農林水産委員会 第1号
- 発言数
- 198 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1978/10/03
会議録
○委員長(久次米健太郎君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 この際、一言ごあいさつを申し上げます。 このたび、私、農林水産委員長に選任されました。はなはだ微力ではございますが、理事並びに委員の方々の御支援をちょうだいいたしましてこの重責を果たしたいと思いますので、何分ともどうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手) この機会に、前委員長の鈴木省吾君から発言を求められております。鈴木省吾君。
○鈴木省吾君 一言ごあいさつを申し上げさしていただきます。 私は、過ぐる八十一国会以来、微力でございますけれども委員長を務めさせていただきました。その間、委員の各位よりは非常なる御協力、御援助、御鞭撻を賜りました。おかげで大過なく過ごさせていただいたと考えておりますけれども、これも全く皆様方の御厚情のたまものと、衷心より感謝を申し上げておる次第でございます。 この機会に厚く御礼を申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。(拍手) —————————————
○委員長(久次米健太郎君) 調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、農林水産政策に関する調査を行うこととし、その旨の調査承認要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(久次米健太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(久次米健太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(久次米健太郎君) 農林水産政策に関する調査を議題といたします。 まず、先般当委員会が行いました農林水産業の実情調査のための委員派遣につきまして、各班から派遣委員の報告を聴取いたします。 まず、第一班の御報告を願います。下田京子君。
○下田京子君 北陸班の調査結果を御報告いたします。 本調査団は、山内一郎理事を団長として、相沢武彦理事、田代由紀男委員、村沢牧委員、そして私、下田京子の五名で編成され、九月四日から八日までの五日間、富山県、石川県及び福井県における農林水産業の実情を調査してまいりました。 その概略について御報告いたします。 本調査団の主な調査事項は、水田利用再編対策による転作の実施状況、国営河北潟干拓建設事業の進捗状況、水産及び畜産関係試験研究機関の施設の概要、夏の干ばつ、集中豪雨被害の実情等であります。 まず、転作の関係についてでありますが、今年度を初年度とする水田利用再編対策における転作への対応は、稲作への依存度が高い困難な条件のもとで、いずれの県も目標面積を上回る実績を上げておりました。 しかし、これは国の転作関係奨励補助金にとどまらず、県や市町村が厳しい地方財政の中からそれぞれ独自に単独の奨励金を上乗せするなど、思い切った施策を講じてきたことが背景にあるということを、十分に認識する必要があろうかと存じます。特に関係者、農民の方からは、水田の汎用化対策の実施、転作作物の収益性の向上、国の転作奨励補助金の引き上げ、転作目標を一〇〇%達成してなお余り米が発生した場合には、その全量買い上げを行ってほしいという強い要請がありました。 次に、ことしの夏は全国的に異常な晴天が続き、北陸地方でも近年にない連続干天日数が記録され、このため広範な地域で被害が発生しております。特に流域の小さい中小河川が多く、干ばつに弱い地勢にある石川県では、関係団体や個人が応急的に揚水ポンプを設置する等によって干害防止対策を講じており、農作物被害と応急対策費の負担で農家経済が圧迫されており、関係者からは、かつて昭和四十八年にその例があったように、干害応急対策事業に対する助成措置を早急に講じてほしいという深刻な要請がありました。 また、福井県では、これらの干ばつ応急対策が部落単位で行われているケースが多く、これには二五%の補助率しか適用されないという問題があり、原稿の補助率格差を是正して、一律四〇%にしてほしいという要望がありました。 次に、石川県で発生した集中豪雨被害を調査するため、鹿島町久乃木地区を訪れました。 この被害の直接的な原因について現地では、被災現場の下流数百メートルの地点にある国鉄七尾線の鉄道橋の橋げたが低く、また狭いところから、流出した土砂や流木がそこでせきとめられたために河川がはんらんしたとの判断が一般的であり、同鉄道橋の改修が望まれております。 次に、七尾湾の能登島に設置されている石川県増殖試験場の施設と業務の概要について調査を行いました。 この試験場は、昭和四十三年四月に県水産試験場能登島分場として新設され、その後四十五年に増殖試験場として独立したものであります。 本増殖試験場では、クルマエビ、アワビ、マダイ等の魚介藻類について、沿岸漁家の需要に対応し得る供給実績を有しておりますが、現在瀬戸内海と三陸に設置されている国営の栽培漁業センターを北陸沿岸に設置することの必要性を痛感した次第であります。 次に、河北潟国営干拓建設事業の近況を調査いたしました。 本事業は、昭和三十八年度に着手して以来、五十六年度の完工を目指して工事は最終段階に入っており、進捗率は六二%となっております。 なお、派遣委員から、増反地の一戸当たり配分面積が二・四ヘクタールを標準としていることは農業経営の将来展望のもとで十分な経営面積と言えるのか否か、大規模干拓等における農用地配分等のあり方、入植、増反農家の債務償還計画等について問題が提起されました。 以上のほか、富山県入善町のフラワーセンターの運営状況、富山県中部地区広域営農団地農道整備事業の実情、黒部川流域愛本堰堤建設の経過と機能など、石川県では県畜産試験場の業務の概要、福井県では三里浜地帯の県営畑地帯総合土地改良事業、水田転換特別対策事業の現況と三里浜特産農協の野菜加工及びスイカ選果施設の概要、勝山市農業協同組合のカントリーエレベーター、勝山市若猪野施設園芸団地、国営九頭竜川地区農業水利事業の基幹的な施設である鳴鹿頭首工及び芝原用水について調査を行いました。 このうち、九頭竜川鳴鹿堰堤土地改良区連合の管理に係る鳴鹿頭首工は、その管理運営に多額の経費を要し、受益者の負担に依存することがかなり困難な実情にあるところから、今後一部国庫補助の導入等について検討する必要があろうかと存じます。 なお、本調査団は、県及び関係市町村から、これまでの報告で紹介してきました以外に、農林水産業について各種の要請を受けましたことを申し添えます。 以上、御報告いたしましたその詳細な実情は、会議録で御承知おきをお願いしたいと存じます。 最後に、今回の調査に当たって非常な御配慮をいただきました関係者の皆様方に対して心から感謝の意を表しまして、御報告を終わります。
○委員長(久次米健太郎君) 青井政美君
○青井政美君 委員派遣報告。 近畿班は、去る九月四日から八日までの五日間、三重県、和歌山県及び奈良県における農林水産業の実情を調査してまいりました。 派遣委員は、村田秀三理事、田原武雄委員、吉田正雄委員、原田立委員、河田賢治委員と、それぞれに私、青井政美の六名であります。なお、三重県においては坂倉藤吾委員が、和歌山県においては前田勲男議員が、それぞれ現地参加されました。 今回の委員派遣の主な調査項目は、柑橘類を中心とした果樹農業の実情、畜産施設等畜産事情、漁港施設等漁業事情、中央卸売市場等の実情、林業事情等であります。 まず、柑橘類の現地調査について申し上げます。 御承知のように、柑橘類、特に温州ミカンはわが国における果実生産の大宗をなしておりますが、近年、生産過剰問題が顕在化し、生産調整が大きく問題となっているところであります。 一方、われわれの委員派遣中に、米国とのオレンジ、牛肉をめぐる通商交渉が行われていたこともあり、地元の関心が高く、これ以上の輸入枠拡大に反対する等の要望が県当局を初め地元関係者からひとしく聞かれたのであります。 これらの地域における生産農家の意欲は、きわめて高いものでありました。 すなわち、三重県においては、新興産地の国営御浜パイロット事業、金山パイロット事業を見ました。 前者は、果樹園五百三十ヘクタールを造成し、晩生柑橘類を植栽し、既設柑橘園とあわせて、年間を通じ果実がとれる一大生産団地を目指して造成が進んでおりました。 和歌山県においては、有田市周辺の温州ミカンの状況を見ました。この地域は古い歴史を持つ産地であり、その栽培面積は一千二百二ヘクタール、生産量は約三万トンであります。この地域は、有田川からポンプアップをしてスプリンクラーによる灌漑が行われておりましたが、点々と灌漑用のタンクが並び、施肥、病虫害防除等も同時にやっているとのことであります。先進地のこの地域におきましてもミカンの過剰は大きな問題であり、抜本的な需給対策事業を実施されたいとの要望がありました。 一方、和歌山県においては干害が大きな問題となっており、天災融資法の早期発動等について陳情を受けました。 次に、畜産関係については、三重県においてまず本場の松阪牛の飼育の状況を見るために和田金牧場を視察し、三重県の松阪食肉流通センターに伺いました。 このセンターは、昭和五十二年から操業が開始されたもので、基幹的な屠殺解体から部分肉までの一貫処理施設を有しており、今後の活用が期待されます。ただ、閉鎖の予定されておるその他の屠場がまだほとんど操業を続けている等の事情で、施設がまだ十分活用されていないとのことでした。 酪農については、酪農協独自で牛乳処理施設を有し、無調整牛乳というユニークな牛乳を生産、出荷している三重県大内山村の酪農事情を視察し、今後の牛乳の需給見通し、後継者対策に対して国のはっきりした施策を示してほしいとの要望を受けました。 水産業関係については、三重県津市の白塚漁港地区に参りました。この地区は、地先に漁港施設がないため、地区漁船の操業効率の低下等さまざまな不利をこうむっているので、早く漁港として整備してほしいとの要望を市当局や地元関係者から受けました。 次に、三重県の紀勢町の錦漁港に参りました。ここは三方を山に囲まれた天然の良港であり、昭和三十八年に第三種漁港の指定を受け、現在第六次漁港整備計画に基づく修築事業を実施中であります。この漁港は水揚げ量においても三重県第一位とのことであり、魚礁を中心としたつくる漁業にも大きな実績を上げているとのことであります。 県、町当局、地元関係者は、道路事情の整備を早期に進められたい、漁港整備事業及び漁村環境整備事業の拡充強化を図られたいとの要望がありました。 和歌山県におきましては、串本、古座地域浅海漁場を視察しました。ここは二百海里時代の難局に対応して、つくり育て管理する漁業を目指したもので、総面積は約九十二万平方メートルであり、本漁場を和歌山県漁業の大きな柱にしたいとのことであります。 農産物の流通施設については、県営の中央卸売市場としては全国で最初の奈良中央卸売市場を、お茶については、三重県においては三重県経済連の南勢茶センターを、奈良県においては奈良県経済連の茶広域流通センターを見ました。現在、お茶は需給のバランスがとれており好調に伸びておりますが、前者のセンターは、シェアはまだ低くても良質のお茶を集めており、後者は、昭和四十四年発足以来、その取り扱いシステムは近代的茶流通の見本として発展しており、全国のモデルとなっているものであります。 林業関係については、三重県で矢の川林道を車中より視察し、和歌山県においては、県林業技術発展の拠点として活動しておる県林業センターを見ました。奈良県においては、春日山原生林の状況をつぶさに視察する機会を得ました。 林業関係についての主要な要望は、外材の秩序ある輸入対策を確立してほしい、林道網の整備促進に格段の配慮をされたい、間伐対策の拡充強化を図られたい、また、マツクイムシ防除対策の一層の推進を図ってほしいというものでありました。 なお、詳細な報告は会議録の末尾に掲載することといたしておりますから、御了承を賜りたいと思います。 最後に、今回の調査に当たって非常な配慮をいただきました方々に対し深甚の謝意を表しまして、報告を終わります。
○委員長(久次米健太郎君) 以上をもって派遣委員の報告は終了いたしました。 なお、ただいま御報告がございました各班から、別途詳細にわたる報告書が提出されておりますので、これを本日の会議録の末尾に掲載することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(久次米健太郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 —————————————
○委員長(久次米健太郎君) 次に、てん菜糖関係、イモ・でん粉関係、昭和五十三年産大豆基準価格等について、政府から説明を聴取いたします。犬伏食品流通局長。
○政府委員(犬伏孝治君) これからてん菜を初め一連の価格決定を行ってまいりたいと存じますが、配付資料によります御説明に入ります前に、今回決定をすべき価格の種類についてまず申し上げたいと存じます。 まず第一は、てん菜関係でございまして、てん菜の最低生活者価格と、てん菜糖の糖価安定事業団買い入れ価格でございます。第二はイモ関係でございまして、カンショ及びバレイショの原料基準価格とカンショでん粉、カンショ平切り干し及びバレイショでん粉の政府買い入れ基準価格であります。第三はサトウキビ関係でございまして、サトウキビの最低生産者価格と、サトウキビから生産されます甘蔗糖の糖価安定事業団買い入れ価格でございます。 次に、価格決定の時期についてでございますが、イモはすでに収穫の時期になっておりますし、てん菜につきましてもその収穫が間近に迫っております関係上、できるだけ早く決めたいということで、おおむね昨年と同様の時期、すなわち、第一に申し上げたてん菜関係、第二のイモ関係につきましては、今週中にその価格決定を行うことをめどに検討を進めてまいりたいと考えております。また、第三のサトウキビ関係につきましては十月下旬には決定の運びにいたしたい、かように考えております。 それでは、資料によりまして御説明に入らしていただきます。 まず、「てん菜及びてん菜糖関係資料」でございますが、その第一ページをお開きいただきたいと存じます。 第一ページは「砂糖需給表」でございまして、左の方に総需要量がございます。昭和四十八年までは逐年需要量が増加してまいりましたが、四十八年がピークで、その後石油ショックによる物価高騰等によりまして、四十九年には大幅に需要が落ち込んでおります。それ以後若干の増減がございますが、おおむね横ばい程度に推移して伸び悩みの状況にございます。 この需要に対しまして、供給面では、まず国内産糖関係でございます。そのうち、てん菜糖でございますが、ここにございますように、五十二年には三十三万二千トンと見込まれております。それから甘蔗糖関係ですが、鹿児島県と沖繩県に分かれますが、合計いたしまして五十二砂糖年度におきましては五十九万トンと見込まれております。国産糖につきましてはこのほか含みつ糖、いわゆる黒砂糖でございますが、約一万トン程度ございます。以上合計をいたしまして、国内産の産糖量は五十二砂糖年度におきまして六十万一千トンと見込まれておりまして、自給率はおおむね二〇%強ということになっております。 供給のもう一つは輸入でございまして、輸入実績は精糖に換算いたしまして、ここに記載してあるとおりでございますが、四十九年に二百六十四万四千トンとピークになっておりまして、その後輸入量は減少して横ばいになっております。 一人当たり消費量は四十八年がピークでございまして、一人当たり年間二十九・〇二キロでございましたが、価格の高騰によりまして需要量が落ち込み、それ以後の推移は伸び悩みの状況となっております。 次に、二ページに入りまして「国際糖価の推移」でございますが、ロンドン現物相場によって見ますと、昭和四十八年の秋以降石油パニックによりまして上昇傾向があらわれまして、昭和四十九年の十一月まで直線的に上昇をいたしております。同年の十一月にはトン当たり五百六十六ポンドでございます。それ以後、国際需給の緩和によりまして大幅に価格が低下をいたしまして、現在は、五十三年九月でございますが、百三ポンド、これを円に直しますと、おおむねトン当たり三万九千円という水準にございます。非常に高いピークのときに比べますと、ポンドで五分の一ないし六分の一という大幅の低落になっております。 三ページに入りまして「国内糖価の推移」でございますが、国際糖価の状況と若干時期のずれがございますが、おおむね同じような傾向を昭和五十年までたどってまいりまして、五十年の六月、キログラム当たり二百八十七円、左側の卸売価格で申し上げておりますが、二百八十七円となっておりまして、これがピークでございます。その後、徐々に低下をいたしてまいっておりますが、五十一年の十二月から糖価安定法に基づきます指示カルテルによりまして価格がやや堅調に維持されましたが、それが終わりました五十二年六月には再び値崩れを起こしておりまして、本年、五十三年の二月、特例法が施行されましてからは持ち直して推移をしておる状況でございます。 次に、四ページに入らせていただきまして「てん菜及びてん菜糖の生産実績」でございますが、作付面積は、四十八年六万一千六百八十三ヘクタールとなっておりまして、これがピークでございまして、その後、大幅に落ち込みましたが、五十二年、五十三年と作付面積の増加が見られております。 次に、五ページに入りまして「てん菜の最低生産者価格及びてん菜糖の事業団買入価格」でございますが、最低生産者価格につきましては、四十九年以降、この価格のほかに奨励金が交付されることとなりまして、括弧書きはその奨励金を加算した農家手取り額でございます。五十二年におきましては、最低生産者価格は一万六千四十円、奨励金二千八十円を加えまして、農家手取り額は一万八千百二十円となっております。買い入れ価格は、ここにございますように、最低生産者価格によりまして原料代を算定をし、これに加工経費等を加えて価格決定をいたしておりまして、五十二年は二十一万九千九百円となっております。 六ページは関係予算でございますが、価格対策につきましては五十二年度が補正後合計で四百五十億程度となっております。五十三年度は事業団交付金が三百十四億五千万、それから奨励金等が二十六億九千八百万でございます。 七ページは「生産対策」でございますので省略をいたしまして、八ページ「てん菜生産費の推移」でございます。 一番右側の欄をごらんいただきますと、トン当たりの生産費、五十二年が一万五千四百四十七円となっております。五十一年は非常に高反収でございまして、一万三千六百九十二円でございましたが、五十二年は高反収ではございますが、前年対比で収量が落ちておる関係上、トン当たり生産費が上昇をいたしております。 九ページは「農業パリティ指数の推移」でございまして、五十三年の八月まで掲げてございます。 以上がてん菜関係でございます。 次に「いも、でん粉関係資料」につきまして御説明を申し上げます。 一ページをお開きいただきたいと存じますが、カンショ、バレイショの年次別の生産事情でございます。カンショにつきましては作付面積が年々減少をいたしておりまして、他の収益性の高い作物に転換をしてまいっておるのでございますが、近年におきましてはほぼ横ばいに推移をいたしております。春植えバレイショにつきましては全国と北海道の数字がございますが、北海道について申し上げますと、作付面積は五十二年は六万七千七百ヘクタールとなっておりまして、ここ数年多少の増減はございますが、七万ヘクタール前後で推移をしてまいっております。 二ページは、ことしの八月三十日に公表をいたしました春植えバレイショの予想収穫量及び都府県の収穫量でございます。ごらんおきいただきたいと存じます。 それ以下はその説明でございまして、時間の関係で省略をさせていただきまして、六ページの次に追加というページがございます。これは九月二十九日に公表をされましたカンショの作付面積、全国とそれから主産県につきましての予想収穫高でございます。ごらんおき願いたいと存じます。 それから七ページは、でん粉につきましての年次別生産事情でございます。カンショでん粉、バレイショでん粉、これが国産でございまして、五十二年は甘でんが十万五千トン、馬でんが二十五万七千トンとなっております。これと抱き合わせで国内の需要を賄っておりますのはコーンスターチでございまして、年々ふえてまいりましたが、五十一年九十五万三千トン、五十二年九十二万八千トンとなっております。 八ページは「でん粉総合需給表」を掲げてございますが、時間の関係上説明を省略させていただきます。 九ページは「いもの原料基準価格及びでん粉、甘しょ平切干の政府買入基準価格」でございますが、五十二年にはカンショにつきましては二万二千九百十円、俵当たりにいたしますと八百五十九円でございます。バレイショは一万五千七十円、俵当たりにいたしまして九百四円となっております。政府の買い入れ基準価格は、この原料価格を基礎といたしまして算定をいたしておりまして、カンショでん粉につきましては十二万六百三十円、バレイショでん粉につきましては未粉が十一万八千二百七十円、精粉が十一万九千二百円、平切り干しにつきましては八万八千百八十円と昨年は決定を見ておるところでございます。 十ページは「でん粉価格の推移」でございまして、先ほど申し上げました関税割り当て制度のもとでの安い輸入トウモロコシから生産されますコーンスターチと抱き合わせをいたしましてその消化を図っておるわけでございますが、そのような状況のもとでも、コーンスターチと比較いたしますと、甘でん、馬でんは割り高ということになっております。 十一ページは「ぶどう糖、水あめの価格の推移」でございます。でん粉からつくられますこれらの製品も、需給関係から価格は軟調に推移をいたしております。 十二ページは生産費でございまして、カンショの生産費が、五十二年、一番右側のところをごらんいただきますと、俵当たり九百八十六円十五銭となっております。バレイショにつきまして、北海道でございますが、俵当たり八百九十三円九十九銭となっております。 以上、簡単でございますが、資料によります御説明を終わらせていただきます。
