決算委員会 第2号
- 発言数
- 259 件
- 登壇者
- 31 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 1978/10/13
会議録
○委員長(寺田熊雄君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る九月三十日、案納勝君及び江田五月君が委員を辞任され、その補欠として小野明君及び秦豊君が選任されました。 また、十月二日、斎藤十朗君が委員を辞任され、その補欠として楠正俊君が選任されました。 また、昨十二日、小野明君が委員を辞任され、その補欠として片山甚市君が選任されました。 —————————————
○委員長(寺田熊雄君) 次に、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。 ただいま御報告のとおり、斎藤十朗君の委員異動に伴い、理事に欠員が生じておりますので、この際、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺田熊雄君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に楠正俊君を指名いたします。 —————————————
○委員長(寺田熊雄君) 次に、昭和五十年度決算外二件を議題といたします。 本日は、郵政省及びそれに関係する日本電信電話公社の決算について審査を行います。 この際、お諮りいたします。 議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれもこれを省略して、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺田熊雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(寺田熊雄君) 秋草日本電信電話公社総裁は、後刻再び御出席願うこととし、一時退席していただいて結構です。 それでは、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○野口忠夫君 決算委員会で昭和四十九年度の決算審議に当たりまして、本委員会の総意をもって警告決議を出しておるわけでありますが、その昭和四十九年度決算の審議の終了に当たって出した警告決議の第二項目に、次のようなことが警告されたわけであります。 郵政省では、職員による不正行為が発生しているが、とりわけ、先般、相模大野郵便局において、当該特定郵便局長が、在職中のみならず、退職後においても、同局の一部職員と共謀して、多額の現金を領得していたことは、極めて悪質な犯罪であり、まことに遺憾である。 政府は、郵政事業に対する国民の信頼を維持するため、相互けん制機能を含む郵政監察の体制強化に、一層努め、郵政犯罪の絶滅を期すべきである。 「郵政犯罪の絶滅を期すべきである。」ということが当委員会の総意で本会議決議に次ぐ警告決議として郵政省に与えられたわけでありますが、当然郵政省としてはこの警告決議を尊重して、この決議に従っての措置等が行われているだろうと思うわけであります。この五十年度決算の審議の最後に、それらの報告がすでに関連として行われているわけでありますけれども、現在までのところ警告決議尊重の認識の上に立っていろいろ措置されたと思うんですけれども、そのことについてお聞きしたいと思うわけであります。
○説明員(吉田実君) 郵政犯罪、特に部内者犯罪の防止につきましては、従来から省を挙げて取り組んでいるところでございます。いまだ先生御指摘のようにその後を絶たないというのは大変遺憾に存じておるところでございます。 部内者犯罪を防止するためには、防犯意識の高揚、服務規律の厳守、正規取り扱いの確保、各種検査、監査の励行、そういったような諸施策を日常じみちに積み重ねることによって未然防止を図る、そしてまた、万一犯罪が発生した場合には、早期にこれを解決するということが肝要であると、こういうふうに考えております。 先生御指摘の、当委員会の警告決議において指摘を受けました相模大野郵便局事件でございますけれども、郵政史上大変例を見ない悪質な犯罪でございまして、現在、省を挙げて対策に真剣に取り組んでおるところでございます。 主な対策について申し上げますと、その一つは、本省及び地方にそれぞれ郵政事業防犯対策本部を設けまして、郵政犯罪の防止対策について協議を行い、防犯体制を推進するということにいたしております。 次に、本年二月以降、全郵便局を対象にいたしまして防犯特別調査を実施しております。それによりまして防犯上必要な事項について重点的に点検しておりますし、是正を要する事項につきましては指示、勧告をいたしておるところでございます。またその際、潜在犯罪のおそれがあるというような事案につきましては、徹底的に調査をするということにいたしておるところでございます。 その三点は、全特定郵便局長を対象といたしまして特定郵便局長防犯対策打合会、これを相模大野郵便局事件以後二回にわたって実施しております。その一回は去る三月でございまして、これは相模大野郵便局事件の直後でございまして、また二度目は現在各地において開催中でございます。これによりまして防犯意識の高揚と防犯施策の確実な実施を図っていきたいと、こういうふうに思っておるところでございます。 四点目といたしまして、特権連には、まあ従来も類似の組織はございましたけれども、それを質的に強化する意味におきまして防犯連絡責任推進者というものを置くことにいたしたわけでございますが、これと地方監察局の監察局長、これは各県に大体一支局ございますが、これが定期的に打ち合わせを行うというようなシステムを設けまして、広く情報を収集し、潜在犯罪の早期発見に努めるというような体制をしいております。 なお、各事業部門におきましても、それぞれの業務上再検討を要することについては十分に検討しておるところでございまして、その実施について強力な指導を行っておるところでございます。しかしながら、先ほど御指摘のように、なお特定局長による不正事件が発生を見ておるということはまことに残念でございまして、今後とも日常の努力を積み重ねてまいり、犯罪防止、犯罪の徹底的な絶滅を期してまいりたいと思っておる次第でございます。 なお、蛇足ではございますが、防犯に関する資料とかあるいは防犯スライドというようなものを郵政本省で調達いたしまして、これを各種の打合会とかあるいは研究会というものに活用を図るというようなこともいたしておりますし、またこの十一月は犯罪防止強調運動月間ということに指定いたしまして、防犯関係事項の再点検をするなど、防犯意識の高揚に努めてまいりたいと、こういうふうに思っております。
○野口忠夫君 警告決議に従いまして郵政省自体がいろいろ御努力なさっていることをいまお聞きしたわけでありますが、本部組織に防犯対策の組織をつくった、特別調査を実施した、あるいは特定局長との打合会をやった、連絡員をつくった、監察局を強化した、そのほかスライドその他のことについてやったと、一生懸命おやりになっているようでありますが、その努力はわかるんですけれども、本委員会の四十九年度決算の警告決議の中心は、特定郵便局長という立場、局長の犯罪であるという問題、この辺のところが実は警告決議の中心をなすわけでありまして、一般職員の人間的な良心行為の不足から生まれたそういう問題ではなしに、特定局というものが存在していて、そこでの局長さんが犯罪を、大野郵便局で、史上まれに見る犯罪とおっしゃいましたけれども、まさにそのような実態があって郵政事業に対する国民の信頼を失うような大した事件になったわけでありますから、本決議の趣旨はその辺にあったと私は思っているわけです。 いろいろ御努力はなすっているんですけれども、残念ながら、仰せのとおりまだ不正事件は後を絶たないというお話がございました。私も、あれ以後新聞紙上等において拝見しますところでは、どうも郵便局の不正事件、ことに警告の中心をなす特定郵便局長さんの不正事件というのがどうも後を絶っていないんですね。一生懸命やったということはあっても、絶滅を期してほしいという警告決議ですから、あって済まないだけでは済まないわけです。なくしてもらわなければ困るわけでございます。本院の決議の趣旨はそうでございましたので、私も新聞等で見ているわけでありますが、この際、そちらの方でいろいろ後を絶たないとおっしゃいましたから、特に特定郵便局に関しての不正事件が後を絶たないように思われますから、その実情を知り得る範囲でひとつ御報告を願ってお聞かせ願いたいと思うわけであります。
○説明員(吉田実君) さきの八十四回国会におきます参議院決算委員会におきまして警告決議をいただき、省を挙げて部内者犯罪防止のために万全の策を講じてその推進を図っておるところでございますが、それにもかかわらず、最近新聞紙上で、先生もあるいは御案内かと思いますけれども、特定局長の犯罪が発生しております。 最近の事例について申し上げますと、宮崎の市内でございますが、小戸郵便局長の定額貯金払戻金横領事件が発生しております。それから岐阜県の美並郵便局長の定額貯金払戻金詐取事件が発生しております。それから宮崎本郷局長の定額貯金預入金と資金の横領事件、さらには小倉熊谷郵便局長の定額貯金貸付金詐取事件、特定局長犯罪発覚を見ておるわけでございまして、まことに遺憾に存じておるところでございます。 職員の指導監督に当たるべき特定局長犯罪が一人たりともあってはならないということは当然のことでございまして、今後とも関係の向きと緊密な連絡をとりまして、犯罪の絶滅に努めてまいりたいと思っておる次第でございます。
○野口忠夫君 大分いっぱいあるわけでございますが、時間もありませんので、詳しくこれを追及してお聞きするわけにもまいりませんから、ただいまお話のあった不正事件の事実について資料要求を申し上げたいと思うわけでございますが、御提出いただけますか。
○説明員(吉田実君) かしこまりました。
○野口忠夫君 私のいま持っているものは新聞資料でございますけれども、局長さんたちのおやりになっていらっしゃることが、余りにも、不正というよりも、極悪なような感じがするわけですね。ことに、砂糖の投機をしてそれに失敗したからとか、マージャンをやる金に使ったとか、善良な市民が持ってきた預金通帳の書きかえを怠ったとか、まことにその内容は、こういう場所で申し上げては御努力になっている皆さんには済まないのだけれども、どうも許すべからざるものがあるわけなんですね。 今回、私どものところにもある市民からのお手紙などいただきました。やっぱり郵便局というものに対しては、非常に、国の、お上のやることであるから安心できると思っておったが、どうも地域の中で見ていると見るにたえない、そういう現状だと。ああいう人が局長になっているというのは一体どういうことなんだろうと。今回それぞれ処分はなされたようではございますけれども、そういう方がやっぱり局長さんになっていらっしゃる。 この特定郵便局というのは、一体どういうことを特定郵便局と言うのですかね、これは。特定郵便局制度というものは一体何であるか、それをひとつお聞かせ願いたいと思うのです。
○政府委員(林乙也君) お答え申し上げます。 特定郵便局の制度は、全国に散在いたします郵便業務を、地域社会に密接いたしまして、手近に、また親しまれて利用できるように業務を進めてまいる趣旨で設けられておるものでございまして、したがいまして、地域社会におきまして信望を担い得るに足る学識また手腕、力量を持った者をその局長に任用をいたしますほか、その業務の運行に当たりましては、局長がその職務を自覚いたしまして、地域社会に奉仕することができるように、郵政局からの指導監督に加えまして、特定局相互に共助共援できるような管理組織を設けまして運営しておる制度というように心がけておる次第でございます。
○野口忠夫君 地域に信望がある学識経験者をと言うんですけれども、どうもこれ、いままでのこういう事実から言いますと、まことにそういう人には当てはまってないわけですね。 この特定郵便局の局長さんというのは国家公務員でしょう。いまのお話を聞くと、地域の中に信望のある人に委嘱した嘱託事務員みたいな感じがするわけですが、かつての郵政事業の中にはそれがあったと私も思うわけでございますけれども、戦後においてそれが改められて、現在における特定郵便局の局長というのは、国家公務員として任命されるわけでございましょうね。それが相変わらず地域に信望のある人をという姿の中で、何か地域の人たちと余りにも粘り過ぎたようなかっこうのそういう批判を受けるようなものも、郵政事業進展のためにはという姿の中で嘱託したみたいなかっこうに聞こえるわけですけれども、もっとやっぱり公務員としての立場で、国家公務員法に従って行政指導なり監察なり監督なりが行われているという立場にあるべき人だと思うんですが、いかがですか。
○政府委員(守住有信君) もちろん特定郵便局長といえども当然に国家公務員でございまして、ただ、任用の方法が、試験任用と選考任用と国家公務員法上あるわけでございますが、その方式が選考任用の方であるという点だけが任用の方式として違うだけでございまして、身分その他、一切の権利義務、これは国家公務員でございます。
○野口忠夫君 局舎を借り受けているというようなことがやっぱり局長さんを任用する条件にもなるというふうに聞いておるんですけれども、その点との関係はないわけですか。
○政府委員(守住有信君) 任用の立場から申し上げますれば、その選考任用の中で、より地域、地縁性の深い者を候補者、特定局長に熱意を有する者に対しまして、その範囲の中で選考していくわけでございます。したがいまして、局舎と直接の関係はないわけでございます。局舎そのものはいろんな借入方式の中でいろんな所有形態がございます。本人による所有もございますれば、第三者による所有もあれば、あるいはまた地方自治体あるいは互助会という財団法人、いろんな所有形態の中で契約関係は維持していくということでございますが、特定局長の国家公務員としての身分、任命、これは選考任用の中で、その地域の中で真に特定局長としてふさわしいという者を任用してまいるたてまえに相なっております。
○野口忠夫君 先ほど選考任用ということがあったわけですけれども、選考任用の条件として局舎提供の、その家屋の所有者の方が局長になるということについては、これはやっぱり一つの選考の条件としては大きいんでしょう。
○政府委員(守住有信君) 選考の条件といたしましては非常に大枠を決めておりますけれども、その大枠の中では局舎提供を義務づけるとか条件とするとか、そういうことはいたしておらないわけでございます。ただ、特定郵便局というサービス機関をそれぞれの地域の中で維持していきますためには、その維持が安定的にできるようにということは一面の配慮としてございますわけでございますが、いかなる場合でも、その者がただ局舎を持っておるからというだけで特定局長としてふさわしくない者まで任命するという考え方は毛頭持っておりませんし、任用規程の中でも局舎提供を義務づけておるという条項は一つもないわけでございます。
○野口忠夫君 全く選考は学識経験者その他でやっていくと、選考した者に責任がありますね、これは。本院の警告決議が生まれてくるに至ったような過程の中、並びに今日何らそれが是正されないで、先ほど御報告のありましたような局長の不正行為があった場合、これは選任した者の責任ですね。大変自信を持ってそういうふうにおっしゃるから申し上げるんですけれども、選考任用ということの中に学識経験者という言葉でここで言われておっても、私は事実それはないんですね。そういう事例が多い。少なくとも局長さんになった方の不正事実ですよ、これは。一局を監督して郵政事業の信頼を取り戻さなくちゃならない局舎の中心的な局長さんが選考によって任命されたという立場で実はこういう不正行為があるとすると、その選考の責任はだれにあるんですかね、これは。そういう人がもし何か悪いことをしたら、選考した者の責任があるんですね。これは郵政大臣ですか。
○政府委員(林乙也君) 特定郵便局長の任命権者といたしまして、直接任用に当たっておりますのは地方郵政局長でございます。
○野口忠夫君 そこにあるということをおっしゃったんですか。
○政府委員(林乙也君) さようでございます。
○野口忠夫君 それはあれですね、本院の警告決議を受けるような郵政有史上なかったみたいな事件が起こった場合は、特定郵便局長であった場合においては、その選考の責任者が責任をとらねばならないと、こういうことをおっしゃったんですね、いま。
○政府委員(林乙也君) ただいま人事局長が答弁いたしましたあるべき任用の姿に基づきまして任用を図るべきものは地方郵政局長にあるということでございまして、当然適切な任用を図らなければ——地方郵政局長は適切な任用を行なわなければならないものでございます。
○野口忠夫君 いや、こういう不正事実が明らかになって国会等で問題になった場合は、それは選考で任用したんだと、選考の要件は学識経験者ということになっていると。それが幾らやってもやっても後を絶たないということになっている今日的責任を負うべきものは、これは選考の責任を担当した者が負うべきなんだと、こういうふうにあなたのおっしゃっていることを解釈していいのかどうかと私はお聞きしているわけですがね。
○政府委員(林乙也君) 先生御指摘のように、特定郵便局に対しますところの監督を行っておりますのは地方郵政局長でございますので、下部機関におきますところの不祥事に対しますところの監督責任と申しますものは地方郵政局長にあるわけでございます。
○野口忠夫君 どうも、選考して局長に決めるというような基準の中で行われているということになれば、その選考する人の立場というものが、責任的な立場がないと、こういうことがあってもそのままうやむやになるわけだ。これはどうも押し問答になるかもしれませんけれどもね。先ほどおっしゃるように、従来までからいうと、局舎を提供した人が局長さんになるような意味での戦前における郵政の経過というものがあるわけですね。それは条件にはならない。しかし、選考の中の一部に入ってくる。その選考の責任を持った者がその責任を自分で明らかにできるような立場で選考していかないと、後を絶たない問題を断ち切ることにはならぬですね、これは。幾らどんなことをやっても、その辺のところに明確なポイントが出てこないと、特定郵便局制度に対する考え方というものが出てこないと、これは従来のまま学識経験者を選考して国家公務員として指導、監督しているんですと、こう言うだけでは現実にはなくなっていないわけですよ、これは。次から次へと後を絶たないで出てきているわけですね。どうしてもそれを本当に改めていくためには、特定郵便局長とは何ぞや、局長に任命するときの選考というような方法が正しいかどうか、この辺のところを自粛自戒してもらわなければ改まるはずがないじゃないでしょうかね。先ほど私は、郵政省が警告決議に従って大変御努力があったと、通達等の文書も読ませていただきましたが、この問題にはいろいろな問題が残ります。郵政省の御苦労もわからないわけではないわけです。私は。しかし、そのことと別に、やっぱりあの通達を出すような意味で立てられている皆さん方のこうした悪質なことはなくしていこうというお気持ちを達成するためには、一体特定郵便局というものの存在を認めていくのかどうか、局長の任命を選考方式でやっていくことが正しいのかどうか、局長という仕事を与えるわけですからね。しかも、それが国家公務員として与えていっていると、こう先ほどからおっしゃっているわけ。これは学識経験者として選考していくのだと、こうおっしゃっているわけなので、その辺のところを検討しなければこの問題の解決ということはぼくは生まれてこないのじゃないか。ことに俗に言われる世襲制度というのがあるのですね、俗に言われるわけです。これも、いまはありませんとおっしゃりたいかもしれませんけれども、現実には特定郵便局の局長さんは現局長さんの息子さんがなるような制度が存続しているように私は思われてなりません。国家公務員が世襲制度であるなんというようなことが郵政事業の中でいまも言われていることは、これは制度的欠陥ではないですか。ですから、一生懸命やっていることが、一般職員の綱紀粛正とか何とか犯罪防止というようなことでいろんなことをおやりになった御努力はわかるけれども、そこに勤めている人間の悪がもたらしてくるような犯罪については、浜の真砂の尽きるともなくならない道理で、これなくならないかもしれないよ。ですから、その点で私は余り追及したくありませんけれども、制度的に欠陥があるというものを改めないで生まれてくる不正行為というようなものについての責任は、これはやっぱり郵政省が負うべきではないでしょうかね。少なくとも郵政事業の中で一局を担当する局長さんに大野郵便局のような不正事実があったと、有史以来の出来事である。本委員会においては、それに基づいて、これを十分なくするようにしなさいという警告決議が出ている。その中で制度的に持っている一つの欠陥というもの、このことにメスを入れて考えることなしに、この郵政事業の信頼を取り戻すための皆様方の御努力は花を開かないのじゃないかとぼくは思うわけです。どうもこの世襲制度なんというものがあるように思うのですが、これも選考の条件の中に、やはりこの局長さんの息子だからということで学識経験者とみなして選考するのでしょうか。同じ局の中には、若いころから一生懸命郵政の仕事をやってきた人もあるわけでしょう。そういう中で、跡取りであるからということによって年輩の人を越えて若い人が局長になったり、いまもそんなことがまかり通っているこの特定局制度というものの中に、今度の不正の問題を解決するべき制度的な問題があるのじゃなかろうかと思うのですけれども、この辺についてはいかがでございますか。
○政府委員(守住有信君) 特定郵便局長の任用に当たりましては、局長の候補者、いわゆる熱意を有する者の中のそれぞれの人物につきましての職務なり勤務の実績なり、あるいはまた人物評価、その他面接、いろいろまた地域の風評等々の資料を集めまして慎重に選考いたしておるわけでございますが、その実態的な面から申し上げますと、いわゆる郵政職員でない、国家公務員でない者という部外任用はわずか一割弱ぐらいでございまして、あるいはまたそういう縁故関係、世襲というお言葉がございましたが、縁故関係以外の者の任用というものも半分以上程度、こういうふうな実態に相なっておりまして、必ず世襲でやるというふうな実態あるいは考え方は毛頭持っていないわけでございます。
○野口忠夫君 いまの御答弁ですがね。私は郵政事業の中でこういう不正事実がなくならないという原点に立って物を言っているわけですから、あなたの御答弁も、そういうものをなくすための方向として考えた場合の御返答にしてもらいたいと思うのですよ。従来までのことでこうだこうだといって、それをいくら言ってもらっても改まっていかないような欠陥を制度的に持っているんじゃないかという御質問を申し上げ、その中で世襲制度というものがいまもなお存続していることはどうかと、こうお聞きしたわけですからね、あるかないか言えばいいし、それについていいか悪いか、そういう判断を。問題は特定郵便局長さんの中にもいい人がいるわけですよ、いっぱい。しかし、それはその人自身がよいのであって、制度的にいいということは言えないわけですね。ですから、こうした不正事実をなくして全般的な信頼を取り戻すためには、そういう問題がいまもあるんではないかと聞いたんですけれども、ごく少数一部にやっぱり縁故関係の者があると、その一部にあるということが問題じゃないかと私は思うのですがね、それを改めるというお話はございません。それを認めたお話っきりなさっていない。あなたの中にはこういう郵政の不正を改めようとする意欲はないのかどうかとお聞きしたくなるような気が私はします。 大臣、お尋ねしますがね、私は個人的ないろんな問題があることについては、これは大臣の中にも悪魔が住んでいるんじゃないかと思うし、神様もいらっしゃるんじゃないかと思います。まあその神様と悪魔のけんかで人間は一生苦しんで死んでいくんだろうと思いますけれども、しかし、人間がつくっていく制度の中に悪をつくっていくような温床が残ってはいかぬのですね、これは改めれば改められるわけですから。これほど不正事実が積み重なっている今日の中で、世襲制度などという国家公務員が郵政制度の中には存在しているんだということは、これは改めなけりゃならぬ一つの問題じゃなかろうかと。今日の不正事実をこれからなくしていこうとする問題の奥底に、私はそういう縁故関係などで、奥さんと子供さんとだんなさんが一緒になって局の仕事をやる反面、出納の方は奥さんがやっているみたいなことでは、これで不正事実を改めるということには私はいかないんじゃなかろうか。やはり一本化された郵便局職員という立場の中で、厳正な選考の中で局長は任命され、その部内はやはり同族的な局なんというようなものを、地域の中で評判がいいからというようなことだけでやっていく時期はもう終わったんじゃなかろうかと私は思うわけであります。 とにかく、いまの日本の国の運命は郵政省がしょっているくらいですからな、いま。銀行も謝ったくらい多額の金を扱っているわけだ。財投の中での皆さんの占めている位置というのも相当大きい。郵政大臣の株もその点では大いに上がっているだろうとぼくは思うわけですがね。それを下の職員は皆受け取っているわけですから、そこに世襲制度みたいなものが残っているという中で働く職員の気持ち、これはもう余りにも古過ぎるというような感じがするわけですね。私はまたなくならない郵政の不正事実、まことにこれなくならない、何をやってもなくならないでまだあると先ほど御報告になったわけで、ですからこの際、大臣から特定郵便局制度の見直し、ことに明治以来続いたような世襲制度なんというものはもう改めると、そういう御返事をここで承りたいと思うわけでありますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(服部安司君) 特定局制度と、それに起因していろいろと犯罪がその後後を絶たないではないか、あわせてその責任問題、制度の中で局長任用の問題を御指摘でありますが、まずこの特定郵便局制度については、御承知のとおりに特定郵便局制度調査会の答申で、これを認めるという御答申の趣旨はわれわれも尊重して今日まで措置してまいったわけでありまするが、現在の特定局長の任用についていろいろと御指摘を受けましたが、率直に申し上げて、特に取り上げられた世襲制の問題、これははっきり申し上げてそういう事例もありまするが、戦前のような世襲制度は現在とっておりません。これはもうそれにこだわらずに厳粛な立場で、きわめて厳しい姿勢で、先ほど官房長並びに人事局長が御答弁申し上げたように、特に人格、識見、地域社会における信頼の度合いというものに力点を置いて任用に当たって、後はかなりな期間やはりそういった教育も施しました。地域社会に密着させて郵政サービスを提供し、国民に親しまれてきたわけであります。 私は、この制度に、これはもう先ほど御指摘のとおりに、不完全な社会に生息する人間でありまするから、完全無欠はなかなか達成はできません。しかし、少しでもよりよい郵政業務を運行させるために、お互い、私を含めて全職員、特に管理、監督、すなわち指導的立場にある者は心を引き締めてこの目標に向かって努力をせねばならないことは言うをまちません。私は、こういう観点から、任用に当たってはきわめて厳しい姿勢でこれに処するとともに、あわせて、御指摘の犯罪の起因であると言われる、いわゆる女房が出納管理者、子供が局員というようなことは逐次今日改善を加えて、そういった任用のあり方に今日再検討を加えつつ、これを排除しつつあることも御案内のとおりでございます。 ただ、いまここで、これが起因で犯罪が後を絶たないのだという御指摘でありまするが、私は、はなはだ率直に申し上げて、申しわけないのでありまするが、決してそうとはまた言い切れない面もあるわけでございます。ただ、不完全な社会で生息するわれわれ人間が行う業務でありまするから、特に、この特定郵便局は全国に一万七千局点在いたしておりまして、一件の犯罪もこれは許されません。しかし、これを絶滅するということも、われわれは必死の努力を払っているつもりでありまするが、なかなか容易でもないことは御理解をいただけると思うのであります。今後は、運営に当たっては、歴史の上に培われたよい面もお認め願っているわけでありまするから、これを大いに育てて社会経済の発展に即応した改善を行い、国民の信頼を回復し、国民の御要請により一層こたえる努力をしてまいりたい。 御参考までに申し上げまするが、先ほど来、一体こういった不正事件がだれに責任が帰するのかという御指摘でありまするが、これはもちろん郵政大臣の私にすべての責任があると、私はそのように心得ております。したがいまして、これは一例でありまするが、先ほど来御指摘の相模大野のああいったきわめて悪質な、高額の犯罪があったわけでありまするが、私は間髪を入れず、私を含めて指導、監督の立場にある者全員に厳重な処罰をするべきであるということを提案いたしまして、事務当局に命じていろいろと検討を加えたわけでありまするが、私は、郵政大臣は、自治省、関係機関と連絡をとりましたが、処分の対象にならない、政治家である関係から。せめて減俸でもすべきだというところまで強く申し入れたわけでありまするが、それも、自治省の選挙局ですか、認められないということで、事務次官以下関係者を厳重に処分いたしまして、再びこのような事犯が起きないように引き締めてまいったつもりでございまするが、今後も御趣旨をよく理解いたしまして、改善のでき得る面は大いに改善を加えて、本年の六月の七日に当決算委員会で警告を受けました趣旨を十二分に踏まえて改善を図ってまいりたい、かように考えている次第でございます。
○野口忠夫君 大臣のそのお答え、釈明、やっていくということについてはよくわかるわけでございますが、仰せのとおり、私もすべてが神であるとは考えておりませんから。ただ、特定郵便局というものが一万何ぼあると。そういうことの中ではお世話にならなくちゃならない部面が出てきてしまう。ことに、郵政事業を伸長させるためには地域の中との関係もあると。そういう意味では民間採用というようなものも選考というようなことで行われてきているんだが、この制度の存続それ自体、今日の郵政事業、この膨大な、先ほど申し上げましたように四十兆近い貯金を抱えて国を左右するくらいにまでなっているのは、地域の信望などという問題ではないと私は思うんですよ。 そういうかつてのような郵政のあり方ではなくて、今日の日本社会の中に果たす役割りの大きさの中で、いろいろ庶民金融というものが庶民の願いの中で理解されつつあるわけですから、かえってマイナスをするのは、そういう情実の絡むであろうような選考の特定局長さんというようなもの、こういう局長さんを任命したり、世襲的な関係を残したり、局内における人事の問題がとかく情実に流れそうな姿になったりすることはもう改めなければならない時期に来ているんじゃなかろうかと、こういうことを申し上げているわけなんです。何か前のものにしがみついていて、そのことはそのままに残しておいてという考えでは、幾らやってもこういう不正事実がなくならぬじゃないだろうか。最初、任命された局長さんはだれも一生懸命やろうと思っていると思いますよ。しかし、地域の中における局長さんというのは相当の信頼度がありまして、皆さんからもいろいろ言われるわけですから、いつの間にか私は局長だと思うような気持ちになってしまうのでありましょう。それが不正と結びつくような関係がかえって濃厚になっているということも指摘される問題ではなかろうかと思うんですよ。 そういういろんな社会的な状態の中でやはり不正事実がなくならないという現実に立って私は大臣に要望いたしますけれども、少なくとも世襲制度と言われるようなことはこんりんざいなくなったと。それから同族局みたいなかっこうの局はもう存在しないと。今日のこの状態の中では当然郵政省自体が抱えてやっていくべき問題と私は思いますよ。だれかに依存しながらやらなければならないような郵便局ではないと思うんですね。そういう点では、ひとつ、いろんな支障、条件もあるかもしれませんけれども、本院の附帯決議の趣旨を尊重してくれるというならば、この点について御検討を願って、しかるべき今後の措置がなされるように、何らかの措置が。この特定郵便局の不正事件を契機として制度的な問題の見直しをするような方向で今後ひとつ考えていきたいと、そういうことをひとつ御要望申し上げたいんですが、いかがでございますか。
