運輸委員会 第5号
- 発言数
- 239 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1979/03/16
会議録
○箕輪委員長 これより会議を開きます。 国際観光振興会法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案に対する質疑は、去る二日終了いたしております。 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 国際観光振興会法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○箕輪委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
○箕輪委員長 この際、本案に対し、渡辺芳男君外四名から、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党及び新自由クラブの五派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 まず、提出者から趣旨の説明を求めます。渡辺芳男君。
○渡辺(芳)委員 ただいま議題となりました本案に対し、附帯決議を付すべしとの動議につきまして、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党及び新自由クラブの五党を代表し、その趣旨を御説明申し上げます。 附帯決議の案文は、お手元に配付してありますので、その朗読は省略させていただきます。 御承知のように、最近における円高状況下において訪日外客数が伸び悩む一方、日本人海外旅行者数は、昭和五十三年には三百五十二万人にも達し、わが国における国際観光の重要性はますます高まりつつあるところであります。 本附帯決議は、このような状況を踏まえ、また当委員会における本法律案の審査において、委員各位から指摘されました事項を取りまとめたものでありまして、国際観光の振興を図るため、政府において特に措置すべきところを明かにしようとするものであります。 以下、附帯決議の内容につきまして、簡単に申し述べます。 第一は、国際間の協調と連帯が強く求められております今日、国際観光旅行による国民と国民上の問の交流が何よりも肝要であり、国際観光の果たす役割りはきわめて大なるものがありますので、国際観光振興会の元来の業務であります外客誘致のための宣伝活動及び今回の改正により新たに業務として加えられる日本人海外旅行者対策をより積極的に行わしめるため、要員及び財源の確保等を含め、同振興会の業務の拡充を図るべきであるとの趣旨であります。 第二は、国際観光振興会の海外十六カ所の事務所の要員は、海外観光宣伝活動の第一線の担い手でありますので、他との交流を含め、適材の配置に努め、もって業務の円滑な遂行に万全を期すべきであるとの趣旨であります。 第三は、不健全な旅行を提供したり、旅行者の期待を裏切るような不良旅行業者を一掃するかめ、現行の旅行業法の運用に厳正を期するとともに、同法の見直しを行うなど所要の措置を講ずべきであるという趣旨であります。 第四は、団体旅行の添乗員の資質の適否は、直接旅行そのものの成果を決定するものでありますので、その資質の向上を図るため、現地事情、接遇方法等に関する一定の専門的研修を義務づけることを検討すべきであるとの趣旨であります。 以上をもって本動議の趣旨の説明を終わります。 何とぞ御賛成を賜りますようお願い申し上げます。(拍手) ————————————— 国際観光振興会法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、国際観光の重要性にかんがみ、その振興を図るため、次の事項につき、適切な措置を講ずべきである。 一 国際観光振興会が行う海外における観光宣伝及び日本人海外旅行者対策の業務の拡充を図ること。 二 国際観光振興会の海外宣伝事務所の要員の配置については、業務の円滑な遂行を期するため、他との交流を含めその適正を図ること。 三 不良旅行業者を一掃するため、旅行業法の見直しを含め所要の措置を講ずること。 四 添乗員の資質の向上を一図るため、一定の専門的研修を義務づけることを検討すること。 右決議する。 —————————————
○箕輪委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 本動議について、別に発言もありませんので、直ちに採決いたします。 渡辺芳男君外四名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○箕輪委員長 起立総員。よって、本案に対し、附帯決議を付することに決しました。 —————————————
○箕輪委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○箕輪委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○箕輪委員長 この際、森山運輸大臣から発言を求められておりますので、これを許します。森山運輸大臣。
○森山国務大臣 ただいま国際観光振興会法の一部を改正する法律案につきまして、慎重御審議の上御可決をいただきまして、まことにありがとうございました。 私といたしましても、本委員会における審議を伺いましたし、また、ただいま附帯決議をいただきましたので、その附帯決議の内容を十分尊重いたしまして、日本人海外観光旅行の円滑化に全力を尽くす所存でございます。ありがとうございました。(拍手) —————————————
○箕輪委員長 外航船舶建造融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。森山運輸大臣。 —————————————
○森山国務大臣 ただいま議題となりました外航船舶建造融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 わが国外航海運は、貿易物資の安定輸送をその使命としており、貿易物資の輸出入に多くを依存しているわが国経済にとりまして、きわめて重要な役割りを担っております。 このような使命を果たすため、外航海運企業は、これまで外航船舶の整備に努めてまいりましたが、最近における日本船の国際競争力の著しい低下に伴い、海運企業が日本船を建造する意欲は乏しくなっており、運航コストの低廉な外国用船へ依存する度合いを年々高めつつあるのが遺憾ながら実情であります。 このまま推移した場合、外航海運がこれまでその中核としてきた日本船の維持確保はますます困難となり、貿易物資の安定輸送を確保する上で、憂慮すべき事態に直面することが予想されるのであります。 このような事態を回避するため、利子補給制度の復活、拡充を図り、国際競争力のある日本船の建造体制を改善、強化しようとするのがこの法律案の趣旨であります。 なお、この措置により新船建造が促進されることは、未曽有の不況に直面しております造船業にとりましても、造船需要の確保を通じて、経営の安定化に資するところ大なるものがあると思うのであります。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、外航船舶の建造融資につきまして政府が金融機関と利子補給契約を結ぶことができる期限は、現在昭和五十年三月三十一日までとなっておりますが、今回、昭和五十四年度以降の三カ年度において新たに政府が利子補給契約を結ぶことができることとし、このため、この期限を昭和五十七年三月三十一日までと改めることとしております。 第二に、昭和五十四年度以降において新たに締結する利子補給契約に係る利子補給率は、日本開発銀行の融資につきましては当該融資の利率と二・五五%との差の範囲内において、また、一般金融機関の融資については市中の最優遇金利と三・六%との差の範囲内において、それぞれ定めるよう規定を改めることとしております。 第三に、個々の利子補給契約による利子補給金の総額を計算する場合の基礎となる日本開発銀行の融資の償還条件につきまして、新しい利子補給契約の場合、船舶の種類のいかんを問わず、一律に元本三年間据え置き十年間半年賦均等償還とすることとしております。 以上が、この法律案を提案する理由であります。何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
○箕輪委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○箕輪委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りをいたします。 本案審査のため、来る二十日午前十時から参考人の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○箕輪委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、参考人の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○箕輪委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○箕輪委員長 船舶整備公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案について、本日、船舶整備公団理事長亀山信郎君を参考人として出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○箕輪委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○箕輪委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。関谷勝嗣君。
○関谷委員 まず最初に、大臣にお伺いをいたしたいと存じます。 いまさら内航海運の重要性を述べる必要もないと思うわけでございますが、五十二年度の貨物輸送を見ましても、約二千二十三億トンキロでございまして、国内貨物輸送量の約半分、五二%を運送した結果になっておるわけでございます。まして内航海運というのは、多量の物、そしてまた足の長い物資を運ぶわけで、ほかのトラックとか国鉄ではなかなかやっていくことができないものであるわけでございます。そういうようなことを考えましたときに、国は国鉄に対しては、赤字のたな上げもやるような非常に恩恵深い行為をやっておるわけでございますが、内航海運には、きょういろいろ質疑させていただきたいと思うのですが、船舶整備公団というもので内航の近代化ということをやっておりますが、これもそれ以外の内航海運業者には、この船舶整備公団の恩恵というのはいままではなかったわけでございます。 そういうようなことで、内航海運の事業というものを見ますと、個人であるとか、会社にいたしましても五人以下の従業員が六一%もあるというような非常に零細企業であるわけでございまして、これは国のそういった意味の保護というものがなければ今後やっていくことができないと思うわけでございます。 今日までこういうような状態で不況を切り抜けてきたわけでございますが、もう本当に最後のぎりぎりのところまで来ているのが現在ではなかろうか。考えてみますと、そういうことで国民の生活、また経済に与える影響というものは大変なものがあるわけでございますから、ぜひそういうようなことで、大臣のこの委員会の当初の所信表明でも、その姿勢は伺ったわけでございますが、非常に大まかなことだけであったわけでございますから、多少詳細にわたりまして、今後の日本の内航海運をどういうふうにやっていこうかという主な点だけでも、ひとつお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○森山国務大臣 ただいまお話しがありましたとおり、内航海運が貨物輸送に占めるシェアは五二%、はなはだ大きな割合を占めておりますし、今後、わが国の経済が長期的に見て安定路線が定着して、国内貨物輸送量の増加率が低くはなりますが、絶対量では相当大きな増加があると見なければならない、率は低くても量としてはふえてくる、これに対処するために、運輸の分野において必要な輸送力の増強を図らなければならないのでありますが、一方において、わが国における陸上貨物輸送をめぐる状況が、エネルギー問題、労働力問題、物流空間の確保難、環境保全等の制約条件が厳しくなっておりますために、これらの点で有利な条件を備えた内航海運の活用を図ることによって、省資源型輸送を拡大しながら増加する輸送需要に対処することが今後の課題となっております。 陸上の非常にむずかしい分を、これから海上でこなしていかなければならないという面が加わってくると思いますし、また現在、内航海運は鉄鋼、石油、セメント等の大宗貨物を主たる輸送分野として、トンキロベースで国内貨物輸送量の過半、先ほど申し上げましたように五二%を占めておりますが、今後は、これらの分野において輸送の効率化等の質的な充実を一層図って、幹線輸送機関としての地位をさらに高めるとともに、これまでの内航海運にとってウエートの小さかった雑貨輸送等の分野におきまして、海陸一貫輸送体系を整備すること等によって、これに対応していく体制を整える必要があると思います。 それにいたしましても、内航海運は先ほど来お話のような問題がいろいろございます。これらのむずかしい問題を、国の立場でできる限り除去して産業の発展を図ってまいりたい、そういう心づもりでございます。 〔委員長退席、堀内委員長代理着席〕
○関谷委員 そういったことで、ぜひ国鉄並みの恩恵を、この内航海運にも大いに与えていただきたいと思うわけでございます。 それと、この法案につきまして詳細にわたって質疑をいたします前に、今日、特に問題になっておりますトラックの過積載、そういうようなことも影響いたしておると思うわけでございますが、それからまた、景気も多少よくなってきつつある、そういうようなことで調べてみますと、三年半ほど前からずっと低迷しておったスポット運賃の市況というのも、昨年から大分よくなってまいりまして、千五百トン積み型の小型船あるいは中型船というものが不足ぎみにもなってきておるわけでございますが、局長にお伺いいたしたいのですが、現在の内航の実態というものにつきまして御報告をいただきたいと思います。
○真島政府委員 お答えをいたします。 内航海運の輸送活動の現況でございますが、御承知のように石油ショック以来、非常に伸び悩みと申しますか、逆に沈滞をいたしておったわけでございます。しかしながら、五十三年度に入りまして、緩やかではございますが、回復の基調が見られております。正確な数字は実は五十三年度はまだまとまっておりませんが、五十二年度についてもそのような傾向が見られまして、五十二年度は五十一年度の二・六%程度の伸びがあったわけでございます。この五十二年度のいま申し上げました実績というのは、実は内航海運の最盛期ともいえる四十八年度の輸送量に比べますと、まだ八二%という程度でございまして、そういう意味では、緩やかに回復基調に向かってはおりますが、まだ輸送需要は低迷をしておる、こういう状況でございまして、先ほどお話ございましたトラック関係その他の過積みの規制の問題あるいは五十三年度に入りまして活発になってまいりました公共事業等の関係、こういう関係がどの程度五十三年度の全体の実績にあらわれるか、これはいま数字はございませんが、やはり五十二年度に比べますと、内航全体の輸送需要というのはもう少しまた五十二年度から伸びてくる、四十八年度の最高実績にもう少し近づくのではないか、このような感じでございます。 以上が全体の輸送活動の概況でございますが、これを担っております内航海運の事業者の状況を申し上げますと、五十三年三月末現在で調べましたところでは、業者数約一万ございます。ところが、その中身をもう少し見ますと、資本金別に見ますと、一億円以下の法人及び個人経営の業者の方が、この約一万のうちの九七%を占めておるということでございますし、所有あるいは支配船腹別の統計をとってみますと、一隻といういわゆる一杯船主、個人船主といったような方々が全体の八一%に及んでおる、こういうことでございまして、石油ショック以来の経営の悪化というものがまだ相当傷跡を深くしておりまして、五十一年度以降、先ほど申し上げましたような緩やかな輸送量の伸びによりまして、多少の立ち直りということはあるわけでございますけれども、現在、運賃問題あるいは船舶関係諸経費の増加というような状況がございまして、なかなか全体としては苦しい経営状況に追い込まれておるというのが、現在の内航海運業者の実態でございます。
○関谷委員 答弁の中には出てなかったのでございますが、詳しい数字というのが把握されてないかもしれませんけれども、ここ二、三年の内航海運業者の廃業したり、あるいは倒産した数というものはわかりますか。
○真島政府委員 申しわけございませんが、正確な数字は私どもではつかんではおりません。
○関谷委員 運輸省が正確までいかなくても、おおよそのそういう廃業したとかあるいは倒産した内航海運の数字を把握していないというところに少し対処の仕方に問題があるのではなかろうか、そういうことをはっきり把握していないところにも、行政面でもっときめ細かい指導育成というのができない原因が一つあるのではなかろうかと思うわけでございまして、どうか運輸省の方では、総連合会あるいはまた船舶整備公団等々と緊密なる連絡をとって、ぜひそういうものの一応の把握というものをやっていただきたいと思います。 伺いますと、たとえば夫婦でやっておるような小さな船会社が夜逃げみたいなことをしてしまって、そういう数も把握できないというようなこともあるかもしれませんけれども、これはやろうとすればできることであろうと思いますので、今後ぜひひとつ、そういう努力をしていただきたいと思うのでございますが、局長のお考えはいかがですか。
○真島政府委員 先生の御指摘まことにごもっともでございまして、私どもも、内航海運業法等の中で仕組みはできておるわけでございますけれども、実際に商売をおやめになってしまうというような方々が、そのやめましたという届けなり何なりということはなかなかやっていただけないという事情もございます。しかし御指摘のように、現在、内航の全体の業者を束ねております内航海運組合総連合会、これは業者の皆さん方の集まりでございまして、その地区の海運組合等にほとんどの海運業者が加入をしておられますので、そういう海運組合の協力も求めまして、今後、実態の把握をできるだけ正確にしてまいりたいと思います。
○関谷委員 どうぞそれをひとつよろしくお願いいたしたいと思います。 それともう一つ、海運と表裏一体の関係にある造船の問題でございますが、造船の現状を御報告いただきたいのと、前回の特定船舶製造業安定事業協会法のときにも私、質問さしていただいたのでございますが、この協会はその後どういうふうに運営されているか、そしてどういう造船所がそういう申請をしたのか、御報告をいただきたいと思います。
○謝敷政府委員 お答えを申し上げます。 造船不況につきましては、相変わらず厳しい状況にありまして、最近の新造船の受注動向を見ましても、建造許可ベースで五十三年度は約三百万トン、これは五十一年度が八百四十二万トン、五十二年度が四百九十五万トンでございますので、かなり落ち込んでおります。ただ、キャンセルがかなり改善されておりますので、その意味におきまして純粋の新規受注、仕事量の増加につながりますネットの受注量は若干ふえております。しかし、依然として低水準であるということには変わらないわけでございます。 五十四年度につきましても、このような傾向について大幅には改善されないという見通しにございますので、私どもとしましては、官公庁船の建造促進なり計画造船制度の改善による新造船建造の促進、あるいは整備公団法の改正による近海船、内航船等の仕事量の確保を図るために今後とも対策を講じてまいりたい、こう考えておるところでございます。 次に、御質問の第二の特定船舶製造業安定事業協会でございますが、おかげさまで昨年の臨時国会で成立をいたしまして、十二月十二日に設立登記をしております。その後、実際の業務に必要な業務の実施計画及び業務方法書等の整備を鋭意進めておりますとともに、造船施設の買収に関心を有する造船所のヒヤリング等の事前調査を実施しておる段階でございます。これはこの法律の御審議のときにもいろいろ御意見をいただいておりますように、金融機関なり、あるいは当該の労使なり、あるいは当該の関係地域の関係者の意見が全部そろった後で買い上げを始めるということでございます。そういうために諸準備も協会としては整っておりまして、そういった意味で買い上げの対象の会社の方の申請が出ればいつでも受理できる体制になっております。 ちなみに、買い上げにつきまして協会に打診を行ってまいった企業は十社前後というふうに聞いております。 〔堀内委員長代理退席、委員長着席〕
○関谷委員 内航海運と造船というものは、そういうようなことで密接な関係があるわけでございまして、造船の現状を聞きましても、まだまだいい状態にはなっていないようでございますので、今後とも、そういった徹底した指導をお願いいたしたいと思うわけでございます。 それでは、この法律案自体に入っていきたいと思うわけでございますが、船舶整備公団が三十四年に設立されまして今日まで大いに努力をしていただいて内航海運に非常なる貢献をしたこと、これは事実であるわけでございまして、今後ともお願いをいたしたいと思うわけでございますが、そんなことで、まず船舶整理公団の現状をちょっとお伺いいたしたいと思うわけでございます。 昭和四十八年ごろまでは、公団へ申請して認めてもらうということが大変な競争であったと思うわけでございますが、今度この法律が通りますと、資本金も五億円から七億円になるというようなことであるわけでございますが、現時点の公団への共有船の申し込みの現状、これをひとつ理事長にお伺いをいたしたいと思います。
○亀山参考人 お答え申し上げます。 五十二年度の数字を申し上げますと、公団に申し込みがございましたものは、八十七隻、六万四千トンでございます〇五十三年度は約八万六千トンの申し込みがございました。この申し込みに対しまして建設決定いたしましたものは、五十二年、八十七隻、六万四千トンの申し込みに対して七十二隻、五万六千トン、五十三年度は約八万六千トンの申し込みに対しまして七万八千トンの建造決定をいたしておりまして、最近におきましては、おかげさまで当公団の事業予算も逐年増加をしていただいておりますので、おおむね船主方の御要望には沿い得る体制になっている、まだ若干一隻、二隻というものが当年度において建造ができない、そこでそういう場合には、翌年度早々、たとえば五十二年度でお申し込みになって当方の予算の都合でできなかったものは、五十三年度四月予算成立早々に決定をする、五十三年度についても、予算が成立いたしましたら五十三年度の残りを五十四年度においてやるということで、お申し込みになった方についてはおおむね満足できるようにいたしておる次第でございます。
○関谷委員 いまの数字をお伺いいたしますと、五十二年度ではまだまだ申し込んだものが全部認められるという内容ではないようでございますが、これはもちろん予算の問題もあるわけでございますが、申し込めば大体その条件さえかなえば共有船としてやることができるような体制づくりにぜひ努力をしていただきたい、そのように思うわけでございます。 今回の法改正の中心は、何と言っても資本金の二億円の追加と債務保証制度ということが中心であるわけでございまして、今日までは公団との共有船主に認定をしてもらわなければなかなか金融関係からもお金を十分借りることができなかったわけでございますが、今度は一般の内航海運業者がスクラップ・アンド・ビルドで必要な資金を船が竣工するまで債務保証をやろうというようなことで、非常に私、これは画期的なことで、いいことであろうと思うわけでございます。 それで、その内容を細かく一応お伺いいたしたいと思うわけでございますが、この共有船主に対する運転資金の債務保証ということは、もう内容もよくわかっておりますので、一般の内航海運業者が船を竣工するまで債務保証をする、その部分だけについて詳細に御報告をいただきたいと思うわけです。
○真島政府委員 いま先生のお尋ねになりました一般の内航の海運業者に対しての債務保証の制度でございますが、これはいま先生が申されたとおりでございまして、現在、内航海運業界は非常に不況であるとともに船腹過剰でございまして、さらに、その過剰船腹というのが老齢船あるいは非効率な不経済船が多い、こういう状況の中で、私どもは、適正船腹量その他の数字を勘案いたしながら、五十年度から五十二年度あたりの内航船舶の建造量、これは平均をいたしますと、十五万トン前後、この中で公団がその三分の一程度を分担しておるわけでございまして、全体として十五万トンベースという状況でございすが、しかし来年度以降、造船の不況対策の絡みもございますし、内航海運の老齢船、不経済船を体質改善するというねらいもございまして、大体二十万トンベースくらいに内航船舶全体の建造量を確保してまいりたい、こういうことを考えておるわけでございます。 そこで、その場合に、やはり公団に分担していただく部分、これは従来の十五万トンベースのときの五万トンベース、これを考えまして大体七万トンベースを公団でやっていただくように財投資金その他の手当てを政府原案においていたしてお願いをしておるわけでございます。そのほかに、二十万トンと申しますと、あと自力建造という形で十三万トン程度の建造を期待いたしたいわけでございますが、従来自力で出てまいっております部分というのは大体十万トン程度でございまして、これをさらに三割アップした形で建造を促進したいということになりますと、やはりこの際そういう自力建造の方々が、スクラップ・アンド・ビルドの制度がいま行われておりますだけに、普通の建造よりも、まず解撤をいたしまして、その船についておりました担保を抜かなければならない、それからさらに、新船建造の資金手当てをしなければならない、こういうような相当厳しい状況もございます。しかも注文をいたしまして新船が建造を終わるまでの間というのは担保がないという非常に苦しい状況でございます。そういう意味で、その期間について公団におきまして債務保証をいたしまして、それによって自力建造をなさる方々の資金繰りを何とか援助して差し上げたらどうだろうか、こういう趣旨でいまSB関係の債務保証につきましては考えておるわけでございます。
○関谷委員 債務保証の内容を見せていただきますと、新船船価の七〇%までを保証限度とするというふうになっておりますし、今度、担保は原則として無担保であるわけでございますが、連帯保証人というものは二名以上が必要である、そうして保証料率が年に〇・五%程度ということで低いことは低いわけでございますが、今日の内航海運の状態を考えましたときに、担保は一応無担保とは言っておりますけれども、連帯保証人までとっておるわけでございますし、また、あしたにでも倒れるであろうかというようなところが船をつくるわけでもないわけでございますから、そういう内容を十分検討した上で、この〇・五%程度というのをもっと低くしてやるというような考えは可能なものであろうかどうかということをお伺いいたしたいと思います。
○真島政府委員 保証料がどのくらいのパーセンテージがいいか、これは私ども、実はまだ最終的にきちっと決めておるわけではございません。やはり中小企業関係の同じような債務保証をしておる金融機関等をいろいろにらみながら、さらに、これに内航の業者の実態をも考えながら最終的には決めてまいりたいと思っておりまして、できるだけ負担の少ない形で、しかも保証料として妥当な額ということで決めてまいりたいと思っておりますが、いままだ最終的に何%というところまで詰めておりません。
○関谷委員 いろいろそういう金利とか、また五十三年度から一般貨物船につきましては、建造と解撤の比率を一対一から一対一・三にした、それの見返りではないのでしょうけれども、共有比率を七〇%から八〇%にして、八十対二十ということにしたわけでございますが、ここまで努力をするとなりますと、不況の今日、もう一押しいたしまして、十対九十ということが可能であろうかどうか、この先の問題としてそういうような姿勢をとることができるであろうかどうか、局長のお考えを伺いたいと思います。
