地方行政委員会 第18号
- 発言数
- 262 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1978/04/25
会議録
○木村委員長 これより会議を開きます。 内閣提出に係る道路交通法の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、本案について、本日参考人として日本住宅公団理事澤田光英君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○木村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。高村坂彦君。
○高村委員 今回提案されました道路交通法の一部改正案についてお尋ねをいたします。 実は当局から出されました「道路交通法改正案提出の背景」という資料を拝見いたしまして、いろいろ感ずるところがございまして、それに関連していろいろお尋ねいたしますが、私も交通安全の問題には長く非常な関心を持ってまいりました。その一番関心を持ちました動機というのは、昭和三十二年だったと思いますが、渡米いたしましたときに、ロサンゼルスでアメリカの交通事故による死者の話を聞きまして愕然としたわけです。と申しますのは、アメリカでは建国以来戦争で死んだ者よりも、すでにその時期において交通事故で死んだ者の方が多い、こういうことなのです。平和、平和と言うけれども、交通戦争の被害といいますか、それがいかに甚大であるかということを痛感したわけですが、私は、第一線で市長をやっておりましてそういうことを感じまして、いろいろ市長随想等を市の広報等にも出しまして働きかけましたけれども、なかなか減らない。わずか十万ぐらいの都市で年間の死者が三十名を突破しておる、負傷者が六、七百名もおる、これは大変なことだと思ったのです。市民の立場から言いますと、老若男女また貴賎貧富を問わず、安全と健康ということは共通の幸せの前提なんですね。それが交通事故によって非常に脅かされている。ところが、それだけの被害がありながら、市民の感じというものはそれほどでないわけですね。 そこで、実は私は、昭和四十五年の一月四日に新聞記者に集まってもらいまして、交通安全気違い市長を宣言したのです。そんなことで少し気違いじみたことをやったのですが、当時総理大臣の佐藤榮作さんに私は会いまして、そういう話をいろいろしました。彼も非常に関心を持ちまして、それは大変なことだなということで、長官は山中さんでしたが、それともいろいろ話されたようでした。 ところが、私はこれを見ましたが、昭和四十六年からわずか七年の間に交通事故による死傷者等がえらい激減しておるわけですね。昭和四十五年は死傷者の総数が百万人を突破しておったと思います。それが昨年は約六十万人ですね。これは大変なことだ。恐らく世界の交通戦争においてこれだけの成果を上げた国はないんじゃないか、さように思いますが、これに対しては非常な努力をされたと思いますけれども、これだけ減った原因というものは一体どういうことだったのか、国は一体どのくらいの経費を使ったのかということにつきまして、これは警察庁だけではございませんので、できましたら内閣の交通安全対策室長さんに概括のことをお答えいただけますとありがたいと思います。
○三島政府委員 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、昭和四十六年以降、交通事故は大幅に減少してまいったわけでございますが、その原因としましては、従来からいろいろ手を打ってまいりました施策なり努力が実を結んできたということが言えるのじゃなかろうかと思うのですけれども、特に昭和四十六年以降大幅に減少いたしました原因として考えられますことは、御承知のとおり、昭和四十五年に制定されました交通安全対策基本法に基づきまして昭和四十六年から五年間を単位といたしまする第一次、第二次の交通安全基本計画を策定いたしまして、これに沿って国及び地方公共団体が道路交通環境の整備あるいは交通安全思想の普及あるいは交通秩序の確立等、各般にわたる交通安全対策を総合的に推進するとともに、国民もまた積極的な協力と自主的な活動を惜しまなかった成果と考えられるわけでございます。
○高村委員 ただいまちょっとお尋ねしました国の使った予算と申しますか、そういうものがもしおわかりでございましたらお答えいただきたい。
○三島政府委員 昭和五十三年度の予算の総額は八千四百六十八億三千九百万円でございます。これは、昭和五十二年度に比べまして三五・七%の大幅な増加となっておるわけでございます。 その内容といたしましては、昭和五十一年に定められました交通安全基本計画に沿って分類されておるわけでございますけれども、まず第一に、道路交通環境の整備が七千六百八十一億七千四百万円、第二に、交通安全思想の普及が一億四千八百万円、第三に、安全運転の確保が二百九十七億八千五百万円、第四に、被害者の救済が四百八十一億三千万円、第五に、その他として六億二百万円となっておるわけでございます。昭和四十六年以降の予算の推移について見てみますと、昭和四十六年度の予算総額が千七百十七億七千六百万円でございましたので、昭和五十三年度の予算は昭和四十六年度の四・九三倍、約五倍になっておるわけでございます。
○高村委員 その中で交通安全思想の普及費が一億四千八百万円ということでございますが、先ほど、国民の協力なり自主的な活動というものが非常な成果を上げているというお話がございました。私もまさにそうだろうと思います。しかし、何といっても警察の取り締まりがよろしきを得て、その成果が非常に大きいということを私ども第一線におっても痛感いたしておるところでございます。 そういったこれまでの成果がどういう原因で起こったかということを検討することは、今後の成果を上げていく上において非常に参考になると私は思うわけでございます。そういう意味で、人的な、警察官の活動なり住民の協力なり自主的な活動というもののほかに、いろいろな施設を整備しておられますが、施設整備というものは今後さらにいままでぐらいの速力でふやしていかなければならないのか、あるいはその方はある程度目標に近づいてきたというふうに見ておられるのでしょうか。これも室長からお答えいただきたい。
○三島政府委員 交通事故の防止のためにはいろいろな施策が必要であるわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、その一つとして道路交通環境の整備という問題がございまして、やはりそういう物的な面での充実、整備ということは、まだまだ今後とも強力に推し進めていく必要があるのではないかというふうに考えておるわけでございまして、御承知のとおり、昭和五十一年度を初年度といたします交通安全基本計画においても、その点を踏まえて今後とも強力に道路交通環境の整備を図っていきたいというふうに考えておる次第でございます。
○高村委員 警察当局にお尋ねいたしますが、実は私、警察当局で監修されております「交通の方法に関する教則 普及版」というのを拝見いたしました。非常によくできておるわけで、これが本当に関係者の血となり肉となっていけば非常に成果が上がると思うのですが、これの配付を受けた者が本当にこれを血とし肉としているかどうかということについて、私は若干の疑問を持ったわけです。 と申しますのは、法律、制度というものがいろいろ整備される。これを見ましても、四十六年に道交法を改正されて、今回七年目の改正だということでございますが、この法律、制度の改善、整備というのはきわめて効果的であることは認めます。しかし、同時に、先ほどお話がございましたように、これを運用する人、またその対象となる国民特に運転者、そういう者が本当にそれを理解し、納得して積極的に協力するということにならないとどうもうまくいかないのじゃないかと思うのですが、そうした官民一体の体制というものに対して万全というふうに考えておられますでしょうか、あるいはまだまだこういう点に欠陥があるというようなお考えがございますかどうか、これは交通局長にお尋ねいたします。
○杉原政府委員 きわめて示唆に富む御質問でございます。 いまの運転者向けの教則でございますが、これは三十八年の時点で、先生御案内のように、イギリスのハイウエーコードというのがございまして、これを見ますと非常によくできている。しかも、日本の道路交通法というのは、法律ですから表現が非常にむずかしいということがございまして、何とかこれをドライバーにわかりやすく普及する方法はないだろうかということで考えましたのがこの教則でございまして、ドライバーにとっても、この教則さえ読んでいてもらえば法律を読まなくても、この中から試験問題を出す、とにかく一般的な普及としては教則を中心にやろうという考え方を取り入れて今日まで来ているわけでございます。 ただ、これの中身等につきましても、われわれ今後検討していかなければならない面がまだ多分にあるように思っております。同時に、これをもっと具体的に普及するやり方として、いま大半のドライバーが例の教習所に入って教育を受けるわけでございますが、教習所に入りますと、まず一番最初に手に渡されるのがこの教則でございますが、そういうチャンス。それから、三千七百万のドライバーが三年に一遍は更新時講習というので必ず来るわけでございますが、この更新時講習においては必ずこれが全員の手元に渡るという仕組みになっております。また、この教則に書いてあるような要点をその際に映画で教えるというふうなことをやっておりますが、この内容の全部または一部を、それ以外のいろいろな学校教育等の場合、あるいは地方自治体の広報の場合、そういう機会をとらえて多角的に利用していただくということについて今後さらに努力をしていきたいと考えております。
○高村委員 御方針なりやっていらっしゃることの一端を伺いまして、全く同感でございますが、実際私は、実は運転手の諸君の率直な話を聞いてみますと、期待されているほどになっておらないのですね。 実は私、この間帰りまして、二カ所で数十名の人が集まってざっくばらんな、これはいろんな勉強会だったのですが、ほとんどもう運転をできる人なんですね。最初に今日の交通取り締まり等について皆さんどう思うかと言ったら、ざっくばらんに申しますと、皆不平を言うのですね、どうも警察のやり方はひどい、こういうことは一体どういうことなんだと。一体、君たちはそう言うけれども、過去七年間に四十万人の死傷者が減ったということは、君たちは非常な恩恵を受けているよ、それに対して感謝感激しないのかという話をするのですけれども、しかし、先生そう言われるけれども、ちょっとやり方に対して不満だ、こういうことを言うのですね。私はタクシー等に乗っても、運転手に聞いてみますと、やはり本当に感謝感激しなければならぬはずのものが必ずしもそうでないというのが実態なんですね。これはどうも私は納得いかないのです。これは運転手の教育が悪いか、彼らの心構えが悪いかと思うのですが、そういうことを考えますと、何かこの辺で本当に取り締まりに対して彼らが納得するということを、工夫が必要なんじゃないか。まあ中にはいわゆる件数主義とかいうようなことを言う人もおりますけれども、私はそういうことを思いませんけれども、件数主義というのは、そういうことをやらざるを得ないような相手方であるということをこれは知らなければならぬと思いますけれども、どうも人間というのは身勝手で、自分のなにばかり言うことがありますが、しかしこれが実態でありますから、これをやはり実態として考えていかなければならない。 それから、私は徳山で市民総ぐるみの交通安全運動をやった体験からしまして、その後の推移を見ているのですが、この間帰ってちょっと聞いてみますと、あそこに住吉中学校という学校があります。これは市の中心部に近いところにある学校で生徒が六百八十五名ありまして、それが校長先生以下教職員、それからPTAの人たち、もちろん生徒はもとよりでございますが、非常に熱心にやっております。私が市長をやっている当時、交通事故無事故二千日を達成したのです。そのとき表彰式をやって祝賀会をやったのです。今度帰って聞いてみますと、今月の二十三日まで二千八百五十四日間無事故で来ているのですね。これは私は大したことだと思ったのです。ほかにそういう学校があるかといったら、あそこに岐山小学校というのがございまして、これは児童は千三百八十四名ですが、これも二十三日現在で千三十八日間無事故だと言っているわけですね。それを聞いてみますと、本当にもう涙ぐましい努力を関係者がしているわけですね。そういう一つの例が市全体に広がっていくと非常にいいと思って、だんだんそういう傾向がございます。ただ議論でなしに、本当にそういうふうになってくると、そこに住んでいる運転者なんかはやはり意識が大部変わっている。これは私聞きませんでしたけれども、そう言っておりました。そういうことで市民総ぐるみで、本当に自分たちのことですから、人ごとではないのですから、そういう空気が起こるようなことは何かできぬものだろうかということを痛感したわけです。 ちょっと変なことをお尋ねしますが、ネズミ取りということを交通局長知っておられますか。ひとつお答えいただきたいと思います。
○杉原政府委員 先ほどの御質問に全部あれですけれども、確かにいま申し上げましたが、交通取り締まりというものについてでございますが、この交通事故と取り締まり等の間に、これはだれが考えましても非常に高い相関関係がありますし、今後も交通事故の防止を図る上で、取り締まりの持つ重要性に変わりはないというふうに私ども考えておりますが、しかし、やはり交通違反の取り締まりも他の違反の取り締まりと同様に、基本的に国民の理解と協力、国民の共感に支えられたものでなければ本当の効果が期待できないということでございます。ましてや、この交通取り締まりの対象になりますドライバーというのはいま三千七百万を超え、大体年間二百万近く年々ふえているという実情にありますだけに、この必要性を痛感しているところでございます。これはきわめて古く、しかも新しい問題でございます。私どもこの取り締まりに当たりまして、単に形式的に違反であるからということで取り締まるというのではなくて、より危険性の高い違反あるいは危険性の高い場所、時間帯、そういうものに重点を指向すると同時に、また一方でいろいろ雇用運転手というのもありますので、こういう雇用運転手がそういうことをせざるを得ないような背後の問題、死傷者の問題、そういうふうなものに目を向けて、きめ細かい取り締まりをやっていきたいということでございます。 ただ、個々の取り締まりの年間約千二百五十万件、昨年あたりの交通取り締まり件数でございますが、数がきわめて多いだけに、第一線の警察官の言動というふうなものにわれわれ常に反省をしていかなければならない。この問題は、私どもも内部的にはいま当面の最大の課題でございます。そこで取り締まりにつきましても、現在定型的なものについてはこれを罰則で処理するということではなくて、あくまでも司法処分としてではなくて、反則金制度というものを取り入れて、こういうことを、こういう違反をすると危ないから、これを気をつけてください、この時間帯はこういう事故がありますというふうなことの指導を現場で理解を得るように、納得を得るようにしていくということに、これからいろんな角度から重点を入れて施策を進めるべきものであるというふうに考えておるわけでございます。 また、先ほどお話がありました各自治体での安全活動についての取り組みの問題でありますが、私らがこの事故分析をやります際に、都道府県別あるいは都市別に人口当たりあるいは自動車台数当たりの事故率をずっと全国見てまいりますと、減った減ったとは言っておりますけれども、力を入れていただいている自治体とそうでない自治体とでは、この事故率にうんと差があるわけでございます。この差のあるところをよく見てみますと、やはり自治体がこの安全問題にかなり力を入れていただいている、これが非常にはっきり形になってあらわれている。そういう面については、私どももいろんな施策を促進してもらうように側面的にいろいろ自治体の方とも相談しながら日常の仕事をやっているわけでございます。 なお、御指摘のありましたネズミ取りと一般に言われることを承知をしております。やはり基本は、現在スピードの取り締まりの具体的なセットをするキロ数というものが、本当にドライバーの納得を得られる場所と時間帯とスピードに合わせて行われておるかどうか、そういうものの反省の上に立ちながら、一日も早くこのネズミ取りなどというそういう評価を受けないような効果的な取り締まりの方策に切りかえていくということをわれわれこれからうんと積極的に推進をしていかなければならないというふうに考えております。
○高村委員 お考えも私全く同感でございまして、そういう方針でやっていただきたいと思いますが、具体的に、それじゃそういった考え方を効果的にするにどうしたらいいかという具体策ですね。いろいろ工夫されておると思いますが、私の体験からしますと、ドライバーというものが、いま申しましたように、そういうふうにお気を使っておられても、間違った考えを持っている、これは現実なんですね。そこで、それを本当に教養、訓練をして、自主的に、協力的にやるような心構えにしていく方法として、ドライバーの組織化ということが必要じゃないかということですね。私どもがやっておった当時、職域で、たとえば徳山では教職員は教職員のドライバーで組織をつくってやるわけです。市役所は市役所でつくる。恐らく会社、工場ではつくっていると思うのですね。ところが、地域ではまだないのです。最近地域で、この前帰ってみましたら、これは警察署の方でいろいろ心配してできつつあるようです。そういうふうに、ただ安全管理者を置いているとか副管理者を置くといった形式でなしに、本当に真剣にみんながそういう気持ちになってやるようになると、そこへ警察の方が行っていろいろ指導する。私も実は市長のときに、交通の指導に若干立ったことがございます。立つからにはただ立ったのではいかぬから、どういう心構えで立ったらいいかというので、警察の訓練を受けたのですよ。たしか三時間ぐらい受けました。もう至れり尽くせりの話をしてもらったのです。ドライバーに対してのエチケットまで教えてもらいましたが、そこまでやっていらっしゃるのですから、それが徹底すれば効果が上がらぬことはないと私は思うのです。それで、組織化ということに対してどういうお考えでございますか。現在そういうことが全国的に行われているかどうかということが一つ。 それからもう一つは、先ほどお話がございましたこの「交通の方法に関する教則」、これをドライバーにもずっと配っておられて、運転免許をもらうときの試験のときにこれから出題をされるというようなことをちょっと伺いましたが、私もこれまで聞いたのでは、大体運転技術とかあるいは法規とか、そういうものというふうに聞いておったのですが、いまはやはり心構えみたいなことまで出題がございますか。その点ちょっと伺いたい。
○杉原政府委員 前半の方の御質問の、いわゆる地域ぐるみあるいは職場ぐるみのドライバーの安全教育についての組織化という問題でございます。全く同感でございます。自治体によりまして、いろいろ具体的に警察その他がお手伝いをしているケースがございますが、だんだんにそういう地域でもって進められているという面がございますし、またこういうものは今後力を入れていかなければならない面でございますが、同時に、いま車を使わない企業がないという実態でございまして、こういう職場、企業、そういうところについてのいわゆる安全運転管理、広い意味での安全教育を含めた安全運転管理というものをもっと徹底していかなければいかぬのじゃないか。 それで、現在道路交通法に安全運転管理制度というものがございますが、五台以上の自動車を使用している本拠ごとに安全運転管理者一名を置かなければならないということになっておりまして、百台の車を使っていても二百台でも一人でございまして、これでは個々のドライバーに対する安全教育も徹底をいたしませんので、今度道路交通法の改正をお願いをして、特定の台数ごとに副安全管理者を置いていただくというふうなことも、職場の安全教育の組織化というものに非常に役立つことになるのではなかろうかと思って提案をさせていただいているわけでございます。 また、現在ほとんどのドライバーが教習所を経てドライバーになるわけでございまして、教習所の安全運転についての役割りといいますか、りっぱなドライバーの育成機関としての社会的な役割りが非常に大きいわけでございます。御参考に申し上げますと、普通自動車の例をとりますと、教習所に入りますと学科教習というものを三十時間、それから技能教習というものを二十七時間やることになっておりますが、この学科の三十時間を例にとりますと、三十時間のうちで五時間が自動車の装置、構造、取り扱いに関することでございますが、他の二十五時間というものは、中心は道路交通法のいろいろ規定の教えがございますが、それら道路交通に関する基本的なルールとあわせて、そのルールが成り立っている運転者としての基本的なモラル、そういうふうなものを、遵法精神とか譲り合いとか、そういうものも含めて、試験あるいは教習の中に入れております。 それからまた、技能教習等につきましても、単に運転が上手にできるというだけでなくて、たとえば自動車に乗ったりおりたり、発進のときの後方の安全確認とか、非常に具体的な例ですが、ブレーキを踏むときも二回に分けて踏む。これは後ろから来る車に対して安全にするにはどうするか、そうすると、一遍踏んでおいて次に踏んでとまるということで追突の防止を図る。これあたりは皆譲り合いとかあるいは相手方に対する問題で、そういうふうなものを中心に据えて技術を教えていくというふうなことに非常に腐心をしておりますが、これからもまたそういう点については足らざるところをもっと補完しながら、充実した教習内容のものにしていきたいというふうに考えております。
○高村委員 指定自動車教習所の教習課程を拝見いたしまして、いまお話しのこともよくわかりました。 そこで、自動車教習所を卒業した者が交通事故を起こす。このとおりやっていればあり得ないわけなんですが、しかし、やはりたくさん出るわけなんですね。そこで、その教習所を出た者がたくさん事故を起こしたからそれを罰するというよりも、その教習所を出た者で非常に事故が少ない教習所を表彰するといったようなことを考えてみたらどうだろうかということを、ちょっと思いつきですけれども感じるのですが、どんなものでしょう。
○杉原政府委員 これは、教習所の全卒業生を対象にして事故率を全部私どもの方でとっておりまして、全国的にいい教習所と事故率が高い教習所がございますが、各県でいい教習所を表彰する仕組みは、現在すでに導入をいたしております。また、そういういい教習所については、他の教習所がそこを視察に行って、またいろいろな施策を取り入れているという面も多々ございます。
○高村委員 私ども素人で考えたことは大体やっていらっしゃるわけなんですね。したがって私も非常に安心したわけです。 ただ、たとえば先ほどお話しの安全管理者、今度は副管理者も置かれることになるようですが、そういうものが置いてあるけれども、本当に真剣にやっているかどうかという問題があるのですね。この間私は、今度はどうもふえるようだよという話をしたら、いやそんなのはふえてもだめですよ、こういうことを言う者がおりまして、それは例外の現場かもしれませんが、これを置くからには、本当に実効の上がるような、指導能力、熱意のある者がならないとこれは意義がないですね。その辺もぜひひとつ、これからそういうことになれば特に御注意をいただければありがたいと思うわけでございます。 それから、時間も余りございませんが、自分が体験をしたり、いろいろ聞いたりしたことから感じたことは、もうわれわれが思っているとおりにやっておられる。にもかかわらず、ドライバーなんかがそういうことを考えている。先ほどお話があったように、これだけ多くのドライバーで、これからはほとんど全部みたいなことになってくる。そういう人たちが警察に対して、表向きは言わぬけれども、何か不満を持っているということになれば、これは大問題だと思うのですよ。これはひとり交通安全だけじゃなくて、あらゆる警察行政に影響すると思うので、この問題を本当に理解さす、納得さすという努力をさらに一段とやってもらいたい。 それで、私は先ほどちょっと触れた、一番彼らが言うことはネズミ取りなんですよね。これは言い逃れに言うんだと思いますけれども。たとえば、この間も聞きますと、ずっと坂をおりるようなところで真っすぐおりる、スピードも出しいいようなところをおりると、ひゃっとつかまる、こう言うのですね。ああいうところは事故は起きぬ、どうもつい安全なところだからスピードを出すから、それでつかまえいいからあそこへ置いているんだ、こういうふうな見方をしているのですよ。 これなんかは誤解だろうと思いますけれども、そういう誤解をさせないように、本当におまえたちのためにやっているんだ——事実そうですからね。結果的に四十万人の死傷者が減ったということは、運転者自体が死傷者という被害者にならなくても、事故を起こした運転者がいかに惨めかということを彼らは知っているわけなんです。私は、徳山で事故で人を殺した運転者の追跡調査をしてみました。どういうふうになっている。実に悲惨なものですよ。そういうことを考えると、交通事故をこれだけ少なくした国なり自治体なり警察等のこの努力に対しては、感謝感激しなければならぬはずですね。それがそうなっているという現実を私は見たときに、非常に残念に思うわけです。 したがって、ぜひひとつそういう問題について、たとえばネズミ取りなんという言葉はなくなるように——先ほどのお話では、漸次そういうことはもう必要ないんだというお話になったけれども、事実そうなら、もうネズミ取りなんかはやりはしないんだ。事実、警察署なんかでもう公々然とみなやっています。宣言してやっておりまして、そういうことをやっておりませんという警察もありました。これはそれでいいんじゃないかと思いますが、ぜひそういうふうに正々堂々と、本当にドライバーなり国民のためにやっているんだからということが徹底するようにひとつしていただいて、もうこの交通戦争という悲惨な問題に対して、これには勝ち負けはないんですからね、この戦争では。何としても警察が中心になっておられますから、そのことをぜひひとつお願い申し上げたいと思います。最後に、長官からひとつそういうものに対してのお考えでも伺えますれば、私はこれで終わりたいと思います。
○浅沼政府委員 ただいまるる御指摘のとおり、取り締まりをいたしまするのは、もちろん取り締まることが目的ではなく、事故を一つでも減らすということでやっておるわけでございまして、しかも、先ほど申し上げたように、もうドライバーが四千万に近い、また歩行者等を考えますと、本当に国民全部が交通の面では関与しているということでありますので、仮にこの国民の理解なり共感が得られないでということになれば、これは全く効果が上がらないというふうに思います。 ただ、ネズミ取りというような言葉がまだ依然としてある。これは交通の一番問題のスピード違反の取り締まりでございますが、スピード違反は非常に事故に直結するということで力を入れておると思いますけれども、仮にそれが本当に重大事故を防止する時間、場所、そういうところを選んでやるということでないとこれは非常に問題が残るということで、極力そういう指導をいたしておりますし、また、いまお話しのように、公開的に、きようは徹底的にスピード違反はどこでやるということで、事故防止につながるような努力をいたしております。 ただ、いま事故の一番問題は、年寄りとか子供、そういう弱い人、この事故を減らしていくということがやはり一番の眼目の一つでございますから、そういうことを考えますと、いま先生が御指摘のとおり、ハンドルを持つ人が本当に注意していけばもうほとんど防げるはずの事故でございますから、そういう意味で、やはり譲るといいますか、そういう気持ちをハンドルを持つ人が持ってもらう。 それから、これは余談ですが、私どもで交通の専門家の手記を編集したものがありますけれども、その中で白バイの非常にベテランの優秀な警察官の手記を読みましたところ、この人が取り締まりをやると、取り締まられた人が非常に感謝する、おかげで自分が事故に遭わぬで済んだというふうに感謝をされるということを書いてありました。 これがやはり交通取り締まりの理想でございまして、そういうふうに、本当に自分の事故に遭うべきところを注意され取り締まられて安全に通行できたという、そういうことに納得のいくというか、本来そういう性質のものだと思います。この点をひとつ、もう全国民を相手の警察の仕事でありますので、今後とも特に注意をいたしまして徹底をしたい、このように考えております。