○国務大臣(服部安司君) くどい答弁になってまことに恐縮なんですが、先ほども申し上げましたとおりに、決して世襲制はとっておりません。たとえ郵便局長の息子であっても、公平な立場において選考いたしておりますことをこの機会にはっきりと明言しておきたい。しかし、特定郵便局長の子供だから君は志願することはできないということも、今日これは言えないことも御理解いただけると思うのでありまするが、先ほど申し上げたとおりに、きわめて厳粛な気持ちで厳しい姿勢で正しく選考を今後も進めてまいりたい、これははっきりとお誓いをできるものと考えております。 特定局制度のあり方についていろいろと見直しする考えはないかという御指摘でありまするが、先ほども申し上げたとおりに、特定局制度調査会の御答申にもありますとおり、われわれはこれを尊重しつついろいろと御指摘の問題を真剣に受けとめて、よい面を大いに育てて悪い現象面が再び起きないように必死の努力を払ってまいり、地域社会の郵政サービスの向上を図ってまいりたい。このことだけははっきりとお誓いできると考えております。
○野口忠夫君 時間がもうあと十二分きりないそうでございまして、過日の参議院予算委員会で、わが党委員の追及によりまして、公共事業を執行する国及び地方団体の出先機関、ここにこの総会屋グループと見られるような特定グループの方が行って、その資材購入に当たって大体市価の十数倍という、こういう法外な価格で不正取引があったと、こういう事実の指摘に対してその事実を認め、福田総理大臣は厳重処分をこの予算委員会で表明しているような現状にあります。これは公共事業というものを力によって食い物にする、力というのも、暴力というようなものを背景として公共事業というものを食い物にしていくようなものが全国的に広まってきているという今日的現状にあります。 文句ばかり言って済まないですけれども、郵政省にも約十七件ばかりの問題があるようでございますが、これも新聞情報ですが、読売新聞の九月二十日の記事によりますと、千葉県警捜査四課の方々がこの不正取引を検挙なさいまして、それを捜査している状況の記載が相当具体的にあった。現在警察庁で把握している具体的な状況ですね、この問題に関して、いまおわかりでございましたらお話しを願いたいと思います。
○説明員(宮脇磊介君) ただいま御指摘の、官公庁ですとかその出先機関などを困惑させまして、事務用品などを市価の十倍ないしははなはだしきは二十倍という法外な価格で売りつける事犯、こういった事犯は過去においても見られたところでございますが、ここ数年はこの種事犯の検挙もなく、ほとんど後を絶っておったというふうに見ておりました。 ところが、お話しのように、最近千葉県警におきましてこの種手口の事犯が検挙をされております。この千葉県警において検挙したものでございますが、これは県の出先機関である土木事務所に対しまして、仕入れ原価約五千円の安全ロープを一本五万円で押し売りをし、恐喝をした容疑等でございまして、国防会議帝憂会という会を名のります大石岩太郎こと別府忠という四十歳、それからまた大日本帝憂同志会幹事長代行という肩書きを名のります加藤誠二こと加藤敏夫、三十八歳、この両名を八月十九日に逮捕いたしまして取り調べ中でございましたが、この両名につきましては九月の八日に恐喝で起訴をされました。ただいま申し上げました事件を含めまして六件、二百四十万円について起訴をされております。しかし、この両名につきましては、ただいまお話のございましたものを含めまして同種手口の余罪がまだまだ相当あるものと見られます。現在捜査継続中でございます。
○野口忠夫君 この総会屋グループで受けた被害ですね、被害額等はおわかりではございませんか、いままででわかったところは、将来の見通しは。
○説明員(宮脇磊介君) 現在判明いたしましたところでは二百四十万円にとどまっておりますが、今後の捜査によりましてかなりの額に上るものというふうに考えております。
○野口忠夫君 かなりというのは推定幾らぐらいですか。やっぱりかなりですか。
○説明員(宮脇磊介君) 一億円を超えるんではないかというふうに考えております。
○野口忠夫君 まあ捜査中でございますから、さらに進展していくであろうと思うんですけれども、警察庁としては、これ国の出先機関、地方団体の出先機関等の公共事業にこういうようなものが全国的にあるという今日的状態にあるわけでございますが、せっかく国民のために行う公共事業がこうした人たちに食い物にされているという——警察庁は暴力団せん滅運動みたいなのを展開されて、総会屋等についても相当の協力を願われ、劇場、パーティー会場等の協力もあって、そうした関係団体に対しては劇場を貸さないというようなことを多くの協力を得ながらこれやっているわけですけれども、何か公共事業というものをめぐって総会屋ばりの押し売り、つまり全く安いものを高く売りつけて公金を食っていこうとするようなこういう全国的なあり方、これはどんな認識を持っていらっしゃいますか、いま、こうした状況に対して警察庁としては。
○説明員(宮脇磊介君) 現在いわゆる総会屋と申しますものにつきまして、私どもの方では全国で六千五百人ほど掌握をいたしております。これらにつきまして暴力団が直接入っておる者が一千人ほどおります。また、それ以外の者につきましても、かなり暴力団の系列下に入っているというふうに掌握をいたしております。この今回の千葉県警で捜査をいたしておりますのは、いわゆる一匹オオカミと申しますか、この場合には二人でございますけれども——でございまして、現在組織暴力団とのつながりは出てきておりませんが、この種の者が一匹オオカミ的な立場でおりましたり、あるいは暴力団との連携のもとに行動するというようなことでいろいろ犯罪を慣行しておるわけでございます。
○野口忠夫君 時間がもうなくなりましたので、何か組織的、計画的なものとしてこうしたことが行われているように思われますので、やはり警察庁としては、全国的な立場に立ったある指導体制なり方法を考えてぜひひとつこれはやっていただきたいというふうに思うわけですが、これは御要望申し上げておきます。 残念なことには、郵政省、私の大好きな郵政省ですから余り言いたくはないんですけれども、この問題にやはり十七件ばかりあると予算委員会で返事がなされたわけですが、郵政省が関係した十七件の実態、これをひとつ、あと二分きりないんです。済みませんがひとつお願いいたします。
○説明員(浅川泰治君) 私どもで調査をいたしました結果判明いたしております当省関係の被害でございますけれども、十三件、三百二十八万円に上がっております。新聞報道によりますと、いま先生お話しございましたように、十七件、四百四万円という額になっておりますけれども、あの中には一件十万円で当省以外のものが含まれております。また、三件六十六万円につきましては、予約ということだけをいたしておりまして契約をいたしておりませんでしたので、直ちにこの予約を取り消したと、こういう実態でございます。 事例を申し上げますと、六ないし七の私どもの出先機関等が関与しておるわけでございますが、ファイルが市価で六十円のものを三百円というふうな値段で購入をしている。あるいは、ゴムマットを市価で一万二千円のものを六万円というふうな非常に高額なもので購入している。あるいは、ビニールマットでございますけれども、市価六万四千円のものを十二万円というふうな価格で購入をいたしておるわけでございます。市価と購入の価格の差額でございますが、二百三十九万円余というものが国損になろうかというふうに存じておるわけでございまして、大変申しわけないというふうに存じておるわけでございます。
○野口忠夫君 いろいろお尋ねしたいことを準備してまいったんですけれども、時間がなくなりました。ただいまおっしゃった資料を私の手元にお出しいただけますか。
○説明員(浅川泰治君) 提出いたします。
○野口忠夫君 大臣、これまことに次から次へとこういうことがあるわけですが、国家公安委員長の予算委員会における答弁を見ますと、徹底的に取り締まりたいけれども、一方被害届がないということですね。公金を使って、被害を受けたと思っていない、これが職員の姿。国民の血税を扱っていながら、余分の金を出すことについて何らの反省がなく、しかも、例年のことだもんだからみたいな言い方をしたり、日常のつき合いだからみたいなことを言うて法外な値段のものを支払っている、この経理は一体どうなっているんだろう。まことにどうも、内容を考えますと余りにも安易ではなかろうか、こういうふうに考えるわけでございますが、ひとつ、今後こうしたことに対しての、絶滅を期して措置されるように要望したいんですが、大臣のお話を承って終わりたいと思います。
○国務大臣(服部安司君) きわめて遺憾なことでありまして、劈頭に心からおわびを申し上げたい。 私は、いかなる事情がありましても、常に適正な処理をされるべきであり、今回のような事例が発生しましたことは、先ほど申し上げたとおりに、まことに済まないという一語に尽きまするが、たとえ脅迫されたことがあったにせよ、押し売りに対する取り組みが御指摘のとおり安易に流れたことを深く反省をいたしております。今後は絶対このような事態が再現しないよう、十分関係機関に指示をいたしまして、指導してまいりたいと、かように考えている次第でございます。
○片山甚市君 昭和五十二年度の電電の決算について質問をさしていただきたいと思います。 秋草総裁には、八十国会の四月十二日の逓信委員会で幾つかの質疑をしてまいりました。御答弁もいただきまして、その後、御承知のように五十二年度の決算の収支状況が発表されましたので、簡略に説明していただき、公社予算の仕組みについて、簡単でよろしゅうございますから、お述べ願いたいと存じます。
○説明員(小川晃君) お答えいたします。 公社予算の仕組みということでございますが、公社の予算は、毎年度当初におきまして国会の議決を得まして、収入支出予算、資本勘定予算、建設勘定予算、それぞれ内容の議決をいただきましたものを執行いたしまして、あらかじめ、収入支出につきましてはその収支価額、こういったものを明示されておりまして、そういったものもそれぞれ使途が決定されておるわけでございます。 で、五十二年度の決算についてその概要を申し上げますと、御承知のように、公社の五十二年度の決算につきましては、昭和四十八年以来、非常な経済情勢の変動に伴います大幅な物価上昇、ベースアップ等によります支出の変動によりまして、昭和四十九年度から電電公社は大きく赤字になりまして、昭和四十九年で申しますと千七百五十三億、昭和五十年度では二千八百十二億、また昭和五十一年度では千四百二十五億、この三カ年累積約六千億の赤字と相なりました。 この三年連続の赤字になりましたので、御承知のように、昭和五十一年度、五十一年の十一月から電報電話料金の改定を国会にお願いいたしまして、お認めをいただきまして、五十二年度は初めて四年ぶりに黒字に転換した年でございます。五十二年度の収益で見ますというと、収益が三兆四千三十六億円でございまして、前年度に比べまして八千八百五十四億円、三五・二%の増加を見ました。これは料金値上げのおかげでございます。また、費用につきましても二兆九千六百四十六億円でございまして、これは前年度に比べまして一一・四%の増加ということにとどめました。したがいまして、収支差額といたしまして四千三百九十億の収支差額を得まして、この収支差額につきましては、予算で決められましたように、設備の改良投資、料金改定までに生じました先ほど申し上げました累積赤字約六千億の一部の回復に充てるということにいたしておるところでございます。
○片山甚市君 説明によりますと、四千三百九十億円の収支差額が出ておるが、収支差額というものはいかなるものであり、公共企業体の性格から言ってどんな意味を持つものですか。
○説明員(小川晃君) お答えいたします。 収支差額といいますのは、年度予算におきまして収入支出の差額として収支差額が挙がっておりまして、これは予算におきましてその使用の内容が決定されておりまして、五十二年度予算におきましては赤字の解消並びに維持改良費に充てるということになっております。この維持改良費につきましては、その中の幾らを充てるかということにつきましては、料金値上げの国会の際にも申し上げておりますように、私どもとしては収入の三%程度を維持改良費に充てるという考え方で対処するということにいたしておりまして、すべて予算でその使用は決まっております。したがいまして、これは社外に流出するということではなくて、すべて建設投資、五十二年度の場合は特に赤字の解消に充てるという形で、内部で主として固定資産等に充てられていくという形のものになるわけです。五十二年度はいま申し上げましたように赤字の問題がございましたので、その解消にも充てるということになってございます。
○片山甚市君 そうすると、債務償還と建設投資に振り向けられたということで、収支差額は必要経費であると、予算に組まれておると。五十二年度の予算を見ますと三千九百八十六億円でございますが、それが資本勘定における外部資金は、特別債、借入金の四千三百八十億円を含め一兆九十五億円となっておりますが、いずれ償還されねばならないこれら債務を持つ公社予算であるとすれば、一部マスコミを通じて、円高差益と同じような形で報道されて公社は非常に大きな疑惑を持たれておる、不信を持たれておると思いますが、その不信に対してどのように答えられますか。
○説明員(小川晃君) お答えいたします。 いま先生御指摘のように、私ども決算発表を新聞等にいたしましたときには、この収支差額というものが決算上当期利益金という形で出されるものでございますから、この当期利益金と申しますのは通常の民間会社等とは違いまして、民間会社でございますとこれが配当あるいは役員、職員等の給与、そういった使用ができるわけでございますけれども、私どもは予算でこれは決まっておるということで性格的には全く違うものでありまして、やはりあくまで予算上の収支差額というふうに見ていただくべきものだということで、十分説明をしたところでございますけれども、新聞の中身は必ずしもあれでございますが、見出し等に非常に誤解のあるようなものが出ておりまして、非常に遺憾に思っております。今後もいろんな場をとらえましてPRに努め、御理解を得るように努めていきたいというふうに考えております。
○片山甚市君 私は、第七十八国会あるいは第八十国会で、電電料金の改定並びに公社事業運営の審議のときに多くのことを指摘しました。そこで、第七十八国会のときの附帯決議のことについて実行を求めましたが、それらがすべて適切に措置をされておるのかどうか、簡略に答えていただきたいと思います。
○説明員(玉野義雄君) 附帯決議につきましては七項目ございまして、第一の総裁の私的諮問機関につきましては、五十二年の三月にこれを設置いたしまして、五十三年、ことしの一月に答申をいただいております。 中身といたしましては、電信電話料金の決定原則、それから電信電話サービスの基本的あり方、それから国民の負託にこたえる電気通信事業のあり方という三項目につきまして答申をいただいておりまして、それに基づきまして、われわれもいまそれにこたえるべく検討をいたしておる段階でございます。 それから、二番目の利用者委員会につきましては、これは五十二年度に全国十一通信局にそれぞれ地方利用者委員会をつくりまして、大体三回から四回開催いたしております。なお、引き続きまして十一月に本社に中央利用者委員会を開きまして、これも一回開催いたしております。引き続きまして本年度もそれぞれ開催いたしまして、利用者の方々の御意向を承るというふうにいたしております。 それから、三番目の料金改定の影響を緩和するための一定度数以下の関連でございますが、これにつきましては、御承知のように、六十度数以下の方につきましては、五十二年の十一月まで度数料を七円に据え置くというふうにいたしておりますが、それからさらに福祉関係につきましては、加入者債券の免除、それから設備料の分割納入、これは十二カ月払いでございますが、それでそのときの利子は無利子ということで、もうすでに実施いたしております。 それから電報制度につきましては、これは私たちといたしましても電報が、赤字ではございますが、これはやはり国民にとりましては欠くことのできない面もございますので、これを存続するということで、種々合理化等について組合とも打ち合わせしながら、順次生産性を上げていくという種々の努力をいたしておりますが、これによる労働不安が生じないように十分組合とも打ち合わせいたしまして対処しておるわけでございます。 それから五番目の電話料金の改定に伴う認可料金等の改定でございますが、これにつきましては、加入電信等につきましては、電話料金の改定と同時にこれとのバランスをとりながら改定いたしました。それから専用線につきましても、五十二年度でございますか、二年度から改定するというふうにいたしまして、できるものから順次改定いたしておりますが、そのほかに、五十一二年度からPBXの付加料金とか、こういうものも改定いたしております。 それから六番目の労使関係でございますが、これは御承知のように、第一次から五カ年計画を第五次、現在第六次でございますが、その辺の進展に伴いまして、私たちといたしましても労使の信頼関係が第一でございまして、これがないとうまくまいりませんので、その辺、労働条件の向上等につきましては、たとえば生産性向上手当というようなものにつきましても、それぞれの生産性の向上に見合いまして手当を支給するとか、そういういろいろな努力をいたしてまいっておるわけでございます。 それから沖繩につきましては、はなはだ沖繩の方に御迷惑をかけて恐縮でございますが、最近軌道に乗ってまいりまして、これは御承知のように、こちらに復帰いたしましたときにいわゆる基礎設備といいますか、こういうものが整っておりませんで、たとえば必要な局をつくるための土地の購入とか、そういう点が大変おくれておりましたので、この辺についてもいろいろ努力をいたしまして、主要な土地についてはこれを確保することができたという状況でございます。御承知のように、沖繩につきましては所有者ないしは境界とかいう線が土地については非常に複雑でございまして、なかなかその辺を整理しながら購入するということでおくれてまいったわけでございますが、主要な土地についてはほぼ購入できたという状況でございます。それにしましても改式等でやはり工事期間がかかりますので、私たちといたしましてはできるだけ早く積滞を解消していきたいと、こういうふうに思っております。 実績で申し上げますと、五十二年度におきましてはようやく積滞が七千減りまして、六万二千というふうに減ってまいっております。この傾向を組合とも十分話しながら進めてまいりまして、できるだけ早く積滞を解消するということで努力してまいりたいと考えております。
○片山甚市君 ただいまの附帯決議のうちの電報のことにつきましてですが、せんだっての審議のときに川崎説明員の方から私の質問に対して、「ただいま鋭意国民の利便にこたえるような新サービスというものにつきまして、たとえばメールグラム等の問題につきまして鋭意検討中でございます。そして大体の見通しといたしましては、ことしの夏ごろまでにこの成案を得たい」と言っておりましたが、それはどうなりましたか。
○説明員(玉野義雄君) メールグラムにつきましては、これは私たちといたしましては、はなはだおくれて申しわけないわけでございますが、いわゆるそれをいたします場合のサービスグレード、そういう点もございまして、先般アメリカ、ヨーロッパ等につきまして郵政省とも御一緒に調査をいたしたわけでございますが、その結果によりまして、現在まだ申しわけありませんが検討いたしておる段階でございます。
○片山甚市君 そこで沖繩の問題ですが、「五十三年度以降、できるだけ早期に積滞を解消していきたいと考えておりますが、具体的には五十三年度以降の中で解決」したいと言われておるんです。いまのお話ですとどうなりますか。
○説明員(玉野義雄君) 沖繩の積滞につきましては、はなはだおくれて申しわけない次第でございますが、自動改式ないしは敷地の買収その他がおくれてまいっておりますので、第六次中に解決したいと。しかし、いずれにしましても六次中ではございますが、われわれの努力できる限りそれを早めたいということで現在努力しておるところでございます。
○片山甚市君 見通しはいつごろにされますか。
○説明員(玉野義雄君) ただいまの拡張計画その他で考えてまいりますと、六次中はかかるのではないかというふうに考えております。
○片山甚市君 まあ非常に遅過ぎるという感じと、やはり沖繩県民の協力を得られるような状態については、また喜屋武先生などから御質問があるようでありますから私は申し上げませんが、念を押しておきますが、異国民族に支配された二十有余年という月日をしっかりかみしめて、特別に御配慮を賜りたい。これは私から申し上げておきます。 そこで、第六次の問題でありますが、このときに北原副総裁——説明員かこのように言っています。「先生御指摘の六次という段階に至りましても、この電話サービスをより充実する、より多くの方々に電話を持っていただく、あるいは団地その他にできるだけ多く公衆電話をつける、農山漁村等における電話サービスの充実も一層図るというようにいたしまして、国民のための電信電話事業を運営していく、その点に力を入れて六次計画はつくり上げてまいる所存でございます。」と言いましたが、この計画はそのような趣旨でいま進められておりますか。
○説明員(福富禮治郎君) お答えいたします。 今年度——五十三年度から公社の六次五カ年計画というのが始まったわけでございますが、いままで公社発足以来、加入電話の積滞解消ということと、全国自動即時化という二大目標を掲げまして、五次にわたる五カ年計画を進めてきたわけでございますか、その二大目標は——積滞は、先ほどのお話のように沖繩が残っておりますが、それ以外は積滞を解消達成いたしました。また全国の電話を自動化するということも、五十三年度に、これは沖繩を含めまして、全国すべての電話局の自動化を達成するということができる状況になりました。それで、電話も三千五百万を超える状況になったわけでございますが、このように電信電話事業は非常に発展を遂げ、電話の架設に追われていた時代からいろいろ多様化する国民の要望にこたえる時代へと、いわゆる量的の拡大から質的充実も兼ね備えた時代というふうに転換を遂げつつあるわけでございます。 こういう状況のもとにおきまして、公社は電気通信の一層の発展を図るために、これからの六次五カ年計画を策定した次第でございますが、まず第一に、再び積滞等が生じないように、加入電話の新規の申し込み、移転の申し込みというようなものについて常に応ぜられる体制を維持していくということが第一でございます。 第二に、過疎地域などの電気通信設備のおくれた地域におけるサービスの改善を図っていきたいということでございます。それにおきましては、一つには加入区域の拡大ということで、五次の五カ年計画で、ようやく電話局から五キロの距離までの範囲内に拡大していた点につきまして、六次計画ではこれを七キロというふうに拡大いたしたい。 それからまた、農山漁村地域についておりました地域集団電話という多数共同電話をぜひ普通の電話にしてほしいという、非常に熾烈な要望がございます。これをぜひ六次中に普通の電話にかえていきたいということでございます。 次に、多様化する顧客の要望にこたえるために、各種の電話サービスの普及を積極的に進めたい。それで、いままで黒い電話だけをつけることに力を注いだわけでございますが、これからはいろいろ、ホームテレホンとか、親子電話とか、あるいはまたプッシュホンとかいうような各種サービスの普及を積極的に進め、また、新しい電話サービスというようなものの開発、導入に努めていきたいわけでございます。 さらにまた、社会福祉の向上に寄与する電話サービスというようなものも、いろいろ地方自治体等の協力によりまして、シルバーホンとか、あるいはまた福祉電話等を進めてまいりましたが、さらにまた骨伝導のように、耳の聞こえない人のための、不自由な方の電話も積極的に開発していきたいと考えているわけでございます。 また次に、公社は、全国的開発、先導的なシステムを中心に、データ通信というようなものを次の時代の通信といたしまして積極的にさらに進めるほか、画像通信とか、あるいはまた移動体の通信というようなものを含めまして、通信システムの拡充、開発を積極的に推進していきたいと考えているわけでございます。 また、このように非常に国民の広範囲のものとなる通信に対しまして、非常災害時等の異常時におきます電気通信サービスを確保するための諸施策を推進していきたい。そうして、異常事態におきましても、通信の途絶というようなことを可能な限り避けるような形で通信サービスを確保していきたいと、こう考えているわけでございます。 このようにいたしまして、三千五百万を超える既設加入者に対して、安定、良好なサービスを提供していくためのいろいろな伝送路設備等の基礎設備の充実、あるいはまた、古い交換機等の更改等の改良を推進していくことにいたしたい、このような精神で六次計画を推進しているわけでございます。
○片山甚市君 御説明についてはわかりましたが、納得できません。といいますのは、私は特に、国民のための電信電話事業であるという認識に立つ以上、経理の公開など、わかりやすく日常的に経営の理解を求めておく必要があるということを、電信電話料金改定のときには口を酸っぱくして申しました。そういたしますと、こういうものを、「いま電電公社では…。」というようなものを出して、窓口とかそういうようなところで配っているそうでありますが、必要経費だ、いわゆる収支差額というのは、予算の中でちゃんと使われる道が決まっておって余分に公社が自由にならない金だということは国民にわかっていない。報道機関にもわかっていない。中をよく見ればわかるだろうと書いてあるけれども、そんなことはありませんよ。新聞を見ると、「バカもうけ」と書いてあるでしょう。「バカ」を入れてあるんじゃないですか、そうですね。四千億円ももうかったと。いま私が説明したように、公社がお借りをしておるお金だけでも大変だと思うんですが、いま全部で、設備投資を含めた借金をしておるお金は幾らですか、経理。
○説明員(小川晃君) お答えいたします。 いま先生から御指摘のように、今回の決算についても誤解を受けておるんで、さらにこういったことについてガラス張りになるように周知徹底しろというお言葉でございます。公社としましてはこれまでも、国会を初め広く国民の理解をいただくために、公社の事業計画、予算、決算、事業別収支その他の事業活動につきまして報道発表等をやってまいっておりますが、先生の特に御示唆もございまして、昨年から、料金値上げをいたしました後、公社の経営について一層国民の理解を得ようということで、特に決算内容をできるだけわかりやすく新聞広告で掲載するというようなことも、それまではやっておりませんでしたが、そういったことも行いますし、また予算ができました時点あるいは決算の承認が得られました時点では、予算及び決算の内容につきましてパンフレットをそれぞれつくりまして、これも先生の御示唆のように、電話局等の窓口に配付をいたしましてそしてできるだけ多くの利用者に見ていただくというようなことで、五十二年度は十五万部、今年度はさらに十六万部ふやしましてPRに努めていきたい。また事業報告書の内容につきましても今年度から大幅に中身を現在変えておりまして、できるだけわかりやすくするということで目下作成しておりまして、近くこれも今年度約十万部、昨年ば三万五千でございましたが十万部、大幅に配付しまして、これを電話局の窓口等にも置きまして見ていただけるというようなことにしておきたい。またさらに、公社の監査報告書というものがございますが、こういったものも、電話局でこれまで置いておりませんでしたけれども、見られるような方法も講じまして、極力わかりやすいものにしていきましてPRに今後とも一層努めていきたいというふうに考えております。
○片山甚市君 「電電バカもうけの疑問」と書いて、「過剰値上げの結果 「収支相償」どこへ」という新聞記事があります。見出しが悪いんじゃなくて、そう言われるのは、私が申したように、公社としては一年に一回ぐらい、五大紙といいますか、全国紙に、テレビを使ってあれだけ放送するだけの自信がある電電公社ですから、各家庭に配布されるように、電電公社はこのような状態です。こういうことを明確にわかるように、電波では消えたらわかりません、瞬間ですから。証拠に残るようにひとつ努力を願いたいと思うんですが、総裁、これは国民を説得するというのはよその会社はつぶれかかったらすぐに宣伝しよる。電信電話料金値上げをするときにはわんさと業界を呼び集めて値上げ陳情する、電信電話料金値上げをしてくれないと七十万の従業員がつぶれるからと言ってやってわれわれをおどしすかした形になっておる。結果、四千億円という金がまるでもうかったように言っておるけれども、そういうことになっていないんなら、これは全面使っていいからきちんと釈明する必要があるんじゃないか。十五万や十六万じゃない。三千五百万も三千六百万もの電話があるんですよ。それは、局の入り口に置いときゃいい、どこかの有識者に渡したらいい、そんなものじゃないんです。庶民が知りたい、国民が知りたい。いま窓口へ、電話の内訳はどうだ、電話はどうだと言われておるんです。そんなときにちゃんとしてもらいたいと思うんですが、総裁、これはひとつ決断をしてくれませんか。私はお金の要る問題じゃないと思う。やはり電電公社はこうだということをきちんと、値上げのことじゃなくて、現状について説明する必要があろうと思いますが、いかがでしょう。
