P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
85回国会参議院1978/10/18

物価等対策特別委員会 第3号

発言数
111
登壇者
21
会派数
5
開催日
1978/10/18

会議録

夏目忠雄自由民主党・自由国民会議

○委員長(夏目忠雄君) ただいまから物価等対策特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨十七日、赤桐操君か委員を辞任され、その補欠として村沢牧君が選任されました。     —————————————

夏目忠雄自由民主党・自由国民会議

○委員長(夏目忠雄君) 無限連鎖講の防止に関する法律案を議題といたします。  まず、提出者から趣旨説明を聴取いたします。衆議院物価問題等に関する特別委員長美濃政市君。

美濃政市日本社会党

○衆議院議員(美濃政市君) ただいま議題となりました無限連鎖講の防止に関する法律案につきまして、その提案の理由及び内容を御説明申し上げます。  いわゆるネズミ講は、必然的に破綻するものであるのに、いたずらに関係者の射幸心をあおり、加入者の相当部分に経済的損失を与えるばかりでなく、善良なる人間関係や家族関係をも破壊させる等社会的な害悪を広げていることはすでに御承知のとおりであります。  ネズミ講のうち会主導型といわれるもの、すなわち、先輩会員に対する支払い金を一たん講元に送金させ、一定の条件を満たした先輩会員に対して講元から送金する類型のものについては、これまで出資の受入れ、預り金及び金利等の取締等に関する法律違反として検挙取り締まりが行われておったのでありますが、会員主導型といわれるもの、すなわち、講元は入会金のみを受け取り、講元が先輩会員の氏名、住所を示して先輩会員への送金を指示する類型のものについては取り締まり法規がなく、現在まで社会的な害悪を広げており、特に最近では学生の間にまで蔓延してきている現状であります。  そこで本案は、ネズミ講に関与する行為を禁止して罰則を設けるとともに、防止に関する調査及び啓蒙活動に関する規定を設けることにより、ネズミ講のもたらす社会的害悪を防止しようとするものであります。  以下本案の内容について御説明申し上げます。  まず第一条では、無限連鎖講つまりネズミ講が終局において破綻すべきものであるのにかかわらずいたずらに関係者の射幸心をあおり、加入者の相当部分の者に経済的損失を与えるに至るものであることにかんがみ、これに関与する行為を禁止するとともに、その防止に関する調査及び啓蒙活動について規定を設けることにより、ネズミ講がもたらす社会的な害悪を防止することを目的といたしたものであります。  第二条では、無限連鎖講そのものを定義しているのでありまして、無限連鎖講とは、一定額の金銭を支出する加入者が無限に増加するものであるとして、先に加入した者が先順位者、以下これに連鎖して段階的に二以上の倍率をもって増加する後続の加入者がそれぞれの段階に応じた後順位者となり、順次先順位者が後順位者の支出する金額から自己の支出した額を上回る金銭を受領することを内容とする金銭配当組織をいうこととしております。これにより従来からわが国に存在するいわゆる頼母子講等との区別を明確にするとともに、禁止すべき無限連鎖講そのものを明確に規提したのであります。  第三条では、何人も、無限連鎖講を開設し、もしくは運営し、無限連鎖講に加入し、もしくは加入することを勧誘し、またはこれらの行為を助長する行為をしてはならないとして、いわゆるネズミ講に関する一般禁止規定を置いているのであります。  次に、第四条の国及び地方公共団体の任務についてでありますが、無限連鎖講の禁止措置に伴い、その防止については特に留意する必要がありますので、国及び地方公共団体は、無限連鎖講の防止に関する調査及び啓蒙活動を行うように努めなければならないことを明記してあります。この規定は、国の関係省庁及び地方公共団体が従来の所掌事務の範囲内においてそれぞれ積極的に防止に関する調査及び啓蒙活動を行い、もって本法の目的が達成されることを期しているのであります。  第五条から第七条までは、罰則についての規定であります。  まず第五条では、無限連鎖講を開設し、または運営した者は、他の法律の罰則との均衡を考慮し、三年以下の懲役もしくは三百万円以下の罰金に処し、またはこれを併科することといたしております。  第六条では、業として無限連鎖講に加入することを勧誘した者は、一年以下の懲役または三十万円以下の罰金に処することといたしております。  また第七条では、無限連鎖講に加入することを勧誘した者は、二十万円以下の罰金に処することとしておるのであります。  なお、この法律は、公布の日から起算して六月を経過した日から施行することといたしておるのであります。  以上がこの法律案を提案する理由及びその内容であります。  何とぞ御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願いいたします。

夏目忠雄自由民主党・自由国民会議

○委員長(夏目忠雄君) これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 私の地元である長野県においても、ネズミ講の被害者がたくさん出ておりまして、政府が何らかの措置をとってもらいたいという強い要請が、今日まであったわけであります。また、不ズミ講については国会でも何回も論議をされたわけでありますけれども、私は率直に言って、政府の今日までとってきた態度はきわめてあいまいであったというふうに指摘せざるを得ないんであります。  今回、議員立法でこの法律案が提案をされたということは、これまでこぎつけてこられた提案者を初め衆議院の各位に対して心から敬意を表するものであります。  そこで、ネズミ講は全国的にもはびこっており、被害をこうむっている人も大変ふえているわけでありますけれども、まず、ネズミ講の組織と活動状況について、警察庁の方からお聞きをしたいというふうに思います。

佐野国臣警察庁刑事局保安部保安課長

○説明員(佐野国臣君) いわゆるネズミ講は、既存の法令で取り締まりできるものとそれから取り締まりできないもの、こういうふうな形で私ども分類したわけでございますが、取り締まり可能な組織に対する捜査、これは本来警察の責任ということで十分掌握いたしてございます。ところが、それ以外の本来取り締まりのできないものにつきましては、あくまで参考程度の調査しかでき上がっておりませんので、あらかじめその点をお含みおきの上で御承知おきいただきたいと思います。  それで、いま申しました取り締まりができない、あるいはこの法案によりまして今後新たに違反行為というふうになると思われるものは一応全国では十組織ございます。ただしその十組織は各県ごとにいろんな支部を設けたりしてございますので、そういった支部までを一つ一つ計算いたしますと、全国で約六十八の組織数というふうに言ってよろしいかと思います。それから、それの関係都道府県の数ということになりますと約四十と、こういう数字が一応把握されております。その中で最も組織が大きいものはいわゆる天下一家の会・第一相互経済研究所であります。これは本年五月末現在では三十一都道府県に五十九の支部、連絡所などを置いておるというふうに承知しております。中には現在、説明会場を設けて積極的な勧誘を行っているというものも聞いております。  なお、残りの九組織の活動実態でございますが、この辺は詳細つまびらかに私どもの方も承知しておりません。ただ一言申し上げられますのは、比較的活動が停滞ぎみであるというふうな感じはいたしております。ただ、停滞ぎみとは申しましても組織の構成、加盟員数は非常に少のうございますので、最初申し上げました天下一家の会に比べますと非常にその勢力ないしは影響力というのは小さいのじゃないかというふうに考えられております。  以上でございます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 昨年三月三十日、長野地裁は、ネズミ講は公序良俗に反する、将来の破局が明らかな講組織は民法に違反し無効であると、こういう画期的な判決を下しまして、第一相互経済研究所の内村所長に対して被害者五百二十人に二千二百八十七万円の返還を命じたわけであります。第一相互経済研究所を相手どって訴訟に踏み切るまでに、また訴訟を提起してから六年間という長い審理の期間、さらに、二十五回にわたる公判を私財もなげうって筆舌に尽くせない苦労を、言うならば男の執念でがんばってまいりました原告の西隆史さん、それを助けた下光軍二弁護士の主張が全面的に認められたわけであります。その後、西さんの手元には全国の被害者から六百通に達するような激励あるいは相談、切実な訴えの手紙が参っております。私もそのうちの一部をここに持っておるわけでありますけれども、これらを拝見いたしましても、被害者が非常な惨状を呈しておる、そのことがこの手紙によっても物語っているわけであります。岐阜においては自殺者も出たということであります。また、この長野地裁の判決が出てから私の調査したところでは、全国で約三千人の人たちがこの集団訴訟に参加をしているということであります。  私はこれらの経過を見まして、やはりこれまでネズミ講というものをほうっておいたということを、私も政治家の端くれといたしまして非常に恥じ入るような感じがするわけであります。特に提案者のお話がありましたように、最近では学生にまでこれが蔓延をしておる。サラ金と抱き合わしてさらにこの被害者に拍車をかけているということでありますので、このネズミ講の害悪の実態について警察の方から、御存じだったらひとつここで明らかにしてもらいたいというふうに思うんです。

佐野国臣警察庁刑事局保安部保安課長

○説明員(佐野国臣君) 民事の関係になりますと、私ども必ずしも正確にはお答えできかねる部分がございます。主として警察的な面から申し上げますと、当初、昭和四十六年から七年ごろにかけてこの問題がやはり相当出先の方でも議論になったようでございます。したがいまして、警察といたしましても詐欺罪ということで立件できるんじゃないかということで相当な努力を払いまして、告訴もあったわけでございますが、六件ほど捜査に着手しております。ところが、やはりこの法律そのものが、必ずしも詐欺罪というよりは各人が自分の射幸心を満足させると申しますか、そういった問題での自発的に加盟をしているというふうな面も相当あるというふうな御判断であったと思いますが、いずれにしても刑事事件としては成り立たないということで、いずれも六件とも不起訴というふうな形になっております。したがいまして、警察的には訴訟関係で申し上げますとその程度の御説明が限度でございます。  それから、民事の集団訴訟の問題というふうな問題も聞いておりますが、私どもが承知している限りでは、長野地裁初め七裁判所で民事集団訴訟が起きておるというふうなお話も聞いてございます。それからあと、一高校生が、何と言いましょうか、子ネズミをつくれなくて困っておるというふうなことから家出したというふうな事例も聞いております。それから、学内で先輩が後輩にハッパをかけると申しますか、そういうふうな事例があるようでございまして、それの相談というふうなのが、京都府警あるいは大阪府警の方で取り扱いがございます。  それから、直接今度のこの法案にかかわるとは申しかねるのでございますが、過去検挙したネズミ講のいわば被害とでも申しますか、その種の問題についてですと、一応検挙したという経緯がございまして、ある程度の数字がございます。ちなみにそれを申し上げてみますと、たとえば、昭和五十二年に出資法違反ということで私ども検挙いたしました例が十一組織ございます。その十一組織がどの程度預かり金をやっておったかと言いますと、約八十五億集めております。その八十五億のうち結局二十七億ほどが焦げつきということでございますから、二十七億円をいわば拠出した人たちが被害を受けたというふうなことになろうかと思います。それからあと、五十一年の数字で申し上げますと、やはり十一組織で金額的には九十七億の預かり金をやっております。ですから、この九十七億は、正確には焦げつきの統計は持っておりませんが、先ほどの例で言いますと約三割が焦げついちゃっておるということでありますから、そのでんでいきますと、やはり五十一年の場合でも、三十一億五千万ぐらいの金が、出したけれども実際何ら報いられなかったというふうな形で損害を受けたという人たちが多いんではないかというふうな感じがいたしております。なお、古くなりますが、四十九年にも金額的には百二十五億の預かり金事犯を検挙しておると。これにつきましても、先ほど申し上げましたような形で相当数の人たちが、実はお金を出しっぱなしで損害をこうむったというふうな形になろうかと、かように考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 衆議院の法制局にお尋ねいたしますけれども、この法案は無限連鎖講の禁止を目的としておりまして、第二条では無限連鎖講の定義を規定しておるわけであります。そこで伺うことは、天下一家の会のいわゆるネズミ講は、この法律に言うところの「無限連鎖講」に該当するものであるという決めつけをしてよろしいかどうかということは、新聞の報道するところによれば、天下一家の会の内村会長は、机上の計算はそうなるけれども、われわれの講は無限連鎖講とはならないと言っているようでありますので、この際法制局の自信のある見解を示しておいてもらいたいというように思います。

