から市町村工事及び府県工事ともに五百万までは総合単価で、いわゆる一行の単価でもって査定設計書が組めるという状況になっておりますので、これによりまして大概のものはカバーできるのではなかろうかと思っておりますが、なおもう少し県工事について増額すべきではないかという声もございます。したがいまして、今後また台風等によりまして災害の規模がもっと大きくなるというような状況等もございましたならば、なお財政当局とも相談いたしまして、その総合単価の枠を拡大するというようなことも検討してまいりたいというぐあいに考えております。  以上でございます。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 さらに建設省に伺いますけれども、河川改修及び改良復旧の促進のことでございます。  熊本県の場合ですと、球磨川、緑川、白川、菊池川がはんらんしました。これら四つの川は一級河川でございますが、今回はこういった一級河川のはんらんがあったにもかかわらず、河川改修が部分的には進んでおる関係もあって、われわれが予想したよりは決壊とか、また災害の被害が少なかったわけです。しかし、今回の集中豪雨によりまして、こういった一級河川が増水した場合に河川の堤防等のどの辺まで水が来るかというようなことも明確になったわけで、これ以上増水した場合には、かなり大きな被害が起こるということも予測されるわけでございますから、今回の災害は、一級河川についてはんらんしたにもかかわらず比較的少なかったのでありますけれども、こういったことを将来十分念頭に入れて、さらにこれ以上の災害があった場合の対策等もどうするかということで教訓とすべきである、かように思うのです。そういった意味で積極的な改良、改修、復旧等をすべきであるということを申し上げたいわけであります。  もう一点は、中小河川のはんらんが今回顕著でございました。中小河川の改修が特に立ちおくれております。熊本の場合ですと、特に市内を流れております加勢川、それからまた郡部ですが、岩野川とか浜戸川、それから今回災害の指定を受けました宇土市の網津川等中小河川、こういった二級河川が大変災害を受けたわけでございます。こういったことに対して早急な改修をしなければ、毎回災害のたびに問題になっておりますので、熊本県、みな各県ともそうでございますが、特段の配慮をお願いいたしたい、かように思っておるわけですけれども、その点についても当局の対処方針を伺っておきたい。

川本正知建設省河川局治水課長

○川本説明員 お答えいたします。  今回の災害にかんがみまして、熊本県では、いま先生おっしゃいました一級水系でいわゆる直轄事業でやっておりますのに球磨川、緑川、白川、菊池川、こういった大河川がございまして、相当の出水を見ております。幸いにして大きな災害はなかったわけでございますけれども、一級河川、いわゆる大河川は、一たび破堤あるいははんらんいたしますと、非常に社会的な影響が大きいということで、従来から歴史的にも相当の年月あるいは相当な予算をもって改修を進めてきておるところでございます。  球磨川について申し上げますと、下流の八代地区、これも大体進んでまいりまして、堤防の補強をいまやっておりますが、重点は上流の人吉地区に移っておりまして、今回の水害でほとんど水害らしい水害が球磨川本川からはなかったということで、人吉の市長さんからも、地元からも、今回非常に感謝されておるというところもございます。  それから、緑川にいたしましても、本川は相当改修は進んでおりますが、いま先生おっしゃいました支川の加勢川、これも直轄区域でございますが、この加勢川あるいはそのまた別の支川の御船川、こういったものを中心にして現在改修を進めております。  それから白川につきましては、過去の大災害がございまして、そういったものにかんがみまして暫定的といいますか、緊急的な計画を立てまして、毎秒千トンといったような緊急計画を立てまして、それに対する改修というものを第一期計画ということで、五十三年度にこれを完了しております。現在は引き続き、これをさらに千五百トンに目標を上げまして、第二期計画ということで促進をしておるところでございます。  それから菊池川につきましても、本川というよりも、本川の上流部、それと支川の合志川、迫間川、こういったところをやはり重点にして改修しておるところでございますが、お話がございました支川の岩野川、これもほとんど直轄区域が多いわけでございますが、そのほとんどが未改修のまま残っておりますので、そこから溢水をして大きな被害を生じております。これにつきましては、すでに緊急応急復旧というものを完了しておりまして、現在本格的な災害復旧についての否定の準備中でございます。これにつきましても、直轄の災害森定につきまして七月の下旬から現地へ入りたいと思っておりますが、こういった災害復旧の額の確定を待ちまして、今後重点的に一般的な河川改修予算もあわせまして、計画的に促進を図ってまいりたい、そう思っております。  それから補助河川の方では、網津川、浜戸川といったお話がございましたけれども、網津川は五十一年から小規模河川改修ということで促進してきておったところでございます。現在ネックになっております防潮水門の改築をしたいということで、用地買収を促進しております。さらに水門の早期着工のための努力を一層してまいりたいと思っております。  それから浜戸川は、三十五年から中小河川で着手しておりますが、上流部のネックの区間の河道拡幅ということをずっと実施してきておりましたが、現在も築堤あるいは用地買収、そういったものを進めておりまして、熊本県内でも最も重点を置いておる河川の一つでございます。そういった意味からも、今後さらに促進を図ってまいりたい、そう思っております。  以上でございます。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 通商産業省にお伺いしますけれども、今回の災害で災害復旧工事用等の燃料の問題でございます。これは閣議でも大分問題になり、いま石油問題が世界的な大変な問題になっておりますが、実は今回の災害でかなり湛水をした個所がございます。特に熊本県は、この湛水排除用の油にいま大変苦慮いたしております。農作物の乾燥用等の燃料が不足しているために、これに要する燃料の確保をぜひしなければならぬということが当面一つ緊急な問題になっています。恐らく他県でもこういった問題があろうかと思います。  ちなみに冷しますと、湛水排除ポンプ用のA重油が、熊本県の場合は二百五十キロリットル不足しております。また、災害復旧工事用の軽油も不足しております。さらに、農作物の乾燥用、たとえばイグサ、こういったものに対する灯油、これが不足しています。通産省は、イグサなんかは天日で干したら何とか間に合うのじゃないかという話もありますけれども、イグサの後はまた田植えもすぐするわけでございまして、人手は足らないし、天日といってもいつまた雨が降るかわからないし、なかなかそういうわけにもまいりません。やはり灯油によってイグサを乾燥することが行われております。そういったことを十分お考えいただいて、深刻な問題でございますので、こういった燃料の確保ということについても、特に被災地については、十分通産省としても対処してもらいたいと思うのですが、当局の対処方針はどういうように考えておられるか、お答えいただきたい。

竹内征司資源エネルギー庁石油部流通課長

○竹内説明員 お答えいたします。  石油の全般的な情勢につきましては、昨年が余っておったというところから現在非常にタイトになってきておる、こういうのが事実でございますが、私どもの方といたしましては、五%節約を前提といたしました需要に対しましては、供給を確保する、こういうことに努めておりまして、販売実績で申しますと、対前年比、四月で一・四%、五月には六・四%ということで、現在私どもの定めております石油供給計画、このベースよりはやや高目のベースで供給をしておるわけでございます。したがいまして、総論的に見ますと玉不足ということはないはずでございます。  ただ、昨年余っておりました時期にスポット物、いわゆる業界で業転玉と言っておるわけでございますが、こういうものを手当てされた方がおるわけでございまして、そういうところの玉が切れておるということで、一部流通段階におきましてヒッチを来しておる、こういう事実はあるわけでございます。私どもは、業転玉は非常に危険であるというふうなことは前々から申しておったわけでございますが、さりとて、そういうものに頼っておった最終需要家に非常に御迷惑をおかけするというのは本意でございませんので、その辺のことにつきましては、個別事情を調査の上対処しておるわけでございます。  ただいま御指摘がございました熊本県のイグサの問題、災害復旧用の油の問題、これにつきましては、先般来熊本県当局に対しまして、個々の農家がどういうふうに油が不足しておるのかという詳細なことを調べてほしいということをお願いしておったわけでございますが、先日出てまいりましたものでございますから、即日私ども福岡通産局と、それから熊本県当局と話し合いまして、必要最小限の量につきまして緊急手配をいたしまして、量の確保をほぼ完了したわけでございます。  災害復旧用の油につきましても、先般の災害の際、熊本県当局から御依頼がございました油につきましては、緊急手配をいたしまして出荷したわけでございまして、今後ともこういうふうな必要最小限の量につきましては、それぞれ詳細な調査を待ちまして、適確迅速に対処して、供給にそごを来さないように努力してまいりたい、こう考えておるわけでございます。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 いまの件で、けさも熊本県から当委員会の理事会に陳情が参りまして、油のことについては特に政府にお願いをしてくれ、こういう話でした。イグサとか災害復旧工事用のことはわかりましたが、湛水排除用のA重油、これが二百五十キロリットルどうしても足らないということで、当面大変問題になっておりますので、福岡通産局の方にも十分指示をしていただいて、この確保については十分できる、こういうふうに理解してよろしいですか。

竹内征司資源エネルギー庁石油部流通課長

○竹内説明員 湛水排除用の話につきましては、私どもまだ聞いておりませんですけれども、事実を十分間査の上、必要最小限の量につきましては、確保に努めたい、こう考えております。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 これが一番さしあたっての問題になっておりますので、いま御答弁がありましたように、一実を早く調査していただくと同町に、県の方とも連絡をとり合って、福岡通産局を通じ、早く手当てをしていただくように重ねてお願いをしておきます。  次に、時間の制約もありますので、はしょって質附してまいりますが、農林水産省に、農地復旧十アール出たりの限度額の撤廃についてでございますが、これは毎年運用面でいろいろ変えてきていることは承知しておりますけれども、六百六十万円掛ける関係市町村の一戸当たりの平均耕作面積をもって復旧すべき農地面積を割り、それに二を掛けて補助額を出すというようなことになっておるようです。昭和五十四年度はそういうことでございますが、これについても限度額を撤廃して、ぜひひとつ農家の期待にこたえてもらいたいと思っているのですけれども、運用の緩和、こういったことについてはどういうように検討をしておられるか、お答えをいただきたい。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 農地にかかわります災害復旧につきましては、ただいま御指摘のように、復旧効果を考慮しまして、市町村ごとに国庫補助の反当限度額が定められているところでございます。  この限度額はどのように決めるかと申しますと、事業費の単価の動向などを参酌しておりまして、近年では毎年引き上げられてきております。従来の例では全国的にほとんどの地区がこの限度額の範囲内でおさまっていると考えておりまして、今回の被災に対する農地復旧についても、現地に適応した復旧工法を十分検討しまして、結局は農家負担の問題になるわけでございますから、農家負担が過重とならないように指導しているところでございます。  なお、先ほども申し上げましたけれども、農地に係る災害復旧につきましては、市町村ごとの一年間の被災農家一戸当たり事業費が大きければ大きいほど補助率のかさ上げを行うという仕組みになっておりまして、五十三年の災害の全国平均の補助率は約九〇%と非常に高い率となっております。このようなことから、私ども、反当限度額の撤廃ということについては考えられませんけれども、今後とも、農家の費用負担能力というものについては十分配慮していきたい、このように考えております。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 さらに、農林水産省に伺いますが、緊急治山事業、林地崩壊防止事業の採択でございますけれども、これはもちろん激甚災害が指定されるということが前提でございますが、小規模山地災害対策事業がございますけれども、これはぜひ五戸以上を適用してもらいたい、かように思う一のですけれども、これについてはどういうふうに検討しておられますか、お答えいただきたい。

松本廣治林野庁指導部治山課長

○松本説明員 ちょっと聞き取りにくかったのですが、小規模山地災害対策事業につきましては、激甚災の指定は関係ございませんが、人家が五戸から九戸ということが必要条件になっております。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 激甚災害指定は前提としなくてもいいわけですか。そうでなくて小規模山地災害対策事業は適用できるということで理解していいですか。

松本廣治林野庁指導部治山課長

○松本説明員 そのとおりでございます。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 さらに、建設省に伺いますけれども、緊急急傾斜地域の崩壊対策事業でございますが、これは基準が五戸以上となっておりますね。従来、私たちは、基準の緩和をぜひしてもらいたい、かように思っておるのですけれども、なかなか緩和はむずかしい。しかし、運用面で弾力的に対応するということでしばしば伺っておりますが、五戸以上になるとなかなかむずかしい。しかし、四戸の場合でも、その中に、一戸の中に二世帯おれば一応五戸とみなすというようなことで理解できるというようにも、私、ある災害地に行ったときに係官から聞いたことがございますが、本席で確認をする意味で、そういうような弾力的なことができるのか、ひとつお答えをいただきたいと思う。

釣谷義範建設省河川局傾斜地保全課長

○釣谷説明員 お答えいたします。  ただいま先生おっしゃいましたように、なるべく災害地の実情にかんがみまして、緊急急傾斜地崩壊対策事業として採択できるように配慮していきたいと思っております。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 その点は承知しました。  次に、自治省に二、三点はしょってお伺いしますが、災害に係る特別交付税の配分でございますけれども、県並びに市町村は災害応急対策及び災害復旧事業に多額の財政資金を必要とすることは、冒頭申し上げ、また皆さんもよく御承知のとおりです。そこで、財政負担緩和のための特別交付税の配分について、特殊財政事情でございますので、十二月配分でぜひお願いしたいという意見がけさも陳情が強かったわけですが、この点はそういうふうに理解してよろしいですか。

野村誠一自治大臣官房参事官

○野村説明員 お答え申し上げます。  災害復旧事業等につきましては、原則として国の相当手厚い補助負担制度があるわけでございますが、そういうもの以外に、税収の問題とかあるいは地元の職員が災害復旧、災害応急等に相当動員されて、超勤等がかかるといったようなことで、相当多額の経費等を必要とするわけであります。そういう点につきまして、従来から、先生おっしゃるように、特別交付税でもって措置をさせていただいておるわけでございます。今回の梅雨前線の豪雨につきましても、被災団体について、そういう災害復旧事業等、相当の経費を要するわけでございますので、今後被災団体の被災状況とか財政状況等、十分勘案しまして、十二月の配分時において、十分配慮していきたいというふうに考えております。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 さらに自治省に伺っておきますけれども、普通交付税の繰り上げ交付の問題ですが、今回の災害から見ますと、交付基準でいきますれば、県はこれは超えないように思われるわけです。しかし、市町村は当然該当します。そこで、定例交付は四、六、九、十一月の四回となっていることはもう御承知のとおりでございますが、すでに四月は済み、六月も一応済んでいる、こういうふうに言われておりますけれども、まだ実質的には市町村に届いていないと私は思うのです。その辺がどうなっているかということと、いずれにしても六、九、十一月の繰り上げ交付をぜひ急いでやってもらいたいと思うのですが、その点についてもこの機会に見解を述べていただきたいと思う。

