地方行政委員会 第12号
- 発言数
- 172 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1978/05/09
会議録
○委員長(金井元彦君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る四月二十八日、竹内潔君及び降矢敬雄君が委員を辞任され、その補欠として金丸三郎君及び園田清充君が選任されました。 また、昨八日、佐藤三吾君が委員を辞任され、その補欠として穐山篤君が選任されました。 —————————————
○委員長(金井元彦君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 道路交通法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本道路公団理事平野和男君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金井元彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(金井元彦君) 道路交通法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。加藤国家公安委員会委員長。
○国務大臣(加藤武徳君) ただいま議題となりました道路交通法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。 この法律案は、最近における道路交通の実情にかんがみ、交通事故を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、及び道路の交通に起因する障害の防止に資するため、身体障害者の通行の保護及び自転車の通行の安全の確保に関する規定を整備し、自動二輪車等の運転者の遵守事項に関する規定を整備し、その他交通方法に関する規定を合理化するとともに、副安全運転管理者の設置等安全運転管理の強化に関する規定を整備し、行政処分制度に関する規定を整備し、その他運転者対策の推進を図ること等の内容でございます。 以下、各項目ごとにその概要を御説明いたします。 第一は、交通事故の防止等を図るための規定の整備であります。 その一は、身体障害者の通行を保護するための規定の整備でありますが、これは、目が見えない者は盲導犬を連れて道路を通行することができることとすること、身体障害者用の車いすが通行している場合において、車両等の運転者はその通行を妨げないようにしなければならないこととすること等をその内容といたしております。 その二は、自転車の通行の安全を確保するための規定の整備でありますが、これは、自転車の定義を設けるほか、自転車の交通方法の特例について新たに節を設けて関係規定を整備すること、自転車は自転車横断帯により道路を横断または通行しなければならないこととし、自転車横断帯を通行している自転車の保護についての規定を整備すること、歩道等を通行することができる自転車の大きさ等を定め、歩道を通行する場合における自転車の通行方法についての規定を整備すること、自転車の運転者は、制動装置または反射器材を備えていない自転車を運転してはならないこととすること等がその内容であります。 その三は、自動二輪車の運転者等の遵守事項に関する規定の整備でありますが、これは、自動二輪車の運転者は所定の乗車用ヘルメットをかぶって運転しなければならないこととすること、原動機付自転車の運転者は所定の乗車用ヘルメットをかぶって運転するように努めなければならないこととすること、自動車等の運転者は二台以上の自動車等を連ねて通行させ、または並進させる場合において共同して、著しく道路における交通の危険を生じさせる行為等をしてはならないこととすること等をその内容といたしております。 その四は、高速自動車国道等における運転者の遵守事項に関する規定の整備でありますが、これは、自動車の運転者は高速自動車国道等において自動車を運転しようとするときは燃料の量、貨物の状態等を点検し、必要な措置を講じなければならないこととすること、故障等によって本線車道等において運転することができなくなったときの措置について規定を整備すること等をその内容といたしております。 第二は、運転者対策の推進を図るための規定の整備であります。 その一は、安全運転管理の強化を図るための規定の整備でありますが、これは、車両等の使用者は運転者等に対し、安全運転に関する事項を遵守させるように努めなければならないこととすること、自動車の使用者は、安全運転管理者の業務を補助させるため副安全運転管理者を選任しなければならないこととすること、公安委員会は、安全運転管理者を選任している自動車の使用者等に対し報告または資料の提出を命ずることができることとするとともに、自動車の使用者等が積載制限違反等の違反行為を下命または容認した場合において運転者がその違反行為をしたときは、当該自動車の使用者に対してその違反に係る自動車の使用の制限を命ずることができることとし、この命令の実施について所要の規定を整備すること等をその内容といたしております。 その二は、運転免許制度に関する規定等の整備でありますが、これは、緊急自動車等の一定の自動車を運転することができる者の資格の制限について規定を整備すること、仮免許の有効期間を三カ月から六カ月に延長すること、運転免許の行政処分を現に受けている者は国際運転免許証で自動車等を運転することができないこととすること等がその内容であります。 その三は、行政処分制度に関する規定の整備でありますが、これは、道路運送車両法第五十八条第一項の規定等に違反した者に対する運転免許の行政処分について規定を整備すること、運転者が交通事故を起こした場合において警察署長が運転免許の仮停止等の処分を行うことができる事項について規定を整備すること等がその内容であります。 その四は、副安全運転管理者に対する講習及び公安委員会の行う車両等の運転者に対する講習に関する規定の整備であります。 その五は、運転免許試験手数料等についてその限度額を引き上げることとすることであります。 その六は、罰則及び交通反則通告制度に関する規定の整備でありますが、これは、麻薬等の影響により正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転した者に対する罰則を引き上げるとともに、その運転者を非反則者とすること、高速自動車国道等における自動二輪車の二人乗り行為を反則行為とすること等をその内容といたしております。 なお、この法律は、改正点が多く改正内容の周知徹底等に相当の日数を要するものと考えられますので、昭和五十三年十二月一日から施行することとしております。ただ、緊急自動車等一定の自動車を運転することができる者の資格の制限に関する規定は、昭和五十四年四月一日から施行することといたしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛同を賜らんことをお願いいたす次第であります。
○委員長(金井元彦君) 次に補足説明を聴取いたします。浅沼警察庁長官。
○政府委員(浅沼清太郎君) 道路交通法の一部を改正する法律案につきましてその要点を補足して御説明いたします。 第一は交通事故の防止等を図るための規定の整備についてであります。 その一は、身体障害者の通行を保護するための規定の整備についてであります。 身体障害者が安心して通行できるようにするため、この法律案におきましては、目が見えない者が盲導犬を連れて道路を通行することができるようにするほか、身体障害者用の車いすが通行しているとき、また目が見えない者が盲導犬を連れて通行しているときは、車両等は一時停止または徐行してその通行を妨げないようにしなければならないことを新たに規定することとしております。 その二は、自転車の通行の安全を確保するための規定の整備についてであります。 まず、新たに自転車の定義に関する規定を設けるとともに、自転車の交通方法の特例について節を設けることにより、自転車に関する規定の体系化を図ることとしております。 次に、新たに自転車横断帯に関する規定を設け、自転車は道路を横断し、または交差点を通行しようとする場合において、付近に自転車横断帯があるときは、自転車横断帯によって横断または通行しなければならないこととしております。 次に、現行法におきましては、二輪の自転車以外の自転車は、歩道等を通行することができないとされておりますのを、三輪の自転車についても同様の措置を認めるとともに、他方歩道を通行することのできる自転車は普通自転車と称することとし、新たに車体の大きさ等について制限を加えることとしております。 また、従来歩道を通行する場合の自転車の通行区分等が定められていなかったこと等にかんがみまして、新たに、普通自転車は歩道の中央から車道寄りの部分を徐行しなければならず、また、歩行者の通行を妨げることとなるときは一時停止しなければならないこととしております。 その三は、自動二輪車の運転者等の遵守事項に関する規定の整備についてであります。 まず、現行法におきましては、一定の道路の区間においてのみ、自動二輪車の運転者及び同乗者の乗車用ヘルメットの着用義務が課せられておりますのを、すべての道路においてこの義務を課すこととし、また、原動機付自転車の運転者に対しても、乗車用ヘルメットの着用の努力義務を課すこととしております。 次に、暴走族についてでありますが、取り締まりの強化等各種施策の推進にもかかわらず、暴走族による不法行為事案が多発していることは御承知のとおりであります。そこで、二人以上の自動車等の運転者が二台以上の自動車等を連ねて通行させる場合等において、共同して、著しく道路における交通の危険を生じさせる行為等をしてはならないこととして、暴走族の不法行為を排除しようとするものであります。 その四は、高速自動車国道または自動車専用道路における自動車の運転者の遵守事項に関する規定の整備についてであります。 まず、新たに、高速自動車国道等において自動車を運転しようとする者に対し、燃料の量、貨物の積載の状態等についての点検義務等を課すこととし、この義務に違反して燃料の不足等により本線車道等において自動車を運転することができなくなったとき、または貨物を転落させたとき等には処罰することができることとしております。 また、故障その他の理由により本線車道等において運転することができなくなった場合において、自動車が停止していることを一定の方法により明瞭に表示しなければならないこととしております。 その五は、違法駐車車両の移動等に要する費用の徴収限度額の引き上げ等についてでありますが、移動等に係るものについては五千円から一万円に引き上げ、保管に係るものについては一日当たり三千円から一時間当たり五百円に改めようとするものであります。 第二は、運転者対策の推進を図るための規定の整備についてであります。 その一は、安全運転管理の強化を図るための規定の整備についてであります。運転免許取得者の増加に伴い、安全運転管理の役割りがますます大きくなっていることにかんがみ、この法律案においては、まず、車両等の使用者は運転者に対し安全運転に関する事項を遵守させるように努めるとともに、安全運転管理者の業務を補助させるため副安全運転管理者を選任しなければならないこととし、その他、安全運転管理者等の解任理由等について規定を整備することとしております。 次に、新たに、自動車の使用者等が運転者に対して最高速度違反等の違反行為を下命または容認してはならないこととし、また、自動車の使用者等が積載制限違反等の違反行為を下命または容認し、それによって運転者がその違反行為をした場合において、公安委員会は、六カ月を超えない範囲内でその違反に係る自動車の使用の制限をすることができることとしております。 その二は、運転免許制度に関する規定の整備についてであります。 まず、一定の自動車の運転者は、その自動車の種類に応じ、免許を受けていた期間が一定の年数に達していなければその自動車を運転することができないこととしておりますが、当面、緊急自動車をその対象といたしたいと考えております。 次に、現行法においては、国際運転免許証を所持している者は、運転免許の行政処分を受けている場合であっても、本邦で一年間自動車を運転することができることとなっておりますが、これを禁止することとしております。 その三は、行政処分制度に関する規定の整備についてであります。 まず、いわゆる無車検もしくは無保険の自動車等を運転したとき、または道路を車庫として使用し、もしくは長時間自動車を道路に駐車させたときは、運転免許の行政処分ができることとしております。 次に、麻薬、覚せい剤等の影響により正常な運転ができない状態で自動車等を運転した場合は、負傷に係る交通事故を起こしたときにおいても、運転免許の仮停止ができることとするほか、無免許運転または無資格運転をした場合において交通事故を起こしたときの運転免許の仮停止等についても同様の規定の整備をすることとしております。 その四は、公安委員会の行う講習に関する規定の整備についてでありますが、公安委員会は、副安全運転管理者に対する講習を行うほか、車両の運転に関する技能及び知識の向上を図るための講習を行うように努めなければならないこととしようとするものであります。 その五は、運転免許試験手数料等の限度額の引き上げについてでありますが、運転免許試験手数料については千五百円から三千円に、講習手数料については五百円から千円に、それぞれ引き上げようとするものであります。 その六は、罰則及び交通反則通告制度に関する規定の整備についてであります。 麻薬、覚せい剤等の影響により正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転する事案が増大しております。その道路交通に与える危険性は高く、酒酔い運転と何ら変わるところはありませんので、麻薬等の影響による無謀運転の罰則の懲役刑の長期を六月から二年に引き上げ酒酔い運転の罰則の懲役刑の長期と同一にしようとするものであります。その他、反則者及び反則行為の範囲について必要な規定の整備をすることとしております。 以上が道路交通法の一部を改正する法律案の主要な内容であります。何とぞよろしく御審議をお願いいたします。
○委員長(金井元彦君) それではこれより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○穐山篤君 最初に、法律の関係についてお伺いするわけですが、去年の秋、試案ないしはその要綱を発表されましたね。私どももある意味では専門的に勉強もさしていただきましたし、それから皆さんの方も関係方面にいろんな意見を聞かれたと思うんです。その結果、私の承知する限りでは、当初案と多少違った改正案になってきたというふうに思うわけですが、そのことについて、なぜ当初案といささか変更したのかという問題と同時に、関係方面からいろんな御意見を伺ったと思うわけですが、その中で特徴的な意見も数々あったというふうに私ども承知しております。最初その点についてお伺いします。
○説明員(鈴木良一君) お答えいたします。 昨年の十二月に交通局試案という形で発表いたしまして、これに対します御意見、御要望というものに対しまして国民各層から御意見を聴取したわけでございます。そこで、そこに寄せられました種々の御意見を慎重に検討いたしまして、必要な事項につきましては盛り込みまして、また一部外したものもございます。 まず、いろいろの御意見が述べられた中で、特に改正案に取り入れましたものといたしましては、自転車につきまして大変夜間の事故が多い。しかも反射器材等がなくて、そういう形で被害に遭うということが多いということで、ひとつ自転車の反射器材の備えつけというものを図ったらどうだ、こういう御意見がございまして、こういうものを特に取り入れたわけでございます。 それから見送りましたもの、あるいはさらに検討をしようというふうなものにつきましては、一つは、身体障害者の車を保護するために標識をつくりまして、その表示した車につきましての保護を図ったらどうかと、こういうふうな形の提案をしたわけでございますけれども、身体障害者の皆様方の御意見では、これはもうすでにそういうふうな技術を十分認定されて免許を与えられているものだから、そういうものについて特別の措置は余り必要でないと、こういう御意見がございまして、この点を外しております。 それから自転車の関係につきましては、最初方向指示器というものを備えつけたらどうだろうか、こういうことで考えておったわけでございますけれども、方向指示器につきましてはなかなかまだ技術的に開発されてない面もございますし、価格の点の問題もございますし、そういうふうな問題から、もう少しさらに検討をいたしたいという形で見送っております。 それからヘルメットの着用義務に対しまして、今度はかぶる道路の範囲を、いままでの政令で定める区間からすべての道路に広げて、かつ罰則の点はどうだろうかということで御意見をいろいろ伺ったわけですが、これはやはりつけるべきではないだろうというふうな形でこの罰則の点も見送っております。 それから大型自動車、特に大変大きな、たとえば長さ十二メートルとか、あるいは幅二・五メートルとかというふうな大きな車につきまして、やはりそれが安全上あるいは公害上問題になるということで、その車に対します一定の条件等を付せられるような形を考えたらどうだろうかということで御提案したわけでございますが、この点につきましては手続上の問題その他もございますし、そういう問題でもう少し詰めてみたいということで見送っておるわけでございます。 それから暴走族の関係で、ミュージックホーンというふうなものを鳴らしてはならないという形で規定をしておったわけでございますけれども、最初は試案に盛り込んだわけでございますが、この点につきましては運輸省といろいろ協議いたしました結果、運輸省の車両の保安基準で手当てをする、こういうお話でございますので、そちらの方が適当でもございますし、そちらの方で手当てをしていただくということで、こちらの方には入れてない。このようなものが主なものでございます。
○穐山篤君 さて、警察白書にも明らかになっていますが、二百二十七ページです、これは私は交通安全対策特別委員会でもちょっと申し上げたことがあるわけですが、このアンケート調査の結果、車社会としては非常に相矛盾した答えが出ているわけですね。御案内のとおり、歩行者側から見た運転者の態度というのが一面調査をされています。またその反対に運転者側から見た歩行者あるいは他の運転者の態度というものが出ているわけですが、自分が車を運転をしている立場から見ると、第三者、対向する者は余りよく見えない、こういう結果が統計の上から明らかにされているわけです。これはやや不思議な私は現象だと思うんです。まあかつて交通取締法という性格のときには、車両もある一定限られていたわけです。しかし現在はまあ人口の約三分の一、三千四百万人が免許証を持っているし、車は三千一百万台の台数持っているわけですから、ある意味で言えば車の社会である。車がなければ社会は成り立っていかない。そういう車社会であることは間違いない。それが基盤になっているということを基礎に考えてみますと、この調査結果というのは非常に相矛盾をしている。言いかえてみれば、まだ車社会が定着をしていないということをこれは証明しているのではないかというふうに思うわけであります。 そこで、次に質問をするわけですが、いままでの道交法の改正と今回の改正を含めてみると、ほとんどありとあらゆる分野について問題が指摘をされておりまして、大部分が取り締まりの対象になっている、なっていないものもありますけれども、なっているというふうに数字の上から判断がされるわけです。車社会でありながら、これほど取り締まりをしなければならないというのは、非常に私は矛盾をした車社会ではないかというふうに思うわけですが、この現状から見て、今回の法律改正に当たってその基本的な分野をどういうふうに押さえられて総合的に提案をされているのか。その点明らかにしていただきたい。
○政府委員(杉原正君) 先ほどの御指摘は私どもも全く同感で、同じような立場で今度の法改正の作業をやったつもりでございます。まあ、御指摘ありましたように、ドライバーの数が三千七百五十万がただいま現在でございます。大体国民の十六歳以上が適齢年齢でございますから、二・三人に一人が適齢人口当たりでは免許を持っている。特に二十から五十代、六十歳未満の年齢層を男性について見ますと、四人に三人が免許を、いわゆるドライバーであるということ。しかも、免許を取る人が年間百八十万から二百万に達しておるわけでございます。実際の最近の若い人の免許取得状況を見ますと、十六歳になるともう急いで二輪を取る、十八になるのを待って普通を取るというふうな状況でございます。そういう意味で国民皆免許時代の到来と、こう言ってもいいと思います。先ほどお話がありましたように、道路交通取締法などで当時考えておりました時代は、一握りのドライバー対歩行者という、あるいは自転車乗り歩行者対ドライバーというのが対立するような概念の中で物事が処理をされてきたという一時代があったと思いますが、これからはやはり歩行者、自転者、ドライバーというものがやっぱり調和をしながら車社会というものを形成をしていくという時代になる。 そこで、この車社会の中で歩行者、自転車というものでございますが、現在学校のいろんな教育体系あるいは社会教育体系等を見ましても、何といいますか、自動車というのは危ないものだという形の教育はありますけれども、十六になれば自動的にドライバーになるという、そういう社会のシステムの中で物事を考えるとしますと、子供の成長過程に応じて機械のメカという、たとえば手を挙げて渡るということは教えてありますが、だんだん高学年になれば車の制動距離というものはこういうものだから、ここで手を挙げなければ車はとまれないんだというふうなことを徐々に教えていく、あるいはメカを教えていくという過程の中で十六歳を迎えるというふうな形というものを、もっと社会の仕組みの中に考えていかなきゃいかぬだろうというふうなことを非常に痛感をいたすわけでございます それから、他方ドライバーそのものにしましても、従来ドライバーというのは、どちらかといいますと、運転が上手下手ということがかなり免許のあるいは行政処分とかというふうなことで担保するときの要素でありましたけれども、やはりそれも非常に大事な要素ではございますが、同時に、ドライバーが車を保有し、使用することの社会的な責任というものをじっくり考えなきゃならない時代になったんじゃなかろうか。たとえば免許は持ちましても無保険、無車検の車を運転するドライバーあるいは車を買っても保管場所を持たないで放置をしているドライバー、こういう形になりますと、これは運転が上手下手とは別に、ドライバーとしての本当の社会的な責任を果たしたことにはならないという感じを非常に現場的に強くいたすわけでございます。また同時に、これだけのドライバーになりますと、これの安全管理というふうなものにつきましては、いま車を持たない企業はないわけでございますが、こういった企業の安全運転管理についての社会的な責任というふうなものを十分に考えながら、相まって車社会をつくり上げていくという配慮が必要ではなかろうかということを痛感し、この法案をそういう形で考えてみたわけでございます。