○高村委員 長官の御意向を伺いまして、大体満足いたします。 問題は、このくらいドライバーが多くなりますと、ドライバーの試験を通ったというのは、昔なら戦争に召集された、赤紙が来たようなものだということを言っておったのですが、まさに交通戦争にみんな参加するわけですね。そういう意味で、警察全体にも影響することでございますから、いま長官のおっしゃったような精神がドライバーにも徹底して、警察の取り締まりに本当に納得して、喜んで従うような風潮になるようにひとつ今後とも御努力をお願いいたしまして、私の質問を終わらしていただきます。(拍手)
○木村委員長 小川省吾君。
○小川(省)委員 初めに、本道交法改正の背景についてお伺いをいたしたいわけでありますが、本道交法は、昭和四十六年以来七年ぶりの改正だというふうに言われておるわけであります。運転免許の保有者が三千七百万人、自動車の保有台数が四千二百万台、国民皆免許の時代を迎えて、現行道交法にきめの細かさに欠けるものがあるとかあるいは事故発生の状況等から見て手を加えるべき点が多々ある、こういうことで改正に踏み切ったというふうに承っておりますが、そのとおりですか。
○杉原政府委員 今度の法改正をお願いしている背景、ねらいといったものでございますが、大まかに言いまして四点あるように思います。 一つは、先ほど御指摘ありましたように、昨年末でドライバーの数が三千七百万を超える、車両の数が四千二百万ということでございます。このドライバー三千七百万というのは、全人口でなくて、御承知のように、十六歳以上の免許適齢人口ということで考えますと、二・三人に一人が免許を持っておられます。それから、一番働き手であります二十から六十歳未満の男性を例にとりますと、四人に三人が免許を持っておられる、そういう実態でございます。しかも、年々、ことしに入りましてからも、三カ月で五十万ふえております。 この調子でいきますと、年間に二百万ふえるというようなことで、まさに皆免許時代を迎えるという感じで受け取っておるわけでございますが、数多いこのドライバーがふえる、社会のもろもろの情勢がこれに反映するということであると思いますが、最近非常にこの一般のドライバー等に迷惑をかけておる暴走族の問題、あるいは麻薬、覚せい剤を使用して運転する、あるいは車には強制保険をかけなければいけませんが、当然のことですけれども、この強制保険もかけないで、あるいは無車検で、あるいは車検を偽造して運転するというふうなドライバーというものもかなり見られるというふうなことでございまして、こういう車社会の実態を考えますと、こういう悪質、危険なドライバーというのは排除して、一般のドライバー、歩行者の安全を確保しなければならないという要請が非常に強く感じられるわけでございます。他方、これだけ多数のドライバーということになりますと、ドライバーの利便の増進と安全教育の徹底を図って、そういうことを通じて善良なドライバーというものを育成、指導していかなければならぬという問題が出てまいります。 それから、最近ハイウエーというものがどんどん建設をされまして、いわゆる高速時代を迎えるということでございますと、この高速自動車道というのは、単にスピードが出る、スピードを出し得るということのほかに、非常に閉鎖性の強い道路でございますが、ここでいろいろ荷崩れがあったり、ガス欠があったりして車が本線上にとまる、それに追突する、あるいは何キロ、何十キロの渋滞を招来して経済活動に大変なマイナスをもたらすというふうな問題が出てきているということでございます。 それから第二に、これだけの車、いわゆる大量交通時代ということになりますと、自動車を使用しない企業というものがほとんどないということから考えますと、企業における安全運転管理の体制を強化するということが非常に今日の急務であるというふうに思うわけでございます。しかしながら、一部の企業等におきましては、過積あるいは無資格、覚せい剤使用等を下命したり容認したりして不当な営利活動を行っておる者も見受けられる。そういう場合にはやはりその背後責任を追及していくことによって、健全な自動車の使用と雇用運転者の安全運行を確保していくという必要があるわけでございます。 それから第三に、身体障害者その他交通弱者の保護につきまして、まだ現在の道路交通法上十分でない面があります。これについては徹底した保護対策を講じていく必要があろう。 それから第四は、自転車の問題でございますが、最近いわゆるバイコロジーという時代だ、こう言われますが、昨年末現在で約四千七百万台を超える自転車があるわけでございます。これに伴って自転車事故が多発しております。これが非常に憂慮されております。そういう面から、現在必ずしも十分でございません道路交通法上における自転車の位置づけというものを明確にしたい。自動車側に対して自転車の保護の強化をやると同時に、自転車は歩行者に対しては逆に強い立場にありますので、自転車の歩行者に対する安全通行を明確にして、要するに自転車の位置を明確にして秩序づける。また、自転車の安全装置の基準などもこの際明確にしていく必要があろう。こういうふうな背景のもとに今回の道路交通法の改正をまとめたものでございます。
○小川(省)委員 酒酔い運転が悪いことは、運転者といいますか、国民すべてがもう周知をしている事実であろうと思っています。自分の恣意以外に酒を飲んで運転をするということはあり得ないはずであります。そこで、道交法を改正するに当たって、酒酔いあるいは酒気帯び運転を運転免許の停止ぐらいに改正をしなくては、私は酒酔い運転や酒気帯び運転の事案を絶滅することは至難のわざだろうというふうに思っております。このたび大改正をするのだったら、当然そこへ心をいたさなければならぬというふうに思っていますが、政令で扱う事項であろうと思いますけれども、政令の扱いでは酒酔い運転あるいは酒気帯び運転は運転免許停止というような点数に改正をするおつもりですか。
○杉原政府委員 御指摘のとおり、この酔っぱらい運転は通常の過失の道路交通法違反とかなり趣を異にするものでございます。しかも、非常に危ない違反行為でありますゆえに、現在道路交通法の体系のもとで政令で十二点という点数がついております。これは十五点になりますと取り消しでございます。六点から停止になります。したがいまして、酔っぱらい運転は一回やりましても運転免許の停止ということでございますが、ただ、停止ではまだなまぬるい、酔っぱらい運転の場合には一発で取り消しにしたらいいじゃないかという強い意見もあるわけでございます。この道路交通法そのものでございませんが、今回の道交法の改正の国会でのいろんな御質疑、御意見等を十分承りながら、少なくとも現行のままで酔っぱらいの点数が適正であるというふうには私どもは考えておりません。これをこの道交法改正の機会にさらに強化をしたいというふうに考えております。
○小川(省)委員 強化をしていくということで結構なんですけれども、十二点にして、必ず一時停止の違反であるとかスピード違反であるとか何かが重なるであろうから十五点になるということではなくして、酔っぱらい運転即取り消しなら取り消しというようにぜひ改めていただきたいことを要請しておきたいと思います。 そこで、身体障害者の通行の保護をするための規定を整備することは大変結構だというふうに思っています。この場合、盲導犬を連れて歩くほどでもない、あるいはまた白いつえを持つほどでもない目の悪い人、私のように目の悪い人、私よりもなお悪くて、またはもっぱら車いすを使うほどでもないような身体障害者、しかも介護人が必要で、必ずその人の外出にはだれかが付き添って外出をするというような人の場合に、手を引くなどして歩いている場合等に、そういうようなお年寄りなどの場合に運転者の注意義務を課する必要があるんではないか、私はこういうふうに思いますが、その点についてはいかがですか。
○杉原政府委員 御案内のように、現在、車両の運転者に特に盲人の方などの歩行について特別に注意義務を課すこととしておりますのは、そういう方が白いつえか黄色のつえを携えて通行しておられるとき、それから今度の政令で盲導犬を連れて歩いておられるとき、こういう場合ですと、ドライバーがこの方はこういう人だということがわかるものですから、それに対応する保護規定、いわゆるドライバーに対する注意規定というものを設けるわけでございますが、そういうつえもない、それから盲導犬もない、先生がおっしゃいましたように、一般の介護人のもとで通行しておられる場合には、この運転者の注意義務というものは一般歩行者に対する注意義務と同様であると考えられますので、横断歩道等によって横断しようとする場合等においては介護人を含めて保護されるものであるというふうに考えております。
○小川(省)委員 一般の介護人を要するような場合はなかなかわかりにくいので区分をしにくいと思いますけれども、介護人を必要とするような歩行者に対しては運転者に義務をある程度課することが必要ではないか。確かにむずかしい問題ですが、ぜひ検討、研究をしていただきたいと思っております。 それから、自転車横断帯が設けられるようですね。横断する場所の付近に横断帯があれば、そこを横断するように警察官も指示をする、また自転車の使用者も横断をするのが当然であろうというふうに思っています。ところが、横断する場所の付近の横断帯という表現ですが、私は非常にこの辺があいまいだと思うのです。通常、常識的に何メートルぐらいの距離を指すのかということですが、横断をする場所の付近の横断帯、これは警察官の主観によって罰金や科料が科されてはたまらない問題でありますから、横断をする付近の横断帯というのは通常どのくらいの距離を指して言うわけですか。
○杉原政府委員 付近ということにつきまして、道路の状況あるいは自転車横断帯の設置の状況等によって具体的に判断されるべきものとは思いますが、現在の横断歩道を歩行者が渡るようにするときと同じでございますが、大体通常二十メートルから五十メートル程度の位置にあって道路を横断している自転車であるというふうに考えております。またこの自転車が、警察官の指示が前提になりますので、見てすぐおまえだめだということではなくて、指示をして、こっちを渡りなさいよと言ってなお聞かない、そういう自転車だけがいわゆる罰則の対象になる、こういうことでございまして、警察官が現場で大体その辺のところになりますと、こっちで渡りなさいよ、ちょっと君、そういう形で指導するということになると思います。
○小川(省)委員 自転車横断帯ですから、通常駅前とか交差点の付近とかということですが、大体どんなところへ設けようというふうにお考えになっているのですか。交通が頻繁でないところへは自転車の横断帯は設けない、交通のいわゆる頻度が激しいところに横断帯は設ける、こういう考え方ですか。
○杉原政府委員 大体基本的には現在の横断歩道が歩行者用につくられているということで御推察いただけると思いますが、自転車の交通量というのが非常に多い、しかも横断が非常に多い、そういう道路について逐次設けていくというふうに考えております。いまもうすでに都内等でもかなりそういうところにつきましては試験的に指導標示としてそういうものをつくっているところがあります。
○小川(省)委員 自転車に制動装置をつけ、あるいは反射板をつけるのは結構なんですが、道路等でいわゆる競技用自転車というか、競走用の自転車が試走をしておりますね。あれには恐らくブレーキもないし反射板等も取りつけてないはずであります。これの規制をどうするかという問題ですが、競走用自転車などは路上では走ってはいけないということになるわけですか。
○杉原政府委員 これは例の競輪などで使います自転車につきましては、競輪のトラックの中を走るときはブレーキをつけておりません。それで、これは自転車産業振興協会等の内規がございまして、こういう競走用の自転車というのが一般の道路に出るときには必ず制動装置を備えつけなさいということになっておりますし、今度道路交通法をこういう形で御審議をいただいて成立いたしますと、私ども正式にこういう点を強く業界に申し入れをしたいというふうに思っております。 それから、反射器につきましては、あれは普通の自転車のように後ろのあれがございませんで、あそこに反射器がつけられないものですから、競技用自転車が外に出る場合の反射器としましては、ペダルのところあたりに反射器をつけさせるようにしていったらどうであろうかというふうに思っておりますが、いずれにしても競走用自転車が道交法で決められた制動装置を備えつけなかったり反射器を備えつけなかったりした場合には、道交法違反として問擬をしなければならないということに相なるわけでございます。
○小川(省)委員 集団暴走行為の禁止の項なんですが、これは当然メーデーとかあるいはデモ等の場合は、この規定の対象に入らないと了解をしておりますが、そのとおりでよろしいのか。 また、この規定によって暴走族の集団行為の大半は取り締まり得るものなのかどうか。
○杉原政府委員 今度の法第六十八条、共同危険行為等の禁止ということで設けた趣旨は、いわゆる暴走族対策としての新設でございます。メーデーとかあるいはデモ等につきましては、現在でも道路使用の許可等の対象とされておりまして、許可を受けてデモ行進等に参加しておられる車両が共同意思で運転者相互間に具体的に交通に著しい危険な行為をやろうとか、あるいは著しく他人に迷惑をかける行為をやろうというふうなことは、通常の場合全く考えられないことでございますので、これはそういう点には適用がないということを明確にするまでもなく、この規定は適用にならないものと考えております。
○小川(省)委員 暴走族はこの項目によって完全に取り締まることができるわけですか。
○杉原政府委員 申し落として恐縮でございました。今度の規定によりまして、暴走族も単に走っている状態から大変に交通に危険を及ぼしたり、他人に迷惑をかける行為、具体的に申しますと、道いっぱいになって広がって前に全然出られない、あるいは数人でもって一台のドライバーの周りを囲んで前に進ませないようにするとかいうふうな、いわゆるいまの暴走族の一番他人に迷惑とか危険を及ぼしている行為というのは、これで大体カバーできるというふうに考えております。
○小川(省)委員 その取り締まりもいわゆる反則の点数によるわけですか。
○杉原政府委員 これは共同意思の立証も必要でございます。あるいは具体的な危険あるいは他人に及ぼした迷惑というものを立証しなければなりません。非常にむずかしい捜査になりますので、これは先ほど出ました酔っぱらいと同じような罰則の規定でございますので、反則制度の対象から外して司法処分として措置をするというふうに考えております。
○小川(省)委員 高速自動直国道等における運転者の遵守事項等に関する規定の整備ですが、運転者の点検義務を定めておりますが、点検は一応して出かけるわけでありますが、ガス欠などは別でありますけれども、結果論に終わることが多いのではないかというふうに思っております。最小限度の注意義務違反といっても、点検をして出発をしたけれども途中で積載が崩れたとか、あるいはどこかに故障があったというようなことになりますと、これは警察官の主観によることが多いのではないかというふうに思っていますが、この最小限度の遵守事項といいますか、注意事項の違反ということは、どんなふうなことを言っているわけですか。
○杉原政府委員 高速道路で運転しようとする場合に点検義務を課した事項は、燃料と冷却水とオイル、それからもう一つが貨物の積載、この四点でございます。いずれも通常人であれば比較的容易に点検できるものだけでございまして、また、この点検義務の不履行をもって直ちに処罰をするという法制になっておりません。その点検義務の懈怠の結果として本線車道等において運転できなくなったもの、または積載しておるものを高速自動車国道等に転落させ、または飛散させたもののみに罰則を科することにしておりまして、いわゆる結果犯を対象にしていることから、警察官の一方的な認定ということにはなり得ないと考えております。 なお、燃料とか冷却水、オイルの量の不足のため停止する場合に路肩または路側帯に停車した場合、これは努力して車を持っていくわけですが、これは処罰の対象にはなっておりません。本線車道をふさいだ場合だけということで、罰則の適用を局限した形で考えておるわけでございます。
○小川(省)委員 私は一回伺ってみたいと思っていたのですが、緊急自動車の優先順位の問題なんですが、たとえば事故現場に急行するパトカーと火災現場に急行する消防自動車の優先度は、どちらが優先をするわけですか。
○杉原政府委員 いまの法制上は、どちらが優先というよりも、先に入った方が先へ行くという形の運用になっていると思います。
○小川(省)委員 というと、いわゆる良識というか、先に入った方が先に走るんだということになるわけですね。往々にして、消防自動車が非常に走れない、火災現場に急行できないなんという事例が最近の渋滞の中には間々多いわけですね。そういう点で私は緊急自動車にしても何らかのあれが必要なんじゃないかなという感じを持つのですが、いかがですか。
○杉原政府委員 通常の場合、これは消防自動車というのは当然緊急自動車の指定を受けて現場に参るわけですが、そういう場合には、たとえば警察の車とかあるいは消防車、それからけが人があれば救急車というふうなものがざっと一緒に現場に行くような形になりますので、これは相互にそのために行く車であるという運転手同士に認識があるわけでございますので、大体一元的な処理がやり得るものであるというふうに考えております。
○小川(省)委員 いかに罰則を強めあるいは刑罰主義によっても、要は当該運転者の自戒といいますか、あるいは自己の慎重な注意や良識によることが大半だと思うわけですね。安全運転ルールの徹底やマナーの浸透等が必要だと思うのです。そういう意味では、交通安全教育を進めることがどうしても必要だと思いますが、まだやはり交通安全教育の徹底が不十分だというふうに思っておりますが、どのように安全教育の実施を図っていこうと思っておられるわけですか。
○杉原政府委員 今回の法改正につきまして、わりかた規制が強化をされ、あるいは処罰の強化であるというふうな感じもあろうかと思いますが、何さま罰則の問題につきましては、必要な事柄は性格上どうしても法律に書きませんと措置ができないというふうなことで、悪質な違反で必要と認められるものの罰則を新設あるいは強化をしたということでございますが、まさに先生御指摘のとおり、運転者のマナーや安全教育についてはかなりまだ手のつけられていない面、手がつけられてももっと推進をしなければならない面が非常にあるわけでございます。今後特に力を入れていきたいと思っておりますのは、初心運転者の養成段階における教育の充実、これはもう事故を起こすのはドライバーでございますので、自動車教習所における教育の充実という問題、これにつきましては、特に従来は私ども一定の教育水準、教習所の物的、人的なものが一定の水準であればそれを指定するというだけにとどめておったわけでございますが、この五十一年の七月から中小企業近代化促進法という法律がございまして、教習所業というものをこの法律の対象業種に取り上げ、五十三年、本年度から五カ年で約三百億を超える低利融資のものを導入するということによって、この教習の水準を高めていくというふうなことに本腰を入れていきたいというふうに考えております。 それからドライバーは幸いに三年に一回更新時講習という、いい機会をわれわれも与えられておるわけでございますが、これをもっときめ細かい形のもので対応していけるようにしていきたい。 それからもう一つは、今度のこの道交法で提案をさしていただいております会社、事業所等の職場内での安全教育あるいは安全運転管理というものを制度的にも内容的にもうんと充実をしていく必要があろう。それから交通安全運動など各種の活動を通じての譲り合い等の各種のキャンペーンの問題。それから最近、子供さんとかあるいは老人の方々の事故あるいは自転車の事故というものは非常に目立っておりますし、特にことしになってからこれあたりは増加する傾向が出てきております。やはりドライバーというものは免許という関門があるわけでございますが、こういう子供さんとか老人とかあるいは自転車というのはこういう免許の関門がないだけに、学校教育であるとかあるいは社会教育であるとか、そういう領域での組織的、体系的な安全教育というものがもっと推進されなければならない、そういう時代にこれから入っていくのでなかろうかというふうに考えておりまして、また関係機関等ともそういう点でさらに連携を深めて積極的な施策の推進に努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○小川(省)委員 交通違反といえども法律違反ですね。交通違反もまた犯罪であるというような意識が乏しいというふうに思っております。そういう意味で、あらゆる機関なりあらゆる組織等を通じて、ぜひ安全教育の徹底を図っていっていただきたいと思うわけであります。 ところが、最近見ますと、追い越し禁止の区域が県道以上ならほとんど全線にわたって黄色い線になっているわけですね。私はむしろ八百メートルか千メートルに一カ所くらいずつ白線を百メートルぐらい置いて適当に追い越しをさせた方がむしろ交通渋滞を解消していくのではないかというふうにすら実は思っているわけであります。全線追い越し禁止の道路が非常に多いわけでありますけれども、これについて私が申し上げたような方法をとることができないのかどうか、伺います。
○杉原政府委員 これは一般的に道路の条件によりまして一概になかなか言えない面があると思いますが、国道が狭い関係で、この見通しがすうっと向こうまでいっているような道路というのはきわめて少ない。大なり小なりカーブがあるというふうなことでございまして、この追い越しによります事故というものの多発に各県非常に頭を悩まして、追い禁をかけている道路が非常にふえておりますが、これあたりにつきましてもやはり追い越しのやれる部分、やれない部分というものをもう少しきめ細かく道路条件等とあわせて検討をしながら、今後もやはり必要な措置を講じていく必要があろうと思います。 ただ、追い越しがやれるところをつくる場合には、かなりやはり車線の幅あるいはその際のいろいろな他の安全施設の問題、そういうものを総合的に検討した上でそういう措置を講じていくということになろうと思いますし、具体的な問題として今後検討していきたいというふうに思います。
○小川(省)委員 しかし、杉原さんはそうおっしゃいますけれども、何千メートルも何万メートルも追い越し禁止なんですよ。道路が全部追い越し禁止。県道以上はほとんどそうですよ。ですから、途中へ変な荷物を積載をしたトラックなりあるいはおんぼろバス等が入りますと、むしろ交通が渋滞をするわけですよ。そういう意味では、適当な区間を限って、私は千メートルに一カ所ぐらい百メートルぐらいの追い越し可能な地域を設けた方がむしろ交通渋滞を緩和ができるというふうに思っているわけです。検討するということですから、ぜひ前向きに検討してもらえますか。
○杉原政府委員 御指摘のように、幹線道路の場合には幹線それなりの機能があるわけでございます。先ほど申しましたように、道路改良とか安全施設等の整備状況、沿道環境を勘案しながら個別に必要な交通規制の見直しを行いたいと思います。
○小川(省)委員 学校付近の道路ですが、見通しのよいところでもそういうところがあるわけですが、通学時間帯ならばともかく、終日四十キロか三十キロの速度制限のところがあります。通学時間以外はほとんど守られていないのが実態なのですね。ところが、警察は、一斉取り締まりの時期になると、反則金を上げたいのかどうか知らぬけれども、そういうところに来るわけです。実際には三十キロ、四十キロを守っていないのが大部分であるわけですから、確かに違法者をつかまえるのは簡単でありますけれども、これは三十キロ、四十キロ制限にしているというところに問題がありますので、こういうところ等については何とかならぬものですか。
○杉原政府委員 道路の性格によっても違いますが、たとえば先ほどお話が出ましたスクールゾーンなどというところにつきまして、特定の時間帯にしぼってやってみたらどうかというふうな御指摘があったと思います。これなどもかなり具体的に検討していかなければならない余地が多分に残っておると思います。 ただ、スクールゾーンというのは、子供の登下校時というふうに限定いたしましても、スクールゾーンのゾーン内と申しますのは、子供が学校から帰ってきても、大体家の周りで遊ぶという、いわゆる生活道路そのものになっているような環境が非常に多うございます。その辺もにらみ合わせながら時間帯の規制というものも逐次考えていかなければならない点があると思います。 標識等につきましても、御案内のように、一遍標識を立てますと昼夜そういう標識が適用されるということでございますので、可変標識などを使いまして、ある時間帯になると四十キロから五十キロに変わるような、そういう安全施設にだんだん切りかえていく必要のある道路もかなりあるように見受けられるわけでございます。 それから四十キロ規制の問題でございますが、都市部の幹線道路については四十キロでやっているところが多うございます。これは交通事故防止という面とあわせて、四十キロにせざるを得ない一つの大きな要請として、実は沿道の住民の交通公害に対する要望というものがございます。自動車の振動とか騒音とかいうもの、せめて夜ぐらいゆっくり寝させてくれ、それにはスピードを上げて車が前を通るのはかなわないという声もございます。 ただ、道路も逐次改良されておりますし、安全施設等もいろいろ整備されてきておりますので、現在、全国的に、特に幹線道路についていまの規制のままでいいかどうか再検討させておりますが、交通の実情に合って、しかも沿道の問題等も考えながら、適正な規制速度はいかにあるべきかということを今後もさらに検討して施策を進めていくようにしていきたいと思います。
○小川(省)委員 自動車も最近はよくなっていますが、三十キロや四十キロではノックを起こすような自動車も多いわけでありますから、のべつ幕なし一日じゅう三十キロ、四十キロ制限などというところは、必要な時間帯はやむを得ないにしても、局長が言われたように時間によって変化をつけるようなことにして、ぜひ五十キロ等にしていただきたい、こういうふうにお願いをいたしておきたいと思っています。 それから、この法律の改正についてでありますが、その大部分を政令にゆだねるような条項が多いわけであります。このような法改正は、一応政令を整備して、政令を添えて国会に提出して審議をするというのが当然だろうと思うのですが、政令の整備はまだですか、また政令を同時に提出するという方法はとれなかったのですか。
○杉原政府委員 道交法の改正作業をやる過程で進めてまいりまして、政令の内容の大綱につきましてはすでに大体固まっていると言っていい段階にございます。なお、国会における審議を踏まえた上で最終案を固めていきたいと思っておりますが、盲導犬の定義とか、つけさせる帯の様式だとか、図柄も含めていろいろなものについて現在もうすでに検討を進めておるところでございます。
○小川(省)委員 本道交法はかなりきめの細かい条項等についても規定をいたしておるわけでありますが、本道交法が施行をされていくならば、いわゆるネズミ取りなどはやめるというふうに私は思っているのですが、そういうふうにやっていただけるわけですか。
