社会労働委員会 第5号
- 発言数
- 100 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1978/10/20
会議録
○木野委員長 これより会議を開きます。この際、お諮りいたします。第八十四回国会橋本龍太郎君外二名提出、環境側生関係営業の運営の適正化に関する法律の一部を改正する法律案について、提出者全員から撤回の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木野委員長 御異議なしと認め、撤回を許可するに決しました。 ————◇—————
○木野委員長 次に、環境衛生関係営業の運営の適正化に関する法律の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めす。 本件について、住栄作君より発言を求められておりますので、これを許します。住栄作君。
○住委員 本件につきましては、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党、新自由クラブ、五党委員の協議に基づく草案がございます。 各委員のお手元に配付してありますが、五党を代表しまして、起草案の趣旨及び内容につきまして、私から簡単に御説明申し上げます。 本案は、近時における環境衛生関係営業を取り巻く諸情勢にかんがみ、営業の健全な発展を図るとともに、消費者の利益の擁護を図ろうとするもので、その主な内容は次のとおりであります。 第一は、過当競争の防止のための措置でありまして、環境衛生同業組合が大企業との間に締結する特殊契約の対象に、大企業者がその事業活動を実質的に支配する企業も加えることといたして駒ります。 第二は、環境衛生同業小組合制度の新設でありまして、営業者の自主的な組織による共同施設事業等の一層の充実を図るため、環境衛生同業組合の同意を得て、組合の地区内の一部の区域を地区とする環境衛生同業小組合を設けることができることといたしております。 第三は、振興指針の策定及び振興計画の認定でありまして、営業の健全な発展を通じて公衆衛生の向上及び消費者の利益を図るため、厚生大臣は、振興指針を策定するとともに、同業組合または同業小組合の作成する振興計画を認定し、これに基づく事業に対する税制及び資金のあっせんについての措置を講ずることといたしております。 第四は、経営指導体制の整備でありまして、衛生水準の維持向上及び消費者の利益の保護を図るため、各都道府県に一個の都道府県環境衛生営業指導センターを、全国に一個の全国環境衛生営業指導センターを設けることといたしております。 第五は、営業方法または取引条件に係る表示の適正化等に関する制度の整備でありまして、消費者の選択の利便を図るため、全国環境衛生営業指導センターが、厚生大臣の認可を受けて、役務の内容等の表示の適正化等に関する標準営業約款を作成し、この約款に基づき営業しようとする営業者を、都道府県環境衛生営業指導センターに登録することができることといたしております。 この際、私は五党を代表いたしまして動議を提出いたしたいと思います。 お手元に配付してあります草案を成案とし、これを本委員会提出の法律案と決定されんことを望みます。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。 ————————————— 環境衛生関係営業の運営の適正化に関する法律 の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○木野委員長 この際、本起草案について、内閣の意見があればお述べ願います。
○小沢国務大臣 ただいま議題となりました環境衛生関係営業の運営の適正化に関する法律の一部を改正する法律案については、政府としては特に御異存はございません。
○木野委員長 ただいまの住栄作君、村山富市君、大橋敏雄君、和田耕作君又び工藤晃君提出の動議について採決いたします。 住栄作君外四名提出の動議のごとく、お手元に配付いたしました草案を成案とし、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○木野委員長 起立多数。よって、さよう決しました。 なお、本法律案提出の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 ————◇—————
○木野委員長 請願の審査を行います。 本日、公報に掲載いたしました請願千七百九十件を一括して議題といたします。 まず、審査の方法についてお諮りいたします。 請願の趣旨につきましては、すでに文書表によって御承知のところであり、また、理事会においても協議いたしましたので、その結果に基づき、直ちに採否の決定に入りたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 それでは、本日の請願日程中 国立腎センター設立に関する請願三十八件 差額ベッド料及び付添看護料の軽減に関する請願十四件 難病対策の充実に関する請願一件 旧満州開拓団・青少年義勇隊犠牲者の遺骨収集等に関する請願三件 重度心身障害児(者)の援護充実に関する請願一件 視覚障害者の雇用促進に関する請願一件 百歳長寿者に特別手当支給に関する請願八件 老齢者医療保障制度の改革に関する請願一件 医療ソーシャルワーカーの資格制度化に関する請願八件 慢性腎炎及びネフローゼ症候群対策に関する請願十一件 児童福祉法に基づく学童保育の制度化に関する請願一件 心身障害者の雇用促進に関する請願一件 以上の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 なお、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○木野委員長 また、本日までに本委員会に参考送付されました陳情書は、お手元に配付してございますとおり、国民健康保険制度の改善に関する陳情書外十六件でございます。念のため御報告申し上げます。
○木野委員長 速記をとめて。 〔速記中止〕
○木野委員長 速記を起こして。 ————◇—————
○木野委員長 閉会中審査申し出の件についてお諮りいたします。 まず、第八十四国会内閣提出、健康保険法等の一部を改正する法律案につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をすることに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○木野委員長 起立多数。よって、本案については閉会中審査の申し出をするに決しました。 次に、 第八十回国会枝村要作君外五名提出、母子家庭の母等である勤労婦人の雇用の促進に関する特別措置法案 第八十四国会村山富市君外九名提出、労働基準法の一部を改正する法律案 第八十四国会森井忠良君外九名提出、雇用対策法の一部を改正する法律案 第八十四国会金子みつ君外九名提出、労働基準法の一部を改正する法律案 第八十四国会金子みつ君外九名提出、母子保健法、健康保険法等の一部を改正する法律案 厚生関係の基本施策に関する件 労働関係の基本施策に関する件 社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉及び人口問題に関する件 並びに 労使関係、労働基準及び雇用・失業対策に関する件 につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 次に、お諮りいたします。 閉会中審査が付託になりました場合、さきに設置いたしました医療保険制度に関する小委員会につきましては、閉会中も引き続き存置することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 なお、小委員及び小委員長は従前のとおりとし、その辞任及び補欠選任は委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 次に、閉会中、小委員会において参考人から意見を聴取する必要が生じました場合は、参考人の出席を求めることとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 次に、閉会中審査案件が付託になり、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣の承認申請を行うこととし、派遣委員の人選、派遣地等、その手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 ————◇—————
○木野委員長 厚生関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。森井忠良君。
○森井委員 本会議との関係で時間が逼迫をしてまいりまして、私の時間もうんと削減をされたわけでありますが、簡単に幾つかの問題について御質問を申し上げたいと思います。 第一は、大規模年金保養基地の問題でございます。御案内のとおり、これは全国の年金生活者あるいは現役の勤労者、さらに一般の人々、そういった方々から一日も早く完成を望まれている施設でございますけれども、なかなかこのテンポが遅うございまして、いつできるものやらわからないという状態であります。まずお聞きをいたしますが、今日までの大規模年金保養基地の進捗状況はどういうふうになっておるのか、まずこの辺からお伺いをいたします。
○木暮政府委員 大型保養基地につきましては昭和四十八年に事業を開始したわけでございますが、その後各基地につきまして、用地取得、それから基本計画の策定、設計等の作業を進めてまいっておるわけでございます。一番先行しております兵庫県の三木基地につきましては、昨年度、年度末になりましたけれども、建設工事に着手をいたしております。それから、本年度は九月に北海道の大沼基地の建設工事に着手をしておるところでございます。用地取得につきましては昨年度末全部終わっておるような次第でございます。
○森井委員 いまお聞きをいたしますと、全国十一カ所、これはすでに指定をされましてしかも用地の買収まで済んでいるということでありますが、現実には、お話がありましたように兵庫県の三木基地とそれから北海道の大沼基地の二カ所、しかも大沼の場合はこの九月からという状態であります。他の基地については、御説明がありましたように用地の買収は済んでいるわけでありますけれども、一体どうなるのか。これからの見通しについてはどうですか。
