公害対策並びに環境保全特別委員会 第3号
- 発言数
- 303 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1979/02/27
会議録
○木原委員長 これより会議を開きます。 公害対策並びに環境保全に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。島本虎三君。
○島本委員 今回の八十七回国会での環境庁長官の所信表明、この中には、ある方面からは、余りにもりっぱな、哲学的な要素を持った表明である、こういうような言葉さえ出ているのであります。それは決して悪いことではございませんけれども、新しい「田園都市構想に対応する環境保全施策の展開を図る」こういうふうに述べて、田園都市構想、どのような仕組みなのかよくわかりませんけれども、存在するのであります。そして、その対応として「自然公園や長距離自然歩道の適正な整備」を挙げているのでありますが、これは環境行政の中で、一たん破壊された環境あるいはまた自然を再び回復することは至難であります。 こういうふうなことを念頭に置いて、新しい国土、豊かな自然を後代に伝えるための、開発行為による環境破壊を未然に防止する制度、いわゆる環境アセスメントでありますが、これが環境行政の第一の課題ではないか、そういうふうに思うのであります。しかし、何か出だしが田園都市構想、こういうようなことでありますが、この環境影響評価の制度化については、五十一年の小沢長官以来毎年、これで四回目になるわけでありますけれども、触れては消え、触れては消え、まさにこれはもう言葉にあれども実体は見えないという状態が続いているのであります。こういうようなことでは、環境庁は口先だけの官庁である、やらない環境庁ということになってしまうのでありますが、これに対してどうお考えでしょうか。本当にやるのでしょうか、やれないのでしょうか。
○上村国務大臣 大平内閣が誕生いたしますとともに、総理から田園都市構想というのが述べられておることは御承知のとおりであります。田園都市構想というものにつきまして、島本さん御承知だと思いますが、予算委員会でもいろいろと御質疑があった中で明らかになってまいる過程を見ますと、政策が積み重ねられておる構想というよりも、従来ある政策につきましてそれの指針、手法を示す理念的なものを持つんだというふうに総理は答弁をされておられます。それはきわめて生産性の高い合理性と申しましょうか、そういうものと、それから豊富な情報、そういう都市の持つ長所とそれから農村の持つ豊かな自然あるいは潤いのある人間関係というものの長所を組み合わせて、そしてその地域地域に合う文化性とかそういうものを高めていく構想のようであります。 この構想につきまして環境庁として考える点は、非常にいい構想である、また私自身としましても、こういう構想には賛成であるということでございまして、私は、昨年大臣に就任をすると同時に、環境庁の内部でプロジェクトチームを編成をさせまして、そして田園都市構想と環境行政ということについて検討をさせました。まだ具体的な点は出ませんが、総論的なものを出させました。 そうすると、まず第一に、いま島本さんがおっしゃっておられるように、一度破壊された自然、そういうものを取り戻すということは大変なことである。ですから、どうしても環境汚染の未然防止というところへは力を入れていかなければならぬ。そうすると、環境アセスメント制度というものについてはぜひ確立をしなければならぬ。それ以外にいろいろと、後追いの行政というよりも、これから新しい構想が展開されていく際においては、これを先取りするような意味でやっていかなければならぬだろう。それから公害関係でも、従来の産業公害から生活公害のウエートが非常に高まってきておる。こういういろいろな変化がある。そういうものを踏んまえながら、この田園都市構想にマッチしてやっていこう、こういう考え方になったわけであります。 それで、田園都市構想はいまの三全総の定住圏構想などを主にいたしまして、そして田園都市構想の理念のもとに指導していこうというようなふうでございます。私は、環境アセスメント制度の確立ということが田園都市構想の基本理念から言ってもぜひ必要である、こう思います。 それで、この環境アセスメント制度をどういうふうに確立させるかということでございます。ところが、昨年の五月に与党の政調の結論としまして、アセスメントの法制化、法案を出すということは時期尚早である。まだその科学的指針というものも確定していない、こういうような点を挙げて時期尚早であるということになっております。ただし、環境アセスメント制度を確立するということは既定方針であって、そして党と政府は一体をなして精力的にこの日本の国土に合う、実効性のある制度を検討すべきであるということになっております。そこで私は与党の政調会長にお目にかかりまして、とにかく環境アセスメントについては精力的に検討をしていく、そのためには、各省庁間あるいは関係団体の意見調整がきっとできていなかったというのが時期尚早という内容になっておるかと思うから、私どもは精力的にこれに取り組んでいきたい、こういう点で御了解を求め、そしていま鋭意これの検討を進めている、こういう段階であります。 そして、法案の提出に関係しましては、まだ末調整になっておりますけれども、何とかできることならば早期に立法化を図って御審議を賜るようなところへ持っていきたいということで、提出予定法案に入れていただいておるというのが現状でございます。
○島本委員 各省庁がやはり行っていると思われる環境影響評価、これは十分なものとは思いません。通産省を初め所管関係の仕事でやっているのでありますけれども、不十分とはいえ、行政実績が積み重ねられつつあるわけです。一方、これは自治体も条例化へだんだんと進んでいっているわけであります。やはり自治体もその必要を認めて条例化をしている、その中で中央ではまだそこまで機が熟しないということではないはずであります。したがって、これらの制度を取りまとめて統一的な法制化を図るための環境影響評価、これをまとめるのがやはり環境庁ではないかと思っているわけです。私どもはそういうふうに思っていままでやってまいりました。しかし、法案の提出はとんと進まないようでありますが、これはもう大いに努力すべきだと思うのです。しかし、進まない要素はまだほかにあると思います。 それで、私はきょうは総体的に所信表明に対して分割して聞いていきたいのですが、そのうちの重要だと思われる環境アセスメントを重点にお聞きしてまいりたいと思いますので、大臣の答弁も少し要所要所を締めて簡単に願いたいと思うのであります。 政府はいまどうしても出せないような状態にあるかのように見受けられます。政府が出せないけれども、その必要性が十分あり、各省庁で積み重ねがある。とするならば、ちょうど昭和四十八年の瀬戸内海環境保全臨時措置法のときに、各省庁の壁が厚くてどうにもならなくて、当時の三木長官がとった、あの議員立法で出してそれを定着させたというような例にならって、当委員会に法案の作成提出を依頼しよう、そういうような考え方はないでしょうか。もしそれならば一歩前進、この委員会ですから、それぞれの政策審議会機構を通じての意見があり案があり、それらを全部練り合わせてできるわけでありますから、これは可能ではないかと思うのであります。そういうようなお考えは大臣にありませんか。
○上村国務大臣 いまお答えいたしましたように、鋭意全努力を挙げて各省庁間の調整を図り、それから与党の方としましても、環境部会で熱心に討議が開始されておるわけでございますので、いまその方面に全努力を挙げていきたいと思っております。
○島本委員 それは熱心にやっていると。どっちの方を向いて熱心にやっているのか。これからその実態を踏まえながら、今後の行き方について私どもは若干ただしてみたいと思うのであります。 大多数の国民がこれを待ち望んでいるものであるということは、大臣も御承知のとおりであります。これを、四回にわたって口にすれども姿が見えないということは、いま言ったとおりであります。しかし、やはり通産省を初めとして責任与党である自民党さんや経団連、電力業界、こういうようなものが相当の抵抗を試みておるようであります。そしていよいよ困難な状態にあるのじゃないか、こう言われておるのでありますけれども、環境保全を願う国民や開発計画の対象となっている地域住民、こういうような人の気持ちを考える場合には、やはりもっと急がないと政治の不信につながるのじゃないか、こういうようなことをおそれるのでありますが、これは本当に私は遺憾であり、残念だと思うのであります。 それで、経団連や産業界の中で指導的な役割りを果たしている電力業界、これは火力発電や原子力発電、この立地に関するいろいろな地元との折衝やこういうような問題に対して取り上げて調整を行っているわけでありますけれども、環境影響評価の実施において現在どういうような制度的問題をもって、またこれを解決するためには、どうしても環境影響評価の法制化が必要であることを個別の具体的な問題として踏まえながらこれを解決していくのでなければ、いまのような大臣の百年河清を待つような態度じゃこれはなかなかむずかしいのじゃないか、こう思うわけであります。 これに対して通産省、どういうふうにお考えでしょうか。通産省が所管しているその業態からして電力業界、それから鉄鋼業界、こういうような意見もあろうかと思いますが、この法制化に対してどういうようなお考えで指導しておられますか。
○原田政府委員 電力につきましては、御案内のとおり一昨年省議決定をしまして、環境影響評価を省議決定に基づいて行っているところでございます。御案内のとおり、電力につきましては、特に大規模な発電所等になりますと、環境に対する影響も相当大きなものになることが当然考えられます。したがいまして、いろいろな項目につきまして環境影響評価を行い、かつその内容につきましてもできるだけ地元によく理解してもらいまして、地元の協力を得て電源開発を進めていく、こういう体制であるわけでございます。 なお、この環境影響評価というものそれ自体の法制化の問題につきましては、現在環境庁と協議中でございますので、今後とも鋭意協議を続けてまいりたいと思っております。
○島本委員 確かに、いま御答弁がございましたけれども、通産省は昭和五十二年七月四日付で「発電所の立地に関する環境影響調査及び環境審査の強化について」、こういうような省議の決定をしております。これはもうはっきり省議決定としてわかるのでありますが、いろいろやっているというその中に、「下記のとおり発電所の立地に関する環境影響調査及び環境審査を一段と強化することにより、環境保全に万全を期し、発電所の立地の円滑化に資することとする。」、それから「環境影響調査の実施方法、環境影響調査書の記載事項その他環境影響調査に関し必要な事項は、別に定める環境影響調査要綱によるものとする。」、そして大事なのは、この四の場合、一、二、三、四とありますが、四の場合、「地元住民等への周知等」それには「通商産業省は、二、の環境審査と平行して、電気事業者等に対し、地元住民等への周知を図り、その意見を把握するため、一、の環境影響調査書の公開、その内容についての説明資料の配布、説明会の開催等を行わせるとともに、電気事業者等が地元住民等から出された意見のうち、適切と考えるものを発電所の設置に当たって環境保全のために講じようとする措置に反映するよう指導するものとする。また、通商産業省は、電気事業者等に対し、地元住民等から出された意見及びこれに対する電気事業者等の見解を通商産業省に報告させ、これらを踏まえて二、の環境審査を行うものとする。」、こうあるのであります。そのとおり読んだのですからそのとおりでしょう。 しかし問題は、こういうようになっておりまするけれども、上記のことを省議決定して、それから約一年半以上にもなるのでありますね。別に定めるとしていた環境影響調査要綱、環境審査指針、これはどうなっておりますか。一年有余の間これは決まっていないようなんですが、決まっているのですか。決まっているとすれば、その件についての御発表を願いたい。
○豊島政府委員 ただいま先生御指摘の点でございますが、省議決定におきまして別にそういう指針ないし要綱を定めるということになっておるわけでございますが、一応内部の進め方につきましては、一つのそういうような考え方をもちまして環境審査顧問の意見を聞いたりあるいは最近の事件をまとめて実際上電調審に上程する前に関係省庁と十分協議しておるわけでございます。ただ、それを正式の要綱として定めることにつきましては、関係各省等のいろいろ御意見も入れてやるということでございまして、現在関係省庁と、こういうことで決めたいけれどもということで協議をいたしておりまして、いろいろ意見をいただいておりまして、現在それを最終的に固める段階になっております。大体そういう状況になっておることを御報告いたしたいと思います。
○島本委員 そういう御答弁なんですが、五十二年七月四日、これを省議決定でしょう。省議として決まったものは、省庁の皆さんを拘束するわけでしょう。このとおりやっていなければならないはずだとすると、当然つくらなければならないような要綱というようなものも何もつくっていない。怠慢になるじゃありませんか。したがって通産省は、省議決定した環境影響評価を具体的に実施するための環境影響調査要綱、それから環境審査指針ですか、これも決めない。そして一方では五十二年の七月以来現在までに発電所を何カ所つくっているのですか。五カ所以上ももうすでにこれは電調審で認可したりしていますね。これは北海道から始まって、知内火力、北陸の富山の新港火力、日本原子力発電敦賀原子力二号、中国電力岩国火力三号、中部電力浜岡原子力三号、こういうものを矢継ぎ早に電調審で認可したり電気事業法の八条許可をしているわけでしょう。これは当然つくって住民に反映させて、通産省は通産省なりにその実を上げる、また上げなければならない。こういうようにしていながらも、行政的な判断の物差しというようなものを何も決めないで、そして個別の発電所の認可を急いでやっている。これはちょっとおかしいじゃありませんか。本来は、もうはっきり定めた物差し、中身に照らして妥当かどうかをはっきり見るべきなんでありますが、それをサボっておいて、個別的発電所の認可、許可、こういうようなことばかり急いでいるとすると、省議違反じゃありませんか。こういうようなことに対して、この省議を決定した通産省、それから実際の事務当局である企画庁は、これに対してどういう見解をお持ちですか。
○豊島政府委員 相当日にちがたっておるのに要綱を決めてないのは省議違反じゃないかという御指摘でございました。われわれとしてもなるべく早くこれを決めたいという気持ちはあるわけでございますが、個々の地点ごとにいろいろ審査をやっていく積み重ねを通じて、こういう点はもっと調べるべきじゃないかという経験の積み重ねで今日に来ておるわけでございまして、基本的には、住民とか地域の環境に影響がないようにするにはどうしたらいいかという基本的な考え方はあるわけでございまして、それの大綱は大体もう決まっておるわけでございますが、それを具体的に要綱にするにつきましては、新しい問題を一つ一つ積み重ねて加え、大体現在の時点ではこのくらいでやれば十分であろう、さらに追加することもあるかもわかりませんが、そういうものを昨年末といいますか、昨年秋以降、大体固めたものを協議しておりまして、各省でこういうものをつくったらどうかということを御指摘を受けて、直して、最終的に詰めたいということで、もちろん早くつくっておく方がよろしいわけですが、できるだけ要綱にふさわしいものをりっぱにつくり上げるということでやってきた次第でございます。 なお、その過程におきまして、電調審にかけるためには、地元の意見を聞くのはもちろん、関係各省の意見も承りまして、そういう段階で十分地元にも御納得いただき、関係各省にも御納得いただく、そういう線で進めておることには変わりはないわけでございまして、もうしばらくお持ちいただきたい、このように考えております。
○高木説明員 現在、電源開発調整審議会に付議するための調整といたしましては、先ほどの省議決定に基づきまして、個別地点につきまして通産省から環境審査書が出されまして、それを関係省庁で御検討をいただく、そういう形で取り進めているわけでございます。 そこで、その場合に、確かに現在通産省の省議決定にあります要綱はございませんのでございますけれども、ただ、個々具体的に関係各省庁に御検討をいただいて、具体的な問題点を詰め、それで結果を出している、そういうことでございます。
○島本委員 約二年近くにもなっていてまだそういうような状態、つくらないでおいて、そしてやるものは先にやってしまおう、そういうような状態がありありと見えるじゃありませんか。それはもう完全にやることをサボっているのじゃないですか。これを環境庁あたりが黙って見ているのはおかしいんだ。何にもやらない環境庁なんと言われているでしょう。現に、もう省議で決めたやつが二年近くもそのままになっておる、こういうようなことはちょっと許されないはずです。そして、その省議決定では、発電所を国の電調審にかける前に、当該地元で電力会社がアセスメントの一つとして説明会を行う、こういうようになっているのであります。説明会は行っているのですか。
○豊島政府委員 電力会社は調査結果を縦覧といいますか、いろいろと公開するとともに、必要に応じ説明会は行っております。
○島本委員 これはもう説明会は行っている。では、不特定多数の住民を対象にした説明会はやっておりますか。実際は、発電所立地に賛成する自治会や町会役員、漁協など、こういうようなものを相手にしてやっているだけじゃありませんか。問題は不特定多数の人たち、こういうような多数の住民を対象にした説明会でないと説明会の意味がないのであります。賛成する人にだけそれをやって、何の説明会ですか。それを聞いているのです。不特定多数の住民を対象にした説明会をやっていますか。
○豊島政府委員 説明会のやり方につきましては、地元の市町村、県ともよく相談をしてやっておりまして、もちろんいろいろなやり方があるわけでございますが、先生の御指摘になりましたような不特定多数の説明会も、必要な場合には当然やっております。
○島本委員 ここに昭和五十四年一月に電気事業連合会から出された「環境影響評価制度の法制化について」の写しがありますが、この中で重大なことを言っているのです。 現在の環境影響評価の地元説明会について も、立地地点の地方自治体住民の意向などによ ってその性格、運営方法は様々なものとなって おります。 多くの場合、市町村職員、議員、自治会、婦 人会、漁協、農協等を対象にグループ毎に実施 するなど弾力的に運用しており、反対派住民側 に対してもそのようなやり方を通じて説明して いるのが実態であります。 これは、不特定多数を対象とする説明会が一 部の反対派住民により開催が妨害されたり、開 催しても議事の混乱が予想される状況によるた めであり、このような現状において、説明会の 開催を法的に義務付ければ、画一的な手續にな るため、現在のような弾力的運用は不可能とな り、手續の進行が阻害されることは確実であり ます。こういうふうに言っているではありませんか。手続を進めるのが阻害されるからやっていない、これははっきり出されているではありませんか。これは一体どういうことなんですか。
○豊島政府委員 先ほどお答えいたしましたが、その地点ごとにどういう説明会がいいかということは、地元の市町村、都道府県ともよく相談をしてやっているわけでございまして、不特定多数に対する説明会という形式をとったこともありますし、いろいろとその都度分けてやっておるのもあります。ただ、そのことは、賛成している人だけに説明会ということではなくて、むしろ反対される方とか御意見のある方に対しても説明会を行っているはずでございますし、われわれはそういうふうに聞いております。
○島本委員 これは、手続の進行を阻害されるから弾力的な運営は不可能となるのだと言っているのです。電力業界は、弾力的な運用が不可能になるから不特定多数の方は困るのだと言っているのです。これは、やったというような形式、一つの免罪符のようなものをつくって、結局は事業を進めるということで、これでは決してやったことにならぬではありませんか。確かに、性格と運営の方法はいろいろなものになっておる。したがって、賛成する人の方にはやっていくけれども、反対する方は手抜きをする。それでも免罪符としてやったことにしている。したがって、これを法制化されると、今度はこれができなくなるから「進行が阻害されることは確実であります。」こういうふうに言っているのであります。通産省の方としては、この省議決定では、これははっきり行わなければならないことになっているのでしょう。説明会一つ実施しないでどうして地元住民の合意が得られるのですか。しかもあなたの答弁も、はっきり省議で決まっているのに現在までつくらないなんということは、言葉は少し悪いけれども、少しずうずうしいのじゃありませんか。 同時に、環境庁にあてた文書ですか、それでは、不特定多数相手の説明会の実施もしない、そうして、これを環境影響評価の法案の反対の理由の一つにしているわけであります。これは何かあべこべのような感じがするのでありますが、できないからやらない、やる意思がないから、事業を進める余りそっちの方を手抜きをしてやる、それを理由にして反対のための反対をまた表明しているのは通産省ではありませんか。これは一体どういうことなんですか。 同時に、この問題に対しては、通産省は知らないわけないと思うのですが、これはどうなんですか。
○伊勢谷政府委員 お答え申し上げます。 私どもが省議決定をいたしまして、その中には、先生の御指摘のとおり、住民の方々に対します説明会を開催するよう指導しろというふうに書いてございます。このことは、現在行政運用べースで一つの指針となっております四十七年に出ました閣議了解事項よりも、さらにもう一歩アセスメントにつきまして住民の御理解を得るという点についてプラスしたものであると私どもは了解しておるわけでございます。 ただいまの先生がおっしゃいました電事連の文書は、これは電事連が意見として出したものでございまして、電事連の御意見は即私ども通産省の意見ではないわけでございます。ただ、私どもも説明を受けておりますが、その中に書いてございます「弾力的に」ということにつきましては、説明会のやり方というのはその地域、地域のローカルな問題としていろいろの対応がある。たとえば知事がある意味において責任を負っていただいてやる方法とか、関係する市町村の段階からあるいはその市町村の中のグループの段階から一歩一歩積み上げながら一つのコンセンサスを形成していくというような方法があるわけでございまして、恐らくその点についての弾力性というものが必要だということを意味しておるのではないか、私はそう思うわけでございます。
○島本委員 そういうふうにあなたは御答弁になるのでありますけれども、自民党の政調商工部会、一月二十三日午後一時から開いておりますが、この法案の扱い、環境アセスメントの扱いについて、通産省側は環境庁から法案の協議を受けているが、以下の四点で反対である、法案は立地反対を助長する、四つの理由のうちの一つ、はっきり通産省から言っているじゃありませんか。これは電気関係の、電気事業連合会、これだけの意見とおっしゃいますけれども、通産省から言っているじゃありませんか。私は、やはりそういうような意見、そういうような問題がいまアセスメントの成立をおくらせているのじゃないか、こう思わざるを得ません。通産省が五十二年七月に省議で決定した中身を野ざらしにしておいて、次々と個別の発電所を認めているこの実態。それに対してオーケーも出している。環境庁、これは当然なんですか。いいのですか、悪いのですか。どうもこれは疑義があります。
○上村政府委員 通商産業省の方で五十二年の七月にいまお話しになりました省議決定をされ、その中で環境影響調査要綱なり審査指針をつくられるということであるわけでございますが、先ほど来御答弁がございましたように、去年の夏の中ごろでございますが意見を求められまして、これについて目下資源エネルギー庁と私の方で所要の調整をやっておる段階でございます。基本的な方針を省議でお決めになって、調査要綱なり審査指針というのは、やはり相当手のかかるものでございますから、さらに各省庁と協議されるというのは、これはいたし方のないことではないかというふうに思うわけでございます。その間、個別的な電源立地については、それぞれの電力会社が行いましたアセスメント、そしてそれについての通商産業省の御意見というものを伺いながら、環境庁の方針を決めてまいっておるのがいまの段階でございます。
○島本委員 これはちょっとおかしくないですか。省議で決まったその物差しが二年近くになってもまだない。そして、その間に数カ所の電源立地について電調審、そっちへ出しておる。何にもなかったら、あとは妥協でばらりとやらざるを得ないように追い込められるのが環境庁じゃありませんか。約三年前にはっきり省議でやっているのですから、その肉づけはどうですか、これくらいはやはり話し合いの中ではっきりさせておいて物差しをつくらぬでどうしますか。これははっきりした妥協の産物にしかならないということで、先が見えますよ。あなたも無理な答弁をする必要はない。不特定多数を対象にしたアセスメントの説明会を一つも開いておらない。通産省の御説明によっても、反対派が議事を妨害するおそれがあるので開けないという趣旨のようである。このためにも、いま時期尚早、アセスメント法をつくらぬ方がいい、こういうような一つの発言、どうもこれは事実とやっていることと違うような気がする。実態の方は、むしろ意図的に反対派を排除した形でそれをやっている。むしろその方が立地を具体化するためにやりやすいからだ、こういうようなことでやっているのじゃないかと思われるわけです。 たとえば電力会社、発電所の立地を具体化する際に、地元に対して大量の札束攻勢をかけて根回しをする、関係者の了解をとっていく、そこでははっきり説明会も開ける。しかしながらそれでもいろいろと、中部電力でしたか、芦浜原子力立地の問題、あれは贈収賄事件で逮捕された、こういうようなこともあったようで、これは大きい社会問題であります。住民のためのアセスメントを一つ一つ丁寧にやるよりも、先ほど申しましたように、札束攻勢をかけてあめをしゃぶらせるようなやり方、これがいいように電力会社に指導しているのじゃありませんか。しかも、それを地元自治体と組んでぐるになってやっている。こういうような例は許してはならないと私は思うのです。こういうようなことはやっていませんか。自治省も来ているのですが、自治省は知っていますか。知らなければ、資源エネルギー庁でも、知っている点、答えていいです。
○豊島政府委員 ただいま贈収賄事件があったのを知っているかというお話でございますが、中部電力の芦浜につきましては、新聞その他でも御承知のように、不祥事件を起こしておりまして、私どもとしましては、電源立地の推進ということの必要性は十分地元の御理解をいただくことは必要ですが、いやしくもそういう社会的な行為に違反するようなことをすることは、厳に戒むべき問題であるとして、あの事件以後、直ちに電気事業者に対して通達その他の処置を含めて厳に戒め、指導しているところでございます。
○島本委員 和歌山の御坊市で問題になっている関西電力御坊火力発電所の立地問題、その計画、規模、こういうようなものについて資料として私の手元にあるのであります。 「〈建設場所〉和歌山県御坊市塩屋町南塩屋地先〈規模〉出力六〇万キロワット三台、合計一八〇万キロワット〈運転開始時期〉二台は昭和五十九年夏までに、残り一台は同年度内に運転を開始したいと考えています。〈用地〉用地面積は約三十二万平方メートル(有効面積で護岸敷等は含みません。)で、海面を埋立てて造成します。なお連絡道路、送電線引出し鉄塔などを設置するため、陸地部に約一万平方メートルの用地を予定しています。」これがいわゆる関西電力の御坊火力発電所の立地要件でしょう、いまこのとおりこれを読んだのですから。この火力発電がいま問題になっているわけです。私の調べたところによりましても、ここにいまお答えになったようなそういうような状態になっておらない。この火力発電は来月に開く予定の国の電調審にかけようとしておられますね。主として地元漁民や周辺の町村が強く反対している、そういう地点ですね。すでに通産省や環境庁にも地元周辺の町長さんを初めとしてかなりの住民が反対の陳情に来ているでしょう。受けたでしょう。二月の中旬、通産省、環境庁に来ているはずで、上村長官は現地視察まで約束されているでしょう。関西電力は、まだまだ立地も決まっていないのに、御坊市に対して昭和五十三年度だけで約二億九千万円の金を寄付しているのです。御坊市はこの金を指定寄付として予算書に計上して、立地予定地の学校改築や環境アセスメント費や他の火力発電所の視察旅行、宴会つきの大名旅行のようでありますけれども、こんなものをどんどんやっているわけです。私としては、立地もまだ決まっていない、環境アセスメントを実施中である、こういうようなものにかかわらず、公益事業である電力会社がこのような金の使い方、これはいいものでしょうか。自治省、どうなんですか。
○横田説明員 一般的に申し上げまして、電源立地の推進をする必要上、企業が地域的の必要なために寄付をするということ自身は認められると思います。ただ、もちろん企業と自治体との間におのずから節度が必要であると考えております。
○島本委員 五十三年度の御坊市の予算、塩屋小学校校舎改築費三億三千六百六十一万九千円、夜間照明設備工事九百万円、塩屋小学校改築承諾料一千二百万円、防火帯設計事業一千二百万円、アワビ・イセエビ養殖事業補助金一千万円、体育施設整備事業七百万円、遺跡調査費三千四百万円、火力対策費一千十五万円、議会費五十万円——議会費は視察旅費となっています。それから公害対策費百四十七万円、これも視察旅費百三十五万円、こういうふうになっておるのであります。そして合計二億八千六百二十八万一千円が予算書では関電からの指定寄付金となって計上されておるのであります。これが悪くないのだとするならば、公益事業である電力会社がこのような金の使い方でいいかどうかというのが一つ。 それと、地元の反対を抑えるための宣撫策というようなことではないのか。明らかに関西電力の利益誘導じゃございませんか。私も全部否定するわけではない。確かに電源三法による交付金が決まった場合には、それはもう認められているでしょう。しかしながら、支出が決まったということならばまだしも、立地ができるかどうかも海のものとも山のものともまだわからないこういうような段階で、公益事業である電力会社が二億八千余万円といういわば大量の工作費、これを市に寄付するというのは、電気事業法に照らしてみて妥当なんですか。どうですか。