○説明員(秋草篤二君) まことにありがたい御注意をいただきましたが、この点は私、今度の決算で新聞に出た各紙の報道の考え方も、記者の皆さんは十分知っておって、私どもの記者会見でも二度、三度、それから経理局長が決算の資料説明をするときも、強く、民間の企業と違うのであるということをよく言って、四千三百億という利益というものはすでに国会で承認を得て、それだけむしろ出さなければわれわれが責任があるんだと。私はもっとたくさん利益を出すことをこれから一生懸命やるのか私の責任である。ということは、料金値上げのときに六千億の赤字がありまして、これを去年、ことしと返してまいりました。利益はそっくりではありませんけれども大蔵省に返し、また一部は建設工事にも投資します。ことしも世間から言えば巨大なる利益が出ることは当然であります。これは初めから予算ではわかっておりまして、これを一年でもあるいは半年でも長く延ばすということは私の務めである。ということは、料金の値上げというものをできるだけおくらせる、あるいは続けるということが電電公社にとって一番いいことなんだということを私は口を酸っぱく言っておりますけれども、なかなか世間では公共企業体の利益というものとか経理というものは理解しておりません。
○片山甚市君 発表してください。
○説明員(秋草篤二君) それで発表しても——先生の御注意によりまして、電話の窓口、もう全国の電話の窓口に決算の資料とかというものはうずたかく積んでおきまして自由にお取りくださいということは、これは公社の経理を一般に知らせるということでございますけれども、これだけではなかなか公社法なり、仕組みとか財政の仕組みというものは一般の市民の方々には御理解できませんということを非常に痛切に感じました。今後もいろいろ機会あるごとに、これは単なる新聞での広告じゃなくて、理解を深めることはあらゆるマスコミを使って強くやっていきたいと思っております。どうかひとつ、今後ともこの点につきましては私たち一生懸命、公社の事業、経理の仕組みというものはなかなかこれはおわかりにくい問題でございまして、あらゆる手段を講じましてPRしていきたいと思っております。
○片山甚市君 私はあらゆる手段を講ずることに賛成ですが、やはり証拠に残るように、新聞、一般紙において公表してもらいたいと思うんですが、いかがでしょう。
○説明員(秋草篤二君) これはどういう説明の仕方に——一つの意見広告のような形をとって——この問題は数字じゃありません、ですから解説的なことをしなけりゃならぬと思いますけれども、あらゆる機会をとらえ、あるいは国会の決議によった利用者委員会も一つの形だと思いますし、われわれがまた地方へ行った場合の講演だとか、機関長会議でも、また地域社会の人々にできるだけそういう説明をしておけというようなことをするということが一番大事だと思います。まあ証拠に残る紙に書いて新聞で解説してもなかなかそれは理解できないことだと思っておりますけれども、一応その点も考えてみます。
○片山甚市君 まあ一応ぐらいでしょうから、二応でやめるんでしょうね。あなたたちは値上げするときにいろいろ宣伝したじゃないですか。何遍も言っておるね、郵政大臣。あなたに質問したくなかったけれども、監督官庁だから、ちゃんと、なぜこんなことになっておるのかということをわかるように——こんな金は安いことです。本当に。やってもらいたいと思うんです。監督官庁として。私の意見は間違っていますか。あらゆることをやっても、なおかつ五大紙ぐらいに、電電公社の事業はこのようになっていますという発表ができるような中身がなければならぬと思うんですが、大臣どうでしょう。答えてください、大臣。
○国務大臣(服部安司君) 電電公社の経営内容を国民に知っていただくということは、むしろ理解を深めることで、大変私は結構なことだと思います。ただ、どのような方法で理解を深めるかという問題については、ひとつ少し時間をかしていただいてよく検討したいと考えております。
○片山甚市君 検討とか一応ということは、やらないことが多いんでありますから、覚えておきます。本当に私が申し上げるのは、書いてあるでしょう。「電電公社は大幅黒字 料金値上げが功を奏し一挙に四千億円」。先ほど言ったように、「電電バカもうけの疑問 過剰値上げの結果「収支相償」どこへ」、こう書いてある。こう書かれておって、これについて答えないということはもうけておる証拠です。私がもうけておる証拠だと言うのは、こういう間違ったことを、ここで何ぼやってもだめなんです。できない理由があるんでしょう。腹が黒くなければやるだろうと思うから、あなたたちが発表しなかったら腹が黒いと思う。私は断言しておく。答弁要らぬ。次に移る。 損益勘定における事業収入を見ますと、当初予算より三百六十五億円の減収となっております。収支差額を取り上げる前にこの問題が重要でございます。これはどのような理由によるもので、今後電話の販売見通しなどを含めてどのような傾向になるのか。すなわち、事業外収入、不用設備の売却等三百二十三億円を加えてもなお四十二億円の減収になっておるはずです。事業収入は三百六十五億円予定より少ないんです。ところが、収支差額だけが多かったと、こうなっておるんだが、これについてきりきりと返答してもらいたい。
○説明員(小川晃君) お答えいたします。 先生御指摘のように、五十二年度におきます事業収入、これは経済情勢を反映しまして、加入電話の販売数なども若干下回りまして、予定額を確保することができませんで、三百六十五億円の減収ということになっております。このように減収が見込まれましたこともございまして、経費を全般にわたり当然節減していかなければならないということでございまして、堅実な予算執行に早く手を打ちまして進めまして、支出は予算額を下回ることができたわけであります。 節減いたしました主な内容としましては、まず最初に予備費でございますが、毎年災害が相当発生しまして予備費をこれに充当してまいりまして、五十一年度等は全額これを使っておりますが、昨年は非常に幸せなことに災害が非常に少なかったというようなこと、これは偶然でございますが、それから給与改定額が五十年度以前等と比べましてもかなり少なくなって、予備費からの持ち出しが少なくなったというようなことがございまして、三百十三億使用しないで済んだというようなことでございました。また効率的な資金運用というものに努めましたことと、市中金利が特に御承知のように急激に大幅に低下をいたしまして、各企業とも同様かと思いますが、利子等の金融費用が非常に少なくて済んだということで約百七十五億程度というふうに考えております。それからそのほか、ちょっと細かくなりますが、退職者数が予定ほど出なかったというようなことと、あるいはまた公衆電話の利用が見込みを下回ったというようなことで業務委託費が若干予算額を下回る、そういったことなど、そのほか経費全般についての効率的使用に努めまして二百八十一億円減少したというようなことがございまして、差し引き約四百億ほど予算との比較において結果的に収支差額が出たということが内容でございます。
○片山甚市君 それでは電話販売の見通し等については大体この傾向はどうですか。答えてない。
○説明員(小川晃君) 電話販売の見通しにつきましては、昨年補正後百八十万加入に対しまして百三十三万といった実績でございまして、今年度は百六十万、したがいまして大幅に落としまして百六十万加入ということでございまして、おおむねその程度までは今年度はいくんじゃないかというふうに考えております。なお来年度では百五十万程度を考えております。
○片山甚市君 理由はどうあれ、経費の節約は結果的に事業に従事する労働者が犠牲になっているということであるにもかかわらず、そのすべてが赤字補てんあるいは改良投資なりに、投入されておる。今後の需要予測の関連ということで言いますと、前倒し公共投資のみが景気回復の手段ということで、何とかの一つ覚えのような感じがする。こういうことになりますと、電電の諸君にとって働きがいといいますか、いわゆる犠牲があって希望がわかない。経費節約によってそういうことに充てることになるというのは納得できないのでありますが、それはどういうことですか。
○説明員(秋草篤二君) 今度の決算が労働者の犠牲によって出たというような感じを思わせるような御質問でございますが、私は、いま小川局長が申しましたように、賃金というものは確かに労働者に関係する問題でございますけれども、これもことしの物価その他の関係で、あれだけの春闘の結果でも公労委の仲裁のもとに整然と行われたベースアップでございます。その他は、金利が非常にここ一年急激に安くなったということも公社にとっては非常に幸せなことであったと。この二つが大きく作用して、当初の四千億程度のものが四千三百ほどになったと。大きな原因はここにございましょう。 販売の活動につきましては、一般の積滞が一掃されましたし、それから景気の停滞によりまして、しかし、まがりなりにも百三十数万の増設工事ができたわけでございまして、これは今後ともやはりこうしたペースでいくのがあたりまえで、往年のごとく年間三百万も増設するという夢はもう絶対あり得ないというふうに思っておりまして、これによって従業員が非常に士気が衰えるというふうには私は思っておりません。現に東京とか近畿のごときものは、積滞一掃という時代はもう五年も六年も前に済んでおることでございますが、東京通信局の職員が非常に士気が衰えるというふうには思っておりません。むしろこれからこそ電電公社の本番の仕事が始まるのである。新しい時代を迎えた電電公社の従業員というものはやはりサービス事業に徹して、この三千五百万の加入者をより大事に抱えて、ひとつきめの細かいサービスに徹するということが電電公社の新しい使命ではなかろうか。同時にまた、将来爆発的に変わるであろう電気通信技術に対応するための研究施策、あるいは試行サービス、そういうものに対しては惜しみなく金を使って、ひとつ研究開発に対しては若い技術者のバイタリティーを養っておくということは少しも変わっておりません。 以上、先生の御心配していただくことはありがたいのでございますが、私はそういう信念を持ってやっていきたいと思っております。
○片山甚市君 事業支出は予算に比して千百二十四億円の節約がなされておる。事業外支出として、不用施設の撤去等で六百七十七億円かかったとしても、実質節約額は四百四十六億円となっておる。その結果、減収分の四十二億円を差し引いた四百四億円が予算上の収支差額を上回ったということになるが、節約の根拠、もう一度説明してください、四百四億。
○説明員(小川晃君) 申し上げますと、節約の四百四億でございますが、まず最初に予備費の未使用、これが三百十三億でございます。それから、これは先ほど言いました災害が少なかった、あるいは給与改善費に従来充てていたものが、ベースアップの率が少し低下してまいりまして、そういったものの費用が少なくなった……
○片山甚市君 幾ら。
○説明員(小川晃君) 三百十三億でございます。それから次に金利関係ですが、これの利子、金利が低下したために利子等の金融費用が予定より百七十五億減少した。それから、そのほか細かいものになりますが、退職者が予定より少なかったこととか、あるいは公衆電話の利用が見込みより下回ったというようなことで業務委託費が少なくなったといったようなこういった原因。そのほかに細かいものもございますが、これで二百八十一億。合わせまして四百億ということでございます。
○片山甚市君 公社が労働者の協力に理解を示し、なおかつ具体的措置ができないということになれば、公社予算の拘束性からくる矛盾をどう受けていいのかということになります。利益を生み出す当事者能力はあるけれども、事業運営上、協力したときにそれに対して当該労働者への当事者能力というものが電電公社にないと思われる今日の状況について、いまの状況でよろしいのかどうか。総裁がまずお答えを願いたいと思います。
○説明員(秋草篤二君) この問題は、政府におかれましても足かけ四年間、三木内閣当時、それから現内閣になりまして組織は少し変わりましたけれども、多数の専門委員の学識経験者を集めましていろいろと御審議なされました。その節、私たちはやはり当事者能力につきましてはもう一歩われわれにも当事者能力を与えてほしいということを主張しておりました。現在の当事者能力で十分であるとは思っておりません。今回の基本問題会議の答申にも、この当事者能力につきましてはもう少し政府も考えてはどうかという答申は出ております。これに対して具体的なまだ案はできておりませんけれども、私どもはこの点につきましては先生の御意見と全く同様でございます。
○片山甚市君 真に国民に還元すべきものがあるとするなら、あらゆる手段を尽くして国民にそれを示して、なおかつ労働者からのピンはねで事業運営がうまくいっているというような状態をやめていきたい、そういうことを具体的に検討してもらいたいと思っています。 いま、当事者能力について欠けておることを認め、それを仕事だけの当事者能力でなくて、労働者に対する、従業員に対する当事者能力を何とかしなきゃならぬと総裁がおっしゃっておることにしておきましょう。 次に行管からの問題でございますが、監察結果に対して、その指摘を待つまでもなく、公社自身が公衆電気通信法第一条に言う公共事業体の使命についてどう認識しておるのか、まずお聞きをしたいと思います。
○説明員(秋草篤二君) 公社の使命というものは、いつも私どもとしても答弁の中でその片りんは出ていると思っておりますが、改めて公共企業体の使命というものはやっぱり国民の負託にこたえてあまねく国民の福祉と日本経済の成長発展、こうした目的に対して私たちは努力するということの一言に尽きると思います。
○片山甚市君 木で鼻をくくったような答弁ですが、それでよろしゅうございますが、公社の事業、今日まで発展をしてきた歴史を振り返ってみますと、当該労働者が果たした役割りは非常に大きいという認識を持っておるのかどうか、特に労使関係を規定する多くの協約、これは昭和五十二年九月、「労働協約類集」ということで九章千三百八十ページにわたりましてあらゆる面で結ばれています。こういうことを締結してきたことについて、この労使関係をどのように考えられるか、総裁からお答えを願いたい。
○説明員(秋草篤二君) 私は電電公社が今日までこれだけ発展成長し、世界的なレベルにまで到達したということは、公社発足当時の二十数年前を顧みましても非常に感慨無量なものがございます。しかしその陰には政府あるいは関係者のいろいろな御指示、御指導もございますけれども、しかし労働者の力というものがあって非常に大きな効果があったんだということは、もう常々声を大にして機関長会議等でも——これは管理者だけの会議でございますけれども、労働者に対する配慮というものを怠ってはならぬということを常々言っております。そういう意味では、長い間の歴史的な労使間の貴重な実績というものは今後も大事に積み上げて持続していきたいと思っております。
○片山甚市君 そこで、行管の方で指摘をしておる問題に言及するんですが、電信電話関係の運用部門における今日までの合理化について、まず、合理化五カ年計画遂行に当たって、電信部門では職配転というのはどのような実態であるのか。第一次から第五次までの間に約十一万名、私どもの方で言うと十二万名の合理化が行われて、三人に一人の割合で職場を変え、職種を変え、それなりの訓練を受け、新しい技術を身につけてきたと、非常に努力をしてきたつもりでありますが、それをどのように受けとめられますか。
○説明員(秋草篤二君) 行管の前書きに書いてあるとおり、私たちは電電公社の成長にはいろいろと苦労があったということは、そのとおりだと私は思っております。
○片山甚市君 それは公社が一方的にやられたものなのか、どういうような形でこの十二万名の人たちが職種を変えあるいは職場を変えたのか。
○説明員(山本正司君) 五次にわたる五カ年計画の実施に当たりまして、従来手動サービスでやっておったものを自動化、機械化するということで、その過程において職員の配置転換、職種転換といったような問題が数多く発生いたしたわけであります。 で、昭和二十八年以来現在まで、そういった困難な労働条件上の問題について労働組合と誠意を持って話をし、また組合も公社の拡張計画の重要性を理解いたしまして、先生御指摘のような十一万六千名に及ぶ配職転というものを実施いたしまして、順調にこの長期計画というものが現在まで実施されてまいったわけでございます。
○片山甚市君 それは自然発生的にやったんですか。労働協約等、労使団体交渉等でやられたのですか。
○説明員(山本正司君) 労働組合との関係におきましては、事前協議あるいは団体交渉といったようなもので五カ年計画の進行を図ってまいったわけでございます。
○片山甚市君 そうすると、ここにあります昭和五十二年九月の「労働協約類集」の初めにありますように、「基本的了解事項」等関係の冒頭に、「日本電信電話公社と全国電気通信労働組合とは、合理化の進展に伴う労働条件等に関し、次のとおり確認し、了解事項とする。」という五項目がございますが、これを基本にしながら、具体的にいついかなる場合でも、事業の発展の中では労働組合と協議をし、話をし、理解を求めてきたと言って過言ではございませんか。
○説明員(山本正司君) 五カ年計画実施の過程において、ただいま御指摘のような基本的問題に関して労働組合との間に基本的了解事項を締結いたしておりますが、その精神というものは現在も継続して生きておるというふうに考えております。
○片山甚市君 生きておるだけじゃなくて、そういうものでやってきて、これからやっていく、こういうことですか。
○説明員(山本正司君) 過去に結びましたそういった基本的了解事項の精神を十分尊重して今後もやってまいるというふうに考えます。
○片山甚市君 先ほど電報の話をしたんですが、電話運用部門においてみても、いつでも話中になっておる状況を解消する、すなわち、電話番号案内業務などについてこれを基本的に解決すべきではないかと思うが、いかがでしょう。
○説明員(浅原巌人君) お答えをいたします。 確かに電話案内業務につきまして、特に東京、大阪等の大都市におきまして、なかなか出ないと、話中であるというようなことから利用者の皆様方に御迷惑をかけてきたという実際の状況はございます。その点、いろいろここ数年来工夫をいたしまして、組織的にも設備的にもあるいは要員的にも工夫をいたしまして、たとえば案内業務といわゆる接続通話の方とを設備的にも人的にも一緒にして運営をしていくというような工夫をいたしまして、最近におきましては一ころよりはサービスがよくなっている、今後もそういうことで対処をしていきたいというふうに考えております。
○片山甚市君 一ころはずいぶん悪かった、いまでも悪いが少しずつということで、人を使うのが大きらいで、できるだけ機械でもうけようと、こう思っているようです。非常にサービスに徹し切れない電電公社だと思いますが、電話番号簿というものについては、これを必要なサービスとして公社は認めておられますか。
○説明員(玉野義雄君) 番号簿につきましては、必要なものとして今後もお客に配布してまいりたいというふうに考えております。ただし、このやり方につきましてはいろいろ先生方の御意見もございますし、お客の方の御意見もございますので、いままで全部配っておったのを希望者だけに配るとか、そういうやり方をいろいろ工夫してまいってはおります。
○片山甚市君 国民のニーズというものはございますから、先ほど申しましたように、公社の事情をよく話をしながら、何で電話番号簿が無料の形で配布されておるのかわかってもらわないといけません。電話加入者はもらいますね、言うたら。買うたら大変金がかかるんじゃないですか、あれ。なぜ——あれは広告とっておるからです。そうですね。そうでしょう。よくわかってもらって、紙がなくなりゃすぐに分冊する、そういうことをやりましたから、いま言われたように、よく国民のニーズあるいは省資源といわれる場合のあり方——私は電話番号帳をなくしようとか言っておるんではなくて、やりますね、やるときには国民の期待にこたえて価値のあるものにさらに発展させてもらいたいと、こういうことを申し上げましたから、答えは要りませんが、聞きおいていてください。 そこで、公社の今日までの生産性の伸びと要員との関連についてお聞きしたい。その比率はどうなっていますか。あなたたち、行管の指摘があるじゃないですか。行管でも、要員数は二倍にこの間になったと。事業規模は二十五倍になったと。事業収入に占める人件費の割合は歴年で言うと三〇%台であります。仕事がふえた。いわゆる人件費の分はそう変わっていません、実際は。いわゆるそれだけ技術革新や省力化や、そういうものについて電電の労働者はしっかりやっておるんであります。それをばかにされたようなことを言われて黙っておるわけにいかない。実際はそういうような状態だということについてわかってもらいたいと思います。これはトータルで見ると、公社の合理化計画が着実に進行したということを言い切れる中で、この間から出されるような諸問題についての部分的な欠陥については全体として直していく必要があろう。いわゆる部分的に指摘されたものを速やかに直していく。私は、電電公社がいままでやってきた——どうも山本説明員、いわゆる総務理事の方は、労働協約があったのかなかったのか、労働協約でやってきたのかどうかと聞いたら、よう答えない。長いこと職員局長をした者が、ずっとこの十二万名は労使関係として協議をしてやってきました、話し合いをしてきました、これからもそうやっていきますと、こういうふうに言うのかと思ったら、それで切って、これからやっていきますと、こう言う。私は反対しておるんじゃないですよ。言葉を聞いておるわけです。いままではどうやったのか、十二万名はと。これからどうするんだと聞いたら、これからはこの基本了解事項でやります。考えは変えませんと、こういうことです。いま私が質問したのは、トータル的に見ると、公社の合理化計画はこの五次の間順調に進めたと考える、それには、労使関係が基本的に安定しておったからだと言い切れるんですが、そうでないんだったら、ないと。秋草さんは特に労働担当でありましたからお答え願いたい。私はそう思っていますからね。日本電信電話公社と全国電気通信労働組合の労使関係が安定をしておったからこれだけの事業になったということを言い切れると思いますが、いかがですか。ほかの人は協力したということは知っているよ。
○説明員(秋草篤二君) 全くそのとおりでございます。 私はさっきから、今日までの事業を支えたのは労働者の力であるということを、労働者のいない、管理者の大会である機関長会議等にはいつでもその点は言って、労働者に対する配慮というか、愛情というものは忘れてはならぬということを強く言っております。いまの生産性の問題はもう少し専門的な御質問かと思って少したじろいでおりましたけれども、その点は行管の前書きに書いてあるとおり、事業は二十五倍、従業員は二倍、大変な合理化が行われておるということも今日の成果の一つであるということは十分わかっております。
○片山甚市君 余り数字的なことを聞くんだったら事前通告しますよ。大体事前通告をしない理由は、あなたたちの本心をちゃんと言ってもらいたいんですよ。私は出身が電電でございますから、人から見れば、何ぼ国会議員といっても公社とうまいこと話をして適当にやっておるんじゃないかとぬかすというか、おっしゃる人もおるかもわからぬから、ここでこういうふうに質問しておるわけです。だから、少しぐらい間違うてよろしい、意見違うたってよろしい。どこかの大臣やなにじゃないけども、筋書きどおりやっておるのと違うんです。郵政大臣、心配してくださるなよ。そんなことやりませんよ、うろうろと。だからちゃんと答えてください。 そこで、公共性を追求する場合、公共性と企業性の間には、企業性メリットを低く押さえることがいわゆる基本ではないか。いまや公社は事業の質的転換を図るということで公共性を放棄しようとしておると受けとめられるんですが、そういうことはありませんか。
○説明員(秋草篤二君) ございません。
○片山甚市君 それでは、五十三年度公社運営方策について簡単に趣旨を説明してもらいたいと思います。
○説明員(小西一郎君) お答え申し上げます。 五十三年度の運営方策につきましては、基本的な重点事項を三つ挙げております。第一にはマーケティング体制の強化、第二には通信網の高度化、第三番目には現場業務の充実という三つの重点事項を挙げて、基本的な公社の今後の方針を樹立してございます。
○片山甚市君 この中でも、労使関係の安定というものが欠かせないものとして説明をされておると思いますが、間違いありませんか。
○説明員(山本正司君) 先生御指摘のとおり、労使関係の安定が、事業の遂行上特に今後の厳しい情勢を考えれば重要であるということを運営方策の中でもるる述べておるわけでございます。
○片山甚市君 総裁がお答えになっておるのですから、屋上屋の質問をするのは失礼なんですが、公社は労働者あるいは労働組合を悪と見立てることはない、今日まで日本電信電話公社の事業を築いてきた労使関係というものをいま改めて変えるつもりはない、多くの協約類に示された労使関係は内容のあるものに今後しなければならない、内容のあるものに。いままでのものでいいじゃなくて、これからさらに内容的に改善を図っていかなければならぬという立場でこれからのいわゆる第六次に向かわれましょうか。
○説明員(山本正司君) 電電事業も、先ほど来説明いたしましたように、当面大きな転換期に即応いたしておるわけでございます。そういった厳しい情勢に対応するように、またそれを乗り切っていくためには、何をおいても労使関係の安定というものがきわめて重要な問題でありまして、そういった観点から、今後も引き続き労使関係の近代化、安定化に向けて努力いたしてまいりたいというふうに思っております。
○片山甚市君 国会で労働組合内部の話または経営者側の内部の問題について触れたくありませんし、やるべきでないという立場でいままで申し上げたのでありまして、われわれは事業運営というものは、やはり使う者と使われる者の立場が一体とならなければうまくいかないと思っています。そういう立場から先ほどからの質問をしたところです。 そこで、公社が運営方策の中に地域コミュニケーションサービスと言っていますけれども、このことは、地域の人々に納得させ、必要とされる事業を地域で行うということなのか、それともいわゆる無人化、機械化を進めるというのか、どちらか。いわゆる無人化や機械化で電話をコントロールすることで地域コミュニケーションをサービスをするというのですか。人手を使わないで代替機械でやることを今度ねらっておるんですか、第六次は。
○説明員(玉野義雄君) そこに書いてございますのは、私の方も、電信電話事業ということで、全国画一ではなくて地域地域に応じまして御要望も違いますので、それに合わして、住宅の多いところあるいは事務量の多いところいろいろございますし、そういう関係を、よく地域の方の御意向をそんたくしながら、あるいは御意向を聞きながらサービスをよりきめ細かくやっていきたいということでございます。 また、無人化とか、機械化とかいうのは、それとは別に事業運営自体といたしまして必要な合理化はやっていくという観点でございます。しかし、地域の方につきまして、たとえば窓口が足りないとか、こういうものについては必要なものは窓口をふやすとかいうことを考えて、地域の方によりよきサービスをしていきたいという考えでおります。
○片山甚市君 これからやはり温かい手が差し伸べられる電話局、その市町村に住んでおる人たちが電話局でお隣の人におはようさんと言えるような電話局——一年か二年かおったらくるりっとどこかへ転勤する、三年か四年かおったらくるりっとするでしょう。局長さんも課長さんもだれもわからない。まあ一、二年一生懸命勤めれば出世ができるというような時代は去ったようでありますから、これからぬくもりのあることにやってもらいたいという期待をします。地域コミュニケーションというのは、やはり電話をつけてあるんだからじゃなくて、その電話を通じて出てくる諸問題について対応できるようなやはり温かさを持ってもらいたいということを言っておきます。御答弁は必要でありません。また時間だけとられて私の質問する時間がなくなりますからね。国会というところはつらいところで、時間が切られるんですよ。ですからそのくらいにしておきます。 さて、今日大問題のように騒がれていますところの料金明細のことでありますが、公社は、行管の指摘にもありますように、一兆円の機器を開発すると公言されました。本気でしょうか。それならば、われわれも昭和三十七年の当時、自即化のときに距離別時間差制度の課金装置を議論した当時、いわゆる胸を張って、誤謬率の低さに非常に完璧を期しておるんだ、苦情はすべて対処できると公社は私たちに答えたことを覚えておられると思うんです。私はそのときおらなかったんじゃなくて、そんなときに現役の労働組合でありましたからやられました。特に昭和四十年代になってもそうおっしゃったんです。 この間から言われておる、料金明細を必要とする人々についてこたえる体制は整えられるように努力されているのか、それとも、機械が大丈夫であっても疑義に答えるということになるのか、いわゆる電電公社の料金体制——料金明細を必要とするのはいわゆるサービスとしてきちんとしたいというのか、実際はちょっと危ないから今度は明確に機械を使ってせなきゃならぬということなのか。いわゆる安心ですね、安心ということ。私が知りたいと思ったらすぐに電話料金が幾らかけたか明細がわかるようにするようなことについてお考えなのか。これも技術関係があります。労働関係がありますから、余り立ち入ったことを質問してここで引き出しておきますと、労使関係で話をするときに大変でございましょうから、簡潔に聞くと、いわゆるあなたたちが技術に対して唯一無二のような自信を持って、私たちがそのときサービスしようと言った、そんな余分な金をする前にすぐつく電話にしたい、申し込めばすぐつく電話にしたい、全国自動即時化をしたい、こうありました。 CAMAで失敗した。私は失敗した話をしません、きょう失敗した話をすると喜ぶ人がおるから。いろいろあるんです。われわれはそういう立場から言って、この明細の問題については十分に技術者、労働者、そういう者の代表である労働組合ともよく話をしながら、国民がプライバシーを侵されずに、かつかつ彼らが疑問に思うような電話料金でないことを明快にするための努力を首脳が全社を挙げてやられるつもりなのか、どうなのか。どなたでもよろしいです。総裁でなきならぬということはありませんが、これは基本的に、いま窓口で、ああいうようにマスコミに書かれたら、毎日毎日、電話局の電話登算機というのはインチキでないかというような疑惑すら生んでおるんであります。 だから、先ほどから言うように、新聞で広告しなさいと言うのは収支だけでありません。電電公社のことはもう少し、こういうことですと。電電公社の建物はなぜ鉄筋なのか、鉄骨なのか、何でこんななのかと言ったら、財産を守るため、通信を守るためと。人間を守るためじゃありません。電電公社を見なさい、一番しまいに、窓口を冷房したのは郵便局より遅いですよ。機械の冷房はしたって、エアコンはやっても人間はほったらかししたでしょう。知っていますな。われわれはそれでも料金計算が完全であると思うからりっぱな局舎を建てることに賛成したらい電電公社はでかい、高い建物をつくって、一番いいビルじゃないか。高くしなければパラボラもつかぬじゃないですか。あたりまえのことです。そんなことが世の中の人にわからぬで、電電公社云々と言うけど、電電の賃金はよその賃金と比べて同じではないです。総裁が先ほど言ったように、仲裁裁定というようなものをしましたと。これはあんたがやったのと違うんだ。われわれががんばったという、労働組合がおるからやったんでありますから。 いまの質問について、いわゆる料金明細については、そのように時間を早めるけれども、こたえるような体制になるのかならぬのかだけまず答えてください。
