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85回国会衆議院1978/10/18

運輸委員会 第2号

発言数
105
登壇者
10
会派数
4
開催日
1978/10/18

会議録

増岡博之自由民主党

○増岡委員長 これより会議を開きます。  お諮りいたします。  第八十回国会より継続審査となっております久保三郎君外三十七名提出の地方陸上交通事業維持整備法案につきまして、提出者全部から撤回の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

増岡博之自由民主党

○増岡委員長 御異議なしと認めます。よって、許可するに決しました。      ————◇—————

増岡博之自由民主党

○増岡委員長 陸運に関する件について調査を進めます。  佐藤守良君外五名から、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同及び新自由クラブの六派共同提案による地方陸上公共交通維持整備に関する件について決議されたいとの動議が提出されております。  まず、提出者より趣旨の説明を求めます。佐藤守良君。

佐藤守良自由民主党

○佐藤(守)委員 地方陸上公共交通維持整備に関する件について、自由民主党、日本社会党、公明党国民会議、民社党、共産党・革新共同及び新自由クラブの六党を代表いたしまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。  まず、案文を朗読いたします。     地方陸上公共交通維持整備に関する件(案)   地方陸上公共交通事業の経営が悪化し、その維持が困難となっている現状にかんがみ、地域住民の輸送需要に適応した地方陸上公共交通の維持整備を図るため、政府は、安定的な財源の確保をはじめとする総合的な施策を確立し、速やかに所要の立法行財政措置を講ずべきである。   右決議する。 以上であります。  御承知のように、近年、地方における公共交通事業は、モータリゼーションの急速な進展等、社会的、経済的変動による輸送需要の低下と人件費を初めとする輸送コストの上昇等により、その経営が悪化し、その維持が困難となっております。  しかしながら、地域公共交通は関係住民の生活に密着した住民の足でありますので、これを維持するとともに、地域住民のニーズに応じた地方陸上公共交通の整備を図ることが必要であります。  また、一方「第三次全国総合開発計画」におけるいわゆる「定住構想」を推進するためにも、地域における公共交通を整備することが必要であります。  もちろん政府においても、最近においては、地方バス運行対策補助金、地方鉄道整備費補助金等、種々の助成措置を講じつつありますが、まだ不十分であります。  地域住民の輸送需要に応じた地方陸上公共交通を維持整備するためには、政府は安定的な特定財源の確保を初めとする総合的な施策を確立し、立法、行政財政措置を講じなければなりません。  本決議は、政府においてこれらの諸施策を速やかに講ずべきことを強く要請するものであります。  何とぞ御賛成を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)

増岡博之自由民主党

○増岡委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。     —————————————

増岡博之自由民主党

○増岡委員長 ただいまの佐藤守良君外五名提出の動議のとおり、地方陸上公共交通維持整備に関する件を本委員会の決議とするに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

増岡博之自由民主党

○増岡委員長 起立総員。よって、さよう決しました。  この際、ただいま議決いたしました決議につきまして、福永運輸大臣から発言を求められておりますので、これを許します。福永運輸大臣。

福永健司自由民主党運輸大臣

○福永国務大臣 地方における陸上公共交通事業につきましては、その経営が極度に悪化している現状にかんがみまして、ただいまの御決議の御趣旨に沿って速やかに総合的な施策のための所要の立法、行財政措置を講ずるよう努力する決意でございます。(拍手)

増岡博之自由民主党

○増岡委員長 なお、本決議の議長に対する報告及び関係各方面への参考送付の取り扱いにつきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼び者あり〕

増岡博之自由民主党

○増岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。      ————◇—————

増岡博之自由民主党

○増岡委員長 小此木彦三郎君外四名提出の国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案を議題とし、提出者から趣旨の説明を聴取いたします。小此木彦三郎君。     —————————————

小此木彦三郎自由民主党

○小此木議員 ただいま議題となりました国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を御説明申し上げます。  日本国有鉄道の運賃計算の基礎となる営業キロについては、法文上の規定はありませんが、従来から営業線における駅間の距離によることを原則とし、既設の営業線に増設された場合には、既設の営業線の営業キロを適用するのが通例となっております。  ところで、現在、全国新幹線鉄道整備法に基づき、新規路線として昭和五十五年度開業を目指し建設されている東北新幹線及び上越新幹線は、東北本線、上越及び信越本線に接近、並行して建設され、鉄道としての機能も東北本線及び上越、信越本線と同じなので、駅間の距離に多少の相異はあっても、旅客の利便の確保及び鉄道事業の効率的運営の観点からいって、現在の東海道新幹線、山陽新幹線と同様、既設の営業線の営業キロを適用することが望ましいと考えます。しかるに、現行運賃法では、両新幹線の営業キロをいかに定めるか明確でないため、営業キロの定め方について疑義が生ずるおそれがあります。かかる法の不備により種々問題が生じるおそれがあることが明らかになった場合には、速やかに法の整備を図ることが、立法機関である国会の本来の使命であると存じます。  また、さらに両新幹線の開業のための営業体制の整備に長期間を要することを考えるとき、もろもろの準備の前提となる営業キロについての規定を早急に整備する必要があると考え、ここに改正案を提案した次第であります。  次に本法律案の概要について御説明申し上げます。  第一に、営業キロは、営業線の線路または航路における隣接する駅の区間ごとに、その距離を基礎として日本国有鉄道が定めるキロ数によることといたしております。  ただし、既設の営業線の線路等に接近、並行して新増設された営業線の線路等における隣接する駅の区間については、既設の営業線の線路等に相当する駅の区間がある場合には、その相当する駅の区間の距離を基礎として日本国有鉄道が運輸大臣の承認を受けて定めるキロ数によることができることといたしております。  第二に、この法律の施行の際、現に日本国有鉄道が営業線の線路または航路における隣接する駅の区間について適用している営業キロ程は、改正後の国有鉄道運賃法第七条の二の規定により日本国有鉄道が当該駅の区間について定めたキロ数とみなすことといたしております。  以上が、この法律案を提案する理由及びその概要であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。

増岡博之自由民主党

○増岡委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。     —————————————

増岡博之自由民主党

○増岡委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田畑政一郎君。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 提案者に御質問いたします。  この法律を議員立法において提出されておる趣旨は、ただいまお話しございましたように、東北新幹線あるいは上越新幹線に対応するものということでございますが、そういうふうに理解してよろしゅうございますか。  それからなお、いまもお話ございましたが、議員立法として出さなければならぬ緊急性についてどういう緊急性があるのか、お伺いしたいと思うのです。

小此木彦三郎自由民主党

○小此木議員 第一の問題は、さような認識で結構でございます。  緊急性と言われましても、ことさら緊急を要したわけではなくて、いまの時期が一番よろしいと考えていたした次第でございます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 この法律案を可決、決定をされますことを運輸大臣は歓迎されておるのかどうかという点をお伺いしておきます。

福永健司自由民主党運輸大臣

○福永国務大臣 ただいまも御指摘のごとく、この法案につきましては、いろいろの意味から申しまして、議員の皆さんのみならず、政府においても深く関心を持つべきことでございますが、そういうことになりますと、なぜ政府が出さなかったのだということでおしかりを受けるかもしれませんが、私は、こういうふうなこと等につきまして国会の方でいろいろお気づきになって、法の不備と申しますか、必ずしも完全でないというような点について進んでこういうようにしてやろうということを御配意いただくことは、議会制民主政治であるわが日本においては非常に歓迎すべきことであるし、私どもはありがたいと思うわけでございます。  したがって、ただいま御質問の迷惑ではないのかという点につきましては、迷惑どころではございません、大変ありがたく存じております。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 それでは、重ねて国鉄総裁にお伺いいたしたいと思います。  この法律案が可決、決定をされますことを国鉄総裁は歓迎しておられますかどうか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○高木説明員 ぜひお願いしたいと存じます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 これはただいまお話のように、東北新幹線などの新設のために必要な法律とお伺いをいたしましたが、そうであるならば、時間的余裕もまだ十分あるものと考えます。また、そういうものについては、当然政府側、国鉄総裁側では考えておかなければならぬ事前の問題でございまして、ただいま運輸大臣からも法の不備ということが言われたわけでございますから、そういうことがあるならば、当然これは政府側、国鉄側から十分な時間的余裕をもって提案をしてもらうことが必要かと思うのでございますが、なぜそういうことをしなかったのか。議会制民主主議云々ということ、これは別であります。少なくともその当事者が必要があるならば、本国会において責任を持って提案すべきである。また、この国会の以後には通常国会が開かれることになっておるわけでありますから、その際に提案されてはいかがかというふうに思うわけでありますが、その点いかがでございますか。

福永健司自由民主党運輸大臣

○福永国務大臣 ただいまお話のありました点は、私自身もある程度ごもっともである、こういうように存ずるわけでございますが、まあ早いにこしたことはない。たとえば、現時点で申しまするならば、本国会において政府側から提案するというようなことも、これは考えてしかるべきことであると私は思います。ただ、今国会は、不況対策としての補正予算とかあるいは日中問題とか、限られた目的をある程度持っておりましたし、したがって、会期等にも十分の日があるかどうかということについては、これは考え方でいろいろな見方ができるわけでございますが、そういうことで、政府ないし国鉄では、その種のことも考えつつ、提案というところまで至っておりませんでした。  この点については、いやそういうことでも進んでやるべきであったかということにつきましては、ただいまの御注意もありましたように、私も余りこれに言いわけをするよりも、そうすればそれまた大変結構だったと私、確かに思います。そうでありますだけに、国会側でこういうことについて立法をしたらどうかということで動いていただいておりますこの事情につきましては、私は深く感謝を申し上げているという次第でございます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 それでは、重ねてお伺いしたいと思うのでございますが、本件を政府提案とし、ただいま提案者からも御発言がございましたように、十分慎重に審議をするというような御意向があるのかどうか、お伺いしたいと思います。