○杉原政府委員 ドライバーから見て俗にネズミ取りと言われるような取り締まりというものは、やはり一日も早く解消したい。それには、先ほど長官からも申し上げましたように、本当にこの時間帯、この場所で、こういう違反行為を取り締まるということが相手方のドライバーにも理解してもらえるような、そういう取り締まりに形も内容も改めていきたいと思っております。
○小川(省)委員 最後に、長官にお伺いをいたしたいわけですが、いま杉原局長との討論を聞いておられて、時に全線の追い越し禁止の黄色い線のところの問題等を含めて長官の所見をお伺いいたしたいと思います。
○浅沼政府委員 警察の交通事故防止の面で担っております責任は非常に大きいものがあるというふうに考えておりまして、そういう意味では何よりも国民の支持を得て、十分に納得をしてもらって、共感を得ながら仕事を進めていく。これは取り締まりももちろんそうでありますが、規制の問題といい、その他いろいろ問題があると思います。そういう意味で取り締まり面では、とにかく本当に大きな事故につながるような問題を取り締まっていく。それから規制の問題も、先生のおっしゃるような道路交通の実態に即して何とか円滑な走行を図り、渋滞を極力なくすように特に幹線においては考える。同時に、道路の周辺等における特に子供や老人等の事故の防止ということも十分考える。こういうことでもっときめ細かく規制の問題も考えていくということに一層努力をしてまいりたい、このように考えております。
○小川(省)委員 長官の決意を伺って安心しましたが、全線追い越し禁止等については検討していただけますか。
○浅沼政府委員 検討いたしたいと思います。
○小川(省)委員 交通行政、特に交通取り締まり行政が大変なことはよく承知をいたしております。大変な仕事であります。ぜひひとつ大胆に細心に勇気を持って交通取り締まり行政に当たっていただくことを要請をいたしまして、質問を終わります。
○木村委員長 関連質問を許します。佐藤敬治君。
○佐藤(敬)委員 暴走族の取り締まりの問題ですが、暴走族を取り締まるということで非常に意気込んでおられるのは、私も非常に結構だと思います。ただ、二、三御質問したいのですが、新聞の論調にもあるのですけれども、なかなか暴走族を、たとえばこれに並進だとかなんとかいろんなことを書いているけれども、非常にあいまいなあれですね。そこであいまいなだけに余り張り切ると、何でもいいから二つ並んでいるのとか、極端に言うと、新聞の社説等にもありますけれども、一線の交通警官が独断で暴走することはないだろうけれども、一網打尽式な方法でもって、将来労働組合のパレードだとか市民のパレードだとかそういうやつを一緒に暴走族と同じような形でもって一網打尽にするようなことがないだろうかという心配が、ずっと新聞の論説を見ますと、かなり多くあるのです。これに対してそういうことが絶対にないのかあるのか、その点をまずちょっとお伺いしたいのです。
○杉原政府委員 文章そのもので、非常に具体的な、こういう絵に落としたような行為というのはなかなか法律に書けない面がございまして、非常に苦心をしたところでございますが、すでに御承知のように、二台以上の自動車のドライバーが共同して道路における著しい交通の危険を及ぼす行為、それから著しく他人に迷惑を及ぼす行為を共同意思のもとでやるということでございますので、これは通常のパレードとか選挙運動のときにそういうものを私どもは見たことがないわけでございます。その共同意思と具体的な迷惑とか危険行為というものが立証されませんと、この規定というのは適用できない。したがって反則金などでは処理できないものでございますだけに、これは私ども捜査技術としても非常に慎重にやらないと適用ができないというふうにむしろ考えておるわけでございまして、通常のそういうデモのときに使われる車両が共同して他人様に迷惑をかけるなんというのは、あるいは交通に危険を及ぼすなんという、共同でこんなことをやろうということは全くない状態でございますし、選挙の場合だって全く同じだと思っておりますので、ちょっと考えられないケースであろうというふうに考えております。
○佐藤(敬)委員 そう言いますが、たとえばフランスデモみたいに道路を人が動く、これは自動車だけを対象にしているのか人は対象にしないのかわかりませんが、デモで道路を動きますね、ああいうような場合はどうなるのですか。
○杉原政府委員 デモの場合にジグザグをやる歩行者には全く適用がございません。自動車の運転手が二台以上連ねて、この形態が交通に著しい危険を及ぼしたり、他人様が前へ進もうと思うのに進めない、そういう状態にする行為を言っておるわけでございまして、歩行者には全く関係のないことでございます。
○佐藤(敬)委員 ひとつ今度はその裏をお伺いしたいのですが、共同意思の確認だとかいうことは非常にむずかしいと思うのですね。これはいままででもなかなかむずかしい。ところが、法律をつくったためかつくるためかわかりませんが、何かこういう問題についてもっと有効な方法みたいなことを検討したことがありますか。
○杉原政府委員 これは立法の過程で、捜査技術の問題として何をどの程度立証すべきかということについて法務当局ともかなり真剣に検討いたしました。ですから、共同意思の問題にしましても、出発時に、これは一つのモップだものですから、スペクターならスペクターという構成員の中で、あそこへ行ってこういうことをやろうという場合もありますし、それから現場で二、三人でこういうことをやろう、あるいは十人でやろうと現場で決めるケースもございます。暴走族のいろいろな行為を見ますと、大体これの共同意思の確認というものは、捜査技術はありますけれども、確認し得るものであるというふうに考えております。
○佐藤(敬)委員 それから暴走族の特徴である自動二輪の物すごい音、あれも彼らが自分たちの威勢を誇示するところの一つの象徴、シンボルみたいになっているのですね。あの二サイクルエンジンの音をもっと低くするように、これは通産省がおればうんとよかったのですけれども、何かそういうような研究をしているとか、話し合いをしているとかいうことはありませんか。
○杉原政府委員 音の問題というのは一般的には今度の法律の対象にはならない、これは通行の形態でとらえておりますから、音とかマイクとかいうものはこの対象には一般的にはなりません。ただ、消音器を外したり、それから車高、車の高さを低くしましたり、この辺のところは整備不良車両になります。それで、整備不良車両としてわれわれ検挙もやっておりますし、さらには最近新聞等にも出ておりますが、業者まで追及をしまして事件処理をしているということでございまして、これはこの規定とは関係なしにやり得る、現行法でやれるわけでございます。まだ十分でない面はございますが、さらにそういった面の整備不良車両の取り締まりについては本腰を入れてやっていきたいというふうに思っております。
○佐藤(敬)委員 これで終わりますが、私の言っているのは、現在の整備不良車両でなくても、ものすごい音がして、あれが一緒にそろって走ったら、その走って歩くところの人はほとんど眠ることも何もできないと思うのですよ。私、札幌で安いビジネスホテルみたいなところに泊まった。物すごく暑い日で、冷房のない安いところに泊ったものだから窓をあけなければ寝られぬ。一晩あの大通り公園のところを物すごい勢いで、とうとうひとつも寝られなかったという経験があるのですが、あの音を、整備不良でなくても、もう少しマフラーを改良するとか、何か音の出ない——二サイクルですから音が高いことは高いでしょうが、何かもう少し検討する必要があるのではないか。あなたに聞くのは場違いだけれども……。
○杉原政府委員 恐らく先生が夜お休みになれないような高い音というのは、その車はマフラーを切っていると思います。私どもいろいろ技術的にも検討していきますが、もしそういうものについて構造上、騒音の面からおかしいということであれば、保安基準に該当して、なお寝られないような音であるということであれば、私どもも運輸あるいは通産にも強く申し入れをしたいというふうに思います。
○佐藤(敬)委員 終わります。
○木村委員長 与謝野君の関連質問を許します。
○与謝野委員 道交法の運用の問題でございますけれども、全国的に歩行者天国というものが実施をされておりまして、住民も大変喜んでいる場面もあると思うわけですが、一つは、土曜日の午後には歩行者天国をやって、その周辺が非常に広範にわたって交通渋滞が起こるというケースが都内にあるわけですが、土曜日の午後というのは、まだ中小企業も働いておりますし、一般勤労者が、あるいは車を使っての仕事をしている方がたくさんおられるわけで、土曜日の午後歩行者天国をつくるというのは、前よりもよほど強い社会的要請とか妥当性がなければやるべきではないというふうに私は考えておるわけですが、それが第一点。 もう一つは、これは暴走族の親からの私に言ってこられたことですが、暴走族の親としては、幾ら言ってもオートバイの運転をやめない、であるから、むしろオートバイが未成年者の手に入らないような、オートバイの取得という面で抑える方法はないのだろうか、特にオートバイを買って登録をするということは、ある意味では未成年者の法律行為なんで、民法的に言えば親の同意を必要とするのではないか、そういうことを言ってきた親があるわけですが、この二点についてお伺いしたいと思うわけです。
○杉原政府委員 第一点の土曜日の歩行者天国でございますが、先生御指摘のように、日曜日とかなり実態が違う面がございます。したがいまして、土曜日の歩行者天国というのは、周りの商業活動、営業活動、そういうものの全般を検討した上で、周辺の納得が得られる条件のもとで実施すべきものであるというふうに思います。 それから、暴走族に関連しての車両の保有の関係でございますが、ちょっと私もいわゆる保有の条件がどういうことになっているかというのが不確かな面がございまして、保有とか登録とかというふうな場合に、年齢でどこのところに制約があるのかちょっと私、承知いたしておりません。ただ、制度的に物事を考えます場合に、やはり世の中にはまだ十八歳あるいは十六歳でも働かなければならないいわゆる職業ドライバーみたいなものもあるわけでございまして、一概にその辺どこのところで線を引いてどうやるべきかというのはなかなか結論の出しにくい面もあろうと思いますが、関係の向き等ともいろいろこれから検討していくべき性質のものであろうというふうには思っております。
○木村委員長 本会議終了後再開することとし、休憩いたします。 午前十一時四十三分休憩 ————◇————— 午後二時四分開議
○木村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 道路交通法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を続行いたします。水田稔君。
○水田委員 建設省おいでになっておりますか。——目の見えない方とか、体の不自由な方々が車いすで通行する、そういうことがいまの道路でどういうぐあいに整備されているのか。これは全国的というのはなかなかむずかしいと思いますので、たとえば特定の都市とか、あるいは都市部だけを見た全国的な状況などで結構ですが、まずわかっておればお知らせいただきたい。
○渡辺説明員 お答えいたします。 ただいま具体的にというお話でございましたが、目の見えない方の安全を図るという点では、たとえば横断歩道へ渡りますところの高さを切り下げるとか、それから盲人用の誘導ブロックを設置する、あるいは歩道橋を階段でなくスロープで上がれるようにするといったような対策をやっておるわけでございますが、例として東京都の数字を持ってまいりました。五十二年三月末の状況で申し上げまして、歩道の段差を切り下げましたものが一万八千二百カ所余り、それから盲人用の誘導ブロックをつくりましたところが三百九十四カ所、それからスロープ化いたしました横断歩道橋の取りつけが二十三カ所、こういう状況になっております。
○水田委員 これは東京で言えば大体率としてはそれぞれがどの程度になるのか。それからほかの都市で、これは細かい数字じゃなくても、大体どの程度の整備ができておるのか。
○渡辺説明員 歩道の切り下げを一万八千二百カ所と申し上げましたが、一万八千二百十九でございます。これは大体必要な個所全体というふうに聞いております。 ちなみに全国で申し上げますと、四十二万カ所ぐらいこの切り下げが必要だということでございますが、いまできておりますのが二十九万カ所ほどでございますので、達成率は全国では約七割ぐらい、こういう状況でございます。
○水田委員 それは横断の切り下げだけなんですが、目の不自由な方のブロックの問題とか、横断陸橋というのは、これは実は目の不自由な方だけではなくて、お年寄りも大変なわけです。それから車いすで通行する場合には階段では上がれぬわけですから、必ず介添えが要るわけですね。ですから、そこらあたりが率としてどういうぐあいになっておるのか。
○渡辺説明員 これも全国の数字で申し上げたいと思いますが、横断歩道橋が現在九千九百二十カ所ほどございます。その中で、階段じゃなくてスロープにいたしましたものが六百二十二、これは地下横断歩道も含めて申し上げております。それから同じスロープではございますが、いわゆる階段も併設されておりまして、自転車などを押し上げていくようなもの、これが六百七十二ございます。合計いたしまして千二百九十四でございますので、全体の九千九百二十に対しますと一三%というような数字になるわけでございます。 以上でございます。
○水田委員 いずれにしても、これからこういった体の不自由な方々が社会の中で生きていくために必要な施設でありますが、これはどの程度のテンポで、たとえば一番問題は、歩道の切り下げなんというのは金もかからぬし、すぐできるわけですけれども、陸橋の問題というのは、特に車いすの場合は、歩行困難でなく、歩行できないわけですから、いま六百七十二という自転車を押し上げるのは、これは車いすでは通れないわけですから、実際問題としては一割に満たない整備状況なんですね。そこらあたりはどのような、たとえば何年次ぐらいまでにはこれがほぼどの程度になるという計画で当然進めるべきだと思いますが、そこらあたりはどういうぐあいに計画されておりますか。
○渡辺説明員 実は昭和四十八年にこういった歩道の切り下げであるとか、横断歩道橋のスロープの問題等、局長通達を出しまして積極的に進めるようにいたしておるわけでございますが、既存のものの改造はそれぞれケース・バイ・ケースでかなりむずかしい問題がございます。取りつけが長くなる、したがいまして前をふさぐところがふえるというような問題がございます。そんなことで、まだ具体的にいつごろまでにこれをどうするということをはっきり申し上げられないのが大変残念なことでございますが、予算的には、もちろん、ただいま第二次交通安全五カ年計画の期間中でございまして、この新しくつくりますものについてはこういった基準にのっとりまして鋭意進めておるところでございます。既存のものにつきましては、ちょっと資料もございませんので、大体何年ごろまでにどうなるかということを申し上げられませんので、お許しいただきたいと思います。
○水田委員 この交通安全の特別の措置でやるのでしょうが、たとえば道路構造上、目の不自由な方の通行のためにブロックを敷くとかあるいは歩道と横断歩道へ入っていくスロープを危険のないようにするとか、あるいは横断陸橋についてはスロープをつけるとかいうような法律上のそういう基準はありますか。
○渡辺説明員 法律上の基準というものはございません。それで先ほど申し上げましたように、四十八年に道路局長通達を出しまして、こういったものの構造を具体的に指導しておるところでございます。
○水田委員 たとえば横断陸橋の場合は、きょう現在の整備が一割に満たない状態で、本当にこれを整備する気なら、道路をつくる場合には、当然それは付帯設備として、人間が暮らしていくのに目の不自由な方も体の不自由な方も使える、そういう道路でなければならぬし、そういう施設でなきやならぬわけですね。道路の構造の中に入れるべきではないですか。あるいはいまできておる道路については、安全施設として当然原則として入れて年次計画としてやるとかなんとか、そういうことをしない限り、これは通行の方を道交法でいろいろやっても、それに伴う施設がなければ、——たとえばいま階段になっておる横断陸橋を上がれない車いすの人はどうするかというと、それがあるところがあるかもしれませんけれども、とてつもないところを回るとか、あるいは他の人に車に乗せてもらっていくか、あるいはおぶってもらうか、つまり単独では行けない、そういう不便さを与えているわけですね。一日も早くそういう点は解消する必要があると思うのですが、やはり局長通達よりは法律でちゃんと裏づけをして、それに基づいて道路をつくるときにはそれがちゃんと必ずある。それからもう一つは、いまあるものについては、そういう法律の裏づけがあって当然毎年予算を正規に要求でき、やる。罰則金だけをあてにしてやるようなことでは、こういう体の不自由な方に対する道路行政というものが非常に消極的ではないか、こういうように私は思うのですが、どういうぐあいにお考えでしょうか。
○渡辺説明員 道路の構造を律しておりますのは、道路法によります道路構造令という政令でございます。これは昭和三十四年に戦後初めての改正をいたしまして、それからその後四十五年に改正をいたしております。三十四年の際は、終戦後の非常に荒廃をいたしました道路網をとにかく早く進めていくということで、道路の一番最小限の改良の基本方針みたいなものを決めたのが主眼でございまして、それから四十五年の改正の際には、安全の面その他が相当問題になっておりまして入ってきておるわけですが、いま御指摘のような身障者の方々に対する対策等はまだ入っていないという状況でございます。現在私ども、この道路構造令は、またいろいろな面で見直すべき時期に来ておると考えておりまして、学識経験者の御意見もいろいろ伺いながらいま見直しをやっておる最中でございます。今後改正の際には、先生の御指摘のような問題も当然必要に応じて入ってこようというふうに考えております。
○水田委員 今後ということじゃなくて、その必要性をお認めなら、できるだけ早い時期にそうい点を盛り込むことを検討されるべきではないのですか。そういう答弁をいただけませんか。
○渡辺説明員 ただいま申し上げましたように、いま見直しにかかっておりますので、その中で御趣旨のような点を進めてまいります。
○水田委員 目の不自由な方に対する音の出る信号機があります。これは先ほどと同じように特定の年でも結構ですが、全体的に必要な個数に対する整備の状況はどうなっておるのか、警察庁の方からひとつ。
○福島説明員 御質問の盲人用の信号装置、これは目の見えない方に音の出る装置で信号をお知らせしようという装置でございますが、五十一年度末で全国の現有数が千三百基余りでございます。なお第二次交通安全施設整備事業、これは現在実施中でございますが、終了の五十五年度末には二千百基余りの数になるという見込みになっております。
○水田委員 これで必要な数の何%ぐらいになりますか。
○福島説明員 第二次五カ年計画の中に新規事業といたしまして取り入れた事業でございまして、主として盲人の方のいろいろな施設の周辺あるいは盲人の方が集まられます市役所その他の公共施設の周辺、そういうところには重点的に整備をしてまいろうという考え方で進めているわけでございますが、そういう個所につきましては当面の重点としてこれで整備が図られていくというふうに考えておるところでございます。
○水田委員 それはよくわかるのです。それを含めて全体に必要と思われる数は、これで二千百あれば事足れりと言うのか。それから当面ということを言われたんですが、実際に必要なのはどれだけあって、五十五年度末二千百で大体はいいのか、あるいはなおどの程度残るのか、その点をひとつ伺いたいと思います。
○福島説明員 先ほども申し上げましたように、新規事業でございますので、当面必要と思われる個所に整備してまいりたいという考え方でやっておるわけでございますが、音が出る装置につきましてはその効果、それから音が出ます関係上、いろいろ設置場所についての一般の方々からの反響等もございまして、その辺を見ながら将来のことを検討していかなければならないというふうに考えておるところでございますが、いますぐ全国にどのくらい必要だということはなかなか申し上げかねる状況でございますが、この設置効果を見つつ今後検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○水田委員 今度の法改正の案では、盲導犬を連れて歩くことができるということになるわけです。いままではつえでありますが、そのつえを見ておりますと、白い色で、いま特に市街地というのはけばけばしい色がたくさんあるものですから、そういう中で白もしくは黄ということですが、ほとんど白が使われておる。機動隊が出るときの指揮棒も同じような色で、あれはどういうことになっているのかと思うのですが、目立たないということを痛切に感ずるわけです。それから盲導犬の引き具、ハーネスも、この問国会内に入ってきた盲導犬を見せてもらいまして、あれも全く目立たない状態です。特に夜間の場合、そういう点では運転者の側から見ても危険ですし、通行する目の見えない方にとっても大変危険だと思うのです。そういう点についてはどのように御検討なさっているか伺いたいと思います。
○杉原政府委員 現在、盲人の方のつえは白色または黄色ということでございます。それから、今度盲導犬のハーネスの色についても白または黄ということで考えております。道路の条件等を考えますと、いろいろ濃い色を使っていますけれども、交通警察官なんかも雨の日につけますのは白で、舗装が黒っぽいということもありまして、白というのはわりかた目立つということでございます。 ただ、先ほど先生から御指摘もありましたが、夜間の視認性を高めていくということも必要でございますので、反射材の使用をあわせていま検討中でございます。ただ、現在までのところ白いつえ、黄色のつえということの視認性が低いために交通事故が発生したという事例は聞いておりませんが、反射材等の使用でさらに保護の万全を期していくということに留意をしたいと思います。
○水田委員 厚生省、おいでになっていますか。今度の法改正にも「盲導犬を連れて」というのが出てくるように、まだまだ国内で盲導犬というのは少ないわけですが、これからだんだんふえてくると思うのです。ところが、つえについてはもちろんちゃんと無償でめんどうを見てもらえるのですが、盲導犬は飼い主の負担ということになっておるわけです。そういう点、いわば自分の体の一部分というようなものですから、たとえば足の不自由な方の義足というのと全く同じ性格だと思うのです。義足なら飯は食いませんが、犬は生きているから食うわけです。この負担は大分かかるわけですが、そこらあたりを何とか——目の不自由な方もつえでなくて盲導犬の方がわりに道路を歩きやすいと思いますが、そういう点で何らかの方法を考えるべきではないか、こういうふうに思うのですが、その点について厚生省の方で何か御検討なさっているかどうか、伺いたいと思います。
○板山説明員 お答えいたします。 先生お話しのとおり、目の見えない方たちにとりまして、盲導犬というのはアイメートなどという言葉で呼ばれるように大変頼りになるものでございますが、ただ、日本の住宅事情とか道路事情その他がございまして、あるいは犬に対する見方と申しましょうか、認識の仕方というものがございまして、なかなか一般化、普及化しにくい現状でございまして、関係者は大変に工夫をしたり研究をしている最中でございます。 厚生省でも、いろいろな形でそれぞれ目の見えない方たちの日常生活あるいは社会活動をいかに便利にするか、この辺について苦心をいたしておるところでございますけれども、盲人対策全体としての中で優先順位等がございまして、従来は国からの助成等がなかなか困難な状況にございました。いま御指摘のとおりでございますので、私ども今後長期的な観点からこの問題について取り組んでいきたい、このように考えておるところでございます。
○水田委員 もう一つ、これは警察庁の方ですが、いま体の不自由な方々が条件つきで免許を取って運転しておる車があるわけで、駐車する場所については普通の者と違って配慮しなければならぬのですが、たとえば東京都ではそういう場所をちゃんと確保しておる。しかし、他の府県ではいろいろ標識が違うというようなことでトラブルが起きておる例がたくさんあるわけです。やはり体の不自由な方々が自分が努力をして普通の人と違わない生活をするということに対する配慮という点では、駐車場所等については統一的に何らかの方法を講じて差し上げるべきではないかと思うのですが、どういうぐあいに御検討なさっておるか伺いたいと思います。
○杉原政府委員 身体障害者の方々が運転される車両につきましては、現在全都道府県においてそれぞれ公安委員会規則で標章を交付いたしまして駐車禁止規制の除外をする措置をとっております。これは内部的には、東京の人が神奈川とか千葉に行かれるケースは非常に多いので、東京で除外車両の標章を持たれる人は他県に行ってもそのまま認めるようにという指導をしておりますが、先ほど御指摘がありましたように、いま標章が区々でございまして、公安委員会でみんな違った様式のものを出しておるものですから、切符はあれしませんが、ちょっとこれはどうかなと思うようなケースが末端の第一線の警察官にあるようでございますので、この際全国の標章を統一しようということで、これは近日中に措置をいたすつもりでございます。
○水田委員 次に、これは建設省になると思うのですが、事故ということを考えた場合に、一つは、自動車と自転車が混在して通行するところから起こる、もう一つは、最近では自転車と人とが混在する状態の中で起こるということで今度の法改正も考えられたようでありますが、規制をやるということはもちろん必要かもしれませんが、そのもとは、やはり道路がちゃんとそういう区分ができるようなものでなければ事故はなかなか防げないと思うのです。そこで、自動車と自転車が混在して走らざるを得ない、あるいは自転車と人間が混在して走らざるを得ないというような道路、ほとんどがそうだと思うのですが、今度の法改正はそういう点で自転車と人、自動車と自転車という区分をやろうということですが、道路構造上そういったことができるような整備はどのくらいできておるものか。ちょっとむずかしいとは思うが、特定の都市か何かでも結構です。これは田舎の道路とはまた違いますから、特に都市部におけるそういう道路の状況はどういうぐあいに整備ができておるのか、お伺いしたいと思います。
○渡辺説明員 お答えいたします。 従来から、広い幅の歩道があります場合に、そこに自転車を上げるというようなことは交通規制の措置の一還としてやっていただいておったわけでございますが、お話しのように構造的に分離することはもう一番望ましいことでございます。道路構造令にも必要に応じて分離をしろというような規定もあるわけでございます。最近こういった問題が起きまして、私どもとしても一生懸命推進しておるところでございまして、ただいまのところ自転車道、あるいは自転車と歩行者が一緒に混在して通行するもの、私ども自転車歩行者道と言っておりますが、この両者を含めまして全国の延べ延長で約一万七千四百キロメートルばかりある、こういう状況でございます。
○水田委員 安全のために道路構造上こういった区分をする必要があるということはお認めになるわけですが、それを進めるために一番いいのは法律でしょうが、要綱かあるいはそのためだけの予算づけか何かそういうものがないと、精神条項でそういうことが必要だ、進めなければならぬということでも進まぬと思うのです。今度道交法ではそういう点も重点を置いた改正の項目になっておるわけですから、道路構造上もそれが進められるような措置を講ずるべきだと思うのですが、何か具体的な御検討をなさったものがありますか。