○豊島政府委員 ただいま先生の御指摘になりました、寄付が二億数千万円ある、こういうことでございますが、御坊市の予算の中身については私どもつまびらかにいたしておりませんが、関西電力側に聞きましたところ、現実問題としてそのようなものを出してはおらないということでございます。ただ、一つだけ申し上げますと、遺跡調査というのは発電所をつくりますときに行います。これは市当局がといいますか地元がやるわけでございますが、これは本来関西電力といいますか、電力会社が自分でやるわけにいかないので、その費用は大体出すということが一般的に事前であってもあるわけでございまして、私の記憶では、三千万のうちその一部、二千万くらいだと思いますが、払っておる、これは事実であります。それ以外のものについてはまだ一切決まっておらないというふうに聞いております。出したということは事実としては確認しておりません。
○島本委員 予算書の写しがあるのです。したがって、いま読み上げたのは、その項目別に予算額さえも私は発表したのであります。確かにこの中には地方債による分、国や県の支出金、これが若干入っています。そしてこの合計の中からそれを除いたものが二億八千六百三十八万一千円だ。これが予算の中にそれぞれ入って組まれているのです。これは何も決まってないでしょう。まして今度は、こういうような問題に対しては、どうなんですか、関電自身が直接アセスメントを実施する義務があるのじゃありませんか。省議の決定にもそういうふうにせいとなっているでしょう。それを自治体にやらしている。地方自治体のお目付役は自治省でしょう。こういうような予算、まだ決まらないのにそれを予算措置としてやるということは、もうすでにそのものに対する免罪符を与えていることになるじゃありませんか。本来は公平な第三者であるべき自治体自身が、特定の、しかもこれから立地の是非を決めなければならない企業から億単位の金の寄付を受ける、これは地方自治法で規定する仕事、こういうものの一端なんですか。こういうようなことをしても違反じゃないのですか。好ましいことなんですか。自治省、どうなんですか。はっきりこれをのせているのですよ。いいのですか、悪いのですか。
○横田説明員 私ども具体的な事情については承知していないわけでございます。したがいまして、まことに一般的な申し上げ方で恐縮でございますが、やはり寄付そのものは、受け取ること自身は法令上認められておるわけでございます。ただ、先ほども申し上げましたように、企業と自治体との間におのずから節度が必要だと考えておるわけでございます。
○島本委員 電源三法による交付金、これはいま言ったようにして当然認められていますからいいのです。これは通産省もエネルギー庁もいいのです。まだ電調審も経ていない。これから。まだ海のものとも山のものともつかないのに、もうすでにそういう金を受け取っている。自分が今度アセスメントをやっている。おかしいじゃありませんか、通産省。アセスメントをやるのは事業者、こういうようなことが省議で言われているでしょう。またそれ一本でずっと指導してきているでしょう。御坊市では、関西電力が自分でやらないで、御坊市に全く委託してやらしているのであります。そしてアセスメント費用も関西電力からもらっているわけであります。本来事業者が実施しなければならないものを、こういうようなことをやっている。ことに五十二年七月の省議決定後ですから、関西電力が当然アセスメントをやらなければならないのに、やらせるようになぜ行政指導しないのですか。この実態がわからなかったのですか。そうすると、第三者の公平な自治体、これがはっきり企業寄りにべったりと癒着していることになってしまうじゃありませんか。こういうような点の行政指導、これはもうはっきり五十二年七月の省議決定にのっとって行政指導すべきであります。見解を承ります。
○豊島政府委員 ただいま先生の御指摘になりました点は、関西電力が金を出して御坊市が環境調査をしておる、したがって、関西電力は非常に怠慢じゃないかということでございますが、その点について実態について申し上げますと、本来、環境調査は事業者である関西電力がやるものであるということは決まり切ったことでございます。ただその場合に、いろいろなデータを集める段階において、やはりその調査結果を市として見て納得いくためには、自分たちも納得いくような調査をしてほしい、こういう御坊市の意図で、御坊市の方でいろいろな大学から専門家を顧問として招聘して、こういうような調査をすべきである、データ集めについてはこういうことをすべきであるという調査計画、プランを企画し、そういうことに基づいて調査を委託する先の業者を指導した、こういうのが実態でございます。したがって、御坊市として、関西電力がやる調査につきまして自分も納得いくようなものにしてくれ、こういう意図に発してあのような形態がとられた。やや表面的に誤解を受けるようなケースがあったかと思いますが、決して癒着したというふうには私思っておりませんで、むしろ関西電力がやる調査を御坊市の観点からより客観的に見たいということで、いろいろとりっぱな学者先生も集め、そこで企画をして指導した、こういうふうにわれわれは理解しております。まあ誤解を招いた点では問題かと思いますが、実態は決して癒着ではない。むしろ御坊市が地域住民のためにイニシアチブをとった、こういうふうにわれわれは思っております。
○島本委員 実際に関西電力が漁民の反対で入っていけない、したがって御坊市がかわってそれをやってやる。これは本来ならば、御坊市ではなくて、関西電力自身が何らかの形で自分の方でやるべきじゃありませんか。それを金をやって御坊市にやらせる、御坊市もまたそれを受ける、そうしてやった場合、御坊市は公正なチェックができますか。そういうふうにして金をもらって自分がやっておる、そしてそれがいいとなっても、御坊市自身が公平な、公正なチェックができますか、第三者機関として。自治省どうですか、公平なチェックができますか、できませんか、お答え願います。
○横田説明員 先ほども申し上げましたように、具体的な事情を承知しておりませんので、まことに恐縮でございますが、こういう場合に、確かに通産省の方がお答え申し上げたように、もちろん関電が第一義的にはやるといたしましても、それに裏づけるような形で自治体で努力している場合もやはりあるのではないかと考えております。
○島本委員 自治省もそんな態度でいいのですかね。それで公平な自治行政の指導ができますか。本来やるべき者がやらないで、チェックする機関にそれを委任した、委託した。自治体、御坊市自身は、住民のためにまともなものかどうかをチェックする機関なんです。チェックする機関がやったならば、チェックはだれがやるのですか。自分がやる、そうしたら、やったことがそのまま免罪符になってしまうじゃありませんか。したがって、やったことは、これはもう五十二年七月の省議決定事項違反だ。したがって、今後はそれをはっきり認めるのか、関西電力自身がそれをやるように行政指導をすべきなのか、いずれをとるのか、通産省のはっきりした態度をお聞かせ願いたい。いままではやってもいいようなあいまいな態度をとっている。それではチェックはだれがするのですか。それは完全に五十二年の省議違反であることを私は指摘いたします。
○豊島政府委員 ただいま御指摘の点でございますが、要するに関西電力が調査をやるということでございまして、環境調査は関西電力の責任でやるわけでございますから、その基礎的なデータ収集にかかわる作業につきまして、御坊市として自分が納得いくようなデータをもととしてやってもらわなければ、そういう言い方がいいかどうか、不適当かもわかりませんが、関西電力が自分の判断だけでデータを集めてこうでございますということではなかなか納得がいかないので、その段階から御坊市が、こういうような調査の方法をとれ、こういうことで、関西電力もそのやり方について納得いたしまして、そのデータをもとに環境調査書を作成したわけでございまして、実質的に関西電力がやったということでは何ら変わってないと思います。
○島本委員 関西電力がやったと何ら変わってないと言うが、なぜ関西電力がやらないのですか。自治体はチェックする機関ですよ。なぜ自治体にやらせるのですか。できもしないのに、なぜ二億円を超えるような大量の金を自治体にやるのですか。そうしたら、もうその金は関西電力からもらう金じゃなく、自治体として住民のためにきちっとアセスメントをつくる、そうして関西電力は別にそれをやって自分らがデータを持っているんだ、こういうことなんですか。やっているものそのものが環境アセスメントの決定になるのですか。そこをごまかさないではっきり言ってください。
○豊島政府委員 ただいまの御質問、いろいろな点がまざっておるわけでございますが、二億数千万の寄付につきましては、いわゆる遺跡調査ということで、電力会社自身が発電所をつくる場合にやれないで、一般として市町村にお願いしておるものについて約三千万のうちの一部を出したわけでございまして……。
○島本委員 話し中ちょっと委員長、違う答弁ばっかりしています。さっきも言ったとおり、あなたは特定の遺跡調査費にだけ出したと言うけれども、この金は十の項目に全部出ているのです。あんた、調査をしもしないで勝手なこと言いなさんな。
○豊島政府委員 私ももう一回調べてみますが、私がいままで調べたところによりますと、金はそういう学校その他については一切出ておらないという報告を受けておりますので、そう申し上げたわけでございます。 なお、環境調査の点をもう一つ御指摘になりましたので、その点について答えさせていただきますと、環境調査については関西電力が自己の責任と負担でやるということが当然のことでございますが、それを、その調査のデータ集め、いろいろな基礎資料を集めるにつきまして、御坊市としても自分でも独自の判断でやりたい、自分でも納得いくようなデータを集めたいということで、むしろ御坊市がいろいろな先生方を集めて、こういうことをやるべきじゃないかということを企画し、そういう方針も関西電力は納得いたしまして、調査会社と契約をしてやったということでございまして、関西電力として、そこは十分自分の責任ある調査ということで金も出しておるわけです。契約は関西電力と調査会社になっておるわけでして、その企画、立案ということは御坊市がやっておるわけで、実質的に御坊市が調査したことに御坊市としてもなっておる、こういう性格のものだということでございますので、関西電力の調査を自分の責任でやったということについては、もちろん御坊市の意見がそこに十分反映されておるわけでございますが、中身として問題がないものと考えております。
○島本委員 それは詭弁ですよ。やはり皆さんははっきりもう企業と癒着しているという実態が私、わかりました。本当に公正にそれをやるなら、なぜ関西電力から億余りの金をもらってそれをやるのですか。なぜきちっと自分でもって、第三者の立場からきれいにして環境影響を評価しないのですか。金をもらってやるということになったら感情がそっちの方へ傾くじゃありませんか。こんなことを指導するんだったら、もうあんたの答弁は要らない。いま私が言ったように、十項目に対して出ている。これをはっきり調べた上で資料として出してください。私はこれではおさまりませんから、もう一回これを展開する。こういうふうなことではよろしくない。何でもかんでもこれが過ぎればあとはいいのかと、こういうように思っている。通産省もしっかりしないとだめだ。——答弁は要らない。あなたのやつはすっかり毒されている。皆さんの方は精神的にもそこまで成り下がっているのですか。金をもらって、アセスメントを御坊市にやらせて、自治体が公平なアセスメントのチェックができるのですか。常識的にもおかしいじゃないですか。環境庁、この実態どう思いますか。 それと同時に、これらの場所は県立か国立か何か公園地帯になっておる、こういうように承っておりますが、環境庁としてもそういうような実態を調べたことはありますか。
○金子政府委員 この地域一帯は県立自然公園になっております。県立自然公園は、御承知のとおり、指定とか許可とかいうものはすべて県知事の権限ということでございまして、いわゆる県の固有事務に属するものでございます。本件につきましては、この県立自然公園内の扱いにつきましては、県当局でまだ方針が固まっていないようでございます。私どもといたしましては、県の意見が固まった階段で慎重に検討いたしたい、このように考えております。
○島本委員 この場所は昔から遺跡で有名な場所、そして景観保護上からいろいろとあこがれの的になっている場所。景観もよろしい、そしていろいろな遺跡さえもあると言われている場所。こういうような古いりっぱな都市になっているわけですが、それに環境庁の方で別段何も手を入れない。そして資源エネルギー庁の荒れるがままに荒らさせておくというようなこのやり方はおかしいじゃありませんか。私はもう一度、この点は十分考えて、悔いを残さないようにきちっと環境庁も指導すべきだと思うのでありますが、どうですか。
○上村国務大臣 ただいま自然保護局長がお答え申し上げましたように、いずれ県の方からもお話があると思います。慎重に検討させていただきたいと思います。
○島本委員 これでやめるのでありますが、自治省の方で、いま私が読み上げたこういうような点についてその資料を出してもらいたい。 それから立地公害局、皆さんの方でも、こういうような事態に対してそうじゃないといま言ったから、そうでないという資料をきちっとまとめて出してもらいたい。私が読み上げた十項目の点は全部出ている。あなたは遺跡調査だけだと言った。それをはっきりと証明してもらいたい。資料として出してもらいたい。このことを委員長にお願いして、私は質問を終わるわけであります。
○木原委員長 よろしゅうございますね。
○島本委員 どうもありがとうございました。
○木原委員長 水田稔君。
○水田委員 いま島本委員から環境影響評価の問題についてずっと質問をされたわけです。関連になりますけれども、ああいう状態で、いわゆる環境影響評価法というものが制定されない状態で環境が守れる、こういうぐあいにお考えかどうか、まず、大臣に冒頭お伺いしたいと思います。
○上村国務大臣 アセスメントの法案につきましては、先ほど島本さんにお答えを申し上げたとおりでございまして、このアセスメントの考え方について、アセスメント制度というものについて確立すべしだというのはコンセンサスができていると私は思います。それが法制化の過程においていろいろのニュアンスがございますが、何かを積み上げながら漸次つくっていこうというような物の考え方、それからもう大体積み上げはできておるんだろうから、統一的な一つの基準をつくっていこうということなんですね。 それで、環境庁としましては、もうこの辺で法的に統一した一つのものをつくっていこうという考え方になって、ただいま法案の作業に入り、そして各省庁の調整あるいは関係した団体の御意見というようなものを調整しながらやっていこう。それから昨年の五月に与党の結論も出ておりますので、党の方も精力的に御検討を賜っておる、こういうわけでございます。
○水田委員 実は、大臣そう言われますが、先ほども出ましたように、すでに三回、提出しますと日にちまで大体切って答弁があって、今日まで出てない、こういうことなわけであります。 そこで、そういう状態の中でいま都道府県なり政令都市では、このままでは環境を守れぬということで、北海道、川崎については条例が制定されている。東京はいま条例を提案しておる。福岡県、兵庫県などの八県、神戸、名古屋といった二市が要綱でやろうということでやっておるわけです。これは一面から見れば環境庁不信ということがここに出ている。これは三年にもわたって、ことしになれば四年になるわけですが、その間つくる、つくると言ってつくらない。しかし現実には開発は進んでいく。そういう中でやむを得ずこれは地方自治体がやっていっておることだろうと私は思うのです。 この条例制定なり要綱の制定について、全部かどうかは知りませんけれども、環境庁の方が相談を受けて指導されておられる点がありますか。
○上村政府委員 いま御指摘になりましたように、北海道と川崎で条例がつくられておるわけでございます。こういう条例を自治体がつくります場合に、私ども相談に応じておるわけでありますし、岡山県あるいは神戸市等で要綱をつくられます場合にもいろいろ相談をして仕事を進めておる、こういう状況でございます。
○水田委員 そうしますと、たとえば川崎、北海道などでは影響評価の中に当然発電所が入っておりますね。環境庁としては、当然その発電所については法案の中に入れなければ環境は守られない、こういう見解でおられると理解してよろしいですか。
○上村政府委員 そういうふうに御理解いただいて結構でございます。
○水田委員 そうしますと、これは先ほども出ましたが、五十二年に通産省が、「発電所の立地に関する環境影響調査及び環境審査の強化について」、こういうのを、これは省議決定ですか、出しております。この中で、私は前の委員会でも、審査をやるのが一体だれかと言うと、顧問だ、こう言うのですね。だれかと言うと、この名前を発表すると危ない、こう言うのです。そんなばかな話はないじゃないか、こういうことを言ったのですが、いま通産省のやっておる、いわゆる省議決定ですか、この要綱で発電所に関する環境評価というものは十分でないとお考えですか、あるいは環境庁としては、この程度やってもらえればもういいんだ、こういうぐあいにお考えですか、その点をお伺いしたいと思います。
○上村政府委員 私どもがなぜ法律をつくりたいかということをお考えいただければ明らかであろうというふうに思うわけでございます。 ただ、先ほどの御質問にもございましたように、調査要綱なり審査指針、いま通商産業省でおつくりになる、相談を受けてやっておる最中でございますので、そういうものも含めて判断をしなければならないんじゃないかというふうに思うわけでございます。
○水田委員 私の質問に答えていない。いまやっておるこれで十分と考えておるのか。これでは環境庁としては環境は守れない——環境庁の見解を聞いておるわけですから。話し合いをするのはこれからやっていただければいいことですから、環境庁として今日のこれで十分と考えておるのか、不十分か。あるいはこれは運輸省についても建設省についてもそれぞれ出しております。それでやっておるから大丈夫だ、こう言っておるのですが、環境庁はそれで十分と考えておるのかどうか、イエスかノーかだけで結構です。
○上村政府委員 先ほどもお答えしたつもりでございましたが、環境庁としては、現在各省庁でやっておられる実績も考えながら法案を必要であるというふうに考えておりますのは、より環境保全を徹底してまいりたいというふうに考えるからでございます。
○水田委員 これは先ほどの島本委員も、具体的に発電所の建設にかかわる通産省のこの決定に基づく手続がきわめて不十分だ、実効が上がらないということで言われたんですね。だから、環境庁は先ほどの島本委員の質問なりこの要綱で十分と考えておるかどうかということを聞いておる。われわれは、十分でない、だからきちっと影響評価の法案の中に発電所というのは対象として入れなければならぬ、こういう考え方を持っておるから聞いておる。ですから、われわれは、これはきわめて不十分、内容的にも不十分だと思っておる。その点が環境庁はどうかということを聞いておるのです。話をするということはいいです。環境庁自身がまずどういう考え方を持って、対象として発電所なりあるいは道路の建設なり、そういうものも含めて入れるという考え方であるのかないか、そのことを聞きたいわけです。
○上村政府委員 環境庁としましては、先ほどもお答えいたしましたように、発電所も含めて考えてまいりたいというふうに思っておるわけでございます。現在、通商産業省あるいは建設省等で行われております環境アセスメントというのが不十分かどうかというのは、非常にお答えしづらい問題でございます。と申しますのは、法案のまだない段階においては、それぞれの省庁がそれぞれの省庁の責任で現在の知見で一番妥当であるというふうな方法で行われておるものでございまして、よりいいアセスメントというのは絶えず心がけていかなければならないものでございますけれども、そうだからといって、いま行われておりますアセスメントというのが不十分であって、とても物事を考える場合に参考にするに値しないものだと決めつけるわけにもいかない性格のものであるというふうに思うわけでございます。
○水田委員 これは、五十一年以来の経過を考えてみますと、環境庁はアセスメント法案をつくりたい。そこで内部的などういう論議があったか知りませんが、なかなか合意ができない。巷間言われておるのは、発電所の問題といわゆる都市計画等の問題についてなかなか意見の調整ができない。そういう中で、それぞれ各省が自分のところでやります、やっていますというようなことをつくったのがこの省議決定でしょう。ですから、環境庁としては、それらが入らなければ環境アセスメント法案というのは骨抜きになる、そのぐらいの決意を持っておられるのかどうか、その点これは大臣に聞いておきたいと思います。
○上村国務大臣 いま御質問のお心持ちはよくわかるわけでございます。局長が答えておりますのは、環境庁が指針をある程度つくっておるわけです。それをいま各省と折衝を始めておる、こういう段階にあるわけでございまして、折衝する以上は、そこにいろいろな差ができておるとお考え賜っていいと思うわけでございます。が、いま折衝を開始しておる、こういう段階でございます。 そして、アセスメントの問題につきましていまどういうふうに考えておるか、こういう点でございますか。
○水田委員 いや、発電所、それから都市計画等大規模な開発を対象にするかしないか。
○上村国務大臣 それは対象にするかということにつきまして、環境庁としては、対象にするということでいま折衝を進めておる、こういうことでございます。
○水田委員 再確認します。われわれは、当然対象にしなければ環境を守れない、こう思っておるわけですが、各省間の協議の中でそれが消えてしまったらアセスメント法案というのは全く骨抜きになるわけですから、その点では環境庁としては、きちっと最後までそれは通していく、こういう決意でおられるかどうか、その点をもう一遍お伺いしたいと思います。
○上村国務大臣 いろいろと折衝しておるわけです。環境庁としての考え方をぜひ納得をしていただくように全努力をいま挙げておる、こういう状態でございます。
○水田委員 五十一年の二月の十六日に経団連から出された「環境影響評価制度に関する意見」、これは環境庁の方ごらんになりましたですか。
○上村政府委員 私どもの方に提出された書類ではございませんので、正式にいただいたものではございませんから、読んでおるというものではございません。
○水田委員 この中にこういうことが書いてあります。「環境の質の水準が不明確であり、予測方法等も技術的に未開発のままに、手続面のみを法律で義務づける場合には、」云々ということ。環境庁は、環境影響評価をやる予測方法等の技術というものは、ここに書いてあるように未熟だ、こうお考えでしょうか。
○上村政府委員 科学技術が進んでまいりますから、だんだんと環境影響評価でも定量的に数字にあらわして解明できるものが多くなってきております。しかしながら、環境のメカニズムというのは非常に複雑でございますから、そういった定量的に解明できないものもあることも事実でございます。ただ、私ども環境汚染を未然に防ぐためには、そういった定量的な判断だけではなくて、不確定性が大きいものについては可能な限り定性的——数字にはあらわせなくても別の記述の方法で判断ができるというものもあるわけでございますから、環境影響評価を行います場合には、すでに得られております科学的知見、それに基づきまして、同時にいまの時点における最善の方法、そういうものを用いまして行うのが基本であろうというふうに思っておるわけでございますから、環境影響評価の制度化に当たりまして、個別的な問題についてはいろいろ取り扱いを調整する必要があるわけでございますけれども、この問題が私どもが考えております法制度化の基本的な障害になるとは毛頭考えておりません。
○水田委員 それじゃ、環境庁の方としては、このいまの意見は、法制化を妨げるといいますか、そういう技術的な点では問題はない、全くとは言い切れませんけれども、まだ十分解明されないものもありましょうけれども、立法化することがきわめて後に問題を残す、そういうぐあいに考えていない、こういうぐあいに理解してよろしいですか。
○上村政府委員 そのとおりでございます。
○水田委員 ただ、いまの御答弁でいいますと問題ないということでありますが、この経団連の意見というのは、私どもは、今日の省庁間の協議に影響を与えておる、こういうぐあいに理解するわけです。なぜならば、これはことしの二月一日の新聞報道ですが、「またまた見送りかアセスメント法案」、そして一昨年は、大臣の答弁では、三月十六日までにアセスメント法案を提出しますという答弁がこの委員会であったわけです。それでも出ませんでした。ことしの総理大臣の予算委員会における答弁を見ますと、鋭意調整を進めているところである、また大臣の所信表明を聞きましても、法制度化を図るべく鋭意努力をしているところである、こういう表現になっておるわけです。きわめて困難な条件の中に、私はいま、直接環境庁へ申し出はなかった文書ではありましょうけれども、別に——私、これは取ろうと思いましてなかなか取れませんでしたが、メモというのも出回っておるように報道されているわけですね。ですから、こういう点からいいますと、このままもしこの国会でアセスメント法案が出せないとしたならば、環境庁の存在そのものが国民からきわめてもう信頼できない、こういう不信を買う官庁になってしまうと思うのですね。いまの経団連の文書あるいはメモと言われるもの、あるいは新聞報道ですから真実かどうか、若干の表現の違いはあるかもしれませんけれども、財界の意見というのは、法制度化ではなくて、むしろいまの行政指導でやった方がいい、こういう見解の方が強いわけですね。 ですから、最後に私、環境庁の存在を国民にきちっと、環境問題については環境庁に責任持ってやってもらうという信頼を回復するためにも、大臣がここでどんな困難も押し切って環境影響評価法案は提出する、こういう決意をこの際ぜひ聞かしておいていただきたいと思うのです。
○上村国務大臣 いろいろと御激励の心持ちには感謝するわけでございます。御承知のように、この法案を提出するに際しましては、一定のプロセスを経まして提出するわけでございまして、私の決意でそれが決まるというような状態のプロセスでないことは御承知のとおりであります。が、私としましては、提出予定法案に掲上さしていただきまして、いま精力的に各省庁間の調整も行っていっておりますし、それから党の方もいま真剣に討議に入っておる、こういう実情でございます。
○水田委員 それでは最後に、見通しとしてはいつごろまでに法案が提出できるか、閣議決定ができるか、そのことをもう一遍聞きたいと思います。
○上村国務大臣 この法案は予算関連法案ではございません。けれども、審議の過程もございますので、閣議におきましても大体三月十六日をめどにしてということになっております。そんなふうな状態です。
○水田委員 私、大臣の答弁、元気がないと思うのです。確かに各省庁の協議を経なければ決まらぬものであることは間違いないわけですが、これは先ほどの島本委員の意見にもありましたように、五十一年以来、今回流れれば四回ですからね。まさに環境行政というのは、四十二、三年ごろからの応急的な緊急措置から、将来に向かっての予防的な対策を講じていこうという時代を迎えておるわけです。その中で基本になる環境影響評価法案、それをつくって、それによって将来の汚染を防止していくということが環境庁の最大の任務だと思うのです。そのことについて各省庁との関係、むずかしいのはもちろんわからぬことはないわけですけれども、それは主管官庁である環境庁長官がまなじりを決して、これをやらなければ国民の健康は守れぬというぐらいあるいはわが国の自然風土というのは守れぬというぐらいの決意をもってやるということをここではっきり言ってもらわぬと、国民は、ことしも環境庁はまたやられてしまってだめなんだなということになる。新聞報道を見ると、ちゃんと財界と大平大臣との密約説というのがいろいろ全部載っておる。これは全部国民は見ておるわけでしょう。それをはねのけて環境庁長官はやるのだという決意ぐらいはぜひ見せてもらいたい。もう一遍その点を聞かしてもらいたいと思います。
○上村国務大臣 お心持ちよくわかるわけですが、過去三回出ておりますが、今回につきましては、昨年の五月に与党としましてああいうふうに決定されておるわけです。それは過去にはなかったことです。そういう意味で、そういう事実が一つあるということを踏んまえながら、いまこれを精力的にひとつ打開を図っていこうという状態にあるということでございます。
○水田委員 それでは、長官の所信表明の三番目にあります複合大気汚染の問題について御質問したいと思うのです。 これを読みますと、「複合大気汚染に対する総合的な対策を強力に推進してまいりたいと考えております。」とありますが、複合汚染について、これまで環境庁はどの程度の調査なり研究をされておるかということをまずお伺いしたいと思うのです。
○山本(宜)政府委員 新年度におきまして、複合大気汚染の総合調査ということで予算を計上したわけでございますけれども、今日までも、先生御承知のように硫黄酸化物を初めといたしまして窒素酸化物、浮遊粉じん、一酸化炭素というぐあいに各汚染物質をとらえた対策を講じてまいったわけでありますし、硫黄酸化物の環境基準を決めたときにおきましても、硫黄酸化物を指標として、そのほかの汚染物質もその中に含めた考え方であるというようなこともございました。ただ、今後といたしましては、いま少し相互の関係を見ようというつもりでおりまして、現在までも複合というとらえ方はしておりませんが、各種の物質に対しての対策を講じてきている。また、今後の複合大気汚染に対する対応といたしましても、健康影響調査そのほかいろいろの技術的な問題の調査等をかねがね進めておりまして、今後も進めてまいりたい、かように思っておるわけでございます。
○水田委員 それじゃ、これまでの複合汚染の調査というのはまだまだ知見というのはきわめて少ない、こういうぐあいに理解してよろしいですか。
○山本(宜)政府委員 健康影響の面におきましては、先生も御承知のように、複合大気汚染健康影響調査あるいは自動車沿道の住民健康調査というようなものもしてまいりましたが、今後はさらに複合汚染に対する対応策という点についての問題も調査しなければなりませんし、さらに科学的な知見の拡充という意味での各種の健康影響調査というものも進めてまいりたい、かように思っております。
○水田委員 それじゃ、これまで大きなものとしては硫黄酸化物、窒素酸化物あるいは炭化水素、一酸化炭素あるいは浮遊粉じん、そういうものについて、これは細かい点はいいんですが、最近の大体の傾向は一体どういうぐあいになっておるかお答えいただきたいと思います。
