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85回国会参議院1978/10/19

逓信委員会 第3号

発言数
220
登壇者
19
会派数
7
開催日
1978/10/19

会議録

赤桐操日本社会党

○委員長(赤桐操君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、小谷守君が委員を辞任され、その補欠として坂倉藤吾君が選任されました。     —————————————

赤桐操日本社会党

○委員長(赤桐操君) この際、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち、放送に関する調査のため、本日の委員会に社団法人日本民間放送連盟専務理事杉山一男君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤桐操日本社会党

○委員長(赤桐操君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。

赤桐操日本社会党

○委員長(赤桐操君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。  これより質疑を行います。質疑のある方は順次御発言を願います。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 私は、きょうは、一つは国家公務員共済組合の任意継続の組合員の資格条付とその取り扱いの問題、二つには最近の郵政犯罪の頻発に伴うこれの防止対策、三つ目には国会議員のいわゆる調査活動に伴う省側の協力、この問題に対する姿勢についてただしてみたいと思います。順次質問をいたしていきますので、時間の関係もありますから、要領よくきちっと問題点を掌握をして、端的にわかるように説明をいただきたい、こういうふうに思います。  まず第一点ですが、国家公務員共済組合法第百二十六条の五に定められております任意継続組合員、これは短期給付の資格の取得の問題ですね、これがあるわけですが、これは郵政職員になって一年以上たちますと、個人の希望によって今日二年間だけ継続が認められる、こういう仕組みになっておるわけでありますが、この資格継続期間を二年間に定めておる理由というものについて、それは一体何が根拠になっておるんだろうか、これを勤続年数に応じていわゆる継続期間等を延長するというような考え方はないのかどうか。今日、少なくとも三十年の表彰が行われて、いわゆる郵政職員になって三十年間という長期の勤務が、これが一つの郵政における表彰の基準になっているわけですから、少なくともその表彰基準で省を挙げてその勤続をたたえるとするならば、それに該当する人あたりについては、生涯掛金を掛けていくわけですから、自分で、当然これは医療給付程度は見ていくという考え方に立たないかどうか。  さらに今日の状況の中で、いわゆる国民健康保険の方が、各地方自治体からも指摘をされておりますように、老齢化現象に伴って老人のいわゆる医療の負担が、とうてい各自治体では見切れない大変な赤字を生み出してきている。こういう状況でありますから、こうした国民健康保険の、今日老人医療の問題ともあわせまして、私は少なくともこの国家公務員あるいは地方公務員、いわゆる共済にかかわる医療体制というものは、そういう意味からも見直していくべきであろう、こういうふうに考えるんですが、この辺の考え方はないのかどうか。  それから同時に、現行では継続期間が二年間だ、この二年間の間に掛金が変動するという要素は全くないわけですね。したがって、そういう立場からいけば、この資格を継続をしていくのに、毎月当月分を前月の末日に払い込まなければならぬ、こういう仕組みになっている。この退職をされた方々が資格を継続をしていくのに、毎月窓日機関へ行ってそれまでに払い込みをしないと、せっかく希望しておりましてもその資格が剥脱をされるということになるわけであります。私の手元に来ておりますこの文書からいきましても、たまたまその人が仲間と一緒になって払い込み期日のさなかにグループでの旅行をやっておった。そのために窓口に払い込むことができなくて、一日おくれて、そして申し出たところが、今日の規定の中では残念ながら資格の継続は認めない、こういうことになっているわけであります。  したがって、掛金が変わらないし、今日段階として改正されるまでの間は期間が二年間でありますから、たとえば退職金等から二年間の掛金を計算をして一時にそれを取っておく、もし二年間の途中で資格が喪失をされるような希望が出たり、あるいはそういう事態が発生をしたときは、逆に精算をして本人に返済をする、未経過分について、こういう取り扱いができないのかどうか。今日の規定の問題からいきまして、退職をされた、住所も変わっていくであろうし、いろんなアルバイト先の問題等もあるでしょうし、いろんな状況の中でそうした形を取り扱う方がふさわしいんじゃなかろうか。だから、今日の規定は少しそうした現状に合わないんじゃないか、こういうふうに考えるんですが、その辺はいかがでしょうか。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) お尋ねの点、御主張の点、いろんな面にわた。ましたわけでございますが、その第一の、給付期間が二年である、それをもっと長くできないのかということでございますけれども、御承知のとおり、この制度というのは昭和四十九年にできて、当初は一年間であったわけでございますけれども、五十一年の七月から、この一年が二年というふうに延長されまして、それからまた掛金の軽減措置も講ぜられたというところでございます。したがいまして、わが省の郵政省共済組合という立場で申し上げますと、高年齢化という関連もございますけれども、その受給者と申しますか、掛金を希望によって掛けておられる方々は、当初百人台でございましたけれども、現在に至りますと約六千二十人という状況になっております。  もともとこの制度は何と申しますか、実は退職後はその地域の国民健康保険があるわけでございますが、その一方で、健康保険の方ですでにこういう継続組合員というふうな制度が先行されておったということだとか、あるいはまた国民健康保険の方の制度が変わりまして、当初は初診料の六百円の支払いだけで済んでおったのが、医療費の三割は自己負担、こういうふうになったというふうなことから、国家公務員共済組合の方でこういう措置が行われた、このように承知をいたしておるわけでございます。もともとこれは郵政省共済組合だけの問題でなくて、大蔵省所管の全体の国家公務員共済組合の制度に基本的に関係しておるわけでございますので、それがなぜ二年でやったか、一年のものを二年に延長したという事情については、実はつまびらかにしていないわけでございますが、したがいましてこの点については、明確な御答弁と申しますか、お答えができにくいわけでございます。  なお、私としていろいろ、先生お尋ねの点もございますので、考えてみましたら、やはり地域の国民健康保険がある、それとの間の均衡と申しますか、つなぎと申しますか、そういう形の中での発想ではなかったろうか、こう思うわけでございます。  それから、もう一つの御指摘の払い込みの問題、つまり前月までに払い込む、こういう問題でございますけれども、二、三日御指摘のような旅行に行かれておっておくれた結果、その資格を失わなきゃならぬという結果に相なった方が発生しておるわけでございますけれども、このことは、やはりこれが法定事項に相なっておりまして、前月以内に払い込まない者はその資格を失うという法律上の規定に相なっておるわけでございます。したがいまして、何かこれを、法律的にはあれでございますので、われわれどもの内部でもっとその御本人たちにアテンションするような方法というものを考えてみようではないかということで、いろいろこの間も議論をいたしたわけでございます。  しかしその仕組みが、任意継続組合員の加入の方法は最寄りの郵便局でいいわけでございますが、御承知のとおり郵政省共済組合には十五の支部がございまして、各地方郵政局あるいは地方貯金局等でございますけれども、その十五の郵政局で最終的にチェックをいたしておるわけでございます。したがいまして、郵便局に払い込まれた時点と、郵政局で最終的に確認をするという時点は、大体一週間ちょっとぐらいの日時の違いがあるようでございまして、その時点ではすでに、確認したときはすでに翌月に回っておった、こういうことに相なります。したがいまして、もっと何かいい方法はなかろうかということで考えますと、たとえば郵便の送達等の日数を考えまして二十五日というふうなことを決めましても、これを一律に決めると、それぞれの個人個人の御事情で——これは月末まで払い込まれればいいわけでございますので、そういうことからも、これをわが方が強制するということにもいきにくいというふうに議論をいたしておる途中でございます。  それからさらにもう一つは、一年間前納という制度がございますので、いろいろお仕事の都合その他で便利が悪いというふうな方は、また前納の方法によっていただければありがたい、このように思っておる次第でございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 そういう事情であるから私が提起をしておるんでして、したがって、提起をした課題についてひとつ検討をいただきたい。  それから、これはむしろ大臣から答弁をいただきたいんですが、いま国保の状況は、先ほども申し上げたとおり、いわゆる老人医療問題で大変な実は負担になっていることは御承知のとおりであります。したがって、それをむしろ逆に、お年寄りはそちらの方へ追い込んでしまおうというのが、この制度のように逆になるわけでありますから、結果として。この辺についてはむしろ郵政省も、これは政治的な課題として、ひとつ問題を共通のところに提起をしていただいて、検討をし、抜本的にひとつ国保との関連におきましても整理をしてもらう、こういうふうにひとつ約束をいただきたいんですが、いかがですか。

服部安司自由民主党郵政大臣

○国務大臣(服部安司君) 御指摘の問題、御意思は私にも十二分に理解できるのでありまするが、予算措置の関係で、大蔵当局ともこれはかなり緊密に詰めねばならない内容が伴いますので、こういった方面とも十分連絡をとってまいりたいと思いまするが、現時点では、よくわかりましたというすばらしいお答えができないことは非常に残念でありまするが、どうぞこの点、事情を御理解を賜りたいと存じます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 新しい問題の提起は、すばらしい答えを期待をして申し上げておるわけじゃないんでして、したがって十分に真意をくんでいただいて、ぜひ努力を願いたいというふうに思いますし、さらにまた掛金の問題等について、継続の意思のある者がなぜ掛金が払い込まれないのかというチェックを事前に行って、そうして切れる人々との意思疎通が具体的にできるような親切心というものを、ぜひひとつ省の方は責任を持ってやってもらいたい。私のところへは、先ほども言いましたように、もうきわめて不親切でして、しかもこういう問題が一体どうなっているんだろうかということで、東海郵政局長に対して退職者の組合の代表者から意見が出ているんです。改善意見が。ところが、それに対してせっかくのこの文書が公文書としても受けとめられないで、ただ単にこういうものが出てきた、出てきた経路に基づいて郵政省が言いわけをしたことは確かに伝わっておる、それも第三者を介入して。いいですか。ところが、出てきたこの文書について親切な答弁が、私が指摘をして、取り上げるぞと言ってからでないと伝わってないというような話じゃ、これはもう大変私は問題があると思う。そういうことのないようにぜひしてもらいたい。  それから次に移りますが、犯罪の対策の関係です。  相模大野事件で、私自身が御指摘を申し上げて、防犯対策が、特に省として検討されて、それが実行されておるというふうに思うんですが、その基本につきまして、大臣、これは監察の方針ではなくって、省としてのいわゆる基本姿勢、基本対策、これは一体どういう観点から討議をされておるのか、この辺をひとつ明確に御説明をいただきたい。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) お答え申し上げます。  郵政犯罪の、特に部内者犯罪の防止につきましては、従来から省を挙げて取り組んでいるところでございます。私どもといたしましては、相模大野郵便局事件のきわめて悪質、高額なる異例の犯罪にかんがみまして、その対策に省として腐心いたしておるところでございます。まあこういったことから、私どもとして、省として対策いたしておりますことは、まず部内者犯罪を防止するためには、防犯意識の高揚、服務規律の厳守、正規取り扱いの確保、各種検査、監査の励行等の諸施策を日常じみちに積み重ねることによりまして未然防止を図るというのが第一義でございまして、万一犯罪が発生した場合には、これを早期に解決することが必要だと考えておるわけでございます。  なお、相模大野郵便局事件以降、省のとりました主な対策について申し上げますと、まず緊急に本省及び地方に郵政事業防犯対策本部を設けました。これによりまして郵政犯罪の防止対策につきまして協議を行い、防犯体制を推進いたしておるところでございます。  次に、本年二月以降、全郵便局を対象にいたしまして防犯特別調査を実施いたしております。防犯上特別必要な事項につきましては、重点的に点検いたしまして、是正を必要とする事項については指示、勧告をいたすということにいたしております。またその際、潜在犯罪のおそれのある事案につきましては、徹底的に調査いたしておるところでございます。  次に、全特定郵便局長を対象といたしました特定郵便局長防犯対策打合会を相模大野郵便局事件以来二回にわたって開催いたしております。一回は事件の起きました直後の三月、そして二回目は、もう終わったと思いますが、九月、十月にわたって実施いたしまして、防犯意識の高揚と防犯施策の確実な実施を図っておるところでございます。  次に、特進連の防犯連絡推進責任者と監察支局長とが定期的に打ち合わせを行うというようなことをいたしまして、広く情報を収集し、潜在の犯罪の発見に努めることにいたしておるわけでございます。なお、各事業部門におきましても、それぞれ業務上の取り扱い上必要と思われる防犯対策を検討いたしまして、その実施について強力な指導を行っておるところでございます。  なお、防犯に関する資料あるいは防犯スライド、防犯ポスター等を作成しまして、これを各種打合会、研究会等において活用を図るということにいたしておりますとともに、来る十一月を犯罪防止強調運動月間と定めまして、防犯関係事項の再点検をするなど、防犯意識の高揚に努めるということにいたしておるところでございます。  今後とも厳しい姿勢で、総力を挙げまして防犯体制の確立を図りまして遺漏なきを期したいと考えておる次第でございます。  以上でございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 本年の六月七日に、決算委員会で郵政省に対して警告が出ていますね。この警告の中には、「政府は、郵政事業に対する国民の信頼を維持するため、相互けん制機能を含む郵政監察の体制強化に、一層努め、郵政犯罪の絶滅を期すべきである。」こう警告されている。いま監察の局長の説明の中に、この具体的に提起をされている「相互けん制機能」というのは一体どうなっておるのですか。あなた全然触れないじゃないですか。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) 先ほど申し上げました中の特推連の組織を活用しまして、一つの特推連内に防犯連絡推進責任者、それから各部会ごとにもそういったものを設けまして、これを定期的に会合させまして、お互いに防犯意識の高揚を図る、並びにその地域におきます情報を収集すると。それから監察の支局長と各特推連の防犯連絡推進責任者と、またこれも定期的に協議いたしまして、いろいろな情報を収集するというような体制がこれに当たろうかと思うわけでございます。そのほか、なお各事業局におきまして、それぞれの事業につきまして内部牽制の実が上がるような諸施策をそれぞれの部局で行ったわけでございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 あのね、この勤務をしている職場の違うところの者が集まってきましてね、いろいろなうわさだとかあそこでこうなっているのじゃないかというのは、それはある意味では相互牽制かしれませんよ。一番重要なのは、あなたが一番最後に言ったことじゃないですか。同じ小局の中で、どうやって相互牽制の実が上がるのですか。ここの問題について、ポイントは何だ、ポイントというのは。そこの局での相互牽制のポイントというのは一体何になるのか。これをどう見ているのか。私どもが相模大野の場合にも指摘をしたのは、局長がおやじで、そこの奥さんが局員で、あるいは子供が局員で、身内ばっかり集めておって牽制ができますか。いいですか。しかもそこには、あなた方がしょっちゅう言っているように、郵政事業というのは、労働組合も両輪のうちの一つの輪ですよ、労働組合の協力がなければいけません、こういう話をしているわけでしょう。  ところが、そういう小局の中でいま組織率というのはどんなになっているんですか。労働組合がほとんどないんじゃないですか、無集配局でも。あなた方が全部それ当初組織をしておったものを自分たちの家族から率先して組織から外してしまったんじゃないんですか。そういう形の中でどうやったら小局運営に対するところの相互牽制の役割りというのは果たせるのですか。そこにあなた方メス入れましたか。そのことを抜きにして小局の防犯体制というのはできますか。きっちり答弁してください。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) ただいま相互牽制の中で労働組合の関係が出ましたので、その関係について、私、人事局長としてお答え……

