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84回国会参議院1978/03/29

予算委員会第二分科会 第1号

発言数
119
登壇者
15
会派数
5
開催日
1978/03/29

会議録

石破二朗自由民主党・自由国民会議

○石破二朗君 ただいまから予算委員会第二分科会を開会いたします。  本院規則第七十五条により、年長のゆえをもちまして私が主査及び副主査の選任につきその議事を主宰いたします。  これより主査及び副主査の選任を行いますが、選任は、投票によらず、主宰者の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石破二朗自由民主党・自由国民会議

○石破二朗君 御異議ないと認めます。  それでは、主査に中村太郎君、副主査に竹田四郎君を指名いたします。     —————————————   〔中村太郎君主査席に着く〕

中村太郎自由民主党・自由国民会議

○主査(中村太郎君) ただいま皆様の御推挙によりまして主査を務めることになりました。皆様の御協力を得ましてその責務を果たしたいと存じます。よろしくお願いをいたします。  それでは、審査に入ります前に、議事の進め方についてお諮りいたします。  本分科会は、昭和五十三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、経済企画庁、科学技術庁、大蔵省及び通商産業省所管を審査することになっております。  四月一日の委員会において主査の報告を行うことになっておりますので、議事を進める都合上、主査といたしましては、本二十九日は通商産業省、明三十日午前の部、通商産業省、午後の部、経済企画庁、三十一日午前の部、科学技術庁、午後の部、大蔵省、四月一日大蔵省の順序で進めたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中村太郎自由民主党・自由国民会議

○主査(中村太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

中村太郎自由民主党・自由国民会議

○主査(中村太郎君) 次に、お諮りいたします。  各省庁予算審査の冒頭、各省庁から聴取する予算の細部にわたる説明は、これを省略し、それぞれの審査日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませうか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中村太郎自由民主党・自由国民会議

○主査(中村太郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     —————————————

中村太郎自由民主党・自由国民会議

○主査(中村太郎君) 分科担当委員の異動について御報告いたします。  本日、栗林卓司君が分科担当委員を辞任され、その補欠として柳澤錬造君が分科担当委員に選任されました。     —————————————

中村太郎自由民主党・自由国民会議

○主査(中村太郎君) 昭和五十三年度総予算中、通商産業省所管を議題といたします。  それでは、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 多年の懸案でありました   〔主査退席、副主査着席〕 日中長期貿易取り決めがやっと実を結んで調印をされ、向こう八年間、総額約二百億ドルの長期安定の取引ができることになったわけであります。日中貿易はまさに新時代を迎えた、こう言われておるところでございますが、この問題に関連をして若干の質問を通産大臣にいたしたいと存じます。  振り返ってみますと、昭和二十四年に門司に日中貿易の第一船が入港して以来もう二十九年。それから第一次の日中民間貿易協定が成立してから、これが昭和二十七年でありますので、もう二十六年を経過したわけであります。特に、現在、日本の経済が長期不況の中でどうやって脱出を図るかと模索を続けておるさなかに、この日中長期貿易取り決めが調印をされたということは、暗夜にまさに光を見出したと、こういう感じを日本の経済界はもちろん、多数の国民もこのことに大きな期待を寄せておると思うのであります。しかしながら、いろいろ伝えられるところでは、この大きな期待の反面大きな不安もある、こういうことが伝えられておるものですので、これらに関して通産大臣の所見をお伺いをいたしたいと存じます。  問題は、先ほども論議が出たところでありますが、日本それから中国の経済交流の拡大のかぎを握っておるのは、重油をどれだけ輸入することができるか、一般炭、原料炭、これらの輸入をどう拡大を図るか、こういうことにあるだろうと思うわけであります。日本はこれらの輸入ができなければ、この日中貿易というものの将来はせっかく大きな期待を寄せられながら絵にかいたもちと、こういう結果になるだろうと思うわけでありますが、長期のレベルでわが国のエネルギー政策の確立、そのためには大量の中国原油の引き取りが、これは私個人の考えでありますが、どうしても必要である、こう考えるわけでありますが、この中国原油の輸入について基本的にひとつ通産大臣のお考えを初めにお聞かせをいただきたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 中国の原油は、ただいまは重質油のものが大部分でございます。しかしながら、世界の石油の動向を見まするのに、大勢としては重質油がだんだんとふえつつございます。そこで、わが国といたしましても、この世界の大勢に即応していかなければならぬと判断をいたしておりますし、それからもう一つは、いまわが国は石油の輸入先が非常に偏っております。これをできるだけ分散するということがわが国のエネルギー政策上非常に大切なことでございますので、そういう意味から将来中国の石油はできるだけ増量していこう、こういう考え方に立ちまして、いまいろいろ準備をしておるところでございます。  先般、締結をいたしました五カ年協定では、五年後一応千五百万トンという数字になっておりまして、六年以降は仮定の数字といたしまして五年目の数字を一応記載をしてございます。しかしながら、この六年目以降の数字につきましては、昭和五十六年——一九八一年にもう一回見直す、こういうことになっておるのでございます。日本といたしましては、その見直しに対応いたしまして後半三カ年間中国油の引き取りを第五年度よりもさらに飛躍的に増量したい、こういう考え方のもとにいまいろいろ諸準備を重ねておるところでございます。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 この日中貿易に関連して解決を図らなければならない問題は数多くあるだろうと思うわけでありますが、以下、輸出プラントの長期低利の延べ払い輸出、それからただいまお話がありました重質油の分解設備の技術面金融面の解決、それからC重油の得率偏重の石油産業の是正、それからココムの問題、それから原料炭についてアメリカ、カナダ、オーストラリアと輸入競合の問題、これらの問題について時間の範囲内で順次質問をいたしたいと思います。  第一番にプラント類の輸出について、ワシントン協定の問題があるわけでありますが、このワシントン協定に触れずに低利長期の金融を図るために、政府は円・元の預け合い、あるいは協力基金と輸銀との金を香港の中国銀行に預金するというようなことも言われておるわけでありますが、この問題について、通産大臣としてはどのようなお考えをお持ちかお聞かせをいただきたいと思います。   〔副主査退席、主査着席〕