○政府委員(二瓶博君) 五十三年産大豆の基準価格につきましては、先ほど食品流通局長から話がございましたてん菜、イモ関係の行政価格と同様に、今週中をめどに決定をいたしたいということで目下検討中でございます。 お手元に基準価格関係資料を御配付申し上げてありますが、一ページをお開きいただきたいと思います。五十三年産大豆の予想収穫量の関係の資料でございます。最初に作付面積でございますが、下の方に枠に囲んで数字がございますが、全国では十二万七千ヘクタールという作付面積でございます。北海道が二万三百、都府県が十万六千七百ということでございます。前年との比較というのがその右の方に書いてございますが、四万七千七百ヘクタールということで、六割の作付増ということになっております。特に田作が多く伸びておりまして、田作の伸びは四二四%ということで、四倍強前年対比作付が伸びておるということでございます。 それから二ページでございますが、こちらの方は予想収穫量でございます。予想収穫量につきましては、主産県につきまして調査をやっておりまして、ここに掲げてあります十五道県の予想収穫量が出ておるわけでございますが、大体この十五道県で面積シェアで全体の六七%のシェアを持っておるということでございます。この十五道県でも、収穫量との前年対比は一五九%ということでございます。 それから三ページは「作柄概況」ということで、北海道が作柄は良だと、それから都府県の方が干ばつの状態等もございまして、作柄はやや不良ということであるということを記述しているわけでございます。 それから四ページでございますが、ここで年次別の生産状況を収録しておるわけでございますが、五十三年をごらんいただきますと、先ほど申し上げましたように北海道、都府県、全国でございますが、全国の欄をごらんいただきますと、十二万七千ヘクタールでございます。前年が七万九千三百ということですから、ここで六割の増加ということでございます。なお、収量の面も、やや十アール当たりの収量がよろしゅうございますので、収穫量全体としては十八万五千トンというふうに推計をされるわけでございます。これは、前年対比六七%の収穫量の増というふうになるわけでございます。 それから五ページでございますが、これが「大豆の年次別需給実績」ということでございます。全体的な需給は、供給面、それに見合う需要面とも苦干増加の傾向にございまして、五十三年の見込みという右の欄をごらんいただきますと、四百十八万八千トンということでございます。主として、製油用の需要が伸びるというのが大きく寄与しているようでございます。 下欄の方は「大豆の需要と生産の長期見通し」ということで、五十年の五月に公表した長期見通しを掲げてございます。 それから六ページでございますが、これは価格の方の推移でございます。主として仲間相場等を中心にして掲載をしてございます。国産の大豆の方につきましては、五十二年一万二千六百三十一円という十勝小粒の値段でございますが、五十三年一月以降の推移としては、六月が一万八千円というようなことで相当高い水準になっております。やや物が不足してきておるという感じで高くなっている面があろうかと思います。後は、アメリカ大豆、中国大豆、それから基準価格そのもの、それからシカゴの定期相場というものを収録してございます。 それから七ページでございますが、これは基準価格等の推移でございます。それで、四十八年に非常に作付も落ち込みましたので、四十九年から生産振興対策を展開したわけでございます。その際に、その生産振興対策の一環といたしまして生産振興奨励補助金を交付するということにいたしまして、それが二千五百円というものがそこに出ているわけでございます。したがいまして、四十九年以降は、基準価格にこの奨励金を加えたものが農家の手取りということになるわけでございますが、五十二年の基準価格の決定の際に、この振興奨励補助金を価格に織り込みまして価格を算定をしたということで一万四千八百四十六円、したがいまして奨励金の方は織り込んだ場合になっているわけでございます。 それから八ページは、これは先ほどのてん菜と同じように農業パリティ指数の具体的な数字をそのまま収録したものでございます。 それから九ページでございますが、これは大豆の生産費でございます。上の方が十アール当たり、下が六十キログラム当たりということでございまして、五十二年は第二次生産費三万五千八百九十五円ということでございます。前年とほとんど同じでございます。ただ、六十キログラムの方につきましては一万一千五十四円ということで、反収の問題等もございまして、六十キログラムの方は若干五十一年よりは増高をしておるということでございます。 それから十ページは、これは「交付金交付実績」でございます。大豆につきましては五十一年、これが対象数量が二万一千九百八十七トンで二億七千九百九十七万円ということでございますが、五十二年産の方は、現在販売を調整販売、これを行っておりますが、大体そのこと自体は入札等も終了はしておるわけですが、まだ引き取りの関係等も十分進んでおりませんので、その辺の関係で目下整理中ということで未確定ということに相なっております。 以上、簡単でございますが、資料の説明を終わらしていただきます。
○委員長(久次米健太郎君) これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○丸谷金保君 最初に、最近新聞をにぎわしました、アメリカ合衆国が入漁料のほかに何か補償金というふうなものを一〇%上積みするというニュースが流れましたけれども、この間の経緯、事情、その後の政府の対応策等について御説明を願いたいと存じます。
○説明員(佐野宏哉君) お答えをいたします。 最近アメリカでは、アメリカに漁民保護法という法律がございましたが、この漁民保護法の一部を改正いたしまして、それで漁船及び漁具の損害補償基金というものを新しく設けることにいたしました。その財源の一部に充当するために、アメリカの二百海里水域において操業する外国漁船から入漁料の二〇%以内で課徴金を徴収して、その基金の財源に充当をするという法律が最近発効をいたしました。この施行日は、一九七九年の一月一日からということになっております。 それで政府といたしましては、この法律の発効に先立ちまして、かかる課徴金は日米漁業協定上日本側が支払い義務を負っている入漁料とは全く性格を異にするものであって、こういう金を払わなければ入漁させないということははなはだ不届きであるということで抗議を申し入れておりますが、不幸にして大統領はこの法律に署名をして発効するに至ったということでございます。
○丸谷金保君 そうすると、やはりその一〇%は取られるということに決まったと、こう解釈してよろしゅうございますね。
○説明員(佐野宏哉君) これは、課徴金の水準につきましては商務長官がこれから決めることになりますので、法律では二〇%という上限が決められておるだけでございますが、いずれにせよ、このままの事態でいきますと課徴金は取られることになります。
○丸谷金保君 課徴金は取られるけれども幅については今後交渉の余地があると、こういうふうにそれじゃ理解してよろしゅうございますか。
○説明員(佐野宏哉君) 仰せのとおりでございます。
○丸谷金保君 大臣と言うか政務次官にお願いいたしますが、このように、最近きわめて世界の海洋法と自国中心の漁業保護法というふうなものの中で、日本の遠洋漁業というものは非常に範囲が狭められてきているということはもう御承知のとおりだと思います。それのかわりに、世界で七番目と言われる二百海里水域を持つ日本では、やはり沿岸漁業をできるだけ振興させなければならないという声が非常に多く起こってきております。ところが、声は非常に大きいんですが、例を北海道のサケ・マスのふ化事業、あるいはこれは北海道と限らなくて日本のサケ・マスふ化事業と言ってもいいかと思いますが、等につきましては、どうもかけ声のわりに実態が伴っていかないというのが現状でないかと思います。 昨年、決算委員会で千歳のふ化場を調査いたしました。そのときにも、余りにも国のふ化事業に対する予算のつけ方が貧弱なのに、これはもう行った者一同、実はいまさらびっくりするような認識をいたした次第です。しかし、ことしは、その点決算委員会等でも意見書も出しておりますし、やや五十四年度に向けての予算要求の段階では、農林水産省相当がんばっているというふうにも聞いておりますが、その状況をちょっとお知らせいただければお願いいたしたいと思います。
○説明員(矢崎市朗君) サケ・マスにつきまして増殖事業を一層拡充をしていくということは、前からの私どもの路線でございますが、何分にも親魚を確保してそれから卵をとり放流をしていくと、一つの段階がございまして、飛躍的に一気にというわけにいかない特色がございます点が一つ難点でございます。しかし、そういう中で、逐次改善を図りながらこれまでも努力してまいっておりますが、来年度におきましては、私どもの構想といたしましては、たとえば北海道では現在国営事業によって増殖事業をやっておりますが、これの施設整備を図っていくということはもちろんでございますが、それ以外に、さらにいわゆる無給餌から給餌放流の拡充強化、あるいはダム等におきます魚道の設置、さらに海中生けすにおきます飼育の体制の導入、また、新規河川におきますふ化放流事業の拡大、いろいろな措置を新たに講ずることによりまして、今後これまで以上に高いテンポで増殖及び来遊量を確保していきたい、こういった構想で、現在予算につきましても要求をいたしておるところでございます。
○丸谷金保君 一体昨年のふ化事業の国費は幾らで、ことしはそれに幾ら上乗せする予算要求をしているのか。細かい数字は要りませんから、大台でひとつお願いします。
○説明員(矢崎市朗君) サケ・マス関係昨年の予算では、概数で申しまして約十七億というのが総体でございまして、来年度は倍くらいには、伸ばしていきたい、こういった考え方で対処いたしております。
○丸谷金保君 実は、この資源の状況から言いますと、倍でもまだまだ、少なくても十倍くらいは必要でないかと。こんなに少ないのかというのが、実は当時調査した委員のひとしく感じたところでございます。まあ一遍にというわけにもいかない、逐次伸ばしていくということだろうと思いますから、国が行う事業の方はこれで幾らか進んでいくのじゃないかと思います。 しかし、全国的にふ化増殖可能の河川というのは非常にたくさんあります、小河川も含めて。しかし、北海道だけ見ても、まだまだこれが実際には余り利用されていないところが非常に多い。こういうことについては大体漁協を中心に、回遊魚ですか回帰魚ですか、帰ってきますのでそれぞれやっておりますけれども、そういう中でもずいぶん矛盾点が出ております。そういう点をひとつ何とか国の方でも考えていただきたいという要望を、北海道の漁村を歩きますと各地で実は聞くわけでございますが、一つには、北海道の場合に漁協等の行うふ化事業に対して国費の補助がつかない、こういう問題でございます。これは本州方面では五〇%国費補助というふうなあれがあるそうですけれど、北海道だけ、どういうわけでそれの例外ということになっておるんでしょう。お聞きします。
○説明員(矢崎市朗君) 北海道におきましては、御承知のとおり、サケ・マスの放流事業につきましては国が主体になって国営の形で実施をする、こういうたてまえをとっておりまして、ただ現実には、それを補完し協力する形で道営ないしは民営のふ化場も現にございます。御指摘とおりでございます。これに対しまして内地の、いわゆる本州の方におきましては、国営のふ化事業というものはございませんで、従来からいわゆる民営の形で実施をし、それに援助、補助をすると、こういう二つの違ったタイプでこれまで進めてまいったわけでございます。 そういうことで、北海道の民営ふ化場に対しましても、従来たとえば沿岸漁業構造改善事業のようなものの中の一環として援助をしてきた実績も幾つかございますけれども、やはり国営をたてまえとするという体制のもとで、内地のような助成制度というところまでは現に実現をしていないというのが、これまでの経過でございます。
○丸谷金保君 それで内地の方なんですけれども、内地の方の民営についても大分問題が出てきておるようです。たとえば、実際には五〇%の自己負担が持てないのでその補助事業に乗れないという事例を幾つか知っておりますが、昨年度でも結構でございますが、国の方ではどの程度の補助事業の予算をつけてどの程度こなされたか、こういう点、おわかりになればお知らせをいただきたい。
○説明員(矢崎市朗君) 内地の、本州の側につきましては、いわゆる施設の補助とそれからもう一つ稚魚の買い上げ費、まあ運営費の面とそれから施設の面と両面について援助をいたしておるわけでございます。 双方とも二分の一というたてまえでございまして、ただいま御指摘もありましたように、いわゆる実質の補助率がかなり低いのではないか、こういう御指摘が一つございました。この点につきましては、従来からそういった面での御要請も本州の各県からもございまして、私ども少しずつこれは改善をしながら、一ころに比べますと相当な改善になっているのではないかというふうに思っております。 なお、金額でございますが、本州関係は、本年度の予算で申しますと三億五千二百万円というのが補助金額の予算でございまして、ほとんどすべてが消化されるものというふうに私どもは考えております。
○丸谷金保君 大丈夫ですか、それ。
○説明員(矢崎市朗君) 希望が非常にたくさん出ておりますので、消化できるであろうというふうに思っております。
○丸谷金保君 それで、内地の方は民間中心に、江戸時代からのいろいろな経緯等もあって既設の権利を持ってやっておるからそれが中心だし、北海道は国の方が中心だと、こういういまのお話でございます。しかし、じゃ実際にどうなんですか。国がいま沿岸漁業振興ということを叫ばれているだけのことを、大きく取り上げてやっていくことは可能なんですか。私は、一つは技術者の関係、一体この関係で国が予算をつけてどんどんどんどん広げてもやれるんですか。
○説明員(矢崎市朗君) 実は、北海道につきましては、国営のふ化場の中でいわゆる技術面、研究面含めまして、単にふ化放流の事業のみならず、そういった体制、人の指導体制とあわせて実施をいたしておりますので、その点本州側に比較いたしますと、まだまだ十分とは申せませんけれども、その体制は整っているというふうに判断をいたしております。ただ、本州側につきましては、県によりましては非常にまだ歴史も浅い、それからそういう面の指導者といいますか、研究体制含めまして、北海道に比べますときわめてまだまだウイークであるという点は、私どもも御指摘のとおりだというふうに考えております。ただ、最近、非常に本州各県におきましてもふ化放流熱が高くなってまいりまして、私どもも非常に心強く考えておりますけれども、なお、北海道のいわゆる従来からの研究体制の整備及び指導の体制というものもできるだけひとつ私どもも本州の方にも及ぼしながら、県とも協力をして、逐次いまのおっしゃるような面における体制の強化も図っていきたいというふうに考えておる次第でございます。
○丸谷金保君 私の聞いているのはそういうことでなくて、北海道の場合、国営を中心にして増殖事業をやっていくんだという方針ですわね。そうしますと、いまのふ化場の技術なり人員の中で可能なのかどうか。 これはこういうことなんです。たとえば、羅臼、ここにふ化場がございます。農林水産省の職員は二名、二千万粒の大体毎年ふ化放流をやっておるわけです。これを二人でできますか。結局、これについては、羅臼の漁民が交代で五、六人手伝っているんです。といいますのは、私の町でふ化事業をやっているんです。これは二百万粒から三百万粒やるのでも、それは一人つきっきりでもとてもできない。二人でも、昼夜交代でなかなか大変なんですよ。ことに寒い冬の最中ですからね。そうすると、これはやってくれといっても、なかなかやる人を見つけるのでさえ民間でも大変なんです。ですから、国がそういうことを国の責任で北海道はやるんだと言われるんなら、国の技術者なり職員をもっともっと養成するなりふやすなりする措置がまずないと、金だけつけたってできないんじゃないですかということをお聞きしたいんです。
○説明員(矢崎市朗君) 施設を強化しふ化放流事業を拡大していくためには、それに伴って事業を実施する人が当然ふえていかなければだめだと、御指摘のとおりでございまして、私どもも実は毎年その人員増加にはいろいろと努力をいたしておるわけでございます。しかし、御案内のとおり、最近におけるようないわゆる正規の職員を大きくふやしていくということがなかなか許されない情勢にございますので、必要な面で正規の職員では不十分なところにおきましては、極力非常勤の職員、臨時職員を雇い上げるという体制で現在対処しているというのが実態でございます。しかし、そういう中で、非常にいろいろと地域によりましてはそれが隘路になっているという面も確かに出てまいっております。私どもも非常に苦しい情勢下にはありますけれども、今後も人員の拡大の面については引き続き努力をしていきたいというふうに思っております。
○丸谷金保君 努力をしてどれくらいいままでふえているんです。あるいはこれからどれくらいの人員にふやしていく計画なんですか。 その前に一つ。最近、大体国の最終的な計画というのでは、三千万尾くらいを目標にということが相当責任ある方たちの口から出ております。これについては、水産庁の方ではどのように考えておりますか。こういうことをやっぱり努力目標にしておるんですか。
○説明員(矢崎市朗君) ちょっと前後いたしますけれども、まず三千万尾の方から申し上げますと、これは大体その三千万尾をもとにしての放流が、来遊してくる状況で約十万トンというのに相当している数字でございます。そういう意味で十万トンを当面の目標にしたい、こういう考え方が非常に私どもの中にも強くございまして、何とかそれを実施してまいりたい。もちろん、これは一年、二年で実施できるというものではございませんが、逐次段階を踏んでそういう体制に三、四年中には持っていくようにしたい。そのためには、現在の拡大計画自身を改定をしていくということも必要になりますし、その点もあわせていま検討をいたしておるわけでございます。 それから、最初に御質問のございましたこれまでの実績でございますが、来年度につきましては、私どもは十数人を少なくとも何とかふやすようにしていきたい、こういう考え方でいま検討いたしておるところでございます。
○丸谷金保君 十万トン目標にしていくということになりますと、現在のふ化事業の従事者の人の数はどれくらいにふやさなければならない状況なんですか。
○説明員(矢崎市朗君) 十万トンのいまの三千万尾計画というのは、まだ私どもも検討の段階でございまして、いま申し上げた拡大再生産計画という現在ある計画は、まだそこまでの目標にはなっておらないわけでございます。これを私どもとしては、何とかそういった三千万尾、十万トンという線に計画を改定しても持っていきたい。そのためには、いまの御指摘のような人の問題、それからもっとその前に、いわゆるふ化放流体制のあり方等含めまして、もう少し基本的にいろいろと問題を煮詰める必要がある、こういうことで、現にその検討をいたしておるところでございまして、その意味では、まだ三千万尾というのが計画にすでになっているということでは決してございません。そのように御理解いただきたいと思います。
○丸谷金保君 そうすると、いま、これは名前は差し控えますけれども、御存じだと思いますが、景気よく三千万尾というのをぶち上げている方がおりますわね、農林水産大臣にごく親しい国会議員の中で。私たちの耳にまで入ってくるんだから、御存じでしょう。これらはまだ農林水産省としては関知しないことだと、それだけできるかどうかを目下検討中だと、こういうふうに考えてよろしいですか。
○説明員(矢崎市朗君) 関知しないということはちょっとあるいは適当でないかと思いますが、私どももそうしたいということでいま問題を詰めておるわけですが、計画というのは、これは実は審議会にかけてコンクリートのものにいたしておるわけです。そういう意味で、現在ある計画自身はまだそこまでいってない、それを近いうちに改定を何とかして、三千万尾ぐらいの目標にするような線に持っていきたいというのが私どもの考え方ですが、それに伴って、いろいろの体制の問題を含めさらに問題を煮詰める必要があるということで、いま鋭意検討をしているところだというふうに御理解いただくのが実態に合っていると思います。
○丸谷金保君 まあ検討しているということになると答えは出てこないでしょうけれど、たとえば検討の材料として、十万トンという目標を立てた場合には、一体ふ化に必要な放流する稚魚あるいは卵、これらはどれくらいの数字が必要なんですか。
○説明員(矢崎市朗君) 私どもの一応の判断におきましては、まず親魚でございますが、そのためには三百万尾ないし三百八十万尾、これは回帰率によっても変わってまいります。回帰率は、現に御承知のとおり非常に向上しております。さらにその向上を図っていくという前提で、なおかついま申し上げた程度が必要になってくる。これは現在の来遊量を前提にいたしますと、親魚の約三分の一に相当する数字になるというふうに思います。そういたしますと、これはなかなかいきなり三分の一の親魚から卵の活用をするというわけにはまいりません。したがって、これはやはり何年かで段階的に追っていくと、こういうことを図る必要があるわけでございます。そういう体制を整えてまいりますれば、決して近い将来においてできない数字ではないというふうに思っております。
○丸谷金保君 六十年までにふ化場計画として、四十万の親魚をとってそうした計画を進めるというふうな案があるというふうに私たち聞いておるんですが、六十年までですと相当時間がありますから、逐次やっていくというふうなことで、まだ計画として固まっていないとしても、一応そういうことが検討の土台としては水産庁の方でも考えられておりますか。
○説明員(矢崎市朗君) 大体その辺をめどに置いて考えております。
○丸谷金保君 これは、北海道を中心にした河川の状況、それから相当小規模河川までやってのふ化の可能な現在の技術におけるぎりぎりのところだというふうに理解してよろしゅうございますか。なかなかそう簡単に言っても、川も必要だし、湧水も必要だし、いろいろなことで一遍に三倍だ五倍だとできるわけでないというところから、逐次六十年まで沿岸漁業振興ということで最善の努力をして達成できる努力目標、このように理解してよろしゅうございますか。
○説明員(矢崎市朗君) 大体御指摘のとおりでございますが、御承知のとおり、サケは三年ないし四年してから戻ってくるわけでございますから、十万トンが戻る時点というふうなことを考えますと、やはりどうしても六十年ぐらいにはなるであろう。ただ、その三、四年前にはそれに相当するふ化放流の体制だけは整えないといけないわけでございまして、そういう意味では決して簡単にできるという性格のものではございませんが、決してできないというものではない、いろいろと関係者を含めて努力をすれば、可能な線だと私ども思っております。
○丸谷金保君 水産庁の事務当局では、大体六十年までに、いまもお答えあったように、三十五万ないし四十万というサケの親魚でもってふ化の計画を立てようと、こういうことを一応のプランとしては考えていると、確認いたしますが、そういうことでよろしゅうございますね。
○説明員(矢崎市朗君) 現在の姿から申し上げますと、現在約百万近い親魚を使っておりまして、いまの数字は、あるいは私どもがいま申し上げた十万トン、三千万尾のためには少なくとも三百万くらいの親魚が必要だというふうに考えておりますその数字をおっしゃったのかなというふうに思います。
○丸谷金保君 大体相当な量のものがおると思うんです。それで、これはもう北海道じゅうの河川全部使うというくらいの計画にしないとなかなか達成できないものでなかろうかと。しかし、一方では、大臣にごく近い筋の人が十万トンというふうなことを言っております。そこで、実は地域で非常にいま混乱している問題が一つあるんです。というのは、根室支庁管内、羅臼を中心にしたいわゆる北方に面するあの地域です。ここを卵の供給基地にして、十億粒くらいの採卵をするんだと、こういう構想が実は出ておるんです。 このためには、少なくても百万尾は要りますわね、いまのお話からいって。そうしますと、半分にしても五十万、まあ実際には、われわれやってきた経験から言うと、稚魚の半分が雌ということはないんです。どうしても雌の数が少ないし、多少傷物とかいろんなものが出てくるから、とったサケの三分の一くらいより使えないというのは、ただいまも部長さん御指摘のように、実際はそうだと思います。まあしかし、話半分にして五十万尾の雌が利用できるとしても、百万尾です。根室管内を卵の供給基地にして、そこでもってとって、あっちこっちへ配るんだというふうな、そういうことが一体できるでしょうか。どうお考えですか。
○説明員(矢崎市朗君) 具体的な数字での御質問でございますが、まあ実行計画に沿っていろいろ検討してみませんと、どうもそれが果たして可能かどうか、いまちょっとここでは即答ができませんので、申しわけございません。
○丸谷金保君 そうすると、こういう計画にはまだ水産庁は関知していないというふうに理解してよろしゅうございますか。
○説明員(矢崎市朗君) 恐らく、道内での検討の前に各地区の検討がされておるところではないかというふうに思います。私ども、まだ具体的にそういう数字としての計画として承っておりません。
○丸谷金保君 そこで、大臣と言うと何かあれでしょうけれども、本当はきょうは大臣のはずなんですけれども、次官、実はいまのように水産庁が全く関知しないと、まだ伺っていないというふうな問題が、根室管内ではまことしやかに、もうこういうふうにやるんだというふうな形でいま広まっているんです。というのは、これは大臣が、私と一心同体のだれだれ君をよろしくというようなことで言っている人が、盛んにこの構想を根室管内でぶって歩いているんですよ。そのために、これはもう大臣が言って、水産庁はみんな知って、こうやることなんだろうというふうに現地では思いますわ、これ。 しかし、実際にやったことのある者は、こんなばかなことが根室管内でできるはずがないということもまたわかっているんです。しかし、二百海里で非常に揺れるいまのあの地域の漁民にすれば、わらをもつかみたい気持ちがあるんです。そこへ持ってきて、こういう夢のような話をぶっつけますと、これはみんなやはりすがります。しかし、これはひとつこういうことが可能か可能でないかということを早急に水産庁に下命して、結論を出していただきたいと思います。あそこの河川、そんな大きな河川ありません。湧水あるいは流水等から言っても、大体専門家はあの地域では四万粒といったらもう最大限だろうと、だから倍も三倍もの話をぶち上げられていくと、大変実際にやっている者にしてみれば困ることだと、こういう問題が一つ起きてきております。この点についてのひとつ御見解をお願いします。
