商工委員会 第5号
- 発言数
- 103 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1978/10/17
会議録
○橋口委員長 これより会議を開きます。 第八十四回国会、内閣提出、大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律及び小売商業調整特別措置法の一部を改正する法律案、第八十二回国会、中村重光君外九名提出、小売商業調整特別措置法の一部を改正する法律案、第八十二回国会、橋口隆君外四名提出、小売商業調整特別措置法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。 ほかに質疑の申し出がないのでありますから、内閣提出、大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律及び小売商業調整特別措置法の一部を改正する法律案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○橋口委員長 この際、お諮りいたします。 第八十二回国会、中村重光君外九者提出、小売商業調整特別措置法の一部を改正する法律案、第八十二回国会、橋口隆君外四名提出、小売商業調整特別措置法の一部を改正する法律案の両案について、それぞれ提案者全員から撤回の請求がありました。 つきましては、両案の撤回を許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋口委員長 御異議なしと認め、撤回を許可することに決しました。 —————————————
○橋口委員長 第八十四回国会、内閣提出、大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律及び小売商業調整特別措置法の一部を改正する法律案に対し、中島源太郎君外四名から、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党及び新自由クラブ五派共同提案に係る修正案及び安田純治君外一名から修正案がそれぞれ提出されております。 両修正案について、提出者より順次趣旨の説明を求めます。渡辺三郎君。 ————————————— 大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律及び小売商業調整特別措置法の一部を改正する法律案に対する修正案(中島源太郎君外四名提出) 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○渡辺(三)委員 ただいま提案いたしました修正案につきまして、提案者を代表し、その趣旨を御説明申し上げます。 修正の案文は、お手元に配付したとおりであります。 この修正案は、 まず、大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の改正部分につきましては、大規模小売店舗に係る届け出から勧告までの期間を延長することができるのが「二月」以内となっているのを「四月」以内に改めることであります。 次に、小売商業調整特別措置法の改正部分につきましては、 第一に、小売市場に関する税制を従来どおり許可制とすること。 第二は、大企業者による小売店舗の進出に対する調査、調整及び勧告の諸規定を現行法どおり復活させるとともに、その申し出適格団体に商店街振興組合等を加えることであります。 以上が修正案の趣旨であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○橋口委員長 次に、安田純治君。 ————————————— 大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律及び小売商業調整特別措置法の一部を改正する法律案に対する修正案(安田純治君外一名提出) 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○安田委員 内閣提出の大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律及び小売商業調整特別措置法の一部を改正する法律案に対する日本共産党・革新共同の修正案につきまして、提案者を代表して、一言御説明申し上げます。 修正点は、お手元にお配りいたしましたとおりでございます。 すなわち第一に、大店法部分につきましては、知事または大臣の変更勧告ができる期間を必要な期間延長できるとしております。それとともに、周辺中小小売業の事業活動に相当程度の影響を及ぼすおそれがないと認められるときに期間満了前に勧告しないことを決定できる部分を削除しております。これは、地元での調整、地元での合意がないままでは出店できない運用を貫く立場からこうしたわけであります。 第二に、簡調法部分につきましては、政府改正案を全部削除しております。もはや御説明の要なしと思いますが、政府改正案はすべて現行法を後退させているとの判断でございます。 第三に、大企業者の進出に対して調査、調整を申し出ることのできる団体に、商店街、商店会なども加えるようにした点でございます。 以上が修正の主要な点であります。 なお、日本共産党・革新共同は、自治体権限による許可制を骨子とした抜本的改正を一貫して主張してまいりました。今回の政府改正案が、一部の改善点を伴っているにしても、商調法に言う小売市場の定義に一店舗が三十平方メートルに区分されていることという規定を新たに追加して、大スーパーなどに商調法が適用されない道を開くなど改悪部分を持っていることは、とうてい容認できないのであります。 また、百六十万中小小売業者や数百の地方自治体などの抜本改正の要求に背を向け政府改正案の審議が、わずか一日半の審議で採決に持ち込まれる異常な運営に対してもきわめて遺憾であります。 いろいろの事情があるにせよ、少なくとも現行法の改悪部分はすべて削除し、半歩でも一歩でも改善に向かう改正を行うことこそ国民要求にこたえる道であると信ずる立場から、以上の修正案を提出した次第でございます。 委員各位の御賛同をお願いいたしまして、修正案提案の説明といたします。
○橋口委員長 以上で両修正案の趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○橋口委員長 これより原案及びこれに対する両修正案について討論に入るのでありますが、の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 まず、安田純治君外一名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○橋口委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。 次に、中島源太郎君外四名から提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○橋口委員長 起立総員。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいま議決いたしました修正部分を除いて、原案について採決いたします。 修正部分を除く原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○橋口委員長 起立多数。よって、本案は中庸源太郎君外四名提出の修正案のとおり修正議決すべきものと決しました。 —————————————
○橋口委員長 ただいま修正議決いたしました本案に対し、中島源太郎君外五名から、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同及び新自由クラブ六派共同提案に係る附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 まず、提出者より趣旨の説明を求めます。中島源太郎君。
○中島(源)委員 ただいま提案いたしました附帯決議案につきまして、提案者を代表して、提案の趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律及び小売商業調整特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 本法の重要性にかんがみ、改正点の趣旨を関係方面に周知徹底すること。 二 中小小売業の事業活動の機会が適正に確保されるよう、物品の販売事業を行う各種協同組合の活動についても、各協同組合法の趣旨に則り、所要の改善が行われるよう措置すること。 三 本法が施行されるまでの間、大規模小売店舗の駆込み的な新増設が行われることのないよう指導すること。 以上であります。 附帯決議案の各項目の内容につきましては、審査の過程及び案文によりまして御理解いただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。 委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○橋口委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○橋口委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、附帯決議について、政府から発言を求められておりますので、これを許します。河本通商産業大臣。
○河本国務大臣 ただいまの御決議につきましては、その趣旨を十分尊重し、対処いたします。 なお、第七条第一項の「削減」の字句の解釈について御審議が集中したところでありますが、その過程において、その意味は全部または一部の削減である旨を答弁において明らかにいたしました。この見解を関係各方面に周知徹底する所存であります。(拍手) —————————————