○木暮政府委員 大型保養基地は、三木と大沼につきましては建設工事が始まったわけでございますが、この基地の構想自体非常に規模が大きく、かつ、いままでほかに類似の施設がございませんので、それぞれ計画を立て、工事を進めていくのに、いろいろな点で非常に検討が要ったわけでございます。それで、この二基地は着工をいたしましたけれども、ほかの基地につきましても、立地条件がそれぞれ違いますので、その立地条件を生かした建設をしなければならないということでございます。一方、当初計画を立てましたときと社会情勢が変わってまいりまして、各基地の需要見込みも当初ほど楽観を許さないのではないかというふうに思うわけでございます。そこで、年金の保険料を使って建設をする施設でございますので、その保険料が生きますようにできるだけいい施設をつくりたいということで、若干おくれておるのは事実でございますが、その他の基地につきましても、順次立地条件等を勘案しまして建設を進めてまいりたい、こういうふうに考えております。
○森井委員 どういうふうな見通しで、当初十一カ所を指定したのですか。
○木暮政府委員 十一カ所の基地につきまして私ども心組みといたしておりましたのは、一カ所二百億程度をかけまして土地と建設をやるということでございますが、建設につきましては一期と二期に分けましてやりたいというふうに考えておるわけでございます。それで一期につきましては、全施設につきまして昭和六十年ごろにはそれぞれ供用できるようにしたいという心組みでおるわけでございますが、現在のところ、先ほど申し上げたような事情で若干ペースがおくれておるというのが実情でございます。
○森井委員 たとえば広島県の安浦基地に例をとりますと、すでに去年の二月十日付をもって年金福祉事業団に土地の所有権移転登記が完了しておるわけです。しかもこの中には、地権者がいろいろ都合がありましてずいぶん断ってこられて、しかし、最終的には大部分の地権者は認めて土地を譲渡したわけです。それも経過からいけば、いま去年の二月に所有権の移転登記が終わっておると申し上げましたけれども、実際には県の段階で先行取得をいたしまして、取得までにすでにかなり長い間経過しているわけです。これは御承知のとおりであります。しかも、該当する土地の中には四十六世帯の人が現実に立ち退きをして、そして全財産を売り払いましたから、これは商売がえもしなければならぬというふうな深刻な問題もあって、急いで急いでと承諾をさせておいていまになっていつできるやらわからないという形では、私はきわめて問題があると思うわけであります。 いま局長は、こういうふうな経済情勢になったからしたがって収支の見通しが立たないということなんでありますが、もしその論法でいきますならば、これは内閣がだれになるのか知りませんが、福田さんか、大平さんか、中曾根さんか知りませんが、もう一人おりましたね、河本さんか知りませんけれども、要するにこれから自民党の総裁選挙があって、そうして新しい総理か現役の総理か知りませんけれども、いずれにいたしましても、政見の問題が議論をされた上で当然経済政策というものが出てくると思うのでありますけれども、いまのところ景気がよくならなければ収支採算がとれないという施設なら、根本的に問題があると私は思うわけですね。ですから経済が好転するまで、つまり、それは、あなたのお言葉をかりれば収支のバランスがとれるようになるまで全部はやらないのだ、こういうようなことになってしまうと大変だと私は思うわけでありますが、これはどうなんですか。
○木暮政府委員 ちょっと言葉が足りませんでしたが、収支が非常に大きな問題であることは事実でございます。大型保養基地の構想を立てましたときはオイルショックの前でございまして、レジャーに対しまする需要も非常に楽観できる見通しであったわけでございます。しかし社会情勢が変わりましたので、その社会情勢にマッチした施設をつくっていかなければならないのではないか、こういう意味でございまして、若干おくれてはおりますけれども、国民の期待しておる施設でございますので順次作業を進めてまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○森井委員 順次作業を進めていくということでありますが、それでは明確にしておきたいと思うのでありますが、この大規模年金保養基地の設置の目的、これは御説明があったように、実際には景気とは関係なしに、年金の受給権者に生きがいのある有意義な老後生活を送るための場を提供するとともに、これらの制度の被保険者の健全かつ有効な余暇利用に資することを目的とする、こうなっているわけですね。御案内のとおり、年金生活者は順次ふえていくわけでありますから、どんな計算をしておられるのか知りませんけれども、いずれにしてもこの目的どおりいくなら、余り経済情勢を考えなくても、福祉は後退をするわけにいかないのですから、もう申し上げるまでもありませんが、とにかくこの施設を利用するであろう人々はふえる一方だという理解に立つならば、一日も早く実現ができるように強く要望をしておきたいと私は思うのです。 そこで、先ほど兵庫県と北海道についてはお聞きをいたしましたが、それでは端的にお聞きしましょう。いま具体的に指摘をいたしました広島県の安浦基地はこれから一体どういう形で進行していくのか、簡単でいいですからちょっと説明してください。
○木暮政府委員 安浦につきましては、御指摘のとおり地元の御努力で土地を買収していただいたわけでございます。そこで、次の段階としましては基本計画を立てるわけでございますが、残念ながら、安浦の場合には敷地内に二カ所買収できないでおる地域があるわけでございます。そのうち一カ所はその敷地の中で平地の部分でございまして、計画を立てる上に非常に大きな意味を持つ場所でございますので、私どもとしましてはできるだけ買収をしたいというふうに思っておりますし、地元でもその線で御努力をいただいておるわけでございます。それで、そこの未買収地が買収できるかどうかで計画の立て方がかなり変わってまいりますので、その点の見通しをつけたいということで現在に至っておるわけでございます。 ただ、先生の御指摘のように、土地を取得していただいてからかなり時間もたちますので、実は先日、事業団の担当理事と私どもの担当課長を現地に派遣をいたしまして、県並びに地元の町と相談をさせたわけでございます。それで、いまの点の見通しがつきまするならばできるだけ早く基本計画の発注をいたしたい、こういうふうに思っております。
○森井委員 確かに未買収地があることは私も承知をしております。しかし、これは全般的に見れば部分としてはわずかでありまして、局長言われましたように、細かい計画までいくのにはそこが買えるか買えないかということは確かにポイントになるかもしれませんが、しかし、申し上げましたように大部分の土地はもう買収が済んでおるわけでありまして、着工がおくれたというのは、あたかも未買収地がありますために着工がおくれたというふうに聞き取れますが、現地では、そういった問題についてもすでに検討して事業団と話し合いも進めておるわけでありまして、私は、そのことが基本計画発注の阻害の原因になっているとは思えないわけであります。その点いかがですか。 〔委員長退席、竹内(黎)委員長代理着席〕
○木暮政府委員 未買収地は二カ所ございまして、そのうち一カ所はわりあい平地が少ないわけでございます。一カ所はその敷地内の大きな平地の部分にかかりますので、土地造成はもちろんしなければならないのでございますけれども、どうしても平地の部分を中心とした土地造成をするということになろうかと思うわけでございます。その平地の方にかかります部分につきましては、買収ができれば非常にいい形の計画ができるということでございますので、先ほど申し上げましたように私どもとしては買収をしていきたい、こういうことでございますが、かなり時間もたってまいりましたので、この辺で、買収できるかどうか、できない場合にはどういう形で地元の御協力をいただけるか、そこら辺の見通しをつけて、できるだけ早く基本計画の発注に持っていきたい、こういうふうに思っております。
○森井委員 大臣、お聞きのように全国で十一カ所指定をされておるわけですね。端的な言い方をしますとこれは景気対策にもなるわけですよ。本四架橋が御案内のとおり結果として三ルートできるのでしょうけれども、当面緊急に、景気対策も含めてすでにDルート等も着工になりました。各ルートともそれぞれいま工事が始まっておるわけですけれども、私は本四架橋の場合も景気対策でないとはもちろん申し上げません、そういう意味では結構なことだと思いますが、何と申しましても一カ所に集中しております。大規模年金保養基地の場合は全国に散在をしておりまして、言うなれば、景気をあまねく平等に振りまくという利点もあるわけでございます。したがって、これは景気対策の上からももっとテンポを早めたらどうかと思うわけですが、いかがでしょうか。
○小沢国務大臣 基本的には、私はちょっと事務当局と違いまして、同感なんです。むしろ、せっかく土地を買収して、被保険者の大事な保険料ではありますが、これを寝かしておくことは、利子もつかないし、しかも地元に非常な御迷惑をかけて全部買収をしたわけでございますから、これはやはり基本的には早くやるべきだと思っております。 ただ、年金の金でございますから、事業団としてはいろいろな事業をやります場合に御意見を承らなければいかぬというので、被保険者団体それから事業主団体等の方々を中心にした顧問会議というのをつくっておりまして、その顧問会議にいろんなことを報告したり御相談したり御意見を承ったりしているわけですが、この保養基地について買収をずっと進めて、十一カ所まではよかったのですけれども、最近になりまして顧問会議が、経営の赤字を出したんじゃ、その赤字まで被保険者なり事業主が負担するわけにはいかぬよという強い意向を出してこられた。そこで、年金事業団の理事長の方では、それじゃ慎重にしなければいかぬというようなことになって、そこでコンサルタントに頼みまして、各保養基地の全体の採算状況あるいは今後の見通しはどうなるかということを検討していただいた膨大な答申書をいただいたわけですが、それを見ますと、採算がなかなか取れぬだろう、こういうことの結果が出たようです。そこでますます慎重になったというのが私が着任までの事情でございます。 私は、四十八年の石油ショック以来不況になったとはいえ、どうもあちこち調べてみますと、レジャーの人数はそんなに減ってないのですね。むしろ少しずつふえておる。ただ、一件当たりの金額は昔みたいに伸びてないんですね。どこの旅館に聞いてみましても、人数はまあまあなんですけれども、どうも一人当たりの消費単価が前のようにはなかなか思うようにいかないということで、だから、そうなると保養基地というものは案外、コンサルタントの人が数字上、理屈上いろいろ考えたよりは、経営の点について実態上そう不安が出ないのではないだろうか、いまの旅行ブーム、レジャーブームというものを考えますと。しかもそんなに高く取るわけではありませんので、ほかよりはいいわけでございます。したがって、身いつまでやっているかわかりませんが、この保養基地の促進について改めて全体的な、事業団も入れた徹底的な検討をやってみたいと思っております。そういう考え方で今後ひとつ進めてまいりたいと思いますので、準備には相当の期間がかかるようでありますが、基本計画、それから地質調査をやったりいろんなことをやる、それから設計をやるというようなことで大分かかるようでございますので、できるだけ早くもう一遍、年度計画ぐらいまで本当に徹底した協議をやって、全体が示せるような計画案をつくってみたい、こう思っております。それで顧問会議の方々にも、私もできればお目にかかっていろいろ御理解を得る努力をして、全体計画促進のための計画をつくってみたいと思いますので、いましばらく御猶予いただきたいと思います。