○政府委員(初村滝一郎君) まあ特に北海道においては海外漁場が非常に狭められた。したがって、私どもといたしましても、つくる漁業、育てる漁業、これに力を入れておるわけであります。なかんずく、北海道においてのサケ・マスのふ化については、いま部長からお話がありましたとおりに、五十三年度の倍近い予算を要求してこれをやっていきたいというような実際の話があるわけです。 したがって、いま丸谷先生のお話のありましたとおりに、まあ大臣に近い方がいろいろ数字を並べてお話があったという、果たしてそれが実行できるかどうか非常に懸念がされるということで、ひとつ水産庁に下命してその実態を明らかにした方がいいのじゃないかというお話がありましたが、やはりしゃべる以上は実行可能な範囲のものを実際はお話をしていただいた方が、国民に対する親切でもあろうかと私は解釈をいたします。しかしながら、まあ政治的な含みにおいてその人その人の性格もこれあり、いろいろと数字的にこれがちぐはぐになる場合もこれはあると思います。したがって、その実態をよく調査さして、今後そういう戸惑いのないような指導の方法をしたらいかがなものであろうかと解釈いたしますので、水産庁にもよく下命して、その実態を掌握するようにいたしたいと思います。
○丸谷金保君 部長の方の計画で言うと、六十年までに全体で八億から十億粒しか出てこないんですよね、施設を相当にふやしていってもいまの計画ですと。いま相当に、次官が言われたように、最大限に予算をふやし、技術屋も養成し、地域の協力を得ても、まずこれくらいというのが、施設がいまでも十億くらいなんですから、これを倍にふやすのが根室管内だけでできるなんていうことは、恐らくおたくの計画にはないと思うんです。ですから、そこら辺は至急にやはりそういうことができるかできないか、いまおっしゃられたような意味でひとつ結論を早く出していただきたい。 これは、いま非常に二百海里で揺れて混乱しておる、そしてもう心配、先行き不安でいっぱいなあの根室地域の沿岸漁民にとって、わらにもすがりたいということのこの心情を、特定な人たちの政治的な何かこうアクションといいますか、そういうことに利用するという——いまそれは中川さんが大臣でなければこれは別だと思いますよ。ほかの大臣であれば、そうも思わぬと思います。しかし、現地の地元の中川大臣の、あえて名前は言いませんけれど、これはもう根室へ行けば世間周知のことです。いろんな新聞などに出ていますから、その人の構想として。そういう人がぶち上げますと、これはいかにもやってもらえそうな気がするんです。しかし、水だけとってみても、私たち経験者にしてみると、そんなことできるはずがないと、いたずらに漁民を戸惑わすことにもなりかねないので、早急にひとつ重ねてお願い申し上げます。
○説明員(矢崎市朗君) 検討いたします。
○丸谷金保君 これは私たちもよく使いましたが、検討いたしますというのは、まことに日本語というのはいい言葉なんで、検討している、検討しているで、いつまでたっても結論が出ないようなこと、これは簡単なことだと思いますので、大体いつごろまでに検討を終わらせることができますか。
○説明員(矢崎市朗君) 実は、先ほど申しましたように、現在ある計画の再改定をして伸ばしていきたい。それには、各地区ともそれぞれの地区内でどういう体制がとれるのかということが、あわせてこれは今後の実現性をいろいろ詰めていく上にやはり考えていかなければいけない問題でございまして、そういう意味でいま本州の各県におきましても、それから北海道ももちろんそうだと思いますが、それぞれが何とかして伸ばしていこうということで、いろいろな構想、計画というふうなものを考え、詰めている段階でございます。私どもも、もちろんこれは実現可能なものでございませんといけませんので、そういう意味で、現在でも各県の担当官会議等を通じましてそれぞれの県の考え方等についてもいろいろといま打ち合わせ、検討を進めている段階でございます。そういう中で、先ほどの計画改定というものを含めて今後の増殖体制を確立していきたいというふうに実は考えておるわけでございます。 そこで、いまのような計画があるかどうかということは、これは照会をいたしてみればすぐわかるわけでございまして、その中身及び今後はどういうふうな実施計画で一体考えておるのかどうか、これはすぐわかるわけでございますが、ただ、将来計画としていま私どもが考えているような全体計画の中で、たとえば根室であれば根室がどういうふうな位置づけとどういうスケールで考えられるべきかというふうなことを固めるのは、これは少々時間がかかるというふうに思っております。
○丸谷金保君 私は、全体計画の中でそのことを検討してくれと言っているのじゃないのです。実際にそういう具体的な数字まで挙げて増殖の供給基地にするということでそういうことが広まっているのです。私は、これは中川大臣の名誉のためには、大臣がまさかそんなことを考えるはずはないので、しかし、そういうふうに大臣が考えているのだというふうにとられていっていますので、これは農林水産省としてはこの問題だけは早く切り離して、そういうことが可能かどうか。これは何百年もたって、別な技術の開発ができるかどうか知りません。しかし、現状の技術と現状の水資源の中でそういうことが可能かどうかということは、もうその現地へ出かけていかなくても、河川の状況をとっただけでも技術屋さんならわかるはずなんです。みんな技術屋はわかっているんです。わかって、われわれにもそういうことを言っているのです。ですから、そこら辺の結論を早くきちっと全体計画と別に出していただきたい。重ねてその点について、ひとつ確認しておきます。
○説明員(矢崎市朗君) できるだけ早急に実情を調べて判断したいと思います。
○丸谷金保君 それじゃ、畑作三品についての問題に入らしていただきたいと思います。 ビート、大豆、バレイショの本年度の価格の決定に当たりましては、大体六日か七日ごろに告示がなされるというふうに聞いております。そうしますと、これは幸い直前の委員会でございますので、もうおおよそ事務的には数字が固まってきていると思うわけです。ただいまの説明によりましても、基準価格のためのパリティ指数が出ております。しかし、大豆の方には八月のパリティ指数が出ていないのです、ことしの五十三年の。そして、てん菜や何かの方には出ているんですね。後から書き込んであります。てん菜の方には出ているんです。こういう一体表の出てくるときの違いというのは、どういうことで起こるのですか。
○政府委員(二瓶博君) 農業パリティ指数の五十三年の八月の分でございますが、この面につきましては、大豆の方の関係の分に記載をいたしてございません。これは印刷の関係で、このパリティ指数が発表になりましたのが昨日でございましたので、それで間に合わなかったわけでございますが、まさにこの農業パリティ指数というのは同じでございますので、てん菜の場合の表と同じでございます。具体的には四二〇・四五ということでございます。印刷の関係で遅くなったということでございますので、御了承いただきたいと思います。
○丸谷金保君 ちょっと、いまの説明では私納得できないのです。食品流通局の方では、もうきのう発表になったんだから、きょう出す資料にはこれを全部書き入れてきているんですよ。ですから、農蚕園芸局長も、私は説明の段階でぐらい入れると思って聞いていたんです。ところが、入れないでそのまま。一体国会に対する説明を、あなたは何だと思っているんです。少しそういう点では、なめているのではないですか、国会議員なんてこんなことわからぬだろうと。きのう発表になったらきょう入れられるでしょう、きょう出す書類に。どういうことなんですか。
○政府委員(二瓶博君) きょうの説明の際に、食品流通局長から最初にてん菜及びてん菜糖関係資料というものの説明がございました。その際に、八月まで収録をしてあるということがわかりましたので、私の方ではその農業パリティ指数というのはこれはまさに一つしかございませんので、うちの方では説明の際には、この大豆の資料の中のパリティも全く同様でございますということで私は申し上げたわけでございまして、その点では、このてん菜の方に書いてある八月の数字というのがまさに同じであるということを申し上げたつもりでございます。
○丸谷金保君 私は、だからそういう態度が少し国会をなめているんではないかと言うのです。いいですか、資料出してきたんでしょう。何であなた、それじゃ食品流通局の方の資料に頼らなければならないのですか。園芸局の方はそういうことを、食品流通局の方に書いてあるからいいですというふうなことなんですか。おたくの局はおたくの局として国会へ出しているんでしょう、これに名前が書いてある以上。どうなんですか。同じだから、前の局長が説明したからいいと、こういうことになるんですか。それより一体どっちを先に説明したんです、これ。きょう大豆とてん菜と、てん菜が先だったのですか。
○政府委員(二瓶博君) てん菜の方が先でございます。
○丸谷金保君 そうしますと、資料にはきのうわかっておったけれども出さなくていいと、書かなくてもてん菜の方が先に説明するんだからてん菜の方に書いてあるから。——じゃ、なぜこんなものつけたのですか、パリティ同じものを資料として。これはやはり親切につけてくれたんでしょう。それぞれのところで、それぞれの局が違うから、それぞれが調べて統計とってやっているわけですわね。そうすれば、同じで説明しないでもいい資料を何でつけるんですか。パリティ指数についてはてん菜の食品流通局の方についておりますと、それでいいんじゃないですか。わざわざ不備なものをつけなきゃならぬ、どういうわけなんですか。つけるからには、ちゃんとしたものにしなきゃいかぬでしょう。謝りなさいよ、そうすればいいんだから。忘れたんでしょう。
○政府委員(二瓶博君) 先生のお話、まことにごもっともでございます。その辺不手際でございまして、まことに申しわけございません。
○丸谷金保君 そういうふうに素直に言ってくれれば一分で終わる話です、こんなこと。それは間違いはあるのですから、私も何も間違いがけしからぬ、けしからぬということでなく——これはみんな一生懸命夜業かけてやってつくっている書類ですよ。九月のやつの上に直して張ったり、それは事務屋さん大変だと思うのです。その御苦労わかるから、間違っているからどうだと言わない。ただ、あなたたちは自分たちが間違っていても、酢だ、コンニャクだと言ってへ理屈つけて逃げようとするから、ぼくはやらなきゃならないのです。 委員長、こういう調子だと——きょうも本当は一時二十分までが私の持ち時間です。でも昼にかかるから早くやめてくれということで、私もできるだけ早くやめようと思ったけれども、これな答弁されていると、どうしたって昼飯抜きで一時二十分までやらなきゃならなくなるのですよ。こういう点、ひとつ委員長の方からまず答弁する側に御注意いただけませんか。
○委員長(久次米健太郎君) 以後の答弁に対しましては、誠意のある答弁を期待いたします。
○丸谷金保君 それで、いろいろないま御説明がありました。それで基準価格に対する五十二年度までの考え方、こういうものについてはよくわかるわけでございます。いまわれわれやっぱり一番生産地として心配していること、これを突き詰めていきますと、どうしても輸入との絡みになってくるということはもう避けて通れない、そういうふうなのが現況だと思う。 〔委員長退席、理事山内一郎君着席〕 いま農村で、私たちが行って一番困る質問は、畑作地帯の営農体系を一体どう立てたらいいんだ、何をどうつくれというのだ、どうつくったらいいんだと、こういうことなんです。特にいわゆる園芸作物でないビート、大豆、バレイショ、こういうふうなものを中心につくる地域に行きますと、それぞれ皆輪作の中に組み込まなきゃならない作物なんです。一つがよくても、一つばかり全部つくるということのできない中で、全体計画がもう立たない、こういう心配を非常に聞いて私たちも答弁に困ります。どうかそういう点について、農林省の方でこういうふうな輪作形態でやっていけばいいんだというふうなお考えがあれば、どの課の所管でも結構ですが、ひとつお答え願いたいと思います。
○政府委員(二瓶博君) 輪作体系といいますか、営農体系の関係でございますが、実は北海道の輪作形態、これにつきましては、実は北海道畑作問題研究会という、これは内部の研究会でございますけれども、そういうものを開きまして、昨年の八月八日に検討結果の報告書というのを取りまとめたわけでございますが、その線に沿いまして、北海道の畑作地帯の輪作形態等を一応意識統一として線を出しておるわけでございます。 で、申し上げますと、結局、その経営形態なり経営の規模なり、あるいは土壌条件、それから労働力の保有状況等の相違がございまして、地域的にも、また個別経営ごとにもいろいろ差がございます。さらに限界的な、たとえば気象的な面等の限界的な畑地等の輪作体系に入らない自由圃というようなものもございまして、全部の圃場で輪作が行われているわけではございません。しかしながら一般的には、北海道におきます畑作の中心地帯でございます十勝地方、この面につきましては、一応こういうような輪作型がどうであろうかということで七つほどの輪作型、これを一応考えておるわけでございます。 一つは、一年目がてん菜−バレイショ−麦類−豆類という四年輪作の形。それから第二番目には、てん菜−バレイショ−麦類−スイートコーンという輪作型。それから三番目は、てん菜−バレイショ−豆類−麦類というパターンがございます。それから第四番目には、てん菜−豆類——たとえば大豆でございますが、そういう豆類−バレイショ−麦類−豆類という五年輪作の姿。さらに五番目といたしまして、豆類−てん菜、それにバレイショなりコーンがありますが、それから豆類、さらにスイートコーンかバレイショ、そして麦類という六年輪作の姿。さらに第六の輪作型としては、牧草を一年目二年目、さらにまた何年延びるかもしれませんが、そういう牧草が一年二年程度あって、さらにその後にデントコーン−てん菜−バレイショ、その後に麦類か豆類という六年輪作。それから七番目に、牧草が二年以上ぐらい続きまして、その後にデントコーンとてん菜を入れるという四年輪作というような、十勝地方等を頭に置きますと、こういうような七つぐらいの輪作型が考えられるのではないかということで、こういう線で、これは道庁の部長さんなどもメンバーに入っておるわけでございますが、そういうことで関係者の意識統一をしているということでございます。
○丸谷金保君 輪作の幾つかの形態を克明に御説明いただきましたが、いずれを見ても、大豆、ビート、バレイショ、麦、こういうものは欠くことのできない畑作の主幹でございますね。そうしますと、たとえば北海道の畑作地帯というのだけ考えてみても大体四十万ヘクタール。そうすると、四年、五年輪作にしても、バレイショをたとえば十万ヘクタールないし七万ヘクタール、それぞれがやはりその程度ずつのものをつくっていかないと、輪作形態がこわれてしまうということになるわけです。 ですから、私はいまのお話を聞いて安心したのは、どこのどういう輪作をしても、たとえばバレイショをとってみても、これは抜けないわけですね。抜けないとしてこういう指導を農林水産省がなさるとすれば、これらつくったものに対する責任は持っていただけますね。持てますでしょう。その点ひとつ。
○政府委員(二瓶博君) ただいま先生お話ございましたように、根菜類なり禾本科、豆科、こういうものがうまく四年輪作なり、あるいは五年輪作、六年輪作という形態で十勝地方等は畑作経営をやっていくというのが望ましい輪作形態であろうというふうに考えるわけでございます。そういうことで輪作をされて、いろいろ農作物の生産というものが行われるわけでございますが、その面の生産された後のいろんな処理の問題というものについては、十分農林水産省の方でも指導をしていくといいますか、考慮していくというのは当然であろうかと思います。
○丸谷金保君 微妙な答弁の違いがあるんですね。なかなか利口だと思います。最初は、具体的にバレイショ、大豆、ビートと言いました。今度の答弁では、責任を持ってくれるんですかと言ったら、禾本科とか豆科というふうに、これちょっと違いますわね。だから、もう一遍、禾本科とか豆科というふうな漠然としたことでなくて、やっぱり大豆でありビートでありイモなんでしょう。どうなんです。
○政府委員(二瓶博君) 輪作のものは、先ほど申し上げましたとおりでございます。ただ、概要的に申し上げました際に、そういう禾本科なりがあるということで申し上げたのですが、先生おっしゃるとおり、前申し上げたのが作型としてこれが適当であろうというふうなものでございます。 〔理事山内一郎君退席、委員長着席〕
○丸谷金保君 結局、こういうものをつくるよりないわけです、畑作地帯の農業というのは。そうすると、これはやっぱり生活できるだけの買い上げをなされていかないと困るんです。特に、いまバレイショの問題を取り上げてみますと、もともとこれは経済作物というよりも、寒冷地畑作地帯振興法というのがありまして、これの一つとしての要するに寒冷地畑作振興という柱からバレイショというものを見ていかなきゃならないんです。それがいつの間にかこういうものが、いわゆる単なる経済作物という立場だけででん粉原料にしたらどうだ、加工原料にしたらどうだというところに実はずれてきている。いつの間にか、農林水産省の論議の焦点がずれてきちゃっているんです。そのために、たとえばでん粉はいま余っている。だから、イモはそんなにつくらぬでもいい、こういうふうな議論にどうもすりかえられる点が非常に多いんです。 この点について、たとえばいまでん粉が先ほどのお話にもありましたが、馬でんをとってみても、今年の末には四万三千トン余るというふうに言われております。そして、このほかに政府手持ちを入れるとおおよそ十六万八千トンくらいの余りが出てくるんです。すると、これは馬でんの大体一年間の、おたくの統計によりますと十五万六千トンくらいの消費です。一年分余ることになるわけですよね。一体、これをどういうふうになさるおつもりですか。だから、もうつくるなということになるんですか。どうなんです。
○政府委員(犬伏孝治君) ただいま御指摘のように、バレイショでん粉につきましては政府の手持ち在庫十二万五千トンございます。それから、五十二年産のバレイショでん粉で五十二年でん粉年度におきまして固有用途並びに抱き合わせによって消化が見込まれますもの以外に、いま御指摘のように持ち越しが四万三千トンございます。 で、それをどうするかというお話でございますが、政府の在庫につきましては、やはりそれぞれの年度で生産をされて出てまいりますでん粉の消化を図るということで、需給事情を見た上でないとこれを消化するということはなかなか困難というふうに考えております。正直申し上げまして、現時点では十二万五千トンを消化することはこれは困難だと。これをどうするかにつきましては、やや時間をかけなければならないものと考えております。 それから前年産、五十二年産の残り四万三千トンにつきましては、五十三年でん粉年度におきまして、これからできてまいりますでん粉と合わせまして需給計画の中でその消化を図っていくというふうに処置をしてまいる考えでおります。
○丸谷金保君 その場合に、価格が実は問題になってくるわけなんです。余っているのだから上げられない、これは法的に言っても、いまのパリティ指数を中心にしてことしの価格ができるんですわね。ですから、余ったからといって、そういうパリティ指数の計算なり何なりを除外したいわゆる低い値段ということにはこれはならないわけでしょう。そうですわね。
○政府委員(犬伏孝治君) イモ・でん粉の関係の価格につきましては、御承知のように、農安法に基づきまして定めることといたしております。イモの原料基準価格でございますが、御指摘がございましたように、パリティ価格を基準といたすことになっておりますが、同時に、物価その他の経済事情、この経済事情の中には需給事情も当然含まれますが、それを参酌するということになっております。 ただいま、ことしの価格をどうするかということでのお尋ねと存じますけれども、パリティ価格を基準といたしまして、いま申し上げましたような参酌事項を総合的に勘案をいたしまして適正に決定をするということでございまして、パリティ価格そのものということを、いま直ちにそのとおりだと申し上げる段階にはまだ至っておりません。
○丸谷金保君 六日に大体発表するんでしょう。そうですね。そうすると、きょう三日ですよね。パリティ指数も出たんです。おおよそ内局としての煮詰めはもう終わっていますわね。八月ほとんど変わらないんですよ。七月までのあれと見ても。ちょっと下がりましたか、この数字ですと、〇・〇一か二下がるんですか、七月までのものよりも。ですから、想定される価格の案というふうなものは、もう事務ベースではでき上がっていますわね。どうなんですか。ただ発表できないということでしょう。
○政府委員(犬伏孝治君) パリティ指数は昨日公表されたばかりでございまして、いろんな仮定の計算はできましょうけれども、やはり基準価格として考えます場合には、パリティ指数そのものが出て、それから具体的に検討をするということでございます。昨日発表したばかりでございますので、まだその点についてはお答えをいたしかねる段階でございます。
○丸谷金保君 昨日出ましたが、七月までの分はもう前からわかっておりますよね。七月までの分で、昨年対比パリティ指数の計算はできていますわね。そんなものは、パチパチですぐ出ますから、私どもで出ているんですから、恐らく農林水産省出ているでしょう。そうすると、そういうものをもとにした仮定計算というふうなのは幾通りかやっていますでしょう。やっていないはずはないんですよね。そうすると、その中で八月というのは仮定計算のどっかにぶつかるわけですよ。しかも、七月に比べそれまでの集計したものに比べて、実際にきのう出たパリティ指数というのはもうほとんど違わない、〇・〇一か二くらいしか。いまは私もちょっとここでまだやってみていませんけれども、この数字を見ますと、〇・〇一か二くらいしか違わないはずなんです。ほとんど似たものなんですよ。そうすると、事務当局としては発表はできないけれども、ある程度の感触としてはお持ちになっておると思うんですが、いかがですか。
○政府委員(犬伏孝治君) 御指摘のとおりパリティ指数につきましては、発表されますればすぐ計算はできます。四月から八月までのそれぞれの対前年同月比を出しまして、それの平均をいたしますと一〇一・九四となります。パリティ価格を基準とするということになっておりますので、前年の価格にこの一〇一・九四を乗じますれば、価格決定の際に基準とすべきパリティ価格というものはすぐ出てまいるわけでございます。ただ、先ほど申し上げましたとおり、それはあくまで基準価格でございまして、その他の事情等を総合的に勘案をいたしまして最終決定になるわけでございます関係上、その辺の検討もしてまいらなきやならないということでございまして、いまの予定では六日に決定をいたしたいと考えておりますが、その時期までに鋭意検討を詰めまして最終決定の運びにいたしたい、そのように考えておる次第でございます。
○丸谷金保君 そこで一つ問題があるんですが、でん原バレイショなりでん粉なりについては、政府がある程度の支持価格、基本価格を決めて対処をするわけでございますけれども、どうもでん粉が余っているということで余り最近奨励をしなくなった。そして、食用なり加工にできるだけ持っていけというふうな指導が、特に北海道では何となく行われております。しかし、これは食用とか加工用にするためには、もう非常に集約的な農業をしなきゃならないんです。ですから、十勝、北見のいわゆる畑作専業地帯においては、そういう集約的な農業が不可能なこういう地域において、加工用とか食用というふうなことを言われると非常に農民が困るというような事態が起きておりますが、でん粉は余っているんだからでん原用はもうつくらないでもいいというふうな指導を農林水産省はいたしておりませんでしょうね。どうでしょう。
○政府委員(犬伏孝治君) 北海道の畑作農業は、申し上げるまでもなく、わが国の畑作農業の中で枢要な地位を占めております。その場合、需要の動向に即した国民食糧の安定的供給ということで位置づけられるべきものというふうに考えております。そういうことまで申し上げる必要はないのでございますが、バレイショは、先ほど農蚕園芸局長から答弁いたしましたように、輪作体系の中で基幹的な作物であるということは十分認識をいたしております。その中でバレイショは当然作付がされる。そこから生産されるイモにつきましては、やはり需要の動向に即してこれを消化すべきことというふうに私どもは考えておるわけでございます。 もちろん、でん粉をつくってはならないというふうな考えはございませんが、需要の動向に即した需要先を維持確保さらに拡大をしていくということで対処すべきというふうに考えて、関係方面につきましてもそういうことを申し上げておる次第でございます。
