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84回国会衆議院1977/12/21

逓信委員会電波・放送に関する小委員会 第1号

発言数
123
登壇者
11
会派数
6
開催日
1977/12/21

会議録

加藤常太郎自由民主党

○加藤小委員長 これより電波・放送に関する小委員会を開きます。  電波・放送に関する件、特に難視聴対策問題について調査を行います。  本日は、参考人として日本放送協会技師長沢村吉克君及び日本民間放送連盟専務理事杉山一男君が御出席になっております。  参考人の方々には、御多用のところ本小委員会に御出席を賜り、まことにありがとうございます。  御意見は、小委員の質問に対する答弁の形でお述べを願いたいと存じます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。左藤恵君。

左藤恵自由民主党

○左藤小委員 都市難視聴の問題につきまして、最近郵政大臣も、局長会議の席ですか、建設省との間で詰めを急ぎたいというふうなことをお話しになっておられると聞いたわけでありますが、これはいろいろと問題がたくさんあろうと思います。  もちろん辺地の難視聴の問題もありますが、都市の難視聴のことにつきまして、この小委員会できょうはそういった問題が中心になって論議が行われるということでありますので、この点について、参考人の方も大変お忙しい中をおいでいただきましたことを私はお礼を申し上げまして、参考人の方々にも御質問を申し上げたいと思います。  最近、東京の場合、池袋あるいは新宿に大変高いビルが建ち、そして東京タワーから発射される電波がそのために二重映りといいますか、ゴーストを生ずる、あるいは全く見えなくなるという問題が起こっております。そういったものに対しましてNHKの方でいろいろと技術的な調査をしていただく。これもNHKが局設置の一つの使命という形で、あまねく受信できるようにしなければならないというNHKの放送法上の立場から見ても、そういったことに御協力いただいているということは私は非常に高く評価するものでありますけれども、この経費というものは相当かかっているのじゃないかと思います。こういったものの経費はNHK側が負担すべきものであるか、あるいはまたそういう建物を建てた施工主がやらなければならないのか、こういう点にもいろいろ問題があろうと思います。それから、もう一つは、民放の方におきましても、これはNHKだけがよく見えるようになりましても、受信者の立場から見ると、この問題について非常に不満を持つわけであります。  こういった点から見て、現在どのくらいの要望があり、どういう形でNHKの方が処理しておられるか、民放はこれに対してどういうふうに処理しておられるか、まずその点をお伺いいたしたいと思います。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 NHKの沢村でございます。  いまのお尋ねの、都市におきます受信障害に対してNHKがどのような協力をしておるかという御質問でございますが、大なり小なり、非常に大きなものから小さなものまで含めまして、年間どの程度の件数の御相談なり御指導に応じておるかという件数を申し上げますと、ほぼ六千件近いものが年間に行われております。非常に軽微なものもございますが、非常に大きなものもございます。すべて含めますと概数はそんな数字になろうかと思います。  それに要します直接経費ですが、これも非常に概算でございますけれども、ここ一、二年の数字を丸めまして概算で申し上げますと、年間ほぼ一億円程度になっているように存じております。

杉山一男日本民間放送連盟専務理事

○杉山参考人 民放の場合は、直接この問題に参加しておりませんけれども、間接的に、技術審議会その他あるいはNHKで提出されたいろいろな資料に基づきまして、その都度協力できる範囲内において協力しております。

左藤恵自由民主党

○左藤小委員 この問題については、またいろいろの点で検討しなければならない問題をたくさん含んでいると思います。  そこで、過般、新宿だったと思いますが、大変たくさんビルができて、そのために中央線沿線の中野から荻窪にかけまして、非常に広範囲の一万数千世帯が非常に見えにくくなった、画像が悪くなった等いろいろな点の問題が生じまして、地元との間で一つの大きな問題になったことは御承知のとおりであります。そしてまた今度池袋に六十階建てのものができる。こういうふうなことの関係から見まして、そのときに、建物を建てた施工主が有線をもって全部設備をして、トランクラインから各人がアンテナを設置するかわりに引く、その分だけは各人が負担するというふうな一つの解決方法がとられたと思いますが、そういうふうなことでありますと大変大きなお金がかかる。  そこで、何かもっと簡易な方法でやる方法はないか、あるいはまたもっと別の考え方でやれないかということで、NHKにおいてSHF帯の周波数を使って、サテライト局といいますか、それを実験的に渋谷地区でおやりになったと思いますが、NHKでこの成果をどういうふうに評価しておられるか、そしてその評価の中において、NHKは今後そういったサテライト局を設置することが難視聴に非常に有効であると判断しておられるのかどうか、この辺のところをお伺いしたいと思います。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 お答え申し上げます。  SHFの利用につきまして、それがどのように有効であるかを検証いたしますために、私どもの渋谷の放送センターの屋上に実験局を御許可いただきまして、種々調査をいたしました。  その成果といいましょうか、結果を申し上げますと、送信設備の関係においては、周波数の安定度あるいは電力の安定度、時間的な変化というものを検討いたしました結果、ほぼ安定で実用になるという見通しでございます。受信設備については、放送衛星の研究をしておりました一つの副産物と申しましょうか、非常に安価なしかも安定度の高い高性能の受信機の開発の見込みを得たわけでございます。四十センチメートル程度のパラボラを使いまして、各家庭にこれを利用することもできるであろうということでございますし、それから電波の伝わり方、伝播状況から申しますと、SHFでございますと気象の影響を多分に受けますけれども、都市の受信障害のような比較的近距離においてはこれについても大した影響を受けないでほぼやれるであろう、距離にいたしまして五、六キロ程度以内であれば多少の豪雨がありましてもそう大きな影響を受けないというめどを得たわけでございます。したがいまして、今後、これが有線のいわゆる共同受信と並行いたしまして、一つの有効な手段として適当な場所には使えるであろう。すべてがすべてSHFでいく、あるいはすべて有線が有利であるということにはならないかと思います。経済性あるいはその地形の状況などを勘案いたしまして、両者のより有効な方法を採用していくべきであろうというふうに存じております。  ただ、有線の場合と違いまして、小さいとはいえども一つの放送局に相なるわけでございまして、これの実際の運用なりその責任体制という点につきましては、有線とおのずから違った取り扱いがあるべきだろうと思います。  いずれにいたしましても、従来どおりの原因者責任主義と申しましょうか、そういう経済的なサポートの上にこれが運用されるべきものだと解釈いたしております。

左藤恵自由民主党

○左藤小委員 放送衛星との関係という問題もありますが、きょうはそういった問題は別にいたしまして、いまお話しのようなSHFの受信設備を各戸が持つということになりますとパラボラの設備、あるいはUHFとVとが見れるいわゆるオールチャンネルの受信機でありますけれども、その場合でもSHF帯を受信しようとすれば恐らくコンバーターが要るだろうと思います。そういったものを各戸に全部設備することと、それからもう一つはいまの有線で引くものということになりますと、距離とかいろいろな関係も相関的にありましょうけれども、SHF帯というのは非常に問題を残すのじゃないか。放送衛星を受信することとあわせてやる場合にはまた一つの有効な方法だろうと思いますが、そういった意味において、郵政省において、SHFを単に周波数の割り当てをするというだけじゃなくて、今後の総合的な電波の利用という見地からの電気通信政策という意味においてひとつしっかり考えて、この問題に誤りなきを期していただきたいと思います。     〔小委員長退席、伊藤(宗)小委員長代理着席〕  そこで、次にお尋ねいたしたいのは、昭和四十七年だったと思いますが、有線テレビに関します法律というのが当委員会で論議されまして成立したことは御承知のとおりですが、この問題のときに非常に論議になりましたことは、そこに新しい番組を送るというような形で、線を設置することによってある特定のところを独占するという意味において、その性格が非常に問題になったわけであります。そして、独占ということにかかわりましてこれを郵政大臣の許可制にしておりますし、この問題に対します審議会もつくって慎重な許可を要求しておる。手続的にも非常に煩瑣になっておると思います。  ところで、実際の運用を考えますと、たとえばケーブルビジョンという会社がございまして、これでやっておりますのはほとんど難視聴解消の問題だろうと思います。そういうことで、難視聴解消という問題は、単に受信所をつくって、そこからトランクインをおろして、そしてそこに各戸の受信者が連結するということだけじゃなくて、ケーブルの利用という問題——これは問題がたくさんあろうと思いますけれども、しかし、一番の問題はやはり維持の問題だろうと私は思う。恒久的に維持していくことについて大変な煩瑣な問題も生じます。また、公平という点とかいろいろな点で問題があろうと思います。  そこで、ケーブルビジョンという会社が生まれて、そこでいろいろなサービスを現在提供しているということであろうと思いますが、この場合、一つには、いま申しました形で大変厄介な手続がある。もう少しそういうものを簡素化できないか。スタジオを設置して別の番組を送る場合と、現在放送されているNHKなり民放の放送を中継するだけの業務を分けることができないかという点について郵政省の見解を伺いたいと思う。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答え申し上げます。  ただいまの先生の御指摘のように、同時再送信のみを目的とする有線テレビジョン放送施設の許可手続の簡素化の問題かと思いますけれども、先ほどおっしゃいましたように、有線テレビジョン放送法は受信者保護の観点から法令の許可手続は慎重に取り決められておるわけでございますが、有線テレビジョン放送法が施行されましてからすでに五年を経過しようとしておるわけでございますので、この間の実務経験等に照らしまして、監理事務の合理化を図る必要があるのではないかと考えております。今後、この許可手続全般につきまして、その簡素化を検討してまいりたいというふうに考えております。  なお、有線テレビジョン放送施設の設置の許可申請の処理の問題でございますけれども、標準処理期間は実は四ヵ月というふうにうなっておるわけでございますけれども、最近半年間の事例について申し上げますと、審査事務の迅速化に相当努力をいたしまして、地元テレビジョン放送の同時再送信のみを行うものにつきましては、すべて二ヵ月かそれ以内に処理ができておるという状況でございますので、御了解を願いたいと思います。     〔伊藤(宗)小委員長代理退席、小委員長着席〕

左藤恵自由民主党

○左藤小委員 こういった点についても御検討いただきたいということが一つと、それからもう一つ、最近は、特に大阪のような場合は生駒山から放送電波が出されておるわけでありますので、受信のポイントをつかまえるのが非常にむずかしい。どうかいたしますと、三とかあるいは三プラスくらいの画像しか得られないというような地点がかなりあるように聞いております。こういった問題がありますので、何か、非常に長い連絡回線というか、幹線ルートというようなものを一つつくって、そこからおろしていくというふうなことを考えて、受信点は最もいいところを数点だけ確保するというような方法でやればもっと効率的に難視聴解消に役立つのではないか。特に、東京の場合でも高速道路の環状線があります。それから大阪の場合も高速道路の環状線がありますが、環状線だけに限らないと思いますが、その腹とかその下になりますか、そういうところにトランクラインをつけさせてそこからおろしていく、道路を渡るような場合は一遍地下へおろしてそこからまた道路を越してから立ち上がらせる、あとは電電公社の電柱なり電力会社の電柱に懸架するという、こういう方法でやればかなりいい画像のサービスができるのではないかと思いますが、こういった点について、一つの都市の難視聴解消のときの総合的な政策というものをそういった会社だけに任せないで、何か郵政省でも積極的にやることができないか。  こういう問題と関連しまして、先ほど大臣のお話しになったことを申しましたが、建設省ともそういったことについて打ち合わせをされたか、その辺についてもお伺いしたいと思います。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 大変広範な御質問でございますので三つに分けてお答えをさせていただきたいと思います。  まず、最後に申されましたことでありますが、郵政大臣が建築基準法の関連におきまして難視聴対策の検討を進めるよう事務局に指示をされました。直ちに建設省の担当局長に接触するようにというお話がございまして、実は、私、早速接触をいたしました。その後事務段階といたしましても接触を始めておりまして、大臣の意を体しまして十分にフォローしてまいりたいということでございます。具体的な内容等につきましては、その打ち合わせ段階の中で逐次出てまいるというふうに御了知をいただきたいと思います。  第二点は、難視聴解消のために有線テレビジョン放送のいわゆる幹線網を構想してはどうかという御意見でございまして、大変重要な問題かと思っております。先生も御承知のように、今日、都市における建築物の高層化等によって発生をいたしております受信障害区域が一層拡大しつつあるわけでございまして、この救済につきましては、大臣以下省として最も重要な課題として詰めていきたいと考えておるわけでございますが、従来の難視聴解消は、原因者責任のたてまえで措置されるべきものという考え方で従来建築主等に対する指導等に努めてまいっておるわけでございまして、そういうものとの関連も考慮しながら、今後とも、先生の御指摘のような構想につきましても、有効な方策の樹立につきまして鋭意検討を進めてまいりたいというふうに考えております。  なお、第三点といたしまして、大阪の生駒山から出る電波の受信点との連絡方法というような問題にもお触れになったかと思いますけれども、たとえばこのSHF等の周波数を使用していくという考え方につきましてはもちろん可能なわけでございますけれども、受信点から共同受信施設の送信点までをSHF等の無線を使用するという問題にしぼって考えますと、共同受信施設の設置者等がこれを行う場合に若干問題なしとしないというふうなことでございまして、この問題につきましても今後慎重に検討を行いたいというふうに考えております。