野村誠一自治大臣官房参事官

○野村説明員 普通交付税の繰り上げ交付でございますが、いま先生おっしゃったように、四月と六月についてはすでに配分済みでございます。今後、九月分があるわけでございますが、通常、普通交付税の繰り上げは、次期交付額について交付時期を繰り上げて交付するという形でもって、特に被害の大きい団体につきましては資金繰り等を勘案いたしまして繰り上げ交付の措置を講じているというわけでございまして、今回につきましてもそういうふうに非常に被害の大きい市町村等ございますので、九月分につきましての繰り上げ交付について現在検討しております。該当の市町村等につきまして、できるだけ早く繰り上げ交付の措置を講じたいというふうに考えております。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 自治省にさらにお伺いしますが、各県の最大の要望とも言えるような問題ですけれども、災害復旧事業に係る起債枠の確保の問題です。時間がございませんので、はしょって申し上げるのですけれども、公共施設等の災害復旧事業を促進するため、県の単独事業に係る起債枠の確保について、各県は、起債枠をぜひひとつ県の要望したものはすべて認めてほしいという強い要請があっているわけですけれども、この点については、自治省はどういうふうに検討を進め、お考えであるか、対処方針を伺っておきたい。

野村誠一自治大臣官房参事官

○野村説明員 地方債についてのお尋ねでございます。  従来から、そういう災害復旧事業等につきます地方負担につきましては、災害復旧事業債でもって措置をしているということでございます。関係団体等の要望も確かに強いものがあるわけでございます。今後、やはり被災状況あるいは地方負担状況等を十分勘案しまして、地方団体が十分やっていけるように配慮していきたいというふうに考えております。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 さらに厚生省にお伺いしておきます。  災害援護資金の限度額の引き上げの問題でございますけれども、災害救助法適用市町村を有する都道府県の区域における災害が対象となるわけですけれども、熊本県の宇土市等は当然これに該当するわけです。宇土市がございますので、熊本県は該当するわけですが、貸付限度額が五十三年三月に引き上げられて、百三十万円になったわけです。これはもちろん物価スライド等によって百三十万円になったわけですが、百三十万円ではどうしようもないので、これをぜひ五百万円にひとつ引き上げてほしい。さらに、所得制限額も昭和五十四年六月一日に、従来、最高の場合二百七十万円でございましたが、これも三百十万円に引き上げられた経過がございますが、もっと所得制限額を上げてほしい、こういう要望が強いのですけれども、これについてはどう検討しておられますか。

岡光序治厚生省社会局施設課長

○岡光説明員 まず、災害の資金の貸付限度額でございますが、先生御指摘のとおり、消費者物価の上昇と社会経済情勢を勘案いたしまして、その引き上げを図ってきているところでございます。そもそもこの貸付金が福祉資金としての性格を持った、被災者のいわば生活のつなぎ資金という性格を持っておりますし、かつまた無担保で貸し付けられる、そういうふうな基本的な性格を持っております。また、五十三年度の消費者物価の上昇傾向も比較的従来とは違った低い上昇傾向でございますので、こうしたことを全体的に考えまして、現在のところ、いまの額でおおむね妥当なのではないだろうか、そういうふうに考えております。  なお、所得制限の問題につきましては、先生御指摘のとおり、この六月に限度額を改めておりますが、これにつきましても資金の性格からいたしまして貸し付けの対象に一定の枠を設けざるを得ない、こういうふうに考えております。その引き上げにつきましては、所得の状況を勘案して毎年引き上げておりますので、五十四年度は一応措置をいたしましたものですから、今後の動きにつきましては従来の方針で行いたいと思いますが、当面そういうことでひとつ御了解をいただきたいと思います。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 次に、通告しておりました東名高速道路日本坂トンネルの玉突き炎上事故について若干お尋ねをしておきます。  すでに御承知のごとく、現在もまだ炎上しております。予想された高速道路のトンネル惨事がついに現実のものになったわけでございまして、トンネル内の事故のとばっちりで身動きのとれなくなった車のドライバーにまで及ばなかったのは不幸中の幸いとも言えますが、百七十台が猛煙の中に立ち往生になったわけで、車を置き去りにして避難したわけでございます。  この日本坂トンネルの事故では、万全と見られた安全対策もほとんど役に立たず、ハイウエー時代の新しい交通災害の恐しさを見せつけたものである、かように思っております。  そこで、二千四十五メートルに及ぶこの近代的装備を誇った日本坂トンネル、条件もほとんど心配ないように整っておると言われておったにもかかわらず、テレビカメラも機能しなかったし、私は今回の災害は人災的要素が多い、かように思って、今後、日本にはこういう長いトンネルが数多くございますので、十分対策を講じなければ大変な問題であるということで心配をいたしております。十年間事故がなかったと思っておったやさきにこういった事故が起こったわけです。  そういったことから、まず第一点は、今回の事故の概況と、原因についてどう掌握されているか、簡潔に、時間もございませんからお答えいただきたい。

田中淳七郎建設省道路局高速国道課長

○田中説明員 お答えいたします。  事故の原因につきましては、公安委員会が目下——現地に入れる状態ではございませんが、現地に入れる状態になってから明確になることと思いますが、私たちが聞いている範囲内では、御案内のように日本坂トンネルの下り線の焼津側の坑口から約四百メートルのところで車両六台が追突事故を起こしまして、それが原因で今回の大事故になったと思います。  それで、一応事故発生と同時にトンネルの坑口でトンネル内火災中ということで車をとめたわけでございますけれども、いま先生御指摘のように約百七十台ほどの車が入った状態でございます。したがいまして、直接の事故は、先ほど申し上げました貨物トラックを含みます四台の貨物系統の車と、それから二台の乗用車、これの追突事故が今回の惨事を招いたものと思っております。  それから、現在の状態でございますけれども、もう新聞等々で御案内だと思いますけれども、上りも下りも一応閉鎖しておりますが、その理由は、消火活動を便にするために上り線からいろいろ車を入れるために、これは消防用とか警察の特殊な車だけを入れておりまして、そのために上り下りを閉鎖しておるわけでございますが、事故を起こしました下り線について申しますと、西側といいますか、焼津側につきましては、現在のところ、全長が二千四十五メートルございますが、少なくとも半分は消火状態にあるように思われます。それから東側の約七百メートルぐらいのところがいまだにくすぶっておるようでございまして、建設省の立場よりも消防庁の立場でおっしゃった方がいいと思いますけれども、とりあえずこのような状態であると申し上げられると思います。  以上でございます。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 消防庁の中島予防救急課長が見えていると思いますが、消火の見通しですね。現在、百七十台全部燃えるまで待たなければならぬのか、いつごろ鎮火をする見通しであるか、その点お答えをいただきたい。

中島忠能消防庁予防救急課長

○中島説明員 事故発生以来焼津及び静岡両消防本部におきましては、消火のための人的、物的すべての能力を出動させておりますが、いま建設省の方からお話がございましたように、なおトンネル内におきましては煙のために見通しが非常に悪うございます。したがいまして、消火のために十分トンネル内にまだ進入できないような状況でございますが、それに加えまして、消防水利が十分でございません。したがいまして、すべての消防施設を出動させましても、実際放水できる消防施設というのは非常に少のうございます。したがいまして、私たちといたしましては、付近のすべての消防施設を出動させまして消火に万全を期してはおりますけれども、なお相当な時間がかかるのじゃないかというふうに思っていますけれども、できるだけ早急に消火できるように私たちとしては指導してまいりたいというふうに考えておりますので、御了解いただきたいと思います。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 建設省に伺いますが、日本坂トンネルは東名高速道路の中でも最長で、十年前の開通当時最新の防災施設を備えたものとされ、同トンネルの下り線には十二メートル間隔で三百四十四個の自動火災感知器、四メートル間隔で千二十四個のスプリンクラー、消火栓四十二カ所及び五百メートル間隔に三カ所の避難道路、二百メートル間隔で十一台のテレビカメラなどを備えてあったということだが、これらは完全に作動したのかどうか。どういうふうに現時点で掌握しておられるか。  そのほか、自動車数台が炎上した場合に煙を吸い取る能力を持つ排煙施設、毎分二・五トンの地下水をくみ上げる強力な消火ポンプなども設置されていたわけであります。そして、これらの設備は静岡市内の同公団静岡管理事務所のコントロールセンターで遠隔操作をされておったわけであります。  しかし、公団や消防関係者の話では、これまで国内の自動車トンネル内で大きな火災が起きたケースがなかったために、実際にはこれらの防災施設がどこまで有効に作動するかははっきりつかめていなかったというふうにわれわれは印象づけられております。また報道を見る限りではこういったことを感じておりますけれども、この点はどうなのか。時間もございませんので簡潔で結構ですから、政府の考え、またこれに対する所見を承っておきたい。

田中淳七郎建設省道路局高速国道課長

○田中説明員 お答えいたします。  日本坂トンネルの消火等々の施設につきましては、いま先生御指摘のとおり、非常に整ったトンネルでございます。  しかしながら、事故発生後、大体十一日の六時四十分でございますが、われわれが確認したところでは、先ほど先生が御指摘のように、細かいことは申し上げませんですが、スプリンクラーだとかその他いろいろな施設は約一時間は稼働しております。それから一番初めに約一時間後照明設備だとか一部の器具が稼働しなくなったわけでございますが、これにつきましては、スプリンクラー系統は、これは先ほどちょっとございましたが、能力以上の水が要ったために、恐らく稼働しなくなったのじゃないかと思われます。  それから、その他のものについては、先ほど私申し上げました五台の事故車、及びその後、後続しますトンネル内の事故車の中に非常に燃焼温度の高いものがありまして、その高熱のために十分な機能を果たせなかった。私たちが聞いている範囲内では、スプリンクラーその他は一時間は十分働いておる。それで、先生御指摘の点もございますけれども、不幸にして六名の方が交通事故でお亡くなりになりましたが、残りの二百八名の方は、スプリンクラーの稼働、それからベンチレーション、換気施設を逆回転させまして、トンネル内に充満しました悪いガスを全部外へ取り出す、そういう働きによりましたために、一応無事救助——これはもちろん警察の方々、消防の方々等の御協力によるわけでございますが、一応全部二百八人の方々は、軽傷二名を含めまして、無事所要のところに、ホテルあるいは道路公団の静岡管理局の宿舎内等々に収容させていただいておる状態でございます。  それから、先生御指摘の、こういうふうに比較的近代的な防災用の施設を備えましたトンネルでなぜこういう事故が発生したかということですが、これは原因を調査しないとわかりませんが、まず衝突が起こりまして、後続車にどんどん燃え移ったという点が一点でございます。先ほどちょっと申し上げましたが、相当な高熱を発します物質がその貨物の中にあったという点もございます。それから、そもそも現在のトンネルの防災基準は、御案内のように昭和四十二年の国道一号のトンネル事故が原因でそういう防災基準をつくっておるわけでございますが、通常の火災であれば、現在日本の高速道路でトンネル内の事故は毎年一回ぐらい起こっておるわけでございますが、これは現在の施設で完全に消火できることは事実でございます。しかしながら、今回のように非常に後続車が入ってきた場合に、しかも高熱を発した場合に、いろいろ問題が生ずるということがわかりましたので、目下日本道路公団では、副総裁を委員長に対策委員会を設置いたしまして、事故の解明とともに、いろいろ検討さしていただきたいというふうに考えております。  また一方、こういう特殊な、高熱を発する物質に対しては、防御だけで防ぐことができるかどうか。非常に金がかかります。それは技術的には可能かもしれませんけれども、国家的には非常に不経済になると思います。これは関係各省さんといろいろ合い議さしていただかなければいけませんが、ある程度の規制という面からも、技術的な解決と、それから規制の面からの二つから考えざるを得ないのじゃないかというふうに現在考えておりますが、何せ事故の発生の原因といいますか、科学的な原因が十分つかめておりませんので、その原因がつかめ次第、しかるべく検討さしていただきたいと考えております。  以上でございます。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 スプリンクラーの停止は、現場の係員が再発火の危険がないと判断して人為的にとめたとの見方もあり、事故現場に対する甘い判断と防災施設の設備の取り扱いのふなれが、ミスを生み、被害を大きくした、こういうようなことがいろいろ報道されておる。時間もないので簡単で結構ですが、災害の状況がわからなければなかなか原因その他もわからぬと思いますけれども、こういったことについて国民からいろいろと批判が出ておりますので、当局は現時点ではどういうふうに検討しておられるか、簡潔でいいですからお答えください。

田中淳七郎建設省道路局高速国道課長

○田中説明員 先生御指摘の、一部の新聞紙にはそう出ておりましたですが、御案内のように、スプリンクラーを稼働さすためにはスイッチをオンに入れるわけでございますね。それで、鎮火したと思ってそれをオフにしたという事実は全くございません。先ほど私が御説明しましたように、一時間あるいは一時間前後畔スプリンクラーは十分動いております。その後動かなくなったのは、水がなくなったせいと、一部高熱のためにスプリンクラーそのものがいかれた、そのように建設省は理解しております。  以上でございます。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 さらに、今回のこの百七十台に及ぶ高速道路トンネル内の事故で、全部焼けるまで待たなければ消火できぬような感じでございますけれども、いずれにしても、現地におるドライバー初め関係者は、補償問題をどうするんだと言って、ずいぶんいろいろ、かんかんがくがく申されておる。当然だと思う。当然、高速道路料金を払っているわけでございますので、そういった要求はあろうかと思います。これらについては、全体がまだつかめない限り結論を出せぬかと思いますけれども、いずれにしても、こういったことの検討を進めなければならぬと思うが、どういうふうな検討をしておられるか、どういうふうなお考えであるか、その点もこの機会に国民の前にひとつ見解を述べていただきたい。

田中淳七郎建設省道路局高速国道課長

○田中説明員 御指摘のように原因がはっきりしておりませんので、現段階ではちょっと、何とも申し上げられませんが、先ほど申し上げました道路公団は道路公団、建設省は建設省の立場で等等、そういう被害の実態等を調査いたしまして、必要があればしかるべき措置をとりたいと考えておりますが、現在のところ全然わかりませんので、何ともお答えができないのが現状でございます。恐縮でございますが……。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 最後にお伺いいたしますが、いま申し上げたこの日本坂トンネルの事故については、本日も閣議があったわけですから、当然閣議でも問題になっただろうと思う。また、補償等を含め、いろいろと対策を講じなければならぬ、かように思うわけです。また、日本における長いトンネルがたくさんあります。熊本県なんかでも、三太郎峠という長いトンネルがあります。そういったものに対する今後の対策もあろうと思いますが、どういうふうに対処をされる決意であるか、国民の前に、国土庁長官として、また国務大臣としての見解を述べていただいて、私の質問を終わりたいと思います。