○真島政府委員 公団関係で共有の持ち分比率でございますが、発足当初、旅客船が七〇%で発足をいたしております。その後、離島航路関係の旅客船については、御承知のとおり、いろいろ政策的な配慮もございまして、八〇%ということにしております。また、いま御指摘のように、解撤比率が高い一般貨物船につきましては、七〇%を八〇%というふうに高くしておるわけでございますけれども、全体の政府系の金融機関——公団は共有とは申しますけれども、実質的には金融機関的な性格を持っておることは御承知のとおりでございまして、当然、政策的な配慮でもう少し、もう少しという御要望もあるかと思いますし、われわれも、そういう上げ方が皆さんが納得していただけるような理論的な根拠なり他の金融機関とのバランスということも考えて、できるならばいろいろな角度から検討いたしてみたいとは思っておりますけれども、五十四年度中にそれを実現することができるかどうか、これはなかなかむずかしいのではないか、かように思っております。
○関谷委員 船主が自助の精神を忘れては大変であるわけでございますが、先ほどから質問いたしましたように、その比率の問題であるとかまた解撤の比率の問題、そして保証率の問題ということを考えましても、また、もう一つ考えてみまするに、外航は御承知のように、次の法律案でまた出てきますが、利子補給をやっておる、国際競争力を強くしていくというようなことで当然、利子補給は外航船舶に必要であろうと思うわけでございますが、こういうようなことは内航海運にも考えてもいいのではなかろうか。これはいろいろ金利の問題とかそういう金銭的なものを考えていきますと、不況というものがこれで徐々によくなってくれば、このままで何とか切り抜けていくこともできると思うのでございますが、また不況が厳しくでもなったときには、利子補給ということを内航においても考えてやるくらいのことはしてもいいのではないかと思うわけでございますが、いかがでしょう。
○真島政府委員 外航の利子補給関係の法案につきましては、また別の機会に御審議をいただくわけでございますが、先生もおっしゃっておりましたとおり、外航関係、これは日本の海運界が外国の海運界と競争を熾烈に行う場でございまして、御承知のように、不定期船の分野というものをとってみますと、これはいわゆる自由競争の原理がみごとに適用されておるような非常に厳しい分野でございまして、ここにおいて日本海運が勝ち残っていくためには、もう何を置いても日本の支配し、所有する日本商船隊の国際競争力が外国に打ちかたなければ直ちに敗退してしまう、そういう状況でございまして、なかなか内航とは事情が違った点があることは御理解をいただきたいと思います。 内航の場合は、これは同じ海運業ではございますけれども、その市場に参加いたしますのは全く日本船のみでございます。そういう意味では、国内の産業という観点から内航海運業はとらえ、他の中小企業その他とのバランスを考えながら、内航の実態に合った政策、助成等を行っていくのが筋ではないか、このように考えておりまして、利子補給という問題は、現在の内航の実態の中でそこまでやる必要があるのかどうか、これはいろいろ御議論があると思います。私どもいまのところ、そこまでなかなか踏み込めないのではないかという感じがいたしておりますが、当然、今後の状況の推移によりましては検討の課題にもなってまいるかと思います。
○関谷委員 最後に一つ、どういうふうに運輸省がお考えになっているかを伺いたいのでございますが、不景気であるというようなことも大きな原因ではあるわけでございますが、老朽不経済船の全体に占める割合というものが、五十年度から見ましても、五十年の三月三十一日で四四%、五十一年度で五四%、五十二年度で五九%、五十三年度で六一%とふえてきておるわけでございまして、そういう不経済船というものがふえてきておるということは、新しく建造をする意欲がだんだん落ちてきているということを数字があらわしているのだろうと思うわけでございます。 こういうようなことに対して今後運輸省は行政面でどういうふうに対処をしていくのか。その一つとして、この整備公団が一般の内航海運業者に対しても債務保証をして建造意欲を喚起しようということでこの法律はもちろんできておるわけでございますが、果たしてそれだけでこれに対処できるものであろうか、その他いろいろな行政指導というものを各般にわたってぜひお願いしたいと思うわけでございますが、どういうような行政指導をお考えか、御答弁をいただきたいと思います。
○真島政府委員 御指摘のとおり、最近、石油ショック以来特にそうでございますが、建造意欲と申しますか、これが石油ショック以前に比べて確かに減退をいたしておるわけでございまして、そういう意味で、いま御指摘のような老齢不経済船、老齢船というものの比率が逐年高まってまいっておるわけでございます。また不況下にあるわけでございますけれども、先ほども概況のときに触れましたように、五十二年度後半以降、わずかながら回復の兆しが見えてまいりました。そういう状況もとらえまして、先ほどの答弁で申し上げましたように、内航の建造意欲というものは、五十二年度当時と比べますと、五十四年度以降やや活発化してまいっておるというふうに私どもも見ておりまして、そういう意味で、先ほど申し上げました十五万トン建造ベースというものをもう五万トンぐらいふやして進めていくということによって、まず当面、少なくとも現在の船齢構成、老朽不経済船の増加というものに歯どめをかけるということを、五十四年度においてあるいは五十四年度以降においても続けてまいりたいと思いますが、業界全体に対しましては、これはいろいろ細かい話になりますので、詳細はここでは省略させていただきますけれども、基本的には内航総連合会、この組織ができましてから五十年以降大分育ってまいりまして、船腹の調整の問題あるいは運賃の調整の問題、業界全体の体制の問題ということについて相当の力が出てまいっておりますので、この総連合会を指導あるいは監督ということをいたしながら、業界の要望、悩みを吸い上げて、できるだけきめ細かく指導をしてまいりたい、このように思っております。
○関谷委員 最後の局長の答弁の中にありましたように、内航海運総連合会と連絡をぜひ密にしていただいて、その中にも出ておりましたように、運賃の問題不況になりますと、どうしてもオーナーがオペレーターから運賃をダンピングされる、その運賃でもってやると赤字であるけれども、船をとめておくわけにもいかないから、赤字を覚悟で運航しておるという人が大部分であるわけでございます。そういうようなことは、ぜひ運輸省から力強い指導をしていただいて、赤字で運用しなければならないような状態は、ぜひ早く解除をしていただきますように、強力なる行政指導をお願いいたしたいと思うわけでございます。 これは御答弁は要りませんので、これで終わります。
○箕輪委員長 関谷勝嗣君の質疑は終了いたしました。 久保三郎君。
○久保(三)委員 これは海運局長にお聞きした方がいいのか、亀山参考人にお尋ねした方がいいか、どちらからか御答弁いただければ結構ですが、この公団との共有船で建造を今日までやってきましたが、いわゆる建造申し込みもそうですが、その建造された船の船主はオペレーターが多いのかオーナーが多いのか、どちらがどういう比率になっているのか、おおよそで結構ですから、お知らせいただきたいと思います。
○真島政府委員 一船一船詳しく調査したわけではございませんけれども、オーナーの方が多いようでございます。
○久保(三)委員 オーナーでも、いわゆる一杯船主と言われるものは数において少ないのか多いのか。
○亀山参考人 正確な数字は、この運輸委員会は午後もございますそうですからそのときまでに用意いたしますが、最近は一杯船主の割合が毎年ふえてまいっております。現五十三年度について言えば、三割程度が一杯船主になっておるというふうに思っております。
○久保(三)委員 それでは先ほどのお尋ねに返りますが、オーナーの占めている建造比率というのはどの程度ですか。
○亀山参考人 その点につきましても、これはすぐ数字がわかると思いますので、後ほどお答えいたしますけれども、私の記憶では、隻数ではおおむね七割ぐらいがオーナーでございます。
○久保(三)委員 業者の中ではオーナーがかなり多いわけでありますから、またオペレーターは自社船ということで全部を保有しているわけじゃありませんから、保有船腹量からいけばオーナーが多い、だから、内航の問題を現況において考える場合に、まずオーナー対策を考えなければ本当じゃないのじゃないかというふうにわれわれは思っているわけです。もちろんオペレーターや取扱業というか、そういうものも必要ではありますけれども、いま船腹過剰に慢性的になっているわけなんで、そういうものと同時に、先ほどお話がありましたように、老朽船というか不経済船、そういうものの比率がどんどん高まってきているという現況からすれば、やはりオーナーの体質を検討して、その上で再建の方策を考える以外に決め手はないのではないかというふうに思うのですが、海運局長、いかが考えますか。
○真島政府委員 確かに、オーナーが約一万の業者数の中で非常に多い部分を占めておることは御指摘のとおりでございますし、そのオーナーの方々が、やはり現在の不況の中で非常に苦しんでおられるということも御指摘のとおりかと思います。しかし、やはり内航全体を引き上げていくということは、オペレーターあるいは取扱業者の有力なところ、そういうようなものが内航総連合会の中で結集いたしまして、荷主との交渉において運賃を確保していく、この努力がまず必要でございまして、それを第一義として考え、それがオーナーのふところにも潤いをもたらしてくるという意味で、オーナーの用船料というものをある一定の枠でオペレーターにいわば義務的に出させるということをやる前に、やはりそういう努力をまずやらなければならないのではないだろうか、それが全体のオーナーの状況をも引き上げる基本的な筋ではないかというふうに考えております。
○久保(三)委員 零細であり、いわゆる業態が大変多いというか、業者が多いというか、そういうものが内航の言うならば一番大きな問題点だと思うのです。そういうことから考えれば、お話がありましたけれども、やはりオーナー対策をいままで親身にやっていなかったということに尽きるのではないかと思うのです。ともすればオペレーターを中心にして海運局そのものが物事を考えたり、政策を練ってきたのではないかと思うのです。 それと同時に、先ほど関谷委員も冒頭指摘されたが、実態把握が果たしてできているのかどうかという問題、五十三年でしたか何かに、実態調査を一年ぐらいかけてやったのだがなかなか集まらぬというので、またもう一遍やり直しか何かしてやっと集まったのだが、これも一〇〇%でないと言う。だから、御答弁いただくにも全部知っていないでやっておられるのです。 これは大変言いにくいことでありますが、政策を展開するのに実態を詳細に把握できないでは、これは残念ながらうまくないのではないかと思うのです。なるほど内航総連合会というのがあるから、そこから要求されるいろいろな問題を聞いていればわかるというふうに思っていたのでは、これは大変違うと思うのです。内航総連合会という組織は別に私は悪いとは思いませんけれども、この中では利害相反するものが一緒になっている。元請、下請あるいはオーナーそれから取扱業、おのおの全部これは利害が反するわけです。その中で、数では一番多くなっていて、しかも利害関係では一番下積みになるような仕組みになっているのがオーナーなんです。だから、オーナー対策についてもっと真剣に取り組んだらどうかという考えをしているわけです。 そのためには総連合会の組織の中だけでやるわけにはいかないのではないかと思うのです。業法に言うところのたとえば貸渡業、これは運輸大臣が必要と認めれば決めなければならないことになっているわけですが、いまの経済の実態、内航の実態からいけば過当競争という関係が出てきている、だから当然、しわ寄せはオーナーの用船料がちびられるというかっこうになるのです。これは一番ちびられやすいのです。そういうものをほったらかしにしておいて内航対策をやろうと言ったって、これは無理な相談だと思うんですよ。 だから、内航対策即オーナーだと思っているのですが、改めてお聞きしますけれども、オーナーに対する施策としては何を考えておりますか。 まず一つは、業法に基づくオーナー料というか、いわゆる貸渡料の設定はしないのですか。これによって支えをきかして、なおかつ船腹過剰があれば、これをスクラップするなり何なりの方策を次の段階でとるべきだと思うのです。貸渡料が野放しで、きりもみ状態で、下方硬直というか、そういうことでどんどんやられている、そういうものを回避していろいろなことをやっても、これは無意味じゃないかというふうにさえ思うのですが、いかがですか。
○真島政府委員 御指摘まことにごもっともなことばかりでございます。 私どもも、オーナーが非常に苦しい状況にあるし、その方々が非常に多いという実態は、各業者それぞれの詳細について、もちろん確実に把握しているわけではございませんけれども、全般的には把握をしておるわけでございまして、内航海運業法にございます運輸大臣が「標準貸渡料を設定することができる。」という規定についても、これまで実施を具体的にしたことはございません。そういう意味でオーナー対策を一体どう具体的に展開するのか、これはやはり非常にむずかしい問題があると思いますが、内航総連合会の中で話し合ったのでは利害が対立するからだめではないかということでございますけれども、少なくとも私ども、オーナーの全体の姿、これは内航の総連合会の中の単位組合としてのオーナーの組合がございますが、そういう方々とじっくり話し合って、今後の具体的な施策を展開してまいりたいと思いますが、用船料の問題、これにつきましては、非常にばらばらの御要望がございます。オーナーの方々の全体の中でも意見が非常にいろいろでございます。しかしこれは、そういうことを言っておってはいけないのでございまして、私ども、もう少し広くオーナーの方々の全般的な意見を伺いながら、できるだけこの御要望に沿うような施策をこれからとってまいりたいと思います。
○久保(三)委員 局長のお話は別に具体性があるわけではなくて、これから御要望に沿っていくというのが、どういう要望に沿っていくのかもわからぬ。しかしこれは、内航二法ができたときからの問題なんですよ。実際言うと、歴史は古いのです。 そこで、いまの業法の第十九条の標準貸渡料を一つとっても、いまさら引用するまでもありませんけれども、十九条では必要と認める場合には運輸大臣が決めるということになっている、しかし、いま必要と認めるのか認めないのか、どっちなんですか。
○真島政府委員 先ほどちょっと申し上げたのでございますけれども、内航海運業界の全体の状況が非常に不況であることは確かでございますが、幸いなことに、先ほども概況のところで申し上げましたように、五十二年度後半以降は少しずつ全体の線が上向きつつございまして、石油ショック直後あるいは内航二法が制定されましたあの当時の、組織も全くない無手勝流的に個々ばらばらに荷主等と対応しておりましたもとでの状況、これよりは現在やや上向いているのではないか、こんな感じがいたします。 したがいまして、私どもさっきちょっと具体的でないとおしかりを受けたわけでございますけれども、オーナーの方々が一致団結していろいろの御要望を出していただく、その中に標準貸渡料というものが現在の貸渡業界にとって最も重大な問題であるということで出てまいるという状況になりますれば、当然私ども、そういう要望を受けながら検討をいたさなければならないと思っております。
○久保(三)委員 それでは、現況はそういう状況にはないということですね。しかし、いろいろな御説明でも、慢性的な船腹過剰、企業の形態が零細であるというようなことが海運のいま大きな問題になっているということを御説明になっているわけですね、そしてその一つとしてスクラップ・アンド・ビルドを促進しましょうということで、あるいはつなぎ融資についてもお金も保証しましょうということで提案されているわけでしょう。しかし、その方も大事だけれども、根本的な認識がそうだとするならば、いま申し上げているように、法の十九条に基づくというかたいことを言う必要はないかもしれませんが、少なくとも運賃や料金で、協定運賃ですか、そういうものの制度を内航の業界ではとっておられる、とっておられるのならば、もらう方じゃなくて、今度は渡す方もやはりオーナーとの間にそういう協定運賃の取り決めが必要ではないか。そういう指導も何もなさらぬでいたのではどうにもならぬ。 たとえばあなたの方で出している「海運白書」にもちゃんと書いてあるんですよ。オーナーが圧迫されていますと言っているのです。圧迫されていれば解放するというのが政策の展開じゃないですか。何の法律や規則もなければ別として、すでに内航二法の中、業法の中では十九条で、いま申し上げたようにそういうものが設定できるということになっている。私は、設定しろときつく言う必要はないけれども、内航内部において協定運賃ができているなら、それに引き続いて協定貸渡料というのがあるべき筋合いだと思うのです。対外的にいろいろな運賃や料金を決めても、内部的にそういうものがルーズになっているということになると、いわゆるオーナーの経営状態は一向浮かび上がらぬということだと思うのです。浮かび上がらぬと同時に、今度は海上輸送についての危険性が出てくるということです。ぼろ船を持っていく、あるいは運航に無理がくるというようなことになると、これは単に内航業者だけの問題じゃなくて、いろいろなところに波及してくるわけですね。 そういうことを考えれば考えるほど、オーナーについての必要な施策をすべきではないか。内航海運総連合会に対しても、オーナーに対してどうするのか一遍注文をつけるのが本当じゃないですか。それで内航のオペレーターが困るのなら荷主に注文をつけるんですよ。荷主に注文つけられなければ、いまの業法に従ってあなたの方で標準運賃を決めて、団体交渉をさせればいいのです。団体交渉に応じなければ、法の命ずるところによって団体交渉に応じさせるという仕組みがきちんとできている。だから、これはそういう方向で対処すべきが本来の筋ではないかと思うのですが、くどいようですが、いかがですか。 それと同時に、きょうお答えができないのなら後刻で結構ですから、運輸省内部でオーナー対策を具体的に練って、本委員会に発表してもらいたい。
○真島政府委員 オーナー対策の問題でございますが、私どもも、先ほど御指摘がございましたように、非常に零細な規模であるという問題を、何とか適正規模と申しますか、そういう方向に進めていくための協業組合の指導、いわゆる構造改善的な指導、こういうものも当然やってまいっておるわけでございますが、これはなかなか簡単なことではうまくいかない部分がございまして、これでオーナーの業界が一緒に仕事をするというような体制で体力が非常に強化されたというところまではまだいっておらないわけでございます。 さらに、いまの用船料の問題これは確かに御指摘のような面が多々あると思います。現在、先ほど申し上げませんでしたけれども、内航総連合会の中ではございますけれども、船腹調整あるいは運賃と並びまして、用船料委員会というところで議論が実はなされておる状況でございます。私どもも、この議論の状況等を見ながら、必要があればオーナー対策、用船料の、協定用船料という形がいいのか、もう少しきつい形の方がいいのかわかりませんけれども、その状況を見ながら、私ども自体といたしましても措置を考えてまいりたい、このように考えております。
○久保(三)委員 一応先へ行きましょう。 次に、先ほどの御答弁の中で、今後は二十万トンベースでスクラップ・アンド・ビルドをやりたい、その中で、公団船は大体七万トンですか、そういうようなことで進めていきたいというお話でありますが、大体、不経済船というか老朽船というか、そういうものの実態からすれば、これは十年かかりますな。五十三年の三月末の統計によりますれば、老朽、不経済船は百九十二万五千総トンですね。経済船と言われるものが百十二万一千総トン。百九十二万総トンですから、大体二十万トンベースでいくと、これで十年かかる。十年かかったときには、これがまた経済船である百十二万総トンも、中途で不経済船になってくる。何か計画がちょっとおかしいのじゃないですか。公団で二十万トンやるということじゃないので、全体でスクラップ・アンド・ビルドをそういうふうにしていくというお話では計算が合わないようですよ。いつまでたってもこの表は書きかえる必要がない、十年たっても二十年たっても、これはこのままの数字でいいようになってしまうのじゃないですか。さしあたり二十万トンに引き上げようと言うのですか。そうでないのですか。どうなんですか。
○真島政府委員 いま御指摘のございました関係の数字でございますけれども、二十万トンの建造ベースという数量は、確かに御指摘のように、少なくともいまの船齢構成をこれ以上悪化させないというねらいで、とりあえず二十万総トンベースの建造を考えておるわけでございますが、御承知のように、これは将来のことで、実際にそこに到達してみなければわからぬということもございますけれども、五十三年につくりました適正船腹量の数字がございまして…… 〔委員長退席、関谷委員長代理着席〕 これはある一定の計数を延ばして、将来の内航全体の輸送量をはじきながら、これに必要な適正船腹量をはじいておるわけでございますけれども、これはそういう意味で、五十五、六、七というふうに相当——相当と言うと語弊がありますけれども、伸びが出てまいります。したがって私ども、いま老朽不経済船対策としての二十万トンベースの建造ということでとりあえず五十四年度歯どめをかけていく、そして五十五年度、五十六年度と三年ぐらいやってみる必要があるかと思いますけれども、そういう歯どめをかけながら今度は全体の船腹量が調整をされまして、といいますのは、一番過剰な貨物船については一対一・三ということで全体のトン数が、建造トン数よりも解撤されるトン数が多いわけでございますから、減るということで調整がされまして、五十五、六、七、そういう年度に参りますと、純粋に新しい船が投入されていかなければならないという状況が出てまいりまして、若干ずつではありますが、船腹の構成もよくなっていくのではないかということでございます。
○久保(三)委員 さしあたりの考え方というか、そう大幅と言ってもなかなか資金の問題もあるだろうから、まあ二十万トンベースぐらいでやっていこうというお話にとれればいいのですけれども、何か体質改善をそれでおやりになるような話だとちょっと計算が合わないようですなという話なんであります。 それから、適正船腹量、これに近づけるために一・三の比率でスクラップ・アンド・ビルドをするということなんだが、スクラップ・アンド・ビルドで〇・三減船というか減量していくということは、これは気の遠い話だろうと思うのです。もっともそのうちに経済がぐっと上向きになってくれば、また船腹が足りなくなってくるという心配があるからということなのかもしれませんけれども、いまの〇・三だけスクラップをよけいするという仕組みだけでは、これは否定するわけじゃありませんで、そういう仕組みはいい仕組みだと思うんですが、しかし、そういう仕組みだけでは、残念ながら、適正船腹量を本当の適正船腹量というふうに受け取るとするならば、これはとてもじゃないが、船腹過剰は未来永劫続くのじゃないかと、これまでの経験から見て思うのです。大体、内航日本は適正船腹量を策定し始めてからいまだかつて現況が適正船腹量に近づいたためしがない。過剰なんだ。いわゆる慢性的過剰というより恒常的過剰だ。だからそういうものを、これは本当にガイドラインだからいいじゃないかと言えば、それまでの話でありますが、ガイドラインならガイドラインらしく扱わなければなりませんね。それを何か〇・三で消化するというのには少し程度が離れ過ぎはしないかと思うわけです。 今度は内航総連合会の船腹調整規程ですか、これからは廃船調整の項目はやめたというか落ちたようで、言うなら保有船腹量の調整だけが仕事になっているようで、そういうことからいくと、共同係船とかそういうものについては、内航総連合会としては余り考えていないということにとっていいのですか。 それと同時に、もう一つは、適正船腹量に近づけるために、先年五十二年でありましたか、内航総連合会は二十万総トンくらいスクラップしましたね、今後もそういう予定があるのかどうか。 そこで、考えなくちゃならぬのは、いま一番大きな問題は雇用の問題であります。雇用の機会を失うような形の政策というのは御遠慮願うほかないのであります。だから、そういうものとの兼ね合いで船腹調整はどんなふうに考えられておるのか。
○真島政府委員 慢性的な過剰という問題でございますが、実は船種別にごらんをいただきますとおわかりいただけますように、非常に過剰になっておるのは、いわゆる一般貨物船の分野でございます。それからやや過剰ぎみになっておりますのが油送船、タンカーの部門でございます。したがいまして、最も過剰である一般貨物船の分野について一対一・三という比率での解撤、スクラップ・アンド・ビルドが現在実施をされておるわけでございます。この一般貨物船だけについて仮に一対一・三ということで実施していった場合に、船腹量だけから見れば、もし正確にこの施策が進んでまいりますれば、五十五年度中に一般貨物船についても相当需給バランスはとれてくるのではないかというふうに私ども計算をいたしております。 それで、その解撤政策を進めるに当たりまして、雇用問題が火を吹くような形でやるべきではない、御指摘ごもっともでございまして、一対一・三というのも、当然のことでございますが、デッドウエートの一対一・三でやっておりまして、船の代替は一隻対一隻ということになりますので、そういう意味で解撤が進むことによって船員の職場が失われていくという形での姿はできるだけ出ないように当然私どもも配慮をいたしてまいりたいと思っております。
○久保(三)委員 次に、また運賃の問題でちょっとお尋ねしましょう。 運賃は基準運賃ということでいま二つしか決めていない。総連合会が決めたのは鉄鋼と石炭だけであって、あとの品目については決めていない、こういうことでありますが、セメント、石灰石、そういうものがかなりの比重を占めている内航でありますから、そういうものについての設定は当然なさるべきだと思うのでありますが、そういうものについて運輸省はどういうふうに考えているのか。 それからもう一つは、基準運賃というのはまさに基準運賃で、ガイドライン的なものというふうになると思うのです。あとは、個別の船主と個別の荷主の交渉でこれを中心にして運賃が決まっていく、そういう仕組みのように承知しておりますが、基準運賃はかなり守られているのかどうかという現況、この鉄鋼や石炭で現実に守られているのかどうか、かけ離れた運賃が取られているきらいはないのかどうか、特に安い運賃ですね、これはいかがですか。
○真島政府委員 内航海運の大宗貨物のうちでセメントあるいは石灰石といったようなものについて、総連合会としての荷主との交渉による基準運賃がないようであるが、どういうことかという御指摘かと思いますが、これは確かに大宗貨物については順次こういう形でやっていく必要がございますし、現在私どもも、内航総連合会の運賃委員会の場で石灰石、セメント等についても、基準運賃と申しますか、荷主との交渉による運賃の設定につきまして鋭意やっておるということを聞いておりまして、最近にそういう動きが出てくるものと承知をしております。 運賃の実勢でございますが、これは私ども、ややマクロに調べた形になっておりますけれども、たとえば石炭について申し上げますと、石油ショック以後、諸経費その他の非常な暴騰に伴いまして、四十八年の当初、たとえば室蘭−京浜で大体千二百から二千二百デッドウエートトン型の船につきまして千円ちょっとでございましたのが、五十一年現在千五百六十四円というふうに上がってまいっておりまして、これは基準運賃と実勢で私ども調べましたのがどういう比率になるかあれでございますけれども、ただ五十一年以降、確かに今度は、不況の状況によりましてほとんど横ばいに推移しておるということのようでございます。 重油につきましては、四十八年にはたとえば京浜−中京、大体千八百ないし二千四百キロリッター積みぐらいでございますけれども、これが五百三十円程度でございましたが、これも石油ショック以降の諸経費の高騰ということもございまして上がってまいりまして、五十一年には八百四十五円、その後五十三年まで多少カーブを上げながら九百二十円に達しております。ただ、石油につきましても、今度は石油全体のいまの需給状況、その他原油の値上げというようなこともありまして、五十三年度以降、五十四年度について、これがどういうふうに動いていくか、この辺はなかなかむずかしい見通しになるかと思います。 鉄鋼につきましても、ある程度そういうカーブを描いておりまして、これもたとえば鉄鋼がやや粗鋼生産が上向いてくるというような状況の中で、努力をすることによってまた運賃を荷主からかち取ることができるのじゃないか、このように見ております。
