地方行政委員会 第3号
- 発言数
- 138 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1978/10/19
会議録
○木村委員長 これより会議を開きます。 地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件について調査を進めます。 この際、警察に関する件について、本日、参考人として日本航空株式会社取締役野原克也君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○木村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。細谷治嘉君。
○細谷委員 最初に一、二具体の問題について質問をしておきたいと思います。 最近、連日のように新聞をにぎわせておりますのは、大型自動車による左折時の交通死亡事故の問題であります。警察庁の資料によりますと、五十三年八月末現在で、発生件数か百四十五件、死亡者は百五十人。でありますから、一件起こるごとに必らず人が死んでいる、こういうことでございまして、五十二年には全死亡事故三百二十四件左折時にあるわけでありますが、大型自動車の死亡事故はそのうちの百九十一件、十一倍というような頻発状態であります。これにつきまして、運輸省なりまた警察庁ではそれぞれ対応をしておるようでございますが、昨日も交通安全対策特別委員会でこの問題で集中審議が行われたようでありますけれども、具体的に運輸省と警察庁はどういう対応をしているのか、それぞれお答えいただきたと思います。
○丹羽説明員 お答えいたします。 大型車の左折時の巻き込み事故と、悲惨な事故が連日続いておりまして、従来とも自動車には左折する場合には内輪差というのがございまして、回ってくるときに人がすぐ横にいますと巻き込むというようなことが構造上ございます。そういうことで交通安全対策委員会でもいろいろ御決議もいただきまして、運輸省といたしましては、運転席を低くするとか、それから全体的に左折事故を防止するというためにその直前、直左の障害物、また人、車というものをいかにして発見し、また事故回避ができるようにするかということで、数次にわたりましてアンダーミラーとかバックミラーの改善に努めてきたわけでございますが、抜本的にはどうしても大きなトラックというのが、昔ボンネットタイプであったものが、物の流れがだんだん大きくなるにつれまして、世界的な流れでございますが、ボンネットタイプからキャブオーバータイプという形にだんだん移行してまいりまして、そういうことによって直前の視界、直左の視界が昔の車に比べまして条件が悪くなってくるという傾向がございます。そういう点で、直前の視界をよくするために直前のアンダーミラー、それから後ろの方、また左右の車輪によって接触するということのないようにサイドミラーというものを考えてまいりましたが、特に、最近は大型車による巻き込み事故が多いということから、その緊急対策といたしまして、直前の見える範囲を広げる、それから直左の見える範囲を広げるというためにサイドアンダーミラーというようなミラー類を新設するというような形で緊急対策を講ずる。また、巻き込みを防止するということで従来からサイドガードというような側面防護装置がついてございましたが、さらにそれをもっと充実したものに強化するということ。それから左折する場合に、車が大きくなってまいりますと、前後に方向指示器がついてございますが、長大車になりますと、中間に車や自転車が並んでおりますと前の方と後ろの方の方向指示器がよく見えないという問題がございますので、側面に補助方向指示器の明るいのをさらに新設させるというようなことを緊急対策としてこのたび決めたわけでございます。
○杉原政府委員 お答えいたします。 先ほど御指摘がありましたように、大型車によります左折事故というのが、特に最近車両が非常に大型化してくる傾向にありますせいもありまして、なかなかこれか減らないということで、特に顕著なのは先ほど御指摘ありましたように、ことし八月末で百五十人の方が亡くなっておられますが、自転車、原付、歩行者、これがもう大半を占めておりまして、百五十人のうちで約百人、六五%余が自転車、それからあと二〇%余が原付、他が歩行者、そういうような状況でございます。これは一つには車両の死角の問題、それからもう一つは、車両が大型になればなるほど内輪差というのが出てまいりまして、大きな車になると約二メートル以上の内輪差というのが出てくるわけでございます。この点のいわゆるドライバー側に対する周知徹底あるいは自転車なり歩行者に対する周知徹底ということが不可欠でございます。 そういう観点から、一つにはまず交通管理面についてでございますけれども、たとえば生活道路と言われるようなゾーンであるとか、あるいはいわゆる狭小な交差点あるいは変形交差点等につきましては、大型車の進入ないしは右左折を禁止をする、これはどうしてもやらなければいかぬということで、これをいま進めております。 それから、運転者に対する対策といたしましては、私ども更新時講習あるいは免許を取るときに重点を置いておりますのは、トラックについて、大型車についてはこういう内輪差がある、だから運転のときにはこういう左折の仕方をしてくれということを講習時その他に重点を置いていまやっておりますのと、同時に、企業に対しまして、安全運転管理者を通じてトラックの運転についてはこういう点を特に気をつけてもらいたいということにいま力を入れておるわけでございます。 他方、被害者になります自転車、歩行者につきましても、車両にはこういう特性があって、前輪が通った後、後輪は二メートルも自分の方に寄ってくるというふうなことを図解入りをしましたり、あるいは生徒などを集めて実験をいたしまして、これを現場的に措置をするというふうなことを進めておるわけでございます。 こういう施策を今後さらに推進いたしますと同時に、かねてから大型車の左折の巻き込み事故ということが非常に問題でございましたので、先般御審議いただきました道交法の改正の御審議の際にも申し上げましたように、今度新しく自転車の横断帯を設けるとか、あるいは大型車の多い交差点では交差点の手前で自転車を歩道の方に一時的に上がってもらう、交差点への自転車の直進の進入を禁止して上に上がってもらうというふうな措置を道交法の改正の中に盛り込んでいただいたわけでございますが、これなども大型の左折の事故防止には大変に役立つと思いますので、これが十二月一日から施行が予定をされております。この点とか、あるいは企業に対する安全運転管理の体制というのは今度非常に強化をすることにいたしたわけでございますが、この辺と両々相まちまして十二月一日からの施行に左折の巻き込みの事故防止に重点を置いた運用の仕方を推進していきたい、かように考えております。
○細谷委員 それぞれ対応しておるようであります。運輸省では当面三つの対策ということで、いま御指摘のような点について具体的に進んでいるようであります。新聞等の報道を見ますと、運輸省側と自動車工業会側とで自動車の細部の問題について、たとえばサイドアンダーミラーをつくるという場合でも、自工会の方ではもっとこれから大きい、たとえば八トン積み以上だ、あるいは総重量が十四トン以上だ。運輸省は五トンだ、そして総重量が八トンだということで対立している、こういうことのようでありますけれども、とにかく運輸省としては当面の対策として出しておるものは完全にひとつ実行していただきたい。この交通安全の問題について、自動車工業会というのはやはり営利を目的とした会社でありますから、人命よりも営利ということになりがちでありますから、確実にひとつ対応していただきたい。 それからもう一つは、こういう事故の頻発状態を見て、たとえば新聞で私は拝見したのでありますけれども、千葉大学の田村稔教授あたりは、これはもう左運転席以外にない、左折時の事故を防ぐためには左運転台以外にないと、こういうことを技術的に言っております。ただ左運転台になりますと、直進の場合の対向車との安全性の問題等の関係がありますから、一概に左折時の問題だけでは片づきませんけれども、技術者は左運転席でないと左折の場合に危ないのだ、しかもデッドアングルというのは非常に大きいわけでありますから、そういうことからいってこれは中期的な考え方、対策になると思うのでありますけれども、四十六年に斎藤東京農工大教授を委員長とする大型貨物自動車運転席研究委員会というのが、やはり運転席は下げるべきである、こういうことを指摘しております。四十六年でありますが、今日全く実行されておりません。恐らくいまの大型車の運転者の目の高さというのは二・五メートル以上、言ってみますと乗用車の運転席などは、目の位置からもう車は完全に下なんですよ。ですから、私どもが自動車に乗って通る場合に、わが世の春をうたって走っているという感じですよ。私はせんだって福島県に行ってきましたが、大型車が来て、そして酔っぱらいじゃないと思いますけれども、ジグザグをやっているのですから近寄れないのですわ。とにかく事故を起こしても、大型車に乗っている運転手というのはかすり傷ぐらいですよ、生命なんて心配ないわけですから。ある人はこう言っておりました。ああいうむちゃくちゃな運転を見ると、一遍戦車に乗ってあの道を走ってみたい、そしてあのダンプをよけさしてみたい、こう言っておりました。そういうことでありますから、思い切った構造の政革、荷台が少し小さくなるとかどうのこうのということよりも、やはり人命を守っていくということが大切であろうと思いますから、こういうことについての決意のほど。 それからもう一つ、これは警察庁の関係になるかもしれませんけれども、一年ぐらい前にトレーラーが鋼材を積んでいった。長いのですから、鋼矢板みたいなものですから、そういう物を積んで、しかし対向車はわからないのですよ、どのくらいの長さを持っているか。それが曲がったのです。曲がったからもう安全だと思って高校生がバイクで行ったら、後ろの方からぐうっと鋼材が張り出してきてぶつかって即死した、こういう例がありますから、積載の問題についても、トレーラーでとにかく枠を広げて長い物を積んでいくということについても何らかの事前に警報とかあるいは規制とか、こういうものが必要ではないか、こう思うのです。この辺について運輸省のお考えを聞きたい。 もう一つ、交通局長がお答えになりませんけれども、トラック運転手の資質の問題、こういうのが重要だと私は思うのです。けさ私は国会の運転手さんに、一体自動車事故はどうなんだと言ったら、一番問題は運転者の資質の問題です。こう言っておりました。私は前々から、とにかくトラック運転というのは、言ってみると一番運転手の中では賃金の安い、経験の浅い、そして身軽な独身者が多い、こういう点に問題があるのですから、たとえば二十五歳以上とか家庭を持った人とか、それから乗用車の経験が三年以上ある人とか、それと運転者の気質というのがその人に身にしみておりますから、無謀なことをしないわけですから、そういうことになりますと、必然的に荒かせぎをする必要がなくて、固定給は上がってくるということになりますから、そういう条件でやっていきませんと、車だけを直してもどうにもならぬじゃないか、こう思うのです。 〔委員長退席、大西委員長代理着席〕 こういう問題について、警察庁の方ではいま自転車の誘導帯とかあるいはセーフティーアイとか、いろいろ考えておるようでありますけれども、基本的にはそこが出発点だと私は思うのですよ。この点について、それぞれその考え方あるいは態度、こういうものをお聞かせいただきたいと思います。
○丹羽説明員 お答えいたします。 最初に、御指摘がありました大型車の範囲の問題でございますが、一部新聞にも伝えられておりますように、自動車メーカー側は、大きい車というのは大体十トン車クラスを大きい車だというような認識に立って、積載量が八トン以上、それから車両総重量十四トンというような声も一部にはございました。しかし、一般的に大型車というのは、道交法の免許の問題にしましても、大型車というのは、最近は五トン・八トンで大型車とみなすというのが一つの定説といいますか、そういう流れでございますので運輸省といたしましては、八トン・十四トンというような新しい線引きをするのじゃなしに、その五トン・八トンという大型車の運転免許が必要になるような、その五トン積みの車から、これは言うならば大型車と中型車の最近で言えば中間かもしれませんが、五トン・八トンというような線引きをするときには、積載量は五トン、車両総重量は八トン以上で今回は措置する。それで、緊急対策は、積載量が五トン、車両総重量が八トン以上の車は全部やれというような考えで進めております。 それから次に、左運転席の問題で、左ハンドルにしたらどうかというような問題がございますが、先生も御指摘のように、左折のときには、左側に運転手がいるということは確かに有利な面がございます。しかし、自動車のいわゆる運行というのは、直進もありますし、右折の場合もございます。そんなことで、先生の御指摘のとおり、前方の視認性というような問題、これも十分考えてまいらなければならぬということもございますので、いろいろ外国の例も考えてみましても、大体通行方法が左側通行のときは右ハンドル、右側通行の場合は左ハンドル。ちょうど最近は沖繩で通行方法が変わりましたときにも、ハンドルの位置がどうかということで、バスあたりは本土並みに全部新車に取りかえたというような前例もございますし、ヨーロッパの場合でも、ほとんどの国は右側通行でございますが、それが反対方向の左ハンドルになっている。例外的に私、聞き及んでおりますのは、イタリアには大きな車だけ右側通行の右ハンドルというのがございますが、これが特にいい傾向といいますか、好結果をもたらしたというふうにはまだ十分承知しておりませんので、やはり先生いろいろ御指摘のある交通事故を全体的に防止していくというためには、新しい車、どういう安全対策車をつくっていくかということが一番大事なことだということで、今回の緊急措置を定めます場合にも、三項目の緊急措置と、それからいわゆる中期、長期にわたって、抜本的、恒久的な安全対策を志向するという意味から、低運転席の安全対策車を直ちに試作するということによりまして——直ちに試作するというのは、十月四日に各メーカーに、そういう試作車をすぐにつくれ——これは新しいものでございますので、すぐにきょう言ってあしたできるというわけにはまいりませんが、いままでの技術を組み合わせていくということによって、できるだけ早くそういう試作車をつくっていただいて、またつくっていただくというよりもつくらせるという姿勢で対応をし、その完成を待って、いわゆる自動車の運転者だとか、いろいろな立場の方がございます。学識経験者もございます。評論家の方もございます。先生方を含めて国民各界各層の皆さんにそういうものに乗っていただくとか、それから時間的な問題がありますから、一時はよかったけれども、長く乗っていると、長距離は困るという問題がございますので、ある程度の時間をかけたいわゆる試用といいますか、実走行というようなものも行いまして、いろいろな皆さんの意見を集め、また御意見によって改良すべきところは改良するような、そういう一種の公開的なといいますか、技術的な面は、それは専門家によって解明されていきますが、いわゆるフィーリング的なもの、また実際の使い勝手、運転勝手というようなものを含めて、皆さんの御意見を広く求めまして、運転性だとか耐久性、信頼性というようなものもあわせまして、安全な大型トラックというものの開発を進めてまいりたい。決してこれは一時逃れのことじゃなしに、将来日本の国の物流というもの、また国民の生活の基盤としてトラックが必要不可欠であるとすれば、国民の生活と安全と公害の問題を含めまして、国民といわゆる共存できるといいますか、住民の皆さんと共存できるような、そういう車でなければならないという決意を持ってその開発に当たってまいりたいというような決意でございます。
