地方行政委員会 第16号
- 発言数
- 334 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1978/04/20
会議録
○木村委員長 これより会議を開きます。 内閣提出に係る地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、これを許します。和田一郎君。
○和田(一)委員 数点にわたって質問をしてまいります。 まず最初に、大臣にお聞きしたいのですが、あらゆる機会に地方行財政の改革という点が叫ばれておりますし、また、自治省もそういう御答弁をいままでされてまいりましたし、地方自治団体にとっては一つの大きなかなめと言えると思います行財政の改革、そういう行財政の改革というものは具体的には一体何なんであろうという点なんですけれども、具体的にといっても、たとえば交付税を何%に上げろとか、そういう答弁は要求いたしませんけれども、こういうもの、こういうもの、こういうもの、これはこうすべきであるという点を、まず大臣のお考えをお述べ願いたいと思います。
○加藤国務大臣 御指摘のように、しばしば制度改正、制度改革と言い、あるいは地方行財政の改革と申しておるのでありますけれども、これは文字どおり行財政両面にわたります改正を頭に描いてはおります。しかし、その中身が具体的にどんなものであるかにつきましては、税制調査会の結論も待たなければなりませんし、また、地方制度調査会におきましてもただいま鋭意御審議を願っておるのでありますから、その結論を待たなければ具体的には申し得ないのであります。しかし、抽象的に、一般的に申し上げますならば、戦後三十数年を経過いたしまして、地方制度が現在の姿になりましてからも三十年を過ぎておるのでありますから、このあたりで地方制度全体についての見直しが必要でございますし、同時にまた、財政面につきましても見直しをいたすことによりまして新しい体制にならなければならぬ、かようなことでございます。 そして、現在は、御承知のとおり長期にわたる不況をいまだ脱却し得ておらないのでありますから、脱却し得ました暁は、かつてのような高度成長の段階は願うべくもないのでありまして、安定的な段階を迎えるであろう、かようなことが考えられるのでありますから、さような体制に備えての行財政両面にわたる新しい姿、かように御理解をいただければありがたい、かように思います。
○和田(一)委員 大臣の御答弁としてはやむを得ないと思います。 では、私の方から具体的に出していきますけれども、まず、地方税制度または交付税制度、これはいろいろな答申であるとか、それから国の施策に関してのこれからの運営が出てくると思いますけれども、現時点においてはやはり変えた方がいいと私たちは思うのですが、その点についてはどうでしょう、大臣は。
○加藤国務大臣 いまの税制そのままでよろしいとは考えておらないのでございますし、かつまた、制度改革の中には現行税制についてもメスが入れられるであろうことが予想されるのであります。また、今日の国、地方を通じての財政のきわめて窮迫した状況からも考えてみまして、何らかの形において税の増徴を求めていかなければならぬ、これも避けて通ることのできない命題ではないであろうか、かように考えております。
○和田(一)委員 税の増徴ではなくて、たとえば国と地方の税源配分の率であるとか、そういう点はどうでしょうか。
○加藤国務大臣 これまた具体的には税制調査会や地方制度調査会の結論を踏まえて対処いたしてまいるべきでございましょうが、いまの国がいただいております税と、地方がいただいております税と、これがこのままの制度でいいとは考えておらないのであります。ですから、国税として徴収いたしておりますものを地方税に切りかえることだって考えていかなければならぬ、そして、そのことがまた地方団体の自主性を強めていくゆえんにつながっておる、かように考えます。
○和田(一)委員 次に、補助金について、これもいろいろ言われておりますけれども、それはどうかということと、もう一つは超過負担はどうか、その点二つについて。
