外務委員会 第2号
- 発言数
- 287 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1978/12/20
会議録
○永田委員長 これより会議を開きます。 この際、外務政務次官より発言を求められておりますので、これを許します。志賀外務政務次官。
○志賀説明員 このたび、外務政務次官を拝命、就任をいたしました志賀節でございます。 まことに不敏、非才の身でございますが、委員各位の御指導よろしきを得て、私の与えられた職責に取り組む決意でございます。 なお、私は園田外務大臣と表裏一体をなして、日本の外交の推進に当たる決意でございます。皆様方の御指導を切にお願いを申し上げまして、一言ごあいさつにかえさせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ――――◇―――――
○永田委員長 国際情勢に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。土井たか子君。
○土井委員 日本時間で十二月十六日の午前十一時、大変画期的な、国際的規模で申し上げますとまことに全世界の、世界史に残る大きな出来事が出てまいりました。米中両国が、来年一月一日付で国交を正常化するという共同声明を同時に発表したわけでございます。このニュースを受けるに当たりまして、私どもが思いますには、政治生命をかけて中国に赴かれ、さきに日中平和友好条約の締結にまで努力をされました園田外務大臣の努力が、今度はこういう形でも実ったという一つの関連性を思わざるを得ません。 そういうことから、まず外務大臣にお伺いをしたいのは、この米中国交正常化ということで、東西冷戦構造というのがここで消えて、緊張緩和の方向に、アジアを中心に世界は進むというふうに認識すべきであると私たちは考えておりますが、このことによって、日本を取り巻くアジアの情勢がどのような影響を受けるというふうにまずお考えになっていらっしゃるか。総括的なことでございますが、ひとりお聞かせいただきたいと思います。
○園田国務大臣 米中正常化によってアジアにおける緊張は激化するという一部の方と、これによって米中及び日本がアジアの平和に貢献するという高い立場からいって、この米中正常化はアジアの緊張を緩和する、両方の意見がありますが、私は、米中正常化によってアジアの緊張は緩和する方向へ進む、またそれへ努力しなければならぬ、こう思います。
○土井委員 アジアの緊張は緩和する方向に進むし、またそうしなければならないという御決意を込めてのただいま総括的な御答弁でございます。 それで、外務大臣御承知のとおりに、米中間においては上海コミュニケにより、また日中間においてはすでに平和友好条約により、この三国とも覇権を求めないということをうたっております。そして、そういう意味からいうと、米中、日中というのはワンセットであると考えることもできるかと思います。この三国、いずれも強大な三国でございますが、将来アジアで具体的に一体どういう行動をとるのかというのは少なくとも全世界の注目の的になるであろう、その中で、いま外務大臣がお答えになりましたとおり、アジアにおいての緊張緩和の方向でわが国は外交を進めなければならない。いまそういう状況を考えてまいりますと、この日中米という三国が寄りまして対ソ三極包囲陣をここで確立したのであるという認識があることも事実であります。口先じゃなくて、具体的に、そうなってまいりますとわが国外交はソビエトに対して何をどのように取り上げて、平和状況をさらに確固たるものにするために踏み出していくのか、このことが問われつつあるように私は思うわけでありますが、外務大臣はこの点についてどのような御施策をお持ちになっていらっしゃるか、お伺いします。
○園田国務大臣 第一は、わが国自体の問題でありまして、日ソの友好関係をどのように促進していくかということが大事であろうと存じます。この点については日ソ両国が相互に、表に裏によく話し合って相互理解を深め、新たな観点から日ソ関係を進めていきたいと思います。 第二番目には、日本と中国の中で、中国は正直に言って反覇権という問題を、あたかも自分が対立をしているソ連に向かっての道具だみたいに使っておりますが、その点は日本ははっきりしておりまして、これは中国と意見が対立をし、ベトナムに援助をしているという具体的な例によってもはっきりわかるはずでありまして、今後の実行によってそれを明確に示す必要があると存じます。 〔委員長退席、奥田委員長代理着席〕 なお、米中正常化についてはブレジネフ書記長からカーター大統領に手紙が参っておりますが、その手紙のことを大統領はいろいろ言っておりまして、これによってもソ連の意図がわかりますので、その手紙の内容は局長から説明をいたさせて、後また答弁をいたします。
○柳谷説明員 このたびアジア局長になりました柳谷でございます。 お答えいたします。 先ほどワシントンから入りました報道によりますと、カーター大統領がテレビのインタビューにおきまして、その少し前にブレジネフ書記長から同大統領に届いた親書の内容を説明しているようでございますが、その要旨によりますと、ブレジネフ書記長からカーター大統領あての書簡が届いた、この中には、ブレジネフ書記長が、われわれのコミットメントは全世界の平和に対するものと理解しているということをまず明らかにした上で、中華人民共和国と米国との新たな関係は世界平和に寄与するものであるというのが米国の立場であることを認める、ブレジネフが認めるということを述べ、さらに、主要な主権国家間の正当な関係は完全な外交を持つことであることを認めるということを述べておりまして、カーター大統領は、この手紙についてきわめて前向きのトーンであると自分は受け取っている、また、アメリカと中国との間の新たな関係が、SALTの合意を得るに当たっての障害とはならないこと並びにソ連とアメリカとの間の良好な関係を危うくするものではないことについて自分は疑問を持っていない、このように発言しているようでございます。
○園田国務大臣 いまの手紙によってソ連が米中正常化をどのように解釈しているかということは明確にされておりませんけれども、少なくとも日本と中国が友好条約を結んだときに、これはソ連に対抗するものであると、その後、対抗するものであるかそうでないかは今後の行動を見守る、ということに比べると、ややニュアンスが違っておりますけれども、少なくともソ連は、米中正常化というものが直ちに自分の方に対抗するものであるという言葉は使っておりません。そういう意味で、この米中正常化及びさきにさかのぼりまして日中の友好条約というものがアジアの平和に貢献し得るかどうかということは、一に今後の努力、実行、こういうことによって決まると考えております。
○土井委員 アジアにおける努力と実行によって決まると考えておりますというただいま御答弁をいただきましたが、具体的に、ただいまのブレジネフ書簡というものについての、アメリカから届きましたホットな内容について、事務局レベルでの御説明があり、外務大臣の御答弁でございますが、米中ソのパワーゲームというのが展開される中に日本は入らないのだ、それに日本がくみしないのだということに対しまして、口先だけじゃなくて、どういう努力と、どういうそれに対しては方策が必要であるか、また、なすべきであるかという、態度で示すということが具体的になければならないと思うのです。この節、日本としては具体的にどういう態度をもって、この米中ソのパワーゲームにくみしないということのあかしを一つは立てていこうとなすっているか、その点いかがなんですか。
○園田国務大臣 従来から申し上げておりますとおり、日本は、日中の関係、これが決してソ連に対抗するものではない。むしろ、私は拡大均衡という言葉を使っておりますが、中国と日本の間がボルテージが大分上がった。だんだん冷めてくるでありましょう。一方、ソ連との関係はボルテージを上げていって拡大均衡にしたい、こういう基本的な考え方を申し上げておるところでありますけれども、まず第一にはソ連との友好関係をさらに進めていく。そして日本とソ連との関係をだんだん高めていく。その他の問題につきましても、事あるごとに、日本と中国が友好関係をとることはソ連に対抗するものではないということを、具体的に示していく必要があると考えております。
○土井委員 いま大臣の御答弁ともこれは関係をしていくわけでございますが、ただいまのブレジネフ書簡でも、今回の米中国交正常化というものが平和に対して貢献するものだという、こういう読みをもってアメリカに伝えられた書簡であるように、まあ大まかに申しますと、受けとめてよいように私ども思います。 そういうことを考えれば考えるほど――今回の米中国交正常化に伴いまして米国は台湾との国交を断絶する、そして米台条約を破棄する、こういう具体的なことが出てまいります。もうすでにこれも公式で発表されているとおりでありますが、こういう状況の中で、わが国といたしましては、いまアメリカとの間で結ばれております安保条約の中にある第六条の「極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、」というこの極東の範囲が問題になってくるわけでありますが、この極東の範囲の中に台湾は、単刀直入にお尋ねをいたしますが、入るのか入らないのか。これは事務レベルの問題じゃなくて、あくまで政治家としての外務大臣に対して私はお尋ねを進めたいと思うわけであります。いかがでございますか。
○園田国務大臣 まだ共同声明をもらったばかりでありますし、何らこれについて話し合いをいたしておりませんけれども、まず事務当局から法的な意見を申し上げて、その後で大臣から私の判断を申し上げたいと存じます。
○中島説明員 お答え申し上げます。 極東の範囲には、ただいままでの極東の範囲の統一見解には台湾地域が入っているわけでございますが、この問題につきましては、われわれといたしましては、日中の国交正常化が安保条約にかかわりなく達成されたと同様に、米中の正常化も安保条約にかかわりなく達成せられたというふうに理解いたしておりまして、これによって直ちに台湾地域をここから削除するというような問題は生じないというふうに考えております。
○園田国務大臣 いま局長の答弁は日本と台湾の関係だけでありますが、日本と中国の間では台湾の問題は議論をされなかったわけであります。米中正常化のことについて私は鄧小平副主席と台湾の問題でいろいろ私的に話したことばございます。そこで、今度はっきり米台条約の破棄、その期限、こういうことが声明の中に出ているわけであります。でございますから、少なくとも台湾をめぐる米中の関係が米中正常化の最後の議論になったことは事実でありまして、法的な解釈は別として、少なくとも米中正常化ができた以上は、今後台湾地域において紛争が起こる、あるいは武力的なアメリカの発動があるということはあり得ないことは事実でございます。したがいまして、日本とアメリカが結んでおります安保条約の六条の中の解釈で、極東の範囲に台湾が入っておったわけでありますが、その必要はなくなったのではないか、こういうことは私も土井先生と同じように認めるつもりであります。しかし、このことについては米国と日本と話し合って、向こうの意向も聞き、こちらの意向も述べて処置すべき問題であると考えております。
○土井委員 ただいまの外務大臣の御答弁からいたしますと、安保条約第六条の極東の範囲の中に従来は台湾を入れて考えていた部分を、台湾を除くというふうに、米中国交正常化がなされた後は考えなければならない、そのように外務大臣も明確に認識をされているようであります。これについては、アメリカとの話し合いが大臣おっしゃるように必要でありましょう。しかし、そのアメリカとの話し合いに臨まれるに際しましては、日本側として、いま外務大臣が御答弁になりました認識を、当然明確にアメリカに対して御伝達をなさるはずである、このように私たちは考えますが、そのとおりに理解してよろしゅうございますね。
○園田国務大臣 共同声明あるいはテレビの大統領の発表等を見ましても、台湾地域に紛争はあり得ない、これははっきり、裏ではいろいろ話が通じておるか、あるいはこれに対する見通しを持っておるかと判断をいたします。ただ、台湾の安全、台湾の防衛については今後とも関心は持つ、こういうことを言っておりますけれども、台湾の安全、台湾の防衛ということについては、日米安保条約の発動によるものではなくて、米国と中国の相互理解によるもので、紛争はあり得ない、こういうことをはっきり言っていいのじゃないか、私はこう存じますので、そういうことも考慮しつつ、ある時期にアメリカと話し合いをすることになるのではなかろうか。御承知のごとく、安保条約の手直しをする必要はないわけでありますから、これは条約の中の一解釈あるいは両方の合意があればいいわけでありますから、そういう意味で話し合いをしなければならぬと考えております。
○土井委員 いま外務大臣は、もっぱら政治的な立場から、台湾に対しての外務大臣の御見解を、具体的に安保条約第六条の極東の範囲というものに照らし合わせて考えた場合にこうなるというふうな意味での御答弁をいただいたように私は思います。 ただ、しかし、外務大臣、考えてみますと、条約の関連から申し上げまして、日米安保条約と米台条約というのはワンパッケージとして考えられてきたといういきさつがあるわけでありますね。米台条約というのが破棄されてなくなってしまう。台湾については、台湾を中国の一部として認識する。しかも、この台湾について、条約上、極東の範囲というふうにこれを認識していくということをなおかつ考えていくならば、極東の範囲を認識する場合、中国も極東の範囲に入ると考えなければならなくなってまいります。中国の一部である台湾が極東の範囲なのでありますから、したがって、中国も極東の範囲に入ると考えなければならなくなってまいります。条約解釈上も、米台条約が破棄されてなくなってからというものは、日米安保条約上における極東の範囲について、なおかつ台湾を含めて解釈しようということになってくると、無理が出てまいります。この点についての御見解はいかがでございますか。
○園田国務大臣 先ほど申し上げましたように、日本とアメリカの話し合いがどっちになりましょうとも、安保条約そのものを手直しする必要はない。条約の六条の中の解釈というものを変えればいいわけでありますから、そしてそれを表明すればいいわけでありますから、安保条約そのものを、米台条約が破棄されたからといって直ちにいじる必要はない、こういうふうに解釈をいたしております。
○土井委員 大臣の御見解からすると、解釈を変えるという、つまりそれは言葉をかえて申しますと、安保条約はそういう意味において変質するというふうにも理解してよろしゅうございますね。
○園田国務大臣 これは当然米国の考え方もただし、われわれの考え方も言って、これに対する話し合いの時期を持たなければならぬと考えております。
○土井委員 私は先ごろのあの日中交渉の席において政治生命をかけてその場に臨まれた外務大臣の姿勢を拝見するにつけ、外交姿勢というのはああいうものでなければならないということをつくづく思わせられたわけであります。今回も恐らくアメリカに臨まれて、また向こうから来られるかもしれませんが、日米間で話し合いが持たれる席に外務大臣が臨まれる際、やはり日本として意のあるところを徹底的に披瀝されるに違いない、そのように私たちは確信をするわけでありますが、外務大臣とされては、この安保条約がそういう意味において変質するという認識の上に立ってアメリカ側に対しての話し合いに臨まれる、このように考えてよろしゅうございますね。
○園田国務大臣 国際社会の必然性を念頭に置きながら話し合いをするつもりでございます。
○土井委員 そこまで外務大臣がおっしゃいますとこれは聞かざるを得ないわけでありますが、すでに新聞紙上では、鄧小平副主席が渡米をされる以前に外務大臣はアメリカに行かれるという予定が伝えられております。この問題は、外務大臣としては、いつごろの時期に具体的な話し合いをしたいということをいまお考えになっていらっしゃるか、お聞かせいただければ幸いだと思います。
○園田国務大臣 私がアメリカへ行くというニュースが出ておりますが、これはまだまだそういう決まった段階ではございません。通常国会がすぐ開かれますし、国会の模様等見通しをつけた上でということになりますので、まだ私の渡米というものは内定したわけではございません。
○土井委員 内定は内定としまして、外務大臣としての心づもりでは一月中には行かなければならないであろうくらいはお考えになっていらっしゃるのじゃないかと思うわけでありますが、そこのところはいかがでありますか。
○園田国務大臣 まだわかりません。
○土井委員 ただ、しかし、外務大臣、その辺は大まかなところでもわかりませんとおっしゃるようでは、先ほどからおっしゃったことについて、それじゃ具体的にどのような対処の仕方をアメリカ側となすっていらっしゃるかということについての意味がなくなってくるわけであります。この節は、いろいろ事情もおありになると思いますから、大まかな線で結構でありますけれども、一月段階で恐らくはアメリカとのこういう問題に対しての話し合いを進められるであろうというふうにお聞きしてよろしゅうございましょう。
○園田国務大臣 予算の提出、審議、そういうこともありますので、またこの前みたいに貨物機で引き返すようなことがあっては大変でありますから、十分検討はいたしますが、まだ本当にわかりません。
○土井委員 先ほど来いろいろお尋ねをしてまいりました限りにおきましても、アジアの緊張を高めないために、日本の平和国家としてのイメージというものをいよいよ鮮明にしていかなければならない新たな段階を、ここに迎えたということになるであろうと思うわけでありますが、環太平洋構想というのが大平政権のもとに打ち出されておりますが、具体的にはこれは一体どういう構想なんでございますか。
○園田国務大臣 国際社会、外交において、一国と一国の関連性がだんだん大きくなり複雑になってきております。そこで大平総理のお考えは、単にASEANとかアジアとか、そういうもののみだけではなくて、汎太平洋地域と友好関係を深めていくことによって日本の足場を強くしたい、こういうお考え方のようであります。さらに、具体的にはもっと詳しく総理から承っていきたいと思いますが、いままでの外交方針を修正をしたり、変更したりすべき筋合いのものではない、こう思っております。
○土井委員 先ごろ、国連の非常任理事国の選挙で、残念ながらわが国は惨敗したわけでございます。これは期待をそれにかけておられた大臣とされてはずいぶんショッキングなことであったであろうと思いますが、その後、外務大臣とされては、国連中心主義というものに対して反省をしなければならないというふうなコメントを発表されているようであります。具体的には何を反省なさるのか、常任理事国になるような働きかけをするということになってまいりますと、これは常任理事国として名前を記されるべき国連憲章の改正という具体的な作業も必要になってまいります。まあ常任理事国になるように働きかけるというふうなこの内容を考えてまいりますと、私どもが見た場合には、どうも国連憲章の改正にまでかかるような問題を踏んまえての認識でございますから、大国主義というやはり意識がその中にあるんじゃないかというふうな批判も出てまいります。一体この問題に対してこれからどのようなことを大臣としてはお考えの中に置いていらっしゃるのか、その辺をお聞かせいただきたいと思うのです。
○園田国務大臣 この問題はまことに遺憾なことでありまして、所管の大臣として深くおわびをしなければならぬと考えております。 まず、原点に返りまして、日本が非常任理事国に立候補しようとするならば、アジアの国々と相談をして、そして日本が立候補したがいいか、あるいはかわってアジアのどこかの国かが立候補したがいいかという相談をやるべきことであった、これが第一に私は反省をいたしております。 第二番目には、やはり国連内における動きというものが急速に変わりつつある。大国の意のようにならずに、大国に対して批判なり抵抗なり自分の主義を通そうとする国々の勢力が非常に強くなってきておる。その場合に、日本は大国でもないあるいはその他の多数の国々の側でもないという国連活動自体も、われわれは反省をしなければならないんじゃないか、こういうふうに考えております。小さいことについては局長からお答えをいたします。