○穐山篤君 まあ車社会ですから、車と人間の調和を図ると、あるいは共存をするということが当然だと思うのですが、現実はそうなっていない。したがって、勢いこの道交法というのが、一面では指導性を持ちながら、一面では取り締まりがますます強化をされる、またある分野では相当強化をされるというふうに、この法律の体系が変化しつつあるような気がするわけです。私は余りこういう傾向については賛成いたしかねますけれども、逐次問題を前に進めていきたいというふうに思います。 今度の法律改正の中で特徴的に言われておりますのは、暴走族、六十八条の関係だというふうに思います。最近、取り締まりの強化あるいは教育指導ということもありまして、部分的にはなくなりました。あるいはシーズンに非常に多くなるという例があるわけですが、本来この暴走族の指導あるいは具体的な取り締まりというのは、あえてこの六十八条を設定をしなくとも、現在の道交法のそれぞれの条項の中で抑えようと思えば抑えられるものではないかというふうに思います。御案内のとおり、いまは別表の反則金なり点数制というものも現実にあるわけでありまして、あえてこの集団的な摘発といいますか、取り締まりあるいは検挙というやり方というのは、道交法の性格から考えてみて適切ではないというふうに思うわけです。現状で私は十分だと考えるわけですが、あえてまとめて一本というふうな形に今回は法律の性格を変えてきたのは、具体的にどういう理由があるのですか。
○政府委員(杉原正君) この暴走族につきましても、現在、毎土日、全国で約一万人の警察官を動員をしてこれに対応し、一般の人に対する被害、危害の防止を図っている現状でございます。この暴走族に対しましても、現在、もうすでに道路交通法のいろんな規定を最大限に活用し、あるいは刑法その他の特別法の適用も十分やりながらやってきておりますが、道路交通法そのものというのは、御案内のように、すべて個々のドライバーの個々の違反を考えておるわけでございます。集団で走行することの一番の問題といいますのは、これは御案内のとおりでございますが、集団で道路を走る、しかも相互に意思がはっきりして、しかも目的地がわからないというふうな場合には、その集団の帰属意識の方が非常に強く働きまして、いわゆる道路沿いのいろんな状況の判断とか、あるいは道路交通法を守るという遵法精神というのは非常に低下をするのが一般の集団走行でのケースでございまして、前のグループの一人が信号無視をしていきますと、それを追っかけていきませんと、自分はどこへ行っていいかわからなくなるということで、また自分も信号無視をしていくというふうに働くということが一般的に言えると思います。 具体的なその例で申し上げますと、よく中央線を越えまして右側にはみ出して、こういうジグザグで行きます。そうしますと、右側にある瞬間に出た場合には、それは違反になるからすぐそれは中に入ってしまう、中へ入っている間は別に道路交通法としては何の問題もない。それがまたすぐこう出る、その出た部分、出た部分だけについてはございますけれども、問題は集団としてこういう走り方をどうするか、それによって実は現場的には渦巻き行進などをやって中に人を閉じ込めてこうやります。これの人は大変な交通の危険を招来する。それから信号機のある交差点で、グループの一員が——赤信号ですから隣は青信号になっておりますが、青信号を断って、青信号で入ってこようとする車をとめて、全員を赤信号で通すわけであります。そうしますと、青信号で通ろうとする人は全然通れないというふうな形になりますと、やはりこれは一つの集団の行為として、しかも集団が悪いというのではなくて、そういう一つの形態をとることで、しかも共同意思というものがあって、二台以上の車でこういうことをしてやろうという初めから意思があって、右側にはみ出た人と、まともに走っている人とが、共同意思でこういう行為で人様に迷惑をかけようということを通常確認できるケースが大半でございます。 そこで、共同意思のもとで他人に著しい交通の危険を招来さす行為あるいは他人に著しい迷惑をかける行為を共同意思でやろうということの立証を当然必要といたしますけれども、そういうものについてこの規定で処理をすることが当面緊急に必要であるというふうに考えております。
○穐山篤君 現実的には、私も何回か見ておりますので、だれが見てもいわゆるこれは暴走族だというのはわかりますね。しかし、付和雷同してその後集団にくっついていっているというのも間々見るわけですね。これは、たとえば過去幾つかの例があるし、あるいは法廷にもかかっているデモなんかの問題にもやや共通する部分が残るわけです。ですから、こういう目的地が明確でないというのもどうかと思いますけれども、共同の意思で、集団で行うということはやめようじゃないかという提案はいいし、またそういう指導をしなければならないと思いますけれども、これが成立をして適用をいたしますと、現場現場によっては大変な問題が起きる可能性を持っているわけですね。それはいま一例で挙げました暴走族の後に付和雷同組でおもしろいからついていく。これはほかにも例があるわけですね。卑近な例ですけれども、よく商店街で宣伝をやりますね、チンドン屋というのがあるわけです。これも集団でジグザグでやっているわけです。子供がそれにつられて歩いているという例はたくさんあるわけです。これは車というふうに言っているから、チンドン屋とは違いますけれども、たとえば選挙の際によく終盤になりますと五、六台あるいは七、八台連ねて、まあ私どもには金がないからそういうことはできませんけれども、やっている政党がよくあるわけですけれども、ああいうものについても現場の判断によっては取り締まりの対象になるという可能性もあるわけですね。具体的に一つずつ、じゃあ言った方がいいと思います。 選挙の際における選挙車を先頭にして、後いろいろな車がジグザグコースをとりながら、とにかく先頭の車に後はついていく。先頭の者だけが行き先地を知っておって、後ろの車はわからないことが間々多いわけですね。これも現場の責任者の判断によると六十八条の適用になるという心配があるわけです。どこでその区分けをするかというのは非常にむずかしいと思うのです。まず宣伝車からひとつ。
○政府委員(杉原正君) 実はこの六十八条の規定が正当な選挙活動であるとか、あるいは労働活動というものにこれが下手をして乱用されるような余地が少しでもあったらかなわぬということで、いろいろな選挙とかデモのケースもありますが、いろいろなものを想定をしてみまして、それらにいささかたりとも適用があっては困るということで、この構成要件については非常な私どもも慎重な配慮をしたつもりでございます。 先ほどの選挙活動の問題でございますが、これは公選法に気勢を上げる行為とかなんとかというのがありますが、これの問題は道交の問題とはまた別のことでございますが、まず、構成員ではあるけれども連ねて走ったり並進して走ったりするというのは、そのこと自身の行為は全然道交法ではいわゆる罰則の対象とは考えておりませんで、たとえば前の車と後ろの車が共同して二台で、後からきた車なら後からきた車にこういうことをしてやろうという、そういう危険な行為をしてやろうという意思の確認がとれませんと適用ができない、いわゆる法文の構成要件になっております。したがいまして、選挙のときに共同意思で他人に危険を及ぼしてやろうとか、迷惑をかけてやろうとかというふうな意思というものは考えられないし、またそういうふうな行為をやったことについて他人がどのように迷惑を受けたか、危険であったかということもあわせて立証しなきゃいけませんので、選挙のときにいろいろ言うて走られるというふうなことについて迷惑とか危険だとかというようなのは通常だれも考えない、あたりまえのことになっておるわけでございまして、そういう選挙活動のものについて、この規定が適用されるというのはいささかも考えておりませんし、また適用すべきものではないということで、強く第一線の指導をしていくのは当然のことだというふうに思っております。
○穐山篤君 私とあなたの関係で言えばごく常識論で処置をすることになりますね。しかし、法律というのは全国的に適用するわけですから、われわれが考えておってもあんなことが事件になったのかということが、後ほども申し上げますけれども事例としてあるわけです。選挙車の連呼とか、それから自動車パレード、自動車デモ、通常これは行われることですね。あるいはこれも都内でもよく見るわけですが、観光バスを連ねる、これは法律上からいえば危険を生じさせるかどうかという判断にまたなるだろうと思う。迷惑という点で言えば、アンケート調査の上でも明らかなとおり全く迷惑ですね。歩いている人の立場から言えば大型のバスが並列で十台も走られたんではとてもたまらない、迷惑だ。しかし、危険を及ぼしているかどうかという判断になるだろうと思いますが、観光バスだとかあるいは商店街の宣伝であるとか、それからすでに公安委員会なり警察庁も御案内のとおり労働組合がトラックを連ねていわゆる安全輸送のパレードを行う、それから特に安全輸送のパレードが高速道路上で過去二、三回行った経験があるわけです。いままでは問題になりませんでしたけれども、しかしこれも客観的に言えば多少問題なしとしないというふうに、法律の上から解釈が拡大される危険性があるわけです。予想される事例というのは、大体こんなものが典型的なものだろうと思いますけれども、いま申し上げた事例が今回の六十八条とはいささかも関係ないというふうにきちっと断言してよろしゅうございますか。
○政府委員(杉原正君) 共同意思の関係から、またこの構成要件から、先ほどの例示に挙げられましたケースにつきましては、いささかもこれは適用されるという余地がないというふうに考えております。
○穐山篤君 そうしますと、いわゆる暴走族に限るというふうに明確にされたと理解していいわけですね。 さて、この暴走族の問題ですけれども、基本的には私はこの前テレビを、暴走族の取り締まりを公安委員会なり、あるいは自治会なり学校の校長さんなんかを見学をさして、それをテレビに映したのをよく見ておったわけですが、ほとんど暴走族の若い青年が自分の学校の校長を問題にしない。校長という名前なんか一人も呼んでいませんでしたね。このやろうとか、どこのおやじだとかっていうふうに、まああれは特別に悪質なものじゃないかというふうに思うわけです。しかし、全国歩いてみますと、ごくまじめな青年が二台、四台、五台車を連ねて行進をしているのがあります。これはあるものをキャンペーンをする、あるいは交通安全でもいいです。あるいは自然を守ろう、こういうふうに一定の目標というものを明示をして、いわゆる目的地を明らかにしながらある程度の、これはまあ若い人たちですから、スピードも上がると思いますけれども、赤の信号ではとまる、青では進行する。そういう節度を持った若い人たちのバイクの行進というものについてまで、これは適用を及ぼさない、あるいはその基準をどこに置くかということになると、やや紛らわしい部分がないとも言えないわけです。先ほど抽象的に言われたことだけでは現実的に適用というのは非常にむずかしいと思いますが、いま私が先ほど選挙の車を初めとして具体的に出しましたのは、ある程度大人の分野ですけれども、青少年の分野でほぼ同じような行動が行われているということもよく目にするわけですね。ここの区分けを具体的にどういう基準、判断をとるわけですか。
○政府委員(杉原正君) 一つには、共同意思ということの前提になっておりますのは、いろんな何々グループ、何々グループという、いわゆるこれはマスコミで使っております暴走族というものの構成員ということが一般的でございまして、そういう善良な人が友だち同士であるレクリエーションとか、あるいは交通安全キャンペーンとかで車を連ねても全くその様相を異にしておりまして、私どもここで共同意思と言うておりますのは、あすの晩集まってこういう騒ぎをしてやろう、こういう走り方をしてやろうという、事前とか、あるいは現場でそういう意思というものが確認されて初めて、その意思と行為が具体的にあって、初めてこれの適用があるものでございまして、そういう善良な若い人たちの青少年グループのラリーその他の問題というものとは全く次元も適用の場も異にしているものであるというふうに思います。現場的にはこれは十分に峻別ができるものであるというふうに考えております。
○穐山篤君 具体的な適用で間違いがないようにひとつしていただきたいと思うんです。 それから次は、この法案全体の精神にかかわる問題でありますが、一部、麻薬、覚せい剤などの問題につきましては、今度新しい規制を行いましたし、また罰則につきましても格上げをしたといいますか、格づけをされたわけですが、さて、そこで私が問題にしたいと思いますのは、道交法と反則金点数制というものは不離一体のものだというふうに思います。その中で、冒頭私も申し上げましたけれども、車社会でありながら、共存共栄をしなければならないのだけれども、常に反則金点数制あるいは罰則というものが強化の方向にいっている。これは余り感心したことじゃないわけなんですが、現実的にそう見ざるを得ない。そこで、点数制について政令で決めることだ。ですから理屈から言いますと、その必要がありさえすれば年度の途中でも年度の当初でも、あるいは特別な事情を反映して、いつでも政令の改正ができる。こういう理屈に実際なっているわけですね。しかし、車を持つ者あるいは運転をする者、あるいは歩行者でもそうでありますが、まじめに道交法を考え、あるいは反則金点数制を考えてみた場合に、これは本来本法並みの性格のものである。政令だとか省令で別に決めてはおりますけれども、本来車社会の性格から考えてみれば不離一体のものであって、本法の性格を持った点数制ではないか。その点数制によって車を運転することができなくなりますし、あるいはまた制限を受けることになるわけですね。本来私どもの気持ちからいえば、反則金点数制というのは、できるだけ低目にしなければならないというふうに思いますけれども、現実的な処理とすれば、冒頭申し上げましたような精神からいってみて、この際きちんとしなければならない。そういう意味で政令、省令でなくて、本法としての扱いに改正する考え方があるかどうかということを冒頭お伺いしておきます。
○政府委員(杉原正君) 反則金につきましての基本的な考え方から申し上げますと、まず、反則金の限度額というものが、それぞれ法律で決められておりまして、この反則の種別に応じた具体的な金額は政令で定めるということになっておりますが、やはり具体的な違反行為の科刑の状況、それから経済状況、そういうものに応じた抑止力、それがどういう抑止力になるのかというふうな点を基準にして額を定めていくということが妥当であるというふうに考えているわけでございます。また点数を付することができます行為につきましても、基本的には法律で規定をされておるわけでございまして、この違反行為に対する点数制につきましては、基本的には道路交通法そのものに罰則がございます。この罰則の軽重、その行為の危険性、そういうものを勘案して定められておりますので、御趣旨の点は一体になって、こう生かされているものだというふうに基本的に認識をいたしておるわけでございます。
○穐山篤君 考え方はわかりましたが、さてそこで仄聞するところによりますと、今回この法律が通った暁には、すぐかどうかはわかりませんけれども、政令の内容を変える、あるいは引き上げるというふうにも伺っているわけですが、それはどういう考え方で、あるいはどういうところを特徴的に検討されているのか、明らかにしてください。
○政府委員(杉原正君) 基本的にいまの政令の点数というものを引き上げをするということは、原則的に考えておりません。特に、いわゆる罰則の面でも軽微なものについての点数というものは現状どおりにしていきたいというふうに思っております。ただ、今度新しく罰則がつくものを、いまの点数との並びでそれをどう考えるかというのは当然ございます。 それからもう一つ、これとは別に考えておりますのは、従来麻薬、覚せい剤によります例の危険な運転行為というものが従来非常に低かったんですが、今度それを酔っぱらいと同じようにしようということでございますが、したがってそれについては罰則も酔っぱらいと同じように高くなるということでございますが、点数制度全体をこの際引き上げるということは、基本的に全く考えていないわけでありますし、いまの点数制度は基本的に運用としてはよろしいんではなかろうかというふうに考えております。
○穐山篤君 それに関連をするわけですが、最近の事故の傾向を調べてみましても、夜間におきます事故の件数というのはふえているというのは非常に残念ですけれども、これには理由があってふえていると思うわけですね。理由がなくふえているわけじゃないというふうに思うわけです。たとえば都内の場合でも一時、交通安全の立場から五十キロを四十キロに経済速度あるいは制限速度というふうに行った。また最近は五十キロに上げたわけですね。ところが夜間、私らも具体的に経験があるわけですけれども、国道で深夜ほとんど人が出ていない、そういうところに四十キロあるいは五十キロで抑えておくということが、逆にある意味で言えば事故を誘発する裏の関係になっていることも間違いないわけですね。ですから専門的に研究してもらって結構なんですけれども、かつてあったように昼間帯の制限速度キロと、夜間における制限速度キロを変えるということも道路の種別によってはあってもいいのではないか、そうしないと、機械的に制限をするだけでは能のないことではないか、そういうふうに時宜に適した措置をとることによって、かえって事故を少なくするということも過去実験の結果あったわけですが、そういう点についてはいかがですか。
○政府委員(杉原正君) 夜間の交通事故、特に重大事故を見てみますと、やはりスピードの夜間の出し過ぎ、それから酔っぱらい運転、この二つが非常に夜間事故の象徴的なものでございます。したがいまして、スピードと酔っぱらいを禁止しているということとのうらはらでございますが、昼間の事故率に比べて夜間の事故率、死亡、重傷事故に結びつく事故率というのは非常に高い、数倍になるわけでございます。そういう意味で夜間どうしていくのかという、道路の照明とかいろんな問題も当然ございますが、基本的にいますぐ夜間のスピードの規制を上げれば事故が防止できるかということにはすぐには結びつかないと思います。ただ、先ほど御指摘のように、昼間も夜も同じ交通の頭を抑えているということが、実態に合わない道路がかなり散見されるということも事実でございます。これはやはり道路交通の状況に応じて時間的に可変標識などを導入をして処理をしていくということも、道路の整備等とあわせて逐次これから考えていかなければならない大きな課題であるということは十分に認識いたしております。
○穐山篤君 さて、法案の中に含まれております過積の問題について一定の前進したことは私は評価をしていいと思うんです。私とも——私どもと言っちゃ語弊がありますが、かつて私が所属しておりました団体が昨年の暮れ自主的に実態調査を行いまして、御案内のとおり報告も公安委員会なり警察庁の方に届けられていると思うんですが、この過積みの問題については、運転者がみずから望んで過積をしているパーセントと、それから事業主、使用者あるいは荷主から下命されてやっているものと比較をしますと、事業主なり使用者なりあるいは荷主から下命されている事例の方がわりあいに多いわけですね。それから高度成長のときは別でありましたが、最近の傾向として青ナンバーと白ナンバーのトラックの過積について、これも実態調査をいたしました。で、残念ながら私どもの調査によりますと、青ナンバーの方が過積が多かった。これは単に道路交通の事情というだけでなくして、会社の経営の問題だとか、あるいは対抗する会社との競争関係だとか、あるいは料金のダンピングの問題だとか、いろんなことが総合してそういう結論が出た。余りいいことではないと思うんですよ。しかし、最終的に今回の法案は使用者などにその責任を強く求める、これは当然だと思うんです。 しかし、今回のこの法律の中にも見逃している点があるわけですね。一定の基準を設けて、特に悪いやつについては車の使用を制限するというふうにしているわけです。従来皆さん方と私どもとの間において、過積の常習犯については特にこらしめる、懲罰をくれるという、そういうことで指導されてきたわけですが、今回、一定の基準というものも不明なままに、特に気になりますことは、交通安全上特に危ないと思われる会社なりあるいは車を持っている企業あるいは団体というものについて規制を加えると、こうなっているわけですが、そうでなければ過積の常習犯であったにしてみても、これは見逃しをするんではないかという心配も一面ではこの法律案の中には出ているわけです。その一定の基準、判断というものはどこに求めていくのか、お伺いします。
○政府委員(杉原正君) これ基本的には一つの行政処分でございますので、いまのドライバーに対して行われています行政処分と考え方としては同じようなものが基準としてつくられるというふうに考えるべきものであろうというふうに思っております。で、いまの運転者につきましても過去の違反歴、それから当該行為というふうなもの、それからまた、それがその違反行為によって起こした事故によって人が死傷したかどうかというふうなこと、そういう個要素を全部盛り込んで体系化しておるわけでございますが、そういう点からいま考えております基準につきまして、これを過積みについて申し上げますと、たとえば下命容認に係る当該過積によって人身事故を起こしたような場合、これはそれだけでやはり使用禁止という措置をとらなければいかぬだろう。それからその他の場合、違反だけの場合でございますが、その場合には下命容認を過去やってきた違反歴、またその自動車の使用禁止に係る行政処分歴というふうなものを考慮して考えていきたいというふうに考えております。 で、行政処分の日数につきましては、事故あるいは違反の内容及び程度によりまして、最低十日から百八十日までの処分をするということでございますが、この辺の基準につきましては、当委員会等の御意見を十分また聴取をした上でいいものに仕上げていきたいというふうに考えております。
○穐山篤君 この過労だとか、あるいは過積みの運転というのは古くて新しい問題、これは単なる委員会だけで審議をしたから事が解決するというものではないと思いますので、いずれ理事会を通しまして、十分関係の団体なり運転者の意見を聞いて、どうしたならば過積みなり過労運転ができるだけ少なくすることが可能かどうか、これは挙げて努力すべき問題だと思いますので、別途ひとつ御努力をいただきたいと思うんです。
○志苫裕君 ちょっと関連ですが、いまの七十五条の第二項の「政令で定める基準」、それの要綱のようなもの、案でもいいんですが、出せますか、審議中に。皆さん考えているものだけでもいいですよ、十一日の審議がありますから。
○説明員(鈴木良一君) ただいま局長から御説明申しましたとおりの考え方で作業を進めておりまして、この過積みのほかにここに書いてありますのは速度の問題あるいは無免許、酒酔いの問題その他いろいろのものがあるわけでございまして、そういうものを含めまして現在考えておる作業中のものでございまして、基準の案みたいなものはまだ成案を得ておりませんが、考え方につきましてお出しできるんじゃないかという考え方を持っております。
○志苫裕君 要するに、考え方は要綱のような形で個条書きでいいですから出してください、非常に大事な点ですから。
○説明員(鈴木良一君) かしこまりました。
