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84回国会参議院1978/03/29

予算委員会第三分科会 第1号

発言数
112
登壇者
19
会派数
4
開催日
1978/03/29

会議録

成相善十自由民主党・自由国民会議

○成相善十君 ただいまから予算委員会第三分科会を開会いたします。  本院規則第七十五条により、年長のゆえをもちまして私が主査及び副主査の選任につきその議事を主宰いたします。  これより主査及び副主査の選任を行います。  つきましては、選任の方法はいかがいたしましょうか。

亀長友義自由民主党・自由国民会議

○亀長友義君 主査及び副主査の選任は投票の方法によることなく、主査に吉田忠三郎君、副主査に成相善十君を推選することの動議を提出いたします。

成相善十自由民主党・自由国民会議

○成相善十君 ただいまの亀長君の動議に御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

成相善十自由民主党・自由国民会議

○成相善十君 御異議ないものと認めます。  それでは、主査に吉田忠三郎君、副主査に私、成相善十がそれぞれ選任されました。  以上でございます。よろしくお願いいたします。     —————————————   〔吉田忠三郎君主査席に着く〕

吉田忠三郎日本社会党

○主査(吉田忠三郎君) 一言ごあいさつ申し上げます。  ただいま皆様方の御推挙によりまして本分科会の主査を務めることになりました。皆様方の協力を得てその任務を果たしたいと存じます。どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。  審査に入ります前に議事の進め方についてお諮りいたします。  本分科会は、昭和五十三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林省、運輸省及び郵政省所管を審査することになっております。  四月一日の委員会において主査の報告を行うことになっておりますので、議事を進める都合上、主査といたしましては、本二十九日は運輸省、明三十日午前の部運輸省、午後の部農林省、三十一日の午前の部農林省、午後の部郵政省、四月一日午前の部郵政省の順序で進めていきたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉田忠三郎日本社会党

○主査(吉田忠三郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。     —————————————

吉田忠三郎日本社会党

○主査(吉田忠三郎君) 次にお諮りをいたします。  慣例ではございますが、予算の細部にわたる説明を各省庁審査の冒頭にそれぞれ聴取するのでございますが、時間の都合上これを省略して、それぞれの審査日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉田忠三郎日本社会党

○主査(吉田忠三郎君) 御異議ないものと認め、さよう取り計らいをいたします。     —————————————

吉田忠三郎日本社会党

○主査(吉田忠三郎君) なお、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  昭和五十三年度総予算中、運輸省所管審査のため、本日の分科会に参考人として日本鉄道建設公団理事平岡治郎君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉田忠三郎日本社会党

○主査(吉田忠三郎君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。     —————————————

吉田忠三郎日本社会党

○主査(吉田忠三郎君) まず最初に、昭和五十三年度総予算中、運輸省所管を議題といたします。  それでは、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 時間が三十分しかありませんので質問も簡単にいたしますから、内容を要領よくお答えを願いたいと思います。  まず、きょうの本会議でもいろいろ問題になっています都心から新成田空港に至る足の問題についてお聞きをしたいのですが、私いろいろ方法はもうすでに知っておりますから、その中で一番いま時間的に迅速に行けるというのは京成電鉄の電車だと、こういうふうに聞いておりますが、その点は間違ありませんか。

福永健司自由民主党運輸大臣

○国務大臣(福永健司君) 成田と都心間の足につきましては、いろいろの方法がありますが、現在では京成電鉄が最も早い、こういうことでございます。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 そこでお聞きをしたいんですが、京成電鉄からおりまして、バス輸送で六分間かかって、そして新空港ターミナルの四階に入る、こういう段取りになっているわけです。当初、計画をされたときに、いわゆる国鉄の新幹線が空港の中に一つ入っていく、これに対して、京成側もできれば同時にやはり上野からターミナルに入れてもらいたい、こういうことをお願いをしたということでありますが、そういう点がどうしてお許しが願えなかったんでしょうか。

住田正二運輸省鉄道監督局長

○政府委員(住田正二君) 昔の経緯でございますので、若干違っているかもしれませんが、私どもが承知いたしておりますところでは、新空港の旅客の送迎には新幹線を使う、新空港に勤める方々の足として京成を使うということで業務を分担してああいうことにしたというふうに承知いたしております。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 京成側からは具体的な、やはり新空港の中に入った方が送迎にいたしましても、乗客に対しても便利だということで、図面まで付して出したと。ところが、新幹線優先主義ということで却下になったように聞いているわけです。  そこで、お聞きしたいんですが、新幹線はいつごろでき上がるんでしょうか。

住田正二運輸省鉄道監督局長

○政府委員(住田正二君) 成田新幹線につきましては、御承知のように、地元の反対があって、はかばかしい進捗をいたしているわけではございません。これにつきましていろいろ検討いたしているわけでございますが、昨年、成田の送迎と、その途中にあります成田ニュータウンあるいは北総ニュータウンの通勤のための鉄道、二つの目的を持った高速鉄道をつくったらどうかということで、現在、営団であるとか京成であるとか、国鉄等で検討をいたしております。その検討が済みました段階で新幹線をどうするかを決めたいと考えております。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 そこで、大臣にお聞きをしたいのですが、事実上、当初新幹線を考えられたが、住民の反対等があってできてない。いつでき上がるか、いまのところ見当がつかないと。そこで、現実の輸送状況はどうなっているかというと、外国に行くお客さんなり外国から来られた方々が、こちらから行く場合は電車からおりてバスに乗りかえる、そしてまたバスで六分、そして四階に運ばれる。大変不便なことになってしまった。だけれども、この際もう思い切って、当分新幹線ができないのでありますから、一番適確な輸送法というのは、自動車は専用の高速道路をつくれば別ですが、いまの場合であると、なかなか当てにならない。事実上一時間半かかるとか二時間かかるとか、きょう本会議でも議論がありました。ですから、やはり京成電鉄を空港の下に入れる、こういうことについて運輸大臣としてのお考えはございませんか。それともほかに、たとえば歩道と言いますか、京成電鉄からおりたお客が自然に運ばれる——よく飛行場なんかにつけてありますね、荷物と本人が乗っとけば自動的に動くという。そういうもの等何か考えなければ、足の面においていわゆる欠陥空港として大きな批判を仰ぐことになるというふうに思いますが、そういう点はどういうふうにお考えですか。

福永健司自由民主党運輸大臣

○国務大臣(福永健司君) 私も余り詳しくはないのでございますが、詳しくない方が案外公平なことにならぬとも限りません。いま安恒さんのお話を伺いつつ、いずれにしても現時点及びこれから短い間のことも考えなければなりませんから、そういう観点から私は総合的に、いろいろいまも問題になっていることがありますが、これらと関連して研究させたいと思います。いまここで、その研究も待たずにすぐ入れましょうとかなんとかと言うことは早計であろうと思いますが、なかなか技術的にめんどうな点もあるというようなことも聞いております。しかし、そこいらをよく研究してみたいと考えます。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 私も私鉄の出身ですから、いまの京成をターミナルに乗り入れさせるのは技術的にはむずかしくないんです。いまの京成の駅から九十度曲げるわけにいきませんから、手前の方から京成をやはり新空港に乗り入れさせる、まあこれには相当の工事費がかかりますから、こういう問題についてはやはり国としても思い切った助成などをしてやれば簡単に乗り入れができる。というのは、これは大臣、自分でお考えになっても、外国に行くとき大きな荷物を持って、電車からおりて、そしてバスに乗りかえて、そしてまたバスから運ぶと、こういうことではやはり国際空港としての私は価値がないと思うんですね、率直なことを申し上げて。  それから、いま一つは、これは自動車局長がおられますか、京成の自動車が着くところは——いまのは自動車に乗りかえるところなんです。着くところは四階なんです。そうすると、これは高速道路から入ってくる一般自動車もそこに入ることになる。そしてバスと自動車が同時にそこのところのターミナルに入っていくことになっている。そういう点について輸送上の心配はありませんか。

中村四郎運輸省自動車局長

○政府委員(中村四郎君) 成田空港交通の京成電鉄の空港駅からターミナルまでの輸送と、ただいま先生のおっしゃいました輸送との競合、混合と申しますか、そういう事態につきましては、私どもとしては、そういうことによる混乱を最小限に防ぐよう円滑に運行させたいと思っております。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 現場を見てひとつ御判断願っておきたいと思います。私が考えますのに、バスで電車からおりたのをどんどん運ぶ、そのバスも四階のターミナルに入っていく。それから一般の方が高速道を使っておいでになる、そのおりるところも全部四階のターミナルになっていますからね。その限りにおいて、私は、事故が起こってからじゃ意味がありませんから、そこのところの安全性について御検討をぜひお願いをしたい。それと同時に、やはり当面新幹線の建設というのが大変困難になるわけですから、そして国民がみんな本当に、これは外国から来る人も困るし、こちらから行く人も困るわけだ、足の問題は。そうしますと、やはり何といっても、大きい荷物を持って行った場合には、空港ビルまで直接乗り入れられて、そしてエレベーターならエレベーターで上に上がっていく、こういうやはり施設にしない限り実際上の足の確保はできないと、こう思いますので、どうか大臣も一遍実地をよく見られました上で、ひとつ十分に国民の足が、空港に行く足が確保できるような御処置をお願いをしておきたいと、こういうふうに思います。  続いて、次の問題に入りたいと思いますが、予算の一般質問の中で大臣その他にいろいろお聞きをいたしましたが、時間的な制約がございまして全部十分果たせませんでしたので、それらの点について二、三点お聞きをしたいと思います。  第一の問題は、きわめて公共性の高い仕事をしているところの交通労働者に残念ながら賃金の不払いや雇用不安がある、こういう問題について労働大臣、運輸大臣に質問をいたしました。特に私は、ことしの三月現在でどの程度いわゆる不払いがあるのか、こういうこと等も聞きました。大体私鉄のバスの場合に約十九億の賃金の不払いがある、こういう問題について、賃金不払いにどう対処するのかということについて労働省並びに運輸省の所見を求めたところでありますが、その問題についていま少し掘り下げて一、二の点をお聞きをしてみたいと思いますが、労働省のお答えとしては、基準局を通じてそのようなことが起こらないようにすると、こういうことでありましたが、それでも現実に三月の上旬に十九億という不払いがあるわけですね。  そこで、公共性のきわめて高いこういう産業におきまして、たとえば私鉄バスの労働者の賃金の不払い、雇用不安解消のための対策を確立するために、特に賃金不払いの対策を行うために業者団体に対して労働債権に関する協同組合を結成させる、そして共同保証、融資の具体化を講ずるような指導、そういうものを促進する考えはないのかどうか。いまの立てかえ払いというのは、倒産をしない限り現行法では立てかえ払いというのはできないわけです。でありますから、私は、こういうふうに非常に公共性の高い仕事をしている労働者に対する労働債権に関しましては、やはり業者団体が協同組合を結成をして共同保証をする、そのことによって労働者への賃金の不払いを防止をしていく、こういう点について、労働省お見えになっていると思いますから、労働省の考え方をこの問題について聞かしてもらいたいと思います。