○杉原政府委員 お答えをいたします。 第一点の長大物件の積載の問題についてでございますが、まさにこれは御指摘のとおりでございまして、いま長大物件の積載の許可のときは、この後ろの方に赤い布きれをつけておりますけれども、こんなことでは対向車は全然わからないということで、長大物件をやる場合に、対向車にわかるような何かいい方法はないかというふうなことで、いま私ども、目下御指摘の点を検討中でございますが、同時に対向車にはそういう問題がありますのと、後ろから行く場合に、車の長さがわからないということがよくございます。追い越しをかけましても、小さい車と思ったらうんと長い車だったというふうなこともあります。そういう車の長さ、あるいは長大物件を積んだ車が対向車ないしは後ろから来た車にわかるような表示をする方法がないか。これは、行政措置でやれるもの、それから法制的な措置がどうかというふうなこともあわせて、早急に結論を出すようにいたしたいと思います。 それから、トラック、大型車の運転手の運転マナーを含めます資格、資質の向上という問題でございますが、ことし死亡事故等がふえておりますものの約半数がトラックによるものでございます。 〔大西委員長代理退席、委員長着席〕 そういう意味で、私どももこれを何とかしなければならないということを考えております。現在、制度的には大型トラック、大型免許のうちで、政令大型と言いまして、十トン以上の車については、運転の経験年数を問うております。これは現在制度的になっておりますが、こういう物の考え方を大型車に、五トン以上なら五トン以上というものに取り入れることの可否の問題というふうなことは、これは私ども十分考えていかなければいかぬし、現在政令大型でやっております運転経験も、現在の制度で果たしていいのかどうかというふうなことも検討をしなければならないというふうに考えております。 同時に、大型トラックが多いわけでございますが、運転につきましては、本人自身の資質の向上というものとあわせて、やはり荒かせぎなどをいたします企業につきましては、過労運転とかいうふうなこと、あるいは過積とか、いろいろなそういう過酷な労働条件がつきがちでございます。こういうものはやはり排除していきませんと、運転がどうしても乱暴になるという面がございます。これなども、今度の道交法の改正で、かなり企業の安全運転の管理という体制が整備をされてまいりますので、こういう荒かせぎの労働条件を下命容認するような企業につきましては、かなり施策は強化をされます。そういうドライバー個人の資質の向上と労務条件の改善というものの促進をあわせましてこの問題に鋭意取り組んでいきたいというふうに考えております。
○細谷委員 時間がありませんから、いろいろとお聞きしたい点がありますけれども、きょうはこの程度で。 自治大臣にお伺いしたいのですけれども、せんだって加藤委員からもこの問題が言われたわけでありますけれども、きのう労働省から提出いたしました特定不況地域離職者臨時措置法、これが衆議院で可決されました。きょうの本会議で通産省の特定不況地域中小企業対策臨時措置法ですか、これが可決される見通しであります。すでに大臣御承知のように、通産省の法案と労働省の法案というのは親子関係にあります。親子関係と申しますのは、通産省の法律によりまして特定不況地域の指定を受けますと、その地域が労働省の離職者臨時措置法の適用を受ける、こういうことになります。このことは裏から申し上げますと、雇用というものに着目していないで、不況ということに着目してそして二義的に雇用というものが考慮されておる。私は、今日の政治課題としては逆さまだ、こういうふうに言っていいと思うのですよ。たとえばある市で全体としては通産省が考えておる物差し、こういうものからいきますと、有効求人倍率とかあるいは失業率とかいろいろありますけれども、そのうちの一つが欠けてもいけない。しかし、その都市の一部においては大変な離職者が起こっておる、不況が起こっておる、こういうところがあります。そうなってまいりますと、そこが指定を受けない、したがって離職者臨時措置法の対象にもならない、こういうことになりますと、雇用問題は一歩も前進しない、こういうことになります。この辺に、法律の関係として私はやはり離職者、雇用というものにまず着目をして、それに関連して法案体系というものがっくり出されるべきだという考え方を持っておる。これに関連いたしまして、自治省は地域振興——通産省が中小企業、労働省は離職者、そして自治省としては地域振興、こういうことに着目しておる。それは五月に出されました次官通達、この中にもかなり詳しく書かれておるわけであります。それをひとつ法律で物にしょう、こういうことであったと思うのですけれども、残念ながら今度の国会に提案されておりません。新聞の報ずるところによりますと、各省との調整ができなかった、こういうことのようであります。この辺の経過なり、どうして出さなかったのか、地域の振興ということをある程度総合的に進めない限り、そして不況のところで離職者が起こったからそれに対して雇用保険をふやしていこうというようなことの後追い——後追いと言うと失礼でありますけれども、それは必要でありますけれども、同時に前向きの雇用をどういうふうに確保していくのか、どう創出していくのか、こういう点に政策の大きなポイントを置かなければならぬと思うのであります。そういう観点からひとつ大臣の、経過も含めてこれについての対応、これからの方針、これを承っておきたいと思うのであります。
○加藤国務大臣 御指摘がございましたように、今国会に上程いたしました法案といたしましては、通産省を主管庁として、そして自治省も関係官庁に入っておりますが、中小企業対策臨時措置法案、それから労働省関係の雇用対策臨時措置法案、この二つの法案にとどまった結果に相なりまして、自治省といたしましては、お話がございましたように地域の総合的な振興対策法的なものを上程いたしたい、こういう考え方で準備いたしたのが事実でございますけれども、各省庁間の折衝に手間取りまして、結果といたしましては時間的に間に合わないということになってしまいまして、そこで中小企業対策臨時措置法の第三条でありますとかあるいは第十一条でありますとか、かような条章は自治省の考え方が中小企業対策臨時措置法の中に盛り込まれはいたしましたものの、しかし十分なものではないことはよく承知をいたしております。 そこで、間に合わなかった大きな理由は、自治省といたしましては、単に不況市町村を指定するだけでは十分な成果が上がりかねるのでありますから、やはり総合的な行政をやっています県が軸になりまして、そして指定を受けた地域の総合的な計画的な振興を図っていかなければならぬ。それは単に中小企業対策や雇用対策にとどまることなく、積極的な産業政策といいますか、そういう考え方を盛り込んで、そして新たな企業を誘致します分別もしなければなりませんし、御承知の、もとより多くの不況産業がございますが、同時にまた、好況を誇っておる産業もあるのでありますから、さような産業関係の企業誘致も不可能ではございませんし、かつまた、たとえば企業転換、業種の転換等を積極的に図ってまいりますような考え方も、当然総合的な地域振興としては考えていかなければならぬ性格のものでございますからそういうものを盛り込みましたり、なおかつ、公共事業なり単独事業を積極的にその地域に張りつけることによりまして雇用の安定も図っていく、かような総合的な計画性を持った地域振興、とのことが時間的には各省庁の協力を得るに至らないままに相なってしまったことが一点でございます。 いま一つは、世上、指定を受くべき地域の数がちらほら紙面なんかに出ておるのでありまして、ときには十五と言い、十六と言い、あるいは二十五と言い、二十八と言われておるのでありますけれども、私ども全国的な各地域をながめてみます場合に、物差しの当て方によりましてもとより指定さるべき地域が決まってまいりましょうが、しかし、紙一重でなかなか指定地域に入らないといいますか、類似の公共団体がずいぶんあるのでありますから、それを見逃すようなことがありましては、国全体として景気の浮揚を図り、また失業を救済していく、こういう観点からは不十分である、かようなことで、指定個所数も実は内々の話の段階で少なくも五十程度は必要だという主張を基本的にいたしてまいりました。このことが実は各省庁の理解が得られないままに時間が経過いたした。かようなことでございまして、私どもの当初の目的が完遂し得なかったことは残念に思っておりますけれども、しかし、幸い第十一条が挿入されたことによりまして、総合的に地方の地域の振興を図っていく、かような考え方が盛り込まれたのでありますから、自治省といたしましては、この二つの法律の円滑な遂行に努力をしてまいりますことはもとよりでございますけれども、しかし、その地域全体を振興いたします計画を都道府県でつくってもらおう、そしてもとより市町村と相談しなければなりませんし、また、自治省も十分に相談に乗りながら、総合的な計画的な振興計画、これの策定をすることによりまして、立法的な処置ができ得ませんでした点をカバーしてまいることが必要ではないだろうか、かように考えておりますことと、それから地域指定には関係省庁の協議が必要でございまして、中小企業対策臨時措置法は通産省だけということではございませんで、もとより労働省も協議に加わりましょうけれども、私ども自治省もその協議に加わる立場にあると思っております。 ですから、地域指定につきましても十分な発言をし、ことに地方の事情は自治省が最もよく承知をいたしておるのでありますから、私どもの考え方を貫くような努力をいたしてまいりたい。が、どうしても議調わずして指定から漏れるようなことに相なるものがあるといたしましても、自治省といたしましてはやはり独自の判断におきまして指定をし、そして地域の振興計画の策定を願う、かような基本の考え方で対処してまいりまして、この二つの法律が成立して施行されましても十分に処置し得ない面をできるだけ行政処置によって補っていく、こういう基本の考え方で対処してまいりたい、こういうぐあいに思っておる次第であります。
○細谷委員 大臣、何を言っているのか、ちょっと私の質問に答えてないのですけれども、その前に、各省庁の協力が得られなかったために自治省としては自治省が考えている一体としての法案が出せなかった、こう言っているわけですが、当事者である通産省と労働省との関係もありましょうけれども、一説には今日の財政難を理由として新しい施策に対してはびた一文予算がつけられないという大蔵側の強い意見というのが各省庁の協力を得られなかったという決定的な理由ではないかと私は思っておるわけです。 足立主計官、いらっしゃいますからお伺いしますが、こういう雇用の問題についてやはり通産省の問題労働省の問題、そして地域振興という総合的な立場でやっていくという場合に、必要とあるならば、これは新しい施策についてはびた一文、これは補正の段階であったからかもしれませんけれども、やがて五十四年度の予算編成に取りかかっていくわけでありますが、どういう考えでこれに対応されるのですか。法律はできたけれども片ちんばであった。そしてなかなか実効が上がらぬ、それが金の問題であって、今日最大の課題における雇用問題については手を染めることができなかった、こういうことになっては大変問題だろうと思うのです。大蔵側の御見解をお聞きしたい。
○足立説明員 お答えいたします。 補正段階におきまして自治省から特定不況地域に対する法案の骨子の説明を受けまして、そのような話は十分承知してございました。 いま先生のお話では、私ども大蔵省が予算をつけないからこの法案ができなかった、こういうような趣旨の御発言がございましたが、私は、それは事実に反するのではないかと考えております。予算をつける場合には、予算が特に法律絡みでございますので、その法律が果たして提案できるのかどうか、こういうことがまず最初に考えなければいけないことでございまして、自治省に対しましては十分関係省庁と話を詰めてください、こういうことでお願いをしたわけでございますが、その提案見通しが立たなかったために予算の措置というものは全くいたしてない、こういうことでございますので、大蔵省の予算措置をいたさなかったがために法案が提出できなかった、こういうことではないということを申し上げておきたいと思います。
○細谷委員 自治省なり通産省と労働省との協議が調わなかった、法案の準備が足らなかったということでありますから、自治省の勉強不足じゃないですか、努力不足じゃないですか。もっと詰めてやるべきでしょう。大蔵省はそういう法案がきちんと整えばつける、こう言っているのですから、私は、私の誤解であったことを大変幸いと思っていますよ。一つ自治省の方にやはり問題があった。 そこで、いま大臣のお言葉では、二十八とかなんとか言われておる。すでに十七、八、それが二十八くらいだ。いや三十だ。実際は、特定不況地域としてぜひ指定してもらいたいというのが九十申し込まれておると伺っておるのですよ。そのうち自治省は五十、いま大臣のお言葉によりますと、通産省と労働省が拾ったものを補完しつつ、残りのものについては五十マイナス三十、二十くらいを追加指定しよう、こういうようなことで、どうも自治省の姿勢というものが、この問題について五月の次官通達に盛り込まれておるにかかわらず、やや消極的ではないか、こう私は思うのですよ。これはやはり、世間でも通産省の法律、労働省の法律、自治省の法律、そして地方団体に対する財政の裏づけ、こういうものがなければ、今日の地方団体としては国の政策にのっとって推進することはできない、こう言われているわけですから、もっと積極的にこの問題について取り組んで、これから一体どうするのか。今度の国会は今週で済むわけでありますから、五十四年度の予算編成が始まっているわけでありますから、ひとつ大臣の確たる御答弁をいただきたいと思う。
○加藤国務大臣 立法化ができなかったことが自治省の勉強不足ではないかという御指摘でございましたが、そうおっしゃいますならば、努力の足りなかった点がなきにしもあらず、かように思うのでございますけれども、しかし、少なくも自治省といたしましては最大の努力はしたつもりでございますが、今日に至ってみますと、もっと早く、そしてエネルギッシュにやるべきであったという反省もなきにしもあらずでございます。 そこで、この国会では二法律案しか審議されておりませんし、またわが方の法律案を上程いたす予定もないのでありますから、当面はこの二つの法律をできるだけ活用してまいりますことが基本でございますが、しかし、先ほど申しましたような、自治省といたしましても固有の行政処置を考えておるのでありますから、この措置によりましてできるだけの取り運びをしてまいりたい、かように考えております。
○細谷委員 できるだけの取り運びということでありますが、やはりきちんとした体系として完成していかなければならぬと思うのですよ。ですから、五十四年度の予算国会までには成案を得て、大蔵なりあるいは当事者の通産省なり労働省と折衝して、穴を埋めるという意味において総合的な法案を提出する決意であるかどうか、もう一度ひとつお答えいただきたいと思う。
○加藤国務大臣 御審議願っております法案に、先ほど申しましたように行政処置をなし得まする基礎は書き込まれておるのでありますけれども、しかし、総合的、計画的に実施いたしますにはいまだ足らざる点があることをよく承知をいたしておるのでございますから、したがって通常国会に間に合いますように、各省庁と連絡をとりながら法案の作成に鋭意努力をしてまいりたい、かように考えております。
○細谷委員 もっとこの問題掘り下げて議論したいのですけれども、きょうはこの程度でやめます。 地方の財政、税制の問題について二、三お尋ねしておきます。 「地方財務協會二十五年誌」というのがあるのですよ。これは四十九年の四月二十四日に出しておるわけですが、その中に「十年後の地方行財政はどうなっているか」ということで、現在自治省のまさしく幹部であります森岡財政局長、砂子田公務員部長、石原審議官、福島前審議官、この四人の共同論文があるのですが、その共同論文はなかなかいいことが書いてあるのですよ。一節をちょっと読んでみます。「税源配分は地方へ傾斜している」。十年後ですよ。「租税総額に占める地方税の割合は、現在三〇%を若干上回る程度であるが、法人所得課税における地方税の課税割合の引上げ、固定資産税の課税の適正化措置等によりその割合は逐次上昇し、さらに国から地方への所得税の税源移譲、事務所事業所税の創設、事業税の付加価値税への移行等の税制改正が実施されると思われるので、十年後は、地方税の割合は四〇%を超えているものと考えられる。」現在は三〇%でありますけれども、四割自治にする、それは十年後なんだ、こう言っておる。もちろんこの共同論文には、これは自治省の見解ではありませんと、「自治省のいわゆる公式見解でないことをとくに付言しておきたい。」ということでありますが、共同論文、しかも財政局長であり、審議官であり、公務員部長——いろいろ書いてありますよ、人件費やなんかもいろいろ書いてある。こういう論文を書いたことを覚えておりますか、財政局長おりませんけれども審議官、どうですか。