○久保(三)委員 運賃や料金の問題で、これは大臣にお尋ねした方がいいかもしれませんが、いま質問しているように、内航の運賃というのは、言うならば自主的に決めている運賃なんですね。運輸省は、法律があるにもかかわらず、標準運賃とか標準料金は示していない、貸渡料もそのとおりなのであります。 それでは、日本国内における物流に関する運賃や料金はどうなっているかというと、いまさら御説明を申し上げる必要はないのでありまして、認可運賃であり、あるいは基準運賃というか標準運賃、あるいは法定運賃である。トラックにしても、国鉄にしても、航空機も同じですが、運賃、料金の立て方にはいろいろございますけれども、それぞれ法的な裏づけをもってやっているわけです。その法的な裏づけがいい悪いは別にして、少なくとも法的な裏づけがあるものは、原価計算をしてその上で何がしかのいわゆる公正報酬というかそういうものをプラスしたものが運賃のベースになっているわけです。 ところが、いま内航だけは長いしきたりかどうかわかりませんが、言うならば運賃というものが野放しになっているというか自由になっている、わずかに総連合会で基準運賃を鉄鋼と石炭だけ決めているということなんで、これから総合交通政策を展開するにしても考えなければならぬのは、やはりそういう運賃、料金の立て方について総合的な体系がなくてはならないのではないかということです。そういうものとはかけ離れた形でいま内航海運があるわけなんで、これは一遍検討する必要がありはしないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○森山国務大臣 内航二法と言われている内航海運業法、内航海運組合法は、両法相まって中小零細事業者が多い内航海運業の体質改善と経営の安定を企図するために制定されたもので、現在の内航海運対策も、この精神にのっとって実施しておるということでありますが、ただいまいろいろお話がございましたような点につきましては、十分検討させていただきます。
○久保(三)委員 非常にむずかしい問題でありますが、すでに政府は「国鉄の再建の基本方針」というのを、先年閣議了解事項として決めております。その中でも、やはり総合的な運賃体系について考えなければならぬということの一項目が置いてあるはずだと思うのです。別にこれがあるからどうということじゃありませんが、政府においても必要を認めておるのでありまして、内航はらち外だという話はないと思うのです。だから、用船料を含めてこれはやはりきちんと指導方針を決めてもらいたいというふうに私は思います。時間がありませんから先へ参りますけれども、そういうことを一応要望しておきます。 それからもう一つは、先ほど関谷委員からもお話がありましたが、利子補給からいくと、外航の場合は建造される船の利息の負担というのは大体平均して三・何%ですね。ところが、これはそうじゃなくて、資金運用部資金あるいは政府保証債その他縁故債というか、これがありまして大体六%以上ですね。安く見ても六・二%くらい、高いのは七・一%くらいになる。外航に比べれば比較的高い金利を負担しなければならぬ。お答えがありましたように、外航は国際競争の問題がありますからということですが、なるほどそうかもしれませんが、外航船舶を保有している会社も大きいのは、その会社で内航にもたまに転用する場合もあろうかと思うのです。それを一つとってどうこう言うわけじゃありませんが、少なくともさっき言った零細な一杯船主というか、そういうものが大半を占めている業界に対して体質改善を図ろうというのに、いままでのような金利負担をやっていくこと自体に一つは問題がありはしないかと思う。もちろん共有制度という便利な制度でありますから、これは外航船舶とはちょっと違うと思うのでありますが、それにしても金利は少しめんどうを見るべき筋合いのようにも思うのです。と言って、先ほど前段お話を申し上げたように、運賃や貸渡料が野放図に安くたたかれている現状を底上げしないで金利だけをまけていくことは、これは荷主に利益が流れていって、内航業者には歩どまりがないのでありますから、はっきり言って、そういう仕組みをつくるべきではないと思うのです。だから、あわせて低金利のものでつくれるようにこれは配慮すべきだと思うのですが、先ほどお答えはありましたが、もう一遍答えていただきたい。 それから、時間がありませんから、あわせて申し上げたいが、一つは、船腹過剰と言っているが、自家用船については届け出はどの程度あるのか、その実態を把握しておりますか。自家用船のいわゆる数量はどの程度あるか。これは前もって申し上げておかなかったので大変恐縮でありますが、わかりますればお答えをいただきたい。わからなければ後の時間にいただきたい。 それからもう一つは、自家用船も内航業者に貸し渡しをしてチャーターバックをすれば、これは合法的のように見られます。そこで、そういう船は何隻あるか、どういう形態であるか。
○真島政府委員 最初に、金利負担の問題でございますが、これは確かに先生のおっしゃるように、内航業法あるいは海運組合法という仕組み序極力活用して適正な運賃を荷主からもらう、したがって、それがもらえることによって用船料も適正な用船料になっていくという柱と、さらに、そうは言いましても、やはり非常に零細業者の多い内航業界でございますので、できるだけ船腹の過剰状況を押さえながら近代化船をつくらしていくというための差し水、これは両輪として両方ともわれわれ一生懸命やらなければならない問題かと思います。確かに、先ほどもお答えを申し上げたわけですけれども、外航の利子補給というような制度に比べまして、内航の財投資金等の活用による共有建造というのは、外航の方が手厚いということは確かでございますが、先ほども申し上げましたような、国際競争力の強化なくしては日本船は七つの海から締め出されるという厳しい競争の中で、何とかそれを確保していかなければならないという観点からの施策と、やはり国内産業という面では、海運業ではございますけれども、他の不況産業等とそれほど飛び離れて有利な条件を講じてまいるわけにはいかないというような理由がございまして、結局、政府系の金融機関の行っております基準金利、これを目安とせざるを得ませんし、それをさらに下げようということになりますれば、私、いまここでこういうふうに申し上げていいかどうか迷うわけでございますけれども、もう少し、たとえば構造改善、協業化というようなことが、オーナーの方々が寄り集まって、あるかたまりをつくって出てくるというふうな特別なケースをいろいろと検討の中に入れまして、そういう場合に多少の基準金利の引き下げ、つまりいわゆる特別の設定というようなことについて検討してみる必要があるのではないかということを考えておるわけでございます。 それから、自家用船でございますが、ちょっと資料が古うございますが、五十二年の三月末現在の数字がございます。これで申し上げますと、隻数にいたしまして千二十杯、総トン数で五十万トン程度でございます。中身といたしましては、貨物船が九百六十五隻、その他油送船が十八杯、引き船二十六杯、その他タンク船等でございます。 なお、チャーターバックというふうなことは、私どもが知る範囲では、どうもこの自家用船についてはないようでございます。
○久保(三)委員 いまの金利の問題でありますが、もしも政策として木船から鋼船にというのが代替建造でも重点であるとするならば、せめて木船から鋼船に乗りかえるものについて特利は考える、そういう政策的な展開は必要ではないか。少なくともこの点についてはどういうふうに考えられるか。いまだ六十万トンぐらいあるという話でしょう。かなりの数なんですね。これはどうなのか。 それから、いまの自家用船ですが、精いっぱい五十万トンある。かなりの比重ですね。自家用船はいまどんどん許可しているのですか、どうですか。
○真島政府委員 自家用船は届け出でございます。さらに、いま非常に多いという御指摘がございましたが、実はこれはもう先生も御承知かと思いますが、いわゆる砂利、石材等を運ぶ船が自家用の形で非常に多いわけでございます。このうちの非常に多くの部分はいわゆる砂利船でございまして、実はこの問題につきましては、当然、海運組合に入っておる営業用の砂利の船もございまして、その間の問題が多うございましたが、最近にこの自家用の方々も、いろいろ条件で話し合いがあったようでございますけれども、一本化して内航総連合会の傘下に入って正規の営業船として活動できるように、いま大体の話し合いがつきまして、そうなりますと、この自家用船のうちのほとんどの部分というものは海運組合に入り、総連合会の傘下に入って、内航海運業法の適用を受ける業者となる予定になっております。 それから、木船でございますが、木船につきましては、四十九年度以降、実は五カ年計画ということで協業化、協同化を行う船主を対象にしたわけでございますけれども、船舶整備公団によりまして一般の貨物船の代替建造よりも有利な条件、つまり八〇%というパーセンテージで、利率につきましても一般より〇・一%減ということで代替建造を行わせるとともに、建造調整を通じての鋼船化、集約化ということをやってまいったわけでございます。この結果、四十九年の三月末には七千二百隻、四十三万総トン程度の木船がございましたが、五十三年三月末、これが二千八百隻、二十一万トンというふうになってまいりまして、なお、こういうような方向の施策は続けてまいりたいと思っております。
○久保(三)委員 時間でありますから、以上で終わりますけれども、もう一遍自家用船について……。 いま砂利船の話が出ましたが、なるほど砂利船も自家用船ということで届け出をしていれば、いまお話があったような方向で集約に取り組むというか、これはいいことだと思うのですが、ただ、私が心配しているのは、海運局では、実態調査というか本当に実態を把握しているのかどうかという心配があるのです。そんなことを言うと、大変不見識なことで申しわけないのでありますが、いわゆるインダストリアルキャリア、こういうものがかなりあるのじゃないか。かなりあるのだが、それは先ほど私が申し上げたように、自家用船とすれば届け出をしていかなければならぬ。ある場合においては、やわらかい規制ですが、規制を加えられる。そういう心配があるので、一遍内航業者に船を貸し渡す、そうしてこれをチャーターバックするというような形でやっているのじゃないかという心配がある。なければ結構なんですよ。私は、かなりのものが、大手の大宗荷物の荷主産業の中にあるのじゃないかと思っているわけなんです。これは御調査をいただきたい。 以上で私の質問は、もう本会議の時間でありますから終わりにします。ただ、最後に申し上げておきますが、オーナー対策はくれぐれももっと具体的な施策を展開できますようにお考えをいただきたいというふうに思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○関谷委員長代理 この際、暫時休憩いたします。 なお、本会議散会後直ちに再開いたします。 午前十一時五十一分休憩 ————◇————— 午後二時二十一分開議
○佐藤(守)委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。佐野進君。
○佐野(進)委員 私は、船舶整備公団法の一部を改正する法律案について、大臣及び関係局長に質問したいと思います。 先ほど来、わが党の久保委員を初めとして質問が行われておったわけでございますが、それを聞いておりまして感じましたことは、役所側が今日のいわゆる海運不況と言われる情勢、造船不況と言われる情勢、こういうものに対してそれぞれ積極的に取り組んでおることについては、評価するにやぶさかでないわけでありますけれども、しかしまだ、何か一つしんが欠けているようなもどかしさを感ぜざるを得ないわけであります。 したがって私は、以下それぞれの点について突っ込んで質問をしてみたいと思うわけであります。 まず第一に、海運不況あるいはまた造船不況と言われる今日、本法律案を提案するに際して、その背景となる諸条件について質問をしてみたいと思うわけでありますが、大臣に質問をする前に経済企画庁に、政府全体の今日の経済不況の情勢について、その見通しをひとつ聞いてみたいと思うわけであります。 今日の内航輸送は、結果的に景気停滞から来る外的要因、それらの要因の中で過剰船腹が発生し、そしてそれらの条件が結果的に経営を圧迫する、こういうことになっておるわけでありまするが、内航船の輸送量の大半を占める基礎物資、これについては今日、経済企画庁を初め政府は景気の回復はすでに成っている、こういうような経済見通しを発表しておるわけであります。景気の回復はすでに成っておるという宣言、それに基づくところの諸条件、それらを分析し、発表しておる中において、結果的に言うならば、基礎資材の需要がきわめて旺盛な状況となり、あるいはまた、その他の条件の中で卸売物価の値上がり、それらの要因等に加えて幾つかの条件を取り上げ、今日の宣言になっておると思うのでありまするが、内航船を中心とする経済情勢が今後どのようになっていく見通しであるのか、政府全体の立場に立った経済企画庁としての見解を、この際明らかにしておいていただきたい。
○畠中説明員 まず、最近の景気動向について申し上げますが、このところ輸出は引き続き減少基調にありますけれども、国内需要の方は着実に拡大しております。 先日、昨年十−十二月期の国民所得統計速報が出ましたけれども、それによりますと、実質国内需要は前期比で三・二%というきわめて高い伸びをいたしております。中でも民間需要が長らく低迷しておったわけでございますけれども、昨年の後半から盛り上がりを見せてきております。個人消費、設備投資、在庫投資、いずれも昨年の十−十二月、あるいはことしに入りましてからも、関連諸指標の動きから見まして着実に拡大している、こういうふうに私どもは判断しておるわけでございます。 これに伴いまして、生産、出荷も順調な伸びを続けておりますし、企業の景況観、三月の初めに日本銀行から企業の短期経済観測調査が出ておりますが、こういうものを見ましても一段と明るさを加えておるわけでございます。 雇用につきましては、やや立ちおくれが見えていたわけでございますが、一月の指標を見ますと、わずかでございますけれども、失業率も低下し失業者数も減る、これは季節調整後の数字でございますけれども、改善の兆しが見られるわけでございます。 さて、五十四年度の見通しでございますが、五十四年度におきましても政府といたしましては、厳しい財政事情のもとではございますけれども、積極的な経済運営に努力することとしておりまして、引き続き民間需要を中心とした景気回復が進むものと見ておるわけでございます。 主要な需要項目について見ますと、ただいま御指摘のように、卸売物価の方は上昇しておりますけれども、消費者物価はこのところ非常に落ちついておりまして、こういう消費者物価の落ちつき、さらに実質所得の増加を背景に消費は着実に拡大する、こういうふうに見ております。 それから、設備投資でございますが、これが本日、いろいろ御検討されることと関連しておると思いますけれども、各種のアンケート調査等を見ましても、製造業に盛り上がりが出てきた、製造業の設備投資は、石油ショック以来ずっと下がってきたわけでございますが、これが五十四年度には下げどまり、さらに上昇に向かうという結果が出ております。 それから、在庫投資でございますが、これはすでに本年に入りましてかなり積み増しが行われておるわけでございますが、この積み増しが続いて景気の回復に寄与する、こういうふうに考えております。 それから、五十三年度と違うところは、五十三年度におきましては輸出が円高の影響で大幅に減少し輸入がふえるということで、これが景気の足を引っ張ったわけでございますが、これが最近、円の相場が安定いたし、むしろ円安傾向になっておりますところから、景気に対して足を引っ張ることをやめる、こういうふうに見られているわけでございます。 これらを総合いたしまして、昭和五十四年度のわが国経済は、内需を中心といたしまして実質で五十三年度の六・〇%を若干上回る六・三%程度の成長をする、こういうふうに見ておる次第でございます。
○佐野(進)委員 大臣にお尋ねしますが、いまあなたは政府の閣僚として閣議に出席し、経済閣僚会議に出席しているのかどうかは若干問題があるようでございますが、あなたとしては重要な運輸行政の中で経済面について一家言を持っておられると思うのであります。したがって、経済政策の展開については、それぞれ閣議の中でも発言をしておられるように伺っておるわけでありますけれども、いま経済企画庁から発表された景気動向の中で、現在の運輸行政の中で特に海運、造船不況が最も深刻な状態にあるということは、私がいまさら言うまでもなく、大臣はもうよく判断されておられるわけでありますが、いまの総合的な景気対策の中において、運輸行政全般に対して大臣は、これからどのように経済情勢の中でその行政を展開していかれようとしておるのか、基本的な考え方ないしそれが運輸行政として政府の経済政策に対する注文、こうすべきだ、ああすべきだといういわゆる他の経済官庁に対する注文を含めて、その御見解をひとつお聞きしておきたいと思います。
○森山国務大臣 経済関係閣僚会議、これはその項目別に、たとえば月例報告を聞く経済関係閣僚会議には出ております。それから経済関係閣僚会議といいますか、経済関係の閣僚会合という、できるだけ四角張らないという形でということで、たとえば東京ラウンドの関係の閣僚会合があります。いままで呼ばれませんでしたが、国鉄が電電と並んでの対象になってまいりましたから、今度は連絡しますというようなことで、そういう意味では入っているのでしょう。私は、こういう問題が専門家ではありませんけれども、関心は持っております。 そういう角度で、この内航海運の輸送需要に対する見通しというものについて申し上げたいと思いますが、石油危機以降の落ち込みから回復傾向にはありますが、その過程はきわめて緩慢であるというふうに考えます。五十二年度は、過去の最高実績を上げた昭和四十八年度の輸送量に比べて、トン数ベースで八二%の水準にとどまっている。一昨年であります。五十三年度に入りましてセメント、砂利等の公共事業関連物資の輸送量の伸びがありますものの、石油製品、石炭等の輸送が低調であるため、全体としては上半期で前年同期比四・八%程度の伸びにとどまっておる。御指摘ありましたトラックの過積み規制の影響、しかし、これは去年の十二月からのことでございますし、ある程度の影響はありますが、五十四年度の政府の経済見通し、いま経済企画庁の方からお話がありましたこの見通しは、イランの石油問題等をどう評価するかによって大分違ってくるのじゃないか。最近のエネルギー節約あるいは省エネルギーというような角度からの論議等を考えますと、これは相当な影響があると踏んでいかなければならぬと思います。そういうふうに見ますと、五十三年度下期におきましても、上期以上のような結果になることはむずかしいのじゃないか。したがって、内航貨物量の昭和五十三年度全体といたしましての飛躍的増大は期待できないのではないかというふうに考えるわけであります。
○佐野(進)委員 大臣、就任後まだ日が浅いわけでありますから、いわゆる専門的なことについてはまだ御理解になっておられない点も多くあると思うのであります。したがって私、いまの点についてはもう少し大臣と討論してみたいと思ったのですが、ちょっと差し控えて、いまの点に関連して海運局長にその見解をひとつ聞いてみたいと思うのです。 海運局長、私のいま大臣に質問した意味はよくわかりますね。経済企画庁の方に聞いた意味もわかりますね。要するに景気が上向いたという宣言をしているわけです。景気が上向いたということは何を意味するかと言えば、経済的な活動が活発化して、結果的に言うならば経済効率が高まっていきつつある。結果的にそれが各方面に波及して、いわゆる回復宣言をする状態に来ている。とするならば、その波及していない段階はどこにあるかと言えば、海運と造船だといまの中では言われておるわけです。しかも、特にひどいのは造船だ、こういうぐあいに言っておられるわけですね。しかし、景気回復宣言に伴うところの経済活動の活況は、必然的に海運市況の回復につながっていくことは間違いないわけですね。したがって、その間違いない海運市況の回復につながる経済情勢を今後どのようにして育て、さらに増大させ、さらに効果を上げ、その効果を上げさせる条件の中でどのマイナス点を削除し、どのプラス点を加えていくかということになっていくわけですね。したがって、あなたにこれから聞かんとする部分は二点あるわけです。 一点は、そういう経済的効率を高める条件を、あなたはどのような観点から把握しておられるかということが一つです。 もう一つは、この経済的要件を高める条件の中に、先ほど大臣が答弁——ちょっと私が聞いてないことに答弁しているのですが、過積み問題についての条件があるということを指摘されておる。大臣がちょっと言われておるわけです。私も、これは大きな条件の一つだと思うのです。いわゆるトラックの過積み規制というものがもたらした経済的な効果が海運市況の回復につながりつつあるということは事実だと思うのです。しかし、このことは政策によって展開されたことであり、政策が逆転することによって、またもとへ戻る条件にもなるわけです。したがって、この点について海運当局としては、どのようにこの過積み規制問題を評価し、今後どのようにこの問題に対して対応していこうとされるのか、この二点をこの際聞いておきたいと思います。
○真島政府委員 お答えいたします。 最初の点でございますが、景気がある程度底入れ感が強まって上向きに転じておる、そういう状況を海運関係としてどうとらえ、どう評価しているかというお話だと思います。私どもも、先ほど大臣がちょっと答弁いたしましたように、五十三年度に入りましてから内航の輸送需要、これはやや緩慢ではありますけれども、上期におきまして四・八%前年同月に比して伸びておるわけでございます。この傾向は、年度を締めた数字はまだ出ておりませんけれども、恐らく続くであろうと思っております。 さらに、トラックの過積み規制、これによります影響がどう出てくるか、この過積み規制の影響につきましては、実は私ども、まだ正確な把握はしておらないわけでございますけれども、いろいろな情報を寄せ集めて考えてみますると、例年十二月というのは大体内航海運界も活況を呈する時期でございまして、その意味で五十三年の十二月は相当の活況、特に鋼材あるいは飼料、肥料等の関係の小型船が活況を呈してきたということはございますが、それが年末繁忙期のためのものであるのか、さらに過積み規制ということによってそれが助長されておるのか、その辺の分析はできておりませんが、どうも例年一月に入りますと、ややその辺が落ちつくのが、そのままある程度小型のそういう部分については活況が続いておるというようなことを考えますと、確かにそういうような過積み規制によりまして、鉄道あるいは内航の分野に骨材を中心とするような、あるいは素材的なようなものが流れてきておるというふうに感じられるわけでございます。ただ、この過積み規制によりまして、現在内航海運に落ちてきておる貨物が、五十四年度あるいはさらにその以降長期にわたってそのまま定着した姿で内航の貨物になるかということにつきましては、やはりトラックにはトラックの適合貨物というものがあるわけでございまして、現在規制ということで急激に起こってきましたこういうような現象が、そのままの姿でいくということは、荷物の運び方、輸送機関の性格その他から言いまして、ある意味では非常に不自然な形で現在の状況があらわれているのではないだろうか、このように考えておりまして、これは今後のトラック輸送の側における種々の対策あるいは国鉄における貨物のやり方ということが進んでまいりますと、いま急激に出てきているほどの影響というものは、内航海運に対してはないのではないかというふうにわれわれは見ておる次第でございます。
○佐野(進)委員 局長、ぼくは系統立って聞いているのだよ。だから、そのことを意識して答弁をしてもらわないと困るのです。 私の聞いていることは、経済企画庁から今年度の経済の見通しはどうなのか、景気宣言をやったという情勢はどういうように展開していくのかということを聞いたわけです。そして大臣に、その上に立って運輸行政にどう対応しておられて、どう判断しておられるかと聞いたわけです。その上であなたにいま聞いているわけです。 だから、あなたに聞いているということの持つ意味は、大臣は、経済企画庁の発表にもかかわらず、ことし一年は景気回復の情勢があっても、過積み規制の問題があっても、なお芳しい状態ではないと思いますという答弁をしているわけです。私は、それを受けてそうではないのではないか、一つにはいい条件もあり一つには悪い条件もある、それを海運行政としてどうやって育てていって、景気回復の波に乗せながら海運市況の回復を図り、不況から脱出する方途についてどうあなたは努力していかれるのかということを聞きたかったわけです。だから、二つの面に分けて質問したわけです。 そういう意味において、あなた方が今日の海運不況の中でこの船舶整備公団法の一部を改正する法律案を提出するに当たっての諸条件に加えて、今日の情勢から将来発展していく姿の中で何をなすべきかという方向を的確におつかみになっていただかなければならぬ。それでないと、これから法律が通っても、お仕事をなさる上でいろいろな錯誤が起きてくるのではないかということを懸念していま質問しているわけです。 そこで、経済見通しの問題については、あなたがまだ適当な判断をする答弁ができ得ないと私は判断せざるを得ないから、これはしばらくおくとしまして、もう一つの条件としては、過積み規制が海運市況回復に役立っているということが、まだ調べていないからわからないとかわかるとかいう問題ではなくて、国鉄の上にあらわれている状況、海運市況の上にあらわれている状況は、全般的な経済情勢の上昇傾向と相まって大きなプラス面になりつつあるということは間違いないと思う。私は、なりつつあるということを判断した場合においては、これらの起きつつある経済的諸条件を巧みに取り入れて、それを経済運営の中で、いわゆる海運行政の中で生かしていくことにあなたは積極的な御努力をしていただく必要があるのではないか、こういうことを申し上げているわけです。この点もう一回答弁してください。
○森山国務大臣 先ほど私が申し上げましたのは、五十三年度の上半期に四・八%程度の内航海運の伸びと推定される、下半期になりまして、新しいファクターとして十二月から過積み規制の問題が出てきた、しかし、イランの政変による油の問題が意想外に深刻でありますから、また現に進行中ですから、したがって、それをマイナスファクターとして考えますと、内航貨物輸送量の飛躍的増大は期待できない、それは増大傾向にはあると私は思いますよ、しかし、飛躍的にこれからぐんとよくなるというふうに考えられない、こう申し上げたのです。 それで、これは経済企画庁の先ほどの説明が、イランの問題をどのくらい織り込んでおるのか、私が聞いている範囲内では、つい最近のことでございますから、数字面にそう出てないわけですから、それがまた今後に影響が及ぶ問題でございますから、その辺のところは余り数量的に織り込んだ考え方ではありませんが、その点を重視しまして飛躍的増大は期待できない、こう申し上げたわけでございますから御理解願います。