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) まず、この協定についての政府の基本的な考え方でございますが、第一は、この協定の締結には通産省及び外務省から幹部が立ち会っております。調印式にも行ったわけでございますが、そういうことで政府といたしましては、この協定が円滑に実施されるように支援をしていきたいと考えております。  それから第二点は、先ほども申し上げましたように、三年後の見直しの際には、六年目以降の石油の取引量を増大する方向で検討しておるわけでございますが、この協定がさらに拡大するような方向に支援をしていきたいと考えておるところでございます。しかしながら、いろいろ交渉の過程におきまして、それじゃどういう具体的な支援が考えられるかということにつきまして、デリケートな点もございますので、いまの段階で、この席で、まだいろんな工夫をし交渉をしておる最中でございますから、しばらく公表をお待ちいただきたいと思います。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 公表をお待ちいただきたいということですが、やっぱりどうしてももう少し私の意見も述べ、通産大臣のお考えももう少し突っ込んだところをお聞かせいただきたいと思います。  中国銀行に相当額、五十億ドル程度の預金をする。こういう提案は財界の岩佐氏が前に提案をされた、こういうことを承知いたしておるわけでありますが、その他にもあるいは一、二回そういうことを耳にした記憶がございます。これは当時中国の四人組の時代で実現に至らなかったわけでありますが、実際はこの問題はどういう経過であったのか、少しお聞かせをいただきたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) そういう話は私は具体的には聞いておりませんが、先ほども申し上げましたように、この協定が円滑に推進されるように政府としてはあらゆる工夫をしていきたい、あらゆる支援をしていきたい、こういうことでいろいろ努力もし工夫もしておりますので、いずれ近く何らかの打開方法が考えられるものと私どもは期待をしております。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 そうしますと、私が質問いたしました中国銀行の預金の問題、この問題も含めて努力をいただき検討をいただくと。実は、輸出の場合に、一番問題になってくるのは頭金の問題であり、その頭金の問題を解決するということになれば相当額の資金が必要であろう、こう考えるわけでありますが、これらの問題を進めるためには、いまの問題がやはりきわめて重要な問題になるだろうと思うものですから、重ねてお尋ねをいたすわけであります。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) その五十億ドルの預金ということは私は何も聞いておりません。聞いておりませんが、全体として申し上げておりますことは、どうしてもこの協定だけは円滑に推進するようにいろいろ工夫をしてみたい、このように考えておりますので、いろいろ打開の方法を、むずかしい点もございますが、苦心をしておるところでございます。いずれ近く結論が出ると思いますので、もうしばらくの間お待ちをいただきたいと思います。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 いまの問題は、また改めて商工委員会でもう少し突っ込んでお尋ねをいたしたいと思いますが、二番目に、先ほども論議がありました重質油の問題、先ほども通産大臣から答弁で若干触れられましたが、世界的に軽質油は枯渇の傾向にある、こういうことを私ども聞いておるわけですが、そして次は重質油の時代になる、こう言われておるわけであります。これらの問題について、通産大臣としては時間的なものを含めてどういうふうに把握をされておるか、ひとつお聞かせをいただきたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 先ほど申し上げましたように、世界的な大勢として重質油の方向にいきつつある、重質油がふえつつあるということを申したわけでございますが、それにやはりわが国としては十分対応していかなければならないということも申し上げました。さらに具体的にはエネルギー庁の長官から答弁をいたします。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) 御指摘のように、石油製品の需要が軽質化しておるのに対して、原油の供給分が重質化の傾向にあるわけでございます。これは世界的に定量的にどの程度になるかということは非常に申し上げづらいことでございますが、たとえば昭和五十一年度におけるわが国のいわゆる重質油の輸入量は、約四千万キロリッターでございまして、五十一年時点の総輸入量に対して一四%強というふうになっております。これが今後さらに重質油のウエートが高くなっていくというその方向に対処していく必要がある、かように考えておるわけでございます。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 いまの問題に絡んで、長期的にエネルギー政策を日本が揺るぎないものを確立する、こういうことになりますと、この重質油の問題特に効率的な分解設備の問題がきわめて大きな関心事であります。現在、世界的に、日本的にその研究の取り組み、これは現状はどのようになっておりますか、お聞かせをいただきたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) 現在、わが国について申し上げますと、重質油分解のための専門の設備というのはございません。ただ、脱硫のためあるいはコークス製造のため、あるいはコークス用のピッチを製造するためにある設備でありまして、それがあわせて重質油を分解する機能を持っておるもの、こういったものはざっと申し上げますと、一日ベースで数万バレル分ございます。ただ、数万バレルと申しますと、年間にいたしましてせいぜい三百数十万キロリッターにしか相当いたしませんので、今後とも、こういった設備を増強していくと同時に、技術開発も進めていく必要があろう、かように考えておるわけでございます。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 技術開発をする必要がある、これはごもっともの当然のことであろうと思います。ところが、このたびの五十三年度予算の中では、この研究費用として一億円の予算が計上されておるわけですが、こんな金でそれらの緊急重大な研究が十分間に合うかどうか、大変私どもとしては懸念する問題がございます。この点についてどういう計画をお持ちなのか、ひとつお聞かせをいただきたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) 私は余り技術的なことはわからないんでございますが、いわゆる重質油分解のための技術といたしまして、接触法あるいは水素化分解法あるいは熱分解法といったような技術があるわけでございます。こういった技術開発、さらには、これを改善していくためには多額の資金も必要かと思いますが、ただいま御指摘になりました一億円の予算と申しますのは、たとえばここで熱分解といったような技術を使いましてわが国で重質油分解装置を導入するに当たって必要な事項、たとえば重質油の需給関係がどうなるだろう、それに対応してどのような規模のものをどの時点で設置していけばいいか、あるいはそれに要する資金なりコストはどうなるであろうか、こういった点を検討いたすわけでございまして、この一億の予算をもって研究開発をやろう、こういう意味ではございません。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 加熱分解法あるいは接触改質法あるいは水素化分解法、こういうふうなことの説明があったわけでありますが、私が特に心配をしておることは、新聞の報道ですが、年間二百五十万トンを処理するためにこの設備に要する経費は五百ないし六百億円かかる。これのためのコストが一バレル当たり三ドルになる、こういうような記事を記憶いたしておるわけであります。先ほど通産大臣の当初からのお考えをお聞きいたしたわけでありますが、この日中長期貿易取り決めを今後大事に、そして拡大をしていく、こういうような基本的なお考えを承ったわけでありますが、この日中貿易の拡大、そのことは石油の輸入ということに一切かかっておるという、こういう私は見解を持つものであります。それが中国の大慶原油が重質油ということになれば、これらの問題に関する政府の処置は余りにも手ぬるい、そしてささいなものでしかないということの心配があるわけであります。今後、こういうことで、先ほどの通産大臣のお考えの日中貿易拡大ということに関して、これらの一億円という問題は果たして役に立つものかどうか、そこらをひとつもっとはっきり説明をいただきたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) この一億円の調査費というのは、先ほど長官が答弁をいたしましたように、中国の油を大量に引き取るためには大規模なナショナルプロジェクトが新規に必要になるわけであります。そのナショナルプロジェクトを建設する場合に、建設の時期はいつごろがよろしいかとか、あるいは場所はどこがよろしいかとか、あるいは能力はどの程度がよろしいかとか、そういうプランをつくるための経費でございまして、この結論は大体六月ごろに出していただこうと思っております。したがいまして、そういう計画をつくるための調査費用でございますから、一億円あれば十分でございます。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 この問題に絡んで、公害取り締まりの問題も中国原油の輸入ということに関してどうしてもやっぱり考慮しなければならない問題だと思うわけであります。  わが国の公害取り締まり、亜硫酸ガスの中心になっておる公害取り締まりのこの法自体に一つは欠陥があるのではないか。一般に軽質油から取った重油、この硫黄分は三ないし四%ということが関係の資料によって明らかであります。このことは公害たれ流しを黙認しておる、こういう事実であろうと思うわけでありますが、このような点を厳重にすることによって大慶の油、大変硫黄分の少ない油を業界から歓迎される、こういう事態が、そして国民の健康保全、公害防止、こういう点からも重要な問題であろうと考えるわけでありますが、これらの問題について通産大臣はどのようにお考えでございますか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) まず、二つの御指摘があったわけでございますが、一つは、三ないし四%のサルファのものをそのまま使っているような御指摘であったわけでございますが、そういったことのないようにさらに脱硫にかけて〇・三%程度にするとか、あるいはナフサだとかミナス原油のようにほとんどサルファゼロのものを使って公害基準を維持するように指導しておるわけでございます。  それから御指摘のように、大慶の油につきましてはパラフィンが多いわけでございますが、一方サルファが低いというメリットもございます。そういったことにも着眼いたしまして中国原油の引き取りを進めたい、かように考えておるわけでございます。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 重油の問題でいまちょっと公害の問題に触れたわけでありますが、B、C重油、このわが国の得率が五〇%近く、四九%かと思いますが、アメリカの場合はこれが一二%、西欧の場合は三三%という資料を見たわけであります。非常にこの得率が日本と欧米諸国との間に大きな隔たりがあるのは一体これはどういう理由に基づくものですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) 一つは、やはり産業構造の差があろうかと思います。日本の場合は、御承知のように、全体の油のうち六割まで産業用に使っておるわけでございます。したがって重油の得率が多くなってきておるということになろうかと思います。一方、原油の手当てでございますが、やはり欧米におきましては御承知のメジャーがこの手当てをしておる。どちらかといいますと、軽質油、軽い油を入手しやすい状況にございます。日本はメジャーを通じてかなりの量も入れておりますが、石油については後進国でございますので、そういった面から必ずしも欧米諸国が入手しているような軽質油を十二分に確保し得ないといった二つの理由から重油分が多くなっておるんだろうというふうに考えております。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 いまの問題に関連して、こういうことを耳にしておるわけですが、事実はいかがですか。  従来輸入をしたいわゆるB、C重油、この輸入に関して、低い硫黄を含有しておる原油、低硫黄原油の輸入は従来の重油を輸入しておる業界からの圧力があって、低硫黄原油の輸入は従来の枠に抑えるよう業界の圧力が強い、政府もこれに基づいて行政指導をしておる、こういうことを耳にするわけでありますが、事実はいかがでありますか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) 御指摘の点は、ローサルファ原油の入手を何らかの形で妨げておるという御指摘かと思いますが、全くさようなことはございません。政府も業界もできるだけローサルファの原油を入手いたしたいというのが当然の姿勢でございます。そのために脱硫設備までをつけてやっておるわけでございますから、全く私はいま初めてさようなことを耳にしたということでございます。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 経済界ではそういう関連の言葉をいろいろな方がなされておる。中国原油の輸入、中国貿易の拡大は他の業界に石油業界が犠牲にされるんだと、こういうようなことを耳にしておるわけでありますが、これらに関連はございませんか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) それは全く私は関連がないと思います。  私なりに憶測いたしますと、当面、非常に石油の需給事情が緩和になっておりまして、この三月末には当初予定したよりも三百万キロリッター程度過剰在庫を抱えるような状態にあるといった需給上の問題が一つあろうかと思います。それから二つ目には、大慶の油はそのままで消費いたしますと重質分が七〇%もあるわけでございます。そういったところから重質分解にかけることによってコスト高になっていくといったような二つの面から懸念しておるだろうと思いますが、低硫黄原油の輸入を抑制するということと関連は私は全くない、かように考えております。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 大変時間が少ないので残念ですが、最後に、この質問で私の質問を打ち切ることになろうと思いますが、ココムの規制、これは日立の電算機輸入に関連して私ども大変この問題に関して憤慨をいたしておる、こういう心情であります。このココムの規制で日中貿易の将来に大きな障害があるのではないか、こう考えるわけであります。  現在、ココムというものは存在意識すら数年の間、相当期間私どもなくしておったわけであります。ところが、この有名無実だと思っておったココムが現実には大きな制約になっておる、こういうことを思い知らされたわけでありますが、この問題について、日本の電算機の問題を含めて今後の見通し、この点をひとつお聞かせいただきたいと思います。

西山敬次郎通商産業省貿易局長

○政府委員(西山敬次郎君) わが国は自由主義諸国の一員としましてココムに参加しておる次第でございまして、ココムの規制が技術の進歩と国際関係の進展に伴いまして常時規制を必要最小限度にするという努力がなされておるわけでございますが、わが国としましても、この秋にその改定の見直しがあるわけでございまして、常に共産圏貿易の円滑な発展を図るということでその緩和に努力しておる次第でございますが、今後とも、その緩和の方向に努力したいと思っております。  ちなみに日立の電算機でございますが、一年近いアメリカとの折衝があったわけでございますけれども、先般、承認いたしまして、船積みの準備をいたしておるところでございます。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 終わります。     —————————————

中村太郎自由民主党・自由国民会議

○主査(中村太郎君) 分科担当委員の異動について御報告いたします。  本日、大塚喬君が分科担当委員を辞任され、その補欠として小野明君が分科担当委員に選任をされました。     —————————————

小野明日本社会党

○小野明君 私は同和地区の中小零細企業の問題について、まず通産大臣、中小企業庁長官にお尋ねをいたしたいと思います。  昭和五十年の六月に総理府が中心になりまして関係各省合同で実施いたしました同和地区の実態調査によりまするというと、これはすでに御存じであると思いますが、事業所の規模別分布状況を見ますると、従業員一人から四人の事業所が三万八千六百九十六事業所でありますけれども、全体の七九%に相なっておる。さらに第二点としては、従業員が三十人以上の事業所の占める割合が全体のわずかに一・三%であります。第三といたしまして、ちなみに総理府の事業所統計、少し古いのでありますが、昭和四十七年によりますると、全国の事業所数に占める従業員四人以下の事業所数比率は七一・八%となっております。また、従業員三十人以上の事業所の占める割合は全体の三・八%に相なっております。このことからも明らかなように、同和地区の中小企業者はその事業規模というものがきわめて極端に零細であるということが言えると思うんであります。これらから見まして、この同和地区における中小零細企業、この現状認識並びに改善すべき点はいかなるものか、ひとつ簡潔にお答えをいただきたいと思います。

