外務委員会 第2号
- 発言数
- 90 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1978/10/12
会議録
○委員長(菅野儀作君) ただいまから外務委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告をいたします。 去る三日、亀井久興君が委員を辞任され、その補欠として二木謙吾君が選任されました。 まだ、去る九日、三善信二君が委員を辞任され、その補欠として玉置和郎君が選任されました。 —————————————
○委員長(菅野儀作君) 千九百七十一年の国際小麦協定を構成する小麦貿易規約及び食糧援助規約の有効期間の第四次延長に関する千九百七十八年の議定書の締結について承認を求めるの件を議題とし、政府から趣旨説明を聴取いたします。園田外務大臣。
○国務大臣(園田直君) ただいま議題となりました千九百七十一年の国際小麦協定を構成する小麦貿易規約及び食糧援助規約の有効期間の第四次延長に関する千九百七十八年の議定書の締結について承認を求めるの件につきまして提案理由を御説明いたします。 千九百七十一年の国際小麦協定は、本年六月三十日まで有効期間が延長されておりましたが、この議定書は、同協定の有効期間をさらに一年間延長するものであり、本年三月ジュネーブで開催された関係国政府間会議において採択されたものであります。 千九百七十一年の国際小麦協定は、小麦貿易規約と食糧援助規約との二部から成っており、小麦貿易規約は、従前の国際小麦協定に比し、価格帯、供給保証等のいわゆる経済条項を欠いておりますが、小麦の市況の安定化のため加盟国が情報交換、協議を行うこと等を規定し、食糧援助規約は、開発途上国に対する食糧援助について規定しております。この議定書は、この両規約の実質的な内容に変更を加えることなく、その有効期間をさらに一年間延長することを定めており、小麦貿易規約の有効期間の第四次延長に関する千九百七十八年の議定書と食糧援助規約の有効期間の第四次延長に関する千九百七十八年の議定書との二部から成っております。 この議定書を締結することは、小麦貿易に関する国際協力の促進が期待されること、開発途上国の食糧問題の解決に貢献することとなること等の見地から、わが国にとり有益であると考えられます。なお、わが国としては、食糧援助規約の有効期間の第四次延長に関する千九百七十八年の議定書に基づく食糧援助を米または農業物資で行う方針であるので同議定書にその旨の留保を付しました。 よって、ここに、この議定書の締結について御承認を求める次第であります。何とぞ御審議の上、速やかに御承認あらんことを希望いたします。
○委員長(菅野儀作君) 以上で説明を終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○戸叶武君 千九百七十一年の国際小麦協定を構成する小麦貿易規約及び食糧援助規約の有効期間の第四次延長に関する千九百七十八年の議定書の締結について承認を求めるの件につき、園田外相の提案理由の説明をただいまお聞きいたしましたが、これは本協定の有効期間第四次延長、すなわち同協定の六月三十日までの有効期間、これをさらに一年間延長するという、本年三月ジュネーブで開催された関係国政府間会議において採択された議定書の承認の件についてでありますが、私は、本日、これを承認するに当たって、一応政府に問題点について御説明を承りたいと思います。 ただいまの説明において、この議定書を締結することは、小麦貿易に関する国際協力の推進が期待されること、開発途上国の食糧問題の解決に貢献することが挙げられておりますが、その二つについての成果を具体的にお示し願いたいのであります。
○政府委員(手島れい志君) お答え申し上げます。 御承知のように、今回、延長の承認をお願いいたしております千九百七十一年の国際小麦協定にはいわゆる経済条項というものを欠いておりまして、その意味におきましては小麦貿易における重要な構成部門がないという事実はございますけれども、また、他方、生産国と消費国とがお互いに協力いたしまして情報を交換いたしましたり、あるいはその市況の変動に応じましていろいろ相談をしていくという仕組みがあることは、日本のような大きな輸入国にとりましても非常に重要なことであると思いますし、さらに、それにつけ加えまして、この小麦に関する規約と並びまして食糧援助の規約がございますけれども、この食糧問題の解決、特に南北問における食糧問題の取り扱いということはきわめて発展途上国にとっても重要なことであり、したがいましてこの面において先進諸国が必要な援助をお互いに相談しながら南側の国々に与えていくということは、国際協力の促進の面から言っても非常に重要なことであるというふうに考えております。
○戸叶武君 わが国では、食糧援助規約の有効期間の第四次延長に関する千九百七十八年の議定書に基づく食糧援助を米または農業物資で行う方針であるので同議定書にその旨の留保を付しておりますが、その点について御説明を願います。
○政府委員(武藤利昭君) 援助規約ができましたときに、その対象といたしまして小麦及び粗粒穀物ということになりまして、米が入っていなかったわけでございますが、わが国といたしましては食糧援助の一環として米を使うということもまたそれなりの意義があるという見地から、わが国としては米及び農業増産のための資材というようなものも援助の対象に含めるという方針を立てまして、その旨を留保した次第でございます。
○戸叶武君 小麦及び粗粒穀物、というのはトウモロコシを指さすものでしょうが、アメリカ等の通念において問題が処理されたのですが、わが国の米産国としての、米を主体として食糧生産を営んでいる国としてのわが国の立場というものをそれは理解したものだと思いますが、この食糧問題をめぐってことしは穀物が世界的に見て大豊作だと伝えられております。それがどの程度の生産になっているか、また過剰生産になっているか、その予想について承りたいのであります。
○説明員(山田岸雄君) 最近の小麦の国際需給について御説明さしていただきますと、一九七七年におきましては、作付面積の減少や干ばつ、これは主要輸出国でございますが、減少がございました。またソ連、中国等におきましても減産となった、こういうことでございまして、その前年の史上最高であった四億一千八百万トンに対しまして、約八%ぐらいの減の三億八千五百万トンぐらいでございました。しかしながら、一九七八年、今年でございますが、今年におきましては、アメリカで一割程度の小麦の減産というふうなことはございましたけれど、その他の生産国、またソ連、中国等におきましても大幅な増産が見込まれておりまして、世界の総生産量は四億一千万トン程度、史上第二位に値するものじゃないかというふうに予想されておりますけれども、このような情勢でございますので、国際需給は緩和基調で一応推移するのじゃないか、こういうふうに見ております。 以上でございます。
○戸叶武君 小麦貿易規約と食糧援助規約との二部から成り立っているところの国際小麦協定は一九七一年につくられたものでありますが、小麦貿易規約なるものは、従来の国際小麦協定に比し、価格帯、供給保証等のいわゆる経済条項を欠いておるのでありますが、それは運営の面においてそれと同じような成果を上げようという考え方によるものでしょうか。
○説明員(羽澄光彦君) お答えいたします。 その七一年の協定をつくりますときに、やはり経済条項を、先ほど先生がおっしゃいましたような価格帯とか供給保証というものを入れ込んだ条約をつくりたいというのが関係国の希望でございまして、その線で交渉が行われたわけでございます。しかしながら、経過的に申し上げますと、アメリカとかカナダとか豪州といったような生産国の中で非常に利害が対立いたしまして、生産国内の共同歩調といいますか、それがとれなかったわけでございます。したがいまして、この種の商品協定交渉にございますような生産国と消費国といいますか、輸出国と輸入国といった間の協議に至るまで交渉が熟しませんで、生産国間の話し合いがまとまらないままに結局交渉を終わらなければならないということになったわけでございます。そこで七一年の小麦貿易規約におきましては経済条項を入れ込むことができなかったわけでございまして、その点、経済条項を入れた協定よりは国際小麦の貿易を安定させるという目的からすれば効果が薄かったと言わざるを得ないと思います。 ただ、何も協定がないままで放置しておくとよけいに事態が悪化するおそれがあるということで、先ほど来話に出ておりますような情報の交換とか、小麦の貿易状況が非常に悪化するとき、あるいは悪化しそうなときには関係各国でその対処ぶりについて協議する、そして協議したものを理事会を通して勧告するというようなメカニズムを残したわけでございます。実際におきましては、そういった協議は特別に行われるわけではございませんでしたけれども、情報の交換を通じまして、その間、非公式なベースできわめて活発にそのときどきの市況に対する対処ぶりについて関係国間の意見の調整ないし意見交換が行われたわけでございます。 なお、先ほど来申しておりますように、経済条項がないということはどうしても現在の小麦貿易規約が十分効果的でないということになりますので、この議定書におきましても、なるべく早い機会に経済条項を盛り込んだ協定をつくるように交渉を促進するということがうたわれておりまして、御存じのように、その線で現在新協定をつくるための交渉が行われている状況でございます。
○戸叶武君 価格帯、供給保証等の経済条項をつくり上げなければならないのだが、とりあえず各国の実情を把握して効果的な対策を練るための情報交換に重点を置こうというところにいまとどまっている模様でありますが、その情報交換においては相当の効果を上げておるでしょうか。
○説明員(山田岸雄君) 現在、国際小麦協定の事務局におきましていろいろと統計委員会等がございまして、その各国で持ち寄られました統計等はつぶさに加盟国に配付される、このようになっております。したがいまして、われわれも基本的な各国の統計数字等は情報としていただいておりますし、それがわが国の輸入を行う際の基本的な検討をする場合のデータとして利用されておるような状況でございます。