○山本(宜)政府委員 まず硫黄酸化物でございますが、これが一番大気汚染の対策としてごく初期から対応されたわけでございますが、このK値規制あるいは総量規制の導入というようなことから、昭和四十二年をピークにいたしまして次第に汚染の状況は下がってまいりました。五十二年の調査の結果を昨年の暮れに公表したわけでございますが、一般環境大気測定局の千四百十五局という測定局で見ますと、そのうちの千三百十六局、全体の九三%が環境基準を達成するようになったわけでございます。二酸化窒素につきましては、四十八年まで漸増の傾向にありましたが、その後横ばいを示しておりまして、ここ数年ではほぼ横ばいというような状況でございます。浮遊粒子状物質とか炭化水素につきましてはおおむね横ばいの状況になっております。それから自動車の排ガスから出ております一酸化炭素というものは、かなり早い時期から対策をしたわけでございますが、これにつきましては四十八年以降減少いたしまして、五十一年及び五十二年におきましては一応測定値といたしましてはすべてが環境基準に到達しておるというような測定結果になっております。
○水田委員 浮遊粒子状物質というのは達成率が二四・三%ですね。これは化学反応を大気中で起こす場合の触媒の役割りを果たすような場合が多いわけですから、二四・三%、きわめて達成率が低いわけですが、これは複合汚染を考えるときに大きな要因として当然考えておられるんでしょうね。
○山本(宜)政府委員 御指摘のように、浮遊粒子状物質につきましての環境基準の到達は横ばいでございますが、先生御指摘のように、現時点では余りよくないわけでございます。今後複合大気汚染の対応を考える中での一つの重要な物質だと考えております。
○水田委員 もう一つは、オキシダントも大体横ばいのような状態ですね。オキシダント発生の場合の二酸化窒素の濃度というのは、いままでの実態調査の中で大体どの程度のところで起こっていますか。
○山本(宜)政府委員 ただいまお尋ねの光化学スモッグの問題というのはなかなか今日までもそのメカニズムが解明し切っておらないわけでございまして、環境庁といたしましてもスモッグチェンバーというような実験研究をもとにいたしまして、いわゆる窒素酸化物、それから炭化水素、この両者が影響し合って、さらに気象条件等もかかわりまして光化学スモッグというのができ、オキシダント濃度が高まる、ここまではわかっておるわけでございますが、これを現実の地理的な条件等に当てはめてみますと、なかなか解明し切らないというようなことでございまして、先生のお尋ねはどのような窒素酸化物濃度のときに光化学スモッグが起こるかというお尋ねでございますが、この辺につきましても、まだ確定的に、どのくらいの窒素酸化物濃度と炭化水素濃度があったら起こるのか、それからまたどのような日照条件があったら起こるのかというところにつきましては解明し切っていない、こういう状況でございます。
○水田委員 もちろんオキシダントというのは炭化水素の量なりあるいは窒素酸化物の量あるいは日照あるいは風の吹きぐあい、いろいろな条件が総合して出てくるわけですが、しかし、その一つ一つの適量というもの、たとえば赤潮の問題を考えてみますと、窒素と燐の比率がある一定の比率になったときに起こる。片一方がべらぼうに多ければ起こらないということもあるわけですね、決して水質がいいというわけじゃないのですが。そういう中の条件を見る場合に、いままでの実態からいって、オキシダントが起こったときの状態で窒素酸化物が幾らというのはデータがあると思うのです。東京都の調べでは大体〇・〇四とか〇・〇六ぐらいのところはまさにその範疇に入っておる、こういうデータがあるわけでしょう。その点はどうですか。
○山本(宜)政府委員 東京都のデータでそのようなことが出ておりますのは私も読んでございます。ただ、現在公害研究所におきましてスモッグチェンバーを使った実験で、いろいろな条件を与えて起こるかどうかということもやっておりますが、これも中間段階の報告しかまだ出ておらないわけでございますし、東京都のデータも、これは尊重すべきデータだと思いますが、やはり現在関東地域におきます光化学スモッグを見ますと、本年度におきましては埼玉の南部にかなり多く発生したというようなことがございますし、そういう意味でもう少し大きい地域、気候条件というようなもの等も考えながら答えを出していかなければならぬのじゃないかということで鋭意研究をしておるわけでございまして、いま直ちにどのくらいの濃度でどういった関係でというところはまだ申し上げにくいわけでございますが、そういったものを出したいということでいまいろいろな調査をお願いしているという段階でございます。
○水田委員 よくわからぬということですが、そうしますと、一般論としてわれわれが考えておることは、一つ一つの単体による被害よりも、実際人間が受ける被害というものは複合で受けておるわけです。いろんなものが混在しておるわけです。その中で生活して被害を受けるわけですが、単体で受ける場合と複合の場合であれば、複合の場合の方が被害は大きい、こういうぐあいに私どもは考えるのですが、その点はいかがですか。
○山本(宜)政府委員 確かに汚染物質が単体であるのと複合であるという場合の違いというのは、たとえば薬におきましても、単体で使うのと二つ以上合わせて使うときで効果が違うというような考え方も当然導入できるわけでございますが、現在私どもで一応専門家の御意見として伺っておりますところは、二酸化窒素と二酸化硫黄、これにつきましては相加的、いわゆる足し算といいますか、相加的な働き方であるというようなことが言われております。それからものによりましては相乗的に働くというようなこともあるのではないだろうかというような御意見も出ておりますが、私ども複合というとらえ方をいたしますのは、そういった影響の面というよりも、むしろ対策の面で考えていかなければならないことではないだろうか、こう思っておるわけでございます。
○水田委員 そこで、去年われわれが反対したし、いま訴訟も起こっていますが、二酸化窒素の基準緩和の問題ですが、これはこれまでの達成率と新しい基準による達成率は一体どういうぐあいになっていますか。
○山本(宜)政府委員 先ほど申し上げました昭和五十二年の環境測定値、これは御承知のように、一般環境大気測定局と自動車の道路に近いところの測定局と両方ございますけれども、御承知のように、昭和五十二年のデータというのは旧基準の時期でございますので、旧基準の見方でいたしますと約一〇%が環境基準に合格というようなことでございますが、たまたまこの五十二年の数値に窒素酸化物の新基準、すなわち〇・〇四PPmから〇・〇六PPm旦平均のゾーン内という数値を当てはめてみますと、〇・〇六PPmというところを目安にしてみますと約九五%が環境基準を達成している。これは一般環境大気測定局においてでございます。しかしながら、自動車の道路端に近いところの測定局において見ますと、これは約三六%程度、すなわち、約三分の一は環境基準に到達していないというような状況でございます。
○水田委員 これは昨年の論議で、複合汚染の実態がまだまだ調査不十分であり、そういう点では安全係数を十分見るべきではないか。いわゆる判定基準の諮問を受けたのであって、環境基準の諮問を受けていない。いわゆる九条三項の解釈の問題で、きょうそれをずっと論議しようと思いませんが、そういうことで強引に環境庁が前長官のときに引き下げたわけであります。しかし、オキシダントによる人体被害も現実に起こればあるわけですね。窒素酸化物の量が幾らかというのはまだわかっていないという先ほどの答弁であります。それから窒素酸化物と硫黄酸化物については相加的な働きだという意見もあるかもわかりませんが、あるいはこれは浮遊状の粒子による触媒として、いろいろなものが飛んでおりますから、そういうものがどういう働きをしておるのか、あるいはたとえば硫黄酸化物が、量は少なくても検知するのは硫黄分でありますから、SO2の場合とSO3の場合と全然違って、SO3で存在しておる場合には、これは水分と化合しますと希硫酸になって被害は百倍くらいになる。検知する量としては少なくなってもそういう被害がある。そういう問題が十分解明がなされていない。それだけにいわゆる窒素酸化物についても、こういう全体的な複合汚染の実態なり被害の問題なり調査、研究が十分なされた段階まで——環境基準というのは、そのものが直罰ではないわけですから、排出基準じゃないわけですから、そういう点で私どもは従来の基準を変えるべきでないという主張をしてまいったわけでありますが、この結果を見ますと、いま答弁のありましたように、一般の環境ではもう手を打たなくてもいい、産業界の要求に応じて、もうこれ以上いわゆる窒素酸化物対策に金をかけなくてもいいという要望に、まさに環境庁はこたえたという数字になっております。大臣の所信表明でも、いわゆるディーゼルエンジンのバス、トラック等の対策をやれば、まさにこれは全部、一〇〇%済んでしまう。 しかし、一面ではオキシダントによる被害はまだありましょうし、あるいは現実に公害病の認定患者というのは減ってはおらない。そういう状態を考えたときに、私はきょうここで細かい論議を——窒素酸化物、改めてまたやりたいと思いますが、そういう状態の中で新しい大臣になられて、一遍この実態を考えられて、大臣として再検討してもらいたいと思うのです。これはいま訴訟にもなっております。われわれとしても昨年の論議というのは、結局国会の決議の必要のないいわゆる環境庁の判断によってやられるものですから、押し切られたわけでありますけれども、国民の健康を考える場合、大臣がアセスメント法案を出すということと同じように、窒素酸化物に対してもう一遍再検討する、そういうお考えでも出さなければ、環境庁に対する国民の信頼というのは回復できないのじゃないか、そういうぐあいに思いますので、これは大臣から、二酸化窒素の環境基準について再検討されるお考えがあるかどうか、その点をお伺いしたいと思うのです。
○上村国務大臣 ただいまお話しのように、二酸化窒素の新環境基準につきましてはただいま訴訟中でございます。この判断は裁判所がいろいろとなさると思いますが、環境庁といたしましては、この二酸化窒素に関する新環境基準は、中央公害対策審議会の専門委員会の示した指針を基礎にいたしまして、そしてこれを尊重して、その上に策定された基準でございます。でございますので、これをただいまのところ再検討するとかいうような考えはございません。ただ、長期的に見ますれば、これは公害対策基本法第九条第三項におきまして、常に科学的な判断を頭に置いて、そしていろいろと検討していくということは環境庁の一つの任務でございますので、そういう努力は常にしなければならぬ。これは二酸化窒素のこの問題だけにかかわらず、あらゆる環境基準につきましてそういうことを検討していく、こういう一般論は言えますが、ただいまの二酸化窒素に係る新環境基準というものにつきまして再検討するかということにつきましては、ただいまのところそういう考えはございません。 先ほどいろいろと御意見のございましたように、大気汚染の総合対策というものは非常に重要なことであるというふうに私ども考えまして、そしてその検討調査費を五十四年度予算としまして二千九百万計上してもらいました。そして、ただいま予算は審議中でございますが、これがお認めを賜るということになりますれば、この総合対策につきまして適切な措置を講じていきたい、こういう考えでございます。
○水田委員 私は、訴訟の問題というのは被害を受けた国民の権利としてやっておるわけでありますから、それとは別の問題として、新しい長官になられてもう一遍白紙の立場で、環境行政というのは国民の健康を守るために一体何をすべきか、そういう立場から再検討される気はないか、こういうぐあいにお伺いしたわけです。 それから、九条三項については、確かにその解釈が前回も環境庁とわれわれと全然違ったのは、専門委員会の小委員会の委員長である鈴木先生が、これは判定基準の諮問を受けたのであって、環境基準の諮問を受けたのではない、だから環境基準の答申をしてない、そういう違いがあるわけですね。大臣、それは御存じなんですか。
○上村国務大臣 承知はしております。そこに行政判断というものが加味されるということは——「維持されることが望ましい基準」ということでございましょうから、そこに行政判断が入ることは承知しております。
○水田委員 窒素酸化物の問題は改めてまた触れたいと思います。 時間の関係もありますので、最後の質問に移りたいと思います。 水俣病対策についてであります。 たしか二月の十四日に臨時水俣病認定審査会の委員の委嘱をされたと思うのです。これはどういう御判断なり基準なりで委員の方々を選考されたのか、委嘱されたのか、まず伺いたいと思います。
○本田政府委員 臨時措置法の目的であります水俣病の迅速かつ公正確実な救済を図るということ、それから先般、去年でございましたか、この法律をつくっていただきましたときに附帯決議がございまして、その中に、衆議院におきましては、患者の意向を体するという趣旨の附帯決議がございます。そういったことを尊重することを基盤といたしまして、いろいろと機会をとらえまして患者方の意見を参酌するという努力をいたしまして、その結果、いまお問いの水俣病認定審査会の委員の選任に当たりましては、まず第一に、法律にもございますが、「水俣病に係る医学に関し高度の学識と豊富な経験を」持っておられる方々の中から、それからまた水俣病というのが水銀による神経系の中毒でございますので、神経内科の専門家という方々を中心に選ぶこと、さらに眼科とか耳鼻科、臨床的にそういったところにも来る疾病でございますので、眼科、耳鼻科にぜひ御参加いただきたいということ、さらにそれはペアで、少なくとも二人以上であってほしい、こういうことと、それから附帯決議の尊重ということもございまして、これは現に三県一市の審査会に所属いただいている先生方を中心に選ぶ、任命に当たりまして、そういう基本的な考え方をとったわけでございます。
○水田委員 われわれのところへ患者の側から、まさに決議に言う、いわゆる臨時審査委員の任命に当たっては、患者の信頼を得るよう十分配慮するということについては配慮されていないではないか、こういう意見が寄せられておるわけですね。 この審査の促進というのは、現地でもそうですが、臨時審査委員会でも、患者が信頼してくれるということでなければ実効は上がらないわけですね。そういう点では、患者側の信頼を得るということについてどういうような——一方的に、われわれがそう考えておるんだ、決議を尊重したんだ、われわれがそういう判断でやったんだということだけでこれは十分に機能すると私は思わないのですね。そこらあたり、患者の信頼を得るような配慮というのは、具体的にどういうことをされたか、お伺いしたいのです。
○本田政府委員 私ども、東京におきましても、患者団体がたくさんございますが、その幾つかと会う機会も過去にございました。それから熊本県を中心にいたしまして関係の県では、患者さん方の団体、これも全部で十九団体あるそうでございますが、その団体と、しょっちゅうと言っては過言であるかもしれませんが、お会いいただいているわけです。そういった県の意見と申しますか、県を通じまして、私どもの方から積極的に、お会いになったという日はわかるわけでございまして、どういう意見が出たかということを具体的に聴取してまいりました。そういったことを踏まえまして、総合的に、先ほど申し上げましたような認定の基準というものをつくっていったわけでございます。
○水田委員 それでは研究センターの問題について伺いたいと思うのですが、現状は一体どういうぐあいに施設なり陣容なりになっておるか、まず伺いたいと思います。
○本田政府委員 水俣病研究センターは昭和五十二年度に大体建物が完成いたしまして、五十三年度は周辺整備等もございまして、昨年の十月一日に組織として発足いたしております。 本年度の定数は八名でございまして、現在、所長一名、それから事務職員三名、計四名が張りついておりますけれども、年度途中であることもございまして、いまだに医師を中心とする技術職員については確保できておりません。 しかしながら、水俣病研究センターの趣旨が、水俣病に関しますところの調査とかあるいは治療というものを一層推進するという使命を持っておりますので、何とか一刻も早く優秀な人材を確保すべく、熊本大学を中心に現在お願いしているところでございます。
○水田委員 現在の定数八名の中、四名というのは、所長がいま兼任ですね。あとは総務の関係と事務官と運転手。全く建物管理ぐらいのところで、本来の研究というところへはそういうメンバーはほとんど来ておらない。いま努力されると言われたのですが、五十四年度の定数は十名の予定ですね。これは重要な研究スタッフですが、それは充足できる見通しがありますか。
○本田政府委員 御指摘のように、今年度の定数八名のうちに所長、これはまあ医師でございますが、を除きまして事務職員が三名いるだけでございます。 現在何をやっているかといいますと、実はその建物だけでございまして、今年度にいただきました予算をもちまして、いまその事務職員を中心にいろんな外部の先生方の意見を聞きながら必要な機器の整備に当たっているところでございます。 これも御指摘のとおり、五十四年度におきましては十名の増、つまり合わせて十八名の定数に相なるわけでございますけれども、臨床部門、それから基礎研究部門、疫学部門、それの部長の方々、さらには各部のいろんな室長さん方を定数としていただいておりますけれども、申し上げましたように、熊本に水俣病センターがございますので、できますならば熊本大学を中心にお願いしたいと思っております。いま所長以下再々、私どももそうでございますが、大学に出向きまして、一刻も早く一人でも二人でも、できるところから派遣いただくように鋭意お願いいたしておりますし、また熊本大学で全部が無理だということになりますならば、他の大学にもそろそろお願いを申し上げる時期に差しかかっているんじゃないか、こういう努力をいたしております。
○水田委員 地元の新聞、二月十二日ですか、こういう記事が載っておるわけですね。熊本大学のある助教授なんですが、「せっかくできたのだから協力はしたい。しかし、役所の縄張り、大学での派閥、政治的思惑などが一層、人事を困難にしているようだし、問題が多すぎる」こういうぐあいに言われておるわけですね。いま努力をされるという御答弁があったわけですが、現状すでに定数八名で、研究スタッフは所長以外はほとんどおらないという状態、そうして現地でこういう御意見があるようですから、きわめてむずかしいと思うのです。 水俣病が起こって相当な時日を経て、今日なお、これは昨年ですか、三木さんのときですか、前の長官が行かれて、長官が向こうで約束してそういうものをつくる。それからでもはやすでに三年ぐらいの期間がたっておりますし、そうして建物はできたけれども、そこで研究してくれる者は来ない。まさに水俣病のあの悲惨な状態に対する対応としてはきわめて螢光灯どころのおくれではなくて、まさに対応がし切れてないという状態を示していると思うのですね。 こういう患者の意見もあるのです。「結局、センター建設は行政の単なるポーズだった。潜在患者の発掘は避けて通る構えだ」こういう疑いさえ持たれているわけですね。そういう中で、これだけの国費をかけてつくったセンター、私どもはこれは有効に機能してもらいたいと思っております。ですから、具体的にこういう心配はないのかどうか。私は、全体的に水俣病をまさに風化させようという、そういう意図があるのではないかという疑いさえ持つわけですが、本当にこれが十分機能できるスタッフをそろえられるという自信がありますか。
○本田政府委員 御指摘のとおり、せっかくこうやってできたものでございますので、世界に誇る、前長官のお言葉をかりますならば、世界一にしたい、こういうことでございます。そういった覚悟で整備に当たっていきたいと存じます。 申し上げましたように、できましたのが実は去年の十月でございます。それもしかも建物だけでございます。これも申し上げましたように、現在その機器の整備を急いでおる。人の問題というのは、建物はりっぱでもがらんどうでありますとなかなか同意していただけない面もございます。もちろん水俣病の研究者というものが、現在非常に数が少ないということもございますけれども、しかし、せっかくそうやってりっぱな建物をつくっていただき、またりっぱな機器の整備もしようとしているわけでございます。そういったこともおいおいと現地の大学なりあるいは周辺の大学、全国の大学等が見てくれますならば、必ずやはせ参じていただける優秀な人材がいると思います。 自信があるのかないのかということでございますが、私どもは自信を持ってこの事務を進めているところでございます。
○水田委員 昨年のこの患者認定促進の法案を審議したときに、最後に水俣病問題総合調査に関する件という決議がなされておるわけです。これは、いまセンターの問題でもありましたように、まさにおくれおくれの行政になってきておる。一番おくれておるのは何かというと、水俣でどれだけの有機水銀が排出され、どれだけの範囲が汚染され、そしてどれだけの人たちが、いわゆる顕在化していない被害を受けた人たちがおるかということなど全く不明というところに水俣病対策の一番問題があるということで、この決議がされたわけです。ですから、本当に水俣病の対策に環境庁が取り組むということならば、当然昨年のあの決議に基づいて何らかの環境庁の具体的検討がされる、あるいは五十四年度の予算の中に何らかのそういう芽がなければならぬと思うのですが、予算を見る限りそういうものは全くないわけですね。これはどういうぐあいに取り組んでおられるのか、予算上どういう配慮がされておるのか、あればひとつ御説明いただきたいと思います。
○本田政府委員 御指摘の、総合調査に関しまして衆議院の公害対策並びに環境保全特別委員会で決議をいただきました。その趣旨にのっとりまして、行政府といたしましても対応すべきものと心得てまいっておりまして、先ほどもちょっと触れさせていただきました水俣病の研究センターにも、来年度から疫学部門を増設することができるようになりまして、あわせて、そういった疫学部門もこれに参加させて、そしてこの検討をしていく必要があると思います。しかしながら、当面この委員会決議の趣旨を十分尊重することがわれわれの務めであろう、そういう観点から、水俣病に関して、総合調査というけれども、どのような調査が一体、たとえば社会調査あるいは医学的調査、どういった調査が必要であるか、またどういう方法ならば可能であるかという検討はぜひやりたいと存じております。 そういった予算につきましても、水俣病に関する総合研究という研究費をいただいておりますので、その中でやってまいりたい、かように考えております。
○水田委員 時間が参りましたので、最後に、水俣病の問題については、研究センターの問題についても、われわれなり患者の側というのは、これはまさに避けて通ろうという感じがして仕方がないわけです。 それから、いま御答弁がありました総合調査に関する件でも、疫学調査なんというのは部分なんですね。われわれが言っておるのは、どれだけの有機水銀があそこから出されたか、あるいはどの範囲に流れたか、あるいは被害を受けて、いわゆる発病はしてないけれども、被害を受けた住民はどこらにあるのか、そういうところを、これは何もセンターの疫学調査の範疇ではなくて、水俣病に本気で取り組む気なら、こんな特別な法案をつくらなくても、環境庁が当然いままでにやってしかるべきことである、こういうぐあいに思うわけです。したがって、この水俣というのは公害の原点と言われておるところでありますから、絶対風化させるようなことがあってはならぬ、こういう気持ちであります。 そこで、いまこの三点について、水俣病の対策についてお伺いしたのですが、最後に長官の、この水俣病の総合調査なりセンターの実質的な機能する運営なり、そういうものについての決意をお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○上村国務大臣 私、水俣病に関しましては、ただいまの外務大臣の園田さんが厚生大臣のときに一緒にお邪魔いたしまして、そしてつぶさに拝見させていただき、水俣市も訪れ、病院にも参ったりしまして、非常に悲惨なことであるという認識はその当時から得ております。 この前も、この研究センターの所長さんが環境庁に見えましたので、とにかくこれを何としましても充実をして、そしていい先生方に集まっていただいてやっていただきたい、私どもの方も十名五十四年度の増員の中に入れていただいて、それでやっていくから、しっかりやってほしい、こう言っておきました。 それから、先ほどの水俣病の検査の促進ですが、そのことも何とか早くやる方がいい、そのためには、この二月十四日には委員の方も全部選任を終わって、そうして積極的にその対応をするようにという指示をしておきました。そうしてみんなが努力しまして、ちょうど二月十四日に委員の御委嘱もできるという状態に入ってきたわけです。いまおっしゃるとおりでございますし、公害の原点にもなっておりますから、しっかりやっていく所存であります。
○水田委員 終わります。
○木原委員長 この際、午後二時三十分より再開することとし、暫時休憩いたします。 午後零時四十七分休憩 ————◇————— 午後二時五十六分開議
○木原委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。岩垂寿喜男君。
○岩垂委員 午前中から質問が行われているわけですが、アセスメント法案を中心にいたしまして、所信表明に対する質問をさせていただきたいと思います。 長官の所信表明の中で、環境アセスメント法について「各種の大規模な開発事業の実施に当たって、環境影響評価が必要であることは、だれもが認めるところであり、すでに各方面において環境影響評価が行われているところでありますが、これにつきましては、法制度化を図るべく鋭意努力いたしておるところであり、また、さらに、その実施を一層効果的に推進するための体制を整備することとしております。」こういう言葉が述べられているわけでございます。 率直に申し上げて、私どもの目には、長官がこの「鋭意努力」をなさっている姿が必ずしも素直に写らないというふうに考えざるを得ないわけでありまして、そういう判断は別として、三月の十六日までの法案提出に至る長官の心構えと段取り、つまり努力のこれからの手順をぜひお聞かせいただきたいと思います。
○上村国務大臣 環境アセスメントの制度を法制化したいということは私どもの念願でございます。これをどういうふうに法制化していくかという問題でございますが、昨年の五月に与党の方の政調の方が結論を出しておりまして、現在の段階では法制化は時期尚早であるということ、それから科学的な指針というものがまだ確立していない。それから後段の方で、しかし、環境アセスメント制度を確立するということは既定方針である、だから党と政府は一体となって、そして日本の風土に適した実効性のある制度を精力的に検討すべきであるということでございました。 私、昨年の暮れ環境庁へ参りまして、大平内閣は田園都市構想を打ち出しております。そういう物の考え方には私どもきわめて賛成でございます。それで直ちに環境庁内部に田園都市構想と環境行政、環境の諸問題につきまして検討するチームをつくらしたわけです。それとともに、一度破壊された自然環境はこれをもとへ戻すということはなかなかむずかしいし、不可能に近い問題もあるし、また全然できないという状態も起きてくる。こういう意味で、環境アセスメントの法案というものについては、党議で決定はされておりますが、後段の線に沿って精力的に検討を始めるべきだというふうに考えまして、そして昨年の暮れに与党の政調会長にもお話しして、関係省庁間の調整あるいは関係団体というようなものとの調整に精力的に取っ組んでいく、そして党と政府は一体をなしてこれに取っ組むべきであるということでございますので、党の方も現在環境部会を中心に精力的に取っ組んでおられる、こういう実情でございます。 環境庁としましては、科学的な指針ということがひとつ未確定であるということが指摘されておりますので、これにつきまして環境庁としての検討を終えまして、現在各省庁との間の調整に入っている、こういう実情でございます。今国会の提出予定法案の一つになっておるわけですから、何とかその期間までに間に合うように、党の方も御検討を進めていただくべく、私どもも精力的に御説明をしたり御理解を得るようにやっておりますし、並行して各省庁間の調整も進めておる、こういう段階でございます。
○岩垂委員 新しい年度の環境庁の予算には、制度化を前提として御配慮されているかどうか、その点はどうですか。
○上村政府委員 五十四年度の予算に環境影響評価に関する予算約一億ばかりあるわけでございますが、私ども考えております環境影響評価というのは、それぞれの事業者がやることになりますので、その立法化と五十四年度の環境庁の予算そのものとは直接のつながりはないわけでございます。
○岩垂委員 大臣に伺いますが、昨年の五月十八日の政調会の申し合わせというものの理解の仕方なんでございますけれども、「党として政調会を中心に慎重に検討した結果法制化については時期尚早である」、この時期尚早というのは、つまりこの前の前の国会ですか、通常国会で時期尚早という判断なのか、そうではなしに前段さまざま述べられている言葉とのかかわりで時期尚早というふうになっているのか、その判断を、環境庁はどうとらえてきたかということを明らかにしていただきたいと思います。
○上村国務大臣 この問題につきましては、当たってみますと、とり方によりましてはしばらくお蔵入りみたいな感じにとらえておられるのもあるのです。私はこれを見て、あのときには前国会のときが時期尚早であるというふうにとらえまして、その内容は各省庁間、各関連事業との間の調整がまだできていなかったというようにとらえて政調会長にお話しをした、そういうとらえ方で進めておるわけです。
○岩垂委員 ちょっとくどく伺いますが、その当時の政調会長が実はいま通産大臣なんですね。ですから、政調会長、現在の江崎通産大臣にお目にかかったときに、環境庁長官としてそういうお立場で時期尚早を理解をしている、したがって努力をするという形で御理解を得たかどうか、その経過を大変恐縮ですが、お聞かせいただきたいと思います。
○上村国務大臣 私がお目にかかった政調会長は河本政調会長であります。前の通産大臣であります。江崎通産大臣は当時の政調会長であります。が、江崎通産大臣とはその問題はまだお話しをしておりません。しかし、党の決定でございますので、党の河本政調会長に私のいまの意見を申し上げた。それについては別段異論を唱えられたわけではございませんので、御理解を得たものだというふうに私は思って、そして環境庁の役所の方から各省庁の方へ働きかけ、また党の方へもお話ししたということです。私は河本政調会長の大体御理解を得た、そういうふうに判断しております。
○岩垂委員 この問題は上村長官も御存じのとおり、通産省との関係があるわけですから、そして当時の政調会長であり同時にいわばこの裁定文書みたいなものを示した当事者でもあるわけですから、やはり江崎通産大臣にお目にかかって、私はこう理解をするよ、あんたもそうだったんだろうということのお確かめをなさることが非常に重要ではないか、こんな感じがいたしますが、その点についてはいかがでしょうか。