福永健司自由民主党運輸大臣

○福永国務大臣 大抵政府が法案を提出いたします場合にも、早くやっていただきたいというのに、慎重に御審議の上速やかにというような表現をいたしますが、せっかくお出しいただきましたので、慎重に御審議をいただくのは結構でございますが、来国会に送るというようなこと等になりますと、これまたいろいろございますので、慎重は結構でございますが、なるべく早く今国会で議了していただければありがたい、こういうふうに存じております。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 この案件につきまして、なぜ政府やあるいは国鉄側が提案者にならなかったのかということについては、これはいわゆる東北新幹線あるいは上越新幹線の運賃の確定準備のためということを理由としますれば、私は、やはり国民としても余り納得できないのじゃないかと思うのでございます。そうならばなぜ、これは十分時間があるわけですから、政府や国鉄側でこの法案の準備をしなかったのかという疑問は残るのではないかというふうに考えます。  そういうふうに思いますが、そのことと関連をいたしまして、現在運行しておりますところの東京−博多間の新幹線問題につきまして、この新幹線の料金は旧来の東海道線あるいは山陽線と同一料金を徴しておりますが、これに対しまして訴訟が提起をされておるということは新聞紙上でも明らかになっておるわけでございますが、その訴訟の関係というのは一体いまどのような状況になっておるのか、お伺いをしたいと思います。

福永健司自由民主党運輸大臣

○福永国務大臣 この点につきましては、新大阪−東京間で二百円ばかり国鉄ないし政府が不当利得をしておるのではないか、こういう訴訟が起きておるわけでございまして、この訴訟は現在係争中ということでございます。この訴訟に対しましては、関係当局でしかるべく対処をしておりますが、なお最終結論に至っているわけではございません。いま御指摘のような事態が現在あることは事実でございます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 その進行状況はどうなっておりますか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○高木説明員 たしか五十年の三、四月であったと思いますが、訴訟の提起がございまして、私どもが被告として東京地裁で受けて立っております。かなり頻繁に審理が進行をいたしておるところでございまして、現在訴訟審理進行中という状態でございます。まだ私も、いつどのような形で最終的に結審になるかは承知をいたしておりませんが、口頭弁論は熱心に行われております。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 この法律が本国会において決定をいたしますと、当然でありますが、いまの東海道新幹線と旧来の東海道線との間における料金問題、それを追認するといいますか、そういう形になるというふうに理解してもよろしゅうございますか。

山上孝史運輸省鉄道監督局長

○山上政府委員 承りますと、この法案は五十五年度開業を目指しております東北、上越両新幹線の営業キロにつきまして明確にしておくための規定と理解しております。したがいまして、先生ただいま御指摘がありました現在係争中の東海道の新幹線訴訟とは無関係である、このように理解しております。  なお、この法律が成立するということになりますと、その反射的効果といたしまして、今後類似の訴訟が提起されることは多分なくなるだろうと思われますが、冒頭申し上げましたように、現に係争中の訴訟に影響を及ぼすものではございません。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 ただいま御説明ございましたけれども、無関係であるということは、この法律の条文からはどこからも理解できないのであって、この法律ができれば、当然でございますが、そういういま行われている訴訟事件である東海道新幹線の問題も一応この中に含まれる、こういうふうに理解せざるを得ないのではないですか。

山上孝史運輸省鉄道監督局長

○山上政府委員 現在係争中の事件は、昭和五十年三月に提起されております。したがいまして、それ以前の事実についての争いでございます。今回のこの法案は、成立いたしまして施行されますと、そのときからは経過措置によりまして東海道新幹線等につきましても取り扱いが決まるわけでありますが、それは施行した日以降でございます。したがいまして、関係はないということを申し上げておるわけでございます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 この訴訟の問題について、どうしてそういう疑問が国民の中から提起をされておるのか、その提起をされている問題についてきょうまで運輸省あるい国鉄側がその措置を怠ってきたのはどういうわけなのか。これは何か確たる信念といいますか、そういうものでもあってやってこられたのかどうか。そういう国民の疑問にこたえるべき体制がとられなかったということは、私は今度の法律提案と無関係でないと思うのです。だから、その点どういうふうになっておったのかということについてお伺いしたいと思います。

山上孝史運輸省鉄道監督局長

○山上政府委員 先ほど来大臣からお答え申し上げておりますけれども、運輸省といたしましても、かねてからこの東北、上越両新幹線の開業に備えまして各種の問題点につきまして検討していたわけであります。  その一つといたしまして、今回議員提案になりましたこの営業キロの定め方につきまして鋭意検討をしてまいったわけでございます。先ほど大臣も申し上げましたとおり、今般この法案が議員提案として国会に提出されましたことは、そういう意味合いから申し上げましても、運輸省といたしましても大変ありがたい、この法案の成立につきましてぜひよろしくお願いしたいということでございます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 これは東北、上越新幹線のものとして提案しておる、しかし東北、上越新幹線はまだ時間がありますから、政府は十分提案できるんですよ。そうでしょう。その疑問というのがどうしてもわれわれに残るわけです。なぜ議員提案でこれを急いでやらなければならないのかという疑問は当然残ると思います。  しかし、その残ることはさておいたとしましても、この法律ができれば、いま訴訟を受けておるところの東海道新幹線分につきましても、あるいはまた博多までの分につきましても、大体これで決着を見ることは間違いないんですよ。少なくとも今後の分につきましては決着を見るわけなんです。それを含んでおるわけですから。だから、そういうことになれば、何だかんだと申しましても、結局いまの裁判提起の問題とこれは関連をしてくるわけなんです。  ところで、この裁判提起の問題というのは、実は国民の間には相当古くから議論になっておったことなのでございます。決して訴訟をしました者が一人であるとか二人であるとかということだけでなくて、過去において相当問題になっておりました。  たとえば、きょう参考資料として提出をいたしましたいまから三年前の一九七五年七月三十一日の朝日新聞の「天声人語」におきましては、このいわゆる新幹線の営業キロ問題が、実測キロと違うという点を問題といたしまして、一年間に少なくとも二百億円以上は余分にもうけている勘定になる、これを国鉄に問うたところが、それは営業キロと実キロの違いである、こういうふうに言っておるけれども、そういうことは一般国民にはわからない、こういうことを「天声人語」は指摘しているわけです。  なぜこういう「天声人語」が出たかといいますと、それより前に亡くなられた評論家の花森安治さんが「暮しの手帖」の中にこの問題を取り上げられておるわけですね。そうしますと、このいわゆる新幹線に関連をいたしまして、営業キロと実キロの違いがあるにもかかわらず、旧来の営業キロの距離をそのまま当てはめて運賃を計算してとっておるということについては、国民の間に相当議論があったと見なきゃならないのです。その議論を政府側がきょうまでほおかむりをしてこられて、しかもきょう今日、まだ先の上越新幹線あるいは東北新幹線の運賃を定める上において必要であるということで議員立法で受けとめておられるという点については、これは何としても納得のできないことなんですね。  だから、そういうことを一体政府側なり国鉄側なりとしてはどういうふうに考えておられたのかという、やはりこの委員会における一定の反省というのが私はなければならないというふうに思うわけでございます。それがないでおいて、ただ先のことだけだということだけでは、やはり委員会としては納得できないのじゃないかと思いますので、その点について十分な反省を加えた御答弁というものをいただきたい、こう思うのです。