○戸叶武君 千九百七十一年の食糧援助規約によると、「開発途上にある国の利益のため、拠出によって食糧援助計画を遂行する」。国際食糧援助を行う国々の年間最小拠出量は、第一にアメリカ合衆国の百八十九万メートルトン、第二位が欧州経済共同体の百三万五千メートルトン、第三位がカナダの四十九万五千メートルトン、次がオーストラリアと日本の二十二万五千メートルトンとなっております。その他、スウェーデンとかあるいはスイス、アルゼンチン、フィンランド等はごくわずかでございます。 ところが、これだけの実績を持っているところの日本国が、規約の正文においては英語、フランス語、ロシア語及びスペイン語が用いられているが、日本語は用いられていないのであります。これは長い間の国際慣行からそうなっているのかもしれませんが、こういう問題も、徐々に、国際協力において相当ウエートの高い日本の立場からして、日本語というものも正文に加えられるような試みを外務省はしているかどうか、してもだめなのか、しないのか、その点をお聞きします。
○政府委員(山田中正君) いま先生御指摘ございましたこの条約におきましては、国連の機関でございますUNCTADの枠内の交渉でございますので、国連の公用語としての五カ国語の中の、中国が交渉に参加いたしておりませんので、中国語を除いた形の正文ができておるわけでございます。 一般的に申しまして、非常に広い加盟国の条約交渉はやはり国連の公用語というものが重視されます傾向にございますので、日本語は必ずしも国際語ではございませんので、その日本語を採用させるということは非常にむつかしい現状でございます。ただ、条約によりまして、日本の役割りが非常に大きいものにつきましては、たとえば先国会で御承認いただきました国際特許協力条約のように、これは正文ではございませんが、公定訳としての日本語を実現するような努力をいたしております。外務省といたしましては、先生御指摘になりましたような、条約に日本の役割りが非常に大きいようなものにつきましては、先ほど例に挙げましたような形で努力してまいりたいと思います。
○戸叶武君 ことさらに力むのではありませんが、国際協力の実績を中心として、国連の国際用語に日本語がなってないからというような従来の慣行だけに従うのでなく、いまの特許の問題においてもすでにその試みがなされているように、こういう食糧関係あるいは技術なり経済の援助ということに対して、日本に対する国連の要請は非常に大きいのであります。期待されてそれだけの努力をしていながらも、国際的な慣行や国連用語になっていないからという理由だけでもって、従来のとおり十八、九世紀以来の米、英、フランス、ロシヤ等の国語あるいはスペイン等の国語のみが使われておって、日本語というのは用いられないというのは、やはりひとつその辺に、日本の外交の軍属とまではいかないけれども、自主的なものを盛り上げていく努力が足りない面があるんじゃないかと思いますが、いま外務大臣はおりませんか——政務次官でもよろしゅうございます。
○政府委員(愛野興一郎君) ただいまの戸叶先生の御意見はまことにごもっともでございまして、国連の諸機構に対する拠出金、あるいは先ほどお話がございました、いろんなわが国の援助等々からかんがみまして、わが国としてもひとつ、十八世記以来の公用語じゃなしに、日本語も公用語にすべく今後努力をしなければならないと、全く同感でございます。現状はただいま申し上げたとおりでございますから、先生の御意見をしんしゃくいたしまして、今後とも外務省といたしましては努力をいたしたいと考えております。
○戸叶武君 食糧援助規約の規定によると、「食糧援助計画への拠出の全部又は一部を現金の形態で行なう国の拠出額は、当該国について定められた数量を一ブッシェル当たり一・七三アメリカ合衆国ドルで換算して算出する。」ことになっていると記されておりますが、具体的にはそれはどのように取り扱われておりますか。
○政府委員(武藤利昭君) ただいまお示しございましたように、一ブッシェル当たり一・七三ドルということになっているわけでございますが、片や小麦規約の方に、一メートルトンは小麦について三十六・七四三七一ブッシェルという換算がまた決まっておりまして、それでそのブッシェル当たり一・七三ドルにただいまの三十六・七四三七一というものを掛けましたものが一トン当たりのドルになるわけでございまして、それにわが国の拠出量とされております二十二万五千トンを掛け合わしたものがおおむね一千四百三十万ドルということになるわけでございます。
○戸叶武君 御承知のように、ドルを基準とした場合に、アメリカ自身も世界の多くの国もドルが国際基準通貨のように思い込んでいるところもありますが、金との関係、結びを解いて以来、ドルは非常に動揺が激しい今日においては特にその振幅度合いが激しい不安定なものになりつつあって、ドルと円との関係、ドルとマルクとの関係等において幾つかの問題が起きておりますので、EC国においてはEC国独自の基準通貨をつくろうという流れもありまして、日本においてもこの問題をめぐっての調整ということがいろいろな面で問題化されておりますが、その問題に対してはどういうふうに対処しておりますか。
○政府委員(武藤利昭君) ただいま戸叶先生御指摘になりました点がまさに新援助規約の問題点の一つでございまして、一ブッシェル当たり一・七三ドルと申しますのは現状からはかなり遊離した昔に決めた値段でございますので、これを新しい援助規約ではどのような換算率を用いるか、また若干付随的な問題になりますが、これを固定的な価格にするか、片や市況はときどき変化いたしますので、その市況に応じてある程度浮動性のあるものにするか、というようなことがまさに新援助規約の交渉上の問題点の一つとなっているわけでございます。
○戸叶武君 現に、日本政府は、いままでタイなりインドネシアに相当の救済の手を伸べていると思うのであります。その場合に米や農機具で援助を行っておりますが、それはどのような方法において行い、また国際的に承認を得ているか、それを承りたいと思います。
○政府委員(武藤利昭君) 開発途上国側から食糧不足に陥っているということで援助要請がございまして、そのような開発途上国側の要請を勘案いたしながら配分するわけでございます。 で、その際、相手国側が米を希望すると言えば米を供与することにいたしますし、またむしろ農業物資、肥料が多いわけでございますが、肥料を希望するということであれば肥料を割り当てるということになるわけでございますが、実際の供与方式といたしましては、これはわが国は小麦の輸出ではございませんので、現金によって拠出することになっております。で、これを相手国側に現金供与いたしまして、外国側が自分の希望する米なり肥料なりを調達する、そういう仕組みになるわけでございます。
○戸叶武君 この問題をめぐっていろいろな問題が取りざたされているので、後日でもよろしゅうございますが、資料をやはり本委員会に提出していただきたいと思います。 それから、日本政府は、小麦を年間五百五十万トン程度輸入し、そのうち三百万トンはアメリカ合衆国から得ているのでありまして、小麦輸出国としてのアメリカにとっては得意筋であります。問題は日本の問題ですが、日本の食糧は、国民はいままで主として米食でありました。このごろは嗜好が変わって小麦を多く食糧に用いるようになりつつありますが、いま日本の政府は食生活の嗜好上の変化による余剰米の処理のために頭を悩ましておりますが、問題の一番問題点は、価格支持を米のみにしぼったとも言う政府の軽率な価格政策の失敗において日本米はカリフォルニア米の四倍ないし五倍も高いのでありまして、国際価格において競争にならないのであります。したがって、米が日本にあり余っても、外国に出すのには外国の安い米なりあるいは小麦を買って発展途上国に援助するというようなことをやっているのだと思いますが、そういう方法で日本がやっている国々はいかような国でありますか。
○政府委員(武藤利昭君) 最近の実績でございますと、たとえば昨年度インドネシアにはタイ米が行っております。南イエメン、フィリピン、これも同じくタイ米が行っております。それから北イエメン、モザンビークにはパキスタン米が行っております。それから中東の難民に対しましてはエジプト米が行っております。主なお米の輸出国としてこの日本の食糧援助の対象になっておりますのはただいま申し上げましたような国が主な国でございます。
○戸叶武君 ソ連は一九七二年にたしか千五百万トン、一九七五年に一千万トン程度の小麦の輸入を行っております。これは天候異変による災害からのやむを得ない対策であったと思いますが、ことしはソ連も中国も大豊作ということでありますが、それに反して戦乱がおさまったばかりのまだ不安定な状況にあるベトナム及びインドネシア等においては災害に見舞われておりますが、日本政府はこれらの国に対してどのような援助物資を送っておりますか。
○政府委員(武藤利昭君) 最近の例では、ベトナムに対します緊急援助一億円を決めたわけでございますが、その内容につきましては相手国側とさらに相談をすることになると思います。一億円という金額から判断いたしまして恐らく医療品、衣類というようなものになるのではないかと思いますが、詳細につきましては協議中で決定いたしておりません。
○戸叶武君 食料品は送っておりませんか。
○政府委員(武藤利昭君) この緊急援助に米を含めるということにつきましては、これは国内に過剰米があるわけでございますので、ベトナムの洪水で非常に食糧が不足している、日本の過剰米で援助をということはもちろん考えられるわけでございますけれども、何分日本のお米の値段が非常に高うございまして、一億円の米で日本のお米を供与いたしましても数量的には余り大きなものにならないという問題があろうかと存じます。
○戸叶武君 この政府の硬直した姿勢、あるいは農協等の倉庫に過剰米が棲み重なっておっても、飢餓に苦しんでいる国々に対して、価格においてそれは適当な対策が講ぜられないからというので手をこまねいている状況を不満として、現化、生産農民の間から、あるいは知識人の間から過剰米でも結構だから一握り運動を起こして、金をとるのでなくて、人道的な見地から、日本国民が、余り米、過剰米の処置に怠慢なる政府が足踏みしているだけで何ら一つの対策も講ぜられない、これに対して抵抗の意味で金をもらわないでそれらの国々に食糧を送ろうという運動が底辺において起きております。私は、この運動は日本の底辺から起きる一つの国民運動として、生産農民が訴えんとしても政府に訴えることができない。ベトコン議員はベトコンに変じてしまった今日においては愛想が尽きた。やはり純人道的な見地から日本国民は銭のことばかりを言ってうろちょろしているんじゃない、あり余った穀物を飢餓に瀕している人々に送らなければならないという筋の通った運動が起きてきている模様でありますが、この運動は私は日本の農政の貧困の中に新しく芽生えたヒューマニズムの抵抗運動だと思うのであります。 そういう意味において、こういうふうに民間からも一つの徐々ではあるが底辺から運動が盛り上がってきているときに、政府及び農民を相手とする機関が、あるいは農民をだました政治屋がなすところなく右往左往しているときに、処置を誤ると米よこせ運動とは違って米をぶっつける運動に私は転じてくると思うんですが、それが起きてからでは困った、コメったでは間に合わないと思いますが、政務次官、どういうふうにあなたは考えておりますか。