岸田文武中小企業庁長官

○政府委員(岸田文武君) 同和地区の中小企業の実情は、ただいまお話にもございましたように、伝統的産業が多く、しかも小規模零細である、こういう実態にあることは私どもも承知をいたしておるところでございます。率直に申しますと、企業といいますよりは生業的な実態を備えているものが多いという実情でございまして、何とかこの方々の経営の合理化を図り、設備の近代化を進め、技術の向上へ持っていく、こういうことがぜひ必要である、こう考えておるところでございます。そのことが対象地区における経済力の培養にも役立っていく、こういうことになろうと思います。  この意味におきまして、私どもは従来から同和地区専任の経営指導員制度を用意をいたしましたり、あるいは同和地区産業の振興調査というものを実施いたしましたり、さらに相当の資金を用意をいたしまして同和高度化事業を推進するなどの措置を講じておるところでございます。

小野明日本社会党

○小野明君 いまお話のありました点につきましては、後ほどまた御質問を申し上げたいと思います。  しかしながら、この特別措置法が制定をされまして十年を迎えようといたしております現在であります。特措法第六条第四項にありまする「対象地域における中小企業の振興を図るため、中小企業の経営の合理化、設備の近代化、技術の向上等の措置を講ずること。」、さらに昭和四十四年七月八日の閣議了解事項であります同和対策長期計画におきましても、同和地区の中小企業対策の具体的な考え方として、同和地区の産業は、いまお話がございましたように、伝統的な性格が強い、そのほとんどが小規模零細企業で生産性がきわめて低い実情であるので、経営の問題点を明らかにし、適切な助言指導を行うとともに、企業の近代化のため、設備の改善、技術の向上等の措置を講ずるといった点が挙げられているわけであります。  しかしながら、御答弁にもございましたけれども、具体的なこういった目標すら達成をされていないのが実情だと言わなければならぬと思うのであります。さらに、通産省における同和地区事業、同和地区における産業振興のためのいわゆる長期計画すらできていない、これが現状と言わなければならぬと思うのであります。したがいまして、経営指導員等のお話がございましたが、改善すべき点は数多く残っておる、このように理解をしてもよろしいですか。

岸田文武中小企業庁長官

○政府委員(岸田文武君) 私も地区の事情は多少承知をいたしておりますが、見ておりまして、なお解決しなければならない問題が多々残されておるという感じでございます。

小野明日本社会党

○小野明君 通産大臣にお尋ねをいたしたいと思いますが、本日の夕刊によりますというと、東京外為市場二百二十二円に相なっておるようであります。この二十四日に二百三十円を割っておりまして、この二十九日、四日間に七円五十銭、三・三七%の円高を見ておるわけであります。この分でまいりますと二百二十円を割り込むということは必至の情勢だと、こう見るのが常識だと思うのでありますが、この急激な円高にありまして、大臣としてはいかように対処されようとされておるのでありますか、まずお尋ねをいたしておきます。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) きょうの円相場の動向を見ておりますと、どうもここ数日来相当大規模な投機資金が入っておるのではないか、こういう感じがいたします。それはそれといたしまして、ここ数カ月間の円高の背景にはやはり何と申しましてもわが国の大幅な黒字、アメリカの大幅な赤字、こういう背景がございます。  そういうことでありますから、この貿易関係をできるだけ正常な姿に戻したいということで先般来いろいろ対策を考えておりますが、まず、輸出につきましては、数量的に五十二年度から五十三年度にかけまして横並びで推移するように強力な行政指導をすることを決定をいたしております。また、輸入につきましては、景気の回復とともにある程度の輸入は拡大をすることにはなっておりますけれども、それだけでは不十分でございますので、緊急輸入を拡大をいたしまして、そして貿易のバランスを回復したいと考えております。緊急輸入につきましては、去る三月十一日にある程度のことを決めましたけれども、これでは最近の情勢から見まして不十分でございますので、さらに強力な緊急輸入というものを検討していきたい。いま関係各省で打ち合わせをしておるところでございます。また、アメリカに対しましては、適当な方法でアメリカもドルの安定のためにもつと工夫と努力が必要であるということを申し入れることになっております。いずれにいたしましても、円が安定いたしませんと、わが国の産業上いろいろの支障を生じますので、私どもも大変いま苦心をしておるところでございます。

小野明日本社会党

○小野明君 いまの大臣の御答弁はすでに発表をされております円高対策でありまして、何ら新しい対策というものがないようであります。そういった点ではきわめて不満でありますけれども、この円高不況、こういうもとにおきまして同和地区における零細企業、いわゆる経済的基盤が整備確立されていない。そのために多くの同和地区における零細企業が転廃業を余儀なくされつつある、その速度を速めつつあるこの事実をひとつ御認識をいただきたい。  特に一例を申し上げたいと思うんでありますが、輸出関連産業でありまする人造真珠産業は昭和四十六年当時の輸出高の四〇%に落ち込んでおりまして、この趨勢を速めておるところであります。まさに崩壊の危機に陥っているのであります。また皮革の関連産業あるいは食肉の関連産業におきましても、経営の近代化あるいは設備の近代化、技術の向上等がいまだ十分に図られておりません。そして国内外におきます競争力を急速に失いつつある、これが現状だと思うのであります。  そこで、同和地区におきます中小零細企業対策並びに産業対策の不十分性、このおくれが地区の総合計画、特に地区環境改善の推進を阻害している大きな要因ではないか、こう考えられるわけであります。そこで、同和地区の中小零細企業の近代化を推進する、同和地区産業の振興を図る、さらに雇用の確保を図っていく、さらに地区の環境改善を図ってまいる。このためにも同和対策事業特別措置法、この強化延長、これを改善し延長するということが必要であると思われるわけでありますが、これらの実態を踏まえて、通産大臣は一体どのようにお考えでありまするか、お聞かせいただきたいと思うんです。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 同和対策事業特別措置法の延長につきましては、政府全体の窓口である総理府からお答えすべき問題でありますが、先般、総理からお答えしたとおり、政府といたしましては、同和対策について今後も同法の延長をも含め、積極的に努力してまいる所存でございます。  なお、同法の取り扱いにつきましては、総理からお答えをしておるとおり、早急に各党の協議を進めていただき、その結果を尊重して決断をいたすことになろうかと存じます。

小野明日本社会党

○小野明君 通産大臣ですね、私は通産大臣の御所見、御見解を承っておるわけであります。御答弁ございましたように、参議院予算委員会におきまして、わが党藤田議員の質問に対して、稻村担当長官が政府提案であることは間違いない、この延長につきまして。そして政府としては延長すべきものと考えておるけれども、お話がございましたように、各政党間の意見を聞き、最終的な判断をしたい、こういう前向きの御答弁がございます。さらに、総理も衆議院の大出議員の質問に対し、延長及び内容改善を意味すると理解してよろしい、さらに積極的に努力をする、こういうふうな総理の御答弁があっておるわけであります。このことは御案内のとおりだと思います。  そこで、この総理あるいは担当稻村長官の御答弁を踏まえて、そして不十分ではありますけれども、ただいま通産省所管の同和地区における中小零細企業の実情を申し上げたわけでありますが、所管の大臣として、この特別措置法の延長についてさらに積極的な努力をする、あるいは内容を改善して延長を図りたい、こういうお気持ちであるのかどうか、重ねてひとつお尋ねいたしておきたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 同和地区の産業状態につきましては、先ほど質疑応答がございましたとおりでございます。非常に深刻な状態になっておりまして、高度化事業なども幾つか進められておりますが、そのさなかに今回の円高と不況、こういう事態が重なっておりますので、非常に事態は重大でございます。  そこで、いま政府といたしましても、さらに現在の制度、やり方だけでいいかどうか、もう少し何かつけ加えてやる必要があるのではないかということを中小企業対策の一環としても調査中でございます。  なお、この同和対策事業特別措置法の延長問題につきましては、昨年夏、私が自由民主党の政調会長をしておりますときに社会党の湯山さん外一名の方が来られました。延長すべきである、こういう趣旨のお話がございましたので、私も、それに対しまして、同意見であるけれども、ただ、しかし、手続としては制定のいきさつ等もあるから、各党の意見を聞いた上で、政府として最終判断を当然すべきであると思うが、自由民主党としてもその方向でやっていきたいということを申し上げたわけでございまして、このいま御紹介をいただきました総務長官や総理大臣の答弁は、私が前から言っておりました考え方と全く同じでございまして、私はいまもなおその方針でやっていきたいと考えておる次第でございます。

小野明日本社会党

○小野明君 お話を承りまして、この国会においてひとつ政府提案によりましてこの延長が実現できるように御努力が願いたいと思うんであります。特に大臣言われましたように、かつて政調会長、党三役であります。なお経済閣僚として重要なポストを占められておる河本さんである、閣議においても大きな比重を持っておられる立場にございます。そういったお立場からも、ただいまの御発言、これがこの国会において実現できますように重ねてひとつお願いを申し上げるわけであります。要請をいたす次第でありますが、重ねてのひとつ御答弁をお願い申し上げます。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) これは各党でよく相談をすべきことでございますが、まだ期限切れまでには若干の時間もございますし、空白がないようにやればいいわけでございますから、その点は各党で十分話し合っていただきまして、不都合のないようにやっていくことをお互いに努力すればいいのではないかと思っております。

小野明日本社会党

○小野明君 ちょっと後退をされたような感じがいたすわけでありますが、なるべく早くこの国会において政府提案と、こういう要請をいたしておるんでありますが、稻村長官もそのようにおっしゃっておるんでありますが、大臣のただいまの御発言はこれと同趣旨と受け取ってよろしいかどうか、重ねてひとつ。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 後退しておるわけではございませんで、まず各党でよく話し合って、そして意見を統一してそれから判断をする、こういうことでございまして、まだ期間もございますから、空白ができないようにそこは各党集まりまして相談をすればいいと私どもは判断をしております。決して後退しておるわけではございません。

