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84回国会衆議院1978/04/28

文教委員会 第18号

発言数
138
登壇者
7
会派数
3
開催日
1978/04/28

会議録

菅波茂自由民主党

○菅波委員長 これより会議を開きます。  文教行政の基本施策に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中西積介君。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 先般の国立学校設置法の一部改正をめぐって教員の研修問題が大きく取り上げられてきました。特に現職教員の研修を拡大充実するという意見が大変多く出されてきたわけでありますけれども、そういう中で文部省の側から、大臣あるいは局長の答弁の中に出てまいりました二、三の点を集約いたしますと、大臣としては教員の資質について答弁があっておりましたが、国民に奉仕し、次代の子供を育成する使命感を持つ者、使命感と言うと大変大げさになるわけでありますけれども、意欲的であるということを意味すると思うのですが、これが基盤になり、そして公平で厳しく接している、あるいは接してくれる教師、言いかえますならばだれにも公平で厳しい教師、こういうものを教員の資質として持つべきではないかということを答弁されたのではないかと思います。この点、確認の意味で、後の論議の過程もございますので、そのように理解をしてよろしいかどうか、御答弁いただきたいと思います。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 前回の御質疑がありましたときに私のお答えをいたしましたことは、中西委員のただいま御発言になりましたとおりでございまして、私はそういうふうに信じております。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 初中局長の答弁の中で出てまいりました点を簡単にまとめてみますと、研修は意欲的でなければ成果がない、現状としては受け身のものが非常に多い、ということは積極的な対応が非常に少ないということを指摘されたのではないかと思います。それに対応してさらに、また自己学習の中から生まれるものでなくてはならぬし、研修というものは受講者の期待にこたえる、意欲的になれるものでなくてはならないということを指摘しましたところ、そういう方向で研修というものに対して設置をし、あるいはこれを施行する場合には努力をしなくてはならぬということを言ったと思うのです。特に、これはずいぶん前になると思いますけれども、県の課長当時におきまして現場を回ったときに本当の姿を見せてくれた、ところが現状はむしろ教師が構えているような感じがするということをおっしゃったのではないかと思いますね。そこで質問者の方から、学校長の現在のあり方が管理者で、教育者でなくなっているのではないか、すべてがもう同じ形になってしまっておる、こういう点をどう考えられるかということに対して、指導課長会議などに対して要請をする、そしてそのようなことがなくなるということを努力していきたいということを言われたと思います。この点はこのように理解をしてよろしいかどうか。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 大体おっしゃるとおりだと思います。ただ、最初におっしゃいました、研修は本人が意欲的に取り組んでもらわないと効果がないということはそのとおりでございますが、現在の研修がいわば役所側における内容とか方法に対する伝達講習的なものが多いというのも、これも事実でございますが、それなるがゆえに受け身の形で効果がないというふうにおっしゃいましたけれども、私は必ずしもそれはそういうふうには申し上げていないので、そういうものであっても、本人がやはり新しい内容なり方法について勉強しようという意欲を持っていただいた場合にはそれなりの効果が上がっている、こういうふうにこれは考えているわけでございます。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 いま、お二方の前回の当委員会における答弁の中における考え方なり基調がわかりましたので、それに沿って私は研修問題について質問をしてみたいと思うわけであります。  そこで、いま文部省が施行しておる研修というのは、大体、予算書を見ますと、「教員の現職教育の充実等」という欄で本年度予算が二十六億八千四百万円、以下、教員研修事業費あるいは教員海外派遣あるいは学習指導要領改訂に伴う趣旨徹底等、こういうものが中心になっておると思うわけでありますが、先般からの話の中では、むしろ特定の教師に対する研修よりも全員の研修をどう遂げていくかということを考えなくてはならぬということが相当述べられたと思うのですね。しかし、ここに掲げられておる内容を見ますと、確かに全員にわたる分もありますけれども、先般から指摘をされ、いま局長から御答弁がありましたように、大体伝達講習、それに近いものだということが言えるのではないかと思いますけれども、その点はどうでしょう。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 ただいまおっしゃいましたその二十六億という文部省の研修関係の予算というのは、文部省が直接新しい指導方法なり内容を伝達する意味の講習を開催するに必要な経費もございますけれども、各都道府県や教育研究団体に、それらの県なり団体が主催します各種の研修を助成する補助金もあるわけでございますので、そういう研修補助の内容を見ますと相当対象は広がっておるというふうに考えてよろしかろうと思うわけでございます。また予算の中身から見ましても、おっしゃるように伝達講習的なものを端的に示しているものもございますけれども、新採用教員の研修であるとか、採用後数年を経た教員の研修であるとかというようなものは必ずしも伝達講習的と一概に言い切れないと思いますし、また、各種の教育研究団体に対する研修助成のこの研修は、言ってみればそれぞれの団体なりあるいは団体に所属するグループなり個人なりの研究を助成するものでありますから、これはむしろ自発的な研修の助成というふうに言ってよろしかろうと思うわけでございます。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 これを見ますと、いま言われました新規採用の教員研修事業費補助、これは一般研修ですが、しかしこれだって、あるいは授業研修、それから教職経験者に対する研修、いろいろあるわけです。それから都道府県の研修センターの設置の方だとか、いろいろありますね。あとは公立学校の教員の海外派遣、そして一番最後にありますのは、六億五千八百万円なんですけれども、これはまさに伝達的なものでしかないわけですね。ただ、これを見まして、いま局長がお答えになりました、この研修団体あるいはそのほか新規採用教員の研修等におきまして、自主的にということでありましたけれども、これはすべてやはり県教委が確認し、そしてそれに基づく内容でしかできないようになっているんですね。このことはどのようにお考えですか。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 県なり市町村が主催する研究大会あるいは研修事業でございますから、そのテーマをどういうふうにし、内容をどういうふうに取り扱うかというようなことは、確かに主催する地方団体、教育委員会等の設定するところでありますけれども、それらの研修を計画しますについては、やはり教育委員会としては関係者の意見を聞いてやるわけでございますから、すべてが一律、一方的に教育委員会の考えだけで計画しておるというふうには私どもは考えていないわけでございます。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 その問題については後でまた論議をしたいと思いますけれども、しかし、いずれにしても、自主的なサークルなり、あるいは県教委、行政と無関係な民間におけるそういう研究団体などとのかかわりはないわけですね、ここに掲げているものについては。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 いま御指摘のうち教育研究団体補助というのがございますが、正確に言いますと研究団体等補助なんですけれども、これは中央におきます全国的な研究団体の助成のほかに各県の研究団体の助成がございますが、その一環として、たとえば何々町の公立中学校の数学研究グループとか、あるいは何々小学校の理科教育研究グループとか、そういうようなグループなり団体が特定のテーマについて研究をしたいという場合にこれを助成しておることもございますから、そういうのはまさに先生のおっしゃる特定のグループの研究助成ということになろうかと思います。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 私の方から要請をして文部省から提示された助成団体というのにはそういうのは入っていませんね。入っておるのは、大体五つくらい挙げておったようであります。たとえば高等学校教育研究会だとか、中学校あるいは小学校の障害児あるいは僻地教育、こういうものは挙がっておりましたけれども、他のものについては、それを早く示せと言うけれどもなかなか私の方には挙がってきておりません。いま局長が指摘をしました何々町の、小さな組織でありますけれども、たとえば理科教育あるいは数学教育の研究団体に対する助成というのは、私の知る限りでは文部省からは示されていません。ですから私は少なくとも、この教育研究団体補助というのは県教委が確認できる団体、掌握できる団体であって、他の民間のあるいはグループ的なものについてはそういう助成団体になっていないという理解をしておったわけでありますけれども、この点はどうでしょうか。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 その点は細かい予算の補助になりますので、先生がお知りになりたい点を担当の方で的確に理解してお示しすればよかったと思うのですけれども、お見せしてございませんが、事実、ここに持ってきておりますのでちょっとごらんいただいても結構かと思いますが、そういうグループに対する助成もいたしておるわけでございます。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 私は、局長、また委員長にもちょっと要請をしたいと思うのですけれども、やはり予算とのかかわりがあるからこういう問題を的確に論議をしたいので資料を求めたにもかかわらず、なかなか持ってこないですね。そして来るときには何だかんだ言って、中身を一々聞かなければ持ってこないという事態があるんですね。しかも私は文書で出したのです。であるにもかかわらず、来たのはさっき言うような五つの団体でしがなかった。書いておるのをちゃんと読めば読み取れるのに。たとえば、そういうのを要請したときに何を持ってきたかといったら、ここで言うつもりではなかったのだが言わなくちゃならぬことになったけれども、最初に持ってきたのはここにあるようにこの一片ですよ。新規採用教員研修事業補助金額を五年間にわたって持ってきただけです。私はこういう要請はしていないのです。五年間にわたるすべてのものを出せということで文書にして私は出しているのです。そういうものはこちらには全然来ないのです。これは大変問題ですね。私が出したのは、四十八年以降文部省が研究助成金を各県に出しておる、それの具体的数字を全部示せ、それから各県の助成団体名を示せ、こういうふうにしてあるのに、最初に来たのはこれだけですよ。その次に私は要請しまして来たのが、さっき言う五年間にわたる助成金と、それから先ほど出た五つの団体でしがなかったわけです。ということになりますと、ここで制限された中で論議をしなくちゃならぬのに、こういうことを一々言わなくちゃならぬということになりますと大変むだな時間が要るわけですよ。この点をどうお考えなんですか。はっきりしてください。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 いまの研究団体の補助対象になる団体というのは全国団体でも三、四十あったと思いますが、各県の団体というのになりますとこれが約五百近くございます。そしてそのほかに各県の研究グループ等に幾つか補助をしておるということで対象が非常に多岐にわたりますので、担当の者としては本当に主なものを指摘して差し上げたかと思いますが、先ほど私が申し上げましたように、研究のあり方として自発的なものはどういうものがあるかというような先生の御指摘であれば、先ほど申したようなグループのことを当然御連絡申し上げた方がよかったわけでありまして、その点は十分御要望におこたえできなくて大変申しわけなく思うわけでございまして、今後そういう御趣旨をよく理解しまして適切な資料を提出できるように配慮をいたしたいと思いますので、御了承いただきたいと思います。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 いま局長が持っておるその資料ですね、そういうものはもともと私たちには示すことはできないんですか、どうなんですか。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 実は私もこういう資料をふだん一々余り見ませんで、中西先生の御質問はきっとこういうことだろうというので、きのう私は担当の者に持ってこさせまして、そうしたら、じゃあこれを写しとって持っていきましょうかと言うから、写しとる必要もないから現物を持っていこうということで、これは現物なんです。こういうものは予算の申請と関連する書類でございますから、一般的には外部の方にお見せしないということは御了承いただきたいと思います。ただ、中身はどういうことがあるかというようなことは、要点を的確に記して提出することは私は一向差し支えないと思いますので、今後そういうふうにさせていただきたいと思います。