○大川説明員 ただいま大臣が申し上げましたように、国連では小さい国まで含めまして機会均等主義ということを強く求める声がとみに高まってまいっております。それが今回の日本が遺憾ながら敗れました一つの要因であろうかと思います。 それからもう一つは、アジアの中で競争をいたしましたバングラデシュ人民共和国、この国は回教圏の国々あるいは非同盟諸国の国々のメンバーとして、いわば組織票が動員できたということも一つの要因であろうかと思います。 大臣の御答弁の補足かたがた一言申し上げます。
○土井委員 いろいろな要因がその中にはあったと思います。今後の反省の材料も、考え方によったら一から十まで皆反省の材料だと言わなければならないような状況の中に日本は置かれていると思うわけでありますが、その中で常に、国際的なリベート、国際的な政治工作、国際的ないろいろな汚職に関係する現金の授受、こういう問題に日本がかんでいるということも、一つは、全世界から見ました場合に、日本に対する信用度がずいぶんマイナスされて考えられていく要因になっているのじゃなかろうかと思われるわけであります。 〔奥田委員長代理退席、委員長着席〕 もうすでにニュースで御存じのとおりに、去る十四日に米証券取引委員会が、マクダネル・ダグラス社を、連邦証券取引法違反ということでワシントン連邦地裁へ告発をいたしました。この中に日本も関係しているという具体的な資料があるわけであります。すでにただいま裁判が進行中のロッキード汚職事件にまつわりまして、コーチャン氏は、エアバス導入に対しての商戦当時に、ある政治家は三井を通じてダグラスからお金をもらっていたというふうな証言も一部すでにしているわけであります。そういう関連からも考えまして、今回のこの関係資料というものはすでに外務省としては御承知おきされているはずであると思いますが、いかがなんでございますか。
○中島説明員 お答えを申し上げます。 去る十五日にワシントンの連邦地裁がダグラス社に対する証券取引委員会の申し立てに対して、ダグラス社に対する永久差しとめ命令及びその他措置に関する最終決定を行いました。私どもといたしましては、この民事手続に関する公表された一括資料を入手いたしております。 これはもう少し細分して申し上げますと、まず第一に、証券取引委員会から連邦の地裁に提出されましたところの「永久差しとめ命令及び付随的救済のための申し立て」という文書が一つと、それから「連邦地裁によるダグラス社に対する永久差しとめ命令及びその他の措置に関する最終決定」こういう文書と、さらに三番目に「ダグラス社による同意及び今後の措置」という文書及びこれに付随して証券取引委員会に提出されましたところの「現状報告」こういう書類を入手いたしております。
○土井委員 まず、その外務省として入手されている資料を全部当委員会に対して御提出を要求いたしたいと思います。これは委員長、よろしゅうございますね。
○中島説明員 委員会からの御要求であればお出しすることはできます。
○土井委員 それは資料要求をただいまいたしまして、資料が提出された後、さらにこのことに対して具体的に機会を設けて、当外務委員会においてダグラス社についての今回の問題について質問する機会を特設されんことを、まず、委員長にひとつここで要求したいと思いますが、委員長、よろしゅうございますか。
○永田委員長 はい、承知しました。
○土井委員 それでは、改めてこの問題に対しては特に当委員会で……(発言する者あり)
○永田委員長 ちょっとお待ちください。いつということ、その他、理事会で後で協議いたします。
○土井委員 理事会で改めてそのことに対して協議をするという委員長からの御発言でございますが、理事会に対しまして、特に、これは緊急を要する問題であり、事が、内容からいたしますと重大でございますから、時を移さず、通常国会開会後自然休会に入るまでの間、当外務委員会をそのために開会されんことを要求したいと思います。これは委員長として了承していただけますね。
○永田委員長 それも含めて理事会で御相談申し上げます。
○土井委員 いま私たちが大まかに聞き知っております関係からいたしまして、また、先日私がワシントンの方に、ルートをたどって聴取いたしました関係からいたしまして、今回の問題の中には、自衛隊機を選定する段階でも不正があったという疑惑が持たれている点が、大変な大問題だと思っております。これについては、報告書が第三部のその他の措置という部分について触れられている点の関係になると思うわけでありますが、六九年から現在に至るまで、日本への航空機の販売に関して、ダグラス社から手数料として百八十万ドルが支払われたというふうに述べられておりますけれども、この中に軍用機も含まれているということが断られているわけであります。これを具体的に考えてまいりますと、マクダネル・ダグラス社製の自衛隊機というのは、昨年末導入を決定いたしましたF15イーグル戦闘機と、現在航空自衛隊の主力戦闘機であるF4Eファントムしかないわけでありますが、特にF4の場合は、六九年一月の国防会議で導入が決まった戦闘機であることは周知の事実であります。問題の秘密支払いというものが始まったのは、今回のいろいろな資料によりますと、六九年以来現在までということの時期になっておりますので、時期的に照合してまいりますと、これは合致するという関係にもなってまいります。こういう関係からいたしまして、百八十万ドルという金額が一回の売り込みではなく、複数の売り込みの総額だというふうな説明はございますといたしましても、自衛隊機選定について関係のある不正支払いがあったということが、今回の資料の中で一部出てきているわけでありますが、当然こういう資料も含めて、外務大臣としてはこの資料にすでにお目通しをなすっていると思います。まず外務大臣としてはお目通しをされたかどうか、さらに、そのことに対してどのように外務大臣としてはお考えを持っていらっしゃるか、このことをお尋ねしたいと思います。
○園田国務大臣 いま公表され、外務省が入手した資料の中には、軍用幾などという言葉はございませんし、日本の方に渡ったと断定すべきものもないと解釈をいたしておりますが、詳細は事務当局からお答えをいたさせます。
○中島説明員 先生御指摘の点につきましては、いま外務大臣から御答弁がありましたように、軍用機であるとか非軍用機であるというような記述は全くございませんで、その百八十万ドルの支払いという点につきましては、今後ダグラス社が設立いたしました特別調査委員会が、一九六九年から現在に至るまでの間の航空機の販売に関連するコミッションが百八十万ドルあって、それについて特別調査委員会が調査をすることになっておる、こういうふうに書いてありまして、なおそのくだりにつきましては、ダグラス社としてはそのような支払いは全く、何と申しますか、適切な支払いであると信じておるというようなことが書いてございます。
○土井委員 外務大臣は、いつごろこの資料に対してお目通しをなすったわけでありますか。
○園田国務大臣 いまの文書が公表になるという情報は相当前から聞いておりました。内容を知ったのは、外務省に着きましたのが先週の土曜日でありまして、私が目を通したのは今週の月曜日でございます。
○土井委員 大分以前から情報を聴取されていた段階で、資料について要求をされたといういきさつはなかったわけでありますか。
○中島説明員 ただいまの件は、要するに、日本を含んだ海外での不正取引の問題についての証券取引委員会の発表があるらしい、こういうことを聞いていたわけでございまして、その詳細を心得ていたわけではございません。それで、いま申し上げましたように、私どもがその細部の情報を知りましたのは、その細部の情報と申しますのは、先ほど申し上げました三つの種類の文書でございますが、これを入手いたしましたのは、これが証券取引委員会によって発表された後取り寄せて入手した、こういう関係でございます。
○土井委員 まあ、これはそこまでお伺いするのにどうかと思いますが、その事情に対して聴取をしていたとおっしゃる、その大分前とおっしゃるのはいつごろなんでございますか。
○中島説明員 先生御承知かと存じますが、このアメリカのマクダネル・ダグラス社の海外不正支払いの問題につきましては、大分以前から少なくとも新聞には報道されている案件でございまして、たとえば、いま私が手元に持っておりますあれによりますれば、一九七五年にワシントン・ポストがそのことを報道をいたしております。またことしに入りましても、日本の報道でも、証券取引委員会がこの問題の調査をしているようだという報道はあるわけでございます。そういう意味におきまして、私どもは、証券取引委員会でこの問題が調査の対象になっているということはそれなりに承知いたしていたわけでございます。そこで、それがいつ証券取引委員会の調査が一段落をして、この間のような発表になるか、こういう点でございまして、その点につきましては、およそ近々そういう発表が出るんじゃないかということを聞いていたわけでございます。
○土井委員 そこで、先週の土曜日に入手されて、外務大臣はそれをお読みになったわけでありますが、先ほどの御答弁では、軍用機ということが一字も出ていない、軍用機ということは具体的には指示していない、こういうふうな意味での御答弁でございましたけれども、体裁から申しますと、およそ私たちが知り得ている範囲では、三つに分けて書かれているこの第三部の部分がその他の措置ということになっておりまして、三カ国における支払いに関するものという内容になっております。三カ国と申しますのは、日本、イラン、クウェート、この三カ国でありますが、イラン、クウェートの場合は、具体的に軍用機ということが取り上げられて問題にされている。それと同列に日本というのが第三部で、三カ国における支払いに関するものとして取り扱われている。こういう観点からいたしますと、これは自衛隊、防衛庁関係の機材に対しての購入にまつわる問題だということが、素人判断でもすぐに判断の爼上に出てくるわけでありますが、外務大臣とされては、この点はどのように御理解になってお読みになりましたか。――いや、外務大臣ですよ、外務大臣がお読みになった結果を私はお尋ねしています。
○中島説明員 多少事実関係がごたごたしておりますので、ちょっと解明させていただきますが、恐らく先生が第三部とおっしゃられたのは、そのダグラス社の報告書にあるところのカテゴリー三というところのことを言われたのだろうと思います。そのカテゴリー三のところには、イランとかクウェートとか並んで、先ほど申し上げた百八十万ドルの、その日本との関係でのコミッションの問題が出ているわけでございます。 ただ、日本に関する部分はここの点だけではないわけでございまして、そのもう一つ前のカテゴリー二というところがございまして、そこで、一九七〇年に一万五千ドルの販売促進関係の費用が日本で支払われたという可能性がある、こういうことを言われております。
○土井委員 資料をいただいた上で正確にその点は押さえていく必要があると思いますが、局長、いま私はカテゴリー二のことを言っているのじゃないのです。カテゴリー二のことを、言っていないところについて御答弁はいただきたくない。不要な御答弁はここではおっしゃっていただきたくないですよ。カテゴリー三について私は言っているのです。 外務大臣、この点はいかがでございますか、外務大臣の御答弁を求めます。
○園田国務大臣 いま入手いたしました資料第三部についても、この個条で日本の軍用機が入っていると断定する資料にはならない、こう判断しております。
○土井委員 断定する資料にならないという認識ではあっても、これはどうも疑わしいというふうなことについて、やはり国民の疑惑を晴らすという立場から、外務省としては、この第三部についてさらに詳細な資料要求をされるのが当然だと私は考えますけれども、この点いかがでございますか、外務大臣。
○園田国務大臣 資料の入手は、いま向こうで出されているのは、いま外務省が手に入れている資料だけでありまして、それ以上の資料はいまの段階で入らぬわけであります。もちろん、こういう事件については重大な関心は持っておりますものの、向こうで発表されたからといって直ちに、おれの方には犯人はおらぬかと騒ぎ立てるのもこれまたおかしなことでありますので、事態を見守りながら、新たな資料が出れば逐次その資料は入手するように準備をいたしてございます。
○土井委員 アメリカが自主的に出していくことに事を待つということではなくて、やはり関係しているのは日本なんですよ。名前の上ではっきり明確に出てきているわけでありますから、日本の立場もあるんですね。日本の立場があると申し上げなければならないと思います。したがいまして、日本側から、こういう疑惑を晴らすためにも、やはり必要であると考える資料は積極的にアメリカに対して、これはアメリカ側も、伝え聞くところによりますと、資料の提供を日本側が正当な手続を経て求めた場合、捜査に必要な証拠資料を取り決めに従って提供する用意があるということをはっきり断っているわけでありますから、これはそれなりの努力を払われてしかるべきだと思います。再度、外務大臣いかがでございますか。
○園田国務大臣 向こうが出せる段階になりましたら逐次入手できますように、それぞれ出先その他を通じて準備はいたしております。
○土井委員 それでは、あとこの問題に対しまして、わが党の井上議員の方からさらに質問を進めたいと思います。
○永田委員長 大坪健一郎君。
○大坪委員 外務大臣にお尋ねを申し上げたいと存じます。 私どもは、米中関係について特に大変な進展が見られておりますので、米中関係についてお尋ねをいたしたいと思います。 十五日の夜、アメリカで米中関係の新しい進展についての発表がございました。この発表の前に日本に対してどのような連絡があり、御相談があったのか。それに対して外務大臣のお考えをまず聞かせていただきたいと思います。
○園田外務大臣 発表される前の、日本時間で言えば午前三時ごろか二時ごろか、大統領から総理に電話があるということでありまして、その電話の内容は大体米中問題であるということでありまして、正式に総理に通知があったのは午前九時十五分だと思いますが、米国からも中国からも、発表の前に通告がございました。
○大坪委員 この米中関係は、幸い日中平和友好条約が私どもの外務大臣の御努力でできておりまして、私どもとしてはそれを踏まえた上で評価できるという点で、従来の日本の外交姿勢に非常に敬意を表明するわけでございますけれども、今回の米中正常化はさまざまな原因があるように思われます。その原因をいろいろ手繰ってまいりますと、今後の国際政治情勢について、私どもとしてはやはり早急にいろいろ考え直し、手を打たなければならない点があるのではなかろうかという感じがいたします。 その米中正常化の原因を、新聞とか私どもの判断とか、いろいろ取りまぜて見てみますと、一つには、日中平和友好条約の締結があったということ、これはやはり米中において非常に高い評価を受けておりますが、そういう新しい情勢の進展というものがあって、日本の経済界がまた中国に非常に近づかれておるということで、まあ新聞のコラム等を拝見しますと、アメリカの経済界に若干の焦りがあるのではないだろうか。特に中国の経済発展十カ年計画では非常にたくさんの、百二十もの大型開発計画等ができておりまして、これに乗りおくれてはいかぬというような経済界の意向があるのではないだろうか。特に、これは問題のあるところでございますが、石油とか天然ガスといったようなエネルギー問題について、非常にアメリカの経済界は中国と手を結びたがっておる。わが国も非常に関連のある問題が背景に動いておる。 それからもう一つは、ソ連がベトナムと、まあ軍事同盟に近いような新しい同盟関係を結ばれまして、ソ連、ベトナム、ラオスという、いわば一種の枢軸関係が生まれておる。聞くところによりますと、ベトナムのカムラン湾にはソ連の潜水艦の停泊基地もあるようにも聞いております。この間、外務大臣はベトナムの外務大臣といろいろお話をなさったようでございますが、その辺がどういうことになっておったのか。それから、最近のイラン情勢の背後にソビエトの圧力があるのではないか。ソ連の南下圧力というものを、全世界的なグローバルな立場から見ますると、やはり米中接近の一つの大きな世界的な圧力があるのではないかという感じがいたしますが、その辺をどのように日本の外務大臣は御判断になっておられるか、それを伺いたいと思います。
○園田国務大臣 米中正常化が進められた原因は、いまおっしゃったようなことも含めていろいろあると存じます。 私は、大体時期は中間選挙が終わった後、年内には無理であろうが、来年は正常化できるのではないか、こう判断をいたしておりました。 正常化の両方の条件その他については、中国側からも意向を聞かれたことがあるし、米国側からも意向を聞かれたことがありますので、大体今度発表されたような程度にいくのではなかろうかという想像もいたしておりました。これが一月一日ということになりましたのは、いろいろ国際情勢、国内情勢が絡んで、両方の意見が一致したものだ、こう判断をいたします。
○大坪委員 この米中の問題で特に重要な問題は台湾問題ではなかろうかと存じます。台湾の今後の動きが、中国が予期し、私どもも念願をしておりますように、中国と台湾の話し合いによって平和裏に解決されることが最も望ましいわけでございますけれども、一部の説や国際的な情勢では、ソビエトと台湾との新しい何かつながりが生まれてくるのではないかというような議論もございます。 中国の全国人民代表大会の常務委員をしておられる陳逸松、この方は台湾省の代表という資格でございますけれども、新聞の情報などによりますと、米国が、中国の正常化三条件、外交関係を断絶する、それから米台相互防衛条約を破棄する、それから台湾から米軍が撤退する、こういう三条件をのむという条件の変化が起こったならば、現在の台湾の蒋経国総統は中国と和平談判を始めるのではないか、俗に申します国共合作が始まるのではないか、こういう判断を示されておるようでございます。中国は交渉を求める蒋経国を見殺しにはしないというようなことを言っておるようでございます。それから、中級以下の民族資本家は、社会主義改造に徐々に応ずるだろう、こういうようなことを言っておる。 しかし、私が台湾の友人からいろいろ伺いますと、必ずしもそうでもないようでございまして、台湾の内部の動揺はいま大変なようでございます。近々、台湾の政府と党でいろいろ論議があって、当面は中国とは対話をしない、ソ連とは関係を持たない、それから台湾独立運動というような運動は許さないというような決定が再確認されたとかいうふうに聞いておりますけれども、ここのあたりの台湾の態度の変更、あるいは台湾島の中のいろいろ複雑な動き等が出てまいりますと、また情勢は激変をする可能性がございます。したがって、アメリカは台湾になお武器の売却を続けるという態度を持っておるようであります。これに対して、この間の華国鋒主席の新聞記者会見では、これには反対だということは言っておるようですけれども、なおそれを追及していく態度はとっておらない。非常に微妙な台湾に関する中国とアメリカの態度のようでございます。 そこで、野党の先生方が、安保条約の台湾条項の問題について、この認識をこの際大いに改めろという御議論があるようでございます。事実がどんどん変わっておりますので、認識は徐々に改まっていくことと思いますけれども、条約の条文の適用についての議論に関しては、台湾が非常に微妙な立場に現在立っておって、アメリカの首脳も中国の首脳も合意された部分についてのみ話を進めて、台湾については非常に慎重な言動をとっておる時期でもありますから、この台湾の動揺を刺激したり、それから台湾の中でアメリカ不信の動きが非常に深まって、これに対応してソ連が台湾に出てくるというようなことを客観的に援助するような点は、外交的に非常に慎重に構えなければならぬ問題ではなかろうかと思うのです。ここの点は大変重要なところでございますから、台湾条項の論議についていろいろ御議論もありましょうけれども、その基本線を外相としてどうお考えになるか、ひとつ承らせていただきたいと思います。