松井達郎労働大臣官房審議官

○説明員(松井達郎君) お答えいたします。  実は安恒先生の御提案、私どもとしましても全くの初めての提案でございまして、先生の御提案の中身をもう少し詳しくお聞きしないと私どもとしてどういうふうに考えたらいいのか、それについてお答えするにはやはり相当中身をお伺いしてからの方がいいのではないかと思いますので、直接この問題に対するお答えは差し控えたいと思いますが、現在起こっておりますたとえば岩手交通、これは先生のおっしゃるとおり、十八億ぐらいの不払いが出ているわけでございますので、何と申しますか、これにつきましては是正勧告書を出しまして、その支払い計画を立てさせておりますから、その実施については厳重に見守っていきたいというふうに思っておるところでございます。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 厳重に見守っていきたいと言われても、ないそでは振れないということで、やむを得ず労働組合が労働金庫からお金を借りて、そして立てかえ立てかえをしてやってきているというのが現状なんですよね。ですから、いまの現行法は倒産をした場合のいわゆる労働債権の保証はありますが、倒産をしないけれども実際上支払われないというものについて私は一つの方法をいま提起したわけですから、ぜひ労働省、それから運輸省も関連がありますが、前向きにこのことを検討していただきたい。でなければ、お客さんの生命を預かって安全運転で一生懸命働けと、こう言いながら賃金は不払いになる、これではとても公共交通で働いている労働者はたまったものじゃありませんから、どうかそういう点は、主管庁は労働省だと思いますが、運輸省も含めて、私の言っているのは一つの方法だと思うんですね、一つの方法だと。ですから、前向きにぜひ御検討をお願いをしたいということを申し上げて、この問題はきょうは即答できないということでありますから、次に移ります。  次に、いわゆる国鉄の新線建設に伴う当該地区の交通労働者の合理化問題についてお聞きをしたいと思います。ただ、お断りをしておきたいのでありますが、私は国鉄の新線開通そのものに反対するものでありませんので、その点はひとつ誤解がないようにお聞きを願いたいと思います。  たとえば、御承知のように、気仙沼線、これは国鉄仙台管理局の気仙沼線が開通をいたしました。それまではバスによってお客を運んでおりましたが、この線が開通をいたしましたので、乗客が一挙に鉄道に移ったことは事実であります。バスの利用が非常に激減をいたしました。そこで、その関係の労働者の三十名の整理、合理化がすでに組合側に提起をされている。また、今度福島県内に同じく国鉄の新線といたしまして丸森線ができるということであります。これは大体五十五年度完成ということになっていますが、その場合もすでに福島交通の労働者約二百名が余剰人員として対象になる、こういう場合に、やはりいまの鉄道輸送というのは国鉄、それから都市交通、それから私鉄、大きく分けまして。まあ交通営団というのがありますが、それぞれが請け負っています。請け負っているときに、新しくお客の流れを変えるという場合に、そこで働いている労働者をどうするかということを考えないまま、とにかく新線をつくればいいということではないと思います。これは新線をつくることによって国民の利便を図る、このこともきわめて重要なことです。しかも、それと同時に、それぞれ既成の交通機関で働いている人をどうするのか、こういうことの対策が十分ないままやられてしまってはいけないと思う。すでにこのことについては、いわゆる福島交通の労組から国会の運輸委員長に対しても陳情書が提出されておりますし、それから地元では国鉄当局に対してもこの問題についていろいろ問題を持ち込まれていると思いますが、こういう問題について運輸大臣並びに——国鉄の総裁はどこかに行かれましたが、お考えをお聞かせを願いたいと、こう思います。

福永健司自由民主党運輸大臣

○国務大臣(福永健司君) 新線を敷けという切なる御要求はあちこちにあるわけでございますが、同時に、新線ができて、安恒さん御指摘のようなことも起こり得るわけでございます。実情としては、新線を敷けというのは、新線それ自体も必要であるが、かといって、それでバスがもう必要でないというようなことでなくて、いずれも必要であるというような事情等もあろうと思うのです。したがって、こういうものにつきましては、地域住民の生活上必要不可欠のものにつきまして地方公共団体とも協議する必要があろうと思いますが、いずれにいたしましても、いまお話しのような点については、われわれも検討いたしまして対処しなければならないと、そういうように存じます。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 大臣、こういうことじゃないんでしょうか。私は、いままでもそうだと思うし、これからもまた新線建設ということの要求が出てくると思いますが、新線建設をする際に、あらかじめその建設をされる地域内の交通労働者、それまでは一生懸命そこの国民の足として守ってきたのですから、その雇用問題等について十分に事前に検討して、しかるべき対策がやっぱり講じられる必要があるんじゃないだろうか。いま私が二つ挙げたところの事例を言いますと、まあバスで賄っておった、ところが鉄道ができれば、結局、それによって新規に大きくお客がふえる路線ではない場合には、どうしてもこれは鉄道に移行するものはかなりふえてくるわけですね。そうしますと、必ず一方いままで長年やっておったバスの方の労働者の余剰という問題が出てくるわけです。出てきた場合に中小私鉄バスでありますから、そう簡単に、じゃあ今度はどっかほかに持っていくということになかなかならないわけですね。たとえば福島交通のような場合に約二百名のバス労働者の余剰が出る、こういうことでありまして、もちろん、組合もこれについていろいろ意見を持ってやっておりますけれども、しかし、そういうことがありますから、新線をこれから建設をするときには、やはりいま言ったようなあらかじめ地域内の交通労働者の雇用問題について、運輸省、それから労働省も含めて、十分なお考えをなさった上で、大臣として新線の建設許可とか、いろいろなこういう問題についてやっていただかないと、それでなくてもいま雇用問題というのは大変なときに来ておると思いますが、以上の点はどうでしょうか。

福永健司自由民主党運輸大臣

○国務大臣(福永健司君) いまお話しのような点は確かに考慮しなければならないと思います。新線を許すとか、政府がつくるとかというような場合には、それなりの必要があって対処するのではございますが、いまなかなか鉄道を敷くということは容易でない。そういうときでございますだけに、ただいまお話しのような点は今後気をつけて対処いたしたいと考えます。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 それではそういうことで、福島県内における丸森線の問題については二百名という問題が出ておりますから、いろいろのことが国鉄当局にもまた政府の方にもお願いをしてありますので、十分その点についてお考えをお願いをしたいと思います。  それからその次、やはりこれも、わが国の交通労働者というのは、国の方針によりまして国営、公営、民営と分けて、いわゆる一路線二営業という方式のもとにそれぞれの競合がありますし、それから、私から言うと全く無秩序といいますか、それから輸送分野が不明確だ。たとえば国鉄の持つ任務、公営の持つ任務、私鉄の持つ任務ということが不明確な状態にあるわけであります。しかしながら、こういう場合に、私はやはりこの前も申し上げましたように、公正労働、公正な競争ということが必要だと思います。  そこで、私は具体的な一つの例を挙げて、その不公正な競争状態の解消をどうするのかということについてお聞きをしたいと思うわけであります。いわゆる鳥取県における日ノ丸自動車と日本交通の競合があります。両者のキロ当たりの原価を見ますと、五十二年度では日本交通は日ノ丸交通に比べて七十八円低いのであります、キロ当たり。道路運送法第一条に当たる公正競争、秩序の確立とはほど遠い状態にあることは自動車局長十分御承知の点だと思います。そして私たちはこういう問題の解決にひとつぜひ政府みずから努力をしてもらいたいということを何回となく御要望申し上げております。というのは、やはり公正労働基準のもとで労働者が安心をしてそこで一生懸命国民の輸送に当たれるようにしなきゃならぬというふうに考えますが、この問題についてお考え方をお聞かせ願いたい。どう対処されるのか、また今後どうして問題を解決しようとするのか。

中村四郎運輸省自動車局長

○政府委員(中村四郎君) ただいま先生、具体的な例で御指摘の鳥取県下の日ノ丸自動車と日本交通の問題でございますが、現在両者におきまして、日ノ丸自動車から見ますと三七・四%、また日本交通から見まして八三・六%の競合という状態になっております。  そこで、私どもとしましては、いま御指摘の公正な競争ということをこの両者間の間で行われるよう従来も指導してまいりましたが、今後につきましては、なお一層強化してまいりたいと思います。特にその場合におきまして、両方の経営の原価の分析、また運賃の調整、それから路線の競合関係にございますが、現在の輸送実態から見て、この路線調整ということにつきましても今後さらに一層努力したいと思っております。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 やはりこういう問題は、自動車局は監督官庁の立場にありますから、いまも私が申し上げたように、キロ当たり原価が七十八円も違うなどということは常識で考えられないことなんですよ。それは国民のため安い方がいいという一般論理がありますけれども、御承知のように、輸送原価というのがあるはずなんですね。運輸省が運賃を認可される際の輸送原価というのがあるわけなんですから、その場合に同じところを走っておきながら七十八円も違うなどということになりますと、これは問題がある。ですから、早急にやはりそういう点については実態を調査されて、きょうは私はその点は触れませんけれども、たとえば岩手交通なんかは特別監査をされたようでありますから、そういうような問題で私は実態を調べられまして、やはり公正な競争がされる、そのことによってお客の足が十分確保できるし、また、そこでそれぞれ働いている労働者も安心して働けると、こういうことにぜひしていただきたいと思いますが、そういう点はどうですか。

中村四郎運輸省自動車局長

○政府委員(中村四郎君) 私ども運賃改定の作業を通じまして経営分析をいたしておりますが、いま先生御指摘のように、特にこの地域におきますバス会社に経営の実態というものを調査いたしてみたいと思います。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 もう四分しかありませんので、最後の問題をお聞きしたいんですが、これもこの前私は新交通システムについてお尋ねをしたんですが、当時のお答えは、大阪南港ポートタウン線とそれから神戸ポートアイランド線のことだけを大臣は御答弁くださいました。しかし、いわゆる新交通システムというのは主としてコンピューターが機能の中軸となりまして、きのうか、いつかの新聞で横浜のそういう問題が報道されておりました。ですから私はお聞きをしたいんですが、大体どういう種類の新交通システムというものがいま研究が進んでいるんだろうか、これが一つ。  それから、これを積極的にやろうとされている都市、実施予定、こういうようなところはどこなんだろうかと、こういうことについて、少し新交通システムについてお聞かせを願いたい、これはこの前のときでは十分でありませんでしたから。

住田正二運輸省鉄道監督局長

○政府委員(住田正二君) 新交通システムにつきましてはいろんな種類がございまして、各社によってそれぞれ特色があるようでございます。新交通システムは、現在日本では、先ほどお話ありましたように、大阪と神戸で建設を始めております。ただ、世界的に見まして、新交通システムを企業としてやっている例はまだないわけでございます。アメリカで三つほどすでにできております。モルガンタウンの大学の施設であるとか、あるいはシアトルのタコマ飛行場の中であるとか、あるいはダラスのフォートワースの飛行場の中、そういう飛行場施設あるいは大学の施設として新交通システムがつくられている例はございますけれども、企業としてやった例がない現状でございます。  したがいまして、大阪と神戸で新しく建設を始めておりますけれども、新交通システムが一体どういうような役割りを果たすか、あるいは企業的に見て果たして採算に乗り得るものであるかどうかについて、率直に申し上げまして、私どもとしては、かなり懸念といいますか、疑問を持っているわけでございます。大阪と神戸の場合には、従来の交通機関であるバスではどうにもならない、相当赤字が出てもやはりやらざるを得ないと、その赤字については大阪市、神戸市が何らかの形でめんどうを見るということで建設を始めた経緯があるわけでございます。したがいまして、こういう新しいものについていろんな都市でやりたいというような話は新聞等で出ておりますけれども、やはりこういうものの建設に当たっては慎重な配慮が要るんではないかと考えておるわけでございます。  現在、調査といいますか、事業費として建設省の方からついているところでは、神戸、大阪以外に桃花台と筑波研究学園都市がございます。そのほかに新聞等で、いまお話がありました横浜の話とか、あるいは広島の話を聞いておりますけれども、これは新聞等の報道だけでございまして、地元の公共団体から私どもに正式に話が来ているものではございません。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 それじゃ、もうなくなりましたから、私の方で調べますと、VONA、KRT、パラトラン、それから日産ALLシステム、それからCVS、それからDMS等々の方式を住友商事以下いわゆる大きい商事、それから重工業関係、車両関係、電機関係等々が中心になり、それに対して建設省、通産省、運輸省が非常に関係をしながら、実際には通産省と東大が指導に当たっているというふうに私は聞いているわけなんです。ですから、いま局長答弁はかなり慎重でありますが、やはり実施を予定する場合に二つの面がある。局長も言われましたように、採算点もさることながら、具体的に安全面がどうなるのかということですね、これは。どうもやや無人化をするということをかなり考えられているようであります。これが一つ。それから既存の交通事業との関係をどうするのか。この二つの面からも私は新交通システムというのはかなり慎重に対処をしていかなきゃならぬと、こういうふうに思いますので、その点について大臣並びに関係局長に——まあ運輸省が音頭をとっておられるかどうかわかりませんが、関係省は建設、通産、運輸省で、意欲的にやられていると、こう聞いておりますものですから、こういう点を申し上げておきます。