○説明員(玉野義雄君) 料金明細につきましては、御承知のように、いまの度数計が不正確であるとかそういう意味じゃございませんで、しかし、度数計自体も、機械でございますのでこれは絶対ということは言えないわけでございますが、ただ、トータルで出ておりますので、どこへどれだけかけたかというのがわからないという点でなかなかお客さんにわかりにくい点がございますので、そういう点につきまして、内訳がありますとさらにお客さんも理解がしやすいと、それから公社に対する信頼感も増すという点がございますので、そういう点につきまして——ただ先生おっしゃいましたように、プライバシーの問題とか、あるいは一部のそういう苦情その他の対策のために膨大な金を使うのはどうかとかいろいろ御意見がございますので、私たちといたしましても、関係方面ないしは利用者の方々の御意見を十分承って慎重に検討していきたいと、こういうふうに考えております。
○片山甚市君 慎重というのは、そのような明細が必要な人には明細が差し上げられるように努力をする、していくと、日程とは別でありますが、そういう考えであることに間違いございませんか。
○説明員(玉野義雄君) 先生おっしゃいますように、やり方はいろいろございますが、設備といたしましては、どこでどなたからそういう御意見が出るかわかりませんので、設備自体は全部しておく必要があると思います。それから先生おっしゃいましたように、設備はしてございますが、紙にちゃんと書いてほしいという人と、紙に書くのは要らないという人とございますので、その辺につきましても、お客さんの御要望を承りながら検討してまいりたいと、こういうふうに考えております。
○片山甚市君 この問題については、いわゆる機械が万全でないということ、人間がやることは万全でないということは、先ほど郵政大臣が特定局長制度について話をされておるときにもわが方からも言ったように、誤りがあれば直せるような状態にしてもらいたいと思いますから、われわれ完全だと、何も間違ってないなどと思いませんから、そのときにはそのように直せるような、そしてそれが発見できるように、しかも、そういう誤謬ができないような技術水準、世界的な水準だという自信を持っておる公社としては速やかに体制を整えてもらいたいということだけ申し上げておきます。 さて、第六次の問題です。先ほどからお聞きをいたしたんですけれども、国民のいわゆる合意を得る接点、今度の第六次は何が骨格なのかということについてもう一度お伺いします。
○説明員(福富禮治郎君) お答えいたします。 先ほど申し上げましたことと重複するわけでございますが、六次計画の骨格とは何かという御質問でございますので。 それは、積滞も解消いたしました。それから全国の電話局のダイヤル化ということもことし解消するわけでございます。それをもちまして、これからはまず第一には再び積滞の起こることのないようにすること、すなわち加入電話の需給均衡を維持するということで、新規加入者あるいはこれから年々ふえております移転というようなものに対して応ぜられる体制を持つということ、それからまたいつどこへでもかけれるように通信網を維持改善していくこと、かけるトラフィックというようなものに関しては積滞もございませんし、これが十分でございませんと通話の混乱を来すということになってまいります。そういう形に通信網を維持改善していくということが大事でございます。 第二には、過疎地の電気通信設備のおくれた地域に対するサービスの改善を図るということでございます。これは先ほど申し上げましたように、加入区域の拡大をすること、地域集団電話を一般の電話へ変更すること、無電話集落等をなくすることということでございます。 それからその次は、いま生活圏がだんだんと都市を中心に大きくなってまいります。そういうことに伴いまして、同一市町村の中で市外局番を必要とするというようなところがかなりあるわけでございます。それを、同一単位料金区域内におきまして市外局番のダイヤルを要しない地域を拡大していきたいということでございます。 次に、先ほど申し上げましたが、いろいろな多様化する要望が出てまいっております。いままでは積滞解消のために黒い電話だけでございました。これからは積滞を解消したわけでございますので、プッシュホンとかホームテレホン、親子電話の普及を積極的に進めることでございます。さらにまた、いろいろな電話サービスの開発、導入に努めることで、それとともに社会福祉に寄与する電話サービスの充実に努めることでございます。それで先ほども申しましたように、いままでありましたシルバーホンのほかに、骨伝導等の耳の不自由な方々に骨を伝わって電話ができるような形の骨伝導電話機というようなものの開発に努めております。 それから一方、豊かな社会の実現を目指しまして、公共的、全国的なシステムを中心にデータ通信の拡充、開発を図ることでございます。さらにまたそれらに適したネットワーク通信網をつくっていく、ディジタルの通信網をつくるということを推進していきたい。そうすることによりまして、画像通信とか、さらにまた移動通信等を含めました通信システムの拡充、開発を積極的に推進いたしたい。それから電報及び加入電信につきましては、効率的な運営に努め、近代化を推進しながらサービスの確保を図っていきたい。こういうことによりまして多様化する膨大な通信網の異常災害時というようなときや、そういうときにおきましても、電気通信サービスを確保するための設備を推進して、信頼性の高い全国的な通信網の整備をすることによりまして国民の負託にこたえたいと。そういうことを支えるためには、やはり何といいましても技術開発が重要でございます。そういうことで、電気通信の多角的発展に資する基礎研究を充実し、自主技術をさらに進めていきたい。そういうことによりまして収入の確保を図り、設備の節減を図るとともに、事業の近代化をさらに一層に進めていきたいというのが骨子でございます。
○片山甚市君 質問したことには余り答えてもらえませんでしたが、情報化時代と言われることになり、情報通信が発達するということで、この産業は衰退する産業なのか、今後発展をしていく産業なのか、一言で言ってお答えを願いたい。
○説明員(福富禮治郎君) 電気通信というものは……
○片山甚市君 答えてください、簡単に。時間ないんだから。
○説明員(福富禮治郎君) 先生のおっしゃるとおり、今後とも非常に発展する産業だと信じております。
○片山甚市君 発展するのには御承知のように人が必要でございますから、いわゆるここで働く雇用の確保といいますか、労働問題といいますか、いわゆるこれについては格段に力を入れなきゃならぬ。質的転換を図るといたしましても、技術者が必要でございましょう。あなたの方は機械を買ったらいいというわけでないということを先ほどから言っておるわけでありますから、いわゆる第六次五カ年計画を協議をしていく中で最も力を入れてもらわなきゃならぬこと、当事者能力を発揮しなきゃならぬことは、やはり人材を集めて、そしてこれが円滑に十年、二十年、三十年先に引き継いだ発展を求める。今日優秀な人材を求めずして二十年先の電信電話事業はあり得ない。今日まではわれわれの古い連中がやってきた時代でありますが、これから世界の水準を維持していくためにも、今日やめていった人たちの年金を支払うためにも、労働問題というもの、いわゆる雇用問題というものについて六次では最も欠けておると思っています。省力化ということになると人を雇わないことだということになるようでありますが、そのようなことがないように、まず基本的に必要な人はきちんと確保し、そして労働不安を起こさせないようにすることに労使が一致をすること。すなわち、いままでは合理化の進展に伴って首を切ることはないというような受け身の話であったんですが、むしろ今日的に言えば、雇用を拡大をしていき、安定さしていき、機械や技術によって生み出された果実はあまねく多くの国民に分け与える。それは就業の場をいわゆる電電公社はうんとつくるんだ、こういうような立場で臨んでもらう。 しかし、日本の国の政府が福田さんですから、秋草さんは親類だからうまいこといくかもわからぬけれども、なかなかむずかしい問題だろうと思うけれども、それはぜひとも私は電電の仕事のためにも、雇用の問題について、要員問題についてきちんとした展望を持ち、お金は九兆円決まっておるんですから、あなたの方はお金だけは計画して、にこにこ笑うて、使わぬ機械と使う機械とよけい買えるんです。ところが、人が一人おる、二人おったらやかましうぬかすんです。おっしゃるんです。それはけしからぬことです。ですから、行管が指摘した事項は正しく受けとめるとしても、われわれは一人としてむだをさせてない、こう胸を張れるようにしてもらいたいと同時に、今日のように雇用が狭まっていくことであれば、これから先十年、五年、八年先に年金が支払えるような組合員数になるのかどうか。共済組合の組合長は秋草さんになっておるんだろうと思う。そうしたら、いまのような雇用の状態にしておけば——雇用です。新しく新規採用する状態、やめていく人、高年齢者に対しては——国全体のこともありますけれども、共済組合から言ってもそうであります。果実は、二十年、三十年、これだけの電話事業をつくってきた、電信事業をつくってきた者に分け与えるのには、やめていった人たちに年金の不安がないようにするためには、どうしても——あなたかおっしゃるように、仲裁裁定でよろしいと。総裁はたくさんもらっておるからいいかもしらぬけれども、職場の人はそうでないんであります。申しわけないけれども。それから賃金を与える、そのかわり年金の掛金もふやしてあげる。こうしなければ、年いったときに自分たちの首をくくるんでありますから、いま私が申し上げた基本的なこと。第六次の問題は、労使の間でいままで長く続けられたところの——よその組合にはありませんよ、日本の国で珍しいんですからね。その組合とよく話をする。郵政大臣も見習ってくださいよ、本当に。内閣改造するまでは大臣だからどうしてもがんばってもらわなきゃいかぬ。 私はいま申しましたように、第六次についてもう一度念を押しておきたいんです。いわゆる雇用問題についてしっかりと労使で協議をしながら——予算定員と違いますよ。仕事のことですよ。それについて話をしていくんだ、こういうことについて御答弁を、まず山本さんから願いたい、あなた一番頑強のようだから。
○説明員(山本正司君) お答え申し上げます。 これからの厳しい経営環境の中で私どもの事業を運営してまいりますためには、これまで培われてまいりました労使の信頼関係をさらに一層深めてまいることが特に重要だと思います。この場合、私どもが考えなければなりませんのは、まず事業が今後とも健全に運営されていくということがやはり労使関係安定の前提になるということではないかと思うのであります。第六次五カ年計画におきましても、事業規模の拡大は見込まれるところでございまして、その実施に当たりましては、これまでと同様に事業の近代化、省力化を推進していくとともに、職員の有効配置に一層配意していくとともに、あわせて雇用の問題につきましても労働不安を生ぜしめないよう慎重に対処してまいるつもりでございます。
○片山甚市君 総裁いまの答弁でよろしゅうございますか。
○説明員(秋草篤二君) 山本総務理事の答弁で結構でございます。 ありがとうございました。
○片山甚市君 失礼なことを申し上げたかわかりませんが、今日何人かの人が自殺をしたりノイローゼになったりしながら、管理者も全職員もともに苦しんできて、三千五百万の電話をつけてきました。データ通信も大変な困難な時期になりました。いわゆる官民などと言われるけれども、電電公社があるからいまの日本——富士通信とかなんとかいうのがえらそうなことを言うとるのでありまして、私らの通信研究所がなければ、電電公社がなければ何もできぬのに、いまごろになったら民間によこせだのよこさないだの、寝言ばっかり言うとる。これは郵政大臣、皆さんの電話ですよ。三千五百万人のいわゆる大きな者たちの利益のために、家庭電話が生活必需品としての役割りを果たせるように、国民がもう一遍電話を十円、一律にかけてくれたら黒字になるんですから、大会社へ頭下げていく必要ないんだから、減税反対とか、あんたらあほみたいなこと言うとるけど、そんなことじゃ野たれ死にしますよ。国民のためにどうあるべきかということを考えると、私はいま申しましたように、いままで歩んできたところのいわゆる全電通と電電公社との協約集をひもといてもらって、どこか腑に落ちないことがあるかどうか、いわゆる世の中の人は、わが組合を右翼の組合、御用組合、何々組合と言って笑った組合がつぶれていっている。私たちはいままさに新しく情報化社会におけるところの役割りを果たす、これから繁栄をしていく産業としての社会的な責任は福祉にあると思う。福祉と言ったらシルバーホンじゃの「あんしん」じゃのと言うんじゃありません。もっと人間の手で温かく包んでいくような仕事をこしらえてください。きょうは言いません。労使で考えてください。あなたたち仕事をするのが労使ですよ。国会議員は仕事をしておるんじゃないんです。はたから見ておってはらはらする。そして挙国一致という言葉が昔ありましたが、全社一致してやってください。新聞種にならぬように、もう電電公社がもめたら大変うれしがる連中がおるんでありますから、総裁初め副総裁あるいはそれぞれの総務理事の方、派閥にくみしてみたりけんかしてみたりせぬようにしないと、今日ほどわれわれの苦しいときはありません。皆さんが考えるよりも苦しいんであります。あの電信電話料金の値上げをしたときには、何年ぐらいしかもたないけども、ちょっとでも延ばすという話をしたじゃありませんか。そのことをなぜ言わないんですか。先ほどから言うように、新聞で発表せよと言ったら、したって効果はないだろうと。そんなことはありませんよ。秋草さんが声涙下るような文章を書いて国民に訴える、三千五百万人加入の、いわゆる加入者のプライバシーを責任を持って守るであろう、諸君らが心配する料金明細もこうしてするだろう、それには順序がある。このようなことを言うて、そして、そのように言うためにはやはり家の中で労使協議をすること。よそのところでできません、組合が三つも四つもあるんですから。幸いにしていわゆる電電との関係は組合が一つしかないと言っていいでしょう。ひとつそれをしっかり心得て、コンセンサスを得て、早く料金明細書が必要な人には渡せ、見せ、そしてそんなことが、あんなことを言ったけど、ばかなことをしたなと、二重投資にならぬように、いまからよく一軒一軒を訪ねて苦情を聞くような仕事を、暇だと言うんならやってください。行管の言われたやつでびくびくしておる。四千億円余ったと言ったらびくびくしておる。そんなこと必要ありません。何が悪いことですか。全部設備投資、労働者にびた一文もくれてはおりません。決めたところの賃金ですら、今度は仲裁裁定の名において切り捨てられたじゃありませんか。公社の健闘を祈ってやまぬところであります。がんばってくださいよ。 終わります。
○委員長(寺田熊雄君) 午前の審査はこの程度とし、午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時四十五分休憩 —————・————— 午後一時三十八分開会
○委員長(寺田熊雄君) ただいまから決算委員会を再開いたします。 午前に引き続き、昭和五十年度決算外二件を議題とし、郵政省及び日本電信電話公社の決算について審査を行います。 質疑のある方は、順次発言を願います。
○田代富士男君 午前中に引き続きまして、私は電電公社の経営とサービスについて若干質問をしたいと思います。 最初に、五十二年度の決算結果が発表されておりますが、その概要について御説明を願いたいと思います。
○説明員(小川晃君) お答えいたします。 五十二年度の決算につきましては、御承知のように、公社は四十八年秋以来の経済情勢の変化に伴います急激な物価上昇、大幅なベースアップ等によります支出の増加等によりまして、四十九年度から五十一年度まで三カ年間にわたりまして赤字が続きました。 数字を申し上げますと、四十九年度が千七百五十三億、五十年度が二千八百十二億、五十一年度は千四百二十五億、三カ年で約六千億の累積赤字ということに相なりました。 御承知のように、五十一年の十一月から電報電話料金の改定法案を国会を通していただきまして改定ができまして、五十二年度はその改定の影響もございまして、さらに経費の節減等も図りましてようやく四年ぶりに黒字に転じたわけでございます。五十二年度の収益は三兆四千三十六億円でございまして、前年度に比べまして三五・二%の増加となっております。また、片方の費用は二兆九千六百四十六億円でございまして、前年度に比べまして三千三十九億円、一一・四%の増加となりました。この結果、収支差額が四千三百九十億円の黒字ということに相なりました。 おかげをもちまして、ひとまず赤字財政から脱却することができたわけでございまして、これひとえにさきの料金改定のおかげだというふうに思っております。今後さらに一層収入の確保、支出の節減に努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○田代富士男君 ただいま報告をしていただきましたとおりに、電電公社の五十二年度の決算は四千三百九十億円の黒字を計上されたわけでございますが、同じ公共企業体の国鉄、これを見ますと八千三百億円の赤字決算、このように対照的な面が見られるわけでございます。公社の経営が健全化するということは、国民にとりましても喜ばしいことではありますけれども、この四千三百九十億円、これは数字で言えば簡単でございますけれども、いま民間営利企業のトップでありますトヨタ自動車の純益というものが年間で千百六十二億円、これもはるかに及ばないくらいの巨額な利益が計上されているということは、喜ばしいことであるけれども、首をかしげざるを得ないような感じがしてなりません。 御承知のとおりに、私が申し上げるまでもなく、非営利性の公共企業体の経営というものは、このような巨額な利益を上げることを目的としたものではないと思うんです。収支相償の原則というものがあるということは一般の常識とされておりますけれども、こういうような結果が出てしまった。しかし、公共企業体とするならば、損をしない範囲でできるだけ安い料金で極力良質のサービスを提供する。午前中の質疑を私は承っておりましても、サービス業に専念をすると言われた。これが企業体の公共性というものではないかと思うわけなんですが、いま申すような四千三百九十億円という黒字の計上、これには午前中もるる説明がございました。電電事業を支えてこられた労働者の皆様の努力もあると思いますし、また、ここにいらっしゃいます総裁を初めとした、あるいは郵政省幹部の協力もあったかと思いますけれども、いま国鉄と対比し、あるいはトヨタ自動車と対比した、こういうことを考えてみますと、この見方を変えていきますと、適正は範囲を超えた高い料金を利用者が支払ったということにもなるのではないかと、こういう見方もされております。国民もこういう声を持っている人がございます。 ちょうどあの値上げのときには、私も連合審査のときに質問をいたしましたけれども、ただいま説明がありました過去三年間の累積赤字、約六千億円を何とか電報電話料金の値上げで解消したい、こういう説明がなされたときに、五十二年、五十三年の二カ年間でこれが解消してしまった。三カ年間で解消しようというものがもう解消、そういう見込みが立っている。なおかつ五十四年度も約三千億近くの利益が見込まれるという、こういう状況になった。これは五十一年度の値上げということが公社にとりましてはありがたい見込み違いであったかと思いますけれども、値上げ幅が大きかったのではないか、こういう国民の声がございますけれども、声を代表して私はお尋ねをしております。もちろん、いま申すどおりに、事業を支えてきた労働組合の皆さんやここにいらっしゃる皆さんの努力もそれは多としますけれども、こういう国民の声に対してどのようにお答えになるか、お願いいたします。
○説明員(秋草篤二君) この点は午前中の片山先生の御質問にも御答弁を申し上げておりますけれども、何といいましても四十九、五十、五十一年度の三年連続の赤字、これは先ほど小川経理局長が説明しましたように、六千億に積もっております。これは設備投資の金であるわけでありまして、いわゆる家庭でいえば時借りの金でございます。これを大蔵省から借りまして経営をしのいでまいりました。これはいち早く返さなければならぬ、こういうものを計算の上において料金値上げをお願いしまして、五十一年十一月に議決されたのがこういう結果でございます。 当時も数字は少しよけい出ましたけれども、こういう見込みも立てて料金値上げの解決を早めるということで、ことしの五十三年度もただいま進行中でありますけれども、恐らく三千億ぐらいの利益が出ることは必定でございます。また、そういう計画をしております。予算もそういうことで御説明して国会の承認を得ておるわけでございまして、確かに先生の御所見のように、公共企業体であるならば、利益を出すのが目的ではない。もちろん赤字はいけないけれども、利益もほんのわずかですいすいと毎年いけば、私はこれが一番理想だと思うんでございますが、いかんせん、料金の問題というものは、多少時々刻々物価も賃金もベースアップをしなければなりません。そういうことになれば、料金値上げの時期はいつかは来るのでございまして、電電公社も、あのとき御説明したように、二十年間料金値上げをしなかったということも、もっと早く言っておけばいいじゃないかという話もございますが、われわれももっと早くから国会にも何回か訴えたのでございます。これをもし、私が申すようなことはとても現実にはむずかしいと思いますが、年々歳々決算を一年後に見てこのぐらい上げるということであれば、私はこういうふうな大きな利益が出たということはなくて済むと思いますが、ことし、去年出た利益はそっくり大蔵省の借金に返す、それから一部は建設投資に残す。民間のようにこれを増配するとかあるいは減配を復活するとかあるいは役員賞与をふやすとかいうことは毛頭できないのでございます。いかに利益があっても、われわれの待遇とか改善には回るものではございません。また、いかに赤字であっても、いつも国鉄と同じふうな給与というものはぴしっと公労委で裁定してちゃんといただけるようになっております。 これが公共企業体の仕組みでございまして、問題はやっぱり料金値上げに対してやはりわずかながら三%とか五%とかいうことであれば、標準的ないわゆる公正報酬と申しますか、そういうものの範囲でやれるということはできますけれども、事実上これはなかなかそう簡単にはいかない問題であります。現に国会の決議によってできました電信電話諮問委員会で、都留先生を委員長とする専門家の先生方から御答申をいただきました。この答申の中で全く先生と同じような意見が出ておりまして、公正報酬というものは、これは掛ける単位が違いますが、七%とか五%とかいうものが妥当であろうと。こういうものを持続する上におきましては、料金というものはきわめて機動的に上がったらば、料金が赤字になったらば直してあげると。あるいはまた、非常に料金が出過きてしまえば、収入が多過ぎれば下げることもあり得ると、まあこういうふうな仕掛けになっておれば、私は非常にこういう大きな年度的に出てくることはないと思います。 しかし、この数字といえども、国会でも説明しましたように、これだけ上げていただいても、あの当時四年間は料金値上げはいたしませんということを言明いたしました。四年間と申しますのは来年度いっぱいでございます。私はこれを半年でも八カ月でも、あるいは一年でもよけい、もっと利益を上げて国民の皆さんに値上げをするということをできるだけおくらせるということ、これがまあ何よりも一番公共事業としては、やっぱり国民加入者全体に与える利益でございますので、料金の幅を少なくするあるいはおくらせるということに努力するのが私の務めであるということを、何回か私が総裁になりましてからも国会で言明したのでございまして、私は、まあ利益が出過ぎたという点は全くの事情を知らない方から見れば意外に感じましょうけれども、利益の出るということは公社にとっていいことであると、国民に対していいことであると。それは、だれもこれを個人として収入をふやすとか、賞与を上げるとかいうことはするものではございませんでして、全部加入者に還元するのでありますから、私は今後もそういう努力を続けていきたいと思っております。
○田代富士男君 いまの総裁の、総裁たる立場での御発言ですからいまのお話はわかりますけれども、黒字が出るのは当然であると。これも、そのように再建するために値上げをするわけなんですが、私が質問申し上げたのは、値上げをするにしても、もっと消費者の負担を軽減するような値上げをする、すべきではなかったかと結果論から申し上げているわけなんですが、もうかっても、それはわれわれが賞与をもらうわけではない、公共企業体としてと、その意味もわかりますけれども、私は、このような四千億ということは——トヨタ自動車でさえも一千億ですよ。これは当然であるという、そういう姿勢でやるならば、これはよくないと思いますよ。 いま都留先生を中心とした電信電話諮問委員会におきましても、公共企業体の原価補償範囲を多く上回る利益を上げたことに対して、まあ一定限度内の当期利益を見込んで料金を決めることができるとしているけれども、制限の限度額は公社の自己資本二兆一千億から見て一千億程度が妥当だと、こういうことも言われておるわけです。先生御自身が。その実に四倍が上がっている。四倍出ている。まあ私は国民にとっては、それは健全という面はよろしいですけれども、それだけ一人一人の庶民の皆さんに値上げした分だけの負担をかぶせているというんです。 そういう面で、四年間は値上げをしないと申されるけれども、今後値上げをする場合に、こういう料金構成をどのように考え、どのように決定していくべきか。今回の電電公社にすれば思わぬこういう黒字が計上されたことに、できるだけ負担は低減した負担で、そして公社も健全なそういう運営ができるような、そういう線でやるべきではなかろうかという一つの提言として出されたと受けとめていくべきであって、黒字が出たのはこれでいいんだという、これを今度、もしか将来値上げするときには慎重に検討すべきではないかと、このように受けとめていくべきではないかと思いますが、郵政大臣、いまの総裁の発言に対して私はこういう考えをしておりますけれども、それを指導、監督される服部郵政大臣の御見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(服部安司君) 御指摘の料金値上げ後の四千数百億の利益に対しての御意見でありまするが、まあ先生も、結果論からではあるがという御意見をつけての御発言でありまするが、御指摘どおりに、やっぱり公共企業体のあり方という点においてはある程度考えさせられる御意見だと私は受けとめております。電電公社は労使が一体となって企業努力を払った点も、私は監督する立場からいろいろと報告なり資料を拝見いたしまして、まあこれは素直に認めたい点も多分にあるわけでございまするが、今後は総裁もできる限り、たとえ半年でも料金改定をやらないで国民の期待にこたえたいと言明いたしておりまするが、まあ監督する立場にあって、今後値上げについてはいま少し慎重に検討をせねばならないなという率直な感じ方を申し上げて、御答弁といたします。
○田代富士男君 この問題に余り時間をとるわけにはまいりませんから次に進みますけれども、このような利益は利用者に還元すべきであるといまも総裁も言っていらっしゃいましたが、その還元するのがどんな形で還元をするかというこことが一番の問題ではないかと思うわけなんです。やはり電電公社よがりのそういう還元であってもならないし、私はこの還元、使途につきましては明らかに国民の理解を得られるような、そういう還元をすべきだと思いますが、総裁、いかがでございますか。
○説明員(秋草篤二君) 全くそのとおりだと思っております。したがいまして、電気通信事業は一つのネットワークでございまして、その点は非常に好都合にできております。まあこれは国会でもいつも議論のときに、料金値上げを二回やりましたけれども、そのときの余剰の問題を説明する場合に、電電公社のネットワークというものはいまついている人にも、北海道の方の電話がよくなれば東京の人も便利になるんだと、もちろんその設備を十分よくするということは全部の加入者に還元されるんだという、大ざっぱに言えばそういうことでございますが、これは細かくまた専門の者から説明させますけれども、必要があればさせますけれども、私は十分加入者に還元させるということは、慎重に、どういう点に重点を置くかということは非常に大事なことだと思っております。
○田代富士男君 内容につきましては、逐次質問していきますからそのときに御説明願いたいと思いますが、最初に、最近電話料金に関する苦情が毎年ふえておりますけれども、まずその実情について数字でもって御説明願います。
○説明員(浅原巌人君) 私ども電話の料金の請求書を年間におよそ四億件ぐらい発行いたしておりますが、その結果、お客様からお問い合わせがございまして、きわめて軽微なものは除きますけれども、五十二年度におきましてはこれ二十四万七千件、発生率にいたしまして一カ月一万加入当たり六件のお問い合わせがある、こういうことになっております。
○田代富士男君 いま五十二年度だけ申されたけれども、少なくともこういう場合には、そんなに古い年限は要りませんけれども、五十年、五十一年からどういう経過をたどっているかぐらいは御説明していただいてもしかるべきではないでしょうか。 私、いただいた資料で申し上げますと、五十年度が十三万一千件、五十一年度が十九万二千件、そして五十二年度はただいま申されましたように二十四万七千件。まあ一万加入者に対して六件というこの数字は非常に大きい数字ではないかと思いますが、総裁、いかがでございますか。
○説明員(秋草篤二君) 苦情は一万件に対して四、五件ということを聞いております。しかも、これは年々、ここ四、五年の間はふえてきております。 しかし、次の御質問があろうかと思いますが、その事故率は年々歳々減っております。その点は、二、三年前から住宅の加入電話が非常にふえたということと、したがってこれは電話を御使用なさるのが非常に所得の少ない方に普及してきた。それにもっていって、一年、二年前に料金値上げを大幅にやったということが非常に家計にも大きな影響を及ぼして、電話の利用者が非常に不満を抱いて電話局に来るということで、電話の苦情というか、問い合わせの電話は、あるいは窓口に来る数は非常にふえております。しかし事故率は非常に減っております。これはひとつ御了承願いたいと思っております。
○田代富士男君 いま、年々苦情がふえている、事故は減っているけれども、とおっしゃいますけれども、一万件に対して六件ということは、私はこれは看過できないと思うのです。 そこで、その原因ですけれども、苦情の内容やその処理の仕方についてどのようにされたのか、苦情の内容の分析。特に公社側に明らかにミスがあると思われるものはどのくらいあるのか、また加入者と公社との水かけ論になっているものはどのくらいあるのか、苦情が来たときに、公社側の説明で納得してもらった件数はどのくらいあるのか、概要を御説明願います。
