P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
85回国会衆議院1978/10/13

内閣委員会 第1号

発言数
233
登壇者
25
会派数
6
開催日
1978/10/13

会議録

始関伊平自由民主党

○始関委員長 これより会議を開きます。  まず、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。  今会期中、国の行政の改善を図り、公務員制度 及び給与の適正を期する等のため、  一、行政機構並びにその運営に関する事項  二、恩給及び法制一般に関する事項  三、国の防衛に関する事項  四、公務員の制度及び給与に関する事項  五、栄典に関する事項 以上の各事項について、小委員会の設置、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、国政調査を行うこととし、議長にその承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

始関伊平自由民主党

○始関委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。      ――――◇―――――

始関伊平自由民主党

○始関委員長 この際、小委員会設置の件についてお諮りいたします。  同和問題調査のため小委員十一名からなる同和対策に関する小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

始関伊平自由民主党

○始関委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  次に、小委員及び小委員長の選任についてお諮りいたします。  小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

始関伊平自由民主党

○始関委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  それでは、小委員に       逢沢 英雄君    小島 静馬君       小宮山重四郎君   玉生 孝久君       村田敬次郎君    上田 卓三君       上原 康助君    新井 彬之君       受田 新吉君    柴田 睦夫君    及び 田川 誠一君 を、小委員長に小宮山重四郎君を指名いたします。  なお、小委員及び小委員長の辞任の許可及び補欠選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

始関伊平自由民主党

○始関委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。      ――――◇―――――

始関伊平自由民主党

○始関委員長 次に、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。  順次趣旨の説明を求めます。稻村総理府総務長官。     ―――――――――――――

稻村佐近四郎自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○稻村国務大臣 ただいま議題となりました一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について、一括してその提案の理由及び内容の概要について御説明申し上げます。  まず、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  本年八月十一日、一般職の職員の給与について、俸給及び諸手当の改定等を内容とする人事院勧告が行われたのでありますが、政府としては、その内容を検討した結果、勧告どおり昭和五十三年四月一日からこれを実施することとし、このたび、一般職の職員の給与に関する法律について、所要の改正を行おうとするものであります。  次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。  第一に、指定職俸給表を除く全俸給表の全俸給月額を引き上げることといたしております。  第二に、初任給調整手当について、医療職俸給表(一)の適用を受ける職員に対する支給月額の限度額を十七万円に引き上げるとともに、医療職俸給表(一)以外の俸給表の適用を受ける職員のうち、医学または歯学に関する専門的知識を必要とする官職を占める職員に対する支給月額の限度額を三万五千円に引き上げることとし、また、右以外の初任給調整手当については、その支給対象官職を特殊な専門的知識を必要とし、かつ、採用による欠員の補充について特別の事情があると認められる官職で人事院規則で定めるものとすることといたしております。  第三に、扶養手当について、配偶者に係る支給月額を九千円に引き上げるとともに、配偶者以外の扶養親族に係る支給月額を二人までについてはそれぞれ二千七百円に引き上げ、この場合において、職員に配偶者がない場合にあっては、そのうち一人については五千五百円に引き上げることといたしております。  第四に、通勤手当について、交通機関等を利用して通勤する職員の場合、全額支給限度額を月額一万五千円に引き上げるとともに、自転車等を使用して通勤する職員または交通機関等と自転車等を併用して通勤する職員についてもそれぞれ通勤手当の支給月額を引き上げることといたしております。  第五に、期末手当について、十二月に支給する期末手当の支給割合を百分の二百から百分の百九十に引き下げることといたしております。第六に、義務教育等教員特別手当について、支給月額の限度額を二万二百円に引き上げるとともに、幼稚園等に勤務する教員に対しても、権衡上必要な限度において、この手当を支給できることといたしております。  以上のほか、附則において、この法律の施行期日、適用日、俸給表の改定に伴う所要の切りかえ措置等について規定いたしております。  次に、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  この法律案は、ただいま御説明申し上げました一般職の職員の給与改定に伴い、特別職の職員について所要の改定を行おうとするものであります。  次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。  秘書官の俸給月額を一般職の職員の給与改定に準じて引き上げることといたしております。附則においては、この法律の施行期日、適用日等について規定しております。  なお、内閣総理大臣、国務大臣等の一般職における指定職に相当する職以上の特別職の給与については、据え置くこととしております。  以上が両法律案の提案理由及びその概要であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

始関伊平自由民主党

○始関委員長 次に、金丸防衛庁長官。     ―――――――――――――

金丸信自由民主党防衛庁長官・建設大臣臨時代理・国土庁長官事務代理

○金丸国務大臣 ただいま議題となりました防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  この法律案は、このたび提出された一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の例に準じて、防衛庁職員の給与の改定を行うものであります。  すなわち、参事官等及び自衛官の俸給並びに防衛大学校及び防衛医科大学校の学生の学生手当を一般職の職員の給与改定の例に準じて改定するとともに、営外手当についても改定することとしております。  なお、事務官等の俸給のほか、扶養手当、通勤手当、期末手当及び医師等に対する初任給調整手当につきましては、一般職の職員の給与に関する法律の規定を準用またはその例によることとしておりますので、同法の改正によって一般職の職員と同様の給与の改定が防衛庁職員についても行われることとなります。  この法律案の規定は、公布の日から施行し、昭和五十三年四月一日から適用することとしておりますが、初任給調整手当に関する経過措置の規定については、昭和五十四年一月一日から施行することとしております。このほか附則において、俸給の切りかえ等に関する事項について一般職におけるところに準じて定めております。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。

始関伊平自由民主党

○始関委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。     ―――――――――――――

始関伊平自由民主党

○始関委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。上原康助君。

上原康助日本社会党

○上原委員 給与関係のお尋ねをする前に、一言総務長官に同和対策事業特別措置法の件で決意のほどを伺っておきたいと思います。  いまお聞きのように、本委員会に小委員会が、同和対策に関する諸問題の解決促進のために設置されるわけですが、御承知のように、先国会から小委員会を設置して、同和対策事業特別措置法の期間延長を図るということでいろいろと審議をしてきたわけであります。  そこで、改めてこの同和対策事業特別措置法の延長について、担当長官である総理府総務長官としてどのようにお考えになっておられるのか。私も小委員会に入っておりまして、いろいろこの件については先国会でも議論をしてまいりましたが、次期国会で決定をするということで延長問題について合意を見ているわけなのです。次期国会と言うと、今臨時国会だと私たちは理解をいたしております。会期も余すところ幾らもございませんので、この際、いろいろこの件については問題がまだ十分煮詰まっていないということもある程度理解はいたしますが、しかし、法律を担当しておる所管が、主体的に自主的にこうしたいというものを出していただかなければ、進展はしないと思うのです。その意味で、長官の御見解を承っておきたいと思うのです。

稻村佐近四郎自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○稻村国務大臣 御質問の同和対策事業特別措置法でありますが、これはいつも申し上げておりますように延長すべきである、この考え方には変わりはないのであります。  しかしながら、来年の三月三十一日ということの期限切れではありますけれども、やはり時間が迫ってまいりましたので、できるならば私はこの国会で決着をつけておく方がいいのではないか、きょうも政調会長ともお会いをしてまいったわけでございますが、できるだけ各党の意見が合意に達することを私は希望いたしておりますが、期間等の問題でなお交渉を重ねなければならぬ問題があるのではないか、私はこういう感じをいたしております。  しかしながら、政府としてはと、こうおっしゃいましたので、きょうは委員会ができまして、私は大変うれしく思っております。そういう意味で、議員立法でないというたてまえから、むしろこの委員会でうんと詰めていただいて政府提出を要請されて、そこから議論を起こしてもらうことが早いのではないかという感じさえするのであります。  ここにおられる上田さんを初め、一回現地を見ろということでございましたから、私はこの前も現地に行ってまいりまして、大変参考になりました。どれだけの期間を必要とするのか、行ってみて、初めて私はそういう短い期間ではなかなかこれはきめ細かく実施はできない、こういう考え方を持ってまいりました。  特に今年度は、各党の大変な協力をちょうだいいたしまして、最悪事態ということを万々々という言葉がよく使われましたが、私も万々々、もう一つ加えて万ということを考えまして二千六百三十億、いままでにない四二・二%増という概算要求を――これは上原さんも御承知のように、大変各党とも熱心でありました。そういうような関係から二千六百三十億――端数はありますが、そういうような関係で万々、万々々を考えて、概算の要求はしてございますけれども、やはり総理府というこの立場は、各省の調整機能を果たすというのが総理府の私の仕事でございまして、法律がないということになれば各省個別に実施をしていくという、こういう形になります。私の手から離れるということになるわけでございまして、できるならばやはり十年前の議論存するのではなく、これは政策実効が上がっておることはだれしも認めている。そういう意味からここで何年かというと、言えない立場があるんだ。やはりわれわれは政治家でありますから、個人で話しすることと公の場所で話しすることとおのずから区別をしなければならぬ、こういうたてまえでございまして、今度小委員会ができたことは大変私は幸せだ、思い切ってこの委員会で一日も早く結論を出してもらう、また政府の見解を示せと迫ってもらう、こういうことが私は今度の国会で決着をつける結果になるのではないか、こういうふうに考えております。

上原康助日本社会党

○上原委員 長官の決意といいますか、御心境のほどはよくわかるような気がいたします。もちろん現地も御視察をなされて、相当期間の延長が必要であるということを御認識いただいたようですから、そのことを受けて、りっぱな小委員長が選出されたと思いますので、私たちも努力をなお継続してまいりたいと思います。ぜひいま御答弁ございましたように、この臨時国会中に結論を出すという、あくまでもこの関係者の方々から強い御要求が出ておる線を十分くみ取って、参酌をした上での結論でなければいけないと思うんですね。そういうことを重ねて要望しておきたいと思います。  そこで本論に入りたいわけですが、今回の給与関係三法は、去る八月人事院勧告がなされた段階においても一応議論をしてまいりましたので、ある面では重複をする部分も出てくるかもしれません。しかし、改めて問題点を私たちなりに指摘をしながら、政府関係の御見解を聞いておきたいと思うのです。  そこで、いろいろ問題点があるような感じもいたしますが、最初に総務長官なりあるいは大蔵省にお聞きをしておきたいわけですが、従来公務員の給与改定については、五%程度のベアをするということで当初予算に計上をされてきているわけです。たしか昭和四十四年ごろからじゃないかと思うのですが、しかし最近の不況なりあるいは春闘におけるベア等が大変低く抑えられてきた経緯もあり、一部に予算を前組みすることは、当初予算に計上することはけしからぬというような意見もあるやに聞いております。だが、私たちとしては、やはり一つの慣行化してきたこの制度というもの、あるいは公務員関係労働者の給与改定ということと身分の保障といいますか、生活面を含めての観点からすると、にわかにこのような予算計上のあり方というものを変更するということは拙速に過ぎるという気がしないでもないわけですね。したがって、あくまでこの点は従前どおり計上をしておくべきだという見解をとるわけですが、この件について、給与担当大臣である総務長官なりあるいは予算担当の大蔵省としてはどのような御見解を持っておられるのか、お尋ねをさせていただきたいと思います。

禿河徹映大蔵省主計局次長

○禿河政府委員 ただいま先生からお話がございました公務員の給与改善費を当初予算に従来どおり計上すべきである、こういう問題につきましては、私どもといたしましては来年度予算におきまして従来どおり五%を計上するかどうか、その問題につきましては、来年度予算編成の過程におきまして諸般の事情を十分慎重に検討いたしながら結論を得てまいりたいと考えておりまして、現段階におきまして、政府としてはもちろん、大蔵省としてもまだ何ら結論を得てない段階でございますので、御了承願いたいと思います。

菅野弘夫総理府人事局長

○菅野政府委員 お答え申し上げます。  いま大蔵省の方からお話がございましたけれども、これは予算にどういうふうな組み方をするかということでございますので、政府全体の話ではございますけれども、主として大蔵省の話だと思います。給与を担当する総理府でございますけれども、いま大蔵省からもお話がございましたように、予算の編成時においてどういうふうにするかということが議論されるべき問題であって、現在のところどうこうということは申し上げられないというふうに思います。

上原康助日本社会党

○上原委員 どうも消極的な御見解のようですが、大蔵当局の立場もわからぬわけではありませんが、しかし各省庁は概算要求をやっているわけでしょう、従前どおり。ですから総務長官、やはり事務当局の作業というものももちろん大事でありますが、にわかにこういうことを変更するということはかえって困難を招く結果になりかねないと思うのですね。やはり給与関係閣僚というのですか、そういう内閣全体としての判断でやるべき筋の問題だと私は思うのですね。そういう意味で、ぜひこのことについても十分従前どおりやっていく。といいますのは、予算を組んだって、今年だって三・八四で値切ったわけでしょう。五%の給与改定にはならなかったわけで、むしろそれが補正予算の面においては赤字分を抑えてしまって、皆さん助かったのです。そういう面からしても、別に差しさわりはないわけですから、長官の見解を承っておきたいと思うのです。

稻村佐近四郎自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○稻村国務大臣 厳正にして公平、中立という人事院の勧告を尊重するたてまえをとっております。そういう意味で五%を計上した、改善費を計上いたしましたのは、過去高い率で給与が改善をされてまいったわけです。そういう意味から、今度はそういう関係から多少やはりそういった形でやったわけでございまして、多少それが残されたということではございますが、やはり総理府のたてまえといたしましては人事院の勧告を尊重する、こういうたてまえでやっておるわけでございます。

上原康助日本社会党

○上原委員 いまの御答弁は、しかしこれは私の質問のお答えにはなりませんね。わかったようで、わからない。まあ、わかるようにこっちの方で努力しましょう。  それでは人事院総裁にお尋ねしたいわけですが、せんだって給与勧告がなされた段階でも議論をいたしましたが、公務員法二十八条によると、その五%の増減がある場合に勧告をするというたてまえに一応なっているわけですね。そうだと思うのですが、それでそうではあっても、五%以下であっても、現在の一%もかなりの額になるんで、諸般の事情を考慮して今回も勧告をやりました、また、これからもそういう方向でいきたいということを強調しておられたと記憶しているわけですが、もちろんそれは当初予算に計上されようがされまいが、いま総務長官がおっしゃるように厳正、中立、公平な人事院の取り扱った勧告であれば、それを尊重するというたてまえを政府はおとりにならなければいかぬと思うのですね。しかし、私たちが懸念をするのは、一部に、五%を当初から計上することによって春闘なりベアのガイドラインに設定されては困る、民間は不況でゼロ回答というかゼロ・ベアなのに、公務員だけ当初から五%も組むのはけしからぬと言う。それはまさに暴論なんですよ、私たちがよく考えてみても。したがって、もし予算が計上されていないと、私たちは、人事院の五%以下であっても勧告をするというその姿勢が影響されるであろうと思うのです、政治的にいろいろな面で。そういうことはございませんか。したがって、人事院としては一体この件についてはどうお考えなのか、御見解をお聞かせください。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 給与改善費に充当するための予算の先組みという問題、これは新聞紙上その他で若干伝えられておるということは、私たちも承知をいたしておるのであります。このことをどういうふうに取り扱うかということは、これは予算編成方針にかかわることでございますから、私どもからとやかく申すべきではない。また、方針自体としても決定をしておらない現在の段階においては、ことさらのことであろうと思っておるのであります。  人事院が主たる関心事として考えておりますことは、あくまでもわれわれの勧告を完全実施していただくということでございます。この点は国会でもいろいろ御支援、御努力を賜りました結果、幸いにしてわれわれの長年の念願でございました完全実施が四十五年かち実施をされて、これは今日まで定着をしてきておるという事実がございます。したがいまして、私といたしましては、この方針というものは予算の編成方針いかんにかかわらず絶対に変わらないものであるし、また変えてもらっては絶対に困るという方針は、これはあくまで貫いてまいりたい、かように考えております。

上原康助日本社会党

○上原委員 大体そうなると言わんとしておられることは、理解できるような気がいたします。  そこで大蔵当局も、先ほどまだこの結論は出してない、予算編成をやる段階で十分検討したいということですが、いまの人事院総裁の御答弁からしても察しがつくわけですね、勧告については尊重してもらわねば困るということは。予算があるかどうかの問題じゃなくて勧告の中身が問題だと言えばそれまでのことかもしれませんが、少なくとも従来とられてきた慣行を、いま経済不況、落ち込みがあるから、一部に公務員に対するそういういろいろな批判があるからということだけでそういうものをにわかに変えるということは、私はよろしくないと思うのですね。その点は十分尊重して御検討いただけますね。

禿河徹映大蔵省主計局次長

○禿河政府委員 先ほど総務長官並びに人事院総裁から御答弁ございましたとおり、人事院勧告を昭和四十五年以来完全実施いたしてきております。そういう事実を十分頭に置いて取り組むべき問題と私ども考えております。ただ、先ほどもお話がございましたとおり、四十五年以来人事院勧告というものを尊重してきた事実、あるいは五%の給与改善費を計上しておりましたけれども、従来は、昨年までは五%を相当上回る勧告が出ておりましたが、その際にもやはり完全実施をしてきたという点から考えてみますと、予算で五%を計上しておるということはいわば予算上の財源措置でございまして、そういう財源措置の有無がすぐに人事院勧告を尊重するしないということに直接結びつく問題ではない、そういう考え方も十分あり得ると思いますが、もちろん私ども、いま先生のお話しの点も十分頭に置きながらこれから慎重に検討いたしていきたい、かように考えております。

上原康助日本社会党

○上原委員 朝令暮改じゃいけませんよ。その点は、これ以上議論してもなかなか結論は出し得ないことかと思いますので、いま申し上げたことを総務長官もぜひ十分御理解の上、公務員の給与あるいは労働条件の改善に資する方向で予算の問題なり慣行というものを尊重していただきたいと思います。  そこで、次に移ります。特別給の〇・一カ月分の削減問題ですが、これは勧告があった八月の委員会でもいろいろ議論をいたしましたが、〇・一カ月を削るということについてはどうも納得がいかないのですね。反面、私たちも人勧を完全実施しなさいあるいは尊重せよということを主張してきた立場もありますので、そういう面からすると、また削ることにだけ反対かという反論もあるかもしれませんが、問題は、賃金でもそうなんですが、民間との比較の根拠の問題だと思うのですね。確かに、給与局長さんでしたか、せんだって私のお尋ねに対しても、問題があるということは認める、いろいろ検討するという御答弁があったわけですが、改めて申し上げておきたいのですが、公務員の場合は特別給の算定をするのは基本給、民間の場合は諸手当を含めて計算されている。この点については一体どうお考えなのかということですね。  もう指摘をするまでもなく、過去の民間が非常に好景気であった時代、そのときにおいては小数点二位以下は切り捨ててきた時点もたくさんあったわけですね。もちろんそのことが全部加算をされるという計算にはならないかもしれませんが、好景気の場合は、公務員の方は民間よりも相当数切り下げられてきた。不景気の時期になると、民間と比較したら〇・一カ月分民間の方が低いからというだけの理由で特別給、いわゆる期末手当を減額するということには納得しがたいですね。これに対してどういう御見解を持っておられるのか、今後またこの期末手当の官民比較のあり方をどのように是正するお考えなのか、ぜひ率直な御見解を承っておきたいと思うのです。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 お答え申し上げます。  このたびの勧告で特別給の〇・一減をいたしましたが、これは昨年一年間の民間の景況を反映いたしましたものとのバランスである、簡単に申し上げればそういうことに相なります。ただ、民間の水準を公務員の水準に当てはめるために持ち込みます計算の仕方に食い違いがあるのではないかという御提起があったことは事実でございまして、それにつきまして前委員会におきまして、そのことについての問題としては問題であるということは承知いたしておりますというお答えを申し上げましたことも事実でございます。  これはもともと申し上げますれば、民間と公務員と給与構成が大変違うといいますよりは民間ではまちまちでございますので、残業手当は別でありますが、総ぐるみの月給に対する割合としてボーナスがどう、こういう計算をせざるを得ない。公務員の方は給与構成がはっきりいたしておりますので、基礎となるもの何に対して幾らというふうなかかわりがとりやすいわけでございます。  それで、これは昭和二十年代からずっとやっておりますが、当初はそういう民間の月給に対する対応ということでやってきまして、いまもそうでございますが、たまたま昭和三十年代の初めに入りまして通勤手当というものが出てまいりました。また、四十年代の中ごろになりまして住宅手当が出てまいりまして、そういう給与種目が公務員の給与の中に割り込んできましたために、基礎給与の中からその部分だけ少なく計算されることがどうかという問題がありまして、その問題については、昨年、一昨年あたりから問題提起に従いまして私どもも検討しておる次第でございます。  それで、本年の勧告をいたしますにつきまして、テスト的でございますけれども、実はそういう月数で表現いたしますについて分母、分子の割り算がありますが、そういう割り算をしないでボーナスはボーナスとして、額でもって官民比較をして、月給でやっておりますような比較のやり方がないものか、そういうとらえ方をしてみたらどうかということでテストをいたしました。現に、本年の民間給与の調査に調査員が参りますときに、民間の会社でそういう調査にたえられるかどうかというテストをやったことも事実でございます。ところが、月給の場合ですと、わりと個人別にとらえやすい関係にございますが、事ボーナスになりますと成績配分等がございまして、機密事項に属している場合が多いということが非常によくわかりました。大体二社に一社くらい、特に規模の大きいところではとても調査に対応できないという答えが出てまいりました。小さいところではわりかた受けとめてくれるところもございました。  そういうことで、これについてはもう少し検討しないと、幾らそういう方法があるとは言いながら使いものにならなければ仕方がないということで、今後それについて、それではどういうふうにすればいいか、何かいい知恵がないかということで引き続いて検討していきたいと思っております。

上原康助日本社会党

○上原委員 これはこの間の蒸し返しになりますが、比較の仕方の問題あるいは民間企業なりの給与の中身と公務員の給与の体系が違っている、それはわからぬわけでもないです。しかし、賃金もそうなんですが、その比較をどのようにしたかという資料は公開していただけないわけです。ただ総体的に四・九なら四・九、向こうは幾らだった、公務員はこれだけだ、これでは公務員の皆さん納得しないのじゃないですか。私たちも納得できないのじゃないですか。どのように官民比較をして、どういう指数になってこうなったということが十分に明らかにされていないわけです。この問題については、この点を含めて御検討をいただかないと十分な整合性がとれない。あるいはなかなか対置をすることが困難だからというだけで、一概に民間が低くなったというだけで下げるということは、どうも合点がいかない。  じゃ、今後もそういう傾向があるとすると、どんどん下がっていくわけですか。これでは既得権ということも問題になりますよ。そこいらの歯どめ的なもの、単なる官民比較と言って、賃金のベアはともかく、経済にいろいろ左右されるのはわかりますけれども、賞与的なもの、特別給をこのようにいじくるというのはわれわれとしてはどうしても理解できない。同時に、この間も申し上げましたけれども、今後の比較においてはそういった資料なども含めて十分公開をしていただきたい。そうせぬと、この問題は適正、公正な調査の上での勧告ということにはなりませんよ。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 御質問は二点あろうかと思いますが、一点は資料の関係でございます。それから一点は、今後こういうことが続くのかという御質問と理解いたします。  第一点につきましては、調査の結果の表は報告の別表の資料に発表いたしております。それから調査そのものも非常に大量調査ではございますが、プリンシプルとしては非常にわかりやすいとらえ方をいたしておりまして、昨年の五月から本年四月までの計一年間の平面における民間の月給の総額、会社別でございます。ある会社につきまして、会社計の月給の総額、それからボーナスの総額、それから分母、分子で足し上げて割るという大変単純な計算をいたしております。その結果、全調査対象についてまとめたものにつきましては別表に発表いたしております。  それから今後の問題でございますが、これは、いまのそういう計算方式の問題についてこれをどういうふうに詰めればいいかということが一点ございますが、そういう計算方式でない、直接にぶつけるということでどうなのかということを精力的に検討いたしておることは事実でございます。  それから、さらに申し上げますれば、もともと言いますれば、通勤手当、住宅手当等昔なかったものが割り込んできて、分母に入ってきたというところが問題でございますが、本年の調査による民間の状況を見ておりますと、通勤手当にしましても、それから現に住宅手当、これは住居手当でありますが、公務員で据え置きにいたしましたが、民間の方では大分伸びがとまっておりまして、片や逆に扶養手当の方が非常に伸びております。そういうことで、扶養手当はボーナスの基礎になっておりますので、今後こういう乖離がますます開いていくということはないのではないか。いままでの高度成長時代のそういう実費弁償的な方向のものと少し方向が変わってきたように理解いたしますので、実際問題としても乖離がこれ以上になるということは余りないのではないかというふうに考えております。ただし、いずれにしましても、やり方自体の問題として検討しております。  御報告いたします。

上原康助日本社会党

○上原委員 単純な計算方法をとっている、シンプルだと言うが、確かにこの皆さんが出している資料だけ見るとそうかもしれない。問題は、基本給だけを対象にされている部分と諸手当を含めてのここに理解の相違があるわけよね。このことを改めていただきたいということを申し上げているわけですから、これは今後むずかしい点もあるかもしれませんが、調整して改善いたしますね。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 従来のように月数を媒介として持ってくる場合の何かいいやり方があるかどうかということと、それから加えて、直接にボーナスはボーナスとしてとらえるやり方に民間企業の対応として何かうまい技術的なやり方があるかどうかという二点について精力的に検討したい、こういうふうに思っております。

上原康助日本社会党

○上原委員 次に移りたいと思います。文部大臣が何か外務委員会の御都合があるようですから、先にお尋ねをさせていただきたいのですが、これは後ほど教員給与の御専門の方がいろいろお尋ねすると思いますので、私は簡単に御見解だけ聞いておきたいと思うのです。  人確法に基づく教員の給与改定については、われわれ従来から疑問を持ってきたわけです。今回もまた第三次の後期分として一般職の給与法と抱き合わせで提案をされているので、この点はわれわれとしては切り離して審議をすべきだという主張をやってきたのですが、残念ながらそういう結果になっている。そこで、この人確法が制定された時点と現在はかなり社会状況の変化もありますし、雇用の面、いろいろな面で厳しくなっている。何も別に学校の先生の方はどうでもいいという持論でありませんが、人材確保というのは公務員だって同じことで、優秀なのはみんな先生になってしまって、余り優秀でない――そう言ったら怒られるかもしれませんが、優秀でない方々が公務員になっていいということではないと思うんですね。そう言うと、この人確法のねらいが何であったかというのがすぐわかるのだが、その議論は別として、普通、公務員の賃金水準との比較はどういうふうになっているのか。二〇%をかなり上回る較差がついたのではないか、これでいいのかという疑問を率直に持たざるを得ないですね。こういう点。  それから、教員給与の改善は一応今回で終わるのか。勧告を見ますと、「今回、その最終的な措置として所要の改善を加える必要があると認め、この勧告を行った。」これは人事院の方の勧告だと思います。教員給与関係についての勧告です。そうしますと、人確法に基づくこういう勧告というのはもう今回が最終的なものなのかどうかということ、まずこの二点から御見解を聞いておきたいと思います。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 教員の給与につきましては、人材確保法に基づいて昭和四十九年以来数次の改善をしてきたわけでございます。今回、その最終的な措置として所要の改善を加えるようにと人事院から勧告をいただいたわけでございます。教員の給与につきましては、人材確保法の精神というものは今後も生き続けるわけでありますから、その趣旨に即した優遇措置が将来とも確保されていくように私どもとしては努力してまいる所存でございます。  それから教員と行政職等、他の公務員との比較ですが、これは給与法とも異なりますので、単純比較がなかなかむずかしい点がございますけれども、たとえばことしの八月十一日付人事院勧告によります改善後の給与水準で見ますと、教員の方が行政職等、他の公務員より相当高くなっております。一、二例を申し上げますと、小中学校の教諭の場合について見ますと、初任給について本俸と義務教育等教員特別手当を合計いたしました額で比較をいたしますと、教員は十万六千六百円となります。行政職上級乙、本俸九万五百円に対しまして一万六千一百円、約三・五号俸高の水準になっております。また、大変大ざっぱなことでありますけれども、給与水準という考え方をいたしますと、大卒二十年目という時点で、人材確保法による改善の前は府県の係長と課長補佐の中間水準でありました。勧告後は府県の課長級と部次長級の中間の水準、こういうふうな変化を見たわけでございます。