○政府委員(愛野興一郎君) ただいまの先生のお話は、新農政研究会から、国際児童年に当たりまして、世界の困った国々に学生、生徒、児童から米の一握り運動をやってそうして救済すべきではないかという運動が今日起こりつつございます。私はいわゆる農政の立場だけじゃなしに非常にいい運動であるというふうに考えておるところであります。これは一外務省のみならず、文部省、厚生省等々が一体となってこれに協力をすべきである。また農水省も、食糧庁も来ておられますが、恐らくはその運動に賛成であられるのではなかろうか、私はこう考えております。 現状は、先生御承知のように、何といたしましても米のわが国の買い入れ価格が国際価格と比較をいたしますと四・八倍というような高価格でありまして、財政的な面で非常に、政府自体が諸外国に援助をしようと思っても、そこら辺をどう解決するかというようなことが問題になっておるのではなかろうかというふうに私も考えておるわけであります。先生の御意見、いずれにいたしましても生産農民にとりまして全くやり場のない憤りを感じておるというふうに考えておるわけでありまして、やはりこれは外務省というよりも政府自体として十分ひとつ検討を要する課題ではなかろうか、こういうふうに私は考えておるところであります。
○戸叶武君 日本の農民が一番恐れていたのは、国際分業の名によって日本の重化学工業の製品は外国にどんどん輸出されるが、貿易関係のアンバランスによってそのしわ寄せが農民の方に来て、日本の農産物価格はたたかれて外国の農畜産物が日本に殺到してくるのじゃないか、早く政府は生産農民の生活を安定させ、見通しがつくような一つの農業政策を確立してもらいたいというのが日本農民の長い間の念願でございました。それにもかかわらず、農政の貧困が主要農畜産物の価格支持はできないから、せめて米だけでもというごまかし政策によった価格政策によって日本の小麦の生産も大豆の生産も小豆の生産も衰えてしまって、今日においては、さらにアメリカの方の農民が——農民といっても日本の中小零細農民と違って、大規模農場の農場主がその政治力を発動させて、カーター大統領も南部の農業生産地からの出身であるというので、日本に小麦だけでなく、牛肉も大豆も、あるいはピーナッツはどうかわかりませんが、とにかくいろいろなものを、オレンジだ何だと果実までも押しつけてきて、日本の柑橘類もすでに腰砕けになっていくような状態でございます。 外務省は、いろいろな点において、グローバルな時代において外交を通じて外国との折衝に出たるのですが、この状況、国際分業を強いられて自立性を失った農業、未来を真っ暗にしてしまった農民、これに対してどういうふうな、名前は総合対策とかなんとかいつでもつづり方教室では出てくるが、農民が納得するような農民のための農政というものが樹立していないんですが、アメリカはすでに食糧・エネルギーを戦略物資とまで決めて国策としてまかり通っておるのですが、外務省なり農林省は、一体、このことに対してどのような対策を総合的に講じておりますか。
○説明員(松山光治君) お答え申し上げます。 わが国といたしましては、やはり国際社会の一員といたしまして、それに適切な対応を行っていくという一つの条件があるわけでございますけれども、同時に、国民食糧の安定的な供給の確保、健全な農業生産の維持あるいは農村社会の維持発展、こういう観点からいたしますと、需要の動向に見合い、国際的にもできるだけの能率の改善を図った農業をやっていくというのは非常に重要なことである、このように考えておるところでございます。そういう観点から、昭和五十年には総合食糧政策という一つの方針を打ち出しまして、国内でとれるものにつきましては、できる限りその自給力の同上を図っていく、需要の動向に見合った農業生産の健全な発展を図っていく。足りないものは安定的な輸入を図っていく、こういうふうな基本的な脅え方のもとに各般の施策を現在展開しておるところである、このようにお答え申し上げます。
○戸叶武君 この問題は、園田外務大臣があらわれてから追求することにしましよう。 いずれにしてもことしの一九七八年は、一九八〇年に間もなく手が届くところに来ております。一九六〇年の安保闘争が戦後における日本の一つのターニングポイントであったと同様に、世界的なスケールの上に立ったことし、明年は激動の時代であります。変化の時代であります。 岸内閣が成立した当初、岸さんはアメリカに行って堂々と日本の所信を述べたのですが、帰ってきてからは、水ぶっかけられたウサギのように脱兎のごとく腰を抜かしてしまいました。私は、アメリカの国会で岸さんが五つの問題をひっ提げて、二十年前に、日米関係の貿易状態の日本の赤字の累積、これが貿易の不均衡からきているのである、貿易の不均衡を是正してもらいたい、貿易面だけでなくて、貿易外収入としての輸送の船賃なり、船を使うなり、そういうことも配慮してもらいたいと訴えたが、当時ダレス国務長官は一顧だにこれを与えないのでありました。いまあべこべの現象が出ているので、あのときを思うと、岸さんのことはこのごろ余り評判がよくないが、あのときにはなかなか勢いがあって、言うことは言ったと思います。しかし、アメリカ側の受け答えというものは、岸さんが最後につけ足したような、日本は国際共産主義の太平洋の防波堤になるんだ、アメリカの安全、民主主義国家群の安全を保つんだ、それがためには積極的に民主主義各国と協力するんだという、ダレスのいわゆる包囲政策、コンテインメントポリシーに同調して安保条約を受諾したその発言をなしたところだけがアメリカでは拍手を得たのであります。岸さんは聡明過ぎるほど聡明な人だから、やはり日本の立場を主張するだけでは聞いてもらえない、アメリカに迎合しなけりゃどうにもならぬという考え方から、ずるずる押し流されて、自分も安保闘争のどろ沼の中で沈没してしまったのであります。 思い出すと、あの時代を今度は逆な形においてアメリカは日本に要請を与えております。アメリカにもいろいろな流れがあります。三つぐらいの流れがあります。しかしながら、この日本の生産農民の生きるところを失わせるような途方もない政策に屈服していく、日本には、一体、農民をいままでだましてきた保守党の中に国を愛し人民を守るだけの気魄がどこに政治上にあるんでしょうか。私は、本当のことを訴えれば——アメリカの農民の生き方と日本の農民の生き方とは大分違うと思うんです。実情を見たら、営々として働く日本の農民が絶望的な境地に入っているというこの事実を見て、私はアメリカにおいても無理押しができないということが感ぜられると思います。農林大臣の、いまのベトコン議員、青嵐会の旗頭といえば相半水野十郎左衛門ぐらいのにらみがきく方でありますが、その方でもアメリカなりカナダなりソ連なりに三百海里の問題における漁業並びに今日における牛肉の問題あるいは食糧の問題、柑橘類の問題まで押しまくられ通しではありませんか。一体、日本の農民を守るものがどこにあるのか。私たちはいままでの成り行きからまあまあという形においてこの小麦協定にやはりいままでやってきたことだしという形で承認を与えなければならないのでありますが、これでよいのかという気持ちが私たちの胸の中には去来するのであります。政治というものがかくのごとく冷酷非情なものかどうか、アメリカに訴えてもアメリカは日本の農民の苦悩がわかってくれないものか、それとも腰抜けで、政治が日本の農民の真実の苦悩をアメリカに訴えていないんじゃないかという疑惑も生するのであります。この問題は、われわれが政権を取ってもなかなかむずかしい問題でありますから、口幅ったいことは言いませんけれども、もっと私は政府としてなすべきところの積極的な対策があるんじゃないかと思います。 時間が来ましたから、時間どおりここではこれをもって結びといたしますから、返事は要りません。あと園田外務大臣の方に改めて、日中平和友好条約をつくったほどの人物だが、言葉だけで中身がないのじゃだめですよという点に絡みつけて、ひとつ物申したいと考えております。
○渋谷邦彦君 ただいま議題となっております千九百七十一年の国際小麦協定、米以外に、小麦等を初めとする多くの主食を輸入に依存しなければならないというわが国の現状を考えますと、この協定の持つ意義というものは非常に大きいものがあろうかというふうに思うわけでございます。本来ならば、農業問題全般からこの協定の持つ意義あるいはその位置づけというものをただしていかなければならないんではないだろうかというふうに思うのでありますが、きょうは、幾つかの問題点の中で、集約的に政府の考え方をただしてまいりたいというふうに思います。 先ほども少しく問題点として提起されております第三十一条の「価格並びにこれに関連する権利及び義務」という項がございます。この持つ内容というものは非常に重要かと存じます。しかし、一九七一年に締結以来今日まで七年間、いわゆる価格帯であるとかというものを含めた経済条項が依然として具体化されていない。これは国際小麦相場の変動ということを考えましたときに、わが国においても少なからず影響を受けるのではあるまいかという心配が当然出てくるであろうというふうに思えてならないわけであります。 ちょうどこの協定が結ばれた直後には例のオイルショックが起こっておりますし、そのオイルショックを頂点といたしまして、トン当たりの小麦価格というものも大変な変動を示しているわけでございます。現在は、その当時の約半分近くに下がっているとはいうものの、こうした要素というものが一年先、二年先において起きないという保証は何にもない。のみならず、天然現象、いわゆる干ばつであるとか水害であるとかあるいは霜害であるというようなことも、いつどこで、どういう地域で、あるいはそれが主要生産国であるアメリカであるとかカナダであるとかあるいはオーストラリアあたりにもし起こった場合にどういうことになるんだろうか。そうしてその生産量が激減することによって生ずる希少価値は恐らくまたオイルショックをはるかに上回るようなそういう価格の変動というものも脅えられるんではあるまいか。 そうした多分に投機的な要素を持つこの小麦というものが依然として経済条項というものが決められていない。しかも去年やおととしの話じゃないわけですね、相当期間がたっている。しかも世界でも最も多くの量を日本は輸入している国でございますれば、これはこのまま放置しておくわけにいかないはずでございますけれども、重ねて今日までのそうした経過、なぜそうした経済条項というのが明確にされないのか、またこれから先行きできるという見通しがあるのか。で、その問題について政府はこれからどういうふうな取り組み方をいま現在続け、これからもさらに取り組まれようとされているのかという基本問題からまずお伺いをさしていただきたいと思います。そうでありませんと、第一条の目的に全部反することになるわけです。第一条の目的には、もうまことに耳ざわりのいい項目がずっと羅列されているわけでありますが、肝心の第二十一条という条項に盛られた問題が解決されませんと、この条約の第一条の目的にすらも反するんではないだろうかという危惧さえ抱くわけであります。その辺を整理して、この際、将来のことがありますので、政府としての考え方をまず述べていただきたいと思います。
