P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
84回国会衆議院1978/06/15

農林水産委員会 第33号

発言数
117
登壇者
20
会派数
4
開催日
1978/06/15

会議録

中尾栄一自由民主党

○中尾委員長 これより会議を開きます。  農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。竹内猛君。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 私は、きょうは、いよいよ本国会も最終の段階でありまして、いつも物の値上げとか権利とかということを主張してきているわけですが、今度はそういうこととは変わった形で、釣りの問題について質問をしていきたいと思います。  この釣り人の問題については、私どもの国会において、先輩である佐藤觀次郎先生が国会釣りの会という形でずいぶん釣りの問題ではがんばってこられた歴史もあるし、それから今日わが国の人口の中の十人に一人ぐらいは、年齢、階層を問わず釣りの問題に関連をしているということでありまして、釣りは大変関心を持たれているし、自然との関係あるいはいろいろな意味において釣りに関する関心は大変高いものがあります。そういうときに、過ぐる四月十三日にニッショーホールで釣りの関係者の大会が開かれて、各党の代表がそこで激励のあいさつをされている。日本社会党からも横山利秋代議士があいさつをしております。各党からあいさつをしておりますので、そういうようなこと、あるいはまた農林水産委員会においても請願がしばしば行われて、去年はこれを取り下げるということになりましたが、本年においてはもう間もなく請願の取り扱いに入ると思いますが、いずれにいたしましても、この問題はいまや避けて通れない問題になっていると思いますので、この際釣りの問題に関する各省庁の取り扱いについて確かめておきたいことがあります。なかんずく、本年から農林省が農林水産省と改められるようになり、特に水産問題には各段の力を入れるということになったわけでありますから、いままで取り扱ってきたまず農林省に対して、この釣り人の問題を、農林省では遊魚、遊んでいる魚というような形でこれを取り扱ってきているようでありますが、農林省は今日までどのようにこの問題に対して関心を持ち、そしてどこに問題があるかというようなことについて農林省からお答えをいただきたい。

森整治水産庁長官

○森(整)政府委員 御指摘のように釣りの問題につきましては、遊漁という御指摘ございましたけれども、一応そういう言葉を使っておりますが、一つは、国民のレクリエーションの場として非常にふえてきておる。御指摘のように、まさに若い人からお年寄りの方まで含めまして一千万、千五百万とかあるいはそれ以上というように言われておる膨大な釣りの人口があるわけでございます。こういう釣り人の増加によりまして、釣りの装備が年々近代化されて、また高度化されてきておるということから、いろいろな問題が出ておるわけでございます。いそ釣り、船釣りそれぞれにおきまして、たとえばいそづきのアワビなりサザエなりを違法にとってしまうとか、あるいは船釣りにおきましても刺し網等を切ってしまうというような問題、被害が出たり、あるいは両者に共通して問題となっておりますのは、たとえばまきえでみんな釣ってしまって漁場が荒廃する、こういうような問題が漁業と遊漁との間の調整の問題として出てきておるわけでございます。ただ、これらのやはりある意味では対立する、しかし資源的にお互いに守ってもらわなければいけない、また漁業の操業に邪魔になっても困る、またレクリエーションのために大いに楽しんでもらう、こういういろいろな要素がございますが、そういういろいろ問題になりますような、たとえて言えば、先ほど申しましたまきえ釣りによります問題につきましては、大体の都道府県で漁業調整規則をつくりまして、その種の漁法を禁止するというような措置をとって対応しておるというわけでございます。  そこで、釣りにつきまして、いろいろ今度組織も変わるし、どう考えておるかということでございますけれども、やはり御指摘のように、またいろいろ大会がありましたように、一部の人だけのものでなく、非常に広い層の国民から親しまれておるレクリエーションということで、非常に重要な問題だというふうに私ども考えております。また地域によりましては、沿岸の漁家の所得の向上にもつなかるということからも重要な役割りを持っているというふうに私どもも考えております。  こうした健全なレクリエーションとしての釣りを育成していくということは、漁業で生計を立てております多数の沿岸漁業者の操業との調整を十分図っていくということ、それからえてして漁業者で、遊漁反対という、そういう感じもなきにしもあらずでございますけれども、漁業者側においても、いたずらに遊漁を排斥するということでなしに、また遊漁者の方でもやはり漁業者の漁業操業に支障を与えるということのないように、また資源保護培養にも配慮してもらう、相互にやはり秩序のある漁場の利用を図っていくということが重要な問題だというふうに考えておるわけでございます。  そこで水産庁といたしましても、かねてからいろいろ遊漁の振興対策というのを計画的に実施しておりまして、釣りは釣りとして、いろいろそういう釣り場をつくるとか、遊漁船の岸壁をつくるとか、あるいは遊漁の関連の施設を、国からも補助金を出しまして、むしろそういうものはそういうものとして育成をし、漁業との調整に配慮しながら遊漁の振興を図っていくということを考えておるわけでございます。遊漁と漁業との調整なり遊漁者のマナーの向上ということにつきまして、都道府県、関係団体を通じて指導しているというのが水産庁の姿勢でございまして、今後ともこの事業につきましてはさらに十分な対応をしてまいるようなことも考えてまいりたいというふうに思っておるわけでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 文部省見えていますか。文部省にお尋ねしますが、いま水産庁の方から釣りが健全なレクリエーションであるというように指摘がありました。文部省ではスポーツとして、たとえば自動車の運転手とかそういうようなものにはいろいろな補助金を出したりしているけれども、青少年がかなり釣りには参加をしている。釣りをする人には余り悪い人はいないということがよく言われている。中には相当な集団を組んで漁場を占拠している人もいないことはない。全部いい人ばかりだとは言えないが、恐らく釣りをする人に、私の接する限りは、階層を超えてそう悪質な人はいないというように見ているのです。  そこで、やはり健全な一つのレクリエーションである、こういうような立場に立って、文部省としては、釣りという全国の人口の十人あるいは八人に一人ぐらいがこれに参加をしておるものに対して、どのようなとらえ方をしておるか、文部省の考え方をお聞きしたい。

西野間幸雄文部省体育局スポーツ課長

○西野間説明員 お答えいたします。  ただいまお話がございましたけれども、文部省の方はスポーツ振興法の所管をいたしておりまして、スポーツ振興法におきましては、「「スポーツ」とは、運動競技及び身体運動(キャンプ活動その他の野外活動を含む。)であって、心身の健全な発達を図るためにされるものをいう。」と定義してございます。したがいまして、文部省で言いますスポーツ振興法でのスポーツの中に、釣りは入ると考えるわけでございます。ただ、そのスポーツもいろいろございまして、先ほど申し上げました運動競技というものは、たとえばオリンピック競技大会で実施されるいわゆる競技形式のスポーツでございますし、これは最近一般的にはスポーツはそれに限るみたいな考え方も持たれたようでございますが、スポーツ振興法としましては、広い意味のスポーツと考えておりますので、釣りは川とか海とかいうところで自然の中で行われる野外活動というものの一環ということで、有意義なスポーツであると考えておるわけでございます。  なお、援助等につきまして、ただいま自動車の運転手とかいうお話がございましたけれども、この点につきましては私どもではまだそういうことはいたしておらないつもりでございますが、主にオリンピックとかそういうものに対していまのところは補助を出している。国費の補助につきましてはそういう状況でございます。  なお、これの健全な発達といいますか、これは非常に望ましいことでございますし、私どもの方としましては去る昭和四十五年に農林省、環境庁との共管の法人として日本釣振興会を認可いたしておるわけでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 今度は環境庁見えていますか。環境庁にお尋ねをしますが、釣りを進める場合においては自然環境特に河川の汚濁があってはならないし、それからばい煙だとかそういういろいろな環境が汚染されていては魚もすめないということになります。  そこで、最近工業が非常に盛んになって、汚水あるいはばい煙等々があちらこちらをどんどん荒らしている状況でありますが、環境庁としては、この釣り等々の問題に関して何か対策を立てられたことがあるか、関心を持たれたことがあるか、その辺はどうですか。

林亨環境庁水質保全局水質管理課長

○林説明員 お答え申し上げます。  環境庁といたしましては、公害対策基本法に基づきまして環境基準の設定というのを行っております。環境基準を設定いたしまして、後は、いろいろな施策がございますが、望ましい環境のレベルを達成そして維持するということを総合的に調整することを務めとして行っております。私は水質保全局の者でございますが、先生いまばい煙のお話もございましたが、ばい煙関係等につきましては大気保全局の方で所掌しておるところでございます。  水の環境状況について申しますと、総体的には、この数年間の各種の施策の推進あるいは事業者の協力等を得まして、改善の兆しが見られておるところでございます。まだ一部水域におきましては、努力にもかかわらず、なかなか望ましいレベルにまで達しておらないところもございますが、一層その環境基準の達成、維持に今後とも総合的に努めてまいりたいと考えておるところでございます。  なお、単にその水質の環境基準を達成するということのほかに、先生おっしゃいましたように、水辺での快適な環境というようなことにつきましても、環境庁といたしましても関心を持っておるところでございます。この数年間まず環境の悪化にストップをかけて、そしてそれを望ましいレベルまでに回復する、あるいは現在望ましいところにつきましてはそれを維持するということで、言ってみればがむしゃらにやってまいりましたけれども、ただ、今後はそれだけでは済まない。従来の延長線上だけの水質保全をなお一歩進めて、もちろん水質の環境基準にも、生活環境の保全に関する基準には、国民の日常生活において不快感を生じない限度、環境保全という利用目的がございますので、これには沿岸の遊歩等も含むということになっておりますので、そういったところを、最低限これだけはというものからなお一層快適なものへということを将来目指すべきだと考えておりますし、これにつきましては今後とも関係省庁とも連絡をとりまして、そういった具体的な対策の検討をしてまいりたいと考えておるところでございます。  以上でございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 あと建設省にお尋ねをするわけですが、ダムをつくり、あるいは河川敷にいろいろな権利を設定して、だんだん魚のとれる場所を、奪うと言うとちょっと言葉が悪いけれども、釣り人から見れば奪い取ってしまう。こういうことになると、釣りをする人はまたほかの方へ移らなくちゃならない。つまり場所がなくなってしまう。こういう点、建設省としては、今日まで釣りの問題、釣り人、釣りの場所、こういう問題について、あるいはまた釣りをしたあとにたばこの吸いがらやかん詰めのからその他のものを残していって、あとが非常に汚れる、その点は大変迷惑だろうと思うのですが、建設省として、今日までこういう釣り及び釣り場所それから釣りのあとの状況、これについて何か感想があるか、対策があるか、この点についてお答えをいただきたい。

堀和夫建設省河川局開発課長

○堀説明員 お答えいたします。  建設省は、河川改修あるいはダムの建設等を治水あるいは水の適正な利用という立場で事業を実施しておるわけでございますが、この場合に、こういう事業を実施した後の場所が、憩いの場あるいは釣り等、一般の人に広く利用されるという地区に対しましては、事業の目的を損なわない範囲で、環境整備事業ということで、護岸を階段にするとか、あるいは遊歩道をつくりまして水面への接近をしやすくする、あるいは広場をつくる、こういうような環境整備事業を五十年代に入りましてから現在実施しております。  それからなお、環境整備事業は、いままで建設された事業、終わった事業が中心でございますが、現在実施しております事業につきましては、計画の中でできるだけ適正な利用が図られるよう、積極的に実施しているところでございます。  それからごみの問題でございますが、これは私ども非常に頭の痛い問題でございまして、基本的にはごみ処理場が不足しているとかいろいろな問題があろうかと思いますが、私どもといたしましては、河川パトロールの強化を図って御理解をいただくということとともに、地元市町村等の協力を得てその防止に努めるよう、一層努力していくつもりでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 これで、まだ他にもあると思いますが、釣りに関係する省庁の一わたりの見解を求めました。  そこで、今度はまた農林省にお尋ねをしますが、何といっても漁業協同組合それから魚を釣る釣り人との権利の関係というものが今日まで非常にむずかしかったと思うのですね。漁業者というものがちゃんと存在をしている、そこへ釣り人が入ってくるということで、そういうトラブルも恐らくあっただろうと思いますが、これの調整。それから、先ほど建設省からもお答えがあったが、釣りをやるのは結構だけれども、その後始末がなかなか容易でない。私も、茨城県ですから、霞ケ浦を中心としてあそこへ入ってくる河川が五十一ありますが、その周辺というものは大変快適な釣りの場所でありまして、しばしばそういうところに行って話をすると、釣りに来た者が後始末がよくないということで、大変苦情が出る。こういうような点を含めて、農林省の中で今日まで沿岸漁業課ですか、そこで取り扱ってきたと思うのですが、どういう体制でどれぐらいの予算を出してこの問題を取り扱ってこられたか。  それからまた、遊魚という名前と釣りという名前とは何としても余りなじまない名前ですね。遊魚、魚が遊んでいるということはどうもなじまない。何とかもう少し言葉の上でも調和のとれたような言葉はないのかどうなのかということが聞きたいことの策二点目ですね。  それから三点目としては、最近、農林省が指導をして、各地で補助金などを出して漁業協同組合や地域との間で調整をして、漁場というか釣り場をつくっている。これには釣り場に対する入漁料ですか、金を徴収しておりますね。そういうことも含めて、何か構想があったと思うし、実施をしていた。こういうことが三つ目の質問になります。  四つ目は、この問題、今度農林水産省になって、特に四月十三日のニッショーホールの大会を契機にして釣りの三つの団体が結集をして、釣り人課というものを農林省内に設置をしろという強い要請がある。一方において行政整理をする、部局を減らすというときに、課を新設するということは非常にむずかしいことであろうかと思う。われわれもこれについては何とも答えを出しておりませんが、いずれにしても、そういった要望に対してどのような考え方を持っておられるか、この点について水産庁の方からお答えをいただきたい。

森整治水産庁長官

○森(整)政府委員 いろいろ御質問がございますが、まず第一の問題といたしまして、遊漁という言葉を使いましたから、先に遊漁という言葉から申し上げますけれども、遊漁という概念の中には、釣りのほかに、たとえば潮干狩りをするとか、あるいは潜水をして海底のあれを楽しむ、こういうようなことまで含めた言葉として私ども使っておるわけです。したがいまして、釣りよりももう少し広い概念として使っておるわけでございまして、ただ、遊漁という言葉自身は余り感心はしないというような御指摘もございますが、ほかに何かいい言葉があればいいのですが、一応私がいま申し上げましたものを総称する言葉として遊漁という言葉を使っておるわけでございます。  そこで、先ほどから申しましたように、漁業と、遊漁という言葉を使いますが、それの調整問題というのは非常にむずかしい問題でございまして、一般的にはいろいろ各県の漁業調整規則で、遊漁に使います漁具なり漁法なり、あるいは禁止期間、これは一般の漁業者も守るような、たとえば産卵期を保護する、そういうような意味の禁止期間、あるいは小さいのをとらないという意味で体長の制限、そういう規則が実施をされておるわけでございまして、具体的に調整の問題としては、各都道府県に漁場利用調整協議会というのをつくりまして、それから中央にも中央の協議会をつくりまして、いろいろその調整問題につきまして連絡調整しているというのが実態でございます。  そこで、水産庁の組織としてどういうふうになっているかと言いますと、沿岸漁業課に指導班というのがございます。そこで海面の遊漁なり内水面の問題なりを含めて指導に当たっておるというのが現在の組織でございます。  それから、遊漁に関しましてどの程度の予算をやっておるのかという御指摘もございましたが、これにつきましては、五十三年度で全体としまして大体二億、ちょっと足りませんが一億九千万程度の金を計上しておる。この中で一番大きな金が遊漁対策振興事業費ということで、四割補助ということで事業を実施しております。たとえば遊漁場の整備をする、魚礁をつくるとか、釣り場の安全施設、釣り場に行く取りつけ道路、そういうようなもの、それから遊漁船の関連施設といたしまして、いろいろ遊漁船の保管保全、通信、指導救難船、あるいは遊漁船の岸壁、桟橋、そういうものをつくっておったり、あるいは遊漁の管理施設といたしまして管理所なりあるいは蓄養施設、駐車場、そういう付帯施設もつくるというような幅広い事業ができるように、たとえて言いますと、原則として一カ所当たり一億五千万円、これで毎年七カ所か八カ所、いろいろ御希望に応じまして三年計画くらいで実施をしておるわけであります。最近、各県からの御要望もございまして、非常に喜ばれておるようでございます。地域にもよりましょうが、先ほど私申しましたように、やはり漁民自身の所得にもつながってくる問題でございますし、むしろ、漁場が荒らされるというよりも積極的にそういう釣り場なり何なりをつくっていって、そこへ現金所得も落としていってもらうというような考え方も、今後水産庁として、また県としても、そういう立場からいろいろそういう問題も取り上げていく必要があるというふうに考えております。この事業につきましては、さらにもう少し予算の規模も拡大してまいりたいというふうに私どもとしても思っておるわけでございます。  それから、ただいまの御質問の中で、遊漁のやり方としましては、内水面と海面で若干組織なりやり方が違っておりますが、内水面では、河川湖沼で共同漁業権が設定されている場合には、内水面の漁協が知事の許可を得まして遊漁規則をつくって管理を行う、その場合に漁協自身が入漁料を取ったりするという形でやっておる。それから海面におきましては、むしろ都道府県がいろいろ漁業調整規則をつくって、禁漁区なり禁漁期間、体長制限、そういうものをやっておる。また、共同漁業権が設定されているという場合も海面であるわけでございますが、いろいろな形態があります。そこで、そういう場合に漁業権が設定されておって、それに従わなければならないという拘束がある。その場合に、いろいろ入漁料を取るということは、逆に言えば、内水面の場合、入漁料を取ってむしろ資源を増殖をしていくという義務づけが行われているというようなことでございまして、いたずらに入漁料を取るわけではないのですが、要するに、資源を増殖しながら、投資をしながらまたそれを回収していくという形でのものを考えておるわけです。今後栽培、増養殖という技術、種苗生産、それから環境の整備、そういう面での技術が非常に開発されてまいりまして、遊漁についても、むしろ資源を増殖しながら、種をふやしながら釣りを楽しんでもらうという考え方、これはむしろ積極的に取り入れていく必要があるのではないだろうかというふうに私ども考えておるわけでございます。そういう場合にどういうふうに対応していくか、来年の予算編成に当たりましては、そういうことももう少し幅広く取り入れるようにいろいろ考えてまいりたいというふうに思っておるわけでございます。  最後に、釣り人課の新設ということにつきましてどういう見解を持っておるかという御質疑がございましたが、先ほど私申し上げましたように、沿岸漁業課にある程度の班の組織があって、それでやっておる。それで足りるか足りないかということになりますと、見方はいろいろございましょうが、確かにこれだけのいろいろなことをやっていくという意味では少し組織がどうかという御意見でありますれば、この問題につきましては、今後の遊漁に対しますいろいろな調整、それから積極的にそういう漁場をつくっていく、それから釣り人に対するマナー、そういうものの指導というものもいろいろ必要でございます。それやこれやいろいろな観点から遊漁対策を考えてまいりますと同時に、これに対応する組織のあり方につきましてもあわせて私ども検討をしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。逆に申しますと、ただいまの組織が必ずしも十分であるというふうには考えておりません。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 時間もありませんから、もう一つ、二つ、建設省も見えておりますので、最後にお尋ねをします。  国民の大変多くの人々が、階層、年齢、男女の性別を問わずに、各地域で自然に溶け込みながら、健全なレクリエーションとして釣りを楽しんでいるという姿は大変りっぱなものだと思います。だから、それを助長し育成をしていくということは結構なことだと思うのですが、その場合に漁業協同組合との権利の調整の問題が当然起きてくる。それから釣りをやった後の後始末の問題もさっきから言っているように起きてくるし、それから開発との関係で、ダムを建設して従来の釣り場がなくなってしまうということに対するいろいろな問題もある。こういうようなことからいって、先般、各国会議員に釣振興会がアンケートを求めた中で、釣りに関する法律をつくれ、こういう言葉がしばしば各議員から出ているのです。きょうは水産庁の長官しか見えておりませんが、長官としては、こういう問題の調整をするときに、一つの農林省の政令なり通達なりだけで、指導だけで、あるいはまた漁場利用調整協議会というようなことだけで、こんなに多くの人々の参加している問題を処理できると思われるのか、法律でもつくってきちんとその辺のことは処理した方がいいと思われるのか、その辺はどういうお考えか、そこをちょっとお尋ねしたいと思います。