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 全部答弁してください。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) まず、じゃ、そこからお答え申し上げたいと思います。  私ども、労使関係、これの正常化、安定化が非常に郵政事業の発展にとって大きな基盤の一つである、このように認識をいたしております。  それから、特に相模大野事件に端を発しまして、関係労働組合の方からもいろんな御主張なり御質問なりございまして、この点につきましては、いろいろ両者の間で整理をいたしまして、文章化いたしまして、また、このことにつきまして、地方郵政局長、監察局長を通じて下部へ示したところでございます。さらにはまた、その後の、残念なことでございますけれども郵政犯罪が出ております。こういう関連につきましても、いろいろ関係の組合の方から御指摘なり意見なり出ておるところでございますので、私どもといたしましても当然にそういう意見につきましても耳を傾けておるところでございますが、しかし、いずれにいたしましても、防犯の問題という、またその中でも特定局長による犯罪ということにつきましては、これは、労働組合の指摘だとかあるいは国民の皆様の御批判を待つだけじゃなくて、管理者みずからが率先してこの問題に取り組んでいかなければならない、こういうふうにわれわれどもとしては認識をいたしておるところでございます。  それからまた、一つの御指摘の家族従業員のお話も出たところでございますけれども、まさにあの相模大野事件というのは、その特定局長とその家族の中の特に配偶者である者と結託をして、空前絶後というか未曾有な犯罪を犯したわけでございます。したがいまして、私どもとしては、当時の集中審議、衆参を通じて御論議に出ました、特に出納官吏である配偶者、この問題につきまして、関係の労使の間にも一定の整理をいたしておるわけでございますが、一律というわけにはまいりませんので、個別の事情を十分調査しながら、いろんな施策を講じておるし、防犯特別考査あたりも、この職等をまず真っ先に重点的に監察の方でもやっていただく、こういうふうな措置を講じておったところでございます。  それからまた、相互牽制につきましては、まさしく先生御指摘のように、小さな単局の中での相互牽制、これは基本は正規取り扱いでございますけれども、他の局との間の相互牽制、これが特推連活動でございます。さらにはまた郵政局あるいは地方貯金局等々からのいろんなチェックシステム、こういうものにつきまして、さらに業務面からも重点を置いていっておる、こういうところでございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 特定局の局長同士の監査と言うけれども、牽制の役割りと言うけれども、それは、たとえばここに悪いうわさがあるんじゃないか、ここの局長は少し勤務成績がよくないんじゃないか、こういう話はある程度できるでしょう。しかし、実際に局の中の作業について、Aという局の内容にBという局長が立ち入れますか、いまの仕組みの中で。そういう制度になってないでしょう。いいですか。どういう事務取り扱いをしておるのか、そうした問題について、Aという局長がBという局長に対して文句が言えるような仕組みになってますか。同格じゃないんですか。おれのところの局はおれが責任者だ、これがいまの局長の姿勢じゃないんですか。人間としての素行上の問題は、これはある程度話ができるでしょう、もう少し気をつけろよというふうに。事務上の問題について、たとえば窓口でどれだけの金が取引をされようと、よその局長から、その取引おかしいじゃないか、そういうふうなことが言えるような仕組みになってますか。あなたはそれがなってるというふうな認識をしているとすれば、そこに犯罪発生の一番大きな問題があるんじゃないですか、どうですか。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) 先生御指摘のように、局長同士の私行ということにつきまして、これにつきましては、おっしゃいますように、わりに言いやすい。しかし、その局の中の業務取り扱いということになりますと、まさしくおっしゃるとおり、その局長が最高責任持っておるわけでございますので、やりにくいではないか、私もそう思っております。したがいまして、いろんな私行上の問題等、あるいは業務取り扱いの、他の局がお感じになっておるいわゆる防犯責任者と申しますか、防犯推進責任者の人たちが、いままではそのことを郵政局や監察局等には実は話をしていなかったわけでございます。したがいまして、監察局長の方から冒頭申し上げましたようないろんな方策を通じて、その情報というものが郵政局あるいは監察局の方に上がるような、そういう自覚とそういう仕組みをいまつくっておるところでございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 さらにまた具体的に個々詰めていきますから、それはそれとして、相模大野で大変なたくさんの方々に御心配いただいた、いいですか、これじゃならぬと。したがって、それに伴って郵政省は防犯対策を確立をしようとして努力してきた、今日なお努力をしている。それは私も認めるんですよ。しかし、筋違いのところから仮にその努力が行われておるとするならば、これはどれだけ努力をしたって解決になりません。  そういう観点で、今日まで郵政犯罪の長い歴史があるんですから、どういう形が特徴的にあって、それはなぜこういう問題が発生をするのかということについて、科学的にきちっととらまえるべきじゃないんですか。そうした分析に立ちながら、監察がデータをそろえるならそろえて、それを省の問題としてどういうふうにあるべきかということを検討すべきじゃないんですか。たくさんの学者の方々も今日の制度の問題について幾つかの意見があります。一々ここで申し上げませんけれども、そういうところにきちっと真摯に耳をかして、そして教わりながら方針は立てるべきだと思うんですよ。その姿勢が全くない。  同時に、あなた方は、たとえば逓信委員会の各先生方に、郵政省が立てられました防犯対策の問題を説明に上がりましたか。御心配いただいた各先生方に、実は御指摘を受けて郵政省としてはこういうふうに防犯に努力をする方針を固めて具体化をしていますというような説明をやりましたか。ただここで時間だけ過ぎればいいという問題じゃないでしょう。私は、その辺をもう少し明確にあなた方は態度を引き締めて真剣に取り組まなきゃいかぬと思う。みんな御心配いただいてるんですよ。やったかやらなかったか、答弁してください。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) おっしゃいますように、すべての先生方に御説明し御理解を求めるということはいたしておりませんでした。今後ともそういう点については十分注意いたしまして、御説明に上がるようにしてまいりたいと、そういうふうに考えております。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 次に、特定郵便局長の任用の基本方針、さらに具体的な選考の手続、これについて事務的にひとつ説明してください。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) 特定郵便局長は、御承知のとおり一般職の国家公務員でございまして、国家公務員法の第三十六条及び人事院規則の八−一二に基づきまして、郵政大臣が定めるところの特定郵便局長任用規程により任用いたしておりますが、任用に当たりましては部内、部外を問わず責任感と活動力のある、また熱意のある人材を求めて、その地域における郵政事業を担い得る人物を登用することといたしております。  具体的な選考の問題でございますが、それに当たりましては候補者と申しますか、そういう者につきましての勤務実績のほか、面接試験などによる人物評価などを行いまして、また必要な事項につきまして監察に調査を依頼するというようなこと等をいたしまして、特定郵便局長としての適格性の有無などを慎重に総合判定の上、任用を地方郵政局段階で行っておる、こういうことでございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 監察が具体的に候補者について調査をされますね。そして、答申をして、それを参考に郵政局が判断をする、こうなっていますね。監察が調査に当たるときは郵政局が、たとえば三人なら三人の候補者を同列にながめて、その中から選考する立場で監察に依頼がありますか。あるいは候補者が一人にしぼられて、そうしてその人についての調査が依頼をされますか。どっちなんですか。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) お答えいたします。  郵政局から調査依頼を受けて、支局の監察官、責任者でございますが、特定郵便局長候補者の調査をいたすということでございますが、この場合、候補者が複数の場合もございますし、それから候補者が単数の場合ももちろんございます。  それから、これは人事局の方の問題かと思いますけれども、すべての候補者、どういう郵便局でも必ず監察官が調査するというスタイルではございません。そういう意味で、すべて郵政局の要請に応じまして要請された人数について調査するということになっております。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 複数の場合もあり得るということですね。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) ございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 その場合は、どうなんですか、複数の場合の選考はあなた方ではやらないで、調査をした、いわゆる調査報告書だけが判断をつけないで、人事の方にいくわけですね。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) 候補者につきましていろいろと調査いたすわけでございますが、当然のことながら特定局長として適性があるかないかというような意味合いのコメントはつけます。しかし、最終的にどの候補者が選ばれるかということは監察局のあずからぬところでございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 そうしますと、監察で複数で調査に当たったとき、複数で依頼を受けたケース、それから複数でなく、もう候補者がしぼられて調査に当たったケース、この数字を挙げてください。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) ただいま具体的な数字を用意しておりませんので……。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 じゃ、感じでどっちが多いのですか。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) 単数か複数か、どちらかというお尋ねでございますが、正確な資料に基づいたお話でないので、大変恐縮でございますが、推量でとおっしゃいますので、それについてお答え申し上げますと、複数のが多いものと推定しております。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 複数の方が多いんですか。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) はい、そのように聞いております。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 それでは後ほど、数字の問題ですから、ひとつ提供いただけますか、資料として。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) 大変個別的な問題になりますし、時日の経過した問題もございますので、非常にむずかしいと思うわけでございますが……。  大変失礼いたしました。ここに資料が持ち合わせございまして、一局平均の候補者数というのが載っております。これ本件は、監察官が調査に当たりました候補者の数でございまして、そのほかに郵政局で調査を要しないあるいは郵政局独自で調査いたした候補者もおろうかと思いますけれども、平均のケースで申し上げますと、臨局いたしました数は一・二名、要するに平均値が一・二名であるということでございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 これは私は重要な問題だと思う、選考の経過は。したがいまして、ぜひとも、調査を仮に要しないというふうに判断をした、これは人事局ですね、調査を要しないというふうに判断をした候補者のケース、それから単独で一名にしぼって調査をしたケース、二以上の複数で調査をしたケース、これを、余り数は多くないと思うので、過去五年にさかのぼって限定をしますから、ひとつ資料として提供いただきたいのですが、どうでしょうか。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) この一年間の新しい特定郵便局長の任用数というのはたしか千百幾つ、ことしの七月の場合も約七百人ぐらいだと、高齢勧奨退職による欠員数は。このように把握をいたしておるわけでございまして、それの五年間となりますと、その……。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 数字を言っているんですよ、数字がどれだけあるか、ケースに基づいて。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) ええ、もちろん数字であれでございますが……。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 そんなもの一つもくれと言っているんじゃない。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) それから一般的に申し上げまして、郵政局の方ではその管理者である者、これにつきましては当然にそれを監察に依頼して、調査をしなきゃならないということ自体がはっきり管理者把握してないという場合もございますので、そういうものだとか、あるいは大局の役職者だとか、当然に当該局長以下が把握をいたしておりますので、こういうものは除いておると、これは一般論でございます。しかし、先生のあれでございますので、昔のはどうかと思いますけれども、できるだけやってみたいと、このように考えております。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 人事局長ね、頭をやわらかくして聞いてください。私、五年間でいいと言うんです。数字でいいと言っているんです。何も昔のやつまでさかのぼって私いただいたってしようがないんですよ。最近の五年間だけで結構ですから。  これは委員長ね、いまのああいう答弁をされますと、問題を正確に把握していないというふうに思いますので、しっかり聞いてもらうように注意を与えてもらいたいと思います。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) 先生御指摘、御要求の線で、地方でやらせておくわけでございますので、やらせてみたいと、こう考えております。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 それから、特定郵便局の職員の採用、配置がえ、こうした人事は責任は各郵政局ですね。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) 特定局の職員の場合の採用、配転の関係でございますけれども、まず、採用につきましては、普通郵便局の職員と全く同様に、御承知の人事院の行う採用試験あるいは委託を受けました郵政省が行う職員採用試験合格者の中から、任命権者である郵政局長が採用する、こう相なっております。  それから、現在職員の転勤の問題でございますけれども、普通郵便局の職員と同様、任命権者はこの場合は郵政局長でございますから、郵政局長または普通局の場合は普通郵便局長が業務上の必要に基づきまして行っておるものでございますが、やはり転勤等の問題になりますと、任命権者は郵政局長でございますが、当該特定郵便局長というのはやはり業務推進、局務運営、職員管理の責任を持っておりますので、当該局長の意見等も十分聞きながら、しかし最終的にはこれはもう権限は地方郵政局長にあるわけでございますので、郵政局長が最終的に決定する、こういうふうにいたしております。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 そうしますと、手続に基づく人事権というのはどこで発表されるんでしょうか。たとえば、当該局長がオーケーを出さない場合に、郵政局長は発令行為ができないというふうに受けとめていいんですか。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) オーケーという意味があれでございますけれども、やはり当該局の実情なり意見なりを十分立てながら、しかし大局的な観点から地方郵政局長が最終的には決定する、このように見ておるわけでございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 意見を聞くということは私もわかるんです。意見を聞かないでやるようなむちゃなことはできないと思う。ところが、意見を聞くけれども、その意見必ずしも人事を扱う方の、いわゆる郵政局の側から見て原局の局長の意見と合わない場合がありますね、合わない場合。ぴったり合えばこれは一番いいんでしょう。しかし、合わないケースだって出てくる。そのときは権限は一体どうなるんですか。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) これは、まあ形式的に詰めていけばそれは郵政局長にあるわけでございますが、しかし当該局長としては、やはりその職員業務運行、これは第一義的には当該局長に責任があるわけでございますので、十分そこを話し合いをし、そう単純な一方的なものでなくて、十分な意見の調整をし、話し合いをしながらお互いに理解し合って、しかし最終的には大局的な判断での郵政局長の権限、私はこう見ておるわけでございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 もう一遍、法律的たてまえは郵政局長が持っているが、具体的には当該局長が配置転換等については権限を持っていると、これでいいですか。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) いや、そうとは考えておりません。法律的にはやはり任命権者である郵政局長である。ただ、事実の中でその局につきましての運営もうまくいかなきゃなりませんし、局長の責任も立てなきゃなりませんので、事実上それを十分尊重しながら法律的には郵政局長が任命権者である、権限を持っておる、このように理解をいたしております。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 だから、その意見が食い違ったときにどうするんですか。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) いろんな角度から、多少時間も要ると思いますけれども調整をやって、しかしなお郵政局の判断が当然でございますので、最終的には郵政局長が踏み切る、こういうことだと思っております。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 たとえば最近の傾向として、おおむね時期的に集中をして退職者が出ますから、それに伴う役職の異動も含めて異動の時期がありますね。その異動の時期に、よそを詰める場合に、他の局へ出して欠員になった。その欠員になったところの採用をするか、あるいはよそから持ってくるか、埋め方は二通りある。その二通りのときに意見が合わないということで長期間欠員のままで放置される場合がある。そうしますと、最終的な判断というのは、たとえば局側の意見と原局長の意見と合わない、最終的に判断をすべきその期間というのは一体どこに置いているんですか。どれぐらいなんですか。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) 判断の期間の基準はどこに置いておるかというお尋ねでございますが、特に私どもの立場といたしましては、非常に厳しい定員管理の中で、他方では電通合理化等に伴う過員があり、他方では高齢退職その他の欠員があるわけでございまして、この過欠の調整というのが一番大きな使命と申しますか、役割りだ、それが郵政局でしかできない任務だ、こういうふうに問題意識を持っておりますが、その中での役職者という限定された意味での欠員でございますが、役職者というのは、やはり私といたしましては、一般職員よりもより早くその役職の機能を果たしていかなきゃならないものではないか、こう思っておりますが、さあ具体的に一カ月だとかどうだというふうな基準までは実はよく把握をしていないわけでございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 私は、実態を把握をしているかどうか、どうなっているかということを聞いているんじゃないんです。考え方として、空白期間が現実問題として三ヵ月も半年も埋められないことがあるんだ、現場でたくさん。そういう状態は困るんで、一定の基準を設けてもらいたい。むしろ基準を設定するとするなら、大体この時期は決断しなきゃならぬ時期じゃないのかということに追い込まれる、原局長と郵政の考え方が違えばですよ。それの決定をする期限というものについて、ある程度のめどを置いてもらいたい。そうじゃないと欠員があった局はたまらぬですよ。そういう意味で、実態がどうなっているのかじゃなくて、あなた方としては、それらの期間最低ここまでは調整のために使うけれども、ここではもう決断しなきゃならぬという時期があろうと、それが私は人事だと思う。その時期は大体どれぐらいに考えるのか、こう言っているんです。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) この過欠の調整というのは、長い間電通合理化の、四千人、五千人に及ぶ合理化の進行の中で、強制配転にわたらないようにいろんな家庭の事情等、組み合わせ等、いろんな情報を集めながら進めておるわけでございますので、その辺のところ、数字的に一律にというぐあいにはいかないと思いますけれども、なお地方郵政に対しまして、どのような取り組み方をしておるのか、なるべく過欠の調整が早急に行われるように、あるいは欠員の埋め合わせが早急に行われるように努力をさせていきたい、このように思っております。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 それ以上やっていますと押し問答になっちゃいますんでね。少なくともあなたのいまの答弁というのは、実態も把握をされていないし、それらを確かめてからしか考えられない、こういうことのようですから、早くそれは掌握をしてくださいよ。そうして、長期にわたって欠員が発生しているようなところについてはきちっと目を光らして措置をしてくださいよ。そのための定員じゃないんですか。出すのは出したけれども後が来ませんのや。早くやってくれったってなかなか発令してくれません。幾つかの例がありますよ。私、局名挙げたっていいですよ。最近の例にしたって二つも三つもあるんです。こういうことのないようにしてください。私の三重県下だけでもいま五つあります。  それから次の問題ですが、特定郵便局における本年の七月、八月、九月中の重要だと思われる非違、それから犯罪、これの数を集配局、無集配局、その別にひとつ教えてもらいたい。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) お答え申し上げます。  特定郵便局におきます重大な非違、と申しますのは犯罪には至らない非違でございますが、集配局が一件、無集配局が八件という数字になっております。合計九件の発生を見ております。犯罪でございますけれども、集配特定局において十件、それから無集配特定局におきまして十六件、合計二十六件発生しております。特定局職員による犯罪でございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 七月、八月、九月、これ集計ですか、いまの。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) お説のとおり、七月、八月、九月のものをトータルしたものでございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 そうしますと、五十三年度に入って、特定局で第一・四半期に犯罪の発生が八十一件、それから無集配の発生が三百十七件、それにいまの数を加えますと、大体第二・四半期までの発生件数に当たるわけですね。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) 先生の御設問の趣旨をちょっと取り違えているかもしれませんけれども、先生、あるいは特定局における犯罪総数というふうにお考えかどうか。ちょっといま手元に用意しておりませんが、無集配局におきまして発生いたしました犯罪件数のうち、部内職員による犯罪をピックアップして御説明申し上げたわけでございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 いずれにいたしましても、資料に基づきますと、五十一年度、五十二年度、やや数は減ったとはいうものの、本年の発生状況等をながめておりましても、依然として発生状況は横ばいにある、こういうふうに言わざるを得ないと思うんですね、数字からいきまして。そして、冒頭私申し上げたように、相模大野で大変な問題が起こって、そしてみんなが引き締めなきゃならぬ、こういうふうにあなた方は努力をされてきた。ところが、件数が一向に減っていない、こういう事実をどういうふうにあなた方は認識されますか。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) 申すまでもないことでございますが、大変残念なことだと思っております。今後とも特定郵便局に限りませず、普通局あわせまして、犯罪撲滅と、これは大臣からきつくそういうふうに指示を受けておる次第もございます。万全を尽くして犯罪の撲滅に努力したいと、こういうふうに思っております。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 いま大臣がちょっと席を外されておりますが、大臣が公式に表明をした態度、そして皆さんがここでお答えになっておる態度、これは管内全体にぴしっと通っておるんでしょうか、どうでしょうか。また皆さんは通す自信があるんですか、ないんですか、明確にひとつ。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) 最大限の努力を払って浸透させているところでございます。もう大多数の職員は、当然のことながらおのれの職務にかんがみまして、その意向を十分受け取っていた、これはもう私ども言うまでもなくあたりまえのことでございますから、十分に浸透しておると思っております。遺憾ながらこういう数字が出ておりますので、すべて一人残らずということが言えないのが非常に残念でございますけれども、少数の不心得者を除きましては、大臣の趣旨、私どもの指導は徹底しているんだと、そういうふうに思いたいと思っております。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 局長どうですか。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) 私も同様でございますが、特に一言つけ加えさせていただきますと、相模大野事件、あれの遠因近因が営利企業に長い間関与しておったというところにこれの本当の基本があると、私としてはそのように特に認識しておりますが、この関係につきまして、十分なる措置を人事局自体としても図らなきゃならぬ。全体の総合的な防犯対策本部の中に入っておりますけれども、事業もともども。しかし、さらに私どもの独自のものとしてそういう問題を十分徹底させないかぬ、こういうふうに、一般の職員犯罪も同様でございますけれども、そういう問題意識を相模大野事件の経過の中から感じたわけでございます。  あとまた、最近の特定局長の犯罪等の場合のお尋ねもあろうかと思いますけれども、またそれはそのときに譲らせていただきたいと思います。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 皆さんの威令がなかなか下に通じていかないようでありますし、また逆に反発をしているところもありますし、現にそれを何といいますか、その反発を支持をするような形のものもあるわけでありまして、これは大変なことだと思っておるんですが、それはまた後で指摘をしたい。  ところで、ことしの六月一日付で特別昇給を実施をしてますね、これは管理職。四月一日は定期昇給、六月一日に特別昇給が実施されていますね、特定郵便局長の。全体の今日までの発令の数というのは二千二百十六名、一万八千ばかりですから大変な比率になりますね。しかもこれは東北関係はまだ実施をしておりませんから、東北がおおむね二百五十から三百ぐらい出るでしょう。それだけの数字が六月一日付で現に特別昇給をされている。この昇給発令の基準というものは一体何なんですか。なぜ特別昇給をしたのか、これは理由があると思うんですね、特別の昇給ですから。何らかの郵政事業の立場から見て、貢献の度合いその他があったと思うのですけれども、局長ですから。その辺ちょっと説明してください。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) 基準等御説明申し上げます前に、この特別昇給は普通局の管理者も同じでございますが、特定郵便局長、その定数の一五%以内で、各郵政局に特別昇給枠を配分する、こういう仕組みでございます。その一五%というのは、一般の行政職職員、私どもの方は電波もございますけれども、これと全く同じ比率に相なっております。この特別昇給につきましては、実施権者と申しますかは、御承知のとおり地方郵政局でございますけれども、局長自身の勤務実績や郵政三事業——郵便、貯金、簡易保険等の業務成績、またその特推連活動における貢献度合い等を総合的に勘案いたしまして、勤務成績良好と認められる者に対して実施をしておるわけでございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 よそのところを余り指摘をしますといろいろ差しさわりがあるようでありますから、三重県内で大王、賀田、北輪内、鵜殿、答志、多徳、こういう局がありますが、この局は特別昇給の該当局でしょうか。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) いま御指摘の局は、ことしの六月一日の特別昇給を行っております。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 この各局、これは先ほどの首席監察官の答弁とも絡むんでありますがね、相模大野事件が発生をしまして、ことしの二月以降に全局監査という立場をとられたわけですね。そうしますと、そのときの監査結果というのはまとめられておるんでしょうか、どうでしょうか。私の手元で、少し資料要求をしましたら、たとえば大王の場合には、会計監査の実施については四十九年の十一月十五日、いいですか、いまから四年前。それから賀田は新しいんですが、五十三年の三月二十二日ですから先ほどの説明から言ってもこれは新しい監査と、こういうことになるでしょう。これは監察じゃありませんよ、会計監査の方ですから。それから北輪内は五十年の一月二十四日、それから鵜殿の場合は五十一年十二月の二日、答志は五十一年九月七日、多徳が五十年の六月五日。それから監察の考査の方は五十一年の五月十八日が大王、五十一年の十月二十七日からが賀田、北輪内が五十二年の五月二十五日から、鵜殿は五十二年の十一月八日から、答志五十二年の十月五日から、多徳五十一年の三月十九日、こうなっているんです。  これは新しい資料としていただいたはずなんですが、先ほどの、二月以降の全局にさらにもう一度目を輝かして見て、犯罪の要素がないかどうかというふうにお調べになったんだとすると、そのときの資料があった方が親切だと思うんですが、どうでしょう。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) おっしゃいますとおり用意いたしたいと思います。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 やられているわけですね。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) 先ほど郵政省の防犯対策全般のとき御説明申し上げたとおり、本年九月末を目途にいたしまして、全特定局ことごとく防犯特別調査を実施いたしました。当然のことながら、一般の業務考査よりもより防犯に傾斜を置いた監査を実施いたしたわけでございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 せっかくそういうのを新しくやっておりながら、資料要求しますとそれが出てきません。大変な問題だと思うんですよ。なぜそうなっているのか、私よくわかりませんが、これ皮肉で言っているんじゃないんですよ。少なくとも過去三年間のというふうに私は申し上げた。ところがそういう重大な一番新しいいわゆる監査、考査の結果が仮に出ておるとするなら、それもあわせて私はいただくのが当然の話じゃないのか。  それはともかくといたしまして、いただきました資料の中にこういうのがあるんですね。指摘事項でありますが、証票類払い出し登記漏れについて、切手類常備定額受け払い簿の誤記、重要式紙類の使用者受領印漏れ——証票、これらの払い出し登記漏れというのは全部あるんです。これは当然書類でもって監査をされるわけでしょう、現物と書類で。そうしますと、こういう登記漏れだとか誤記があれば現物と現在高とが合わないはずですね。しかもこれは重要書類でしょう。重要書類というのは、これは会計の方で指定をしていますように、重要式紙というのはちゃんと番号で指定をしてあなた方やっているわけでしょう。これは金庫へしまいなさい、これは受け払いを厳重にしなさい、一般の式紙、帳簿とは別に保管方、経理の仕方まで注意をしているんでしょう。ところが、そういう重要なものが不符合があった。そういうことがこの会計監査や考査の中で指摘をされているところが、たとえば大王の場合には成績優、いいですか、賀田の場合も成績優、北輪内は良上、鵜殿良上、答志、多徳良上、どういうことなんでしょうかね。しかもこの局は特別昇給をしていると、こうなんです。  私は、この辺にあなた方の基本的な姿勢の問題として、一般の単なる誤りじゃないんですね。これは欠陥としてぴしっと挙げてないから現場と残高とが合わないで、どこか違うんじゃないかということで調べていったら不符合が発覚をした。こうなっているんでしょうが、そこに現場のきわめてずさんさがある。特にこの中では、勧誘に行って、初回の場合には向こうに預かり証を置いて、そして金を持ってきて正規の取り扱いをする。こういう立場の重要な預かり証、いわば金券に等しいもの、毎日毎日チェックすることになっているのにしないでやっている。それらの局が、これはどうですか、局長はきわめて成績がいいんだというふうな判断をして特別昇給をしている。この辺問題があるんじゃないんですか。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) 手元にちょっと資料を用意しておりませんのであれでございますが、特定局に臨局いたしまして、いろいろ諸帳簿を対査などいたしまして非違等を発見するわけでございます。確かにお説のとおり大変問題だと思いますけれども、いろいろな点を総合した結果、これはさっき言ったような評価が出たと思われるわけでございまして……