上原康助日本社会党

○上原委員 これは後ほどいろいろ議論があると思いますので……。  それと、主任手当の問題ですが、いわゆる主任手当の支給状況というのがどうなっているのかということと、現段階において未実施の自治体はどのくらいあるのか、この点少し明らかにしておいていただきたいと思います。  もう一点は、主任手当の支給に非常に問題があるということで拒否をしております。これはもちろん受けるというほうもあるいはあるかもしれませんが、組合などに拠出をして、いわゆる奨学金その他の教育の実質的向上に充てたいという動きもあるわけですが、これについてはどういうお考えを持っておられるのか。  もう一つは、今回もこの対象主任の枠を広げているようですが、今後どのくらい拡大をしていくおつもりなのか。たしか小学校でいうと主任が十七ですか、あるいは中学校が二十二、高校が十七程度、主任制、主任という名があるわけですが、これは全体に将来拡大をしていくおつもりなのか、この点も後ほどの議論とも関連をいたしますので、明らかにしておいていただきたいと思います。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 まず、主任制の実施状況をお答えしておきたいと思います。  現在までに、主任制度につきましては、京都、大阪と沖繩の三府県を除きます四十四都道県で、教育委員会規則の改正が行われまして、実施されているところでございます。  主任手当の支給状況は、昭和五十三年四月から支給を始めました都道府県を含めて合計四十二道県で主任手当が実施されております。  主任手当の返上の問題でありますけれども、やはり法律に基づいて支給をされております職務の対価としての給与の一部を組織的な、継続的な拠出をなさるということは、教員の処遇を高める、改善をするために行われる第三次給与改善の趣旨に沿うものではない、そういう見解を私どもはとっております。  これからの拡大の数等は担当局長からお答えをさせます。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 主任の範囲の拡大につきましては、先般の人事院勧告の際に、人事院におかれまして、国立大学の付属学校の教員について主任手当支給範囲の拡大の意向を示されたわけでございますが、それは、具体的には従来の主任にプラスして研究主任と教育実習主任の二つを示されたわけでございます。その趣旨とするところは、文部省におきまして、ことしの七月に国立学校設置法の施行規則を改正して、そこにいまの二つの主任の職務と、それが自分のやっておりますそれぞれの仕事の連絡調整、指導助言に当たるものであるということを明らかにした、そのことを受けてこれらの主任も従来の手当支給主任と同じような職務の困難性があるという判断をなされたことによると思います。  そこで、それを新たに手当支給主任として考えられましたことによって、国立学校について一体、全教員に対してどのくらいの割合の主任が手当支給の対象になるかといいますと、小中学校でいえば大体三三%、高等学校でいいますと三〇%くらいになろうかと思うのであります。  そこで今度は公立学校につきましては、したがってその手当支給の対象となる主任の割合というものも、やはりおおむね国立付属学校に準じて考えるのが妥当であろうというふうに考えますので、そういうふうな考え方に立って、この手当支給主任の範囲を考えますと、各公立学校についても、おおむねもう二つくらいというふうに私どもは考え、その考えをもとにしてこれから指導してまいりたい、かように思うわけです。

上原康助日本社会党

○上原委員 いずれにしましても、これは関係者が非常に反対をしておられるあるいは支給を返上するという立場をとっておられるわけですから、文部大臣、十分そういった強い意見があるということをお含みの上でやっていただかないと、金に色目をつけて教育の基本を国家統制に持っていくあるいは概念を曲げていくというわけにはいかぬと思うのですね。それは次の機会にまた専門の方がいろいろお尋ねあると思いますから、私はこの程度にしておきたいと思います。  あと時間はわずかしかありませんが、せっかくですから、文部大臣に、沖繩の教育施設の問題で、時間があれば後ほど私まとめてお尋ねしたかったのですが、お急ぎのようですから、特に老朽校舎の問題と借用の学校用地の買い上げ問題の特別措置。  御承知のように、かつて総理府副長官もなされたので、文部大臣よく沖繩事情については御案内だと思いますので多くは申し上げませんが、たしか沖繩の場合いまだに学校用地は何ど七十五万六千平米は借地になっているわけですね。全県下で年間二十二億円も借料を支払いをしている。こういう状況があって、これは御承知のように、基地に学校用地が取られたとかあるいは終戦当時のどさくさの中で学校用地を確保しなければいけなかったというようなことなどがあって、それが大きく今日まで災いをしているので、このことについては、やはり特別措置によって、国の立場で買い上げを促進していただかなければ、市町村自治体にこれを負担をさせるというのは、義務教育の立場からいっても私は問題があると思うのですね。このことを、ぜひ買い上げ促進のための財政措置をやっていただきたいということ。  もう一つは、老朽校舎の問題については、鋭意御努力が重ねられて改善されつつありますが、これとてやはりまだ千教室ぐらい、いろんな老朽校舎といいますか危険校舎、教室になっている。あるいは防音装置をやらなければいかぬというようなことなどで、定員を切り下げなければいけない、縮小しなければいけないというようなことなども、スペースの問題が関連してあるわけですから、ここいらのことについてどのようにお考えで、どういうふうな対策を文部省としては進めていかれるおつもりなのか、御所見を賜っておきたいと思います。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 沖繩県の木造の老朽校舎につきましては、五十三年五月一日現在、ことしの五月一日現在で、要改築面積がほとんどなくなりました。さして問題はもう、木造の老朽校舎については、ないと思います。非木造建物で、昭和三十九年以前に建てられました鉄筋校舎等について、鉄筋ではありますけれども、施工上の問題点として、建築の資材難からコンクリートに海の砂を使用した学校が実はございます。これの老朽化が非常に早い、こういう沖繩県におきます特殊事情がございます。五十年度からこういう老朽の鉄筋校舎の改築を行ってまいりましたけれども、非常に老朽スピードが早いようでございますから、早急な計画的なこの推進を図る必要があることをよく承知をいたしておりまして、老朽校舎、全国的にもう三年間で全部やってしまおうということで取り組んでございますので、沖繩開発庁、沖繩教育委員会と協力をいたしまして、沖繩に残りましたこういう特殊な、老朽スピードが非常に早い鉄筋の校舎の調査を早急にやることにいたしております。  それから用地のことでございますが、小中学校の校地取得に対します国庫補助につきまして、児童生徒の急増市町村について三分の一の国庫補助が行われておりますことは御承知のとおりですが、沖繩県につきましては、これに加えまして復帰前の児童生徒の急増を要因といたします過大規模校の分離に必要な校地の取得についても三分の一補助という特例をやっているわけでございます。基地提供施設にかかわります代替借用校地の購入費につきましても、二分の一の国庫補助を行う、こういうことで取り組んでおりますけれども、確かに御指摘のような事情がございますので、沖繩開発庁とともにさらに検討を加え、努力をしてまいりたい、かように考えております。

上原康助日本社会党

○上原委員 沖繩開発庁長官はどうですか、いまの点は。

稻村佐近四郎自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○稻村国務大臣 いま文部大臣が答えられましたように、問題は三年間ということですが、沖繩開発振興計画としましても五十七年度までに文教政策の立ちおくれと申しますか、こういったものについては精力的に取り組んでいきたい、こういうふうに考えております。

上原康助日本社会党

○上原委員 次に移ります。  次は、週休二日制の件についてお尋ねをいたしますが、この件も、この間も私はある程度お尋ねしましたが、週休二日制の件については、すでにいわゆる再試行がなされておって、来年の三月末までですか、行って本格実施に踏み切ろうというお考えだと思うのですが、現在の状況はどうなっているのか、まず御説明をしてみてください。

金井八郎人事院事務総局職員局長

○金井政府委員 現在行っております再試行につきましては、人事院は個々の試行官署を対象といたしまして、その試行の実施状況について実情を調査しておりますとともに、機会をとらえましてそれぞれの省庁とその省ごとの実情について事情を聞いております。これらを通じまして現在で言えますことは、前回の試行の際にもそういう傾向はございましたけれども、職員の代替が困難である少人数の試行官署、職種に属する職員あるいは専門業務を担当する職員、窓口業務を担当する職員、そういう職員の業務について問題があるというふうになっております。  これらに対しましては、それぞれそれに合いました業務の合理化であるとか、あるいは応援体制を工夫強化する、試行日の振りかえについて工夫をするというような形で対処しているようになっております。

上原康助日本社会党

○上原委員 再試行を実施してから都合が悪いといいますか、なかなかローテーションが組めないとかそういうことで中止になったとか、そういうのはありますか。

金井八郎人事院事務総局職員局長

○金井政府委員 再試行の計画を立てて各省庁入られたわけでございますけれども、当初の計画を立てた上で中止といいますか、中断したところといたしましては、警察庁の第一期に予定されておりました試行官署、第一期と申しますのは本年四月から七月までの四カ月間でございますが、その官署の対象職員二千二百八十名でございますが、中止されております。この理由は新東京国際空港の開港をめぐります警備体制の強化ということのために中止というふうになっておりますが、第二期以降について警察庁は試行に入っております。  それからなお、厚生省関係で国立病院、療養所につきましては当初から試行についていろいろ問題があるということで現在なお検討段階ということに相なっております。

上原康助日本社会党

○上原委員 そうしますと、警察庁と厚生省だけに現在再試行に当たっては問題が出ているということで理解しでいいですか。

金井八郎人事院事務総局職員局長

○金井政府委員 ただいま申し上げましたのは、官署が試行を中断したとか、あるいは試行に入っていないところでありまして、個々の問題というのは小さな問題、いろいろございますけれども、それはそれなりにその対応策について工夫、改善が進められているところでございます。

上原康助日本社会党

○上原委員 そこで総裁にお尋ねしたいのですが、これは第一回目のときから、実施を試しにやってみて、それから本格実施をやってもらいたい。私はせんだっても申し上げたのですが、これは議論の段階じゃないわけですね、本当に申し上げて。先進ヨーロッパ諸国を見ても、どこへ行っても週休二日制というのは確実に実施をされておる。日本だけがなぜこういう問題について、もたもたという表現は悪いかもしれませんが、国民のいろいろな生活慣行というものもなかなか抜け切れない面あるいは公務員自体の心構えの問題等も若干あるいはあると私は思うのです、正直申し上げて。  しかし、それはともかくとしても、人事院なり内閣全体でこの問題を政策的にやろうということでないと踏み切れないと思うのですね。人事院としては再試行後は本格実施に移すのかというのが一つ。三月末までやって、それからまた八月の人事院勧告まで、また何かブランクを置いてそのときにまた勧告の中でちょこっと触れて、再々試行というのですか、そういうことだけをやっても無意味だと思うのですね。ここで再試行後は本格実施に踏み切るという方針を明確にした上で、問題点は問題点として今後煮詰めていくということでないと進展しないと私は思うのです。そういうお考えがあるかということ。  もう一点は、これを実施する所管は人事院になるのですか。勧告をしても、人事院じゃなくして、各省庁の所管大臣が実際には決めていくということにもなると思うのですが、後で総務長官の見解も聞きますが、どうも人事院の方に各省庁の大臣なり省庁が政治的な圧力を加えている感じを受けるのです、率直に見て。そういう面があるのかどうか。人事院は独立機関だから、あるならある、週休二日制に一番反対しておる大臣はだれなのか、名前もここで挙げてください。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 第一点でございますか、第一回のテストをやりましたが、その実施の対象について、なおやはりもう少し密度の濃いものを取り入れた方がよいのではないか。あるいは、未実施の官庁等もいろいろな事情でございましたので、それらについてはなるべく実施をしていただいて、問題点の洗い直しをしてもらいたいというようなことも含めまして、再度のテストということで現在各省庁でやってもらっておるわけでございます。これは本年の四月から始まりまして、一年という予定でございますので、来年の三月いっぱいで再試行が終わるということに相なります。これが終わりました段階におきまして、われわれといたしましては各省庁の実施状況を総合的によく検討をいたしまして、その問題点等もよく検討いたしました結果、次のステップをどうするかということについて結論を出してまいる努力をいたしたいというふうに考えております。  これは、いままでも申し上げておりますように、われわれの認識といたしましては、いま上原委員も御指摘になりましたように、週休二日制というのはやはり世界の一種の大勢であるというふうに申していいわけであります。それに日本の場合におきましても、民間の企業等につきましてはやはりその後着実に実施の対象がふえてまいりまして、その実施率というのも、ことしの場合は六九・二%ということになっておるわけであります。大企業等においてはまず八割以上といいますか、従業員数全体としても八割以上というものが週休二日制に踏み切ってやっておるという状況だと思います。  したがいまして、やはり勤務条件の均衡という点から申しましても、週休二日制は公務の場にも導入すべきであるという基本的な立場に立っておるわけでございまして、そういう前提のもとにこれをやった場合においてはどういう問題点が起きるだろうか、そういう点はやはり整理をして対応策を講じた上でないと、公務の実施というものは、これは直接に国民にも影響をいたす問題であります。そういうことで、やはり慎重な配慮をしていかなければならぬということでテストをやっておるということでございますが、基本的には天下の大勢を踏まえ、また民間の実施状況等をも総合勘案いたしました上で、実施の方向ということを前提として現在テストをやっておるというふうに考えておるわけでございます。  それからもう一点、各省庁が人事院に対して圧力云々ということがございましたが、そういう圧力云々ということはございません。やはり実際にやっていく場合においては、いろいろ定員の問題、予算の問題というものもございますし、しかも現在の定数、予算でもって公務というものを遅滞なく行っていかなければならぬという各省庁としては至上命令がございます。そういう点で、いろいろ問題点は考え、対応策も講ぜられておりまして、おのずから慎重にならざるを得ないわけでありますが、それはそれとして当然のことでございまして、それがために人事院に対して何かの圧力があるというようなことはございませんし、私もそういうようなふうには一切考えておりません。  これを次のステップをどうするかということが決まりました暁におきましては、その態様にもよりますが、場合によっては勧告というようなことをやらなければなりませんし、またこれにおいて、人事院自体においてやるべきこと、すなわち人事院規則の改正その他というようなことも同時に行っていくというような点で、そういう法制面、実施面、あらゆる面からひとつ総合的に検討して最後の結論に持ってまいりたい、かように考えております。

上原康助日本社会党

○上原委員 いま圧力はないと言ったら、ほっとしたような顔で笑っておられる方もおったのだが、しかしそういう節は感じられるんですね。いま総裁がおっしゃることは、それは一応評価はいたしますよ。人事院というお立場で、前もかなり熱意のある御答弁があったのですが、しかし、二月でしたか、官房長官に人事院の総裁の方から意見書みたいなものを出しましたね。それを受けて、閣僚懇談会ですか、再試行はあくまで前提としないと言っているんですね。これはどうなんですか。これは圧力じゃないのかね。人事院は一生懸命やろうとしている。これはもう世界の大勢だ、日本だけおくれをとるわけにはまいらぬというお立場で一生懸命各省庁に督促をしてというか、やろうとしているのに、一方は、前提としてやりたい、しかし、政治を預かるのは――これはまさにシビリアンコントロールの悪い例ですね、防衛庁長官。いまは少しお休みになっていてください、後で防衛庁長官には少しお尋ねしますから。どうなんですか、一番肝心の総務長官、やはりもう議論の余地はないと思うんですね。  たとえば、引用するまでもありませんが、総評の皆さんなりあるいは各公務員の組合の方々もヨーロッパまで、わざわざ高い費用と暇を費やしてお出かけになって、いろいろ調査をなさっている。私たちも海外へ行っても、これは何も先進国だけじゃないですな。委員長、これはわかるよ。ほとんど土曜日は休みだった、中近東だって。三時ごろからもう休んでいるところもある。これは、その国にはそれぞれいろいろ国情なりやり方というのはありますが、それはとやかくは申し上げませんが、労働時間の四十時間制の問題にしたって、週休二日にしたって、わが日本だけがなぜこうもたもたしているかということは、今日の経済環境をめぐって、雇用失業問題との関連においても、ますます問題になっているのじゃないですか。それからすると、人事院にばたばたさせて、大臣の殿様の方々は、四十八時間なり働かない、週休二日をやっておられるか知りませんが、黙って見ておくという手はないんじゃないですか。これこそ政治が率先して、よしやろうということで実行すべきじゃないですかね。どうなんですか、長官。

稻村佐近四郎自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○稻村国務大臣 ばたばた黙って見ておるというわけじゃありません。問題は、五十一年に試行をいたしましたときには、全省庁が参加をしなかったのです。そこで、やはり今度は全省庁参加を願って再試行に踏み切った、そういうわけでありまして、世界の趨勢、大勢と申しますか、民間の企業も大体週休二日制になじみつつある、こういう受けとめ方をいたしておりますが、今度の再試行はそれを前提として行ったものではない。しかしながら、人事院のいろいろな勧告によって完全実施をするという場合には、やはり民間の普及の状態、あるいは経済の推移、経済情勢ですね、普及状態あるいは世論の動向、こういったことも十分に踏まえる必要がある。また、そればかりでなくやはり定員増加問題、いまいろいろな問題にぶつかっておるときでございますから、定員増加ということがどうなっていくのか、あるいはこれに伴う予算というものはどうなっていくか、こういったことが、やはり人事院からの報告を受ける、受けた場合、完全実施をする場合、こういったときにそういったことを慎重に踏まえていかなければならない。  しかしながら、最後に申し上げたいのは、世界の大勢、趨勢、また日本のあらゆる産業、前は金融機関というふうにこだわっておったわけでありますが、最近は中小企業あるいはその他民間企業、大企業等々も相当週休二日制になじみを持ってきた、こういったことも、これは大変重要なことである、こういうふうに考えておりまして、いま私はここで直ちに実施をするということについては申し上げるということは差し控えさせていただきたい、こういうふうに思っております。

上原康助日本社会党

○上原委員 そこで、もちろんそういう環境づくりといいますか、受け入れ準備、準備というか、週休二日制を施行された場合に対応していく諸準備を万端整えなければいかぬということは当然ですね。人的確保、予算の確保、いろいろあるのはこれはおっしゃるとおりでごもっともだと思うのです。  大体わかりましたが、そこで、さっき総裁がおっしゃっておりましたように、そうしますと、再試行をしてみての実態を把握をして、場合によっては勧告もあり得る、人事院規則の改正もあり得る、そういうものを含めていま準備を進めているわけですね。再試行の結果を見てからそれをやるのですか、並行してやるのですか、ここいらを明確にしておいてください。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 われわれの検討が、あらゆる場合を想定して慎重な検討を進めておるということでございますので、したがいまして、現在試行をやっておりますその結果というものは、終わってみたところでないと確たることはわかりませんから、終わったところでいろいろ報告も求め、また現に職員局長から申し上げましたように、実情の調査もやっておりますので、それらを含めてしさいに検討をしていって、どういうふうにするかということを考えてまいりたいと思いますが、それと並行いたしまして、仮にやるというようなことに相なりました場合にはどういうような措置が必要なのか、その点は法令の関係、全部その他の制度的な改変の問題、それらを含めまして、あわせて並行して検討は進めております。

上原康助日本社会党

○上原委員 ぜひ早急にこの週休二日制が確立されるように、特段の御努力を求めておきたいと思います。  これと関連いたしますが時間短縮の問題、いわゆる週休二日制ということは、結局労働時間の短縮の問題とも密接に関連しているわけですが、私はこの間も、三月でしたか、沖繩の法務省設置法の一部改正のときに、矯正職員の労働時間の問題等をあわせてお尋ねしたのですが、どうもいまの公務員法のあり方、人事院の指令ですか、規則ですかに非常に疑問を持っているのですね、もちろん十分な勉強はしておりませんが。といいますのは、給与法の十四条ですか、週の労働時間というのは、一般職の場合をいま挙げていますから、四十時間から四十八時間の範囲とするというふうになっていますね。これは給与法の改正が、もしこれを短縮するとすると必要なのかということが一つ。  同時にまた、超勤手当の方は同じく給与法の十六条ですか、四十八時間を超えた場合に超勤になるわけですね、支給は。現在いろいろ資料などを見てみますと、大方は四十四時間制をとっていると思うのですね、公務員の場合は。もちろん四十八時間働いている、それ以上の方々もいる。非常に矛盾があるわけで、もちろん職場によって交代制なりそういう勤務条件でしかローテーションを組めないというのはわかりますよ、私も全くの素人ではありませんからわかりますが。しかし、公務員の労働の対価として受ける賃金、給与については、私はもっと考えるべきだと思うのですね、こういう面では。この点について、時間短縮を四十時間制にするということと、それに行けない状態であるならば、大多数の公務員が四十四時間制をとっているならば、四十四時間以上の勤務に対しては超勤手当を支給するというのは、これは理屈でいっても理論でいっても私は間違いじゃないと思うのですね、正当性があると思う。いまここいらがないがしろにされている。したがって、こういうことは一体どこがやるのですか、これは人事院がやるのじゃないのですか、こういうものの検討も。そういう点を含めて、ひとつお答えをいただいておきたいと思うのです。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 いま御指摘になりました問題は、これは人事院の所管でございます。したがいまして、あらゆる面から随時検討を進めておるわけでございます。  いまお話のありました勤務時間の問題でございますが、上原委員も御専門でありますから、るる申し上げるつもりはございませんですが、たとえば具体的に申せば船員、船舶乗務員あたりは、これは普通の四十四時間ということを言いましても、とうてい不可能でございます、一定期間海へ出て航行してくるわけですから。そういうことがございます。したがいまして、一律に全部が全部、四十四時間なら四十四時間に統一するわけにはまいらないということで、個々の実情に合わせて決めておるわけでございます。この点は各省が実態をよく知っておりますから、われわれの方ともよく相談をして決めておるというのが実情でございます。  その場合に、そもそももとから勤務時間について一般に準じてやれない、そういうことをやるのがむしろ無理だという場合においては、何らかの給与的な評価をする必要があろうということは御指摘のとおりでございます。そういう意味から御承知の、たとえばいま船員を挙げましたですが、船員については海事職の俸給表というものがございまして、これは一般の俸給表とは違って、そもそもそういうことを前提にして一般よりも有利な体系をつくって、給与自体の面からして優遇措置を講ずる、そういう意味の俸給表をつくる等の努力もいたしておるわけでございます。  今後、たとえば週休二日制というようなことが現実の日程に上りました場合に、それらの交代制勤務についてはどのようにやりていくかというようなこともあわせ考えなければなりますまい。その場合におきましては、おのずからやはり給与的な評価等もあわせて当然考えていかなければならぬ面も出てくるかと思います。そういうものもあわせて、先刻申し上げましたようにあらゆる観点から検討を進めていくという態度でございます。

上原康助日本社会党

○上原委員 そういういま例を挙げましたことは少しわかりますが、しかし陸上勤務だってたくさんいるわけですよ、四十八時間働いているのは。もちろん、それは給与法が海上勤務の場合に異なるというのは、これはずっとそういう給与体系をとってきたわけであるから、それはわかるわけですが、私が申し上げたいのは、これちょっと時間がありませんので、余り細かい議論はしたくないのですが、要するに人事院の立場でできるわけですね。国家公務員法第三条で、人事院の権限とは書いてないが人事院の権限ですね。これは分掌についていろいろうたわれている。ここでは「勤務条件の改善及び人事行政の改善に関する勧告」、だから勤務条件に入るわけですよ、労働時間というのは。これをもう少し四十時間制から四十八時間の範囲でやる。しかも、四十八時間以上でないと超勤にならないというようなことは、私は今日の社会状況に応じて大いに改正をする必要があると思うんですよ。  しかも、くどくど申し上げませんが、大体省庁の勤務何とかいう政令でしたか、何か大正何年かにできたものがいま効力があるような感じですね。もちろん、古い法律だから皆けしからぬということじゃないですが、「官庁執務時間並休暇ニ関スル件」大正十一年の七月四日に出た閣令、こういうようなことで就労時間とかあるいは休暇に関するものが参考にされているということは、余りにも現代社会にはマッチしないというのが私の持論なんですよ。これは申し上げるまでもなく、いま引用なさった海上保安官とかは五十六時間勤務が三千七百三十名もいる。その他水産庁にもいますね、五十六時間勤務、四百六十名、あるいは運輸省にもいる、七百四十名。だから、こういう人々については人事院のこの第三条の権限でできるならば、少なくとも勤務時間の四十四時間以上なり四十時間以上については超勤の対象にするとかいろいろなことをこの際考えてしかるべきじゃないかというのが私の従来からの指摘なのですね。これは一遍検討しなければ、われわれ議員の中でもやりますよ。これはもう現状にはマッチしない。どうですか、そこいら。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 いま申し上げましたように、勤務時間の上限、下限ということについては給与法その他で規定をいたしております。その中でどういうグループにそれを仕分けをするかということは、いろいろな条件が出ておりますので、そこから決定をされてくるということでございます。その上限、下限をどうするかということにつきましては、これは根本問題でございまして、その点はやはり週休二日制の実施に伴う全体の勤務時間の問題として将来問題になってこようかと思うのであります。その場合において、一般の職員については現在四十四時間である。それがたとえば四十三時間になる、あるいは四十二時間半になるというようなことが出てまいりましょう。そういうふうな割り振りができましてそういうふうに決まった場合に、それ以上に勤務をする場合は超過勤務ということになることは御承知のとおりであります。  したがいまして、その勤務時間との対応で超勤ということが変わってまいりますので、一般的に四十四時間を超えればすべてが超勤ということにはならない。勤務時間との関係で差異があることは当然のことでございます。ただ上限、下限については、週休二日制の問題あるいはいまお取り上げになりました休暇の問題等を将来どういうふうにしていくかというようなことも関連いたしましょうが、そういうような事柄との見合いもございまして、勤務時間の上限、下限等については今後大変重要な問題として検討をしていかなければならぬという理解に立って物事を考えておるのでございます。