森整治水産庁長官

○森(整)政府委員 現在遊漁につきましても、漁業法並びに水産資源保護法ということで、漁業者いわゆる漁民がこういう法律のもとにいろいろ規制を受けていると同時に、釣りをされる方あるいはいろいろ潮干狩りをするということにつきましても、いわゆる遊漁をする場合にも、当然この法律の適用を受けておるわけでございます。先ほど申しましたように、各県の漁業調整規則もこれに基づいて出されておりますし、遊漁者のいろいろな漁法、先ほどのまきえでいろいろ資源を荒らしてしまう、そういうことを禁止したり、あるいは産卵期の採捕採取を規制する遊漁禁止期間をつくる、あるいは小さいものをとらないという意味で体長の制限をする、これらのことは法律的な裏づけを持ってやっておるわけでございます。さらに、今後いろいろ調整をしていく場合に、何か必要な事項があれば当然私どもそういう法的な措置をとることにつきましてはやぶさかではございませんが、現在の法律体系でいろいろ物を処理していくということで一応足りるのではないだろうかという判断をいたしております。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 建設省にお尋ねしますか、先ほどもダムの問題や何かで漁場がだんだん減っていくというようなことについての処置についてお答えがありましたが、やはり魚をとる、釣りをする場所というのは、湖の周辺でありなぎさであり、あるいは河川敷であり沼である、こういうところが非常に魚のいるところなんですね。それがダムの建設、開発のために次第に抑えられて、それでそこがコンクリートで固められてしまうということになって、次第に釣りをする場所がなくなっていく。調整の方については、漁業協同組合との関係は農林省の仕事だけれども、漁場についてはこれは挙げて建設省の管理に関するところが非常に多いわけで、先ほどもお答えがありましたが、ダムになってしまった後の安全装置とかあるいは道路、遊歩道とかそういった環境、釣り人に適切な環境を与えていくということについて何かお考えがあるかどうか、その点はもう一度お尋ねしたいと思いますが、どうでしょう。

堀和夫建設省河川局開発課長

○堀説明員 お答えいたします。  できました施設につきましては、環境整備事業で広場、遊歩道あたりに重点を置いてやっていくこととしておりますし、あるいは緑化等について十分配慮していくこととしております。その場合に、護岸等につきましても十分河川の環境等について配慮したような構造にすべく努力しております。  それからなお湖沼のお話がありましたが、湖沼開発に当たりましては護岸堤というものをつくりますが、土地利用の許す限り護岸堤に前浜等をつくりまして、できるだけ水に親しめるようにということに心がけていくつもりでおります。なお、この辺の問題については、地元公共団体等と十分打ち合わせをいたしまして進めていくつもりでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 時間がなくなりましたからこれで終わりますが、四月の十三日の釣り三団体のニッショーホールの大会の要請を受けて、中尾委員長がその関係者と面談をしていますね。去年までは釣り人課というものをつくることについて私たちは理事会でこれを却下をしてきた。取り下げてきた。きょうこれからこの問題は理事会等で議論をしてどうするかということになるわけですが、千五百万、千六百万という全国の国民が参加をしている。全部が健全だとは言えないけれども、一部に問題はあるとしても、これだけの人々が自然に楽しんでいる、こういう問題についての取り扱いに関して、私どもにもいろいろ意見があります。意見がありますが、その意見を交えて、今後前向きに処理をするというような御答弁でありますが、委員長としてここで答えるというわけにはいきませんが、その採択の諾否について委員会を通じて十分に議論をしてもらうように要請をしたいと思うのです。そしてこの問題を十分に議論をした上で処理をする、こういうような方向にしていただきたい。各関係省庁においても、こういうような問題が国会での議論になるということは恐らく初めてかもしれません、そういうような議論は。また私も的確な判断がしかねておりますが、それにしても、やはりいままでどういうような問題があり、そしてどういうように取り扱ってきたかという経過と内容だけは確かめておきませんと、これは請願なり陳情なりを処理するのにきわめてぐあいが悪いからきょうはお尋ねをしましたが、ひとつ委員長の方においても十分な取り扱いをしてほしいということについてだけは要請しておきます。  終わります。

中尾栄一自由民主党

○中尾委員長 ありがとうございました。  松沢俊昭君。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 私は、昭和三十一年から農林省が計画をいたしまして、もうすでに昭和五十三年になっておりますから二十数年たっておりますところの八郎潟の干拓、そして大潟村が建設をされ、それまでの間におきまして事業団等も設置をしまして、そして日本のモデル大型経営の農村をつくる、そういう構想のもとにでき上がりましたところの大潟村の実態につきまして、いまどういう状態になっているか、まず農林省の考え方をお伺いしたいと思います。

大場敏彦農林省構造改善局長

○大場政府委員 大潟村の実態についてという一般的なお尋ねでございますが、大潟村は、五回にわたりまして入植者が入り、それから一部の干陸されました地域につきましては、地元増反という形で四千数百戸の農家の規模拡大という形で配分されたというふうになって、一次から五次にかけて五百八十戸の農家が中央干拓地に入植をして、大規模機械化営農体系というものに基づいて、稲作と畑作をほぼ半分半分というような形で農業を営んでおる、こういうふうに私どもは理解しております。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 私が聞いておりますのは、農林省の方で当初出しておられますところの八郎潟の入植案内というものがあるわけなんであります。その入植案内からいたしますと、「将来の日本農業のモデルとなるような生産性および所得水準の高い農業経営と、新しい村にふさわしい近代的な農村社会をつくる目的で」、こういうことになっております。そして入植するところの人たちに対しましては、十町歩、七・五町歩、五町歩と三つの種類に分けまして、その三つの種類に分けたものは入植者の選択の自由ということにしております。そして、「営農のありかた」といたしまして、「栽培するものは、主として立地的な理由から、当面水稲だけとし、機械で直播する方式を主体とします。」こういうぐあいに書かれておるわけなんであります。また、十町歩の場合におきましては、機械を使って六戸が共同で経営をする。それから七・五の場合におきましては、八戸を単位にして共同をやっていく。それから、機械の関係で四戸で共同するという場合もある。それから五へクタールの場合におきましては、これは六戸で共同経営をやる。こういうのが当初の入植者に対しまするところの案内であったわけなんであります。そして、入植をする場合においては一夫婦を単位として入植をさせる、こういう原則になっております。それから、入植をする者は一年間現地の訓練所に入所して栽培、農業機械、経営等についての新しい知識、技能を習得をさせる。この新しい技術というものは、もちろん稲作を対象にしたところの技術の習得であるわけなんであります。そして一次、二次、三次、四次、そして五次というふうにして入りまして、現在、いま局長が申されましたように五百八十戸が入植をやっている、こういう現状でございます。     〔委員長退席、山崎(平)委員長代理着席〕  しかし、その後におきまして国の農業政策が変わりまして、昭和四十五年から生産調整のテストが行われ、四十六年から五カ年間にわたりまして稲転が行われてまいったわけなんであります。  そういうようなことからいたしまして、この入植者の希望に満ちて期待をかけて入っておったところの経営というものが、期待どおりにいかないという状態になって、御承知のように、たしか一昨々年だと思いますけれども、青作の問題でトラブルが起きるという状態が続いてまいったわけなんであります。そして今日、田畑複合経営というようなことで政府の方では指導されておるのですけれども、その実態というものが一体どうなっているんだか、当初の計画であるとするならばいまはどうなるのか、そういう点を明らかにしてもらいたい、こういうことで局長に御質問申し上げたわけなんであります。

大場敏彦農林省構造改善局長

○大場政府委員 いまるるお話がありましたように、新農村建設の当初、これは配分面積も五ヘクタール、七・五ヘクタール、十ヘクタール——その当時は率直に申し上げれば経営形態も固定的に決めた方がいいのかどうかという議論もありましたし、そこは入植者の選択に任せることも一つの方途であろうという形で、そういうような三通りの経営規模の選択を入植者にゆだねたということもあります。それから、その当時の食糧の需給事情ということも反映いたしまして、それからまた秋田の土壌あるいは風土というものも考えまして、大規模機械化による稲作単作経営で、その当時はむしろ直播ということを私どもは考えていたわけであります。そういった在来農村にない新しい農法というものをつくり、また、白地に絵をかくわけでありますから、在来の農村とは違った形での農村集落、新しい生活圏というものをつくりたいということで発足したことは事実であります。  その後いろいろ、農政が変わったということよりも、農政の対象となる農業の環境自身が大きく変化してきたということでございます。端的に申し上げますれば、米の過剰状況が非常に深刻な問題として進行してきた。一方において、麦だとか大豆だとか、そういった戦略作物の自給度の低下が著しい。こういった情勢の変化に対応いたしまして、四十八年に新農村の営農の基本計画を練り直して変えたということは事実であります。その変えた結果、従来の稲作単作経営ということだけではなくて、稲と他の畑作物とをほぼ半分半分ぐらいの形で営むような田畑の複合経営がよかろう、そのためには、事実上十ヘクタールの形で一次から四次まで入植したわけでありますが、そういう方々には十ヘクタールではやはり狭いであろう、こういう認織でさらに五ヘクタールの追加配分をいたしました。新規の五次は最初から十五ヘクタールで、一次から四次の既入植者に対しても五ヘクタールの追加配分をいたしまして、合計十五ヘクタールという経営規模で田畑の複合経営をやっていただくという方に変更したことは事実であります。これはいま申し上げましたように客観情勢の変化によるものというふうに認識しております。  そこで、干拓地の土壌といたしましては、それは率直に申し上げますれば畑作経営よりは水稲経営の方がなじむ、これはもうあたりまえの話でありますけれども、そういう意味で畑作経営をやることは水稲経営に比べればいろいろの工夫なり努力が要るということは御指摘のとおりだと思います。そこでいろいろ御工夫を願って現在営農を展開していただいております。五十年、五十一年、五十二年の過程において、一部について混乱があり、いろいろ是正をお願いした経緯はございますけれども、基本的にはやはり田半分、畑半分という形で、具体的には畑作物で申し上げますれば麦なり大豆を主作目として畑作が行われている。そういう形で五百八十戸の農家が基本計画に沿って営農を展開していただいているというふうに認識しております。  その営農の状況は、もちろん個々の農家によって個人差があるのは当然でございますが、達観して申し上げますれば、経営状況というものは決してとんざしているというふうには私どもは認識していない。それは過渡期でありますからいろいろの困難はあると思いますけれども、逐次改善の方向へ向かって着実に歩んでいるというふうに認識しております。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 いま償還の時期に実は入っておるわけなんであります。それで、償還金はそれなりに払っていかなければならぬわけでありますが、償還金を払うところの農家の償還金の捻出の方法というのはどうなっておるか、農林省の方ではお調べになっておりますか。

大場敏彦農林省構造改善局長

○大場政府委員 償還金の捻出は、基本的には経営余剰といいますか、粗収入から経営費を差し引きました差し引き所得、そういった中から捻出される、これは当然の話であります。私どもの調査、これは県等に委託しているわけでありますけれども、五十一年時点における入植農家の経営収支と償還金というものを見ますと、五十一年ではこれは数が十戸でありまして、五百八十分の十戸でありますから、もちろん個々の農家によって差があることは当然であるという前提で御認識していただきたいわけであります。それからまた、一次から二次、三次、四次、五次というぐあいに、入植の年次によっていろいろ経営の実態が変わってきておるということもあることは当然でありますが、そういうことを前提にして申し上げますと、粗収入は年間で千四百十四万円、経営費が六百九十八万円、差し引き所得が七百十六万円で、そこから償還金が五十一年度の場合には百八十九万円というような実態になっておりまして、可処分所得が五百二十七万円ということであります。これは、いま申し上げましたように、十戸、一次から五次までの農家を十戸全部ひっくるめて平均で申し上げているわけでありまして、必ずしもこの百八十九万円という償還金がすでに入っている一次から四次までの農家あるいは五次の農家それぞれを代表するというものではございませんが、平均すればそういうことであるということでございます。  なお、償還額は、一次から四次までの農家の償還額を戸当たりで申し上げますと、五十三年では三百五万円から三百十九万円。一次が一番低くて、四次になるほど高いということになるわけでありますが、そういった実態であります。それから、五次の農家は、五十三年度で申し上げますと四百四十九万円。こういったことで、入植年次によって違いますが、先ほど私が申し上げました五十一年度の経営収支からすれば、決して楽だというふうには私は申し上げるつもりはございませんが、順調な形で平準的な経営を営んでおれば償還金というものは、それは返す側の農家の方の立場に立ちますればいろいろつらいという思いをなさることは十分認識いたしますが、それが経営圧迫要因になって経営が回らないというぐあいにはなっていないんじゃないかというように思っております。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 私、きのう現地へ参りまして、県庁の方にも参りまして、いま局長の方から御説明のような資料は、実は説明を聞いて帰ってきているわけなんであります。しかし、現地に入りまして、現地の村長さん、そして現地の農業協同組合長さん、土地改良区の理事長さん、村議会の議長さん、いろいろあの村にあるところの機関の幹部の皆さんと懇談をしてまいりました。その際明らかになっておりますのは、償還金を払うになかなか払うことができない、そういうことで年々農協からの貸し出しが大きくなってきている。平均するというお話がございましたけれども、現在平均いたしますと、一戸当たりの平均借金が八百万円に及んでいるわけなんであります。そうして、こういうような状態になっておりますので、農協の方も貸し出し限度の引き上げをやらなければならないということで、現在は二千二百万円を限度とするところの引き上げが行われておる、こういう実態になっているわけであります。そうして償還金を支払うためにことし二百十四名の人たちが四億五千万円の借金をしなければならないという状態になってきておる。これは前年と比較いたしますと、倍以上に実はなっておるわけなんであります。だから年々苦しくなってきております。局長もいまお話しされましたように、それぞれ楽とは言えないでしょう、こういうお話がございましたのですが、もともと八郎潟の干拓というのは、楽ではないような農村をつくるために行われたところの国の仕事ではないわけなんであります。でありまするから、金を五百数十億も投入をして、そして八郎潟の大がかりな干拓計画というものが立てられたわけであります。でありますから、まさに日本農村のモデル農村としての役割りを果たすというのが目的であったわけなんでありますが、今日、その役割りを果たしているのかどうか。私は、果たしていないんじゃないか、こう思うわけなんでありまするが、その点、どうお考えになっているか。  それから、このような状態になったというのはどこに大きな原因があるのであるか。この問い詰めを、農林省の方でおやりになったわけなんでありまするから、当然農林省の方で検討されてしかるべきだと私は考えております。そういう点で、農林省の方では、将来のこの大潟村の農場経営というものはどういう方向で進ませるか、これはまた、村の若い実際に耕作をやっている人たちとの懇談をやってまいりましたけれども、もう農政に振り回されるというのは真っ平御免であるという、こういう声さえ出てきているわけなんであります。だから、政府の方として、この経営をどのようにしてやったらいいのかはっきりさせていただきたい、こういう希望も出てきているわけなんであります。いま県の方から報告がございましたように可処分所得というものが五百万円を超えている、十戸調査をやったんだ、これはどういうふうにして調査をやったのか、私は現地の方へ聞きましたところが、これまた選択をしてやっているわけなんであります。特別な農家を選択をして、経営の条件のいいところの農家を選別をしてそうして出したところの数字というのが、可処分所得が五百万を超えるというところの状態になっているわけでありますし、また、この計算の場合におきましても、支出の計算の方法等におきましても加工が加えられている、こういうことが言われているわけなんであります。     〔山崎(平)委員長代理退席、委員長着席〕 でありますから、正確に農林省に現地の実情というものが報告されていないと私は判断をいたしたわけなんであります。だから、私は、そういう点を農林省はどう見ているのであるか、農協の状況というのがどうなっているのであるか、そういう点、私は私なりに調べてまいりましたのですが、農林省の方でお調べになったところの資料を出していただきたいと思うのです。