○丸谷金保君 需要に見合ったようにということになったら、一年間でん原用のバレイショをつくらぬでもいいことになりませんか。どうなんです。余っているんですからね。そこが問題なんですよ。おたくたちが需要に見合ったような指導をせいと言ったら、現地ではでん原用のバレイショをつくるなと、こういうことにならないんですか。どうなんですか。
○政府委員(犬伏孝治君) 確かに政府手持ち十二万五千トンがございますので、それを含めて考えます場合には、御指摘のようなことがございます。ただ、十二万五千トンが出てまいった背景には、作付面積の関係もございますが、非常に気象条件がよくて生産量がふえたというような事情もございまして、これを民間市場の中で消化することはなかなか困難であるというふうに考えておりまして、ただいまのところは先ほど申し上げましたように、その政府在庫は一応たな上げにいたしまして、その年に生産されて出てまいりますでん粉の消化を優先的に図るということで考えておりますので、それがあるからでん原用のバレイショをつくるなとか、あるいはでん粉をつくるなということを短絡をして考えるということはいたしておらないわけでございます。
○丸谷金保君 いまおたくが配ったこれを見ても、作付面積は下がってきているんでしょう。作付面積に関係ありますか。作付面積は下がっているんですよ。食品流通局のきょうの資料の一ページ、昭和四十年が北海道だけでも九万二千八百ヘクタールあったのが六万七千、全国で言えば二十万からずっと下がって十二万四千まで下がっているんです。作付面積の問題が——馬でんが滞貨した理由はどこにあります。そういういいかげんな答弁をしてもらったら困るんだな。
○政府委員(犬伏孝治君) ただいまの一ページの資料で申し上げますと、五十一年、二年の反収が非常に高かったということを主として申し上げましたが、作付面積につきましては、五十一年が七万二千七百ヘクタールで若干の増があったということで申し上げたわけでございますが、主として反収の増ということが大きく影響をしておるというふうに考えております。
○丸谷金保君 それは違うですよ。作付面積が下がって反収が上がったから、そんなにそれだけでふえる理由にはならないんですよ。この一番の大きな原因はコンスでしょう。ちゃんとはっきり言いなさいよ、たくさん入ってくるようになったから余ったんだと。どうなんです。この数字から見たって、あなたの答弁、理由にならぬですよ。
○政府委員(犬伏孝治君) でん粉全体の需給関係からいたしますと、需要全体はふえてきております。その中でコンスの生産量というのが非常に多いというのは、御指摘のとおりでございます。ただ、御承知のように、コンス用のトウモロコシにつきましてはこれは自由化をされております。そこで、関税割り当て制度によりまして抱き合わせを行いまして、内地産でん粉の消化を図っておるという事情がございます。したがって、関税割り当て制度のもとで国内産でん粉の消化を図るとすれば、輸入のコンスについてもこれを輸入せざるを得ないということに相なるわけでございます。ただ、需要との見合いで需給関係の均衡は十分図る必要がございますので、それぞれの年度の需給見通しを立てまして、それに応じて適正な輸入にいたすように努力をいたしておるところでございます。
○丸谷金保君 そこで、でん原の余った大きな原因、これはもう明らかにコンスの輸入、それが需要以上に多く入るから、そのしわ寄せが値段の高い国内のあれに来る、これの調整は抱き合わせ等によって、言うなれば関税割り当て制度でもって価格の調整をやっておりますわね。しかし、ここに問題があるんです。 たとえば、いま国内のでん粉、政府のワンタッチ方式でもってトン十一万九千三百円ぐらい。そうしますと、IQでもって無税で入ってくるやつは四万七千円ぐらいですから、これを抱き合わせにしますと、五・四五トンくらいないと五万八千円にならないんです。そうすると、現在の市場では大体五万八千円くらいがぎりぎりだと、こういうふうなことが言われております。ところが、一方、関税でやって、しかも二次関税を入れて入ってくるコーン、これが現行だと六万五千円くらい、要するに十一万九千三百円の割り当てる国内産のでん粉の価格の抱き合わせでちょうどこのバランスをとっている。そして、なおかつ、これは二次関税をかけても、円高の問題あるいはその他の要因によって外国の値段が下がりますと下がってくるわけです。そうすると、抱き合わせのパーセントをふやさなかったら業界は抱き合わせをとりたがらなくなります。そして、抱き合わせをふやせば、結局国内のやつが余ってくると。いまの余る原因というのはそこにあるんでしょう、そういうことに。どうなんですか。われわれの調べたところによると、どうもそこら辺が問題だと、こう思うんですが。
○政府委員(犬伏孝治君) 五十年、五十一年に政府買い入れをいたしておりますが、これはまさにいま御指摘のように、関税割り当て制度の中で消化ができる限界がございまして、その限界を超えるものにつきましては、これが消化困難ということで政府買い入れを行ったわけでございます。ただいまの時点で申し上げますと、いまお話しのように、二次関税との関係も起きまして、この五十二でん粉年度の下期におきましては、一対五・二の抱き合わせ比率で消化を図っております。御指摘のとおりのトウモロコシの現地価格の低下、それから円高という要素が響きまして、輸入トウモロコシの価格は下がる、そこからできるコーンスターチの価格は割り安にできるということがございまして、抱き合わせ比率を漸次引き上げざるを得ないという実態にあること、これはもう御承知のとおりでございます。 しかし、私どもとしては、国内産のその年に生産されるでん粉につきましては、これを関税割り当て制度でやはり優先的に消化を図るという考え方で、需給を十分見ながら調整をしてまいるということで、ことしのバレイショの生産状況はまだ明確ではございませんが、関係方面のいろいろ意見を聞いておりますけれども、前年からの繰り越しもございますので、その問題も加えまして、おおむね抱き合わせ販売によって消化ができるのではないかというふうに期待をいたしております。抱き合わせ販売の適正な運用によってできるだけ国産でん粉の消化を図るという考え方は、継続をしてやってまいりたいと考えておる次第でございます。
○丸谷金保君 その抱き合わせの問題なんですが、われわれの調べたところによると、業界は五・二でなくて五・四五くらいなかったら、もういまのコンスのいわゆる関税払って入ってくるやつとの間で太刀打ちできないというような話が聞こえてくるんです。そうすると、いまおっしゃったように、外国の方が下がれば下がるほど抱き合わせ量を多くしなきゃならない。そうすれば、どうしても国内産は余るという悪循環が起きるでしょう。それを、この抱き合わせの比率を、五・二を五・〇にするとか四・五にするとかというふうにして、業界に買わせる自信あるんですか、これからの推移の中で。どうです。
○政府委員(犬伏孝治君) 先ほど申し上げました数字は、五十二でん粉年度下期でございまして、五十三でん粉年度につきましては、さらに需給計画を正規に検討いたしまして、倍率を決めたいと考えておりますが、五・二では確かに二次関税との関係ではむずかしい、もう少し倍率を高めざるを得ぬのではないかというふうに考えております。 御指摘のように、確かにその倍率を下げていきますと、輸入の割り安のコーンスターチと、それから国内産の価格の高いでん粉との抱き合わせによるミックス価格というのが上がってまいります。上がってまいりますと、二次関税を払ってでも輸入してつくった方が安いという事態になりますれば、この関税割り当て制なり、そのもとにおける抱き合わせ制度というものは運用ができなくなるということに相なるわけでございます。 私どもといたしましては、やはり国内産でできるでん粉、それは南九州のサツマイモからできますカンショでん粉、これが抱き合わせ制度の最初のスタートのときに対象でありまして、その後バレイショでん粉が加わったという事情もございますので、できるだけカンショでん粉を先に抱き合わせをし、さらにバレイショでん粉も抱き合わせの対象にするということでやってまいるということでこれまで措置をいたしておりますが、今後も国内のでん粉の需要事情というものをこれはしかと見なきゃなりませんが、ただいまのような生産の状況でございますれば、何とかこの制度は維持できるのではないか。ミックス価格が二次関税を払ってもオーバーをするということにはならないで済むのではないかというふうに考えておりまして、そういう面で、国産でん粉の需要の確保ということをこの制度の適正な運用によって措置したいというふうに考えております。
○丸谷金保君 答弁をもう少しこう簡潔にお願いしたいと思うのですが、結局まあいろいろ御答弁なさっておるけれども、要は、昨年よりことしは、抱き合わせを多くしなければ、業界としてはとてもじゃないけれど関税払った方がいいというふうなことになりかねないから、したがって、そうなるとこの制度が崩壊するんで、どうしても抱き合わせのパーセントを多くしなきゃなりませんわね。それはいまあなたも認めているんだ。抱き合わせを多くすれば無税のコンスがよけい入ってくるんだから、国内産のでん粉は余ることになるでしょう。こんなこともう簡単なことなんです。 これを本質的に直すためには、二次関税に手をつけざるを得ないでしょう。しかも、ことしはアメリカはコーンが史上最高の豊作だと言われているのは御存じですわね。アメリカは史上最高の豊作なんです。そうすると、アメリカのコンスの値段が下がっても、上がることはないんです。これはもう簡単な原則です。そういう外的な要因もあるんですよ、いま。そうすると、どうしたっていまの国内でん粉の問題を考えた場合に、馬でんを抑えるか二次関税に手をつけるか、どっちかとらなければならない段階に来ているということはお認めになるでしょう。どうですか。
○政府委員(犬伏孝治君) 馬でんの生産を抑えるか、二次関税の関税率を上げるかということでございますが、まず、二次関税の引き上げについては、これはなかなか困難でございます。五十一年にそれまでの税率をキログラム当たり十五円に引き上げました。現在の従価税率は七〇%でございますので、従価税率で七〇%という高率をさらに引き上げるというのは困難でございます。そういたしますと、二次関税の税率を上げられない。そうすると、バレイショでん粉の需要先というものはおのずから制約がある、これも御指摘のとおりでございます。 そこで、生産との関係におきましては、現在生産されておりますバレイショの生産が輪作体系の中で適正に位置づけられて合理的に生産をされるということで、さらに増産をするということはなかなか困難な事態になるというふうに考えております。
○丸谷金保君 ところが、それじゃいま先ほど、少なくとも七万ヘクタールなり十万ヘクタールの輪作の形態から言ってバレイショの作付が北海道では必要だということは認めましたわね。そして、それを今度でん原でなければ食用なり加工に回さなきゃならぬです。ところが、最近加工用のフレンチフライだとか、マッシュポテトだとか、ポテトチップというのは、これはどんどん外国から輸入されてき出したんですよ。いいですか。このために、加工用その他の価格も下落を始めているんです。これらの歯どめはどう考えます。いいですか、簡単に言ってください。私も簡単にもう一回説明しますから。 バレイショそのものを、北海道としては七万なり十万は輪作の畑作の中ではどうしても入れなきゃならぬと。一つありますわね。これは馬でんに多く回していたけれども、でん粉が余ってきたと。この余ってきた滞貨をなくするために関税割り当て制度に手をつけなければ、アメリカあたりのコンスが下がってきているんだから、それから円高になってきているから、どうしても抱き合わせをよけいにしなきゃならぬと。五・二を五・四五というふうにしなきゃ業界は引き取らないと、こういうことになってきますわね。そうすると、勢い北海道における馬でんを抑えるという政策をとらざるを得なくなると。需給に見合ったということはそういうことですよ、あなたの言うのは。じゃ、加工や食用に回せるのかと。一方でどんどん外国から今度はそれを加工用、食用になるようなバレイショを原料とした製品がなだれ込んできているんですよ。これに何も手当てしてないんですよ、農林水産省。どうしてそうしたらバレイショをつくれるんです。 それともう一つ、簡単に食用、加工用と言っても困るのですよ、需給に見合ったでん原と言っても。たとえば、加工用のイモというのは土の中のリンゴだと思ってつくってくれと、こういうことを食用のお客さんからは言われるのです。土の中のリンゴだと、傷をつけないで大事に取ってくれと。そうしますと、もう掘り取りの機械から何から全部、馬でん用に回していたイモの機械では間に合わなくなってくる。こういうことにも関連してくるのです。 簡単に切りかえもきかないという現実の中で、これは次官にお願いいたしますが、抜本的な二次関税についての検討をひとつしていただかなければ、この問題は袋小路に入ります。もうすでに入っているのです。それを一年一年とにかく需給に見合ったとか何とかと観念的な答弁で、国会をその日一日だけ過ぎればいいというふうなことでは、国の全体の農業政策の行き詰まりにぶつかっているんだということを認識していただかないと、私たちやはりその点でただ単にこの問題いじめるだけでなくて、ともに憂うる立場でやはりここに手をつけてもらわなかったら、日本の農業、あるいは北海道の畑作は守れぬじゃないかというところに来ているその一例だということについて御理解をいただいて、それに対するひとつ政府当局の決意をお聞きいたしたいと思います。
○政府委員(犬伏孝治君) この関税割り当て制度、そのもとにおける抱き合わせにつきましては、限界があると私どもも考えます。ただ、いままでこの制度のもとで関係業界非常な御努力を願って、協調をとりながら実行してきたという実績がございます。やはりそれなりの努力をしてきたことについては、評価をしなければならないと思っております。したがって、検討をすると申し上げましても、やはりそれらの関係業界がどういうふうに対応できるかということも、十分念頭に置きまして考えなければならない問題だというふうに考えております。 それから、いまのでん粉の需要先でございますが、これも農業団体等が非常に御努力を願って、バレイショの場合は糖菓用以外に固有用途がございます。その固有用途の拡大についても非常に御努力を願っておりまして、その面の努力を今後とも私どもは期待をする。われわれなりにできることがあれば、大いに援助もしてまいりたいというふうに考えるわけでございます。食品加工用については、できるだけその合理的な生産がされまして、やはり国産の原料をできるだけ使って国内の消費に合うようにしていくという方向で、この面につきましても努力をしていかなければならないと思っております。 それらを全部総合的に考えて、現在の関税割り当て制度をどうするかということを検討する場合には考えなければならない問題だというふうに存じております。
○政府委員(初村滝一郎君) 日本の畑作の将来を考える場合に、実際に起こっておる馬でん等の問題が指摘されたわけでありますが、関税の問題等にも波及しておりますが、実際の関税が現在七〇%かかっておるのをさらに上げろということは、これはもう今日の情勢からして上げることはむずかしいであろうと考えます。したがって、こういう点もどういうふうに将来すればいいのか、検討する必要があろうかと思います。 余ってくるわけでありますから、当然畑作を振興するについて、特にバレイショをつくらなければならない地区を、その生産をとめるということもできない。それでどうすればいいかということは、やはりいま局長がお話しになりましたとおりに、需要の拡大、こういうものを大いに進めなければならぬのではなかろうかと、かように考えるわけであります。したがって、将来の畑作振興について、もう少しさらに深く検討する必要があると、かように考えますので、十分農林水産省においても検討をいたしたいと思います。
○丸谷金保君 この問題についてひとつ要望しておきますが、通産省来ておりますね。——実は、為替管理法ですか、ちょっといま法律をここに持ってきてないんですが、それぞれの輸入物資については自由化になっているといえども、通産大臣は主務大臣と協議をして許可を出すというふうな法律がございましたね。何でしたか、外国為替管理法ですか。
○説明員(篠浦光君) 外国為替管理法に基づきます輸入貿易管理令に載っております。
○丸谷金保君 実は、そういう法律があるわけです。ですから、この際、この種の問題が袋小路へ入っているのを農林水産大臣が勇気をふるってやる権限を持っているんだということを、ひとつ申し上げておきます。権限はあるんですよ。それで、勇気をふるわれることを、ひとつ要望いたしておきます。 次に、ビートの問題。ビートの価格も近々決まるんですけれども、この問題について、私、実は大変不思議に思っているのは、これは昨年もちょっと触れたんですが、もともとビート工場がどんどんできたのは、国内甘味資源自給計画に基づいて各地にできたんです。あくまでそれは国内の甘味資源を自給するのだということが基礎だったんですが、いつの間にか糖安法に変わりましてから、国内の自給度を上げるというふうなことが忘れられて、どうして国際糖価に近づけるような合理化を進めるかということに重点が移ってしまった。こういう気がするんですが、どうなんでしょうか。
○説明員(篠浦光君) ちょっとその前に。 先ほど、私、正確に聞きませんで、自由化されていない物資についてというふうに先生御質問になったと思いまして、先ほどのようなお答えを申し上げたのですが、自由化された物資についてもということでございますと、そういう規定は先ほどの輸入貿易管理令にございませんので、訂正させていただきたいと思います。まことに恐縮でございました。
○政府委員(犬伏孝治君) 砂糖につきましての国内自給度の向上の問題でございますが、確かに甘味資源振興特別措置法におきましては、自給率の向上をうたっております。しかし、あの法律ができる前後に砂糖が自由化をされまして、国際経済のもとにわが国が置かれる中で、砂糖につきましても自由化で輸入が自由になされるという体制になったわけでございます。そういう体制になったのに対応いたしまして、国際的な糖価の変動をできるだけ国内におきましてはその変動の幅を縮小して安定をさせる。同時に、国内の砂糖生産につきましてその振興を図るということで、国内産糖につきましての助成の資金を輸入糖から調整をして出すといういまの糖価安定制度ができたわけでございます。 現在、御承知のように、特例法を実施しております。糖安法は価格の調整でございまして、数量調整は行わないことになっております関係上、国際的な安い価格のものが数量がたくさん入ってくる。そのことが国内での価格の低迷をもたらすということで、数量的な調整を図る必要がある。これは国内の精糖企業の安定のみならず、関連いたします国内産糖、ひいては甘味資源作物の農業経営に影響を及ぼすということから特例法が制定をされまして、この法律のもとでは数量調整をいたしておるわけでございます。 その数量調整におきます考え方は、これは実際の運用面でございますけれども、年間並びに四半期ごとの需給計画を立てます際には、できるだけ国内産糖の生産量を考えて、需要量から国内産糖の供給量を差し引いた分を輸入するということで需給調整をいたしております。そういうようなことで、実際問題としては国内産糖の生産の保護を図るということでやっておるわけでございます。
○丸谷金保君 そういうふうに、結局、砂糖を自由化するときに考え方が変わったわけですね、政策的にも。しかし、ビート工場を許可したときのビート工場の体質そのものは余り変わっていないんです。そのときと同じような、要するに甘味資源の自給度ということで、価格の問題その他いわゆる経済の合理性ということを中心でなく工場を建ててしまったんですよ。ですから、そういう点で非常に私は問題がずいぶんあると思います。 たとえば、このビート工場というのは北海道に集中しておりますけれども、道南に一工場あります。この道南の一工場を支えるあの地域の集荷区域は、原料が毎年絶対に間に合わない。半分も間に合わないんですよね、反別からいっても。そういうところへ建てて、遠くからこれを輸送しているんです。こういう経済の不合理性、これは農民の責任じゃないでしょう。そうして、国際糖価とのバランスをとらなければならないということは、私、ちょっと農林水産省としては無責任過ぎないか。伊達にあります。当時の計画ではそのあたりで全部、そんなことは絶対できなくても、とにかく政治的配慮で工場をつくっちゃったんですよ。 経済の原則に基づいてビート工場ができているならまた話は別になりますけれども、経済を無視して政治がつくった工場なんです。そうして、今度はそのしりは、糖価があれだからということでビートの価格が抑え込まれる原因になるというふうなことについては、ぼくはいまの糖安法そのものに問題があるのではないか。糖安法の中にこのビートの問題も一緒に入れてしまったところに問題があるのではないかと私は思うんですが、どうなんですか。いかがですか、これは。
○政府委員(犬伏孝治君) ビートから生産される砂糖も、申すまでもなく同じ砂糖でございまして、砂糖の価格の安定を図るという見地からいたしますと、当然糖安法の中にてん菜糖も入れてしかるべきものというふうに考えます。
○丸谷金保君 つくったときの考え方は、そうでなかったんです。国内自給、砂糖の甘味資源の自給度を高める、三〇%にする。いまは二〇%ですわね。三〇%という高らかなうたい文句であの臨時措置法ができて、それに基づいてビート工場をつくるときには、だからこれは国際糖価とは関係ないんだということで政治的につくっちゃったんですよ。ですから、当時大手の精製糖工場がやったんです。しかし、私、今度ビートの関係調査にドイツに行ってきて、ドイツのビートの原料価格が日本に比べて非常に近年安いにもかかわらず、どうしてそんなにビートをみんなつくるんだろうか。行ってみて、なるほど違うなと思いました。 たとえば、私の行ったホルシュテニッシェという砂糖会社。行きましたら、社長さん以下待っていてくれて会ったんですが、社長さんは八十ヘクタールの土地を持つ農民で、ビートを一番たくさんつくっているからおれが社長だと言うんです。全部ビート耕作農民がその会社の社長であり、専務であり、そうしてまた株主なんです。千五百人の株主がいると言っていましたが、これはみんな耕作農民なんです。 こういうことを、日本ではビート工場をつくるときにできなかった、やらなかった。時の政府が大精糖会社との接触の中で、きわめて政治的につくってしまったんです。このことはもう世間周知の事実だから、細かく言いません。そして、経済ベースを、経済的な問題を抜きにして工場をつくっておいて、いまになって国際糖価がどうの、国内の砂糖の消費がどうのというふうなことで、そのしりを農民のところに持ってくるというのはおかしいんじゃないか。糖安法自体に私は、今度国会に出てきて読んでみて、ここに問題があるんだと。原点を忘れちゃっているんじゃないかと。これも、やはり寒地農業確立ということがにしきの御旗だったんです。そして、先ほどからの答弁を聞いておりますと、これもやはり北海道農業の中では欠かせない柱の一つなんです。そうすると、やはり合うだけのものにしてもらわなきやならぬし、パリティ指数、それから当然奨励金というふうなものについても、もっと考えてもらわなきゃならぬ、実際にこれは経費のかかる作物ですから。これらの基本的な考え方について、ひとつもう一遍お伺いしたい。
○政府委員(犬伏孝治君) てん菜が北海道の畑作におきます基幹的な作物であるということは、もう当然私どもも認識をいたしております。てん菜の生産者価格につきましては、糖価安定制度のもとで最低生産者価格を毎年適正に定めてまいりました。さらに、四十九年以降は、奨励金をこれに加えまして農家手取りの確保を図る。そのことによりまして、てん菜栽培農家の経営の安定を図るということに努力をしておるわけであります。そのてん菜から生産される砂糖につきましては、その原料価格をもとにいたしまして、適正な製造加工経費を加えまして、できました砂糖につきましては事業団が買い入れをいたしまして、価格についての保障をいたしておるわけでございます。そのようなことをやっておりますのは、やはりてん菜が最初に申し上げましたような北海道における基本的な作物であるという認識に立つからでございまして、その辺十分御理解があろうかと思いますけれども、お答えを申し上げる次第でございます。