○渡辺説明員 具体的な検討と申しますと、むしろ現在どの程度事業をやっているかという予算面で申し上げた方がよろしいかと思いますが、五十三年度におきまして、自転車道あるいは歩道の整備に関する予算が特定交通安全事業で約九百四十六億円、それから、別途大規模自転車道という事業をやっておりますが、これが約七十五億円、こういう状況でございます。また、そういう特定の目的を持ちました事業のほかに、現道が非常に狭いのでいわゆるバイパスをつくるというように、一般の道路事業におきましても、そのバイパスの方であわせて歩道をつくったり自転車道をつくったりいたしておりますので、そういう意味では、ほとんどすべての道路事業がこういう面に関与はしておる、こういうことでございます。
○水田委員 やはり予算措置だけでやっておられるようですが、少なくともこれまでの死亡事故なりあるいはけがをするという事故をこれ以上減らそうとすれば、取り締まりの側からいけば、警察官の数を無限にふやして立てておけば減るだろうと思いますけれども、そんなことはできないわけですから、やはり構造上問題があるところを直していくということは重点にやらなければならぬと思うのです。ですから、そういう点で建設省の方ではいままでの道路というのは、たとえば二十トンの自動車が通れる強度上の問題の方がウエートがかかっておるわけですね。ですから、環境問題はまだ一項も道路構造上入っておらない。これだけ国民の道路周辺における環境問題がやかましくなっても載っていない。同じように、通行する人間あるいは自転車で通行する人間、そういう人たちの安全というのを基準の中に入れて、それは道路をつくるときには必ずやるという姿勢でやってもらいたいと思うのですが、いまこればかりやっておっても時間がなくなりますので、自動車と自転車、自転車と人が混合して通行するということのないような道路のあり方、それを積極的に進めてもらいたいということを要望しておきます。 それから警察庁の方ですが、今度交差点における横断歩道の横に、別に自転車の横断帯をつくるということなんです。ところが、普通の道路については、そこまでのものがないわけですね。改正で載っているのは、自転車については通行区分帯全体の、それは道路の構造がそこまでできていないからかもしれませんが、主として出ておるのは交差点における横断の仕方、自転車の通行帯というようになっておるのですが、そこらあたりをもっと広げてやるべきじゃないかと思うのですが、その点いかがでしょう。
○杉原政府委員 今度考えております自転車横断帯というのは、歩行者に横断歩道があると同じような意味で自転車に横断帯を設けようということでございますので、交差点はもちろんでございますが、自転車の横断の多い単路につきましても、自転車横断帯を設けようというふうに考えております。
○水田委員 通産省おいでになっていただいていますね。 実は、自転車をつくる方なんですが、いまつくられている日本の自転車というのは、大体スピードはどの程度からどの程度ぐらいまでのものがつくられて売られておるのか、まずお伺いしたいと思うのです。
○堀田説明員 ただいまの御質問でございますが、自転車にはJISという工業規格が定められておりますが、そのJISによりますと、標準乗用速度として実用車の場合は十二キロ、これは時速でございます。軽快車十四キロ、ミニサイクル八キロ、スポーツ車十六キロという基準が設けられております。おおむね常識的に申しまして、自転車の標準速度というのは時速十五キロぐらいとお考えいただければよろしいかと思っております。
○水田委員 警察の方も、自転車というのはそういうものとして、今回の人と自転車あるいは自転車と自動車ということをお考えになりましたか。
○杉原政府委員 今度考えました自転車でございますが、自転車といいましてもいろいろな種類がございます。それから自転車の中に二輪も三輪もあるわけでございます。そこで、現行法ですと、たとえば歩道に上げる自転車というのは二輪に限る、こうなっておりますが、二輪であってもその構造あるいは大きさによっては歩道に上げると歩行者が非常に迷惑するというものがある反面、最近三輪の自転車で主婦が買い物に使われるものがあるわけですが、これなどはいまの規定ですと車道を走らざるを得ませんけれども、これは車の大きさも余り大きいものではございませんので、むしろ歩道に上げた方が安全だということで、二輪、三輪を通じて大きさ、構造を限定をしまして、この限定したものを普通自転車と称して、それを歩道の上に上げる条件にするというぐあいにしたいというのが今度の改正でございます。
○水田委員 通産省の方ですが、これは時速平均十五キロ、しかし実際には五段とか十段とかの変速のものは七十キロぐらい出ますね。五段ぐらいでも六十キロぐらい平気で出るわけですからね。そういう点はどうなんですか。 それからもう一つ、警察の方は、自転車ということで二輪と三輪、こうなりますと、軽快車というのはスポーツ車みたいなものですけれども、それはスポーツで使うのではなくて、普通に町で使われている自転車に五段、十段というのはざらにあるわけですが、そういうものと全く同じ条件で走っていいのかどうか。 それから通産省の方は、いま説明されたのでは実態とかけ離れておるわけですね。大体実用車でも十五キロから二十キロは普通出ておるわけですね。最低のは最近出ておる御婦人の乗る三輪のようなもの、これが最低ですが、二輪であれば十五キロは最低だろうと思いますし、それから最近の自転車は全部軽くできていますから、スピードを出すように全部してあるわけです。ですから、自動二輪ぐらいのスピードが出る。原付のいわゆる三十キロ未満などというのは問題ではない。いわゆる原付以上のものが現実に走っている。これを自転車として一緒に扱っていいのかどうか。自転車というのは八キロから十六キロまでで平均十五キロですという範疇でJIS規格で定めているからそれでいいのだということで、通産省はいいのかどうか。これは交通事故という立場から考えて、つくる側でもやはり何らかの検討をすべきじゃないかと思うのです。その両方からひとつ御答弁いただきたいと思います。
○杉原政府委員 構造の問題につきましては通産の方からお話があると思いますが、今度の道路交通法の改正で考えましたのは、いわゆる多段式自転車というものでございますが、これもいろいろな態様のものがございます。最近住宅が非常に郊外に延びてまいりますと、段のない自転車というのは坂道が非常に上りにくいという実態がございまして、しかもどういうのが使っているかということで調べてみますと、小学生、中学生がかなりこの多段式を使っているという実態があるわけでございます。それから三輪につきましては、さっき申し上げた主婦のような問題があるわけです。しかし、道路交通の安全というものを確保する、そういう二輪とか三輪で子供とか老人、歩道を歩いておられる人の妨害になってはいかぬということで、まず改正案におきましては、基本的にそういう構造とか大きさを特定をいたしますが、特定をした自転車、三輪についても、まず基本的に徐行義務を課する。要するに、何かがあったらいつでもとまれる状態、これはおのずと走行速度が決まるわけでございます。それで走行しておりまして、歩行者を妨害するおそれがあるときには一時とまる、これを義務づけることにいたしたわけでございます。そういう意味で歩行者への危険を排除していきたいというふうに考えております。
○堀田説明員 先生から、メーカーで何らかの安全対策が講じられないかというお話でございましたので、やや一般論になりますが、一般に安全対策ということでどういうことをやっておるかということからまず申し上げたいと思います。 自転車の国内の保有台数というのは、御承知のとおり、四千六百万台に及ぶ大量なものでございまして、幼児から老人に至るまで、非常に扱いやすい乗り物でございますから、広く利用されておるわけでございます。したがいまして、通産省といたしましても安全性の確保ということが非常に重要なことであるということで最大の努力を払ってきているところでございます。 具体的にどういう安全対策を講じているかと申しますと、まず関係業界、これはメーカー筋でございますが、関係業界を指導して、業界が自主的に策定をいたしました安全基準、これをぜひ普及すべきであるという指導をいたしております。それから小売の段階におきましては、小売業界における組み立て、点検、整備技術の向上、これが自転車の安全のためには欠くことのできないものでございますので、この点にも力を入れて努力をいたしております。それから乗り手の問題でございますが、消費者教育のための広報活動、具体的には、たとえば自転車通学生徒に対する無料点検事業といったものをいたしまして、関係業界の協力を得て消費者の教育の向上に努めておるところでございます。 先生御指摘のスピードの点でございますが、先ほど私が申し上げました速度は標準速度でございまして、かなりの体力を持った人が自転車を走行するときにはかなりのスピード、先ほど申し上げました数字以上のスピードになることはもちろんでございます。ただ、自転車の場合には自動車等と異なりまして、申し上げるまでもないことでございますが、あくまでも人力で動くものでございます。自転車に推進力を与えるのは乗用者の脚力でございますので、スピードの出し過ぎという問題が出てまいります場合には、自転車の構造といいますよりはむしろ乗り方の問題ではなかろうかと考えられます。この点につきましては、これも具体的な例を申し上げますと、財団法人日本サイクリング協会が各地でサイクリング教室を開き、青少年に対して所要の指導を行うという事業を行っておりますが、私どもとしては今後ともこういう事業を通じまして自転車の安全な乗り方が利用者に十分普及するよう警察庁初め他の関係省庁とも協力いたしまして推進いたしてまいりたいと存じます。
○水田委員 これは自動車も同じなんですけれども、必要以上のスピードを出すようなものをつくる、そしてそれを宣伝し、売るということが結果的には事故につながっておるという面もあるわけですから、安全というのは、たとえばブレーキとか部品をチェックをするという、そういう安全は業界がやられておるのでしょうが、もともとつくるときに——私は、レースでやる自転車は、競輪場でやる自転車は、百キロ出ようが、二百キロ出ようが、そういうものを技術進歩のためにやられることは御自由だと思うのです。しかし、普通、一般道路、人が歩き、しかも違った形の自動車が走る道等で走る自転車については、ある程度の、この程度のものというのはやはりつくる段階で考えるべきじゃないか、こういうように思います。 それからこれは運輸省になりますけれども、自動車についても、大体日本の道路というのは、高速道路以外は六十キロ、最近は四十か五十しか走れぬところが多いわけですが、それが百五十、六十出る自動車をつくるわすですね。ですから、そういう点についても、もちろん高速道路へ入るときは百キロなら百キロ当然出なければならぬ、それ以上のものが若干出なければいけぬわけですが、そういう構造上つくる段階での安全ということを、いまは、いわゆるそのものを走らすその車の強度とか、それが走るための安全ということであって、それによって起こってくる他に対する迷惑とか、他に対する交通の危険とかいうことは全くお構いなしの基準でやっておると思うのですね。ですから、これはどうなんですか、つくる方は運輸省の関係になりますか、そして通産も関係があると思うのですが、自動車の構造、そして自転車の構造——もう一遍答えていただきたいのですが、少なくとも安全ということは、その自転車の強度とか乗る人の安全じゃなくて、他に迷惑をかけない安全ということを自動車についても自転車でも考えなければならぬのじゃないか。たとえばダンプが強引に行くのは、車を当てたところで自分の車はほとんど壊れぬわけですね。乗用車ならちょっと当てられても大変な被害を受ける。あるいは場合によってははねくり返るということがあるわけですね。そして自分は高いところにおるので安全だから、むしろあれが——まあそれは見通しが悪いからそういうことはできませんでしょうが、低いところで下手な運転をしていくと自分も危ないということになれば、もう少し気をつけるんじゃないか。そういうことはとれないにしても、構造上やはり安全に、他人に迷惑をかけない運転をしなければならぬというようなものを考えるべきじゃないか。あるいは型式承認をされた自動車が、検査を受けた後で改造して次の検査までそれでいくということもあるわけですが、そういう構造上の問題というのは、いわゆる性能のいいものをつくればいいんだということじゃなくて、いまの時代は、この狭い日本の中で自動車も自転車も安全に走れる、そして他の交通に対しても安全だということを配慮に入れた型式の承認なり、つくる業者に対する指導というもの、あるいはそういう基準というものを設けるべきじゃないだろうか、そういうように思うのですが、その点運輸省、通産省、両方からひとつお答えいただきたいと思うのです。
○犬丸(令)政府委員 御指摘の自動車の最高速の問題は、私ども大変重要な問題だと考えております。 一般的に申しまして、自動車につきましては交通の円滑化の問題、それから負荷の変動、追い越し等の場合における加速性能、登坂時の性能といったような観点から見まして、運行できる速度というものについては制限速度に対して一定の余裕が必要であると考えておりますところでございます。 しかしながら、法律に定められた制限速度を遵守して運行するということが最も重要なことでありまして、その出るスピードが問題でございますので、大型車につきましては運行記録計、いわゆるタコグラフでございます。それと速度表示装置、これは運転台の上にライトがつくようになっておりますが、こういった装置の義務づけを行いまして、大型車についての制限速度オーバーというものを外からも中からも監視するという形をとっております。 それからまた乗用車等につきましては、速度警報装置を備えつけさせまして、この場合でございますと、スピードが百キロになった時点においてピッピッピッと警報音が出るという形にいたしておりますし、また、速度計のメーターの塗色でございますが、百キロを超えるものにつきましては赤もしくは黄色等によって警戒的な色をつけることにいたしております。こういったふうな対策をやっておるわけでございまして、速度制限を十分遵守して運転をするようにということを考えておりますが、今後とも関係機関と十分連絡をとりましてこの辺の対策を充実させてまいりたいと考えております。
○水田委員 それから警察庁ですが、今度は自動二輪車のヘルメットの着用義務は罰則がつきますね。
○杉原政府委員 自動二輪につきましては、いま高速自動車国道その他含めて最高速度四十キロ以上のところについて義務づけられているのを一般道路まで及ぼしましたけれども、罰則はつけておりません。
○水田委員 罰則はついてないですか。では、罰則がついてないということであれば、結構であります。 それから次は、例の暴走族の取り締まりの問題です。私どももああいうことは好ましくない、何とかしなければならぬという気持ちは全く同様でありますが、たとえばいまの法律、刑法なり道路法なり道交法なりそういうもので——取り締まりは法律が不備だからできないのでしょうか。その点ちょっと伺いたいと思います。
○杉原政府委員 基本的にいまの道路交通法に定めているのは、すべて個々のドライバーの違反行為を規定いたしておるわけでございまして、こういう集団で広がりあるいは巻き込みあるいはジグザグというふうな車両の集団による危険行為というものを考えておりませんので、あくまでも個々の違反行為をとらえざるを得ない。それから、なお現在でも暴力行為等処罰あるいは凶器準備集合というふうないろいろな活用できる法令を最大限に活用してやっておりますが、こういう集団の共同意思によって行われる危険行為、迷惑行為というふうなものは現行法では対応し得ないという実情にございます。
○水田委員 この法律を改正してやる場合にも大変問題があるわけで、証拠を集めるということは技術的に大変むずかしいでしょうし、実際には相当の陣容をここには投入しなければ事実上取り締まりはできない、そういうぐあいに考えられるのですが、そういうぐあいに警察の方もお考えでしょうか。
○杉原政府委員 これは共同意思の立証も必要でございますし、具体的な危険行為、迷惑行為についての立証も必要でございますので、かなりの陣容で対処して挙証をしていくということになると思います。
○水田委員 たとえば集団で道路を閉鎖して通れなくなるという状態であれば、これは刑法の道路往来妨害罪というのが現行あるわけですね。適用するかしないかという問題でしょうし、それから二台以上の場合は、たとえば公安条例のできておるところ、主要な都市はほとんどできていましょうが、そういうところでは公安条例によっていわゆる手続をしないで二台以上がやればという問題もありましょうし、それから現在の道交法十七条三項の通行区分の違反、あるいは十八条の左側寄り通行違反、十九条の軽車両の並進禁止違反、二十六条の車間距離保持義務、それから二十六条の二の進路変更禁止違反あるいは七十条の安全運転義務違反等、たとえば新しく法律を変えてこういうことをやっても、相当な挙証のための人が要る。いま言ったような法律を具体的になぜ適用できないかというのは、それだけの陣容というものがそこに投入できない。たとえば一人で行って、あいつ違反しているぞと言ったところで、あの集団に行けば袋だたきになるという状態も起こる懸念があるわけですから、そういう点ではいまの暴走族の取り締まりができないのは法律の問題じゃなくて、むしろ物理的にそれだけの人を投入できないというところに問題があるのじゃないか。むしろ物理的に問題があるのじゃないかと思うのです。その点いかがでしょうか。
○杉原政府委員 今度の暴走族の道路交通法上の危険性というものが個々の違反と違いますのは、集団で共同の意思でもって動く場合の危険性が非常に倍加するというのが具体的に出てまいりますのは、集団に対する帰属意識の方が非常に強く働きまして、道路交通法を守るという遵法意識が非常に低下をする。これが道路に大きな危険をもたらす。これを評価すべきであるというふうに考えておるわけでございます。
○水田委員 これはいまの法体系のもとでも共犯という規定はあるわけですからね。そういう点ではやれないのですか。
○杉原政府委員 さまざまな法の適用で可能な限り現行法で対処した上で、なおかつ、こういうジグザグあるいはふさぎあるいは巻き込み、こういうふうな行為というのは適用し得ないという問題があるわけでございます。
○水田委員 この法文の中に二台以上連ねて、共同して、あるいは著しく交通の危険を生じさせ、著しく他人に迷惑を及ぼすという非常に幅のある判断のできるあいまいな点があるわけですね。そこらあたりというのが一番問題になるわけですが、こういうつくり方をして、結局後では拡大解釈されるというこれまでの長い歴史の中で苦杯をなめておる事実があるものですから、ここらあたりきちっと明らかなものにしない限りは、たとえば市民のパレードであるとか、あるいは最近ありますが、労働組合が示威行進を車でやるという例もあるわけで、この解釈いかんによっては表現の自由を侵す危険もあると思うのですが、その点はどうでしょうか。
○杉原政府委員 今回のこの規定は、集団で走行し、急発進、急回報、ジグザグ運転等の行為をそのまま繰り返す、そういう暴走族特有の行為を適用の対象にしようと考えておるものでございます。 そこでまず条件になりますのは、二台以上の車を連ね、並進という、これは形態でとらえるわけでございますが、まず共同意思というものがなければならぬ。たまたま偶然にそうなったのではこの規定の適用にはなりません。あらかじめ、ないしは現場で共同意思の成立が必要である。それからその共同意思で何をやるかということでございますが、一つは、先ほどもありましたように、道路いっぱいに広がって運転する、あるいはジグザグをする、急発進する、急停止する、そういうことで具体的にドライバーが巻き込まれたり、一般の人がそれに巻き込まれて大変に危険があったということをまた挙証する必要がある。また「著しく他人に迷惑を及ぼす行為」というのがあるわけですが、これは集団が道路いっぱいに広がったり、ジグザグ運転をしたりして他の車両の通行を不可能にする、直接危険ではないけれども前へ進めない、それから他の画面を前後左右からはさみ込んで通行の自由を奪う、そういうふうな通行の方法または形態で通行した場合を言うわけでございまして、しかも、両方とも「著しく」ということが入っておりまして、具体的には、これらの行為によって道路交通を遮断することになる、それによって著しく交通の円滑に支障を生じさせる場合、こういう場合が一般的でございます。したがいまして、デモとか祭礼とか選挙とか、いろいろな問題がありますけれども、われわれ通常見ておって、共同意思でもってこういうことをやるというような形態のものは見たこともありませんし、そういうものにこういう規定が適用される道理のものでもないし、法律上全く適用が不可能なものであると考えておるわけでございます。
○水田委員 法律の規定というのは、かくかくしかじかのこと、だれが見てもこういうことをやった場合はいけませんという仮定になっていますね。そこで、「著しく」という表現というのが常に解釈によって、運用によって幅を広げられる。そういう例があるわけですから、そういうことは避けなければ、私が申し上げたような心配はやはり残っていく。それから、御答弁ありましたように、採証力とか規制の技術というのは大変な人手も要ることですね。私が先ほど来申し上げましたように、現行法規でもやれる法規が幾らもあるわけですね。あるけれども、実は今度の法律でやろうとしても、相当の陣容が要る。いまの法律のもとでまずそれを徹底的にやることは可能だと思うのです。たとえば、いままでに刑法の道路往来妨害罪を適用した例は恐らくないと思うのですが、そういう現行法規を有効に生かしてなくて、だから、取り締まりができないということで新しい法改正をやるというのは、どうもいまの法律の体系から考えて好ましいことではないのじゃないか、そういうぐあいに考えるのです。私どもは、いまの法律でやれる。それがなぜやれないかというのは、物理的な問題なんだ。今度法律を改正しても、証拠を集め、そして、それを実際につかまえてやるということは、技術的に大変な人手をかけなければ挙証はむずかしい。そうするならば、変えなくても前の段階で、まずそういう物理的な条件を解消してやってみて、その上で考えるべきじゃないか、こう思いますので、その点についてもう一遍最後にお聞かせいただきたい。
○杉原政府委員 私ども、毎土曜、日曜日全国約一万人の警察官を動員して暴走族に対応しているわけでございます。この暴走族に対するあれにつきましては、道路交通法のあらゆる法令、刑法、先ほど申しましたような暴力行為等処罰、凶準その他もういろいろな規定を最大限に駆使をしてやって、なおかつ、規制の対象にならないというものが残っておるのがこの部分でございます。これは陣容があれば現行法でもできるのではないかという点もあろうと思いますが、先ほど申しましたように、現行法は個々の車両等の通行方法を定めているにとどまっておりまして、このような集団の共同意思による危険行為というものを取り締まることのできる規定がないために、この規定を設けようとしているものでございまして、陣容の強化とはまた別の問題である、道路交通法の領域で評価をすべき問題であるというふうに考えております。
○水田委員 十分納得できませんけれども、時間の関係で、この問題については引き続いてわが党の議員から詰めをやっていただくことになると思いますが、次の問題に進みたいと思います。 その次は、高速道路における運転者の遵守事項で、ガス欠、冷却水、オイルなど、特にガス欠の場合、高速道路では罰則ということになるわけですが、これは地上を動いておるものは、危険なときにはとまれというのです。国鉄でも、危ないと思ったら運転手にとまれと教えるわけです。自動車も危なければとめた方がいいのです。しかも、月ロケットのような精密につくったものでも故障はあるわけですね。それから飛行機なんかでも、百時間点検、五百時間点検、千時間点検で、もう分解手入れから非常に厳しく決めておるわけです。そういう精巧な機械でも故障があるわけですね。そういうことで、高速道路でとまることは何もガス欠だけじゃないわけですが、ガス欠というのは不注意によるものというか、故意じゃなくて過失なんですね。だから、そういう点は罰するというよりは、やはり指導する。あるいはもう一つ、私たちも入ってみてわかるのですが、高速道路へ入るところにそういうものをチェックするものがないわけですね。大体この程度なら行けるだろうと思うところで、その近くにあればそこでチェックしてみようと思うけれども、ないから、たまたまこれだけのガソリンなら行けるだろう。ところが、自動車の設計というのは、高速を出せば燃料が倍以上とにかく違うわけで、ふだんの消費量よりは早くなくなってくるということになるわけですから、むしろ高速道へ入る周辺にガソリンスタンドなりそういうチェックのできるものを配置して、それを啓蒙して、もちろんあそこの車線の上へ置けば危ないですから、それは運転している人ならほとんどわかると思うのですが、側道や路肩があれば、そこまではガソリンがなくてもバッテリーでセルを回しながらでも行けるわけですから、そういうことで、この問題というのは、指導とそして高速へ入る場合のマナーの問題、そして、それができる条件を整えるということをむしろ考えるべきじゃないか、こういうぐあいに思うのですが、御見解を聞きたいと思います。
○杉原政府委員 私どもも御指摘の点、全く同感でございまして、基本的にそういう考え方でこれができていると思うのでございます。 それで、まず高速自動車国道等において自動車等を運転する場合には、あらかじめ燃料、冷却水、オイルの量についての点検義務を課そうとするものでございます。この三つのものは、いずれも仕業点検というものがドライバーに義務づけられておりますので、通常人であれば容易に点検できるものでございます。 また「あらかじめ」と申しておりますのは、高速自動車国道に入ろうとする直前であることは必要でございませんで、高速自動車国道等に入るときに隣接した時刻に、社会的に合理的な範囲であればよいと考えております。いわゆる社会通念上、前もって確認が行われておれば足りるものと考えます。したがって、あらかじめ確認する場所を高速自動車国道等の出入り口付近に予定する必要はない、通常の場合、その自動車の運行開始前に、車庫とか駐車場等において確認をすれば足りると考えておるわけでございます。 また、点検義務は課しましたが、この点検義務を不履行したからといって罰則をかけることを考えておるわけではございません。要するに、むしろこれは結果犯でございまして、高速道路等の本線車道でそのままガス欠、水、オイル、この三つの事情によって——他の部分の故障は別でございまして、この三つの点検の不十分さによって、現実に本線車道で車が故障で動かなくなった、それによって大変な危険と迷惑をかけた、この場合にだけ罰則の対象にしておりまして、先ほど御指摘のありましたように、ドライバーが努力をして路肩に寄せたような場合に、本線をふさがないで路肩に行った場合には罰則の対象にしておりません。そういうことで、指導と、現実の危険性、迷惑というふうなものを両者を兼ね合わせながら、罰則の適用についてはきわめて慎重を期したつもりでございます。