○説明員(浅原巌人君) 苦情の内容につきましてはいろいろございますが、苦情と言えるかどうかわかりませんけれども、実際に料金を計算される期間についてのお取り違えがある場合とか、あるいは料金の仕組みと申しますか、その料金の距離によります格差の御理解のない場合とかというようなこともございますけれども、一番多いケースといたしましては、やはり急にダイヤル通話料というものがふえたということから、一体これはいつ使ったんであろうと、こういうような、あるいはこんなに使った覚えがないが局の方に間違いがあるんではないだろうかというようなことから発生してくるものが多かろうと思います。 で、私ども現場を指導しておりますことをあらまし申し上げますと、お客様からそういうお問い合わせなり苦情なりがありました場合には、軽微なものはその場でお答えをいたしますけれども、一たん十分にお客様のお申し入れの内容を承りまして、調査をいたしますということで承りまして、それから調査が済んだらば改めて回答する。調査に時間がかかります場合には、これはまたしばらく時間をいただきたいというようなことを申し上げて応対をする。また、その管理につきましては、管理者なり電話局長という者が責任を持って当たる、こういうようなことを指導しております。 実際の調査の中身でございますが、一々申し上げますと長くなりますけれども、度数計の写真の読み取りの間違いがあるんじゃないかとか、パンチのミスがあるんじゃないかとか、計算のミスがあるんじゃないかとか、あるいは設備上メーターのどこかに故障があるんではないかというようなことを全部チェックをいたしまして、その結果異常が認められない場合にはその旨申し上げているわけでございます。実際には、先ほど一万加入当たり六件のお問い合わせがあるというふうに申し上げましたですけれども、ほとんどのお客様は以上の説明によりまして一応御了解をいただいておりまして、実際に発見されます事故率というものは一万加入当たり〇・〇四件、五十二年度でございますけれども、件数にいたしまして千六百件余りというような事故が発見されまして、その場合には、お客様に従来の料金を勘案してお返しをする。したがいまして、まあ九十何%になりますか、の方は御了解をいただいているということでございます。 それから、御了解いただけないで話し合いになるという、なかなか解決がつかないというケースも間々ございますけれども、そういうものはそれほど多くもないようにも思いますけれども、しかし、こういう問題につきましても、御了解をできるだけ、いただけるように、あるいは御了解いただけない場合、あるいは客観的に見て原因はわからないけれども処置をしなければならないという場合には、調査を継続させていただくことにして一たんお返しをするということもないわけではございません。 以上です。
○田代富士男君 いろいろ努力していらっしゃることは私もわかりますが、これは国民の立場から、端的に言って、割り切れないものがあるのです。 一つの具体的な例を申し上げますと、もうすでに御承知のとおりに、東京の母子家庭で月平均使っていた電話料金の約十四倍に当たる請求金額三万五千四百三十円の料金請求がきたために、その母子家庭の母親がびっくりして電話局に抗議をした。そしていま申すとおりに、抗議があった場合はいろいろ説明をしてというお話もございましたが、その抗議があって交渉の段階で、まあそれならばということで、三万五千四百三十円の一番頭であります三万円を取りましょう、そして五千四百三十円で手打ちをしましようと、奇妙な割引料金というものが決められた。三万五千四百三十円の三万円をぽんと取って、度数計算でこういう機械で計算した、そして三万円ぽっきり引かれる、これはどう考えても私は国民の立場から理解できない。 また福島県では、八月度の料金を請求する際に、約二百台の電話について、受領済みの七月分を含めて二カ月分請求をされた。これも忙しい家庭でしたらば、払い込んでしまったら——いまは銀行振り込みなんかが多いわけなんです。こういうことも、これが間違いであるとわかったならば、早く訂正をして各家庭に連絡をすべきではないか。事か起きてから——こういうことはわかっているはずです。 私は、きょうは質問する時間がありますから一々は申し上げませんけれども、こういうことに対してちょっと理解できない面がありますが、こういう指導監督をされます服部郵政大臣、いかがでございましょうか。国民の声を代表して私はお尋ねいたします。
○国務大臣(服部安司君) これはまことに不可解きわまりない措置の仕方であって、値引きをするにいたしましても、やはり根拠というものを提示せなかったならば、むしろ国民はさらに大きな疑惑が拡大すると私は考えます。東京と福島の二例を挙げて御指摘でありまするが、きわめて早く公社関係者と郵政省電気通信監理官等を呼んでその実態をよく聞き、そういう処理の仕方については国民に納得させることはおおよそ不可能であり、また聞いた他の国民も一層電信電話公社に疑惑を持つことになるわけでありまするから、即刻ひとつ実情を調べて処置したいと、かように考えております。
○説明員(浅原巌人君) いまお話しの件は、八月の末から九月にかけまして新聞に出た記事の内容でないかと思っております。事実、そういうことが経過的にお客様とお話し合いの中で出たことがありまして、それが新聞に取材をされて記事になったというようなことがあったようでございます。経過的には、いま先生御指摘のとおり、母子家庭というようなことでございまして、こちらからもなかなか昼間お目にかかれなくて御迷惑をかけたようないきさつもあるようでございます。最終的には、新聞に出ました直後でございますけれども、お客様に御納得いただけないという経過もありまして、前三カ月の平均というようなことで、これはまあルール的な扱いでございますので処理を済ましております。 それから福島の方の件は、これはまだ電算機、機械化されていない局でございまして、全くこれは事務上のミステークでございます。大変申しわけないことだと思っておりまして、厳しく現地の方を指導している次第でございます。
○田代富士男君 こういう例は幾つもございますけれども、こういう問題を通じまして、やはり一方では四千億の巨大な利益が上がっている、こういう料金の処理をしている。これをもう国民の立場から見るならば、私はいろいろな疑惑を持つ。それ自身が公社にとりましてもマイナスではないかと思うんです。善良に働いている人たちにその目で見られた場合にどうするかと、ここのあたりを姿勢を変えなくちゃならないじゃないかと思います。 そこで、そういう問題が起きないために、利用度数、そういうものを事前チェックされております。で、この事前チェックをされているのはそのためではないかと思いますが、事前チェックをした結果どういうミスが発見されているのか、どの程度のものか、数字で発表していただきたいと思います。
○説明員(浅原巌人君) 先生が御指摘の事前チェックと申しますのは、恐らくお客様の使用度数の計算が終わりまして、それをチェックをいたしました場合には、前月に比べて異常に度数が多いとかあるいは少ないとかいうケースをチェックをしている仕組みがございますので、そのことではないかと思いますが、チェックはそれ以前の段階でも、請求書を作成してまいります工程ごとにいたしておりますが、最終的に、いま申し上げたような、お客様の従来の利用度数に比較いたしまして異常に利用度数が多いとかあるいは少ないとかいうようなことにつきまして、本社である程度標準を決めまして、それを地域の実情に照らし合わせながら適応させている状況でございます。 で、まあ数字をというお話でございますけれども、五十二年度におきましては、全国的にそういうチェックをいたしましたケースは、請求書は先ほど四億枚と申し上げましたけれども、そのうちの八百万件余りに上っております。その結果、その八百万件の中で発見されましたミスというのは、〇・二%強の一万九千件ほどに上っております。
○田代富士男君 もう一つお尋ねしますけれども、この普通の使用料よりも超えた度数になった場合をチェックされると、ここに細かい数字をいただいておりますけれども。そうしますと、標準的な使い方をしている場合については事前チェックはされてないんですか。
○説明員(浅原巌人君) 先ほども申し上げましたんですけれども、請求書の作成の工程ごとにチェックリストを設けましてチェックしているということは事実でございます。しかし、まあそのチェックは、局の作業の態様、機械の状況等さまざまでございまするので、数字的には私把握してありませんけれども、その結果出てまいりました通常に比べて異常なものについて抜き出して、改めて全工程をチェックをしているということでございます。
○田代富士男君 これはそれぞれ立場の違いと言ってしまったらそれまでのことでございますけれども、事前チェックをやって、〇・二%強のミスが発見されているわけなんですね。私はこれは〇・二%じゃないかと言いますけれども、看過できない数字だと思うのです。だから、こういうまた標準的な使い方をしているところは事前チェックをしない。そういう異常な数字が出た場合には事前チェックをする、そして〇・二%という数字が出ていると。これは大臣も総裁もよく聞いていただきたい。〇・二%というミスという数字が出ている以上は、何らかの基準がなくてはならない。ところが基準となるべき標準的な使い方をしているところはチェックをしていない。これはないものと決定して〇・二%という数字が出ているかわからない。されてない。した上にないとするならば、〇・二%という数字の信憑性というものも出てまいりますが、だから私は、標準時の度数の計算はされているのかと聞いたら、されていないと。もしこれが、標準的な使い方をされている電話についてもこの発見率というものが〇・二%の割合であると推定した場合には、どれだけの数字になりますか。 私は午前中から質問を聞いて、そういうようなサービスに徹すると言われるならば、私はこのことは徹底すべきです。〇・二%ということは、三千五百万台のうち七万台がミスであるということになりますよ。私はそういうような標準的な使い方をしている電話についても事前チェックをする、そうして〇・二%と比較をすると、それによっていまつかんでいらっしゃる〇・二%という数字も初めて信憑性が出てくるのではないかと思います。これは立場が違いますが、当事者との立場の違いがありますけれども、基準のない数字と基準のある数字というものは信憑性が違いますが、この点大臣どうですか。一応総裁か大臣、どちらか答えてください。
○説明員(秋草篤二君) この事前チェックという方法を念のために考えたのは、ごく最近、四、五年前からでございまして、チェックすると言いましても、確かに先生のおっしゃるとおり、標準というのは何をおいて標準にするのかわからないし、これは私の考え方としては、当時の会議でも、やはり大きな度数計か——電話の度数計は電気、ガスと違って、電気、ガスはいかに多くても、冬と夏の差はどんな家庭でも二倍か三倍、せいぜい三倍というのが最高だと思いますが、電話はもうどんなときでも、気候に関係なく、ときには十倍はおろか、三十倍も四十倍も引き上がることがあり得ると。度数計というものは、電話料金というものは、そういう仕掛けになっているんだと。したがって、まあお客様が非常にびっくりしないように、まあ十倍ぐらい出たようなものは事前に電話して、思い当たることはございませんかと。中にはまあそれは十分そのぐらいのことは、今月はたくさん電話を使いましたからという御返事をいただくこともある。しかし中には、そういうことはないということで、それならば今度はメーターが間違っているか、作業が間違っていたかチェックすると。非常にこの点は苦情を少しでも緩和するために、公社で大きく出たお客様だけを少し事前に調査してその苦情を緩和するという立場に立ってやったんでございますけれども、確かに先生のおっしゃるとおり、この標準というものはないし、私も〇・二%というものがあるならば、これを標準的なもので全部チェックすると実に大きな数じゃないか。むしろ事前にチェックしてみたところでほとんど事故はなかったというのならば、非常にこれは正しい方法でございますけれども、〇・二%というのは非常に多い。そんなに度数計が狂っているとは思いませんし、現に苦情の中で、百万件に対して四、五件というものは非常に少ないパーセンテージでございます。それよりも多いんでございますから。ですから、事前チェックで見つけた方がお客様の苦情で調査したよりも多いということは非常に私には納得いかないんでございます。その点は少し前から不思議に思っていたことでございますので、今後、この事前チェックの方法なり考え方なりというものをもう少し徹底してみたいと思っております。これは、私はだれにも相談せずに、いま先生の御意見ごもっともだと思いますから、そうお答えしたんでございますが、何か業務局長ありましたら……。
○田代富士男君 いや、結構です。時間がありませんから。時間がありませんから、いまの総裁の申されたそういうサービスに徹するというあれで、総裁のいま率直にこうしたいとおっしゃった、これを公社の幹部の方も意を体してやっていただきたい。それによって苦情が減ることを私は望んでおりますから。 それで、五十三年の八月に行政管理庁から勧告が出されまして、それに基づきまして、一兆円を投資するという大型の計画がされておりますけれども、これを実施すれば十年間で明細書を発行できるようになるんでしょうか。これはもう大英断をふるわれた郵政大臣、いかがでございましょうか。郵政大臣のツルの一声でこれが決まっておりますが、いま大きな話題になっておりますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(服部安司君) 端的に申し上げて、先ほど来御指摘のとおりに、利用者に不信を持たせるようなことは排除せねばならないことは、これは言うをまちません。が、しかし、この電話料金明細サービスにつきましては、かねがね国会の場においても議論されたことは御案内のとおりであります。ただいま御指摘のとおりに、行管からも勧告を受けていることも御案内のとおりでありまするが、最近における料金に関する問い合わせの増加、料金の内訳明細を知りたいという加入者の要請も高まっていることもこれ御案内のとおりであります。公社の経営状況及び今後のサービスのあり方、行政管理庁の勧告等を総合的に考慮し、先般、これについて検討をするよう電電公社総裁に話したところであります。 また、公衆電気通信サービスの提供に際しましては、通信の秘密の保護及び通信に関するプライバシーの保護に対し、あわせて慎重かつ厳正な配慮が必要であることは申すまでもありませんので、この問題もあわせて公社の経営実態から考えて、国民の強い要請にこたえるように考えてもらいたいという強い要望をいたしておきました。 ただし、御指摘のとおりに、この一兆円という概算予算でありまするが、経費がかかるということでありますので、本来の業務にこの多額の出費でサービスが低下いたしますこともこれ大いに考えねばならないので、サービスの低下をせないように、また、確実でしかも低廉な経費で措置できるような方途も、すばらしい技術陣営もそろっていることでありまするから、検討するようにということを要請いたしました。私はやりますということを、やれと言ったのではなく、強く国民世論の声にこたえて、御指摘のように、七万件といういわゆる苦情があるということでありまするから、これも軽く見ることは、軽視することはできません。したがって、経営に大きな支障、サービスに大きな低下を来さないことを配慮しつつ、期間をかけてでもいいから処置するようにというように話し合いましたことは事実であります。これも先ほど来申し上げておりますとおりに、多数の苦情、また行管の強い勧告などをあわせてそういったことを要請した次第であります。
○説明員(秋草篤二君) 大臣と同じようなことになると思いますが、私の気持ちも説明しておきたいと思っております。 この問題は、春以来の本国会で、このたびの臨時国会以外の国会で、十一人の諸先生から非常に強い御質問がございました。予算分科会で一回、決算委員会で一回、衆参両院の逓信委員会で九回、九人の諸先生から御質問ございました。同時にまた、マスコミからもいろんな批判がございました。当時は、なかなか、私が今後電電公社のサービス事業としてきめの細かい信頼されるサービスにこれから向かうんだという信念から申しましても、何分かなりの巨額の金がかかるということは大きな重荷でございまして、悩みに悩んでおったのでございます。たまたま決算が発表されたときに大臣のところへ御説明に伺ったときに、大臣もこういうときに——まあ決算は大臣は十分、この仕掛けは大臣ですから、当然こういう利益が出ることは初めから予想していることは承知しておりますが、しかし、国鉄がたまたま公社の決算の一週間前に発表されて、何と九千億の、先ほど先生から御質問があったように、国鉄の九千億の年度赤字。これに比べれば電電の財政というものはまあまあ恵まれているんじゃないかと。そういうことを考えれば、こういうときにひとつきめの細かいサービスを考えてみるということは時宜に適した一つの考えではなかろうかというサゼスチョンを受けたのであります。しかし、当時までは、やはりやるにすればできるだけ早く完了する、一年ではこれはとても物理的にもできませんが、金さえあれば三年もかければできますけれども、いずれにしましても、一兆円という数字もでたらめの数字ではございませんが、大変な大きな負担でございます。大臣もそう一年、二年でやる必要はないんだ、十年とか二十年でもいいからとにかく前向きでやるということをひとつ考えてみたらどうかと。また、その一月ほど前に行政管理庁からも勧告も出ました。 そこで、私も、こういうときでもあるから、大臣のきわめて時宜に適したサゼスチョンというか、御命令ではないけれどもサゼスチョンを与えられたので、ひとつやってみようかという気持ちがわいたのであります。 この点は、将来を展望しますと、エレクトロニクス産業の技術革新もどんどんどんどん進歩していきますから、長い目で見ればコストももっと安くなるんではないかというふうに考えております。それも考えれば、しかも二、三年でやるんじゃなくて、長い間かければ経費の負担も金利償却だけでもわずかで済むんじゃなかろうかと、そういうことで赤字を形成する度合いも将来になってもそう大きくは出てこないだろう。一般の業務の推移からくるところの赤字はいつかはまた来ると思いますけれども、テンポを緩めてもらえばこの点も大きな負担ではなかろうということを考えまして、このやり方等は十分検討さしていただく。 もちろんこれにはプライバシーの問題もまた一つ新しいプライバシーが出てまいりますけれども、これは別に電電公社としてございますけれども……
○田代富士男君 その問題についてはまたずっと質問していきますから。
○説明員(秋草篤二君) はい。 そういう心境でございます。
○田代富士男君 時間も余りありませんけれども、いま大臣、総裁のお話を聞きますと、最初から変わりはないとおっしゃるけれどもトーンが落ちたような感じがするわけなんですが。 私は総裁あるいは郵政大臣にお尋ねしますけれども、十年間で一兆円と、まあこういうことを、サービスということを根本に考えられるのは理解できますけれども、もっと安くできる方法はないだろうかと私なりに調査をしてみましたら、現在の全部の交換機の中で電子交換機が現在五%である、そして詳細の記録装置をつけるとしたら一台当たり二万円という、こういう数字をお聞きしたわけでございますが、それと同時に、全体の一五%に相当するものがステップ・バイ・ステップ交換機で、またこの三分の二、すなわち全体の一〇%に当たるものが、この五カ年間で、すなわち第六次五カ年計画のうちに電子交換機にかわるようになっている。また、全体の八〇%を占めるクロスバー交換機が、償却期間が十九年で、このうち古いものはもう十三年たっているものがある。また、大量にクロスバー交換機が設置された昭和四十五年から見て八年たっており、あと十年少々で償却が終わる。そのときに電子交換機にすることができるわけでございますが、こうした事情を総合勘案しますと、十年で一兆円というものが、もう少し長い目で見れば一部やむを得ずクロスバー交換機に詳細記録装置を取りつけることがあるとしても、ほとんど電子交換機に当初から取りつけるようにしていけばもっと安く仕上がるのではないかと。だから私は、十年間で一兆円という、そういうこともわかりますけれども、もっとこういうことで検討する余地があるんではないかと思いますが、時間ももう押し迫っておりますから、簡潔に御見解を承りたいと思います。
○説明員(山口開生君) お答えいたします。 ただいま先生が御指摘なさいましたように、私どもの使用しております交換機にはステップ・バイ・ステップ方式とか、クロスバー方式とか、あるいは電子交換方式とかございまして、先生がいまおっしゃいましたようなパーセンテージでもって五十二年末の設備量がございまして、なお先生がおっしゃいましたように、電子交換機を使いますと、クロスバー方式にこの明細サービスの機能を追加するのに比べまして約半分近い設備費で可能であるということもほぼ見通しを得ております。したがいまして、先生がおっしゃいましたように、電子交換機を導入する中で、こういった詳細記録方式を同様に導入していくことが実は一番経済的であると思っております。その辺をいろいろ勘案いたしまして、ただクロスバー方式の交換機の場合でも、お客さんによってはやはりこういったサービスを早く実施しろ、こういうような要望もあるかとも思うのでありますけれども、そういった状況を勘案しながら今後導入の検討を進めてまいりたい、このように思っております。
○田代富士男君 そこで、いま午前中から論議されました、一兆円もの投資をしてこの明細書を発行するということでございますが、交換機の償却期間が十九年とすると、ほとんどの一般家庭では一カ月一枚ないし数枚の明細書が配られることになります。これを単純計算してみますと、これが一枚ないし数枚配られるその単価が約百三十円ぐらい、お金に換算をしますと。私計算しましたら。 で、利用者に利益を還元すると一番最初に総裁もお答えになりましたけれども、その利益というものは通信の利便を増進するということが主体でありますけれども、果たしてこれがその精神に添ったものであるだろうか。だから、少ない人には一枚明細書は行くでしょう。また、そういう家庭が非常に多いです。それが百三十円。要求しない家庭は要らないと言うかわからない、しかしそれも同じ負担をしていかなくちゃならない、こういうことを考えた場合に、このような四千億からの利益が出たから、すぐにこういう一兆円でこういうものをやろうと計画をされることも結構だと思いますけれども、余りにも短絡的な感じがしてならないわけなんです。私はその点はよく検討すべきじゃないかと思う。 もちろん、長期的なそういうような改善をすることも必要でありますけれども、私はこの明細書の発行に反対するものではありません、基本的にはそうあるべきだと思いますけれども、加入者の、あるいは国民の声をまず聞きますと、そういうことも必要であるけれども、いたずら電話の対策であるとか、あるいは異常ふくそうの対策だとか、加入区域の拡大だとか、電話料金の遠いところ近いところの格差の是正の問題とか、こういうものも何とか解決してもらいたいという声も多いわけなんです。私はこういういろいろありますけれども、時間の関係もありますから、特にその中の加入区域の拡大について、こういうことこそ私は解決すべきだと思いますけれども、いかがでございましょうか。
○説明員(秋草篤二君) 明細書の紙の発行の点については、田代先生の誤解と申しますか、私たちはそんなことをまだ決めておりませんし、これはいかなる人からの苦情があっても、全部の機械から明細がわかるような仕掛けはしております。しかし、要求がなければ内容の資料は差し上げない。というのは、それは相当な膨大な紙数になりますし、印刷費用——個人ならいいですけれども、大きな商事会社などはその領収書、明細書だけでもトラック一台ぐらいになるんじゃないか。そういうものは大体だれも必要としておらないのであります。それですから、必要な人は料金を取って差し上げるような仕掛けにする、恐らく非常に少数だと思いますけれども。したがって、機械の設備だけはいつ、いかなる人から要求があっても、あなたの度数はこうですよというのが出てくるような仕掛けはしておかなければならない。それは、いまで言えば百万人に対して七、八名の人が言ってきた場合に、ちゃんと出てくるような仕掛けはしておかなくちゃならぬというのがただいまの経緯でございます。それを要らない人にまで全部紙をつくって配るということは、私は必要ないことだと思っております。 それから第二の方の質問でございますけれども、加入区域の拡大。こういうときこそ加入区域の拡大はすべきであるということは十分承知しております。それから農集電話の一般化も、財政がよくなって赤字も解消したんだから、こういうときこそいま少し寒村僻地の加入者にひとつ便宜を与えるということはわれわれの精神でございまして、ことしから七キロまで拡大する。どこまで拡大するかということは今後また郵政省も調査なすってくだすっておりますけれども、全く御趣旨は同じでございます。
○田代富士男君 それで一つ、これは過去に私はこの問題について質問をしております。ちょうど料金値上げのときの連合審査の席上で。五十一年十月二十七日の参議院の逓信委員会と物価等対策特別委員会の連合審査会におきまして、当時の米澤総裁並びに遠藤総務理事に対しまして、広域均一料金制につきまして、私は大阪市と尼崎、大阪市と堺市の関係で伺っております。そのときに私は、堺市は大阪ともう大和川一つを隔てて隣接しておりますし、入れるべきではないかと、こういう質問をしたことに対しまして、米澤総裁は、結論として今後の検討課題としていきたいと答えられまして、これを受けて遠藤総務理事は、いま検討するということにつきましては、何か先が長いような印象を受けたかもしれませんが、もうそろそろ決断をすべき時期だと思っておりますが、そこへこの財政問題が降りかかっておりましたためにと——料金値上げの際の赤字の問題ですか——「ちょっとおくれたような印象を受けておられると思うんですが、この問題が一段落いたしましたならば、本当に早急にこの問題は特に東京、大阪を中心とした問題だけでも早く解決をすべきではなかろうか」と、補足的な答弁をされたのであります。そうして、当時の福田篤泰郵政大臣は、「実は私も東京都の地元から同じような陳情を前から受けて、就任早々何とか早く格差是正ができないかと、実は当事者にいま至急案ができるように作成を命じたわけでありまして、一日も早く、少なくとも大都市の周辺のこういう格差是正だけは解決いたしたいと考えております。」と答弁されているわけでございますが、いまるる質疑をいたしまして、四千億を超す大幅な黒字を出した現在、私は、五十一年にもこのような答弁を受けておりますけれども、この約束を果たしていただきたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。
○説明員(玉野義雄君) 先生のお話しの件につきましては、料金改正のときの国会の附帯決議にもございました電信電話諮問委員会からも今年答申が出ておりまして、その中で、いろいろ御議論いただいたわけでございますが、単位料金区域というのは単位料金区域間の距離をはかる基準であるという前提で、むしろ単位料金区域を変えると混乱が起きるという話がございまして、むしろそれよりもイギリス等でやっております隣接まで同じにするというやり方の方がいいんではないかという、イギリスではこれはグループ料金制と呼んでおりますが、そういう考え方で検討したらどうかというのが出ておりますので、その辺もあわせましてただいま検討中でございます。
○田代富士男君 前回もそういうところまで検討中とか、こういうことをおっしゃったけれども、前の五十一年の事態と現在とは事情が変わっておりますが、こういうときこそ、大臣いかがでございましょうか。大臣、大阪の地図は一番御存じです。時間がありませんから説明しませんけれども、大臣いかがでございましょうか。
○国務大臣(服部安司君) いま玉野総務理事が御答弁いたしましたとおりに、ひとつ十二分に検討をさせてもらいたいと思います。
○田代富士男君 じゃ、時間がありませんから、最後にまとめて質問をいたします。 プライバシーの問題についてでございますけれども、現在このプライバシーの問題については、憲法第二十一条の第二項、あるいは公衆電気通信法の第四条、第五条等にも明記されておりますが、この明細書発行にまつわりまして具体的な例でお尋ねをいたしますが、加入者が、料金支払いが会社の場合、その寮生、あるいは社宅の家族や社宅に住んでいる人、あるいはその会社の幹部が社宅にいらっしゃる場合は、その明細書は全部会社へ行くわけなんです。個人のところに来ないわけなんです。電話は個人がかける。こうした場合、プライバシーは保てるのか。またもう一つは、これは卑近な例で言いますと、息子がガールフレンドに電話をしてそういう名前がわかったり、あるいは世間並みで言いますと、夫の浮気がばれる。これは家庭内のいざこざですけれども、弁護士やあるいはセールスマンや官庁の電話あるいは取材記者、そういう皆さん方が、こういう詳細記録を他人に悪用された場合、これは大変なことになるんです。こういうようなプライバシーに対する公社の見解をお尋ねしたい。 それから、料金明細書に記載される内容は、まだそこまでは至っておりませんということでございますが、どういうふうに考えていらっしゃるのか。その場合、通信の秘密を侵してはならないとする憲法などの規定との関係はどのように考えていらっしゃるのか。 また、なお行管の勧告にはプライバシーに関することは全く言及されてない。それではこれは、今回の勧告とというものは気楽な勧告ではないか、この点を行管はどのように考えられるのか。 また、服部郵政大臣も明細書発行に積極的発言をされた——いまはトーンが落ちたような答弁でありますけれども、プライバシーについては一言も触れられていない。私はこういうことを考えたならば、ただそのときの思いつきの発言ではなかろうか、プライバシー問題に対してどのような見解を持っていらっしゃるのか、それをお尋ねしたいと思います。 私は、この後に電波障害の問題、それから電報の問題等、質問しようと思って、関係者の皆さんには準備をしていただいて、おいでいただいておりますが、時間のある範囲内私は質問しますけれども、もしなかったら御勘弁いただきたいと思います。いままとめたプライバシーの問題に対する御答弁をお願いいたします。
○説明員(玉野義雄君) プライバシーの問題につきましては、先生おっしゃいますように、いろいろ具体的に御説明して教えていただいたわけでございますが、そういう問題がいろいろございますので、これは先生おっしゃいますように、非常に慎重に対処せぬといけませんので、法制局、その他監督官庁等の指導も得ながら、十分そつのないようにわれわれとしてはプライバシーは守るという立場で検討いたしておる段階でございます。