○森井委員 大臣から、暗い報告もあるが明るい見通しもあるので練り直してみたいということで、その立場を私も評価をしたいと思います。 そこで大臣、いみじくもおっしゃったわけですけれども、これは着工までに非常に時間がかかるわけですね。基本計画、これは一年ぐらいかかるのでしょう。それから今度は基本設計、これがまた一年。最低二年、あと自主設計とかということになるとテンポが早くなるらしいのですが、最低限着工までに二年を見なければならない、いまから始めても二年かかる、そういうことでしょう。
○木暮政府委員 三木と大沼、先ほど申し上げましたように建設にかかったのでございますが、その実績から申し上げますと、三木が基本計画の発注から工事の着手まで三年十カ月かかっております。
○森井委員 そういたしますと、手をつけていないところも用地買収は全部済んでいるのですから、先ほどの安浦の場合でも去年の二月ですから、間もなく二年が来るのですよ。実際には、先ほど言いましたように県の先行取得がありましたから、もっと長い期間かかっているわけですね。そういった点からすると、大臣から御答弁になりました見通しの問題もありますけれども、どうしてもやるのだということは先ほど来の答弁で明らかになりましたので、すべての基地にせめて基本計画の発注だけはする姿勢が欲しい。着工までにはいま言いましたように二年以上三年もしくは四年ぐらいかかるかもしれませんから、むしろ基礎的なといいますか基本計画ぐらいは早く発注できないものか。もちろん受託者の方の手間の問題もありましょうけれども、可能な限り基本計画については手をつけていくべきだと思いますが、この点いかがですか。
○木暮政府委員 十一カ所の大型保養基地、文字どおり一カ所百万坪という大きな基地でございますので、実際にオープンする場合を考えますと、一年に何カ所もオープンということでございますとなかなか事務的にもこなれない点がございまして、逐次やっていくということにどうしてもならざるを得ないと思うわけでございます。そういたしますと、やはり基地の置かれた条件が刻々変わってまいりますので、できるだけ直近の条件で基本計画をつくりたいということが一つございます。 もう一つは、先生御指摘ございましたように、この基本計画をつくりますところの能力の問題がございまして、全部一斉に基本計画を発注するということはできないと思いますけれども、条件の整いました基地につきましては逐次基本計画の発注をしてまいりたい、こういうふうに考えております。
○森井委員 見通しその他の関係で、せっかく用地買収が済んでおりましても、規模を縮小するとか、そういうようなことはありませんか。
○木暮政府委員 私ども、今度の基地の場合には、いろいろな休養施設がある中で大型の総合的なものをつくりたいということがねらいでございますので、できるだけそのもとの姿に近い形でやりたいというふうに考えておりますけれども、これは当初から一次と二次の二期に分けましてやりたいということでございますので、当面は全体計画をにらみながら一次計画をやっていきたい、こういうふうに考えております。
○森井委員 どうも私の選挙区のことで言いにくいのですけれども、御案内のとおり、広島県の場合は、いま通産省から指定をされております特定不況地域、全国で十六カ所指定されておるわけですが、そのうち四カ所は広島県なんですよ、深刻な不況という問題があるわけです。ですから、一日も早く着工してほしいという景気対策の面、これはゆるがせにすることのできない問題が一つあります。 それからもう一つは、先ほど申し上げましたように、四十六世帯の人が用地の買収の過程で、当然これはあなた方は全財産を失うことになるが、また職業の転換も考えられるけれども、基地ができたらそこで働いてもらいますよという話し合いがかなり進んで、それを期待しているという身につまされた問題もあるわけですね。そういう点から考えますと、私は、何らまだ基本計画にも手をつけないという形になりますと、それは私でなくても、もうその周辺には行きにくいという要素が現実にあるわけですね。そこで、せめて基本計画ぐらいは手をつけることはできないか、こういう気持ちがするのですが……。
○木暮政府委員 先ほども申し上げましたように、安浦の基地につきましては、未買収地域が買収できるかどうか、できない場合にはどういう対処を考えたらいいかということがおくれておる一つの原因でございまして、たまたま事業団の担当理事と私どもの担当課長を現地に派遣をいたしまして地元と協議をさせたところでございますので、その線に沿いましてさらに見通しを煮詰めて、できるだけ早く基本計画は少なくとも発注するようにいたしたい、このように考えております。
○森井委員 大体いつごろですか。
○木暮政府委員 理事と私どもの担当課長が現地に参りまして、また現地からも、そのときにお願いした点につきましていろいろ御検討の結果をお知らせいただける、こういうことになっておるわけでございまして、具体的にいつまでということは申し上げかねますけれども、できるだけ早くいたしたいと思います。 〔竹内(黎)委員長代理退席、羽生田委員長代理着席〕
○森井委員 できるだけ早くということなんですけれども、できるだけというのは、いろいろ問題がありましょうけれども、それではいまネックになっております用地の未買収の問題、これをはっきり見通しをつければいいわけですね。福祉事業団としては欲しい、しかも計画にもかなり影響がある部分だと聞きましたので、しかもそれがなければできないということでもまた困るわけですから、その用地の見通しをつけた上で、少なくとも今年度じゅうぐらいにはその見通しをつけるということに理解をしていいですか。
○木暮政府委員 先生のおっしゃいました時期をめどといたしまして、発注するようにいたしたいと思います。
○森井委員 終わります。
○羽生田委員長代理 次に、西田八郎君。
○西田(八)委員 いよいよ会期末ですが、この委員会で二、三最近問題になっていることについて、政府の態度なりあるいは御答弁をいただきたいと思います。 まず最初に、最近各地域で問題になっております保育の問題でありますが、児童保育の問題が現状どうなっているか、把握しておられる範囲内で、まず御説明をいただきたいと思います。
○竹内政府委員 現在、要保育児童という把握の仕方でまいりまして、私ども昭和五十一年の七月に実施をいたしましたときに、約二百二十六万六千人の要保育児童がいるという試算が出まして、それに対しまして、その当時で二百十三万一千人の保育所の入所児童を抱えておる。したがいまして、全体といたしまして、約二十五万人ぐらいの保育所の不足と申しますか、そういう状況にあったわけであります。 その後いろいろと、要保育という物の考え方からいたしますと、人口の急増地域の問題あるいは共かせぎの問題といったようなことがございまして、要保育率と申しますものの異動がございますので、その年その年によって少しずつ誤差はございますけれども、大ざっぱに、いまのところ、保育所の定員不足というのが二十五が程度というふうに御理解いただいてよろしいのではないかと思います。
○西田(八)委員 それは零歳児から五歳児まで全部含めてですか。あるいは四歳児、五歳児というふうに限定されるのか。年齢別のやつはどうですか。
○竹内政府委員 これは包括的でございますので、いわゆる就学前の児童、つまり零歳児から六歳未満という全体についての数というふうに理解をいたしております。
○西田(八)委員 もちろんそれは児童福祉法に基づく要保護ということですね。したがって、両親健在、保育する人がおる場合には関係ないということになるわけであります。 そこで問題になるのは、幼稚園との関係というのが出てくるわけですね。各地域で問題になっておりますのが、幼稚園と保育園はどう違うのだということと、それから保育園ということになれば当然一定の要件を満たさなければ入所も認められないというようなことで、いろいろあの手この手を尽くしておられるようですが、実際に二十五万人を収容するとすれば、これは各地域によって、人口の密集しているところあるいは僻地等々では違うだろうと思いますが、あとどの程度の保育所を必要とするのか、お伺いしたいと思います。
○竹内政府委員 先ほど申しましたように、二十五万人の要保育児童の保育所不足という前提に立って、その時点だけで単純に計算をいたしますれば、約三千カ所というふうに理解をいたしております。