○加藤国務大臣 補助金制度につきましては、従来からしばしば議論されておるのでありますが、国は国の政策目的を遂行いたしたい、かような考え方からの現在の補助金制度であり、そのことが地方でもまた地方の事業を推進してまいります上で役に立つ、かように思われますが、しかし、いままでのようなマンネリそのままの補助金制度でいいかどうかにはメスを入れなければならぬ問題でございまして、私どもも補助金の整理すべきものは整理をし、また、補助率を上げるべきものは上げということで勇敢な対処を期待をして逐年改善がなされておりますようなことでございます。 いま一つ、超過負担の問題でございますが、これは地方の立場からいたしますとまさに地方財政を乱るものでありまして、絶対に早期に解消してまいらなければならぬ、かようなことでございます。そういう観点に立ちまして、各省庁とも話し合いをいたし、かつまた、調査すべき点につきましては調査を行いまして、五十三年度におきましても事業費ベースにおきまして九百億円を超えますような超過負担の解消が行われておる、かようなことでございまして、今後も負担の解消につきましては鋭意努めてまいるつもりでございます。
○和田(一)委員 今度は行政面にわたりまして、たとえば、行政改革の一端とされておりますけれども、国の委任事務であるとかいろいろございますけれども、その行政の方の考え方はどうでしょうか。
○加藤国務大臣 これまた中央、地方を通じての整理が必要でございます。ことにわが国経済の高度成長の段階におきまして行政役割りを果たしておりましたものと、そして、やがて安定段階に入るのでありますが、その新しい体制との間には当然変わるべきものは変わっていかなければならぬのでございますのと、それから、国の事務を地方に委任されておるものもございますが、中には当然国がやるべき性格のものもございましょうし、また、国の委任事務を当然地方の事務としてこなしていくべき性格のもの等もあるのでありますから、さような行政面にわたりましても新しい体制づくりが必要だ、かように考えております。
○和田(一)委員 その全体にわたりまして地方制度調査会の答申を待つとおっしゃっておりますけれども、その答申を待つだけではなくて、大臣としてはどういう手をお打ちになろうというお気持ちでございますか。
○加藤国務大臣 国や地方の仕事の多くは法令に根拠を持っておりますものが多いのでありますから、これを一遍に改革をいたしますことはなかなか困難でございます。そこで、法令の改廃等を通じまして、さような機会に漸進的ではございますけれどもやはり事務の整理をしていく、このことが必要であろうかと思いますし、また、法令の根拠に基づかないものにつきましては、事務事業の見直しを積極的にやっていくべきだ、かように考え、昨年暮れにも自治省といたしましては地方団体に対しまして三つの大きな当面する項目についての行政指導をいたしておるのでございますけれども、その大きな柱の一つに事務事業の見直し、かようなことを強く訴えておるようなことでございまして、そのことが何であるかにつきましてはきわめて多元的ではございますけれども、包括して申しますと、絶えざる見直しに努めていかなければならぬし、ことに、先ほど申しましたように、惰性によって行政がなされておる、また、かつての高度成長の当時の考え方そのままで現在も事業や事務がなされておるといたしますと、勇敢に削り取らなければならぬ、かような態度で臨みたいと思うのであります。
○和田(一)委員 具体的にこれから質問してまいります。 まず、行政改革について、行管の方においでいただいておりますので、お聞きいたします。これは自治省にも聞きます。 まず自治省は、昨年十二月、国の行政改革推進計画の第二次行政改革の閣議決定を受けて、地方自治体に対して行政改革の推進を要請し、その調査結果を今回まとめたとおっしゃいますけれども、概要について簡単に説明を願いたいと思います。
○近藤(隆)政府委員 昨年の暮れ、十二月二十八日の国の「行政改革の推進について」との閣議決定を受けまして、私どもは地方団体もこれに準じて行政改革を推進すべきであると通達を出したわけでございますが、その結果につきましては、現在のところまだ期日も短うございますので、どのように地方団体がそれを遂行していったかという実態についてはつかんでおりません。 ただ、御指摘の調査結果の取りまとめというのは、昭和五十年から現在に至るまで地方団体はそれぞれ自主的にどういった行政改革を行ってきておるかということにつきまして、この三月にまとめたものがございます。それによりますと、都道府県のうちの四十二都道府県におきましては、それぞれ協議会であるとか、審議会であるとか、プロジェクトチームであるとかいったものをつくりまして、そこが中心となって行政改革を推進するという体制を整えております。それから都市におきましては約四分の三の都市、町村におきましては約四分の一の町村におきまして、そういった体制がとられております。 それぞれの地方団体が行っております行政改革の内容でございますけれども、機構の整備はもちろんでございますけれども、そのほか定数管理、さらに事務事業の見直しといったことについてやっておるわけでございます。