左藤恵自由民主党

○左藤小委員 いまの第三点の問題は、恐らく、公衆電気通信法の他人の通信を送信するという問題だろうと思いますが、こういった問題は、公衆法という立場というよりも、一つの電気通信政策というか、放送政策という広い範囲で積極的に考えていただかなければ、電波の有効利用という点から見ても十分なことはなかなかできないのじゃないか、発想を少し転換するようなことを考えていくべきではなかろうか、私はこのように思いますので、御検討をお願いいたしたいと思います。  都市の難視聴の問題につきましてはいろいろと問題点があるわけでありますが、最後にもう一つ、放送衛星の利用という問題につきまして、これはNHKの方からでも何か御意見があったら少し伺いたいと思いますが、前に、簡易なパラボラで受信できるということで、難視聴解消に放送衛星の電波を利用したいということをいろいろ考えておられたわけであります。先ほど来御質問しましたのはそうでなくて、放送衛星の利用じゃなくて、SHF帯を利用するという問題だと思いますが、SHF帯は御承知のように周波数が非常に高いところにある周波数でありますので、利用につきましてはいろいろな技術的な問題点がたくさんあろうと思いますけれども、これからいろいろ技術的に開発していくという意味において、せっかくの割り当てられた電波であり、しかも放送衛星としては日本に八波しか国際会議で与えられていない放送衛星用の電波というものを、国民が放送を利用する意味におきまして、難視聴解消だけに使うべきなのかどうかということは一つの問題点があろうと私は思います。  それから、もう一つは、難視聴解消にそういうことを利用しましても、その場合でもビル陰とかいろいろな問題が出てくるかと思いますが、大切なのは、受信者にとって経費が安くそして公平にいい画像で受けられるということをいろいろな面で考えなければならないと思いますが、現段階において放送衛星による難視聴解消の問題はどういうふうにお考えになっているか、またどこまで進んでいるか、そういうことについてNHKの御見解を伺いたい。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 先生の御指摘のように、衛星につきましてはまだ検討、開発すべき問題が多々残っていると思います。ただ、私ども、前々から、僻地の難視あるいは離島の難視の解消につきまして、地上のネットワークを推し進めてまいりますと、その最終段階と申しましょうか、過疎地域あるいは非常にへんぴなところにおきましては効率的な置局あるいは解消というものはどうしても不可能になるであろうと——現に地上でやっております共同受信にいたしましても、あるいはミニサテにいたしましても、一世帯当たりの単価は年々高くなってまいっております。数字的に申しますと、共聴ではほぼ六万円近いものになっている。置局でも、ミニサテでかなり安くはなりましたけれども、全体を平均いたしますと四万円程度になってまいっております。数年のうちにはおよそ常識的な数字を超すおそれがあるということも心配しているわけでございまして、そういう点からいたしますと、単なる建設費ばかりじゃなしに、後のメンテナンスを考えましたときに衛星の方がより経済的に解消に役立つのではなかろうかということで、現在でも最終的な難視解消には衛星によらざるを得ないのではなかろうかと存じておる次第でございます。  ただ、貴重な電波を難視解消の数十万世帯のためだけに使うのはもったいないじゃないかという御指摘もおっしゃるとおりでございまして、衛星の利用は難視解消にとどまらず、さらに将来の放送の発展のために使っていかなければならぬだろうというふうには考えておりますが、現在の時点で、いまの放送との関係でどういう分野がより聴視者に期待されているか、あるいは望まれているかという点について十分把握いたしかねております。したがいまして、残念ではございますけれども、当面第一優先的にはまず難視に使わせていただきたいという考え方でございます。地上におきます電波が御承知のようにVHF、UHF帯をほとんど使い切っている、将来の放送用に使える波はSHF帯しかないということになりますと、地上でSHF帯を使いますれば、先ほど申し上げましたように気象の影響を多分に受けまして、全国あまねくというような意味の放送用の媒体といたしますと地上では十分な波ではないと考えております。  したがいまして、全国的な規模でのサービスということになりますと、SHFを使います限り、あるいは将来の無線を使います限り衛星によらざるを得ない。そういう意味で、将来の放送界の発展のためには放送衛星に非常に力を入れて開発すべきものであろうというふうに考えておる次第でございます。

左藤恵自由民主党

○左藤小委員 そういうことで、難視聴の解消という点に重点を置けばこれは非常に有効な一つの方法であろうと思いますが、放送全体の体系ということにかんがみますと、NHKだけでなくて民放も、そしてまた広域圏内の県域放送というふうな問題まで含めますと、SHF帯の利用という問題は放送行政上の非常に大きな問題点ではなかろうかと思いますので、この辺のところにつきましてはきょうの主題と少し離れますので申しませんけれども、郵政省の方でしっかりした政策を立てていただくということを御要望申し上げたいと思います。  質問を終わります。

加藤常太郎自由民主党

○加藤小委員長 阿部未喜男君。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)小委員 きょうは参考人の皆さんにはお忙しいところをどうもありがとうございます。  これは郵政省の方でもNHKでも結構でございますが、一般に言うところの難視聴と呼ばれるものが、技術的な用語でなくて、たとえばフラッター現象の場合はこうだとかゴースト現象の場合はこうだという、一般常識に考えてこの程度からが難視なんですよというわかりやすい説明をお願いしたいのです。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答え申し上げます。  お尋ねの難視聴の定義でございますけれども、現時点におきましては、先生御承知のような受信品位の五段階評価表というのが一応ございまして、通常のアンテナを立てて受信をいたしましたときに、テレビジョン放送の画像が、多少の雑音または混信はあるけれども実用になる場合、これを受信評価三と申しておりますけれども、この受信評価三に至らない場合、これを一般的に難視聴と呼んでおるわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)小委員 私どもも、これは難視です。これは大体いいんじゃないですかというのがなかなかむずかしくて——技術的な用語しかないようですけれども、これは写真判定などがあるようでございますから、将来、この程度の画像の場合は難視ですというようなことが一般の人にわかりやすいように関係の向きでみんなに周知をしてもらえればありがたいと思います。  そこで、現況の難視ですが、いわゆる辺地難視と都市難視で、恐らく推定で確定的なものではないと思うのですけれども、NHKの方では昭和五十二年三月末の辺地難視が約七十三万世帯と言われておるようですが、民放の方は数字、計が出ていないのですが、大体どのくらいになるのですか。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答え申し上げます。  民放の場合につきましては、昨年度末現在で約百九十万と推定をいたしております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)小委員 これはいろいろな事情があると思うのですけれども、受信者から見ればNHKも見せてもらいたいし、民放も見せてもらいたいというのが圧倒的な希望ですし、民放が見えないことに対するいろいろな不満もあるようでございますが、NHKに比べて民放の難視が非常に多いというのは、歴史的な経過もあろうと思いますけれども、一番大きい原因は何でしょうか。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 先生も御承知のように、放送法の中におきまして、NHKに対しましては全国あまねくということになっておりますが、民放につきましては必ずしもそういう表現はございませんで、郵政省といたしましては、従来から、貴重な国民の電波を預かっていらっしゃる民放におきましても地域住民等のために難視聴対策をぜひ進めていただきたいという御要望をいたしてまいっておりまして、当初の時点におきましてはNHKと相当並列をいたしまして大規模、中規模等の難視対策が行われてまいった歴史があるわけでございますけれども、その後におきましてNHKが行いますものにだんだんおくれをとってまいったという状況でございます。  しかしながら、御承知のように、ミニサテを制度化いたしまして郵政省の方からNHKと共同建設をしていただきたい、あわせて中規模等のNHKが置局をしていらっしゃるようなところでやはり住民が民放の放送を見たいという要望がございますので、ひとつできるだけ共建を進めていただきたいというような御要望もいたしましたし、前回の再免許のときに民放各社に対しまして強く要請いたしまして、今後の再免許三年間にどの程度のいわゆる難視対策の置局をやっていただけるか計画を出していただきたいということにいたしましたところが相当数の計画が参りまして、昨年の十一月の時点でチェックをいたしましたときに、約九五%の建設完了という状況もわかってまいっております。  したがいまして、御要望をさらに昨年の十一月の放送の一斉再免許のときにいたしまして、相当御協力いただけるものというふうに考えておるわけでございますが、そのような歴史的な経過等を踏まえまして、先ほど先生がおっしゃいましたように、現在のところまだまだ民放としては自力で難視対策をやっていただくべきであるというふうには考えておりますけれども、民放の方といたしましても、年々置局が進むにつれまして難視世帯の数が減ってきておるという事実がございます。  先ほども申しましたように、NHKの方は大規模、中規模等の置局がほぼ完了いたしまして、そしてそのミニサテの方にだんだん移ってきておるわけでございます。したがいまして、難視世帯数の減少率というものが、世帯数にいたしましても毎年十万あるいはそれを上回る程度というものに対しまして、民放の方は現在ミニサテの共建を進める一方、中規模等の置局に精を出していらっしゃるものですから、したがいましてその努力の成果は逐次あらわれつつある。しかし、まだまだ自力でもう少し早いテンポで進めていただきたいという御指導を申し上げているわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)小委員 大変お骨折りになっておることはよくわかるのですが、これは昭和五十年の八月ですか、テレビジョン放送難視聴対策調査会の方の答申の中で、特に「民放による中継局設置状況、住民の要望等にかんがみ、民放の放送の難視聴解消を促進する施策を検討することが緊要である。」ということで、大体大まかに言って民放の難視聴解消促進の方策がア、イ、ウ、エ、オというふうに五つぐらいの理由が挙げられておるようでございますが、それで私がお伺いしたかったのはこういうことなのです。  この答申の中に、これはもっともなことだと思うのですが、民放の場合、「残存の難視聴世帯を解消するための中継局の設置が収入増をもたらすことはほとんどない。すなわち、相当程度その放送を普及した民放については、残存の辺地難視聴世帯を解消することが広告料収入の増加には結びつかないのであり、」と述べておるのですが、これは一つの側面をとらえておると私は思うのです。  民放連の方で受信者の方の希望は十分わかっておるけれども、NHKと同じ程度にまで難視の解消ができない一番大きい理由はどこにあるのか。それを解決しなければ民放の難視解消はやはり困難だと思うのですが、民放連の方のお考えをちょっと承りたいと思うのです。