○西田(八)委員 そこで大臣、公共事業費で五兆五千億という費用が出ているわけですね。その五兆五千億の公共事業費の中で大部分を占めるのが道路の建設費ですね。一兆六千億、これは三分の一近い数字を使っているわけですが、一兆六千億使って道路が延べにして一万六千キロですか。そうすると、大体一キロ一億円ぐらいの費用がかかっている。保育所を建設するのに、いま厚生省ではたしか六千四百万円でしたかね、その程度で建設費を見込んでおられる。しかし、実際には超過負担等もありますし、また厚生省で認められない遊戯場あるいは遊戯道具といったようなものも含めますと、大体一億ないし一億二千万円ぐらいが大方の費用ではないか。そうすると、三千カ所の保育所をつくるのに、仮に一億円と計算をしましても、三千億円で済むわけですね。そうすると、言うならば道路を三千キロ分ですよ。いま問題になっておりますこの不況の中で、雇用問題が非常に大きな問題に上がってきておるわけです。そして、新しい雇用先というものも、いま直ちにといいましてもなかなか見つからない。そこで、いろいろと特別の措置をされて、失業基本手当の繰り延べ、特例を適用して給付期間の延長をしたりしているわけですが、これにも限度があるわけですね。したがって当然のこととして、政府が同じ金を使うのなら、こうした方面に金を使って、そうして後に雇用が残る、そういう対策を講ずべきではないか。 保育所を一カ所建設すれば、これは最低十一人ですか、五十人収容で最低十一人。しかし、厚生省の指定される保母基準では十分に保育できないということで、各市町村ではそれぞれ独自の予算をもって一人ないし二人増員をしておられるというのが現状ではなかろうかと思うのです。そうしますと、少なくとも最低一名の増員があったとしても十二名、その人たちの雇用が安定をするわけですね。しかも拡大されるわけであります。 そして、繊維工場等におきましては、四年間工場内の学院等で勉強をし、なおかつ通信教育等で保母の資格を取っても、働く場所がないということで、遠隔地から働きに来ている有能な少女といいますか、女子青年が田舎へ帰ってしまう。免許を持ちながら就職する場所がないというようなこともあるわけですね。したがって、そういう人を吸収する上においても、また、その人たちが新しくそういうところへ入るとすれば、いま働いている場所へまた新しい人を雇い入れなければならぬというように循環がよくなって、雇用が拡大するし、雇用が残る、そしてなおかつ、父兄にも喜んでもらえるというふうに思うわけです。 そういう面で、さらに今度の補正予算の中で二兆五千億という公共事業の増大、拡大を図るようですが、しかし、これは政府が全部金を出すわけではありませんが、そういう方向がとられてきたわけですので、こういう問題について厚生大臣としてどのようにお考えになっているか、また、将来どのようにその問題を政府部内の問題として処理されようとしておるか、ひとつお伺いをしておきたいと思うのです。
○小沢国務大臣 基本的には西田委員の御所見に私も同感でございます。そこで、今度の補正予算でも、総理にあらかじめ私からよく言いまして、保育所は大変ですよ、うんとやらなきゃいけませんということで、前例にないような相当大幅な増加をしていただいたわけでございますが、来年も大いにがんばりたいと思っております。 ただ、難点は、経常費にそれがつながっていくものですから、経常費ということになると、景気対策だけでわあわあ言えませんので……。それともう一つは、府県の負担というものが出てまいりますので、市町村と府県の問題があります。そういうようなことからなかなか——もうことしもほとんど九割ぐらい要望を満たしておりますが、実際問題として、協議をしていきましたものの中では、まだ事実上はどうもいろいろな土地の問題、位置の問題その他で未整備だ、したがって実際は来年の意思表示だというようなものもありまして、ほとんど大半要望を満たしていけるというような状況になろうかと思うのでございますが、一方そういうような隘路もあるので、中央、地方を通じて、いま西田委員のおっしゃったようなことを十分理解をするように持っていきまして、相協力して今後一層の整備を図っていきたい、かように思います。
○西田(八)委員 そこで、市町村等では実際は意欲的に建設をしたいという姿勢があっても、県の段階で差しとめをされる場合があります。それは、いわゆる幼児教育全般にわたって熱心であるかないかというような尺度等があるようでございまして、拡充したいとかあるいは増設したいと言いましても認めないというようなこともあったりする。県がそうした市町村の要望をある程度抑えるのは、やはり国へ持っていってもすんなり認めていただけない、いろいろ順位があるようでございますから、そういうようなことでなかなか市町村も渋っておるという問題が一つございます。したがってそういう面で、今度の補正の中でどの程度の増設、新設をお考えになっているのか、これは後ほどお答えいただきたいと思いますが、そういう面で問題があるように思います。これは厚生省が踏み切られればできるんではないか。 そしてもう一つ、費用の負担の面でありますが、この保育料の徴収についてどこの市町村でも問題になっておりますのが、市町村税を納税する課税額に対する基準によって保育料が徴収されておるわけですね。したがって、自家営業の方で二人も三人も人を使い、かつ、みずから営業用の車と自家用の車の両方をお持ちになって店舗をりっぱに張っておられる方々とそして勤労者との間に大きな開きがあるわけですね。そしてほとんどが、保育料の上限にいくのがそうした勤労者である。これは非常に矛盾があるように私は思うわけです。この点は、保育料の徴収基準について抜本的に考え直す必要があるのではないだろうかというふうに思うのですが、そういう点について厚生省当局で検討されたことがあるかどうか。
○竹内政府委員 保育所の保育料の問題につきましては、生活保護世帯それから市町村民税の非課税世帯からは徴収をしない。それ以上の所得階層については、保護者の負担能力を勘案して毎年徴収基準というものを定めてきておるわけです。 中央児童福祉審議会に昨年も保育料の徴収基準の適正化について、費用負担部会というものを特に設置をいたしまして御審議をいただいて、御意見をいただいたわけであります。その中でも、先ほど大臣からお答えいただきましたように、現実に保母さんも雇い、それから、その人件費だけでなくて通常の保育材料費と申しますか、そういった消耗費、事業費的なものもやはりそれなりに上がってきておりますので、ある程度の増はやむを得ない面があろうかと思います。しかし、実際問題として、いま御指摘にありましたように、なかなか、各市町村ごとに現実に保育料を徴収するという段階になりますと、市町村の財政力も一つはそこに影響してまいります。そういったことで、私どもとしては全国的な一つの基準そのものは定めておりますけれども、現実の運用になっていきますと、そこのところは市町村ごとに若干ずつのアンバランスと申しますか、それが出てまいることはやむを得ないと思っております。 いま御指摘のように、私どもとしては、特に二人以上の子供を保育所に預けておられる家庭の場合に、二人分ということの負担過重をできる限りやわらげるという意味で、もともと、俗にD1からD11、D12というふうに区分しておりますけれども、かなりの階層まで、二人の子供あるいは二人以上の子供を預けた場合には保育料をいわば半減すると申しますか、二子半減対策と俗称しておりますけれども、これを昨年かなり大幅に拡大したわけであります。 具体的に申しますと、現在Dの階層別区分でいきますとD8まで、D8の階層といいますと年収が約四百五十万程度という階層まで、いわば二子半減対策の適用をするというところまで緩和をして、そういった保育料の負担過重という印象に対して対応をしていきたい。これからも、そういった問題についてはそれぞれ勤労世帯の実態に合わせまして適正な運用を図ってまいりたい、かように考えております。
○西田(八)委員 ちょっと答弁が私の尋ねていることにずばり答えていただけなかったのですが、その二子半減をとられたり、あるいは適正化ということの中の基準の問題なんですね。勤労者は総収入に対してがばっとかかってくるわけです。そして自営をやっている人は大体は、保育に欠けるんじゃないのですよ、実際は自宅で保育できるわけですから、幼稚園の方に入らなければならぬ人なんですが、それがどういうわけか保育園へ入ってきているのです。そういう人たちの保育料の負担と勤労者の負担と、ひどいところになると二対一ぐらいの割合になるわけですね。片一方は青色申告なり法人申告をされておりますから、自家営業で社長なり専務になっていても給料は安いもので済まされておるわけですよ。十二万なり、ちょっと想像のつかぬような安い給料を払っておるわけです。だから、それに対する勤労所得税とそうして市町村民税が出てくるわけです。そうすると収入の面で、実際とそれから報告する、把握しておられる分と違うわけですね。その辺をどういうふうにされるのか、お伺しておるわけです。
○竹内政府委員 その趣旨も含めまして、先ほど市町村ごとに、いわば徴収に当たっては市町村が現実に運用してまいりますのでというふうに、漠然としたお答えをして申しわけなかったのですけれども、率直に申しまして、やはり負担能力というものを判断をする市町村にとってみますと、どうしても市町村民税の課税対象額というものによらざるを得ない。となりますと、一般的な税の、俗にクロヨンないしはトーゴーサンと言われる、税制の不公正とかいうふうな表現でいろいろ言われております問題が、実は保育料の徴収問題にも端的にあらわれてくるわけです。私どもといたしまして、やはり客観的な水準をとろうということになりますとどうしても、税制に対応した所得把握というもの以外に何らかの、先生御指摘のように勤労者にとっては俗にトーゴーサンあるいはクロヨンと言われるその完全把握の体制と、やや不完全把握の定型とされるような自営業者との間のバランス論を保育料の徴収面だけで是正をするというのは、実際の行政上の扱いからしても非常に微妙な問題がございます。いまのところ、私どもとしては、直接実施に当たりますのが市町村でありますだけに、やはり市町村が当該市民の財政状態といいますか経済状態に即応した徴収基準を、国の方は一つの原則論を立てる、それにできるだけ忠実にやっていただきながら、その運用の中であるいはその措置基準の中で弾力的な運用をしていただくということしか実は手がないわけでございまして、私どもとして大変申しわけございませんけれども、いまのところ税制に頼らざるを得ないということと、それから、直接それの実施に当たりますのが市町村ということでございますので、私どもとしてはやはり、市町村のいわば良識と福祉に対する理解というものを前提にいたしまして、適正な保育料問題の解決を期待する以外にはない。そういう意味では大変心もとない立場に私どももあるわけで、残念な点もございますけれどもいまのところこれという妙策を正直言って持ち合わせておりませんし、そういう意味では、中央児童福祉審議会の費用負担部会でも、その辺の解決策は何かないかということでいろいろ御議論もいただいたようでございますけれども、結果としてはどうも税制問題ということに、それによらざるを得ないということに落ちついたようでございます。 以上でございます。
○西田(八)委員 まあ理屈としてはわかるのですけれども、実態としてもこれほど不公平はないという感じなんですね。これは小学校就学前の児童を持っている勤労者世帯の本当に実感だと思うのです。頭のいい人ばかりが集まっているのですから、厚生省で何かその辺のところ、もう少し臨機応変に考える方法というものを講じてもらわないと、いまにこの問題で、もうそんな子供なら入れるなという運動が起こってくるのじゃないか。まして施設が足りないし、そして不思議にそういう人の子供が入所されて、どうしても入れてほしい家庭の子が入れないという実態がもう幾つか全国随所で出てきておるわけです。その点については何かいい方法を考えていただくことをお願いしておくと同時に、先ほど質問しておきました、ことしについてではどれくらいふえるのですか。