○上村国務大臣 いまの問題につきましては、予算委員会の総括質問で私にも御質問があり、江崎通産大臣にも御質問があり、総理にも御質問がございました。その際に、江崎通産大臣からは、できるだけ成案を得るように努力するという御発言があったかと記憶しております。それから総理は鋭意検討するというふうにお話をされたと思いますので、まあ私としては、いま申し上げたようなことを御理解賜っておるものだという判断のもとに進めておる、こういうわけでございます。
○岩垂委員 そこが必ずしもすかっとしていないところに問題があるように私は思うのです。たとえば自民党の政調商工部会などでは通産省の意向を体して「昨年の裁定以降法案の扱いに関する情勢の変化はない。法案の扱いについては今後環境部会に商工・環境正副会長会議を開くよう申し入れる。部会長は会長と十分連絡をとるよう。部会で法案反対の決議をすべしとの意見もあったが、決議はなく、大勢としては法案提出は断固阻止する。」しかし、この決定というのはマスコミの問題もあるから。ペーパーとしては配布してないが、こういうような申し合わせがここにあるのです。幾ら何でもこれは自民党の中でどっち向いているのだろうかと言いたくなるわけでございます。 これらの点については、やはり江崎通産大臣と会って——私はこの申し合わせというものは、恐らく当時の状況から上村環境庁長官の判断、つまり環境庁側の判断の方が理屈に合っている、同時にそういう解釈が正しいだろうと思うわけでございまして、そういうことだけは御努力を願いたいと思いますが、これは何か予算委員会で隣り合っていて、そしてやり合ったのに答えたからこうだろうというのでなしに、私はそこがやはり一つの熱意のあらわれのように見られますので、通産大臣と会う、そして談判をするというお立場をおとりいただきたいと思うのですが、いかがですか。
○上村国務大臣 実は与党の方の政調会の商工部会の部会長さんからもお話がございました。その際はいま言ったような決議というお話はなかった。要するに、慎重に進めていただきたいというお話があった。ですから私は、すべてのことは慎重でないことは一つもない、とにかく私の方は慎重に進めてまいります、けれども進めることは進めてまいりたいと思いますというふうにお話をしておきました。私の得ておる判断にすっきり統一しておるというわけにいかぬかもわかりませんけれども、精力的に一生懸命でやっていきたいと思います。
○岩垂委員 通産大臣にお目にかかって説得をするという努力はやっていただくというふうに理解してよろしゅうございますね。 通産省、お見えでしょうか。一月の十六日に「環境影響評価(アセスメント)について」という通産省の見解が出ておりますね。この文書はお配りになった後全部回収して、国会の議員さんのところにまで回収に上がったそうなんですけれども、この文書というのは通産省の正式な見解ですか。
○原田政府委員 その文書がちょっとどういう文書であるかよくわからない点もありますが……。
○岩垂委員 委員長、いいですか。(文書を示す)
○原田政府委員 実はこれは省内で環境影響評価の制度の問題につきましてはいろいろと議論をしているところでございます。したがいまして、内部的にはいろいろな文書をつくっております。恐らくその文書はその内部で作成した文書の一つではないかと私思っておりますが、通産省が対外的に公式的に環境影響評価の法制化について統一的な見解を取りまとめたという、そういう文書ではないわけだと私は思っております。
○岩垂委員 「環境影響評価の法制化については、昨年五月の自民党政調会決定のときと何ら事情変更がないにも拘らず、今直ちに法案の提出を云々すること自体が問題であり、サミットを控えた新内閣の最初の国会に、与野党対決の材料と」——正確にこの意味がわからないのですが、「与野党対決の材料と提出することになりかねない。また当面の政治課題となっている景気回復の原動力として昨年に引き続き、電力会社の設備投資の上乗せを強く要請せざるを得ない時期において特に問題である。」という前提条件にして各項目全部書いてあるんです。これが通産省の統一見解じゃない、どこかのだれかが書いてあちこちばらまいたものだと言えますか。
○伊勢谷政府委員 お答え申し上げます。 そのような文書が存在しておることは私も知っております。その文書は明らかに省内の検討用につくられた資料でございまして、これは通産省の統一見解を示したものではございません。 なお、先生はそのものが外部にばらまかれたとおっしゃっておりますが、私の知る限りにおいてこの文書が外部にばらまかれたことはないと思っております。
○岩垂委員 それじゃ、この文書はどこでどういう形で印刷されて党内で討議されたかということを明らかにしてください。
○伊勢谷政府委員 書かれましたのは、もちろん省内において書かれたものでございますし、それから省内の会議で使われたものでございまして、省以外の場所であるいは省以外の公式な場所で使われたことは一度もございません。
○岩垂委員 それじゃ、環境庁に伺います。 この文書などを集約してみますと、通産省というのは環境庁から法案の協議を受けているけれども、以下四点で反対である。一つは、法案は立地反対を助長する。二つは、温排水等技術的に不明確な点が多い。これは四十六年に水濁法ができていてそのままになっているのです。やる気があればこれだって問題が解決しないことはないのです。三番目は、現下の景気浮揚策に逆行するものである。四番目は、昨年の裁定以降特段の情勢の変化はない。この四つの報告が自民党の政調会の商工部会に報告されて、それを前提として、さっき私が指摘をしたまとめという形になっているわけです。 環境庁は、いま私が申し上げた四つの項目についてどのようにお考えになっていらっしゃるか、正確に御答弁を煩わしたいと思います。つまり、通産省の見解に対して環境庁はどう考えておるかということ。
○上村政府委員 いまお話しになりました通産省の見解といわれるものにつきましては、私自身接しておるわけではございません。ただ、御指摘になりました四つの問題についてどう考えるかということについてお答えいたしますと、私どもは、環境の汚染を未然に防止するというこれからの環境行政を進めていく上で、環境影響評価というものを制度化することはどうしても必要なことであるというふうに認識をしておるわけでございます。 昨年五月に与党の政務調査会の方で裁定があった時期から見ていまがどうだという点につきましては、先ほど長官がお答え申し上げたような理解の仕方を私どもはしておるわけでございます。 それから、環境影響評価の技術の問題につきましては、昨年の五月与党の中でも議論があった点でございますが、午前中の御質問にもお答えいたしましたように、私ども、環境影響評価というのはその時点での科学に照らしてベストのものをもってやる、科学というのは日進月歩でございまして、いまの時点では十分に詰め切れないものもあると思いますけれども、いまの時点であるものはそういうものである。現に幾つかの環境影響評価でも、いま一番新しい視点によって環境影響評価を行われておるものであるというふうに理解をしておるわけでございます。 それから、立地を進める場合にどうこうという問題につきましては、私どもその方面の専門家でございませんので十分にお答えいたしかねる点でございます。 それから、経済との関係につきましては、これは公害対策基本法等に照らしまして、次元の違う問題ではないかというふうに考えるわけでございます。
○岩垂委員 それじゃ、通産省に伺います。あちこち飛んで恐縮ですけれども、通産省はアセスメント法について特定の見解を示したことはないというふうに断言できますか。
○原田政府委員 お答えします。 省内ではいろいろ議論しています。重要な、非常に大きな問題でございますから、当然省内ではいろいろな討論をしております。それに伴いましていろいろ文書をつくったり何かすることはございますが、通産省として、現段階において環境影響評価の法制化について統一的な見解を対外的に通産省の正式な見解として出したということはないわけでございます。
○岩垂委員 事実上通産省が反対だということで、党内のたとえば政調会商工部会も含めて非常に大きな圧力になっていることは事実なんです。しかも、私からもう申すまでもないのだけれども、通産省の見解と新しく出された経団連や電事連の見解と全く言葉まで一緒なんです。それは公式なものではないとおっしゃいましたから、あえてそれは公式な問題ではないというふうに私も引き取っても結構でしょう。しかし、今日までの通産省のアセスメントに対する足取りを考えてみるならば、この筋から一歩も出ていないのです。今日法制化あるいは法案提出の最大の障害になっている問題点がそこにあるということはだれしもが承知していることです。ですから、環境庁と通産省との協議というものが、実はこの政調会の申し入れを足場にして、まだ行われていないという状況にあるというふうなことを漏れ承っているが、やっぱり法案の提出について、環境庁長官がいまのような発言をしていらっしゃるわけですから、誠意を持ってもっと積極的な対応をすべきだと思いますけれども、立地公害局長、その点ではどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
○伊勢谷政府委員 ただいまお言葉にありましたように、アセスメント法案につきましては慎重に検討を環境庁との間で続けてまいりたいと思っております。
○岩垂委員 「慎重に」の方にアクセントがついてしまって、「検討」の方が少し軽くなっているところに問題があるのです。言葉の大きさにまでまるきり気持ちがあらわれているような気がしてしようがないのです。 長官、自民党の環境部会、これは直接タッチしていらっしゃるかどうかわからぬのだけれども、森下部会長は一月の十五日の関経連で開かれた大阪工業会環境委員会で、アセスメント法案について、一つは科学的、客観的基準が確立されていない、どこかの文句と同じですが、二つは市民運動を激化させる、三つは公共事業の足を引っ張るという理由で反対である。しかし、表向きは二、三の理由よりも一の理由で反対する方がいいという意味のことを発言されています。これではもともと部会長は国会にお出しになるという決意を持っていらっしゃるのかどうかということを疑わざるを得ない。部会というのは、私どものささやかな経験をもってしても、環境庁のいわば応援団、そういう性格になるべきものだと思うが、その元締めである環境部会長がそういうことを言っているとすれば、今後環境庁は部会に対してどのような働きかけというか、努力をなさるか、その点を明らかにしていただきたいと思います。
○上村政府委員 ただいま御指摘になりました環境部会長の御意見について、私初めて伺った点でございます。 環境部会は、先ほど来のお話にもございましたように、去年の五月の自民党政務調査会の結論を踏まえまして、はっきり両論があるわけでございますから、それを踏まえてどうするかについて検討を精力的に進められておるわけでございまして、私ども環境庁と環境部会というものは密接なつながりがあるわけでございますから、そういう場を通じてこの制度の必要性というふうな点について強く申し上げてまいりたいというふうに考えております。
○岩垂委員 少し立ち入って大変恐縮なんですが、長官お答えいただかないんで重ねてお願いをしますが、二月の二十日の環境部会の出席者というのは十八人ほどいたそうですが、そういうふうに申し上げるのも大変恐縮なんですが、長官と同じ派閥の中曽根派の先生方が六人も御出席になっていらっしゃる。長官、あなたがその気になれば応援団がいるのですよ。それはそれぞれ同じ派閥でも見解の違いがあるのかもしれませんが、やはり熱意を持ってやれば部会の説得というのは不可能ではない、容易だというふうに私はあえて言いたいのですよ。政党内部のいろいろなことを申し上げるのも立ち入って恐縮ですけれども、そこのところを実は私は聞きたいのです。部会に対する説得、そこのところが基礎にならなければなかなかこの荷物は重たいと言わざるを得ない、その点について御答弁を煩わしたいと思います。
○上村国務大臣 とにかく委員の方々といいますか、環境部会の委員の方々、そういう方が自分の思っていることをどんどん率直にお話しされ、そして論議をされていくということは、私は結構だと思うのです。そしてその間に御疑問が出てまいりますれば、私どもの方はそれに精力的に御説明申し上げ、言っていこう、こういうふうな態勢です。私、一番最初のときに出まして、ここで申し上げたようなことを申し上げたのです、環境部会で。それから二回目のときは私出ておりません。けれども、大体出席した役所の者から聞いてはおります。聞いておりますと、その後、部会長がいろいろな御論議が出たものをお取りまとめになられて、どういうふうに進めていくかということを御検討されるということになっておる。ですから、私は本当に熱心に御論議を進めておられるその過程には、思っておられることをどんどんお出しになられていくということは結構であり、それに対して私どもが御説明することは精力的に説明していこう、こういう態勢でございます。
○岩垂委員 環境部会も商工部会から御意見を承っているけれども、これは環境部会固有の問題だから独自的に検討していこうということを部会長がまとめのところで締めくくっておられるわけですから、環境部会がその気になっていけば、私は決して不可能なことではないというふうに判断いたします。 そこで伺いますが、この問題で総理と長官はお会いになって話をなさったことがありますかどうか。
○上村国務大臣 あります。先ほど申し上げたようなことを総理に申し上げました。
○岩垂委員 恐らく所管大臣である上村環境庁長官に総理はお任せになっていらっしゃるというように判断してよろしゅうございますか。
○上村国務大臣 私が総理にお話を申し上げておるのは、従来の時期尚早という場合の内容は、各省庁間の調整ということがまだできていないし、いろいろな点がある、ですから鋭意これの調整を進めてまいります、そして何とか法制化をしていきたいと思っております、こういうお話をしておるわけなんです。ですから、あくまでも調整をしていくということが前提になっておりまして、要するにそうしないと法案提出というプロセスに入れないわけなんです。ですから、いま精力的に調整を進めておりますということを申し上げておるわけです。 それから、提出予定法案には取り入れられておるわけですから、その姿勢ということはおわかりだと思います。お任せくださいと言っておるわけではなくて、いま鋭意検討を進めております、党議決定がありますから。それを申し上げておるわけです。
○岩垂委員 いろいろと困難はあるけれども、関係各省庁の調整を進めながら、ぜひ三月の十六日までに提案するように努力をするということをあなたが明らかにされることが私はどうしても必要だと思うのです。だから、今国会に提案をしたいということをあなたが明らかにすることが全体の局面を引きずっていく条件だろうと私は思うのです。困難は伺っています。しかし、そこが今日の環境庁長官の政治的な姿勢を示す非常に重要なポイントだと私は思いますので、国会に提出をしたい、いろいろな困難を乗り越えて、そうはっきり断言をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○上村国務大臣 提出予定法案になっておるわけですから、その意図、私どもの考え方は取り上げられたときにもう十分わかるわけなんですね。けれども、いま一番大切なのは、どういうふうにこれを調整していくか、調整ができていないから実はだめだという、要するに時期尚早だという決定がすでに出ておるわけです。そして先ほど岩垂さんがおっしゃったように、その問題につきましても、私はそのときの国会のことを言っておるというわけですが、そうでない御見解もいろいろあるわけです。ですから、そこに一つの大きなハードルができておるわけです。それをどういうふうに突破しながら所期の目的を達するかということで鋭意私どもはその調整努力をいたしておる、こういうことでございます。
○岩垂委員 はっきり申し上げてアセスメント法案というのは、昭和五十年の十二月の中公審のまとめから見れば言うまでもございませんけれども、五十二年三月の環境庁の当初案から見ても、現在の案と言われるものは事実上私は骨抜きになっているというふうに評価をせざるを得ないのです。換骨奪胎だと言われても仕方がないと私は思うのです。しかしそれでも、そのことを出すか出さないかということが今日の環境行政の姿勢を問われる一つのバロメーターになる。なかんずく環境庁長官の環境行政の態度がこの中に問われているというふうに言っても私はちっともオーバーでないと思うのです。ですから、今度の国会に長官としてはどんな困難を乗り越えても出したい、そのことを私はぜひ明らかにしていただきたい。そこから問題は、私はいろいろな困難はあろうと思うけれども、糸口が開けてくるんではないだろうかと思いますので、くどいようですが、もう一遍御答弁を煩わしたいと思います。
○上村国務大臣 提出予定法案として出しておるわけですから、何とか早期にその法制化を図りたいという考えでございます。
○岩垂委員 十六日までもう十七日ぐらいしかないのですよ。また同じことを繰り返すことになると私どもは危惧するのです。出す、出す、やる、やる、しかしどうもまとまらなかった。仏の顔も三度と言いますけれども、そう何回も国民をだますというわけにはいかないと私は思う。正直なところ時間がなくなってしまっているのですが、だからその点についてぜひ環境庁長官の国民に対する誠意をこの機会に示していただきたい、このように私は思います。 それから、資源エネルギー庁の方がお見えですので、顧問会のメンバーを教えていただきたいと思うのです。
○木内説明員 お答えいたします。 発電所の環境審査に当たりまして資源エネルギー庁長官が委嘱しました環境審査顧問の先生につきまして、環境問題の意見を聞きまして、資源エネルギー庁が厳正に審査を行っている次第でございます。その結果につきましては、資源エネルギー庁の名において、責任において報告書を取りまとめておるわけでございます。これらの環境審査顧問の職業とか氏名とかにつきましては、顧問委嘱の際に公表を前提としないということで委嘱しておりますし、またできるだけ自由な意見を求めるという観点から公表は御容赦いただきたい、こう考えている次第でございます。
○岩垂委員 通産省や電事連、あるいは資源エネルギー庁もそうですが、電源立地については可能な限り科学的な方法を取り入れてアセスメントをやっているからということを自賛しておられる。この環境審査顧問会というのは言うまでもなくポイントになるセクションですよ。その顧問会の人の名前も明らかにできない、そうしておいてそれが何が科学的ですか。アセスメントというのは公開ということを基本に据えています。その公開を基本に据えておるアセスメント法案に片方で反対をしておいて、うまくやっているからいいじゃないかと言っていらっしゃるんだが、そのうまくやっていらっしゃる顧問会の名前さえ明らかにできない。これでは一体何が科学的なのかということを疑わざるを得ない。 そこで伺いますが、先ほど本委員会の始まる前に、通産省が電源立地についてのさまざまな審査、それに対して委託をやっていますね。その委託の先と項目と予算、これを示してほしいといってお願いを申し上げたのに、いまだに届いていません。できていますか。
○木内説明員 先生に届けるのが遅くなって大変失礼いたしました。この席をかりておわびいたします。 環境審査に関する予算につきまして……(岩垂委員「時間がないから、その項目を印刷してあったらぼくに下さい」と呼ぶ)ちょっとまだこれにつきまして省内の手続が済んでおりませんので、この場で御説明させていただければありがたい、こう思っております。
○岩垂委員 もう時間がないですよ。 だから私が言いたいのは、恐縮ですが、文書で、どことどこに委託をしたか、項目は何であり金額は幾らか、その点を明らかにしてほしいのです。いろいろな問題を含んでおるのです。このことはきょうは時間がありませんからやりません。だから文書で届けていただきたい。よろしいですね。
○木内説明員 先生のところへ届けるようにいたします。
○岩垂委員 四十分というわけでございまして、もう時間が来てしまって最後になりますけれども、私この前、十一月二十一日の公環特で、志布志港の港湾計画の改定案が運輸大臣に出されて、三月の初めに港湾審議会が開かれるということを承っておるわけです。これに臨む環境庁の態度について私かねて申し上げた言葉がございます。上村さんがお答えになっていらっしゃるわけですが、よもや環境庁がこの港湾審議会のしょっぱなにオーケーなどということは言わないと思いますが、この前の答弁の筋道からいえばそうは言わないと思いますが、その点はどのように対応なさるおつもりか、御答弁を煩わしたいと思います。
○上村政府委員 志布志の港湾計画の改定について、いまお話しになりましたように三月に港湾審議会があるわけでございますが、その審議会に臨みます環境庁の態度といたしましては、環境保全上の見地から意見を述べるというふうに考えておるわけでございます。
○岩垂委員 港湾審議会に臨む態度としては、環境庁が鹿児島県のアセスメントだけではなしにきちんとした見解を持って臨みたいと言っていますね。それに対してあなたは、「いまお話しになりましたような趣旨に従って対処していくつもりでございます。」と答えていますよ。鹿児島県から出されたアセスメントだけではなしに、環境庁は独自にその見解を持って臨むと言っているのですよ。いいですね、それは。
○上村政府委員 港湾管理者が港湾計画の場合アセスメントをするわけでございます。それをもとにいたしまして運輸省の方で検討して、私どもの方へ意見を求められるということでございますから、根っこは港湾管理者がやりましたアセスメントでございますが、それをそのままうのみにするのではなくて、それについての批判的な見解を含めた上で意見を申し上げるということでございます。
○岩垂委員 この点はこの前の議事録の中にきちんと出ておりますから、まさかその辺の検討なしに鹿児島県、いわゆる港湾管理者のアセスメントをそのまま結構でございますと言うことのないように、念のために申し上げておきたいと思うのです。新大隅開発全体の問題について一おたくの方で鹿児島県とさまざまな形で接触なさっておられることも私は承知しております。それらを含めて、簡単に志布志新港計画は結構でございます、環境庁はゴーですなどとおっしゃらないように、この前の答弁に誠実に対処していただきたい、このことを申し上げて、時間でございますので終わりたいと思います。
○木原委員長 瀬野栄次郎君。
○瀬野委員 所信表明について環境庁長官に質問いたします。 公害、環境汚染の現状認識についてお伺いいたしますが、所信の中で長官は、「公害対策基本法制定以来十余年を経た今日、国、地方公共団体、国民の一体となった努力の結果、かつての危機的な状況の克服には、かなりの成果を上げることができました。」このように所信表明の二ページに述べてあり、このようなことを自負しておられますけれども、「かなりの成果」とは具体的にどの程度 の成果を上げられたのか、その点からまずお答えをいただきたい。
○上村国務大臣 環境庁ができましたのは御承知のように昭和四十六年。日本の経済が高度経済成長政策をとりまして、具体的にずっと入りました昭和三十五年から十年たっていた。そしてその当時、公害たれ流しだとか、外国からは公害輸出国だとかいうような批判がいろいろ出てきた。要するにあのときの危機的状況というものにつきましては、その後いろいろな環境基準というものができ、そして国なり地方自治団体なり、関係の方々、国民一致協力をされまして、私はその当時より環境は、危機的な状態よりずっと改善された、こういうことを申し上げておるわけでございます。具体的な数値につきましては政府委員からお答えをさせますけれども、そうなっております。 過般私、東京湾を視察しましたのは、昨年の六月に水質汚濁防止法の改正がございまして、そして本年の六月にはこれが実施の段階に入っていく段階になっておりますので、その意味におきまして視察をしてまいりました。その際、いろいろと現地を視察し、関係者から聞きましても、次第によくなってはきておる、まだ十分とはもちろん言えません、言えませんけれども、よくなっている、こういう意味で、危機的な状態よりも改善をされておる。しかしながら、今後より一層この改善に取り組んでいきたい、こういう意思を表示したわけでございます。 政府委員から具体的な数値につきましては御説明をさせます。
○馬場政府委員 水質関係でございますが、御承知のように、昨年の六月に水質汚濁防止法と瀬戸内海環境保全臨時措置法の改正が行われまして、瀬戸内海の方につきましては恒久立法化したわけでございますし、また水質汚濁防止法につきましては総量規制が新たに実施をされるというようなことでございまして、本年六月が施行期日でございまして、私ども現在中公審等いろいろな場面で御検討いただいておるわけでございます。 水質状況につきましては、四十八年ごろをピークにいたしまして、その後非常に改善されてきたわけでございますけれども、いわゆる閉鎖性水域、東京湾、伊勢湾あるいは瀬戸内海あるいは湖沼等におきましては、必ずしもこの数年間の動向を見ますと十分ではないわけでございますので、私どもそういう閉鎖性水域を取り囲みます臨海県だけではなくて、上流県をも取り込んで閉鎖性水域の水質改善を図っていこうというようなことで現在進めておるわけでございます。そういう意味におきまして昨年来鋭意取り組んでいる状況でございます。
○山本(宜)政府委員 昨年の十二月に昭和五十二年の大気汚染の状況につきまして発表いたしました。それを主としてお話し申し上げたいと思います。 いわゆる二酸化硫黄による大気汚染の状況でございますが、これは御承知のように、大気汚染の対策としては一番初めに手がけられ、かつ環境基準も古くからつくられたわけでございますが、この状況を見ますと、昭和四十二年をピークといたしまして次第に改善の傾向を見せておりまして、昭和五十一年度におきましては、一般環境大気測定局の中で八八%の測定局が環境基準を満たしておった。昭和五十二年におきましては九三%の測定局が環境基準を満たした。このような改善の傾向を示しております。 それから、二酸化窒素の大気汚染につきましては、四十八年まで次第にふえる傾向にございましたが、その後はおおむね横ばいでございます。これには固定発生源に対する一般規制を強めてまいりましたり、あるいは自動車に対する排出規制が行われましたことによって、その後は、減少傾向を見るには至っておりませんけれども、横ばいの傾向を示しております。 浮遊粒子状物質とか炭化水素につきましては、おおむね横ばいの状況でございます。 なお、一酸化炭素につきましては、これは御承知のように自動車の排ガスから出るわけでございますが、これは四十八年以降減少いたしまして、五十一年、五十二年におきましても、いずれの測定におきましても環境基準を一〇〇%達成している、このような状況でございます。 今後私ども、現在窒素酸化物が問題でございますが、この規制につきましては一般排出規制を強化するとともに、総量規制の導入等というようなことを現在検討している段階でございます。
○瀬野委員 長官並びに両局長から答弁ございましたが、私もある程度の成果のあったことは認めておりますが、多大の予算と労力を使ってきたのでありますから当然のことでございますし、むしろ成果のあらわれ方が遅過ぎるのではないか、かように思っております。現状では、押し寄せる公害、環境破壊の波に対して、公害規制というか細い板で防いでいるような感じがするわけでございます。したがって、公害規制を弱めれば、長官が自負するような成果もすぐさま吹っ飛んでしまうような気がしてなりません。ましてや、あらゆる面にわたって公害規制や環境規制が張りめぐらされているのではないわけでありまして、多くの面でまだ抜け穴やほころびが多いわけでございます。したがって、公害規制を緩めるようなことがあってはならない、一層の強化と、ぬかりない施策を推進すべきである、かように思っておるわけでございまして、そこで今後、長官として、公害、環境問題のうち、何を特に重視して進めるお考えであるか、所信表明に当たって、この点も承っておきたい、かように思います。
○上村国務大臣 環境庁の使命は、御承知のように国民の健康を守っていくということでございますので、公害の対策というものは、いまおっしゃるとおり一層心すべくやっていくものだと思います。 そして、環境基準の問題につきましては、いま、当面環境庁として行政日程をこなしていかなければならない問題としては、水質汚濁防止法の一部改正に基づきまして総量規制の導入がございます。これが六月にはもう発足をさせるということですから、いまのところこれをずっと行政日程をこなしていかなくちゃならぬという問題がございます。それから交通公害という問題が非常に叫ばれてまいっておりますので、これに対する対策というものをやらなくちゃならぬし、また環境庁には交通公害対策室というものが昨年の暮れに発足をいたしております。これを実効あらしめなくちゃならぬという問題。それから水俣の関係につきましては、いろいろと御決議もありますし、それからこの委員会としましても重要な問題としていろいろ取り上げられている。これもひとつ何とか前向きにこなしていかなければならぬ。 申し上げますと、公害対策としましては、いまおっしゃるとおりどこも手を緩めるというわけにはいかないという状態がございます。 それから、環境保全という問題につきましては、人間なり生物というものをはぐくんでいく母体である自然というものにつきまして、これを破壊される、要するに環境破壊が行われるということを何としましても未然に防止する、こういうことが大切だ。こういう意味におきまして、自然環境保全の問題ということについては力を入れておるわけです。そして最近、環境庁が発足の当時よりも、何といいますか、国民の生活意識と申しましょうか、いろいろな環境も大分変わってまいりまして、要望も、よりよい環境、アメニティーという構想がずっと出てまいっております。ですから、それも取り組んでいきたいという考え方です。それを所信表明の中へ盛ってあるわけであります。