それぞれ団体の実情に応じましていろいろ創意工夫をこらしまして行政の簡素化に努めておるわけでございまして、一口にどうこうとは申しませんけれども、いずれにしても、そういった点について行政改革の実績を上げたということで私どもに報告が来ておりますのは、都道府県のすべて、それから市におきましては約八〇%、町村におきましては約五〇%においてそれぞれ行政改革を推進しておるという報告がございました。 なおこれに重ねまして、先ほど申しましたように、昨年の暮れには国の行政改革の推進についての閣議決定もございましたので、そういったものも参考にしつつ地方団体独自でできるものはぜひやってほしいということで、さらに強く要請しておるところでございます。
○和田(一)委員 現段階においては、行政局長としては満足すべき方向に向かっておるのかどうか、評価の点についてお聞きしたい。
○近藤(隆)政府委員 三千を超える団体でございまして、私どもそのすべてからアンケート調査でとったわけでございまして、拝見いたしますと、非常によくやっておられるところも相当数ございます。しかし、ほとんどやっておられないというところもないわけではございません。したがいまして、地方団体全体としての評価とすれば、昭和五十年以降の財政が非常に苦しくなったということもございましょうけれども、かなりよくやっていただいているが、まだまだやらなければならないところが多いというような評価をいたしております。
○和田(一)委員 次に、行政管理庁の方にお伺いをいたしますが、現行の補助制度、いわゆる機関委任事務の激増しておる現在、地方自治体が行政改革を推進してもおのずから限界があると思うのです。特に零細補助金が地方団体の事務を繁雑化させていることがこれまでも論議されてまいりましたけれども、零細補助金と言われるものはどのようなものがあるか、ちょっと御説明願います。
○増島説明員 零細補助金につきましての御質問でございますけれども、御質問のその背景には、私どもが行いました補助金の事務手続といいますか、その調査を御念頭に置いての御質問だと思います。御理解願いたいことでございますが、補助金の事務手続の調査に当たりまして、地方団体にアンケート調査を行いまして、それで補助金につきましての御不満といいますか、いろいろな意見、要望を聞いたわけでございます。その中にいろいろ出てきました補助金の問題点といいますか、そういうものを実は対象にしまして調査したわけでございます。したがいまして、零細補助金といいますか、通常財政当局が一最終事業者当たりのたとえば都道府県三百万円とかあるいは市町村三十万円とか、そういうようなことを念頭に置いて実は行ったわけではございません。しかし、その調査いたしました中には、額の低いものといいますか、そういうものも当然含まれてございます。
○和田(一)委員 ちょっと具体性に欠けていますので、私の方から具体的なのを申し上げます。大臣も先ほど補助金については整理統合をやらなければならぬという御答弁でございましたので、お聞き願いたいと思うのですが、これはある県の調査でございます。県といえどもいわゆるAクラスの県でございます。その中で一年間、昭和五十年度ですけれども、一つの自治体、市または町というものを限定しまして、これにどれだけの補助金が出ているか。いわゆる交付金であるとか、委託金であるとか、補助金であるとかいっぱいございます。大体どの辺からが零細かというのは問題があると思うんですよ。しかし、この調査では、一年間に一市町村当たり十万円未満のものについては、これは異論はあるかもわからぬけれども、大体零細というふうに考えていいんじゃないだろうか、こういうことで調査しております。 一つの町でございますが、外国人登録事務交付金が六千円、自衛官募集事務交付金が二万円、人口動態調査委託金が六千円、農業センサス市町村交付金が六万六千円、果樹基本統計調査交付金が八万五千円、土地保有移動調査交付金が八千円、学校基本調査交付金が二千円。一年間二千円ですよ。この二千円をもらうために旅費が大体三千円から四千円かかるというのです。それから児童扶養手当事務委託金が一万九千円、援護事務交付金が一万円、水田造林地整備事業補助金が四万三千円、鶏卵計画生産推進指導事業補助金が八万円、対価等徴収事務交付金が七千円、スポーツ教室開設費補助金が九万円、伝染病予防費補助金が三万七千円、定期予防接種費負担金が二万八千円、全国同和地区調査委託金が二万二千円、土地対策費補助金が八万九千円。これは一つの町でございます。 大体同じようなことがずっと出ていまして、一番ひどいところは、学校基本調査交付金、先ほど二千円と言いましたけれども、ある町は千円なんです。この千円をもらうために、交通費とかいろいろなことで大体三千円かかるというんですね。これは権威のあるある県の調査でございます。こういうのはどうでしょうかね。大臣、これは零細補助金だと思うのですけれども、お考えはどうでしょう。