○橋口委員長 お諮りいたします。 本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋口委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○橋口委員長 内閣提出、金属鉱業事業団法の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。後藤茂君。
○後藤委員 わが国の金属鉱業を安定きせるための緊急対策を求めた五月二十六日の本委員会の決議、さらに七月三日の鉱業審議会の「今後の鉱業政策の基本的方向について」の建議を受けまして、その後わずか三カ月ばかりの短い期間に、緊急融資制度の創設や休廃止鉱山坑廃水処理のための必要な法改正、予算措置を今臨時国会に提案されたわけでございますけれども、この間の関係者の御苦労と真剣な御努力に対しまして、まず冒頭、心から敬意を表したいと思っております。 時間がございませんので、私は、以下二、三の点につきましてただしておきたい問題点を整理し、大臣並びに長官に御質問を申し上げてみたいと思うわけです。 まず、最初に大臣にお伺いをしたいと思います。 大臣は、わが国の基本的な政策として必要なことは、総合的な国の安全保障を考えていくことだ、こういうことをしばしば言明されております。私もこの点は大変実は大切だと考えるわけです。経済面の安全保障は非常に大切でありますし、その観点に立って金属鉱業の問題というものを処理したい、こういう趣旨も大臣はしばしば発言をされているわけです。ぜひこの経済面の安全保障という観点から金属鉱業政策というものを位置づけていただきたいと考えるわけです。 それと関連をいたしまして、十月十一日だったでしょうか、通産省の「八〇年代ビジョンづくりの方向(検討の視点と課題)」というものが発表されておりました。この中身についてはここでは触れませんけれども、ただ、「国際社会の変化と日本の対応」の第一に望ましい国際分業、第二に国際協力、そして第三に総合的な観点に立つセキュリティーを確保する課題というものを、この「八〇年代ビジョンづくりの方向」の中で挙げているわけです。私は、日本においても、大変資源の少ない国でしかも重要な非鉄金属というものを産出いたしております国内鉱山あるいは金属鉱業というものに対して、ナショナルセキュリティーの観点から位置づけて、これを安定的に確保していく、こういうことが大切だろうと考えるわけです。 これまでも御答弁の中で大臣はしばしば言明をされているわけでございますけれども、この経済の安全保障という立場に立った金属鉱業のあり方につきまして、大臣の御見解をまず冒頭にお聞きしておきたいと思います。
○河本国務大臣 国の安全保障というものを、私は総合的に考えていかなければならぬと思います。特に資源、エネルギーの面でわが国は非常に貧弱でありますので、この分野でいかに安定的に供給を確保していくかということは、これは非常に重要な課題でございます。そういう意味におきまして、非鉄金属、特に銅、亜鉛等重要な資源につきまして、国内資源を極力活用していくという政策は、総合的にこれを進めることが必要だと考えております。
○後藤委員 そういう観点に立ちましてぜひ政策を進めていただきたいわけですが、本論に入ります前に、長官に、最近の銅、亜鉛等の需給動向についてお聞きをしておきたいと思います。 ことしに入りまして、主要生産国の減産意欲も見られてまいりまして、一時過剰在庫が減少した、需給の改善が進んだ、こういうように言われているわけです。ただしかし、過剰在庫の解消には銅でなお二年ぐらいかかるんじゃないか、あるいは亜鉛でもまだ三年ぐらいの年月がかかるのではないだろうかという意見も実はあるわけです。 そこで、世界的な需給関係をどういうようにごらんになっておられるのか、この点を、簡潔で結構でございますから、お答えをいただきたい。
○天谷政府委員 銅、亜鉛につきましては、オイルショック、石油危機の結果世界的な不況になりまして、消費が急激に減少をいたしました。消費の減少の発端は、大体昭和五十年でございます。他方、生産の減少は消費の減少ほどはかばかしくない、消費の方がいわば幾何級数的に減少したのに対しまして、生産の方は算術級数的にしか減少しませんでしたので、その結果として期末在庫がどんどんふえてまいりまして、在庫のピークは昭和五十二年でございます。銅及び亜鉛いずれも昭和五十二年に世界的に在庫がピークに達したわけでございます。 しかしながら、ことしに入りまして、先生御指摘のとおり、CIPEC諸国では銅について一五%の減産をいたしましたし、主要な亜鉛生産国であるヨーロッパにおきましても減産が行われまして、生産がやや落ちてきた。他方、消費につきましては、循環的といいますか、次第に需要の回復が見られておりますので、その結果として、在庫はことしに入りましてから次第に減少の傾向を見せております。しかしながら、現段階におきましては、なお世界の過剰在庫は、銅につきましては約百万トン、亜鉛につきましては七、八十万トンぐらいという依然として大きな在庫の圧力があるわけでございます。したがいまして、今後世界経済がたとえば三%程度で伸びていくというふうに仮定いたしましても、需給のバランスが回復するのは八〇年、八一年と、先生御指摘のとおり、そういうくらいのことになるのではなかろうかというふうに考えております。 日本の国内の需給でございますが、これにつきましては、国際的な状況よりは生産の調整が比較的早く行われましたために、在庫水準は、銅の場合はピークが五十一年でございまして、以後漸減をいたしております。特にメーカー在庫につきましては、かなり急速に減少をしておりまして、やや品不足というような気味も見えるという状況でございます。これは、公共投資あるいは電力設備投資等が活発に行われましたために、電線の需要が急速に回復してきたということが大きく作用しているように思われます。 他方、亜鉛につきましては、消費の回復が銅ほどはかばかしくないために、在庫はぐずついておると申しますか、横ばい的な状況が続いておりますが、しかし、スメルター在庫で見ますと、かなり減少の傾向が見えるわけでございます。国内的にもあるいは世界全体的にもその最悪時期は脱しまして、次第に需給は好転に向かいつつある、こういうふうに考えておるわけであります。
○後藤委員 いま長官から需給関係についての見通しをお聞きしたわけでございますけれども、仮にそのことによってLMEの価格が若干強含みに推移をしていく、あるいは在庫が減少をしていくという傾向をとったとしても、これがどうも円高の問題で国内建て値にそのまま反映をしていかないわけですね。そういう意味で、円高が結局相殺をしてしまっておるということを考えてみますと、これからの日本の円高傾向に対してどう見通しを立てておられるのかということも、これからの鉱業政策を進めていく上において大変重要な問題でまないかと思うわけです。 昨日も、ヨーロッパの市場では百八十三円ですか、大変円高を示しているわけでございますが、大臣、いかがでございましょうか、国内鉱山の存立の成否を左右いたします円高の問題、これはこれからをどのようにいまごらんになっておられましょうか。つまり、実勢以上にこの円高というものは大変評価されているんだという意見もあります。しかし、今日の日本の経済を考えてみますと、まだ円高は続くんだというような見通しもございます。在庫が若干減少していきましても、あるいはLMEの価格が若干強含みに推移をいたしましても、円高によって相殺されてしまいますと、この厳しい不況というものはなかなか抜け切らないわけでございますので、これからの円高の問題に対しての見通しを大臣はどのようにごらんになっておられるのか、お伺いしたいと思う。
○河本国務大臣 御案内のように、円の水準は昨年の初めは二百九十円ぐらいでございましたが、それが昨年の九月前後になりまして二百七十円前後になり、さらにまた、IMFの総会等におきまして日本経済が攻撃をされましたこと等を契機といたしまして、年末から年初にかけまして二百四十円という水準がしばらく続いておりましたが、実は私どもも、この程度の水準がずっと続くのではないか、まあこの程度なら日本経済は何とかやっていける、このように考えておりましたが、さらにことしの中ごろ以降、現在の水準に棒上げ状態で高くなったのでございます。 その背景をいろいろ考えてみますと、日本の貿易は、輸出は数量的には相当減っておるのですけれども、何分にもアメリカのインフレ等の影響を受けまして、輸出製品の価格がドルベースでは非常に上がりました。昨年に比べましておよそ二五%くらい上がっております。だから、ずいぶん数量も気をつけておるのですけれども、ドルの手取りは一向に減らない。これは私は、やはりアメリカにも一半の責任を負ってもらわなければいかぬのではないか、こういう感じがいたします。 一方におきまして、アメリカも現在の大幅な赤字をできるだけ減そうとする努力も続けておるようでありますし、インフレ対策も進めておるようでありますが、私どもが見ておりまして、遺憾ながらその効果が不十分である。 このような二つの関係から現在の水準が続いておりますが、産業界の状態を見ますと、ほとんど全部の産業、中小企業はもちろんでありますが、現在の水準では非常に苦しいようであります。赤字が続いておる状態でございます。どの程度ならやっていけますかということを聞きますと、大体まあ二百二、三十円くらいならやっていけるでしょう。この返事がもう大部分でございます。そして、先ほど申し上げましたように、日本の輸出が数量的には相当減りつつある、アメリカも懸命にインフレ対策、赤字対策をやっておるということを考えますと、そういう条件がだんだん整ってまいりますと、いまの円の水準はいろいろな角度から考えまして実力以上に評価をされておりますので、だんだんと実力に近づくのではないか、このように期待をいたしまして、日本の経済政策も円の水準を実力に近づけるということが非常に大きな課題であると考えております。