杉山一男日本民間放送連盟専務理事

○杉山参考人 お答えいたします。  先ほど電波監理局長の方から御答弁がありましたように、民放もそれなりに努力しております。そして、大体民放がカバーしておるのは九四%ぐらいの世帯数をカバーしております。これから三年間で六百五十六局を建設する予定を立てております。そういたしましても、これから建てるところはなかなか世帯数の少ないところで、先ほど先生がおっしゃったように経営的にも非常に固定費だけが増大する地区でございます。そういうことでなかなかむずかしい問題があります。私たちは、もし可能であるならばこれを促進するのにもう少し経済的にできないだろうかということを考えておりまして、できればミニサテ方式の考え方がさらにサテライト局一般の中継局の方にも導入できないかということであります。  その一つは、NHKと民放の協力の問題であります。民放が建設することによってNHKの負担になる部分は当然民放が出すべきである、しかし、何らそれが負担増にならない問題、たとえば鉄塔の共用とかあるいは電源線の問題だとか道路その他の問題というような問題についてはNHKの協力を得たい、もしそういうようなことが可能になればこの問題はより具体化できるのではないだろうか、こういうふうに考えて関係方面ともいろいろ話し合っておるわけであります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)小委員 それで、調査会の答申については、二年間たったわけですが、特に民放関係の難視解消促進方策については郵政省として御指導なさっておると思うのですが、それぞれ、たとえば民放がみずから難視聴を解消することが期待される範囲をどの程度設定するとか、あるいは中継局を建設関係経費について国が補助をしたらどうかとか、あるいは放送事業者以外の者が中継局を設置することを認めたらどうかとか、あるいは親局、中継局の一括免許方式はどうかとか、いろいろ提案があるようです。十分御検討なさっておると思うのですが、これはどういうふうに進んでおるか。国会答弁用でなくて、具体的にここら辺が問題だとか、これはこうなっておるということを知らせてもらいたいと思うのです。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答え申し上げます。  実は、昭和五十年八月に先生のおっしゃいましたテレビジョン放送難視聴対策調査会の報告書が提出されまして、それ以来難視聴解消に省を挙げて取り組む必要があるということで、事務次官を長といたします難視聴対策調査会を設置して検討を続けてまいったわけでございます。  それで、先生も御承知のように現在までに種々の施策も打ち出し、また指導も行ってきておるわけでございますけれども、御指摘のように、具体的にどのような検討を行い、現在どういうふうな状況になっておるかということにつきまして、短時間でございますので簡略に御説明をしたいと思いますけれども、まず、NHK、民放に共通の難視聴解消促進方策について申し上げますと、一番目に、先ほども申し上げましたミニサテと呼んでおります極微小電力テレビション放送局につきまして御提言がなされておるわけでございまして、五十年十二月にミニサテの免許方針を策定いたしまして、これに基づいてNHK、民放の共同建設の推進が行われまして、効率的な解消が郵政省の指導によって行われておるということでございます。現在までに、五十二年十月でございますけれども、全国で百六十六地区、七百二十局を置局いたしまして、約二万世帯がこれによって解消されておるという実態がございます。  次に、二番目といたしまして、これも先ほど申し上げましたが、NHKと民放の共同建設の促進でございます。ミニサテにつきましてはNHK、民放による共同建設を指導してまいっておりまして、もちろん微小電力テレビション放送局につきましても、先ほど申し上げましたように共建を行うよう相当指導をしておるわけでございます。このミニサテにおける建設費の負担につきましては、これは原則といたしまして、先ほど民放連の方からもお話がございましたようにNHK、民放の話し合いによって進んできておるわけでございますけれども、共用部分をNHKが負担するという原則になっておりまして、したがいまして民放の負担分が軽減をされておるという実感がございます。  それから、三番目に行政指導の強化につきましても御提言があるわけでございますけれども、NHKに対しましては、郵政大臣の意見書におきまして難視聴の効率的解消を毎年指摘をしておるわけでございます。民放各社に対しましても、五十一年の一月のミニサテの実用化の機会に郵政大臣から難視聴解消を要望したところでございますし、昨年の十一月の放送局の一斉の再免許に当たりまして、郵政大臣から難視聴解消について強力に指導をしたわけでございます。その成果は先ほど申し上げましたとおりでございます。  それから、民放の放送の難視聴解消促進方策について若干申し上げますと、「民放が自ら難視聴を解消することが期待される範囲」の設定及び国庫補助について御指摘がございます。これにつきましては、先生も御承知のように五十一年度から二年間の予定で電波監理局といたしましては辺地難視聴実態調査を行っておりまして、この調査結果等に基づきまして「民放が自ら難視聴を解消することが期待される範囲」を検討したいということで、現在まだ地方電波監理局におきまして鋭意調査を継続中ということでございます。  また、国が認定をいたしました難視聴解消範囲外につきましては国庫助成を行うべきかどうかということを検討しておりますけれども、これも非常にむずかしい問題でございまして、軽々に範囲を設定いたしますとかえって逆効果と申しますか、それが出るのではないかということも考えながら検討中でございますが、これにつきましては予算措置が必要でございますので当面はむずかしい。しかしながら、辺地につきましてのこの系統の費用を来年度予算に一部計上してあることは御承知かと思いますが、そのような状況でございます。  それから、先ほど御指摘もございました第三者による中継局の設置の問題でございますけれども、放送事業者以外の者が中継局を設置することを認める場合の効果でございますとか、あるいは法制化の検討を——これは実はまだ継続中でございまして、難視対策のみでこのようなことを考えるべきなのかどうかという問題との兼ね合いもございますし、また、いわゆる放送事業者の責務というような面から果たしてこのような方法がベターなのかどうかという問題等種々ございまして、現在詰めておる最中でございます。  これも御指摘がございました一括免許方式の導入でございますけれども、親局、中継局を一括して免許していくという場合の問題点につきましても法制上の措置を検討中でございます。実は、放送関係のみでなくて、一般の通信につきましても、御承知のように無人中継所がどんどんふえてきておる現状でございまして、関連もありというようなことで現在検討を進めておるということでございます。  それから、民放の解消計画を国が公表したらどうかという問題が実はございまして、この問題につきましては、昨年の十一月の再免許のときに、先ほど御説明いたしました民放各社の難視聴解消計画を聞かせていただきまして、これを新聞に発表いたしております。置局の促進方を配慮させていただいておるということでございます。先ほどお話がございましたように、五十一年十一月の再免許時の置局計画数は三年間で六百五十六局ということになっております。  それから、建設資金の融資条件の改善等の問題でございますけれども、日本開発銀行及び北海道東北開発公庫によりまして、民放のテレビジョン放送用中継局建設資金の融資が現在行われておるわけでございますが、これら政府関係金融機関の融資条件の改善につきましては引き続き努力をしてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)小委員 大体いま辺地難視の解消について中心にお伺いしたのですが、次に、都市難視の関係ですけれども、先ほどの資料によりますと、都市難視の世帯数が京浜で約二十三万世帯ですか、それから京阪神で十一万、その他の地区というのが十五万あるのですが、大きいところ二、三ではどういうところがあるのでしょうか。その他の都市、ですね。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 十分な資料を持ってまいりませんでしたけれども、中京地区に約五万、そのほか大きいところは福岡地区あたりが大きいかと思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)小委員 それでは、いままでの解消状況ですけれども、ことしの初めごろから秋ごろまでにかけて、いわゆる新宿の副都心のビル障害でございますか、これは大体解決したようでございますが、新宿副都心とそれから問題になっておりました中野の方の鷺宮にかけての世帯の救済はこれで大体完全に解消したと思っていいのですか。NHKの方にお伺いしたいと思うのです。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 御指摘のとおり、マクロ的に申しましてほぼ完全に解消したと考えていいかと思います。ただ、現在、中野地区につきまして工事中でございまして、工事は完了はいたしておりませんが、主なところはほぼ年内には完成できるだろうというふうに聞いております。  また、新宿につきましては、今後幾つかビルが計画されておりますので、その建設後にはまた若干の変化もあるかもしれませんけれども、現段階ではほぼ解決のめどが立ったと申し上げられようかと思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)小委員 新しいビルですが、先ほどもお話がありましたサンシャイン60ですか、十万を超す世帯に影響があるというふうにNHKの方での調査の資料を私はいただいておるのですが、この解決の見通しはどんなふうでございますか。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 サンシャインにつきましては、サンシャインのすぐ近傍に乱反射的に起こります受信障害地区、それから完全に陰になります北方向の地区、これにつきましては着実に対策が進んでいるように伺っております。  ただ、新宿の場合と傾向が若干違いますのは、反射の部面が非常に多うございまして、これにつきましてはまた手つかずというのが実態でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)小委員 ただ、いわゆるビル陰障害とそれから近傍反射障害についても、障害範囲の世帯数に比べての実際的な対策の世帯数は非常に少ないように聞いています。それで私は冒頭に難視とは何かということをお伺いしたわけですけれども、この問題も一つ残っておるようですし、特に遠距離反射の関係はまだ未解決になっておるようなんですね。  それで、この解決方法は答申にもあるようになかなかむずかしい面がある。いわゆる複合ではないかとかいろいろな問題が出てくると思うのであります。それで、答申にあるようなことをいろいろ考えなければならぬと思うのですけれども、まず、先ほど電波監理局長さんもおっしゃっていましたが、原因者負担といいますか、原因者の責任で処理をせよというのは、これは民法以外に何か特別な法的な根拠があるわけでございますか。     〔小委員長退席、伊藤(宗)小委員長代理着席〕

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答え申し上げます。  原因者負担の法的根拠の問題でございますが、郵政省が、都市受信障害の解消につきまして、建築主の負担により解消するということが適当であるというふうに考えて受信障害関係者を指導してまいったことは事実でございますが、実は、この受信障害がなぜ起きるかということは、建築物の影響によることがほとんど全部であると言って支障がないと思います。したがいまして、原因者である建築物の建築主の負担により解消するということが負担の公平の観点から適当ではないかというふうに考えたことが一つございます。  また、大部分の事例がすでに建築物の建築主の負担により解消されてきておるということでございまして、これが社会的に慣行化されてきておるのではないかというふうなことからこのような方向をたどっておるということでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)小委員 確かにそういうことで、たとえば野村不動産の場合には、テレビ難視の維持管理についても永久に責任を持ちますというような新聞記事も私は拝見をしておるわけですけれども、しかし、社会の機構が非常に複雑になってきますと、先ほどお話がありましたように、NHKが、技術協力と申しますか、調査をするだけでも一年間に一億円都市難視についての負担があるようでございます。しかし、答申も指摘しておりますように、これは民放といえども電波を独占してやっておるわけでございますから、当然民放も同じように視聴者に電波を送ってあげなければならない責任がある。  それで、私は、この答申の趣旨が非常におもしろいと思うのですけれども、これからのあり方として、この難視解消のための費用の負担を、一つは建築主が負担をする、二つ目には住民が必要な通常の経費を負担する、三つ目には放送事業者が負担をする、四つ目に国が電波行政として負担をする、五つ目に地方公共団体が負担をする、こういうものをあわせて、それぞれの負担割合をあわせて一つの基金をつくったらどうか、その基金によって難視解消をしたらどうかという提案は非常におもしろい提案ではないかと私は思うのです。そうすればNHKだけが調査費に年間一億を使わなくてもいいだろう。全体的な責任の分担という意味からも、その割合はいろいろあろうと思います。割合はいろいろあろうし、中心的には原因者が負担するという慣行も私は大切だと思いますけれども、ただそれだけを主張しておるために、複合電波障害などのような場合に、原因者が明確でなく受信者が迷惑を受けるような場合には行政の面からの措置が必要になってくる。  そこで、行政を中心にしてこの答申のようなことが具体的に検討されておるのか。されておるとするならばどの程度進んでおるのか。非常に大きい解決の方策だという気がしますので、郵政省の方のお考えを伺いたいのです。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答え申し上げます。  ただいま御指摘をいただきました難視解消基金の構想でございますけれども、先生がおっしゃいますように、報告を受けまして、これにつきまして実は鋭意検討中でございます。ただ、内容的にいわゆる基金の対象地域をどうするかということにつきましては、先ほども御説明申し上げましたように、地方電波監理局を総動員いたしまして二年間の蓄積を現在図っておる最中でございまして、その成果を踏まえましてそういった問題にも十分反映させていく必要があるのじゃないかと考えております。  また、その基金の原資となります出指金でございますけれども、これにつきましても、どこからどういうふうな形でどれだけお出しいただくのがいいかどうかという問題につきましてもいろいろな考え方がございます。ただ、基本は、先ほど先生が申されておりますように、報告書の考え方をフォローしながら考えていくことが妥当であろうということで、いろいろな観点から現在詰めつつあるということでございます。  そのほかに、直接にお尋ねではなかったわけでございますけれども、冒頭お話がございました画像評価、これは現在一般的に主観的評価だというふうに言われておるわけでございますけれども、果たして客観的評価の可能性ありや否やというような問題が一つございます。あるいは難視解消のために最も適当なシステムとは一体何であるか、その辺の詰めになりますと非常にむずかしい、世界の各国も非常に頭を痛めておる問題でございまして、若干時間がかかっておるということでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)小委員 また改めて勉強させてもらいたいと思います。  最後に、民放連の方にお願いしておきたいのですけれども、いま申し上げましたように、第一義的には調査等についてNHKが技術提供等をするのは当然だと私は思いますが、それはすべてがNHKの責任だということではなくて、同じように受信者に電波を届けてあげるという意味からは、都市難視の解消についても、民放連の方で財政的にと申しますか、もう少し積極的に、あの番組向上の委員会などのように一緒に力を合わせてやってやれぬものだろうかという気もいたしますので、できれば、さっき申し上げたように、それぞれが責任に応じての基金みたいなものをつくればそれが一番いいと私は思うのです。さしむきはなかなかそうもいかないようでございますので、民放連の方でも、何でもかんでも経費負担については建築主がやるのだけれども調査協力についてはNHKがやるのだというようなことでなくて、ひとつ協力し合って難視の解消に努力してやってもらいたいと思っておりますので、よろしければ特に御返答は要りませんが、希望として申し上げて質問を終わります。

伊藤宗一郎自由民主党

○伊藤(宗)小委員長代理 田中昭二君。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)小委員 テレビの難視の問題につきましては、ただいま阿部委員からも大体全体的な問題が提起されたと思います。  そこで、私の質問は部分的になりますが、このテレビの難視聴問題というのはやはり四十年ごろから起こった問題でありましょうが、この逓信委員会におきましてもここ七、八年毎年問題が提起され、そして関係者もそれなりの努力をされておると思うのです。そこで、ここにありますテレビジョンの放送難視聴対策調査会の報告書というものが出たわけですが、この報告書に問題点はほとんど網羅されていると私は思うのです。  そこで、問題は、この報告書に提起されておるような問題を考えながら、行政は行政として、放送事業者は事業者として鋭意問題の解消に努められたと思うわけですが、まず、NHK、民放それぞれ、この調査会の報告書が目指す方向というものは、これは当然やらなければならない問題としてやってきたということであろうし、また、NHKはNHKで、この報告書にある中ではどうしてもまだ現在問題が残るという面があろうかと思いますし、民放においてもそれぞれそういうものがあろうかと思いますが、そういうものをまずお聞かせ願えれば幸いですが、いかがでしょうか。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 報告書では、辺地の難視の問題と都市の受信障害の問題と両面取り上げられておるわけでございまして、辺地につきましては、できるだけ効率的にやるということのほかに、民間放送、商業放送もできるだけ一緒にやれるような努力をしろというようなことが骨子であったかと思います。そういう意味で、その当時ちょうど開発されたばかりの効率的な手法といたしましてミニサテの推進に努めたわけでございまして、これにつきましては、民間放送、商業放送の併設が経済的により楽にできるようにというようなことを考えまして、共通部分はすべてNHKの負担で行うという手法をとってまいりました。郵政省の御指導もございまして、民間放送さんの方の御理解もございまして、ミニサテにつきまして、同時開局ということがかなり進んでまいっております。     〔伊藤(宗)小委員長代理退席、小委員長着席〕  現在までの概数は郵政省の方から一応御紹介ございましたけれども、民放併設率ということで申し上げますと、前年度末、五十一年度末におきまして、約七五%の地区がNHK、民放同時開局をいたしております。  今年度末の見込みでございますけれども、いままで累計いたしますと、約八〇%近いものが同時に民放さんもやっていただけるということになったわけでございます。  都市につきましては、いろいろの原因者を中心にいたします関係者の協力があってしかるべきだという指導方針のもとに、私ども、先ほど来お話しいたしておりますように、実際の解消施策につきましては原因者である建築主にお出しをいただくのですけれども、NHKの持っております技術力を通しまして、事前の調査あるいは解消手法のアドバイス、さらには被害者であります住民と建築主との間の話し合いの糸口といいましょうか、あるいはその方向づけをするというようなあっせん的なことまで含めまして御協力申し上げておる次第でございます。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)小委員 私がお聞きしたのは、少し抽象的でわからなかったかと思いますが、この報告書に提示されております問題点、この中でいままでNHKの技術——NHKの技術と言えば最高の水準のものだろうと私は思いますが、そういう問題と、それからNHKの経営、それからNHKがよるところの法的根拠、こういうものを満たす場合に満たし、ここの最初の前書きにも言っておりますような総合化ですか、総合的な解決の方法というものの中で、こういういまの技術とそれからNHKの現状の中では困難ではなかろうかというようなものはございませんでしょうか。  困難な方向といいますか、いますぐやれないといいますか、先ほどの御答弁の中には何か放送衛星の問題が出ましたけれども、それはそれとしまして、この報告書に提起されております問題の中で一番困難だと思われるようなことが何かありましたら、それをお聞きしたいのですがいかがでしょうか。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 御質問の趣旨を十分につかみ切れませんで、当たっているかどうかわかりませんけれども、現在、都市の受信障害を解消いたしますのに一番やりにくい問題といいましょうか、困ります問題は、原因者が明確にならないとか、あるいは複合的なものがふえてきたとか、前々から先生方からも御指摘をいただいておりますような法的な裏づけが弱いとかというようなこともございまして、私どもとしましては、そういう面ではできるだけ早くそういう法的な裏づけをお願いしたいということを郵政当局にもお願いいたしております。  技術的な面では、現在ございます共同受信施設であるとか、あるいは最近決まりましたSHFの利用でございますとかというもののほかに、もっと総合的に見て技術的な手法はないかというような面は幾つか検討いたしておりまして、たとえば建物の形状、外壁の形状が平面で広いと反射も多いということもございますので、この形状を丸にするとかあるいは多角形にするとかというような、形状上こうした方が障害がかなり速力にまて及ばずに済みますよというような検討結果も業界の方には申し上げて、できるところは御協力いただきたいというようなこともお願いしておりますし、また、現在の段階で手をつけておりながら明確な方向がまだ打ち出せない手法といたしますと、電波を反射しないように吸収体を実用化できないかというような研究も進めております。  また、受信側では個別の受信者のアンテナで反射波を逃げる手法はないかということも技術的にはほぼめどがつきまして、メーカーの方を指導いたしておりますが、ただ、生産価格の面で、これならば皆さん方に十分に御推奨できるというところまでまだ参りませんで、その点の努力をしております。  そういう面で技術的にはいろいろと手法を考えておりますけれども、解決しないものもあるし、法的な面でもひとつよろしくお願いしたいというようなことを申し上げているのが現状でございます。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)小委員 細かいことはまた別の機会に譲ることにしまして、民放の方にお尋ねしますが、いまNHKはテレビ放送について、全国的にテレビが見たり聞いたりされなければならないといういわゆる法的なあれがあるわけで、それに基づいて難視聴というものを解消しておると思いますが、民放はまた違った立場で放送をしておられますし、私がNHKに聞きましたことと同じく、この報告書で提言されております中で、この問題を進めていく場合に一番困難であろうと思われているのはどういう点でありましょうか。