○加藤国務大臣 零細補助金は整理する方針で、一定額以下の補助金はその補助をいたすべきではない、かような考え方があるにもかかわりませず、いまきわめて零細な金額の御指摘がございました。あるいは補助金だけではなしにその中に交付金が含まれておる、かようにも思うのであります。交付金などは、諸調査におきましては、各市町村でさほどの事務手数を要しないと思いますものにつきましては、わずかのものが交付されている場合もあろうかと思うのでありますけれども、しかし補助金は、一定額以下の零細補助は整理する、こういう方針でなされておるにもかかわらず、いまきわめて少額の御提示がございましたので、よく調査をしてみたい、かように思います。
○和田(一)委員 交付金だってやはり事務手数は必要でしょう。黙っていてもらえるわけじゃないと思います。その点もあるかもわからないけれども。補助金の面で、精神薄弱者福祉法施行事務費補助金三千円。まだ、補助金でありますよ。児童福祉施行事務費補助金八千円。これはもっと細かくしていけばあるかもわかりませんけれども、いずれにしましても、大体十万円未満のものが、異論があるだろうけれども、零細というふうな考え方にしておる、こういうわけなんですね。行管の方はこういう調査をされたのでしょうか。それともあなたがおっしゃったのは事務の手続だけの調査ですか。
○増島説明員 私ども調査いたしました補助金の中には、先生からいま御指摘ありましたような零細といいますか、額が低いもの、それも含まれてございます。私どもの調査の率直な印象でございますけれども、確かに額の低い補助金、これは額が低いわけでございますが、補助金適正化法という法律がございまして、それに基づく一連の手続は必要になるわけでございます。したがいまして、申請から始まりまして、交付決定があり、実績報告があり、精算があり、額の確定がありと、そういう一連の手続は必要であるということでございます。 それで、先ほど申し上げましたように、この調査に当たりましては、先ほど都道府県の御要望あるいは市町村の御要望、そういうものから特に不満の多い補助金というものを取り上げて、確かにそこで指摘がありました問題点が浮き上がったものもありますし、そうでなかったものもあるわけでございますが、いずれにしても取り上げたわけでございます。その中に額の低い補助金というものも確かに入ってございます。しかし、調査を実際担当しました監察官としての印象でございますけれども、これは零細といいますか、額が低いもの、あるいは額が大きいものにかかわらず、事務手続に非常に問題があるということでございます。もちろん、補助金によりましては、たとえば額の低いもので非常に簡素なやり方をとっておるものもございます。しかし、全般に申し上げて、やはり事務手続にはいろいろ簡素化の余地が非常にあるという印象でございます。
○和田(一)委員 簡素化の調査をされたわけでございますが、じゃ具体的に行管庁としては、その簡素化の方向をこれからどういうふうな形でやっていくのでしょうか。
○増島説明員 簡素化の方向でございますが、実は行政管理庁がこの補助金につきまして調査いたしましたのは、その調査結果をもとに行政管理庁の審議会でございます行政監理委員会に諮問いたしまして、そこで御審議をいただいて事務手続の改善の方向を出していただくということで調査を行ったわけでございます。 その結果、私どもが調査いたしましたのは、補助金の目の数でいいますと百三十九の補助金でございますが、これは委託費を除きまして補助金等と言われているものが、目の数で数えますと、全体千百ほどあるわけでございます。一割強になっておるものでございますので、そこに出てきました問題点というのは、その補助金の事務手続の全般の検討の方向といいますか、点検の基礎になるという考え方で実は出したわけでございます。 その内容につきましては、これは先生もよく御存じのことだと思うのですけれども、この補助金の事務の問題といいますのは、申請から始まるのでなくて、申請前の事前協議の段階というのが実は非常にロードがかかっておるわけでございます。