○穐山篤君 いまの点はぜひそういうふうにお願いします。 それから、かねがね私どもも要求をしておりました高速道路上の問題で、今回提案をされたことについては一定の評価をしたいと思うんです。摩耗タイヤあるいはガス欠、過積み、さらには荷崩れというものがありありとわかりながら、高速道路に乗っかってやっているわけですね。私どもが調べたときでも、段ボールが三つも四つも東名高速に落ちていたという事例がたくさんあって、非常に危険です。ところが、法律としてはそういうふうに運転者に対して義務づけをしております。しかし、これをチェックする機能が全くこの法律の中には整備をされていないわけですね。明らかに摩耗タイヤである、これほど雨の降っている中であのタイヤでは危ないということがわかってもだれも注意ができない。それから、途中でガス欠で幾つか車がとまってますね。そんなものは本来ならば運転者のマナーの問題なんですけれども、現実にはその問題もある。それをだれが実際にチェックをするのか、あるいはその機能が働かなければ、この法律案に出ているような効果は期待できない、そういう意味で言うと、極端で恐縮ですけれども、ここの部分についてはしりが抜けているというふうに思いますけれども、これは具体的にどうされますか。
○政府委員(杉原正君) 個々のガス欠とかオイルとか、今度の場合はタイヤはあれしておりませんが、そういうものについて基本的には、第一次的にはドライバーが見て確認をすべきものだと思います。ただ、荷崩れ等の問題につきましては、これは過積と非常に連動するケースが多いと思います。この辺につきまして、たとえばもうドライバーとしてはこんなままでいったら高速でガス欠になりますよと言うんだけれども、その自動車の使用者が構わぬから行けというふうなことになれば、これは当然教唆なり幇助なり、過去も調べていきますとそういうふうなケースがないわけではありません。そういうものにつきましての背後の問題というものは、十分にわれわれも考えていかなきゃならないというふうに考えております。同時に、こういういわゆるドライバーを使用しているという企業そのものがやはりこういう問題についてはうんと関心を持たなきゃならない。そういう意味で、今度企業につきまして安全運転管理者のほかに一定の車の台数当たりに副安全運転管理者を置いていきたいというようなのは、こういうことも含めてぜひ徹底をしてもらいたいと、ドライバーだけが現場で処理をされて、企業者そのものがぬくぬくしているというふうなことではならないという意味で、この安全運転管理者の整備なども考えておりますが、これらの制度と一貫をさしてこの問題、これは処罰をするというよりも、むしろそういうケースがないようにわれわれ期待をするというところにねらいがあるわけでありますから、それならばどこにどういう手を打てばいいかというようなのは当然出てくるということであると思いますので、そういう点につきましてもこの法の問題とあわせて各企業の指導者について関係機関と協調しながら徹底をしていきたいというふうに思っております。
○穐山篤君 気持ちはよくわかりますけれども、現実には私ども中央高速あるいは東名で具体的にぶつかりますのは、青ナンバーの車よりも白ナンバーの車の方が現実にそういう場面が多いわけですね。青ナンバーの場合には、一定の企業としての社会的責任だとかあるいは運行管理者とかいろんなものがあって、安全教育、点検についてのある程度の指導管理というものは行き届くと思う。しかし、白ナンバー、自家用車につきましては、もっぱら個人にかかってくるわけでありますね。 一例申し上げたいと思うんです。国会でかなり議論をした末に、ダンプ協会をつくろうじゃないかと、現実にダンプ協会ができました。国も補助金を出すことにしたわけです。しかし、依然として、われわれが大騒ぎをするわりあいにダンプの協会がまだ設立をされていないわけですね。国内的にはまだ二十二県か二十三県ぐらいしか組織されていない。現実には全部の県にダンプがたくさんあるわけですね。ダンプ協会のあるところは、協会としてある程度安全運転の指導なども最近行われているわけですが、そうでないところは全く放任されているわけです。ですから、私は総合的にいま申し上げたような事例を含めて全面的にこの問題については手をつけてほしいということを申し上げておきます。 それから、時間の都合がありますから、この過積み、過労運転の中で一つだけお伺いしておきますが、車検後の車の改装の問題について、過積みをしないようにということでかなり厳しい規制も指導もされておりますが、あるいは警察庁、公安委員会の方から、トラックの型を全部示して、これ以上出ているものはこれは違反の車両だというふうなポスターも出ていることは承知をしています。しかし、現実には非常に車検後の車の改造装備というのがかなり金をかけて現実にやられているわけです。私ども交通安全の立場からいろんな企業、団体に対して、過積みをしないように、あるいは車検後改装しないようにと言っておりますけれども、こういうことを聞くわけです。穐山さん、よく話はわかりますけれども、国会の周りをぐるぐる毎日運転している車、あれは車検後改装しているじゃないか、国会の前でああいうものが大手を振って歩いておったんでは、幾ら私どもがだめだだめだと言ってみても無理がありますよということを言われるわけです。その点私がごく抽象的に申し上げたんですけれども、おわかりだと思うんですね。まあ私、一台一台車のナンバーや番号を言うつもりはありませんけれども、この車検後の車の装備改造という問題は非常に最近ふえてきたわけです。この点について具体的な御指導あるいは対策というものがあったらひとつ明らかにしてもらいたい。
○説明員(広谷干城君) 車両の改造の問題につきましては、ダンプカー等で差し枠等の問題も最近相当出てまいっているということも承知しております。また、暴走族等で改造の車両を使用しておるというふうな例も間々見るわけでございます。したがいまして、この改造車両の問題は、過積を防止するという意味からも、また道路交通上の危険性という観点からいたしましても大変重要な問題だというふうな認識はわれわれ十分持っておりまして、整備不良車両の運転あるいは車両法の違反というふうなことで取り締まりを徹底をしておる、また徹底をする方向で今後十分指導をしておるところでございます。ただ、これも単に改造をしたものだけを処罰するということだけで事足れりというわけにはまいりませんので、そういうふうな改造をする整備工場なりあるいはカーショップなり、そういうふうな点につきましても監視の目を向けまして、改造の対応責任と申しますか、そういうふうな根源の問題にまでもメスを入れていくように現在取り締まりを行っておるところでございます。
○穐山篤君 私、そのお答えだけでは賛成いたしかねますが、時間の関係がありますから後日に譲ります。 さて具体的に今度は交通安全という立場から、運輸省、労働省中心にしてタクシーの問題にひとつ移したいと思います。 きょう私が問題にしたいと思いますのは、主として東京、大阪を中心にして問題の提起を行うわけですが、皆さんもハイヤー、タクシーの運転者の募集の広告を新聞でごらんになったと思います。この中には、最近東京の新聞はわりあいに少なくなりましたが、依然として大阪の新聞の募集広告では、ハイヤー、タクシーの運転者につきましてアルバイトもよろしいと、嘱託運転手を求める、中にはパートも可というのが出されているわけです。この点についてはどんなふうにお考えですか。
○政府委員(梶原清君) 私どもといたしましては、タクシーの健全な良質な旅客サービスを期待しておるわけでございまして、そのサービス基準といいますか、これは第一線で働いていただいておる運転者によって左右されるところが非常に大きいわけでございます。したがいまして、当省といたしましては、従前から道路運送法なり自動車運送事業等運輸規則をもちまして必要な数の運転者の確保、あるいは日々雇い入れる者はだめだというような規定を設けまして、事業者を指導監督しておるところでございます。ところが最近、先生御指摘のように、特に大阪地方におきましてアルバイト運転者あるいは嘱託運転者の募集というような広告が出ておるわけでございまして、私どもといたしましては、こうしたアルバイト運転者は、臨時的なやむを得ないものは別といたしまして、これが恒久的な形になりますことは好ましくないわけでございまして、十分実態把握をした上で指導監督をしてまいりたいと、かように考えておる次第でございます。
○穐山篤君 少なくともハイヤー、タクシーの運転者については、個人タクシーを含めて専業の運転者でなければならないと、これはいずれの法律にも書かれているわけです。特に昭和四十五年タクシー業務適正化臨時措置法、東京と大阪を指定をして運転者の登録制度をつくったときに、まあ私はその当時議員ではありませんでした。 〔委員長退席、理事望月邦夫君着席〕 議員ではありませんでしたけれども、運輸省の皆さんと私ども相談したことがあるんです。その際のハイタクの運転者というのは登録をしておる、常時雇用をしておる。当然その前提条件として地理その他の試験が受かるということは当然ですけれども、それ以外の者については運転ができないと。ただし、その企業の運転者をしておったけれども、何らかの都合で事務になったり、あるいは嘱託に職名が変わったと、しかし、緊急事故を考えて運転者として登録しておいて緊急事態には出すと、例外措置はこれだけだと、こういうふうに相談をした記録が残っているわけです。そうしますと、それ以降東京でもあったわけですけれども、アルバイトとか嘱託というのはあり得ないこと、一切あり得ないことだというふうに思うわけですが、いま業務部長のお話によりますと、臨時的なものはよろしいというふうに言われたのはきわめて心外です。具体的にどういう法律に基づいて臨時的なものはよろしいのか明らかにしてもらいたい。
○政府委員(梶原清君) 昭和四十五年当時、私どもの先輩でございます業務部長とそういうお話があったことはよく承知しておるところでございますが、たとえば急に事故が起きまして必要な運転者が確保できないというような場合もあるわけでございます。その場合にやむを得ない状況も考えられるわけでございまして、私どもとしては、基本的には先生御指摘のようにアルバイト運転者というのは好ましくないという考え方で対処してまいりたい。そのために各陸運局を指導いたしまして、実態の把握をして、そして十分事業者の指導監督をしてまいりたいと、かように考えておる次第でございます。
○穐山篤君 ちょっと原則がはっきりしてないんですね。好ましくないという言い方というのは非常に問題を後まで残すんです。これ絶対だめだと、しかし、例外というのを何とか認めようじゃないかという話ならばこれも一つの方法だと思う。しかし、現状ある程度容認をした中で好ましくないという言い方は、いろんな法律全部、自動車関係の法律を照らしてみてもそういうものは出てこないんですよ。登録をした専業の、専用のハイタク運転手あるいは私がいま申し上げた運輸省が発表した、あるいはわれわれも了解をした範囲の嘱託というものについては運転者としてよろしいけれども、それ以外はだめだというのが原則にならなければならぬと思うんですが、その点どうもあいまいですね。はっきりしてもらいたい。
○政府委員(梶原清君) 一方において労働関係法規に抵触するかどうか、これは労働省の方で所管をしていただいておるわけでございますが、私どもとしましては、道路運送法に基づく自動車運送事業等運輸規則に照らして、そのらち外にあるかどうかということが問題になるわけでございますが、いま先生御指摘のアルバイト運転者ということは、これがいま申しております安全な、良質なサービスを確保するという点において非常に問題でございますので、これは基本的に好ましくないという立場で対処してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○穐山篤君 行政指導として好ましくないというような言い方では姿勢がしっかりしてないと思うんです。これは皆さんもよくごらんになっていると思うんですけれども、これは募集広告ですね。この中に、私が先ほど申し上げましたようにアルバイト可、それから嘱託、パートと、こういう募集はいけないんだ、これは絶対できないんだというふうに言明できますか、言明してもらわなきゃ困るんです。好ましくないというのは、好ましくないけれどもやってもしようがないんだという拡大解釈をする可能性を持っているわけです、その好ましくないという言葉の響きは。これはだめだというふうにならないんですか。なぜならないのか、その理由を言ってください。
○政府委員(梶原清君) 先ほど御答弁申し上げましたように、私どもの根拠といたしましては、自動車運送事業等運輸規則、その二十五条の七の規定を引用してやっておるわけでございます。その範囲内においてこの運転者を採用してやっていくべきであり、また必要な数の運転者を常時雇っていかなければいけないということはもう当然でございまして、私どもとしてはいま御指摘のアルバイト運転者を採用してやっていくということは、健全な事業経営をやっていく上において絶対に好ましくないと、そういうことを避けていきたいと、かように努力をしていきたいと思っておるわけでございます。
○穐山篤君 それじゃまだ議論は進みますけれども、労働省にお伺いしますけれども、労働省は二・九通達を出しているわけですね。二・九通達というのは、労働時間の面から運転者の性格というものをきちっとしているわけです。その立場からアルバイトだとか、あるいは日曜、祭日だけで結構でござんすというふうな運転者を募集していいのか、あるいはそういう運転者がハイヤー、タクシーの運転者として正規に認められるものかどうか、その点をはっきりしてください。
○説明員(小粥義朗君) 労働基準法の体系の中で、アルバイト運転者あるいはパートの運転者を直接とがめる規定はございませんが、三十八条の規定で、運転手が別に働いておりまして、アルバイトとして運転をする場合、あるいはその本業の会社が休みの日にアルバイトとして運転する場合、労働時間なり休日というものは両方通産して所定のものが与えられなきゃならない、こういうことになっておりますので、したがって、ともすればそういうアルバイト運転手の場合には、基準法所定の労働時間の規定に違反したり、あるいは休日労働に違反するおそれが多分にあるというふうに考えておりますので、単にアルバイト運転手だけではとがめられませんが、そういうおそれを多分に含んでいるという意味で、私どもとしてはそうしたものはできるだけ常用の運転手で業務を処理されるべきものというふうに考えております。その意味で、たとえば広告でも、これは中国地方で見た例でございますけれども、他に本業を持っているアルバイト運転手に限って募集をするようなケースがある。これはもう明らかにそうした面のおそれが非常に濃厚に出てまいりますので、そうしたところは基準法に照らして違反がないかどうか、これは厳正に監督をするようにいたしております。
○穐山篤君 皆さん実態をよく知っていてしらばっくれているわけです。それはいま労働省からもお伺いしましたけれども、普通、ここにも出ておりますように、自動車運転者の実作業時間、二週でこれだけでございますよと、あるいは四週でこれだけでございますよと、一日の場合にはこれだけですよ。なおかつ日曜、祭日だとか時間外の場合には協定を行って、そして働かしてもよろしいというふうに労働時間面から縛っているわけですね。ですからアルバイト一日の場合、日曜、祭日の場合は全面的に、二・九通達から言えば完全に違反をしているわけですね。そう思いませんか。 で、現実、まあ具体的な例を言いましょう。アルバイトというのにも幾つか方法があるんです。調べてみますと、日曜、祭日だけアルバイトで雇っている会社、アルバイトで一カ月も二カ月もあるいは二年も三年も雇っている会社、いろんなケースがあるわけです。しかし、あくまでもそれは正社員でなくてアルバイトという——正社員になっていれば登録もしなきゃならないし、必要な賃金も払わなきゃいけないし、また必要な経費を運転者が会社に納入しなきゃならない、あるいはまた国に払わなきゃならない、そういう表裏の関係が全部そろって専業の運転者というふうに道運法にしてみても、あるいは近代化センターのこの取り扱いにしてみても全部そういうふうに決めてあるわけですね、現実に。いま私が申し上げましたような例からいってみて、募集をしてはならないことは当然だけれども、その手のアルバイト運転者が登録もせずに運転をすることは絶対にまかりならぬわけでしょう。その点いかがですか。
○説明員(小粥義朗君) 私が先ほど他に本業を持っていながらというふうに限定して申し上げましたのは、実は他に職業を持たないで、ただ、アルバイト運転手という名前でもっぱらそれしかやっていないという向きもあるやに聞いているものでございますから、そういうケースですと二・九通達所定の労働時間も一応満たすということになりますので、直ちに基準法違反の問題は出にくいわけでございます。ただ、他に自分の本業を持っていてそれとあわせてやるとなれば、当然基準法違反のおそれが多分に出てくるという意味で申し上げたのでございますから、他に職業を持ちながらやるとすれば、二・九通達に決めてあります時間の規制は通常の場合、アルバイト運転手の場合は満たし切れないというふうに考えております。
○穐山篤君 さてそこで、時間がありませんのでよく考えてお答えをいただきたいんですが、具体的に例を申し上げますね。日曜日だけアルバイトの運転手を雇うということはできないですね。どちらでもいいですよ、運輸省でも労働省でも。日曜日とか祭日とか、きょう半日だけということはこの法に照らして絶対できないですね。それは具体的に私も事例知っているわけですよ。市役所の人が来たり、学校の先生が来たり、あるいはまあいろんなところの人が半日出てくる、あるいは日曜と祭日だけやると、現実に都内でも大阪でもあるんですよ。私もよく知っているんです。現実に運転をしている人を見ているし、知っているし、会社からも話を聞いているわけですよ、これはできないですね。専業の運転者としては雇えないですね。
○政府委員(梶原清君) 私どもの立場といたしまして十分その実態、どのような労働契約なり雇用契約になっておるかということを調べないとわかりませんけれども、そうしたアルバイト運転手というものは原則として好ましくない。タクシー事業の免許をいたします場合に、必要な運転者の数の確保、常用運転者の数の確保というのを厳格に審査をしまして免許をしてまいっておるような実態から考えまして、このようなアルバイト運転者の採用ということは、くどくなりますけれども基本的に好ましい姿ではないと、こういうふうに考えますので、このようなアルバイト運転者の募集を行わないように業界を強く指導してまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○穐山篤君 基本的に好ましくないというそこがひっかかりがあるわけです。基本的にできないんだと、しかし、現実にあることは好ましくないから、それを何とかしたいというなら方法があるんですよ、できないんだと、それは。専業の運転者として登録してなければその会社の、企業の運転者として運転することができないというまず原則がある、原則を立ててもらうこと。しかし、現実にいろんな事情があるでしょう、それは。つなぎだとか臨時だとかということは私も実情を認めますよ。好ましくない状態を早く解消するためにこういう手を打ちたいとか、打とうじゃないかという話にならなければおかしな話だと思うんです。法律そのもののたてまえを崩して好ましくないというのはこれはうまくないと思う。その点どうですか。
○政府委員(梶原清君) 先ほどの答弁を繰り返しまして非常に恐縮でございますが、自動車運送事業等運輸規則の二十五条の七の規定に抵触するかどうかということが私どもの判断基準になるわけでございまして、各事業者を監査をいたしましてそのようになっておるかどうかということを調査をしなきゃいかぬわけでございます。その結果もし違法な状態になっておれば十分な監督、処分をしなければいけないと思うわけでございます。ただ、御指摘のような新聞広告をいたしましてアルバイト運転手を募集するというようなことは、くどくなりますけれども基本的に好ましい姿では絶対ないという立場で業界全体の指導をしてまいりたいと、またこの適切な個々の会社を監査をいたしまして処分なり指導なりをしてまいりたいと、かように考えておる次第でございます。
○穐山篤君 私はいま半日単位とか日曜、祭日という例を出しました。これは職業なしの者もありますけれども、九〇%以上は職業を持った人がアルバイト、一日限りの運転者としてタクシーを運転をする、こういう事例ですね。それから長期間アルバイトというのは、本来の業務を持たないでアルバイトとしてその会社に雇われる。これも手続から言うと、東京、大阪に限って言えば、登録をしなければならないという手続を経なければならぬわけですね。手続を経ていないんです、一つは。登録をされていなければ運転をしてはならないというふうに法律は規制をしていますよね。この臨時措置法の方では規制をしているわけです。本来できない。雇ってはならないわけです。 最近、可能性としてありますのは、いろんなことを反映をして、ある暴力団が——暴力団というのは職があるのかないのかわかりませんけれども、その企業に一生雇われるのはいやだと、しかしアルバイトの運転者として雇われたいと。雇われることにメリットがある部分があるわけです、現実にね。そうしますと、会社側も正規の登録をした運転者にしないでアルバイトにしているところが現実にあるわけです。私はきょう名前言いませんけれども、それぞれの協会の役員のところで半分以上アルバイトで運営をしているタクシー会社もあるわけですね。これは好ましくない会社ですよ。それこそ好ましくない。本来企業として認可をすべきかどうか問題になる会社じゃないかというふうに思うわけですね。で、このアルバイトの場合、嘱託でもそうですけれども、一日あるいは半日でも一カ月でも三年でもそうですけれども、今度、賃金の支払いの形態が、二・九通達でいうように一定の部分固定給で保証しなさい、で、まあ歩合もやむを得ませんというふうなものでなくて、まるっきりオール歩合の会社もあるわけです。それから、リースと同じように、この車一台あげるから何ぼでもかせいでこいと、会社には幾らだけ一日当たり納めればよろしいと、こういうものがたくさんあるわけですね。これも具体的に調べられている、皆さんの方では。で、これは一面交通安全対策という面から言ってみても問題だし、ハイヤー、タクシーの正常な公共交通としての運転者という位置づけから言ってみても黙視できない問題ですよね。だから、木に竹を接いだように、帳面を調べてみますと。私ども帳面を調べてみたんです。本人はアルバイトですと言っているわけですね。で、現実にアルバイトです。賃金台帳を見ると、一カ月登録されて雇われているような仕組みにちゃんと書かれているわけです。で、皆さんはその正規に書かれた賃金台帳だけ見て違反はしていませんと言っているわけです。これは全く実情をよく見ていないんです。あるいは知っていてきょうは言えないのかも知らぬ。 だから、私はきょうは個々の細かいことはもうこれ以上申し上げませんけれども、アルバイトとかあるいは嘱託とかパートという、これは募集の広告をすることもまず手続の上からもできない、やらない。その次にいまのようなものはハイヤー、タクシーの運転者としては雇わない、雇うことはできないものであるというふうにまずきちっとしてもらう。で、現実に私はあることは承知します。それはタクシー業界は単に登録だけの問題じゃなくて、交通事情の問題があったり労働条件全体の問題があったり、あるいは通勤事情があって総合的な問題ですから、私はそんなむちゃなことを言うつもりはありませんけれども、たてまえをきちんとして、あと経過措置をどうするかについては協力したいと思う。たてまえのところをきょうははっきりしてもらう。そうしないと何のためにこの道交法の一部改正についてしのぎを削る議論をしているのか意味をなさないと思うんです。その点きちっとしてもらいたいと思うんです。