○瀬野委員 長官から、特に重視する事業について御答弁いただきました。 そこで、典型七公害と言われます、すなわち大気汚染、水質汚濁、騒音、振動、土壌汚染、悪臭、地盤沈下がありますが、このうち改善されていると思われるのは大気汚染くらいではないか、私はかようにいままで思っておりました。水質汚濁、騒音、振動は何ら改善されておらずに、むしろ悪化しているのではないか、こういうような印象を持っているわけであります。悪臭はそのままであるし、地盤沈下率は鈍ったものの、地盤沈下地域は全国に拡大しつつあることも実情でございます。 これらの公害もさることながら、私が警戒し憂慮する公害は、自然破壊とそれによる貴重な土壌の喪失である、かように思っております。私も、過去十年近く農林水産委員会の理事をいたしまして、農林行政に携わってまいりましたが、かねがねそういったことを大変憂慮するものですから、この点について若干意見を申し上げて、長官の御見解を承りたいと思うのです。 すなわち、景気回復の呼び声の中で、大小の開発事業、橋とか道路、宅地開発、埋め立て等の公共事業や民間事業が再び日本列島を席巻しておることは御存じのとおりです。列島改造のあらしが吹いていると言っても過言ではございません。こうした状況の中で、自然破壊がさらに進行することは必至であります。さきに環境庁が行った緑の国勢調査、すなわち自然環境保全調査によれば、まだ開発が及ばない自然地域は全体の二割とされたような発表でございまして、その開発状況というものは、その後一層進展しているようにわれわれは見受けております。今年度から第二回の緑の国勢調査が実施されることになっているとのことでございますが、開発の及ばない地域はさらに減少していることは間違いがないわけであります。こうしたことに対して、環境庁は的確かつ断固たる手を打ってもらいたい、かように私は申し上げたい。 それと同時に考えなければならないことは、大小の開発とともに失われる肥沃な土壌であります。動植物、すなわちあらゆる生物の生存の源とも言える土壌は、その土壌がつくられるのに何百年という長い時間を要するわけでございまして、わが国においては、余りにも無造作に捨てられております。ちなみに、西ドイツにおいては、開発に当たって表土の保全が義務づけられておりますが、わが国においては、何らそうした対策がとられておりません。すべて残土とか建設廃止として捨てられております。農作物を初め植物の母体である表土は、地上三十センチないし四十センチの薄い膜のようなものでありまして、希少資源と言えるのであります。これが無造作に捨てられることは、人間の生存の基盤を捨て去るようなものであって、私はかねがね大変憂慮しておるものであります。もっと貴重な資源として、この土壌に西ドイツ並みの対策を講ずるような方策を検討すべきではないか、かように思うわけでございますが、環境庁長官は、こうした面において何らかの役割りを担っておるというふうに自覚しておられるのか、その点について、どういう認識で環境行政を進めようとなさるのか、この点についての所信を承りたい、かように思います。
○上村国務大臣 実は、環境庁のやるべき権限その他のものにつきましては、御承知のように法律が決定されております。それを狭く解釈するということによって非常に狭くなるわけですが、そういうチェックをするという基準の設定、そういうことは大きな環境庁の仕事になっておりますが、それがよりよいものをつくり上げるためのチェックだ、こういうことです。そういう観点から言いますれば、この豊穣な土壌というものが大きな資源であるということは、私は非常に同感なんです。 というのは、私は愛知県の渥美半島の出身なんですが、あそこは野菜その他の豊庫みたいなところです。そうしたところがずっと同じ物をつくりますと、土壌が非常に貧困になっていくということでございまして、土壌というものがいかに動植物その他について微妙な影響を与えておるかということはよく承知をいたしておる一人であります。でございますが、私がいま言ったようなことで、それは重要でございますが、具体的に環境庁の仕事でどういうふうなものが権限上入るかということになりますと、非常に微妙な問題があろうかと思いますが、きわめて示唆に富んだ御指摘でございますから、よく考えてみたいと思います。
○瀬野委員 土壌の問題については環境庁としてはまさに微妙な立場にあるということでございますけれども、こういったことについては十分私は積極的な検討をしていただきたいと思うのです。一度失われますとなかなかもとに返らないものであります。将来子孫のことを思うと、こういうことについて早くから手を打つということで積極的な検討をぜひお願いしたい、かように思います。 さらに、われわれが生存していくためにはある程度開発もせざるを得ないことはよくわかります。しかしながら、無制限、無秩序な開発は避けるべきことは当然でございます。ミクロ的にはまた地域の開発の限界、マクロ的には日本国土全体の開発の限界があります。しかし、開発許容量とか環境容量とかいう言葉のみが先行しまして、それが深められることもなく、実態的にはなし崩し的に開発が行われているのではないか、かように憂慮しておるものでございます。この辺で、いまも長官から、慎重に対処するということでございますが、開発と自然の共存、調和を図るための環境容量あるいは開発許容量というようなものをマクロ的にもミクロ的にも明確に打ち出すべきときではないか、かように私は提案を兼ねて申し上げるわけですけれども、これについてさらに長官からお考えを承っておきたい。
○上村国務大臣 いわゆる緑の調査というのは昭和四十八年に発足いたしました。それからちょうど五年もたったからということで、五十三年、五十四年と総計両方で大体八億円以上の予算措置をして、いわゆる緑の調査を行ってきた。これは結局自然の環境の基礎調査でございますので、そういうことを踏まえながら、具体的に自然と開発行為の調和点をどういうふうに長期的に見るかというようなことが、なかなかむずかしい問題も起きます。ケース・バイ・ケースでいかなければなかなかやりにくい場合も多いと思いますが、この緑の調査というのはマクロ的な基礎資料となっていくであろうと思っております。
○瀬野委員 次に、田園都市構想実現への環境庁の役割りということで若干お尋ねをしておきたいと思います。 この田園都市構想については、すでに予算委員会等でも何回か同僚委員からの質問もございましたので、政府の一応の答弁を承っておるわけですが、きょうは大臣の所信表明に対する質問でもございますので、今後のために改めて二点にわたって考えを承っておきたい、かように思います。 一つは、大平総理の提唱する田園都市構想に対して環境庁も積極的に対応していくとのことでありますが、上村環境庁長官が田園都市構想と環境行政なるものをまとめ、歴代長官にも賛同を求めたとのことでありますが、いずれにしても抽象論の域を出ておりません。具体的にどのように対応していくのか、余り明らかでないわけであります。どのような考え方で取り組むのか、また現在どう取り組みが行われておるのか、この点についても、きょうの所信表明に対する質問に当たって、長官から当委員会で明快にお答えをいただいておきたい、かように思います。
○上村国務大臣 田園都市構想というそのものが一つの理念なんです。具体的な政策が積み重ねられて田園都市構想というものが打ち出されておるわけでない、ただ、既存の構想に対する一つの指針というものであるというふうに総理は答弁されております。それで、既存ということになりますと、いま一番大きな問題は三全総の中にあります定住圏構想が一つあります。それから自治省が打ち出しておりまする広域市町村圏の構想がございます。それから建設省が打ち出しておりまするところの地方生活圏の構想があるかと思います。そういう構想は従来あるわけであります。それで総理が新しく今度の田園都市構想を打ち出したというのは、いま言ったような既存の構想は御破算にしてやる、こういう意味でなくて、その既存の構想の上に一つの指針として、方向として出した理念であるというふうに言われております。そして内容は、要するに都市が持っておる長所、それから農村が持っておる長所、それをひとつ組み合わせていき、地方に文化性の豊かな一つのネットワークをつくっていこう、こういうことでございます。でございますので、その田園都市構想そのものが細かい具体的な政策から組み立てられた構想でございますれば、これに対応しましたところの環境行政というものが打ち出されるわけですけれども、いま言ったような田園都市構想でございますので、昨年私、環境庁に参ったと同時に、直ちにこの田園都市構想と環境行政というものについて検討をしてもらうようにプロジェクトをつくらせたわけですけれども、田園都市構想というものがそういうわけですから、それの対応的なものがどうしても総論的なものになったわけでございます。ですから、これから具体化していくに際しましては、私どもはこの総論的なものに対して意見も述べ、そして使命を果たしていきたい、こういうことでございますので、いまのところ具体的というのが少ない。 それで、具体的ということになりますと、この田園都市構想ということから言いますれば、アセスメントを法制化していくのが事の筋じゃないだろうかというふうに私は感じまして、そして昨年、いわば党議の決定もございましたけれども、すぐ政調会長にお話をしたということで進めておるということなんです。 それから、この田園都市構想ということの場合におきましては、ある程度そういう都市と農村との長所をミックスしていくわけですけれども、まあ二、三十万の都市を中心にしていくということになりますと、そこをつなげるネットワークということになると、交通関係が起きてきやせぬか。ですから、この交通体系というものについても関心を持っていかなければいかぬのではないかということ。それから自然の環境を保全していく際に、従来環境庁としては国立公園、国定公園までは手が伸びておりますが、都道府県立公園というところまで手が伸びておりません。しかし、田園都市構想が具体化していく場合には、どうしてもこの都道府県立の公園のところが比較的自然に親しまれ、利用されていく対象になっていきやせぬだろうか。そういう意味で、環境庁としましてもこれに関心をずっと深めていき、今度の税制の改正の段階におきまして、県立公園など都道府県立公園の土地の買収の関係につきましては、千五百万円を限度とする税制の優遇措置を入れていただいたというかっこうになって、そして今後その方面に関心を深めていこう、こういうわけでございます。ですから、田園都市構想が漸次具体化されていくに従いまして、私どもの方の環境行政もそれに対応する具体化が行われる、総論的には検討を終えた、こういう次第でございます。
○瀬野委員 田園都市構想は理念である、さらに政策手段である三全総についてのお考えと、アセスメント法の問題とか環境問題についてお話がございましたが、私は、さらに水系の広域的管理ということにも重大な関心を持っているのですけれども、そういったことやら、流域あるいは海岸の保護というようなことについても対策を十分講じていただかなきゃならぬと思うのですけれども、これらについてはどういうふうにお考えでございますか。
○馬場政府委員 都市の形成におきまして、水問題あるいは水系問題は非常に重要でございます。都市の成立を見ましても、古来から川沿いに成立している、あるいは扇状地帯に成立しているということで、やはり水と非常に関係が深いわけでございます。そこで私どもも、田園都市構想あるいは定住圏構想でも言っておるわけでございますが、水系と非常に密接な関連があるということで、水系全体としてとらえる必要があるという観点を私どもとっているわけでございます。そこで私ども、いわゆる水質保全ということで水質を浄化する、水質を維持するということはもちろん重要でございますけれども、そういう水系あるいは水域を含めた全体の環境といいますか、そういうものを、アメニティー的な考え方を入れまして、水系の保全といいますか、そういうものが必要ではなかろうかというように考えているわけでございまして、したがいまして、そういう水質保全とあわせまして、水域の環境をいかにきれいにしていくかということが必要でございますし、そのためには現在いろいろやっております事業等につきましても、またそういう観点から、そういう地域におきましては一部見直しなり、いろいろな注文も関係各省につけていくというようなことも必要ではなかろうかというように考えておるわけでございます。
○瀬野委員 環境保全長期計画についてお尋ねをしたいと思います。きょうは所信表明に対する質問でございますし、私も最初の質問でもございますので、今後の審議に当たって若干重要な点についてはしょってお伺いしますので、よろしくお願いしたいと思います。 われわれは従来から、公害防止とか環境保全についての長期計画が必要であることは力説してきたわけでございますが、幸いに環境庁においても、中央公害対策審議会の答申を受けて、五十二年五月十六日に環境保全長期計画が取りまとめられました。しかし、この長期計画の位置づけがはっきりしない点が多いわけであります。政府が長期計画を決定する場合、ほとんどの場合閣議決定して、内閣の責任においてその計画の達成を国民に公約するということになっておりますが、公害防止計画においても閣議決定事項であるのに、環境保全長期計画はなぜ閣議決定事項としなかったのか。この点は私、大変残念に思うのですけれども、その点、国民の前に明快に長官から御答弁をいただいておきたいと思うのです。
○上村国務大臣 この環境保全長期計画というのが環境庁独自に五十二年の五月十六日にできておりますことは御指摘のとおりでございます。それにしては閣議決定に基づいておるのかおらぬのかということになると思いますが、環境庁としましては、昭和五十一年の五月十四日に閣議決定をされております昭和五十年代前期経済計画の第二部「目標達成のための政策体系」のIIの3に「環境保全」というところがございます。その中で、「環境保全対策を長期的視点にたって総合的、計画的に推進するため、環境保全長期計画を早期に策定する。」という閣議決定はございます。それに基づきまして環境庁は、五十二年五月十六日にこの長期計画を策定したわけでございます。
○瀬野委員 それでは、長官、いまおっしゃった何とかのIIの3の「環境保全」云々のところに閣議決定云々とあるからこれは改めて閣議決定の必要はない、こういうふうに理解してよろしいのですか。
○上村国務大臣 私、実は後から調べさせたわけでございますが、この環境保全長期計画、環境庁が出しておるそれの根拠は、五十一年五月十四日の閣議決定のいまの文書に基づいてつくったものである、こういうわけでございます。
○瀬野委員 今回のこの環境保全長期計画はそれによってつくったのだからもう十分である、改めて閣議の決定は要らない、早い話が環境保全の行政指針にする、こういうふうなことになるのか、その点どうも歯切れが悪いので、もうちょっと素人わかりするようにはっきりおっしゃっていただきたいと思うのです。
○上村政府委員 いまお話になっております環境保全長期計画というのは、環境庁が六十年までの期間における環境行政上の一つの指針としてつくったものでございまして、その根底には、先ほど申し上げました一年前の前期経済計画があるわけでございます。五十二年の五月に環境庁としてこの計画——これはそれぞれの審議会の答申を受けたものでございますけれども、進めてまいっておりまして、まだ二年でございます。ただ、問題は、ことしの春に新しい経済計画ができるということになりますから、それとの兼ね合いではやはり検討をしていかなければならない問題があるのではないかというふうに考えておるわけでございますが、目下のところでき上がりましてから二年、まだたつやたたずの計画でございますので、この計画というのをこれからの環境庁の行政の指針にしたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○瀬野委員 私が質問を通告したものだから、大分夜業して想定質問を苦労してつくって答弁を引き出して、無理に合わせたような答えでぴんとこないのだけれども、私は、これは当然閣議決定してやるべき重要な問題ではないか、こういうふうに理解しておるわけです。いまの答弁で前期経済計画によってやったということですが、春に新しい計画もできる、そこで将来検討していかねばならぬ、こういうことですが、あっさり、これは閣議決定すべく努力している、こういうふうに考えておりますというふうにどうしても答弁できないですかね。何かはっきりしないのだけれども、将来にわたっていまのままで、いわゆる政府の行政指導の指針というようなことで行かれるのか。その点、私も今後のこともあるので、くどいようですが、もう一度明快にひとつお答えをいただいておきたいと思います。
○上村政府委員 いまお答えいたしましたように、環境庁の行政の指針として決めたものでございまして、各省庁を網羅した計画というべきものではございませんで、本来閣議決定になるものかどうか、若干疑点があると思うわけでございます。一つの省庁の計画であるというものでございますから。
○瀬野委員 将来のためにしかと承っておきます。 そこで、国民は長期計画に盛り込まれているように、少なくとも昭和六十年までに環境保全目標を達成して快適な生活環境を政府が確保してくれることを期待しておるわけであります。環境保全行政の単なる指針としてでなく、政府が一体となってこの長期計画に責任を持つのだという姿勢を示すべきではないか、私はかように思っていま質問を申し上げたわけでございます。 それとともに、この長期計画に欠けているのは、土地利用と環境保全に関する事項でございます。土地利用のあり方が環境保全に対して決定的な影響を持つことは常識でありますが、この面への考察が欠けているように私は思うのです。自然保護、快適な生活環境及び生活環境との共存関係を創造するために、大胆に土地利用のあり方と適正な土地利用政策を打ち出すべきではないか、かように思うのですけれども、この点どうもぴんと来ないのですが、ひとつわかりやすく御説明をいただきたいと思う。
○上村政府委員 この環境保全長期計画で土地利用に関する部面が欠けておるというふうな御指摘でございますが、その第一部の「公害の防止」という章がございますが、その中で六十年に向けました主要施策の方向といたしまして「環境管理施策」という項目を立て、その中で公害防止計画を推進することとあわせまして「土地利用の適正化」という項目を設けまして、そこで地域の環境現況の調査でございますとか、解析なり評価、そういうものをいたしまして、環境保全に十分気を配った土地利用を図ることが基本的に重要であるというふうな前提を置いて、幾つかの進むべき道というものを示されておるわけでございます。全然、現在の環境保全長期計画というものが土地利用についてなおざりにしたというものではございません。
○瀬野委員 次に、複合大気汚染対策の推進についてお伺いいたします。 まず窒素酸化物、NOxの環境基準が二、三倍に緩和されたことは、昨年の大きな事件であったわけです。NO2が人間の健康に対してどのような影響があるのか、まだ不明な点が多いわけですが、したがって、明確なデータが出されるまでは軽々しく環境基準を変えるべきではなかったと思います。現在大気汚染系の公害病患者が六万人を突破し、さらに増大する傾向にあることは御承知のとおりであります。環境庁は、緩和の際、緩和しても絶対健康には影響がないと断言されましたが、こうした増加傾向は何が原因なのか。われわれ素人はこれまた迷うわけであります。この点について長官はどう考えておられますか、お答えをいただきたいと思う。
○上村国務大臣 NO2の環境基準を定めた、こういうことにつきましていろいろと御意見もあることは承知しておりますし、また現在訴訟になっておるわけです。けれども、環境庁としましては、中央公害対策審議会の専門委員会を通じて御意見を十分反映してやったことである。ですから、国民の健康を守るということについてはこれで十分であるという考えのもとに告示をしたということでございます。しかし、いま複合汚染の問題はいろいろ関心を深めていかなくちゃならぬということです。ですから、五十四年度につきましてもこの対策につきまして調査費を計上してもらいまして、そうして積極的にこれを調査し、対策を推進していこう、こういう姿勢でございます。
○瀬野委員 そこで一月二十四日でしたか、本田環境保健部長から環境庁の全国自治体部局長会議において発言があったわけですが、環境庁は今後、公害健康被害補償地域は、現在四十一地域あるわけですけれども、新たにつくらない、このような発言があっております。恐らくこれは本田さんかあるいはまた関係部長の発言だと思うのですが、この真偽を確かめたいのと、同時に、そうじゃないと言えばそれまでのことですけれども、私はそのように承知しているのですけれども、これは問題の発言じゃないか、私はかように指摘するわけです。大気汚染系患者が先ほども申しましたようにふえているのは、四十一補償地域に限らないわけです。青森県の八戸市や四国の新居浜市など数多くの中小都市においても大気汚染系患者が高率で発生しております。ぜんそく等の大気系疾患は、環境庁が言うように、SOxのみならず、NOx心あるいはばいじんなどの複合汚染によって発生するものであるわけです。SO2がわずかに改善されたからといって、今後補償地域の指定は打ち切るというようなことは、これは大変な問題である、私はかように思うのですが、この点について真偽のほどをひとつ表明していただくと同時に、この地域の問題について、今後補償地域の指定をどう考えておられるか、あわせてひとつ環境庁から答弁を求めます。
○本田政府委員 一月二十四日でございましたか、確かに全国の環境部局長会議を開きましたときに、私から公害健康被害補償法の制度につきましてのあらまし、それから環境庁の考え方等々お話ししたわけです。その中で、昭和四十九年に公害健康被害補償法ができまして、できました当時の大気の汚染とそれから現状における大気の汚染の状況を比べてみますと、先ほど先生みずから御指摘がございましたように、大気は非常に改善されているということが言えるかと思います。 そういった背景を踏まえまして、それ以来実は四十一地域、これも御指摘ございましたが、の地域指定を、一番最後は昨年の六月でございますが、三地区いたしたわけでございます。地域指定というのは一大気の相当の汚染があることが一つと、それから患者が多発している、この二つの要件を満たして地域指定をしてきたわけでございますけれども、大気の汚染の状況を見てみますと、四十一地域以外で相当の汚染があると判断されるような地域は現在もはやないという観点から、これから先第一種の地域指定をしていくことは、現状の大気汚染の状況ではあり得ないだろうということを確かに申し上げました。またそういうふうに信じております。 それから、現在の四十一の指定地域について取り消していくのじゃないか、こういう御懸念の質問だといま解しましたけれども、これは、先ほど申し上げましたように、地域指定というのは、その地域が相当の大気の汚染と、それから大気系の患者が相当発生しているという、この二つの条件で指定している。反対から言えば、その要件が本当になくなれば、指定は取り消していってしかるべきだと思います。それからまた、四十一地域も全国に公害指定地域があり、御指摘のようなたくさんな患者さんがおられるということ自体が、わが国にとってはきわめて異常な事態だと思うわけであります。できますならば、本当に大気がきれいに改善され、患者が発生しないという事態に早くなるように私どもが努力すること、それが私どもの責務とも思うわけであります。ただ、だからといって、科学的なデータがございませんと、ただはだで感じただけで地域指定を取り消すということはできるわけではございませんので、硫黄酸化物のみならず、そういったいろいろな状況を勘案して、そして科学的なデータを取りそろえ、分析するということが当面必要なことであろう、そういう検討をいたしたいと存じております。
○瀬野委員 局長から伺いましたが、現状ではあり得ないということですね。ということは、将来にわたってあり得る場合もあるということも逆に言えるわけですね。それじゃ、先ほど申しましたように、一例を挙げると、青森県の八戸市とか新居浜市などもあるわけですが、こういった中小都市でもそういう四十一地域のほかに指定をするというようなことは考えられるのか。またこれは当分まず指定する必要はない、こういうふうに考えておられるのか。数年たって、将来は消えることも条件によってはあり得るのだという含みのある発言なのか。その点さらに、くどいようですけれども、明快にお答えをいただきたいと思うのです。
○本田政府委員 いまの第一種の公害患者といわれます四つの疾病につきましては、これは先生御存じのとおり非特異的疾患といわれるもので、公害だけによって起こるとは限らない疾病でございます。ぜんそく性気管支炎その他でございますが、全国にそういった患者さん方はたくさんおられるわけでございます。ただ、そういう患者さん方が大気の汚染によってたくさん発生した地域が四十一地域であったわけでございます。その大気の汚染の現状を見てみますと、年とともに改善されてきているのは、先ほど大気保全局長から御答弁があったとおりでございまして、そういうことでございますので、相当の大気の汚染があると判断される地域は全国にない、こういうふうに現状は判断しております。 恐らく、では将来その指定条件でございます相当の大気の汚染があるという状況が起こったらどうなんだ、こういう御質問かもしれませんけれども、そういうことがないように、私ども関係者としても努力していくべきだと存じておりますので、もしある地域が相当の汚染があり、しかも患者が多発するというような事態になれば、また別だと存じますけれども、現状そういうことは想定いたしておりません。
○瀬野委員 さらにNO2の総量規制地域が、A地域は〇・〇六PPm、B地域が〇・〇四ないし〇・〇六PPmの二種類に分けて指定されるというように私は聞いておりますけれども、どのような地域が予定されておるのか、また実際の規制はいつから始まるのか、この点もひとつこの機会に御答弁いただきたい。
○山本(宜)政府委員 御承知のように、窒素酸化物の一般排出規制というのは、現時点までにおきまして第三次の段階までの規制をしてまいったわけでございますが、今後は第四次の一般排出規制をやりたいということで、現在検討を進めておりますけれども、新しい環境基準値で見ましても、〇・〇六PPmを超える測定点のある地域が現在全国に六地域ほどございます。これにつきましては、硫黄酸化物の際に、総量規制という方式を導入することによりまして大変成功を見たわけでございますので、この高濃度汚染地域のうちで、工場、事業場が集合いたしまして、いわゆるばい煙発生施設ごとの一般の排出規制では環境基準の達成が困難だ、こう考えられるところにつきましては、総量規制方式というのを導入いたしたい、かように思っておるわけでございます。 いまの時点におきましては、各地方公共団体の方々と汚染の状況の把握に努めておるところでございまして、どこの地域を選定するかということをまだ決心してない段階でございます。また総量規制につきましては、いわゆる汚染の予測手法というものを導入いたしまして総量規制に持ち込まなければなりませんので、そういった手法の確立の問題もございまして、この検討も現在進めております。 したがいまして、先生A地域、B地域と申されましたが、私ども、まだA地域、B地域というよりも、高濃度汚染地域及びそうでない地域というぐあいに分けて地域を考えてまいろうと思っておりますが、現時点におきましては、まだその作業が完了しておりません。その作業を早々と進めまして、総量規制方式も導入したいという段階でございまして、現時点におきまして、どの地域をどう決めるかということにつきましては、まだ発表できる段階ではございませんので、御了承いただきたいと思います。
○瀬野委員 作業は完了してないということですが、大体いつごろをめどに完了する予定で進めておられますか。
○山本(宜)政府委員 先生御承知のように、五十四年度の大気汚染対策の予算の中で、総量規制につきまして都道府県に総量削減計画というものを立てていただくわけでございますが、これのための補助金を計上いたしておりまして、御審議をいただいておるところでございますが、私どもなるべく早く作業を進めたいと思っておりますけれども、いろいろとデータの収集並びに汚染予測手法の開発というようなことに手間取っておりまして、五十四年度内にはある一つの方向を出さなければならないわけでございますけれども、いまのところはっきり五十四年の何月ということを申し上げられない段階でございますが、私どもといたしましてはなるべく作業は急ぎたい、かように思っておるわけでございます。
○瀬野委員 水質保全対策についてお伺いいたします。 六月をめどに実施される予定の総量規制については、多くの国民が環境保全の切り札として期待をしております。しかしながら、新聞紙上でも明らかなように、総量規制の新基準値が現行の濃度規制値より緩和される意向にあるとのことが問題にされております。東京湾関係の東京、神奈川、埼玉、千葉の一都三県が強く反発しておる総量規制が、濃度規制の欠陥、すなわち薄めて流すわけですが、これを是正するために生まれたにもかかわらず、濃度規制の基準より大幅緩和されるということであるならば大きな問題である、かように私は指摘するわけです。この点については、環境庁は、この総量規制に当たってどういうふうに対処される方針であるか、この機会に明らかにしていただきたいと思います。
○馬場政府委員 水質の総量規制につきましては、先ほど申し上げましたように、本年六月をめどにいま準備を取り進めている段階でございます。瀬戸内海、伊勢湾、東京湾、三水域を現在予定をいたしまして進めている段階でございますが、水質の総量規制の趣旨は、現在御承知のように国の方で濃度規制の一律基準を定めまして、それからまた各県はそれぞれ各県の地先水域をきれいにする、あるいはその他特殊な事情によりまして、各県それぞれの事情によりまして上乗せの基準をつくっているわけでございます。今回の総量規制は、そういうような閉鎖性水域におきまして、現在やっております濃度規制のみによっては対応し得ない、それだけでは環境基準なりあるいは湾全体の水質が必ずしも十分向上しないというようなものの一つの補完的な形としてやるわけでございます。したがいまして、現在やっております濃度規制につきましては、今回の総量規制制度の発足によっていささかも変わるものではございません。このことは各県でやっております上乗せの基準につきましても同様でございます。 そこで、総量規制でございますが、これにつきましては、たとえば瀬戸内海につきましては十一県臨海県があるわけでございます。その上にまた上流県から流れ込む県も幾つかございます。東京湾、伊勢湾、それぞれ臨海県、上流県があるわけでございます。そういう多くの県があるわけでございますが、そういうところが、みんなで同じようなレベルで共同して水質の保全、上昇を図っていこうというようなことでございます。したがいまして、現在それぞれやっております県の濃度規制とは趣旨が違うわけでございます。 そこで、お尋ねの点の、これが各県のやっております濃度規制なりあるいは水質保全のためのいろんな行政の足を引っ張るんじゃなかろうかというようなことでございますが、私どもは毛頭そういうことは考えておりません。両方の制度が併存するわけでございます。したがいまして、総量規制を実施することによりまして現在の濃度規制が緩められるとかいうようなことはないわけでございます。そういう意味におきまして、現在の一部報ぜられておりますような形につきましては、若干誤解があろうかと思うわけでございます。 なお、具体的なやり方あるいは数字等につきましては、現在中央公害対策審議会において鋭意御審議をいただいている段階でございます。そういう意味におきまして、私ども総量規制の実施が水質保全行政の強化でこそあれ、後退につながることはないというふうに考えておるわけでございます。
○瀬野委員 環境庁長官、いまの水質保全対策についての問題で、総量規制のことについては私いろいろ勉強させてもらったけれども、まだこれは公式の場で大臣からの発表がないように思うのですが、ひとつ補足して大臣の所信を承っておきたい。