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 いいですよ、もう苦しい答弁。  次に、宮崎県の小戸の局長が蒸発をしてしまっていまだにわからない。行方不明だ。これは一体どういうふうに掌握をして、どうなっているんでしょうか。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) 宮崎県小戸郵便局長の蒸発の実情と経過を御説明申し上げます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 筋道だけでいいから。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) 九月二十八日、二、三日旅行に出かけるということで自家用車で家を出たまま、本日現在、行方不明になっておるということでございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 この小戸の郵便局長が貯金三百五十万を横領しているという、これは地元の新聞ですよ。知っているんでしょう。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) 知っています。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 なぜ言わない。筋道言えと言ったら、調査したところの筋道ぐらい言ってくださいよ。しかも処分しているんじゃないですか、懲戒免職の。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) はい。宮崎小戸郵便局長の犯罪について御説明申し上げます。  昭和五十二年の十二月五日、預金者から定額貯金を預け替えするように依頼されましてこれを払い戻し、預入しないで横領した疑いがあるというものでございます。現在、先ほど申し上げましたように、被疑者は行方不明となっておりまして、業務上横領容疑ということで昭和五十三年十月七日、全国に指名手配をいたしておるところでございます。  また、昭和五十三年十月十六日付をもって懲戒免職となっておる事案でございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 宮崎本郷局というところの事件はどうですか。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) 御説明申し上げます。  宮崎本郷郵便局長の犯罪は、昭和五十三年七月二十二日から八月十六日までの間におきまして、預金者から二百四十万円の定額貯金の預入申し込みがあった際、これを受け入れ経理しないで横領した事案でございます。このほかに、資金の受理局から受領いたしました資金の一部三十万円をやはり着服横領いたしたものでございまして、九月四日、宮崎地方検察庁へ送致いたしました。同日付をもって懲戒免職処分となっております。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 先ほどの宮崎小戸の局長と、それからいまお聞きをしました宮崎本郷局の局長と関係がありませんか。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) お答えします。  私どもの承知している範囲では両者の関係はないように聞いておりますが、犯罪の原因が同じ、証券相場に手を出したということでございまして、もちろんおのおのの証券相場の取引相手と申しましょうか、会社はもちろん違っておりますが、そういった類似の中から当人同士がどういう関係にあったかは、真相はよくわかっておりませんが、私どもの承知しておる限りは特別な関係があったということは承知しておりません。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 別な関係と言われますがね、明らかに小戸の郵便局長がこの本郷局の局長をむしろ引っ張ってきまして仲間に入れたんじゃないですか。あなた方、それ調査してきちっとしなさいよ。先ほども言いましたように、相互牽制という立場というのは明らかにそこに問題がある。むしろこれ、行方不明になった小戸の局長というのが、いいですか、これが親分で、それの指導を得ながら相場に手を出すようになったのですよ、本郷局長は。ほかにグループがあるんじゃないかと言われておるんです。しかも、これ警察も指名手配しているんでしょう、監察だけじゃなくて、小戸の局長の場合は。もう少し的確に、問題が発生したら、付近の情報なり何なり、またその周辺の局長は一体この中に巻き込まれていないのかどうか見るべきじゃないんですか。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) 断定的なことが申し上げられないという意味で申し上げたんですが、関連があったんではなかろうかとは思っております。  と申しますのは、いわゆる証券相場の取引相手である会社が違っているということ等で断定的なことが申し上げられないと申し上げたわけでございまして、当然ながらこの小戸郵便局長の犯罪発覚に当たりましては、そういった関係、これは正確にはだれも知らないわけでございますが、そういう関係もあろうかということで近隣の特定局長、先ほど申し上げました特権連の防犯連絡責任者及びその関係者が郵政局に通報し、ある程度いろいろな意味で調査いたしたという事実がございます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 小倉熊谷郵便局の問題はどうなんですか。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) お答え申し上げます。  福岡県の小倉熊谷郵便局長の犯罪でございますけれども、北九州市内の預金者から便宜預かっておりました定額貯金証書によりまして、無断でこの証書をもとにいたしまして貸し付けを受け、その貸し付けを受けた金額九万三千円を横領いたしたものでございます。これは五十三年三月六日、当該局の防犯特考——特別調査をいたした際発見したわけでございますが、五十三年八月に福岡地方検察庁へ書類送検いたしました。当人は当然懲戒処分になっておりますが、ちょっと正確な日付をここに持ち合わしておりません。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 一つずつずっと詰めていきたいんですが、余り時間がありませんから、総括的に一応お聞きをするだけ聞いておきますが、岐阜の美並郵便局。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) 岐阜県美並郵便局長の犯罪でございますが、昭和五十三年四月二十二日に預金者から定額貯金証書二枚を預かりまして、そのうち一枚百万円を四月二十四日に払い戻して、自己のために費消したものでございまして、詐欺罪で八月二十六日に岐阜地方検察庁に送致をいたしました。  なお、同日付をもって懲戒免職になっております。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 いま並べただけで四局、問題点がありますね。しかも、宮崎本郷局、これは世襲ですね。それから岐阜の美並郵便局、これは世襲ですね。それから、岐阜の美並郵便局、これも世襲ですね。それから、それぞれ任用するに当たっていろいろ問題がございますね。そうしますと、前の相模大野に引き続いて皆さんは特定郵便局長の任用の際のいわゆる調査をされてきておるわけですから、その調査の資料等、ずうっと目を通してみましたか、どうですか。

吉田実自由民主党・自由国民会議

○説明員(吉田実君) 調査資料そのものについては、実は見ておりません。その内容等については、東海郵政監察局の方から概要については聞いております。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 岐阜県のこの美並の郵便局、この局長は昭和三十九年四月の二十日に事業優績で自局長の表彰を受けてますね。おやじさんが局長で、その当時自分は主事だったんですか、受けてますね。ところが、その前の昭和三十三年五月十四日に、賃金の不適正使用によっておやじさんが減給三カ月、本人は戒告の処分を受けてますね。それから昭和四十九年の十一月一日、これまた勤務時間中に遊んでおったということで戒告の処分を受けてますね。間違いありませんか。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) 間違いございません。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 この昭和三十三年の賃金の不適正使用というのは、私どもの調べましたところによれば、非常勤賃金がその当時二百円で帳簿上契約をされているのが、本人には百五十円しか支給をされなかった、言うなら五十円の賃金を浮かしておって、その総額は三万六千円に達する。これは日額非常勤でございますから、おおむね七百二十日分、三万六千円。七百二十日分、五十円ずつ全部ピンはねをしておった、こうなりますね。七百二十日というと、おおむねその当時の非常勤の制度からいきまして、三年間です。三年間。私は先ほどの衆議院におきます逓信委員会を傍聴さしてもらいましたが、この金額その他については全然あなた方は発表しない。ただピンはねをしたものを、局の経費に流用をしておったから着服ではないから、これは減給三カ月と戒告で終わったんだと、こう言っているわけですが、いま私が指摘しましたような内容であったのかどうなのか、その辺いかがでしょう。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) 私どもの方で調べましたところによりますと、その二百円、百五十円ということは明確に出ませんでしたけれども、郵政局からの電話、その他での情報でございますので、そういう点までは出ませんでしたが、賃金を浮かして局務運営費に使ったと、こういうふうな報告を受けております。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 いま申し上げましたような仮に内容だといたしますと、少なくとも三年間ピンはねをしておってなかなかわからなかった。しかも、これは当該本人のたまたまお兄さんがおって、お兄さんがこのことを知って、これはたまらぬじゃないかといって申告をしてやっとこのことが判明をしたんじゃないんですか。それも知らなかった、あなた方は。

守住有信郵政省人事局長

○政府委員(守住有信君) お兄さんの申告によってということまでは把握しておりません。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 私は、あなた方ともいろんな資料問題をめぐってありましたから、具体的には本日の朝しか質問の内容について細かくは渡しませんでした。しかし、少なくとも、小戸の局は別として、宮崎本郷、小倉熊谷、岐阜県の美並、この問題は取り上げますよという話はしておったんであります。あなた方、もっと準備してくださいよ。お話になりませんじゃないですか。しかも、いま申し上げるような形で局の経費に突っ込んでおったと言うけれども、美並の郵便局長は、局長になってからも、自分たちの同僚局長が、しかもこれは特推連の範囲内じゃなくて外の局の局長が死亡したときに、渡し切り経費から一千円の香典代を落として、そして葬式に行っているじゃないか。しかも、その日は出勤。経理局長、渡し切り経費というのは葬式の香典は落とせるんですか。

河野弘郵政省経理局長

○政府委員(河野弘君) 私、いま法規持っておりませんけれども、公的な行為以外は渡し切りは使用できません。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 私はそこに、たとえば本来監査をしなければならぬ経理上の会計の中に、監査課わざわざ設けられて、現地へ出ていって定期的に監査しているわけでしょう。しかも片方では監察官の組織があって、これまた考査の立場で局に入っている。三年間こういうことが続いて申告を受けなければ判断ができなかったという、これは古い話ですから、今日はそんなことはなかろうというふうに私も思いますけれども、いずれにしても、そこの仕組み自体は根本的に変わっていない。私はこれは大変問題のあるところだと思いますよ。  しかも、この美並の郵便局は、局長が資金転がしのために——これは掌握されているんでしょう。近くの郵便局へ行って金を出したり預けたり、相模大野と一緒のようなことをやっているじゃありませんか。調べましたか、その後。相模大野のときに付近の局長も全部ぐるになって犯罪を構成したんじゃないか、こういう立場で指摘が幾つかされたはずでしょう。この美並の局にしましても、近くの局へ行きまして、局長が本来なら自分の局持っているんですから、自分の局に定額を持ってきて必要があればそれは払い渡す、この取り扱いができるのに、局長がわざわざ自分の局以外のところへ行って受け払いをやっているじゃありませんか。あえて私はここでは名前言いませんけれども、局名ぐらい言っておきましょうか。美並郵便局。これ、ひとつ調べてもらってもわかりますよ。そういう状況がなぜチェックができないんでしょうかね。  しかも、おおむね今日までの犯罪の経過というのは、たとえば相模大野の場合には自家営業で赤字を出して、それに補てんをするためにやっている、これが一つのケース。それから一つは美並の郵便局、これはギャンブル。いいですか、かけごと。これに熱中をしてしまって郵便局をほっぽり出して、ふだんからちゃらんぽらんで、しかも、それは局長に任命される以前の主任、主事の状態の方がなおかつやらかしている。おやじが局長、息子が主事あるいは主任、その弟も局におる。電通合理化までは親子三人おったんじゃないですか。そういうところで問題が発生している。しかも他の局も見て見ぬふりをしている。町へ行ったらうわさは大変ある。しかも同時に、これは昭和四十九年の十一月一日、先ほども言ったように勤務時間中に局を抜けていっておやじのところへ行って、碁好きなものだから碁を打っておった。それが町の人の申告によって調査に入って戒告の処分になっている。そのときは、もうすでにかけごと好きというのはだれに聞いたってわかっている話だ。それをただ、その日だけの不在局長だということに縮小してしまって取り扱いをしているから大変国民の皆さんに迷惑をかけるような事態を発生さしているんじゃないですか。  どこをもってあなた方はこの対策の基本にしておるんでしょうか。これはもう監察の機構を超えている問題だ。したがって、これはむしろ郵政大臣ね、人事局が中心にならなきゃだめですよ、人事局が。監察局というのは、私も部内出身ですからよくわかっていますが、郵政の決められました枠の中でしか問題の摘発はできないんです。その枠について問題がありという観点は全然とられないんです。その枠の中でしか見てないからつかめないし、問題があっても後片づけができない。制度に問題がありとするようなことはいままでの犯罪の歴史をながめてみても出てくるんです。  したがって、そういう出てきたケースケースを科学的に分析をして、その結果、制度に問題があるとするならば、その制度自体をどういうふうにやっていくのか。しかも今日の枠の中でも犯罪をつくりやすい。つくってもなかなかわからない。こういう仕組みになっているのは、そこの小局なら小局の運営、局全体の運営がわかっておっても指摘ができないというようなかっこうになっておる。ここが一番ポイントなんですよ。宮崎本郷の局では現金出納、毎日の。現金出納報告が書き直されているというような事実まであるんじゃないですか、都合のいいように。けんかもあった。けんかをしておっても局長が握りつぶしている。それはそうでしょう、一番キャップなんですから。上の目が光っていなければ。そういうのを指摘をして、逆に忠告をした方が気まずくなっちゃって、局長からいじめられるという話になる。  そこの構成自体に着目をしないと、私は郵政犯罪というものはなくならないと思う。これは大臣ね、しっかりひとつ、その辺についての対策上の問題を樹立をしてもらいたいし、樹立をしましようという話を私は大臣の口からお聞きをしたい。

服部安司自由民主党郵政大臣

○国務大臣(服部安司君) 御体験の上からまことに高邁な御意見を拝聴いたしました。私も、この後を絶たない、きわめて悪質な犯罪の発生をまことに遺憾に存じております。また、国民の信頼を取り戻すべく、われわれもわれわれなりに必死でこの対策の樹立をいたしまして、先ほど来首席監察官、人事局長からるる申し上げておりまするが、きょうの御意見を大いに参考にさせていただいて、今後この防犯体制の確立、犯罪の絶滅にあらゆる知能を動員いたしまして対策を立てて御期待にこたえたいと、正直に申し上げて、ここで先ほど来御意見を聞きながら、私なりに悲壮な思いでその決心をいたしているような次第でございます。  何とぞ、今後もいろいろと御指導、御協力をいただかねばならない問題でございますので、よろしく重ねてお願いを申し上げておきたいと存じます。

坂倉藤吾日本社会党

○坂倉藤吾君 時間が来ておりますので、あと一言だけつけ加えて終わらしてもらいたいと思います。  いままでの犯罪のケースは、先ほども少し触れましたように、自家営業、いわゆる兼業を禁止されておるにもかかわらず、自分の名義かあるいは奥さんの名義か、子供の名義かはともかくとしまして、直接的、実態的には局長が自家営業をやっておって、その営業が成績が悪くなってくると公私混淆をしまして、整理をしなきゃならぬやつにやっぱりこうやって犯罪を犯すというケース、それから商品相場に、本来これは通産省でも商品相場なんというのは、本人が立ち会ってそれにかかり切っておってもなかなか大変な課題だ、したがって、公務員がこんなことをやるのはこれはできないはずだと、こういって指摘をしておる課題についても、やっぱり手を出している。さらにはまたギャンブルなんというのは、これは局長が信用されるという立場からいったって真っ先に慎まなきゃならぬことじゃないんでしょうか。そういうやつに手を出している、こういうケースが非常に多いんです。しかも、それに女性が絡む、こうなってきているんですね。  そういうことになりますと、少なくとも郵政省は、人事の立場からも、いま兼業あるいは兼業に類似をするような形でかかわっておる局長というのは一体全国にどれだけあるんだろうか。どこがそうなっておるんだろうか。あるいは商品相場に手を出しているような局長というのは一体どうなんだろうか。あるいはギャンブル好きと言われるような局長というのは一体どこの局がそうなんだろうか。少なくともその数字を明確に把握をして、それが消えていくような指導というのがきちっと行われなければいかぬ。私はこれからも犯罪を起こす一番大きな要件だと思う。少なくともこの種の問題が原因になって犯罪が再び起こらないように責任を持ってもらいたい。  しかも、今日の特定局に対する町の人々のものの見方というのは一体どうなっているかというと、これは大臣ね、あなたのおひざ元で起こっておる問題です。昭和五十年の(ワ)の第一八一号、地位確認等請求事件ということです。奈良地裁で争われていますね。これは局長になれるというふうに思っておったら、それが否定をされた。なれると思っているのになぜおれがだめなのかということで訴訟を起こしている問題。特定局長というのは金を積んで、そしてやれば買えるというふうに思っている人々がまだまだ多いんです。私は、ここに特定という名前をつけながら、郵政の機能でありながらやっている一つの制度に大きなやっぱり問題点があると思う。  私は、仮に今日の制度を、残すとしても、その制度の残し方は今日の近代的な形に切りかえていかなければならぬ。それがむしろ今日まで明治四年以来、特定局が営々として、いろいろ名前は変わったにしても貢献をしてきた今日の特定局長会の歴史、局長の歴史ですね、特定郵便局の歴史というものが今日的な形になって生かされることになるだろうと思うんです。そこまでやっぱり踏み込まなければ私はだめだと思うんですね、正直言いまして。昔の形でいけばいいんだと、それを動かすやつは絶対だめなんだと、こういう物の言い方は私はけしからぬと思いますよ。  しかも、自民党の大平幹事長以下幹部の方々は、各県の支部に対して指導文書を出している。全逓が郵政民主化の動きをやっている。それで各地方自治体が決議をとられたらかなわぬじゃないか、それは誤りなんだから、いまの特定局の局長の任用制度や局舎の問題等については、これは最も民主的ないい制度だと推奨していますよ。私はこれも事実をつかまない、きわめて問題のある文書だと思いますが、これはもし問題があるとするならばまたの時間にやるとしまして、私はそういうようなことが今日いつまでたっても体質が直らない形になっておると思います。  さらに、きょうは触れませんでしたが、美並郵便局の局舎の土地は、これは局長のものではありません。しかも町のものでもありません。いろいろな経過があって本当は共有のものになっている、金を出して。ところが、登記ができないからもとの地主のままになっている。この土地の借料というのは一体どうなっているのですか。皆さん方調査もされていない。私は大変なことだと思いますよ。もっともっと突っ込んだあり方を確立をしないと、国民の皆さんが納得をしてくれるような郵政の運営にならない、このことを申し上げて、終わりたいと思います。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 三点にわたって質問をいたしたいと思います。  まず、宇宙通信についてでございますけれども、いま日本の宇宙開発の体制を見ておりますと、宇宙開発委員会の中で郵政省、そうしてそのもとにおける宇宙開発事業団、それからもう一方は電波研究所等々で非常に重要な開発体制のもとで一つ一つの業績が上がっておるようでございます。宇宙開発事業団の方では、宇宙開発に関する基本計画に基づいた開発、そういうことで一つは人工衛星の開発、二番目にはロケットの開発、三番目には人工衛星等の打ち上げの追跡、四番目には必要な方法、施設及び設備の開発。一方の電波研究所の方におきまして、一つは人工衛星の研究、二番目には実験用地上設備の整備、三番目には衛星実験の実施等々非常に宇宙開発体制の中で占める郵政省の位置づけというものは、運輸省や科学技術庁、文部省、その他の関係省庁と比べて本当に重要な立場にあると解釈をいたしております。  そういう意味で、第一点の質問でございますけれども、わが国の宇宙開発、科学研究分野と実利用の分野との二つに分けられると思うわけですけれども、実利用分野の方では通信、放送、気象、電離層、こういうふうになっているようでございますけれども、まず現況を御説明お願いしたいと思います。

平野正雄郵政省電波監理局長

○政府委員(平野正雄君) お答えを申し上げます。  御承知のように、わが国におきましては通信放送両衛星の開発を四十七年ごろから開始をいたしまして、鋭意推進を図っておるところでございまして、実験用通信衛星——CSというふうに呼んでおりますが、につきましては、昨年十二月十五日に静止軌道に打ち上げられまして、ことしの五月十五日から郵政省を中心といたしまして、各種の実験を行っておるところでございます。で、また実験用放送衛星BSにつきましては、ことしの四月八日に静止軌道に打ち上げられまして、七月の二十日から、さきに申し上げましたCSと同様に、郵政省を中心といたしまして各種の実験を行っておるところでございます。実験はそれぞれきわめて順調に推移をいたしておりまして、通信、放送両衛星ともに早期に実用化を図る見通しを得つつあるものというふうに考えております。  また、かねて計画をいたしておりました実験用の静止通信衛星ECSにつきましては、衛星の製作、地上施設の整備、これらが順調に進んでおりまして、来年の二月には宇宙開発事業団によりまして、種子島から打ち上げられる予定でございます。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 非常に研究が進んでおるようでございますが、一方、多様化する諸外国の衛星通信、米国やソ連も非常にやっているようでございますけれども、特に当局の方で、米国やソ連において、日本としてこの点は非常に参考にしていかなくちゃいけない、そういう面がございましたら御報告お願いしたいと思います。