福永健司自由民主党運輸大臣

○福永国務大臣 いま田畑さんのお話を伺いつつ、また、その他いろんなことを考えつつ、私は、やはりあなたが御指摘のように反省すべきところは反省すべきである、こういうふうに考えております。  大体、日本の役所の諸君は、腹の中で反省しておっても、反省いたしますとか、それから、そのことについて遺憾に思うとかということはなかなか言わぬのでありますけども、本件のごときは、たまたまこういう事情で新たにこういう立法をしようということを国会側がお考えいただいたということではございますが、いまお話のような点につきましては、やはり反省すべきものは反省をする、その反省をするところに将来の進歩がある、こういうふうに私、考えるわけでございます。  実は私、昨日来、私の考えで営業キロと実キロとの関係が必ずしも政府なり国鉄なりが得をするような事情だけではあるまいと考えまして、いろんな区間についてその営業キロ、実キロの調査をせしめましたら、かなりのところでつまり逆の現象もあるわけでございます。実キロの方が長くて営業キロの方が短いというようなところ等もございます。  そこで、必ずしもずうずうしい意味で国鉄ないし政府がほっかむりしているばっかりではございませんが、いずれにいたしましても、この種の問題は国民各位からも、その両面があるにしても大体政府の方でほっかむりしている方の側を指摘される、これはまた当然でございます。さような事情が今度の立法等において払拭されるというようなことになると非常にありがたいので、先ほどから何人かでありがたい、ありがたいと言いましたが、そういう意味においてもありがたいと思うべきだ、こういうふうに私は思っております。  率直に私は、いま田畑さんの御指摘なさいましたことについては反省すべきものは反省して今後に対処する、こういうように考えております。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 いま運輸大臣から、一応今日までのことについては反省の言葉があったわけでございますが、これは国鉄総裁にお伺いしたいと思うのでございますが、いま運輸大臣もお話ございましたように、この営業キロのとり方というものにつきましてはいろいろな例がございます。しかし大体において、たとえば同一の地点へ行くのに当たりまして、長い営業キロと短い営業キロとございまして、たとえば私は福井県でございますが、福井から大阪に行くに当たりましては、米原を経由して大阪へ行くコースが一つございます。それから最近できました湖西線を通過いたしまして、直接福井から大阪に行くコースがございます。そういう二つの線がございますと、大阪までといった場合に、そのどちらの営業キロをとるかといいますと、これは福井−大阪間直通コースの短い方をとることになっているんですね。長い方はとらないのです。ところが、東海道線、山陽線の新幹線につきましては、長い方の営業キロを適用するという矛盾があるわけなんですね。  だから、私は率直に言いまして、国鉄が処理ができますならば、営業キロによってこの運賃を算出する方法はあくまでも距離を基準とすべきであります。ところが、新幹線のような、言うならば優等列車といいますか一等列車に乗るという場合には、これは特別料金として料金でもってこれをカバーする。いわゆる距離はあくまでも距離でいく、そして料金はその列車の種類に応じてその料金をつくっていくということで、明確に二本立てという線にした方がいいのではないかというふうに考えるわけでございます。その点が、片方では短い営業キロを適用し、片方では長い営業キロを適用するというようなことをするものでございますから、旅客の中においては取り過ぎではないかという議論が出てくるわけでございます。  その点について、国鉄の担当者としてはどういうふうにお考えになっておられるか、御答弁いただきたいと思います。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○高木説明員 A地点からB地点にお客様に乗っていただきます場合に、線路は全然別の線路だというときに、短い方の営業キロをベースにして払っていただくという制度がございます。  ただいま御指摘になりました琵琶湖の右側を通る場合と左側を通る場合とでどう扱うかということについてもその例でございまして、私どもの勝手な名前のつけ方でございますが、経路特定区間という概念をつくっております。そうした適用をいたしております例が相当各地域にございます。上野から青森まで行っていただく場合に、東北線を乗られるか常磐線を乗られるかというような場合も、常磐線の営業キロと東北線の営業キロに差がございますが、その場合にどちらに乗っていただいても実は結構なわけでございまして、その場合に差があるのがよろしいのか差がない方がよろしいのかということをいろいろ考えますと、現実にどちらの線をお乗りになったかということを一々確認の上でそれぞれの営業キロに応じてお払いいただくということになりますと、旅客と私どもの乗務員との間にいろいろトラブルがしょっちゅう起こることになります。どちらにお乗りになったかは改札口ではなかなか確認ができないということになって混乱が起こりますので、そういう場合にはどちらかに統一をする、統一をする場合には短い方によるということでやる制度があるわけでございまして、これを経路特定区間と申しております。  新幹線の場合にそこらをどうすべきかということは、最初に東京と大阪の間に新幹線を引きます場合にいろいろ議論があったわけでございまして、私どもの内部を中心にして議論があったわけでございますが、正確な名称をちょっといま覚えておりませんが、新幹線調査会という名前であったかと思いますが、新幹線問題、そうした問題を議論していただく調査会が設けられまして、そこにおきまして、十分議論が重ねられたわけでございますが、新幹線の場合には線路特定区間のような考え方で処理をすることは、かえっていろいろ混乱が起こる、むしろ普通の複線——単線を複線にした、あるいは複線を複々線にしたという場合に実キロは必ずしも同じではございません。たとえば、非常に古く、三十年も四十年も前につくりました単線と、最近の土木技術を適用した場合の二番目の複線という場合には長さが違ってまいります。そうした場合には、新しい技術によってトンネルを掘ったりというようなことで短く線路がつくれる場合がございますけれども、その場合には、複線化のときにはどちらが長いとか短いとかということは関係なく、在来線の長さによって営業キロを置くということを全国的に各地域でやっておりますので、新幹線もそういう方式でやらしていただいてはどうかということを新幹線調査会にお諮りをいたしたわけでございまして、その結果、新幹線調査会でもそれでよかろうということでそういう手続がありましたものですから、私どもは、それが正しいのだというふうに今日まで確信をいたしておるわけでございまして、ただいま御指摘の訴訟におきましても、その確信のもとに法廷でわれわれの主張を展開をいたしておるわけでございます。  今回のように明文をもってその付近を明確にしてくださるということは大変ありがたいわけでございますけれども、さりとて私どもは、従来のやり方が間違っておる、いろいろな意味で正当か不正当か、さらに適法か不適法かということにつきましては、正当であり、かつ適法であるという確信のもとに現在訴訟を続けておるわけでございまして、いまの米原を経由の場合とそうでない場合とはいささか事情が違うという認識を持っておる次第でございます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 いま総裁の御答弁がございましたが、実際に先ほどもお話ございましたが、今度の法律ができますと、東海道新幹線あるいは山陽新幹線等につきましてもこれははっきりするのじゃないですか。結局こういう法律がなかったから、訴訟が起きたり何かしたということになるのではないかというふうに私は思うのです。  それで、現実に調べてみますると、東京−新大阪間で三十七キロ短いわけですね。それから東京−博多間になりますと、実は百七キロも新幹線の方が短いわけでございます。これは相当なものでございまして、旅客の方がそういうところに着目されるというのは当然じゃないかと私は思うのです。それを同一料金で、いわゆる旧線と同じ料金を取るというのならば、ただいま提起されておるような法律をはっきり決めておいたら、いままでにこういう訴訟なんという問題は起こらなかったと私は思うのです。  そういうことを考えると、いままでやってきたことは間違いない、完全無欠だというのでは、これはいま運輸大臣からもお話ございましたけれども、私にはやはり納得できないものが残る。いままでそういう点が明確でなかったことがこういう混乱、訴訟に及んだ原因であるということで、やはりこの法律を審議するに当たって一応は、まあこれは議員の方もそうでございましょうが、特に政府や国鉄側はこれは明確にしていただく必要があるのじゃないかというふうに思うのでございます。重ねて御質問いたします。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○高木説明員 お尋ねのとおりでございまして、決して私どもは完全無欠とは思っておりません。非常に不明確な制度になっておったということは認めざるを得ないわけでございます。さればこそ、今回のように明文をもってそこを明確にしていただくということは、ぜひお願いをいたしたいと思います。  ただ、一言言わせていただきますならば、確かに東京——博多間では在来線の方が実距離が長い、新幹線の方が短いということになっておりますが、区間区間によりましては逆に在来線の方が短くて新幹線の方が長い、その長い新幹線に乗っていただく場合にも短い方の在来線の実キロによって運賃計算をいたしておるわけでございまして、長い短いでなしに、従来の考え方は、在来線に複線をつくったのと同じような思想で従来の長さによっておりますということだけは、はっきり申し上げておきたいと存じます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 それともう一つ、長い短いはあるそうでございますが、長い場合も短い場合も同一料金を徴収するということでございますれば、これは鉄道営業法の第三条によりまして、料金は運輸大臣がこれを認めるだけではないのでございまして、やはりそのことは切符を買うお客さんに一定の方法で表示をするということが義務づけられておるわけでございます。新幹線ができましてからもう相当長くたっておりまして、もちろん新幹線の駅などには表示されておるというふうに聞いておりますけれども、一つ一つの駅間の料金まで一々表示する必要は余りないと思いますが、仮にきょうここで提出されておる法律が決まったとしましても、旧線と新線は同一料金を徴収するということは、今日まで十三億も十四億も乗っておるわけでございますから、こういうエリート線については、一応は国鉄側は主要駅に表示をするということは義務づけられておるというか、必要ではないかと思うのでございます。そういう点が十分行き届いておらないという点にも問題があるのじゃないか、こういうふうに思います。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○高木説明員 その付近も確かに十分であったとは申せないわけでございまして、今度法律を整備していただきますのを機会に、周知方について十分の措置をとりたいというふうに考えます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 大臣にお伺いいたします。  現実にこの問題が裁判で一件上がっておるわけでございます。新聞にも相当出ております。これは国鉄側が勝ちそうなのか負けそうなのか、私はわかりませんが、国鉄側が負けたらどうなるのですか。これは大変なことになると私は思うのです。だから、負けた場合のことも一つありますし、この裁判問題について、やはり政府側も誠意を持って早くけりをつけるといいますか、処理をするということには積極的であってほしいというふうに思いますが、いかがでございますか。

福永健司自由民主党運輸大臣

○福永国務大臣 訴訟それ自体がどういうことになりますかは、これは政府がどっちに向けるわけにももちろんいきませんが、まあ、国鉄総裁の話をさっきから聞いておりますと、何とかいきそうなような話にも聞き取れるわけでございます。しかし、それはしかく簡単なものではないと私は思います。でございますから、そういう訴訟手続上どうかということは別問題といたしましても、政治のあり方といたしましては、いま田畑さんからもお話がございましたように、こういうような訴訟が起こることのないような政治ということがより望ましいと私は考えております。  現在の訴訟は適切な対処を国鉄と政府が当然すべきでありますが、それはそれといたしまして、物の考え方からいたしまして、今度の立法をしていただきますことによって、そういうことも従前とは事情が違うことになることを喜ぶものでございますが、いずれにいたしましても、政治の姿としては、いまも田畑さんからいろいろお話がありましたようなことについて、われわれも考えていかなければならないことは当然である、こういうふうに考えます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 ついでに少し運賃のことについてお伺いいたしておきたいと思うのでございます。  特急料金、急行料金につきましては、乗り継ぎ請求という制度がございます。たとえば東海道新幹線を利用いたしまして名古屋あるいは米原、大阪等の駅で次の特急に乗り継ぎます場合においては次の特急は半額にする、こういうことになっています。これは特急料金も最低料金千二百円でございますから、相当高くなっておるわけですね。  ところで、この請求は発駅でしなければならぬということになっている。ところが、間々時間がないために発駅で切符をとり損ねて汽車に乗るという者も出てくる。あるいはそういうことに対する知識が不十分であるために、乗り継ぎ請求のいわゆる証明をもらわないで汽車に乗った場合に正規の料金を取られるという者もある。あるいは最近、国鉄は合理化政策としまして、東京駅などには、いわゆる東海道新幹線については全部自動販売機を備えておる。旅客はそれに協力いたしまして、自動販売機で料金を払うというために、車内において乗り継ぎ請求をしましても、これはだめだということになるということからしまして、同じ三人なり五人なり一緒に乗っておりましても、ある者は半額になる、ある者は半額にならないというために、乗務員あるいは乗り継ぎ駅の駅員と毎日のように非常な悶着を起こしておるというのが現実でございます。  これについて、乗り継ぎ請求ができるならば、もう少しトラブルの起こらないような方法で枠をあけるべきではないか。同じように乗っていながら、片方は六百円も七百円も安いし、片方はそれだけ高いということでは、これはなかなか問題が大きいのじゃないかと思いますので、そういう点の改善を図る必要があると思うのでございますが、これらについてどう考えているか、これは強く要望しておきたいと思います。  それから、これは余りにも国鉄総裁には酷でございますので、総裁以外の理事の方にお伺いをいたしたいと思います。  私の手元の方に参っております資料によりますと、東京から博多までの新幹線区間における特別急行料金の制度でございますが、これは大体距離によって区別をされておりまして、二百キロ台の特別急行料金につきましては二千五百円。その二百キロ台の区間は新幹線におきまして五十三区間ございます。その五十三区間が全部二千五百円区間でございますが、その中で京都−新倉敷間と京都−福山間の二区間だけが三千百円料金と相なっておるわけでございます。これはどういうわけでそういうことになったのか、その内容は不明でございますが、恐らくこれは担当者のミスではないかと思います。しかし、ミスでございましても、この及ぼす影響はまことに大きいと私は思うわけでございまして、一体どういうわけでこういうミスが起こったのか、あるいはその善処の方法はどうされるのかということについて担当理事の方の御説明をいただきたいと思います。