上田章参議院法制局第一部長

○衆議院法制局参事(上田章君) お答え申し上げます。  衆議院提出の議員立法の補佐をいたしました一員といたしまして、いまお尋ねの件でございますが、天下一家の会・第一相互経済研究所といったところでいわゆるネズミ講と称せられるものを行っておりますものは、会員がネズミ算式にふえないと必然的に破綻を来すという組織原理、そういう原理から見まして、そのような会の運営がうまくいくということは、必然的に当然疑問に思われるところでございますけれども、仮に、そのような運営が現在も行われておるわけでございますが、なされたといたしましても、不特定多数の者が再加入を繰り返すということでございましても、この法案の第二条にございます「加入者が無限に増加するもの」というものに該当すると考えられるわけでございまして、この法案の規制の対象でございます無限連鎖講に該当するというように考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 私もそのように思いますが、そこで次にお伺いをしますが、天下一家の会の宣伝物を見ますると、財団法人天下一家の会・第一相互経済研究所というふうになっております。そこで、その天下一家の会の機関誌を見ますると、言っていることは、天下一家の会はりっぱな法人として世間でも認められている会である、本当に詐欺なんかであるものとするならば、国家が財団法人や宗教法人として認めるかい、こういうことを言われておるわけですね、この機関誌で。  法務省にお伺いしますが、天下一家の会は現在財団法人でありますか。

稲葉威雄法務省民事局第四課長

○説明員(稲葉威雄君) 天下一家の会という名の財団法人は、現在のところ存在しないと承知しております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 天下一家の会・第一相互経済研究所も財団法人ではないわけですね。

稲葉威雄法務省民事局第四課長

○説明員(稲葉威雄君) そのとおりでございます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 天下一家の会は財団法人ではない。財団法人でないものが財団法人と名のって大衆を疑惑し、信頼感を与えるような行為は私は許してはならないというふうに思うんです。したがって、法務省やあるいは検察当局は厳しく取り締まるように、私はこの際要請をしておきたいというように思います。  次の問題でありますけれども、天下一家の会・第一相互経済研究所は熊本市本山町六百三十五に事務局を置いております。これと同じところに大観宮という宗教法人があるわけであります。そこで文部省にお伺いいたしますけれども、宗教法人大観宮の代表者あるいは規約、全部でなくても結構です。それから行っている事業について明らかにしてもらいたいというふうに思うんであります。

安藤幸男文化庁文化部宗務課長

○説明員(安藤幸男君) 宗教法人大観宮は、熊本県知事が昭和四十八年十一月に認承した宗教法人でございますが、その宗教法人規則によりますと、熊本県阿蘇郡阿蘇町小里六百十番地でございます。その後この規則が変更されたことはございませんので、現在もそこに事務所を持つというふうに考えております。この法人は熊本県知事の所管する法人でございますので、その詳細につきましては熊本県において所管しておるわけでございますが、この規則によりますと、幣立宮という、これも宗教法人でございますが、それと並んで設立されたという形の法人でございます。その幣立宮が日の宮ということで現在も神社本庁の所管に属しておりますが、これと並んで水の宮として設立されたわけでございます。その教義の中身につきましては……

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 簡単でいいです。

安藤幸男文化庁文化部宗務課長

○説明員(安藤幸男君) 宇宙生命一体論というような考えで教義を唱えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 代表者。

安藤幸男文化庁文化部宗務課長

○説明員(安藤幸男君) 代表者は内村健一でございます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 いま説明がありましたように、この宗教法人大観宮の規則によると、事務所は熊本県阿蘇郡阿蘇町小里六百十番地に置くというふうになっておりますが、私が持っている大観宮の資料によると事務局は熊本市本山町六百三十五だというふうになっている。これは天下一家の会と全く同じところですね。それから、いまお話がありましたように、この大観宮の代表者は天下一家の会の会長内村健一氏が兼ねているわけなんです。天下一家の会のこの機関誌がいみじくも述べておりますように、天下一家の会と宗教法人大観宮はまさしく同根である、根が同じである、こういうふうに機関誌は言っておるわけです。  さて、ここでこの宗教法人の大観宮は太子講というのをやっているわけなんですね。私はここにこの資料を持っておりますが、「あなたも参加しませんか!太子講 宗教法人大観宮」こういうことになっていますね。この中身をちょっと見ますると、この太子講は五万−五段コースと五万−八段コースになっております。五万−八段コースを例にとってみますると、一人の人が二万円ずつ二人に、つまり四万円先輩会員への贈与金を行う。大観宮への奉賛金を一万円出す。計五万円出すわけです。そして、この会の仕組みによって段数の変化による贈与の仕組みがいろいろ書いてあります。そしてこのルールでいけば、最後に贈与金受取総額は五万−八段コースにおいては二百六十四万円受け取る。そのほかにこの会では交通事故死亡見舞い金百万も出るということに、この大観宮の申込用紙には書いてあるんです。  そこで、私はこの件について事前に法務省にお願いいたしまして、こうしたものがいわゆる無限連鎖講に該当しないかどうか調査を依頼してありますから、法務省の方からお答え願いたいと思います。

佐藤道夫法務省刑事局刑事課長

○説明員(佐藤道夫君) お答え申し上げます。  およそ具体的なケースにつきまして犯罪が成立するかどうかということになりますれば、文字どおり捜査を開始いたしまして、適式に証拠を収集いたしまして、その証拠に基づきまして一応の事実を認定して裁判所に起訴をする。裁判所がやはり訴訟法のルールにおきまして犯罪の事実を認定して有罪判決を下す。その段階で初めて犯罪が成立するということが言い得るわけでございますので、一般的、抽象的な立場からということでお答えいたしますならば、先般先生からいただきました資料を私個人として検討いたしました限りにおきましては、現在問題になっておりますこの法案の第二条の定義に該当する可能性がきわめて強いということは言い得ると思います。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 私は具体的な調査を依頼したんでなくて、この資料に基づいてこういうことをやっていますから、これが無限連鎖講に該当するかどうか調査を依頼したところでありますが、いま個人的な見解というお話があったわけでありますけれども、これは無限連鎖講に該当するであろうという答弁があったわけです。つまり無尽と同じであります。ネズミ講が社会問題化してからこういうものをつくって、そちらの方へ乗りかえていくというようなことがありはしないかという私は疑問を持つんであります。  そこで文部省にお伺いいたしますが、宗教法人が、いま法務省から答弁があったようなこういう太子講をやっている。これは宗教法人の、法的に見て、あるいは先ほどお話があった大観宮の規則に照らして、文部省はどのような見解をお持ちですか。と同時に、また宗教法人の行為としてこれが不適当だ、そういう場合にはどういう措置を文部省はおとりになりますか。文部省の方から答弁してください。

安藤幸男文化庁文化部宗務課長

○説明員(安藤幸男君) 宗教法人大観宮が太子講なるものを実施しているということについて、目下熊本県を通じまして実情を調査中でございますけれども、その太子講なるものの詳細について、いまのところ把握しておりませんので断定はいたしかねますが、もしそれがネズミ講に該当するというものであれば、それは国の意思が法律で示された以上は、それに基づいて強くそういうことが行われないように指導してまいりたいというふうに考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 行われないよう宗教法人に指導するということですか、法に照らして。どういうことなんですか。指導だけでいいですか。

安藤幸男文化庁文化部宗務課長

○説明員(安藤幸男君) 法律が施行されるまでは、この法律の精神に基づいてそれがないように指導してまいるということでございます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 この種の講を主宰をしているものの組織が宗教法人であろうと、あるいは財団法人であろうと、また個人であろうと、無限連鎖講であるという認定がされれば、六ヵ月たてばこの法律が適用されるというふうに思うんです。したがって、太子講という名前を使って、いかにも敬神崇祖、すなわち神を敬い祖先をたっとぶということを言っていますけれども、この中には。しかし、そういうことを言っておっても、講の内容がネズミ講と同じものだと、こういうふうに断定をしたならば、法の施行後はその行為は禁止をされ、また取り締まりの対象になるというように思うんですけれども、警察庁どうですか。

佐野国臣警察庁刑事局保安部保安課長

○説明員(佐野国臣君) あるいは法制局その他の所管にもかかわろうかと思いますが、私どもの判断では、御指摘のとおりこの構成要件に当たる限りにおいては捜査の対象になるというふうに考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 法務省はどうですか。

佐藤道夫法務省刑事局刑事課長

○説明員(佐藤道夫君) 名義、名目のいかんを問いませんので、実体として第二条の定義に該当するということに相なりますれば、本条によって擬律することが可能であるということになるわけでございます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 私も、この太子講についてしさいに現地に行って調べたことではありませんからわかりません——わからぬというよりも関係者から聞いています。現在これがやっているということを。また加入している人もあるということを聞いておるんです。したがって、関係官庁においては十分、法の施行前といっても指導する、法が施行になったら取り締まりをしなければなりませんから、十分その点についても御検討いただきたいということを要請をしておきます。  それから、天下一家の会と宗教法人大観宮は、いま申しましたようにまさに表裏一体であります。この天下一家の会・第一相互経済研究所は、昨年の九月八日の総会で、天下一家の会の資産を本会と同根であり法人格のある宗教法人大観宮名義で登記をすることを満場一致で議決をした、こういうことになっておるわけです。これは天下一家の会の機関誌であります。現に私も、天下一家の会が今日まで全国各地、北海道から沖繩まで、個所は定かでありませんけれども二十に達するような天下一家の会の保養所というものがあることを承知をしております。最近この天下一家の会の保養所が、その看板がいつの間にか大観宮保養所というふうに書きかえられておるわけです。このことは、すべての財産を大観宮に移したということを物語っているものではないかというふうに思うんです。  そこで、大蔵省と自治省にお伺いいたしますけれども、こういう場合のいわゆる税金というのはどうなるんですか。つまりお聞きをしたいことは、宗教法人でなくて、財団法人でもあるいはその他の法人でもない天下一家の会が財産を移した場合の税金は、一般的に言ってどういうふうに取り扱うのか。具体的な問題として、この会がこういう総会で議決をし登記をする、現にやっておるというふうに思うんですけれども、その場合、大蔵省としてはこの税金——財産を移した場合における税金はどのように対処をしてこられたのかということが一点です。  二つ目は、この宗教法人が財産を持つことによっての課税はどうなるか。つまり一般法人と宗教法人とは若干違う面があるというふうに思います。これは地方税にも関係してまいります。それが第二点であります。  三つ目には、この宗教法人が天下一家の会から財産を譲り受けて、その財産を運用したと。保養所等運用しますね。そういう場合の課税はどういうふうになりますか。これは大蔵省に所属するもの、自治省の範囲にあるもの、両方あるというふうに思いますので、それぞれの立場で御答弁を願いたいというふうに思います。

藤仲貞一国税庁直税部長

○政府委員(藤仲貞一君) お答え申し上げます。  まず最初の御質問でございますが、財産を贈与したというような報道があったことは私どもも承知しております。ただ、その贈与をしたとされております日を含む事業年度は、五十三年三月期でございます。それで、この事業年度の法人税につきましては、現在所轄国税局において調査中の段階でございます。それが第一点でございます。  それから、第二に、財産を贈与したことについてどういう課税関係が生ずるか、こういうお尋ねでございますので、その点についてお答えを申し上げますと、第一相研が宗教法人大観宮にその財産を贈与した場合、その贈与をしました金額は、税法上は一般の寄付金と同様に取り扱われるわけでございます。したがいまして、贈与をしました金額のうち、一定の損金算入限度額を超える部分の金額は、第一相研の収益事業に属する所得の計算上、損金に算入されないことになるわけでございます。  それから、今度は受けました側の宗教法人について、その行為がいかなる課税関係を生ずるかということでございますが、その贈与を受ける行為自体は、受ける方の側の法人の収益事業に無関係でありますならば、その贈与を受けるということに限って申し上げれば、法人税の課税関係は生じないわけです。  それから、贈与を受けました大観宮がその財産を運用した場合どういうことになるか、こういうお尋ねでございますが、この点につきましては、宗教法人が贈与を受けました財産をその事業のために運用した場合、その事業が税法上の収益事業に該当するものであれば、その運用に融資をした所得については法人税が課される、こういうことに相なるわけでございます。