○園田国務大臣 米中正常化で、台湾地域が最後の問題になったことはお説のとおりであると思います。その結論として両方合意の共同声明を出す、それから米国は台湾地域に関することを重点にした一方的な声明を出した、中国がこれを否定する声明を出さなかった、ここらあたりにいま大坪委員がおっしゃるような微妙なことがあると存じます。したがいまして、今後の問題については、台湾と中国の話し合いが、たてまえと本音がどういうふうになっておるのか、こういうこともしさいに検討し、またいまおっしゃるようなことも十分留意してやらなければならぬということはお説のとおりであると考えております。
○大坪委員 台湾の問題は、中国は、台湾は自分の国の一州であるから、内政の問題であると言って、台湾に対する武力侵攻権のようなものを主張いたしております。アメリカは、中国と台湾の争いは平和的に解決さるべきだという見解を述べて、しかしこれは一方的に述べたにとどまって、今回の米中国交回復に関してアメリカの政府当局に対する新聞記者の皆さんのいろいろな質疑についても、あくまでこれは一方的な声明であるというふうに説明をしておるようでございますが、中国はこのアメリカの声明に特別の異議を差しはさんでいないという動きを示しておる。そこのところが私どもは少し時間をかけて見守らなければならない大変重要なところではないかと思うのです。 特にベトナムとソビエトが非常に近い関係に立っておりまして、ウラジオストクにおりますソビエトの太平洋艦隊が、台湾を一つの足がかりにしてベトナムとの連携を深めるということになりますと、わが国のエネルギーの搬路に関して非常に大きな圧力が加わるという点も出てくるかもしれません。こういうことは余り大きな声で言うべきことではないかもしれませんけれども、そういう点を考えると、台湾の問題等についてはもう少し明確な内容の洞察というものが日本の外交当局になくてはならぬのではないだろうか。 したがって私はごく最近新聞等で報道されましたように、外務大臣をアメリカに派遣したいという総理の意向があるやに聞いておりますが、外務大臣が訪米され、あるいは西ドイツにおいでになって、ことしのサミットの準備等の打ち合わせも十分される。サミット等でもこの問題が非常に大きな議題になる可能性がございますが、そういう点について御努力を積み重ねられるのは非常に当面緊急な必要事だろうと思いますし、できれば内閣総理大臣も、新しい内閣をつくられた折でもありますから、やはり早急にアメリカの大統領とお会いになって、こういう問題について、極東の安全と極東の平和のためにどういう基本的な路線を今後日米間で持っていくべきなのか、ひとつ詰めた話し合いをしていただかなくてはならぬのではないかと思います。 外務大臣は一月早々にアメリカにおいでになる御決意をしていただくと同時に、ぜひ外務大臣のお立場で、総理大臣もできるだけ早い機会にアメリカに渡られて、こういう問題について詰めた話をされて、私どもにも、日本の国の外交の基本的態度としてこういう方針であるということを、明確にしていただきたいと思いますが、いかがでございましょう。
○園田国務大臣 米中正常化によって台湾がソビエトに接近するということは、中国でも米国でもしさいに検討された模様であります。私の意見も聞かれました。台湾の総統がソ連に接近はしないと言っておられますが、これについては、そのようなことは予測でありますからわかりませんが、ないであろうという判断を下されたものだと思います。 なおまた、いま大坪委員がおっしゃったことは十分理解できるところでありますけれども、私の渡米はまだ決定も内定もしてないところでありまして、新聞情報の段階であります。おっしゃるとおり、いろいろの問題でまず日米両方の相互理解を深め真相をきわめることが大事であるとは存じますけれども、少なくとも台湾地域に関する米国の一方的な声明に、中国が正式に否定、抗議をしなかったばかりでなくて、共同声明を出す、そのほかに米国が一方的に声明を出すことも中国は了解をしてああいうことになったわけでありますから、その点はきわめて微妙であります。その微妙な点の真相を確かめ日本の腹組みをつくることは大事でありますけれども、これを急いでクロシロどっちかに決定することがいいのか悪いのか、こういう点も話し合いをした上で決めたいと思っております。
○大坪委員 私はそのシロクロというのは腹の中にもうちゃんとおありになるだろうと思うので、シロクロをどうこうしろということを特に外交当局者が事細かに述べ立てろということを言っておるわけじゃないのです。人の話を伝聞で聞いて大体こうだろうということでは困るので、指導者がじかにお会いになってお話をされるべきだということを申し上げているのです。外交関係ですから、もちろん外交当局から細かい情報は入っておられることと思いますけれども、しかし、外交文書なるものはいろいろな事情を考慮して非常にあいまいに書かれておりますから、やはり当局者同士がお会いになってじかにお話を聞かれて、そのはっきりした感触とはっきりした理解のもとで今後のアジアの外交をお進めいただかないとならないのではないか。特にASEANの諸国ではいろいろな反応が出ておるでしょうし、今後そういった問題に日本が当たっていく場合に、日本とアメリカの腹の中で十分な相互理解がないとまずいのではないか。そういう意味では、少なくとも、先ほど社会党の同僚議員が言われましたように、何もいつ行くということをおっしゃらなくても結構です。私どもは言いっ放しになりますけれども、総理を含めて日本の政府当局者がアメリカとしっかり話し合いをする、この間、中国としっかり話し合いをしてきたのですから、アメリカともしっかり話し合いをすることが何としても大事であるということを申し上げているわけであります。その点をひとつはっきりお考えいただきたい。
○園田国務大臣 おっしゃられる趣旨は十分理解できますし、また私もそうでなければならぬと考えております。
○大坪委員 時間がありませんので、これで終わります。
○永田委員長 井上一成君。
○井上(一)委員 まず私は外務大臣にお伺いしたいと思うのですが、経済大国と自負しておるわが国が、ロッキードに続いてまたもダグラスで不正取引が起こった。非常に残念である。大臣、いかがですか、今回の問題についての御心境を……。
○園田国務大臣 日本に不正事件があるかどうかという断定の時期ではございませんけれども、そのような疑惑を受けることさえまことに残念であるとは思います。
○井上(一)委員 SECから入手された資料であるということはお認めになるわけですね。
○園田国務大臣 いま入りました情報のみでは、日本の方にそういうことがあるかもわからぬという判断をする資料はいまのところはございません。
○井上(一)委員 外務大臣、積極的にその疑いを晴らしていこう、明確にしていこう、あるいはその疑いを追及して、不正なことを今後二度と繰り返さないように、わが国の方針として明確に出していこうというお考えはお持ちですか。
○園田国務大臣 何か事件があるごとに日本でそういう疑惑を持たれることはまことに遺憾でありますから、日本に不正がないことを願いつつ、日本の立場を解明できるような方向で逐次資料を入手し、あるいはその他調査はしたいと考えております。
○井上(一)委員 願いつつという、本当に私も願いたいわけですけれども、私の持っているあるいは収集した情報の中では、私なりには断定せざるを得ない、非常に残念なことだ。 そこで、これから質問をいたします。 政府が入手された資料の中で、民間機は当然入っているわけですけれども、軍用機は入っていないんだというふうに断定のできる資料はお持ちですか。
○中島説明員 先ほど土井先生から御質問のありました百八十万ドルの支払いの問題については、ただエアクラフトと書いてあるだけで、それが民間機であるか軍用機であるかということが全く出ていませんということを申し上げたわけでございます。したがいまして、これが軍用機でないという明確なものを私どもは持っているわけでは全くございません。
○井上(一)委員 軍用機はその中に入っていない。私はここで二つに分けたらいいと思うのです。百八十万ドルのリベートはリベートとして、これは軍用機の関連分じゃないと私は思っているわけです。これは民間の航空機に関連したもののリベートが百八十万ドルである。軍用機のものはさらにほかにあると私は考えているわけですけれども、それじゃ、軍用機が入っていないということは断定できないわけですね。もう一度お答えをいただきたいと思います。
○中島説明員 もう少し詳しく御報告いたしますと、先ほど土井先生の御提起にありました三つの分類というのがそのとおり分類されているわけでございますが、第一の分類は民間所有の外国航空会社に関するものということで挙がっております。第二の分類は、政府所有または政府が関与している外国航空会社に関するものということになっておりまして、第三の分類でダグラス社の記録とか会計上の記録が実際と必ずしも合っていないのではないかという点で調査をする必要があるというふうに見られているものが挙がっているわけでございます。その第三の分類として挙がっているものが具体的には三つございまして、一つがイランとクウェートにおけるもので、これの方は軍用機と書いてございます。それから、その次に挙がっておりますのが、日本における航空機の販売に関してダグラス社が支払った百八十万ドルのコミッション、これについて調査をせよ、その点についてはいま申し上げましたように、ただ、日本における航空機の販売、こう書いてあるだけで、別に軍用機とも非軍用機とも書いてない、こういう関係でございます。
○井上(一)委員 大臣、その辺を確めるということについては努力をなさったのでしょうか。
○中島説明員 私どもが入手いたしておりますのは、いま申し上げた報告書そのものでございまして、それにはいまのような記述がある、こういうことでございます。
○井上(一)委員 現在までのMOUの状態はどうなっているのでしょうか。
○中島説明員 いま先生のおっしゃられた言葉、ちょっとよく聞こえませんでしたので、恐縮でございますが、もう一度……。
○井上(一)委員 軍用機購入のMOU、メモランダム・オブ・アンダースタンディング。
○倉部説明員 F15に関するMOUにつきまして申し上げますと、五十三年度予算で認められましたF15、米国政府の協力、支援を得ましてライセンス生産を行うために、本年六月二十日付で両政府間で公文を交換したわけでございますが、この交換公文の実施のため同日付でMOU、つまり了解覚書を細目取り決めとして防衛庁の装備局長とアメリカの安全保障援助局長との間で締結した次第でございます。 以上でございます。
○井上(一)委員 現状は、現在までどうなっているのですかというのです。実情、現状はどうなっているのですか。取り決めをされたということは、それ以後どうなっているのですか。
○倉部説明員 この了解覚書によりまして、現在F15につきましては、種々の科学調査その他ライセンス生産の実施に対しまして準備をやっているという段階でございます。 とりあえず御答弁申し上げます。
○井上(一)委員 もう少し詳しく私はお答えをいただきたいのですよ。だから、もしMOUの写しを後で資料として出していただけるならばそれで結構だし、もし時間的に、あるいはその他の理由で遅くなるようであれば、その間に不正があった、あるいは今回のように不正がある疑いが強いという場合には、このMOUはどのような取り決めをしているのだろうか、こういうことなんです。
○倉部説明員 先ほどお話ございましたMOUの文書につきましては、それ自体は秘扱いになっておりますので、差し支えない範囲で概要をお届けしたいと思います。 それから、私どもはこのマクダネル・ダグラス社から調達いたしておりますF4あるいはF15に関連しましては問題はないというふうに考えておりますので、現在はアメリカにおきます調査というものの推移を見守っておるわけでございます。
○井上(一)委員 そこなんですよ。非常に莫大な国家予算を投入してこれの購入に当たったわけです。あなた方はいまここで不正はないと信じたい、私もそう信じたいのだけれども、いろいろな客観情勢をとらえていく中で、やはり疑いがそこにあるというふうに私は判断をしているわけなんです。その場合にはどうするのだ、どうなるのだ、こういうことを聞いているわけなんです。いかがですか。
○倉部説明員 防衛庁といたしましては、F15の選定等につきましては、あくまで技術、専門的な観点から純粋に防衛上の見地に立ちまして選定いたしたわけでございますし、私どもは先ほど御指摘がありましたような問題はないというふうに考えておりますので、現在は準備を進めている段階でございます。
○井上(一)委員 外務大臣、私の質問をしている趣旨が事務当局には十分理解がされていない。やはり大平新内閣で唯一の留任大物大臣でいらっしゃいます――私は、外務省はもちろんですけれども、政府としてもやはり疑いを晴らしていこうという努力をする必要がある、こういうふうに思います。まず、その疑いを晴らしていくというためにも、積極的な機関を設けていこう、政府は、調査機関を独自で設けるんだというお考えをお持ちですか。
○園田国務大臣 これは外務大臣が申し上げることではございませんので、政府として今後の進展いかんによってはそういうこともあり得るかもわかりませんが、いまの段階ではそういう意見は出ておりません。
○井上(一)委員 いまMOUの問題一つをとらえても十分な認識がなされていないし、私から言わせるならば、全くもって的を外れた答弁なんですよ。限られた時間で、このことについてはもっと質問を続けたいのですけれども、後のことがあるのです。だから不正があれば、そういうことが発覚すれば、国際的な政府間ベースでの協定でありあるいは約束事ではあるけれども、そういうことは別にして、やはり不正があったということの事実だけで、この問題については改めて考え直すというぐらいの御決意、御決心を、外務大臣としては持っても当然じゃないかとぼくは思うのですが、大臣いかがでしょうか。
○園田国務大臣 いま発表されただけであって、しかもその内容は、軍用機が含むとも含まぬともわからないわけであります。したがいまして十分注意をして見ておるところでありますが、不正があるとなれば、当然、これについてはいろいろ考えなければならぬでありましょうし、ないとなれば、その疑いを晴らすようなことをやらなければならぬことは当然であると思います。
○井上(一)委員 大臣、もう一つ確認の意味で。 私は不正があれば、不正は不正として刑事的な問題に発展すれば、それはそれなりの司法の裁きがあるであろう。しかし私がここで強調したいのは、そういう政府間での取り決めがあったにしても、そういうことが介入をしたという事実をもって、私はこのMOUは、極端な言い方をすれば振り出しに戻すべきではないか、振り出しに当然戻るべきだ、そういうよこしまな考え方があってこのMOUが結ばれたとするならば非常に残念なことである、そういう私の考えを理解していただきたい。全くそのことに同意をしていただけるのか、あるいはそんな考え方は間違いであるとおっしゃるのか、私はその不正があるかないかを見きわめるために調査機関をつくりなさい、それぐらいの積極的な努力があっても、清潔な大平内閣だと標榜するなら当然でしょう、こういうことを言っているのです。いかがですか。
○園田国務大臣 あなたのおっしゃる意味はよく理解をいたしました。政府としては防衛庁がいまのようなことで準備をしておりますのは、国防上の見地からこれが大事であると思って準備をしたわけでありましょうから、これを停止するとかあるいは振り出しに戻るとか、そういう事実がわかるかあるいはどうもそういう事実がありそうであるという段階になれば、おっしゃるようなことも考えなければなりませんが、いまの時期においてはまだ時期尚早である。したがいまして、そういうことをなるべく早く知るためにいろいろな手段を尽くすことは、これは当然であると思います。
○井上(一)委員 具体的にいろいろな手段というお答えがあったのですけれども、いまお考えの中ではどのような行動をとろうとなさっていらっしゃるのですか。
○園田国務大臣 いまの段階では、外務省は外務省、防衛庁は防衛庁、それぞれこれの真相を早く知るという努力をする、手段を尽くすことが大事であると考えております。
○井上(一)委員 端的に、外務省は、あるいは政府は軍用機に不正はないというふうに御判断をなさっていらっしゃるのか、あるとまでもいかなくても疑惑があるということも可能だ、あるいはそれぐらいの線まで調べなければ、どうもこれは調べる必要があるぞくらいのお考えを持っていらっしゃるのか、いかがですか。
○園田国務大臣 先ほどから局長が申し述べましたとおり、ただいま入手しました資料によっては、軍用機が含んでおるとも言えないし、いないとも言えない、どちらと断定のしようがない、こういうことであります。
○井上(一)委員 私は軍用機も含まれておる、そしてそのことについて十分早い調査を強く政府に要求しておきます。 それから、一人の独立したコンサルタントが、後で追加五万ドルが入って十万ドルを受け取ったということがSECに報告されているのです。これはお認めになられますね。
○中島説明員 ただいまの点につきましては、私どもはこの入手しました資料によりますると、一九七〇年にマクダネル・ダグラス社が日本における不成功に終わった商業上の販売努力に関連して、販売の促進の関係の費用として一万五千ドルと、コンサルタント費用として五万ドルを支払われたということ、そして伝えられるところによると、その販売促進費の一万五千ドルの一部が一政府関係者に流れた可能性があるけれども、これはダグラス社はこの伝聞に基づく報告を確認することはできなかったというようなこと、またこの販売コンサルタントはその後さらに追加的な五万ドルを受け取ったけれども、これは独立した商業販売コンサルタントであって、政府の関係者でも航空会社の職員でもなく、またその人に払われたコミッション及びコンサルタント料が政府の関係者または航空会社の職員に渡されたことを証明するようなものは何もない、こういうような記述があるということを承知いたしております。
○井上(一)委員 私は、当初の一万五千ドルを言い忘れましたが、合計十一万五千ドル受け取った一人の独立したコンサルタントがあるということをお認めになりますねということです。もう文章は読まなくても結構ですから、それはおわかりになりますね。
○中島説明員 私どもは、ただいまの御説明申し上げましたようなことをその資料から承知いたしておるということでございます。
○井上(一)委員 受け取った事実を承知している。端的に、その人は三井物産に関係のある人ではないでしょうか。
○中島説明員 私どもには全くわかりません。
○井上(一)委員 その氏名をあなた方は知ろうという努力はなさいましたか。
○中島説明員 私どもはただいま申し上げましたSECの資料の中に、そのようなセールスコンサルタントがいるということについての記述があるということを承知しただけでございまして、それ以上のことは、外務省といたしましてどうこうということはしておらないわけでございます。
○井上(一)委員 外務大臣、これだけ疑惑があるという現状の中で、知ろうとする努力を私は当然してしかるべきではないか、こう思うのです。そこに明らかに外務省の、政府の取り組む姿勢が私はあらわされてくると思うのです。外務大臣、いかがですか。
○園田国務大臣 先ほど局長が申し上げましたとおり、第三部において、日本、それからクウェートその他の名前が出ておりますのは、こういう国々に対する関係で、会計その他の不正事件はないかどうか調査しろということ、こういうことになっておりますので、その段階でまだ不正があるかどうか、日本人の名前が出ておるかどうかということは、努力はしましてもまだわかる段階ではないと存じます。
○井上(一)委員 まず金銭が授受されたという事実が明確になったわけです。それが不正であるか不正でないかは後のことだと思います。しかし、金銭を授受したという特定の人物はわかるわけです。そうでしょう、大臣。金銭が授受されたという事実が明確なんです。その金銭の授受を不正だとはいまここで断定しかねるでしょう。私も断定いたしかねる。しかし金銭を授受したという人間、人物、これは明確にあるわけです。なぜそれを知ろうとしないのですか。これだけ疑われているのですよ。
○園田国務大臣 金銭を渡した不正事件があるかどうかを調査するわけで、その不正があったとすれば、だれかもらっている者がおるわけでありますから、それはだれかおるわけでありましょう。しかし、アメリカでもそれがわからぬから調査をしろと会社に命じているわけでありますから、まだわれわれが努力をしてもわかる段階ではないところであります。