大場敏彦農林省構造改善局長

○大場政府委員 先ほどの経営収支計算というものが十戸でありますから、五百八十戸に比べて、そういう母集団に比べて数が少ないということは事実であります。ただしかし、私どももう一回調べて念を押してみますが、少なくともいいものだけを有意選択してやっているというふうには聞いておりません。それぞれやはり入植年次とか経営の形とかいうものを考えて、できるだけ全体を代表するような形で選択しているというふうに県から聞いております。ですから、あれだけがごく例外なものであって、あとのものは非常に劣悪な経営条件にあるというふうには認識はしていないというふうに思っております。ただ、あれはいろいろ簿記というものをつけていただいて、そしてそれから客観的な数字をはじき出した。それからいま御指摘になられました、支出項目について加工があると申されましたが、これは決して県が経営状況をよくするためにやったというものではなくて、客観的な形で手を入れた、手を入れたということは適切ではない、補正をしたという程度のことでありまして、それがあのデータの信憑性を損なうものではないというふうに認識しております。  確かに個々の農家にとってみますれば、お話のありますように償還額というのは多いわけであります。先ほど私がお答えいたしましたように、一次から四次の農家で申し上げますれば、戸当たり三百万より少し上のところ、五次の農家で申し上げますれば四百五十万近い、こういったことでございますから、かなり経営の中で占める要因はウエートとしては非常に高いということはそのとおりであろうと思いますが、しかしこれは、経営規模が十五ヘクタールというように莫大な経営規模というところから発している、それからまた農地を新規取得したというところから発しているわけで、ある程度それはやむを得ない事柄ではないかと思うのです。  そこで、確かに償還金の負担額が大きいということだけがよく議論されがちでありますけれども、これは釈迦に説法でありますが、やはり農地の造成費の七五%というものは国が持っているわけでありますし、それから基盤整備費あるいは住宅その他の施設費にいたしましても、五〇%から六〇%という国庫負担率というものを持って補助しているわけでありますから、またそれが補助の残りは、これは決して一遍に払うというわけではございませんで、たとえば土地の代金にいたしましても二十五年、あるいは農地の整備費にいたしましても二十五年という償還期限を長期低利の資金でやっているわけでありますから、ほかの地区に比べればかなりの優遇策をとっているというふうに私は言って間違いないと思うのです。ただ、規模が十五ヘクタールというために、戸当たりにしてみれば非常に額としては大きいわけでありますけれども、しかし十五ヘクタールから来る収益性といいますか、全体の経営規模というものもまた同時に大きいわけでありますから、そういう意味で、決して楽だというふうに私は申し上げません、ことに五十三年とかいうものは——五十五年が大体償還期限のピークになってそれから下がっていくわけでありますけれども、五十三年、五十四、五十五というのは償還金のピークに近いところでありますから、経営上決して楽だというふうには申し上げませんが、それが経営の圧迫要因になって新農村がとんざしているというふうには、私どもはそういう評価はする必要はない。  これからの見通しでありますけれども、五十五年からピークというものは過ぎて、逐次償還金というものは相対的に軽減されていくはずでありますから、将来の展望としては、これから経営がますます苦しくなるというぐあいに私どもは展望は持っていないわけであります。確かに経営は、償還金を払っている間は、これはすべての経営についてやはりそれが重荷になっているということは確かでございますけれども、私は将来の見通しとしてはそのように考えております。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 将来の見通しは、この案内のとおりとするならば、大変な要するに所得の高いところの農村ができ上がるというのが将来の見通しであったのです。局長さん。だから、あなた、いまこんなふうにして困っているというのに、将来は心配ないんだという、そういう要するに処方せんがあるなら出してもらいたいと思うのですよ。それを大潟村の農民の皆さんは望んでいるのですよ。将来こういうふうにして心配がないんだというのであるならば、その処方せんを出してもらった方がいいのじゃないですか。それは出ないのじゃないですか。  大潟村の農家経済の試算書というのがここにございますが、これは営農懇というのを県が音頭をとりまして、そして一年間続いたわけなんでありますけれども、とうとう要するに意見が一致しないでそのままの状態に終わってしまっているという、その営農懇で県の方で出したところのものにいたしましても、結局昭和五十二年は粗収入が千四百四十五万四千円、それから直接経営が七百一万五千円、こういうふうにしてずっと出されておりまして、結局差っ引き剰余というのが九十四万七千円というふうにして出ているわけなんであります。これは営農懇で出したところのものであるわけなんであります。でありますから、県の方で十戸調査して五百万円余りの可処分所得があるというのと、現地で営農懇を県が主催して出した県が試算したもの、それとも大変大きな食い違いというのがあるということですね、これは一体どういうことなんだということなんです。     〔委員長退席、片岡委員長代理着席〕  それから、これは大潟村の方で出したわけでありまするけれども、これもこの見通しからいたしますと、昭和五十五年の見通しを出しておりますけれども、それによりますと粗収入が千四百九十四万二千円、そうして差っ引きがマイナス百八十八万八千円というふうにして出ているわけなんであります。これは村で出したわけなんであります。これは五十五年の見通しであります。そうすると、将来よくなるというところの見通しというものはこの村にはないわけなんであります。こういう点、一体農林省はどう見ているのかということです。

大場敏彦農林省構造改善局長

○大場政府委員 いまお話しになりました営農懇の数字、それは私ども持っておりません。それは県が試算したというのではなくて、むしろ地元の方々のいろいろな御言い分じゃないか。私どもが聞いておりますのは、県のいろいろの議論とそれから地元の方々の議論とがなかなかかみ合いがつかなかった、現在営農懇というのは作動はしていないように聞いておりますけれども、そういう経緯であります。したがって、そのいま御指摘になりました数字は私どもは存じておりませんので、ちょっといま直ちにこの場でコメントを加えることはできないだろう、こういうふうに思っております。  それから非常に償還金の負担が過重で困っている、こういう御指摘がありますが、これは議論のすれ違いになるのかもしれませんけれども、私どもの把握では、それは五十年、五十一年を通じまして現実に農家は国営部分の負担金、それから事業団部分の償還金、いずれも一〇〇%ないしは一〇〇%に近いものが償還されている。まあ地元の方の御議論からすれば、それは農協の方の借金で肩がわりしているので経営余剰から出てきているのじゃない、こういう御議論でありますけれども、まあしかし、確かに農協の方の借金というのが多いということは私どもも認めます。これはいろいろもう少し分析してみなければならないかもしれませんが、経営の一つの問題点として、私どもが当初目指している大型機械化を共同利用する、協業組織によって大型機械化体系で営農していくということが、現実の問題としてはどうも日本人では協業というのは苦手な一つでありますが、それが崩れかかってきている。大型機械が個別利用という形で使われる傾向が出てきていて、そのために過剰投資というかっこうで弊害がやや出始めてきている。それが農協等の融資の増大ということにもつながっているというふうに認識しておるのです。そこのところは確かに今後の経営問題としては重大な問題だとは思っておりますけれども、しかし、これは水かけ論になって恐縮でありますけれども、私どもやはり県を通じての報告というものを信頼せざるを得ないわけでありまして、いまの大潟村の経営状況が決して楽だというふうには私は申しませんけれども、償還金の負担が非常な圧迫要因になって経営がどうもうまくいかない、とんざしているというぐあいには考えておりません。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 局長、あなた春かわられたわけなんでありまして、だからいままでの経過をいろいろと御存じでない面もあるのじゃないかと私は思います。そこで、八郎潟の担当をやっておられるところの参事官来ておられませんか。——参事官は、私がいま局長に御説明申し上げました数字は、担当官としては当然承知しておられると思うのです。いま局長の方からお話ございましたように、県の方が農林省に出したところの五百万有余の可処分所得はそれといたしましても、いま私が申し上げましたところの一次から四次までの方々の九十四万円というところの五十二年の、これは水稲が五百十三キロ、それから小麦が二百三十二・一という数字を出しておられるわけなんであります。これは県の方で出されたわけなんです。局長は、これは現地の農家の人が出したようなことを言っておられますけれども、営農懇として県が出したところの数字なんであります。これは御承知だと思います。  それから、大潟村が試算いたしましたところの総合収支、五十五年の見通し、これは確かに村の方で出されたと思います。それによっても、結局はマイナス百八十八万八千円というところの、そういう将来見通しを考えると、いまのような経営をやっていくとこういう状態になっていくということなんであります。これも八・九九ヘクタール、これを要するに水田というふうに見まして、そして六ヘクタールを畑というふうに見て計算しているのですね。ですから、別にこれはだれかがでっち上げたところの数字ではないわけなんです。それぞれ権威あるところの数字であるわけなんです。これを一体どう見るかということをひとつ御見解を聞きたいと思います。  局長もまじめに御答弁になっておりますので、どうも局長の答弁で困るというわけではございませんけれども、やはりいままでの経過もあるわけなんでありますから、経過にのっとって説明をしてもらった方がむしろ議論がかみ合うのじゃないか、私はこう思いまして御質問申し上げるわけなんです。

長晃農林大臣官房参事官

○長説明員 いまの御指摘の営農懇でございますが、これは五十一年四月に秋田県とそれから入植者の代表をもって構成して開催をされているということは承知しておりますが、その中で出されている資料あるいは論議の詳細については承知をいたしておりません。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 承知をしておられないということであるならば、これから十分調査をしていただきたいということを御要望申し上げますが、差し支えございませんか、どうですか。

大場敏彦農林省構造改善局長

○大場政府委員 いま先生から御指摘がありました件につきましては、県の意見もよく聞いてみます。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 いや、県の意見じゃなしに、村の方の調査というものをぜひやってもらいたいと思いますが、どうでしょうか。

大場敏彦農林省構造改善局長

○大場政府委員 県と村と両方の意見を聞いてみます。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 それで、次の質問に移りますけれども、設立当初の目標が、稲転等がございまして、やはり大きく経営が変化をしてまいったわけであります。私は聞きましたところが、やはり一番大きな問題といたしましては、六戸で共同でやれ、こういうことで機械を皆共同化してやった方がいいじゃないかというのが当初の計画であったわけなんですね。ところが、土地の条件というものが、一日雨降るともう十日ぐらい仕事ができないという状態が続くというのですね。ですから、その共同でやるということになりますと、トラクターを入れるにしても非常に長い期間かかってしまう。そこでやむを得ず、共同はむずかしいということで、時間を見て、そしてこのときトラクターを入れた方がいいじゃないかということになると、二十四時間労働でもやって全部やってしまう、こういう方法をとらなければとても営農はできないというのが実態だということが一つですね。  それからもう一つの問題といたしましては、そうなれば個々の農家でもやはり農舎が必要であるとか、そういう機械及び農業施設というものが計画と大分食い違っているんだ、このところをやはり認めてもらわぬと困るじゃないかというのが、県と村との営農懇の意見の食い違いなんだそうであります。  私は、やはり実際経営をやっておるところの農家の立場を尊重しながら、それ以外に方法がないということになれば、それは認めてやらなければならぬじゃないかと思う。そうなれば経費はかさむわけでありますから、いま私が申し上げましたようなマイナスというところの面が出てくる。マイナスというところの面が出てくるとするならば、局長も御答弁ございましたように、ほぼ半々で田畑複合経営をやってもらいたい、こういうお話でございますから、それを和田理事長なんかが中心になりましていろいろ苦労されまして、そして上限八・六ということで農林省の方からも認めてもらいまして、それで営農をやっていくという方式をいままでとってきたわけなんです。それで、それにしても、ヘドロ、砂地というところの問題等もあるわけだから、やはり所得を上げるためにはゼブラ方式でやらせてもらわぬと困るじゃないか、こういうことでゼブラ方式を取り入れたわけなんですね。これは全国のどこの市町村でもそんな方式でやっているところはないわけなんであります。要するにこの大潟村のそういう目的の趣旨、そして気象条件、土地条件、経営の内容、いろいろなことを勘案して、そして知恵をしぼり合って出したのが実面積八・六というところのゼブラ方式で稲作を認める、こういうことになった経過というのはこれは御存じでしょうか。おわかりですね。それで五十一年、五十二年と、こういうぐあいにゼブラ方式をそのまま認める、そのとおりにやりなさいと農林省の局長の方からも通達が出ているわけなんであります。ところが五十三年になりましたところが、今度はゼブラ方式はけしからぬという話が出てきたわけなんです。農林省の方と事業団の方で、そして営農をやっているところの農家が知恵をしぼり合ってようやく一つの合意点に達したゼブラ方式を、なぜ五十三年度になったら認められないのかというのが村の声になっているわけなんであります。この点につきましては、恐らく農林省がいろんなことを考慮の中に入れて八・六のゼブラ方式というものはやむを得ないじゃないかという方針を出しておられるわけなんでありまするから、条件がまだ依然として変わっておりません。しかもその経費の中には、機械設備と農場の付帯施設、これに金がかかる、そこへもってまいりまして小規模な農家一人一人の土地改良もやらなければならない、こういう状態に実はなっておるわけでありまするから、まだ土地条件が完熟したというところの状態には入っておらぬわけであります。であるとするならば、これは当然従来の方式を認めるというのがあたりまえなんじゃないか。  そうしたところが、県の方としては、いや農林省の方からそう言われたんだ、ところがいろいろ文書を見ましたところが、農林省の方に照会状を出しているわけなんですね。農林省の方でそうするなと言うわけじゃないのであって、農林省の方に、今度はゼブラ方式を否定した方がいかがでございましょうかという趣旨の、そういう質問書のような意見書のようなものを出している。それに回答してもらいたいと、こうなるわけなんでしょう。農林省の方としては、それがいいとか悪いとかというのはなかなか言いにくいという、こういう状態になっていると思うわけなんでありまするが、この点はやはりはっきりと、ゼブラ方式はゼブラ方式としていいじゃないか、いままだ混乱しているわけなんでありますから。この点はやはり従来の方式をそのまま認めてもらいたいということを県へ御指導されたら一体どういうことなんだか、こういうことをはっきりとお聞かせを願いたいと思うわけなんです。

大場敏彦農林省構造改善局長

○大場政府委員 大潟村の農家の方々の御要望というものについては、率直に申し上げて、それは県もそれから事業団があったときの事業団もかなりいろいろ伺って、採用すべきものは私は取り入れると思います。いまお話のありましたように、田畑半分半分というような基本計画を前提にしながら、しかし八・六というところまで稲の作付をしても、それは別にそのこと自身でとがめ立てばしない、こういうような形で対応しているのもその一つのあらわれだろうと思うわけであります。  そこで、その八・六ということを守っていただかなければならぬわけですけれども、この八・六ヘクタールというものを守るについて八枚の圃場を使わざるを得ない、結局十ヘクタールということになるわけであります。一枚の圃場が一・二五ヘクタールでありますから。それで八枚の圃場を使うことで、その際に実際の作付を八・六に抑えるというやり方で、不作付地がどうしても生ずる。その場合に、不作付地をゼブラ方式と称してシマウマ状にいろいろ散らして、そして十ヘクタールと八・六の差額の一・四ヘクタールですかをシマウマのしまにして、残りの八・六で米の作付をする、こういうような形で認めてもらいたい、こういう御要望が地元からあり、それから秋田県もいろいろの経緯があって私どもの方に御照会があった。これは五十一年、五十二年の話であります。そのときに私どもといたしましては、いろいろ地元への配慮ということも考え、経過的にやむを得ないだろうという判断でそれをお認めした、こういう経緯になっております。  そこで、いまお話のありましたように、ことしの一月から二月にかけて県と私どもとの間で往復文書があり、さらに県と大潟村との間で連絡した文書があるという形で、その中でゼブラ方式というものについてはことしは取り入れないんだという農林省と秋田県との相互のコンセンサスがあり、それを地元の方へお伝えした、こういう経緯になっておるわけであります。  なぜ私どもが八・六の確保の措置としてのゼブラ方式をとらなかったかということにつきましては、本来的には、これはやや議論になるかもしれませんが、不作付地を不作付地のままとして残しておくのは好ましくない、せっかく造成された農地でありますから、これはやはり稲を作付しないのであれば他の畑作物を作付してもらうということがこれはそもそも農地造成の本来の目的でありますから、不作付地のまま放置しておくのはやはり望ましくないという基本的な考え方があるわけであります。それはやはり新農村建設、十五ヘクタールのものを縦横に使っていただいて田畑複合経営をやってもらうという、そういう基本的な立場から来るのが第一点であります。  それからもう一つは、ことしから新しい水田の生産の対策というものを展開したわけでありますが、それについては、八・六を確保するためのゼブラ方式というものは実際上捕捉が非常にむずかしい。秋田県知事がゼブラ方式を認めてほしいと私どもに五十一年、五十二年と言ってきたときは、一・三メートルの幅でゼブラを制限するとか、八枚の圃場ということでやって、そういう前提条件があるわけでありますけれども、そういう前提条件をつけても実際問題としてなかなかむずかしい。それから、ことしからの新しい対策としては、一枚の圃場の中で一部を作付し一部を不作付するということでは実際上これは捕捉がむずかしいわけでありますから、やはり田をあけてもらうときには全部作付しない、一枚の田は全部作付する、そういうきっちり分けた形でやってもらわないと、それは転作というものの確認からしても非常に手続が煩瑣であるし、実態上確認がきわめて困難である、こういったことから、やはりゼブラ方式というものは五十一年、五十二年ということで、経過的に地元の立場、いろいろな事情も考慮したわけでありますけれども、やはりそれは本来的にはゼブラ方式というのはもとに戻すのが当然であろう、こういう認識に立って、県と私どもの間で、ゼブラ方式というのは今回の生産調整といいますか、対策というものの発足を契機に原則に戻っていただくという形で対応したということであります。  この取り扱いについては、地元の御要望もいろいろ私どもの方に来ておりますけれども、私どもといたしましては、やはりゼブラ方式というものはとるのは妥当ではない、現在地元にお願いしているような方式で、やはりつくるところはつくる、つくらないところはきれいにつくらないというかっこうで、はっきりそこは峻別できるような形での対応をしていただくのが妥当ではないかと考えております。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 それは局長、確かに把握が困難だということになりまするならば、去年も困難であったわけなんです。一昨年も困難であったわけなんです。そのところを克服をしながらやってきているわけなんでありますから、いまここで、去年、おととしやってきたものを変えるということは混乱を起こすもとになるのではないか、私はそう思うのです。  私は行ってみましたけれども、率直に申し上げますと、私も農民運動を三十年やっているわけなんでありますけれども、新潟県の農民なんというものとは違って、本当にささやかな要望しか出しておりません。買い戻し約款なんかがついている中で管理された農民ですから、戦闘的だとか、そんなようなことではないわけなんでありまして、その点はやはりいろいろ経営の問題を考えてやっておられるわけなんでありますから、その辺は、このままの状態でいるということになりますと、やはりだんだん話がもつれていって、いい方向にいかないのじゃないかと私は見たのです。ですから、そういうゼブラの問題なんか、計算すればすぐ出てくるわけなんですから、恐らく局長はそういうふうにお考えになっていないと思うけれども、県の方でそう言っているものだからという考え方も相当強いと思いますけれども、その辺は十分考慮しながら善処をやっていくということに実はしてもらった方が、いままだ紛争が続いているわけなんですから、その点はそういう方法でおやりになった方がいいじゃないか、こう申し上げているわけなんです。その点、もう一度御答弁願いたいと思うのです。