住田正二運輸省鉄道監督局長

○政府委員(住田正二君) 先ほど申し上げました大阪、神戸、桃花台、筑波研究学園都市の新交通システムは、既存の交通機関がないということでこういう新しい交通機関を採用したわけでございまして、既存の交通機関で賄えるような現状のもとにこういうものを新たにつくるという必要はないんじゃないかというように考えております。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 以上で終わります。     —————————————

吉田忠三郎日本社会党

○主査(吉田忠三郎君) この際、分科担当委員の異動について御報告申し上げます。  ただいま、安恒良一君が分科担当委員を辞任され、その補欠として目黒今朝次郎君が分科担当委員に選任されました。     —————————————

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 これは予算の分科会でありますから、少し細かい話ですけれども、二つ、三つお願いいたします。  一つは、本会議以来ずいぶん成田問題で大臣も口が酸っぱくなるくらい話をされたんですが、私はこの前東北の花巻に行ったんですが、花巻に行ったら、いわゆる拡張予定の滑走路三千メートルですか、あの滑走路にやっぱり成田の第二のとりでだという点で、雪を払い、相当穴を掘って、それでコンクリートをぶち込んでいるんですよ、花巻の農民が。これはやっぱり何といっても近く四月ごろ土地収用法で強制執行される、そういうような話がありますので、その強制執行には断固応じないというための農民の具体的な行動なんですよ。ですから、今回成田問題でいろいろいいことも悪いことも含めて経験されておるわけでありますから、花巻空港の拡張に関する行政指導といいますか、きょう大臣は国会で、あらゆる困難をやって、話し合いでまとめるように努力すると、こう言っておることは、成田だけでなくて、私は現に花巻にも出てくるし、あるいは地方のローカル空港でジェットを入るという段階で出てくると思うのですが、これらに対する大臣なり航空局長の具体的な見解を聞きたいし、紛争ができる前にやっぱり現地に入って具体的に対話で話を進める、そういう姿勢をぜひこの際明らかにしてもらいたい。特にお年寄りも農村青年が張り切っていますから、あそこは。ですから、若い青年を年寄りが説得するのに一苦労だという苦労話も聞いてまいりました。ですから、ぜひこれらの問題に対する配慮方についてこの際きちっとしておいてもらいたいし、県の指導に対しても万端抜かりないようにしてもらいたい、こう思うのですが、いかがですか。

高橋寿夫運輸省航空局長

○政府委員(高橋寿夫君) 花巻空港の問題につきましては、昨年の予算の分科会でも大変問題になった点でございまして、私ども、この空港は第三種空港でございまして、県の設置管理する空港でございますから、やはり県知事の意向というものを尊重するたてまえにいたしておりますけれども、現に用地の取得につきまして紛争がありますことは事実でございますので、こういったままで強行することは好ましくないという判断のもとに、県当局に対しましてはできるだけ話し合いで平和裏に解決するようにということを常に指導をいたしております。今後もやはりそういったことで指導を続けたいと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 特に航空局長、公聴会開催の問題をめぐって私も一枚かんでいろいろ当時の航空局長にお願いしたんですが、聞き入れられないまま突破されたという経験があるんで、私も腹の中では何くそという気があるんですよ。しかし、そう言ってもこれは始まりませんから、政治家ですからね。ぜひいま言ったことをもう一回念入りに県の方に指導してもらいたいということを、大臣の方からひとつ見解を再度聞きたいと、こう思うんです。

福永健司自由民主党運輸大臣

○国務大臣(福永健司君) いま局長からもお答えをいたしましたが、目黒さん御指摘のように、私もこの種のことでよくよく感じているものもございます。いま局長が答えましたような考え方でぜひやらせたい、こういうように思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それからもう一つは、この花巻空港の計画をした段階は高度経済成長の上り坂で大分鼻息が荒かったんですね、航空関係は。ところが、低成長になって、東北新幹線との競合ということを考えますと、もう一回この辺でやっぱり私は、果たしてプロペラがいいのかジェットがいいのか、新幹線の東北新幹線とはどういう考えなのか、農民はそれを言っているんです、農民は。ジェット機を入れるのと新幹線、どこが違うのだ、あれだけの近代車両が走るんだから、新幹線ね、新幹線で十分用が足りるんじゃないか。どうにもならなくなったら新幹線を走らせてみて、それから考えても遅くはないではないかというのが、この農民、特に農村青年の若い方々の理屈なんですよ。お年寄りは先祖代々の土地、若い方々は、近代的な新幹線との競合、何でむだな二重投資をするんだろうと、農民をいじめてまでも。むしろ国鉄を使う、こういう点があるんですよ。ですから、新幹線との関係について、もう一回この問題について見直しをする必要があると私は考えるんですけれども、その点はどうでしょうか。

高橋寿夫運輸省航空局長

○政府委員(高橋寿夫君) 私ども昭和六十年時点の輸送需要をはじきまして、それからずっと計算をいたしまして一定の基準のもとにやっている経緯はございます。ございますけれども、東北新幹線も近くできるという事情もございますし、その辺につきましては十分総合的な判断をしながらやはり県当局が進めるということが好ましいと思いますので、その点も含めて指導したいと思います。ただ、私は、花巻空港は別に東京とだけ結ぶ空港だと思いません。やはり将来は岩手県の県都として他の地方とも飛行機で結ぶということはあった方がいいじゃないかと思いますので、その点につきましては十分県当局が住民に話をよくしていただいて、将来の日本の空港配置の中で岩手県がおくれをとらないようにする配慮だけは要るんじゃないかというふうに考えますが、進め方につきましては十分指導いたします。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 交通産業が斜陽産業化しておる中で、岩手県だけじゃないんですよ、青森空港もしかり。あるんですから、やっぱり総合交通との兼ね合いで私は見直し方を再度私の主張として申し上げておきますから、時間があったらひとつ検討してもらいたい、こう思っております。きょうは時間がありませんから……。  それからもう一つ、新幹線ができました。新幹線の関係でこれは国鉄側にちょっとお伺いするんですが、わが生まれ故郷から岩手県の一関の方に関してこの前の地震で大分ひびが入った。調査すればするほどだんだん瑕疵がふえちゃって、一体あの新幹線は大丈夫なんだろうかという地元の方々に大変な心配がある。あるものは、あれは震度八ぐらいまで耐えると、六だか八だか。それを震度四であんなひびが入ったんだから、実際新幹線が走っておってああなったらどうなるんだろうかという想像をたくましゅうして、工事の手抜きがあったんではないか、こういうふうなことまで話が発展しているわけですよ。だから、その真相について、やっぱりこの場を通じて私は明らかにする必要があると、こう思いますので、この問題について国鉄側の見解をお聞きしたいと、こう思うんです。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) 先般、宮城沖地震ということで、ただいま先生の御指摘の東北新幹線工事中の区間で、宮城県の県北から岩手県境に至る約六十キロの区間にあります橋梁、高架橋の受け——シューと私の方では申していますが、くつと申していますが、けたを受けているシューのところに、多量のけたが亀裂が入りました。全体でこの六十キロの区間に四百六十連ぐらいの鉄筋コンクリートのけたがございます。そのうち、百二十二連のけたを受けているシューに亀裂が入りました。そのために一部コンクリートにも亀裂が入ったという事実が発生いたしたわけでございます。  この原因につきましては、一つは、いま気象庁で御発表いただいたのは、震度四ということで御発表になっておりますけれども、どうもこの地域の実態、被害の状況から見まして、それ以上の荷重がかかったことはどうも明らかなようでございます。しかし、それにいたしましても、その程度の荷重で構造物に亀裂が入るということは、まことに申しわけないことだというふうに私の方も反省をいたしております。これは六十キロの区間にわたって百二十二連も同じような場所に発生をいたしましたので、これはけたを受けているシューの設計自体の強度の考え方、これに私の方も反省をいたしまして、その点の補強を改めて考える、もう少し大きな地震にもこのシューが亀裂が入らないようにというふうに、これは開業までに全連数につきまして処置を講じたいというふうに考えております。鉄げたですと軽くて実はよろしかったんですけれども、鉄筋コンクリートのけたは、騒音振動対策ということで鉄筋コンクリートのけたの実は非常に重いものを設計したために、その辺の配慮が足らなかったという点がございますので、ただいま申しましたような処置を今後早急に講じてまいりたいというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 いま使ったシューですね、シューは設計の段階では、いま言ったような震度八なら震度八に耐えるような強度試験やって、それで設計したんでしょう。その設計したやつがひびが入るというのは、ちょっとわれわれも技術屋の端くれで、ぴんとこないんですがね。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) けたは、一つのスパンの中に八つに分解されて、八つのけたがかかっております。このけたを全部最終的には一緒にくっつけて、上の構造物はしたがって八つのけたが全部一体となって形成されるわけでありますけれども、設計の段階で考えておりましたのは、その受けるシューがしたがって八つあるわけでございますが、一つの橋脚の上に八つあるわけでございますけれども、そのシューが全部一体となって地震に耐えれば実は設計上は完全にもつという設計でございました。ところが、今回は工事中でございましたために、上の方のけたは一体となっているにもかかわらず、シューは八つが各個ばらばらのようなまだ状況になっておりまして、一つのシューがやられますとその次のシューがやられるということで、各個撃破を受けましていかれたというふうに考えております。したがいまして、私の方はその点も、まず施工中であっても八つのシューがばらばらにならないように相互に関係を持たすような設計をしなくちゃいかぬなという反省を持っております。  なお、それだけで耐えるんではなくて、最終的にはレールが全部敷かれますと、非常に大きなレールが四本けたの上にかかりますと、これが相互にまたがっちりとしてもらえるというようなこともございまして、その辺はどうも施工中でございましたということと、設計上の配慮が足らなかったということは十分反省をいたしておりますので、いま申し上げましたような対策を講じたいというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 まあ機関車の担バネが折れるときのようなかっこうで荷重が不均衡になったという理屈なんだろうけれども、それはそれなりにわれわれわからないわけじゃないんだけれども、しかし、一面、材質とかそれから地盤関係とか、そういう関係については調査をしたんでしょうか。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) 地盤については調べてはおりますけれども、今回は、もちろん地盤の悪いところでなくて、比較的よろしいと言われる地盤のところにも同じような発生をいたしました。むしろ地盤の関係については、今回の地震とその地盤との相関関係はどうであるか、これは今後もう少し研究所その他と協力して調べなくちゃならぬと思いますけれども、いわゆる地耐力等の地盤調査はすべて進めて設計はいたしたわけであります。それからシュー自体はこれはキャストアイアン、鋳鉄製でございまして、一個一個の抜き取り試験としての強度は十分わかっておりますけれども、どうも八つのけたが同時に一つのシューにかかってくれば、これはもうとうていもたないということも今回わかりましたので、そういう意味の材質不良ということではないというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 まあこれは今後の問題もありますから、時間もありませんから、いまのところそういう地盤の関係とのかかわりはないということはわかりますが、まあ走り出しますと振動その他もあることですから、十分安全のために再度十分な点検をしてもらう。このために新幹線の工事予算が特別にプラスアルファとしてかかるというような心配はないんですか。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) これに類似したのが、この区間にというか、東北新幹線に約千五百連ぐらい実はございます。しかし、いままだ工事中でございますので、シューを取りかえるだけではそれほど大きな金でございませんが、特に長い鉄筋コンクリートのけたについては、シューの補強以外に橋脚自体とシューとの間にストッパーという鉄筋コンクリート製のものを一部継ぎ足さないといけないかなというような、いま技術的な検討をいたしておりまして、しかし、全体のお金ではそれほど大きなお金でございませんので、もう少し精細な調査が進みましたら、全体の予算の問題については、いろいろお願いしなくちゃならぬと思いますが、その金額はそれほど大きな金ではないというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃ、それはひとつ再度努力方を要請します。  それから、この新幹線に関連して、これは細かい話ですけれども、丸森線の建設問題については長い間の経緯があることについては私も心得ておるわけでありますが、現在の丸森線の進捗状況と問題点をどんずばり、簡単で結構ですからお示し願いたいと、こう思うんです。