○井上(一)委員 外務大臣、あなたは一歩先んじて、そのコンサルタントからだれかに渡した、政府高官かあるいは政治家か、だれかに渡した、しかしそこまではわからない。私はそこまでいま尋ねてないのです。ダグラスがいわゆるコンサルタント料として十一万五千ドルを渡した人材がここにあるわけです。それは報告に書かれているわけです。その人の固有名詞がわからないということはおかしいじゃないか。そしてこれだけ疑われているのだから。その人が政治家に払ったか、政府高官に払ったか、これはわからないですよ。それで報告の中でもわかりませんとはっきり書いているわけです。私はそこまで、まだ質問をしているのじゃありません。十一万五千ドルを受け取った固有名詞は政府としては当然知っていいものであり、知るべき義務に近いものが私はそこにあると思うのです。これだけ大変な問題になっているのですから。なぜ知ろうとしないのですか。あるいはその努力を今後なさいますか。
○園田国務大臣 知ろうとする努力はいたしますが、あなたは見られたかもわかりませんが、まだアメリカでもその名前はわかってないわけでありますから、これから調査しているところであります。そういうわけで、われわれ知ろうとする努力、希望はあるわけであります。
○井上(一)委員 そういうことで、私は知ろうとする努力をどんな形に、たとえば政府として取り組むのか。あるいは外務省として外交ルートで取り組むのか。あるいは別途三者合同、関係省庁の合同の機関で取り組むのか別として、アメリカ政府あるいは関係機関にそういう努力をしますか。努力をするとおっしゃっているのであります、外務大臣。外務大臣のその考えを率直に私は聞いているのですから。
○園田国務大臣 アメリカで調査を命じているわけでありますから、今後のその調査の報告結果等によってどのような調査をわれわれがやるか、どのような資料を入手する努力をするか、これは決まることでありまして、いまの段階でどうこうするという対応の処置を具体的に言うべき時期ではございません。
○井上(一)委員 今日の段階で知ろうとする努力を――さっきは知ろうとする努力をしますとお答えになっているのですよ。知ろうとする努力をしよう。それで、どういう形で努力をするのだということを尋ねたわけです。大臣はいまのお答えでは、いまの現段階では知ろうとする努力は必要はないとお考えになるのですか。いかがなんですか、大臣。
○園田国務大臣 外務省は外務省の持っております能力によっていろいろな情報を入手をしようと努力はいたしております。そこでその努力のいたし方が、今後だんだん詳細がわかるにつれて、それは具体的にどうするかということが決まるわけであります。
○井上(一)委員 私がさっきも言ったように、大平新内閣が巷間ロッキード隠しだとかいろいろなことで誤まった認識を国民に植えつけている部分があるのですよ。だから今回のこのダグラスの問題については、先ほども申し上げたように唯一の留任された園田外務大臣としてはやはりすっきりとはっきりとした態度をここで示すべきだ、私はこういうふうに思うのですよ。そういう気持ちがあるのか、ないのか、それを聞きたいのですよ。あるならであるで、われわれとしても協力をしたいということを申し上げたいのだけれども、そういう決意があるのか、ないのか、いかがですか。
○園田国務大臣 この疑惑を晴らすにつけても、あるいは不正があったとすれば、それを糾弾する立場においても早く真相を知りたいことは当然でありまして、これを調査し、あるいは真相を知りたいという気持ちは、もちろんこれは当然あるべきでありますし、そう思っております。
○井上(一)委員 だからこそ私はもう一度お尋ねしたい。そのための努力をする形をひとつつくろうじゃないか。私は私なりの調査でその人物と思われる名前は浮かんでおります。しかし、やはり政府自身が政府自身の強い、清潔な姿勢を示すことによって、私どもも十分協力することにやぶさかでない。あえて私の持っている資料をお渡ししてもよろしゅうございます。いかがですか、それでもあなたはこの問題に対して究明をちゅうちょされますか。
○園田国務大臣 資料をいただければ、ぜひいただきたいと存じます。私はちゅうちょしているわけではございません。いまの段階で、たとえば外務省独自で努力をしていくか、あるいは関係各省がそろって相談をしてやるか、政府としてやるか、これは今後の事態の進展に応じてやるべきことだ、これだけ言っているだけでございます。
○井上(一)委員 外務大臣、私はやはりもっとすっきりとした姿勢を打ち出すべきであると思う。非常にむずかしいだろうと思います。大変御苦労だと思います。しかし、やはり日中をなし遂げられた園田外務大臣に対する国民の期待が大きいだけに、私はこれを強く訴えているわけです。私の資料を下さいと言うなら、政府の持っている資料を皆出しなさいよ。それなら私はいつでも私の持っている資料を出しましょう。いかがですか。政府の持っている資料を皆出しなさい。
○園田国務大臣 政府の持っている資料は委員会にお届けすることは、先ほど局長がお約束したとおりでございます。
○井上(一)委員 それはMOUも含めてですね。
○中島説明員 先ほど資料要求につきまして私からお答え申し上げましたのは、証巻取引委員会の提訴との関連で私どもが入手した書類のことを申し上げたわけであります。いま先生お尋ねの点につきましては防衛庁の方からお答えをいただきます。
○井上(一)委員 外務大臣、お聞きのとおりです。政府はそれしか持ってないのですか。
○園田国務大臣 わが外務省はそれしか持っておりません。
○井上(一)委員 私は政府はと言っているのです。このことに余り議論したくないのですけれども、持っている資料を皆出して、一日も早く明らかにしていくべきだ。この問題についてはいずれ時間をたっぷりとかけて論議をしなければいけない。ともあれ、私は自分なりに推測して悪いのですけれども、政府もその人名についてはわかっているであろう、あえてイラン、クウェート、とりわけイランという国名まで挙げられた中でもう十分御承知だというふうに思っているのです。 最後に、私は本当はこんな問題が起こらなければ国際情勢全般について新しい大平内閣の外交姿勢を聞きたかったわけであります。しかしダグラスでうんと時間がとられてしまいました。朝鮮問題なりあるいはアジアの問題あるいは米中の問題も聞きたいわけでありますけれども、一つ、日米の問題で外務大臣は安保協議会の構成を考え直そうというお考えを持っていらっしゃるように私は受けとめているわけです。私自身も、まさにそのとおりだ、日米の新しい国際環境に合った取り決めを必要とする時代に入った、こういうふうに思っているのです。そういう意味から、外務大臣のそのお考えの意図するところは何なのか、あるいはその実現の見通しはどうなのか、この点について少し触れておきたいと思います。
○園田国務大臣 日米安保条約の運営あるいはその機構その他について見直しをする必要があると考えていることはいまも変わりはありません。また、米国の方にも私の意見は通知してございます。その理由というものは、日米安保条約というものが、当初は三矢作戦などにあらわれたような動向でありましたけれども、その後ベトナムそれから韓国からの地上軍の撤退、こういうことがありまして、日米安保条約は、抑止力による平和というか、均衡による平和、これを求めて変わってきた。さらに、日本がアジア地域において政治的役割りというのは何だ、それはアジアの地域において紛争を起こしてはならぬ、こう考えてくると、いままでのように単に日米安保条約というものが軍事的な戦術、戦略のみから議論されるべきではなくて、やはりアジアの平和を願って政治的な立場からこれは運用し、議論していかなければならぬ、こういうことから私はそういう意見を言い、これを実現しようとしているわけであります。 ただ、私が無理に進めなかったのは、日中平和友好条約直後、どうも日本と中国が提携をしてソ連に対抗するのではないかという意見のときに何かいじると、それと関連して考えられますので、いささかスピードを緩めたわけであります。
○井上(一)委員 では、今日はその実現の見通しはお持ちなんでしょうか。
○園田国務大臣 私の意向は通じてありますし、それから米国もこれに反対はいたしておりませんので、逐次実現させていただきたいと考えておりますが、まだいつごろどうだという段階ではございません。
○井上(一)委員 時間が来ましたので、さらに強い平和外交、日本の自主的平和外交を推し進めていくという基本的な原則に立って努力をしていただきたいと要望して、質問を終えます。
○永田委員長 渡部一郎君。
○渡部(一)委員 私は、大平内閣で再び外務大臣の職責を担当される園田大臣に対し、お祝いをまず申し上げたいと存じます。 さて、本日は、ロッキード事件に匹敵するような大事件になるかとうわさされておりますマクダネル・ダグラス社の疑惑の問題につきまして先ほど討議応酬が続いておるわけであります。私もこの問題につきまして、こうした不快な現象が二度と起きないように、運輸省の担当の方と法務省の方もお招きをした上で、事実関係のわかる限りをお伺いし、今後こうした問題に対する政府側の処置を伺いたい、こう思っておるわけであります。 まず大臣から、先ほど応酬にもございましたけれども、まとめて、本問題に対する政府側の見解というものはまとまっているものかどうか、また、こうした問題に対する取り扱いはどういう姿勢でやろうとしているか、少なくとも当初においてロッキード隠しだとかあるいはこうした汚職の事件のたぐいをむしろ余り国民の目に触れさせないようにしようなどという姿勢があってはならないし、そういう懸念を抱かせること自体が政治自体の大きな信望の低下につながるものであるとも思いますし、また、大臣のかねてからの言動をもってすれば、こうした問題について潔癖な態度を表明されているところから見て、おのずから方針というものも出てくるとは思うのでございますけれども、改めて基本的な態度を御表示をいただきたいと思います。
○園田国務大臣 まず、再任のお祝いの言葉をいただきましたが、渡部さんには、いままで厳しくはあるが絶えず適切な御指導を賜りました。今後ともその御指導を賜るようお願いをいたします。 本事件については、いまのところ外務省に入りました資料というものは、先ほど申し上げた資料以外には残念ながら入っておりません。したがって、逐次進展するにつれて詳細な資料を得るよう努力をしたいと考えておりますけれども、仮にも、いまの段階においても日本は関係がないということではなくて、あるとも書いてないがないとも書いてない、しかし調査しろということでありますから、どっちかと言えば何か煙ぐらいはあるのではないかなと、私個人は心配をいたしております。 こういう事件はまことに遺憾でありますが、そういう不正事件があるとすれば、これは徹底的に解明をしてやることが当然政府としての仕事であるし、また、国民に対し、解明をし謝罪をし、今後の対策を講ずることが当然でありますから、進展につれてごまかしたりあるいはかっこうをつけたりすることなしにやっていきたいということは御発言のとおりにやるつもりでございます。
○渡部(一)委員 基本的なお立場を伺いましたが、丸紅公判における検察側の冒頭陳述において、田中角榮氏は自民党幹事長あるいは通産大臣の昭和四十五年から四十六年末にかけて、三井物産の石黒副社長から、全日空がDC10を採用するよう援助してもらいたいとの陳情を受けた。また、全日空社長の若狭氏に対して、三井物産からDC10を買うよう口添えをしてくれと言われたので検討してほしいと電話で要望したというのが検事の冒頭陳述の中に出てくるわけであります。 また、昭和四十七年十月二十日ごろの石黒氏の若狭邸への訪問及び同月二十四日の若狭被告の首相官邸訪問等の中で、石黒さんが、DC10をぜひ採用してほしい、自民党の田中、大平派など主な派閥の政治家の方には手を打ってありますと言われた、そこで、若狭氏は、派閥に手を打ったというのはお金を差し上げたことだなと感じていやな気がしたというふうに検事調書で言っていることを公判で検察側が披露いたしました。これは、後に若狭氏は覚えていないという形で否定はされましたけれども、DC10についてかなりの政治工作が行われたことをここは言うておるわけであります。 また、コーチャン氏の嘱託尋問調書において、三井物産側の工作については、全日空の大型機種決定が大詰めを迎えた四十七年十月十八日、佐々木運輸大臣が外国旅行に出たことは、機種選定をおくらせるため橋本登美三郎自民党幹事長の働きかけによると聞いた、これはダグラス社と代理店の三井物産の陰謀だと感じたとコーチャン氏は述べております。 また、五十三年九月四日の全日空ルート公判における証言によりますと、藤原被告は、政治家へのごあいさつは商社がやるのが筋であるが、三十八年ごろ全日空がボーイング機を購入した際、日商岩井もやっている。贈り先は聞かなかったが、亡くなった美土路元全日空社長から聞いたことだと証言をいたしております。 こうした問題は、いずれも公判廷において公示されている検事調書あるいは検察官の証言あるいは嘱託尋問調書等においてあらわれている点でありまして、ダグラス社のDC10採用のための運動がかなりのレベルのものであったことを示しております。 また、数日前の新聞報道によりますと、ここに挙がっていないボーイング社あるいはダグラス社、ロッキード社等のエアバスをめぐる猛烈な販売競争というものは、ロッキード社一社に限ったものではないという記事が掲載されております。 こうした点を考えますと、ダグラス社をめぐる航空機販売のさまざまな工作というものは、わが国の政界のトップレベルあるいは財界のトップ層を巻き込んで行われたことは明らかなようであります。 したがって、法務省に伺うのでありますが、これらのダグラス社の活動あるいはその他の状況についてどの程度を御存じになっておられるのか。目下公判維持の立場から言えない部分があるとおっしゃるなら、その部分についてはそう言っていただいた上で御説明をいただきたいと存じます。
○伊藤説明員 ロッキード事件の捜査過程にあらわれました他の航空機会社の売り込み活動につきましては、ロッキード事件の立証に必要な範囲におきまして、検察当局が裁判上立証に努めておるところでございます。その概要は、全日空ルート及び丸紅ルートの冒頭陳述に記載したとおりでございまして、その一部はただいま御指摘になりましたとおりでございます。 ただ、これを全部申し上げるということになりますと、やや時間を要しますし、ただいま御質問で御引用になりましたような趣旨、こういうことが中心となってあらわれているということをとりあえず御答弁申し上げておきます。
○渡部(一)委員 そうしますと、まあ少しずつ伺うわけですが、コーチャン氏の嘱託尋問調書の中にダグラス社関係の情報もまた相当部分あり、それをロッキード公判を維持するに必要な部分は確かに提出されたけれども、ロッキード公判を維持するに必要でない部分についてもほかに材料があったと見てよろしいのかどうか。 もう一つは、派遣された二人の検察官はアメリカにおいてたくさんの資料収集を行ったと聞いておりますけれども、ロッキード事件の公判維持に必要な部分のほかに、これらのダグラス社関係の資料もまた入手するチャンスがあり、またある部分手に入れることができたと見てよいのかどうか、その点をお伺いします。
○伊藤説明員 ロッキード事件の公判を維持するのに必要なものにつきましては、逐次公判で明らかにいたしますが、そのような部分につきましては、何分捜査上の秘密に属しますので明らかにする自由を持ちませんが、したがいまして公判に提出をしない部分にダグラス社関係のものがあるというふうにもないというふうにも、いずれにおとりいただいてもよろしいかと思います。
○渡部(一)委員 私はそういう用語の使い方にふなれですからとんとわからぬわけでありますが、あると考えてもいいし、ないと考えてもいいということは、私が、ダグラス社関係の資料は法務省あるいは検察当局が手に入れてふところに入れてあると認めてもいいし認めなくてもいい。ということは、私が、法務省はそれを目下しまっておるのであって、次の事件のために倉庫の中へ入れておいていまかみしめて味わっている最中だというふうに見ても一向にそれは差し支えない、うそでもない、否定もしない、こういう意味ですか。
○伊藤説明員 公判で立証しますもの以外にどういうものが検察の手のうちにあるかということは申し上げられませんので、あるとも申し上げられませんし、ないとも申し上げられない。こういうことでございます。
○渡部(一)委員 まあ、ないわけはないわけですね。というのは、ここにもう公判廷でこれだけ、ロッキード事件の公判を維持するためにと称しながらダクラス社の話が次から次へ出てくるくらいですから、同じ時期にやったことが一方だけしか材料が集まらなくて、一方の対立して競争した部分の材料がないとは言えないでしょう。あるとみなします。あなたの雰囲気と物腰と顔の表情から見て十分蓄えている表情である、そういうふうにみなして、次にまいりましょうか。 そうしますと、現在問題になっておりますのは、司法共助協定に基づきましてアメリカ側から提出された資料の中にダグラス社関係のテーマが含まれていたというふうに見ていいだろうと私は思うのですけれども、これもまだ捜査上の秘密としておっしゃりにくいのであるとするならば、司法共助協定を今後も生かして、ダグラス社関係の問題が問題となってくる場合には司法共助協定は今日もなおかつ生かすことができるのか、そのルールを使ってこのダグラス社関係の問題をもっと調べることができるのか、そういう点を率直に聞かしていただきたいと思うのです。
○伊藤説明員 ただいま御質問の中で司法共助協定と仰せになりましたのは、いわゆる司法取り決めのことであろうと思います。これは法務省の当時の事務次官とアメリカ連邦司法省の刑事局長の間で両国政府を代表して取り決めたものでございまして、これはロッキード事件に限り適用されるものでございますので、これがそのままその余の事件について適用されるということはございません。したがいまして、これは仮定の問題でございますが、別の問題についてはその都度取り決めを結ぶというようなことが必要になろうかと思います。
○渡部(一)委員 そうしますと、ダグラス社関係の問題につきましても、この両者の司法取り決めと同様、これまでに存在した司法取り決めと同様のものを、政府の意思が決定すれば同趣旨のものを取り決めることができる、こういうことですか。
○伊藤説明員 若干手順等について御説明をしなければならぬと思いますが、ダグラス社問題につきましては、アメリカ時間の去る十四日にSECの報告書が明らかにされたばかりでございます。それで、法務、検察当局といたしましてなすべきことは、言うまでもなく犯罪捜査という職権を行使するかどうかということでございます。したがいまして、現在、私どもといたしましては、検察当局と連絡をとりながら報告書をしさいに分析、検討いたしておりまして、その中に犯罪の嫌疑、俗な言葉で言えば犯罪のにおいがあるかどうかということをしさいに検討しておる段階でございます。その結論を得ました上で、ただいま御指摘のようなことは検討すべきものであろうと思っております。
○渡部(一)委員 新聞報道によってお話をするしかないわけでありますが、わが国に関する部分は同社の対外的な不正支払いの中で十一万五千ドルになっており、そのうちの十万ドルは商売人の方に支払われ、一万五千ドルについて政府高官に支払われたというふうになっておるのでありますが、検察側が現在入手していらっしゃる資料とこの数字は合致するものでございますか、それともまだデータその他については不足であって、今後処理すべき問題になっておるのでしょうか。
○伊藤説明員 ただいまお取り上げになっております問題につきまして、私どもが分析、検討いたしております資料は、外務省を通じ入手いたしましたSECの報告書自体でございます。これをしさいに検討しておる、こういう段階でございます。
○渡部(一)委員 外務省は今後、このSEC関係の公開された資料のほかに詳細にわたるデータをアメリカ側から、SECに限らずこの事件に関して入手されるおつもりがあるかどうか。