中野四郎自由民主党国土庁長官

○中野国務大臣 けさの閣議で、国家公安委員長並びに建設大臣から詳細な報告がございました。結果的に言えば、この真相を徹底的に探求いたしまして、そうして今後のあり方を決めていかなければならぬ。どうも私は、先ほど先生のお話も、またいま答弁も聞いておりまして、設備が設備がと言っていかにも万全を期しておるようにみんな思っておりますが、これが本当に活動するかどうかという点については、今度の災害で非常に大きなショックを受けております。したがって、原因をあくまでも追求して、改めるべきものは勇敢に改める必要がある、処置すべきものは処置しなければならぬ、こういう考え方で臨んでいきたいと考えております。

瀬野栄次郎公明党・国民会議

○瀬野委員 以上で終わります。

池端清一日本社会党

○池端委員長代理 午後一時五十分に委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午後一時十八分休憩      ————◇—————     午後一時五十分開議

米田東吾日本社会党

○米田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。山原健二郎君。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 最初に、東名高速道路の日本坂トンネル事故につきまして一、二問質問をいたしたいと存じます。  鈴鹿トンネルの四十二年度の災害によりまして、その教訓からいろいろな防災施設がつくられておるわけです。三百四十四個の自動火災感知器。十二メートルごとにこれがつけられている。また、四メートル間隔で千二十四個のスプリンクラーがつけられておる。二百メートル間隔に十一台のテレビカメラが設置されている。こういう施設がなされておりますが、今回のような事故が発生をしまして、これらが威力を発揮しなかったという結果になっておると思うのです。  スプリンクラーの場合は五十分で水を使い果たして全然役に立たず、燃えるに任せておるという状態が出ておるわけでございます。また照明施設にしましても、配線が焼けまして、暗やみの中を逃げ惑わなければならぬという状態も出ております。非常口が五百メートルごとにありますけれども、それを指示する電気も消えまして使えないという状態。結局出口まで逃げなければならぬ。こういう状態が出ておりまして、いままで最新の科学技術の粋を集めてつくられたというこのトンネル施設がいわばもろくも崩れたという結果になっておりまして、恐らくこんな事故は想定していなかったのではないかと思いますが、危険物、特にエーテルなどの引火性の強いものを満載した車が走っている、タンクローリーだけでも一日二千台走っておる、こういう状態になってまいりますと、四十二年のときとはまた違った情勢にあるわけでございまして、各報道関係の主張を見ましても、一重のチェックではだめではないか、配線が焼けたならば、それに対して二重、三重の安全体制というものが考えられなければならぬのではないかというふうに出ておりまして、私もそのように思います。  この日本坂トンネルの場合は二千メートルのトンネルでありますけれども、現在恵那山トンネルが八・六キロ、関越自動車道路が十キロ、新神戸、すでにできておりますが六・九キロ、笹子トンネルが四・七キロ、こういうふうになっております。  実は私は先日、四国横断道路、これは四国に初めて高速道路ができるわけですが、この起工式に参りました。各党の議員の方も一緒に参加しておりまして、そのときにお聞きしますと、この横断道路というのは、今度できる分がたった二十二キロなんですけれども、その間に八つのトンネルがあるわけです。ほとんどトンネルなんですね。そしてその八つのトンネルの中には、三千七百メートル、二千五百メートルというような千メートル台のトンネルが五本あるという状態ですね。こういうふうになってきますと、これは相当な防災施設が必要なのではないかと思いますが、けさほどの質問に対しまして、大臣もこれを見直す、再検討するというお話がありました。先ほどのテレビで、閣議でもそういう決定がなされたというふうにお聞きしておりますが、それについて建設省のお考えを先に伺いまして、次に大臣といたしまして、たとえばすでに建設大臣が認可をいたしまして設計をされておる分につきましても、設計の見直しあるいは設計変更、そういうものをして、新しくつくる高速道路につきましても新しい観点の施設をつくるというお考えになるのかどうか、この点を最初に伺っておきたいのであります。

渡辺修自建設省道路局企画課長

○渡辺説明員 お答えいたします。  先生御指摘にございましたように、鈴鹿トンネルの四十二年の事故がございました後、こういうトンネル内における車両の火災の可能性というものがあるということでございますので、トンネルの延長であるとか交通量に応じましてその危険性等も変わるわけでございますが、そういったものを勘案しながら、最善と考えられる非常用施設をつくってきたわけでございます。ただ、今回のような事故がございまして、たまたま非常な高温が出て電線が役に立たなくなったというような事情があるわけでございますが、この辺、今回の事故の経験を十分尊重いたしまして、その結果を踏まえまして再検討いたしたいというふうに考えております。  ただ、いろいろなケースがございますので、トンネルの施設だけでなかなか完全にというわけにはいかぬ面もあろうかと思います。そういう点につきましては通行者の方々に、トンネル内では車間距離を十分とるとかあるいは安全速度で走るとか、たとえばそういうようなことの情報を提供する等、そういったことも含めて考えてまいりたいと思っております。

中野四郎自由民主党国土庁長官

○中野国務大臣 事態の重大性にかんがみまして、きわめて敏速に実態を調査して、今後の計画策定に用立てなければなりません。そういう考え方でけさの閣議におきましても意見が一致したわけでございます。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 私は先ほど言いましたように、二重、三重のチェックのできる防災体制というものあるいはまた可燃物の輸送についての規制——いま建設省からお話しになりましたように、ドライバーのマナーの問題ももちろんあると思います。そういう問題を含めまして、さらにトンネルの中に事故が発生したときにはラジオで絶えず放送されるとか、あるいはトンネルの入り口そのものにトンネル内の状況が放送されるという放送施設とかいうようなものも含めまして検討していくべきではなかろうかと思っております。  それからまた、今回の事故によりまして、油の流出によりますところの農業被害あるいは漁業被害も出ておるわけでございまして、これらに対する補償の問題等、これは万全の体制をとるべきではなかろうかと思いますが、この点については建設省から簡単にお答えをいただきたいのです。

渡辺修自建設省道路局企画課長

○渡辺説明員 視覚だけに頼らずいわゆる聴覚に頼るというのも御指摘のように大変有効な方法かと考えます。最近つくっております高速道路のトンネルにつきましては同軸ケーブルを配置をいたしまして、放送局の放送を聞いておりますところに割り込みで情報が流せるような施設がしてございますが、こういったものも活用する。それから入り口でございますが、現在トンネルの中で事故が発生しました場合、直ちに「事故発生」という縦一メーター、横二メーターの標示板が働くようになっておりますが、さらに放送をというお話でございますけれども、その辺も研究をさせていただきたいと思います。  なお、今回はたまたま油の流出等がございましたが、こういったことも考えまして、それに対する対策を今後どうするか、これも一つの研究課題であると考えております。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 次に、今回の梅雨前線による六月二十六日からの災害の問題について御質問申し上げます。  私も実は二日間でございますけれども、福岡県内の福岡市さらには北九州、飯塚、中間、苅田、行橋という被災地を見て回ったわけでございますが、今度の被害というものがかなりいろいろな問題を含んでおりまして、人災的な側面もあるわけです。  それから、一級河川は遠賀川災害等からよく整備されておりまして、この点は非常にいいと思うのですが、同時に、中小河川がそのために逆にはんらんをするというような事態が起こっておりまして、こういう点で今回の災害によって幾つかの教訓が出てきておると思います。  それで、各議員から質問がありまして、激甚災指定の問題、あるいは局地激甚あるいは中小河川の改修問題など御質問が出ておりますから、これはダブることはいたしませんが、激甚災の指定につきまして、私は、ぜひとも弾力的な検討を加えて、そして査定もできるだけ早くしまして、この地域の要望にこたえるような体制をとっていただきたいということをまず最初に要望しておきます。  それから二つ目の問題として、個人災害の問題でございますが、これはいままでも出委員会で非常に問題になってきたわけですね。たとえば今度行橋へ参りまして、畳がやられている。愚に対しては、補償もありませんからどうにもならぬ。畳だけではなくて、商品あるいは家財道具、そういうものがどろにつかった場合の個人の受ける被害というのははかり知れないものがあります。そういう点で、本当にしばしば水害を受ける、あるいは台風常襲地の住民の苦しみというのは大変なものがあるわけです。  それでちょっと新聞を見ますと、建設省の方で水害保険制度研究会というのができておりまして、個人財産の補償等につきまして検討されてきておると思います。そして七月三日に中間報告がまとめられておりまして、これは保険制度の確立の方向だろうと思いますけれども、中身については十分承知をいたしておりませんが、私はこの考え方は一つの方法であろうと思います。国がすべてを補償するという段階にいま至らない情勢の中では、この保険制度というものも個人に対する一つの救済方法ではないかと思いますので、この点についていまどんな検討をされておるか、あるいはどういうめどを持っておられるか、このことをお伺いしたいのです。  それから国土庁長官に対しましても、この制度についての関心を恐らく持っておられると思いますが、これは私はまだこれについて賛成、反対などの態度を言うべきときではないと思いますけれども、しかし一つの新しい方策だと思います。すでにイギリス、アメリカ、フランス等ではこういう保険制度ができておりますから、そういう点から考えましても、これは一歩前進した形で検討してよいのではないかと思っておりますが、これについての大臣の見解を最後に伺いたいと思います。

安仁屋政彦建設省河川局水政課長

○安仁屋説明員 お話にございましたように、建設省河川局におきましては、水害保険制度の創設の可能性につきまして学識者を含めた研究会を設けまして、一昨年の秋以来検討してまいっております。現在大分議論は詰まってはおりますが、まだ報告をまとめる段階には至っておりません。ただ、これまでのこの研究会の議論によれば、水害保険の制度化につきましては、これまでも指摘されておりますように、危険度の高い物件のみが保険に加入するという逆選択の問題、それから一たん水害が起きますと、その被害地域が広範囲に及びまして被害額も巨額になるいわゆる巨大集積危険の問題、こういった問題がございまして、非常にむずかしい問題がある。それが数字的にも大分はっきりしてきたわけでございますが、この水害保険問題につきましての現実的、行政的な取り扱い、これをどうするかにつきましては、今後もう少し時間をかけて検討してまいりたい、このように考えております。

中野四郎自由民主党国土庁長官

○中野国務大臣 水害保険制度につきましては、ただいま建設省から御報告のありましたように、建設省内で研究会を設置して研究をされておるところであります。これが完全なものになればこれにこしたことはないと思っておりますが、建設省から参っております研究会のいまの研究過程、これにいろいろ意見が述べられております。  特に本研究会の議論によれば、水害保険の制度化については、一つは危険度の高い物件のみが保険に加入するといういわゆる逆選択の問題、これがかなり大きなウエートを占める。  それから、一たん水害が起きると、その被害地域が非常に広範囲に及ぶ、被害額が非常な額となるという、いわゆる巨大集積危険の問題がこれに加味される。  それから三点としては、水害危険は保険の基本原理である大数の法則に乗りにくいという問題等、いろいろな困難な問題があるわけであります。  私としましては、この制度の創設の可能性について、いろいろ建設省において慎重に検討されることを期待しておる次第でございます。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 研究会の内容につきましての中間発表、経過については、いまの御答弁によりましても、大臣もよく御承知のことだろうと思います。私は新聞の切れ端しか持っていませんが、しかしそれを見ましても、たとえば発生の偏り、あるいは支払いの巨額性などがいままでの隘路になっておったのだけれども、一応その隘路を解消できる方向に検討しておるということも出ておりまして、これはぜひ今後も検討を続けていただきたいと思います。  次に、個別の問題になりますが、これは主として建設省になると思いますけれども、他の省に関係しておりましたら、またその方からお答えいただきたいと思います。  一つは、福岡の博多地区の二千四百戸の浸水問題でございますが、現地へ行ってみますと、あの福岡の博多地区を流れております宇美川、これは二級河川です。それから新川、これは準用河川でございますが、ここの合流部分の決壊が非常に大きな問題になっておりまして、この両河川の改修、たとえばヨシがずいぶん生えて、ほとんど手つかずの状態に放置されているところに大きな問題があると思いました。同時に、ここにかけられております堅田橋という橋がありますけれども、この改修がどうしても必要なのではないかというふうに感じたわけでございますが、この点について建設省はどういうお考えを持っておられるか、これが第一点でございます。  次に、福岡県の中間市の場合におきまして、黒川、笹尾川調整排水施設というのが建設省の方でも計画されておりまして、聞くところによりますと、百三十億程度の予算で五十七年度に完成をするというお話のようでございましたが、これは私にも正確にはよくわかりませんけれども、どうなっているでしょうか。これができましたならば、あの中間市の浸水問題はほぼ解決できるのではないかというふうに私は見てきたわけでございます。もちろん素人目でございますが、そういう感じを受けて帰りましたのでお伺いしたいと思います。  その次に飯塚市の場合でございますが、ここの場合は御承知のように鉱害対策の問題があるわけでございまして、給田というところは旧上川鉱の炭住街でありますけれども、それがそのまま残されているわけです。これはちょっと驚いたのですが、全部軒のところまで水が来ているのですね。ところがその上の部分にオートレース場ができておりまして、そこには水路がほとんどないのです。だからオートレース場からの鉄砲水がいきなり炭住街へ流れ込むという結果になっているのではないかと思うのですけれども、これは行政指導が必要ではないかと思いますが、この点をお伺いしたいと思います。  次に、一番大きな被害を受けたのは、新聞、テレビによりましても行橋市の場合でございます。この行橋市は再建団体でございまして、この災害の原因になっておりますのは、一つは長峡川の改修問題があります。長峡川の銀杏ノ木橋の写真をいただいておりますけれども、こういう状態で、上流の橋が幾つも流れてこの銀杏ノ木橋に引っかかってしまうわけです。それで、ここで水が溢水をして被害が起こっております。そこで建設省にお伺いしたいのですが、まず、ここの上流の橋が幾つも流れているわけですけれども、この橋は子供たちの通学路にも使われておりましたし、それから農耕用としまして、この橋を通って目の前の相当広い面積の水田地帯に農家の方たちは農耕に行っておられるわけでございます。これは早く仮設の橋をつくる、あるいは同時に銀杏ノ木橋の改修というものをやれば、相当広範囲に及ぶ浸水は免れるのではないかと思いますが、これをどうふうに検討されておりますでしょうか。  次に、さらにこの下流の方に井尻川の合流点があります。長峡川と井尻川の合流点に外せきがつくられておりまして、この井せきを杭田井せきと呼んでおりますけれども、見ましても相当に老朽をいたしておりまして、今度の増水の場合にも、これが倒れないためにクレーンを持ってきてこれを壊さなければならぬというような事態が起こっております。この杭田井せきにつきましては、当然早期に改修をする必要があるのではないかと思いますが、昨日このことについてお伝えをしてございますので、これらの点について御意見を賜りたいと思います。  それから、隣の苅田町の場合は山崩れが相当個所ございます。これはセメント会社等の乱掘によりますところの山崩れが多いわけでございますし、同時に、苅田町における用水池の堤防が非常に危ない状態にありまして、その下に尾倉深田大池というところがありまして、その下に住宅地帯ができているわけです。この用水池が切れたら大変な災害が起こるという状態、頭の上に用水池を持っておりまして、その堤防も非常に脆弱であるというような事態があるわけでございます。  これらすべてについてお答えはできぬかもしれませんが、幾つか事例を申し上げましたが、これにつきましてすでに検討されておりましたならば、建設省の方から御回答をいただきたいのであります。