○水田委員 時間がもう余りありませんから、多く申し上げませんが、何も高速道路の入り口に置けというのじゃなくて、少なくとも、どちらからか入ってくるところで、そういう啓蒙のあれは一つもされてないわけですよ。 それから運転する場合、高速道路へすぐ入るのではなくて、自分の家から、あるいは自分の事業所からそこまでは満タンにして出ても、そこから行けるかどうかという問題もあるわけですから、私は指導の問題というのは、まだまだそういう入る道路というのは幾らもあるわけですから、その途中幾らかの範囲でそういうものがあって、そこでチェックしなさいというようなそういうサービスですかね、情報を与えてやるというようなことも、やはり指導のうちへ入るのじゃないか、そういう意味で申し上げておりますので、御理解いただきたいと思うのです。 次は過積の問題ですが、これはもう時間がありませんから前の質問を略しまして申し上げますが、一つは、運転者が意識してやるものよりも、むしろ荷主とか使用者から積んでいかされる。それから、昔は運転する者が荷物を一緒に積んで、そして行ったものなんですね。ですから、そういう点で言えば、高速道路で物が落ちるという問題も、運転者よりむしろその使用者の側の問題があるし、それから過積の問題でも、一番悪質なのは、つかまったら罰金は会社が払ってやる、こういうのがあるわけですね。そこで、そういう点で、これまで両罰規定によって使用者を含めてこういう過積で検挙された者、しかもそれが何回と重なっておる者、そういうものの状況をまずお聞かせいただきたいと思うのです。
○杉原政府委員 会社ぐるみで過積などの悪質な違反、これは最近非常に増加をしておりまして、現在道路交通法の規定でこういう車の使用者につきまして、過積等の下命容認をしてはならぬ、こういう規定がございますが、これで昨年間検挙いたしました下命容認事件が千七百五十八件、両罰規定が五千四百五十六件、合わせて七千二百十四件の検挙が行われておるわけでございます。
○水田委員 運輸省の方へお伺いしたいのですが、そういう業者というのは、何回も重ねるのは交通の安全上から言えばきわめて悪質なあれですね。そういう者に業としてそういう仕事をやらすのはきわめて危険なわけですが、道路運送法上の処分の対象には、これは法律が違いますからならぬと思うのですが、そういう点で何か処分する方法があるのか、あるいは処置されたことがあるのか、運輸省の方からひとつお答えいただきたいと思います。
○梶原政府委員 御指摘の過積の問題につきましては、先生御質問のとおり、直接取り締まり法規としましては道交法でございますが、違反車両が営業車の場合でございますと、警察当局から私どもに通知があるわけでございまして、その通知を受けまして、一般行政指導監督の立場から、必要な指導なり警告なりを行っておるというのが現状でございます。 また、別途このような過積行為が起こります事態、特にトラック業界というのが非常に経営基盤が弱いわけでございますので、そうした状態のないように、経営基盤の強化に努力しつつあるわけでございます。 しかしながら、いま先生御指摘のように、過積自体につきまして道路運送法上行政処分の対象にし得ないという状態にございますので、私どもとしまして目下内部で検討いたしておりまして、自動車運送事業等運輸規則の所要の改正をいたしましてこれに対応したい、かように考えておる次第でございます。
○水田委員 いまの答弁で、自動車業界が非常に基盤がまだ弱い、こういうのですが、弱いのじゃなくて、むしろ荷主の方が強過ぎるのじゃないですか。そういう点はどうですか。荷主の方が強過ぎて順次しわ寄せが運転者まで来ておるということじゃないですか。
○梶原政府委員 御指摘のとおり、現在トラック運送事業というのが産業に従属するような姿になっておるのは遺憾な状態でございまして、この経営基盤を強化するということが非常に大切であるわけでございます。私どもとしましては、構造改善事業を推進するとか、あるいは御承知のような運輸事業振興助成交付金の有効活用というもの等によりまして、経営基盤の強化を図っていくというふうに考えておる次第でございます。
○水田委員 これは警察の方になりますか、たとえば過積をなくしようと思えば、その車に自重計をつけるとか、あるいは荷物が出るある規模の業者なら当然重量計を置いてはかっているとか、そうでないものはどこかの計量所ではかって出るとか、それからもう一つは、恐らく警察の方も御存じだと思うのですけれども、運送業者も弱い。運転者はなお弱い。荷主から言われれば、これで無理をしなかったら次に仕事をもらえぬということになれば、どうしても泣き寝入りでもやっていくというようなことから過積をする。そしてこの場合の事故が一番大きい事故になるわけですから、そういう点で言えば、送り状と、重量をはかったもの、あるいは自重計ではかったものを、そういうチェックができるような方法を講ずれば、大分この問題は解消していくし、そして自動車運送業者というのは基盤が弱いといっても、そういう無理を聞かなくて済むということになると思うのですが、これは警察の方のお考えと運輸省の方の両方のお考えをこれについて伺いたいと思います。
○杉原政府委員 先ほどお話のありました荷主の関係でございますが、本当におっしゃるように、弱いもの弱いもののところにしわ寄せがされているという社会的な実態が、事件の過程を通じてよくうかがわれるわけでございます。私どもは現場のドライバーから入っていくのですけれども、昨年荷主まで到着しましたいわゆる教唆、幇助で検挙したものが八十八件、非常にむずかしいのですけれども、これはやってきたわけでございますが、どちらかというと職業ドライバーの方がむしろ弱い立場で、そこから入っていって一番の根源をつかなければならぬというのがわれわれの立場であろうというふうに思うわけでございます。 また、ダンプカーに取りつけられております自重計のお話が出ましたが、これは運輸省でもいろいろ多角的に検討していただいておりますが、その保守管理上必ずしも十分と言えない面がございまして、その精度と耐久性にかなりまだ現状では問題があるというふうに思われるわけでございます。使用に十分たえ得る自重計が早期に開発されるように、私どもも運輸省等に協力しながら早くこの問題が解決できるように促進をしたいというふうに思います。 また、積載物の重量を送り状に明記させて携帯させるというふうなことでございますが、そのような措置が講ぜられれば非常に望ましいというふうに考えております。
○梶原政府委員 先生から先ほど輸送状の御指摘があったわけでございますが、この問題につきましては、従来から問題になっておるところでございまして、この輸送状の性格なり内容なりをどのように位置づけるか、また、いろいろ現在行われております送り状との関係、いろいろ検討すべき多くの問題があろうかと思うわけでございますので、今後とも研究をいたしたい、かように考えておる次第でございます。 荷主、運送業者、運転者との関係は先ほど先生御指摘のとおりでございまして、私どもとしましては、この昨今非常に問題になっております輸送秩序を改善をしていくということが自動車行政の上で非常に重要な課題になっておるわけでございまして、一方において荷主団体に対する理解を深めていくという努力と同時に、トラック業界における輸送秩序を改善をする努力を目下続けておるところでございます。ちなみに五十二年度から輸送監理官というものを各陸運局に十数名配置をいたしております。トラック業界におきましても、指導員的なものを相当人数を配置をいたしまして、いま御指摘のあります過積みを含む輸送秩序の改善にいま努力をやっておる最中でございます。
○水田委員 この過積みの問題は、問題のありかというのは警察も運輸省も大体違わないように把握なさっておるようです。しかし、大事故につながるわけですから、この際どうですか、そういった自重計の問題はいわゆる機械の強度といいますか、そういうもので問題であるのですが、そういう点、送り状の問題、重量計ではかって出ることもありましょうし、そういった点を含めて総理府の中へ過積み防止のための対策協議会のようなものをつくってぜひ御検討いただきたいと思うのです。運輸省の方も検討されておるようですから、そういう点ではまさに道交法改正の機に一番大事故につながるこの過積みの問題というのはぜひ検討してもらいたいと思うのですが、そういう点、総理府の中へ置いていただきたいと思うのですが、警察の方でそういう御努力をいただけますでしょうか。
○杉原政府委員 非常に大きないまの車社会での問題でございます。後刻総理府、運輸省等とも相談をいたしまして、何らかそういう協議の場をつくって十分対処していくようにいたしたいというふうに考えております。
○水田委員 それじゃぜひそのようにお願いしたいと思います。 時間が余りありませんが、あと二つ三つお願いしたいのですが、一つは、今度仮免が三カ月から六カ月になる。これはいいと思うのです。実際困る者があることはわかるのですが、ただ、いまのままでいきますと、参議院の質疑を聞きますと、仮免のまま高速道路へ入れる、こういうことになっておるようですが、ちょっと危険だと思うのです。ですから、高速道路へ入るのは免許を取得して後と、こういうぐあいに、最小限そのくらいしておかないと、たとえば高速で路上教習を仮免のままやったりするということは大変危険だと思うわけですが、そういう点はいかがでしょうか。
○杉原政府委員 四十七年の時点で仮免で路上教習をやります制度を取り入れたわけでございますが、その時点までは、仮免を受けた人は——いまでも隣に同乗者というのがいるわけでございますが、四十七年までは仮免の同乗者というのはその車が運転できる人であればだれでもよかった、そのかわり道路は交通頻繁でない道路でやりなさい、こういうことになっておりました。それが四十七年に法改正になりまして路上教習が行われるようになりました際に、隣に乗っている同乗者というのは、その車が運転できる資格の免許を取ってから三年以上の経験ないしは二種免許を持っている人ないしは教習所の指導員、こういう条件を厳しくする一方で、道路の条件を外したわけでございます。したがいまして、現在法律上はいわゆる道路の限定がございませんから、どこでも運転できる。これは法制局もそういう形で正式の見解になっているわけでございます。しかしながら、まだ仮免の段階の者が一般的に高速道路に入っていいかということになりますと、危険上はいろいろ問題がございます。そこで現在問題になっておりますのは、教習所の高速教習でございますが、これをやらしておりますのは、仮免というよりも、もうすでに本免許をもらった人か、あるいは字面の上では仮免だけれども、もう免許試験の最終を通って免許証を送ってくるのを待っている、十日間ほどの期間があるわけでございますが、その状態のもとで、この高速の——教習生といいますか、免許を持とうとする人が非常に不安を覚えますので、一遍自分の教わっている先生に習いたい、こういうふうな希望があった場合に、任意の措置として高速の入り方を教えてもらうということがあるわけでございまして、これからのハイウエー時代のドライバーの教習水準を高める、あるいは資格を高めていく際に、やはりこういう点というのは任意の措置としてやっていく限りには望ましいではないのかなという感じで受け取っているわけでございます。
○水田委員 これは私、最近経験しまして、私の娘が去年の夏取ったのですが、いまだにソロの運転をさせないのです。私は二回ほど命をとられるようなことがありまして、免許を取ったというのがどれだけ危ないかというのを身をもって体験しておるわけですね。私たちが高速道路へ入るのでも、その運転というのは、初心者ほど危ないと思えば急ブレーキを踏みます。高速で踏めばどうなるか、普通の道路と違うわけですから、そういう点で言えば、最小限やはり——御答弁も本当の意味での仮免を入れるのは危ないということはおわかりでしょうから、実際、やはり免許を取ってもなおかつ本当はついていかなければならない。いまのまま野放しになると、教習所の自動車は、助手席の教官のところはブレーキがついています。フットブレーキがついていますね。ところが、普通の自動車にはないわけです。まさに横へ乗っておるだけで、サイドブレーキを持ってひやひやしながらですから、高速なんかでそんなことでとっさの場合に避けることができないわけですね。それも野放しになっておるということは問題だと思いますので、この点は御検討願いたいと思うのです。 それから、もう時間がありませんから、あと二つだけ質問さしてください。 一つは、沖繩が七月三十日から交通方法が変更になるわけですが、これの指導の方法と、どのくらいの期間をやられるのかということをまずお伺いしたいと思います。
○杉原政府委員 七月三十日を予定しておりますが、事前の周知徹底あるいは留意事項というふうなものについては、もうすでにかなり始めておりますが、具体的には、七月三十日切りかえましてから新学期が始まるまでの間、おおむね一月、これはやはり指導期間ということで現場指導を中心に措置をしたいと思っております。現場指導といいましても、現場で警察官が指導をいたしませんとうまくいかないという面がございますので、現地でもかなりの警察官は交通の切りかえに出しますけれども、本土からも約二千七百人の警察官を沖繩に応援に行かそうというふうに考えておりまして、この一月間の期間は、先ほど申し上げましたように、取り締まりではなくて指導を中心にした形で措置をしていこうというふうに考えております。
○水田委員 指導期間は一カ月ですか。それで十分ですか。
○杉原政府委員 過去交通方法を切りかえましたスウェーデンその他の例を見ておりますと、ドライバーはむしろ歩行者よりも、一月かからなくて大体なれる。前の車が行っていますと、その後ろを大体ついて行くようになりますので、なれます。しかし、やはり一番むずかしいのが歩行者のようでございます。道路に出ていままで左を見ておったのが、これから右を見てから渡らなければいかぬというその辺の動作というのが非常にむずかしいようでございますが、大体一月ありますとおおむね定着するのではなかろうかと思いますし、また定着するように努力をしなければいかぬというふうに思っております。
○水田委員 時間が参りましたが、もう一つだけお願いしたいと思います。 実は大型ダンプが左折する場合の巻き込みの事故というのはほとんど即死の状態なんですが、私の記憶違いかもしれませんが、この間そういうことで、それは死角だからということで無罪判決があった例が一件新聞報道されたようなんです。そうなると、もうまともに道を歩いておって殺され損ということになるわけですが、これは大型といえばバスもトラックもあるわけですが、一体構造上死角ができるのか、あるいはそういうことになるんであればそんなものを通すことは、いつか必ずだれかは無過失の中で殺されるということになると思うのですが、そういう点については交通方法で何か方法があるのか、構造上で考えなければならぬのか、警察庁、それから構造上の問題については運輸省になりますが、両方からお答えいただきたいと思います。
○杉原政府委員 最近、大型トラック、ダンプももちろんでございますが、これによります左折時の巻き込みによります死亡、重傷事故というのがかなり見受けられるわけでございます。よく新聞にも出ておりますように、第一線の警察でいろんな形で実験をして、内輪差がこれだけあるから安全だと思って立っておってもこれだけ危ないんだというようなことを学校その他に行って教えたり実験したりというふうなことをいたしておりますが、私どもいろいろ現場的なやり方としましては、よく街頭などでもありますが、白線でお月さんみたいなものをかきまして斜線を引いて、それよりも道路の中央部分を大型トラックの場合に入ってもらう、あるいは自転車等はここを通ってくれというふうな三日月形の内側の部分を指定して自転車などとあるいは絵をかいたり、そういうような現場的な措置をいろいろやっておりますが、職業ドライバーから見ましても、トラックの運転台の上から自転車、並進して運転台の横におります自転車とか二輪というのは事実上見えないのでございます。そういう意味で、私どもは職業ドライバーの事故防止という面から考えても、このトラックの車両の構造あるいは左側の視認性というふうなものについては、ひとつ十分構造面でも御検討いただきたいということで運輸省にもお願いし、共同でいろんな試験をやっていただいておるという状況でございます。
○犬丸(令)政府委員 御指摘の大型トラックの左折時の事故の件につきましてでございますが、運輸省といたしましては、大型、特にトラックでございますが、運転視野の拡大、それから巻き込み防止という点について逐次、従来改善を図ってきたところでございまして、過去の実績を申し上げますと、昭和三十七年におきましては左後車輪付近の視野の確保という観点からサイドミラーの装着を義務づけております。さらに四十二年には、巻き込み防止装置、トラックの側面の防護装置でございますが、これをつけることを義務づけている。さらに四十三年には自動車の直前付近、これを見やすくいたしますためのアンダーミラーの取りつけを規制いたしました。これでも十分でございませんでしたので、四十九年には左前車輪付近、これの視野の拡大を図るためにサイドミラーの改善を義務づけたわけでございます。 以上のように、視野の改善と巻き込み防止対策を進めてまいったところでございますけれども、現時点においてまだ十分ではございませんので、私どもといたしましては、今後ミラーの大型化、形状、曲率等の検討、それから直接視界の改善もしくは自動車の全長が非常に長いものですから、こういった大型トラック等において中間に方向指示器を取りつける、そういったような点につきまして現在検討中でございます。こういった問題について早急に検討を終わって解決して、対策をさらに進めてまいりたいと考えております。
○水田委員 終わります。
○木村委員長 権藤恒夫君。
○権藤委員 今度の道交法の改正につきまして、警察庁はわが国の運転免許取得者が三千六百万人を超えた、いわゆる国民皆免許時代に入った、今次、現行の道路交通法は昭和四十六年以来そのような事情で改正を行おうとしているわけでございますが、この意義と、何を主眼にしているかというようなことについて御答弁願いたいと思うのです。 それから、この道交法が改正されてきたわけですが、この発足当時から名称も変わっておるようでございますので、その経緯につきまして御説明願いたいと思います。
○杉原政府委員 道路交通法も数次にわたって改正をされてきたわけでございますが、御案内のように、現在の道路交通法と、名前が道路交通法になったのが三十五年でございます。それまでは道路交通取締法ということで、まさにいわゆる取り締まりを中心にした道路交通の見方、こういうことでございましたが、そういう意味では、従来どちらかというと安全面、交通の危険の防止というそれだけが大体主眼になってでき上がっておったわけでございます。三十五年の道路交通法のときに、交通の安全、いわゆる危険防止というもののほかに交通の円滑という、そういう問題をメーンの目的に据えまして所要の規定の整備をいたしたわけでございます。 その後、昭和三十八年に例のハイウェー時代に入るといいますか、いわゆる高速自動車国道及び自動車専用道路の通行方法の特例を設ける、それから横断歩道の歩行者の保護規定を入れる、あるいはいわゆる装置不良車両、例の消音器とかなんとか、いろいろばい煙とか騒音とかありますが、これの運転禁止の問題がこの三十八年に入れられました。 三十九年になりまして、道路交通に関する条約に加入をいたしました。この加入に伴う改正をいたしまして、いわゆるキープレフトの原則あるいは優先道路の指定、国際免許証というふうな問題が取り入れられることになりました。 それから四十年に、いろいろなものがありますが、安全運転管理者制度という、これは現行にもございますが、安全運転管理者制度というふうなものが取り入れられる、あるいは自動二輪にヘルメット着用の問題が取り入れられるということでございます。 それから四十二年にいわゆる歩行者の保護を中心にした問題、それから免許制度の整備を中心にいたしました問題、それからいまの交通反則制度というものがこの四十二年の時点で入れられたわけでございます。 それから四十五年になりまして、これは悪質事犯の排除、それから反則通告制度の拡大、交通弱者の保護、運転者の資質の向上というふうな事柄につきまして、通学、通園バスの保護であるとか、あるいは安全運転管理者等の下命容認の罪というふうなものが挿入をされた。それから、四十五年から四十六年にかけまして交通公害の問題が大きく取り上げられるようになりまして、道路交通法にも、従来の目的の中に安全と円滑のほかに道路交通に起因する障害の防止というものを入れたのも四十五年の時点でございます。 四十六年に道路交通対策のための整備が行われ、四十七年に運転者の資質向上のための整備ということで、先ほどもちょっと触れましたが、教習所で路上試験などが実施をされる。それから例の初心者マークというふうなものがこの時点で入れられるというふうな過程で今日まで来ておるわけでございます。 そういう推移を経た道路交通法でございますが、今回道路交通法を変えたいということで提案をした背景でございますが、大きく言って四点あるように思います。 一つは、先ほど御指摘がございましたように、まさに車社会といいますか、ドライバーが三千七百万人を昨年末超えまして、ことしに入りましてから三カ月でもう五十万ふえたということで、ことし一年間で大体二百万ふえて四千万になるのはもう目前であるという状況でございます。それから、原付を含めます車両というのは約四千二百万台になっておるわけでございます。まさに国民皆免許あるいは大量交通時代と言うにふさわしい車社会に入っていくという認識に立っておるわけでございますが、そうしますと、かつてのように一握りのドライバー対歩行者というような物の考え方で律することは不可能でございます。 そういう情勢を考えます際に、一つは大量のドライバーが車社会に入ってくるということに対応して、善良なドライバーなりあるいは歩行者なりというものの安全を脅かす形態のドライバー、たとえば暴走族とか覚せい剤を使用して幻覚症状のもとで無謀運転をする、あるいは保険にも入らない車を動かすというふうな、そういうドライバーがあらわれる。また、高速ハイウエー時代を迎えて、注意をすれば当然防げるような形でハイウエーの中で車が故障する、それによって大きな事故を起こしたり大変な渋滞をもたらすというふうな問題が出てくる。あるいは大量交通時代を迎えまして、安全運転管理体制というものがいまのままでは決して十分でないというふうな問題、あるいはこれだけ車がふえる中で歩行者あるいは身体障害者、いわゆる交通弱者と言われる者の保護という面でまだ欠けている面がある。それから、バイコロジーと言われるような時代に、四千七百万と言われる自転車というものの道路交通法上の地位が必ずしも明確でない、通行方法等についてもはっきりしていないという状況が見受けられますので、自転車の保護を考える以上は、この際道路交通法上の地位を明確にしたい。こういうふうなもろもろの観点の上に立って今度の道路交通法の改正を提案した次第でございます。
○権藤委員 いま御説明を聞いてよくわかったわけでございますけれども、ただ、この道路交通法という法律の適用範囲というのはきわめて大きな力であるわけです。まあわが国ではそういうことはございませんけれども、たとえば韓国あたりにいたしましても、台湾あたりにいたしましても、何か事件が惹起した場合に戒厳令等をしいていかれるとか、それにも匹敵するほどのきわめて強力な権力を持っているわけでございます。ですから、この改正についてはきわめて慎重にすべきであろう、これは私一人の考えではないと思うのです。 〔委員長退席、中村(弘)委員長代理着席〕 いま、道路交通取締法がなぜ道路交通法というものに改正されたかということについても伺ったわけですけれども、この底流にはこの取締法の考え方というものが流れているのではないかと思うわけでございます。いま国民皆免許時代に対応するためのものだとおっしゃいますけれども、この道交法が犯罪取り締まりを主とするような、一部特定者を対象とするような考えは好ましくないのではないかと私は思うのです。というのは、この道交法の目的の中にありますように、安全と円滑を図って危険を防止していく、それから公害が発生いたしましたときに、交通に起因する障害の防止に資するというようなことが挿入されてきているわけでございますけれども、この適用を誤らないように十分な心構えをしていかなければならぬのじゃないかと私は思うのです。こうしちゃいけない、ああしちゃいけないということだけではなくして、私も詳しいことは知りませんで一部の紙上等によって知っているだけでございますが、たとえば英国のハイウェー等につきましては、だから信号を守りなさいとか法規を守りなさいというように、いわゆる国民の側に立って法律が制定されている。わが国の場合は、行政サイドからの法律であるように思うわけです。こうしちゃいかぬ、ああしちゃいかぬ、これでは本当に国民の協力が得られるのかということも心配するわけでございます。その点についてのお考えはどうでしょう。
○杉原政府委員 要するに、交通警察の対象というのが、先ほど言いましたように、歩行者を含めるとすべての国民ということでありますだけに、私どもの仕事というか、道路交通法の目的に書いてあることを本当の意味で達成するためには、ドライバーを含めてすべての国民の理解と協力が基本になかったらやっていけないという事柄について、日常の仕事の上で常に自省自戒を加えながら施策の推進に当たっていくべきものだということを痛感をしている次第でございます。
○権藤委員 この道交法では、こうした場合はこうしなさいとかいう、何か基準があるのではないかと思うのです。全国一律のものでございますから、全国の都道府県の県警本部から資料をもらってやっておるわけじゃないでしょうし、私どももそういう経験は全くありませんから。だから、たとえば標識をこういうふうにしていこうとか、ああいうふうにしていこうとか、センターラインとか、標識の高さとか、いろいろなものについて基準があるのではないかと思うのですが、大体どういうものを想定してこの法の改正をしていくのでしょうか。
○杉原政府委員 交通警察の仕事の領域は非常に多岐にわたっておるわけですが、こういういろいろな施策の中でどうしてもこの法律に盛り込んで徹底をしたいという事柄と、行政的にやれるものと、いろいろ出てくると思うわけでございますが、私ども、御案内のように現場を預かっておりますがゆえに、日常いろいろな悲惨な事故を見聞いたすわけでございます。そうした場合、その事故を分析をいたしまして、なぜこの事故が起こったのか、道路構造の改善あるいは安全施設がここにこうあったら助かったかもしれぬ、あるいはドライバーについてこういう指導が徹底しておったらなかったかもしれぬ、いろいろな形で検討いたしまして、その中でこの法律に盛り込むべきことはこういうこと。たとえば現場で事故を起こしたドライバーは、なるほどスピード違反をしたかもしれぬ、あるいは過積をしておったかもしれぬ、ではなぜスピード違反や過積をしたのか、原因はどこにあったのだということをいろいろ調べていきますと、ある問題に突き当たる、これを解決するにはどうするか、法律的にはこうする、行政的にはこうするというものを総合的に考えながら法律に必要なものを盛り込んで国会の御審議を願う、こういうことになっているわけでございます。
○権藤委員 私の聞くところによりますと、交通安全施設というのは、東京の晴れた日の昼間を想定してこういうふうに信号はあるべきじゃないか、あるいは標識はこうあるべきじゃないかということをいろいろと検討されたのではないかというように聞いておるのですが、東京と地方とでは相当違うわけです。特にセンターライン、中央分離線でございますか、あれなんか雪が降るとかということになってまいりますと役に立たない。雪が降るときにそんなにぶんぶん飛ばしていくということはあり得ないと思いますけれども、やはりそういうこともあるやもしれないのですね。だから、そういう条件の違うところで同一にしていくということは問題があるのじゃないかと思うわけです。たとえばセンターライン上に反射するようなポールを立てるというようなことも考えられると思うのです。それから、特にハイウエーあたりに行きますと、霧がかかってくるのですね。そんなときには中央線を頼りに行かなければきわめて危険がいっぱいというようなところが多いわけなんです。そういうようなことで、いわゆる晴れた日の昼間ということを想定されたことが必ずしもよかったと言えないと思う点はあるわけなんです。 それからまた、進入禁止でありますとかいうものは夜はなかなか見つからないということで過って入っていく。そういうときに限ってつかまえられるわけです。ですから、この法律の目的というものが、安全を図るとかあるいは危険を防止するとかいうことでございますから、どんなドライバーがどういう状態の中でも確認できるようなものを検討する必要があるのじゃないかと思うのです。そういうことは非常にやっていらっしゃいます。たとえば類似の色の看板を外せとかいうことはあるわけでございますけれども、もっと、昼見ても夜見てもドライバーが確認できるような位置とか色、あるいは信号機の高さにしましても、停止線がありますね。とまるとこんなに上を向かなければ見えないようなものもあるのです。そうすると、こうするために周囲の注意を怠るということもあり得る、そういう事故があるわけでありますから、やはりそういう安全施設も検討していく必要があるのじゃないかと思うのですが、いかがでございますか。