○中島説明員 先ほど来御論議がありますように、今度の証券取引委員会の提訴によりましてダグラス社が特別調査委員会をつくって今後調査を行うということでございますので、その調査の結果もおいおい出てくるだろうと思います。そのような結果が向こう側において公表されれば当然に私どもはこれを入手する、そして関係当局に御送付を申し上げるというつもりでおります。 他方、司法当局が、いまお話のありましたように、犯罪の容疑があるというふうに判断されて捜査を行われるということになれば、司法当局からの御要請を待ってそのとるべき措置を検討する、こういう形になると思います。
○渡部(一)委員 大臣、いまの御答弁は、聞いておりますと、法務省の方で犯罪の事実があるというふうに認められたら動くというお話と、アメリカ側の調査が非常にすごい調査が上がってきたら動くということで、外務省としては意思を持たないで、法務省の意思かアメリカ側の意思かによって動くということを表示されているように聞こえるのです。それはルールとしてはそういうルールで動くのはわかりますが、私が聞いておりますのは、もはやすでにコンサルタントとして有力実業者一名、単数の政府高官に対して一万五千ドルが支払われたなどということまで挙がってきますと、もうそれを突きとめることは、この情報文化社会においては旬日を出ず氏名、名称、規模等が挙がってくるものと思われます。したがって、政府はそうした事態を踏んまえますと、政府としての態度をあらかじめ御相談になっておかれるのが当然であるし、また、こうした問題についても御協議がすでに事前に行われたものと私は思うのですけれども、政府としてのお立場をここでお伺いします。
○園田国務大臣 私先般申し上げましたとおり、こういう事件が発表があったわけでありますから、それに基づいて外務省はありとあらゆる資料を集めるのは当然であります。犯罪の容疑がある、あるいは状況が変わってきたという場合には、その資料の入手のやり方、権利義務等に変わりがあるだけであって、一生懸命に資料を集めることは当然外務省の仕事だと考えております。
○渡部(一)委員 資料の入手について外務省としては一生懸命やるというふうにいまお話しをいただきました。 そこで、私は、ここでは国務大臣としての園田外務大臣がおられるわけですから、内閣を代表してお答えいただくしかない立場でありますから申し上げるのですが、この現在うわさされているテーマの中で私たちが非常に不愉快をきわめておりますのは、一つは、不正な支払いの対象にわが国の政府高官単数が関与していると言われていること自体が非常に不愉快でありまして、これは短時日にそうしたことのあるなし、あるいは容疑のあるなしを決着をつけていただいて、日本の政界の黒い霧を早く晴らしていただきたい。そうでなければ、この一つの問題を引き延ばすことによって、長期にわたって日本の政治の信頼を失墜することになる。ロッキード事件については政治の信頼の失墜をようやく食いとめ、回復している最中であるにもかかわらず、こうした真相を隠蔽する、あるいは隠蔽したと同等の効果を行うことによってこれを長く引っ張るということは決して賢明なことではないと、まず第一に思うのです。 第二には、この秘密の支払いでありますが、航空機それ自体が非常に高額のものであるがゆえに、販売手数料というのは非常に巨額に上る。この巨額に上った販売手数料についてルールを決めなければ、今後も巨額にわたる航空機の導入のたびに日本の政財界挙げて動揺する時代を迎える、そして政争の道具となる、政治の不安を起こすという悪いルールができ上がっておると思うのですね。したがって、こうした秘密支払いが生じないようにするためにはどういうルールでやるべきかを、運輸省におかれても考えなければいけないし、日本の政府としても考えなければいけない、これが第二のポイントだろうと思うのです。 第三のポイントは、今回またもや自衛隊機が容疑をかぶせられている点であります。自衛隊機の導入が、ロッキード事件ではP3Cの問題が問題になったまま、今日なおかつ依然として釈然としないものを残したまま、事件はそのまま中断した形になっておりますが、今回のようにF4Eファントム、そうした自衛隊の主力戦闘機の一つがエアバスと一緒にどういうふうに販売が行われたかわからないという状況になっておる。これはきわめて不愉快なかつ不穏当な出来事であり、安全保障をもし論ずるのだとするならば、こうした事件が一つ起こることによって受ける打撃ははかり知れないものがあると考えなければならぬだろうと思います。 そうすると、いま外務大臣が言われたのは、入手のやり方だけは一生懸命責任持ってやりますと言われた。それは、総理も内閣も、何も決めてないときはともかく材料だけは集めますよ、外務省としては、という意見は私は正しいだろうと思うが、それと同時に、政府としてこの問題に対する基本的な態度を決めなければならない時期が来ているのではないか、そう思っているわけです。いたずらにこれを醜い派閥抗争の道具にするためではなく、今後日本の政治というものを、民主主義というものを成熟させるために、私がただいま挙げたような諸点に対する答えを明快にひとつ出すためにも政府の御方針が必要だろうと思うのです。この点に関して外務大臣のお答えをいただきたい。内閣を代表してひとつ答えていただきたいと思います。
○園田国務大臣 対応の方針は御発言のとおりでありまして、だんだん進展するにつれて関係各省の協議をやるとか、あるいは政府としての対策を講ずるとか、こういうことは当然やって、このことに対して国民が信頼されるようにやるべきことは当然であると考えております。
○渡部(一)委員 外務大臣はいま非常に言葉を選んでおられて、それ以上お話がしにくいような口ぶりがありありと見えますので、私はこれからもう少し追撃したいと思うのでありますが、いまお話ししても答弁が少しも深みに入らないで浅いところで終わる可能性がありますから、本日はこのくらいにしておこうかと思っております。しかし、これ一回では終わらないし、この次はもっとちゃんとお答えにならなければいかぬだろうと思うのです。どうしても総理とお打ち合わせなさって、ぴしゃっとお答えになりますよう希望いたします。 それから、運輸省の方が来ておられますね。これは私ぜひともちゃんと申し上げておかなければいけませんが、あなた方運輸省航空局は、自衛隊機あるいはエアバス等の導入に対して、こうした大事件が巨額なコミッションの流通とともに起こることを知りながら、今日に至るまでそういう状態を放置していたというのは、一体何か特別の意図があったからそういうふうにやっておられたのかどうかお伺いしたい。いいですか、いま私の意見は非常に皮肉なことを言っているのですよ。いいですか、あなた方はまるで日本の議会制民主主義を壊すかのように、エアバスのためにコミッションが日本の政財界を吹っ飛んで歩き、自衛隊機の導入に関して日本の自衛隊の将校が次から次へと汚職の危険性のあるような状況に放置し、それを黙って見ながら、その入札状況を、商売の状況を、商社の活動を今日まで黙認されておった。こういうことを運輸省の航空局は黙認しながら今日まできた。あるいは通産省や何かが悪いのかも知らぬが、そういうのを黙認しながらきた理由というのは何かほかに意図があったのか、日本の議会制民主主義を壊すために特別な配慮をしたのか、私はそう聞いておるのです。 さて、それに対して答えていただきたい。もしいままでのがやむを得ざる偶発事故とするなら、ロッキード事件以降どういう態度をとってこうした多額のコミッションの横行する商売に対して行政指導を行ったかを表示していただきたい。それが出てないなら、大臣をここに呼んできて面罵しなければならない。答えていただきたい。
○永井説明員 いま先生から御指摘のございましたような事件が、ロッキードに続きまして引き続き起こりましたことについて私ども非常に遺憾に思っておるわけでございます。ただ、先生のおっしゃいましたような大それた意図など私どもの方にあるわけでは毛頭ございません。一般的に民間航空機の導入につきましては、これを使う航空会社と、それからそれを製造いたします、これは主として外国でございますが、外国の航空機製造会社との間でコマーシャルベースの取引になっておるわけでございます。それで、場合によってはその間に取り次ぎといたしまして商社が介入するということで、私どもの運輸行政の範囲内でこれをチェックいたします場合には、その飛行機が安全であるかどうか、その使う航空会社が果たして自分の持っておるネットワークに適切であるかどうかという観点のみをチェックしておるわけでございます。したがいまして、そういった商取引の分野まで私どもは介入できないのでございますけれども、御指摘のようなそういった公共輸送機関の道具となる航空機につきまして、当然購入について公正あるいは妥当な取引が行われるのが肝要かと思いますので、そういった意味で、私どもは常に関係会社にも指導しておるわけでございます。これはあくまでもそういった意味での指導でございまして、法律上の権限に基づく場合には会社が選んだ機種について私どもがチェックするというのが行政法上の権限でございます。
○渡部(一)委員 大臣、この問題は、事件の発生から贈収賄罪の適用あるいは請託等の法律的な犯罪行為が成立したとしても、時効のぎりぎりあるいは時効が成立する時間帯になっておるかと思います。法務省の方がどういう御判断をされるか別といたしまして、私たち外務委員会として、今後のSECの調査報告の結果、今後半年間においてこのダグラス社が特別委員会を設けて調査をもう一回行い、SECに対してもう一回報告をし直すということが決められておるようでありますから、そうした情報も随時外務省は入手されることと存じますし、またアメリカ側から随時情報の提供もあるだろうと思いますから、そうした問題については随時御報告をいただきたいと思います。特にこうして名前が、どういう形か知りませんけれども、単数の政府高官あるいは十万ドルを受け取った商業コンサルタントというふうに表示されておりますから、これはもう遠くない将来においてそうした名前というのは明らかにされると思いますけれども、そうした問題についても当委員会で御報告あらんことを希望いたします。この点御返答いただければ幸いです。
○園田国務大臣 いまの御発言は当然でありますので、入りました資料は当委員会に報告するように心がけます。
○永田委員長 中川嘉美君。
○中川(嘉)委員 米中が来年の一月一日をもって国交正常化することになったわけですけれども、このことは上海コミュニケ以来、時期の問題として私たちもこの正常化そのものが早からんことを期待していたわけです。ただ、ここで若干の意外性を申し述べるならば、米中正常化の時期がここへきて予想外に早かったんじゃなかろうか。米中間の交渉がこのように具体性を持って進められたことも非常に意外性を感じるわけです。私はいまさら大国間の秘密外交であるとかあるいは頭越し外交、こういったことを云々しようとするものではないわけですけれども、日本政府が、このように具体性を持った米中交渉が行われたことを事前にどの程度知っていたのか、あるいは米中いずれかの国から、こういった具体的交渉が行われているということをどの程度知らされていたのか、こういう点を非常に疑問に思うわけです。もっとも一般論としては、米中関係正常化のための交渉が行われてきたことは当然予想されるわけですけれども、最も友好国であるところのわが国に対して、今回のような具体的決定に至る経過が何ら知らされていなかったとするならば、いささか解せないものがあるんじゃないだろうか、こういうふうに思うわけですが、この点に対する政府の見解をこの際伺いたいと思います。
○園田国務大臣 正式の事前通告は、御承知のとおり、米国、中国からも共同声明発表の数時間前でございます。しかし、事の経過、それから条件、どういう程度の話が進むであろうかということは、通告ではございませんが、私は中国の指導者からも米国の指導者からも大体のことは承り、私の意見も言ってきたところでございます。確かに時期は、私も一月一日とは存じませんでした。しかし、その一月一日になった理由はいろいろありましょうが、一つは情報が漏れそうになったから、漏れてはいかぬからということで一月一日に早められたというのも一つの理由であろう、こう承っております。
○中川(嘉)委員 新聞報道を総合してみますと、日本時間の十二月十六日午前十一時、米中共同コミュニケを発表したわけですけれども、日本政府へのホットラインを通じての通告は同日の午前九時半、先ほどの大臣の御答弁では九時十五分とおっしゃっていましたけれども、わずか一時間三十分前の通告であって、実質的には政府が言っているような事前通告とは言えないんじゃないだろうか、むしろ事実上は米中間で決定された事項に対する事後報告、これと同じなんじゃないかと私は思うわけです。 米中正常化そのものについて私は非常に結構なことだと思いますが、これとは逆に、これは別の問題ですけれども、好ましくない事態の決定がなされるということを考えたときに、私は、たとえば日米安保体制の中でアメリカの一方的行動がこういった形で今後もやられるのではないだろうか。すなわち十分なる事前協議の機会を得られないまま既成事実が発生してしまうという危険な状態、こういうものが突如訪れるんじゃないだろうかという懸念があるわけです。私はこういったことを最も恐れるわけですけれども、大臣は、仮定の事態ということになるかと思いますが、こういった私の考えに対してどのようにお考えになられるか、今後のこともありますので御答弁をいただきたいと思います。
○園田国務大臣 正式の事前通告は確かに数時間前でございます。しかしながら、大統領みずから総理に電話をして理解と協力を求め、中国からも大体同時刻にそのような話がありました。しかし、その過程におきましては全然らち外ではございませずに、私もいささか意見を述べたり、向こうの意見を聞いたり、経過は逐次聞いておりましたので、今度のことは日本のらち外に進められたと思っておりません。しかし、最後の決着というのはやはり二国間の問題でありますから、あの程度のことは、私は礼儀を尽くし理解を求めてやられたことであって、日本には何ら知らせずに突如やられた、今度のことだけはそうではないと考えております。
○中川(嘉)委員 こういった既成事実の発生ということによって危険な状態がつくり出されるとするならば、日本の平和と安全にとってゆゆしき事態が想定される、こういうことになるわけですから、この点を明確にしておかなければならないと思うわけです。こういったことが起こらないように、政府として今後十分配慮されることをここで強く要望をしておきたいと思います。米中の正常化はもう大いに結構ですが、ただ、米中正常化にしても、先ほど大臣がいろいろと経過そのものあるいは条件、程度、そしてまたこちら側からの意見、こういったことを申し述べたというお話であったわけですから、こういったことについても突然驚くというのじゃなくて、この外務委員会の場において、そういった経過についてもある程度御報告を願いたいことも今後のこととして、問題に関連して要望をしておきたいと思います。 時間がございませんので先を急ぎますが、報道によりますと、アメリカが米中関係の正常化を急いだというのは、アメリカ経済界の意向によるものだ、こういうふうに言われているわけです。もしそうだとすれば、米中間の大型の貿易が予想されるわけですけれども、このためにはココム制限が貿易の拡大を非常に阻害するんじゃないだろうか、したがってアメリカはココム制限の大幅な緩和というものを提案してくるのじゃないだろうか、こう思うわけです。政府のココム制限に対する見解というものは一体どういうものか、また日本政府としてココム制限の緩和は望ましいと考えておられるかどうか、この点についてお答えをいただきたいと思います。
○園田国務大臣 それぞれの国で立場は違いますが、日本並びにEC関係諸国は、緩和の方向へ進みたいという意向が強いわけでありまして、私はココムは、品物次第ではありますが、やはり緩和する方向へ持っていくべきだと考えております。むしろ米国の方はこれについてややきつい考え方をいままでは持っておったようであります。
○中川(嘉)委員 このココム制限ですけれども、共産圏諸国に同等に果たして適用をされるものかどうか、中国とソ連とではココム制限の程度は同一でないということもあり得るかどうかという問題ですね。たとえて言えば、コンピューターについて日本から中国には輸出ができたとしてもソ連へは輸出ができないというようなことが出てくると、これはおのずからソ連敵視という事態を招くことになって経済的な包囲網、こういったものに日本が加担することになるんじゃないかと私は懸念するわけですけれども、政府のお考えを伺いたいと思います。
○園田国務大臣 これは御発言のとおりでありまして、両国に同一でございます。同じ方針でケース・バイ・ケースで今後進めていくことになります。
○中川(嘉)委員 少なくともただいま私が申し述べた経済的な包囲網をつくり出すことのないように慎重に対処を願いたいと思います。 次に現在ベトナム難民に象徴される難民問題これは一つの大きな国際問題となっておりますが、日本政府の難民対策はどういうふうになっているか、また日本政府の現在までのベトナム難民に対する対応はどうなっているか、難民条約及び同議定書、これらの加盟に対する政府の態度はどうか、これらの点を明らかにしていただきたいと思います。
○柳谷説明員 最近、インドシナ難民が急増の傾向にあることは御承知のとおりでございまして、この大量流出ということが東南アジア諸国にとって大きな負担になっておるわけでございまして、このような状況を背景といたしまして先般ジュネーブにおいてUNHCRの東南アジア難民関係協議が開かれたわけでございます。ここにおいて各国ともUNHCRへの財政拠出の一層の増大、定住の拡大、漂流難民の救助等について可能な限り努力を払うということについての認識が一致したわけでございます。政府といたしましては、従来からも日本として可能な限りの努力を関係各方面協議して払ってきたわけでございますけれども、今般の国際会議の結果を踏まえまして、今後さらに改善を図り得るものについては改善を図りたいというのが、現在の日本政府の考え方でございます。
○中川(嘉)委員 十年ほど前だったと思いますが、わが党の渡部委員がこの難民条約及び同議定書の加盟に対する問題について政府の見解をただしたときに、政府としては条約に加盟する意思ありという答弁があったわけです。日本もこれらの条約に加盟をして、不幸な難民救済に国際協力を当然すべきだと私たちは考えるわけですけれども、まず、この条約及び同議定書に加盟するかどうか、先ほどの御答弁ではどうも明確ではないので、この点についてもう一度お答えをいただきたいと思います。
○大川説明員 難民に関する条約及びそれに関します議定書につきましては、いわゆる人権に関する条約の一つとしてわが国といたしましてももちろんその趣旨に賛成であることは、私も従来中川先生に対しても御答弁申し上げたことがございます。そういう人権関係の条約はいろいろございまして、私どもといたしましては一番基本的なもの、それからわが国にとりまして特に意義の大きいものからまず検討を行っていくという考え方のもとに、御承知のとおり、現在、国際人権両規約の批准につきまして御承認をお願いしているところでございますが、難民問題の重要性にもかんがみまして人権両規約の批准後、関係各省とも十分協議して、いままでの検討作業をさらに進めてまいりたい、こういうふうに考えております。
○中川(嘉)委員 日本の国家ほど単一民族によって形成されている国は珍しいと思いますけれども、このことによる最大の欠点は、他民族と融和することが非常にむずかしいのではないかという問題、したがって、わが国が難民を受け入れたとしても、果たして人々が本当に幸せに暮らせるかどうか若干の疑問を抱かざるを得ないわけです。たとえば、生活環境の違いであるとか、就職上の差別とか、言語上の困難、こういった隘路はなかなか解けそうにないのではないかと私は思います。したがって、わが国にとっては当面難民を受け入れる量よりも実質的な難民救済、すなわち経済援助等の面で力を入れてはどうか、このように思うわけですけれども、政府の見解を伺いたいと思います。