吉住俊彦自治省税務局府県税課長

○説明員(吉住俊彦君) お答えを申し上げます。  いわゆる天下一家の会が宗教法人大観宮に保養所を寄付したということで、その場合に地方税といたしましては御承知のように、府県税でありますところの不動産取得税並びに市町村税でありますところの固定資産税が、通常の場合であれば課されることになるわけでございます。ただ、地方税法上の規定がございまして、宗教法人がもっぱらその本来の用に供する不動産、これは境内建物並びに境内敷地でございますが、これは非課税とするという規定がございますので、その資産がそれに該当するかどうか、これを県なり市町村が判断をいたしまして、その上で課税するか否かを決める、こういう仕組みになっているわけでございます。それで、五十三年度について申し上げますと、全国的に市町村の数にして約二十団体ございますが、その大部分が課税をいたしております。なお、若干の市町村はいまその該当するかどうかを調査検討中である、こういうふうに聞いております。以上であります。  それから第二点でございますが、その資産を運用いたしまして、まあ信者と申しますか、いろんな方を宿泊させる場合もあろうかと思いますけれども、その場合につきましては、府県税としての料理飲食等消費税が課税されることになりました。これはたとえば熊本の場合には、課税されておるというふうに聞いております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 いまそれぞれの答弁を聞いておりましても、大観宮という宗教法人でもって太子講という新しいネズミ講に類似するものをやる。あるいはまた、天下一家の会の財産は宗教法人に移転をする。私はきわめて巧妙なやり方だというふうに思うんです。  私が心配をすることは、いま係争中の裁判、先ほど答弁があったように九つか十、あるいは関係する人は三千人もおるんです。この裁判を行っておるわけでございますけれども、私は被害者はこれは高裁までいっても最高裁いっても勝つと思うんですよ、勝訴をするというふうに思う、期待をします。しかし、裁判には勝ったけれども、天下一家の会の資産は別の法人格に移されてしまっておる。これでは入会金も、あるいは損失金も取り戻すことができないじゃないですか。ネズミ講をとられた人が、そのネズミはもぬけのからなんです。親ネズミはよそへ行っていいごちそうを食べて、またいいことをしている。あとに残ったのは子ネズミかやせネズミがちょろちょろしているきりなんです。こういうことがあっては私はならないと思うんです。  そこで、まだ法律が制定する前でありますから、私はこの際、関係する官庁に要請しておきますが、こういうことのないように取り締まれるべきものは取り締まる。指導すべきものは指導する。そして被害者を救済してもらうように、このことは答弁要りませんから、特に強く要請をしておきたいと思うんです。  次に、法制局にお尋ねいたしますが、この法律第三条では無限連鎖講の開設あるいは運営行為、勧誘行為を禁止するとともに、これらの行為を助長する行為をしてはならないという、助長行為も禁止をされておるわけです。この助長行為ということは、具体的に言ってどういう行為が含まれるか。法をつくった立場から、ひとつ法制局の方からお答え願いたいと思います。

上田章参議院法制局第一部長

○衆議院法制局参事(上田章君) お答え申し上げます。  第三条は、無限連鎖講の開設、運営、加入を勧誘すること、さらにこれらの行為の助長行為はしてはならないということで、違法性を明確にした規定でございます。そのうち開設、運営、さらに加入を勧誘した場合、こういった場合は五条から七条までに規定されました罰則でもって処罰されることになります。ただ、助長行為は処罰はいたしませんけれども、こういうことをやってはいけないという違法性を明確にした規定でございます。  そこで、お尋ねの助長行為というのはどういうものがあるかということでございますが、ネズミ講の開設運営等を助ける行為でございますれば、それが直接的であれ、間接的であれ、またどのような形態で行われようとも、すべてこの三条の助長行為に該当し禁止される行為であるということが言えるわけでございますが、具体的に典型的な例を二、三挙げますと、たとえば、ネズミ講を開設し運営するために必要な事務所、これを貸し、さらにネズミ講のために集会場所を提供する、あるいは広告宣伝の便宜を与える、さらに、最近具体的によく問題になっておりますサラ金業者が加入者に対して加入金を貸し付ける、こういったような行為が典型的な助長行為に当たるかと考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 この天下一家の会はきわめて巧妙な宣伝方法で射幸心をあおっておるわけなんです。先ほど申しました長野地裁の判決理由の中でも、内村は詐欺的誇大的な宣伝を繰り返してきたと裁判官は指摘をしておるんです。たとえば、天下一家の会の事業には国会議員の先生方も御支援を願っているということで、国会議員だとか社会的有名な人の名前を宣伝に載せているんです。私はここに「天下一家の会」、これは有朋社と申しますか、そこで出した本でありますが、非売品とはなっておりますけれども、特別頒布価格は三千円という、こういうりっぱなきれいな本であります。この中身をちょっと私見てみましたら、大変具体的に名前を出して失礼ですけれども、しかし、これは本に載っておりますからそのまま読み上げます。  「暖い目、友情の声 インタビュー特集」「着実に発展の翼を拡げている「天下一家の会」。ここにその会のあり方、未来像を暖い眼で見守っているお二人がいる。林静さん。——東京渋谷区在住。静さんは、「自民党」のかつての長老の一人であった、元衆議院議長林譲治氏夫人である。そして、もう一人、静さんの息子さんで、高知県選出、現、自民党参議院議員林道氏。お二人は、立場は違うけれど、これまでにも、会には、並々ならぬ熱い関心と期待を寄せていらっしゃる。そこで、会の世直し運動、未来像などについて、お話を伺うことにした。」ということで一ページ、二ページ、三ページ、四ページにわたってお二人のいわゆるインタビューが載っております。  それから「天下一家の会会館東京九段にオープン」「天下一家の会会館開所式が、昭和五十二年二月十一日、東京都千代田区九段北三丁目、靖国神社境内に隣接する地で、盛大に挙行された。」と、そこで云々として「式の後、祝賀式典へと移り、支部役員等の挨拶に続き、園田清充氏、岩動道行氏をはじめとする来賓の祝辞、会長挨拶、祝電披露と、」式が進められたと、こう書いてありまして、これをめくってまいりますと「神前の園田参議院議員」「神前の岩動参議院議員」りっぱなこういう写真が出ていますね。そのほかにもこの会の中には天下一家の会をたたえた文句で、たとえば笹川良一氏だとか鍋山貞親氏だとか、いろんなことがお話が載っているわけですね。そして、こうしたことを支部によっては小さな刷り増しをして、そしてこういう国会議員の先生方も認めていらっしゃるんだ、ぜひ入ってくださいという宣伝をやっていることも事実なんですよ。私は、これらの国会議員が天下一家の会とどういう関係があるかは知りませんよ。しかし、知らないけれども、一般的に見るならば、なるほど国会議員の先生方もこの会を保証していてくれる、そういう印象を受けることは紛れもない事実だというふうに思うんです。私は道義的にも余り許せることではないというふうに思うんです。  そこで、法制局に「助長する行為」の中身についてお伺いしたわけでありますけれども、お話がありましたように広告、宣伝の便宜も与えることもいけないという解説がありました。この法律が施行された場合にはこのような宣伝物を出すこと、いま申しましたように私は幾人かの人の名前を挙げましたが、こういう便宜を与えること、このことも法の関係ではどういうことになりますか。

上田章参議院法制局第一部長

○衆議院法制局参事(上田章君) いま具体的な問題を先生の方からお話がございましたので、私がお答えすることは立場上いかがかとも思いますけれども、一般的に言いますれば、この禁止されます無限連鎖講、こういうものの広告、宣伝の便宜を与えるというようなことは、今後は助長する行為として禁止される態様の一つになるというように考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 次の問題に移ります。  第一相互経済研究所で被害をこうむった皆さんは被害者全国協議会を組織をしていろいろな趣意書を発表しております。これを見ますると、天下一家の会の内村健一氏はこれこれのことをやっておりますという事情が十ばかり列挙されておるんですね。その一番最初に書いてあるのは、内村は内村専用の自家用飛行機を数機購入をし、それで家族その他を連れてレジャーを楽しんでおるとか、あるいはゴルフ場に四億数千万投資したけれども全く死蔵に等しいとか、あるいは畜産に投資した十数億円の資産も、これも回収の見込みはないとか、十ばかりいろいろ列挙してある。こうしたことが契機となりまして、この被害者全国協議会はこうしたことの理由も付して、四十六年にですか、七年にですか、国税局長官あるいは札幌国税局に言うならばこういう趣意書で何とかできないかという話を持ちかけた。そこで国税局の方では内村氏を所得税法違反で昭和四十七年三月熊本地検へ起訴したというふうに思うんです。私は近くこの結審がされるというように聞いておるんですけれども、一面内村さんの方では、これは所得税法違反ではないという反論を加えております。これは裁判進捗中でありますから結論は言えぬとしても、どういう進捗になっているか、法務省からお答えを願いたいと思います。

佐藤道夫法務省刑事局刑事課長

○説明員(佐藤道夫君) ただいまお尋ねの内村健一に係ります所得税法違反事件、これは四十七年の三月七日、熊本地検から熊本地裁に所得税法違反ということで公判請求いたしております。公訴事実の主要な内容は、四十三年から数年間にわたりましてほぼ二十億円程度の所得を通脱したということでございますが、近く結審予定ということは先生御指摘のとおりでございます。いずれにいたしましてもこの内村被告人側におきましては、いろいろこれが所得でないと、あるいはその他犯罪が成立しないというふうないろいろな主張をしておりますので公判がかなり長引いたわけでございますけれども、近く結審予定ということになっております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 裁判の問題でありますからそれ以上お聞きしません。  次は、重要なことはネズミ講の被害に遭った者の救済の問題だというふうに思うんです。すでに被害に遭った者の救済については、この法案によって直接救済されることはないということになるわけですが、今回のこの立法趣旨に基づいて、またネズミ講は公序良俗に反するんだという、こういう裁判所の決定に基づいて関係官庁は被害に遭った人に対して積極的に相談に乗ってやり、ときには仲介の労もとってやる、そして被害者の救済に取り組むべきだというふうに思うんですけれども、私は被害者の人たちに聞いてみても、いままでは法律がなかったから無理はないといたしましても、第一線の警察にしてもあるいは経済企画庁のいろいろ相談所にしても、きわめてその態度が冷ややかであったということを聞いておるんです。したがって、もっと親切に相談に乗っていただく、後ほど四条の関係についても申し上げますが、啓蒙宣伝もしなければなりませんから、その辺については経済企画庁も警察もいいですね。答弁があったらしてください。

佐野国臣警察庁刑事局保安部保安課長

○説明員(佐野国臣君) 一般的に申し上げますと、警察としましては刑事事件という観点からの義務を果たすことが最重点であろうかと思いますので、余力がありますれば、法の許す範囲内での何らかの便宜供与とでも申しますか、そういった面で一応機能してまいりたいと、かように考えております。

井川博経済企画庁国民生活局長

○政府委員(井川博君) 経済企画庁といたしましては、従来の経緯もございますので、消費者保護という関係からわれわれは消費者啓発という一つのルートを持っております。このルートを通じまして、従来と同様に一般の国民に対する啓蒙を大いにやってまいりたい、こういうように考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 一部の新聞が報道するところによりますと、こうした法律ができることによって加入者の取りつけ騒ぎが起こり、保全経済会以来のパニックになりかねないというような報道をしている新聞もあります。このようなことがあってはならないし、このようなことが生じないような対策を立てなければならないというふうに思うんです。御承知のようにネズミ講の被害者というのは、多くは自分ではそんなに金を持っているわけじゃない。あるいはサラ金を初めその他無理をして加入金を捻出しており、万一この加入金が返ってこないような事態になってまいりますと、これは非常に大きな社会問題、政治問題にも発展をしてくるわけなんです。  そこでこの際、そういうことのないようにするには、各官庁それぞれ関係があるというふうに思いますけれども、まあ代表するという立場に立っては大変失礼ですけれども、経済企画庁の方からひとつ御意見を聞いておきたいと思うんです。