○杉原政府委員 交通の安全を確保するためにはやはりもろもろの規制等がございます。これを守ってもらうことが必要だ。守ってもらうためには視認性がよくなければならないということはおっしゃるとおりでございます。私どもも限られた予算の中で、交通量の多いときにはできるだけ道路標識を灯火式にするとかあるいはスコッチライトをつけるとかいうようなことをやっております。 それからまた、先ほどおっしゃいました信号機の高さなどについても、道路構造上高さの制限がございまして、余り低くできないという問題がございます。その場合には、交差点の向こう側に信号機をつけて停止線を少し下げるという措置とかいろいろなことを考えるわけでございますが、決していまの交通安全施設の設置状況が十分とは言えない状況にございますので、これからの安全施設の整備計画の中で十分その点を検討しながら進めていきたいというふうに考えます。
○権藤委員 そういうようなもろもろのことも考慮していく必要があるということを私は強く申し上げておきたいと思うのです。 それから、今回の法改正に当たりましては、各界の意見を聞いて、国民の批判を受けながら法制化するというふうに言っていらっしゃる。抽象的な質問でございますが、その各界の意見をどのように取り入れたかということについてお伺いしておきたいと思います。
○杉原政府委員 昨年の暮れに、交通局試案という形で各界から意見を聞いたわけでございます。直接には各界のいろいろな代表の方に集まってもらって交通警察懇談会というのを開催をしたわけでございます。 そこで、まず意見を取り入れて改正案に盛り込んだもの、これは自転車の反射器材の備えつけの義務でございます。それから、いろいろな理由によりまして今度改正を見送ったもの、これは身体障害者の運転される車両に身障者の乗っておられる車両であるという標識を表示してもらったらどうかということでございますが、これは団体等の意見を聞きまして少し見送りにする。それから自転車の方向指示器の備えつけというものを考えておりましたが、これは自転車の構造とか電池等の関係がございまして、この備えつけの問題と先ほど申し上げました自転車の反射器材の備えつけと裏はらでチェンジをして確保するということにいたしました。それからヘルメットの着用義務、これは当初、これの違反についての罰則はどうかということで思案をしておりましたが、いろいろな意見を聞きましてこれは外しました。それから大型自動車の通行に対する規制、これにつきましてはまだいろいろ関係省庁でも詰めなければいけませんし、手続が余り煩瑣になってもいけませんので、この点は見送っております。 また、関係省庁との話し合いによって別途方途を講ずることにいたしましたのに、よく暴走族が使いますミュージックホーン、これを吹鳴してはならぬという規定を設けておりましたが、これは運輸省の方で、保安基準の領域でそういうものを備えつけてはいかぬということに備えつけの方から近く改正するという御意見でございますので外したというふうな点等がございます。
○権藤委員 いま御説明ありましたけれども、総理府からの意見だとかあるいは自動車連盟でございますとか、そういうところからもいろいろな意見が出されておるわけです。たとえば総理府の交通安全対策室の意見では、自転車の車道上に駐車しているもの、これを歩道上に駐停車するようにしたらどうかとか、あるいはシートベルトの着用の義務づけでありますとか、ダンプドライバーの講習会というものを法制化したらいいのじゃないかというような意見が出ておったわけでございますけれども、これらについては今回は適用されていないわけでございますが、何か理由があったのかどうか。
○杉原政府委員 御質問の順にお答えをいたしたいと思います。 歩道上の自転車の駐停車の問題でございますが、これは総理府の方からもどうかということでいろいろ検討いたしましたが、歩道に自転車の通行を認める際に、これを一律に考えますと、逆に歩行者の通行に危険を生じさせ事故につながるおそれもあるわけでございます。そこで、自転車の駐車需要の多い場所で歩道の幅員が十分であって自転車の駐車を認めても歩行者の通行に危険を生じさせない歩道につきましては、公安委員会の駐車方法の指定でもってやれますので、自転車の駐車を認めることにしていきたいと考えております。 それから、シートベルトの着用義務、これはいま高速道路では一応義務づけられておるわけでございますが、現在まだシートベルトが着装されていない車両がかなりございます。年式その他がございまして。それからもう一つは、われわれいろんな機会にこれを広報し、推進をしておりますが、着用率が非常に低うございまして、低いままで義務化をしたからといってちょっとできるかな、書いただけで実効が全然上がらぬということでは道路交通法の権威そのものを非常に低下させるということになりますので、このシートベルトの着用義務につきまして一般道路まで及ぼすことについては、もう少し高速道路を推進してからにしたらどうか。 それから、ダンプ協会の講習につきましては、今度の道路交通法の改正で公安委員会がいろんな講習ができるということになっておりまして、その講習は適当と認める団体その他に委託することができるということになっておりますので、今後ダンプカー協会等の講習の問題についても、総理府と十分協議をしながらやっていきたいというふうに思っております。
○権藤委員 総理府にお伺いしますけれども、シートベルトの着用につきまして推進運動月間というのをやっておるわけでございますけれども、総理府が実施しておりますその実績と効果はどのように上がっておりますか、お伺いしたいと思います。
○三島政府委員 シートベルトの着用でございますけれども、これは申し上げるまでもなく自動車乗用車の交通事故による被害の軽減にきわめて大きな効果を有するということで、昭和五十年以来毎年八月に全国的に運動を実施しているところでありますけれども、その結果、シートベルトの着用率も年々向上してきておるわけでございます。昨年九月の着用状況調査によりますれば、全国平均で高速道路では運転者が一六・二%、同乗者が一三・二%、一般道路では運転者が九・三%、同乗者が六・一%というふうになっておるのでございまして、これを運動を始めました昭和五十年八月におきます着用率と比べますと、昭和五十年八月の着用率を申し上げますと、高速道路では運転者が九・七%、同乗者が七・一%、一般道路では運転者が三・二%、同乗者が三・二%であったわけでございますので、徐々にではございますけれども、運動の効果は着実にあらわれてきているとわれわれ考えている次第でございます。
○権藤委員 それで、将来一般道路までに運動を拡大していくという計画はおありですか。
○三島政府委員 この運動は、実は現在でも高速道路だけでなしに一般道路でも着用するように運動を進めているわけでございます。将来ともこの運動は引き続き積極的に進めてまいりたいというふうに考えております。
○権藤委員 それでは、警察の方にお伺いしたいのですが、総理府の方はかなり成果が上がってきている、効果も出ているということなんですけれども、将来はこれを——高速道路でいま義務づけられておりますけれども、装備の古い自動車なんかございませんでしょう、それがだんだん改造されていくわけでございますから、将来はそういうことも考えていくということはどうですか。
○杉原政府委員 これは、私ども交通安全の立場から言いますと、シートベルトというのは非常に効果がございますので、一般の車両がほとんど全部ついて、それでかなり遵守の程度が高くなった段階になれば、当然一般に義務づけてしかるべきものだというふうに考えております。
○権藤委員 次にお伺いしたいのですが、交通安全対策特別交付金の使い方の問題でございますけれども、五十二年度は七百八十八億というのが予算に計上されておるわけであります。この予算が交通安全施設の整備だけに限定されておるわけですが、これを安全施設整備のほかに交通安全教育であるとか、あるいは交通安全知識の普及及び交通安全思想の高揚等に使っていくようにしたらいいのじゃないかというようにも考えられます。それから、交通公園等も徐々に整備されてきておるわけですが、そういうところでいろんな教育訓練をするわけですね。そういうものにも使うというお考えはありませんか。
○杉原政府委員 御指摘でございますが、実はこの反則金を裏打ちにしました交通特別交付金でございますが、これはいま安全施設に使うということになっておりまして、私どもも、標識あるいは道路標示、こういうものにこれを使わせていただいておりますが、いまのこの財源だけでもまだかなり足の出る問題でございまして、安全施設が十分に整備されてもう余り安全施設に使わなくてもいいような情勢になればともかく、現状としてはまだそこまでそちらから出すという状況にはないと思います。むしろ、この安全教育の問題というのは、非常に重要でございますが、他にやはり財源を求めて措置をすべきものではないだろうかというふうに現状では認識をいたしております。
○権藤委員 先ほどからるる御説明がございましたが、私どもも事情はよくわかっております。そういう意味でこの交通安全対策を取り巻く問題はきわめて複雑多岐にわたるわけです。やはりただ取り締まりだけではこれはとうてい解決できやしないと思いますし、そういう問題もあります。たとえば先ほどから問題になっておりましたミュージックホーン、それから、ヘルメットの着用を義務づけられております関係から、ヘルメットが私どもが一見しても好ましくないというような粗悪なものもあるわけです。また、法定速度以上スピードの出る車がどんどん売れている。とにかくこのようにスピードの出る車等につきましては、産業振興という面からも促進されているような向きもあるわけであります。そのような状況の中で交通安全につきましては総合的に対処していく必要がある。いろんなことが考えられると思うのですが、この点について、教育でありますとか、あるいは自動車学校、要するに運転免許を取得する以前の、法規とそれから技術の習得だけではなくして、そこでいろんなことを教育し訓練していくということも考えられると思うのですが、いかがでございましょうか。
○杉原政府委員 この交通安全の問題は、御指摘のように非常に奥行きの深い間口の広い問題でございます。私ども、過去の沿革から申しましても、取り締まり、それから安全施設、これからいよいよ皆免許を迎えてのドライバー対策ということに本格的に取り組むということにいたしておりますが、他の問題として一番大きな問題にこの安全教育の問題があるわけでございます。幼児から始まって、いまほとんどの方が十六歳になると二輪を取る、十八で普通を取るというのが通常の世の中の姿になっておるわけです。そうだとすれば、子供の成長段階に応じて安全教育というものを具体的にしつけの中、学校教育の中、そういうところで具体的に取り入れて教えてもらう、同じ道路を渡るときでも手を挙げて渡ろうという、幼稚園はそれでよろしいのですけれども、だんだん高学年になるに従って、自動車の構造というものはこうである、何メートルのところを車が来たら、手を挙げても車はそこではとまれないというふうなことをだんだん教えていくような仕組み、それで十六歳になって免許を取って車社会に入っていく、そういう学校の教育体系なり、あるいは社会教育の体系の中で、交通安全の問題はもっと大きく広く組織的、体系的に取り上げられていくということがこれからの車社会の中では非常に大事になってくるのじゃなかろうかということを痛感いたしますし、私どもとしても、総理府初め関係向きとそういう問題について積極的に取り組まれるように力を入れていきたいというふうに考えております。
○権藤委員 そういうようなことから、やはり罰則主義だけではなくして、いかに自分が身を守るか、あるいは交通事情の知識を得るか、そういう努力規定、これもなければならぬと私は思う。今回それが非常に少ない。先ほど申し上げましたように、規制されてしまっている。今日においてはやむを得ない、こう言いますけれども、一度法律をつくりますと、ひとり歩きしていくわけでございますから、やはりそういう事前の努力もする必要があるのではないかと私は思うのです。ここでこういうことを持ち出すのはちょっとなにでございますけれども、憲法の二十二条には、何人も、公共の福祉に反しない限りは、居住でありますとか、移転というものは保障されている、自由を有するというわけです。これは、動物が生存していくために動くということは必要なものであることは御承知のとおりだと思うわけですね。ですから、罰則主義であるとか、これはだめである、こうしてはならないというがんじがらめに縛って身動きがとれないような状態にするのじゃなくして、やはりみずからの生命を守るような訓練、教育、これにはもっともっと努力をすべきだと思いますよ。しかし、おっしゃることは、そうでございます。ああでございますと言うけれども、実際は金がありませんということで何もできない、これではやはり私ども納得しかねるわけなんです。そういうことにつきましても十分ひとつ今後の努力を払ってもらいたいと思う。いかがでございますか。これは要望だけにしておきましょう。 それから文部省にお尋ねしたいのですが、交通安全の確保という立場から見れば安全教育、いま申し上げましたようにきわめて重要であるわけです。特にお年寄りでありますとか幼児、幼稚園に通っているような子供でございますが、そういう方々に対する教育、これがますます重要になってくるのではないかと思います。この点について文部省、何か交通安全教育とかいうことについて検討されていることがありましょうか。
○遠藤説明員 学校教育におきましては、幼稚園から高等学校に至るまで学習指導要領という教育の基準を文部省で定めているわけでございますが、それによりますと、教科といたしましては、小学校におきましては体育、中学校では保健体育というような教科を中心に教えることにいたしております。そのほかそういう知識だけでございませんで、習慣性を身につけるという見地から特別活動と私ども申しておるわけでございますが、そういう範囲内で学級指導でありますとか、個別指導でありますとか、あるいは安全の講習会といったようなこと、学校行事というようなかっこうで教えております。特に幼稚園におきましてはまだ教科の内容が未分化でございますので、一応六つの領域に分けて幼稚園の教育をしておるわけでございますが、その中では、健康という領域あるいは社会という領域の中で交通安全を中心に安全な生活ができるような知識を教え、習慣が身につくようにということに重点を置いて指導をいたしておるところでございます。
○権藤委員 これは昨年、福岡県の北九州市のある私立幼稚園で園児に対しまして交通安全に関する知識的理解調査というものをしたわけです。これは園児が約百五十人ぐらいおるわけですが、その中で横断歩道、それから線路、これを知らない子供が約半数おった。それから踏切を知らないという子供が六割いたという結果が出ておるわけです。いま文部省でいろいろなことをやっている、こういうことなんでございますけれども、こういう園児だとか小学校の生徒たちに対する交通安全教育、どこか盲点があるのじゃないかと思うのですが、いかがでございますか。こういうことがあり得ますかね。私どもが子供のころ、はだしで遊び回って踏切を知らないなんということはなかったですけれども、教育のあり方そのものに何か欠陥があるのじゃないかと思いますけれども、いかがでございますかね。
○遠藤説明員 特に幼稚園の子供は、年齢が幼いために言葉だけで抽象的な概念を教えてもなかなか理解が深まらないということもございまして、なるたけ絵本のような絵のついたもの、あるいは模型等を用いて教えるようにということで指導はしておるわけでございますけれども、そういった交通安全の安全教育用の用具であるとか絵本であるとかというものが、幼稚園によりましては十分教材をそろえ切れていないといううらみも確かにございますので、今後なお指導を徹底したいと思っておりますし、文部省としても幼稚園児に対する交通安全指導資料というものを現在編集中でございますので、今年度の安全関係の講習会等におきましては、幼稚園児に対する指導のやり方ということについて全国的に指導を徹底をしてまいりたいという計画を持っております。
○権藤委員 それから学校の安全教育なんですけれども、その教える側の先生、これが安全教育について余り知識がないという、非常に詳しい人は詳しいのですが、格差があり過ぎるという報告が出ておるわけなんです。ですから、教える人を養成する、そういう必要があるのじゃないかというふうにも思うわけでございます。また、大学で交通を含めた安全教育の講座を設けるとか、そういうようにして交通教育をする先生の養成を図るような対策がとれないか、こういうふうに思うのですが、これらのことについて何かそういうお考えがありますかどうか、お尋ねしたいと思います。
○遠藤説明員 一般の大学は別といたしまして、教員養成を目的といたします大学において、そして教科の保健体育の免許状を取得しようという学生については、安全教育というのを国立の教員養成大学においてはほぼ必修にいたしておりますが、御指摘のように、小学校の教員養成課程、これはすべての教科を教えるということもございまして、単位数の中に必修で位置づけるということがなかなかむずかしいというようなことで、小学校教員の養成課程においては、現在は選択科目という状況でございます。
○権藤委員 これも外国の例でございますけれども、小学校でいろいろ教えていきますね、これは国語でもあるいは算数でも——算数はどういうことを教えるのかと聞いたのですけれども、いわゆるスピードの自乗が衝突したときの圧力であるとかという、まあいろいろなことを教えているわけですね。それから、理科の時間にも教えているわけです。これは物理的にどうなるかということでしょうね。それから、工作の時間にも教えている。これは、信号機の見方とかあるいは安全施設の見分け方とかというようなことも教えているわけです。だから、全教科を通じて安全教育というものをやっているわけです。 これをするためには、やはり教える側の先生が知っておかなければならぬわけでございますから、先ほども質問したわけでございますけれども、教職の課程にある人はこれを必修科目にしていくというようなことが必要であろうと思うのです。そういうようなことから、いろいろな対策をとって、そうして交通事故から身を守るという認識を——そうしていきますと、今度は自分が運転する側に立った場合、やはり歩行しているときの危険はどのようなものがあるかということが十分子供のころから教育されているわけでございますから、運転するについては自然と、何やっているんだ、こらっというようなことではなくして、身についてくるんじゃないかというふうに私は考えるわけなんです。 ですから、やっているのはやっていますけれどもというようなことではなくして、やはり教職課程の中にこの安全教育というものを取り入れる、こういうことは考えるべきじゃないかと思うのですが、いかがでございましょうか。
○遠藤説明員 安全教育という場合に、一般的には、交通安全という問題と、それ以外の日常生活において起きますいろいろな事故から身を守るという、私ども生活安全と申しておりますけれども、大きく分けてその二つになろうかと思いますが、交通安全の問題にいたしましても生活安全の問題にいたしましても、危険を事前に察知してそういう危険な場所、危険な場合というようなものを発見し、それから身を避けるということが基本的な心構えになるわけでございまして、そのような見地から、いろいろな教科、先ほどのお話のように、理科の時間におきましても、現在は交通安全ということには直接結びつけてはおりませんけれども、ガスの使い方でありますとか、そういういろいろな化学実験をいたします際の安全についての心構え、まあ身の回りが整理整とんされていないということがまず危険の始まりでございますから、そういった問題から科学的な知識を身につける、そして危険というものから未然に身を守るということは、御指摘のように、いろいろな教科を通じまして教育をいたしておるつもりでございますが、なお、御指摘のような教職課程におきます安全教育についての充実ということについては、今後なお一層配慮をしなければならない点であろうというふうに認識をいたしております。
○権藤委員 ぜひそのようなことを強化していってほしいと思います。 それから、今回暴走族対策として六十八条の規定が法制化されてくるわけでございますけれども、この条文をよく見てみますと、あいまいなところがあるのではないか、あいまいなところを含んでいる、こういうふうに判断するわけです。暴走族以外の一般国民にもこの条文が対象とされるようなことはありやなしやということなんですけれども、そういうあいまいさというものについてどういうふうに認識されておりますか。
○杉原政府委員 これは、いわゆる善良なドライバーというのがこれの適用の対象となるようなことであってはかなわないということで、特に集団走行でありますがために、この規定につきましてはいろいろなそういう面を考え、法務省を初め関係の機関と十分に協議をしてこういう案にいたしたわけでございます。 一般的には、著しい危険とかあるいは他人に著しい迷惑とかという漠とした形になっておりますが、共同して危険行為をやる、迷惑行為をやる、それを禁止しようとするものでございまして、いわゆる善良なドライバーにとって危険行為等を行うことについての共同意思などというのは通常の場合に考えられないわけでございます。そういう意味で、まさにこれはいわゆる暴走族に対する適用であるということで限定して考えられるものであろうというふうに思っております。
○権藤委員 私ども考えますのは、デモでありますとかあるいは一般の選挙運動でありますとかという場合に、警察官の主観が入るおそれがございますので、やはりあいまいさというものはもっと何かの形で、たとえば暴走族の形態はこういうものであるというふうに、これは明確にしておく必要があるのじゃないかと思うわけなんですが、先ほどから申し上げましたように、こういうものが、当初はただ暴走族だけに限定されている、けれども、条文のあいまいさというものから、やはりこれが徐々に拡大されないとも限らないというふうな危惧も持つわけでありますので、政令か何かでかちっと暴走族の形態について明文化しておきますと、その適用は私は限定されると思うわけです。そういうお考えがあるかどうか、お尋ねしておきたいと思います。
○杉原政府委員 これは、現場的にも適用については細心な注意が必要でございますし、この規定の具体的な適用につきましては、具体的にいままでの暴走族行為で交通に非常に危険を及ぼす形態、それから迷惑を及ぼしている形態というのはきわめてはっきりいたしておりますので、これを第一線に具体的に示して、こういうものである、これ以外のものをやるわけではないということではっきり示して、その上で具体的な挙証をしていくという指導をいたしたいというふうに考えております。
○権藤委員 それから、高速道路上でガス欠、オイルの不足でありますとか、冷却水の不足というようなことで運転不能の場合、罰則の対象になっておるわけですが、この罰則強化だけでこのような事故がなくなるということは考えられないと思うのです。 そこで、やはりガソリンスタンドでありますとかあるいは道路公団でありますとか、そういうところが情報を提供するようにする必要があるのではないかと思うのです。というのは、やはりこんなにたくさん車がありますので、通勤なんかには使わなくて、電車で行こうとかバスで行こうとかいうようなことで、免許を持っておってもふだん乗らない。ところが日曜日なんか、ちょっとドライブしようかということで乗る人が多い。いわゆる日曜ドライバー、それから免許は持っておるけれども車は持たない、人のを借りてとかというペーパードライバーというものも数多くあると思うのです。そういう人がやはり事情を知りませんので、日曜日にどこのガソリンスタンドがどうだというようなこと、あるいは高速道路に行きますと、スタンドがどこにどういうふうにあいているということもわからないと思うのです。だから、罰則はつくったけれども、そういうことを知らなければ後を絶たないのじゃないかと思うわけです。ですから、情報提供というようなことで何かひとつ措置をすれば、非常にドライバーも助かるのじゃないかと思うのですが、そういうことについてはいかがでございますか。
○杉原政府委員 この点につきましては、御指摘のとおりでございます。私ども、この道路交通法の施行について、これは御審議願った上のことでございますが、一応十二月一日というかなり余裕をおきましたのも、こういう点を一般の全部のドライバーに周知徹底させるための期間を考えておるわけでございます。先ほど御指摘の問題は、私どもこういうドライバーを処罰することが目的ではなくて、そういうことになったから気をつけて高速道路に入ってもらいたいのだという願いのもとにこれをつくっているわけでございます。公団はもちろん、通産省の監督下にありますガソリンスタンドあるいは日本自動車連盟、こういう方々と協力してこれの広報、PRの徹底を期してまいりたいというふうに思っております。
○権藤委員 それから、高速道でガス欠で路肩によけていきますと罰則の対象にならないというのです。ところが、首都高速あたりへ行きますと路肩がないわけですね、部分的にはありますけれども。そうなってくると、同じ法の適用を受けるにしてもそういう寄りつきがある道路とない道路といえば、これは罰せられたり除外されたりというふうになるわけなんですけれども、こういうことについてはどういうふうに判断したらよろしいのですか。
○杉原政府委員 これはやはりこれからのドライバーの基本的な心構えといいますか、要するに、自分がこういう道路に入っていった場合に、これはガソリンと水とオイルと三つしか言ってないわけですから、見ればわかりますね。特にガソリンはメーターがついております。この車がこの道路に入る、このときにこのガソリンの状況で目的地まで行けるかどうかということについては、道路条件を、たとえば路肩のない高速道路を走るというのであれば、なおさら私はドライバーのそういうものを確認して乗る義務というものは強化されるものであるというふうに考えております。
○権藤委員 次に、自転車のことについてお伺いしたいのでございますけれども、自転車の安全確保につきまして訓示規定になっておりますけれども、これはどのように教育するのかということなんですね。特に最近三十代、四十代の御婦人方が、自転車にはなじみの少なかった世代だと思うのですが、そういう人の自転車に乗る人が急激にふえてきておるわけです。それを物語るように事故の比率もだんだん上がってきておるわけなんですけれども、私は自転車教室だとかなんとかというものを設けていろいろなことを教える必要があるのじゃないかと思うのです。子供に対してはいろいろな形で教育されておりますけれども、こういう方々に対する教育というのは余り見受けないように思いますけれども、何か対策がございましたら、お示し願いたいと思います。