○石原(信)政府委員 記憶しております。
○細谷委員 あなたの部下が、しかも財政担当者か十年後の——十年後と言っても、四十九年に書いたんですからもうこれで半分近くたっているのです。 そこで、お尋ねしたいのでありますけれども、ちょっと調べてみますと、五十年度決算では地方税は三六、あなたは四〇%以上と書いてある。五十三年度の当初では三三・五ですよ、三三・五。私がお聞きしたいのは、自治省は国税と地方税とは租税総額のフィフティー・フィフティーだと言う。フィフティー・フィフティーという意味は一体どういうことなんですか。地方税自体のフィフティー・フィフティーなのか、交付税も加えてのフィフティー・フィフティーなのか、それをひとつお聞きしたい。大臣、いかがですか。
○加藤国務大臣 将来構想の点はしばらくおくといたしまして、少なくも現行制度、現時点におきましては、地方税の占め得ておりまする割合は、国の税と対比をいたしますと、やはり地方税が歳入の中に占めますパーセンテージは三〇%前後でありますことは御指摘のとおりでございますのと、それから税収の対比で見ますと、国が二に対して地方が一、かような結果に相なっております。フィフティー・フィフティーと申しますのは、一般財源の対比におきまして国と地方がフィフティー・フィフティー、かような現状であることは認識をいたしております。
○細谷委員 私は、ここ十年か十五年の動きを見てみますと、いまの横浜市長が自治省の税務局長であったときに、交付税は別にして、税の点についてフィフティー・フィフティーだということを正確に答えているわけです。四十年ごろ。そうして四十九年には現在の森岡財政局長初め石原審議官等は四〇%、これは後退しているのですよ。いま大臣のお言葉を聞きますと、交付税を加えて一般財源としてフィフティー・フィフティーだ、こういうことになりますと、自主財源、こういうものについての自治省のここ十二、三年間における後退というものは著しいものがあると私は思うのですが、大臣の答える前に石原審議官、論文を書いた共同執筆者の責任者としてどうです。
○石原(信)政府委員 その論文を書きましたのは、ただいま御指摘がありましたように、昭和四十九年の四月に出版したわけでありますが、実際にその論文についての論議をしたのは四十八年の年末から四十九年の初めのころでありまして、ちょうど石油ショックのさなかであります。当時、その冒頭にも断っておりますように、経済情勢が非常にむずかしい局面に移っておりまして、将来のことはおろか、翌年のことについても正確な見通しを立てることはむずかしい状況にありましたが、ともかくひとつ夢をも含めて十年後の展望というのをやってみたらどうかといういまの横浜の市長の細郷さんのそういうお話がありまして、関係者で議論をしてまとめたものであります。 その当時の気持ちとしましては、昭和四十八年、四十九年は、地方税収入が非常に伸びまして、歳入総額に占める地方税収入の割合も三五%以上になっておりまして、そういった状況というものをベースにして今後の予測を行ったわけでありますが、それは単なる予測に若干期待を込めて、これから少しずつ税収の割合を高めて、四〇%ぐらいには持っていきたいという気持ちも含めて、まあ四〇%程度になっているであろう、このように述べたように記憶しております。 なお、三十九年ですか、税制調査会の小委員会で、歳入中に占める地方税の割合を、独立税の地方税として五〇%を目指した場合にどういう議論があり得るかというような検討がなされたことは事実でありますが、その場合は、独立税の強化の反面、国庫補助負担金を大幅に削減する、振りかえるということがベースでそのような議論が行われたように承知しております。
○細谷委員 私が指摘したいことは、自治省本省の意見でないと言うけれども、学者は自分の理論については忠実でなくちゃいかぬわけだ。自分の理論を変えたら、これは変節者と言って、学者としてはもう追放されちゃうんですよ。官僚といえども、失礼でありますけれども、論文に書いたことが、それは政府の方針、本省の方針じゃないけれども、その方針は変わっておらぬと私は思うのですよ。これがやはり良心ということでしょう。 ところで、大臣、ことし発表されました試算による増税額、大蔵省の各ケース、A、B、C、D、Eというケース、これに対応して地方財政収支としてケースI、II、III、こういうものをつくりました。国のケースCと地方財政のケースIIというのを見てみますと、五十四年度の税収の増、財政収支の中に見積もられておる税収の増の割合は、税全体の増額分を一〇〇といたしますと、地方税は二九・四ですよ。五十四年から五十七年までのものを見ますと、地方税は二七・九です。三〇%を大きく割っている。ケースDとケースIIIを比較してみますと、五十四年度が、地方税は二八・八のシェア、五十四年から五十七年の計画年次の中では二七・九というシェアです。三〇%に達してないんですよ。言葉をかえて言いますと、自治省のこの財政収支試算に示された数字からいきますと、四〇%が十年後の姿だと言っておった。だんだん後退した。そうしていまや三〇%はおろか、国の財政収支試算につれて、だんだんだんだん後退するという姿を見せておるじゃありませんか。私が申し上げた数字が正しいか正しくないか、だれでもいいがお答えいただきたい。
○石原(信)政府委員 計数的には、先生御指摘のとおりだと思いますが、ただ収支試算は、御承知のように今後税制をどう持っていくかという、特に国と地方の税源配分をどう変えていくかということについて論じているのではなしに、一応現在の国と地方の税源配分の割合を変えないでいった場合にどうなるか、増税の場合についても、増税による増収額についても現在の国と地方の配分割合を一応前提とした場合にはどういう姿になるかということを試算しているわけでございまして、それが今後の国と地方との間の税源配分のあり方としてどうなんだという論議までしているわけではございませんので、私どもは単に現在の国と地方の財源配分の割合を当てはめた場合にそういう姿になるという試算をしたものだと理解をいたしております。
○細谷委員 自治省が試算した財政収支には、大蔵省の方では税と書いてあるのです。あなたの方のやつには一般財源と書いてあるのです。一般財源には交付税も含めているのでしょうから、わからぬ。この内訳は、何かと思って私は——最近あなたの方で「地方自治の動向」という三十周年か何かにちなんで出したあの中にきちんと書いてあるのですよ。その数字が税の増収額です。これを見ると後退しているのですよ。私が申し上げたいのは、どこを見ても地方税源の重視、加藤自治大臣の巻頭言、あるいは中を見てみますと、交付税率を上げることも重要であるけれども、最大の基本は独立財源である地方税を充実するということなんだ、こうあなたは言っているのです。あの厚い「地方自治の動向」という巻頭言に。そういう姿勢と全く逆のことで、ただ大蔵省のやつを受けて試算したにすぎないと言う。試算したにすぎない、ただの数字のからくりなら、大学出て何十年もやった人が書かぬでも、だれでも書けるんです。こんなものは紙の損ですよ、信用できないものなら。数字の羅列でしょう、大臣、どうなんですか。言うこととなすことが違うんじゃないか、本音とたてまえが違うんじゃないかと私は申し上げざるを得ないのですが、いかがですか。
○加藤国務大臣 私の巻頭言もただいま御引用になられましたけれども、私は、地方団体の自主性を高めてまいりますには、基本はやはり地方税収の増徴を図ってまいらなければならぬ、この基本の理念は今後も変わるべくもない根本的な考え方だ、かような認識をいたしております。 ただ、国の財政収支試算とそれから自治省の収支試算とを対比してのただいまの御説明でございましたけれども、自治省の場合三つのケースを想定いたしましたが、しかし、地方税の増税などの政策的な意図を盛り込んだものではないのでございまして、大蔵省の出しました試算と対比しての単なる試算でございまして、政策的な考え方が盛り込まれておらない結果さような数字に相なった、かように承知いたしておりますので、御理解いただきたいと思います。
○細谷委員 大切な問題でありますからいろいろやりたいのですけれども、時間がありませんから……。 五十四年度の予算は、新聞等で報じられておりますように、八月末の概算要求は三十九兆二千七百億、そして財政収支からいきましても五十四年度は、国の、いろいろな型によりますが、D型といたしまして三十九兆二千億、地方財政計画の規模が三十九兆、こうなっております。そうしますと、ことしより五兆円ぐらい多い、五十四年度の国の予算というのは四十兆円前後になるだろうと言われております。そうなってまいりますと、私は五十四年度におけるいわゆる要調整額、不足額というのは三兆円をはるかに超えるんじゃないかと思うのです。 そこで、せんだって加藤委員から、五十三年度の締めくくりで国税の落ち込みがあった場合にどうするかということについて質問がありました。しかし、五十四年度の編成に当たって、また財源不足額を地方債と交付税に振り分けるわけでありますから、私はこれは大変なことだと思うのです。恐らく大臣から、いまのところわからぬ、予算が決まってから対応するのだというお答えが返ってくると思うのですけれども、これについて自治大臣としてお考えがありましたらお答えいただきたいと思います。
○加藤国務大臣 御指摘がございましたように、五十四年度の地方財政規模といたしましては三十九兆二千五百億円、かように一応は想定をいたしておりますけれども、しかし歳入面でも歳出面でもいろいろ変化があろうことが予想されておるのでございまして、前国会において提出をいたしました財政収支試算のケースIの場合は、御承知のように四兆三千億円の要調整額、かような数字をリストアップいたしておるのでございますけれども、これにも変化があろうことが予想されるのでございます。 現時点におきましては、税制改正がどういう方法でなされていくか、また給与面がどの程度変わってくるか、あるいは国の補助金ないし支出金がどういうぐあいに変化をいたすか、かような変わりやすい要素もございますので、確たる見通しはなかなか立ちがたい現段階でございますが、しかし、相当の幅の要調整額を必要とする、このことだけは否めない事実ではないであろうか、かように考えております。
○細谷委員 時間がありませんので、この問題もしり切れトンボになっちゃうわけですが、あと私は、いまいろいろ議論されております土地税制と三全総のねらいということに関連していろいろと詰めておきたいと思って準備してきましたが、税務局長さんにおいでいただいているけれども、残念ながらもう時間が来ましたから……。 それからもう一つ、地方公営企業のうち、行政路線について一体いつごろ決着がつくのか、それに対して具体的にどう対応していくのか、さらにはそういう自動車運行、バス等の問題について新たなる自治省の施策というのが行われるようでありますが、その施策の内容といたしまして自治省の考えについては問題がある。経営条件が劣悪のところに助成をするのだと言っておりますけれども、補助効果が高い低いということで仕分けしよう、補助効果の高いのは地方都市であって、大都市は補助効果が少ないのだ 一方的な切り捨て方式、問題があります。この辺について突き詰めた議論をいたしたいのでありますけれども、どうも私の持ち時間を三、四分超過しておるようでありますから後の議題にいたしまして、きょうは、そういう問題点がある、それをまたひとつやりとりしたかった、こういうことだけを申し上げて、きょうの質問を終わっておきます。
○木村委員長 佐藤敬治君。
○佐藤(敬)委員 最近非常に問題になっております暴力団の問題についてお伺いします。 最近の新聞では、自民党の総裁選挙と暴力団の記事が出ない日はないぐらい毎日毎日見せつけられておるわけです。特にこの暴力団の問題については、西ではあの凄惨な鳴海のリンチ殺害事件を頂点にしまして、山口組の報復事件が果てしなくエスカレートして、警察の懸命の努力をしり目に次々に新たな殺人、傷害事件が連続して起こっております。一方、東の方では、日本第二と言われる住吉連合の仲間げんかから、ついに手首をスープにしてラーメンに入れるというような、何ともやりきれないような陰惨な事件が発生しております。しかも、住吉連合はその後さらに、警察の取り締まりにもかかわらず、足を洗った組員二人を病院と自宅から連れ出して、みせしめのためにリンチを加えて一人を殺し、一人は四日間監禁されてようやく捜査員に救出されるというような事件が起こっております。さらにまた山口組は、大阪で松田組の組長宅を数十万円もするようなラジコンヘリでもって爆撃しようとした。未然にこれを防いだということは警察の大変な努力で、これを多とするものでありますが、もしこんなことが実行されておれば、これは住宅街のど真ん中であるので、大変な事件が起きたというふうに考えられるわけです。一体いつどこで市民がこの暴力団の抗争に巻き込まれて命を落とすかもしれないという、警察も市民も眼中にない傍若無人な無法ぶり、こう言っても差し支えないと思うわけです。 この間、警察白書が配付されまして、この中にこういうことが書いてあります。「我々の社会の中に暴力団の存在を容認し、あるいは支えるといった側面があることも否定できない。」こういうふうに五十二ページに書いてあります。また、さらに四日の衆議院の予算委員会で、社会風潮が暴力に甘いことを憂慮している、思いを新たにして暴力と闘うというふうに福田総理も答弁しております。ところが、山口組事件がこれほど国民に衝撃を与えている最中に、私この間街を通りましたならば、映画館に「山口組三代目」という映画が大きな看板で堂々とかかっておるのです。さらに「ザ・ヤクザ」という映画のPRがテレビで非常にクローズアップで、指を切るところや刺すところなんかがいままでにない生々しさでもって毎日繰り返し繰り返し放送されておるのです。まさにこれは暴力を容認するとか暴力に甘いとかいうことの一つの表徴だと思いますが、まず、こういうことに対して大臣はどういうふうにお感じですか。
○加藤国務大臣 残念なことに暴力団や暴力が横行いたしておりますし、関西におきましては、ただいまも御指摘がございましたように、山口組、反山口組の抗争がここ三二年来続いており、ことにことしの七月以降今日まで、非常にエキサイトした形において横行いたしておりますことは本当に残念至極でございまして、また関東におきましても、住吉連合を中心にいたしましてのただいま御指摘のございましたような事件もございました。 そこで警察といたしましては、暴力は断じて容認しない、かような根本の考え方のもとに幹部や組員を大量検挙いたしまして、社会と隔絶いたしますために最大の努力を払い、かつまた、事犯が生じました場合には徹底して必ず検挙する、かような不退転の決意で対処いたしておるのでございますし、かつまた、暴力抗争の多くが拳銃なり猟銃なり刀剣等の使用をいたしておりますことにかんがみ、ことに拳銃に対しましては、徹底的な捜索を行いましてこれを押収する、かような基本の考え方でございまして、かつては年間百数十丁の押収程度でございましたが、最近ではその押収数も非常に多くなりまして、昨年の統計を見てみましても千三百丁を超えるような拳銃の押収がございます。そこで、その大部分がやはり外国から入ったものでございますから、単に警察だけではございませんで、税関その他との協力をもいたしまして、徹底して拳銃の押収を図ってまいりますことも大きな柱の一つでございますし、それから暴力団が活動いたしますにはそれなりの資金源を持っておる、かように考えられるのであります。そしてそれが賭博でありましたり、のみ行為でありましたり、あるいはまた売春勧誘等でありましたり、あるいは麻薬、覚せい剤でありましたり、ときにはサラ金などにも深く入り込んでおる。かようなことなどもございますから、各面の協力を得ながら資金源を断つ、このことに最大の力を入れてまいっておるのでございますが、遺憾ながら今日その実が必ずしも十分に上がっておらないことは残念なことでございまして、今後も最大の努力をいたしまして暴力団対策を講じてまいりたい、かような決意でございます。
○佐藤(敬)委員 それに関連いたしまして、この十一日に参議院の予算委員会で志苫参議院議員が指摘しました、自治政務次官の励ます会に住吉連合の総長以下幹部十数人が出席した、こういう事実があったようでありますが、これはまさに暴力に甘い社会的風潮と福田総理が発言しているところの表徴的な出来事ではないか、こう思います。福田総理や警察の当局、さらには国民の願望を逆なでしたような出来事である、こう思われます。直接の上司として、また国家公安委員長として、大臣はこのことをどう考えますか。