菅波茂自由民主党

○菅波委員長 委員長からちょっと申し上げます。  いま中西先生から要求の資料の要望でございますけれども、文部省当局に申し上げますが、できるだけ早急に、正確な明細なものを出していただきたいということを要望いたしておきます。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 私たちは、少なくとも予算とのかかわりなり何なりやるとすれば、どういうところにどのように、そして全国的にどのようにばらつきがあり、どういう内容のものを助成しているかということを見ないと、これに対して賛成とかあるいは意見をいろいろ言うことはなかなか困難なんですね。ですからそういう意味で、ぜひこれから後はそういうものについては、一々内容とかあるいはどういう目的で使用するとか、いろいろなことを言うことの前に示していただきたいと思うのです。これを悪用してどうだこうだということはないわけですから、その点はひとつそのように措置をしてほしいと思います。  そこで、いま申し上げましたように、そのように多くの団体に出してやっておるということになりますが、いずれにしましても、そのことは県教委との関係はどうなっているでしょうか。それはおわかりでしょうか。  その前に、それではこの助成団体に研修のための補助金を出す場合にはどういう過程を経て文部省は出されるのか、その点、お答えください。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 これは予算をどういうふうに伝達するかという技術的な問題がございますから、従来は、県単位の研究団体に対する助成あるいは県内のグループ助成というのは、県の教育委員会に予算を伝達して、その県の教育委員会からその団体なりグループに出していただく、こういうやり方をいたしておるわけでございます。ただ、ことしからは、零細補助はいかぬとか、いろいろ予算技術上の問題がありまして、研究団体は研究団体の中央の団体を通して地方に流すというような伝達の仕方をする予定になっておりますけれども、予算そのものを国が計上して団体に流すという意味では同じでございます。そのやり方をちょっと変えてくれという話があるようでございます。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 ちょっとわからないところがあるのですがね。いま言われました、本年からちょっと変わっているみたいな言い方ですけれども、その点、もう一度はっきりしてください。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 いま申しましたように、従来のやり方ですと、国から県の教育委員会に行って、県の教育委員会から個々の団体に助成をする。ということは零細補助になるのですね。そこで、数学なら数学の教科研究団体、全国団体がございますから、それへ一括補助金を流して、その内部で、中央の数学なら数学の研究団体から県の団体に予算を執行させるということで、流し方を零細補助にならぬように技術的にやります。こういうことでございます。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 こういうふうに理解していいのですか。従来は国、県、そして県の教育委員会から個々の団体へ助成金を流していた。ところが今度の場合は、全国統一的な団体がありますね、その団体が中央にありますので、その団体に一括して流して、それを全国的に配賦していく、こういう方法ですね。  そうしますと、いずれにしましても、各県における個々の団体に対するいままでの流し方というのは、県の教育委員会もそのことが確認され、県の教育委員会に登録をされた団体でなくてはならなかったということですね。今回の場合には、今度は中央で一括してこれをやるわけですから、そうなりますとなおさら文部省なりがそのことを十分把握のできる体制でやっているということに理解してよろしいですか、末端における個々の団体に対するものは。全部がもうピラミッド型になりまして、県の段階では各地域別に全部そういう団体があるでしょうし、それが県に統合されて県の連絡協議会か何かになりまして、それが今度中央につながって全国の四十七都道府県ということになっているわけですから、そういう一本すっきりしたものの中に流し込んでいく、こういうかっこうになるわけですね。それでよろしいですか。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 もちろんそういうことになるわけですが、同時に、県がまたそれに助成をしますから、その団体については、一つの団体で中央の研究団体から来る分と、それから県の助成ということが一緒になって研究が行われる、こういうことになると思います。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 いずれにしましても、こういう県教委並びに文部省が掌握のできる研究団体に対しまして助成金は補助金として出されておる、その金額が二億五千百万円というように理解してよろしいですね。  そうなりますと、県教委なり文部省が推奨する団体でなくちゃならぬということをまず私たちは考えるわけなんですけれどもね。このように助成金を出す団体指定をする場合の条件は何でしょう。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 従来の県を通しての場合を申し上げますけれども、都道府県の研究団体助成については、その団体の構成員が原則として公立学校の教職員または教育委員会の関係者、そして団体は、研究内容が適正であり、その組織、運営が堅実である、こういうようなことを条件に指定しています。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 いま条件としては、構成する方々が公立学校の教員あるいは教育委員会の職員、そういうものでもって構成するというわけですね。きわめて抽象的なんですけれども、適正でなくてはならないとか、あるいは組織、運営がそのようになされてなくちゃならぬという、こういうことを言っておられますが、ということになりますと、これは県教委並びに文部省の恣意とまではいかなくても、おめがねにかなったものでなくてはならないということになるわけですね。そのように理解してよろしいですか。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 補助をする教育委員会とその補助を受ける研究団体等が常に対立的な関係にあるというふうに前提すれば、おっしゃるようにおめがねにかなったものでなければいかぬということになろうかと思うのですが、私は、その教育委員会が助成をしようという先生の集まりというのはやはり教育委員会と同じように教育に関係する団体でございますから、そのうちでも特にこういうことをやってみたいというような熱心な団体に対して助成をするということであって、それが恣意的な選択によって、あそこはこういうことで気に食わぬから助成しないということであってはならないし、またそういうことではないというふうに理解をしておるわけでございます。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 わかりました。恣意的ではない。そうなりますと、私はもう一度お伺いをしたいと思うのですけれども、先般のこの「教員研修の充実について」という、これは有島委員の質問に対して局長の方から答弁がありました。その中に、第一項目目に「教員研修一般については、教員の自主的な意欲を重んじ、上意下達に陥らぬよう留意する。」というのが前提項目として入っております。その後に予算のそれぞれに適応するように1から8までありますけれども、これはこの予算の構成の中で大体それに文章を合わせていっているような感じがします。そのように理解をしますが、そうなりますと、「教員研修一般については、教員の自主的な意欲を重んじ、上意下達に陥らぬよう留意する。」という、教員の自主的な意欲を重んじて、上意下達に陥らぬような研修というのはどういう形態のものを指すのか、またどのようなことを意図されておるのか、その点をお聞かせいただきたいと思うのです。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 いまの、先般の有島先生に対する私の見解のところで上意下達に陥らないようにという表現でございますが、これはたしか上意下達的な形式主義に陥らないということであって、教育委員会あるいは国としていろいろ教育内容等についての基準の設定、教育方法の改善というようなことを伝達いたしますのは、形式的に言えば上意下達でございますけれども、私は、やはり学校の先生が指導要領に即して教育活動をしていただくためには、その内容や方法について十分理解していただくための各種の研修をすることは当然必要だと思いますし、そしてまたそれを多くの先生方は積極的に受け入れて研修していただいておるというふうに理解するわけでありますので、それを単なる上意下達的な形式主義でやってはいけないという意味であって、そういう内容の伝達的なものも相互の熱意と協力によって十分意欲的な研修となり得るし、またならなければいけない。そういう意味ではわれわれが排除する研修では決してないというふうに思っておるわけでございます。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 何だかんだ言ったけれどもちょっとわかりにくいわけです。いずれにしましても、ここに掲げられておるものにつきましては依然として研修的なものが中心になっておる。その研修も、教育委員会なりあるいは文部省が統括をするという一つの形態がそこには存在をするし、そしてその内容的なものは伝達講習ではないと言いますけれども、熱意あるいは創意性、いろいろなものがその中には介在をするといたしましても、きわめて意欲的にやるとは言いますけれども、やはり終局は伝達的なものが中心になって動いておるのがこの「教員研修の充実について」に示される内容としか私は受けとめることはできません。私は、少なくとも行政が行う研修というのは、教育の条件整備をどう遂げていくかということから行われなくてはならないと思うのです。これを抜きにしての研修はあり得ないのではないかと私は思うのです。  そこで、具体的にもうちょっと詰めて私はお聞きしたいと思うわけでありますけれども、まず一つの例を挙げましょう。いままであったもの、これは全国どこかにあったものを私が聞いてきた範囲で申し上げますが、いままで生徒指導連絡協議会というのがありました。これは生徒指導を中心にしてやるための連絡協議会です。これがどうなったかということですが、ある県では昭和四十六年まで生徒指導連絡協議会はどういう形式でやられたか、機構あるいは運営がどのようになっていたかといいますと、まず運営委員会というものが設置されました。その運営委員会は、県下各地域ごとの教員の互選による代表者と指導主事を含めて運営委員会を設置してやりました。そして、そのテーマの設定等についてはどうしたかといいますと、テーマ設定は、各地域における各学校の生活指導でいま一番問題になっておる部分、それにどのように取り組み、どのように解決していったのか、こういうことを中心テーマとして討論をして、大体四つなら四つくらいのテーマとして概略合うようなものを合わせまして設定するわけです。今度はそれに基づいて一定の期間、各学校でそういう方向での学校に即した、その地域に即した討論をしてまいります。それを今度は県下全部集まりまして、たとえばA県における生活指導、生徒指導はどうなくてはならないかということをテーマごとに分科会なり何なりを設置して討論をします。そこで方向性等を見出し、そして次年度なり次回に向けて全体会議を大体年に二回ないし三回くらい催しておるわけです。そういう期間設定をしながらそれに向けて全部が集約し、努力していく、こういう形態をとったわけであります。県教育委員会もこの協議会、研究会を認めていたわけです。  ところが残念なことに、四十七年になりましてがらり様相が変わってしまいました。県教委が一方的に生徒指導主事会議に名称を変更しました。そして、主事会議だから代理の出席は認めないし、すべて県教委が主催をし、それに基づいて県教委の方向で進める。学校のそういう担当者が出ていったのではだめなんです。まず主事が出ていかなければならぬという制約がある。そして、先ほど局長がおっしゃったように、いままでテーマ設定だとかいろいろなことできわめて多元的な討論をやっておったものが、そうでなくて、一方的にテーマを設定をして、それに向けて何人かが発表する。しかもそれは県教委が指定した者によってやられていく、こういうことに変わってしまったのです。こうなりますと、いまあなたがおっしゃった自主性を重んずる、この文章にあります自主的な意欲を重んじて、上意下達に陥らぬような研修ということになりますと、四十六年以前の形態をお選びになるのか、四十七年以降の形態を選ばれるのか、どちらでしょうか。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 生徒指導のための研修会ということになりますと、たとえば文部省で生徒指導の手引きというようなものをつくって、その内容について理解してもらうという伝達部分ももちろんございますけれども、個々の県において現在自分のところで何が一番問題か、その問題点をテーマに取り上げて関係者がいろいろ討論をしてそこで研究会を開くといりのは、私はやはり望ましい形だと思っております。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 そうしますと、率直に申し上げて、前段の形式をやはりとって、その地域あるいはその県全体のそういうものを十分認識した上で、特定の人の研究会ということでなくて、そのことが各教員全体に広がり、そして徹底されるという体制をやはりとるべきではないか。そういう全体の討議で盛り上がってきたものについては必ず報告されますし、伝達ということではなくて、その結果がいかにということでみずからが参画をしてそれに対応する回答が返ってくるわけでありますから、私はこのことがきわめて重要だろうと思うわけでありますけれども、大臣、どうでしょう。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 やはり、いま御主張になりました昭和四十六年までのあり方、研修がそういう形で行われて初めて本当の理解というものをみんなが得られるものだと私は考えます。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 それでもう一つ例を挙げますと、同じようにこの生徒指導連絡協議会と並んで学校で重んぜられるものの中に、中学校とか高等学校に進路指導研究協議会というのがございます。これも同じように主事会議にかえられたという県があります。いままで、この進路指導研究協議会の場合には、その衝に携わっておる現場の教師を中心にして集まりまして、研修会の中でいろいろ討論をし、一つは進路指導をしていく上での行政に対する要請等も活発にここでは出てまいりました。それから雇用主側にもこの進路指導に関しましてはいろいろな要請が出てまいります。特にまた定時制あたりにおきましてはこういうものがきわめて重要な研究団体であったわけであります。これが中心になりまして今度は雇用主の皆さんと連絡会を持ちまして、そこでいろいろな要請をしていくという手だてをとってきたわけであります。  ところが、この県の場合にはこれも四十九年に至りまして、いままで直接その衝に当たっていた方が各地区から選出をされ代表者になって、たとえば研究協議会の会長であった者を、四十九年からは校長でなければならぬと言い始めました。そして校長が直接なった。そしてその校長のいる学校でその衝に当たっておる人を事務局長という、これはもう強制的になりますね。その結果はどうなっていったかといいますと、結局県教委あるいは校長会の主催するような形式に陥っていった傾向があります。ですから今度はどうなるかといいますと、いままでは活発に自由に討論をして、進路指導をするとかいろいろしていく過程の中で問題がある面が、たとえば行政に対する要請とかいう問題に対しましてはほとんど言えなくなってしまったという結果がいまあるのだそうです。こういう場合を想定しましても、やはり先ほどの生徒指導連絡協議会というような問題とこれは一致するのではないかということを私は強く感じるわけですが、これについての御意見があればお聞かせいただきたいと思います。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 生徒指導連絡協議会あるいは進路指導連絡協議会というのは、文部省のそれぞれの担当課でそれに必要な補助金を用意いたしまして各県に補助をするわけでございますが、それぞれの県においてその生徒指導なり進路指導の連絡協議会、研修会をどういう形で持つかということは県にお任せをしておるわけでございます。したがいまして、いま先生がおっしゃいました特定の県について近年に至って従来のやり方と変わった、こういう御指摘でございますが、それぞれの県においてどういう理由でそれを変えたのか、従来のやり方にどういう弊害があったのか、そういうことがありまして恐らくそういうやり方を変えたのだろうと思いますけれども、一般的に申し上げますならば、私はやはり先ほど申しましたように、そういう研究会というものは、指導主事や関係の先生方を含めて十分その内容なり方法を論議してやっていただく方がより効果的だろう、こういうふうに考えます。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 先ほどから大臣あるいは局長にお答えいただきましたように、少なくともこういう研修会あるいは研究会というのは、研修会ということよりもむしろ現職の教師がそれぞれ集まって研究を遂げていく、その中でお互いに研さんし合う、こういうのが望ましい姿ではないだろうか、私はこう考えるわけです。お答えによりますと、私が考えておるそういう研究、研さんを遂げていくその対応の仕方の方がより効果的であるし、むしろ私が最初申し上げた教師の意欲をそこに助長することになるし、積極的に参加をするということになるし、みずからがそういう力を高めていくということになってくるのではないかと思うわけです。その点について、大臣、意見があればお聞かせいただきたいと思います。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 別に変わった意見があるわけではございません。初中局長が答えましたのと同じように、私も、進路指導連絡協議会というからにはやはり進路指導を担当しておられる方々が集まって、真剣に積極的な研究、研さんをなさっていくのが正しい姿だろうと思います。もしも中西委員が御指摘のような、校長が集まってというのは、校長の連絡会があるならそれはそれで別にやればいいことであって、進路指導主事の方々の研究、研さんの機会には進路指導主事の方が集まってやるのが私は一番好ましいあり方だと考えます。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 そこでもう一つ、教科の問題につきまして出してみたいと思うのです。  教科ごとの研究会が、先ほど局長から答弁いただきましたようにやはりそれぞれあるわけです。その際に、たとえばこれは私の地域であったことで、私自身がやってきたことですからなにですけれども、たとえば歴史だとか地理だとかの研究会があるとします。これは英語だって何だってよろしいのですが、そうすると、歴史の研究会にその教師たちが必ず一週間に一回、あるいは間隔を置いて二週間に一回、ですから月に直しますと二回ぐらい、私たちはできるだけ一週間に一回ということを提起したわけでありますけれども大体二回くらい、そのようにして午後なら午後、皆さん昼飯前に来てみんなで一緒に飯を食う。今度は六校なら六校の教師たちが、あるいは町村で言いますならば小学校の教師、一学年担当者がある曜日を決めて集まって、一カ月に一回なら一回、二カ月に一回なら一回という学年ごとの研究会をやるのです。  私がやりました歴史、あるいはその他のすべての教科をやりましたけれども、歴史の場合に一つの例をとりますと、集まりまして、そしてたとえば日本史をやる場合に、それと郷土の歴史とのかかわり、いろいろな問題、私たちの場合にはそういうことは全部一切隠されて、全然つくられた歴史を私たちは習ってきたわけでありますね。そういうことであってはならないというのがその教師たちであったわけです。ですからその人たちはみんな郷土史から全部お互いに研究しながら、お互いに週案あるいは教案、そういうものを全部できるだけ出し合いながら、それは強制力はありませんけれども、研究課題として、特に新しい新人の教師なんかの場合にはその地域の歴史なんというのは全然知らない人が多いわけですから、そういう例等を引き合いに出しながらずっとやってまいりました。