平野正雄郵政省電波監理局長

○政府委員(平野正雄君) 諸外国における通信放送衛星の現状について御説明をしたいと思いますが、そのうちで通信衛星は、御承知のように宇宙利用の中で最も早く実用化された分野でございます。  各国における国内通信用の衛星につきましては、カナダが、一九七二年にカナダ最初の衛星といたしまして、アニタAという衛星を打ち上げまして、すでに三個の衛星を実用に供しております。現在、第ニシリーズのアニタBという衛星の開発を進めておりまして、ことしの十一月に打ち上げたいということで予定をいたしております。なお打ち上げはいずれも米国のNASAに依頼をして打ち上げておるものでございます。  その米国におきましては、国内通信衛星に関する政策が一九七二年に連邦通信委員会、FCCによりまして決定された後、相次いで数個のいわゆる国内通信衛星システムの建設申請が行われまして、現在ウエスタンユニオンという会社のほか、四つのグルーブが国内通信システムを運用中でございます。さらにもう一つのグループがFCCの許可を受けて、衛星通信システムを建設中というふうに聞いております。  ヨーロッパにおきましては、フランスと西ドイツが共同で開発いたしました実験用の通信衛星、シンフォニーという名前がついておりますが、このシンフォニーを一九七四年に打ち上げまして、各種の通信実験を行っております。またイタリーは通信実験衛星、シリオという名がついておりますが、これを一九七七年八月に打ち上げております。さらに欧州宇宙機関というのがございます。ESAというふうに呼んでおりますが、これは衛星技術の確立を目的とした軌道試験衛星OTSというのをことしの五月に打ち上げております。いずれも打ち上げは米国のNASAに依頼をいたしまして打ち上げたものでございます。この欧州宇宙機関は、この軌道試験衛星を基礎といたしまして、一九八〇年代早期にはヨーロッパ地域用の大型通信衛星、ECSの打ち上げを計画しておるというふうに聞いております。  またソ連でございますけれども、従来の移動型の通信衛星モルニアというのが長く使われておりましたが、このモルニアに加えまして、静止型衛星をも使用して国内の通信需要に応じておるという状況でございます。このほか開発途上国における情勢等もございますけれども、長くなりますので、放送関係について申し上げたいと思います。  実験用の放送衛星といたしましては、すでに先生御承知のように、米国が一九七四年に応用技術衛星ATS−6というのを打ち上げまして、アラスカ、ロッキー、アパラチア地域で一年間放送の実験を行いました。引き続き、その衛星をインド洋の近くまで持ってまいりまして、インドにもこの衛星を利用いたしまして、教育放送の実験を一九七六年まで行ったという実績がございます。なおカナダにおきましても、一九七六年に通信技術衛星CTSを打ち上げまして、衛星放送実験を行っておりますし、またソ連におきましても、一九七六年に放送衛星、エクラという名がついておりますが、これを打ち上げまして、主としてシベリア及び極北地方における共同受信ネットワークに対してテレビジョン放送実験を行っている模様のように承知しておりますが、詳細は不明でございます。そのほか、先ほど申し上げました欧州宇宙機関及び北欧諸国がそれぞれ放送衛星の計画を進めておるというふうに承知をいたしております。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 きょうは時間がございませんので簡単に質問いたしますけれども、この宇宙開発体制の中で、郵政、運輸、科学技術、文部省となっているわけですが、その他の関係省庁というのはどこが入っていますか、わかっておればお答えいただきたいと思います。

平野正雄郵政省電波監理局長

○政府委員(平野正雄君) 御承知のように宇宙開発委員会におきまして、わが国の毎年度の宇宙開発計画を策定するという形になっておりまして、年度ごとに各関係機関の方から計画の見直し要望というのが提出されるわけでございます。一方、宇宙開発委員会が二十年あるいはそれ以上先を見越しまして、宇宙開発大綱というのをまとめようということで、関係各省庁からの将来に向けての計画等を聴取をして、最近まとめたということがございます。そのような会合の中で、関係のある機関といたしましては、ただいま先生が、全部のことは私ども詳しくは承知しておりませんけれども、たとえば建設省が測地衛星というようなものを検討中であると、将来そういったものの開発に向けて検討しようというような発言があったように聞いております。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 これは防衛庁は入ってないですか。

平野正雄郵政省電波監理局長

○政府委員(平野正雄君) ただいまのところ防衛庁は入っておるようには承知いたしておりません。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 大臣、防衛庁は。

服部安司自由民主党郵政大臣

○国務大臣(服部安司君) 私も正直ちょっとその内容はつまびらかではありませんので、早速調べて御返事をいたしたいと考えます。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 きょうは短かい時間ですので要約いたしておりますけれども、確かに宇宙通信の展望、日本の技術の水準、そうして郵政関係を中心にいろいろとスタッフもそろえていらっしゃる。こういうわけで、私はここで社会の高度化に従っていく中で、宇宙通信の役割りというものは、これ、大臣ね、ひとつは国民生活にいち早く還元をする体制、これはわが国だけでございますが、また、これは世界にとるとやはり世界の人々に対する——これはもう当局の方でもそういうふうにきちっと考えた上でやっていらっしゃるわけですね。ですから、社会の要請に適合した宇宙通信というものは、文化的にも経済的にも社会的にもやはり国民生活の向上にいち早く還元する体制、これを私は終生間違ってはいけないと思うんです。  それが、ともすれば技術の開発がどんどん進んでくる。そうして平和と軍事という面を考えた場合に、皆さん方がどんなに歯どめをしておりましても、いつの間にかこの前のソ連衛星みたいにカナダで落ちている。こういう軍事面の恐怖というものが、事故が起きた場合に国民の前に世界じゅうで明確になる。こういう多様面というのか、応用面というのか、非常に幅広くなる可能性が出てくるわけですね。そういう意味で、私は宇宙通信の今後の課題としていわゆる国民生活の向上、これを主力にして、もし軍事面にこういうような形のものが出てくれば、やはり歯どめというかっこうは郵政大臣のあなたが、日本の国であればやはり矢面に立ってがんばっていただかなくちゃならない。こういうふうに、もしこういう事態が起きてくるとすれば私は懸念をするわけです。それについて、宇宙通信の今後の課題として、いま私、この二点を申し上げたわけですけれども、大臣の御見解を伺って、それでこの質問を終わりたいと思っております。

服部安司自由民主党郵政大臣

○国務大臣(服部安司君) 御案内のとおりに、いま私の所管でいろいろと御理解と御協力を得て実験をいたしておりますのは宇宙通信放送衛星でございます。もちろん御指摘のとおりに、これは国民生活の向上のために大いに役立たせることを目的にいろいろと研究を進めているわけでございます。  まず放送から申しますると、いま大きく国会でも取り上げられておりますこの難視聴問題、都市電波障害、それから放送大学、こういった面にもSHFといういわゆるアンテナの変更をいたしまして、開発を大いに関係機関総動員でやり、先般も郵政省の屋上でこのアンテナによる受信を実験いたしました。私は、もちろん軍事利用ということは全く考えておらないわけでありまして、しかし、そういうことに相なりますることは、これは軽々にここでは申されませんが、やはりいろいろと問題のあることでありまするから、これからこの実験が終わり、いよいよ実用衛星にいま移行するわけでありまするが、十二分にそういった問題を踏まえてまいりたい、かように考えている次第であります。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 次に移ります。  いま当委員会においても、多重放送に対する質疑が交わされておりますし、世間的にも非常に大きな話題になっているわけでございます。これに関する質問をしてまいりたいと思います。  郵政大臣の諮問機関でございます電波監理審議会の審議を得て、テレビ音声多重放送の実用化試験局の予備免許を、九月の二十二日にNHKを初め民放六社に出されたわけでございますけれども、まず出すに当たっての経過の御説明をお願いしたいと思います。

平野正雄郵政省電波監理局長

○政府委員(平野正雄君) 御承知のように、このテレビジョンの音声多重の問題は、長く実験を行いましたり、電波技術審議会で審議をお願いをいたしましたり、あるいは学識経験者によります調査研究をお願いをしてきておったわけでございます。それが四十年代の終わりころに、このテレビジョンの音声多重放送につきましては、技術的な観点からすれば問題はないという御答申をいただいておったわけでございますし、また昭和五十一年には、先ほど申し上げましたテレビジョン多重に関する調査研究会議の方からも、補完的利用に関する限り試験的に進めてよろしいという答申を得ておったわけでございます。で、その後におきましても、そういう両答申を踏まえながら関係方面といろいろと調査を進めてまいったわけでございますが、このような国民にとってきわめて魅力のある放送方式というものは、先ほどの答申にもございましたように、できるだけ早く全国の国民に聴視を可能とするということが望ましいということを決意をいたしました。八月に電波監理審議会に御諮問を申し上げて、御答申を得ることができましたので、必要な諸手続を完了の後、先ほど先生がおっしゃいました予備免許に至ったという経緯でございます。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 ステレオ音声と二カ国語の放送になっておるわけでございますが、この件については万全の対策がとれて予備免許を出されたと、こういうことですね。

平野正雄郵政省電波監理局長

○政府委員(平野正雄君) 私どもといたしましてはそのように考えております。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 私も専門家ではないわけですけれども、多重放送の予備免許を与えることは、既存の電波の空間に対して電波を有効に利用させるということで与えるという、こういうふうに感じるわけでございますが、電波を分けてもらう立場から見ますと、だれでもこの電波を利用する権利があるのではないかというふうな法的な問題ありますけれども、そういう率直な感じも出てくると思うんですけれども、これらについて御説明をお願いしたいと思います。

平野正雄郵政省電波監理局長

○政府委員(平野正雄君) 先生、先ほどおっしゃいましたように、この周波数資源というのはきわめて有限な資源でございまして、できるだけ周波数を有効に利用するということを眼目に行政を進めておるわけでございますし、また、できるだけ多くの国民にその利便を与えていくという方向も行政の一つのポイントかと思っておるわけでございます。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 郵政省のテレビ音声多重放送の免許方針についての趣旨に、利用方法、免許主体等についても、テレビ音声多重放送の免許主体は、主番組でありますテレビ放送を行う放送事業者とすると、こういう方針が明確に述べられております。放送事業者が独占集中する懸念があるわけですけれども、この点、基本的な指導、措置について一応理解はしておるわけですけれども、今後の問題として何か残ってくるのではないか、こういう心配があるんですけれども、この点いかがでございますか。

平野正雄郵政省電波監理局長

○政府委員(平野正雄君) 今回免許をすることにいたしましたテレビジョン音声多重放送につきましては、先ほど御指摘のように、その利用方法をステレオ放送と二カ国語放送のいわゆる補完的利用に限定したわけでございます。これは本来のテレビジョン放送の主番組をより一層多彩で魅力あるものにするという観点からそのような方向づけをしたわけでございまして、テレビジョン放送の主番組の実施主体である既在のテレビジョン放送事業者に免許することが適当であるという結論を得たわけでございます。  なお、その補完に対する独立的な利用ということになりますと、先ほど申し上げました調査研究会議の方からもなお問題があるので、たとえば第三者に道を開くとか十分に検討を詰める必要があるという御意見をいただいておりますので、現在鋭意検討を継続中でございます。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 この多重放送を活用する国民の立場からも考えますと、放送事業者として、またこの立場を監督する郵政省として、責任の一端もあるわけですが、多重放送に費やす費用、そうして放送時間、そういうふうな点、明確に答えていただきたいと思います。

平野正雄郵政省電波監理局長

○政府委員(平野正雄君) テレビジョン音声多重放送を実施する場合の設備費でございますけれども、これは、それぞれの放送事業者がスタジオ設備等にどの程度金をかけるかということによりまして、相当大きな開きが出てくることはやむを得ないところでございまして、NHKは東京、大阪合わせて約二億円程度というふうに承知をしておりますし、民放の場合には一社当たり最高二億円程度というふうに承知をしておるわけでございます。  また、年間の運用費につきましても、これは先ほど御指摘のございました放送時間をどうするか、あるいは番組の内容等によって異なることはやむを得ないわけでございますけれども、私どもといたしましては、最高八億円程度となっておるというように承知をいたしております。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 時間は。

平野正雄郵政省電波監理局長

○政府委員(平野正雄君) お尋ねの放送時間についてお答えを申し上げますが、それぞれ、現在NHKが東京、大阪において実施をいたしておりますけれども、当面一週間の放送時間といたしましては、ステレオ、二カ国語、合わせまして一時間ないし二時間程度というふうに承知をしております。  また京浜地区で現在放送を実施し、あるいはこれから実施しようとする局があるわけでございますけれども、すでに放送を実施しております日本テレビ放送の場合には、ステレオ、二カ国語合わせまして十二時間程度。それから東京放送が、まだこれから始めるわけでございますけれども、四時間程度。それからフジテレビ、これはすでに始めておりますけれども十七時間程度。全国朝日放送、これはこれから始めるわけでございますが大体七時間程度。東京十二チャンネル、これもこれから始めることになるわけでございますが十五時間程度。読売テレビ放送、これは大阪ですでに放送を開始いたしておりますけれども八時間程度。そういうふうに承知をいたしております。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 多重放送を聞くために、既存のテレビにアダプターを設置するわけですが、これ、先般も中野委員も、質問をされておりましたけれども、この点について、買い求める消費者が納得するためにも、この多重放送というのは、放映時間の内容にしましても、また受像地域の面を見ましても、やはりどうもいろいろと問題点もあるような感じがするわけでございます。そこで、消費者に対して納得ができるような状況、こういうふうなものをやはり監督官庁としては指導をきちっとしておらないと、先般もいろいろと問題が出てきたわけでございますけれども、そういう点について、相当やはりきちっとした行政指導を関係機関に徹底しないと、大きな問題が私、今後起きてくると思いますね。そういう点について重ねて御意見を伺いたいと思います。

平野正雄郵政省電波監理局長

○政府委員(平野正雄君) 受信機の開発及び生産体制の問題につきましては、実は日本電子機械工業会と先ほど申し上げましたが、昭和四十年来、前もって十分打ち合わせをしながらこの免許に踏み切るに至ったわけでございまして、残念ながら、先ほどテレビジョン音声多重放送の実施に伴いまして、二カ国語放送の場合に、外国語音声が従来のテレビジョン受信機で聴視している日本語の音声に混入するという実は問題が起きたわけでございますけれども、これは実は昨年関係者が集まりましてチェックをしたときには見つからなかった現象でございまして、その後一部設計を変更したという社の一部の製品につきましてそのような問題が起きたということでございまして、電子機械工業会に対しましては直ちに処理をするというように話をいたしまして、そうするという返事も返ってきておるわけでございます。  なお、今回のトラブルにかんがみまして、日本電子機械工業会に対しましては、去年チェックをいたしました後に市販されたものを含めまして、現在市販されておる全機種についてこのようなトラブルがないことを再確認するために測定をするということを指導いたしまして、現在鋭意実行されておるという状況でございます。  なお、アダプターの規格につきましても、先日中野先生から御指摘ございましたが、これは各局、各社が統一を図る方向で現在相談を始めておるというふうに聞いておるところでございます。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 この件について、郵政大臣は万全の手を打たれた、審議会においてもオーケーである、こういうことでありながら、混信であるとか雑音等現実に非常に苦情が相次いで出た、こういうことについて、やはり郵政省としても業界のぺースで終始をしているとか、通産業界のそういうふうな動きが優先をして肝心の郵政省の電波技術審議会というものがやはりいろいろと動揺してくるとか、こういうことになればこういう結果が私出てくると思いますので、そういう点については、郵政大臣として、やはりメーカーサイド優先のものではなしに、技術的にきちっとした体制の中でやはりこれが運ばれていかなくちゃいけない、こういうふうに私は考えるわけです。そういう点につきまして、郵政大臣、最後にもう一度確たる御答弁をお願いしたいと思います。

服部安司自由民主党郵政大臣

○国務大臣(服部安司君) 御指摘の問題、確かに免許後一度そういうミスがございましたが、この点については、先ほど電波監理局長から詳細、技術的な面から御説明申し上げて御了承を得たものと存じますので省略さしていただきまするが、免許に当たっては、これも平野局長から答弁いたしましたが、電波技術審議会から、技術的な問題についての答申が出されたことは御案内のとおり。昭和五十一年十二月に多重放送に関する調査研究会議からも提言がありました。また、いろんな機会に国民各層からも強い御要望がありましたので、免許するに当たりまして私はいろいろ考えましたが、日本の権威ある学者または技術者を網羅いたしましてあらゆる角度から検討をいただいての御答申でありましたので、国民の要望にこたえるべく免許に踏み切ったわけであります。  しかし、指摘の通産省からの要望、これははっきり申し上げて全く関係はございません。一度も協議にあずかったこともないし私の方からもそういった協議を持ち込んだ記憶はございません。  ただ、先ほど御指摘のとおりに、いよいよ多重放送を免許するに当たって、国民聴視者の立場に立って、私はあの電子工業会に対して——これは映像情報懇話会という諮問機関がございまして、NHKの会長、電電の総裁、民放連の会長、各機関の代表に集まっていただいているわけですが、そこで、どの地域においてもこの多重放送を聴視するために必要なアダプターを求められれば要望に応じてくれる体制はどうかということを実は諮問いたしました。そのときには、もう全員そろっていつでも御要望にこたえられる体制はでき上がっておりますといういわゆる返事を受け、重ねて私は、こういうときにいわゆる日本人の最も悪い点、かせごうというさみしい心を持たないで、この普及のために協力する意味においてできるだけ低廉な価格のものを提供してもらいたいということも重ねて申し上げてこの免許に踏み切ったわけでありまして、御関係のそういった方々の圧力を受けるはずもなし、また、そういったことを受けねばならない何の理由もありませんから、私は純粋な気持ちで国民の要望にこたえるための免許に踏み切ったと、このように御理解をいただきたいと存じます。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 じゃ、最後の一点に移ります。  電電公社の方へ質問いたしますけれども、最近料金計算の基礎となる度数計の読み取り、これを月に一、二回写真による撮影、ビデオテープによるビデオ記録方式、こういうものを採用するという話が煮詰まったわけでございますけれども、ここまで至りました経緯についてお伺いをいたします。

玉野義雄日本電信電話公社総務理事

○説明員(玉野義雄君) お答えいたします。  料金の記録につきましては、御承知のようにかつて仙台でCAMAでやったことがございますが、大変経費がかかりますので、私たちとしましては、積滞を解消することと、それから全国を自動即時化するということの方が優先するということでそちらに力を注いでまいったわけでございますが、積滞の解消につきましては五十二年度に完了いたしましたし、全国即時化につきましても本年度中に完了するという状態になってまいりまして、したがいまして、今後はいろんな新しいサービスを開発するとか、あるいはきめ細かいサービスをするとか、そういうことが必要になっているんではないかというふうに考えておったわけでございます。  ちょうどそういうような時期になってまいりましたときに、完全充足をしますと、今後は住宅がどんどんふえてまいる。大体最近ですと、申し込みの八〇%以上は住宅であるというようなことで、住宅電話の増加等に伴いまして、家計の支出に対する電話料金に対する関心も深まってまいりまして、料金についてトータルの度数ではなくて内訳を出すべきだという要望も新聞等で御存じのとおりでございますが、そういうこととか、あるいは料金苦情につきましても、年々苦情がふえてまいっておりまして、ただこれに基づく事故件数につきましては、これは逆に年々減っておりますが、いずれにしましても、苦情がふえていくというような状況もございますし、また先般行政管理庁等の勧告等もございました。  そこで私たちといたしましても、なるべくそういう点について今後の方向としてきめ細かいやり方をやっていきたいということで、余り経費をかけないで最近すぐできることにつきましては、いわゆる日別記録といいますか、これをできるだけやっていくと。そうしますと、問題のところはなるべく回数を多く、お客さんのをとりまして、何日ごろおかけになった御記憶はありませんかというようなことをやっていったらどうかということで、そういうことだけですと、まだ手数のかかる点がございますので、いわゆるビデオ方式といいますか、自動撮影装置をつけまして、それによりますと、自動的に撮影をしていきますので、極端な場合には毎日撮っておくとかいうことを始めようということで、第三・四半期に約百局選びまして、それの結果等も見ながらまた検討してまいりたいというふうに考えておるわけでございますが、ただ、それの検討が一日についてとりましてもトータルの度数だけでありまして、どこへかけたかはわからないという点がございまして、したがいまして、いわゆる詳細記録方式についても検討していったらどうかということを考えたわけでございます。  しかし、これにつきましては、一部の人のために全体の人が経費を負担するのはどうかとか、あるいはプライバシイーの問題とか、いろいろ問題点もございますので、関係方面、郵政省その他の方面等の御高見も承り、あるいは需要者の方の御意見等もよく承りまして慎重に検討していきたいというふうに考えておる次第でございます。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 最近頻発しております電話料金の明細に関しての苦情の件数ですね、大体全国的にはどの程度あるわけですか。

浅原巌夫日本電信電話公社業務管理局長

○説明員(浅原巌夫君) お答えいたします。  苦情の件数でございますが、これはお問い合わせというようなものも若干入った件数と御理解いただきたいと思いますけれども、五十二年度におきましては二十四万七千件ほどでございます。年々ふえておりまして、一昨年は十九万二千件ほどでございました。この中の事故につきましては、先ほど総務理事も申し上げましたとおり減ってきておりますが、一昨年は二千百件ぐらい、五十二年度になりまして千七百件ぐらいという状態でございます。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 いま説明いただきましたように、問題は、やはり一面ではプライバシーの侵害という問題が確かに出てくると思うわけです。それに対する歯どめとしては、たとえば装置にあらかじめ手を加えていくか、関係者の業務内容を規定するか、三番目には別に法律を考えるか等、慎重かつ十分な検討が要求されると思うんですけれども、この点については総裁、どうでしょうか、プライバシー侵害の問題。