川本正知建設省河川局治水課長

○川本説明員 私の関係する方から順次御答弁したいと思います。  まず、最初におっしゃいました福岡市内の宇美川の問題でございます。堅田橋が非常にネックになったというふうなお話もございますが、今回の浸水の原因につきましては、さらに綿密に調査をしてみませんとわからない点がございますけれども、堅田橋だけが直接の原因ではなかったというふうに私ども推定しております。いわゆる吉塚新川の下流にございます宇美川の水位上昇と内水位の上昇、そういったものが相乗して起こったものと考えておりまして、したがって、吉塚新川の改修ももちろん必要でございますし、それに先立って、下流の宇美川の改修が必要であるというふうに考えております。宇美川は四十九年から中小河川改修で着手して実施してきておるところでございますけれども、実は不法占用の家屋なんかの移転問題などもございまして非常に難航しておりまして、進捗もはかばかしくない状況もございます。そこで、今回の災害を契機にいたしまして、今後とも地元の御協力を得まして一層促進の努力をしてまいりたいと思っております。  なお、吉塚新川につきましては、これは昭和五十一年の四月に準用河川に指定されておりまして、福岡市の方で堅田橋を含めての改修計画といったものを検討されておるというふうに聞いております。したがいまして、宇美川の補助改修とあわせて、新川の改修につきましても準用河川の改修という補助申請がありますれば、そういった時点で検討してまいりたいと思っております。  それから、中間市の黒川、笹尾川の排水ポンプの問題でございますが、先生、百三十億円というふうにおっしゃいましたけれども、私ども現在考えておりますのは、十五トンのポンプを設置すれば当面いいのではないかと思っております。これに要します事業費といいますのは、直接的な費用だけで十億円ぐらいではないかと思っております。それで五十四年度、今年度に用地買収にかかることにしておりまして、用地の買収が順調に地元の御協力が得られれば、五十七年度には何とか完成するようにしていきたいというふうに思っております。  それから井尻川の杭田井せきの問題でございます。ゲートが開かなかったという御指摘でございますが、この杭田井せきと申しますのは、二十七年に設置されました福岡県の農政部が管理しておられます灌漑用水の取水ぜきでございまして、四スパンに分かれておりまして、真ん中の二スパン、十六メーターばかりございますが、それが転倒するようになっておりまして、これは今回も順調に操作され、転倒しております。ただ、両側にありますスパンが、せき板、いわゆる木材の板をはめ込むような構造になっておりまして、出水の際にこの取り外しが間に合わなくて一部分が残ったというふうに報告を受けております。いまおっしゃいましたように、この井せきの改築といったことが必要でございます。これにつきましても、県の農政部の方で今年度から調査をして改築に着手したい、そういうふうに報告を受けております。

瀬戸充建設省河川局防災課長

○瀬戸説明員 関連いたします長峡川関係の橋梁の点についてお答え申し上げます。  実は、流れた橋が公共土木施設かどうかということを私どもはっきり把握しておりませんが、公共土木施設でございますと、交通不能になった場合は、必要とするものにつきましては緊急に仮橋等をつくりまして民生の安定を図るということで実施いたしております。したがいまして、査定を待たずとも仮橋をつくって架設することはいいわけでありますけれども、公共土木施設でなければちょっと私どもの守備範囲を外れますので、その辺のところはやむを得ないんじゃないか、こういうぐあいに考えております。  以上であります。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 あとの問題は指導の問題その他ですから、また折を見まして関係省にお話をしたいと思いますが、最後に一問だけ、時間が参りましたので……。  今度被害を受けたところは、例の台風常襲地帯における災害の防除に関する法律の総理大臣指定を受けた九州各県あるいは四国、中国というようなところがほとんどでございまして、この法律が死に体になっているということで大臣にも御質問申し上げ、大臣としても、自分も災害常襲地帯で生活しておるんだからこれは十分検討するという決意の表明をなされておったわけです。  私は今度の場合も、もう福岡にしても熊本にしても鹿児島にしても、きょう陳情がありましたけれども、全部これはいつも災害を受ける県なんですね。そういう点で、多雨地帯あるいは台風常襲地帯というところにつきましては、建設省としてもあるいは農林省としても、治山の関係からこういうところには一定の配慮が当然なされるべきであると思うわけでございます。あの法律の中にはそのことが書かれているわけでございまして、そういう点で、死に体になっているとはいえ、これだけ連年の災害を受けるということを考えますと、当然一定の配慮あるいは予算の傾斜的な配分ということをしていいのではないかと思うのでございますが、これについてのお考えを農林省、建設省からいただきまして、私の質問は終わります。

川本正知建設省河川局治水課長

○川本説明員 ただいまの御質問に対しまして、やや古くなりますけれども、昭和三十三年には狩野川の台風、非常に大きな台風がございました。また三十四年には伊勢湾台風という、連続して大台風が参りまして、それによります水害が大変なものであったということから、翌年の三十五年に治山治水の緊急措置法が制定されました。これに基づいて治水事業の五カ年計画をつくって、それで計画的に進めようということになってまいりました。  その五カ年計画が第五次の五カ年計画となって現在実施をしておる最中でございますが、いま先生御指摘の台風常襲地帯、そういったものも含めまして、いわゆる災害の対策といったことはこの五カ年計画でも一番大きな柱にしておりまして、災害の状況あるいは地域の発展の状況、そういったもの等をも考慮いたしまして、そういったような必要性の高い河川については従来からも予算の優先配分はしておるつもりでございますが、今後ともそういったものに気をつけて促進を図ってまいりたい、そう思っております。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 農林水産省関係につきまして申し上げます。  御案内のように、治山事業は現在の第五次治山事業五カ年計画に基づいて緊要なものから施設整備を進めているところでございます。そこで、私どもといたしましては、お話しの台風常襲地帯につきましては、その特殊性にかんがみ、重点的な整備を図っているつもりでございます。  ちなみに、当該十六県の第五次治山事業五カ年計画、これは昭和五十二年から五十六年でございますけれども、現在その進捗状況を見ますと、五十四年度までで六七・五%ということになっておりまして、全国平均よりも高くなっております。今後とも台風等に伴う降雨による災害に対処しまして、山地災害の危険性の高い個所から順次整備を進めていく、そういう方針でおります。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 終わります。

米田東吾日本社会党

○米田委員長 竹内猛君。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 ことしの天候は冬が暖かく、春から夏にかけては西日本の方に集中的な豪雨があり相当な被害を与えましたが、関東に関してはむしろ空梅雨という状態でございました。この西日本の方に多大な被害があったということについては、私も水害に遭った者の一人として、心からお見舞いをしたいと思います。  ところで、私の場合には、きょう災害対策の特別委員会で、関東に起きている、私の地元の地域で起きている特別な問題として二つ質問をしたいと思います。  第一の問題は、土地改良の進行中に、大体終わりかけているところで、干ばつになるともちろん水がなくなるわけでありますけれども、それにもかかわらず、その間に降った雨で、夕立ちのような雨でさえも、その同じ地域の土地改良で賦課金を払うところで水があふれておる。そういうようなところにもってきて、今度は新たにこの賦課金をかけるという問題で、いま現地ではこの天候のもとで大騒ぎをしているという一つの問題があります。  もう一つの問題は、これは前から問題になっておるわけですが、霞ケ浦の汚濁の問題でございます。これは五、六年前にもちょうど干ばつがありまして、アオコが発生をし、コイが難死をする、こういう問題がありましたが、この二点について質問をしていきます。  まず最初に、土地改良の問題から入っていきますが、茨城県の結城市の南、それから結城郡の八千代町の北部に山川沼という沼があります。その山川沼に国営の吉田用水事業というのを計画したのが昭和三十一年ころであったかと思いますが、それが調印をするときには金は要らないから、ともかく国営事業にするのだから判を押してくれということで、判を押した。その事業が完成をしたのが昭和五十年ころのようであります。三年据え置きで十五年の償還期に入ったのが昨年であるわけでありますが、その昨年の段階ではまだ話がまとまらなくて、ことしの六月に入りまして、急遽八回も会合をしたのにかかわらず話がまとまらない段階で、これはどういう指導をしたかわかりませんが、関係者に対して九千円の賦課金を払え、ひとまず六月三十日までに金を払って、そして金を払ったら、今度は十月になったら三千円戻すという、しかもこれは二カ年の間において三千円戻すという通知が来ている。もらった農家の人たちは、大体判を押すときに金は要らない、国営事業にするために、面積を確保するために必要だからということで判を押したのだ。ところが、現在夕立ちが降っただけでも水があふれるようなところから賦課金を九千円も取る。しかも、それは六月三十日までに払ったら、二年の間で三千円戻すという、こういうわけのわからない通達で、なお八回も話をしたけれども、吉田用水の理事会と山川沼の土地改良区の役員との間では話がつかないものを徴収するというのは一体どういうことなんだ、こういうことで、農家の人たちは大変迷っておりました。  ところで、私はこの問題を聞いて、これについては払う意思はあるけれども、内容がはっきりしない、疑義があるからということで、五つの問題点を指摘をして、そうして六月三十日に吉田用水の理事会にその書類を出したところ、七月の十日に及んでこれに対する回答があった。その回答を見ると、またわからなくなるということでありますけれども、この問題について、これは国営の事業でありますから、国としては、農林水産省としてはどういうような考えを持っておられるか、まずそのことをお伺いします。

長晃農林水産省構造改善局農政部管理課長

○長説明員 まず手続の面からお答え申し上げたいと思うわけでございますが、国営事業等の負担金の賦課徴収の方法につきましては土地改良法上総会の議決事項ということになっておりまして、いま御指摘の吉田用水土地改良区の賦課徴収につきましても、三月の二十八日でございますが、総会の議決を経て、手続上は適正に行われているように聞いております。しかしながら、先生いま御指摘のように、手続は手続といたしまして、実際に関係者の一部の方がその賦課について納得をしておられないという事実があるわけでございますので、そういう実態につきまして、県と十分連絡をとりながら、土地改良区の運営が適正に行われているかどうか、実態を踏まえて適切な指導をしてまいりたいと考えております。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 県と十分相談をして実態を調査してやるということですが、これはいまちょうど県議会が開かれておりますが、県議会でも七月の六日にこの問題について取り上げようということであったわけですけれども、なお現地を調査する必要があるということで、七月十日に県の責任者と社会党所属の県会議員が一緒になって現地を調査し、栃木県の勝瓜の頭首工まで調査に行っております。そして七月九日には私の事務所に関係者が来てるる説明がございました。そしてまたその次の日の夜、現地の異議のある農家の皆さんに集まってもらって、そうしていろいろと話をしておるわけですが、現地の状況というものは、確かに吉田用水の工事はでき上がっておるけれども、第一期工事というのは調印をしなかったところ——水の欲しいところは高い地位にあるから水が欲しい。しかしその諸君は判を押していないから水に対する発言権がない。今度低い方、いま賦課金をかけられているところは地域が低いものですから、ここは排水の仕事をしてもらいたいということで、むしろやめてもらいたいということなんです。要求としてはもう水が要らないというわけなんです。こういうふうに同じ地域の同じ土地改良区の一期と二期の工事の中で、水を必要とする地域と排水を求めているところとある。相矛盾するものがあるわけですけれども、これについては一体どういう指導をされたのか、これが実際よくわからないのです。

伊東久弥農林水産省構造改善局建設部水利課長

○伊東説明員 ただいま御質問ありました山川沼一期地区及び山川沼二期地区の水に対する考え方でございますが、二期地区につきましては国営鬼怒川南部用水で必要な水量を計画上見込んでおります。山川沼第一期地区につきましては、残水利用ということで特に鬼怒川南部の用水計画の中に入っておりませんが、ただいま先生御指摘の事情につきましてただいま調査をしておりますが、山川二期につきましては計画で考えております水量が特に他の地区に比べまして差があるとは思われませんので、賦課の基準につきまして特に問題があるとは考えておりませんが、なお実態を調査の上対処してまいりたいと思っております。  また、山川沼一期地区につきましては、国営土地改良事業にかかわる受益地区ではございませんが、一部で用水が不安定であると聞いておりますので、地域の実態を調査いたしまして、水利調整等を地元関係者とはかりまして必要な措置を講ずるよう県を指導してまいりたいと存じております。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 そこで、十五年間償還をしなければならないその土地改良の中で、九千円を納めれば三千円を戻すというその九千円の内訳を見ると、四千円が国に返す分で、千五百円は鬼怒川南部及び連合会に対する負担金であり、三千五百円というのが経常費だという。その経常費の中でどうしても五百四十円だけは必要だ。にもかかわらず二年間で三千円返すということ、しかもそれは六月三十日までに持ってきた者については三千円を払うけれども、六月三十日以降の者については九千円取り上げるというのです。こういうばかなことがあっていいものだろうか。十五年間の償還の中で二年間はそういうことをやるということ、この指導についてはどういうことですか。なお、ましてや金を払わなければ田畑の差し押さえをする、こう言って農家をおどかしている。土地改良区の理事者は昔の地主と同じことをやっている。これは許せないと思う。この点についてははっきりと答えをしてもらわないと今後非常に迷惑する。