その事前協議のところ、事前に額の割り当てなりあるいは内示をするなりするわけでございますが、その事前協議の段階から始まりまして、そこで書類が非常に膨大な資料をとっておるとか、あるいは部数が非常に多いとか、あるいは事前協議の際に、補助金で、額の低い割りには、わざわざこの程度のことを本省に呼んでヒアリングしなくてもいいじゃないかというようなヒアリングのあり方とか、そういう事前協議の段階から、申請の段階でも、実は申請書類は一枚だけでございませんで、添付書類がございますが、それがまた膨大な添付書類がある。その膨大な添付書類の中には簡素化できる余地が非常にたくさんあるわけでございます。それとか、交付決定の段階でも、交付決定の時期が非常に遅い。交付決定が遅くなりますと資金交付ができないということがございまして、これはやはり早くしなければならない。省庁をいろいろ調査しますと、中には三月、年度末に交付決定をしているというようなものも実はあるわけでございます。そういう交付決定を迅速にする方法をどうしたらいいかということも一つございますが、行政監理委員会の答申には、そういう改善の方向をいろいろ出していただいておるわけでございます。それから状況報告の段階でも、事業の実施状況あるいは資金交付のために状況を報告するわけでございますが、これも非常にむだなものが中にあるわけでございます。さらに、実績報告の段階でも、非常に繁雑といいますか、必要なものは当然やるべきでございますけれども、当然前の資料で判断できるものとか、そういうものが実はあるわけでございます。そういう点の簡素化の問題とか、あるいは変更交付申請の問題とか、いろいろございますが、そこで、その改善の方向を出しまして、それが答申に盛られているわけでございます。 それで、今後どうするかという御質問でございますけれども、こういう問題というのは、単に調査対象になった補助金だけの問題ではないのじゃないか。これはやはり各省庁の所管のいわば全補助金の問題で、この答申に盛られました点検のいわばポイントを踏まえまして、所管の補助金についてやはり各省庁は総点検をしていただくということがどうも必要ではないかというようなことが、いまの方向でございます。
○和田(一)委員 確かにあなたがおっしゃったとおりでございまして、これはひとつ声を大にして叫んでいただきたいと思うのですが、いまの御答弁に関しまして、大臣、どうでございましょうか。
○加藤国務大臣 零細な補助金は、地方といたしましてはかえって迷惑のものが多いのでありますから、そこで、二、三年前は、都道府県に対しましては百万円以下の零細補助金はよろしくない、市町村に対しては十万円以下はよろしくない、かような一応の基準がございましたのが、昭和五十三年度では、たしか大蔵省の査定基準といたしましては、都道府県に対しては三百万円以上の補助金、市町村に対しては三十万円以上の補助金、かような一応の基準がございます。しかし、実際に補助金を補助いたしますのは各省庁でございまして、大蔵省が査定いたしますさような基準をさらに小さく割りまして補助している場合があるかもしれませんし、地方といたしましては零細な補助はかえって困るのでありますから、各省庁に対しまして、そうではないように十分な連絡をとってまいる必要がある、このことを痛感いたしております。
○和田(一)委員 ちょっと御答弁が違うような気がいたします。零細補助金のことについては、先ほどの御答弁で私はいいと思うのですけれども、ただいまの増島監察官のお答えは、もうとにかく補助金に対する事務が大変だ、しかも、事前協議が大変だ。事前協議が満足に行われているのは地方団体だけでございまして、安保条約で行われていない、そこまで彼は言っていませんですけれども。とにかく物すごい事務量であるということで、もう監察官自身もびっくりしているわけですよ。それについてどうですか、という私の問いなんです。
○加藤国務大臣 そうでなくても地方団体の仕事はずいぶんございまして、それに零細な補助金がありますことは、いま御指摘のように繁雑さを増すことになり、そのためにエネルギーを使いますことはよろしくないのでございますから、私どもはメニュー化を積極的に行う等の方法をとりまして、地方に選択の余地を十分に与える、こういう方向も今後の新しい考え方だ、かように考えておりますから、さようなことをも勘案しながら総合的に零細補助金を整理をしていく、こういう方向で努力をしてまいりたい、かように思います。
○和田(一)委員 次に行きます。 これは、自治省にお聞きいたしますけれども、地方自治体は、予算編成の際に補助事業を優先する。そのために住民生活に必要な事業も後回しにする場合が少なくない。これはまさに補助事業の悪弊がこのようなことになったと思いますけれども、どういうふうに考えますか。