上原康助日本社会党

○上原委員 ですから、上限、下限というのは、一週間の勤務時間というのは、四十時間から四十八時間に定められているわけですね。そしてまた超過勤務手当というのは、「正規の勤務時間をこえて勤務することを命ぜられた職員には、」云々とある。あるので、これは法律事項になっているわけですよ。しかし、四十時間から四十八時間の短縮については、人事院の権限で私はできないこともないと思う、いまおっしゃるように。そういう面はもっと調整してもいいのじゃないですか。たとえば刑務職員の場合なんかは、実に三分の二は四十八時間以上じゃないですか、その半分以上は。何と一万一千九十人は四十八時間ですよ。四十四時間が三千五百二十人。したがって、こういうことについては人員の確保の問題等いろいろあるでしょうが、やはり週休二日をやる、あるいは四十時間制をとろうという段階で、いまだに四十八時間で勤務を拘束されているということは問題じゃないですか、これは。それ以上働いている。まさにこういうことについて、人事院は人事院の権限なり職務というものを私は全うすべきだと思うのですよ、検討して。すぐできるとは思いませんよ、いろいろいまおっしゃるようにあるから。こういうことをぜひ御検討いただきたいということなのです。これは何も無理なことを言っているとは私は思いませんよ。これは御検討いただけますね。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 いろいろな場合を想定して、検討は従来も真剣にやってきておりますし、今後もその検討は続けていく所存でございます。

上原康助日本社会党

○上原委員 法務省矯正局、いらしていますか。――いまの件については、この間も申し上げましたが、四十八時間勤務で拘束されている。もちろん人員が千百名くらい必要だとか言っていましたね。そういうものを含めて労働時間の短縮についてもっと真剣に人事院とも相談をしていただいて、一挙にはできないにしても、改善する余地があると思いますので、改めて御見解を聞いておきたいと思います。

石原一彦法務省矯正局長

○石原(一)政府委員 常日ごろ上原委員には刑務職員の待遇改善につきまして御尽力をいただいておりまして、御礼を申し上げます。  ただいまの刑務職員は四十八時間勤務が大半でございます。この理由は、実は受刑者をして作業させなければなりません。受刑者の作業が八時間でございまして、昼食時間を入れますと八時間四十分になります。その際に刑務所職員の方の勤務時間だけを仮に下げますと、作業の途中で、おまえたちは働いておれ、わしは帰るということになってはなりませんし、舎房から工場に出すというような点を考えますと、少し時間がふえるわけであります。したがいまして、実際は九時間ぐらい働くということになります。そこで、しかしそうなっては勤務条件がただでも厳しい刑務職員の待遇には決してプラスになりませんので、できるだけ短縮をするように努力はいたすつもりでございます。  しかしながら、その前提といたしまして、ただいま作業の際に申し上げましたように、受刑者の作業時間を減縮しなければなりません。この厳しい社会不況及び経済不況の時代におきまして、普通の方々はやはり労働時間が八時間であろうかと思います。受刑者の労働時間を八時間から六時間に一体下げていいものであるかどうかという点などを含めまして、やはり相当な、社会に悪いことをした人を入れているわけでございまして、ただでも――現状をちょっと申し上げますと、現在暴力団関係者が二六%、刑務所には入っております。そういう者を作業させずに遊ばしておいた場合には不測の事態が生じやすいということもございますので、作業時間との関連その他必要な事項を考えまして、御趣旨のようにできるだけ勤務時間の短縮については努力したい、かように思っております。

上原康助日本社会党

○上原委員 そう極論を持ち出したら困りますよ。あなた、正論に対して極論では困りますよ。私は何も受刑者を甘やかしなさいとは言ってない。そんな感覚ではちょっと問題だが、言わんとするところ、わかりますが、受刑者だって何も必ずしも強制して八時間、九時間労働をさせなければいかぬという手もないじゃないですか、人によっては。だからもしそういう環境であるとするならば、それは是としましょう。私は、そうであるならば、四十四時間なり四十時間以上働いた者に対しては超勤手当をやれ、こう言っているのですよ。それなら何も、この働く方もそんなにあれがないと思う。管理職の者は四十時間なり四十四時間で働いて、一般職は四十八時間働いて、それ以上働かなければ超勤にならぬというのは、これは不平等ですよ。私はそういうものを早急に是正をしていきなさいと言っているわけですから、そういう暴力団のことまで持ち出されたのでは、ちょっとこれはよくないですね。いま私が言ったこと、わかりますね。改めて答弁してください。

石原一彦法務省矯正局長

○石原(一)政府委員 私が申し上げておりますことは、作業をしないで鉄格子の中に人間を入れておいた場合には不測の事態が生ずる点もある。したがって、作業時間を縮めますれば、その他の教育活動をいたさなければなりません。その人員あるいはそれのための専門職員ということも必要でございまして、複雑な要素がございますので、できるだけのことはしていきたいと思っております。  なお、勤務時間が短縮いたしましたときには、仮にそれを超えた仕事のときには超過勤務手当は完全支給にするというのは当然でございまして、われわれも超過勤務手当の要求につきましては、財政当局とも十分に協議いたしまして完全支給になるように予算的な措置をとっていきたい、かように考えております。

上原康助日本社会党

○上原委員 いまの点は、人事院総裁、この公務員給与法あるいは人事院規則等をよく御専門の方々に御検討をさせていただいて、ひとつ改められる範囲で早急に手をつけていただきたいと思います。勤務時間の問題、いいですね。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 問題の所在は私も十分承知をいたしております。あらゆる点に配慮しながら十分の検討は続けてきておりますし、今後も検討いたします。

上原康助日本社会党

○上原委員 最後になって恐縮ですが、ちょっと時間が超過していますが、あと一、二点だけ。駐留軍労務者の給与改定の問題でお尋ねをしておきたいと思います。  きょうと月曜日、公務員関係給与を衆議院で審議をして、恐らく来週の半ばから今国会会期末前に公務員給与は国会を通過すると思います。そうしますと、駐留軍問題ではいろいろありますがこれは後ほどの議論に譲るといたしまして、きょうは二点だけお尋ねをさしていただきたいのです。従来から公務員と同時同率の原則で給与改定をやる、この基本方針といいますか、方向はずっと踏襲をされてきておる。もちろんその過程で大変紆余曲折もあって、いろいろ内容の切り下げ問題等もあったんですが、その都度日米間の話し合い、あるいは防衛施設庁と組合側との協議、交渉によって同時同率の原則は曲げぬ、崩さぬということを確立してきているわけですが、今回もその方針はもちろん変わりはないと思いますが、解決といいますか、日米交渉を進めていきながらどのあたりで決着がつくとお考えなのか。その二点。いわゆる結論が出るのはいつなのかということと、公務員と同時同率の原則というもの、公務員給与に準ずるという原則は曲げない、将来ともその方針は堅持をしていくということは変わりないと思うのですが、改めて御見解を承っておきたいと思うのです。

亘理彰防衛施設庁長官

○亘理政府委員 ただいま先生からお話しのとおり、米軍に働きます日本人従業員の給与につきましては、従来から公務員と同率で適用時期を同じくして実施するということが慣行として確立されてきておるわけでございまして、私どもとしては今後ともこの方針に沿って努力してもらいたいと思います。  過去の例におきましては、たとえば四十九年、五十年等に米側との交渉が難航いたしまして決着がつきますのが大変おくれたという事態もあったことがあるわけでございますが、そういうことのないように公務員が実施になりました暁にはそれに大きくおくれることのないようにやってもらいたいということで、すでに米側に対しましては改定の提案は内々先月からやっておりまして、いろいろ下交渉をしておるところでございます。いつ決着がつくかという点について、これは交渉事でございますので、明確にいま申し上げることはできませんけれども、公務員の実施に大きくおくれることのないようにということで、去年もおととしもそういうことでやってまいりましたし、本年につきましても、ぜひそういうことでやるように最大の努力をいたすつもりでございます。

上原康助日本社会党

○上原委員 ぜひ早急にこれも結論が出るように特段の御努力を要請しておきたいと思います。  それと、両大臣に最後に一言ずつ――一言ずつでも中身は大事ですよ、お尋ねしておきますが、せんだっても施設庁長官と金丸防衛庁長官にお会いをして、沖繩の駐留軍労務者の解雇問題でなお御努力をいただきたいという上要望を全駐労の委員長も一緒に申し上げたんですが、私は三月以降今日まで、いろいろ防衛庁長官なり施設庁長官、政府関係者が解雇問題に相当熱意を入れてやってこられたことには敬意を表するにやぶさかではありません。それは御苦労さんでしたと申し上げたいと思います。しかし、御承知のように八百五十一人の解雇をまるまる撤回ということにならなかった。特に今月末で二百七十四人は解雇になる手はずをすでにとられているわけですね。あと三百九十九人については十一月から来年の半ばにかけて整理をするということです。この間の申し入れに対しても、ブラウン米国防長官が来られるときにもさらに努力をするように申し入れをしたいという御発言もあって意を強くしているわけですが、基地そのものは全然返さないで、単なるドル安円高ということ、あるいは最近の経済状況によって労働者だけ合理化首切りをやるというのは私は筋が通らぬと思うのですね。そういう意味で改めてこの問題についてはぜひ最大の努力をやっていただきたいと思います。これまでも決意のほどはある程度はわかりますが、改めてこの問題に対する長官のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

金丸信自由民主党防衛庁長官・建設大臣臨時代理・国土庁長官事務代理

○金丸国務大臣 沖繩の駐留軍労務者の解雇問題につきましては、社会問題でもありますし、大きな政治問題でもあるという受けとめ方を私はいたしまして、アメリカへ参りましても、ブラウン長官を初め会う要人すべて、また、議会の上下両院の委員長、小委員長等にも十分にこのお話を申し上げ、また、国務省に参りましても、この話を強く申し上げたわけであります。  私は、そのとき、もしこの話を聞いてくれないということであるならば、私はもうアメリカと交渉する相手方は明日日本に帰るのだからないというような話の中で強い要請をして、あなた方が聞かぬというのであればマンスフィールド駐日大使を窓口にしてこの問題は執拗に交渉いたしますという話もいたしたわけでありますが、向こうも非常にこちらの強いということを理解して、その間いろいろまたわれわれと交渉にも出てまいりまして、全部御期待に沿うようなことができなかったことはまことに残念でありますが、私はこの問題につきましては、先般ラビング司令官がお嬢さんの結婚式でアメリカへ帰られるという話も聞いたものですから、防衛庁へ呼んでこの話も強く要請をいたしたわけでありまして、先ほども話しましたようにブラウン長官も見えますし、また、今後この期間に最小限に、一人でも少なくするように最大の努力をすることをお誓いを申し上げます。

上原康助日本社会党

○上原委員 ぜひ改めて日米間の首脳のお話し合いも進めていただきたいし、われわれもまた努力をしていきたいと思います。  最後に、これは沖特で議論をいたしますが、総務長官に要望と見解だけをきょうは一言、二言でお尋ねをしておきます。  交通方法が変更されてもう二カ月有余が経過をいたしました。いろいろ評価の仕方はあると思いますが、昨日もわが党の安井沖特委員長も一緒にお訪ねをして、かなりきついお話も申し上げたのですが、長官の今日までの御努力を私は全然なかったとは言いませんが、しかし、受けている県民の経済的損失補償に対しての政府の姿勢というのはわれわれは合点ならぬ。納得できません。個々人の経済的損失ということ、これについては十分まだ実態といいますか沖繩現地の状況について御報告を受けていないやに私はきのうの段階では推測したわけですが、早速実態把握をするように指示をするということと、もう一つは、県なり市町村から具体的に数字なりそういう要求が上がってきた場合は誠意をもって検討いたします――やるとはさすがに言いませんでしたが、補償するとは言いませんでしたが、検討はいたします、この二点がきのうの話の集約になると私は思うのですが、長官、この問題はないがしろにできない問題だと思うのですね。中身等については、後ほど沖特の場でわれわれも実態に基づいていろいろお話をしていきたいと考えているわけですが、ぜひ県民の期待を裏切らないように、食い逃げされたという気持ちを持たさないような事後対策というものが政治の世界では必要だと私は思うのですね。改めてこの件についての御所見だけをきょうは承って、質問を終えたいと思うのです。

稻村佐近四郎自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○稻村国務大臣 沖繩の交変は、県民各位の大変な協力によりまして無事終わったわけであります。その交変に伴いまして、経済上の損失の問題がいま大きく浮かび上がってきておるわけであります。その他の問題については、国の補償すべきところは補償するということで具体的に解決をしてきたわけでございますが、営業上の損失というのは、これはきわめてむずかしい問題であろうかと思います。そういう意味で、過去においてしばしば、ケース・バイ・ケースによって解決をしていきたい、こういうふうに申し上げてきたわけでありますが、そのケース・バイ・ケースのとり方の問題だろうかと思います。きょうは沖繩から野島副知事も来られますので、きのうの上原委員の要請に対してつまびらかに申し上げておいて、県としても実態調査と申しますか、こういったことを的確にやってもらうように、私の方からもお願いを申し上げておきたいと思います。  ただ、問題は、絶対食い逃げをしない。まあ、上原さん、七月三十日じゃないですか。八、九じゃないですか。そうでしょう。その中で、やはり行政のいろいろな枠組みがございまして、解決できない問題は立法府の皆さんにお願いをしなければならぬという場合もあるかもしれませんが、行政の枠組みの中でできる可能な部分は、私は精力的にやっておるつもりであります。

上原康助日本社会党

○上原委員 以上で終わります。ありがとうございました。

始関伊平自由民主党

○始関委員長 午後一時三十分から委員会を再開することとし、この際、暫時休憩いたします。     午後零時二十二分休憩      ――――◇―――――     午後一時三十五分開議

村田敬次郎自由民主党

○村田委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。新井彬之君。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 私は、給与法の問題、特に一般職の問題につきまして若干の質問をいたしたいと思います。  国家公務員法第二十八条第二項の規定によれば、人事院の勧告は五%以上の官民較差について勧告を義務づけられておるわけでありますが、この条項を法制化される際に、この五%という数字がどういう根拠に基づいて行われたものか、当時の経過についてわかればお伺いしておきたいと思います。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 お答え申し上げます。  公務員法の二十八条の二項の五%の根拠というお尋ねと存じますが、当時の資料、それからそれ以後のそれに関する何か見解なり文献、いろいろよくあさって調べてみたわけでございますが、定かには記録がございません。したがいまして、もう私どもの想像にすぎませんが、二けたでは多過ぎる、ゼロではないというようなことであるいは五だったのかなというような憶測でございますが、そのようになぜ五であったかという記録なり証拠のようなものは現在のところ私どもには持ち合わせてございません。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 やはりここに五%ということが一応法律で明確にされている以上は、その法律をつくりましたときの根拠が一体何であったかということが明確でないと、これはもう論議いたしましてもなかなか前進するものではない、こういうぐあいに思うわけでございますので、これはその時点のことが不明確ということであればやはりそこに何らかの定義づけと申しますか、そういうものを明確にしておかなければいけないのではないかというぐあいにも考えるわけでございます。  そこで、ことしの夏の勧告は五%以下でも行われたわけでありますが、本来ならば五%以内であれば人事院としては勧告の義務が伴わないというふうにも解釈ができるわけであります。それをやったという背景には、夏の委員会での総裁の御答弁では、一つには勧告を見送った場合来年度以降に影響があるということ、二つには全体の基礎俸給その他の給与がかなりの額になっているので一%であっても無視できない状況にあること、三つには民間準拠、すなわち官民均衡の立場からということ、四番目には一般公務員と類似している三公五現関係との均衡の立場から、こういう以上四点を考慮し、二十八条第一項の情勢適応を踏まえて人事院の使命として勧告を行ったということで理解しておるわけでございますが、これに間違いございませんですか。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 夏の勧告の際、当委員会でもいろいろ御論議がございました。その際に申し上げたわけでございますが、いま先生お挙げになりましたようなことを私としては答弁を申し上げ、また現在の時点においても、そのような立場に立って勧告をすることが妥当であるという結論に達して勧告を申し上げたということでございます。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 そうしますと、ことしの人事院がとられた処置というのは、いまの答弁内容からしまして、五%以内の場合でも原則として人事院としては今後も勧告はしていく、こういう前例をつくったわけでございますが、そういうことで理解してよろしゅうございますか。     〔村田委員長代理退席、委員長着席〕

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 ことしは例年になく民間の景況がこういう状況でございましたので、それを反映いたしました結果、結局官民較差というものが三・八四ということになったわけでございます。これは勧告制度が本格的に始まりまして以来の実は最低でございます。  いま御指摘にもございましたように、二十八条の二項というものでもっていままではずっと続けてやってきたわけでございますが、その面から申せば、ことしは二項自体の適用ということにはならないケースになったわけであります。ただ、第一項の場合におきましても、情勢適応ということで、給与その他の勤務条件は、国会でもって変更、改善が行われなければならない、それの前提として、人事院は絶えず勧告を怠ってはならぬというふうに規定をいたしておるわけでございます。その点につきましては、いろいろ情勢判断上考えに考えたあげくでございますが、後ほど御指摘になりましたようないろいろな事情を踏まえまして、五%以下の場合でありましてもやはり勧告に踏み切るべきであるということでやったわけでございまして、そういう意味では、本年はいわば非常に例外的な措置がとられたというふうに言ってもよいかと思います。  ただ、五%というのは一つのめどでございますが、それ以下の場合においてはこれはやってはならぬということではございません。やはりいまの情勢では、先刻お挙げになりましたような四つの理由等を考えてみましても、これはむしろ妥当な措置ではなかったかというふうに考えておりまして、今後それが仮に一%というような場合にはどうかというようなことになりますと、それは仮定の問題でございますので、この際ここでそういう場合でも必ずやるということは申し上げることは適当でないかと思います。しかし、五%以下の場合におきましても、諸般の情勢上適当であれば、これは勧告すべきであるという立場は今後ともひとつ堅持をしてまいりたい、かように考えます。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 今回の五%以下におきましての勧告、これは一つの見識であったということで非常に評価するわけでございます。そういうことで、決してその件について反対をしているわけではございませんで、私としては、当然官民較差がある以上は、これは内容にも載っておりますが、一%でも非常に金額が違うわけですね。そういうようなことから、おやりになるという立場でお伺いしているわけでございます。  そこで、先ほど御答弁になりましてから、この前の夏の委員会におきましても、いま言われたと同じようなことなんですが、「それが何%ならば何なのか、何%以下であればやらぬのかというようなことになりますと、これは事がきわめて問題でございますし、大変むずかしい問題になるわけであります。それはやはりそのときの諸般の情勢ということに対する判断、これも、やるかやらないかという場合に、決定をいたします非常に重要な要素になりますことは、これは申すまでもないことでありまして、その点は保留をさせていただきたいと思います」、こういうぐあいに言われておりますが、そうしますと、いまの御答弁も保留だという考えですね。  そこで、そのときの諸般の情勢ということに対する判断というものは、ことし五%以内でも勧告を出された背景、理由というのは、先ほど四点を総裁のお話の中から引っ張り出したわけでございますが、それ以外にどういうような情勢判断というものが考えられるか、お伺いをしておきたいと思います。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 ことしの場合、諸般の情勢というものは先刻来お述べになり、また私も申し上げておるようなそういう諸情勢というものを勘案いたしたわけでございます。その他諸般の情勢というものは仮にどういうものがあるかということは、やはりその時点になりませんと、あらかじめ想定してこういうことだということは申し上げかねる部面が多いと思います。ただ、累次われわれ申し上げておりますように、民間の給与の中には、これは大体団体交渉でもって決まってまいることでございますので、物価、生計費その他の諸要素も全部ここに溶け込んでおるということでいままで説明をしてまいっております。また、事実そのとおりであろうと思います。  ただ、あえて想定をいたしますならば、将来非常にわずかな較差しか出ない、何%ということは申し上げませんが、ことしよりもさらにもっとわずかな較差しか出ないというようなことになりました場合におきましても、それはそれとして物価、生計費はそこに溶け込んでいるんだということで通り一遍に過ごしてしまうのでなくて、それは何かの事情で民間の場合はそうなったんであろうけれども、客観情勢としてもやはり物価が非常に上がっておる、生計費の内容は、いまの俸給をつくる上においても十分参考にいたしておりますけれども、生計費がつれて大変上がっておる、非常な上向を示しておるというような事態が仮にございましたならば、そういう場合においてはそういうことも考慮の対象になって、やるかやらぬかということの一つの判断資料になり得るのではないかというふうに考えております。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 いまの御答弁から考えられますことは、今後においても大体勧告はされるんだ、こういうぐあいに私は理解するわけです。それというのも、過去においての高度成長時代と違いまして、今後は経済の急激な発展、すなわち好況というようなことは余り期待ができない、こういう時代に入ったんではないか、こういうぐあいに思うわけでございますが、どのように不況であっても、民間等において一%も賃上げがない、こういうことは考えられないことでございます。あるいはまた、物価の上昇というのが賃金が低いために全然上がらない、こういうことも考えられないことでございますので、先ほどの五%以内でも、勧告された四点の理由による諸般の情勢というのはいつの時代でも必ずついて回る。裏を返せば、その五%ということにさえこだわらなければ、その年その年によって、たとえ少しの違いであっても勧告をされるんだ、こういうぐあいに私理解いたしますけれども、その点はいかがでございますか。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 人事院は中立機関でございますし、また、公務員の労働権制約の代償機関でございます。民間においては団体交渉その他が行われて給与決定がなされる、それをかわって人事院としてはやっていくということが大切な機能でございます。したがいまして、やはり官民の較差があれば、それがいかようなものであれ埋めていくという一つの前向きの姿勢、これが人事院に課せられた一つの使命ではないかというふうに私は考えております。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 ただいまの御答弁からいきますと、非常にいい答弁だったと思います。ということは、そういう較差を少しでもなくしていきたい、これが使命である、こういうぐあいにお考えだと思いますが、逆にもしそういう勧告が出ないということがあるならば、こういう要素のときはそういう勧告はできませんというようなことが考えられることがあれば、ここでまた逆にお伺いしておきたいと思います。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 われわれの給与勧告の前提になっておりますのは、これはあくまで官民較差を埋めるということでございます。それのために国家公務員の実態調査を毎年全部にわたってやっておりますし、またそれに見合うものといたしまして、四月時点の民間給与の実態を調査いたしておるわけであります。それの突き合わせの上で、較差が出てまいりますればそれを埋めるというのが基本原則でございまして、このやり方自体につきましては、技術的にはいろいろ御批判もあるところだと思いますけれども、大体の枠組みといたしましては大方の御了承を得て定着をしているものであるというふうにわれわれは理解をいたしております。  なお、このやり方等につきましては、改善すべき点は技術的にも改善を加えるということのために慎重な検討を毎々行っておるつもりでございますが、その観点に立ちます場合におきましては、やはり較差が出てくるという事態がございますれば、それに対応する措置を講ずることが当然であろうかというふうに考える次第でございます。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 ただいまの御答弁で了解いたしますが、本当に非常に重大な任務といいますか、といいますのは、人事院勧告が出た、そうしますと、その勧告というものは中立公平であるがために、逆に言えば多くの方々の支持を当然受けるような状態になるわけですね。ところが、たとえ人事院に悪意があったり、そういうことではないけれども、やはりいろいろな御意見、やり方、そういうものはよく聞いていっていただかないとひとりよがりの公正中立になってしまう可能性があるというようなこともあるわけでございます。そういうことで、今回の五%以内にされましたことは私としては非常に評価をいたしますし、また当然そうでなければいけないと思いますけれども、いまはそういう一%だ、二%だということの比較対照の仕方等についてもやはり多くの方々から御意見を聞いて、そして公正にやれるような形でやっていっていただきたいことをまたつけ加えておくわけでございます。  そこで、もう一つ問題になっておりますのは、これはもう毎委員会同じでございますけれども、大体四月から五月時点に民間の方はベースアップがあるわけでございますから、それを少ない人員で一生懸命に把握をいたしまして、七千五百社の調査をして、そして勧告を急いで出す。そして、現実には今回のこの臨時国会のように審議をして、いよいよこれで決定されて公務員の皆さんに支給をされるという、どうしても時期的なずれがあるわけですね。これについては、技術的にはもうこれ以上早くはできないとかいろいろ論議はされておりますけれども、これを早くするということについての努力は再三言われていることでございますけれども、一歩前進したお答えがあればお伺いしておきたいと思います。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 人事院の立場といたしましては、勧告を出しました以上はこれを一日も早く実現していただくということが最大のねらいであるわけであり、また念願であるわけでございます。この点を中心にいたしまして、何とか制度的にもその点を確保するやり方がないものかということで、国会でもいろいろ御論議がなされております。また、総理府を中心とする政府当局におきましても、そのために具体的にいろいろ検討を加えられて今日まで来ておるわけでございます。ただ、これにはいろいろ一長一短もございますし、制度的な問題点も多々あるわけでございまして、何といっても税金でもって賄われる公務員の給与の問題でございますので、これはやはり国会の審議を経ないでやるということは絶対にできません。  そういう意味では、給与の法定主義というものをとっております限りは、やはり法律でもってこれを御審議いただき、決定をいただくということがあくまでも本筋であるべきでございます。そのために、いろいろ仮払いの制度とかなんとかというようなことも制度的にいって考えられないこともないではありませんですが、しかし、これとてもやはり特別職の給与あるいは一般職のものが決まりますと、御承知のように裁判官、検察官、自衛官等にまで全部及ぶわけでありまして、そういうところまでの給与をただ単に審議を実質上行わないでこれを前払いにしろ決定をしていくということはいかがであろうかという根本問題が私はやはりあろうかと思います。したがいまして、事は振り出しに戻るわけでございますが、やはり勧告が出ましたならば、できる限り早くひとつ国会を御召集いただいて、その場で御審議をいただいて、慎重な御審議の上で速やかに御決定をいただくということが、遠回りではありますけれども、一番近道で可能性のある事柄ではなかろうかというふうに私自身は考えております。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 では、総理府総務長官、いまの同じ問題については総務長官としてはどのようにお考えでございますか。公務員を全部掌握しておられるという立場から、四月にさかのぼっては支給されますけれども、十月なり十一月に支給が決定されて後で差額をもらうというわけでございますが、本来なら四月、五月、六月と順番にもらっていくのが妥当なことでございますね。それについては何回も国会論議がありますけれども、そういうことについてはいかがお考えになっておられますか。

稻村佐近四郎自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○稻村国務大臣 人事院総裁が答えられたとおりであります。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 では次に、大蔵省にお伺いをしたいと思いますが、昭和四十三年十一月三十日までが水田大蔵大臣で、その後は福田大蔵大臣。そのときから、昭和四十三年ですね、いわゆる総合予算主義ということで国家公務員の給与改善費を先組みしてきたわけでございますが、一般会計ベースと特別会計、それぞれいかほどになっておりますか、お答え願いたいと思います。

禿河徹映大蔵省主計局次長

○禿河政府委員 昭和五十三年度予算におきます給与改善のための五%の分といたしましては、一般会計におきまして二千六百三十億円、特別会計で五百五十億円、ただしこの両方の中には重複のものがございますので、差し引きいたしますと、純計で二千七百五十億円ということに相なっております。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 それで、今回そういう予算を組みましたが、計上費と実際に要った費用については大分の差が出てきているわけでございますね。そこで、いま一つ、二つ議論が出ておるようでございますが、十月二日、十月三日の一部マスコミの報道を見ますと、「政府は二日、五十四年度予算編成にあたって、例年、当初予算に“先組み”していた公務員給与のベースアップ原資を五十四年度から計上しない方針を決めた。」こういうぐあいに報道されているわけでございます。この報道のいきさつとか、そういうことについてお伺いしておきたいと思います。

