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84回国会参議院1978/04/17

決算委員会 第12号

発言数
180
登壇者
24
会派数
6
開催日
1978/04/17

会議録

茜ケ久保重光日本社会党

○委員長(茜ケ久保重光君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  昭和四十九年度決算外二件を議題といたします。  本日は、通産省と、それに関係する中小企業金融公庫及び中小企業信用保険公庫の決算について審査を行います。  この際、お諮りいたします。  議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれもこれを省略して、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

茜ケ久保重光日本社会党

○委員長(茜ケ久保重光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

茜ケ久保重光日本社会党

○委員長(茜ケ久保重光君) 質疑通告のない渡辺中小企業金融公庫総裁及び上田料中小企業信用保険公庫理事は退席されて結構でございます。  それでは、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

案納勝日本社会党

○案納勝君 私は、四十九年度の通産省の決算審査に当たりまして、円高の還元問題と日中貿易と原子力行政について、三点にわたって大臣等の御見解を承りたいと思います。  まず第一に、今日の円高はまさに急ピッチに進んでいます。不況がそのために増幅し、日本経済に激しい動揺が与えられていますが、私がお伺いしたいのは、円高はデメリットだけでなくメリットを持っている側面を持っています。このメリットを日本経済、そして国民生活へ還元することを深刻に考えなくてはならないときではないか。このメリットが最も端的にあらわれているのは石油、食糧、鉱石などの輸入原材料ないしは一般商品であります。これらは円ルートが上がった分だけ安く輸入ができるのですから、これらについての円高のデメリットだけを国民に押しつけるのではなくして、いま言うこのメリットを生かして、国民生活安定のため還元すべきだと思っています。ところが、最近経済企画庁が発表しました輸入物資の価格動向を見ましても、値下げを見た商品はごくわずかで、水産物のように逆に値上がりになっているものもあります。円高メリットは全く生かされていないといったのが今日の現状だと思います。  そこで大臣にお尋ねするのは、円高というのは、さきに申しましたように円の価値が高まることでありますから、基本的には決して円高ということは悪いことではないというふうに私は理解します。円高の国内の影響はデメリットもあればメリットもありますので、したがって、要はデメリットとメリットを調整をして国民生活に役立てていくということが行政の基本でなくてはならないというふうに私は理解します。大臣のこれらについての御見解をまずお承りをいたしたい。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 円高になりますと輸入する価格が当然安くなるわけでありますから、これを消費者に還元していくということはもう当然の政策でございます。これまでも円高メリット還元のために幾つかの対策を立てておりましたが、さらに近く政府におきましては関係閣僚会議を開きまして、強力なこのための対策を進めていくために、いま各省間でいろいろ準備をしておるところでございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 それでは経済企画庁の方、お見えになっていると思うので、お尋ねをします。  経済企画庁長官は、円高差益を還元するために公共料金の値下げを含めて検討すべきだという発言がなされています。そこで、わが国の五十二年度の円高の差益は全体で総額どのくらいに上るのか、産業別、業種別に円高によるコスト安はどのくらいの規模になるのか、この際明らかにいたしていただきたい。  それでさらに、わが国の経済にこれらの関係がどのように影響をしているのか、経済企画庁はどういうふうに理解をしているのか、このメリットの面についてあわせて御説明をいただきたい。

水田治雄経済企画庁物価局審議官

○政府委員(水田治雄君) ただいまの御質問でございますが、昨年の初めから御承知のように円高の傾向が進みまして、ことしに入りましてからもさらに急速に円高が進展をしておるわけでございますが、昨年の初め来、政府におきましては、経済企画庁は各省と連携をいたしまして、円高差益の還元というメリットの浸透につきまして努力をいたしてきたところでございますが、ただいま御質問の五十二年度国民経済全体で幾らの円高差益があるかということにつきましては、これは輸入の大半が原材料、工業原料、燃料等でございまして、主なものは原油とか鉄鉱石、石炭その他ございますが、消費物資も非常に無数にございます。そういう品物それぞれにつきまして、ドルで決済するか、円で決済するか、その他の通貨で決済をするかというような決済通貨の種類あるいは契約の時期、その他取引条件が主要物資ごとにさまざまでございまして、御質問の五十二年度円高差益全体は幾らかということの正確な推計はなかなか困難でございますが、一応大ざっぱに五十一年度の輸入額をベースに計算をいたしますと、五十一年度平均の為替レートに比べまして、五十二年度平均の為替レートの円高の上昇率というものと輸入額を基本に大ざっぱに推計をいたしますと、約二兆四千億ということになるわけでございますが、これは全く為替、円の上昇による差益還元だけでございまして、御承知のように、石油の場合は昨年の一月と七月にOPECが原油の値上げをやっております。そういうFOB価格の引き上げと、元値が上がりますとただいま申しました二兆四千億というのは大幅に下がるわけでございます。多数の輸入商品につきましてこのような現象もあると思いますし、中には円建てで取引をしておるものもございますので、この二兆四千億というのは相当減殺をされるというように考えます。  それから業種別、産業別にそれぞれどれぐらいかということにつきましても、先ほど申し上げましたように、それぞれの物資につきまして取引条件が違いますし、いろいろ事情が違いますので、これをすべての産業について推計するというのは、いま検討は進めておるところでございますが、なかなか正確なものはつかみがたいという現状にございます。現在わかっておるところでは、政府物資としまして小麦の関係は五十二年度為替差益が約百七十億円ということで考えております。  それから、通産省関係につきましては、先ほど来お答えしておりますように、原油の輸入に伴う差益がございますが、OPECの引き上げがございまして、これを差し引きいたしますと、石油の場合に九百億円程度、電力も同様九百億円程度、ガスにつきましては百六十億円程度ということでございますが、OPECの値上げ分を引いたものでございます。  それから、先生一番最後の御質問は何でございましたですか。

案納勝日本社会党

○案納勝君 わが国の経済にこれはどのような影響を与えているのか、メリットの面を。

水田治雄経済企画庁物価局審議官

○政府委員(水田治雄君) 申しわけありません。わかりました。  先ほど通産大臣がお答えになりましたが、また計数的なことにつきまして若干お答えをいたしましたとおり、輸入品価格の下落とこれを通ずる国内物価の安定ということが円高の基本的なメリットでございます。  それで輸入品価格の低下は、まず原材料輸入が大半であるわが国の輸入構造からいたしまして、卸売物価の低落ということに反映をいたすわけでございますが、ことしの三月の卸売物価まで見して、昨年の三月に比べまして一・八%の卸売物価の低下ということになっております。その場合に円高の効果がどれぐらいあるかというのは、一・八%を上回りまして二・四%程度ございます。これが国内の値上げ要因、それから元値が上がると先ほど申しましたそういう要因によって打ち消しがございまして、一・八%まで、二・四%は若干ダウンしたということでございますが、非常に落ちついております。  それから、消費者物価につきましては、御存じのように多様な生産流通過程を通じましてこの卸売物価の低落が浸透してくるわけでございますが、ことしの三月の東京都区部の消費者物価は、御存じのように昨年の三月に比べまして四・八%ということになっておりまして、昨年の三月、全国では九・四%、東京都区部では九・二%というのに比較しまして、消費者物価でも半分近くの上昇率になっておるのは円高の効果が相当及んでおるということに考えておりますが、昨年の初め以来、企画庁の方では努力をしてまいりまして、ただいま通産大臣からお答えがございましたように、近々またそれの集約をやりたいということで考えております。  以上でございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 先ほど河本通産大臣の円高の還元問題、要するにメリットの国民生活への還元問題について強力な対策を今後考えていきたいと、こういう御発言がありました。そこで、いまも経済企画庁から円高の差益の現状についての理解について報告をいただきましたが、私は円高差益の問題について、経済界を含めてこのメリットを生かす、早急に生かすべきだという気運が高まっていることはもう大臣も御存じだと思います。たとえば森永日銀総裁あるいは政府部内における関係閣僚会議、こういうところでもこれらの問題が論議をされていると私は聞いておりますが、早急な手だてがいま最も必要な時期だと思います。特に通産省関連の電力あるいはガス、こういった公共料金に関する分野については、一方では円高デメリットをもろに受けて構造不況業種が続出しています。さらには、幾ら政府が公共事業をふやしても今月景気はよくならないという現状であります。それだけに、思い切った措置をとるべきだと私は思いますが、通産大臣、どのようにお考えになっておられますか、あわせて、重ねての質問になりますがお伺いをしたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 通産省の関係で一番大きな問題は、電力料金と石油価格でありますが、電力料金につきましては、一昨年五十一年度の前半に、五十一年度、五十二年度の原価計算をいたしまして現在の価格を設定したわけでございますが、五十三年度以降は新しい幾つかの条件を再調査をいたしましてこの新料金を設定することになっておりましたが、電力会社、円高のメリットも相当ございますので、とりあえず、値上がり要因はあるにしても、この円高の差益を消費者に還元するという意味におきまして、少なくとも一年、できれば二年間この料金を据え置くと、こういうことでいま指導をしておるところでございます。ガスも大体そういう方向でございます。  石油につきましては、一番大きく円高の差益を受けておる業種でございますが、しかし一面幾つかのコストアップ要因もございます。一つはOPECによる値上げ、それから一つは今度防災対策が強化されましたのでそれに伴う経費増、それから備蓄対策を強化しておりますので、これに伴うやはり経費増、こういうものもございます。それから現に需給関係から相当値下がりを現実にいたしております。また、灯油のように政策料金として行政指導で強力に引き下げをしておるところもございますし、またナフサのように、灯油とは若干事情が違いますけれども、引き下げを指導しておる一部の種類もございます。そういうことで、幾つかの負担要因が出ております。さらに、この六月からは石油税が新たに新設をされまして課税されることになっておりますので、そういう要素、それからまた、石油業界には非常にいい企業と非常に悪い企業、二つのグループに分かれておりまして、この問題をどうするかと、こういう課題もありますので、そういう幾つかの問題を総合的に判断をいたしまして、そして石油の価格体系はいかにあるべきかということにつきましていま検討をしておるところでございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 私はそこで大臣に、いまの御答弁いただいた点は去る十日の参議院本会議で大臣に御質問をいたしました。差益を公共料金引き下げということで通産省は一層そのことについての努力をする気はないかという質問をいたしましたときの答弁と余り実は変わっていない。しかし、私はここで現行料金を一、二年据え置いていくということが今日考えられている政策というふうにいま御答弁から受け取りました。  しかし、大臣、電力は言うまでもなくその料金は原価主義なんですね。それで、発電単価と供給経費をもとにして料金が算定をされているわけであります。その中で、原価の三九%というのが実は燃料価格に占められているわけです。先ほど約九百億という経済企画庁からのお話がありました。私はもっとあるんじゃないかと思います。これはそういう中にあわせて最近低金利による利益、借入金に対する利益等——利益といいますか、負担軽減というか、そういうものをあわせて考えますと、私は今日抜本的に料金制度というものの中から、いまの電力料金制定の中から見て、値下げをやった例がないわけではない、電力会社が。それだけに、いまこの円高による影響が中小企業その他に大変重圧となってかかってきていますだけに、また一向に景気が回復する傾向もないという今日、私は重ねて通産大臣にお尋ねしているのは、そういう消極的なものでなくして、もっと積極的に引き下げていくという措置がとれるのではないだろうか。  たとえば通産省が、いま説明ありましたように、一昨年夏に電気料金を認可したときに、為替レートが一ドル二百九十八円から三百円。いまから見れば雲泥の差があります。したがって、電力業界は円が一円上がると、私の試算が間違いか正確かどうかは今日の段階自信がありませんが、九社平均で年間差益は約三十億というふうに実は推定される。そして、これが五十三年度には、先ほど五十二年度では九百億程度と言われましたが、それでいきますと、一千二百億から一千三百億の為替差益があるというふうに私は理解をしているんです。ガス業界でも、東京瓦斯の場合でも約百億と言われている。  したがって、先ほど申し上げましたように、かつて四十一年の十月には、中国電力が経営合理化による料金格差是正のためと、平均三・九一%の値下げを実行したことがあります。また一方、東京電力の例をとりますと、五十二年度の差益を一世帯平均使用料で還元する、こういう措置について少なくとも何らかのそういった消費者に還元の措置を検討されたことがあります。東京電力の例を一つとってみますと、五十二年度の差益を一世帯平均使用料に計算をしてみますと、言われているところの月額六十五円ぐらいになるかもしれませんが、しかしながら、公共料金の消費者に与える影響というのは、これについて値下げを断行することによってきわめて大きいのではないか、こういうふうに私は理解をするところであります。  先ほども申し上げましたように、零細企業等は電力、ガスを使っているわけです。円高による製品高や輸出減という苦況にあるわけでありますけれども、これはもう河本通産大臣一番御存じであります。しかも、中小企業の輸出の場合はほとんどがドル建てでありますから、円高がそのまま実は収益の悪化となってあらわれている。そういう中で、中小企業救済という意味も含めてそういったガスや電力料金が引き下げられると、それらについてもし現状のままいくと持ちこたえることができない余力のない企業が多い中で、コストの軽減を促進して、中小企業の救済という方向へ私は一歩大きく踏み出すことができるのではないだろうか、こういうふうに実は理解をするわけであります。  そこで、実は大臣の御説明はこの間から一貫して変わっていません。しかし、電力、ガス、この点については、きわめて重要な、国民生活やそういった中小企業等に及ぼす影響の大きい企業だけに、わずかであってもその措置が積極的に通産行政の施策、いや政府の施策としてとられてしかるべきだと思いますが、もう一回この辺について河本通産大臣の御見解を承りたいと思うんです。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 電力料金は、電気事業法に基づきまして、原価計算をして決めるということになっております。したがって、五十三年度以降も、普通であれば原価計算に基づきまして新料金体系を決定することになるわけでありますが、その経緯については先ほど申し上げたとおりでございます。そこで、引き下げるとか引き上げるとかいう具体的な措置を講ずる場合には、これはやはり一応原価計算等をする必要がありまして、この円高メリットによる大幅な差益というものも存在しますが、同時に、資本費の負担とか、人件費の上昇あるいは修繕費のアップ、こういう負担増の幾つかの要素もあります。   〔委員長退席、理事野口忠夫君着席〕 でありますから、そういうことを全体として勘案いたしまして、据え置きという形が一番いいのではないか、しかも、据え置きはできるだけ長くさせる、これが一番いいのではないかということで現在の政策を決定しておるところでございます。  現在、一家庭当たりの平均の負担は二千円強になっております。いまのお話では、六十五円ぐらい下げられるのではないかというお話でございますが、通産省の計算では若干違っております。その辺の数字等につきましては、エネルギー庁の長官から詳細説明をさせます。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) まず、いろいろ御指摘ございましたが、いわゆる電力会社の為替差益が九百億前後では少ないじゃないかという御指摘がございました。この点につきましては、先ほどお話しございましたように、電力の場合一円の円高につきまして年度間約三十四億円のメリットが発生いたします。したがいまして、五十二年度におきまして年度間を平均いたしますと二百五十八円という平均レートになりますので、これと比較いたしますと、御指摘のように約千二百五十五億程度の円高メリットが出てくるわけでございますが、一方、五十一年の料金改定の際に、OPECの価格値上げを五%として申請があったわけでございますが、その時点ではまだOPECの動向がはっきりいたさないということで、これはゼロ査定をいたしました。その分が約三百三十億ほどございます。これを差っ引いた結果九百二十五億円と、こういう数字になるわけでございます。  それから、一世帯当たりどの程度になるか、特に東電については六十五円ぐらいになるんではないかという御指摘でございますが、私の方で計算いたしますと、いわゆるナショナルミニマムの上限に当たる百二十キロワットアワーを月当たり消費する場合には、九電力平均いたしまして二十八円になります。それから、月間の平均使用量が約百七十五キロワットアワーでございます。この場合には四十円になるわけでございます。それから、東電について六十五円ということでございますが、いまのように計算いたしますと四十円ないし五十七円と、こういう一定の前提を置いて試算いたしますとさような数字になるわけでございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 それじゃいまの説明された数字を基礎にしますが、全需要者に還元すれば、確かにまあ四十円から五十七円。しかし、それならば生活保護世帯、福祉世帯に限って、これらについての値下げ、そういう福祉対策の面で値下げをすれば、私は月に一万円とは言いませんが、相当高額の値下げが実現できるのじゃないかと思うわけです。これらの措置も私はできないことではないと思います。先ほど通産大臣から若干の説明、回答をいただきました。石油業界でも曲がりなりに値下げの姿勢を見せている分野もあります。その中で、政府の影響力が及ぶこの電力について、そういった面について、たとえば先ほど申しました全世帯に四十円から五十七円、一世帯平均すればその程度であっても、それを福祉の面に生かして値下げをしていく何らかのそういった措置が実行されないようでは、私は政府自体の円高対策の熱意が疑われてならないのではないかと思いますし、そういった具体的な、最小限にしても政府の行政措置としてそういった措置をとるという考えは、今日通産大臣に、河本さんにはありませんか。そのくらいのことも踏み切っていくというところに、今日の不況対策の中で政府の姿勢というのが私は国民から受けとめられてくるということになろうかと思いますが、いかがでございますか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 前には、値上げのときに、福祉家庭につきましてごく短期間値上げを据え置いたことがございますが、いまのお話は値下げをしろ、こういうお話でございまして、これは電気事業法との関係でいろいろむずかしい問題があるようでございまして、その間のいきさつにつきましてエネルギー庁の長官から答弁をさせます。   〔理事野口忠夫君退席、委員長着席〕

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) ただいまお話しございました福祉料金のほかに、先ほどもお触れになりました中小企業対策、あるいはそのほかに銅、亜鉛、アルミといった非鉄金属、いろんな部門におきまして非常な窮境にあるわけでございまして、それに対して円高メリットを電力料金の面で生かせないかという御指摘、私たちも各方面からそういった御意見を賜りながらいろいろと検討はいたしておるわけでございますが、ただ、一言で申し上げますと、先ほど来大臣がお答えいたしておりますように、電気事業法によりますと、電気料金は原価主義と公平主義に即して決定されることになっておるわけでございまして、そのような限りにおきまして、特定の需要者に特定の料金で電力を供給するということは現行法上できないというたてまえになっております。さようなところから、五十三年度以降の大幅なコストアップ要因、あるいはOPECにおける石油価格の決定の動向、あるいは為替レート自体の流動的な面といったものも考え合わせまして、できるだけ長く現行料金を据え置くという形において還元いたしたい、こういうことでございます。  かつて、五十一年の料金改定の際に、経過的に福祉料金制度をとったことはございます。これは期の途中において料金改定を行った、ところが、いわゆる要保護世帯に対する予算措置がその間講じられておらない、四月一日以降にならないとそういった料金改定を織り込んだ要保護世帯に対する予算が実行に移されないというようなことがございまして、それまでの間、経過的に、コスト計算を別といたしまして、企業努力によってその間従来の料金制度に据え置くというような措置をとったわけでございますが、今回の場合とは事情が違うわけでございまして、それをそのままいわゆる福祉料金制度として実施に移すということはできないと、こういうことでございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 それじゃ、きょうは農林省の方にお見えになっていただいていると思いますが、ちょっと話題を変えまして、農林省にお伺いします。  輸入小麦を扱っている国の食管会計、輸入食糧勘定は、円高ということとあわせまして海外市況の値下がりなどもあって、五十二年度は約九百億、史上最高の黒字になったようであります。このような円高差益は本来消費者に還元をすべきだと思います。農林省の中には——私はここのところが問題だと思うんですが、通産省が円高差益のたまっている電力などについて、料金据え置きが精いっぱいで、値下げには消極的な態度を——いま答弁ありました——とっていることから見て、農林物資だけが率先してやる必要はないという意見があるようであります。これは新聞報道でありますから、真偽のほどは別にいたしまして。また、輸入配合飼料についても、御案内のとおり円高差益が非常に出ております。これは昨年九月とことしの一月に引き下げられておりますが、これについても、一月には一ドル二百四十四円でありましたから、最近の一ドル二百二十円を割る状態ではなお引き下げの余地があるのではないか。さらには畜産振興事業団についても同様であります。  そこで、国が直接タッチをしているこれらの食糧勘定等について、その結果国民に具体的に還元をする措置を行うことについて、どのようにお考えになり、指導をされているのか、まず農林省の方から御見解を承りたいと思います。