住田正二運輸省鉄道監督局長

○政府委員(住田正二君) 丸森線につきましては、御承知のように、当初CD線として建設をいたしたわけでございます。しかし、その後の情勢の変化、たとえば東北線を複線化したとか、あるいは東北新幹線を建設しているというような情勢の変化によりまして、丸森線の性格がかなり変わってきているわけでございます。CD線というよりむしろAB線に近いような性格になってきているわけでございます。したがって、工事はかなり進捗いたしておるわけでございますけれども、いまのままでやっていいのかどうか検討を要する問題ではないかと考えております。仮にAB線でやるといたしましても、それによって問題が解決するわけではないわけでございまして、まず第一にAB線でやってみても、相当大きな赤字が出るんではないか。その赤字が国鉄の負担にならないようにするためには、やはり地元のいろいろな面での協力が必要であるということで、地元ともいろいろお話をしなければならないと思いますし、また、先ほど安恒委員からも御指摘があったわけでございますが、丸森線をつくると二百人の人員整理が出るんじゃないか、こういう問題をどうするんだというお話があったわけでございます。二百人の人員整理が出るようなところに、バスと並行して鉄道が本当に要るんだろうかというような問題もあろうかと思います。したがいまして、そういうような問題を含めまして、地元と十分話し合いを進めていきたいと考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 大臣、この前気仙沼線が開通したので、私も地元ですから行ってみたんですけれども、まるで戦争中に兵隊に送られるような錯覚を起こすくらい、八十年ぶりの開通だというんで、じいちゃん、ばあちゃん、孫連れて白いエプロンして、日の丸の旗をやって、D51の模型をつくって、ディーゼルカーが通るのにD51の模型をつくってわっしょわっしょ町の中を歩いて行くと、こういう姿を見まして、この丸森線は確かに私の生まれ故郷の反対側ですから、鉄道が敷かれなかった歴史というのは、私は、おやじたちから聞かされて、それなりの理由はわかっております。それだけに、先祖代々の判断が誤ったために今日こういう不幸なことになったという点で、やはりマイカー時代とは言いながら、子供たちなり年寄りを仙台に行かしてやるにはやっぱり列車が一番安全だと、手っ取り早いと、そういうことで、AB線とか、CD線の財政問題については去年の運輸委員会でも大部議論した問題なんで、それなりに事情は事情としてわかりますけれども、片や東北新幹線が吹っ飛んでいくと、片や丸森線も開通しないでおると、余りにも国の鉄道として残酷じゃないかというのが角田とか丸森あたりの方々の率直な意見なんです。同じ国の事業で、片や新幹線、片やわれわれはこんなみじめさと、これを何とか新幹線の開通の時点で結びつくような建設を促進してもらえないだろうか。国鉄の赤字というのはわかっておるわけでありますから、せめてAB線に格上げをして、補正予算という話もあるものですから、補正予算を組む際に特別考えてもらえないだろうか、あるいは東北新幹線の付帯事業としてでもいいからやってもらえないものだろうか。なかなか地方の住民は頭がいいですよ、あれこれ考えるの。東北新幹線の付帯事業でやればいいんじゃないか、こういうふうな話もあるくらいですから、これはひとつ福島交通の方々の問題あるいは気仙沼が開通して宮城交通との関係、そういう問題もあることは私も百も承知しておりますが、そういう問題も含めて、ひとつ心を入れて大臣に検討してもらいたいということを、私の方から住民を代表してお願いしておきたいと、こう思うんですが、大臣のひとつ考えなり、これからの努力目標などについて若干見解を聞かしてもらいたいと、こう思うんです。

福永健司自由民主党運輸大臣

○国務大臣(福永健司君) 私はたまたま、いまこうした仕事をしているのでございますが、世界的に見ますと、いま鉄道が見直されている時代とも言える。そういう観点から日本に対して技術協力等を求めてきているという例等もございます。私は、そういう意味から、高木君もそばにいますが、総裁以下みんなが一番いま苦労してくれているときだと思うのでございますが、そこで、これから先を展望しつつ、ぜひ鉄道にもよき日が来ることを望んでいる一人であります。そういう私の気持ちからいたしましても、ただいまいろいろお話を伺っておりました。理解を持ちながら今後この問題にも対処してまいりたいと考える次第でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 鉄建公団にちょっとお伺いしますが、この前ちょっと事前の説明を受けたわけでありますが、仮にあと百億程度の金をつけてもらえば新幹線の開通に間に合うような方法で工事の進捗は可能だと。問題は金の面ですよね。そういう展望をちょっと聞かしてもらったのですが、そういう点について見通しはいかがでしょうか。

平岡治郎日本鉄道建設公団理事

○参考人(平岡治郎君) いま先生がおっしゃいましたように、五十三年度以降約百億ぐらいの金が残っております。ただ問題になっておりますのは、東北線と分離いたします矢野目というところに、これは現在平面交差になっておりますが、これは丸森線が入ってまいりますので立体交差にしなくちゃいかぬということで、立体交差の工事がまだ残っておりまして、これの用地問題が非常に難航いたしております。したがいまして、この用地問題がいつ解決するかということに完成の時期がかかっているのではないかと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 用地問題等については、これは単に公団だけでなくて、われわれも用地の問題についてはやっぱり努力する必要がありますから、われわれも地元民と努力します。要は、百億の金が大蔵省を通じて運輸大臣の努力でAB線の中に盛れるか盛られないかということがポイントでありますから、その点はいまの大臣の所見を、努力してもらうということにお願いしておきます。  三十二分までだそうですから、最後に、仙台の地下鉄の問題。これは運輸省の皆さんも、仙台陸運局が入っていろいろ何回か本庁の皆さんも現地で説明を受けておられる。あるいは仙台陸運局も現地で説明を受けておられる。大分ずっと詰まってきておるわけでありますが、その仙台の地下鉄の問題について、いよいよ詰めの段階に来ていると思いますので、ぜひ運輸省側のこれに対する、どういう受けとめ方をしているか、今後の問題点はどこにあるのか、これをひとつこの段階で聞かしてもらって、問題点についてはわれわれもそれを解決するための努力を惜しむものではないということをまず前もって表明いたしまして、運輸省の現段階における情勢を聞かしてもらいたいと、こう思うんです。

住田正二運輸省鉄道監督局長

○政府委員(住田正二君) 仙台の地下鉄の問題でございますが、話は前々からよく聞いております。私どもが聞いておりますところでは、近く市議会にかけて免許申請をしたいという意向であるというように聞いております。仙台市は、この地下鉄の建設につきまして、事業所税をためておくとか、あるいは法人税の賦課ですか、を地下鉄に充当するというようなことで、相当の努力をやっていただいているわけでございまして、私どもといたしましても、免許申請がございましたら速やかに具体的な検討を行いたいと、さように考えているわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 時間がありませんから、そういう点でぜひ努力をお願いしたいと同時に、私はこの地下鉄の話、るる勉強して見ると、どうしても国鉄との関連が出てきますね。ですから、新幹線のいまの工事、新幹線開通とこの仙台の地下鉄との関係が時間的にかみ合えばいいんだけれども、新幹線が先行して地下鉄工事が後へいってしまうと、こういうふうな関係で、駅前その他国鉄の関連のところで大分あちらこちらかかわり合いが出てくるということが具体的にわかってきたわけでありますが、国鉄の側の姿勢として、いま運輸省の方でこの問題について詰める段階では、そういう面について、財政の負担はやっぱり仙台市がやる点は仙台市に十分にわれわれも負担すべきだ、こういう努力はしますから、やはり大勢としては本社や現地を通じて、国鉄側の積極的な協力をお願いしたい。この答申書を見ますと、いわゆる仙石線を初め、国鉄側にも関連するやつが幾つかあるわけでありますから、この点について国鉄側の考え方をぜひこの際表明してもらいたいと、こう思うんですが、いかがですか。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) 仙台市からも十分この地下鉄の計画等については伺っております。駅付近で両方の鉄道が非常に接近してまいります。また仙石線等については完全に一体となるということで、常々そういう設計上の配慮というものを念頭に置きながら、よく関係機関とお打ち合わせをしながら、この仙台駅付近の交通結節線としての適切な処置を誤らないように努力をしていきたいというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 総裁、最後に、いま四点を申し上げたんですが、前半の原町については東北新幹線の関連もあることだし、あるいは丸森線、仙台地下鉄の問題についても国鉄側といろんな関係があるんですから、総裁としても、いま局長なり常務理事なり鉄建公団が話ししたことを受けとめて、予算の必要があれば、予算委員会でありますから、その予算の裏づけについてはわれわれも努力する覚悟でありますから、そういう点について、最後に総裁の決意を聞いて終わりたいと、こう思うんです。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 私、実はまだつまびらかにしていない点もいろいろ承ったわけでございます。しかし、御指摘のように、他の交通手段と国鉄とのいわば総合調整ということは、いまやますますその重要性を増してまいったわけでございますので、御指摘の点につきまして、よく私自身もこれからなお勉強してまいりたいと思います。何と申しますか、やはり国鉄だけではうまくいかない時代になってまいりました。他の交通手段との調整についての配慮を今後とも一層深めてまいりたいと存じます。     —————————————

吉田忠三郎日本社会党

○主査(吉田忠三郎君) この際、分科担当委員の異動について御報告申し上げます。  ただいま、目黒今朝次郎君が分科担当委員を辞任され、その補欠として寺田熊雄君が分科担当委員に選任されました。     —————————————

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 新聞報道によりますと、経済対策閣僚会議が新幹線五線の整備の具体的実施計画を九月末までに作成することを一つの目玉とした七項目の対策を決定したということが伝えられておりますが、これは事実でしょうか。

福永健司自由民主党運輸大臣

○国務大臣(福永健司君) この間、かなり広い範囲にわたっての問題を関係閣僚が協議いたしました際に、かなり重点を置いて新幹線問題等について論議を行ったのでございます。率直に申しまして、前には、赤字になるしどうにもならぬから、とても新幹線どころではないという、正直に申し上げるとそういう空気が濃厚であったのでございますが、この間は、そういうことを言っていちゃいかぬという方向へ向いたいと言いますか、まあそう言っていいと私は思うわけでございます。  そこで、それから後のこと、なかなかむずかしいのでございますけれども、あれももっと進めようと思ったのですが、成田があんなことで、ちょっとここのところ意のごとく進んでおりませんが、ぜひあれを進めたい。それの実現のためにはいろいろなことを考えていかなきゃいかぬので、金も用意しなくてそんなことを言ったってどうにもなりませんから、それらを検討していきたいと思っている次第でございます。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 いま大臣のおっしゃったそのお金の問題に関連をいたしますが、実は、先般、予算委員会のメンバーとして九州へ視察に赴いたわけであります。北九州の各県がいずれも、いわゆる九州新幹線ですか、博多から長崎まで、これの建設を非常に要望しておるわけでありますが、これを関係庁に要望いたしましたときに、負担金を出してもらえないかということを言われて非常に困惑したという陳情的な報告を受けたわけであります。この点について、まず、基本計画は運輸大臣の御所管でございますけれども、国鉄がみずから建設なさる場合と鉄建公団が担当する場合と、それぞれの場合があるわけでありますが、この負担金をやはり地方——この場合は県ですが、に御要求になるお気持ちなんでしょうか、どうなんでしょうか、まずお伺いしたいと思います。