大場敏彦農林省構造改善局長

○大場政府委員 五十一年、五十二年のときには、やはりゼブラを認め、捕捉の問題があったわけでありますけれども、その当時には、水田総合利用対策ということですから、大潟村にはいわゆる配分は行ってないわけです。だから、そういった問題は発生していなかった。ことしから水田利用再編対策ということで、大潟村にも全県の平均よりも——全県の平均が七・七%に対して四・三%というぐあいに、配分率は低いわけでありますが行っているわけでありますから、そこはやはり事情は変わっているということだろうと思うのです。  そこで、ゼブラというのは地元にとっては都合がいいかもしれませんけれども、しかし、非常に捕捉がむずかしいという難点はどうしても否定できない。これは何も確たる証拠があって言うわけではありませんが、勘ぐりようによっては、まじめに一・三メートルの幅をあけてきちんと八・六をやっている人と、そうじゃないという人も出てこないとも限らないわけですね。そこのところに、あそこの地形からいって、この人はきちんと県知事のゼブラ方式を守っている、この人はどうも県知事の言っているようなゼブラ方式をきちんとは守っていないというような不公平感だって生じてこないとも限らない。その辺のところが実は大きな問題じゃないかと思っております。しかし、いずれにいたしましても、相互の信頼関係というものが損なわれては、どんな制度をやっても意味がないだろうと私は思う。やはり国と県と、あるいは県と地元との間での相互信頼関係をきちっとしていただくということが、すべての対策の前提じゃないかと思っております。  ゼブラ関係については、私ども県と従来も相談しておりますが、今後ともいろいろその取り扱いについては相談いたしますが、別に県がやっているから国もそれを応援している、そういうことではなくて、両者の間に別に差異はないわけでありますので、そこを御理解願いたいと思うわけです。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 それじゃこういうふうに理解して差し支えないと思いますけれども、村長さんもおられるわけなんでありますから、最終的にそれがどの程度の面積であるかということは、村長の方で、村の職員が確認をしていくということになりますのですから、ゼブラそのものについても十分農林省の方では検討をやりながら進めていく、そうしてトラブルの起きないような方法で善処をしていく、こういうふうに理解して差し支えないですね。

大場敏彦農林省構造改善局長

○大場政府委員 重ねてのお尋ねで恐縮でありますけれども、私どもは、基本的にはやはりゼブラという方式は、新農村建設の経営態様からいって、経過的にはあっていいものかとも思いますけれども、基本的には、それがずっと永続するようなものではないのじゃないかという認識でおります。その認識については、ことしの水田利用再編対策の実施とあわせて、県と私どもの間には食い違いはない。しかし、いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたが、どんな制度をとるにいたしましても、県が町村の厳重な把握といいますか、的確な把握といいますか、そういうものが前提になるわけでありますから、県と町村、それから私どもを含めて相互の信頼関係を回復する、そういうかっこうがやはり一番大事なことじゃないかと、私は、抽象的な物の言い方で恐縮でありますが、お答え申し上げます。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 ぜひいま局長の言われましたように、お互いに信頼関係を取り戻すように御努力をいただきたい、こう思うわけなんです。  その次でありますけれども、いま私いろいろとお話を申し上げましたのですが、やはり経営の状態というものがだんだん悪くなっている。それで、農協の組合長に聞きましたところが、恐らく来年は、農協から借り出すところの農家の数というのはもっとふえて、金額の面においても、この趨勢からいくならば十億円程度の余裕をやらなければならぬだろう、こう言っているわけなんであります。そうすると、やはりあの場所に畑をやった経験のある人などともいろいろと懇談してまいりました。やはりうまくいってないのですよ。それで、結局いま悪くなるというのは、畑がうまくいってないものだから、たんぼで所得を上げても、畑作に全部食われてしまう、やはりそういう傾向というのがあるのだ。非常にまじめな人たち、やはり皆さんが選定をやりて入植させられたのですから、まじめな人がたくさんおられるわけなんですが、実はそういう話も出しておられるわけなんです。そうすると、私は、経営の安定のためには八・六というところの——生産調整は全国的に行われております。それはそれでありまするけれども、八・六というところの上限というものを若干引き上げをやってくれて、そうして借金なんかがないような状態、つまり生産所得の中から償還金が償還できるところの配慮というのをこれから検討していかなければならぬ時期に来ているのじゃないか、こういうぐあいに私は考えております。  もともと、この所有権を移転させるところの条件といたしましては、結局、稲作が十町歩で所得が幾らになる、その所得と合わせるようなそういう田畑複合経営というものをやるのだということが条件の中にあるわけなんです。ところが、たんぼの方は所得が出ても、畑をつくることによってその所得が食われていく、こういうことで、いま困難な場面に遭遇している。こういうことであるとするならば、畑の方を若干不足にして、たんぼの方を引き上げてくれる、そういう中で営農の改善を図り、将来的におきましては、やはり私も稲作一本でやっていくというのが必ずしも農業経営とは思っておりません。そういう意味で、複合経営というのはどうしてもやはり将来日本ではやって、そうして生産のバランスというのがとれるような状態をつくり上げていかなければ日本農業はつぶれますから、そういう点は十分私は考えているわけなんです。だけれども、過渡的段階として、このようにして困っているということであるならば、生産調整は生産調整、別でありますけれども、この大潟村の目的を達成させるためには八・六の上限というのを若干引き上げて、そういう中で経営の安定を図るような措置を講じてやるというのが親切なやり方なんじゃないか、こういうぐあいに私は考えておりますし、そのことは、皆さんの考えておるところの国の基本方針とはいささかも食い違いが起きるわけではないじゃないか、こう思いますが、どうでしょうか。

大場敏彦農林省構造改善局長

○大場政府委員 確かにそれは、冒頭に申し上げましたように、干拓地でありますから、水稲をやった方がいいし、それから畑作にとっては必ずしも条件がいいという土壌ではないと私どもは理解しております。しかし、これは八郎潟だけの問題ではなくて、非常に困難な中で、全体のことを考えて畑作経営をやはり取り入れてもらいたい、転作してもらいたいということは、これは秋田県のほかの農家についてもお願いしているわけでありますから、そういう意味で大潟村の方々にもお願いをしたいわけであります。八・六ヘクタールということにまで、認めたという言葉はおかしいのですが、作付を是認しているということは、経過を申し上げますれば、本当は五分五分というふうに私どもは考えたわけでありますけれども、いろいろ地元の御要望があって、干拓地内のG地区、これは秋田県の農業公社等に配分を予定する土地でありますが、そういったところにおける作付の枠——枠と言ってはおかしいですが、そういう数量を先食いして七・五プラス一・一ということにしたという経緯もありますので、地元の御要望はかなりしんしゃくしているのじゃないかなと思っております。それを、いまの時点において八・六をさらに引き上げるということについては、これはそういう経緯もありますし、基本計画の立場からいって、おおむね五分五分という線で営農をやっていただきたい。確かに畑作については、完熟してから十年以上たっておりますが、まだ熟畑への過程でありますから、確かにいろいろ困難な点があることは私どもは認識しておりますが、その辺のところは御理解くださって、やはり八・六という形で現実に従来やってくださっていたわけですから、やっていただきたいと思うわけであります。経営が苦しいからということですぐ八・六ということになりますれば、これはほかの農家との公平という問題がやはり出てくるわけで、ほかの一般農家も、じゃ自分も水稲をやりたい、こういう御意向がある、これはよく承知しておりますが、その辺のことも考えて御協力はお願いいたしたいと思うわけであります。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 局長はいずれ調査をおやりになるというわけですが、調査をしないうちにあなたの方から、八・六を引き上げたらどうだ、こう言っても、答弁はその程度の答弁になると思います。思いますが、私、行ってみまして感じたのは−皆さんの方で農政の基本をいまここで変えるというわけにはいかぬ、これも十分私はわかっております。わかっておりますけれども、さっきいろいろ申し上げましたように、まだ完熟はしておりません。ですから、将来的にはどうするにしても、経営が困難であるというところの実態がわかった場合においては、それ相応のアフターケアを経営の面にやってやらなければならない。これは私と同じ考え方を持っておられるのじゃないかと思いますが、どうですか。

大場敏彦農林省構造改善局長

○大場政府委員 私ども、八郎潟の新農村は着実に発展していくということがこの政策による最大の課題でありますから、それが、経営が破綻してしまってはもちろん大問題であります。八郎潟の農家の経営をきちんと伸ばしていくという方向でのお手伝いを積極的にするのは当然であります。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 そうであるとしますならば、これは私の一つの提案なんでありまして、ひとつ調査をしてもらって現実に合っているのか合っていないのかその結果を見まして、その点はやはり御検討をお願いしたい、こう思いますが、どうでしょうか。

大場敏彦農林省構造改善局長

○大場政府委員 先ほどもお答えいたしましたように、地元の御言い分もおありだろうと思います。ですから、村当局なりあるいは改めて県当局から経営につきましては聴取いたしたいと思います。それによっていろいろ必要な対策が出てくれば、私どもはそれをお手伝いすることにやぶさかではございません。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 それから次に御質問申し上げますけれども、いわゆるゼブラの問題、それから営農懇の問題、いろいろ経過をたどっておるわけなんでありますが、この村に割り当てられました転作目標面積というのが二百十四町歩であります。そこで、その二百十四町歩を互助方式で実はおやりになっておるわけでございまして、十三集団で一つの区画をつくりまして、そして二十六戸の人たちが引き受けて、転作をやらない農家の皆さんは三十万程度ずつ負担をして二十六戸の人たちにやってもらう、こういうやり方であるわけなんです。これは転作の生産調整の要綱にも出ておりますように、そういう方法でやっても差し支えないということになっておるわけですね。だから、実は農林省の方針から外れた方式ではないと思うわけなんであります。ところが、県知事の通達を見ますと、実はこういうふうに書かれております。これは、ゼブラを直さぬ限りにおいては転作奨励金を留保する、こういう意味の通達だと思います。私は、もしこれが来なかった場合一体どうなるんだと大変心配している声を聞いてまいりました。そこで、何はともあれ、要するに政府の政策に基づいて互助方式をとって二十六戸の人たちが二百十四町歩よりも四〇%上回った形でやっているそうであります。これは奨励金の対象にするのは当然なんじゃないか。いろいろなその他の遠因というのはあると思いますけれども、それはそれでありますし、これはこれであるわけなんであります。だから、転作をちゃんとやっている農家に対して奨励金が来るか来ないかわからぬような、そういうおどかしというものを少なくとも行政庁がかけるということは大変間違っているんじゃないか、私はこう思いますが、その点はどうでしょうか。

大場敏彦農林省構造改善局長

○大場政府委員 確かに大潟村に対する配分面積は二百十四ヘクタール、これを二十六戸の農家が集団的に受け持って実施するということになって、私どもは、その引き受けていただく農家については、その努力については高く評価したいと思うのです。しかし、一方においてその二十六戸以外の農家が自分の枠である八・六ヘクタールを超えて、聞くところによると十枚の圃場をほとんど使うということになりますから、十二ヘクタール以上超えて稲の作付をすることになっている実態というふうに聞いております。     〔片岡委員長代理退席、山崎(平)委員長代理着席〕したがって、秋田県知事の判断も、単にゼブラ方式を守っていないということだけではなくて、八・六というような約束を超えてさらに十ヘクタール以上も作付をしている、こういう事態では、確かに二十六戸のまじめな方はいらっしゃるけれども、それは制度の趣旨として違うんじゃないかということで、転作奨励金の交付はできないんだということを言っていると理解しているわけであります。ですから、大潟村全体としては確かに二百十四ヘクタールあるいはそれ以上のものを二十六戸の方々にやっていただいて、そしてそれに対しまして奨励金は一億数千万ぐらい行くんだろうと思うのですね。一方、それでは大潟村全体としては稲の作付面積は昨年より減るかというと、そうじゃなくて、二千ヘクタール以上もふえてしまう、こういうふうなちぐはぐなことがあって、そういう状態の中で一億数千万円の奨励金を交付するというのは、これはやはり世の中の批判を浴びることは当然だろうと思うのです。そういう意味で、秋田県知事は、こういう前提では奨励金の交付はできないんだということを意思表示されたというふうに理解して、私どもはそれはそれなりに正しい対応ではないかというふうに判断しております。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 私が仮に二町五反歩を持っている。ところが割り当てというのが二・五反であった。それを全部、要するに二町五反転作をやったという場合においては、転作奨励金の対象になりませんか、どうですか。

大場敏彦農林省構造改善局長

○大場政府委員 そういう御設例にお答えするよりも……(松沢(俊)委員「いや、そういう場合はどうですか」と呼ぶ)これは私、直接の水田転作の担当局長ではございませんので、必要があれば後で担当課長から補足させていただきますけれども、やはり奨励金を交付する場合には、奨励金を交付する対象農地の確定といいますか、そういうものが前提になっていると思うのです。ですから、いま先生が御指摘になりましたような例は、昨年どれだけの稲をどういう圃場でつくっておったということはきっちりわかっているわけですね。そこから何ヘクタール減らした、こういうことがはっきりしますから、その場合には転作奨励金の交付ということにはなるだろうと思うのです。しかし秋田県の場合には、やはり同様に田畑共用水田ですから、水田転作の対象となるような田を確定していかなければいけない。この土地は畑として利用し、この土地は田として利用するんだ、そういう利用区分に従って確定して、その確定された土地で現実に転作というものが行われて初めて転作奨励金が交付される、こういうことになっているわけであります。それで、確定の過程において、これは農業者から申告が来るわけですが、その利用区分を大潟村村長が承認する。承認するに当たっては、先ほどのふぞろいになっていらっしゃいます八・六ヘクタール区分を守ってください、守った場合にはそれを承認するという前提があって、守られた場合にそういう前提に立って利用区分ができ、その田について転作が行われた場合には転作奨励金が交付される、こういう仕組みになっておりますから、その前提がまるっきり狂った場合には、奨励金の交付という基礎そのものが失われてしまう、こういうことで、できなくなるということを秋田県知事は言っているんだというふうに理解しております。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 いま私は例を挙げて申し上げたのですが、私が二町五反耕作をやっておって、二反五畝の割り当てがあった。ところが全部転作をやってしまったという場合においては、奨励金はくれないのですか、くれるのですか。これは担当の人、ひとつ答えてください、簡単でいいですから。

下壮而農林省農蚕園芸局農蚕企画室長

○下説明員 事務的な話でございますので、私からお答えさせていただきます。  水田利用再編対策は、申し上げるまでもなく、水田におきまして転作が行われた場合に、その面積に応じて奨励金を支払うということを根本の仕組みにしておるわけでございます。したがいまして、いまの御設例の御質問でございますと、それは水田であるということがいわば客観的にだれが見ても明らかでございますから、そういう場合には割り当て面積以上に転作が行われましても、転作していただきました全面積について奨励金を出すことにしております。  ただ、大潟村につきましては、先ほど構造改善局長から御答弁ありましたように、これは共用圃場になっておりまして、それ自体としては水田とは言えないという状態になっておりますので、これにつきましては、基本計画に基づく営農計画を前提としまして、田畑区分を明らかにするということで、大潟村だけの特別の手続を別途定めておるわけでございます。それはあくまでも基本計画が守られるということが前提になっておるわけでございますので、その前提が満たされない限りその特別の手続というのも進められない、こういう解釈を秋田県がおとりになっておるのではないか、こういうことを構造改善局長がお答えになったわけでございまして、それは私どもとしましても、適切な解釈ではないか、こういうふうに考えておるわけでございます。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 こういうことになるのじゃないですか。ある農家は転作をやれと言っても言うことを聞かなかったという場合においては、要するに翌年度に転作面積の上乗せをやると農林省の方では言っているわけでしょう。それから転作の目標以上の面積を達成した場合においては、それは目標以上であろうとも対象になる。だから、このものとあのものと絡み合わせていくということは、これは理屈としては私は通らぬと思うのですよ。やった人はやった人でちゃんと奨励金は交付されてしかるべきだし、やらぬ人に対しましては、それなりにやらなかったのだから来年は上乗せしますよ、こういう措置をとられるわけだから、これはみんな次元の違った話なんじゃないですか。それをきちっとばらばらにしながら整理をつけていかなければしようがないじゃないですか。私はそう思うのですが、その点どうですか。