○竹内政府委員 本年度の補正予算で御協力いただきまして、保育所の整備費部分相当額として約五十三億、約百九十カ所程度がこれで整備できるのではないかということで、この補正予算での追加分が約百九十カ所、本年度全体といたしますと約千カ所になろうかと思います。
○西田(八)委員 それでもまだほど遠いわけですから、ひとつ、次の五十四年度予算の中では厚生大臣大いにがんばっていただきたいと思います。 次に、最近各地域で問題になっております理美容の関係なんです。理容師法によると、頭髪の刈り上げまたはひげそり等によって容姿を整える、こうなっているし、美容師法によりますと、パーマネント、結髪などにより容姿を整える、こういうふうになっておるわけですが、最近需要家のニーズが変わってきて、男子もかなりパーマネントをかけるようになってきたし、女子の方でも断髪といいますか、刈り込みが出てきて、双方がこれを厳守しようとすると非常に問題があるようなんです。直ちに法律を変えるというわけにはまいらないと思いますが、そういう点で当局としてどういう指導をなさっていかれるのか、しておられるのか。何か岡山方式というような一つの方式があって、理美容師さんの間でかなりうまく共存をしておられるようなんだけれども、そういう問題に対して厚生省として一体どうお考えになっておるか。
○山中政府委員 理美容問題は、先生御承知のように、長い問いろいろ問題を生じております。御承知のように、法制定当時は男子は主として理容所、女子は主として美容所ということで、そういうことを念頭に置きまして、理容は主として頭髪の刈り込みとか顔そりとか、美容はパーマネントウェーブとか結髪とか、そういうことでしてきたわけですが、御承知のように、男子の長髪化が起こりまして、風俗が変化したわけでございます。それでいま御指摘のような問題が起こったわけでございますが、実はこの問題は、疑義解釈とかいろいろ法律上のことでやりとりがあったのでございますが、やはりこの問題は法律でどうこう規制するというよりも、両業界の話し合いを重ねていって、やはり世の中の変化に対するちょうど妥協と申しますか、そういうものをつくっていきたいということで、実は昨年の十二月に両業界集まりまして、一応まあ停戦というとおかしいですが、それで話し合いをしよう、そういうことで委員会をつくったわけでございます。その後この夏までいろいろ進展がなかったのでございますが、実は八月の終わりに理美容問題検討委員会という正式の名前をもちまして、八月の終わりに一回目をやり、十月の初めに二回目をやり、本日午後もあるわけですが、ここ一週間に一遍ずつで、どこまでできるかわかりませんが、この際やはり決着をつけたいということで、両業界六名ずつの代表者でこの話し合いを続けておりますので、もうしばらくお待ち願いたいと思います。
○西田(八)委員 ささいな問題のようでございますけれども、それぞれの業としている人についてはやはり営業権ということになってくるわけで、せんだっても何か美容の方でしたか、猛烈な反対をやるということで決起集会を開いて、不法行為摘発運動というようなこともおやりになる。そうすると相手の理容の方は、おまえのところがそうなら目には目、毒には毒という形になって、三十何年以来二十年戦争がずっと続いてきておるわけです。同じような仕事をしておられる方方がそんなことでいがみ合っておることは余りよくないことですし、また散髪屋さんは散髪屋さんで、ウエーブをかけるときに扱う薬品その他についての講習を実は受けてない面もあるわけです。免許をいただくときにそういうことは試験科目に入ってない。片一方は顔をそるとか断髪の講習は受けてないということでお互いに不便があるようですが、中には技術者の交流等を図ってそういう面も研究しているという地域もあるわけです。したがって、中央でいろいろ争いはあっても、地域ではだんだん和合の方向に来ているときでありますから、ひとつ早急にこの問題に対しての結論を出すというか、時代が変わっておるわけですし、それに伴って風俗も変わってくるわけでありますから、そう二十年前の法律に固執——法律は守らなければいけませんが、そこのところは弾力的に運用する必要があろうと思うわけであります。そういう面でぜひ御努力をいただきたいと思います。要望だけになりますけれども、ひとつお願いをしておきまして、終わりたいと思います。
○羽生田委員長代理 次に、和田耕作君。 〔羽生田委員長代理退席、委員長着席〕
○和田(耕)委員 厚生大臣に御質問をいたしますが、この前の国会で健保の抜本改正の案をお出しになって、いろいろの経過で国民から見るとこの取り扱いがちょっと混迷状態に陥っている感じがあるのですけれども、大臣として、国民の心身の問題から見て最も重要な問題の解決に当たらなければならないのですが、抜本改正という問題を正規の軌道に乗せて関係者の審議が果たして得られるかどうか、そういうことについての確信のようなものをお聞かせをいただきたいと思うのです。
○小沢国務大臣 健康保険法の抜本改正の場合に一番問題点は、私ども実際の運営の責任に当たっております者から言いますと、抜本改正は抜本改正として理想的な案を考えることは可能でございますが、同時に、それを財政的に一体どう裏づけるかという点の問題が、常に相当のウエートを持ってのしかかってまいります。 もう一つは、その抜本改正に至るまでの間、現実に行われ、運営されております各種保険の財政健全化をどうするかというのとやはり絡んでくるものでございますから、非常に困難があるわけでございます。しかも関係者が非常に多方面にわたりますものですから、この辺のところで意見の調整を図るのになかなか苦労するわけでございます。 しかし、最近ようやく、和田先生の方でも新しい中期計画をおまとめになりまして、その中で国民の健康問題あるいは年金問題等についての御提案等も出ましたし、公明党さんの方では一昨年でございますかお出しになっておられますし、社会党さんの方でも最近、六月でございましたが、医療保険についての一つの御提案をお持ちになっております。そういうことで、各界それぞれいろいろな考えがようやくまとまってきたという感じがいたしますので、私どもは、今度御提案申し上げておるこれが最良と思うからよろしくと申し上げる一方、それをたたき台にして各党それぞれ議論を闘わせながら、どうしても抜本改正をやらなければならぬということは一致した御意見として、その中身の点について十四項目というものが出ておったわけでございますから、何とか合意を求めていくように努力もしたいと考えますので、私はそう暗い感じを持っていないわけでございまして、通常国会には何とか一つの結論を見出すように努力もいたしたい、かように考えております。
○和田(耕)委員 先ほど委員会で健保の改正案について継続審議の議がありましたけれども、私どものところもいろいろの議論がありましたが、結局抜本改正をやっていこうとする各方面の論議の火を消してはいけないという趣旨が中心になって、内容的には必ずしも賛成ばかりではございません、反対の面が多いと思いますけれども、抜本改正の論議をどうしても軌道に乗せることが最も大事なことであるという判断で、継続に賛成をするという態度をとったのですけれども、そのときに党内で起こったもっともな議論が幾つかあるので、この際お聞きしておきたいのです。 改正の前に、現在やるべきことでやられていない大事な問題が幾つかある。この問題について厚生省としてもっと意欲的に解決していかなければならないのではないか。方針として解決すると言っても、実際の処置としてあるいは効果が上がってないという問題があるわけですね。 たとえば付き添い看護婦に絡まる一連の問題、差額ベッド等に関する問題などは、その関係者だけでなくて、抜本策を考える人たちにとってはきわめて大きな前提として議論されておる問題なんですね。ところが、一部負担が六百円あるいは千円といっても、その何倍ものお金がこういうふうな形で払われておるという問題があるわけでございまして、こういう問題についてもっと意欲的に解決する。局長通達その他の処置をやっておられるのですけれども、病院あるいはお医者さんの方は実際やれないのだということになっておるような問題もかなり多い。こういう問題をきちんと片づけることはなかなかむずかしい問題がありますけれども、仮にこれが三年かかるとしても、三年後には必ず達成するのだというプログラムをお出しになることが必要ではないか。そういうことをやりますと、抜本改正の議論にしても、厚生省としてはこういうやるべきことをやっているのだという一つの迫力みたいなものがありますから、そういう問題はいままでよりも一層手をつける必要があるのではないか、そういう感じがするのですけれども、大臣の御所見をお伺いしたい。
○小沢国務大臣 おっしゃるとおりだと思いますので、私も付き添い問題が解決、差額ベッドの解決については何かいい知恵がないかということでいまやっております。 差額ベッドにつきましては、ただ単なる通牒で一度に解決するとは私もなかなか考えられない。これはいろいろ地方の実情等をあれしてみますと、相当この小半年間で改善は見ました。見ましたが、根本的な解決はなかなか困難だと思います。それを保険制度だけでやれるか。なかなかやれないような感じがいたします。したがって、医療行政全般の観点から、並びに特に大学の付属病院等を考えますと、文部省の医学教育関係の予算、これとの密接な関連が出てまいりますので、関係各省とも十分協議をいたしまして、何か実効の上がるようにいたしたいと考えております。 付き添い問題については、これは保険制度の中においてもあるいはその他の面でも、病院経理の面からも、実は解決をする案が得られ得るのではなかろうかという感じもいたしますので、部内でいま鋭意検討を進めているところでございます。 確かに、これらの点について私どものもっと積極的な、意欲的な姿勢というものを何らかの意味で打ち出していかなければならぬだろうと思っております。