長晃農林水産省構造改善局農政部管理課長

○長説明員 ただいまの前段の御質問でございますが、九千円を払えば、うち三千円は返すという点につきましては、実は三月二十八日の総代会の議決事項には入っておりません。調査いたしました段階では、役員の段階でそういう判断をし、年末に臨時の総代会を開いて正式に決めるというように伺っておりますけれども、そういう土地改良区内部の運営として行われていることでございますが、そういったことも含めて調査をし、指導してまいりたいと思います。  後段の農地等の差し押さえの問題でございますが、土地改良区の組織運営なり土地改良事業の遂行上、賦課金の徴収を確保するということはきわめて大切なことでございますので、土地改良法といたしましては、適正に賦課された賦課金がもちろん大前提になるわけでございますけれども、その滞納者につきましては、賦課金の強制徴収についての規定がございます。具体的に農地を差し押さえるとかそういった方法はいろいろあるわけでございますが、一般的に強制徴収の規定はあるわけでございます。  現実に事例といたしましても、十分の一のサンプル調査でございますが、ここ数年四地区前後の土地改良区においてそのような強制徴収の方法がとられているわけでございます。十分の一のサンプルでございますから、実数としては約その十倍ということになるわけでございますが、このように強制徴収を行うということ自体は適正な行為として認められているわけでございますが、具体的な問題に即しましては、先ほど来申し上げておりますように、青田用水土地改良区の問題につきましてはさらに実態を踏まえた上で適正な指導をしてまいりたいと考えております。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 これは調印をするときに金は要らないとか面積が必要だということで調印をとって、そして今度はいよいよ支払うときが来たから金を徴収する。しかも、徴収されるところの土地改良と称するところは水がたまって耐水を必要とするのではなくして排水をしてもらいたい、そういうところにこの文書にもあるように、これは正式の理事長の出した文書ですけれども、こういうことになっている。「古田用水土地改良区組合費の賦課について御協力を御願いしたところでありますが、各部落とも種々御意見はありましたけれど、当改良区としては昭和五十四年度よりどうしても賦課せざるを得ない事情にありまして、そのうち前期分を六月三十日限り納入していただくことになりました。」「なお、この組合費の賦課につきましては山川沼土地改良区より要望、嘆願があり前後八回にわたり合同役員会を開き話し合いを進めてきたわけですが中々結論が見られず、去る六月二十二日が最終合同会議となり山川沼土地改良区の要望を全面的に了解することは出来ませんでしたけれど、平等負担が原則である当改良区ですが下記のように一旦納めていただいた後で特別に調整措置をとることになりましたので、その旨お知らせ申し上げます」こういう文書になっている。吉田用水の土地改良区と山川沼の土地改良区の間で去年の十一月から八回も議論してなおまとまらなかったというところで強制徴収とか差し押さえということができるのかどうか。これはもう県の者が立ち会ってそういうことをやっている。これは許せないですね。こういうことはどうですか、例がありますか。

長晃農林水産省構造改善局農政部管理課長

○長説明員 個々の具体的な徴収の事情について県が指導することもあろうかと思いますし、あるいは土地改良区の内部で調整を経て行われることもあろうかと思われます。  先生いま御指摘のような具体的な例、いまとっさに御説明できるような事例を持っておりませんけれども、結局は土地改良区の運営としては全員一致ということではなくて、いま問題になっております賦課金の賦課徴収に関連いたしましては出席者の過半数の議決をもって決するというように、ある程度弾力的に運用せざるを得ないわけでございます。しかしながら、土地改良法上適正であるからといってそれが直ちに妥当であるかどうかについては、ケース・バイ・ケースでさらに慎重に検討させていただきたいと思います。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 この問題に関して、私は三点を要求したいと思います。  第一は、先ほどからも話があるように、速やかに一定の日にちを決めて現地調査をしてもらいたい。県も参加をして、農家も入って現地調査をして、そしてひとつ説明をしてもらいたいと思う。土地改良というものがそういう前提のもとに調印をして、できたものは一方においては水がない、これは初めから調印をしなかったから仕方がないが、調印をしたところでは水があり余って困って排水を要求する、そこに賦課金をかけるというこの矛盾を何とか調整するために、ぜひ現地調査をして説明をしてもらいたい。  第二は、土地改良事業に関する国営土地改良と山川沼の一期、二期の資料をぜひ届けてもらいたい。そして、どういう種類の金をどういうように使ったか検討する必要がある。  第三点は、一期工事と二期工事との関係で、水を必要としない二期工事の中でも水が必要な人があるかもしれない。また一期の方で水を必要としない農家があるけれども、水を必要とする状態があることは明らかでありますから、これの調整をして、最終的には国と県が指導していかなければならないということで、この問題に対する一つの方向を明らかにしていく。  この三点についてとりあえず整理をしてもらいたいと思うけれども、これについてはどうですか。

長晃農林水産省構造改善局農政部管理課長

○長説明員 御指摘の三点の御要求につきましては、早急に前向きに検討させていただきます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 それでは、この問題はそのようにしてもらいたいということを要求して、その点は終わります。  次いで、霞ケ浦の問題であります。  西日本が豪雨で非常に困っているときに茨城県の方では干ばつであります。そういうことで、ちょうど四十八年、四十九年に起きたような現象がいま霞ケ浦には起きております。ただ違うのは、霞ケ浦の水が何とかきれいになるであろうということを期待していたのは、霞ケ浦の上林というところに流域下水道ができて四十二万人分の処理をする。それができれば霞ケ浦の水は三PPmくらいにはなるであろう、こういうように期待をしていたけれども、それができたけれども、依然として一〇PPm以上の汚水が流れ込んで、霞ケ浦の水はますます濁るばかりであります。そういう状態のときに干ばつでありますから、いよいよ水は汚れるばかりで、そこへもってきて今度は工場用水も流れて入るし、家庭用の雑排水も入ってくる。その他のものも流れてきて、霞ケ浦はいま廃物のため池みたいになってきて、七メートルと言われた深さもいまや四メートルになってきたと言われているところもある。やがて何百年後にはあの湖はなくなってしまうのじゃないかという話さえあるくらいに汚れております。いま水面は田んぼのあの稲の色のような真っ青の波が立っておりますけれども、これが天気のいい日には悪臭を発するという状態であるわけです。  これは環境庁の方に先に聞きますけれども、霞ケ浦の水質についてどういうふうに考えておるのか。前々からの議論でありますから、その後どういうふうにとらえておるのか、御報告願いたい。

大塩敏樹環境庁水質保全局水質管理課長

○大塩説明員 お答えいたします。  霞ヶ浦の水質につきましては、先ほど御指摘がありましたように、各種の汚濁源からの排水のために水質は悪化をいたしております上に、富栄養化という現象が進行いたしまして、アオコが発生する等、深刻な事態になってございます。環境基準は、この湖はCODで申しますと三PPmでございますが、湖の中心点の水質を見ますと、四十八年度が七・九PPm、その後六・四ないし七PPmの範囲で推移いたしておりましたが、本年は異常気象のために一〇PPmを上回るような状態になっていると聞いております。  環境庁といたしましては、こういった事態に対処いたしますために、五十二年度以降国立公害研を中心といたしまして霞ケ浦につきまして組織的かつ大規模な調査を実施いたしておりますが、なお環境庁といたしましても、本年度富栄養化の対策の観点から霞ケ浦について茨城県と協力して調査を行うことといたしております。そういった結果を踏まえまして、今後関係省庁と連絡を密にいたしまして、有効適切な対策を講じてまいりたいと存じます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 環境庁が公害研究所と一緒になって調査をするのは結構ですが、その調査の資料があったら早急に出してもらいたいと思います。というのは、あの霞ケ浦の周辺には、霞ケ浦を心配する多くの団体があります。お医者さんもたくさんおる。そのお医者さんたちが世論調査をした。アンケートをとった。七五%が、霞ケ浦の水はもうどうしようもない、こういうことですね。臭い、カビ臭い。そういうことで、活性炭にしても何にしても、何倍かのものを使ってそれを浄化をしてはいますけれども、ともかくあの水を飲むと、よそから来た人が、これは何だという感じがするくらいに水がまずい。これについて、工法というものについては、これは簡単ではないと思いますが、ともかく中間でもいいから、どういう調査をしているか。われわれの方のアンケートもあります。医者ばかりでなくて、自然を守る会とか青年の諸君とか、いろいろなグループをつくって研究をしているのです。そういう研究がありますから、これについてはぜひ一緒に議論をするようにしてもらいたいと思うのです。  そこで、畜産の関係の方来ていると思いますが、農林水産省の関係で美浦にトレーニングセンターができて、そこに馬が移ってきました。その馬から出る排液かあるいはそれに使っている薬かどうかわかりませんが、とにかく霞ケ浦の周辺にまた何か問題が起こったということで、霞ケ浦漁業協同組合が損害補償の要請をしたと言われております。これは建設省にも関係があるわけですが、霞ケ浦の工事をするときに、一定の漁業権かあるいは漁獲量か、これに対する補償をしているはずですが、何でも汚れた水が出れば補償を出すという行き方の基準、一体、いつごろまでの基準を決めて補償したのか、このことも聞かなければならないし、農林水産省としては、早急に中央競馬会と一緒になって、美浦のトレーニングセンターの問題については調査してもらいたい。  一方においては、どういう基準で出したのか、いつからいつまでの補償をしたのか、漁業権というものが残っているならば、いつの時点からいつの時点まで魚のとれない分について補償したのかということについて、前にも議論があったけれども、もう一度ここで改めて報告してもらいたい。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 第一点について御説明申し上げます。  四月の七日から九日にかけまして、先生御指摘の美浦トレーニングセンター周辺を流れている高橋川河口付近の霞ケ浦で、魚の斃死事故が発生したということでございます。この川には、美浦トレーニングセンター及び近郊の民家などからの排水が流入しているという事情がございます。競馬会から事情を聴取しましたところ、茨城県の内水面試験場で四月下旬に行った調査の結果があります。この結果によりますと、魚の死因はフェノール系の薬物のようであり、美浦トレーニングセンターの排水による可能性が強いということでありました。そこで美浦トレセンにおきましては、汚水は三次処理を行って排水しているものでございますから、影響が出るというふうには考えられないということでございました。しかし、競馬会といたしましては、原因究明のため、社団法人茨城県公害防止協会に調査を依頼しまして、六月十九日以降三回にわたってすでに調査を実施しております。もっとも、その結果につきましては、約二カ月ほど要するということでございます。私ども農林水産省といたしましても、この調査結果を十分見守って、もし何か対策をとる必要があれば、競馬会に対していろいろ指導してまいりたい、こういうふうに思っております。

堀和夫建設省河川局開発課長

○堀説明員 霞ケ浦につきましては、水資源開発の目的で、霞ケ浦開発事業を実施しております。霞ケ浦開発事業にかかります漁業補償の考え方について申し上げますが、この考え方につきましては、霞ケ浦開発事業によって消滅または制限される漁業権に対する補償といたしまして、第一が、常陸川水門の操作に伴って生ずる魚類の遡行阻害、第二点が、霞ケ浦、北浦等の淡水化による魚類等の生育環境の変化等による影響、第三点が、霞ケ浦、北浦の水位変動等による魚類等の資源減少、こういう損失に対しまして、公共補償基準要綱によりまして補償しておるわけでございます。補償に際しましては、漁業権を行使して得られる収益を資本還元した額に損失の程度を乗じて得られた額ということで算定しております。  なお、漁業権の補償とあわせまして、当該権利の消滅及び制限に伴い通常生ずる損失について補償を行っております。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 いまの補償ですけれども、いつからいつまでに生じているものをやるのか。いつまでもいつまでも、問題が起きれば起きるたびに金を出すのかどうなのか。

堀和夫建設省河川局開発課長

○堀説明員 お答えいたします。  損害を受ける影響につきまして、恒久的な補償を実施しておるわけでございます。補償の妥結が五十年あるいは四十九年、ものによっていろいろありまして、五十年に補償が妥結いたしているものが大部分でございますが、補償が妥結した時点から恒久的な補償をいたしておるわけでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 この霞ケ浦の漁業補償については非常に暗いものがあると言われている。それで、これはもう再三私たちは、だれに幾ら渡したかという最終の配分について資料を要求しているけれども、いまだにこれは出てこない。それで、ちまたには、実際漁業権をだれが持っていて、幾らもらったかということについて、それぞれ問題がある。現在土浦の市議会の副議長は、土浦の漁業協同組合の組合長だ。この人などは、全く何をしているかわからないといって、人に指をさされているが、その組合長がまた再び中央競馬会のそれについて補償を要求してきている。この補償の基準というものがいま言うようなところにあって、そして恒久的に資源に対する補償をするということであれば、いつまでたってもこの補償は、要求すれば何がしかを出さなければならないという結果になるんじゃないですか。これは一定の、工事中なら工事中、あるいは何かのけじめがついてはいないのかどうなのか、この点はどうなんだろう。

堀和夫建設省河川局開発課長

○堀説明員 霞ケ浦開発事業にかかるものにつきましては、補償はすべてきちんと終わっております。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 その終わっていることはわかっているんだけれども、終わったものが、総額幾ら出して、だれに幾ら渡ったかということについては、われわれには全然わかっていない。終わっているというのは、役所だけは終わっているかもしれないが、国民の税金がどこに渡ったかということがわかっていない。これはどうしてわからないようにしているのか、その点はどうなんですか。

堀和夫建設省河川局開発課長

○堀説明員 漁業補償につきましては、昭和五十年四月にたとえば霞ケ浦漁連を相手に補償交渉を行いまして、補償契約が成立いたしまして支払いを行っておるということでございます。個々の漁業権ごとに漁業組合と補償契約を締結して補償をしておる。なお、本開発事業は水資源公団事業でございまして、公団がこのことを実施しておるということでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 これはきょうはここで議論できませんから、また決算委員会にでも行ってしなければならぬですけれども、どうしても水資源公団が最末端の漁業協同組合に渡した金、それの配分の基準、内容、全くわけがわからないから、この点については後でその資料についてまた要求をしますけれども、準備をしておいてもらいたいと思う。  もう時間がありませんから最後に、常陸川の水門というものは、あれはあけたことがあるのかないのか、まずそのことからちょっとお聞きします。

川本正知建設省河川局治水課長

○川本説明員 ただいまお尋ねの常陸川の水門の操作のことでございます。常陸川の水門につきましては、利根川に洪水が出ましたときにその逆流を防止するといった意味がまず一つございます。そういったときには水門を閉鎖いたしまして、また順流になりますれば水門をあけるというような目的がございます。それから御承知のように塩水が遡上してまいるというようなことを防止するため、そういった二つの大きな目的がございます。  こういったことで現在操作をしておりまして、たとえば最近の操作の実態を申し上げますと、先ほども申し上げた洪水の場合でございますが、五十二年八月に出水がございまして、そういったときには満潮のときには利根川の水位がさらに上昇をいたしますので閉鎖をしたり、あるいは順流であけたりということで、八月十六日から九月十六日までの一カ月の間に三十四回開閉を行っております。そういった実態がございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 その霞ケ浦の汚濁をよくするためにはどうしても常陸川の水門というものをあけてもっと水の調整をしなければ、水を流動化しなければだめだという意見が圧倒的に強い。にもかかわらず昭和四十八年、九年のあの干ばつのときには絶対にあけなかったですね。それであそこの魚が、毎日毎日何百トンというコイが死んでしまう。そのときに出島の漁業協同組合の青年部が私に、私たちはこの漁業を守るためにはどうしても常陸川の水門をあけなければならない、水を入れなければならない、だけれども建設省は、これは知事が委託をされているわけですけれども、知事も絶対にあけない、したがってダイナマイトで爆破したい、こういう気持ちを出したことがある。私はそのときに国会議員ですからそれをしろとは言えない。言えないけれども、あなた方の気持ちはよくわかる、理解ができる、こういうふうに言った。しかし、爆破はしなかったけれども、あのような状況を考えてみるといまでも同じような状況になっている。どうしてもっとこの常陸川の水門をあけないのか。  そして、何か鹿島の工場に水を送っている、その水に塩分が入ると工場の方がまずいから、だからコイが死んでも、あるいは湖の中にあんなに汚れがたまっても、あるいはときには今度は海水がどんどん入ってきて水田が三千町歩も塩害でやられて稲の苗が枯れたときもあった、そのときにもあの水門が邪魔をしたという例がありますね。だから水門というのは、あれは鹿島の工場を守るためにあるのじゃないか、大企業のためにあるのじゃないか、こういうぐあいに言われているのだけれども、そうでないといういままでの歴史と保証がない限り、私はやはり漁業者や農民をいじめて鹿島の工場を助けているような感じがしてならないけれども、そうでないということについて明らかにしてもらいたいと思うのです。