杉山一男日本民間放送連盟専務理事

○杉山参考人 民放の方でも難視の解消についてはいろいろ研究しておるわけですけれども、先ほどNHKの方が話したように、都市難視と辺地難視に分けて考えております。  辺地難視については、民放の企業努力で解決できるものはできるだけ努力したいということで、毎年二百局以上つくってきております。しかし、だんだん辺地になりますと、本当に何軒か何十軒というかっこうになりますと、企業努力でこれをカバーすることは非常にむずかしくなるのではないか、そこで、その限界をやはり決めてもらわないと困るのじゃないかという考え方が一つあります。それで、先ほど電波監理局長のお話にございましたように、技術的な調査、難視の実態調査をやっておりますが、これに民放も協力しております。民放、NHK、郵政の三者で協力してこの実態調査をしており、この実態調査の結果、先ほど監理局長のお話にありましたように、どの辺までを民放の責任において解決すべきかというような問題がだんだん明らかになってくるのではないか、そういうように考えております。  それから、都市難視の問題につきましては、どういう難視解消が一番いいかということについてはいろいろ見解がございます。先ほど左藤先生からも、SHFの導入についても慎重にとか、一般聴視者にできるだけ負担を軽減するようにというような話もございましたが、私たちも、できるだけ一般聴視者に負担増にならないで何とかいい方法がないだろうかということを日ごろ考えております。  民放連としての全体の見解ではございませんけれども、ここでちょっと可能かどうかわれわれにはわからないのですが、もしもUHFのミニサテ方式でこの問題が解決できるならば、現在オールチャンネル受像機を各家庭が持っておりますから、アダプターもアンテナも増設することなしに一番いい方法ではないか。そのためには、現在UHFの十三チャンネルから三十二チャンネルまでの間が保留されております。これは教育用のため、またVのチャンネルをUに移行するという方針があるために保留されているわけです。これがちょうど十年を目途にということで、来年は期限が切れるわけですが、こういうときにもしこのUを開放する、そして難視にも活用するということが可能ならば、ある意味においては相当促進できるのではないか、そういうようなことをも含めて考えていただいた方がいいんじゃないかというふうに考えております。  もちろんこれは技術的にチャンネル間の混信その他いろいろなことが問題になるかと思いますが、しかし、これはやるという前提に立ってそれを解決する方法は何であろうかという技術の研究があってもいいんじゃないかというふうにも考えております。  それで、仮にそうなった場合、原因者負担としても、ミニサテが一局約三百万ぐらいという非常に安価な形でできますので、建築主にそれを負担さすという点においても非常に結構だと思う。しかし、御承知のように、ミニサテ方式がたとえ〇・一ワット以下の小さな電力であっても二百メートル以上の高いところから出せば相当の距離いくではないかという問題がありますが、そういう問題には、中間で百メートルのところとか五十メートルの地点から出すという方法もあり得るのじゃないか。そういうことを考えますと、もう一回そういう問題を取り組んでみるのも一つの方法ではないか。しかし、何せ前提が十三チャンネルから三十二チャンネルまでの問題をどうするかという根本の方針に触れる問題でございますので、その辺をどうするかというネックの問題を諸先生方の力で解決して、そういう方向が出るとすればそれも一つの方法ではないかというふうに考えております。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)小委員 いま民放から、電波の根本的な、いわゆる行政の問題についてまでの話がございましたが、これはまた別な機会に譲るとしまして、もとに戻りますが、いま何か辺地と都市と難視を分けてお答えがあったわけでございます。  それも当然だと思いますが、その中で今度は行政の方にお尋ねしてみたいのですが、いま民放もおっしゃったように、難視の実態調査をやっておるというお話で、この報告書も五十年の八月にできておりますし、先ほどの電波局長のお話の中にも実態調査をやっておりますということですが、もう二年を経過しておる。五十一年に始められたとすれば始められてからもいう二年ですね。ですから、その実態調査は完全にできていなくても、中間的にも、放送業者だけにしかわからなくても、国民全般にこういう調査が進んでおりますというようなことはやはり発表すべきじゃなかろうかと私は思いますが、まずその点だけ伺います。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答え申し上げます。  この実態調査の件につきましては、先ほど御説明いたしましたように各地方電波監理局を総動員して行っておるわけでございますが、まず、辺地の関係につきましては、もうすでにNHKなり民放なりが持っておられる資料といったものも御提供をいただきながら、地方電波監理局が主体になりまして現地に参って調査を進めるというような形で行っておるわけでございまして、これはもうすでに各地方地方におきまして活用いたしております。たとえば市町村等におきまして難視があるのでこのような放送局がほしい、あるいは共聴施設がほしいというような陳情その他御相談がございます。そのような場合に、現在それぞれの地方におきまして活用いたしております。  それで、全国的な状況の把握、それによりまして先ほど来申し上げておりますような報告書のフォロー、そういったことがこれからの問題として残っておるわけでございますが、現在それぞれの地方局におきまして活用さしていただいておる、こういうふうに御理解をいただきたいと思います。  それから都市難視の問題につきましては、これは実は大変な作業でございまして、全部の都市について各地方電波監理局が洗い出すということはなかなか苦労が多いわけでございます。しかし、そうは言っておれませんので、特に東京とか大阪のような大都市に着目をいたしまして、状況の収集、分析、整理といったことを通じまして先ほども申し上げましたような解消基金の構想と結びつけていこうということで、いま分析の前の資料の集積を行っておる、そういう状況でございます。  それにいたしましても、現地におきまして生じてまいります難視環境といいますか、そういったものにつきましての御相談等がございました場合には、これは地方電波監理局といたしましても、あるいはNHKといたしましても活用させていただいておる、そういう状況でございます。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)小委員 いま電波局長の方から、辺地と都市との難視を分けて実態調査の件についても触れられましたが、まずもう一遍確認しておきますが、実態調査は各地方の電波局でできておるということですね。そうしますと、できておればまた地方で見せてもらえば私も勉強になりますし、都市難視については分析か何かやっておるというような御答弁ですが、分析をやってもらわなければいかぬのだけれども、その分析をやったものを、これだけ難視の問題について議論しているわけですから、いつまでも分析をやっておる、検討しておりますというようなことじゃ問題は先に進まない。何か役所だけそういうのを知っておって、この国会の場にはそういうことを余り出したくないというような印象を先に受けるような感じがするのですけれども、そういうことはないと思いますが、それでいまの都市難視、いわゆる受信障害、そういうものも含めた実態調査というのが、いま分析をやっておるそのものは電波局にあるのですか。  それから、それじゃそれをどういう形で出すのか。こういう放送小委員会等には当然出していただいた方がいいんじゃないかと私は思いますから、いつになったら出されるのか、そういうことも含めてひとつ御答弁していただきたい。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答えを申し上げます。  各地方電波監理局でやっております辺地のいわゆる難視の問題でございますけれども、これはまずNHKが現在中継局等を置きまして放送を実施しておりますような場所、そして民放がいまだに置かれていないというような場所、そういったところから手をつけ出しましてできるだけ全国をなめていこう、そういうことでやっておりますけれども、御承知のようにこれは大変な作業でございまして、ある程度完成しておる局もあればまだ完成しておらない局もある。しかし、そうはいってもずるずる延ばすわけにはまいりませんので、一応年度といたしまして、昨年度と今年度にかけて実施をした成果が逐次これから本省の方に上がってくる、いわゆる今年度中には報告書が出てまいる、そういったものによりまして本省の方で整理、分析をしていきたい、こういうふうなことでございます。  一方、すでに着手をいたしており、調査をいたしております地方電波監理局の方におきましては、部分的にその地区において御要望等がございましたときにはそういった資料に基づいて御相談をさせていただいておる場合がある、こういうことでございます。  それから、都市につきましては、これは先ほども申しましたように全都市全部洗うということはなかなか時間もかかりますし、大変な作業になりますので、東京、大阪等のいわゆる大都市に着目をいたしまして、そして現在地方電波監理局を中心にして調査が行われておる。これも同じでございます。逐次調査の結果が上がってまいりまして、そういったものを本省の方で整理、分析をいたしまして、先ほども申しました報告書の御提言にフォローする資料として使わしていただきたいということでございます。よろしくお願いいたします。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)小委員 それぞれ一生懸命やっておるというのはわかるのです。それで、それはそのまま私たちもそうだろうと思って信用せざるを得ないわけですが、地方の電波監理局に行きましても、実際そういう仕事をしている人はどこにおるんですかと聞いてみても、大体実態はNHKに実態調査をしてもらってそれを電波監理局の方が見ているというようなことが実態じゃないかというような感じがしてならない。このことにつきましてはまた別に議論いたしますがね。  きょうは参考人に来てもらっておりますからそちらの方に重点を置いてお聞きしますが、先ほどのNHKさんのお答えは、これは私の質問の仕方も悪かったと思いますが、たとえば具体的に、仮にある地方に二千なら二千の難視で困っておる人がおるとすると、そのものを解決する場合に、そこはその二千なら二千の人はNHKの受信料も払っている。それから民放も、東京近くであれば五社の民放のものも見ていると言いますね。そういう場合にミニサテでも中継局でも何でもいいんですが、共同受信施設でもいいんですが、何かそういうものをつくってその二千世帯なら二千世帯の人を解消しようとするわけでしょう。具体的にそういうことの場合に、そういう難視を解消するというそのことが本当にこの二千世帯の人を解消するようなことになっているんだろうかという疑問を私は起こすのです。  というのは、ここに「電波タイムズ」の十二月十九日号がありますけれども、これによりますとNHKの平塚テレビ中継局に予備免許がおりたというのですが、これを見ますと、せっかく中継局をつくりながら、先ほどからの話からも見ますと、これは私は素人ですからよくわからないのですが、NHKがU局のアンテナを使ってその難視を解消する、これに対して民放の方はVでそのままやっていきますというところになりますと、NHKの方はいままでVで流しておるものを、ある地域の二千世帯なら二千世帯、その世帯数は別ですがそこの難視を解消しようとする、そのためにUを使うということになりますと、その中におります人たちは、いわゆる民放を見ている人たちは、そのUを使うことによってさらに見えない人と見える人と出てくるというふうに私は思うのですが、いかがでしょうか。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 平塚地区の例が出ましたので、その例について御説明申し上げますが、平塚地区につきましては、東京のVの電波が、あのあたりの地形が非常に起伏の多いところでございまして必ずしも十分でなかったわけでございます。ですから、前々からぜひ早い時期にあそこに中継放送所が欲しいという御要望は地元から非常にございました。かなり広い地域でございますので、郵政省の電波の割り当てをちょうだいしないとミニサテのような簡易な形では解決できない。そのために民間放送の方々とも御一緒になって郵政省と一緒にこの解決方法をお願いしていたわけでございます。つい最近に、ではそこにしかるべきパワーの電波を割り当てましょうということで割り当てがいただけることになりまして、いまおっしゃられたようなUの中継局をあそこにつくることになったわけでございます。民間放送さんもできるだけ早い時期におやりいただけるように、できれば御一緒にと思ったのですけれども、必ずしもそれは理想どおりにいかなかったといいましょうか、非常に残念でございますけれども私どもの希望どおりにならなかった。これは東京の民間放送さんもおいでいただけることを期待はいたしております。  ただ、現在あの地区には神奈川の県域の民放さんがございます。これはUHFで電波を出しておられまして、UHFとVHFの両方のアンテナがかなり普及しているところでございます。したがいまして、おっしゃられたようなVとU、アンテナの違いによる差があるじゃないかということは、全然ないとは申し上げません。ございますけれども、そういうマイナスの面はかなり少ないといいましょうか、現に県域の民放さんがUで出しておられるところでございますので、おっしゃられるほどの御心配はないかと思いますが、いずれにしましても、東京の基幹局である民放さんがあそこにできるだけ早く進出されることをわれわれとしては期待しておる次第でございます。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)小委員 こういうふうにNHKはNHKでやる。民放さんと一緒にやりたかったけれどもやれなかった。それはそういう経過はわかるのですけれども、難視で困っている人たちはやはり全部見えなきゃ困るわけです。心配はないと思われますというようなことで難視解消はできないと私は思うのです。郵政省も本当に難視を解消しようとする、そのことがやることによってかえって不公平が出てくる。  この問題については、こういう問題がこのままいくならばどんなに難視解消を一生懸命やっても必ずまたそういう不公平を享受しなければならない人たちが出てくるということを指摘して、きょうは時間がございませんから終わっておきます。