○和田(耕)委員 付添看護婦等の問題でも、日本の場合、看護という非常に大事な仕事についての考え方、機能的な、構造的な運営という問題について、まだ御指導の仕方に問題があるんじゃないかという感じがしてならないのです。たとえばILOの勧告にしても、看護婦全体の地位の向上あるいは生活の改善という問題と同時に、看護婦としての職分を三つくらいの職分に分けて、その職分を大事にするということを非常に強調しておられる勧告があるわけですけれども、こういう問題についても、経過がありますから、むずかしい問題だと思うのです。たとえば正看護婦と准看護婦とがやかましい資格の違いはあっても、実際では同じような状態で仕事をしているとかいうことはそのままになっているということがあり、また、付添看護婦というものの位置づけが医療あるいは支払い保険の問題等からはっきりしていないというような問題もある。そういうような問題等もこの際少し真剣に考えてみる必要があるんじゃないだろうか。あるいは看護婦の側からは准看全廃というような意見も出てきておるということ等もあって、こういう問題についても、本格的に正しい看護の体制というものはどういうものであるかという問題から正していくような必要がありはしないか。私もこのILOの勧告には賛成なんです。あれを早く実現してもらいたいと思うのですけれども、それについて、私この間看護協会の大会で、都合のいいところだけ言ったってだめですよ、都合の悪い面も現に強く指摘されておる面があるのだから、ということを意見として申し上げた。ずいぶん反対の人もおられるようですけれども、しかし反対は反対としても、言うことはちゃんと言っておかなければならぬ問題がいろいろあるわけです。そういうような問題を放置されると、結局抜本改正といっても魂が入ってこないというような問題になるんじゃないかと思うのです。そういう問題について、ひとつぜひとも一層の注意を払っていただきたいと思います。 もう一つの問題は薬の問題なのですけれども、今度の健康保険法の改正法案は、薬という問題を強く問題として取り上げておる感じがするし、そのとらえ方は私は正しいと思うのです。しかし薬というのはいろいろ問題が出ておるわけで、この法案の審議を通じて実際審議が軌道に乗っていけばいろいろ問題が出てくると思うし、そういう意味で、賛否は別にして、問題提起としては私はいい問題だと思う。 そこで薬の問題でも、つまり医薬分業という問題がもう二十数年間、法律ができてから原則的な立場が守られていない問題があるわけですね。こういう問題ももっと真剣に取り上げてみる必要がありはしないか。厚生省としての御努力はよくわかる。特にこの四、五年やっておられる努力はわかるのですけれども、もう一つ迫力が足らないという感じがするんですね。この間も医師会が一週間の期限を限って、医者は投薬をしない、薬屋さんに行きなさいという運動をやったことがあるのですけれども、あの一週間を限っても——これからずっとやればまだ問題はあっても意味があるのですが——一週間やるということは医師法からいっても問題があるのじゃないですか、お医者さんがああいう態度をとるということは。それはどうでしょう。
○佐分利政府委員 医師法上は特に問題はないと考えております。
○和田(耕)委員 しかし、お医者さんは患者に対して診断、治療の責任を持っておられるわけだけれども、治療されて、そしていままで慣行として薬をお医者さんが出している。予告なしにそういうことをやるということは、治療についての一部の責任を放棄するという問題に連なってくる。こういう点が医師法上問題がないか、こう私は質問をしているわけですけれども、どうでしょう。
○佐分利政府委員 一種の治療権の放棄のような形になるわけでございますけれども、患者が特に求めた場合には調剤をして投薬するという対応をいたしておりますので、そういう意味で医師法違反にはならないと考えております。求められたときも拒否するということになれば問題が起こってくるわけでございます。
○和田(耕)委員 一つの、健康保険法その他の問題に反対するという目的達成のためにああいう方法をとるということは、一ころストライキみたいなことをやりましたね、あれと似たような問題を内容的には持っておるのじゃないかと思うのです。つまりお医者さんというのは非常に強い立場におりまして、患者にとってみれば、求めればといっても当然くれるものだと思っておられるわけですね。原則としては投薬しないというのですから、あの形は。そういうふうな方針を何か他の目的達成のための戦術みたいにとるということは、私は問題があると思うんですがね。そういう問題を厚生省としてはやはり問題提起はすべきだと私は思うんですね。そういうことは軽々しくやってはいけませんというようなことぐらいは言わないと、これはけじめがつかない。それはお医者さんが、今後は薬は薬剤師さんに、薬局に任せましょうという方針を持ってやればまだいいんですよ。それにしても予告の期間というのは必要だと思うのだけれども、ある一週間なら一週間全く恣意的にそういうふうな態度をとることは、私は反社会的な行動だというふうに思うのです。そういう問題は遠慮しないで、こういう問題を監督している立場としては言うべきことはきちんと言わなければならない。厚生大臣もそういうことをしては困りますということはよく何回も言っておられたようですけれども、困りますということにもっと理屈をつけて、きちんと言うことが必要だと思うんですね。相手が強ければ強いほどもっと強く言わなければならないというふうに私は思うのです。今後いかがでしょうかね。
○小沢国務大臣 事柄の性質は、実は御承知の医師法の中に、もう医薬分業はしなければいけないとなっておるわけでございます。ただ、次の各号に該当する場合はこの限りでないという例外があって、もうたてまえは法律上医薬分業ということになっておるわけでございます。したがって、薬分業をやるのだということについていろいろなデータを集め——私が患者の混乱のないようにという申し入れだけで済ましたのは、お話を聞きますと、そういうことをやってみて、一体どこが実際土地区によってできないのか、どういう理由が障害になるのか、こういう点のデータも今後の問題としてとるテストもするんだというお話もございました。そういう意味で、法律上医薬分業が原則になっておるものですから、なかなかこれをけしからぬと言うわけにいかない。むしろ、今後の方向として、そういうことをやっていただくことは法律のたてまえに戻ることになりますので、私どもはこれをやめなさいとかけしからぬと言うわけにいかないわけでございます。この点は法律のたてまえがそうなっておりますので。 ただ、おっしゃるように法律に反対だから——たまたま大分前に予告をされたのでございますが、いままだそういうものになじんでないときに、またそういう体制ができてないときにおやりになった行為そのものがどうかという場合には、これはいろいろ御批判があると思うのでございますが、医薬分業そのものについては前から国会でも促進をしなさいと言われていますし、法律のたてまえもそうなっているものですから、やられる内容について、私どもがむしろ将来の方向としては推進をしていかなければいかぬ方向なものですから、そういう意味で御理解いただきたいと思います。
○和田(耕)委員 私もあのときに、薬剤師会の幹部の諸君には、堂々と受けて立ちなさい、こう言ったのです。言ったけれども、しかし厚生省としては、ああいうふうなときに、医者のかなり恣意的なほしいままなるああいう行動は厳しくチェックする必要があると私は思うのです。いま大臣のおっしゃるように、実際上、基本的な医薬分業の線に沿う一つの試みというふうに見ることもできない面はないと思うのですけれども、やはりそういう面のけじめをつけていく必要があると思うのです。 時間が参りましたけれども、一つ、最近コレラの問題が出ています。この前は天然痘の問題が出てきた。今度はコレラの問題で、単に日本だけではないようですが、あの実態はお調べになりましたか。どういうことになったかちょっとお知らせください。
○小沢国務大臣 実は私ども、海外の汚染地から帰られました方については、飛行場並びに港湾の船舶について水際でチェックをし防遏するという態度をずっと続けてきまして、有田の事件が発端で、あの事件から一層注意を喚起してやっておったところでございます。ところが三百万人以上の海外渡航者、その相当の部分が東南アジアということになりまして、しかもエルトールコレラにつきましては健康者がすぐ発病しない、罹患し、保菌のままで帰ってくるという例が多いものでございますから、コンタクトトレーシングをやるのに非常な困難がございます。 しかし、一応渡航経歴のある方々ばかりだったのに、御承知の三重県、福井県、愛知県それから千葉県で、渡航経歴の全くない人から発生をいたしました。この感染経路につきましていろいろやっておりますが、いまだに手がかりがつかめません。これからの非常な問題だと思いますので、いろいろな面で医師の協力を願い、あるいはまた国民の理解を得まして、何とかひとつこの経路だけははっきりさせまして、それと同時に、これだけの大幅な旅行者でございますから、国民全般の外国旅行におけるコレラヘの公衆衛生上の注意をできるだけ喚起しまして予防に努めていきたいと思っておりますが、いまのところ、この五件につきましての原因の究明は困難な状態である、努力はいたしておりますがつかめていない、こういうことでございます。
○和田(耕)委員 特にコレラの問題は大変大きな不安を与えていると思うのです。いろいろな想像がつくわけで、一日も早くその経路を明らかにしていただきたいと思います。終わります。
○木野委員長 次に、平石磨作太郎君。
○平石委員 今国会のラストバッターになりましたが、時間もございませんので簡単にお尋ねをいたします。 私も保育のことについてお伺いをいたします。 ただいまの御答弁をお伺いしておりますと、要保護児の大体九四%が処置される、そして不足が二十五万人という御答弁でございました。そして、今年度は千カ所余りも増設をしていこう、こういう概況でございました。もちろん、こういった要保護児の入所がまだ不足しておることについて、厚生省としても施設整備に鋭意努力しておられますが、これから先は大体保育内容の充実という方向になるのか、また施設整備というものとどういう兼ね合いになってくるのか、そういう見通しをお伺いしてみたい。