○政府委員(梶原清君) 私ども、このアルバイト運転者の問題につきましては、各労働組合の方々とも十分お話をしておるわけでございますが、また、大阪陸運局等におきまして事業者の監査もあるいは事情聴取もやってまいっておるわけでございます。遺憾ながら先生の御指摘のような実態であるわけでございますが、今後、各陸運局に通達をいたしましてこの実態の把握、指導、監督を十分にするように努力をいたしたいと、かように考えておる次第でございます。
○穐山篤君 気持ちは少しずつ前向きによくわかるわけです。で、よく表現を聞いておりますとまだはっきりしないんですね。これは私だけじゃないです。きょうの委員の皆さんもどこに真意があるのかということをしんしゃくしかねていると思うんです。その好ましくないとか臨時の場合にはやむを得ないとか、あるいはつなぎの場合にはしょうがないと言う。よく一つ一つ吟味してみるとみんな答えが違うんですよ、これは。ですから、調べられるのは結構です。調べられる場合のその基本的な立場というのは、道運法にしろ、あるいは道交法にしろ基準法にしろ何にしろ、たてまえというのはこうなっている、ハイヤー、タクシーの運転者というのはこういう者であるという基本的なものがきちっとしている、それに対して好ましくない状態がどういう状況であるだろうかと。それは雇用の形態の上からもあるだろう、あるいは労働時間の面からもあるだろう、あるいは賃金の支払いの形態の上からもあるだろう、いろんな分野があると思うんですね。ですから、私のあくまでも前提にしたいと思うのは、好ましくない状態を調べられるのは結構だけれども、その前提条件というのは何かはっきりしてもらいたい。
○政府委員(梶原清君) 私どもの立場といたしましては、先ほど引用いたしました自動車運送事業等運輸規則の二十五条の六「運転者の選任」という規程がございます。それに引き続いて二十五条の七という規程がございますが、この二十五条の六で、自動車運送事業者は、事業計画の遂行に十分な数の事業用自動車の運転者を常時選任しておかなければいけない、というのが、これが基本的な考え方でございます。その線に沿って指導監督をしてまいりたいと、かように考えておる次第でございます。
○穐山篤君 そうしますと、いま再答弁されたわけですが、あなたのいま答弁されたのは、私が言っている考え方と全く同じであるというふうに理解していいですか。私も、道運法だとか臨時措置法だとかあるいは労働省の四十二年の二・九通達だとかいろんなものを総合的に見て選任しなければならないし、さらに、選任を予定をされている者という者に限るというその考え方は一致していると見ていいわけですね。
○政府委員(梶原清君) この実態をよく調査をいたしませんと、個々のケースについて適法であるか違法であるかという判断はできないかと思いますけれども、少なくとも新聞広告でアルバイト運転者の募集をするような事態、こういうことは絶対にまずいと思いますので、業界を通じて指導いたしておるところでございます。
○穐山篤君 少しずつわかってきました。そうすると、いま言われたように、選任しなければならないし、選任を予定している者というふうに限られているから、アルバイトだとか、あるいはパートだとか嘱託というのはだめだと、そういう募集をしてはならない、あるいは広告を出してはならないというふうに発展をするわけですね。そういうことでいいでしょう。実態調査の話は私は別にしますよ、実態調査のことはいまからお尋ねをしますから。選任を必ずする、選任をするというのは一時間選任をするという意味じゃないですよね。この道運法なり臨時措置法なりさらに基準法あるいは二・九通達で言っているのは、長期間、一定の長い時間を予定をして選任をするということがこの精神であることは間違いないわけですね。その点いかがですか。
○政府委員(梶原清君) 二十五条の六の規定の趣旨を踏まえまして、たとえば「日日雇い入れられる者」、これは二十五条の七で禁止規定がございますわけですが、それに近いような実態の者、これは好ましくないという立場で指導監督をしてまいりたいと、かように考える次第でございます。
○穐山篤君 また少し混乱をしてきましたね。この「日日雇い入れられる者」に近い者はだめだと。そうしますと、またこういう現実もあるし反論もありますのは、そこの会社の正式な従業員として選任をされないで、アルバイトとして選任をされて運転をしているアルバイト運転者がいるわけです。あるいは雇っている会社が東京でも大阪でもたくさんあるわけです。この点いまあなたの言われた「日日雇い入れられる者」に近い者はだめだというのと、いまの私が申し上げた事例とはどういう相関関係になりますか。
○政府委員(梶原清君) 私いま先生が御指摘になりますような実態というものにつきまして、十分まだ検討をいたしておりませんので、内部で、役所の中で検討いたしまして、また各陸運局で実態を把握した上で考え方を御答弁さしていただきたいと、かように考える次第でございます。
○穐山篤君 ですから、監督官庁ですからね、私は実態調査はぜひしてもらいたいのだけれども、いま私がお尋ねをしているのは、法律の解釈あるいは法律のたてまえ、そういうものを明確にしていただいて、その上に立って実態調査をしていただきたいと。ですから実態調査の話はしばらくおいてください。 はっきりしてもらいたいのは、日々雇い入れるようないわゆる臨時雇用のような運転者というのはこれはたてまえから言ってみてだめだと、これはもうはっきりしましたね。あるいはきょう半日六時間のパートというのもだめだというのもはっきりしています。そうすると、残るのは一カ月だとかあるいは二カ月だとか、ある会社は一年じゅうアルバイトを雇っているのですよ、同一人。まあ一カ月なり一年にしましょう、こういう正式にその会社の社員として雇用をし、運転者として選任をする、あるいは登録している者は、これは普通運転ができますよね。それでいま私が聞こうとしているのは、その会社の正社員ではない。しかし、アルバイトの運転者として選任をしている。この中にも二通りありまして、登録をしている運転者と登録していない運転者があるわけです。御存じですか。
○政府委員(梶原清君) 私現在のところ実態につきまして十分なこの調査結果等につきましてはまだ承知いたしておりませんが、先ほど御指摘のありました一カ月以内の期間を定めて使用されるような場合、これは二十五条の七の規定に抵触するわけでございますので違法なものとして取り締まらなければいけないと、かように考えるわけでございます。この二十五条の七の第一項の第二号に、二カ月以内の期間を定めて使用される場合というのが、禁止規定に該当いたしますのでまずいというふうに思うわけでございます。
○穐山篤君 そこで、じゃたとえば一年じゅう通して運転者としては選任をされる。しかし社員じゃない。登録を、運転者として仮に登録をしている。これも実際は矛盾をしている話なんだけれども、登録をしている。東京近代化センターあるいは大阪近代化センターに運転者として登録をする。しかし身分は正社員じゃなくてアルバイトの運転者である。登録がしてない。正式な社員でもない。しかし、アルバイトの運転者として選任される。これは道運法でいうところに照らして排除すべきものであるのか、あるいは容認をするべきものであるのか、その二つの事例から返事をしてもらいたい。
○政府委員(梶原清君) 先ほど来お答えをいたしておりますように、自動車運送事業等運輸規則の規定と、それからタクシー業務適正化臨時措置法の規定、この二つがかかってくるわけでございますが、いまの御指摘の事例につきまして果たして適法なものとして判断すべきか、違法なものとして措置すべきものか、十分今後検討いたしまして行政指導をいたしてまいりたい、かように考える次第でございます。
○穐山篤君 くどくも辛くもなるのですけれど、行政指導は最終的にはお願いをすることになります。しかし、東京と大阪につきましては道運法のほかにこのタクシー業務適正化臨時措置法が上にかぶさっているわけですね。ですから、これは特別な扱いになるわけです。特別な扱いの代表的なものは東京と大阪の運転者に限っては登録をしなければならないというのが追加をされるわけですね。ですから、前提条件として試験を受ける方当然ですけれども、運転者として登録をする。会社に雇われる、雇用されるわけですね。少なくとも選任というのは道交法の立場や道運法の立場を考えてみて、その運転者としての業に選任をするわけですから、安心をして選任ができるような仕組みになっていなきゃならない。そのためには賃金にしろ社会保険にしろ福祉にしろ、一定の条件を備えるということになれば、いわゆる社員としての身分を保有するということが東京、大阪について言うならば上にかぶさった新しい法律だというふうに私は理解するわけです。無職の者が一年間アルバイトとして選任をされる。選任のところはいいですよ。選任ということになるわけですけれども、道交法の精神に基づいてあるいは公共交通の立場を十分に理解して旅客の輸送に当たろうとするならば、少なくともアルバイトでなくて正社員として賃金、労働条件、その他労働時間についても正規のものを受けるのが本来たてまえではないかというふうに思うわけです。ですから私はここで、たてまえをはっきりしてもらいたいと思うのは、この選任というのは、選任の見込みのあるとか、予定があるという条文もありますけれども、それは一応例外として、少なくとも社員として雇用をされる、運転者として登録し、専用するということがこの法律の原則であるというふうに私は考えますけれども、そういうふうに理解していいですか。
○政府委員(梶原清君) 一方において労働法規、労働監督法規があるわけでございますし、他方において東京、大阪両地域につきましてはタクシー業務適正化臨時措置法、それから先ほど来申し上げております自動車運送事業等運輸規則の規定をかぶさってくるわけでございます。私の基本的に申し上げておりますタクシーの正常な業務の遂行という見地から見ますならば、全部の運転者が常用の運転者であるということが最も望ましいわけでございます。で、そのための許認可業務等、そういう趣旨に沿って遂行してまいっておるわけでございますが、一方において自動車運送事業等運輸規則に抵触しなければその者は認めざるを得ないという立場もあるわけでございます。しかし望ましいのは、基本的にわれわれが期待いたしておりますのは、常用の運転者を雇用をしてもらいたい、こういうことでございますので、いま先生の御趣旨のような筋に沿って各陸運局を、あるいは業界を指導してまいりたいと、かように考える次第でございます。 で、雇用の形態、あるいは契約がどうなっておるか、あるいはその他の社会保険等がどうなっておるかということをつぶさに調べまして、そしていま申しましたような趣旨でタクシー事業が適正に運営できるように努力をしてまいりたいと、かように考える次第でございます。
○穐山篤君 当初の見解から見ると、少し具体的になってきたような気がします。言いかえてみれば原則を認めるような形になってきた、形になってきたと言っちゃ語弊がありますけれども、私の言っている原則というのは、これは法律をつくったたてまえから言えば当然だと。しかし、現実の業界の実態から考えてみて、原則だけを突っぱねておったんでは、なかなかうまくいかないという、そういう気持ちが非常に働いているために好ましくないというふうに言われていると思うのです。調べられればおわかりになるわけですが、好ましくない状態が非常にあるわけです。 ですから私は、もう一遍復習をさせてもらいますが、まず登録ということ、それから正規の常用の社員として雇用をするということ。それから運転者として選任をする。そのことがきちんと大方針でこれはあるんだ。これだけは確認を、いままでのお話で私はされたというふうに思います。好ましくないという現実はあります。私も認めます。そこで好ましくない状態というのは具体的に何かと言えば、前段いま日々雇い入れるようなアルバイトはだめだというから、それは問題のらち外に置きます。これははっきりしたわけです。あとはいわゆるアルバイトと称して長期に選任をしてやっている運転者について、これをどうして正規の常用の運転者として選任をさせるように努力をするか、あるいはそういうアルバイトというものを、一切理屈の上からいけばだめになったわけですから、正規に選任の運転者を雇えられるような、企業の体質にする。あるいは賃金、労働条件その他よくすることによって良質の運転者が定着をいかにしていくかという政策の面と絡まって初めてそれは実現できる話だと思うのです。 しかし、いま私が問題にしておりますのは、政策の問題もありますけれども、ある特定の企業がアルバイト専門で運転者を雇い、それが年間を通して選任をされて運転をしている。またそういう人たちの賃金、労働条件というものが、他の正規の選任されている運転者の労働条件、雇用というものの足を非常に引っ張っている、悪くしているという現実があるわけです。そのことを考えてみて、私はたてまえの方をこの際きちっとしてもらう。そうしますと、いま私が指摘をしましたような日々雇い入れる者、時間の者、月の者、年の者というものは一切いかぬと、だめだと、こういうふうにはっきりしたと、きょうの委員会で。 なぜ私がそう言うかといいますと、きのうまで関係省庁との間に、関係労働団体が交渉していたわけです。で、臨時だとか、つなぎだとかやむを得ないとかというあいまいな解釈があちこちで行われていたわけです。ですから、私はきょうはそれを全部締めくくるという意味できちっとしてもらいたい。実態調査のことは私どもも協力しますけれども、基本的な運転者の選任というものはこういうものだ、その解釈はこれだということをいままであっちこっちで解釈の違いがあったものを、きょうは統一をしてもらう。あと政策上の問題だとか経過措置をどうするとかということについては別途十分相談をしていきたい。ですからいままで地方で争いのあった問題について、この場で私は統一見解を発表して、きちっとしてもらおうという意味も持っているわけです。もしこの話がきちっとしませんと、依然として地方でトラブルが続くということを残してしまうわけです。せっかく交通安全という立場から道交法の改正が出ているときに、基本的な部分は阻害をされたまま道交法の議論が続くというようなことはこれは余りいい傾向じゃないと思う。少し厳しい追及かもしれませんけれども、そのことも含めてもう一回最終的にお答えをいただきたい。
○政府委員(梶原清君) いままでの各労働組合との話し合い等につきましては、十分よく承知しておるわけでございますし、また東京、大阪、特に大阪におきましてのアルバイト運転者の雇用実態というものを概略は承知をいたしておるわけでございますが、十分調査いたしまして、個々のケースについて違法であるか違法でないか。また好ましい、こういうものは基本的にいいのかどうかということにつきまして関係省庁と十分協議をしまして、いま先生御指摘の御趣旨に沿うように努力をいたしてまいりたい、かように考える次第でございます。
○穐山篤君 立場上あるいは答弁用語というのはあるんでしょうけれども、私が主張した具体的な問題を含めたハイヤー、タクシーの運転者の専業という問題は、少なくとも個々の事例幾つか不当だとか不法だという事例を一応考えつつも、たてまえははっきりしたというふうに理解を私はします。 そうしますと、次の問題は、このたてまえを、あるいはこの原則を崩さないために、あるいは原則をきちっとするためにいろんな政策をお互いに協力をしていかなければならないというふうに思いますが、直ちにやっていただきたいと思いますのは、まずアルバイトとか、あるいは嘱託とかパートという運転者の募集広告は一切出さない、出せないというふうにこれは行政指導をしていただく、このことはいいですね。 それから二つ目に、そうなりますと経過措置をどうするかということになる、そこで私はむちゃなことを言うつもりはありませんけれども、一定の期間を設けていただいて、実情やむを得ない、好ましくない状態が続いているところがあるのは私も認めます。しかし何とか方法を講じて六カ月先とかあるいは一年先にはこういう状態を一切なくしてしまうという、その時間的な努力目標というものを明らかに第二点としてはやっていただきたい。 それからその次に、この努力をしたけれどもなおかつこの会社で——もうこうなってきますと地域の問題じゃない、個々の会社になってくるわけですね。この会社でこういう問題点がまだ残っているというものについて全部ピックアップをしていただいて、私は大事な問題ですから当委員会にひとつ、あるいは交通安全対策特別委員会でも結構ですけれども、これを提起をしていただく、それで一つ一つそれはつぶしていって、正常なハイタク業界に戻す、あるいは交通安全対策上十分機能するようにハイタク業界の指導をしていっていただきたい、こういうふうに追加をして二つの注文を出しておきたいんですが、その点いかがですか。
○政府委員(梶原清君) 先生いま御指摘になりました二つの点につきまして十分関係機関とも協議をし、そして近く各陸運局に通達をいたしたいと存じておるわけでございますが、各出先機関ともよく相談をいたしまして、実態の把握、それからこうした事態が起きませんように各業界を指導したいと思っておるわけでございますが、いまの期間の問題とか、またいつまでもその間にどのような措置がとれるかということ等につきましては、今後十分内部で詰めたいと、こういうふうに考えている次第でございます。
○穐山篤君 それでは時期のことは省内でよく相談をされるわけですから、別途よく、三カ月先になるか六カ月先になるか十分相談をしていただいて、やはり重要な問題ですから、そのタイムというのは全県的に明示をして、全体の業界があるいは関係者が努力をするようにしていただきたい。 それからその次に、私は、これを実現を図っていくために非常に必要な基本的な問題として賃金、労働条件の問題があります。時間がありませんから多くのことを申し上げるつもりはありませんけれども、なぜこういうアルバイトというのがはやるか、企業としては非常にもうかる商売なんです。保険も掛けなければよろしいし退職金も払わなければよろしいし、できるだけ経費を少なくする、あるいは全くなくして営収だけを上げてこいというやり方があるために、どうしてもこういうふうな雇用の形態が残るわけです。正常化するためにはどうしてももう一本片側から補強しなければならない問題があるわけです。たくさんありますけれども、私はぜひ検討をして、できればこの二・九通達その他に含めて改めて強く指導していただきたいと思いますのは、いわゆるリースというふうな形で、車を一台与えるからおまえ何ぼかせいでこい、幾ら会社に入れれば後はもうかせぎ得だというふうな、車を与えるようなリース方式というのは私どもはできないと思っておりますけれども、解釈の間で皆さんと私どもの間にどうもいさかいがまだ残っておりますから、政策の問題としてもいいと思う。このリースというやり方をできるだけ早急にやめてもらう。 それから労働者からも資料をいただきましたが、まだ依然としてオール歩合給という制度があるわけです。一律歩合とか、あるいは累進歩合とか、歩合にもいろいろありますし、労使交渉ですから私も全部介入するつもりはありませんけれども、オール歩合という賃金体系というのはもうそのものが実はある意味でいえば労働問題だというふうに思うわけです。 で、そのほかにもたくさんありますけれども、少なくともリースとオール歩合についてはこれは好ましくないということで、労働省の方からは通達はいただいていますけれども、いま私が申し上げましたようなタクシーの業界あるいはタクシーの運転を通しての交通安全を十分に機能させるという立場から言えば、このリースとオール歩合については全廃をしていく、こういう努力が積み重ねられなければ、いっときアルバイトの運転者がなくなりましても、また来年、再来年には同じ繰り返しでありますので、私はたまたま昭和四十年代からこの問題に携わっておりますからよくその周期がわかるわけです。ですから、どこかで手抜きをしたり、あるいは慢性化をしてきますとこういう問題に発展をしてくるわけですから、少なくともこの二つについて特に厳しく指導を今回通知を出される際にお願いをしたいと思いますけれども、その点いかがですか。
○説明員(小粥義朗君) いま先生御指摘のリース制あるいはオール歩合制につきましては、御承知のとおり二・九通達の中でできるだけ刺激的な賃金制度というものをなくしていこうということで、すでに通達としても出ているわけでございますが、 〔理事望月邦夫君退席、委員長着席〕 率直に言いまして、先生も御指摘になりましたように、労使間の問題という意味でなかなか入りにくい面もございますけれども、私どもとしても二・九通達の線に沿ってさらにそれを徹底させるように強力な指導を進めてまいりたいと思っております。
○穐山篤君 今度は、事故の問題について若干お尋ねをしますが、私が知っている数字によりますと車内事故、車の中の事故ですね、これはバスなんか、あるいはまだ長崎なんかに残っておりますチンチン電車なぞでもそうですけれども、従来に増して車内事故というのが非常に率の上でふえてきたわけですね。これはワンマンバスというふうなこともあるだろうし、あるいは車が非常にふくそうをしているということもあるだろうし、さらには信号が見づらいところにあるというふうな幾つかの原因が競合をするわけです。ところが、最近この車内事故に対して、運転者の立場からいうと、道路の事情によって急停車をすることが往々あるからよくつかまってくれという放送をしばしばしながらも、車内事故が現実にふえている。 一例を申し上げて恐縮ですけれども、すでに御連絡してありますように、昨年金沢で事故が発生をしました。で、バスを運転しているバスの運転者の立場から言えば相手の車が悪い、先に行った車が悪いと判断をするわけですけれども、結果的に刑事事件に発展をする、この事例が非常に多いわけですね。これは非常に残念なことだと思う。中には四つ角でぶつかる直前に相手の車が逃げちまう、しかしバスの方は急停車をする、そのために老人、子供が大分けがをする。で、刑事事件になる。民事の場合には、ある意味では運転をしている立場からいってみてやむを得ないということもありますけれども、民事と刑事と両方から運転者は拘束を受けるわけです。これは非常に運転する側の者にとってはつらい話ですね。特に職業運転手にしてみますと、そのことは直ちに解雇とかあるいは失業という問題に発展しているわけです。で、この車内事故の取り扱いについてケース・バイ・ケースで行っていると私も見ますけれども、やはり基本的なたてまえ、原則というのが必要だと思う。その点いかがでしょう。
○政府委員(杉原正君) 特にこのバスの車内事故につきましてはいろいろなケースがございますが、前車が不意に停止をいたしましたり、あるいは乗客の不用意な行動に起因するケースなどもございます。そういうことで運転者の運転行為にはいわゆる過失がないと思われるものがありますし、また、運転者の運転行為に起因するものではありますが、たとえば歩行者等との衝突を避けるために急停車をするというふうな場合など、いろんなケースがございます。それが危険を防止するためにやむを得ないものでそれに関して運転者の過失を問擬することが適当でないケースというものも十分に考えられますので、私どもとしましても、事故発生の原因を正しく究明するということを主体にしまして、一方路線バスが一般の車両と違うという状況があることも御指摘のとおりでございます。運転者の過失以外に介在する事故の態様、道路の状況、それから乗客の乗車の状況、そういうものを見きわめました上で、ケースごとに慎重に事実関係を調べて、事故の結果だけを重視するような形式的な処理にならないように、今後も慎重に処理を期していきたいというふうに考えます。