加藤常太郎自由民主党

○加藤小委員長 小宮武喜君。

小宮武喜民社党

○小宮小委員 この調査会の報告書を拝見いたしますと、五ページに、「本調査会は、国その他の関係者が、本調査会の検討結果を実効あらしめるため、法制上、財政上の措置を含め、すみやかに有効適切な措置を講ずるよう強く希望する。」ということが述べられておるわけですが、われわれのこの電波・放送小委員会も、法律改正を含めてのどこに問題点があるのかということを検討するのがこの小委員会の任務でございますから、そういう立場で今後取り組む場合にわれわれも参考にいたしたいと思いますので、これは電波監理局長に質問します。  この「法制上」という問題ですが、この答申を郵政省が尊重するとするならば法制上どこに問題点があるのか。法制上の問題についてどことどういうところに問題があるということをここで監理局長から御答弁を願います。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答え申し上げます。  ただいま御指摘をいただきました法制上の問題点でございますけれども、報告書の御提案の中に法律改正を必要とする問題が幾つかございます。たとえば第三者による中継局の設置の問題、先ほども申し上げましたように放送事業者以外の者が中継局を設置することを認める場合の法制上の問題がございます。これを実施しようとすれば法改正を必要とするということが一つございます。それから親局、中継局の一括免許方式を導入する場合について、これを実施しようといたしますと法律改正の必要があるわけでございます。最終的には電波使用料の負担の問題につきましても御承知のように法律改正が必要でございます。  私どもといたしましては、個々の御提言以外に、電波法、放送法その他、こういう難視対策になじむかなじまないかというような問題につきましても検討を必要としておる、こういうふうに了解をいたしております。

小宮武喜民社党

○小宮小委員 五十二年度の「通信に関する現状報告」の二百三十ページに、「辺地における難視聴実態調査を行った。」とか、あるいは「都市における受信障害実態調査を行った。」とか、こういう報告があるわけですけれども、この調査会の報告書を見ても、これは四十八年六月以来約二ヵ年にわたっていろいろ検討されておりますね。ここでも、調査会を開いたのが二十四回、さらに掘り下げた検討を必要とする事項について小委員会等開くこと十三回ということで、「慎重に調査審議を行い、その結果を取りまとめたので報告書を提出する。」というふうに書かれてあるわけですね。  そうしますと、この白書にうたわれてあるような調査ということは、この調査会が報告書を出すまでにすでにかなり慎重に調査されて報告書がまとめられてあるというふうに判断するわけですけれども、そういう二重調査をなぜやるのか、この調査会の報告書に盛られてある以外のことを調査しておるのか、この白書による調査はすでに調査会の報告書の中にある問題を二重に調査しておるのではないか、私はこういうことを考えるわけです。  そういった意味で、この提言の中にも言われているように、難視聴解消について、要は郵政省がこれをどう尊重し、いつまでにこの報告書の提言を具現化するかということがわれわれが一番聞きたいところですが、調査をやった、やったというように書いてあるわけですけれども、また来年あたりの白書にどういうことが出てくるかしれませんが、問題は、この調査報告書に盛られてある内容について大体いつごろまでに——もちろんその中には意見がまとまらなかったものは併記をしたり少数意見として盛られてありますけれども、少なくとも意見が一致したものについては早急に実施するようにしなければなりませんので、その意味では、郵政省としては、この報告書を尊重するならば、いつごろまでに難視聴の解消を計画し、それでいつごろまでにやるということをやはり時期的にここで監理局長として明確にしてもらいたいと思います。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答え申し上げます。  ただいま御指摘のございましたテレビジョン放送難視聴対策調査会からの報告書が昭和五十年八月に提出をされたわけでございまして、郵政省といたしましては省を挙げてこれと取り組むということで、難視聴対策委員会を省内に設けまして検討を行ってきたわけでございます。  それで、この報告の趣旨を受けまして、逐次シリーズパラレルに検討いたしたわけでございますが、先生も御承知のように、できるものから着手をしていくということにいたしまして、すでに相当数の施策を講じてまいっております。  簡単に申し上げますと、ミニサテの免許方針を策定いたしまして閉鎖的な地形の難視を解消する、それもNHKと民放とが共建をしていただくという施策を打ち出しております。また、ミニサテの実用化が図られたのを契機といたしまして、一般放送事業者及び民放連会長に対しまして、郵政大臣から、これの置局等によって難視聴解消をさらに促進してもらいたいという趣旨の文書を発しております。さらに、昨年の放送局の再免許に当たりまして、郵政大臣から、一般放送事業者に対して、中継局の建設を積極的に推進してもらいたい、今後三年の計画といったものについては一〇〇%実施をしてもらいたいという強い要望をいたしております。さらには、辺地の難視聴の実態を把握いたしまして、各種の御提案に即応するように調査を実施しておるわけでございます。  さらに、五十三年度予算の関連でございますけれども、難視聴解消を促進するために、民放を受信するための付加設備を備えた辺地共同受信施設のうち、受信者の負担になっております建設費の一部を国が助成することにしたいということで約二千万円を要求しておるわけでございます。  都市につきましても、都市受信障害の解消には受信系におけるゴースト除去対策が有効である。これは先ほどNHKの方からもお話がございましたけれども、電波監理局長から電子機械工業会の会長にあてまして、昭和五十年でございますけれども、十月十七日に研究開発等を要望いたしております。これを契機にいたしまして、NHKを初めといたしまして各種の有効な研究が実施されて一部成果が出つつあるという状況に結びついてきております。  それから、高層建築物による受信障害解消についての指導要領、これは御承知のとおりでございますけれども、共同受信施設の設置によって受信障害を解消するため、当事者間で協議が行われる場合の当面の基準的な考え方を示しまして、周知を図っていく。相当定着が見受けられるという状況になってきております。  さらに、従来の有線のみによる解消に加えて、無線利用のためにSHF帯放送実用化の道をすでに開きまして、申請が出てくれば適切に処理できるということになっております。  その他、五十三年度予算要求におきまして、提言されております受信障害の制度的解消の問題に関する調査研究及び障害の発生状況を的確に把握する予測方法を確立したい、あるいは障害のパターンに応じた最適システムの開発を行うために約四千万円を要求しておるということでございます。  各種検討の成果を次々と出してきておりますが、若干まだ残っておりますのは、法律改正が必要であるとかあるいは基金をどうするかという、まあ難問題が残ってきておるわけでございますので、御了解をよろしくお願い申し上げます。

小宮武喜民社党

○小宮小委員 郵政省が努力されておるということはよく理解しておりますが、ただ、そういうような行政的指導だけでうまくいくかどうかということについては疑問がある。だから、私が質問したのは、いつごろまでをめどに解消する方向で進んでおるのかということです。できることからやっておる。これは結構なことです。やっていただきたい。いま長々と言われたが、郵政省の非常に努力しておる跡はよく承知しました。  そこで、今度は沢村参考人と杉山参考人に伺いますが、民放とNHKはこの難視聴解消のためにどういう努力をされておるのか。努力をされておることはわかりますが、これも一応めどを立てて毎年計画的に解消していくということをしなければ、いまのような状況では一〇〇%解消するのはなかなかむずかしいのではないかと考えますから、両参考人から、民放、NHKが具体的に計画的に難視聴地域の解消にどのように取り組んでおられるのか、ひとつ御答弁を願います。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 NHKの施策につきましては、毎年予算の御審議をいただきますときに、どういう計画をもって本年度やります。あるいは長期の見通しという面で申しますとこういうふうにやりますということで御説明申し上げておりますので十分御承知のことと思いますけれども、現段階におきまして、毎年中継局をミニサテを含めて二百ヵ所、あるいは共同受信九百件を計画いたしまして実行いたしておる次第でございます。  ただ、年々対象地域が微細化してまいりまして、同じ件数をやり、あるいはほぼ同等の金額をつぎ込み、できるだけの努力をいたしましても、解消世帯数で申しますと次第に効率が悪くなって少なくなっていくという実態はございますが、一応そういう計画を立てて進めておりますし、その計画を実施するに当たりましては、それぞれの地方におきまして、民間放送の方々と地方の電波監理局を交えまして、相互に連絡をとり合いまして、できる限り御一緒にやっていこうという合意の上で、場所によりましてはNHKのペースまではちょっといかないのでNHKに先にやってもらわざるを得ないとおっしゃるところもございますけれども、それだけの連絡をとり合いながら、御協力のもとに進めているというのが実態でございます。

杉山一男日本民間放送連盟専務理事

○杉山参考人 先ほどもちょっと触れましたように、民放は現在で九四%の世帯数をカバーしております。残されたのが先ほどお話が出ましたように百九十万世帯。これをカバーするために、五十二年から三ヵ年計画で六百五十六局の中継局をつくるということになっております。しかし、これだけの中継局をつくっても二%ぐらいのカバーがふえる程度ではないかと考えます。要するに九四%が九六%ぐらいという程度にしかいかない。ということは、世帯が非常に広範囲に散らばっておるということになるのではないかと思います。  そこで、先ほど先生方がお話しになっておるように、民放も一企業体でございますので、この企業体が全然広告収入に触れられないような、増加につながらないようなところをこれからどんどんつくっていくということがなかなか経営を圧迫するようになるのではないか。要するに、局をつくるということと、いまもうすでにつくった局の更新の時期に来ております。ですから、中継局をつくりながら、一方には古い局を全部新しい機械に取りかえていくというような時期に差しかかってきておりますので、経営的にもNHKと同じように進めるということにはなかなかいろいろと問題があろうかと思います。  それと、もう一つは、民放はそういう計画でおりますけれども、郵政省の方に対しましては、いわゆる行政の簡素化、手続の簡素化というようなことの、いわゆる型式検定方式の導入とか、あるいはそうした場合の手続の簡素化などについていろいろ要望しております。こういったものも実現していけば、そのやり方も民放としてもやりやすくなるのではないかというふうにも考えております。

小宮武喜民社党

○小宮小委員 現行の放送法では、NHKに対しては放送の全国普及を義務づけておるわけですけれども、民放については放送の普及義務についての何らの規定もございません。したがって、そういう立場から、民放の方はNHKに比べると難視聴の解消についての積極的な意思がどうも少しおくれておるのではないかという感じがいたします。それはこの報告書の中を見ましても、民放の難視聴世帯数がNHKに比べてはるかに多いということも出ておりますし、また、一方、視聴者の視聴する放送番組としてはむしろ民放の方がNHKよりは多いという数字も出ているわけです。  こういうように民放の地域密着性が非常に高まっておるし、またこれは公職選挙法でも、選挙法に基づいて選挙放送も民放はやっているわけですから、そういう立場から見れば、この報告書の中を見てまいりますと、民放は営利法人だから利益の問題とかいろいろ出ておりますけれども、民放といえども、営利法人だということを理由に国民の共有財産である電波によってただ利益を上げることだけを考えるということについては問題があるのではないか。これは利益を上げることだけにきゅうきゅうとしておるわけではございませんでしょうけれども、しかし、この前のモスクワ五輪放送の場合でも、テレビ朝日さんあたり、われわれは企業だというようなことを言っておられた。ああいう思想がこういうところにも出てくるということになれば問題があると私は思うのです。  だから、民放といえども国民の共有財産である電波を使ってやっておるわけですから、その意味ではやはり社会的責任というものを考えていただいて、民放みずからの責任においてこの難視聴解消に具体的に取り組んでもらわなければならぬというふうに私は考えます。これは私の意見として申し上げておきますが、そういう立場から、国としても、ただ行政指導だけで本当に効果があるのかどうか。もし行政指導が余り効果がないとすれば、たとえばNHKと同じように民放にもやはりその制度改正ぐらい行って、全国普及の義務ぐらい課してもいいのではないかというふうに私は考えます。  経営の問題とかいろいろありますけれども、新聞報道によりましても、最近民放はかなりの利益を上げておるということも言われております。少なくともNHKさんに国民の共有する電波を預けており、その電波を使って利益を上げておるということになれば、私はNHKさんの方に肩を持つわけじゃないけれども、NHKさんも予算を見ても経営はなかなか赤字になっておるという場合に、難視聴解消のために、これはこの報告書にもありますが、いわゆる電波使用料ぐらい少なくとも民放からも徴収して、その金を基金にしてこういうような難視聴地域の解消をやるとか、そういうことも考えていいんではないか。  電波をただで使ってただ利益を上げるだけでは幾ら民放といえども許されぬのじゃないか、という気も私はするのですが、監理局長、どうでしょうか。そういうような電波使用料ぐらい取って、それで解消地域のおくれを少なくともNHKぐらいに追い込んでいくということぐらい考えていいのじゃないかと思いますが、どうでしょうか。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答え申し上げます。  電波使用料の徴収という御提案につきましては非常に重要な問題もいろいろと含まれておるというふうに思いますので、慎重に検討させていただきたいと思います。