○竹内政府委員 いま先生のお話にもございましたように、私どもの方でとりあえずは二十五万人程度の定員的な不足があるということを申し上げました。これは先ほどの答弁でも申し上げたことに絡むわけでございますけれども、私ども、これから約五年くらいはまず保育所の施設整備に、やはり量の問題として追われるのではなかろうかという大ざっぱな判断をいたしております。 それから、五年ということを一応めどとして申しましたのは、一方において出産力調査等から見ましても、新生児の率と申しますか、毎年の人口増加の絶対数から見ますとやや逓減傾向にございます。それが一つ。それからもう一つは、一方、幼稚園も横では整備をされてくるわけでございますし、私どもの方の保育所もそれなりに整備をしていくわけで、そういたしますと、問題は、残りますのは俗に共かせぎと称せられている婦人労働との絡みで、どの程度要保育児童の発生率と申しますか、その推定率が現在よりももっと高くなるおそれはないだろうかという一つの不安を持っているわけであります。そういう意味で、その辺も踏まえて見ますと、とりあえずは二十五万ということであります。しかし、二十五万という数字だけで言いますと量としては約三年程度で終わるわけでございますけれども、なお、その要保育率の増加を見込んで約五年としたわけであります。 ところで、その次の段階におきましては、人口急増の問題であるとか産業構造の変化といったようなことから、やはり地域のアンバランスが依然として残ると思います。そういう意味で、その地域的なアンバランスをどのように調整をしていくかということが次の問題にもなろうと思います。しかし同時に、現在の状態ですでにもうある程度の、要保育児童に対する対策が九〇%以上、九五%というふうに相当高率に進んでいる地域もあるわけでございまして、そういった地域の実態を見てまいりますと、むしろ量の問題よりも質の問題についての要請が非常に高まってきております。それが一方においては乳児保育と言われ、あるいは障害児保育ないしは病弱児保育と申しますか、それから一方においては夜間保育といったようなものを中心にした意味での長時間保育というふうに、保育自身がといいますか保育需要が多様化してまいっております。単純に保育所を増設するということあるいは保育所の保母の増員を図るといったようなことで、こうした保育需要の多様化に一律に対応できるとは実は思っておりません。むしろ保育だけではなくて、それ以外のいわば児童の健全育成対策なりあるいは母親クラブ的な、若い母親が子供の保育に自信を失っているというところにも、子供のしつけまで学校に期待をするというようなことが一部新聞にも報道されたこともございますけれども、幼い子供を母親の手で育てるということ自身についての自信喪失というものがいささかあるようでございますので、そういった面も含めまして、私どもは保育需要の多様化に、ただ需要があるからそれを追っかけるということだけでなしに、保育所というものの整備とあわせまして、いわば若い母親に対する啓発活動ないしは保育所以外の何らかの対応する行政指導なり、あるいは特殊な形態になろうかと思いますけれども、何らかの施設を整備することによって、たとえば児童館などの運営につきましても非常に伸びてはきておりますけれども、その運営の仕方それ自体にもやはりこういった保育の多様化に対応するような機能の分化というもの、あるいは先取りというものが必要ではなかろうかというようなことで、トータルいたしますと、当面は量的にある程度追われると思いますけれども、一方保育の質の改善、向上といったものに積極的に対応できるように保育行政というものに取り組んでまいりたい、かように考えております。
○平石委員 質量ともに当面はやっていく、こういうことですが、ところで、いままで量は急激に整備されてまいりました。もちろんこのことについては国の援助措置その他もございましたが、市町村におきましてやはり英知をしぼって、少ない財源の中で保育整備をしてきた。もちろん児童福祉法の二十四条に措置権者としての市町村長の責任があるわけですが、そういう立場からいろいろ工夫をこらして保育整備を行いました。この保育整備の中身は、もちろん民立民営という形で整備がなされることに助成をしたり、あるいは公立公営という形でも整備がなされてまいりました。町村によりますと、現実問題として、公立で建てるけれども運営は一応民間の独創性あるいは特殊性、そういった民間でより効率的な運営をしていこうというような見地から、委託運営をしておるといったようなところも全国的にはあろうかと思うのですが、その実情はどうなっておるか、そういう地域が相当あるのか、この点をお伺いしてみたいと思います。
○竹内政府委員 児童福祉法の施行令、政令でございますけれども、第十一条に私人の設置する児童福祉施設の利用という規定がございます。これは児童福祉法の制定以来できておる条文でございます。ここには「児童福祉施設において法による保護を受けている者又は児童福祉施設において法による保護を要する者を私人の設置する児童福祉施設に入所させる場合は、公の児童福祉施設が適当でないか又はこれを利用することができない場合に限る。」という規定が実はあるわけであります。したがって原則的には、児童福祉法によるただいま先生御指摘の措置権者が措置をする場合には、公立の施設というのが基本的な原則になっておるわけであります。しかしながら現実の問題といたしまして、社会福祉事業法が昭和二十六年にできまして以降、社会福祉法人が非常に整備をされてきたわけであります。その過程で私どもも、ただ単に公立優先というだけでなくて、社会福祉法人による福祉措置というものが横において行われることが日本の社会保障、社会福祉、児童福祉というものにとって好ましいという形で、社会福祉法人についてもこれはむしろ積極的に助成をしてまいったわけであります。特に先生からいま御指摘のありましたように、むしろ市町村の保育所などの場合に、公立公営ということが現実問題として運営上問題が幾つか残るといったようなことから、特に昭和四十六年でございましたか、自治省、厚生省などの共同で、地方自治体に社会福祉事業団というものをつくるということを認め、かつ、それの行政指導を示したわけであります。その際に、自治体が社会福祉事業を行う際に、公立の施設でこれを公がみずから運営をしない場合には、原則としてその社会福祉事業団によるということをまず示して、なおそれでもその社会福祉事業団によることが困難な場合には社会福祉法人に委託することもできるというふうに、いわば、一般的に言えば優先順位を示したわけであります。そういったことから、どちらかと申しますと、公立民営というものについては社会福祉事業団方式によっているものがかなりございます。しかし公立で民営も、特に社会福祉法人に委託しているケースというのは実はそれほど多くございません。大体私どもが保育所で大ざっぱに存じておる限りでも、約二%程度ではなかろうかと思います。したがって数も少のうございますので、毎年毎年これらの問題について常に問題提起があるというわけではございませんけれども、こういうケースにつきましても、先ほど御説明しましたように、社会福祉事業団によりがたいものとして公立で社会福祉法人に委託をしている限りは、社会福祉事業団の運営に任しておる場合と同様に、私どもは、その施設整備あるいは措置費、こういった面について差別するというか、特にそこに径庭をつけることなく行政指導をし、これの育成に当たりたい、またこういう形でいままでも進んできておるつもりでございます。
○平石委員 いま御答弁にありましたように、公立が原則ではある、だが現実には、数字的に見ましても民立にほとんどおんぶ、かぶさっておるというような現状ですが、その中で公立民営という形でも二%程度のことはある。この公立民営というのはひとつ評価をいただきたいのですが、私は高知のことを申し上げて失礼でございますけれども、あの戦後の荒廃したときに保育事業がどうしても必要だという地域の要求、そういう中で、財源のないところから、お互いに地域で土地の提供はいたします。そして建物だけは建ててほしいというような要求から始まったわけです。そして建物は市の公立とし、土地の提供は受けるというような、いわば市民参加の中で保育事業というものが行われてきた、そういう発想で始まったことでありますが、比較的経費も少なくて、そういう発展がなされ、高知市で現在、七十五園の中で二十二園は公立民営という状態があるわけです。そして一ころ、厚生省は、この急増対策に追われる段階で、この高知方式と言われる公立民営方式を全国に推奨しようという時代もございました。したがって全国的に、東京都あたりからも厚生省のお言葉をいただきましたので調査に参りましたというようなことで、よく高知市へその調査に来られるというような時代もあったわけです。そういう中で、この方式が急増対策には非常に適合した行き方であるというような認識も全国的にあったわけですが、どうも聞くところによりますと、この公立民営方式による施設整備等については、今後厚生省としてはこれに対して余り助成をしないとかいったようなことをお聞きするわけです。 それで、この公立民営方式で戦後始まったものは、昭和二十六年ごろからずっと整備されておるわけです。そうしますともう二十四、五年という状態で、戦後の悪い資材でもって建築しておるというような関係で、もう老朽改築という段階に入ってきた。これから老朽改築の段階に入りまして、国の援助その他が仮になくなるというような段階に立ち至りますと、これまた大変な問題を抱えることに相なるわけでして、市町村はもちろんのことですが、地域の住民その他も非常な不安を持っておるということでございますので、そういうことが言われておりますが、本当なのかどうか、ひとつ簡単にお答えをいただきたい。
○竹内政府委員 お答えいたします前に、先ほど二%と申しましたが、ちょっと修正させていただきたいのですが、正確には一・二%でございましたので訂正させていただきます。 それからいま御指摘の公立民営の保育所の整備でございますが、簡単に申しまして、本年度すでにそれに該当するものを二カ所私どもの方としては認めております。公立民営であるから老朽改築ないしは新設あるいは増改築、これらを抑制をするという姿勢は厚生省としては決して持っておりませんので、もしそういうところで何らかの誤解がございましてためらっておられるということがございますれば、どうぞ御遠慮なく御相談いただければ、私どもとしては十分対応してまいりたいと思っております。
○平石委員 なお確認をいたします。 その場合に、社会福祉事業団ということでなしに、社会福祉法人委託という場合も同様ということですね。
○竹内政府委員 いま私が本年度二カ所認めましたと申しましたのは、公立で社会福祉法人委託のケースが二カ所という意味でございます。公立で社会福祉事業団というケースでございますればもっと個所数はございます。