○政府委員(手島れい志君) お答え申し上げます。 先生の御指摘の第二十一条に基づきます新しい国際小麦協定の締結のための準備作業というのは、小麦理事会におきましてすでに一九七五年の二月に開始をされております。その後、数次にわたる検討をいたしまして、ことしの二月から三月にかけましてUNCTADの主催のもとで国連小麦会議が開催をされました。この会議におきましては、この新しい協定の中に盛り込むべき主要項目として交渉の対象になりましたのが価格に関する規定、備蓄在庫に関する規定及び食糧援助問題、この三つが中心でございましたけれども、不幸にして交渉参加国の考え方の間に懸隔があったために合意に至らなかったというのが事実でございます。 しかしながら、この交渉に参加した国は、新しい経済条項の入った協定の締結に対する意欲が非常に強かったために、ことしの秋、具体的に申しますと来月、十一月でございますけれども、この交渉会議を再開するということになっております。しかも、その間、主要な十二カ国からなる暫定委員会を設けまして、実質的な詰めをしようで、はないかということになりまして、すでにこの委員会は五月、六月、七月と三回にわたりましてジュネーブとロンドンで会合をいたしております。そうしてその会合におきまして新しい協定の実質的な内容について討議を行ってきておりますけれども、再び、この暫定委員会が、来週の月曜日からさらに会合を経た上で十一月の交渉会議に臨むことになっておる次第でございます。 この新しい協定の締結がそれでは一体見通しがあるのかどうかということでございますけれども、数回にわたりました暫定委員会の開催という事実にございますように、各国とも非常な熱意を持ってやっておりますので、この早期の締結についての熱意は疑うどころがないというふうに了解をいたしております。 また、日本の立場にいたしましても、日本は先生の御指摘のように、小麦の非常に大きな輸入国でございますし、これからも長期的に安定的な輸入を図っていく必要があるというふうに考えておりまして、この交渉会議にも積極的に参加をして、その締結のために、成功のために努力をしていく所存でございます。
○渋谷邦彦君 いまお述べになったのは今日までの経過であろうかと存ずるわけです。積極的に前向きにというのはそのとおりだと私思いますけれども、先ほども御指摘申し上げましたように、不測の事態というものはいつ起こるかわかりませんし、しかも現実においても、すでに御承知のとおり、アフリカ、特にあれは大西洋沿岸でございますか、それからいまではインド方面にまでわたるバッタの被害だとか、そのほか特に発展途上国においても食糧が逼迫しているという国柄はインド、スリランカ、インドネシア等々、現実に私もこの目で見てきた一人といたしまして捨てておけないという状況がございますね。 いま世界での需要量は約三億九千万トンですか、おととしは予想をはるかに超える豊作であったと言われるにもかかわらず、昨年はさほどでもなかった、こういう天候の影響で、あるいはその他の客観条件によって思わぬ不作というものがあるし、そこでまたいろんな申し上げたような価格変動があったりいたしますと、これは正常な貿易というものにも大変な障害を来すでありましょうし、と同時に、これから述べようとしております食糧援助の問題にもいろんなかかわり合いが出てくるんではないだろうかということを深刻に受けとめるがゆえに、余りこれが遷延されますと、依然として、主食である小麦というものが条約の中に盛られた精神というものの機能が何ら発揮できないというおそれが出てくるとするならば、じゃ何のためにこの条約の締結をさらに結ばなきゃならぬのかということすらに原点に立ち戻らなきゃならぬという問題が出てくるんではないだろうか。ただ結びさえすればいいんだ、何とかなるだろう、これが一つのルールをつくる突破口である、そういう議論も成り立つであろうとは思いますけれども、しかも、いま申し上げたように、もう七年間もかかっている。最近、いまの御説明ですと、ちょくちょくはジュネーブであるとかロンドンあたりで交渉もおやりになっているそうでございますが、しかし、何せ輸出国と輸入国というものはそれぞれ利害が相反する要素を持っているわけでございますので、その辺が果たして合意に達するという、そういう見通しが可能なのかどうなのか、これは非常に私は厳しい側面を持っているんではあるまいかということを心配せずにはおられません。 かてて加えて、先ほどもちょっと同僚議員の方が述べられておりますように、先年、わが国は大豆の問題で非常に苦慮いたしましたね。全くあのときには、アメリカの言い分としては、不作のために大豆が予定どおりの生産が上げられなかった、だから日本への輸出というものを差し控えなきゃならぬということで、時の田中総理があわててアメリカへ飛んで事なきを得たというケースすらもあるということを単純に考えた場合には、それぞれのお国の事情というものがあるかもしれませんけれども、かつてソビエトがやはり凶作のときに非常に困った。アメリカから何とか食糧を緊急輸入したいというようないろんなやりとりの中に、アメリカとしては戦略的に云々というような問題がそういうときにも出てきているというふうに、食糧が戦略的にもし考えられていくというようなことになりましたら、これはもう大変人類にとっては重大な危機にさらされると言わざるを得ません。 そういった問題も一刻も早く解消する上からこうしたルールを早く決めることが必要であり、日本はいまお米があり余っておりますから、だからむしろ米を食わせるために麦なんか少々来なくてもいいんだというそういう荒っぽい論理もあるいはあるかもしれませんけれども、しかし、やはり最近の国民生活の嗜好というものがだんだん変わってきているという現状を考えた場合に、やはりなくてはならぬ、そばにしてもうどんにしても食パンにいたしましても。ということになると、ある一定の量、これは自給体制の確立ということにも関連がありますけれども、そういう面を考えた場合に、これはもう日本としても抜き差しならない非常に大きな問題、あるいは価格の変動のその都度にそのしわ寄せが全部消費者にかぶさってくるということになれば、これはもう捨てておけない問題じゃないかということを、当然のことではありますけれども、常識的な問題ではありますけれども、それを憂慮するがゆえに、なぜなんだと、その見通しは本当に大丈夫なのか、こうしていま念を押してお伺いしているわけでございます。大丈夫なんでしょうか、本当に。
○政府委員(手島れい志君) 先生の御指摘のとおり、小麦の生産ないしその貿易の変動という幅は非常に大きいわけでございまして、これが日本のような非常に大口の、しかも安定的な輸入国に対する影響というのは非常に重大なものであろうと思います。 ちょっと御紹介いたしますと、現在交渉が行われておりますUNCTADの会議におきましては、この市場と価格の安定を図ることを目的といたしまして、国際的な管理による備蓄在庫制度を創設しようではないかということになっております。そうして、もしこの備蓄在庫制度が創設されるということになりますと、小麦の市場及び価格の安定には大きな寄与をするものだろうと思いますし、また、その機能を通じまして日本に対する安定供給も確保されることになるというふうに考えております。 先ほど申し上げましたように、各国とも、現在、この二月、三月から始まりまして、その後の暫定委員会で行っている交渉におきまして非常な熱意を持ちまして問題の検討に当たっておりますので、この次に、十一月に開始される交渉会議におきましては、各国とも合意に達するべく最大の努力を傾けるということになると思いますけれども、これは交渉事でございますし、輸出国、輸入国それぞれの立場、及びその輸出国の間あるいは輸入国の間にも意見の相達というものはあるわけでございますので、果たして確実に十一月の交渉で合意が達成できるかどうかということについてはここでお約束することはできませんけれども、日本といたしましては何とかして合意に達してもらいたいということで努力をするつもりでございます。
○渋谷邦彦君 申すまでもないことですが、日本は最も魅力ある最大のマーケットだと思いますね。それだけに日本としての主張というものも相当輸出生産国に対しても条件的な闘いはできるんではないだろうか、また、そういう環境の場づくりというものもできるんではないだろうか。それはわれわれの非常に単純な考え方かもしれませんけれども、そうしたような立場を考えた場合に、むしろ日本がもっともっと主導権を持った、そういう交渉締結への足がかりというものを、いま御答弁にありましたそれ以上のことをおっしゃれないと私は思うんですが、やはり明確な展望が開けていくような措置を、できるだけ早い機会と言っても、われわれから願うならばもう来年あたりにでもと、いますぐにということはなかなかむずかしいでしょうけれども、遅くとも再来年ぐらいにまでは、いま日本としても考えているようなもろもろの問題が成果のある方向でまとまりがつくという行き方にぜひ取り組んでいただきたいなというふうに思うんですね。そうでありませんと、せっかくこれは結んだとしてもどこに一体効力があるんだろうというわれわれは非常に大きな疑問を抱かざるを得ない、こういうことになるわけですね。 それから今年の二月から三月にかけて、先ほどもおっしゃったかと思うんですけれども、ジュネーブで国連の小麦交渉会議が行われておりますね——行われておりませんか。