井川博経済企画庁国民生活局長

○政府委員(井川博君) われわれといたしましては、先ほど申し上げましたように消費者啓蒙という関係でこの問題にタッチをするし、またその限界というのがございます。しかし、一番こういう問題で大切なことは、やはり一般の国民の皆さんがこうしたネズミ講という実態を知って、しかも、法律上今度は禁止をされたものであるということを知っていただくことではないかと思います。従来もそういうことを関係各省といろいろ連絡をしながらやってまいったわけでございますが、特に、こういう法律が成立というふうな段階になりますと、この関係がきわめて重要になる。この啓蒙活動につきましては関係各省と連絡をとりながら十分やってまいりたい、こういうふうに思うわけでございます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 私は、いままでいろいろな面にわたって御質問申し上げ、それぞれ答弁もいただいたわけであります。  そこで警察庁にお伺いしますけれども、この法案が成立をすれば脱法行為も含めたネズミ講を十分取り締まることができるかどうか。してもらわなければいけないわけでありますけれども。また、万一にも法を制定した後で新たな脱法行為をするようなものが生じた場合には、本法を的確に運用してこの実効を期すべきだというように思いますが、その考え方と決意のほどをお聞きしたいのです。

佐野国臣警察庁刑事局保安部保安課長

○説明員(佐野国臣君) ネズミ講に関しまして、従来法律的に手当てできなかった部分と申しますか、規制できなかった漏れの部分、特に会員相互間で贈与金が授受されるというそういった組織でございますが、これが今回の法律によって封じられるということになりましたわけで、私どもは、この分に関しましては十分今度の法律が機能し得ると、またそのために鋭意努力してまいりたいというふうに考えております。  それから、あと脱法行為云々というお話がございましたが、この種の問題に関しましては、ほかにも、出資法であるとかその他詐欺罪とかいろいろな関係法令ございますので、あらゆる法令をうまく活用いたしまして抜け穴のないような措置、あるいはそのための取り締まりというふうなものに鋭意努力してまいりたい、かように考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 そこで提案者に質問いたしますけれども、この法案が成立をし来年五月施行になれば、ネズミ講は私は完全と言わなくてもかなり消滅するというふうに思います。それで、それまではいいわけですけれども、しかし施行期日までの六ヵ月間といういわゆる経過期間であります。私は、皆さんが御努力願って衆議院で論議をされた初めの連鎖配当組織に係る犯罪の処罰に関する法律案、これによれば公布の日から二十日というようなことになっておったように思うのですけれども、六ヵ月間という猶予期間、経過期間ですね、これを設けた趣旨はどこにあるでしょうか。

片岡清一自由民主党

○衆議院議員(片岡清一君) 最初つくりました小委員長案では、いまお話しのように二十日間ということでございました。その趣旨は、被害が非常に日々ふえておるということに対してわれわれ提案者としてはいら立ちを感じて、できるだけ早くこの取り締まりといいますか、処罰規定が働くようにしたいという気持ちから、二十日間という施行期日までの間を置いたわけですが、その後いろいろ各省と検討をし、先ほどお話しのようにこれが公布された段階、そしてまたこれが施行になった段階では恐らくいろいろの状態が想定せられる、場合によったらパニック、というような言葉も妥当かどうかわかりませんが、そういう事態も考えなければならぬというようなことで、いろいろ検討をいたしました結果、あるいは三ヵ月あるいは六ヵ月ということでいろいろ検討いたしました。これはできるだけ、こういう経済的な問題は、目的は要するに早くこういうものがなくなればいいわけでございますから、被害者がなるべく静かに事態がおさまるようになること、そのためのある程度の期間が必要であるというようなことから検討いたしまして、結局六ヵ月が適当であろうと。かたがた、例の訪問販売に関する法律、これも六ヵ月の猶予期間を置いて施行をしております。そういうことから六ヵ月が妥当であろうということで決定をいたした次第でございます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 よくわかりました。  そこで、この法律が成立をすれば、ネズミ講の実態調査だとかあるいはまた法律が制定されたことの周知徹底を図り、一日も早く、一刻も早くネズミ講による新たな被害者をなくしていく、加害者をなくしていく、こういうふうに関係官庁が最善の努力を払っていかねばならないというように思うのです。特に第四条に「国及び地方公共団体は、無限連鎖講の防止に関する調査及び啓もう活動を行うように努めなければならない。」私は当面これが一番重要な課題だというふうに思うんです。そこで、関係官庁はどのように取り組んでいこうとされますか。まあ関係する庁が七つも八つもあるということを聞いておりますけれども、一番関係のあるような気がいたします経済企画庁、自治省、あるいは警察庁の方でそれぞれ御答弁を願いたいというふうに思います。

井川博経済企画庁国民生活局長

○政府委員(井川博君) 先ほども申し上げましたように、従来いろいろな経緯がございましたけれども、経済企画庁といたしましては、消費者保護の一環、御案内のように厳密な意味での消費者保護というのよりもっと広い概念になっておるわけでございますけれども、それはそれとして、そうした啓蒙活動をやっていくべきであろう。特にこの法律が成立いたしますと、関係各省とも十分いろいろな相談をしながら、われわれの役所はそういう総合調整をいたすところでございますが、啓蒙活動につきましては今後一段と力を入れてやっていかなくちゃならないと考えているところでございます。

今井実自治大臣官房文書広報課長

○説明員(今井実君) この法律案の第四条にございますように、今後地方団体におきます広報活動のあり方、これがこの法律の十分なる効果を上げる非常に重要な役割りを果たすものであるという認識に立ちまして、私ども地方自治体の広報を指導していくという立場にある者といたして、十分遺憾のないように進めてまいりたいというふうに考えております。

佐野国臣警察庁刑事局保安部保安課長

○説明員(佐野国臣君) 啓蒙の点につきましては、いささか警察の責務との関連でやや問題もあろうかと思いますので、私どもの方は、主としてはいわゆる防犯活動と申しますか、将来、近い将来犯罪になるという場面もございますので、そういったことのないような、犯罪に、被害者あるいは被疑者にならないという意味での防犯活動、それの前提としてのいろいろな調査活動といいますか、そういった面に特に力点を置いてまいりたい。もちろん、その場面で得られます資料につきましては、支障がない限り関係省庁にいろいろ資料を差し上げて、啓蒙の資料にいたしていただきたいということでございます。  それと、警察自身におきましても、いわゆる警察署段階あるいは駐在所段階それぞれいろいろな広報紙などを持っております。それから、警察本部段階になりますれば各ジャーナリズムあるいは新聞記者クラブ、そういったものとのコンタクトもございますので、そうした場面におきます積極的な資料の提供というふうな問題もあろうかと思います。また、総理府の広報室との連携によります新聞、テレビ、ラジオ、そういったものへの資料の提供というふうな形で寄与してまいりたい、かように考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 私は、持ち時間がまだ何分か残っておりますが、私の質問する趣旨は、この法律は現状ではベストの法律である、そういうふうに理解をいたします。したがって、審議を促進をしてこの委員会でも早く可決をしてまいりたいという意味もありますので、以上をもって質問を終わりたいというふうに思います。  ありがとうございました。

渡部通子公明党

○渡部通子君 今回、衆議院におきまして各党全会一致ということで委員長提出で本法案が本日参議院に送付されてまいりました。このことに関しては、私も関係者の御努力に心から敬意を表したいと思う次第でございます。  ただ、一番やっぱり心配されますことは、この法律が公布されて施行されるまでの間が六ヵ月もある、こういうことでございまして、私はこの点にしぼって御質問を申し上げたいと思います。  いまも社会党の議員からもそのお話が出ましたけれども、これ一番問題になるのは駆け込み勧誘の問題だと思います。これに対応する手段といたしましては、やはり国や地方公共団体によるPRしかないのではないか、こう思うわけでございます。で、国のPR予算というものは内閣広報室が握っていると聞きますが、内閣広報室は経済企画庁その他の広報活動に対して十分な予算配分を重点的にやってくださるかどうか、最初に伺いたいと思います。

小森清美内閣総理大臣官房参事官

○説明員(小森清美君) 私は内閣広報室の小森でございますが、いま先生御指摘の駆け込みの被害をなくすという観点でいろいろ十分な予算的な措置を講じてほしい、こういう御趣旨のように承りますが、実は私どもこの仕事と申しますとお金で配分しているんでございませんで、私どもはいろんなテレビでございますとか、あるいは新聞等の媒体と申しますか、いろんな乗り物を用意しておりまして、そこで各省からいろんなたとえば交通安全でございますとか、防犯でございますとかというようないろいろなテーマがございまして、それのテーマにつきましてまあその乗り物に乗っていただくというような形の事業をやっておりますので、ちょっとその点はそういう御理解をいただきたいと思うんでございますけれども、いずれにいたしましても私どもネズミ講の危険性と申しますか、駆け込みで被害がないような、かからないような注意喚起と申しますか、PRは私ども十分に可能な限りやらしていただきたい、こういう考えでおります。

渡部通子公明党

○渡部通子君 よろしくお願いしたいと思うんです。と申しますのは、予算が少ないことはよくわかっておりまして、広報室からいただきました資料でも、広報テーマというのはかなり広範でございます。それこそ中小企業対策から福祉の問題から、災害対策から婦人問題から、省エネルギーから食糧とか、防犯とか、いろいろこれだけのことを百十一億程度の予算でなさるとなれば、結局このコマーシャルの時代にどこへ消えたかわからないというようなことになります。ですから、重点的にと申し上げましたように、六ヵ月という期間、この期間が一番大事でございますので、重点配分をしていただきたい、これをお願いする次第なんです。  経企庁でもお出しになってますが、「ネズミ講にご用心」というこの小さな突き出し程度の広告でございますと、これ見るぐらいの人はひっかからないと思うんですね。だからもう少し大衆に浸透するような形の広報活動を考えていただきたい、こういうお願いでございます。  それから、いまもちょっと御答弁ありましたけれども、各地方自治体は月に一、二回広報紙を出しているところが多いわけでございまして、これは有力な啓蒙手段ですから国民一人一人にこのネズミ講の禁止立法が公布されたことを周知させ、またネズミ講の反社会性を訴えてこれを防止するために自治省は積極的にこの広報紙を活用するよう、地方自治体を指導していただきたいと思いますが、いかがですか。

今井実自治大臣官房文書広報課長

○説明員(今井実君) お尋ねのとおりでありまして、「県政だより」、あるいは「市政だより」というふうないわゆる地方団体の広報紙は月一回ないしは二月に一回というふうな発行がなされておりますので、これもこの法律の徹底を図りますために大いに活用するように指導いたしたいと思います。  それから、各県におきましてはそのほかにも新聞、ラジオ、テレビ等の紙面あるいは時間をかりまして各種の広報をやっておりますので、その中にも取り上げていただくというふうな指導も当然行っていきたい、かように考えております。

渡部通子公明党

○渡部通子君 警察庁にもお願いしておきますが、サラ金についてはこの間十三日の日に警察庁からショッキングな被害の実態が明らかにされました。ネズミ講についても被害の実態をつぶさに明らかにしていただく、これを報道していただくという、この恐ろしさというものを人々に知らせるということが予防に対しても一番大きな役割りを果たすのではないかと思います。先般自殺者が百三十人もいた、家出が千五百人もいた、あるいは女では主婦が多かった、男では一般サラリーマンである、こういうごく身近な事例として被害の実態が報道されるということが非常に大きな防止の役割りを果たしました、サラ金に関しては。ネズミ講も同じだと思います。したがって、警察庁では被害の全容を早急にまとめて発表されるように要望したいと思いますが、いかがでございますか。