住田正二運輸省鉄道監督局長

○政府委員(住田正二君) 五新幹線の整備につきましてはいろいろ問題があるわけでございますが、いま運輸省といたしまして地方公共団体に具体的な負担をしてくれというふうな話し合いをいたしたことはございません。  ただ、一般論として申し上げるわけでございますけれども、全国新幹線鉄道整備法十三条で、「財政上の措置等」として、地方公共団体の建設資金についての援助というような規定もございます。また、この五新幹線の建設につきましては、地元から非常に強い要望があるわけでございまして、私どもといたしましては、五新幹線の建設を促進をするために地元もそれなりの応援をしていただきたいという気持ちは十分ございますけれども、いまのこの段階でどうこうと地元地方公共団体とお話をいたしてはおりません。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 話をしたことがないといういま御答弁でしたね。ただ、各府県はそういうふうに要請されたように受け取っておるわけですね。ですから、これは、地方の財政がいま非常に窮乏している折から、当惑しているということが言えると思うんです。  それからもう一つは、いままでの在来の新幹線については、沿線の県に負担させたことはないんですね。これをまず確認しておきたい。これはいかがですか。

住田正二運輸省鉄道監督局長

○政府委員(住田正二君) これまでの新幹線あるいは現在建設中の新幹線につきましては、地方公共団体に財政的な援助を求めたケースはございません。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 それから、いまおっしゃった全国新幹線鉄道整備法の十三条二項ですね、この規定をどういうふうに理解しておられるかということも一つの問題ですが、これはどんなふうにあなた方は理解していらっしゃるんですか。負担金を課すというのか。私ども市長時代に利用債を引き受けたことがありますが、その程度のものを考慮しておられるのか。あなた方はどういうふうにこの条文を理解しておられますか。

住田正二運輸省鉄道監督局長

○政府委員(住田正二君) 地方公共団体に対しまして国鉄が財政的な負担を求めるには法律の改正が要るわけでございます。この法律だけでは国鉄あるいは鉄建公団が地方公共団体に建設資金の一部を持ってもらうということはできないわけでございまして、地方公共団体の財政再建特例法ですか、その規定の例外規定を設ける必要があるわけでございまして、法律改正をしないとそういう措置がとれないわけでございます。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 自治省の方は来ておられますか。

吉田忠三郎日本社会党

○主査(吉田忠三郎君) お見えになっています。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 自治省としては、いま、いままで在来の新幹線建設には沿線の府県に負担金を課したことはないという運輸当局の答弁でしたね。それは私どもは当然だと思うんだけれども、これから九州新幹線その他の新幹線の建設に対して、沿線の府県に負担金をかけるようなことになりますと、いずれも財政的にはひ弱な県ですからして、地方財政の上では大きなこれは負担にならざるを得ないと思いますが、地方財政を主管するあなた方としてはどんなふうに理解しておられますか。

関根則之自治省財政局財政課長

○説明員(関根則之君) 御承知のとおり、現在の地方財政は大変な財源不足を出している状況にございますので、国鉄の建設費を負担するという余裕は現状においてはとてもないという状況にあると思います。  それから、もともと性格上の問題でございますが、地方団体は、現在自分のところの企業について累積欠損金四千億から抱え込みまして大変な騒ぎをしている状況でございます。国の企業についてまで地方団体が手を伸ばして助けてあげると、こういうことは実際問題として非常にむずかしいのじゃないかというふうに考えております。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 運輸大臣、これは大臣の御決断にかかると思うんですね。いままで新幹線の建設に対して沿線の府県に負担金を求めたことはないわけですね。ところが、急に国鉄の財政が苦しいというそのせっぱ詰まったお気持ちからであるとは思いますけれども、財政力の非常に弱い僻遠の県に対して何千億という建設費についての負担金を求めるということは、これは地方財政にとって大変な負担であることは、いまも財政課長の御答弁がありましたけれども、それともう一つは、やはりいままでとの平等の原則というのにも著しく背馳することを考えますと、こういうことはやるべきではないと思うんですね。まして、法律を改正しなければいけないような問題でもあると思うんですけれども、われわれはとうていこれは承認しがたいものであります。こういうようなことは私どもはやっていただきたくないのでありますが、何しろ基本計画をお決めになるのはやはり大臣でいらっしゃるので、いかがでしょう、大臣の御所感。

福永健司自由民主党運輸大臣

○国務大臣(福永健司君) お話しになることはよくわかります。私も三十何年か前に地方自治に関係した、県にいたことがございますのでよくわかりますが、この間、関係閣僚会議で、本当を言いますと、とてもああ普通はいかないのがあそこまでいったという感じは私も実は持っておるわけです。その際に、私は、いまのそれじゃ金をどうするかというようなこと等にも若干触れた。そこで、建設公債等の考え方につきましても、ある種の主張をいたしました。もともとは、鉄道については建設公債なんという話はてんでいままで話にならなかったのでございます。どういうことだったか、その種のことにも理解を持たなきゃいけないような空気にあの会議はなったわけであります。そういうことが何にもなくて、構想だけであの種のことを言うのではならぬと私は考えております。  ただ、率直に申しまして、あれで金は国が幾らでも出すんだというようなことにもなかなか実際問題としていかぬだろうと思うんです。そこで、私の頭の痛いところでございますが、九月までに計画は計画でつくることになっておりますが、できればいままでここで論議されているように、うまいぐあいにいけばそれは一番いいのでございますから、そこから先は本当は言わない方がいいのかもしれませんが、国の財政当局に対しましては皆さんと同じ主張で私いきますが、それだけで相当の金がうまくいくか、なかなか容易でないと思うんです。そこで、現時点での論議といたしましては、せいぜい私も努力いたしますと、こういうことでございますが、これからいろんな具体的な相談をしていくと、やっぱりみんなで知恵を出し合わなきゃならないんじゃないかというような気がせぬでもございません。ただし、この点につきましては余り論議しない方が現段階ではいいので、ああいうことを決めたのであるから、建設公債等もどういうような形でやるかによって若干変わってまいります。まあ、皆さんのただいまの御意見等を念頭に置きつつ、私はこれから鋭意対処したいと、こう思っておる次第でございます。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 日本的な、腹芸的な御答弁のような感じを持つのですけれども、いまも地方財政を所管される財政課長ですね、自治省。これは強いそれに対する抵抗の意思がくみ取れると思うんですが、自治大臣がこういうような問題について積極的な意見を肯定するというようなことはとても考えられないわけですね。もしそんなことをするとなると、自治大臣は果たして地方団体の味方なのかどうか疑われると思いますからして、恐らくそういう点について積極的な意見をお出しになるというと、閣内の不統一ということにもなるんじゃないかと思われるんですが、また、そういうことを実現しようとして法律改正に乗り出すということになりますと、われわれとしてもこれは強く反対せざるを得ないわけです。いずれにしても、従来負担せしめなかったものを新しくより貧困な自治体に負担させるというような不合理なことがあってはならないことなのでありますからして、私どもは強くそうでないことを要請しておきたいと思うんですが、大臣もやはり、いま明確に御答弁を求めるということは不可能かもしれませんけれども、そうしたわれわれの意見なり、地方行政主管当局の意見なり、あるいは地方の各府県の困惑なり、そういう事情を十分おのみ込みになって、新幹線を建設するというそのことだけに視野を奪われないように御配慮いただきたいと思います。もう一度ひとつ。

福永健司自由民主党運輸大臣

○国務大臣(福永健司君) なかなか物の言い方がむずかしいのでございますが、これは私が言うのでなくて、道路なんかにしても、国道の場合は国が三分の二を持って地方が三分の一持つというようなこともあるし、といって鉄道は違うんですよ、それとは。私が主張するところはね。違うのですが、いろんなことがあるものでございますから、そこのところを皆目出さなんで、敷くものは幾らでも、こっちも敷け、あっちも敷けといったってという、そういう議論の人もあるわけですがね、私じゃないですよ。ではあるが、ともかくもこの時点において、ああいう新幹線も事実上凍結しておりましたからね。いままでそれは環境調査だ何だといったって、こんな調査みたいなものはやり方によっては早くもなるし遅くもなるんで、私はそう思うのです。あのままに置いておったんならぼつぼつ調査しながらずっと送るということになる。といってむやみやたらにつくれ、つくれといったって、国鉄の関係その他、政府もそうだけれども、借金をふやすだけのことだけでもなかなかみんながそれでいいとは言いません。  そこで、先ほど知恵も出し合ってと申しましたが、知恵を出しても金が出るかどうかなかなかそこの辺はむずかしいのでございますが、私といたしましては率直な話、いま先生もお話しのようなこと等を私自体は頭に置きつつその新幹線を進めたいというのが本意でございます。そこに具体的に計画を立て云々ということは関係がないがごとくでございますが、やややっぱり資金調達等について具体的に進める必要があろうと思います。  ただし、いま現行法制のもとにおいてこういうことを進めるという以上、法律を改正しなければできないというのでは、これは話はおかしいと思うのでございます。もう少し私にも一生懸命働かしていただきたいと思います。  大変御不満だろうと思うんです、いまこの程度では。大蔵省が出てきたらもっと御不満に思われていたのじゃないかと思いますが、しかし、この間は、まあ何というか、何とかしなきゃいかぬという方向へ実は大蔵省も含めて向けてありますので、ひとつもうしばらくお待ちをいただきたいと思います。せいぜい努力いたしたいと思います。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 これは非常にお力のある大臣のお話でありますので、そういう大臣の御努力に期待して以上の質問にとどめておきます。  今度は自治省の財政課長にお尋ねしますが、これは地財法の第二条の第二項との関係はどうなんでしょうか。もしそういう積極的に負担金を課するなんということになりますと、第二条第二項に違反するという関係は出てきませんか。これはいかがでしょう。

関根則之自治省財政局財政課長

○説明員(関根則之君) 第二条第二項は、地方公共団体の一般的な自治についてのごく基本的な考え方を述べた規定でございますので、もちろん、一方的に法律によらずに負担金が課されるということになれば、これは地方自治権の侵害というような問題もすぐ起こると思いますけれども、地方団体の本来の事務の中でそういう経費の一部を持つということが本来的にできないんだということにはならないだろうと考えております。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 次に、身障者に対する運賃の割引に関連いたしましてお尋ねをしたいのですが、従来身障者に対しては国鉄に運賃の割引制度がありますね、これは国鉄内部の規則があるようですけれども。ところが精神薄弱者に対してはこの割引制度が全く適用がないようですが、これは間違いありませんね。