○政府委員(手島れい志君) ことしの二月から三月にかけましてUNCTAD主催の小麦協定締結交渉が行われました。
○渋谷邦彦君 そのときに粗粒穀物等の問題も議題とされておりましょうか。
○政府委員(手島れい志君) 粗粒穀物も議題とされております。この粗粒穀物につきましては、特に欧州経済共同体が小麦と、言ってみますと、ある程度競合関係にある粗粒穀物につきましても、小麦の協定と似たような仕組みを持った協定をつくるべきであるという主張でございます。
○渋谷邦彦君 この粗粒穀物についても、これはもう農林水産委員会等でもしばしば議論されているところでございますが、これも相当多量の輸入に依存しなければいまの特に畜産業界はやっていけないんですよね。ところが、いま特徴的な事実は、とにかくわれわれの想像を超えるくらいに高いんですよ、いわゆる濃厚飼料と言われているものですね。そのために畜産価格というものが高くならざるを得ない。こういったところに国内生産業者と輸入の乳牛の問題がいろいろ絡み合って、いまいろいろとやりにくい側面を浮き彫りにしているわけでございますけれども、やはり一方、国内のそうした畜産業者を育てるという一面を考えた場合、これまた非常に重大な課大であろう、小麦にまさるとも劣らない内容を持ったものであろう。 こうした点については、われわれはやっぱり人間の立場から論議をする方が多いんですから、すぐ口に入るものということになると小麦というふうになるんでしょうけれども、忘れてならぬことは、こういう粗粒穀物についても同じことが言える。そして同じような内容を持った条文作成のためにいま取り組んでいるという御答弁があったようでございますけれども、ここでもやはり問題になることは、安定供給が果たしてできるのか。そして価格帯については、われわれが満足し得るそういうような方向でどこまでいま煮詰められた議論がなされて近々そういう成案として出てくるのかどうなのか、この辺はいまどういう経過になっておりますか。
○政府委員(手島れい志君) 先ほど申し上げましたのは欧州経済共同体からの提案の内容を申し上げたのでございます。 さらに、二月から三月にかけましての交渉会議及びその後の粗粒穀物に関する話し合いの模様について御説明いたしますと、まず第一に、日本といたしましては、やはり先生御指摘のとおり粗粒穀物の需要もきわめて大きいし輸入量も多いわけでございますから、安定的な供給が妥当な価格で行われるということはきわめて望ましいことでございます。しかしながら、粗粒穀物につきましては、その種類ですとか、品質ですとか、あるいは輸出国の数ですとか非常に複雑多岐にわたっておりまして、いろいろ検討してみますと、技術的に見ましても、たとえば小麦におけると同じような仕組みの協定がつくられることになるのかどうかということについては疑問とする向きが多いのは事実でございます。したがいまして、現在の大勢といたしましては、小麦協定と同じような仕組みの粗粒穀物についての協定をつくるということではなくて、むしろ情報の交換とかあるいは協議をするメカニズムをつくるとか、そういった方向に動きつつあるのではないかと考えております。
○渋谷邦彦君 第一条の目的にもありますように、安定供給を通じて自由市場の拡大を図っていくという項目があるんですよね、それはまことに結構だとぼくは思うんです。けれども、そうした面を考えた場合に、いろんな相反する問題の中で果たしてどういうふうにこれが整理されていくのかなと。片方は生産をする、片方は買わなきゃならぬ、もう絶えずそういう問題を通じてのトラブルも起こるでしょうし、果たしてそういう点から安定供給というものが図れるかどうか。いま特に粗粒穀物については小麦協定並みのような行き方にはならないという面を考えますと、これは日本にとっては大変深刻な問題であることは言うまでもないと思うんです。 と申しますのは、やはり安定供給を受けるからには価格の安定というのは大前提にならざるを得ませんし、そのときの相場によってそれがしょっちゅう変動する、また自然現象の変化に伴ってそれがもう想像もつかないように流動するということになったんでは、その粗粒穀物自体にも大変日本としてはショックを受けざるを得ないというようなことはもう重々政府側としても心得ていらっしゃる問題点であろうかと思いますので、この際、確認を込めて、その問題解決のためにやはり日本は日本のあり方を流じての主張の展開を通して何とか条件的にいい方向へ突破口が開けるための努力をしていただきたいなと、このように思うわけです。 次に申し上げたいことは、国際の備蓄問題ですね。これも安定供給、価格の安定というものを考慮した場合に欠かせない問題点の一つであろうかというふうに思うわけです。で、この国際備蓄というものについても、先ほどのまた問題を蒸し返しするようでございますが、食糧というものを戦略的に云々ということになりますと、その備蓄の性格そのものにも問題があるんではないかということを心配いたしますけれども、それはいまともかくといたしまして、いま考えられている、恐らく備蓄ということになりますと、これは輸入国も例外ではないと思いますが、主たる生産国がその備蓄問題についてどういう考え方を持っておるのか。伝えられるところによると、アメリカは総生産量の約半分に近い量を備蓄したいという願望があるということも聞いているわけです。総生産量が六千万トンを超えるんですか、それに対して約三千万トンは年間保有もしたいし備蓄もしたいと。そうしたような行き方というものがこれまた価格安定の上において有効的な措置として考えられるのかどうなのかということもこれは軽視できない問題点の一つではなかろうかと思いますけれども、これはむしろ農林省の方にお伺いした方がいいのかな。
○政府委員(手島れい志君) とりあえず、私の方からお答えさせていただきます。 現在、交渉で問題になっております備蓄在庫制とは、小麦協定に参加する国がそれぞれ備蓄の分担量を決めまして、さらにまたその協定の中でこれから交渉して決める一定のルールに基づきまして、各国が自分の国の分担量の範囲内で、それぞれ市況に応じて、あるときは備蓄を積み増ししたり、あるときはそれを放出したりすることによって市場と価格の安定を図ろうとする仕組みが考えられておる、わけでございます。 いま先生の申されました備蓄の規模につきましては、アメリカは、現在、三千万トンということを提案いたしております。これに対してまたEECは千五百万トンということを言っておりますけれども、最終的に備蓄の規模がどの程度になるか、また各国がその中でどれだけのものを分担することになるかということについては、これからの交渉の問題でございますのでまだわかっておらないわけでございます。日本といたしましては、貿易の変動の規模に十分対応し得るような現実的な規模の備蓄ということを基本的な態度として交渉に臨んでおります。
○渋谷邦彦君 日本の場合は、可能な限度の備蓄の割合というのはどのくらいになっているんですか、いまは。
○政府委員(手島れい志君) まだこれは交渉中でございますし、ちょっと私の方から日本としての可能なというところについてはあるいはお答えするまず能力がないのかもしれませんけれども、従来の貿易の変動に照らしてという観点から申しますと、アメリカの提案している三千万トンというのは必ずしも現実的な数字ではないというふうに考えております。
○渋谷邦彦君 相場もさることながら、最近の円高ドル安の関連によりまして、この一年間、たしか二百九十億円の差益が生じたはずでございますね、これは食管制度に繰り入れということで具体的には還元にならないわけでありますけれども。むしろ、いま嗜好が変わってきたことを考え合わしてみた場合に、この食管測度と切り離して、多少でもめん類が安くなるとか食パンが安くなるというような方向へこの差益の還元という具体的な方向というものは考えられないのかどうなのか。それは法律改正も必要になるのかもしれませんけれども、その辺農林省あたりではどういうふうに考えていますかね。
○説明員(松山光治君) お答え申し上げます。 麦の輸入に件います差益の問題につきましては、御指摘のように、一定の仮定を置きまして計算いたしますと五十三年度の差益発生額は大体二百九十億ぐらいになるのではなかろうか、このように見込んでおります。 いま御指摘の還元の問題につきましては、麦の売り渡し価格の引き下げを通じてということに通じるのかもしれませんけれども、御案内のように、麦の売り渡し価格の問題は、そういう輸入麦のコストの問題が一つございますけれども、同時に、食糧政策という観点からいたしますと、米価との関係をどう考えていくかというような問題もございます。そういうこともございまして、全体といたしまして、政府といたしましては、これをなお慎重にこれらの動向を見きわめる、こういうポジションになっておるわけでございます。で先生から御意見ございましたように、現実にはそういう形で輸入麦について発生いたしました差益は食管の調整勘定に繰り入れられまして、国内麦の価格補てんあるいは国内の米に発生しております損失の補てんに充てられておるというのがこれまでの姿でございます。
○渋谷邦彦君 現状ではなかなかむずかしいというとになりますか。 それからもう一つ、この備蓄の問題に関連しましてお尋ねをしておきたいんですが、先般のあれは通常国会のときだったでしょうか、砂糖協定が締結されたときにもいろいろ議論があったと思いますが、この特別在庫制度なんというものは小麦協定の中には考えられないんでしょうかね。
○説明員(羽澄光彦君) 現在、先ほど手島局長からお話のありましたいろんな会合を通じまして出てきておりますのは、備蓄在庫の考えだけでございます。その備蓄在庫につきまして、砂糖の備蓄につきましては取引のときに課徴金をかけてその備蓄の費用を賄うなんというようなところまでいっておりますけれども、現在、小麦につきましてどのような費用の負担をするか。たとえば開発途上国などはもちろん余り大きな費用の分担はできないんで、先進国側でできるだけ持って開発途上国の負担を少なくしてくれというような話は出ておりますけれども、それ以上に突っ込んだ話はございません。 また、備蓄につきましては、国際緊急リザーブというような話がございます。これは第四回世界食糧理事会、メキシコで行われたわけですが、その中でも話が出ておりまして、五十万トン世界的に国際緊急リザーブをつくろうという勧告が採択されております。 そのほかに、先生のおっしゃったような特別在庫というのは、穀物に関してはまだ出てきておらないと思います。