吉武秀夫日本国有鉄道常務理事

○吉武説明員 お答え申し上げます。  新幹線の場合の特急料金は、在来線の場合と異なりまして、距離によって決めておりませんで、三角表の中に具体的な数字を挙げまして、その三角表そのもので認可をしております。  考え方といたしましては、大体距離というものは十分勘案をしているわけでありますが、全体的なサービスの水準とかいろいろなことを勘案いたしまして、三角表の中に織り込んでいるわけでございます。  ただいま御指摘のありました二つの区間については、確かに三千百円ということで三百キロよりちょっと少ない二百八十キロくらいだと思いますが、そのようになっております。  それで、もともと新幹線は、東海道新幹線ができましたときから「ひかり」料金と「こだま」料金というふうな二本立てでやっておったわけですが、山陽新幹線の岡山開業の四十七年ごろから一本化ということを指向いたしまして、その一本化に段階的に移していって現在に至っているわけであります。  そこで、急激な変化が起こりますと、いろいろ問題が起こりますので、そういった変化も考慮しながら段階的にやっているわけで、この二区間については、御指摘のようにほかと若干違和感があるような数字になっていることは確かであります。  そこで、ことし料金の改定がありましたので、その際にもと考えたのですが、このときには一律三百円ということでこれを直しますと、そこでまた非常に上がったり下がったりということが起こりますものですから、現在ではそれをそのまま三百円一律上げたということで残っているわけでありまして、将来この辺をどうやるかということは総合的に考えてみたいと思いますが、逆に新幹線の場合には、大きな拠点都市を結ぶわけでございますから、必ずしも距離の比例によらずにやった方がサービス上よろしいという面もありますので、その辺を総合的に勘案しながら対処していきたいというふうに考えます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 いまの御答弁は答弁になりませんですね。これは明らかにミスであります。こんなことでは通りませんですよ。これまた問題になるですね、こういうことは。  私、福井県ですけれども、福井県から新倉敷へ行くのには京都でおりて行くのですが、往復取り過ぎ千二百円ということになる。私、こんなことを言うのはちょっといやみですけれども、やっぱり早くこれを是正してちゃんとしないといけない。車掌とか駅の人が取り扱いを間違うというのはよくあります。これはまあたくさんありますから仕方がないと思うのですが、仕方がないと言って許しておくわけにいきませんけれども、ある程度やむを得ないと思うのです。しかし、あなた方上層部、しかも国鉄と運輸省がダブルチェックをしている問題を、こういうふうに間違って、指摘をされるということは、これは私、百円、五十円の問題じゃない、やはりしっかりしないと、それはその地方全体の大きい問題になると私は思うのです。たとえば北陸なんかは全部これは問題になります。だから、やはりそういうことが見つかったときには、速やかにこれを直すという謙虚な姿勢がないと、今度のこういう議員立法であわててやらなければならぬということになるわけですから、その点はやはりこの際明確にしていただきたい。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○高木説明員 私も、よくそこまで目が届いておりませんでしたのですが、ごく最近にその話を聞きまして、これはやはりなるべく速やかに是正すべきではないかなという感じを持ったわけでございまして、ぜひそうした方向で研究を進めさせていただきたいと思います。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 最後に大臣に、結論的なお話をお伺いしたいと思います。  いま私、御指摘いたしましたように、今度この議員立法で急遽これを決めなければならないということにつきましても、私は、やっぱり前からの反省というのが一つなければならぬと思うのです。そしてまた、先ほど提起いたしましたように、新幹線の特急料金が、だれが見てもこれは間違いじゃないかなと思われるものがあるわけですね。そういうものについてはこの際、これは数字をなぶるわけですから、あらゆる場合に全部完璧とはいえませんけれども、運輸省だってダブルチェックしているわけですから、やはり調べてもらわなければいかぬですよ。それを、国鉄が出してきたものを知らぬ顔して判を押しているというのじゃ困るのであって、やはりきちんとしていただくことについては、改めるべきものは改めていただくように、ひとつ大臣からもしっかりとした最終的な答弁をお願いいたしたいというのが一つ。  それからもう一つは、現にこういう問題が乗客から、特急料金問題といい、あるいはまた新幹線の料金の問題といい、提起されているのですから、これについては速やかな、いわゆる妥当な解決を図っていくという積極的姿勢を持っていただくようにお願いしたい、これもひとつあわせて決意を披瀝していただきたいと思います。

福永健司自由民主党運輸大臣

○福永国務大臣 いろいろお話を伺いました。  先ほども申し上げましたように、積極的に率直に、反省すべきば反省し、改むべきは改むるということにちゅうちょしてはならぬと私は思います。  ダブルチェックもしているのにと言っておしかりをいただいた、これはごもっともと言えばごもっともでございますが、私なんかにいたしますと、国鉄が出してきたのに間違いはよもやあるまいと、そういうことでございますので、お許しをいただきます。しかし、現に御指摘のようなこと等も伺いながら、今後より一層こういうことには厳しく対処してまいり、よき運輸行政が行われるよう、この上とも大いに努力をいたしたいと存ずる次第でございます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 裁判はどうするのですか。裁判問題の解決については、誠意を持って解決を図るのですか。

福永健司自由民主党運輸大臣

○福永国務大臣 裁判の問題は、これはわれわれ単独でというわけではない、それぞれの手続を必要とするわけでございますが、いずれにいたしましても、よき政治が行われている、そう言うとまずいけれども、少なくとも運輸行政では特にそうありたい、こういうように思いますので、そういう観点から善処してまいりたいと存じます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑委員 終わります。

増岡博之自由民主党

○増岡委員長 宮井泰良君。

宮井泰良公明党・国民会議

○宮井委員 私は、まず冒頭に、提案者の方に御質問いたしたいと思います。  先ほど提案理由の説明があったわけでございますが、この提案理由の説明を聞きましても、今臨時国会において性急に成立しなくてはならない理由が見受けられないように思います。先ほどの御答弁では、いますぐ出すのが一番いい、だから出したのだというふうな御答弁でございましたが、それだけではちょっと納得できないと思うのです。この提出した理由をもう一度重ねてお尋ねいたしたいと思います。  それと、本来なら運賃法の改正というこういった法案は政府提案でやるのが筋である、このように考えておるわけですが、あえてこれを議員立法にされた理由をお伺いいたしたいと思います。

小此木彦三郎自由民主党

○小此木議員 私どもは、法の不備があるならば、立法府として当然の義務としてこれを行うべきであるという観点からこれを行ったことであり、その理由につきましては、先ほど私が提案理由の説明をいたしましたが、その中にすべて包含されているわけでございますが、これをあえてつけ加えますならば、これは先ほどの繰り返しになりますけれども、今回営業キロに関して既往の明治以来のものも含めて慣行的あるいは沿革的な営業キロに関する概念と申しますか、設定基準というものを立法上明確にしなければいけないということでこれを行ったことになるわけでございます。

宮井泰良公明党・国民会議

○宮井委員 明治以来のものを明確化する、そういう積極的な姿勢は評価するわけでございますが、それならばなおさらのことゆっくり時間をかけて、通常国会においても時間をかけて不備なところは完全に直す、こういうふうなことで審議した方がいいのじゃないか、なお私はこう思うわけでございます。  そこで、大臣にお伺いしますが、これは議員立法ですから、政府提案でございませんのであれですが、せっかく御出席でございますので、熱心なそういう姿勢に対して敬意を表しつつお伺いするわけでございますが、先ほど大臣は、法の不備である、ただいま提案者からもお話がございましたように法の不備であった、これを正していただくのはありがたいことである、こういうふうにおっしゃったわけでございまして、これは一応認められたわけでございます。  そうしますと、私どもは、国民の立場からして、率直に言いまして、これは東北新幹線の開業に備えてやるということで、早々とこれに取り組むということで結構なことと思うのですが、そうすれば東海道新幹線もできたときに——東海道新幹線も東北新幹線も同じである、このように私は認識しておるのです。後ほどまたそうじゃない、こういう御答弁もあるかもわかりませんが、さすれば東海道新幹線ができた時点においてこれをやるべきでなかったか、このことを申し上げたいと思うのです。そのとき私は大臣じゃなかった、こう言われるかもわかりませんが、それは代々受け継いでいかれるものでございますから、そういう点で行政的に怠慢があった、落ち度であった、こういうことをお認めになるのかならないのか、その点をお伺いします。

福永健司自由民主党運輸大臣

○福永国務大臣 先刻、不備があったというような表現をいたしました。私は、そう思っておるわけでございますが、この不備にもいろいろございまして、比較的軽微な不完全というか、そういうようなこと等もある場合もあるし、大変な間違いであるというようなこともございますが、このたびのことがどの程度かということは自分でどうも言いにくいことですが、まあまあひとつ御勘弁を願いたいという気持ちでございます。しかし、それにいたしましても、そういうことができるだけ早くそういうことでない事態になるようにということは望ましいことであると思います。  それだけに、ただいま御指摘のように、東海道新幹線についてそのときに考えておくべきではなかったかという点につきましては、私は、さらにそうであったらよかったというように思います。そういう意味における反省はやはりすべきものである、こういうように思います。そのころの大臣がだれであったか知りませんけれども、いずれにいたしましても、現在の責任者である私が、前からのことも引き継いで、いまお話しのように、今後より一層よき対処をしていくためにも反省していくべきである、こういうように存ずる次第でございます。