小野明日本社会党

○小野明君 次に、五十三年度予算についてお尋ねをいたしておきたいと思うんであります。  通産省におきます五十三年度同和予算の総額は百九十二億何がしであります。このうち、先ほどの御答弁にもございましたが、融資である中小企業振興事業団出資金が百八十五億何がしと、すなわち全体の九六・六%である。これを見ましても明らかでありまするように、通産省における同和対策というのは実はその融資対策のみと、こう言っても過言ではないと思うんであります。  で、さっきからるる申し上げておりますように、同和地区の業者は零細企業が圧倒的な多数を占めておる。そういったことからこの融資という高度化事業に乗れないわけですね、長官、乗り得ないんです。特に大都市における同和地区にありましては、御案内のように用地の取得費だけで出資金の五〇%を占める状態なんですね、用地費が非常に高いものにつく。この現実を無視したいわば同和対策に相なっておると批判をせざるを得ないわけであります。このことを改めない限り、同和地区の中小企業の振興を図ることは私は不可能だと思う。現行制度を抜本的に改善をいたしまして、圧倒的な多数を占めておる零細企業の近代化を図る制度、これが必要であると私は思うんであります。  具体的に申しますと、補助金制度を新設する。用地の取得費が非常に高うございますから、たとえば国、地方自治体で先行取得をしたものを賃貸しをするとか、そういった新たな制度が必要である。そのためにもこの特措法の延長というものが必要になってくるんではないか、このように考えますが、長官の御所見をいただきたい。

岸田文武中小企業庁長官

○政府委員(岸田文武君) 御承知のとおり、ただいま中小企業は不況と円高で非常なむずかしい局面を迎えておるところでございますが、中でも零細な企業にとっては一段と厳しい対応を迫られているかと思っております。  で、先ほども申し上げましたように、零細、小規模、しかも生産性の低い企業が圧倒的に多数を占めている同和地区産業をこれからどう持っていったらいいのか。やはりここは相当腰を据えて考えなければならない時期に来ているのではないかというふうに考えられます。いま余りにも零細であり弱いために、これが一人前の企業になるということについてはやはり相当息長くこれに対応していかなければならないという感じがいたします。経理の面あるいは労務の面あるいは技術の面、本当に企業らしい企業に次第に育っていくように指導その他の面でできるだけきめ細かく対応していきたい、こう考えておるところでございます。しかしながら、そのような零細な方々でも力を合わせれば大きな力を発揮できる場合がございます。こういう場合にひとつ特段の応援をしようということで振興事業団の融資制度を発足させた次第でございまして、資金的にも、先ほどお話がございましたように、相当の資金量を用意いたしておるところでございます。  で、いまのお話で融資ではないかという点がございましたが、私どもはやはり同和地区の産業対策というのは一つの産業対策であるがゆえに、基本的には自主的な盛り上がりということが前提になってくるのではないかというふうに思っておるところでございます。その意味におきまして、私どもは補助というような手段をとらず、融資を中心にして、それをもって一歩一歩強い企業を育てていくという考え方をとっておるところでございます。もちろん融資と申しましても、一般の融資のような条件にはまいりません。高度化資金の場合におきましては、御承知のとおり八〇%無利子という、ほかの業種の場合とは違った特段の応援手段を用意して、これに対応しておるところでございます。

小野明日本社会党

○小野明君 たとえば工場アパートとか商業アパート制度にあっては、国の負担比率は若干増大をしてきておるんです。ところが、御案内のように、自己負担の一〇%があるわけですね。これがありますために、この制度に乗れない部分がわれわれの調査によりますと八〇%を超えておるわけです。こういう実情にありますので、ひとつこの辺は、いま大臣も特措法の延長に努力をされると、こう言明されておるわけでございますから、補助金制度あるいは土地取得の問題等について何らかの改善措置が考えられないかと、この点をお尋ねをしておるわけであります。この点はひとつ長官並びに、最後の質問ですから、通産大臣の御所見をいただきたいと思います。

岸田文武中小企業庁長官

○政府委員(岸田文武君) 私どももこの同和地区の実情については十分注意をし、そしてできるだけの対応策を講じていくというつもりで従来からやってまいったところでございます。  一〇%の負担ということについてお触れになられましたが、実情を見ますと、各都道府県でもこの部分について何らかの応援手段を用意しようというような形で対応しておられるところも幾つかあるように承知をいたしております。私どもは、やはり同和地区の住民の方々がこれらの道具を十分うまく使っていただいて、そして次第次第に強い企業に育っていっていただき、最終的にはこのつらい厳しい経済環境の中で胸を張って活動していただけるところまで持っていきたい。その意味におきまして途中はいろいろ苦しい局面もあろうかと思いますが、それはその都度私どももよく気をつけて応援をし、相談にも乗っていきたい、こういう気持ちで取り組んでおるところでございます。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 同和地区のいろんな中小企業が何とか目鼻が早くつくように私どももあらゆる援助を措しまないつもりでございますが、同時にあわせて、幾ら援助をいたしましてもやはり同和地区の方々がそれを受けてしっかりやろう、こういう気になっていただくということが大事でございますから、そういうお考えも強く期待をしたいと思います。

小野明日本社会党

○小野明君 最後ですが、もちろん同和地区の方々も独立をしたい、自立をしてまいりたい、そのためには何とかひとつ温かい援助を差し伸べてもらいたい、自立ができるような施策内容にしてもらいたい、こういうのが本日の私の質問であります。その辺を大臣並びに中小企業庁長官も十分に御理解をいただきまして、この特措法延長並びに諸策の改善充実に格段の御努力をいただきますように最後に要請をいたしまして、時間が参りましたので私の質問を終わります。

馬場富公明党

○馬場富君 円高の政府の重なる対策にもかかわらず、最近では日ごとに悪化をしております。きょうも先ほどの質問にもございましたように二百二十円台を記録しておりますし、その状況でいきますと大変最悪の経済状況を迎えておるわけでございますが、政府は、最近の円高の急上昇に対しまして、十一日には四項目、二十五日には七項目と対策を決定されましたが、政策全体は従来の対策を繰り返したのみで、新鮮さはないのが現在の実情だと私は思います。そのために、その結果は日ごとに円高が上昇するというこれが何よりの証拠だと私は思うわけでございます。このために完全に行き詰まった感じを受けるわけでございますが、真実、この問題に対しては実行の自信があるかどうかを大臣にお尋ねいたします。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) この為替相場の昨今の模様、特にきょうあたりの模様を見ておりますと、相当大量の投機資金が私どもは入っておるのではないかと考えますが、それはそれといたしまして、この円高の背景にはやはり日本の大幅な黒字、それから依然として続いておりますアメリカの大幅赤字、これがあるわけでございますから、一つは、アメリカに対しましてドルの価値を維持するように日本としても適当な機会、適当な方法を通じて強く要請する必要があるわけでございまして、もうその方法等につきましても、政府部内でいまいろいろスケジュール等について相談をしておるところでございます。  あわせまして、わが国の貿易の均衡を回復いたしますために、輸出に対しましては数量横並び、輸入に対しましては三月十一日に四項目からの緊急輸入対策を決めたのでありますが、その時点では、まあまあこれである程度いけるかなと思っておりましたけれども、昨今の模様から見ましてこれでは不十分である、もっと大規模な緊急輸入が必要である、こういう判断に立ちまして、できるだけ早く思い切った輸入拡大策を、相談をいま進めて結論を出そうとしておるところでございます。根本的には、景気の回復による内需の拡大、それによる輸入力の増大ということが根本でございますが、それには若干の時間がかかりますので、いま申し上げましたように輸出に対する行政指導、輸入に対する緊急措置、こういうことで対応していこうとしておるところでございます。

馬場富公明党

○馬場富君 たとえばその四項目、七項目の中には民間航空機の購入とかあるいはリースの問題が実は挙げられておりますけれども、これにつきましてもどのように買い入れして、またどのように返していくかというそういう具体性をひとつ示していただきたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) これは運輸省がその基本方針を受けまして、いま中心になりましていろいろ工夫をしておられるところでございまして、いずれ近くその具体策が発表されるものと期待をしております。

馬場富公明党

○馬場富君 大臣、円高はいま目の前に迫った実は問題です。そういう点で、私はいま航空機の問題も、四項目、七項目もそういうために一つは対策がされたんだと、このように理解すべきだと思います。そういう点でこの実行については私は考える余地のないようないま事態が来ておるんではないか。そういう点でこの問題につきまして、一つは円高の対処につきまして大臣のひとつ自信のほどをお示し願いたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 輸出の方は、これはすでにある品目につきましては大体目鼻もつきましたし、これは何とか横並びでやれるものと考えておりますが、緊急輸入の方ですね、これはやはり中途半端なことをやったんでは私はいかぬと思います。手持ちの外貨も三百億ドルもあるわけでございますし、よほど思い切った、世界じゅうが、なるほど日本もそこまで決意したかと言って納得するような私は内容の大規模な緊急輸入対策が必要である。しかし、これはやっぱりのんきにやっておったんではいけませんので、こういう緊急事態でございますから、一刻も早くこの結論をいま申し上げましたような方向で出すことが必要だと痛感をいたしております。

馬場富公明党

○馬場富君 その点については理解しました。  次に、通産省は、そういう問題もございまして、黒字減らしの一環といたしまして第二外国為替資金特別会計の創設を検討してみえると私は聞いておりますが、その具体性を示していただきたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 私も、実は、一部の新聞でそういうニュースを見たのでありますが、通産省でそういうことを議論したことはありません。あるいは政府部内のどこかでそういう議論が一部あったのかとも思いますけれども、通産省の独断で決められる問題でもありませんし、そのことについては私は何も聞いておりませんけれども、しかしながら、先ほど申し上げましたように、とにかく三百億ドルの外貨を持って打つ手がないというようなことはまことに国民の皆さんに対しても申しわけないことでございますから、先ほど申し上げましたように、世間がなるほどと思われるようなそういう思い切ったやっぱり対策を緊急にとにかく結論を早く出すことが必要だと、このように思っております。