それができたのは、私たち福岡県の高等学校では一週間に一度研修日というのを設置をしておったわけです。ですから一日だけ自由にその研修ができるという体制をつくっておったわけです。それは学校の行事だとか何とかに拘束されずに。  なぜそのようなことを私たちが企画をしたかといいますと、結局、社会科の教師だって、あらゆる新聞に目を通し、できるだけ、可能な限りそういうものを多く広くということにならないというのですね、普通の条件の中では。だから、解放された形の中でそういうものを何とかしたいということが非常に強くみんなの中にあったからなんです。ですからぜひそういうことをやろうということでもってやり始めました。その結果、ずっとうまくいきました。私たちが地域でほめられたのはこれくらいであったわけですけれども、まあ、なかなか理解されずにやってきたんです。  ところがこれが、研修日の日に魚をつりに行ったという教師が何人かおるということを理由にして、突然これを廃止すべきだということになったわけです。そして学校管理規則を全部改変いたしまして、一日必ずその学校にいなければならないということにしてしまったわけなんです。そしてそういう研究なり何なりに行く場合には一々校長の承認をすべて得なくてはできない。ですから校長の恣意によって、これはだめだということになれば全部できないわけです。同じ内容であっても。いいな、ぜひやってほしいという校長があればそれはできる可能性はありますけれども、しかし、学校に必ずおらなくちゃならぬということが前提になっておるわけですね。研修をするということが前提でなしに、むしろ逆に拘束をするということが前提になっておるという条件が出てきたわけです。  このことはもうここで論議する時間がありませんが、おわかりになるだろうと思いますけれども、教特法とのかかわりあたりでの問題でいまやそういうことができなくなってしまったわけであります。これはもう全教科にわたってやっておったんです。そういう自主的な教科研究、研修、そして場合によっては、打ち合わせをして、今度は授業をやるわけですから、一人の教師のその授業に自由にみんなが参加をしてやれるという体制になっておったわけです。しかし、残念なことにそれが先ほど申し上げたような理由によってつぶされてしまいました。六千人もおる教師の中に一人か二人、そういう授業がないということによって魚つりをするということが皆無であればよかったのですけれども、それがあったということで。つぶす理由は何かと言ったところがそれを挙げられたのです。それ以外にはないんです。ですから、そういうことを考え合わせてまいりますと、この教科研究というのは、いま県教委に登録をした教科研究でなくてはならないんです。あるいはそれは研修センターでの教科研究は許されて、自主的にやるそういう研究というものは許されないんですね。この点、文部省の見解はどうなんでしょう。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 いまお話のございました、中西委員がやられて大変喜ばれたその研修の具体のことについては、私は意見を差し控えさしていただきたいと思います。しかし、一般論といたしましては、そういう現場の先生方が自主的に純粋にそのような研修の場を持たれることは好ましいことであるし、むしろ、教師の方々の研修意欲が非常に高まっていることでございますから、恐らくこれからだんだん全国的にもふえていくのではないかと期待をいたすものでございます。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 ですから私が言いたいのは、そのように学校で全体的な討議の中で、その教師は一名いないわけですからね、だからたとえば生徒指導ができないとかなんとかと言う人が出てくるでしょう。これを設置する場合には、最初のうちは大変そういう問題が出たわけです。しかし、やってみれば、いままで学校の中にあったいろいろな繁雑な問題まで全部整理をし、そして新しいそういう研修を遂げていく、研究を遂げていくという体制づくりのためには、生徒指導はどうするのか、あるいは教科研究はどうするのか、あるいはクラブ活動はどうするのかというぐあいにいろいろな問題を全体的に再検討しまして、切り落とすべきはもう切り落としていって、全部つくりかえなくちゃならぬわけですね。そういう中でつくり上げていって、大変な効果があったし、それが先般から本委員会で問題になっている教員の研修ではないか、またそういうことがいま一番重要ではないかということを考えておるわけなんです。  ですからそういう意味で私はいま大臣にお聞きいたしたわけでありますけれども、そういう点で、研修のあり方というのはまず本人が意欲を持たなくちゃならぬということ、それで冒頭に確認をいたしたのもそこにあるわけでありますけれども、みずからが積極的に、意欲的に取り組み、そして今度はむしろ他の多くの人を含めて積極的にそれを拡大するというくらいの意欲がなければ、いわゆる学校における教師の集団的なそういうものがなければ学校教育の効果というものはあり得ないんではないか、こう考えるのです。ということは、先ほどから指摘をしてまいりましたように、いかに多くの予算をここに五十四年度以降、この前からの皆さんの要請によって組みましてもその中身によるんだということを私は指摘したかったからであります。そういうことで、研修問題についてはぜひそういう点を十分御認識いただいて今後のこの助成措置なり何なりを遂げていただきたいと思うわけであります。その点、どうでしょうか。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 私は、非常に不十分なものではありましたけれども一応の資料を文部省から中西委員のお手元に差し出したわけでございます。各種研修の補助の予算等もごらんのとおりでございますけれども、やはり教員の資質の向上の全国民的な要望が強くもなってき、教師自身の研修、研さん意欲もこれだけ高まってきている、私は絶好の機会であろうと思いますから、各種各様の研修機会というものをもっとふやしてまいらなければならない、基本的にこう考えるわけでございまして、五十三年度に予算案として国会で御承認をいただきました程度で満足はしていてはならない、なお一層の努力をこれから重ねてまいらなければならないと思うものでございまして、その研修のあり方というのは、私はやはり各種各様のものがあってしかるべきだと思います。教育委員会の考え方を伝達する研修もこれは否定はするべきではない、そういう研修もまたあってしかるべきだ。そしてまた、中西委員が御指摘になりましたような、教育現場における教師の方々の自主的な意欲のかたまりから出てまいりますそのような研修、多彩な研修というものを私どもももっと研究をし、これの充実に努めてまいる所存でございます。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 この研修とのかかわりでそのほかここに項目としてずっと挙げられております問題を見ますと、たとえば新規採用の研修等につきましても、時期的なものだとかあるいはこの研修の内容等につきましても、先ほど申し上げるように、私はやはり新規採用のものについてもそれぞれ学校の中でそういう体制ができることが一番望ましいことであるということを考えるわけですね。そしてより多くの教師の意見を十分入れながらやっていくということにならなければ。ただ服務関係だとかそういうものが先行しながらやる、こう言うと今度は恐らく、授業研修も十日間も入れました、こう言うでしょうけれども、その授業研修をやる場合の先輩は、ではだれが決めておるかということになりますと、さっき申し上げるように、やはり一方的に県教委から任命をされ、そしてやられるものというふうに現在では恐らく多くの県でなっておるのではないか、こう思います。ですから、私は県教委がそういうふうにすることがいけないということでなくて、その点は昨年初中局長が確認をいたしましたように、それぞれ十分な話し合いを遂げられて、より成果の上がるものにどう持っていくかということを中心に据えないとこれは成功するものでないし、成果は期待できない、こう考える次第です。ですから講師の選定にしましても、いま何が一番要請されているかということをやはり中心に据えた論議の過程の中からそういうものがとられるべきではないだろうか、こう考えるわけです。そういう意味で、この新規採用についても、あるいはその後に出てまいります教職経験者の問題につきましてもやはり同じことが言えるのではないかと思いますが、その点についての見解をお聞きしたい。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 新規採用教員の研修というのは、何といいましても、初めて教員として教壇に立たれる先生について、その教員としてあるいは公務員としての心構えなり、あるいは学校時代に十分でなかった実地の勉強なりをしてもらう機会でございますから、そのあり方等については、やはりその主催者である県の教育委員会が責任を持って十分な企画を立てなければいけない。その企画を立てるプロセスにおいていろいろ関係者に意見を聞いたりして、本当に新規採用教員として充実した内容になるように努力をするということは、教育委員会として当然すべき責務であろう、こういうふうに考えるわけであります。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 そこでお願いと確認になるわけでありますけれども、少なくともそのように十分効果の上がるような体制をとってやるということになりますと、この研修そのものは、本来、先ほどから何回となく申していますけれども、意欲、そういうものとあわせて自立性、自発性がなくては成功しない、強制参加だけで押しつけたのでは。この予算から見ますとそうなる傾向が非常に強い。それからさらに、官製研修とあえて言わせてもらいますけれども、行政がやる研修と自主研修の取り扱いについて、最初からこれがいい、これが悪いという差別をしてはならないし、またこの研修歴によって本人がいろいろ人事で、給与で、あるいは身分で差別されてはならないと私は考えるわけです。この点、どうでしょう。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 もう繰り返して申しますように、教育委員会の計画する研修であるから強制的な研修であるというふうに私は考えないのでありまして、その計画の仕方、内容等について十分検討し、吟味をしますならば、参加していただく先生方もこれに積極的な意欲を持って参加していただけるというふうに考えるわけでありますので、そういう方向で今後とも教育委員会を指導してまいりたいと思うわけでございます。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 先ほどから答弁いただいたことといまの答弁では、また何かひっくり返ったみたいな感じがするんですけれどもね。少なくとも、最初からずっと確認をしてまいりました事柄については否定をするつもりはないでしょう。否定はなさらないですね。その点、どうでしょう。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 前にも申しましたように、その研修自体について、それぞれの先生方が自発的、創造的な態度をもって臨んでいただくということ、これを決して否定するものではございません。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 そして加えて、先ほどから申し上げるように、当局のあるいは行政の主催する研修と自主研修の取り扱いで差別をせずに、当局のそういうものを受けたからといって給与だとか人事だとか身分に一切それを関係させないということはどうなんですか。その点はどうですか。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 研修を受けたからというを目して給与とか人事とか、そういうものに反映させるということはすべきじゃない。ただ、広い意味における本人の勤務成績の評価というのがいろいろな面で反映いたしますから、その一環として考える場合はあるのかもしれませんけれども、具体的にこの研修を受けなければ身分上どうだというようなことはあってならないことだと思います。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 もう一つ突っ込んで聞きますが、いわゆる助成団体に入っているから、あるいは入らないからということによって差別をするということはないですね。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 そういうことはないと思います。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 私がなぜそのことをわざわざ詰めるかと申しますと、ある県におきましては、たとえば高等学校あるいは小学校、中学校で、教育研究会に所属しておることでいろいろそういう問題が出てきておるからであります。この点はきょうは時間がありませんから十分御認識いただけるような論議にはなりませんでしたけれども、この点はこれからまた時間のあるときに十分時間をとらせていただいて明らかにしながら問題にしていきたいと思っています。いずれにいたしましても、研修というものはあくまでも自主性を重んずるということを前提にしながらやっていくことが大変重要です。  そこで、文部省からの講師の派遣をやりたかったのですけれども、先ほどもちょっと触れましたように、ここに出ておる講師の派遣状況、これだけでは私は資料としてつかむことができませんでした。ですから、私が要請した内容のものを全部出していただいて、それによってまた文部省からの各県段階における、たとえば県教委が主催するものあるいは地教委が主催するもの、今度は助成団体が主催するもの、その他今度はPTA連合会だとか、その地域の父母の会だとか、あるいは教育正常化何々会あるいは協議会、いろいろ名称はあるようですが、そういうものに派遣をされたもの等々たくさんあると思うのです。ですから、それはもう資料として出し得ぬぐらいたくさんあるということを言われると思います。しかしそれが必要なんです。ですから、それは資料を出していただいた後にいろいろ論議し、そしてまた固めていきたいと思います。  そこで、最後になりますが、四月二十日付の毎日新聞に「高校に〃学力別クラス〃「編成してもよい」と文部省」こう書いてありますね。落ちこぼれを救うために、必修単位削減や振りかえ、そういうことで五十七年度からの新しい学習指導要領改定に向けて、学力別のクラス編制を認めるような新聞の書きようですけれども、これについて資料があるかと言ったら、ないそうでありますから一々指摘をすることができませんが、これは本当ですか。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 現在高等学校の学習指導要領の改定作業中でございまして、その総則の部分等を中心にしまして、改定の基本的な考え方についていろいろな方から御意見を承っておる段階でございます。そこで、その御意見を承るたたき台として、いま御指摘のような事柄も含めて検討しておる、こういう段階でございます。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 この場所で、大変落ち込んでおる学校の場合に、小学校の算数あるいは読み書きから始めて、二十人学級をつくってやっているという例についても私は申し上げました。問題は、だからこういう学力別クラス編制がよろしいと言っているわけではないのですね、私たちの言っている趣旨は。その前提になる、たとえば学区を拡大することによって、いままで相当幅の広い、層の厚い生徒が進学をしておった学校でも、六校で選別をされる場合と二十校で選別される場合には、選別、選別で最後の学校に来たときには大変層の薄い、学級の運営すらも非常に困難な状況だって出てくるわけですね。そういう学区制の問題等を含めて、全般的な問題からこれが派生しておるということを私たち指摘をしたつもりなんですね。そういう内容であって、私はこういう能力別あるいは学力別編制がより効果が上がるとは期待できないわけなんです。ですからこの点は、もしそういう意見なりがまとまる段階があれば、決定する前に中間の報告なりをしていただけますか。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 昨年の小・中学校の指導要領につきましても、六月の初めに中間発表いたしましていろいろ御意見を聞いた上で七月の末に告示をいたしておりますが、今回も案がまとまりましたならば中間発表をいたす予定にいたしておりますので、その段階で各方面の御意見を伺いたいと思っております。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 中間発表する際にはぜひ文教委員ぐらいにはお配りいただいて、何かの形式で論議なりができる場があれば私たちは論議をしてみたいと思いますので、そのように措置をしていただきたいと思います。よろしいですか。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 案をお配りすることにつきましては、そのようにいたしたいと思います。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 それともう一つ、これは昨日私が他の委員会で質問をした際に出てきた問題で、ぜひ確認をしておきたいと思いましたので一点だけ、もう時間がありませんから確認をしたいと思いますが、一昨日、四月二十六日に、この予算に出ております全国小・中学校、そして高等学校に向けての定数等についての悉皆調査をするということで発送したそうですか、この点はそうですか。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 発送したそうでございます。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 そうなりますと、その場合に、先般から私が指摘をしておりました同和加配の問題につきまして、いままでの同和加配の基準そのものは十分わかっておりますけれども、総理府の調査統計が五十年の分しかないわけなんですね。しかし、五十一年、五十二年、五十三年にわたるそれから以降の調査結果で大変多くの同和地区が明らかになっています。しかしそれは調査の結果の中には含まれていないわけですが、これから後出てきておる分が大変多いし、問題なんです。そこで、この文部省の調査結果、今度資料として対象になるものは五十年のやつになると私は思量するわけですけれども、そうでなくて、その後の分についていま大変問題になっているだけに、市町村からの申請なり何なりがあればこれを認めていくとお考えなのか、これに限定をしようとするのか、この点について。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 昨日担当の企画官の方から御答弁申し上げたようでありますが、五十年の総理府の調査を基礎とするか、その後の調べてわかった部分も考慮に入れるかという点も含めましてちょっと検討させていただきたい、こういうことでございますので、いずれまた方針が決まりましたら御報告をさせていただきたいと思います。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 高等学校の場合に調査の対象にはしておらないようでありまして、この分について先般から大臣にも、そして局長にもいろいろ質問をし、申し上げてきたところでありますけれども、この点、どうでしょう、これから後の取り扱いと見通しは。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 高等学校の分の調査につきましては、関連する学区の問題等の御要望もあるようでございますので見通しが立たなくて、大変恐縮でございますがもう少し検討させていただきたいと思います。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 時間が参りましたので終わりますけれども、いまの点につきましてはぜひ具体的に検討していただいて、そして内容的にもいろいろあればまた意見を出させていただく機会なりを設けさせていただいてやりたいと思います。その点、大臣、最後に。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 五十年の総理府調査しか公式な調査結果がないものでございますから、それに基づいた調査をやるわけでございますけれども、確かにおっしゃいますように五十一年、五十二年、個所もふえてきておりますので、当然それを考慮に入れる方向で検討させていただくことにいたします。