○後藤委員 長官にお尋ねをしたいわけですが、時間がございませんので、早速本論に入らしていただきたいと思います。 実はこの緊急融資制度が、本委員会でも現地調査をするとかあるいは決議をするとかということで大変努力をしてまいりまして、やっと今臨時国会でその緊急融資制度というものがこれから実を結ぼう、こういう段階になったわけですけれども、長官も御存じのように、そのやさきに、釜石鉱山、大変古い歴史を持っておるわけですけれども、この鉱山を閉鎖をする、そして全員解雇だ、新しい会社をつくるけれども、しかし、それもせいぜい三年間が限度だ、こういうような提案がなされてきているわけです。 〔委員長退席、山下(徳)委員長代理着席〕 あるいはまた、日本の代表的な鉱山であります神岡鉱山、私も行ってまいりまして、もうこれ以上合理化できないのではないかと思われるほど合理化をしております大変りっぱな鉱山ですけれども、この神岡鉱山も大量の人員整理の提案がなされる。あるいは三菱が下川、古遠部、細倉、明延の四社四山の分離の合理化も検討しておる。せっかく緊急の融資制度を設けて何とかひとつこの鉱山をよみがえらしていきたい、こういう対策を講じているやさきにこういう事態が進んでいっているわけですね。ある労働者に聞いてみますと、もう鉱石の顔を見ても喜ぶ気持ちになれないのだ、こういう山の労働者の訴えも実は聞くわけです。 私は、今度の提案をされました制度なり法律の改正案等を見ましても、大変画期的な対策でありますし、大きな期待を持つ一方で、こうした合理化が次から次へと提案をされてまいりますと、大変不安感を持つわけです。恐らく鉱山関係者というものはその不安感がぬぐえないだろうと思うのですね。そういう意味で、この緊急融資制度によって休閉山あるいは山の縮小、こういうことを抑えていくことができるのかどうか、何か足りない面はないか、恒久的にもっと対策を講じていかなければならない面があるのではないか。これはこれとして進めていかなければなりませんけれども、山の皆さん方、あるいは鉱山の関係者が持っております不安を解消していくような、そういう積極的な考え方をひとつお聞かせをいただきたいと思うわけです。
○天谷政府委員 非鉄金属鉱山は、国民経済にとりましてきわめて重要な資源でございますし、日本の資源供給の安全保障ということを考える場合に、特別の重要性を持っていると考えます。それからまた、地域経済という面あるいは特定地域におけるその雇用問題等々の見地から考えましても、いま御指摘になりましたような不安を除くということは、非常に大切ことであるというふうに考えております。そういうわけで、従来とも探鉱の助成であるとか、あるいは減耗控除制度であるとか、関税見返りの還付制度であるとかいうような制度によりまして、助成、振興を図ってきたところでございますし、それから、今日はまた、この緊急融資制度というようなことも御審議をお願いしておるわけでございます。 しかしながら、先ほども申し上げましたように、国際的に見ましてもまだ相当な過剰在庫が積み上がっており、八〇年くらいまではなかなか明るい日が差してこないというような状況でございますので、やはりこの間経営の合理化ということは相当徹底してやっていただかなければならないのではなかろうか。国が鉱山をまる抱えするようなことができれば、それは非常に結構なことでございますけれども、やはり一般財源を使っておるわけでございますから、なかなかそういうわけにもいかない。一応この一般財源で二百二十五億の金も出すことでございますので、山の方でもこれは相当の努力をしていただかなければならないのではなかろうか。そういう山の合理化努力の上に乗っていまのような制度を乗っけまして、そしてこの五年なら五年の期間に山の健康を回復していただきまして、将来の発展に備えるということが必要ではなかろうかと思うわけでございます。 恐縮でございますが、なかなか一刀両断でりっぱな案というものも持ち合わせておりませんので、官民ともに努力を重ねていくということが必要ではないかというふうに考えております。
○後藤委員 企業努力が大切ですけれども、その企業努力とあわせて政策が結びつかない限り、私はやはり維持することが大変困難だろうと思うのですね。山に行きましていろいろと話をしてみますと、これから日本の金属鉱山というものがどういうような姿になっていくんだろうかということに対して、どうも明確な安定した姿を浮かべることが非常にむずかしいということが言われるわけですね。先ほども私は円高の問題を大臣に御質問申し上げたわけですけれども、一生懸命企業努力する、あるいは過剰在庫が少し減っていく、そうすれば少しは市況も回復していくのじゃないかと思うと、ますます円高にやられる。あるいはやっと緊急融資制度を実らしてもらうが、しかし、どうもこれだけでは解決できないのではないだろうか。 そこで、私は冒頭申し上げましたけれども、やはり国内資源を安定的に確保していく、そのベースをどうつくり上げていくのか、どの程度を国内資源で確保していくのか、あるいはその方向をどのように明確にしていくのかという踏ん張るベースですね、踏ん張るベースがどうも明確でないところに、ただ、いま困っているから何とかひとつ価格安定のための融資制度等を、基金等を設けてとりあえず当面の対策を講じていきたいというところだけに終わっておって、これからどういうようにしていくのかというもう一つ政策的提起が薄いのではないだろうかということを私は考えるわけです。 たとえば今度の改正案でも、金属鉱業事業団法の附則の第九条に業務の追加がなされたわけですね。その中身も当分の間、しかもそれは臨時の業務だ、こういうようになってまいっております。そこで、お聞きをしたいのは、金属鉱業が持っておる構造的な体質というものを考えていきますと、臨時の業務だとかあるいは当分の間の対策というものでは救えないのではないだろうかというように実は私は思えてならないわけです。 たとえば今度の融資条件の問題にいたしましても、市況の回復と関係なく、二年据え置きで三年の返済となっているわけです。あるいはその後の基金の役割りを一体どういうようにしていくのかということももう一つ定かではないわけです。さらにこれを継続していくのか、この点も必ずしも明らかになっていない。つまり、国内金属鉱山を安定的に確保していくためには、やはり恒久的な対策が必要であろう。 ここでは、基本法を直ちに制定をやりますという名言はなかなかむずかしいでしょうが、石炭等に比べましても、あるいは他のこういった構造的な問題を抱えている産業等に対しましても、やはりもっと基本的にこの金属鉱山をどのように位置づけをしていくのだということが明確にならなければならないわけです。そういう意味で、臨時の業務だとかあるいは当分の間ということではなくて、これを恒久的にどのように対策を強化をしていくかというその見解をひとつお聞きをしておきたいと思います。
○天谷政府委員 今度の事業団に追加いたします緊急融資の業務、これが当分の間となっておりますのは、先ほども申し上げましたように、現在のこの異常な事態、すなわち一つは国際的な銅及び亜鉛価格が異常に低迷しているという事態、及び円高が異常であるというこの二つの事態、これは恒久的に続くものではないというふうに私どもは判断をしておるわけでございます。戦後三十三年たつわけでございますが、この間、日本の鉱山会社はしかるべき利益を出してずっと操業をしてきておるわけでありまして、今回のようにすべての企業が軒並み赤字というようなことはいままで未曽有のことでございまして、われわれはこれが常態であるというふうには考えていないわけでございます。 これはあくまでも異常な事態であって、異常な事態に対して臨時緊急の措置として今回のような一般財源をバックとするところの巨額の超低利の貸し付けを行う、こういう超低利の貸し付けを行わなければ生きていけないということでありますと、これは大変な事態でありまして、もしそういう認識をするならば、一遍根本から鉱業政策を考え直さなければならないと思いますけれども、われわれは、やはり現在の事態はあくまでもきわめて異常事態である、この異常事態を、何年続くのかちょっとわかりませんが、当分の間、数年間乗り切るということによりまして、体質も強化するし、そしてまた世界経済あるいは円レートがノーマルな事態に返ったときには、市場経済と自己責任の原則ということに基づいて日本の鉱業企業がやっていけるようにするということが必要ではないか。企業に対する超低利の融資というようなことを恒久化するというのは、なかなか国民のコンセンサスを得るということがむずかしいのではないかというふうに考えております。 したがいまして、現在の事業団の緊急融資というのは臨時緊急である、しかしながら、八〇年か八一年かわかりませんが、いずれ世の中が経済状態が正常に戻ってくる、そして企業にも黒字が出てくるというようなことになりますと、今度はそこで積み立てを行いまして、国庫に財源を依存するのではなくて、自力更生といいますか、自分で基金を生み出す、そういうことによって、将来また緊急事態が起こるかもしれませんが、そういう事態に対処できるようにしていくということが正常な行き方ではなかろうかというふうに考え、かつ、そういうふうに期待をしておるわけでございます。 しかしながら、先行きのことはよくわかりませんから、先行きいま申し上げたようなことにならない、そしてまた非常な苦境に陥ってしまうということであれば、またその際よく考え面さなければならないと思いますけれども、現段階におきましては、われわれとしては経済状態、世界経済あるいは円レートが正常な事態に戻るということを期待いたしまして、政策を立案しておる次第でございます。
○後藤委員 それと関連をいたしまして、この融資の発動価格の問題ですけれども、これは銅で三十六万一千円を下回る価格、亜鉛で十九万六千円を下回る価格というようにされているわけですが、ここに設定をいたしました根拠は一体どこにあるのか。現行の関税の免税点が銅で五十万円、亜鉛で二十一万円を基準にしている。恐らくここが一つの基準になっているのだと思いますけれども、この根拠ですね。 それからもう一点は、国内鉱山のコストとの関係がここでは大変不明確なような気がするわけです。たとえば銅のコストは、聞いておるところによりますと三十五、六万円ぐらいのところから七十万円を超えるというように大変幅があるわけです。国内鉱山のコストとの関係というのは一体考慮しないでいいのかどうか、こういった点につきまして見解を一応お聞きしておきたいと思います。