佐野国臣警察庁刑事局保安部保安課長

○説明員(佐野国臣君) 御承知のとおり、この法律が施行後はいわゆる犯罪行為という形になりますのでいろいろ私どもの方の活動というものもそこからスタートしなければならぬという問題はございます。その点をお含みおきいただいて、私どもの方は先ほど申しましたとおり防犯活動その他という観点から、これから実はいろいろな調査活動なりあるいは啓蒙活動というものに入ろうかと思いますので、若干時間的な余裕がいただければと、かように考えております。まあその時間的な余裕さえいただければ、可能な限りで被害の調査なり、わかる範囲でPRその他に努めたいと、かように考えております。

渡部通子公明党

○渡部通子君 ここのところ、あちらこちらにネズミ講加入者から電話が入っているようでございます。私も例外ではございませんで、大分真夜中にちょうだいをいたしました。ネズミ講はやっぱり夜行性なのかなと思わざるを得ないような幾晩かが続いたわけでございます。  内容はいろいろでございますけれども、中にこの法律によってネズミ講からの配当を受ける機会を断ち切られる、その損害を国は補償してくれるのかと、こういった内容も多うございます。ネズミ講はもともと終局において破綻するものであるのに、いたずらに射幸心をあおり、あるいは欺瞞的言辞を用いて加入させ、加入者は経済的損失ばかりか、善良な人間関係や家族関係まで破壊させる、いわば賭博的、詐欺的な反社会的組織ですから、国がこれによって受けた損失を補償するなどということは考えられないと私は思います。  でも、こういうことを言う人は、実は天下一家の会の内村会長が新聞紙上でこのことは発表していることでございまして、いままでやってきたことを、国が講を禁止させるのだから国が責任をとるべきだと、こういういったことを公に会長は言っているわけですね。そういうところから発していることだと思います。もし内村会長が国に補償を求めて加入者を集めて、そして国を相手に訴訟を起こすというようなことがあった場合、国はそれに応訴の決意がおありでございましょうか。法務省に伺います。

高橋欣一法務省訟務局総務課長

○説明員(高橋欣一君) お答えいたします。  相手方がどんな形の訴訟を考えておられるかという点については予測つきかねますが、どんな訴訟であれ国を相手の訴えが提起されましたときには強力に応訴していきたい、かように考えております。

渡部通子公明党

○渡部通子君 ありがとうございました。その辺きっぱりとひとつお願いをしたいと思います。  加入者がもしそうした内村会長の戦略に乗るとすれば、それは補償を求める相手方を間違ったと、こう言わざるを得ないと思うんです。ネズミ講を円満解決させるためには、第一次的にはもとの人にお金を返すべきだと思うんですが、なかなかそれができかねると、そういう実情の中で国を相手の訴訟ではなく、民事訴訟の手段によって解決を図るべきが筋だと思います。そういう人たちの場合ですね、補償を求めるような人たちの場合は、民事訴訟で解決を図るべきだと思いますが、法務省民事局はどのような見解をお持ちかお聞きしておきたいと思います。

田中康久法務省民事局参事官

○説明員(田中康久君) 御質問の趣旨は、多分長野地裁の判決の例などをお考えになったのかと思いますが、実はこの判決はネズミ講に入っておる者が入会金の返還請求を起こした事件でございまして、それについて第一審の長野地裁ではこれを認容しております。これにつきましては現在控訴されておりますので、その結論について私どもの方でとやかく言う筋合いじゃございませんが、一応今回のこの法案の趣旨から考えますと、返還請求は入会契約自体が公序良俗で無効であろうと思いますので、一応返還請求はできるだろうというふうに大体解釈できるだろうと思っております。

渡部通子公明党

○渡部通子君 いまお話がございましたように、事実昨年の三月に長野地裁ではネズミ講は公序良俗に反する、こういうこととして内村会長に対して入会金の返還を命じております。現在係属中でございますけれども、原則は一応勝訴、こういうことでございますね。それで、静岡地裁でも近く判決が出ることになっていると聞いております。また、東京地裁でも第二次訴訟、第三次訴訟、こういったものが係属中でございまして、すでに多くの被害者が集団で訴訟しようと、こういう傾向があるわけでございます。先ほどもお話出ておりましたけれども、これらの訴訟は悪徳商法被害者対策委員会、ここの堺次夫さん、あるいは天下一家の会ネズミ講被害者同盟、この西隆史さん、こういった方たちが被害者を集めて、これを下光軍二弁護士が大変安い費用で献身的にやっておられることでございます。国や地方公共団体といたしましても、本来ならば被害者が訴訟相手を間違えないようPRしてもらいたいところなんですけれども、それができないのでございましたら、せめて訴訟に安い費用で参加できる道があるんだと、こういうことぐらいは教えてあげてもいいんではないかと、私はこう思うわけでございます。   〔委員長退席、理事山東昭子君着席〕  一方、消費者行政、これを振り返ってみましても、消費者が被害を受けた場合、大抵泣き寝入りをしてきたというのが従来の日本の国の実態でございました。しかしながら、最近では消費者権利というものが叫ばれまして、消費者保護基本法ができてすでに十年、どうにか消費者保護の行政も軌道に乗った昨今でございます。訴訟に関しても消費者被害救済のための費用の貸付制度、こういったものが地方自治体にもできてまいりましたし、あるいは消費者センターなどの相談窓口もかなり整備をされてまいりました。最近では、経済企画庁の国民生活審議会の中などで製造物責任制度の問題等に関しても研究が行われています。要するに、消費者が泣き寝入りをするという時代はもう過ぎ去ったわけでございます。  そういう事情から考えてまいりますときに、もちろんネズミ講の問題は厳密に言えば消費者問題ではないと、こういうことにはなるかもしれません。しかし、経企庁もお答えのように、マルチ商法と同様に、これによって泣かされているのは庶民でございますし、学生や主婦が多いわけでございます。もちろん欲にかられて入った人もいるかもしれない、しかしながら多くは知人とか親戚とか友人とか、そういった人に勧められて義理で入ってしまった、あるいは財団法人だということを信じてだまされて入ってしまった、こういうような人もいるわけです。私も現に学生の間に広まっているということを聞きまして、最近の大学生は何と考え足らずかと最初はそちらの方を憤慨したものです。しかし、PRの巧妙な手口などということを聞いてみますと、実態を知ってみますと、あながちそうばかりとも片づけられない、こういうような実情がございまして、そういう人たちがいま集団的な訴訟を行っているわけでございます。ちなみに、先ほどの堺さんや西さんや下光弁護士が献身的に世話をしている集団的な訴訟の場合のこの費用をちょっと御紹介しておきますと、六十万円コースの人で一万一千円、三十万円コースの人で六千円、十万円コースの人で四千円だそうです。これは訴訟が最高裁までいってもこれ以上は絶対とらないと、こう言っておられます。  そこで、経済企画庁並びに自治省に伺いますけれども、先ほどもパニック状態があるかもしらぬと、こういうような話がありました。私のところへかかってくる電話を聞いておりましても、理屈抜きに、おれの金どうしてくれるんだと、こういうような声も大分あるわけです。ですから、よんどな場合にこうした安い訴訟の道もあるんだと、すでに第一審で勝訴の実例があるんだと、こういったことを国や地方公共団体としてもぜひ知らせておいてほしいと、皆さんにわかるようにしておいてほしいと、こう思うわけでございますが、お答えをいただきたいと思います。

井川博経済企画庁国民生活局長

○政府委員(井川博君) お話のように、特にこの法律が成立をいたしましたら、われわれといたしましても国民のすみずみまでその趣旨が徹底するように啓蒙活動、PRが大切であろうと思います。実は従来経済企画庁が、一応先ほどの話がございましたような経緯にかんがみましてPR活動をいたしてまいり、ネズミ講というのは大変問題があるんだというようなことをやってまいったわけでございますが、その場合に一番痛感いたしましたことは、消費者啓蒙関係のルートを通ずるだけでは効果がそう出てこない、実体的にはむしろ国会でいろいろ先生方がそういうふうなことを問題にしておられるということで新聞に出ることが、一番効果があるというようなことでございます。それでまた、政府部内にもいろいろなルート、いろいろな関係を通じてやっていかないと、消費者啓蒙ルートということになりますと、先生御案内のようにやはり限られた層ということに限定される向きがございます。  そういうことから、今後は自治省あるいは関係各省と十分相談をしてまいりたいと思いますが、いまお話のございましたようなことが政府広報としてできますかどうか、第一審について長野地裁判決があったということはこれは事実でございますので、これはある程度可能だと思いますが、それ以上のことができますかどうかにつきましては、これは法務省なり警察庁の御見解を伺いながら、いろいろその方法を考えていかなくちゃならぬと思います。しかし、いずれにいたしましても全体的に国民の皆さんに知っていただくために、いままで以上の啓蒙のいろいろなやり方、手段を考えていかずばなるまいというふうに考えているわけでございます。

今井実自治大臣官房文書広報課長

○説明員(今井実君) ただいま経済企画庁の方からも御答弁ございましたが、関係省庁と御相談しまして善処してまいりたいと考えております。

渡部通子公明党

○渡部通子君 一応の御答弁をいただいたわけでございますけれども、いろんな省庁と関係しておりますからというのが、むしろ私は心配な点でございまして、どこかの省庁が所管でやるだろうという、こういうたらい回しをしておりますと、結局事は進まないということでございます。ですから、地方自治体を指導していらっしゃる自治省、総合的な役割りを果たしていらっしゃる経企庁、こういったところで相談の窓口等もあることでございますから、そういう道もあるんだ、裁判で一審が勝訴しているんだ、そういったことも大いにひとつPRをしていただきたいと思う。経企庁の御答弁の中では、国会で問題にしてそれが報道されることの方がPR効果は大きい、それはそうでございましょう。ですから、きょうの委員会等も大いにPRをしてもらいたいと私は思いますけれども、それはそれで私どもの立場で、特に超党派で提出をした法案でもございますから、私どもは私どもなりにPRには努めていくつもりでございますけれども、ひとつ関係の省庁の格段の御努力をいただきたい。私は、何よりもかによりもやっぱり実際に被害を受けて十万、二十万、三十万のお金のために家出をしたり、自殺をしたりしなきゃならないという本当に子ネズミが出ないこと、ここに最高の努力を払っていただくということが国のあり方でなければならないと思うわけです。そういう立場で、もちろんこちらも努力をいたしますから、お願いをする、関係省庁が多過ぎるということがあだにならないようにひとつお願いをしたいと思うんです。  文部省にも一点伺っておきたいと思うんですが、学生の加入者については、特にサラ金との関係もございまして、特に関西方面では被害が大変なものに上っております。学生と申しますと、その中には未成年者もかなりいるのではないかと思われるわけです。その未成年者につきましては、サラ金からの借入契約あるいはネズミ講への入会契約そのもの自体が問題になるのではないかと思います。したがって、そのための相談窓口を設けるとか、それからいまお話しをいたしました集団訴訟の指導など、文部省側でも十分対応して指導してほしいと思いますが、いかがでしょうか。

石井久夫文部省大学局学生課長

○説明員(石井久夫君) ネズミ講の問題につきましては、六月十六日大学局長名をもちまして全国の国公私立大学に対しまして、このいろいろな問題点につきまして啓蒙したところでございます。  今回この法案が成立を見ましたならば、私どもいろいろな形で文部省としてできる限りのその広報に努めたいと思っておるところでございます。また、先生いま御指摘のありましたとおり、関西の大学等が中心にいろいろとこういうネズミ講の問題で悩まされているわけでございますが、大学をして、学生部あたりにおいていろいろ相談の窓口を設けているところもありますので、そういうところで親切な対応をするように、いろんな形で十分指導していきたいと思うわけでございます。  ただ、訴訟の問題につきましては、先ほど経企庁の局長さんからお答えもありましたとおり、私どもこういう問題はなかなかむずかしい微妙な問題も含まれていると思いますので、十分各方面と相談さしていただきまして、いい方法をとって指導さしていただきたいと思います。