宮井泰良公明党・国民会議

○宮井委員 不備の中にも軽微なものもあれば重いものもある、比較的これは軽いのじゃないかというような御趣旨であったかと思いますが、私はそのようにはとっておりません。これは大変なことだというふうに思っております。  また、反省という言葉も使われたわけでございますが、官僚は反省しておってもそれを言葉にあらわさない、こういうように先ほど言われましたが、政治家は反省していなくても反省しているという言葉を使うとまでは言いませんが、そういうことであってもらっては困る、このように私は念を押しておくわけであります。  どうかひとつ、反省なら本当に反省をして、今後こういうことのないように、国鉄が出してきたものは全部間違いないというふうに信じ切るのではなしに、チェックしていただくのが大臣の立場でございますから、ひとつ十分そのようにやっていただきたい、このように思います。  そこで、具体的な問題に入らしていただきたいと思います。  東海道本線の在来線と東海道及び山陽線の新幹線の運賃が同一である。これは先ほどからも議論がされまして、新幹線の方が直線で、トンネルを通ったりしまして短い、在来線の方はぐるぐる遠回りをして長い、しかし、これが長い方の運賃になっておって、新幹線が短いのにかかわらず長い方に合わされておる。これは国民にとっては大変な運賃の負担であって、本来は新幹線の方が運賃が安くなるべきである、こういうことが先ほど来も議論があったわけでございますが、新幹線と在来線との営業キロを同一にしたという理由をお伺いしたいと思います。  その理由は、先ほど総裁が、これは新幹線ができる当時に新幹線の調査会というものができて答申があった、それが絶対的なものであるということを信じてやったという答弁をされたわけでございますが、果たして、その調査会なるものが答申したからといって、それをうのみにして国鉄がそのまま採用するという性質のものであるのかどうか、その点もあわせてお伺いします。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○高木説明員 昭和三十二年の八月三十日の閣議決定によりまして、日本国有鉄道幹線調査会というものが設置をされました。委員三十五名、幹事十名ということで、その調査会でもろもろのことが審議されたわけでございます。もろもろのことが審議された中に、運賃はどうするかという問題がございまして、運賃は在来線の運賃によるべしという御答申があったわけでございます。  そこまではよろしいのだと思うのでございますが、それを受けて法律的にどう整備すべきやというところで、私どもは、現行制度のもとでもそれは十分読めるという考え方を持っておるわけでございます。と申しますのは、営業キロというのは何だ、この営業キロの概念というのはかなり古いものでございます。現在の制度になります前、極論いたしますと明治以来の概念であると言ってもよろしいかと思いますが、営業キロの概念は国鉄の中では必ずしも実キロと同じだというふうには考えていなかったわけでございまして、かなり多くの場合に営業キロを実キロによらないで決めておる例があるわけでございます。  ただ、いま冷静に現行法を読んでみますと、何の定義もございませんけれども、営業キロというのはやはり実キロによるのだと考えることが常識的ではないかということが言えるわけでございまして、現在訴訟で争われておりますのも、現行の運賃法の上で営業キロの概念の定義がないけれども、これは実キロによるというふうに読むべきものではないかということでいま争われておるわけでございます。  今日考えてみますと、幹線調査会から御答申いただきました後、どちらによるべきかということではなくて、どういう法的手続によってそれをやるべきかということについてわれわれの受け取り方が、どうも明治以来そうやってきたからというだけの理由で何ら法的手続をせずに今日までそれでやってきたということについて反省をさせられる点があるわけでございまして、さればこそ今回のようにそこのところを明確にしようという御提案をいただきますことについては非常にありがたいわけでございますので、いわばその反省の上に立ちまして私どももぜひそうしていただきたいとお願いをする次第でございます。

宮井泰良公明党・国民会議

○宮井委員 その点が明治以来明確になっていなかった、そういうような御答弁でございます。  しかし、重ねてお伺いしますけれども、営業キロの決定基準、こういうものはあるのじゃないかと私は思うのです。その営業キロの決定基準と、さらに実測キロとの関係、こういう面をひとつ具体的に御答弁いただきたいと思います。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○高木説明員 営業線基準規程第七条というものが内部の定めでございますが、それによりますと、第七条に「営業キロ程の設定は、次の各号に掲げる基準によるものとする。(1)営業キロ程は、起点から停車場中心までの実測キロメートルによるものとし、キロメートル未満のは数については、二位以下を四捨五入し、一位にとどめるものとする。ただし、線路延長計画のない終端停車場にあっては、おもな線路の終端までとする。(2)停車場間の営業キロ程は、両停車場の営業キロ程の差とする。(3)スウィッチバック停車場を介在する停車場間の営業キロ程は、停車場本屋中心と停車場標との間の距離を加算する。」七条の二項に「前項第一号の停車場中心は、建造物基本構造基準規程に定める停車場標の位置とする。」という非常に細かいことが決めてございます。  また、昭和四年九月二十六日大臣決裁というものがございまして「営業キロ程作成方針」というものが決まっております。そこでもスイッチバックのときはどうするとか、そういう細かいことがいろいろ決められております。  しかし、最も基本のところの営業キロ程は実測キロによるのだというふうな大基本方針のようなものは、実はどこにも書いてないわけでございまして、慣習法的にいろいろやってきた。特に単線を複線にする場合にはどうしても長さが違うわけでございます。極論しますと山手線でも外回りと内回りでは長さがいろいろ違ってくるという問題とかいろいろあるわけでございます。そういう場合に、二つある場合、違った場合にどっちによるか、厳密に言えばむしろ必ず違う方があたりまえということになるわけでございますが、違った場合には、長かろうと短かかろうと、従来の先にできた方の長さによるというルールがいつの時代からかできて、それによってやってまいったということでございまして、新幹線はむしろ在来線の複線化という概念で全体を構成してつくっております関係で在来線の長さによるという、かなりそれにしては差が大き過ぎるじゃないかという問題があるわけでございますが、そこを踏み切ってやってしまったというところに問題があるかと思います。

宮井泰良公明党・国民会議

○宮井委員 長々答弁をいただいたのですが、前半の方は残念ながらどういうことかさっぱりわかりません。後半の方で、閣議においても決定いただいたけれども、それも余り詳しくはなく、どうもその辺でやっておくというふうな、こういうことでございまして、その辺が大変あいまいになっている。ある場合においては合理性、妥当性というような言葉を使ってそういうことを決めていっておるということでございまして、どうもその辺がはっきりしないと思うのですが、再度御答弁いただきたいと思います。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○高木説明員 御指摘のとおりでございまして、かなりの部分について百年間ずっとやってきておりますというルールの積み重ねになっております。そしてそれが鉄道省時代、政府そのものであった時代から公社に移りましたときに、必ずしも全部の整理ができていないという感じのする部分があるわけでございまして、運賃のように非常に重要な部分についてこういう問題がなお未整理のまま残っておったということは、私どもとしてもまことに遺憾に存じます。そういう点はなるべく明確にしていく、現行の昭和の時代にふさわしいといいますか、戦後の時代にふさわしいといいますか、そういう法律、政令、いろいろな規則といったものにだんだん直してまいらねばならぬと思っておるわけでございます。

宮井泰良公明党・国民会議

○宮井委員 不備であったからこれを新しい時代に即応して変える、それはそのとおりでいいわけでございますが、しかしその間、長い間の、先ほども指摘いたしましたような行政の怠慢というのは免れ得ないと私は思うのです。合理性、妥当性というふうな言葉は国鉄にとって当てはまる合理性、妥当性であって、国民にとってはそれはあるいは多くの運賃を払わされておる、こういう国民の側に立った真剣な討議であるならば、こういうことはすでに解決しておかねばならなかった、このように私は指摘いたしておきます。  そこで、具体的にお尋ねしますが、先ほども出ておりましたけれども、東京−博多間では約百七キロ在来線の営業キロより新幹線の実測キロの方が短い、こういうことになっておるわけでございまして、これもそこそこで決めたことだと言われるかもわかりませんが、これは大変なことだと思うのです。一キロ幾らという運賃のことでございますから、百七キロも違った場合には大変な差が出てくる、こういうことになります。その辺が大変不明確であった、だから直すのだ、このようにおっしゃるのだと思いますけれども、先ほどの総裁の答弁では、確かに東京−博多間では百七キロ新幹線の方が短くなっておるけれども、ある区間においては新幹線の方が長いところもあるというふうな御答弁であったのですが、しかし私は、全延長キロで考えるべきであり、またこの区間も、私も調べてみたのですが、たしか東京から博多まで二十八区間ありますけれども、新幹線の方が長いというのはわずかに五区間しかない。やはりすべて新幹線の方が在来線より短くなっておる、この点をどのように考えるか、お尋ねします。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○高木説明員 新幹線の実距離と在来線の実距離と比べてみまして、新幹線の方が長いというのは、米原−京都間、それから京都−新大阪間、それから岡山−新倉敷の間、広島−新岩国の間、そうしたところで在来線の方が短いということになっております。でありますから、御指摘のように駅と駅とをずっととりましてどっちが多いかと言えば、新幹線の実距離の短い区間の方が数が多いということは御指摘のとおりでございます。ただ、すべて短いのにかかわらず長いのによったということではないわけでございまして、すべて在来線の長さによったということでございますということだけを御認識いただきたいということでございます。