馬場富公明党

○馬場富君 先ほどの大臣の御答弁のように、やっぱり緊急対策だから輸入の方も積極的にやる、こういうお話ですが、そういう立場からまだ現在第二特別会計の問題は案はございませんようですけれども、こういう方向性についてはどうでしょうか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 緊急輸入といいましても、これは私は大体三つに分けられると思うんです。  一つは、資源エネルギーの思い切った備蓄の拡大ということ。  それから第二は、製品輸入の思い切った拡大ということであります。製品輸入を思い切って拡大をするためにはいろんな工夫が必要だと思います。工夫をしませんと、なかなか日本の産業構造上むずかしいわけでございますが、工夫をすれば私は何らかの道は開けるものと思います。リース方式などもその一つだと思いますが、そういうものも含めまして、製品輸入の拡大に積極的に工夫をしなければならぬと思います。  それから第三点は、経済協力の拡大だと考えます。日本はこれだけの経済力を持っておるわけでありますが、海外の発展途上国に対する開発援助なども、比率では先進工業国の中では昨年までは一番低い、こういう情勢でございました。日本として世界経済全体のために十分その役割りを果たしていない、十分貢献をしていない、そういうことを私どもはいま自覚をしております。それだけやはり、これだけの経済力があるわけでございますから、思い切ったいろんな形での経済協力、これが必要だと思います。  以上、申し上げましたような三つの路線に沿いまして、緊急輸入の拡大を相談していくことになっております。

馬場富公明党

○馬場富君 次に、過日の閣僚会議で通産大臣は、貿易管理令の発動はないと一応言明して見えるわけでございますが、きょうの報道等によれば、自動車の輸出規制が取り上げられておりますけれども、この点についての御真意をお尋ねいたします。

森山信吾通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(森山信吾君) ただいまの御質問でございますが、先般、閣僚会議等で輸出につきましての貿易管理令等の法的規制は行わないということが一応の政府部内のコンセンサスになっておるわけでございます。したがいまして、私どもといたしまして、自動車に関連いたしまして輸出貿易管理令等の発動をする気は全然ございません。  ただし、たびたび申し上げておりますとおり、数量ベースで五十二年度に対しまして五十三年度は横並びになるような行政指導をするということでございます。私どもは、現在、そういう線に沿いまして行政指導によりまして数量を前年横ばいということをやっておるわけでございますので、法的規制は何ら考えていないということをはっきり申し上げておきたいと思います。

馬場富公明党

○馬場富君 日米間のスワップ協定を活用してドルと円との相場安定を図る考えについては、どのように考えていらっしゃるかお尋ねします。

西山敬次郎通商産業省貿易局長

○政府委員(西山敬次郎君) 本件につきましては、通貨当局からお答え願うのが適当かと思っておりますので、通産省としてはお答えできないわけでございます。

馬場富公明党

○馬場富君 それでは次に、円高の原因というのはやはりドル安にも関係はございますけれども、根本的にはかつての高度経済成長か国民の労働力と資源を輸出一辺倒に集中したその方向性が私はまだ転換し切れぬところに根本的な問題点があると思うんです。そういう点で安定成長は、名目的でなくて、やはり内容のないような状況では私はいかぬと思うんです。そういう点で一時的な景気対策も必要でございますけれども、国民の労働力やあるいは資源を国民自身の生活や福祉の向上に転換することが私は一つは基本になけりゃならぬとこう思いますが、この点大臣いかがでしょうか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) その一つは円高の利益の還元問題だろうと思いますが、それにつきましても、これまでも若干のことはやってまいりましたけれども、私どもはなお不十分であると思っております。ただ、原材料の輸入が非常に多いものですから、そして製品輸入が、特に日常生活品の輸入が比較的少ないものですから、やりにくい面もございますけれども、しかしながら、これだけ円高になりますと、やはりその利益を国民に還元するようなもう少し積極的な対応策が必要かと思いますが、そういうものもあわせて至急に相談をすることになっております。

馬場富公明党

○馬場富君 次に、中小企業対策並びに手形等の問題について質問いたします。  長期不況と円高による不況のしわ寄せは中小企業に厳しく押し寄せておるわけでございますが、その中でも取引の不当不正のために深刻な問題を引き起こしている例がずいぶんあるわけでございます。きょうは、構造不況の関係で繊維の取引の実例を挙げて質問してみたい、こう思うわけでございます。  まず最初に、独禁法第十九条並びに第二条七項の五号、あわせて一般指定第十号の法律の条文とその内容について、公取の方からお伺いしたいと思います。

樋口嘉重公正取引委員会取引部取引課長

○説明員(樋口嘉重君) お答えいたします。  独占禁止法では第十九条で不公正な取引方法を禁止しておりますが、その趣旨は、自由競争の過程において用いられる各種の競争阻害的な行為を排除し、競争経済のメリットをより多く発揮させる、そういうことをねらいとするものでございます。したがいまして、独占禁止法の言う不公正な取引方法と申しますのは、単に日常用語の意味において公正でないということだけではなくて、そういうことではございませんで、競争を阻害するような形で行われるものを指しているわけでございます。  それでは、どのような行為がこれに当たり、どのような行為がこれに当たらないかということを申しますと、一般的抽象的には言うことができません。具体的に当該業界の特質とか、あるいは取引慣行など、もろもろの経済的環境を総合的に勘案して判断されることになります。そこで、独占禁止法では、このような観点から、先ほど先生は第二条第七項とおっしゃいましたけれども、昨年、独占禁止法が改正されまして、第二条第九項において不公正な取引方法を定義しております。この規定によりますと、不公正な取引方法に該当する行為を類型化いたしまして、公取の告示の形で示すということになっております。  この告示は現在二種類ございます。あらゆる業界に共通して適用されるいわゆる一般指定と言われるものと、特定の業界に適用される特殊指定とがございます。特殊指定には現在十ばかりの告示がございます。そこで、先生お尋ねの一般指定の十につきましては、この一般指定で十二の行為類型が定められており、その十番目のことでございまして、十二の類型のうちの一つとして、取引上優越的な地位の乱用行為を定めたものでございます。これは先ほど申し上げました定義規定、二条九項の五号に由来する「自己の取引上の地位を不当に利用して相手方と取引すること。」ということを一般指定でやや具体化したところでございます。で一般指定の十につきましては、条文を読み上げますと、「自己の取引上の地位が相手方に対して優越していることを利用して、正常な商慣習に照して相手方に不当に不利益な条件で取引すること。」ということになっております。

馬場富公明党

○馬場富君 じゃ、その問題につきまして、織物業者等は商社から織物の仕事を受ける場合に、糸を商社から買い、その糸で織物を織って再び商社に買い上げてもらうという取引が通常多いわけです。その場合、中小織物業者はきわめて弱い立場に立たされるわけです。だから商社に対して文句を言おうと思っても言えないような状況に置かれるわけです。そしていろんな問題等で取引の停止を受ける場合も起こってくるわけでございます。そのために、実は糸を買う糸代の支払い等についても商社の条件どおりとなってしまうのが現状でございます。  私はここで一つの実例を申し上げますと、織物業者が糸代金を商社に支払う場合は四十五日の手形で、しかもその金利を上乗せする、こういうような方法で取引をしておる。ところが、この織物業者から逆にこの同じ商社に製品の織物が買い上げられる場合には、代金は金利なしの長期手形、百二十日以上の手形でこれが取引されておる、こういう問題でございます。これは取引上優越せる地位にある商社が、このように糸代金を支払うに際して糸代金に金利を上乗せさせるという行為、売る場合は四十五日、買う場合は百二十日で金利もなしと、こういう点についても私は問題があると思うわけです。この点について公取の意見をお伺いいたします。

菊池兵吾公正取引委員会取引部下請課長

○説明員(菊池兵吾君) お答えいたします。  ただいま御指摘の事例は、確かに常識的に見ると非常にアンバランスであるというふうに考えられますし、馬場先生が言われたような状況において取引が行われているとすれば独占禁止法違反の疑いもあろうかと考えられますので、具体的事実を御提示いただければ公正取引委員会としては調査して是正措置を講じたいと思います。

馬場富公明党

○馬場富君 私は、ここにその商社と織物業者との契約書を実は持ってきておるわけでございます。ここにはちゃんとそういう手形取引のことと、それから四十五日のことも、その金利の上乗せも明確に記入されております。それから、もう一点は、ここに、その織物業者が所属する協同組合が実はやはり手形取引におきまして同じ条件を三十六年から今日まで公定歩合と並行して進められておるという、組合のそういう統計表も持っております。そして、この事実は、私は業者の方々に聞きますところ、綿・スフにおいては全国的に共通な問題である、このように言われております。こういう私は事実をここにしっかりと持っておるわけでございますが、これに対してどのような対処をされるかお尋ねします。

菊池兵吾公正取引委員会取引部下請課長

○説明員(菊池兵吾君) 私どもの方も、業界におきまして、綿・スフなら綿・スフの業界においてこういうことが行われているということは承知しておりますが、これは一応従来から長い慣行の中で行われておりまして、しかも非常に広範にわたって行われておりますので、独禁法上だけで対処していきましても非常にケースが多いということでございますので、通産省の方の指導で繊維業界の自主的な団体として繊維取引近代化推進協議会というようなものも設立されて、そこで繊維の取引の近代化に取り組んでおられるところでございます。そちらの方の成果にも期待していきたいと思いますが、一応、先生が御指摘の事例につきましては、具体的に資料を出していただければ、公正取引委員会としても検討して対処してみたいと思います。

馬場富公明党

○馬場富君 じゃ、この問題につきましては調査あるいは改善勧告、差しとめ命令等がございますが、そういういずれかのやはり調査をなさるわけですか。

菊池兵吾公正取引委員会取引部下請課長

○説明員(菊池兵吾君) その資料をお出しいただきまして、公正取引委員会の方で調査いたしました結果、独占禁止法に触れるということでございますれば、しかるべく措置をとりたいと思います。

馬場富公明党

○馬場富君 このような大商社の横暴が中小企業を圧迫しております。これは国の不況対策にも逆行することだと、このように私は思うわけです。どれだけ政府が不況対策をとっても、末端でこういう問題が起こっておったんでは景気も上昇しません。この点、通産大臣はいかにお考えかお尋ねします。