○天谷政府委員 国内鉱山のコストにつきましては、先生御指摘のように、非常に大きなばらつきがございます。ばらつきがある場合に、一体どこを基準にとるのかということが大きな問題であろうかと考えますが、私どもの調査いたしたところによりますと、十六の山を調べてみたわけでありますが、そのうちの大体十カ所ぐらいをとりますと、銅につきまして五十万円の線でおさまるわけでございます。亜鉛につきましては、十五鉱山中十二が三十一、二万円というところ以下であればおさまるということでございます。一番コストの高い山に合わせてそれまで全部救うということは、税金を財源に使う以上は問題があるのではなかろうかという感じでございまして、平均コストで申し上げますと、銅が約五十万円、亜鉛が二十一万円、関税の免税点とほぼ同じ水準が国内の鉱山の平均コストというふうにわれわれは考えておるわけでございます。 価格がこれ以下に下がりますと、関税見合い分の還付といたしまして、製錬会社が、銅の場合には十三万九千円、亜鉛の場合には一万四千円を建て値に上乗せして購入するように指導していることは御案内のとおりでございます。したがって、五十万円から十三万九千円、二十一万円から一万四千円を差し引いた銅の三十六万一千円、亜鉛の十九万六千円というところが平均的なコスト、実際のコストということになりますので、このコストを割った場合には融資を発動する、こういうような仕掛けにしたわけでございます。
○後藤委員 ただ、五十万と二十一万という一本価格の設定ということになりますと、私は、ある意味では指示価格的性格を持ってくると思うのです。そういう意味で、鉱山経営の維持につきまして、この五十万あるいは二十一万という方向に企業努力をもちろんしていかなければならぬ面もあるでしょうけれども、通産省としてもその指導をされなければならぬのじゃないかと思うわけです。 それと関連をいたしまして、融資発動価格を仮に若干でも超えた場合、絶対に融資はしないというたてまえになるわけでしょうか。この辺は若干の弾力的な幅は持たれるのかどうか、お聞きをしておきたいと思います。 それから、ついでですのでもう一つ。関税の免税点が改正になれば、融資発動額も恐らく変わると思うのですが、そういうように理解をしていいかどうか。 この三点をちょっとお聞きをしておきたいと思います。
○天谷政府委員 関税につきましては、五十四年度で関税改正をするつもりはありませんので、それから先のことはちょっと考えておりませんけれども、いまそういう問題が現実化することはないと思っております。 それから、基準価格をちょっとでも超えた場合に、一体発動を停止するのかどうかという御質問でございますが、基準価格を超えましても、それは大体三カ月の期間をとってみまして、三カ月間の平均価格が基準価格を上回っておりますと、この制度の停止を行うということでございますから、瞬間的に一日や二日上がったからといって、すぐぴしゃっと制度をやめてしまうというようなことではないわけでございます。 しかしながら、弾力的といいましても、三カ月間の平均を見るという意味の弾力性はございますけれども、やはりこういう税金を財源として運用する制度というものは、運用が余り弾力的であっては困る面もあるのではないかと思いますので、われわれとしては、そういう点ではやはり厳正にやらなければいけないのではなかろうかというように考えておるわけでございます。
○後藤委員 いまの点、弾力的運用といいましても、そう大きな幅をとるのでしたら、この制度は十分に実効を上げることはできないわけですけれども、ただ、これからの問題ですが、山元のコストというものも上がってまいりますし、いろいろな経済情勢も考えてまいりますと、銅三十六万一千円、亜鉛十九万六千円というものは、私は、一つの基準にはなるといたしましても、どうしてもそこでの弾力的運用というものに追い込まれてくるのではないだろうか。それを三カ月だけを一つ取り上げてやるということではなしに、価格の面においても十分にまた検討をしていくという機会がとられるのではないだろうかという意味で質問をしてみました。 それから、先ほど長官の御答弁の中で、こういう異常事態というのは、国民の税金も使っていくわけですから、そうおんぶにだっこで恒久的にやるということは考えていかなければならぬということを申されました。景気が回復してまいりまして、価格が安定をしてまいりました場合に、当然この基金に拠出をするということになると思うわけですが、そこで、この拠出についてひとつお尋ねをしてみたいと思うわけです。 銅五十万円、亜鉛で二十一万円、ここでもまた先ほどの融資発動価格と同じことをお聞きするわけですけれども、即拠出発動というように考えていいのかどうか。それから、もし仮にそうだといたしまして、どういう方法で具体的に拠出をさせていくのか、この点をひとつお聞きをしておきたいと思います。
○天谷政府委員 市況が好転した場合の拠出金に関しましては、総論といたしましては、それによって鉱山企業の経営の安定化を図るということで、非常に必要なことであるというふうに考えておりますが、一体どういうとり方をするのかというような細かい問題につきましては、まだよく詰めておるわけではございませんので、今後関係企業ともよく相談をしまして、妥当な基準を考えていきたいというふうに思っております。
○後藤委員 ぜひそれは早急に見解をまとめていただきたいと思います。 さらに、融資事業の説明では、保安対策費あるいは探鉱対策費、閉山防止のための減産資金対策費等となっているわけですね。この「等」というのは一体何でしょうか。 それから、これらの費用を積み上げて融資をされるのか。そうすると、比較的条件の悪い、しかもコストの高い山ほどこれらの費用がかかるわけですが、相対的に融資額がそのために多くなってまいります。そういうように理解をしてよろしいでしょうか。生産規模あるいは市場のシェア、これとの関係はないのか、この点をお聞きをしておきたい。
○天谷政府委員 まず最初の御質問の「等」でございますけれども、「等」につきましては、たとえば不要になった設備の撤去費というようなものを考えております。その他、人間の頭でございますから、考えつかなくて、入れた方がいいというものも出てくるかと思いますので、「等」ということにしたわけでございます。 それから、保安費、探鉱費、それから閉山防止のための資金というようなものにつきましては、個々の申請でチェックをするわけでございまして、山の大きさとかマーケットシェアとか、そういうことでは何ら判断するものではございません。
○後藤委員 これはちょっと簡単にお答えをいただきたいと思いますけれども、基金として地方自治体から拠出される四億円ですね、これは、地方自治体というものはいまでも大変苦しい状況にあるわけですけれども、鉱産税の大体二〇%目安ということになっておるようですが、その地方財政が拠出されるということによってより影響を受けるわけですが、これはひとつ交付金等の特別な配慮を考えておられるのかどうか。これは簡単で結構でございますから、お答えいただきたいと思います。
○天谷政府委員 これは地方自治体の方で自主的、自発的に出していただいたことでございまして、通産省といたしまして、そこでその交付金の問題とかいうことを考える立場にはないわけでございます。
○後藤委員 ただ、この問題は大変自治体にとっては大きな負担でございますから、通産省の所管ではございませんけれども、十分にひとつ関係省庁と連絡をとりながら対策を講じていただきたいと思います。 時間がございませんので、最後に、休廃止鉱山坑廃水処理の問題についてお尋ねをしたいと思います。 私は、この商工委員会の調査で尾去沢へも行ってまいりました。そこで十分に認識しておったつもりですけれども、この坑廃水は、休閉山になった後の坑廃水処理に対して未来永劫処理事業を進めていかなければならない。私は、これはもう大変なことだと思う。そういうことを見てまいりましてあの委員会の決議になったわけですけれども、そうしてそれを受けて対策が講じられた。大変画期的な措置だと考えているわけですが、ただ、当初無利子構想で進んでおったと思うのですけれども、これが無利子でなくなってきた。一体その理由はどうかということと、それから融資率の問題です。融資率が大手は七〇%、中小八〇%ということになっているわけですけれども、もうすでに休閉山をした山ですから、ここで大手、中小という区別をつけるというのは酷ではないだろうか。私は、これは一〇〇%融資ということを考えるべきではないかと思うわけです。 それから、もう時間がございませんので、まとめてお答えをいただきたいと思いますけれども、この坑廃水処理の緊急の対策でございますけれども、休閉山になって、そして無資力または不存在の休廃止鉱山の鉱害防止工事は自治体等をしてやっているわけですけれども、それと同じような考え方というものはとれないだろうか。つまり、尾去沢を見てまいったときに教えられたわけですけれども、千年以上も前から開発をしておった長い歴史の中で鉱山というものが稼行しておって、先般休廃止、閉山をしたわけですけれども、その長い歴史のものを、いま稼行しておった鉱業権者が、これから未来永劫それを背負っていかなければならぬということは、ちょっと制度的には——制度としてはわかるのですけれども、検討していかなければならぬと私は考える。たとえば鉱業権を取得されました年限に見合ってとか、あるいは一定の期限、五年なり十年なり二十年なり三十年なり、年限は検討をしていかなければならぬと思いますけれども、それを過ぎたものに対しては、無資力または不存在の休廃止鉱山と同じような制度をとることができないのだろうかということを考えさせられたわけです。 それと関連をいたしまして、ただ単に坑廃水の処理に対して膨大な資金を投下していくということと同時に、何かお聞きをしますと、インプレースリーチングとかという技術が開発されている。たとえば小坂とか土畑等では、重金属を食べてくれるバクテリアですか、こういうものが開発されていて、そうしてそれが銅の場合でも、銅を食べてくれて、そうしてあるところに置くと銅を放してくれるというような、銅を食べるバクテリア等もあるやに聞いているわけです。つまり、坑廃水の処理をこれから未来永劫進めていくということの前に、こういった坑廃水の中に含まれております重金属を分離し、さらに有用に使っていくというような研究開発投資に対してぜひひとつ対策を講じていくべきではないか。これは鉱山保安法との関係を考えてみましても大変むずかしい問題ですから、私は提案として申し上げておきたいと思います。 つまり、閉山した山というものの鉱業権者が残っていく限りは未来永劫坑廃水の責任を背負っていくんだということに対して、ある一定の期限を限るのか、あるいは何らかの対策を講じて、その責任を自治体なりあるいは国なりが分有をしていくという制度をぜひひとつ検討していただきたい。これは直ちにいま御答弁がいただけないかもわかりませんけれども、前向きの検討をぜひお願い申し上げたいと思うわけです。