吉武秀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(吉武秀夫君) 身体障害者の割引でございますが、ただいまお話しになりましたように、二種類ありまして、一つは法律に基づいて行われておるものでありまして、国有鉄道運賃法の第五条の二で決められておるものが一つございます。それから、ただいま先生がお話しになりましたのは国鉄の規程でございまして、身体障害者旅客運賃割引規則というのが二十七年にできておりまして、この二種類の割引を現在やっております。  それで、対象になっております身体障害者は四つありまして、視覚障害の方が一つと、それから聴覚、平衡機能障害の方が第二番目、それから第三番目に音声、言語機能障害の方でございまして、それから第四番目に肢体不自由な方ということで、その四種類についてわれわれとしては法律ないしは内部の規則で行っております。  精神薄弱者について行われていないのはどうかということでございますが、これは現在身体障害者の福祉法の別表で決められておるほかの項目についても、比較的新しく決められたものについては国鉄では割引制度をとっておりません。これは御承知のような国鉄の財政事情でもございますし、それから七十八国会の附帯決議でも、国家的な施策で行っております国鉄の公共負担については、それぞれの実施官庁で負担するように努力するというような項目もございまして、現在見直しの気運もあります。国鉄としては、昭和四十年代の初めごろからこの枠を広げるということは行っておりませんし、現在でも国鉄の負担においてこれを広げるということは考えておらないわけでございます。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 国鉄の財政事情が非常に悪いということで何もかも、私どもから見ると、方向としては不合理な結論を導くような方向に行っているように思うんです。  御承知のように、心身障害者対策基本法ですか、これの二十三条二項を見ますと、この第二項には「日本国有鉄道は、心身障害者及びこれを扶養する者の経済的負担の軽減を図り、又は心身障害者の自立の促進を図るため、特に必要があると認めるときは、心身障害者及びその介護者の運賃等の軽減について配慮するよう努めなければならない。」という規定がありますね。この「心身障害者」というのは精神薄弱者を含むということが第二条ではっきりうたわれておるわけですが、そうすると、肉体的な身体障害者には割引をする。しかし、精神的な障害者である精神薄弱者にはしないということになると、この心身障害者対策基本法の第二十三条二項の一部だけ実現して一部は保留しているということになりますね。これは非常に不合理じゃないでしょうか。これは財政的な理由だけでそういう解釈をすべきじゃないので、財政的なものは財政的なものとしてまた方法を考えるべきであって、そのことのゆえに法律の規定を自分勝手に、一部は実践するが一部は実践しないというような態度をとるべきじゃないと思いますが、これは総裁にお伺いしたいと思います。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 私も余りつまびらかに承知をいたしていないわけでございますけれども、非常にそれぞれのものについて歴史的な経過、沿革的なものがあるようでございます。いろいろ身体障害者なり、あるいは心身障害者といいますか、精神薄弱者といいますか、そういう方についての対策について、しばしば各方面から御要請がありましたり、あるいは国会でいろいろ御意見のお示しがあったりしておるわけでございますけれども、いずれもその負担関係をどうするかということとは関係なしに、国鉄であれを割り引いてはどうか、これを割り引いてはどうかという意見になっておるわけでございますけれども、私どもといたしましても際限なく割引を広げていくわけにもまいらないわけでございまして、これにつきましては、昨年来国会で御審議いただきました際に、そうした各種の公共負担の割引について、一遍この際政府の内部においていろいろ総合的に検討すべきであるという御意見も、運輸委員会その他からも出ておるわけでございまして、ぜひとも大至急そうした問題について政府の各省にまたがる見解のお取りまとめをお願いをいたしたい。私どもといたしましては、いわば精神的あるいは身体的に障害をお持ちの方について何らかのことをいたさなければならぬという気持ちを持っておりますけれども、ただ、それによる赤字といいますか、それによってふえます赤字については、それは一切めんどう見ませんと言われたのでは私どもの方もやりようがないという現状でございます。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 これは、厚生省の方見えてますか。——ちょっとあなたの御意見簡単に、時間がないから。

佐藤良正厚生省児童家庭局障害福祉課長

○説明員(佐藤良正君) 精神薄弱者の割引につきましては、先ほど御指摘の心身障害者対策基本法の趣旨を踏まえて、かねてから運輸省の方にも御要望申し上げておるところですが、現在の状況におきましては財政状況の悪化というような状態で実現を見てないということであります。ただ問題といたしましては、やはり心身障害者の家庭が非常に経済的に、医療費とか、あるいは必要な費用についてかかるというような状態を踏まえておりまして、いわば福祉給付と申しますか、たとえば特別児童扶養手当であるとかあるいは障害福祉年金というようなものの引き上げ等によって負担軽減を図ってまいるというような状況でございます。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 これは最後に運輸大臣にお伺いしたいんですが、いまもちょっとお読みしましたように、心身障害者対策基本法という法律があります。そこでは心身障害者、ここの言う心身障害者というのは精神薄弱者を含んでいるわけですね。法律の第二条で含ましているわけです。心身障害者に対しては国鉄が運賃の軽減について配慮するよう努めなければならないという規定があるわけです。その心身障害者の中で身体的な障害を受けた者だけを取り出して、これに対しては割引をしているわけです。精神的薄弱者というものの、つまりその部分はオミットしているわけですね。そんな勝手なことを国鉄当局だけでやるべきではないので、法律は全部を包含して義務づけているわけでしょう。それを自分勝手に一部分だけを取り分けしてやって、一部分は除外している、こういうことは許さるべきでないので、財政負担の問題は内部の問題ですからね、官庁相互の。これは官庁相互でやるべき義務があるので、そのことのゆえに法律を勝手に解釈して除外するということは許されないんですが、これは大臣、精神薄弱者全般の強い希望なので、力のある大臣の時代にこの点の実現をぜひお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

福永健司自由民主党運輸大臣

○国務大臣(福永健司君) いまのお話を伺っておりますと、国として何とかしなければならないという結論が当然あるわけでございますが、運輸大臣といたしますと、一面において、いつまでも赤字の王様じゃいかぬと国鉄に言いながら、いろいろなことでこれも国鉄の負担でやれ、あれもやれというようなことになりますと、そういうことを言いながら赤字を減らせというのも、これも酷な話でございまして、なかなかむつかしいところです。ただし、国務大臣の一人といたしますと、ただいまの御意見についてこれは大いに考えなければならぬ。厚生省等でもお見えになって、ああいうことですが、それはそう言うだろうと思うのです。言うだろうと思うのだが、厚生大臣たる国務大臣は、同時に国全体としてどうあるべきかということをこれは考えなければいかぬ。私も同時に、国鉄が自分の傘下にあるからというので、国鉄がかわいそうだからそうはいかぬとばかりも言っていられないと思うのです。それでなくても国鉄はもうずいぶんいろいろなものを負担させられておる。そういう点から申しますと、これやっぱり新しく起こったというか、いままでに配意すべきであるにかかわらずされてなかったと論ぜられる部分もさることながら、いままでの国鉄の負担している部分等についても、やっぱり国の施策として、いまのお話なんかはまさに社会福祉の問題であると思う。でございますが、政府は一つなんでございますから、そこいらを、たくさんあるのを一遍このあたりで関係閣僚等がよく話し合って、もう少しすっきりした姿にしてはどうかということは、これは当然のことであると思うのでございます。まだそれが行われてなくて私大変残念に思いますが、いずれにしても、いまのような話についても配意しなければならないが、その際にいままでのことも、しかし相談の結果、そうもいかぬから、まあとりあえずこうというようなことも往々にして現実問題としてはあるのでございます。何とかしなければならないと私国務大臣の一人として存じております。他の諸君とも話し合ってみたいと考えております。   〔主査退席、副主査着席〕

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 労働省の問題があったのですが、労働時間の問題、時間がなくなりましたので、これは別に社労委員会か何かでやりますから。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 大臣、非常に短時間しかございませんので、ひとつ端的にお答えいただきたいと思いますが、同僚委員からいろいろお話ございましたけれども、総括して福田内閣の当面する最大の課題という、これは閣僚の一員としてどのように御認識なさっていらっしゃるか、これは当然不況克服ということだろうと思う。そういうことで、五十三年度の予算というものは公共事業を中心といたしまして不況対策、これの実効の上がるようにということが最大の眼目になっておるわけであります。こういう観点から見ますと、国鉄にいたしましてもいろいろな御意見はございました。私もこれからまた述べるわけでありますが、その中にありまして、やはりこの国鉄の発注する工事というものもまた同じでなければならないだろうと思いますが、どうでしょうか。

福永健司自由民主党運輸大臣

○国務大臣(福永健司君) 当面する問題はたくさんございますが、不況克服はまさにその最大なものの一つであることは御説のとおりでございますが、その観点から不況対策等がいろいろ行われるのでありますが、この国鉄関係においても、その不況対策に役立つ仕事が相当あるわけでございます。これがその目的に合うようにも——単にそれだけというわけにもいきませんが、いろいろ目的はございましょうが、その目的にも合致するように配意されることが望ましいと私は考えております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 東北新幹線も大分工事が進んでいるようでございますが、去年も東北新幹線の工事、まあそのほかのことにつきまして御質問申し上げて、それがいかに公共事業として大きなウエートを占めているかということについて、いろいろ総裁からも御意見をお伺いしたいわけでありますが、この新幹線工事の進捗状況と、それから、やっぱり地元の業者をなるべくひとつ使うようにすべきだという——特殊な事情があるというお話でこざいましたけれども、それはそれとしましても、できるだけの配慮をすべきだと。しかし、国鉄はまあ国鉄一家とよく言われますけれども、非常に厳しい内規がございまして、なかなかほかの業者というのははいれないような仕組みになっているということで、もう少し間口を広げた、そしてまた、業者が納得のいくような指名のあり方といいますか、請負のあり方といいますか、やっぱりほかの公共事業と同じように、これが不況克服の一つの大きな効果を発揮するような、そういうあり方でなきゃならぬだろう、このように思うわけでありますが、そういうことで東北新幹線の進捗状況とか、それから去年申し上げたのでありますが、札幌の町を二分しております高架の問題です。南北にいま二分しております。これもいまいろいろなお話がございましたが、手続きは大体終わって、いよいよ着工の段階になっているんだろうと思いますが、やはり地元としてそういう問題については積極的にやってもらいたいという意見があるわけでございますから、当然、内閣自体として公共事業に相当力を入れておるときでもありますから、早期に発注をし、そしてまた仕事にかかる、また不況克服の一翼を担う、そういう使命を果たすということも大事なことではないかと思うのでありますが、それらのものを含めて御説明いただきたいと思いますが、どうでしょうか。