○杉原政府委員 自転車の安全対策というのは、これからの非常に大きな交通問題の一つではなかろうか、まさに御指摘のとおりでございます。ドライバーにつきましては、まだ運転免許という関門がございまして、これを通って一人前のドライバーになるわけでございますが、自転車というのは買ってきて乗ればそれまでということでございます。そういうことであってはならないのでございまして、今度自動車の通行方法については、たとえば自転車の道路横断帯などの場合に守らなければいかぬ——自動車のドライバーに対するものは更新時講習とかいろいろな機会がございますので、その際に徹底をしていきたいと思いますが、片方で自転車乗りそのものに対する安全教育につきましてこれから本当に本腰を入れてやっていかなければならないと思いますし、一つは学校での取り組み、幼稚園を含めてでございますが、それから社会教育機関あるいは自治体、それから自転車の販売業者、こういう方々を挙げての自転車の安全教育というものが組織的、体系的に行われるような仕組みをこれから本腰を入れて考えるべきであろうというふうに思います。やはり自転車の事故というものが減りなずんで、しかもことしなどはむしろ増加する傾向にあるということを考えます際に、なおさらこういう必要性というものを痛感をいたすわけでございまして、そういう人を中心にいたしまして今後こういう問題について積極的に取り組んでほしいと、私どもも及ばずながら最大の努力をしていきたいというふうに考えております。
○権藤委員 自転車の利用というのは、ただ単にここから向こうへ行くということではなしに、運動のためによろしい、特に御婦人方は美容のためにもよろしいというようなことで愛好家がふえてきておるわけでございます。これは一つの例でございますけれども、私の知ったところでは、団地の自治会あたりで日曜日にやっているわけです。お巡りさんに日曜日の非番のときに特にお願いして団地に来てもらって、その講習なんかを受けて非常に成果が上がっているわけです。やる方法としてはそう金がかからなくてもいろいろ考えられると思うのですね。非番のときに引っ張り出されるお巡りさんは気の毒でございますけれども、交通安全に協力しようということで熱心にやっているところもあるわけなんです。そういうこともいろいろとありますので、まあ方法は考えてもらって、ひとつこれはぜひ実施すべきじゃなかろうか、こういうふうに思うのです。 それからあと、建設省にお尋ねしたいのですが、石油パニックが起こる以前、河川敷でありますとか、あるいはバイパスをつくって通りが少なくなった道路というものを整備しましてサイクリングロードですか、かなり整備されてきたわけでございますけれども、本来この自転車事故をなくしていこうという安全対策は、やはり専用道路をどのようにしてつくっていくかということが私は道交法を強化していくというものとあわせて大事だろうと思うわけでございます。そういうことで、この道路整備、それからカーブ等に置いてありますミラー、こういうものの設置もやはり進めていく必要があると思うのですが、今回のこの法改正とあわせて、こういう自転車でありますとかあるいは自動車でありますとか、交通安全対策にどのように対処しておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○渡辺説明員 お答えいたします。 ただいま第二次の交通安全施設整備五カ年計画をやっておるわけでございまして、これが五十五年まで続くわけでございます。たまたま五十三年度から第八次道路整備五カ年計画、これは五十七年まででございますが、その中にただいまの交通安全五カ年をそっくり取り込みまして、なお五十六年、五十七年度についてこれを延ばす形で交通安全面の充実を考えておるわけでございます。自転車道の分離というのがやはり非常に重要な、かつ効果のある施策でございますので、交通安全施設等整備事業、一般道路の改築事業、それから専用道路ということでお話のございました、四十八年から着手しております大規模自転車道、こういったものは今後とも積極的に進めてまいりたいと考えております。
○権藤委員 通産省にお伺いしたいと思います。先ほどの質問と重複するかと思いますけれども、御答弁願いたいと思うのです。 スピードが出るようにギアを組みかえていく多段式、それからドロップハンドルでございますか、このようなものは生産、販売の段階で何らか規制をする必要があるのじゃないかと思うのですけれども、これはどうでしょうか。それと、一般常識的に考えられる自転車なんです。それについて最低の安全基準というものを何か設けていけばいいのではないかと思うのですが、こういう考え方はいかがでございますか。
○堀田説明員 自転車がこのように普及してまいりますと、その安全性を確保することがますます重要になっておるわけでございますが、通産省としてはこの安全を守るために、まずメーカーに対しては業界が策定いたしました自主安全基準を守ってほしいという指導をいたしておりますし、最終組み立てをいたします小売業者につきましては、その組み立て、点検整備、その技術の向上を図るようにいたしております。 また、ユーザーでございます消費者の教育のためには、各種の広報活動をしますと同時に、自転車通学生徒に対する無料点検事業といったような小売業者の協力、あるいは警察の協力を得て行う事業の支援をますます強化していきたいと考えておるわけでございます。 自転車が、実用車中心からだんだんスポーツタイプに切りかわってまいりまして、最近ではスポーツタイプのものの比重がかなり高くなっておりますけれども、さらにいろいろ毎年新型の自転車が出てまいります。ハイライザーといったようなものも数年前に出てきたわけでございますが、こういう新型自転車の安全の問題につきましては、昨年度から日本車両検査協会、これは財団法人でございますが、この協会が新型自転車の安全試験研究事業というのを実施いたしております。今後も新型車が登場してまいりました場合には、この車両検査協会による試験研究事業の対象といたしまして、その検査の結果を踏まえて、必要があれば所要の指導措置をとっていきたいと考えております。
○権藤委員 特にお聞きしたいのですが、昭和五十一年十月のデータ、統計によりますと、五歳から九歳までの自転車に乗っておる人が亡くなったのが百三十六人、負傷者を含めますと一万二千五百四十四人、一番数が多いわけなんです。ばっと飛び抜けて多いわけなんです。そこで、子供用の自転車につきまして、いろいろと改善しなければならぬところがあるのじゃないかというふうに思うのです。たとえば、ブレーキですね。ハンドルのグリップを回してとめるブレーキでありますとか、あるいは足で踏むブレーキ、いろいろあるわけなんですけれども、これは五歳とか九歳とかという子供たちが余りこれを非常の際に使い切れないというようなことが、しばしばあるのじゃないかと思うのです。 それから、欠陥製品と思われるようなものも指摘されておるわけなんです。だから、このグリップの太さが、五歳から九歳までの子供ですから、かわいい手でございましょうから、それに合うような太さにするとかいろいろなことも検討されなければならぬのじゃないかと思うわけなんです。したがって、特にこのハンドルでありますとかあるいはブレーキ等には、JIS規格の改善等を図る必要があるというふうにも指摘されておるわけでありますので、この点について何かお考えがあれば御答弁いただきたいと思います。
○堀田説明員 幼児用の自転車には幼児が乗るわけでございますから、その安全性の確保というのは一般車により増して重要であると考えております。そのために、業界に対しましてもその旨十分な指導をしてまいる所存でございます。 先生からたったいま御指摘のございましたJISの関係でございますが、工業標準化の側面から安全性の確保を図るため、幼児用の自転車のJIS規格の制定について現在検討が進められております。この場合、幼児の体格、体力、操作力等、幼児の特性を十分配慮いたしまして、いま御指摘のグリップの太さなどということも十分配慮してJIS規格が準備されているところでございます。
○権藤委員 それから、自転車と自動車の衝突事故等によりますと、とにかく大きい車の方が一方的に悪という判断がされるケースがほとんどであると思う、よほどのことがない限りですね。これも外国の例でございますから、日本に合うかどうかという疑問もありますけれども、イギリスあたりにおきましては、交通公園の発想というのはそこからきているのじゃないかと思うのです。いわゆる公園の一角にそういう訓練をする交通訓練センターというのを設けて、子供たちにそこを終了していくことを義務づけているわけですね。まず市長さんが義務づけられている。それから学校の教師が義務づけられている。それから保護者が義務づけられている。そういうところを終えておきますと、万一自動車と事故を起こした場合対等に扱われる。そこを出ておりますと、自動車の方が責任をとらなければならぬ、自転車の乗り方の交通訓練を受けておりますので。そこを出ていないとかなり今度は逆の面で厳しいわけです。ですから、わが国におきましても、これから先自転車がどんどんふえてくる。子供の自転車もふえていますので、そういう訓練センターというものをつくったらいいのではないかと思う。義務づけることがいいか悪いかわかりませんけれども、そこまでイギリス等では規定しておるようでございます。そういうこともわが国で考えられるかどうか御答弁願いたいと思う。
○杉原政府委員 先ほどお話ししましたように、やはりバイコロジーの時代を迎えて車と自転車というものをどのように調和をさせていくかということを考えていきますと、ちょっと私も諸外国の例を十分承知をいたしておりませんが、交通公園その他自転車の安全な乗り方、通行方法、そういったものを十分にマスターしていく施設なり体制なりというものは本当に必要だというふうに思うわけでございます。
○権藤委員 それから、自動二輪車のヘルメット着用につきまして、指定したもの以外は禁止するということになるわけなんです。この場合、いろんな問題が出てくるのじゃないかと思うのです。それで、法律でもって規定してしまいますと、それを着用しておって、もし何かのことで転倒した。ところが、ヘルメットが耐えられなかったということで、それが死亡の原因になるとかいうようなことが起こらないとも限らない。このような場合、法律で指定されたものを使ってこうなったのだというようなことで、国が賠償しろとかということになりかねないかもしれない。そういうことになった場合、これはどうなるのでしょうかね。それについての御見解を承っておきたいと思うのです。
○杉原政府委員 ことに改正の趣旨というのは、ヘルメットの着用というものを従来自動二輪などについて義務づけておりますし、今度原付を含めても努力義務ということで規定をいたしておりますが、ヘルメットというだけで本当に保安帽みたいな形でかぶっているだけという者もございまして、やはり安全を確保するためには、通産省などと今後十分協議をしていきたいと思いますが、いわゆるヘルメットのJIS規格に相当するものを規定をしていこうというふうに考えております。 ただ、それを規定してなお事故があった場合、他のJIS規格のいろいろなものを考えましても、これが国家賠償とかなんとかの対象にはなる性質のものではないというふうに考えております。
○権藤委員 それから青空駐車禁止のことについてお伺いしておきたいと思います。 今度青空駐車の違反をいたしますと、点数を五点とられるというようになっておりますね。免停は六点から十四点まででございますので、とにかくこの青空駐車をしなければならないというような人がいらっしゃるのではないかと思うわけでございますが、こういう人は全く車が乗れないということになると思うのです。いま車を買うときには車庫証明がなければ買えません。この車庫証明をとるのにいわゆる専用でなくてよろしいということになっております。たとえば六カ月間ぐらい契約しておりまして、そして車を購入してしまえば後はもう必要ございませんので、それを解約してしまう。車庫は全くない。団地あたりに行きますと、大抵の車がそういうふうにして置いてある。青空駐車禁止になりますと、そういう人たちは対象になるでしょうし、青空駐車禁止違反をやってあと一回の反則をしますと、もう乗れなくなるわけです。こういうことにつきまして、やはり車を買ってしまった後にこうしていくのではなくして、その以前にこの車庫証明がどういうものであるかという実態の調査というものをもっと厳しくする必要があるのではないかと思うわけでございますが、その点についてお伺いしてみたいと思います。
○杉原政府委員 最初の御質問で今度保管場所法違反点数が五点ということでございましたが、何点にするかはまだ全然決めておりません。 それから保管場所法は、先生御指摘のように、最初は全部確認をするのでございます。確認をするのですが、たとえば契約期間が六カ月とか三カ月とかいっても、後のフォローは法律上できない仕組みになっておりまして、保管場所法の改正等の問題を十分検討しろという御指摘を再々受けておりまして、この問題については別途また運輸省ともよく協議をして穴のあかないような形のものでだんだん検討していきたいと思っております。 ただ、保管場所を持たないで自動車を使うケースにつきましては、今度の法改正によりますと、これは従来ですと罰則の適用があるだけで行政処分の対象にはならなかったわけでございますが、今度は行政処分の対象になるということは、車庫のあるなしにかかわらず道路を長時間車庫がわりに使う、あるいは昼間、夜間で時間が違いますから、長時間駐車をするという形態で年間かなりの件数違反を検挙しておりますが、これが行政処分の対象になるということになりますと、逆に保管場所の後の手続のしりが抜けておったとしましても、これが現認されると運転の資格に非常に影響が出てくるということになりまして、保管場所法の実質的な担保の役割りもあわせ果たすことになるだろうというふうに考えております。
○権藤委員 この車庫証明の取得につきましては、いろいろな抜け道もあるのです。セールスマン等がいろいろやっていたことは最近は相当改善されたと思うのですけれども、一つの車庫に一車というふうに限定していくようなことも必要だろうと思うのですが、検討していく必要があると思います。 それから住宅公団にお伺いしますけれども、公団住宅で車を持ちました場合、古い公団なんかは駐車場がないわけであります。それで青空駐車が団地の中に多いわけなんですが、先ほども御答弁ございましたように、どんどん行政処分の対象になっていくわけであります。そうすると、全然車が持てないようになる。これでは困るのじゃないかと思うのです。ですから、公団が団地住宅をつくる場合には、車庫をつくることを義務づけていくようにしたらいいのじゃないかと思うのです。古い団地等には、場所がなければ仕方がございませんけれども、何かを利用して車庫をつくる計画はおありでしょうか。この法改正とあわせて何かそういう考えがあったらお示しいただきたいと思います。
○澤田参考人 先生のおっしゃいますいわゆる青空駐車、これは行政上の問題でもございますけれども、私ども住宅の管理者としても非常に問題でございます。住宅の環境というのは安全であり静ひつでなければいかぬということでございますので、この点から、私どもの方はこれをいかにするかということが一つの管理上の問題でございます。近年つくっております団地では大体住宅戸数の三〇%、これは平均でございます。地方によって、実情によって違いますが、こういう駐車施設をつくっております。したがいまして、大体いまの公団入居者の自動車の保有率が、調査によりますと三〇%以下でございますから、新しいものにつきましてはおおむね目的を達していると思います。 ただ、御指摘のように、古いものは五%とか一〇%というふうなものが多うございます。したがいまして、先生のいまのお話で、場所がなければしようがないというものでございますが、私どもといたしましては、できる面積はできるだけ利用してこれからでも駐車場をつくっていく。ただその場合、たとえば緑がつぶされるとか、遊び場がつぶされるとかいうことがございますので、自治会等の御意見もございますし、私どもの管理上の問題もございますが、できる限りの努力を傾倒しておる最中でございますので、そのような状態を今後もさらに続けていきたいと考えております。
○権藤委員 警察では、こういうことは百も承知の上でこういう改正をやろうとしているわけですが、その点については何か配慮してありますか。
○杉原政府委員 特に団地の駐車の問題につきましては、警察の方でも大変に気を使っておるわけでございます。車庫、いわゆる保管場所を確保してもらうようにいろいろ公団あるいは自治体当局と連絡をしているようでございますが、具体的な例で申し上げますと、警視庁あたり毎年九月に青空駐車を一斉に調査する月間を設けておりますが、取り締まりの問題とあわせまして車庫のない自動車の実態調査をやりまして、巡回連絡その他団地や自治会等に対する働きかけをやり、昨年の例で申し上げますと、各方面に働きかけて約三千六百三十五台分の保管場所を確保させているというふうなことでございます。特に団地に重点を置いて、七十二団地、約二千五百台分確保をしているというようなことですし、その他の府県におきましても、県警の方から県の建築部とかあるいは住宅課とかあるいは自治体とかというふうなところにいろいろ申し入れをしまして、逐次改善はされておるようでございますが、さらにこういう方策は道交法の改正とあわせてもっと推進をしていかなければならないというふうに考えております。
○権藤委員 これは公団の方に要望でございますけれども、やはり車庫のあっせんをするとかいうことは十分配慮してほしい、強く要望しておきたいと思います。 最後に、自動車学校の認可のことについてお伺いしたいのですが、現状では、自動車学校の認可はどのような条件がそろえば認可されるのか、御説明願いたいと思います。
○三上説明員 現在、道交法上は指定自動車教習所という形になっておりまして、道交法九十八条に定めます要件が必要になってまいります。それは三つ条件がございまして、人的な条件、物的な条件、それから法令に従っての運営状態、この三つの条件が兼ね備わったときに指定をいたすという形になっております。
○権藤委員 生徒が来て、そして免許の取得率が九八%ですか、そういう実績がなければ指定校としないという政令もあるようですが、それはどういうものか示してもらいたい。
○三上説明員 お答えいたします。 これは運営の基準の問題でございますけれども、開所届をいたしまして、六カ月間にそこで教習をいたします者が九五%合格をすると、その六カ月間における教習の実績といいますか、事前教習の実績というものを見て、その運営状態が指定後においても行われるであろう、そういう実績評価を行うという形で、現在総理府令に定まった形でその運営状態を見ることにいたしております。
○権藤委員 それでは、既設の学校はそういう条件をすべて整えて認可されてきたということですか。
○三上説明員 御指摘のとおりでございます。
○権藤委員 事情はよく知っていらっしゃると思うのですけれども、現在、九五%合格するということはあり得ないです。一回では。ほとんどないです。ですから、これはもうつくらせない、結果的にはそういうことになるのじゃないかと考えるわけですけれども、そういう実態について何か御存じであれば教えてほしいと思います。
○三上説明員 現在の指定の状況でございますが、昨年の末で千三百四十八でございます。五十一年との差でございますが、二十三校新設されております。その前の年が十校ということで、年間大体十数校程度指定になっております。業界の現状としては、逆にいまの指定のあり方ではどんどん指定がふえていくではないかという指摘もあるということで、この基準が大変シビアなものであるというふうには決して考えておらないところでございます。
○権藤委員 よくわかりました。ただ、余りにも厳し過ぎる、現在の学校で九八%、九五%も合格している人がおるかというと、そうじゃないというのが実情のようでございます。本来、こういう仕事は非常に公益性もあります。けれども、やはり自由であるべきはずだ。余りにも法律や政令が厳しゅうございますと、新しく始めようとする人に対して、既存の業者を守って、行政が手をかして独占させるという結果になりかねない、そういうおそれもあるのじゃないかと思うわけでございます。そういうことのないように、その条件が整えばだれでも自由にやれるというふうにすべきである。本来そうなっておると思うのですけれども、運用の仕方においては許可しないということで、どうにもならぬということもあり得ると思いますので、その点について十分配慮して運営してほしい、こういうふうに強く要望しておきまして、質問を終わります。
○中村(弘)委員長代理 山本悌二郎君。
○山本(悌)委員 けさから多くの先輩諸兄が今度の法改正の中の暴走族問題を取り上げておりまして、相当論じ尽くされていると思います。私も聞いておりまして、十分納得はしないけれども、まあまあだと思うのであります。 そこで、まず暴走族からやります。もういやになるほど答弁したと思いますけれども、まだ答弁が足りません。 暴走族の実態なるもの、これが一つ問題なのですね。ヘルメットをかぶってバイクに乗って飛んで歩くやつも暴走族、自動車に乗って追いかけて回っているのも暴走族、いろいろあると思うのです。この法律に暴走族とは書けないものだから、えらいうまいことを書いて、二つ並んで走っちゃいけないと書いてあるのだが、それでは二つ並んで走っているものはみんな暴走族であるのかどうか、ここらの議論を詰めていただきたいと思います。
○杉原政府委員 二台並んであるいは連なって走ることは一つの条件でございますが、共同意思を持って著しく交通に危険を及ぼす行為、または著しく他人に迷惑を及ぼす行為を行った者ということでございまして、一般的な行為としまして、俗に暴走族と言われている者の土曜、日曜日に通常やります行為がこれに当たるものと考えております。
○山本(悌)委員 私が要求しました実態についての図面がありましたらひとつ出して、どんなものか見せてください。
○杉原政府委員 それでは、御要求のありました図面について御説明を申し上げたいと思います。 まず、広がり通行と称しておるのでございますが、道路に車道の中央線というのがございます。ここが車道の外側線でございますけれども、この道路いっぱいになって通行をするという、こういう状態でございます。 それから巻き込み通行という形態がございまして、これはグループ員がこういう形で走行しているときに、このある一部にグループ員以外の車両をここに巻き込みまして、これが動けないような状態にしてとまったり、進行したりするという状態でございます。 それから蛇行通行でございます。これは車道中央線である場合が多うございますが、グループ員がこういう状態でジグザグというのでしょうか、蛇行で通行する。 それからもう一つ、よくやります形態としまして、グループ員が交互追い越しをやります。その場合はこれが一つのグループ、これが一つのグループ、このグループ、こうあるわけでございます。交互に、これは仲のいいグループもあれば余りよくないグループもあるわけですが、これがこれをまず追い越し、次のがこれを追い越す、次のがこれを追い越す、こういう形で道路いっぱいに巻き込んでいくという、交互追い越しとわれわれ内部的に言っております。 それから、これが深夜などよくある状態でございますが、これは道路が交わった交差点、信号があるような場合でございますが、このグループのある一つの構成員がこの信号の両側に全部停車をいたします。ここの車から一切他の車を出しません。これでふさいでしまいます。これで全体を、信号で切れるのをいやがってこれらのグループを流すという……。 それから一定区間の周遊、これは中央線でございますが、このグループの全員がこういう道の使い方をするわけでございます。通常ですと車がこう行く、こう行く、交互にこうなるわけでございますが、こういう状態で周遊を始めますと、他の車両は全部ここで遮断をされてしまう、こちらから向こうへ行けなくなってしまう。 それから、これなどが一般のドライバーあるいはタクシーなどがよく巻き込まれる事案でございますが、グループ員が数十台で周りを取り囲んで、こういう形で周遊をしてこれを動けなくする、いやがらせをするとか、あるいはこういう状態でとめておいて中からドライバーとか乗客を引っ張り出して、殴るけるの乱暴をするということでございます。 大体言いましたこういう形態のがいわゆる暴走族で、交通を遮断をしまして、あるいは巻き込んで非常に危険な状態になる、あるいは広がって通行することで、直接危険ではないですが、後にあった車が前に行けないというふうな状態をつくり出し、あるいは信号のあるところで信号が青になりましても前に進めなくしてしまう、それが著しい迷惑の形態であるし、こういうのは著しく交通上危険な行為というふうにわれわれは判断をいたしているわけでございます。
○山本(悌)委員 よくわかりました。 私のところにもこの間一つ事件があったのです。それはいまの巻き込みだろうと思うのです。市会議員ですけれども、国道を走ってきたところが追い越した、けしからぬというので数台巻き込みまして、それでわきへ寄せて殴るけるということで事件を起こした例があるのですが、こういうケース、それからいまの幾つかの事例がありますけれども、いままでにどのくらいそういう事例があるかわかっておりますか。
○杉原政府委員 これは取り締まりの個々の人数で出ておりまして、この形態のものが何件というのをいまちょっとつまびらかにいたしておりませんが、少なくともこういう形態のもので、われわれ昨年検挙いたしました件数をちなみに申し上げますと、信号無視その他いろいろございますが、道路交通法違反一万八千五百十九件、五十一年度対比約三〇%増、刑法犯六百九十七件、対前年比六一%増、特別法犯、シンナーその他ございますが四百三十三件、対前年比二〇%増、暴力行為等処罰に関する法律違反百九十六件、対前年比二・一%増というふうな状況でございます。 この検挙した者のうちで、いわゆる逮捕人員というのが年間二千四百五十六人、これはかなり悪質な形のものでございます。これを逮捕いたしております。 なお、参考まででございますが、行政処分につきましては、五十一年が年間、取り消し百二十五件、五十二年が三百十九件、停止につきましては五十一年が八百二十九件、五十二年が千七百五十六件という形で年々悪質化しているということが言えると思います。
○山本(悌)委員 まことにけしからぬことだから、大いに取り締まってがんがんやってもらいたい、まず要望をいたしておきます。 そこで問題なのは、先ほども質問がありましたけれども、いわば二人並んで仲よく行くというだけの規定では、私が非常に心配をしているのは、先ほども御答弁がありましたけれども、政治活動やあるいは選挙活動や大衆活動に適用されないか、そんなことは絶対ない、こうおっしゃいますけれども、長官、ここはなかなか重要なところですよ。というのは、長官や交通局長さんは十分おわかりだけれども、末端のお巡りさんのところまで徹底をしておるかどうかということになると、これまたいとも疑問があると言わざるを得ない。なぜならば、大変長官に恐縮でございますけれども、いまの警察官というのは非常にまじめです。まじめだけに、やれと言ったらどこまでもやるけれども、横を見ない、判断の幅がないと私は思うのであります。変な例を申し上げて恐縮かもわかりませんけれども、成田空港のときの事件でも、行けと言えば必ずそこまで行く、そして、つかまえろと言えば必ずつかまえるけれども、それ以外のことはしないわけだ。だから、あそこによじ登ってやっているのを見ていてもどうにもならないという、いわゆる上意下達であるから指揮命令系統は確実にするけれども、それ以外のことに対してはできないという感覚、いまの若者のあり方、こういうものについて長官、どうお考えですかね。私は決して末端の警察官が悪いということを言っているんじゃないですよ。そういうことを指摘しているんじゃないけれども、そういう面があるために心配をして御質問をしているのですよ。