○原田政府委員 まず、先生が御指摘になりましたような金属鉱業におけるいろいろな特殊性にかんがみまして、現在もこの山につきまして坑廃水処理につきましてはいろいろな処置が講ぜられているところでございます。御案内のとおりに、設備につきましては、現在有資力のものにつきまして長期低利の融資制度がございます。今回は、御案内のとおり、設備ではなくて、日常毎日毎日支出される坑廃水の処理費用につきまして長期低利の融資制度を設けたわけでございますが、特に最近における金属鉱業の窮状にかんがみまして、従来の設備に比べまして、本年度並びに来年度分の融資につきましては、大手、中小を問わず三・五%ということで特別の措置を講じたわけでございます。 それから、先生御指摘の非常に大きな問題、金属鉱業、未来永久に水の処理をやっていく、あるいは技術対策を一体どうするかといったような問題につきましては、先生御指摘のとおり非常にいろいろな問題がございますので、私どもといたしましては、これから非常に大きな基本的な課題として前向きに勉強してまいりたいと思っております。
○後藤委員 終わります。
○山下(徳)委員長代理 松本忠助君。
○松本(忠)委員 非常に限られた時間の質疑となりましたので、かねて用意をいたしました質疑を大幅に割愛いたしまして、許された時間の範囲内で何点かの疑問点をお伺いいたしたいと思います。 大臣にまず御所見を伺いたいことがございます。 鉱産物、特に銅、鉛、亜鉛の価格につきましては、これは御承知のように、国際商品である関係上、その価格が国際相場に左右される特性があります。需給調整等によって対処することはできません。しかるに、米麦の価格など、需給がアンバランスでございましても、生産費を基礎として政府の買い入れ価格が決定され、また政府の売り渡し価格、末端小売価格も政府が決定するということになっております。この生産者価格、消費者価格の決定をめぐっては、毎年御承知のような恒例の大運動が展開され、また加えて、生産者価格決定に当たりましては政治加算、こういったことすら行われるのが実情でございまして、この点は大臣も御承知のとおりと思います。しかも、本年は米作が未曽有の豊作と言われております。減反政策を政府はとったわけでございますが、生産は減少するどころか、天候に恵まれたせいもあると思いますが、非常に豊作である、不思議に思うわけでございます。 こうした手厚い恩恵を受けている農業団体に反しまして、金属鉱山は、国際的な銅、亜鉛地金の価格の長期にわたる異常ともいえる低迷と昨年末の急激な円高によりまして、休閉山が続出しております。この現状のまま放置するならば、いかに企業努力に徹しましても限界を超え、日本の金属鉱山は再び立つことのできない状況になるであろうと思うわけでございます。御承知のように、鉱山は一たび閉山すれば、再開発はまことに困難であります。 私も、秋田の尾去沢鉱山の閉山の事実を視察してまいりました。ひっそりと火の消えたような、経済活動の停止したあの様子を見まして、地域社会に与えるその影響の甚大なのに驚いた次第でございます。また、わが党も、日立鉱山に私を初めといたしまして衆参四名の委員を派遣して、金属鉱山また製錬の実情調査を行いまして、続いてまた、当商工委員会の中の小委員会におきましても討議、検討がなされました。その結果、全会一致をもって、今年五月二十六日、金属鉱業安定緊急対策に関する三項目による決議がなされたわけでございます。 この決議を踏まえまして金属鉱業に対する緊急融資制度を創設する、このために今回金属鉱業事業団法の一部を改正する法律案が提案されたわけでございますが、この法律の施行によりまして金属鉱業の当面の危機を回避するために効果があると思うかどうか、それとももう少し国の助成を強めて国内鉱山の適正な維持、存立を図るようにすべきと思うかどうか、この点まず大臣から御所見を伺いたいわけでございます。
○河本国務大臣 これまでの経過につきましていろいろ御説明がございましたが、私どもは、いろいろな経過を踏まえまして総合的に検討いたしました結果、最終的に、いま御審議をお願いしておるような内容のものが一番よろしい、また、この程度のことをやれば現状は何とか救われるのではないか、こういう判断のもとにお願いしたわけでございます。
○松本(忠)委員 一応これで大臣はやってみる、こういうお考えだと思います。 それでは、あと何点かについてお尋ねをいたしたいと思います。 今回の法改正によりまして創設されるところの金属鉱業緊急融資基金、これは当初日本鉱業協会等を中心にして考えられていましたいわゆる無利子、無保証の金属鉱業緊急融資制度、それから見るならば業界としては大幅な後退であるけれども、一般会計から利子補給を受け、超低金利融資として制度化されるということは、国内金属鉱山を存続させるための一歩前進であると受けとめるわけでございます。また、閉山という危機を回避して、国民経済上市要であるところの金属鉱産物を安定供給するという国家的利益にも効果をもたらすであろうことは私も否定するものではございませんけれども、何点かについてお伺いをしていきたい。 その一点は、金属鉱業事業団に臨特の業務として、金属鉱業を営む者の経営の安定を図るために必要な資金の貸し付けを行う者に対して、当該貸し付けに必要な資金の貸し付け業務を加えようとする、こういう問題でございますが、その実施期間の問題でございます。 「当分の間」ということになっておりますが、この点について通産、大蔵両省の間の折衝では、「当分の間」というのは五年間であるという覚書が交わされているというふうに仄聞をいたしておりますが、これは事実かどうか。 また、基金の融資条件から見ますと、当初一年半が一%、次の一年半が三%、残り二年は六・五%、こういうことになりまして、二年据え置き三年返済となっております。市況の回復に関係なくこれが規定されたわけでございますが、緊急の措置としての性格上から「当分の間」を五年と定めたのではあろうと思いますが、市況の低迷が続くということはなお相当長期にわたるだろうということを私は思うわけでございます。したがいまして、五年後の基金の役割りというものを明確にしておく必要があるのではなかろうか。 また、融資の貸し付けは五十三年度下期と五十四年度で完了するわけでございますが、五十三年度下期の九十億、五十四年度の百三十五億、合計二百二十五億の規模で対策を進めて、そうして本当に大丈夫なのかどうか。その後の五十五年、五十六年、これらについて追加を要するのではないかと考えますけれども、その点はどうなのか、この二点についてまず長官から伺いたいと思います。
○天谷政府委員 まず最初の、「当分の間」について五年という約束を大蔵省としているのかどうかというお尋ねでございますが、そういう約束はいたしておりません。ただ、「当分の間」という非常に不明瞭な表現になっておりますのは、この世界的な非鉄金属の価格の低迷が一体どれくらい続くのかということにつきまして確信を持てませんので、「当分の間」ということになっておるわけでございます。 〔山下(徳)委員長代理退席、委員長着席〕 次に、五年たってから後の基金の役割りはどうなるのかというお尋ねでございますけれども、これにつきましては、われわれは、おおむね一九八〇年ないし八一年くらいになれば世界的な銅及び亜鉛の過剰状態は解消する、そして国際的な価格は平常に戻るであろうというふうに考えておるわけでございます。この考え方を裏づけるような需給状況あるいは最近の価格状況等もあるわけでございまして、先のことでございますから断定はできませんけれども、われわれとしてはそういう可能性は大きいというふうに考えておるわけでございます。それから、第二番目は円レートの問題でございますが、円レート問題について私は所管でございませんので、答える権限はございませんけれども、円レートも現在非常に異常な状態にあるのではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。したがいまして、いま申し上げましたように、一九八〇年ないし八一年くらいになりまして世界的に市況も回復し、あるいは円相場も正常な状態に戻るということであれば、この緊急融資はそこで役目を果たしてしまうということになるであろうと思います。 しかしながら、それでは基金を廃止してしまうのかといいますと、そうではなくて、正常に戻って鉱山会社に利潤が出るという事態になりました暁には、これは鉱山会社とよく相談をしなければなりませんが、基金に今度は拠出をしていただくというシステムにしたらどうであろうか。現在は基金は国家財政に依存しているわけでございますけれども、そういう行き方は必ずしも好ましい行き方ではございませんから、企業経営が自立できるという事態になりましたら、今度は企業がみずから基金を積み立てていただきまして、そして将来またあり得べき異常事態に対処する、そういうふうに自力更生といいますか、そういう行き方をしていただくのがよろしいのではなかろうかというふうに考えております。 それから三番目に、二百二十五億の規模の問題でございますけれども、この銅及び亜鉛の年間売上高がおおむね六百億円というような状況でございますから、この六百億円に対しまして二百二十五億円というのは相当な規模ではなかろうかというふうに考えております。 それから、この金を支出する対象である保安費であるとか確認探鉱費であるとかあるいは閉山防止のための経営改善資金であるとか、そういうものの資金需要ということから考えてみましても、二百二十五億円というのはかなり思い切った額でございまして、こういう資金手当てをすることにより、この価格低迷時におきまして鉱山会社がタヌキ掘りとかなんとかいうことに走りまして山の命を縮めるということが防止できる、そういう効果を大いに期待できるのではなかろうかというふうに考えております。