宮井泰良公明党・国民会議

○宮井委員 そこで、私は考えるのですが、営業キロと実測キロ、これは新しい法によっていろいろとこれから不備な点は直す、こう言われておるわけでございますが、極端にそういうふうに変わるのじゃなしに、端数程度の——これは厳密にどこからどこまで、駅長室の前から次の駅の駅長室の前までというようなことだそうですか、やがて二、三年すると駅長室がまた新しく変わって変更される、そうするとまたはかり直すというようなことでは大変な作業で、それはよくわかるのですが、余り開きがないように、やはり端数程度の修正に限るべきである、このように思うのですが、いかがですか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○高木説明員 非常に大きな開きがあってはいかぬということは、常識的にそう考えられます。どの程度開きがある場合に別の立て方をすべきかということについて、何が常識的であろうかということは大いに御審議を願わなければいけないわけでございます。私どもは、一割なり一割五分程度の開きという場合にどう考えたらよろしいかということについてはぜひ統一をしていただきたい、別々では非常にめんどうだということを考えておるわけでございます。  具体的には、仮に東京から博多までを往復されるお客さんがありますが、その間、途中でおりて在来線をお使いになるという場合はしょっちゅうあるわけでございます。したがいまして、在来線と新幹線が別の距離程でございますと、一々現実にどちらにお乗りになったかというたびごとに計算し直さなければならぬとか切符を買いかえなければならぬとかいうことがございますので、ある程度までの距離差がありましても、それは同じ運賃でお許し願いたいと思うわけでございます。お客様の方にとりましても、途中で乗りかえていろいろするということを考えますと、やはり一本である方が便利であろうかと思います。したがいまして、法形式については反省をいたしておりますが、現在のやり方そのものはいまのやり方でよろしいのではないかと確信を持っておるわけでございます。

宮井泰良公明党・国民会議

○宮井委員 その点をひとつ明確にしていただきたいと思うのです。いままで明確になっていなかったわけですから。お客さんにとっても何回も乗りかえたりややこしい手続があるからと、このようにおっしゃいますが、お客さんとしては大変なことでございますから、乗り継ぎぐらいのむずかしい手続があっても安い方がいい、そのように考えておると私は思うのです。切符も何通りも発行しなければいけないから国鉄の方はコンピューターの組みかえで大変だ、こういうふうなことはあるかもわかりませんけれども、どうかひとつ、その点は国民の側に立ってその範囲というものをしっかり定めてもらいたい、このように要望いたしておきます。  それから、先ほどから総裁も何回も御答弁のように、東海道新幹線というのは東海道本線の、在来線の増強のために複線としてこれをやったのだ、こういうことでございますが、私は、専門家でも何でもありませんので、国民の目から見れば、やはり新幹線は新幹線じゃないか、東海道本線はやはり東海道本線であって在来線である、新幹線というのはより速く、より近代的なものであって、東海道本線のようなものではない、新しいものをつくるのだというふうな答申が調査会でも出たわけでございまして、その点、根本的に機能が違うと私は考えておるわけです。国鉄としては、東海道新幹線も在来線の線増として、先ほどからも御答弁になっておるように見ておられる。しかし一般的に見ますと、これは新線である、いままでの在来線の増強というのではなしに新しい線である、このように思わざるを得ないのです。  そこでお尋ねしますが、線増というのと新線との違いはどこにあるか、その点をお伺いします。

山上孝史運輸省鉄道監督局長

○山上政府委員 東海道新幹線あるいは山陽新幹線、これは先ほど来のお答えにもありましたけれども、東海道本線あるいは山陽本線といいます在来線の線路増設といたしまして、国鉄法の五十三条の規定に基づいて認可をいたしております。  なお、話題になっておりました東北、上越の両新幹線、これにつきましては、御承知のように全国新幹線鉄道整備法の第九条に基づいた新規の別線であるというように法律的な性格は違いますが、しかし、在来線との間のいろいろな輸送効用、輸送機能というものは非常に似ている、このように思います。

宮井泰良公明党・国民会議

○宮井委員 それは輸送機能が似ていると言われますけれども、その機能自体がどういうものかということを私はお尋ねしたいのです。  私は、こういうことを考えるのです。私は山口県でございますが、たとえば新幹線の新岩国駅というのがございます。それから在来線の岩国駅、これはうんと離れているのです。新幹線の駅は山の奥にある。在来線の駅から新幹線の駅へ行くまでには四十分ぐらいタクシーでかかって、タクシー代でも千円以上かかるのです。だから、岩国の人が東京へ行く場合には、新岩国駅へ出ないで、新幹線の広島駅へ出て、それから東京へ行くのです。そういうふうなことをやっておるわけです。皆さん方のおっしゃる機能というのは、運輸省や国鉄に都合のいい機能なのか、国民の立場に立っての機能なのか、私は、その点をお尋ねしたいと思います。

山上孝史運輸省鉄道監督局長

○山上政府委員 先ほど私が申し上げました輸送機能が同一であるという言葉の意味でありますが、これは二つの要件があるかと思います。たまたま本日議員提案になっております法案の中に同じようなことが取り上げられておりますが、一つは、既設の線路に接近、並行しているという物理的な関係でございます。それからもう一つは、相当する駅の区間がある、この二つの要件を満たしたときに同一の輸送機能である、このように思います。

宮井泰良公明党・国民会議

○宮井委員 線路が並行しておると言いますけれども、先ほども言いましたように、岐阜羽島の駅なんか全然並行してないですね。うんと離れているのです。     〔委員長退席、佐藤(守)委員長代理着席〕 そういうことで、常識的にはどうもこれは納得できない。  重ねてお尋ねしますが、東海道新幹線も、これからできる東北新幹線も、私は、先ほどから言っているように、機能としては一体のものではないかと思っているのです。それで、その東海道新幹線も東北新幹線も同じようなものなのに、東海道新幹線は線増である、線路の増加である、片や東北新幹線は新線である、何で同じものを線増と新線と、こう分けなくちゃいけないか、その点をお尋ねします。

山上孝史運輸省鉄道監督局長

○山上政府委員 まず東北、上越の両新幹線につきましては、先ほどもお答え申し上げましたように、全国新幹線鉄道整備法第九条に基づいての新規別線という法律的な性格でございますが、御承知のように、新幹線鉄道整備法自体が昭和四十五年に制定されたものでございます。  なお東海道、山陽両新幹線はそれより前、東海道新幹線につきましては昭和三十四年、それから山陽新幹線につきましては四十年と四十四年、二回にわたりまして、まだ新幹線整備法がない時代におきまして、国鉄法の五十三条の規定に基づく認可をしたということで、二つの東北、上越新幹線と、それから現に営業いたしております東海道、山陽新幹線とは法律的な根拠が違う、こういうことを申し上げておるわけでございます。

宮井泰良公明党・国民会議

○宮井委員 ただいまの御答弁では、東北新幹線の場合には整備法ができてからのものである、東海道新幹線はそれまで整備法がなかった、こういうことでございますが、そうであるならば、いまおっしゃった全国新幹線鉄道整備法、これはいまおっしゃったように、四十五年に施行されておるわけですが、この法律に基づく新幹線が新線となっておる、そうするならば、その経過規定の中で東海道と山陽の新幹線は「この法律による新幹線鉄道とする。」このようにされておるわけですから、これはすなわち新線として認知したのではないか、このように思うのです。したがって、この整備法による新幹線が新線という運輸省の言い分であるならば、東海道、山陽新幹線も、さっきから線増、線増と言われておりますが、新線とされるべきである、このように思うのですが、いかがですか。

山上孝史運輸省鉄道監督局長

○山上政府委員 新幹線整備法ができましてからは、新規につくるものは、新幹線整備法でもって、これは新規の建設というところにねらいがございますので、その適用でもっていくことになるかと思います。

宮井泰良公明党・国民会議

○宮井委員 新しくできるから、これからできるからということですが、どうもそういう御答弁では納得できないと思いますね。  蒸し返すようですが、全国新幹線鉄道整備法に基づく新幹線が新線というならば、それで認めた東海道、山陽新幹線として位置づけるべきである、私はこのように思うのです。少なくとも四十五年のこの法律ができた時点で、新線と線増の位置づけを決めること並びに営業キロと実測キロのあり方を明確にするべきであった、先ほどから何回も指摘しておるわけでございますが、この点は行政の怠慢と言わざるを得ないと思いますが、いかがですか。

山上孝史運輸省鉄道監督局長

○山上政府委員 東海道新幹線あるいは山陽新幹線につきましては、当時、新幹線の整備法がなかったということと、それから国鉄法の第五十三条に基づく認可をしたということは、これは鉄道敷設法の中にも東海道新幹線あるいは山陽新幹線という路線はありません。いまの在来線の東海道本線あるいは山陽本線、これの線増として法律的に把握をし、処理をしたということでございます。  それから、新幹線整備法が四十五年にでき上がりまして以降は、新幹線整備法にもありますように、これは鉄道敷設法の別表のいわば適用除外ということで特則でございます。したがいまして、この法律ができ上がって以来は、この法律に基づいて法律的な処理をする、こういう関係になるかと思います。

宮井泰良公明党・国民会議

○宮井委員 いろいろお尋ねしたいことはまだあるのですが、私は、いろいろといままで審議をしてまいりまして考えるのですが、これは提案者の方にお尋ねしたいと思いますけれども、近い将来、東北新幹線あるいは上越新幹線が開業されるわけでございますが、新幹線と在来線の別立ての運賃にするべきである、こういうことはできるわけです。そうすると、新幹線の運賃の方が距離が短いから安くなる、私は国民の立場に立ってみればこのように考えるわけでございますが、いかがですか。

小此木彦三郎自由民主党

○小此木議員 先生のおっしゃるような別立ての運賃に仮にした場合に、それはかえって無用の混乱、たとえばお客さんにとりましては、いろいろサービスの面で多くの問題が生じるのではないか、また国鉄の側にとりましては、別立てにすることによって切符の販売の窓口の増設やら、あるいはそのための駅や乗務員の増員、そのようなことによって経費がかさむ、となれば、双方にとって作業が繁雑となって、能率の面でも非常に落ちる場合があり得るのではないか、さようなことであれば、むしろ別立てにするよりも、今回のようにはっきりと営業キロそのものを法律上明確にしておいた方が得策であると私は考えるのでございます。