藤原一郎通商産業省生活産業局長

○政府委員(藤原一郎君) 所管の担当局長として申し上げますと、繊維の取引につきましては、いま公正取引委員会の方からもお話がございましたが、非常に古い業界でございまして、古くからの慣行が非常にたくさんございます。いろいろ複雑な流通段階を経ておりまして、決済条件その他もいろいろと古来からの慣習等も含めまして問題点が多いわけでございます。したがいまして、いまお話ございました繊維取引近代化推進協議会というものを設けまして、ここで一応繊維取引近代化憲章というものをつくりまして、ここで何とか取引の近代化を図りたいということで、実は、本年も二月一ぱい取引の近代化週間ということで大いにPRに努めてまいったわけでございまして、いまお示しのような極端な事例がなくなりますよう、また書面取引ということではっきりした取引が行われますよう繊維関係の取引の改善に努めてまいりたい、このように思っておるわけでございます。  そういうことで、現実にはいろいろと慣行が多いのでむつかしい点ございますが、結局、これは関係者の総意を結集いたしまして、それぞれ知恵を出し合いまして問題の解決を図っていく必要があろうかと思いますし、私どもといたしましても、そういう方向で指導してまいりたい、このように思っておるわけでございます。

馬場富公明党

○馬場富君 だから、公取も通産の方もいまおっしゃいましたが、慣行はよくわかっておりますけれども、法的に違反した場合の問題については、これは確固たる態度で行政指導をしてもらわなければ困りますよ。大臣、どうでしょうか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 法的に違反したというような事実がありましたならば、いまお話しのように確固たる方針で指導をいたします。

馬場富公明党

○馬場富君 次に、長期不況と円高によりましていま支払い手形の長期化が問題となっております。商社が支払う織物代金の手形の長期化についてどのように把握されておるか、ちょっとお尋ねいたします。

藤原一郎通商産業省生活産業局長

○政府委員(藤原一郎君) 繊維関係の手形について申し上げますと、私どもの調べましたところでは、五十二年について見ますと、大体百日を若干超えた程度というのが平均でございます。

馬場富公明党

○馬場富君 実は、私はずっとこういう組合等を通しまして実態調査をいたしました。綿・スフ関係では九十日以上の手形が常識になっております。毛織物についてはなおそれ以上の長期化が言われております。  御存じのように、二百十日のあの台風手形あるいは十月十日のお産手形というのがございますが、こういう長期化が実は行われておるわけでございますが、商社より織物業者に出した実際の手形が実はここにございます。私はこの期日を見てびっくりしました。発行期日が五十二年九月二十九日に振り出されておりますが、この支払い期日は五十三年八月三十日の支払いになっております。これは台風とかお産どころの騒ぎじゃなくて、正味三百二十五日という前代未聞の長期手形でございます。こういうような長期手形は私は独禁法上からも問題があると思いますが、公取、いかがでしょうか。

菊池兵吾公正取引委員会取引部下請課長

○説明員(菊池兵吾君) ただいま御指摘の手形のサイトが非常に長く、通算しますと三百二十五日ぐらいになろうかと思いますが、この手形が、仮に、下請法の下請取引における場合でありまして、しかも割引が困難であって、手形を受け取った業者の方でしばらくの間手持ちしなくちゃいかぬというようなことでありますれば、下請法上でありますれば、当然、下請法の四条二項二号の下請法違反になるわけでございますが、下請取引以外の場合につきましても、割引困難な手形をもらっておるということであれば、非常に不利益な条件であるという可能性は非常に強いかと思いますが、それと、先ほど公正取引委員会の取引課長の樋口が申しましたように、取引上の地位を商社が乱用しているかどうかという点につきまして公正取引委員会として調査しまして、それに該当するということであれば、不公正な取引方法の一般指定の十に該当する可能性があると思いますので、具体的な事案につきまして御提示いただければ調査したいと思います。

馬場富公明党

○馬場富君 じゃ、この件につきましては、ひとつ公取の方は了解いたしましたが、通産の関係の御所見をお伺いいたしておきます。

岸田文武中小企業庁長官

○政府委員(岸田文武君) 私ども下請取引を監督いたしておりまして、このところ不況で下請企業が大変困っておる、この実情は十分認識をいたしておるつもりでございます。この間、手形の実態につきまして毎月実情の把握もいたしております。もし問題があります場合には、公取に対して措置請求をするというようなことも実施をいたしておるところでございまして、いま御指摘のようなケースは私ども聞きましても、いかにももう常識外れの数字でございまして、問題があるというふうに感ぜられます。  ケースによりますと、いろいろ聞いてみますと、親企業としても非常に資金的に詰まってきておるという場合もございます。そういう場合には、私どもは親企業に対して金融をあっせんをしまして、正常な取引慣習に基づく手形期間の範囲内におさまるように、別途、応援することも必要ではないかと感じておるところでございます。

馬場富公明党

○馬場富君 了解いたしました。このような長期手形が、また事例は違いますけれども、現場におきましては下請代金等にも多分にあるわけでございます。その点をひとつ下請代金支払遅延防止法上も私は問題があると思いますが、そういう問題につきまして公取と通産の御意見を伺いたいと思います。

菊池兵吾公正取引委員会取引部下請課長

○説明員(菊池兵吾君) 公正取引委員会と中小企業庁では、一応、共同で手形期間につきましては、繊維業の場合におきましては標準手形期間を九十日ということで、繊維業以外の製造業につきましては百二十日ということで指導しておりまして、今後も、その方針でやっていきたいと考えております。

岸田文武中小企業庁長官

○政府委員(岸田文武君) 中小企業庁といたしましても、公取と協力をいたしまして、いま公取からお話ございましたような方向で今後とも指導してまいりたいと思います。

馬場富公明党

○馬場富君 最後に、通産大臣にこのような手形の取引とかあるいは手形の長期化がちまたでは実際問題になっております。先ほどもお話し申し上げましたように、たとえ政府が適切な対策をなされたとしても、現場の実行場所でこのような問題が起こっておったならば、これは本当にふん詰まりで効果はなかなかあらわれないと私たちは思うわけです。そういう点でやはりこういう面での今後の指導をひとつどのようになさるか、大臣の御所見をお伺いして終わりにしたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 末端の方に資金が流れてまいりませんと景気はよくなりませんので、手形取引もさることながら、全体として政府の公共事業はもちろんでございますが、一般の取引等におきましても不当な取引条件が行われないようによほど気をつけなければならぬと考えております。法律もあることでございますので、常に調査は続けておりますけれども、なお一層調査を十二分にいたしまして、御指摘のようなことの起こらないように努力してまいります。

柳澤錬造民社党

○柳澤錬造君 最初に、航空機産業について御質問してまいります。  戦前の日本の航空機産業というのが世界の一流であったことは御承知だと思うんです。戦後七年間の空白があったために、それがハンディになって、この前の予算委員会でもお聞きしたときに、昨年は二千六百億しか生産されてない。フランスの五分の一であり、イギリスの三分の一であり、西独の二分の一だというんです。しかし、産業構造の将来を考えたならば、航空機産業というものは大いに発展させなきゃいけないということはもう大臣もお認めで、前回にもそういう御答弁もいただいたのですが、それをさらに突っ込んで、五年後、十年後はどういうことになるんだという、どういう展望をお持ちなのか、その点をまずお聞きしたいんです。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 航空機産業の戦後の動きをずっと見ますと、昭和四十年代の後半、オイルショック直前ころまである程度の生産水準が維持されておりましたが、ここ数年間は減る一方でございまして、私どもは大変心配をしておりまして、航空機産業というのはやはりコンピューター産業と並びまして、次代のわが国産業高度化の先端をいく産業でございますし、すそ野も非常に広いわけであります。航空機産業が発展をいたしますと、そのこと自体で産業全体の高度化がある程度実現をいたしますし、非常に大きな意味を持つわけでございます。  そこで、数年来、この対策に腐心をしておりましたが、ようやくYXの問題は一応解決をいたしまして、日本、アメリカ、イタリア三カ国で共同して開発をすることが決まりまして、いま最後の仕上げをしておるところでございます。一九八一年には試作機が飛びまして、一九八二年から本格的な生産に入る、こういう体制でございます。全体として一千機生産する予定になっておるようでございますが、日本の持ち分はその二割でありますから相当な仕事量が確保できると考えております。なおさらに、五十三年度の予算におきまして、自衛隊でP3CとF15の装備が認められることになっております。これは順次国産の体制に移っていくわけでございますが、この三つの仕事がようやく目鼻がついてまいりましたので、この減る一方でございました航空機産業の仕事の量もこれで歯どめがかかったと私どもは考えております。  さてしからば、ここで歯どめはかかりましたけれども、十年後を展望して一体どうするかというお尋ねでございますが、先ほども申し上げましたように、わが国産業の一番の大事な産業でございますので、将来とも、大きく発展するということは不可能でありますけれども、適当な生産水準を維持できるように引き続いての工夫と努力を続けてまいりたいと考えておるところでございます。

柳澤錬造民社党

○柳澤錬造君 それで、いまお話出ましたYXの問題ですけれども、この二月の下旬にボーイング社の方から調査団が日本に来たはずなんです。三月初め帰られたと聞いているんですが、その後ボーイング社の方と何か話があったのかどうだろうか。それから、いま大臣は試作機が一九八一年に飛ぶんだと言うんですけれども、その仕事の方はいつごろから試作機に手がつけられるようになるのか、その辺を含めてお聞きしたいと思います。

森山信吾通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(森山信吾君) まず、最初に御質問のございました、二月にボーイング社から参りまして、いわゆるケイパビリティの調査をしてまいったわけでございますが、その後、当方の民間輸送機開発協会、いわゆるCTDCとコンタクトいたしまして、担当部位が胴体は大体日本にケイパビリティありというような話し合いができておるわけでございます。したがいましてYXを今後竣工する過程におきまして日本の担当する部分はいわゆる胴体の部分にほぼ決まりかかっておるんではないかというのが現状でございます。  それから、それではゴーアヘッドをいつやるのだという二番目の御質問でございます。これにつきまして私ども現在考えておりますのは、この春四月、五月、六月ぐらいの間にプログラムコントラクトが大体結べるんじゃないかなという希望を持っておりまして、このプログラムコントラクトいわゆるPCというものが結ばれますと、あとユーザーであるエアラインとの調整に入るわけでございまして、その調整が済み次第ゴーアヘッドということでございまして、いまのところ、ことしの夏ゴーアヘッドが行われるというふうに期待をしておるところでございます。