○平石委員 そこで、いま保育の事業の中で当面非常に戸惑いを感じておる問題、これは質的な問題になってまいりますが、先ほども答弁にありましたように障害児保育、この問題は昭和四十七、八年ごろから全国的に非常に高まってきた。そして現実には、児童福祉法からいったときに、障害児なるがゆえに保育に欠けるあるいは欠けないとかいったようなことでなしに、ただ保育に欠けるという段階であるならば、障害児であろうと健常児であろうとこれは保育をせねばならぬというような立場で要求が出てきた。そして現実に保育所へ受け入れたときに初めて障害児であったということがわかってくるというようなことで、市町村としても非常に対応に困ったというようなことで、いまさらあなたは退園をしていただきたいというわけにもまいりませんので、現実には受け込んでおるというような状態が全国的に恐らくあったと思います。そこで、障害児を一ところの施設に、いわゆる障害児保育園としてやるべきかあるいは一般保育の中で健常児の触れ合いの中でやっていくかという論議もありましたが、いま申し上げたような状態で、現実には、その地域の子供さんがその地域の一般保育園に入所してこられたという中で、現在はほとんどが、一カ所に集めるということでなしに一般保育の中で、健常児とともに保育がなされておるというのが現実の姿です。 そこで、またこれは一部の都市、もちろん高知市のことでございますが、現在四十一人という児童が来ておるわけです。この四十一人の児童はそれぞれ一カ所で一名、あるいは多いところで三名といったような状態で各保育園に受け入れておるという状態なんですが、これに対しては、市町村としては、もちろん個別的な指導その他特性等もございますし、あるいは事故防止というような観点からも、現在の基準による保母では対応できないというところから、臨時保母を採用してこれに対応しておるというのが現実です。そうしますと、このことについてはもちろん厚生省の方にも要請が各市町村から出されておると思うのですが、これに対応もなされたということで、現実に今後どのように対応していかれるか、ひとつ簡単にお示しをいただきたい。
○竹内政府委員 まず昭和四十九年度からでございますが、障害児の保育についていわば試行的にということで、全国で延べ百三十一カ所になりますが、障害児保育についての保母の加配を含めた特殊な障害児保育補助金というもので対応してきたわけでございます。本年度から実はこれをさらに広げまして、中程度までの障害児については原則として健常児と一括をして保育を行う、そういうケースについては大体障害児四人に対して一人分の保母の経費を障害児保育の特例補助という形で、保母の加配を認めていくということで対処しているわけでございます。 ただ、今後の問題でございますが、実は私どもが一番悩みとしておりますのは、一言で障害児と申しましても、外部障害のケースと内部障害のケースでは全然違うわけでございます。 先ほど先生が御指摘いただきましたように、入所さしてみたところが障害児であったというケースというのは、たとえば自閉症などが典型かと思いますけれども、こういった内部障害のケース、外部障害のケースにつきましては、それなりにいわば整備を、肢体不自由というようなことがございますれば、トイレであるとかあるいは階段であるとか遊び場などにそれぞれの照応の設備をとることで対応ができますけれども、内部障害ということになりますと、なかなか市町村でもあるいは保育所でもその内部障害の状態が判断いたしかねるといったようなこともございます。 それからまた内部障害の中には非常に健康度の問題、たとえば私、実は昨日、私事で恐縮でございますが、心臓病の子供を守る会というのがございまして、心臓病の子供だけを集めた、定時的ではございません、週に二回保育をしている施設を実は見に行ってきたわけであります。こういったところに行ってまいりますと、外見は通常の子供とほとんど変わらないのですけれども、心臓病、心疾患を内包しておりますためにいつ発作が起きるかわからない、それから子供ですからやはり夢中になって遊戯その他をやっているうちに転んだりなどしましたときに、非常に子供の自訴、訴えというものがあっても、保母さんとしてはよほど訓練をされていないと対応できない、こんなことがございますので、私どもとしては、まず少なくとも健常児と障害児との混合保育ということを基本にはいたしますけれども、しかし障害の状態に対応して、特に内部障害については必ずしも常に健常児と一緒にすればいいという一般論が適用されないということから、いわば障害児保育の中身がさらに分化をした形で、これの個別的な対応策をもう少し詰めていかなければならないのじゃなかろうか、かように考えまして、明年度からもこの問題について個別適用といいますか、多様化に対する対策というものを具体的に実施していきたい、かように考えております。
○平石委員 いま四対一という形で御答弁がございましたが、私調べてみますと、九人に二人ということですよ。それを割っていけば四・五に一人とこうなるのですが、現実に厚生省の取り扱っておるのは九人に二人。そうしますと、一保育園に九人も預かるというところは現実にはないわけです。だから高知市あたりを調べてみますと、ほとんどこれの適用がないということですね。だから私は、いまおっしゃったように四人に一人なら四人に一人にしてほしい、あるいは、大体現実的には、これは保育会の方のちょっと研究会等で聞いてみますと、三人に一人くらいの基準にしてほしい、そうしないと、保育園にはばらばらで、九人もまとまって入ってくるということは皆無に等しい、だから制度はつくっていただきながら現実に実効が上がらないという問題がありますので、この点ひとつ……。
○竹内政府委員 私どもは、本年の六月に出しました障害児保育の補助の助成の通達でございますが、原則として一保育所に四人以上という線を示しております。九人というふうには必ずしも示していないわけです。それから九人に二人というのは、私どもは、五人おりましたときにはいわば何といいますか、一人分プラス四分の一人分の助成をするという仕組みをとっておりまして、四人未満であればもうカットということは決していたしておりません。したがって——九人というケースは私どもの知っている限りでもきわめてまれであろうかと思います。そういう意味で、障害児保育の保母の加配の補助の出し方につきまして、いま御指摘ありましたように、一人ないし二人というようなケースも出てまいりましょう。こういったことに対してもう少し弾力的な運用ができるように、来年度予算の編成過程におきましてできるだけの努力をしてまいりたい、かように考えております。
○平石委員 それともう一つ、答弁の中にもありましたように、非常に自閉症の者やらいろんな形の者が入ってくる。これはもちろん、治療の面等はそういったお医者さん、専門家といったような者の御意見も伺わねば、現実にどのように保育していいのか戸惑っておるというのが現状です。そうなりますと、一応この保育指針等の中には、後から出てきたこういう障害児保育とかいった問題については指針にもないわけです。現実の毎日の体験の中でああすればいいだろうか、こうすればいいだろうかというようなことで、現場で悩んでおるというのが現実の実態なんですが、今後やはり専門家の御意見も聞き、いろいろ現地に対しての一つの取り扱いの指針的なもの、これは画一的にはむずかしいと思うのですが、個別的にこういう子供に対してはこんなことが、これにはこうしたらといったような、現実に保母さんが参考になるような一つの物差しを示してほしいということと、それから今後相当多くなってきますので、保母に対するところの研修、教育、こういう面にもさらに力を入れていただきたい、これは現場からのそういう要求でございます。 それともう一つ、同和保育という問題にも非常に対応がむずかしいという問題がございます。この同和についてはいろいろと対策事業の延長も今国会でできたわけですが、今後同和保育をどのように取り扱うか、いわゆる同和保育の基本方針といいますか指針といいますか、これもあわせてひとつ御検討いただいて一この同和の子供さんを預かっておる保育園の保母さんなんかは非常に苦労しておられます。もちろんそのことは承知の上で同和の保育に取り組んでおるわけですけれども、どのように勉強したらいいのかといったような問題で悩んでおられますので、このこともあわせてひとつお願いを申し上げ、御意見を伺ってみたい。
○竹内政府委員 まず第一点でございますが、障害児保育の指針と申しますか運営の問題につきましては、昭和五十一年度に障害児保育研究というものを厚生科学研究費でお願いをいたしまして、本年の三月末に一応結論をいただいたわけでございまして、ただし、これもいわば先生方あるいは現場の方などのお集まりをいただいた研究結果でございます。それをいま現実に二、三の保育所でいわば実施に移してみて、その過程で問題点をさらに整理をして、その障害児保育の対象となっている保育所長あるいは対象の保母さんに対して研修を行うと同時に、障害児保育の指針といいますかそういった運営方式というものを示してまいりたい、こういうことでいま準備をいたしております。 それから同和の問題でございますが、同和地区は、それなりにいろいろ提起されておりますように、生活環境の問題あるいは子供たちの健全な育成の場として必ずしも適当でないような社会環境などもございます。そういった意味で、私どもは、同和地区の保育所に対しましては、特別対策といたしまして、大体同和地区の子供たちのいるところの保母の加配というのを実は逐年進めてきておるわけでございます。保母を加配するという趣旨それ自体は、いわばそういった地区の子供たちでございますので、保母さんの扱いといいますか保育についてのむずかしさも多いし、また保護者との連携なども非常に頻繁に行わなければならないということで、保母の業務というものが大変であろうということで、一般の保育所より高い形での保母の加配を行っていくと同時に、同和地区の保育所の運営の仕方につきましても、先ほど申しましたけれども、約五〇%以上入っているようなそういう特に問題を抱えているような保育所につきましては、保護者との連携あるいは保育所がその地区内においてどのような位置を占めるかということも含めまして、ひとつ地域に溶け込んだ保育事業といいますか、保育行政というものが進められるようにということで取り組んでまいりたい、かように考えております。
○平石委員 この問題はなかなかむずかしいですが、ただ一言、いろいろと論議をすればたくさんございますけれども、たとえば同和保育について被服費が出されております。この被服費は、現場で聞いてみますと、五〇%以上という形でいただいたら、一般の子供さんと一緒におる中で同和の子供さんだけに渡すと非常に困る、だから同和の入っておるような保育園については、被服費はもうそこの定数全部にいただきたい、そうしないと現場担当の保母さんは非常に困る、というような話も聞いておりますので、そこらあたりは弾力的にひとつ運用していただきたい、こう思うわけです。 まだいろいろございますが、時間超過いたしましたので、これで終わらしていただきます。
○木野委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十九分散会 ————◇—————