○説明員(重富吉之助君) お答え申し上げます。 行管の料金内訳明細に関する勧告は気楽なものではないかという御質問でございましたが、私どもはそういうふうに考えておりませんで、料金内訳明細サービスを電電公社が行うにつきましては、先ほどから一時間以上にわたりましていろいろ御議論がございましたように、考慮すべきことは多々ございます。そういうことを踏まえまして私どもは勧告をしたわけでございますが、プライバシーの問題については検討しなかったわけではございません。検討いたしました。しかし、御承知のとおり、先生もおっしゃいましたとおり、憲法の二十一条にもございますし、公衆電気通信法の四条、五条にもございます。そういうことからいたしまして、プライバシーの保護について検討せねばならぬということはもう言をまたないという判断に立ったわけでございます。 なお、仮に、先生が御心配なさいますように、料金内訳サービスの内容、提供の方法等によってそのようなプライバシーの侵害というような懸念があるといたしますれば、それは第一義的に郵政省及び電電公社において十分慎重に検討されねばならぬ課題であると考えております。 以上であります。
○国務大臣(服部安司君) 通信の秘密保護及び通信に関するプライバシーの保護に対しましては、先ほど申し上げたとおり、慎重かつ厳正な配慮が必要なことはこれはもう当然申すまでもないことであります。そこで、この料金明細に関連いたしまして、この問題も関係機関、すなわち専門家の意見を十二分に聞いて万全の配慮を加えねばならないということは、先ほども田代先生に御答弁申し上げたとおりに、私と電電公社総裁との話し合いの場でお互いの意見の一致を見たところでございます。決して私は通信の秘密やプライバシーの保護について軽い考えは持っておらないことを重ねて申し上げますとともに、先ほどの答弁で少し私が言葉足らずであったので、ちょっとこの機会に付言いたしたいと思うのでありますが、再三御説明中し上げておりますとおりに、この四千三百数十億の利益は当然予算編成当時に見込んだものでありまするが、私はそのときにこのことを理解している者はきわめて少数であると、一般国民はおおよそこれだけもうかったという考えを持つだろうから、なかなかこれを理解させることも現時点では困難であるので、まあこの際ひとつ考えたらどうだということを申し上げたことも付言いたしまして御理解を願っておきたい。 重ねて申し上げまするが、プライバシー、通信の秘密保護は今後も十二分に配慮するようにお約束を申し上げたいと存じます。
○田代富士男君 じゃ、電波障害の問題につきまして、これも恐れ入りますが、まとめてお尋ねをいたしますからよろしくお願いしたいと思いますが、御承知のとおりに、十月の一日から三十一日までは全国の電波障害一掃運動期間に当たっております。こういう期間に当たっておるにもかかわりませず、過去にはいろいろな電波障害がありました。これは省略をいたしますが、特に九月三十日から十月四日にかけまして、ちょうど全国電波障害一掃運動週間の初めでございますが、山陰方面に怪電波が流れまして、福岡、山口、鳥取、島根と広範囲にわたってテレビ電波が乱れるという電波障害が発生をしたわけでございます。これを郵政省として、これの原因をどのように受けとめていらっしゃるのか、これをお尋ねしたい。 それから、防衛庁では、陸幕調査部別室通信所として全国に九カ所無線電信局をお持ちでございまして、外国電話の受信、分析をしていらっしゃるけれども、今回の電波障害については鳥取県美保基地に受信局がありながら全く発信源を突きとめられていない。いかなる理由であるのか。能力がないのか。能力がないならば仕方がないが、もし協力できる能力があるならば協力すべきであるのではないか。まあ軍の機密でできないのか、防衛庁の見解をお尋ねしたいと思います。 それから、十月六日付の朝日新聞その他の新聞にも出ておりますが、防衛庁の丸山事務次官が定例記者会見で、航空自衛隊の航空機が対馬方面で演習していたのは事実だが、電波の波長も違うし、航空機の電波だと、飛行時間に制限があって、出している時間も短いなど、原因ではあり得ず、また、自衛隊の艦艇の中にもこの地域を通っているものがあったが、それも波長が違うし、電波の方向も違う。一方、ミッドウェーが対馬からウルルン島南方で行動しているが、これに伴ってソ連艦艇が南下しており、これらソ連艦艇の中には、障害を受けたテレビ電波の周波数に近いものを持っている艦艇があるようだと、このように、ソ連艦艇のレーダーなどの通信によりテレビ障害の出たことがあり得ることを示唆されておりますが、防衛庁としては怪電波発信原因を調査されたのか。 また、防衛庁の情報当局によりますと、米空母ミッドウェーが対空見張り用レーダーとして大出力超長距離レーダーSPS43を搭載しておられますが、このレーダーがテレビと同じVHFを使っているということでありますが、出力は推定一ないし二メガワット、電波障害の主要被害局、山陰放送テレビの出力は一キロワットで、ミッドウェーのレーダーは千倍−二千倍の大出力になっております。一方、ソ連艦船レーダーも、テレビよりはるかに高い周波数を使っていると。ソ連艦艇の原因は五分五分ということも言われておりますが、真実はどうなっているのか、原因はどうなのかという、明確にしていただきたい。 また、軍事専門家の話では、九月の二十五日から十月七日にかけて、西部航空面隊の担当範囲である中国地方から九州にかけての空で、防空側は戦闘機延べ三百五十機、攻撃手側は約四百機が動員されまして、参加人員二万四千人でこの演習が行われたと。五十三年度の航空総隊総合演習が行われましたが、これとほぼ同じ時期に、米空軍、韓国空軍も韓国で大規模な演習を繰り広げておりますが、これとの関連があるのではないかという見方もされておりますが、郵政当局は、自衛隊また外務省なりに怪電波発信源について調査をされたのか、ここらあたりを明確にしていただきたいと思います。もし丸山次官の発言どおりであるならば、外交手段によってソ連にも厳重抗議をしなくちゃならない。 こういうことで防衛庁の見解をお尋ねしたいと思いますが、いずれにいたしましても、電波障害があったが原因不明というぶざまな結果であるならば大変なことでありますし、わが国の監視体制は一体どうなっているのか、こういうところから十月一日から一カ月間の全国電波障害一掃運動期間のしょっぱなにつまづいてしまった、こういう感じがしてなりません。 こういうことから、今回の反省から完璧なる監視体制の確立を強化拡充する必要があるのではないか。最後に私はそのことを郵政大臣にお尋ねしたいと思います。まとめて質問をいたしましたが、お答えいただきたいと思います。 電波事業に対しては、これは時間がございませんから、いまさっき申し上げましたとおりに、これは関係の方が来ていらしゃいますけれども、割愛さしていただきたい。また次回のときにさしていただきたいと思います。お願いいたします。
○政府委員(平野正雄君) お答えを申し上げます。 最初に、先ほど御指摘のございました山陰地方に発生した電波による電波障害の調査の関係についてお答えを申し上げます。 九月三十日、山口県下の民放——これは山口放送でございますが、この放送区域の一部におきまして、テレビジョン放送の映像にしま模様の混信が発生したわけでございます。その後、この混信は福岡県下の民放——テレビ西日本でございますが、及び島根、鳥取両県下の民放——山陰放送でございますが、これらの放送区域の一部においても発生をしておったわけでございますけれども、十月の四日未明にはこの混信は消滅をしたわけでございます。 郵政省といたしましては、山陰地方に電波監視車を出動させまして調査を行いました。さらに、海上保安庁漁業用海岸局等を通じて情報の収集を図ったわけでございますが、残念ながら混信源を捕捉するには至らなかったわけでございます。 しかし、混信状況等から判断をいたしますと、混信源は周波数が約二百十メガヘルツのパルス性の電波でございまして、比較的遠距離の海上方向から発射されているものというふうに推定されるわけでございます。
○説明員(小池清彦君) このテレビの電波障害が起きましたときに、郵政省から防衛庁にも、防衛庁の艦艇等について心当たりはないかという問い合わせがございましたので、早速各部隊に問い合わせて調査をしてみたわけでございます。 その結果、自衛隊の艦艇、航空機等で、お尋ねの電波障害の発生状況に対応するような行動をしたものはございませんで、塔載機材の周波数も、電波障害が発生いたしました帯域からはかけ離れたものでございましたので、自衛隊の艦艇等の行為によって電波障害が発生したということは全く考えられません、というふうに郵政省の方に回答をした次第でございます。 なお、防衛庁は多数の無線機を御承知のように持っておりまして運用いたしておりますが、この電波は、新聞報道によりますと、二百四から二百十六メガヘルツほどだそうでございますが、この辺の帯域で運用していたものはございませんので、したがいまして、防衛庁としてはこれを受信しなかったわけでございます。 なお、防衛庁の任務、権限の点から、こういった電波の監視につきましては、防衛庁はそのような任務、権限は与えられておりませんので、したがいまして、そういうふうな電波をキャッチする態勢にないということを御理解いただきたいと思います。 それから、航空自衛隊が演習をしておったことについてのお尋ねがございましたが、航空自衛隊は九月の二十五日から十月の六日まで、航空総隊総合演習というものを日本全国一円で行ったわけでございますが、航空自衛隊のレーダー、航空機とも、この電波の周波数とはもうはるかにかけ離れております。こういった二百十メガヘルツ程度の電波だそうでございますが、航空自衛隊の航空機あるいは地上のレーダーサイト、そういうものが持っておりますレーダーの帯域は千数百メガヘルツあるいは数千メガヘルツと、そういったふうな高い帯域でございますので、演習はいたしましたけれども、このような妨害を与えたことは全くございませんということを確言できる次第でございます。
○田代富士男君 丸山事務次官の発言について。
○説明員(小田垣祥一郎君) 丸山事務次官は、この怪電波障害につきましては、ただいま通信課長の方から説明がございましたように、自衛隊の航空機または艦艇によるものではないと思われるということを申し述べまして、日本以外のいずれか特定の国の艦艇によるものという見解を表明したものではないというふうに承知しております。
○国務大臣(服部安司君) 最近、放送を含む重要無線通信に対する電波妨害の事案が多発しておりますが、これらはいずれも国民生活に重大な影響を及ぼす事案であることにかんがみ、これらを捕捉し、排除するために、今後は関係機関との緊密な連携をとりつつ、監視体制の充実について十分配慮してまいる所存でございます。このたびの電波妨害には海上保安庁の協力も得て、いろいろやったのでありまするが、残念ながら発生源をつかむことができなかったことは返す返すも残念であるとともに、いろいろと障害による御迷惑をかけた方々に大変申しわけないと存じております。
○沓脱タケ子君 それでは、国際電信電話株式会社についてお伺いをしたいと思います。 実はきょう、国際電電から参考人として御出席をいただいて、一つずつ確認なり、あるいは御参考の意見を聞かしていただきたいと思っていたんですけれども、理事会で御承認をいただけませんでしたので、これは大変残念なことになっております。 国際電電の沿革を見てまいりますと、以前はいわゆる国際電信電話事業というのは、国内も国際も含めて国営事業でございました。戦後、特にサンフランシスコ条約が結ばれました直後、いろいろな事情のもとで、国内の電気通信というのはいわゆる日本電信電話公社、それから国際関係のものについては国際電信電話株式会社ということに分けられて運営がやられてきたという沿革になっておるようでございます。 国際電電というのは、これは法律に基づいて当然郵政大臣の管理、監督のもとで運営をされておるようになっておると思うんですが、ですから大臣、大臣の監督の責任というのは国際電電の会社にはあるわけですね。ちょっとその点を確認をしておきたいと思います。
○国務大臣(服部安司君) 当然そのように理解いたしております。
○沓脱タケ子君 ですから、国際電電というのは、名前は株式会社ではございますけれども、全く一般の私企業と同様だということではない。だから、一般の私企業と同様にお扱いになっておるということではないでしょうね。
○政府委員(寺島角夫君) お答えいたします。 ただいま大臣からお答え申し上げましたように、KDDと申しますが、KDDにつきましては、国際電信電話株式会社法によりまして設立された会社でございまして、その中に郵政大臣の監督についても規定してございます。この法にのっとって監督いたしておるわけでございます。
○沓脱タケ子君 いや、一般の私的企業ですね、私企業と同様の取り扱いということではないですねということを聞いているんです。お答えが間違っているというわけじゃないんですよ。私がお伺いをしている点について端的にお答えをいただけば結構なんです。
○国務大臣(服部安司君) 法律に基づく株式会社でありまするから、当然そのように理解いたしております。
○沓脱タケ子君 それでは、そういう特殊企業である国際電電の事業遂行上、いわゆるきわめて重要な労務政策に関連をいたしましてお伺いをしたいと思うわけです。 先ほど冒頭に申し上げたように、参考人に来ていただいておりませんから、これは大臣御承知でないことを私申し上げますから、事実を。そういうことで御判断をいただくようにお願いをしたいと思うんです。 実は、国際電電という会社は労務管理方針というのがずいぶん異例なものがやられているということが明らかになった。といいますのは、私ちょっと資料を拝見して驚いたんですけれども、時間の関係もございますから、実は具体的に申し上げたいと思いますけれども、これはたまたま昭和四十年一月の「労使関係健全化のための方針」、これは国際電信電話株式会社という名前を書いておりますが、極秘の判を押して「取扱注意」と書いてありますね。それと関連をいたしまして、「労務管理資料別冊」、マル秘、「第五回東京大阪関門局労務懇談会要旨」「職員部労務課」、それから「取扱注意」、日にちは四十一年十一月十九日です。来ておられたら、これありますなと言って聞こうと思うた。これは明確なんですけどね。この資料、実は私拝見をしてちょっと驚いた。たくさん資料がありますから、全部御紹介するわけにはいきませんけれども、主なところを少し紹介をしてみたい。 これは、第五回東京大阪関門局労務懇談会は十月の二十七日、二十八日の両日、東京局舎内会議室において開催されたが、これを「「月間労務概況、四一年一〇月期号」に載録いたしましたから、併せ参考として下さい。」と。講師の談話などをやっておるんです。その講師の談話もちゃんと紹介をしておりますから、参考にしてくださいと。 この最初に、この懇談会の主催者であろうと思いますが、当時黒田常務のあいさつが初めにあるんですね。何て言うているかといったら、冒頭は、「近年労務関係の取扱いは組織的にうまく運ばれ、昭和三四年の大ストライキ以来、さしたるトラブルも起さず処理されており、労務対策は一応充実された状態にあると考えている。」云々と言うて、それらのくだりをずっと過ぎてまいりますと、そのうちにこういうことが出てきております。「ご承知のとおり現在日共第一〇同党大会が開催されており、おそらくこの大会でもって一九七〇年をめざす自主独立路線が確立されると思われる。なぜ日共だけ取り上げるかというと、日共は破壊的政党であり、これが活動するところにかならずトラブルが起っているからである。」と、こういうことを初めのあいさつに言われて、その後労務事情等の御報告をなさっているんですが、その中のくだりにこういう項もあります。「極左に関しては、最近の日共の自主の自主独立路線云々については、いろいろな判断があろうが、東京局舎では、最近共産党員のビラまきが数カ月ぶりに表面化した。」「従来、電話局には二五、二六名の党員がいるとされていたが、再点検してみたところ六名前後という状況である。しかし、全社では一三六名の党員がはっきりしており、シンパを併せると、二七五〜二七六名いる。」云々と。だから、「今後とも十分対策していきたいが、その中心はやはり関門局、とくに管理者の皆さん方ということになる。」と、こういう講演をなさって、さらに左派勢力の分析とか、「左派勢力」という項にこう書いてありますね。「現在日共が第一〇同党大会を開催しており、今大会では、日共の自主独立路線の確立をめぐる幾多の問題が論議されることになっており、特に、日共が昭和三九年に打ち出した「思想教育と党勢拡大総合二カ年計画」の経過報告が一つの焦点になると思う。」云々ということなんですね。こういうことを言っておられる。これは黒田常務のごあいさつの中で言っておられる。 それからそれに続きまして討論で、「技術革新下の労務管理のあり方」と銘打ちまして、報告者は井出安雄という方ですね。現在名古屋の局長さんをやっておられるんですかね。その方の報告の中で、基調報告らしいですね、「左派対策として、防衛が叫ばれているが、攻撃は最大の防禦というところから徹底した差別待遇を主張したい。例えば、左派の主任の格下げは勿論のこと、社宅の入居、住宅資金の貸付、福利厚生、レク運動の選出」——レクリエーション運動らしいですね、「レク運動の選出等も徹底すべきと考える」、こういうふうに、これは基調報告ですね、そういうことが言われている。 さらに報告の中では、いろんな案がありますのですが、ちょっと特徴的なところだけ。一つは、やはりこの井出さんとおっしゃる方ですが、討論の中で、「反社会的行動をとる者に対する差別は裏を返せば実質的公平がはかれるという意味である」、むずかしい論理です。「生休管理の例でも」——生理休暇のことですね、「生休管理の例でも、個人的肉体条件はともかく、必ず二日をとる人と全然とらない人との間には当然、差別があるべきで、今の生休管理はあってなきが如しと考える」、こういうことをおっしゃっております。 さらに討論の中で言われているんですが、これは司会者が、第一分科会の部下統率の進め方とも関連するということで一緒に討議したいということなんですね。「課長と、課長代理・主任・宰領との意思統一について」というところで論議をしておられるのですが、どんなふうに言っているかというと、添田さんとおっしゃる方、これは現在は管理第一課長さんですか。その方がどう言うかというと、「最近は共産党といっても表面的には見分け方がむずかしくなってきている」。それから「厚生施設などについては、差別の方向に持っていくべきと考える」。さらに石塚さんとおっしゃる方、これは現在大阪の電話局長ですかね。「気持としては徹底的に差別でよい」。それから小山さんとおっしゃる方です。これは現在大手町の施設副局長のはずですね。この方は、「差別といっても、一例として、年休を与えない等はできない。基本的には差別でよい」。さらに東良という方ですが、これは現在神戸の局長ですね。「実際問題として、差別待遇の言葉だけ聞けば、シコリが残る。しかし、左派分子に対して、厳しく対処していこうとすれば、登用については、はっきりしている者は任用しない」。それから、「日常の件は平素の行動をはっきりチェックしておかないと、意識的に逆宣伝される」。というようなことを言うておられる。 これは、ごく一部をお読みしたわけですけれども、御紹介したわけですが、これ労務対策、労務政策とおっしゃるけれども、全く最初のその黒田常務の情勢報告などに、どうして日本共産党の十回大会がやられていて論議の中心は何でといったことが情勢報告の中に出てくるのか、全く一つは不可解です。 それからもう一つは、労務対策というけれども、左派対策だとか何とかいう表現を使いながら共産党及び民青対策になっている。こういうことが会社の労務管理政策としてやられていることについて、大臣どう思いますか。 私は、これは今日の日本の社会では明確に憲法十四条違反です。憲法の十四条違反、労働基準法の三条違反明確だと思うんです。こんなことがぬけぬけやられているんですが、大臣どう思われますか。
○国務大臣(服部安司君) ただいまの労務管理についての御指摘でありまするが、正直申し上げて、私はいま初めて聞くわけなんです。もちろんそういった資料も見たことはございません。しかしながら、KDDの社員といえども、まあ勤務時間以外においてはこれは政治活動は自由でありますから、もしそれが事実であれば、これはきわめて重大な問題だと私は考えますので、いまここでどう思うんだ、どうするんだとおっしゃっても、これは正直いま沓脱先生の御説明だけでありますので、これからその資料が手に入るかどうかわかりませんけれども、なるべく入手する方法を講じて、十二分に検討を加えて適切な措置を講じたい、かように考えております。
○沓脱タケ子君 資料は当然手に入ると思いますし、入らなかったらお貸ししますよ。 それでさらに、これは「労務管理情報別冊」、四十七年一、二月号という、「月間労務概況」というんですが、これによりますと、これはまた「左派の動向」といって書いてある。どう書いてあるかというたら、「東報」というところでは、これも懇談会ですね。「幹部クラスの一名が一月二十二日から二十八日まで沖繩で開催された日本平和委員会主催の「アジアの平和のための日本大会」に参加したこと、二月に開催された日共千代田地区代表者会議に局内党員か七名参加していたことが確認されている」。それから、「大報話」と書いてあるから大阪電報電話局なんでしょうね。ここでは、「一月五日、民青班が府立労働会館で旗びらきをかねた班会議を行なったほか、一月下旬頃には赤旗の旗びらきが行なわれ、多数の日共党員、民青班員が参加した模様である。二月一一日〜十三日にかけ、兵庫県鉢伏北高原において、民青班が“KDDスキーサークル”と称して、スキーの集いを開いた。部外者も含め三五名が参加したが、このうちKDD左派分子は九名が参加した。」と。それから、「東話」と書いてあるから、その次のは東京電話局でしょうか。これも、「日比谷野外音楽堂における「二・一五緊急集会」に局内左派分子二名が参加した。二月二二〜二六日に蔵王でスキー講習会があり局員五名が参加した」等々。これは神戸、横浜等も皆書いてある。これは大問題ですね。 ところで、こういうことが出てくる論拠というのはあるんですよね。さっき一番最初に申し上げた四十一年十一月十九日のこの「労務管理資料」によりますと、こういうことがある。「若年層従業員の指導について」ということで、当時大阪支社の調査役の石塚寿男という方、現在大阪電話局長ですね、この方が講演をしておられるんですね。これもなかなか大したことを言うているんですよ。どういうことを言っておるかというと、一つは、話の中で、「一番問題があるのはやはり電報であると思う。東京電報、大阪電報などは、強大な細胞がある。私もよく公安関係に行くが、強大な細胞があるにもかかわらずよく企業がもちますね、と聞かれる」、「日本共産党とか民青同といった実態、戦力等については、本社の方からいろいろ冊子とか月間労務概況とかで非常に詳しく紹介されているし、皆さんも」云々と、こういうことが言われている。 さらに、指導員制度というものがつくられているんだそうですか、これ、こう言うているんですね。指導員制度というものは旧陸軍の中野学校と誤解されているようだがということで、指導員の話が、「旧陸軍の中野学校でもない。これが、非公然組織だからということだけで、中野学校のように思われるかたがあるかも知れないが、中野学校のようにスパイをするとか、また、憲兵とかいう性質のものでは決してない。」ということで、「大阪電報では職場の実態からやむを得ず」と言うていますが、「非公然組織でやっている」、「現在指導員が全部で三四名いる」、これが協力をしてくれるので「適確にニュースがキャッチできるという利点がある」、こういうことをお話しをしておられるんですね。だから、最後には「一致協力して排除していきたい。」と、こういう調子なんですね。 それで、ここで問題になるのは、公安とときどき接触をしていろいろ話を聞いていると。それから指導員組織という秘密組織をつくっているんだと。大阪では三十四名つくっていますと。旧陸軍の中野学校と誤解されているようだが、そんなものとは違うんだという言いわけをしながらね。こういうことでやっているから、さっき申し上げたように、だれそれがどこへスキーに行った、どの集会へ何人行った、共産党の会合へ何人行ったということまでわかっているわけですね。 しかも、それがわかるように、もっとおもしろいのは、やっぱり「月間労務概況別冊」という形で次々と「取扱注意」の資料でこういう資料が出ている。日共、民青及び外郭団体のスケジュールを毎月出しておる。これ、どこで手に入れているのかな、実際。全くひどいんです。だから、この中に書いてあるのをずっと見たら、公害対策で、公害をなくしましょうという集まりも入っています。ひどいですよ。 こういう、旧陸軍の中野学校と誤解されるというふうに講演者が自分で言うているような秘密組織で職員をスパイさせている。結局、尾行し、スパイしなかったらわからへんですよ、どこへ何人行ったというのは。これ人権侵害と違いますか。私は、これがまかり通ってきているということは、まさにKDDCIAだと思うんですよ。こんなこと許されていいですか、大臣。私は、大臣の直接監督下の会社でこんなことがやられているということは大変だと思うんですが、どうですか。
○国務大臣(服部安司君) 先ほども申し上げたとおりに、これまたすべて初めて私が耳にすることでございますので、十二分にその実態の把握に努める。また、資料の提供も辞さないというありがたいお言葉でありますので、われわれで入手困難であればひとつお願いを申し上げて、しさい検討いたしまして、先ほどのとおりに適当な措置を講じたい、かように考えております。
○沓脱タケ子君 入手困難なはずないですよね、大臣。監督の責任があって、公共の福祉を守るために業務上必要なことは命令することできると書いてある、法律には。こんなものぐらいよこせと言ったらよこしますよ。心配ないですよ。 それで、こういう自分のところの職員に非合法組織をつくってスパイさせるというふうな労務政策、これは恐るべきことだ。まさに憲法違反ですよ。人権じゅうりんですよ。 こういうものがそれじゃどういうかっこうになってあらわれてくるかということなんですが、たとえば、たまたまおもしろい資料を見つけた。これによりますと、大体、非合法組織で、勤務中はもちろん、勤務時間外も全部ついて回っているらしいわけでしょう、このさっきの報告を見たら。ですから、そういうことがもとになって、本人の経歴身上書ですね、つまり考課表と言われているものですが、それを見たら、たまたまこの方も——これ言うたらすぐにまた報復措置があってもいけないので、私名前をあえて秘匿しますが、こんなことを毎月、これはおもしろいんですが、四十五年十月分、「宿明けにSとTをときどき喫茶店に誘っている。特にSをマークしている」、で、括弧して、「課長代理、主任と綿密に連絡をとり指導に留意している」、それでサインは小出実と書いてある。小出実とは何やと聞いたら直属の課長だというんです。この人もいま偉うなっているんですよ。東京国際電報局の次長かな、局長か次長ですわ。それから四十五年十一月には、「十月二十九日にAが連絡に来る。十五時三十分に帰りなのに十七時ごろまでいた。それからNと打ち合わせた。Bが三時間年休の予定が一日に変更、何かあった様子だ」と。四十五年十二月、四十六年一月、皆書いてある。四十六年一月には、「二十三日から二十七日まで民青グループのみでスキーに行った様子」。四十六年二月、「十六日から十八日、二十四日から二十七日に民青グループでスキーに行った」。それから四十六年三月、「地方統一選挙が近づいたためか、勤務終了後東京局舎玄関前路上で赤旗日曜版、「明るい革進都政」等の選挙関係文書を頻繁に配布しているのが目立つ」。これは毎月小出実という人がサインしているんですよ。 それから「日常記録」という記事の中には、これは四十六年五月二日、「公社M子と新宿クラブにて左派主催人前結婚式を行った」と書いてある。これは人前結婚式と言うのかな、私こんな漢語知らぬのですけれども、どうやら国際電電用語らしいですね。「媒酌人はA夫妻」。それから「六月十八日午前局舎前、午後三井生命路上で赤旗号外を配布」。四十七年の四月には、これはまたいいことも書いてある。「作業遂行上はまじめ、事故防止については建設的意見も発表している。その方面の活動は特に見られない。」というようなことを書いておりまして、五十三年一月二十六日の記事まである。五十一年の十一月二十九日には、「Nという上司の見舞いに病院に行った。」と、そこまで書いてある。これは実に御丁寧。 それで、これを見たら、まさにこれは小出実というのは直属の課長だそうですけれども、職員に夜も昼ものべつ幕なしについて歩いているんかと言いたくなるほどなんです。これはついて歩くわけにいかぬから、非合法のいわゆるKDDCIAと言われるスパイ組織ですか、非合法組織に尾行させているとしか、あるいはスパイさせているとしか見られない。これは明確に人権侵害だと思うんです。 これはたまたま経歴身上書というのは一部しかないですけれども、大阪では一九六九年にやっぱりこういう事件があったんです。管理者が、「職員の動向」という管理者メモを落とした。ノートを忘れた。これを職員が返してあげたんだそうですけれども、全部名前を書いて、その行動日程というものを詳細にメモをとっていた。この問題は労働組合でも取り上げられて問題になっております。 ですから、いま申し上げたのは東京の例なんです。大阪では管理者メモ——メモというか、手帳を落として発覚をした。どこでもこんなことをやっている。明確にこれは人権侵害ですね。こんなことを許しておけますか、大臣。どうですか。これは私全く事実を申し上げている。
○国務大臣(服部安司君) これまた、先ほどの答弁同様初めて聞くことでありますので、どうするかとおっしゃっても、いまここで、われわれもやはり御指摘の問題はしさい検討してせねばならない立場でありまするし、正直申し上げて、それが事実であれば、これはきわめて重大な問題であるという認識はいたしております。したがって、十二分にひとつ検討いたしたい、かように考えます。
○政府委員(寺島角夫君) 一言ただいまの大臣のお答えに補足させていただきます。 御案内のように、KDDは株式会社でございまして、労働組合もございます。したがいまして、労使間の問題というのはあるわけでございますけれども、この労使間の問題につきましては、私どもはこれは労使の間におきまして良識のある解決をされるものだと考えておりまして、政府としてこれに介入をするという立場はとっておりませんので、この点はひとつ御理解をいただきたいと思います。