中西績介日本社会党

○中西(績)委員 以上です。

菅波茂自由民主党

○菅波委員長 鍛治清君。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 本日は、来年度から義務化になります養護学校に関連いたしまして、時間いっぱい、いろいろとお尋ねをいたしたいと思います。厚生省の方からもおいでいただいておると思いますが、質問に従って御答弁をいただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。  最初に学校の建設計画。これは義務化を前に養護学校の整備七年計画というものをお立てになって、五十三年度まで計画に従って養護学校を建ててきていらっしゃるようですが、現在その進行状況、それから五十三年度にどういう対応をなさるのか、これをお聞かせ願いたいと思います。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 養護学校教育は五十四年四月から義務制が施行されることになっておりますが、その対象となりますすべての精神薄弱者、肢体不自由者及び病弱者を就学させるために、四十七年から五十三年までに二百四十三校の養護学校を施設する計画でございます。四十七年度から五十二年五月までに計画の二百三校に対しまして百八十九校が設置されました。この計画ではなお五十三年度末までに五十四校の設置で足りるということに算術的にはなりますけれども、養護学校の義務化を目前に控えまして、各県において既設校の学校規模、収容定員の充足率、適正配置の実態等を考慮いたして検討いたしました結果、既存の施設等の整備も含めまして、五十三年度当初に六十校の開校が予定されているところでございます。五十四年度の義務化までに百校余りの整備を図ることといたしております。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 そこで、昨年、五十二年十月二十五日の参議院の文教委員会におきまして初中局長から、この計画について、いま大臣も若干お触れになったようですが、各県において進めておる実情と若干合わない面があるようなのでこれを調査をして見直しをやってみたいというようなことを答弁されているようでありますが、この件についてどの程度まではっきりと掌握をなさって対応しておられるのか、お尋ねをいたしたいと思います。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 昨年お答えしましたように、当初の計画でございますと、五十四年度の当初までに五百四校の養護学校が設置されれば全員就学できる、こういうことでございましたけれども、この際の一校の標準規模というものは、収容児童・生徒数を百五十四名とたしか押さえたはずでございます。その後、新設学校の状況等を見ますと、定数いっぱいまで子供が集まらない。そして学校の配置等についても、もっと近いところにできないかというような一般の要望もあったり、いろいろそういうことがございますので、もう少し規模を小さくして学校の数をふやす必要があるという一般的な見解に立ちまして、そこで各県の計画をとりましたところ、五十四年度当初までに最終的には六百六十八校という数字が出たわけでございます。したがいまして、当初の計画から比べますと百五十五校ほど多くなっておるわけでございますが、ただ、百五十五校と申しましても、全部新設ではなくて、そのうちの約五十校ほどは、現在児童福祉施設内にあります施設であるとかあるいは分校といったような形でありますものを補充いたしまして、それを独立した学校にするということでございますので、計画的な新設校はどうかと言われれば、当初計画よりももう百校ほど増設する、こういうことになるわけでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 そこで、五十三年度の予算の中でこういう計画に基づく新設校というのは、予定どおりつくるとすれば四十校、そしてさらに昨年までの積み残しのものを入れますと相当のあれになるわけです。その分を含めて養護学校を建てる予算というものは十分つけられておると思いますが、その予算は、五十三年度は平米数でやられておるようですから平米数、並びにそれは新設の学校にしますとどういう校数に引き当てになるのか、細かい点をちょっとお尋ねいたしたいと思います。     〔委員長退席、木島委員長代理着席〕