福永健司自由民主党運輸大臣

○国務大臣(福永健司君) まず、私からお答えしたいと思います。  発注等につきましては、いまお話がございましたが、できるだけ波及効果が大きいように、また地方的な仕事等についてはできるだけ地元に仕事をさせるようにということは、実は私のところへも大変広い方面から要求がございます。先生方からも、大勢の方々からお話を伺っておるわけでございまして、私どもは不況克服ということを今度大きな眼目としておりますだけに、いまお話しになったことを、いままでもできるだけ地方にもということではございますが、わけて今年はそうあってもらいたい、私はまずそういうように思っておるわけでございまして、そういうことは国鉄等でも考えてくれていると思うのでございますし、またそういうことを要望もいたしておるのでございます。国鉄の偽らざるところは、これからちょっと別にお聞きいただきたいと思います。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) 東北新幹線、東京から盛岡まで約五百キロ延長でございますが、四十六年から工事を進めてまいりまして、ただいまのところ路盤工事という、いわゆる橋梁やトンネルその他、路盤をつくります線路から下の工事につきましてただいま鋭意工事を進めておりますが、それにつきましては、全延長のちょうど八〇%の区間について工事契約を済ましております。予算的に申し上げますと、五十二年度末で全体の工事の四六%の工事ができ上がるという状態まで、ただいまなってまいりました。  いま先生の御指摘のその路盤工事——トンネル、橋梁、路盤等でございますが、路盤工事につきましては数キロの区間ずつに分割をいたしまして、それぞれの地域ごとに工事の発注をいたしておるわけでございますが、新幹線工事自体は、非常に路盤工事というのは、トンネルにしても橋梁にしても非常に規模の大きな事業でございますので、一応国鉄の中で土木建築関係、Aランク、Bランク、Cランクという三つのランクの中のAランクの資格確認を持っておられる方々に指名競争入札で発注をいたしておりまして、ただいま東北新幹線に従事しておりますそういう路盤関係の請負業者は九十社ほどに及んでおります。いま先生の御指摘は、なるべく地元にということでございますが、私の方は資格確認を持っておる業者については公平に指名競争入札で発注をしておるというのが実態でございますが、たまたま東北地方についてはそういうAランクをお持ちの業者が少なかったということで、実態としては約そのうちの一割足らずが地元に本店を有する業者の方々が応札されてるというのが実情でございます。  それから、いま、札幌高架のお話がございましたが、これはただいま地方自治体と工事協定を結ぶ段階になっておりまして、これはこの夏以降いろいろ工事の準備を進めてまいります。ただいまのところはまだ何も発注いたしておりませんが、大臣からも申されました趣旨を十分体しまして工事の発注に心がけたいというふうに考えております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 こういう大きいものについては確かにそれだけの技術なんかなければならぬということでありますから、それはよくわかるわけでありますが、そのほかの工事につきましても、とかく業界の間では、非常に厳しい内規のためになかなかおらのとこ入り得る余地がないと。また、私どもいろいろお聞きしますと、安全性ということについては非常な配慮を払ってやっぱりこの内規は厳しくなってるんだろうと思うのでありますが、その辺どうでしょう。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) 国鉄は非常に古くから請負で工事を進めておりまして、二年に一回ずつ、すべての建設業法で認められておられる業者の方々どなたでも結構なんですが、二年に一回ずつ資格確認の申請というのをしていただいております。それを、部外の先生方のおられる請負審議会というのを国鉄の中に総裁の諮問機関としてつくってございまして、そこで資格のあり方についてこれは二年に一回ずつ御議論をいただいておりまして、その御議論の実態に即して資格確認の点数換算ということをいたしまして、資格確認の交付をいたしておるわけでございます。   〔副主査退席、主査着席〕  土木建築で申し上げますと、先ほど申し上げた請負業者の方々が全国で二千六百社ほどございまして、それをまた地域ごとに分けてまいりますと、たとえば東北地方で申し上げれば、恐らくAの方々は百社ぐらいに該当するんだろうと、北海道でいえば五、六十社の方々が該当するというようなことになっておりまして、それらの方々にこの仕事を競争して入札していただくというようにいたしております。  その中で特に国鉄特異というものは、非常に営業線に近接した作業の場合だけについては、いま地域別、金額別の資格のほかに、そういう特殊技術能力というものの判定ございますが、これも毎年、たとえば工事指揮者だとか保安係だとか、そういう方々を部外に委託した教育機関で講習を受けていただきまして、二、三日の講習でございますが、それについて合格された方はどなたでもそういう新設の工事指揮者になれるという制度になっておりまして、その点が一般の工事と違う点でございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 先ほど大臣のお話がございましたように、大変な赤字を抱えておる国鉄でありますから、国民に背を向けられるようなことがあってはなりませんし、また業者の間でも当然納得のいくような形で進められなければならないのは当然のことだと思います。そういう点で、時間もありませんから、具体的な問題についてはきょうは差し控えさしていただきますけれども、冒頭に大臣からお話がありましたように、ひとつ積極的にその点については配慮して進めていただきたいものだと思うわけであります。何と言っても国鉄の場合は、ただ物をつくればいいというのではなくて、人命を預かるということで非常に安全性というものが大事なことになるだろうと思うのですが、先ほどもちょっとございましたが、今度の宮城沖地震で震度四であれだけの大きな事故を出したということについては徹底的な調査をするということで、調査をいろいろなさったろうと思うのでありますが、その調査の結果として今後どういう対策を講じようとする結論を出されたのか、そこら辺ちょっと御説明いただきたいと思うんです。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) 今回、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、四百五十連のうち百二十二連のけたのシューが亀裂が入りました。原因については、先ほど申し上げたようなことで、各個撃破を受けたということでございますが、基本的にはこのシューを八つのけた相互に関連を持たして補強をしていくということと、特に今回被害を受けましたのは、スパンが十五メーターまでの鉄筋コンクリートのけたのシューは一連も被害を受けておりません。したがいまして、対策としては十五メーター以上の大きなけたのシューについて、そのうちまた特に大きなものについてはシューだけの改良では十分ではないという判断をいまいたしておりますので、鉄筋コンクリートのストッパーというものを継ぎ足して補強をするということをただいまいろんな点から検討をしておりまして、そういう方法を実施いたしたいというふうに考えております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 今度東北新幹線は山陽新幹線並みの、やっぱり東海道よりは技術的に設計上進歩したものだろうと私どもは理解しておるのでありますが、さらに東北新幹線の場合には積雪、寒冷ということもありますから、それ相応のことを配慮してあるのだろうと思います。ところが、この前伊豆沖の地震もございましたし、日本は地震の多い国でありますから、そういうものは考慮して一応設計しているんですが、今度の宮城沖地震が震度四ということで、その震度四というのは仙台の気象庁での震度なのか、実際はさっきの説明にもありましたけれども、地盤もいいところでこういう被害があったんだということだと、その被害の受けたところはもっと震度が高かったのか、どういうような御意見を持っていらっしゃるのか。さっきの説明では、設計上配慮が足りなかったということですけれども、配慮が足りないということは結局ミスがあったということになるだろうと思うのですけれども、それが大きいか小さいか、致命的であるかどうかということは別にいたしまして、こういうことを考えますと、震度四でこういうことだと、これは御存じのとおり十勝沖地震、その他あの宮城沖周辺というのは大きなやつがときどきやってくるわけですから、そういうことだと非常に心もとないと思います。もし列車が走っておったらどういうことになるかという、仮定の問題かもしれませんけれども、非常にぞっとするような思いがするわけであります。  こういうことで、いま建設途上にある東北新幹線というものが現在のままでいいのかどうか、配慮が足りなかったという、そんなことでいいのかどうか、その辺は国鉄当局としてはどうお考えですか。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) 気象庁の発表は、先生のおっしゃるとおり、震度四ということでございますが、いま気象庁といろいろ打ち合わせもしておりますけれども、局部的にはこの区間は震度五であったというふうに私の方は考えております。しかし、いずれにしても震度五で亀裂が出るようでは、これは問題になりません。私の方は、震度六までは絶対に大丈夫だという構造物をつくるべく、設計基準ではそういう基準で設計を取り入れておるわけでございます。ただ設計の場合に、私の方は水平震度と垂直震度というもの二つを考えておるわけでございますが、水平にどういう力がかかるか、垂直にどういう力がかかるか、その二つが合成されますと想像以上の問題が出てくることはございますけれども、一応設計上は水平と垂直に分けまして、荷重を考えて設計をいたしたわけでございますが、今回はその両方の合成の原因もあろうかというふうに判断はいたしております。しかし、いずれにしてもその程度で亀裂が出ないように、工事中でございましたために各個撃破を受けたというふうに先ほど申し上げましたが、各個撃破が非常に大きな原因であったということだけは事実でございますので、工事中になるべく早く相互の関係をきちっと持って、一体として耐えるような施工法も考えなければいかぬ、また設計上もそうしなければならぬということでございますので、十分注意をして新しい考え方で対処していきたいというふうに考えております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 また当日、震度二の場合は運転規程に規制はなく運行できる、震度三の場合には注意運転とか、四度の場合には注意運転とか、五度以上になりますと運転中止とか、こういうことになるわけですね。山形とか、それから地域によって感じ方とかまた違うもので、ある路線ではストップしちゃうとか、テレビの気象台の震度四というのが出てあわてて動き出すとか、非常にこういう地震ということに対して、この地方も決して地震の少ないところじゃないはずです。地盤がしっかりしているということは言われておりますけれども、地震がないところじゃないわけなんで、今回のことを通しまして地震に対する対策といいますか、考え方というものを、ただこういう構造物の上だけではなくて、やっぱり運転上のことについても総合的に検討しなければならないんじゃないかと、こういうふうに思いますが、どうですか。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) 在来線と新幹線と、ただいまたとえば東海道本線と東海道新幹線で若干対処の仕方が異っておりますけれども、地震計は気象庁の地震計と、私どもは線路を約百キロぐらいごとに分割いたしまして、その百キロ単位ごとに私の方自身の地震計を備えております。気象庁の通報とその地震計と、両方から見て列車の規制措置を講じておるわけでございます。  新幹線につきましては、私どもの方の地震計と変電所を直結いたしておりまして、ある震度以上に揺れますと電気が遮断されるというような構造になっております。なお、東北につきましては、それにもう一つ加えまして、それでは地震が起きた瞬間に電気がとまるだけでは、なお二百キロの速度で走っておるという実態でございますので、もう少し遠いところ、たとえば東北で申し上げれば海岸口、いわゆる太平洋の海岸口に地震計を備えまして、そこでキャッチしたものを東北新幹線の変電所と連結をいたしておきますと、時間的な差といたしまして約二十秒ないし三十秒ほど早く電気の方が到達いたしますので、その時間差を利用いたしまして制動をかけて列車の徐行態勢に入るということもただいま検討をいたしております。そういう技術的な問題と、それから先ほど申し上げた列車の規制をするというソフトの対応、両者を併用いたしまして、今後ますます地震に対しては入念に、しかも慎重な処置ができるように検討並びに技術開発をしていきたいというふうに考えております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 いまのお話、新幹線はとにかく高速で走るわけですから、これはしっかりしなければならぬことは当然なんで、これはひとつ今回の事故、地震によって受けました実態というものをぜひひとつこれを分析していただいて、後々人命に問題の起きないようにしっかりやってもらいたいと思うんです。  それと、さっき私ちょっと申し上げたのは、在来線のことなんですけれども、現在走っているやつについては、その土地その土地の状況把握というのはなかなかむずかしい。在来線のことはどうでもいいというわけじゃ決してございませんので、これもひとつしっかりしていただいて、建設は五十五年ということなんですけれども、なかなか新幹線の建設、その後も在来線の存在理由というのは非常にウエートは大きいわけですから。在来線のことで私どもが強く要望しておきたいのは、今度の五十三年度の予算の中でも相当——相当かどうか知りませんけれども、総経費六千五十億円計上して体質改善とか近代化、合理化投資をやるんだということですけれども、最近、総裁、東北本線にお乗りになったことがございますか。あの振動といったら大変なものですね。それから、この前なんか本当にもう乗客がみんな総立ちになって、どうかなるんじゃないかと思うような所もございましたし、それから山形から酒田の間なんか本当にもういまにも脱線しそうな、そんな感じを受けるような、これは新幹線ができればということでいろいろな計画があったのかもしれませんけれども、在来線というのは非常に老朽化して、それは一部線路の取りかえをやっているのは私も知っておりますけれども、それにしましても、余りにも在来線が放置されているような感じを受けるわけですけれども、これぜひひとつ事故なんか起きないような処置をやっていただきませんと——新幹線については、もちろんこれは高速ですから大きな問題が起きちゃなりません。しかし、在来線につきましても、余りにも最近の老朽化というのは目立ち過ぎるというか、みんなもう本当にびっくりしておるんです。これはぜひひとつこの点につきましても、今度の予算の範囲内でどれだけのことできるかわかりませんけれども、最大の努力を払っていただきたいものだと、こう思うんです。どうでしょうか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 四十三年にダイヤ改正をいたしまして、東北線の列車のスピードを上げたわけでございます。また、その後も東北線——東北地区は東海道、山陽と違いまして、在来線に依存をしております関係で列車の通行頻度が上がっております。そういうものの影響がだんだん今日出ておりまして、大変お客さんに御迷惑をかけると申しますか、揺れが出ておるわけでございます。それをどうするかということを数年前から検討をいたしまして、漸次路盤の強化あるいは線路の軌道の取りかえ、あるいはまくら木更換をいままでよりもより頻繁にやるというような努力を重ねておりますけれども、残念ながら状態がよくなる方向にまだ向いておりませんで、やっと悪くなる状態から逃れまして、いま横ばいのような状態で推移をいたしております。  そこで、今朝の新聞にもちょっと出ておりますんですけれども、この十月にダイヤ改正をやります機会に、考え方を根本的に変えまして、相当、列車と列車の間に間合いをとることによって思い切った取りかえを今後数年続けていきたいと。そのためには、いささかこれ大変御迷惑になるのでございますけれども、多少スピードを落とす場合もあり得る、あるいは日によって運休をするという場合もあり得る。そういうことで、お客様にはある意味では御迷惑をかけるわけでございますけれども、しかし、それにしましても、いま余り乗り心地が悪過ぎるということでございますので、それに真剣に取り組むことといたしております。ただ、安全性という点につきましては、絶えずそういう測定車を走らしておりまして、測定結果をにらみ、そして異常値が出ますと、その部分を先に直すということをやっておりますので、これは大丈夫ということで自信を持っております。何とか新幹線が早くできますと列車間合いも確保できますので、在来線の方も整備がしやすくなるわけでございますが、それもなかなか時間がかかっておるような状況から見まして、思い切って在来線の方の路盤強化に力を入れることにいたしておりますので、もうしばらく時間をおかしいただきたいと思うわけでございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 国鉄の問題は、わずかしか時間がございませんから、なかなか申し上げる時間もないのですけれども、過日、盛岡鉄道管理局ですか、みんなで特別増収運動ということで目標を定めて一生懸命努力した結果、五十二年度の目標の収入を得ることができたと、六年ぶりだか七年ぶりかで目標達成したということで、これは、引っ越し荷物は国鉄でやるのだということで的をしぼって一生懸命やったんだと、その結果目標を達成したと、こういうことをちょっと私どもお話を聞いたんです。管理者の方々は、やればやれるというか、自信を得たというようなこともちょっと耳にしたのですが、部門によりますと、国鉄に依存しなきゃならない、そういう部門も非常にあり、またそういう期待というものも非常に強いわけなんで、マイカーといっても、みんながみんな車で歩いているわけじゃ決してないわけです。  そういうことで、国鉄のせっかくの御努力、これは心から願うわけでありますが、それにしましても、仙台を中心にするラッシュというのはすさまじいものでございまして、今日までも増便なり増結なり、こういうものをいろいろお願いもして今日まで来ておるわけですが、これはちょうど朝の時間の非常に混雑した、長距離列車が朝到着するときにぶつかるということで、困難性があるんだということですけれども、常磐線、東北線それぞれの方々の通勤通学、せっかく国鉄で通おうという——もう国道はびっしりで身動きできないということでありますから、そういうことで何とかやっぱり国鉄にという、そういう利用者の気持ちを何らかの形で生かすような努力、これはいたしませんと、だんだんやっぱり国鉄離れというのは出てくるんじゃないか。まあ小さいか大きいかわかりませんが、そういうことを着実に積み上げていくことが大事じゃないかというふうに私は痛感するわけであります。  それと、先ほど地下鉄の話もございましたが、仙台駅も装いを新たにして、今度また新幹線、地下鉄、そういうことで総合交通体系というものが確立されなければならないと思うんですけれども、そういう中で、やはり国鉄に寄ってくる人たちを逃さないような施策というものをひとつ重点的にやってもらいたいと思います。ここ数年の間、この問題についてはいろいろ国会で議論があったろうと思うんですけれども、やはりこういうことについてどういう努力をなさったのかですね、ちょっと心もとない。もう少し何とかできるんじゃないかという感じがするんですけれども、総裁もお聞きになって御存じだと思うんですけれども、どうでしょうか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 大変御激励をいただいたわけでございますが、どうもまだ長い間、列車をふやせばお客さんに乗っていただけるというような状態で今日まで参りましたので、貨物の仕事をしております諸君の態度というようなものも、いまお触れになりましたような「ぜひ引っ越しの荷物は当方へ」というような姿勢というものは、ほんのここ最近職員がそういう気持ちを形にあらわして行動するようになってきたわけでございまして、これも決してまだ全国的にどこの場所でもというところまでいっておりませんので、各職場職場でそういう雰囲気が生まれてくることを極力進めてまいりたいと思っております。  それから、いま仙台の駅のことにお触れになりましたが、現在東北線がらみのところがいろんな意味で、新幹線を引きますことと関連をいたしましてかなり思い切って駅舎等を建て直すということの必要に迫られておりますので、その際、たとえば駅前の広場の整備であるとか、あるいは関連のビル会社のビル施設をつくるというようなことを始めております。これとてまだ必ずしも満足すべき状態ではないわけでございますけれども、こうしたことにつきましても、職員が次第次第にそういうことに関心を持ち、かつ、だんだんなれていくような雰囲気が生まれてまいりましたので、それを大事に育ててまいりたいと思っておるわけでございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 仙台を中心にして、朝夕のラッシュ時の通勤通学のための——国道、車ではとても混雑して国鉄を利用する以外にないという利用者、そういう気持ちの人は相当おるんですが、常磐線、東北線。ところが、ホームが短いとか、途中のいろんなことがありまして、それからダイヤが混んでいて入らぬとか、いろんなことがあるんでしょうけれども、非常にぎゅうぎゅう詰めで通っておる。一本でも、また一両でも二両でも増便できればという地元の強い要望があるものですから、そういうことは当然総裁も御存じになっていらっしゃるんじゃないかなあと思ってお話を聞いたんですけれどもね。そういう利用者がぜひ利用したい——どこでもここでもないんです。限られたところかもしれませんし、またそういうところは、できないなりの困難な状況があるかと思うんですけれども、それを何とか打開する道が少しでもでき、利用者の期待にこたえることができれば、国鉄としても、市民の皆さんの理解も認識もまた変わってくるわけで、できないものはできないということで、いつまでもそのままだとだんだん国鉄離れが激しくなるんじゃないかということを私は申し上げているんです。ぜひひとつ御検討いただきたいと思うんです。  それから、地下鉄のこと、さっきお話もちょっとありましたが、やっぱりこれも大事なことなんですけれども、免許申請をするまでにいろんな手続があるので、運輸省と大蔵省と、また自治省両省の折衝が必要なわけなんですから、そういう見通しがついた段階で免許申請をするということで、さっき何かそんな話がありましたけれども、これは自治体だけでできるわけじゃないので、運輸省を中心といたしましての大蔵、自治両省とのいろんな話し合いが進まなければ、自治体が議会で議決したからといって通るわけじゃないわけですから、そういう機運を早くつくるようにひとつ運輸省で積極的に取り組んでもらいたい、これ一言申し添えておきます。  それから、もう時間になりましたのでこれで終わりますが、最近の日本列島改造を中心といたしましていままでの日本の開発、これはもう確かに工業港とか、また新しい工業地帯を建設するということでどんどん進められてきたわけでありますが、私思うのに、苫小牧東部開発、これはこれなりの意味もあって、それぞれの地域の地域開発というものと結びついて新しいこれからの脚光を浴びた姿でまた進むんだろうと思いますが、とかく新しいものに目が向いて、今日まで大きな役割りを果たしてきたそういう港湾というものがだんだん利用価値がなくなったというのじゃなくて、既存のものについては、それなりの価値を見出していくというか、また新しい道、方途というものを考えていくようにしなければ、新しいもの新しいものとどんどん物事を進めていくような考え方がどんなに危険な考え方であるかということは、われわれは今日までえらい体験しているわけですね。技術がどんどん進みまして、天然の良港と言われたようなそういう港じゃなくて、人工的に大きな港をつくるという、そういう時代になったのかもしれませんが、だからといってもやっぱり既存の港湾の必要性、重要性ということ、立地条件もいろいろあるかもしれませんけれども、それなりの役割りというのはあるだろうと思います。そういう点で新しい港湾ができると、どうしても隣の港湾が衰微、衰退するという、使用価値が全然なくなったわけではないんですけれども、十分に使い得る機能がありながら、それが全然発揮されないでそのまま放置されているということを私は各地でいろんな様子を見て非常に感ずるわけです。極端——極端というか、具体的に言えば苫小牧と室蘭という関係になるかもしれません。また石狩新港ができると、それに伴う小樽港ということになるかもしれませんが、こういうことで、港湾の機能分担とか、新全総とか、そのほかにもいろんなことが、調和ある発展とか何かいろんなことが言われておりますけれども、大臣、これは既存の港湾についても、新しいものに執着するだけじゃなくして、ぜひひとつ既存のものについての今後の発展のあり方、それからまた新しいものとの機能分担、こういうものを十分にひとつ勘案いたしまして配慮をいたしていただきませんと、これは日本列島全体から見まして、いままで相当なお金をかけ、前人が苦労して積み上げてきたものが無に帰することになるのではないかと私は思うんです。どことどこがどうだということを極端には申し上げませんけれども、ぜひひとつ港湾行政そのものについて、これはもう背後地とか臨海工業、いろんなものとの兼ね合い、また地域開発、こういうものとの兼ね合わせもあるので、港湾ということだけで云々はできないかもしれませんけれども、少なくともこの港湾の行政を預かる運輸省として、運輸大臣として、いままでの港の見直しといいますか、総点検といいますか、新しいものと今日までの既存のものとの競合、そういう中でどうこれを生かしていくか、こういうことについても十分なひとつ配慮、点検を要望したいんですけれども、どうでしょう、大臣。