下壮而農林省農蚕園芸局農蚕企画室長

○下説明員 大潟村につきましては、その耕地のすべてが水田ではない、基本計画によりまして田畑半々で利用される共用農地であるという特殊な事情がございまして、こういう営農計画が大潟村全体として守られておるということを前提といたしまして、私ども現在のような手続を定めておるわけでございます。したがいまして、その基本的な前提が満たされません限り、やはりそういうような手続を個々に分解して進めるということは、先ほど構造改善局長から申し上げましたような実際上の問題を生ずることになりまして、適切ではないというふうに考えております。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 時間が参りましたのでこれ以上申し上げませんけれども、問題は、やはり冒頭から申し上げておりますように、一昨年、昨年と続いてまいりましたところの——いま大潟村は特殊だというお話でございますから、それであればなおさらのことですよ。そういうゼブラ方式というものを採用しながら来ているわけだから、これは局長の方で御答弁もありましたように、お互いが信頼関係を回復するために努力をやっていく、やらなければならぬじゃないか、こういうお話でございますから、その点は局長を御信頼申し上げまして、これは解決がつくものと私は期待をしております。そういう状態の中でいま互助方式でやっているわけなんでありますから、これに不安を与えるようなことは、ますます混乱を村内に巻き起こすということになると思いますし、そういう点からしまして、それと二つ絡み合いの中でこれは解決をつけてもらいたい。  それからもう一つの問題は、営農の状態が大変厳しくなってきている、困難性を増してきている、こういうことにつきましては、十分調査をされまして、そしてそれに対するところの手当て、私が提案しておりまするのは、やはり八・六を引き上げる以外にないじゃないか、こういう提案をしているわけでありまするが、その点はどういうようにして対応されるか。これもやはり調査の上早急に検討をしていただきたい、こう思うわけであります。この点は差し支えございませんですね。

大場敏彦農林省構造改善局長

○大場政府委員 奨励金の問題は、二十六戸の農家がやってくださっている。それは秋田県も私どももお払いしたいのです。しかし、そのお払いをするような条件をきちんとつくっていただかないと、それもできなくなるということであります。払いたいのは本音であります。そういう意味で、冷静になって地元でよくこの問題について底話し合いをくださって、円満裏に解決していただきたいと私どもも思っております。  それから営農の問題については八・六を拡大するという形での解決がいいかどうか、私はこれは非常に検討を要する問題だと思っております。いずれにいたしましても、経営が、それは楽だというふうに私は申し上げているわけじゃない、いろいろこれから詰めなければならない問題があるということは十分認識しておりますから、よく地元の御意見も伺って対処したいと思っております。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 最後に、いま膠着状態が続いておりますので、県と大潟村、これだけでいまの問題を解決しようとしても大変むずかしいと思います。そこで、事業団がなくなって、取りつくところの島というものが大潟村にはもうないのであります。私はきのう行って、まさに秋田県ではなしにこれは昔の天領みたいなものではないか、こう言ってきましたけれども、農林省の方から早急に、いまいわゆる転作をやるにいたしましても、時期が時期なんでありますから、局長みずから現地を視察してもらえればそれにこしていいことはございませんが、少なくとも、局長がおいでになることができないということになれば、今月中にでも農林省の責任のあるところの人たちに大潟村に乗り込んでいってもらいまして、そうして実態の調査、現状把握、そういう中で、県と大潟村とのこのトラブルの解決をやってもらいたい、こういう希望がございますが、どうでございましょうか。

大場敏彦農林省構造改善局長

○大場政府委員 私も、率直に申し上げまして、事業団をつくったときに参画しておりましたから事情は多少なりとも存じております。農林省が乗り出せというお話の筋だろうと思いますが、必要があれば、それは乗り出すつもりでおります。しかし、大潟村も独立した村でありますし、私は、大潟村と秋田県当局とが敵対関係にあるというふうには毛頭思っておりません。ただ、残念ながらトラブルが起きておるということは事実でありますが、両方が真剣になって御討議を願っている、それから大潟村でも村議会でいろいろ御議論願っているということでありますから、その成り行きを私どもは見たい。国が天領意識で乗り出すということが果たしていいか。これは少し情勢判断をさせていただきたい。しかしいずれにしても、私ども等閑視するつもりは毛頭ございません。

松沢俊昭日本社会党

○松沢(俊)委員 以上で質問を終わりますけれども、当初から申し上げておりますように、大変な経営難に各農家が遭遇しているということを十分認識してもらいまして、天領という言葉は使いましたけれども、事業団が去年解散したばかりなんであります。でありますから、ここ四、五年はやはり農林省が親がわりになって、ときどきめんどうを見てくれるというようなことは私は当然だと思うわけなんであります。そういう点で、私の希望を申し上げましたけれども、早急に解決をつけるように御努力をいただきたいということをお願い申し上げまして、質問を終わります。      ————◇—————

山崎平八郎自由民主党

○山崎(平)委員長代理 請願の審査に入ります。  今国会において、本委員会に付託になりました請願は全部で四百十七件であります。  本日の請願日程第一から第四一七までの請願を一括して議題といたします。  各請願の内容につきましては、請願文書表等によりましてすでに御承知のことと存じます。また、先ほど各党理事間におきましても慎重に検討いたしましたので、この際、各請願についての紹介議員からの説明等は省略し、直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山崎平八郎自由民主党

○山崎(平)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  これより採決いたします。  先ほど理事間において協議いたしましたとおり、本日の請願日程中、第二ないし第七、第九、第一一、第五三、第五四、第一六二、第一七六、第二〇〇ないし第二二八、第二三二ないし第二六七、第二八一ないし第二九三、第三三三ないし第三四九、第三五四ないし第三五六、第三五八ないし第三八七、第三九二ないし第三九五、第四〇一及び第四一二ないし第四一六の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山崎平八郎自由民主党

○山崎(平)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山崎平八郎自由民主党

○山崎(平)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

山崎平八郎自由民主党

○山崎(平)委員長代理 また、本委員会に参考送付されました陳情書は、食糧備蓄法制定に関する陳情書外六十一件でございます。右、御報告いたします。      ————◇—————

山崎平八郎自由民主党

○山崎(平)委員長代理 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。  すなわち  芳賀貢君外十三名提出、国が行う民有林野の分収造林に関する特別措置法案  農林水産業の振興に関する件  農林水産物に関する件  農林水産業団体に関する件  農林水産金融に関する件  農林漁業災害補償制度に関する件 以上の各案件につきまして、閉会中もなお審査を行いたい旨、議長に申し出たいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山崎平八郎自由民主党

○山崎(平)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  次に、お諮りいたします。  閉会中審査案件が付託になりました場合、本会期中設置いたしました農産物の価格等に関する小委員会につきましては、閉会中もなお存置することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山崎平八郎自由民主党

○山崎(平)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお、小委員及び小委員長の辞任の許可及び補欠選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山崎平八郎自由民主党

○山崎(平)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  次に、閉会中審査におきまして、委員会及び小委員会に参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人の出席を求めることとし、その人選及び出席日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山崎平八郎自由民主党

○山崎(平)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  次に、閉会中の委員派遣に関する件についてお諮りいたします。  閉会中審査案件が付託になり、その調査のため委員を派遣する必要が生じました場合には、その調査事項、派遣委員、派遣期間、派遣地並びにその承認手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山崎平八郎自由民主党

○山崎(平)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  この際、午後一時二十分より再開することとし、暫時休憩いたします。     午後零時四十九分休憩      ————◇—————     午後一時二十四分開議

羽田孜自由民主党

○羽田委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。  農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。草川昭三君。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 公明党・国民会議の草川昭三でございます。  きょうは皆様方にお許しを得まして、いま愛知県を初めといたしまして三重県、あるいは岐阜県、静岡県の東海四県下に稲の新害虫でございますところのイネミズゾウムシというものの被害が非常に大量に発生をいたしておりますので、このイネミズゾウムシの問題について質問をし、いろいろな要望を申し上げてみたい、こう思うわけでございます。  すでに農林省の方も御存じのとおりに、このイネミズゾウムシというのは昭和五十一年に愛知県に初めて発生をしたわけでございまして、日本でもこの虫が初めて発見されたわけでございます。発生源は、推定でございますけれども、同様の虫というものがアメリカのカルフォルニア州に発生をしておる。どのように侵入をしたかということについては、また後ほど御質問をいたしますけれども、このイネミズゾウムシが大量に発生をしたことによりまして、このままでは稲作の収穫もゼロではないだろうかというわけで、農民の不安というものも非常に大きいわけでございます。私どもも関係の方々と一緒になりましてこの調査をしておるわけでございます。たとえば、知多半島の常滑地区では、これは市の職員からの発言でございますが、五十一年度の発生率は二二・三%だった。五十二年になると、昨年でございますが、七九・七%、五十三年のことしは一〇〇%の全作付面積にこの被害が広がっている。異常に発生をしておるわけでございまして、この発生の現状は、ただいま常滑だけのことを申し上げましたが、愛知県あるいは三重県、岐阜県、静岡県というように蔓延をしておる。  この発生の現状と稲作の被害状況について、農林省としてどのような調査あるいは推測をされておみえになるのか御質問をしたい、こういうように思います。

小島和義農林大臣官房審議官

○小島説明員 ただいま御指摘がございましたように、イネミズゾウムシの発生の初めというのは、五十一年の六月、愛知県下に発生したものでございますが、その後五十二年には愛知県内におきまして二十二市町村に発生を見ております。本年におきましても、その隣接の区域並びに隣接の県におきましてその発生が憂慮されておりましたので警戒体制をしいておきましたところ、ただいま御指摘がありました隣接の三県におきましても発生を見ております。  ただいままでの関係県からの報告によりますと、六月十日現在で、愛知県下では四十八市町村、一万八千四百九十四ヘクタール、三重県下では一九市町村、九千九百三十三ヘクタール、岐阜県下におきましては二十六市町村、四千九百五十ヘクタール、静岡県下では三市町村、九百三ヘクタール、総計いたしますと九十六市町村、三万四千二百八十ヘクタールとなっております。  なお、その被害の程度別面積につきましては、関係県におきまして、田植え終了後の発生面積の最終時に実施をいたすことにいたしておりまして、現在調査中でございます。  これまでの被害の発生の蔓延の状況がこういうことでございますので、今後なお広がっていくおそれがあるのではないかということで、真剣に憂慮いたしておるところでございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 いま九十六市町村で三万四千二百八十ヘクタールというような被害面積だというお話がございましたが、異常な伸び率でございます。五十一年度の発生状況は、私がいまから申し上げる数字に間違いがあるのかないのかをお聞かせ願いたいのですが、五十一年度で七百三十ヘクタール、五十二年度の発生地域というものは、これは愛知県が中心だと思いますけれども四千六百ヘクタールではないだろうか、こう言われております。昨年、一昨年の数字は、いま私が申し上げた数字でよろしゅうございますか。

小島和義農林大臣官房審議官

○小島説明員 間違いございません。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 そうしますと、やはり倍、倍なんというものではなくて、幾何級数的にこれは伸びていく、しかも地域が広大に拡散をしていくというわけでございますから、非常に重要だと思います。  二番目に、ことしのこのような四県下に広がっていくというような状況を考えますと、ただいまも今後広がるというようなお話がございましたが、どういう経路で、たとえば五十四年は北上するめか、あるいは束の方へ、あるいは西の方へと伸びるのかわかりませんけれども、農林省としてはどういうように蔓延をするおそれがあると考えられておみえになりますか。

小島和義農林大臣官房審議官

○小島説明員 先ほどお話がございましたように、この虫自体は本邦にいまだかつておらなかった虫でございますので、虫自体の生理形態と申しますか、余りつまびらかにわかっておらないわけでございます。昨年も実は一昨年に比べまして発生面積が非常にふえたというふうなこともございますので、昨年の稲作が終わりました後の段階で、隣接する市町村におきましても越冬成虫が生息しておるのではないかということで、県の職員を中心にいたしまして、農林省からも植物防疫所の虫の方の専門家を応援させまして、いまだ発生していないところで越冬している虫がないかどうかという調査を行わせたわけでございますが、その時点におきましては少なくとも虫の発見がなかったところにおいてことし発見を見ておる、こういう状況があるわけでございます。  また、すでにわかっておりますことでも、この虫自体が単に水の中とかあるいは土の中というだけではなくて、羽があって多少舞い上がる。どれぐらいの飛しょう距離があるのかどうかということも実はつまびらかにわかっておりませんので、そういう虫の生態自体の定かでない点がありますので、今後どういう経路をたどって蔓延していくのかということについては、現段階において的確な予想を申し上げるということは非常にむずかしいわけでございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 いま実際上の現状の生態がつまびらかでないので今後の拡散の予想がつかない、こういうお話でございます。確かに一面そういうことだと思いますけれども、この愛知県の知多半島を中心として、大体現状では北上をしていっておるわけでありますし、伊勢湾を通りまして三重県下に着き、三重県下からどちらかというと木曾川、揖斐川という川を北上していきながら広がり、岐阜県にも行くという、また一方は、これも推定でございますし、農民の方々の御意見でもございますが、自動車のライトに、誘が灯には非常にたくさん寄ってくるということを言っておみえになりますので、そういうものに付着をして拡散をしていくというおそれもあるわけでございますから、私はこの全国的に蔓延をするという危険性きわめて大だという意味での生態研究というようなものも、かなり大がかりにプロジェクトチームでも組んでいただいて予防というものを考えていきませんと、気がついたときには手の打ちようがない、こういうことでございます。  事実、私も三重県下の農民の方々にお話を聞きますと、昨年愛知県下でそういう話があったことはぼんやり聞いておったのだけれども、ことしこの田んぼに田植えをしてみて、このような虫が出るということで初めて気がついた。もう全滅なのでいまさら補植をするといって苗を買いに行くというわけにもいかぬというような非常に深刻な悩みも述べてみえるわけでありまして、早急な対策を立ててもらいたい、こう思うのです。  同時に、虫の飛来をしてきた侵入の原因というものがいまもってわからないというのも、きわめてこれは不安なことなんですね。ですから、せめて一体アメリカのカリフォルニアに生息する虫がどうして日本にやってきたのかということは、ある程度はやはりつかんでもらわなければいかぬと思うのですね。これは私どももいろいろとそれなりに調べているのですけれども、愛知県下から自動車をアメリカあたりに輸出をする。そして、この輸出をした船の帰り船の船倉がちょうどあくわけでありますから、牛、馬の輸入へイというのですか、枯れ草を積んでくる。これがその原因ではないだろうかと推定をされるわけでありますし、一部の専門家の方々あるいは大学の先生に聞いてみても、まずこの発生をした地域の状況から考えてもそれ以外には考えられぬのじゃないか、こう言われるのですが、ただそれも実際上の証明というものはないわけですが、ただ私どもや農民の方々のそういうような疑問について農林省としてどうお考えになるのか、お聞かせ願いたいと思います。

小島和義農林大臣官房審議官

○小島説明員 昭和五十一年に愛知県下に本虫が発生して以来、名古屋にございます植物防疫所が中心になりましてこの虫の侵入経路を調査をいたしております。  調査をいたしました方法といたしましては、第一に、アメリカから輸入をされました干し草の利用場所、それから、その周辺の水田、実は三十四県、百三十五市町村につきまして現地調査が行われておりますが、いずれの水田からもこの虫は発見されておりません。それから、昭和四十八年から昭和五十年までの間に当初発生地区であります常滑、幸田地区へ搬入されました米国産の輸入乾草と同じ荷口の輸入乾草が利用されております場所、それからその周辺の水田を調査したわけでございますが、当初発生の常滑、幸田地区以外ではその虫は発見されておらない、こういう事実もございます。それから、昭和四十六年から昭和五十年までにこの当初発生地区であります常滑及び幸田地区へ米国から共通に搬入されておりますほかの物資、これは貨物も携帯品もございますが、そういったものを追跡調査いたしました結果、搬入された貨物といたしましては、米材、乾草、ビートパルプ、ヘイキューブ、パパイア、混合飼料、それからトラクター、こういう七種類でございましたが、その産地やあるいは侵入源としての適否と申しますか、いろいろ検討した結果、乾草以外の輸入貨物が侵入源であるとはどうも考えにくいような状況でございます。  以上のような調査の結果から、なかなかこれが侵入ルートであるという断定はしにくいのでございますが、侵入原因の要素を持つものとしてはただいま御指摘のありましたような輸入乾草ではないか、こういうふうに私どもも考えておるわけでございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 非常に広い地域から特定の場所に搬入をされてくるわけでございますし、また国内でもいろいろな地域があるわけですから、実際発見をすれば明確なんでしょうけれども、相手も草でございますからなかなか小さな虫を発見することは困難だということは十分わかります。わかりますけれども、とにかく日本の国で生まれたものでないことは事実でございますので、輸入をした乾草であるということは、推定でございますけれども、いまのような御答弁があったわけですが、やはりこの発生地域と被害状況との連係というのですか、関連性というものを速やかに解明をしていただきたい。そのことによってさらにこの被害を食いとめる要因にもなると思うんで、私はお願いを申し上げたいというように思うわけであります。  次に、本害虫の生態というようなもの、これは海の中にも強いのじゃないだろうか。海の中をもぐるのじゃないだろうか。水の中をもぐるということは言われておるのですが、海の中ももぐることができるのではないだろうか。あるいは土の中にも生息することができるし、あるいは一説によりますと、五、六十匹群生になって移動をしておるのを夕方見たという農民の方もみえるわけでありますが、そういうような生態だとか拡散をするという試験研究というものがどのように行われておるのか、お聞かせ願いたいと思います。