小野重和食糧庁総務部長

○説明員(小野重和君) 私、食糧庁の総務部長でございますが、私からは食糧庁関係の物資につきまして御説明申し上げたいと思います。  先ほども御指摘がありましたように、食管特別会計の中の輸入麦の関係、これにつきまして円高差益が発生いたしておるわけでございます。先ほど企画庁の御答弁の中にもございましたが、約百七十億円の円高差益ということでございます。これは当初予算で見積もった為替レートに比較しての益でございます。で、これを消費者に還元すべきではないか、具体的な問題といたしましては、麦の売り渡し価格を引き下げるべきではないか、こういうことになろうかと思います。  この問題につきましては三点ございます。第一点は、食管のたてまえみたいなものでございますが、麦の売り渡し価格につきましては、輸入麦のコスト価格だけでなくて、国内麦のコスト価格あるいは消費者米価、総合して決めるべしというふうに食管法で規定されているわけでございますが、そういうことで、コストが下がったからといって、直ちにそれを反映させるという仕組みにはなっていないわけでございます。逆に申しますと、たとえば昭和四十七年に国際穀物価格が高騰いたしましたが、そのときはこれに追随して麦の売り渡し価格を引き上げることをしませんでした。そのために、三カ年で二千五百億の逆に赤字を出したというようなこともございます。  それから二番目の問題としましては、いま私どもお米の問題が非常に大問題でございまして、御案内のように今後の食糧事情、世界的な食糧事情が非常に予断を許さないものがありますが、そのためには食糧自給力の維持向上ということがどうしても必要であるという場合に、お米は一〇〇%自給できるわけでございますが、残念ながらその消費が減退しているということがございます。その消費の拡大ということが非常に大事な問題だと思いますが、その場合に麦との関係ということがどうしても問題になるわけでございます。そこで、麦の売り渡し価格を決める場合にも米価との関係というものをやはり考えざるを得ないのではないかということでございます。  第三点は、確かに円高の問題はございますが、逆に最近は、国際価格が最近でございますが急騰いたしております。去年の八月以来五割ぐらい上がっておりまして、今後も上昇する可能性が強いというふうに私ども見ております。  以上のようなことを総合勘定いたしました場合におきまして、私ども麦の売り渡し価格を引き下げるということは大変問題があるというふうに考えております。  で、五十二年の百七十億はどうするのだと、こういうことになろうかと思いますが、これは食管の財政のやり方でございますが、単年度ごとに米は赤字でございますので、全体をプールいたしまして一般会計から繰り入れるということになっておりまして、その意味におきまして、輸入麦にかかります円高の差益につきましては、その分だけ財政負担の軽減になっているということでございます。

鈴木一郎農林省畜産局流通飼料課長

○説明員(鈴木一郎君) 配合飼料価格についてお答え申し上げます。  配合節料の価格につきましては、昨年六月以降アメリカにおきますトウモロコシ、大豆等の豊作見込みを反映いたしまして、飼料原料価格は大幅に下がっております。また、為替相場が円高に推移いたしましたことから、昨年九月平均でトン当たり五千円程度、約九%の値下げを指導いたしました。また、その後も大豆、油かす等たん白飼料が値下がりを示したこと、為替相場も引き続き円高に推移しておりますことから、本年一月から六月までということで、トン当たり三千八百円程度、約七%の値下げを行いました。これは九月の値下げと通算いたしますと約一五%の値下げとなるわけでございます。  一月の配合飼料価格の決定当時から見ますと、その後さらに為替は円高に推移しているところでございまして、これについて配合飼料の価格をさらに下げたらどうかという議論もないことはございません。しかしながら、配合飼料の価格というのは畜産経営に非常に大きな影響を及ぼします。畜産経営というのは、御案内のとおり、長期な考え方で物事を判断するわけでございますが、現在と申しますか、本年の三月以降、配合飼料の主な原料でございますトウモロコシ及びマイロ、また大豆の油かすが、ブラジル大豆の減産、あるいは米国の議会における穀物の作付制限の動き、あるいは支持価格の引き上げ等の動き等がございまして、急激な上昇を示しているところでございます。これはさらに今後配合飼料の原料コストの上昇につながることは明らかでございます。したがいまして、長期的な安定という観点から、現在の円高メリットをすぐに価格に反映させるということはさせないで、今後の配合飼料価格の上昇に対して還元させることといたしまして、現在その具体的な方策を検討中でございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 きょうは農林省というより通産省ですから、私はいま聞いて、畜産関係について、畜産振興事業団についても膨大な為替差益があるようであります。いまそれは別にいたしまして、説明を聞いてみますと、食糧管理特別会計のどんぶり勘定でそういう理由で値下げができない、こういうふうに、一言で言うならばそれは答弁されたように思います。私はこれは理屈に合わないんじゃないかと思います。それならば米と麦と別々勘定にすればいいわけであります。そういう措置をとる、なかんずく、通産省の中の最も円高差益がたまっている電力等で、料金据え置きが精いっぱいで値下げには消極的態度をとっているから、農林省は率先してやる気がないなどという気持ちが仮にその中にあるとするならば、私はこれは大変なことだと思っているわけです。  いま経済企画庁長官が主宰して、今週になりますか、新聞によりますと、国際収支対策関係閣僚会議が開かれて見解をまとめるという段取りのようであります。一体政府はこの円高差益に対して、統一してどう対処しようとしているのかというのが今日明らかでありません。輸入価格が上がったら、すぐ国内価格をちゃっかり引き上げてきている今日までの経過であります。逆に今回のように膨大な差益が出たときは知らぬ顔、これは余りにも国民不在のやり方だと思います丁政府はいまこそ主導権をとって、先ほど私が質問しました電力にしても、小麦あるいは輸入配合飼料、牛肉など、政府の関与しているものについては、私は速やかに国民に還元をする、こういう措置がいまこそ私はとられるべきだと信じます。  そこで、いま河本通産大臣は福田内閣の重要な経済閣僚の柱の役割りをされているんです。しかし、いま農林関係の問題をこれ以上河本通産大臣にお聞きしようと思いませんが、そこで私は、いま申し上げたような立場でもう一回、先ほど河本通産大臣から石油業界等の問題についての御指導について承りました。しかし、私はこれでは不十分ではないか、こういうふうな感じがしてなりません。石油業界はこの五十二年の一年間で、先ほど経済企画庁からもお話しありましたように、その為替差益は膨大になっています。石油業界の差益を石油製品価格の引き下げに回せば、私は企業の活力も今日より一層生まれてくると思います。とりわけ合成繊維、肥料、プラスチックなどの原料でありますナフサについて、あるいは産業向けのC重油などについての引き下げを私はもう一段と進めるべきではないか、いやもっと積極的に行うべきではないか、こういうふうに考えるのです。  河本通産大臣も御存じだと思いますが、業界では、石油製品の中で、仮にガソリンの製品価格を一キロリットル当たり千円引き下げてもなお今日増益が見込まれるという現状にあると私は理解しています。これを放置しておくと、まさに円高による不労所得と言っても言い過ぎじゃないんじゃないでしょうか。こういった点については国民は私は納得をしない、こういう現状にあると思います。御案内のように、石油ショックのときには、まさに千載一遇のチャンスとばかり石油会社の中にはやたらとボーナスをはずんでいます。今回もかなりの石油会社の中で、確かに事業間の格差はあるとしても、たとえば新聞等によりますように、創業八十五周年記念あるいは生産性向上協力金などといった特別ボーナスが、全体の不況の中でこれらについては支給されるという、いま構造不況に悩んでいる業種のうらやむ状態にあることは大臣も御存じであります。私はそういう面で、この石油製品の値下げ等についても、もっと通産行政として、電力、ガスとあわせて、率先をして国民への具体的な還元というのを、目に見える還元というのをいまここへ出すことが、今日の政策の中で一番緊急な問題ではないかと考えますが、通産大臣の御見解を承りたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 石油業界の大体の問題につきましては一番当初にお話をいたしましたが、いま値下げを仮にするといたしますと、判断をしなければならぬ幾つかの問題があるんですが、一つはOPECの総会、昨年の十二月に開かれまして、値上げをするのではないかと言われておりましたが、紆余曲折がございました結果、据え置きとこういうことになっております。そこで、六月に臨時総会を開いてこの問題をあわせて検討する、こういうことになっておりまして、いまのところは多分六月も据え置きではないかという説が強いのでありますけれども、最近のドルの傾向から見て一部のOPEC諸国が承知しないと、こういう動きもございまして、なお流動的でございます。この問題がどう展開するかということが一つでございます。  それからもう一つは、先ほどもちょっと申し上げましたが、六月から石油税が新設されることになっておりまして、本年度は年度途中でございますから、千六、七百億円と想定をしておりますが、平年度になりますと二千億以上の負担になります。この負担を一体どうするか、こういう問題がございます。  それよりも、私どもが一番頭を悩ましておりますのは、これだけ円高といういい条件がありながらなお一部の企業では赤字が続いておる、一部の企業では膨大な利益を出しておるという、この二つのグループに大別されておりまして、この問題をどうするかということが一番頭が痛いところでございますが、しかしながら、ナフサのように、国際価格から見まして非常に依然として割り高である、こういうものもございます。しかも、ナフサを使う石油化学業界はまあ大変情勢が依然として悪い、赤字経営である。一方は条件は非常に有利に展開をしておる。こういうことになりますと、できるだけやはり国際価格に近づけるという、こういうことは当然考えていかなければならぬと思いますが、そういう特殊の問題はございますが、全体として一体どうしたらよいかということにつきまして、いま申し上げましたような二、三の要因等を総合的に分析をして判断をしたい、こういうことでいま作業をしておるところでございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 私はいままで大臣の御見解を承ってきましたが、この御見解の中で私が理解をいたしますのは、政府の今日のような及び腰では、今日かつてない長期不況としてこの通貨変動の中で苦しんでいる国民を納得させることは私は困難だと思うんです。私はいま大臣から何点か御見解を承りました。さっきも申し上げましたように、積極的な前向きのというよりか、何かおっかなびっくり、これは通産省も農林省の場合も同じでありますが、先ほど言ったように及び腰の域を出ていないというふうにしか感じられないんです。円高差益については、まず政府が行政の関与できるものからその範を示して、末端価格に十分にその差益が反映できるように、流通機構にメスを入れて輸出依存の産業構造を改めていく。そして製品輸入の比率が高まるように新しい産業構造を目指すといった円高対策というのが、私はメリットの面として国の政治の中、経済政策の中で生かされていってしかるべきだと思います。近いうちに、今週中でも関係閣僚会議が開かれるようであります。私は電力、ガス含めて、河本通産大臣のこれらについての前向きの積極的な姿勢がとられることを特段に要望して、円高問題は一応終わりたいと思います。  次いで二点目に入ります。これは実は土曜日の日に質問の一応通告といいますか、中身について連絡をいたしていません。したがいまして、大変恐縮ではありますが、二、三点質問さしていただきます。  日中貿易について。河本通産大臣は質問を事前に連絡しなくてもお答えいただける方と思いますので、質問さしていただきます。  その第一点は、二月十六日に、土光経団連会長ほか財界の首脳と中国側との間で日中長期貿易の取り決めが行われた。これはことしから昭和六十年まで、輸出にあわせて総額二百億ドルの貿易を行おうとするもので、これは、いま懸案になっています日中平和友好条約とともに経済面の新しい局面を迎えたものだというふうに理解をします。この取り決めについて通産大臣はどのように評価をされていますか、御見解を承りたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 二月十六日に日中の長期貿易協定が調印をされました。この内容はいまお述べになったとおりでございますが、それに対する政府の基本姿勢でありますが、第一には、この貿易協定が円滑に実施されるように政府の方は積極的にこれを支援していく、こういう考え方が第一でございます。それから第二点は、この協定が将来拡大される方向に政府の方は支援していこう、こういう考え方でございます。一応八年協定にはなっておりますが、六年目以降の数字につきましては昭和五十六年に再調整をすることになっております。したがって、双方が合意をすれば、六年目、七年目、八年目と、この三カ年につきましては数量をふやすことも可能であります。政府といたしましては、この三カ年の数量がふえるような方向で支援をしていきたい、このような考え方でございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 この取り決めは、日本側が鉱物資源を輸入するのに対して、中国側はプラント類、建設資材、機械等を輸入する。特に上海の臨海一貫製鉄所を初め、銅製錬、カラーテレビブラウン管などきわめて大型なもので、日中双方経済の根っこに結びつき合う重要な取り決めだというふうに私ども理解し、またそう言われております。  そこで、いまの大臣の御答弁を受けましてお尋ねしたいのは、それは日中平和友好条約の早期締結の線上にあるものだと私は理解をします。日中平和条約はもはや政府の決断にかかっていますが、しかし、与党内の、まあ私が言うなら雑音で、交渉の再開もできず遅々として進んでいません。私は、今日尖閣列島等の問題が二、三日話題になってまいっていますが、それらも含めていまの総理の決断にかかっている、こういうふうに私は理解をしています。いや総理の決断というより、政府自身の統一と踏み切りにかかっている、こういうふうに理解をするんですが、河本通産大臣、日中平和友好条約の締結についてどのようにお考えになりますか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) この問題についての政府の基本的な考え方は、まあどこの国とも仲よくしていくと、これが一番の基本的な姿勢でございますが、その基本姿勢に立ちまして双方が納得を得られるような形で進めなければならぬわけでございますが、それを基本といたしましていま外形省が中心になりましていろいろ事務的に進めておられるところでございまして、日中平和条約をできるだけ早く締結するというその基本姿勢は、これはもうしばしば総理大臣も外務大臣もお述べになっておるとおりでございまして、尖閣列島の問題が起こったからといって、この基本的な姿勢というものが変わったと私は考えておりません。

案納勝日本社会党

○案納勝君 いま申し上げましたように、今回締結された長期貿易の取り決めというのは日中平和友好条約の線上にある、こういう理解に立っていますが、この貿易は、実際に進行してみますと、プラント輸出を予定どおり実現するに当たっては、これは延べ払いなどの問題も今後解決されなくちゃなりません。これに対して政府が全面的協力をするという姿勢があるかどうかお伺いをします。  また、IC、集積回路製造装置がココムにひっかかる可能性が強いと言われています。ココムは、私に言わせるならば前時代の、冷戦時代の遺物であるわけで、わが国がココムから脱退の決意があってしかるべきだと思いますが、これらについて通産大臣の御見解をお聞かせいただきたい。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 今回の協定を円滑に実施するために一番のキーポイントは、やはりいまお話しのございました支払い条件をどうするかということでございます。いまその問題につきましては、両国の関係者の間で詰めておるところでございまして、双方何らかの形でまとめたいという決意でございますから、近くまとまるものと私どもは期待をいたしております。また、当然まとめなければならぬ課題だと考えております。  それから、ココムの問題につきましては、まあ科学技術、日進月歩でありますから、その都度日本政府といたしましては条件を緩和するようにこの努力をしておるところでございます。個々の問題が起こるたびにこの条件の緩和ということにつきまして話し合いをしておりますが、ココムを脱退するという考え方は現在ありません。

案納勝日本社会党

○案納勝君 今後日中貿易がさらに拡大をしていくということになれば、いま言うココムの修正では追いつかなくなってくるんではないでしょうか、その面では、ココムという対共産圏輸出統制委員会なるものがもはや現在通用しない段階に国際的にもなっているんじゃありませんか。その辺の御理解はいかがですか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 科学技術が日進月歩の勢いで進んでおりますので、十年前にはココムの仮に禁止品目でありましても、十年後には当然それは対象から外される、こういうことも往々にしてあるわけでございます。したがいまして、そういう技術の進歩とにらみ合わせまして、その都度、条件の緩和ということについて積極的に政府の方では話し合っておるのが実情でございます。しかしながら、これまでのいきさつ等もありますし、日本は自由主義陣営の一翼を担っておるという立場からも考えまして、ココムを脱退して云々と、こういうことは現在のところは考えておりません。

案納勝日本社会党

○案納勝君 それでは、日中貿易問題については以上の点でとどめまして、時間の関係がありますので、次に原発行政について入りたいと思います。  まず、通産省にお尋ねしますが、通産省の発表では、わが国の原子力発電の稼働率が昭和五十二年度は過去の最低を下回る記録であったと、こういうふうに発表をされています。その原因はどういうところにあるのか、それをどういうふうに通産省は見ておられるのか、まず承りたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) 御指摘のように、五十二年度におきますところの時間稼働率が四六・六、設備稼働率が四一・八と、非常に低い稼働率で終わったわけでございます。これにつきましては、一部の原子力発電所におきまして、定期検査の段階におきまして、配管のひび割れあるいは蒸気発生器の細管漏洩、こういったトラブルが発見されまして、その処理に長期間を要した。一方、七五%あるいは八〇%を超える稼働率を上げておる発電所もあるわけでございますが、全体として御指摘のような結果になったわけでございます。どちらかと申しますと、初期に建設いたしました設備につきましてかような結果があらわれたわけでございますが、安全性、信頼性を第一といたしまして完全に保守点検し、故障部門の修理を終えた後、順次稼働に入ってきておるわけでございますが、今後とも機器関係の品質管理あるいは現在進めております改良標準作業をさらに推進いたしまして、今後かようなトラブルを発生しないように努めてまいりたいと考えております。

案納勝日本社会党

○案納勝君 いま言われましたように、稼働率が低いという理由、十分納得するところまで説明がありませんでしたが、いろいろあると思いますが、主としていま言われたように定期点検の過程で修理が手間取っている、あるいはそういうことが中心になっての理由でありますが、運転中止している発電所の中では、きわめて長期にわたっているものがありますね。たとえば関西電力の美浜1号発電所は五十年、五十一年、五十二年と、三年間も稼働率はゼロということですね。これほど修理に手間取っているということは、もはや手直しなどという段階でなくて、欠陥原子力発電ということにつながるんじゃありませんか。故障を完全に直して安全が確認されてから運転再開すべきだということは言うまでもありません。原子力発電というのは、いま国際的にもいろいろ問題になっていますが、稼働率の向上というのが国民の信頼を得る上で重要な課題であることも御存じのとおりであります。こういう点から、美浜1号の長期の運転停止、あるいは五十二年度の稼働率がいま言われた四一・八%という史上最低ということについて、これらについてどういうふうに大臣お考えになっていますか、大臣の御見解を承りたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 原子力の平和利用、原子力発電を進めていきます上におきまして一番の問題は、国民の理解をいただくということでありますが、そのためには安全性の問題、それから環境保全の問題、これは一番大事なキーポイントでございます。安全性の問題につきましてやはり理解をいただくためには、稼働率というものが三〇%とか四〇%とかいうふうなことでありますと、何か不安な点があるんじゃないか、そういう当然先入感等も入ってまいりますので、でありますから、この稼働率を上げるような方向にあらゆる努力をしなけりゃならぬ。いろんな意味から、採算性の問題から言っても当然でございますし、国民の理解を得るという意味から言っても、これは非常に有力な手段であると考えております。

案納勝日本社会党

○案納勝君 そこでお尋ねしますが、通産省としては、原子力発電の稼働率というのは一体どのくらいなら大体満足、という言葉は適切じゃありませんが、正常だというふうに、どのくらいまで今年度は稼働率を上げることができるというふうに考えておられるのか、その点を……。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) まず、五十三年度の稼働率の見通しでございますが、現在時間稼働率で六五%、設備稼働率で五五%を超えるものと考えております。これは、先ほど申し上げましたトラブルを起こした発電所につきまして、完全修理を終わりまして、順次再稼働に入ってきておる。その他の原発につきましても、そういったトラブルを起こした部分につきまして保守点検をしておると、こういったこともございまして、すでにこの三月には時間稼働率はもう五三・八%まで回復してきておりますので、五十三年度におきまして六五%以上の時間稼働率の可能性は非常に高いというふうに私たち考えておるわけでございます。  それから、どの程度期待するかということでございますが、一応希望といたしましては七〇%程度、少なくとも六〇%以上に稼働率が常時維持できるようにいたしたいと、かように考えております。