○真島政府委員 いま大臣からもお答え申しましたように、私どもも、内航につきましては緩慢ではあるけれども景気が上昇傾向にある、これはそのとおり理解しておると申しますか評価しておるわけでございますが、五十三年度の後半、これは先ほどもちょっと触れましたが、上期の四・八%、これと同等もしくはそれ以上の伸びが期待下さるのではないか、そういう意味で私どもいま、こういう状態にあるということと、内航海運の相状、非常に過剰な船腹を抱え、さらに老齢な船、不経済な船がこの二、三年間にふえてきておる、この状況をできるだけ早い機会に回復して、今後、内航海運が課せられるでありましょう国内輸送の面における使命をできるだけ果たしていく、そういう方向で物事を考えていかなければならない、このように考えておりまして、今回、船舶整備公団の予算あるいはいま御審議をいただいております債務保証制度の創設というようなことと兼ね合わせまして、内航海運のできるだけの発展をこれから期待し、われわれも、そのための必要な施策をできるだけ展開してまいりたい、このように思っております。
○佐野(進)委員 いまの点で私の言っている趣旨をもう一度申し上げながらひとつ考えていただきたい。これは原則的な海運行政、今回の船舶整備公団法を改正する意図を裏づけせんとする質問ですから、そういうぐあいにひとつ御理解を願いたい——御理解と言ったって、私は願うことはないのだけれども、聞きながらやってもらいたいと思うのだが……。 大臣は、経済企画庁のを聞いていろいろやっているでしょうが、結果的に言うと、一つには、いわゆる経済的な諸情勢の回復過程が海運市況に影響をもたらして海運関係、造船関係の人たちがよくなることについて、運輸当局は全体的な見通しの中から前向きな努力をしてもらいたいということを言っているわけです。だから大臣、見通しができないとかあるいはイランの情勢、これは私もよく知っていますが、その点を加えながら、その情勢を巧みにとらえてひとつ努力をしていただきたい、こういうことが質問の中に含まれた一つの考え方です。 それからもう一つ、海運局長に聞いているのは、そういうような外的な要件の中でよくなると同時に、内的な努力を積み重ねる、これも一つです。しかし、その内的な努力の中でも、いわゆる過積み問題という一つの起きた条件が結果的に海運市況の回復につながりつつあるわけだから、これはひとつ大事にしていかなければならぬのではないか、それらについて、ただ、できたことだよ、現象だよということではなくて、行政の衝に携わる者として、それができる、できないの問題でいろいろあるだろうけれども、しっかりやってもらいたいという激励の意味を含めた質問なんだ。これはあなた方前向きにやらないと、幾ら金を出して船をつくったって、載せる物がなかったら何をやったってどうにもならぬわけだから、そういう意味で聞いているということでありますから、ひとつ理解してもらいたい。 そこで、警察庁に聞いておきたいと思いますが、この過積み規制は運輸業界、特にトラック業界においては、この規制の厳しさに著しく音を上げて、この改正、手直し等について強い要望があるということを、私ども、新聞その他の書物等を通じて知っておるわけです。したがって、そのことの中で警察庁当局としては、一部手直しないしこれに対するところの見直しをしようではないかという動きがあるようでありまするが、十二月からわずか数カ月たった今日、そのような朝令暮改のごとき状況が行われるというがごときことは、私は、断じてあってはならないように判断するわけですが、警察当局は、これに対してどのように対応しておられるのか、この際、その見解を聞いておきたいと思います。
○矢部説明員 今回の改正道交法の過積みに係る改正点につきましては、御承知のとおり、車の使用者等が運転者に過積み運転の下命あるいは容認を行った場合に、公安委員会は一定の期間この車について使用を禁止することができるといういわゆる使用制限の規定が設けられたということが主な改正点でございます。 この結果といたしまして、関係の業界においては、この過積みの自主的な抑制措置が進められておるものでありまして、この状況につきまして、改正後の十二月の取り締まり結果と改正前の一カ月、十一月中の取り締まり結果とを比較いたしてみますと、重量測定をいたしましたものの中で過積みをいたしました車の率、これを仮に違反車両率と呼びますと、この違反車両率が、改正前は二一・四%でございましたが、改正後は七四%と約三分の一に減少しておるわけでございます。 また、過積載の内容の変化といたしましては、最大積載量の二倍以上積載していた車両の違反車の中で占める比率が、改正前は一八・六%を占めておりましたが、改正後は八・七%とちょうど半分に減少しておるという状況でございます。これは先ほど申し上げましたように、関係業界の自主的な過積みの抑制措置というものが浸透しておるということがうかがわれるわけでございます。 したがいまして、過積載につきましての取り締まりにつきましては、今後とも悪質なものを重点に施行するなど適正な取り締まりを従来どおり続けてまいりますとともに、全国的に取り締まりの斉一が期せられますようにさらに指導を徹底してまいる、そのほか、自動車の使用者だとか荷主とか、いわゆる背後責任の追及の徹底を引き続きやってまいりたい、かような方針でございます。
○佐野(進)委員 警察庁がせっかく来られたから、もう一点質問してみたいと思うのです。 要するに、各都道府県においてその指導のアンバランスがあるやに聞いておるわけですが、そのような事実があるかないか。アンバランスがあると、この県でだめだと言われたが、その次の県へ行ったらいい、また、その次の県へ行ったらだめだなんということになったのでは、運転する人も困るし、荷主も困るし、みんな困ってしまうわけです。その点について私は、厳正なる法の執行を望む立場から、そのような事態があるのかないのか、これをひとつ聞いておきたいと思います。
○矢部説明員 ただいま御指摘の点につきましては、従来からいささかもそういうアンバランスがあってはいけないということで、これを最重点に指導いたしておるところでございますが、この点につきましては、今後とも、従来同様そういうことがないように、さきの一月の全国交通部長会議において指示をいたしたところでございますが、そういった面にさらに重点を置いて指導の徹底を図ってまいりたい、かように思います。
○佐野(進)委員 そこで、法案の中身に入ってまいりたいと思うわけでありますが、この法律の改正の意味は、要するに二億円の出資を予定していることと、その出資額により資本金を今後は増加することができるということと、もう一つは、老朽貨物船等の解撤を行って云々という二つの目的があるわけです。結果的に債務保証をする、その他の手段を行う、こういうような形の中で、できるだけ解撤と造船とが並行的に行われ、さらに効率的な新造船による海運が行われる、そこにねらいがあるようにわれわれは理解しておるわけであります。 さて、そういたしますると、いまの私の質問に関連して質問をしてみたいと思うのでありますが、市況は、海運局長あるいは大臣の御見解をお聞きしても、まだことしも低迷を続けていくだろう、低迷を続けていくということの持つ意味は、若干の伸びがあっても、結果的に五十万トンないし六十万トンにおけるところの過剰船舶があるわけですから、若干の伸びがあったところで、そんなものは既存の船によって賄うことができるから、新造船をして、高い金利を払ってやるなんということを考える人は出てこないと思うんですね。どうにもならない船になって、もう穴があきそうだとか、あるいはこれをやったのではまさに経済的効率が悪いとか、あるいはどうだこうだということになってくれば別でありまするが、しかも一隻をつくるについて一・三の解撤を行わなければならないということになってまいりますると、その所要経費その他の条件を勘案いたしますると、この資金を利用し、あるいは船舶整備公団と共有する形の中で新建造を行おうとしても、なかなかそのような意欲が海運事業者の中からは盛り上がってくるということはないのではないか。しかも前年度十五万トンですか、十対五で、今度は二十というような形の中でそれをしていこうということについては、それぞれそれを行わんとする意欲が積極的に出てこなければ、これはなかなか行い得ないわけでありまするが、まず最初に海運局長に、内航の海運事業者が代替建造の意欲を持ち得るような条件にいまなっておるのか、先ほど来からあなたの答弁を聞いていると、そんなような機運にないような感じがしますので、そこらの点を含めてひとつお答えをいただきたい。
○真島政府委員 先ほどのお答えの中でも、前年同月比上期四・八%、その後その傾向を恐らく下を策定いたしましたときに、これは五十三年度以降五年間の情勢を見ながら適正船腹量をはじいていくわけでございますけれども、これにつきましても、ある伸びで適正船腹量も増加していかなければならない、こういう推定をいたしておるわけでございます。 したがいまして、いま過剰船腹が非常に多い、特に老齢船や不経済船がふえてきておるという状態の中で、従来の十五万トンベースの建造量を二十万トンにするということが海運業界の側から見て無理ではないかという御指摘かと思いますけれども、私ども、そのために船舶公団の分担部分、従来はやはり十五万トンの三分の一の五万トン程度の分担を公団がしておったわけでございますが、これをやはりその三分の一強、七万一千トン程度の建造は公団共有の形で推進できるのではないか。さらに、従来の多少不況の中におきましても十万トン程度の自力建造というものは出てきておったわけでございまして、したがいまして、そういう計算上からいきますと、二十万トンという場合に公団で七万一千トン、さらに自力建造では従来の状況でも十万トン程度は期待ができるであろう、すると残りの三万トン程度になるわけでございますが、こういう建造意欲につきまして、いま御審議をいただいておりますような債務保証制度というものを活用することによって、こういうものも何とか達成できるのではないか。建造意欲そのものにつきましては、やはり荷主サイドからのいろんな注文もございますし、やや上向いてきた景気と、それから五十四年、五年というふうに次第に回復していくであろうという期待と、そういうようなものも絡み合いまして、私どもといたしましては、二十万トンベースというのは十分達成できるのではないか、このように考えておるわけでございます。
○佐野(進)委員 結局、意欲をふるい立たせなければ、あなたが達成できるだろうと言ったって達成できるわけはないので、結果的に意欲をどうやってふるい立たせるかということの政策の一つとして今度の改正もあるだろうし、結果的に言うなれば、客観情勢の変化を敏感に感ずることのできる海運事業者に対して、それを感ずることのできる条件をつくり上げてやるということがあなた方の一つの責任じゃないか。改正したって、押しつけでやったって、こんなものは全然うまくいくわけはないのです。 そこで、公団の理事長さんにお尋ねをいたしたいのでありまするが、あなた方はいま十対五の比率の中で五万トン程度の共有船を建造しておったが、今度は七万トン程度の共有船をつくるためにこの法律改正を行わんとするということであります。いまの局長さんの答弁を通じてあなたがお感じになっている条件は、このことがこの程度では必ず実施できるというお見通しがあるか、あるいはむしろこの条件を改定することによってこれ以上になる、一〇対一〇という七万トンではなくて十万トン程度までいけそうだというようなお見通しまでいけるのか、あるいはいや七万トンというのは相当努力しても無理だと判断しておられるのか、この点ひとつ御見解を聞かしてください。
○亀山参考人 五十三年度におきまして、公団が船主と共同で建造することとして決定いたしましたトン数は七万八千トンでございます。明年度も現在御審議中の予算の中では約七万一千トンというものはできる予算をいただいております。 これに対応して、いまのお尋ねは、それだけの申し込みがあるだろうかということでございますが、五十三年度におきましては、船価が非常に安くなってきている、これは一方において造船にとっては大変不幸なことでございますけれども、船主にとっては大変結構なことであります。しかも金利といたしましては、公団創立以来の最低の金利になっております。五十四年度におきましても、この船価動向がどうなるか、これは急に上がることは私はないと思います。若干の上昇はいますでに見えておりますけれども……。そしてもう一つは、金利の問題でございますが、これも政府の御決定になることでございますけれども、そう急速に金利が上がることはあるまい。船主の建造意欲にとって重大な点は、スクラップ・アンド・ビルドでございますが、ビルドに際して船価がどうであるか、金利がどうであるかという点、それからもちろん再々御指摘の荷動きがどうであるか、こういう点でございます。荷動きにつきましては、いろいろ大臣からも御答弁ございましたように、プラス面と、また石油については若干のマイナス面が考えられるということでございますけれども、船主さんの個人個人には、いま総連合会で船腹調整、一対一・三といういわば厳しい条件がかかっております。その中でもたとえば五十三年度につきますと、建造規模、これは総連合会の承認を必要とするものでございますが、二十六万トンございました。そのうち公団が先ほど申し上げましたように八万六千トン引き受けている。この調子でいきますと、五十四年度も恐らく私どもは予算は十分消化していくだろう。最近私どもの者が各地を回りまして、来年度の公団の事業の計画等の説明会を催しておりますが、これにお集まりになる方は建造に非常に関心のある船主さんだと思ってよろしいのですが、これは五十三年度当初にやった場合よりもすでに人数がふえておる。これはやはり景気の先行きに対して相当な明るさを持っておるのではないか、かように考えておる次第でございます。
○佐野(進)委員 亀山参考人がそう見解をお述べになるなら、あえて私が心配をしていろんなことを言う必要もないと思うのであります。 そこで、金利の問題については後でまた関連して質問いたしますが、船舶局長さんにこの際お聞きをしておきたいと思うのでありますが、要するに、五十年度から五十二年度で平均で十五万総トン、五十三年度も大体その程度、これが二十万トンということになるわけでありますが、新造船については一・三というスクラップ、解撤が行われるわけでありますが、このようないまの参考人の発言と関連いたしまして、二十万トンの建造予定がもたらす造船対策上の効果というものはどの程度あるのか、これは直接的にはこの法律には関係ないようでありますが、重大な関連があるわけでございますので、この際、船舶局長からその効果について御説明をしていただきたい。
○謝敷政府委員 私どもとしましては、五十四年度に何とか需要の喚起を行いまして、少しでも造船業の操業度を上げたい、こう念願しておるわけでございます。したがいまして、五十年度から五十二年度平均の十五万トンから、五十四年度は二十万トンに上がるということになりますと、この差が五万トンでございます。この五万トンは、いわゆる私どもが最近とっております標準貨物船換算をいたしますと、これは一万トンの貨物船が標準でございますが、それで換算しますと約二倍、十万トンと見込まれます。この点で、十万トンがふえることによって造船業にどう影響があるかということでございますが、一般的に見まして、中手以下に焦点をしぼって言いますと、大体中手以下の年間建造量が五十三年度から五十四年度にかけて約二百万トン、こう考えられますので、その意味では十万トンでございますから、五%の仕事量が上がるというふうになります。 それからさらに、現在やっております操業調整にどのくらいきいてくるかということになりますと、これは六十一社が操業調整の対象でございまして、この中で中手に大半これがいくわけでございますから、仮に半分半分、六十一社のうちの中手が半分、それ以下の社が半分ということになりますと、五万トンということになりまして、利子補給等によります外航船の政策上、官公庁船等で船に関しては大体百二十万トンぐらいの需要増が五十四年度予算案ができれば見込まれますので、そのうちで操業調整にかかわってきますのは約半分の五万トン、こういうふうに考えております。 雇用問題に関しましては、十万トン、標準貨物船換算をいたしますと、年間で約千八百人分の仕事量が確保できる、こう考えております。
○佐野(進)委員 船舶局長の話を聞いておると、非常に大きな波及効果が予想されるわけであります。しかしてその波及効果が結果的に造船不況に大きな役割りを果たすことになるわけでありますが、この場合、これまた船舶局長にお尋ねをしたいのでありますが、結果的に造船需要が起きた、それがどこの業者にいくかわかりませんが、あなたはいま中手以下、こういうお話がありましたけれども、造船所のドックは小さいところに小さいものは幾らでも入れられるけれども、小さいところ参に大きなものは入れられない、こういうことになっておるわけです。結果的に発注する人の意欲によって、どこでも造船業者を選定することはできるわけでありますけれども、大手に事業が集中的に集まって、中手以下には比較的効果を及ぼさない。特にそういうような力関係がある業界の実態の中においては、そういうことが考えられるわけです。 したがって、公団等もそうでございますが、これらの場合については、中小造船所対策ということも含めて、倒産の危機に瀕しているこれらの業者にできるだけ多く発注する配慮をなすべきだと考えるわけですが、この点配配慮をなすべきか、なさざるべきかということだけで結構ですから、船再局長・海運局長・参考人から、それぞれ見解を聞かしていただきたい。
○謝敷政府委員 御指摘のとおり、できるだけ配慮すべきだと考えております。
○真島政府委員 私どもも、その点は十分配慮すべきであると考えておりまして、すでに昨年も、そういう趣旨のことで公団にもお願いをし、指導をお願いしておるところでございます。
○亀山参考人 昨年来、海運局長から通達もございまして、私どもは、貨物船においては九九%大手以外のところに発注をいたしております。来年度以降も造船不況の続く限り、こういう体制で進みたいと思っております。
○佐野(進)委員 そこで、質問を続けてまいりたいと思うのでありますが、先ほど参考人の答弁の中に金利の問題が触れられておったわけでありますが、今回、公団は二億円を出資し、そして今後、その必要に応じて、法律改正をなくして、政府の処置によって資本金の増額を期すことができる、こういうことに相なっておるわけでありまするけれども、この公団の経理内容、運用の経理の内容を分析いたしますると、資本金は当初二億から発足して五億になって、自来十年以上にわたってそのままの資本金、しかし、運用金を初めそれぞれの縁故債等々の発行によって必要財源を賄い、今日、公団運営をしながら所期の目的を達成するための努力を続けておるわけです。しかも、それには百名近い理事長以下の人件費、諸経費を賄う中でやっておるわけですから、結果的に金利が高くなることはやむを得ないわけでありまするけれども、私は、そのやむを得ないということをどの程度やむを得るという形の中で是正することによって、公団の活動の効果が対象業者に対してあらわれていくかということについては、やはり重要な課題ではないかと判断をするわけです。 そこで、二、三の点を質問してみたいと思うのでありまするが、これは大臣がいいのか海運局長がいいのかわかりませんが、今度の二億円の性格は、先ほど説明がありましたような形で——説明があったか、私の方が言ったかどうか、ちょっと忘れましたが、その点は理解をいたしておるわけでありますが、今後この点について、どの程度増額する必要性を感じておられるのか。今回は大蔵省との予算折衝の中で二億となったのでしょうけれども、今後の増額の予想はどうなのかという点をまずお聞きしておきたいと思います。
○真島政府委員 今回、債務保証の基金に充てるための出資ということで、二億円というものが政府原案の中で計上されておるわけでございます。この債務保証の関係、これは御承知のような造船不況対策絡みのスクラップ・アンド・ビルドを促進するための債務保証ということでございますが、普通、債務保証基金を設定いたしますと、その約二十倍程度の債務保証額を考えるわけでございます。したがいまして、私ども、今度は二億円でございますから、約四十億円程度の債務保証ができるということで、先ほど申し上げましたような約三、四万トンの建造意欲を船主にかき立てるという意味では、とりあえず、五十四年度はこの程度の基金で何とか賄っていけるのではないだろうかと思います。しかし、こういうものにつきましては、今後の情勢をさらに見きわめませんと、今後、何億ぐらい、何年度にというところまで実は詰めておりませんけれども、そういう必要性が高まるに従いまして増資をお願いしていくということになると思います。
○佐野(進)委員 その増資をお願いする中で、これは債務保証その他二十億ということでございますが、将来——それぞれの内容をやっていると、もう時間がありませんからできませんけれども、努力をしてもらうのですが、結果的に私は、これは海運局長と参考人にお尋ねをしたいのでありますが、外航船はそれぞれの持つ経済性ないし諸外国との競争等々がございまするから、金利コストが安くなることは当然でありまするが、今回の利子補給によっては、その負担が二・五五%ないし三・六%程度に下がるようになりますね。ところが、公団のこの負担は、出資に対するところの共有船に対する金利その他いろいろな問題を含めて平均七・一%、これは合っているか合っていないかわかりませんが、それ以上になる。あるいは安いのは六・五%程度になるということでございますが、しかし、これは金利コストから言えば、結果的に言えばぎりぎりの線ですね。そういう形の中でやるわけですから、これ以上金利の下げようがない。結局、政府出資を大幅にふやすか、あるいは政府出資の縁故債その他の購入金利をできるだけ下に下げることによってコストを生み出していくかということ以外に、金利を安くしてもらいたいという事業者に対して対応することはでき得ない、こういうことになっていくと思うのであります。 そこで、お尋ねをしたいのでありまするが、これはあなた方の組織、公団が共有船を建造するに対して、総連合会を対象にしてそれぞれお話し合いをしていると思うのでありますが、そういうような、いわゆる中小企業というか、ほとんど中小企業ですが、この対象業者の中で、あなた方の公団にお世話になっている業者のパーセントはどの程度おありになるのか。そしてそのおありになる業者の方々が一体どの程度の金利を——安ければ安いほどいいけれども、少なくとも現段階において、どの程度の金利低下を望んでおられるのか、この点、ひとつ参考人、また海運局長は海運局長の立場から答弁をしていただきたい。
○亀山参考人 私どもがお取引願っている船主さんは、仰せのとおり中小あるいはもっと零細企業でございまして、現在の金利は、貨物船については七・一%、しかし、別途の措置といたしまして、保険料の一部負担ということで一厘安くしておりまして、実質的には七分にしております。そして御承知のように、共有の割合は八割になっております。なお、残りの二割について造船所の延べ払いにする際には、別途、船舶局長の方の御尽力で造船所に対して低利の運転資金が供給されるということで、船主負担の金利としては、現在私は、過去と比べて満足すべき——これは私の考えでございまして、船主の方ではもっと安いことをお望みになる方があると思いますけれども、いろいろな情勢、過去の経緯から見まして、先ほど申し上げましたように、現在最低になっております。今後これ以上に下げられ得るかどうか、御指摘のように、私どもの調達してくる資金は、運用部資金と政保債と縁故債でございますが、この運用部資金の割合を多くしていただきまして、これは実は最近に至ってぐんぐん割合が伸びておって、運輸御当局に大変感謝しておるところでございますけれども、御承知のように運用部資金は六分五厘でございます。債券はいずれも六分三厘ちょっとでございます。こういう状況でございますので、資金の中で運用部の占める割合がふえてくれば、船主さんに若干のサービスをできる、かように考えております。
○真島政府委員 金利の問題につきましては、いま亀山理事長からもいろいろお話がございました。船主側は当然のことでございますけれども、できるだけ安い金利という要望はしてまいっております寸かし公団の場合、外航と比較して考えますと、少し手薄いという感じになるかと存じますけれども、やはり外航と内航の環境の差、これを考えますと、外航と比較するのはなかなかむずかしいのでございまして、やはり公団の場合は、国内の他の不況産業あるいは中小企業というものとの横並びという観点から、全体の金利につきましても、たとえば中小企業金融公庫その他の政府系金融機関、これは現在七・一%が基準金利になっておりまして、もちろん、それについていろいろな仕組みができ上がりまして、そういう仕組みができたものについて特例を認めるというような制度もございますけれども、私ども、そういう意味では、たとえば木船の鋼船化につきましては、協業化をして木船の鋼船化をし、近代的な経営に脱皮していくという方々について、非常にわずかでございますけれども、金利の引き下げというようなことも工夫をしてやっておるところでございまして、今後もそういうような点で、できることがあればやってまいりたいと思いますけれども、全体の基準金利、これはやはり政府系全体の金利体系の中で定まってまいりますので、それを打ち破る何らか特別の考え方というものを今後検討する必要があるかと思います。
○佐野(進)委員 いままで質問してまいりましたが、私の質問の意図については、大臣、御理解がいただけたと思うのであります。結果的にいろいろあろうと思いますが、中小海運業者並びに中小造船の業者の方々が、この公団法の改正によって得るメリットができるだけ多くなるよう、そのことが海運市況の回復、いわゆる造船不況の脱出に役立つことをわれわれは望んでおるわけであります。にもかかわらず、先ほど来質問した幾つかの問題点があるわけであります。大臣は、その点についてひとつ積極的に対応していただきたいということを要望するとともに、いまの最後の問題である公団の資本金は、その事業規模に比較してきわめて過小である、今度二億円を追加出資したとしても、それは指定財源であって、いわゆる管理運営の財源にはなり得ていないという状況の中で、これらの今日置かれている情勢の中における対策としてはきわめて不備である。いま海運局長が答弁されましたけれども、大臣のその点についての見解を、積極的に前向きにしていただきたいという要望を込めてお聞きして、質問を終わりたいと思います。
○森山国務大臣 公団の基礎を固めるという意味で、自己資本の充実ということは、公団の体質強化に資するゆえんでございますから、今後とも、その方向に向かって努力してまいりたいと思います。
○佐藤(守)委員長代理 佐野進君の質疑は終わりました。 草野威君。
○草野委員 初めに、公団の理事長にお伺いしたいと思います。 最近の石油ショック以来六年にわたりまして、内航、近海の海運の市況というものは、非常に低迷を続けているわけでございますが、公団としましても、これらの業界に対しまして、融資並びに建造面につきましていろいろなめんどうを見ているわけでございます。そういたしますと、この業界の経営状態の悪化ということが、公団の財政面に対しましても、いろいろな影響を投げかけてくることは当然であろうと思います。 そこで、現在の公団財政の状況につきまして、理事長の方からひとつ御説明をいただきたいと思います。