秋草篤二日本電信電話公社総裁

○説明員(秋草篤二君) プライバシーと申しますると、電電公社は本来職員全部がしょっちゅうプライバシーを守らなければならぬ必然的な商売をしております。これと似たものは、御案内のようにお医者さん、銀行でございます。いま電電公社にとりますると、全部自動でございますから、交換手はほとんどタッチする余地はありませんけれども、しかし番号案内を初め一〇〇番にしましても、どことどこへかけてくれと、それから自分で聞く気ならば、全部通話はわかるわけでございます。それから保全の機械室におきましても、保全という名において他人の電話は幾らでも自由に聞ける仕掛けになっています。したがって、これを日夜守り続けるという非常に重大な使命を持っておりまして、要はこれを他人に漏らしたり、語ったりするということが処罰の対象になるわけでございまして、この内訳書の問題が起きましても、新しいプライバシーという問題が起こるわけではございません。  ただ、従来は、いま全部自動になりましたから度数だけが出ておりますけれども、いろいろと問題が込み入ってきて、加入者と応対した場合に、いつ幾日どこそこへおかけになったという記録が出たのを、個人的に別室か何かでお話しするということは出てまいります。これをまたおおっぴらに大きな声で隣のお客さんにもわかるようなことでやるということは慎まなければならぬ。そういう注意深い配慮をしなけりゃならぬということは出てまいると思います。  かつて市外交換が全部手動であった時代は、交換手が全部お客様の通話を記録しまして、何日の何時にどことどこへ何分間通話したという記録は出ております。それはそれを集計して料金の請求をしたんで、もちろん話の内容は全然関知するところではありませんけれども、いつどこへかけたという記録は昔は全部書いたものでございます。それがいまは自動計算になっているのでございまして、これは本来電電公社はお客様のプライバシーにしょっちゅうさわって仕事をしなければならない重要な責任を持っているのだという自覚は、終始一貫これは変わりません。その点は今度の内訳が出てきた場合に、その取り扱い等について一層従業員は十分な配慮を持って他人に御迷惑をかけないというようなことはしなくちゃならぬと思いますが、新しいプライバシーではないと思います。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 最後に、大臣にこの点についてお伺いいたします。

服部安司自由民主党郵政大臣

○国務大臣(服部安司君) この料金明細サービスにつきましては、かねがね衆参のともに委員会でいろいろと御議論をいただいたものでありまするが、特に最近の料金に関する問い合わせがずいぶん増加いたしておりまするし、また料金の内訳明細を知りたいという人もかなりな数に上っていることも、これまた御案内のとおりであります。これは信頼の上に立っているといえども、まるで料理屋のツケみたいに、おまえのところは幾らだ、持ってこいという言い方は、何ぼ電電公社でもちょっと正直言って、私自身も今日まで大きな疑問を持っていたことは、これはもう真実でございます。  たまたまこういう声が高まっているときに、総裁が決算の報告にお見えになって、私やら皆様先生方、公社の首脳は四千三百何十億という利益の出ることもある程度予定しながら予算審議をいただいたわけですが、しかし、国民はそういうふうに理解はしておりませんぞ、だからこの辺でどうだと、ひとつサービス低下来さない程度で、また御指摘のプライバシーを守ることにも十分留意をしながら、一遍検討したらどうですかということを私は総裁に申し上げて、その実施方法については十二分に関係方面の意見も徴されて、まあ十年なり十五年なりの最も苦情の多い地域、また交換機の実態に合う状態から、たとえば交換機を更改するという場合には簡単にできるということも素人なりに聞いておりましたから、一度そういう計画を立てたらいかがですかという私の要請に、総裁も、ずいぶん世論の声も高まっておりまするし、それではひとつ検討をいたしましょうというのが、この料金明細書を出す問題についての論議の始まりでございます。  しかし、私は決して現在のサービス低下を来すような経費をかけてはならないということを前提に置いて、プライバシーの問題は必ずこれは慎重に検討を加えてもらいたい。で、関係方面の理解を得られるならば、ひとつ考えてもらいたいというのがこの問題の始まりでございます。もちろんこれは予算を通じて先生方の御議論をいただいて、御了解得ないとできるものじゃありませんから、これからいろいろの機会にひとつ御検討をいただきたいと、私はかように考えている次第でございます。

中野明公明党

○中野明君 きょうは公社が見えてますので、一点だけ、時間がございませんので私の方から申し上げますので、御返事だけいただきたいと思います。  老人福祉電話の問題ですが、老人福祉電話の基本料のことでございます。これは昨年来衆議院、参議院の委員会でも議論になっておりまして、実際問題として、使っている人が老人のひとり暮らしの家庭ですので、これは当然住宅用にすべきだと、これはもう現実がそうでございます。しかし、現在の公衆法の関係で、所有権を持っているのが市町村ということで事務用と、高い方の基本料金になっている、これはもう先刻御承知のとおりでありますが、事務用と住宅用ということについての基本料の議論は、私も意見を持っておりますが、それはきょうの本来でありませんので後日に譲らしていただくといたしまして、これを一時、昨年の五月一日から十一月三十日までの間に公社の公示で臨時に減額の措置をなさっております。その期限が切れたので厚生省に話し合って、結局所有権を譲渡移転というんですか、そういう形にして、便法として住宅用になるようにというような対策がとられたように聞いておりますが、厚生省が通達を出されてどの程度まで各市町村で加入権の移転が完了しているかと、その辺わかっておりましたら……。

大西孝夫厚生省社会局老人福祉課長

○説明員(大西孝夫君) お答えいたします。  私どもの実は国庫補助に関しましては、私どもが補助しておる以外に、市町村単独でやっておるという福祉電話がございまして、制度的に私どもが随時その実施状況を把握できるという体制にございませんために、現時点ではまだ五十二年度末の実施状況を現在県を通じて取りまとめ中でございます。したがって、現時点ではまだ数字をつかんでおりません。

中野明公明党

○中野明君 せっかく通達を出されても、厚生省として、実際にこれは市町村としては大変な経費のむだといいますか、ちょっと言葉が適切じゃないかもしれませんが、本来住宅用であるべきものを事務用で高い料金を払っている。非常にこの老人福祉電話の希望が多いわけです。しかし、現在の地方自治体の財政というのは非常に苦しくって、ですから限られた財源の中でもしこれを住宅用にしてもらえるならば、たとえて言えば、現在二百台あるいは三百台と福祉電話を抱えている都市におきまして、もし住宅用になれば、その同じ予算であと百台でもこの福祉電話がつけられる、これが実情であります。  そういうことで、この厚生省の通達でも公衆電気通信法を改正して福祉電話の使用料を住宅用にするまでの暫定的な措置としますと、このように通達をして公社との話し合いもできているように思うんでございますので、きょうは時間がありませんので、端的に結論をお聞きしたいんですが、公社の総裁、そして郵政大臣、早い機会にこれを公社法を改正して、老人福祉電話の基本料は住宅用にするということをつけ加えれば、それでおしまいなものですから。これね、ちょっと私聞くところによりますと、なかなか進んでません、手続が。老人福祉電話を個人に切りかえて譲渡をしていく手続をとるということは、今日の地方自治体では大変な事務量であります。かえって経費がよけいかかるとかあるいは相手の納得を得なきゃいかぬ、いろいろのことで、御本人はほとんど基本料は自分で払わなくていいようなシステムになっていますので、関係ないからこのままにしておいてくれと言われたらそこまでのことです。そういう現状でありますので、ぜひこれは厚生省の通達で全部うまくいっているとは限りません。大体三割か四割ぐらいしか切りかわってないように思います。そうしますと、公社はその高い料金でいま収納しているということですので、ちょっと不合理だと思いますので、この改正の考え、この点をお聞きして終わりたいと思います。

服部安司自由民主党郵政大臣

○国務大臣(服部安司君) 高齢化社会を迎えて、一人の寝たきり老人にとっては確かに御指摘のとおりこれは心の支えだと思います。したがって、福祉電話を住宅用として扱えるよう、端的に申し上げて公衆法を改正するかどうかという点につきましては、次回の公衆法の改正をお願いする機会に、関係の方々の御意見を十分参考にしながらあわせて検討することといたしたいと考えておる次第でございます。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 これで質問を終わらせていただきますが、他に二点ほど質問用意してありまして、当局も来ていただいておりまして、どうも済みません。終わります。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 それでは最初に、ちょっと大臣に一言お伺いをしたいのですが、去る十三日の決算委員会で、私質疑をいたしましたいわゆる国際電電ですね。これは大臣の監督下にある国際電電でやられております労務対策、非常に重大な問題があるということを私事実をもって指摘をいたしましたが、大臣はそれが事実であれば重大問題だというお答えがございました。直ちに調査をしてということのお話でございましたが、その後御調査をなさられたのかどうか、そして調査の結果、認識はどうであったのか、あるいはそれに対する対処をどのようにお考えになっているか、それを簡潔にお伺いしたいと思います。

服部安司自由民主党郵政大臣

○国務大臣(服部安司君) 先般の参議院の決算委員会で御指摘の国際電電の労使の関係の問題は、お約束どおりに至急、鋭意検討調査をするように指示いたしました。何分にも御承知のとおり、あれ以来一日も休みなしに、予算委員会が終わるともう明くる日は決算委員会、その明くる日からきょうまでずっと衆参でやっているものでありまするから、正直申し上げて資料はどの程度集まったのか、また、どういう検討をしたのか正直まだ何もつかんでおりません。しかし、まあこれで、きょうでどうやら終わっていただきますので、これからひとつじっくりこの問題と取り組んでまいりたいと、かように考えております。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 これはぜひ実行していただいて、できるだけ早く私どもにもお聞かせを賜りたいと、そのことを特にお願いを申し上げておきます。  あと、これから電電公社の建設工事関係のいわゆる下請代金の問題について若干お聞きをいたしたいと思います。  これはたびたび国会でも取り上げられておりまして、昭和四十八年度の本院の決算では、これは下請代金等の問題をめぐって警告決議もなされている。それからそれを受けまして、さらにことしの六月には大蔵大臣の決算説明のときに警告決議についての措置の報告というのも出ているわけですね。それによりますと——簡潔に言っておられるからそのとおり申し上げておきたいと思いますが、「不適正な条件による下請及び不必要な重層下請がなされないよう請負業者に対する指導に努めるとともに、建設業等の構造、下請代金の支払い状況等の実態の把握に努めることにより、より一層下請関係の適正化を推進し、また、下請契約に係る紛争事案等につきまして、個別の指導をより一層強化してまいる所存でございます。」と、これは決算の警告決議を受けての政府の御答弁でございます。もちろんその間電電公社の総裁から郵政大臣にも御報告があるわけでございます。  で、まあこういうふうにいろいろとやられておるし、公社からも、現実には建設局長から工事協会に対する通達、これもことしの五月にお出しになっておられます。昨年の十月に私も本委員会でこの問題を取り上げ、またことしも、本院の決算委員会でもいろいろ論議が出ておりまして、そのときにはそれら一連の事情を踏まえてと思いますが、総裁は大変厳しい決意を表明をされました。  ところで、それじゃそういうことが漸次なくなっているのかということなんですね。私どもはお尋ねをするのが目的ではなくて、そういった指摘をしなければならないような事案がなくなるということが目途なわけですね。ところがなかなかそうではなくて、依然としていろいろと改善をされないというために苦情が出ているということを私ども多く伺います。  たとえば、考えてみますと、今臨時国会でも補正予算が組まれております。その補正予算の中では電電公社に関する建設関係が約三百億ですね。そのうちの百八十億というのが建設工事になっている。これは景気浮揚対策ということで、特にことしの今国会の補正予算の位置づけというのは、これはもう福田総理何回も繰り返しおっしゃっておられてきたところでございす。   〔委員長退席、理事案納勝君着席〕 電電公社の建設関係というのは、年間一兆数千億に及ぶという膨大なものでございますから、これが本当に下請企業に対しても適正に使われているということになれば、これは下請業者はもちろんのこと、そこで働く労働者の皆さん方にも大きな潤いになるであろうと思うのですけれども、依然として従来から指摘をされているこういった問題が残るということになりますと、長い不況下にありまして、これでは中小企業は救われない。やはり私ども申し上げております大企業本位の結果にしかならないというふうに思うわけでございます。  そういう点について、まず、総裁の御見解を最初にお伺いをしておきたいと思います。

秋草篤二日本電信電話公社総裁

○説明員(秋草篤二君) いま沓脱先生から、この公社の下請並びに日本全国の公社初め建設省、国鉄建設関係に関する下請に対する警告決議の模様等もるる承って、また新しく決意を新たにしている次第でございますが、私どものこの建設工事の下請につきましては、この委員会でも何回かいろいろな先生から御指摘いただきまして、私は非常にこの問題に対してはまじめに取り組み、また非常な決意を持って取り組んでいるつもりでございます。建設業界あるいは通信局長会議、機関長会議、いろいろだびごとにこの建設工事に対する考え方というものは世間では非常に厳しいぞと。ことに建設の中でも建築関係は、これは世間並みのオーソドックスな方法でやっておりましてほとんど私どもの耳に非難はございません、建物の関係は。しかし、九九%、一〇〇%と言ってもいい、電電公社関係の工事につきましては非常に特殊な関係に見られているぞと、それだけに姿勢を正しくして契約あるいは業者の取り扱い等についても厳しく当たらなければならぬということを常々、関係の部局長はもちろんのこと、地方にも強く言っておるつもりでございます。  しかし、この下請、孫請、なかなか電電公社自体で直接契約するのは相手の指定業者だけでございますので、特に孫請などということになりますと、なかなか隔靴掻痒の感がございまして、請負業者すらもなかなか実態を把握できないというようなことでございますので、今後、いまの賃金問題等も非常に厳しくなっておるさなかに、補正予算とか政府がいろいろ何を考えているかということの精神というものは十分わかってもらって、要は一番下の人に潤うような施策をとるということが一番大事であると。極端に言えば、親会社の方は多少経営がまずくても下請を大事にするという精神を強くとっていただきたいということを私は思っておるので、私ども、かけ声がなかなか通らないかもしれません。  そこで、いろいろと先般も、沓脱先生から事前にこういう御注意がありますが、やはり実態というものは、行ってみて、本当にこういう事実があるのかどうかわかるのじゃないかと言って、私はいろいろ局長にもしかっておるのですけれども、やはり実際上見ると、下請の業者が受ける金額というものは常識で見てそんな不自然なものではないという結論。   〔理事案納勝君退席、委員長着席〕 しかし、中にはもう少し温かみをもって契約してやるべきじゃないか。しかし、受ける人から見ると、もっと大きな、三倍も四倍も大きな契約を電電公社は親会社に受けておると。そしておれたちにはこういう金額でやっておると。その四割も、五割もみんなぽっぽへ入れているという感情を持っているということは、実際はこれはそうではないのであります。  その説明も、建設をやる当事者はわかると思いますけれども、なかなか世間様から見ると、非常に下請でマージンをかせいでいるというふうにとりがちでございます。きょうもそういう御質問だと私は思いますけれども、私の気持ちは前と同じように、もし事実非常に数字から見てこれはけしからぬといった場合には業務停止、商売の方を少し停止するというペナルティーを与えてやるぞという決意はいまでも変わっておりません。どうかひとつ今後ともよろしく御指導をお願いします。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 総裁は、大変厳しい姿勢で臨むという点で対処するんだとおっしゃっておられるんです。私は、これはぜひ明らかになった分については、ひとつ適正な指導というものを行って、こういう姿が適正なんだというふうに、やはり公社がはっきりとおのずから基準らしきものを示していくということはきわめて大事だと思う。幾ら自由経済社会だからということでも余りひどいというのは、やはりこれはサービスにも欠けてくるという問題が出ると同時に、仕事で結局元請と下請や孫請との関係での信頼関係がなくなってきますと、これは勢いサービスに欠けざるを得ないという状況にもなってまいりますし、その点は非常に絡み合って大事な点だと思いますので、特にそういう点を配慮していただきたいと思うんです。  一般論はともかくといたしまして、私どもまた訴えを聞かされております一、二の例をちょっと申し上げてみたいと思います。  これは、一つは茨城県土浦の業者の方です。御本人は名前を出してもいいとおっしゃっておられますが、長沢さんという孫請の方です。これは協和電設の孫請でございまして、下請は日本電設、そうして長沢さんが担当しているということなんです。どういう状況になっているかといいますと、たとえば金額がどの程度になっているかというのをちょっと申し上げたいと思うんですがね、これは公社の発注の単金というのが、これちょっと低いと思うんですがね、五十二年一月五日、何の仕事でしたかな、加入電話の架設ですね。これによりますと、複合単金が四千六百九十一円で、労務費が三千五百九十円なんですね。  私は、特に労務費というのを抜き出したといいますのは、公社の発注単金の労務費が三千五百九十円で、孫請へ行きますと、その発注単価が二千円。だからこれはどういうことになってくるかというと、結局、仕事をする人たちの具体的な話で言いますとね、大体A班、B班、C班という二人一組で班を組んで仕事をしているのですね、宅内電話の取りつけサービスですからね。そうすると、朝大体八時に家を出て仕事にかかって、夜八時過ぎでないと家へ帰れないんだけれども、収入が二人で三十万そこそこ。そうなると、その中から、車に乗りますからガソリン代も要る、工具代も要るという、そういった経費を差し引きますと、実際二人で分けますと、一カ月十万余りしか手に入らない、こういう状態だ。  それでは余りひどいではないかということで——これでも仕事がたくさんあればまだ何とか数だけでもこなしてかっこうをつけられるけれども、最近ではそういうふうにたくさん仕事はない。きょうA班が仕事をしてくれと、B班、C班は休みだ、あしたはA班が休んでくれというぐあいで仕事もそう満杯にないという状況なんですね。余り低いじゃないかということで、いろいろと折衝をしたそうです。ことしの五月から。そうしますと、日本電設の社長が三%引き上げましょうという回答をしてきたそうです。三%ではどないもならぬということで、その後再三交渉をして、八月の末になって、それでは単金表に示されている金額の五%を五月の二十一日から九月分までやりましょう、十月からはさらに新しい単金の二〇%増しということにします。こういうふうに言ってきたというんですね。それでも結局二千四百円ですね。  それで私は、前回、同じ同種の問題で、しかも協和電設の問題を指摘したことがございましたが、そのときには大体あれは八千円か九千円が発注単価らしいと、あれはあなたの方おっしゃらなかった。その後の私どもの入手した資料によりますと、いま大阪ではことしの四月は九千三百円で発注をしておられるようです。それで、いま孫請、これはこの前に問題指摘した人ですが、単価が幾らになっているかというと、あのときは二千八百円で安過ぎるやないかと、こう言うたですよね。いま何ぼになっておるか言うたら二千八百三十円ですよ、そういう状態です。だからどのように改善をされていっていかということが非常にわかりにくい。  特に私はこの茨城の土浦の問題で、これはおかしいじゃないか、何とかしなきゃならないんじゃないかということを痛感しましたのは、その労務費三千五百九十円でしょう、ところが孫請へ行ったら一括して仕事の発注単価が二千円、やいやい言うて交渉して二千四百円。公社の発注単価の労務費よりもはるかに安い金額でしか孫請には行っていない。こういう事態というのは、これはちょっとどうなってるんだろうか。これは下請業法等の関係からいってもちっとぐあいが悪いんと違うかと、この辺はひとつきっちりとやらせなければ、競争で仕事がないんだから、取り合いだからということがやっぱりまた下請、孫請等の発注単価のダンピングにつながるということになってくると思うんですが、その点はどうですか。