小宮武喜民社党

○小宮小委員 ひとつ慎重に検討してください。  それから、テレビジョン放送による難視聴解消対策については郵政省も非常に熱心に取り組んでおられますけれども、ラジオ放送による難聴地域の解消についても郵政省はもっと積極的に取り組むべきではないか。ラジオの難聴地域の解消については、いわゆるテレビジョンの難視聴解消に比べて消極的なような印象をいまの行政から見て私は感じるわけですが、しかしながら、御承知のように、テレビあるいはラジオが果たすべき役割りというものは最近かなり高いのです。特に、学者間には、近い将来東海大地震の問題が起こるとかという問題もいろいろとありますし、政府みずからもその地震予知にも大きく取り組んでおるわけですから、そういった場合に備えて政府自身ももっと積極的に取り組むべきではないのかというふうに私は考えます。  非常災害が発生した場合、これはテレビではだめですから、やはりラジオですから、NHKさんの方もラジオ部門を持っておりますけれども、民放の方でも、各都道府県知事あるいは各市長さんとかと災害基本法に基づく災害の場合の災害情報を周知徹底するためのいろいろな協定を結んでおりますね。だから、そういった場合、ただNHKさんだけではなくて、民放の民間のラジオの場合——こういうような問題が起きたら大変だと思うのですが、そういう意味ではテレビジョンばかり出ておりますけれども、ラジオの場合も難聴地域の解消に積極的に郵政省は取り組むべきだと私は考えますが、電波監理局長の御意見をお聞きします。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答え申し上げます。  ただいまの先生の御指摘のように、テレビはテレビ、ラジオはラジオとしての特徴がございます。特に、ラジオの場合には伝播範囲がテレビに比べましてもともと広いという問題がございまして、山の後ろにも回り込む可能性がある、こういうことでございます。それだけに災害時における使用ということは国民の望むところだろうというふうに考えております。したがいまして、ラジオ、テレビともでございますけれども、災害の場合における放送の役割りということに注目をいたしまして、たとえば東海監理局管内につきましては一斉再点検というようなことも指示をしたところでございます。  いま、ラジオについては難聴対策が緩やかではないかという御指摘でございますが、実は、郵政省といたしましては相当長期にわたりまして各種の施策は講じてまいっておるわけであります。国際的に伝播をいたす周波数であるだけに外国混信が非常に多い、これが従来非常に頭の痛い問題であったわけでございますけれども、先生御承知のように、昭和五十年に行われました長・中波放送に関する地域主管庁会議の中で、国によって異っておりました中波の周波数の割り当て間隔がそれまでばらばらでございましたけれども、これを九キロヘルツに統一するという結論が出まして、その結論に基づきまして周波数の一斉移行が世界的に来年の十一月二十三日に行われるというところにこぎつけたわけであります。  これが行われますと、従来九キロヘルツ、十キロヘルツというように周波数間隔が違いますためにいわゆるビート混信というものがあったわけでございますが、これがなくなる予定でございます。これは、昨年十一月の放送の一斉再免許のときに来年の十一月二十三日に移行する移行先の周波数も指示をいたしてございまして、日本としては移行するわけでございます。ただ、日本と混信関係にございます国々は、これは国際的な約束事でございますけれども、移行をしてもらいたいということでございますが、日本だけではなくて国際的にお互いに困る問題でございますので努力をしてきておる、こういうことでございます。  さらに、先生は御承知かと思いますけれども、この協定の中でロー・パワー・チャンネルという電力の低い周波数を三波世界共通でつくってございます。したがいまして、こういった周波数は将来の難聴対策のために大いに活用できるのではないか、こういうふうに考えております。  それから、長年検討を進めてまいっておりましたけれども、精密同一周波数放送というように呼んでおりますけれども、これの実施が可能になってきた。いま全国に若干の局がございますけれども、これからそういった新しい技術による放送局の設置が可能な場合には免許ができるという道が開けてまいったわけでございまして、そういった新しい技術も活用しながら対策を講じてまいりたい、こういうふうに考えております。  よろしくお願いいたします。