○亀山参考人 船舶整備公団発足以来、四十九年度までは財政状態はそれほど悪くございませんで、実質的な赤字を出すようなことはございませんでしたけれども、五十年度から財政状態が悪化してまいりました。これにはいろいろな原因がございますけれども、五十年、五十一年、五十二年と続きまして、まあ会社で言えば経常で赤字を計上し、さらには倒産によりまして、それが結局、船舶整備公団の資産の損失というものになってあらわれております。決算上は積立金がございますので、積立金を取り崩すことによってプラス・マイナス・ゼロという決算をいたしておりますけれども、五十年度、五十一年度、五十二年度、五十三年度はまだ決算をしておりませんけれども、五十三年度の見込みも、いずれも赤字計上のやむなきに至っております。実質的な赤字ということでございます。決算上は、先ほど申し上げましたように、ゼロになるように積立金を取り崩しております。 それで、今後の見通しでございますけれども、これは事業規模が拡大し、公団の調達資金のうちで金利の安い運用部資金——先ほど間違えましたので、この機会に訂正させていただきますが、六分五厘と申し上げましたけれども、運用部資金は六分五毛でございます。六・〇五%でございます。これの割合が逐年ふえております。五十四年度の予算でも百二十五億運用部資金をいただくという状況でございますし、まず将来は、長期的に見れば、これ以上倒産が出ないと私は思っておりますので、逐次黒字に転換していく傾向はあろうかと思います。もちろん、そのためにはわれわれとしても、経費の節減に非常に努力をしなければならない。現在人間は、事業量の拡大と逆比例して毎年少しずつ減っております。つまり、欠員不補充の原則をとっておりますので……。 そういう状況で、今後は、私の責任としては、経費の節減に努める、そうして資金の効率的な運用をするということによって、また政府の側で運用部資金の割合をだんだん多くしていただく、これらの措置によって今後は逐次黒字に転換していくことが可能である、かように思っております。
○草野委員 公団財政の健全化に向かって経費の節減等を図られるという非常に結構なことでございますが、今回のこの保証制度という新しい業務の追加に伴いまして、定員は増加をされるのですか、それとも現在のままでいかれるのかということと、もう一点は、財政の悪化の原因等についてお話がございましたが、このように財政が悪化してくるということになりますと、公団の資金コストそのものも上昇をするわけじゃないかと思いますけれども、この資金コストについてはどのような状態でございますか。
○亀山参考人 最初の御質問の、今回債務保証を実施するに際しましては、私どものお願いは、これに要する人間は二名程度増員が必要である、ただし、他方におきまして、これはもう政府の既定の御方針でございまして、すでに五十四年度も、定員のうちから一名減ということが厳しく申しつけられておりますので、それはもう拳々服膺いたしますので、実質的には一名の増員をお願いしておるわけでございます。しかし、これも最近の情勢でございますので、増員が認められるかどうか心もとなく感ずることもございますけれども、一方において、配置転換等によりまして、人間をふやすのは極力抑えてやっていこうと考えております。 また、資金コストの問題でございますが、先ほど申し上げましたように、公団の事業に使います資金は、毎年運用部からの借り入れ、債券の発行によって金融機関等からいただくものでございますが、これらの金利は、最近は運用部が六分五毛、債券、政保債、縁故債とも六分三厘三毛ちょっとというところでございます。ただし最近、新聞等を拝見いたしておりますと、国債の消化を進めるために六分一厘の国債を四厘上げざるを得ないということを伺っておりますので、私どもの政府保証債、縁故債の金利の値上げということは、正式にはまだ伺っておりませんけれども、やはり当然上がってくるのではないか、そうなりますと、もし上がれば相当苦しいことになるかと思っております。 以上でございます。
○草野委員 海運局長にお伺いしますけれども、ただいまの理事長のお話の中にも、公団財政の資金コストの上昇というお話もございました。そこで、このような財政悪化に対しまして、運輸省としてこれからどのように指導をされるのかという点が一つと、それからもう一点は、いまお話がございましたけれども、定員の増ということについてどのようにお考えでしょうか。
○真島政府委員 資金コストの問題でございますが、私ども公団の使命から申しまして、外部から調達する資金は、できるだけコストのかからない資金を導入する、これは私どもも、以前から心がけておったところでございまして、十年くらい前から見ますると、当時、運用部資金が二割に満たない程度だったわけでございますが、これが現在は、大体四八%、約五割は運用部資金を導入するということで財政当局と折衝をして進めてまいっておりますが、この問題につきましては、私ども今後とも、全体の金利の動きを見ながら、こういう形で公団の資金コストが高きに過ぎないように努力をしてまいりたい、このように考えております。 なお、増員の問題でございますが、差し引き一名というようなことで現在私どもも検討をいたしております。これはここで申し上げてよろしいかどうかわかりませんけれども、当然、財政当局とも御相談をしなければならないわけでございまして、いま協議中ということでございます。
○草野委員 いま資金コストの問題についてお話がございましたけれども、確かにこの参考資料によりますと、昭和四十一年を境として運用部資金がかなりふえてきているわけでございます。現在、事業予算額が二百四十八億円に対して九十八億円、かなりふえてきたわけでございますけれども、それにもかかわらず、資金コストが上昇してきておる、この原因はどういうところにあるのでしょうか。
○亀山参考人 資金コストの上昇というのはちょっとわかりかねるのでありますが、過去最低になっております。公団創立二十年ですが、ごく最初のころは運用部資金で旅客船だけをやっておりましたが、このときは安うございました。六分五厘でございました。現在資金コストは、新規に調達しますものは過去最低の状況になっております。 そこで、公団の資金は、運用部にいたしましても、あるいは債券にいたしましても、運用部は二十年、債券は十年でございます。現在、私どもが債券なり運用部でもってお借りしているもののうちに、たとえば昭和四十九年に縁故債を二十五億発行しております。これは私どものコストで見ますと、年に九分六厘のコストがかかっておる債券でございます。これは償還十年でございますから、まだあと六年残っております。五十年度、五十一年度におきましても、相当まだ総需要抑制の名残で金利の高い時分に債券を発行いたしております。これらが実際は重荷になっておりまして、先ほど申しましたのは、今年度のような資金構成が続きますならば赤字は逐次解消していくであろう。現在の赤字は、過去におけるそのような狂乱的な金利の時代の借金を公団が背負っておるためでございまして、これはすでに過去のことでございますので、いまさらこれを変えるわけにもまいりません。せいぜい今後の安い資金を調達することによって、総体としてコストを下げていきたい、かように考えております。
○草野委員 公団の貸借対照表、損益計算書がございますけれども、これを拝見しますと、先ほどのお話にもございましたように、このバランスは常にゼロになっているわけですね。これは引当金の戻入、繰入によって操作をするということでございますけれども、五十二年度の場合、これを見ますと、業務用資産損失引当金の戻入が十五億、それから繰入が十一億二千万、このようになっておるわけでございます。 そこで、この引当金の限度額と申しますか、これはどのくらいになっているわけですか。
○亀山参考人 積立金には、貸倒準備金と資産損失準備金と二通りございます。貸倒準備金は、当該年度に発生いたしました未収金の半額を貸倒準備金に積んでおけ、こういうことになっております。資産損失準備金は、当該年度の資産の千分の三十に達するまで積み立てろ、こういうことになっております。現在、公団の資産は一千億を超えておりますので、したがって、限度額は三十億までということになっておりますが、現在、御案内のように、その半分程度しか取り崩してございません。こういう状況でございます。
○草野委員 そういたしますと、千分の三十ということで、現在がその約半分近いということでございますけれども、やはりこの限度額目いっぱいまで積み立てているという状態がいい状態ですね。そうすると、この表から見る限り、公団の財政が、現在のところは非常に悪い、こういうふうになるわけでございます。 五十三年度の見通しは一体どのようになるかお伺いしたいと思うのですが、ともかくこれから見ますと、五十二年と五十一年を比較しますと三億八千万ほどの差がある。三億八千万が事実上赤字ということになっているわけですね。資本金の割合から比較しますと七六%という、非常に大きな額が赤字という状態になっておるわけですね。これも公団の財政の悪化の一面を物語っているのじゃないかと思いますけれども、こういう点につきまして、五十三年度の見込みは一体どういうふうになりそうであるか、その見込みについてひとつ伺いたいと思います。
○亀山参考人 現在のところ経常で、残念ながら一億二千六百万円程度の赤字が出るだろう、特別損失、つまり倒産等による損失がそのほかに若干加わるのではないか、かように考えております。
○草野委員 同じく損益計算書の中身について伺いますけれども、この中に「貨物船等保険料分担費」、このような科目があるわけでございますが、この分担費の性格というものは一体どういうものであるかということ、それからもう一つは、船主協会に対してどのような基準で分担をされているのか、この二点について伺いたいと思います。
○亀山参考人 内航海運で当方が船主さんと共有しておる船舶につきましては、当該船舶の船隊保険料は、当然のことながら全額、運航を担当する内航海運業者の方でございます。ただ、金利を若干でも安くするために、予算の範囲内において保険料の一部を負担することができるということになっておりますので、大変苦しいのでございますけれども、現在は船価の一厘に該当するものを、保険料負担として船主にお返ししております。過去においては五厘、あるいは三厘、あるいはもっと大きな時代もございました。このときは、公団自体の財政が相当豊かでございまして、相当の黒字を計上することができた当時は——公団でございますから、当然うんともうける必要はございませんので、とんとんにいけばいいわけでございます。黒字が相当出るというときには、船主にこれを還元する、それが習慣になってまいりまして、現在、赤字であるにかかわらず、一厘の負担をしておりますが、過去において五厘なり三厘なりお約束したものは、そのまま継続しておりまして、これが保険料負担金として三億何がしという数字になって出ておるわけでございます。
○草野委員 海運局長にお伺いしたいと思うのですけれども、いまのこの保険料の分担金の問題ですが、いま理事長からもお話があったとおりなんですね。 〔佐藤(守)委員長代理退席、委員長着席〕 過去の状態を見てみますと、確かに〇・七だとか〇・三だとか〇・六だとか、このように公団の財政の状況によって分担の割合が変わってきたようでございます。先ほどから、この委員会にお夫まして、内航海運に対する利子の引き下げの問題についていろいろときようは議論があったわけでございますけれども、やはり公団の財政いかんによって保険料の分担費を、その年度年度でさじかげんをしていくということですね、こういうことに一つの問題があろうかと思います。したがって、この保険料の分担費の増額によって利子の引き下げを図るべきではないか、このように思うわけでございますけれども、いかがでしょうか。
○真島政府委員 保険料の分担の制度、これはある意味では船主の金利負担を軽減するということに非常に役立つ制度でございます。 ただ、確かに公団の財政状況、いま理事長からいろいろお話がございましたように、現在やや苦しい状況でございます。見通しといたしましては、五十四年度以降、事業規模の拡大、それに伴います運用部資金の絶対額の増加というようなことで、間もなく回復をすると思いますけれども、やはり保険料の分担、これは制度としては公団のそのときそのときの財政で、ある程度動かざるを得ない状況があるわけでございまして、これをまたある一定の数字に抑え込むということが果たして妥当であるかどうか、この辺は慎重に検討させていただきたいと思いますけれども、こういう形での金利の船主負担の引き下げということも、私どもこれから十分考えてまいりたいと思います。
○草野委員 それから、事業資金の調達の内訳でございますけれども、この中の「自己資金」のところに「回収金等」という欄がございます。五十三年度の場合には三十八億が計上されておるわけでございますけれども、本来であれば、この回収金等のいわゆる資金のコストというものは、ゼロというふうに考えられるわけでございますけれども、実際においては、この回収金についても、いろいろな種類の回収金等があると思いますので、いわゆる利息のついた金もこの中に入っていると思います。これはいま一体どういうような状況になっておりますか。たとえば五十三年度で結構ですけれども、この三十八億の内訳について……。
○亀山参考人 回収金と申しますのは、私どもは、共有しておる船主さんから毎年使用料というものをいただいておりますが、これは公団が負担いたしました建造費の金利と、それから元本の消却に当たるもの、これを合わせて使用料としていただいております。 御案内のとおり、公団が船主と共有する期間は、船舶の耐用年数でございますので、短いものは八年、タンカー等は十一年ないし十二年、貨物船は十四年、こういうような期間の間共有をしてまいる、その間毎年使用料をいただく、この使用料のうち元本相当分が回収金となって公団に入ってくるわけでございます。 その回収金のうちで、当然、債券あるいは運用部、それの今度は公団の方がお返ししなければならない期限の到来したものがございますので、そういうものをお返ししていきまして、まだ、債券にいたしましても運用部にしましても、期限が到来していないもの、これが回収金となって私どもが事業費に使うわけでございます。 現在、回収金の金利は七・五四%程度になっております。これは過去において、先ほど申し上げましたように、相当コストの高いお金を調達しておりますので、自己資金と言うのはちょっと言葉が悪いわけでございまして、いずれも借りたお金でございますが、したがいまして、自己資金あるいは回収金と言うものの、金利のかからない金は一銭もございません。いま申し上げましたように、現在、過去のいろいろな金利がございましたので、七・五四%になっております。
○草野委員 船主協会等から公団に対していろいろと要望が出ておるようでございますけれども、その中で実質金利の引き下げとか、それから公団にひとつ大幅な増資をしてもらいたい、こういうような内容の要望が出ているように聞いております。実際には、昭和三十四年発足以来、何回かにわたって改正が行われてきましたけれども、資本金については、昭和三十七年の改正で五億円になってから現在まで十七年間据え置かれているわけでございますが、今回の改正で債務の保証業務として二億円の出資が計上されたわけですね。公団の先ほどからのお話で、財政事情を考えるならば、やはりこの際大幅な出資の増額を図るべきではないか、このように考えるわけでございますけれども、海運局長のお考えをひとつ聞かせていただきたいと思います。
○真島政府委員 公団の資本金でございますが、おっしゃるとおり、今度仮に二億円が認められましても七億円ということで、事業規模全体に比べて少ないのではないかというふうにお感じになるかと存じます。しかしながら、船舶公団、これは共有という形で船は所有するわけでございますが、実質的にはその使用、管理は事業者に全部任せるわけでございまして、たとえば鉄建公団であるとか空港公団であるとか、そういうふうな公団と比べまして、公団自身の、あるいは公団固有の固定資産、そういうものをたくさん持つという必要が非常に薄いということで、無利子の自己資金というものの増額については、なかなか認められないと申しますか、できなかったというのが現在までの実情であると思います。 しかしながら、自己資本充実ということは、おっしゃるとおりに体質強化という面からは非常に有効な手段でございまして、五十四年度は二一億円ということで一応予算に計上をされましたけれども、今後とも、これは必要に応じましてできるだけ努力をしてまいりたいと思っております。
○草野委員 通常、この資本金の額なんですけれども、せめて一般管理費を賄える程度の額は最低としてあるべきではないか、こういうようなこともよく言われるわけなんですけれども、そうすると、公団の一般管理費といいますと、五十二年度の場合で八億一千六百万計上されておりますが、それに比較しても、今回増資しても七億円ということで下回っているわけです。体質強化にもつながるといういま局長のお話がございましたけれども、お話を聞いておりますと、何か余り積極的でもないように感じるわけですけれども、果たしてこれでいいとお考えになっておりますか。
○真島政府委員 私どもも、これで十分だというふうには考えてはおりませんが、先ほど公団の性格なり事業の中身というようなことから、要求がなかなかむずかしい状況にあるということを申し上げたわけでございまして、決してこれでいいのだというふうに割り切っておるわけではございません。
○草野委員 新聞等の報道によりますと、運輸省は昨年概算要求のときに十億円を要求した、こういうような話も聞いておるわけでございます。そういたしますと、やはり運輸省自体が、公団の現在の資本金の五億、上がって七億、非常に少ないということを認めているわけだと思います。 そこで、概算要求をされたときの十億円の根拠といいますか中身ですね、ということは、今回のこの二億円というのが全部債務保証の基金の方に回っておるわけですね。この十億円の考え方というのは、一体どういうところにあったのか、ひとつ御説明をいただきたいと思います。
○真島政府委員 実は十億円につきましても、私ども当初考えましたのは、やはり債務保証の基金ということで十億円を要求いたしたわけでございます。そのときの考え方といたしましては、ある業者に対しまして大体一年に一回程度しか債務保証ができないのじゃないか、そうしますと、大体基金の十倍程度以上は、かたく考えると十倍以上のことを考えるのはなかなかむずかしいのじゃないか、そういうようなことがございまして、保証額として百億円程度の債務保証をやる、そのためにはその一割の基金が必要なのではないだろうか、そういうような形で十億ということにいたしたわけでございます。それが五分の一の二億になりました。そうしますと、十倍では二十億でございますが、いろいろな金融機関の基金と保証額との関係、それからさらに公団という公的な機関の信用力、そういうことから中小企業のほかの政府系の機関並みに二十倍まではできるのではないがろうかということで考え方を、基金の額を減らす、さらに保証期間につきましても、最近の外航船のスクラップからでき上がるまでの期間、この期間を債務保証の期間としてとらえますと、四カ月ないし五、六カ月というところで債務保証の期間が設定されるということになりますと、一年間に二回程度は回っていくのではないだろうか、そういうようないろいろなことを考えまして、二億円でも大体百億円の保証が、回転率を考えるとできるのではないだろうかということで二億円という結果になったわけでございます。
○草野委員 いまの局長のお話を伺いまして、非常におかしいと思う点があるのです。専門家の皆さんがそろっていらして、回転率を十倍だとかそれから年一回回転だとか、こういうように設定されたということはどうも不自然でしょうがないわけでございます。 そこで、この十億円という設定をされたときに、いま局長のお話ですと、債務保証分として十億円を全部充てるのだということでございましたが、そのとおりであるのかどうか、また、債務保証に充てる分と一部をまた自己資金的な性格に回すための増資、こういう考え方もおありになったのかどうか、こういう点についてひとつ伺いたいと思います。
○真島政府委員 私どもも、出資増額の要求のときにはいろいろなことを実は考えたわけでございます。しかしながら、財政当局に持ち出す段階では、これは債務保証の基金ということで省内の意見は統一して出した次第でございます。
○草野委員 次に、内航船舶の今後の建造計画ということでございますけれども、この中にも示されておりますし、また、先ほどからいろいろとお話がございましたように、五十三年度からスクラップ・アンド・ビルドの比率を一対一から一対一・三、このように強化して過剰船腹の解消を図っておる、こういうことでございます。先ほどのお話によりますと、五十四年度の計画では共有船、自力船合わせて約二十万トンの建造計画、こういうお話がございました。 そこで、五十四年度はこれでわかりましたけれども、この後五十五年、五十六年、ここらあたりはもうすでに計画を立てておられると思いますが、どういうような計画でございますか。
○真島政府委員 五十四年度は二十万トンという計画を立てております。それは御指摘のとおりでございますが、私ども大体五十五年、五十六年につきましても二十万総トンベースの建造を行っていきたい、このように現在は考えております。
○草野委員 この資料によりますと、五十三年の半ばで五十五万重量トンの過剰船腹となっておる、こう出ておりますけれども、これの解消の見通しは大体何年度を目標にしていらっしゃるのですか。
○真島政府委員 御指摘の五十数万トンでございますが、私ども五十三年の三月末現在で押さえてみますと、内航船全体で三百八十七万総トンございます。このうちで耐用年数を経過しました老朽船が七十三万総トン程度、船腹量の約一八%でございます。さらにいわゆる不経済船と称せられるもの、これを加えますと、両方合わせまして大体三百八十七万総トンの六〇%程度に及んでおるわけです。一番急ぎますのは、やはり耐用年数を過ぎた老朽船の代替でございます。七十三万総トンでございますので、今後、二十万総トンの建造ベースということでございますけれども、このうちで貨物船は大体その半分の十万トン程度ができてくるのではないだろうかと予想をいたしておるわけでございまして、この十万総トンの建造に対しまして、非常に過剰の著しい貨物船については、一・三の解撤量を要求いたしまして、それで整理をしていくわけでございます。ただ、この一対一・三は重量トンの方から考えないと、現在の船とこれから出てくる船との輸送力の差というものが調整できませんので、そういうことでやってまいりたいと思っております。この三カ年を考えまして、適正船腹量とも考えあわせますと、貨物船につきましては、五十五年度中には大体少なくとも需給はバランスいたしますし、船齢構成もだんだんよくなってまいるというふうにいま考えております。
○草野委員 いまの二十万トンというこの数字ですけれども、これはスクラップ化された場合、重量トンで何トンぐらいになるのですか。
○真島政府委員 たとえばスクラップ対象になります貸物船について申し上げますと、十万総トンは大体その二倍ぐらいのデッドウェートになると思います。
○草野委員 大臣にお伺いしたいと思いますけれども、この内航近海海運というものは、わが国の経済の発展のために現在まで非常に寄与したわけでございます。きょうもいままでいろいろと審議されたわけでございますけれども、企業の体力、また企業の基盤は大変弱い、中にはこれからの企業の存立すら危ぶまれているような企業のあることも事実でございます。 そこで、大臣に伺いたいのは、これらの業界のこれからの保護だとか育成だとか、そういうことの考え方についてでございますけれども、特に具体的な問題といたしまして、ただいままでのお話の中にも出てきましたように、内航海運に対する実質金利の引き下げという問題、これは非常に大きな問題でございますけれども、この実質金利の引き下げだとか安定、こういうことについての大臣のお考え方、もう一つは、建造年度によって金利の格差が非常にばらばらになっておりますけれども、これの是正について何らかの措置がとれないか、こういうことを中心にしまして大臣のお考えを伺いたいと思います。
○森山国務大臣 石油危機以後の輸送需要の落ち込み、それから現在、長期の不況をまだ脱するに至らないということでございまして、この景気を何とか回復するように努力をしていくということが第一であろうと思います。そういう状況に対して過剰船舶を抱えておる、しかもそれが、先ほど海運局長からお話ありましたような老朽船とかあるいは不経済船とか言われるような古い船が多いということでございますから、しかも、その船を新しく切りかえていこうと思いましても、中小零細規模の事業者が多いということでありますので、効率的な内航輸送力の確保を図りますとともに、過剰船腹を解消して事業者の安定を図るための環境を整備していくということが当面の課題であります。したがって、スクラップ・アンド・ビルド方式によって内航船の代替建造を推進していくということが必要でありまして、その点は先ほど来御論議のとおりであります。 近海海運につきましても、ほぼ同様に、現在、輸送需要の停滞によって著しく船腹過剰でありまして、また、船員費負担が大きいことによる運航コストの上昇と円相場の高騰による邦船の国際競争力の喪失を発生しておりますので、その経営環境はきわめて厳しい、このため近海船の船腹増加を防止しつつ邦船の船質の改善を図る必要がありますので、船舶整備公団と近海船主との共有方式による代替建造を進めておるところであります。これにつきましての金利問題が重要であるということは御指摘のとおりでございますので、その点は海運局長から御説明いたさせます。
○真島政府委員 金利の問題については、いろいろな御質問の都度、私どもの基本的な考え方を述べてまいったわけでございます。いままでのお話を総合してここでお答えをいたしますと、公団の出資金の増額というふうな観点からの一つの考え方、さらに内航海運につきましては、これはやはり他の国内産業、他の不況産業あるいは中小企業というものとの横並びの関係で、政府関係の金利水準というものは常にある統一された水準で動いておる関係で、そういう壁を打ち破るということのために何らかの仕組みなり工夫なりを加えながら、先ほどちょっと申し上げたかと思いますけれども、たとえば木船の鋼船化の場合に、協業化その他の仕組みをもって申請ないし応募してこられる方々については、わずかでございましたけれども、あのときは〇・一%の金利の引き下げを実施したというようなこと、さらに先ほども御指摘のございました保険料の分担、こういうものを制度的に今後どういうふうに考えていくか、そういうようなことを総合して、できるだけ金利負担が少なくなるような方向で考えてまいりたいと思います。
○草野委員 大臣に伺いますけれども、いまのお話の中にもあったのですが、公団の運営の出資金の増加、これに対していま局長から御答弁いただきましたけれども、どうも余りはっきりしていないわけですね。これは今後の金利の引き下げということに対して非常に重要な問題になってくると思いますので、公団に対する政府の出資金の増加という点について大臣のお考えをぜひともひとつ聞かせていただきたい。 それからもう一点、一緒にあわせてお答えいただきたいと思いますけれども、これも先ほどから論議されておりました昨年のトラックの過積みの問題です。これによって現在、あふれた貨物が国鉄とか内航海運の方に回ってきているというような話も出ておるわけでございます。特に内航海運の場合は、小型船舶を中心として非常に忙しくなってきておる、こういうお話でございますけれども、こういうことが現在、果たして一時的な現象であるのかどうかということ、これの今後の見通しについてひとつ大臣のお考えを伺いたいと思います。 さらに、運輸省が三全総の計画に沿って進めている輸送機関別貨物輸送体系の確立を目指しているのは、何と言っても最も公害が少なくて、しかも省エネルギー政策にマッチした内航海運の振興であるという点であると思います。 そこで、今後の輸送体系について、特に内航海運のあるべき姿、こういうものについての御見解をひとつあわせて伺いたいと思います。
○森山国務大臣 政府出資金の問題につきましては、先ほど申し上げましたが、自己資本の充実ということは、公団の体質強化に資することが大きいので、今後努力してまいりたいと考えております。 それから、トラックの過積み規制強化後の貨物輸送、昨年末の輸送繁忙期に一部の地域で骨材等の物資にトラックの需給が逼迫し、一部の物資について国鉄、内航海運に移されたものもあると聞いております。正確な調査をしておるわけではありませんので、詳しい事実は明らかではありませんが、内航海運におきましては、一般貨物船の分野で鋼材等を中心に小型船の輸送需要がかなり増大してきており、需要閑散期である一月に入ってからも、この傾向が続いているということから、その原因の一つとして過積み規制の影響を受けていると推測もされるわけであります。しかし、トラックと内航海運では、基本的に輸送分野が同じだというわけにはまいりませんから、こういう傾向が永続するかどうかはまだわかりませんし、また、この過積み規制によって内航海運に対して影響がないとは考えませんが、大きな影響があるというところまでは考え至っておりません。