○沓脱タケ子君 いや、そんな話を聞いているのじゃないです。私が申し上げた事実についてどう思いますかということを聞いておるので、それは答弁じゃないです。それは労働組合との関係の問題はまた別に聞きますからね、あわてぬようにしてください。 それで、こういう事実に基づいてどういう結果が起こってきているかということなんですね。こういう労務政策の目標どおり、労働者は不当な差別が行われてきたということが歴然としている。これは実例。とにかく左派と思える者は、はっきりしているのは昇任させないんだと、社宅へも入れない、福利施設も差別すると言うとるんですからね。どうなっているかというたら、これはおもしろいんだな。たまたま見ますと、とにかく目っこ入れられたらもうアウトですわ。 昭和三十六年に入社をした人たちの一覧表がある。これは三十八人入社しているのですね。で、そのうちの二人が亡くなって一人が退職している。だから、三十五人残っておられるわけですが、その三十五人のうちの八人が——あとは全部主任ですね、役付になっている。主任という役付になっている。八人の人だけが残っているのですね。二十七人が主任あるいは本社の主任待遇というかっこうになっている。八人が残っておるのですね。これはどうやら何も正当な理由なしに昇格をさしてもらえないんです。ところが、その翌年の三十七年に入社した人、これは十四名入社をしておられるのですが、どうもこれは目っこを入れられた人がなかったらしくて、全員が主任ないし本社の主任待遇になっている。全員です。一人残らず。それからその翌年の昭和三十八年の入社の方も二十四名おられますが、そのうち九人が退職をしておられますので、残りが十五人ですか、全員主任ないし主任待遇。全員片づいておる。そういう年代なんですね。 もっとひどいのを見ますと、これは大阪ですがね。一番ひどい例をちょっと言いますと、年齢五十歳、ですから入社が大体昭和二十一年、二年、三年というあたりですね、勤続二十九年、三十年、三十一年というふうなあたりですが、それで、昇進をしている人は課長ないしは同待遇者になっている。大部分が主任あるいは課長代理になっている。ところが、年齢五十歳で、入社が二十三年四月の方ですが、この人はやっと五十一年の七月に初めて主任にしてもらった。五十年まではだれ一人として、左派と称している人は絶対やっていない、一人だけやり出した、こういう状況なんですね。ですから、この人は五十一年に主任にしてもろうたわけですが、その同期生、同じころに入った人たちというのは、大体昭和三十六、七、八年ごろに主任になっておりますから、十四、五年おくれているんですね。正当な理由は何もないんですよ。こういう差別が行われているわけです。 ですから、大阪の電報局でも、もう勤続二十年、二十五年というふうなことで、年齢が四十過ぎ、五十近い人、あるいはときには三十年勤続の人でまだ平の人もいるわけです。正当な理由なしに。それが五十数人おるというんですよ、実際。こういう労務政策で進めてきて、左派だと思ったら昇任もせぬと徹底的に差別するんだと、こう言うてやってきたのが、たまたま昭和四十年以降の資料を見たんですけれども、ずうっとやってきたのが、今日、職場の労働者にこれだけの大きな差別が出てきているわけです。 そこでこれは、ちょっと労働省の立場で、労務政策上こういうやり方をして、そして該当する労働者に不当な差別を与えるということになれば、明確に労基法三条違反だと私は考えるんですが、これは労働省どうですか。
○説明員(小粥義朗君) 基準法三条にございますように、信条を理由として労働条件に差別的取り扱いをした場合には当然三条違反になるわけでございます。ただ、その場合の「理由として」というところがなかなか実際問題としてむずかしい面がございますので、まあ、いろいろな勤務成績その他、総合評価の上でやったという主張が従来の例ですとともすればあるわけでございます。この辺の事情は、さらに実態を総合的に見てみませんと一概に申せません。そういうふうな状況でございます。
○沓脱タケ子君 それは一般論だ。私、先ほどから四十年以来の労務管理のやり方、労務政策についての具体的なことを述べましたでしょう。その間聞いてくださいましたね。そういうことがやられた結果、不利益な処分、処遇をされる、処分を受けているということになった場合はどうかと、この具体問題ではどうかということですよ。
○説明員(小粥義朗君) いま先生いろいろ御説明ございました、その労務政策という方針に基づいて具体的に不利益取り扱いがあったということになれば、これは基準法三条違反ということになろうかと思います。ただ、その辺のつながりが実際問題どういうことになるかというのは、実際を見てみませんと一概に言えない点があるということを申し上げているわけでございます。
○沓脱タケ子君 これは労働省、調査をしてみてくれませんか、一般論だけ言わぬで。だって、明確に、こういう労務政策をやって、思想、信条によって不利益な取り扱いをやられたという結果がこうなっておるということを私申し上げているんだから。どうですか。
○説明員(小粥義朗君) きょう先生からいろいろ御説明がございました内容については、私どももいろいろと調査をしなきゃならない問題を含んでいるかと思っております。ただ、具体的に三条違反として調べます場合は、たとえば差別待遇を受けた方とたとえば勤続年数が全く同じである、学歴が同じであるとかいう他の人との差を具体的に見ないとなかなか結論が出しにくい面もございますので、こうした問題については、申告等をいただいて監督署が扱うケースが多いわけでございます。そういう形になりますれば、当然監督機関として詳細に事実関係を調べたいと思います。
○沓脱タケ子君 これは私も明確に申し上げているはずですけれどもね。だって、二年も三年も先に入社した人が九人、八人残されていて、それから二年も三年も後で入った人でも、それが全員一人残らず主任になっているという事実というのは、正当な理由はないんですから。そういう問題というのがありますし、ときによれば十四、五年も放置されている。最近は何か年に一人ぐらいやるそうですけれどもね。大阪で五十数人も、そんなにして長いこと不利益処分を受けてきた人がおるので、一年に一人や二人ずつやられたんでは、みんな解決するためには大体二十年以上かかる、もう定年も済んでしまうがなと、こういうところまで来ているんです。だから労働省、非常に重要な問題を含んでいると思いますから、ぜひこれ、まあ申告せぬと調査をせぬというのかしりませんけれども、調査をして、事実関係が明らかになれば是正をさせるべきだと思いますが、どうですか。
○説明員(小粥義朗君) 労働基準監督機関として、基準法三条違反の疑いある場合、当然申告をまたず調査をすることもあるわけでございます。私どもとしても、そうした実態については調査をいたしたいと思っておりますけれども、具体的に三条違反として違反かどうかの事実判定をする場合は、そのそれぞれ差別待遇を受けた方から具体的な事情も聴取いたしませんと、実際の事実関係というのはなかなかつかみにくい点もございますので、そういう意味で申し上げたわけでございます。
○沓脱タケ子君 それじゃ、調査をしましてそういうことになれば、是正は当然させますね。
○説明員(小粥義朗君) 調査の上で基準法三条違反の事実があると認められれば、当然指導いたします。
○沓脱タケ子君 それじゃ、調査をして、調査の結果をお知らせくださいますか。 時間の都合もございますので、これは時間がなくなって、電電公社にわざわざおいでいただいているんですけれども、ちょっと触れる時間的余裕がなくなるかもわかりませんので、大変申しわけありません。 で、郵政大臣、郵政大臣の指揮下にあって、これは大臣知らなんだと思うんですわ。しかし、その指揮下にあるKDDという会社が、国際電電という会社が、全くいま私が申し上げたような憲法十四条違反、あるいは労基法三条違反、そういうのを公然とやっている。しかも、社の方針として、一般の従業員を指導員と称して使って非合法組織だと公然と言っているんですから、それに組み込んでスパイ活動をやらせているというふうな事実というのは、これは今日の社会で絶対に許すことはできない。大臣、これは権限を行使して、直ちにこういう超憲法的な、あるいは労基法初め労働関係法規をじゅうりんしてはばからぬような行為というのは直ちにやめさせるべきだと思う。どうですか。
○国務大臣(服部安司君) 先ほどもお答えいたしましたとおりに、私は沓脱先生の御発言は万万万一間違ったことはないと思いますがね、そのままここでよくわかりましたと言えない立場を御理解いただきたい。したがって、十二分に資料の提出を求めるなり、いろいろな方法で入手する努力をし、万万万一手に入らなかった場合には、また御発言どおりに借用いたしまして、しさい検討し、この実態も監督官庁でありまするから十分調査し、意見も聴取し、最終的には労働省ともこれまたよく相談をし、いろんな機関と緊密な連携をとって、適当な、適切な結論を出したい、かように考えております。
○沓脱タケ子君 これはまあ当然初めてお聞きになるというのがあたりまえだと思いますので、これはぜひ早急に調査をして、私が申し上げたような事実、これはまあ私は事実に基づいて申し上げておるんですけれども、御確認をいただいて、ひとつこんなことを絶対に続けさせないように直ちにやめさしてもらいたいと思いますのと、そういうことによってこれは長い間不利益処分を受けてきた人たち、こういう人たちがはっきりすれば、これははっきりするかしないかというのは調査してもらわなければね。はっきりすれば、これはやはり同年入社の人たちの平均的な水準に早く全部改善をさせるということも含めて考えるべきではなかろうかと。こういうことがなかったら、やはり事業推進の上での円滑な労務政策とは言えないと思うんですよね。そういう点は厳重にやっていただきたい。 特に私付言をしておきますが、現在の板野社長というのは四十年、四十一年ごろは副社長をしていらっしゃる方です。たしかにそのようですね、私ちょっと調べてみたら。だから御存じだろうと思うんですが、そういうことをずっとやってきたというふうなこと、社の方針としてやってきた、やらせてきたというふうなことでは、私は大臣の監督下のこの公共的性格の非常に濃い、しかもそのために独占企業として、独占事業としてやってもらっておる、こういう特殊企業については、私は代表としては不適格ではないかというふうにまで考えます。こういった点についてもひとつ大臣、御検討いただきたい、そのこともあわせて要望しておきたいと思いますが、その御見解を伺って終わりたいと思います。
○国務大臣(服部安司君) 御意見として十分聞きとめておきます。 〔委員長退席、理事野口忠夫君着席〕
○三治重信君 朝来の御質疑で大分お疲れのことと思いますが、私は最近郵便配達がわりあいにスムーズにいっているんではないかと。一時のように遅配、欠配とかいうような問題が余り出ておりませんけれども、やはり通信業務の中で郵便の仕事というものは一番じみな仕事だけれども、やはり社会の民心の安定、社会生活の中に非常に重要な仕事を担当しておられると思っております。しかも、その中で最も現代のいわゆる合理化にそぐわない仕事だと、最も人力以外にないというふうに言われてきたのでございますが、日本の郵便番号制をつくられてから、また非常に電気工学の進歩によって郵便番号制が大分軌道に乗ってきたんではないかと思うんですが、この郵便番号制によってどれぐらい郵便の配達業務がいわゆる合理化、効率化されたか、こういうようなことについてひとつごく概略に郵政当局から御説明願いたいと思います。
○政府委員(江上貞利君) 郵便番号制が実施をされましてかなりな年月がたったわけでございますが、この番号制を導入いたしましたことによりまして、郵政省といたしましては、郵便の内勤の作業を機械に乗せることを第一に心がけてきたわけでございまして、郵便番号を自動的に読み取る区分機、それから郵便物をこの読み取り区分機にかけますための自動選別取りそろえ押印機といったようなたぐいのものを開発してまいったわけでございます。現在までに節減をいたしました人員がおおむね千人でございます。なお、集配外務の作業につきましては、これは格段に何人ということを申し上げられるようなことにはなっておりませんが、非常に郵便物数が多いところにつきましては、区分けの作業につきまして大変能率的な作業に役立っておる次第でございます。
○三治重信君 いま、読み取り区分機によって国民が出される郵便物は全部これでもう作業しておられるんですか。まだ一部人手によってやられているのか、その全体としてのパーセンテージと、どういう地区でまだこれが実施されていないのか。
○政府委員(江上貞利君) 郵便番号の自動読み取り区分機でございますが、現在配備いたしておりますのは百五台でございます。と申しますのは、かなり能率の高い機械でございまして、一時間当たり二万四千通ほどの区分をいたします。かつまた金額もそれなりに高いものでございますので、一定の郵便局の規模以下のところになりますと、人手の方がまだお安いというようなところもございますので、現在のところは百五台につきまして六十九局に配分いたしております。ただ、今年度からさらに小型の区分機を開発いたしまして、さらに小規模の局で経済的に使い得るというようなものを、現実に配備して試行にかかりつつある段階でございます。
○三治重信君 そうすると、いまの御説明で、全体といいますか、地域ではというんですか、全体のそういう集配局というんですか、それの中の局のパーセンテージとあるいは扱う量の割合ですね、これはどうなっていますか。
○政府委員(江上貞利君) 東京、名古屋、大阪の三都市、特に極大都市でございますが、この場合は、機械の対象となっている郵便物が八〇%強に上ります。全国では三〇%を超える率になっております。
○三治重信君 そうですか。何か私はその逆ぐらいにいっているかと思っていたんですが、そうすると今度は逆に聞きますが、郵便差出人でいわゆる郵便番号を書かないで出されるのが全体のどれぐらいあるんですか。
○政府委員(江上貞利君) 現在書いていただいております方が九六%でございますので、お書きいただいていない方が四%弱程度でございます。
○三治重信君 そうしますと、国民には郵便番号を書いてくれと、郵便の正確、それから迅速化のためと言って要請していて、もう九六%といったらほとんど趣旨は非常に徹底していて、知っていてもたまたま書き忘れたとかいう程度ぐらいじゃないかと思うんですがね、四%ということになってくると。それにもかかわらず、東京、名古屋、大阪ですら八〇%、全国では三〇%と。全体では、そうすると恐らく六〇%か六五%ぐらいですか、ということになると、まだこの半分強ぐらいしか実施されていない、こういう状況ではないかと思う。そうすると、これを完全に、利用者の方はもうほとんど一〇〇%書いてくれるんだから、これがせっかくやって、相当能率化に貢献しているんじゃないかと思うんですが、その効果というんですか、判断をまだ聞いてもおりませんが、この読み取り機械の区分が郵政の配達の効率化、合理化に相当役立っているとすれば、予算の関係でこんなにできないのか、こういう機械がなかなかできないのか。まだ非常に改良の余地があるから、もう少しこの機械の改良の時期を、もっといい機械をやるためにいま研究をやっていて、その上でもう少し整備しようとしているのか。まあ大体これでいいんだと、しかし、予算の関係でできない、したがって、これを何年計画で、大体八〇%なり、大きなところ、いわゆる機械化の方がより効率的だと思う部分に大体何年計画で満足し得るようにやろうという計画か。そういう見通し、計画というんですか。いままでこれで大体もう読み取り機、区分機の効率と、あとはまあ手作業のものととんとんぐらいにもうなっているんだ、もっと効率のいい機械が出れば別だがというような、効率がいいというんですか、もっと小さな小型機械ですか、その集配の量に応じた適当な安い価格の機械が利用できるようになれば別だけれども、いまのは余りにも大き過ぎて、場所から取り扱い量から言って、そのバランスが機械化にまだ適さぬというのか。その事情を具体的に一遍説明をしていただきたいと思うんですが。
○政府委員(江上貞利君) ただいまの御指摘でございますが、実は、現在使っております機械はかなり大容量の機械でございまして、一時間当たり区分する能力が二万四千ぐらいございます。非常に新しいものでございますと、さらにそれよりも一割程度高い能率の機械でございます。と同時に、かなり金額的に見まして高額な機械でございますので、ある一定度以上の郵便の量がございませんと、機械を使う方が高いというような実態でございます。 したがって、現在、郵政省が数年前から心がけてまいりましたのは、もう少し小型の機械を開発いたしまして、中程度の郵便局にまでこのような機械を配備いたしたいということで開発を進めてきたわけでございます。たまたま現在の機械の半分程度の容量のものを開発をいたしまして、この機械をことしから実験的に、試験的に実際に使用するという段階に至りました。まあできたばかりの機械でございますので、十分に実験室での実験は重ねておりますけれども、実用化ということになりますと、一度に大量に配備いたすわけにもまいりませんので、結果がよければ、今後さらに中程度の局にまで及ぼしていきたいというふうに考えております。私どもといたしましては、できればなるべく早くに中程度の局まで及ぼしたいと思っておりますが、具体的には、ことしの状況を見ましてから何年計画というようなものは立てていきたいというふうに存じております。
○三治重信君 もう一つ、じゃ別の角度から聞きますが、こういうふうに機械化というんですか、これがおくれているというんですか、当初の郵便番号制をやるからには、恐らく機械化をみんな計画されたから国民にこういうことを書いてほしいということをやられたんだろうと思うんですよね。それがまあこういうふうに、機械の都合でこういうふうなことになった、まあ、ことしから小型化がやられる、そういういまの御説明からいくと、これが、こういう読み取り機を入れることによる労使関係のトラブルからこの機械化が現在相当な支障になっているということはありませんか。まさか、余りそういうことを聞かぬから、物事は、大体新しい機械化とか合理化をやるときには、やはり労使関係の納得を得るのと、やはりなかなかそういう問題で理解を得るために、せっかく機械化で機械を入れてもなかなかそれがすぐ効率的に運用できないというところも、労使間で時にはありますわね。しかし、そういう労使関係でこれがおくれているということは余りないわけですか。
○政府委員(江上貞利君) 御指摘の点につきましては、実施の当初におきましてはかなり労使の間におきましていろいろと問題がなかったわけではございませんが、今日現在におきましてはそのような問題はないというふうに存じております。
○三治重信君 非常に結構なことで、こういう非常な作業のやりかえ、職場の作業が変わる場合に、労使関係の了解をとって進めてもらいたいわけなんですが、じゃ、小型を入れていく分についても、大体労使関係でそうトラブルが当初みたいなことはないと。そういうことだと、一に、郵政当局の効率的な各集配局に適応する機械の開発がおくれているというふうに、ごく大ざっぱに理解してもいいかと思うんですが、ひとつ、せっかく番号を書いている——われわれも手紙を出す場合に、必ず一遍こうずっとやって、番号が書いてあるかどうか一遍よく点検して出せよと、こういうふうに秘書や何かに必ずこう言って、これが機械にかかるんだから、一部抜けたり、百枚のうちで二、三部抜けたりまた間違っていたりと、そうすると、せっかくやっていても能率が悪いからということで、われわれの方の出す方も相当神経を使って点検をさして出しているわけなんです。どうかひとつ、まあ私はこれをどうのこうのと言う気持ちはないけれども。 大臣、いま言っているのは、郵便番号制度をこうやって、われわれ国民は九六%実施をやっていると、こうおっしゃるわけです。これをそれじゃ機械化はどの程度進んでいますかと、こう言ったら、結局、東京、大阪、名古屋は八〇%、それを除いた全国では三〇%だと、こういうぐあいに言われると、何か国民に郵政当局が郵便の合理化について要請してやっていた計画と実際とは非常にかけ離れているわけですね。こういうことは、国民に、何というんですか、サービスする現業部局として、やはり何か少しそういう計画化について——それでまだどれだけ見通しをつけているか、計画も、この小型化の今年から入れる機械化によって、まだその能率を見た上でどの程度の、完全実施をする計画が何年度ぐらいに実施できるかという計画を立てる予定だと、こうおっしゃっているわけです。どうかひとつ、これは今後、こういうようなのは、やはり国民に要請したことは政府としてもきちんとやはりタイミングを合わしてやっていかれることが私は必要だと思うんです。その点、余りこの機械を入れても、特定な大都会以外はそれほど能率が、手作業と余り変わらぬのだからまあぼちぼちやっているんだということでは相済まぬじゃないかと思うんです。そういう意味において、この番号制を取り入れたからには、やはり懸命にそういう効率化、それからあと配達、集まったのを早く分類して早く到達さすような努力をひとつ表明していただきたいと思うんですが。
○国務大臣(服部安司君) 御指摘どおりに、国民の協力が九五%まで御協力いただいているのに、郵政省ではおおよそそれにかけ離れた設備投資であるという点は、まことに率直に言って申しわけないと思います。 〔理事野口忠夫君退席、委員長着席〕 ただ、これにもいろいろ長い経過がありまして、当初は、先ほどの御意見どおりに、いろいろと機械が完璧でなくてトラブルもあったわけですが、最近非常に性能もよくなりましてもう完璧になりました。御承知のとおりに東京、名古屋、大阪と大局にこういったものを置いておりまするが、本年度は、小型でいわゆる小局に置くための、過去の苦い経験から実験をいたしまして、これが成功すると信じておりまするが、一応確認いたしまして、急ぎ各局にこれを設置いたしました。正直言って田舎の小局までとはちょっとまいらないと思うのでありまするが、できるだけいろいろと工夫をいたしまして国民の期待にこたえたい、また、国民の御協力に報いる措置を講じたい、かように考えております。
○政府委員(江上貞利君) ちょっと一言補足さしていただきます。 どうも私の御説明が大変まずいものですから、機械の開発がおくれているというような御印象をお持ちのようでございますが、私どもから申し上げるのもいかがかと思いますが、実は区分機の開発は日本は世界的に見まして一番進んでおりまして、その点では機械の性能につきましては自信を持っているわけでございます。ただ、これを開発いたしますときに、非常に極大郵便局、極大局の作業というものを中心にして開発をいたしましたものでございますので、小型のものにつきましては徐々に今後の問題というふうに考えておるわけでございます。
○三治重信君 そういう郵便の区分の問題はそれだけにしておきまして、ひとつ国民に郵便番号を書いてもらっているということを頭に置いて、やはりそれに対応する努力をしてもらいたいと思います。 もう一つは、そういうふうにして区分をされたのを配達する方の能率化なんですが、これについて、郵便外務員というんですか、現実の外務員が配達するのにどういうふうな配達しやすいような努力といいますか、それから能率化をするためにやっているのか。これが一般の正規の外務員だと、やはりこれはいかに本人が努力しても、交通状態だとか、それから過疎のところ、非常に状態が違うと思うんですね。それによっていろいろいままでは、末端の過疎地域では、一定のところまで正規の配達員が持っていくけれども、あとは土地の住民の協力を得て配達をしてもらうとか、あるいは請負人制度みたいなのがあるとかいうようなことも聞いているわけなんですが、こういうふうに、非常に過密のところ、大都会の過密、非常に大きなビルディングや何かで、一々ずっと回っておったら——あるいはエレベーターがあるところなら余り息も切れぬかもしれませんけれども、階段を一々回っているのも非常に大変な労力だろうと思うんですね。そういう意味において、やはり今度は配達を受ける方からも、相当な、安定確実に受けるのと配達員の効率化のために、いろいろ協力を願っている部面もあるやに聞いているわけですが、そういうような政策について、どのような方法でこの配達の効率化について計画し実施されているのか、その状況を簡単に説明願いたいと思います。
○政府委員(江上貞利君) 大都市と過疎地と両方の問題ではないかというふうに御指摘を伺ったわけでございますが、それでよろしゅうございますか。 大都市につきまして先に申し上げたいと思いますが、現在全国的に見まして、ビルの数というものがおおよそ二十万ぐらいございます。郵便の配達というのは、これは当然配達をいたしますサービスを提供する私どもと、お受けしていただく方との間の相互の協力関係と申しますか、信頼関係というのが基礎にあろうかと思いますが、高層ビルにお住まいの方は一階の出入り口に受け箱を設置をしていただくような施策をとっております。現在エレベーターのない高層ビルにつきましては、これは法律上一階におつけいただくようになっておるわけでございますが、エレベーターがあるものにつきましては、これはおつけいただく方に多少の謝礼金のようなものを差し上げまして、できるだけ一階におつけになっていただくように努力をいたしておるわけでございます。 それから過疎地の方でございますが、一般的に、過疎地といえども毎日郵便はお届けするようにいたしておりますが、非常に通信力の少ないところ、かつまた人口の非常に少ないところ、また、場合によりましては船が月に一回しか行かないというようなところもございますので、そのようなところには、第一番目には、配達の回数を減らす形で実施をさしていただいておるところがございます。二日に一回、あるいは三日に一回、四日に一回というような形のところもございます。それからさらに、法律から省令に委任されておるわけでございますが、一軒だけ大変離れておりまして、その方のために往復十キロも行かねばならないというようなところは、これは郵便局にとめ置きまして取りに来ていただく、あるいは集配の途中に受け箱を設けまして、こちらからも四キロ持っていく、お受け取りになる方も何キロかそこまで出てきていただくというような、両方の方策をとっているわけでございます。
○三治重信君 それで、いま大体そういう配達の人たちが、この最近二、三年、定員の関係は増加しているんですか、あるいは定員の増加がほとんどなくやられているのか。定員だけではとても足らぬで、さらにアルバイトというんですか、臨時職員を予算上でやっているのがどの程度なのか、ひとつお願いしたいと思います。
○政府委員(江上貞利君) 最近ということで申し上げますと、五十一年度の外務の定員は七万六千六百五十でございます。それから五十二年度が七万七千三百二十五、五十三年度が七万七千六百九十四でございます。 それから非常勤のお話でございますが、原則的に郵政省といたしましては恒常的にある業務は非常勤では処理をいたしておりません。欠務の後補充であるとか、年末年始の繁忙時期というようなものに使っておるわけでございますが、かなりな人数がおるものでございますが、欠務の後補充、平常時に使っておる非常勤というのは一日平均おおむね三千人程度でございます。年末年始におきましては、期間中を通じまして、これもその年の郵便物によって多少の変動はございますけれども、二百六十万ないし二百七十万人程度のアルバイトの方に働いていただいております。
○三治重信君 時間がなくて、せっかく自治省の方も来ていただいて申しわけないですが、住居表示に関する法律というようなことで、最近歴史上の地名がなくなるとかいろいろなことで騒がれてもいますけれども、これが非常に郵便配達の誤配や配達の人たちの合理化に役立つと思うんですが、こういうようなのを実施される場合に、郵政当局なり、現地の市町村が郵便局や何かと相当連絡をとって行われているものか。また、そういうものについての決め方の一定の順序に、わかりやすい順序なんかについて具体的にそういう協議が行われているのか。そういうことに関係なく、自治省は市町村の一つの一定の法律に基づいて、何といいますか、合理的な新しい地番を普及さしておられるのかを、ひとつごく簡単に、時間がないから。 一緒で郵政大臣に申しわけないんですが、最後にひとつ。現在の郵便料金ですね、一般的な国民に直接——商業料金はいいんですが——が、来年度もまた二、三年大体現行料金でやっていけるのかどうか。ぜひやってもらいたいと思うんですが、それについての自信のほどを最後にひとつお願いいたします。
○説明員(矢野始君) ただいまの御質問でございますけれども、まず新しい住居表示をいたす場合についての丁目でございますね、丁目とか地番、こういう関係につきましては、まずその利害得失を十分検討の上行うものという基本的な指導をしております。そのやり方といたしましての、具体的にはその区域の中心となる場所、たとえば市役所でございますとか、そういうところを中心に選びまして、そこから近い方を一丁目、遠い方を二丁目、三丁目とするというのが通常の方法であると、こういう形の一定の基準を整然と決めて、丁目をつけなさいと、こういう指導をしております。 それからその丁目、いわゆる町の名前でございますが、決まった後の段階におきましては、町の区域を道路とか河川とか水路とか鉄道等の恒久的な施設によって幾つかの区域、これを街区と申しておりますか——に分けて、この街区に住居の番号をつけると、こういう方法をとっているわけでございます。この街区に符号をつける基準も、ただいま申し上げました基準点、たとえば市役所であるとか、名古屋の市の例で申しますと、名古屋城の南西の角ということにしておりますが、この基準点の場所に近い街区を基点として、順序よくわかりやすいようにつけるということにいたしておるわけでございます。 そして地番につきましても、この中心に近い街区の角を基点といたしまして、原則として右回りに一定の間隔、十メートルないし十五メートル、名古屋市の例をとりますと、十メートルという形で番号をつけていく、こういう形になっております。道路より中に入っておりますのはその番号の枝番号で示す、ですから入り口がわかると、こういう形の住居番号をつけるという制度にしておるわけでございます。 それから郵政省との連絡調整でございますが、市町村が実施する場合より以前に、私どもの本省の関係におきましても郵政省と常に連絡をとっているところでございます。当然市町村におきましても、そこにある地元の郵政局あるいは郵便局と密接な連絡をとって事業を進めているというのが実態でございます。どちらかと申しますると、関係省庁の中で、場合によっては市町村よりも郵便局さんの方が御熱心だという例もしばしば聞くような形でございます。
○国務大臣(服部安司君) 郵便事業は、郵便法に規定されておりますとおりに、安い料金であまねく公平に提供し、かつ健全な経営が保たれるようにするべきであるということは十分認識いたしておりまするが、御承知のとおりに累積赤字が現在まで千七百億、本年度はこれは見込みですが二百五十億の赤字を予定いたしておりまするが、千九百五十億の赤字を抱えております。しかし、私は先ほど申し上げたとおりに、なるべく企業努力を払って値上げは抑えたい気持ちでいっぱいでありますが、この企業努力も合理化も、省力化も、御承知のとおりの事業内容であるためにおのずから限界があるわけでございまして、これから五十四年度予算折衝に際しましていろいろしさい検討いたしまして、関係方面ともよく連絡をとりながら対処したい。しかし、私個人はできるだけ努力を払って値上げを避けたいという心境であることだけ申し上げておきます。
○委員長(寺田熊雄君) 喜屋武君、御質問に先立ってちょっとお願いしておきますが、養君が科技特の方との御質問がダブっておりますので、きょうは時間を厳重にお守りいただきたいと思います。
○喜屋武眞榮君 私本論に入ります前に、大臣と総裁に、二つのことについて確認いたしたいと思います。 まず第一点は、大臣としての行政姿勢と申しますか、沖繩への理解、誠意と申しますか、その立場から十分に沖繩への理解と誠意を、大変失礼でありますけれども、その心を持っていらっしゃるか、姿勢を持っていらっしゃるかどうか。 第二点は、沖繩の立ちおくれを一刻も早く本土並みに持ってくるために沖繩振興開発特別措置法という法がありますが、これを御存じでしょうか、どうでしょうか。 この二つの点。