三角哲生文部省管理局長

○三角政府委員 養護学校の新設整備につきましては、四十七年度を初年度といたします計画を策定いたしまして進めてきたところでございますが、この計画によりますと、五十三年度までに百六万三千平方メートルを整備するということにいたしておるわけでございます。二百四十三校相当でございます。四十七年度の初年度から五十二年度までの予算におきましてすでに七十六万二千平方メートルを措置いたした次第でございますが、さらに計画の最終年次でございます本年度におきましては、各都道府県の五十三年度におきます建築計画を調べまして、これにほぼ見合う二十八万六千平方メートルを計上いたしてあるところでございます。この二十八万六千平方メートルの措置によりまして、四十七年度からの七年間について見ますと、ほぼ計画に見合います数字でございます百四万八千平方メートルの面積について措置をいたしたということになる次第でございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 そこで、二百四十三校に見合う百四万何がしの平米数は完了するということになっておるわけですが、先ほどから初中局長の御答弁をいただきました中で、建てる学校が小規模化したために約百校を新設、約五十校は施設内の整備、それから分校などを整備してやる費用に充てる、こういう御答弁があったわけです。非常に細かい話になりますが、私が大変心配いたしますのは、確かに学校建設の平米数の総枠は五十三年度いっぱいの予算で完了するという形になりましても、実際の対応は違ってくるのではないか。たとえば、文部省では、さっきも出ましたように小・中学校合わせて二十クラス、それから重度の重複の学級二クラスですか、小・中一クラスずつ、そして百五十四名というのが実情に合わなかったという結果になっているわけですが、大きな規模での学校建設をお考えになっていらっしゃる。  ここでちょっと私も調べてみたのですが、私は福岡出身でございますから福岡の場合を調べてみますと、大体当初の七年計画の中で七校建てるという方向であったようです。ところがこれが、実績を見てまいりますと、先ほどから御答弁の中にもありましたように、実情ではそういうわけにいかないということで十一校にふえてきているようです。しかも五十三年度、ことしの予算の中で五校つくるということで、最終年次に大変集中してきているわけです。これはやむを得ないといたしましても、そうしますと、七校が約十一校にふえるということは、これは当然収容の人員においてはいわば変わりはないと思います。当初の計画による人員ですね、子供さんを収容する方は。これは十一校になっても七校分と同じお子さん方を収容できるということになるわけと思いますが、ところが実際に今度建物を建てますときには、七校が十一校にふえたということになりますと約一・六倍ぐらい学校数がふえているということになりまして、じゃ百五十四名二十クラスの学校を建てましたときの予算、これが建て上がる予算、それを約三分の二とか、埼玉県あたりで調べますと六十三名の定員で養護学校を開設する準備をしているというようなところもありますから、いわば百五十四名に対して半分とか三分の二とかの定員数でもって学校をつくるというところが至るところにやっぱり出てきているという現実ですね。     〔木島委員長代理退席、委員長着席〕  そうしますと、建てる方の費用というもの、建設費というものは、いわゆる対応するすべての計画をつくったとしましても、収容できても、建物の方の建てる金額は上がってくるという事実が私あると思うのですね。たとえば百五十四名二十クラスのを一校建てた場合に校長室は一つでいいものが、これを二つに分けるというようなかっこうになりますと、小規模校化しますと、校長室は当然二つ要るんだという形になります。若干それはスペースを狭くとったとしてみても。これは一つの例でありますが、小規模校化すればしたなりに、それなりにどうしても必要な充足しなければならない教室や、いろいろな校長室その他のものについては、これは基準面積でちゃんと認められているわけですから、必要な経費として出てまいります。そうしますとこれは、今年度五十三年度の予算というものは欠陥が出てくるんではないか。いわゆる対応が十分できるという予算にはなっていない。先ほどの答弁を聞きましても、七年計画で建て上げる平米数は今年度の予算を使い切れば大体対応できる、こうおっしゃっていますが、これは平米数で言っています。けれども、実際にそういう小規模校化しますと、いわゆる文部省で決めているその平米数がふえてくるはずなんですね。ということは、現実に予算がそれだけ少ないと私は判断せざるを得ないと思うのですが、その点、いかがでしょう。

三角哲生文部省管理局長

○三角政府委員 これまでも四十七年度以降、文部省といたしましては各都道府県が現実に実施いたしましたのを吸収できるような状況で予算案を措置してまいっております。五十三年度の状況につきましては、まだ年度当初でございますので最終確定的なことは申し上げかねるのでございますが、先ほど御説明申し上げましたように、今年度の予算の計上の過程におきましても各県の計画につきまして県からの報告を求めまして、それをもとに積算をしてある次第でございます。  それからなお、養護学校の建設につきましては、これを単年度に全部の校舎を一挙動でつくり上げるということはなかなか現実のプランとしてもむずかしいようでございまして、いわゆる前向き整備を含めまして、それからある程度学年の進行に応じまして整備を進めていくというような状況もございますので、私ども現在の見通しでは、五十三年度におきます各都道府県におきます新設養護学校の建設計画については、これはかなり十分に対応してまいることができるであろうというふうにいまのところ見込んでおる次第でございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 であろうというのは困るのであって、足りなければ足りないでこれは補正を組んでなり、ちゃんと対応するという姿勢を明確にしなければいかぬと思いますが、その点、いかがでございましょう。

三角哲生文部省管理局長

○三角政府委員 文教施設整備費予算全体の枠内で最大限の対応をしてまいりたいと思っておりますので、まあ、であろうというのは、今年度いっぱいの話でございますのでそういう表現を用いましたのでございますが、私どもとしては最大限の努力をするつもりでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 五十三年度の新設校、七年計画に基づく最後の対応の予算の金額は幾らになりますか。

三角哲生文部省管理局長

○三角政府委員 五十三年度の金額は全体で百九十六億七百万円となっておりまして、五十二年度の百十億円に比べましてかなりの増加、七八・二%ほど増額をしておる次第でございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 これは私は素人ですからこういう計算というのはよくわからないのですけれども、仮に百五十四名、二十クラス入れるという立場での校舎建設に対する費用を、もし約三分の二、ですから約百名ですかの児童を収容する、ないしはその半分の児童を収容する場合に、どれぐらい費用というものがふえるんだろうかということで、これはごく基準面積の関係だけで私がざっとはじいてみました。これがいわば最低であろうと思うのです。それはいろいろな対応がありますからそれ以上恐らく要ると思いますけれども、いわゆる超過負担とかいうようなものは除きまして、基準面積によってやってみますと、たとえば文部省で一応指示されている二十クラス、百五十四名の三分の二の規模の学校に建てかえた、小規模校にかえたという場合に、現実に大規模校でやるときの予算との対応を見てみますと、大体差額が十三億一千万ぐらい出てくるんじゃないか。これは最低のような気がします。これは私がはじいたんですからひょっとしたら違いがあるかもわかりません。それから二分の一の学校に、いわゆる百五十四名の学校を半分に、三校にふやすというような形で対応して建てた場合に、ざっと概算してみますと十七億六千万円ぐらい、いわゆる差額が出てくる。ということは、約百九十六億の予算の中で恐らくは、これは基準額ではじいた最低でございますから、二十億程度は出てくるんじゃないかというような気がいたしております。そうしますと約一割というもの、本年度五十三年度予算の一割というものは、小規模校になってきた、そして当初の計画よりも百五十五校ふえてきたということによって、予算の増というものを見込まないと対応ができない、こういう形に私はなると思うのですが、そこらあたり、こういう膨大な金額を果たして、できます。対応できると思いますくらいなあいまいなことで済ましていいものかどうか。はっきりそういうものがあっても、ちゃんとしたものをやらないのかどうか、その点ももう一度お尋ねをしたいと思います。

三角哲生文部省管理局長

○三角政府委員 先ほども御説明申し上げましたように、これまでも都道府県の計画に、若干規模におきましてはいろいろなことがあるわけでございますが、対応してまいりました次第でございまして、最終年度はこれまでよりも事業について各都道府県の計画が大きくなっておりますし、また大きくしていただかなければならないわけでございますが、これにつきましては、私ども昨年の末に都道府県からの計画につきまして調査をいたしまして、建築面積として約三十万平米余りの建築計画の合計を各都道府県がお持ちになっているという、そういう計画について確認をいたしておるわけでございまして、これにつきましては、私ども今年度の予算の中で賄っていくことができるというふうに考えておる次第でございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 私、初中局長の御答弁を読みましたときに、はてなと思ったのです。大体小規模校化してくるということは目に見えていた。それを七年計画の中の最終年次の前の年になってあわてて調査をしてくるということも大変問題ではないかと、こう私は思います。いわばこれは完全に七年計画の見直しですね。文部省の当初の計画が誤っておったということの見直しです。ところが、恐らく予算というものは、来年度予算についてはぼちぼちもう五、六月ごろから文部省でも一番出先の方ではおやりになるのじゃないですか。そして積み上げてきて、昨年の十二月の時点で、いま管理局長言われましたが、その平米がふえてきたのが把握ができた。それからの時点で予算というものにそれに対応するものを組み込むということは、これはもう五十三年度予算の中では事実上不可能ですね。現実に十二月末といえば通常国会がもう召集されているわけです。そして予算書も一月に入って早く出さなければいかぬ、こういうときで、もう予算自体を変えるということにはいかぬ時期に来ていると思うのです。それで、そういう調査が遅く、事実上見直しになって、そしてそういうふえてきた分について間違いなく組んでいますという答弁が明確に出ないということは、大変問題があるんじゃないかというふうに私は思っています。そういう点について再度、どういう対応をなさるのか。もうはっきり、補正でやるならやるんだというふうに答弁なさればそれで結構ですが、当初予算の中にそれは入っているのですか。

三角哲生文部省管理局長

○三角政府委員 ちょっと先ほどの答弁にさらに若干補足して申し上げますと、調査は毎年、五月現在と夏と、都道府県に対しまして調査をいたします。ですから、国のプランと県の現実の施策とがずれが生じないようにということは相当細かくやっておるわけでございます。それで、先ほど、県の計画約三十万平米というものを昨年末現在でとらえましたと御説明申し上げましたが、これに対しますいわゆる法律に基づきます補助対象限度面積が約二十六万平米になるのでございます。したがいまして、今年当初予算で計上した枠内で賄えるだろうというふうに見込んでおるので、現在のところ、補正予算を組まなければならないというような考えといいますか、そういう見方は出てまいらないであろうというふうに思っておるわけでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 いずれにしても、これはもう七年計画を見直しをせざるを得なかったという事実はお認めですね。