○穐山篤君 去年の八月の事件をいまから議論しておりますと長くなりますからやめますけれども、バスの運転者の立場から言うと、公共交通として公益性を持った運転者というので自覚をしながら運転はしているつもりですけれども、結果的に免許停止になる。罰金ぐらいはしようがないなと思っていたところ、裁判で争う。この間の生活の問題だとか、あるいは精神的な苦痛だとか、非常に問題が大きいと思うわけです。この問題についてはケースが幾つかあって機械的に解釈できないと思いますけれども、できるだけ総量規制をしていくということになりますと、公共交通を十分機能させるということになりますとこれからも多くこの種の事件にぶつかると思うのです。できれば、改めてこの種の問題についての相談の場所といいますか、そういうものを持っていただきたいということだけを申し上げておきます。 さて、最後に建設省にお伺いをします。御案内のとおり、バスの転落事故で有名になりました飛騨川のバスの転落事故があった。これも、争いの結果、最終的には国賠が成立をして処理をされた。それを契機にしまして建設省としては道路の維持管理という面から非常に細心の注意を払われたということについては十分わかります。直ちに全国的に、全県下的に危険な道路個所というものを十分に調査をされて、財政措置を含めて対応の措置についても一定の目標をつくられたというふうに聞いております。一部非公式に発表したのも見ておりますけれども、最近遊覧バスも非常に多くなった。あるいは職業運転手の長距離輸送というものも非常にふえてきた。そういう立場から言いますと、自分の県内だけの道路事情を熟知しているだけでは不十分だというふうに思うわけです。したがって、全国の道路の危険個所あるいはこれに対する改修、補修措置というものについてひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○説明員(渡辺修自君) お答えいたします。 先生の御指摘のように、飛騨川事故がございましてから後何回か道路を点検をいたしまして危険個所を調べておるわけでございますが、一番新しいものは五十一年度の点検でございまして、落石の危険等のものあるいはがけ崩れの危険があるといったものが全国で約七万六千カ所、これの対策に要する経費といたしまして約一兆一千九百億円というような結果が出ておるわけでございます。これにつきましては、点検の結果が出ました際、昨年の七月の末でございますが、道路の種類別、それからその危険の程度を一、二、三のランクに分けておるわけでありますが、このランク別、それから県別に何カ所あるかというような数字は記者発表をいたしておるわけでございます。ただ、具体的には、ここのがけのこの部分が危ないというような非常に具体の問題でございますので、これを詳細に発表するのは非常にむずかしい点がございます。したがいまして、われわれといたしましては、むしろこれを早く退治をするといいますか、解消するという点、それから道路の管理を行っておりますので、異常気象時等に危険な個所をあらかじめ交通規制を行う。それから場合によりましては道路標識を立てるというようなことで、危険を防止しかつその解消工事に一生懸命やってまいりたいと思っておるわけでございます。五十三年度から第八次道路整備五カ年計画を発足することになるわけでございますが、こういった防災対策は最重点事項といたしておりまして、この計画の終わります五十七年度までに、バス路線にかかわる個所、それからその危険度が一番高いランク一というような個所につきましては、ほぼ整備を完了させたいというふうに考えておるところでございます。
○穐山篤君 私も新聞を見まして、いわゆる総括表というのはよくわかっているわけです。ただ、いまも言われておりますように、発表の仕方いかんによっては、社会不安を惹起するとは言いませんけれども、かえって問題を起こしかねないというふうに思います。したがって、私も厳しく申し上げるつもりはありませんけれども、やはり鉄軌道その他の軌道と同じように十分標示をしておくということが必要ではないかというふうに思うわけです。そういう点について、道路の五カ年計画に乗っていることは十分承知しておりますけれども、今後あの飛騨川事故のようなものが起きないようにありとあらゆる最善の努力を尽くしていただきたい。私がなぜこんなことを申し上げるかといいますと、実は私あの事故にかかわっておりまして、その立場から言いますと、人を一人でも殺してはならないという気持ちが非常に強いので、あえてこういうことを申し上げたわけです。しかしその後小さい事故が多少全国的にあります。資料も持っておりますけれどももう時間がありませんから申し上げませんけれども、ぜひ、飛騨川事故のようなことがないように、再び道路の維持管理あるいは瑕疵というふうなことが国会で問題にならないように、十分な対応措置をとっていただくということを強く期待をいたしまして私は質問を終わりたいと思います。以上です。
○委員長(金井元彦君) 午前の質疑はこの程度とし、午後二時まで休憩いたします。 午後零時五十九分休憩 —————・————— 午後二時七分開会
○委員長(金井元彦君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、穐山篤君が委員を辞任され、その補欠として佐藤三吾君が選任されました。 —————————————
○委員長(金井元彦君) 道路交通法の一部を改正する法律案を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○上林繁次郎君 直ちに質問に入りたいと思いますが、昨年の交通事故死亡者は八千人台にとどまったと。で、この死亡事故の原因を見ますと、その大体半数、これは速度違反、また、わき見運転、飲酒運転、この三つで占められている、こう言っていいと思いますね。で、そういう状態見ますと、これはあくまでもドライバー自身の側に原因があると、こう言えるわけですね。で、そういったことは、これは事故以前の問題といいますか、こういうようなことが言えると思いますよ。で、そうなると、いわゆる運転者自身の教育の問題、まあ運転者の道徳あるいはこちら側とすればドライバー行政、こういったものに対してどういうふうにいま取り組んでいかなきゃならぬかという、こういう問題があると思いますね。その点ひとつお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(杉原正君) 御指摘のとおり、交通事故の大半のものがやはりドライバーのマナーといいますか、ルール違反といいますか、そういうものに起因をしているものでございます。このドライバーに対する教育といいますか、これにつきましては私どもが現場的に責任を預かっておる立場から申しまして、いま関与しておりますのが、御案内のように、最初のドライバーになるときの問題としまして教習所の問題、これの教育、初心運転者の養成段階の教育という問題、それからこれでまた免許試験を受けまして後の三年に一遍更新をやりますが、この際の教育、それからドライバーが企業、会社に雇用されている場合の会社の企業の安全管理といいますか、安全運転教育というふうな問題、それから各種地域社会での安全教育活動の一環として。こういう点のほかに、いわゆる危険なドライバーというものを日常のいろんな違反行為を見ることによって累積をいたしまして、これはやはり危険なドライバーであるということになりますと違反者講習その他の場をとらえて再教育をやって、それをいいドライバーにしてまた世の中に送り出す、こういうふうな形で現在関与をいたしておるわけでございます。 で、これは先ほども御指摘のありましたように、かなりの力を入れているつもりでございますが、なおそういうスピード違反であるとか酔っぱらいとかというふうなのが後を絶たないというふうなことで、われわれ自身のドライバー対策というものにまだ欠けているところがあるんじゃないかというふうな点をいろいろ考えまして、これからやっていきたいと思っておる点の一つは、一番最初ドライバーになるときに関門をくぐります教習所の問題でございます。これが大体八割から八割五分ここで出るわけでございますので、この指定自動車教習所について、従来はわれわれある物的人的な基準に合えば指定をする、それに違反すれば解除すると、こういうことで対応してきておったんですが、それだけではやはり不十分だというふうなことで、これは通産省の所管の中小企業近代化促進法というものの対象の中に、指定自動車教習所というものを、教習所業ということで入れてもらいまして、この五十三年から約五カ年をかけて約三百億の低利の融資を受けて、これで教習の水準というものをうんと高めていくというふうなことの効果が期待できるようにしていきたい。また更新等につきましても、もっと更新時講習というものの内容を充実したものにしていきたい。 それから会社、企業での安全管理システムというふうなものについても、今度道交法の改正でお願いしてまいりますような形でこれを徹底するような形にもっていきたい。 それから特に悪質なドライバーといいますか、非常に重大な交通事故に直結するような違反を繰り返すようなドライバー、こういう者につきましては再教育とあわせまして、この車社会の安全というものを確保するにはやはりある意味で排除していかなきゃならないという面も非常にあるわけでございます。そういった面につきまして今後力を入れると同時に、やはり運転が上手とか下手とかということのほかに、要するに車を買う、あるいは使う、そういうことに対するドライバーの基本的な責任というふうなものについてもっと自覚してもらうようなものを制度として取り組んでいく必要があるんではなかろうか、そういうふうな観点につきまして、従来の足らざる点をこれからいろいろ努力して改善をしていきたいというふうに考えております。
○上林繁次郎君 警察白書によりますと、これ一々読まなくてもいいかとは思うんですが、いままでの取り締まり、いわゆる安全施設ですね、あるいはその取り締まりの強化であるとか、この警察白書によりますと、いわゆる物だとか金だとか力だとか、こういうものを中心とした対策を講じてきた。で、これからはもちろんそういったものをきめ細かくやっていくということは必要であるけれども、いわゆるドライバーの自覚といいますか、またドライバーの責任ある行動を促す、すなわち心の問題である、心に訴える施策を強化することが重要な課題だと、こういうようなことをうたわれているわけですね。いま局長がお答えになった中に含まれるとも思いますが、いわゆる心に訴える施策という問題、これは非常に抽象的なんですが、何か特別にこういったものに対する考え方があってこういうふうにうたわれているのかどうか、その点ひとつお聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(杉原正君) 法案の中に具体的に出ている問題、出ない問題、いろいろございますが、一つは、いままでやってきております違反と、それに対する点数制度の適用等の問題を見てみますと、いわゆる危険な行為をした者についてこれを点数を加算していって排除をする、あるいは再教育をする、こういう形できておりますが、一番基本的に考えなければならないのは、悪いいわゆる違反をしたドライバーについては過去いろんなそういう施策を講じてきておりますが、われわれが年間ドライバーに対する千二、三百万に達する違反をやっておりましても、なおかつドライバーの中の大半というのは無事故無違反のドライバー、いわゆるまじめなドライバーでありますが、このドライバーに対して何をしてきたかということになりますと、これは全く何もしてないわけであります。やはりこれからの車社会というものを考えますと、そういういわゆる良識のあるまじめな、しかも車が非常にふえてふくそうする中でまじめに事故を起こさずに運転をしているという努力は大変なことだと思うんです。だから、そういう者をやはり社会的に称揚されるような仕組みというものを基本的につくり上げていく、取り締まりをするから違反をしないというのではなくて、そういう一つの仕組みの中で、もう自分もあと何カ月まじめにやっておれば、何年間の無事故無違反のドライバーだというふうなことで励みになるような、そういうやっぱり施策が片方で考えられなければならないんじゃないかという点が一つ。 それからもう一つは、現在でもこれやっておりますが、点数が一点、二点が積み重なって六点になりますと行政処分になるんですが、四点、五点の段階で、要するにおたくは四点、五点になったと、もうこれ以上違反をすると今度は行政処分になりますよという通知を該当のドライバーにすべていまはがきで差し上げておるわけですが、そういうものをもっと徹底をしていって、われわれ行政処分の対象になる人が多くなることを期待するんではなくて、行政処分の対象にならないように何とかそこで食いとめる方策はないか。今度道路交通法の中で公安委員会が各種の講習をやりたいということで規定しておりますのは、そういうところとリンクをさしてやっていくようにしたらどうであろうかというふうな事柄、それからまた、今度仮免の有効期間を三カ月から六カ月に延期をしたなどしておりますが、改正案に盛り込んでおりますが、これなどはやはり学生等で免許をとる人が、春休みにとったらもう夏休みには本免とるときに、有効期間が失効しているというふうなことがないようにやはり考えようと、そういういろんな取り締まり、行政処分とずっと従来やってきたものを、もっと基本は全部のドライバーの理解と協力を得るような形でこの交通施策というものを進めていって、言うならば、やはりそんな悪質なドライバーというのは恥ずかしくて運転することができないと思われるような、そういう車社会をつくり上げるといいますか、むしろそういういい人の意見といいますか、そういう流れというものを大きくしていくことによって、良貨が悪貨を駆逐するような、そういう車社会を何とかつくり上げていきたい、そういう方向に法令あるいは行政の力をこれから向けていかなければならないものだというふうに基本的には認識をいたしております。
○上林繁次郎君 いまの局長のお話し伺っておりますと、確かに心の問題というもの、それについては、たとえばいままでに非常にまじめなドライバー、それに対して何ら当局としてはこれを賞するといいますか、そういう制度がなかった、そういったものをやっぱり考えていきたい、それは確かに必要なことだろうと思います。また悪いドライバーから見れば、そういう制度があれば、それを目標としてだんだんそういう方向にその考え方を変えていくという、そういったことも言えますが、しかしそれはあくまでも理屈みたいなものでして、いまの社会情勢から言って、また人間性といいますか、そういうものがあったとしてもなかなかそう簡単にいくものではないだろう、こう考えますね。ですからやっぱり、だからと言って私がこういうふうにすればいいじゃないかというものを持っているわけじゃありませんが、いま局長のお話を伺う限り、そういった方法も大事でしょうけれども、反面そのものを全く考えない、無視して、運転すること自体それおもしろい、危険を冒すことそれ自体おもしろい、人の迷惑なんか一向に考えない、こういうドライバーが非常にふえてきている。それに対するやっぱり情操教育といいますか、ものはやっぱりなくちゃならぬじゃないか。じかにばちっとはまっていくような、まああるかないかわかりませんが、そういうふうに考えるわけですね。ですから、私たちも考えていかなくちゃなりませんけれども、大いに、その点一点にしぼったことではなくて、いまの御答弁から言えば一点に何かしぼられたような感じですからあえて申し上げるわけですが、ひとつ十分に効果の上がる施策というものを考えていただきたい、こう思います。 そこで、いま申し上げたように、速度違反、それからわき見、飲酒と、この三つについて見てみますと、速度違反が一七・七%、わき見運転が一三・七%、飲酒が一一・五%、計四二・九%、これが五十一年なんです。それで、当局が一生懸命こういったものを減らそうと思って努力してきた、いろいろと考えてきた、また施策も講じてきた、そういう中で五十二年を見ますと、速度違反が一八・三%それからわき見運転が一五・九%、飲酒が一〇・二%、飲酒はちょっと減りましたね、だけれどもトータルしますと四四・四%、こういうふうに五十一年より五十二年の方がいわゆる高くなっているわけですね。ふえているわけです。これは何か特別な原因があったんですか。この点どういうふうにつかまえておられますか。
○政府委員(杉原正君) 車の全体の死亡あるいは重傷事故の絶対数そのものが減少している中での構成比、直接その事故に関与したものの構成比でございますが、やはりどうしてもスピードに起因する事故、それからわき見、それから酒酔い、これはもういずれもいわゆる違反の中では重大な事故に一番直結する違反でございますので、事故の全体の構成比を見ますと、どうしてもそういうものが多くなっていく、ただ絶対数そのものは減っておるわけでございますが、構成比は、恐らくこれは死亡、重傷というのは、車がこういう形で動いている限りは死亡、重傷の原因というのはそういうものがやはり続くんであろうという感じがいたしますし、そういうものをやはり絶対数そのものとしても、構成比そのものとしても、やっぱり下げていく努力をいろいろな形で続けていかなきゃならないというふうに思っております。
○上林繁次郎君 ちょっと余りこうお尋ねしたことに対する明確なお答えじゃなかったと思いますが、全体からすれば減っているんだと、だけれども、言うならばこれは部分的な問題ということになりますね。部分的な問題であっても、やはりこういったものが重大な事故につながっているということ、重大な事故につながっているということは全く重大なことです。ですから、これが減ってこなきゃならぬということですね。やっぱりその辺五十一年よりも五十二年がふえているという、これらによる事故がふえていると、これ問題だろうと思います。ですから、その点をなぜこういうふうにふえてきているのかということが私どもとすれば知りたいわけですね。その点ひとつお答え願いたいと思うんですが。
○政府委員(杉原正君) 私どももおっしゃるとおりでございまして、何とか酔っぱらいとかスピードの出し過ぎの事故というものを抑制をしたいということで、街頭の指導、取り締まり等につきましてもこの辺のところを最重点にやらせておるわけですが、なかなか後を絶たない。それが一つの街頭の監視活動の問題と、もう一つはドライバーの基本的な教育、認識、再教育というふうなものと関連をさせてこれを進めていかなきゃならないということであろうと思います。
○上林繁次郎君 次に、覚せい剤対策、これちょっとお尋ねしたいんですが、覚せい剤常用者といいますか、そういった者による交通事故、これは相当あるんじゃないかと思うんですがね。これはどうですか、五十二年度がわからなければ、最も新しいデータ、どのぐらいそういった事故があったのか、これひとつお聞かせ願いたい。
○政府委員(森永正比古君) 覚せい剤常用者によります交通事故の発生についてでございますが、これは本年に入りましてからかなり目立っておりまして、三月末現在で二十九件発生をいたしております。
○上林繁次郎君 これはお尋ねしなくてもいいかと思うんですけれども、警察庁が厳しく覚せい剤ということについては取り締まりを行ってきているわけですね。だけれども、だんだんだんだんふえてくる可能性というか、そういう傾向にあるわけですね。ですから、その覚せい剤自体のいわゆる広がり方といいますか、そういう状況はどういうようなことになっていますか、この点ちょっとお聞かせ願いたい。
○政府委員(森永正比古君) 覚せい剤事犯は取り締まり面から見ますと大変ふえておるわけでございまして、昭和四十五年以降特に増加の傾向にあるわけでございます。そこで、昨年全国の警察で検挙をいたしました数は二万三千七百六十五件、一万四千四百四十七人となっておるわけでございまして、最近の八年間で約二十倍以上増加しておるという状況にございます。また、本年に入りましてからもこの増勢はやみませんで、三月末現在で八千百八十二件、四千八百二十人となっております。これは昨年同期と比べましてそれぞれ八六%、七四%の増加、こういうことになっておるわけでございます。 で、この広がり方と申しますのは、これは地域的には全国的に及んでおりますし、職業的に見ましても、サラリーマンから農民、漁民あるいは主婦、タクシーの運転手、バスの運転手、こういうところまで汚染をされつつあるというふうな状況でございます。 どうしてこういうふうに増加をするかということでございますけれども、いろいろ原因がありますけれども、主なものを申し上げますと、第一には、覚せい剤の密売はほとんど暴力団が取り扱っておるわけでございまして、特に暴力団の有力な資金源になっておりますので、非常に執拗な販路の拡大をいたしております。場合によっては暴力に訴えて強制的にやる、場合によっては甘言を用いてだましてやるというような方法でやっておる。それから第二番目には、わが国に出回っている覚せい剤のほとんどはこれは密輸入でございまして、一昨年あたりまではほとんど東南アジア、台湾、朝鮮が主でございましたけれども、昨年あたりから西ドイツ、まあ西ヨーロッパのものが出回ってまいっております。このように供給源が非常に豊富であるということを挙げることができると思います。 それから第三番目には、何といってもこれを使用する者がいるということでございまして、これも先ほども申し上げました暴力団あたりからの甘言に乗せられて常用する者とかあるいは興味本位で常用する者、こういう者がかなり多いわけでございます。こういうことが主な原因になっているというふうに考えております。したがって、対策につきましてもこれらの実態を踏まえて効率的な対策を立てていかなきゃいけないと、こういうように考えておるわけでございます。
○上林繁次郎君 いまのお話ですと、いわゆる覚せい剤というのはだんだん広がりつつあると、こういうようなお話ですね。そうしますと、やっぱりこれからの運転をするいわゆる運転者、ドライバー、こういう人たちのいわゆる覚せい剤使用といいますか、そういう人たちがふえてくる、そういうドライバーがふえてくる、こういうことが言えると思いますね。ですから、それをやっぱりそうさしてはならないわけですから、その歯どめをかけなきゃならぬわけですね。その歯どめをかけるについてはいろいろなこの考え方、施策が必要になってくるわけで、そういった点についてはどういうようなお考えを持っているのか、その点ひとつ。
○政府委員(杉原正君) これはまずドライバーが使用して車を運転をしているという態様につきまして、街頭検問その他のチャンスにそういう着意で物を見ていく、あるいは事故のあったときには当然そういう形でまた処理をしていくということがあります。それからもう一つは、ドライバーたらんとする者、あるいはドライバーが三年の更新を受ける際というふうなチャンスにこういうものを排除していくというふうな、そういうことと並行していろんな覚せい剤事案が刑事部門あるいは保安部門で取り扱われたときに、それの使用者が一体免許を持っているかどうかというふうなことをきちっと整理をしまして、それを免許行政の面で反映をさしていく、そういうふうな配慮につきまして、今後かなり力を入れていかなきゃいかぬというふうに考えております。
○上林繁次郎君 最後を強調された。相当そういったいまおっしゃったことについて力を入れていかなきゃならぬと、まあこういうこと、それはわかりますね。具体的に申し上げますと、検問をしたときにどうであるとか、あるいは三年更新時、そのときにどうであるとか、こういうことなんですが、具体的な覚せい剤を、これを何というんですか、使用というんですか、しているかどうか、それをいわゆる見つけ出さなきゃならぬわけですね。その方法として検問と、こういうわけです。あるいは三年更新時にという、それはやっぱりその方法が必要になってくるわけですね。そういったものが法律で何かこううたわれているのかどうかということですね。その点はどうなんですか。