○加藤国務大臣 自治政務次官を励まし、また出版を記念する会が開かれましたのが六月二十二日であったと記憶をいたしております。それから間もなしに新聞で報道するところにより、私も住吉連合の暴力団の幹部が出席をいたした事実を知りました。そこで、直ちに自治政務次官を呼びましてと思っておりましたそのやさき、私のところを訪ねてまいりまして、全く残念なことであり、遺憾千万なことでございました、かような釈明がございました。私も、全くよろしくない、かように申しまして、厳重に注意をいたしたのでございますけれども、ただ、政務次官の釈明によりますと、私は後でそのことを知りまして本当に情けなく思います。そのことが事前にわかっておりましたら、断じて切符を買わせるとか、あるいはさようなことをしないだけではなくて、出席してはならぬ、かように阻止すべきであったと思うのでございますけれども、後で知りまして、本当に残念なことでございました、今後断じてこういうことのないように戒心いたします。かようなことでございまして、それが端的ないきさつでございます。
○佐藤(敬)委員 警察にお伺いしますけれども、同じ参議院の予算委員会で志苫議員の質問に答えて小林刑事局長は、いわゆる全日警の内紛について現在捜査中と答弁しておりますが、その捜査の結果はどうですか。
○小林(朴)政府委員 お答え申し上げます。 この事件につきましては、私どもも新聞の報道によりまして端緒を得たわけでございますが、現在関係の警察、これは長野県とそれから東京でございますけれども、この二つの警察におきましてその事実の有無について調査中でございます。警察といたしましては、犯罪の容疑が具体的に明らかになりますれば、法に照らしまして厳正な処置をしたい、こういうふうに考えております。
○佐藤(敬)委員 そうすると、まだ捜査をしておって、その容疑についてははっきりしないということですね。
○小林(朴)政府委員 現在関係者からいろいろと事情を聴取しておるという段階でございます。
○佐藤(敬)委員 この新聞によってしか私どももわかりませんけれども、この中に染谷さんに関連して、また全日警の問題に関連していろいろな、ずいぶんびっくりするようなことが書いてあるわけです。いまこの中を一々言ってもしようがないのでやめますけれども、問題は「「全日警」の長野支社独立をめぐる内紛に、自治省政務次官・染谷誠自民党代議士が広域暴力団住吉連合の大幹部を使って介入、圧力をかけた一という疑惑が、二十一日までに関係者の話などから明らかになった。」こういうふうに新聞に出ているわけです。私どもは、自治政務次官、いわば私どもの仲間の人がこういうふうな問題を起こしたことについて非常に残念に思いました。後で政務次官に出席してもらってお聞きしたいと思いますけれども、この問題について、新聞によりますと、染谷氏は全日警の内部問題には一切関知してない、こういうふうに否定しております。しかし、同じ新聞紙上に染谷誠自治政務次官の秘書官の板倉昌輝氏、この人の記事が出ておりますが、板倉さんはいま染谷さんの秘書をやっておりますか。
○加藤国務大臣 私が政務次官に問いただしました点は数点ございましたが、その第一点は、先ほどお答えをいたしました出版記念・激励パーティーに出席をいたした問題でございましたが、いま一つは全日警の内紛に関与したかどうか、この問題でございました。この問題につきましても染谷政務次官は明確に、私は全く承知をしておらなかったのですと、ただ遺憾千万なことに私の秘書の板倉というのが関与いたしましたことは事実でございまして、本当に申しわけないことです。そこで直ちに板倉秘書を解任いたしました、かようなことでございました。その後うわさを伺いますと、郷里の島根県に帰っている、かようなことと承知をいたしております。
○佐藤(敬)委員 その板倉さんの話として、「片岡社長は後援会の有力者の一人で、私とは友人のような付き合いをしている。今度の件は、山崎」、この人はどういう人かわかりませんが、「山崎と中村」、これは独立しようとした人ですね。「中村が全日警本社の株を寄こせと言ってきたので、片岡社長が調べたところ(背後に)自民党のある先生の名前が浮かんだ。そのため、片岡社長が私になんとかならないかと依頼してきたので、私が知り合いの根津さんを通じて、川口さんに間に入ってもらった。染谷政務次官は全く何も知らないことだ。」こういうふうに書いてあります。問題は、この新聞によりますと、「中村氏は片岡社長が警備業法で義務付けられているガードマンの警備教育を無視したり、同法で禁止されている警備の下請け発注を強要する経営方針に不満を抱き、ことし一月に独立したいと同社長に申し入れた。」こういうふうに書いてあるのです。中村周一氏という人が独立したいと申し入れた。ところが、片岡社長がよく調べてみたところ、この中村さんの背後に自民党のある先生がおった。名前はわかりませんけれども、おった。そのために、これは大変だ、何とかならないかというので、これは秘書の板倉さんに頼んだのか染谷さんに頼んだのかわかりませんが、依頼した。そして住吉連合の相談役である根津さんを通して住吉連合の大幹部である日野一家の川口総長に間に入ってもらった、こういうようなことなんです。警察ではこのことについては、結論が出ておるかどうかわかりませんが、知っていますか。
○小林(朴)政府委員 いろいろの具体的な事実がそういうふうに出ておりますので、それについて現在、事情を聞いておる最中でございます。
○佐藤(敬)委員 これは言えるか言えないかわかりませんが、背後にいる自民党のある先生というのはどなたですか。
○小林(朴)政府委員 私ども、まだ具体的に事実を確定する段階に至っておりませんので、この席で申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
○佐藤(敬)委員 警察でも事実がよくわかっていない、それを信用しまして話を進めますけれども、染谷さんが知っていたかいないかよくわかりません。しかし、少なくとも政務次官の公式の第一秘書が事件の背後にいる自民党の先生への対抗上、片岡社長に頼まれて住吉連合系の川口総長を間に入れた、これは私が言うんじゃなくて、板倉さんがはっきりと認めておることなんですね。一体暴力団が間に入るということはどういうことか、これはだれの目にも明らかなことなんです。仲介に入るならば板倉さん自身が仲介に入ってくれればいいのですが、わざわざ暴力団を中に入れるというのはどういう意図であるか、このことはだれの目にも明らかなことであります。そういうことから、次官がこれを知らないと言っても、公式の秘書が暴力団の幹部を間に入れた、このことはやはり政務次官としても批判されなければいけないと思います。非常に残念だけれども、批判されなければいけないと思います。 同じ警察の白書にこう書いてある。「暴力団による不法なあるいは反社会的なサービスに対する根強い需要が存在する」、この警察白書にはっきり「暴力団による不法なあるいは反社会的なサービスに対する根強い需要が存在する」と書いてあるのです。この全日警事件は、まさにこの暴力団の不法、反社会的なサービスを利用した、しかもこれは政務次官が利用したという、本人か秘書かわかりませんが、とにかく関連して利用しているということは、まさにこの上司である大臣が出した警察白書を逆なでするような、何とも言えないいやな出来事だ、こう思うのです。 そこで大臣にちょっとお伺いしますけれども、これは新聞で見る限りにおいては、後で知ったとか、知らぬ存ぜぬ、こういうことで通す、こういうようなことのようでありますけれども、自治政務次官というのは、国家公安委員長を兼ねている自治大臣を補佐するいわば自治省の副大臣というか準閣僚、こういう立場にあるわけです。だから内部的には、私は知りません、こう言って通るかもしれないけれども、国民に対しては、私は一切あずかり知らぬ、こういうのでは私は通らない、こういうふうに思いますけれども、大臣はどう考えます。
○加藤国務大臣 私は国家公安委員長を兼ね、かつまた、北海道開発庁長官をも仰せつかっておりますけれども、しかし事務の所掌は明確に区別をされておりまして、自治政務次官はまさに自治省のみに関しまするその職でありますことは申すまでもないことでございますけれども、しかし、世間一般の方は必ずしも各省庁の明確な仕分けを理解いたさず、私が国家公安委員長を兼ねておりますことによりましてあるいは誤解があろうかと思うのでございまして、したがって、かようなことにも十分に留意をいたしまして、挙措動作等につきまして慎重な態度をとってまいらなければならぬ、また世間に誤解を与えないような努力もこれまた必要であろうか、かように考えます。
○佐藤(敬)委員 警察白書に「このような暴力団の存在を支え、暴力団犯罪を助長するような社会的土壌を崩壊させるための息の長い国民的な努力が必要とされよう。」こういうふうに書いて、国民の協力を強く求めておるわけです。したがって、もしこのまま、私は知りませんでした、後から知ったので責任はありません、こういうようなことがどこまでもまかり通っていくならば、思いを新たにして暴力と闘うというような福田総理のせっかくの言明でありますけれども、国民はもうだれも、政府が本気で暴力団を根絶しようとしている、こういうふうには受け取らないと思うのです。こういうことがこのまま知らぬ存ぜぬでまかり通っていくようなことになれば、警察の取り締まりに協力する人はいなくなるのじゃないか。だれだって自分の手首をスープにされたくはありませんから、そういうことを押し切ってなおかつ警察に協力する、こういうことを幾ら警察白書で求めておっても、これはだれも協力しなくなる、こういうふうに思うのですけれども、大臣どう思いますか。
○加藤国務大臣 暴力を根絶してまいりますには、いま御指摘になりましたように、警察白書にも末尾に記載し、これがいわば警察の基本的な考え方、かように理解をいたしているところでございますけれども、やはり何となく暴力団を容認いたしますような、そういう土壌がありますことが本当は困ることでございますから、そういう土壌をもぶち壊す最大の努力が必要でございます。 そこで、いま御指摘がございましたように、政務次官は、出版記念会に出席をいたしたことを知らなかったとは申せ、しかし責任が皆無であるなどということを、私ももとより考えておりませんし、政務次官も考えてはおらないことを私はよく承知をいたしており、ですから、本当に相済みませんでした、かように釈明もし、かつまた陳謝もいたしておりますし、かつまた秘書が関与いたしたことは新聞報道にも明確になされていることであり、また政務次官もそのことを是認をいたしておるのでございまして、だからこそかような秘書を手元に置くことは許されぬ、かような決意のもとに直ちに解任をいたした、かように承知をいたしておるのでございます。過ちは過ちとして率直に認め、今後は断じてさようなことはあってはならぬ、かような強い決意でございますから、再びかようなことを繰り返すことは絶対にないと思うのでございまして、私といたしましても、かようなことをよい教訓にいたしまして、今後暴力団対策に真剣に情熱をかけて取り組んでまいらなければならぬ、かような決意を新たにいたしております。
○佐藤(敬)委員 十月十二日の毎日新聞ですが、それによりますと「辞任などの問題や、政治家としてのモラルについては「六月末に日頭で加藤自治大臣にやめた方がいいか相談した。加藤大臣は“このくらいなら辞めなくてもいいだろう”と言ったので……」」と染谷さんが言ったと書いてあるのです。このことは事実ですか。
○加藤国務大臣 政務次官とは長い時間話し合いをいたしまして、そしていまお答えをいたしましたことのほかに、さらに何点か私はただすべき点はただしたのでございます。そうして政務次官か、ら進退伺いに関します内相談のような形で私に話があったのも事実でございまして、私に任命権がございませんので、進退伺いをいたすべきかどうか、このことについて内々私の考え方を打診いたした、こう私は理解をいたしております。そこで、この程度のことならやめなくてもいいだろうなどという端的な言い方ではもとよりございませんで、それは君、全く不用意だったよ、自分の秘書だから、秘書の行動に関しては十分に監視もし、指導もしていかなければならぬのに、本当によろしくないことだった、また住吉連合の幹部が出席をしたことについては、それはなるほど知らなかったであろう、知らなかったであろうけれども、しかし、そのことによって道義的な責任が直ちに解除される、かようなものではありませんよ、私としては、自治省と同時に国家公安委員会もお預かりしており、かようなことに対しては本当によろしくない、こういう気持でいっぱいだ、だけれども、君の過失の程度は、濃淡はあろうけれども、過失は過失として、君に故意がなかった、このことだけは自分も十分に理解をした。そこでいまこの段階で進退伺いということでなくてもよろしく、私からも厳重に君に注意をするし、かつまた官房長官にもこの趣旨は報告しておきますよ、かようなことで話を終わりましたのが真相でございます。
○佐藤(敬)委員 私はこの記事を読みまして、直接記者にこういう電話がかかってきたのかどうかわかりませんけれども、非常に残念に思ったのです。大臣は暴力を取り締まる最高責任を持つ国家公安委員長で、みずから警察白書において、さっきから申し上げましたように「社会の中に暴力団の存在を容認し、あるいは支えるといった側面があることも否定できない。」と言い、いまもその話を残念だと言われております。さらに「暴力団による不法なあるいは反社会的なサービスに対する根強い需要」があることを警察白書で慨嘆しておられる。そして国民に協力を強く求めておるわけです。その大臣を補佐するところの政務次官が、日本で二番目と言われる暴力団の大幹部と親交があって、それがパーティーに出席し、その不法、反社会的暴力を利用して、秘書かだれかわかりませんが、会社の内紛に介入した、こういう疑惑が暴露されておるということは、いま大変な問題になっておる暴力団事件の最中にこういうことがあったのに、このくらいの程度ならやめなくてもいいだろうというふうに言っている。まあいま大臣からいろいろお話を聞いてわかりましたけれども、これぐらいならやめなくてもいいだろうというこの言葉、非常に不用意な言葉じゃなかったかなと思うのです。これは大臣がそう言ったのではなくて、染谷さんがそう言ったのかもしれません。一方では警視庁が、この間の新聞に出ていましたが、警視庁組織暴力犯罪取締本部をわざわざ設けて、この間の十三日の朝、幹部百六十九人を含む暴力団三百八十五人を恐喝、傷害などの疑いで逮捕し、ピストルを八丁、日本刀を三十一振り、覚せい剤、大麻五キロを押収した。住吉連合大日本興業会本部など五百八十八カ所を家宅捜索した。一方では警察が大変な苦労をしているのに、一方ではこんなことぐらいならやめなくてもいいだろうというような新聞記事が出るという、私は非常に意外な感じというか、不謹慎じゃなかったかなという感じがいたします。染谷さんにももちろんその責任はあると思いますが、大臣だって政務次官の直接の上司ですから、やはり大臣もある程度の責任を感じてもらわなければいけないのじゃないか、こういうふうに思います。いま大臣からお話がありましたので、その件についてはもう結構ですからおきます。 それで、問題になった全日警という会社についてちょっとお伺いしますが、この会社はどんな会社ですか。
○森永政府委員 お答えいたします。 全日警は、所在地が東京の中央区銀座一丁目にございまして、設立は昭和四十一年の十月八日でございます。資本金が二千七百万。警備業を開始いたしましたのが、届け出が四十七年十一月十五日でございます。これの役員でございますが、社長が片岡直公氏でございます。警備員の数でございますけれども、ことしの六月末現在で千二百五十六名ということになっております。本社のほかに支社が十二、営業所が十二ございまして、警備業務を行っておるわけでございます。
○佐藤(敬)委員 この全日警という会社、いろいろなことがあったように書かれてあります。この会社は警備業法違反が過去にあったというふうなことが書かれてありますけれども、その事実はありますか。