三角哲生文部省管理局長

○三角政府委員 七年計画に基づきまして予算の措置をしてまいりまして、そして、先ほど来御説明申し上げておりますように、県の計画にそれぞれ毎年対応してまいったわけでございます。もっとも、いわゆる石油ショック以降、たとえば四十九年度、五十年度、五十一年度あたりにつきましては、各都道府県の建設のペースが当初の計画よりダウンしたという、そういう経過はございますが、その後都道府県の方もこの七年計画の達成のためにいろいろ努力をしていただきまして、五十二年度はかなり計画に近い事業を、むしろ計画を上回る事業をしていただきまして、五十三年度で最後の仕上げをしようと、そういうペースになっているわけでございまして、これをはなから見直すというふうなことではなかったであろうというふうに思っておるのでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 基準で文部省から最初に示した養護学校の大きさというもの、これが大きく変わっておったということは、何といってもやはり文部省が現実に義務化に対する、子供さん方が通うについて細心の注意を払ってなかったという結果がみごとにこういう形に出ておるのじゃないか。こういう形が予算編成の中でも出てくる。また学校をつくる中にも出てくるということになりますと、本当に五十四年になってからりっぱに義務化というものが、建物の点でも、またあと就学指導委員会の関係等もありますが、そういったものの対応というものができるのだろうかというような気がしてならないわけですが、そのあたり、ひとつ大臣、どういうお考えでございましょうか。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 確かに御指摘のように、現実問題として見直しがあったわけでございます。これはやはり当初計画をいたしました一校の子供さんたちの定数が大き過ぎた。そのとおりにやりますと、これはこれでまた地域的に大変な遠隔地に子供さんを通わさなければならないということになるわけでございますから、私は、校数をふやして地域的にできるだけ余り遠くへ通わさないで済むような、こういう見直しはやってよかったと思うわけでございます。そこで、初中局は校数で言うものでございますから数がふえたということになりますが、学校の施設建設をいたします管理局の方は面積でとらえて予算計上をいたしておりますので、五十三年度で計上をいたしました予算で当初の七年計画を、その面積数、校数ともこれをもう完遂をいたします。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 問題は、そういうお子さんに対応してやるわけですが、行政の面で、よく言いますように、お金で押さえ、制度で押さえ、建物で押さえてきますから、どうしても心というものが入ってこないという向きがある。だけれども、こういう大規模校を小規模校にせざるを得ないような対応を見ますと、確かに変わってよかったという大臣の御答弁、これはそういう意味では計画が間違っておったということを事実上認められたような御発言だと思いますが、文部省の当事者の方はそれを早く持つべきではないか。そういう姿勢がないから、教育がやっぱり大きく乱れてくる原因の一つにもなるんじゃないか、私はこういうことを指摘をいたしたいわけです。そういう意味で、ひとつ腹をくくって、この問題については万遺漏のないように措置をお願いしたいと思うのです。  次に、時間がありませんので進んでまいりますが、養護学校の中で重度重複障害児の占める割合が最近多くなってきたということが言われているわけですが、これは文部省の方で、どのような率になって推移してきているか、把握していらっしゃることがあればお聞かせを願いたいと思います。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 割合はちょっといまわかりませんけれども、養護学校の学級編制は、普通学級が一学級八人、それから重度重複が五人になっておりますが、その五人編制の学級が千八百学級あるということでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 これは、やはり先ほどから出ております。一応の基準として文部省が提示されました百五十四名、二十クラス、この中で小学校十三クラスですか、中学校七クラス、この中で一クラスずつ重度重複児の学級をつくるということで示されているようですけれども、こういう形で対応ができるのですか。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 これは現実の問題として、どの程度重度重複のお子さんがあり、またそれを重度重複という形で別の学級を編制しなければならないかというのは、なかなか事前に正確な数字はつかみにくいと私は思います。ただ、いまおっしゃるように、そういう障害の重いお子さんに対する対応というのは十分しなければいけないという意味ではいまの小・中各一学級という標準が現実的かどうかというのは正確に申せないわけでございますが、私どもとしましては、明年の実績というものを見て、また必要があればさらに重度重複学級を拡充してまいるという対応をしてこれに対応してまいりたいと思うわけでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 これも先ほどの十二月末に調査をなさった中に含めてやっていらっしゃるのではないでしょうかね。これから対応してまいりますというのじゃなくて、現実に私の調べた福岡、埼玉でも、もう重度の方の入る学級は養護学校の中で三クラスと、こうなってきているのですね。半分のところも二クラスと、こうなっている。だからそれが二つできれば四クラスですから、すでに文部省が提示されているそういう基準の倍近いものに変わってきている。それから、これは特に特別かもしれませんけれども、埼玉県の例でちょっと見てみると、六十三名の定員の中で重度の重複学級を五クラスとってあるわけですね。これはもうほとんど満杯近い。これは状況からいきますと、あちこちでいろいろ資料を見てみましてもふえてきているということが言われておるわけで、それの対応だって、これはまた細かいことになりますが、重複学級というのは、いわゆる基準面積を加算していく場合に、これは養護学校の中の普通の学級よりも基準面積というのが広いのですよ。そういうプラス要素という加算がしてあるわけでしょう。ここらあたりも見てくると、私はどうも文部省、五十四年から義務化で、七年前からこういう計画をお立てになっておるのに、土壇場の間際に来て大変これは見苦しいではないか、何をやっていらっしゃるんだろうと非常に心配をしているわけですが、先ほどから大臣、局長と答弁なさっておりますから、再度重ねてのあれは求めませんけれども、ひとつ厳重に腹をくくってこの義務化に対しては対応していただきたい、これは強く御要望を申し上げておきます。  それから、就学指導委員会の件で若干お伺いしたいと思いますが、これの設置状況というもの、まだできていないところも若干あるようですが、現況をちょっとお知らせを願いたいと思います。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 一番新しい調査は昨年の四月一日現在でございまして、昨年のその現在では、都道府県は九三・六%、市町村は六七・四%となっておるわけでございます。今年年度当初に、残りの都道府県、市町村に全部設置されますように予算の措置をしておるわけでございますが、現在のところ、まだ報告は全部まとまっていないという状況でございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 就学指導委員会というのは大変な委員会でございますし、各都道府県では悉皆調査というものをなるべくやろうということでやって、いろいろ対応を考えてずっとやっておられるようです。それなりに苦労しておられるようですけれども、就学指導委員会というものの占める比重というのは、これは大切な分野だ。しかも、東京都の例を見てみましても相当いろいろもめる要素がある。その中で重要な機能を果たすようなことになると思うのですが、これも先ほど申し上げたように、五十二年度の終わりにおいて調べてみてもずいぶんとまだできていないところがある。そうすると、恐らく五十三年度の中ででき上がっていくだろう、それで本当に就学指導委員会としての機能を果たすことができるのでしょうか。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 これは四十九年からだったかと思いますが、年次計画を立てて、五十三年度の当初までに全都道府県、市町村に就学指導委員会が設置されるような段取りで毎年度の予算措置をしてまいりましたので、各県も十分その辺は理解をしておることと思いますので、今年度の早い時期に全都道府県、市町村に必ず設置できる態勢にあるというふうに私どもは考えておるわけでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 それはまだ情報収集ができていないようですからここで結論的な話はできないと思いますが、これはひとつ早目にこういう問題については強く注意を喚起して、早く設置をして対応させるという方向にやっていただきたいと思います。  ただ、この委員会の設置の根拠について大変いろいろとまちまちのようですが、これは統一するという必要はないのでしょうか。委員会設置の根拠……。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 これは県に置かれます。あるいは市町村に置かれます一種の諮問機関的なものでございますので、教育委員会規則あるいは公共団体の条例という形で、何らかの形で根拠を置いて設置をしてもらいたい、こういう指導をしておるわけでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 非常にまちまちのようですから、一つにきちっとどこかにまとめておやりになった方がいいんじゃないかな、こういうことでお尋ねしたのですが、それについてもう一度お答えを願いたいということと、それから、非常に判断がむずかしい場面が出てくると思うのです。これは、たとえば教育委員会が就学指導委員会のいわゆる答申に基づいてどこそこの学校にお行きくださいというような決定をした場合に、親や子供さん方が私どもはそこの学校には参りませんというようなことが出てきた場合、この学籍というようなもの、それからこれはそのまま放置するものかどうか、そこらあたりのことを念のためにお聞きしておきたいと思います。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 就学指導委員会の設置につきましては、いま申しましたように、委員会規則でやるかあるいは条例でやるかというような点は公共団体の判断にお任せしたいと思いますが、何らかの形で設置の根拠を法令に置くように、こういう指導でやってまいりたいと思います。  それから第二点の、具体的に個々の障害児の進学先の学校が、父母の希望と、就学指導委員会の意見を聞いて教育委員会が決めたものと違う場合にどうなるかという、これは、実際の問題としては非常にいろいろと問題が生ずるケースもあろうかと思うわけでありますが、法令的にこれはどうだというより、やはり私は、どこの学校へ子供を入れるかということは、関係者が十分話し合いをそれこそしていただいて決めていただく問題であって、決まらないからほっておくということであってはいけないわけでありますから、そういう指導を徹底してやっていただきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 そういうところの答弁しか出ないと思いますけれども、それとはまた別個に、たとえば非常にむずかしいケースのお子さんがいて、普通学級に入れるのか、特殊学級に入れるのか、養護学校に入れるのか、養護学校の中でも重度の中に入れるのか、いろいろと対応が出てくると思いますが、その判断を最終的にやる場合、非常にむずかしい、しばらく様子を見なければいかぬというような場合が出てくるのではないかと思うのです。そういうような場合の対応というのはどういうふうになさるのでしょう。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 最初に市町村に置かれます就学指導委員会で検討してもらう。それでこれはちょっとむずかしいという場合には県の就学指導委員会にまた意見を聞き、判断をもらう。こういうことでやるという事前の段取りがございます。それで、それじゃひとつどこの養護学校へ入れましょうというようなことになれば入っていただく。しかし、私は、いま先生がおっしゃいましたように、学校に入ってみて、これは養護学校でなくても、普通学校の特殊学級でも十分いけるというような子供さんだということがわかれば、その時点でまた学校を移すことは差し支えないことですし、やはり本人の障害にとって最も適切な環境は何かという判断をしながら、柔軟に対処していくということが必要だろうと思います。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 それから、ちょっと最初に質問するのを落としておりましたが、五十四年の義務化を前に、関係法令の整備というものの必要は、もう全部整備が終わって必要がないのかどうか、これをちょっとお尋ねをいたしておきます。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 この関係法令の整備というのは、一つは、就学時の健康診断が養護学校の義務化に伴って他の学校と同じように、学校保健法を改正して入れるという、これは済んだわけでございますが、残りますのは、今度は具体的な就学の手続でございますね。一般の小・中学校の場合は、現在はたしか一月の末までに身体検査を終わって、どこの学校へ行くというのを通知をする。障害者の場合は、県の教育委員会に一月の末までに本人の学籍を送って、県が速やかに学校を指定する、こういうことになるわけですが、義務化に伴いまして、本人の健康診断等を十分慎重にして進学先の学校を決めるということになりますと、いまのように一月末よりはもう少し繰り上げる必要があるだろうというふうに考えておるわけでありまして、これは学校教育法の施行令の改正でございますが、いま施行令の改正について、具体的にいつの時点にするか、繰り上げるかということを検討いたしておりますので、その案がまとまりましたならば速やかに施行令の改正をするということが一つございます。そのほかに、養護学校の義務化に伴って他省庁所管の法律も含めて手直しをする必要があるものが出てくるのではないかと思いますが、これは全く事務的な改正でございますので、全部わかりました段階でこれをいたしたい、こういうふうに思うわけでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 そこで、これは厚生省関係の方もいらしているので両方でお答え願いたいのですが、朝日新聞に、これは五十一年ですから大分前の話になりますけれども、新聞記事の中で、今後就学に一番問題になると心配されておる厚生省関係のいわゆる施設ですね、それと文部省の対応の中で、特にいままで猶予、免除という形になっておったお子さんがずいぶんおられるわけですが、そういう施設に入っておるお子さんの中で、施設の職員も含めてのようですが、トラブルが起こって、無学籍の者が出た。あの当時は正式な学籍といっても義務化とは若干違うのでしょうが、五百名ぐらい無学籍の者がいて、対応ができずに、これは大変な問題だというような記事が出ておりましたが、その後の状況等わかればちょっとお知らせを願いたいと思います。