宮井泰良公明党・国民会議

○宮井委員 時間がございませんので、これ以上質問はいたしませんが、先ほどからの質問を通して考えてみても、国民にとってこれはプラスの面はない、私はこのように考えます。したがいまして、早急に成立を図る議員立法としての理由も見当たらない、このように考えるわけでございます。  そのような行政のしりぬぐいをしていくような、たとえば服がほころびたからまた縫っていく、放置しておいてやがてまたほころびたら、それをまた縫っていくというような行政のしりぬぐい、こういう形で次々と国会が審議をしていくというようなことであるならば大変残念なことである、このように考えるわけであります。  最後にその点を大臣に、どのような見解を持っておられるかお尋ねして、そういう理由から私はこの法律に賛成しかねる、このようにつけ加えまして、大臣の答弁をいただきまして終わりといたしたいと思います。

福永健司自由民主党運輸大臣

○福永国務大臣 議会制民主政治のもとにありましては、国会と政府がいろいろの意味におきまして相協力し、また一面、相鞭撻し合ってということがたくさんあるわけでございます。先ほどからいろいろ伺いましたことによって、われわれはわれわれなりに当然考えていかなければなりませんが、私にいたしましても、皆さんにしましても、そのときそのときによって政府側にいたりあるいは国会側にいたりということでございますが、国民に選ばれた議員がいろいろな面でよき政治が行われるように心配する、心配するためにおしかりをいただくというような面もこれは当然あって結構でございます。そういうような面で、いまもお話を伺いましたが、われわれはわれわれなりに心得てまいりますが、なお、この上ともいろいろ御鞭撻、御協力賜らんことを切にお願い申し上げる次第でございます。

佐藤守良自由民主党

○佐藤(守)委員長代理 小林政子君。

小林政子日本共産党・革新共同

○小林(政)委員 先ほどからの論議を聞いておりまして、まず提案者に確認をいたしておきたいと思います点は、運賃というのは乗車した距離に応じて支払うということが原則である、このように考えますけれども、まず提案者の方のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

小此木彦三郎自由民主党

○小此木議員 私もそう考えます。それだからこそ、運賃算定の基準である営業キロを、この際法律的に明確にしておこうということでございます。

小林政子日本共産党・革新共同

○小林(政)委員 ところが、私ども調べた数字によりますと、いまとっております新幹線の営業キロと実測キロ、これは先ほど来国鉄総裁も、営業線基準規程の第七条で、営業キロ程の設定は「起点から停車場中心までの実測キロメートル」によって定める、こういうことを言われましたけれども、私自身も、やはりいまの運賃の決め方というのは、当然、実測キロというものを一つの土台にして、それを営業キロとして換算していくということがたてまえであり、そのことが乗車した距離に応じて運賃を支払うということになるのだと思いますけれども、この点について明確にお答えをいただきたいと思います。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○高木説明員 先ほど来いろいろなお尋ねにお答え申しておりますように、新幹線の運賃をどのように決めたらよろしいかということは、われわれとしては相当真剣に考えたわけでございまして、そう簡単にいまのルールになったわけでないわけでございます。  先ほど申しました調査会のメーバーの方々というのは、決して鉄道関係の方だけでないわけでございまして、むしろ利用者のお立場も考えてくださるようなメンバーの方に入っていただいて運輸省の中で調査会が設けられたわけでございます。    佐藤(守)委員長代理退席、委員長着席〕  そこで、いろいろ議論の末に、これは東海道本線の線増であるという概念で万事法律的に処理をすべきである、また、運賃については東海道本線にならうべきであるというお答えをいただいたわけでございまして、現時点においても、それに基づいて運賃もいただきまして、十年間余りそれで経過をいたしました。十三億人の方に乗っていただいた現状からいたしますと、その考え方が間違っているとは思っておらないわけでございます。  ただ、それを受け取る場合に、法律的にどういう手続をすべきであったかという点について、非常に疑義があるということでございまして、その疑義については一日も早く解明をしていただきたいと思いますけれども、運賃の立て方そのものについては、今日のやり方でよろしいと確信をいたしておるわけでございます。  なお、先ほどお読みいたしました内部の細かい規程は、そういった基本的なことが書かれておるわけではなくて、実測をする場合にどことどこをとろうかというようなことだとか、先ほど読みましたものも、スイッチバックの駅はどうするか、そういうことが中心になっておるわけでございまして、新幹線の運賃をどういうふうに決めるべきかというような基本的な問題、大問題にこたえるルールとしては不十分なものであると言わざるを得ないと存じます。

小林政子日本共産党・革新共同

○小林(政)委員 確かに、東海道新幹線あるいは山陽新幹線が当時つくられますときには、現在の全国新幹線鉄道整備法がまだできていない中で、これは在来線の、いわゆる東海道線なら東海道線の線増というところから出発をいたしたことも事実でございますし、私どもは、そういう点を別に特別取り上げて言っているわけではないわけです。  ただ現在、新しく上越新幹線並びに東北新幹線、こういったものができるに際して、それと同じような、やはり在来線と並行して走る、そういう機能を果たすものだということで、この問題についていまこのような法律を緊急上程するという、こういう事態が現在持ち上がってきているわけです。  そこで私、やはり何点かこの際お伺いをいたしておきたいのは、確かに当初、東海道新幹線あるいはまた山陽新幹線ができる当時、法的な根拠もなく、線増ということで、しかも料金等についてもさほど大きな開きも出てこない、こういった問題などもいろいろあったのかとも思いますけれども、現在、新幹線が適用いたしております。たとえば東京−京都−新大阪、あるいはまた東京−博多間、ここの運賃あるいはまた実測キロあるいは営業キロというようなものは、それぞれ具体的にどうなっているのかという点をまず一つお伺いしたいと思うのです。

吉武秀夫日本国有鉄道常務理事

○吉武説明員 ただいまお尋ねの実測キロによる運賃と営業キロによる運賃との差でございますが、現在、五十三年で仮にそれをとりますと、東京から名古屋につきましては、営業キロで三百六十六・〇キロ、実測キロで三百四十二・〇キロでありまして、運賃をそういう計算でいたしますと、営業キロで三千五百円、実測キロで三千三百円、差は二百円になります。同じく京都の場合には、営業キロが五百十三・六キロ、実測キロが四百七十六・三キロ、したがって、運賃が営業キロの場合に四千八百円、実測キロで四千四百円という計算になりまして、差は四百円でございます。東京−新大阪間につきましては、営業キロが五百五十二・六キロ、実測キロが五百十五・四キロ、運賃の計算では営業キロで五千百円、実測キロで四千八百円、その差額は三百円となります。それから東京−岡山間につきましては、営業キロで七百三十二・九キロ、実測キロで六百七十六・三キロ、営業キロの場合の運賃が六千三百円、実測キロの場合が五千九百円で差が四百円になります。それから東京−広島の場合は、営業キロが八百九十四・八キロ、実測キロが八百二十一・二キロ、営業キロによる場合の運賃が七千円、実測キロによる場合の運賃が六千六百円でありまして、やはりその差は四百円になります。東京−博多間では、営業キロが千百七十六・五キロ、実測キロが千六十九・一キロありまして、営業キロによる場合の計算では八千三百円、実測キロによる計算では七千七百円となりまして、その差は六百円になります。

小林政子日本共産党・革新共同

○小林(政)委員 いま東京−京都の場合で具体的に実測キロ、営業キロのその距離の違いと、それからそれが運賃面で具体的にどのような違いが出てくるのか、これは東京−京都間では現行で四千八百円、それが実測キロでいきますと四千四百円で、運賃には四百円の差が出てくる。これは本来であれば九%高い運賃ということになるわけですし、また東京−博多間の場合で見ますと、これは現行八千三百円、それを実測でやりますと七千七百円ということですから六百円ということですね。これは七・八%高い料金といいますか運賃が具体的に利用者に負担増という形でかかっているわけです。私は、やはりこういう点は重大な問題じゃないかと思うのです。もちろんキロ数も在来線に比べて短いキロ数であるにもかかわらず、運賃の方は逆に長い在来線のキロ数で計算をされている。こういうことになりますと、これはやはり利用者に対しての負担増という点から考えれば非常に大きな差が生じている、こういうことが言えるのではないかというふうに思います。  国鉄はここのところ毎年運賃の値上げを計画されておるようでございますけれども、具体的には、来年度の運賃というのはどのくらい上げるかまだ明らかにはなっていないでしょうけれども、しかし、いろいろとちまたで聞くところによりますと、一般運賃についてはやれ八%だの何%だのという数字も聞かれますけれども、仮に東京−京都間あるいは東京−博多間のこの運賃を現行運賃の八%値上げをしたということで仮定すると幾らになりますか。

吉武秀夫日本国有鉄道常務理事

○吉武説明員 来年度の運賃改定につきましては、運賃法に基づきまして経費の増加見込み額の範囲内ということで要求予算に計上されておりまして、実際にどういう運賃をつくるかとかそういう作業が決まっておりませんので、いま東京−京都間でどういうふうになるかということについては、具体的な数字を挙げるわけにいきませんが、仮にいまの四千八百円に単純に八%を掛けますと五千二百円ということになるわけでございます。

小林政子日本共産党・革新共同

○小林(政)委員 これは私どももちょっと試算をしてみたのですけれども、結局、東京−京都で計算してみますと、現行運賃に八%ということになると上がる率は三百九十円という額が出てきます。あるいは東京−博多ということで計算してみますと八%で六百七十円。これは先ほどの実測キロと営業キロとの間で東京−京都ではすでに四百円の差が出ている、ところが、もし来年八%の運賃値上げがされるとするならば三百九十円、ほとんど同額じゃありませんか。博多の場合も具体的に東京−博多で現在六百円の負担増ということになっておりますけれども、東京−博多で八%来年度もし上がるということで計算すると、これも六百七十円の値上げということになるわけです。したがって、これは非常に大きな金額であると同時に、事実上の先取りになるのじゃないか。やはり相当大きな開きが実測キロとそしてまた営業キロ、こういう中で出てきていることも事実なんです。こういった点について大臣はどのようにお考えになられますか、お伺いをいたしたいと思います。