○松本(忠)委員 いま長官の言われる一九八〇年代に銅、亜鉛の価格が非常によくなってくる、こうなることをわれわれも期待するわけでありますし、そうなってほしいと思うわけでございます。それまでの言うならば経過措置として政府から金が出るわけでございますが、いま長官からもお話があったように、業界でももういつまでもいつまでも依存している気持ちはないというところから、景気がよくなって利益が十分出るようになれば基金をプールしよう、こういうことも考えられていることは事実でございます。その点がいまお答えがあったわけでございます。そして現実の問題としてそうなったときに、そういう方向に改めておやりになるというお考えのようでございますけれども、私もそれも結構だと思います。 しかし、現在の価格というものが果たして八〇年代、八一年ごろになってよくなるかどうか、非常に私はまだ不安を持っております。そういう点で、いまの二百二十五億という五十三年、五十四年のこの規模で一応大丈夫だというふうなお考えのようでございますが、これがこれ以上の期限の追加をする必要がないということになることをわれわれも希望するわけでございます。そうなってくれるようにひとつ私も期待をして、いまの長官の答弁を了解をしておくわけでございます。 それから、金属鉱業緊急融資制度の基金、これは業界が四億出資する、その内訳が鉱山側が三億六千万円、製錬側が四千万円、それからまた地方自治体が四億を出資して、合計八億という金ができるわけでございますが、この地方自治体の方、この出資をする場合には当然議会の議決も経なければならぬと思いますけれども、そういう点について、必ず予定している時期までにこの見通しができるのか、完全にこれが地方議会の方でも、地方自治体としても理解してできるのかどうか、その点についての見通しを伺っておきたいと思います。
○天谷政府委員 県知事がおっしゃったことはちゃんと履行されると信じております。
○松本(忠)委員 それは努力することは当然でしょうけれども……。 基金の運営について伺っておきたいわけでございます。基金は鉱山に対して貸付業務をする、こういうことになっておりますが、金属鉱業事業団が直接融資ができるのであればこのような基金を設けずに済んだわけでございますけれども、資金運用部資金法の制約から、基金というようなこういう形態をとらざるを得なかった。 そこで、その運営についてはどのように実施をしていかれるのか、そしてまたその運営に出たる人員あるいは初年度経典、それについてはどれぐらいを予測しておられるのか、この点を伺いたい。
○福原説明員 基金の運営に当たりましては、初年度九千万円の経費を予定しております。それから、人員につきましては、理事長以下八名の人員をもって運営する予定でございます。
○松本(忠)委員 その役員だけでできるわけでもないと思いますが、実際上に事務をとる人の問題についてはどうなんですか。
○福原説明員 ただいま八名と申し上げましたのは、理事長以下、専務理事それから実際の仕事を行います総務、融資、審査の職員が八名、合わせまして八名ということでございます。
○松本(忠)委員 もうそれだけの人員ですべてをやっていく、こういうわけですね。 それでは、時間の関係もございますので、次に移ります。 今回の融資の対象は、銅鉱山柴、亜鉛鉱山業、また随伴として銅、亜鉛を産出するものにあっては調整するとされておりまして、通産大臣が指定することになっておりますが、この融資は、特に現在困窮している銅、亜鉛鉱山を主目的に救済しようとするけれども、他の非鉄金属についても弾力的に検討する必要があると私は考えますが、他の非鉄金属についてその見通しがあるのかないのか、伺います。
○天谷政府委員 現在のところ、最も困窮しておりますのは銅及び亜鉛でございますし、それからまた、銅及び亜鉛を産出する山、ここからはいろいろなほかの非鉄金属、鉱物も随伴されて出てくる場合が大部分でございますので、現在のところ、われわれは、銅、亜鉛をこの融資の対象にすれば目的を達することができると考えておるわけであります。
○松本(忠)委員 それでは次の問題でございますが、特定不況地域法案、この関連でちょっとお伺いしておきたいわけでございます。 政府が考えているいわゆる十六地域というものは、主として造船関係の地域を指定しているように思われるわけでございます。しかしながら、鉱山においても、同様の不況に加えて、先ほどから再々申し上げますように、価格が国際価格に影響される、また円高も大きな影響を与えておる。加えて鉱山が閉山をするということになると、その地域全体がもうゴーストタウンになりかねない、こういう実例は尾去沢鉱山に実態があるわけでございます。 そこで、その地域指定に鉱山所在の市町村というものを入れるべきであると私は思いますが、たとえば神岡鉱山のあるところの神岡町というようなものについてもぜひとも指定すべきものと考えますが、この点についてはいかがですか。
○左近政府委員 特定不況地域につきましては、法律では、この特定不況業種に属する事業所が地域経済の大きな部分を占めておって、かつ、その特定事業所において事業規模の縮小等が行われまして、その行われたことに伴って多数の関連中小企業者の事業活動に著しい支障が生じておる、あるいは離職者の発生等雇用状態が著しく悪くなっているというようなことが法律の要件に定められております。 そこで、この前提になります特定不況業種にどういうものを入れるかという問題でございますが、御指摘のように、ティピカルなものとしては造船等もございますけれども、いまお話しのように、非鉄金属鉱業もやはり現在大変不況で困っておりますし、構造不況的な色彩があるということでございますので、これについては、いずれ法律制定後政令で決めることではございますけれども、こういう非鉄金属鉱業のようなものもこの業種に該当するのではないかということで、現在いろいろ検討しておる段階でございます。
○松本(忠)委員 いま中小企業庁長官の御答弁がございましたけれども、当然これは入れるべきであると私は思っております。ただ、いま神岡の名前だけ一つ出したわけでございますが、これ以外の鉱山においても、山がだめになってしまえばその町自体が全部当然だめになってしまう、そういうことからいっても当然のことであると思いますので、十分検討していただきたい、このように思います。 お約束の時間が参りましたので、最後に大臣からお伺いして終わりたいと思います。 この金属鉱業緊急融資事業は特に緊急を要するものと思います。その実施体制の確立というものは焦眉の急と申し上げましても過言ではないと思うわけでございます。また、長期的な視野からも基金制度の強化拡充がなされるべきであると思いますけれども、この点は大臣はどのようにお考えか。 また、通産当局の鉱業政策といたしましても、探鉱助成制度の充実、備蓄制度の適切な運用、海外資源確保にかかわるところの外貨貸し制度の活用、こうしたものを図ると同時に、地域の実情に対処して特定不況地域対策関連法令の運用にも特段の配慮を払うべきものであると私は思いますけれども、大臣はいかがお考えでございますか、大臣のお答えを伺って質問を終わることにいたします。
○河本国務大臣 景気対策の進め方といたしましては、内需の拡大による一般的な景気回復のほかに、円高並びに構造不況業種が中心の産業になっております地域の中小企業対策、こういうことのほか、この春成立をいたしました過剰設備の廃棄をする方法もございますし、同時に造船、非鉄等の特別に悪い業種に対する一段と進んだ対策、このような幾つかの対策を併用しておりますが、私どもの期待するところは、景気が回復いたしましてこのような緊急特別の措置をしなくても済むような事態を一刻も早くつくり上げたい、こういうことを希望いたしております。 しかしながら、国内の非鉄鉱山資源というものは、また経済の安全保障という観点に立ちまして特別な配慮も必要でございますので、そういう観点からも今後総合的に進めていくつもりでございます。
○松本(忠)委員 いろいろと私も申し上げたわけでございますが、こうした要望についてぜひとも前向きに実施していただくように心から願って、私の質問を終わります。
○橋口委員長 宮田早苗君。
○宮田委員 端的に質問をいたします。 今年度の下期と五十四年度で合計二百二十五億円の融資をやろうという計画でありますが、本日のこれまでの質問にありましたように、要はこの一年半で業界が立ち直るであろうかということ、累積赤字は別といたしましても、単年度で黒になるかどうかということです。銅、亜鉛について国内の需給見通しや価格をどう見通しておられるか、まず御説明をお願いいたします。
○天谷政府委員 現在の非鉄金属の不況は、言うまでもなく二つの理由から起こっております。一つは、石油危機に基づくところの国際的な価格の低落でございます。それからもう一つは、異常な円高ということでございます。 国内の需給状況を見てみますと、四十八年にこの生産、消費のピークがあったのでございますが、オイルショックによる落ち込みによりまして、不況によりまして消費は急速に落ちました。五十年がこの消費の落ち込みの底になっております。それから、供給につきましてもやはり五十年が底になっているわけでございまして、亜鉛につきましても五十年が底になっているわけでございます。それから、銅の消費につきましては次第に上昇カーブにございまして、特に五十三年に入りましてから、公共事業の前倒し及び電力の設備投資が非常に効いてまいりまして、特に電線の需要が伸びております。そのためにメーカー在庫は急速に減少いたしまして、一部にはやや品不足ぎみというような傾向もあらわれているわけでございます。亜鉛の方は、鉄鋼不況の影響をじかに受けておりますので、銅ほどはかばかしくはございませんけれども、しかしながら、亜鉛につきましても在庫状況は次第に好転をいたしております。国際的に見ましても同様な傾向がございます。 したがいまして、私どもは、この一年半、大体昭和五十五年くらいという時点になりますならば、国際的にも国内的にも需給は均衡を取り戻し、価格は次第に正常なラインに戻っていくのではなかろうかというふうに期待をいたしておるわけであります。