岸國平農林水産技術会議事務局研究総務官

○岸説明員 このイネミズゾウムシにつきましては、先ほど御指摘がございましたように、昭和五十一年の六月に愛知県下で初めて発生が認められたわけでございますが、それまでわが国では全く記録にもございませんし、実際に被害がございませんでしたので、この虫の生理生態、それから防除法、いずれをとりましても非常に不明な点が多うございまして、アメリカなどで見つけられておりました地帯で出ている研究報告等によるだけしか道がございませんでした。  そのために、私どもこれにつきまして緊急に調査研究をする必要があるというふうに存じまして、国は、公立の試験研究機関の協力のもとに現在積極的に調査研究を推進しているところでございます。現在までのところ、幾つかの方法で調査研究を進めておりますが、その結果といたしまして、この害虫はアメリカの一部でわかっておりますように、やはり年一回の発生、一過性であるというようなこと、それから雌だけでも増殖する単為生殖であるということ、それから成虫が山林の中とかあるいは畦畔とか、そういうところの枯れ草の中で越冬するということ、それから水田に来るのは田植え後に移動してきて葉を食害するのだということ、それから葉鞘に産卵されました卵が幼虫になりまして根を食害する、その根を食害することが非常に大きな被害の原因になるというようなところまで、生態の調査によっていままで判明しております。  これらの知見をもとに現場では現在防除対策が立てられているところでございますが、この虫に対する試験研究の推進状況ということで申し上げますと、まず一つは、緊急調査研究ということで昭和五十二年度から研究費をつけまして、農業技術研究所及び農事試験場が担当いたしまして、成虫の越冬に関する生理生態的な研究及び移動の条件を明らかにするための成虫の動態の調査といったようなものを実施いたしております。  それから、本年度、昭和五十三年度から、いままでの緊急調査だけでは不足でございますので、新たに二名の流動研究員をつけまして、北陸農業試験場及び中国農業試験場の研究員を愛知県農業総合試験場に派遣して、そこの研究者と協力をしながら水管理による本害虫の防除法の問題、それから寄主植物の調査と本害虫の発生生態といったようなものの調査を実施いたしております。  それから三番目に、これは昭和五十三年度からでございますか、総合助成試験ということで、愛知県の農業総合試験場に対しまして助成をいたしまして、この虫の被害解析と薬剤防除の技術の確立ということで試験を実施いたしております。  今後ともこの害虫の研究は非常に重要でございますので、鋭意これに取り組んでまいりたいと存じております。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 いまいろいろと遠くの中国試験場の方の方々も流動調査というのですか、研究をやっておみえになりまして、現地では非常に熱心に取り組んでおみえになることは私どもも十分承知しておりまして、敬意を表するわけであります。しかし、もう少し大がかりなものにしていただきたいという要望があるのは、私どもも調査をやってまいりますと、たとえばあそこには名古屋大学という国立大学があるわけでございまして、昆虫学では斎藤教授という世界的な先生もお見えになりますし、稲作ではやはり清水という日本でも最高の権戚者がお見えになるわけであります。私どももこの両先生にもお会いしていろいろとお話を聞いているのですが、実際この調査はむずかしいのだ、その虫をわざわざ名古屋大学の試験田に持ってきてやるというわけにはいかないし、現地で泊まり込む以外にはないのだということで、私どもも実は学生も動員してぜひやりたいという意欲は持っておるのだけれどもなんというようなことをおっしゃっておみえになりまして、非常に有能な知恵袋が現地にもあるわけでございますので、ぜひとも私は国の予算でそういう大学の先生方とも——余り大がかりでなくても結構だ思うのです。片一方は協力したいとおっしゃっておみえになるわけですから、一体になってこの試験研究というものがぜひやれるようにしていただきたい、このように思うわけであります。  次に、農民の方に言わしてみると、現在、農林省が指導している農薬が余り有効でない、効かないということを言っております。農林省の方は、そうじゃない、効くと、こうおっしゃるわけですが、とにかく現実にふえておるわけですからお百姓さんの言うことも当然だと思うのでありまして、現在、幼虫にはサンサイド粒剤、成虫にバイジット粉剤があるわけですし、アメリカあたりではカルボーフランという非常に毒性の強いものがあるのですが、これは非常に二次公害の問題もございましてむずかしい点があると思うのですが、一体有効適切な防除方法の開発をどのように考えてみえるか、お聞かせ願いたいと思うのです。

岸國平農林水産技術会議事務局研究総務官

○岸説明員 ただいま御指摘いただきましたように、本害虫に対する農薬といたしましては、現在、カルタップ、MPP、PHCといったような三種類の薬剤が登録になっておりまして、実際に現地でもこれが使用されておりまして、相応の効果を発揮しているというふうに私ども試験成績の上からも認めております。  ただ、これはどんな病害虫の場合も同様でございますが、必ずしも薬剤の施用ということだけで全部十分であるというふうにはまいらないのが一般でございまして、この害虫の場合にも薬剤施用だけで防除というわけにはなかなかまいりませんので、その防除対策といたしましては、薬剤施用を十分に行いますと同時に、耕種的な対策も加味してこの害虫の密度をできるだけ落とすようにということで進めております。  先ほどの御指摘にもありましたように、一つは、六月以降に田植えを行って稲への産卵数をできるだけ減らさせるということ、それから田植え前に畦畔であるとか土手のような、この虫が越冬するところにそういう薬剤を散布して成虫をできるだけ殺す、それから田植えの一週間後ぐらいに植えた稲に対しましてMPP剤を散布してそこに飛んできた虫を殺す、それから機械移植の場合にはカルタップ剤を育苗箱に施薬いたしましてそのまま植えつける、それから手植えの場合にはPHC剤を田植えの十日後に水面施用する、それから新成虫の発生の最盛期にMPP剤を散布する、そういうようなことで対策を行っているわけでございます。  ただ、この虫は、水の中に入ったりあるいは枯れ草の下にもぐったりというような非常にめんどうな生態が伴っているということでございまして、防除がなかなか一筋なわではいかないというところがございますので、今後とも先ほど申し上げましたような現在の防除法をさらに有効適切なものに改良するように、先ほどお話し申し上げましたような試験研究の体制をさらにしっかりいたしまして、研究を進行させるようにいたしたいと思います。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 いまおっしゃったように、とにかく有効適切な防除対策の強化をぜひとも現地の方は望んでみえるわけですから、お願いをしたいと思います。  続いて、発生地域の農家の方々は、稲が全滅しつつあるわけですから補植ということをしながら減収を免れるわけでありますが、手間が非常にかかるわけですが、これは農業共済の適用になっておりません。でございますから、私はこういうようなもの等についても経費を農業共済で見るべきではないだろうかという意見を持っておるわけですが、その点についての御見解を承りたい。  同時に、この防除経費について、国はただいまのところ、農薬費だけ見ておみえになるわけですが、いわゆるあぜとか畦畔の野焼き、枯れ草の焼却等のいろいろ先ほどおっしゃられたような非常に広範な対策が必要なんでございますが、そういうような耕種的な防除費等についても見るべきではないだろうか。しかもまた、越冬の成虫のみではなくて、新成虫の防除なんかを対象にしてもらいたいというのが現地の要望から上がってきておるわけであります。特にまた、地方自治体の立場から、静岡県なんかでも、湖西市、新居町、三ケ日町などでは、一市二町で四回行っておりますと、三千万円くらいの費用がかかっておるのですが、国からの予算は百六十万円くらいだというような例も出ておりますし、半田市なんかでも総経費八百万かかっておるけれども、国は約百万、県が三百万近く、市が四百三十万から四十万くらいかけて行われておるというわけでございまして、非常に新しい害虫でございますので、できたら国はこの植物防疫法第四章の緊急防除というようなものを適用する考え方はないのか、あるいはまた同法の第五章の指定有害動物に指定をして、国が責任を持って防除をする考え方はないのか。こういうことをやっていただきますと、発生予察事業としての対象だとか、いろいろな問題も出てくるわけでございますが、ひとつそういうような総合的な立場に立っての御答弁をお願いしたい、こういうふうに思います。

佐々木富二農林大臣官房審議官

○佐々木説明員 第一点の農業共済の支払いの問題でございますけれども、御指摘のように、現行法では補植等による経費の増加部分に対しては共済金を支払うことになっておりません。そこで、補植に要した手間を共済金支払いの対象とするように改めるべきではないかという御質問でございますけれども、私どもといたしましては、補植につきましては、その程度にもよるわけでございますけれども、通常すべき肥培管理の範囲内と考えられる場合が多いわけでございます。一方、農業災害補償法の第九十四条にございますけれども、組合員は「通常すべき管理その他損害防止を怠ってはならない。」と、こういう義務づけもございます。こういう点が一つ。  それからもう一つは、仮に共済金支払いの対象にする場合には、その補植が共済事故によって必要となったものであるかどうかといったことについての認定が必要でございますし、それからまた、補植の程度や損害額の客観的な把握も必要でございます。  それからまた、さらに料率の算定にも響いてまいるわけでございまして、こういった保険技術上のいろいろむずかしい問題もございます。  こういった点からいたしまして、現在のところ、私どもとしては、補植による手間の増加部分を共済金の対象にするということはむずかしいというふうに考えておるわけでございます。

小島和義農林大臣官房審議官

○小島説明員 ただいま御指摘がありました耕種的な防除方法についての助成という問題でございますが、ただいま佐々木審議官もお述べになりましたように、一般的な肥培管理作業と明らかに区分し得るような耕種的な防除方法で、しかも非常に有効であるということが確立いたしますれば、そういう技術導入についても助成の道というものが全く開けないということではないと思いますが、ただいま行っておりますような、単にあぜを焼くというふうなだけのことでございますれば、なかなか国の助成の対象としてはなじみにくいという気もいたしておるわけでございます。  それから、越冬成虫だけではなくて新成虫につきましても防除の費用を見たらどうかというお話がございます。これは先ほど技術会議の方からお述べになりましたように、現在考えられる有効な方法というのは、稲の生育の段階に応じまして幾段階があるわけでございまして、そのすべての段階の農薬散布につきまして全部国が補助をするかどうかということになりますと、これはこの種の防除費の予算の一般的な共通問題でございますが、その発生しております虫の態様、それから被害の程度というふうなこともございますし、それから防除の持っております意義と申しますか、そういったことを総合的に勘案いたしまして、どれだけの回数の分を見るかということを決めておるわけでございます。御指摘がありましたような四回防除というふうなことを助成の内容として認めておる地区もございますが、これは主として、五十二年度発生いたしましたところの、何と申しますか、外側の部分で、他への波及を防止するために特に必要であろうということで、場所を限りまして認めておるわけでございまして、そのほかの地域、特に本年度発生いたしました地域につきましては、発生密度も一般的には低いというふうなこともございますし、また、新成虫の羽化する期間が非常に長うございますが、どの辺で防除をしたらいいかという適期がなかなか見つけにくいというふうなこともございまして、越冬成虫の防除に限りまして助成の対象といたしておるわけでございます。愛知県以外の県につきましても、新発生地区は、同様に新成虫の防除は現在助成をいたしておらないわけでございます。それはこの緊急防除費の予算の一般の扱いとして大体そういうふうな事柄になっておるわけでございまして、国が助成する防除以外のものはやらなくてもいいとか、あるいはやっても意味がないということを申し上げておるわけではございませんで、指導の問題としては、その他の防除も極力おやりいただくようにお願いをいたしておるところでございます。  それから、お話がございました植物防疫法の第四章の緊急防除あるいは第五章の指定有害動植物の問題でございますが、まず第四章の緊急防除でございますが、これは新たに国内に侵入いたし、蔓延いたしまして有用な植物に重大な損害を与えるおそれがある場合に、その駆除または蔓延防止のために適用することにいたしておりまして、その中身と申しますのは、虫が付着するおそれがある植物の栽培の禁止、制限、あるいはそれが付着するおそれのあります植物、容器包装等の移動制限というふうな、主として農林大臣の命令によりまして、蔓延防止のための必要な措置を義務づけてやらせる、こういう趣旨の規定でございます。従来その種のものを発動いたしたものといたしましては、過去におきましても、広島でのジャガイモガでありますとか、あるいは鹿児島県におけるアリモドキゾウムシとか、奄美大島などにおきますミカンコミバエ、ウリミバエ等につきまして、その寄主植物を移動制限するということを命令でやっておるわけでございます。もちろん、そのことのうらはらといたしまして、その病害虫の退治のための費用を国が見るというふうなことも裏づけとしてはやっておるわけでございますが、この章自体の意味といたしましては、その種の農業者に対する権利制限ないしは消毒命令、こういうふうないわば強制規定でございますので、本対策におきましてこれを発動するのはいかがかと考えておるわけでございます。  それから、第五章の問題でございますが、これは御存じと思いますが、発生予察を行う対象の有害動植物でございまして、それを指定いたしますと発生予察の対象になる。その発生予察の資料に基づきまして、大発生のおそれがあるという場合に、農林大臣が防除の基本となる計画の大綱を定めまして、これを受けて県知事が防除計画を定める、その防除自身につきまして薬剤とか機器等の補助ができるようにしておるわけでございますが、イネミズゾウムシにつきましては、いまだその生理生態的な面の解明が十分にされていないということもあり、まだ発生予察を的確にやるというところまではなかなかいきにくいわけでございます。将来もしそういうことが可能になりました場合には、イネミズゾウムシにつきましても発生予察の対象とするということを否定するつもりはございませんが、現段階としてはそのような状況であるわけでございます。また、発生予察の対象となりましても、直ちに防除計画大綱あるいは防除計画の対象になるというのは、大量発生による被害のおそれがあるという場合に発動する一種の伝家の宝刀的な規定でございますので、ただいまのところ、そこまでこの問題について発展させるという考えも持っておらぬわけでございます。

草川昭三公明党・国民会議

○草川委員 時間が来ましたのでこれで終わりたいと思いますが、私ども、当初、前半の質問の中で、農林省としてもかなりの重大な関心を持ってみえるということは十分評価をしておるわけでございますが、さて現実の防除対策ということになりますと、非常に歯切れが悪くなるわけであります。あるいはまた、対応策についても本腰を入れて——来年度には全国的にも蔓延するであろうこのイネミズゾウムシ対策についてはまだまだ不十分だと思うのです。  そういう点につきましては、なお拡大しつつある進行形の中でのこの問題でございますので、私どもといたしましては、国が本当にこの損失補償についても責任を持っていただけるならば、当然植物防疫法の緊急防除の適用をされてもいいのではないだろうか、こんなような声も——もちろん移動禁止等の制限は百も承知の上での発言でございますが、それほど実は現場は苦しんでおみえになるわけでございますので、ひとつ早急な今後の対応策についての充実を要望いたしまして私の質問を終わりたい、こういうように思います。  以上でございます。

羽田孜自由民主党

○羽田委員長代理 津川武一君。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 五十三年度の米価を決める米審の時期になりましたので、若干の質問をしてみたいと思います。大事な時期になっておりますので、政府の基本的な考え方をまず伺わせていただきます。  それは食管法どおりに、生産者米価については再生産費が補償されるように、消費者米価については国民の家計を圧迫しないようにというおつもりでお決めになるだろうと思いますが、そこいらをまず聞かせていただきます。

澤邊守食糧庁長官

○澤邊政府委員 食糧管理法の規定に基づきまして適正に決めるという考えでございますので、ただいま先生のおっしゃいました趣旨に従って決めるということになります。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 そこで、生産者の側が、再生産費を補償するような形で、この問から農業団体がそれぞれ要求米価を試算して、それを出しております。私たち、その立場を見たら、なるほどということが、試算した、要求した根拠があるのでございまして、政府はこの農業団体の出しておる要求米価を支持してあげるべきだと思いますが、どんなふうに考えているのでしょうか。

澤邊守食糧庁長官

○澤邊政府委員 去る六月十日に全国農業協同組合中央会から要請書が私のところへ出されております。     〔羽田委員長代理退席、山崎(平)委員長代理着席〕私ももちろん拝見をいたしております。詳しい積算の内容その他につきましては、近く両者の話し合いの機会を持つことにいたしておりますので、その際に種々御説明も伺えるものというように考えております。  御案内のように、従来の要求方式と大きく変わりましたのは、例の八〇%バルクライン生産費という考えを、私どもが従来とっております平均生産費によって算定をするという方式に変えたという点が大きいわけでございまして、その他の点につきましては、細部は別にいたしまして、従来と大体同じような考えで算定をされて、一三・三%という昨年度の米価と比べての引き上げ要求が出されておるわけでございます。  八〇%バルクライン方式から平均生産費方式に変えられたという点は、現実的な処理をされたというふうに私ども見ておる、評価をしておるわけでございますが、その他の要素の算定の取り方につきましては、これまでも政府の考え方と要請される農業団体側の考え方には依然としてかなり大きな食い違いがあったわけでございます。  ことしどうするかということにつきましては、私ども、まだ具体的な考え方をまとめておりませんので何とも申し上げかねるわけでございますが、従来の農林省の考え方からは、なおその他の点につきましてはまだ開きがあるというような印象を受けております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 たとえば、農業団体の中でも全国農業協同組合中央会の要求米価は、昨年よりも少ないのです。かなりいままでも政府に近いものを持っておったのですが、もっと現実的になったので、これはぜひその要求は聞いてあげるべきだということを、私、さらに要請しておきたいと思います。  それから、伝えられるところによりますと、何か生産者米価は据え置き、消費者米価は三%ぐらいアップなどということですが、これでは大変なことになりますが、よもやこんなことは考えていないのでしょうね。

澤邊守食糧庁長官

○澤邊政府委員 先ほどもちょっと申し上げましたが、具体的な取り扱いにつきましては何ら検討をしておりませんので何とも申し上げかねるわけでございますが、伝えられる据え置きとか、あるいは売り渡し価格三%以上というようなことは、農林大臣はもとより事務当局もそういうことを申し上げたことは全くございませんので、単なる観測記事というふうにお受け取りをいただきたいと思います。  私ども申し上げておりますのは、算定の際の重要な資料になります昨年産米の生産費調査がいまだ出ておりません。これは統計情報部で現在集計を急いでおるところでございます。  それからまた、物価、賃金を最近時までのデータをもって修正をするわけでございますが、最近時はいつも五月をとっておりますが、五月はまだ出ておりませんので、それらの重要なデータがそろわない段階で具体的なことを申し上げる段階にないわけでございます。  ただ、申し上げておりますことは、最近の需給事情といいますのは、非常に過剰基調の中で厳しいものがある、それらの事情も、行政価格でございましても、当然十分念頭に置いて算定をする必要があるのではないかという一般的な考え方を申し上げたことはございますけれども、具体的なことは何も申し上げておらない次第でございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 いま長官から、はしなくも、最近時の物価、賃金という話が出ました。消費者物価について言うと、五月で対前年度比四・三%、ことしの春闘の民間労働者のベースアップが六・一%、ここいらあたりは考慮してお決めになるのでしょうね。いま、最近時のものを基準にして決めると言ってましたけれども、これはもう一度お答え願います。