○浅沼政府委員 暴走族の取り締まり、これは非常に重大な問題で、今回、特に改正におきましてその規定をいたしたいということに考えておるわけでありますが、何分にも、ただいま図解等で御説明申し上げれば非常に明快でありますが、法文の規定にいたしまするとこれは非常にむずかしいというところから、ただいま御質問のような疑念といいますかが出てくるのではないかという感じもいたします。先ほど来交通局長がたびたび申しておりますように、これは全く暴走族取り締まりのためにのみ考えておるのでございまして、それ以外のことは全く考えておりません。ただ、現場の警察官、これは個々に、一人一人任務を遂行する場合もありますし、あるいは部隊で組織として活動する場合もあるわけでありますが、御指摘のとおりで、やはりわれわれ指揮をとるものとしましては、実際の第一線で働くのは巡査であるということで、巡査が明快な行動ができる明快な任務付与をいたしまして、それからまた応用動作も巡査が十分に考えてできる、そういう指揮、そういうことを常に心がけております。 ただ、いまの組織としてあるいは隊を組んで活動する、そういう場合には当然指揮官が現状を把握をいたしまして適切な指示をし、命令をする、こういうことに相なりますので、その点は十分に指揮官を、幹部を教育いたしまして、ただいまのような問題がないように考えていきたい、このように思っております。
○山本(悌)委員 長官の答弁を信じます。 そこで、私が質問いたしましたその政治活動あるいは大衆活動、選挙活動、これには一切適用がないということを指示徹底ができますか。
○杉原政府委員 これは明確に指示をいたしたいと思いますし、それから、先ほど説明いたしました具体的な図面を第一線に示達をして、こういうものをやるんだということで指示の徹底を図りたいというふうに思います。
○山本(悌)委員 了解いたします。 それでは次の質問に移ります。 運転者の対策の中で、今回の法改正で重要問題点になっているのが幾つかあります。その中で、従来の運転者の規制の中で、過労運転という規定ですね、改正案では七十五条、この中に無免許、無資格、過労、飲酒、積載、それから定員オーバーとあるんですね。その過労とは一体何ですか。過労の定義からまずお伺いいたします。
○杉原政府委員 現行の道路交通法の中には、病気や身体的な過労のほかに、麻薬や覚せい剤等の影響によって正常な運転ができないおそれのある状態で運転する行為、これを全部過労ということで、罰則でも同じ評価をしておったわけでございますが、今度の改正で過労運転の中の麻薬や覚せい剤というものを別に取り上げて、これは酔っぱらいと同じようにいたしたわけでございます。 そこで、道路交通法の六十六条に言いますいわゆるその過労、狭義の過労でございますが、これは運転者の精神または身体が相当以上に疲労しているために「正常な運転ができないおそれがある状態」に達している場合を言うものと考えております。ここで「正常な運転ができないおそれがある状態」というのは、疲労によって車両等を正常に運転するに必要な注意力、すなわち外部に対する注意力、中枢神経の活動力、抑制心等を欠くおそれがある状態を言い、そのおそれは、具体的に相当程度の蓋然性がある場合を言うものと考えております。
○山本(悌)委員 わからぬではございませんけれども、そうするというと、われわれが心配するのは、この過労の中の、過労の時間なのか。たとえば八時間運転しても、体力によって違いますよ。 〔中村(弘)委員長代理退席、委員長着席〕 虚弱な人で四時間運転すればくたくたになるのもいれば、十時間運転しても大丈夫なのもいる。二十代、三十代、四十代、五十代でまたこれは違いますけれども、その過労というのは時間的なものなのか、それとも距離、三百キロ走ったらもう過労というものに入るのか、あるいは一千キロ走っても大丈夫なのか、その辺はいかがなものでありますか。
○杉原政府委員 これは過労の有無といいますか、過労運転の有無の認定に当たりましては、当該運転者の外見上の徴候、目つきとか顔つき、それから主観的な徴候、自分で頭がぼうっとしているとか、目が疲れるとか、足が重いとか等についての観察、あるいは取り締まりによっていろいろはっきりさせていかなければならぬと思いますが、そういうものを判断するときに、日ごろの睡眠時間、運転時間、運転距離、仕事の量、質、こういうものを考慮して、個々具体的に判断することになろうと思います。したがって、判断の材料となりますものは、労働基準法に基づきます各種の基準、あるいは事業用トラック等については運輸省から出ております各種の勤務時間等の決め方についての基準というものが十分過労運転のときに参考になることはもちろんのことでございますが、過労運転と判断するのについて非常に比喩的なことで御説明をいたしますと、いま酔っぱらい運転と酒気帯び運転というのがございます。そこで、酔っぱらい運転というのは、酒を飲んである一定のところまでいきますと、だれでも〇・二五というのが出るわけであります。酒気を帯びてある一定の状態になりますと、正常な運転ができない、いわゆる酔っぱらい運転の状態になるわけでございます。そこでこれを過労運転に置きかえますと、正常な運転ができないものを言っておるわけでございますから、ちょうど酒気帯びに相当するところが、各種の通達がいろいろ出ております。こういう時間を守れとか、こういう距離を守れとかということが出ております。これがちょうど酒気帯びのところに相当するのだろう。それを超えて運転して、個人のいろんな体の状態その他によっても違いますが、その過労の程度がその基準を超えていって正常な運転ができなくなる、いわゆる酔っぱらいと同じような状態になった状態で運転をされる、これがまさに過労運転になるであろうというふうに考えております。
○山本(悌)委員 それもよくわかります。 そこで、自動車運送事業等運輸規則の二十一条の二というのがありますね。ここでは乗務距離の最高限度というのを陸運局長に届けなければならないということになっておるのですが、それとの関連はいかがなんでしょう。
○杉原政府委員 運輸省の定めました運転距離の基準に違反した事業所につきましては、運輸行政の立場からしかるべき行政措置が講ぜられるということになっておるわけでございます。
○山本(悌)委員 警察庁ですから、運輸省のことをお尋ねするのはいかがかと思いますけれども、しかし、これは、たとえば運転を業としている人にとってはなかなか重要なことなんですよ。 一つの例を挙げますと、東京から新潟まで往復しろと言われた運転手さんは、タクシーなら、仕方がない、運転しようということになるだろう。過労ですよ、これは三百五十キロありますから。福島回りで行っても四百五十キロありますからね。そうすると、その過労の認定というものは非常にむずかしいのではないか。それに対して管理者はそれでもいけないとは言えない。本人は商売ですからやらにゃいかない。それでつかまったときに、それは過労であるということを言い切れるのかどうかということでありますね。その辺はいかがでございますか。
○杉原政府委員 違反になる、いわゆる過労運転になるかどうかというものは、具体的にその当該運転をしている状態が正常な運転ができないおそれのある状態であるかどうかによって判断をされるものでございます。したがいまして、その決められた一定の乗務距離をオーバーしたような事柄につきましては、そういうケースにつきましては非常な参考資料になるわけでありますが、オーバーしておるからすぐ過労運転かというところについては、若干ワンクッションございまして、私どもが現場を見て、これは本当に過労で疲れているという状態を認定すれば過労運転になるわけでありますが、乗務距離をオーバーしてという、それだけで過労運転と必ずしも全部が全部言えないということであろうというふうに思います。
○山本(悌)委員 そうすると、その認定の仕方になると思いますし、それから恐らくいろいろ指示をされると思うのですけれども、指示をされる方法でございますね。どんなふうに末端に指示をされるのか、そこのところをもう一度お聞かせ願いたいと思うのですが、これは非常に重要なところです。
○広谷説明員 お答えいたします。 先ほども局長申しましたように、過労運転の認定というのは個別具体的に行わなければならないものでございまして、これが過労運転であるという一定の基準というものはできないことは御説明をしたとおりでございますけれども、それでは個々の過労運転の認定に当たって、具体的に認定する場合に大変不公平な点ができるとか、あるいは恣意にわたるというふうなことは、これは最終的には公判廷に出てまいるわけでございますから、そういうことがあってはならないわけでございまして、各県警に対するこの点につきましての指導といたしましては、毎年各警察本部から捜査を担当しておる者が集まりまして、具体的な事例について、これは過労運転になるかならないか、どういうふうに判断すべきだというふうなことは、全国規模の研究会等を持ちまして常日ごろから検討もいたしておりますし、また、その検討いたしました結果を資料に作成いたしまして、それに基づいてまた各県は実際の捜査に当たる者に対して教養をする、こういうふうなことでやっておる次第でございます。
○山本(悌)委員 いずれにしましても、距離にしろ時間にしろ、私はこれはやはり明確にしないといけないと思うのです。いま課長さんから話がありましたように、不公平ができますよ。だって体力によって違うし、それからその人の能力によって違いますし、時間によって違うし、距離によって違うでしょう。ですから、そこのところはきちっとこういう場合にはこうだというものが、ここでははっきりしていませんけれども、ちゃんとした通達を出すなり指令をするなり、あるいは基準をつくるなりしていただきませんと、これは困った問題だと私は思いますが、局長さんどうですか、これはきちっとしてもらいたいと思いますがね。
○杉原政府委員 過労運転の判断基準というものを明確に示したいと思います。
○山本(悌)委員 それで了解をいたします。 先ほども質問がありましたけれども、この法案が改正されますと、点数制の改正があるんですか。最近そういう話がちらちら出てまいりまして、この改正がなされた後は恐らく点数制の改正があるんじゃないか。点数制度そのものについて、局長はどうお思いですか。私はもう少し点数を持たしていいと思うのですよ。減らした方がいいですか、持たした方がいいですか。そこいらをお伺いします。
○杉原政府委員 この点数制度自身についても、私どものいま大変大きな検討課題でございます。一つには、いま一応持ち点が十五点のような形になっておるんですが、たとえば三年間無事故、無違反で来た人にサービス点、ボーナス加点というものをやって、たとえば三年なら三点余分に上げておくというふうな——いままでどちらかといいますと、ドライバーというのを取り締まりの対象、これも非常に大事でございますが、取り締まりの対象だけで考えて点数をつけてきて、まじめに無事故、無違反で運転してきた人には何のあれもないというふうなことは、これからの大きな車社会というものを考え、ドライバーの理解を得なければならぬときに果たしていいのかどうかというふうな点も含めて、点数制の基本的な問題というのは絶えず検討してかからなければならない問題であろうというふうに考えております。
○山本(悌)委員 局長、非常にいいことを言われましたね。長官、これは本当に重要なことなんですよ。なぜかと申しますと、点数だけで制限していきますと生活ができなくなる人がいるんです。私なんて免許を持ってもう十年以上になりますけれども、ほとんど減点なしです。減点パパじゃないんですよ。非常にプラスの方のパパなんですけれども、しかし、自分で私自身が運転しなくても——たとえば昔の便利屋さんがいます。いま車を持てるようになりまして、小さい車ですけれども持って走っている。これは一例でありますけれども、かつて幾つか問題が出たのです。この人があることで初めて事故を起こした。それで点数がなくなっちゃった。ところが、何とか勘弁してやってくれと言ってもならないのだね。そうすると、あすからまんまが食えない。飯の種がなくて困っちゃうんだ。いまの時代ではまたふろしき包みをしょっていくというようなわけにいかないのだ。そのことを職にしている人がいるわけです。 これは、ある面では厳しくしなさいとは言いながら、ある面では温情がなければいかぬ。チャンバラ社会を見ていたってお上には情けがあるよという言葉がよくありますけれども、そういうところがあっていいのではないか。まるっきりきちきちとしていって、そしてあすから生活ができなくなって困っているという人が多くおるというこの現実は無視することはできないと私は思うのです。だから、点数をふやすのがいいのかあるいは減らすのがいいのかはともかくといたしまして、先ほどの暴走族のときにもお話し申し上げましたけれども、末端の警察官の方、一生懸命やっていなさるよ。しかし、一般の人は一番おっかないんだ。きょうはネズミ取りの話も出ましたけれども、できることなら早く行きたいし、できることならスピード出したいんだよ。けれども、スピード出さないでゆっくり走っているやつは処罰されないで、まあの話が、三十七キロぐらいで走られてどうにも詰まってしようがないけれどもそいつは取り締まりの対象にならないけれども、四十五キロぐらい出すとピッピッと寄せられるという、実は頭の痛いやつがいっぱいいるんだ。そしてそいつは実は頭にくるんだ。 だから、まあ本当のことを申し上げて恐縮ですけれども、その大衆の声というか、それ自身をもう少しくみ取っていただきたいと私は思うのです。交通社会においてこれからの大きな問題というのはここですよ。ただ取り締まればいい、つかまえればいい、それが十分皆さん方の何か功績、プラスになるなんというだけの考え方は、長官、それから局長さん、ぜひひとつ下部に通達して——緩める必要はないですよ、緩める必要はないけれども、ある程度のことは考えてやらないといけないということだと思いますが、そういう意味で、この点数制について改正をするというようなことがあるならば、第三者の意見も入れて、それからいまの現実の実態をよく見きわめて、そしてぜひ直していっていただきたいと思います。この改正案ができて、そして点数をいじるということだけで事足りるとするならば、それは間違いですよ。そのことだけをつけ加えておきます。 それから、これは私はいつも心配をしておりますし、私のところにも陳情というか、何とかならぬものだろうかといってもう数年来の問題になっております。十数年来でしょうかね。先ほども話がありましたが、自動車教習所、われわれは自動車学校と言っていますけれども、いわゆる教師の資格です。これの付与は恐らく都道府県でまちまちだと思うのです。いかがでございましょうか。
○杉原政府委員 指導員の資格というのは警察庁の方で審査をいたすわけでございますが、この審査の基準を統一いたしたわけでございます。したがいまして、基本的には、ある公安委員会で指導員の審査に合格した者は、他の県におっても十分同じ審査を受けたものということで取り扱わるべき性質のものであるというふうに考えております。
○山本(悌)委員 ところがそうではないんですね。たとえば東京で資格を取って新潟県に入ってまいりますと、新潟県の公安委員会でもう一遍審査し直すわけでしょう。そうですね。これがなかなか繁雑と言っては大変言い過ぎかもしれませんけれども、私、不思議に思うんですよ。免許をもらった方は全国統一、どこででも使える。北海道で取っても沖繩で取っても、免許を取りさえすれば私たちはどこでも運転ができる。ただ、免許をくれる方はその県でしかできない。これはどういうことなんですか。私はむしろこれこそ、資格を取ったらば、付与されたらばもうどこへ行っても通用できる……。というのは、かつて愛知県で教習所の先生をしていた人が新潟県へ来たんです。そしてちょっと取りにくかったんですね。そのために問題が起きたんですが、局長さん、これは何とかなりませんか。
○杉原政府委員 ある県の審査を受けてストレートに他県に行った場合に、私ども指導が徹底を欠いているところがございます。これは早急に是正をさせたいと思いますが、来られたときに、通常は書面をもらった本人を確認すればそれで事足りるものでございます。ただ、その際に見なければいけませんのは、ある教習所におられてある県にかわられる。その過程でしばらく退職のような形でこられて、それから他県でもう一遍勤めたいというふうな場合には、年間指導員には公安委員会が講習をやることになっておりまして、その講習だけは受けていただかなければならぬのですが、それ以外のことを別に審査するとかなんとかという必要は全くございません。そういう点で過重な負担をかけているとすれば、これは早急に是正をさせたいと思います。
○山本(悌)委員 そうすると局長さん、この資格そのものは政令で決めているんですか、どうですか。
○杉原政府委員 これは一応施行令で、たとえば指導員を例にとりますといろいろ条件があります。二十一歳とか、運転免許を現に受けているとか、公安委員会の審査に合格していること、こういう条件がございます。その審査は一体どういうものをやるのかというのが施行規則、総理府令でございますが、施行規則で中身が書いてございます。これで統一をしたわけでございます。その中には教習所に関する法令の知識とか、こういうふうないろいろなことが書いてございまして、こういうものをやりなさいということを全国共通にしております。したがいまして、あるところで受けたものはこちらで当然に同じだ。それは先ほど先生の御指摘がありましたように、教習所というのはいろいろなところにあるけれども、ある教習所の卒業証書を持っておれば、他県に行ってもその教習所の卒業証書というものは有効でございますから、それを教えている先生だってあたりまえではないかということで、私どもの趣旨が徹底をしていないところがあるように見受けられますので、早急に必要な是正措置を講じたいというふうに思います。
○山本(悌)委員 総理府令でそういうふうになっているとすれば、それは変えることは可能だと思うのでありますが、いま局長の話にありましたように、ぜひ統一していただきたい。というのは、私はこんなふうに考えているのです。私の考えでありますから参考にしてもらいたいと思うのです。 いま日本の人口、成年者で免許を持っている数というのは相当の数に上っていると思います。同時に、これから若い、いわゆる高校を率業してから免許を取る層も非常に多いと思うのです。また一方、高校に行く数もいまや九〇%近くなっている。あるいはオーバーしていますか、かなりの数になっていると思うんですね。ですから、将来は高校教育の一環の中に徹底して交通問題を含めた免許を取得する方法があっていいのではないか。これは私の考えですよ。ぜひひとつ考えていただきたい。そうなると、この自動車教習所は要らなくなるのではないかというのですが、そうじゃないんですね。いま高等学校の運動場で自動車を走らすということは不可能なわけでしょう。ですから、この教習所や学校がオブというかサブというか、そういう形で行われていく、いわゆる免許取得の方法として行われていく。だけれども、学校教育の一環の中に入れていっていいのじゃないかということを私は思っているんですよ。そういう意味で、そういうふうにだんだん発展していってくれればいいと思うのです。高校卒業のときにはもうすでにみんなが免許を持てるという方がいいと思うのです。それじゃ中学だけしか卒業しない人はできないじゃないかということになりますが、それは指定されたところで取ればいいわけで、その数は私は少ないと思うのですけれども、将来恐らくそういう方向に持っていかなければいけないと思うんですね。 そのときに、話はもとへ戻りますけれども、この資格を持つ教師がばらばらだというのはおかしくなってくるんですね。その意味でもどうしても資格の統一をして、権威あるものにしなければいかぬ。何だか北海道で習った先生と新潟で習った先生と沖繩で習った先生とえらい違うということではいかぬし、あそこの資格をもらった先生は何か北海道に行ったらだめだったらしいというようなことでもおかしいんですね。そういうことを私は申し上げておるのです。ぜひひとつ統一させていただきたいと思っております。 それでは文部省さんもおいでですから、これは長官にもちょっと素材として提供し、話を申し上げますけれども、実は私の町内で、中学校の二年生になる子供ですが、おやじもおやじだけれども、小学校五年のときに子供に運転を教えたのです。子供はおもしろい。いまだってミニカーを買ってきたりしてやるわけでしょう。本物の自動車をいじらせるものだからすぐ覚えちゃった。おやじが生きているうちはよかったけれども、おやじが中学一年のときに亡くなりまして、おやじが死んだものだからもちろん車はなくなった。それで中学二年になりましてから自分の中学の仲間を四人ほどつくりまして、そして教えたんです。どこへ行って教えたかと思ったら、キーのついている自動車があるところを目がけていってはキーをかけて——人の車です。そして教えて、四人ともそれこそわれわれ以上に運転ができるようになった。ところがそれでおさまらなくなって、十数台乗り逃げして歩いたんです。これは私のところで起きた問題ですが、また同時に、三月の半ばごろだったと思いますけれども、何か名古屋から金沢まで中学生が乗り逃げしたという事件もありました。 私はいま高校の話をしました。青少年、青年といっても免許を取れる年代になった人はいいけれども、小学校、中学校でもそういう問題が起きているということ、これは長官、非常に重要なことなんですよ。なぜ重要かというと、子供は自動車に非常に興味がある。興味があって、小さい赤ん坊のうちはそれほど大きなものをいじろうとは思わないけれども、ある年代になってくるとやはりいじってみたくなる。いじってみたくなると、親は認めないものだから、つい人のものに手を出す。それがたまたま事故を起こさなかったからよかった。乗り逃げだけで済んだから最終的につかまってよかったけれども、事故を起こしたら大変なことだと私は思うのですよ。 文部省の保健課長さん、これは答弁を必要としませんけれども、青少年の育成の上にも重要な問題でありますし、それからそういうことを警察庁としまして各警察でも徹底しないといけない。いまこんな小さな問題ですけれども、これは必ず大きな問題になります。男の子になりますと、大体中学一年になりますと非常に興味があるのですよ。親も親だ。そんなものいじってはいかぬと言えばいいのに教えちゃったんです。そうしたら車は走っちゃうんだ。そんなめちゃくちゃなことが行われた。しかしこれは笑い事じゃないのです。本当のことを言って事実あった問題ですから。私は事例を申し上げましたけれども、文部省さんあるいは総理府の交通安全対策室長さんもおいでですが、ぜひひとつその辺のところは御決意だけをお聞きしておきたいと思います。
○遠藤説明員 先生御指摘のように、アメリカではすでに高等学校でドライバー教育を盛んに行っているというようなことも聞いております。私どもの方でも、いま直ちに高等学校の正規の課程の中に運転技術を教えるというような教科を開くということは困難であろうかと思いますけれども、ますます免許取得者がふえてくるという将来の課題といたしまして、そういった事態に対して学校教育がどのように対応していけばいいかということについては、大変重要な課題だと考えて今後も検討を続けてまいりたいと思います。 それから、ただいま御指摘のございました事例、これは交通安全教育といった問題と言いますよりは、むしろ中学生、高校生の生徒指導と私ども言っておるわけでございますが、そういった観点からの指導が必要であり、また大いに考えさせられる問題であろうかというふうに思います。
○三島政府委員 ただいま先生からそういう事例もあるということをお聞きしたわけでございますけれども、私どもといたしましても、そういう事例もあるということをひとつ十分認識いたしまして、今後の安全教育を効果的に進めていくということに努めてまいりたいと思います。
○山本(悌)委員 私はこの問題を予算の分科会の文部でやったのですよ。文部大臣そんなことがあるのかということでびっくりしまして、そんなことどころか新聞にでかでかと出ているのですが、新聞の三面というか社会記事なんか見ないのでしょうね。しかし、本当のことを言ってゆゆしい問題なんです。そんな小さなことで済まされる問題ではないのですよ。最近そういうことがしばしば中学で起きているんだから、高校生なら言うに及ばずなんだ。高校生なんてしょっちゅうやっているのです。しょっちゅう無免許でつかまるのは何かと言ったら、大人じゃなくてほとんどが高校生なんですよ。だから、この辺のところをひとつ十分対策を練っていただきたいし、私も地域で青少年育成協議会の責任者をして子供たちのめんどうを見ておるのですが、やはり警察当局も取り締まるばかりではなくて、そういうことは徹底して学校にも話をしていただきたいし、それからそういう連絡をよくとってやっていただきたいと思うのです。 以上で私の質問は終わりますが、最初に戻りまして長官にもう一度念を押して、長官の御決意をお聞きして終わりにさしていただきます。 先ほどから四点にわたって御質問いたしましたけれども、今度の改正案というのは、主が暴走族対策であるということで、あと何点かについてありますけれども、この点についてはそれぞれ質問がありまして御答弁がありましたから納得いたしますけれども、どうかひとつ私の心配する末端の警察官の皆さん方に趣旨徹底をするように。何かいつも末端においてはごたごたする。そうでなかったのじゃないかという議論をしてみたところで、法律は法律だと言い出されますと、どうしようもないのですね。いつもそこで問題になるのですよ。ここへとめてはいけないと言う、いけないと言ったってわれわれは政治活動やるのだからいいではないかと言っても、いや、それは駐車違反であるという論争から始まる。たとえば二台並べて走ってはいけないと言っても、そのことが先ほどの御答弁にあったように、いわゆる心理的に問題があると否定しても、われわれはそうでなくとも、いや、法律の上でこうだということで常に論争の的になるところでありますので、この辺の趣旨徹底をさせていただくということの御決意をちょうだいいたしまして、それで私の質問を終わりたいと思います。
○浅沼政府委員 確かに末端における法律の執行がややもすると形式的な机上論といいますか、そういうことになる心配があるわけであります。また、先ほども御指摘のように、警察の人は非常にまじめに仕事をやりますので、ともすると能率を上げるということを非常に一生懸命にやりますので、その間に仮にそういう御指摘のような問題が起こりますと、これは何のために能率を上げているかわからないということになる。私どもも、先ほどから申し上げておりますが、警察の仕事は交通に限らず何でも国民の支持、理解ということがないと絶対に成功しないものでありますので、われわれの仕事はすべて国民を守るためにやっている、交通で言えば一人でも事故から防ぐためにやっている、取り締まるためにやっているのじゃないのだということは常々申しておるわけでありますが、今回の法律改正ということが実現いたしますれば、それを機会にそういう点をさらによく徹底いたしまして、法の趣旨が生かされてそして国民のために心の通うような、そういう取り締まりが現実に実現できるように一層努力をいたしたい、このように考えております。
○山本(悌)委員 以上をもって終わります。 ————◇—————
○木村委員長 この際、お諮りいたします。 運輸委員会及び交通安全対策特別委員会との連合審査会において、道路交通法の一部を改正する法律案の審査のため、参考人から意見を聴取する必要が生じました場合、参考人より意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次回は、来たる二十七日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会いたします。 なお、明二十六日午前十時三十分から、本委員会において審査中の道路交通法の一部を改正する法律案について、運輸委員会及び交通安全対策特別委員会との連合審査会を開会いたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後五時五十九分散会