福永健司自由民主党運輸大臣

○福永国務大臣 もちろん安いにこしたことはないと思います。しかし、一面におきまして、国鉄の現況はなかなか苦しい事情にございますし、この苦しい事情の中でこれに従事する従事員等に対しましてどうすべきかということ、これはもとより重大問題の一つでもございますが、総じて、そういうような環境のもとにおいて、小林さんも御指摘のように、できるだけ国民各位からやむを得ぬという御理解をいただけるような措置もまたとっていかなければならぬわけでございます。  そういう観点で、いまそれぞれの部署の者からお答えを申しておりまするとおり、若干考え直したらどうかというような節もございますが、総じて、やむにやまれぬ事情の中から総合的にある程度の合理性を御理解願いつつそう対処しよう、こういう苦しい説明を皆しておるようでございますが、そういう苦しい事情に国鉄があることも御理解をいただきたいと存ずる次第でございます。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○高木説明員 お尋ねを伺っておりますと、新幹線について在来線の距離によって運賃が計算されているのがいけない、むしろ新幹線は新幹線の距離によって計算してはどうかという御趣旨のようでございます。これは今回御提案になっております法案の問題とやや離れて、実質の問題として御議論のようでございますが、この点私どもも、最近の事情にかんがみまして、いろいろ研究をいたしてみましたけれども、どうも新幹線の運賃を在来線と離れて実キロで計算するという方式をとりますことは、業務の運営上からいいましても、旅客サービスからいいましても適当でないのではないか。今回こういう問題が起こりましたので、もう一遍いろいろ研究をしてみましたけれども、非常に多くのお客さんが途中下車をされるとか、あるいは途中まで新幹線であとは在来線をお使いになるとかいろいろな形がございます。  現に、先ほどもお話がございましたように、東京から米原経由で北陸へ行かれる方やら、あるいは一遍京都まで出てから行かれる方やら、また、その途中で業務をなさる方、いろいろございまして、どうしてもやはりそれは合わせなくてはぐあいが悪い、合わせるということにしますと、たまたま新幹線を合わせるが、それは短い方に合わせるということにもししてしまいますと、新幹線沿いの地区はすべて今度は運賃計算上短くなってしまうという問題が出てきまして、どうもやはりうまくないのでございまして、ずいぶんああも考え、こうも考えましたが、私どもは、今後ともあくまで在来線の実距離を前提とするといいますか、どっちが長い、どっちが短いということと全く関係なく、在来線へ右へならえというルールを、この程度の距離の差の場合にはとらしていただきたい、そういうふうに考えております。

小林政子日本共産党・革新共同

○小林(政)委員 微調整というようなことで、ほんの端数くらいの違いであるとか、あるいはわずかな差が生ずるとか、こういうことと違って、具体的には、いま私が指摘したような、実際には相当大きな運賃面にも影響が出てきている。こういう問題は私は全く不当だと思うのです。これはもう本当に合理的だとか何とかと言えるような段階をはるかに越えていると言わざるを得ないと思うのです。  やはり私は、こういう点から考えても、この営業キロあるいは実測ではかっていくという点で、ともかく並行線なのだから在来線を基礎にして距離をはかっていくというような中からこれらの矛盾も出てきておりますので、先ほど総裁がおっしゃったように、これはやはり新線線の、在来線とは異なった営業上全く別の線であることは間違いないわけですから、こういう点でやはり独自の路線としての立場を貫くべきではないだろうか、このように考えております。  たとえば、実際に並行して走っていることは事実であっても、現在国鉄の場合、経理面については新幹線旅客収入というものをはっきり区分されて計上をされて取り扱っていらっしゃる、あるいはまた、運行面についても、これは一般の在来線とは全く異なった運行面をとっておりますし、あるいはダイヤにしても、表示も全く違うものですし、あるいはまた、車両だとか職員の配置というような点も全く異なった配置をとっているわけですから、単なる線増というような考え方でこれからの新幹線についても取り扱いをしていくという点は、これは筋論からいってもおかしいのじゃないか。当然、この問題については独自の営業キロを設定して新幹線の場合は行っていくのが筋ではないか、私は、このように考えますけれども、いかがでしょうか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○高木説明員 現実にお客様に払っていただいているのは、新幹線の運賃を払っていただいているわけではなくて、一般の運賃プラス新幹線特別料金というものを払っていただいているわけでございます。したがいまして、お客様の負担をどう考えるかということを考える場合には、必ずしもいま御議論になっております運賃がいかにあるべきかということだけではなくて、特別料金と合計してどう考えるべきかという問題として考えていただきたいと思うわけでございまして、そういう面では私どもとしては、運賃負担という点あるいは私どもの収入という点だけから考えますと、どういう計算方法をとっても、いろいろやり方はあり得るわけでございます。  ただ問題は、全体の仕組みが運賃プラス特別料金という仕組みになっているときに、東京から大阪までの運賃を二本立てにするか一本立てにするかという問題でございまして、非常に多くの方が乗りかえというようなことがあるわけでございますし、乗り継ぎということがございますし、遠距離逓減というようなルールもございます関係からいいまして、どうしても運賃だけは統一をしておきませんと、もう実に複雑になるわけでございまして、われわれの事務がふえるとか人手がよけいかかるとかいうことよりも、お客さんに対して何度も買いかえていただかなければならぬとか、いろいろな問題が起こってまいりますものですから、私どもは、やはり運賃は一本立てがよろしい、そうしてその場合には、いまの在来線の距離によることがよろしいというふうに考えているわけでございまして、東北、上越新幹線の場合にも、これは新幹線整備法によって今度はいたしておるわけでございまして、線増の概念ではございませんけれども、その場合でも、やはり今回の東北の場合、上越の場合には、ほかの地域はまた別でございますけれども、東北、上越の場合には、在来線の実距離によって計算したものによって運賃をお支払い願う、その上で、あとは特別料金の方をどういう水準にしたらいいかということで調整すべきものというふうに、それがサービス面として一番よろしいというふうに考えておるわけでございます。

小林政子日本共産党・革新共同

○小林(政)委員 私は、この旅客収入実績を見ましても——料金は別ですよ。いま私が論議しているのは、在来線の運賃ということで計算をしている中でこんなに大きな矛盾が出てきているということを指摘しているので、具体的に新幹線の運賃は五十二年の実績で二千七百三十八億。実際にいままでの新幹線主要駅の実測キロと営業キロ、各駅によっていろいろ違いが出てきておりますけれども、これを平均七%として掛けてみますと、これは二百億から三百億の取り過ぎといいますか乗客負担といいますか、筋の通らない負担が乗客にかかっているということが言えるんですね。  こういう不合理な問題がこのままでいいということにはならないではないか。新幹線については、この問題については改めて新幹線独自の実測に基づいてこれを行っていくということが、当然、これが金額の面からいっても距離の面からいっても大きな開きが出てきている以上筋論ではないか、こういう点を具体的に指摘をいたしたわけでございます。もう一度、総裁の御答弁をお願いいたしたいと思います。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○高木説明員 おっしゃるとおり、新幹線の五十二年の運賃収入は二千七百三十八億でございます。しかし、新幹線による旅客収入全体は六千九十八億でございまして、運賃よりも料金の方が多いわけでございます。したがいまして、運賃水準をどう決めるかということでお客様の御負担をお考えになるのはおかしいわけでございます。料金と合わせてどうなるかということで考えていただきたい。したがいまして、運賃をどう決めるかということと別途料金をどう決めるか、総合してどうあるべきかということでお考えいただきたいと思います。  なお、もしいまのように別立てにせよということになりますと、現実問題として、それをいたしますために相当職員の数をふやさなければならぬという問題が起こってまいります。よって、新幹線のコストが上がってまいります。したがって、またコストに見合って、どう考えるかというような問題が出てまいりますので、やはり私どもは、全体的な能率的な経営ということを考え、お客様にどっちがわかりやすいか、明快であるかということを考えますと、これはぜひとも二本立てでなしにやらせていただきたいと思います。

小林政子日本共産党・革新共同

○小林(政)委員 時間がないということでございますけれども、いろいろと複雑な、お客に繁雑な面が出てくるとか、あるいは駅員をふやさなければならないとか、事務上の複雑な問題が出てくるとかおっしゃいますけれども、理屈はいろいろつけても、結局、これまでのやり方を一般化して行っていこうということは、これは乗客に負担増をかぶせることになるのだということを私は指摘したいと思うのです。  確かに新幹線の場合は、料金と運賃と両方で収入ということになるわけですけれども、私が問題にしているのは、在来線のいまの営業キロ、これを基礎にして計算をすると、そこに非常に大きな負担増が出てくるではないか、こういう点をひとつ明らかにしたわけです。ですから、この際、乗車キロに応じた運賃というものが国鉄の本来のあり方ではないか。  そういう点から考えてみますと、別立てにして、法律をせっかく改めて出すのであれば、この際、そういう方向をも含めて検討をすることが当然必要ではなかったか、この点を申し上げまして、私の質問を終わります。

福永健司自由民主党運輸大臣

○福永国務大臣 小林さんから、この際こうあるべきだということで幾つのかお話もございました。いろいろ答えております側からは、この際はこのぐらいのことよりどうしようもない、こういうような感じの答弁をいたしておるわけでございます。お話はお話で私、よく伺っておきますが、まあ、この際はこの程度で御容赦をいただきたいと存じます。

増岡博之自由民主党

○増岡委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。     —————————————

増岡博之自由民主党

○増岡委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。  国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

増岡博之自由民主党

○増岡委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました法律案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

増岡博之自由民主党

○増岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————     —————————————

増岡博之自由民主党

○増岡委員長 次回は、来る二十日午前十時理事会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時四十六分散会      ————◇—————

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