○森永政府委員 全日警が警備業を営みました以降、警備業法違反等によって行政処分をやった事実がございます。 その主なものを申し上げますと、その第一回目は昭和四十八年の八月二十八日、これは静岡支社で起こったものでございますが、警備業法第七条、第十五条違反ということで営業停止五日の処分にされております。これは、欠格事由に該当します前科を持っておる警備員を警備業務につかせておった、それに対して指示命令を出したのですけれども、それを無視して営業しておったということで処分をしたわけでございます。 それからその二つ目は、五十年の六月六日でございます。これは大阪支社でございます。これは警備業法の第七条、第十二条、第十四条違反で指示処分をいたしております。これも簡単に申し上げますと、十八歳未満の少年を警備員として雇用しておりまして、延べ二百一回これを警備業務につかせておったということで、早速こういうものを排除しなさい、それから採用時に十分注意しなさいというような意味の指示処分をいたしております。 それから三つ目は、神奈川県の問題で横浜支社の問題でございます。これは職安法の第四十四条違反と警備業法第十四条違反で、行政処分は指示処分をいたしております。それで職安法違反につきましては罰金刑に処せられております。これは横浜の支社が東神警備保障会社と労働供給の契約をいたしまして、よその会社の警備員を供給を受けて自社の警備員ということで使っておった、こういうことで職安法違反に該当しましたし、警備業法違反にも該当したということで処分をしたということでございます。 四つ目は東京の本社でございますが、これも先ほどの横浜支社との関連の事件でございまして、これは行政処分としては指示処分をいたしております。それから職安法違反につきましては同様罰金刑に処せられておる、こういう状況でございます。 そのほかにもいろいろ警備員による非行が起こっておりまして、これにつきましては立入検査その他を実施いたしましたところが、警備業法違反というものがはっきり出てまいっておりません。しかしながら、治安の面から見ましても重大な問題であるということで厳重処分にした事件が数件ございます。これは省略をいたしますが、御質問がございましたらお答え申し上げたいと思います。
○佐藤(敬)委員 もう一つ、何かに書かれてあるので聞くのですが、名古屋支社でもって伊勢神宮の警備の契約を全日警と日精警という会社が共同で契約しているけれども、実際は日精警に下請をさせている、こういうふうな事実があるといって何かに書いてあるのですが、こういう事実はありますか。
○森永政府委員 お答えをいたします。 確かにただいま先生御指摘になりました事実はございます。 その概要を申し上げますと、これはことしの四月一日でございますが、全日警の名古屋支社と三重県の伊勢市にございます日精警備保障会社と連名で伊勢の神宮庁との間に神宮庁庁舎の機動巡回警備についての契約を行っております。しかしながらこれについては、実際は日精警備保障会社だけがこの警備業務を行っておりまして、全日警は実際やっておらないわけでございます。しかしながら、この事務手続の費用ということで契約金の一部をもらい、受け取ったという事実がございます。 それで、本件について愛知県警で全日警の名古屋支社に対して立入検査を実施いたしました。この警備業法違反その他の法令違反がないかどうかということを厳重に調査したわけでございますが、警備業法違反は存在いたしませんで、ただこれは労働基準法違反あるいは職安法違反の疑いがあるということで、これも労働省に照会をしたわけでございますけれども、これはよその会社の警備員を自分のところで使ったといういわゆる労働者の供給禁止の違反には該当しないということで、違反は成立いたしませんでした。しかしながら、私どもとしては、これは好ましいことではございませんので、やはり契約した以上は責任を持ってやってもらわなければいけない、そういうことで注意をいたしております。
○佐藤(敬)委員 いまのは会社そのものに対するあれですが、ガードマンのいろいろなトラブルがあるのですね。これは新聞に最近出たことですから記憶新たなることですが、四月の十四日に全日警の二人のガードマンが乱闘騒ぎを起こして、二人とも傷害容疑で千葉地検に書類送検されている。さらに、これに対して千葉県警の空港署からも厳しく警備責任者が注意されたにもかかわらず、五月八日に、成田ニュータウンの中の日航男子寮の警備のガードマンが二人で、非番ではあるけれども、酒を飲んで暴れて玄関の窓ガラスを壊した、こういうような事件があった。それで、そのために運輸省航空局新東京空港事務所の警備、いわゆる管制塔の警備から外された、こういうことが実際にありましたですか。
○森永政府委員 ただいま先生御指摘になりました二件の事実は確かにございました。 それで、一件目の成田空港で全日警の警備員が乱闘騒ぎをしたということにつきましては、警備員の二人が、一人の方が勤務態度が悪いということで注意をしたことから口論になりましてけんかになったということで、双方けがをいたしております。これは事件といたしまして送致をいたしましたところが、一人が起訴猶予、一人が罰金一万五千円に処せられておりまして、この両名とも早速退職をいたしております。 もう一つの事件でございますけれども、これは全日警の成田支社の前田という警備員が同僚と酒を飲んでおりまして、帰るのに、寮に立ち寄って、同僚の警備員に自分の家まで送れということを言ったところが、勤務中だということで断られたので、腹いせ紛れにこの寮のガラスを割った、こういう事件でございます。これはささいな被害でございましたので、示談をいたしまして処理をしております。 それから、それに基づいて運輸省の新空港事務所の警備から外されたんじゃないか、こういう御指摘でございましたけれども、確かにことしの四月末に契約更新すべきところを契約されないで、結局別の警備会社にかわっております。表現を変えれば外されたということになろうかと思いますが、しかし、これもまあ運輸省の事務所に確かめたのですが、必ずしもこれによってというだけではないようでございますけれども、これらも原因になっていることは事実だというように私どもは思っております。
○佐藤(敬)委員 このほかに、六月十三日に、福岡市内のRKB毎日放送主催の住宅展示会の警備をしていた全日警のガードマンが、会場内にあった現金そのほか七十二万円を盗み出して博多署に逮捕された、こういうような事件もあるようです。 それでお聞きするのですけれども、警備業法では、第十一条で「警備業者は、その警備員に対し、この法律により定められた義務を履行させるため、総理府令で定めるところにより教育を行なうとともに、必要な指導及び監督をしなければならない。」こういうふうにありますね。結局、教育というものはこの警備業者にとっては非常に重大な必須条件になっている。こういうことで議事録を調べてみますと、この法律が成立するときも大分問題になった条項であります。この総理府令で定める教育というのは、あらかじめ教育計画を作成して、警備業開始届出書の届け出事項として公安委員会に届け出たそれによって忠実に実施しなければならないというふうに義務づけられております。その教育の実施結果については、営業所ごとに備えつけることを義務づけられている警備員名簿に、各人ごとに教育年月日、教育時間を記載することが必要である、こういうふうに言われております。 私はそれに関連してお聞きするのですが、全日警は、会社はもちろん、その従業員がいまのように不祥事件が次から次へと連続して起こっておるようで、どうも、これから見ると教育が十分に行われているとはとうてい思えない。事前教育二十時間、事後教育年間十時間、特例教育五時間以上、こういうふうに実施しなければならないようになっておりますけれども、これは正確にこのとおり実施されておりますか。
○森永政府委員 確かに、警備業というのは人の生命、身体、財産をお預かりする大変重要な仕事でございますので、これの採用あるいは教養等については厳重に法で義務づけをいたしております。教育、指導、監督等につきましては、先生御指摘のように第十一条によって定められ、それに基づいて総理府令で細かく規定をしておるわけでございます。その内容については、先生御指摘のとおりでございます。 これを実際全日警が実施しているかどうかということでございますが、警察といたしましては、これらの立入検査等が全国ばらばらになってはいけないということで、少なくとも年二回以上立入検査をやって、特に採用、指導、監督、教養の問題については検査をするようにいたしております。この全日警についても十分調べましたけれども、これは完全に実施しております。それ以外にも、先ほど来御指摘になられました事犯がいろいろ発生するごとに、臨時に立入検査も実施いたしておりますし、またそのほか、必要によって立ち入りをやっているわけでございます。その結果によりますと、これは行政処分の対象になったものは別といたしまして、それ以外の問題については、現在のところ問題はございません。少なくとも、形の上では法令で定められておるところの教育訓練の所要時間は消化いたしております。 しかしながら、これはむしろ内容の問題でございますので、内容が十分であるかどうか、先ほど来御指摘になっておりますように、いろいろ警備員による非行事件等が多発をいたしておりますので、その点については今後さらに重点的に立入検査を実施いたしまして、内容をよく検査をいたしまして、必要によって指導監督をしてまいりたい、このように考えておるわけでございます。
○佐藤(敬)委員 現在、全日警は、新東京空港事務所の警備を外された後も日航と契約して、自主警備の半分ぐらいを続けて請け負っているというふうに言われておりますが、日航のどなたでしたか、このとおりですか。
○野原参考人 野原でございます。 全日警とは、四十七年以来警備を委託しておりまして、現在成田ではいわゆるA地区というのがございまして、旅客ターミナル、貨物ターミナル、それから私どものオペレーションセンターのある地区と、ランプの中の航空機の警備を委託しております。 一方、B地区というのがございます。これは整備の方でございますけれども、こちらの方の施設及びランプ場の航空機の警備は成田警備に委託しております。
○佐藤(敬)委員 野原さんにもう一遍お伺いしますけれども、さっきから質問、答弁でわかりますように、この空港事務所、管制塔の警備を外さなければいけないような警備会社を、同じ空港にいて日航がそのまま警備を続けさせているということは、契約者は別だからそれでいいとはいうものの、同じ空港の中で片っ方が危険だと言って外しているものを片方がそのまま使っている。特に日航は、この空港を一番多く使用している大手でありますので、その点を考えると私どもは少しおかしいように思うのですが、どうして警備を続けさしているのですか。
○早川説明員 日本航空からお答え申し上げます前に、先ほど警察庁の保安部長からお話がございましたが、全日警と航空保安事務所の契約の関係についてちょっと補足説明をさしていただきたいと思います。 成田の開港が当初三月三十一日と予定されておりましたけれども、その際は公団が空港全域にわたりまして原則的に警備を行っておったわけでございますが、情勢が非常に緊迫化いたしましたために、空港事務所の関係、これはセンタービルの五、六、七階でございますが、その関係については、航空保安事務所みずから警備を強化したいということでございましたので、実は当初その地域にございます成田警備保障、成田空港警備及び全日警にそれぞれガードをしてもらえるかどうかということを打診いたしましたところ、その当時は全日警以外は、空港周辺の需要拡大のためにこれを受け入れる体制をとれないということで、五十三年三月二十五日から三月三十一日までの間及び五十三年の四月一日から五月十日までの間、当初は三月三十日の開港予定でございましたので、開港後約一カ月余を見込みまして、一社だけでございましたので、随契でもってこの契約を行ったわけでございます。 しかしながら、三月二十六日の乱入事件等がございまして、開港が五月二十日というように予定され、その後さらに長い間警備の必要があるのではないかということで、このような随契というような形で長期間契約するということは会計法上問題がある、さらに警備体制もかなり強化する必要があるということから、その後を受けます形につきましては、成田空港警備と全国警備保障それから全日警の三社に競争入札をいたさせました。 今年度いっぱいということでございますが、単価契約、つまりそのときどきの状況に応じまして必要警備員数が変わるということでございますので、その単価につきまして入札をさせましたところ、成田空港警備が落札をした。したがいまして、五月十一日以降、具体的には成田空港警備が警備に当たっている。この際、先ほど申し上げましたように、競争入札に際しましては全日警も三社のいわゆる応札者のうちに入れておりまして、いろいろうわさはあるかと存じますが、純粋の普通の会計手続に従いまして処理をいたした、こういうことが現状だと考えております。
○佐藤(敬)委員 いま早川監督課長からお話がありましたが、日航の方はどうですか。
○野原参考人 私どもの方は、先ほど申し上げましたように、四十七年から全日警さんに警備を依頼しておりまして、それから六年間実績を見まして全然問題はございませんし、非常に優秀にやってもらっております。特にわれわれの方の機材は、一機百億もするような機材でございますので、非常にその辺は注意しておりますのですが、従来の全日警の警備体制については特に問題はないということで、そのまま続けておりますし、われわれが委託しております業務につきましては、八十名以上のガードマンを必要とする相当大規模な警備体制でございますので、そう簡単に他社がそれに応ずる能力があるということでございませんので、続けて全日警を使用している次第でございます。
○佐藤(敬)委員 さっきの森永保安部長の答弁と大分違うんですがね。さっきの森永さんでは、それだけではないけれども、そういう事件があったので外れたんじゃないか、こういうふうに言っていますが、いまのによると、入札して落ちたんだ、こういうふうな話です。しかし実際問題として、この会社はかなりいろいろな問題がありまして、いま話があったように、会社自体としてもいろいろな問題を起こし、またガードマンもいろいろ問題を起こしておるわけで、私どもとしてはこれはそういうような意味から結局外れたんじゃないか、こういうふうに考えるわけで、そういうような危険なのをまた日航が使っているということにちょっとおかしいなという感じをいま持ちました。 そうすると、全日警は、こういうようないろいろな問題があるにもかかわらず大変優秀な警備会社である、だからもう使っていても一向構いません、こう言うのですか。
○野原参考人 いろいろな事件があったということは、新聞で拝見しております。それでこの件につきましては、全日警の幹部の方にお話ししたところ、その事実を否認しておりますし、それからいままで申し上げましたように、過去の実績としては非常によくやってもらっておるということから判断しまして、この事件でいま司直の手にゆだねられておるわけでありますが、その決着が出次第、その結果いかんによってはまた再考慮することもあり得るということでございます。
○佐藤(敬)委員 もう一つ日航にお伺いしますが、契約をする際に、全日警から契約の添付書類みたいな形で、第十二期の決算報告書というのが出ていますね。
○野原参考人 私がいま手元に持っている資料には、第十期までしか入っておりません。
○佐藤(敬)委員 第十二期を持っていなければしようがありませんから、これはやめておきます。 運輸省並びに監督官庁である警察にひとつお願いしたいんですけれども、さっきから見ているとおり、非常に大きな問題がごたごたして全日警の内部にあるわけなんで、どうかひとつ教育の問題、これはまかり間違えば命にかかわる問題ですから、教育その他については形式的じゃなくて内容も充実するように、十分にひとつ監督していただきたい、こう思います。 なお、十五分から染谷次官が出席されるそうでありますので、その点については、いま染谷さんが出席されてからいろいろなことをお伺いすることにして、一応これで私の質問を終わります。
○木村委員長 速記をとめて。 〔速記中止〕
○木村委員長 速記を始めて。 それでは、佐藤君。
○佐藤(敬)委員 染谷次官に出席していただきました。それで染谷次官に二、三お尋ねをいたします。 いま大臣その他にいろいろ御質問をいたしまして、政府の高官がこういうようなことで新聞に書き立てられているということは非常に残念なことであります。私ども同じ地方行政の中で毎日顔を合わせている次官なので、非常に残念に思っておりますが、このことについて、時間がないので二、三お尋ねをいたしたいと思います。 まず、新聞にあなたの出版記念と励ます会に住吉連合の堀政夫総長その他の大幹部が出席しておった、こういうふうに書かれておりますが、これは事実ですか。