○渋谷邦彦君 これは当然論議の課題になってくるんではないかと私は想像するんです。備蓄というものを考えた場合に。いろんな費用もかかるし、その場合の費用の捻出、ある一定の市場相場というものを超えた場合に放出をするとか、いろんな制度があの砂糖協定のときにあったわけでございますので、これは将来の課題としてやはり日本としては考えの中に入れながら、今後、新協定が結ばれる場合に一つの材料として提起することも私は新しい試みの一つではあるまいかというふうに考えておるわけです。 それから、制限された時間もありませんので、最後に食糧援助の問題でございますね。これは大変大きな問題で、わずかな時間ですべてを言い尽くすということはできないだろうと思うんですが、日本の現状として米はこれはもうたった一つの自前でもって輸出できる物資だろうと思いますね。まあ米も余り過ぎている。さて、その食糧援助をお金にすべきか物にすべきかいろいろ議論の分かれるところであろうかと思いますが、いままでの経過はともかくといたしまして、いまの日本の農業の現状というものを踏まえつつ、しかも小麦なら小麦という主食を、あるいはどういう形にせよ、援助する場合、これからどうあることが一番望ましいのか、これは非常に概括的で結構でございますが、基本的な将来にわたる日本政府の今後の方針ですね、どんなふうにお立てになっていらっしゃるのか。 たとえば、いままで米で援助したこともあるんでしょう、日本の国内産米で。あるいはタイ米だとかビルマ米を買いつけて、そして食糧の窮乏しているところに援助をした、あるいはお金でもって援助をした、これは年間何かこれも決められておるようですね、量の場合は三十二万五千トンですか、お金にするとどのくらいの金額になるのか。最近の例で言いますと、約一千五百万ドル程度という援助資金が計上されているようであります。資料に基づきますと。それで十分なのかどうなのかは別問題といたしましてね、今後の基本的な考え方はどんなふうにお脅えになっていらっしゃるのか。
○政府委員(武藤利昭君) お米を援助に用いますことにつきましては幾つかの問題点があるわけでございますが、第一は、先ほどから出ております日本のお米の値段が非常に高いということでございますけれども、そのほかにも二番目には、たとえば国によりましてはお米といいましてもいろいろ種類がございまして、その嗜好の問題があるということ、長いお米がいいとか丸いお米がいいとか相手国の嗜好の問題が絡んでまいります。それから三番目には、特に東南アジア、タイ、ビルマ等、米を輸出したい国、産米国があるわけでございます。それで、最近やっておりますのは、ただいまお話ございましたとおり、米を援助する場合にタイ、ビルマ等の産米国の米を使ってインドネシア等に回すということになる例が多いわけでございますが、この場合には、お米をもらう方は食糧援助をもらったということで喜ぶわけでございますし、それからまた同時に、米を輸出したい産米国の方も日本の援助資金で米が輸出できたといって喜ぶという二重の効果があるというような問題があるわけでございます。 それで、このような問題点をまた逆に整理してまいりますと、日本のお米を援助に使うというためには、まず相手国側が日本のお米が欲しいという日本のお米に対する要請があるということ、それから二番目に、タイとかビルマというような伝統的な産米国の輸出に悪影響を及ぼさないということ、そして最後に、先ほどから問題になっておりますお米の値段の点でございますが、この値段の点について何らかの解決を行うというようなこと、このような条件が満たされます場合には、日本のお米を援助に使うということもこれは十分考えられるわけでございます。 それで、ただいま御指摘ございましたとおり、いまは二十二万五千トンというのは小麦で二十二万五千トンということでございまして、これはわが国の場合は援助規約との関係ではドルに換算いたしまして年千四百三十万ドルという金額で供与しているわけでございますが、かつては日本のお米がKR援助で出たこともございます。ただ、このときには、私詳細は存じませんが、食管の方に特別の規定がございまして、米を輸出することによって食管の会計に赤字が生じた分については一般会計から補てんするという規定があったようでございます。その規矩は現在存在しないというようなことも一つの問題点として残っているということでございます。 以上のようなことで、ただいま申し上げましたような幾つかの条件が満たされる場合には、日本のお米を援助に使うということは、これは十分考慮したいと考えているわけでございます。
○渋谷邦彦君 いま御答弁いただきました点については、これはもう十分私も理解しているつもりでございます。いろんな関係がございましょうしね。 ただ、確かに困っているところはたくさんあるんですよね、御存じのとおり。もうこれが人間の暮らしかと思えるような非常に残酷な凄惨なそういう生活環境の中に置かれて、もうどうしようもないと。もうインドなんかの例でも、日本では交通事故死本日何名って出ますけれどもね、インドでは、御存じのとおり、本日何々州で何名餓死者と、こう出るわけですね、新聞に。これは日本だったらもう人道的な大問題だということは言うまでもございませんけれども、われわれが戦後のあの厳しい食糧難の時代を振り返ってみますとね、やはり追い詰められた状態というものは長いとか丸いとか、そんなことは本当は言っておられぬのですな。ですから、そういう啓蒙の問題もございましょうし、それは産米国にとって被害を与えない状況であるならば、あるいはエチオピアにしてもソマリアにしてもインドにしてもスリランカにしてもパキスタンにしても、いま本当に困っているところに——もったいない、ことしも六百万トンから余剰米が残るであろうというふうに言われている。これがもう古米、古々米になり、最後には飼料にするしか方法がない、それだけでももう莫大な損害であろうと私は思うんですね。それならば、やっぱり食糧援助という一つの世界人類の共通の課題を掲げて、その方向に取り組んでいるという立場を考えてみた場合に、あり余って困るものをせめてそういう人類救済の面に使えないものかということは当然の私は帰結であろう。 小麦もないところへ、買ってそしてまた供給するとかなんとか、どうしても矛盾があるんではないだろうかという、この辺は農業の総合計画というもののいま見直しが恐らくこれからもなされるだろうと私は思うんですが、そういったこととやはり関連をしながら、基本的にこの食糧問題の確保というものは、また援助についても考えていかなければならない。少なくとも二十一世紀に入れば、言うまでもなく、いまの人口の倍になる、八十億を超すであろう。そこに必然的に起こるのは食糧問題でございますので、これはもう一年、二年の問題じゃない。あるいはもう十年、二十年先にすぐ迫ってくる問題であることを考えた場合に、やはりいまのうちから手がけておきませんと、これは大問題が必ず近い将来起こるであろうということが私は背景としてあるはずである。 かるがゆえに、ただこの規約に盛り込まれた、これでいいのかという反省があったのかどうなのか。援助にいたしましても、このままの状態で日本としての役割りというのは面目を保つんであろうかどうなのかという問題、国内のそうした産米の問題と兼ね合わせて、どっかで莫大なお金をみすみす失ってしまうというようなこうしたばかげたことはこれはもう一日も早く解消すると同時に、外務省当局におかれても、そうした日本のせっかく余っている米、まあ麦も結構でございましょうけれども、むしろ米にもっと視点をしぼって援助への方向というものの道が開けないのかどうなのか、これはぜひお考えをいただきたいということを要望を込めて私申し上げて、時間がちょっと経過したようですが、私の質問を打ち切りますが、その締めくくりとして政務次官から御答弁を願って終わりにしたいと思います。
○政府委員(愛野興一郎君) ただいまの渋谷先生の御質問はまことに——私も、実は、昨年の衆議院の農林水産委員会で同じことを大鷹経済協力局参事官に質問をしたわけでありまして、わが国が米が過剰でありながら、その過剰米の処理を飼料に回すとか、そういったようなことで解決をしていかなければならぬということは非常に残念であります。現実問題といたしまして莫大な財政措置が国内で必要であるということであるわけでありまして、そういう点につきまして外務省並びに農林水産省と十分検討をしながら、大蔵省のひとつ十分な配慮をいただくようにお願いをしていかなければならぬと考えておるわけであります。本当に困窮したバングラデシュ等々の各国においては、まさに米が過剰であるのに人間以外に処理をしなければならぬということはもうまことにこれは人間としてきわめて残念きわまる思いで見ておるというふうに思うわけでありまして、そういう意味で渋谷先生の御質問の趣旨を十分体して、外務省、農林水産省が十分検討していくように私もお願いをしていきたい、こういうふうに考えております。
○立木洋君 私は、この小麦協定に賛成することができないわけですが、そういう点から若干の点をただしておきたいと思うんです。 一つは、いま問題になりましたし、それからいままでも当委員会で何回か議論をしてきているわけですけれども、この協定、いわゆる貿易規約の内容でいま問題になりました、つまり商品協定としての最大の欠陥がある。これはやはり価格帯の問題であり、さらには供給保証といういわゆる経済条項が欠落しておる。このことは、この貿易規約にもうたってある市場の経済的安定性だとか国際協力の促進だとか輸出国・輸入国の双方の利益にかなうだとかというふうなことに事実上即していない。これは先ほども問題になりましたけれども、たとえば不慮の事態が起こった場合に一体これがどうなるんだという問題も確かに大きな問題ですし、それからまた、こうした事態があるがために、一部の国々ではこれを戦略物資だというふうなことにして相手の弱みにつけ込む、そのことによって自国のいわゆる利益の保証に利用するというふうな問題等々も考えられる。非常に大きな問題点があると思うんですね。 この点は再々いままでも議論を繰り返されてきたわけであり、政府としてもその点は考えておられるだろうと思うんですけれども、しかし、残念ながら、今回のこの提案理由の説明では「いわゆる経済条項を欠いておりますが、」というわずか一項しか述べていない。こういう商品協定としての最大の問題点を政府としては本当に真剣に考えているのかどうなのかというふうなこと、いままでの議論がある上でなおかつこういう態度であるということにきわめて私たちは遺憾に思うわけですが、いまの時点でこの問題に関する日本政府の見解を最初にはっきりお尋ねしておきたいと思う。