案納勝日本社会党

○案納勝君 いま七〇%程度に期待をしたい、さらには、稼働率は六五%の可能性があるというふうに御答弁いただきました。五十二年度中で稼動率が低いもので東京電力の福島第一の1号炉、2号炉、それに関西電力の高浜1号など、御存じのとおり昭和四十年代に建設された初期の発電所ではまさに一けた台という状態ですね。法律上定期点検が義務づけられているわけですから、当然一〇〇%というわけにはいきませんが、恐らく最高でいま言われた七〇%ぐらいという目標になるというのはわかります。しかし、一定期間の操業後、定期検査において種々な故障が発見をされる、こういう状態がいま各地で出てきています。ここの資料にも、これは科学技術庁からいただいた資料の中でも、まさに故障が大変多いというのが、稼働率がまさに、先ほど私が質問をいたしましたように、最低を下回るといった四一・八%という事態を招いているわけでありますが、原子力発電の耐用年数というのはどの程度のものなんですか。こんなに検査において種々の故障が発見されるということは、こんなに短いものだと、こういうふうに疑いたくなるのですが、いま比較的高い稼働率を維持している発電所が、定期点検を迎えて検査するとまた故障が発見されることも予想されて、調査すればするだけいろんなものが出てくるという現状であります。要するに、定期検査のときにはあちこちにほころびが出るという状態で、本当にいま言われたような稼働率を期待することができるかどうか、余り安易な物の見方ではないかというふうに実は私は理解をするんです。大変疑問に思っていますが、これらについて本当に、もう一回お尋ねしますが、いまの原発のこの定期検査による事故の発見、故障の発見あるいは一定期間操業後における故障、こういう状態についてどのように科学技術庁としては考えておられるのか、この辺をあわせて、果たしてそれでいま通産省の方からお答えになりました七〇%の稼働率というのを達成する、期待することができるのか、今日原子力発電の置かれている現状をどう理解をされているのか、科学技術庁の方からお答えをいただきたいと思うんです。

早川正彦科学技術庁原子力安全局原子炉規制課長

○説明員(早川正彦君) 原子力の開発利用に当たりましては、先ほども話がございましたように、安全が第一ということが科技庁としての大方針でございます。したがいまして、先ほどおっしゃいましたように、稼働率あるいは利用率が多少減りましても、やはり安全を確保する、信頼性を確保するという姿勢で科技庁としてもまいってきているわけでございます。一御承知のように、定期点検あるいは定期検査、これは発電所ができまして運転をすると、その後でいろいろ経時的な変化が出てくるわけでございまして、これを十分にチェックをしましてそしてもとの状態に復する、安全上問題ないようにする、あるいは信頼的に大きな事故につながらないようにするというのが趣旨でございまして、現在稼働率が下がっているのは、この点検あるいは原因の究明あるいは手直しと、これに時間がかなりかかっている、このために稼働率が下がってきているということでございまして、この状態を少しでも前進をさせあるいは稼働率を上げていくようにすると。このためには個々のパーツの品質の問題、品質保証をどうするかあるいは品質管理をどうするか、あるいは機器の標準化あるいはパーツの標準化、これをさらに徹底していくということも一つの方法ではないかというように考えている次第でございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 技術庁の中では、これは確たる根拠でといいますか、と言うよりも、技術職員の中で、原子力発電などというものはそもそも五〇%ぐらいの稼動率がせいぜいで、五十二年度四一・八%という史上最低の数字でも別に驚くに当たらないという意見が技術庁の中にもある。そういう中で、現在までのわが国の原子力発電の稼働状況を見て、いまお聞きいたしましたが、ずばり言って、科学技術庁は今日の原子力発電の中の稼働率としてはどの程度が正常なのか、どういうように理解をされているのか、もう一回ずばりお答えいただきたいと思います。

早川正彦科学技術庁原子力安全局原子炉規制課長

○説明員(早川正彦君) 現実に発電所個々のケースを当たってまいりますと、非常に稼働率が悪いという発電所あるいはプラントもございますけれども、非常に好成績を上げているという発電所もあるわけでございます。定期点検の時間ということを省きますと、いわゆる時間稼働率ベースで見ますと九〇%を超える、そういう運転の仕方をしているプラントもあるわけでございまして、全体としまして原子力発電所の稼働率は、先ほど通産当局の方から話がございましたけれども、五十三年度においては利用率としては全体として五五%、時間稼働率としましては六五と、これが今年度の一つの目標ではないかというふうに私どもも承知しております。

案納勝日本社会党

○案納勝君 稼働率の低下した理由の一つに、定期検査に時間がかかり過ぎるということがあるようであります。原子力発電に爆発などの事故が万一あった場合には、周辺住民の生命、財産に及ぼす影響は大変なことであります。したがって、原子炉の検査は安全のために慎重に、入念に行わなければならないのは当然であります。そのために、補修に時間がかかろうとも安全を旨とすることは言うまでもありませんが、通産省が、この定期検査を短縮するために財団法人に検査を移管するなどしてスピードアップを図ろうという計画があるようであります。そこで、現在のように検査をすればするだけ異常が発見されるというような状態では、検査期間を短縮するというのは安全チェックが手抜きになるわけであります。こういうことはとるべき措置ではないと思いますが、通産省はどのようにお考えになってこういう計画をお持ちになっていますか、承りたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) 御指摘の点は、通産省ということではございませんで、昨年の八月に総合エネルギー調査会原子力部会の基本政策小委員会で中間報告を出しておるわけでございまして、その中間報告の中に、「原子力発電プラントの諸検査を効率的に実施するため、中立的な検査専門機関の充実を図るとともに、その適切な活用について検討する必要がある」、こういう指摘があるわけでございまして、この基本政策小委員会の中におきましていろいろ意見があるわけですが、当面その会社がいろいろと内部で検査をやりますが、その内部検査を補完する一つの手段として考えたらどうかというのが多くの意見でございまして、中には一部、将来の問題として国の代行機関として考えてみてはどうかというような御意見もあるようでございますが、いずれにいたしましても、現在なおこの基本政策小委員会で検討中でございます。私たちといたしましては、要は原子力発電の安全性、ひいては信頼性に一層役立つような方向でこういった検査機関というものが考えられなくちゃいけないというふうに考えておりますので、そういった観点に立って小委員会でもなお検討を続けていただきたい、かように考えておるわけでございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 これは五十三年三月の、ことしの三月三日の新聞記事です。通産省、電力業界は、このままでは原子力発電のコストは相対的に安いという前提が崩れるとして、そこで稼働率アップに全力投球する、稼働率低下の一因がいま言う定期検査にあるとして、定期検査の主要部分を通産省から財団法人発電用熱機関協会に移管して、組織的な点検をする、今後建設する原力炉のタイプを八十万キロワット、百十万キロワットの二種類に統一するという改良標準化を急ぐなどの措置をとって点検のスピードアップを図ることを決め、現在年一回、約三カ月間が通常である点検期間を、欧米並みに近づけていくという考えである、こういうように載せられていますが、具体的に動いてきているんじゃないですか、違いますか。検討中ですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) いまお読みになりました新聞記事の中で、協会云々ということは私たちとしてはまだ関知しておらないのでございますが、この中で改良標準化作業を進めるということは事実でございます。  御承知のように、日本の原子力発電というのは、欧米、特にアメリカの軽水炉を中心にして今日まで来っておるわけでございますが、日本の事情に合うようにその都度いわゆる自主技術で改良を進めてきておるわけでございますが、特に五十一年度以来改良標準化作業を進めてまいりまして、五十三年度におきましては特に標準化に重点を置いて持っていきたい。これはやはり安全性、信頼性を向上させる意味においても重要な要素になるわけでございますので、今後ともより積極的に進めてまいりたい。  その結果として定期検査の期間が短くなっていくということは期待できるわけでございますが、定期検査期間を何はともあれ短くするんだという観点では考えておりません。と申しますのは、七〇%稼働で比較いたしますと、現在稼働いたしております原子力発電は、石油火力に比べましてその発電コストは六割程度でございます。そういうことでございますので、原子力発電の四〇%稼働で大体石油火力と、経済性と申しますか、送電端における発電コストが同じレベル、こういうことでございますので、そういった意味合いからも、安全性を無視してまで、あるいは定期検査をあえて短くして経済性を実現したいというふうには考えておりません。もちろん、稼働率が健全なベースで上がっていくということは、それがやはりコストにはね返り、あるいは料金にはね返ってくるわけでございますが、そういった健全な形での稼働率の向上ということを今後とも考えていきたい、かように考えておるわけでございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 最近私の調べた四十九年からの原子力発電をめぐるトラブルについて、その間の事情を検討してみますと、こういうのがあります。五十一年五月に東京電力福島第一の2号タービン室の火災がありましたが、四十日間これを隠し通してきたということ、それからまた同じ年の十二月、関西電力美浜1号では、四年前に起こった核燃料棒の折損をひた隠しに隠してこれが大問題になったことは御存じのとおり。また去年の三月、今度は日本原子力発電の東海発電所では細管の損傷事故がありましたが、この事故の報告が二カ月もおくれるという事態が起こっています。  このように、過去の事故の処理の仕方を少し見ただけでも、原子力基本法でうたっている自主、民主、公開の三原則の公開に違反をしている事態が各地で起こっています。そしてしかも、こういう事故が起こっても何とか隠し通そうという姿勢が、今日の原子力発電をめぐる不信のあらわれとなって出ていくということについてはもう否定することはできません。電力会社がこれを隠そうとするわけですから、まだ明るみに出ていないもっと重要な事故が国民の前に明らかにされていないのではないか、こういうふうに住民が疑心暗鬼になるのも無理のない話なんであります。たとえささいな事故であっても、この原子力発電の問題については住民に知らせるという姿勢が電力会社に望まれるわけですが、こういう会社の姿勢について、通産省及び通産大臣はどういうようにお考えになっておられますか。これらについての指導というのはやはり明確にすべきだと思いますが、いかがですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) 御指摘のとおりだと思います。原子力発電行政を進めるに当たりまして、やはり安全性の確保ということが第一の主眼であるわけでございます。私たちといたしましても、法律に基づくところの報告は当然のことといたしまして、それ以外の軽微な故障でございましても必ずこれを報告させまして、その原因を調査し、あわせて速やかにその対策を講ずるということにいたしております。こういった事情につきましても速やかに公表して国民に周知するという姿勢をとってきておるわけでございます。今後ともそのような姿勢で臨んでまいりたい、かように考えておるわけでございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 科学技術庁にお尋ねしますが、原子力基本法でうたわれている自主、民主、公開という三原則、その面から見て、今日、いま申し上げましたように各所で事件が起こり、さらには四国電力の伊方1号、日本原子力発電の東海第二、東京電力福島第二の第1号、いずれも地元住民による設置許可に対する異議申し立ての訴訟が行われています。こういうように、さらに同じくこのほかにも四国電力の伊方2号あるいは東京電力の柏崎の刈羽1号、九州電力の川内1号が同じような状態になっています。こういうことは原子力発電に対する住民、国民の不信のあらわれではないかと思います。これは先ほど申し上げましたように原子力基本法でうたわれている原則というのがしっかり守られていないのではないか、こういうふうに私は理解をしますが、科学技術庁としてどういうように理解をされているのか、その点についてお伺いします。

早川正彦科学技術庁原子力安全局原子炉規制課長

○説明員(早川正彦君) 先生のおっしゃいましたように、今回伊方の許可の処分に関しまして一部地元の方々に理解が得られず、結果的には訴訟になっておるということについてはまことに遺憾だというふうに考えております。御承知のように、原子炉の設置の許可に当たりましては、原子力委員会に諮問をいたしまして、原子力委員会の下部機構であります原子炉安全専門審査会、ここで各分野からなる専門家の先生で慎重な御審議をいただいて、そして許可をしているわけでございます。また、この過程におきましては、原子力委員会としては、申請の書類の公開をするとか、あるいは非常に出力が在来規模に比べて大きいとか、あるいは知事の要請があったというような場合には、いわゆる公聴会を開催するということも現在とってきておるわけでございます。そして、それらの公聴会で出されました住民の意見につきましては審査にも十分反映をしていくということをしているわけでございます。同時に、これらの審査に当たりましては、原子力委員会としまして、審査の指針というものをつくっておりまして、できるだけ審査における判断の客観性を深めたいということで努力をしてきているわけでございます。私ども、そういう意味で、結果として理解が得られていない面につきましては、さらに姿勢を正しまして御理解をいただくようにしていきたいというふうに思っているわけでございます。  今後の方向といたしましては、現在、原子力基本法等法案の改正を出しておりますけれども、原子力安全委員会、これをつくりまして、各行政庁の行う審査のダブルチェックをしていくということで、いわゆる安全の審査について一般の方々に十分御信頼をいただくということも一つでございます。  同時に、先ほど申しました改良標準化、あるいはいろいろなプラントにおける現象を客観的に定量化するという意味での安全研究を進めて、こういうものを審査、あるいは基準にもどんどん反映していくということも必要ではないかというふうに思っておるわけでございます。同時に、住民の方々に御理解をいただくという点では、事業者が十分その地域の方に安全問題について御理解をいただく努力をさらに進めるということも重要ではないか、私ども事業者に対する指導、監督もさらに一層徹底を期していきたいというふうに考えている次第でございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 通産省にお尋ねしますが、日本における原子炉のほとんどがアメリカの技術の借り物、こう言われております。そのとおりでありましょう。で、アメリカにおけるその後の原力子発電の建設状態がどういう状態であるかというのを私もちょっと調べてみたのですが、現在アメリカでは六十三カ所に発電所があって、アメリカ全体の発電量の一一・九%を賄っているという状態にあります。しかし、ここ最近の傾向を見てみますと、フォード政権下にあっては一カ月一カ所以上のペースで建設が進められていましたのが、カーター政権になって、五十一年、五十二年がそれぞれ三基ということになったようであります。このように、原発の先進国である、日本が追随しているアメリカにおいて原発建設が今後数年間さっぱりという状態になってきていることについて、通産省はどういう事情にあるというふうに理解をされているか、承りたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○政府委員(橋本利一君) 私たちが承知しております限りでは、現在アメリカで運転中の原子力発電所は六十八基で約五千百万キロワット、建設中のものが九十四基、約一億六百万キロワット、それから、発注済み及び計画中のもの五十基約五千九百万キロワットでございまして、合計二百十二基、二億一千六百万キロワット、こういう数字でございます。御指摘のように、ここ数年の新規の発注は年間数基と、一時よりも減少してきておるようでございますが、ただいま申し上げました建設中、あるいは発注済みのもの、あるいは計画中のものでキャンセルをしているというのはほとんどないというふうに聞いておるわけでございまして、まあ電力需要の落ち込みから建設期間がやや長期化しておるというふうには見られますが、原子力発電自体は、アメリカにおきましても、今後とも電源開発の主力をなしていくんじゃないかというふうに考えておるわけでございまして、アメリカの連邦エネルギー庁、いまエネルギー省になっておりますが、この数字からいたしましても、あるいは米国の原子力産業会議の数字等からいたしましても、一九八五年には二〇・三%の電源構成比を考えておる、こういうことでございますので、若干のタイムラグがあろうかと思いますが、大筋としては、原子力発電に対する姿勢はさほど変わっていないんじゃないか。ただ、カーター大統領としましては、いわゆる核の拡散防止ということに非常に意欲を燃やしておるようでございまして、いわゆるINFCEの場で関係国が集まりまして、原子力の平和利用、核拡散の防止をいかに両立さしていくかということの検討を始めておるということはあるわけでございます。基本的には変わっていないというように見ております。

案納勝日本社会党

○案納勝君 これはアメリカだけじゃなくて、西ドイツについても、フランスについても、こんなに原子力発電問題をめぐっての住民のさまざまなこれに対する不信、そういうことに根づいた行動というもの、あるいは原子力発電の見直しというのが起こっているやに私は理解をしております。いま指摘をされましたように、別に変更ないと言われますが、今日アメリカで建設中止が現実に起こっているわけですね。この主な原因が、環境による影響、モンタナ、あるいはサウスダコタ、バーモントなどの各州では放射性物質の廃棄を原則として禁止しているように、環境規制が各州とも厳しくなっている、あるいはカーター大統領の原子力政策がフォード政権時代と違ってきた。また、過去二年間の建設コストがほぼ二倍に上がってきて、そのために採算がとれないという事情がある、あるいは建設期間が十年から二十年ということで長くかかり過ぎるというようなことなどもあって、これらの問題が原子離れ、原発離れと言われるような傾向に出てきていることを私は否定できないんじゃないか。  特に、先ほど私はずっと質問しました安全問題について、大変力を入れて安全についてはやるとお答えいただいておりますが、今日わが国の場合も、これを考えた場合に、世界有数の地震国である、あるいは狭い国土で、今後原発の問題で無理やり建設を進めるということについて、私はいままで以上に種々の問題が引き起こされてくるというふうに考えられますが、ことしの秋までに新たに五基をふやされることの計画ですが、しかしながら、欧州でもアメリカでもこのような状況が出てきて見直しが進んでいる中で、原子力発電をごり押しに進めるということについて、私はどうしても今日の政策について合点がいかないんですが、この辺について大臣どういうふうに原子力発電の将来像というものを踏まえてお考えになりますか、御意見を承りたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) アメリカ、ヨーロッパとも、原子力発電の重要性ということに対しては認識は変わっておらぬようでありますが、ただ、その進行はスローダウンしておることはこれはもう事実だと思います。日本におきましても、過去三カ年の間に二回も建設の目標を縮小をいたしております。三年前には六千万キロという目標を昭和六十年に置いておりましたが、その後四千九百万キロという数字に変更いたしまして、さらにまた昨年三千三百万キロと再修正をいたしました。現在のところほぼ三千三百万キロ程度のものは可能であろうと考えておりまして、いろいろ工夫し努力をしておるところでございますが、エネルギー政策の上から考えましても、国産に準ずるというこういうエネルギーでありますから、この程度のことは昭和六十年を目標にいたしましてぜひ達成をしたい、これは基本の考え方であります。

案納勝日本社会党

○案納勝君 時間もありませんから、原子力行政の問題は科技特関係でしょうからさらに詰めるとしまして、あと二点ばかりについて質問します。  第一は濃縮ウランの問題であります。政府では黒字減らしの対策の一環として、緊急輸入として三月初めにアメリカからウラン鉱石を買う方針を立てて、アメリカと交渉されているようでありますが、アメリカの態度は、ウラン鉱石の売却拒否はもちろん、米国の手持ちの濃縮ウランの売却も拒否し、または新たなウラン濃縮委託も既契約分以外のものについては一切応じられない、しかも日本政府がただ金を使えばよいといった発想から出た代金の繰り上げ支払いについてもすべて拒否をされておるという現状。濃縮ウラン問題について、アメリカ側の態度はこういうふうにきわめて今日厳しい態度にあるようであります。  再処理問題についてもお先真っ暗で、日本原子力発電はトイレのない欠陥マンションのようなものだと言われているところも御存じのとおりであります。  それと同時に、このように先行きの濃縮ウランの確保についてもアメリカに首根っこを押さえられておって自由にならず、将来においても供給不足も十分予想されるというような事態は、子供を幾ら生んでも食わせられないような結果にしかならないのではないか。こういうふうに私は理解をするのですが、こういう濃縮ウランについての厳しい見通しについて、通産大臣はどのように認識をされていますか、そして今後どのように対処をされていこうとされているのか、お答えをいただきたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 原子力発電の究極の目標は高速増殖炉を実用化するということでありますが、そのためには再処理の問題が非常に大きな課題になります。アメリカの原子力エネルギー政策が突然変更されたものですから、御案内のように、昨年およそ一年がかりでアメリカと交渉いたしまして、さらに二年後にもう一回再交渉すると、こういうことになっておりますが、アメリカの現在の政策に対しましては、ドイツを中心とするヨーロッパの考え方、それから日本の考え方は完全に一致しておりまして、アメリカの政策には同調できないという考え方でございます。話し合いの場を通じまして、本来のエネルギー政策、原子力エネルギー政策というものは、ヨーロッパ、アメリカ、日本との間で合意が得られますように私どもは今後努力していかなければならぬと思っております。