○上村国務大臣 ただいま担当局長から御説明を申し上げたとおりでございまして、昨年の六月に水質汚濁防止法が改正されまして、広域閉鎖性水域につきまして総量規制を導入するということの改正が行われたわけでございます。それでございますので、行政日程としましては、この三月中に中公審からの御答申を得る、四月中に関係政令あるいは総理府令等の公布をいたして、そして六月に実施をしていこうというような、一つのいまからのもくろみ、こういうわけでございますので、そのもくろみはそういうふうで実施していきたい、こういうわけです。 それから、総量規制の導入ということは、従来の個別規制の補完的なことで、より一層汚染をなくしていこうという趣旨でございますから、後退というわけではないのです。それがいま局長が述べておることです。そしてどういうふうに具体的に持っていくかということにつきましては、三月中に中公審から答申をいただく、こういうことでございます。 それからいま、これに先立ちまして、御承知のようにどれだけの水域を指定するかということと対象の項目、こういうような決定がございます。それが四月中というような政令になっていく、こういうことでございます。
○瀬野委員 私は、総量規制を湖とか沼にも適用していただきたいということを申し上げたいのです。総量規制地域は、現在のところ東京湾、伊勢湾及び瀬戸内海の三水域が予定されております。環境庁や自治体の水質調査で明らかになったように、それらの地域は無論のこと、多くの湖沼が赤潮の発生などで危機に瀕していることは御承知のとおりです。たとえば琵琶湖、諏訪湖、霞ケ浦等がございます。ヘドロの蓄積と赤潮の発生が大問題になっております。琵琶湖については近畿圏一千万人の飲料水源ということで、滋賀県当局が合成洗剤を規制したり独自の総量規制を行ったりその対策に必死でございます。滋賀県でも、一県だけでは手に負えぬということで、政府に対して総量規制の実施を要求しております。諏訪湖や霞ケ浦などについても事情は同じでございます。特に重要湖沼については速やかに、手おくれにならないうちに総量規制地域に指定すべきではないかと思うのですが、これについて環境庁長官はどういう見解をお持ちですか、お答えください。
○上村国務大臣 この前の日曜日に実は滋賀へ総理も一緒でございましたけれども参りました。そのときにそういう御趣旨のいろいろな御陳情がございました。ちょうど記者会見のときにも質問が出ましたが、ただいま総量規制を導入するということで、当面考えておるのは東京湾、伊勢湾、それから瀬戸内海というのを先行させて進めております。当面琵琶湖を指定水域にするということは考えておりませんけれども、しかしいろいろな問題がいま起きております。まして滋賀県だけでなくて、関係府県にとりまして重要な琵琶湖でございますから、個別的に精力的にやってまいります。必要の生ずるときを考えまして検討します、こういうふうな御答弁を私は申し上げたわけでございます。
○瀬野委員 ぜひひとつ環境庁としても検討して進めていただきたいと思います。 次に、環境アセスメント制度についても質問する予定で、通産省にもおいでいただきましたけれども、時間の関係もありまして、水俣の公害病対策等について、以下残余の時間質問いたしたいと思いますので、環境アセスメント制度については次回に譲ってきょうは割愛しますので、御了承いただきたいと思います。 公害病対策について質問をいたします。水俣病臨時措置法が成立して、水俣病の認定、補償について新たな体制で臨むことになりました。昨年はずいぶん、何回も徹夜までしていろいろ審議をしてまいりましたが、国の認定審査会には、患者の切り捨てにつながるとして患者さんの相当部分が反発しております。したがって、国の認定審査会における認定は公正に、しかも従来の疑わしきは救済の大前提を堅持して進めるべきことは言うまでもありませんが、まず、この点について環境庁長官、さしあたりまして御所見を改めて承りたいと思います。
○上村国務大臣 水俣病の認定業務の促進ということは、訴訟までにもなって判決もあったような次第です。そして、何としましても促進を図らなければならぬということで、この前法律が成立しておりますので、その趣旨を体しまして、実はこの二月十四日から発足ができまするような体制を整えておるわけでございます。その委員の選任につきましては、いろいろと附帯決議も付せられておるわけでございますので、その点もよくわきまえてその人選を行うことにいたしたわけでございます。
○瀬野委員 昨年の十月十九日、当委員会において水俣病の認定業務の促進に関する臨時措置法が成立しましたが、その際、八項目の附帯決議を行ったことは御承知のとおりであります。さらに、本年二月十三日、国の認定審査会の十名の委員が決定しました。ただいま環境庁長官から御答弁があったとおりであります。そして二月十四日より本法が施行されたわけでございます。 熊本県における地元各種患者団体の一部から、この法施行の際、附帯決議八項目の中で第二、第五、第七項が一顧だにされなかったことと、あとの第一、第三、第四、第六、第八項の尊重、実施など夢々考えられていないというわけで、非常に危惧した意見を述べ、陳情に及んでおられます。 私は、この附帯決議について、環境庁長官としてはどのように尊重し対処されたか、また今後どのように対策を講じようと考えておられるか、この八項目の附帯決議について環境庁長官から御答弁を求めたい、かように思います。
○上村国務大臣 実は、この人選の問題につきまして私二つのことを指示しまして、早急にやらせることにしたわけです。というのは、まず二月十四日——促進法案ですから、その人選がずるずる延びていったのでは促進になりません。ですから、二月十四日の施行に際しては人選も全部できるようによくやる。それからもう一つは、いま御指摘のように附帯決議ができておるから、これをよく頭へ入れて人選をいたすようにというふうに指示をいたしたわけでございます。でございますので、この具体的な点につきましては、事務当局に説明をさせていただきます。
○本田政府委員 臨時水俣病認定審査会の今後のあり方につきまして、法の趣旨はもちろんのこと、附帯決議を尊重することは当然だと心得ておりまして、先ほど長官からおっしゃっていただきましたように、私どももそのように長官から厳命を受けて審査委員の選定に当たってまいったところでございます。 いま御指摘ございました附帯決議、一から八までございますが、中には審査会そのものの運営といいますか、審査会でお決めいただくようなことがございますので、御指摘いただいた三つの項目について申し上げてみますと、第二の「臨時審査会委員の任命にあたっては、患者の信頼を得るよう十分に配慮すること。」これに関しましては、水俣病に関しまして高度の学識、豊富な経験を持っている方は層が非常に薄うございます、数が少のうございます。けれども、私ども過去において患者さんのいろいろな団体の方々と何回か東京においてお会いしたことがございます。そういったところで水俣病に関するいろいろな御意見を拝聴する中で、これに関します意見も出てまいっております。それからまた県当局、熊本県あるいはその他の関係県におきましては、現地で患者さん方とお会いしておられる機会が比較的多うございまして、その県が会われた日というのはあるいは患者側が会われた日というのはわかるわけでございますので、私どもの方からどういう話があったのかということを積極的に聞くことにいたしております。そういうことで県からの情報をいろいろとりまして、そういったものを総合的に勘案いたしまして、委員の任命に当たるに当たっての基本的な考え方というものをまとめてきたわけでございます。そういたしまして、信頼を得るということに特にこの附帯決議の中で留意いたしまして、現在三県一市で認定審査会に所属しておられる先生方であればまあ信頼を得るのじゃなかろうかというような観点からそれらを中心に選任した、こういうこともあるわけでございます。 それから、御指摘のありました第五項目の「認定業務の不作為違法状態を速やかに解消する措置を講ずるとともに、認定業務について、患者との信頼回復に努めること。」患者との信頼関係というものを私どもが機会あるごとに埋めていく、高めていくということは確かに必要なことだと存じます。機会があればいつでも私どもお会いするつもりでございますし、意見を交換する意思は重々あるわけでございます。 この臨時水俣病認定審査会につきましては、委員にお願いするときに、かつてこの法律を決めていただきますときに、いろいろ国会で論議されまして、附帯決議もその場でついたわけでございますが、いろいろな論議の過程、それから附帯決議の一つ一つの趣旨、そういったことも委員にはよくお話し申し上げまして、そして御理解いただいてお引き受けいただいたわけでございます。そういうこともございまして、もちろん、今後とも私ども患者との信頼関係の回復に努めていきたい、こういうふうに存じております。 それから附帯決議の第七項に、「認定業務について、各県、市認定審査会、当該地方公共団体の長、患者代表の意見を十分に聴取し、今後とも一層改善に努めること。」これも当然なことだと存じておりまして、各県の長も含めまして折に触れて意見の交換を行っているところでございます。
○瀬野委員 八項目の附帯決議の中で、特に第二、第五、第七項目についての御答弁をいただいたわけですけれども、患者の要求があれば機会を見ていつでもお会いするし、またいろいろと御相談に乗っていくというようなこともございました。患者としても大変危惧しておりまして、将来にわたって不安を抱いておりますので、そういう機会が求められた際はぜひひとつ応じて、この附帯決議を尊重して前進していただくようにお願いしたいと思います。 その附帯決議に関連して、水俣病認定審査会の第一回審査会はいつ開く予定でありますか。その点ひとつお答えいただきたい。
○本田政府委員 この臨時措置法の対象になる申請者というのは、いわゆる旧法と称せられます昭和四十九年八月末までに申請なさった方々でございまして、まだ判断が下っていないという方々が現在一千四百三十九名ございます。その方々は御本人の意思によって県の審査会でも審査を受けていいし、国の審査会でも審査を受けていいという制度でございまして、その法の施行になったのがこの二月十四日でございますので、それ以来まだ申請がございません。申し上げましたように、申請者の意思によって国あるいは県ということになりますので、全部こちらに来ていただいたとして千四百三十九名でございます。そういったことで現在まだ申請ございませんので、申請が来るまでに事務手続等でやはりもうしばらくかかるだろうと思います。 申請の状況を見て審査会は開かれていくと存じます。たくさんな方々が来ていただければ、やはり毎月審査会を開いていただく必要が当然あろうかと思います。当初比較的数が少なければ、またそれに応じて審査会を開いていくことになろうか、こういうふうに思います。 第一回目の実質審査はいつやるのかというお問いに対しましては、まだ申請がございませんのでお答えしかねる現状でございますので、お含みおきいただきたいと存じます。
○瀬野委員 昨年、当委員会で深夜にわたってこの水俣病の認定業務の促進に関する臨時措置法の審議をずいぶんしたわけでございますが、その際も何回も申し上げましたように、これは敬遠されるのじゃないか、患者の申請がないというのは、やはり患者の意思によって決まるわけですが、ずいぶんいろいろとあのときも論議した経緯がございますので、私たちも実質どうだろうと実はここで心配しておるわけです。二月十四日施行ですから、日にちも浅いということもあろうかと思いますが、仮に申請患者がたくさん出てきた場合は、月に何回かまたは一回が二日間か三日間か行うとかというようなことも考えておられるのかどうか。患者が出てこなければいまからわからないこととは言いながら、その辺はどういうふうにお考えでございますか。その点もひとつお考えを述べていただくと、そういったことも参考にして、またいろいろと患者の考え等も固まってくるのじゃないかとも思われますから、お答えをいただきたいと思います。
○本田政府委員 申請者がたくさん国の方に申請いただきますならば、月に二回も三回もということは当初私はなかなか無理だと存じますが、ただ、一日かけましてたくさんな方々を、たとえば熊本県では百二十人審査体制というのをしいておられます。その運営につきまして三県一市の状況を見ながら、そういったことをお願いしていかなくてはいけないと存じております。できる限り回数をふやして、そして判断を多くしていただくということにお願いしてみたいという気持ちには変わりはございません。
○瀬野委員 この件については、今後患者の申請を待つ以外にないと思うので、事態の推移を見守るということで、本日は以上にとどめまして、時間があと六分ほどございますので、次の問題についてお答えをいただきたいと思います。 水俣病の関係でございますが、水俣病研究センターについて環境庁の御意見を承っておきたい。 昨年十月、水俣市湯ノ児にオープンしました国立水俣病研究センター、松本保久所長でございますが、これは部長クラスの主要スタッフ四人を初め肝心の研究員に希望者がなく、現在まさに開店休業みたいになって、せっかくできたものが遊んでいる状態でございます。環境庁も十分御承知だと思うのです。三木元首相が環境庁長官時代の六年前、広範な公害医療のメッカにと打ち出された構想は、まさに色あせたといいますか、水俣病医学の抱える矛盾を浮き彫りにしたかっこうでございますが、こうした実態に陥っている原因をどうとらえているか。地元では、同センターが敬遠され、スタッフが決まらない主な理由として、一つには、スタッフの中心になるべき地元熊本大学の医学部内で水俣病に対する関心が一般的に薄れ、医師の水俣離れが起きているのではないか、二つには、しかもセンターの自由な研究と活動が保障されていない、三つには、待遇面で問題があるなどと指摘されておりますし、そういったことを私たちもよく聞くわけであります。熊大の医学部の中にあります、同研究センターに対する態度がきわめて冷ややかであるというようなことが言われてもおりますが、この点はどうなんですか。こういった決まらない原因というものをどういうふうにつかみ、また今後対策をどう講じようとしておられるのか、ひとつ明快にお答えをいただきたい。
○本田政府委員 御指摘のように、水俣病研究センターが発足いたしましたのは昨年の十月でございます。日が非常に浅うございます。発足したというものの、建物自体は、いろいろな委員会の御意見に従いまして建設をまず始めて、それが五十二年度に完成したわけです。周辺整備その他をやりまして、この十月にようやく建物だけができまして、発足したわけです。同時に、御指摘ございましたように、鹿児島大学の生理学の教授であられる松本教授をこの三月まで併任という予定でお願いして、この四月から専任になっていただくわけでございます。その間に事務職員を、ことしは定数八名でございますが、総務課長以下三名を任命いたしまして、現在定数のうちの四名いるわけです。センターのかっこうといいますか、それはほとんど建物だけと言っていいほどの状態でございます。研究に必要な人、それから機械器具というものは全くございません。特に今年度十月以降解禁になりました予算をもちまして、これもいろいろな研究者の意見を聞きながら、機械器具の整備にいま当たっているところでございます。三月いっぱいには予定されたあらかたの機械が入る予定になっております。 ただ、人の問題につきましては、センターの概要がそのような状態でございますので、なかなか右から左に来てくれないというのは御指摘のとおりでございます。しかしながら、このセンターがきわめて特異な任務を持っていること、つまり水俣病に関します原因の究明、それから医療、調査、そういったことを責務としているわけでございますが、そういったことに御関心のある先生は確かに御指摘のように少のうはございますけれども、中の機械器具等の整備と相まちまして、おいおいと優秀な人材が確保できると私は確信しております。ただ、発足間もないためになかなか右から左に来ていただけないというのは、御指摘のとおりそういった現状にあることは事実でございます。機械も入りまして、その機械を、中には大学にもないようなりっぱな機械も予定しておりますので、そういったものをお使いいただくさなかにおいおいとまたこのセンターに対する目の向け方というものも違ってくるだろうと思います。当面、熊本にございますので、できますならばということで熊本大学にもっぱらお願いをしておりますけれども、そろそろよその大学にも呼びかけの輪を広げていきまして、できますならば熊本大学を中心にしたいのですけれども、その他の大学にもそろそろまた声をかけていきたいということでおいおいと努力中でございます。
○瀬野委員 環境庁長官、お伺いしますが、いま局長から答弁ございましたが、水俣の研究センターの問題で、私は研究センターの性格ということについてお伺いしておきたいと思うのです。 水俣病に深く携ってきた若手医師たちは、地元では、同センターが一体何をやるのか、具体的なビジョンも明確な指針もないというわけで、だれも進んで行かないのは当然、こういう厳しい批判も一部にはあるわけです。一方、患者団体からは、水俣病被害者の会の隅本栄一会長等は、結局センター建設は行政の単なるポーズだった、緊急な県検診センターの業務は手伝わない、膨大な数に上るのを恐れ、潜在患者の発掘は避けて通る構えだ、再三の要求は全く無視されたのだと憤りをぶつけているというようなありさまであります。 これに対し環境庁は、同研究センターの性格について、私が承知しておるところでは、原則として行政認定のための検診はできない、あくまで病像究明や治療法の確保のための研究機関なので、医療活動に当たる行政機関と同じことはしないと、きわめて割り切った説明を唱えておられるようでございますが、私は当然、研究のみでなく患者の治療、リハビリ等の患者福祉につながっていくよう機能を拡充すべきであると考えておるわけですけれども、この点についてひとつ長官の、よく実情を認識された上での将来に対しての考え方を聞かせていただきたいと思うのです。最後に、この席で長官のお考えを承りたい、かように思います。
○上村国務大臣 御指摘のいろいろな問題があると思います。というのは、あのセンターをつくっていく構想というものは相当大きな構想だったと思います。現実にはまだそれに伴っておらないような状態であるということ、それから人選その他につきましても、先ほど保健部長が御説明申し上げましたように、現実になかなかいろんな苦心のあるところがあるのです。この前研究所長が上京してまいりましたもので、私よく懇談をしまして、そして何とか期待に沿うように、せっかくできるのだから、われわれが役に立つことは幾らでも積極的にやるからしっかりやってくださいと言ってお別れしたわけです。とにかくいまはまだ開所がしてございませんので、開所ができるようなところへ一刻も早く持っていって、そして内容を充実していきたい、こういうふうに思っております。
○瀬野委員 時間が参りましたので、以上で質問を終わりますが、通告した第二の問題は、次回に質問することとして留保いたします。
○木原委員長 中井洽君。
○中井委員 大臣の所信表明を中心に幾つかの点をお尋ねをしたいと思います。 先ほどからるる議論になりましたアセスメント法の問題から入りたいと思います。 環境庁にお尋ねをいたしますが、省庁の調整が残っておる、こういうことでありますが、去年あたりまでは、私どもが承っておりますところは、建設省、通産省、こういうところとの調整、こういうことでございました。漏れ聞くところによりますと、建設省との調整についてはまあまあついて、あと通産省との調整が残っておるだけ、こういうことのようでありますが、そのように理解していいわけですか。
○上村政府委員 この環境影響評価法案に関連いたします省庁というのは十ほどあるわけでございます。この省庁と私ども鋭意調整をしておるわけでございまして、どこの省庁とすでに話が済んでしまった、あそことはまだであるというふうなことまで申し上げるような段階にはまだ参っておらぬ、そういう状況でございます。
○中井委員 話し合いの中で大きく相違点を残しておるのは、それでは通産省との間ですか。それならいいでしょう。
○上村政府委員 幾つかの省庁と、基本的な問題を含みましてまだ論点が残っておるというふうに御理解いただきたいと思います。一つの省庁だけではございません。
○中井委員 通産省にお尋ねをいたしますが、先ほど島本先生の御質問に対する御答弁の中にあったわけでありますが、去年ですか通産省は、通産省なりの指針を決めてやっていくという省議を御決定なすって、その後鋭意検討を続けておられる、そして各省と調整を続けておられる、こういうことでございます。そこで、環境庁との調整はどのような形になっておるのか、あるいはどのような点で相違があるのか、端的にお教えをいただければありがたいと思います。
○原田政府委員 先ほどの御答弁というか、あれでは、電源開発のいろいろな環境影響評価につきまして、一昨年に省議決定をいたしたわけでございます。そして、その実施の細目と申しますか、技術的な方法ですとか、そういった点について案をつくって、目下関係各省と協議をしている、こういうことであったと思います。その協議の中身が具体的にどういうことになっているか、私は担当でございませんので、ちょっといまここで申し上げられないわけでございますが、また別途担当の者から詳しく御説明申し上げたいと思います。
○中井委員 来ていないならすぐ呼んでください。——それでは見えたら答弁いただくことにして、環境庁の方どうですか、相違点。本当にお答えいただけませんか。大臣、あなたがちょっと座を外されている間に、私、各省庁との調整を承っておると、通産省とだけちょっと差が残っておるんじゃないか、その差はどんなところにあるんだろう、お聞かせいただけぬかと言ったら、よう言わぬという答弁になったのですが、こんなことは別に教えていただいたってどうということないと思うのですが、大臣、どうでございますか。
○上村国務大臣 私、実はまだ通産と直接にやる段階になっておりませんので、政府委員の間でと思います。ただ、局長がそこら辺を言いそびれるのは、いまやっておりますので、何とか調整を円滑にという配慮があるのかもわかりません。とにかく進めておると思います。
○中井委員 私、まだ一期生でありますが、当選をさしていただいてから、この委員会の理事という形でやらしていただいておるのでありますが、アセスに関しては幻のものを議論ばかりしておる。私にしてもこの委員会でもう五回ぐらいですよね。本当に残念なことであります。しかも、その相違点あるいは考えの違いはいろいろあろうかと私は思うのであります。あってあたりまえだと思うのです。それはそれなりに議論の段階で出てきたっていいのではないか、こういう感じがするわけでございます。特に公害の問題は、私は演説するわけではありませんが、一つ一つの公害規制、公害対策ということに関してはかなり進んでまいった。このアセスメント法というものが環境庁にとっては画期的な一つの出来事になろうかと私は思うわけであります。 それと同時に、民主主義が進めば進むほど、公共事業あるいは公共の福祉と個人の福祉との衝突というのはあっちこっちで起こる。これを上手に解決をしていくということでなければいろいろな事業も進まないし、あるいは私たちの福祉あるいは社会資本の充実というものもスムーズにいかないと思うわけであります。それでは、現実にいまの社会で公共事業あるいは社会福祉の充実というものが、通産省さんや建設省さんや各省庁がお思いになっているほどスムーズにいっているのかというと、私はいっていないように思います。対決があるのはあたりまえであって、どう解決をするかというルールをつくっていくのが、私は日本の社会にとっては必要であろうと思う。いままでは社会に余裕があったから、反対があるならそれじゃお金をもう少し積みましょうか、あるいは時間を延ばしましょうか、こういう形でやれてきた。たとえば成田空港の問題なんか、あんなものを八年も延ばすなんていうのは本当にばかばかしい話であると私は思うのであります。あれだって解決の方法をつくっていけばもっと早くに解決できるんだ、このように思います。 私は、そういった観点で、まあ環境庁のお考えになっておられるアセスが出てくるまで判断はできませんが、一つのそういった基準づくり、あるいは公共の立場の人と個人の福祉の衝突をする場合に、環境面に関しては共通の立場で議論ができる、このように思うわけであります。いまのいろいろな議論、各地での衝突の議論を聞いておると、もうすれ違いの議論ばっかりだ。それを無理やり現場の人たちがつじつまをどこかで合わそうとしたり、あるいはお金を積むことによって、国自体もお金を援助することによってのみ解決をしようと図っておる。それはもう限界がある。試行錯誤であろうと、あるいは一時的に公共事業がおくれようと、こういったものをつくり上げて共通の地盤でやっていくということが大事であると思います。こういった点でぜひとも話し合いをつけて、法案としてお出しをいただきたい、このように考えるのですが、これに対して通産省はどのようにお思いでございますか。
○原田政府委員 従来から、電源立地等につきまして環境影響評価は非常に大事でございますから、再度申し上げておりますとおり、省議決定を行って、それに基づいて一応の環境影響評価調査をやっているところでございます。通産省としてもそういうことで従来から努力をしてきております。環境影響評価の制度を法制化するという点につきましては、今後も環境庁と鋭意協議を続けてまいりたい、かように思っております。
○中井委員 電力の問題あるいはエネルギーの問題については、私どもも、あるいは私どもの党も人一倍関心を持って取り組んできているわけであります。したがって、あなたのおっしゃることもわからないわけではございません。通産省のおっしゃることもわからないわけではございません。しかし、現実にいろいろな公共の事業がやられようとするときに、通産省さんは、通産省はアセスメントをおやりになっておると言うけれども、住民の側がそれを信用していなかったら何にもならないわけであります。それで私どもは、通産省のおやりになるアセスよりか、やはり環境庁の出してくるアセスの方が住民にとっては納得のいくものであろう、こういう感じを抱くわけでございます。そして環境庁のアセスメントの法制化がおくれればおくれるほど、提出がおくれればおくれるほど、そして国会で通産省が反対をしているらしいという議論がされればされるほど、今後とも地域住民にとっては通産関係の公共事業というものはやりにくいというか、うさんくさいものになってこないか、こういうことを私は逆に心配をいたします。たとえば巷間、法制化をすれば、先ほど岩垂議員の質問にもございましたけれども、むだなあるいは無意味な訴訟問題ばかりが起こってくるじゃないか、こういったことが反対の大きな理由になっているようであります。心配の大きな理由になっているようでありますが、大臣は、承りますと大学の先生で法科の御専攻のようでありますが、そういった心配等についてはどうでございますか。
○上村国務大臣 いろいろと、いま調整中ですから御議論が出てくることは結構だと思いますが、環境庁としましては、法制化をしたその内容にもよりますけれども、訴訟が特にそのために多発するというような心配はないのではないかという考えでございます。
○中井委員 通産省の方にお尋ねをいたします。 私自身、電力の労働組合のいろいろな人たちとアセスの問題について話し合いをしてまいりました。大半が途中まで議論をいたしますと本当につらそうに下を向くのですよ。いいですか。通産省が現実にエネルギー問題で住民と直接に交渉して進めているのじゃないわけです。間に入っている電力で働いている労働組合の人たちが一番つらい目に遭っているわけであります。お金だけで解決しないのであります。隣近所の市町村、その市町村へお金をまく、あるいは不満な人には補償金を払う、こういうことだけでそういったものは進む世の中じゃないのであります。そういったこともお考えをいただきたい。じくじたるものを持って電力に働いている労働組合の人たちは住民との折衝というものをやっているわけであります。あなた方は、この中央において、勝手にアセスが出たら、こういった問題がおくれる、そういうことで御反対をなすっておる。それならば、電力のこういった問題が、あるいは原子力の問題がスムーズに行く、だめならだめで代案が出される、そういったアセスメントを通産省で私どもの前に出してきてくださいよ。それすらできていないのに、どういうことで私は反対をなさるのか、皆目わけがわからぬ、こういう感じがあるわけでございます。大変生意気なことを申し上げますが、ひとつ先ほどどういう点で調整ができてないのかということと同時に、私の若造の意見で申しわけないですけれども、こういった意見についての御見解を通産省からいただきたいと思います。
○伊勢谷政府委員 お答え申し上げます。 先生がおっしゃいますように、この開発事業の実施に当たりましては、まず何といっても住民の方々の理解と協力を求めることは非常に重要であると思っております。先生が、通産省がやるよりは環境庁がとおっしゃいました。そういう御批判が出ること自体、私どもとしては大いに反省をしなければならないところであると考えておるわけでございます。しかし、私どもといたしましては、この住民の皆様との間に協力を求めることが非常に重要であるということと同時に、電源開発につきましては、そのことのむずかしさというものを身にしみて感じておるわけでございます。他の公共事業と違いまして、この電源開発の問題といいますのは、その受益するところが非常に遠い、かつ一般的に受益されるということでございまして、地元の方々からしますれば、受益よりはむしろ被害ということの方が多いということでございます。したがいまして、通常の公共事業に比べますれば、その住民の方々の御理解を得るということは非常にむずかしい問題であるということをひとつ御理解願いたいと私は思うわけでございます。しかしながら、私どもといたしましては、省議決定をいたしましてこのアセスメントを実施し、かつその結果につきまして説明会を開催するというようなことで、できる限りこの地元住民の方への周知を図り、かつまた地元住民から出されました御意見に対しましては、適切と考えられるものにつきましてはこれを取り入れるというようなことで、実際にアセスメントをやっております。あるいは工事を実行いたします電気事業者に対しまして指導を行っておるということでございます。そういう意味合いにおきまして、ひとつ先生にはこの問題が非常にむずかしい問題であるということを御理解を賜りたいと思います。
○中井委員 いまのお答えで、私どうしてもわからないのがあるのでありますが、その電源の事業を行う場合、住民の方々にその理解を得るのはむずかしい問題である、むずかしいんだ、こういうことであります。これはどういうことでありますか。もうむずかしいからいいんだというお答えのように、私、いまちょっと聞いたのであります、あなたの御答弁。そういうことに理解していいですか。