小宮武喜民社党

○小宮小委員 質問を終わります。

加藤常太郎自由民主党

○加藤小委員長 藤原ひろ子君。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原小委員 私は、テレビの難視聴対策につきましては、今回特に都市の集中化あるいは過密化によりまして起こされております問題としまして、中高層ビル等の障害物による電波障害、いわゆる都市難視の問題を中心にしてお聞きをしたいと思います。  都市難視でもビル陰障害は比較的その原因がはっきりしているわけでございまして、そのために障害解消の事例がいままでもたくさんあると思います。しかし、反射障害やまたビル陰障害と反射障害が複合して生じますいわゆる複合障害につきましては、なかなか解決していないというのが現在の実態ではないかというふうに思うわけです。  郵政省が原因者責任主義という態度を打ち出されましたのは、昭和四十七年三月九日の衆議院の逓信委員会におきまして、当時の廣瀬郵政大臣が初めて明らかにされたというふうに私は承知いたしております。今日、テレビの都市難視につきまして社会的にも大きな問題になっておりますし、また、各地で受信者と原因者の間で紛争も起こっているわけです。この問題につきまして、昭和五十年八月に出されましたテレビジョン放送難視聴対策調査会の報告書の中でも、テレビの放送につきましては、「テレビジョン放送が国民の文化的な日常生活に必要不可欠となった今日、これらの辺地及び都市におけるテレビジョン放送の難視聴の解消は喫緊の課題である」と述べられているわけです。  そこで、郵政省にお聞きをいたしますが、四十七年に原因者責任主義という態度を明確にされて、その後今日までどのように施策をしてこられたのか、都市難視の解消のためにどのような対策をとってこられたのか、ちょっと具体的にお聞きをしたいと思います。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答えを申し上げます。  先生御指摘の原因者責任主義の問題でございますが、国会における大臣の発言のお話があったわけでございますけれども、郵政省といたしましては、御承知のように、昭和三十年代後半に中高層ビルの増加が相当著しくなったわけでございますが、三十九年の七月には建築基準法の一部改正が行われまして、高度制限が従来三十一メートルであったものが撤廃されまして、より高層なビルが建設されることになりました。それが先ほどおっしゃいました昭和四十年初めから顕在化してきたということを受けまして、電波障害防止委員会、現在そう呼んでおりますけれども、当時は実は雑音対策を主にいたしまして、NHK、民法を初めといたします関係各機関、省庁がその会員になっておったわけでございますけれども、その中にいわゆる建築物対策を取り上げる必要があるというようなことでいろいろと協力関係が始まったわけでございます。それで、ただいま御指摘のございました障害発生原因者負担主義と申しますか、いわゆる原因者責任主義といったものに基づいて、解消に要する諸施策を講じていこうというようなことを関係者ともども話し合いまして、昭和四十六年度の事業計画に盛り込みまして、関係者にこれが周知に努めることにした経緯がございます。  実は、中央協議会の会長は電波監理局長がやっております。この周知は中央から地方、地方から市町村へと逐次拡大されたわけでございまして、御承知のように、地方自治体におきましては、住民から苦情の多い中高層ビルによる電波障害を未然に防止するために、建築主はビル建築に先立って周辺住民と協議をしてもらいたい、また、その障害の防止に必要な措置をすることを定めた条例または建築指導要綱を定めるというようなところがこの周知に基づきまして地方公共団体から出てきたということが一つございます。  それから、最近に至りまして、先ほど来お話のございました二年前にいただきました調査会の御報告を受けまして、いわゆる指導方針というものを策定いたしまして、そしてこれを地方電波監理局に送付するとともに、建築主その他関係機関に周知するようということで努力をしてまいっておるわけでございます。同時に、NHK、民放連あるいはただいま申し上げました電波障害防止協議会というようなところにも協力方を依頼したというようなことかと思います。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原小委員 その原因者責任主義をとってこられた経緯というものを詳しく述べていただいたわけですが、そういった中で障害地域あるいは障害世帯数というのは少なくなってきているのでしょうか、どうでしょうか。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答え申し上げます。  辺地における状況は先ほど申し上げましたように逐次減ってきておるわけでございますけれども、都市における問題は、これは最近の高層ビルの林立からもうかがえますように、非常なスピードでふえてきておるというようなことを受けまして、かえって年々ふえてきておるというのが実態でございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原小委員 私は、都市難視について質問をしていきたいという中で、いま郵政省がとられてきた態度、いわゆる原因者責任主義の精神について具体的にお聞きをしていきたいと思います。ちょっと時間がありませんので、御答弁は簡単にお願いをしたいと思います。  名古屋の駅構内に名古屋ターミナルビルというのがあります。この会社は国鉄などが出資して設立をされた会社でありまして、二十二階建てで、高さ約八十三メートルあるというビルです。このビルの反射によりまして、岐阜県恵那市と同県加茂郡八百津町の住民の多数がテレビの受信障害を受けているわけです。実際どのように障害があるかという写真をここへ持ってきているわけでございますが、よろしかったら後で見ていただいたら結構かと思いますが、このことはNHKの中部本部の調査でも明らかになっているわけです。  この受信障害の問題につきましては、住民の意向を受けまして、恵那市長や八百津町長などが岐阜県あるいは愛知県、名古屋市等に働きかけたり、また、原因者であります名古屋ターミナルビル株式会社の責任者や電波監理行政の直接の監督庁としての東海電波監理局に解消のための申し入れを行ってきたわけです。ここに一連の調査を詳しく調べてみますと、原因者であります名古屋ターミナルビルも態度がはっきりせず、その後三年間放置されたままということになっておりまして、今日解決されていないというのが実態なんです。  郵政省は従来から、原因者がはっきりしている障害については原因者責任主義という方針で行政指導を行ってきたというふうにおっしゃっているわけですけれども、この問題について、郵政省として原因者に具体的にどのような指導をなさったのでしょうか、お尋ねをしたいと思います。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 ただいまの先生の御指摘のように、名古屋ターミナルビルは名古屋駅前に昭和四十九年に建築された地上二十階、高さ八十三メーターの高層建築物でございまして、NHKの調査によりますと、八百津町及び恵那市地区約一千世帯の画像が劣化したというふうに聞いておるわけでございます。  この問題につきましては、郵政省といたしましては、現在両者の話し合いが行われつつある段階であるというように承知をいたしておりますので、話し合いによる解決が望ましいというふうに考えておるわけでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原小委員 郵政省がいまおっしゃったような指導で果たしてこの紛争が解決できるのかどうか、大変疑問のあるところでございます。といいますのは、恵那市長の再三の申し入れに対しまして、昭和五十二年十一月二十二日に、名古屋ターミナルビル株式会社の管理部長から恵那市民生部環境課長あてに次のような回答書が寄せられているわけです。  ちょっと読んでみますと、「本事案につきましては、従来から度々申し上げておりますように、当社ビルが原因であることを否定するものでなく、その障害排除について応分の負担をいたしたいという基本的考え方は変っておりません。」と言っていますが、その次が大事なんです。「然し乍ら、このような反射障害については、只今のところ解消のため、その責任の範囲と費用の負担割合について、法規或いは判例等による制度的なもの、基準的指針となるものもありませんし、又全国的にも同様な事例が発生しておりますものの、遠隔地の障害を解決したこれという前例も見当らなく、妥当な線と認められる解決のための、より所とするものを見出すことができません。当社といたしましても、早期解決を希う気持は皆様方のそれと変りはありませんが、さて具体的に解決方法をとなりますと、納得のできる結論が得られず、非常に苦慮しているところでございます。根本的には、放送局のサービスエリヤ外において、たまたま鮮明であった映像に発生した本障害事件につきましては、放送事業者においても、放送法の精神を基に御検討戴きまして、何らかの解決の途を発見して戴けることを切望しているところでございます。」というふうに述べているわけであります。  郵政省にお聞きしたいと思いますが、この原因者が述べている中で、「反射障害については、只今のところ解消のため、その責任の範囲と費用の負担割合について、法規或いは判例等による制度的なもの、基準的指針となるものもありません」と言っているわけです。応分の負担はすると言いながら、具体的態度を示さないどころか、開き直っているというふうな態度であるわけですが、法規がないといって、受信者が現在のままで放置されてよいというふうに考えておられるのでしょうか、それとも原因者のこのような態度は間違っているんだというふうに考えていらっしゃるのでしょうか、どちらでしょうか、簡単にお答えいただきたいと思います。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 御指摘になりましたようないわゆる遠距離の反射障害ですが、御承知のように、名古屋から約六十キロメーター離れた地点における反射障害のように承知をいたしております。これにつきましては、いわゆる原因者主義を定着させるべきかどうか、非常にデリケートな問題が実はあるわけでございます。それから、先ほどお答えいたしました難視の限界の問題、いわゆる五段階評価で三に至らないもの、その辺の評価の問題も出てこようかと思います。  非常にデリケートな問題を含んでおりまして、しかも、一方、私どもといたしましては、先ほどから諸先生から御指摘を受けましたように、いわゆる法律に基づくといいますか、制度的な根拠を欠いておるわけでございます。いわゆる強権がないと申しましょうか、そういった意味でも非常にデリケートな問題である上にデリケートな内容を含んでいるものでございますので、ひとつできるだけお話し合いをと、こういうふうに申し上げているわけでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原小委員 デリケートな問題で、五段階評価の三になるのかどうかということですが、この写真を見ていただきたい。二重映りになっているということはこの写真に撮っても明らかであるわけです。それからまた制度的なものを欠いている。デリケートな問題というのは後の質問で進めていきたいというふうに思います。  郵政省はこういう中で難視聴対策調査会の報告を受けて、昭和五十一年三月六日に、本省の電波監理局長名で各地方電波監理局長に出しておられますね。つまり、「高層建築物による受信障害解消についての指導要領」、を出しておられますが、この例を見るまでもなく、実際には指導要領そのものが原因者によって空文化されていると言っても過言ではないというふうに思うわけです。そのために、このビルが建てられましてから今日まで三年間にわたって視聴者に被害を及ぼしているわけです。さらに重要なことは、郵政省自身が原因者責任主義をどう貫くのかという問題であります。  ことしの十月二十日に、岐阜県の知事名の要請文を持って岐阜県当局が東海電波監理局に出向き善処方を要請しましたところ、監理局の放送部長が、この問題については、「東海電波監理局の策定した高層建築物による受信障害解消についての指導要領に基づき改善指導を行っているところであり、原因者負担の原則に沿って処理されるべき問題であるが、」と、「あるが」がついているわけですが、「指導要領は、法的強制力を持たないうえ、名古屋ターミナルビルは多額の負債を抱えており負担能力に限界がある」と、このような見解を述べているわけです。郵政省がおっしゃっているのは、原因者責任主義という態度について郵政省自身がその態度をどう貫くのか、こういう点で正直言って私は欠けているのではないかというふうに思うわけですが、お話を聞くところによりますと、受信障害を受けている被害者の人たちが、テレビが見えにくいということで十二月からN日Kに対して受信料不払いを通告したというふうに聞いているわけです。  NHKにお聞きをしたいと思いますが、このような通告に対してどのように対処されているのでしょうか、お考えを述べていただきたいと思います。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 非常にむずかしい問題でございますが、確かに私どもも調査をいたしまして、原因はこのビルである、これに従来の共同受信施設のような解消策を講ずるとすればこの程度の経費がかかるのではないでしょうかというふうなところまで御指導申し上げたわけでございます。基本的には原因者責任主義であるべきだし、従来の指導要領の線でできるだけ早く両者御解決願いたいということでいままで努力を続けてまいっております。私の方は、手を引いたというかあきらめたという気持ちは毛頭ございません。地元の方との間におきましてもいろいろなお話し合いは続けておるわけでございますが、たまたま先生の御指摘のような事態にまで立ち至りまして、受信料の支払いをとめるよというお申し出まであったわけでございまして、実は驚いている次第でございます。  NHKの立場あるいは努力の実態というようなものもさらに御理解願って、ともどもに解決の方向を見出したいということで、さらに地元の方とのお話し合いを一層努力して続けてまいりたいというところでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原小委員 受信者にしてみますれば、自分のテレビに乱れた映像が映し出されている。しかも、その原因がはっきりしているにもかかわらず、電波障害の監督官庁であります郵政省の指導があいまいなためにその矛先をNHKに向けているわけです。このような郵政省の行政指導の立ちおくれによってNHKにまで被害を及ぼしているわけです。  再度郵政省にお尋ねをいたしますが、この受信障害の解決のために原因者に対して強力な指導を行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 先ほどお話のございました「高層建築物による受信障害解消についての指導要領」は、これはいわゆる原則的な考え方を示したものでございます。  それで、ただいまお話のございました遠距離の、それもテレビ電波のフリンジエリアにある受信者の保護をどう考えるかという問題でございますが、私どもといたしましては、先ほどもお話し申し上げましたように、原因者負担主義というものは建物が原因であるという事実、それからやはり建築主が負担をしていくという慣行、そういったものにのっとりまして現在要望申し上げているということでございます。したがいまして、私どもも地方電波監理局も、この指導要領に準じてお話を申し上げておるというのが実情でございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原小委員 この指導要領は原則的な考え方を示したものということで、原則はそうであるけれども実態はそうでないのだというふうにもとれる答弁であったと思うのですが、しかし、後で、建物が原因の場合、建築主の負担というのが慣行だとおっしゃいましたけれども、これはNHKの調査によりますと建物が原因です。名古屋のターミナルビルが原因で、これは明らかです。それから、建築主ははっきりしているわけです。ですから、これに準じて話を申し上げておるということですけれども、準じて話をしているようなことでは——これは三年間放置されているという状態があるわけです。ですから、強力に指導してください、いつまでに解決をされるように進めておられるのか、どうぞお話し合いをしてくださいということでは解決できないということを先ほどから具体的な例を申し上げているわけです。  ですから、強力な行政指導をするとかできないとか、するのだったらいつまでにやるとか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。時間がもうあと四分しかありませんので……。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 この指導要領にございますように、高層建築物による受信障害を解消するため当事者間で協議が行われる場合の、当面の基準的考え方を示すものであるということを申し上げたつもりでございます。  それから、強力にという御指摘でございますが、先ほども申し上げましたように、ビルが原因であるということはもう間違いのない事実のようでございます。ただ、ビル側のみが負担すべきかどうかという問題もあろうかと思うのです。先ほど来申し上げておりますようないろいろな条件、それからさらにはいわゆる遠距離反射障害の解決のための方策、そういったものを考え合わせましたときに、まだ当事者間で話し合えないような状況にはなっておらないのではないか、まだ話し合える状況ではないかというふうに考えておるわけでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原小委員 東海電波監理局の放送部長がおっしゃった言葉について先ほど述べたわけですけれども、いまのお考えに基づいたものが出ているわけですか。  それでは、NHKの調査ははっきりしているわけですけれども、それについて、三年間の経緯の中で本省はお調べになったことはないわけですか。東海電波監理局などに事情を聞いたり、聞いた上でどうしろというふうな指導をされたりというようなことはないわけですか。いま初めて聞かれた問題ですか。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 ただいま初めて聞いたわけではございません。先ほど来申し上げておりますように、東海電波監理局あるいはNHK間の協力によりまして、NHKが現地で調査をしたという話も承知をいたしております。その上で受信評価の問題あるいはフリンジ地域の問題、特にフリンジ地域の問題になってまいりますと場所が岐阜県でございます。したがって、岐阜県内におけるNHK、民放、そういったものの放送受信に対する要望がどうなっておるかというような点につきましても、現地の方たちの御要望のあり方、従来そういった御要望があったのかなかったのか、それから放送事業者側としては現地で解決をすることが可能かどうか、無線によって可能なのかどうか、どうしても名古屋の電波を受信して、そして有線テレビ、いわゆる共聴方式でもって解決するしか方法がないのかどうか、これはやはり現地段階で相当いろいろ詰めて調査もし、話し合われて解決の道を探っていただくべき段階ではないか、こういうことでありますが、ただ、先ほど来御指摘のございました東海電波監理局がこの指導要領によって話を申し上げているということを否定するわけではございません。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原小委員 東海電波監理局の放送部長は、名古屋ターミナルビルは負債を抱えているから負担能力に限界があるということまで言っているわけですね。そういう断定的なことを言ってよいものかどうか、そうすると現地でもっと話し合いの余地があろう——詰めていると言われるけれども、こういう方向が出ましたならば、トラの威をかりるというふうな状況に一層拍車をかけているという状態も出ているわけです。  同時に、先ほど言われた可能かどうか詰めているということですけれども、いつになったら詰め切るのか。詰めているだけと違って、詰め切って、三年間もそのままになっている状態を一日も早く解決をしていただきたい。話し合いに任す、調査に任す、それじゃいついつまでに調査を終わりなさいとか、いついつまでに話は詰め切りなさいということをやっていただかないといつまでたってもこれはだめであるということです。その点強力に指導していただきたいが、いかがでしょうか。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 案は、ことしの十月に新聞に出ますまでは現地の方から強い要請があったようには聞いていないわけでございまして、私どもといたしましては三年間放置するつもりは毛頭ないわけでございます。ただ、そういうふうな新しい事態であるということもいろいろ考慮しながら、それから先ほどおっしゃいました名古屋市がこのセンタービルに投資をなさっておるというような点もやはり詰めて考えていく必要があるのではないかというように考えております。  したがいまして、先ほど来申し上げておりますように、制度的には私ども命令権も何もないわけでございますけれども、しかしながら、指導要領によりまして十分話し合っていただきたい、御協力をいただきたい、こういう気持ちでいっぱいでございます。できるだけ早く解決の方途を見出したい、こういうふうに考えておるわけでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原小委員 一日も早く解決のために努力をしていただきたい。心から強く要望したいと思います。  NHKが出しておられます資料によりましても、受信障害等による難視聴のために受信料を滞納しているという人たちが、四十二年度末一万件に対しまして五十一年度末では四万件にも上っているわけですが、郵政省は、都市難視が生じている被害世帯を救済するために現在の行政指導で十分解決できると思っておられるのかどうか。いかがでしょうか。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 郵政省といたしましては、先生のお話もございますので、制度的な対策、方途につきまして今後十分に努力をしてまいりたい、そのように考えております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原小委員 先日の十二月二日、三日の新聞によりますと、服部郵政相が二日午前に、閣議後の記者会見で、櫻内建設相の了解も得ているということで、建築基準法の改正というふうな問題も出しておられるわけです。先ほどはベターであるかどうか詰めている最中だと同僚議員の質問についてもおっしゃっていたわけですけれども、こういった点なども後でちょっとお聞かせいただきたいと思います。  とにかく、私が先ほどから述べてきたような都市難視の問題は、政府の国土計画、都市計画といったものによって引き起こされてきた問題だというふうに思うわけです。今日、国民がテレビを受信するというのは、憲法でちゃんと保障されております「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」という条項に深くかかわり合っているというふうに私は思うわけです。現に地方自治体を調査してみますと、ここに持ってきておりますが、東京の八王子市や足立区などは、住民の立場に立って、環境保全のための条例や建築指導要綱などで受信障害防止に関する規定を設けているわけです。障害防止を建築主に義務づけるというところも多く出てきたわけです。名古屋ターミナルビルの電波障害にも見られますように、郵政省が法的強制力がないとか原因者に負担能力がないとかの理由で現在のままで放置されていいというものでは決してない、地方自治体が進んでいるところがあるわけです。  いま郵政省に強く望まれることは、原因者責任主義という立場をどう貫くのか、原因者に対してどのような法的な規制をしていくのかという問題だと思います。法的規制といったものも大臣が記者会見でおっしゃっているわけですから、それをぜひ急ぐべきだと思います。国民のテレビを受信するという権利が侵害されている中で、郵政省はこの権利をどう擁護し、獲得をしていくのかということを国民の立場に立って考えていただきたい。この問題の処理に当たって、国民の立場に立っていただきたいということを強く要望したいと思います。  最後に、大臣のこの記者会見に対する御意見、法的規制を急ぐのかどうかという点の御答弁を求めて質問を終わります。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 建築基準法の改正によりまして都市受信障害対策を行うという問題につきましては、郵政大臣の発言の趣旨に沿って建設省とさらに積極的に協議をしてまいりたいというふうに考えております。

加藤常太郎自由民主党

○加藤小委員長 依田実君。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 辺地の難視聴、それからまた都市の高層ビルによる難視聴、この二つについて時間がありませんけれども簡単に質問をさせていただきたいと思っております。  まず、辺地の難視聴対策でございますけれども、もう皆さんからお話がありましたように、調査会報告に対する対策案がいろいろ出ておるわけであります。放送事業者以外の者の中継局建設とか親局、中継局一括免許方式とかいろいろ出ておりますけれども、現在の段階ではそういうものが実現するめどがなかなか立たないのじゃないだろうかと思うわけであります。そうしますと、現実として、辺地の難視聴を解決するにはNHKと民放との共同施設をつくることが一番いいのじゃないかと思っておるわけでありますが、残念ながら民放の難視聴対策が余り進んでいないというお話でございますので、この辺を民放にいろいろ御質問させていただきたいと思っております。  先ほどNHKの沢村さんの方からお話がございましたけれども、この共同、いわゆる併設しておる割合は七五%というお話が出たのでございますが、残りの二五%というのは、もちろんそこに民放がないということではなくて、あるにもかかわらず民放が乗らないということだろうと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 先ほどお答え申し上げました七五%と申しますのは、五十一年度末現在のミニサテについてだけの数字でございます。  その地区数の中で、七五%の地区については、その県なりその地方なりの民間放送の何社かが電波を出していらっしゃる。残りの二五%につきましてはまだその機が熟していないと申しますか、最終的には出していただけるものだと期待をしておりますけれども、現時点では出ていない。いま進んでおります建設状況あるいは民間放送さんとのお話し合いの状況からいたしまして、五十二年度分につきましてはその数字がもう少し進んでまいりまして、その年度末、五十二年度末におきますとほぼ八〇%程度まで併設されることになるのではなかろうかというふうに期待をいたしております。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 五十一年度末のミニサテについて二五%、今年度は二〇%、これだけ民放が乗らないわけでございますけれども、民放さん、その乗らない主な理由は何なのでしょうか。経営の問題なんでしょうか。