案納勝日本社会党

○案納勝君 最後ですが……。  電源開発をめぐって汚い金が使われています。非常にいま問題になっておりますが、これはもう以前からうわさもありまして、一月に中部電力芦浜原発で逮捕者が出たことも御存じだと思います。だれもびっくりしないという。むしろいままで警察が見過ごしていたところに重大な問題があるというふうに受け取るわけですが、昨年四国電力では、阿南市で、火力発電の増設の際に公害協定で手心を加えるということで百万円贈ったというのが明るみに出ています。四十八年には、関西電力が和歌山勝浦に原発を計画したときにも、町会議員が贈収賄容疑で書類送検された事件もありました。このように表面に出るは氷山の一角であるというのが今日関係者の中で定説となっております。特に何が何でも建設しようという無理をするために、地元民を札束でほおをたたくような札束攻勢を行って、このような汚い金が使われる、こういう現状が露呈をしているわけであります。  そこで、特に私がここでお尋ねをしたいのは、三月一日の衆議院の予算分科会の中で、公益事業の名に恥じるような今日の一連のこれらの事件の中で、四国電力の蒲生田地点におけるこれらの事件についての調査を通産省はやって報告をするということが、井上議員の質問に答えて出されています、答弁をされています。その調査の結果、行き過ぎた点については厳重に指導するという御答弁になっていますが、その調査の結果どのようになりましたか、この辺についてお答えをいただきたいと思います。

服部典徳資源エネルギー庁公益事業部長

○政府委員(服部典徳君) 御指摘の蒲生田地点におきます四国電力の地元に対する対応でございますが、私ども御指摘を受けまして調査を行ったところによりますと、やはり飲食費等の支出につきまして行き過ぎの点が見受けられるということでございますので、会社の責任者を呼びまして、そういった行き過ぎを今後行わないように厳重に注意を与えたところでございます。  蒲生田地点につきましては、四十八年の下から五十二年の上までということで、約四年間にわたりまして、地元に対する工作と申しますか、対策と申しますか、それが行われておったわけでございますが、五十二年下からは、現地の事情にかんがみまして、そういった地元に対する働きかけは一切行われてないというふうに承知いたしております。

案納勝日本社会党

○案納勝君 私は、いま申し上げました質問の中で、今日、原子力発電を含めまして、わが国のエネルギー政策というものについての政策自体の見直しという段階に来ているのではないかと思います。原子力発電を見ますと、それ自体についても自主技術の開発や国産化の問題、安全審査や、あるいは住民へのこれが影響の度合いについて国民が安心をされるような状態、環境づくり、あるいは電力会社の建設に当たっての行き過ぎた汚い札束攻勢、あるいは今日原子力発電が置かれている国際的環境、濃縮ウランの問題など含めますと、いまこれらを含めて政策的にも見直さなくちゃならない時期にあると思います。きょうは幾つかの問題をとらえてみましたが、その意味で、通産省の行政としても十分な指導等を含めまして、原子力行政、いわゆる原発行政というのがもう一回——単にその建設を進めればよい、しかも世界で第二の原子力発電の設備を持つようになったというような、そういったことだけでない、もっと中身において国民が協力ができる、そういう体制というものをこの際一段と強めていただきたいと思いますし、数多い問題点について私どもはこれらについての通産省が今日の政策の面からもう一回洗い直してみるという、そういう時期に来ているやに私も理解をいたしますが、これらについて通産大臣の御見解を承りまして私の本日の質問を終わりたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 原子力政策の中で整理をいたしますと、一番大きな問題は、やはり先ほども申し上げましたように、アメリカ、ヨーロッパ、日本、この三地域を中心といたしまして、今後の原子力政策の基本はどうあるべきかということについて速やかに合意を得るということが大事でございまして、いまそのための幾つかの作業が続いておりますが、私どもはこの作業の結果、そういう合意が成立することを期待しておるということが第一でございます。  それから第二点は、日本のエネルギー事情から考えまして、この原子力発電というものは、一時から比べますと非常に縮小されましたけれども、少なくとも縮小されました程度のものはぜひ実現をしたい、こういう考え方でございますが、そのためにはやはり安全性の確保、環境の保全、この二点を中心に、住民の方々と速やかな、しかも完全な合意を得るということが一番の基本であろうと考えております。その方向に従いまして今後の政策を進めてまいりたいと考えます。

茜ケ久保重光日本社会党

○委員長(茜ケ久保重光君) 午前の審査はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。    午前十一時五十二分休憩      —————・—————    午後一時六分開会

茜ケ久保重光日本社会党

○委員長(茜ケ久保重光君) ただいまから決算委員会を再開いたします。  午前中に引き続き、昭和四十九年度決算外二件を議題とし、通商産業省と、それに関係する中小企業金融公庫及び中小企業信用保険公庫の決算について審査を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

田代富士男公明党

○田代富士男君 私は、日常生活の中で私たち自身の身の周りにあります生活用品に危険な物が意外なほど多いのでございます。まず最初に、このような生活用品に危険な物が多い実態を申し上げまして、この問題に対して質問をしてまいりたいと思います。  最初に、幼児用の自転車の問題でございますが、特に幼児用として指定した統計はとられておりませんが、子供用の自転車の事故発生状況が警察庁でとられております。その資料を見てみますと、昭和五十一年度中に正面衝突によって子供が死亡したのが三名、重傷者が五十三名、合計五十六名。追突による死亡者三名、重傷者九名、合計十二名。出会い頭の衝突によって死亡した人が二十六名、重傷者五百十四名、合計五百四十名。側面衝突による死亡者が二十七名、重傷者八十六名。合計百十三名。接触による死亡者七名、重傷者三十二名、合計三十九名。その他による死亡者十七名、重傷者百十一名、合計百二十八名。五十一年度トータルしますと、子供がこういう自転車の事故によりまして死亡したのが八十三名、重傷者八百五名、合計八百八十八名という、こういう警察庁の資料がございます。  私はこの事故をずっと見てみますと、この事故の類型を見ますと一つの問題が言えるのではないかと思うんです。いろいろ聞きますと、ブレーキが効かなかったために正面衝突あるいは追突と、こういうことを起こしております。そういう意味から、幼児用の自転車のブレーキということに大きな問題点があるのではないかと、私はこれを指摘したいのでございます。通産大臣も町で見受けられると思いますが、子供が自転車に乗ってガードレールに衝突したり、置いてある車に衝突したり、あるいは歩行者に衝突したりすることが間々見受けられます。そういう意味から、私は百貨店にも聞いてみました。そうしましたら、十二インチないし十四インチの小型の幼児用の自転車が非常に売れていると。十二インチのものは早い子供では二歳半から三歳ぐらいの子供に親が買い与えていると。こういうことを考えてみた場合に、非常に幼児用の自転車のブレーキということに大きな問題点があるのではないかと思いますが、これに対する考え方、それと同時に、自転車の制動性について、このJISの規定というものはどのようになっているのか、そこをまず御説明を願いたいと思います。最初にお願いいたします。

窪田雅男工業技術院長

○政府委員(窪田雅男君) お答えいたします。  JISにおきましては、一般用自転車の制動性に関しまして次のように規定いたしております。すなわち自転車を最大シート高さによりまして三つに区分いたしまして、その区分ごとにそれぞれ標準の走行条件下において、ある大きさの操作力でブレーキをかけたとき、一定の距離以下で停止しなければならないというのでございます。たとえば最大シート高さが三百三十ミリを超え四百七十ミリメーター以下のものにおきましては、体重四十五キログラムの試験員が時速十キロメーターで走行しております場合に、七キログラムフォースの力で後ろブレーキレバーだけを操作したときの制動距離は五メーター以下、前後ブレーキレバーを同時に七キログラムフォースの力で操作したときの制動距離は三メーター以下であることというふうになっております。  さて、自転車の品質、性能に関しましては、従来からその向上につきまして、工業標準化の側面からも検討してまいったところでございまして、一般用自転車につきましては、日本工業規格が制定されております。工業技術院といたしましても、幼児用自転車の安全性の確保の重要性にかんがみまして、昨年度から幼児用自転車のJIS規格の制定につき準備を進めているところでございます。規格の制定に当たりましては、幼児の体格、体力、操作力等について十分配慮いたしまして、適切なものとなるよう十分に検討していく所存でございます。以上でございます。

田代富士男公明党

○田代富士男君 ただいま御説明していただきました、最大シートの高さが三百三十ミリを超え四百七十ミリ以下のもので、体重四十五キログラム、この試験人の場合は、ブレーキ操作力が七キログラムフォースということでございますが、これは、現在のいま言われましたJIS規格の実態に私は合ってないと思うんです、これは。これは、もう現在のJIS規格というのは、実態を無視したJIS規格であると思うんです。というのは、たとえばこれは幼児用の自転車でございますが、体重が四十五キロぐらいある、そういう体格の試験人ということになりますと、これは小学校の中でも高学年です。まして幼児の握力といいますか、こういうものというものは、赤子の手をひねるくらい弱いものなんです。そういうところから、七キログラムフォースということでございますけれども、そういう幼児あるいは子供は五キログラムフォースぐらいの力も出せないわけなんです。それが四十五キロの体重を持っておりませんし、それだけの力も出ない。しかし、それがJIS規格とされているということは、現在の実態というものは、実態を無視したJIS規格と私は言わなくてはならないんじゃないかと思うんです。  そういう意味から、私は幼児用の自転車を製造しているメーカーにも直接問い合わせをいたしました。そのときに、メーカーの人は、問い合わせしましたら、確かに幼児用の自転車のブレーキというものはかた過ぎるということをメーカーの人自身がそれを認めております。こういうところから、実態を無視したJIS規案であるということに対して、どのように受け取めていらっしゃるのか。いま、来年にかけて規格の制定を準備しているということでございますから、これを反省した上のそういう準備をなされておるのかどうか。この点を大きく反省していただきたいと思います。  それと同時に、もう一つは、幼児用の自転車のグリップの大きさが太過ぎるということでございます。もうすでに御承知のとおりに、百七十センチの大人が乗ります一般自転車、このグリップの大きさよりも少し小さ目の大きさのグリップになっておりますけれども、こういうふうに握ります、これが。大人の場合、まあわれわれ成人の場合は、親指と人差指をこう丸めますと、これが大体四・五センチということに言われますが、しかし、それよりちょっと小さいくらいのものでございますから、幼児や子供はそれすらも握ることができない。そうなりますと、さらにブレーキをかけるということは、力が及ばないのではないか、こういうことから考えますれば、グリップが大き過ぎるために、ブレーキレバーまで指が届かない。そうなりますと、ただいま申しましたとおりに、昭和五十一年度の警察庁の発表によりましても、この子供用の自転車で八十三名の死亡者、重傷者が八百五人も出ているという、こういう非常に危険であるから、これはこういうことも勘案して検討すべきであると思いますけれども、どうでございましょう。

窪田雅男工業技術院長

○政府委員(窪田雅男君) 現在のJISは一般用ということでございまして、ただいま検討いたしております幼児用というものは、サイズから申しましてそれよりずっと小さなものということで考えておりますので、幼児用のJISをつくります際には、幼児の体格その他も十分勘案いたしまして取り入れていきたいというふうに考えております。

田代富士男公明党

○田代富士男君 いままでの規格というものは実態にそってないということに対しては、率直に言ってどうですか。実態にそっていますか、いままでの規格は。幼児用の自転車も実態に沿っておりますか。私は実態に沿ってないじゃないかということを指摘しておりますけれども、どうですか、率直に。

窪田雅男工業技術院長

○政府委員(窪田雅男君) 現在のJISは、いわゆる一般用だけでございまして、幼児用は、先ほどお答えいたしましたとおり、グリップとか、ブレーキレバーのばねの強さとは当然異なったものになるわけでございまして、これは一つの原案の段階でございますけれども、現在の一般用の自転車におきましては、そのサイズが、先ほどもちょっと申し上げましたように、最大シート高さが三百三十ミリを超え四百七十ミリ以下とか、あるいはそれ以上というふうな分類をいたしておりますけれども、現在考えておりますのは、これはまだ結論ではございませんけれども、幼児用の場合には、地上面からサドルの座面中央部までの高さの最大が六百ミリ以下というような案がございまして、そういうことで、サイズ的にも違っているわけでございます。現在のものはいわゆる一般用ということでございますので、この数値は、そのまま幼児用のものには適用されないものであるということでございます。

田代富士男公明党

○田代富士男君 それはわかっておりますけれども、幼児用のこういうのが不備なために私は指摘をしているのですから、こういう幼児用の自転車の、こういうことによって事故が起きていることを放置してよいのかと、改めてこれをちゃんと規格をつくるなりして、前向きに取り組むべきではないかと、このように言っているわけなんです。その規格はわかっておりますが、通産大臣、いま私ここで質問をしておりますけれども、このように五十一年度の警察庁の資料をいまさき私は申し上げましたけれども、こういう事故が起きておりますけれども、こういうものに対してもちゃんと改善をしていかなくちゃならないと思うのです。通産大臣、どうですか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) いま私も初めてたくさんの事故がおこっておるということを聞きましたが、この点につきましては関係者を集めまして至急に相談をいたします。

田代富士男公明党

○田代富士男君 いま幼児用の自転車でございましたが、次に、われわれの身近な日用品の中に危険なものが非常に多い。それは一つは、切りっぱなしのステンレスのばり、これによりまして意外に手や手の甲だとか、いろいろなものを切っております。これは各新聞でも取り上げられておりますけれども、ガステーブルのばりによってけがをしたとか、ストーブのカートリッジタンク収納部分のばりで手を切ったとか、冷蔵庫の下をふき掃除していたら、底板の切断面で手の甲を切ったとか、いろいろ新聞紙上にこういうものが取り上げられております。また、温風機がスイッチを切ったにもかかわらず熱風がとまらない、こういうような非常に危険なものがいっぱいあります。これは最近だけじゃありません。ちょうど私がおとといの土曜日に福岡へ参りまして、朝ホテルに新聞が入りました。これはその新聞ですけれども、私が月曜日にこの問題を取り上げようと思って準備していたから特に目がつきましたが、その朝入りました新聞にも、「安全マークでも危険です」、穴で指をはさんだり、あるいはぎざぎざのばりや切り口でけがをしたりと、そういうおもちゃ関係で調べた品の半分以上の商品がこういうような欠陥商品であったという記事が載っているのです。これは土曜日の新聞です。私は月曜日にこの質問をしようと準備しておりました。  こういうものをほうっておくということは本当に行政として怠慢ではないかと私は思います。そういう意味から、これは経済企画庁にも関係があるかと思いますが、国民生活センターの危害情報室がまとめた危害情報報告書、すなわち消費者の安全が守られているかという、こういうものが出されておりますけれども、こういうような、いま私がその一部を紹介しましたけれども、こういうものを踏まえてどのように対処されているのか、その点をお願いしたいと同時に、通産省には、同じく事故情報収集制度というものがなされておりまして、その報告がとられておりますけれども、現在どのような活動をしていらっしゃるのか。また、いま経済企画庁の国民生活センターでもそういう危害情報室があってまとめている、こういうところはどういう関係で仕事をしていらっしゃるのか、通産省にはお尋ねしたい。両方から御答弁いただきたいと思うんです。

吉村彰経済企画庁国民生活局消費者行政第二課長

○説明員(吉村彰君) お答えいたします。  国民生活センターの危害情報室では、消費者の生活のために一番必要なことは安全の確保ということを念頭に置いて職務を実施しておりますが、この安全の確保のために、消費者がこうむっているその商品による危害の実態ということをまず調べなければならないということで、国民生活センターでは、五十年の四月から危害情報システムというものの開発に着手いたしまして、全国各地の消費生活センターから、その中へ寄せられました消費者相談の中から人身に対する被害があったものについて、あるいはそのおそれのあるものについて、危害情報として情報を収集しているわけでございます。この情報につきましては、まだ私どもの方の国民生活センターのその危害情報システムの開発というものが開発途上にありまして、開発途中の段階にあるということで、まず第一段階として積極的に情報の収集に着手する。そして、その事例を分析をして消費者あるいはその情報を寄せられました消費生活センターに情報を還元するということで、行政の推進あるいは危害の防止に役立てたいというふうに考えているところでございます。

山口和男通商産業大臣官房審議官

○政府委員(山口和男君) 通産省におきましては、従来から電気用品取締法あるいはガス事業法、高圧ガス取締法等の法律によりまして、電気製品、ガス製品等を中心に、いろいろ安全性につきましての規制を行ってきておったわけでございますが、先生御指摘のとおり、昭和四十八年に消費生活用製品安全法が成立いたしまして、この消費生活用製品につきまして、応範囲に安全性の確保を図るための体制ができたわけでございますが、この法律の成立に当たりまして、衆参両院の商工委員会におきまして、製品の欠陥に起因する危害を未然に防止するとともに、事業者等による事故報告の制度化、試買検査の拡充等によって監視体制を確立せよというような趣旨の附帯決議が行われまして、これを受けまして、昭和四十九年の十月から御指摘の事故情報収集制度を運用してきておるところでございます。  この制度は昭和四十九年の十月に通達でいたしましたが、要綱を十二月に策定いたしまして、その趣旨は、欠陥による事故等についての情報をできるだけ網羅的に迅速に収集をし、これに基づいて安全確保施策を適切に講じていくということでございます。  そういう目的を持ちまして、一応対象といたしましては、通産省の所掌に係わる全消費生活用の製品を対象といたしまして、これについて人的被害が生じた事故あるいは人的被害が生ずる可能性の高いような物的事故、そういったものが起こった場合、あるいは製品についての重大な欠陥が発見されたというような場合につきまして、その事故の情報収集を迅速的確に図るということで進めてきております。年年事故情報件数はふえてきておりまして、昭和五十年度には百二十六件、五十一年度には百四十六件の件数がございます。五十二年度はただいま集計中でございますが、二百二十件程度になるのではないかと思われます。  そういうようなことで、この運用を極力積極的に進めてまいりたいというようにやっておるところでございます。

田代富士男公明党

○田代富士男君 私、資料を通産省からいただきまして、危害情報報告書というものをずっと調べてみました。この中を見てみますと、分類別にいろいろデータが出されておりますが、中分類別の危害、危険ワースト二十というのがここに出ております。また、小分類別危害情報商品順位も出されておりますし、小分類別の危害商品順位もここに出ております。また、小分類別危険商品順位もここに出ております。ここに丸と三角をずっと打ってございますが、この丸は通産省所管と思われる物、また、三角も、通産省所管とそのように思われているものということでずっと印をつけてありますけれども、非常に通産省関係のものが多過ぎる。これは通産省の省の性格から言ってもそうだと思いますけれども、これにほとんど印が入っている。これをどのように受けとめていらっしゃるのか、まずそこらあたりをお聞かせ願えないでしょうか。

山口和男通商産業大臣官房審議官

○政府委員(山口和男君) ただいま先生御指摘の資料でございますが、国民生活センターで調べた資料かと存じますが、確かに通産省関係、大変数が多いということでございます。私ども、先ほど申し上げましたような考え方で事故情報を的確迅速に収集いたしまして、これに対する対応を図っていくということで、工業技術院あるいは工業品検査所等を中心に、出てまいりました品目についてさらに具体的にそれに対する対応策につきまして、法律がある場合には法律の運用を改善していくというような形で、個別の品目についてさらに連絡をとり検討を進めて対策を講じていくということをやっておるところでございます。

田代富士男公明党

○田代富士男君 いま私が申し上げたのは通産省関係が非常に多いわけなんです。それに対して、事故が起きてきたときにそれに対応している状況でございますということでございますが、私はいま答弁された答弁そのものが、現在の通産省の本当に事務的な、ただこういうものを、日常生活用品の中にこれだけのたくさんな危害を与えるもの、危険なものがある、何とかしなくてはならないという前向きの姿勢でなくて、事故が起きたならばそれに対応していくという、そういういまの答弁の姿勢自身が通産省の姿勢じゃないかと思うんです。  そのように、国民生活センターの存在というものはかなりこれは一般にも知られておりますけれども、いま御説明がありました通産省の事故情報収集制度というものは、これは余りまだ知られておりません。こういう対象も、いまさきの答弁では続々ふえておりますという答弁でありましたが、私はそれは反対だと思うんです。ふえているのが、五十年度で百二十六件、五十一年で百四十六件、五十二年度はまだまとまってないが二百二十件ぐらいであると。これだけで続々ふえているというそれ自身も、通産省のこれだけのデータ、これ見てみなさいよ、丸と三角のついた、これ。ほとんどじゃないですか。私はこういうところに問題があるのではないかと思うんですよ。まして通産省自身の職員の皆さんでも、その担当の課へ来て初めてこういう課があったのかと知りましたという、これが真実の声ですよ。私はそれを聞きまして、通産省の行政というものは一体どうなっているのか、こういう点はもっとPRすべきじゃないかと思いますが、河本通産大臣、いまの答弁をお聞きになられて——これごらんになってくださいよ、丸と三角のこれ、ほとんどですよ。これは報告があったから対処するじゃなくして、こういうことに対するこういう制度もあるんですから、国民センターと同じくらいのPRもやるべきであるし、前向きに取り組むべきだと思いますが、大臣、いかがでございましょうか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 確かに御指摘のとおりでございますから、今後はそのように進めてまいりたいと思います。