○伊勢谷政府委員 そういうことではございません。まず、その問題は非常に……(中井委員「そうおっしゃったよ」と呼ぶ)むずかしい問題ではございますが、私どもといたしましては、地域住民の方々に御理解を得るべく最大限の努力をしていきたいということを申し上げたわけでございます。
○中井委員 それでは、また議事録が来たら見せていただきます。 私自身は三重県でございます。大臣は愛知県でございます。むずかしい、なかなかうまくいかないところをよく知っているわけであります。通産だけではなしに、公共事業全体が住民との利益の衝突で、道路だって何だってできてないのがいっぱいあるわけであります。できないならできないという形で十年も二十年もほうっておくのではなしに、それではほかの地域を探すとかいう形でいまの行政というのは行われていないわけです。環境を破壊するのでもうだめならだめで、ほかを探すということじゃないわけであります。私はそういったものはあっさりしたらどうだ。そしてそのかわり、ここでやれるというならば、少々地元の問題があっても、それは政治として、国益全体としてやり切ってしまう。そういったことでなければ結局は進まない。いままでのように、高度経済成長下のように、とにかくできなんだら、お願いをして、お金を積んで、御理解をいただく。そういったことをいつまで繰り返しておるんだということを申し上げているわけでございます。 大変、通産省の方にとっては生意気な申しようであったようでありますが、ひとつ住民と現実に対話をする、あるいは住民に説得をする、こういったことを私どもも選挙というものを踏まえていろいろな形で経験をしているわけであります。そういったところからの意見であるというのをひとつ加味してお聞きをいただければありがたい、このように考えるわけでございます。環境庁の皆さんにも、このアセスメントの問題、ぜひ残る期間御努力をいただくように要請をさしていただきます。 あと、大臣の所信表明の中にもあるいは環境庁の予算の中にも、窒素酸化物の総量規制の問題が新しく取り上げられるという形で出ております。この点について幾つかお尋ねをしたいと思います。 新聞によりますと、東京、大阪など六地区でNOxの総量規制指定を行う、こういうことが出ておりますが、大体この六地区という地域で間違いないのか、あるいは大体いつごろからスタートをするのか、こういったことについてお尋ねいたします。
○山本(宜)政府委員 細かい点でございますので私からお答えさせていただきます。 窒素酸化物の対策につきましては、先生御承知のように、いままでも一般排出規制という形で第三次規制までを進めてまいりましたが、今後私どもは第四次規制というものを進めてまいりたいと思います。先般環境基準が改定をされましたが、現状で私どもが把握しております大気汚染の状況を見ますと、一般環境大気測定局におきましては約五%程度の測定局がなお環境基準を超えておりますし、また自動車の沿道の排ガス測定局で見ますと三六%、約三分の一が環境基準をなおオーバーしているというような状況でございます。したがいまして、硫黄酸化物におきまして総量規制という方式を導入したことによって大変成果を上げたことにかんがみまして、窒素酸化物につきましても、高濃度汚染地域でありまして工場、事業場が集合いたしてばい煙発生施設ごとのいわゆる一般排出規制では環境基準の達成が困難だと考えられるところにつきまして総量規制を導入したい。現在五十四年度予算におきましては、このために予算の要求をさせていただいておりまして、御審議を賜っているところでございますが、その中では一応六地域を想定しております。現在その六地域をどこにするかということにつきましては、その地域の線引き等も含めまして現在都道府県から状況を聴取して検討している階段でございます。 当然のことながら東京とか大阪とかいうところには環境基準値をオーバーしている測定点がございますので、当然そういったところが入るわけでございますが、さらに詳細には、どの地域にどの範囲に総量規制を導入するか、こういう点がございますので、現在その問題を都道府県と詰めておる階段でございます。
○木原委員長 中井君に申し上げますが、先ほどのあなたの通産省に対する御質問で残った……
○中井委員 はい、一番最後にやってもらいます。
○木原委員長 そうですか。それでは中井君。
○中井委員 総量規制、私どもも大いにやっていただきたいと思いますが、規制をする以上、窒素酸化物の排除あるいは工場でそれぞれ減らしていくための技術的な力というのですか、能力、そういったものについては十分あると環境庁の方ではお考えでありますか。
○山本(宜)政府委員 先生御指摘のように、特に窒素酸化物と申しますのは、硫黄酸化物と違いまして、固定発生源のほかに自動車からの発生もございます。固定発生源につきましても、その低減技術につきましては非常に高度な技術ということと同時に、窒素酸化物を減らしますとそのほかの汚染物質がふえるというような非常に拮抗的な問題もございますので、そういった点につきましては、十分技術的な可能性を踏まえまして進めてまいりたい、かように考えております。
○中井委員 私がお尋ねいたしましたのは、総量規制をある地域でおやりになる。そうすると、当然いまの段階であるならば工場規制になろう。工場一つ一つのそういうNOxの排除技術、こういったものについてはもう十分確立されているのか、こういうことでございます。 それと、あなたのおっしゃる固定発生源、移動発生源の別というものをどういうふうにしていくのかというのとはまた別の質問になる、こういうところであります。したがって、お答えをいただくならば、固定発生源と移動発生源別の対策をやるのか、あるいは固定発生源だけ総量規制という形で考えて、移動発生源については全国的な自動車の技術指導あるいは自動車に対する規制、こういった形でやっていくのか、そういったことについてお答えをいただきたいと思います。
○山本(宜)政府委員 お答えが若干不完全でございまして、大変申しわけございませんでした。 固定発生源につきましての総量規制につきましては、当然のことながら技術的な進展というものを踏まえていたしませんと、御承知のように、排出規制は罰則がかかっているようなものでございますので、その辺は十分検討してまいりたいと思いますし、最近脱硝技術等につきましてもいろいろな方式が出ております。それぞれにメリット、デメリットがございますし、また燃焼方式の工夫というようなことでも相当程度の対応ができるというようなことでございますが、その点当然のことながら技術の進展も十分検討の中に入れて対策を講じてまいりたい、かように考えております。
○中井委員 窒素酸化物の総量規制の問題につきましては、実現が近くなればまた質問をしたい、このように思います。 次に移ります。 過日新聞に、自民党三役と経済四団体との会談で、経済四団体側が公害病認定のことについて申し入れた、こういうニュースがございます。指定都市の解除の問題あるいは患者の認定条件を強化する、こういったことについて申し入れたというふうに載っているわけでございますが、環境庁はこういったことをお聞きでございますか。
○本田政府委員 聞いております。が、聞いたのはそれが初めてでございませんで、この公害健康被害補償制度が始まりましたのは、昭和四十九年九月からでございます。補償法に基づきまして、それ以来すでに四年有余たっているわけでございます。大気の汚染状況等もずいぶんと態様を異にしております。改善に向かっていると私どもは判断いたしております。そういうさなかにありまして、指定地域現在四十一地域、患者の総数が約六万八千名、こういった状態を振り返ってみますと、まことに異常な状態だと思います。本来ならば空気がきれいで、非特異疾患であるといえども、公害によるところの患者がいない、そういった状態がまことに望ましい環境であり、われわれの生活の場であろうと思うわけであります。 そういったことを考えまして、大気の汚染の改善、それからそれによるところの患者の多発がないような状態に一刻も早くしていくということに、実は日々労を尽くしているわけでございますけれども、確かに大気の汚染が改善されますと——健康被害補償制度というものが、いわゆる企業間の連帯責任ということにおいて発足して、一つの割り切り、あるいはほかにも幾つかの割り切りがございますが、共済制度といいますか、そういった責任をそれぞれが分担するという制度でありますことから、いろいろな割り切りをして発足いたしております。そういったことが大気の改善とともに、また企業努力とともに、当時においてはその割り切りも当然であったものが、現在においてはどうもぎごちないというようなことがいろいろと出てまいるわけであります。先刻来いろいろなところからいろいろな意見を私どもはちょうだいいたしておりまして、それについての意見をいただいたから、あるいはそういう話があったから検討するということじゃなしに、申し上げましたように、すでに四年有余制度がたっているわけでございますから、万般の検討というものをする必要があるのじゃないか、そういうふうに考えております。
○中井委員 公害健康被害補償法の実施のときに、中公審の答申に「地域指定の発動要件」という項と同時に、「地域指定の解除要件」、こういうものがあるのであります。私もこの前初めて教えていただいたのでありますが、ここに「具体的には相当期間にわたり大気の汚染の程度が一度環境基準を満たす程度に改善され、かつその地域における新しい患者の発生率が自然発生率程度に低下することが要求される。」こういうことが書かれているわけでありますが、こういう条件が満たされるならば、解除ということについてお考えになるという気はおありですか。
○本田政府委員 地域の指定の要件として相当の大気の汚染があり、かつ患者が多発している。その裏返しが解除の要件でございます。したがいまして、先ほど申し上げましたように、きわめて異常な事態だというふうに——不幸な事態といった方が適切かもしれませんが、そういったことから果たして本当に大気の汚染が改善されたかどうかということ、これについてもいろいろな科学的なデータが必要だと思います。 それから、患者が多発してないということに関しましても、たとえば新発生患者が他の非汚染地域とちっとも変わらない、そういったような科学的データが相とりそろいますならば、現在認定している患者さん、この方々は将来ともやはり措置は必要だと思いますが、そういう二つの条件が科学的に整いますならば、当然指定解除になるのじゃなかろうかと存じます。
○中井委員 私どもの地域、選挙区の四日市というのは、御承知のように、一番最初にそういった形で問題になった地域でもございます。いまずいぶん努力して直してまいりました。そういう解除という形が科学的に整いさえすればできるということであるならば、さらに一層市当局あるいは住民あるいはその地域の企業、みんなが努力をして、こういったことを目指していきたいと考えるわけであります。認定されるということは大変不幸なことであり、本当にいやなものであります。一刻も早くそういう状況を満たすようにがんばっていきたいと思いますし、環境庁におかれても鋭意御指導をいただければありがたい、このように考えます。 それからもう一つ、環境庁長官の所信表明の中でちょっとお尋ねしたいことがございます。 実は、自然公園の美化清掃等に一層力を入れる一方策として財団の設立育成をおやりになるということでございますが、これが私はちっともわからないのであります。自然公園の美化あるいは清掃、こういったことは大いに結構でありますが、どうして財団をつくらなければやれないのか、ここのところを御説明をいただきたいと思います。
○金子政府委員 国立公園などが空きかんやごみなどで非常に汚れている状態はよく御承知のことと存じますが、私ども県あるいは市町村あるいは地元の関係団体と協力して、その清掃にずいぶん努力してまいりましたけれども、なかなか改善の兆しが見えてまいりません。それで、私ども六千万円ほどでございますが、補助金をとって、それを通じて全国の国立公園の主要な地点の清掃事業などの誘い水にいたしておりますが、それでも問題の抜本的解決にはほど遠い現状でございます。その補助金を思い切って増額するという方法が考えられるわけでございますけれども、そもそも清掃は市街地であれば市町村長に清掃義務があるわけでございますし、市街地の外の場合には土地の管理者に清掃が義務づけられておる。こういう法体系の中で私どもがその種の補助金を思い切って増額要求すること自体に困難性がございますし、県、市町村あるいは関係団体にこれ以上の負担を強いることにも非常なむずかしさがございます。一方、私ども現場に国立公園管理員というものを派遣しておりますが、その増員を図らなければとても清掃問題に抜本的な対策を講ずることはできない状態にございますが、その増員は、これまた政府・与党の基本方針で厳しく抑えられているという情勢にございます。 こういう中で、どうやって国立公園の中枢部をきれいにしていこうかということで考えついたいわば最後の構想が財団構想でございまして、これは一方におきまして空きかん、ごみなどを投棄する人の大部分が駐車場を利用する、あるいは休憩所を利用する、こういうようなことからその一部を定額の有料制に切りかえていって、それでいわば受益者負担的な行き方で財源を生み出す。そして財団の職員あるいは財団の雇った人間で清掃事業を画期的に広げていく、こういうことを考えた次第でございます。
○中井委員 先ほども申し上げましたように、趣旨は大いに賛成でありますが、財団をつくらなければそれができないというのが私わからないのであります。へ理屈言うわけでも何でもない。自然公園ごとに駐車場を貸すなら貸すで、民間の業者に委託して、そこに清掃も請け負わせればいいじゃないですか。財団というものを一つつくらなければならないという理由はどこにあるのですか。
○金子政府委員 おっしゃるような方向でやることも十分考えられるわけでございますが、国立公園などの中心部の清掃事業ということになりますと、国と県と地元の市町村、それから関係旅館、ホテル、バス会社、こういうような関係の民間の方々みんなで力を合わせてやる形が一番成果が上がるのではないか、こういうふうに考えて財団方式をとった次第でございます。 〔委員長退席、水田委員長代理着席〕
○中井委員 いずれにいたしましても、こういった清掃の問題を環境庁が担当ということだけじゃなしに、市町村のいろんな、屎尿の問題とかそういった問題も私ども個人的には大いに民間に委託した方が完全にしかも安上がりにやってもらえるというのが経験でありますし、主張でもございます。したがいまして、できるだけいろんなものを間に入れずにどんどん民間に委託をして、そしてそのことによって公園をきれいにしていく、こういったあっさりとした方法というのもお考えをいただくようにお願いを申し上げておきます。 次に、水産庁の方が来てくれておると思うのでありますが、過日、私この委員会で御質問をいたしました伊勢湾の油汚濁の問題、その当時からまたさらに十一月にも油が流出をするという事件がございました。まあ二回目のはそう大して大きな被害ではなかったようでございますが、そのときにお願いをいたしました、いわゆる中和剤等を使用したことによりまして二次汚染というものが心配をされる、その後の調査をしてください、こういうお願いをしたわけでありますが、結果等おわかりでございましたらお答えをいただきたいと思います。
○伊賀原説明員 この前のときに先生から御質問がございました内容が幾つかありまして、その後内部でいろいろ検討しました結果二つやっております。 一つは、三重県の水産試験場自身があとの問題についていろいろ調査をしたいというお話でございましたので、県の方に金を助成いたしまして、十二月と二月の中旬だと思いましたけれども調査をやっていただいておりますが、まだ結果は出ておりません。 それから二点目は、あの際先生から御指摘もございまして、油濁関係につきましては、御承知のように、直接油がかぶった海草とか責とかそういうものについての被害は比較的わかりやすいわけでございますが、長期的な面を見ての影響というものがわからずにいろいろ問題になっております。そういう点もありまして、五十四年度の予算におきまして、油濁関係の処理剤の問題も含めまして影響の調査を実施しようというぐあいにいま準備している段階でございます。
○中井委員 また調査の結果がわかりましたらお教えをいただきたいと思うのであります。 ひとつ参考までに御意見をお聞かせいただきたいと思うのでありますが、この油流出事件によりまして漁連等いろいろな訴訟問題が起こっておるわけでございます。これに対しては当然十分な補償がされていく、あたりまえのことであるわけでありますが、実はそれ以外に変わった幾つかの訴訟が言われておるのです。私どもも応援をしてくれ、こう言われて、どういう形で対処したらいいのかわからないのであります。 一つは、伊勢湾の鈴鹿市の近辺で中和剤を投げ込んだために魚が全然寄らなくなった、したがって釣りをする人がだれも来なくなった、したがってその近辺の釣り道具屋さんの売り上げががたっと減った、弁償せい、こういう話であります。これはどういうふうに考えたらいいのか、これが一つであります。 それからもう一つは、ノリが全部だめになった、そうすると漁連へノリを乾かす重油を売っておった油屋さんがこれを補償せいという話を出している、こういうことでございます。 〔水田委員長代理退席、委員長着席〕 そうしますと、海の油の流出事故による被害の補償、こういったものは一体どこまでされるのか、あるいはどこまでが補償である、被害であると考えるのが適切なのか、そういったことについて水産庁の方で御見解がございましたらお教えをいただきたい。
○伊賀原説明員 先生から御質問がありました内容は、いわゆる責任の範囲はどこまでかというお話でございます。法律的な問題が主体になりますので私どもが答えていいのかどうかその点もございますが、私どもとして理解しておる点を申し上げさせていただきますと、一般的に油の事故なんかがありました場合の対処の仕方と申しますのは、船の場合は油濁損害賠償保障法という法律がございまして、ちょっと変わっておりますけれども、一般的には民事上の損害賠償の法理と申しますか、そういうものに従って損害賠償の請求をしていくものだというぐあいに考えているわけです。 その場合に、先生からお話がありましたように、損害賠償できる場合には、原因行為といわゆる被害というぐあいに言われているものとの間に、相当因果関係があるとかないとかということが常に問題になるわけでございますが、それらは個々の事例によって皆違ってまいりまして、一般的にはちょっと申しにくいのではないかと考えます。 ただ、極端に何カ月も——三菱石油の場合の過去の事例でございますけれども、ああした極端な場合につきましては、実績と申しますか、それを見てみますと、釣り具屋さん、釣り舟の人も三菱石油に補償の請求をして妥結をしている、そういう例を見ております。
○中井委員 ありがとうございました。 最後に、二つほど大臣にお尋ねをして、そして通産の方の御答弁をいただいて終わりたいと思うのであります。 この所信表明の一番冒頭に、「田園都市構想は、環境保全行政とも密接なかかわりがあることから、これにも対応しつつ、潤いに満ちた環境づくりを目指して、努力してまいりたいと思います。」こういう言葉がございます。先ほどからるる御答弁があったようであります。大臣、私は田園都市というのは、大平さんが総理になって言われたからという形で各省庁あるいは各大臣が所信表明の中で述べられているだけで、別にこれと環境行政と一緒にやっていかなければならぬことはないと思うのであります。それよりも三全総に盛られたいわゆる定住圏こういったところの定住圏が今度からモデルで各四十府県つくられるようであります。一県一つずつモデル地区が設定をされるようであります。そして計画が各地区の知事の指導のもとに上がってくるわけであります。そういったときに、各県あるいは各地区の環境というものに対する考えといったものを大事にしていただく、そういった行政をおとりいただく、これの方が大事ではないかというふうに感じるわけであります。 私自身は、一言で言えば大変田舎の方に住まいをいたしております。したがいまして、都会で行われておる環境の議論と、ときどき感覚的にずいぶん合わない感じがするわけでございます。これは住んでいる人、住んでいるところあるいは生活環境によって、それぞれが違う感じを持っていると思うわけでございます。環境行政は、日本全体が同じ基準とか水準ということではなしに、地域地域に適した基準、水準というものがあろうかと思うのであります。逆に言えば、都会に住む人というのは、都会の便利さがあるゆえにある程度の受忍ということも考えていっていただかなければならないと私は思います。そういった受忍の限度というものは、いまの時点はここら辺だ、あるいはこういうすぐれた環境のところはこれ以上壊さないのだ、このくらいで開発をとめておくのだ、そういった地域地域に対する適切な指導といったものが必要であろうと思うわけでありますが、そういった点について大臣の御所見を承りたいと思います。
○上村国務大臣 御指摘と大体同じような考え方になると思います。田園都市構想というものにつきまして私ども、大平総理が言い出したからついていくというわけではなくて、私どもは多年に田園都市構想というような考え方、理念には賛成といいますか、自分らもそういうことを言ってきたわけでございます。 というのは、私は自然というものを生かしていくことが必要——私も田舎の出でございますけれども、そういうものの大切さというものを田園都市構想というのは言葉自体で何となくあらわしておるのではないかという意味で言っているわけでありまして、具体的な政策につきましては、三全総の中で定住圏構想や何かが主力になってきております。ですから、今度の田園都市構想関係の予算の窓口も結局国土庁がなっておるというような関係からいきましても、いまお説のような点であります。でございますので、具体的にいろいろと出てまいってくるに際しては、いま御指摘のような考え方で、一律的でなくて各地域地域に沿うようなことを配慮していく。田園都市構想の中も抽象的にはなっておりまするけれども、各地域地域の特性、特に文化関係、自然関係というものを重視しながらやるというようなことを打ち出しておりますので、いまの御指摘のような考え方でやっていきたい、こう思っております。
○中井委員 環境庁もそれからいまお話の出ました国土庁も、かつての縦割りの省庁の行政の範囲では処理できない、こういったものに対処していくためにつくられた新しい官庁であると思うわけであります。大臣の所信表明を見させていただいたら、総合的にやるのだ、あるいは総合的政策として推し進めるのだ、こういう言葉が盛んに出てまいります。交通公害の問題でもそういった言葉が使われ、そして確かに、交通公害というものを少しでもなくしていこうと思えば、道路行政あるいは都市政策、こういったもの全体を総合的に考えてもらわなければやっていけない問題であろう。その他、一つ一つやれる問題としては環境庁は鋭意おやりになってまいった、このように思うわけであります。これからは各省庁間のいろいろな調整あるいは各省庁間が縦割りの行政ではできない問題を、やはり環境という面に関しては環境庁が思い切って調整をする、こういうことも意味して総合的という言葉をお使いであろう、私はそのように読ませていただいたわけであります。 しかし、ここで一番最初に戻りますが、そういった調整をやろうというときに、縦割りの行政あるいは縦割りの各省庁の力関係というもので押し切られて環境庁のせっかくの役割りが果たせない、こういうことでは何のために設けられた省庁かわからないと私は思うわけでございます。大変失礼ですが、そういったことに関して御苦労も多いと思いますし、自民党内のこともいろいろおありでございましょうが、長官として精いっぱい任務を務めさせていただく、こういう決意を承って、長官に対する質問を終わりたいと思います。
○上村国務大臣 御指摘のことを肝に銘じて真剣にやっていきたい、こう思っております。
○中井委員 先ほどのお答え。
○木原委員長 それでは、通産省の木内火力課長。
○木内説明員 お答えいたします。 五十二年七月に「環境審査の強化について」という省議決定をいたしたわけでございますが、その中で、電気事業者が調査をいたすための要綱といたしまして環境影響調査要綱というものを定めることになっております。この調査要綱案につきましては、環境審査顧問の意見を聞きまして原案を作成し、これを現在環境庁と協議中でございます。この内容につきましては、大気汚染、温排水問題、植生問題等非常に多岐にわたるものでございますので、時間がかかっていることを非常に恐縮に思っております。
○中井委員 それでは、環境庁にもう一つだけお尋ねをいたします。 いま通産省の方から、環境庁と調整をしておる、こういう端的なお話でございます。環境庁はあと通産省との調整を残しておるだけ、こういうふうに理解をしていいかどうか、もう一度御答弁をいただきたいと思います。
○上村政府委員 御質問のお話が二つに分かれるのではないかと私は思うわけでございます。いま通産省の方からお答えになりましたのは、電源立地に関する省議決定について、調査要綱をいまつくっておる。去年の夏以来私ども資源エネルギー庁と協議中でございます。これについては最終調整段階に入っておりまして、そんなに大きな食い違いはないのじゃないかなというふうに思うわけでございます。 それから、先ほどお答えいたしましたのは環境影響法案の問題でございまして、これは通産省だけの問題ではございません。
○中井委員 そうしますと、通産が言っておる去年の省議決定のものでもし通産との話がつけば、それはそれで通産のアセスメントとしてやっていくのだ、環境庁の法制化というものは法制化で話がつけばやっていくのだ、こういうことでございますか。その二つの問題の指針については、それぞれ別々の問題でいくのだ、こういうふうに理解していいですか。私はわざと曲げて言うておるのじゃないのですよ。
○上村政府委員 どういうふうにお答え申し上げればよろしゅうございましょうか……。
○中井委員 だから、通産省とどこの点が違うておるか、一つ一つはっきり言えばいいのだよ。
○上村政府委員 電源立地については、一昨年通産省で省議決定をされまして、現にこの調査要綱なしで個別的に電源立地が進められてきておることにつきましては、先刻来の御質問等でもあったわけでございます。 一方、環境影響評価の制度の中で、環境影響評価をするための技術的な問題というものについて、これも先ほど来出ておりましたように、与党の中でも論議がある、したがって、全然関係がないとは申しませんけれども、法律の問題は法律の問題、現に行われておる問題は現に行われておる問題ということで、並行して進んでいくということにならざるを得ないと思います。
○中井委員 ありがとうございました。
○木原委員長 東中光雄君。
○東中委員 長官にお伺いいたします。 長官の所信表明では、これまでの環境行政はかなり成果を上げることができた、これからは将来のよりよき環境を求めて長期的展望のもとに環境行政の新たな展開を図る、こう言われておるのであります。いままでの事後対策的な行政からより積極的な、よりよい環境を目指して行政を進めるということはまことに結構だと思います。しかし、最近の実際の環境行政は、よりよき環境を求めての新たな展開というよりは、環境行政の後退への新たな展開ということになっているとさえ言わざるを得ないのであります。昨年のNO2の環境基準の緩和の問題あるいは南アルプススーパー林道に続いて、ことしも総量規制の導入によって実際上は水質規制の緩和の方向に向いていきかねない。公害病指定地域の解除の問題が出てきています。あるいは認定基準の改悪、こういった問題がずっと出てきておるわけであります。さらにアセスメント法も、先ほど来論議されておりますように、四たび流産の可能性が強まってきておると私たちは思います。アセスメント制度の確立を抜きにしたままでむつ小川原や新幹線などの大型プロジェクトも進められようとしておる、こういう状態を見ますと、よりよき環境を求めるということは結構でありますけれども、こうしたいわば環境行政の後退あるいは停滞というものにはっきりと目を向けて、こういう後退のないように前進をしなければならぬと思うのでありますが、長官の御所見を承りたいと思います。
○上村国務大臣 所信表明でこの環境汚染というものにつきまして、環境庁が発足した当時が四十六年でございまして、御承知のように、日本が高度経済成長政策をとりまして、そして環境というものについて関心が薄かった時期、いわゆる公害たれ流しだとか、外国から公害輸出国だとかいうような批判が相当強くなって、そして環境庁というものが国民の声で発足した。そういう危機的な状態というものにつきましては、いろいろな環境基準というものも設定されたり、あるいは国、地方公共団体なり、関係団体、国民、みんながそれについて心を一にして協力した関係上、危機的な状態は去ってきた。 というのは、具体的な問題につきましては政府委員から御説明させますが、そのいろいろな環境基準の達成度、いろいろな状態を分析してみますと、次第によくなってきた。けれども、それだからといって全部いいというわけじゃない。ただ変わってきましたのは、たとえばこの前に、広域性の閉鎖性水域の総量規制の導入というのがことしの六月には実施していかなければならぬというような行政日程もございますので、とりあえず東京湾を視察いたしました。そうしまして、それに関連していろいろ検討してみましても、従来は産業公害というものが非常なウエートをとっておった。けれども、最近におきましては、東京湾の場合は産業公害といわゆる生活公害というものが半々になってきた。そういうふうに危機的な状態は去りつつも、新しいいろいろな変わった公害というものが出てきておる。変化を来しておる。こういう点から考えてみますと、より一層前向きに真剣にやっていかなければならない点がある。けれども、いろいろな、たとえば大気の問題にしましても、個別的な対策というものはよくいっておるけれども、それかといって十分でなくて複合的な汚染というものも検討に入れなければならぬ、そんなようなことを踏んまえまして、いま言ったような表現を用いたわけなんでございます。 それから、アセスメントの問題につきましても、私、長官に就任をしました昨年の暮れに、ちょうど大平内閣としましても田園都市構想を打ち出してきておる。私も従来からああいう考え方はいいことだと思っておった一人なんです。それで早速庁内におきましても田園都市構想と環境問題につきましてプロジェクトチームをつくらせて、そして検討を始めさせたわけです。それとともに、あの考え方からいっても当然環境汚染を未然に防止するということは一つの筋道である。そういうことで、いわゆる環境アセスメントの立法化ということは精力的に粘り強く進めていく必要がある、こういう考えのもとに、昨年の暮れでございましたが、与党の方の政調会長に、精力的に進めていきたいと思う。それには昨年の五月に与党の政調の方で決議が行われておるというか結論が出ておるわけです。それで環境アセスメントの立法化は時期尚早である。そしてまた科学的な指針というものがまだ確定していない部分がある。けれども、環境アセスメントの制度を確立するというのは既定方針である。だから党と政府は一体をなして、日本の環境風土にマッチするような、そして実効性のある制度を検討すべきであるというふうになっておる。だからこの時期尚早というのは、そのときの立法化において時期尚早、要するに各省庁間の調整というものがまだできていなかった、あるいは各党の関係もそうでございましょう。いろいろな問題があったでしょうから、そう踏んまえてひとつ精力的に各省庁間の調整なり党の方の御検討も賜ったり、また関係団体などの意見なども聞いて精力的に進めていきたい、こういうことで了承を得まして、そして、それからずっと役所ベースにおいては、各省庁間の調整を進め、党の方としても精力的に検討をしていただいておる、こういうわけでございます。