禿河徹映大蔵省主計局次長

○禿河政府委員 ただいまお話がございました十月の初めに一部新聞紙上に伝えられました、来年度予算におきまして五%の給与改善費の計上を取りやめた、政府としてそういう方針を決定した、そういう事実は全くございません。私どもといたしましては、来年度予算の編成に当たりまして給与改善費をどういうふうに取り扱うのか、諸般の事情を十分勘案しながら慎重にこれから結論を得ていくようにいたしたい、かように考えております。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 それではもう一度確認をしておきますが、あの報道記事というのは誤報であるか、間違って載せたということを言い切っていいわけですか。

禿河徹映大蔵省主計局次長

○禿河政府委員 政府といたしましてそういう方針を決定したということは間違いでございます。中身につきましては、いろいろ推測はあろうかと思いますけれども、政府として決定をしたという事実は全くございません。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 私の考えでは、発表はしないけれども、正式な決定みたいなことにはしないで、大体そういう方向で行こうじゃないかということから、やはりこういうような記事になっているのじゃないかということも考えられるわけです。いまも来年度からは当然そういうことはしません、こういう答弁ならわかるのですけれども、今後検討していきましょう、こういうことになりますと、来年度についてはそれは三%組むかあるいは五%にするのか、そういうところは別としまして、当然この給与の問題についての先組みについてこれは置いておくのだというような答弁にも聞かれないわけですね。  しかし、私の考えでは当然これは要る経費だ。これは四十三年からそういうことで、いろいろなことがありましてこういうことになってきているわけですから、当然補正予算でそれは組んでもいいわけでございますけれども、当然要る財源として置いておいて、逆に余ればほかに使った方がよっぽどやりやすいのではないかということを考えるわけでございますけれども、計上しなくても不都合がもしないというならば、そういう考え方についてお伺いしておきたいと思います。

禿河徹映大蔵省主計局次長

○禿河政府委員 五%の給与改善費を計上いたすようになりましたのは、御存じのとおり昭和四十四年度の予算からでございます。その前年の四十三年度は予備費をある程度増額をしたというふうな事実はございますが、もうこれも私から申し上げるまでもなく、昭和四十一、二年のころに公務員の給与の改善のために財政上どういうふうな手当てをしておいた方がいいのかとかいうふうな大きな議論がございまして、その結果こういうことになってきたわけでございます。  それで、それ以来ずっと五%の計上をいたしてきたわけでございますが、本年度の人事院勧告がその五%を下回るというふうな事態に相なったわけでございますので、いままでにない一つの事実が発生したこと、これも否定できない事実でございます。したがいまして、私ども予算上の財源手当てとして今後どういうふうにやっていった方がいいのかということは、いままでとまた違った要素を加味してやはり慎重に検討すべきことであろう、かように考えております。したがいまして、これから十分検討はしてまいりますけれども、その結論を得ました場合にはまた関係方面とも十分協議もいたし、またあるいは国会の御審議もちょうだいしなくてはならないと思っておりますが、まだどちらに決まったというわけでもございませんものですから、そういう前提の上でまだ申し上げるわけにはとうていまいらない、こういう状態でございます。  ただ、一言補足させていただきますと、五%計上の経緯は十年ほど前にいろいろございましたけれども、昭和四十五年度から人事院勧告は完全実施でやってきておる。五%を上回る勧告につきましてもずっと完全実施をしてきた、こういう事実もございますので、その辺もあわせ考え、諸般の事情を十分踏まえて検討してまいりたい、かように考えております。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 ただいま大蔵省の方から答弁があったわけでございますが、人事院総裁として、もしも公務員給与改善費の予算先組みが来年なりあるいはまた将来行われないような事態になった場合というのは、人事院としてはいろいろな意味で非常にやりにくくなるのではないか、こういうぐあいに思うのでございますが、その点についてはどのようにお考えでございますか。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 いま大蔵省の方からもお話がございましたように、人事院勧告は、幸いにいたしまして四十五年度以降は完全実施ということでいままで例外なく措置されてまいっておるのでございます。このことが人事院といたしましての最大の願望でございまして、要は、勧告が完全実施されるかどうかということでございます。今後は、恐らく私といたしましてはこの完全実施のたてまえというものが崩されることは万々あるまいというふうに確信を持っております。  ただ、予算に先組みをするかしないかということは、いまお話にもありましたようにまだ大蔵省自体としても決定をされたことではないようであります。いろいろな角度から御検討に相なっておる最中であるようでございます。したがいまして、私からその問題についてとやかく申し上げる段階ではないと思いますが、要は、人事院勧告というものが、そういう予算の先組みをするかしないかということは別問題として、完全に実施されるかどうかということに尽きるというふうに考えております。したがって、予算上の措置というようなことがわれわれの勧告をやりにくくさせるとか、そういったような事態になるということは想像もいたしておりません。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 そういう御答弁を聞いて安心もするわけでございますが、国家予算も非常に赤字である、世間の景気も悪い、こういう中で、四十三年度からいろいろな紆余曲折を経てきて、そしてこういう一つの先組み制度というのをつくろう、こういうことになってきたわけですね。これはもういろいろな知恵の結集、そしてまた歴史の一つの成果としてこういうものがある、こういうぐあいに私は理解しているわけでございます。  だけれども、実際さっきも言ったような状況になって、国の財政も非常に大変だということになりますと、当然やはり公務員給与というものについての考え方が、さっきも言いました微妙な、低成長時代でございますから、一%あるいは二%、このぐらいならどうしようかなというような考えのときに、やはり予算の先組みとしてある場合は、これはもう何とかしなければいけないというような考えにも立つでしょうけれども、そういうものも何もない場合においては、本来ならば、これはこういうことだけれども、出そうとするものが出なくなるようなことになることがたとえ少しでもあれば、これは団交権を制約されております公務員の方々の代償的な機関としての人事院の立場というものが、これは非常に機能しにくくなるのではないか、こういうような考えをするわけでございます。そういうことでお伺いしたわけでございますが、当然総務長官としても完全実施をします、あるいはまた予算措置としても、大蔵省としても当然人事院の勧告に基づいてちゃんとやりますということにはなろうかと思いますが、念のために聞いたわけでございますが、いま言われたように、そういうことは心配していないということに理解をしたいと思います。  もう一つは、さっき早く払えというときに、やはり先組みの予算があった場合は当然先に払うことも今後検討の課題として、一つのやり方として、手段として考えられるわけでございますが、そうなりますと、当然早く支払いをするというようなことは、先払い制度なんというものは当然考えられなくなってしまう。そういうようなことで、私としては確かに国会審議を早急に開いて、そしてそこで決定をして早く支給してあげるという一つのきちっとした筋論ということも大事でございますが、それのみならず、いろいろな角度から、たとえ一歩でも前進をさせてあげたいとするのが当然ではないか、こういうような考え方に立つわけでございます。  そういう意味で私申し上げたわけでございますが、ひとつその件については今後、検討の課題の中に、大蔵省としてもいままでのことが間違っていたんじゃないんだ、要するに四十三年から現在まで、ことし初めて三%台になったわけでございますけれども、それはそれなりに非常な価値がいままであったし、それをただ一年間見ただけでこれはなんということで変えると、少なくともいままでの十年にわたる歴史的な経過というものがありますので、そういうことをひとつよく判断をし、もしやるならば何年間かのそういうものをよく見た上での判断をしないと、またころっと変わってしまう可能性があるのではないか、こういうことを思うわけでございますが、その点についてもう一度御意見を聞かせていただきたいと思います。

禿河徹映大蔵省主計局次長

○禿河政府委員 お話のような点も踏まえまして、私たち慎重に検討いたしたいと考えます。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 次に、特別給について質問をしたいと思います。  公務員の特別給の算定の基礎給のあり方、及び特別給の官民較差の算出方法は現在どのように行われているのか、まずお伺いしたいと思います。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 お答えを申し上げます。  特別給も月給と考え方は基本的には同じでございまして、民間と均衡をとる、こういうことでやっておりますが、合わせ方が大変違っております。特別給は、支給される月あるいはやり方が会社によってまちまちでございます。それから基礎給のとり方にも非常に幅がございます。したがいまして、私どもは官民対応させますやり方といたしましては、前年の五月から当年、ことしならことしでございますが、今年の四月に至る一年間の幅を持ちまして、その間に何月でありましても支払われました民間のボーナスを面積としてとらえております。一方、同じ期間の中におけるその当該企業の月給の総額、これをとらえております。  そうしましてボーナスの総額を月給の総額――月給といいましても残業手当、超過勤務手当は除いております。いずれにしましても、その事業所なり会社としての一年間の月給の総額でボーナスの総額を分母、分子にして割る。それで出てきます月数、倍率でございます。これは月給でございますから一年間の月給を十二で割っておりますが、いずれにしましてもそこで月数が出てまいります。そこで、その月数に対応する月数を、民間と現在公務員に支給しております月数と比べまして、その間に開きがあれば上乗せをし、あるいは減をするというかっこうで勧告している次第でございます。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 特別給についての歴史的な経過を見てみますと、いままでずっと民間調査をやった結果、特別給についてはコンマ以下二けた目は全部切り捨てられている。世間の常識では、大体コンマ以下を処理するときには四捨五入というのが常識であるにもかかわらず、切り捨てられているのが実態であるわけです。もちろん、何度かプラスになったこともありますが、昭和二十七年以来の各年ごとの切り捨てになった月分とその該当する金額はどのくらいになっているのか、お伺いしたいと思います。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 公務員の特別給は、民間に比べまして、ややでございますが性格を異にいたしております。それは、民間の場合には賞与といいますのは、当該の企業の企業収益の配分というニュアンスが非常にございます点が、月給とは違う点でございます。したがいまして、そういう景況といいますか収益の動向によって、わりと幅の広い変動、そういう要因がございます。その意味で、官民という私どもの公務員の場合と比べまして必ずしも性格が同じではない、こういう反面がございますので、その取り扱いについてもどちらかと言いますと、公務員の特別給につきましては、固定的にややかた目な運用にしておる。従来歴史的にそういう考え方で、そういう運用で取り扱ってきておるということは事実でございます。  それで、いま先生お尋ねの切り捨ての問題でございますが、そういうこともありましてややかた目にということは、変動に対してやや内輪にということでございまして、〇・〇もう一けたのところ、そこのところ二けた目は切り捨てる。場合によっては、たとえば最近のように低く下の方に動いておりますときには、下の方に向かっての動きを少しかた目に内輪目に、これは切り上げという言葉であるかどうかは別にしまして、そういう意味の逆のかた目に扱っておる。どちらにしましても、そういう取り扱いで来ておるということは事実でございます。  そこで、それの個々ずっと歴史的に計算してその分がどうなるかということでございますが、これは計算の仕方に大変幅がございます。と申しますのは完全実施といいますか、勧告が実施時期を伴ってそのとおり実現されました昭和四十五年以降については、これは計算はできます。しかし、実施時期との絡みがありまして、たとえば六月分とかがその年には実現されなかったというような場合もありますので、計算の仕方はいろいろあろうと思います。  そこで、いま申し上げました関係を一応の――その上で、四十五年以降について切り捨て月数あるいは切り上げた部分について計算いたしますと、〇・三四月、金額にしまして三万円ちょっと、三万七百円というような計算の仕方もあろうかと思います。  以上でございます。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 私は資料をいただいておりますが、その手元にある資料からいきましても、今日の切り捨ての変遷状況を見てまいりますと、その合計が一・一カ月分、こういうことになっておりますね。ただ、プラスになったときが二年ございますからそれを差し引きましても、〇・九三カ月分になっているわけでございます。  そういうわけで、これはいまもお話がありましたように、いろいろ計算の仕方が違うんだし、こっちはこっちのやり方だということも考えられますけれども、当然計算で出てきて、コンマ幾らというものも基本的には四捨五入をしなければいけないというのが世間の常識でございますし、全然切り捨ててしまうのも、これもまた変な話ではないか。それもたとえ〇・一にしましても、わりかた大きな金額になるわけですね。そういうことから考えまして、そのやり方を今後もいまのとおり続けていくのか、それともそういうことに対しても検討するのかということをお聞きしておきたいわけでございます。  それからもう一つは、歴代の総裁がいつも言われておりますことは、公務員の給与というのは好不況にかかわりなく決めていくものだという趣旨のことを言われているわけでございますが、そういう意味からも今後の対応というものをお伺いしておきたいと思います。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 切り捨てもございますが切り上げもございまして、それで切り捨てか切り上げになるかというのは、民間の賞与の高さといいますか重さの変動に対応いたしておりまして、結果的に申しますと切り捨てた方がいま多いという関係になっております。しかし、やり方として考えました場合には、月給に比べてかた目の運用をしておる。これは、やはり民間の企業のように収益の反映というようなことで、そういう変動とはやや性格がかた目であるということの反映だと思いまして、その都度その都度四捨五入ということではありませんが、大きな流れとして見ますれば、民間の変動に対してついていく仕方としてプラスもあればマイナスもある。整合的であろうかと思っております。  それで今後どうかというのは、考え方の基本としてはやはりそういう考え方をとってまいりたいと思っておりまして、その結果的なものがどちらになるかということはそのときそのときの民間の状態による結果にすぎない、こういうふうに思っております。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 これは私の考え方とちょっと違いがあると思うのです。こっちの資料をいただいての計算ではやはりマイナス〇・九三カ月になっておるというぐあいに試算をいたしておるわけでございます。したがいまして、かた目であるとかあるいはまたプラスになっておるとかということが言われますけれども、そういう小さなものについても公平に、やはりきちっとしたやり方、それも確かに民間と比べて非常にやりづらい、計算の仕方がしにくいようなところはあろうかと思いますが、これはまたよく資料等を見ましてひとつ検討していただきたい、このように思うわけでございます。  それから労働省にお伺いをしたいわけでございますが、民間の特別給、いわゆる一時金であるとか臨時給、夏期手当、年末手当等、こういうものの支給率は、時間外勤務手当を除いたものが基本賃金、すなわち諸手当を全部含めたものを対象として月分を掛けたものがボーナス等という形で支払われていると思うわけでございますが、これについてはそれに間違いございませんか。

小田切博文労働省労働基準局賃金福祉部企画課長

○小田切説明員 御説明いたします。  いわゆる民間のボーナスの計算の方法でございますが、先ほども人事院の給与局長の方から御答弁がございましたように、民間の一時金、ボーナスの場合には当該企業の業績等がかなり反映されて決まるということになっております。またその個々の従業員への配分の方法につきましても、個々の企業によって非常にまちまちな方法がとられておりますが、私どもの方の関係、中労委の事務局が調べました調査結果によりますと、これは比較的規模の大きな企業二百六十社ほどの平均的な状態ということになるわけでございますが、従業員の個人ごとの賞与の額を算定するに当たってどういう要素に着目して決めているか、配分しているかということでございますが、賞与の総額を一〇〇といたしまして、基本給にリンクさせている部分が、五十二年夏の一時金、ボーナス、賞与でございますが、四三%、それから基準内賃金、これは基本給のほかに家族手当等が入るわけでございますが、基準内賃金にリンクさせている分が二六%ほど、その他考課査定分が一二%強あるとか、そういうような状況になっております。  時間外手当を除く定例的な賃金そのものがすべて配分の要素としてカウントされているかどうかということは、各社まちまちでございまして、必ずしも全体的にそうであるというようなことは申せないかと思います。平均的に申せば、いま申し上げたようなことではないかと思います。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 先ほども給与局長からお話がございましたし、いま労働省の方からもお話しいただいて、全部が全部所定内賃金をすべて対象にしているというような実態ではないようでございますが、大体お伺いするところによりますと、そういうものを全部含んだものでやっているというぐあいに資料等にも、私の持っているのには出ているわけでございます。ところが、先ほども御説明がありましたように、公務員の場合は本俸と扶養手当、調整手当の三者給ですね。これはもうかっちりした対象にしている、こういうことでございますが、実質的には民間の九五・一一%にしかならない、この官民比較をした場合。そういうぐあいなデータが出ております。そのために、民間と同等にするためには〇・二四カ月分を上乗せしなければならない、こういうような計算が出てくるわけでございますが、こういうことについてはいかがお考えになっておられますか。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 ボーナスの支給の基礎給の問題でございますが、現在、いま先生お話しのように三者給と申しますか、基本給、本俸と扶養手当、調整手当の三者に対する月数を掛けて配分しておる、こういう関係になっております。それで、民間のその支給母体であります、月数の母体になりますものと給与構成の幅が違うではないか、給与の月給の幅が違うではないかということで、九五%強、その間に四%強の開きがある、それが〇・二何がし月分、こういうお話でございます。  これはもとをただしますと、昔々といいますか、当初はそういう開きはなかったわけでございまして、通勤手当、住宅手当がだんだん民間に普及してまいりまして、それが入っているか入っていないかということの開きが主たる要因でございます。公務員に通勤手当が実施され始めた年は昭和三十三年でございます。それから四十五年でございますが、住居手当が初めて制度として公務員給与に取り入れられた年でございます。そういう折り目、折り目のときにその給与構成が違ってまいりますにつれてその開きが出て、現在そういう幅になっておりますことは事実でございまして、その点は問題であるということも、前々国会でございますか、昭和五十一年〇・二減をやりましたあの給与法改正のときの国会にそのことが問題になりまして、それ以来の宿題になっておるということも事実でございます。  それで、実はその宿題に対する真剣な検討なりそれからいろいろなサーべーを私どもやってまいったことも事実でございまして、たとえばことし春に民間給与を調査いたしますときにもテスト的に民間の会社へ行っていろんなことが可能かどうかということを試しにやっておりますが、その一つとして、まだとても公表できるものではございませんが、輪郭、考え方だけを申しますと、ボーナスをその月数でとらえて対応させるというその月数の計算の方程式のまずさの問題であるとすれば、そういう計算を捨象して、それをやらないで、ボーナスはボーナスとして、月給のごとく、月給を金額で重さで比べていると同じように、ボーナスはボーナスとして個人的に個票でとらえて、それをラスパイレスならラスパイレス方式でウェートをかけて比較する、月給と同じ方式でできないものかということを考えまして、それには、民間の調査に行きましたときに月給の個人票と同じようにボーナスについても過去一年間個別に幾ら払いましたかということが調べられるかどうかということを試してみたわけでございます。そうしましたら、わかりましたことは、大体民間の四割方、五割近いのでございますが、まあ半分ぐらいの会社ではそれはとても調査としては応じられないということがはっきりしてまいりまして、特に大企業のような場合にはとてもそれはできない、小さいところはまだつき合ってくださるにしても、大きいところはそれは無理だという結論に近い状態がわかったのも事実でございます。  それで、本当を言いますと、ボーナスはボーナスとして、民間でありますと、何カ月支給するというよりも金何円支給するというものだろうと思います。三十万とか四十万とかいうものだろうと思います。それに年齢、学歴等を対応させてこちらは何万というやり方をしようと思ったわけですが、それが調査としては非常に隘路があるということがわかりまして、それではその先どういう知恵があるか、そういうアプローチがどういう知恵があるだろうかということを、今後真剣にその先を検討してみたいと思っております。  かたがた申しますれば、大体民間の給与構成の最近の状況でございますけれども、問題は通勤手当、住宅手当が主な問題点でありますが、いずれの手当も非常に成長が落ちてきたのじゃないかという感じがございます。現にことしの勧告で住宅手当は改正いたしておりません。民間ではほとんどとまっております。それから通勤手当もいままでは青天井といいますか通勤定期代まるまる支給しておりましたものが制限式が非常にふえてまいりました。やはりこれは民間の不況の影響だろうと思いますが、そういうこともありまして、給与構成の中に占める住宅手当なり通勤手当の重みがふえることによるこういう問題というのはこれ以上は広がらないんではないだろうか、何となくほっとした感じでおります。  それで、ことし実は逆に扶養手当に非常に力を入れておりますが、民間でもそういう傾向がございまして、住宅手当の中でも世帯手当的なものはどちらかといいますと扶養手当の中に入れてことしは取り入れたつもりでございます。いわばボーナスの基礎から外れておって問題になった部分が、どちらかといえば、ことしのようなやり方でいきますとボーナスの基礎に入ってくるというようないい方向に向かっているんじゃないかと思います。将来のことは必ずしも断言できませんが、そういう意味でこれ以上いったらどうなるかというような感じではなくなったなということとあわせまして、先ほど来申しております宿題は宿題として真剣に検討していきたい、そういうふうに思っております。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 いまもボーナスの問題が出ましたが、これはいろいろの支給の仕方があろうかと思いますが、よくもうかっている会社というのは、なかなかこういう不況のときになりますと発表はしない、こういうことだろうと思いますね。やり方もいろいろありますけれども、どちらにしましてもそういうボーナスが出ている実態というのはまた別にあるわけでございます。そういうことでございますから、景気が悪いからというのは――悪いところを見れば切りがありませんけれども、逆に今度はいいところもたくさんあるわけでございますね。そういうことで、七千五百の対象の事業所をやっておるわけでございますけれども、どう考えましても基礎の計算の仕方が違うためにこのボーナスの金額自体にはやはり違いが出るんではないか。これはだれが考えてもそういうように思うわけでございますし、そういうことについては宿題だとおっしゃっておりますからこれはやっていただきたいと思います。だけれども、宿題も余り長くかかると、きょうも文部大臣お見えでございますけれども、できのいい子じゃないということになろうかと思いますので、なるだけこういう件についても調査をされて早く結論を出していただきたい、このように思うわけでございます。  それからもう一つ、特別給のことについてお伺いをしておきますが、附帯決議が付されているわけですね。これもいまもお話がありましたように二年前も大分問題になって、いろいろ議論があります。したがいまして、こういうことで公正なんだということをやはり明確にしなければいけないわけですね。ところが、なかなか人事院としても、多くの方に御協力を願って、本来ならばマル秘の資料みたいなものをたくさんいただいた上で計算をされてやっておられるわけですから、余り表向きに公表することができないかもわかりませんけれども、やはり〇・一今回削ったんだということについてはよくわかるように説明をする必要があるんではないか、こういうぐあいに思うわけでございます。それからまた、今後も削られるのではないか、こういう不安を抱いておられる方も多々いらっしゃると思いますけれども、この二点についてお伺いをしておきたいと思います。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 初めに附帯決議のお話がございましたが、二年前でございます。そのときは、どちらかといいますと、来年どうなるかということで、来年は戻るんじゃないだろうかというような感じがございまして、ちょうど初めて大変な高度成長から折れ曲がって下がりまして、しかしそこら辺でという感じがございました。したがって附帯決議の面を見ましても民間の動向を考慮しながらという留保がついておりますが、やはり民間の動向というのをそういうふうに読んでおられたんだろうと思います。  したがいまして、この特別給の官民不均衡といいますのは全く民間の対応でございまして、早くもとに戻すとか戻さないとかいうことが、それがひとり歩きをするということではございません。そういう意味で申しますと、本年の特別給の計算は昨年の実績を計算いたしております。したがいまして、本年の実績は来年反映するわけでございます。それで、先生のいまの御質問はまた下がるのじゃないだろうかという意味であろうかと思いますが、感じから申しますと、本年の六月といいますか、七月といいますか、夏の実績がもういま出ておりますが、これが余りよくない。いろんな公表されるデータで出ております。しかし、私どもは、まだ十二月もございますが、年間の計でもって早く附帯決議の趣旨に沿えるような安定的な制度になればいいが、こういうふうに思っております。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 この文面からいきましてもそうでございますが、やはり国会の附帯決議をつけた精神というものをよくひとつお考えをいただきたいと思うのですね。確かに、たてまえ上からいきますと、人事院が出してきた、それは公平であり、本当に他意はなくて、全くそれは尊重しなければいけないものだというたてまえでございますから、極端に言えば何を出してきてもそういうことからいけば尊重しなければいけないわけですね。これが官民較差でこうなっております、これはある意味では数学的なことにもなろうかと思います。したがいまして、私さっきからも言っていますように、コンマ二位以下の切り捨てであるとか、あるいはまた算定の仕方に違いがあるとか、そういうようなこともいろいろあるわけでございますから、当然そういうことが宿題の中で勉強されている間においてはやはりそういうことも勘案をしてやっていかなければいけない、こういうぐあいに思うわけでございまして、そういう点もよく精神をひとつ踏まえてやっていただきたいことをつけ加えてお願いしておくわけでございます。  それから人事院と文部省にお伺いをいたしますが、主任手当支給対象の拡大ということで国立の中小学校の研究主任、教育実習主任を人事院規則でさらに新たに措置するようになっておりますが、この主任手当の制度の導入については過去にも相当議論を呼んだいわくつきの手当であるわけです。それをさらに支給範囲を拡大していくというごとは一体どのような理由によるものか、今後も支給範囲をさらに拡大し続けていくつもりなのか、最終的にはどのくらいの種類にして、どういう形にするのだということを考えておられるのか、お伺いをしておきたいと思います。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 主任手当、俗に主任手当と申しておりますが、教育業務連絡指導手当、特殊勤務手当でやっております。それの支給範囲、支給対象を拡大するということで、これは国家公務員といいますか、国立大学の付属の関係でございますが、国立学校設置法施行規則の改正がことしの六月にございまして、それで付属について新しく研究主任、それから教育実習主任が制度化されました。大学と研究協力という関係、それから教生実習等で教育の実習を担当する主任の職務が非常に重いということは当初から言われておりまして、それが今年の六月になって制度化されましたものですから、それに見合う人事院規則の改正をして対象に加えた、こういうことでございます。  それで、これにつきましては、前国会、この前に人確法に基づく改善勧告をいたしました審議の過程で、その一番初めに主任として制度化され、すでに規則化いたしております関係で申し上げますと、教務主任、学年主任、これは一般に基本的な形としてございます。それから中学校につきましてはその上に生徒指導主事、それから高校の場合には進路指導主事、それが基本的な形としてございます。それからそのほかに、特殊な学校でございますけれども、農場長でありますとか寮務主任、それから高等学校の場合の学年主任、こういうものがございますが、基本形は教務主任、学年主任、それから中学校の生徒指導、高等学校の進路指導、そういうことでございます。  それで、前回国会で御審議をいただきましたときの経緯を踏まえまして、それでこの支給対象を拡大するということで、今回、国立の付属についての制度化を機会に規則化したということでございます。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 国立の付属の学校につきましては、人事院からの御答弁のとおりでございます。公立学校の場合も、国立学校の場合に準じまして、連絡調整及び指導助言に当たる者であることが学校管理規則上明定されていて、かつ、学校運営上重要な役割りを果たして、連絡調整及び指導助言の職務の困難性の程度も既存の手当支給主任に準ずる者について行おうとするものでございます。このような手当を支給することが適当な主任と言えます者は、県によって実情を大変異にいたしております。そこで、全国的に共通なものがございませんので、二種類程度を基準として、各県において具体的に定めていただこう、このようにしたわけでございます。

新井彬之公明党・国民会議

○新井委員 この問題につきましては、現状いろいろございまして、そういうことで混乱が起こったりいろいろするということは好ましくないことでございます。そういう意味でお伺いしたわけでございますが、そういう点も含めまして、ひとつよろしくお願いしたいと思うのです。  あと週休二日制の問題と定年制の問題、それから若干ほかのことも私お伺いしたかったのでございますが、きょうはもう時間が過ぎておりますので、これで一応終わりたいと思います。