田代富士男公明党

○田代富士男君 じゃ、今後そういうふうに取り組んでいくという、そういう大臣の姿勢でございますから、あえて私は一つのものを例を申し上げますと、たとえばいま厚生省においては医薬品の総点検の作業を進めております、医薬品の問題を総点検。この前からかなりの成果が出されております。そういう意味から、消費生活用の製品のそういうような問題も、こういう安全確保のために総点検を一度おやりになったらどうでしょうか。これだけの危険なものが提起されている。  それと同時に、私は通産省の予算をちょっといただきましたけれども、ちょっと数字の資料はなにいたしましたが、通産省の消費者保護関係の予算は非常に少ない。そういう面からもこういう対策がとりにくい面もあるのではないかと思うわけなんですが、そういう意味で、消費生活用製品安全法の積極的運営を図るためにも、いま大臣は趣旨に沿ってやっていくとおっしゃるならば、いま申したとおりに、厚生省がそのように取り組んでいるように、事故情報収集制度は事後処理でなくして事前処理として取り組んでいくべきだと思うんですが、大臣、いかがでございましょうか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 現在の制度を活用いたしまして総点検をするようにいたします。

田代富士男公明党

○田代富士男君 それと同時に、余り時間もありませんから、最初に私は幼児用の自転車の問題を申し上げまして、いま生活の身近な問題を取り上げましたけれども、こういう製造物責任の法制化を御検討をなされたらどうかと思うんですけれども、大臣、いかがでございましょうか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) この問題はつい先ごろから非常に大きな問題になっておりまして、経済企画庁でもいろいろ調査をしておられたようでありますし、通産省でもいろいろ検討しておりますが、立法化ということになりますと、現在の民法との関係が一体どうなるのか、こういう問題等もありますので、政府部内にも関係するところが非常に多うございますから、関係するところでやはりまとめて相談をしてみなけりゃいかぬと思います。しかし、確かに重要な課題になっておりますから、前向きに検討してみたいと思います。

田代富士男公明党

○田代富士男君 じゃ次に問題を進めます。  次に、家庭用のVTR、御承知のとおりにビデオ・テープ・レコーダーでございますが、この家庭用のVTRの規格統一ということが叫ばれておりますけれども、現状は御承知のとおりに複雑な状況でございます。昭和五十年に家庭用のVTRが初めて発表されまして四年たちますけれども、当初は四種類もの機械が出されておりました。それが現在は御承知のとおりにベータ方式とVHS方式の二つにしぼられてきました。まあ四種類が二種類にしぼられたからと、これも一つ評価すべきでありますけれども、これは二つになったからよいというんじゃなくして、規格が統一されてこそこれは成果があったというべきではないでしょうか。そういう意味で、今日までVTRの規格統一についてどのような指導をされてきたのか、最初に御答弁願いたいと思います。

森山信吾通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(森山信吾君) 家庭用VTRにつきましては、先生御指摘のとおり五十年の五月に初めて発売されたわけでございまして、当時四種類の規格があったわけでございますが、二種類まで現在規格が統一されてきておるわけでございます。しかしながら、私どもといたしましてやはり消費者に対するサービスという観点を考えますと、どうしても一種類に統一すべきであるということを通産省といたしましては強く感じておるところでございまして、たびたび業界の方にはそういう申し入れをいたしておるところでございます。業界におきましても、それを受けまして現在電子機械工業会の中に家庭用ビデオ規格標準化委員会というものを設けまして、できるだけ近い将来に規格統一が行われるよう業界におきましてその検討をやっているということでございますし、私どもといたしましても、引き続き、業界に対しましてなるべく早い時期に規格を統一するようにという指導を繰り返し続けておるところでございます。   〔委員長退席、理事野口忠夫君着席〕

田代富士男公明党

○田代富士男君 通産省として統一するように今日まで指導を繰り返してきているということでございますが、現実にはそこまでいっていないことは認めざるを得ないのではないかと思うわけなんです。だから、自由経済のもとでは自由競争、これは当然のことでございます。そうしたら、よい品質でより安いものが、これは消費者が認めてそれが残っていくということは当然のことでございますけれども、しかしそういうことばかりは言っておられません。このVTRが規格統一しないために迷惑を受けるのは消費者でございます。通産省は消費者のために統一すべきであると指導しておるけれども、現実にはそうなっていない。これをどうするかということでございますが、現在はその統一という指導はされておりますけれども、その統一への努力よりも、商売の商戦といいますか、それが先走って、その被害がすべて消費者に回されているという現実を認めざるを得ません。現在、VTRの生産台数は百十七万台ぐらいということを聞いておりまして、このくらいの百万台以上の機械が消費者の手元に回っておりまして、そうしてこの販売、売り込みのためにどういうことがなされておるのか。いまここにそういうカタログをたくさん持ってまいりました、私。全部目を通しました、これ。二種類のベータ方式とVHS式の、まあみごとなこういうようなパンフレットです。これを見るにつけて、私は統一どころか、商戦の方が先に行っているということを一つ例を挙げますと、たとえばカセットテープが売り出されたときに使われたコマーシャルの一つに声の便りという宣伝方法がありました。その声の便り、カセットテープで——こういう宣伝方法にヒントを得られてかどうかは私はわかりませんが、VTRでの顔の便りということで現在宣伝がされております。確かに都会に出てきた若い人が、自分の子供もできた、自分たちの生活と孫の元気な姿をビデオテープで郷里におります両親に送ってあげて、元気な姿、顔を見てもらいたい、そのためにビデオコーダーを買ってくださいという、そういうような宣伝ではないかと思いますが、これは一面から言うならばなるほどとうなずける面もございますが、いま申すとおりに、この機械にはベータ方式とVHSの二系統に分かれた機械になっております。そうしますと、東京におる子供さんがベータ方式のその規格で撮ったものを使用したと。しかし、鹿児島におる両親はVHSのそういう機械であったとしたならば、顔の便りとして送られてもこれは何の役にも立たない。このような宣伝がされている。統一しなくてはならないと言っても、これはその統一できないために起こる弊害というものがすべて消費者に向けられているという、河本通産大臣、この具体的な例を挙げましたけれども、この問題に対して、その行政の責任者としていかがお考えでしょうか。

森山信吾通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(森山信吾君) 大臣から御答弁申し上げる前に私事務的に申し上げますと、ただいま先生から御指摘のとおり、現在二種類の規格がございまして、消費者の方は大変御迷惑をこうむっておるんではないかということは私も全く同感でございます。したがいまして、何とか早く規格の統一を図るべきであるという指導は今後とも継続してまいりたいと思うわけでございますけれども、現実に二つの種類の規格が出回っておりますので、具体的にお困りの方に対しまして、いま先生御指摘のございました、たとえば田舎の方が東京から送られてまいりましたテープをほかの機械にかけても使えないというこの現実の悩みを解決する方法をまず考えるべきではないかということでございまして、その点につきましての指導をやっておるわけでございます。ダビングという方式を現在考えておるわけでございますが、このダビングと申しますのは、たとえばVHSの機械で録画されましたものをベータマックス方式の機械で当然に再生できないわけでございますので、まずそのテープを吹きかえをするような設備を全国的に普及をさせまして、違う機械をお持ちの方が、たとえば電器の小売店等に持ってまいりますと非常に簡単な方法で吹きかえができる、せめてそういうサービスをしなければ、二つの種類の規格がある場合に消費者には御迷惑のかけ通しということになりますので、それぐらいのことはぜひやるべきではないかということでございまして、目下電機業界を指導しているところでございます。しかし、基本的にはやはり一つの種類の規格に統一すべきであるというのが私どもの考え方でございまして、いま申し上げましたダビング方式というものは、暫定的に現在お困りになっておられる方に対する業界としてのサービスといいましょうか、アフターケアといいましょうか、そういうものをやりながら、あわせて基本的な問題の解決に取り組むべきであるというのが私どもの基本的な姿勢であるわけでございます。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 実情と対策はいま局長が答弁したとおりでございまして、要するに消費者の便宜をどうすれば図れるかということでございますので、今後ともいま申し上げましたような方向で工夫と努力を続けたいと思います。

田代富士男公明党

○田代富士男君 そこで大臣、これはよくお聞きになっていただきたいと思いますが、この問題が日本の国内だけにとどまっておいてくれたらよろしいのですが、消費者に与える弊害というこの問題が全世界に波及をされているのです。御承知のとおりに、この大手家電メーカーでありますアメリカのRCAが日本の松下電器のVHS方式で技術提携をしております。また、ソニーがアメリカの大手のゼニスラジオ社と提携をしております。そうしますと、国内で規格が統一されてない弊害というものが海外までこれが及ぼされている。これはヨーロッパにも東南アジアにも全部このような弊害が行われている。それでなくても、いま日本は黒字が多いとかエコノミックアニマルとかこういうことが言われているのに、またそれに上乗せをするかのようにこういうことをやるということは許されるものであるか。私はそのときに考えることは、いま全世界にカセットテープが普及されております。これは御承知のとおりにオランダのフィリップス社がつくった製品ですけれども、自社だけにこれを独占していたならば消費者のためにならないということで、そのテープの特許を全世界に公表をした、フィリップス社がその権利を持っていたのを。しかし、いまは日本はそれを見習ってカセットテープをいま反対に全世界に湯水のごとく輸出しているじゃないですか、日本の製品かのように。私はそれはさて置いて、そのフィリップス社が消費者のために全世界に公表したと同じように、VTRの技術というものは日本が世界で一番の技術を持っております。それであるならば、ここで本当に通産省の指導によりまして規格を統一して、これをフィリップス社のように全世界に公表するくらいのそういうものがあってもしかるべきじゃないか。また、全世界に広げているところのこの弊害というものをどのように解決しておいきになるのか、通産大臣の御答弁をいただきたいと思うんですが。

森山信吾通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(森山信吾君) 輸出の問題でございますが、昨年一年間で約四十万台の輸出をしたわけでございます、VTRにつきまして。輸出をいたしました先は、アメリカが圧倒的に多いわけでございますが、全世界的に見ますと十九カ国に輸出をしておるわけでございます。先ほどから御指摘のございましたように、二つの規格がございますので、この輸出も二つの機械の輸出をしておるわけでございます。先ほど、国内の消費者に対します便宜上の問題といたしまして、私ダビング等の方式をお答え申し上げたわけでございますけれども、これは何も国内のユーザーに対しまして便宜を図るということだけでは済まないわけでございます。輸出をする以上は、やはり相手国のユーザーの方に対しましても便宜を図るということは当然やるべきでございまして、その点につきましても、業界に対する強い姿勢で指導をしてまいりたいと思うわけでございます。  それから、田代先生御指摘のございました、テープレコーダーの際のカセットテープにつきましてオランダのフィリップス社が特許を公開いたしましたことは、大変私もりっぱなことであったんではないかというふうに考えておるわけでございます。私どもといたしましても、できるだけそういった精神でやるべきだということは全く同感でございます。ただし、問題点といたしましては、当時のフィリップス社が特許を公開されましたときのテープレコーダーのテープに関します技術につきまして、圧倒的にフィリップス社が世界で強い力を持っておりまして、そういうポジションにございましたので、比較的ほかのメーカーがそれを受け入れやすかった事態もございましたので、スムーズにそういう普及が行われたんではないかというふうに考えておりますが、このVTRにつきましては、大変残念と申しましょうか、ある意味ではりっぱなことなのかもしれませんけれども、二つの方式が全く相拮抗しておるという状態でございまして、どちらが強いどちらが弱いという判断がなかなかしにくいという問題もございますので、なかなか一本にまとめましてこれを特許を公開するというシステムまで進んでないというのが現状ではないかと思います。したがいまして、技術革新というものが行われまして、いずれか一方の、あるいはまた別なタイプのテープというものが生まれてまいりまして、それが圧倒的な技術の力を発揮するという事態になりますと、当然にそういった強いテープというものを、第三者といいましょうか、世界的に公表するような、無料公開をするような指導はでき得るんではないかということでございまして、技術革新が今後進展するに即応いたしまして、ただいま先生から御指摘のございましたような御趣旨をしょっちゅう頭に入れながら業界を指導してまいる、こういう姿勢で臨みたいと思う次第でございます。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 実情はいま局長が詳細答弁したとおりでございまして、その方向で指導してまいります。

田代富士男公明党

○田代富士男君 いま、今後そういう方向で対処していくという大臣の御答弁でございますが、ダビングセンターのことについていまさきも御答弁がございましたが、これは根本的解決策ではないと思うんです。また、こういうダビングセンターが設置された国内はよいかわかりませんが、そうなりますと、いまの十九カ国ですか、私資料もらっておりましたが、捜してみたんですが、ちょっとここになかったんですが、そういうところにもこういうダビングセンターを設置しなかったならば批判が起きてくるんではないかと思うわけなんです。だから、こういう問題をどのようにやるかと、海外までそういうものを設置するといったらこれは大変な問題になる。  だから、通産省として、あくまで消費者の立場から考えて統一すべきであるという方針でやるならば、私はエンジニアじゃございませんから詳しいことはわかりませんが、私なりにエンジニアの人から説明も聞き、勉強した範囲内で考えてみますと、現在のVTRの争いとなっているVHS方式とベータ方式の違いというものは、いろいろありましょうが、一般人の立場として考えられることは三点あるんではないでしょうか。一つは、ヘッドの角度が二つは一度しか違いがない、ヘッドの角度が。二つ目には、ローディングの方法が違うということ。三番目には、カセットの大きさが違うということ、こういうことじゃないでしょうか。これだけは動かせないというものはないわけなんです。そういう意味から、カセットの大きさを統一して切りかえ装置、どういう装置になるかわかりませんが、素人なりに考えて、いま全国のそういうようなダビングセンターで装置をつくるというならば、ここに、機械の中にそういう装置をひとつつくって、VHS方式とベータ方式の両方が使えるVTRに改良する余地はないものか。そこまで通産省が消費者のために統一規格をすべきであると、そういうお気持ちであるならば、通産省関係においてこういう検討を技術的にされたことがあるのか。私は、そういうダビングセンターまで設置するというならば、いま私が申し上げたようなことも技術的に検討をされるべきではないかと思いますが、通産省としてどうでしょうか、検討されたことがあるのか。いま申し上げた、これは私エンジニアではございませんけれども、一般人の立場から申し上げたことでございますが、どうでしょうか。

森山信吾通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(森山信吾君) いまの技術面のお答えを申し上げます前に、ただいま先生からちょっと御指摘のございました輸出は、十九カ国でございます。五百台以上輸出している先が十九カ国でございます。  それから、基本的にはダビングのシステムはまあ暫定的なアフターケアの一つの方法でございまして、これだけで統一問題を解決するというわけにはまいらないということは基本的に私どもは考えておるところでございます。  それから技術の問題でございますけれども、録画の場合は、録音の場合に比べまして記録すべき周波数がきわめて高いわけでございますので、テープと磁気ヘッドの相対速度が百倍ぐらいの違いがあるというわけでございます。このため、録画は録音と異なりまして回転ヘッド方式をとっているわけでございます。現在のところ、両方式のテープ走行速度あるいは回転ヘッドの半径、さらに回転ヘッドの回転数が、テープのヘッドヘの巻きつけ方式とともに相異なっておるわけでございまして、たとえばスイッチ切りかえというような方式も検討してみたわけでございますけれども、両方式のテープを使用するということは大変技術的に不可能である、こういう結論を得ておるところでございます。したがいまして、基本的にはやはりその規格は統一されるべきであるということでございまして、目下のところ、両方式の機械を何らかのスイッチその他の方法によりまして同時に使用できる方法というのは技術的には全くできないと、残念ながらそういう結論を得ておるところでございます。

田代富士男公明党

○田代富士男君 技術的にはそういう同時にということはできないという現在の立場でございますけれども、これは月まで往復できるというような、ここまで進んだ時代ですから、これはそういう結論を出さずに私は取り組んでいく姿勢がほしいと思いますけれども、そういうダビングセンターをつくってやるくらいの研究でやるならば、もう一歩、そこまでもう結論的にこれはできないものだときめつけずに、私は今後も研究する余地があると思うんですが、河本通産大臣、いかがでしょうか、そこらあたり、技術者と違って大臣の立場から。

野口忠夫日本社会党

○理事(野口忠夫君) 大臣に指名ですから、大臣から言ってください。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 私は技術のことはわかりませんから、局長から答弁いたします。

森山信吾通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(森山信吾君) 先ほどお答えいたしました中に、業界の中に、日本電子機械工業会でございますけれども、家庭用ビデオ規格標準化委員会というのがあるというふうにお答え申し上げました。その委員会におきまして統一の方法を一生懸命勉強してもらっているわけでございますが、ただいま田代先生からせっかくの御提案でございますので、いまの御趣旨を踏まえまして、そういうことが技術的に可能かどうかの検討を命じたいと思います。

田代富士男公明党

○田代富士男君 じゃ、ひとつこれは希望でございますから、いろいろ通産省の中で問題もあるかと思いますが、消費者の代表として申し上げたことでございますから、よろしくお願いしたいと思います。  それで、私がまたこれもエンジニアの人からいろいろ教わったことでございますが、このVTRが何らかの形で統一されない限り、VTRの周辺機器が発展すればそれによってVTRは変わらざるを得ないと。たとえばテープレコーダーがマイクロケセット化したように、やがては四分の一インチのカセット式VTRが登場したり、あるいはテレビにVTRが初めから組み込まれたテレビができる、そういうようなテレビができたりすることは現在においても予想されることであると、このように私は聞きました。また、現在開発中のものに、オーディオの世界では原音に近いものと言われますPCM録音方式があるそうでございますが、これをVTRにつなげばVTRでステレオの音が一層楽しめると、このようにビデオソフトが高いということから、また絵の出るレコードと言われるビデオディスク等が将来考えられるそうでございますが、こういうような新しい製品がどんどんつくられてまいることは間違いないわけなんですが、そのときに、現在起きておりますVTRと同じような、こういうようなことが二度と起きないように、起きてからの事後の対策よりも、起きないための何らかの法規制を検討すべきではないかと私は思うんですが、この点に対しまして、通産省の考え、また大臣の考えをお聞かせいただきたいと思います。

森山信吾通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(森山信吾君) ただいま先生の御指摘になられましたように、音響機器等につきましては着々と技術革新が行われているわけでございまして、新しい製品が十分に期待されるところでございます。したがいまして、御指摘のように、新しい製品ができた場合にVTRと同じような事態が起こらないように配慮せよという御指摘の点は全く同感でございまして、まあ私どもといたしましても十分配慮しながら技術革新を進めてまいりたいと思うわけでございます。  そこで、何らかの法的規制を考えられないかという御指摘でございますが、技術革新を一つのタイプにしぼりまして法律でもって規制をするという考え方が、果たして技術革新を促進させることに役立つのか、あるいはマイナスの面になるのではないかという懸念もございます。したがいまして、現段階におきまして、何らかの方法でまあ法規制をするということはちょっと考えにくいというのが現状ではないかと思います。  ただ、技術革新を急ぐ余りに、同じようなタイプのものが続々と出てまいりまして、それをお使いになるユーザーの方に御迷惑をかけるというのでは問題が起こりますので、十分その点を踏まえながら技術革新の促進に努めてまいりたい、これが基本的な姿勢でございます。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) VTRの問題で、消費者の利便ということにつきましていろいろお述べになったわけでございますが、これからの新商品の開拓につきましては、この例もございますから、十分配慮しなけりゃならぬと思います。その点はよくわれわれも理解をいたしましたが、ただ、この新商品の開発をする場合に、いま局長が申し上げましたように、法律でこの方向で進めというふうなことを最初からしばり上げるということは、技術の進歩という意味におきましていかがかと思われますので、そういう点を総合的に判断をいたしまして、どの方法が一番いいかということについて、よく検討してみたいと思います。