○草野委員 では次に、関連して造船の問題を若干お伺いしたいと思います。 初めに、現在の造船不況対策は、需要の確保という面よりも設備削減、こういうことが中心になっているのではないかと思います。 そこで、大手の造船会社の場合は、総合重機会社と言ってもいいわけでございまして、造船設備をつぶしてもほかに何らかの仕事があるために、今回の運輸省の方針というものは非常に受け入れやすい状態になっておりますけれども、ただ造船一筋でやってきている中小の場合には、ほかにはもう逃げ道がない、そういう中で需要の確保ということが非常に必要になってくるわけでございます。 そこで、この中小造船の需要確保という問題について今後どのような対策を考えていますか、具体的な問題がございましたら、ひとつ御説明を願いたいと思います。
○謝敷政府委員 お答えを申し上げます。 基本的にいまやっております造船不況対策は、二つでございまして、いま起こっております造船不況の原因は、過剰設備、これは国際的な問題でございますが、過剰設備とそれに需要が追いつかない、そういう意味で大きな需給ギャップがあるわけでございまして、したがいまして、二つの柱として、一つは、過剰設備の削減と、それからもう一つは、需要の喚起、それからそれに関連して自動転換、こういう形をとっております。 まず、前段におきまして、いずれにしましても、現在、九百八十万貨物船換算トンと考えられております過剰設備を、今後、昭和六十年までをとりましても、予想される需要であります六百四十万トンまで下げるというのが第一点でございます。 それから、それに関連いたしまして五十四年、五十五年の間は、それでもなお需給ギャップがありますので、その間を需要の喚起で埋めてなお足りないと予想されるものについて操業調整を行うということで、九百八十万トンに対して約四百万トン前後、四百万トン強の水準で三九%という、これは若干計算の基礎が違いますので、三九%と四百万強とが合いませんが、実数で申しまして四百十万トン程度のラインで操業調整をしており、あとは需要の喚起で、中小といいましても外航船をつくっておる造船所、五千トン以上の造船所をいま対象にして考えておりますから、その意味で、まず一つは、官公需の喚起と、それから計画造船制度の改善によります外航船の拡充と、それから現在御審議いただいております公団法の改正によります内航近海船等の一部増というものによって四百十万トンの操業適正ラインに近づけるという努力をしております。大体五十四年度予算がお認めいただけまして、かつ現在の円レートの程度で安定しておれば、そこそこに需給がいく、こう考えております。 それから、あといわゆる造船技術の新しい分野としての海洋構造物等の進出を図っておるわけでございます。 そういったマクロの中で中手以下の造船業にどうやって仕事を流していくかということでございますが、これは先ほど申しました操業調整のラインの政策の中で、中手以下の操業調整度を緩めて大手をきつくするということで、全体のマクロの需要が出てまいりましたら、その操業調整のラインの中でおのずから中手にいくような仕組みに一応してあると思います。またさらに、中手以下でできるものであって政策需要に関連するものにつきましては、できるだけ中手以下に仕事を流すという意味で指導をしてまいるということで、大幅に改善はされませんが、五十二年度から五十三年度に見られたような混乱は回避できるものと考えております。
○草野委員 船舶の輸出の方の問題でございますけれども、最近、韓国の造船業の動きが非常に活発化してきておりますが、ヨーロッパの新造船を受注したということが新聞等で報道されております。この受注を受けたのは大韓造船と、それから日本の場合三井造船と言われておりますけれども、この間に受注金額に非常に大きな差があったこと、さらに韓国がタンカーの建造の補助として長期の延べ払い融資を約束した、こういうことが言われているわけでございます。この点のお話は一体どうなっているか、ひとつ真相を説明していただきたいと思いますし、また、これからの対応策についてどのようにお考えになっているか伺いたいと思います。
○謝敷政府委員 最近ノルウェーの船主がタンカーの引き合いを一二井造船その他の国に出して、韓国に発注される可能性が強いということにつきましては、三井造船から事情を聴取しております。韓国の対外競争力あるいは国際協調の中におきます韓国造船業の立場ということでございますが、現在のところ国際協調の場にありますのはOECD加盟国でございます。したがいまして、韓国等最近急速に伸びてきております第三国に対してどういうアプローチをするかということは、OECDでもいろいろ議論をされておるところでありますが、私どもとしては、韓国といえども、一九七六年と七七年の建造量を見ますと、八十一万トンから五十六万トンに減っているというようなことがあって、必ずしも棒上げに上がってくるというふうには考えておりません。むしろ私どもとしましては、日本の造船各社は、かつてのような採算性を度外視した受注活動をするということを最近控えるような状況になってきております。これは大幅な赤字を回避するということで、操業調整ラインの中におきまして付加価値の高い船あるいは船価のいい船を選別して受注していくというような方向でございまして、韓国との関係におきましても、無理に船価競争をしないで採算性を重視した受注活動を日本の造船業としてはしておりますし、今後ともそういう方向で進むべきだと考えております。
○草野委員 OECDの問題でございますけれども、先日三月七日、八日でございますけれども、確かに造船部会の会合が開かれて、そこで輸出の延べ払い条件の緩和、こういうことがテーマになって話し合いが行われたように聞いておりますが、この内容についてひとつお伺いをしたいということが一つ。 それから、いま船価の問題についてはお話ございましたけれども、日本の造船業界の中にも、この延べ払いの緩和を強く主張しているところがございますけれども、こういう点に対して運輸省はどのような御見解をお持ちですか、お伺いしたいと思います。
○謝敷政府委員 船主に対します延べ払い条件の緩和でございますが、これは国際的にOECD各国が輸出信用了解という取り決めをしておりまして、それに従って受注を行っていきます限りにおきましては、信用条件の緩和が受注競争において有利であるとか不利であるとかということはないわけでございます。したがいまして、そういう意味におきましては、加盟各国が同じ条件を守っているということで、その水準を一体どう考えるかということであろうかと思います。 現在のところは、国際金融条件なりあるいは特にわが国におきましては、円高等もありまして、延べ払い件数が少ない状況にございます。したがいまして、業界としては、必ずしも延べ払い条件の緩和を現在のところ主張はしておりません。むしろ円為替のレートの安定というのが、一番大きな問題ではなかろうかと考えております。 OECDの中におきまして、しからば現在、国際的に船主の置かれている状況を見まして、もう少し延べ払い条件を緩和すべきでないかという声も出てきておりますが、これまでのところ、過当競争防止ということで一定の成果をおさめてきておりまして、そういう意味で加盟各国が受け入れられる水準はどうだということが議論になっております。この点につきましては、日本としましては、海運なりあるいは金融等の絡む問題でもありますので、慎重に検討してまいりたい、こう考えております。
○草野委員 以上で終わります。
○箕輪委員長 これにて草野君の質疑は終了いたしました。 山本悌二郎君。
○山本(悌)委員 先輩、同僚の皆さん方がかなりいい質問をされまして、もう余すところほとんどなくなってしまいました。お聞きしたいと思うのはたくさんあったのでありますけれども、もう本当にいいところをみんな聞いていただきまして十分に尽きていると思います。しかし、それはそれなりにまたやはり私どものお聞きしたいところもあるわけでありまして、端的にかいつまんでお尋ねを申し上げますので、率直に端的にお答えを願いたいと思います。 先ほどからお話がありますように、今度の法案の改正というのは、二億円の出資金の増資というところにしぼられておるのでありまして、いわゆる船主にしてみればありがたい話、公団にしてみれば涙が出る思い、こういうことだろうと思います。 そこで、最初に公団の五十四年度の全体予算というものはどんなふうになっておるのか、ちょっとお尋ねをしたいと思うのです。
○真島政府委員 五十四年度の船舶整備公団の現在審議をされております予算の内容について簡単に申し上げます。 先ほど御指摘のございました二億円の出資を、産投会計から公団に対していたしました。この出資金を基金といたしまして、スクラップ・アンド・ビルドに必要な資金を内航業者が銀行その他から借り入れる場合の債務保証あるいは公団共有船主の運転資金の借り入れの場合の債務保証、これをいたしたいということが一つでございます。 次に、建造等の関係でございますが、旅客船につきましては、建造量は対前年度予算に比べまして九百トン増、一万一千九百総トン、予算額は六十五億円を予定してございます。それから内航の貨物船及び近海の貨物船の代替建造、これにつきましては、建造量におきまして前年当初予算比二万三千五百トン増、九万一千総トン、このうち二万トンが近海船でございまして、七万一千トンが内航関係でございます。予算額は前年当初予算比七十九億円増の二百六十億円でございます。 なお、このほかに改造等の融資ということで六億円を計上いたしております。以上の事業に充てるために、五十四年度におきまして財投資金百九十七億円、これも対前年当初予算比は二五%増になっておりますが、これを確保するほか百三十六億円を、その他縁故債等によりまして調達をすることにいたしております。 以上、予算の概要を申し上げました。
○山本(悌)委員 よくわかりました。 そこで、最初に申し上げましたように、この二億円という金は五億円にプラスすることの二億ということで、いわゆる債務保証分として計上されたわけですね。それはいわばスクラップ・アンド・ビルドに充当させていきたい、こういうことだろうと思います。 そこで、この二億の債務保証のメリットを、先ほども大分質問がありましたけれども、運輸省はどんなふうに見ておるのか、これによって私はまた質問の内容が変わってくるのでありますけれども、海運局長はどうお考えになっておりますか。
○真島政府委員 内航海運業界は、御承知のように非常に中小零細業者の方が多いわけでございます。その方々が石油危機以降の不況下で非常に経営も苦しくなってまいりました。最近、先ほども申し上げましたように、五十二年度後半以降、若干の景気の回復と申しますか、輸送需要の伸びが出てまいりました。多少先行きに明るさが見えたわけでございますが、不況期におきまして、なかなか新船の建造ということが思うに任せない方が多く、結局、老朽船と申しますか、不経済船と申しますか、そういうものが次第にふえてまいっておるわけでございます。 一方、景気の若干の回復に伴いまして、荷主側からの効率のいい船の要求というものも、最近になって非常に多くなってきたようでございまして、こういう情勢をとらえまして、私どもは、先ほど船舶整備公団の予算の中で申し上げましたように、内航船、近海船合わせまして九万トン程度の建造を行う、そのほかに内航全体といたしまして二十万トン程度の建造を、この二、三年間は続けていった方がいいのではないかということを考えておりまして、したがいまして、二十万トンのうちで七万トンが公団で分担されるといたしましても、十三万トン程度が残るわけでございます。 建造意欲はありましても、やはりいま申し上げましたような状況でなかなか資金調達が困難な方が多いわけでございますので、従来のベースで十万トン程度は、これは自力でも、従来の不況下でも出てきたということから期待ができると思いますけれども、残りの三万トン程度というものについて一体どう考えたらいいのだろうかということで、債務保証制度というものを私ども考え出したわけでございまして、そういう差し水といいますか、資金が借りやすくなるということによりまして、二十万トンベースというものが達成できるし、実際にいろいろな状況から船を新しくしたいという方々が、この債務保証制度というものを利用して船舶の建造に踏み切ることができる、新船ができることによりまして、内航業者としましても一飛躍をまた考え得る、こういうようなことで債務保証というのは、スクラップ・アンド・ビルドの一つの促進剤というメリットとして私ども考えておりますとともに、一般に経営がむずかしい、悪化しておる状況の中で、運転資金の借り入れ等は、やはり場合によっては非常にむずかしい状況に陥ることがございます。そのうちでも、特に公団と共有をして船をつくられた方につきましては、一般の中小企業関係の金融機関に行きましで、運転資金を借り入れようといたしましても、数百万程度ならば担保なしでも借りられるかもしれませんが、たとえば一千万、二千万というふうな単位になりますと、どうしても担保が要求をされるわけでございます。 〔委員長退席、関谷委員長代理着席〕 そこで、公団共有の方々は、共有という形のために、自分が十の担保価値のある船を実際に運航使用しておりましても、担保として提供できるのは、自分の持ち分の三割分しか担保に提供できないということによって、一般に、自分で船全体を持っておられる方に比較いたしまして借りにくいということがあるわけでございまして、その辺をひとつ今回の債務保証でめんどうを見ていくということをやることによりまして、そういう方々の急場の資金繰りというものが助かって、その金が借りられなかったために非常な困難に陥るようなことがなくなる、この二つを私ども今度の債務保証のメリットと考えております。
○山本(悌)委員 二つの問題があると思います。先ほど、これは久保先生もちょっとお尋ねになりましたし、ほかの議員さんもお尋ねになりましたけれども、いわば二十万総トンの建造を予定しておる、その中で、貨物船十万総トン変えていくというのですが、わかりますけれども、先ほどの質問の中にもあったように、現在の輸送力でこれが五十四年、五十五年つくり直していくということになってやっていくと、それからまた何年かたってしまって、それをカバーしていく輸送力との間にギャップができるのではないか、これが第一点であります。 それから二番目は、いまもお話のありましたように金利の問題ですが、実際の船主というのは中小零細ですね、それがいわゆる七・一%、中小企業金融公庫と同じですね。ですから、なかなか借りにくいんですよ、実際のことを言って。そこで、もう少し下げてくれぬだろうかという希望があると思うのですが、その辺はどうお考えになっているのか、お尋ねしたいと思うのです。
○真島政府委員 建造の二十万トンベースと適正船腹量その他で、いろいろと適正な量として考えられておるものとの間の整合性と申しますか、バランスの問題、それが解撤一・三というようなことと絡み合わせて一体どうなるのか、ギャップは出ないのかという御質問かと思います。 解撤一対一・三、これは当然のことでございますが、輸送力が丁三減るということでなければ過剰を解消する意味はございませんので、デッドウエートで物を考える必要があるわけでございますけれども、ここでちょっと混乱いたしますのは、私ども、公式には総トンペースでいろいろな数字をはじくということになるわけでございます。ところが、今度、耐用年数を過ぎ、あるいは非常に非効率な船というものの総トン数とデッドウエートの比率は一対二程度でございますけれども、現在、近代化して新しくつくられてまいります船につきましては、総トン一に対してデッドウエートが三に近いというような状況がございますので、総トンベースでいろいろ申し上げますと、何かギャップが出てくるということになるわけでございますが、そういうようなことも勘案しながら、適正船腹量との関連をいろいろ考えて計算をいたしてまいりますと、たとえば一番過剰が著しいと言われております一般貨物船の分野につきまして、毎年二十万トンベースで建造していく、そのうちで恐らく大体その半分ぐらいが一般貨物船になると思われますけれども、十万トンの貨物船を建造していく、その十万トンの貨物船は、実はデッドウエートで申しますと三十万トンでございますが、それに対応して一・三でつぶしていくということになりますと、総トンベースで解撤されます船の量というものは、つくられる船の二倍程度、総トンで計算すると、そういうようなことになるということで、非常にわかりにくいことなんでございますけれども、一応私ども、そういうことでやってまいりますと、五十五年度当初には、まあ船齢構成が云々ということはあれでございますけれども、大体需給のバランスというものがとれてまいるのではないかというふうに計算をいたしております。
○山本(悌)委員 後の方の質問をお答えいただけませんが、金利の方はどういたしましょう、やめておきますか。
○真島政府委員 どうも失礼いたしました。 船舶整備公団の金利の問題でございますが、これもいろいろな機会にお答えを申し上げておるわけでございますが、やはり中小企業、国内産業としての他の不況産業、こういうような関係と内航海運業も同じような取り扱いにならざるを得ない面があるわけでございます。そういう意味で、中小企業金融公庫等の基準金利というものを、船舶整備公団も大体その線でやらなければ、横並びの関係でなかなかむずかしい、しかし、それでは借りにくい、高いという御要望も確かにあるわけでございまして、これをどういうふうにして対処していったらいいのだろうかといろいろ考えておりますが、いまのところ、なかなかこれならというところまで達しておりませんけれども、今後とも、先ほどもお答えいたしましたが、木船の鋼船化というような場合に、そういう特別な形をとらえまして、それに協業化あるいは構造改善のきちんとした形というふうなものを一緒につけまして、そういう特別なものについては特利というような形が認められないか、こういうようなことを今後検討してまいったらどうかというふうに考えております。
○山本(悌)委員 先の方の質問はわかりましたけれども、後の方の金利の方は、何か条件をつけて特利か何かで下げるというような方法しか方法がない、実際にこれ以上下げることができないのですか。これは非常に要望があるところなんですけれども、どうでしょう、局長。
○真島政府委員 私どもも、いろいろ何とかそういう方向を推進したいとは思いますけれども、全体的な中小企業あるいは特定不況産業に対する横並びの金利水準というものを打ち破ると申しますか、それ以下に持っていくということについては、先ほど申し上げましたようないろいろな工夫をこらすということ以外には、いまのところ、ちょっとまだ考えがつかないわけでございます。
○山本(悌)委員 要望として、ぜひひとつ金利を下げてやっていただきたい、船がつくりやすいようにしてやっていただきたいということをつけ加ておきます。 そこで、この二億の金に該当する船のトン数は、百トン以上の船舶に適用されるわけですね、海運局長、いかがでございましょうか。
○真島政府委員 おっしゃるとおりでございます、
○山本(悌)委員 ここがまた一つ、大きな問題なんですね。大臣、よくここのところをひとつお聞き願いたいのです。中小の船主さん、百トン以上というとまあまあかもしれません、しかし、実際に離島あるいは近海、沿岸あたりでやっておる百トン未満の船、これの船主というのもかなり多いのではないだろうか。無視をされているのじゃないだろうか、実際。 海運局長さん、そこで百トン以下なんというようなものは船ではない、あんなものはたらいみたいなものだと言えば、それまでかもしれませんけれども、そうではなくて、実際それで商売をし、あるいは生計を立てている人がいるということ友御存じなわけですね。無論百トン以上でなければ貸せないということはわかる。百トン以下の小さな船を持っていったって担保にはならぬし、古くなれば、そこらにほうり出してつぶす以外に方法はないということもよくわかりますよ。しかし、それでも生きていかなければならないという者には何か救済の方法を考えておりますか、考えておりませんか。
○真島政府委員 百総トン未満云々というのは、内航海運業法での許可であるか届け出であるかという区分のところに問題があるのかということだと思いますが、一応現在の制度と申しますか、やり方といたしましては、公団との共有建造等につきましても、許可業者ということが対象になっておるということで、届け出の業者、つまり百総トン未満の船で内航海運業をやっておられる方については、そういう道が閉ざされておるという点、問題はあるかと思います。 現在、百総トン未満の船舶の数なり業者の数、これは隻数については相当の量がございます。(山本(悌)委員「どのぐらいありますか」と呼ぶ)たとえば百トン未満、これは木船もございますし鋼船もございますが、鋼船が合計で約千九百二十七隻、木船は千七百七十五隻ございます。そのうちでやはり貨物船が非常に多いわけでございますけれども、これらはトン数を両方合わせまして十七万総トン程度になるわけでございます。 私どもも、内航海運全体のマクロの動きを見る場合に、これらの船の輸送量というのは、微々たるものであることは確かでございますけれども、だからと言って、この中小零細、特にまた内航のうちでも中小零細な方々だと思いますので、そういう意味で許可という形でとらえていろんな規制をしたり、あるいは指導をしたりというところになかなかなじまない部分もあるわけでございますけれども、それはそれなりに他の中小企業、零細企業というものと同じように、そういう関係からの対策と言うと大げさかもしれませんけれども、たとえば融資の制度、これは中小企業金融公庫を利用できるようにするというようなこと、あるいは内航海運業界は石油ショック以来非常な不況に陥りましたけれども、そのときに中小企業信用保険法に基づく倒産関連中小企業等の指定というようなことを五十年三月以降行いまして、こういう柱によりまして、事業資金の確保というものも何とか、私どもがしておるわけではございませんけれども、確保を図っておるわけでございます。 なお、先ほど御質問がちょっと出ました百総トン未満の木船等につきまして——木船というのは、なかなか造船所もつくらなくなるし、実際問題として将来性は非常に少ないわけでございまして、全体の木船、先ほど申し上げましたように、四十三年以降非常に減っておりますが、その減り方、減らし方というものは、木船の鋼船化ということを図りながらの減らし方をいろいろやりまして、そのときに公団等を利用しながらやってまいったわけでございますが、百総トン未満の木船につきましても、中小企業事業転換臨時措置法というようなものに基づく転換業種の指定というものを行いまして、この将来性がないと言うと非常に失礼な言い方なのかもしれませんけれども、木船海運業から他の事業に転換していくというような方々についての所要資金の確保ということについても、私ども一応努力をいたしまして、そういう金融面についていろいろと対策を講じておるところでございます。
○山本(悌)委員 無論いま局長から話があったように、木船については転換をさしていかなければならない、もう当然であろうと思います。しかし、百総トン未満だから需要が少ないと言ったって、いま局長が言ったように十七万総トンもあるんですよね。ですから相当の船がまだある。無論大きいものに目をつけることは当然でありますけれども、それはそれなりにまた利用価値もいろいろあると思いますが、しかし、こういう小さなものを見捨てて置いておく、しかも許認可を持っている運輸省としても、そのままでいいというわけにはいかないと思うのです。だから、大きくするならしろというような、百トン以上につくり直せというようにするのか、あるいは放置しておけば、どっちみち資金もないし、力もないから滅びていってしまってなくなってしまうだろうというふうにするのか、その辺のけじめを私は実はお聞きしたいのです。非常に問題があるんですよ。 なぜかと言うと、局長さん、大臣もよくお聞き願いたいのですが、先ほどもちょっと申し上げましたし、後でまた質問の中でも言いますけれども、離島が多い。日本というのは非常に小さな島、三千有余の島があるわけです。そのうちで人間が住んでいるのが約三百近くありますね。そこに通っておる、物を運んだり何かしている船というのは、そんな大きな船じゃないですよ。ここで言ういわゆる内航近海船の四千五百トンの何とかというような大きな船じゃないですよ。私が生まれた佐渡島でも、貨客船のような形でフェリーが通っていますけれども、これでも五千トン未満でございましょう。あれだけの大きな島で、十万人足らずの島でもそうですよ。それが小さな島になると、そんなに大きな船が行くわけがないでしょう。しかし、そんな小さな島にもやはり百トン以下の船で物を運んでいるんですよ、ちゃんと。そうでしょう。ですから、無視をするということは非常に困ると思うんです。またそれは当然、そこで働いている、また生活をしている人たちを無視していくことになると私は思うのです。 非常に角度が違うところから御質問申し上げていますけれども、この二億円の金とは関係ないとは思いますけれども、そんなことだけで済まされることではないので、特段にお尋ねをしているわけですが、大臣、どうでしょう、この辺でちょっと考えを述べてみる必要はないでしょうかね。
○真島政府委員 おっしゃる趣旨は、非常に私どももわかるわけでございまして、非常に小さい、輸送力も少ないからどうでもいいのだということでは決してないわけでございます。ただ、公団共有建造その他の関係から申し上げますと、百総トン未満という船についていまやっていないということは、やはり私ども、たとえば内航の貸渡業の方々等につきましても、これは百トンとかなんとかということでなくて、全体として考えておるわけでございますけれども、やはりいま例に挙げられましたような離島に必需貨物を運ぶというような使命を果たしておるものは、ちょっとまた別の考え方をとらなければいけませんけれども、全体としては、やはりできるだけかたまると申しますか、協業組合というような形あるいは協同組合というような形、そういうような形をとって体力をつけながら使命を果たしていく、そういうことのために、こういうふうなことが必要であるということになりますれば、私ども、そういう御意見もいろいろ承りながらできるだけのことをいたしてまいりたいと思います。 離島等につきまして、離島に通う旅客船に多少の貨物を積むのでは間に合わないので、どうしても純粋の貨物船が必要であるというようなことになりますれば、そういうものについては個々具体的に真剣に考える必要があると思います。
○山本(悌)委員 まあ納得をいたしましょう。だがしかし、小さな問題ですけれども、非常に大きな問題を抱えているということをつけ加えておきます。 いま局長からお話がありましたように、離島は別だと言いますけれども、むろん離島間を走っているというばかりではないのです。離島へ持ってきておる貨物の実態を申し上げているのです。そしていま局長が言っておりましたけれども、百トン以下ではとても融資の対象にならないものだから協同組合をつくっている、それは当然そうでございまして、私もそのことはよく存じております。協同組合形式、あるいは総トン数を集めるために何杯かの船を全部集めて借りる、これは私、何と言うかよくわかりませんけれども、そういう形式をとっておるようです。しかし、指導の仕方が十分でないんですね。そこで、この機会にやはりちゃんとした指導をしてあげていただきたいと私は思うのです。切り捨て御免ではないようにしてもらいたいということを申し上げておきたいと思います。 そこで大臣、離島の話をしましたけれども、内航船あるいは近海船、日本の島の周りを走っているたくさんの船があるわけです。離島もその中に入るわけでありますが、その中でもやはり離島の人たちというのは、最近は非常に便利にはなりましたけれども、まだまだ恵まれない生活をしているわけでありますので、そういう離島の航路に対する援助、補助あるいはそういうものの見直し、それからいま言う小さな貨物船のあり方、こういうものについてどう考えておられるか、ひとつ大臣の御意見を聞きたいと思うのであります。