川本正知建設省河川局治水課長

○川本説明員 常陸川水門の操作のルールでございますが、先ほど申し上げたような水門の設置の目的、これが達成されますように利根川の水位が霞ケ浦の水位より高くなって洪水が逆流してまいる、被害が生ずるおそれがある、そういった場合には水門を閉鎖いたします。また洪水が去りまして利根川の水位が常陸川の水位より低くなったときには水門を開放します、こういうことになっております。  また、先ほど先生おっしゃいましたように霞ケ浦に塩水が流入いたしまして塩水の被害が生ずる、そういったような場合その塩水被害を生じないようにする、そういったことなどのために必要があれば茨城県あるいは千葉県の知事さんからの要請があった場合には水門の開閉操作をする、そういうふうになっております。  御指摘のものでございますが、いま申し上げたような県知事さんからの要請ということが前提になっておるわけでございますが、その要請の前提といたしましては、この霞ケ浦の水というものは先生おっしゃいましたように工業用水だけではございませんで、農業用水とかあるいは水道用水、いろいろな種類の用水に使われております。こういったことのために茨城県及び千葉県の農業用水あるいは水道用水あるいは漁業の関係者、そういったような用水の関係者を含めます関係機関で協議会というものをつくっておりまして、そういった協議に基づいてそれを受けて県知事さんが要請をされるということになっておりまして、そういった要請を受けまして現在水門が閉鎖されておるという実態もございますが、そういうことでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 もう時間が来たからあれですけれども、最後に一つ要望しておきます。  いまお話しになったようなことになっておると思いますけれども、何かああいう問題についての運営のルールがあるのならそのルールを示してもらいたいし、これからあの地区では霞ケ浦用水というものをいま始めようとしておりますが、これは水資源公団と国がやろうとしている仕事だ。それは毎秒十万トン以上の水を農業用水としてあるいは工業用水として飲料水として使おうとしているわけだ。そのときにあのアオコが浮くような、しかも十PPm以上の水であったならば、だれがこれを飲むかということになるとこれは大変なことだ。そういうことから考えてみて、やはり霞ケ浦の水というものをもっときれいにしていくということについて、それの一番のがんが何といっても常陸川の水門の操作にあるということをみんなが言っているのだから、その常陸川の問題に関することと、あるいは流れ込んでくる周辺の川の問題、あるいは流域下水道のあり方等々についてもっと真剣にこれは考えていかなかったら将来大変な問題になるということを、こういう干ばつのときにはよりそれが深刻になるということを申し上げて、要請をしながら終わりたいと思いますが、できるだけ建設省の方としては真剣に考えてもらいたいし、そういうルールが何かあるならばそれはぜひ知らせてもらいたいと思います。  以上で終わります。

米田東吾日本社会党

○米田委員長 津川武一君。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 先般のひょう害について最初に若干質問してみます。  七月八日夜青森、秋田、山形、岩手、宮城などでひょうが降り農作物にかなり大きな被害が出ました。ひょうの場合局地的に被害が集中することが多いので、被害を受けた個々の農民が大変苦労しております。県庁から農林省に届いた報告を農林省にまとめてもらったものによりますと、七月十一日現在被害総額三十二億六千八百万円、被害面積青森、秋田、山形三県で三千八百六ヘクタール、うち青森県が十二億六千七百万円でリンゴが十二億六百万円、秋田県が十億二千三百万円で水陸稲が四億五千万円、山形が八億四千二百万円で、うち水陸稲が四億七千万円、岩手ではたばこが中心に被害を受けております。その被害の状況、委員長に許可を得て長官に見せていただければと思いますが……。  そこで質問でございますが、このひょうの気象、この間は五月二十一日から二十五日、五月二十六日から三十日、五月三十一日から六月四日、かなり大規模なひょうが降って、かなり損害を与えておりますが、ひょうというものの性格から言って前三回のものと今回の七月八日のものがどんな関係になるのか、こういう点をお尋ねしたいわけであります。と申しますのは、ひょうの性格から言って同じとなれば、前には天災融資法が発動になっておるし、激甚が発動になっておるので、そういう点で被害農家が大いに助かると思うわけであります。この点ひとつ答えていただきたい。なるべくならば同じものとしての解釈が成立するようにひとつ頭をしぼっていただきたい、こういうことであります。  第二の問題は、地震だとか火山の気象の観測は一生懸命やっておりますが、ひょうの気象観測はどうなっているのか。ひょうについて、雷雨として出していますけれども、ひょうが降るというふうな気象通報なんかができれば、被害を受ける方の側も覚悟ができるのでありまして、ここいらの研究と、それに対する気象通報の現状や、前進させる必要があるところがあるとすればお答え願いたいと思います。  この二つ、まず気象庁からお願いします。

立平良三気象庁予報部予報課長

○立平説明員 お答え申し上げます。  まず最初の質問でございますが、五月のひょうは、その当時上空に非常に根強い、冷たい空気が沿海州方面にありまして、それがときどき日本の上空に冷たい空気を送り込んでまいりまして、それでいわゆる一雷雲が発生し、それに伴ってひょうが発生した、そういう経過をとっております。その後その沿海州上空の冷たい空気は東の方に移動しまして、ずいぶん時間がたって、再び今回七月の初めに、現象としては同じようなたぐいのものではございますが、規模は幾分前よりは大きくない、その程度の冷たい空気がやってまいりまして、それが東北地方の北部の上空に来て、また雷があり、ひょうが降った、そういう状況でございます。ですからその五月から七月初めまでの中間の期間におきましては、そういう冷たい空気が沿海州に存在しておった、そういう状況は一応解消しているわけでございまして、というわけで、一連の気象現象と見るというのはちょっとむずかしい問題があろうかというふうに考えます。  次に、第二の問題でございますが、ひょうと申しますのは、スケール、ひょうが降る範囲からいきますと大体数キロメートルぐらいの範囲を持っております。それからひょうが継続する時間の方は、やはりこれも非常に短いものでございまして、大体十分ぐらいということになっております、気象現象と申しますのは、低気圧とか高気圧とか、ああいう数千キロもあるような大きな現象ですと、前日から、あしたはどの辺に来るということはよく予報できるのでございますけれども、それを低気圧に比べますともう非常に小さい現象、それがひょうでございまして、ひょうがいつどこで降るかということを予測しようというのは、いまの気象の技術ではまずむずかしいというふうに考えます。  ただ、ひょうは雷雲に伴って降るというのは、これはもう一〇〇%ほぼ確実なことでございまして、そういうわけで気象庁では雷雨については雷雨注意報というようなものを出しまして警戒を呼びかけております。その雷雨注意報の中でひょうについて、ひょうの可能性もあるから注意してほしいということを呼びかけているわけでございますけれども、ところが、これが非常に困ったことにすべての雷雨がひょうを伴うわけではございません。雷のうちの数%がひょうを伴うわけでございまして、そういうわけで、ひょうにつきましては、雷雨注意報は出しておるのでございますけれども、ひょうについて確実なことを言うということは非常にむずかしいことでございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 六月一日から四日のひょうは天災融資法、激甚が発動になって、今度七月八日のは発動にならないという、被害を受けた側から見るとまことに不公平なことになりますので、国土庁長官、これを一本にまとめられないかどうか、そういうことを十分御検討願いたいと思います。  それからひょうの気象観測、いま話されたけれども、十分と言うけれども、今度の場合は四十分、そういうことなので、私はもう少しひょうに対する気象観測、そういう研究体制を強化すべきだと思うわけであります。現に皆さんのところではこういうふうなことを決めております。「過去の降ひょう時の気象状況を調べ、五百MBの気温やその他を目安にした降ひょうの予報則をつくり、活用している。」という、この活用がもっと生きなければならないのですが、そこいらの気象、もう少し進めていただくようお願いして、次の問題に入っていきます。  そこで、いま受けた被害でございますが、これは天災融資法が発動されれば一番よろしい。そのことを長官にもう一回お願いしておきましたけれども、天災融資法を発動しないとすれば、自動的に自創資金の方の援助はあると思いますが、この点がどうなりますか。  もう一つ、自創資金を出す場合、昨年の六月、いわゆるジューンドロップ、異常落果でこの青森県のリンゴ地帯が非常に大きな被害を受けて、自創資金の限度額百五十万借りてしまっている。今度集中的に地域に来ましたので、そこのところは生活も生産にも非常に事欠いている現状なので、自創資金の特別枠のことを講じていただかなければならないと思います。これが自創資金に対する二つの質問。  時間が余りないようですからもう一つ続けていきますが、次は共済です。被害を受けた人たち非常にかわいそうだし、共済はぜひ早く調べて早期に仮払いしてあげなきやならないと思います。共済の制度から言うと三月末に支払いということになりますと、これではとうてい生活も生産もできないので、この点の共済の早期調査と仮払いということを考えていただかなければならないと思います。この点が一つ。  もう一つ、リンゴの共済加入状況を調べたら、弘前市では六〇%入っている。被害を受けた町村で三〇%。入っていないところが出てくるのです。被害を救済する一番大きな武器というものは共済でございます。どうしてこんなに隣接した町村で加入に差が出てくるのか。PRがいけないのか、指導がいけないのか、共済法自身に問題があるのか、ここいらの検討を進めていかなければならないと思います。この点での共済に対する対策を聞かしていただきます。これが第二点。  第三番目に、それと同時にいままで借りておる借金の元利払いは遠慮なくやってきますので、ここいらの元利払いの緩和、元利払いの一次延期などということもかなり具体的に必要になってまいります。  この点での三つの指導方針を伺わしていただきます。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 ただいま御質問をいただきました幾つかの点について順次お答えいたします。  まず自創資金についてでございますが、御案内のように自創資金は天災融資法が発動されてもされない場合でも、災害が生じますれば必要に応じてその融資枠を設定するということでございます。そこで、今回の東北地方におけるひょう害につきましても、私ども被害の実態に即した資金需要額を確保するように努力してまいりたいと考えております。  これに関連いたしまして、貸付限度額でございますけれども、これもいまお話がありましたように、昭和五十三年度からは百五十万円——従前は百万円でございましたが百五十万円に引き上げたわけでございます。しかしながら、昨年の災害もありましたし、連年災害によって負債が過多となっていて、すでにもう借り切っている、そういう農家もあろうかと思うわけでございます。そうした農家に対しまして貸付限度額の引き上げが必要かどうか、被害農家の実情に即しまして、負債の状況なり被害の程度なり、そういうものをケース・バイ・ケースに踏まえまして検討してまいりたい、このように考えております。  それから、果樹共済についての御質問でございますが、果樹共済の関係から見ますとやはり相当な被害が発生しております。たとえば連合会からの電話連絡でございますけれども、青森県のリンゴにつきましては共済金の支払い見込み額が六億二千万くらいになっております。  そこで私どもといたしましては、なお被害の詳細を調べますけれども、損害高が把握され次第、必要に応じまして共済金、保険金の仮渡しの措置をとるということで指導してまいりたい、このように考えております。それからまた国としても、必要に応じまして再保険金の概算払いの措置をとることを考慮したいと考えております。  さらに、これに関連いたしまして、加入率が低いというお話でございます。私どもも率直に申しまして、果樹共済制度を昭和四十八年に本格実施いたしまして約五年たちましたけれども、加入率が非常に低い。リンゴで全国平均で四〇%程度、ブドウでは二三%程度ということでございます。今回、青森県は平均いたしますとリンゴで六〇%入っていますからそれなりに加入農家は救われているわけでございますけれども、山形県は一九%しかないということもございます。  そこで、これは制度が定着していないという面もありましょうけれども、専業農家が特に入りにくいという事情にあります。専業農家と申しますのは、御案内のように単なる病虫害では自己の努力、自己の技術で克服できるということもございまして、病虫害を共済事故としている共済では入らなくてもいい、そういう農家もかなりあるわけでございます。  それからまた掛金が掛け捨てになるということ、災害というのは毎年起きるわけでございませんから、掛金について私ども国庫負担は五割しておりますけれども、掛金については御不満があるというようなこと、農家の立場に立てばいろいろな事情がありまして、現在のように加入率が低いのではないかと思うわけでございます。  しかし、私ども農林水産省といたしましても、共済制度というのはまず加入率を高めることに意味がありますので、現在省内に検討会を設けておりまして、秋ごろにはその果樹共済の制度改正についての成案を得たいというふうに考え、鋭意努力しておるところでございます。  それから償還期限等融資条件の緩和でございますけれども、これについても、近代化資金、公庫資金の制度資金について、昨日、償還期限等の融資条件の緩和措置を関係機関に農林水産省として指導したところでございます。  近代化資金については法令の範囲内で延ばすということでございますが、実際の契約と法令の範囲内とはかなり余裕がありまして、したがいまして、私どもは今回の指導により、据え置き期間についても償還期限についても、個々の農家の契約に即して見てみればかなり延ばせるケースが多いのではないか、このように考えております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 次は、被害を受けた農産物の営農指導の問題でございます。  ひょうにやられた農民のところを実際聞いてみますと、これだけやられたのでもう働く気がなくなった、秋の収穫を楽しみにしていたのになどと言う人もあれば、傷ついたリンゴを見ながら座り込んでしまって動けなくなるほど腰を抜かしておる人たちもいるわけであります。集中的に非常に被害を受けた弘前市の東目屋、平山地区の人たちは、リンゴをやっていたのでは食べていけないから出かせぎに出ると言っています。そうすると、あとほったらかしておくことになりますので、大変なんです。  そこで県としても、ひょう害により袋の破損が激しいものは、薬剤散布前に袋をとってまたかけてやる。葉、枝、果実に傷を受けると、その傷口から病菌が侵入するので、次期の薬剤散布をこれ、これ、これ、これというふうに薬を変えて早めてやるように指導しております。被害が出るとその後の管理をおろそかにする傾向があるが、薬剤散布等の管理が悪ければ来年の花芽の形成ができなくなってしまいます。そこで、どうしても営農指導、援助が必要になっております。現地では改良普及所や農林事務所などが一生懸命指導しておりますが、薬剤はやはり補助を出してあげるとこれがよくまかれる。実際にまかせるという点においては補助を出すことが必要で、現地の自治体ではそのことを考えておるようですが、ここに国の呼び水があると、さらにこれが生きる。この営農の指導と援助について伺わしていただきます。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 先ほど申しましたように、被害についてはいま調査中でございますが、まず御指摘の営農面につきましては、果樹の種類それから被害地ごとの被害の状況に応じて、適正な摘果をするなり病虫害防除等の技術対策をする必要がございます。そこで農林水産省といたしましては、いま申し上げました個々の状況に応じて指導するよう関係機関を督励しているところでございます。  それから、傷がついた果実につきましても、果実の品質に応じて加工振り向けができないかどうか。また、できればそれをできるだけ有効に利用するというような指導もしているところでございます。  それから薬剤費の助成についてでございますが、担当課長から答弁させます。