○宮田委員 新制度の発足に伴いまして、改正事業団法では、業務の追加として、経営の安定を図るために必要な資金の貸し付けを行う、こう挙げておられるわけですが、対象としては保安対策費とか探鉱対策費、それから閉山防止のための減産資金対策費等が考えられるわけですが、どの分野が多くなると考えておられますか、その点の説明をお伺いします。
○福原説明員 対象事業費につきましては、今後の申請ベースによりますので、細目はまだはっきりわかりませんが、最近私どもがヒヤリングをいたしました傾向によりますと、保安対策費が約六〇%、確認探鉱費が三〇%、減産対策費が一〇%というような比率になっております。
○宮田委員 いわばこの制度については財投を財源としておるわけですが、二百二十五億円がまるまる融資に使われた場合、市況や円相場の変動要因はございますけれども、二百二十五億円が業界の財務にどの程度プラスするのか、この際お示しできれば説明をしていただきたい。
○福原説明員 国内鉱山の現在の総売上高が、年間で大体五百億円から六百億円の間でございますので、これに対しまして二百二十五億円の運転資金の融資ということは、年間の売上局の約四割の資金を供給するということでございますので、しかもこれが超低利ということでございますれば、企業にとりましてその財務上の影響はきわめて大きいと私どもは信じております。
○宮田委員 財団法人の金属鉱業基金の事業計画の一つに、調査及び情報収集があるわけです。それに対する予算も、わずかではございますが、計上してございます。情報収集ということで。事業団の資料センター業務でこれは賄えない特殊なものなのか、あるいはどうも新しい機関をつくる際に重複するような気がしてなりませんが、この点はどうですか。
○福原説明員 現在、金属鉱業に関します情報の収集は、主として金属鉱業事業団の資料センターが特に海外情報の収集について実施しておるわけでございますが、基金に情報収集、調査の仕事を設けまして、特に本件についての調査、情報収集の必要があればそれを行わせるということでございまして、現在のところ、まだ具体的にこのような調査をさせるというところまでは決まっておりません。
○宮田委員 銅、鉛、亜鉛、それにアルミ地金の備蓄制度が発足して三年になるわけですけれども、五十四年度から売却の時期に入ると思うんです。この市況回復の兆しがありといえども、前途はそれほど明るくないんじゃないか、こう思いますが、それに対してどう対処なさるものか、御説明願いたいと思います。
○福原説明員 五十一年度に買い入れまして備蓄しております銅、亜鉛、アルミニウムにつきましては、五十四年度に買い戻しの期限が来るわけでございますが、現在の価格をもっていたしましては、製錬会社といたしましては、来年度期限が参りましても買い戻すことは非常にむずかしいだろうと思いまして、私ども、これを現在延長の方向で大蔵省と折衝を続けております。
○宮田委員 これまで金属鉱業救済策の一つとして立法化されました円高法や離職者法の適用状況、この点把握されておりましたら説明願いたいと思います。
○福原説明員 離職者法につきましては労働省所管でございまして、現在正確な数字を持ち合わせておりませんので、御勘弁願いたいと思います。 円高融資の実績につきましては、現在のところ十一社が二億五千五百万円の借り入れを行っております。それから、現在なお申請中のものが二社、六千万円ございます。
○宮田委員 最後になりますが、大臣せっかくおいでになりますので、見解ないし決意を承りたいと思います。 と申しますのは、この前の国会後半でございましたが、特別決議を本委員会でしたわけでございます。さらに今日は、あれ以降業界の経営内容というものが非常に悪化しておるんじゃないか、こう思います。特に円高等の関係から非常に深刻な様相を呈しておるんじゃないか、こう思っております。そういうときにこの法律がつくられたということは、時宜を得た、当を得た措置と歓迎するわけでございますが、つくったといたしましても、運営そのものによって非常に大きな影響をもたらすんじゃないかというふうに思っております。要は緊急を要するわけでございますので、その点についての大臣の決意のほどをひとつ御表明願っていただきたい、こう思います。
○河本国務大臣 せっかく各方面の合意を得まして画期的なこの新しい仕組みができたわけでございますから、運営の面には十分気をつけまして、効果が出るようにしたいと考えております。
○宮田委員 終わります。
○橋口委員長 安田純治君。
○安田委員 審議を進めるためにきわめて短時間の質疑時間でございますので、端的にお答えをいただきたいわけです。 まず、今回の改正によって金属鉱業緊急融資制度が行われるわけですけれども、この対象鉱山は一体幾つ予想されるかということが一つです。 それから、この対象鉱山の会社のうち、大企業と中小企業の内訳はどうなのか。 それから三つ目は、鉱山だけを持っているところと製錬部門を持っているものの内訳はどうなのか。 この三点についてまずお伺いいたします。
○福原説明員 対象鉱山は、銅、亜鉛鉱山全鉱山を含めまして、二十五鉱山と予定しております。 大手、中小別、それから製錬所を持っている鉱山につきましては、いま数字を分類してございませんので、ちょっとお待ちいただきたいと思います。
○安田委員 時間がもったいないので、それは後から伺うことにいたしまして、この融資制度を利用できる鉱山は約二十五というお答えですが、これはお答えがないけれども、多分ほとんどが中小企業の鉱山だという状況だと思います。そうなると、融資であるから担保能力が問題になるわけでございます。 時間の都合で幾つか続けて質問いたしますのでお答えいただきたいのですが、今日の金属鉱業の危機のもとでは担保提供能力がない中小鉱山が出てくるといたしますと、せっかくの融資制度も生きなくなるわけです。そこで、現在の中小鉱山が生まれた経緯を見ますと、大企業からの分離、子会社化によってできたという経緯がありますので、これらの親企業に保証させるべきであると思うがどうかということが一点です。 もし親企業の責任で保証融資を受けるとき、一つの心配が出てまいります。それは、保証するに当たって、中小鉱山に対して経営の合理化の一層の促進とか、人員の削減の要請などの圧力が親企業からかけられるおそれがあります。せっかくの資金が生きなくなる危険がありますので、この点に対する政府の考え、親企業に対する指導はどう考えているかということが二点です。 それから、親企業がまた製錬部門を持っている企業でもあるということになりますと、今回のように信用保証を親企業がするというお答えになりますと、この機会に国内鉱石の優先使用などの義務づけについても検討すべきではないかと思いますけれども、その意思があるかどうかということが三点であります。 それから四点目は、今回の融資制度は、国内資源を閉山の危機から救済すること、また経営の安定をすることを目的としているわけでありますが、これらの閉山防止のための減産資金対策費のうち、退職金資金を一人当たり四百万円まで融資することができるというようなことになっているようでありますが、せっかくの資金が悪用されて人員削減などに使われて、端的に言えば首が切りやすくなるというようなことでございますと、雇用拡大、安定につながらないで、雇用不安を生むおそれがあると思います。これに対して、雇用不安につながらないようにしなければならないと思いますけれども、その対策はどうか、この点をお伺いいたします。
○天谷政府委員 最初の担保の問題でございますが、やはり財政資金を貸すわけでございますから、担保についてはできるだけ確実なものをいただきたいというのは当然なことかと存じます。したがいまして、親会社があります場合には親会社から極力担保を徴することとしたい。他方、親会社がない独立の中小鉱山に関しましては、基金が八億の財産を持っておるわけでございますが、基金が肩がわりして担保をするということを考えていきたいと思っております。 それから、前の、親会社が保証する場合に、それが子会社に不当な首切りその他を強要しないかという問題につきましては、子会社としましても親会社としましても経営の合理化を図らなければいけないということは当然であろうかと思いますが、他方、親会社が子会社に対しまして優越的地位を乱用して不当に圧迫するというようなことは、もちろん好ましいことではございませんので、そういうことがないように指導いたしたいと思います。 三番目に、国内鉱の優先使用の問題でございますけれども、われわれといたしましては、国内鉱の優先使用というのは政策の基本的な原則であると考えておりますから、できるだけそういう方向で指導いたしたいと思います。 それから、閉山防止のための減産資金、これの中に退職金も含まれておりますが、これが雇用不安につながるのではないかという御指摘でございますが、私どもは、今回の緊急融資制度の根幹は、できるだけ閉山を防止することにあると思っておるわけでございます。現在のように価格が低迷をいたしますと、企業が苦しまぎれにタヌキ掘り等をやりまして山の命を縮めてしまうというようなことがあっては非常に困るわけでありまして、そういうことをやらせないようにこの制度をつくるわけでございます。閉山の防止、山の経営の安定化、これが基本でございます。したがいまして、首切りを促進しようとか閉山を促進しようとか、そういうことは全く考えていないわけでございまして、そういうふうな首切りのための退職金ということではなく、山でも退職する人はいるわけでございますから、そういう人たちの退職に対して払う金もないということにならないように、こういうことも含めていいのではないか、しかし、趣旨は首切り奨励とかそういうことでは全くないわけでございます。
○福原説明員 先ほどお尋ねの大手、中小別の鉱山数を申し上げますと、大手企業に属する鉱山が六、中小鉱山が十九でございます。 それから、企業として製錬所を持っております鉱山は、大手の六鉱山、中小鉱山で一つでございます。