○説明員(広谷干城君) 覚せい剤を運転手が使用しておるがどうかというふうなこと、あるいは使用してその影響下に運転をしておるかどうかというふうなことにつきましては、個々のケースにつきまして具体的に判断をしていく必要があるわけでございます。したがいまして、覚せい剤を使用しておることの立証と、それから交通的な観点から言いますと、その使用しておることが運転に影響を及ぼしておるかどうかということ、二点が問題になってくるわけでございますけれども、覚せい剤を使用しておるかどうかというふうな点につきましては、これは採尿検査等によりまして使用しておることを立証していくと、こういうことになるわけでございます。 それからまた、覚せい剤の影響によって正常な運転ができないかどうかということは、これはその運転をしておる状況というものを具体的にながめてみまして、たとえば非常にジグザグな運転をしておるとか、あるいは非常にのろのろの運転をしておるとか、あるいは運転手の言語態度が非常に薬物の影響によりしどろもどろであるとか、そういうふうな具体的な条件によって判断をしておるわけでございまして、こういう状況の者が覚せい剤の影響下にあるのだというようなことが、法律で規定をされておるというふうな性質のものではございません。
○上林繁次郎君 そうしますと、たとえばいま採尿という話出ましたね。そんなことをしょっちゅうやってきたのか、またやれるのかということですね。どういうときにそれをやるのかという問題、いまそうおっしゃったんじゃないですか。
○説明員(広谷干城君) はい。
○上林繁次郎君 採尿と言った、尿を取るということでしょう。ですから、そんなことをいままでやってきたのか、あるいはまたこれからそういったことをやっていくのか、どういうところでそんなことをやるのか、いろいろあるんですよ。ですからいまのお話ですと、採尿というようなことで話が終わっているようですからその点ひとつ。
○説明員(広谷干城君) 現在、覚せい剤を使用しておるということが一番はっきり出てくるのは採尿による方法でございまして、これは交通の場面だけでなしに、一般的に覚せい剤の使用事案として検挙いたします場合には、その覚せい剤を使用しておるかどうかということは、採尿によっておるわけでございまして、この採尿をやって鑑定に出すわけでございますけれども、これはもちろん現場でやるということじゃなしに、使用者がございましたときには、しかるべき場所で採尿いたしましてそれを鑑定に出すと、こういうことで捜査といいますか、使用しておる実態を明らかにしていくわけでございます。交通の場面で覚せい剤を使用しておるのではないかというふうな事案が出てまいります。そうすると、これは覚せい剤を使用して運転をしておるということを立証しなきゃならぬわけでございまして、そういう場合には、警察署なりしかるべき場所に一緒に参りまして採尿をし、それを鑑定をして覚せい剤を使用しておるということを立証いたすわけでございます。
○上林繁次郎君 話としてはわからないことはないんですよ。だけれども、実際問題、ふらふらしているかどうしているか、そんなことは一々わかるものじゃありませんよ。これはたとえば一斉取り締まりとか、一斉でなくても取り締まりを始めたと、そういう段階ではある程度わかるかもしれないけれども、そうでない限りはわからない。そうすると、わからないから走っていてもしようがないんだでは、これは対策にならぬわけでしょう。ですから、何とかそれをなくすことを考えなきゃならぬ。ですから、いまおっしゃったことは話としてはわかるけれども、また手段としてはこそくな手段だろう、こういうふうに思います。確かに使用しているかしていないかは尿を検査すればわかるという、それはそのとおりでしょう。だけれども、それはいま言ったとおりでして、徹底的にこれをなくすという施策にはならぬじゃないかと、こんな感じがするわけですね。 たとえば銃刀法のときに、いわゆる銃を扱うに当たっては覚せい剤使用者は、これはいわゆる除外されるわけですね。それでそのときに、いわゆる更新時に医師のいわゆる診断書を持っていくとかいろいろありましたね。そういうようなことはこれはどうなっているんですか。そういうものを絶滅するために覚せい剤を使用しているドライバー、そういうものをなくすために、いま言ったように、銃刀法の内容を例にとったわけですが、そういうようなことはやってきているんですか、あるいはやろうとしているんですか。
○政府委員(杉原正君) これは医師のそういう形の個々のドライバー全員について、三千数百万のドライバーがおるわけでございますけれども、これについて麻薬あるいは覚せい剤を使用しているかどうかという医師の診断書を持ってくるというふうなことは現在やっておりませんし、それはもう非常にむずかしい問題じゃなかろうかというふうに思います。
○上林繁次郎君 それじゃ、いままでのお答えかちすれば、採尿すればよくわかるんだという、それはそのとおりでしょうけれども、そんなことを絶えずできるものじゃありませんよ。ですから、一斉取り締まりでもやりゃ、しょっちゅうやってりゃそういう者もひっかかってくるでしょう。しかし、そうでない限りじゃわからない。そうするとすぐ危険がいっぱいだというわけですよ。いまもお話あったように、その覚せい剤使用者というのはだんだんだんだんふえてくる傾向にある、趨勢にある、そういう中で当然ドライバーもそれに冒されてくる可能性はもっともっとふえてくるわけですから、ですから、そういう考え方でなくて、もっと事前に、三千万いるからどうだこうだということではなくて、やっぱり事前にそれをチェックして絶滅していくというような考え方、それの考え方に立った施策というものが私は必要になってくるんじゃないかと。よろよろ運転を見つけておまえちょっと来いという、そういうことではまことにこそく的なやり方であって、それじゃとてもとても絶滅はできないんじゃないかということになるわけですね。そうだとすると、法律の何か抜け道、あっても何の効果も発することできないんじゃないかと、こんな感じがするわけですね。その点もう少し進んだ考え方ありませんかね。 ですから、覚せい剤使用者が事故起こしたというのは新聞記事にもあるわけですね。実はこういうものを見れば、こういう状態が起きれば、ああそれは大変だと、これをなくさなきゃならぬと、こう思うんだけれども。ですから、そういったことを考えますと、非常にいまのお答えはこそく的だし、抜け穴だらけみたいな感じが非常に強くするわけですね。何かもう少し進んだ考え方はないかと、こう思うんですが、どうですか。
○政府委員(杉原正君) 基本はやはり覚せい剤事案というものを警察全体としてかなり力を入れて、先ほどお話がありましたようにやっているわけでございますが、もうすでに昨年あたりでもこの使用者の中で、いわゆる営業用の自動車の運転者の覚せい剤事案というのはもう数百人の実態がわかっている。これはもう個々に調べていって、こういうドライバーであるということがわかってくるわけでございます。それはその形で免許の上でフォローする。 それからもう一つは、われわれがそういう形でわからなくても、現場でいろいろ処理をしている過程の中で、これは覚せい剤の使用者の象徴的な表情その他があらわれるわけでございます。そういうふうな者の着眼点というふうなものを第一線にはっきり示して、いろんなドライバーとの接触のチャンスにそういうものを十分見て、道路交通法の危険を排除するような処理の仕方というふうなものをこれから徹底をしていくということとの両面で配慮していく性質のものであるというふうに考えております。
○上林繁次郎君 次に、午前中の審議でもう出ましたけれども、暴走族の問題、そのときにもお話が出たんですが、やっぱりたとえば共同意思の確認とか交通の危険、他人への迷惑を及ぼす行為と、こんなことが掲げられているわけですが。しかし、その範囲ですね。範囲が非常に明確じゃないと、こんな感じもするわけです。いわゆるそういう範囲の基準ですね。これははっきりしないと捜査上も、あるいはまた立証上も非常に困難な面が多いんじゃないかと、こう思います。ですから、その辺の範囲の問題ですけれども、これはひとつどういうふうにお考えになっているのかお聞かせ願いたいと思うんですけれども。
○説明員(鈴木良一君) この暴走族の規定でございますが、要件は幾つかございまして、一つは御存じのとおり「二人以上の自動車又は原動機付自転車の運転者は、道路において二台以上の自動車又は原動機付自転車を連ねて通行させ、又は並進させる場合」、いわばそういうふうな二台以上の自動車等が連ねて通行するか並進するかということが一つの要件でございます。そういう走り方をしておってかつ共同すると、共同してそういうふうなお互いに意思の連絡があるということが一つと、それから著しく道路における交通の危険を生じさせる、あるいは著しく他人に迷惑を及ぼす行為をすると、これは当然こういうふうな著しく交通の危険を生じさせる、あるいは著しく他人に迷惑を及ぼすという共同の意思というものがいまの場合に必要でございますし、かつ、いま申しましたような危険を生じさせ、あるいは他人に迷惑を及ぼす行為というものが必要である。したがいまして、要件を申し上げてまいりますと、先ほど言いましたように二台以上の自動車等を連ねて通行あるいは並進している、そういう一つの形において、そうして共同でもって他人に迷惑をかけ、あるいは危険を及ぼそうという共同の意思を持って、かつそういうふうな現実に著しく交通の危険を生じさせたと、あるいは他人に迷惑を及ぼしたという行為、その行為が必要であると、その三つの要件を満足するということがこの規定を運用する上において必要であると、こういうことでございます。
○上林繁次郎君 先ほども言いましたように、それだけ聞いておれば確かにそういうことだろうと思います。だけれども、実際問題そういうような事例というのはいろいろ起きてくると思いますよ。何も暴走族対策ではなくても、そういった事例はいろいろと起きてくると思うんですよ。ですから、二台並進というような話もありましたけれども、これは一台だって他人に迷惑かける場合だってある。共同の意思という問題、その共同の意思にしてもあったかないかというその判定、それはやっぱりあれでしょう。ですから、行為という問題も含まれているんでしょうけれども、非常にその辺が——ですから、いろいろ突っ込んでいくと不明確じゃないかなという感じがしてくるんですね。ですから、非常にその辺捜査上また立証上むずかしい問題じゃないか、こう思うわけです。と同時に、また運用を間違えるととんでもないことになっちゃうという心配があるわけですね。ですからその辺のところを、けさも論議があったわけですからあえてこれ以上とやかく申しませんが、そういう感じが非常に強くするわけですよ。ですから、その点を誤りのないようにひとつ運用をしてもらいたい、こう思いますね。
○政府委員(杉原正君) 確かに従来の道交法がいわゆる個人個人を対象にしておったものから、こういう集団の暴走行為というものに取り組みますだけに、最初おっしゃいました立証の問題、これにつきましては従来の警察官が一人おって違反者をこう現場で処置するというふうなそういう形でやれるものではなくて、かなり部隊配備の上でしかやれない。それからこの立証の問題も、かなり立証技術というものをわれわれこれから開発をしていかなきゃならない。そういう意味で多方面な検討が必要のものであるというふうに考えておりますし、具体的にやはりこういうそのものの適用については事前情報というものが、いまでも若干入るようになっておりますが、こういう一つのグループが夜中にどこかに集まってこれからどこへ行くんだというふうな形の、そういう対応のものですから、そういう事前の情報と現場配置 一般の人に迷惑をかけないような現場配置というものをまず事前にやる。それからやり方としましては、やはりカメラとかビデオコーダーとかテープレコーダーとかいろんなものをやはり活用してこれに対応するというふうなことが、そういう状況の証拠化というものが必要になってまいります。それとかリーダーのいわゆる指揮状況、それからリーダーと構成員との間の関連、こういうふうなものを全部詰めていかなきゃいけませんし、周りの被害者のいわゆる証言というものもとらなきゃいけません。そういうことにつきましてはかなりこれから工夫をし、捜査技術の開発をしていかなきゃならない性質の問題だと思っております。 ただ、先ほど先生の御指摘の点は、われわれも本当にこれ、この条文をつくります過程で一番その点を——他の正常ないろんな車を連ねて行われる社会的な行事がございます、こういうものに適用されるようなことではむしろもう大変であるという観点から、どう書けばそれが適用されないのかということをいろんな角度から詰めて、これにつきましては法務省その他もういろんな専門家の意見も聴取をしということでやったつもりでございますが、ただこれ、第一線が 第一線も個々の警察官がやるんじゃなくて、ちゃんと指揮者がいないと、部隊活動としてやりませんとこれはできないものでございますから、個々の警察官の判断でやれるものではございませんが、それにいたしましても、こういう態様のものということで、もう具体的な現場で日常起こっております暴走族の図を各県に全部示しまして、こういうものをやるべきだし、これ以外のものは考えられないという形できちっと第一線の指導をやっていきたいと、そういう点の批判がいささかでもないように慎重な配慮で運用していきたいというふうに考えております。
○上林繁次郎君 次に、自転車対策ですね。今度いわゆる車道寄りの歩道の一部を使って自転車の利用者を守ろうということで、その歩道の一部を使わせるということになった。それにはいろいろの自転車の規格とかそういうものもあるようですが、結構なことだと思うんです。で、ただ問題は、歩道を通っている歩行者の歩行を妨げる、そうしますと罰則がありますね。その罰則をつくった基本的な考え方、これはどういうところにあるのかということですね、その点をひとつ聞かしてください。
○政府委員(杉原正君) 歩道上の自転車の通行の問題でございますが、一般の車対自転車対歩行者と、こういう観点で見ますと、自動車対自転車ということになりますと、なるほど自転車は弱者でございます。しかし、歩道の上を自転車を上げる以上は、自転車は歩行者に対しては強い立場である、歩行者の方が弱者でございます。現に、歩行者が自転車にひかれて死亡した事故というのはかなりの件数に達するわけでございます。そこで、特に歩道というものは本来歩行者が通る道である。それが、車道に自転車を走らせると、自転車が非常に危ないがゆえに、これは道路の環境の問題もありますけれども、やむを得ず歩道に上げるわけでありますから、少なくともその限りにおいては自転車は歩行者に対しては守らなきゃならない事柄がある。それの一番の基本は、歩道を通っている以上は自転車というものは歩行者の通行を妨げてはならない。ですから、まず歩道を通るときには原則は徐行である。むやみにスピードを上げてもらっちゃ困る。もし自分が走っておって歩行者の通行を妨害する、これはよく歩行者が通っていて、後ろからリンを鳴らして歩行者をよけて行くような自転車がおりますが、そういうことはやはり道路の秩序の中では許されない。したがって、そういう歩行者の通行を妨害するような場合には自転車はとまりなさいということで、それを担保するために、歩行者の事故防止を図るために自転車に罰則規定を設けたということでございます。
○上林繁次郎君 自動車に比べれば自転車は弱者であります、自転車に比べれば歩行者は弱者である、こうおっしゃった。なるほどそのとおり。で、歩道というのは人間が通る道なんです。その人間が通る道に自転車を通そうという、これはこそくな手段ですよ、本当から言えば。それをあえてやろうという。だから、当然、弱者、強者という立場から言えば、歩行者よりも自転車の方が強者でしょう。だから罰金を取るんだと、こういうことでしょう。本来ならば、もし、そういう自転車の利用者を守ってやろうということでやるんだ、それが歩行者に影響しちゃならないということで今度罰則を設けた。ちょっとおかしいと思うんだけれども、それならば、あの人間が通る歩道に自転車を通すならば、それなりのそういう事故を起こさないような——いまおっしゃったように、自転車でも人を殺したことがあるんだという強くその辺発言したわけですよ。そういう心配のあるものをなぜ歩道に通すのかということが言いたくなる。だから罰則を設けたんだと、そんな理屈は通らぬ。それと同時に、日本の歩道というものは全部そういったことに適しているかどうかという問題もある。そして自転車を通すならば通すようにいまの歩道を何らか改良しなきゃならぬだろうという考え方もある。その点はどういうふうに考えているのか。ただ歩行者よりも自転車は強者だから罰則を設けたんですよじゃ済まないだろうと私は思う。抜本的な自転車利用者の救済のための策と言うわけにはいかぬだろうと、こう思いますが、その点どういうようにお考えになっておりますか。
○政府委員(杉原正君) これは、確かにおっしゃいますように歩道の上に自転車を上げなきゃならないというのは道路のまさに日本的な欠陥でございます。しかしながら、ほうっておきますと車道を走らさなきゃならぬ、これで自転車が次から次と巻き込まれて死んでいくというのはわれわれは放置するわけにはまいらぬと。そこで歩道の上に上げますが、自転車は弱者ということで甘えるだけではだめですと。やっぱり自動車との関係では、自動車のドライバーに自転車の保護というものをうたいますが、同時に、自転車も保護される一方で自分も守らなきゃならない務めがあると。それは歩行者に対してこういうことであるということを、歩道に上げざるを得ない道路環境のもとではやはり自転車にも守ってもらうことを守ってもらわなきゃならないという、そういう基本的な立場で、自転車は保護される対象であると同時に、歩行者との関係では秩序を、守るべきことを守っていただきたいということをはっきりさしたいということでございます。 これについてその罰則を設けましたのは、罰則でもって処罰をするということ、これは、もう自転車というものは現実には私どもはその罰則を適用して云々というものとして本質的に考えておりません。で、ほとんどまた、そういう自転車については罰則を適用したケースも非常に少のうございます。これは、警察官が何遍もやめなさいやめなさいと、こう言って警告をして、なおかつ聞かない自転車にしかそういうことをやっていないわけでございまして、むしろ、そういうことになっているから自転車というものは歩行者との関係では通行によく気をつけてくださいよと、スピードを余り上げないで走ってくださいよということを願いとして言っている半面の措置であるというふうに御理解いただきたいものと考えております。
○上林繁次郎君 もう時間も幾らもありませんが、そうすると、罰則は一応設けたけれども余り気にする必要はないんだよと、こういうことですね、いまのお話ですと。ですから、その辺ちょっと理屈がかみ合わないんです。で、それはそれとして、今度は歩行者を守るという立場、少なくとも歩道というのは歩行者を守る立場でできたものです。今度は自転車が乗る。いま局長がおっしゃったように、自転車でも人を殺したことがあるんだよと、こう言われる、その辺を強調したんです。だとするならば、そういうことがあってはならぬ、いままであったんですから。歩道を今度は通すようになれば、そういった死亡事故というものもふえるであろうということは予想できるわけですよね。いままでは歩道を大っぴらに通るというわけにはいかないでしょう。今度は歩道を通っていいというんですから、ドライバーに対してはいろいろな規制がある、規制があったって、事故続出でしょう。規制があるから事故が起きないとい言えないんです。今度の方法は、いわゆる事故が起きてくる可能性を増大したと言っていいと思うんです、歩行者の。あなた方はスピードを出しちゃいけませんよ。じゃ、みんなスピードを出さないで守るか。いいですか、妨げちゃいけませんよったって、妨げるかもしれない。その可能性が大きくなっただろうと言うんですよ、私は。歩道を通さすんですから。だとするならば、規制も罰則も大事だろうけれども、必要かもしれないけれども、自転車を通すだけの、そして自転車が通っても歩行者がそのことによって妨げを受けない、事故がない、そういう施策というもの、施設というか、そういうものも私はあわせて考えていかなきゃならぬ問題じゃないか。完璧を、完璧ということはあり得ないけれども、やはりそれに向かっての努力というものは必要じゃないか。 ただ、ここに線を引いたからおまえはここを通っていくんだ、そしてスピードを出しちゃいけないんだ、歩行者を妨げちゃいけないんだ。だけれども、線なんて引いたって、ちょっと回りゃすぐ妨げになるんですからね。 ですから、そういうことを考えれば、やはりそれだけの安全施設というもの、自転車の新たな試みですから、やはり歩行者を完全に守っていくだけの、自転車の走るこの道に対する施設というもの、それなりの施設というものが私は必要になってくるのじゃないか。そこまで考える必要があるのじゃないか。いまおっしゃったように、あれでしょう、いまの道路状況からすればそうする以外にないんだというのは、じゃあそれならば、いまの道路状況はいつになったらそういったこそくなやり方をしなくても済むようになるのか。そういったところまで考えなくちゃならぬ。当面の問題とするならば、こういうふうにして歩行者を守りますという、やっぱりそれだけのことをやるんですから、今度は歩行者の立場で、いまは自転車の立場、それを考えてこうするといううんですから、今度は歩行者の立場をもう一つ考える。罰則というのは自転車利用者に対する罰則であって、歩行者を守るという罰則ではないんですよ。歩行者を守るための施策というものは何もないんですよ、ここには。そうでしょう。あるならこれは挙げてもらいたい。ですから、そういう安全施設というものを、どう自転車を歩道に通すということに対してどれだけの安全施設というものをお考えになっているのか、その点ひとつ。
○説明員(鈴木良一君) 最初に法律の問題につきましてちょっと御説明を申し上げたいと思いますが、現行法におきましても、自転車の歩道通行というのは認められております。十七条の三というのがございまして、「二輪の自転車は、」「道路標識等により通行することができることとされている歩道を通行することができる。」、こういう規定がございまして、現実に歩道通行可という交通規制をかけまして、それによって自転車の歩道通行を認めております。そうしてこういう場合に、現行法でございますと走り方はその三項に書いてございまして、「二輪の自転車又は軽車両は、歩行者の通行を妨げないような速度と方法で進行しなければならない。」こういう書き方をしております。 やや抽象的な書き方でわかりにくい規定でございまして、そこで、今度の改正法案では、一つは、歩道等を通行することのできる自転車というのは、現行法では「二輪の自転車は、」とこう書いてございますが、二輪の自転車は全部走れるということでございます。ところが、最近御婦人方が乗っておられる三輪の自転車というふうなものもできたものでございますから、そういうふうな三輪の自転車についても構造、大きさ上問題がなければそれは乗せよう、歩道上通行を認めよう、こういうことにいたしまして、ただ、大きさが大変大きいとか、構造上問題があるというものにつきましては外そうということでございまして、要するに今度の改正法は、歩道上通行できる自転車というものを整理したと、こういうことでございます。 それからもう一つは、歩道を通行する場合においては、先ほど申しましたように、歩行者の通行を妨げないような速度と方法で自転車は走れとこう書いてあるものでございますから、大変莫然たる規定でわかりにくい、むしろ、今度はっきり自転車は歩道を通行する場合には徐行して走りなさい、時速四、五キロぐらいのことであろうと思いますが、すぐとまれる速度で走りなさい、そして歩行者の通行を妨げるような状況になるときは一時停止をしなさいということを明確にしたというものでございまして、そういう意味でむしろ歩行者の保護を今回ははっきり考えて規定をした、こういうふうに理解をいたしております。