○東中委員 私たちは先ほども申しましたように停滞、後退というのは、いまのアセスメント法にしましても、いま長官は昨年からの話をされましたけれども、これは三年前に政府は提出をするということで、国会へ提出予定法案として提示をされたものであります。そしていまや四回目になっておるわけですから、そういう点で言えば制度をつくるということは決まっておる。そして国会にもそういう予定ということであっても出された。それが四回も、あるいは今日に至ってもやはり同じことを言っておられる。これは進んでいるのじゃなくて、停滞をしているということを言わざるを得ないと思うのであります。 環境基準の緩和にしましても、いまの水質規制の問題でも、実際規制で上乗せしておった部分が実際上は外されていくというふうなことに結果においてなっていく、こういうのを私たちは後退だと言う。国民の命を守り、健康を守り、そして公害を規制して環境を保全していくというそういう立場から見れば、もう明白に後退であります。その点を申し上げておるのでありまして、それが背景になっておるのは結局財界の巻き返しとも言えるのではないか。そういうものに対しての環境庁の毅然とした態度というものが欠けておるという点をはなはだ遺憾に思うわけであります。 現に今月の十五日ですか、土光経団連会長、永野日商会頭、大槻日経連副会長、そして佐々木経済同友会代表幹事四人がそろって自民党の幹事長、政調会長、総務会長の首脳に会って、要求している問題が新聞にも報道をされております。ここで言っているのを見ますと、財界側は公害健康被害補償法による企業側の支払い負担額が急増しているということから、企業努力により大気汚染が急速に改善しているにもかかわらず、公害認定患者がふえ、企業側の負担が大きくなっているのはおかしい。要するに負担が多くなっているから、だから認定患者がふえるのはおかしい。そういうことのないように指定都市を解除する、あるいは公害病の認定条件を強化する、こういうふうなことを要望しておるということが言われておるわけでありますけれども、これは自分たちの負担がふえるのは困るから制度を変える、つづめて言えばそういうことであります。まさにそういうことになったらいかぬということで規制をしているのが公害規制、環境庁の立場だと思うのですが、こういう要望に対して、検討するということではなくて、それはだめです、実際に患者の認定を受けている人、苦しみながら患者認定を受けられないで来ている人がまだずいぶんいる、潜在的にいるのだという立場から見れば、環境庁の立場では断固として、それはまさに巻き返し、逆行だ、そういう態度をとられるべきだと思うのですけれども、長官の御所見をお伺いしたいと思います。
○上村国務大臣 実は私、環境庁に参りましたときに、各方面から最近の環境行政は後退しておるのじゃないかというような御批判がありました。けれども、私は環境行政が後退しているとは思わない。何とならば、みんな一生懸命やっておりますし、それからだんだん達成基準に近づいていっておるというふうに思うから、後退したとは思えないけれども、皆さん方からそういうお話が出るのは、結論的には、国民のいわゆる生活の関係も複雑化され、社会環境も変わってき、いろいろなことになっておるのだから、その御要望に沿わない点が大分出ておるのじゃないか、そういう点で後退というふうに受けとめられるのじゃないか。そのことは、私どもは謙虚にこれを受けとめていかなければならない。ですから、そういうことが言われないように、またそういうことが言われるということは、その要望が満たされていないということだろうと思うから、これは一生懸命やらなければならぬと思います、こう言っておるのです。 たとえば、環境基準というものにつきましては、公害対策基本法第九条第三項において、常に科学的判断というものを持って見直していくということなのです。ですから、ずっとその努力の結果によりまして環境というものはよくなっていくようにしていかなければならぬと思うのです。また努力によってよくなっていきつつある。また別な公害というものも生じてくるかもわからぬ。いろいろな問題が起きてくる。それが複合汚染ともなっていくということでございますから、常に緊張してやるという姿勢は当然でございますけれども、その判断というものは科学的判断を重視していくものだと思うのです。そういうことでございますから、たとえばこの前のNO2の問題にしましても、それが多少緩やかになったからといっても、科学的な判断が的確に示されておるならば、その判断によって、それが緩やかになったから後退というわけにはいくまい。何とならば、常に科学的判断によって見直していくという姿勢が公害対策基本法第九条第三項にある。もちろんその中には行政判断というものも入っております。そして、維持することについて好ましい基準ということになっていますから、いまおっしゃるような科学的判断だけというわけにはいきませんことはよくわかりますけれども、そういう点から言って、私どもは、これからの公害対策について、科学的な判断というものが適切に、しかも早く出てくるようにするためには、現在の国立公害研究所も充実して世界的なレベルに早く持っていきたいということで、五十四年度の予算におきましても相当多額の予算を計上していただいておる、こういうことであります。 それから、閉鎖性の広域水域についての総量規制の導入でございますが、これは昨年の六月に水質汚濁防止法の一部改正によりまして導入されたわけです。その作業というものにつきまして、この三月中には中公審の方の御答申も得て、その後、四月には省令、政令あるいは総理府令の公布をして、六月の指定のときに実施ができるように配慮をしていま進めておるわけです。そうすると、水質の総量規制の導入というものは、既存の個別的な規制と並列——それをやめて新たにつくるのでなくて、従来存置されておる個別的規制の補完作用としてやるわけですから、これは後退ということは考えられないのじゃないか。どういう手法になってくるかということは、いま中公審の方で指針を御検討で、いずれ三月中には御答申があろう、こういうふうに思っておるわけです。しかし、いろいろ変化もしてまいりますから、後退というふうに感じられるということは、私どもの方は本当に心してよく注意をしていかなければいかぬ、こういうことで真剣に考えておるわけです。
○東中委員 一つ一つの問題で議論をすれば、それ自体がずいぶん時間のかかることでありますので、私たちは、NO2の基準緩和の問題にしても、水質の総合規制の問題にしても、実際は後退になっていくということを指摘して、これは特に財界からそういう圧力と言ったらおかしいですけれども、負担がふえるからということを、しかも財界四団体の代表が自民党の三役に言うてくる、それが報道されるという状態、こういうことに対してはもっと毅然とした態度をとるべきではないかということを申し上げておるわけであります。 それで、具体的な問題について、きょうは一点お伺いしたいのでありますが、いわゆる志布志湾の開発についてであります。御承知のように、これは昭和四十四年の新全総で登場したわけでありますが、住民の強い反対で実現しなかった。五十一年になって鹿児島県が第二次計画案を発表、五十二年には志布志開発は三全総に組み入れられた。鹿児島県は昨年の二月にアセスメントを発表して、五十三年度中にこの開発に着手してきたのであります。しかし、いわゆるもらい公害を心配する宮崎県は独自のアセスメントを行うことを表明した。この鹿児島県の計画に対する国の態度は、たとえばむつ小川原などの場合とは違った態度をとっておられると思うのですけれども、いま、この鹿児島県の計画に対する環境庁の態度、国の態度はどういうふうになっておりますか。
○上村政府委員 いまお話しになりましたのは、新大隅の総合開発計画の第二次試案、これを五十一年六月に県が発表いたしまして、五十三年二月に県がアセスメントの報告書を住民に公表しておるわけでございます。これは鹿児島県が独自の立場で行ったものでございまして、国と申しますか環境庁が関与するに至っておらない問題でございます。 一方、去年の十月の末に、鹿児島県が新大隅総合開発計画とは別に志布志港の港湾計画の改定というのを立てまして、それを運輸省の方に持ち込んでおるわけでございます。近く港湾審議会で審議をされる運びになっておるわけでございます。これにつきましては、環境庁としては、環境保全の点から遺憾のないように意見を述べるつもりでございます。
○東中委員 その志布志湾港湾計画の改定で、いま運輸省の審議会の方に出てきている問題についてはアセスメントはどうなっておりますか。
○小池説明員 お答えいたします。 志布志港の港湾計画の改定計画が一月十七日付で運輸大臣に提出されてまいりました。これは港湾法三条に基づきまして、鹿児島県の地方港湾審議会の議を経て運輸大臣に出されたものでございますが、この参考資料といたしまして、志布志港の拡張計画にかかわりますアセスメントの資料が添付されているところでございます。
○東中委員 そのアセスメントは発表されておりますか。
○小池説明員 先ほどお答えいたしましたとおり、港湾計画の手続でございますけれども、地方港湾審議会には港湾計画書のほかに資料として出ております。それから運輸大臣に出てまいりました港湾計画書の資料として、アセスメント関係の資料がついてございます。これにつきましては、先ほど環境庁のお答えがございましたとおり、現在港湾審議会に諮問をいたしておりまして、三月の上旬に開かれます港湾審議会計画部会で資料ともども御審議をお願いすることになっております。
○東中委員 そんなこと聞いてないです。アセスメントは発表されておるか。昨年の二月に、新大隅についてのアセスメントは公表したですね。しかし、それは県独自にやっておることで、環境庁はあるいは運輸省も直接には関与していない。いま、そのうちの一部である志布志湾の港湾計画の改定についての、これは相当大きな改定でありますからアセスメントもやっておる、ついておるということをあなたは言われておるけれども、それは発表したのかどうか、住民の目に触れて住民の意見を聞く、そういうアセスメントになっておるのかどうかということを運輸省に聞くと同時に、環境庁、いま調整局長は前の分は発表されたと言っているわけです。後の分についてはどうなのか、環境庁としてはそれに対してどういう態度で接しておるのかということをお伺いしておるわけであります。
○小池説明員 お答えいたします。 志布志港を含めまして港湾計画でございますけれども、港湾計画のアセスメントは公表するというようなことはやっておりません。先ほど申しましたとおり、地方港湾審議会、それから中央の港湾審議会等で御審議をいただくという形になっております。
○上村政府委員 環境庁といたしましては、環境影響評価というのは、一つは事業の計画を決めます場合に、環境保全の要素を取り入れてよりよき意思決定をするという点と、もう一つは関係行政機関や関係地域住民の意見を聞いて、これらの意見を意思決定に反映していくことが必要である、こういうふうに考えているわけでございます。 それで、いま御指摘になりました志布志港の港湾計画のアセスメントについては、いま運輸省の方からお話がございましたように、公表されたという話は聞いておらないわけでございます。ただ、この問題は港湾計画の一つの作業として行われたものでございまして、環境庁がいま港湾の大きな柱と考えておりますものとはいまの段階では直接の結びつきがないと考えるわけでございます。
○東中委員 新大隅開発計画、県がそういう計画を発表した。そして、それは五十三年度から入るんだと言っておったのが入れない状態になった。しかも、その大きな計画の中の一部、図面で言えば一号用地の部分の港湾計画の改定なんです。だから、全体のうちの一部の、しかし、それも相当大きいプロジェクトだということははっきり言えるわけです。そういう場合に、前の方は知らない、そして後の方についてはアセスメントをやる必要があると思っていらっしゃるのか。やるとすれば、アセスメントを発表し、国民に知らさなければいかぬ。そして意見を聞かなければいかぬ。そうでなければ意味がないのではないか。特に五十年二月二十二日に中公審の環境影響評価制度専門委員会で「環境影響評価制度のあり方について」というのを出しておりますけれども、ここで「特に各種の計画・事業が複合した大規模な地域開発が行われる場合等にあっては、これを構成する個別の計画・事業の決定・実施についての環境影響評価の実施に先立って、その全体について一体として環境影響評価を行うことが望ましい。」これは当然なことだと思うのですが、いま大隅新開発計画という大きな中で一部の港湾の計画改定を進めていく場合に、全体と個別ということをやっていかなければいかぬ。ところが全体の方については、環境庁は、それは県がやっていることで知りはせぬ。今度は局部のことについては、発表もしなければ、そのまま運輸省の審議会レベルで関係県民なんかを全く無視して進めていくというのは、環境庁のいままでとってきた大原則といいますか、大きな基本的な立場からいって明らかに曲げられておることになると思うのですが、どうですか、環境庁。
○上村政府委員 より実効のある環境影響評価を行うためには、いまお話しになりましたように、一般論として、全体計画の段階で環境影響評価をやり、さらに計画の熟度が高まった段階でその計画の部分についてより詳しいことをやるのが好ましいことは、私、言うまでもないと思います。 ただ、この問題は、去年の秋のこの委員会でも私お答えいたしましたが、新大隅の総合開発計画とは切り離して、昭和四十七年につくられました、目標年次は昭和五十二年でございますが、志布志港の港湾計画を改定するというものでございまして、新大隅開発計画のアセスメントと、それから港湾計画のアセスメントというのは、地域は一部ダブるにいたしましても、性格は全然別のものであるというふうに私たちは理解しておる、そういう性格のものでございます。
○東中委員 この大隅新総合開発計画を全く抜きにして、そしてこの部分だけを進める。たとえば突堤なんかをつぶして広げるわけでしょう。それで、今度は大隅計画が、全体の総合開発計画が進み出したら、またいまやった計画をつぶして、たとえば突堤をつぶして広げるというようなことをやるのですか。なぜ港湾計画を今度改定しなければいけないのか。その必要性は、総合開発との関係でなければ——総合開発の方は今年度から実施すると言っておって、それは宮崎県側からのいろんなアセスメントについての意見があって進まない状態になっている。そこでここだけ進めて、いま局長の言われたように、それと切り離して別個に進めたとしたら、今度総合計画をやったときに、また計画を改定して突堤をつぶしていくというようなこともあり得るという考えなのか。そうではなくて、そんな不経済な計画というのはあり得ぬわけですから、なぜそれではいま改定する必要が出てきたのですか。付近の総合開発等を抜きにして、いまここだけを改定するというのがなぜ出てくるのですか、そういう説明のつかぬことを言ったらいかぬと思うのです。
○小池説明員 志布志港の改定計画の必要性につきまして御質問がございましたので、お答えいたします。 先ほど環境庁のお答えにもございましたとおり、現在の志布志港の港湾計画と申しますのは、昭和四十七年十月に港湾審議会で審議されました港湾計画でございます。それに基づきまして事業が進められまして、目標年次は五十二年でございますから、目標年次がすでに切れているところでございますが、現在志布志港は貨物量が非常にふえてまいりましたのと、長距離フェリーの増便といったよう輸送需要の増大の趨勢がございます。また、地域の要請の強い飼料工場の早期立地の問題等、当面する課題がございますので、それに対応いたしまして、現在の志布志港を拡張する改定計画、これは目標年次をおおむね昭和六十年にしておりますけれども、そういう改定計画を港湾管理者でございます鹿児島県が作成いたしまして運輸大臣の方へ出してきたというようなことでございます。 なお、突堤をつぶすというお話がございましたが、別に今度の改定計画で既存の突堤をつぶすというような計画にはなっておりません。 どうも失礼いたしました。
○東中委員 突堤と言ったのが間違いだったら、防波堤と訂正します。 前につくった防波堤を壊して新たな防波堤をつくることになるのではないですか。この点はどうですか。
○小池説明員 今度の改定計画の段階では、特に既存の防波堤を変更するというようなことはございません。現在の港の西側に拡張の計画がございまして、それに伴いまして若浜地区というところでございますが、沖防波堤等の整備をやっていくというふうに考えております。
○東中委員 それなら、どういう計画で、そしてそれを進めればどういうふうに影響を与えるのかというアセスメントを発表して、地域の人たちの意見をなぜ聞かないのですか。現に県は総合計画については発表をしたのでしょう。そうして、それについてもらい公害を受ける宮崎県の方は異議が出ているのでしょう。そういう問題になっているものについて、その一部を進めていくのになぜアセスメントを発表しないのですか、そうして関係者の意見を聞かないのですか。アセスメント法ができていないからというのだったら、アセスメント法をつくらない環境庁の方にむしろ重大な責任が出てくるわけであります。しかし、いままでのプロジェクトは全部そういうふうなアセスメントというのは公表して、意見を聞いて、そしてやってきた。このときだけは何ですか。これは環境庁の立場としてアセスメントについてどう思っているのか。現に問題になっておるのに、一部を進めるについて発表もしない、これはどういうわけですか。
○上村政府委員 環境庁の方でお答えをするべきかどうかという点はございますが、先ほどもお答えいたしましたように、私ども環境影響評価制度の一つの柱としては、その環境影響評価をしたものをオープンにして、そしてその地域に住んでいる人たちの意見を聞くということが大きなポイントであろうと思います。したがいまして、これまでの幾つかのプロジェクトについては、そのプロジェクトを担当されます省庁に説明会の開催あるいは住民意見の反映等についてお話をしてまいったわけでございます。 それで、この志布志港の港湾計画というのは、私は新大隅の総合開発計画とは別のものであるというふうに県の責任者からも聞いておるわけでございますから、前の新大隅開発計画についてオープンにしたから、それの一部である港湾計画についてオープンにしないのはいかがかという点については、私は関係のない切り離されたものであるからつながりはないのではないかなというふうに思うわけでございますが、ただ、環境庁としては、アセスメント制度を進めていく上で、先ほど来申し上げておりますように、公表とか住民の意見というのは大事なことであるというふうに考えておるわけでございます。
○東中委員 そうすると、今度のこの港湾計画の改定について、アセスメントを公開して住民の意見を聞くことは大事であるという立場に立っておられるのだったら、そのことを運輸省の方へは、あるいは鹿児島県の方へは環境庁としては発言をしておられるわけですか。いままではしてきたと言んでしょう。
○上村政府委員 従前大きなプロジェクトについてそういう発言をしてまいったというふうに申し上げたわけでございます。 それから、いまお答えいたしましたのは、一般的にこう考えるということを申し上げたわけでございまして、この志布志港港湾計画のアセスメントというのは、港湾法に基づく環境保全措置として港湾管理者においてとられてきた措置でございまして、それを運輸省の方に持ち込まれた上、港湾審議会において環境庁も委員として参加して検討する、こういう性格のものでございまして、先ほど例に挙げました、これまであった大きなプロジェクトの場合とは趣を異にするのではないかというふうに思うわけでございます。 ただ、私ども環境影響評価の法制度化についてこれを進めたいと考えております一つの理由というのは、現在幾つかの環境影響評価、環境アセスメントというのが行われておる、それが必ずしも統一のとれた形で行われておらない点に一つの問題意識を持って取り組んでおるわけでございます。
○東中委員 この港湾も、いわゆる地方港湾ではなくて、国の重大な利害に関係するということで重要港湾ということになっておる。しかも今度の改定計画は埋め立てだけでも約百ヘクタールという大きなプロジェクトになっています。それを、アセスメントはやっているけれども、肝心のアセスメントとしては非常に大切であるというふうに調整局長が言われた公表、住民の意見を聞くということをあえてやらないというのはおかしいということを私たちは言っているわけです。昨年暮れに運輸省の発表した新幹線のアセスメント指針、これは内容はいろいろ重要な問題を含んでおりますけれども、少なくとも、アセスメントは公表するということを明記しております。ところがこの港湾についてはしない。 この問題については、何遍も言うようですけれども、前に大きな総合計画としては発表して異議が出てきたという、そういう言えば問題を持っておるアセスメントなんです。そしてほかの新幹線なら公表する、アセスメントというのは公表すべきものなんだ。ところがこれにはしないというふうになっている。おまけに、この総合計画のときに発表したアセスメントについて言えば、これは全くずさんなものだということが言えるわけです。港湾計画改定の中身をわれわれはいま知ることはできぬわけですけれども、志布志湾で言いますと、ここの特産はチリメンジャコとシラスウナギになっているそうであります。これも前の計画のときには明記されているわけです。ところが、これがどれだけとれるのかという漁獲について言えば、チリメンジャコとシラスウナギについて現在の漁獲量、その価格、また受ける影響について書いているのか書いてないのか、これもわからぬわけであります。大隅計画のときは、シラスウナギの漁獲量の記述はないわけです。それから非常に奇怪なのは、イワシとチリメンジャコを一緒にして重量だけを書くというかっこうになっているわけですが、イワシとチリメンジャコは値段で言えばダイヤと石ころくらいの違いがあるわけです。イワシは一キログラム二十円くらいのときにチリメンジャコは二千五百円する。だから百二十倍もする。それがアセスメントで一緒くたにして、それはチリメンジャコもイワシの小さいものだということでしょうけれども、全然違うわけですね。そういういいかげんなアセスメントをしていたわけです。今度は一体どうなったのか。漁民の立場から見たら大変な問題ですよ。そういうものを何にも書いてないから、発表したらけんけんごうごう非難されるだろうから秘密裏に隠してやるのだとすれば、アセスメントというのは形だけで全くの隠れみのにしかすぎないことになってしまいますし、それはどうしても公表すべき性質のものじゃないか、そして住民の意見を聞くべきではないかということを要望したいのですが、どう思われますか。
○小池説明員 港湾計画のアセスメントの公表の問題でございますが、港湾計画につきましては、お答えを繰り返すようで恐縮でございますけれども、港湾法の手続によりまして地方港湾審議会、この中には地元の代表の方も入っております。志布志港湾計画で申しますと、志布志の町長が臨時委員として港湾審議会に入っているわけでございます。港湾審議会で十分な御審議をいただいて県が港湾計画を策定する、それを運輸大臣に出してまいりまして、それを中央の港湾審議会に諮問をし、意見を聞くという手続になっておるわけでございます。 なお、先ほど漁業のチリメンジャコ、シラスウナギのお話がございました。その内容につきましてつまびらかにしておりませんけれども、志布志港の今回の拡張計画につきましては、昨年十二月十七日に志布志漁協に計画の説明を県がいたしまして、賛成多数で同意をいただいていると聞いております。
○東中委員 時間が来て申しわけありませんが、港湾計画に関する運輸省令では、漁業に及ぼす影響についてもアセスメントしなければいかぬということは書いていますね。そしてこのアセスメントについては、前の大隅計画でいけば、さっき言ったような全く非科学的なといいますか物笑いになるようなことをやっておった。今度はどうしているのかということについてなぜ公表しないのですか。知事がやっておるから公表する必要はないと言うのだったら、およそアセスメントは公表する必要はないという論理に立っていることになるじゃないですか。この場合だけなぜ公表しないのか。とてもじゃないが、公表して関係者の批判にたえるようなものじゃない、あるいはまた宮崎県から文句が出てきたら困るということで隠しておる、秘密にしているとしか考えようがない。あなたはいま、中央の審議会へ出てきているけれども、内容はつまびらかにしないなんて言っています。しかし、余りにも雑な、アセスメントに値しないアセスメントじゃないですか。特に港湾については、漁業に及ぼす影響についてよく見るということであれば、現在の漁獲量、価格はどうなっておって、それがどういう影響を受けるのかということは当然書かれていなければならぬし、そしてそれが公開されて、関係者の意見を聞くのがアセスメントと言う以上は当然じゃないですか。秘密裏にとにかくごり押しでやっていくというようなことは絶対に許されぬ。アセスメントを見せてくれということを私たちは県の方に要求したら、ただいまその内容について調整中ですから見せられません、こういう返事が私のところに来た。調整中のものを地方審議会にかけていま中央まで上げているということになるのですね。これは全くのごまかしだということははっきりしているじゃないですか。確定しておらぬものを出しているというふうにあなた方の方では受け取っておるのか。あるいは調整するということがうそだったら、うそまで言うて出せないのか、なぜ出せないのか、こういうことになるわけです。 環境庁は、アセスメントというものは公表して意見を聞くことが大切なのだとさっき言われた。その大切なことをやっていないことについてちゃんとした措置をとるべきじゃないですか。それをとらないのだったら環境庁はいよいよ後退してきている。だっていままで言うておったこと、中公審で言うておること、それが秘密裏にされている状態を見逃していくわけですから、これは後退しているということにならざるを得ないわけです。 もう時間がありませんので、長官、局長は公開し意見を聞くことが大切だということを先ほど何遍も答弁されておるわけです。ところが、この場合それをしていないわけです。いままではやってきたけれども、この場合はしていない。それは運輸省の立場でやっているのだと言いますけれども、環境庁としてはいままでやってきたように公開すべきだと当然発言されるべきだと思います。もしそれをされないなら、いままでやっていたことを今度はやらない、後退ではありませんか。長官の御所見を承りたいと思います。
○上村国務大臣 いま調整局長が御説明したのはアセスメントの本質的なものですね。いま法案を進めていこうという骨子を言っておると思います。 それで、志布志湾の港湾計画の改定問題につきましては、新大隅総合開発計画についてはまだ県の段階である、県はアセスメントをやって公表しているようですね。大分分厚いもののようです。でございますが、あれは一つの大きな計画でございましょうし、国家的な対象になってくるのでしょうから、当然環境庁としましても、アセスメントの問題につきましては独自のことを考えていかなければならぬ。今度の志布志湾の港湾の計画につきましては、従来あった港湾計画を改定していくということであって、新大隅総合開発計画とは関係がない、こういうことを県の方も言っておる、こういうわけですね。ですから、いま運輸省の方からお話がございましたが、その港湾法に基づく手続の過程において環境庁の方へ話をしてくる、こういうことだと思うのです。それで、いまの法律の制度やいろいろなものがある。その線について環境庁としては、アセスメントを法制化して、そしてこちらの考えておる制度を確立したい、こういうわけなんです。お答えになるかどうか知りませんけれども、一方でやっておるということなんです。
○東中委員 私が言うのは、港湾計画の改定についてアセスメントをやっているということを言っているのですよ。それを発表しないで、秘密裏にやっておるというのは、アセスメントという以上は発表して、意見を聞くということは非常に大切なんだ。アセスメント法はできていないけれども、いままではそういうようにしてきたんだ、それぞれのプロジェクトについて。それが重要港湾計画の改定について、地元だけでやるのではなくて、運輸省も、本省までかかってやらなければいかぬという問題について、アセスメントはやっておるけれども、公表しない、意見は聞かない。そして中身は、私の経験で言えば、調整中というような非常に通用しないことを言うておる。前にやられた、別だと言うけれども、同じ地域についてのアセスメントについて総合計画ではきわめて不十分なことが書いてある。なぜ今度は公表しないのか。アセスメントなら公表したらいいじゃないですか。もともとアセスメントというのはアセスメント法がないのですから、法律に従ってやるのじゃないのです。しかし、公害という点から言うて、アセスメントをやろう、やる以上は公表するのが大切だ、このときはなぜ公表しないのか、こう言っているのですから、公表すべきであるというふうに環境庁としては、運輸省がやらぬのははなはだおかしいというふうに言われたらいいじゃないですか。それを言われないんだったらいままでと違う、後退だ、こう言っているのです。
○上村政府委員 この港湾計画についてアセスメントが公表されておらないというのではございませんで、いま運輸省の方から御説明がございましたように、地方の港湾審議会あるいは国の港湾審議会で審議される場合に資料として出されておる。従前の港湾計画につきましても、こういうやり方でやってこられた経過があるわけでございます。したがって、この志布志について云々という問題じゃございません。(東中委員「志布志のことを言っていない」と呼ぶ)ですから、港湾計画については、従前からいまやられておるようなやり方で進められてきておるということでございまして、志布志について初めて公表されなくなったというものではないわけでございます。 そこで、さっきも長官からもお答えがございましたように、私どもも法案を考える前の重要な問題意識として公表というふうなことが大事であるというふうに考えておるわけでございます。
○東中委員 終わります。
○木原委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後七時三分散会