○安田委員 質問時間が参りましたので、これで終わりますけれども、大手、中小の数字などをよく把握されておらなかったり、あるいは首切りにつながらないようなことをおっしゃいますけれども、私の質問申し上げた部分はこの融資制度についての非常な問題点であると思いますので、この点十分にお考えの上、雇用不安などにつながらない運用をぜひしていただきたいということを強く要請して、質問を終わります。
○橋口委員長 山崎拓君。
○山崎(拓)委員 今回の緊急超低利融資の制度が非鉄金属鉱山の経営安定のカンフル注射となり、かつ、この制度を恒久的な制度として確立されることを期待いたしますが、さらに、鉱山の経営安定のためには、鉱山から鉱石を買う製錬所の経営基盤の確立が必要である、かように考えております。 そこで、七月十一日に私が当商工委員会で質問をいたしました際に、電力料金問題についてエネルギー庁長官の答弁がございました。製錬所の経営基盤の安定のためにはどうしても電力料金の引き下げを検討していただきたいわけでございますが、長官答弁の中で、「この供給規程そのものをもう少し弾力化する、負荷調整に協力するユーザーに対してもっと大幅な割引ができるようにするということにつきましては、現在鋭意検討中でございます。」こういう答弁がございました。 特約料金制度の活用によって負荷調整に協力する者に対して特別の割引制度を考えるということについての検討はその後どうなっているか、まず第一点お伺いします。
○天谷政府委員 特約料金制度をさらに合理化し、拡大するという方向で現在も検討を続けているところでございます。ただ、差益還元問題というのが間に入りまして、その検討がしばらく休みになっておったわけでございますが、今後もさらに一層検討を続けたいと思っております。 ただ、負荷調整問題というのは、夏場にピークが参りまして、そのときが非常に大きな問題なのでございますが、夏場は過ぎてしまいましたし、それから下期について言えば差益の還元ということもございますので、来年の夏場に間に合うように、来年の春くらいから実施できるような方向で、特約制度の拡大あるいは合理化というようなことにつきまして目下検討を続けているところでございます。
○山崎(拓)委員 もう一つ、電力コストの低減方策として、小水力の問題について前回質問いたしました。その際、長官は、電源特会の資金を通じて直接補助金を出したらどうかという私の質問に対して、いますぐこの制度を大幅に変えることに直ちに踏み切るということはむずかしい、しかし、なお検討する、こういう趣旨の答弁がございました。 先般新聞紙上で、電源多様化税の新設を考えている、検討している、こういう記事を読んだのでございますが、これは電源特会の財源となって、その電源特会から水力発電の利子補給あるいは地熱エネルギーの研究開発等に充当するものとなるというふうに私は期待するわけでございますが、この点、私はぜひ実現させたいと考える者の一人でありますけれども、長官の考えをこの際伺っておきます。
○天谷政府委員 先生御案内のとおり、電源のエネルギーといたしまして石油に過度に依存するという状況は、必ずしも好ましいことではないと思っておりますので、われわれといたしましては、エネルギーの安全保障という意味からも、できるだけ電源を多様化したいと考えております。 多様化する対象といたしましては、たとえば水力、地熱、石炭火力、原子力、こういうものがあるわけでございます。原子力は別といたしまして、石炭火力、水力、地熱、こういうものを見てみますと、それの賦存状況が地域的に均一ではございません。あるところには地熱とか石炭とか水力がたくさんあるが、ある場所にはそういうものが余りない、九電力によりまして非常にアンバランスがあるわけでございます。他方、こういうような電源を開発しようといたしますと、資本費が非常に高いとか燃料費が高いとか、あるいは研究開発のためのリスクを多く伴うとかいうようなことで、石油火力と比べましてどうしてもコスト高になるおそれがあるわけでございます。しかしながら、そうかといってそういうものを促進しないというわけにもまいりませんので、こういうアンバランスを解決する何らかの手段を考える必要があるのではないか。その税というようなものも一つの考え方かと思いますが、いま資源エネルギー庁におきましては、どういう方法がいいか部内で鋭意検討しておるところでございます。
○山崎(拓)委員 私がお願いしたいのは、電源多様化税はもちろんでありますが、要するに山元小水力の開発のためには、これはどうしてもコストは利子でございますから、あるいは償却でございますから、利子の補給を考えられないか、こういう点さらに検討していただきたいと思います。 最後に、中小企業庁長官に御質問いたしますが、すでに同僚議員から何度か質問があったようでありますが、私どもは、非鉄金属鉱山のいわゆる企業城下町を視察いたしまして、現在の大変な苦境を身にしみて、はだで感じておるわけです。ですから、今回の次に審議することとなる特定不況地域中小企業対策臨時措置法のもとで特定不況地域として指定を受けたいという切なる要望がありますので、これはぜひ特段の御配慮をお願いしたい、こういうことであります。 そこで、この特定不況業種、これは読みませんが、定義を読んでみると、供給能力が過剰だということが挙げられておって、非鉄金属が対象となるかどうか、多少あいまいな点があるので、これは間違いないんだということを確認したい。 それから、職安の地域の範囲内でいわゆる有効求人倍率等の指数で決める、こうなりますと、金属鉱業に勤めておられる方が、労働力として非常に移動性に富んだものであるかどうかということは非常な疑問がありますから、そういう点も勘案していただいて、実情に即した指定をやる、裁定をやると申しますか、その点をぜひお願いしたい。そこで簡単な答弁をいただいて終わります。
○左近政府委員 特定不況地域の指定につきましては、法律が制定されました後、速やかに政令で指定いたしたいと思っておりますが、特定不況地域を決めるには、前提として特定不況業種を決めなければいけませんが、その内容につきましていま御質問がございましたが、われわれとしては、非鉄金属鉱業もその特定不況業種になり得る上要件が相当備わっているのじゃないかということで現在検討しておる最中でございます。 それからあと、雇用の要件につきましては、実は労働省が中央職業安定審議会に諮らなければいけないという問題がございますので、これからこの法案制定後なるべく早く審議会に諮って決めるということになっておりますけれども、われわれといたしましても、なるべく実情に適合したような基準なり何なりができるように、いろいろまた労働省とも相談をいたしたいというふうに考えております。
○山崎(拓)委員 終わります。
○橋口委員長 以上で本案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○橋口委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 金属鉱業事業団法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○橋口委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○橋口委員長 次に、本案に対し、山崎拓君外五名から、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同及び新自由クラブ六派共同提案に係る附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 まず、提出者より趣旨の説明を求めます。岡田哲児君。
○岡田(哲)委員 ただいま提案いたしました附帯決議案につきまして、提案者を代表して、その趣旨の御説明を申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 金属鉱業事業団法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行にあたり、最近における金属鉱業の実情にかんがみ、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一、金属鉱業緊急融資事業が速やかに実施されるようその実施体制を確立するとともに、長期的な観点から金属鉱業緊急融資基金制度の拡充を図ること。 二、当面の鉱業政策として、探鉱助成制度の充実、備蓄制度の適切な運用等現行諸制度の整備拡充を図るとともに、特定不況地域対策関連法令の運用にあたつては、鉱山地域の実情に対処し、特段の配慮を払うこと。 以上でございます。 案文の各項の内容は、審査の過程及び案文により十分御理解をいただけるものと存じますので、説明は省略さしていただきます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○橋口委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○橋口委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、附帯決議について政府から発言を求められておりますので、これを許します。河本通商産業大臣。
○河本国務大臣 ただいま議決をいただきました法律案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を尊重いたしまして万全を期する所存でございます。 —————————————
○橋口委員長 お諮りいたします。 本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋口委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○橋口委員長 次回は、明十八日水曜日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後七時三十八分散会 ————◇—————