○染谷政府委員 出版記念・励ます会というものは後援会で行ってもらったものであります。私個人として実行計画につきまして一切お任せをしておったわけであります。したがって、当日暴力団と目される人が参加することも、していたことも承知をいたしておらないわけであります。しかし、終了後そのような話を聞きましたので、調査をしてみましたが、地元に対しましては、後援会役員を通して招待状を一部配付をしてあるそうでありまして、それが流れたものではないか、このように承知をいたしております。
○佐藤(敬)委員 そうすると、そのときは知らないで後から知ったということだと思います。しかし、これも新聞等で拝見しますと、この堀さんはあなたとは先代からのつき合いで、家もすぐそばであるし、顔見知りで非常によく知っておる、こういうようなことでありますが、どのぐらいの人が出席したかわかりませんけれども、そんなに親しいあれだったらば、出席しているときわかりそうなものですが、全然わからなかったのですか。
○染谷政府委員 堀さんは三十年来近所に居を構えておりまして、顔は知っております。正月にあいさつ程度には参りますが、当日大体約三千五百名ぐらいの方々がお見えになっておりまして、私の方は壇上におったものですから、全然顔を合わせる機会もなく、わからなかった、このようなわけです。
○佐藤(敬)委員 時間がないので非常に残念ですが、次から次へとお聞きします。 いまも質問しましたが、全日警という警備会社、この警備会社から中村周一という人か独立しようとしておった。ところがよく調べてみたら、その背後に自民党のある先生の名前が浮かんできた。そこでこれに対して普通の人じゃ対抗できないので、あなたに頼んで、そして住吉連合に、この新聞によりますと、独立つぶしの仲介をあなたに依頼した、こういうふうに書かれてあります。このことにつきまして、実際にあったかなかったか、その点をお聞きしたい。
○染谷政府委員 全日警の問題は、私の秘書が個人的な交友関係でそのようなことに関係したらしく報告をされました。実際に、そういうことから私の方でよく承知していなかったのですが、いずれにしても国会議員の秘書である立場で疑いを持たれるような行動があったということから、この話を聞いた時点で現在退職させております。
○佐藤(敬)委員 さらにまたお聞きしますが、この片岡社長が調べたところ、背後に自民党のある先生の名前が浮かんだ。この先生のことはあなたは御存じですか。
○染谷政府委員 つまびらかにしておりませんので、わかりません。
○佐藤(敬)委員 つまびらかにしないということは、少しは知っているけれども詳しくは知らないということですか。
○染谷政府委員 これは秘書からの報告ではなく、第三者の話でありますから、信用できませんので、一応そのような報告をしたわけです。
○佐藤(敬)委員 そうすると、その秘書からではなくて、ほかの人から自民党のある先生の名前をお聞きしたのですか。
○染谷政府委員 そうであります。
○佐藤(敬)委員 そうすると、あなたはこの名前を知っておるわけですが、どなたですか。
○染谷政府委員 これはうわさでありますから、ここで発表することは差し控えます。
○佐藤(敬)委員 うわさか……。これを私はなぜ聞くかといいますと、どうもこういうことに政治家が両方に入って、そうしてその間に暴力団が入っているというような典型的な例なので、できればこれを自後のあれをなくすために明らかにしたいと思っておったのですが、あなたは名前は知っておるわけですね。——まあ、いいでしょう。 それで、お伺いしますけれども、こういうふうにも書かれてある。「この長野問題が表面化した一月から七月にかけ、片岡社長は「染谷代議士に渡す」と数回にわたり多額の小切手を本社経理課から持ち出し、再三、衆院第二議員会館の染谷代議士の部屋を訪れた。」こういうふうに書いてありますが、これはどうですか。
○染谷政府委員 私、ほとんど自治省におりまして、会館へも行っておりませんので、会っておりません。
○佐藤(敬)委員 そうすると、こういうことは一切なかった、会ってもいない、こういうことですね。
○染谷政府委員 全日警の問題につきましては、そのとおりであります。
○佐藤(敬)委員 それからあなたのパーティーで板倉秘書の話として、新聞によりますと、「片岡さんにもパーティー券三百枚を渡した。」こういうふうに書いてありますが、これは事実ですか。
○染谷政府委員 その話が新聞で報道されたということで、調べてみましたところ、片岡社長は一枚購入しております。
○佐藤(敬)委員 そうすると、一枚だけ購入して——「三百枚を渡した。」というのは新聞に書かれてあるというのですけれども、これはあなたの第一秘書、いまはやめたそうですか、板倉第一秘書が、この記事として「片岡さんにもパーティー券三百枚を渡した。」とはっきり書いてあるのですよ。それといまのあなたの一枚しか渡さないということとはどういうふうにつじつまが合うのですか。
○染谷政府委員 その板倉秘書が渡したという話については、私の方は承知をしていないのですが、結果的に買った人の名簿を調べてみたところ、片岡社長が一枚購入してある事実を報告を受けております。
○佐藤(敬)委員 そうすると、こういうことですね。住吉連合の堀総長らが出席したのはあなたは全然知らなくて、後からわかった、それから全日警の独立つぶしの仲介を依頼されたこともないし、それにあれしたこともない、それから金も一切受け取ってはおりません、パーティー券はおれは知らぬ、後から調べたら一枚しかない、こういうようなことで、実際にパーティーから全日警内紛介入、こういうような疑惑というものは一切私にはありません、こういうことを明言、断言できますか。
○染谷政府委員 明言して断言いたします。ただ、いずれにしても今後いささかも疑惑を持たれるようなことのないように十分注意をしてまいりたいと思います。
○佐藤(敬)委員 最後にお伺いしますけれども、あなたはこの事件に対して、自治大臣に身分の進退の問題についてお伺いしたそうでありますが、現在この問題に対してどういう責任を感じ、これからどういうふうにしようとされていますか。
○染谷政府委員 新聞に出た時点において自治大臣にもおわびを申し上げました。 そこで、現在の心境としては、いま申し上げましたように、今後もいささかも疑惑の持たれないような行動をしてまいりたい、このように思っております。
○佐藤(敬)委員 それはあたりまえですけれども、実際にあなたは知らないかもしれないけれども、あなたの公式の第一秘書が全日警の問題に介入しておる、さらにまた、あなたのパーティーに住吉連合の人たちが来ている、こういうことは大体事実なようであります。したがって、ただこれから気をつけますということでは、時間がないからやめますけれども、ちょっとやはり物足りない、世間の人がそれで納得するかどうかという問題があると思います。自分の進退も含めて一体どういうふうにいまあなたは考えているのか。特にいまは暴力団問題が大変大きな、世間の耳目を集めて、衝撃的な事件も起きている。その中で、こういうふうな疑いを持たれたということは大変な問題だと思うのです。私どもは同僚として非常に残念だと思います。そういう意味であなたはどういうふうに考えられているのか、もう一遍決意をお聞かせ願いたい。
○染谷政府委員 今度の一連のこのような問題がどういうことから起こってきたのか私自身も理解に苦しんでおりまして、いま申しましたように、今後十分行動にも気をつけていきたい、こう思っているわけであります。
○佐藤(敬)委員 どういうところからこれが起きてきたか私も理解に苦しむ、これから気をつけます。非常におかしいと思うのですよ。どういうところからこれが起きてきたと言ったって、あなたがパーティー開いたから起きてきたわけだし、こういう問題があるから来たのであって、あなた、私は全然知りません、どういうところから起きたか理解に苦しむなんということは、私はまことに無責任な発言だと思いますよ。どうですか。
○染谷政府委員 いまの、パーティーを開いたことは、実質的に後援会主催で開いておりますが、これの参加について私どもも招待をしたわけでも何でもありませんので、全く承知をしていない。 全日警の問題も、実質的に板倉秘書が個人の交友関係で話をしていたことがここまで来てしまったようでありますが、こういうことについて、どういうことでこういうことになったか理解に苦しむということを申し上げたわけであります。
○佐藤(敬)委員 やはりこの板倉さんが話している、背後にある自民党のある先生と、この名前が出てきたことは非常に問題になると思いますが、おたくは名前は知っているけれども話せない、こう言うのですから、本当は無理に聞きたいところだけれども、聞く時間もありませんから、やめておきます。 こういうことの再び起こらないように、十分に気をつけていただきたいということをお願いいたします。 終わります。
○木村委員長 午後一時四十分より再開することとし、休憩いたします。 午後零時三十四分休憩 ————◇————— 午後一時五十二分開議
○木村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件について質疑を続行いたします。中山利生君。
○中山(利)委員 われわれ衆議院の地方行政委員会が、去る九月の五、六、七と三日間にわたりまして、埼玉、栃木、茨城、千葉と地方行政についての視察を委員長以下で行いました。先般その報告書ができたわけでございますが、いままでのような報告書を提出するだけで事を済ますということでは実りが少ないのではないかという委員長の方針もありまして、視察の間に地方からいろいろな、大変多岐にわたっておりますが、要望があった点につきまして、その一部について各省庁に質問という形で委員会の視察についての仕上げをしようということで御質問を申し上げたいと思います。 時間がありませんで、非常に項目が多いものですから、まとめて質問をいたしますので、簡潔に、また前向きの御答弁をお願いしたいと思います。 各県あるいは市町村で一番問題になっております財政制度に対する要望が非常に多かったわけでございますが、これも従来六団体を初めいろいろなところから要望をされたのと大体軌を一にしております。たとえば国と地方の行政事務配分、それから機関委任事務の整理、交付税率の引き上げ、地方債の増額、あるいは政府資金、公庫資金の拡充、適債事業の拡大、それから税源をもっと地方へも配分をしてほしいということ、超過負担の解消といったような従来と同じような趣旨の要望が多かったわけでございますが、来年度も引き続き地方財政は厳しい状態が予想されますし、この後も明るい見通しが立てにくいような状況でございます。従来の高度成長期のように予定しなかった税収というものが入ってくる、そういうことが望めない低成長下の国の経済情勢の中で、この地方財政というのをどうしていくのか。ここ数年のような借金借金ということを続けていくわけにはまいらないと思いますが、きょうは森岡局長も見えておりますので、今後の財政の方針等について、ひとつ哲学的な御回答をお願いしたいと思います。
○森岡政府委員 ただいま御指摘のように、昭和五十年の景気の著しい落ち込み以来、国家財政、地方財政ともに大幅な財源不足が生じており、しかも景気回復の基調が比較的緩慢でございますので、国税収入、地方税収入とも伸び悩んでおります。一方、福祉の充実あるいは社会資本の整備という観点からの歳出の増加要因というのは依然として強い基調にあるわけでございますので、全体といたしまして財政収支のギャップがだんだんと大幅に拡大しつつあるというのが現在の事態でございます。 これに加えまして、一日も早く景気浮揚を図りまして経済を安定成長の路線に乗せたいということで、各種の施策の選択が行われているわけでございますけれども、民間経済の自律回復力が非常に弱い事態でございますので、どうしても財政が思い切って前に出て最終需要を拡大していくという景気政策をとらなければならない。そのようなことから、公共事業を初めとした各種の公共投資の大幅な拡大が続いているわけでございます。それが財政収支のギャップ、財源不足をさらに大幅に拡大していっているというのが現在の偽らざる事態であろうと思います。 そこで、これに対処いたしますためには、御指摘の中にもありましたように一私どもといたしましては、中長期的に考えまして何としても地方財源の充実を図っていかなければならないわけでございますが、一般財源は、御承知のように地方税及び地方交付税が大宗をなしております。地方税については、現在の税制のもとにおいて住民税あるいは事業税、固定資産税という基幹的な税目がございますけれども、これらについて時宜に応じた税制の合理化を行ってまいりまして、できるだけ税収の増額を図っていくことが必要であろうと思うのであります。 しかし、同時に、調整財源であります地方交付税について、並行してその拡大を図っていかなければならぬわけでございますが、ただ、地方交付税は、御承知のように国と地方のいわば双方の財源になっております国税三税をそれぞれ分け合っておるわけでございます。交付税率の引き上げについての地方団体の要請は最近とみに強まってきておりますけれども、何と申しましても全体としての国税三税の伸び悩みがございますので、交付税率の引き上げという強い要請にもかかわらず、現時点ではなかなかそれが実施に移し得ないというむずかしい状況にあるわけでございます。したがいまして、やはり中期的に見ますならば、国税、地方税を通じまして租税負担の増加を国民に理解を求めていくという方向に進みませんと、地方自主財源の強化ということも、現実問題として日程に上ってくることがなかなか困難な状況にあると思うのでございます。 そういう意味合いで、政府の税制調査会でもいろいろ御検討がなされておるわけでございますが、新税の問題あるいは現行税制の枠内での租税負担の増徴の問題 これらにつきまして真剣な検討、努力をぜひお願いしたいと思っておる次第でございます。 なお、これに関連いたしまして、税源を国から地方に移譲するということ、あるいはまたそれとうらはらの関係で国と地方の行政事務の配分につきまして合理化を図っていくことを並行して検討していくことがぜひとも必要であろうと思います。 さらに、地方債の果たす役割りでございますが、現在の状況のもとにおきましては地方債が非常に多額に発行されております。地方債が累増してまいりますことは、長期的に見まして地方財政の健全化という観点から申しますと問題がございますけれども、現在の財政が置かれております環境からいたしますれば、地方債で財源を確保していくことがある程度拡大していくことはやむを得ない状況であろうと私は思うのであります。その場合に、政府資金あるいは公営企業金融公庫資金といういわば良質な資金をできるだけふやしていく努力は、従来も続けてまいりましたが、今後とも引き続いて進めてまいりたい。 さらに、御指摘の超過負担の解消の問題がございますが、これにつきましてはかねがね努力は続けられておりますけれども、なお必ずしも十分とは申せないと思います。ことに、補助単価につきましては相当改善されてまいりましたが、補助の条件、たとえば対象範囲でありますとかあるいは対象面積でありますとか、そういう点につきましてなかなか渋い面がございます。社会経済も進んでおるわけでございますから、それに見合った改善も政府各省にぜひやってもらいたいということで、私どもも今後その点について強く要請を続けてまいりたい。 各般にわたる地方財政健全化のための課題は山積しておると思いますが、一つ一つ着実に、できるものから実現して地方財政の将来にわたる健全化を確保してまいりたい、かような所存でございます。
○中山(利)委員 大変丁寧な御答弁でございまして、自治省が地方の行財政の要望について非常な努力をされていることはよくわかるわけでございますが、いまお話にありましたように、交付税率を引き上げるだけで物事を解決することはできない、また地方に税を譲与するということだけでもなかなか解決ができない。また、税負担をもっと国民に求める、増税をしなくてはならぬということ、いまのままでいきますと、もうそろそろどこかで決断をしなければならない時期に来ているのではないであろうか、国も地方もそうではないかと考えるわけですけれども、私どもは素人でよくわかりませんが、もしそういう決断をして、国と地方の恒久的な財政の配分をルール化していくということをするとしたら、どういう方法があるのかということをちょっとお話しください。