栗田年代農林水産省農蚕園芸局植物防疫課長

○栗田説明員 ただいま、ひょうが降ったことに関連いたしましてリンゴの薬剤費の助成についてどう考えるかということでございますが、御説明申し上げます。  ひょうが降りまして葉とか枝、果実等に傷がたくさんついたというところのことは県からも聞いております。また県からのいろいろ報告で、現在いまのところそれで病害虫が特に多いという話が来ておりませんし、また私ども、ひょうの降ったことによって特に病害虫がふえるというふうにはいまのところ考えられないのではないかということでございます。しかしながら、いま営農の問題がお話出ましたように、営農の一環といたしまして病害虫防除が大切でございます。したがいまして、県の病害虫の防除所等を通じまして発生予察情報を的確に流す、それからそれを最大限活用していただく、そして適期に適切な防除が行われるように指導してまいりたいというふうに考えております。したがいまして、このような対応によりまして今後の病害虫の発生は抑制できるのではないかというふうに考えておりますので、今回の降ひょうによります直接関連として薬剤費を助成することはいまのところ考えておらないわけでございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 一層営農指導を徹底していただきたいと思います。  次に、日本坂トンネルの被害について、この後現地の永原委員から詳しく質問があると思います、また山原委員も少し触れましたので、私は簡単に若干のことを触れてみたいと思います。  今度被害を受けた日本坂トンネル、十二メートル間隔で三百四十四個の自動火災感知器、四メートル間隔で千二十四個のスプリンクラー、二百メートル間隔で十一台のテレビカメラなどが設けられておりました。こう報道されておりますが、その施設が災害防止には何の威力を発揮することもできなかったと言ってよろしいのでございます。  そこでいろいろ問題が出てまいります。どうしてこんなことになるのか。このトンネルが完成されてから十年たっております。この間ここを通過する車の数が大幅にふえておる。特に貨物自動車がふえた。その貨物自動車も大型貨物自動車になっておる。松ヤニやエーテルなどの危険物運搬車両もふえてきている。これからはさらにこれがふえると思います。これが一つの状況なんであります。  さらにまた、トンネル内では車線も変更したり追い越しもやる、車間距離も詰める。私も車に乗っておりますと、私たちの車の運転手もやはりトンネルに入るとスピードを出したりする、距離も詰まったりする、ここはだれも監督する者がいないから、目が届かないから。それでこの点は、交通規制はいまのままでいいのかどうかという問題なんです。私はやはり交通規制、これの対策を検討しなければならないと思いますが、この点はどうするつもりか。  また、ある専門家から言わせると、形式的に消防法だとか道路法だとか道路運送事業法などの規定はありますが、いまみたいな、先ほど申しましたように車がふえたり、危険物を運搬する状況からいくと必ず事故が起こると指摘してきました。  そこで、今度の事故に関連して消防法、道路法、道路運送事業法などの関連法規は検討してみなければならないと思いますが、いかがでございますか。特にエーテルなどの危険なものはやはり長いトンネルの通過は指導で規制するか法で規制するか何らかの形のものが、たとえば列車で運ぶとか船で運ぶとかそういうことがぜひ必要になっていると思いますが、この点はどうなりますかひとつお答え願います。

渡辺修自建設省道路局企画課長

○渡辺説明員 お答えいたします。  大変不幸な事故でございましたけれども、事故が起こっていろいろな施設が役に立たなかったではないかという御指摘でございますが、事故が起こってからということよりはやはり基本的には事故を起こさないことの方が大事なわけでございまして、先生の御指摘のようにトンネル内ですぐ後へ迫ってきたりというようなことは本来あってはならないことではないかと思うわけでございます。ただ、この速度の制限であるとかあるいは追い越しの禁止あるいは適当な車間距離を確保しなければいかぬというような義務、こういった点につきましては道交法に基づきます公安委員会の権限でございます。私ども道路管理者といたしましては、十分こういった観点で警察当局の御意見を伺い、またこちらからも意見を申し上げる等、調整を図りまして対処してまいりたいと思っておるわけでございます。  次に、ああいう危ない車が多数ふえてきておるという状況の御指摘がございました。ただいま私どもの方の関連の規定といたしましては、水底トンネルまたは水底トンネルに類するような非常に危険なトンネル、具体的には延長が五千メートル以上のトンネルでございます。たとえば恵那山のようなものでございます。こういったトンネルにつきましては、危険物たとえばニトログリセリンというような爆発物であるとか、こういったものは通行を禁止することができる規定がございます。また、その他の危険物たとえば高圧ガスなどでございますが、こういったものは積載の仕方、たとえばどんな入れ物に入れるとか、どういうふうに積めとかというようなことでございます。こういった方法につきまして、道路管理者が定める基準に適合しておる場合に限って通行をさせることができる、こういう規定がございまして、これを運用しておるわけでございます。今後こういった点をさらに考え直す必要があるかどうか、交通の状況も確かに変わってきてはおります。しかしながら、これは非常に大きな問題でもございますので、今回の事故を契機にいたしまして、今後十分検討してまいりたいと現在考えておるところでございます。

中野四郎自由民主党国土庁長官

○中野国務大臣 けさの閣議で公安委員長並びに建設省からの詳細な報告がありました。しかし、まだ実態調査に着手しておりません。きょうは消防庁と建設省がその調査のために派遣されております。しかし、今度のこの問題につきましては、将来のことも大いに考えなければならぬ。それから大地震等の問題についても、これに関連して検討する必要が十分あると思う。そこで、各省がばらばらで検討するよりもひとつ国土庁におきましても総合的にこの実態を敏速にしかも厳格に調査をしてそれに対応する措置をとりたい、かように考えております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 ぜひいま大臣の答弁された方向に進んでいっていただきたいと思います。  そこで、長大トンネルの構造でございますが、これは関越と言うんですか群馬−新潟のやつ、一万八百八十五メートル、いまの恵那山トンネルは八千六百二十五メートル。ビッグ十でいきますと、たとえば青森県のみちのくトンネル、これは工事中ですが、三千百七十二メートル、こういう長いトンネルをこれからもつくるのか。八千メートル、一万メートルあるところで真ん中で事故が起きたときにどうして消すかという、こういうことにありますので、通る車の種類を規制すると同時に、やはり専門的にトンネルの長さがこんなふうに長くていいのかという御検討も必要かと思うのです。私はこの青森県のみちのくトンネルというのは黒石の方から、西の方からすぐ東の方に行ける非常にいい道路なんで完成を楽しみにしているのですが、これだと何か入るのがおっくうになってきたわけです。  そこで、いま長官がこれから検討すると言いましたけれども、こういう建設中の長いトンネルは、やはり今度の教訓を生かして速やかに検討する必要があるかと思いますが、このトンネルの長さ、構造に対して何か所見がありましたら教えていただきたい。

中野四郎自由民主党国土庁長官

○中野国務大臣 従来の分も、今後計画を進めておる分につきましても、先ほど申し上げたように総合的に検討をする考えでおります。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 それから消防ですが、恵那山トンネルは八千メートル、今度は一万メートルのができる、青函トンネルは四十キロ、この中で火事が起きたときにどうして消すか。今度の場合、何か消防車を何回かつないで、ずっと水を持っていったそうですが、これも必要なんだけれども、何かもう少し長大トンネルの消火に対しては、いまの教訓をどう受けとめて、何か改良するお考えがあるかどうか、消防庁から答えていただいて、私の質問を終わります。

中島忠能消防庁予防救急課長

○中島説明員 ただいま消防庁では、現地の方に係官を派遣いたしまして実態をよく把握した上で対策を立てたいというふうに考えておりますが、ただいまの時点で言えることは、あれだけのスプリンクラーがついておった、消火栓設備もあったというにもかかわらずあれだけの大事故になったというのは、やはり消防水利が十分でなかったのではないかというふうに考えております。そういうことも含めまして、結果をよく検討いたしまして、関係省庁、関係公団とよく協議いたしまして、再びこういう惨事が起こらないように対策を立てていきたいというふうに考えております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 終わります。

米田東吾日本社会党

○米田委員長 永原稔君。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 最初に、六月二十六日、七月二日の豪雨災害、きょうは理事会の方へ陳情もございました。被災県の惨状を思うときに、私どもも本当に身につまされるような気がいたします。ぜひ政府の善処方を要望しておきます。  きょう伺いたいのは東名高速道路日本坂トンネル事故に関連してでございますけれども、第一義的には交通安全の問題だろうと思います。しかし、大規模地震対策を考えるときに教訓としてなおざりにできない問題をたくさん含んでおります。関係者が現在消火活動に専念している、こういう状況の中ですので、政府を責めるというような気持ちはございません。本当に活動している方の労をねぎらいながら、そういう気持ちでいっぱいでございますけれども、問題点を指摘しつつ御意見を伺いたいと存じます。  最初に、委員長にお願いいたしますが、この事故はまだ決着がついておりません。原因究明も済んでおりません。まだ消火活動が行われているというような状況の中で御質問するのが適当かどうかはばかられるものがございますけれども、こういうものについて反省点も多々出てこようと思います。今後の対策についても考えなければならないものが出てこようと思いますので、そういうようなものがまとまった段階で、概要報告というようなことで資料を要求したいと思いますが、お考え置きをお願いしたいと存じます。

米田東吾日本社会党

○米田委員長 わかりました。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 最初に建設省に伺いますけれども、先ほど被害の状況とか発生の原因とか、もう質問がございました。いろいろ御苦労なさっているところがよくわかりますが、安全施設に関連しながら一、二伺ってみたいと思います。  消防設備については道路構造令に基づく道路トンネル技術基準、これを満たしている、こういうように承っております。火災報知器とかあるいはスプリンクラー、さらにテレビ配置等、いろいろ近代的な設備がなされておりますけれども、これは一定の災害の規模を予想して配置をお決めになったものでしょうか。今度の事故がその想定を超えるものであったかどうか、そういう点についてまず第一番目に伺いたいと思います。

田中淳七郎建設省道路局高速国道課長

○田中説明員 お答えいたします。  現在の道路トンネルでございますが、先生御指摘のいろいろな消火施設等々の基準は、昭和四十二年に国道一号線でやはりトンネル事故が起こりまして、約十三台の車が延焼しております、そのときの経験に基づきましてまず根本的に決めたものでございまして、そのねらいは初期の消火活動及び火災が発生すれば、なるべく早くその火を消すという点が一つのポイントでございます。それから第二のポイントは、いかにしてトンネル内の人々、運転手も含めてでございますが、そういう方々に安全なところに逃げていただくか、その二つがまず考え方の基本になっております。  御指摘の日本坂トンネルに関しましては、新聞等々で十分御存じだと思いますけれども、スプリンクラーその他監視用のテレビ等々、一応技術的にはトンネル基準よりは程度の高いものでございますが、不幸にして今回の惨事になったわけでございますけれども、通常、先ほど申しましたように一台ないし二台のトラックないし乗用車が火災を起こした程度では、スプリンクラーの監視員のスイッチのオンによりまして比較的短時間内に消えるような装置を十分備えているものでございます。ただ、今回の事故に関しましては、もう御案内のように一応六台ほどの車が追突事故を起こし、それが後続した車にどんどん燃え移った、そういう点で、結論から言いますと現在の基準をもうちょっと見直さなければいかぬ、さように考えております。  以上でございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 まだこれからの調査になるでしょうけれども、トンネルの中のスプリンクラーの水圧が非常に低下してしまった、こういうような指摘がなされておりますけれども、実態はこれからの調べで結果は出るでしょうが、十分機能しなかった、こういうような批判があります。しかし、実際この道路構造令では、義務づけられた消防設備について検査をする、点検をやる、こういう必要があるだろうと思いますけれども、そういう点検は常時やっていらっしゃったのかどうか、その点と、長大トンネルであるならばやはり二千メートル、さっき五千メートルというお話がございましたけれども、二千メートルのこういうようなトンネルであっても、たとえば新幹線については、これは常時汽車をとめてでも安全点検をやっている、こういうような状況ですけれども、この構造令に基づく消防設備についてもこういう長大トンネルについては安全点検をやるべきだ、こう思いますけれども、たとえ交通をとめてもやるべきだ、こういうように思いますけれども、こういう点については実際やっていらっしゃったのでしょうか、どうでしょうか。

田中淳七郎建設省道路局高速国道課長

○田中説明員 お答え申し上げます。  具体的に今度事故を起こしました日本坂トンネルの点検状態についてお答え申し上げたいと思います。  まずトンネル内の点検でございますけれども、いろいろな施設がございますが、ことしの六月二十五日に下り線の走行車線について一斉に点検しております。約二十日ほど前でございます。それから同じく下り線の追い越し車線、御案内のように車線分離しておりまして、下り車線と申しましても二車線ございます。その追い越し車線を六月二十七日にやはり点検しております。それから上り線の追い越し車線につきましても六月二十八日、同じく上り線の走行車線につきましても二十九日と、以上大体六月二十五日から二十九日、途中二十六日はあけておりますが、一応トンネル設備の点検基準によりまして実施しております。これは日本道路公団が実施しております。それから、一応そういうセットされました施設のあるいは機械類の点検だけでは不十分だということで、トンネルの防災訓練というのがございまして、この日本坂トンネルにつきましては、下り線につきまして昨年の十一月十日、上り線につきまして同じく昨年の十一月十七日、一週間おくれでございますが、一応実地訓練をやっております。  以上でございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 その点検をなさって異常はなかったんですね。

田中淳七郎建設省道路局高速国道課長

○田中説明員 はい。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 トンネルの坑口に緊急情報板がある。これは私もしょっちゅう通っていますのでわかっております。しかし、そういうときにトンネル内に相変わらず車がどんどん集中して入っていく、こういうのが現況であったと思います。  私はたまたま上り線でしたけれども七時過ぎにあの付近を通りました。焼津のインターで下におりましたので影響を受けませんでしたけれども、私の後続車はどんどんあれに突っ込んでいくような状況でございました。坑口の入り口にああいう緊急情報板を設けても後続車は気づかずにどんどん進んでしまいます。インターのところにはっきり明示すべきではないでしょうか。こういうようなことをしませんと、突っ込んでしまって、あと救急車が入ろうにも入れない、消防車が入ろうにも入れない、こういうような現況になってしまうわけです。こういう点についてはどういうようにお考えになるでしょうか。