○山本(悟)政府委員 確かに補助金というものは一つの意味を持って地方に交付されますが、補助金があれば予算が組みやすいというような考え方というのが地方団体側にもなかったとは申し上げかねると思います。補助金がくれば、その担当部局におきましては、財務当局に対して予算要求がしやすいというような考え方が、これは補助金の持つ一つの、いい言葉で言えば効果、悪い言葉で言えば悪弊という両面を持っていると思うわけでございますが、そういう点がなかったとは申し上げかねるわけでございます。ただ、補助金というものは一つの大きな、財政的にもあるいは施策の遂行上も非常に効果のあるものでございますが、そのことによりまして地方団体が安易にそれに飛びつくというようなことでございますと、やはり財政の自主的な運営、施策の自主的な選択ということが完全に行われない。それはやはり地方自治の立場から申し上げまして、やはり問題があることであろうと思います。そういう意味から、地方団体におきましてどういう補助を受けるのか、どういう事業をやるのかということにつきまして、自主的な施策、考え方というものを持って選択をしてもらいたい。その上で必要なものについては各省庁から国庫補助負担金というものを受けて施行してもらいたい、こういうようなことを特に地方団体の当局にお願いをしたいという気持ちでございます。
○和田(一)委員 ひとつ財政局長にお願いがあるのですけれども、この補助金はどうだ、どうだと国会で叫んでも、具体的にはいままでなかなか減っていないということなんですよ。私がただいま申し上げました、これは交付金ですけれども、学校基本調査交付金、これは二千円または一千円という補助金があるのですけれども、これは一人に対してではないんですよ。一つの町に対して千円ですからね。これは、来年何とか直してくれませんか。何とかこれをひとつ文部省と話し合って、そして一千円じゃなくて何とかするとか、ひとつこれはやってみたいというふうなお約束はやっていただけませんか。
○山本(悟)政府委員 零細な国庫支出金が地方団体にとってかえって非常に迷惑になるということは、先ほど大臣からも御答弁申し上げたところであるわけでございますが、実を言いますと、国庫支出金として出ます国庫補助負担金と言っているものの中に、例の委託費の系統があるわけでございます。御案内のとおりの地方財政法で申し上げますと、十条の四ということで、もっぱら国の利害に関係ある事務を行う経費については「地方公共団体は、その経費を負担する義務を負わない。」こういう規定がございます。そこに掲げられておりますのは、一番最初に掲げられておる経費というのは、たとえば「国会議員の選挙」、これは完全に地方の事務ではございません。機関委任事務でございますが、これは全部国費で出しなさい、こういうことになっているわけでございますが、同じような系統といたしまして「国がもっぱらその用に供することを目的として行う統計及び調査に要する経費」、これは地方団体が負担する義務を負わぬ経費に挙がっておるわけでございます。学校基本調査といいますのは、実はこの系統に属してくる。その属してくるということになりますと、地方財源でもって措置するという法制上、制度的なたてまえにも実はなっていないわけでございます。ただ、それが一体二千円なり千円なりで足りているのか、足りていないのか、ここに一つ大きな問題があるわけでございまして、たとえばいま御指摘のように、千円、二千円もらうために三千円の旅費が要るんだということは、これは矛盾でございます。そういうような意味で、それではおかしいじゃないかというような点につきましては、十分関係省庁とも話をしてみたい、こう思います。
○和田(一)委員 それでは、次の私の財政局長に対する何かの御質問のときにひとつ御返事をいただきたいと思います。それでよろしいですか。
○山本(悟)政府委員 関係省庁に、なるべく早い機会に適当な時期をつかまえまして申し入れもしたいと思いますし、考え方もただしたいと存じます。
○和田(一)委員 行管の方に最後の御質問でございますが、国は地方自治体の経費削減を強く指示しているけれども、国自身は、いわゆる行政改革についてはどうなのか、どう進めているのかということについて……。