始関伊平自由民主党

○始関委員長 受田新吉君。

受田新吉民社党

○受田委員 当委員会所管の今回の給与表の改定三法案についてお尋ねをいたします。その基本法案が一般職でございますので、あえてこれから入りましょう。三国務大臣をお迎えしておりますので、ひとつ意欲を駆り立てるように質問させていただきましょう。  私、この俸給法案を毎回審査しながら、常に一貫して流れる思想的背景として、誠実に勤務する公務員に対して、団体交渉その他罷業権のないそうした職員に対して人事院が肩がわりして勧告を出した、それに伴う法案が提出されるということで、非常に大事な基本的な法律案がこの一般職であると思うのです。ところが、今回の改正案の中身を拝見しますと、人事院が独特の旅を持って勧告されたところがどこにあるかと疑いを持たれる点があるわけです。それは、国家公務員法の第六十四条には、俸給表を決めることについては「生計費、民間における賃金その他人事院の決定する適当な事情を考慮して定められ、」とこう書いてあるのですが、この点について、「人事院の決定する適当な事情」をどこへ考慮されたか、これは総裁に御答弁をいただきます。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 国家公務員法では、いま受田委員がおっしゃいましたような規定がございます。それらの関係規定全般を踏まえて、人事院としては従来から慎重に作業を進め、結論を得ましたものについて勧告を申し上げ、国会の御審議をいただいておるということでございます。その基本的なやり方につきましては、本年の場合におきましても特別の違いの点はございません。ただ、形式の面だけ申しますと、較差としては、勧告制度が本格的になりまして以来最低の較差であった。二十八条の関係から申しますと、第二項の適用ということではなくて、第一項の規定の適用ということで勧告を申し上げたということに相なろうかと思います。  それで、このことをやりまする際には、官民給与を調査してその較差を突き合わせて、較差があればこれを埋めるという方式を基本に据えておるということは先生御承知のとおりでございます。しかも、この方式に移りまして以来、社会の情勢その他もいろいろ検討をいたしておりますが、私たちといたしましては、個々にいろいろな要素、いまお挙げになりました物価なりあるいは生計費の問題なり、その他いろいろな情勢が溶け込んでおるのではないかという基本的な立場に立っておるわけでございます。また、こういたしますることが世の納得を得るゆえんでもあり、コンセンサスを得られる背景でもあるのではないかということでございまして、この線に沿っての勧告の運用というものが制度的にも大体定着をして今日まで来ておるのではないかというふうに理解をいたしております。  しかも、ことしの場合は、五%の較差は切りましたけれども、いままでるる申し述べてまいりましたような事情がございますので、それらを総合的に勘案をいたしました上、なお三・八四というものについては、これは勧告をして埋めていただくことが適当であるという判断のもとにお願いを申し上げたということでございます。

受田新吉民社党

○受田委員 二十八条の情勢適応の原則というものを分析して、その第一項の規定を適用した、こういうことでございます。  そこで、その第二項に掲げてある中で別の観点からちょっと伺いたい点があるのですが、「俸給表に定める給与を百分の五以上増減する必要が生じたと認められるとき」とありまして、減ずる場合も想定に入っておるのですか、どうですか。文章から見れば、増の場合と減の場合とが掲げられてあるわけですが、減の場合はどういう場合を予想されておるわけですか。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 これは二十八条自体が情勢適応の原則ということでございます。すなわち、公務員というものの職責は重要であるから、世間一般の勤務条件その他の情勢の変化に即応して改定を加えられなければならぬという基本原則に立っておるわけでございます。要するに、世間並みのことは公務員についても保障しなければならぬというたてまえでございます。そういう面から、増の場合とあわせて減という情勢が起きてまいった場合においては、それもやはり義務的に勧告をしなければならぬということが二十八条の第二項に規定をされておるものというふうに理解をいたしております。  しかしながら、これは幸いにしてと申しますか、経済のこういう推移もございまして、いままでそういう減を立てなければならぬというような情勢は生まれてまいりませんでした。将来どうなっていくか、それは絶対にないのだというようなことは、私として申し上げることは差し控えたいと思っておりますが、やはり世界の経済情勢等をにらんでまいりましても、戦後は非常に経済が動いておりまして、その動き方というものについてはいろいろ波がございます。波がございますが、大きく言って世界の経済情勢というものは徐々にやはり上向きといいますか、そういう拡張の方向というものはとっていかざるを得ないのではないかというような感じはいたしております。  したがいまして、現実にこの減というようなことで減額勧告というようなことをやらなければならない事態というものは、まず当面のところは想像できないのではないかという解釈をいたしておりますが、しかし、これの基本は情勢適応ということでございます。世間並みのことを公務員についても期待していくというようなことでございますので、減額という場合も制度的にはあり得るというたてまえからその規定が置かれているものと解釈いたしております。

受田新吉民社党

○受田委員 経済成長がマイナスの方向をたどっていくという場合を想定したときに、減ということが考えられるかどうかです。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 そういう場合も制度的には絶無ではないということがたてまえ論としては申し上げることができるのではないかと思います。ただ、現実問題といたしましては、恐らくそういう事態はちょっと想像できないのじゃないかというのが私の感じでございます。

受田新吉民社党

○受田委員 経済成長が七%を目指してなかなか渋い歩みをしていることも国民全部知っておるわけです。  そこで、今回の勧告に伴う法案の中に、十二月支給の期末手当の〇・一カ月分を減少せしめる措置がされております。これは情勢適応の原則から見て、上げる部分もあれば下げる部分もあるのだ。昭和二十三年に勧告制度が発足して以来三十年たちましたね。この長い歴史の中で減額措置をとった問題は、さきに〇・二カ月分を期末手当で下げた、そして今回また〇・一カ月分を下げたという以外にありますか、ありませんか。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 ございません。

受田新吉民社党

○受田委員 これは三十年の勧告史上で初めてさきに〇・二カ月分があらわれ、今回さらに〇・一カ月分が追加されてきて減少措置がとられてきておるのですが、つまりだんだんと増額措置をとる中に期末手当だけが減額措置をとるという歴史が刻まれつつあるわけです。このときに、さきに新井さんの質問にもお答えになっておられましたが、コンマの下の二桁議論、これは常識で四捨五入という線がどうかという問題もはらみまするし、それからもう一つ、俸給表の中に行政(一)の一等級までは百円刻みであり、指定職は千円刻みになっておるのですね。その千円、百円にするときの切り上げ、切り下げ措置はどういうふうにされておるのですか。四捨五入ですか、ほかに方法がありますか。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 お答え申し上げます。  俸給表を策定いたしますには、基本的に俸給表に回します全体のパイの大きさといいますか厚み、手当、本俸と、こう配分をいたしました上、その俸給表を民間との均衡といいますよりも、公務部内の職員構成の実態とか、そういう事情を、特に民間でも企業内ということで配分なさるのがほとんどだろうと思いますが、公務のそういう特殊事情に応じ、実情に応じた配分をするわけでございまして、現在の俸給表が百円刻みになっておりますので、配分の傾斜を初めから百円ということで刻んでおりまして、軸がどこで、四捨五入でどうというような、そういう作業経過を踏んでおりません。  それから指定職の方も、これも大きく言えば同じでございますが、これは当初から一官一給与的な諸手当を含むという非常に大きな大台の金額でもってスタートしておりまして、これもそういう金額で初めから策定いたしておりまして、軸、平均がどこでどうというような配分の経過を踏んでございません。

受田新吉民社党

○受田委員 この金額を厳正に数字の上にあらわすという意味からは、常識論というよりも、きちっと何百何十何円まで出すべきものですね。それも計算上のめんどうさというようなことで百円以下はこれを取り上げていないし、指定職は千円以下は取り上げていない。これは計算上の便宜ということが考えられた要素が入りますか、どうですか。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 それは、大きく言いますれば、現在の給与水準、民間も含めてわが国全体の給与水準の大体のたたずまいから見て、大台が百円というのが普通であろうと思います。民間の調査を私どもがやりましたときの基本給の刻み方というのもございます。恐らくこれは生活の知恵と申しましょうか、やはり支給事務というようなことから民間もそうであろうと思いますが、そういう意味で申しますと、やはりそういう事務的な面を持っているということも事実であろうと考えます。

受田新吉民社党

○受田委員 そこで、この〇・一カ月分、これは民間の情勢が厳しくなっているわけでもございますので遠慮したいという気持ち、厳しい方へ考えていきたいといういまの局長の御答弁も承りましたが、やはり公務員の士気という面も考慮して、先ほどから議論している問題のとおり四・八九八というようなところへ数字が来ておるということになると、その計算を余り厳しく解釈するよりも、むしろこの際そっとして緩やかな方で措置をしてもよかった。われわれは人事院の勧告というものを、その完全実施を常に大事に考えてきたわけでございますから、いま結論が出て法案も出ている段階で、これを既往にさかのぼらせてどうという意味でなくして、その配慮の仕方の中にいまの厳しさを緩やかな方向へ持っていって、民間の給与状況が厳しい中で、公務員の諸君には国民の税金をもってかく考えておるんだという配慮をしてもおかしくはなかったと思うのですが、この点、総裁、御答弁をいただきましょう。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 われわれの姿勢といたしましては、いまお述べになりました、まさしくそのような考え方で事柄に当たっておるつもりでございます。一昨年〇・二を削った、また本年も〇・  一削らざるを得なかったということにつきましては、私を初めといたしまして非常にやはり苦慮いたしておった結果出てまいったことで、やむを得ざることと考えておるのであります。やはり人事院の立場というようなものもございます。またその性格というものもございます。公務員の士気というようなことも考えなければならぬというような点もございます。そういう点をあわせ考えながらいろいろ苦慮を重ねた結果、それこそ涙をふるってというような感じで、そういうことにならざるを得なかったということでございます。  このことはやはり何といっても給与自体がそうでございますし、賞与等につきましてもやはり官民の厳正な比較をやって、その上において較差があればこれを埋めていく、あるいは減額をせざるを得ない場合は減額をするのだ。そのことが国民の全体の納得を得る手段ではないだろうかというような考え方もやはり無視できないのではないかというふうに考えました結果、このような措置になったのでございます。しかし、姿勢はあくまで、いま御指摘のような姿勢に立っておりますことから、厳密に言えば四・九ということでなくて、いまお話しになりましたような四・八九何がしというようなものでありましたものを、やはりここはそこまでやるべきではないのではないかということで、繰り上げるということにして、むしろ削減の方法を少ししんしゃくをいたしたということは、そういうような点で十分配慮いたしておるつもりでございます。

受田新吉民社党

○受田委員 総裁の御苦労は私はよく存じておるのです。おると同時に、国家公務員、地方公務員は労働基本権についての大変な制約もあることで、どこかにちょっとした心遣いをしてやるという、そんな配慮が要るわけで、しゃくし定規に答えを出すよりも、ストのできない諸君にかく配慮せり、こういうところがちょっぴり出てくることを私は期待してきたわけです。  これによく似たような問題で、今度この法案を拝見しますと諸手当、特に調整手当などの勧告が見送りにされておるわけですが、調整手当についても実際調査をされておられると思うのです。大都市関係などでその調査を進めてこられた経緯を御報告願い、そしてこれを見送りにした事情をお答え願いたいと思います。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 お答え申し上げます。  ことしの民間給与の実態調査の中で調整手当に関する調査をやりましたが、これは民間の調査の中に毎年取り上げているテーマではございませんで、何年かに一回という関係で点検をしておるというような調査の、それに属する手当でございます。  そこで、ことし調べましたことは、非常に簡単に申しますと、地域区分の問題ではございませんで、いわばその厚みの問題でございます。それからもう一点で申しますと、地場賃金的なものの傾斜ということではなくて、同一企業の、単一企業、大企業の中の本店、支店間の地域格差の調査であるということが特徴でございます。  そこで、調べました結果で参考資料に添付いたしておきましたが、結果的に申しますと、大都市圏、東京、横浜、京阪神、それから中京地区、これについてはいずれも現在八%の支給をしておりますものが、ややそれよりは強めでありますけれども、大体何年かに一回調査をしてきておりますその延長上の数字を示しておるということがわかったわけでございます。それからその中間の六%地域についても大体従来どおり、福岡等でございますが。それでこれは地域給が同一企業内の手当として配分されますときのその傾斜が緩やかになったのか険しくなったのかということを点検したわけでございまして、結果から申しますと、どちらかと言えば大都会に険しくなった、天井が高くなる傾向があるということがわかったわけでございます。  それで現在まで私どもが宿題にいたし問題にしてきております問題は、もちろんその地図全体の問題もあろうかと思いますが、特に最近変動の激しい都市周辺問題というものがあろうかと思いますが、全般的には地域問題については、これは凍結思想にスタートしておりまして、その延長上の関係に現在ございますので、どちらかといいますと、ことし調べたような金額の落差の問題としてとらえたわけでございます。それで結果的に申しますと、ことしは全体の格差が非常に低い。要するにお金、パイの大きさが小さいということで、それで調整手当について見れば、それをもうちょっと引き上げる、天井を高くするということがないことはなかったかもしれませんが、全体のパイの配分の中で、ことしはまあこれでよろしいというような感じのおさめにわれわれ考えたということは事実でございます。

受田新吉民社党

○受田委員 民間と比べて、たとえば八%以上民間でやっているところがあるというような具体的な事例はないのでございますか。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 個別の事例としては、これは全体の集計の平均的な高さの中に溶け込んでおりますので、事例としてはございませんということじゃないのですが、そういう集計はしておりません。ただ、参考資料で発表いたしましたように、同一企業内でございますが、京浜地区は一〇・五%という手当の落差を持っておりますし、それから京阪神地区は一〇・一%という高さを持っておりますし、中京地区、名古屋中心でございますが九・七、いずれにしましても大都市は大体一〇%近い数字で、そういう数字の均衡した感じであるということがわかりました。

受田新吉民社党

○受田委員 文部大臣退席されるということで一言だけ、せっかく御出席で御答弁なしでお帰りになられるとさびしく思われるかもしれません。だから一問だけお尋ねします。  この法案の中に文部省に関係する問題としては、義務教育学校の特別手当、幼稚園が二分の一になっている理由、国立学校の教員というものは小学校や中学校へ赴任するかあるいは幼稚園へ赴任するか、それぞれの県の事情によって国立大学の付属はどこへ行くかわからない。幼稚園へ行けば二分の一の特別手当、小学校、中学校へ行けばその倍の手当というこの差がつくこと。今度二分の一が新設されたのではありましても、国立大学の付属学校として差をつけることにちょっと、そこに勤務する人は同じ立場の人が行くわけですから、これは文部大臣として御配慮されたかどうか、一言お答えを願いたいのです。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 幼稚園教員に対します義務教育と教員特別手当の支給につきましては、文部省としてはかねてから要望してまいったところでございます。今回御指摘のような勧告があったわけでございますが、特別手当を支給することについて、これが実現いたしました今回の措置は妥当なものであると考えております。  手当額についての御指摘がございましたが、小中学校教員の二分の一の額にすると、先生の御指摘のとおりの勧告があったわけでございますが、これは小中学校教員の場合と異なりまして、あくまでも均衡上の措置であるというふうに私どもは聞いているところでございます。

受田新吉民社党

○受田委員 均衡上とは何の均衡でございますか。義務教育と義務教育でない、義務教育以前のという均衡ですか。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 人事院の方からお答えさしていただきます。  今回の人確法関連の勧告の内容でございますが、その中で幼稚園につきましては、かねてから幼稚園の教員にも特別手当を支給されたいということで御要望もありましたし、さきに文部省から二次改善のときに要求いただきました中にも入っておりまして、それで今回最終の改善という機会でございましたので、私どもも、これは一番後回しになったわけでありますが、検討いたしました結果、均衡上ということでいま大臣お答えになりましたが、そのとおりでございまして、それは幼稚園の教員は、これは義務教といいますか、人確法の対象にはなっていないわけでございます。したがって、まず個々に支給すべきであるということはないんですが、付属の状態を見ますと、幼稚園、小学校、中学校というふうに教員の学歴、職員構成等も非常に類似しておりますとか、あるいは勤務状況、勤務時間等の検討をいたしました結果、おくればせに一番最後になりましたが均衡上ということでこの際支給した、そういうことでございます。

受田新吉民社党

○受田委員 ちょっとこれは問題ですね。同じ国立大学の付属学校ですからね。そこに勤務する人は資格も大体同じような形の者が幼稚園へ行く場合と、小学校、中学校へ行く場合では特別手当が違う、同じ国立大学の付属ですから、この点がまずタケノコが芽を出したという、二分の一でいずれはこれを一にするという趣旨なら、タケノコのはしりという意味で理解ができますが、それでないならば、均衡ならみんなが均衡でなければいかぬ。  もう一つ、大臣、この例の法案に直接ありませんが、付属学校の研究主任、実習指導主任に対する手当が二つ頭をもたげているわけです。この主任手当問題は、われわれは、なければ全面的にない方がよいし、出す以上、やむなく出すとなればできるだけ多くの人に管理性のない指導手当として出すべきで、われわれの党としても六十万の一般教師の、義務教育の教師の三分の一くらいまでは何らかの形で指導手当、特殊勤務手当というものが支給されてしかるべきという第二段の趣旨で提言しておったのですが、その方向へ行くわけですか、どうですか、これはひとつ御答弁を願いたい。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 受田先生の長年の間の御主張を私も承知をいたしておりますところでございます。  人事院勧告で国立学校の二種類の主任の勧告を受けました。公立学校におきましては、これに準じてやはり二種類を基準として行うわけでございます。ただ、各県の、実情が大変まちまちでございまして、全国共通ということが大変少のうございますので、新たに手当支給対象とするべき主任を決めますその数は、各県の実情、実施状況を見ませんと明らかな数字が実はつかみにくうございます。ただ、仮に国立学校の場合の総教員に対します手当支給主任等の割合を基準に、公立学校にこれを置きかえて試算をしてみますと、今回の措置で新たに四万八千人の増となるわけでございます。

受田新吉民社党

○受田委員 そうすると、合計して幾らになってくるわけですか、従来のプラス。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 既存の手当支給主任数が十一万七千でございましたから、四万八千を加えまして十六万五千人になるという試算が立つわけでございます。

受田新吉民社党

○受田委員 できるだけ指導手当主義で行くとするならば、御苦労される主任にその対象を広げていくという趣旨を今後継続されるのかどうか、ちょっといまの新井先生とは立場が違いますけれども、私は文部省の今後の方針、これで打ち切りか、あるいは適切な方法を引き続きとろうとするのか、二者択一のお答えを願いたいです。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 今回の人事院の勧告の中で人確法に基づいての改善、「最終的な措置として」という勧告をいただいておりますので、いま直ちに今後さらにこれを広めていくというようなことは、文部省としてはただいまのところは考えておりません。

受田新吉民社党

○受田委員 これは人確法というたてまえからの三次の後半の措置ということであればこれでおしまいだ、しかしそういう長期展望というものも文部省としては当然考えてしかるべきものであるということです。  どうぞお帰りいただきましょう。御苦労でした。  そこで、この法案につきまして、関連することを途中で入れたい。いま指定職の話にも触れましたので、金丸防衛庁長官にお尋ねしたいのです。  防衛庁職員の給与法を拝見しますると、一般職の指定職のところに当たる将、陸海空将、将の俸給表が(一)と(二)に分かれておるのです。(一)が十一、(二)が十二号俸に分かれておる。そして最高七十八万八千円のところは一般職の事務次官と同額になっているわけです。この陸海空の将をあえて二階級に分けた俸給表を作成したところはどうなんですかね、これは。指定職が十二号俸に分かれているのですから、それに準じて将補が別にあるのですから、将の俸給表だけは十二号俸ぐらいにして整理をされてしかるべきではないか。いかにも複雑怪奇に各幕の将をこれに当てはめておるというところに問題があると思うのです。この点はできるだけ一般職に準じていいと思ったのですがね。

渡邊伊助防衛庁人事教育局長

○渡邊(伊)政府委員 お答え申し上げます。  先生過去においてもこの問題をお取り上げになりまして御質問がございました。よく御存じのことでございますけれども、この問題は沿革的なものがございまして、昭和二十五年の警察予備隊が創設されたときに、現在の将に当たる官職を甲、これは十五級と申しました。それから乙は十四級でございますが、甲と乙に分けて創設されました。その後、昭和三十二年に現在の職務の等級別に移りました際に、甲は行政職(一)の一等級、乙は行政職(一)の二等級にそれぞれ対応することとされました。それからその後、昭和三十九年に指定職俸給表が設けられた際に、その際の一等級というものを一般職の例にならいまして指定職の甲と乙に指定いたしました。それから、その際の二等級を一等級にしたという経緯がございました。それから、その後指定職の甲、乙が廃止になりまして一本になりました。これが現在の将の(一)に当たります。それからその当時行政職(一)の一等級でありました将が将の(二)ということで現在に至って、そのままに至っておるわけでございます。  これは先生おっしゃるように、確かに階級俸という性格のものでございますから、一本化することが望ましいということはよくわかるわけでございます。ただ、この問題は俸給表の問題というよりも、むしろどのような職についている将を指定職と考え、そうでない職を指定職と考えないかという問題だと思います。現在、将の(二)に当たります、つまり指定職でない将、これはたとえば陸の場合で言えば方面総監の幕僚長とかそういう方々が将の(二)になっております。  これは過去において処遇改善という意味で従来から格上げということをやってまいりました。たとえば将補の人を将に格上げをする、あるいは二佐職を一佐職にするというような格上げをやってまいりました。ただ、これは余りにやりますと、みだりに流れますと編成上の問題も生じてまいります。実は現在のところ、私どもの考え方としては、むしろ指定職というものの拡大を図るということによって処遇改善を図るということが妥当ではないかというふうに考えております。そこで先生のおっしゃる趣旨を体して、なるべく将の(一)に当たる者を指定職に格づけされるように拡大をしていきたい、こういう努力を払ってまいりまして、年々たとえば数は多うございませんけれども、二ないし三くらいずつ将の(二)の者を指定職に拡大をしてまいっております。こういう努力を今後とも続けてまいりまして、将来一本化の方に目指していきたいというふうに考えておるわけでございます。

受田新吉民社党

○受田委員 金丸防衛庁長官、いまのような局長の御答弁のようにして漸次私の主張の一本化へ持っていこうとしておるというお話です。この俸給表を作成するに当たって、将の俸給表を各幕の長あるいは人事担当の将、将補ぐらいまで御相談されたかどうかです、内局において、この俸給表作成について。

渡邊伊助防衛庁人事教育局長

○渡邊(伊)政府委員 これは毎年人事院勧告に基づく給与改定ということで、内局においてもっぱらやっておりまして、内容そのものについては一々の相談はいたしておりません。  ただ、現在、先生いまおっしゃいましたような将の指定職の拡大という問題につきましては、給与改定ということとは別に大蔵省に対します予算要求の中において行うべきものでございますので、指定職の拡大についての打ち合わせというものは各幕とやっておるわけでございます。

受田新吉民社党

○受田委員 将の俸給表は、将たる者に相談がないということです。これは防衛庁長官として、それぞれここに制服と内局の皆さんとの間にちょっとしたみぞができる一つの根源にもなるわけです。将の俸給、みずからの俸給について、各幕の将たちは、おれたちの俸給表については一向相談もせぬで内局で長官と話をして決めておる、指定職の範囲を拡大するときにちょっぴり相談がある程度だとなると、これはなめられたわけですからね。自分の俸給については、やはり自分たちにも相談があってしかるべきであって、統幕議長の俸給も幾らにするかは全然統幕議長には相談せぬで内局で長官と話をつける、こういう話になっておるようです。そうなっておるのですね、長官。

渡邊伊助防衛庁人事教育局長

○渡邊(伊)政府委員 これは、先生若干誤解されておるのではないかという感じがしておりますけれども、将の指定職の俸給表というものは一般職の指定職と全く同じものを使っておりまして、これは過去においてすべてそういう歴史を持っておるわけでございます。したがって、将の指定職の俸給表を幾らにするかということを相談する余地というものはないわけでございます。これは自動的に決まるわけでございます。  先生いまおっしゃいましたように、将の(二)の問題でございますけれども、これはただいま私が申し上げましたように、指定職の拡大という形をとってやっていきたいということでございますので、どのポストを指定職にするかということについて毎年の予算のときに各幕と相談をしながらやっている、現在も相談をしながらやっている、こういうことでございます。

受田新吉民社党

○受田委員 人事院にそのまま押しつけて勧告どおりにいくという場合もあるし、そうでなくて、たとえば統幕議長の俸給表というものについては、また統幕議長でない者の俸給表との間で、その次官と同じ俸給表であるからという割り切ったことでなくして、次の、いまの(一)、(二)とある、(二)の諸君がどこへ割り込めるかというような問題は、それは一般職の指定職と全く同じという意味でなくて、何かのあやをつける必要があってもいいと思うのです。それは自衛官の俸給表はもう完全にびしつと同じようにするということであれば、それは味もそっけもないわけです。ある程度の一般職の俸給表の中に適当にあやをつくっていってしかるべきであると私は思うのです。そのまま機械的に行くから問題はないというようなことではなくして、今度あなた方の人事院の勧告では指定職の(一)がこれだけ、(二)が幾らになりますよというぐらいの、一般職とのバランスの問題とあわせて(二)との調整を図って、つまり将官の(二)の十二の中の皆さんは(一)のどこへはまるようにしますかぐらいのことは相談してもしかるべきだと思うのですがね。そういう調整も当然してしかるべき。それは、俸給表は指定職の(一)の者は何も相談はしなくてもいいというが、しかしその(一)と(二)との拡大のときに、当然どの線へはめ込むかぐらいのことは相談してしかるべきだと思うのです。無条件で将には相談せぬというのがおかしいと言うのです。

渡邊伊助防衛庁人事教育局長

○渡邊(伊)政府委員 (一)と(二)の組み合わせと申しますか、どこにはめ込むか、こういうことは相談をいたしておるわけであります。私が申し上げましたのは、俸給表の作成の際に、指定職の場合は一般職の指定職と全く同じものを使っておる。それから将補とか一佐は行政職の二等級の俸給表を基準にいたしまして自衛官独自の作業をいたして独自の俸給表をつくっておる、こういうことでございます。

受田新吉民社党

○受田委員 それは作業の途中で皆さんが陸幕の将と話すときに、あなた方の従来の俸給は一般職と同じですよ、その間へこうはめますというその話し合いの中に、今度あなたの俸給は人事院の勧告ではここへ行きますよというようなことは、当然それを含めて話をすべきで、分けて、拡大だけは相談するが、ほかのものは必要ないというようなことはちょっと問題があると思うのです。  それから長官、もう一つ。自衛官の中に、中学を出てすぐ入る少年自衛官というものがある。これは陸海空それぞれ、人数は少ないが、ある。この俸給は何をもとに決めるか。一応事務当局から聞いて、長官に後から意見を聞きます。一般職にはない。

渡邊伊助防衛庁人事教育局長

○渡邊(伊)政府委員 先生がおっしゃいましたのは、自衛隊生徒のことだと思います。これは陸海空それぞれ学校がございまして、中学を卒業してこの学校に入る、こういう制度でございます。その採用時の階級、号俸は、三士になりまして、三士の一号俸というものに格づけいたしております。この基準俸給は、公安職の(二)の七等級一号相当額、こういうものに格づけをいたして俸給表を作成しているということでございます。

受田新吉民社党

○受田委員 高等学校を卒業した、十八歳で独立の生計を営むことをもって、公務員のスタートに普通なっているのです。それが十八歳で独立の生計を営む者を基準にしたという基本的な俸給よりも、三年ほど若いんだね、その若い者の俸給というものは、三士という立場と、もう一つ、そうしたこの俸給の体系の中から十五歳の俸給表は十八歳を基準にしてどういうふうに逆算するかというような計算はしないのですか。