高橋敏朗日本電信電話公社建設局長

○説明員(高橋敏朗君) いろいろの点につきまして御指摘があったわけでございます。  まず最初に、先ほど総裁が申し上げましたように、電電公社といたしましてはこれまでの国会の審議並びに参議院における警告決議あるいは郵政当局の御指導によりまして、下請関係の適正化ということに鋭意力を入れているところでございます。このうち公社が直接に契約をいたしますのは、公社が認定をしております元請の業者でございます。この元請の業者がさらに一次下請あるいは二次下請というものと契約をいたしまして、工事の一部を請け負わせるわけでございますけれども、従来は公社は元請業者と契約をする。したがいまして、公社の指導というものは元請業者にとどまっていたという面もないではございませんでしたけれども、最近におきましては、元請業者は契約をする一次には責任を持つんだけれども、その下の孫には責任を持たぬという単なる契約上の権利義務だけの問題ではなくて、やはり公社という公共工事を請け負っている元請業者である以上、その工事が完結するまでのすべての下請会社間の契約の適正化ということを図るようにということを強く指導をしてまいったわけでございます。  また、これがどういうふうに実際に行われているかということにつきましても、昨年の参議院の警告決議、それを受けましての郵政大臣からの調査要求、それに対する御報告というものを通じまして全国的に調査をやってまいっておりまして、また現在でもその結果を踏まえまして、引き続いて調査をいたしているわけでございますけれども、この調査の件数は全国的な規模にはわたっておりますけれども、やはり抜き取りで検査をしておりますために、どうしてもすべてをカバーするというようなところにはまだ遠いものでございます。  したがいまして、ただいま先生から具体的に御指摘のありました土浦の孫請のようなことも、あるいはほかにもあり得るのかということは考えられるわけでございますけれども、ただいま先生のお話の中にございましたように、一次下請と孫請との間で十月から約一割ぐらい単価の改定をするという話し合いがついたということでございますけれども、先ほど申し上げましたように、私どもといたしましては元請業者は一次だけでなくて、一次と孫との間の契約にまで十分適切に対処するようにというわれわれの方の指導がかなり徹底をしてまいりまして、いまお話のございました一次の日本電設と二次の長沢さんという当事者の話し合いの側面にこういう公社の指導の趣旨というものが逐次徹底しつつあるのではないかというふうにも考えておるわけでございます。  御指摘の公社の使っております単金の中身につきまして御説明することは差し控えさせていただきたいわけでございますけれども、この二千四百円という実際の孫請に渡っている費用が安いかどうかということにつきましては、まだわれわれとしてもう少し調査をさせていただきたい。一次、二次間でどういう約定になっているか、あるいは通常の約定以外に下請と孫請の間でいろいろ日本的な商習慣のあるところもございますし、そういうふうな事情を含めまして総合的に調査をいたしました上で、この単金が妥当であるかどうかということにつきましてはその上で判断をさせていただきたい、こういうふうに考える次第でございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 私は思うんですわ、九千三百円の単独、共同電話新設ですか、そういう経費が孫請へ行ったら二千四百円になるということが大体通常の姿だということの論理になっておるのかどうか、これちょっとわからぬのですよ。  というのは、私は昨年は同じ協和電設で大阪のケースを申し上げたんですね。それは元請が八千円、それで、それはそれぞれ経費だとか、いろんなものつけて一万一千円ぐらいになるんだという話だったようですが、まあ八千円。それで、その下請へ行くと三千二百円、孫請へ行くと二千八百円だと、これはいかにもひどいじゃないかということで私申し上げた。ところが、その後出てくるのも同じ協和電設で発注単金といわれているのが九千三百円で、これは一次下請がわからない、私の方では。二次、孫請の長沢さんというところでは折衝してやっと二千四百円、公社のいわゆる工事発注の段取りから仕事が進むまでのかつての流れとしてこういうのがあたりまえになっているのか、こういう基準が何もおかしいことないのだということで進められているのか、その辺がわからぬのですよ。それがあたりまえだと言うんだったらあたりまえなんで、そんなことはあげつらってもらう必要はないんだというふうにはっきり理解をさしてもらいたい。それがぐあい悪いと言うんだったらどういうふうに改めるのかという点をはっきりせないかぬと思うんですよ。そこなんですよ。

高橋敏朗日本電信電話公社建設局長

○説明員(高橋敏朗君) ただいま先生からお話のございました、たとえば加入電話の新設ということ、これは一つの電話を新しくおつけする、こういうことでございますけれども、この工事費が大阪で九千三百円だというふうなお話がございましたけれども、私どもといたしましては、従来から、競争入札の公正という点から公社の単価というものについては公表を差し控えさせていただいているわけでございますけれども、ケースにより、また、これは入札によって決まるものでございますから、個々の局、時期によりまして違うものでございますが、これよりは私は低いというふうに一般的に考えておるわけでございます。  これを元請に対して公社が発注するわけでございますけれども、当然公社の発注の単価の中には、まず一般管理費というもの、その中には若干の会社の利益、金利というものも含まれておりますが、こうした費用、それから材料費、工事をやりますための電線類あるいは実際の工事に必要ないろいろな細かい器材がございます。こういう材料費というものが含まれております。それから、こういう資材を運搬するための運搬費というものもございますし、それから実際に……

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 余り御丁寧じゃなくていいんです。時間がありませんからね。

高橋敏朗日本電信電話公社建設局長

○説明員(高橋敏朗君) いろいろ含まれておりますけれども、こういうふうな公社の細かい積算内容から考えまして、いま御指摘の数字そのままではないにしても、かなりこれに近いような、最終の労務を負担する方の費用というものはこれに近いような数字でわれわれとしても考えておるということでございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 ちょっと説明がよくわからぬかったですけれどもね、労務費を下回るような下請にしろ孫請にしろ、金額というものは妥当なのかどうかということですよ。私はやめるべきだと思うんです。労務費というのは、公社の方で算定をしておられる労務費というのは、これはやはり実際に労務をする人たちの労賃として勘定しているはずですよね。それは下請、孫請ということでいくんだから少々の違いは出てくるのはやむを得ないとしても、さっきも申し上げたように、公社が言うてる労務費が三千五百九十円で実際に孫請へいく発注単価が二千円だと。やいやい言うてやっと二千四百円になったということでは余りにもさやが大き過ぎやせぬかと。私は特にこの単独、共同電話新設の問題を引き合いに出しているのは、一番わかりやすいから出しているんですよ。他の工事関係だっていろいろありますわ。だけどそれは私ども素人にはわかりにくいし、話がまた複雑になったらいよいよわからぬから申し上げているんで、そういうことなんですがね。いまのちょっと局長の話はわかりにくいですね。  時間の関係があるんでもう一つ申し上げておきますと、これは愛知の例なんですね。愛知県の例で元請は日本電話施設、これは業界第五位というふうに言われている企業で、五十二年度の発注総額は三百億を超す。ここは会長も公社の天下りらしくて、最終履歴は保全局長ですね。それから社長さんも公社の資材局長であった方であり、常務の方も公社の経理局次長であったという方で、大体公社の中で育たれた方々が会社の幹部をしておられる会社のようです。ここのを見ましてもやっぱりそういう状況なんですね。これ、たまたま鋼管柱新設十M以下と書いてある。恐らく電柱の工事だろうと思うんですが、これは公社の、あなたのところ単金を発表せぬと言うんですが、公社の標準単金と言われている部分が、これ昭和五十二年にそろえますと大体一万五千円内外ですね。これは下元通信建設という一次下請の人なんですが、この人の引き受けた単金をずっと調べてみたら、同じ愛知県でも、知立で引き受けると五千三百円、それから浜松で引き受けるとこれは五千円、名古屋市内だと三千六百円、こういう違いがあるようですね。これどういうことでこういう違いになるのかよくわかりませんけれども、地域のやはり競合の度合いなどによって違いがあるんだろうと思うんです。  それで、こういう形でずっと仕事を引き受けてやっていたけれども、この方はことしの六月に、もうやめてもらいたいと、日本電話施設からやめてもらいたいと言われたんですね。それで、しようがないのでやめたわけですが、孫請を使っていなくて自分の方で雇い入れていた労務者なので、これは賃金の未払いその他は一切ないと。しかし、長いこと仕事をさせていただいたけれども、結局やめろと言われてやめたら、五、六百万の赤字だけが残ったという結果になっておると。こういうことでは下請や孫請の工事者というのは本当にまともに仕事ができないんじゃないか。それで、どういう水準がやっぱりまともな、妥当なのかということがちょっとはっきりせにゃいかぬと思うんですよね。  さっき申し上げたんでも、元請の金額から見れば二〇%そこそこでしょう、孫請へいったら。この方の場合でも、愛知の場合でも、これは高い方をとりましても三〇%そこそこですね。これは一次下請ですよね。孫請使ってないですね。そうするとそういう状況になる、これは仕事の内容によると思いますけれども。だからどの水準ぐらいがいわゆる商取引として、少なくとも公社が仕事をさせる場合にせめてこういうことにならなければならないという基準などはお持ちなのかお持ちでないのか。こういうことというのはもうあたりまえなのかどうかということ、私はあたりまえでないと思うんですけれどもね。公社の元請の労務費よりも安い単金で仕事を引き受けさせるというようなことというのは何としても改善せにゃならぬと思うんですが、その辺どうですか。  詳しい説明要らぬから、いま私が出した分についてはあなたの方で一遍調査をなさって、そうして、妥当であったとかなかったとかということはきょうは御答弁いただけないだろうと思うので、これは御調査の結果お知らせください。しかし、基本的な姿勢として、公社がこんなことがあたりまえやということで横行しているんなら何遍でも出てくると思うので、その点をひとつはっきりしていただきたい。

高橋敏朗日本電信電話公社建設局長

○説明員(高橋敏朗君) 先ほどのお尋ねのことにもちょっと関連いたしまして補足させていただきたいんでございますが、公社の算定しております労務費は、かなり広い地域の平均的な値を採用しておるわけでございます。したがいまして、地域によりましては、都会から離れたところであるとか、あるいはその周辺の他の企業等の労賃のベースとか、こういうもの等の関連で、労務費と申しますか、二次下請のうちの労務提供部分の費用というものを決めているのではないかというふうに考えるわけでございます。  それで、この日本電話施設の件でございますけれども、先生から伺いましてまだ十分調査する時間はないんでございますけれども、日本電話が一般的な一次下請に出しております単価というのは、ただいま先生からお話のございましたようなものではないようでございます。ただ、この会社は、従来からのいきさつがございましてやや特別な下請の使い方という、これは人夫提供的なものをやや法人化して、それとこの元請が共同して作業しているというふうな特殊な作業内容がある、そのために一般的な一次下請の会社よりは安い単金があるんだと、会社の方からはこのような説明を受けているわけでございます。  いずれにいたしましても、ただいま先生御指摘のように、公社としてはこの請負価格を定める際には、積算をいたしまして公社なりの物差しは持っているわけでございます。それと比べましてほぼ妥当なものか、あるいはそれより高いのか低いのか、あるいは低過ぎるのか、こういう点につきましては、今後この件につきまして調査して御報告申し上げますとともに、一般的にさらに元請業者に対しましてわれわれの基準に近づけるよう、おかしなものがあればこれを是正するような指導、こういうものは一層強化してやっていきたい、こういうふうに考えておりますので、よろしく御了承を願いたいと思います。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 総裁、私はときどきこういうふうに国会で指摘されるのが例外的なということになればいいと思う。ところがどうも次から次出てくるのは大体皆似たようなかっこうで出てくる。こういうのが、これは総裁が、適正でなければきちんと処分もやりますという決意を述べられたのを拝聴したことがありますが、そういうこととの関係は一体どうなのか。こういうのは悪くないという立場なのかどうか。これははっきりしておいていただきたい。私ども訴えられた場合に、公社がそういうやり方をしているということであれば、それはそれとしてまた別の角度で問題があろうと思うんでね。どれを取り上げてみても似たような姿に出てくるという、こういうのがいまあたりまえの姿としてまかり通っているという御認識なのかどうか、これ、まずひとつ聞きたい。

秋草篤二日本電信電話公社総裁

○説明員(秋草篤二君) 私もこういう御質問をたびたび出されまして、建設局長にも、ちょうど先生がおっしゃったように、建設局長は専門家なんだから、こういう事態これ自体は君が見てそんな変じゃないのか、あるいは多少きついか、あるいはとんでもないこれは悪いことだと、どうなんだと、その専門家なんだから見て、ひとつこの事例はどうだということを判断する、これが一番もう早いんだということを言って、まあそんなに処分をするほどのものじゃないけれども、もう少し高くていい、まあまあ普通じゃないでしょうかという判定でございます。  というのは、この公社の単金は日本全国のカバレージでとっております。これを各地でみんなそのまま契約をするはずはないんですが、下請、孫請になりますると、いま電柱の話が出たから一番いいんですが、公社の単金というものは、先生御案内のように、一本大体二万から二万三千円でございます。いま問題の、五千三百円で一本やっているというふうに聞きますと、やはり一万数千円をぽっぽに入れているんじゃないかと思うけれども、とんでもないことでありまして、この電柱は、まずうちから、倉庫から輸送して、工事業者がまず持っていかなくちゃならない。それからステイも立てなくちゃならない。いろいろ材料も要ります。ところが、本当の下請の会社の孫請などは、とにかく穴をここへ掘ってください、ここへ電柱を入れてください、ほとんど何も材料もなくそういう工事をするというものもあれば、ややそれにまた少し材料を持ち出すのもあれば、千差万別なんだそうでございます。  それから町によっては、先ほどの名古屋市内と豊橋とか豊田とか、多少違う。これは私は当然違うと思います。その場所場所の条件によって契約の内容が正しいかどうかということを調べなくちゃなりませんが、大きな公社の計画の単金と、実際下請の単金とは、工事の内容が違うわけですね。片方は年度契約をやってますから、小さな小屋であっても事務所を持っている。年がら年じゅう二人か三人はおりますと、そういう経費もかかりますし、金利もかかるし、技術指導もしなくちゃならない。そういうお世話も、輸送もしなくちゃならない。それから、下請といってみてもかなり材料を出すのもあるようでございますし、非常に場所によって条件が違うのでありますから、だから私は、結局この金額の差というものは、専門家が見て、その土地でどういう契約で、どういう状況下で契約したのか。国と地方と多少違うと思います。そういうことを見て、これが正しいかどうかということはわかるんじゃないかという気持ちで私は言っておるわけです。  ちょうど先生がそういうことをおっしゃったと同じふうなことが私は結論だと思いますが、おしなべてそうあくどいものはやっていない。ということは、たとえばこの土浦の会社なども、大体、こんなことを毎日やっていたら、利益率が三割も四割も出て大変なことだろうと思っておったところが、利益率というのは一・数%であると、そういうことでございますので、全体の会社が非常に大きなほろいもうけをしているということは——全体の工事会社の収益率というのは大体三%でございます。全国平均は。下請の方は私たち知りませんけれども、このさっきの土浦のあれは、特別にその会社の経営内容を見てみろと言ったんでございますけれども、ところが一・数%の利益率であったということを見れば、まあ三割も四割ももうかってはいないという実情だと思います。——さっきの孫請をいじめたとおっしゃる会社でございますよ。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 私、もう終わろうと思ったんですが、すいません。総裁のようにおっしゃいますと、それなら公社の単金の積算の内容とか、そういうものを出していただきませんと、これでおおむね妥当でございますなどと言っていただいても、現実に孫請や下請が困って、つぶれたり、あるいは何とかしてもう少し上げてくれ言うて折衝したりせざるを得ないというふうになっているというのが現実なんですから、なぜそうなるかというところは明らかにならないですよ。これが現状だと、処分をするような状況ではありませんとおっしゃるんなら、その辺をはっきりしてもらわなかったら、いま仕事をしている孫請や下請の人たちを一体どうするんだということになりますよ。  だから、その点は私、ちょっときょうは時間ありませんから、これ以上申し上げることを差し控えて、この問題は留保したいと思いますけれども、大臣、最後に一言言うてください。こんなことを何遍も同じことを言わなければならぬということになるのは私不正常だと思っているんです。何とかこれは解決をする道を開かなきゃならぬと思いますよ。総裁みたいに、おおむねこれは妥当だというふうなことを言っておられたら大変ですよ。

秋草篤二日本電信電話公社総裁

○説明員(秋草篤二君) いや、私は先生と同じにじれったいものですから、私も専門家でないですから実務というものは知りませんから、これ、本当に専門家が見ていいのか悪いのか、どうなんだということは、これで大体いいというならそれでいいんじゃないかと、これはちょっときついというんなら、それはまたもう少し実情を調査して、これはひどいというんならこれは処分すると、しかし、これは大体専門家が見て、私は専門家じゃありませんから、私はそういう判定であるということを聞いておりますから、まあ、これに類するようなものがあればまた注意もしますし、もっとひどいものがあればこれは処分もしなくちゃならぬけれども、契約の実情というものはなかなか一概に数字だけではわからないんであるということだけはひとつ御了解願えないと、一概に数字だけではなかなかわからない問題でございますということだけ言っておりまして、今後もこの問題については、全国的な問題でございますから、注意深く指示をしまして厳正に対処していきたいということはもう当然でございますから、何とぞ御了承願います。

赤桐操日本社会党

○委員長(赤桐操君) 質問者、時間でございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 大臣、それはちょっと一言言うてもらわなければいかぬね。

服部安司自由民主党郵政大臣

○国務大臣(服部安司君) 御指摘の問題は、私も大臣就任以来もうずいぶん聞きました。その都度電電公社に、この問題の解明、適正ないわゆる建設業法、また関係法令を遵守して万遺憾のないように期してもらいたいということを要請いたしました。今後も元請業者を指導するように一層の配慮を払うように電電を指導してまいりたい。  電電公社の総裁も言っていたって何もわからないので、報告を聞いて読むだけなんだから、ここでわかるのはぼくと局長だと思うんです。と言ったって、私もこれ書いたものを読むだけのことであって、しかし、こんなことを再々繰り返すということも余り国家のためによくないと思いますから、ひとつ、総裁もずいぶん厳しい姿勢で臨みますと言っておりますので、よく部内で調整を図って、こういうことのないように努力したい、かように考えております。

木島則夫民社党

○木島則夫君 きょうは日本民間放送連盟から杉山専務理事の御出席をいただきまして、お忙しいところ本当に御苦労さまでございます。私は、CMを中心にしまして問題点を数点挙げて、これについてお答えをいただきながら、放送文化の向上に資したい、こういうふうに考えております。  そこで、まず郵政大臣にお伺いをいたしますが、放送は新聞とともに現代社会における最も有力なマスメディアでございます。しかし、新聞、雑誌などの活字メディアというものは制度上完全な自由を有しているのに対して、電波媒体である放送については一定の法的な規制のもとに置かれている。もちろん、大前提としては憲法が表現の自由、言論の自由というものをきちっと保障はしております。しかし、電波媒体である放送というものに限っては一定の枠がある、こういうことであります。これはどういう理由からなのか、郵政大臣、簡潔にお答えをいただきたいと思います。

服部安司自由民主党郵政大臣

○国務大臣(服部安司君) お答えいたします。  放送は、放送局の開設に当たり電波法による免許を要しますとともに、放送法は、放送事業者に対し放送番組編集の自由を保障する一方、放送の不偏不党、真実及び自律を保障するために、放送事業者が遵守すべき一定の準則とも言うべき規律を規定しております。これは、放送が一般公衆が視聴するものでありますとともに、電波はきわめて有限、貴重な資源でございまして、この国民共有の財産である電波をできる限り国民全体のために有効に使用しなければならないという趣旨のもとに設けられたものであると理解をいたしております。

木島則夫民社党

○木島則夫君 私も全く大臣と見解を同じくするものでございます。こうした特殊性を持つものであり、中でも電波のいま大臣が御指摘になった有限性、希少性と、この限られた電波を利用して番組の多様性を確保をして視聴者の知る権利を保障するためには、やはり一定の法的な規制がなければならないというのが確かな論拠であろうと思います。  そこで杉山専務理事にお伺いをいたしますが、民放関係の現状から見まして、提供番組の大部分は比較的大きな企業によって、しかも少数の企業の提供による長期番組が少なくないということでございます。この一点。このことは中小企業を初めとする幅広い企業が番組提供をするチャンスと場を狭められていないか、この問題についてはきょうは議論をいたしません。問題提起だけにとどめます。  で、私が申し上げたいことは、番組そのものに比べてCMの扱いというものはやや軽視されていないかという点でございます。一般のCMも番組に入ることは私も承知をしておりますけれど、いわゆる番組と言われているものとCMというものとの間には、扱いにおいて格差がなかったんだろうか、あるんじゃないだろうか。つまり、軽視という言葉は多少私は語弊があると思いますけれど、そういうことはございませんでしょうか。まず専務理事、その辺から伺います。

杉山一男社団法人日本民間放送連盟専務理事

○参考人(杉山一男君) お答えいたします。  いま木島先生がおっしゃったCMを軽視していなかったかということでございますが、私たちは民放連に放送基準をつくりまして、放送基準の内容についてはいろいろ検討をし、価値観の変化に対応して改正をしてきました。またCMについては、特別に各社の考査担当者の会合を持っておりまして、特にCMについては地域ブロックごとにそういう考査の担当者会議がございます。そこでいろいろ持ってこられるCMについて内容を検討しまして、訂正をお願いしたり、あるいはお断りしたり、いろいろしております。これは公表されていませんけれども、相当の数に上ります。これを民放連では考査情報に載せまして、各社に見解の統一やCMの質的向上を図る努力をしております。また、ACCという協会がありまして、CMの向上その他にも努力し、また技術基準をつくって、CMの音声が大きくなるというような御批判にもこたえてきております。  ただ、CMの量の問題、時間量の問題については、昭和二十六年に放送基準ができてから昭和五十年の改正まで手がつけられていなかったのでありますけれども、この問題につきましても、当時放送時間、一週間の総量、総時間に対して、二二%のCMの量があったわけでありますけれども、これを一八%に短縮したのであります。それと同時に、番組の中に出てまいりますスーパーインポーズの中で広告をやっておりましたけれども、これは番組を汚くするということで、いろんな抵抗がありましたけれども思い切ってこれは排除したわけであります。アメリカが、現在一週間の放送時間に対して二四%の広告の時間量があるのを見ても、民放連が相当思い切ってこの問題に取り組んで、各社に十分御協力をいただいてこれが守られておるというのが現状でありまして、それほど放送界ではCMを軽視しておるというふうには思っておりません。