○丸谷金保君 精糖工場に対しては溶糖量その他で自主規制をさせて、国内の需給のバランスはこれはでん粉か何かでとっております。しかし、国際糖価が安いということの理由が、ビートの価格なり、それからてん菜糖買い上げの理由として少しでも使われるということになれば、私はビート工場の設置のときの状況から見ておかしいんじゃないかということを申し上げているんです。これはいかがですか。そういうことはないんですか。これは比較論の中に入ってこないと。しかし、糖安法から見ると、どうも入ってくるような気がするんです。
○政府委員(犬伏孝治君) てん葉糖の製造メーカーも、当然企業活動として行うわけでございます。これにつきまして、政府はその企業活動そのものをどうこうするということは当然許されないことでございます。先ほど申し上げましたような価格支持制度のもとにおきまして、てん菜栽培農家及びてん菜糖製造企業の製品の販売価格について、政府が保障するという形で経営の維持継続を図っておるというのが、いまの制度の考え方であります。
○丸谷金保君 そこで、てん菜製糖工場というのはいわゆる自由企業なんだという認識そのものに、私問題があると思うのですよ。そういう角度だから、どうしてもほうっておけば国際糖価との間にかち合ってくるわけなんです。ビート工場をどんどん増設するときに政府が立てた方針、これはもう政治責任なんですから、それらの責任をもっと感じてやってもらわないと、しわ寄せが農民に来るということになるのです。それおわかりになりませんか。どうです。
○政府委員(犬伏孝治君) てん菜糖工場ができました経緯については、自由化以前の輸入割り当て制度のもとで考えられた事情といまの事情とは異なるということは、これは否定はできないと存じます。しかし現体制で、そのようになったもとにおきまして、関係企業が健全に維持発展をするということは当然考えなければならないところでございまして、私どもの方としては、可能な範囲ではございますけれども、そのような点について十分配慮をしてまいらなければならぬというふうに考えます。
○丸谷金保君 そうすると、大変経済立地条件から言うと合理性のないところに建てたビート工場、こういうふうなものについての採算の問題については、十分政府において、当時許可した責任上配慮して対処していくというふうに理解してよろしゅうございますね。
○政府委員(犬伏孝治君) 先ほど企業活動としてと申し上げましたのは、その間の自由な競争がやはりあってしかるべきではないかということから、いまのような工場別の考え方ということは私どもはとりがたいものではないかというふうに考えます。
○丸谷金保君 工場別の自由な競争ができないようなところに建っているのですよ。さっぱりビートのないところに、工場だけぽんとあるんです。伊達なんか行ってごらんになればわかるけれど、どうしてこれ自由競争の原理でやれるんです、そういうところに政治的に建てさせておいて。ビートゾーンの真ん中にある。ドイツなんか行ってみると、全部ビートの周りにあります。そういう農民地帯の農民が株を持っている会社か、それでなければ、またもう一つどでっかい合理的なビート工場、こういうかっこうなんですよ。ところが日本は、中途半端なやつがビートゾーンの中にでもたくさんあるんです。そうかと思うと、とんでもないところにぽつんとあって、遠くから原料を運ばなければならない、経費もうんとかかる、こういうことになっていますわね。その現状は、あなたおわかりでしょう。それで、どうして自由競争の原理でやれるんです。
○政府委員(犬伏孝治君) ビート製造業がやはり企業として行われる、そこはやはり企業責任において対処する企業努力と申しますか、そういうことで可能な限りは対処すべき問題というふうに考えまして、先ほどのようなお答えをしたわけでございます。
○丸谷金保君 企業努力と言うけれど、当時ビート工場の人たちも企業採算の合うようなところへみんな申請したんだけれども、それを政府が企業採算を度外視したところに許可したんです。それでどうして企業競争の原理でやれるんですか。そうでないと言えますか、そんなことないと。みんな企業競争の原理でやれるようなところにあるんだから、自由にやらしておいてもそれは企業努力で解決するんだというふうに、そう言い切れますか。
○政府委員(犬伏孝治君) もともとの設置の経緯にさかのぼる話かと存じますけども、やはり企業がそこにつくりたいということがあって初めて設置が実現をした。そこからやはり企業の責任というものがあったというふうに、まあ考えざるを得ないわけです、突き詰めて考えますと。ただ、背景については、いろいろなことがあることであったと思いますけれども、やはり基本的には、先ほども申し上げましたような形で考えざるを得ないと申し上げるほかはないのであります。
○丸谷金保君 純粋な企業の立地条件というもののほかに、政治の力が動いて工場ができたということについてはお認めになりますね。
○政府委員(犬伏孝治君) その事情は、実はつまびらかでございません。
○丸谷金保君 それじゃひとつ、あるいはご存じないかもしれませんが、きょうはそこまで頑強にこの問題について答弁を拒否されると思わなかったので持ってこなかったんですが、もっとさらっといこうと思ったんですけれども、昭和三十六年の文藝春秋の十一月号、この中で自民党の松田鐵藏代議士がはっきり言っているんですよ。これはあえて名前を言います。だれが見ても、天から見ても、汽車から見ても、立地条件は池田の方がいいけれど、おれが河野と二人で頼んで本別に決めたんだと、本人がそう言って公言しているんです、雑誌の中で。これでも政治の手が動いてないと言えますか。はっきり書いてあるんですよ、それ。いいですか。おたく、つまびらかでないと言うんなら、それを教えます。そうなんです。いいですか。そこまで言いたくなかったんだけども。そうすれば、企業の責任だけでないでしょう。どうですか。おわかりになりましたか。いや、わかったと言うだけでいいです。後はいい。
○政府委員(犬伏孝治君) 昨年の本委員会におきます質疑におきましても丸谷先生同じことのお話がございましたことを、議事録で承知をいたしております。私どもも調べてみたのではございますが、やはりつまびらかではないということでございます。
○丸谷金保君 当時の文藝春秋、私は文藝春秋だけでなく、ほかにもたくさんあるんですけれど、文藝春秋を引用したのは、文藝春秋に書いてあったことで内閣まで吹っ飛ぶような非常に信憑性の高い雑誌なので……。 そうすると、文藝春秋に書いてあったようなことはうそだとおっしゃるんですか、つまびらかじゃないと言うなら。そのことは認めますか。
○政府委員(犬伏孝治君) 行政庁としては、責任を持ってお答えができないということを申し上げておるわけです。
○丸谷金保君 じゃ、もう少し事実を教えましょう、当時の事実。まだ生きている人もいます。前の日まで事務的には農林省も道庁も、本別より池田の方が——いま行ってみたって、だれか見てもそう思いますけれども、立地条件としていい、これに許可すべきだといって書類が上がっていたやつが、政治の力で一晩でひっくり返ったんですよ。しかし、私はいまそのことを恨んではいませんよ。おかげさんで助かりました、町づくりには。いま大変喜んでいるんです。よかったな、あのときそうならなくて、と。おかげで別な道を歩くことができましたから、もうすでにそのことは恩讐のかなたにあります。 しかし、ビートの価格の問題となると、そういう個人的な恩讐を越えたところで不合理なことをやった政治責任というのは、そのままずっと自民党政府続いているんですから、やはり政治が解決してやらなきゃならないのに、あなたの言われるような自由企業の競争の原理だけでビート糖の価格やビートの価格が決められたら困るということで、まあなかなかさようですと言えないかもしらぬが、私の話はわかりますでしょう。どうですか。
○政府委員(犬伏孝治君) お聞きをいたしました。
○丸谷金保君 じゃ、そういうこともいつも念頭に置いて、ビートの価格を決める最初の原点は国内甘味資源の自給度を高めるということと、それから寒冷地畑作農業の振興ということが柱なんだ。情勢がどんなに変わっても、そうした原点はいつも踏まえて価格決定にそれらが反映できるように努力をお願いいたしたい。これは特に次官にも、この点ひとつよろしくお願いをいたしたいと存ずる次第でございます。 それから、いろんな輪作の形態の話が出ました。しかしその中で、たとえばどうしても菜豆類なり大豆なりを入れていかなければ、実際には畑作農業というのは成り立たないわけです。しかし実態はどうかというと、自由化がどんどん進んでいるということによって菜豆類が非常に値下がりしているんです。これもやはり大豆やビートやバレイショと同じように、輪作の中に、先ほどお話があったように入れていかなければならないものなんです。数字は皆さんの方でもお持ちだろうと思いますけれど、大正金時が一万一千円なんです、いま。これは豆類基金協会の下限価格の一万七千百十二円を大きく割っているんです。ずうっと割っているんです、もう。そうなると、基金協会の基金だって底をついてきちゃっているわけです。 しかも、来年度の、ホクレンが出している融資の対象単価にしても、大正金時は一、二等でも一万一千円しか融資対象にしないというふうな状態で、ほかのものも以下同じです。大手亡が一等で八千円——一等なんかありませんけれと、八千円です。ウズラも八千円、こういうふうに非常に下がってきているあれというのは、やはり輸入なんです。小豆だけとってみましても、いま残が十万俵ぐらいある。しかし、外国からフリーパスで輸入される台湾の小豆、これは十勝の農村関係の人たちが行ってびっくりしたんです。見渡す限りの小豆畑、台湾でつくっている。あれが全部日本に入ってくるんだろうかと。こういう点をチェックしていきませんと、全体がやっぱり畑作農産物というのは大変な危機に追い込まれつつあるし、それがもうますます深刻になってくる、こういう状態だということに対して農林水産省どう考えますか。
○政府委員(二瓶博君) ただいま雑豆の問題につきまして、いろいろ御指摘がございました。雑豆につきましては、やはり北海道におきます重要な作物でございまして、輪作体系の中に組み込まれて生産がされている。これの問題につきましては、一つは小豆でございますが、小豆なり、そういう四品目の雑豆につきましては現在IQ制度をしいておりまして、国内で不足する分、これのみを輸入するということで、需給推算もいたしまして、これをベースにして割り当てをやっておるわけでございます。 それから、ただいまお話ございました金時類、大正金時のようなものにつきましては、これに類する豆が外国にはございません。したがいまして、これにつきましては、北海道豆類価格安定基金協会、これによりまして価格安定事業というのをやっておるわけでございまして、ただいま御指摘のように、大正金時が相当値が下がっておるということもございますので、この十月一日から、さらに十三万俵ほど調整保管をするということになっておるというふうに聞き及んでおるわけでございます。 いずれにいたしましても、こういう豆のほか、あるいはそのほかの大豆それからバレイショ、ビート等いずれも輪作作物ということで、北海道農業の振興という面では非常にこれは大事なものでございますので、そういう面に対しても十分今後とも畑作の振興の面、角度から、十分な措置といいますか手当てというものをやって、そういうふうな農家が安んじて生産できるといいますか、そういう面の配慮というものを続けていきたいというふうに考えております。
○丸谷金保君 IQ制度の問題なんですが、たとえば台湾で、私がいま申し上げましたように、大体調べてみると二万五千ヘクタールくらいの小豆がある。これを日本に売らなきゃ、向こうはまた大変なことになりますわね。そうすると、こちらの方の需給計画だとかなんとかと言いながら、そういうものを結局は引き受けるのでしょう。引き受ける目安がなかったら、向こうだってそんなにつくらせるはずがないでしょう。どうなんですか。全くそういうことは農林水産省としてはあずかり知らぬことでしょうか、どうなんでしょうか。
○政府委員(二瓶博君) 小豆等の雑豆につきましてIQ制度をしいておるわけでございますが、このIQ制度で外貨割り当てを国内の不足分についてやるという際に、当然これはグローバルベースでやるものでございますから、それは中国の小豆なり、場合によっては台湾の小豆も当然入り得るわけでございますけれども、それは一定の枠の中ということになるものと理解をいたしております。
○丸谷金保君 実は、いろいろな制度があってもなぜここまで農村が追い込まれなきやならないんだということを考えてみますと、いろんなそういう制度が形骸化している、そういう問題が非常に多いのじゃないかと、こう思うんです。たとえば、おたくのこの資料の点で、国内の砂糖の需要が減っておりますね。ちょっといま見忘れましたが、先ほどの説明で砂糖の需要が減っているんです。砂糖の需給表というのがございます。これだけ見ますと、だから余っているんだというふうな、この数字を見るとそう感じるんです。そういうふうにできています、表は。しかし、これはやっぱり心眼を開いて見ると、この数字は注釈が要るということに気がつくんです。 なぜなら、そういう割り当て制とかいろんなことがあっても、たとえば外国からのお菓子がたくさんふえてきているのなんか計算に入ってないでしょう。国民がそれをとっているから、これは減っているんですよ。こういうことが底抜けになっているんです、こういう資料で。これは、当然そういう注釈をつけなきゃならないはずの資料なんですよ。ただし、これは外国から年間どれだけの砂糖類が、お菓子として入ってきている量が膨大にふえてきたからこういうふうに減っているんですということを注釈をつけないと、国民は惑わされちゃいますよ、この表で。そういう親切さというのが、やはり農林水産省としては必要でないんですか。そうして、そういうことを明らかにしていくことによって、問題の焦点がどこにあるかということが浮き彫りになってくるんです。バレイショだってそうです。でん粉の原料の問題だってそうなんです。片っ方ではもう加工したバレイショ、これらがどんどん入ってきています。先ほどもお話があったように、これは規制を受けない、そういうことです。そうすると、全く野放しで、こういう形で底抜けのものが農林水産省の政策の手の届かないところで行われている。 私は、いまもうあれですからやめますけれども、まだたくさん問題を持っているんです。実はECとの違い、ECではほとんど国内自給をやっております。しかし、中身にさらに深く入ってみますと、反別が違うんです、全然一戸当たりの。それから、国民一人当たりの反別にしても違う。 そうすると、この狭い国土でどうやって日本民族が生きていくかという時点に立って、もっと深刻に農業の問題を論議しなければならないところに来ているにかかわらず、制度だとか法律だとかということの解釈論、あるいはまた外国との単なる経済上での比較論、こういうばかなことで農林水産省の方々が至るところで言っているんですよ。それらが農民を非常に不安にもするし、まあそれを言っているやつは、九月の二十六日のがありますけれども、これはもう時間があれですからやめます。非常に不用意なことで農民の顔を逆なでするようなことをたくさん言っています。もうこれ以上やれと言ったってできるかとか、どこどこの国に行けば日本の五分の一だとか、比較すべからざる——全部の要因が同じで、それでなおかつ日本の農産物が高いとか、農民が働かないというんだったらわかりますよ。世界一働いている日本の農民でも、客観的な現実が違う中だから価格が違うということを前段に言わないで、日本の農産物の価格が高いんだ、高いんだというようなことを言ったら、畑作農業なんというものはもう大変なんです、これは水田についても言えるけれど。 この点をひとつ十分踏まえて、これから決められる畑作三品について前向きの価格の決定ができるように、最後の努力をお願いいたしたい。このことを要望して、私の質問を終わらしていただきます。
○委員長(久次米健太郎君) 午前の質疑はこの程度とし、休憩いたします。 午後一時九分休憩 —————・————— 午後一時五十六分開会 〔理事山内一郎君委員長席に着く〕
○理事(山内一郎君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。 午前に引き続き、農林水産政策に関する調査を議題とし質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○藤原房雄君 午前中も同僚委員からいろいろな角度から御質問がありましたんですが、毎年この時期になりますと、この畑作三品を中心といたしましての価格問題が当委員会で取り上げられるわけでございますが、例年それぞれの年の傾向といいますか、諸問題がありまして、いろいろな問題が論議になるわけであります。本年もいままでとは違いまして、この畑作の大豆、てん菜等の価格決定に当たりましては、従来の状況とは大分違っております。 御存じのとおり、昨年打ち出されて本年から始まりました水田利用再編対策、こういうものによりまして作付面積がいままでよりふえておる。また、作物によりましては過剰傾向、午前中も質疑ございましたけれども、そういう傾向も出てきておる。 しかし、依然としまして全体的に大豆またてん菜、こういうものについては、自給率の向上というこういう上からいきましてさらに振興すべきであろう、こういうことで、例年この時期になりまして、この畑作物の価格決定に当たりましてそれぞれの考慮すべき条件というのはあるわけでありますが、本年この価格決定が数日のうちになされるわけでありますが、法的な基準としましてはパリティ指数で決定するわけでありますけれども、客観情勢につきましても経済的要因等、それらのものも当然これは加味して決定すべきであり、そういう点から言いますと、本年は例年にないまたいろんな変化もあるという、こういうことを踏まえまして、農林水産省としては、この価格決定について例年とは違ってこういう問題についてはことしは考慮していこう、考えているんだという、そういう問題が当然あるだろうと思うんですけれども、その辺についてはどのようにお考えですか。 まず最初に、総括的な立場からひとつ政務次官からお話しいただいて、あと局長からその他についての報告、お話をいただければと思いますが。
○政府委員(初村滝一郎君) いまお話がありましたとおりに、例年甘味資源にしてでも、イモ・でん粉等にいたしましても、あるいは大豆等にいたしましても価格を決める時期に来ておるわけであります。したがって、ことしはとりわけどういう考え方でいくのかということでありますが、とりわけ、さらに従来よりも大幅にということじゃございませんけれども、従来取り入れておった方式ですね、まあ農業のパリティ価格を基準として最低の生産者価格が決まるわけですから、それに奨励金を加えて交付して農家手取りが確保されるように努めていきたいというのが基本でございまして、とりわけ奨励金を従来よりも倍にするとかということはないと思います。 ただ、言われることは、いま申されましたとおりに、水田再編成によってこういう物が多く従来より生産されたということは事実でありますから、そういうことによって農家の手取りが少なくなるということは絶対避けたい、あくまでも農家手取りを確保して再生産ができるような考え方で価格を決めたいという考えでございます。
○藤原房雄君 政務次官は何か控え目に、大幅には上げられないけれどという話ですが、何も大幅に上げたって結構なんでありまして、畑作農家の方々がそれは心から願っていることであり、今回の農業団体の方々もそれぞれの立場から、それぞれの作目につきましての価格決定に当たりましてはぜひひとつこういう点を考慮していただきたい。まあ従来も主張し続けていることが、今回もまた主張されておるわけであります。 まあおしなべて、この今回の農業団体の要望というのは、やはりいま政務次官のお話ありましたように、所得が補償され再生産が確保できる価格にしてもらいたいという、今回は団体のいろいろ論議があったようでございますけれども、これはことしの八十四通常国会ですか、畑作の共済制度ができるに当たりまして、畑作というものについてのいままでの位置づけではなくして、より強固な畑作振興という、いままでのような施策のままで推し進めてまいりますとそうしても稲作から畑作に転換はできないだろう、そのための諸条件を整備をしまして、畑作をいたしましても十分に所得が補償され再生産が確保できるというこういう価格、さらにまた基盤整備、さらにまた共済制度等、こういう諸条件というものを整備しなきゃならぬということが大いに論議になって、私もまた声を大にして叫んだわけであります。 こういうそのときの、現在の法律にのっとったパリティによります一つの大枠というものはもちろんあるだろうと思いますけれども、こういう例年主張し続けられております所得補償と再生産、さらにまた、てん菜等につきましての生産奨励金を基本価格に織り込むというこういう問題についても、これも今日まで強く農業団体から訴え続けられてきているものでありまして、農林水産省としましてもこれらの諸問題についての検討というのは、この一年間いろんな角度から検討され、五十三年度の支持価格の決定という運びになるんだと思います。 こういう点で、農業団体の強い今日までのこういう主張というものについて農林水産省としてはどういうように検討して、その結論といいますか最終的な価格、数日のうちに支持価格というものは出されるんでしょうけれども、現段階では考えておるか。これは少し事務的なことになるんで、局長さんにひとつここら辺のことについてお伺いしたいと思うんですが。
○政府委員(犬伏孝治君) まず、甘味資源作物について申し上げます。 てん菜及びサトウキビの生産者価格の決定につきましては、てん菜の方を先に今週中には決めたい、それからサトウキビにつきましては十月の下旬に決めたいということは、午前中冒頭に申し上げたところでありますが、その決定につきましては、従来から糖価安定制度のもとで、農業パリティ価格を基準といたしまして再生産の確保を図ることを旨として最低生産者価格を決めておりますが、これに加えまして奨励金を交付するということで、農家手取りの確保にこれまで努めてまいりました。本年におきましても、同様の考え方で農家手取りの確保に努めてまいりたいと考えておるところでございます。 ただいま御指摘のありました点で、一つは、生産費所得補償方式で算定をすべきではないかという点でございますが、甘味資源作物につきましては、御承知のように、天候、土地条件等から生産費が非常に振れが大きゅうございます。年によっても違いますし、地域によっても違います。また、技術条件も非常にまちまちでございまして、価格算定の基礎となり得るような生産費を把握することが困難な事情にございます。一方、パリティ方式というものは、もう申し上げるまでもないわけでございますが、農家の所得と農家の支出全体との関係について一定の安定した関係を維持するという点ですぐれた方式であるというふうに考えられるわけでございます。さらに、甘味資源作物につきましては、生産性の向上を図る余地というのは今後もあるということからいたしますと、生産費方式よりかパリティ方式の方が適しているのではないかというふうに考えられるわけでございます。 それから、もう一点御指摘のございました、奨励金の最低生産者価格への繰り入れの問題でございますが、御承知のように、昨年、甘味資源作物につきましては奨励金の二分の一相当額を最低生産者価格に織り込んだわけでございます。本年これをどうするかという点があるわけでございますが、率直に申し上げまして、私は、どうもただいま考えておりますのは、非常に困難な事情にございます。それは、一つは、奨励金の発生の経緯が他の作物と事情を異にしておるということ、それからもう一つは、糖価安定制度の仕組みの中で考えます場合に、この奨励金を最低生産者価格に織り込んだ場合に、翌年度の国内産糖合理化目標価格にそれがはね返るわけでございますが、この合理化目標価格が、糖価安定制度のもとでは安定上限価格と安定下限価格との間に設定をするという仕組みになっておるのが、上限価格を突破するおそれがあるということで、制度的に困難であるという事情がございます。 そういう点からいたしまして、残っておる奨励金を最低生産者価格に織り込むということについては困難な状況でございますが、なお、価格の最終決定を見るまでは検討をしてまいりたいというふうに考えております。