佐藤良正厚生省児童家庭局障害福祉課長

○佐藤説明員 御指摘の新聞は五十一年の記事だと承知しておりますが、その後東京都におきまして、施設関係者並びに教育委員会等との話し合いが進められまして、さらに養護学校の増設とか施設内への教員の派遣という形で、今日では希望する者がほとんど実際に就学したと聞き及んでおるわけでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 このときに私は新聞記事をずっと読んでみて、これは大変な一つの問題として十分議論しておかなければならぬのではないかというのが出ておるのです。新聞記事によりますと、派遣教師を拒んだということについての「施設関係者の話によると、」ということで出ております。「「学校教育を拒否するものではない」との前提ながら1学校、教科指導の内容など、教育環境が整備されていない学校教育の現状では、教師派遣による教科中心の教育に比べ、長い間の経験に裏付けられた福祉施設の生活訓練主体の指導の方が「より教育的」である」これが一つ。二番目として、「施設内教育は暫定措置というが、現状では半恒久化する可能性が濃厚である、と一歩も譲らない。」というようなことを言っているわけですね。  この中で1の中の後半「長い間の経験に裏付けられた福祉施設の生活訓練主体の指導の方が「より教育的」である」という、そこでその教育という問題を掘り下げていきますと、これは猶予、免除という問題とも絡んでくるのではないかと思いますが、先日も久里浜の特殊教育の総合訓練所へ行ってまいりました。それからあちこちの施設も見させていただいたのですが、大体教育というのはどういう形までやるのが教育になるのか。たとえば非常に重症のお子さんなんか、これは自分の身の回りの問題が全然できませんけれども、それをいろいろ施設の方々が苦労しながらやっていらっしゃるわけです。こんなところまで教育ということが言えるのか。そういう言い方は大変悪いのですが、教育と言えば何でも教育になるかとは思いますけれども、そこの教育と、そういう福祉関係でのいろいろ対応なさる、その接点といいますか、そこらあたり、これを読みながら、施設の方が力説をして、事実、裏を言えば、教師が来たっておれたち以上にし切るわけはないぞというふうなことを言っておられるのではないかと思うのですが、そこらあたりの考え方というものは、文部省としてどうお考えになっていらっしゃるのか、お聞かせを願いたい。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 こういう非常に重い障害児の教育というのをどこまで考えるか。四十四年の特殊教育の学習指導要領の改定に際しまして、そういう子供さんの教育の分野として、各教科とか特別活動とか道徳とかというような普通の学校でやるようなことに加えまして、養護訓練という教育領域を設けたわけであります。この養護訓練というのは、子供の声を出す練習であるとか、聞く能力をつける訓練であるとか、あるいは手足の機能訓練だとか、そういうことまで含めておるわけでございますから、広い意味において特殊教育の場合、教育という概念がかなり広まっておるし、またそうしないといけないだろうと私は考えております。しかし、いまおっしゃるように、施設に入っております子供さんになりますと、これは衣服の着脱とか日常の食事とか排便とか、そういうことについてまでいろいろしつけをしなければいけないわけでございますから、そこで私は、そういう分野になりますと、学校の教師と、そういう施設におられるベテランの社会福祉関係の方とが、どっちがやるのだということでなしに、やはり協力してやっていただくということでなければいけないのではないかというふうに考えるわけでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 協力してというのはまさにそのとおりだと思いますが、率直に言って私も、どこで線を引っ張り、これから先は教育で、これから先はそうでないというふうなことは、考え方としては大変間違っているだろうというふうな気がいたします。それだけに、いわゆる義務化になったときの施設の関係の職員の皆さん、それから幼稚部等がどんどんできてまいると思いますが、これは当然小さいときから対応しなければいかぬということを言われておりますのでここらあたりがどんどん出てきますと、通園の厚生省関係の施設との関連で、子供さん云々ということと別の角度からトラブルが起こってくるのではないかというふうな心配も大変あるわけです。そういったことを含めて、これを進めるに当たって、厚生省と文部省で何か合同した形でこれを進めるというような形の対応を何かなさっていらっしゃるのかどうか、その点をちょっとお聞きをいたしたいと思います。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 現在、事務の段階では、厚生省との間に、施設病院の入所児童・生徒に対する教育の問題とか、あるいは児童福祉施設、保健所、病院等とどういう形で連携するかというような問題は、相互に相談をし合って情報の交換等をやっておるわけでございますが、義務化になりますればもちろん引き続きそういう点は一層強化しまして、提携していくようにいたしたいと思うわけであります。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 いまの御答弁ですと話し合いということだけのようですが、何か合同してそういう形のものをつくって、そこから出たものをまた文部省、厚生省あたりでぴしっとした形で通達を出しながら、そういうトラブルをなくしていく、スムーズにいかせるという形があった方がいいんじゃないか、これは素人考えですが、そう思うのです。そこらあたり、つくる必要がなくて、きちっとできるのでしょうか。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 恒常的な一つの組織を持つかどうかというのは一つの検討課題だと思いますけれども、要するに両省の間でできるだけ緊密に連絡をし合い、情報を交換するということが趣旨でございますので、御提言も含めまして、さらに緊密な連絡がとれるにはどうしたらいいかということもひとつ検討させていただきたいと思います。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 厚生省の方から課長さんにおいでいただいているようですから突っ込んだ話はしにくいと思いますが、先ほどちょっと申し上げましたが、私ども考えてみて、義務教育前のお子さん方の問題というのが今後ずいぶん浮かび上がってくるだろう、またそうしなければならぬだろうと思います。そうしますと幼稚部という、いま申し上げたようなものの設置というものが養護学校の中でどんどん進んでくるのではないか。その際に、さっき申し上げたように、厚生省関係の通園施設というものの存在がどういう形になっていくんだろうか。存在する理由がなくなるという場合もあり得るのではないか。そうするとまた大変問題が起こりそうなんですが、現実に出てまいった場合の対応というのは話し合いの中で解決ができましょうか。そこらあたりをちょっと……。

佐藤良正厚生省児童家庭局障害福祉課長

○佐藤説明員 心身障害児関係の通園施設につきましては、現在もそれぞれ、たとえば肢体不自由であるとか、精神薄弱であるとか、あるいは難聴の問題とかということで、障害の種別ごとに、障害に必要な療育を専門的にケアをするという形で設置されているわけでございます。ただ現状は若干十分でない点もございますので、それを充実していくという今後の方向でございますが、幼児教育をいたす幼稚園、それから保育所の問題、それとは必ずしも競合しない点があるということでございます。なお、障害児保育につきましては、四十九年に指定の保育所という形で障害児保育の最初のスタートを切っておりますが、今年度の予算ではそれを全般的に広げていくという形で対処いたしておるわけでございます。いずれにしても、早期療育の観点ということで、いま申しました心身障害児通園事業の充実拡充という形で対処してまいりたいと存じます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 厚生省関係、引き続いてちょっとお尋ねしたいと思います。  いまの通園施設の場合に、私が聞くところでは、施設関係の職員の方がその身分に大変不安を感じているというようなお話もちらっと聞きますので、そこらあたりの対応を含めて再度御答弁を願いたいということ。  それから、各県で義務教育化を前提として悉皆調査をやられた。昨年、一昨年、一回、二回と各県あたりでやっていらっしゃるようですけれども、その中で五十四年から義務教育に入る年齢といいますと、やはり三歳児、四歳児というお子さんの調査というものをやらざるを得ない。ところがこれが現地では非常に苦労されているようです。なかなか把握ができないということで。結局最終的には、保健所あたりで三歳児の健康診断の制度がありますが、そういう中で掌握されたものを参考にしながらやられたというような向きがあるようですが、これはこういう体制だけでは非常にうまくないのではないか。また厚生省の方におかれても、三歳児ないしはそれ以前の健康診断等について、これはお子さん方のそういう病気を防ぐという意味からも、また早く教育を与える中でお子さん方の成長を図っていく、こういう観点からも、そこらあたりはうんと充実をしていただきたい、私どもこういうように思うのですが、以上の二つについてまずお答えを願いたいと思います。

佐藤良正厚生省児童家庭局障害福祉課長

○佐藤説明員 第一の通園施設の充実の件でございますが、先ほどもお答え申しましたとおり、たとえば肢体不自由児通園施設は医療法に基づく診療所の許可を得ておる。それから難聴幼児の訓練施設等につきましては、現在の就学児童についても非常に必要性があるということでございますので、それらの設備とか人員とか、そういうものについて充実していくことによって、いま申しました内容の拡充について努めてまいりたいと思っております。  それから第二の、特に早期発見と早期診断の御指摘の点でございます。早期発見対策といたしましては、先生御指摘の三歳児健康診査、それから児童相談所等における精神薄弱関係の発達精密検査などの実施によりましてしかるべきものの発見、それから状況のフォローアップという形で努めておりますが、障害の発見というのは、そもそも低年齢児においてはなかなかその障害の発現がはっきりしないという点もございましてなかなかむずかしい点もございますが、昨年の十月からでございますが、さらに早期発見の体制を整えまして、一歳六カ月児の健康診査という形で制度を整備したわけでございます。これらの充実と、それから、先ほども申し上げました精神薄弱とか肢体不自由児関係の通園施設、さらに小規模の場合におきましては心身障害児通園事業という形で事業をやっておりますが、それらのものの対策の拡充ということで対処してまいりたいと思っております。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 これはいわゆる、厚生省の側で三歳児については、健康診査と言われたのですか、診断ではないのですか、診査ですか、それはやらなければいかぬという義務づけはあるようですが、受ける方の側がないというようなことで、やはりいわゆる悉皆調査ということになると大変いろいろ難点があるようですね。そういうことだけではなくて、やはり子供さんの命を守るという立場から、これはやはり全員がこういう診断を受けていくという形が望ましいわけですけれども、そういうことについての御努力もぜひお願いをしたいと思うのですが、その点、再度御答弁をお願いしたい。

佐藤良正厚生省児童家庭局障害福祉課長

○佐藤説明員 先生御指摘のように、三歳児健康診査につきましては、母子保健法の十二条に知事は「健康診査を行なわなければならない。」という義務規定的な規定がございます。ただ父兄についてはそれがないということでございますが、衛生関係法規は一般に非常に厳しゅうございまして、罰則を科す場合については、受益者と申しますか、それに義務を課しておるわけでございますが、いま申しました任意とそれから父兄の自覚というようなことでございますと、そこまで法律的な整備ができるかどうかについてはちょっと検討させていただかなければいかぬと思います。いずれにしましても、この受診率は年々上がっておりまして、五十一年は七四%ほどの受診率でございますが、それを拡充することと、さらに、特に障害に気づく状況でございますが、非常に低年齢の時期において気づくということでございますので、その御父兄はすでに病院を幾つも回っておられるというような事情もございますのでその方々が挙がってこないということもございますが、先ほど申しました一歳六カ月児の健康診査の充実とかいう形でなるべく多くの方々が受診でき、それからその後のフォローアップができる形で推進してまいりたいと思います。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 厚生省から資料をいただきました。五十二年四月一日現在の「精神薄弱児施設における教育の状況」という資料をいただいたわけですが、その中で、bの「教育の形態」という中でAからGまでございますが、最初のAの「構成図施設」で「類型の概要」と書いてある中に「学校教育はうけておらず施設職員による指導のみ」、これが施設の数で五十七カ所、全体の比率から言いますと一六・一%という大変多くの数が挙げられているわけです。これは当然今度義務化になりますと対象になって、いま恐らく猶予、免除という形でおられるお子さん方だろうと思いますが、義務化に伴ってこういう方々が教育を受けるという場合に、先ほどから何度かお話しいたしましたが、非常にトラブルが起こるおそれはないものかというようなことを大変心配しているわけです。ここらあたりの具体的な指導とかというようなもの、また文部省との話し合いという中できちっとした形でいってほしいという思いがわれわれあるのですけれども、そこらあたりについて大丈夫なのかどうか、お聞かせを願いたいと思います。