柳澤錬造民社党

○柳澤錬造君 じゃ次に、エネルギー対策でお聞きしてまいりますけれども、油の備蓄、これはいまどの程度進んでいるんでしょうか。それでアメリカ、西ドイツ、フランス、その辺との対比でもって日本の備蓄がどうなっているんだということをお聞きしたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) 五十四年度末時点におきまして九十日備蓄計画なるものを進めておりまして、この三月末には八十日になる予定でございます。あと二年間かかって九十日まで持っていく、こういうことでございます。  御指摘の西独につきましては現在百五日、それからフランスにつきましては百一日、ヨーロッパ全体を平均いたしまして百日ぐらいになるかと思います。それからアメリカにつきましては輸入量の百八十日分だとかいったような話も出ておりますが、いわゆる五億バレルの備蓄目標年次を一九八二年から八〇年まで繰り上げて実施するといったようなことも決定いたしているようでございます。さような欧米諸国に比べますと、いろんな事情もございますが、日本側の備蓄はまだ十分なものとは言い切れない、かように考えております。

柳澤錬造民社党

○柳澤錬造君 それで、日本は政府の方がそのほかに十日分ぐらいのものが別にあるという計画があるわけなんだけれども、近い将来、何日分ぐらいを目途にしているのかということです。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) いま御指摘のように、五十三年度から石油開発公団に当面一千万キロリッターの備蓄を実施さしたいということで関係の方に予算措置をお願いいたしておるわけでございますが、大体十日分ぐらいになろうかと思います。したがいまして民間備蓄とあわせますと百日、とりあえずヨーロッパ諸国並みにまで持っていきたい、こういうことでございます。  今後どうするかというお尋ねでございますが、九十日を達成した後も、その量を維持するということで毎年四、五百万キロリッター程度積み増しをする必要もございます。さようなことから非常に多額の資金あるいは膨大な土地の手当ても必要でございます。また一方、現在の陸上タンク以外に、それにかわるべき安全度の高い、経済性の高い備蓄方式なども検討いたしておりますが、そういったものを勘案して今後の問題は進めていきたい、こう思っております。

柳澤錬造民社党

○柳澤錬造君 いままでは輸入をして、それを備蓄をしていく、ためていくということをお聞きしたわけだけれど、今度は、日本自身で石油を掘るということの関係をもうちょっとお聞きしたいのです。  昨年の十月だったですか、サハリンの北東部でもって油の層を見つけたというか、これは日ソ共同開発でやっているのですけれども、見つけたはずなんです。それがその後どういうふうな推移をしておって、いつごろになるとそれが油が吸い上げができる見通しなのか。それからさらには、いろいろ海底石油生産システムを大型プロジェクトに含めて掘るということもお考えですけれども、私はもっと積極的に、九九%ほとんど輸入にというようなことであってはこれは大変なことなんで、もう少しやっぱり自分の手で掘るということに力を注ぐべきだと思うんですが、それらを含めてお答え願います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) まずサハリンのケースでございますが、昨年の九月に第一号井で試掘に成功いたしたわけでございますが、その後、結氷期に入っておりますので現在休んでおりますが、ことしも氷が解けるのを待って引き続いて試掘を進める、こういう見通しでございます。今後この試掘の結果が良好であるという判断がなされれば開発工事に移っていくということでございますが、さような状況でございますので、現在時点におきまして、いつからどの程度生産できるかということは申し上げづらい段階でございまして、早くても一九八〇年以降になるのではなかろうか、これは過去の経験的な数値からいたしますと、それくらいになるだろう、かように考えております。  それから自主開発原油の問題でございますが、御承知のように昭和四十二年から石油開発公団によりまして、いわゆる探鉱に対しまして投融資をいたしております。現在まで約三千億円程度、累計ベースで投融資いたしておるわけでございます。それによりまして現在一日当たり七十万バレル、年産にして約四千二百万キロリッターの能力を持つに至っております。このうち五十一年度の実績といたしまして約二千四百万キロリッター程度輸入いたしておるわけでございます。今後さらに、御指摘のように、自主開発を進めるために、新しい年度から海外の投融資比率を従来の五〇%から七〇%まで、それから日本の周辺大陸だなにおきまして従来の七〇%を八〇%までそれぞれ投融資比率を引き上げることによって助成してまいりたい。御参考まででございますが、昭和六十五年時点におきまして、先ほど申し上げました七十万バレル・パーデーを百五十万バレル・パーデーまで増強してまいりたい、かように考えております。

柳澤錬造民社党

○柳澤錬造君 次に、石炭の関係ですけれども、石油は先ほど言いましたように九九%がほとんど輸入、石炭は日本の中にもあるわけなんです。ですから、そういう点でこのエネルギー問題を考えたときに、もう一回石炭の再開発ということに本格的に取り組んだらどうなんだろうか。  この長期エネルギー需給計画を見ましても、昨年ですか二千万トン生産のあれをお決めになって、それで一九八五年になっても依然として国内炭は二千万トン、輸入の方は一九七五年は六千二百三十四万トンが八五年には現状維持のケースでいって九千三百万トン、この対策促進ケースという方だと一億二百万トンに持っていって圧倒的に輸入をしてくるわけであります。国内から出てくるんですから、国内の新しい鉱を見つけて掘るなり、あるいはふたをしてしまったのが簡単にまたあけることができるかどうか、私もそれは素人でよくわかりませんけれども、ともかく国内にあるものはそれを掘るということにもう少し本気になってやったらどうかと思うのですが、その点いかがですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) おっしゃるようにいわゆる石炭を総合エネルギー政策の一環として見直しますと貴重な国産エネルギーの活用ということになろうかと思います。そういった見直しの結果としても、私たちとしては年間二千万トンが精いっぱいではなかろうかと思います。そしてコスト的な問題もございますが、日本で可採炭量として言われておるのは約十億トンでございます。二千万トン体制でいきましても五十年分ぐらいしかない。ところが、世界的には二百年あるいは三百年も石炭があると言われておるわけでございますので、国内の炭を生かすためにも、海外におきまして効率的に開発をしてこれを秩序正しく輸入してまいって、国内炭とあわせて使っていくということの方がより国内炭の効率的な活用につながるのじゃなかろうか、かように考えて、国内炭の二千万トンの維持と海外における開発輸入の促進、こういう立場で対処いたしておるわけでございます。

柳澤錬造民社党

○柳澤錬造君 それはいまドルが余っているからね、幾ら輸入しようと言ったってこれは済むし、また油の方もお金を出して買えるんだけれども、こういう時代ばかりずっと続いておれるかどうかということも未知数だと思うんですね。そういうことを考えていったときに、国内から生み出されてくるものはやはりそれは手に入れる。それで二千万トンというのはいまは大変むずかしくて、昨年なんかも二千万トン生産できていないはずだと思うんですけれども、過去のことを考えればそんなにむずかしいものではないはずなんです。  ですから、その点が油との比較で余りにも石炭が高過ぎて、みんな油に転換してしまった。それでいまその油が上がり過ぎてきたが、それでも石炭も上がりましたので、そんなに違いはないと言ってもまだ石炭が高い。それからさらには、輸入炭の方が安いということも私もわかるんです。しかし、その辺もそうは言ってもいつまでもドルが余っているわけじゃないんであって、そのドルが足りなくなってから騒いでも間に合わないので、いまのうちにそういうことについてもう少し力を入れたらどうか。  それで国内炭はこの事業団でみんなまとめて一括して買ってしまって、そして場合によるならば、それを輸入炭とひっくるめて価格を決めてその販売をするなり、あるいはもう石炭専焼の発電所をつくって、そういうところへ石炭を使って電気を起こすということとか、いろいろ私は方法があると思うし、二千万トン以上無理なんだというそこのところはそんなはずはないと思うんですけれども、それはやる気がないということになっちゃうので、もう少しやる気を起こしてお金を投資して掘ることを考えていただきたいと思うんですが、どうなんですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) 私が先ほど総合エネルギー政策の一環と申し上げましたのは、極力、国産のエネルギーとしての石炭を活用していきたいということでございます。御指摘のように外貨事情もございましょうから、石炭のほかにも地熱だとか水力だとか、そういった国産エネルギーを当然開発していかなければならない、こういう立場で考えておるわけでございます。あるいは国内における新炭田開発のための調査というものも精力的にやっておるわけでございますが、何分全体として十億トン程度と言われておりまして、これを大切に使っていくということもまた一面からして必要だと思います。国内炭がなくなると、むしろ高いものを輸入せざるを得なくなるということにもなります。そういった観点を含めまして、御指摘の点、私も原則的には同じ立場におるわけでございますが、とりあえず二千万トン体制を何とか維持していきたい、こういう考え方でございます。  それから、石炭の事業団でプールして処理したらどうかというお尋ねでございます。これも一つの考え方かと思いますが、やはり石炭鉱業といえども合理化努力をやっていただかなくちゃいけないということでもございます。一方で数量割り当て制をまだ維持いたしておりますので、国内炭に無用の影響を与えないように、まず国内炭を引き取った上で輸入炭を入れてくるというような形で対処いたしておりますので、当面、石炭企業の自主的な合理化努力を維持していくというためにも、事業団によるプール、一括化ということは必ずしも私たちとしても適当ではないんじゃなかろうかと思っております。