渡部通子公明党

○渡部通子君 私いま未成年者のことを伺ったんですよ。未成年者の対応に対して、それに対してどういう御相談窓口なり啓蒙活動をしてくださるか。サラ金の借入契約とかネズミ講への入会契約それ自体、未成年者の場合はどうお考えですかと伺ったんです。

石井久夫文部省大学局学生課長

○説明員(石井久夫君) 大学生の中には、確かに未成年者もいると思いますので、   〔理事山東昭子君退席、委員長着席〕 こういう者がサラ金等を借りるということは問題があろうかと思います。先般の大学局長名の通知の中にも、ネズミ講に関連してこういうサラ金を借りる者が多いということで、そういうことがないように十分大学から注意するように指導しているところでございます。今後ともそういうことがないよう指導してまいりたいと思っています。

渡部通子公明党

○渡部通子君 第四条に関しまして若干確認をさせていただきたいと思います。  この法律が処罰法から防止法となって成立をしてまいりまして、この大事な第四条でございますが、本来なら政府が提案すべきだったこの法案、しかしながら所管官庁がなかなかまとまらなくてできなかったというふうに聞いております。これは残念なことでございますが、この第四条を読みますと、各省庁でかなり連携をとりながら責任を持って運用していただかなくてはならないところでございまして、いままでもずっとその立場で私は御質問申し上げましたけれども、若干確認をさせていただきたいと思います。  この第四条の中に、「無限連鎖講の防止に関する調査及び啓もう活動を行うように」こうございます。警察庁に伺いますが、調査といっても、実際問題としては主として警察の防犯あたりでないとできないと思いますけれども、必要に応じてはこの調査ということをやっていただけますか。

佐野国臣警察庁刑事局保安部保安課長

○説明員(佐野国臣君) 先ほども申し上げましたとおり、いま主としては私どもは、犯罪の捜査そのための情報収集、あるいはもっと以前の段階でございますれば、防犯活動、そのためのいろいろな情報の入手あるいは調査ということになろうかと思いますが、ただ、法の施行が六ヵ月後というふうな形で、大分先の話になろうかと思いますので、その防犯活動のための調査というものが、どの程度法律施行後直ちにできるかという問題に対しましては、先ほどお答えいたしましたように、若干の時間をいただきたいということでございます。もちろんわが方といたしましても、四条の趣旨、そういったものを受けまして、調査活動ないしは防犯活動というものにできるだけ早い機会に入ってまいりたいと、かように考えております。

渡部通子公明党

○渡部通子君 文部省に重ねて伺っておきますが、現在では局長通達などをお出しになって、学生の啓蒙やら加入状況、被害状況などの調査を依頼していらっしゃるようでございますが、このようなことは今後ともお続けになり、また調査結果等の発表はなさるわけですか。

石井久夫文部省大学局学生課長

○説明員(石井久夫君) 先ほど来申し上げておりますとおり、大学生等を中心といたしますネズミ講が蔓延しているということにかんがみまして、十分機会あるごとに通知なりあるいは指導を重ねてまいりたいというふうに考えているわけでございます。  なお、被害状況の調査等につきましては、私ども大学を通じて調査するわけでございますので、これはあくまでもプライベートな領域における問題である関係上、本人の方からそういうネズミ講等に入っているとか、被害を受けたとかというような申し出がない限り、あの実態を把握しがたいわけでございまして、そういう意味の限度はありますけれど、やはり大学等を通じまして十分調査してまいりたいというふうに考えております。

渡部通子公明党

○渡部通子君 法務省刑事局にもお尋ねしておきますが、先日サラ金やネズミ講の実態について、調査結果を出しておられましたけれども、こうしたことも今後は必要に応じておやりになりますか。

佐藤道夫法務省刑事局刑事課長

○説明員(佐藤道夫君) 御指摘のように先般法務省といたしまして「「ねずみ講」加入者の実態」と称する調査結果を発表いたしました。あの調査は、法務省設置法に基づく調査というふうにわれわれ理解しておるわけでございます。  この法案につきまして、基本的に私どもは、要するに行政施策の実施と刑罰の強化という車の両輪でもって対応すべきものであろう、一片の刑罰法令の強化、言うならば刑罰の威嚇力のみをもってしてこの種行為の根絶を期することは、とうてい不可能であるという理解を持っております。さような意味で考えてみました場合には、第五条以下の罰則関係規定につきましては、私ども取り締まり当局においてこの運営に言うならば責任を持つ、これを左の車といたしますれば、第四条が文字どおり右の車、この二つの車が平衡をもって相互に連絡調整し合って初めてこの種行為の根絶が期し得るのだろうというふうに理解しておりますので、この席をまたお借りするような形で大変恐縮でございますけれども、関係行政諸機関の調査並びに啓蒙活動に、われわれ取り締まり当局といたしましても大変大きな期待を抱いているということでございます。

渡部通子公明党

○渡部通子君 公取はおいでてございますか。——じゃ一点伺っておきますが、ネズミ講がマルチ商法に近いようなもし脱法行為に出てきた場合で独禁法の事業者に該当するような場合、こんなことがありましたときに、公取の任務の範囲内で調査し、独禁法違反の疑いがあれば、マルチのときのような立ち入り調査等そういった取り締まり等は行う意思はございますか。

長谷川古公正取引委員会事務局取引部長

○政府委員(長谷川古君) お答えします。  ネズミ講の問題は、実はマルチの問題と並行して起こってまいりまして、いろいろわれわれの方にも訴えがございましたのですが、マルチの方は物が動いておりますので、ある業界における公正な競争を阻害するということで取り締まることができたわけですが、ネズミ講につきましては物が全然動いてない、かといって金融とはとても認められない、一体どの分野の公正な競争に影響があるのかという点が非常にむずかしい問題があったわけでございます。したがいましてその点、物が動きますと私どもとしては比較的取り締まりやすいということでございます。ただ、物の売買との結びつき方もいろいろあるかと思いますが、いまの段階でいろいろな場合を想定して申し上げるのもどうかと思います。私どもとしましては、独禁法あるいは場合によっては不当景品類及び不当表示防止法も使えるかと思います。可能な限り二つの法律を活用しまして、事態に対処していきたいというふうに考えております。

渡部通子公明党

○渡部通子君 最後に、経企庁にもう一回確認をしておきますけれども、経企庁といえば、衣食住一切の問題、国民生活に関連することについてはネズミ講も含めましていままで広く啓蒙活動を行ってきた省庁でございますし、今後ともネズミ講の防止啓蒙活動については、総合調整役としてやっていただける、そういう自覚の上にお働きいただけますでしょうか。

井川博経済企画庁国民生活局長

○政府委員(井川博君) 先ほどもお答え申し上げましたように、従来もそういうことでもってネズミ講についての啓蒙活動もできる限りやってまいったわけでございますが、特に今後、法律は六ヶ月後施行ではございますけれども、実は施行前の六ヶ月がむしろ大事であろうと。それであれば、その間どういうふうな具体的な内容で、また方法としても具体的にどういうふうな方法をとったら、より浸透するのかというふうな点について関係各省とも十分連絡をとりながら、そうして総理府広報室の御協力を得ながら総合調整の実を上げてまいりたいと、こういうふうに考えております。

渡部通子公明党

○渡部通子君 第四条に関して若干御確認を各省庁にさせていただきました。これも非常に省庁が多くまたがっていることと、いま経企庁がお話しになりましたように、施行前の六ヵ月間、ひとっここに重点的に力を入れていただきたいという私の願いでございます。やはりこの六ヵ月間を平穏におさめるということ、何とか加入会員の被害を救うということ、そこが一番ポイントだと思うわけでございます。私、前段で、各省庁以外の前段での御質問でずっと一貫して申し上げましたことは、やはり損した会員がどうしてくれるのだという、これに対する対応策、これは射幸心で入ったのだからしようがないじゃないか、これではおさまりがつかないところへ来ている。これを心配するからでございます。  ですから、くどくど申し上げましたけれども、PR活動の中に、ネズミ講に入らないようにという、それだけネズミ講はこわいのですよという、こんなに恐ろしいものですよという、こういう一般的なPRだけでは済まないという一点をお考えほしいということなんです。ですから、損害賠償してほしい人は刑事ではありませんよ、民事ですよ、その場合に勝った例がありますよ、第一審ですけれども勝った実例あります。裁判を安くやってくださっている集団訴訟の道もありますよ。これをやっぱり一つの道筋として置いておいていただかなければ、それを教えていただかなければパニック状態を防ぐという状況にはならないではないか。これをくどくど申し上げたような次第です。  ですから、自治省におかれましても、経企庁におかれましても本当に十万、二十万、三十万の金をどうしてくれるのだという人に、かゆいところに手が届くように御回答、PRをしていただきませんと、平穏にこの六ヵ月を済ますというわけにはいかないと思うんです。どうかそれを重ねて私は要望をいたしまして、時間多少余りましたけれども、これで質問を終わらせていただきます。どうかよろしくお願いをいたします。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 具体的な問題なので、いままでの質疑を伺っておりますと、大体重なった問題になりますので、私端的に質問させていただきたいと思います。  先ほどから聞いておりまして、実は私北海道なんでございます。北海道というのは大変いいところで、お国自慢をしょっちゅうしております。その一つは北海道にはゴキブリというのがいないのですよ。それが私は北海道の一番いいところだといままで言っていました。ところが、ネズミの問題で、いよいよ北海道まで大分前に行っているわけですよ。先ほど伺っていますと、国会にも何かネズミが入ってきているような御発言もございまして、これはネズミが大分しぶといネズミになってゴキブリ化してくるのじゃないかというようなことで大変心配をしております。  北海道でも五十一年末までの会員数延べ十六万人、一口六十万円コースでネズミ講が道内で集めた金は実に九百億にもなっている。北海道は海を隔てているのに、どうやってネズミは泳いで行ったのかなんてさっきも考えていたわけですけれども、まあ沖繩から北海道まで全国的に大変な被害を及ぼしているということから、若干きちっとした、問題のお答えをいただきたいと思うんです。  この法案が衆議院を通りましていよいよここにくるという段階で特徴的なのは、天下一家の会の巻き返しというのがものすごい力でいま動いているというそのことなんです。天下一家の会の巻き返しの中で、いやわれわれやっているのは無限ではないんだから無限連鎖講には当てはまらない、有限なんだということを大きく言っております。先ほど衆議院の法制局の方から、それについての御見解伺いましたけれども、これも理論的にもこういうことはもうおかしいわけなんですけれども、法務省としてのきちっとしたこれに対する見解まずお伺いしたいと思います。

佐藤道夫法務省刑事局刑事課長

○説明員(佐藤道夫君) お尋ねの件につきましては、先ほど法制局サイドからお答えがあったとおり、われわれといたしましても現在天下一家の会の行っているような形のネズミ講は、本法案の第二条の定義によって十分当てはまり得るものというふうに考えております。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 はい、ありがとうございます。  で、そういうわけでございますが、先ほども出ましたけれども、この法律が出たことによって自分たちは被害者だと、だからこれは国が責任を持つべきだというふうにそらしてきていますね。先ほどお答えいただきました。もしもそういうことであったら受けて立つと、国としても、というふうな御発言でございましたけれども、受けて立つんじゃなくて、もうすでにそう言われているわけですから、もっとはっきりした立場でこれは国としては責任をかぶるものではない。裁判になったら受けて立つ前に、何らかの形で国としての立場というものをはっきりなさるということも必要じゃないかと思うわけですけれども、その辺のところはいかがでございますか。