佐藤良正厚生省児童家庭局障害福祉課長

○佐藤説明員 先ほど御指摘の表でございますが、実は最初に御説明不足だったかと思いますけれども、整理の仕方が「施設」だけでAという形で整理しておりますが、複合形態、たとえば例を挙げますと、一部は施設で訓練をいたしまして、それから一部分の入所児童が付近の学校に通っているという例でございますが、その複合形態を主な形態で整理してしまったということでございまして、Aの中に含まれて個所数が入ってしまったということは御了承をいただきたいと思うのでございます。端的には、埼玉のある学園でございますが、実は六十八名の就学年齢児童がございますが、そのうち四十二名は中で施設の職員が指導しておる、それから十四名が保健教師に教育を受けておる、それから十二名が付近の特殊学級へ通っておるという状況もAに整理されたということでございます。いずれにいたしましても、そういう点を踏まえまして、今後養護教育の義務化に伴いまして、可能な児童につきましては就学ができるという形で促進をしてまいりたいと思いますし、また局長会議、部課長会議でもその指示をいたしておるところでございます。  なお、先ほど御指摘のございました療育と教育との協調的な運営につきましては、現在、中央児童福祉審議会のワーキンググループの中で今後のあり方等を含めて検討いたしておりますので、それらの点も踏まえまして、文部省の方からもお話がございましたような協議のスムーズな円滑化を図ってまいりたい、こう思っております。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 義務教育終了以前は大体そういうことで終わらしていただきます。  次に、やはり一番父兄の心配されておるのは、義務教育が終わってからどういうふうに対応するかということで、現実にこれは痛ましい事実というものがあちこちで出ているわけですが、そういう問題の中で高等学校の問題が一つ出てくると思います。それは義務化に伴って、特殊教育に関する養護学校関係で、私は高等学校についてはもう全入という形でやるべきであると思うのです。そういう形でぜひお進めいただきたいのですが、ひとつ文部省のお答えをいただきたいと思います。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 養護学校の義務化に伴って小中の義務制というものはこれで完成したわけでございますが、それとの関連において、ただいまの御指摘は一般の高校の全入という問題でございますか。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 一般の方はそれなりにいっていますけれども、養護学校関係、特に高等学校は、中学校を卒業した人は全員高等学校に入れるという体制をつくるべきだ。一般の子供さん方はそれなりで対応があるのでしょうけれども、養護学校関係で卒業なさった中学生の方は全部高等学校に入れる。そこで教育を施し、さらに授産的なものまで含めて対応させるべきだろう。準義務化みたいにやるべきだ、こういう考え方なんですが、それに対するお考えを伺いたい。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 先ほど御審議いただきましたように、養護学校につきましては現在その義務制のために、小・中学部の整備にいま忙殺されているという実態でございますので、高等部につきましては現在二百十二校にとどまっておるわけでございます。そこでわれわれの考えといたしましては、明年度義務制が施行されました次の段階において、直ちに高等部の増設、それから幼稚部の増設、この二つの課題を並行して進めてまいりまして、おっしゃるようにできるだけ多くの障害児が高等部へ進めるような条件整備をいたしたいと思うわけでございます。  それからもう一つの、そうした障害児について将来の社会的自立といいますか、その一助となるような職業指導の面の充実でございます。これは端的に申しまして、最近のように障害の程度の非常に重い子供さんも進学してまいりますればさらにむずかしい課題になることは見やすいところなのでありますが、おっしゃるようにせっかく高等部までやりましても、一定の年限が過ぎて学校を出る、出たけれどもしかしまた家で療養していなければならぬということでは本来的な教育として十分な効果を果たし得ないわけでございますので、その問題につきましては文部省ももちろん努力いたしますし、社会福祉の問題としてあるいは労働の問題として、関係省庁とも今後さらに御協力をお願いして、おっしゃるような趣旨の努力をしてまいりたい、かように思うわけでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 時間が迫ってきましたので、簡略に質問もいたしますからひとつ簡略に御答弁をいただきたいのです。  高等部に特殊学級の設置というものはしていいということになっているけれども、どうも一般の高等学校はやってないみたいな気がするのですが、それの設置状況はどうなのか。  それから、いまお話しのように関係各省と話し合ってということでしたが、話し合ってではなくて、これは義務教育卒業後の対応を考えてみますと、授産の問題も含めて、文部省、厚生省、それから労働省、総理府、ここらあたりまで入って、ひとつ何とか。プロジェクトチームでもつくってそういう対応というものをもう考える時期に来ているのではないか、こういうふうに思うのですが、その二点についてお答えを願いたいと思います。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 高等学校に特殊学級を設けることにつきましては、おっしゃるように現在制度的にその道はあるわけでございますが、実態は、そういう設置は行われていないわけでございまして、したがいまして、特殊教育の対象になるような高等学校年齢生徒に対する対応としては、たとえば奈良県とか北海道のように、いわば養護高等学校を別に設けるとか、あるいは特殊養護学校の高等部を増設するとかいう対応がなされておるわけでございます。私は、普通の高等学校に養護学級を設ける方がいいかどうかという点につきましては、養護学級を設けるというよりも、高等学校自体の教育内容の多様化、課程の多様化というものをいま学習指導要領でやっているわけでございますから、その対応の方がむしろ妥当ではないか。特殊学級を設けて固定してしまうよりは、そういうやり方で考えた方がよくないかというふうに現在は考えております。  それから第二点の、授産とおっしゃいましたけれども、繰り返しますが、職業指導等の問題につきましては関係各省とさらに連絡を密にして、そういう方向で充実した施策が行われるように努力をしていきたい、かように思うわけでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 局長には大変失礼ですが、大臣はいまの。プロジェクトチームの件についてのお考え、いかがでしょう。ひとつ前向きにやっていただきたいと思いますが。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 五十四年度からもう現実の問題として養護学校の義務化が始まるわけでございますから、その次にやらなければならないこととしてその。プロジェクトチームの問題は検討させていただきたいと思います。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 いよいよ時間が詰まってきましたが、訪問教育の件で若干触れてみたいと思います。  この義務化に伴う訪問教育の占める役割り、地位、ここらあたり、文部省はどういうお考えか、まずお聞かせを願いたいと思います。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 訪問教育につきましては、義務化に伴って、やはり学校へ出てきて勉強するというのが困難な障害の重い子供さんもできるだけ義務教育の対象にしたい、そして猶予、免除というものをできるだけ減らしたいという基本的な考え方に立ちますと、訪問教育、訪問指導の充実というのは非常に大事な課題であるというふうに考えておるわけでありまして、本年度も、その訪問指導の対象となる子供の数を七千五百人と見込んで、それに必要な非常勤講師の手当を予算計上しておるわけでございますが、今後これの充実になお努めてまいりたいと思うわけでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 従来も訪問教育というのは行われてきているわけでありますが、それについてのいわゆる教育効果とか、また指導員そのものに対する評価とか、いろいろな問題点が出てきていると思うのです。そういうものについて文部省では今後どういうふうに進めていくかということについて検討なさっておられれば、いまの教育効果、問題点、指導員そのものの評価等についてお答えを願いたいと思います。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 訪問教育の教育内容をどうするかということにつきましては、本年度も訪問教育担当の教師を集めての研修会というようなものを計画いたしておるわけでございまして、その内容等については個別の対応は非常に大変だと思うわけでございまして、さらにその関係の先生の資質の向上を図ってまいりたいと思うわけでございます。  もう一つ、訪問教師の身分、待遇の問題でございますが、これは現在、その対象となる子供が学籍がある場合、ない場合、両方ございまして、訪問教育を担当する教師も、常勤の国庫負担の教員である場合と、いま申しましたような非常勤講師として国が別途予算補助をしておりますそういう身分の方と、両方おるわけでございますが、将来の方向としては全部常勤の、要するに定数の範囲内の職員としてこれを持てまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 いろいろなものを調べて、訪問指導に対する問題点を拾い上げてみますと大体七つぐらい出ておりまして、まず、指導時間の不足ということですね。これは一人について週二回、一回二時間程度やっておるようです。  それから二番目に、退職した校長先生やらパートの方、いわばパートですね、非常勤ですから、いま言った県の負担で。国庫負担の教員としての資格を持っている方もいらっしゃるようですが、ところによると半々ぐらいだということで、身分等にずいぶん差がありますので、大変そこで意欲をそがれるというようなこともあるようです。そういう意味で、非常勤の形でやっていらっしゃる方は意欲的にやはり若干欠けるのではないかという批判も出ているようです。  さらに三番目は、専門的な知識、能力や経験不足の教師が多いのじゃないか。いわばそういう特殊教育を担当したことのない先生がパートの形で入ってきておるというふうな形の中で、結局、極端に言えばただ顔を出すだけで終わるというような、こういう言い方をしては失礼かもわかりませんが、そういうこともあるようだということですね。  それからもう一つ、四番目として、教育に大切な集団教育と言えば、スクーリングはなるべくした方がいいのであろうと思いますが、そういった機会が非常に少ないという点も挙げられておるようです。  それから五番目には、親同士の情報交換の場というものが案外ない。これは何とか工夫しなければいかぬのだろう。  それからここでちょっと問題は、五十三年度に学校が建ち上がればいいのかもわかりませんけれども、六番目として、近くに養護学校がないのでやむを得ず訪問教育をさせられたという人もいるわけですね。だからさっき、最初に予算の問題を申し上げましたけれども、予算の対応の中で予算措置がもし十分できてないという向きがあると、ついついそこらあたりにしわ寄せを行って、そしてそこで一応クッション的に訪問指導をやっておいて、それからぼちぼち整備しましょうというようなことにもなりかねない。そうするとこれは教育の本質と離れるわけでありまして、それは厳に避けなければならぬと思うのですが、そういう問題が一つ挙がってきているわけです。  それから七番目としては、施設職員の指導より下手だ、これは端的な言い方ですけれども、厚生省関係の施設の職員の方が子供の扱いが非常にうまい。中には、教育に来てもらってどれだけ効果があるかと思ったら大変よかったという逆の話も出てはおるようですけれども、そういったいろいろな問題点が挙がっているようです。  さらに、こういう中でカリキュラムというものがなかなかできていないという向きもありますし、訪問指導員の方は実は大変な内容の仕事になるだろうと思うのです。それなればこそ、特に特殊教育のそういうちゃんとした資格を持ち、経験もあり、しかも機能訓練士的なものもある程度身に備えたという、りっぱな方々をむしろこういう訪問指導には向けるべきじゃないか。そういう意味で先ほどお尋ねしようと思っておりましたけれども、義務教育国庫負担教員と同じ形でやってまいりますということでしたので、その答弁はもういただいているので省略はしますが、これはひとつ早くやっていただきたい、こう思うのですが、時期的にどういうふうにお考えでございましょうか。

諸澤正道文部省初等中等教育局長

○諸澤政府委員 この問題は教員定数全体のあり方との関連でございますので、来年早々全部やれるかどうかというのはまだ見通しが立ちませんけれども、逐次そういう方向に持っていきたいというふうに考えるわけでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 もう時間がなくなりましたので、たくさんお尋ねしたいことがありましたがまた別の機会にして、大切なことですから、盲聾の関係も含めて機会があればまたお尋ねをしたいと思いますが、最後に、これはお尋ねですが、昨年私は大塚養護学校の移転改築の問題についてお尋ねをいたしました。これは教育大学の跡地の問題で、話がまとまれば移転改築を認めるという方向で考えてもよろしゅうございますというようなお話でございまして、その後話が進んで、板橋ですか、跡地にというふうな話も持ち上がっているようでございますが、その件についてどこまで、どういう形で文部省に話が来て進んでおるか。これは養護学校のいわゆる中心のメッカとしての形の中でぜひ移転建築を願いたいと思っているのですが、それを最後にお尋ねをして、質問を終わりたいと思います。

砂田重民自由民主党文部大臣

○砂田国務大臣 昨年十月に文部省に対しまして、大塚養護学校用地がいまのままでは狭い、教育上支障があるので、東京教育大学の跡地に移転をして整備したい旨の要望書が提出をされました。文部省といたしましては筑波大学の要望を尊重いたしまして、大蔵省当局にこれの配慮をお願いをしているところでございます。東京教育大学の跡地全体につきまして、筑波研究学園都市に移転する機関の跡地として一括して現在国有財産中央審議会でその利用方法の検討がいま続けられている段階でございます。大蔵省に対します私どものお願いが聞き届けられますように願いながら、その結論が出るのを待っているところでございます。

鍛治清公明党・国民会議

○鍛治委員 大変長い間、ありがとうございました。義務化に当たっては、ひとつ誠意を込めて推進をお願いいたしたいと思います。大変ありがとうございました。

菅波茂自由民主党

○菅波委員長 次回は、来る五月十日開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後一時七分散会

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