柳澤錬造民社党

○柳澤錬造君 合理化努力は、それは政府もそのために大変お金を出しているわけですけれども、かなり進んでいるんじゃないんですか、私はそう見るんです。  問題は、石油ショックの前に、石炭と油と余りにも格差があり過ぎたがゆえに、産業界の方がコストの上でもって油がと言って、みんな油の方に転換してしまったことが、言うならば全部石炭産業がつぶれていっちゃったことなんで、あのときに油がいまみたいに上がるということがわかっておったら、恐らくあんなことを政府はさせなかったと思うんですよ。ですから、そういう点から私はいま急激になんて言っているんじゃないんです。少なくとも石炭の需要をふやしていかなければいけない、余り油にばかり頼っていちゃいけないのだというところになって、ふやしていくんだから、じゃそのふえる量ぐらい、輸入炭もふえてくるかわからぬけれども、国内炭もその程度のものはふえていく、そのことが賄える程度のことをやっていっていただかなければいけないんじゃないかと思うのでお聞きしているので、ぜひともこれはお進めいただきたいと思うんです。  それで、またこれは御返事があれば何ですけれども、いまお話出ました省エネルギー関係で、クリーンエネルギーといいましょうか、やっぱり油の消費量がふえて、いろいろ大気汚染だ何だかんだ問題になっているわけなんですけれども、そういう太陽熱なり水力なり、クリーンエネルギーのそういう問題に力を入れていって、それでこれこそ短兵急にと言ったって開発されるものではないので、いまから取り組んでいって、いろいろと将来のエネルギー問題がまたある一つの転機に来たときに間に合うということになると思うので、その辺どういうお考えを持っているか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) 私たちもクリーンエネルギーの開発に努力しております。御指摘の太陽熱の利用というのは、四十九年から始めましたサンシャイン計画の一つの課題として取り組んでおるわけでございまして、いわゆるソーラーハウスにつきましては、実験住宅を設置いたしまして、いろいろ評価、調査を続けておる、こういう段階でございます。  そのほかにも、水力は小規模のものでも積極的に開発していきたい。現在地方自治体等で約二百十万キロワットの水力開発をやっておりますが、今後とも小規模のものといえどもさらに開発を進めたい。  地熱につきましては、現在稼働中のものが約十八万キロワット、建設中のものが約十万キロワット程度でございますが、こういったものにつきましてもさらに開発を促進したい。そのために新年度におきましては、地下三千メートル以上までの開発を実験的にやってみたい。現在御承知のように大体五百メートルか千メートルぐらいでございます。それを深部開発まで拡充してまいりたい、こういうことで、いわゆるクリーンエネルギーの開発に努力いたしております。

柳澤錬造民社党

○柳澤錬造君 これはもうきょうは時間がないので、私はもっとこの問題で言いたい点があるんだけれども省略しますが、ぜひともお取り組みいただきたいと思います。やはり十年二十年先を考えて、いまからやっていくということが必要だと思うので、それだけ要望申し上げて、次に、産業政策といいますか、日本経済のそういう産業のあり方について、これは特に大臣の方にお聞きしたいんです。  大臣が昨年の十二月に、円が一ドル二百二十円台になるぞと言って、当時いろいろ波紋を起こしたといいますか、ちょっと騒がれたんですが、結果的には大臣が言われたとおりになっちゃった。それで、ますますいま円がこういう形で上がっていって、これでもって輸出の産業でやっていけるのは何があるでしょうかということがまず第一の質問です。  それで、何とかして不況を脱出して、景気の回復を回復をと言ったって、ますますこの不況の度合いが強くなって、回復がおくれると思うんです。片や一方、私、これはわからないから特に大臣にお聞きするんですが、株がどんどんああいう形で上がっていって、きのうは史上最高のダウ五千三百六十円だというようなところへ上がってくるんです。こういうことで日本の主要な産業がやっていけるんだろうかどうだろうか。きょうは、ですから円の見通しについても、昨年もうそこまで見通された通産大臣ですから、ひとつ総理大臣になった気持ちで、こうなったらこうじゃなくて、いまここでこういう政策、手を打ったら、いろいろむずかしいのは切り抜けられて、景気も回復の方向に行くし、産業も成り立つ方向に行くという、その前向きの政策をお聞きをしたいんです。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) この一月以降、予算編成をいたしましてから政府のとっております産業政策は、昨年の十二月に通産省が中心になりまして、当時二百四十円という水準でございましたが、それを背景にいろいろ調査をいたしまして、二百四十円という水準がしばらく続くというそういう前提のもとに幾つかの政策をとっておるわけでございます。ところが、残念ながら、いま御指摘のような水準に急変をいたしましたので、事情も大分変わってまいりました。そこで、最近の情勢を、一般産業及び中小企業等につきまして緊急調査をしておるところでございます。近く調査ができ上がりますので、およその見当はついておりますけれども、その調査結果を待ちまして、至急に必要な手段を講じたい、特に中小企業に対しては緊急に何らかの対策が必要ではなかろうかと考えております。  それから、いま日本政府としてとるべき対応策は何ぞやということでありますが、御案内のように、今回の予算審議を通じまして、総理大臣は繰り返し、世界情勢は常に変わっておるので、そういう変化に対応して、機敏で大胆でしかも十分な対応策をとりますと、そして必ず政府が設定した経済目標を達成してみせますということを繰り返し述べてこられたわけでございまして、これは国民に対する一つの大きな公約でもあり、かつまた昭和五十三年度の経済運営の基本方針になっておると思います。でありますから、いまこそこの方針に沿って必要な対応策をとるべきであると考えておりますが、特に輸出の方は数量ベースで横並びということを行政指導をしておりますので、やはり急がれますのは緊急輸入の拡大だと考えております。緊急輸入の拡大につきましては、これは何しろ三百億ドルという外貨を持っておるわけでございますから、外貨をじっと三百億ドルも抱え込んだまま何もしないということは、これは国民に対してまことに申しわけないことだと思いますから、このあり余る外貨を活用いたしまして、思い切った手を次から次へ打っていくということがぜひ必要だと考えております。関係各省でいま相談をしておるところでございますが、できるだけ早く、こういう緊急事態でございますから、その結論を出したいと考えておるところでございます。

柳澤錬造民社党

○柳澤錬造君 時間がないので、もう少しお聞きしたいんですが、大臣いま中小企業も特に大変だとおっしゃっておったので、その点も特に力を入れて対策を講じていただきたいと思います。もうもたぬと思うんです。いまの状態で果たして、八月、九月から少しはこの予算が通ればお金も出ていくだろうけれども、それまで待ち切れなくなって、ばたばたばたばたとこの夏ごろになっていってしまうのではないだろうか。ですから、その辺だけは、せっかくいままで日本経済を支えて、みんな一生懸命働いてきた産業なんですから、企業ですから、ぜひともその人たちにこたえられるようにやっていただきたいというこれは希望を申し上げます。  最後に、科学技術庁来ていらっしゃいますので、少し場違いになるかわかりませんが、原子力船「むつ」を佐世保の市長が市議会にかけて受け入れますと決めたのがたしか昨年の四月、もう一年たっているのに、いまだにもたもたもたもたしている。それで私が一番理解できないのは、あの原子力船「むつ」というのは、日本の国の法律の枠内でもって、日本の国会の承認のもとに実験船としてつくられたものでもう大分たつわけなんです。それがいまだに実験もできない状態で、それでそのことについて政府が何にも手が打てないと言っちゃこれは言い過ぎかもわからぬけれども、結果的にはそうです、もう七年か八年かまごまごまごまごしているんですから。そうして今度のああいう形になって、佐世保の方が受け入れましょうと言っても、それは県議会の関係もあるかわからぬけれども、それについてきちんと応じられないということですね、そういうことで果たしていいんだろうかどうだろうか。何も私成田事件と結びつけて言うわけじゃないんですけれども、何か騒げばすぐもうお手上げになってしまって何にもできないという、そういうことで、これはもう総理も法治国家とか何とか言っているけれども、私はそんなことにならぬと思うんです。ですから、そういう点でもって、世界的に原子力を使った船というものが必要ないんだということならば別ですけれども、それは必ずそういう時代が来る。来るときに、日本じゃできなくて、しようがないから外国から買ってくるだなんて言ったら、それはもうそんな情けないことはないんですから、その辺についてどうお考えかお聞きしたい。

児玉勝臣科学技術庁長官官房参事官

○説明員(児玉勝臣君) 先生ただいま御指摘の「むつ」の修理の問題につきましては、昭和五十一年の二月に内閣総理大臣から佐世保市長とそれから長崎県知事に対しまして、その修理の協力要請をしたわけでございますが、先ほど先生おっしゃられたとおり、佐世保市におきましては、昨年の四月の一日に政府の要請どおり「むつ」を受け入れ、修理をしてよろしいという市議会の決議をしていただいたわけでございますが、長崎県におきましては、昨年の四月の三十日に、核燃料を取り外して入港することということを条件にいたしまして「むつ」の受け入れを受諾していただいたわけでございます。  その県の見解と市の条件との間に差がございまして、その間をいかに調整をするかということが政府として最大の問題になったわけでございまして、昨年から鋭意その核の取り外しについてはどういうようなフィージビリティーがあるかということで勉強をいたしましたが、しかし、長崎県の要望のように、核燃料を取り外すということは物理的にできるということを安藤委員会といいますか、「むつ」総点検・改修技術検討委員会において一応検討はいたしました。しかし、具体的に、では長崎県以外でどこで抜くかという社会的な現実性ということになりますと、その核を抜く港というのが具体的に選ぶことができません。そこで、昨年の秋以来、長崎県に対しましてその辺の事情を説明いたしまして、政府の従来の姿勢のままでぜひひとつ受け入れていただけるようにお願いをしておるところでございます。それで長崎県といたしましても、最近、政府のそういう事情をいろいろと勘案していただきまして、それで長官といたしましても、知事と直接東京で再三お会いになりますし、それからまた三月の十五日には知事とお会いになっていただきましたし、昨二十八日には松田長崎県議会議長とか、それから井上佐世保市議会議長とかいう方々、幹部といろいろ御相談いただきまして、地元においてどういう形で受け入れていただけるものかということについての調整が着々と進んでいる状態でございます。  何と申しましても、地元の理解と協力がなければやはり「むつ」を引き受けていただけるというわけにはいきませんので、その辺のコンセンサスを得るようにただいま努力している状態でありまして、めどがつき次第、再度長崎県に対し再要請して、ぜひその佐世保での改修が実現できるようにしたい、こう考えております。

中村太郎自由民主党・自由国民会議

○主査(中村太郎君) 時間が来ています、簡潔にお願いいたします。

柳澤錬造民社党

○柳澤錬造君 時間がもう来たから終わりますんですけれども、いまの最後の言葉のそこのところが私は皆さん方の考え方の間違っておるところであり、政府の怠慢なところだと思うんですよ。ですから、それ以上私は申しませんが、本気になって、原子力船事業団をつくったときからの経過をたどって、どういうことをすべきかとお考えになっていただきたいということを申し上げて、終わります。

中村太郎自由民主党・自由国民会議

○主査(中村太郎君) 本日の質疑はこの程度といたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後六時二十七分散会      —————・—————

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