○上林繁次郎君 いまあなたのお話だと、いわゆる法律の解釈をしたのであって、歩行者を守るというのは何もないじゃないですか、自転車に対しては明確になったけれども。いままでも通ってもいいんですよと、ただし、ゆっくり走れとは書いてないのだと、だから今度ゆっくり走れというふうにしたんだと、それだけのことだ。だけども、今度はいわゆる車道側の歩道を通さすというふうにはっきりなったわけでしょう。そうなったわけですね。ですから、それをそういうふうに明確にする以上、やっぱりそうさせる以上は歩行者を今度は守っていくためのいわゆる安全施設というものも考えなくちゃいけないのじゃないか、言いっ放しではなくて。そのために、自転車はそれほど安全施設をつくるほど危険なものじゃありませんよという考え方ならば、罰則なんか必要ないということですよ。その辺の私は矛盾を感ずるわけです。そうでなければ、危険なものだということならば、いま局長が言ったように死亡者も出ていることですからと、こういうわけだ。そういうことを聞けばよけいに安全施設というものは必要じゃないかということを私は言っているわけだ。ですから、その辺はどうお考えになっているのか、法律の解釈を聞くためじゃない。
○政府委員(杉原正君) おっしゃるように、一つは自転車が歩行者との関係で、歩行者の通行を妨げるような状態になったときにはおりなさいよという規定を設けたのは、歩行者保護の規定でございます。要するに、歩行者の通行を妨げるときにはおりなさいというのは歩行者保護の規定でございまして、自転車保護の規定ではないわけでございます。 それからおっしゃいますように、私どもはやはりこれだけの自転車が普及をし、自転車が国民生活に密着をしているという状況のもとで、自転車が本当に安心して走れる道路条件にはいまないというふうに正直考えておるわけでございまして、この自転車が普及されるというものに合わせて、自転車が安全に通行できるような道路交通の環境を整備するということは非常に重要なことだと思いますが、それはまた道路管理者その他で大変力を入れていただいておりますけれども、それをやられる過程でもやはり現場的に言いますと、どうしてもやらないと安全が確保できないというふうな面がございますので、歩道の一部を割いて、しかも通行区分をはっきりさしてできるだけ整然とした形で道路を利用していただきたいと、そういう願いに出たものであることを御了承いただきたいというふうに思います。
○上林繁次郎君 それじゃ、もう時間が来ちゃってあれなんですけれども、子供の事故が非常に最近ふえているでしょう、自転車の事故が。子供の自転車あるいは利用する子供がふえてきている、それで、それによって事故を起こす。いわゆる自転車の構造だとか、いろいろな問題があるだろうと思うんですね。子供に対して、もう四つ五つの子供はどんどん自転車に乗りますから、その子に教育といったって、とてもできるものじゃない。ですから、何らかの方法でやっぱり安全というものを確保してやらなくちゃならぬ、こう思うわけです。ですから、いろいろ聞いてみたいんですけれども、時間もありませんので、いわゆる子供の自転車事故、これを防ぐための安全確保の何か考えていることがありましたら、お聞かせ願いたいと思います。
○政府委員(杉原正君) 自転車一般について、四千七百万台もあるというこの自転車の実は安全教育という問題は、これは私ども本当にいま総合対策が欠けているなということを非常に現場の立場から痛感をいたすわけでございます。なかんずく幼児あるいは子供さんの自転車乗りについてそういう点を非常に痛感をいたしますが、今度のこの道交法の改正について、ある程度道路交通法上自転車の地位を明確にしたい、こういうことをひとつ考えてやったつもりでございますが、この機会にやはり通産当局その他と協力して、自転車の販売業者それから自治体、それからこれは一番のあれはお母さん方でございます、いわゆるヤングミセスといいますか、そういうヤングミセスの交通安全の会などというのが全国的にかなりいまできておりますが、ここに子供さんの安全な自転車の乗り方というふうなものについてのいわゆる教育活動といいますか、広報活動といいますか、これをかなり組織的、体系的にやっぱり取り上げる努力を関係機関と協力しながら今後積極的に取り上げていきたいというふうに考えております。
○上林繁次郎君 通産省いらっしゃっていますかな。子供の乗る自転車の構造ですね、ブレーキの問題だとかいろいろあると思うんですが、そういったものを改良していかなければならないという面があるんじゃないかというふうに思うんですが、その点どういうふうに考えていますか。
○説明員(仲井真弘多君) お答えいたします。 私どもでは、工業標準化法に基づきまして、たとえばいま一般用自転車の規格というものをつくっております。先生がおっしゃいました子供用自転車の規格というのは、実はいま制定のために準備をやっております。その中で、グリップとかブレーキのきき方とか、特に子供用はそこら辺配慮しなければいけませんので、研究して制定していきたいと思っております。
○前島英三郎君 いろいろ道交法の一部が改正されるということで審議が行われておりますが、私もこの改正案を拝見いたしました。そこからいろいろ関連質問を兼ねまして御意見をいただきたいと思いますけれども、まず身障者の保護に関して大変率直な保護規定が改正案の中に盛り込まれているようですけれども、車いすが通行している場合において、車両は通行を妨げないことというふうになっております。これはもちろん車いすのみならず、老人それから乳母車、こういうふうなものも当然含まれてしかるべきだと拡大解釈をしたいわけですが、特に道交法の中には、子供とか身障者の部分には触れられておりますが、非常にお年寄りのやはり車に巻き込まれる事故というものも多いわけですけれども、その辺はどういう見解をお持ちか、まずお伺いしたいと思います。
○説明員(鈴木良一君) ただいまお話しの関係でございますけれども、お年寄りの関係はこの十四条の対象にはなっておりません。
○前島英三郎君 やはりいろいろハンディを持っている人というのは大変私たちの周りには多いわけですね。車いすも当然そうですし、目の不自由な方も当然そうですし、お年寄りももちろん、よく交通安全運動のときには、気をつけようお年寄りと子供というふうなことが掲げられるわけですから、私はそれは拡大解釈をしたい、つまり車いすを一つの象徴として、ハンディを持った方々に対してドライバーは十分気を使うようにということの拡大解釈をしたいわけですが、道交法の中にはそれは盛られておりませんけれどね、その辺はやはり当然交通行政の中にも含まれているのではないかという点をいまお聞きしたわけなんです。 そこで、先ほども上林委員の方からもお話がありましたように、当然車優先社会でございまして、自転車が車に歩道に押し上げられてしまう、歩行者は今度は自転車のために大変不便な思いをしなければならないというような昨今ですけれども、聞きますと、根底にはやっぱり人間のモラル、交通モラルというようなものが大きな根幹を占めているように思うわけですけれども、しかしこの自転車が四千七百万台、大変な数なわけですけれども、しかしこの自転車を乗り回すということが非常に短絡に使われることは結構なんですが、駅の周辺、盛り場、至るところに自転車が散乱して雑然と置かれているというのが現状なわけです。これは車いすの人も大変困りますし、あるいは目の不自由な方が白いつえで渡ろうとすると、とたんに自転車にぶつかってけがをしたなんということもございます。今度の改正の中にも、盲導犬の人は十分ドライバーは注意するようにというのですが、御承知のように盲導犬は三十万人の目の不自由な人たちに対していま二百頭しかいないわけです。二百頭のためにこれだけ大げさに書かれることにも何かおかしいような感じさえするんですが、正直なところ二百頭しか日本には盲導犬はいないんです。そういう貧しい状態なわけですが、自転車がいろいろなところに雑然と置かれているこのモラルの低下ですね、その辺はやはり警察行政の中でも厳しくやるべきではないか。ちょっとこれ苦情を申し上げましたら、これが何か総理府の関係で自転車置場とかそういうものは示されるのだというし、あるいは欠陥自動車があるように欠陥自転車もあるけれども、その辺はというと、これは通産省だというようなことで、非常に警察、交通行政が弱い立場に私はあるように思うんですが、その辺はどのようにお考えになっていらっしゃるでしょうか。
○政府委員(杉原正君) まさに御指摘のとおりでございまして、自転車がふえるに任せて、それに対応する施設というものが全然後手後手になってきているというのがいまの実態であると思います。私ども交通安全という立場から見ましても、車の事故というもの、自動車の事故というものはだんだん絶対数も減っていくのに、自転車の事故だけは減りなずんでいるということを考えますと、やはり自転車について基本的な対策というのが従来欠けておった、これは別にほかの問題だけでなくて、私ら自身も道交法の中に自転車の地位が必ずしも明確でなかったということの反省の上に立って今度の措置を講じているわけでございますが、自転車がそれじゃ道を走るのにどこを走ったらいいのだ、車道と歩道しかないというふうな実態が現実にありますし、駅に行っても、駅にはその自転車を置くような適当な駐車場がない。駐車場がないから放置をするというふうなことで、いまの現状のままでそれじゃ放置車両も駐車違反だから取り締まればいいだろう、それは放置場所、保管場所といいますか、置ける場所がないのに取り締まりをするだけで物事が解決できないということでございますので、これは自転車については、関係省庁が本当にそういう意味で総合的な対策というものを考えていくということが必要であるという認識のもとで、いま総理府が中心になりましてそういう問題を考えていただいておる、われわれも道路管理者も何らかの形で参画をしながらやっていく。 それから、自転車の構造につきましても、自動車には保安基準がありますけれども、自転車についてはそういう基準がない。したがって売ったとぎには整備をされておりますが、使っているうちにブレーキがきかなくなったり灯火が消えてしまうというふうなケースもあります一そういうふうなものを最小限担保するため、ブレーキのきかない自転車を道路で使っちゃいかぬというふうなことの手当てをせざるを得ないというふうな状況でございますので、この自転車についてはもう一度本当に自転車をどうしたらいいのかということに焦点を当てて、関係行政機関が本腰を入れてやっぱり取り組まない限り、この自転車の危険防止ということも円滑という問題も達成できないという基本的な認識に立っておるわけでございます。
○前島英三郎君 ということは、やはり自動車は欠陥は大変厳しく交通行政の中で規制されるわけですし、おのずと自転車も四千七百万台という数になってまいりますと、これはほぼ自動車と同じ見方で交通行政の中で対処していただきたいとぼくは思うわけです。かぎがたとえば義務づけがあるとかないとか、いろいろ問題がありましょう。それらいろいろな欠陥問題は通産省云々の話になってきますし、関係省庁がそういうぐあいに総理府、警察庁、それからまた通産省という三つどもえの中でやりますと、ますますややこしく何か実りのないものというふうなことを非常にぼくたちは危惧するわけです。自転車を取られればそれはすぐ警察へ飛び込むのが人の常でありますし、それからまたブレーキがきかなくて人をはねれば、それに対する文句を言うのはこれまた警察立ち会いのもとということになりますと、警察行政の中でしっかりと対策を考えていきたいというふうに思うわけですけれども、自動車にしろ自転車にしろ乗る人のモラルの低下というのが最近著しいような私気がするわけですけれども、たとえば暴走族、これ暴走族の問題もきょうもずいぶんいろいろと御意見出ておりますが、昨今の取り締まりの強化によりまして、一ころのような非常にクレージーな部分というものは非常になくなりつつあるとは申せ、まだまだいろいろと暴走族の対策には苦慮している面があろうかと思いますが、昨今の暴走族に対する対策の方向ですね、現状など、もしわかる範囲で結構ですから、お伺いしたいと思っております。
○説明員(広谷干城君) お答えいたします。 最近の暴走族事案は年間を通じまして全国的に依然として発生をいたしております。昭和五十二年次におきましては参加人員、車両ともに前年に比べて大幅にふえております。道路いっぱいの広がり行為や集団のジグザグ運転など蝟集走行を繰り返しておるほかに、グループ間の対立抗争事件あるいは一般市民に対する暴行事件等の各種事案も発生をいたしております。現在警察で把握いたしております暴走族は、昨年の十一月末現在の数字でございますけれども、全国で三百六十五グループ、一万八千二百三十一人でございます。グループに加入をしておらない者六千百名を加えますと二万四千三百人ほどになってございます。この数字は昨年の前年の十一月に比べまして一六・八%ほどの増加という数字になっております。 また、本年に入りましてから暴走族の動きでございますけれども、一月から三月までの状況を見てみますと、蝟集参加人員、参加車両も前年に比べましてやや減少の傾向がございますわけでございます。四月に入りましてからは増加に転じておりまして、警戒の非常に必要な情勢になってまいっております。 これに対する取り締まりの状況でございますけれども、昭和五十二年中には五十一年中に比べまして二六%余の増加をいたしておりますが、延べ六十三万人の警察官を動員をいたしましてこれの取り締まりに当たったわけでございます。その結果といたしまして、道路交通法の違反といたしまして一万八千五百件、それから刑法犯で六百九十七件、特別法犯で四百三十三件あるいは暴力行為等処罰ニ関スル法律違反百九十六件、合わせましし一万九千八百件余の検挙をいたしておる、こういう状況でございます。なお悪質な者につきましてはこれを逮捕して捜査するというふうな方針で臨んでおりまして、これらのうち逮捕いたしました者は二千四百余名を数えておる、こういう状況でございます。 また取り締まり面のみでなく行政処分の面におきましてもこれを強化をいたしておりまして、昭和五十二年中に暴走族に対する運転免許の行政処分をいたしました状況は、取り消し、停止含めまして二千七十五名という数字になってございます。
○前島英三郎君 自転車を卒業してバイク、バイクを卒業すれば強力なオートバイ、オートバイを卒業してスーパーカー、これはもう若者のひとつの三Sといいますか、スリル、スピード、セックスの過程だと思いますけれども、私はいろいろやっぱり暴走族の問題が一向に根絶まではいかなくてもやはり社会の中に非常に皆さんを恐怖に陥れているという点はやっぱり年齢的に非常に十六歳にしてすでにバイクに乗れるんだ、十六歳といいますと高校一年ですね。やはり体は大きいけれども、しょせん十六歳は十六歳だと私は思うわけです。その辺でこれは私の個人的見解ですが、せめて高校を卒業するころの十八歳ごろになって一般の車の免許が与えられるような形のところまで引き上げるべきじゃないか、いわゆるバイクの免許取得ということですね。そういう気がするんですが、これは大変酷な言い方でしょうが、その辺はいかがでしょうか。
○政府委員(杉原正君) 運転免許年齢をどう考えるかという、これは片方でやはり有職少年といういわゆる就職をする少年というのがおります。いまはもうほとんどの企業が車が来ないと仕事にならないというふうな、勤める場合ですね、というふうな問題がありますので、そういう社会的な実態を片方に踏まえて、片方で精神的な成熟というふうなもの、安全を確保するのにどこのところに年齢に線を引けばいいのかというふうなことにつきましては、これは私どもも先ほどおっしゃったように現状は決してそのまま正しいというふうには認識をいたしておりませんが、ただこの免許年齢をどうすればいいのかということについては、やはりかなり多方面の意見というものを十分聞いた上で措置をしていくべきものであろうというふうに思っておりますが、ただ余り免許年齢を上に引き上げますと、逆に乗りたいという気持ちが片方にあるものですから、無免許運転みたいなものがこう醸成されるということもわれわれうんと考えておかなきゃならぬということの両面、それからいまは学校教育の課程の中でアメリカなどと違って全く車のそういう知識、それから車のそういった意味の危険性、そういうふうなものの知識なしにいきなり十六歳とこういうのを迎えるわけでございます。そういう学校の教育課程なんかの中で子供の成長過程に応じてそういう車のメカを教え、そのメカを教える過程の中で安全教育というものをどのように取り入れていくのかと、そういう教育体系みたいなものとも関連をさして考えていかなければいかぬだろうというふうに考えております。
○前島英三郎君 六十三万人もの警察官が振り回されているというようなことを考えますと、やはり学校教育の中で、たとえば自転車の正しい乗り方というようなものが、地域の中では行われておりますけれども、当然これは走る凶器という観点からやっぱり警察行政の中でもその少年に対するバイクの正しい乗り方とか、そういうメカに対する知識みたいなものを合わせてやっぱり行政の中で取り組んでいただきたいと思うわけですけれども。 まあそこでまだ成人にも達していないそうした少年たちに対するいわゆる免許取得の範囲というものは非常に弾力的なわけですけれども、障害者特に聾唖者に対しましては非常に厳しい部分が道交法の中にはあるわけです。第八十八条の二号にもちろんいろんなことが書いてございますが、耳が聞こえない者または口がきけない者には免許を与えないというふうにあるわけですけれども、最近は音を振動に変えたり、あるいは光に変えたりというような開発が非常に進んでおりまして、自治体によってはたとえば三十メートル以内で補聴器でクラクションが聞こえたら免許取得をしてもよろしいというふうなことが出ておりますが、これは全国的なものではありません。自治体の中での警察行政の配慮によって大分緩和されているというような部分があったりするわけですけれども、その辺で私はむしろこの八十八条の耳が聞こえない者、口がきけない者に対する免許を与えないという号は削除すべきであるというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○説明員(三上和幸君) 先生御指摘のように、現行法の八十八条の二号では現在欠格者として位置づけられておるわけでございますが、先生のお話の中にもございましたように、四十八年の八月に私ども聴覚障害者について補聴器を条件に運転免許を与えることができるという形で全国に通達をいたしまして、聴覚にかなり障害のある人でも免許が取れることが可能になってきております。それで昨年末に六千九十四人、四十八年の八月以降でございますけれども、聴覚障害の方で免許を取っております。それで昨年一年間では千二百三十三人の方がこれを取っておられるわけでございます。 それで、この道交法の免許の欠格者からこれを削除するという問題でございますけれども、一つは障害者自身の安全の問題、それからその他一緒に交通をする人たちの安全性の問題ということも私ども考えていかなければならない。そこで、交通安全の立場から自動車の運転について聴覚がどの程度まで確保されなければならないのかどうか、あるいはこれを欠く場合にどういう代替手段が必要であろうか、あるいはまたどういう運転免許の種類を与えるべきであるのかというようなことが当然問題になるわけでございます。 そこで、各国の状況もございますけれども、各国でも行政機関が個別に審査をしておるところ、あるいは健康審査委員会というようなところの審査をいたしておるところ、あるいは自家用だけを認めるというようないろいろな形の法制がございます。そこで私どももこれは専門的な見地から慎重な検討が必要だというふうに考えまして、専門家等の構成をいたします現在研究会を設けて検討をいたしておるところでございます。その検討の結果を待って聴覚障害者に対する免許の問題についても考えてまいりたいと思っております。
○前島英三郎君 検討とか前向きとかということでもうすでにいろんな形で請願はされていると思うわけですけれども、大体見通しとすればどうなんですか、検討の過程といいますのは。なかなか三年も四年も検討、検討という段階の答えが非常に多いもんですから、とにかく法律というものは非常に日本の場合には重要な位置を占めますので、どうしても八十八条に照らし合わされまして、ちょっとした難聴者も免許取得ができない、またそれは取ることさえ非常にとんでもないことだというような感覚もまた周囲にもある。その辺でなかなか障害者の自立性というものを阻む部分があるんですけれども、その辺の検討過程というのは、だめだだめだじゃこれはしようがないわけで、前向きに検討ということが、やっぱり見通しのない検討ならやることはないわけで、その辺もあわせて伺いたいと思うんです。
○説明員(三上和幸君) お答えいたします。 現状の聴覚障害者につきましての補聴器条件による免許というものにつきましても、先ほど御説明をいたしましたように相当程度高い障害者につきましても免許が現在与えられておるというような状況でございます。 そこで、まあ私ども一方では身障者の方の中で適性相談というものを実施いたしまして、その方になるべく運転免許が取れるような方向でいろいろとアドバイスをしていくということで、これは聴覚障害者だけでございませんけれども、昨年も全国で四万四千人の方からの相談を受けていろいろとアドバイスをしておるというような状況にございます。 それからもう一つ、お話のございました、検討、検討ということだけれども、見通しはどうだということでございますが、私どもも行政の立場として、そういったいまいろいろと聴覚障害の方で補聴器条件ということで取っておられる方もございますし、そういう人たちの運転のいろいろな状況をお聞きもいたしておりますし、また専門家のいろいろなお話も聞き、各国の法制も考え、それで私どもとしてどういう形でこの免許の付与の問題を考えたらいいかと、そういうことで私どもとしては何とかして身体障害のある方が社会生活を十分進められていくのかという方向で私どもも検討しておるところでございますので、今後とも十分な検討をしてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
○前島英三郎君 ぜひ削除の方向で検討をしていただきたいと思いますけれども、身障者にとりましてもまさに自立への足がかりは当然この車でございまして、車はまさに補装具であるという感覚で何万という人たちがいま自動車の免許を取得して社会復帰をしているわけですけれども、町へ出るにもなかなか駐車場もございませんし、そこで駐車禁止除外のステッカーが今度全国統一的に御配慮いただくというような大変朗報が多くの仲間を勇気づけられているんですが、しかしながら身障者だからといって甘えが許されるものじゃありませんし、交通法規をしっかりと守りまして社会参加をしていきたいと思うわけですけれども、そうは言いましてもこれは人間の悲しいところで、時として制限速度をオーバーしまして一斉に網にかかりまして罰金を納めるというふうなケースも間々ございます。 そこで、取り締まりというのは、これは厳しくやっていただくのにこしたことはないんですが、反則金ですね、大体これは年間どのくらい集まり、そのまた反則金はどういう方向で警察の交通行政の中で使われているものなのか、お伺いしたいと思うんですけれども。