田代富士男公明党

○田代富士男君 この後、私は自動車のモデルチェンジについていろいろお聞きしたいと思っておりましたが、ちょうど、きょうは時間厳守ということが理事会でも決まっておりますから、自動車のモデルチェンジまでとうとう入れませんでしたが、関係の方見えていたならばまことに申しわけございませんが、これで私の質問を打ち切りたいと思います。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 私は、限られた時間でございますので、かんばん方式による下請管理を中心に質問をしたいと思っております。  で、わが国の下請中小企業というのは、製造業では出荷額の六〇%近くを占め、日本経済の中で果たしている役割りというのはきわめて重要になっております。しかも、大企業とこれら下請企業との関係というのは、大企業にとってもっぱらコストダウンと国際競争力の強化、それから収益の増大のための仕組みであって、また、さらには景気変動の安全弁として利用されているという関係にございます。そして、これを規制すべき下請代金支払遅延等防止法、現行行われておりますこの法律は、発注元の親企業の責任というのは全く触れないで、個々の下請契約だけを対象にしていくというふうな問題、それから取引条件を決定する際の下請業者の発言権や交渉権を保障していないということ、さらに代金の手形の支払いを容認し、さらには支払い期日の制限規定も不十分などなど、多くの欠陥を持っている法律でございます。  しかし、不十分さはあるとはいえ、今日、中小企業が置かれている深刻な危機の中では、少なくとも現行法の厳正な運用を図ることというのは、きわめて急務だと考えます。その点で、わが国における中小企業の位置と役割り、しかも置かれているきわめて危険な深刻な危機、そういう中でいま運用すべき法律ですね、これについての、私は厳正な運用を図るということが急務だと思いますが、まず最初に基本的に大臣の所見をお伺いしておきたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 中小企業についての基本的な考え方でございますが、わが国では、欧米と違いまして中小企業の数が非常に多くて、産業全体に果たしておる役割りも非常に大きいわけであります。そのために幾つかの中小企業政策に関係する法律がございまして、それぞれの立場から中小企業または下請業者を保護していくと、こういうことになっております。下請代金支払遅延等防止法、これもその一つでありますが、下請方式につきましては幾つかの方法がありますが、要するに、大企業から下請企業に対していろんな面でのしわ寄せが不当に寄らないようにいろいろ配慮していくと、これがまあ一番大事な点であろうと考えます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 そこで、これは今度の国会でも再々問題になっておりますが、いまこの問題になっておりますトヨタ自工が開発をいたしましたかんばん方式、つまり、必要な品物を必要な時に必要なだけ納入させるというやり方ですね、ジャスト・イン・タイムなどと言ってやっておりますが、そして、その結果、トヨタに巨利をもたらしたと言われているわけです。で、このかんばん方式には、下請法というんですか、代金法というんですか、下請法違反の疑いがあるということで、公取委は昨年の三月、口頭で注意をしたということが、かねての国会でも報告をされておりますが、その内容と、御注意をなさった結果トヨタがどのように対応してきたか、そのことをお伺いしておきたいと思います。

長谷川古公正取引委員会事務局取引部長

○政府委員(長谷川古君) お答えいたします。  私どもがトヨタ自工に対して注意いたしましたのは昨年の三月七日でございます。注意しました主なる点は、一つは、注文書の記載事項が、私どもの定めております、下請法三条によりまして、いろいろな必要事項を記載した書面を交付しなくちゃならないことになっておりますが、その記載事項を必ずしも十分に整えておらない。したがいまして、それを早急に改めるように。その次に、納入内示数量とかんばんによる納入数量の差を極力少なくするようにすること。さらにかんばん方式を一方的に採用しないで十分話し合ってやってもらいたい。さらにモデルチェンジ等の理由で内示した部品等が引き取られないときには、それらに対して損害賠償をしてもらいたい。以上の四点を申し入れました。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 トヨタの対応は。

長谷川古公正取引委員会事務局取引部長

○政府委員(長谷川古君) 七月に回答がございまして、一応これらの点については改善措置をとったという報告をもらっております。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 口頭で御注意をなさって、それが三月に口頭で注意をされて七月ですか。この前の衆議院の商工委員会では九月十二日などと御答弁なさっておる。どちらでもいいんですが、どっちが本当ですか。  まあどちらでもいいんですけれども、とにかくそういう改善するということでのお答えがあった。改善報告がなされたというんですけれども、少しも改善していないと言うことで、これはことしの二月、ことしの衆議院の予算委員会では、わが党の不破質問、それから商工委員会では安田議員の質問などがやられたわけです。  おもしろいのは、国会でかんばん方式というのが、わが党の不破質問で、これはテレビ放送をなされたわけですが、大阪の経営者の間では、それ以来、かんばん方式というのはすでにイメージダウンしているから呼び名を変えた方がいいというふうな御意見などが出ているとか聞いております。そして科学的下請管理システムなどと呼んでいる人たちもおるということになっておるわけですが、この両議員の質問に対して、通産省も、公取委も、トヨタとトヨタグループの実情調査をして必要な措置をとるということのお答えがあったようですが、それは間違いないですか。

長谷川古公正取引委員会事務局取引部長

○政府委員(長谷川古君) その後、中小企業庁と協力いたしまして、トヨタ自工の関連会社、特に問題があると御指摘ございましたのは関連会社でございますので実地調査をいたしました。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 その問題について深くお聞きしている時間がちょっとありませんのですが、トヨタのいわゆるかんばん方式というのは、呼び名が違いましても、自動車産業を初め他産業の中に波及をしているという事実を通産省や公取委の方では把握しておられますか。把握をしておられたら何らかの御調査をなさっておられますか。

長谷川古公正取引委員会事務局取引部長

○政府委員(長谷川古君) お答えします。  私どもは、実はかんばん方式があるかどうかという形の調査をいたしておりませんけれど、かんばん方式によって起こる下請の親事業者の遵守義務につきまして問題がある場合につきましては調べております。したがいまして、かんばん方式をどの程度採用しているかにつきましては必ずしも承知しておりませんけれど、それに関連しましたいろんな下請からの苦情は若干聞いております。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 通産省は。

岸田文武中小企業庁長官

○政府委員(岸田文武君) 私どもも、下請代金支払遅延等防止法の責任を持っておりますので、関連をしまして幾つかの中小企業の実態の調査をし、また問題がありそうな企業についての立入検査等も実施いたしております。ただ、かんばん方式ということについての特別の調査を実施したことはございません。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 かんばん方式ということで焦点を当てて調査はしていないということですね。  で、私は、特にきょうかんばん方式——さっきも申し上げたんですが、かんばん方式という、呼称は違うけれども、呼び名は違うけれども、同じやり方という言い方をしたんですね。で、業界あるいは企業間でも、すでにかんばん方式というようなことは国会でも問題になったしイメージダウンしているから呼び名を変えようみたいな意見も出ているということですから、私は、通産省としてはむしろこういった問題が問題になれば、かんばん方式あるいはその類似のやり方ですね、呼び名は変わっても中身は一緒だというやり方のところは、当然これは下請法によって立入検査なり必要な措置なりとるべきだと思うんですよ。   〔理事野口忠夫君退席、委員長着席〕  時間の関係がありますから、ちょっと具体的に私どもの調査、ごく簡単な調査、私は大阪の出身ですから、大阪を中心にして調べてみたわけですが、簡単に調べても幾つか出てくるんですね。トヨタ自工のいわゆるこれは有名なかんばん方式ですね。トヨタ式生産システム、トヨタ方式ですね。これはかんばん方式を詳しく書いてありますよ、非常にわかりやすく。さらに、いろんなやり方があるんですね、かんばん方式というのも。「台車−も「かんばん」」というようなところもありますわ。だから、いずれにしてもジャスト・イン・タイムというのが、その分野、その分野でやられるということなんですよね。これがトヨタ自工のかんばん方式。  日産は同じ自動車メーカーですが、これはかんばん方式と言っていないけれども中身は一緒なんですよね、プレーメソッドです。呼び名は違うけれども、やり方は一緒なんです。  それから松下電器。これは松下電器の社内報ですが、松下電器ではプレート方式と言っていますね。このプレート方式を採用しているのは松下電器のエアコン事業部です。それから松下住建とガス機器ですね。その部門では、これはトヨタが言っておる台車、この方式を採用しております。これはもう社内報にきちんと書いてあります。「利益にならぬ仕事はやらない 資材の物流業務合理化」という中身でそういうことがちゃんと書かれている。  さらにダイハツ。これはかんばん方式をおとりになっています。これはここのダイハツの社内報ですが、「かんばん方式定着へ」と。その流通システムなども図解までしている。これ社内報ですよ。で、ダイハツのこれは会社の「社内用語集」。この中には、「看板方式」という名前をきっちり書いてあります。いろんな用語を書いておるんですよ。「製造」という項目の中に、「一〇〇%納入方式」というふうに書いて、その下は「看板方式」、「作業指示および部品の納入指示方法の一つで、後工程は、看板によって、必要な部品を、必要な時に、必要とする量だけ、前工程(または仕入先)に要求して引取り、前工程は看板の指示どおりに生産する」、こう書いてある。これはもう全くトヨタと同じかんばん方式。  それからさらにヤンマー。ヤンマーではこれは切符。同じやり方ですが、ヤンマー方式は切符。電車の切符ですね、切符と書いてありますね。  そういうふうに呼び名は違いますけれども、やり方は全部トヨタのかんばん方式の、あるいはその企業、企業に応じての若干のバラエティーはあります。しかし、基本的にはトヨタが開発しましたかんばん方式のやり方を、私がほんのわずかに調べただけでもこれくらいは知ることができます。通産省や公取は、こういう事実御存じですか。

長谷川古公正取引委員会事務局取引部長

○政府委員(長谷川古君) そういういろんな方法を使っているということは部分的には聞いておりますけれども、必ずしも全部知っているわけではございません。ただ私どもとしましては、下請法の立場から言いますと、一番問題になりますのは、あらかじめ生産内示した数量とかんばんの出された数量が下がってそれが下請業者の負担になる、あるいはそれが引き取ってもらえないというような事態が一番大きな問題じゃないかと思います。そういう事態が起これば、どういう形をとっておれ、私どもとしては下請法に違反するものとして必要な処置を講じてまいりたいと思っております。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 通産省は。

岸田文武中小企業庁長官

○政府委員(岸田文武君) かんばん方式につきましては国会で数次にわたって御質問ございましたし、私どもも関係の会社から若干の勉強をいたしておるところでございます。  なお、いまお話に出ておりましたように、類似の方式もいろいろあるではないかという点につきましては、私どもも全貌を調査したことはございませんが、新聞等で幾つかの報道は拝見をいたしております。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 トヨタのかんばん方式が問題になって、しかも下請法に違反するおそれがある、疑いがあるということで調査をしなければならないということになって調査をやっておられるのでしょう。同じやり方をしているところでは、大なり小なり同じことが起こるのはこれは火を見るよりも明らかなんです。知っているけれども調べてないというのは、私は怠慢だと思うんですよ。  それでは、若干具体例を申し上げますわ。ダイハツというのは、トヨタと同じようなかんばん方式をやっていますからね、これはどんなことになっているかというと、これはひどいですよ。先ほどもおっしゃったように、口頭で注意してトヨタからは返事が来て、相手方がかんばん方式いやだと言うたら強制しないというふうに四つ目言われましたね。ところが、これダイハツの下請の関係でもこれは強制になっています、強制をしております。どういう状態になっているかというのをちょっと具体的に申し上げた方がよくわかっていただけると思うので具体的に申し上げますが、会社の名前を出すとすぐ報復措置がやられますので、残念ですが会社の名前は申し上げません。  どういうやり方をしているかというと、一日に八回納品をさせるんです、いわゆるかんばんで、かんばんが八回来るわけです。だから一時間置きにかんばんが来て、一時間置きに納入をする。  それだけではないんです。これはトヨタグループと全く同じやり方で、ダイハツの職制がその下請企業に乗り込んできて、ラインの中の労働者をながめていて、これは要らぬ、これはちょっとのけということで、まあ中小企業ですから、余り正確に言うと実態わかったら悪いから適当に言いたいと思いますが、百五、六十人おった従業員、これは要らぬ、これは要らぬと言ってダイハツの幹部が乗り込んで間引いて百人ちょっとにした。そして、こんな年輩者は要らぬから差しかえろとか、そういうやり方をしているわけですね。そして、自分の親企業であるダイハツのいわゆるかんばん方式に合わせるように下請企業に乗り込んでやらせていく。ですから、労働者の首切りも、いやおうなしに泣く泣く年輩者の首切り、中高年の首切りをやっていますと言うていますよ。切らざるを得ない、切らなかったら親企業が承知しないんだ、こういう関係が起こっている。  さらに、これはかんばんの強制というのはいかにひどいものになるかということですが、そういうことで直接乗り込んで、中小企業、下請企業の近代化、合理化を手伝っているんだからいいじゃないかみたいに思われたら大変なんですよ。どんなことになっているかというと、たとえばプレスかなんかの一トンないし二トンぐらいの機械を、いつも同じ型じゃないから、その切符によって型が違うから入れかえをしなきゃいかぬそうですね、その機械の入れかえに従来六十分かかっていた。ところが、その現場へ乗り込んできてああだこうだということで、もっと縮めろ縮めろと言われて、ずいぶん、その企業は努力と苦労を重ねて、何と六十分かかった機械の入れかえを十四分まで縮めたと言うんです。そうしたら、本来その十四分まで縮めた省力化部分、これはその下請企業のもうけになるということであれば、これは大変努力のしがいもあり、まあ指導してもろうたかいもあったということになるのですが、できるじゃないかということで今度は単価ダウン、その分だけコストダウン。努力をして苦労をした何のかいもありませんと、こういうことになっている。さらに、ここまで来れたんだから、もう一遍短縮して五分までいけと、十四分まで短縮できたんだからこれを五分までやれと、こういうことになっているわけです。まさに親企業の合理化の追求をやっておる。それに、これはもう構造上しようがないんでしょうね。かんばんで持ってこさせる仕入れ先と同じかっこうでやらしていくということが強制をされている。これ話し合いでいやだとか何だとかって言いようがないんですよ。ダイハツの幹部がだあっと乗り込んできて、この人は要らぬ、要らぬと言うて間引いていって首切らせていくんですからね。こんなもの相談や協議という状況じゃないです。まさに強制です。そういうことが現実にやられている。  幾つかの例がありますが、もう一つ申し上げておきます。ヤンマーの例ですが、これはさっきも言うたように、あれは切符という名前のかんばん方式です。ここではどういうふうにやっているかというと、下請への発注方式というのは、前月の末に、当月分の個数と毎日納入すべき個数を発注するんですね。そのときに、同時に翌月と翌々月の内示をする、予備発注をする。それで、当然翌月と翌々月の予備注文をもらっているから、いざ言うて毎日毎日間に合わなかったらぐあいが悪いということで、下請企業は一定の生産目標を立てて見込み生産をするわけですね。そうすると、その月が当月になった場合には、ときによると三〇プロから五十プロ違うことが起こってくる。しかし、これは親企業がそういうふうに変わるわけですけれども、予備注文とその月の当月分の発注等の数量が三〇%違おうが、五〇%違おうが、これは親企業は知らぬ顔で全部下請企業の負担になってくる。  トヨタの追及の中で、不破議員の指摘の中でも言ってましたけれども、内示量と実際の納品量の食い違いというのは、これはやっぱりいわゆる代金法違反の疑いがあると、あるいは下請振興基準からしてもこれは問題だということで指摘をしておりますが、こういうことが起こっているわけですね、ヤンマーの場合でも。これは調査するべきだと思うんですが、どうです。

長谷川古公正取引委員会事務局取引部長

○政府委員(長谷川古君) 先生御案内のように、下請事業者からの直接の私どもに対する申告というのはなかなか出にくい事情にございますので、下請法の運用に関しましてはわれわれはもっぱら親事業者を中心に調べると。そのために、私どもで毎年約一万二千、中小企業庁で二万数千の親事業者につきまして定期的な検査をすると。さらにいま一つは、その親事業者の報告が正しいかどうかという裏づけをするために数千の下請事業者からも報告をとると。さらにいま一つ、個別な訴えがあればそれについて調べるという方法をとっておりますが、もちろん、私どもとしましてこれは下請法違反の疑いがあるという端緒を得られましたら、言うまでもなく私どもとしては調べるつもりでございます。特に、先生御指摘がございました内示量と——これはわれわれは、内示というよりは、私ども下請法の考え方としましては一応これは注文じゃないかと思っておりますけれども、実際の取引量が非常に違うということにつきましては、これは下請法上きわめて大きな問題だというふうに感じております。  ただ、親事業者と下請の関係というのは申し上げるまでもなく非常にいろいろむずかしい問題がございまして、下請法はそのうち若干取引条件の面からだけ主としてとらえておりますので、必ずしも問題のすべての解決にはならないかと思いますけれども、私どもとしましては、取引条件の改善ということを中心に今後とも運用してまいりたいと思っております。

岸田文武中小企業庁長官

○政府委員(岸田文武君) かんばん方式の問題が出されまして以降、私どももこのかんばん方式をどう考えていくのか、またどうとらえていくのかということについていろいろ議論を重ねておるところでございます。言うまでもなく、いま非常に不況の中で各企業とも生き延びるための合理化を一生懸命進めておるわけですが、その際に、かんばん方式というのは、いわば生産を計画化したり、あるいは平準化したりするための道具として開発をされたかと考えます。その結果は、もし関係者が十分の理解をし、また協力をしてうまく運営をされれば確かに在庫が減るでしょうし、あるいは経営の合理化という面が期待をできるかと思うわけでございます。ただ、そうは申しましても、その運用を誤りますと中小企業に対する悪影響ということが出てまいります。したがって、かんばん方式自体がいいとか悪いとかというような問題よりは、むしろその際のいろいろの運用の仕方が特に問題なのではないかと思っておるところでございます。  いままでいろいろ聞いておりますと、親企業と第一次下請の間はかなりいろいろな調整が行われておりますものが、機械的に第二次、第三次に適用されるというところにいろいろ問題が起こっておるケースが多いように感じておるところでございます。先ほど、たとえば人員の間引きの例があるというようなお話もございましたが、これはかんばん方式なるがゆえの問題というよりは、むしろもっと広い一般的な問題としてとらえる方が適当なのではないかという感じがいたします。とかく合理化の過程において、大企業の方はその地位を利用しましてしわを中小企業に押しつける傾きがある。私どもは不況下にあればあるだけに特にその点は心配をいたしておるところでございます。こういった点につきましては、私どもも下請企業を守っていくという立場からいろいろ今後とも監視をしていかなければならないと考えておるところでございます。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 それから、もう余り時間がないんですが、不破議員がトヨタの問題を指摘したときに言っておりましたが、罰金制度ですね、罰金制度もこれは問題があるということになっておったようですが、その後、あると思いますか、ないと思いますか。  これは私の手元にはやられている資料が入っているんですが、これも企業名を出すと報復措置が出ますから言いませんが、この企業は一分六十円です。ですから二百三分——フレーム工事実施報告としては延べ工数の分が二百三分。だから二百三分掛ける六十円で一万二千百八十円の罰金の請求書がきちんと出ています。こういうことがやられています。  さらに、一方的に単価の切り下げというのがずいぶんやられている。これもうまいことになっているんですよ。これ通産省や公取が調査をするのについて、特に書面調査では恐らくわからぬやろうと思うんですよ。たとえば単価の一方的切り下げでもどんなふうにやっているかというとちゃんと「価格協力のお願い」というふうに文書が出て、そうして、先日価格協力のお願いをしましたが、貴社では単価表にひとつ書いてくださいというて紙よこしよるんですね。それで、いつ幾日には御案内を差し上げますから御来社を願って打ち合わせを行いたいと思いますというふうに、ちゃんとそれは「価格協力のお願い」といって出しているんですよ。だからこんなの書類審査だったらわかりませんよ、書類調査だったら。しかし、やっている中身はどうかというと、たとえば先月の発注の単価が千円としますね。そんなら今月の発注の単価は九百五十円と。その親企業では五%の単価切り下げをやるということが社内の方針になりましたら、それをどかどかっと下請、二次請へだだっとおろしていくわけですね。まあ五%というのは社内でもやっているんだからそれが下請へ五%としてきたらそれでいいんじゃないかというようなもんですけれども、そうじゃないんですね。五%のものもあれば一二・五%もダウンになるというもの、一二%もダウンになるというふうな単価がずらっと書き入れられてくるわけです。それで余白がちゃんとあって、あなたの御希望を書きなさいと書いてある。そんなもの書いていって、こんなに下げられたらやっていけませんと言うたら、そうですかと言って、そんならもう注文しませんと言ったら終わりですよ。そういうかっこうでの価格の協議、こういう実態は書類調査だけではわからぬと思いますよ、これは。こんなのは御調査をなさって指導する必要ありませんか。