渡邊伊助防衛庁人事教育局長

○渡邊(伊)政府委員 自衛隊生徒の俸給の考え方でございますけれども、一般職の場合は高校卒の者が初級試験に通って採用されたという場合には行政職(一)の八等級三号に格づけされます。ただ、中学卒の場合には行政職(一)の俸給表に格づけされません。される余地がないわけでございますので、もしやるとすれば、見習い職員というような形で行政職(二)に格づけされるということになるわけです。一方、自衛官の場合でございますが、三士も自衛官でございますが、自衛官の俸給表は公安職の俸給表をベースにして策定をいたしております。したがいまして、三士の場合も公安職の俸給表というものをベースにして策定することが合理的であるという考え方をとっておるわけでございます。その場合に、公安職の何等級何号俸に格づけするかという問題でございますが、まず二士、一般の隊員ですが、これは高校卒が大部分を占めておりますが、この二士は公安職(二)の七等級二号というものに格づけされております。これは一般職の方の高校卒の者あるいは警察職員とほぼ均衡がとれているというふうに考えます。そこで二士が公安職(二)の七等級二号でございますので、それから一ランク下げまして公安職口の七等級一に相当する号俸を三士に格づけをいたしております。これは三士に採用されましてから約一年半たって二士に昇格いたします。したがいまして……

受田新吉民社党

○受田委員 わかります。それから先はよろしいです。  私は、俸給表はやはり年齢給というものをどういうふうに計算するかも配慮しなければならないし、いまのような自衛官の階級でいくということも当然考えて、そこで理路整然たる俸給額を決めるべきだと思うのです。中学校を出たばかりの自衛官と、高等学校を出た自衛官と、同じ二士であって俸給は同じ、こういうわけですね。そういうわけでしょう。

渡邊伊助防衛庁人事教育局長

○渡邊(伊)政府委員 高校卒の二士として採用された者とは一号俸違うわけでございます。同じではございません。

受田新吉民社党

○受田委員 三年の年齢の差があって一号しか違わぬわけでしょう。そこにも問題がある。そういうものを一緒に配慮して、年齢給と階級給を調整しなければいかぬ。中学出と高校出、一年分しか違わない、そういう問題があります。  私、この間はしなくも、高松の会合に行くときに呉の少年術科学校の海上自衛官、中学を出たばかりの坊やがおうちに帰るのと宇野線で一緒に乗って、私の目の前にちょうど坊やが座っていた。それが海上自衛隊の少年術科学校の生徒です。ことし中学校を卒業して入ってきた。実にきちっとして目を見張るようなりっぱな態度です。中学を出てこんなりっぱな自衛官がおるということで、私は呉の少年術科学校長に名刺を書いて、この少年は非常にりっぱな態度である、教育のよさに目を見張ったと、ことづけておいた。この少年は自衛官としてなかなかりっぱな態度でした。こういうものに期待をかけていく意味で少年自衛官というのは今後数をふやしてしかるべきだ、こういう感じです。  それから、長官、非常に気にかかるのですが、いまの陸海空、各幕の将を中心とした制服の諸君と内局の諸君を長官が統制されておるのですが、生命を賭して昼夜を分かたざる勤務をする自衛官というものに、一般公務員よりも待遇の配慮が別途あってしかるべきだと私は思っておるのです。それがある程度ここについておりますね。  ところが、最近有事立法論などでごたごたして、そこに自衛隊に対する国民の認識も相当に沸いてきておるのですけれども、長官は終始文官優位の原則を守って、あなたの命令が出ない限りは防衛出動についても行動してはならぬという基準を明確にしておられる。ところが、長官の上に総理大臣があるのです。総理大臣は長官を抜きにしていまの各幕の長などへ命令を下すことはできないといつか竹岡さんはおっしゃった。それはそのとおりですね。長官抜きに総理大臣が命令を下すという不届きな総理大臣がもしあって、たとえば治安出動をすべきだという総理大臣がある、治安出動をすべきでないという防衛庁長官がおる、そのときに治安出動をすべきだという総理大臣の命令があっても、治安出動をすべきでないとこれを阻止する防衛庁長官たり得るかどうかです、金丸さん。

金丸信自由民主党防衛庁長官・建設大臣臨時代理・国土庁長官事務代理

○金丸国務大臣 治安出動するしないという問題につきまして、総理が私を抜きに命令ができるか、私は命令はできないと思う。  そこで、治安出動するにはするその内容があると思います。私は何でも反対だということではありません。その事態になって出なければならぬ事態であるならば、これは総理の命令に従うことは当然だ、こう考えております。

受田新吉民社党

○受田委員 命令に従うべきである命令もある。長官は文官優位を非常に主張される長官だ。あなたがあなたの判断で、総理大臣と防衛庁長官というのは非常に大事なシビコンの最高の責任者ですから、その二人の意見が合わぬときには仕事ができぬようにしておかなければならぬのです。総理大臣が強力な推進派で防衛出動あるいは治安出動をやりたい、しかし防衛庁長官は非常に慎重だというときには、慎重な防衛庁長官によって総理大臣は命令を出すことができない、そういう立場に立って初めてシビコンの意味があると思うが、どうですか。

金丸信自由民主党防衛庁長官・建設大臣臨時代理・国土庁長官事務代理

○金丸国務大臣 総理が命令するのに、私が総理の命令をこれはいかないということであれば、私の信念を総理に十二分に申し上げて、それでなおかつ総理が私の言うことを聞かぬとすれば、私はあるいは防衛庁長官としての資格がないのかもしれない。しかし私は、自分の信念としてやってはいけないときはやってはいけない、これを強く総理に進言しなければならぬ、こう思っております。

受田新吉民社党

○受田委員 そこまで行って、初めて日本の専守防衛、シビコンの仕儀が成り立つものであって、かつて日本の歴史の上にも治安出動についての強力な意見を持つ総理と、これに対抗する防衛庁長官があった。そうした歴史があったことを聞いたことがありませんか、どうですか。

金丸信自由民主党防衛庁長官・建設大臣臨時代理・国土庁長官事務代理

○金丸国務大臣 寡聞にして聞いたことはありません。

受田新吉民社党

○受田委員 寡聞にしてお聞きになっておられない。しかし、それであればいよいよそうした間違いがないようにする防衛庁長官である、これは職を賭して祖国を守っていくという信念に徹する金丸さんであるということで私は安心します。  そこで、時間が余りなくなりましたので、また本論に返らさせてもらいます。  稻村先生、週休二日制について、政府は人事院に対してどういう要求をされておられますか。それに対してどういう答えが出、そしてそれに対して総務長官はどういうお考えを持っておるか。また定年制においてしかり。この二つの問題についてお伺いいたします。

稻村佐近四郎自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○稻村国務大臣 週休二日制の問題でありますが、今年度再試行に踏み切っております。それは、さきの試行のときに参画しなかった省庁もございまして、今度の試行は全省庁が参画をすることになっております。  本格実施をするそのときには、やはり民間の普及の状態あるいは経済の推移の状態等は当然慎重に配慮しなければなりませんが、そのほか人員の増加問題あるいは予算の増加問題等々慎重に考えなければならぬ。何はともあれ世論の状態を踏まえて本格実施に踏み切る場合は慎重にしなければならぬ。ただ問題は、民間も週休二日制に相当なじんできたのではないか、こういうふうに考えておりますので、人事院の勧告を待って適切な処置をしてまいりたい、こう考えております。  それから定年制の問題でございますが、これもいま人事院に調査を依頼しておるところであります。これは公務員の基本的な人権に大変にかかわる問題でございますので、各省庁あるいは人事院の勧告を待って慎重に対処してまいりたいと考えております。

受田新吉民社党

○受田委員 慎重にということになるとなかなか時間がかかるわけですが、目標はどのくらいまでに答えを出したいか、長官の腹づもりはどこにありますか。

稻村佐近四郎自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○稻村国務大臣 週休二日制につきましては、大体来年の三月いっぱいに報告をしてもらうことになっております。それから定年制の問題も速やかにその結論を出していただくように要請をしてございます。

受田新吉民社党

○受田委員 稻村先生としては、いまの社会情勢の中で定年を大体どの辺に置くべきだという一応の目標をあなた個人では持っておられますか。これは持っておらなければならない。それくらいの度胸のある大臣でなければ……。

稻村佐近四郎自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○稻村国務大臣 これはいまここで申し上げるということになりますと大変話題を呼ぶことになりますので、なかなか問題があると私は思います。年齢はどの程度かということになると、民間の諸情勢はよく把握いたしておりますが、公務員との関係という問題になりますといろいろ慎重に対処する必要があると思いますので、年齢の問題については、人事院の結果待ちで後日御報告をさせていただきたい、こういうふうに思っております。

受田新吉民社党

○受田委員 人事院はいまどのような作業を進めておられるのか。昇給延伸をしてストップ、つまり給与の昇給をストップさせておる年齢が五十八ぐらいから始まっておりますね。その辺から六十ぐらいというところはちょうどそこに該当するのですか、どうですか。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 定年制の問題だけでよろしゅうございますか。(受田委員「そうです」と呼ぶ)いま御指摘になりましたように、現在昇給延伸措置をとっておりますのは五十八歳からということでございます。これは、法律のたてまえ上は五十六歳からできるわけになっておりますけれども、実際上として実施に移しているのは五十八歳ということで、五十八歳以上の人は最初に来る昇給期間を一年六カ月、第二回目を二年ということでやっておるわけでございます。その職員の構成というものがだんだん高くなってまいりまして、問題が非常に深刻になってきておることもございますので、これに対処していろいろ措置も考えていかなければならぬということで、今度の勧告の際に、今後の課題といたしまして、それらの点についてもさらに具体的にひとつ検討を進めるということを申し上げたのでございます。  ところで、それと定年制の問題との絡み合わせでございますが、この点につきましては総務長官からもお話がございましたように、本年の二月に総務長官の方から、定年制を導入することということで閣議決定にはなったが、この問題は公務員の身分に関する重要な事項であるから、ひとつ人事院の意見を聞かしてくれという正式の書簡が出ております。これを受けまして人事院といたしましても、事柄は重要でございますので、従来からいろいろ問題の検討は進めてきております。また所要の調査もやってきております。しかし、事柄がきわめて重要ということから慎重を期しておりましたが、この書簡が参りましたので、これが正式の日程に上ってきたということに相なります。そこで、いま計画的にいろいろな検討事項あるいは調査事項というものを取りまとめまして、逐次これを実行に移しております。  現在一番先にやりかけましたことは各省庁の具体的な勧奨退職の実態、退職管理の方法、そういうことを主体にいたしまして調査をし、その調査は一応終わりました。これにつきましては大体の概略をつかんでおりますが、追跡調査といたしまして、なお掘り下げなければならぬ点について各省庁の実態を調べておるということもございます。これと並行いたしまして各方面にわたっての調査、検討をいたしております。外国の制度もそうであります。民間の実態も無論そうであります。それから前々からやっております退職公務員の実態がどうなっているかということで、これは五年間にわたって追跡調査を実施いたしました。こういう集計等もにらみ合わせましてだんだん問題を煮詰めてまいりたいというふうに考えております。  この点につきましては、五十八歳から六十歳、そういう具体的な年齢の問題になりますと、これはいませっかく慎重に検討いたしておるところでございます。総務長官が言われたと同じように、その問題に触れますことは非常にむずかしい、また深刻な話題を提供するということにも相なりますので、私の職業柄といたしましてもなおさらのこと、具体的な問題について触れることは差し控えさせていただきたい。またその時と場所を得まするならばいろいろ申し上げる時期が参るかというふうに考えております。

受田新吉民社党

○受田委員 その土地と場所というようなことになると、この委員会は担当委員会ですから、この委員会でお話をされぬとよその方で話をされたんじゃ、これは筋違いということになりますので、御要望をしておきます。(「時だそうです」と呼ぶ者あり)時もそうです。  ちょうど時間が来たようですから、私は議員各位のお許しをいただいて、一つだけ追加したいことがあるのです。それは、いま山崎さんがおいでいただきまして、また金井さんもおいでになりますが、昨年暮れの悲しい事件、杉江清一ラオス大使館二等書記官、代理大使が現地の暴徒に惨殺せられたという事件。先般この事件について、新聞の報道によりますと、ラオス国営放送は、在ビエンチャン日本大使館の杉江清一臨時代理大使夫妻殺害事件について、ラオス人民裁判所は犯人四人のうち二人に死刑、二人に無期懲役の判決をしたと伝えた。またこの事件につきましては、大変残念な内容でございますが、政治的野望を持って殺害したという内容になっている、国営放送は、日本とラオスの政情を悪化させるための野望で殺した、こういうふうに書いてあるわけです。未来あるこの若い外交官が代理大使として惨殺されたという事件、しかもそれが政治的意図で殺されたというような事件になるならば、単なる公務ではなくして特別公務としての大事な使命を帯びて亡くなられたとわれわれは理解するわけです。今後こういう事件は絶滅してほしいのですけれども、外交官に対する公務災害の特別公務という枠の中へ当然杉江さんを入れて差し上げるべきであり、そして杉江さんの霊を慰め、後へ続く外交官に進んで困難なる地域に赴任できるような雰囲気をつくってあげて、外務省本省でいいところだけ歩きたがる外交官でなく、困難な地区にも進んで行く士気を高める上においても公務災害の恩典をこの人に上げてしかるべきだと思います。この国営放送の内容からいって、当然この措置をとってしかるべきだと思うのですが、外務省及び人事院のお考えを伺いたいのです。

山崎敏夫外務大臣官房長

○山崎政府委員 外務省といたしましては、杉江臨時代理大使があのような形で殺害されたということについて全省員が非常なショックを受けておる次第であります。当時公務災害の認定をいただきましたが、特別補償というには至らなかった次第でございます。  その後、いま御指摘のとおり、八月二十九日にラオスの国営放送が、杉江書記官夫妻の殺害はラオス右派分子及びCIAによるものであるとの報道を行いました。ただ、その詳細につきましてはいまだ何ら明らかにされておらないのでございます。従来はラオス政府はわが方に対しまして、犯人は雇用関係に基づく動機によって犯行に至った旨を申し立てておるという旨を通報しておりましたけれども、わが方としましては、このような国営放送が行われたということにもかんがみまして、この真相をぜひとも究明したいと考え、さらにラオス政府に対しましてもその判決文の内容その他先方の捜査結果の通報を求めております。しかしながら、遺憾ながら、これまでいろいろと催促をしておるのでございますが、まだ満足すべき回答を得るに至っていない次第でございます。  受田先生のおっしゃいました特別公務災害補償措置の適用につきましては、ラオス政府の詳細な説明を待ちまして人事院その他の関係当局とも十分協議いたしまして、この問題を検討いたしたいと考えております。  なお、人事院の方からも補足していただきたいと存じております。

金井八郎人事院事務総局職員局長

○金井政府委員 お答えいたします。  杉江さんの事件につきましては、人事院といたしましてもまことに痛ましいお気の毒な事件だと思いまして、事件発生以来早速外務省からお話がございまして、いろいろ検討の結果、公務災害ということに現在なっておるわけでございますが、ただいま先生の御指摘のような、いわゆる政治的意図によって発生したものだという件につきましては、ラオスの国営放送でそういう内容を放送したということは私どもも承知いたしておりますけれども、先ほど外務省からも御答弁ございましたように、裁判の判決文ないしは裁判記録というものがまだ入手できないわけでございまして、その事実関係というものがどういうふうになっているかということがまだ確認できません。したがいまして、判決文等が入手されれば、いま先生御指摘のそういう関係につきましても、私ども公務上の災害というふうに判断いたしました後においてそういう事実関係がもしあるということであれば、それなりにその点を人事院規則十六-二の外務公務員の補償の特例措置に定める要件にどういうふうにかかわり合いが出るかということを検討することになろうかと思いますけれども、現在の段階では、公務災害ということで措置されておるわけでございます。

受田新吉民社党

○受田委員 ここで質問を終わりますが、お二人の国務大臣、本当に悲しい事件です。これは私たち胸を痛めております。前途ある優秀な外交官が、政治的意図のもとに殉職するというような事態が起こったときは、もう余りややこしいことを考えなくて、そういう裁判の内容がどうかということよりも、国営放送がそういう政治的陰謀で夫妻が惨殺されたという、この事実をもって特別公務災害としての処置をしてしかるべきじゃないかと思うのです。国営放送がうそと言えば別ですが、新聞に報道されて一カ月以上もたっておるのにまだ詳細な裁判記録が出ないというようなことじゃ、これは大変な不安な国ですから、お二人の国務大臣、ぜひ外交官として初めて特別公務災害の中へ杉江さんを入れて差し上げたらどうかと思いますから、どうぞ御配慮を願いまして、私の質問を終わります。

始関伊平自由民主党

○始関委員長 柴田睦夫君。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 最初に給与法の問題ですが、今回人事院が消費者物価上昇率や民間の春闘相場を下回る実質生活切り下げ勧告をしたのに加えて、一昨年削減した期末・勤勉手当を公務員労働者の反対や本委員会の復元の決議にもかかわらず、今回さらに〇・一カ月削減の勧告を行ったということに対しては、私は絶対に容認できないという立場を明らかにしておきます。  八月十五日の本委員会で指摘いたしましたように、民間における特別手当の支給率が低く出るように仕組まれた現行の比較方式、つまり支給率算出の基礎になる給与月額のとり方の違い、これは速やかに是正すべきであるということを言っておりましたが、人事院としてこの問題を速やかに検討すべきであると考えますが、いかがですか。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 お答え申し上げます。  特別給の月数の算定方式の問題でございますが、支給月数を出しますときの基礎にいたしておりますのが、俸給、扶養手当、調整手当、俗に三者給と申しておりますが、それに限られております関係上、通勤手当とか住宅手当とか、一般にそのほかの給与種目を含む月給で計算されておる民間の月数との対応という問題でございます。これはかねてから、昭和五十一年でございますが、当時五・二月の支給をやっておりましたものを、民間のその前年、五十年不況を反映いたしまして〇・二削減したとき以来問題になっておるポイントでございます。私どもも、それは歴史的な経緯もございますが、三十年から四十年、最近になりましてそれぞれの手当の額がふくらむについて、通勤手当とか住宅手当の民間における給与構成の拡大に応じてその乖離が目立ってきたということと五十年不況のためにボーナスが下がったということと、そこで不幸な一致をしたわけでございますが、それ以来大変問題視しておりまして、どちらかと言えば月数計算の方式を突き詰めますよりも、ボーナスはボーナスとして金額で、たとえば特別給が民間で三十何方ならこちらも三十何万、そういう対応ができないかということで昨年来真剣に検討いたしておりまして、そのテストとして、民間の企業で私どもが予定しますようなデータを提供してくれるかどうかということをことしの調査のときにやったわけでございますが、現在まだ断言するわけにはまいりません。これからの検討事項にいたしたいと思っておりますが、どうも大体の感じでいままでのところで申し上げますと、むずかしいのではないかというような関係に相なっております。  そういうことで、さらに検討はいたしますが、それと、先ほど来の分母の中に給与種目として落ちておるということとの両方の方向について、今後検討を進めたいと思っております。これは公務員のボーナスは民間のボーナスほど企業収益等によって変動するものではない、公務員の場合には法定されておりますし、ややかた日の運用をいたしておりますが、特に昔も民間で不況の場合に、昭和四十年代の初めにもございましたが、ボーナスの支給月数がやや下がったことがございますが、切り捨てておりました幅の中でおさまったとか、そういうことで、今回のように相続いて切り下げをするという目立った事態になったのは最近の不況の深さから来るものでございます。今後こういう状態が続くとも思われませんが、しかしながら一般的な現在の算定方式を現実的な処理としてどうするかということで、引き続いてさらに検討いたしたいと思っております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 百歩譲りまして、科学的、合理的な官民比較の結果、〇・一カ月削減する必要があったといたしましても、職員の利益保護に関する事務をつかさどる人事院としては、制度的安定性の確保ということを理由に、官民比較の際、小数点第二位以下を切り捨ててきた従来の経過からしましても、ことしの勧告では削減の予告だけにとどめて勧告を見送るとか、施行期日を初任給調整手当の改定部分の施行期日に合わせるなどの措置をとるというやり方もあったのじゃないかと思うのです。さらに年末の期末手当、年末は金が欲しいわけですから、年末の期末手当を削減するのではなくて次のときの期末手当から削減する、これは賛成するわけじゃないのですけれども、そういう方法もあったのじゃないかと思いますが、いかがですか。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 民間との対応によるボーナスの削減を予告だけでとどめる、あるいは来年回しにするというお話でございます。  もともとボーナスの関係は月給の場合と違いまして、すでに一年おくれておりまして、これは調査の仕方としてやむを得ないわけではありますが、民間では昨年すでに〇・一少ない対応になっておるわけでございます。そういうことで、来年回しというのは、それでは二年おくれということになりますし、それからまた、来年は来年で、ことしの結果が来年出てくるわけでございますし、結局官民給与の均衡というのは、少なくとも当年四月の月給、それから前年の一カ年のボーナス、それはそのときに均衡をもって決済をするということでやむを得ないのではないかと思います。もちろん月数の〇・一、そのもう一けた下の〇・〇一ということでありますが、その辺の関係は、あるいはそれは切り捨て切り上げ、上がるとき下がるとき、いろいろございますが、そこのところはややかた目の運用をいたしておりまして、それほど民間のそのものにリジッドについていくという関係にはございません。しかし、やはり〇・一と申しますと、これは金額にいたしましても、たとえでベースが二十万といたしますれば二万円違うわけでございまして、これはよほど先行きが見えているという場合は別として、二万円の落差をそのままずらしてほっておくということはとてもできないのじゃないかという感じがいたします。  大体そういうことで、民間の景気を反映して、法定事項でございますが、そういうかた目の運用をいたしますとともに、予告ではなくて、当年決済をしたわけでございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 今回の給与改定で特別重大な問題は、人事院が、日教組を初め多くの教育関係者の反対にもかかわらず、文部省と一緒になって主任手当の支給範囲の拡大、校長、教頭の管理職手当の増額といった、学校の反動的管理体制の一層の強化を目指す規則改正を、給与法案と連動させて強行する企図を再び公然と打ち出したということにあると思っております。  昨年から主任手当の支給が強行されましたけれども、学校現場では、教員相互の協力関係に少なからぬ否定的な影響を及ぼし、不団結状態が拡大するとともに、中間管理職化が急速に進んでいるのが現状です。そのため学校現場では、支給された手当を拠出するという取り決めが行われております。日教組の調べでは、七〇%以上の主任が手当を教育条件の改善等に資するために拠出している。日高教の調べでは、八〇%以上に及んでいる。人事院はこうした実態を当然知っていると思うのですけれども、こうした事態を見たならば、人事院がやっていることは決して正常なものじゃない、そういうふうに思わないかどうかお伺いします。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 主任手当の問題でございますが、たてまえから申し上げますと、人事院は、国立の付属学校ということで人事院規則に盛り込みまして、連絡調整、指導助言という職務の困難ということで手当てをいたしておる次第でございます。国立につきましては、申し上げるまでもないと思うのですが、制度化されまして、完全に実施されております。  今回、去る六月、国立学校設置法の施行規則にの改正がございまして、新たに研究主任、それから教習指導の主任、この二つを制度改正をしていただきまして、それに伴いまして連絡調整、指導助言という、いままでありました教務主任等と同じ職務内容、責任の重さ、困難であるということで、これに加えまして七月から規則化しまして実施しておる、こういう状況にございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 それが非常に問題で、教員相互の不団結を拡大していて、学校現場が非常に暗いものになっているということが全般であるわけですけれども、そういう意味で、主任手当の支給を中止するように私は強く要求しておきます。  次に、幼稚園教員の教員特別手当について伺います。  先ほども質問がありましたが、一九七五年、人確法に基ずく第二次給与改定の折に新設された義務教育等教員特別手当は、幼稚園教員がその支給対象から除外され、検討課題とされたまま三年を経過しましたが、ようやく今回人事院は、国立大学付属幼稚園教員に対して小学校教員に支給する額の二分の一の額を支給することを勧告したわけです。従来から幼稚園教員の給与は、学校教育法、教育職員免許法、一般職の職員の給与に関する法律、教育公務員特例法、国立及び公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法、人事院規則等にのっとり、また、職務の内容からも小中学校教員と同様の措置が講じられていますが、以上のことから、義務教育等教員特別手当の支給に当たって、幼稚園教員のみ例外的措置がなされるという事態はきわめて不当なものであるというように考えるわけです。  幼児教育の振興というのはいま国の重点施策の一つにも掲げられ、国民の教育要求も高まっております現在、幼稚園にすぐれた教員を確保することはきわめて重要な課題であります。この手当は小中学校と同様に国公立幼稚園教員にも同額を支給すべきものであるというように考えますけれども、文部大臣いらっしゃいませんから、文部省の方の本腹を聞かしてください。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 そもそもこの問題は、人確法が四十九年に成立しましたときに、人確法というのは義務教育である小中学校の先生の処遇を改善するということで立法されたわけでございまして、そのときの附帯決議にも、この際、高等学校、幼稚園それから盲、聾、養護学校高等部、幼稚部の先生についても義務教育学校の先生の給与を上げることの均衡上適当な措置を講ずべきである。これは国会の御意思としてそういうことが附帯決議されたわけでございますから、そこで人事院とされても、小中学校の先生の改善ということを中心に考えてこられた、そうして、均衡上、今回幼稚園はその職務の内容等から見て半分の手当を出すのがよろしい、こういう御意見を出されたわけでございますので、私どもとしては、給与の専門担当であられる人事院のこの御見解を尊重してやってまいりたい、かように思うわけであります。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 均衡上ということであれば、いま言ったような法律の関係から言っても、やはり同様に扱うというのが正しい立場であるというように考えるわけです。  幼稚園教員の特別手当を中小教員の二分の一にしたということについては、私はどうしても納得できないわけです。この点については、幼稚園教員の方々が小中教員と同額を支給してもらいたいという趣旨の請願をしておられて、国会の意思が問われている問題でありますし、人事院には具体的にはこれ以上聞きませんけれども、委員長に、この幼稚園教員の方々の請願を慎重に審査できるよう、特別の配慮をお願いしたいというように思います。  次に、公立幼稚園教員の給与についてですが、公立学校幼稚園教員の給料表及び給料表の適用範囲について、文部省は昭和三十二年一般職給与法改正案の公布施行に当たって、「教育職員等の給与改訂について」と題する初中局長通知を発して、その中で「給与制度の基本である給料表について、国立学校の教育職員と異った内容のものを採用することは、教育公務員特例法第二十五条の五の規定の趣旨に反するものと考えられるから、教育職員の給料表は、法別表第五教育職俸給表と同様の内容のものとすべきものであること。」それから、「給料表の適用範囲を定めるについては、人事院規則九-二(俸給表の適用範囲)によること。」こういうふうにしているのです。  この考え方は現在も変わっていないと思うのですけれども、幼稚園教員として採用され、幼稚園教員としての職務についている者に、実際は行政職俸給表を適用することがあってはならないということは、地方公務員法の第二十四条の規定でも明らかであると考えるのですが、いかがですか。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 おっしゃるように、教育公務員特例法の二十五条の五では、公立学校の教員の給与の種類と額は、国立学校の教員の種類と額を基準として定める、こういうことになっておりますから、国立幼稚園の教員が教育職俸給長日の適用をなされておりますので、同じ俸給表を適用すべきであるということで指導をいたしてきておるわけでございます。  ただ、現実には、この公立幼稚園の給与はそれぞれの市町村の負担でありますので、財政の問題、あるいは同じ自治体内に保育所があり、その保育所の保母さんの給与との均衡の問題というようなことがございますので、まだ全部の公立幼稚園の先生について教育職俸給表(三)の適用をするには至っていないという現状でございますので、引き続きそれを改善するように指導してまいりたい、かように思うわけでございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 実際には多くの市町村で、幼稚園教員として採用し、現に幼稚園教員として職務を遂行している教育職員に行政職給料表を適用して安い賃金で働かせるという違法な事態があるわけです。委員長や私の選挙区で調べてみましたら、公立幼稚園のあります千葉市、市原市、習志野市、八千代市の二十六カ所の実態調査ですけれども、ここに教員が百九十一名おるのです。ところが、教育職給料表が適用されているのは九名しかいない。この九名を調べてみますと、これは小学校長を兼ねている者ばかりで、専任の幼稚園教員はだれ一人として教員の給料表を適用されていないわけです。文部省はこうした事態を正常だと思っていらっしゃるかどうか、お伺いします。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 公立幼稚園にやはりりっぱな先生をお迎えしたいという趣旨からしますと、こういう事態はきわめて好ましくない事態と思いますので、今後とも改善されるように努力をしてまいりたいと思います。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 自治省の方にお伺いしますが、自治省は多くの市町村でこうした事態になっている事実を知っていらっしゃるかどうか、どういう指導をしていらっしゃるかということ。それから、幼稚園教員である教育職員のうち、教育職給料表が適用されていない者がどの程度に及ぶかについて、速やかに実態調査を実施して、速やかに具体的な是正措置を自治省において講ずべきだというように考えますが、これについての御意見をお伺いします。