○佐々木説明員 お答え申し上げます。 国の行政改革をどう進めておるかというお尋ねでございますけれども、先ほどからお話がございますように、国といたしましては、昨年、特に五十二年度の予算編成の際の財政の硬直化、それからまた、五十二年に入りましてから種々問題になりました各種の新しい行政の要請、このあたりにこたえまして、昨年いっぱい種々の検討を加えまして、八項目にわたる行政改革項目をそれぞれ具体的に実施に移すべく昨年の十二年二十三日に改めて行政改革の推進について閣議決定をいたしたわけであります。 その内容につきましては、もうすでに先生御承知のとおりのことだとは思いますけれども、一応ざっと申し上げますと、まず行政機構の問題でございますが、中央省庁段階につきまして、農林省を農林水産省に改めるといったような措置を今回の予算編成時の機構審査の段階で定めまして、今国会に提案をいたしておるわけでございます。それからまた、本省庁の課長ポスト五十一を整理すること、二年間で五十一を整理するということも定めております。五十三年度では、このうちの三十三を整理する予定でございます。また、地方支分部局の段階につきましては、ブロック段階で、たとえば営林局を四局整理をするとか、それから、支所、出張所のたぐいでございますけれども、約一千カ所を整理することにいたしております。 また、定員の問題につきましては、従来から総定員法のもとで国家公務員の定員削減をやっております。すでに十年間でほぼ十二万の削減をやり、新しい事業にこれを充てておるわけでございますけれども、今後とも第四次定員削減計画に基づきまして、着実にこの定員削減の実施を図る。また、新しく国家公務員に対しまして定年制の導入の方針を定めたわけであります。 さらに三番目に、特殊法人の問題といたしまして、特殊法人につきましての世評はいろいろとあるわけでございますけれども、すでに五十年十二月に十八の特殊法人につきまして、その整理合理化につきまして閣議で了解を一応とっておりますけれども、その十八の法人につきまして、すでに措置がされたものを除きますものにつきまして、新しく方針を定め、またさらに新しく三法人につきまして整理合理化をすることにいたしております。さらに、役員の給与とかそれから退職金につきまして、いわばその適正化措置をとるとともに、役員の任命等につきましても新しい基準を定めております。 四番目に、審議会でありますけれども、審議会等、ただいま二百四十六ございますけれども、そのうちで四十八につきまして整理統廃合を行う。今回新しく法律措置を要しますそのうちの四十七につきまして、審議会等一括整理法案として国会に提出をいたしておるわけでございます。 それから、補助金につきましては、これは財政当局の方のお話ではございますけれども、これにつきまして整理合理化をするということで見直しをしました結果、五十三年度に千四百二十二億円を整理をいたしております。 それから行政事務の関係でありますけれども、許認可事務につきまして千二百四十事項を整理合理化を行うということにいたしておりまして、そのうちの法律をもって措置しなければならない事項につきまして今回許認可等の一括整理法を国会に提出をいたしておるわけでございます。 そのほか、たとえば従来から懸案でありました地方事務官制度につきましても、まず運輸省の陸運関係の地方事務官につきましてできるだけ早急にその合理化措置を講じますとともに、そのほかの地方事務官につきましても二年以内にこれを廃止する、あるいはさらに、先ほどからお話しになっております地方公共団体に対する行政改革の要請というふうなものにつきまして国としてお願いを申し上げるといったようなことを定めまして、先ほどところどころに本年度の措置等を一応申し上げましたけれども、これを着実に実施していく体制で措置をいたしておるわけでございます。
○和田(一)委員 行管の方、御苦労さまでございました。 次に、厚生省関係の御質問を先にやってしまいます。 国民健康保険のことについてですが、国民健康保険は、御承知のとおり、財政としては依然として厳しい状況にあります。市町村は大幅な国保の引き上げを余儀なくされておる現状でございますが、そこで国保についても抜本的改革を行うべきではないかと、いままでこの委員会でずいぶん発言もしてまいりましたし、また各種の委員会でも出ておりますけれども、その点についてのお考えはどうなっておりましょうか。
○黒木説明員 国民健康保険について抜本的な改革をすべきではないかというお尋ねでございます。 先生御存じのように、国民健康保険につきましては低所得者層あるいは老人が多いということで、元来財政基盤が非常に脆弱でございます。その上に加えまして、最近わが国社会も高齢化への移行の過程におきまして、国民健康保険の方へ老人層がますますふえておるという現状にございます。老人はそもそもが病弱であるということに相まちまして、老人医療についての無料化政策がとられたということから、老人の医療は若い人に比べて四倍もかかるということから、国民健康保険の医療費の四分の一を老人医療費が占めるという状況になっておるわけでございます。