高橋欣一法務省訟務局総務課長

○説明員(高橋欣一君) いまの御質問に対しまして、訟務局という立場からお答えするのは必ずしも適切ではないと思いますが、私どもとしましては、なるほどマスコミ等で国を相手に訴訟を持ち出すと言っておるようでございますが、先ほどもお答えいたしましたように、具体的にどういう中身の訴訟を相手方がお考えになっているのかさっぱり予測がつきかねるわけでございまして、それなしには国側としましても、訴訟に関する意見を述べるということは当方としてはできかねると存じます。訴えがもし提起されましたならば、その中身を十分検討しまして訴訟に応ずる。このように考えているわけでございます。

片岡清一自由民主党

○衆議院議員(片岡清一君) これの審議を衆議院でいたしてきました段階で、いま仰せのようなお話のようなこともいろいろ出てまいりました。それに対しましてわれわれの考え方を一応皆様方に御参考にお話をしておきたいと思いますが、われわれは、これは先ほどお話のように詐欺にもなりませんし賭博でもない。詐欺と賭博の間をうまく泳いだネズミ講の芝居だと、こういうふうに思うわけでございます。そういうことで、詐欺なら完全にだまされたということで被害者はまことにお気の毒なんです。ところが、これは詐欺にならなかったというのは、まあ警察の取り調べの段階で、あなたはだまされましたかといって聞くと、だまされたという人もおったようですけれども、大部分の人は、いやそれはだまされたとは思わない。こう言って、自分がやっぱりあわよくば少しもうけたい。ほかの人よりもうけておる人もあるのだから、自分もその幸運にあずかりたいというようなことから入ったようですから、これはやはりそういう講に入ることについて、万一損害があったときには自分が危険負担をするという自覚のもとに入っておるというふうにやはり理解すべきものだと思うわけでございます。  そして国が法律をつくってやったということは、これはまあ最初処罰規定にするか、防止規定にするかでいろいろ論議をいたしました。最初は処罰規定でいこうということでございましたが、いま言いましたように、まあ詐欺でも賭博でもない、いわゆる自然法犯で取り締まるようなそういう犯罪でないんだということで、これを処罰規定ですぐ処罰するというのは少し行き過ぎだというような考え方から、防止法ということにいたしたわけでございますが、第一段階では啓蒙宣伝、そしてやっぱり理性に訴えて、そういうものに入らぬようにしなさいということをまず啓蒙していくということを第一段階として、それでも入る人は、先ほど言いましたように自分の危険負担において入る人ということでございますから、それはやっぱりその段階で——どこかでこういう規定をつくって、これからいけませんよということになりますから、そうすればそれはいままで入った人は損をすると。いろんな段階の損害が出てくると思います。だがそれはやっぱりやむを得ないことであって、それが国が法律をつくったからそういうものが新しく起こったということではないという考え方から、これはやむを得ないことであるという考え方で、国家補償の必要なしという段階で意見をまとめた次第でございます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 私が言いましたのも、訴訟されて、そしてその中身がどうだというようなことではなくて、いま提案者の方からおっしゃいましたように、天下一家の会の言っていることは理不尽ですよね。これはもう法律つくったから、おれたちが犠牲になったんだから国が補償しろというような全く理不尽な、責任を転嫁するようなそういう言い方、扇動に対して、国としてきちっとそういう考え方には屈服できない、そんなことは間違いだというような毅然とした態度を持っていただきたいということで私が再度申し上げたわけですから、だから裁判になったらどうこうというんじゃなくって、こういう巻き返しに対しては国としてはそれはもう論外だと、それはもう間違っているという毅然とした態度で対処していただくということはよろしゅうございますね。

高橋欣一法務省訟務局総務課長

○説明員(高橋欣一君) 私、訟務局という立場で来ておりますのでいまの御質問に対してちょっと私からお答えすることは御勘弁願いたいと思います。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 そんな消極的だったら、あなたネズミに食われちゃう。まあ、でも提案者の方からきちっとその立場の御回答いただきましたので、それで進めていきたいと思います。  それからもう一つ、こういうことも言ってるわけですね。この法案が通ってもすべてを見通しているので、法ができてから対処しても十分間に合うと、非常に挑戦的なことを新聞などで言っているわけでございます。何を指して見通しているのでというふうなことを言っているか、それはちょっと私もわかりませんけれども、私たちは、この法案が通って法律となれば当然取り締まりができるというふうに確信を持つわけでございますし、提案者ももちろんそうだと思いますが、いかがでございますか。

片岡清一自由民主党

○衆議院議員(片岡清一君) 十分対策が間に合うというようなことを言っているという話ですが、それなら夜中に電話をかけて騒ぎ回る必要はないと思うんですが、騒ぎ回っておるところを見ると、なかなか対策がないので困っているんじゃないかと思うんです。われわれも、困ってもらってやめてもらった方がいいと思いますので、先ほどの賠償の問題も、被害者に対することについて私は先ほど言いましたが、いわんやこれを仕掛けた仕掛け人が、国家に対して賠償を要求するなんてとんでもないことでございますし、そんなことはあり得ないと思いますから、そういう点われわれ十分検討の上でつくったわけであります。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 それじゃ次の問題なんですけれども、やっぱり一番いま心配いたしますのはこの六ヵ月なんですよね。法が施行され発効するまでのこの六ヵ月に、相当向こうは馬力をかけて勧誘して回ったりというようなことが考えられるわけなんで、やっぱり大きな勝負は、この六ヵ月にどの程度宣伝啓蒙して、どの程度被害を食いとめるかというような問題なわけなんです。  先ほどからそれぞれお伺いいたしておりました。経企庁もいろいろと各関係省庁とも連絡をとってやりたいとおっしゃいましたし、自治省も十分遺憾なきょうやりたいと。警察の方はちょっと具体的でいろいろおっしゃいました。まあみんな一生懸命やろうと、その決意はあるということはわかったんですけれども、いままでの動きを見てみますと、決意はあって姿勢はいいんだけれども、それじゃ具体的にどうなるんだというといろいろ心配が出てまいります。時間は施行されるまでの、発効するまでの六ヵ月でございます。もうそれくらい一生懸命やろうとお思いになるならば、そしたらこの六ヵ月としてのプログラムですね、大体いつごろまでに、どういう省庁とどういうチームをつくってどういう問題についてやるというようなことも、もう六ヵ月の短期間でございますから、相当考えられてもいいんじゃないかと思いますけれども、その旗振り的な役割りを果たしていただけると思います経企庁の方で、もうちょっと具体的に六ヵ月のプログラムの中でどういうふうな対処を考えていらっしゃるか、伺わせていただきたいと思います。

井川博経済企画庁国民生活局長

○政府委員(井川博君) まだここで、ただいまの先生のお話に明確に答えるようなところまで関係各省との打ち合わせもできておりません。しかしながら、従来の例から申しますと、総理府広報室の御協力をお願いいたしまして、たとえばテレビを借りて政府広報を行う。それから新聞広報、これを、主な新聞で中央、地方で流していくというふうな方法がございます。それからもう一つは、自治省の方と御相談をいたしまして、実際に県民あるいは市民、町民といったような方々と接触をする地方自治体の各種の広報媒体を通じて、そういうことをやってまいらなくちゃならぬだろう。さらに、先ほどもお話ございましたように最近学校関係で多いとなれば、文部省の方とも御相談しながら広報のやり方を考えていく。それからさらに、われわれの方といたしましては、国民生活センターというのがございまして消費者啓蒙というふうな問題を取り扱っております。これは一般的に生活全般、特に消費者問題をやるわけでございますが、従来の国民生活センターの各種のパンフレット、あるいはまた雑誌等の月刊とか季刊がございます。そういうのの中へ載せますし、同時に国民生活センター自体の持っておりますテレビ番組がございます。そういうことを通じまして、各般のそういう手段を活用しながら全般的な啓蒙をやっていきたい、その総合調整をわれわれがやってまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 いまいろいろおっしゃいましたけれども、私が質問いたしましたのは、そういうことを考えていままでやっていらしたわけですわね。ところが、いままでネズミ講調査の各省連絡調整会議が開かれ対処してきたけれども、余り思わしい効果というものも上げられていないし、非常にむずかしい問題があると思うんですね、いままでの経過から見て。それで時間は六ヵ月ですと。だから私が具体的に伺ったのは、それじゃ経企庁として、文部省に聞きましょう、こっちに聞きましょうなんておたくがあっち行ったりこっち行ったり聞いているんじゃなくて、おたくが中心でも旗振りでも結構です。ある日、時間を決めて各省庁一緒に集まって、それぞれ各省庁で案を持ってきてもらって、そして具体的にきちっとプログラムをつくるというようなことは考えていないんですかということを伺ったわけなんです。それが具体的でないと、いままでと同じようにあっちに聞いてこっちに行って、もういろいろこうだこうだと言っていたら時間がなくなっちゃうわけですわ。簡単にね、時間がなくなくなったので。

井川博経済企画庁国民生活局長

○政府委員(井川博君) その点は従来とは違いまして、この法律がすでに成立をする直前である、成立をいたしましたという段階でございます。政府としてもやらなくちゃならないわけでございます。したがって、いま先生おっしゃいましたような具体的な組織をつくるのか、それともわれわれは総合調整ということで、消費者行政の関係連絡会議というのを別途持っております。そういう場を使うのか、その他の手段はいまここでお話し申し上げるほどのものは持っておりませんが、何らかの意味で、相談をしながら至急対策を講じてまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 大変くどいようでしたけれども、短時間のことでございますので、何とか具体的に効果が上がるようにお願いをしたいと思います。  次の問題ですけれども、やっぱり一番大事なのは、啓蒙して、ひっかからないようにというだけではなくて、そのもとである天下一家の会にこれ以上会員を加入させないということが大事なことなわけですね。  そこで提案者にお伺いしたいんですけれども、法律が施行されるまでの六ヵ月、その間はいままでどおりに自由にやってもいいんだというような趣旨ではないと思うわけですわね。そういたしますと、措置するというようなことはどういうふうに具体的にお考えになっていらっしゃいましたでしょうか。

片岡清一自由民主党

○衆議院議員(片岡清一君) この法律は恐らくすぐ公布になります。成立すれば。と思いますので、その公布によっていろいろの広報機関あるいはまたマスコミを通じて、これが公布になった事実が伝えられるわけでございまして、私はそういう意味で、国民一般の皆さん方も相当警戒をされると思います。事実、私の方で調べましたのによりましても、先ほどからいろいろ入会金の集まりぐあいの問題もお話がございましたが、私の方で調べました天下一家の会・第一相互経済研究所のその入会金の収入状況というのを調べたんでございますが、昭和四十九年度が三十六億六百万円、それから五十年度が九十八億二千五百万円、これは非常にふえております。三十六億から九十八億まで。五十二年度が二十六億四千九百万円とがたんと下がっておるわけです。これは私は五十一年六月に例のマルチ商法の取り締まりの法律が出まして、その後もっぱらこのネズミ講の問題についての対策が論議せられ、衆議院の物特でやっておるということを機会あるごとにマスコミ等を通じて宣伝をしていただき、また先ほどお話の経済企画庁を中心にした連絡調整をとられながら、各省でそれぞれの広報媒体を通じてこれがかなり私は徹底したと、こういうふうに思います。その結果、この百九億から二十六億とがたんと入会金が減ったと、こういう事実でございます。  これを見まして私はやや愁眉を開いておるのでありまして、いわんやここで法律ができてそして公布になったということになれば、これは明らかに公にはっきりそれが認識せられることになりますから、私はそういう点ではかなり大きな啓蒙の力を発揮し得るものと思いますので、その六ヵ月の間にも、それほど愚直な人はあんまり日本の国民としてはいないんじゃないかという気がいたします。これは何か脅迫やなんかでやられるならこれはそれぞれの犯罪を構成するわけですから、それぞれやっぱり警察でも捜査をするということにもなりましょうし、私はそういう点では余り心配が要らないんじゃないかという、若干楽観論に過ぎるかも存じませんが、そういうふうに思っております。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 そういうふうに楽観的に見たいんでございますけれども、やっぱり私は、愚直な人はいないけれども素朴な人はいると思うんですよね。そうしますと、この六ヵ月というのはまた被害が出るんじゃないかというふうに大変心配します。やっぱりその大もとの天下一家の会に、たとえば経企庁として、法務省として、行政指導でその大もとに何らかの手だてを六ヵ月の間考えられるか、考えようとなされるか、その辺のところを簡単にお答えいただきたいと思います。