福永健司自由民主党運輸大臣

○国務大臣(福永健司君) いろいろお話がございましたが、古きよきものに対する配意を忘れぬようにしなければならないと存じます。特に港湾についていろいろお話を拝聴いたしました。今後そういう点を考えつつ善処いたしたいと存じます。

大久保喜市運輸省港湾局長

○政府委員(大久保喜市君) ただいま先生から御指摘のありました点、基本的に、ただいま大臣がお答え申し上げましたとおりのことを私ども体しまして、今後とも対処してまいりたいと思っております。  具体的な例といたしまして、北海道の道央地区にたまたま先生も例として挙げられました苫小牧と室蘭、それから石狩新港と小樽と、こういう例がございますが、私どもといたしましては、やはり小樽港はそれなりに長い歴史と伝統を持って、そこに港湾の機能を発揮するいろいろな産業も立地しておりますし、そういうところからいたしますというと、たとえば小樽港をもっと拡張してやるべきであるということも当然のことなんでございますが、何分にも、札幌を中心にしたあの地域の経済活動を支えるには、小樽では土地が十分取れないということで石狩新港をつくり、それぞれの機能分担をして、ともどもに立ち行くようにということで、北海道の開発計画の趣旨を体して対応いたしておる次第でございます。また、苫小牧と室蘭につきましても、やはりこの両者は相当の距離が離れておりまして、また室蘭は小樽港と同様にすでに港湾を中心にして相当の都市が形成されております。やはりその都市の発展のために機能を整備していかなければならない、また、そこも土地がなかなか思うように確保できないということがございますので、私どもは新しい時代にマッチするように、港湾の再開発と申しますか、新しい時代に対応したような機能を付与するような形で港湾整備五カ年計画の中にも小樽港も室蘭港も措置しておる次第でございまして、全国的に見まして、ほかの港につきましてもそれぞれの都市の発展あるいは地域社会の発展に即応したような機能を付与しまして、港湾が隘路化しないように対処してまいりたいと考えておる次第でございますので、よろしくお願いいたします。

吉田忠三郎日本社会党

○主査(吉田忠三郎君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後六時五十分散会      —————・—————

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