渡辺修自建設省道路局企画課長

○渡辺説明員 先生御指摘のようにトンネルの入り口に非常の場合の情報板をつけておるわけでございますが、今回もこれは完全に作動いたしておりますけれども、やはり御指摘のようなことも当然考えなければいかぬ一つの要件であろうと思います。今回の事故の一つの教訓といたしまして、今後いろいろな施設を考えますときにその点も十分検討してまいりたいと思っております。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 長大トンネルの一例として、あの付近には国道百五十号線、バイパスがございます。これは知事管理の国道ですけれども、やはり二千メートルからの長大トンネルが存在しているわけです。こういうものの安全施設については高速道路と普通の一般の国道との間に設置基準からして差があるのでしょうか。一般国道の方がこういう安全施設について緩和されているというような措置が講じられておるのでしょうか。こういう点ははどうでしょうか。

渡辺修自建設省道路局企画課長

○渡辺説明員 百五十号の新日本坂トンネルにつきましても、トンネルのいわゆる非常用施設の基準を満たしております。むしろ道路公団の今回事故を起こしました方が、こういった基準はありますけれども、交通量がきわめて多いということから、先ほどお話にもございましたようなテレビを設けるとか、この基準を若干上回った施設をしておった、こういうことでございます。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 やはり高速道路であるだけに集中的に車が速く通るというのはこれはわかりますけれども、ああいう今度の経験から推しますと、二千メートルを超えるようなああいう長大トンネルについてはやはり同じような措置が必要ではないか、こういうように思いますので、こういう点も御検討いただきたいと思います。特にこれから環境保全とかアセスメントの問題で、いろいろ津川委員から御指摘がありましたけれども、長大トンネルはふえていくのではないかという気がしてなりません。そういう中でトンネル内の消防施設の設置基準が現行どおりでいいかどうか、これをさらにこの機会に御検討になるかどうか、その点はいかがでしょうか。

渡辺修自建設省道路局企画課長

○渡辺説明員 今回水圧が下がったとかそういうことがあったわけでございます。これは要するに初期の消火がうまく完全にいかなかったという点でございますが、ただ、一般にトンネルをつくります山の中に水道設備を引いてくるというのがなかなか大変なことでございまして、いまのところは、いろいろ工夫をいたしまして、たとえばわき水をためるとかいろんなことで貯水槽をつくったりしておるわけでございます。この辺、今回の事故に学びまして、容量であるとか、そういった場合のさらに何かうまい方法はないか、いろいろ検討してまいりたいと考えております。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 ぜひ前進をお願いしたいと思います。  先ほど危険物のことについて建設省の方からお答えがございました。スプリンクラーが確かに作動した場合に普通の自動車火災ならば消えるだろうと思いますけれども、化学薬品を積んでいるものあるいは今度の例のようにエーテルを積んでいるようなものについて十分効能を発揮できなかった。こういうものの運搬について消防庁の方では何か規制をお考えになっていらっしゃるかどうか。こういう高速道路についてこういう危険物の取り扱いは特に慎重にしなければならないと思いますけれども、消防庁の御見解はいかがでしょうか。

小池次雄消防庁危険物規制課長

○小池説明員 現在のところ自動車自身がガソリンあるいはまたLPガスを利用いたしまして走っておるわけでございます。したがいまして、それらを踏まえますと、これに関しては格別実態を十分に究明いたしませんと対応を申し上げられませんが、危険物の運搬、貯蔵、荷積みというような方法につきましては現行の基準に十分に規定されております。したがいまして、それらの運搬あるいは貯蔵、それらの基準というものを十分に守って運転者が運行いたしますならば十分に対応できる。これが衝突であるというような意味からいたしまして、いまのところ、推定によりますと、衝突の際に火花が出るとかというようなことでもって恐らく自動車の燃料タンクの油が漏れてそれに引火したのではないかという点を考えます。それから、積載しておった薬品がエーテルであったか松やにであったかという点はわかりませんので、それらの因果関係が今後究明によってわかってまいります。したがって、それによって必要であるならば対応せざるを得ないと思いますが、いまのところ、それらの結果を待ってから、こう思っています。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 消防庁の方では一応基準に合っているのだということで御承知になっていても、現実にこういう事故が起こるということに対応しようとするならば、やはり前進を図っていかなければならないと思うのです。いろいろ施設基準に合っているから大丈夫だ、これだけでは済まない状態の中で起こった事故であるだけに、ぜひこういう点についても御検討をいただきたいと思います。  あわせて伺いますけれども、公団の消防施設、これは先ほど申しましたように道路構造令に基づいて建設省のお決めになった基準に適合している、それ以上のものをむしろやっているのだというようなお考えでございますけれども、消防庁は、こういう消防施設の構造令に基づくいろんな基準について、これを決めるときに参加して検討なさっていらっしゃるのかどうか。今後、こういう基準の再検討に消防庁として何か参加しながらより前進を図るお気持ちがあるかどうか、そういう点はいかがでしょうか。

中島忠能消防庁予防救急課長

○中島説明員 現在の基準は、四十二年の交通対策本部における決定に基づいて建設省と消防庁が協議してつくったものでございますが、その基準の改正の話が先ほどから出ておるわけでございます。今回の事故を教訓にいたしまして現在の基準を改正する必要があるということになれば、当然私たちの方も、今回の教訓というものを十分生かしまして、建設省あるいは道路公団と協議して新しいものをつくっていかなければならないだろうというふうに考えております。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 ぜひその点よろしくお願いいたします。  長大トンネルは国直轄のものもあります。今度のように公団管理のものもあるし、知事管理のももございます。現実に消防活動をやるのは市町村の消防が中心になってまいります。今回も水利とか消防施設が少なく、まだ消火についても当分時間がかかるだろうということを中島課長が先ほどお答えになりました。何か非常に不安が残るのです。消防庁として、こういう長大トンネルの管理者に何か責任を追及していく、対応を求めるというようなお気持ちはあるでしょうか。それぞれ管理者がみずからの責任において消火設備というようなものを整えていかなければ、市町村依存だけではなかなか解決できないのではないかと思いますけれども、こういう点については、消防庁として何かお考えがあるでしょうか。

中島忠能消防庁予防救急課長

○中島説明員 今回の事故に対する対応につきまして、消防庁として道路公団と道路管理者に対応を求めていくとか、責任を追及していくとか、そういう立場ではなくして、私たちは今回の事故の経験を生かしまして、いずれにいたしましても、防災対策、消防対策につきましては私たちがよりすぐれた知識を持っているという自負もありますし、そういう知識というものを十分道路管理者とかあるいは道路公団、建設省の方にお伝え申し上げて、そして市町村消防当局の意見というものも反映させていただきながら、これからの防災対策をより完全なものにしていかなければならないだろうというふうに考えております。そういうことで、建設省、道路公団と十分協議いたしたいというふうに考えておりますので、御了解いただければと考えております。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 市町村消防の充実強化ということはまた別の問題ですけれども、ぜひそういう点に配慮しながら、こういう事故に対応できるようにお願いしたいと思います。  次に、観点を変えて、今度は消火活動にいろいろ化学消火剤を使います。また、油も流れ出しました。あの側溝を通って、花沢川というのが現地にございますけれども、こういうところに十八ヘクタールくらい、これは局地的なもので小さいものではありますけれども、全体として見れば小さいにしても、地域の者にとっては非常に関心の深い水田汚染が始まっております。またさらに、それが大崩海岸の方に流出しました。あの地域は養殖漁業に専念しております。幅十メートル、約百メートルにわたって汚染が始まっておりますけれども、八月一日からアワビやサザエの漁期が始まる。こういうときにこういうようなものが、みずからの事故ではなくて第二次的に起こった事故として被害を受ける農漁民がそこに存在しているわけです。これはもう局地的な問題だから自治体だけの処理で結論を出せというのではなくて、やはりこういうように大きな災害、交通安全から起こった問題ではありますけれども、全般にわたるような大きな災害、こういうものの一環として農林省は何か対策をお考えになるお気持ちがあるかどうか。どうも市町村だけに任しておくというのでは済まないような気もしますけれども、いかがなものでしょうか。

塚田実農林水産大臣官房審議官

○塚田説明員 今回の事故の結果といたしまして、いまお話しのように水稲と水産関係について被害が出ておりますけれども、その水稲につきましては調査の結果がまだわかっておらないのでございますが、県農業改良普及所がいま中心になって油の流入状況を調査しているところでございます。規模ははっきりいたしませんけれども、数ヘクタール説、十数ヘクタール説というのがございます。  そこで、水稲に対する影響でございますけれども、少量の油の流入であれば大きな被害にはならないわけでございます。しかし、量が多くなれば当然被害も出てまいりますから、私どもの試験研究機関、普及所と連携を密にして、被害をできるだけ少なくするようにしていきたいし、また被害が生じておりますれば、水稲でございますれば共済制度もございますから、対応できる余地もございます。  それから水産の件でございますけれども、これにつきましても、事故現場から焼津市の海岸に油類が流入したということで、現在静岡県の水産試験場、焼津市及び焼津漁協が被害状況を調査しているほか、オイルフェンスを張りまして油の流入の拡大を防いでいる状況にございます。私ども水産庁といたしましても、調査結果を踏まえて、必要に応じて適宜対処しなければならない、このように考えております。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 ぜひ綿密な技術指導をお願いしたいと思います。  国土庁に伺いますけれども、大規模地震防災基本計画の立案に当たって、今回の事故をどういうふうに受けとめていらっしゃるか。もちろん具体的には強化計画の問題として各省でお考えになることではありましょうけれども、先ほど大臣がお答えになりましたように、総合的に考えていくということになるとすると、やはり強化計画も各省だけの問題ではなくて、国土庁としてこれを取りまとめ、特に指導を強化していくというような配慮が必要だろうと思いますけれども、さらに民間の応急計画も、これを一つの教訓として内容をより充実させるために役立たせなければならない、こういうふうに思いますが、これに対する国土庁のお考えをまず伺いたいと思います。

四柳修国土庁長官官房審議官

○四柳説明員 現在、大規模地震対策特別措置法に基づきます基本計画等の策定作業を進めておりますけれども、その場合に私ども考えております点は、一つは警戒宣言が発せられました場合に、今回の東名のような高速自動車国道等における交通対策はどうあるべきだろうかという点でございます。これは御案内のように、地震が発生いたしましたときの事故発生の防止、こういう点もあると思います。あるいは警戒宣言が出た段階での予想される混乱の防止という点もあろうかと思います。さらには、万一災害が発生いたしました場合に被災地域との緊急輸送路の確保という問題があろうかと思います。こういった観点から、強化地域を中心としましたこういった高速自動車国道の車両の通行をどういう程度まで抑制すべきなのか、こういう方向で基本計画で検討しております。  当然のことながら、この基本計画を受けて、たとえば今回の東名の例で申し上げますと、日本道路公団が策定されます地震防災強化計画の中で具体的にどのような規制をするのか、あるいはそれにつきまして運転者等へどのように周知徹底を図るのか、さらには、前段に申し上げました予知情報、警戒宣言等が出された場合にどのような混乱を生じない手当てをするのか、そういったことをそれぞれお決めになるだろうと思います。  先ほど百五十号のバイパスの例をお挙げになりましたが、その場合でも静岡県の県の地域防災計画の中につくります強化計画の中でお考えになるのだろうと思います。民間の方々の応急計画の場合には、さしあたっては今回の例のようなものの施設をお持ちの方はございませんが、ただ危険物を扱っている方々が、やはり警戒宣言が出た場合にどのような対応をなさるのか、こういうことは当然それぞれお考えいただかなければならないことだろうと思います。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 いろいろお考えのようですので、さらに細かくこの結果がわかったところでまた参考にしながら充実させていただきたい、御指導をいただきたい、こう思います。  最後に大臣にお願いしたいんですが、この前の災害対策特別委員会のときに、静岡県の藤枝市というところで起こったガス漏れの事故が取り上げられました。大臣もあの関東大震災の例を引かれて、非常に前向きに御答弁をいただきまして、そのことが印象に残っておりますけれども、あの事故でガス会社、建設会社はもちろん、市役所の職員まで逮捕されているような状況です。二十五歳ぐらいの職員が本当に刑事上の責任を追及されなければならないかという問題は、いろいろ考えるべき問題としてありますけれども、それはさておき、ああいうような十名からの人を亡くしたような事故について刑事責任が厳しく追及されるというのは当然だろう。今度の公団の場合に、まだこれは時期尚早かもしれません。しかし、やはり民事上の問題についても先ほど課長がお答えになったように、必要があればしかるべき措置というようなお答えがございましたけれども、そういう民事上の補償の問題もあるでしょう。発展いかんによっては刑事上の責任を追及されるということがあるかもしれない。こういうような大事故を思うときに、大規模地震に当たってはこれ以上の惨事が予想されるだけに本当に慎重に対応しなければならないと思うのです。予防施設については徹底的に洗い直して整備を図っていかなければならないと思うのです。危険個所については整備事業を急ぐ必要があろうと思います。  いま、時あたかも五十五年度の予算の概算要求のとき、過日、長官は、立法措置も含めて検討するというようにお答えいただきました。こういう地震対策の予算編成に当たって、もう一度大臣のお気持ちをお伺いしたい。  本当にこの惨事が、そこに携わった人の意思にかかわらず、場合によっては刑事上の責任まで追及されるというような厳しいものになっている。そういうものを思うときに、この地震対策についても同じようなケースが生まれるおそれは多分にあるわけです。強化地域のど真ん中にいる静岡県の一員といたしますと、ぜひこういうものについて整備事業を進めて遺憾のないようにしていきたい、県民の安全を図りたい、こういう気持ちでいっぱいでございます。これに対応する、来年度の予算に対応する大臣の決意のほどをもう一度念を押して確かめておきたい、こういう気持ちでいっぱいでございます。最後にそのお気持ちを伺って、私の質問を終わらせていただきます。

中野四郎自由民主党国土庁長官

○中野国務大臣 災いを転じて福となすで、今度の日本坂トンネルのいわゆる惨事というものはわれわれにとって非常に大きな教訓であります。先ほども津川さんにお答え申し上げましたように、ただばらばらな検討調査をしないで、国土庁が中心となって総合的な調査をきわめて敏速に、正確に把握いたしまして、そして将来の有効な資料に備えたい。無論、予算的措置の問題は何と申し上げても一番大事なことでございまするから、最大の力を尽くして御要望にこたえるようにいたしたい、かような決意でおります。

永原稔新自由クラブ

○永原委員 ありがとうございました。

米田東吾日本社会党

○米田委員長 本日は、これにて散会いたします。     午後四時十四分散会

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