長谷川古公正取引委員会事務局取引部長

○政府委員(長谷川古君) もちろん私どもは書類調査だけではございませんで、書類調査はあくまで違反の端緒を得るためでございまして、その結果、問題がある会社につきましては実際に立入検査をいたしております。毎年約七、八百から千件ぐらいの企業につきまして立ち入り調査をいたしております。  なお、いま先生の御指摘になりましたいわゆる値引きと申しますか、買いたたきの問題でございますが、確かに私どもは従来、どう申しますか、下請法の運用につきまして、主として支払い代金の遅延だとか、支払い面のことを大体中心にこれまで運用をしてきたというのがこれは偽らざる実情でございます。ところが最近は、もちろん支払い遅延の問題も依然として残っておりますけれども、先生の御指摘のようないろんな問題が、今後下請法の運用上の大きな問題になってくるのじゃないかというふうにわれわれも認識いたしております。しかしながら、先生も御案内のように、こういう関係の調査というのはなかなかむずかしいと。今後の通用の一つの大きな、次第に重点をそちらに移していきたいと思っておりますが、具体的にどういう形の調査をしたらいいのか、いろいろ現在も具体的な一、二のケースにつきましても内部で検討いたしておるところでございます。

岸田文武中小企業庁長官

○政府委員(岸田文武君) 最初にお話しのございました罰金の問題は、実はトヨタ自動車自身に聞いてみましたところ、適用例がないということでございましたが、一般論としてこれどう考えていくのか。これは民法あるいは商法で言う瑕疵担保責任の範囲の問題でございまして、特定物の場合、不特定物の場合、あるいは商人間の場合、その他の場合等々に分けて、もう少し法律的によく詰めておく必要があるんじゃないかという感じがいたしておるところでございます。  それから、後者にお話しございました不当な値引きの問題、これはいまの不況の中、特にまた円高という新しい事態が出てまいりまして、不当に下請にしわを寄せて自分だけは何とか生き延びていこうということでは下請の方がもうかないませんので、やはりそこは親企業の方も、十分長い目で見て、下請企業も含めて生きていくということのために腰を据えて方策を考えていく必要があるだろうという気がいたしております。もちろん不当な値引きと目されるケースがあれば、私どもとしても十分指導をし改善を図っていきたいと思います。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 私はかんばん方式という形で、かんばん方式あるいは呼び名が違ってもという言い方をしていますのは、実態はこうなんです。ここに、これはヤンマーの会社でやられた講演の全文なんですが、要旨じゃなくて全文なんです。トヨタ自動車に四十年近く勤務をしていたという人がヤンマーへ行って講演をしております。生き残り作戦、金もうけ作戦という題材でかんばん方式の真髄を講演している。ですから、これはこういう形でやはり企業内の合理化の追求というのが非常に急速に波及しているというふうに見なきゃなりません。これはたまたま一例です。こういうことをやれる人というのはずいぶんたくさん全国にばらまかれているということを私ども聞いておりますが、ですから、単にトヨタとか、トヨタグループだけではなくて、さっきも申し上げたように、呼び名は違っても中身が同じようなその企業内の合理化を追求するというやり方でかんばん方式あるいはかんばん方式の類似のやり方というのがうんとこう広がっていっているというのが今日の姿です。  しかも、このかんばん方式が広がっていくということは、日本の企業の今日の状態から見たら、企業の生産構造の実態から見たら、その企業がかんばん方式あるいはその類似方式で企業内の合理化を追求なさるというのは、それはそれなりに一定の意義があると思うんですよ。しかし、いまの日本の製造工場というのは、企業内でその合理化を追求しょうと思えば、当然下請またその下請という形で、下請の体制がそれを保証しなかったら、その親企業の合理化の追求というのは保証されない、遂行できないという仕組みになっていっているわけですよね。だから、強制されないとか、しませんとか、強制してはいかぬとかと言っておりますけれども、いやおうなしにそういう関係になっているわけです。いやならやめてください言われたら、あしたから会社つぶれるわけでしょうが。だからこそ下請法等に違反するような疑いのある事例というのは続発してきている。  こんなものほんの一例ですよ、私の挙げているのは。いっぱいあります、挙げれば。現につぶれたところの事例などだったらもう明確ですわ。これはもうつぶれてしまっていますから、こわくないから、みんな名前言うてもらっても結構ですというのがありますよ、何ぼでも。しかし、そういう親企業が自分の会社内の合理化の追求という過程で、いやおうなしに下請に対してもそのことを強制し、そして親企業が合理化をした部分、それが下へ下へ下へと加重されていくということで、今日の下請泣かせあるいは下請いじめあるいは下請つぶしですよ、そういうことが起こってきている。そこが非常に大事だということで、私は少なくともそういった生産方式をとっておる親企業と下請の関係というのは、一次下請だけではなしに、法律の規制ではできないかもしれませんが、しかし、その一次下請が二次下請の親講になっているわけですから、そういう形ではずっと二次下地唄三次下請まで調査を全面的にやはりかんばん方式、あるいは類似方式をとっているところについてはやるべきだというふうに思うんですが、その点どうですか。

茜ケ久保重光日本社会党

○委員長(茜ケ久保重光君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

茜ケ久保重光日本社会党

○委員長(茜ケ久保重光君) 速記を始めて。

長谷川古公正取引委員会事務局取引部長

○政府委員(長谷川古君) お答えいたします。  確かに最近かんばん方式をめぐっての苦情が多くなっております。私どもの仕事の役割りとしまして、かんばん方式というもの、そういう形の取引全般がどうかというのは、直ちにいま検討申し上げるということはお約束いたしかねるんでございますが、問題になっております個々のケースを中心に、下請法の違反がどういうふうに行われているかということを中心に当面は調べていきたいと思っております。

沓脱タケ子日本共産党

○沓脱タケ子君 最後に大臣にお伺いしたいと思いますのは、いま下請中小企業の問題というのは、いまさら論議するまでもないんですが、私は今日下請中小企業が、通産省が役に立つというか、頼りになる役所になっておるかといいますと、これは頼りにならぬです。私は大阪でも、具体的に住友金属の下請でそういう事例を見ましたけれども、通産局へもお願いに行ったけれども、これはお願いに行ったら報復的につぶされましたよ。それを通産局は見ているだけです。こういう状態というのはなくさなくちゃならないと思うんです。特に私はきょうは、申し上げておりますように、かんばん方式あるいはこれの類似型のやり方をやっておるところについては、あるいは特に私が指摘をしました企業等については、少なくとも実態調査をして、そして幾ら不十分な法律であるとはいえ、これの厳正実施というのは緊急課題だと思うんですけれども、大臣の御所見を伺っておきたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 長い間の不況、それから今回の急激な円高、こういうむずかしい経営上の背景のもとに、国際的には各国と激しい貿易上の競争をしなければならぬという幾つかの課題がございますので、各企業とも必死になりまして、合理化、コストダウンに努めておることは御案内のとおりでございます。しかしながら、そのしわ寄せが不当に下請企業の方に寄るということがあってはこれは困るわけでありまして、下請企業ももちろん合理化には協力しなければなりませんけれども、しかし、それにはおのずから限度というものがあろうと思います。  そこで、通産省といたしましては、これまでも法律に基づきまして公取と連絡をとりながら、相当多数の事例について毎年調査をしております。しかしながら、最近の激しい経済情勢のもとにおきましては、やはりこの下請関係も厳しい条件が幾つか重なっておると思います。でありますから、いませっかく御指摘がございましたから、そういう御指摘のあった点等も十分含みまして、今後の下請関係の調査をいたしますときには一層念を入れて調べてみたいと思います。

三治重信民社党

○三治重信君 私は会社更生法の適用の関係をまず最初にちょっとお尋ねしたい。この不況になってから、会社が倒産をする、それで、何とか救えぬものだろうかということで、会社更生法の申請がよくなされているわけでございますし、また、事実、今日まで会社更生法の適用を受けてりっぱに会社が更生した事例もたくさん知っておりますが、この不況が長引いておる中での会社更生法の適用というのは、いろいろのトラブルが起きているようこも感ずるわけでございます。ことに、これ一つ、最近の事例と申しますか、問題になっているやつについて、これを参考にしながら、こういう会社更生法の適用について通産省がどういうふうな関心を持たれており、これにどう対処されようかと、こういうことをお聞きしたいと思うわけなんです。  それは非常に小さな業界なんですけれども、セロハン業界で、興人が倒産したことによって興人化成が五十年八月に倒産をした。そして十月に更生手続が開始をされた。しかし、今日においてもなお更生計画案が決定しない。すなわち、いつこれが会社更生法の適用が本当に更生計画ができるのか。その将来なりその限界がまだ今日においてもわからぬ。しかるにこれが、会社更生法の手続を開始したということだけで、借金のたな上げによってフル操業をやって、ほかの六社が非常に生産制限をしているにかかわらず、これはかえって増産をしているんじゃないか、こういうのが本当に会社更生法の適当として正しいものかどうかというような問題でございますが、こういうような事例を頭に入れながら、通産省としてこういう最近の会社更生法を適当する企業についての、いろいろ、債権者会議なり、また、裁判所から関係者としていろいろ意見を聞かれるに当たって、どういうふうな基本方針をとっておられるのか、それをまずお聞きしたいと思います。

濃野滋通商産業省産業政策局長

○政府委員(濃野滋君) ただいま御指摘の、会社更生法による会社の更生の問題と、それから、最近特にこのような不況状況でございますので、その会社の属します業界の他社との関係、いろいろな問題が起こってきております。先生御案内のように、会社更生法自身は、要するに、企業の運営といたしまして窮境にはあるけれども再建の見込みありという会社につきまして、債権者、株主その他の利害関係者の意見を調整しながら、何とか会社の維持更生を図ろうというのが目的でございまして、その会社に属しております労働者の雇用の安定の問題でございますとか、あるいは下請中小企業の保護というような観点からも、この更生法に従いましてその会社の維持更生ができるということ、これは非常に重要なことでございます。そういう意義を私ども十分に認めなきゃならぬと思いますが、同時に、経済全体が大変発展のスピードも落ちましたし、大変長い不況でございますので、業界によりましては同業他社からいろいろの問題が起こってまいります。したがって、一般論といたしましては、この会社更生法による更生計画が順調に進むことをわれわれ期待をしながら、個別のケースにつきまして関係業界のいろいろな意見がございますれば、それは私どもそれぞれの業種を担当いたしますそれぞれの担当のところで、十分そういう業界の意見等も聞きながら、御案内のように裁判所が更生決定の手続のいろんな段階で主務官庁の意見も徴することになっておりますし、私どももまた進んで意見も申し述べるたてまえにもなっております。個々のケースに応じまして具体的な対処方針をしていく、これが私どもの一般的な基本的な考え方になっております。

三治重信民社党

○三治重信君 そこで、興人化成の会社更生の手続がされたにかかわらず今日なお更生計画案ができていないというのはどういう理由か、またこういう、もう三年近くになってもその更生計画案ができないというようなものに対して、会社更生法のたてまえからいけば、やはり見通しというものはできるだけ早く立てないことには、更生法の趣旨から言っても、また関係者から言っても、非常に不安定な状態にいつまでも置くというのはむしろ趣旨ではないじゃないかと思うんですが、その点はいかがですか。

藤原一郎通商産業省生活産業局長

○政府委員(藤原一郎君) 興人化成の関連についてお答えを申し上げます。  興人化成は、五十年八月二十八日に興人及び興人コーディラン工業、興人化成、興国物産の関連会社三社あわせまして会社更生手続の開始申し立てを行ったわけでございます。で、八月二十九日に東京地裁におきまして保全処分が行われまして、同年十月十八日に会社更生手続の開始決定を行っております。早川氏が管財人となってその後取り進めておるわけでございますが、同年十二月十七日に第一回の関係人集会を行いまして、債権の調査その他、本年の二月までに八回実施をいたしております。一応現在のところでは、更生計画案の提出期限が本年の十一月三十日ということに相なっておりまして、これを目途にいま作業が進められておる、こういうことでございます。  大変時間を経過いたしておりますが、やはり関係方面が非常に多いということと、債権も非常に多岐にわたっている等のため、その経過でいろいろ事態の調査整理をする必要がございまして延びているようでございますが、私どももなるべく早く更生計画が決定されまして更生の方向へ進むことを期待いたしておるわけでございまして、大体いまのところ十一月三十日というものをめどとして進んでおる、こういうふうに承知いたしております。

三治重信民社党

○三治重信君 そうするとあれですか、この興人化成の方は、むしろ十一月三十日には更生計画案ができて立ち直る、継続さしていこうと、こういう方向でやっておられるわけですか。

藤原一郎通商産業省生活産業局長

○政府委員(藤原一郎君) そういうことを期待いたしておるわけでございます。

三治重信民社党

○三治重信君 私はこの問題について細かいことを別にとやかく損得をかけて言う気持ちは全然ございませんけれども、この業界からの陳情書によれば、これは私だけじゃなくして、関係者に全部配られていることと思うので役所も十分御存じのとおりだと思うんですが、ここで記録のために申しておきますと、興人化成の設備が低品位で低収率で低能率の、設備が古いんだと。われわれが、ほかの六社が使っているやつみたいのより興人のこの設備が悪いんだと、だから当然これは落後するんだと。ほかのこれと同じように三十六年に同じ欧米式でやった、興人と同じに欧米式でやった帝人、クラレは、四十五年にはこの欧米式の設備の不良から廃業しているんだと。これ一社だけ残っているけれども、ほかの、他の六社から比べれば設備が非常に悪いんだ、結局いい製品ができないと、こういうふうに言っております。これは、したがって業界の中のいろんな評価でございましょうから、私はまあよくわかりませんけれども、そういうのもいわゆる本当に能率的に、やはりセロハン業界ならセロハン業界の今後のコスト低減なり品質改良なり、そういうものに役立つ会社なら残していいと思うんですが、業界からこれは非常にもう落後した会社の三つ目の最後なんだというようなのに一生懸命余り残すのはどうかと思うと、まあそういう意味において取り上げたわけなんです。  それから、愛知県でも昨年紡績会社が数十社つぶれたわけなんで、そうしていま中小企業で会社更生法で更生してどこか望みがあるというのは一社ぐらいしか私が見ていてもないぐらい。それはやはり非常にその紡績会社しかやってない特殊な糸を紡績をしている会社が、更生決定でやっと、本社はつぶれたけれども、傍系会社として生き残ったと。同じような大量の普通の設備を持った紡績会社というものは、みんな更生決定をやったけれども、その再建計画が立たぬ。いわゆる設備過剰というんですか、紡績の採算に合わぬ、生産が採算に合わぬ。まあ興人化成も、私が陳情書から見たのだけから言えば採算に合わぬ会社じゃないかと、そういう意味で取り上げたわけなんですが、いままで紡績関係、いわゆる綿紡績、毛紡績、そういうようなもの、愛知にたくさん中小企業があっていろいろのことをやっておるんですけれども、そういうふうな一般的な中小企業の紡績会社はみんなこの会社更生法適用でやってみたけれども、いわゆる更生計画が最終的にできない。したがって、つぶれた。ただ一社だけ帝国紡績というのが、特殊な需要——ほかのところではそれができない糸をつくっているばっかりにその適用になり、それが更生をしているわけなんです。  そういう意味において、ひとつ非常な生産調整をやらなくちゃならぬという場合の更生決定について、私は一般論的なことなんだけれども、そういう業界の生き残さなきゃならぬ、その業界のためには生き残した先方いいと、またはそうでたくて、一般的に生産設備としても古いけれども、ただ負債が多い、雇用人員が多いと、こういうのはやはり若干段階的に、急激にということにはいかぬし、その点は本当に区別して、この会社の更生をやっていく場合に、雇用や下請の関係でやはり会社をある程度維持していかなくちゃならぬ、この会社は、こういう部面の業界としては、どういうことがあろうとも、いわゆる生産設備から、生産の技術から言って残さなければならぬとか、まあいろいろなタイプがあるだろうと思うのですね。そういうのをひとつしっかり産業政策から見られて、また最近の通産省は産業政策ばかりでなくて、私は非常にいいのは、通産大臣が雇用の部面を非常に強調されて産業政策を推進されているのに私は非常に敬意を表しているわけなんですが、そういう雇用の部面から、こういうところの決定手続の上においても、この計画案についてもそれをはっきりさして、世間に納得するような計画で会社更生の意見を、通産省として国の代表として意見を出していただきたいと思うんです。そういう点について、こういう会社更生法の非常にむずかしい、産業の整理もしなくちゃならぬ、しかしながらいろいろの問題もあるというような場合について、いま私が申し上げたような議論を踏まえて、ひとつ通産大臣として、むやみやたらの会社更生に繰り込んでいくやつにどう対処していくか、御意見を開陳していただきたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 会社更生法に基づきまして最終的には裁判所が更生決定をするわけでありますが、その間、それぞれの関係する官庁から意見を裁判所に対して申し述べる、御案内のとおりでございます。それじゃたとえば通産省はどういう観点から意見を言うかといいますと、業界全体の立場から考えまして判断をしなきゃ当然なりませんが、同時に、下請関係、中小企業関係あるいは雇用問題、こういう問題すべてを含めまして意見を申し述べることにいたしております。最近、更生会社が再びその業界に参入する場合に若干の混乱を起こすのではないかと、こういう議論もございますが、これは私は産業界全体の大局的な判断から言いますと、そう大きな問題ではないと、こう考えております。

三治重信民社党

○三治重信君 その会社更生法の関係の問題はその程度にして、次は下請代金の支払い遅延防止の関係の適用の問題をお伺いしたいと思うんです。  大企業と中小企業、いろいろの観点から論ぜられるわけですが、きょうはそのうちの支払いの方法、またそれの改善の問題についてお伺いしたいんですが、いわゆる中小企業団体の中央会のある理事の話によれば、一般論として、中小企業、いわゆる下請は製品を会社に納入して、すぐそれで現金なり手形が支払われるんじゃなくて、受け取り会社の方の検収を済まさなくちゃならぬ。検収にはそれが一週間かかるか十日かかるかわからぬ。それには大体数日はかかるんだと。それから検収を経てから支払い代金の遅延防止法の適用になって、六十日の期限があると。そうすると、支払い会社の方は遅延防止法のあるためとは言わぬけれども、その限度ぎりぎりの六十日近くになって初めて手形で払うと。この手形も、全額に近いほどの手形だと。そうすると、中小企業の方は、できた製品はみんな労働者を使っていて、労働賃金を払っているんだ。労働賃金は毎月必ず現金で所定の期日に支払わなくちゃならぬ、だから現金が要るんだ。しかし、製品を納入してから六十数日あるいは七十日たって、現金はほんの一部かあるいはほとんどもらえぬで、またさらに六十日ないし、九十日の手形を現在もらっているんだと。そうすると、一体中小企業はどうして労働者に賃金が払えるんだ、こういうのが現状なんだと。そしてその手形の割引でも、必ずしも金融機関が喜んで割り引いてはくれぬのだと。こういうふうなのがこの現在の支払い遅延防止法の運用なんで、こういうのこそ改善をしてもらわなければ、その不況の中でさらに踏んだりけったりなんだと。  こういうことを聞きまして、私は確かに金融が逼迫をしているときには親企業の方も資金繰りが苦しい、それが下請の方へしわ寄せがいく、こういうときもあろうかと思うのですけれども、最近のように、赤字財政で政府からどんどん支払い超過になる、日銀はまた、国際収支の黒字でドルの買い入れで円をどんどん国内へ出している、したがって、これがいわゆる過剰流動性を国内にもたらす。一面から言えば非常にインフレの気配が濃厚になってくる、こう言われる非常に超金融緩和の時代が現出してくる。もちろんこれのために政府は国債を出して、過剰流動性にならぬように国債の円満消化のために資金の回収をやっているわけなんですが、それでもなお民間企業の設備投資が動かなければ、過剰流動性は動かざるところだと、こういうふうなことで、最近ではその金が相当株式市場にも、また債券市場にも行っている、こういうことのわけなんですから、企業に資金の余裕が出てきているはずなわけですね。したがって、そういうことからいけば、この支払い遅延防止法を、ただ法の形式だけでなくして、中身を、いわゆる中小企業に下請代金が現金で早く支払われるように、また手形にしても、それが金融機関で十分望むときに有利な割引ができるような、こういう対策がとられてしかるべきだと思うのですが、この金融緩和を迎えんとする時期に、この下請代金支払遅延等防止法の運用について、どういうふうに公取や通産省は考えておられるか、また実績があるならそのところをお示し願いたい。