木島則夫民社党

○木島則夫君 私も、扱いとしては、心持ちとしては確かにそうであろうと思いますけれど、形の上に出た、放送の上に出たCMというものがとかく問題になっているという現状もやはりお認めになると思います。私は、民放連が昭和四十九年の末、二年有余にわたって放送基準の総点検を行い、問題とされて改定をされた、いまおっしゃいましたCMの総量規制、ゴールデンタイムにおけるCMの量の規制強化、さらにCMを含めた番組の倫理条項の補強などを骨子とする放送基準の改正をされたことは、よく承知をいたしております。また昨年は、CMの音量規制、CMになりますと突如として音が大きくなる、こういうことを規制をされた。サラ金のCM自粛なども行っておられるようでして、CMの扱いにつきましては確かに前向きの処理がなされていることは、私も大きく御評価を申し上げたいと思います。  その反面では、さっき言ったつまり、ゴールデンタイムの中でのCM制限の強化というものは、逆にほかの時間帯にしわ寄せになっていったり、あるいは子供向けのCM、とかくこれは問題がございます。いまマスコミなんかで取り上げられているピンクサロンとおぼしきものと申し上げた方がいいでしょうね、連れ込み宿とおぼしきもの、こういうものが、これは地方に行くと放映をされているんではないかという疑いがございます。民放労連でも、子供に関連したCMの改善を中心としたCM規制の運動方針を打ち出しているとともに、婦人を中心とした消費者団体など、CMの自粛を求める動きが活発になっていることも現状でございます。昨年の十月でしたか、民放連は、サラ金広告は新規契約は中止をし、契約更新はしないという放送基準を決めたことで、大半の局がこれを取りやめる方向にございますけれど、まだ契約履行途中の局もあるというふうに私は伺っております。それから、さっき言ったピンクサロンとおぼしきもの、ピンクキャバレーとおぼしきもの、こういうものが地方に行くと夜遅くコマーシャルに乗って出てまいります。  子供向けのCMについては、射幸心をあおる懸賞、あるいはおまけつきCM、こういうものもまだございますね。特に私は、糖分を多く含んだお菓子や甘い飲み物などを、子供の健康を全く配慮しないで出しているような、こういうCMがこのままでいいのかというような現状を見ますと、民放連の御努力にもかかわらず、まだまだ改善しなければならない点が多々あるようにお見受けをするわけでございます。アメリカなどでは、子供向けのCMについては相当厳しい規制をして、たとえば余りチョコレートを食べ過ぎるといけないから、虫歯予防のために何%まではよろしいというような数字表示までをしようというような動きも出ているということを聞いております。  これらの問題点、現状を踏まえて、ひとつ、この現状を民放連はどう把握をなさり、これから先どうなさろうとしているのか。きょうは私も三十分しか杉山さん、時間がございませんので、ひとつ簡潔にお答えをいただきたい。

杉山一男社団法人日本民間放送連盟専務理事

○参考人(杉山一男君) お答えいたします。  簡潔にということなので、簡単に御説明いたしますと、この問題、子供の問題につきましては、十月十二日の民放大会の席上で会長のあいさつにも取り上げております。したがいまして、いろいろ価値観の変化あるいは客観情勢の変化によりまして、問題はないとは言えないと思います。こういう問題についても、これから十分研究を重ねていきたいと思っております。  なお、サラ金の問題につきましては、われわれ自粛して、これはやめるということになっておりますが、なお、契約過程の中で一社ばかりまだ残っておる社があるかと思いますが、それらの社も、近くそういうものはなくなる、こういうふうに理解しております。

木島則夫民社党

○木島則夫君 まあ、民放の経営上、何でもかんでもいけないというふうに私は申し上げているわけじゃない。やっぱりこれは背に腹はかえられぬという経営上の問題からでしょうけれど、どうなんですか、いま私はおぼしきという言葉を使わしていただいた。ピンクキャバレーとかそれに類するような扱いについては、これは放送基準の中にもはっきり書いてありませんね。各放送局によってこれは判断しなきゃいけないというところに問題点がございますけれど、杉山さん、価値の多様化したこういう時代に、その二点についてはどうですか。これから民放としてどんなふうに取り組まれるのか。それから子供の問題については、アメリカではまだ実施はされておりませんけれど、相当厳しい規制をしていく方向で進むのかどうか。その辺までちょっと触れていただけませんでしょうか。

杉山一男社団法人日本民間放送連盟専務理事

○参考人(杉山一男君) いまピンクキャバレーとか、そういうような問題が出ましたが、これについては放送基準に先生おっしゃるようにはっきりと書いてなく、抽象的に表現されておるわけでありまして、各社の判断に任されておるわけです。しかし、最近地方の状況を見ておりますと、いろいろこういう問題についても各社とも関心を示すようになっておりまして、だんだん改善されてきております。と申しますのも、高度成長時代から低成長の時代へ入ってきた今日、量より質というような問題が問われてきておりますので、そういう方向にいきつつあるというふうに理解しております。  なお、アメリカでもいろいろ規制が厳しくなってきておる方向にありますので、こういった点については十分アメリカのNABの方と連絡をとりながら向こうの情報を聞き、あるいは毎年こちらへ向こうの方が見えますので、そういった方々と意見を十分交換しながらわれわれの方で改善すべき点があれば改善していきたいと、こういうふうに思っております。

木島則夫民社党

○木島則夫君 ちょっと細かくなって恐縮でございますけれど、たとえばFTCですね、アメリカ連邦取引委員会は、二月の末に子供向けテレビCMの規制案を発表しておりますね。規制案は八歳以下の児童を対象とするテレビCMは全面的に禁止をするとか、十二歳以下の児童を対象として、児童の歯の健康を著しく損なう商品のテレビCMは全面的に禁止をするとか、糖分製品に、栄養分豊かなとか健康を保持するといった表示をするときは、事実証明を表示をするなどの点が盛り込まれている。これはなかなか厳しいわけですから、スポンサーとのこれからの対立点とはっきりなるわけで、これが実施をされるとは思いませんけれど、どうなんでしょうか、杉山専務理事のお話を伺っておりますと、あくまでそれは世論と各事業体の判断によるところの方がよいというように私は受け取ったんでありますけれど、民放連としても相当積極的に動かれるんでございましょうか。

杉山一男社団法人日本民間放送連盟専務理事

○参考人(杉山一男君) 具体的な表現の問題になると非常にむずかしい問題がありまして、いま先生が例を挙げたようなFTCの問題になりますと、これはいまいろいろ意見が分かれておりまして、アメリカではいろいろ論議の過程の問題であります。したがいまして、これがどういう結果になるかということについてもう少し推移を見て、そしてわれわれの方で考えるものがあれば考えていく。それが民放連の放送基準の中に導入した方がいいということになれば導入しますが、まだそういう時期が早いということになれば各社の判断にお願いするということになろうかと思います。

木島則夫民社党

○木島則夫君 もう少しこの辺突っ込んでお話伺いたいんでございますけれど、時間がございません。  さて、その放送基準では、番組、もちろんCMを含むわけでございますが、番組として放映される内容について、それが基準に合うか合わないかということを検討をしているわけでして、スポンサー自体の、つまりコマーシャルを提供する、コマーシャルを流すスポンサー自体のパーソナリティーとか体質などに対する配慮は必ずしも点検をされていないというのが実情だろうと思います。これは新聞にも出ておりました群馬テレビによる右翼のCMが問題になりましたり、現在でもある種のコマーシャルが視聴者のひんしゅくを買っているというようなことも事実のようでございます。  こういう例がいいかどうか別でございます。端的に申し上げるならば、いまの放送基準におきましては、これは適当な例じゃないと思うのでございますけれど、たとえばどろぼうが人の物をとっちゃいけませんよと道徳を説いて、その説いた道徳の部分がよければそれが放映されて、その後にある。パーソナリティーとか体質というものがどうも等閑視されているというようなところに私は問題があるんじゃないだろうか。こういうふうに考えるわけであります。このことは、石油ショックの折に売り惜しみとか物隠しなど明らかに反社会的な行為のあったと見られる企業が堂々とテレビの画面にCMを出している。受け取る方は全く釈然としないという、これなどともあわせまして、いかがでございましょうか。杉山専務理事ね、その出たものに対してあくまで基準が適合するか、しないかということでいま放送基準が定められていると私は思っておりますが、もう一つ踏み込んだところで、何と言うのでしょうかね、それ。私は表現がうまくできませんけれど、そのバックにあるもの、背後にあるものまで少し自主性をもって御点検いただくようなことはできませんでしょうか。

杉山一男社団法人日本民間放送連盟専務理事

○参考人(杉山一男君) いまのお話でございますが、民放各社は必ずしも現実の問題、CMのそのものの内容とか表示、そういったものだけでなくて、その提供する会社なり団体なりがどういうものであるかということは大体チェックしているんではないかというふうに思います。  と申しますのは、基準の中にいわゆる係争中だとかあるいは法律に違反したものは取り上げないことになっておりますので、それらの問題が係争中であったり、あるいは法律違反をしておるということが事実であるならばこれは排除していると思います。そういう明らかな事実がない場合はこれは非常にむずかしいのでありまして、先ほどどろぼうの話が出ましたけれども、現在どろぼうやっておるというならば私は当然各社は排除しておると思うのです。しかし、どろぼうをかつてやったかもわからないけれども、いまはまともにやって法律的に何ら拘束された生活をしてないということになりますと、これはちょっとどうかというむずかしい問題があろうかと思いますので、われわれの方では必ずしも現実のCMそのもの、あるいは表現方法だけでなくて背景も考えておる。たまたま新しい企業の場合、営業担当の方でうっかりしてこれを放映してしまったということはないとは言えません。そういった場合には速やかに適当な処置をしましてその問題に対応しておるというふうに私は理解しております。

木島則夫民社党

○木島則夫君 どうも私もマスコミにおったもんですから、杉山さんをごく近しい方としてどろぼうの話なんかを出しちゃいまして、これはちょっとお答えになりにくかったと思うのでございますけれど、私が示しましたのは、その画面につまり出てからのことが問題で、それ以前の問題についてはそれほど問題になっていないんではないかということを申し上げたかったわけでございます。  で、全部がそうだとは私申し上げない。私も放送事業体のことは多少知っております。確かに各社の実情ですと、CMの取り扱いというものは、これは営業担当、営業部門で受け付けて、その苦情とかチェックについては考査関係でこのチェックが行われるのが通例でございますけれど、この場合ですね、放送局に聞いてみますと、ともすればやはり営業優先という姿勢がとられているようでございます。飯の種はどこから運んでくるのかと、おれたちはかせいでんじゃないかと言われますと、そうそう厳しいチェックとか苦情も言えないというのが実情じゃないだろうかと、こういうことであります。  そこで、四十九年でございましたか、日本広告審査機構が発足をして、広告に関するお目付役としての役割りを果たしていると聞いておりますけれど、ここに寄せられ、扱われる放送関係の苦情処理の状況はどんなふうになっているか。細かい数字は要りません。こういうところに苦情がやはり相当あるようでございますね。そうして苦情が寄せられたその苦情に対して、これをどう吸い上げて、それを番組向上なり、CM向上にどう御利用になっているか、資しているかということでございます。いかがでございましょうか。もし手元に資料がなければ結構でございますが。

杉山一男社団法人日本民間放送連盟専務理事

○参考人(杉山一男君) JAROの件数について、ちょっと私、いま手元に持っておりませんが……

木島則夫民社党

○木島則夫君 結構でございます。

杉山一男社団法人日本民間放送連盟専務理事

○参考人(杉山一男君) 相当の件数が寄せられておるように聞いております。そして、その中で大体そういったものが多い。しかし、苦情も大体一日に二、三件ぐらいはあるというふうに聞いております。そして、たとえばこういう一つの例を申しますと、接着剤ですね、接着剤が、これはもう自動車がぶら下がっても大丈夫だと、とれないんだというような広告があるんで、事実あんなことはあり得ないだろうというような苦情が来るわけですね。そうすると、JAROの方ではその会社に問い合わせて、実際実験をしてデータを出してもらうとか、あるいは第三者にお願いして調べてもらうと、こういうようなことをして、もしそれが誇大であるとするならば訂正さすというような形で着々その成果を上げておるというふうに聞いております。

木島則夫民社党

○木島則夫君 私がお願い申し上げたいことは、出してしまったものについてそんなことはないだろうとか、どうもおかしいという前に、事前にチェックというのもこれもむずかしいですね。これもちょっとむずかしいと思いますけれど、さっき申し上げたようにとかくの問題点が——いまこの多様化した世の中でございます。たとえば右翼とおぼしき人たちが、北方領土返還と叫んでいることはとてもいいことなんですね。だけれども、言っている本人がやはり問題があるというふうなことになりますと、ああ知らなかったではこれは放送局として済まないということですね。そういう事例がやっぱり相当あるようですね、いま。ですから、私が申し上げていることは、何も根掘り葉掘り相手のスポンサーをいろいろせんさくをするということではないんですけれど、やはり出たものと同時にその背後にあるものについてはもうちょっと厳しい御詮議なり御検討があってしかるべきではないだろうか、このところをもう一つお答えをいただけませんでしょうか。

杉山一男社団法人日本民間放送連盟専務理事

○参考人(杉山一男君) 非常にむずかしい問題で、一々スポンサーの提供する品物の品質あるいはその化学的、物理的性能を実験したりするということは、恐らくどこの放送局も能力の限界を越えたものではないかと思います。ただ、放送局でできる範囲内においてはそれぞれチェックをしておるというふうに聞いておりまして、特に土地の売買、不動産売買については、実際現地を調べてみると、たとえば駅から五分と言っても本当に五分かどうかというようなことは現実に調べて、それが広告と全然違う場合はお断りするというふうなことをしておりますが、したがって放送が出しておる不動産に関しては、ほとんど問題を起こしていないというふうに理解しております。  先ほどの私が例を挙げたような、そういう自動車一台ぶら下げても大丈夫だとかいうような場合、一々そういうものを全部調べるということになりますと、大体スポット、いわゆる番組提供のスポンサーでない単発のスポットだけ、二十秒とか三十秒のスポットだけ入れるのは一日に二百件以上あるわけですね、全社で平均して。東京ですと恐らく三百件近いんじゃないか。それを全部やるということはなかなかむずかしいんで、そういうだれでもできるような不動産の、土地の距離の状況とか、そういうようなことは局でもできますので、そういうことはやっておりますけれども、それが専門的知識を要する問題になりますと非常にむずかしいので、そこまでいくということは非常に困難だと思います。しかし、これからも先生がおっしゃったCMそのものだけでなくて、そういったことについても間違いを起こさないように、事前に十分注意するように努力したいとは思っております。

木島則夫民社党

○木島則夫君 本当はこの辺が一番伺いたいところだったんです。そういうものを放送基準の中に入れるか入れないかということになりますと、杉山さんのお答えも、それはこれからの問題だということが返ってくるだろうと思います。  あと二分ぐらいしかございませんが、数年前から意見広告の取り扱いが大変大きな問題になってまいりまして、政党とか労働組合、企業サイドなどからの出稿が多くなるだろうと思いますし、これはただ企業サイドとか政党サイドからではなくて、住民パワーが強くなっている現状などから、市民団体などからの出稿もこれから出てくるだろうと想像されるわけでございます。どのような方向を打ち出そうとしているのか。このCMの中にも意見広告とおぼしきものがやっぱりございまして、国の政策に関するようなものは単なるCMとして扱われていやしないだろうかとか、いろいろ問題がございます。方向だけでもひとつ聞かしていただきたい。どんな検討が行われておりますか。

杉山一男社団法人日本民間放送連盟専務理事

○参考人(杉山一男君) 民放連では、前に先生がこの問題を取り上げて、私が研究しますというお約束をいたしました。それで、その後ずっと検討しまして、中間的ではありますが、一応の結論を出しております。  それは、結果から申しますと、これを放送基準の中に取り入れるにはまだ時期尚早だという結論であります。しかし、これを取り上げないというわけではなくて、政治団体の広告その他の意見広告、これは企業とか団体などがやる意見広告でございますが、この二つについては次のようなことに十分留意して各社の判断によって行うということでしばらく様子を見て、いろいろな経験を積んだ後でこの問題を基準に入れるかどうかをもう一回検討したいということになっております。  それは法令及び放送基準を遵守するということと、公衆の利益に密接なかかわりのないと判断されるものはこれを取り扱わない。それから、広告の機能を否定するものは取り扱わない。表現は、最初の部分で広告主を示すなど意見広告であるということを明らかにするということ。そして、なお注意事項として、取り扱いに当たっては政見放送とか報道番組の前後は極力避けるというようなことを一応決めて、各社の方でこういうことを守りながら各社の判断でしばらく実施してみる、その後改めて基準に取り上げるかどうかを検討するということになっております。

木島則夫民社党

○木島則夫君 それじゃ、最後に杉山専務理事、このことを申し上げますとちょっと具体的になり過ぎるかと思うのでございますが、たとえば国の財政政策に直結するような、赤字であるから国債を発行する、その国債をうんと消化をしましょうというようなものは意見広告でございますか。そうすると、意見広告とすると、国債など買わないで健全財政をというような意見広告が片や出てこないとも限らない。これは質問予定にございませんでしたけれど、ひとつ具体的な問題としていま最後に御提示申し上げたいと思います。いかがでございましょうか。

杉山一男社団法人日本民間放送連盟専務理事

○参考人(杉山一男君) いま先生がおっしゃるように、なかなかそういう判断の問題はむずかしいのでありまして、この問題についても、先ほど言ったように各社の判断でやっていただくということで、お断りした社もあれば取り上げた社もあって、あるいは一度取り上げたが次回からはお断りするというように各社いろいろまちまちでございます。こういう点になりますと、なかなかわれわれの方で、民放連でこういうものは取り上げないとかなんとかということになりますと、個人の自由の問題にもなり、あるいは表現の問題にもかかわる問題でありまして、民放連がこれを規制するというようなことはなかなかむずかしいんじゃないか。しかし、こういうものも時代とともにある程度の経験を積んでまいりまして、その後にできるかと思います。

木島則夫民社党

○木島則夫君 最後に結びだけ言わせていただきます。  CMの総量規制から始まって、内容の改善へと着々と民放連が御努力をなさっていらっしゃる、その足跡もいま伺いましたし、今日的な成果というものも私は大きく御評価を申し上げたいと思います。CMもいわゆる番組同様いろんな視点から改善が進められまして、名実ともに質的改善、放送文化の向上を目指して進んでいっていただくよう、ひとつ民放連としても大きく御努力をお願いを申し上げまして、私、多少時間を超過をいたしましたけれど、質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。

杉山一男社団法人日本民間放送連盟専務理事

○参考人(杉山一男君) 私たちも公共性の強い放送事業に関係しておる者でありまして、先生のおっしゃるように、これからも十分そういった点に配慮して努力していきたいと思います。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 私は、今度郵政省が計画しておられる、あるいは一部実施にもうついているということも聞いておりますが、郵貯のオンライン化の問題についてお尋ねをしたいと思います。  このオンライン化を進めておられるのは伺っておるんですが、完成するのはいつごろの予定か、まずその辺からお伺いしたいと思います。

佐藤昭一郵政省貯金局長

○政府委員(佐藤昭一君) お答えいたします。  為替貯金業務のオンライン化につきましては、利用者サービスの向上と事務の効率化、迅速化等を図りますために、本年の八月から神奈川県下の一部の郵便局におきまして、通常貯金、定額貯金、それから定期貯金並びに定額、定期の預入者貸し付け、いわゆるゆうゆうローンでございますが、こういった事務を中心にいたしましてオンラインによる取り扱いを開始いたしまして、その後引き続きまして順次対象地域を拡大してきているわけでございます。現在のところでは八十一の郵便局におきましてオンラインを実施しております。  なお、今後引き続いて対象地域と対象業務を順次拡大してまいりまして、おおむね五十八年度末までに全国約二万の郵便局の為替貯金業務のほとんど全面にわたってオンライン化を完成させたいというふうに考えているわけでございますが、正確に申しますと、五十八年度末までに全国オンラインネット網、ネットが完成する。業務の方は若干ずれまして五十九年度に入るかもしれませんが、その辺で一応の各業務のオンライン化を完成したい、かように考えております。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 もう五、六年のうちに完成するという御予定のようですね。大変すばらしいシステムで、便利で、いいことはいいと私も思うんですけれども、最終的にはキャッシュディスペンサーといいますか、カードによりまして預金を引き出すというような機器も取りつけられて採用になるということになりましょうか。

佐藤昭一郵政省貯金局長

○政府委員(佐藤昭一君) 現在すでに民間の金融機関でオンラインをやっていますところはキャッシュディスペンサーを使っておりますし、またこれがオンラインの一つの大きな効果であろうかと思っております。したがいまして、為替貯金業務におきましても、オンラインの進捗とともにこのキャッシュディスペンサーの設置につきまして十分考えてまいりたい、かように考えております。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 そうなりますと、全国二万二千という数の支店を持った大銀行と同じようなシステムになるわけでして、当然一般の民間金融機関との間の摩擦というものが出てくると思いますし、民間金融機関としては大変に脅威に感じている部分もあるんじゃないかと私思うんですけれども、これについて大蔵省と郵政省と何らかの形で折衝を持たれたり、この摩擦を予測したりあるいは避けたりする方法をとられたりしているというようなことはありますか。その辺ございましたらお話しいただきたいと思います。