○政府委員(二瓶博君) 大豆の基準価格の関係につきましてお答え申し上げます。 大豆の基準価格につきましては、大豆なたね交付金暫定措置法という法律に基づいて、いわゆる不足払いの制度をとっているわけでございますが、その際の基準ということでございます。これにつきましては、法律にもございますように、農業パリティ価格及び生産事情その他の経済事情を参酌し大豆の再生産を確保することを旨として決定するということで、この線に沿いまして従来からも基準価格を決定してまいったわけでございます。先ほども基準価格の推移というところで御説明を申し上げましたように、四十九年から大豆生産振興対策というものを打ち出してきたわけでございますが、その際に、生産振興奨励金というものを交付をするということになりまして、逐年この奨励金も増額をして農家の手取りをふやすということで進めてまいったわけでございますけれども、この奨励金というのは毎年度予算措置で決まるということもございまして、むしろそれは基準価格の中に織り込むべきではないか、その方が農家の方も安心できるということもございまして、五十二年産の大豆の基準価格を決めます際にこの奨励金全額を織り込んで、それでパリティで伸ばしたというようなことでございまして、六十キログラム当たり一万四千八百四十六円、こういうふうに決めたわけでございます。 そこで、五十三年産の大豆の基準価格、これは現在適正な価格水準に決定すべく検討中でございますが、その際にもいろいろ農業団体等の方から御要請が出てまいっております。所得が補償され、再生産が確保できる価格にしてほしいというような話がございます。私の方でもいろいろ試算はやっております。ただ、生産費所得補償方式というような面につきましては、ただいま食品流通局長がお答えしたようなことは大豆にも考えられるわけでございますが、特に大豆の場合は、北海道の大豆とそれからまた内地の方の大豆とで非常にその辺の生産のあり方といいますか、その面なども違いますし、生産費調査の対象戸数等も米、麦等に比べても非常に少ないとか、技術的な条件が違うとかいろいろございまして、なかなかこの方式がとりづらいということでございます。特に、四八のパリティで伸ばしたわけでございますが、先ほど言いましたような生産振興奨励金を全額織り込んだということもございまして、相当このはじき方、はじいたものも高い水準になっているわけでございます。 まあいずれにいたしましても、そういう試算等もいろいろやっておりますけれども、最近の作付が非常にふえたというようなことも十分考慮もいたしまして、適正な水準に決めるべく鋭意努力中でございます。
○藤原房雄君 確かに、いまお話しのように、大豆は内地とそれから北海道と条件は違うだろうし、何も大豆に限らない、バレイショにしましてもどの作物にしましても、その地域の、またそれぞれの地方の作付面積とか、その基盤構成とか、そういうものによって非常にこれは二月一戸の農家ごとも違いますし、状況は異なるわけですから、そういういま局長さんがおっしゃるようなことはわれわれも十分わかるわけですが、そんなことを言うなら、農業パリティで全体を押さえるということもこれまたなかなか至難なことでして、おしなべて日本全体の指数で云々するということは一体どういうことなのかということにもなりませんで、しかし、その尺度といいますか、基準をどこに置くかということの上から、いろんな角度から検討して一つの指数として用いようということになっているわけなんですが、要するに、今度は農業団体でも実額を幾らにするとかという、こういう数値をきちっと出さずに生産費と所得が補償されるような価格でというこういう形、まあ今日までにはいろんな論議があったようでありますけれども、そこに流れるものは、やはり法律にのっとったから安定的な価格が保障されるこということだろうと思うんですね。 奨励金とか補助金とかというのは、ちょっと風の吹き回しが悪いと変わる可能性があるというか、現在の農政に対する不信、こういうものももちろんその底流にあるんだろうと思いますけれども、畑作振興が声を大にして叫ばれている今日、やはりそれ相応の固定的な安定的な価格保障というものがきちっとされなきゃいけないということであり、そしてまた、どんな指数で出しましても、万人が万人満足のいくようなきちっとした数値というものはこれは出し得ないのかもしれませんが、その時代の一つの流れの中で、現在、水田利用再編対策として国側は大きくこの畑作に、過剰米対策のためにいまこちらの方に移行しなきゃならないという、こういう段階では、やっぱりそれ相応の誘導策というものをしなけりゃならないだろう。 そういう点で、価格がすべてではないわけなんですけれども、しかし、現在農家の方々が一年間通しましてどれだけのものを手にするかという、こういうことを考えますさしあたっての問題としては、やっぱり価格政策というのは重要な柱になることはこれは当然なことなんで、毎年同じことが言い続けられておるんですけれども、そしてまた、だんだん政府の方でもいろんな検討をなさっておることも私どもは十分理解しておりますけれども、現在この水田利用再編対策を大きく進めようという、これはもう一年、二年じゃない、十年間にわたって、とりあえずまあ三年を目標にという、こういう中での畑作振興というものについては、思い切ったやっぱり一つの政策推進がなければならないんじゃないかと、こう思うわけです。そういう点で、従来やってきました政策をそのまま踏襲するということじゃなくして、今年の価格決定に当たりましてはいろんな諸般の事情をひとつ勘案しまして、生産者団体とのよき話し合いの中から価格決定につきましては十分な配慮をなすべきである、こういうふうに私は思うんですけれど、どうでしょうか、政務次官。
○政府委員(初村滝一郎君) 畑作振興については、むろんこの振興について強化策を講じなければならない。それには、いろいろな仕事があると思います。たとえば土地基盤整備を重点にやるとか、あるいはまた、畑作物の共済を本格実施しなければならないということで、ことしから取り入れるわけであります。あるいはまた経営技術の開発普及、そういうこともしなきゃならぬと思いますけれども、水田転作で作物が競合する点も出てくるわけなんですね。それは結局量産になるというわけでありますから、そういう点も十分考慮して、やはり農民が希望の持てる畑作をやれるというような仕組みをするには、何としたってこれは価格というものを十分考慮せねばならぬのじゃなかろうかと考えるわけであります。 したがって奨励金と申しますか、決まった価格に奨励金を交付して決めるということになっておりますから、そういう点も十分勘案して、畑作農家が自立経営のできるような、希望の持てるようなものにしていきたい、かように考える次第であります。
○藤原房雄君 これは午前中もいろいろ論議がございましたように、バレイショの場合は国内で大体一〇〇%自給体制があるわけで、あとは小豆、てん菜等については非常に低いということですから、いま政務次官お話ありましたように、ある品目については競合するといいますか、ある限度、限界のある作物もございますし、そういうことで一つ一つの作物について検討しますと、いろいろ問題があって、一括して云々というわけにはいかないかもしれません。しかし、いまお話しのように、何といっても額に汗して働く農民の立場からしますと、一年間働いて十アール当たりどれだけの手取りになるのかということがさしあたっての問題だということでありまして、毎年毎年農業団体から強い要望がなされておることについて、それの検討の結果が一向に変わらぬということじゃならぬので、努力した跡は私ども十分に理解できるわけでありますけれども、本年また新しい転機を迎えました現段階で、この価格決定に当たりましては十分農業団体の方々ともお話し合いの上に立って価格決定に当たってもらいたいという、これは要望といいますか、まずその気持ちを訴えておきたいと思います。 いま政務次官からもお話ございましたように、価格決定がすべてでは決してないのかもしれません。長期的に見ますと、やっぱり基盤整備をするとか畑作の共済制度のようなものも完備するとか、そういう条件を整えるということも、また農家の方々の畑作振興の上において重要なことであり、また政府としても力を入れていかなきゃならないことだと思います。現在、灌漑排水の施設等、基盤整備というのは畑作の場合は非常におくれておるわけですけれども、長期的に見ますと、やっぱり基盤整備というのは相当力を入れて推進しなけりゃならぬ、こう思うのですけれども、概算要求といいますか、来年度の予算もいまいろいろ検討されているようですけれども、基盤整備等の立ちおくれに対して、現在、農林水産省としてはどういう取り組み方をしていらっしゃるのか、その辺、ちょっとお伺いしたいと思うのですが。
○説明員(岡部三郎君) 農業基盤整備事業につきましては、従来から農政の重要施策として実施をいたしておるわけでございますが、特に水田利用再編計画が本年度から実施されるに及びまして、その推進に資するということもございます。そのためにも、特に圃場整備事業、あるいは土地改良総合整備事業、あるいは各種の排水関係の事業等を、いわゆる耕地を汎用化するために必要な事業につきましては極力進めてまいりたい。それからまた、ただいまお話がございました畑作の振興のために必要な畑地帯総合土地改良事業等につきましても重点的にこれを推進するということで、現在、来年度の予算要求を大蔵省に提出しております。
○藤原房雄君 予算規模や何かについては、相当農林水産省としても重点的な取り組みをしていくということなのか、やらなきゃならないということでやるのか、その辺の取り組みはどうなんですか。
○説明員(岡部三郎君) 来年度の予算要求につきましては、現在大蔵省に要求をいたしておる段階でございますが、農林水産省全体として一一三%という要求に対しまして、基盤整備事業関係は特に重点的に要求するという点から、一二〇という数字で、対前年比一二〇%で要求をいたしております。
○藤原房雄君 この畑作、特に寒冷地畑作農業というものにつきましては当委員会でもいろいろな角度から論議されておるわけでありますが、米作単作地帯と違いまして、どうしても畑作の場合につきましては地力の問題等輪作体制をとらなければいかぬ。こういうことで、稲作とは違った一つの大きな配慮が払われなければならぬわけですが、そのことのために、寒冷地におきまする、北海道等におきまする畑作につきましては、稲作とは違った大変な計画性、そしてまたそれに伴う基盤整備とか輪作体制の確立、推進ということにはいろんな隘路が横たわっておるわけでありますけれども、五十二年を初年度としててん菜につきまして、てん菜の輪作営農団地育成特別事業というのが始まったのですけれども、この事業の進捗状況といいますか、これは去年から始まったので、ことしもまだ中間ということなんでしょうけれども、この事業の進捗の概況をちょっと御報告いただきたいと思いますが。
○政府委員(二瓶博君) 先ほどのてん菜の資料の七ページに、てん菜の生産対策関係の予算を計上してございます。ただいま先生からお話しございましたように、価格の問題もございますし、基盤整備の問題、あるいは共済の問題等いろいろあるわけでございますが、直接的な生産対策、これを計上をいたしておるわけでございます。 ただいま先生からお話しございましたのは、てん菜輪作営農団地育成特別事業という事業についての進捗状況ということでございますが、この事業には主要畑作地域対策というものと、てん菜酪農地域対策と中身が二つに分かれておりますが、この面につきましては、主要畑作地域対策、これは基盤整備をやや軸にいたしまして考えておるものでございますし、片やてん菜酪農地域対策、これは機械化の機械の導入等も織り込んだ対策として予算措置をとっておるわけでございます。 そこで、五十二年度におきましては、主要畑作地域対策として九地区を考え、てん酪地域の方は六百四十五地区というのを予定をいたしまして進めたわけでございます。その後、五十三年度もさらに新規等もやりまして、その面の充実というものをやっております。これらの予算措置等によりまして、大体こちらが予期したような地区につきまして、順調に事業は進捗をしておるということでございます。
○藤原房雄君 昨年から始まったわけですね、五十二年初年度で。それで、予算規模どのくらいでどのくらいの事業があるという、もうちょっと具体的に御説明いただけますか、資料あったら。
○政府委員(二瓶博君) これは、てん菜の関係のこの資料にも載っけてございますが、七ページでございまして、てん菜輪作営農団地育成特別事業、五十二年度が九億七千百六十三万五千円ということで、この中に二つの種類のものがあるということを申し上げたわけでございます。それをさらに充実して、五十三年度は十二億七千九百九十一万九千円ということで、予算を充実をしたということでございます。その線に沿って現在事業が展開されておる。さらに、五十四年度におきましてはこれを発展をさせていきたいと。しかも、実際これを使用する際も、もっと弾力的に市町村段階でやれるようにというようなことで、新しい地域農業生産総合振興事業というようなことで、生産安定拡大対策事業も織り込んで二十五億九千万ということで現在予算を大蔵省にも要求をしておると、こういう状況でございます。
○藤原房雄君 それから、これはまあてん菜の輪作営農についてなんでしょうけれども、そのほかについてもいままでこういう畑作振興に対してのいろいろな事業が行われているわけですが、担当であるかどうかわかりませんけれども、たとえばいままで畜産との有機的な連携という、こういうことで高能率集団営農推進対策事業とか、特産物生産団地育成事業とか、特産農業センター設置事業、こういういろいろな事業等で寒冷地の畑作農業というものについてこれは振興しようということで、今日までいろいろ畜産との有機的な連携のもとに進められてきておるわけです。これらのことについても、それぞれ今日までの経過としてどういう実効が上がっておるかという経緯を、ちょっと御説明いただけますか。
○政府委員(二瓶博君) 先ほどは直接的なてん菜の生産対策の関係を申し上げたわけでございますが、もちろんそのほかに、同じ輪作作物として入ってまいります大豆、これにつきましても生産対策を講じておるわけでございます。これも資料の方に収録してございますが、そのほかバレイショ等につきましては、ただいま先生からもお話ございましたような地域特産の事業等によりまして充実をしていくという措置もやっておるわけでございます。そういうことで、てん菜を初めとして大豆あるいはバレイショ、そういうものそれぞれにつきまして対策を講じておるということでございます。 そういうような結果、先ほど来、早期来申し上げておりますように、てん菜につきましてはこの生産の作付面積というようなものも五十一年に四万二千ヘクタールということで落ち込んだわけでございますが、逐次五十二年、五十三年作付面積等も増大をしておる。さらに、大豆の面につきましても同様でございまして、これは全国ベースで申し上げますと六割の作付増が見られておるというようなことでございます。イモ関係の方は、バレイショの面は北海道におきましてはやや前年よりは下回っておりますけれども、そういうような生産の作付面積の動向に相なってきておると、こういうことでございます。
○藤原房雄君 当初冒頭に申し上げましたように、本年は水田再編対策がらみといいますか、そういうことで、どちらかというとてん菜、それから大豆等については、作付面積も大豆なんかにつきましては相当面積がふえたと、こういうことで、価格決定に当たりましては需給バランスとか、それは再編対策の絡みがあったとしましても、そんなに需給動向に大きな影響を及ぼす数量ではないのかもしれませんけれども、いままでの伸び率なんかとは違って大きく伸びておるということが一つは言えるだろうと思うのですね。 そういうことでとにかくいままでのいろいろな事業を行ってそして畑作に移行するような条件整備というものを進めてまいりましたけれど、本年からは飛躍的といいますか、データを見ましても相当な伸び率になっておるわけで、大豆等につきましてはそういうことで、畑作物の価格の問題につきましても、こういう需給動向といいますか、こういうものも物によっては影響が出るのかどうか。いま私ども心配するのは、果樹を中心といたしまして現在国際的に大変な外圧を受けておるわけですけれども、非常に厳しい国際環境の中では、特に農産物自体がその渦中にあるわけですけれども、そういう中で国内農産物の自給率の向上ということはいままでも叫ばれてきたんですけれども、それがいままでと同じようなテンポでやはり見ていけるのかどうか。 やはり自由化——輸入枠の拡大とか、こういうことの外圧に押されて、国内的には水田再編成対策というようなことで大豆等についてはどんどん自給率といいますか、転換作物として奨励されて、それがどんどんふえている。こういうことで、いままでは国際的な環境の中だけで、国内での大豆等の伸び率というのはそう大きくなかったわけですけれども、現在は国内的にも国際的にも、こういう条件がだんだん変わってきているということの中で、やはり農産物全体が現在までいろいろな自給率の目標というものを立てて進めてきているわけですけれども、こういういままでの長期予測、また自給率向上というこういう目標というものに、いささかも現在の時点においても変わりがなくこれは推し進めていくということに農林水産省としては考えているのか。 こういう問題については、やっぱりいろいろな条件の中で考えをある程度もう現状の中で検討しなきゃならぬというふうにお考えになっていらっしゃるのか。これは国際的にも国内的にも非常に急激な変化の中で、畑作農業自体が置かれている非常に厳しい環境ということの中で私ども非常に危惧する点でもありますし、農林水産省が大きく自給率向上とか、今日までの目標というものを変えるなんというそんなお考えはお持ちではないだろうと思いますけれども、やはり今後のあり方として、農業というのは一年や二年で簡単にかじ取りができるわけじゃないわけで、やっぱりきちっとしたこういう方針といいますか、考え方というものを明確にしておくことが必要じゃないかということでお伺いするわけですけれども、どうでしょうか。
○政府委員(初村滝一郎君) いま農産物の自由化問題を取り上げて、これに関連して大豆なり、あるいは甘味資源等が将来非常に窮屈になるのじゃないか、考え方そのものが従来よりも変わるのじゃないかというような危惧があるようでありますが、御承知のとおりに、アメリカと日本との農産物の自由化の問題については、肉とミカンの関係が主となっておるわけであります。したがって、こういうものと、いま取り上げております甘味資源なりあるいは大豆等については根本的に考え方を変えていく、変わっておるわけでございますから、私どもはやっぱり大豆にしても、甘味資源についても生産者価格を保障する、生産者が納得いくような数字をもって法律でこれを助けておる、助成しておるわけでありますから、決してそれが変わるとは思いません。 したがって、水田転作の関係から、たとえば野菜をつくるとか、主として大豆、麦、飼料をまずつくってください、それがつくれない者は野菜でもというようなことを指導しておるわけでありますが、野菜の場合はまた需給事情によって物が多くなれば当然値段も下がるわけでありますが、そういうものとまた違うわけでありますので決して心配は要らない、従来どおりのやり方で甘味資源なり大豆については奨励していくという考え方でございます。
○藤原房雄君 これは私が長々申し上げるまでもなく、午前中もいろいろ論議ございましたように、でん粉につきましてはコーンスターチとか、それから外国糖の輸入とか、こういうことで、いまアメリカとの間の話は、これは果樹とか限られた品目かもしれませんけれども、いろんな形で圧迫していることはもう御承知のとおりであります。 スナック食品で使われておるものにつきましてもほとんどが輸入だという、ジャガイモが主原料でありますスナック食品もほとんどが輸入されているというこういう現実の中で、何もアメリカだけのことじゃないんですけれども、諸外国からこういう農産物の輸入というものが、黒字の大きい今日、国際的に農産物の輸入というような形で国内のこういう生産しているものに影響を及ばさないかどうかという、こういうことをお話ししているわけなんで、その点十分頭に置いての御答弁だろうと思いますが、こういう日本の食糧全体の中で、水田再編成という大きな事業を推進する中でのことでありますから、それに積極的に協力をし、そしてまた進めようという奨励品目を耕作する農民に大きな犠牲を強いるようなことがあってはならぬ、こういう観点から申し上げたんでございますけれども、その点は、くるくる変わる農政というようなことでよく言われるわけでありますけれども、食糧増産に情熱を傾けて働いております農民のそういう意欲というものを、ひとつそぐことのないような確たる施策を推し進めていただきたい、こう思うんです。 何といいましても価格決定と、またはそのほかの諸条件整備ということが大事だと、先ほど来いろいろお話ししているわけでありますが、本年の八十四国会におきまして共済制度ができたわけですけれども、この共済は来年から施行になるわけでしょう。しかし、共済の問題がいろいろ論議されたときに、そこで今後「可及的に事業実施地域及び対象作物の範囲の拡大を図り、」云々ということで、露地野菜とか、お茶とか、ホップとか、たばことか、イグサとか、こういうものについても共済の範囲の拡大を図るようにしなさいとか、それから調査対象作物として飼料とか、ソバとか、なたねとか、こういうものについてもそのように考えてもらいたいとか、こういうことで畑作振興ということのためにこの共済制度をより充実させるべきだということが附帯決議の中でもはっきりうたわれているわけです。これはまあ担当の方いらっしゃるかどうかわかりませんが、法案が通ったらやれやれということじゃなくて、やっぱり農林水産省もいろいろ御検討なさっていることだと思うんですが、これらの附帯決議を踏まえて現在どういう状況になっているか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○政府委員(佐々木富二君) 畑作物共済事業につきましては、先般の国会において法律改正が行われまして、明年の四月一日から本格実施することになっておるわけでございます。目下そのための諸準備をいろいろ取り進めておるところでございまして、具体的には、今月の下旬から各ブロックごとに県の連合会の関係職員を集めまして制度の周知徹底を図り、それからさらに、県の連合会が単位組合の関係職員を集めて周知徹底を図っていくというようなことと、それから並行しまして関係政省令等の改正を準備しておるわけでございます。 なお、畑作共済の本格実施に伴って必要な予算につきましても、その確保のために目下必要額の要求をしておるわけでございまして、今後努力してその確保に努めたいというふうに考えておるわけでございます。 その畑作共済は、御承知のように、政令追加方式をとりまして、今後必要かつ可能なものから逐次政令で追加指定をしまして事業種類を拡大していくということにしておるわけでございますが、これにつきましては、現在調査中のお茶、たばこ、ホップ、イといったようなもの、それから露地野菜、そういったものにつきまして調査が進み、保険設計が可能であるということが明らかになれば、その時点で逐次追加拡充を図ってまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○藤原房雄君 農家にとって一番ふんまんやる方ないといいますか、皆さんが口をそろえて言うのは、やっぱり転作した作物が、こういう制度が十分でないことのために事故が起きたときに何の補償もない。稲作の場合には共済制度で、いろいろな災害がありましてもそれ相応の制度によって守られるわけですけれども、やはり畑作の場合には何をしましても、今度まあようやく来年から四品目、五品目できたわけですけれども、ですから、この転作作物として多くの方が転作をしていらっしゃるものについては、早急にこの共済制度によりまして、たとえ転作いたしましてもこういう制度によっていざというときには守られるというふうにしなければ、どうしてもこれは片手落ちだろう。いま審議官からいろいろお話がございましたが、ぜひひとつこれは積極的に取り組んでいただいて、農業に希望を持っていけるような基盤の確立をしっかり図ってもらいたい、こう思うんです。 またもう一つは、稲作中心で今日まで日本農業はずっと進んできたものですから、特に私ども、あっちこっち参りまして言われることは、やっぱり大豆なんかの優良品種、試験研究、それからまた大豆等の技術的な指導、こういうものが十分でないと。かつて私は大潟村なんかも参りましたけれども、やっぱり水田再編成である程度それぞれの戸数、世帯に応じて畑作へ転向しなきゃならぬ。思い切ってじゃ全部畑作にしようかということで、その集落のほとんどを引き受けてなさっている方々もいらっしゃったようでありますが、もともとあそこでの畑作というのは、よっぽど条件のいいところでないとできないわけなんでして、私ども去年この水田対策が施行されるときに、十分時間をかけてその土地に合ったものをしなければ大変だということは申し上げたんですけれども、やはりその地域に合ったもの、そしてまた、長い間先輩がその品種を育ててそういう技術が保たれてきているわけでありますから、これがぷっつり切れているものを急にやるということはなかなか大変です。 こういうことで、大豆等につきましては、ことしは収穫はもう考えないで転作をしたという方が非常に多いようでございますけれども、ぜひこの大豆等についての優良種苗の育成とか試験研究の促進とか、こういう問題についても去年も大分委員会で論議ありましたから、農林水産省としましてもこういう転作作物奨励品種等についての試験研究とか、そういうものについての十分な体制を整えられたんじゃないかと思いますけれども、これはぜひひとつ畑作の全般的な問題として進めていただきたい。 畑作は、冒頭に申し上げたように、一つの作物だけでできることじゃなくて、やはり全体の輪作体制、こういう中で進めなきゃならぬということで、稲作とは大きな違いがあるわけですが、そういうことで、輪作体制の中で、全体として農家収入というものがどういうふうに維持されるか、守られるか、こういう総合的な観点に立って見ていきませんと、ただその品目ごとの価格がどうこうということだけでははかり得ないものがやっぱりあるんじゃないか、こういうことで、畑作振興が叫ばれておりますけれども、現実問題として、やはりいろいろ問題があるようです。 こういうことで、今後の畑作振興対策について、先ほど来申し上げた何点かの事業、これはわかりましたけれども、今後についても、来年度予算を中心として、農林水産省としてもこの振興策として特に力を入れて進めていきたい、こういうことで御検討いただいている点があったら、ちょっとお伺いしたいと思うんですが、何かございますか。