○国務大臣(服部安司君) 沖繩の立場に理解と誠意を持っているかという御質問でありまするが、はなはだ失礼な言い分ですが、私は特にこの沖繩同胞の立場に立って、特に一例を挙げると、郵政政務次官時代は、喜屋武先生も御存じだと思いまするが、当時の米軍キャラウェーさんと渡り合って、ラジオ、テレビのマイクロの開設、先島の施設、米軍施設内に入れる、入れぬの大騒ぎで、最終的に民政官に移管になって、説得して、私みずから団長になって数回訪問いたしました。沖繩住民の要望にこたえたことをいまはっきりと記憶がよみがえっております。その当時の沖繩の実態というものは、私は非常にこの沖繩県民の生活内容、また住環境、こういったものをつぶさに拝見いたしまして、ちょうど建設の委員長のときには、みずから沖繩の国政調査を申し入れて住宅環境改善のためにも真心をもって努力したつもりであります。 こういった点から、私はたしか本年の二月でありましたか、参議院の決算委員会で、喜屋武先生から沖繩の電信電話のおくれについて御指摘がありました。秋草総裁も、二人でこう並んでおりましたが、何としてもこの問題は早く処理し、期待にこたえねばならないということを話し合って、そのとき総裁もそれにこたえてくれて、大変秋草総裁にしてはやり過ぎだなと思うくらい情熱を示されたことを私はっきり記憶いたしております。したがって、私なりにこの沖繩の電信電話のおくれていることは十分承知いたしておりまして、ある機会に積滞は解消いたしましたという言葉を使うときにくるのは、沖繩だけが残っているという、まことに苦しい思いをしたことも記憶いたしておりまして、どうぞこの点はひとつ信じてもらいたいと、かように思います。 措置法についても、つまびらかではございませんけれども、大まかな、いわゆる本土復帰に伴っていままでのおくれをうんと取り戻して内地並みの水準に引き上げねばならないという立場であることぐらいは理解いたしております。その趣旨については、十分私も、私の立場においてできるだけの協力はしたいという気持ちでいっぱいであるということを申し上げて答弁といたします。
○説明員(秋草篤二君) 私どもの担当の電信電話について、沖繩に関する限り、私も大臣と同じ気持ちを持っております。 ただ、それだけお答えすればよろしいのかと思いますけれども、この前も一、二回私は、私の心境として、電信電話事業がこれだけ世界レベルになったこと、積滞解消、自動化も全部目の前にあると、長い間懸案であった財政上の問題もおかげさまで片づいたと、しかし、何としても沖繩だけが胸を張って答えられないと、私は総裁就任後一カ月で一番気になったのは、やはり沖繩の問題だけはこれはつらいなというので、総裁就任後一カ月、直ちに沖繩へ飛びまして、機関長会議を開いて非常に激烈な指示を与えましたが、同時に県知事、県会議長、新聞社等を歴訪しまして、沖繩の電話の復興は金ではないと、技術も幾らでもお助けできるし、また金は幾らでも出す。しかし、何としても——公社は二十数年たってここまできたんだけれど、沖繩の移管はことしで六年有余でございます。御案内のように基礎設備も行き詰まっておりますし、また私どもの組合の事情も内地と全く同じようなふうに律するわけにはいきません。そういういろんな事情もございますので、とにかく早くこの問題を解決しなくちゃいけないというので、目下懸命に努力しておるつもりでございます。担当する通信局は九州通信局長でありますけれども、九州、それから沖繩管理局長、年がら年じゅうこの問題に対してはうまくいっているか、促進はどうかということを注意深く配慮しております。 おかげさまで大分順調に乗ってきました。土地はほとんど買い上げ、基礎設備も順調に乗ってきましたし、また自動改式も、今年度中には、来年の三月中には沖繩も含めて全国全部自動化します。ただ積滞だけが残っておる問題でございまして、ちょうど玉野総務理事からお答えしたように、六次中と言って六次中いっぱいかけるという気持ちはございません。少しでも早く、一刻も早く本土並みの積滞状況というか、即時に電話がつけるような時代を早く迎えたいというのが私の念願でございます。これは本当に私の心境でございます。
○喜屋武眞榮君 御誠意、御努力は多としながらも、余りにも遅々として進まない現状にあせりを感じます。 そこで、私特にそう申し上げたのは、ここに「電信電話拡充・改良第六次五カ年計画について」というパンフが出されております。電信電話の充実ということが一国の文化国家のバロメーターであるということは申し上げるまでもありません。さらに僻地性、離島性の解消の最たるものは通信網の整備であります。立ちおくれた、取り残されたこの現状を、先ほど来他の委員からも沖繩の電話について御心配いただいたのでありまするが、このような現状。 少し早口で申し上げますならば、最近いただいた普及率の中で、これは五十一年度末でありますので、沖繩が現在少しよくなって一三・八、全国が三〇%。よく類似県、類似県といって比較しておる鳥取が二七・二%、島根が二五・五%、佐賀が二五・一%、鹿児島が二七・四%、こういった類似県の半分以下が現状であります。これにはいろいろの隘路もあるわけですが、どうしてもこれを打開してもらわなければいけない。 そこで、いつまでにどのように解消されるかということも詰めていきたいですけれども、私はきょう、ただ一つの問題を、この電話の問題についてぜひひとつ解決をしてあげると、こういう回答がほしいんです。 それはどういうことかと言いますと、実は私沖繩に帰るたびごとに、身体障害者の一女性から、これは沖繩戦で負傷した、そして身体障害者協会の理事、役員の婦人活動家であります。ところが、体も不自由なので、またその連絡先の相手も身体障害者でありますから、電話で連絡をし、電話でやりとりをしたいですけれども、それがどうしても入れてくれない、電話を入れることができないというので、私もその実情を実は与那原電電公社、中央の沖繩の電電公社にも行って頼んだんです。何とかこれをひとつ特例として頼むと、こういう事例があるわけなんです。ぜひこの際必ず解決してあげるとのお答えがほしいんです。総裁。
○説明員(秋草篤二君) いまの福祉関係の事情にある方の電話の問題ですけれども、こういう問題は、いま喜屋武先生がおっしゃったのはほんの一例だと思っております。もっともっと多数の困っていらっしゃる方も私はおるんだと思っております。 いまの話は、また特別に住所とかあるいは申し込期日とか、もっといろいろ詳細を承りまして、できることなら現地に特例をもってやるようにしますけれども、現場としますると、喜屋武先生がおっしゃったような例はほんの一部でありまして、もっともっと深刻な悩みで前から申し込んでおる人すらも救えないというのが現状だと思っております。一応調査さして、できることなら善処したいと思っておりますけれども、ここで確約するわけにはまいりませんけれども、十分御趣旨の旨は意に体しまして今後進めていきたいと思っております。
○喜屋武眞榮君 ほんの一例であるとおっしゃった。六万二千台の積滞がありますので、おっしゃるとおりだと思います。ところが、先ごろ来幾たびかこの問題も質問いたしました。東京都でありますと三日ないし一週間で申し込めばすぐ設置できると、こう回答を得ております。他県では二十日ないし三十日、いわゆる一カ月以内で設置できると、こういう実情なんです。にもかかわらず、沖繩においては、これは極端な例だけれども、八年も前から申し込んでまだ未解決の問題もあるわけなんですね。ですから、六万二千の申し込みからすると一例でありますが、いまの婦人の身体障害者の、どうしても連絡提携が必要なんだ、出かけて行って体が不自由で困っておると、また相手が相談をするにもなかなか訪ねて来れないと、こういう特例の——これは特例だと私は判断いたしておりますが、ぜひこれをひとつ。しかも私の情勢判断では、これは学校の近くの字でありますので、決して条件としては不可能でないと、こう私は思っておりますが、ぜひこれは何とかすると、こういう確答をしていただきたい。もう一遍お答えを願いたいと思います。
○説明員(秋草篤二君) 十分調査をいたしまして御趣旨に沿うようにいたしたいと思いますけれども、何分にもその事情は現地でないとよくわかりませんので、まずその問題について、沖繩県民全体から見ればいろんなまた問題もございますので、十分御趣旨はわかりますが、ひとつしばらく御猶予をいただきたいと思います。
○喜屋武眞榮君 じゃ、次に、第七十八回国会の参議院の逓信委員会、昭和五十一年十一月二日に持たれた逓信委員会で附帯決議として、「沖繩県における電話の積滞解消について、さらに格段の努力を払うこと」、こういう附帯決議がなされております。これが具体的にどのように実践に移されてきたか、そのことを承りたいと思います。
○説明員(秋草篤二君) もう附帯決議をちょうだいするまでもなく、私は先ほど来るる申し上げたような信念を持っておりまして、附帯決議がありますればよけいこの問題は丁重に扱わなくちゃいけない。いまこうした一番最大の悩みは沖繩が未解決であるということでございます。おかげで一歩一歩明るい見通しができまして、自動改式は年度内には必ず終わると。それから積滞も、なお一つの大きな局が完成しましたので、これから営業の売り出しができればかなりいまの積滞は半分ぐらいは片づくのではなかろうかと。まあしかし、まだ基礎設備の方はなかなか建築も困難なような、用地も獲得できないようないろんなコザのような町もございますので、いまここで具体的に何日までにきれいになるということはなかなか申し上げられませんが、誠意を持って、繰り返すようですが、誠意を持って、沖繩についてはもう本当に前向きで——これは金の問題でも何でもありません。幾らでも技術的な応援もできるんでありますから、現場の事情等も十分知っております。 ただ、お願いしたいことは、われわれのできないいろんな地域社会の関係というものもございますので、どうか先生にも、また同じ野党の先生にもよくお願いしておるんでございますけれども、ひとつこの促進方については電電だけではなかなかできない問題もございます。どうかそういう点をひとつ側面から応援していただければ幸いだと思っております。
○喜屋武眞榮君 いま総裁は、困難な問題があると、こうおっしゃった。そのとおりだと思います。しかし、私はあえて申し上げます。困難ということと不可能ということをすりかえてはいけないということなんです。困難というのは、理解と愛情と誠意、努力さえあれば必ず厚い壁は開いていく。克服できる。不可能ということは、どんなに逆立ちしても、どんなにあがいてもできないのが不可能なんです。ところが、ややもすると困難と不可能をすりかえて、これが避けられ葬り去られる心配が多分にありますから、ぜひひとつ困難を前提の上に、覚悟の上にそれを克服し、解決していただきたいということを重ねて申し上げます。 最後に、この防災行政用無線電信電話の施設について、これも結論だけ申し上げます。 地震、台風、水害に際して、全国各地の防災行政用無線電話の施設の整備状況がどうなっておるか。また、その必要性ということはもういまさら申し上げるまでもありません。特にこの沖繩に関して私が申し上げたいことは、特別措置法を御存じですかと聞きましたのは、沖繩振興開発特別措置法の第三条の第十項に、「防災及び国土の保全に係る施設の整備に関する事項」と、こういうふうに明記されております。特別措置をせよと。そして第五条には、「(国の負担又は補助の割合の特例等)」として、「振興開発計画に基づく事業のうち、別表に掲げるもので政令で定めるものに要する経費について国が負担し、又は補助する割合は、当該事業に関する法令の規定にかかわらず、同表に掲げる割合の範囲内で政令で定める割合とする。この場合において、当該事業に要する経費に係る地方公共団体その他の者の負担又は補助の割合については、他の法令の規定にかかわらず、政令で特別の定めをすることができる。」と、こううたわれまして、ここに政令がありますが、最後に「砂防設備」、「海岸」、「地すべり防止施設」、「河川」、この項目があって、その項目の費用は十分の十以内国が負担すべきであるとちゃんと明記されておる、特別措置法でですね。だから、この防災にかかわる事業をこの中に含めて考えていただくならば、当然この割合で国が支出すべきである。ところが、去年、県がそれを一応予定したら総額二十四億。そうすると、国が八億出すと対応費を県は十六億裏づけなければいけない。それでとうとうその対応費を持ち切れぬでこれをストップした例が御案内のとおりにある。今度も、聞くところによると四億一般県並みに計上されておると、こういうことも承っております。そのやりとりは、時間が後に迷惑かけるといけませんので、そういう御配慮があれば——だから、沖繩問題は特別措置の法にちゃんと柱があるけれども、行政ベースになりますというとそれが密着しない。法は法として宙に浮いておる。それを密着させるのはやっぱり理解と愛情と努力、誠意ですよ。これでもってぜひひとつ今度はこの沖繩の、特に台風災害の危険の多い沖繩ですね、この施設をこの法の精神にのっとってぜひ実現さしてもらいたいと強く要望いたしまして、大臣の御答弁をいただいて、予定の時間が参りましたので終わります。
○国務大臣(服部安司君) 沖繩県における防災行政無線の必要性は御指摘のとおりでございます。沖繩県にあっても、来年度着工をめどに現在郵政省と協議を続けながら計画策定中でありますが、郵政省といたしましても、その促進を図るとともに、具体的な計画が確定した暁には周波数の割り当てその他の面で十分配慮してまいりたい。 ただ、補助金の問題でありまするが、これは自治省所管でございまして、われわれも喜屋武先生同様、沖繩県の特殊性から考えてできるだけ多く補助の配分を心から願っているところでありまするが、郵政省ではこれはいかんともいたしがたい、法制上。これは補助配分するのは自治省でございますので、この点御理解を願っておきたいと存じます。
○説明員(千葉武君) お答え申し上げます。 御指摘ございましたように、現在沖繩振興開発特別措置法に基づきます事業につきましては、それぞれ法律の第三条または第五条に基づきまして、事業あるいはそれに対する財政の特例が掲げられているわけでございます。私どもといたしましては、従来からこれらの整備事業につきまして、一般の行政無線の整備でございますが、一般行政無線の整備につきましては補助金を充当いたしまして、さらにその地方負担額につきましては地方債を配分をしてきた、こういう形で整備をしてまいったわけでございますが、沖繩県から御要望のございます高率補助のことにつきましては、先生が御指摘ございましたように、これは法律の第三条で事業名は一応挙げられておりますが、第五条の特例補助の対象には掲げられていないと、こういう実情でございます。したがいまして、沖繩県におきましても、この特例補助の改正方について従来から沖繩開発庁の方に要望をしているわけでございますが、私どもといたしましても、この法律改正の推移を十分見守ってまいりたいと。まあ特例補助の規定ができた暁には、私どもとしてもそれに対応した財政処置をとってまいりたいと、このように考えております。
○秦豊君 時間が時間ですから、特に郵政省側の簡潔な答弁をお願いしておきたいと思いますが、郵政大臣、音声多重放送の免許問題、これはメーカーよりも放送局よりもだれあろう郵政大臣たるあなたが実は一番勇み足、一番急ぎ過ぎた、こういう印象を持っているんだが、どういうお答えができますかな。
○国務大臣(服部安司君) 私はかねてからテレビジョン音声多重放送の実施については積極的に努力してまいったことは御指摘のとおりであります。去る九月、これは多重放送制度の制度的検討のために、御承知のように、郵政省に設置された学識経験者からなる多重放送に関する調査研究会議というのがございまするが、昭和五十一年十二月に、多重放送の実施に当たっては技術的、法律的に問題の少ないという答申をいただいております。私が就任いたしましてから、正直申し上げてNHKの技術研究所を訪れましてこの音声多重の実験を拝見いたしまして、ステレオ、二カ国語放送ともにこれはもうとてもすばらしい内容のものであると。したがって、できれば広く国民にこの供用を開始したいという立場から、決して勇み足ではございません。内容がきわめて多彩で豊富で、必ずこれは国民に喜んでいただけるという立場で踏み切った次第でございます。
○秦豊君 それはあなた、秋葉原を歩いてみると一目瞭然ですよ。爆発的に売れているから品薄じゃない、引き合いは少ない、ばらばらにしか売れていない。にもかかわらず品物がない。つまり、あなたはそうおっしゃるけれども、研究所段階ではそうでしょうけど、実際のマーケットの流通段階では、メーカー側の対応が間に合ってないんだから、これは急ぎ過ぎたのは公平に見てあなただという言い方は決して言い過ぎじゃありませんよ、重ねて。
○国務大臣(服部安司君) 反論するようでございまするが、実は郵政大臣の諮問機関がございます。画像通信懇話会という私の私的諮問機関がございまして、ここには、NHKを初めいま帰りました電電公社総裁、それから関係メーカー、いろんな方がおられるわけでありまして、私はいよいよ免許に踏み切るという決心をいたします二カ月前に、こういった電子機器メーカーに、いよいよこの時点で音声多重を踏み切りたいが、メーカー側はどの地域でもきわめて低廉な価格で求めに応じる体制はできるでありましょうかということを申し入れましたところ、異口同音に、電子機器メーカーは必ず要請にこたえられるという確約を得たものでありまするから、これならば大丈夫だろうと、かように考えるとともに、またそのメンバーの中には、放送事業者では民放の代表者、NHKの会長もいるわけでして、この問題についても近く免許に踏み切りたいが、いろいろ意見があれば参考にしたいからお聞かせ願いたいと、一刻も早く踏み切ってもらいたいという要望があったものでありまするから、私の考えと一致したもので私は踏み切ったわけであります。決して勇み足ではございません。
○秦豊君 これ以上は一種の水かけ論だからやめる。時間がもったいない。あなたの私的諮問機関ならメンバーの組み合わせでどうでもできますよ。いいですか、総理大臣の諮問機関でもそうなるんだから。私はそういう印象を持っている。まあこれは深追いしませんが、また別な場でやりましょう。 そしてまた、電子機械工業会にしてみても、アダプター等を含めて三カ年で三千七百億円と言えば、それはそういう意見を出すのがむしろあたりまえじゃありませんか。それにあなたは、私によれば、失礼かもしれないが、あなたは悪乗りをしたという印象を否めないんです。 次に進めますけれども、一つ私わからぬことがある。大臣は明快におわかりだろうと思うが、FM放送のステレオ化、それからテレビのカラー化、これは免許不要だったはずですよね。ところが、あれはぼくは多重の一種だと思っているんです。ぼくは多重の一種だと思うんです。では、なぜ今度音声多重にだけ免許が必要であったのかというこの疑問、素朴な疑問、これに明快に答えてもらいたい。私見によれば、これは行政権の拡大ですよ、こう言いたいんだが、どうお答えになりますか。
○政府委員(平野正雄君) お答え申し上げます。 テレビジョンの多重放送につきましては、先ほど来先生御指摘のような音声多重がございます。音声多重には二カ国語放送と合わせましてステレオ放送がございます。今回免許いたしましたものは、実はテレビの音声に付帯をいたしますステレオ放送及び付帯的な、補完的な二カ国語放送の二種類でございます。この二カ国語放送と申しますのは、御承知のように、他の補完をいたしません独立をしました音声放送も同じ送信機及び受信機によって可能になるわけでございます。その点につきまして、先ほど大臣が御答弁申し上げました中にございました、五十一年に御答申をいただきました外部の諸先生方の集まりから特に御注文がついておりまして、独立音声放送については第三者に利用させることをあわせて考えなさいという御注文がついておるわけでございます。同じような関係が実はテレビジョンの多重放送の他の方式、たとえば静止画放送でございますとか、文字放送でございますとか、あるいはステレオ放送でございますとか、そういったものが将来において検討対象になるかと思いますが、そのようないわゆる第三者の放送を将来免許していくことを検討しなさいと、こういう御注文がついておるものでございますので、一つ一つの放送についていわゆる免許の単位という取り扱いにする必要があったわけでございます。
○秦豊君 やや苦しい答弁ではありませんか、電監局長にとっても。つまり、使う第三者とか云々じゃなくて、技術的なことを私言っているんですよ。一方では免許は不要、一方ではあくまで免許の対象にする。これは片手落ち。言ってみれば郵政大臣としては土俵を踏み越えてきた、行政権の拡大、こういう私は認識を持っているんですがね、その点どうですか。なるべく簡潔にお願いします。
○政府委員(平野正雄君) はい。 先ほど御指摘ございましたテレビジョンにつきましても、これは白黒でスタートいたしましてカラー化が行われたということでございます。同じ映像が従来白黒であったものがカラーで見える、そういった趣旨におきまして、これはもういわゆる番組と一体のものである、そういう観点から特に別途の取り扱いをしなかった。FMのステレオにつきましても、これはすでに電波技術審議会、郵政大臣の諮問機関でございます電波技術審議会の方からも御答申をいただいておりますし、国際的にも流通をいたしておりますように、いわゆる二百キロヘルツという非常に広いバンドでございます。音楽に適する、音楽に適する以上ステレオである、そういった意味におきましてこれは別途の取り扱いをする必要がなかった。ただ、ただいま申し上げておりまするのは、テレビの音声多重の中の二カ国語放送の取り扱い、これにひとつ御着目をいただいて、御理解をいただきたいと思います。
○秦豊君 じゃ、ちょっと観点を変えましょうね。混信のトラブル、これはもう大丈夫ですか。解決済みですか。断言できますか。十月五日にあなた方は電子機械工業会に紙切れを出しましたな、通達と言うんだけれども。行政指導みたいなもので一体カバーできますか。いまたまたま表面化したのはソニーだけだが、ある研究機関によると、ほかのメーカーにも混信の技術的可能性ありと、好ましくはないがと、こう言っているんで、いまは氷山の一角。ぼくはまだまだ出るという印象を持っておるんですが、郵政省側はどういうふうにお考えですか。
○政府委員(平野正雄君) ただいま御指摘ございましたように、テレビジョンの音声多重放送の実施に伴いまして、二カ国語放送の場合に、外国語音声が従来のテレビジョン受信機で聴取している日本語の音声に混信を与えるという問題でございます。この原因を究明いたしましたところ、実はある特定のメーカーが昨年のある時期に製造いたしました一部の受信機に限って、これはいままでのところでございますけれども、一部の受信機に限って設計上の不備があることが判明をしたわけでございます。このため、先ほど先生おっしゃいましたように、関係の向きに対しまして、適切な対策をとるように指導をしたわけでございます。 なお、このテレビジョン音声多量放送の実施に当たりましては、郵政省の指導もございまして、NHK及び日本電子機械工業会が共同いたしまして、昨年、実は市販機種の全部につきまして性能のチェックをしたわけでございます。その結果、もう全く問題はないということがわかったわけでございます。ところが、ただいま申しました一部の受信機メーカーが、このチェックの後で一部設計を変更して販売をしたということが判明をしたわけでございます。しかしながら、このようなことが再び起きては困りますので、日本電子機械工業会あるいは放送事業者とも協力をいたしまして、念のために全機種について、将来に向かってこのようなトラブルがないことを確認するための測定を現在行っておる、そういう状況でございます。
○秦豊君 ちょっと異例ですけれども、慣習になじまないと思うが、あなたの方もがまんしてもらいたい。時間が何分ありませんので、私ここで演説しますから、言いたいことを全部並べる。それで、後は委員長のお計らいで時間が来るまで答弁を続けてもらいたい。いいですか。 まず、混信の保証。あなた方の保証は希薄、必ずまた起こります。その場合の責任はまた追及しましょう。 それで、災害、緊急時の多重放送の申請がステーション側からかなりあったんだが、それは認めなかった。なぜか。災害時にこそあらゆる情報チャンネルを全開にして広報活動に当たるのが行政官庁の常識なのに、なぜか。 それからFM問題についても、私は決して服部郵政大臣に怨念は持たないんだが、個人的な私怨なしなんだが、公平に見て、放送界出身の一人として、あなたはFM免許の場合もしゃにむに急ぎ過ぎた。十一月二十三日の例の国際放送との中波の混信問題についての一応の結論が出てからおもむろに取り組もうというのが電監局のスタッフたちの当初予定であったはずであるが、にもかかわらずあなたは急いだ。急ぎに急いだ。気に食わない属僚は切った。そして急いだ。ところが、結果はどうですか、結果は。あなた自身がいまもういまいましく日夜かみしめていらっしゃるように、猛烈なロールバックに遭って、巻き返しに遭って、いまペンディング、差し戻しじゃありませんか。 しかも、私が言いたいことは、免許の方針であるとかFM放送の形態なんというのは、自体、郵政省のこれ専決事項でしょう。郵政省の行政の範囲じゃありませんか。違いますか。いつから変わったんですか。しかも、免許については、私は大野伴睦老健在のころ、村上郵政大臣時代からずっと見ているんだけれども、郵政省を。郵政大臣の裁量の範囲じゃありませんか。いつから与党の介入を許したのか。これは明らかに私は放送の歴史の中でも希有なことだ、あり得ないことだと。こんなことを許している郵政大臣というのは、一体行政官庁の長として責任をとっておらぬと。 いいですか。「皇帝のいない八月」という問題作が上映されて、少しそそっかしい大臣が何か放言したりしているようだが、私に言わせれば、皇帝のいない八月じゃなくて、郵政大臣のいない郵政省、郵政大臣のいない免許事業、こうなりますよ、あなた。そうはお思いになりませんか。第一、自民党の通信部会のメンバーを念のために、後学のために伺いたいくらいだ。あれは田中派による服部郵政大臣封じ込め、あなたの両手をしばる、こういう意向以外の何物でもないというのは、いまや常識じゃないかとさえ私は思う。私はですよ、いいですか。 なかなか反論はむずかしいと思うんですがね。しかも、私は電波こそ国民の共有財産であるという大きな前提と公理を踏まえれば、世に言われているように、あなたがなぜ急いだか。それはやはり考えがあったんだ、反対給付を期待したんだというふうな、あなたにしてみればもう怒髪天をつきたいような根も葉もないうわささえ業界には流れておる。FMはこれは最後の免許でしょう、いわば。いわばですよ。新しい技術開発がない限りぼくは最後の免許だと思うんだけれども、共有財産であり最後の免許であればあるほど、獲物に群がるハイエナのような存在を許してはならぬ、電波を利権の対象にしてはならぬという意見をも私は持っているんだけれども、以上のことについて、時間の来る瞬間まで、特に大臣に集中的にお答えいただきたい。いかがでしょう。
○国務大臣(服部安司君) 大変御親切な、愛情ある御忠告をいただいて、まず感謝を申し上げます。
○秦豊君 愛情はないですね。
○国務大臣(服部安司君) 私はそのようにとったわけでありまするが、劈頭に申し上げたいことは、あなたのお話しのとおりに、電波は国民の唯一の共有財産であるという基本的姿勢に立って、純粋な気持ちでこの仕事に取り組んだことをまず壁頭に申し上げておきたいと思います。 そこで、私はなぜこのFMの国民還元に力を注いだかと申しますると、現在、御承知のとおりに、民放では東京、大阪、名古屋、福岡の四局だけが放送開始をしていることは御案内のとおりであります。この四局が試験が終わって実用に入ってからもうすでに七年近く相なるわけであります。現在、このFMファンと申しましょうか、音楽愛好者の間では、きわめて品質のよい——これはもう専門家だから申し上げなくとも、一刻も早くわれわれに還元してくれということが、いろいろな機会に強い声として私の耳に入るわけでありまして、私は、新米でありまするが、大臣就任と同時に、関係局長に、このFMの開業についてどういう見解を持っているかということを、私にいたしましては時間をかけ過ぎるくらいいろいろと検討を開始いたしました。 御指摘の中波のいわゆる混信問題でありまするが……
○委員長(寺田熊雄君) 大臣に申し上げますが、あと三分でおまとめ願います。
○国務大臣(服部安司君) はい、かしこまりました。 中波放送の国際情勢の帰趨がほぼ明らかになったと、これはあとはほぼという言葉を使うべきかどうか、私はまああえて使わしてもらいたいことは、やはりわが国の近くに、いわゆる電波を文化に使わないで、戦略的に使っている国もあるわけですから、あえて使わしていただきますが、しかし、国際情勢がもうこれでいいだろうという見通しが立ったという専門家の報告もあったわけでありまするから、しからば四県だけにとどめることなく、強い国民の要望であるから、これを広く国民に還元すべきであるという立場をとったわけでございます。 次に、行政権の、いわゆる大臣なき郵政省ではないかという御指摘でありまするが、これは郵政省の所管する行政事務を円滑に遂行するためには、現在政権を担当いたしておりますやはり与党、主として自民党の通信部会でありまするが、これとやはり緊密な連携をとる必要があるということは、やっていい悪いの判定は別でありまするが、一応私としてはその立場をとらざるを得ない。また、過去の事例をずうっとひもといてみましても、必ずそういったことがとられていたわけでありまするから、私はそういった措置をとりました。緊密な連絡をとる必要はあると感じて、通信部会にお諮りいたしましたことは事実であります。いまいろいろとあらゆる角度からこの通信部会において御検討をいただいているわけでございまして、決して私はあなたの言葉をかりると振り回されているとは感じておりません。大いに一週間や十日、一月あわてることなく、各界各層の意見が集約されて、そこで、時間の限り論議を尽くしてよりよいいわゆる還元をするべきであるという立場をとっているのが現実の姿でございます。 いろいろと御指摘をいただいた問題も、私の今後の行政運営について十二分に参考にさせていただいて万遺漏なきを期してまいりたい。しかし、純真な気持ちで取り組んでいるということを、最後に重ねてあえて申し上げて御理解を得ておきたいと存じます。 ありがとうございました。
○秦豊君 まことに不本意ですけれども、時間の制約に従います。あなたの答弁にも必ずしも納得できない。ほかの手段で、質問主意書なり、別な委員会があればその場でさらにあなたの意見を追及したいと思います。
○委員長(寺田熊雄君) 他に御発言もないようですから、郵政省及び日本電信電話公社関係の決算についてはこの程度といたします。 次回の委員会は、来る十月十六日午前十時に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時十三分散会 —————・—————