澤邊守食糧庁長官

○澤邊政府委員 消費者物価は東京都区部の話でございまして、全国の数字はまだ出ておらないというふうに見ておりますが、いずれにいたしましても、これまでの物価、賃金の動向を米価算定に用いるわけでございますけれども、それはあくまでも単月を用いるのではなくして、賃金につきましては過去一カ年、昨年六月から五月まで、それから、その他購入資材、肥料とか農業機械とか農薬とか、そういったものは、最近では十一月から五月までの物価によって修正をしておるわけでございます。それらはもちろん同じような考えで恐らく修正をして算定をしていくということになると思いますので、ただいま先生が申されましたのが、五月だけのとか、あるいは春闘の賃上げとかいうような意味では、そういうやり方はしておりませんので、一定の期間をとっておるということであります。  また、生産費所得補償方式と申しますのは、物価スライド方式、でもなければ賃金スライド方式でもないわけでございますので、生産費を、賃金については都市賃金にいまのような期間をとって換算をいたしますけれども、ストレートに物価なり賃金なりを反映させるという仕組みになっておりませんので、生産費所得補償方式というのはそういうものであり、この点につきましては、要求されます生産者団体においても大体同じような基本的な考えに立っておられるわけでございますので、その点は物価だけ、あるいは賃金だけのごく最近の動きだけを直接に反映させるというものではないという点は御理解をいただきたいと思います。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 米を生産するいろいろな期間もありますので、そこで、その間の物価や賃金というものを考えるという方針だから、それなりで私は進んでいきます。  次に、食管法と直接関係ないかもわかりませんが、農政上ここ八年間減反に協力してきた人、ここまでおれたち政府に協力してきたんだから、協力料として据え置くようなことはあるまいな、この協力に生産者米価でこたえてくれるんでしょうなという意見が、私、回っていくと、農民の側からかなり出てくるわけであります。これが一つ。もう一つは、減反したために反当たりの経費が多くなったから、これは当然であると思うのだけれども、ここいらも考慮して米価というものを決めてくれるんだろうな、八年間も減反に協力してきたんだから、ことしこそは全量買い上げてくれるんだろうなということなんです。  この減反を考慮し、減反に協力してきた、こういう農政上のことは米価決定のときに考えるべき重要な要素であると私は思いますが、いかがでございますか。

澤邊守食糧庁長官

○澤邊政府委員 具体的な検討をしておりませんのでずばり的確な御返事はいたしかねるわけでございますが、ただいまおっしゃられましたのは三点ばかりかと思いますけれども、七年間減反に協力してきたのでそれに報いるべきではないか、協力料という表現を用いられましたけれども、あるいはまた、少なくともことし百七十万トンの目標をほぼ達成する見込みがついたところまで協力してきたんだから過去七年間は別にいたしまして、その努力に報いるべきだ、こういうような御意見がございます。これは私どもといたしましては、転作奨励金を交付するとか、あるいは特別対策をやるとか、あるいはその他の関連する農林諸施策、予算を含めまして優先的に配慮するということで御協力に報いているという面もあるわけでございます。  ただ、この問題を考えます場合に、百七十万トンというような大きな転作をことしやっていただいて感謝しているわけでございますが、これを一年で終わるというわけではなしに、今後十カ年を目途に、百七十万トン十年間固定とまでは考えておりませんけれども、相当長期間やらなければいけない。一年だけで終わるものでもないということからいたしますと、価格政策を含めましてあらゆる政策が、これの支障になるような運用をしてはいけない。ただ、百七十万トン転作するということは、経営上容易ならぬことであるということは私ども十分わかりますので、政府として、そういう積極的な協力、努力について、やりやすいような支援といいますか、それは今後、ことしに限らず来年以降も続けていかなければいけないというような考え方は持っておるわけでございます。それをどのような方法でやるかということについては議論の分かれるところかと存じますけれども、基本的にそのような考えを持っておるわけでございます。  それから、反当経費が上がったからその分を考慮すべきではないかという点は、あるいは誤解しておるかもしれませんけれども、ことし減反によって生産量がそれだけ減るわけで、稲作の経営規模が減るわけだから、機械あるいは施設等の使用効率が低下するからコストが上がるはずではないか、そういうものを織り込めというような御趣旨ではないかと思うわけですが、生産者団体もそのような御趣旨のようでございます。  この点につきましては、現在の生産費所得補償方式といいますのは、過去において実現をいたしました諸データを基礎にして、換算をする場合も修正する場合も、それを最近時までをとって、いずれにいたしましても過去に実現したものをデータとしてやっておるわけでございます。したがいまして、ことし百七十万トン生産を減らすことに伴って、たとえば機械の使用効率がどの程度下がって、遊んでしまうのはどの程度あり、あるいはほかの作物にどの程度転用されるか、その辺のことはいずれも将来のことであり、現段階において客観的なデータで把握するわけにもまいらないということになりますし、もし、そういう推定で、下がる場合もあり得るからそういうものを織り込めということになりますと、反収についても、あるいは投入量についても、すべて生産費を過去のデータではなくして、今年度どうなるであろうかというようなことを推定してやらなければ整合性がとれないというようなことにもなって、非常に問題が多かろうというふうに思いますので、その部分だけのおっしゃいますお気持ちは全くわからぬではないわけでございますけれども、客観的に把握困難であるということと、そういう推定を用いれば他のデータもすべて推定でやらざるを得ないというような点で、非常に問題があるのではないかというふうに考えております。  それから、全量買い上げの問題、第三点のお尋ねでございます。これはいろいろの機会に大臣初め私ども申し上げておりますけれども、これまでも、目標達成後、気象条件その他によりまして超過米が発生した場合の全量買い上げということにつきましては強い要請が出されておりますけれども、私どもといたしましては、需給上必要なものを買うというのが食管法のたてまえでございますので、それをすべて買うというわけにはまいらない。これまでも生産調整をやる過程におきましてもそういう事態がございましたけれども一切買ってこなかったというような考え方は変更はしがたいというふうに考えておるわけでございます。  ただ、達成した場合と達成しなかった場合、扱いを同じにするということにつきましては、今後長い間生産調整を続けていくために好ましいことではないと思いますので、現在は超過米につきましては、御案内のように、自主流通ルートを通じまして、正規の食糧管理の大枠の中での流通を、買い上げという形ではないけれども、行ってもらっているわけでございますが、その際に種々援助もしておりますが、その援助の仕方につきましては、達成した場合と未達成の場合、おのずから差異を設けることによりまして今後転作の推進に役立たせてもいくという配慮は必要ではないかというふうに考えております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 生産調整を達成した場合の余り米の全量買い上げは了解しました。その次の、いま減反のために機械やいろいろな点で生産費が当面高くなっていることに対する理解もわかりました。ところが、減反したのに対して米価ではこたえられない、逆に、その点は米価でこたえたらかえって生産調整がやりづらくなるような意味のことにとれるので、これは私は了解しがたいし、また基本的に米価のことを論議する機会がありますので、そのとき論議したいと思います。  その次に、お米ですが、やはり日本農業のかなめだと思います。畜産農家がやれるのもお米と複合するから、果物も野菜も、その他の賃労働やれるのも、出かせぎやれるのも、お米が日本農業のかなめだと思います。しかし、お米に対して情熱を失ってきている部分がある、意欲を失ってきている部分があるのです。これで米価でたたくと、さらにお米に対する情熱を失う。それが日本農業に対する情熱を失うことになります。これは農政上から非常に大事なことであって、農民のお米に対する情熱、農業に対する情熱をそぐような据え置き、引き下げなどはなさらないのでございましょうね。そういう点での意欲をふやすような生産者米価の決め方、これが必要になっていると思いますが、この点はいかがでございます。

澤邊守食糧庁長官

○澤邊政府委員 私どもといたしましては、農業の振興を総合的に図っていくということが大事だというふうに考えております。その点でこれまでのところ、率直に申し上げまして、農業政策全体の重点が米にかかり過ぎておる、他の方が軽視されておったというような体質を持っておったということは認めざるを得ないと思いますので、農家の方々が農業生産に対して情熱を持って、意欲を持ってやっていただくということについては全く同意見でございますが、その際、ただいま申しましたような米と他の農産物との関係という点につきましては、ただいまのような需給事情あるいは総合的な食糧の自給率を長期的に高めていくというような観点から、おのずから差異があってしかるべきではないかというように思います。もちろん、米につきましても主産地とそれほどでないところといろいろございますので、その間は使い分けていく必要が当然あることでございまして、全国一律というわけにはまいらないというふうには考えます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 私、二時半から、どうにもしようがない事情で石炭対策特別委員会に行かなければならない。前委員の質問が長くなったから大分時間を食い込まれてしまいましたが、今度は問題点だけ伺っておきます。  再編対策をやっておりまして、いろいろの新しい減反のところへ行って見てみましたら、大豆を排水も除雪もしないところに植えているところがありました。それから、大豆を植えるところだけ集めて、周りから排水、除雪して、暗渠をやっておったところもありました。高畝にしているところもありましたが、普通の水田に植えているところもございまして、こういう点をよく見ているのか、どう指導しているのか。全体的に、たとえば大豆一つですが、新しい減反でどんなふうになっているか。  もう一つ、これは私たちの郷里のところでございますが、五所川原市の三好地区というところで六十五ヘクタール、ソバに減反した。転作したばかりのソバ畑に野バトの大群が襲来、半数以上が皆無作の状況にある。まき終えた種を手当たり次第食べあさり、被害は拡大する。市当局も農林事務所もハンターの協力を求めて掃討作戦に乗り出しているが、補植しようにも自然時期が過ぎている、こういう形。これでも共済でもあればいいんだけれども、こういう状況が私は方々にあるんじゃないかと思います。そこいらを把握しているのかどうか。いま私が挙げたソバをまいたところが野バトにやられた、これなどに具体的な対策を示していただきたい。それがまたいまやっておる転作を順調に進めていくことじゃないかと思うわけでございます。いかがでございます。

小島和義農林大臣官房審議官

○小島説明員 大豆作の問題は、今回の水田利用再編対策におきましても最も重要な作物の一つであるというふうに考えておりまして、従来にも増して転作のための必要な技術指導を徹底して行うという方針でございます。すでに御承知のとおり、農林省におきましては転作のための技術指針というものを発表いたしまして、また、それを受けて各県はそれぞれの地域の状況に合った技術的な指導方針というものを確立いたしまして指導に当たっておるわけでございます。先生も恐らくごらんになられたと思いますが、非常に散らばって転作をするという場合におきましては、なかなかその指導も徹底しないといううらみもございます。したがいまして、今回の対策におきましてもできるだけまとまって転作をするということを基本にいたしまして、そういう場合における条件の整備等につきましては、従来では助成の対象にならなかったような小規模のものでも助成の対象にする、こういうかっこうで対処をいたしておるわけでございます。  それから、ソバの野バトの被害の問題でございますが、この事柄自体は私どもも承知いたしております。従来、野バトの被害というのは大豆転作の場合にしばしば見られた例でございまして、昭和四十六年の生産調整始まって以来、地域によりましてはこのハトの害というのに悩まされております。数年前から農林省も東北地方を中心といたしましたハト対策の研究会を組織いたしまして、いろいろ研究者の英知を集めて有効なハト退治の方法というものを研究いたしておるわけでありますが、従来までにわかっておりますことといたしましては、いろいろある被害防止方法の中では動くようなかかしが一番有効である、非常に情けない話でありますが、そういうことがわかっておるわけでございます。そのほか大豆につきましては、ポットによる移植というふうなことも一つの有効な手でありますし、また北海道の畑作地帯で大豆がそれほど被害を受けないというのは、かなりまとまって生産が行われているために、実際には八十が食っておるんだろうと思いますが、被害が一カ所に集中的にあらわれてこないというふうなこともわかってきております。  そういった知見をもとにいたしまして、ハトに対する有効な作物のつくり方ということについてはさらに検討を深めてまいるつもりでございますし、お話がありましたようなハト退治等の費用につきましては、先ほど申し上げました転作促進対策特別事業、これはいろいろなバラエティーのある事業について助成の対象にするようにいたしておりますので、県においてそういうものを助成対象にするという必要がございますればそれによってカバーしてまいりたい、こう考えております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 四十分という時間がありますけれども、まだ二十五分ばかりしかやりませんが、もう行かなければなりませんので、最後に腐乱病のことをお伺いします。  この間少し歩いてみましたら、例年になく腐乱病が広まっております。広まり方は、一つは、いままでよりも平場地帯に多くなっていること、二つ目には、枝腐乱が、しかもかなり端っこの枝に枝腐乱が出てきたことが今度の特徴になっております。それで、青森県の中弘南農林事務所管内でいくと三〇%に広がっている。開闢以来の広がり方になっております。これはおととしの寒さのためじゃないかと思うのですが、そこで長野や山形、秋田、岩手、北海道でどうなっているか、これを早急に、手に握っていればよろしいのですが、青森県では五、六、七月にまたやりまして発表しますけれども、途中で発表したらそんなふうに大きくなったということなんです。これが一つ。  二つ目には、枝腐乱がなぜ出てきたのかという病理的なメカニズムを明らかにしてほしい。何か接触伝染でいくと、下から上の方に上がるのはちょっと考えられない。したがって、空気伝染でもあるのじゃないか。そこいらは農林省はどう考えているのか。これが二つ目の質問。  三つ目は、おととし休眠期防除をやりまして去年は少なくて、今度は去年は休眠期防除をやらないでことしの増加になったのではないかということが確かに言われている。正しいと思います。そこで、休眠期防除をことしもおやりになる必要、援助をする必要があると思う。これが一つ。二つ目には、薬剤散布していくこともよろしい。削り取った跡にサンソウ液などを塗ることも効いているが、一番効いているのはどろ巻きなんです。これが農民の感じなんです。したがって、どろ巻きの実験をやって、どのくらい成果が出て、理論的に解明されている度合いというものを教えていただきたい。もっと進めてほしい。この試験研究の面が二つ。  最後の問題は、枝腐乱だからよけい切れる。胴腐乱だとなかなかめんどうだけれども、枝腐乱だから切ればよろしい。切ったものを捨てておく。拾ってくれない。私は小さいころ小学校で、ツルキリという虫を拾って、役場に持っていくとお金をくれた。われわれはそれを拾ってねぶたをつくったことがある。市町村なり農協なりがこういうものを拾ってこい、くれば何らかあるというそういう奨励策があって、切った枝が焼き捨てられれば枝腐乱のあれに非常に役立つ、こういうことなんです。  時間は、私あと二分ばかりしかないのです。二分ばかりで答えていただくのは無理ですが、ひとつ答えていただきます。

岸國平農林水産技術会議事務局研究総務官

○岸説明員 いろいろ御指摘いただきまして、研究の中で解決しなければいけない問題がたくさんあると思いますので、現在、特研も進めておりますし、そういう中で研究を進めてまいりたいと思います。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 後でまたお伺いします。  どうもありがとうございました。

山崎平八郎自由民主党

○山崎(平)委員長代理 吉浦忠治君。

吉浦忠治公明党・国民会議

○吉浦委員 はしなくも八十四通常国会の農林水産委員会における最後の質問のようでございまして、許された時間の二十五分の中に問題点だけをまとめて御質問を申し上げたいと思います。  最初にお米の問題でお尋ねをいたしますが、わが国の農業は海外からの輸入圧力、また今後十年にわたる水田利用再編対策等の実施などによりまして生産体制が大変動揺いたしておりますし、生産意欲も減退をいたしております。農家の将来への展望というものも持ち得ないまま、不安の中で営農を続けているのが現状でございます。  こういう中で、五十三年度産米の米価決定の時期を迎えたわけでありますが、米価審議会の日程が七月上旬と取りざたされております。従来の米価審議会のあり方を見てまいりますと、果たして国民の声を率直に反映している審議会と言えるかどうか疑問である、私はこういうように思います。  その第一点は、米価審議会の委員の構成が、政府の息のかかった人を多く登用して非常に偏っているのではないかという点であります。これが第一点。  第二点は、農林水産委員会等でも問題になりましたが、五十二年産の麦価決定等に関する決議においても、「米麦価の決定に当たり、生産者の意向がより適切に反映されるよう米価審議会の構成については前向きに検討する」ということを政府に要求をいたしてまいりましたが、また、昭和五十二年産の米価審議においても、米価審議会を生産者の代表、消費者の代表、学識経験者による三者構成に改めるべきだとする主張が各党から強く出されておりましたが、結局は生産農民の代表としてお一人だけ追加されたにすぎませんでした。民主的な改組と言えるかどうか、こういう点、多くの私どもの期待を裏切ったように思います。  第三番目といたしまして、米審の任期も一年ということになっておりますが、本年一月に米価審議会の委員の任期を、臨時特例に関する政令を公布されまして、半年間延長なさって今年末までというふうになりました。これはわれわれ、米作農民の期待に肩透かしを食わしているというふうに思いますが、この点どのように御説明していただけますか、第三番目にお答え願いたいと思います。  最後に、「米価審議会は、農林大臣の諮問に応じ、米価その他主要食糧の価格の決定に関する基本事項を調査審議し、及びこれに関し必要と認める事項を農林大臣に建議する。」このようになっております。こういうような重要な役割りを持っているにもかかわらず、二年も無答申を続けていらっしゃるようでありますが、このような米審のあり方について、国民の一人として十分監視していく必要があるのではないかというふうに考えます。そこで、審議会の運営は非公開で、傍聴さえ許されないという非民主的な運営になっておりますが、これを公開し、米価審議会での議論も公表すべきであるというふうに考えますが、以上四点についてお答え願いたいと思います。