○森岡政府委員 御承知のように、現在国と地方の財源配分の実態は、まず租税の面では租税総額のうち国が三分の二、地方が三分の一でございます。国税で三分の二徴収いたしておりますが、そのうち国税三税の部分が八割前後でございますが、その三二%が地方交付税として地方の財源にされております。そこで、地方税と地方交付税と加えましたいわゆる一般財源と、国税収入から交付税相当額を差し引きましたいわゆる国の一般財源と比較いたしますと、おおむね半々になっておるのが現在の財源配分の割合でございます。 地方自治の観点から申しますならば、私どもは地方税及び地方交付税を含めました一般財源の総量がもっとふえてしかるべきだという考えを持っております。縦割りの各種の国庫補助金はできるだけ簡素化、合理化していただきまして、それを税、交付税という一般財源に振りかえていただく、それによって地方の自主的な財政運営も可能でありますし、また地域の実情に即した地方財政のきめ細かな運営ができるわけでございますので、私どもとしてはそういう方向が基本的には望ましいと思うのであります。ただ、それには国と地方との間の行政事務の手法、やり方につきましてかなり思い切った変革を加えることをあわせて行わなければならないと思うのでございます。そういう事務配分及び財源配分の双方から自治の拡充という方向に沿った方式をぜひ考えてまいりたいものだという気持ちを基本的に持っております。 当面仮に租税負担の増加を求めるといたしました場合に、地方財政としてどのような考え方、具体的方策を持っておるのかということでございますが、いま申しましたように、地方の自主財源の大宗をなしておりますのが地方税及び地方交付税でございますので、仮に新税を創設するという場合には、一部は地方税の増額に振り当てていきたい。しかし、地方税だけでは御承知のように税源が偏在いたしますから、各地方団体を通じて財源が確保できるように並行して地方交付税の増額にも充てていかなければならない。したがいまして、新税を創設されるといたしますれば、一部は地方税の増額に充て、一部は地方交付税の増額に充てるという形での地方税財政制度の基本的改革を私どもは目指してまいりたい、かように思っておる次第でございます。
○中山(利)委員 いろいろお伺いしたいのですが、時間もありませんので先に移りますが、国民にこれ以上の増税、税負担を求める、それ以外にこれからのわが国の福祉国家を運営していく方法はないのではないかと私どもも思いますけれども、だとすれば、国、地方を通じての行政改革、安上がりな政府を目指して、それを築くことによって国民からも税の負担を求める、そういう姿勢が必要だろうと思います。そういう点につきましても、ひとつこれからも粘り強い御指導をお願いしたいと思います。 それから、細かくなりますが、要望の中で、全国の市町村が財政の足しにするために宝くじを発行したいという要望がございましたが、この点はどうお考えでしょうか。
○森岡政府委員 現在、宝くじを発売する権能を持っておりますのは都道府県と指定都市でございます。最近一般市町村も宝くじを発売する権能を持ちたい、それによって宝くじの収益金の配分を得たい、こういうかなり強い御要請が出てきております。その市町村の強い御要請についてその御趣旨は私ども十分理解しておるつもりでございます。 ただ問題は、いまも都道府県、指定市が発売いたします場合に、単独で発売している例は東京都だけでございまして、後は全部ブロック単位あるいは全国という形で広域的な協議会をつくりまして発売しておるわけでございます。市町村の場合、申し上げるまでもなく小規模な団体が多いわけでございますので、仮に発売権を付与するといたしました場合に、その発売の方式なり、あるいは収益の配分をどうするかという問題がございます。収益の配分をどうするかといいますのは、たとえば三千を超える市町村でありますから、一定のロットの発売をいたしましても、単年度に限定しますと非常に小さな、五十万円とか百万円というふうな配分にならざるを得ないことになりますので、それが現実の財源配分としていいのかどうか、その辺のところもいろいろ検討しなければならぬ面があるわけでございます。そういう各般の問題点につきましていま現在検討を進めておるわけでございますが、宝くじ収益の分配を得たいという市町村の要請の実が少なくともできるだけ早く実りますような方策、対策というものを早急に考えていきたいというふうなつもりで現在鋭意検討しておる次第でございます。
○中山(利)委員 実施に当たってはいろいろな問題がいまお話しのようにあろうかと思いますが、慎重に対処をしていただきたいと思います。 続いて、いろいろな個々の要望に入りますが、時間がありませんので、ひとつ簡潔にお願いしたいと思います。 茨城県の笠間市でございますが、ここは地盤が全域もう花崗岩で井戸を掘っても水が出ない。河川も大きな河川がないというようなことで、生活用水すら確保することがむずかしいというような状態でございまして、ここに飯田ダムというのをつくって、できるだけ早く完成をしてもらって、生活環境の整備、産業の振興に当たりたい。とにかく水がないので、特にことしの夏の渇水期には本当に困り抜いたわけでございますが、これをぜひ早くやってもらいたいということ。現状はどうなっておるでしょうか、建設省。
○堀説明員 お答えいたします。 飯田ダムにつきましては、治水、上水道を目的といたしました補助多目的ダムということで、茨城県が昭和四十七年から実施計画調査に着手しております。それで、現在鋭意調査を進めてきておりまして、来年度、昭和五十四年度には実施計画調査を概成させたいということでございます。建設省におきましても、こういう茨城県の御要望を踏まえまして飯田ダムの促進について努力してまいる所存でございます。
○中山(利)委員 市民の要望が非常に強いものですから、ぜひこれの促進をお願いしたいと思います。 次に、筑波研究学園都市は昭和五十四年度に概成ということになっておりますが、御承知のように、国の機関、施設等は大分でき上がりましたけれども、その間にはさまっている都市の建設、あるいは研究学園都市と周辺地域との調和といいますか、それからまた格差の問題、そのほかにまだその中の交通、あるいは外からの出入りの問題、そういう解決しなければならない問題がたくさんございます。茨城県でも国際科学技術博というのを開催をして、その勢いでそういう周辺との関連というものを密にしていこうというような熱意を持っているわけでございますが、今後のその周辺開発、あるいはいろいろな施設の整備、都市の整備というものはどういう方針でおられますか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○石川説明員 先生御指摘のように、筑波研究学園都市の研究教育機関の移転それから建設は、五十四年で概成いたすわけでございますが、これと並行いたしまして、御承知の公共広域事業でございますが、先行的にやるものにつきましては、同じくやはり五十四年度には大体でき上がる、こういうふうに考えておるわけでございますが、しかしながら、都市としてはまだ十分な育成ができておるわけでございませんで、特に研究教育機関を移転いたしましても、まだ緒についたという段階でございますので、これの内容の充実ということをまず第一に考えたい。 それから第二には、先生御承知のように、人口が現在一万五千人ぐらいしかおらぬわけでございますが、これが移転の後に大体五万前後に相なろうかと思っております。しかしながら、ここの都市は五万ぐらいの人口では成り立っていかないわけでございますから、十万ぐらいの都市にしたい。そういう考え方から、一番重要なのはまず都心の整備だろう、こうわれわれも考えております。したがいまして、都心の整備をまずやってまいりたい。同時に、人口を誘致しますような各種の民間企業でございますとか関連企業といったようなものも誘致いたしまして、できるだけ早い時期に目標である人口に達成し得るような諸施策を講じてまいりたいと考えております。 次に御指摘の、周辺開発との関係でございますが、これはすでに先生御承知のように、特別交付金というものを支出いたしておりまして、これによりまして周辺開発というものについてもいろいろ考慮いたしておるわけでございますが、今後ともこの問題を中心にいたしまして周辺の整備ということもあわせて行ってまいりたいと考えております。 もう一つ御指摘いただきました交通問題でございますが、都市内の交通につきましては現在バスを主体にいたしまして漸次整備をいたしておりますが、これも移転と絡み合いましてさらに整備をしてまいりたいと思います。すでに御承知のように、五十三年度から中心部において新交通システムを導入するということで予算化もされておりますので、こういった面についても着々整備してまいりたいと思います。同時に、さらに常磐自動車道の問題でございますとか、国鉄の常磐線の整備の問題でございますが、これにつきましても、できるだけ早期に所期の目的を達成するように整備していくように考えております。 いずれにいたしましても、交通問題は都市にとっては非常に重要な問題でございますので、政府といたしましても全力を挙げて努力してまいりたいと思っております。
○中山(利)委員 筑波研究学園都市は、国にとりましても、茨城県にとりましても、一つの大きなプロジェクトの理想像をつくるという願望があるわけでございまして、いまのところ非常に遅々とはしておりますけれども、それに向かって前進をしていると思うわけでございますが、今後民間の力に任されている開発、またいろいろな施設の整備というようなものが一体どんなふうにあそこへ入り込んでくるのであろうかというようなことが一番心配の種でございますので、ひとつ役所の方におきましても、国の方におきましても、ぜひいまおっしゃったような方針を一日も早く実行に移して整備をしていただくということをお願いしたいと思います。 次に移りまして、水戸の対地射爆場の跡地の利用問題でございますが、これも茨城県のみならず国のプロジェクト、あるいは北関東一帯の一つの開発の拠点として非常に大事なプロジェクトになると思うのであります。先般県が大ざっぱなものでありますけれども開発構想というものをつくりまして、これは国の方針といいますか構想といいますか、そういうものと違っておるのか同じなのか、あるいは違っているとしたら国はどういう方針をお持ちなのかということをお伺いしたいと思います。
○平野説明員 水戸の対地射爆撃場跡地の利用計画の問題でございますが、その基本的な方向につきましては、昭和五十二年三月に決定いたしました首都圏整備計画におきまして、北関東の総合開発の一環としまして総合的な利用を図るために、その周辺地域を合わせて新流通港湾、公園緑地、港湾関連流通加工業用地等を含む総合的な新市街地の形成を図るということにいたしております。先生御指摘の県の構想でございますけれども、県の構想もこの首都圏整備計画を上位計画として受けて具体的に策定されたものでございますので、先ほど申しました新流通港湾、公園緑地、港湾関連流通加工業用地というようなものに関しましては、基本的には一致しているのではないかというふうに私は考えておりますけれども、その具体的な土地利用の構想に関しましては、今後関係省庁との関係もございますし、またそれ以外の各省庁の要望もございますので、具体的にそれぞれの関係省庁と協議をしながら調整をとってまいりたいと思っております。
○中山(利)委員 これもぜひ環境を保全しながら、地元と大きな構想の間の調和を保つような形でひとつ大きな意味での利用計画を早急につくっていただきたいと思います。 それから農林省にお伺いしますが、霞ケ浦用水、いわゆる県西用水と言われている事業がありますが、これを総合用水事業として採択をして五十四年度には着工できるようにしてほしいということでございます。
○長説明員 霞ケ浦用水事業についてのお尋ねでございますが、この事業は、茨城県の西部地域約二万二千ヘクタールという広大な地域を対象にいたしまして、霞ケ浦から水をとりまして、それを水田への用水補給あるいは畑地灌漑を行うという事業でございます。茨城県の要請もございまして、農林水産省ではすでに四十五年度から四十九年度にかけまして直轄調査を行いまして、さらに五十年度から本年度にかけまして現在全体実施設計を実施してまいっております。 この霞ケ浦用水事業でございますが、受益地域が大変広範囲にわたるということ、さらに農業用水のほかに都市用水もあわせて供給をするという、先生の方からも御指摘がございましたように、総合的な事業でございますので、茨城県からの強い要請もございまして、このうち農業用水なり都市用水の共用施設につきましては水資源開発公団事業として実施をする、また農業用水の専用施設につきましては国営事業として実施をしようということで、五十四年度から着工すべく現在予算要求を行っているところでございます。
○中山(利)委員 余り時間がありませんので次に移ります。 大洗町でございますが、ここに原子力の研究所がございまして、電源三法の交付金が時期のずれのために十分にもらえない。これはほかの所在市町村にもあることだろうと思いますが、現にあそこには原子炉がございまして、そのための所在市町村の大洗町の行財政需要というものがいろいろと重なっているわけでございますが、これについての財源措置を講じてもらいたいということ。 それからもう一つは、試験炉、実験炉などの原子力の研究施設が、これは当然原子炉の一つであることには間違いないわけでございますが、これが発電用の原子炉でないということで固定資産税の特例措置にひっかかっているというようなことで、これを撤廃してもらいたい。発電用の原子炉ではないけれども、同じ原子炉であることには変わりはないし、また町全体がエネルギー政策ということに協力するという立場で広大な土地を供出して協力をしているのであるし、将来のエネルギー、原子炉の開発、より安全な原子力発電その他の原子力を利用したいろいろな産業というものの基本的なものを研究する施設をつくっているのであるから、それについて、研究施設に対する固定資産税のいまの問題それから耐用年数を延長することというようなことをぜひ配慮してもらいたいというようなあれがありました。 それからもう一つは、大洗というところは非常に大きな観光地でございまして、年間三百三十万人ぐらいのお客さんがある。一日最大三十六万人にも及ぶということがありまして、屎尿処理、ごみ処理、また水道、道路といったようないろいろな財政負担が非常にかさんでおるので、普通交付税の中の人口補正、また種地の格上げなどの財源措置をお願いしたいというようなことの要請がありましたが、これについて自治省からお答え願いたいと思います。
○土屋政府委員 交付金の問題は関係省庁から御説明願いたいと存じますが、お話のございましたこの日本原子力研究所、それから動力炉・核燃料開発事業団、ここらが設置しております原子力開発関係の施設は、当初はすべてに課税標準の特例というものを十年間設けておったわけでございます。しかし、こういった原子力開発関係施設の立地が地元住民なり地元市町村に及ぼす影響を考慮いたしまして、五十一年度の改正におきましてこれらの施設のうちで原子力発電所、それとまた密接な関連を有する施設に対しましてはこの課税標準の特例措置を廃止いたしまして、課税を普通にするというかっこうにしたわけでございますが、開発研究設備等に限って特例を残したわけでございます。この特例措置は、ただいま申し上げましたような研究所等がわが国の原子力の開発利用を促進することを目的に設立されたものであり、わが国の現在のエネルギー事情のもとにおきましては、今後さらにこの開発研究の必要性があるというふうに考えられるわけでございますので、その点につきまして、せっかくの要請ではございますけれども、いましばらくは、この一定期間に限って試験研究設備等については負担を緩和することが適当ではなかろうかと考えておりますので、いま直ちに廃止するということは考えていないわけでございます。 なお、研究施設の耐用年数でございますが、この耐用年数については、国税における耐用年数、十五年であったかと存じますが、これと合わせておりますので、いま直ちに固定資産税だけで変更するということを申し上げるわけにはまいらないのでございますけれども、今後国税の動向等を見ながら、それとの関連で検討してまいりたいというふうに考えております。