○園田国務大臣 定住問題については、日本が定住の門戸を拡大してもなかなか定住しにくいことはいまの御発言のとおりであります。ただ、国際会議等で日本が門戸を広げても日本に住む人がいないということは非常に反発を受けているわけでございまして、たとえ定住する率が少なくとも、日本の法体系をもう少し考えて、日本にも定住できるという道だけはあけておく必要があると思います。 しかし、国際会議等では、その他の国際関連機関に対する日本の拠出金あるいはその他の費用の出し方について非常な非難を受けているわけであります。この点は御発言のとおり十分注意をして、それぞれ関係機関あるいはその他救済事業等に、日本は経済的な面でさらに積極的に推進をしなければ、難民問題に対して不熱心だということで予想以上に日本は窮地に陥る、こういうことを心配しております。
○中川(嘉)委員 時間が来ておりますのであと一問だけ伺いますが、最近の現象として見られる海上で救助を求めるベトナム難民船に対して、この船を発見した船舶はこれを救助する国際法上の義務があるのかどうか、仮に見逃して通過するということが法的に許されるとしても、人道的には許されるかどうか、私は非常に疑問に思うわけです。また、沿岸国がこのような船舶の入港を拒否しても国際法上の義務違反とならないかどうか、これらの点はいかがでしょうか。二つに分けて御答弁をいただきたいと思います。
○大川説明員 ただいまおっしゃいましたような場合にこれを救助しなければならないということは、幾つかの国際条約ではっきりした規定がございますし、わが国の場合におきましては、船員法の第十四条に、船長がそういう遭難しかかっている人々の乗っている船に遭遇したときは救わなければならないというはっきりした規定がございます。それに罰則もついてございます。
○中川(嘉)委員 難民船そのものに対して伺ったわけですけれども、いまの御答弁は遭難しかかっているということでちょっと食い違いを感じるわけですけれども、もう一度はっきりしていただきたいと思います。
○大川説明員 先ほど申しました船員法の第十四条の規定を申し上げますが、「船長は、他の船舶又は航空機の遭難を知ったときは、人命の救助に必要な手段を尽さなければならない。但し、自己の指揮する船舶に急迫した危険がある場合及び命令の定める場合は、この限りでない。」こういうふうになっております。
○中川(嘉)委員 そうすると、難民船も当然これに含まれると考えていいかどうか。先ほどの船舶の入港を拒否した場合に国際法上の義務違反とならないかどうか、答弁漏れがありますので二つがまだ残されているわけですが、完璧にお答えをいただきたいと思います。
○大森説明員 国際法上の規定について御説明申し上げます。 公海条約の第十二条におきまして次のような規定がございます。「いずれの国も、自国の旗を掲げて航行する船舶の船長に対し、船舶、乗組員又は旅客に重大な危険を及ぼさない限度において次の措置を執ることを要求するものとする。」このようにございまして、(a)項といたしまして「海上において生命の危険にさらされている者を発見したときは、その者に援助を与えること。」こういう規定が設けられております。 この疑旨に照らしますれば、難民の場合におきましても、海上で生命の危険にさらされているという場合にはその者に援助を与えなければならない、このように理解いたしております。
○中川(嘉)委員 この辺は船員法の第十四条あるいは公海条約の十二条といまいろいろと御答弁がありましたけれども、解釈によってはいろいろに考えられるのじゃないかという気がしてならないわけで、この点についてはいまここで論議するだけの十分な時間がございませんが、私は最後に申し上げたいことば、仮に拒否する、この船舶の入港そのものを拒否する国にとって、たとえばマレーシアみたいな例があるわけですけれども、受け入れるに足る財源がないとするならば、日本がそういう面での経済協力がなし得るのじゃないだろうか、こういった観点から先ほども提案をしたわけですけれども、政府としてはさらにこれらの問題に関する研究ないしは検討を十分に重ねていただきたい、このことを最後に要望をして、きょうは時間がございませんので私の質問を終わりたいと思います。
○永田委員長 渡辺朗君。
○渡辺(朗)委員 最近、日本を取り巻いている国際情勢の上に大変たくさんの変化や事件が起こっております。この際、外務大臣に幾つかの点で御見解をお伺いしたいと思っております。 一つは、いよいよ日米中の新時代が始まるわけです。いいこともいろいろこれからも出てくるであろうと思います。しかし、たとえば中国との経済関係でこれから日米間に競合関係が生じてくるんではあるまいか、そういうような一部憂慮も聞こえてまいります。まずこの点、大臣はどのようにお考えでございましょうか。お見通しを聞かしていただきたい。
○園田国務大臣 米中正常化によってアジアの平和と繁栄に寄与されることと期待しこれを歓迎しておりますが、いまおっしゃるような米国と日本との、貿易あるいは経済問題等で利害が対立をする、こういうことは私自身も言い続けてきましたし、鄧小平副主席も、日本だけに経済問題近代化は独占はさせない、お互いに競争してもらって、そしてその条件を見ながらやる。いわゆる排他的にならないでEC、米国とも進んでこの近代化に協力してもらいたいということが日本も中国も同様の意見であります。しかし将来のことでありますから、いろいろ問題は起こると思いますが、そういう問題は逐次話し合って解決をし、政治問題にならないように注意する必要があると存じます。
○渡辺(朗)委員 ひとつその点はいまから十分対処の方法あるいはそういう可能性についても検討しておかれて、スムーズな形がとられるようにぜひお願いをしておきたいと思います。 第二に、台湾問題の将来についてでございます。これはなかなかむずかしい問題だと思います。したがいまして、私は、大臣の見通しというよりも大臣のいま持っておられる心証で結構でございますから教えていただきたい。中国は台湾を武力解放しない、こういう点についての大臣の心証、いかがでございましょう。
○園田国務大臣 台湾地域において紛争または日米安保条約の発動があるという可能性はほとんどなくなった、このように感じております。中国はアメリカに対して武力解放しないという約束はしておりません。しかし、アメリカは一方的に声明を出して、これに対する反対を中国はしていない。こういうことから考えまして、私はやはり平和的な話し合いで今後台湾の地位なりあり方がいけるような道が開けてきた、こう思っております。
○渡辺(朗)委員 さらに、米国は、米中の国交正常化後、これからの将来にわたって経済、文化関係は続ける、またその中で商業ベースで武器の売却、武器の提供も続けるという心証を大臣はお持ちでございましょうか。いかがでしょう。
○園田国務大臣 経済、文化の交流を続けていることは、ちょうど日本と同じような状態だと存じます。台湾地域の安全と防衛について重大な関心を持っていることは声明にも書いているとおりでありますが、武力解放するかしないかということ、もう一つは、いまおっしゃいました兵器の供与をアメリカは続けたい、中国はそれに承知はしなかったということでございますが、これも大体何とか話し合いでいくのではないかと想像いたしております。
○渡辺(朗)委員 そうすると、いまのような暗黙の理解、大臣が言われたような心証、こういうようなものが基礎になって、米中の国交正常化が先般ああいうふうな共同宣言の形で出たというふうに理解してよろしゅうございますか。
○園田国務大臣 そういう問題が話し合いの重点であったということは私は想像いたし、また判断はそう外れていない、こう思います。
○渡辺(朗)委員 次に、この問題に関連いたしまして、中ソ関係がこれからどうなるだろうかという点が非常に不安あるいは憂慮すべきことでございます。来年の四月までに、中ソ友好同盟相互援助条約、これを廃棄するということが先般の鄧小平副主席の来日のときあるいは事前にも言明がございましたが、これは、米中の今回の国交正常化が早まった、それと関連してその廃棄の時期は早まるとお考えでございましょうか。いかがでしょう。
○園田国務大臣 これは早まりもしなければ遅くもならない、こう思います。
○渡辺(朗)委員 それでは、いまの廃棄、四月までにということでございますからこの三、四カ月の間だと思いますが、中国側でそのような準備が進んでいるということは打診をされましたか、あるいはお話し合いをされたことはございますでしょうか。
○園田国務大臣 これは中国側がわが日本に言ったばかりでなく、すでにその意思は表明されているようであります。
○渡辺(朗)委員 廃棄された後、その事態ということについて、これは日中の条約が結ばれたという事態と違いまして、新たに米中間のそういう国交正常化という事態もこれに重なってきているわけでございますので、ソ連側の反応というのはどういうふうに外務大臣はいま見ておられるのか。たとえば、心配だが、国民よ、安心してくれ、十分なる対策は講じておく、こういうふうなことなのか、あるいは心配はないというふうにお考えなのか、そこら辺ひとつ御見解を。
○園田国務大臣 これは中国とソ連のことでありますから私が想像して断定するわけにはまいりませんけれども、中ソ同盟条約が相手側から破棄されたという面目上の問題はありましょうけれども、ソ連としては実質上痛くもかゆくもないのではないか、こう思っております。
○渡辺(朗)委員 この問題と関連が出てまいりますのは、ベトナムとソ連の間で結ばれた友好協力条約でございます。ことしの十一月初めでございましたけれども締結された。これについて外務大臣は、この条約の性格は軍事同盟の条約であるとお考えでしょうか、他のものであるとお考えでしょうか。
○園田国務大臣 この条約の中に、事あった場合には協議するという項目がありますから、これをとらえて見れば日本と中国の友好条約とはいささか違うかもわかりません。しかし、私はきのうベトナムの外務大臣と会いまして、国にはそれぞれ立場があるし、環境もあるし、同じようにはいかない、あなたの方がソ連と条約を結ばれた、コメコンに入られた、だからソ連一辺倒だ、こうおっしゃるけれども、あなたの側はソ連側に立たざるを得なかった事情があるでしょう、現に日本は米国と条約を結んでおります、それからあなたと対決をしている中国とも友好条約を結んだ、だからどうだと悪意的に解釈することは私は両国のためによろしくないと思う、私は必ずしも悪意だとは考えておりません、問題は、米側に立った日本が米国と力を合わせてアジアの平和を乱し緊張をさらに強める方向へ行くか、あるいはソ連の側に立ったベトナムがそんなことをやるか、逆に米側に立った日本は米側に立ってはおるけれども、その立場を利用してアジアの平和と安定を願う、あなたの方はソ連側に立ってアジアの平和と安定を願う、こういうことが両国の責任ではないか、こういうことをざっくばらんに言っておきましたけれども、これを言葉をそのままとっていただいておしかりを受けるといろいろ問題がありますけれども、私は、外務大臣にはそのように話したところであります。
○渡辺(朗)委員 いまベトナム外相とお話し合いをされた、この中身についてもちょっとお聞きしたいと思っているんですけれども、まずその前に、いまのようなお話の中でベトナム側の事情によってということがありましたが、これはソ連の側からも、そのソ連の事情によって、ベトナムに対しこのような条約が結ばれたのだろうと思いますが、外務大臣、どうお考えになりますか。中ソの同盟条約が廃棄される、その代替物としてソ連側の方はベトナムとこれを結んだというふうにとらえてよろしいでしょうか、外務大臣のお考えをちょっと聞かしていただきたいのです、ソ連側はどう考えているのか。
○園田国務大臣 ソ連側の意向は私ははっきりはわかりませんけれども、少なくとも中ソ同盟条約を破棄されたから、それならおれはこっちだ、そういう考え方は少しあるかもわからぬが、そういうことでやられたことではないと存じます。
○渡辺(朗)委員 それから、大臣、アジアの平和のためにという言葉を先ほどお使いになりました。アジアの平和のためということでは、今回のソ連とそれからベトナムの友好協力条約が締結されたことで、東南アジア諸国、ASEAN諸国の中にかなりベトナムに対する恐怖心であるとか、あるいはまた不安感が出ていることはもう御案内のとおりでございます。そうなると、日本は特にASEANというものに対して、その不安感を除くために何かをしなければならぬ、これも外務大臣、当然お考えのことだろうと思います。そういう点からグエン・ズイ・チン・ベトナム外相とお話し合いの際に何か具体的にそこら辺の問題で協議されましたでしょうか。具体的にお聞きいたしますが、たとえば米国、ベトナムの間の国交正常化について何らかのお話し合いをされるというようなことはございませんでしたでしょうか。
○園田国務大臣 ベトナムに対する経済援助または外務大臣との話し合いの中で、ソ連と仲よくすることはけしからぬということは、私は外務大臣の発言としては理論的ではない、こう実は自分で考えております。よその国がそれぞれの立場でどこの国と仲よくしようとこれは自由でありまして、日本だって米国と仲よくしているわけでありますから、向こうの側から言えばけしからぬということになりましょう。そこで、私はソ連一辺倒はけしからぬとかソ連一辺倒になってはならぬという発言は一切いたしておりません。ただ私はその関係で聞いたのは、軍事基地があるのか、カムラン湾はソ連に貸与したのか、こういう質問を現実的にしただけであります。 なお、越ソが条約を結んだからといって、それぞれの専門家はいろいろ判断されるでありましょうけれども、やはりASEANの国々は越ソ同盟条約を結んだことについても、若干の政治家は不安を感じるかもしれませんが、ベトナム外務大臣に言ったのは、カンボジアに対する、インドシナ半島であなた方がこれを統一しようとか、あるいはどんどんどんどん他国を攻めようとかいうことには非常に不安を感じておる、こういうことは申し上げておきました。
○渡辺(朗)委員 ベトナム、これがかつて私の知る範囲では米国との国交正常化という問題についての熱意も持っていたやに聞いておりますが、日本は、外務大臣いかがでございましょう、ベトナム、米国の間の仲介者に立って国交正常化を進めるという用意はございますか。
○園田国務大臣 微力ではございますが、現実に私の就任以来、行動として起こしております。ベトナムの方もわが方に仲介を頼み、この前国連総会に行ったときには、米国からもそういうことが話をされたわけでありますが、ベトナムは条件を撤回して、白紙で条件なしで正常化をやろう。ところが米国の方は、まだベトナムから撤退した直後で、国内世論その他で国民の世論を説得する自信がないというので、もう少し時間がかかるかもわからない。 そこでベトナムの外務大臣には、そういう状況で実情はよく知っている、米国の気持ちも、あなた方の気持ちも。そこで、なおあなた方は米国との国交正常化を進めていかれるつもりか、いかれるつもりなら、いささか仲介の労は続けていく、こういうことを私は約束しておきました。
○渡辺(朗)委員 その点でもこれから大臣の御努力を期待をしておりますが、ただグエン・ズイ・チン外相と話し合いの中で、これは新聞で見たのでございますが、今後の経済援助についてはベトナムの出方を見て抑制もあり得るというようなお話があったやに聞いております。これは本当でございますか。
○園田国務大臣 ベトナムに、中国と真っ向から意見が対立をしつつ経済援助をやっておりますゆえんのものは、私は二つあると思います。一つは、やはりベトナムに対しては日本は義務もあるのではなかろうか、ベトナムが戦後復興するについては協力をするという政治的な意味もあると思いますが、一番大きな問題は、アジアの一角で中ソの対立が火を噴かれては困る、あくまでアジアの平和を祈念する、こういうことであなたの方に援助いたしております、そういうわけでカンボジアにも応分の協力をしたいと思います。 そこで、ASEANの国々が非常に不安を持ち懸念を表明しているのは、一年前、ベトナムに対する経済援助についてはASEANの国々に了解と理解を求めたところでありますが、その際、ベトナムに日本が援助したら間接的にはそれがベトナムの軍事力となってわれわれに脅威を与えるのではないか、そういうことがないようにという話があったわけであります。その後、カンボジアとベトナムの関係で、どちらがいい、悪いというのはおのおの言い分がありますけれども、外務大臣に言ったのは、インドシナ半島ではあなたの方が強くて大きい、カンボジアの方が弱いと、側から見ておれば見られておる、そこで、やりにくいところもあるであろうが、ベトナム統一戦線の場合と同じようなやり方をされたら、関係近隣諸国は理解いたしませんよ、あの場合は同一民族の統一であった、今度は他国に対する問題であるから、兵力を集結をしたり、あるいはゲリラの拠点をつくったり、あるいは現政権反対の政権を援助したり、まず現政権を打倒してベトナム親政権をつくって逐次なし崩しにいくのではなかろうか、ベトナム統一戦線と同じようなやり方をやっていると、ASEANの国々は心配しております。そうなれば、日本の国内でも行き過ぎた援助をしてはならぬという論調が少し出てまいりました。ASEANの国々は、あなた方がそういう不安を与えられると、日本に協力してもらっては困る、こうなってくると、私の方はやらなければならぬと思う経済協力もセーブをしなければならないし、場合によってはとめなければならぬことも出てくる、したがって、私の方も努力するが、あなたの方も近隣諸国、特にマレーシア、タイ、シンガポール、こういう国々にはそういう不安を与えないように理解を求める方途を講ぜられたらどうか、こう言ったら、努力をする、こういうことでございました。
○渡辺(朗)委員 今回、グエン・ズイ・チン外相との会談の中で、最終的には有償百億、無償四十億の経済援助をすることを決定されました。このことは、いまのお話を聞きますと、一つには、カンボジアに対する援助も日本政府は考えている、そういったつり合いのとれた、バランスのとれた形を考えているということと、それからもう一つは、私はこれはこういうふうに理解していいでしょうか、ベトナム外相との話し合いの中で中ソ対立の影響がカンボジア及びアジア諸国には波及しない、そういうことを見きわめたということで経済援助にわが国は踏み切った、こういうふうに理解してよろしいのでしょうか。
○園田国務大臣 少なくとも両国の大臣で一致しました意見は、立場、やり方は違うけれども、アジアの平和と繁栄に貢献をする、こういう意見が一致したからであります。
○渡辺(朗)委員 次に、ちょっと地理的に飛びまして、最近非常に憂慮されている事態としてイランの内紛がございます。政情不安の問題がございます。この現状について、そしてまた近い将来の見通しといいますか、そういうものは大臣、どのようにお考えでございましょう。
○園田国務大臣 紛争中でございますから、私がとかくのことを言うとこれに影響を与えるおそれもありますから、注意しながらお答えを申し上げますけれども、いろいろ問題はありますが、まず現在の紛争が逐次おさまっていってそれで小康を保つであろうと私は判断をいたしております。その理由は、反政府運動が盛んでありますけれども、さていまの体制が変わった場合にこれにかわるべき指導者がいない。かわるべき団体がいない。おのおの反政府のグループも考え方が違うわけであります。したがって、だれを相手にしていいかというようなことでは困るというのが大体の近隣諸国の考え方、またソ連、アメリカの考え方がこの点では一致しているように思われます。しかしながら王制がいまのまま続くとは考えられません。これは国内の話し合いによってどの程度セーブされるかわかりませんけれども、何とか小康を保つのではなかろうか。 その後、経済、産業が混乱をしておりますから、これをどのように復興していくか、インフレや失業その他が起こってくる、それをどう持っていくか、この場合の紛争というのがもっといまより恐ろしいのじゃないか。いずれにしても、近隣諸国、イランに好意を持つ国持たざる国及び米ソの両方の国々が、大体いまの程度で、王制というものを民主主義の方向に持っていきながらおさまったらいいのじゃないかなと考えられておるというふうに、私は判断をいたしております。
○渡辺(朗)委員 やがて小康を保って平静化という期待を込めたお話がございました。私どももそう思うのですが、ただ、いままでの紛争の経緯、騒乱の状況、そういうものから見まして、いつ何どき緊急事態が起こるかわからない。そうした場合に、邦人の安全とその救出の問題そこら辺に私はぜひもっと力を入れてほしいというふうに思います。たとえば、十二月の初めですけれども、たしかこれも新聞で見ましたんですが、イランにある三十七の日本企業は引き揚げをしている。そして婦女子の方も引き揚げを開始している、ただしまだ四、五千人は残っている。ところが日航機はとまっておりますね。テヘラン空港には来ておりません。どういうふうな方法で救出されるのか。こういうことについて現地にいる人たちは私は不安があろうと思うのですが、緊急事態の際の対策というのはどうとっている、ここら辺をひとつ聞かしていただきたいんです。