○政府委員(二瓶博君) ただいま水田利用再編対策との関連で、特に大豆等につきましていろいろお話があったわけでございますが、水田利用再編対策、五十三年度からスタートを切ったわけでございます。調整規模も、従来の九十万トンから約倍の百七十万トンということで、非常にこれの達成ということが危惧されたわけでございますが、幸い、農業者を初めとして地方公共団体あるいは農業団体等の御努力によりまして、三十九万一千ヘクタールというものが、大体一割強超過達成ができるという事態になっておるわけでございます。 その際に、ただいま先生から御指摘のございましたような大豆、これにつきましては、非常に大きな伸びになっております。転作という角度でながめますと、前年が一万二千四百、これが六万七千五百ということで、作付面積が五・四倍ほど伸びるわけでございます。先ほどの統計の方の数字の面とはやや違っている面がございますけれども、六月末の生産者の実施計画の積み上げによりますれば、ただいまのような数字になっております。 問題は、そういうことで、大豆等につきまして転作を相当進めてもらっておるわけでございますが、ただいま先生からお話ございましたように、その品種の問題なり、あるいは稲作農家がそういう大豆というような畑作物をつくるという角度での技術の問題等が確かにあるわけでございます。そういう面につきましては、特にこの優良品種の育成といいますか、こういう面につきまして、農林水産技術会議の面で十分これらの研究というものを推進をするということで力を入れて考えておるわけでございますし、それから技術の問題につきましては、これは水田転作の作物の問題につきましては水田利用再編対策の技術資料というようなことで、普及組織を通じて栽培のやり方とか経営の問題とかいうようなものを指導をする。それから、他面、展示圃等を設けまして、具体的に、こういうふうに栽培すればいいのだというようなものを展示をするというようなことで、十分その辺の技術指導というものに力を入れておるわけでございます。五十四年度につきましては、さらにそういう面を強化をしていくということで現在考えておるということでございます。
○藤原房雄君 時間にもなりましたのであれですが、毎年この時期になると、きょういろいろ審議されておるような畑作三品目を中心としましての価格支持の問題についてもいろいろ討議がある。またその時期が来たんだということじゃなくて、本年は従来にない水田利用再編対策の初年度として、大豆を中心といたしましてこういう作物が大きく出る。国際的にもまたいろいろ農産物を中心にして、現在討議しておりますこれらの品目についての影響は、直接的なものはないといたしましても、間接的、またこれからまたやや影響の出るものもあるようです。たとえば、ポテトチップスの原料みたいなものもほとんど向こうから来ているという、これが今後どういう影響力を持つか、こういうこと等もございまして、やっぱりいままでにない一つの畑作農家、畑作農業振興という大きな見地の上に立ちまして、今回のこの価格決定に当たりましては、いろんなことを勘案してひとつ慎重に御決定をいただきたい。 また、農業団体の方々につきましても水田の目標達成のために御努力いただいて、その転作作物がどう見ても、共済から基盤整備からいろんなところから見て、稲作からずっと劣っておるのが現状でありますし、生産費、所得を何とか償うような価格にしてもらいたいという願いにもほど遠い現状であると言わなければならぬ、こう思うわけでありまして、どうかひとつ関係者との十分な話し合いの上に立ちまして、今後とも畑作振興に対しましては、先ほど来申し上げた何点かの問題に強力にお取り組みをいただきたい、そして農民の納得のいく価格を決定いただきたい、このように申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
○下田京子君 ことしもまたイモ・でん粉及び甘味資源、また大豆の価格を決定する時期を直前にして、ただいま委員会が開かれているわけですけれども、私はまず第一番目に、畑作物の価格を決定する際の、言ってみれば政府の考え方の基本の中に、労働費をどう見るかということについてお尋ねしたいわけです。 といいますのは、生産費所得補償方式かパリティかと、議論はあると思うんです。しかし、その中でパリティをとれば、先ほどの御説明ですと、農家の手取りが減らないように、あるいは再生産が可能なようにというふうなことをいろいろ考えている、これは大変すぐれた方式であるという局長からの答弁がございました。しかし、パリティをとった場合には、一体それじゃ労働力といいますか、労働費をどう見るかということについては、これは関係なく決められると思うわけですね。私は、やっぱり物を生産するという点で、少なくとも主な農畜産物、国民の大事な食糧です。ですから、それを生産する際の労働費をどう見るかということが価格決定の際の重要な柱になるんじゃないか、こう私は思うわけなんですが、その点についての基本的な考えをどのようにお持ちなのか、まずお聞きしたいと思います。
○政府委員(犬伏孝治君) 甘味資源作物及びイモ関係について申し上げますが、これらの作物につきましての生産者価格は、先ほど来お答えを申し上げておりますように、パリティ価格を基準として物価その他の経済事情を参酌して決めるという法律の規定に基づいて決めておるわけでございます。 パリティ方式の場合に労働費はどう見られるのかという点でございますが、これはパリティ方式は、言うまでもなく前年度の価格と、それから前年度におきますパリティ指数と当年のパリティ指数との対比におきまして、前年度価格を本年度にどう当てはめるかということで算定をするわけでございます。そこで、労働費については、したがいまして生産費方式のように毎年その労働費がどのくらいであって、そうしてその労働費の評価を毎年どう考えるかという方式になっていないわけでございますが、前年度以前から形成をされております農産物のそれぞれの決定された価格、その中におきまして見込まれておる労働費につきましては、当然それが当年におきましても形成がされると、それを織り込むという形で見込まれておるわけであります。 先ほどパリティ方式が安定的な方式だと申し上げましたのは、その年の労働費の量及び評価について方式を変えるのではなしに、一定の指数でもってそれを全体のパリティ指数の一環としてそれを伸ばすということでございますので、その点、生産費方式とは違うわけでございます。 それからもう一つは、生産費方式の場合には、生産性が向上されれば労働費は相対的に生産費の中では低下をいたします。しかし、パリティ方式は、そういう労働費のウエートが生産性の向上によって下がるということではないという点で安定をしておるという点がございます。 そういうことで、労働費の見方につきましては、生産費方式とパリティ方式とでは考え方が違うということでございます。ただ、生産事情を考える必要は当然ありまして、再生産ができるかどうかというのは、やはり生産費との対比において考えるべきことだというふうに私どもも考えておりまして、生産費がどういう動向にあるかということも、参酌事項として当然見ておるわけでございます。
○下田京子君 いろいろお話ありましたけれども、要は、パリティの場合には、労働力というか労働費についてそれを中心にして考えているんでなくって、前年に比べてどうかというかっこうで見ているわけですよね、基本的には。とすると、その作物ごとの労働費の計算が違う。だから、何をつくっても安心して農家の人が農業をやっていけるというような状態ではないわけです。それがはっきり出ているのが、今度米価決定の際に食糧庁からいただきました米価に関する資料の一日当たりの家族労働報酬を作物ごとにこう見て比べてみたいと思います。 この資料では、五十二年度がまだ書いてないものもございますから、五十年、五十一年、これで見たいんですけれども、水稲の場合に販売農家は五十一年、これは家族労働報酬を五千八百二十四円見ているわけです、一日。ところが、たとえば裸麦ですとマイナスです。赤字になっていて、七百七十九円赤字になっている。バレイショはどうかというと、バレイショはたまたまよかったんでしょうが、一万一千五百九円になっている。大豆はどうかというと、米より落ち込み四千五百五十一円、てん菜はどうかというと三千八百八十四円と、大変違うわけです。で、てん菜は前年、いわゆる五十年度ですと三百七円マイナスですね。年によって一日当たりの家族労働報酬も見込まれないような状況が、これは果たして安定的に、長期的に農家の人たちが本当に確信を持って営農意欲を持ってやっていけるだろうかという疑問が出てくるわけです。 私はこの点で、現在、いま、きょうあるいはことしですね、このパリティ方式を変えろと言っても、これはいろいろとそれはもう政治的な力関係等もあってそうもいかないでしょうが、大事なことは、こういったことから見て、農林水産省が今後価格決定に当たって、少なくとも一日当たりの労働報酬費をどの作物をつくっても、主な農畜産物にあっては補償していくという考え方にあって検討されるべきではないかと、こう思うわけなんですが、そういった角度からぜひ検討されますように要望するんですが、その決意のほどを、ひとつ政務次官お聞かせください。
○政府委員(初村滝一郎君) いま資料に基づいて五十一年度ですか、水稲が五千八百二十四円とか、それからまた裸麦はマイナスの七百七十九円、まあいろいろ述べられたわけですが、大体農家が農業をするのに一日当たりの日当が、労働賃金がそうその格差があっていいものか、私は疑問に思うわけですね。したがって、これはもうやっぱり農家が何をつくってでも一日このくらいなものはもらえるのだという目標の指数は、私は出すべきじゃなかろうかと考えます。したがって、いま労働賃金について補償すべき意味で政府としても何か積極的に考えるべきじゃないかという問いがありましたが、私もやっぱりその趣旨には賛同いたしますけれども、これはやっぱり総合的に判断せなけりゃいけないというようなことで、十分検討に値する問題であるということで考慮いたしたいと思います。
○下田京子君 十分検討に値すると、その中身としては、一日の労働賃金がそうも作物間で格差があってはいけないという御認識をしっかりと受けたと見たいと思うんですけれども、とすると、そういう点から少なくとも再度御要望したいのは、主な農畜産物のその労働費をどう見るかといったときに、都市近郊労働者がいただいているようなそういう賃金は一つの目標とすべきではないかという御要望が関係者から多いわけです。それを踏まえながら、いわゆる都市近郊労働者並みの金額というか、労賃といったら幾らなんだということについては、いろいろ議論はあるわけですよね。御承知のように、米価決定に際しては、同じ製造業をとっても製造業すべてという場合の、あるいはこう五人以上から九百九十九人未満だとかいろいろあるわけですが、そういう規定はいろいろあると思うのですが、少なくとも都市近郊労働者並みの労賃、それをどういうふうにとるかということの議論も含めながら具体的な価格についての見直し、検討というものを今後やはり進めるべき時期に来ているのじゃないかということを、再度申し上げておきたいと思います。 で、そういう基本的な姿勢でぜひ改善をいただきたいわけですが、当面する価格の問題については、これは他の委員の皆さんからもお話がありましたが、私、一つ具体的に尋ねてみたいと思う。これは農家の皆さん、あるいは団体の要望等でありますが、せんだっても北海道農民連盟の方や、あるいは農協中央会の皆さん方とお話しをいたしました。その中でまず具体的に言えば、てん菜については昨年トン当たり一万八千百二十円だったけれども、ことし一万九千二百八十七円に引き上げてほしい、こう言っています。それから、これについての奨励金の織り込み、それから奨励金の引き上げ、一万円にできないかという御要望、具体的に金額も出ています。 第二番目にバレイショの問題ですが、トン当たり一万五千七十円だったわけです。ことし二万八百五十二円にしていただけないかという御要望もあります。 三つ目に、大豆については基準価格、これは六十キログラム当たりになりますが、一万四千八百四十六円だったものを、ことし一万六千四円に引き上げていただけないか、数字を挙げてこう要望されているわけです。 いろいろとパリティ指数を見て云々というふうなことをこれから検討をするんだというお話もありますが、こういった要望にどれほど沿えるかどうか、いかがでしょう。簡単で結構です。
○政府委員(犬伏孝治君) てん菜とバレイショの関係についてお答え申し上げます。 てん菜につきましては、全国団体の要望といたしましては数字を掲げないで、再生産を確保し農家所得を確保するということでの御要望がございますが、それぞれの地区の要望として数字を挙げた御要請がございます。それは、それぞれの事情、生産者側の事情として十分理解はいたしますが、率直に申し上げまして、お申し出のありました金額について実現することはなかなかむずかしいのではないかというふうに考えます。 それから奨励金、これは奨励金は二つございますが、反当奨励金とトン当たりの奨励金でございますが、トン当たりの奨励金については先ほどもお答えいたしましたが、昨年その二分の一を生産者価格に織り込みましたが、その残りの取り扱いについてどうするかということで、生産者団体側としてはこれを価格の中に織り込んでほしいという御要望がございます。この点については先ほどもお答えしましたが、糖価安定制度の仕組みの上でなかなかむずかしい、可能であるのであれば昨年はほかの作物と同じように入れられたはずでございますが、それがなかなかできなかった事情がございます。その事情は本年においても同じでございまして、非常にむずかしい問題でありますが、なお検討をしていきたいと存じます。 反別奨励金につきましては、農蚕園芸局の方からお答えがございます。 バレイショの原料基準価格につきましても数字を挙げての御要望でございますが、パリティ価格を基準とするという考え方からいきますと、やはり生産者側の御要望は御要望として理解はいたしますけれども、実現はなかなかむずかしいというふうに考えております。やはりてん菜、バレイショにつきましては、パリティ価格を基準といたしましてその他の事情を参酌して適正に決めるということで、現在鋭意せっかく努力中でございます。
○政府委員(二瓶博君) 北海道農民連盟の方から御要請を受けておりますが、ただいま先生からお話ありました中で、農蚕園芸局の関係を申し上げますと、まずてん菜につきましては十アール当たりの作付奨励金、これが現在二千三百円でございますが、これを一万円に引き上げてほしい、こういう話でございます。この点につきましては、実は五十一年にてん菜の作付面積が四万二千ヘクタールに落ち込んだわけでございます。それを踏まえまして、五十二年度からこの作付奨励金を交付するということになったわけでございますが、この作付奨励金を交付することによりまして、緊急かつ段階的に作付面積をふやしていこうということでやったわけでございます。 その結果を見てみますというと、五十二年は四万九千三百ヘクタール、五十三年は五万七千八百ヘクタールということで、当初考えておったものよりも相当作付が上回ってきておるということでございます。したがいまして、そういうような、この二千三百円ということの交付によりまして非常に効果があったというふうに見られますし、また、当初の線でも大体五十四年度までというようなことで、この金額でというようなことも経緯にあったようでございます。そういうこともございまして、いろいろこの御要望の面はよく気持ちとしてはわかる面もございますが、現実問題として、この二千三百円といいますものを一万円に引き上げるということについてはなかなか困難であると、かように考えるわけでございます。 それから、大豆の方の基準価格でございますが、これが五十二年産が一万四千八百四十六円でございますが、これを一万六千四円というところに引き上げてほしい、こういう要請でございます。この面につきましてもいろいろ算定の方式等もあるわけでございますけれども、どういうふうにやっていくか、それは生産事情等も十分考えて適正に決めるべきであろうということでございますが、生産面等におきましては非常に作付面積が伸びておるというようなこともございます。そういうようなこともございまして、生産事情等も考えながら適正な水準に決めたいということで、鋭意目下検討中ということでございます。
○下田京子君 細々説明されましたが、むずかしいということの説明をいろいろされているわけですけれども、いま日本の農業全体を見てみた場合に、御承知のように、水田利用再編対策だってかっこうでもって米を減らそう、他の農産物を総合的に自給率向上させるんだと、こうはおっしゃっていますけれども、実際に限られた農地ですから、それは北海道と他都府県にしてみれば、土地、規模が違いますから、おしなべてどうかというかっこうでもいかないという御議論もあるかもしりませんけれども、日本の農業全体、畑作振興という立場から言ったときに、十アール当たり米と比べて一体その収入金額がどうなのかということは、やっぱり皆さん関心があるところですよね。 その点で、これは農協中央会からいただいた資料なんですけれども、それを見ますと、五十二年度十アール当たりの収入の金額を比較した場合ですが、足りない足りないと言われている大豆、国内生産が足りない大豆は十アール当たりが三万四千六百四十一円、水稲はといったら十三万六百七十六円、約十万円以上も差があるわけですよ。それじゃいまのてん菜ですね、落ち込んでいたから伸ばそうということでもって奨励金をつけた。いま伸びてきた。じゃ今度は減ったらどうするんでしょうか。このてん菜についてだって、十アール当たり七万五千九百九十八円です。水稲と比べてまあ二分の一強になっていますけれども、これだけ差があるわけなんです。畑作振興、総合的な農業の発展と言いながらこういった価格差があるということ、これをごらんになったときに、このままでいいとお感じでしょうか。本当に畑作振興を進めていくという、それを基本に置かれるんでしたらば、こういった限られた土地の中でどうしたら十アール当たりの収入を上げるかということは農家の死活問題、ひいては日本の食糧をどう確保するかという大きな問題でもあるわけなんです。そういう点から見て、この是正がいかに重要であるかということの御認識をいただけるでしょうか。
○政府委員(犬伏孝治君) 農作物の収益性についての御指摘でございますが、米と比べててん菜、バレイショについての御指摘でございます。 北海道におきますてん菜、バレイショは輪作体系の上で重要な作物でございますが、米は、御承知のように全国的に普遍的につくられる。大体経営規模としては一ヘクタール前後。それに対しましててん菜、バレイショの場合は、北海道は経営規模が多うございますから、したがって、十アール当たりでの粗収入で見る限りにおいては差がございますが、農家全体の粗収入として見た場合には大きな違いがございます。したがって、粗収入だけで見るということは必ずしも適当ではないというふうに考えられます。やはり先ほどお話のございました一日当たり家族労働報酬で比較をする、同時に、十アール当たりの所得で見るということで考えてしかるべきものだというふうに考えます。 ただ、農作物の収益性の相対的な比較、これは政務次官からお答えいたしましたように、これを総合的に検討する必要がございますが、それぞれの作物の立地条件あるいは経営状況、それから価格支持についての、それぞれの作物についての性格等がございまして、それらを総合的にやはり検討する必要がございますので、十分に検討をさしていただきたいというふうに存じます。
○下田京子君 ただいまはてん菜とバレイショ、特に北海道が主産地であるものを出されて、だから作物ごとにいろいろ検討しなきゃならないとお話しされましたけれども、私はそれは当たらないし認めるわけにはいかないわけです。というのは、さっき私が質問しましたのは、米はもう一〇〇%を超えてきたと、一部ミカンとかなんかありますけれども、でん粉の問題もありますけれども、しかし総合的に日本の農業の立て直し、自給率向上、総合農政発展という過程で足りないと言われている大豆だとか麦だとか飼料作物だとか、そういった畑作振興をどうするかということも含めて私は質問しているわけです。そのことにきちっとお答えにならないで、都合のいいことだけおっしゃられたんでは困るわけでして、全体的にいま日本で必要なのに足りないというものをどうなさるんですかということで質問しているわけです。 そういう点からお考えいただくなら、たとえばこれはどうしても考えを改めていただかなければならない事例としてなんですが、ことし水田利用再編対策で第一年度やりました。先ほど委員会の第一班の調査で私も御報告しましたとおり、もう本当に北陸だけじゃなくて他都府県もいろいろと苦労されていまして、当初の目的よりももう大変目標を達成しているわけです。ただ、その中身は大変問題ございますよ。 で、価格の問題で私はちょっと申し上げたいんですけれども、調査に行った北陸の福井県の例をまず出しますと、これは政府の転作奨励金のほかに、福井県が大豆では六十キロ当たり三千円上乗せしているわけです。それから、これは山内先生のところでありますけれども、勝山市はその上にさらに十アール当たり五千円上積みしているわけです。じゃ麦はどうかといったら、これも国の奨励金の上に福井県が六十キロ当たり三千二百円上乗せしている、そして勝山市が十アール当たり今度五千円上積みしているんです。 それじゃ、北陸だけがこれはもう水田単作地域で全く全国でまれなのかというと、そうじゃないんです。私の住んでおります福島県でも、米の単作地帯と言われる会津地方ですが、ササニシキで平均六百六十キロとれると言われています。そういった地域でですが、これは若松市というところですと、十アール当たり市が三千円とにかく上積みしているんです。その市の財源が一千万円です。塩川町というところが、集団で目標を達成したら五千円上積みする、個人の場合目標を達成したら三千円上積みする、町の財源一千万円です。湯川村というところは、これは十アール当たり六千円の上積みしています。もう均一です。村の財政負担が四百八十一万円です。 こういうように、自治体がもう全部肩がわりして、国の奨励金の上に県や市や町や村が上乗せしている。そのほか、たとえば同じ会津で喜多方というところへ行きますと、これは財源は十分の一市、十分の一農協、十分の八は農民の共補償というかっこうでもって、通年施行分には五千円の上積み、集団その他個人も含めてこれは八千円上積み、これは何つくってもです。これだけ水田地帯で畑作振興やるというときにこういう苦労をして、そして一〇〇%を超える転作目標をやり上げたんです。これは、単に東北の福島だけの例でもないんです。山形県でも県が七千円上積みしています。余日というところに行けば、それにまた町が五千円上積みしています。それじゃ北海道は例外かというと、北海道も米地帯であります空知管内に行けば、共補償でやっぱりやられています。 全国的にこういうかっこうでもって、米で生きていこうというところで、今度の水田利用再編で畑作を転換しなければならなかったところは、こうしていろいろ努力している。いかに畑作物と水稲との価格差是正がここで迫られるのか。基本的に畑作振興、いま国内で本当に外国の輸入にのみ頼らないで、六十年見通しも含めてその自給率を向上していこうとしている必要な重点作物ですね、これに限って見ても、全体の方に見てもこれだけ違うわけです。政務次官、この御認識をいただいて、本当に畑作物価格というのがそれば農業の地域的な形態だとかいろいろありますよ、技術的なこともある。いろいろあるけれども、価格是正ということがこれほどまでにいま深刻に考えなければならない時期にあるのだということを、水田利用再編との関係でもって考えていただかなければならないというのが一点です。 しかし、一方私は、水田農家の声だけを一方的に取り上げてほしいとは思わないんで、同時に、畑作農家の声も聞いてほしいと思うんです。同じ地域でありながら、確かに畑作地帯でそれで生きていこうとすれば、面積的には水田農家より大面積です。しかし、そこではいろんな労力から技術的なことから大変な苦労もまたあるわけです。片やお隣では、水田から畑地にかえたということで奨励金がぱっと来るんです。それを片一方はないという、そういう矛盾もあるんです。私は、これが、日本の農業で正しい姿と決して言えないと思うんです。何にかかわらず、こういう価格政策をいつまで続けられるのですか。国はいつまで奨励金をつけますか。県や市や自治体はどこまでやれますか。農家は共補償だなんというかっこうで、いつまでこれをやれますか。この点をどうしてもひとつ改善しなければならないということを、お考えいただきたいわけです。