杉山一男日本民間放送連盟専務理事

○杉山参考人 これは各地区によって、地区の放送局の考え方、経営上の問題もあるかと思いますが、もう一つは、要するに、仮にNHKさんがミニサテをつくっても、それを受ける民放の電波がまだそこまでいっていない。いわゆるミニサテへ行く前の中継局がまだできていないところはどうしても乗れないのです。そういう技術的な問題もありましていまお話のあった数字になっていると思います。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 このミニサテに民放が乗る場合に必要とする経費というものは大体幾らになるのでしょうか。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 私の方からお答え申し上げるのもどうかと思いますけれども、私どものミニサテ制度をお願いしまして確立いたしましたときの考え方、私どもがメーカーからそれに相当する物を購入しております経費というようなものから推測をいたしますと、一チャンネル当たり三十万程度の経費かと思います。物価によりましてその後若干上昇という面もあろうかと思いますけれども、そんなところでございます。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 電波監理局長から、先ほど、民放のそういう辺地対策について、開発銀行やいろいろなところから融資がなされておるということになっておりますけれども、こういう施設についても、それは融資の対象になっておるのでしょうか。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 ミニサテにつきましても、融資の対象になっております。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 民放とNHKが共同でこの施設をつくる場合にいろいろ相談をする、いわゆるこの施設をつくることのための固有の協議機関と言いますか、連絡機関というものはNHKと民放の間にあるのでしょうか。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 先ほどもちょっと御質問に対して申し上げましたように、各地方ごとに難視解消につきまして計画を出し合いまして、具体的なお話し合いをしております。  それから、年に何遍とはっきりした回数までは決めておりませんけれども、計画を立てる段階でお話し合いをし、個々の置局をいたします個々の計画についてまた御相談をし合って、郵政省の御指導もいただきながら計画を確定していくということで、この連絡はほぼ十分とり合っております。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 いまのお話によりますと、郵政省もその相談の中へ乗っておるということでございます。そこで、先ほどのミニサテでございますけれども、民放が乗るには三十万円、そしてまたそれに対しては融資も出るということでございます。  郵政省は、この共同施設について、民放になるべく乗るようにというような御指導はされておると思うのですが、その辺の実情はどうでしょうか。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答え申し上げます。  ミニサテの制度を発足させましたときに、郵政大臣から強く要請をいたしております。また、一斉再免許が昨年の十一月にございましたけれども、そのときにも、共建を含めて難視対策を推進するようにという強い要請をいたしております。その他機会のあるごとに強く要請いたしております。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 五十一年末で、NHKの見えないところが七十三万世帯、対しまして民放の方が百九十万世帯ですが、この調査報告にも、「民放の地域密着性」というふうに書いてあります。特に、テレビの見えにくい辺地というのは、一方娯楽にも欠く地域だろう、そういう意味では民放もぜひ見たいという声が強いところではないかというふうに思うのであります。そういう意味で、民放がなるべく熱心に僻地の難視聴対策に取り組んでいただきたい。民放も利益企業であるから、経営の問題、利潤の問題といろいろあるので、こういうようなことが理由になっているような御答弁が前にあったわけでありますけれども、しかし、いまや民放の方がある意味ではNHKよりも資金力があるのではないかというふうに私は思っておるのです。  NHKの経営は大変苦しいところでありまして、一方民放は不況の中でも相当な利潤を上げているところが多いわけであります。先般もわれわれは四国、中国を回りまして民放の経営状態なども聞かせていただきましたけれども、非常に経営状態はいい。一、二の後発民放会社は別といたしまして、そのほかのところは非常に高収益を上げておる。一方、中国地方なども民放の僻地対策がおくれておる。こういうことで、ぜひひとつ民放の僻地難視聴対策をもっと強力にやっていただきたいと思うのでありますけれども、郵政省がいろいろ御指導になる中で、利潤を上げておる民放、そしてまた逆に僻地難視聴対策に少し手ぬるい、つまり利潤を上げておるにもかかわらず手ぬるいというところについてはもっと強力な御指導をお願いしたいと思うのですが、いかがでしょうか。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答え申し上げます。  ミニサテの共建問題につきましては、先ほどNHK、民放の方からお話がございましたような事情もございますけれども、やはり共建できるような地域を選んで、できるだけ多くやっていただくというような指導を地方電波監理局を通じてやっておるわけでございます。  一方、昨年の十一月の再免許の時点におきまして、それまでの三年間に達成率九五%というような計画建設の実績があるわけでございます。したがいまして、今後三年間にどこまでやっていただけるか、お出しいただいて、それの完成のみではなくて、それ以外にも建設を進めていただきたいということを強く指導をしておりますし、これからもいたすつもりでございます。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 先ほども小宮委員からお話がございましたけれども、最近の民放の動きというのはどうも利潤追及型に陥っているのじゃないかと思うのです。国民の共同の電波というものを預かりながら、どうも利潤追求に走り過ぎておる。その弊害がいろいろなところにあらわれておると思うのであります。この辺地の難視聴についてもその気があるのでありますけれども、そのほか、最近のプロダクションの動きであるとか、レコード大賞の動きであるとか、いろいろなものを含めまして非常に横暴なところが出てきておる。そういう面については後日またまとめましてここで質問させていただきたいと思っておりますけれども、郵政省も、利潤が上がらないとか経営難だというなら仕方がありませんけれども、非常に経営がいい民放に対して、辺地の難視聴対策をぜひ強力に指導していただくようにお願いをいたしたいと思うのであります。  ちょっと話題は変わりますけれども、辺地のうちの一つの離島の難視聴の問題があるわけでございますけれども、いま離島の中で、細かいのは別にいたしまして、まとまって見えないという地域はどことどこになっておるでしょうか。NHKの方からお答えいただきたいと思います。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 離島の中でまとまってとおっしゃられましても、いま具体的なデータは持っておりませんけれども、やはり九州の方に離島も多いことでございますし、九州、特に西岸の離島が、本当にまとまっているかどうかはともかくといたしまして、難視の地域が多い地区だと思います。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 沖繩の方には先般マイクロが飛ぶようになりまして解決されたわけでありますけれども、小笠原諸島についてはまだ全然手が打たれていないというふうに考えるのでありますけれども、ここはどういうふうになっておるのでしょうか。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 小笠原につきましては、御承知のように東京の電波はとうてい届きません。したがいまして、従来のような中継局、サテライト装置というものは実用できないわけでございます。また、テープを送るにいたしましても船便しかございませんで、非常に交通不便でございます。したがいまして十分なサービスをいたしかねておりますが、最低限のサービスと申しましょうか、VTRテープを送りまして、現地で公民館のようなところで公開をして、何とか文化的な施策の一部分にでもという努力を続けておる次第でございます。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 私の聞いておるところでは、小笠原についてはNHKはそういうテープを送っていないと聞いておったのですが、それは送っておるのでしょうか。民放の方は送っておるというふうに聞いておったのです。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 私の方で現在送っておりますのは一週間単位で送っておりまして、番組の数といたしまして、「新日本紀行」でありますとか「お笑いオンステージ」とか、あるいは少しデータが古いのですけれども、日曜日の例の大河ドラマ、そういうものを含めまして二時間程度のパッケージをつくりまして、それを三種類つくりまして、あそこは父島、母島と二島ございますが、父島では週に二回、母島では週一回ということで、テープをぐるぐる回しておるというのが実態でございます。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 時間が半分過ぎましたので、今度は都市の高層ビルによる受信障害のことで御質問をさせていただきたいと思います。  服部郵政大臣は、就任のあいさつの中で、テレビの受信障害解消へ法改正を急ぐというふうにお話しになっておるわけであります。建築基準法の関連でこれを改正したいということでございますけれども、具体的にはどういうふうに改正されるのか、構想をお聞かせいただきたいと思います。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答え申し上げます。  大臣発言の趣旨でございますけれども、現行建築基準法によりますと、建築主は、建築工事に着手する前に、建築の計画が関係の法令に適合するものであることについて建築主事の確認を受けなければならないということになっておりますが、この確認申請がございましたときに、郵政省がその建築物の受信障害対策をチェックできるようにするために照会を受けることとするという構想のように承っておりまして、先ほど来申し上げておりますように、建設省側とその点を中心にいたしまして種々検討を始めておるということでございます。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 これはきっと消防などの場合に、いわゆる消防署の確認をもらうというのに準じておやりになりたいということだろうと思うのでありますけれども、具体的にこれを考えてまいりますとなかなかむずかしい問題が多いんじゃないだろうかと思いますが、たとえば何階以上の建物の場合に照会をしてもらうのか。これがたとえば四階以上とかあるいは三階以上という低い階数になりますと、東京だけでも大変な数の建物が建つわけであります。新聞によりますと所管の地方電波監理局というふうに書いてありますけれども、そこへ照会してきても、それを電波監理局の方で一一行って、これはどれくらいの障害が出るから建てられないとか、そういうようなことをやれるだけの能力が果たしてあるのかどうか。非常な件数が出てくるはずであります。  あるいはまた、電波監理局には、それを調査しても障害の度合いを正確に出す能力がなかなかない。やはりNHKがそこへかまなければならぬわけであります。そうなると、NHKがそういう建築の基準の許認可の権限の一部を持っていいものかどうか、そういうようにむずかしい問題がいろいろあると思うのでありますけれども、そういうものを乗り越えてこれからおやりになるおつもりでしょうか。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 御指摘のようにいろいろと問題が多いかと思います。  ただ、御承知のように電波法百二条の二のシリーズというのがございまして、いわゆる八百九十メガヘルツ以上の重要無線通信につきまして、この場合は重要無線通信のいわゆる電波権というものと、それから建築権と申しますか、これの調和を図るということでございまして、法律がございます。これは先ほど御説明いたしましたように、いわゆる建築確認申請が出ましたときに郵政省がチェックをするという形に実はなっておるわけでございます。  しかしながら、先ほど来お話のございました国民の放送受信権という問題もございますし、それからさらには次々と態様を変えておる建築状況といったものをどこまでミクロに追求できるかどうか、これは大変むずかしい問題があると思います。しかし、その可能性につきましては大臣の御趣旨に沿いましてとことんまで詰めていってみたい、そういうように考えておるわけでございます。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 実現までには服部郵政大臣の任期中にできるのかどうか、なかなか問題もあるんじゃないかと思うのでありますけれども、しかし、そうなりますと、現在で一番大事なことは、いろいろと各地にある紛争をどういうふうに処理するのかということで、先ほどもお話が出ておりましたけれども、各地で払うとか払わないとか、あるいはもっとよこせとか、建て主の方が払わないとかいうケースもあるし、あるいは受信障害だといってこの際金をもぎ取ろうという方とか、両方のケースがあって紛争があるわけでございますけれども、この調査報告によりますと、紛争処理に第三者機関を、というふうに書いています。  これについては現在どういうところまで進んでおるのでしょうか。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 来年度の予算要求の中で、紛争処理機関の構想につきまして要求をいたしております。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 これはいまどこがその数字を把握しておるのか。郵政省か、あるいはまたNHKの方なのか。そういう高層ビルができたために受信障害が起こりまして争われておる、紛争の最中だという、こういうケースは現在大体どのくらいあるのでしょうか。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 現実にどの程度の世帯数が障害を受けて困っていらっしゃるか、あるいはどの程度が解決してきているかという数字は持ち合わせておりまして、たとえば五十一年度当初に、ほぼ四十三万世帯が障害を受けてまだ解決されていなかった部分でございます。五十一年度内に四十万世帯ほどが新しくできたビルのためにまた被害を受けた。これらを合わせまして、八十三万が年度内の対象世帯になるわけでございますが、私どもの努力、あるいはその建築主の自主的な御努力によって解決いたしましたものが四十九万でございます。したがいまして、五十二年度当初におきましてはほぼ……  失礼しました。解決し切れなかったものが四十九万でございます。つまり、八十三万のうち三十数万解決いたしまして、四十九万が残った。したがいまして、五十二年度に四十九万の障害を受けていらっしゃる世帯が残っているということまでは把握いたしておりまして、その中で、本当に解決困難でいわゆる紛争状態になっているものは何件あるかという点につきましては、ちょっと私ども十分な資料を持っておりませんです。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 郵政省の方にもないわけですね。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 郵政省にございません。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 受信障害でいわゆる裁判ざたになった、そしてまたそれに対して判例が出たという過去の例はあるのでしょうか。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 判例の出た例はございません。聞いておりません。  ただ、談合によって取り下げたと申しますか、そういった件が一件あったように聞いております。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 これからはもっとたくさん高層ビルができる、それに伴いまして紛争もふえる、こういうことになるんじゃないかと私は思うのであります。  先ほどたまたま名古屋の話を聞きましたけれども、そういうふうに非常に紛争がこじれてくると視聴者の方で大変迷惑するケースができますので、何とか早く紛争処理について機関をつくり、そしてまたそれも強制力がなければ仕方がございませんですから、そういうような調整期間という形を早くつくっていただきたい、こういうふうに思います。  外国などには何かこれに似たケースが、機関があるのでしょうか。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 裁判所におきまして処理をした例があろうかと思いますけれども、いわゆる紛争処理機関というものは承知をいたしておりません。

依田実新自由クラブ

○依田小委員 いずれにいたしましても、この調査報告にあるように、いろいろな技術的な解決方法とかございますけれども、やはり暫定措置としては、建てる人と、そしてまたそれによって被害を受ける人がおり、それに対してNHKが調査をするという形で解決していかざるを得ないんじゃないだろうかというふうに私は思うわけであります。  そういう意味で、もしいろいろと紛争が出た場合、いまは機関がないわけでありますから、郵政省が非常に大きいものについてはぜひ行政指導をしていただいて、そしてなるべく円満に解決するような方策をとっていただきたいと思うわけであります。  これで質問を終わらせていただきます。

沢村吉克日本放送協会技師長

○沢村参考人 ちょっと数字を間違えましたので訂正いたします。  受信障害の世帯数を、先ほど五十一年度の分を申し上げましたけれども、読み間違えまして失礼申し上げました。  五十一年度内に新たに発生した世帯数が四十三万でございまして、年度内に改善いたしました世帯数が四十万でございます。その年度だけで言えば三万ふえたわけでございますが、前年度から持ち越しておりましたものが四十六万ございまして、年度末に四十九万残っている。  失礼いたしました。

加藤常太郎自由民主党

○加藤小委員長 両参考人には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、まことにありがとうございます。  本日は、これにて散会いたします。     午後一時五十一分散会

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