○賀陽説明員 ただいま御指摘の点でございますが、日航機の御指摘がございました。これは十日、十一日のアシュラの日には空港が閉鎖されましたので、日航機は寄港することができなかったわけでございますが、十二日からは、日航機は火曜日を除きまして毎日往路、復路において通過しておるわけでございまして、現地からお帰りになる御希望の方はいつでも日航機でお帰りになれるという状況でございます。 次に、現在の段階で政府が正式の引き揚げ勧告を出すべきかどうかという問題でございますが、これは他国の状況もよく見きわめまして事態を見守っておるわけでございますが、現在の段階では小康を保っておりまして、正式に政府として引き揚げ勧告を出すという段階には至っておりません。ただ、いつ何どきどういう緊迫した状態になるかということは予見できないのでございまして、御指摘のように、その意味において万全を期するということは非常に重要と思われますので、日航機のフル回転による引き揚げの手当て、あるいは状況によりましては政府救援機を特に派遣するということの可能性を含めまして、あらゆる状況に備えた検討をしておる現状でございます。――いま大臣から補足するように御指摘があったのでございますが、バンダルシャプール等の邦人は海に近いところに居住しておられるわけでございますので、政府としては海路脱出という可能性も考えなければなりません。あの方面に七千トンから一万トン程度の船舶が、貨物船でございますが、常時かなり寄港しておりまして、大体一隻について百人くらいが搭乗できるような形で船主協会と現在連絡をして、この方も政府救援機と同じような形で対策を考えておる次第でございます。
○渡辺(朗)委員 いま、まだ引き揚げの時期ではない、こういうようなお話もございましたが、実際問題として現地にいる人たちというのは、いま新聞は全部発行停止でございましょう。それから、ラジオの方は政府側の報道だけが聞こえてくるわけでございましょう。テヘランなんかならまだわかるけれども、たとえばバンダルシャプールにしても、あるいは内陸部の方の特にシラズのようなところだったら全然情報が入ってこない。こういうことについては大使館として、こういう事態が起こりましたときにはもっと機能強化をしていただくように、これはぜひ要望をいたしておきます。 関連いたしまして、エルサルバドルの邦人の誘拐事件、前にも不幸な事態がございました。私は単に――単にというと大変語弊かありますか、一邦人の誘拐というような人命の問題、もちろん重要であります。それのみならず、これからの経済協力、日本の対外協力という問題にも非常に影響のある事件であろうと私は思います。これについて救援活動はどのような方針で、どのような人員を強化しながらやっておられるのか、最後にお聞きしておきたいと思います。
○伊達説明員 お答え申し上げます。 大使館がどのように対処しているかということでございますが、この事件が発生いたしましたのは現地時間で十二月の七日でございましたが、大臣の訓令に基づいて林駐エルサルバドル大使は、直ちに先方政府に対しまして鈴木氏の早期安全なる救出と在留邦人の保護に遺漏なきを期してほしいということを申し入れました。 それから、さらに引き続きまして、八日には大平総理のロメロ大統領あてのメッセージ、それから十日には再び園田外務大臣の先方大統領及び外務大臣あてのメッセージで同様の申し入れをいたしておるわけでございまして、私どもといたしましては、やはり鈴木氏の生命安全ということを第一の最重点といたしまして何とか救出に至りたいということで、インシンカ社の救出工作に全面的に協力をしているという状況にございます。 それから、どういう体制でやっておるかということでございますが、事件発生当時は、現地の大使館には大使以下五人の者がいたわけでございますが、直ちに近隣公館からスペイン語の堪能な者を含めまして三名ほど派遣いたしておりますし、かつきょうの午後には本省からも二人派遣をいたしまして、きょう出発しますので、あす、現地時間の二十一日くらいには現地で活動が行える状態になると思いますし、さらに必要あればもう一名ぐらいを追加して、現地の態勢に遺憾なきを期しようということでございます。
○渡辺(朗)委員 時間も参りましたのでやめますが、いまのイランの邦人の救出の問題、あるいはまたエルサルバドルの救出の問題、そういうことにつきましては、ひとつ最大限の御努力を要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○永田委員長 寺前巖君。
○寺前委員 先ほどから出ておりましたダグラスの問題、あるいは米中関係の問題、いろいろ聞きたいことがやまやまありますが、時間の制約がありますので、要点のみを聞くようにしたいと思います。 まず、まだ政府委員の方が皆さんおそろいでないようでございますので、一言、米中関係について最初に聞きます。 十二月十六日、米中共同コミュニケが発表されました。この中で米国は、台湾を中国の一部とする中国の立場を承認しております。私は、当然のことながら、今日日本もこの承認するという立場に立つべきであるというふうに思いますが、その点についての外務大臣の見解を聞きたい。 第二に、中国の領土という立場を明確にするならば、日米安保条約の極東条項なり、佐藤・ニクソン共同声明の台湾条項は取り除かれることをしないと、矛盾が生まれることは当然である。したがって、積極的に日本の側からアメリカに、これについての提起をやるという立場をとられるのかどうか、これが第二点。 第三番目に、米台は「文化、通商、その他の非公式関係を持続する。」と書いております。その他の非公式関係というのは、引き続き軍事的にも介入するぞという内容をその中には含んでいるのかどうか。 この三点について大臣からお聞きしたいと思います。
○園田国務大臣 今度の米国の共同声明を拝見しますると、上海コミュニケを再確認しているわけであります。上海コミュニケでは、中国が台湾は領土の一部であると言う言い分を認めるという表現になっております。そこで、直接、台湾は中国の一部であるということを認めたということと少し意味が違いますけれども、日本はこれを理解、尊重するという、言葉の表現は違うわけであります。 そこで、これもまあ話し合いの一つの議題になるわけでありますが、日本は御承知のとおり、台湾に対しては放棄しているわけでありますから、これに発言権はないわけであります。アメリカは発言権がある。そういうところで、言葉の若干の相違はありますが、両方とも中国の言い分を認める。われわれはこれを理解し、尊重する、こういうことになっておりますが、厳密にはまたこれはよく話し合う必要があると考えております。 極東の範囲から除くべきだという御意見は、先ほどから申し上げたとおりであります。 その他のことにつきましては、共同声明でわかる限りは、台湾の安全について今後とも関心を持つという表現でございまして、しかしながら、台湾から軍が撤退をする、米台条約の破棄ということから判断をいたしますと、現実問題では中国とアメリカの間でどのような話し合いになっておるのか、私がここで申し上げる段階ではございませんけれども、少なくとも台湾地域において日米安保条約が発動される可能性はほとんどなくなったということでありますので、軍事介入するアメリカの意図というものはほとんどなくなった、こういうふうにいま想像しているところであります。
○寺前委員 十二月十六日の国連総会で、核兵器を保有しない国の領土への核兵器配備禁止の決議案なるものが出されて、圧倒的多数で採択になりました。ところが、唯一の被爆国日本は、現実の国際軍事バランスを不安定にし、平和維持強化に資さないとして反対をしております。国連軍縮特別総会で非核三原則の堅持を改めて表明してきた日本政府が、言行不一致の態度で国際的な批判を受ける結果になりました。 去る十一月二十八日に、国防会議や閣議で日米防衛協力のための指針を了承しておられますが、米国の核抑止力保持がそこでは強調されております。国連で従来この種の核問題が出されてきた場合に、わが国政府はいつも棄権という態度をとっておられました。ところが、今回は反対だという態度をとられたというのは、この日米防衛協力の一層の強化、アメリカの核戦略への一層の協力の立場から、国連舞台での態度を変更したなというふうに国際的に見られる結果になったと思うのですが、そういう新たな態度変更と見てよろしゅうございますか。大臣の答弁を願います。
○園田国務大臣 御承知のとおり、ソ連の提案には反対し、インドの提案には棄権それからソ連パキスタンの案には賛成ということでありまして、いささかもいままでの方針に変わりはありません。ただ、核使用制限あるいは禁止、あるいは軍縮、こういう方針に変わりはありませんけれども、その原理のみで出された場合にはその理論で対応できまするが、ソ連と米国との対決の戦略的な意味で出されてきたものには、ある場合には反対、ある場合には棄権、ある場合には賛成ということになっているわけでありまして、日本がアメリカの核というものの傘下で抑止力、力の均衡による平和を維持していることは、御承知のとおりであります。そういうことからこういう使い分けに国連でなったわけであります。
○寺前委員 従来の態度との関連で見ると、私にはよく理解ができません。 次に行きます。 ダグラス汚職の問題をめぐって先ほどから論議になりました。米証券取引委員会は、十二月十四日に、ワシントン連邦地裁にマクダネル・ダグラス社の海外不正支払いの中止命令申し立てについての告発をやっておりますが、その報告書を見ますと、一九六九年から現在までの間日本で行ってきた航空機売り込みに関連してダグラス社が支払った金は百八十万ドルに上っている、こう指摘しています。現在までと、こう指摘があります。しかも、このコミッションの支払いは、代理人などの国外における銀行口座に振り込まれることによって、代理人またはその他の人々は相手国の秩序や通貨管理法の規制を逃れることが可能になった、とまで指摘をしております。こういうことを見ると、日本の側からするならば、外為管理法やあるいは贈収賄や脱税などの分野においていろいろ違法行為が行われたと読めることになるわけですが、法務当局はロッキードの調査などにおいてダグラスの関係についてもいろいろ調査資料を持っておられると思うのです。この百八十万ドルの問題をめぐって告発をしているくらいですから、その告発の報告書の中にこういうことが書かれている以上は、当然のことながらこれに対する日本側としての態度を明らかにされなければならぬことになると思うのです。捜査を現在までやってこられたことがあったのか。直ちに捜査に踏み切らなかったならばこれは時効その他の問題があって重要だという判断に立たれるのか。一体そこのところはどういう判断に立っておられるのか、法務当局の見解を聞きたいと思います。
○伊藤説明員 先ほども他の委員の御質問にお答えいたしましたとおり、現在私ども並びに検察当局におきましては、御指摘の報告書をしさいに分析検討しておる段階でございます。その結果、検察当局におきまして何らかの犯罪の嫌疑があるというふうに認めました場合には、それ相応の措置をとるものと信じておるわけでございますが、いやしくもだれかに犯罪の嫌疑をかけるというようなことば、迅速を要する場合でありましてもやはり慎重を期さなければなりませんので、そういう心構えを持って、現在鋭意分析検討しておる段階でございます。
○寺前委員 分析検討は結構ですが、これは短い報告書です。これ以上この文章の中からは出てきません。とするならば、この裏づけになるところの資料を持たないことには、これ以上の調査研究はないだろう。SECの方は明らかに違法行為としての立場から告発をやって、そして同時に調査し報告を求めるというところまで来ているわけであります。とするならば、日本の検察当局もまたみずからの判断において、従来到達しなかったものが外国で指摘をされたとしているならば、自分の方に持っていない資料があるとするならば、それをもらいたいという気持ちになってあたりまえじゃないでしょうか。あるいは自分の方の捜査の上においてあそこのところがやはり問題だったかなということで、改めて捜査をやるということが当然のことではないでしょうか。いずれにしたって、ここに書かれている文章、これ以上何ぼほじくっても、これだけの短い文章です、それ以上のものはここからは出てこないんじゃないでしょうか。いかがなものですか。
○伊藤説明員 短い文章でありましても、読む人の目と頭によっていろいろな意味を持つものであろうと思います。検察は、検察の目と頭で現在しさいに分析検討をしておるわけでございます。
○寺前委員 慎重におやりになることはいいことですが、私は、そういうものについては事実を知ることがすべての先決になるだろうということで、事実を知るという立場をとられることが重要だと思うわけですが、その問題はちょっと後におきまして、もう一つこの文章の中で、一九七〇年にコンサルタント料五万ドル、販売促進料一万五千ドルを渡したことが書かれております。これは一九七〇年のことだから、したがっていろいろな分野の問題において時効ということがいろいろ十分考えられる問題だ。だがしかし、そこには政治的に考えるならば、国民は、うまい汁を吸うたやつはだれかということの解明を願うのは当然であります。百八十万ドルの問題についても、それは時効に到達した内容もあるでしょう。しかしこの点においても、いずれにしてもうまい汁を吸うたやつはだれかということは国民は求めます。とするならば、一体それはだれなのかという疑惑がいろいろな分野から向けられるでしょう。 たとえば先ほどもお話がありましたように、ロッキード疑獄被告である田中角榮は、ロッキード裁判丸紅ルートの冒頭陳述で検察が指摘されたように、昭和四十五年から「四六年末ころまでの間前後三、四回にわたり、砂防会館内の田中事務所で、三井物産副社長石黒規一から」「全日空がDC10型航空機を採用するよう三井物産を援助してもらいたい旨の陳情を受けた。」とか、「若狭社長に電話で「三井物産からDC10を買うよう口添えしてくれと言われているので、検討してほしい」旨要望した。」とか出てきます。 また若狭調書では「四十七年十月二十日ごろの夜、私の家に三井物産の石黒副社長と村上常務が訪ねてきて、実は自民党の田中派、大平派など主だった派閥の方々にごあいさつして手を打ってありますから、DC10をよろしくといわれた。」とか、嘱託尋問の中にコーチャン証言でも出てきますが、「佐々木(秀世)を東京から離すよう橋本(登美三郎)氏に工作していると聞いた。」とか、こうやってこれらのお金がすでに検察でロッキード裁判の中で明らかにされてきておるだけに、それらの人々に対する疑惑というのが重大なものとして改めてこの告発をめぐって出てきていることは事実だと思うのです。 とするならば、日本国政府として、外国でこのように日本の不当な姿が言われてきている以上は、その政治的なあるいは道義的な責任をこの分野においても明らかにするというのは当然なことだ。だれがうまい汁を吸ったのかということを明らかにするように政治的にやる必要があるというふうに外務大臣は見ますか。
○園田国務大臣 事実の究明はやるのは当然であろうと考えます。
○寺前委員 ロッキード疑獄のときにも問題になりましたが、政治的、道義的責任の追及を国会がやるに当たって、政府としても十分な協力をする用意はあるのか。
○園田国務大臣 国会で審議をされる場合に、政府が協力するのは当然であると考えております。
○寺前委員 先ほど少し論議になりましたけれども、自衛隊機についても、一九六九年から現在までに百八十万ドルの疑惑が出てきている以上は、この間に導入を決定したF4EJファントムはもちろん、昨年末導入を決定したF15イーグルは、これはその過程においての疑惑が生まれることは当然だと思うのです。捜査当局がみずから調査をされることは当然でありますが、防衛庁としても、この分野についての疑惑を受けた機種としてこのまま進めていくということは、国民に対して申しわけないという立場を考えるならば、当然のことながらみずから調査をする必要があると思いますが、いかがですか。
○倉部説明員 防衛庁といたましては、機種の選定に当たりましてはあくまで技術専門的観点から、純粋に防衛上の見地に立ちましてすぐれたものを選定いたしておるわけでございまして、本件に関しましても私どもは問題はないと確信いたしております。したがいまして、私どもは、当面は米国におきます調査の推移というものを見守ってまいりたい、こういうふうに考えております。
○寺前委員 外務大臣にお聞きをしたいと思うのです。ロッキード事件の際には日米間の司法取り決めを行いました。そして解明についてのアメリカ側の協力を求めましたが、性格がロッキード事件と同じような性格を持っている本件について、当然のことながら、関係する資料をSECに求めるということをロッキード事件の際の日米の司法取り決めを準用して行ってはいかがなものですか。
○園田国務大臣 事実を明らかにするために資料を集めることは、当然外務省の仕事であります。しかし、どのようなことになるかは、今後の進展によって決めたいと考えております。
○寺前委員 当然のことながら、これだけの報告書をお出しになっているのですから、それだけの裏づけの資料をSECとして持っているというふうに見ることができると思うのです。日本の司法当局の方が、まだこれを捜査のあれとして目下検討中だ、こう言うけれども、現にアメリカにおいて、不当なことが行われているというふうに取り上げている犯罪的要件を持っている性格のものと考えるならば、直ちにアメリカに対してその裏づけになっている資料を含めて提供してくれいということを政府として要求してもしかるべきではないかと私は思うのですが、いかがですか。
○園田国務大臣 逐次出てまいります資料は、外務省に入手できるように努力をいたします。
○寺前委員 私が言っているのは、公開されているという性格のものだけではなくして、これを裏づけるところの資料というのがあってこそ、これを出されたというふうに理解することができる。とするならば、日本に関係する分野について協力要請をやって提供してくれいということが、当然あってしかるべきではないだろうかということを言っているわけです。いかがですか、重ねてお伺いいたします。
○園田国務大臣 あらゆる必要な資料を集めることに努力をいたします。
○寺前委員 またの機会にさせていただいて、時間が来ましたので、これでやめます。
○永田委員長 楢崎弥之助君。
○楢崎委員 ロッキード事件の最大のポイントもしくはハイライトというのは、すでに御案内のとおり、ダグラス社のDC10からロッキードのL一〇一一への逆転劇、これの解明でありましょう。そうすると、ロッキード事件といえども、このL一〇一一とDC10というのは事件の裏表の関係になるわけです。あるいは光と影と言ってもいいし、陰と陽と言ってもいいし、一体のものですよ、事件解明にとっては。だから、ロッキード事件だけに限ってやるといっても、このDC10に対する動きから解明されなくては、真の解明にはならない。分けることはできない。そういう意味で、大平新内閣発足に当たって、法務大臣になられた古井さんが、そのロッキード事件に対する姿勢について、福田内閣は三木内閣当時よりもダウンをした、しかし大平内閣は後退はさせない、こう言明されておりますね。 しかも、同僚議員からも言われたとおり、四十七年十月二十四日、田中前総理と若狭氏が会う前の二十日の時点ですよ。このときに、三井物産の方から、DC10をよろしく頼む。若狭さんのそのときの、これは検事調書の方では、この点は田中派、大平派にもちゃんとごあいさつしているから、こうなっているのですね。大平派という名前も出てきている。だから大平内閣としても、その点から見ただけでも、この問題は解明する重要な問題だと思うのです。それで、三木内閣で少なくともやったことは、大平内閣はそれ以上のことをやってもいいわけですね。このダ社の事件に対する大平内閣の解明についての姿勢について、まず官房長官にお伺いをいたしたいと思います。