石山努自治省行政局公務員部給与課長

○石山説明員 公立幼稚園の教員に適用される給料表が地方団体によって異なっていることについては御指摘のとおりであります。  公立幼稚園の教員の給与につきましては、制度上国立幼稚園の教員の給与を基本として定めるというのがその基本でありますことは申すまでもないわけでありますが、実態といたしましては、ただいま文部省の方からも御説明がありましたように、それぞれの市町村において問題といいますかいろいろな事情がございまして、現実にはまだ教育職給料表を適用している団体は全体の中の一部にとどまっている、千葉県下の実態についてもお話がございましたが、私どもの把握している状況では、全市町村のうち、教育職の給料表を採用している団体は十七市町村ほどございます。  それぞれの給料表の適用の実態については、給与実態調査等を通じて把握しているわけでございますが、こういうような実態が制度上どうかということになりますと、やはり一つの問題であろうかと思います。ただ、現実の問題といたしましては、教育職給料表が一般の俸給表から分離をされましてからもう二十数年になるわけでございますが、そういう意味において、幼稚園教員に適用される給料表の問題というのは非常に長い、かねてからの問題でございます。そういう点で、非常にむずかしい現実上のいろいろな問題というのもあろうかと思いますが、今後ともそれぞれの地方団体の実態などを十分に見きわめながら、適正な給与が支給されるように指導してまいりたいというように考えております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 防衛庁職員給与法案についての質問ですが、平均の引き上げ率では、わずかではありますけれども、一般職を上回っております。その理由と、それから従来からの一般職との対応関係から見て、今回の改正案は従来の対応関係をなお保持していると言えるのかどうか、そこいらあたりを御説明願いたいと思います。

渡邊伊助防衛庁人事教育局長

○渡邊(伊)政府委員 防衛庁職員の給与の平均引き上げ率が一般職を上回っているというお話でございますけれども、御承知のように、防衛庁職員の給与の適用は三種類ございまして、参事官等俸給表あるいは自衛官俸給表、それから一般の行政職の給与表をそのまま適用する職員と、三種類ございます。  それぞれの引き上げ率を申しますと、参事官等の場合には三・二四%でありまして、それから自衛官の場合に三・六三%、事務官等は三・六一%でございまして、全体で三・六二%。したがいまして、それぞれの俸給表の対応の仕方がそれぞれ違いますので、ぴたり比較できないわけでございますけれども、一般職の給与表の引き上げ率とほとんど同じと言っていいのではないかというふうに考えております。  それから従来の対応の問題でございますけれども、これは御承知のように、参事官等俸給表の場合、まあ指定職については一般職の指定職と対応しておりますし、そのほか一等級から四等級までございますけれども、いずれも行政職俸給表(一)のそれぞれ一等級かち四等級ないし五等級に対応している。それから自衛官俸給表の場合は、将の(一)については一般職の指定職、それから将(二)以下の自衛官については行政職のものをベースにするものと公安職のものをベースにするものとございますけれども、それぞれその対応については従来と全く変わっておりません。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 給与関係はその程度にいたしまして、次に内閣調査室と国防会議の方に伺いたいと思います。  この国会で政府は、有事立法研究は自衛隊に対するシビリアンコントロールをもってすれば危険なことは起こり得ない、あるいは憲法の枠内の研究であるというように繰り返していらっしゃるわけですが、有事立法策定を推進しているのが自衛隊制服組だけではなくて、防衛庁の内局、まあいわば総理大臣を初めとする文民であること、それから、これまでに国防会議事務局や内閣調査室などが委託研究などと称して行ってきた一連の提言的文書で、憲法改悪または解釈改憲と、そのもとでの有事法制の整備をうたっているという事実があるわけですけれども、これは政府の言うシビリアンコントロールや研究の枠内というものと全く反するものであるということを示しているわけです。  そこで伺いますが、国防会議事務局及び内閣調査室が行った国家及び軍事戦略に関する委託研究を含む研究の実績について、昭和四十年以降の件数を明らかにしてもらいたい。  あわせて、研究結果をどのように活用し、どの程度公表しているのかを明らかにしてもらいたいと思います。

久保卓也国防会議事務局長

○久保政府委員 昭和四十年以降の件数ということでありますが、四十年九件、四十一年九件、四十二年八件、四十三年が八件、四十四年が四件、四十五年が四件、四十六年から四十八年までおのおの三件ずつ、四十九年二件、五十年、五十一年が三件ずつ、五十二年が四件であります。  これらの委託調査というのは、国防会議事務局におきまして、局員が作業をする場合の参考資料に使わせていただいているものでありまして、公表はいたしておりません。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 国防会議事務局は一九六八年、昭和四十三年ですが、民間の研究団体に委託して、一九六九年に「シベリア・極東の戦略的考察」という提言的文書を取りまとめております。事務局の説明によりますと、事務局が行う委託研究は、所掌事務遂行に当たって、的確な判断を下すための知識を得るために行うもので、参考になるものは印刷して関係省庁に参考資料として配付するというように聞いております。  ここに、印刷物として配付された「シベリア・極東の戦略的考察」というものの写しがあるわけですけれども、いまお手元にその一部を抜粋したものを配りましたので、ちょっと見ていただきたいのです。  主なところを読み上げますと、本研究の目的として、   シベリア極東の戦略的特質・価値を研究して、ソ連がいかなる攻防の戦略を用いうるかを探究する。   この際特に対日・対日米戦略を考究して、わが防衛戦略に資せんとするものである。   さらに従来のシベリア極東の考察は在来型戦争を念頭においたものであったが、将来ソ連が戦争するときは核使用といなとにかかわらず、常にその背後にミサイル核戦争を意識していることを考え、これに重点をおいて考察することにした。 と述べて、本研究が実際はソ連を仮想敵としたわが国の防衛戦略に資するためのものであることを明らかにしているわけです。  次の二ページから三ページにかけての「日本の防衛戦略」の「国家戦略」の部分ですが、ここでは米ソ戦、ソ中戦におけるわが国のとるべき国家戦略について書いてあるわけです。三ページの二行目、  結局日本はアメリカと堅く結ぶとともに、ソ連、中共に対しては等距離の中立親善で行くべきであろう。米ソ戦の場合にはどうしても参加をさけえなくなる。たとえ局外中立を欲しても双方の争奪の場となる運命にある。   しかしソ中戦の場合は相応の武力をもっておれば情勢を静観しつつ国益に従う行動がとりうるのである。そしてやむをえない場合でも、米ソが戦うよりソ中が戦ってくれた方が日本としてはよりよいのであることを考えて施策する必要がある。 と提言しているわけです。  重大なのは、次の「軍事戦略」の部分であって、   今日までの日本の軍事政策、防衛戦略はすでに急変した時勢に合わない。これでは国の安全を完うすることは不可能である。   従って今後十年以内に憲法改正、諸法規の新設ならびに改廃を必要とする。   それまでにも不測の変に備えるため、自衛権を盾にあらゆる緊急事態に応ずる法規を研究整備し、必要にあたっては機を失せず実施に移す準備をしておかなければならない。 こう提言して、さらに、その前提となる防衛戦略上の留意すべき問題点として、   1、ソ連軍は最新最強の兵器をもってくる。こんごの十年間の軍事科学技術の進歩とソ連軍の編制、装備、戦略戦術の変化を予想し対策を講ぜねばならない。 それから2のところは、これは誤植だと思います。日本の専守防衛――「日本の専守防御」としておりますけれども。   2、日本の専守防御は成立しない   現状でもミサイルや核の普遍化、航空機の進歩とくにその速度の急増、宇宙と海底よりの攻撃などを考慮すれば大陸に近く監視警戒網を遠くに出せない日本はミサイル弾頭や飛行機の到着までにこれらを射ち落すことが困難である。科学技術能力でこれに努めてもある程度までである。   またこれをすべて米軍にたよることもできない。従ってその基地を叩く、海上海中に出て叩くことになる。それから8のところですけれども、長官の言葉にもあったのですけれども、   8、他国に脅威を与えないような軍事力では自衛できない   将来日本が偵察通信衛星を打上げ、これによって相手国の日本攻撃のICBMなりIRBMを発射後直ちに発見し、途中でこれを打落す防御ミサイル弾(非核でも)をもったり、相手のレーダーサイトや航空機を叩く能力をもてば、これは相手に脅威を与えることにはなるが、これでそれは攻撃力としてではなく有効な防御力として戦争抑止力になるものである。結局脅威を与える程度が問題になる、しかし何ら脅威を与えない自衛力はありえない。こうして、九項目にわたる提言を行っております。  これはもう一見明白に憲法の平和と民主主義的原則を真っ向から踏みにじる憲法違反の研究であって、これを政府の一機構が民間委託などと称して行うことが一体妥当なのかどうか。さらにその憲法違反の研究結果を行政施策の参考資料として関係省庁に配付するということが妥当かどうか、この点について国防会議事務局長の見解を求めます。

久保卓也国防会議事務局長

○久保政府委員 国防会議事務局の作業としてこういうものを検討していたというならば、それはお説の而も当たろうかと思います。私どもが作業を委嘱したのは「シベリア・極東の戦略的考察」ということでありますが、今日の安全保障というのは単に日本の問題だけではなく、グローバルに物を考えなければなりません。したがって、地域的にも国家別にもそれぞれの研究をすることが日本の防衛に必要なわけです。しかしそういう意味で、単にシベリアだけでなくて、NATOの問題であれ中国問題であれあるいは東南アジアの問題であれアメリカの問題であれ、それらを勉強いたしております。勉強しておりますが、ここに書いてありますように、目次でおわかりのように――もっとも私いまこれをいただいて初めて見たわけでありますけれども、これが正しいものといたしまして、この目次をごらんになればわかりますように、非常に広範な作業が委託調査として出されておるわけなんで、中身はよく存じませんけれども、これらの中に関係省庁の中で役に立つところがあるのではないか。ただいま読み上げられたところは、私がいま判断するところ、全く役に立ちません。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 役に立たないとおっしゃいますけれども、そういうことが書いてある文書が、関係省ですから、恐らく防衛庁あたりに行くのでしょう。そういうところに回される、そして施策の参考資料とされるという事態は、これは許してはならないことだというように考えます。ここに示されました提言は、やはり現下の有事立法策定の策動の原型をなすものであって、むしろ憲法の枠内の研究という国会答弁が果たして本当か、これは国民の目を覆うものではないか、こういうふうに思わざるを得ないものだと思うのです。  この印刷した部数と配付先リスト及び現物を本委員会に提出すべきであると考えますが、いかがですか。

久保卓也国防会議事務局長

○久保政府委員 配付しました部数がむしわかれば、これは調べてみます。しかしながら、現物そのものはございませんので提出できません。  なぜ現物がないかと申しますと、私どもの方の文書の取り扱いでは総理府本府の文書管理規則というのがありまして、これに従ってどういうものは永年保存であるか、どういうものは五年であるか三年であるかというのは、それぞれ出ております。したがいまして、手元にはございませんので差し上げられません。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 三矢研究以降の有事立法の研究が単に制服だけの研究というだけにとどまらないで、一九六六年に防衛庁法制調査官室が取りまとめた有事立法の研究というのがありますし、一九六九年の国防会議のいまの「シベリア・極東の戦略的考察」でも明らかなように、民間委託という形はとっていても制服とシビリアンとが一体になって推進しているというように見なければならないし、これが重大な問題であるわけです。内閣調査室もこういうことにかかわっているわけです。  これまでの国会答弁で福田総理は言論統制につながる機密保護法の制定ということを考えていると答弁されましたけれども、それが重大な問題になっているわけですが、この点について内閣調査室は、設立当時すでに「啓蒙宣伝要領」というものをつくっております。それを見ますと、  啓蒙宣伝の具体的方策   具体的方策には消極的方策と積極的方策とあるが、消極的方策は最少限度に留め積極的方策を主として推進すべきである。  一、消極的方策   (イ) 国民思想、国家治安上許し難い有害な言論出版等について最少限度の制限取締方途を講ずる。即ち立法措置によるものであるが、憲法との関係もあり立法化は困難であり、必要があり、国民輿論がそこまで向って来る時は殆んど必要を認めないものである。而し緊急時においてはこの種の対策は必要である。   (ロ) 立法的権限行使によらないものは所謂消極的宣伝工作である。工作員と工作費によって又革命勢力に対する国民の抵抗意識によって有害なる宣伝(言論、出版、演劇等)の影響をできるだけ狭い範囲にとどめる方法である。 こういう提言を行って、具体的な方法を例示しているわけです。  また、戒厳令と直結する非常事態措置についても一九六九年に取りまとめた提言的文書であります「一九七〇年の対策とその展望」という本で、「国民生活の維持と国家緊急権」と題する項で提言を行っております。これも資料をお渡しします。時間の関係もありますので、要約文の一部だけ読み上げます。その内容は、四行目、   国民生活への重大な侵害の原因には、自然的なものと人為的なものがあり、また、それが国内的に発生する場合と、対外的に生ずる場合とがある。それに対する国家緊急権の発動が認められる根拠は、憲法保障のためのやむをえない手段としての特質以外に求めることができないし、その背後には、国民の憲法擁護に対する一致した承認と支持が必要である。もしそれがなければ、憲法破壊の暴力に転化することになる。   国家緊急権は緊急事態に対してとられる臨時応急的な措置であるが、民主主義と権力分立の体制をとっている憲法の場合は、憲法の正常な運営が一時的に停止中断される。また、国民の権利自由に対する制限の強化が避けられない。このような性格から、国家緊急権はその法的根拠を憲法の明文の規定の上に求めることができない。しかし、憲法秩序の破壊の危機に直面した場合、正常な状態への回復のために、やむをえない例外として、国家緊急権は、法的にも正当化される。 というふうになっておりますし、最後のところで日本では、国家緊急権を制度化していないが、それは政府当局者に対する慢性的な政治不信と、信頼するにたるだけの政府をつくりえない国民の自治能力の未熟さに対する不安があるからである。しかし、緊急事態に対する措置については、冷静な判断をなしうる平時において十分研究すべき必要がある。 こういう提言をしているわけです。この提言は、以前防衛庁長官をやっておられた方が鹿島研究所編の「日本の安全保障」の中で、   間接侵略の問題に関連して、安保の時に見られたような事態に対処する一つのキイ・ポイントは戒厳令なのです。戒厳令がなければいけない。これは前々から私どもは政府部内で話をしているのですけれども、戒厳令を研究してみろということは、よう言わないのです、政府にしても。   で、内々でやっているのですが、戒厳令というものは、昔のとおりのものを持ってくる必要はないのですけれども、やはり、非常事態における、総理なり長官なりの権限を拡大しなければいけませんからね、それから、動く動き方をもっと変えなければいけないですよ。で、戒厳令というものを作らないというと、ああいう騒擾暴動には対処できません。戒厳令ができれば警察だってうんと力ができますし、自衛隊だってきわめて有効です。 飛ばして、   これはまた憲法改正ということになりそうなのですが、憲法改正をしなくても、戒厳法というものをこしらえれば、ある程度はいけると思います。 これと一致するわけです。内閣調査室のこれまでの一連のこの提言的文書には、現下の有事立法の策定の骨格と本質があらわれているわけです。  さらに昨年三月に委託して取りまとめた「一九八〇年代に臨む日本の選択」という文書では、現下の有事立法策定の策動のねらいと本質を示唆する予測と提言が行われております。  予測の部分の資料ですが、右の方ですけれども、一九七八年から八〇年まで「新防衛力整備計画決定」「国会に防衛委員会設置」、それから一九八一年から八三年まで「自衛隊と米軍の協同体制確立」「安全保障統括会議発足(防衛・経済・食糧を含む)」「自衛隊の一元的指揮確立」、それから一九八四年から八六年「教科書に「防衛理念」を掲載」、こうしているわけです。  「一九七〇年代の対策とその展望」、それから「一九八〇年代に臨む日本の選択」、この二つの文書の印刷部数と配付先リスト及びその現物、並びにこれまで行ってきた軍事戦略に関する委託研究のテーマの一覧を本委員会に提出すべきだと思いますが、内閣調査室長の考え方をお伺いいたします。

下稻葉耕吉内閣官房内閣調査室長

○下稻葉政府委員 内閣調査室の仕事は、内閣の重要政策に対する情報の収集及び調査ということでございまして、先ほどお話がございましたけれども、内閣調査室が世論の誘導をやっているようなお話でございましたが、私どもは情報の収集、調査にとどまるわけでございまして、その結果をどういうふうに政策的に判断し、実行するかということは内閣調査室の仕事ではございません。  それから、ただいまナンバー二という資料で「一九七〇年の対策とその展望」というお話がございました。この資料は、お話がございましたように、昭和四十三年度におきまして、一九七〇年を展望いたしまして、どういうふうなことが考えられるだろうかというふうなことで、内閣調査室が民間の団体にお願いいたしまして、そしてその民間の団体で学者先生たち数名の御議論をまとめていただいた文書でございまして、内閣調査室の考えであるとか、いわんや政府の考えであるとかというものでは全くございません。私どもは各方面からいろいろな情報なり何なりをいただき、収集して、そしてそういうふうなものの中から国政に影響のある大切な問題につきまして御報告なり何なりいたしておるわけでございますので、内閣調査室が取りまとめた文書の一部であるということでございますけれども、これは委託した民間の団体で学者先生たちの意見を取りまとめた文書であるということでございまして、内閣調査室の意見なり何なりということではございません。この報告書は、十年ほど前に報告書の形で私どもがいただいた文書でございます。当時、何部ほど印刷し、どういうふうなところに配付されたかということは、先ほど国防会議の事務局長の方からも御説明がございましたように、つまびらかでございません。ただ、保存用といたしまして一部私どものところにございます。  それから「一九八〇年代に臨む日本の選択」という文書でございますが、これは御指摘のとおりに昨年の三月でございますか、民間の団体に研究をお願いいたしまして、いわゆる国内のオピニオンリーダーと言われる方々千数百名に対しまして御意見をいただくべくお願いいたしました。そのうち二百六十余名であったと思うのでございますが、御返事をいただいた方々から、ここに書いてございますように一九八〇年代に向けてどういうふうなことが予測されるであろうかというふうなことについていただいた結論を体系的に分析してまとめていただいて、それを私どもが委託研究の結果ということで報告を受けたということでございます。したがいまして、いろいろ書いてございますけれども、これもまたいわゆる有識者の方々の御意見の集積でございまして、それが直ちに内閣調査室の意見なり何なりというものでもございません。  何部つくって、どこにあれしたかということでございますが、おおよそ百部ぐらいつくりまして部内で活用したわけでございますが、一部マスコミの方々にも提供いたしておる事実がございます。その後、この報告書について関心を持たれる方もたくさんございまして、いただきたいという方もございまして、あるうちは差し上げたのでございますけれども、なくなりました。それで御要望も非常にたくさんございましたので、ここに書いてございますように、国民出版協会が当時「明日の課題」という月刊誌を発行しておられました。そこにお願いいたしまして、その内容をわかりやすく書いていただいて一般の用に供するというふうな形でございまして、国民出版協会に伺いましたところ、まだ余部もあるようなことでございますので、こういうふうな点について内容を知りたいという方々には、この「明日の課題」に書いてございますからというふうなことでお知らせ申し上げておるというふうな現状でございます。私どものところにつきましては、現在、これも原本一部保存いたしておるという実情でございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 結局、内閣調査室にその現物を欲しいという申し入れをしても拒否されるわけです。百部ぐらいつくっていろいろなところに配ったと言われるわけですけれども、当の内閣委員にも配らない、そして中身を見れば、これは重大な問題である。委託研究である、自分たちの意見ではないということをおっしゃるのですけれども、それならば、自分たちの意見に反する、そして憲法の改悪あるいは改憲、解釈改悪というような問題が出ているものを内部あるいは行政官庁、そういうところに出すというのは間違ったやり方であるし、世論の誘導ということはやらないとおっしゃいますけれども、実際上そういうことをやっていることになるというように言わざるを得ないと思うのです。憲法違反または憲法を形骸化する提言的文書を配付したりあるいは行政施策の参考にするということ自体、これは絶対に許されないことだ。たとえば国防会議なんかはシビリアンコントロールの最頂点にあるわけですから、そういうところがそういうことをやるということは絶対に許されないことでありますし、今後そういうものを出す場合は、特に防衛に関連する問題、そうしたものを出す場合は国会議員には、内閣委員には見せるべきであるというように考えますが、いかがですか。

久保卓也国防会議事務局長

○久保政府委員 事務局の職員が研究するに当たって、あくまでもその参考とするものでありまして、国会議員の皆さん方が御勉強になるような材料にはなるまいと思います。もし議員さん方から御要望があれば、私どもが作業したものがあれば、そういうものを御活用いただくのが政府の資料になろうかと思います。  なお、委託調査をするときには、やはりそれぞれの見識者にお願いをするわけでありまして、内容を事前に拘束するということは相手方がいやがりますし、よろしいものが出てまいりません。したがいまして、出てきたものをどう活用するかということは行政官側の見識でありまして、私どもは十分の見識を持っておると思いますので、御心配はございません。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 要するに国防会議、その事務局が何を研究しているか、そういうことぐらいは国会としてちゃんと知っておかなくちゃならないのです。そのために私は言っているのです。ですから、憲法違反の研究をやっちゃいけないということと、そういうものをちゃんと国会議員には提出せよということを要求して、時間が来ましたので終わります。  なお、防衛庁関係の質問を準備しておりましたが、時間がなくなりましたので、次の防衛の機会に十分やらせていただきます。

始関伊平自由民主党

○始関委員長 中川秀直君。

中川秀直新自由クラブ

○中川(秀)委員 給与法の質疑でございますので、それを中心にきょうはできるだけ簡単にお伺いをしたいと思います。給与法の前提になります人事院勧告が出ましたときにもお尋ねをいたしておりますので、そのときに宿題になっていることについてのみきょうは若干お伺いをしたいと存じます。  まず、大蔵省の方、お越しになっていると存じますが、これについてはほかの委員からもお尋ねがあったようでございますけれども、さきの八月十五日の閉会中の当委員会の審査のときにもお伺いをいたしましたけれども、国家公務員の給与改定費の先組みの問題であります。新聞報道によると、廃止するというような報道も流れているようでありますが、これは私の意見を先に申し上げます。  私は、当時、八月十五日の委員会の、審査のときにもお話をしましたが、当然先組みは、こういう状況でございますからすべきではない、こういう主張を持っているわけであります。これについて御見解をお伺いしたいと存じます。

禿河徹映大蔵省主計局次長

○禿河政府委員 先生からいまお話がございましたとおり、先日、一部の新聞に、政府として来年度予算におきまして給与改善費を計上しない方針を決めたということが報ぜられましたけれども、私ども、そういう事実はございません。また、実は何ら結論を得ておりません。おっしゃいますとおり、本年度の人事院勧告が従来にない低い線で、五%以下というようなことになったわけでございまして、来年度予算でどういうふうにこれを扱っていくかというのを現在検討いたしておりますけれども、私ども、最終的な来年度予算の編成過程におきまして諸般の事情を総合的に十分勘案しながら、これは慎重に結論を得たい、かように考えておる次第でございます。

中川秀直新自由クラブ

○中川(秀)委員 いま一度繰り返しますが、私どもは、たとえば民間の賃上げでもゼロというところがかなり出てきている、そういう厳しい中で、何もそれを全部見習えと言うわけじゃないけれども、あくまで公務員給与というのは民間準拠という方針でいっているわけでありますから、前もって五%なら五%を完全に予算化をして先組みをしているというようなやり方は、国民的な感情あるいはこれからの効率的な予算編成の上で、必ずしもすべてよしということにならないんだ。かつて先組みをしないという時期がございましたけれども、昭和四十四年まででございましたか、そういうことがまた復活をしても、こういう状況であるから当然ではないかという感じを持つわけであります。慎重に検討されるということはいいのでありますけれども、私どもは私どもなりのそういう見解を持っておりますので、そういう方向で御努力をいただきたい、こう思うわけであります。     〔委員長退席、村田委員長代理着席〕  それからいま一つ、これもこの前の委員会でお尋ねをしたのですが、公務員の夏のボーナスでありますが、これは六月の早々ぐらいに支給をされております。しかし、民間が現在非常に厳しい状況の中で、夏のボーナス支給というのは一般的に大体いつごろかということを調べてみますと、早いところで大体七月の初めないし中ごろ、遅いところでは八月、お盆の前というところもかなりあるわけであります。中小零細企業、そこで働いている人たちあるいは経営者、そういう者の生の声は、たとえば苦しいやりくりで納税をし、手形を落として、ようやっとの思いでボーナスの算段をしたというような、もうこれは文字どおり、その言葉の意味のとおりで、そういう厳しい現状にあるわけですけれども、そこへもってきて、ぽんと一月も前に公務員ボーナス平均幾らと新聞に出る。こういう報道が流れて非常にがっくり、どっきりするというような声だってずいぶんある。従業員の仕事が手につかなくなった、いまかいまか、うちは出るんだろうかというような感じになる。これまた本当に民間準拠というところから考えるならば、もちろん六カ月、六カ月で六月一日、十二月一日、その六カ月までの実態ということを考えてボーナスを決めていく、あるいは成績率を反映させていく、そういう制度上のたてまえはよくわかるけれども、社会学的な、心理学的な配慮というものも当然あってしかるべきではないか、私はこういう気がするわけであります。このことについては若干、夏の審査のときにも申し上げたわけでありますけれども、何らかの方法で検討し、改善をすることができないのか、こういう気持ちがするわけでありますけれども、いかがでありましょうか。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 お答え申し上げます。  夏の公務員の特別給は、この制度が昭和二十七年にできました当初から六月ということでずっと来ております。しかし、最近のように特にこういう景況の場合に、先生お話しのようなそういうこともあろうかと思います。いずれにしましても民間の実態が七月のところもかなりあろうと思いますが、私どもとしまして、それではいつなのか、どういう分散になっておるかという具体的なデータを現在のところ持ち合わせておりませんので、機会を得ましてよく実態を把握いたしたい、そういうふうに考えております。