○政府委員(手島れい志君) 御指摘のように、小麦貿易の規約につきましては、価格帯などの経済的な条項というのが欠けておりますので、その前の、従来の協定のように供給保証というような明確な利益というのはございません。しかしながら、この協定に加盟していることによりまして、先ほどからも何回か申し上げておりますように、加盟国から提出される情報ですとか、あるいは事務局の報告書などを入手し得ることもできますし、また市況に関する協議ということで定期的に加盟国と意見の交換が行われまして、小麦の生産ですとか貿易あるいは価格あるいはフレート、その他技術的な話につきまして情報を常時入手することができるわけでございます。また、異常な状況が起こりました場合には、協定の規定に基づきまして執行委員会ないし理事会においてその解決策を検討することも可能でございます。もちろん、先生も御指摘のとおり、経済条項を欠いた協定というものによって小麦の市場とか価格の安定を達成し得るかということになりますと、これは私どもとしても、そこまではなかなか期待できないということを認識しておりますので、したがって経済条項が入った新しい協定の締結ということに努力をしているわけでございます。
○立木洋君 まあ欠いているが役に立つ面もあるんだと、だけどまあ何とかというふうな、そういう認識では非常に困るということなんですよ。 たとえば一九七二年に、先ほども問題になりましたけれども、大変な凶作が起こって、それまでのトン当たりの価格でも三倍以上も大変な暴騰をする、またそれをいろいろと利用するというふうな問題点もやっぱり考えられないわけではない。あるいはまた一国がそれ以前の輸入量の五倍にも上る量を輸入して、小さな国としてはいわゆるいままでの小麦が事実上確保できなくてそういう状態に甘んじなければならない事態なんかも起こってくる。そういうことになると、事実上、これは一部の少数の国々の利益が保証されて、本当に困っておる状態のもとで実際に国際協力を促進するというふうなことには欠如するんではないかというふうなことまで考えざるを得ないと思うんですね。だから、その点の認識というのは私はやっぱり真剣に考えていただきたいと思うんです。 それで、先ほどどういう経過があったかというお話も聞いたわけですが、改めて経過をお尋ねする必要がないんですけれども、各国とも熱意を持っておるというふうな趣旨の説明がありましたけれども、私の聞いたところでは、アメリカなど一部の輸出国ではいわゆるこういう経済条項の問題に関しては消極的な意見を持っているようであるというふうな話も聞いているんですが、いままで七年間、実際に決まらなかった原因というのは一体どこにあるんですか。合意しなかったから決まっていないわけですけれども、しかし、どういう国々がどういう主張をして、それに対して消極的な姿勢をとったために決まらなかったのか。
○政府委員(手島れい志君) 七十一年の規約ができますときに、特に輸出国の間、もっと正確に申しますと、アメリカとカナダとの間で、当時の市況に照らしてどの程度の価格帯をつくるべきであるかということについて意見の一致がなかったというふうに了解をしております。したがいまして、そのときは輸出国と輸入国との間の対立というようなことではなくて、むしろ輸出国内部での意見の不一致というのが原因であったわけでございます。 その後、御承知のように、石油危機が起こりましたり、いろいろ変動が大きかったわけでございまして、なかなか交渉の機が熟さなかったということであろうかと思いますが、その後、先ほど申しましたように、七五年から小麦理事会におきまして新しい交渉のための準備作業というのが開始されていって、小麦理事会の方からUNCTADに新しい交渉会議の招集を要請いたしまして、それに基づきましてUNCTADの主催でことしの二月から三月にかけて新協定の交渉会議が開かれるということになった次第でございます。
○立木洋君 政務次官、お尋ねしますけれども、先ほど来問題が出ておりますけれども、アメリカの方では農作物を戦略物資にしろというふうなことが長年言われてきたし、事実上、小麦などについてはこれを戦略物資として考えておる。国際的な通念、概念といいますか、打ち立てられてきた平等互恵の立場によって確立していかなければならない。同時に、また、相手の弱みにつけ込むようなやり方というのはこれは正しくないわけであります。こういうアメリカが小麦を戦略物資にするという考え方についてはどのようにお考えですか。
○政府委員(愛野興一郎君) もちろん食糧を戦略物資として利用するということ自体は国際的道義に反するというふうに考えます。 過去のことはともかくといたしまして、米国のフォード大統領は、一九七四年の国連総会におきまして、アメリカは食糧を外交武器として使用しないということを明らかにしておるわけでありまして、カーター大統領も、選挙戦のときから、食糧の輸出禁止は行わないというようなことを言明しておるわけであります。そういうことでありまして、この食糧輸出において米国と競合関係にある他の食糧輸出国に市場を奪われる可能性もあることを考え合わせますと、アメリカも相当戦略物資として使わないということを国是とただいまのところはいたしておる、こういうふうに理解をいたしておるわけであります。
○立木洋君 食糧問題というのは御承知のように大変な問題ですし、将来のことも考えて、そういうふうなことがあるというようなことはこれは全く好ましくないことですから。 それで先ほどの問題に返りますけれども、今後、こういう会議が開かれた場合に、いわゆる経済条項の問題に関して日本政府としてはどういう立場を主張していかれるのか、その点をお尋ねしておきたいと思うのです。
○政府委員(手島れい志君) 御高承のとおり、日本は小麦の非常に大きな輸入国でございますし、また、その輸入国としての立場から申しますと、やはり安定的な供給を妥当な価格において入手可能であるということが非常に重要なことであろうと思います。 以前の小麦協定におきましては、価格帯というものをつくりまして、最高価格、最低価格の枠内で、最高価格における供給の保証あるいは最低価格における買い付けの保証というようなものがあったわけでございますけれども、最近の市場の動向などを勘案いたしておりますと、従来どおりの仕組みが果たして現状に一番適合したものであるかどうかということについては、必ずしもそうではないんじゃないかという意見が大勢でございまして、私どもといたしましても、先ほどから話に出ております国際的な備蓄を通じまして市況と価格の安定を図るという方策が最も適当ではないかと思いまして、それにより日本の輸入すべき小麦の数量及び価格の安定化を図っていきたいというふうに考えております。
○立木洋君 この問題については、これは目的、ことに内容にも書かれてあることが完全に実行できるような日本政府としての積極的な立場をとって、一刻も早く、つまりこれによってこれが悪用されるならば、あるいはいろいろ少数の国だけの利益になるというふうな事態にならないような、やっぱり完全な保証をつくり上げていく努力を強く要望しておきたいと思うんです。 この問題と関連して、九月の五日から日米農産物交渉が中川大臣が行かれて行われたわけですが、これちょっとお尋ねしておきたいのですが、本来は大臣に御出席願ってと思ったのですが、どうしても時間の都合がつかないということなのでお尋ねするわけですが、この交渉が行われた直後に、一致点を見出すことができなかったし、あるいは結論に至らなかった、それぞれ当事者の間でそういう話が記者会見で出されているわけですけれども、しかし、その翌日になると、ストラウス代表はかなり進展した、あるいは結論に非常に近づいたというふうな言い方もしておるわけですね。また、中川大臣の話によりますと、行く前にいろいろ下打ち合わせですか等々もあったけれど、それとかなり違った印象も受けたというふうなこともありましたし、実際に今度の訪問をして、一体、何のために訪問したんだろうかというふうな問題までいろいろ議論されておるというふうな事態もありまして、一体、この交渉の結果というのはどうだったのか、その点ちょっと正確にお聞きしておきたいと思うんですけれども。
○政府委員(手島れい志君) 九月の初めに、中川農林大臣とストラウス大使との間でMTNの日米交渉の一環としての農産物についての話、特に柑橘及び牛肉についての協議が行われたわけでございますけれども、この協議におきましては、日米双方の立場というのはかなり接近をしたと、いまストラウスがそう述べたとおっしゃいましたけれども、私どももそういう認識でございます。ただし、この点につきましては、最終的に合意をするという妥結のところまではまいりませんで、今後さらに意見を交換しよう、交渉を継続しようではないかということになったわけでございます。
○立木洋君 接近したというのは、どういう内容で接近したのですか。なかったし、白紙に戻すというふうな言い方まで大臣はされておったのですが、接近というのは、どういう点でどういうふうな接近があったのか、その接近という言葉だけではどうも内容がわからないのですがね。
○政府委員(手島れい志君) お互いのそれぞれの考え方ないしそれぞれが抱えている問題点というものについて相互の認識が深まったということであろうかと思います。
○立木洋君 つまり交渉の内容としての何をどうするかという問題での接近ではなくて、いわゆるどういう問題を考えておるのか、お互いの理解がより深まったという意味ですね。
○政府委員(手島れい志君) 交渉の具体的な内容につきましては、まだこれから日米両国間での話し合いが続けられることになっておりますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○立木洋君 一月の牛場・ストラウス共同声明のときも、この問題に関しても日本側は譲りに譲って、アメリカの食糧戦略に屈服したんではないかというふうなことまで言われたわけですが、中川大臣が、衆議院の農水委員会で、交渉の前に先立って述べられているのは、五年から十年先はともかくここ三、四年は蒸し返されることはないというような見解まで述べられていたわけですね。だから農業団体の方々の中でもアメリカの態度は一体何なんだと、もう十月に決着だと思っていたが、今度また早々と圧力をかけてきておるというふうな大変厳しい声も出されているわけですが、この一月の妥結以来いとも簡単にまた農産物の輸入の問題が蒸し返されるというふうな状態が今後も続くとするならば、これはやっぱり大変なことだろうと思うんですよ。今度の交渉に先立っていわゆる政府としてはそういうような情勢ということが十分に判断されていたのかどうなのか、情勢判断がやっぱり甘かったのではないだろうかというふうなことも考えられるし、今度の交渉をどう評価するかという問題とも関連するんで、政府の情勢の判断といいますか、どういうふうに考えておったのかということを聞かしていただきたいんです。