井川博経済企画庁国民生活局長

○政府委員(井川博君) 私たちは消費者行政、それから国民一般にいろいろな啓蒙活動をするという立場でございます。そしてまた大切なことは、そっちであろうと思います。そういう意味で、先ほどから繰り返して申し上げておりますように、そういう意味の啓蒙活動について力を入れてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。

佐藤道夫法務省刑事局刑事課長

○説明員(佐藤道夫君) 先ほどもお答えいたしましたが、私ども取り締まり当局といたしましては、罰則が施行された場合におきまして第五条以下の罰則の厳正な取り締まりを行うということに尽きるわけでございます。ただ、御案内のとおり一つのネズミ講を検挙いたしますれば、開設者に始まりまして運営者、業としての勧誘者、単純勧誘者、数にしましておよそ五、六百、あるいはまた五、六千というふうな相当多数の関係者を検挙、処罰せざるを得ない。われわれといたしましても、いたずらに犯人の数の多きを誇るわけではございませんので、先生御懸念のような施行までの間におきまして、関係省庁の御努力によりまして、なるべくわれわれが乗り出さなくても済むような事態を迎えて法の施行に入るという形をつくっていただきたいということを、むしろ私どもの立場からも希望するわけでございます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 まあこの法律ができることにより、よくわからないまま加入していた多くの人たちがやめたいと。やめたくなるのはあたりまえだと思います。満額を手にできるのは会員のわずかに〇・四%、元金回収できるのは二四・四%、一銭も入らない、まる損するのが実に七五・二%もいるわけですから。そういうのでやめたいという気持ちの人、それからまた中には、自分が人を誘って勧誘するということで、自分も被害者であると一緒に加害者だというような、そういう負い目を持っているというような面も否定できないと思うわけですね。そういういろいろな面から考えても、やっぱり相談業務というものが本当に大事だと思います。先ほどからもその相談業務についていろいろおっしゃいましたけれども、自治省、経企庁、消費者生活センターなどで具体的な法律相談、法務省などとも関係するわけですけれども、そういう相談業務には十分の配慮をしていただきたい。まあお答えはいただかなくても結構です。そのことをぜひ考えていただきたいと思います。  それから、具体的に相談の場合なんですけれども、相談に乗ってあげる人というのがもう全国的に数多く要ると思うんですね、これだけ各地に広がってまいりますと。そういう相談に乗る人がネズミ講とは一体何なんだという問題をはっきりつかんで、相当わかっていないと、相手はもう玄人の大ネズミでございますから、ハツカネズミ相手じゃだめなんですから、だからそういう意味ではネズミ講——今度の天下一家の会などというものがどういうものかというものを十分認識した、その上での御相談にあずかっていただかなければならないわけです。それでぜひ考えていただきたいと思いましたのは、ネズミ講とは何なんだと、その中でも天下一家の会とはどういうふうな内容であると、それからネズミ講の問題としてここに法律ができるようになった中身は何なんだと、なぜやめたらいいのかというようなことですね。長野地裁なんかではっきり判決で出ておりますけれども、ああいう問題をきちっと確信持って相談に乗れるような、そういうものを私はつくっていただきたいと思うんです。  相談個所を各地につくりましたと、それぞれが担当いたしますというだけに任せておいて、本当の実効ある相談業務になるだろうかどうだろうか。そういうものをまとめて、救済の道はたとえば、先ほど渡部委員おっしゃったけれども、こういう道もございますというような、そういうものをつくっていただきたいと思う。そのくらいしなければ、私はちょっと大変だと思う。ここでは皆さんも一生懸命やります。各省庁連絡しまして、とおっしゃって、中央はそういう連絡がつきやすうございます。しかしもう実際被害者などが相談したいというような地方、末端までいきますと、それくらい親切にしなければ、私は本当に実のあるものにならないと思うので、その辺についてどういうふうにお考えいただけるでしょうかどうか、お伺いしたいと思います。  先ほど文部省の方いろいろお答えをいただきましたけれども、本当に学生さんなんかの生活を見ますと、もう学業なんかにいそしむどころではない。サラ金借りてそれをどうやって埋めるかというようなことでございますね。ですからその学生さんなどに対しても学校を通じて調査ということも必要でございます。それと一緒に、本当にサラ金で学生生活も破壊され、青春も台なしにされていくというようなそういう犠牲が出ないために、もうちょっと具体的に、もうちょっと学生の立場を守るというようなこともお考えいただけないだろうかどうだろうか。お考えいただけるとすれば、当然のことだと思いますけれども、いままでそういうふうなことをお考えになっていたかどうか、もうちょっと具体的な対策というものについてお答えをいただきたいと思います。

石井久夫文部省大学局学生課長

○説明員(石井久夫君) ネズミ講の法案が成立いたしました場合につきまして、大体私どもで考えられることを具体的に申し上げますと、三点くらいただいまのところ考えておりますが、まず第一点は、やはり先般大学局長名でもって通知いたしたごとく、全国の各国公私立大学長に対しまして、やはり正式な文書をもちましてこの啓蒙指導等に当たりたいと思っております。  それから二点目は、私どもの方でいろんな機関誌を出しておりますが、たとえば学生課が編集いたしております「厚生補導」という雑誌がございます。また文部省の方で文部広報あるいは文部時報というような機関誌を出しておりますので、そういう機関誌を通じまして一般的に啓蒙に努めております。  それから、やはり大事なことは、どういうことを具体的に周知徹底させる、あるいは問題点を相互に持ち寄っていろんなことを相談し合うということが大事でございますので、いろんな機会におきまして会議等の方においてやりたいと思いますが、特に学生部の関係の会議等におきまして、このようなネズミ講の弊害等の問題につきまして、周知徹底を図るようにしてまいりたいと思います。私どもいろんな形でやっておりますが、いま申し上げました中で、たとえば「厚生補導」という雑誌が十一月号におきまして、立命館大学の教授の荒川先生に学生とネズミ講というようなことで、特に現在立命館大学と関西の大学を中心にいたしまして問題起こっているようなことにつきまして、いろんな角度から御紹介いただいたりしております。とにかくいろんな形で実効のある啓蒙に努めたいと思っております。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 続いてお伺いしたいんですけれども、学生がなぜネズミ講にひっかかっちゃったかというところがやっぱり私はいまこの問題を契機として考えなければいけないことだと思うんです。だから、学生さんのネズミ講被害をどうするかというそのネズミ講を通してだけ物を見るんじゃなくて、やっぱりこれはあなたに言ってもあれかもしれないけれども、大臣にもよく言っておいてほしいんだけれども、いまの学生の生活がどうなっているかという中から、やっぱりそういうネズミ講にひっかかる要素というものがいっぱいあるわけです。だから、そういう点から学生の生活を文部省として見ていただきたい。ネズミ講だけから見るんじゃなくて、ネズミ講になぜひっかかっちゃったかという点から、いまの大学の学生生活というのをこの際見直していただきたいということが一つでございます。  それから、わかってしまえばまあ本当に大学生がひっかかるなんて全くばかなことだということになるわけですよ、はっきり言っちゃえば。だけれども、ひっかかるときにはそうじゃないですね、やっぱりいろいろ伺ってみれば。本当に信頼する先輩だとかそういう友情を利用しての中から、もうひっかからなきゃならないような道になっていたわけなんです。そうすると、いまひっかかった大学生の方々の心情というものを私察しますと、やっぱりひっかかったと、サラ金も借りていると、だからこれ何とかしなきゃならないというあせりと一緒に、もうこんなのにひっかかっちゃったというのが恥ずかしくて、いまさらもう言えないよというようなことも出てきていると思うわけなんですね。  そうしますと、ネズミ講の問題から、学生が本当に生活を通して、学生生活としての毎日が送れるための生活相談、身の上相談も含めた、ネズミ講相談じゃなくて、学生全体の問題としての相談というものにきちっと取り組んでいただくということを、私は何としてもこの際考えていただきたいわけでございます。その点についてはどうか文部省として私の言った趣旨わかっていただけると思いますので、そういう大きな立場から、広い立場から学生が何をしなきゃならないかと、学生生活はどうあらねばならないか、どう守るべきかという文部省の立場で今後の御検討をお願いしたいと思います。よろしゅうございますね。

石井久夫文部省大学局学生課長

○説明員(石井久夫君) ネズミ講の問題につきましては、率直に申し上げまして、大学局長名をもって各国公私立大学長あてに通知いたしました際も、大学生に対しましてこういう通知をせざるを得ないということについて、内心じくじたるものがあったわけでございますけれども、一つは大学生の自覚の問題であると、したがっていたずらに労働しないでこういう金が入ってくるということはあり得ないことですから、そういうことの自覚が足りないということに問題があるというふうに思っております。  それからもう一つは、先生いま御指摘のとおりでございまして、やはり大学の友人関係あるいはいろんなクラブ活動を利用して、巧妙に勧誘が行われているということに問題があるということを感じておりますので、そういうこと等を含めまして、単に通知をするということではなくて、会議等いろんな形で細かに指導してまいりたいと思っております。また大学におきましては、学生部等の窓口におきまして親切な対応をするように十分指導してまいりたい、こう思っております。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 それじゃ、大臣もおいでになりましたのでお伺いしておきたいんですけれども、一言、先ほど法務省の方言えないとおっしゃっていましたので、ぜひお伺いしたいと思います。  それは天下一家の会が、法律ができたからわれわれが損をしたんだと、被害者なんだと、だからこの被害については国が補償すべきだというふうな立場で巻き返しをやっておりますね。これはもう全く立場としてはおかしい立場だということから、国として、こういう国に補償の責任をとれというような問題については毅然とした態度をとっていただきたいと、そういう立場をとっていただけますかというのを先ほどからお伺いしていたわけなんですけれども、ちょっと立場上そこまでは言えないというようなお答えだったので、そのことを最後にお伺いしたいと思います。  で、さっきの残りの質問の答えをいただきたい。

瀬戸山三男自由民主党法務大臣

○国務大臣(瀬戸山三男君) 今度の法律ができまして、いわゆるネズミ講といわれるものが禁止されることになりました。その間にいろいろ後の整理があるんだろうと思いますが、そこでこの提案では、御承知のように約六ヵ月期間を置くということになっております。しかし、これは国の賠償問題になるべき性質のものでないと、かように考えておるわけでございます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 先ほどいろいろネズミ講とはどうなんだというような内容のものをつくってもらいたいということについてのお答えをまだいただいていなかったので、簡単に……。

井川博経済企画庁国民生活局長

○政府委員(井川博君) 先ほどの先生のお話は、結局啓蒙を徹底させていくために具体的にどうするか早く決めろと、こういうお話だと思います。  文部省からもお答えがございましたように、それぞれの部局でそれぞれいろいろな組織づくりをやらなくちゃならないと思います。かつまた一般的には自治省とも御相談しまして、府県及び市町村あたりでどうやっていったらと、至急にそういう話を進めてまいりたい、そして啓蒙その他に遺漏なきを期したいと、こういうふうに存じております。

夏目忠雄自由民主党・自由国民会議

○委員長(夏目忠雄君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

夏目忠雄自由民主党・自由国民会議

○委員長(夏目忠雄君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより討論に入ります。  御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  無限連鎖講の防止に関する法律案を問題に供します。  本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

夏目忠雄自由民主党・自由国民会議

○委員長(夏目忠雄君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

夏目忠雄自由民主党・自由国民会議

○委員長(夏目忠雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時二十分散会      —————・—————

国会会議録検索システムで原文を見る ↗