長谷川古公正取引委員会事務局取引部長

○政府委員(長谷川古君) お答えいたします。  まず、先生の最初に御指摘になりました、納入した後検査期間があってなかなか支払ってもらえないという点でございますが、私どもとしては、たとえば品物の納入を受けたら、検査しようとすまいと六十日以内に払ってもらうということになっております。さらにこれは六十日に全部、六十日でさえ払えばいいということではございませんで、支払い能力等を考えて、六十日以内でなるべく速やかに払っていただきたいということにしております。  さらに手形のサイトでございますけれども、一応私どもとしては割引可能だと——割引ができないようなものであればこれは有効な支払いとは認めないということで、もしそういうようなものが見つかりましたら、短期の支払いと取りかえたり、あるいは現金でなるべく支払うようにさせております。ただ、その場合も、私どもとしましては、親会社の規模だとかあるいは業績等を考慮いたしまして、あるいは業種等を考慮いたしまして、できる限り速やかに払うようにいたさせております。毎年かなりの数の親事業者についてそのような措置を講じております。

岸田文武中小企業庁長官

○政府委員(岸田文武君) 中小企業行政の中でも、下請の仕事は対象も非常に多いわけですし、また何としても仕事が欲しいということから、なかなか真実がわかりにくいという意味合いで、中小企業行政の中でもむずかしい行政でございますが、いま不況の中でとかくしわ寄せを受けやすい立場にあるということから、下請代金支払遅延等防止法を十分に活用して、できるだけ問題を解決する、是正をするということで努力をしておるところでございます。運用等につきましては、いま公取の方からお答えありました線に沿いまして私どももやっておるところでございます。なおそれに加えまして、いろいろ立ち入り調査などしてみますと、親企業自身も金繰りに困ってどうにもならないというところへ来ておる例がございます。そういう場合には、むしろ親企業に何とか金融をつけて、下請の方には許される範囲内で適正な支払い条件を実現すると、こういう意味の努力もいま積み重ねておるところでございます。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 二十分の時間ですので、ひとつ簡潔にお願いしたいと思います。  東京ではいまレギュラーガソリンの値段はリッター当たり幾らしているか、まず。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(古田徳昌君) 東京都区部におきますガソリン、レギュラーの価格につきましては、総理府の統計局調査の小売物価統計月報によりますと、昭和五十三年三月現在で百十四円——これはリットル当たりでございます——となっておりまして、二月に比べましても二円の値下がりということになっております。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 四月になりまして安いところがかなり出ているようにも思いまして、百五円なんという値段もあるようですが、安いところでは幾らぐらいでしょうか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(古田徳昌君) 安値につきましては統計的な把握はまだ十分できておりませんけれども、最近では、御指摘のとおり百五円前後のものも見受けられます。なお、中には百円を割るような価格で販売しているという給油所も一部にあるというふうに聞いております。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 そうしますと、ガソリンスタンド、つまり販売業者に元売が卸す値段といいますか、仕切りというんですか、これは大体幾らぐらいだと見ていいでしょうか、リッター当たり。円でもってお願いします。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(古田徳昌君) これも日銀の統計によりますと、二月のレギュラーガソリンの卸売物価指数が一〇七・六で、前年同月に比べますと、四・四ポイント低下しておりますが、絶対額で見ますと、正確な数値は判明いたしませんが、卸売物価指数のこの動向から見ますと、ガソリン税が四万三千百円入っておりますが、これを控除しました元売仕切り価格は五万円を下回っているというふうなことも考えられると思います。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 そうすると、それはリッター幾らと見たらいいんですか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(古田徳昌君) キロリットルで五万円でございますから、これにガソリン税が四万三千百円かかります。したがいまして、リッターでいきますと九十三円前後以下ということになろうかと思います。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 そうしますと、ガソリン税込みで九十三円ぐらいが仕切り値と、こういうふうに見ていいわけですね。そうなりますと、業者のマージンが非常に苦しくなっているように思いますね、百五円あるいは百円割るようなところもあるというお話でしたが。どうですか、業者のマージンというのは非常に苦しいと見ていいんですか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(古田徳昌君) ガソリンスタンドの数が全国で五万七千ということで非常に膨大な数に上っておりますし、その経営形態も多岐にわたるわけでございまして、流通経路もまたさまざまということでございます。そういう関係で、全体としてのマージンがどうかということを一律に論ずることはむずかしいわけでございますが、最近のガソリンスタンド業界の過当競争状態あるいは経営の不安定というふうな観点から見ますと、ガソリンスタンド業界におきますマージンという観点から見るとかなり苦しい状態ではないかというふうに考えられます。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 一般に石油業界は非常に円高差益の恩恵をこうむっていてもうかっているというようなことを言われておりますがね。ですから、この還元問題が議論になるわけでしょうが、いまのお話ですと、いわゆるスタンド業者はさほどその恩恵を受けていないようにとれるわけですね。そういうことにもなりますか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(古田徳昌君) 統計数値から判断し、かつ最近の業界の実情等を見ますと、必ずしも経営状態は楽ではないというふうに見られるかと思います。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 じゃ、言葉を変えますと、この円高差益の思恵を一番受けているというのは、スタンドの販売業者ではなくして元売の石油精製会社であると。会社の方がもうかっておると、売る方は余りもうかっていないと、円高差益という立場から言う限り。それはそう判断しても構いませんね。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(古田徳昌君) 石油業界にとっての円高メリットというのは、確かに昨年初めからの円高傾向の継続によりまして相当な金額に上るわけでございますが、他方、昨年一月一日それから七月一日のOPECによります原油価格の引き上げがございましたし、そのほか関税の引き上げとかあるいは備蓄、防災費用とかいうふうなものの増加もあるわけでございまして、この為替メリットが全体そのまま元売の差益という形になるわけじゃ決してございません。ただ、このような円高傾向が続いておりますので、それを背景としまして、石油製品全体としまして、昨年終わりごろからかなりの幅で値下がり傾向にあるということは事実かと思います。そういう形で、まあ製品価格の値下がりというふうな形で、ただいま申し述べましたような円高差益といったものもユーザー側に還元されている状態ではないかと思います。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 いや、ぼくはユーザーに還元されているということじゃなくして、円高差益の一番恩恵を受けているといいますか、差益があるのは、スタンド業者ではなくして、むしろ元売ですかということをお聞きしたんですがね。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(古田徳昌君) スタンド業界、いわゆる流通業界ということでございまして、直接的にはそこで円高差益が発生するという形にはなっておりません。円高の差益はまず元売段階で把握されるということになるわけでございます。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 まあ消費者の立場ということで質問したいと思ってますので、ちょっと方向をかえまして、業界のいろいろな問題はひとまずおきまして、先ほど東京ではどうも百十四円と、だけれどもこれは実際にはもっと安いところもあるというのが当局のお答えでありましたが、この中央の官庁の、通産省を初めとした中央官庁の買い入れ価格というんですか、業者が納入するといいますか、その値段が問題なんですか、これは大体かなり安いような話を聞きますが、どうですか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(古田徳昌君) 各官庁のガソリン購入につきましては、それぞれの官庁が予算の適正な運用を図るという見地から、納入業者あるいは購入価格を決めておるわけでございまして、通産省としまして、各官庁それぞれの購入価格が幾らになっているかということは実は把握しておりません。しかしながら、最近ガソリンの価格につきましては、先ほど申し述べましたように、全般に軟調に推移しておりますので、官庁の購入価格につきましてもかなり値下がりしているということは考えられるかと思います。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 ちょっと大臣、把握していないという答えなんですがね。これはやはり官庁納入価格というのは特に都心部のガソリン市況に大きな影響を持っているわけですから、通産省が把握をしてないというのはちょっとおかしいと思うんで、把握していなきゃいけないんじゃないかと思うんですが、大臣どうでしょうかね。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(古田徳昌君) 先ほど私の申し述べましたように、それぞれの官庁の個々の購入価格について、一々その契約価格が幾らかというふうな形での把握は私どもいたしておりません。全体としての傾向はいろんな情報によって把握しているということでございます。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 それでは通産省は幾らですか。

小長啓一通商産業大臣官房会計課長

○政府委員(小長啓一君) 通産省もガソリンの大口ユーザーの一つということでございまして、私ども会計課の立場といたしましては、予算の適正な執行という観点からガソリンの購入に当たっておるわけでございます。五十三年度につきましては、五十三年の三月の段階で業者との契約を一応事実上終えておるわけでございますが、この内容につきましては一応私法上の契約ということでございますので、細かい数字は発表を差し控えさしていただきますけれども、現実の数字といたしましてはリッター当たり百円を割っていることは事実でございます。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 割っているところまで言えば、あと幾らというのを聞きたくなるのはこれはあたりまえなんですが、業界紙には、もう全部の官庁じゃありませんけれども、かなり数字が出て業界ではオープンなんですね、中央官庁への納入価格が。これは消費者だって関心があるわけですね。ですから、やはり少なくも通産省は四月以降リッター幾らで入れているという数字は教えてほしい、ほかの官庁についてはともかくとして。どうです。

小長啓一通商産業大臣官房会計課長

○政府委員(小長啓一君) 御指摘の点でございますけれども、内容自体は私法上の契約ということでございますので、先ほどの答弁でお許しいただきたいと思います。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 それでは具体的にお聞きしますけれども、八十円台のガソリンが、八十円台の値段があるんですよね、現実に。ごく一部ですよ。業界紙にも一部出ていました。ぼくの調べでもかなりこの数字があるんで、大臣にちょっととりあえず見ていただこうというんで、これですよ。とりあえずこれ、これです。つまり、リッター当たり八十四円、八十六円、八十八円というような安値もある。百十四円というのが何か東京の値段だという話を聞きました。百五円もまれにあるがと言ったら、中央官庁が八十四円、八十六円、八十八円もある、通産省は百円を割っているという言い方ですがね。これはどうなんですかね。こういう安値があるというこの数字は、通産省お聞きしますが、これは間違っていますか。これは間違いの数字ですか、それとも……。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(古田徳昌君) 先ほどお答えいたしましたように、個々の取引価格について把握する立場にはございませんが、全体の傾向としてはかなりの値下がり傾向にあるということは言えるかと思います。したがいまして、キロリットル当たり九十円前後のものもあり得るというふうに考えております。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 どうも歯切れが悪い。九十円前後があり得るというよりも、八十円台のガソリンが現にあると、中央官庁との取引では。そういうふうにはっきり言ってほしいですな。もう個々の値段はいいですから。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(古田徳昌君) 九十円を割るケースもあり得るかと思います。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 じゃ九十円を割るケースということで、大臣にお聞きしますよ。どうして中央官庁だけがこんなに安い値段で買えるのかと。一般と二十五円から三十円近いリッター当たりの開きがある、リッター当たり。どうしてこんな安く買えるのか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 政府委員から答弁させます。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(古田徳昌君) 私からお答えさせていただきたいと思いますが、官庁のガソリン購入価格につきましては、一般に購入量が非常にまとまっているということ、それから、支払いが非常に確実だというふうなことで、いずれにしましてもガソリンの価格というのは、いろんな品物の小売価格が常にそうでございますけれども、取引形態とかあるいは取引の量とかいうふうな形で区々になるわけでございまして、官庁の場合、官庁のガソリン購入価格につきましては、いま申し述べましたような事情で、一般消費者が個々に購入する価格よりも安くなり得るというように考えております。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 そう。大口とか支払いが確実とかいう理由で、それは業者も欲しいから入札して入れたり、やや安くなることはあり得るけれども、リッター当たり三十円ぐらいあるいは二十五円違う。この開きはこれは異常じゃないか。大口だという答えならば、じゃ都心の大企業は幾らで入れている。それはおわかりでしょう。八十円台あるいは九十円台で大企業入れてますか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(古田徳昌君) 一般的に申しまして、最近の傾向では九十五円前後というふうに了解しております。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 それは一般的な傾向って、どことどこ。ね、ずいぶんはっきり言うじゃない。中央官庁の値段は言わないで、大企業のはずいぶんはっきり言うじゃない。九十五円が何社あります、この都心で。現在、そこまでわかっているんなら言ってください。九十五円で入れている会社、どれだけあるか、大口需要者で。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(古田徳昌君) 官庁の購入価格と同じように、大企業向けの購入価格につきましても、個々の契約ごとの値段についてということではございません。全体の傾向として、大体この程度の水準ではないかということを幾つかの業者からの話をまとめましてお答えした次第でございます。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 そんなら中央官庁だって個々の話をまとめて、傾向でもっとはっきり言ってもいい。まあ九十五円で入れている会社もありますよ。しかし、それが全体の傾向ではありません。しかし、まあいいでしょう。しかし、八十円台はあり得ない、企業は。そこで大臣に、もうこれやりとりしてもしようがない、値段のことで。大臣にお伺いしますがね。なぜ一般の人は百十円あるいはそれ以上の値段でもってガソリン買わなきゃならないのか。なぜ中央官庁だけは、官公庁だけはこんなにも安く買えるのかと。先ほどの卸値から言ったら、揮発油税込みで九十三円、それを下回るような値段でもってガソリンを納入させているわけですがね、業者に。これはやはり円高差益があればこそこういうような芸当もできているということですか。それとも大口だからとか、そんなほかの理由、払いがいいとか。その理由、どちらかにウエートがかかります、理由を考えると。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 先ほど来の質疑応答にございますように、いま全国のガソリンスタンド約五万七千になっておりまして、過剰ぎみであります。過当競争が行われておりまして、そこへ需給関係が全体として緩んでおります。それから、根本的にはこの円高による差益というものがあるわけでありますので、やはり私は値引き競争というものが全体として行われておると思うんです。そこで、先ほど来議論になっておるようなガソリン価格になっておるんだと思います。  いま御質問の要旨は、その背景として大幅な円高差益があるはずだから、これをもっと積極的にかつ組織的に国民の方に還元をするような努力をすべきではないかと、こういう御趣旨に受けとれます。そこで、通産省といたしましては、なお当面末確定な要素がございまして、この未確定な要素が一、二カ月の間に大体目鼻がつくのではないかと思いますが、たとえばOPECの値上げ問題、それから石油税の負担をどこがやるかという問題、それから為替レート、ついこの間までは二百四十円でございましたが、いまは二百二十円になっております。これが果たしてこのまま続くものかどうか、もうしばらく様子を見なければならぬと思います。そういう幾つかの未確定要素がありますが、しかし、全体として為替差益のメリットというものは非常に大きなものがございます。これをどのような形で消費者に還元すべきであるかということにつきましては、これは大きな課題でございます。全体としての為替差益の還元問題につきましては、近く政府の方で基本方針を決定する予定でございますが、通産省といたしましても、石油に対しましてはやはり何らかの判断が必要であろうということでいま作業をしておるところでございます。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 大臣、話がまだるっこいですね。それはもう石油業界全体から考えれば大臣のお答えのとおりで、そう結論を急いであれこれとは言えないけれども、しかし、現実にユーザーは百円以上のガソリン買っている。円高差益少しはあるかもしれないけれども、じゃ中央官庁がこんなに安い値段で買える、業者にそういう入札をさせて、で、業者はそこで成り立っているとなれば、これは円高差益の恩恵を受けているのは、不正確なやや雑な言い方かもしれないけれども、官庁だけが円高差益の恩恵を受けているんじゃないかという見方を消費者の方だってするだろうと。あるいは、あんなに安く買えるものなら、それならわれわれにも買ってくれよと、何でわれわれこんな高いのを買わされるのだということにもなるでしょう。ややそれは荒っぽい言い方ですけれども、少なくも現実に四月以降は中央官庁では八十円台のガソリンを購入できる。一般の人は、市況が軟化していると言いながらまだ百十円あるいはそれ以上ということになる。この開き、格差というものを、大臣、いずれその事情がわかってきてだんだんこれがというようなまだるっこい見通しをお答えいただいても困るんですよ。これはほうっておいていいとはお思いにならないでしょうから、これどういうふうに改善されますか、通産省としては。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) まあいずれにいたしましても、近くこの総合的な判断を下さなければならぬと考えております。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 まあ、総合的判断というふうに逃げられますとね、どうも業界自体が非常にむずかしい問題も抱えているようですから、これ以上お聞きしませんが、しかし、言えることは、八十円台で売っても——いいですか、八十円台で売っても商売が成り立っていると。商売が成り立っているというのは、しかし、スタンド業者はさっきから言うようにどうも苦しいということになりますと、通産省に改めてお伺いしますよ。これはスタンド業者を泣かせてこういう値段でガソリンを購入しているのか、それとも、スタンド業者のマージンもある程度経営が成り立つようにして、元売が自分の利益の分から、もうけの分から少し出して、それで成り立っているのか、その辺をはっきりさしてほしいんです。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(古田徳昌君) 個々の納入条件等について、一つずつについて私ども承知しているわけではございませんが、一般的に言いますと、仕入れ価格を下回る価格で販売業者が納入するというふうなことはないのではないかというふうに思っております。全体として、この一般向けの価格と官庁価格との差につきましては、正常な競争の中で販売量なり、先ほど申し上げましたような支払い条件なりの差が反映した合理的なものであるということが望ましいわけでございまして、その中で非常に過当競争の結果極端なケースが出るというふうなことにつきましては、やはり余り適切なことじゃないということで、私どもとしましても、スタンド業界、流通業界の経営の安定化の観点からしまして、昨年五月から施行されております揮発油販売業法の適切な運営というふうなことも十分今後考えていきたいと思っております。

野末陳平新自由クラブ

○野末陳平君 もう最後にします。  何かどうもお答えを聞いていると、通産省の石油行政といいますか、そういうものが、消費者にもそれからあるいは販売業者にも適切に行われているという——結果から言ってですよ、どうもそういうふうには思えないんですね。  でも最後に、時間が来てしまいましたから、大臣にお願いしますよ。こういう価格が現実に存在するということはやっぱりおかしいですよ。大口とか支払い条件がいいからといってやや安いのは常識です。しかし、ユーザーだって確実に払うんだし、大口、小口で三十円からの開きがあるというのは異常なんで、そこで大臣、元売の方の円高差益というものの還元はまだ不十分だ、やればまだまだ還元はできる、もっと吐き出すべきだというふうに思いますので、スタンドのマージンも確保しつつ、適正なマージンも確保しつつ安いガソリンを消費者に供給するということが実現するように、せめてこの官庁と民間の差がどのぐらいとは言いませんけど、かなり縮まるぐらいの積極的な行政指導を通産省はすべきだと、そういうふうに考えますが、どうですか、約束していただけますか。最後にします。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 基本的に重ねて申し上げますが、為替差益は消費者に還元をするという、これは基本方針でございます。その基本方針に沿いまして総合的に判断処理してまいります。

茜ケ久保重光日本社会党

○委員長(茜ケ久保重光君) 他に御発言もないようですから、通商産業省と、それに関係する中小企業金融公庫及び中小企業信用保険公庫の決算についてはこの程度といたします。  次回の委員会は四月二十四日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後三時三十八分散会      —————・—————

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