○森山国務大臣 離島航路については、離島住民の民生の安定、向上を図るため離島航路整備法に基づく航路補助金の交付、船舶整備公団による船舶建造助成等の施策を講じて、その整備改善に努めているところであります。昭和五十四年度政府予算案において、航路補助金の交付のため二十六億一千二百万円、船舶整備公団予算において、船舶の建造助成のため四十三億円を計上しておりますが、今後とも離島航路補助制度の拡充強化に鋭意努力してまいりたいと思います。 先ほどお話がございました百総トン未満の船につきまして、木船については、その将来性が乏しいところから、昭和五十二年三月に中小企業事業転換対策臨時措置法に基づく転換業種の指定を行って、他業種に転換する事業者に対し所要資金を確保するための金融措置等を講じているところでありますが、百総トン未満の鋼船につきまして、現実に離島においてそういう問題があるといたしますれば、この点は実情を調査いたしまして、必要な措置をとりたいと思います。
○山本(悌)委員 亀山船舶整備公団理事長にちょっとお尋ねします。 内航船、近海船の代替建造の枠、これを広げる意思がありますか。どのぐらいの枠まで広げるつもりでおりますか。おわかりになりますか。
○亀山参考人 枠という言葉の意味がちょっとわかりかねますので、もう一度お願いいたします。
○山本(悌)委員 代替船の建造の枠、わかりませんか。海運局長、代替建造船の枠、いわゆる四千五百トンの枠を広げるのでしょう、どのぐらいまで広げるのですか。
○真島政府委員 予算ではないわけでございますが、制度といたしまして、今回、船舶整備公団は従来四千五百総トン未満の船舶についての建造でございましたが、五十三年度以降、近海船の代替建造ということも考えに入ってまいっておりますし、かたがた、内航船のうちで大型化してくるものも若干出てまいりました。各金融機関の割り振りの関係から考えますと、実は開発銀行が大体六千五百総トン以上を対象としておるという感じでございまして、従来四千五百トンが公団の上限でございますので、そういたしますと、四千五百トンから六千五百総トンまでの内航船ないし近海船というものは、そういう開銀にもちょっといけないし、公団にもどうも扱ってもらえないというような状況がございまして、これは現実にはたとえば北東開発公庫とか、開銀にいたしましても地開枠と申しますか地方枠というようなところで処理がされておりましたが、全体として海運関係、開発銀行と船舶公団とで大体分担をいたすということを考えますと、開銀の底である六千五百総トン、ここまで船舶整備公団がつくり得るという体制はとっておいてもいいのではないだろうか、こういうことでございます。
○山本(悌)委員 開銀のその枠もわかりますけれども、一万総トンぐらいまでは伸びませんか。可能性としていかがでしょう。
○真島政府委員 私がいま申し上げました開発銀行と船舶整備公団の分担という観点から言いますと、しからば公団が仮に一万総トンまでいくということになりますと、それでは六千五百総トンから一万トンまでの間は、金融機関の権現争いと言うとおかしいのですけれども、その分野調整というもので非常に問題が起こりやすいということから、何かこうこういうような特別な船についてとかなんとか、そういうふうな何らかのあれをやりませんと、単純に非常にオーバーラップして、政府系金融機関が両方に手を出すという形はなかなかむずかしいと思っております。
○山本(悌)委員 以上で私の質問は終わりますけれども、多くの委員がいろいろ御要望やら質問をされましたことを、ひとつ十分体していただいて、特に私は、百トン以下の小さな船主、それからまた近海中小、それ以下の零細の船主、しかも、そういう人たちの生活というものがかかっている問題について取り上げたわけでありますから、大臣からひとつぜひ善処をしていただきたいということをお願い申し上げまして終わります。
○関谷委員長代理 以上で山本悌二郎君の質疑は終了いたしました。 小林政子君。
○小林(政)委員 今回の船舶整備公団法の改正によって、いままで立ちおくれていた中小の内航船対策として、いろいろと午前中からの論議を聞いておりまして、やはり一歩前進であるというふうに思います。しかし、内航海運業界というのは、きわめて重要な役割りを果たしていると同時に、また約一万を超える事業者、しかも個人とか中小企業とか、こういう層が九七%を占めている、こういう状況から考えますと、今回の改正はきわめて不十分なものではないか、このようにも思うわけでございます。 私は、昨年四月十九日、当運輸委員会で内航船対策、とりわけ船舶整備公団の共有船の建造問題ということで質問をいたしましたし、また、その予算の拡大という問題が不況対策としても緊急を要する問題ではないか、このような角度から質問をいたしたわけでございます。 その結果が、このような形になったのだとは思いますけれども、まず一応この点をお伺いいたしたいというふうに思います。
○真島政府委員 昨年四月十九日の当委員会におきまして、公団の事業規模について拡大を図るべきであるという御指摘があったことは承知をいたしております。 私どもは、石油ショック以来の不況に対処するということ、さらには当時の御指摘にもあったかと思いますが、未曽有の不況に襲われておりました造船対策という絡みも背景に持ちながら、公団の共有建造枠というものをできる限り拡大を図るということで、五十四年度の船舶整備公団の予算案をつくったわけでございます。その結果と申しますか、現在盛られております公団予算は、事業枠全体におきましては、三百三十一億でございまして、昨年度当初予算に比べて相当の、三五%程度の増になっておるかと思います。 中身の建造でございますが、内航船七万一千トン、外航船二万トンの建造枠を設定いたしておりまして、内航船につきましては、相当大幅に増加をしたつもりでございます。旅客船につきましては、やや横ばいと申しますか、九百トン増程度にとどまり、これは一万九百総トンでございます。内航貨物船だけを取り上げてみますと、対前年度当初予算比は五〇%増ということで、私どもできる限りの枠の拡大を図ったつもりでございます。
○小林(政)委員 特に零細の内航海運業者の中には、私、その質問の中でも指摘をいたしましたけれども、船舶整備公団が当時アンケートをとって、それを公表いたしておりましたけれども、それから見ても、きわめて要望が強い、こういうことが明らかになっておりました。 先ほど公団の亀山理事長の御説明によりますと、最近の申し込み状況ということで、五十二年には申し込みが八十七隻、六万四千総トンですか、しかし実際には七十二隻の五万総トンが実施された、やや要求に沿って解決がされていると弔いますというような御答弁がございましたけれども、当時の、五十三年から五十五年の三年間の、公団の共有を希望している個人あるいはまたその他のいろいろな意見を合わせますと、当時、この三年間で五百九十一隻、三十七万総トン以上という希望が出ております。これに比べますと、やや要望に沿っているということが果たしてこれで言えるのかどうか。もちろん予算の枠その他で制限のある状況の中でのお答えではあったと思いますけれども、しかし果たして、現状のこのような状況でよいのかどうなのか、その点を含めてお伺いいたしたいと思います。
○亀山参考人 お答え申し上げます。 アンケート調査の数字はそのとおりでございます。 内航船の新造に当たりましては、御承知のように、現在、内航総連合会における船腹調整行為が行われておりまして、古い船をスクラップして新しい船をつくらなければならない、しかも五十三年度から一般貨物船につきましては一対一・三、油送船については一対一・一。なお、建造意欲が即実需になってあらわれるかどうかという点でございますが、自分はつくりたいのだけれども、その新船をつくる船主さんの望むような用船料で使ってくれるところがあるかどうか、こういうことでございます。私どもが共有建造いたします場合には、オペレーターが必ず用船をいたします、そして一定の用船料を払いますということが確約されたものに限っておる、こういう状況でございます。この二点、いわゆる船腹調整、それからその船腹に対する実需が明確であるもの、そうなりますと、現実の公団に所定の申し込みをしてまいるものは、アンケート調査に出たものよりはどうしても少なくならざるを得ない。しかし御指摘のように、五十二年度について言いますと、申し込みと実際に私どもが予算をいただいて精いっぱいやったのでも、申し込みの方が一七%多い。つまり一七%は申し込んだけれども、公団では取り上げることができなかった、こういう結果が出ております。ただし、この一七%のうちで特に船主の希望の強いものは、五十三年度においてこれを優先的に取り上げていくということをいたしてまいった次第でございます。
○小林(政)委員 午前中も船腹調整の問題、あるいはまた、この建造についてオペレーターの要望というような点については、むしろオーナーの意見を十分尊重していかなければいけないのじゃないか、こういう立場からの御意見がございましたけれども、私も、全くそのとおりだと思っております。 きょうは一応の前進ということはある程度認められますけれども、しかし、これが外航船舶の場合の伸び率と比べますと、やはり非常に微々たるものではないか、このように思います。たとえば外航船舶の場合の伸び率は、七〇%増ということになっておりますけれども、しかし内航海運の、とりわけこの共有建造枠を見てみますと、概算要求額から約六〇%も減らされている、こういう結果が出ております。概算要求は公団の場合には、政府が、運輸省が三百億を当時資金運用部資金等を含めて要求をいたしておりましたけれども、それが結局は百二十五億、出資金の二億を含めますと百二十七億ということになるわけですから、実際問題として、こういった要望や数字が何を根拠に出てきたのか、この点について伺いたいというふうに思いますし、また、一層の努力をここでは要望いたしておきたい、このように思っております。
○真島政府委員 ただいま船舶整備公団の財政資金等の概算要求を非常に大幅に削減されておるではないかという御指摘でございますが、やや技術的になりますけれども、内航船を現在船舶整備公団でつくる場合に、当年度三五%、次年度六五%というふうに二年に分けて資金が流されておるという状況でいままで来ておりました。そこで私どもは、そういうことでなくて、できるだけ前年度の方に資金を三五でなくて、もっと、五〇というふうな、あるいはそれ以上というふうなことで要求をした方が公団のお仕事もやりやすいし、実際にその年度に流れる金が多くなるというような感じもございまして、要求をいたしたわけでございますけれども、その辺はやはり財政当局の、全体の運用部資金の繰り回しの問題もございますでしょう、したがって、建造枠を大幅に削るということは、余りされたわけではございませんけれども、五十四年度の全体の資金量というものを、五十四年度に全額とか五〇とかというところまで要求が認められなくて、資金的にはそういう削減を受けたというような形になっておりますが、建造量自体については、少なくとも五十四年度に着工できて、ある部分の金がそこで造船業界にも流れるというところは何とか確保をいたしたということでございます。
○小林(政)委員 船舶整備公団の共有船建造で、公団の事業費予算に占める資金運用部資金の割合というのは、具体的にどうなっているか、それからまた、外航船舶の計画造船の場合、財政投融資等、これの開銀融資は大体何%くらいになっているのか、その点についてちょっとお伺いをいたしたいと思います。
○真島政府委員 船舶整備公団予算の中での財投と申しますか、資金運用部資金の全体の資金コストに占める比率でございますが、最近三、四年について申し上げますと、大体五割程度でございます。さらに詳しく申し上げますと、五十四年度は四八、五十三年度は四七、五十二年度は五〇、五十一年度は四八ということでございまして、いまから十年ほど前から比べますと、資金運用部資金の比率は非常に増大をいたしております。 外航船舶の開銀資金でございますが、この融資比率は、ただいまいろいろと御審議を願い、また今後、当委員会で御審議願います法案等におきまして御説明をいたすと思いますけれども、五十三年度まではコンテナ船等の定期船は、資金コストもトン当たりが非常に高くて性能のいい船でございますが、これが七〇%、その他の船が六〇%でございます。それを今回、それぞれ五%ずつ開銀の融資比率を上げるということで計画をいたしております。
○小林(政)委員 先ほどからの御質問の中でも、もっと金利を下げられないか、こういう御意向が各委員の中からも出ておりました。私も、何とかして金利をもっと下げることはできないか、こういう点からいろいろと調べてみますと、たとえば五十四年度の予算の事業資金調達内訳、これを見てみますと、実際には資金運用部資金の割合というのは、全体の三八%、五十三年度はどうだったかということで調べてみますと、これは四一・六%、安い金利にすることのできる資金運用部資金の資金調達内訳の中に占める割合というのは、ことしはむしろ逆に下がっている、こういうことが出てきているというふうに思いますけれども、この問題について今後何らかの措置をおとりになる必要があるのではないだろうか、このように思いますけれども、この点についてお伺いをいたしたいと思います。
○真島政府委員 先ほど申し上げました四八とかあるいは五〇という比率は、これは公団の調達資金のうちの外部からの調達資金、すなわち長期借入金及び船舶整備債券の発行によって賄う資金についての運用部資金の比率でございます。 いま御指摘の、公団の全体の資金のうちでの運用部資金が逆に比率が落ちているじゃないかという問題につきましては、細かい数字を実はここに持ち合わせておりませんが、いずれにいたしましても、私ども今後も、公団の資金コスト全体を下げていくという観点から、資金運用部を従来にも増して多く公団に投入する努力を続けたいと思っております。
○小林(政)委員 現在、外航船舶に対する開銀融資は、先ほど来のお話のように、金利は六・〇五%、公団の共有建造の貨物船の場合の金利は七・一%、こういうことでございますけれども、さらに外航船の場合、利子補給が今後法律で決まる、こういうことになれば、この開きというものは一層拡大をしていくわけでございますし、やはり中小零細船主の多い内航船舶の金利を引き下げていくという上では、どうしても一般会計から、あるいはまた資金運用部資金から財源が入らなければ、なかなか金利の引き下げというものにつながっていかないというふうに思いまして、この点については特段の努力をしてもらいたい、このように思います。
○真島政府委員 外航海運と内航海運に対する助成政策というものの間にますます差が開くという御指摘でございますが、この問題につきましては、当委員会でも何回かお答えをいたしておるわけでございますけれども、同じ海運ではございますけれども、置かれている場が全く違っておるわけでございますので、外航と内航との差を海運というだけのところからとらえることは必ずしも妥当ではないと思います。しかし、海運という一本のものでございますし、私ども、内航海運が手薄くていいと考えておるわけではございません。今後とも、運用部資金の公団の中における全体の比率を高めるということについては、極力努力をしてまいりたいと思っております。
○小林(政)委員 大臣が何かお出かけになるので協力をしてほしいという要望がございましたので、ちょっと順序を変えます。 〔関谷委員長代理退席、委員長着席〕 それでは、項目的に何点か伺いますから、お答えをいただきたいと思います。 まず第一点は、ただいまの零細な業者の金利負担の問題について、大臣から、どのような措置を今後とられようとしているのか、これはきょうの質問でも、各委員会からも意見が出ておるところでもございますので、特段の配慮をしていく必要があると思いますけれども、この点について、まず第一点お伺いをいたします。 それから、港湾運送船舶貸渡業者、この問題についてお伺いをいたしたいと思います。この港湾船舶貸渡業者の場合には、私は、やはり公団事業の枠を広げて、そして実際に船舶整備公団の資金の対象にしてもらいたい、このように思っております。三十七年から四十六年までのはしけ専用業者、それから一般港湾運送事業者、さらに貸渡業者の資料をつくってもらいました。ところが、実際問題としては、貸渡業者の場合には、三十七年から四十六年までの間にただの一件も、この公団資金によって船舶がつくられたということはありませんでした。全部ゼロでございます。 こういった問題について、現状から見ると、貸渡業者の持っている船舶も、五十年二月四日の運輸省の統計によっても九百三隻、所有船に比べてこれは二倍というような数字になっております。はしけ専用の所有船四百五隻、貸渡業者の持っております船が九百三隻、二倍以上というような数字が出ておりますので、こういった場合に、いままで自力でやってきておりますこの貸渡業者に対しても、当然、公団がこの枠を広げて適用を図っていくべきではないだろうか、この点について大臣にお伺いをいたしておきたいと思います。
○森山国務大臣 まず、金利の問題でありますが、公団の調達資金は、外部からの調達資金のうち約五割を金利の低い資金運用部からの借り入れで賄っております。十年ほど前は資金運用部資金の割合が一〇%台でありましたのに比べれば、金利は大分安くなっている、そういうふうに考えられるわけであります。また、船舶整備公団の貨物船関係の事業金利については、中小企業金融公庫の基準金利と同一の七・一%とし、最近の金利変更の際も、中小企業金融公庫の基準金利に合わせて変動させてきております。なお、現在の日本開発銀行、北海道東北開発公庫の基準金利は、いずれも七・一%になっております。したがって、公団の事業金利の引き下げについては、これらの政府系金融機関の金利との整合性にかんがみて、船舶整備公団のみ引き下げることはむずかしいのではないか、こういう考えでございます。 それから、港湾運送用の船舶貸渡業者についても、はしけ等の必要な代替建造を公団に行わせるべきではないかという御質疑でありますが、近年、はしけ運送に対する需要は減少しておりまして、船腹過剰の状態にありますので、公団との共有方式によりまして代替建造を促進する必要性はないというふうに考えておるわけでございます。先ほど、そういう必要性はないかということでございますが、実際問題としてはその必要性はないのじゃないか、こういうことであります。 それから、私のところに御質疑がありましたのは、公団共有船の建造は中小造船所に行わせるよう公団を指導すべきではないかということでございましたが、その点は、極力、中小造船所に発注するよう公団を指導してまいりたいと思いますし、現に指導しておる次第であります。
○小林(政)委員 大臣にもう一回、ちょっとお聞きしたいと思います。 はしけ運送事業者の場合には、それを公団で建造するという必要はもはや船腹過剰の折から一切ない、こういうことですか、大臣。
○森山国務大臣 いま港湾局長の方から……。
○鮫島政府委員 先生御承知のとおりでございまして、近年、はしけの運送に対します需要は非常に減少しているところでございます。そういうような状態で、現時点では、公団との共有方式ということで建造を促進させる必要性というのは非常に薄くなっているという現状ではないかと考えております。 それからもう一つ、貸渡業者についての御質問がございましたが、これは先ほど申されました昭和三十七年から四十六年の十年間、実績はゼロでございます。この場合には運輸大臣がその業者を指定してと、御承知のとおり公団法に載ってはおりますけれども、現実問題といたしまして、そういう申し入れがなかったということで、運輸大臣の指定をしていないという現実でございます。
○小林(政)委員 私のお聞きしたのでは、そういう個人船主あるいはまた貸渡業者と言われるようなこういう人たちの場合、具体的に申し込みがなかった、だからゼロなんだ、実際問題としては、そういう制度が広く知らされていない、だからしたがって、申し込みをしたくても、資金の問題もあるでしょうし、あるいはまた、どこへどのように申し入れをしていいのかわからない、こういった問題も現在出てきておりますので、この点について、やはり積極的に広く宣伝をされていく必要があるのではないだろうか、こういうふうに思いますけれども、その点についてお伺いをいたしたいと思います。
○亀山参考人 はしけの建造は、御承知のように四十六年度で当公団は打ち切っております。これは政府の方の政策でございますし、私どもが見ておりましても、これ以上はしけをふやすことはない、むしろ現在のはしけの状況は、これを使用する使用率と申しますか、港湾の設備が非常によくなってまいりまして、はしけを使わない接岸荷役が非常にふえておりますし、まあ、よけいなことかもしれませんけれども、港湾の予算が逐年増加して港がよくなって、はしけによる荷役というものがどんどん減ってきておりまして、現在はむしろはしけ業者から、もう廃業したいからはしけを買い上げてくれというふうな声さえ起こっているように仄聞をいたしております。 それから、過去におきまして、はしけを公団が建造いたしました折に、一般港湾運送事業者、つまり元請の業者とそれからはしけの専業者が申し込んでまいりましたが、その様子を見ますと、御指摘のように、はしけの専業者の数は元請業者より非常に少ないわけでございます。これはもともと元請業者の方が全体としてははしけを多く持っておりますし、また代替建造ということになりますと、全部公団におんぶするわけじゃなくて自己負担がございます。その自己資金の調達能力から見ても、一般港湾運送事業者の方が多かった、しかし私どもは、はしけの専業者につきましては、ある程度のものはお手元の資料に明らかなようにつくってまいっておりますが、この貸渡業者というのは、本来多くのはしけは、昔ははしけの船主さんが船頭になって、はしけの中で暮らして、それが事業主であり所有主であった、自分の船を人に貸して、その家賃でもって生計を立てるというよりは、はしけの専業者というの事業主であり、所有者であるという形の方が、何と申しますか、公団としてごめんどうを見ていく対象としては、持っておってただ人に貸すだけ、家賃だけ稼ぐという人よりは優先すべきではないか、かように私は考えておる次第でございます。
○小林(政)委員 はしけという問題に限定をすると、いまいろいろ問題もあるかと思いますけれども、現在、貸渡業者という場合、これは全部はしけではないと私は思います。そしてその中での個人船主というものは、実際には組合をつくって、事実チャーターという形でこの運航を行っているわけですから、こういった人たちを船舶整備公団の代替建造の対象にしていくべきではないか。実際、船ももう老朽化をしておりますし、あるいはまたその船の数も、非常に数多く貸渡業者が持っておりますので、さらに枠を広げて当然対象にしていくべきではないだろうか、私は、このように思いますけれども、その点についてお伺いをいたします。
○鮫島政府委員 最初に申し上げましたように、ただいまの客観的な情勢の中で、はしけに対する公団の共有方式というものをすぐに利用させていただくのは、余り必要性が認められない状況にあると思います。しかし、一般論といたしましては、こういう制度は過去十年間続けたことでもございますし、その場合に、実際問題として貸渡業者からの要望がなかったわけでございますけれども、今後いろいろな情勢から、そういうはしけに対しまして従来やりましたようなことが必要になったという情勢になりましたときには、改めてそういうようなことにつきまして十分に配慮しながら、また御相談しながらやっていきたいと考えております。
○小林(政)委員 午前中の討議を聞いておりましても、船を数多く持って、そして実際には個人船主が運搬をしているわけですね、こういった実態をやはり正しく見詰めていく必要があるのじゃないか。もう船齢も十年を超えるような船も出てきておりますし、こういうものがほっぽりっ放しにされて、そして事故でも起こるというような事態が起きないという保証は何らないわけです。こういった船齢に達しているようなもの、あるいはまた長い間そういう仕事を続けてまいりました個人船主に対して、一般に借りやすい船舶整備公団の代替建造という問題を当然認めていくべきではないだろうか、私は、このように考えますけれども、この点についてお伺いをいたしたいと思います。
○真島政府委員 いろいろお話がございましたが、港湾運送用の船舶について船舶整備公団が三十七年当時からやっておりましたし、また港湾荷役機械についても、若干の部分を五十年度までやっておりましたことは御承知のとおりでございます。いままでの答弁その他の中で、はしけについていま需要がない——確かに私も、しばらく前でございますけれども、むしろ過剰なはしけを買い上げるというふうなことで港湾局等で予算が組まれて、いろいろの施策が講じられたことは承知しております。ただ、おっしゃるとおり、港湾運送用の船舶というのは何もはしけだけではない、また船齢も非常に古く、安全性の点でも代替を要する、しかもその経営者は非常にまじめにやっておるというようなことでございますれば、これはこれなりに実態を調査いたしまして、船舶整備公団が妥当なのか——ご承知のように、港湾運送業者が金を出し合いまして、港湾運送近代化基金というものを設立いたしまして、ここではむしろ公団よりも安い金利の金を融資する、まあ、この比率はまたいろいろあるようでございますけれども、そういうようなことで荷役機械の部分について仕事をやっておることも御承知かと思います。そういうようなものが船舶整備公団の港湾荷役の機械の整備と多少競合ということになりまして、むしろ近代化基金の方がつくりやすいということもあって、公団における荷役機械の応募が少なくなったというようなこともございます。そういうようないろいろな機構、どういう機構を使ったら、先生の御心配になっているようなことが解消できるのか、私どもも、港湾局などと相談をいたしまして、検討いたしたいと思います。
○小林(政)委員 事実貸渡業者の船を、実際には放置できないというような状況が近く来ることは間違いないと思います。その場合に、何らかの形で有利な建造を実現させていくような方策を——全く野放しにしたまま過ごすことはできないだろう、これについて一番いいのは、公団の共有船というような形でつくらせていくことが非常によいことだというふうに思いますけれども、この点については、いろいろな角度から前向きに検討してもらいたいということを強く要望いたしたいと思いますが、それについてお答えをいただきたい。 それからもう一つは、先ほど大臣もちょっと私に対する質問はなどということでおっしゃっておりましたけれども、この対策は、もともと一つの造船不況対策という側面を持って今回の前向きの予算措置がとられたものだというふうに思いますけれども、せっかくのこの船舶整備公団のこういう造船に対して、最近、大手がやはり非常に魅力を感じて、船舶整備公団の船を自分の造船所で建造したい、こういう意向が強まっているやに聞いておりますけれども、これらの点について今後、やはり中小造船の不況対策という点も考えれば、大手がそういう中に入ってくるというようなことについて、具体的に行政指導を強めていく必要があるのではないだろうか、このように思いますので、以上の二点についてお答えをいただいて、私の質問を終わります。
○真島政府委員 前段の港湾関係の船舶その他の問題、御指摘のとおり、いろいろな角度から極力検討をいたしたいと思います。 第二段の中小造船所にできるだけ仕事がいくようにすべきではないかという点については、私どもも全くそのとおりに思っております。海運局といたしましても、個々の事業者にというわけにはなかなかいかないわけでございますけれども、昨年は補正予算で船舶公団の予算もふやしたというような関係もございまして、公団に対しまして共有船はできるだけ中小造船所にいくようにというお願いをいたしまして、公団の方でもその趣旨でやっていただいております。 なお今後とも、そういう面についてできるだけ配慮をしてまいりたい、このように考えます。
○小林(政)委員 終わります。
○箕輪委員長 これにて小林政子君の質疑は終了いたしました。 中馬弘毅君。