佐藤昭一郵政省貯金局長

○政府委員(佐藤昭一君) その前にちょっとキャッシュディスペンサーにつきましてもう少し補足させていただきますが、全国二万の郵便局のオンライン化をいたしますが、キャッシュディスペンサーの設置につきましては、これは必ずしも全局ということではございませんで、まず主要局について、やはり業務量の多いところ、こういうところから考えてまいりたいということでございまして、その最終的な配置の範囲というものはまだ未定でございます。これから検討してまいりたいと思っておるわけでございます。  それから、お尋ねの件の民間金融機関との関係でございますが、郵便貯金の方はむしろオンライン化がおくれておりまして、すでに民間金融機関の方はそれぞれオンラインサービスをやっているという点では、郵便貯金の利用者に対するサービスがむしろ非常に立ちおくれているということでございまして、それに、民間のサービスの水準にまで追いついていきたい、こういうことでございます。それによりまして郵便貯金の利用者の方々によりよいサービスを提供する、民間と同様のサービスを提供するということがこのオンライン化の目的でございます。  ところで、民間を相当圧迫しないかということでございますが、こういうオンライン化によりまして最も効果が出てまいりますのはやはり窓口での事務の迅速化、具体的に申しますと、たとえば現在利子の記入と申しますか、こういったものは即時払いの場合には一たん貯金局の方に、後方部隊に送りまして、そこで利子計算をやるというような形のものが窓口で即座に利子計算ができる。そこで、いまは元本だけおろしまして後から利子の方のお支払いをするというような形が同時にできるということとか、あるいは送金業務等におきまして非常に迅速になるというようなところが一番その効果があるところでございまして、いわゆる預金量でよく問題にされますものはこれは定額貯金でございますが、定額貯金等につきましては、これは全然効果はないとは申しませんけれども、このオンラインサービスというものはそれほど従来と違ったものじゃございません。  したがいまして、そういった面では預金量という点で民業を圧迫するというような問題はないんじゃなかろうかと、かように考えております。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 それはいまはそうかもしれませんけれども、五、六年たってこのオンライン化がきちっとでき上がってシステムティックに動き始めたときに、それは銀行の支店がない町を探すのは楽ですけれども、郵便局のないところを探すのは骨なくらいですから、少なくとも郵便局に行ってオンライン化のシステムを使えば、預金も払い戻しも即座にできるというようなことになりますと、しかも給与も将来は受けつけるわけですね。そうすると、まず郵政省から始まって、公務員全部、給与は郵便局通してくれというようなことになってというようなことはないですか。これを命令したりすることは当然できないと思いますけれども、しかしその方が便利だというメリットがあればこそおたくの方が行われるわけですから、そうなりますと、預金する方の御自由ですからね。あるいは圧倒的数が郵便局に乗せかえられるという可能性もあるわけですね。そういうようなことを一般市中銀行あるいは民間金融機関が大変に脅威に感じるんじゃないかというようなことも感じるんですけれどもね。  もう一つは、国税庁でも税金の支払いの問題で、脱税もチェックできるし事務量も簡略化できるから番号にしたらいいじゃないかと、納税者の番号というものをつけようじゃないかというようなことを考えているということも伺っておりますけれどもね。郵便局と関係を持っている、何らかの形で子供のころから郵便局に貯金するという習慣がわりあい身についていればこそ四十兆に近いお金が集まるわけですしね。ですから、郵便局とかかわりのある人間というのはわが国のかなり多くの人間ですね。しかもその方たちは青島幸男とか何々という個人の名前で入るんではなくて、番号でDIPS−11とかというすばらしい機械ができているそうです。それにこう入るわけですね。  そうすると、ある意味では総背番号制に通ずる部分もあるんじゃないかということを懸念する一部の方がおいでになるわけですけれども、大臣、この国民総背番号制ということが、ここのところしばらくコンピュータが物を管理するようになりましてからかなり言われるようになりまして、確かに番号をふりまして、その番号によって登録されておりまして、何かの機会にその人のデータがあらわれたり、たとえば道端で倒れる。その方の個人番号がその方の所持物の中にあったら、そのことでコンピューターではじき出せば、この方はいつどこで生まれて、どういう病状を持っておられて、どういう薬が切れたから倒れられたんだというようなことは一目瞭然わかりますから大変便利とは思いますけれども、しかし、一方ではプライバシーが損なわれるということは、もう目に見えているわけですね。そのことで大変議論を呼んでいるんですが、この国民総背番号という論議については大臣はどういう御見解をお持ちか、まずその辺をお聞かせいただきたいと思います。

服部安司自由民主党郵政大臣

○国務大臣(服部安司君) この納税者番号と理解すればいいんでしょうか。まあ御指摘の問題は、郵便貯金のオンライン化がすでに民間金融機関において常識となっていることは御案内のとおりですが、オンラインによる便利なサービスを郵便貯金等の利用者に提供し、サービスの向上を図るとともに、事業経営の効率化を図るために導入するものでありますので、いわゆる国民総背番号制に連なる性質のものではないと私は理解をいたしております。  国民総背番号制についてどう考えるかという点でありまするが、私は、これもいつか総理がこういったことを答弁いたしておりまするが、やはりこれは北欧三国がやっておるような広範ないわゆる統一国民コードというようなものにつきましては、これは問題も多々あると思います。御指摘のとおりに。まあ国民のコンセンサスが熟すればということを考えてみるわけでありまするが、早急な問題じゃない、世界の大勢、国民のコンセンサスの流れ、そういうものをよく見た上で結論を得るべきだと考えておりますという、かつて総理が予算委員会で答弁したことをここに持っておりまするが、私はやはりいろんな面からかなり慎重に対処をすべき問題であると現時点では考えているわけであります。しかし、われわれが考えているオンラインは、決して背番号につながるものじゃないと、またそういった考えのもとでやっているものではないと、この点もはっきり申し上げておきたいと思います。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 それはそうかもしれませんがね。しかし、何の何がしの個人名よりも、それを受け付けたときに番号を付して、局内だけの番号かもしれませんけれどもね、番号で登録し、番号で記憶させ、番号で分析さしているわけですね。ですから、私は「青島幸男」で取り扱ってほしいというわけにいかないわけですね。その郵便貯金を通じて郵政省との関係の中で私は番号化されて記録されているわけですね。しかも、もっと大変なことになりそうなのは、そうなったら大変だと言っていながら、便利だからというだけで優先させますと、日本じゅうの人間の何割かという単位の人間たちが郵便局とかかわり合って、郵便局の中にファイルされているわけですよ。  そうなりますと、たとえば貸し出しも行いますね。そうすると、その方に返済能力があるかどうかというのも一応データとして入れておかなきゃなりませんね。そうなりますと、その方の財産のありようとかというものも、一部かもしれませんが、入るわけですね。で、銀行なんかの場合でも、一般銀行の場合でも、貸し出しの業務の際に、その方の財産あるいは資産内容あるいは信用状態などについてファイル持っているわけですね。そうなりますと、そのファイルはどこでどういう使われ方をするかということも問題なんですけれども、このDIPS−11という機械は大変すばらしい機械だそうで、電電が日立とか、あるいはそういう大きなメーカーに協力を仰いで共同開発してもらったそうですね。そうなりますと、この機械は非常に大きな可能性を持っておりますので、将来、防衛庁も使うだろうし、大蔵省も使うだろうし、そうなるとこのディスクはどれにでも運用できるわけですね。  そうなりますと、郵便貯金をしている十八歳から二十二までの、郵便貯金を月々給与の中からするような勤勉さを持った健康な十八から二十二までの男子、バチンと押すとだあっとファイルできることは確実なんですね。それで将来、郵政大臣がこれを管理してるんだから、絶対に他の流用は許さぬということをおっしゃってても、防衛庁長官と兼任するような事態になったら、そればツーカーになっちゃうわけですよ。  それと、国税庁の方でやるのだけ考えましても、やっぱり同じ機械を使えば同じディスクに記録するわけでしょうけれども、そのディスクは必ず使えるわけですね。しかも、民間金融機関の信用調査ででき上がった集積されたデータと、それから各銀行が郵便貯金のオンライン化に対して結束して、横で使えるようにしようじゃないかという動きも出ているわけですね。そうすると、民間金融機関の莫大なデータと、国税庁がやろうとしているデータと、それから郵政省の持っているデータというものをつきまぜたときには、もう総理がどう言おうと、国がどう言おうと、背番号制は確立してしまうわけですよ。  そうなったときに、それは確かに物を管理するのは、「青島幸男」だのという名前で管理するよりは、あれ、東京都の電話番号だけでもこんなにありますからね、ですから数字は、整理したりファイルしたりするには記号としては卓越した性能を持ってますから、数字にした方が便利ですね。そうなりますと、どうしても事は便利な方に流れるわけですから、もう後戻りできないんですね。  ですから、こういうことを便利だからといって推し進めていきますとね、われわれは鶏や牛じゃないんだからという見解も当然出てくると思うんです。どのぐらいの面積に何羽飼って、日に何グラムを与えれば何個卵を産むと、この効率を上げるためにはどうすればいいという管理するんならとても便利だと思いますけどね。私どもは、個人の名前で慈しみ育てられ、友好を重ねて人間としての尊厳を確立してきてるわけですね、個人個人が。それがそういうファイルされてるということ、記録されてるということによって、いついかなる場合に全く予想もしない形でプライバシーが侵されるということもあり得るわけですね。たとえば、私のところに娘も息子もおりますが、どこでどういうふうに調べるんですか、彼らの進学の時期になったり成人式の時期になったりしますと、晴れ着のパンフレットとかランドセルのパンフレットなんていうのがどんどん送られてきますね。これはどっかにファイルされてるわけですね、やっぱり。  ですから、確かに事務が速やかに行われて、利用者のサービスに尽くせることは確かですけれども、やがては利用者の人格を損ねるようなプライバシーの破壊につながりゃしないかということを大変恐れておりましてね。もしそういうふうになったときに、服部郵政大臣が大臣のときにこういう悪の根源をつくったんだ、というようなことを後々言われるようにしないためには、余り促進の方にお力をおかしにならない方がいいんじゃないかという気がしますけどね。  私がるる申し上げたことについて、御見解ありましたら承りたいと思います。

服部安司自由民主党郵政大臣

○国務大臣(服部安司君) 大変、将来のことをおもんぱかって温かい御忠告、身にしみて御礼を申し上げます。  ただ、先ほど来申し上げておりますとおりに、これは国民へのサービス開始でわれわれは出発したわけであります。御指摘の点多少——私が、就任してから初めて両国へオンラインのあれに行ったわけですから。しかし、まあね、青島先生、日本の国大変結構なもので、私が音楽ファンの要望にこたえるためにFMに一生懸命に無我夢中に取り組んで、やっとお役人の御納得いただいて何とかスタートしようと思うが、いろいろとまあ御承知のとおり、委員会でも御指摘のとおり、なかなか自由に泳げない時代であります。これは議会制民主主義のすばらしいところであると思います。私は。  したがって、御懸念の点は大変ありがたいわけでありまするが、そう簡単に先生方がそんなことをさせる理由はないと私は思う。それはもうそんなことやったら、これはもう本当に大変な問題でありまするし、特にいま金融機関には相手の秘密を守らねばならないと義務づけされているわけですから。たとえば大蔵省国税庁だって、あれだけの大問題起きても、いやあそれは守秘義務があるから言えませんて、こうやってがんばるほどですから。国権の最高の地位にある先生方が許される範囲で堂々と質問されても、いやそれは守秘義務で言えないって、こう言えば……。それほど日本の国って個人のプライバシーを守っているのが現実の姿であります。  まあいろいろありがたい御忠告大変感激いたしまするが、ちょっと御心配過ぎる点があるんじゃなかろうか。服部安司が郵政大臣でやって、防衛庁長官と兼務することもこれはとうてい考えられないことでありまするし、非常に高邁な立場からいろいろと御指摘いただきましたが、願わくばいついかなる時代でも個人のいわゆる尊厳を傷つけるようなことがあってはならないということは、これは民主主義の大原則ですから、ひとつお互いにそういうことにならないように守り続けていきたい、かように思っている次第でございます。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 わが国の民族と国会の良識とかシステムに対する御信頼は大変結構だと思いますし、そういう信念であればこそ大臣お務めになっていられるんだと思うんです。それはいいんですけれども、ただ事はそうでないような、中にはとてつもないことを考える人もいるわけですね。  ですから、たとえば犯罪の対策にしましても、昔のように、これ、先ほども申されましたけれども、まず預金者がおろされる。そうすると、原簿を見なければならないから、利子の計算はわからないからちょっと待ってくださいと言いますね。二、三日余裕があったわけですね心原簿をよっこらしょっとひっくり返して名前を見て、いつ幾日にどうなったかということはあるわけですけれども、よっこらしょっと引っ張り出してくる原簿がないわけですね、ディスクに入っちゃっているわけですから。ですから一々こうやるんじゃなくて、機械通さないとわからないわけです。その人の原簿が。そうなりますと、犯罪が行われたり過失があってもなかなか発見がしにくいんですね。  それで、電電の方で電話料金のミスがあってはならないという、たまたまありますと大問題になりますね。で、窓口がまた、コンピューターがやっているんですから、間違えっこありませんなんてばかなことを言うものですから世論を喚起しまして、変なふうに、それで大問題になったりします。ですから、そういうことのないようにといって公社では細心の注意を払ってやっていられるわけでしょう。でも一万人に一件ぐらいの間違いが出てくる。そうなりますと、間違いがあった場合に、その個人の記録としてすっかり入ってしまうわけですから、取り返しのつかない記録になるかもしれませんね。それからまたこれを故意に、過失でもそうですね、故意に犯罪として行おうとする場合ですね、たとえば架空の口座をつくって、銀行に身のしろ金を振り込ませてキャッシュディスペンサーのカードで取れば、どこから取るかわからないということになりますね。そうするといまお話のように、二万はできないかもしれないけれどもかなり数ができますね、キャッシュカードでおろせる場所が。そうなりますと、郵便局の何号に振り込んでくれといっておいて——これは捜査のしようがないぐらいむずかしい話になってきますね。  先ほども内部の犯罪の話が出ましたけれども、コンピューターに精通した人間が犯罪を犯すようになるわけですね。そうなりますと、監査の問題にしてもとても大変なことになりはしないかと私思いますし、それからもう一つ、先ほど申しましたように信用調査の部分もどうしても記録に残さなきゃならない部分が出てくるわけですよ、貸し出しをしておられますから。そうすると、いまでも住民税幾ら払っているかということでその人の年収は大体わかりますね。それから固定資産税幾ら払っているかということでどのぐらい不動産持っているかというのはわかりますね。それから、利子の分の税金払っているというのでどのぐらい不動産あるいは有価証券などを持っているかというのはわかりますね。それから、自動車の税払えば、どの程度の自動車に乗って、どの程度の生活をしているかということがわかりますね。ですから、そういうことをずっとつなぎ合わせていきますと、もうプライバシーなんてないんですよ。ただ便利なためであって、よそには使わせないんだから心配ないということで始めたのが、いつかそうなる機会をはらんでいるから問題だということなんですよ。  これは銀行間のことだけでも大変だと思うんですけれども、将来同じこの解読の機械を同じように使っていくということが前提になっているわけですよ。テレビの走査線にしても、イギリスのとアメリカのと違うから受像機同じのを買ってきても合わないということがあったり、東京と大阪でサイクルが違うから機器が使いにくいということがありますね。その例にたがわず、同じ機種で、あるものはできたら改良型ができるかもしれないけれども、そろえていこうとするわけですね。そうなりますから、英語と日本語で話をするように、間へ通訳が入らないとわからないということではなくて、エスペラント語みたいなものですわ。共通の言語を持っているわけですから、コンピューター同士は。  ですから、速やかに、これが流用されるということになるわけですから、その辺のことを御配慮になりますと、私、便利なのは結構ですけれども、この便利を推し進めるということになりますと問題が残るので、おやめになったらどうですかと言うのですがね。いまここまできてやめるというわけにまいらないと思いますので、何かきちっと歯どめをすることですね、流用できないとか、その辺のことの手だてを、本当に深謀遠慮といっては、青島君は先々のことを心配し過ぎるとおっしゃいますけれども、もう五、六年たつと本当に稼働するわけですよ、これ。そうすると局内にいる人、本当にその人の財産なんて調べようと思えば調べられちゃうわけですよ。ですから歯どめをすることの検討を、少なくとも検討をお約束するということはできると思うんですね、流用できないように。

服部安司自由民主党郵政大臣

○国務大臣(服部安司君) 私もこういう機械のことはとんともう、テレビのチャンネルの入れ方もわからぬほどぶざまな男ですが、聞いている範囲では御懸念の個人のプライバシーのうちの年収とか、いまは自動車のどういうものを持っているとか、利子がどれだけ入るとかいうことは、わが方で考えているものにはそういうものはなかなか調べることはできないと思います。それは民間金融機関ならいざ知らないが、というのは貸し出しはやってないんですから。五十万のゆうゆうローンというのは、もちろんこれはいろいろと記憶装置にせよ、これはその人のいわゆる定額貯蓄の金額だけですから。土地の抵当とかまたその人の信用とかで貸し出しやるものじゃございませんから、その方の懸念は、民間金融機関のオンラインにはあり得るかもしれませんが、郵政省のつくっているオンラインにはそういうことは必要ないということを御理解いただきたい。  しかし、いついかなる事態が起きてそれを悪用される懸念を持つとおっしゃいますると、私も的確に答えられないので、ひとつ勉強をさせてもらいたいと、歯どめの方法というものは郵政省の行わんとするオンラインにはそれは必要であるのかどうか、また必要とあらばどのような方法でやればよいのかという点についてひとつ検討をいたしたいと思いますので、よろしく御指導を。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 便利を優先させるか、あるいはその人間の尊厳を守るかというようなきわめて未来学的な問題に先々なると思うんですね、この問題を議論していきますと。でも本当に便利だからそれがいいんだという考え方でいままでやってきてろくなことはなかったわけです。結局は公害を生んだりすることになってきましてね。ですから、本当に人の生きざま、幸せとは何だろうかということを追求するみたいな形の考察が少なくとも参議院ではあってしかるべきだと思いまして、もう無体なことを申し上げるようで、御議論をふっかけているようなかっこうなんですけれども、しかし、こういうことを綿密に考えていかないと、先々どういう間違いを起こすかわからないということなんです。ですからその辺のところを……。

佐藤昭一郵政省貯金局長

○政府委員(佐藤昭一君) いま私どもの方で考えておりますオンラインのシステムでは、証書の番号で入るわけでございます。メインの方にですね。ですから先生御指摘のような、そういったたとえば年齢であるとかあるいはその他のいろいろな属人的な要素というようなものは入りませんし、またそういったものを入れるだけの余裕も実はございません。本当に預金の面での必要最小限のデータだけを入れる、それで計算しまして、それぞれ容量を計算していっぱい、いっぱいのものを配置すると、こういうことでございまして、そういった意味では現在のシステムでは先生の御懸念のようなことはないと、かように考えております。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 ですから、その郵便貯金番号でもわかってしまえば、その番号さえわかればあとわかるわけですから、それが機械が同じものが方々にできるので流用される危険もあるだろうということを申し上げているのでしてね。それはここでこれ以上議論してももうしようがない話だと思うんです。ですからそういう危険を含んでいるんだから、その手当てを考えなければいけないんじゃないかということなんですよ。何かありますか。

佐藤昭一郵政省貯金局長

○政府委員(佐藤昭一君) ただいま申し上げたとおりのシステムでございまして、またそれ以外に余分なことといいますと、余分なものが別にまた要るわけでございますが、まあ先生の御懸念のないように私どもの方も十分慎重に考えてまいりたいと、また防犯の面におきましても、先生がおっしゃるような非常に高度のコンピューター犯罪というようなものも出てまいるおそれが将来あるわけでございますから、こういった点も当然防犯阻止ということで研究してまいりたいと、かように考えております。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 それは決してそういう不幸な事態を望むわけではございませんが、そうなったとき、ざまを見ろと言ってほくそ笑むわけじゃございませんがね。そういうことも十分お考えいただいた方がいいんじゃないかと思って、私いまからでも遅くないから本当はおやめになった方がいいと思いますけれどもね。しかし、引き下がれないとすれば、あのとき私がそのスタートのスイッチを押したのは誤りだったと先々お思いになられることのないように、悔いを残されないような運営の方法を少なくとも十分御検討をいただきたいということを申し上げたいと思います。

服部安司自由民主党郵政大臣

○国務大臣(服部安司君) 十分配慮をいたしたいと考えております。

青島幸男第二院クラブ

○青島幸男君 終わります。

赤桐操日本社会党

○委員長(赤桐操君) 本日の質疑は、この程度にとどめます。     —————————————

赤桐操日本社会党

○委員長(赤桐操君) これより請願の審査を行います。  第一五三五号 公衆電気通信法に規定する単位料金区域及び区域外通話料の改善に関する請願を議題といたします。  本委員会に付託されております本請願につきましては、理事会におきまして慎重に検討いたしました結果、保留と決定いたしました。  理事会の申し合わせのとおり決定することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤桐操日本社会党

○委員長(赤桐操君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

赤桐操日本社会党

○委員長(赤桐操君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。  郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤桐操日本社会党

○委員長(赤桐操君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤桐操日本社会党

○委員長(赤桐操君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時四十二分散会      ————◇—————

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