中川秀直新自由クラブ

○中川(秀)委員 実態を把握したいということですが、これはかなり一般的で、たとえばいま局長の御答弁でしたが、民間のいろいろな人に大体いつごろかと聞いてごらんになれば一目瞭然、一カ月ぐらいの差がある。これはデータがもしないのだったら、私の方から差し上げても結構ですけれども、明らかに一月の差がある。もし人事院の御調査でもそういう結果が出た場合はどうなさいますか。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 先生、御質問の前にすでにお話しいただきましたので申し上げようがございませんが、支給のための成績評定でありますとか、支給期間の前の一年を半分に割りますとか、そういう  いろいろなことがあってこうなったのだと思います。よく検討いたしてみたいと思いますが、これは現在の法律に六月一日という基準日、それから十五日以内、こういうふうな規定もございます。  したがって、これは法律次元の話にもなろうかと思いますが、それはそれといたしまして、いずれにしても実態を把握すると同時に、支給にまつわるいまの処理の問題もあわせて慎重に検討いたしたい、そういうように思います。

中川秀直新自由クラブ

○中川(秀)委員 慎重に検討していただいて、国民感情といいますか、先ほど申し上げましたように民間準拠という大原則があるわけですから、それと社会学的な、心理学的な配慮も当然必要なわけですから、その辺を兼ね合わせて十分検討して、私が申し上げたような方向でこれの改善が行われれば大変ありがたいというような気持ちがするわけであります。ひとつ真剣に検討していただきたい、このように思います。  それからこれまた宿題になっているわけでありますけれども、私どもはもう前々通常国会時から、公務員の、いわゆるよく働く方々にそれに応じて報いるという、一つの信賞必罰の原則というものを給与の体系の中にもより機能的に発効していかなければいけないということを強く主張しているわけであります。制度的にはそのための勤勉手当、特別昇給というものもあるわけで、それを法律に定められている幅に沿って厳正に運用しろ、こういうことを何回も申し上げている。総裁とも何回も御議論をし、この八月の審査では稻村長官からも御答弁をいただきまして、民間の大変厳しい信賞必罰、この制度を採用して、公務員においてもその精神は尊重していきたい、こういう御答弁もいただいているわけであります。これについて中間集計の数字をいままでいただいているわけでありますが、もうそろそろ御調査願った最終集計が出ているのではないかと思われますが、人事院の方から御答弁を願えればと思います。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 お答え申し上げます。  勤勉手当の支給の実態でございますが、前委員会で中間的な、ざっとした、つかみのような御報告を申し上げました。その後、全体に対して締めました結果があらまし出そろっておりますが、それについて御報告を申し上げます。  勤勉手当の問題と、それから特別昇給の問題と二点宿題をいただいております。勤勉手当につきましては、各省の勤勉手当の中の成績率、これは現在の制度が成績率というのと期間率というのと両方に分けておりまして、それの両方絡めてパーセントが出まして、それで配分する、こういうかっこうになってございますが、その中の勤務成績に絡む方でございます。期間卒と申し上げますのは、これはいわば勤怠でございまして、出勤の要素が反映する方でございます。その一部分ではございますが、成績率の状況は、前回中間集計として御報告したのとほぼ同じでございまして、大づかみで申し上げますと成績率の幅、これが一〇%以上であるもの、そういうところは全省庁の大体三〇%でございます。具体的に申しますと、成績率の一幅が一〇%以上である省庁が大体三一%、そういうことでございます。それから、今度はそれより下の方でございますが、一〇%未満五%以上というところ、これが一番多いわけでありますが、四四%。それからもっと下でありますが、五%未満二五%。こういう状況になっておりまして、成績率の幅として一番普通の省庁が四四%のところとして一〇%未満五%以上というところに大体かたまっておりまして、一〇%以上というところも全体の大体三分の一弱がそれよりもっと上、もうちょっと上のところの成績率の幅を持っておるという結果でございます。それで実態は、これにいま申し上げました勤怠の関係でありますが、出勤の状況から来ます期間率を組み合わせて支給いたしておりますので、実態はこの分布よりもやや高目、そういうふうには思いますが、成績ということを物差しとして申し上げますれば、以上申し上げたようなことでございます。  それでもう一点でございますが、特昇の関係でございます。特別昇給の方は大変大規模な調査をいたしましたものですから、ちょっと時間がかかっておりましておくれましたが、全体で一般職五十万人おります中の十分の一サンプルということで五万人を対象にいたしまして、現在在職しております者が在職年数に応じて在職中に過去何回特別昇給をしたか、こういうくくり方で調査をいたしました。それで特別昇給の実施状況も、これは一五%ということで運用いたしております関係上、たらい回しではないか、要するに一五%でありますので、一〇〇を割りますと七年に一回というような感じで、そうではないかというような感じもございますが、実態を調査いたしまして過去の実績を調べてみましたところ、たとえば在職年数が十五年以上二十年未満あるいは二十年以上というような長い人たちについてその状況を見ましたところ、たとえば十五年以上二十年未満というようなところでも、過去に、在職中にまだ一回特別昇給をしただけだとかあるいはまだやっておらないというのが大体二割ぐらいございます。それから二十年以上在職しております者につきましても、一回やったか、まだ一回もやっていないというのが大体一割ぐらいございます。それで、このように長い十五年から二十年あるいは二十年以上というような人たち全体について、その特別昇給の回数の分散を見ますと、いま申し上げましたように、一回あるいはゼロという人もあります反面、五回、六回、成績のよろしい人は七年に一回ということではなくて何回もやっておるというような実態がございますが、そういう結果が出ております。  大体以上でございます。

中川秀直新自由クラブ

○中川(秀)委員 私ばかりこの問題についてかりかり言ってもいけないので、その資料並びに民間企業の、たとえば最初の問題で、勤勉手当に該当するような特別給みたいなものの査定幅というか、そんなものとの比較、そのことをお答えいただいて、それをつけて、ちょっと解説をした資料を当委員会に出していただきたいと思うのですが、いかがですか。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 ただいまお尋ねの部分から申し上げますが、民間のボーナスの査定幅といいますか、いわば成績幅のようなものについて、ボーナスについては、これは私どもが調査したデータではございませんで、民間の調査でございますが、五十二年、去年の調査が断片的に出ておりますのをいま用意いたしておりますが、それによりますと、これを標準者に対して最高一〇%ぐらいの幅でやっておるというのが、全体の三二%ぐらいのところでそういうことをやっておるということがございます。それで、民間のそういうボーナスの査定幅の並み数的な、一般にありふれた最高幅、一般にある最高幅というのはそんなところだろうと思いますが、民間の場合では、さらにそれを上回った、標準者に対して二割増しぐらいの幅を持っておるというところ、あるいは三判以上五割程度の幅、それまで持っておるところというのがそれぞれ、並み数値ではございませんが、十数%ずつあるというようなことも、その民間の調査のデータにはございます。これは私どもの調査として持っておるデータでございませんので、借用いたしたものをいまお話し申し上げております。  それから昇給の関係でございますが、これは私どもの特昇の場合には、全体の何割、たとえば一五%の人が一号、一年分よけい昇給幅として持っておる、そういう関係にございまして、先ほど申し上げました、たとえば在職年数が何年の人で何回やっておる、こういう関係のデータになっておりますが、民間の場合ですと、ことしならことしという同じ時点の中で、昇給幅にどのぐらいの落差を設けているところが何社ぐらいあるか、こういうようなデータにならざるを得ないと思います。そういうデータについては甲急にどういう形のものがあるか、私どもが持ち合わせたものはございませんが、それを調べてみたい、こういうふうに思っております。民間のいろいろなところでそういう研究的な個別データとしては入手しておるものもございますが、大体平均的にはどういう状態なのかを知るような全体的なデータを持ち合わせておりませんので、その点については早速どんなものがあるか、もう少し調べてみたいと思います。

中川秀直新自由クラブ

○中川(秀)委員 いまの段階で資料の御提出はどうですか。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 調査をいたしまして、勤勉手当の関係、特昇の関係、それぞれサンプル調査をいたしておりますので、公表いたしますにはまだ十分なものとは言えないと思いますが、御要求いただきましたデータについてはできるだけ、どの程度精密なものができるかもうちょっと検討いたしたいと思いますが、御要求に対して御提出申し上げることができるようなデータができますれば、御提出いたしたいと思っております。

中川秀直新自由クラブ

○中川(秀)委員 そうしていただきたいと思います。  要するに、いまの御答弁でも感ずるのでありますけれども、期末手当の中での勤勉手当は法律の定めによれば六月が百分の三十五から百分の七十五の幅という成績率、十二月は百分の四十から百分の九十の幅でという成績率があるわけでありますけれども、いまの御答弁を伺っていると、大体一割未満ぐらいの幅しか設けていないという省庁あるいはそういう支給の状況が全一体の七割を占める、一五%未満ということになれば大方九十数%を占める、一五%以上つけているのがわずか数%にしかすぎないということになるわけで、それを民間と比較してみると、一〇%未満というのは民間なら大体五割ぐらい、一五%未満というのを入れても六割弱ぐらい、つまり一五%以上、最高は五割ぐらい査定幅を設けるというところまで含めまして四割ぐらいある。この山のグラフを書いてみれば完全に違いますね、山のラインが。これはもう本当の意味での民間準拠、あるいはそれ以上に働いている人によく報い、ちょっと成績の悪い人には当然勤勉手当といういわば勤勉に報いる手当でありますから薄くなる。当然そういう支給の形態は民間と比べてもはるかに違っているし、また本来の制度の目的からしても実態として評価できるような状態になっていない、こう言わざるを得ないと思うのです。  まず勤勉手当のことを申し上げておりますけれども、わかってきた現状の支給実態をこれからどういうふうに改善していくか、政府の決意を私はぜひきょうはお伺いをしたいと思うのです。いつ、そしてどういうかっこうでこの法律の定めのとおり、また制度の目的のとおり、目的に沿ってこういうものが運用されていくというようになさろうとするのか、その時期と方法等について御決意をお伺いしたいと思います。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 勤勉手当の成績率の運用の実態あるいは特昇の実際の運用状況等については、そう確実に悉皆調査をやったわけではございませんが、あらましのところはただいま給与局長から御報告を申し上げたところでございます。  率直な私の感じといたしましては、いろいろそれぞれの事情はあるにいたしましても、勤勉手当の方の成績率の運用状況は少し足りないなという感じがいたします。特昇の関係はかなり努力をしてやっておるのじゃないかという評価をしてもそう間違いではないのじゃないかなという感じを抱いております。しかし、民間の状況等とのこともございます。信賞必罰は人事管理の基本に据えていかなければならぬという大事な要素であることもこれは疑いのないところでございます。  そういう意味で、いままでもそれなりの努力はしてまいっておるつもりではございますけれども、なお足りない面があるという点は、私としても認めざるを得ないと思います。これらの点については、単に法律の改正というようなことにまでいかなくても、実際上の運営、指導の面においてやっていけることも多々あるのじゃないかと考えますので、あらゆる機会をとらまえまして、そのことの周知徹底をさらに推し進める努力をいたしてまいりたいと思いますし、それをやっても線香花火的になっては何にもなりませんので、それの追跡調査を随時やって、その指導なり周知徹底の努力の結果がどういうふうに反映していくかというようなことも、年に一回というようなことでなくて、もう少し跡を追いかけてやっていく、それも何年も続けて一遍跡追いをやっていくというようなこともあわせて考えていってはどうかという感じを持っております。

中川秀直新自由クラブ

○中川(秀)委員 大変結構でありますが、私は問題の認識の仕方として大げさに言おうとは思っておりませんけれども、今度の御調査の結果をいまお伺いし、また教えていただきました範囲内でも、民間は二割以上あるいは三割以上、それから五割以上という山がそれぞれ一二、三%ずつあるわけです。ところが公務員に関しては二割以上というのがせいぜい二%か四%くらいしかない。これは上の方へ行った場合はかなりの違いですよね。つまり査定の幅が大きい。その大きく査定をするという量的分布というものでもかなりの違いだ、そのくらいにお考えをいただきたい。少し足らないかなというくらいではなくて、私は予想どおりかなり足りないなという感じがするわけであります。  総裁、この追跡調査もなさる、大変な御決意だと思いますが、その前の段階として、そういった民間との比較も十分踏んまえて、人事院として各省庁担当の方々に、こういう実態でもあるし、ひとつ厳正にやれということで通達くらいは出していただきたい、私はこう思いますが、御決意はいかがですか。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 具体的な方法につきましては、私も、調査が出た段階でございますので、これからじっくりとひとつ検討したいと思います。しかし、これはそのままじんぜんと時を費やすという意味ではございません。前々から他の委員からも何回にもわたってそういうことを指摘されているわけでございまして、そういうようなことも踏まえまして、一応調査の結果を御報告申し上げる段階に来ておるわけでございます。これを踏まえて具体的にどうしていくかということについてはいろいろあると思います。通達を出すという方法もありますし、また人事担当のいろいろの段階の会合がございますので、そういうときにいろいろ強調して指導すべきものは指導していくというようなこともございましょう。また給与の監査ということもございますので、そういうときに、特にそういう点に重点を置いて見ていくといういろんな方法がございましょう。一つにとどまらず、そういう点を多角的に考えて、方向としては私も賛成でございますので、実効あらしめるような努力を精力的に続けていくようにここで申し上げておきたいと思います。

中川秀直新自由クラブ

○中川(秀)委員 特別昇給の方にいたしましても総裁や局長の御答弁、ある意味で理解はできるのですが、私はこの問題も継続的に常に目を光らせておいてもらいたいという気がするのです。確かに調査の結果ではそういう解釈も成り立つ。一回もないとか、十五年以上でも一回の人が二割ぐらいいるとかあるいは二十年以上でも一回の人が一割ぐらいいるとか、それはわかります。しかし、ある部分部分のいろいろな話を聞きますと、組合サイドからそれは順番でやれというような働きかけがあって、実はもうあらかた六、七年に一遍という順番制になっちゃっているんですよという話も実際にある省の方からお伺いをしたことも、私自身現実の話として伺っておるわけで、私は、この問題でも今回問題提起をされてから初めて調査をするということではなくて、制度ができてからずいぶんたつわけですから、常にチェックをし法律の目的、制度の目的、法律の定めに沿って運用されるように人事院として常に目を光らせるという立場がなければ、いま総裁おっしゃったように信賞必罰が人事管理の一つの大きな要素であるということにはならない、こう思うわけで、くどくどしく申し上げて恐縮でありますけれども、政府として何らかのかっこうで継続的に取っ組んでもらいたい、このように思います。あえて総裁、長官からもお伺いしたいところでありますが、時間がありませんから私の意見だけ申し上げて、決意を新たにしていただきたい、こう思うわけであります。  それからいま一つ、昇給延伸の問題がさきの人事院勧告でも出ておりました。若年層と高齢層と民間との給与比較をいたしましても、四十歳以下では給与ベースで民間の方が一割ぐらい上でありますけれども、五十五歳以上あるいは六十歳ということになると公務員の方がはるかに高い。こういう分配の問題で何とかしなければいけないという意識が人事院勧告にも出ていたわけであります。昇給停止を含め、「早急に適切な措置を講ずる必要がある。」こういうふうに書いてあるわけでありますが、この「早急に」というのがもうそろそろめどを出されていいと私は思うのであります。これは当然法改正が必要だろうと思います。その法改正、今国会というわけにはいきませんが、私は少なくとも次期通常国会ぐらいに堂々とそういう法案を出してくるべきだ、こう思うのでありますが、御決意いかがでありますか。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 この問題につきましては、昭和四十六年から問題意識を持っておりまして、部内配分の年齢別整合性ということで、これは特に最近のように官民較差といいますか、全体のパイが小さくなったときにはその不整合が非常に目立っという関係にありまして、四十六年に、現在やっております五十六歳、制度的には五十六歳でありますが五十八歳から昇給カーブを折っておりますが、それをさらに民間との対応として、それ以後の経緯を考えてみましても、現在までに民間との年齢別のバランスが一向に縮小されていないという問題意識を非常に深刻に持っておりまして、それでできればことしの勧告の中でもうできないだろうかというぐらいの気持ちで検討してきたことは事実でございます。  しかし、実際問題として昇給停止というようなことを含めてこの問題に取り組むといたしますれば、これは現在のいろいろな職種あるいは在職者年齢別分布、いろいろございますが、それについて職種別に均一の制度でもって折り畳むということが非常にむずかしいという実態がいままでの経験によってわかっておりますので、それについての折り畳みをもう少し検討したいというところが残されております。もし昇給延伸開始年齢の引き上げということでありますれば、法改正を要せず現在の授権されております規則の中で五十六歳までは動く状態にはございます。しかし、それと昇給停止を含むというように問題提起をいたしておりますが、その兼ね合いも若干考えたいということで、もう一テンポそこのところで検討さしていただきたい、こういう気持ちで勧告のときに報告で申し上げた次第でございます。

中川秀直新自由クラブ

○中川(秀)委員 これからのことをお伺いしているんです。いま私が申し上げましたように、そういう御検討もあるでしょう。あるでしょうが、少なくとも昇給停止を含め適切な措置を早急にとらなければいけない、講ずる必要がある、こう勧告で言っておられる。だから早急に適切な措置をおとりになる、その内容についてはいろいろ御議論があるかもしれない。しかし私は、昇給停止ということになれば、当然法改正になるだろうと思う。その法改正というものを、堂々とこれだけの問題提起をしたのですから、また長い間取っ組んできた問題でもあるわけでありますから、私はもうそろそろめどを立ててやるべきだ、こう思うのであります。いかがですか。

角野幸三郎人事院事務総局給与局長

○角野政府委員 繰り返すようでございますが、問題提起をいたしまして、それで問題提起に伴って、これは職員の処遇の問題でございますので、いろいろな関係の職種なり職場なりの問題点がございます。そういう問題点を早急に整理してできるだけ早く対処したい、こういうふうにせっかく考えておる次第でございます。

中川秀直新自由クラブ

○中川(秀)委員 「早急に」が「できるだけ早く」になってまいりましたからあえてそれ以上言いませんが、それこそ次期通常国会ぐらいのおつもりで私はやっていただきたいと、あえてさらに言葉をつけ加えさしていただきます。  それからいま一点、これは簡単に御答弁願います。まだめどが立たぬというならめどが立たぬでいいんですが、総裁、例の定年制の問題。総務長官から意見を言ってくれ、こういうことで昨年の暮れの閣議決定を受けて、二月に事柄が公務員の身分、分限に関することだからということで、そういう正式な書簡を受け取ったわけですね。これについて、「もうしばらくたちました後においてはそういう点についての大体のめどといいますか、そういうことは一つの概略の方針として打ち出す時期が来るかとも思いますが、この点はもうしばらく」時間をかしてもらいたい、これが八月のとき。御答弁はいまも変わりありませんか。「もうしばらく」というのは、あれからもう三カ月くらいたっておるわけでありますけれども、まだなお時間がかかるわけでありますか。

藤井貞夫人事院総裁

○藤井(貞)政府委員 これは御承知のように、いままで日本の場合、一般の公務員については採用されたことのない問題を取り入れるかどうかというきわめて深刻な重大な問題として一般にも受け取られておりますし、われわれもそのつもりで対処してまいりたいということでございます。本格的な日程に上ったのが本年になってからでございます。これを受け取って、いろいろスケジュールを立てて、これに従っていま調査検討を本格的に始めたというところでございます。したがいまして、まだ物を申し上げる段階には来ておらない。しかし、これはじんぜんといつまでも、それこそ具体的に言って数年間もそのままほっておいて調査調査ということにするつもりは私は持っておりません。それは深刻な問題であるだけに、誠意を持って本格的に取り組んでおるわけでありますから、その結果を見ながら結論を出してまいりたいと思いますが、そのめどを申し上げるのについてもまだもう少し時間がかかると思います。

中川秀直新自由クラブ

○中川(秀)委員 正式な書簡が発せられて民間との比較をすぐ調査なさいましたね。これは結果が出るまでに半年ぐらいかかった。あとまだなお検討項目が四、五項目ある。これをこれから大至急詰めてということであるわけですが、それにまた一年ずつかけていて四、五年先なのかと夏にはお伺いした。そんなことでは困ると申し上げたら、いや一項目ずつ一年ずつかかっていくということは考えていない。いまの御答弁でも、数年かけるということは考えていない。ひとつぜひとも来年で結論を出してもらいたい。これまた一つ言葉をつけ加えさせてもらいますが、早く結論を出していただきたいと私はお願いをしておきます。  それからいよいよ最後に、総務長官、先般の八月の委員会のときにも私は最後にお伺いをしたのであります。政府の海外技術協力事業でいろいろな方々が派遣をされていく。その中に、建設省や首都高速道路公団や国際協力事業団や外務省の方々六人がビルマに行きまして、その際、ビルマの国営航空で離陸直後墜落をして死んでしまった。この点について遺族の人たちにビルマ政府あるいはビルマ国営航空から一切補償金が出ていない。政府として早急に交渉すべきではないかということ。  それから、協力隊やボランティアまで含めると年間五千人くらいの人たちがこうしたかっこうでどんどん海外に派遣されているわけでありますけれども、こういう人たちに対する十分な補償制度、もし万一事故があった場合のそういう制度がないということは問題である、これはぜひ検討してもらいたいと具体的に三つばかり御提案もいたしまして、私は問題提起をいたしました。  総務長官の御答弁は、各省庁にまたがっておりますので、連絡をとって至急に、早急じゃなくて至急、早急よりは至急の方が早いような気がするのでありますけれども、結論を出したい、こういう御答弁でありました。結論が出たかどうか、ひとつ御答弁を願います。

菅野弘夫総理府人事局長

○菅野政府委員 ビルマ政府に対する補償の交渉の問題は、これは総理府ということでございませんで、外務省の方で御努力をされているように聞いております。  それから、先生御指摘のそういう場合の補償の問題でございますが、これは公務員でございますので当然国家公務員の災害補償という問題がございまして、先ほども御議論ございましたけれども、その場合に一般的な災害補償なのか、あるいはその範囲を広げてさらに特別の災害補償にまで持っていけるのかというような問題等につきましては、これは人事院の方の御所管でございまして、私の方からも人事院の方にも申し上げ、いろいろ御相談をしたり御検討願ったりしているところでございます。  そのほか、これは公務員制度と恐らく外れていくのではないかと思いますけれども、先生の御指摘の中にもいろいろございましたが、たとえば共済制度の問題であるとか、あるいは民間の保険に対してその料金といいますか掛金といいますか、そういうものを官側が持つようなシステムとか、そういう問題になりますと公務員制度とやや外れるので、私がお答えするあれではありませんけれども、一層むずかしい問題がございますので、御指摘がございまして、私たちがそれぞれの関係方面にも連絡をし、検討を御依頼したり、われわれも中で検討しておるわけでございます。ただ、御指摘をいただきましてからまだ日が浅うございまして、ここでお答えをするような答えにはなっておりませんけれども、総務長官が申されましたようなできるだけ早くということでございまして、検討をこれからも急いでいきたいと思います。

稻村佐近四郎自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○稻村国務大臣 いま人事局長が説明を申し上げましたように、速やかに早急に結論というのですが、その結論は大変むずかしいという結論が実は出たわけであります。しかしながら、これから相当海外派遣等々の問題がございますので、各省庁と連絡をとりながらこの問題に取り組む必要がある、こういうふうに考えております。

田辺敏明外務省経済協力局技術協力第二課長

○田辺説明員 お答えいたします。  例の補償の件につきましては、御遺族側はビルマ政府から見舞い金の支払いということを御希望なさっておりまして、政府といたしましても側面的にできるだけの協力をしたいという立場から、こういう御遺族の意を体しまして御遺族の希望をビルマ政府にも伝え、見舞い金の支払いにつき鋭意働きかけを行ってきております。ただ、いままでのところ先方政府からまだ正式な回答は得ておりませんけれども、今後ともできる限り側面的にその協力を行っていきたい、こういうふうなことでございます。

中川秀直新自由クラブ

○中川(秀)委員 御努力なさっておられることは理解し、また大いにやっていただきたいと思うのでありますけれども、基本的な発想、物の考え方として、わが国の海外へのさまざまな援助というものが経済的に見ても非常に低水準であるということが問題になっている。いや、お金だけじゃない。わが国の立場からいって、マンパワーによる協力、援助というものがこれからの方向として非常に重視をされる、これも当然のことでありまして、それが総合的に言えば安全保障のコストになるはずだ。大体西ドイツあたりでそういう経費を何やかや入れると五%ぐらい支給している。アメリカは七%ぐらい。わが国の場合、私がちょっと調べたところでは〇・三ぐらいじゃないでしょうか、非常に水準が低い。そういう中でこれからどんどんそういう仕事をしていかなければいけない。その際に、政府のあるいは日本の海外技術協力事業、大きく言えばそういうふうになると思いますけれども、そういうものの一環として政府に協力をして出かけていく。それは公務員の方もいらっしゃる、あるいは公社、公団の方々もいらっしゃる。それからいろいろな意味でのボランティアや協力隊、こういうかっこうで行く方々もいらっしゃる。企業から離れて政府が民間の人材を派遣していこうというかっこうだってある。それについては身分はまた公務員ということになるのかもしれませんが、それに対する補償は、今度のこのケースにしても、みんな若い人が行っておって千五百万円ぐらいなんです。これは国家公務員災害補償法でもそうだし、あるいは国際協力事業団の一種の共済制度的なものでもそのくらいの金額です。私はこれは長官おっしゃるとおり、むずかしい点があることはよく理解するのでありますけれども、そこを解決して初めて政治だし、そこに知恵を出すのが私は政治家の知恵だと思うのです。ひとつ至急にそういう知恵を出して、より十分な現行制度の拡充という方向で公務員についてはケアをすることでもいいし、あるいは民間の補償制度を併用するというものであるならば、その掛金というもの、契約金というものは政府が何らかのかっこうで出費をするという方法だってあるし、あるいは民間の場合は共済制度を制度として事務費を補助するということがあってもいいし、何かそういうことをすべきだ、これはやってあたりまえだ、こう思うのです。ひとつできるだけ早く結論を出してもらいたい、このようにお願いをします。  きょうはもうお願いばかりで、そろそろ結論が出ているのじゃないかと思って大いに期待をしてやってまいったわけでありますけれども、またそういうことになったわけであります。次回お伺いするときには必ず結論が出ている、ビルマ政府の方とももっとやっていただくということで、この質問は終わらせていただきます。ありがとうございました。

村田敬次郎自由民主党

○村田委員長代理 次回は、来る十六日月曜日午前十時理事会、十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時三十九分散会      ――――◇―――――

国会会議録検索システムで原文を見る ↗