○森岡政府委員 観光地におきまして、流入人口が多くて、ごみ、屎尿処理に要する経費が多額に上るということについて適切な措置を講ずる必要があるということは、前々から関係市町村から強く御要請があったところでございます。ただ、実は補正に用います客観的な数値がなかなか得られないということで、温泉地につきまして、入湯税の納税義務者数がこれは明確でございますので、その入湯税の納税義務者数を用いましていわゆる密度補正という形でごみ、屎尿関係の経費の割り増し算入をしております。温泉地以外の一般観光地については、実は適当な指標がないものでございますから、結論的には特別交付税の算定の際にその算入を高めるということで措置してまいっております。 それから、種地のお話がございましたが、種地につきましては、人口集中地区人口あるいは宅地平均価格指数、この辺のところがいわゆる観光地はそれぞれ高いわけでございます。ことに五十三年度からは昼間流入人口というものを、これは国調で初めて出てまいりましたので、これを用いまして種地を決定する一つの要因にいたしました。これらが組み合わされまして、具体の大洗町の場合ですと、いままで乙の一種地でございましたが、五十三年度は甲の二種地というふうに、いわばかなり格上げになっております。そういう点いろいろやっておりますが、今後とも観光地の財政需要の増高につきましては、各方面を通じまして適切な措置を講じてまいりたいと思います。 なお、電源三法の交付金につきましては、関係省庁が見えておりませんが、私どもの方から実態に即しますような配分がなされるように関係省庁にお願いをしてまいりたい、かように思います。
○中山(利)委員 固定資産税の特例措置によって、残存価値がたくさんあるときには特別措置でもらえなくなる。特例措置が外されていざ固定資産税をもらおうと思うと、もう残存価値が償却でなくなってしまって十分な固定資産税がもらえないというようなこともありますし、これからのエネルギー政策の中でも、税務局長が言われましたように、研究施設の重要性というものは非常に高いと思いますので、いろいろと非常に協力をしてくれている市町村でございますから、ひとつ交付金の穴埋め等も含めて、自治省の方でいろいろと御配慮をいただきたいと思います。 それから、建設省にお伺いをいたしますが、茨城県の鹿島町の国道五十一号線、国道百二十四号線、いわゆる鹿島バイパスと言われているものでございますが、これは鹿島開発のいろいろな問題の一つの後遺症といいますか、地元の協力がなかなか得られないでいるわけでございますが、これもあの地域の交通の一つのネックになっておりますので、早期に築造をしてもらいたいということ。 それからもう一つは波崎町でございますが、銚子大橋がございまして、その上に常陸川逆水門の道路が開通しておりますが、もう一本利根川に新しい橋をかけてもらいたいというような要望がありますが、これについて説明をお願いします。
○多田説明員 お答えいたします。 一般国道五十一号は、千葉から水戸に至る百三十一キロの道路でございますが、これはすでに全線一次改築は完了しております。茨城県下の七十六キロは、道路付近の狭いところ、それから線形の悪いところ、ぐにゃぐにゃ曲がっているという意味でございますが、そういうようなところで、かつ交通量が多いところから順次に整備を進めております。 御存じのように、牛堀バイパスは昨年三・四キロを供用しました。この部分は大体一万数千台の交通量があるところでございます。その次に、現在、東バイパス、これはざっと一万台ほど交通量があるところですが、牛堀が終わりましたので東の方にウエートをぐっとかけまして、おかげさまでことしまとまりました第八次道路整備五カ年計画の間には用地買収を終えてしまいまして、一部使えるようにまで持っていく、そういう意気込みで仕事をしております。 御指摘の鹿島バイパスでございますけれども、これは交通量の上から言いますと大体七千台ぐらいで、プライオリティーから言うと前二者に次ぐものでございますけれども、これも東バイパスの見通しがかなりつきましたので、鋭意整備を進めていきたい、かように考えております。 それから、百二十四号のことかと存じますが、鹿島ハイパスと先生おっしゃったのは広義の意味でお話しになられたんじゃないかと思います。これは海沿いの方でございますね、あそこは銚子から出まして、たしか鹿島で五十一号に取りつきまして、形の上では水戸まで行くということになっておりますが、実延長としましては三十五キロほどでございます。改良率が約九割、未改良の部分が三・六キロほど残っております。これは現在鹿島町と神栖町、この二つの場所で用地買収をどんどん進めております。波崎寄り、延長ざっと十二・六キロほどでございますが、これは明年度にはこの部分の用地を完成していきたい。それに引き続きまして、工事も万事が順調にまいりましたら一部手をつけていきたい。鹿島寄りにつきましては、五十五年には用地買収を終えてしまいたい、こんなテンポで鋭意整備に努めてまいりたいと思っております。 それから、利根川に一本橋をということでございますが、私ども担当の者が質問をとりに参りました場合、利根川新橋の架橋ということで実は栗橋の地点で栗橋新橋をかけておりますので、そのことの御質問かと取り違えまして、そちらの御答弁を用意してまいりましたが、後ほどその点につきましては地元茨城県と意見を交換してまいりたい、かように考えております。
○中山(利)委員 それから鹿島町、神栖町、波崎町、この三つの町の当局の方々からいろいろ要請を受けたわけでございますが、その中に、新東京国際空港の関連の飛行コースについて、たとえば神栖町では、鹿島臨海工業地帯の上空は事故が起きたときに大変な大災害になるので飛行は絶対にしないという約束になっておったのに、毎日相当な便数が鹿島臨海工業地帯の上を通る。われわれが視察に参りましたときにも、ちょうど大型の飛行機が工業地帯のコンビナートの上を飛んでおったというようなこともございます。また波崎の方も、開港前に運輸省から聞かされていた飛行コースというのは一日に三便程度だというようなこと、それが実際に飛んでみると大変な差異があって、多いときは一日に三十便ぐらいあの上を飛ぶというようなことで、町民と国との間に立たされて町当局がいろいろな苦情で非常に困っておる。こういう約束については厳重に履行してもらいたい。 それから千葉県側に参りましたときにも、空港の飛行コースあるいは飛行の時間帯、どうしても夜間の発着が多くて、そのために必要以上に騒音公害その他の苦情が多い。またこの要望の中にはありませんでしたが、私は茨城県の龍ケ崎市というところに住んでおりますが、これも開港前の当局の説明ですと龍ケ崎市の上空はほとんどコースとは関係のないような御説明でございましたが、実際に開港してみますと、ほとんどの便が龍ケ崎の上空をかすめて離着陸をしている。その上に羽田空港への便までが龍ケ崎の上空を飛ぶというようなこともありますし、特に滑走路の一番北側にあります河内村、新利根村というようなところでは非常な騒音で夜も眠れない。夜遅く大変な地響きで目を覚まされてしまうことが多いというような苦情がたくさん出ております。 これはいろいろ騒音の測定、またWECPNLというのがありますが、そういう基準だけでははかれないような、たとえばいままで非常に静かだったところへ、ある騒音なり振動ができる、相対的な騒音の高さによって与えられる心理的な、また肉体的な影響というものも配慮していかなければいけないのではないかというふうに思うわけでございます。そういうことから国、運輸省あるいは公団というものに対する不信感みたいなものが非常に出てまいりまして、そういう騒音反対運動等に拍車をかけるというような傾向が見られると私は思うわけでございますので、その点について御説明をいただきたいと思います。
○末永説明員 新東京の飛行コースにつきまして、先生御指摘のとおり、地元の方々から私どもも御要請なり御要望なりを承っておるところでございます。 御案内のとおり、成田に離発着する航空機につきましては、原則としてAIPと申します航空路誌に公示されてあるコースを飛ぶよう従来から航空会社等に指導してまいって今日までに至ったわけでございますが、なお今後ともその遵守方につきまして徹底を期してまいりたいと存じております。 ただ、管制業務上航空機の安全確保のためにやむを得ずレーダー誘導等によりまして、先ほど申しました公示されたコースと異なるコースを飛行させざるを得ないような場合もあるわけでございまして、そのような場合におきましても、地上に及ぼす影響につきましては十分な配慮をいたしておるわけでございますが、今後とも引き続きいろいろな工夫をこらしてまいりまして、またそういう場合におきます問題につきまして地元の方々の御理解も深めていただき了承していただくというふうな方向で鋭意努力してまいりたいと思っております。 騒音の方につきましては、新東京国際空港課長の方からでもお答えいたします。
○早川説明員 夜のダイヤの問題につきましてお答えを申し上げます。 特に九時以降でございますが、私どもの方では、これは国際線ということで相手方の飛行場の時間帯等もございまして非常に問題はあるわけでございますが、騒音対策ということで、現在、民防等防音工事もまだ行われていないという見地から、極力改善を図るよう航空会社を指導しておりまして、ことしの、冬ダイヤと申します十一月からのダイヤを八月時点と比較してみますと、週でございますが、夜間の発着回数で四回、午後九時台は二十回減少させております。また発着時刻そのものにつきましても、できるだけダイヤどおりに出るように、おくれるようなことのないようにということで指導してございまして、かなりの改善が図られているというふうに見ております。今後とも、これは種々問題がございますけれども、できるだけの努力を尽くしていきたいと考えております。
○中山(利)委員 当局あるいは公団においてもいろいろ苦労をされている——国際空港という性格上なかなか一律にはまいらないというところがあることは私も理解はできますけれども、しかし、それによって影響を受けるたとえば茨城県の波崎町、空港からかなり離れたところでありますが、ここでもテレビの電波障害がある。また私どものところでは明らかにそういうものがあるわけでありますし、河内、新利根村あたりの騒音の問題につきましても、基準にないから、基準以下だからというようなことで一概に片づけてしまわないで、やはりそういう人たちの心理的、感情的な面も考慮していただいて、温かい配慮をしていただきたいと思うわけであります。 また、新東京国際空港につきましては、鹿島から空港への航空機の燃料の暫定輸送の問題、これは大事な問題がございます。これは輸送開始後三年という約束でございますが、この三年をぜひ守ってもらいたい。守るべくいろいろな施策に対して政府も十分な努力をしてもらいたいということを地元から強く要請をされました。これも大事な問題でございますが、この点につきましてどうなっておるのか。三年間で暫定輸送を打ち切ることができるのかどうかというようなことを御説明いただきたい。
○松尾説明員 第一点の騒音対策関係についてでございますが、確かに成田は非常に暗騒音の低い地域でございまして、民家の防音工事はまず成田から始め、今年度から全室防音工事も実施してまいりたいというふうにいま準備いたしております。 それからテレビ障害につきましては、確かに先生御指摘のようなことがございます。特にあの地域は東京波を直接受けておりまして、電界強度の比較的低い地域でございまして、従来から若干難視聴の区域でございますが、航空機の影響も受けやすい状況でございますので、私ども公団あるいは千葉県、茨城県にも調査をしていただきましたので、今後その対策につきまして、NHK、民放あるいは郵政省とも協議して対策を進めてまいりたいと思います。 それから暫定輸送の件でございますが、鹿島ルートから一日五列車、約三千八百キロリッター、千葉からのも含めまして、一日五千キロリッターの燃料輸送の協力を受けておりますが、幸いにいたしまして石油パイプライン事業法初の適用となる空港公団のパイプラインにつきまして、今月じゅうに事業法の手続を完了いたしまして、早期に着手するようにいたしたいと思っております。三年の期間内に何とか実現に努力をいたしたい、かように考えております。
○中山(利)委員 ぜひそのような方向でお願いをしたいと思います。 それから、同じ波崎町でございますが、波崎町にいま新しい漁港を建設をしております。これも非常に大きな仕事で、農林省でも大変な努力をされていることはよく承知をしておりますが、鹿島開発の恩恵も受け方が比較的薄い地域でもありますし、地理的にも非常にむずかしいところ、また二百海里関係の影響の非常に多いところでございますが、この地域の人たちの新しい漁港に対してかけている期待というのは非常に大きいわけでございます。これの予算確保、事業の進捗というようなことにつきましてぜひ配慮をしていただきたい。いまどういう状況でありますか、ひとつお話し願いたい。
○福地説明員 波崎漁港の新港建設工事につきましては、先生ただいま御指摘ございましたように、早く使えるようにという地元関係者の要望が大変強うございまして、私どもといたしましてもできるだけ促進に努めておるところでございまして、五十三年度におきましては前年度の当初予算の約七九%、およそ八割増近いところまで予算を増大いたしまして、ただいま防波堤等の工事を進めておるところでございます。来年度におきましても、できますればなお一層事業量の拡大に努めまして、できるだけ事業が早く終わりますよう努めてまいりたい、かように考えている次第でございます。
○中山(利)委員 時間がありませんので、あと二つばかりまとめて質問いたしますから、簡単に答えていただきたいと思います。鹿島臨海工業地帯の開発の中で波崎工業団地というのがあるわけでございますが、昭和五十年には二十一社の企業の立地が決まっておりまして、早期操業が期待されておりましたが、現在のような経済の不況から、うち六社が解約をして未利用地となっているような状態でございます。これは鹿島港に近接した工業地帯でも、こういうキャンセルが出ているというような非常にむずかしいところでございますが、県や町は非常に努力をしておりますが、国でもどういうことをやっていただいているか、また今後ともひとつ国の御協力をいただきたいということ。 もう一つは、波崎町というのは首都圏にわりあいに近いところで、自然環境がきわめてすぐれたところでありますので、そういう産業の開発と同時に、国の大規模レクリエーション施設であるとか、あるいはリゾートエリアというのですか、そういうものを波崎町に立地してほしいという要請がありました。これについてお答えをいただきたいと思います。
○稲葉説明員 波崎工業団地についてお答え申し上げます。 昭和四十九年来、オイルショック以降の不況によりまして、最近の企業の工業用地の取得とか工業立地の実績といいますものは、昭和四十八年当時ピーク時の約三分の一ないし四分の一に落ち込んでいる次第でございます。また先生から御指摘のございました、予定した企業の立地が中止になったり、あるいは延期になるといったような例も全国的に多々あると思うわけでございます。こういった事態の回復を図るためには、本質的には景気の立ち直りに期待するということでございますが、われわれといたしましても企業の誘致、なかんずく工業団地への立地につきまして努力を払ってまいったところでございます。たとえば、具体的施策といたしましては、税財政上の措置のほか、県などとの情報交換あるいは所管団体等を通じた企業とか業界団体等への説明会、あっせん会といったようなPR、それから、私どもの課の中に立地情報室というものがございますけれども、そういったようなところの活用ということによりまして、企業誘致、団地内立地の促進といいますものを従来努力してきたところでございます。今後は、先生御指摘のような事態でございますのでなお一層の努力を払ってまいりたいと思います。 なお、この波崎工業団地は、先生御案内のとおり工業整備特別地域整備促進法、いわゆる工特の対象地域でございまして、各種の税制優遇措置が認められているというところでございます。
○芳野説明員 ただいま先生のお話のございましたレクリエーション施設の整備につきましては、今後波崎町の御構想なり御希望の内容をよくお聞きいたしまして、それから県の方ともよく御相談をしていきたい、こう考えております。
○中山(利)委員 終わります。
○木村委員長 次回は、明二十日午前十時より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時五十九分散会