○説明員(福島静雄君) 交通反則金の収入につい てでございますが、最近の額を申し上げますと、五十二年度におきましては、丸い数字で申し上げまして予算額五百七十八億円、五十三年度は六百六十一億円というような規模になっております。 この使途でございますが、使途につきましてはこの反則金を財源といたしまして交通安全対策特別交付金ということで、これは使途は道路交通法の附則及び交通安全対策特別交付金に関する政令という政令がございますが、これで決められているわけでございますが、公安委員会の所管事業といたしましては、地方単独事業として行われます信号機、道路標識、道路表示あるいは交通管制センター等の設置に充当するというふうに決められているわけでございます。
○前島英三郎君 いまのお答えの中に、予算額という形になりますと、これはノルマ制になっているわけですか。一応その予算を見越して、いわゆる変な言葉で言うとネズミ取りですね、一斉を——年度予算を立てるわけでしょう。その年度予算だけは反則金を集めるという予算仕立になっていわゆる反則金を徴収するということになると、これは何か非常にノルマであると、これは交通行政の中で五百七十六億、今年度六百六十一億が予算目標であるということになりますと、こういうものは集まってみてああそんなに反則金があったか、それじゃそれはこういうぐあいに使おうというなら話はわかるんだけれども、予算額というものが交通の反則金の中に当てはめられるというのは、ぼくは何か非常に不可解な点があるんですが、その辺はどうなんでしょうね。
○政府委員(杉原正君) これは非常にそういう御疑念がある性質のものでございまして、私どもも本当はこんなもの予算などに組んでもらいたくないんだということなんですが、これ罰金も同じようなんでございますよ。要するに罰金収入額というのは一つの見積もりで、ちゃんと国の収支が合わなくなるというので一応の見通し出してくれと、一度見通し出すときに、警察官の増員とか何とかがあるものですから、それをぶっかけて一応出してみてくれと、こう言われるんで、うちの方もしぶしぶ出すんでございますが、現実に過去のあれから言いましても、積算はして出したんだけれども大変な赤字が出てきたと。別に赤字が出たと言って怒る人もありませんし、そういう性質のものでございますので、私どもこれをノルマとかなんとかには全く考えておりません。むしろいまの取り締まりというものをもっと適正にすべきであるということから言いますと、この予算はむしろ私ども超過して考える、予算よりもむしろ低い形のものが実現しやしないかなということをむしろ考えておりますが、その点はもう一切拘束もありませんし、ただ一応の目安として何か出さなきゃいかぬので出してくれというふうなことでございますので、一応の積算をしているだけということで御認識をいただきたいと思います。
○前島英三郎君 それで大変安心するわけですが、非常に反則金もない、それからまた罰金もない世の中が一番求める世の中でありますのに、そういうものがなければ何か警察行政、道路標識も立たぬとか、あるいは警察官もふえないというような形は非常に悲しいと思うわけですが、そのノルマのように見られるような形の一斉などが時として突然行われるものですから、たとえば四十キロまでで来て突然二十キロの標識になりまして、その二十キロの間でたとえば一斉をやるというふうなところが随所にありまして、私も二回ほどそこでひっかかったことがあったりするもんですから、ちらっとその辺が何かノルマを課せられた予算仕立てになっているんじゃないかと思ったら、いみじくもきょう一つの予算額という形のお答えがあったので、なるほどなと、こう思ったわけですが、これは非常に言ふなれば予算仕立するのは大変私は悲しむべきことだというふうに思うわけでありますけれども、いろいろな形でそういうようなものがまた道路標識とか、あるいは交通行政の中に使われているということでございますけれども、日本の道路というのは昔のかご屋さん道路みたいなものでして、これなかなか車の道にしては余りにも狭過ぎるという気がするわけですけれども、特に、何といいますか、道路が最近は交通渋滞を緩和するために車道、歩道を分離する、どこでもいいから車道と歩道を分離しようというふうな形になりまして、これは建設省の指導のもとにやっているのでしょうか、あるいは警察行政、交通行政の中の指導でやっているものなのでしょうか。
○政府委員(杉原正君) これは道路の歩車道のどういう形で建設をするかというのは、これはもっぱら道路管理者の問題でございますが、私どもも現場を預かっている観点から言いまして、道路管理者にできるだけ建設あるいは改良の際にこういうぐあいにしてほしいというふうなことの意見を反映するように努めておるというのが現状でございます。
○前島英三郎君 非常に道幅が狭い上に、電柱があり、それからまたあるいは交通標識が歩道の中にあり、そしてまた電話ボックスがありで、車いすのみならず、これは乳母車の方も買い物バギーの御婦人の方も大変不便をしているわけでありますが、その辺の建設省の道路行政の中ではどういう指導のもとにやっているんでしょうか。遅々として進まない部分というのが余りにも多過ぎるような気がするんですが、お答えをいただきたいと思うんです。
○説明員(山本重三君) 電柱等の占用につきましては、基準が一応道路法の三十三条、それに基づきます施行令の十一条とございまして、この基準は一般的な基準でございますから、その基準に合致して、なおかつ個々具体の占用の場所について道路交通の安全の確保やあるいは円滑化が確保できて、通行に支障がない場合に道路管理者が占用の許可を与えるという形でやっておりますが、何しろ道路が完全にまだ整備されていない状況で、現在でもたとえば歩道につきましても、歩道の必要個所、私ども現在緊急に歩道を整備すべき道路として十万キロぐらいあると考えておりますが、そのうちでも今度の新しい八次の五カ年計画で——現在整備されておりますのはその半分の五万キロぐらいですが、この十万キロについては六十年ぐらいまでには全部整備してしまおうと、五カ年計画の財源からすれば八割程度ぐらいはどうやら何とか整備できるだろうということで整備を進めております。そういう意味で歩道が必ずしも十分整備されておらない。それからまた、占用物件というのは、特に電柱等については継続に従来からずっと占用されておりますので、これを直ちに撤去するなり移設するということは非常にむずかしい問題もございます。そういう意味で先生からも先回、特に車いすの通行にとって支障のある占用物件が非常に多いと、こういうものについて改善の指導をしてくれという御要望を受けまして、私どもも早速こういった問題につきまして具体的にやはり前向きに十分現場に対応した占用許可処分の事務処理をするようにということで、昨年以来各ブロックごとに道路の管理の担当課長会議を開いておりますが、その趣旨を伝えておりますし、また、近く今月の二十二日は全国の路政課長間の会議がございます。そういう意味でこの趣旨はさらに徹底してまいりたいと思います。しかしながら、実際に具体的にその占用物件をいま直ちに処理するということは非常にむずかしい問題があろうと思います。そういう意味で私どもはできるだけそういう機会というものを適切にとらえて、たとえば道路の工事の際に考えるとか、あるいは占用物件の更新の際に考えるとか、そういった具体的な機会をとらえて、その機会にはそういった細かい配慮をした対応を直ちにとるような指導を徹底してまいりたいと、かように考えております。
○前島英三郎君 道が狭いわけですから、なかなか、じゃ電柱を移動する、あるいは地下ケーブルにするったって、これは大変な負担がかかるわけですけれども、とにかく電柱は電柱である。これは昔からある。そこへたとえば歩道をつくるための分離帯をつくるという場合に、何でもいいから真っすぐつくれというような通り一遍の行政ではなくて、そこはちょっと、この間は車道にもちょっと入るかもしれないけれども、やはり歩行者優先という形をとろうじゃないかというような、そういう形の行政指導がありませんと、結局つくられちゃってから、ああ乳母車も通れません、これは買い物のバギーも通れません、車いすはもちろん通れませんという形じゃうまくないと思うわけです。ですから、電話のケーブルの問題も、あるいは電話ボックスの問題も、電柱の問題も、やっぱりそれぞれの関係省庁としっかりと打ち合わせをしていただきませんと、なかなか一つ一つの関係省庁の方の御意見を伺いますと、もっともだ、もっともだということになって何かあれなんですが、遅々として進まない部分が大変あるものですから、次回にも当然またこういう問題を私は質問させていただきたいと思いますが、あわせて、前向きと言うならば本当に前向きらしい対策ということをやっぱり講じていただきたいと思うわけです。相変わらず、何といいますか、地方道は段差がやっぱり厳しくて、しかも自転車の歩道のために何となく段差は解消したけれども、それもただ段差をとったという形で、とうてい車いすは乗れないというような厳しいところもあるわけで、ただやればいいというようなやっぱり形じゃうまくないと思いますし、そういう中にその地域に住む人たち、ハンディを持った人たちのいろいろな意見を率先してやっぱり行政が聞くような形を、また当事者は大変知恵がありますので取り入れながらやっぱり町づくりということを考えていただきたいと思うわけです。 そこで、高速道路、大変今度の改正案の中でも、「自動車の運転者は高速自動車国道等において自動車を運転しようとするときは燃料の量、貨物の状態等を点検し必要な措置を講じなければならない」というようなことが盛り込まれておりますが、実は非常に高速道路がこれはハンディキャップを背負った人たちにとっては大変なことで、サービスエリア、いわゆるパーキングエリアに車いすの人たちがそういうところで休息をし、かつ車を点検をしなければ——緊急電話なんというものは絶対に使えない位置にあるわけです。まず恐らく高速道路にあります緊急電話は障害者、車いすの人は使えません。その辺の対策はどうなっているか。現状を、いろいろな高速道路のサービスエリアの車いすが使えない個所というものがずいぶんいま多いようですし、車いすの使えるトイレなどもほとんど改装をされていない、二、三それはありますけれども。それの今後の見通し、これからつくられる道路に対しての見通し。あるいは東京近郊、特に海老名あたりが一番障害者が最後の東京に入ってくる車の点検をしようというところでありますので、あのあたりの今後の見通しなどもあわせて伺いたいと思います。
○参考人(平野和男君) お答えをいたします。 高速道路のサービスエリアにおける身障者用の施設についてお尋ねでございますが、現在全国で約二千二百キロの高速道路、これに約五十キロ置きにサービスエリアがございます。現在四十カ所のサービスエリアがございますが、そのうち八カ所このような身障者のための車いす用車路それから身障者用のトイレ、さらにはそれらの位置の表示、誘導のための標識等を設置をしております。 今後の計画でございますが、今後つくります高速道路、これは原則としてすべてのサービスエリアにそれらの施設をつくりたいということで考えております。それから、すでに供用中のもの、これについてもなるべく早い時期に改造していきたい、かように考えております。
○前島英三郎君 早い時期といいますと本当に近い将来ということでございましょうかね。
○参考人(平野和男君) 現に名神高速道路の大津のサービスエリア、それから東名の足柄のサービスエリア、これについては改造を終えまして、その他についても利用状況その他を勘案をいたしまして逐次改造していきたい、そのように考えております。
○前島英三郎君 緊急電話についてはいかがでございましょうか。
○参考人(平野和男君) 緊急電話につきましては、現在御存じのように路側にあります電話は、ガードレールの外側についておりますので非常に使いにくいと思います。ただ、パーキングエリアとかサービスエリアにも非常電話を設置してございますので、できればそういう電話を御利用いただきたい。路側の方はちょっとなかなか改造は無理かと思います、という現状でございます。
○前島英三郎君 なるべく緊急電話も使えるような形にしていただきませんと、まさにこの道交法の一部改正の中の自動車の運転者は高速自動車国道においては十分注意をしなければならないという、不測の事態を招かないように絶えず車の点検をしなければならないということがあるわけですから、なるべくその辺もできる限りの解決を希望する次第でございます。 まあとにかく車いすの人たち、体にいろいろハンディを持った人たちが社会に自立するためには車、車は補装具の一部であるということは先ほども申し上げましたが、なかなか燃料費も維持するのにもばかにならない、自動車も高い、かといってそれは援助されるものはない、高速道路も非常に料金的には負担が多いというふうなことで、高速道路、有料道路の減免に対する請願は幾つか行われておりますし、そしてまた道路関係でもそういう専門の委員会を設けて減免に対する方向について検討を鋭意なさっているというようなことを伺っておりますけれども、重ねてお伺いいたしますが、いまの検討の経過はいかがでございましょうか。
○説明員(山本重三君) 先生お尋ねの自動車を利用する身障者の有料道路通行料金の優遇措置につきましては、御承知のように建設省といたしましては心身障害者対策基本法の趣旨あるいは昨年の衆参の請願の採択、あるいは地方公共団体あるいは関係団体等の要望等も踏まえまして鋭意前向きに検討しているところでございますが、これにつきましてはいろいろ技術上の問題等もございますので、一月に道路局内に、関係公団の責任者も含めまして身体障害者の有料道路通行料金に関する検討会というものを設けまして、現在諸問題の詰めを行っているところでございまして、すでに三回ほど検討会を開いて、現在の段階では基本的な問題をまず検討しております。今後さらにこの問題を具体的に、たとえば優遇措置の内容としてどういう内容を考えるべきか、それから特に現在通行料金につきましては事業者ごとに通行料金の徴収方法等は異なっております。こういった異なった料金の徴収のやり方の中でどういうふうにそういう技術的な徴収の方法を考えるか、その技術的な対応の仕方、こういった問題等を中心に詰めておりまして、私どもとしては年内には何らかの結論を出して前向きな対応をいたしたい、かように考えております。
○前島英三郎君 いい結果が出るように期待いたしておりますけれども、まあ本当に町の中に車いすの人が出て来たらドライバーは注意しなければいけないということですが、正直なところ町の横断歩道を車いすが渡れるような町づくりということが大切でございまして、交通法規がこうした形で改正する以前の問題が余りにも山積し過ぎるのではないかというような気がするわけでございますし、その辺をあわせましてこれは建設省の道路行政あるいはいろいろな建築物に対する法制化というような運動を私たちもあわせてやっているわけでありますが、諸外国では本当に十八カ国がすでに建築基準法の中に公共物並びに準公共物、それから道路に関しましても万人が使えるような道路にすべきだ、あるいはまた建物にすべきだというようなものが建築基準法みたいな形の中に付記されておりますし、それが州ごとに誕生をし、それが大きく拡大された運動の中で実践されているというようなことができておりますけれども、重ねてお伺いしますが、建築基準法の中にはなかなかこの公共物並びに準公共物に対して万人が出入りできるように設計、施工なすべきだという付記を設けていいのではないか、そういう時期に来ているのではないかという気がするんですが、相変わらずまだ鋭意検討の段階であるということですけれども、答はおおよそわかっておりますが、あわせてもう一度建築基準法の中にひとつ公共物に対して率先してやっぱりこれからつくられるものには万人が出入りできるように、車いすの人も、目の不自由な人も、松葉づえの人も出入りできるような形に付記するという意向がまだ検討段階としてどのような状態にあるかお伺いしたいと思います。
○説明員(大田敏彦君) ただいま先生御指摘の建築基準法でございますが、まあ世界各国いろいろな法律を持っております。普通ビルディングコードといっておりまして、これはわが国でもそうでございますけれども、建築物の構造とか設備に関する基準を定めまして、この基準に適合しない場合には建築物の利用者とか、あるいは近隣の者が建築物の倒壊とか、火災によって被害を受けるということを防止しようとする法律でございます。したがいまして、建築物の構造等を身障者が利用しやすいものにするといった観点から設備の設置を義務づけるというふうなことをこの法律に盛り込むことにつきましては、趣旨、目的からしてきわめて困難ではなかろうかと、これは前回から申し上げたとおりでございます。ただ、ほかの法令による措置につきましては、現在中央心身障害者対策協議会の第三プロジェクトチームにおきまして種々検討はされておる段階でございます。その結論が得られた段階で必要な措置を検討してまいりたいと、こういうふうに考えております。
○前島英三郎君 困難という点はどういう点が困難なわけですか、お伺いしたいと思います。
○説明員(大田敏彦君) 結局、この法律は地震とかあるいは火災が起きた場合に、そこに入っていらっしゃる方が押しつぶされたり、あるいは焼け死んだり、そういうことのないようなことを決めるという目的が書かれてございますので、目的からして、たとえば身障者のために便所をつくれというふうなことはなかなかむずかしかろうと、こういう解釈でございます。
○前島英三郎君 身障者のために便所をつくればそれがむずかしいというのは、それはスペースの問題ですか、あるいは火事とかあるいは地震の災害のためにむずかしいということですか。
○説明員(大田敏彦君) 後の方のあれでございます。後者でございます。
○前島英三郎君 つまり災害ということになるわけですか。
○説明員(大田敏彦君) ちょっと誤解があったら申しわけありませんが、要するに、中にいる利用者が、建築物が倒壊したり火事が起きた場合に安全であるように、こういうことを決める趣旨の法律でございます。
○前島英三郎君 それだからこそなおのこと、そうした車いすの人たちとかハンディを持った人たちに対する安全という面で考えればなおのこと、それはむしろ法制化、義務づけということが必要じゃありませんか。健康な人たちのためのいわゆる避難場所だけはしっかりしていて、じゃ、ハンディを持った人たちがビルの中へ入ったら健康な人たちの邪魔になる、その人たちのためにそういうものはできないというようなことは非常に何か理解に苦しむんですけれども、困難とする形がそういう形で答弁されると非常に不本意だと思うんですけれども、重ねて御質問いたします。
○説明員(大田敏彦君) そういうことを全体に含めましてどういう立法が必要か、あるいは立法化するとすればどういうことがいいかということを中央心身協でいま議論をしている最中でございます。それを含めましてやっております。
○前島英三郎君 ですから、今後つくられる公共物、準公共物ということを私たちは言っているわけです。だから、いまあるものを改装すると、これは莫大な予算がかかります。しかし、これからつくられる公共物並びに準公共物はそういうことのために配慮した建物をつくったら、予算的にもそんなに大した予算ではないわけですし、全く普通の予算で変わりはないわけですから、まあ一項せめて設けて、ただとってつけたようにスロープができたとか、あるいは車いすのトイレがいろいろ地域の運動によってつくられたという形でやっていくよりは、これからつくられるものにはそういう一項を設けたらどうかということを私たちはお願いしているわけでありまして、何ら無理な点はないような気がするんですが、非常に災害とかそういう面での神経を使われるのはわかるんですけれども、何かしらその答弁が私たちは腑に落ちない部分があるわけですけれども。 もう一度重ねて御質問いたしますが、そうすると現在できております、たとえば本館にあるいは会館の前に階段昇降機みたいのがありますよね。ああいうものはそうすると違反になるわけですか、違反物になるんですか。中には車いすも使えるトイレがあります。ああいうものは違反物になるということになるんですか。
○説明員(大田敏彦君) 違反にはなりません。
○前島英三郎君 違反にならなければ率先してああいうものがつくられることは望ましいわけですね。
○説明員(大田敏彦君) 当然われわれはそう考えて、法律ではございませんが各地方ではそういった指導要綱もつくっておりますし、それを高く評価しております。
○前島英三郎君 また重ね重ね何回かこの問題を、私たちも全世界の十八カ国の内容などを皆様方に御勉強していただきながらお願いをしてまいりたいと思いますが、いま折しも国際交通シンポジウムが開かれております。まあ外国の方が日本に来てまず困るのは、非常に交通標識が不親切であるということでございます。私も先般ヨーロッパへ行ってきまして、ドゴール空港からパリの町へ入ってきますと、大体パリ三十キロ、また行きますとパリ二十キロ、で、パリの何々の出口十キロというぐあいに十キロ間隔ぐらいに標識が非常に大きく明示されておりまして、そろそろ右へ寄れというような親切さまであるわけですが、まあ御承知のように日本の高速道路というのはその土壇場に来ませんと出口がわからない、あわてて左へ寄る、接触事故が起きるというようなケースがあるわけですけれども、その辺の道路標識の不案内という部分が非常に諸外国の、いわゆる日本に来たドライバーたちの不評を買っているわけですが、その辺の対策は講じる構えがあるかどうかちらっとお伺いをしたいと思います。 これは日本の場合でも普通の健常者でも幹線道路あるいは首都高速など走っておりましても出口が非常にあいまいもことしておりますので、その辺はさらに安全という点から道路標識などに対する検討をお願いしたいと思うんですが、いかがでございましょう。
○説明員(山本重三君) 先生御指摘の件は、特に案内標識の不備による事故防止の問題だろうと思うんですが、まず昔はかなりそういった安全施設の面での予算も少なかったために不備な点はあったと思いますが、だんだん私どもも、特に幹線道路を中心にそういった案内標識の整備は鋭意進めているところであります。 まあしかしながら、私もドライバーでございますから、ときどきある地域へ行きまして非常に案内標示が不備なために運転に不安を感じたというようなことも経験しております。そういった経験からすれば、まだまだそういった諸外国から比べれば不備な点は私も認めるところでございますが、こういった問題につきましても、順次こういった施設の整備を図って諸外国に劣らない案内標識の整備には今後鋭意努力してまいりたいと思います。
○前島英三郎君 どうもありがとうございました。
○委員長(金井元彦君) 本案に対する本日の質疑はこの程度といたします。 —————————————
○委員長(金井元彦君) 次に、連合審査会に関する件についてお諮りいたします。 道路交通法の一部を改正する法律案について交通安全対策特別委員会から、連合審査会開会の申し入れがありました場合には、これを受諾することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金井元彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金井元彦君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時八分散会 —————・—————