澤邊守食糧庁長官

○澤邊政府委員 四点のお尋ねについて逐次お答えを申し上げたいと思います。  第一と第二の点は、委員会の構成の問題で関連する問題でございますが、現在、委員は学識経験者ということでございまして、利益代表ではないという考えをとっておりますけれども、実際問題としては、生産者の団体あるいは農家の方あるいは一般婦人団体、その他消費者関係の団体の方から学識経験者という立場で御参加をいただいておるわけでございます。そこで、現在のところ、そういう意味での色分けをいたしますと、生産者代表五人、消費者代表五人、その他一般の中立と申しますか、学識経験者の方々十五人というような構成になっておるわけでございます。米価審議会は米麦価の審議を主たる任務としていただいているわけでございますが、これらの主要食糧の生産、流通、消費に関してはもちろん、経済、財政全般にわたって広い立場から議論を尽くしていただく必要があるという考えに立ちまして、ただいまのような構成にしておるわけでございます。昨年、御指摘のように、委員会におきまして決議をしていただきまして、生産者代表の増員等の構成について決議がなされたわけでございますが、それを受けまして私どもといたしましては、俗に言う生産者代表一名、消費者代表一名それぞれ増加をしたわけでございます。この審議会の運営は、いわゆる多数決によってやるということではなしに、全員一致ということを運営のたてまえとしてやっておりますので、いわゆる三者構成で同数でなければならないというような性格のものではないというように考えておるわけでございます。  なお、任期の延長の問題につきましては、ことしの一月の政令によりまして任期を約半年間延長したわけでございますが、これは最後の御質問でございます無答申その他審議会の運営の問題とも関連いたしまして、そのように特例措置をとったわけでございます。と申しますのは、昨年まで二カ年間にわたりまして、御指摘のように、無答申に終わったわけでございます。これは諮問をいたします私どもも責任を感じておりますが、審議会自体といたしましても、その任務を全うする意味で好ましいことではないという深い反省もございまして、できるだけ一本の答申を行う。そのためには、例年七月上旬に行います生産者米価の審議会におきまして能率的な審議を行い、審議会場あるいは周辺の秩序も維持しながら、深夜にわたるとか払暁にわたるというような異常な審議ではなしに、秩序ある審議を行い、一本の答申に集約をするというようなことのためにどのような改善を加えたらいいかということについて、種々論議が行われました。  その一環として——多数ございますけれども、直接関連する部分だけ申し上げますれば、七月上旬の生産者米価に関する米審におきましては価格問題に集中をして論議をしていただく。したがいまして、価格に関連いたします。あるいは前提となります生産とか流通とか需給とか消費とか、米に関する諸問題につきましては、七月上旬の審議会以前の正式の米価審議会において議論を済ましておくのが望ましいのではないか、こういうような申し合わせが昨年の秋できまして、農林大臣あてにも申し入れがございました。したがいまして、今年から初めての試みといたしまして、来週六月十九日、二十日の二日間にわたりまして正式の米審を開きまして、米価に関する価格を除いた諸問題について私どもから説明をし、御質疑をいただくということを予定いたしております。  ついでに申し上げますれば、価格は七月上旬でございますので、六月の、私ども前広米審という言葉を使っておりますが、その際には諮問をしたり答申をするというようなことは考えておりませんで、前段階としてただいま申しましたような内容の審議会を開く。そのためには、例年六月末に委員の任期が来るということになりますと、せっかく前広論議で種々議論をしましても、人がかわってしまうとまた改めて生産から流通からすべてやり直さなければいけないというような不便も来すということで、委員の任期を切りかえる時期を六月の米審の直前ではなくして別の機会にすべきではないか、こういうような御議論もございまして、それを取り入れまして半年間の任期を暫定的に延長いたしました。今後は、委員の任期は従来どおり一年でございますので、十二月末前後に新しい委員に順次交代をして任命がえが行われる、こういうようなことで前広論議と本番の審議とがつなぎがうまくできるように、こういう考えでございます。  最後に、非公開の問題についてもお尋ねがございましたけれども、これは米審のこれまでの種々の論議、それからまた経過等を踏まえまして、学識経験者の方々が一般の関係者の意見を十分事前におくみ取りいただくということはこれまでも種々御努力いただいておりますけれども、審議そのものはできるだけ平静な雰囲気の中で、外部からの種々の影響によって混乱をすることなく、秩序正しく行われるのが最も望ましいというような御意見もございまして、非公開ということにしているわけでございます。これは米価審議会のみならず他の審議会におきましても、もちろん公開のものもございますけれども、非常に微妙なといいますか、重要なというと語弊があるかもしれませんが、そういう審議会の一部につきましてはそのような取り扱いになっております。その点について御趣旨を御了承いただきたいと思います。

吉浦忠治公明党・国民会議

○吉浦委員 最後の質問のところの、いまの民主的な運営における米価審議会のあり方というものは、この条文を読んでまいりますと、「農林大臣及び食糧庁長官」、あなたのような方々が「承認をしたものでなければ、審議会の会議に出席し、又はこれを傍聴することができない。」食糧庁長官が承認なされば、傍聴もできればその会場へ入ることもできるということになるわけですね。傍聴したいという要望があれば、長官いまこの場でお答え願いたいのですが、傍聴はできますね。

澤邊守食糧庁長官

○澤邊政府委員 これは米価審議会令の第五条の規定でございますが、農林大臣及び食糧庁長官のほか、承認したものでなければ、会議に出席し、または傍聴することができないという意味でございますので、食糧庁長官、農林大臣は別といたしまして、その他の行政機関の職員もそれから一般の国民も、会長が特に必要と認めて承認する、農林大臣が承認するわけではございません、いわんや食糧庁長官が承認するわけではございませんので、会長が特に必要と認めて承認をした者が傍聴することができるわけで、それ以外はできない、こういうことでございます。  これまでの取り扱いでは、会長が決められまして、ただ会長が事実上独断でお決めになるのではなくして、委員の方々にいろいろな形で諮られた上で適当だという方の出席を認め、傍聴させるという場合がまれにございます。

吉浦忠治公明党・国民会議

○吉浦委員 次に、長期にわたる経済不況と農畜産物輸入の拡大を求める外圧等によりまして、わが国の農業はかってない厳しい試練に遭い、加えてわが国の農業の大もとをなしております稲作の生産過剰に伴う大規模な生産調整を余儀なくされておるのがわが国の農業の現状でございます。いまや大きな不安にさらされておりますし、特に稲作の生産調整百七十万トンは、ざっと計算しただけでも粗収入で四千八百億円程度の減収になるわけであります。転作奨励金等二千億円を差し引いても二千八百億円程度の確実な減収になるわけでありまして、農家経済に大きな打撃を与えることになるわけでありますが、農村経済の建て直しのためにもこういう減収に対してどのような手を打とうと考えておられますか。これが第一点。  第二点は、米の過剰を最大の理由に低米価のキャンペーンが政府の主導で進められているように見受けます。農村経済に大きなしわ寄せをされるような政策をとるべきではない、内需の喚起のためにも、また政府の言われております。%経済成長達成のためにも生産者米価の引き上げはぜひ必要である、このように思いますが、この二点をお答え願いたいと思います。

佐竹五六農林大臣官房企画室長

○佐竹説明員 第一点の、生産調整の農家経済に与える影響の点でございます。これは五十三年産の米価水準をどう見るかということと関連いたすわけでございますし、そしてまた、この米価水準につきましては今後米価審議会の御意見を聞いて決定するわけでございまして、その事前に云々することは妥当でないわけでございますが、確かに百七十万トンの生産調整、これを仮に五十二年産の米価水準で計算しますと約五千億、四千九百億、御指摘のような数字になるわけでございます。これに対して一応百七十万トンの生産に必要な生産費がかかりますので、それを除きますと大体三千億くらいの減収、こういうことになるであろうと思います。それに対して二千億の奨励金が交付されるわけでございます。したがいまして、差し引きあと一千億の減収、これを生産調整による転作によってつくられます大豆、飼料作物、野菜等の生産額で埋められるかどうか、こういうことでございまして、私ども、それぞれの作物、特に野菜等の価格水準がどういうふうになっていくかというようなことで決まってくるわけでございますが、おおむね一千億程度のものはカバーできるのではないか、かように考えているわけでございます。  奨励金の交付と、それから転作物の収入によって一応生産調整による減収はカバーできると思いますが、なお一般的な問題といたしまして、確かに御指摘のように、農産物の価格水準も停滞しております。このような時期において農家経済の安定のためにどういう方策を講ずるかということでございますが、やはり需要に問題のない麦、大豆、飼料作物、こういうものの増産を図りまして、結局、土地利用率の向上あるいは経営の複合化、こういうことを通じて農家の所得確保ということを図っていくというのが政策の本道であろうというふうに考えておりまして、これに必要な基盤整備あるいは技術指導等の徹底を図ってまいりたいというふうに考えているわけでございます。  それから、第二点の御質問の、経済成長率七%を達成することと米価の関係でございます。     〔山崎(平)委員長代理退席、委員長着席〕 この点につきましては、やはり同じように本年産の価格水準をどう見るかという問題がございますが、その点は一応別にいたしまして、先生御指摘のように、確かに成長率は総生産額の伸び率でございますので、その中で農業の総生産額も一定の影響を持つわけでございまして、その点では七%成長率達成と米価が全然関係がないわけではございませんが、ただ具体的な数字の問題として考えてまいりますと、一応現在五十一年度の数字でございますけれども、国民総生産額百六十九兆円でございます。その中で農業生産額が約九兆円で五・五%程度、この数字は来年度も余り変わらないと思うのでございますが、その中で米の占める割合は三五%程度でございまして、結局、国民総生産額の中に占める米の比率というのは総体としても二%程度ということになるわけでございまして、さらにそれが豊凶の影響、それから価格の影響、両方が絡むわけでございます。  七%達成のために米価云々という点については、米価が直接七%の成長率にそうシリアスに影響してくる、そういう性質の問題ではないのではなかろうか、かように考えているわけでございます。

吉浦忠治公明党・国民会議

○吉浦委員 食糧庁長官にお尋ねいたしますが、現在お米が特に在庫がふえておりまして、米の減産を強要しなければならないというふうな状態になっておりますが、米の在庫増は政府の食糧政策の無策からきたものでありまして、政府の責任でこれを処理すべきだというふうに考えますが、この点どうなのか。  第二番目は、今日の科学の進歩の中で、また農林省は統計情報部という機関を持ちながら、米が余るという状態を起こしておりますが、これはそういう点からしても行政のミスであります。こういう点はどのようにお考えか。  第三番目に、現在、いわゆる物統令解除によってお米の流通業者というのがかなりの粗利益を上げております。二五%から三五%の利益が上がっているというふうに言われております。一方では、新規にお米の業者になるという方は非常に厳しく制限をされておりまして、この食管法は流通業者のためにあると言ってもいいぐらいで、これは福岡県の農民連盟の調査でありますけれども、この調査によりますと、五十年度一年間の県内における流通業者の不当な利益というのが八十四億円と言われております。全国に想定しますと二千億円以上、流通業者の方々が食管法の中において特に利益を得ているというふうになるわけでありますけれども、この点について長官はどのようにお考えか、お尋ねをいたします。

澤邊守食糧庁長官

○澤邊政府委員 最初の過剰米処理の問題でございます。いろいろな機会に御説明しておりますように、今年度十月末、新米穀年度に移ります際に想定されます古米の持ち越し在庫量は、五百三十万トン前後になるのではないかというように見ております。私どもは二百万トンを正常な古米の持ち越し量というように計画を立てておりますので、そうしますと三百三十万トンが過剰である、かようなことになるわけでございます。これをいつまでも持っておりますと、保管経費がかかるばかりでございますので、本格的な過剰米の処理ということを検討しなければいけない時期に来ておるというふうに考えております。かつて七百数十万トンの過剰米の処理を四十四、五年から四十九年までかかってやったわけでございますが、それと同じような考え方で計画的な処理をしていかなければいけないというふうに思うわけでございます。前回はえさだとか、輸出、それから国内の加工用等にいずれも安売りをしたわけでございまして、約一兆円の損失が出たわけでございますが、前回と違いまして、えさの価格は当時よりさらに下がっておるということ、輸出需要が前回ほどはないというような問題で、なかなか困難な事態でございますけれども、私どもといたしましては、来年度予算編成に当たりまして、この問題を計画的に処理するような考え方で処理をしたいというように思っております。  次に、第二点の、米の余ったのは政府の責任ではないかという御趣旨でございますが、そのように言われれば、まさにそのとおり認めざるを得ないというように思います。なぜそのように見込み違いになったかという点は、一つは、いろいろな要因がございますが、大きな問題だけ申し上げれば、やはり生産がわれわれの予想しておりますよりはかなりふえた。昨年について申し上げれば、千二百十万トンの生産目標で生産調整をやったわけでございますが、千三百十万トンということで、そこで百万トンふえたということと、それから消費面で、われわれはやや希望的な目標を置いてきたということでございます。消費拡大等もできるだけやるという前提で、従来の傾向からしますれば、やや希望的な目標を掲げて努力目標にしたということもございまして、結果的に依然として一人当たりの消費量の減退が続いておるということのために、六十万トンぐらいのギャップがあいた。両方で百六十万トンぐらい、それが昨年十月末の三百七十万トンに百六十万トン加わりまして五百三十万トンになった。大ざっぱに申し上げましてこういうようなことになっておりますので、私どもとしては、これからは余り希望的な観測を持たずに、かたい数字で需要も見込み、生産の気象変動によるものは何ともなりませんけれども、そういう心がけで運用していくべきだというふうに考えておるわけでございます。  それから、物統令の改正後流通業者のマージンが非常に高くて、もうけ過ぎておるのではないかという点の御指摘でございますが、二五%ないし三〇%という御指摘につきましては、私どもの調査が絶対正しいかと言われますと、統制価格でございませんだけに、なかなかこれは調べにくい点がございます。私どもの調べておるところでは、標準価格米以外につきましてと、それから標準価格米、徳用上米は、これはやや違うわけでございますが、標津価格米、徳用上米につきましては、法令に基づかない指導価格というものを決めて、東京の場合は十キロ三千円ということで、これはかなり厳格に守らせております。ところが、中米、上米というそれ以上のものにつきましては、極端に高い場合には、それをチェックするために通達その他を出しまして、県、食糧事務所で指導しておりますけれども、通常は指導価格というものを示しておりません。そういうこともございまして、違うわけでございますが、私どもの小売価格、販売価格調査から見まして、全国平均の卸価格合計の総合的なマージンを試算しますと、六十キロ当たりでございますけれども、合計で三千六百六十一円、というのは一八・九%という数字になっております。これは五十二年の十二月に調べた数字でございます。一分一厘まで自信があるかと言われると、これは問題があると思いますが、その点からしますと、先生がおっしゃったよりは少しは低いのではないかという感じを持っておるわけでございます。  いずれにいたしましても、物統令は廃止いたしましたけれども、主食でございますので、野放しというわけにいきませんので、行政指導を通じまして、できるだけ政府の売り渡し価格に見合って、暴利をむさぼらないように指導はしてまいりたいというように思っております。  食管法が流通業者の利益を得るためだけのものであるというようなことが一部で言われているということでございますが、一部にそういう意見があるということは私は否定するつもりはございませんが、反面、食管制度を守るということが、今回の生産調整に協力を願う場合、生産者の方々が一つのスローガンとして御協力賜ったという点もございますので、生産者のためにもなっておる。また、消費者のためにも長い目で見てなっておる。目先だけを考えますと、安いものをどんどん輸入すればいいじゃないかという議論もあろうかと思いますけれども、食糧問題の中期、長期の観点からすれば役立っておるものというふうに考えておりますが、流通のマージンについては今後とも十分監視をしていきたいと思います。

吉浦忠治公明党・国民会議

○吉浦委員 ちょうど時間になりましたからやめなければなりませんが、一点だけお願いをしたいと思うのです。  農薬問題で、成田空港関係の農薬はちょっと私控えまして、昨年私が質問いたしました千葉県の夷隅郡大多喜町の磯野万佐美さんの死亡事故が起こったところの関連した問題でございますが、その地域がことし何だか県の指導が行き届いたか、農林省の指導が行き届いたか、効果の上がらない農薬を空中散布したために、イネドロオイムシが全然死なないという現状で、現場に参りましても、ばりばりと一晩のうちに食われてしまうような実態が起こっているわけであります。農薬を変えて即効性のない薄い農薬を使用なさったようにも地元では苦情が出ておりますし、二千万円の補償を県の方に要請して、県の方はそれは責任がないということになって、何か地元の方々とのいきさつがあるようでございますが、このように、片や死亡事故が起こるような濃度の濃いもの、今度は指導が徹底し過ぎて濃度が薄くて何も虫が死なないという現状、こういうのをどういうふうにとらえていらっしゃるか、簡単で結構でございますので、お答え願いたい。

小島和義農林大臣官房審議官

○小島説明員 お尋ねのございました千葉県下の農薬散布の問題でございますが、昨年使用いたしておりましたスミバッサによりまして大変不幸な事故が起こりました。本年は千葉県の指導によりましてディプテレックス乳剤を散布いたしておるわけでございます。この乳剤自体がイネドロオイムシに効かないことはないということはわかっておるわけでございまして、決して農薬の選定を誤ったというふうなことではないと私どもは考えておりますが、いずれにしましてもその原因が何であるかということにつきましては、現在、県の方で調査中でございます。  国が直接この農薬を、こういうまき方ということを指定いたしたわけではございませんので、直接的には防除を依頼した農家と、これを引き受けました防除実施団体の間で解決されるべき問題であろうと存じますが、現実に農家が効果がなかったと主張していることも事実でございますので、調査結果を聞きました上で、トラブルがなく、できるだけ速やかに解決するように県を指導してまいりたい、かように考えております。

吉浦忠治公明党・国民会議

○吉浦委員 時間になりましたので終わらせていただきます。  ありがとうございました。

中尾栄一自由民主党

○中尾委員長 この際、一言ごあいさつを申し上げます。  今国会も明日をもって終了いたしますが、委員各位の御協力によりまして円満な運営ができましたことを心から御礼申し上げます。どうもありがとうございました。  本日は、これにて散会いたします。     午後三時一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