○田中国務大臣 歴代内閣を通じまして、政府、行政、そういうものに対する国民からの信頼ということは、一生懸命努めてまいったわけでございます。ロッキード事件が発生いたしまして以来、これらの歴代内閣は、汚職防止、そういうような案件を決定いたしまして、一生懸命その実現に当たってきたわけでございまして、三木内閣、福田内閣を通じまして、閣僚協議会とかあるいは民間人も含めました懇談会などを通じて、一生懸命その対策を練ってまいったわけでございます。 大平内閣といたしましても、御承知のように、信頼と合意というキャッチフレーズで参っておりますし、新内閣も国民の信頼ということを第一モットーとしておりますので、その趣旨にのっとって、これらの問題に対処していきたいというふうに考えます。
○楢崎委員 姿勢はわかりましたが、では具体的なあかしとして、まず、三木内閣は、先ほども問題になったけれども、ロッキード社問題に関する法執行についての相互援助のための手続、言うところの日米司法共助取り決め、これをやった。先ほどの法務省の答弁では、この司法共助でダ社のことをやるわけにはいかない、そのときには個々に結んでいかなくてはいけない、こういう答弁です。この文書を見てもわかるとおり、「ロッキード・エアクラフト社問題に関する法執行についての相互援助のための手続」、このロッキード・エアクラフト社というところをダグラス社に変えれば、あとはそのまま全部通用しますよ。 それで私は、具体的な大平内閣の姿勢のあかしとして、この解明のために、外務大臣の御答弁では、公表されたものしか取り寄せられないと言うから、それはあたりまえのことでありまして、公表されたものの裏づけとなる公表されないものこそ事件解明の手がかりになる、そういう意味で、大平内閣として、ロッキード社に関する司法共助のほかに、新しくダ社に関する日米の司法共助取り決めを結ぶお考えはないか、それをお伺いします。
○伊藤説明員 ただいまお尋ねの事項は、すぐれて検察権の行使に関する問題でございますから、私から御答弁申し上げます。 検察当局におきまして犯罪の嫌疑ありという感触を得ました場合には、その検察の意向を踏まえまして、私ども法務省としてできる限りの努力をいたしたいと思います。そういう嫌疑があるかないかについて現在報告書をしさいに検討しておるというのが、先ほど来申し上げておるとおりでございます。 なお、蛇足でございますが、御指摘の司法取り決めと申しますのは、法務事務次官と司法省刑事局長との間で取り決められたものでございますので、そういう意味で、すぐれて私どもの守備範囲のことである、こういうことでお答えするわけでございます。
○楢崎委員 そうすると、犯罪を構成する疑いが出てきた場合には、大平内閣としては、ロッキード社に関する日米司法共助取り決めと同じようなあれを結ぶ、そういう決意でよろしゅうございますか、官房長官。
○田中国務大臣 このダグラス社の件につきましては、具体的な内容を私どもは知っておりませんし、はっきりした答弁ができないのです。したがって、この問題に対する政府の見解というものについては差し控えさせていただきたいと思いますし、法務省の刑事局長が答えた域をいまのところ出ることはできないというふうに考えます。
○楢崎委員 大変消極的ですね。私がいま質問したのは、法務当局が、これはいま調査しているそうですから、犯罪の疑いありという段階になればこういう取り決めは必要になりますから、そのときはやる、大平内閣としてもやる、それでいいですねと聞いておるのです。いまコメントできませんというようなことじゃないのですよ。前提があるのです。
○田中国務大臣 もしもその犯罪というようなことがはっきりすれば、もちろん犯罪当局が調べるというふうに思っております。
○楢崎委員 犯罪当局がいま調べているのですよ。それで、そういう疑いが濃厚になった際には、当然司法取り決めを大平内閣はやりますねということを聞いているのです。三木内閣はやったのだから。もしいまのような答弁であれば、法務大臣の決意と違いますよ、大平内閣は決してダウンしないと言っているのだから。演説はいいのですよ、そういう演説は。具体的なあかしを私はこういうことで聞いているのですよ。それがないならば、幾ら大平内閣はダウンしませんと言ったってダウンすることになるのですね。それを聞いているのです。
○伊藤説明員 大変差し出がましいことでございますが、官房長官には大変お答えにくい問題ではないかと思いますので、一言申し上げさせていただきます。 この問題は、検察権がどういう動きをするかという、それを踏まえて御判断いただく問題でございまして、検察当局の態度が決まらないうちに、どういう態度が決まったらどうされるかというようなことを、内閣それ自体の問題として官房長官に御質問になりましても大変御当惑になるのじゃないか。私としては、検察当局が現在しさいに分析、検討いたしておりますから、その推移を見ていただく、これ以外の方法はないのじゃないかと思っておる次第でございます。
○楢崎委員 私は、官房長官の決意を聞いておるので、刑事局長が横から、官房長官の立場はこうじゃなかろうかなんて、本人がおられるのに言われることは失礼じゃないですか、どうですか。私はそれを――もう時間がないですからね、わかりましたよ、大平内閣の姿勢は。さっぱりじゃないですか。 もう少し具体的にいきましょうか。――ちょっと待ってください。(伊藤説明員「私に何かお尋ねがあったのじゃないですか」と呼ぶ)いや尋ねてないのですよ。きめつけておるのです。本人がおられるのに、本人の心持ちを察して他人が言われるなんということは失礼じゃないか、そういうことを言っておるのです。 それで、今回発表されたSECの資料で見る限りは、私どもの関心事は、一体民間のコンサルタントとはだれか。あるいはコンサルタントに十一万五千ドル渡ったことはもうはっきりしているのですね。そうして、その一万五千ドルの一部が単数の高官に行ったということ、それは伝えられている。こうなっているわけですから、その点は区分けしながらお伺いしておるのですけれども、伝えられているその政府高官とは一体だれなのか、あるいは六九年から今日まで続いておる百八十万ドルというこの手数料、リベートと申しますか、その性格は一体何なのか、あるいはその使途はどうなのか、どう使われたのかということは私どもは関心がありますが、法務当局は、その辺、関心がありますか。
○伊藤説明員 検察当局としては、もちろん、申し上げるまでもなく深い関心を持っておるわけでございまして、そういう趣旨で報告書の内容をしさいに分析、検討をしておる次第でございます。
○楢崎委員 その報告書の中に、百八十万ドルの点についてこういう注釈が加わっているということです。ダ社航空機の日本での国産にもとづくコミッション、関連諸経費の払い戻し、あるいは航空機以外の販売に関するコミッションは含まれていない。この、ダ社航空機の日本での国産にもとづくというこの国産はライセンス生産、こう理解してよろしゅうございますか。いま解明されておるそうですが……。
○伊藤説明員 そういう問題点を含めて鋭意検討いたしておる次第でございます。
○楢崎委員 防衛庁の装備局長はどう思いますか。この、ダ社航空機の日本での国産という場合にはライセンス生産のことでしょう。そうじゃないですか、装備局長。
○倉部説明員 ライセンス生産もあるいは含まれるのではないかというふうに思います。
○楢崎委員 そうだと思うのですね。そうすると、このファントムもF15もライセンス生産、とするならば、それに対するコミッションは含まれないというのですから、この注釈で見る限りは、いわゆる戦闘機関係のコミッションは別にある、こういうことになりますね。そうすると、百八十万ドルの大部分は民間機ということになると思います。そういう論理になりますけれども、どうでしょうか。どなたでも結構です。
○中島説明員 とりあえず私の方から感ずるところを申し上げますが、ダグラス社の発表しました資料に関する限りは、いま先生の御提起の点についてどちらとも決めるべき根拠があらわれてない、遺憾ながらどちらの方にもこうであると断定すべき点が見出せない、こういう状況でございます。
○楢崎委員 防衛庁の見解と違いますね。いまさっき防衛庁は、ダ社航空機の国産に対するコミッションは含まれてない、これはライセンスだから。そうすると、論理の帰結としては、当然戦闘機の分は別だ、こうなるのですけれども、外務省では、それはわからないということですね、いまの答弁はどっちみち。どうとも言えないということはわからないということでしょう。
○中島説明員 おっしゃられるとおり、その点について、軍用機とも非軍用機とも書いてないものでございますから、その点について私どもは断定し得る自信を持っておらない、こういうことでございます。
○楢崎委員 あなたよりも防衛庁の方がその点は専門家なんですよ。外務省がこの程度の注釈でわからぬならわからぬでいいと思うのですけれども、私どもが見ると、ダグラスの航空機で国産ということになればライセンス、ライセンスしているのはどういう飛行機かということになると防衛庁の戦闘機だ、こうなるのですよ。だから、余り専門的でないことは答えられぬ方がいいのじゃないでしょうかね。 それで私は、同僚議員がいろいろロッキード事件の裁判記録なり、あるいは関係調書等の中でDC10について出てくる個所は披露されましたけれども、まだそのほかにわが国会で明らかにした点があるのですよ。それは、たとえばコーチャン回想録にも出てきていますけれども、国会でも問題にしました例の四十七年十月五日のあの陰謀の件ですね、中曽根氏に児玉被告が電話したというあの件、あれは全日空がDC10になって、日航がL一〇一一になったという情報にびっくり仰天していろいろなあれがあったという個所ですね。それからこれも五十一年二月十六日の若狭証人喚問のとき問題になったのだけれども、若狭氏は五十一年二月五日の記者会見の中でこういうことを言っているのですよ。ダグラス社から政治的圧力はなかったか、この記者の質問に対して、日本の政治家からいろいろな形でDC10型機を考えてくれよと言ってきた、しかしロッキード社からはなかった。あのときはロッキードが問題になっているものだからそれを打ち消すために別のを強調されたのかもしれない。そういう証言のニュアンスはありますけれども、いずれにしてもロッキード社から何もなかったと言っておったのはうそなんでして、御承知のとおり。だから、DC10についてはあったと本人が言っているぐらいだからこれはよけいあるのですね、もう完全に。だからこの点は後の藤原証言にも続いてくるわけですね。藤原証言は、全日空がボーイングの727を買うとき、あるいは727を買うときに日商からリベートをいただいた、こう証言しているわけでしょう。そしてそのときに、なお藤原さんはこういうことを言っているのですね。これは刑事局長おわかりのとおり、三十八年にボーイングの727型機をボーイングから買った際に、ボーイングの代理店である日商が政治家に現金を贈ってあいさつした、こう検事調書の中で言っているわけですね。そうしますと、これは先ほど外務省からの答弁の中にありましたが、ダ社の問題も薄々情報として聞いておったというあれがありますが、こうなってきますと、ボーイングも出てくる可能性があるんじゃないですか。そういう情報なりうわさなり外務省の方はキャッチしておられますか。
○中島説明員 特に私の気がつく限りでそのようなことは承知いたしておりません。
○楢崎委員 ぼそぼそと言われたのでようわからなかったのですがね。ダグラス社の場合はえらいさっさと答弁されて、情報は前にキャッチされておったようなお話でしたけれども、ボーイングについては全然キャッチされてないのですか。全然ないですか。
○中島説明員 先ほど申しましたように、私の記憶する限り、いま御提起の点について特に承知していることはございませんということでございます。
○楢崎委員 藤原証言が事実とすれば、これは当然出てくるはずですね。 それで、もう時間がなくなりましたけれども、もう一つ高度な情報があるのですよ。例の橋本運輸大臣が大臣をやめられる直前に若狭さんに会われた。そしていままでダグラス購入に反対していたけれども、もう大臣をやめるからDC10を買ってもよいというような話をされた、これは三井物産から頼まれた、こういう高度の情報もあるのです。 それで私は最後に、いま刑事局長は、いまSECの資料を調査されている、検討されている、分析されている。ロッキード事件の捜査当局による解明の中でいろいろDC10に対する問題が出てきているし、あるいは大庭さんのオプションの問題があるし、大庭さんが社長をやめたいきさつもある、いろいろな問題が絡んでおりますね。だから、私は、このDC10もそのロッキード事件の範囲内ということではあろうけれども、解明がある程度できていると思うのです。その中で捜査当局としては、このダグラス社に関しては捜査の過程の中で犯罪を構成するような疑惑は全然ございませんでしたか。
○伊藤説明員 御指摘のとおり、ロッキード事件に関連する限りにおいてダグラス社の航空機売り込み工作等も捜査を遂げ、現在立証しておるところでございますが、そのロッキード事件の捜査の過程において、ダグラス社関係の犯罪となるべきものがあったという報告には接しておりません。ただ、申し上げるまでもなく、俗な言葉で恐れ入りますが、若干の下地がございますから、その下地のある目と頭で現在分析をしておる、こういうことでございます。
○楢崎委員 重ねてお伺いしますが、いまのSECのダ社に関する資料を検討されているけれども、そのわきには、ロッキード事件でいろいろ調べたそういう資料をわきに見ながら一緒に検討されている、このように理解してよろしゅうございますか。
○伊藤説明員 資料を見ながらと申しますか、ロッキード事件を扱った者がその頭と目で見ておる、こういうことでございます。
○楢崎委員 そうしますと、ロッキード事件を扱った検事さん方も一緒になって、いま分析、検討されているということですか。
○伊藤説明員 簡単に申しますと、東京地検の特捜部でながめるのが一番わかりがよろしいわけでございまして、そういうところで分析、検討しておるものと思います。
○楢崎委員 では最後に質問だけします。 実は五十一年の六月十七日のロ特で三度目の大庭さんの一証人喚問をやったわけですね。そのときに、大庭さんがやめられる、やめさせられるわけですけれども、四十五年五月三十日の株主総会を目の前にしてやめる決意をするわけですけれども、そのときに大庭さん派と申しますか、それと反対の派、それの株主の名がこの証人喚問で確認されているのです。そのときに大庭さんの側に立ったのが東急、日本航空、三菱重工等とあと会社としてちょっと下がりますけれども、私は、ダ社におけるコンサルタントのヒントはその辺に出てくるのではなかろうかと推測をするわけです。そのうち日本航空はもちろん入っていない、航空会社は入っていないということですから。しかもいま言ったような中で航空関係に非常にタッチをしておる人物はだれかということは一つの推測の種になります。 以上言って終わります。
○永田委員長 伊藤公介君。
○伊藤(公)委員 アメリカの連邦証券取引委員会が、アメリカ最大の航空機メーカー、ダグラス社が一九六九年から現在までに外国の政府高官に対して航空機売り込みに関連をして少なくとも約十六億円以上の不正支払いをしたという、連邦地裁に告発をした内容についてでございますけれども、不正支払いの対象となった外国の中にも日本も含まれているという、第二のロッキード事件に発展をするかもしれないということで、いま大きな国民の関心を呼んでおるわけであります。 きょうの各委員の質疑を聞かしていただいてまいりましたけれども、この販売促進資金一万五千ドルの一部は、ある政府高官に渡された可能性があるというこの日本に触れている項目について、だれに、どういう時点で、どういう形で渡されたのか、その高官とは一体だれかという真相についてはいささかも知るすべもないわけであります。まず、これの真相を明らかにする必要があるかどうか、どういう認識に立たれているか、お尋ねをいたしたいと思います。
○中島説明員 先ほど来御答弁申し上げておりますように、ただいままで私どもが入手しております資料はこのところで発表されました資料でございまして、その中には先生のいま御提起のような記載があるわけでございます。これは、私どもは法務省その他関係当局にお届けをいたしまして、先ほどの刑事局長の答弁では検察当局がそれをもとにしてその犯罪の容疑ありや否やを研究をしておる、こういう状況でございます。 他方アメリカにおきましては、そのダグラス社の発表にありますように特別調査委員会をつくって、その点も含めて検討をするということでございますので、私どもといたしましては、そのような過程で出てくる公表の資料があればこれは時を逸せず捕捉をして、関係当局にお届けをしたい、こういうふうに考えている次第でございます。したがいまして、現在のところは、いまそこにありますような事実関係しか私どもといたしましては捕捉しておらない、こういうことでございます。
○園田国務大臣 いま御発言のとおり、疑惑を払う意味においても、究明する意味においても、必要な資料をなるべく集めましてこれを明らかにする必要は当然あると思っております。
○伊藤(公)委員 必要な資料を集める必要があるという御答弁をいただきましたけれども、事と次第によっては将来、ロッキード事件の際には警察関係の者をアメリカに送って調査をした、こういう経過もあるわけでありますが、こうした事態も当然予測をされるわけと思いますけれども、いかがでしょう。
○園田国務大臣 なるべくあらゆる面の資料を集めて、そしてこれが疑惑の方が深いとなれば、それに対応してまた資料を集めていく、方向も変えていかなければなりませんし、司法当局が犯罪の容疑ありとすれば、またいろいろなやり方が出てくるわけでありますが、いまの段階ではまだそのようなことをお答えする段階ではございません。
○伊藤(公)委員 ロッキード事件がまだ途中の経過の中で、またこうした事件が国民の前に明らかにされてきたわけでございますので、まさに大平新内閣の政治姿勢を問われる問題でありますので、こうした真相の解明に当たっては手を緩めることなく、全力を挙げて真相の究明をしていただきたいと思います。 現在の段階でこの不正支払いは民間機だ、こう言われておりますけれども、軍用機も含まれているのではないかという質疑もございました。しかし、軍用機が含まれていないとは断定ができないという答弁があったわけでありますけれども、この軍用機が含まれているかいないかという真相については、今後どのように調査を進められるつもりでいるのでしょう。
○中島説明員 アメリカにおきましては、先ほど来御答弁申し上げておりますように、特別調査委員会がこの件を含めて調査をすることになっておりますので、その調査の報告が出ますれば、その辺につき、また触れていることもあろうかと思います。
○伊藤(公)委員 軍用機が含まれているかいないかということはさらに重要な問題でありますので、ぜひ明確にこの真相を明らかにしていただきたいと思います。 きょうは私、特別持ち時間が限られておりますから、最後に一点、いまの時点で確認をしておきたいと思います。 昭和五十三年度のわが国の自衛隊機、次期戦闘機の機種、F15を選定をするに当たって、いろいろとこれもまた取りざたをいたされました。一機、予算計上でいけば七十億、向こう十年間に百機ということでありますから、国民の大切な税金を使っているという意味からしても、これも非常に大きな関心を国民の皆さんは持たれている。この機種選定に当たってはいささかの疑惑もないと現段階で断言ができるかどうか、お尋ねをいたしたいと思います。
○倉部説明員 他の委員の御質問にお答えいたしましたように、防衛庁といたしましては機種の選定に当たりましては、純粋技術的に、専門的に防衛上の見地に立ちまして選定いたしておりまして、本件に関しましても全く問題はないというふうに確信いたしております。
○伊藤(公)委員 私も実はそうあってほしいと思っているわけでありますが、たまたまこのF15もまだダグラス社でございます。こうしたことを考えますと、今後の調査いかんによっては大変大きな問題になる可能性がある。さらにこうしたことにも配慮をしながら真相を究明していただくことをお願いして、きょうは質問を終わります。
○永田委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後五時三十八分散会