○政府委員(初村滝一郎君) 水田転作は、御承知のとおりに、ことしから始まって三ヵ年間は三十九万町歩ですか、百七十万トンを転作させるわけでありまして、十年間の目標でありますが、さしあたり三年間はことし並みにやっていただくということになるわけであります。したがって、この転作奨励金について各県、各市あるいは町がいろいろな数字を積み上げして奨励しておる。そういう結果があらわれて、当初一〇〇%いくだろうかということであったのですが、きょうの数字では一〇七%、数字が出てきておるわけなんです。したがって、そういうものに対して補正予算で六百四、五十億上積みして、今度の補正でお支払いをしなければならないということになっておるわけです。したがって、面積においては一一〇%の面積の協力を得たわけでありますが、天候の関係で、さっき言った一〇七%というのは豊作であります。したがって、その誤差が七十万トンぐらいまた出てきたというような数字があらわれているようであります。 そこで、こういう時期に価格差というものがあらわれてきておるんだから、当然畑作についてもこの時期に考えるべきではなかろうかというような畑作農家の声も聞くべきであるというようなこともありましたが、私どもはやっぱりそういうものを総合的に、将来の日本の農業というものが国民の食糧を賄う国家安全保障的な重大な産業である、事業であるということを再認識して、当然再考せざればならぬのじゃなかろうかと痛切に感ずるわけであります。したがって、先ほど労働賃金等で御指摘がありましたとおりに、やっぱりそういうようなことも含めて今後検討する必要がある、かように考えるわけであります。
○下田京子君 日本の農業について、国家安全という立場も含めて再考する必要があるということをおっしゃられましたけれども、そのことについては新聞報道でも出されているわけでして、具体的にお尋ねしたいんですが、九月の二十三日付の日本農業新聞によりますと、政府は、二十五日——これはまあ九月時点ですけれども、経済審議会を開いて、五十四年から六十年度の七年間の中期経済計画を諮問し、福田首相の持論とも言える安定経済成長のビジョンを描く、この中で農業についても六十年を目標とした農産物の生産と需給見通しも問われてくるが、農林水産省では、農業基本法の見直しを唱えている中川農相の意向を受け、十月ごろ農政審議会を開いて、安定成長下の農業の国民経済的位置づけを問う方針、こう報道されているわけなんです。 この見通しの中身なんですけれども、十月に農政審議会を開いてその方針をいろいろ議論するというお話ですが、少なくともこの見直しの基本に、言ってみれば五十年に立てた六十年見通し、その中での自給率の向上であるとか数字的なもの、これを国内生産においてダウンさせるようなことはないかどうか。 それから価格についても、実は後でまた触れますけれども、さっきとの絡みで押さえておきたいんですが、見直しと言って、その転作奨励金等を打ち切るようなことはないということを確約できるかどうか。この二点、政務次官にお尋ねします。
○説明員(佐竹五六君) 政務次官お答えになります前に、若干事務的に御答弁申し上げまして、後ほど方針につきましては政務次官からお答え申し上げます。 ただいまの御質問の第一点、中期経済計画の改定に伴いまして、農産物六十年見通しの改定を検討するやの新聞報道があるということでございましたが、確かに、これは中期経済計画の改定の過程で、場合によっては六十年見通しの検討が必要になる場合も予想されますけれども、現在、直ちに六十年見通しの検討を開始したと、踏み切るということをいたしているわけではございません。ただ、いずれにいたしましても、国民食糧の安定供給ということは農林水産省の農政の基本的な物の考え方である、かように考えておりますので、今後、万一農作物の長期見通し等を検討する場合にも、ただいま申し上げましたように、まだ検討するということを方針として決めたわけではございませんが、検討いたします場合にも、国民食糧の安定供給ということが基本になるということは、これは当然のことでございます。 それからもう一点、この農政の見直しの過程で、水田利用再編対策に伴う転作奨励金等の取り扱いが変わってくるのではないか、こういう御指摘でございまして、これは農蚕園芸局長からお答えいただくのが適当かと思いますけれども、基本的にこれは別個の問題でございまして、これはすでに閣議了解等も経て決めた方針でございます。そのような御懸念はない、御無用だというふうに私ども考えております。
○政府委員(初村滝一郎君) 先ほどの御質問で端的に答弁申し上げますが、数量のダウンがあるのじゃなかろうか、これは絶対ありません。そういうことはいたしません。 それから奨励金の問題は、いまお話しがありましたとおり、十ヵ年の中の当初の三年間、これはもう申し上げたとおり、転作奨励金が変わることはありません。当初どおり実行いたします。
○下田京子君 いま御答弁いただいた次の点というか、転作奨励金についてはどうもはっきりしない点がありますから、再度お尋ねしたいんですが、最初の企画室長のお答えでは、私どもは転作奨励金を打ち切るようなことはないと承知していますというふうな、承知していますと言うけれども、しかしどうなのかという点で逆に考えればあれですし、それから後、政務次官のお話ですと、おおむね十年間は水田利用再編というかっこうでもって続けていくけれども、三年度は少なくともないというふうなかっこうに聞こえたんですが、三年間だけという、逆に言えば三年間たったらなくなるんじゃないかと皆さん心配しているんですよ。だから質問したんですけれども、その辺はどうなんでしょうか。
○政府委員(二瓶博君) 水田利用再編対策の転作奨励金等の面についてのお尋ねでございますが、再編対策といいますものは、今後おおむね十年間にわたって展開をしていくと、腰のすわった形での水田の転作というようなことを本旨として決めているわけでございます。ただ、その際に、五十三年度からスタートをしたわけでございますが、この五十三、五十四、五十五の三年間を第一期というふうにいたしまして、この第一期の間は転作等の目標面積あるいは予約限度数量、それから奨励金の仕組み、そういうようなものは原則として固定をするということで閣議了解も得て、現在実施に移しておるわけでございます。 ただ、それでは第二期以降、じゃ打ち切られるのではないかという御心配があるということでございますが、これは第一期の実施状況等、それからまた米の生産状況等の需給事情、そういうものも考えて、また第二期の対策というものを次に打ち出すということになるわけでございますので、その際に、その転作等目標面積をふやすのか減らすのか、あるいは奨励金の単価を上げるのか、あるいは下げるのかとかというようなことが、見直しといいますか、そういうことは当然あるのではないかということでございますけれども、おおむね十年間ということを見通した腰のすわった米需給均衡化対策というものを展開するということでございますので、考え方としては、その閣議了解に示したとおり、奨励金というものも続き、おおむね十年間は米需給均衡化対策、その大きな柱としての水田利用再編対策は続くというふうに思います。ただ、先ほど申し上げましたように、その単価なり何なりといいますものは、当然見直されるという、再検討といいますか、そういうことはあり得るということは当然でございます。
○下田京子君 三年間は大丈夫と、三年たった第二期目に入ったらば見直すと、その見直しの時期に来たときの基本的な押さえておかなければならない問題なんですが、その際に、言ってみれば、さっきの農政の転換との関係で再考する必要があるといった、少なくとも私は要望しておきたいのり所得が低くならないようにということで、第一には、作物ごとで一日の労働費がそんなに違うようなことはやっぱり避けなければならない、検討を要するといってお約束をいただきましたね。 それが一点と、それから同時に、水稲と他の畑作物との価格差が非常に大変だと、こういったことも検討しなければならないというようなお話がありましたね。そういうことを押さえて、ただ、その際に大事なことは、それじゃいまの転作奨励金を、転作奨励金でいくのか、あるいは基本的な畑作価格を引き上げていくのか、それはいろいろ議論はあると思うんですけれども、少なくとも基本に据えていただきたいのは、さっきの二つの確認の上に、それじゃということで米価を据え置いて、そしてそれとの絡みでまあまあ他の畑作物も考えるんだということは少なくともないでしょうね。いかがでしょう。
○説明員(佐竹五六君) まず、事務的な物の考え方を御説明しまして、後で考え方、方針につきましては政務次官から御答弁いただきます。 ただいまの御指摘の相対価格の是正と申しますか、米と一般畑作物につきまして、十アール当たりの所得を均衡するように措置すべきであると。その際、米についてこれを据え置き、それからその他の作物については相対的に改善するということではどうもおかしいではないか、先生の御指摘、さようなことであろうかと思うのでございますけれども、私どもこれは来年度以降の米価につきましては、それぞれの時期におきます生産費調査その他の資料に基づきまして決定すべきものでございますので、いまこれを云々することはできませんけれども、やはり基本的に、私ども申し上げるのはやや口が過ぎるかもしれませんけれども、農産物価格の決定に当たりましては、そのときどきの需給事情ということを無視して決定するわけにはまいりませんものでございますので、来年度以降の米価の決定に際しましても、本年度ちょうど需給が考慮されましたと同じような意味で、これは決してさような方針を決めたわけではございませんけれども、やはり需給事情を物の考え方としては考慮せざるを得ない、かようなことを一応お答えいたしたいと思います。
○下田京子君 私は、米価を抑えて転作を促すようなことはとらないと約束できるかどうかと、そのことだけお答えいただければいいんです。来年度の米価の話をいまするつもりないです。基本的な理念として、価格決定の考え方として、相対的価格差是正という基本は、米価を抑えて是正するんだというようなことはないでしょうねと。それは心配ないでしょう。
○説明員(佐竹五六君) それぞれの農産物価格につきましては、それぞれの法律、制度がございますので、その基本的な考え方にのっとってその都度決定してまいりたいというふうに考えております。
○下田京子君 途中から来るから、そういうことになっちゃうんです。いま政務次官はずっと、いまの畑作と水稲とか、畑作の中でもいろんな作物によって違うとか、もういろんな問題をお認めになったわけです。そして、その問題点を是正しなきゃならないという時期に来ていると、価格のことも含めて農業のあり方について再考する時期に来たと、こうお話しになったわけです。さあそれじゃ、再考する際に、その基本的なことをまた心配だからお尋ねしているんですが、全然もう話にならない、とんでもないことがぽんと出てくる。それじゃ、もう話にならないでしょう。そういう考え方の方が、しかし逆に言えば、農林水産省の内部で企画室長という大きな、これから営々と企画をやっていく中心的なメンバーの方におったということが明らかになった、そういう点はやっぱり私は問題だと思います。 私はなぜそれを言っているかと言いますと、きのう、十月二日付の日本経済新聞でいみじくもそのことを報道しているんですよ。「農政転換へ「中期計画」農林水産省、近く諮問 農家は少数精鋭に 米価を抑え転作促す」、こんな大きな見出しで出ているんです。これはみんな心配していると思うんですよ。(「それは既定の方針だ」と呼ぶ者あり)既定の方針だって言ってしまえばそれっきりですけれども、本当にこれは問題なんです。これでもって片一方では、農業は国の安全にかかわる重大な問題でありますとか、あるいは農業を本当に大事にいたしますだとか幾ら言ったって、これがもしそのとおりやられていくということになれば、言葉とやることと違うんなら、農家の皆さんももうそうそうはごまかされないぞと気がついてきていると思うんですけれども、私はそういうことから、心配なものですから尋ねているわけなんです。 基本的な考え方として、再度お尋ねします。今後の見直しに当たって、米価を抑えて転作を促すなどというようなそういう考え方ではなくて、本当にいままでおっしゃられているような、言葉で言われているようなことが具体的にはだ身で感じてくるような、そういう形で転作問題も畑作振興もお考えいただけるかどうか。
○政府委員(初村滝一郎君) いま企画室長さんが御答弁したようでありますけれど、私は、米の値段を抑えて、これを基準にしてほかの作物と均衡を図るという考えは毛頭ありません。 御承知のとおりに、十年間いろいろ水田転作をやっておるわけでありますけれども、米の在庫が五百万トンも六百万トンもなれば、やっぱりそれに対する責任を考えざるを得ない。しかも、トン当たり三十万円もするものを、これを処理する場合に五万か六万、したがってそこに一兆円近くの金を、やっぱり政策のやり方によってこういう影響も来ておるわけでありますから、これを考えた場合には、何とかこれは早く手を打たなければいかぬということで、ことしを初年度とする水田転作の政策をとったわけでありますから、したがって、ここ二、三年するとそういうものが薄らいでいく、在庫も少なくなるというと、やっぱり米の値段もそのときの需給情勢、あるいは社会のいろいろな問題等も含めて検討する必要がある。これは、下げるために検討ということじゃございません。そのときの趨勢によって、若干の考慮をしなければいけないということになろうかと思います。したがって、くどく申しませんが、米の値段を凍結して、無理に抑えて、それによって他の農作物を見合ったような価格にするということは絶対ないという考え方でございます。
○下田京子君 米価凍結ということは絶対ないというふうな次官のお話でしたが、これもしかし、農林水産省全体、政府の方針といろいろあって、このときだけの答弁であっては私はほしくないと思うんです。同時に、この新聞報道が報道であって、これは心配されているけれども、政府としては凍結ということではなくて、基本的には、総合的な主な農産物の自給率向上という立場で考えていくというふうに私はそうあってほしいと、それからそういう方向であるというふうなお話だと思うんですが、きょうだけのお話でなく、今後も私はそういう方針であっていただきたいと、重ねて期待したいと思います。 ただ、いまのいろいろ御答弁の中にも、そのときの状況によってということは必ずついてくるわけですよね。ですから、その際に大事なことは、日本の農業を考えていく上にはやっぱり国際的なことをいま抜きにできないわけで、これは皆さん同じ認識だと思うんですが、とすればその輸入問題に対してどういう手を打つのか、どう考えるかということも大事なことだと思うんです。 これは具体的にお尋ねしたいんですが、今度の畑作三品の価格決定との関係でもありますけれども、雑豆の問題ですね、この雑豆について実はどういう状況かというと、私が申すまでもなく皆さん御承知だと思いますし、それから資料等にもありますけれども、雑豆の場合には五十二年度で前期よりの繰り越しがこれは七万二千八百四十トン、そうですね。それから国内産ですね、これが十四万二千二十トン、そしてその合計額が二十一万四千八百六十トン、こうなるかと思うんです。ところが、その消費の見込みと在庫と合わせると三十三万トン、この差額を輸入するというかっこうになると思うんですが、必要な輸入量は十一万五千百四十トンでいいかと思うんですよ。ところが、いままでの状況を見てみますと、これは約二十万トン近くから輸入してきているんじゃないかと思うんです。 とすると、その差約八万トンから八万五千トン、これが過剰になると推定されるんですが、その数字的な絡みもありますけれども、こういう過剰分について抑えるというふうなことが約束できるかどうか、お尋ねいたします。
○政府委員(二瓶博君) 雑豆の輸入の問題でございますが、雑豆につきましては小豆ほか三品目、合計四品目になりますが、これにつきましては現在IQ品目、輸入割り当て品目にしてあるとおりでございます。したがいまして、このIQ品目として輸入の割り当てをやります際は、国内の需給を推算をいたします。そして不足する分を輸入する、こういうことにいたしております。したがいまして、たとえば繰越在庫というものが相当あれば、当然その在庫といいますものは供給要因でございますので、十分そういうものも織り込んで不足分を輸入するというようなことで対処していきたいと、割り当てをやることにしていきたいと、かように考えるわけでございます。
○下田京子君 雑豆については、IQ品目でもあるし、国内の生産量を見てそれ以上過剰にならないように対応するというお約束をいただけたかと思うんですが、よろしいですね。イエスかノーかだけでいいですよ。
○政府委員(犬伏孝治君) そういう趣旨のことは約束できます。
○下田京子君 趣旨ということですが、中身をそのとおりにひとつお願いします。 それで次に、イモ・でん粉と、それからあとコーンスターチとの関係でお尋ねしたいんですけれども、これは農協中央会からいただいた資料なんですが、皆さんのお手元にもあるかと思うのでお尋ねしたいんですけれども、コーンスターチ用トウモロコシの関税割り当て数量の推移をお尋ねします。 五十三年度の下期、これは十月二日、きのうですからもうすでに割り当てしていると思うんで、その割り当て数量を、ひとつトウモロコシを製品換算したものでもってお知らせいただけませんか。時間ありませんから簡単に。
○政府委員(犬伏孝治君) コンスの分が四十六万六千百トンでございます。
○下田京子君 五十三年度の下期のやつが四十六万六千ですか。——間違いありませんか。私が聞いた数字ですと、これは製品換算したもので糖菓用が三十一万四千トン、それからその他のコンスが二十八万五千トン、合わせて五十九万九千トンですが。
○政府委員(犬伏孝治君) 糖菓用はそのとおりでございますが、その他用のコンスは十五万二千百トンでございます。合わせまして四十六万六千百トンと相なります。
○下田京子君 わかりました。四十六万六千トンで見て、これも国内のイモ・でん粉が非常に余っているわけですね。余っている中で、やはり相も変わらず昨年並みのものをまた輸入する。これは、関税との関係で割り当てしている。 それから、先ほどから言われておりますけれども、第二次関税の引き上げということについてはこれはとても考えられない、こういうお話です。としますと、貿易との関係で輸入をどう見るかということが大変重要な問題だと思うんです。繰り返しいろいろなところでいろんな角度から御指摘されていますけれども、要は、政府は、大臣も基本的に輸入については国内で不足するものを輸入したいと、こう言っているわけです。しかし、一方では、自由化されているものについては手のつけようがないようなお話に聞かれる向きも多いんです。それではやっぱり基本的な考えと矛盾するんじゃないか。その自由化されている品目等についても、行政指導という道もあるでしょう。関税とのいろんな問題も考えられることも必要でしょうし、そういう形でやはり大いに今後この輸入問題ということを考えていただきたい。輸入を抑制して国内の畑作振興、そして農業の発展という道を本当に進むことができるような、そういうことでぜひいろいろと検討いただきたいということを希望いたしまして、質問を終わります。
○政府委員(初村滝一郎君) 自由化になっておらない農作物については、極力私どもは、日本の生産農家を刺激するようなことはしない方針であります。 また、後段の自由化品目については、自由化になっておっても勝手に入れて日本の農民、畑作農家を苦しめるようなこともできませんしするので、できるだけさらに行政指導を強化していきたいと、かように考えます。
○理事(山内一郎君) ほかに御発言もなければ、本日の質疑はこの程度にとどめます。 この際、青井君から発言を求められておりますので、これを許します。青井君。
○青井政美君 私は、各派共同提案に係る昭和五十三年産畑作農産物の価格安定等に関する決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 昭和五十三年産畑作農産物の価格安定等に関する決議(案) 政府は、本年産畑作農産物の支持価格を決定するに当たつて、これらの多くが畑作振興の基幹作物として、農家経済の中で重要な地位をしめていること、砂糖、大豆等の自給率がいちじるしく低い現状にあること等を考慮して、畑作農産物の生産の振興と自給度の向上を図るため、次の事項の実現に努めるべきである。 一、てん菜、甘しよ、さとうきび、馬れいしよ及び大豆の生産者価格については、畑作物の生産の振興を期するとともに、農産物の総合的な価格体系の整備を図る観点に立ち、前年度の農家手取価格を基礎として最近における労賃、物価等の上昇を適正に織り込み、農家の所得及び再生産が十分確保できるよう引き上げること。 二、てん菜糖及び甘しや糖の事業団買入価格、甘しよでん粉、馬れいしよでん粉及び甘しよ生切干の政府買入価格については、原料作物の支持価格の引上げ、人件費等の上昇等を十分考慮して決定すること。 三、国内産でん粉の優先消化を図るため、関税割当制度の継続とその運用強化に努めるとともに、国内産いも・でん粉の新規用途開発促進と需要拡大対策を講ずること。 四、てん菜を基幹とする輪作の定着を図るため、てん菜作付奨励金の交付等積極的な生産振興対策を講ずること。 五、かんがい排水施設等土地基盤整備の促進、高性能機械の開発・普及、優良種苗の育成、試験研究の促進等畑作農産物の生産振興対策の拡充に一層努めるとともに、それに必要な助成措置を十分講ずること。 右決議する。 以上でございます。 委員各位の御賛同をお願いいたします。
○理事(山内一郎君) ただいま青井君から提出されました決議案を議題とし、採決を行います。 青井君提出の決議案に賛成の方は挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○理事(山内一郎君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、初村農林水産政務次官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。初村農林水産政務次官。
○政府委員(初村滝一郎君) ただいまの御決議につきましては、十分検討いたしまして、適切に対処すべく努力いたす所存でございます。
○理事(山内一郎君) 本日はこれにて散会いたします。 午後四時五分散会 —————・—————