○政府委員(手島れい志君) ただいま御指摘のありました牛場・ストラウスの共同声明、ことしの一月でございますけれども、そのときの日米交渉におきましては、短期的な農産物の輸入問題について厳しい調整を行ったことは御承知のとおりでございますが、ただMTNの交渉におきましては、八〇年代を展望した長期の観点に立った農産物の輸入拡大ということが問題になっておるわけでございます。そういうことにそのほかのたとえば国際収支ですとかあるいは通貨などの問題も絡んで交渉が難航してきたというのが事実であろうかと思います。
○立木洋君 対米貿易が黒字になっているというお話ですけれども、アメリカとしてもその点盛んに主張していますわね。だけど、実際に日米間の農産物だけの輸出入で見るならばこれ全くバランスは圧倒的に日本の入超になっているわけです。それで日本側のいま残存輸入品目の内容を見ましても、たとえば先進諸国並みだろうと思うんですよ。いろいろと農林省が出されている資料を見ましても、フランスにしても西ドイツにしても、またアメリカにしてさえそういう制限のされているものもあるわけですし、ですから、何といいますか、いわゆる工業分野の責任が事実上農業の方に押しつけられ、しわ寄せされて農業で大変な事態を受けなければならないというふうなことを今後繰り返していくということになるならば大変な問題になると思うんですけれども、その点の考え方はどうでしょう。
○政府委員(手島れい志君) MTNの交渉はやはり日本経済及び世界経済全体の発展のために必要であろうというふうに考えて、政府としては鋭意その妥結のために努力をしておるわけでございますけれども、その際、個々の分野と交渉全体を通ずる利益のバランスというものを図りながら、交渉全体のパッケージができるだけ実質的なものとなるようにしていきたいというふうに考えております。 特に、そのうちで農産物につきましては、いま申し上げましたような基本的な態度に立脚しながら、あわせて国内の需給動向あるいは総合食糧政策の推進とかあるいは農家経営の安定という問題に支障を及ぼさないように十分配慮しながら交渉に臨んでいくというのが政府の立場でございます。
○立木洋君 じゃ牛肉の点でちょっとお尋ねしますけれども、これはいろいろ資料を見てみますと、国際的な需給の見通し、これも決して明るい見通しではなくて不足になっていくだろうというふうなことも資料としてはありますし、事実上、国際的な輸出余力ですね、牛肉の点で見るならば、これも決して大きくないわけで問題点がありますし、それからまた現在確かに日本の国内の牛肉の価格と比べるならば安いですけれども、しかし現状の価格で将来とも長期的に輸入が維持できるなんというふうな状態というふうに甘く判断できないというふうな状態にあるだろうと思うんです。生産を一たん縮小してしまうとこの復元にはまた大変な努力が必要になるということも御承知のことだと思うんですが、そういうふうなもろもろの問題を考えてみて、結局、牛肉を外国で買いあさりをするというふうなことになれば、これはほかの面からもまた批判も出てくるでしょうし、だからやはり事実上そういう外国の牛肉に依存するというふうな政策というのは正しくないと思うんですね。そういう点は、農林省の農業白書ですか、あれにもそういうふうな点が述べられておりますが、牛肉やオレンジの自由化の問題、これは日本側としては認めないということで日米間での話し合いでは決着がついたのか、ついていないのか。この点について、ついてないとするならば、日本側としては今後どういうふうな態度をとっていくのか。農林省来ていませんか。
○説明員(関谷俊作君) 私畜産局でございまして、牛肉の問題についてお答え申し上げますが、ただいまお尋ねのございましたように、牛肉全体の世界的な需給状況から見ますと、いろいろ見通しもございますが、将来需要が非常に伸びるということから見ますと、生産がそれを完全にカバーするかどうか、なかなか見通しとしてはやや不足ぎみというふうな見通しをするところが多いわけでございます。そういうこともございまして、の国民の牛肉に対する需要は非常に強いわけですが、やはりそれに対する対応としましては、国内生産の維持、安定、さらに言えばできる限りこれを拡大していくということも一つの基本的な施策としてこれからも維持したい、こういう考え方でございます。 ただ、現状から見ますと、非常に国民の食生活の向上に伴いまして需要も強いわけでございますので、国内生産の安定、拡大、それから価格の安定、そういう面に十分配慮しながら、需要に対応して、国内生産との調整をしながら、ある程度の輸入はしていく、こういう考え方で、これは対米問題に限らず、牛肉輸入については対処をしていくということでございます。したがいまして現状ですぐに牛肉を完全に輸入に対する制限をなくしまして国際的な市場の自由流通の中で物を考える、こういう考え方は現状ではとっておりません。
○立木洋君 また、これは今度の経過の中で話し合われた関税の引き下げの問題ですね、輸入量の拡大の問題、これは自由化とはちょっと違いますが、その点に関しては日本側は早期決着のために譲歩するんではないかというふうな新聞紙上の報道がありますが、輸入量の拡大や関税の引き下げの問題についてはどういうふうなお考えで臨まれるつもりですか。
○政府委員(手島れい志君) ただいまの御質問が一般的な問題として提出されているのであって……
○立木洋君 アメリカ側が提起してきている問題ですね。
○政府委員(手島れい志君) 牛肉でございますか。
○立木洋君 いやいや牛肉ではなくて……
○政府委員(手島れい志君) 一般でございますね。 農産物一般につきましては、これは先ほど私が申し上げたことと同じことになるんじゃないかと思いますけれども、MTNを何とかして成功させることが日本及び世界経済の利益だろうと思いますので、その観点から、交渉全体のパッケージを、取るものとそれからこちらから出すものとのバランスを図りながら、できるだけ大きくしたいというふうに考えておるわけでございます。 ただ、農産物について申しますと、先ほど申し上げましたような各国それぞれの事情がございますし、また急激な転換ということもできませんので、その日本の農業政策の推進に支障を及ぼさないように図りながら、そちらの方へも十分配慮しながら交渉を進めていくというふうに考えております。
○立木洋君 もう時間ですから、最後に政務次官にお尋ねしておきたいんですけれども、いろいろとこの日米交渉というのは問題がありまして、小刻みにだんだんだんだん譲歩していくというふうなことというのは好ましくないわけですし、それに現実に日本の農業というのは、先ほどの委員からの指摘もありましたように、これはきわめて日本の国内農業の発展ということを十分に踏まえながら考えていかなければならない点が多々あるわけですし、そういうことを十分に踏まえていわゆる対米交渉なんかもしっかりとやっていく必要があるだろうと思うんですね。 一月の牛場・ストラウス共同声明やその後の今度の中川大臣との交渉の経過等々でもいろいろ問題があるわけですし、そういう点は日本の政府側としてもきちっとした対応がとれるようにきっぱりと、今回、そういう農産物の問題に関しては、わが国の農家の状況、農業の状況などをしっかり踏まえたことを米側にも十分に伝えて、日本側として小刻みに譲歩して農業にいろいろ被害を与えるというようなことにしないようにしていただきたいということを特に強く要望したいわけです。中川大臣自身も、何ですか、いわゆる政府が何らかのまた手を打たなければならないような形での輸入はしないようにしたいというふうなことまで言っておるわけですから、大臣ともよく相談した上で、そういうふうな対応を積極的にとるように大臣にも要望いたしたいと思いますけれども、その点についての政務次官の所信をお尋ねして、私の質問を終わりたいと思います。
○政府委員(愛野興一郎君) 対米交渉の農畜産物の問題につきましては、中川農林水産大臣自体が日本の総合食糧政策の推進、それから農家経営の安定あるいはまた日本の畜産政策の確立のために積極的に努力をされたわけでありまして、そういうことからアメリカは過大な要求をしたとも言えるのではなかろうか、こういうふうに私は考えております。 したがって、いま先生が言われましたように、まずひとつ日本の新しい時代に対応した当面の総合食糧自給政策の確立を踏まえた新農政を確立していただいて、そして十分アメリカに対応できるような中長期の計画をいま農林水産省でも計画をしておられるようでありますから、十分ひとつ自信のある対応を示さなければならぬということはもちろんであろう、こういうふうに認識をいたしております。
○委員長(菅野儀作君) それでは、他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 暫時休憩いたします。 午後一時五十四分休憩 —————・————— 午後四時五十分開会
○委員長(菅野儀作君) ただいまから外務委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、和田春生君が委員を辞任され、その補欠として柳澤錬造君が選任されました。 —————————————
○委員長(菅野儀作君) 休憩前に引き続き、千九百七十一年の国際小麦協定を構成する小麦貿易規約及び食糧援助規約の有効期間の第四次延長に関する千九百七十八年の議定書の締結について承認を求めるの件を議題といたします。 本件につきましてはすでに質疑を終局しておりますので、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 千九百七十一年の国際小麦協定を構成する小麦貿易規約及び食糧援助規約の有効期間の第四次延長に関する千九百七十八年の議定書の締結について承認を求めるの件を問題に供します。 本件に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(菅野儀作君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(菅野儀作君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十三分散会 —————・—————