○中馬(弘)委員 法案に関連の質問は、先の議員がほとんどお済ましになっておりますので、基本的なことを少しお聞きしたいと思います。(私語する者あり)
○箕輪委員長 御静粛に願います。
○中馬(弘)委員 わが国の物流に占める比率で申しますと、内航海運というのは、鉄道やあるいは自動車のような華やかさもなく、新聞に取り上げられることも非常に少ないわけでございますが、しかし、重量あるいは距離といった観点から見ますと、非常に大きな割合を占めているわけでございます。現状だけではなくて、三全総あたりを見ましても、今後の伸びというものを考えたときに、自動車や鉄道よりもむしろ高くなっているわけでございます。こういうわが国の総合的な物流体系に占める内航海運の位置づけ、あるいは今後の方向といったものについてどうお考えになっているのか、まずはお答え願いたいと思います。
○真島政府委員 先生の御指摘のとおり、三全総が閣議決定されたわけでございますが、その中で内航海運、これは貨物輸送量の面におきましても、あるいはトンキロベースにおきましても、六十年、六十五年という時点を見通した場合に、相当いままでよりもシェアが高くなる、さらに絶対量についてはもっと多く分担してもらわなければならない、こういう見通しになっておるわけでございます。 私ども今後の全体の物流の方向ということをいろいろ考えますと、三全総で見通しておりますように、一次産業はパーセンテージをさらに低める、しかし、二次産業あるいは三次産業というものは、今後、一次産業の穴を埋めると申しますか、その後退した穴を埋めて出てくるという状況が当然考えられるわけでございまして、運ばれるものの質といたしましても、素材産業、たとえば鉄鋼、セメントその他の公共事業等に多く使われる素材の輸送、これは従来ほどではございませんけれども、やはり着実に伸びていくだろう、しかし、そのほかに国民生活の高度化あるいは多様化ということに伴いまして、素材よりはやや高価品でありますいろいろな製品が輸送の対象として従来よりも多く出てくるのじゃないだろうか、全体として伸びる中で、そういうふうな物流の構造変化とまでは言えないかもしれませんけれども、そういうような変化が起こってくるということになりますと、内航といたしましても、すでに従来でも素材産業の原材料というものは、相当大部分をトンキロベースでは内航が分担しておるわけでございますので、この上にかぶさってくるものを考えますと、雑貨品等製品部門、これがさらに海路利用が計画されてくるのではないだろうか、そういうような事態を予想しながら、今後、内航海運において雑貨輸送といったようなものの分担がくるとすれば、どういう形で受けとめるべきか、そういうような検討を早急に進めていく必要があるのじゃないだろうかということで、非常にわずかな予算でございますけれども、昨年度以来今年度も多少の予算を計上いたしまして、ニーズの研究、具体的な運び方、運ぶための船舶というものは、どの程度のコンテナ船がいいのか、ローロー船がいいのか、いろいろな角度からの検討を始めておるということでございます。
○中馬(弘)委員 構造変化も含めて、従来の油や鉄だけではなくて、いろいろなものが内航海運に移るべきであるというような御意図のようでございますが、むしろ移すべきであるというお考えなのかもしれませんが、そこあたりの理由といいますか、その辺を少しお答え願いたいと思います。
○真島政府委員 理由と言うほど、中身と申しますか、いま申し上げたことの背景にあるいろんな動きについて、私も詳しい知識があるわけではございませんけれども、少なくとも三全総で考えられておりますような量、これを分担していかなければならないということになれば、考えられるところは、やはり大体そういうところにならざるを得ないのじゃないだろうか、ある意味では内航海運というものはそういう受けざら的なもの、荷主さんなり利用家が利用しやすいようなシステムと、船舶とをつくることによって、陸上のように空間でどうにもならないということもございませんし、最近言われておりますようなエネルギー効率といったような点からも、海運というのは相当利用されてしかるべき輸送機関であるというようなことを頭に置きながら申し上げた次第でございます。
○中馬(弘)委員 今後の経済成長なり構造変化で自動的に海運のウエートが高まっていくということなのか、むしろそうすべきといいますか、そちらの方向に指導すべきということとどちらにとったらよろしゅうございましょうか。
○真島政府委員 その点は非常にむずかしいことかと存じます。確かに、相当多量のものを受け持つべきだというふうに三全総で指摘をされておるわけでございますけれども、そうかと言って、それに対応した雑貨輸送について、これからこなしていかなければならないようないろいろな問題点を申し上げたわけですけれども、そういうものが着実に成果を上げていかない限り、たとえばエネルギー効率、海運がいいと申しましても、せっかくそういう計画を立てて船を走らせてみても、荷物が集まらないということになりますと、これは逆にエネルギー効率の面からも悪いということにもなるわけでございまして、その辺、私ども海運を担当している者としましては、何とかそういう方向を志向したいと思っておりますけれども、現実の動きが自動的にそうなるというふうには実は私、そこまでの自信はございません。
○中馬(弘)委員 といたしますと、現在、自動車あるいは鉄道で運ばれているものでも、むしろ海運の方に移すものがあるという御認識でございましょうか。
○真島政府委員 現在の姿のままでございますと、内航海運の適合貨物というのは、石炭であり、石油であり、鉄鉱であり、セメントであり、石灰石である。非常にロットがかたまりまして、輸送にある程度の時間がかかってもそれでいいというようなもの、ただし、運賃の面では相当低廉に運べるといったようなものが内航の適合貨物でございまして、黙ってそのままに推移してまいります場合には、現在、陸上でトラックあるいは鉄道で運ばれている荷物が、当然内航に落ちてくるということにはなりがたいと考えております。
○中馬(弘)委員 いままでの御答弁、あるいはこの三全総の数字あたりを見ていきますと、今後、先ほどお話にありました省エネルギーの観点、あるいは国民経済計算の意味からいきましても、むしろこちらにウエートを高めていく必要があるという、その意図のもとに、この三全総の数字はできていると私は理解したいと思います。 そういたしますと、特に省エネルギーの問題を取り上げてみましても、いままでの鉄道あるいは自動車からこちらに移すものの施策がなければならないわけでございますね、そういう施策を行っておられるのかどうか、その点についてお答え願います。
○真島政府委員 いまのところ、先ほど非常に簡単に申し上げました海上における雑貨輸送システム、こういうものを、具体的に現実のニーズに合わせ得るかどうか、この検討を昨年度、今年度を通じて始めておるという状況だけでございまして、特に具体的に手を打っているというところまでまだ進んではおりません。
○中馬(弘)委員 もちろん、物によって違うでしょうけれども、自動車よりも鉄道の方が、あるいは鉄道よりも海運の方がエネルギー効率がいいという御認識でございますか。
○真島政府委員 エネルギー効率の問題は、確かに、たとえば鉄道あるいはトラック、あるいは内航海運、これが何と申しますか、ロードファクター一〇〇といいますか、満載で効率よく走る、そういう大前提を置いて比較してみた場合には、自動車よりは鉄道、鉄道よりは海運——まあ海運と申しましても、フェリーは若干効率が悪いようでございますけれども、一般の、在来型の内航船というものは、効率はよろしいということでございます。 ただ、そういう大前提が満たされないと、逆にがらがらの車を引き、あるいは内航でございますと、相当のロットがまとまらないと、やはり輸送いたしましても、効率が悪くなるというようなこともございまして、そういうような大前提を満たすような形で、一体内航というものを、今後の雑貨輸送なり製品輸送なりというところにどこまで利用し得るのか、また、どういう仕組みがそれを可能にするのかということが一番大事なことではないかと思っております。
○中馬(弘)委員 もちろん、海運局だけでできるものではございませんし、それこそ鉄監局や自動車局との総合的な関係が要るのでございましょうけれども、内航海運の重要性、特に省エネルギーといったような観点からこれを助成していこうとするならば、それなりの方法もあろうかと思うのです。 これはまた後、大臣に全般的な御意見をお伺いしたいのですが、そういうところで、さっき余り具体的に詰めてないということでございますが、今後、そういう観点での作業なり施策をお考えになっていくおつもりでございましょうか。
○真島政府委員 ただいま御指摘になりましたように、確かに海運局だけで全体をいろいろと考えていくということはちょっとむずかしいわけでございまして、先ほど申し上げました海上における雑貨輸送なり製品輸送は、どういう型の船で、どういう荷役の仕組みで、どういう港湾施設をつくったら利用してもらえるのだろうかというような研究あるいは実験的な試みというものも、私ども運輸省の大臣官房におきます物流関係が中心となりまして、流通対策本部というところでの、全体をながめながらの一つのアイデアであるわけでございまして、そういう意味で私ども、とりあえずはこのアイデアを育てていくということのほかに、官房ともいろいろ御相談をしながら全体の体制というものを固めていく必要があるのではないか、このように考えております。
○中馬(弘)委員 不況の海運業界をお抱えになっておる海運局としまして、むしろ他局、他省庁に働きかけて、これは全般的な意味で申しましても、非常に省エネルギーになり、あるいは国民経済的にプラスになるということであれば、このことを積極的にお進めになることをあえて申し上げておきます。 次に、内航船舶の需給のバランスでございますが、適正船腹量というのを、・内航海運業法に基づく海造審の部会の答申でそれぞれ毎年告示されております。この決め方なんでございますが、これはどのようにしてお決めになっておりますか。
○真島政府委員 適正船腹量につきましては、毎年向こう五カ年間についての内航の荷動き、これを想定いたしまして、それらの荷動きをさばくためには、どの程度の船腹量があれば一番適正で需給バランスがとれるかということを、原単位その他いろいろ計算をいたしまして出しておるわけでございます。 貨物船、セメント専用船、自動車専用船、油送船、特殊タンク船、それぞれのうちで大宗貨物等の伸びについては、たとえば鉄鋼なら鉄鋼連盟あるいは石油連盟、そういうところ、あるいは通産省などと御相談しながら、全体の今後の五年間の荷動きの推定をしていただきまして、それに応ずる適正船腹量というのを、現在の船腹の能率その他からはじき出しまして、計算をいたすわけでございます。
○中馬(弘)委員 これは昨年の十月十二日ですかにおいて、貨物船がいま過剰だということで、これはどれでもいいのですが、デッドウエートの方がいいですか——五十四年度デッドウエートで四百二十四万八千トンが適正ということですか。
○真島政府委員 適正船腹量、これはそちらのお手元にもあると思いますが、五十三年度、五十四年度、五十五年度と年度が並んでおりまして、この年度の欄で上の欄が総トン、下の欄がデッドウエートでございますが、この適正船腹量は、五十三年度という欄に書いてございますのは、五十三年度の半ば、五十三年度央における適正船腹量が書かれておるわけでございまして、たとえば五十四年度で申し上げますと、総トンでは貨物船は百九十万トン程度あるのが一番需給バランスがとれておる、これはデッドウエートを計算いたしますと、三百八十六万九千トンになる、こういう数字でございます。
○中馬(弘)委員 その三百八十六万九千トン、これに対応する、それ以前、五十二年の十二月十三日に告示された数字、これは幾らですか。
○真島政府委員 五十四年度の数字について申し上げますと、五十二年につくりました適正船腹量での五十四年度の数字は、一般貨物船二百十五万三千トン、これは総トンでございます。デッドウエートは四百二十四万八千トンという数字になっております。
○中馬(弘)委員 ということは、一年で一割以上も見通しが狂うということでございますか。四十万トンも……。
○真島政府委員 この数字につきましては、先ほどどういうふうにつくるかというときに申し上げましたけれども、毎年大宗貨物を扱っております業界のそのときの状態においての五年間の見通しを聞きまして、それに応じて作業いたしますので、やはり五十三年、去年の半ばごろ、十月にこれができるその前の段階で景気がなかなか簡単に回復しないのではないかというような考え方が業界には非常に強かったのではないか、それが結果といたしまして荷動き量を、五十二年に予想したよりも低く推定が出されたということかと思います。
○中馬(弘)委員 いま言われましたように、その五十二年度の策定ですと四百二十四万八千トンですか。そうしますと、五十三年七月現在のデッドウエートとほぼ同じでございますね。そうしますと、この適正船腹に合わせて業界が努力してスクラップ・アンド・ビルドし、そしてここに持ってきたら、またその一割以上も、いや、これは適正じゃないのだということに結局なるわけでございますね。この数字の責任はどなたがおとりになるのですか。
○真島政府委員 これは運輸大臣が告示をするわけでございますけれども、適正船腹量というものは、たとえば今度十月に出しましたものにつきまして申しますれば、そのときのやはり最大の知恵をしぼって策定をされたものでございます。しかしもちろん、経済は生き物でございまして、その間に景気の変動が起こるということになりますれば、おっしゃるとおり実は適正船腹量というのは、実際には一、二年たってみると非常に動いてしまうのではないかということで、その辺はなかなかむずかしいことでございますけれども、私ども、やはり内航海運業法に基づきまして、規定上ああいう作業をやり、そしてああいう数字を出していくわけでございまして、責任というのがどういうことになるのか、私ども何とお答えしていいかわからないのですけれども、仮に適正船腹量がああいう形で出ておって、これは金科玉条であると信じて、非常に何か経済的にも致命的な損害を受けたというような事態が起こるとも思われませんし、責任という意味では、そのときの見通しが甘かったではないかというおしかりを受けるとすれば、私どもがそういうおしかりを受けることになるかと思います。
○中馬(弘)委員 もちろん、見通しですから狂う場合だってあるわけでございますが、これは一応、業界に指標として指し示しているわけでございますね。この方向に従ってやりなさいということで指導しているはずなんです。そしてもちろん、そういうことでこれが減ることも場合によってあり得ましょう。しかし、その後ずっとこれがふえていくわけです。そしてまた、先ほどのわが国の物流の関係から言うならば、内航海運はむしろふやしていかなければいけないということなんですね。この矛盾をどうお考えになりますか。
○真島政府委員 この適正船腹量につきましても、数字をごらんいただきますとおわかりと思いますけれども、一般貨物船の部分が相当過剰になっておるわけでございます。事実、五十一年、五十二年、五十三年に入るころまでは、一般貨物船の過剰状態というのは確かにあったわけでございまして、そういう意味で五十三年度からは、一対一・三の解撤比率ということで、ある意味では一般貨物船は総トン数ないしはデッドウエートが従来よりも減少するという形で、大急ぎの整備をしていきたい。いま予想されるところでは、大体五十四年度いっぱい一対一・三という形の一般貨物船についてのスクラップ・アンド・ビルドをやってまいりますと、大体需給バランスは回復するものと見られます。 したがいまして、私どもは、五十四年度後半以降、この一対一・三というような非常に重い解撤比率といったようなものについて再検討をいたすとともに、五十四年度後半ごろの全体の形を見ながら、内航全体のSB政策といったようなものの中身を再検討する必要があると考えております。
○中馬(弘)委員 現在のこういった内航海運の不況といいますか、船腹過剰も含めたこの不況は構造的過剰ではないはずです。景気変動過剰だと思うのです。少なくともわが国は、自由経済体制をとっております、計画経済ではございません。そうするならば、これは若干の変動が出るのはあたりまえでございます。そしてそれであれば、適正船腹量と言うときも、そうした景気変動に合わせてそれをやるのであれば、これは経済見通しにすぎないわけでございます。業界に指し示す数字ではないと思うのです。そうすると、これは余りにも無責任過ぎやしないかと感じるわけでございます。 したがって、こういうことをやっておるから、いまスポットものでは、それこそ四十八年のあの暴騰したときに近いようなもののあれが出ているのです。現実に出始めています。そしてこれが、いまこうして下げてやった適正船腹量というものが、来年になったら大幅に足らないというようなことになり得るのです。いままでの海運業界を見ておりますと、暴騰と暴落の繰り返しでございます。その辺についてどうお考えになっておりますか。
○真島政府委員 確かに、内航海運も市況産業でございまして、時の景気変動によりまして、いまおっしゃいましたようなスポット的なもの、そういうものが火を吹くとぐっと運賃が上がり、船腹需給が締まってくるというような状態は過去にもございましたし、これからもあるだろう、このように考えております。 ただ私ども、内航二法というものを、昭和三十八年でございましたか、国会を通していただきまして、それまでの内航の非常にどろ沼的な慢性的な船腹過剰状態、これを何とかもう少し秩序立った近代的な企業に育てていきたい、そういうような観点で、海運業法におきましては標準運賃、あるいは海運組合法におきましては全体としての輸送業界の秩序づくりのための大同団結の内航海運組合の総連合会会というようなもの、業法、組合法二本を合わせまして、内航の秩序づくり、近代化を始めたわけでございます。 その後、そのときの内航海運業法の切り札というのは、従来のような慢性的な過剰状況に陥ることのないように、いわゆる最高限度量の設定ということで上限の枠をはめながら、業者の自主的な調整、統制というようなもので秩序が保たれていくように、内航総連合会の発足と、さらにその後における総連合会の育成ということを進めてまいったわけでございます。 現在、内航総連合会というものも、発足以来大分たちまして、大分育ってまいりました。自主的に船腹調整あるいは荷主との運賃交渉その他業界の全体のための仕事というものをよくやってくれておると私ども思っておりますが、こういうような形の中で適正船腹量というのが出てまいります。しかし、これは内航海運業法で一応義務づけられている規定でございます。こういうのはおかしいから、これは改正してやめてしまえという御議論であれば別でございますけれども、私ども、適正船腹量というのは、やはりある一つの目安としては従来も役に立ってきたのではないか、このように考えております。 ただ確かに、急激な変動が起きたときに、ちょっとこれはおかしいなということになりかねないという要素ははらんでおりますけれども、一般的には私ども、それほど害のある制度あるいは数字であるというふうには考えてはおりません。
○中馬(弘)委員 何もこれは不適正だからやめろというようなことを申したつもりはございません。確かに、連合会あるいはいろいろな業界の御意見を聞かれることは必要なことです。しかし運輸省としては、船舶局としては、はっきりした日本の海運はこうして伸ばすのだから、これが適正なんだ、そして景気変動で需給ギャップが開くこともあるであろうし、そのときにはそれなりの救済策をとるということで、はっきりしたものを示さなければ、不況のときには弱気の見通しにし、また好況になれば強気の見通しというようなことで、これは船舶だけではなくて、造船業界自体もそういう大きな過ちを繰り返したわけでございますが、そういうことで、船舶局として一つのはっきりしたものを持っていただきたいという希望でございます。 それと関連いたしますが、この指導におきましても、ただ船腹量の多い少ないを、スクラップ・アンド・ビルドで調整したりするのではなくて、もう少し前向きの施策が必要なんじゃないか。といいますのは、合理的な経済船あるいは特殊船といったものを建造する、技術的に開発する、プッシャーバージあるいはLNG船の二次輸送の問題、それから冷凍貨物船あるいはホーバークラフト、ジェットフォイルですか、何か最近少し新しいものも出ているようでございますが、こういったものに対しての育成とか助成といったようなことに、船舶局なり海運局はどのようにお取り組みになっておるのか、また、なされておられないのか、その辺をお答え願います。
○謝敷政府委員 お答えを申し上げます。 一般的に、船が実際の業務に就航するまでの間には、もちろん技術研究なり開発なりがあるわけでございますが、それが具体的に出てきますときには、そのときのニーズに合っていなければならない、こういうことで、実際に研究開発しているものが具体的にかなりの量で出てくるまでには相当の時間がかかります。 現在まで内航海運あるいは国内の輸送に関しまして私どもとしてやってまいりましたのは、基本的には、内航海運の船は比較的小型でございますので、なかなか大型の船に比べて技術的にはむずかしい問題がございます。したがいまして、大型の船で取り入れられ実現したものを逐次内航の船に移していく、あるいは建造します造船所が中手以下ということもありまして、そういう制度を一つやっております。 これはたとえば自動化の問題にしますと、昭和四十五年度から四十七年度までに内航船の自動化のための技術指導書の作成をしております。それから、さらに一般的な自動化のほかに、先生御指摘のような専門化あるいは特殊船化という問題がございまして、四十八年度から四十九年度は危険物の運搬船の建造のための技術指導書の作成、それから五十年度はいわゆる雑貨輸送に対応してカーフェリー建造のための技術指導書の作成、それから五十一年度、同様に内航コンテナ船の建造のため、それから五十二年度は特殊タンク船の基本設計に関する件、こういった形で、具体的にものが頭にあり、かつ研究が進み、船としてでき得るというものを、技術指導の形で中手以下の造船所に指導をしてまいったわけです。これらは船舶整備公団の標準設計の中にも取り入れられておりまして、内航船の建造に当たって中小型船舶の近代化にかなり役立っていると考えております。 これから先の問題といたしまして、一般的に省エネルギーと、それからいわゆる先生御指摘の合理的経済船といいますか、保守管理が容易であって、かつ船内労働の軽減なり運航効率の増大を図る、こういった二つの大きい柱があるわけでございますが、これにつきましては、現在、外航船を主体にしてやっておりまして、これの波及効果を今後考えていきたい、こう考えております。 それから、LNGの問題につきましては、これは基本的にLNGの基地の配分と、それから中規模消費地にどうやって輸送するかという二つの問題がございますが、私どもとしては、中規模消費地については、パイプラインなりあるいは内航による二次輸送なり、いろいろ検討しておる中の一つの方向といたしまして、LNGの内航船による二次輸送を検討して、技術的な詰めをやっているところでございます。 これは行く行くLNGの使用量、消費量が増してきますと、中規模消費地の対応策として技術的にさらに検討を加えていく必要があろうかと思います。 それから、客船の問題につきましては、これは一般的に普通の旅客船の高性能化ということで、軽合金を使ったようなものの高速化とか、あるいは水中翼船、ホーバークラフト、それから最近出ておりますジェットフォイル等がございますが、これはそれぞれ必要とされるその航路の速度に従いまして、それぞれの使い方があろうかと思いますので、今後、これらの技術についても船舶技術研究所、あるいは民間の共同研究機関等におきまして研究を続けていきたい、こう考えております。
○中馬(弘)委員 公団の方でも、そのような御意図で、何といいますか、いろいろな申請の承認を与えるときの基準とかなんとか、そこいらまで含めまして、そういう配慮はなされているのでございますか。
○亀山参考人 公団といたしましても、ただいま船舶局長がおっしゃいましたように、貨物船等については自動化、あるいは省エネルギーの船型、船の形をいかにすれば一番燃料費が安く済むかというふうな研究をいたしまして、あるいはまた甲板室と申しますか、居住区の一つの標準的な設計書をつくりまして、これを内航海運の方々の御使用の便にするようにいたしております。また、旅客船の分野におきましては、ただいまございましたように、新しいスピードの速くて快適なボートが次々と開発されてまいります。私どもとしては、そういうものを船主が採用なさる場合に、内容をチェックいたしまして、新しいものについては安全性が十分であるだろうか、これをまず第一に見まして、安全性において問題がなければ、そういう新しい快適なスピードの速い船の採用に当たって船主に十分協力をいたしてまいっております。
○中馬(弘)委員 現状の保護や救済だけではなくて、経営形態あるいは技術開発等を含めた内航海運の近代化に努力していただきたい、このことを申し添えておきます。 最後に、大臣もお帰りいただきましたので、先ほどのことの繰り返しになりますが、内航海運を今後日本の省エネルギーの観点から、あるいは輸送形態から、三全総でも言うようにふやしていくということであれば、かなりそれなりの——船舶局だけではなくて、交通体系として自動車から、あるいは鉄道からこちらに移していくという施策が必要になってこようかと思うのです。しかし、これは船舶局や海運局だけでできる問題ではございませんので、大臣にその辺の御決意のほどをお伺いしたい。
○森山国務大臣 先ほどもお話があったと思いますが、国内の陸上、海上を問わず、貨物輸送のエネルギー節約の効率から申しますと、キロトンで五〇%を占めながらエネルギーの消費量は二〇%という程度であります。ただ現状は、先ほど来お聞き取りのとおり、船腹が余っておる、しかも老朽化しておる、近代化しなければならないという要請があるわけであります。余っておるというのは、石油ショック以来の不況からまだ抜け出してないということでありますが、いずれ景気が常態に復するにつれまして、この問題は解決していくでありましょう。しかし、船自体がもう古くなっているというものは新しいものと切りかえていかなければなりません。スクラップ・アンド・ビルドで解撤、建造、共同建造、船舶整備公団がやります建造によりまして、国内の海上運送というものを大いに盛んにしていかなければならないというふうに考えております。 全体としましては、先ほども申し上げましたように、五〇%のシェアを占めながら二〇%程度のエネルギーで済むというところでございますから、省エネルギーというのは、いま非常に大事な折でもございますから、特にそういう角度から、国内海上貨物輸送というものの重要性に着眼をして施策を講じていかなければならないと思っております。 きょうは閣議でエネルギーの節約についての政府の方針が論議をされたわけでございましたが、私は、運輸大臣といたしまして、省エネルギーという観点から総合交通政策というのを見直さなければならないのじゃないか、現行の総合交通政策は、昭和四十六年に策案をされたものでありまして、エネルギー問題の起きましたのが昭和四十八年でありますから、そしてまた最近のイランの事件によりまして、そのことがいまさらに深刻化しつつあるときでありますから、そういう角度で、政府では経済企画庁長官が総合交通政策担当ということになっておりますから、経済企画庁長官を中心にして関係閣僚で総合交通政策を見直さなければいかぬということを主張いたしまして、閣議で了承を得たわけであります。 そういう考え方の中の一環としてこの内航海運という問題をとらえて、内航海運の今後の施策を講じてまいりたい、そういうふうに考えている次第であります。
○中馬(弘)委員 せっかくの御努力をお願いいたしまして、質問を終わらしていただきます。
○箕輪委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。 次回は、来る二十日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時二十九分散会