そういう中で国保の財政は五十年に極度に悪化をいたしまして、全市町村の一割近くが赤字決算を出すという状況に至ったわけでございます。その後、市町村の収入確保等の努力あるいは国の財政措置等によりまして、五十一年若干改善を見、五十二年もさらに若干の改善を見るものと期待をいたしておりますけれども、依然として国民健康保険の財政運営というのは非常な困難が伴っていると承知いたしております。こういうことから私どもとしまして、五十三年度予算には、既存の法律上の四五%という国庫補助に加えまして、臨時財政調整交付金ということから、老人の影響等を見まして千百二十一億円という巨額な臨調予算を計上いたしまして、総計一兆七千億に上る、社会保障費全体の四分の一を占める巨額な国庫助成費を計上いたしておるわけでございます。しかし、私どもといたしましては、市町村の行政努力あるいは私どもの国庫の助成ということにも限りがあるわけでございまして、どうしても国保制度については基本的な見直しあるいは抜本的な改正が必要であると痛感いたしておるわけでございます。 そういう中で、先ほど申しましたように、老人保健、老人医療をどうするかということが国保の改革に当たりまして前提になるわけでございます。そういう意味で、厚生省に老人保健医療対策準備室を設置いたしまして、昨年の十月に出されました老人懇の意見等を踏まえまして、鋭意具体案を得るべく目下検討いたしておるわけでございます。そういう中で老人保健医療をどうするかという結論が出されますれば、私どもも当然国保の基本的な見直し、改革に着手をしなければならないというふうに考えております。 そのめどでございますが、厚生大臣は次の通常国会には必ず老人保健医療あるいは国保の改正案を提出すると再三申しておるわけでございまして、関係省庁あるいは関係者の合意を得ますれば、そういう形で来年度の秋ぐらいからは老人保健医療の新しい制度と国保の改革の制度がスタートできるのではないかと期待しているわけでございます。
○和田(一)委員 次の国会に出すという話でございますけれども、老人医療は大体どういうような形に考えているのか。もし具体的にわかればちょっと説明してもらいたい。
○黒木説明員 老人保健の将来構想というお尋ねでございますけれども、まだ厚生省として成案を得ているわけではございません。老人保健医療問題懇談会からは老人医療というものは医療保障だけではうまくいかない、老人の健康管理から始まりまして、老人医療費の保障、リハビリテーションまで含めまして、一貫的なあるいは包括的な制度として構築すべきじゃないか等を含めました各般にわたる意見が出されているわけでございます。 そういうことを踏まえまして、実施主体としてはどこが適当であるか、あるいはその老人保健医療事業の内容としてサービスの面でどうするか、医療費の保障をどうするか、あるいは老人関係の施設はどういうふうに構築していくか、それから費用負担はどういうふうに国民に求めるか等々含めまして、いま各般にわたる検討を行っている段階でございまして、その辺の結論がまだ出ていないということで明確にはお答え申しかねるわけでございますけれども、いずれにいたしましても、国保関係者、市町村を含めまして、老人保健医療については国保から切り離して別建て制度にしてほしいという関係者の要望が強く出ていることは承知しているわけでございまして、私どももできるだけ国保から切り離された形での別建ての老人保健医療制度ができるよう努力いたしますし、そういうことで厚生省は検討しているという段階でございます。
○和田(一)委員 老人医療を別建てにというのは、去年あたりからもそういう話が出ておりましたけれども、それも一つの国保の抜本改正ということになればやむを得ないと思いますがね。いまのところ、公的負担がお年寄りについてございます。ですから、安心してお医者さんにかかれる。じゃあ別建てにしたんだからお年寄りから新しくお金を取ろうかという、そういう考えじゃないということだけははっきり言っておいてください。
○黒木説明員 老人保健医療の中身については、先ほど申しましたように、まだ成案を得てない段階でございますので、何も申し上げかねるわけでございますが、いずれにいたしましても、お年寄りからの負担をどういうふうに求めるかということについては、医療機関に行った窓口からの負担、それから保険料としての負担が考えられるわけでございますが、現在無料化という制度がなされております。それから、お年寄りについては、所得があれば、国保の中から保険料というもので負担されておるわけでございますけれども、そういう患者負担をどうするかという点については、老人懇の答申においても一気には無理かなというような見解も示されておるわけでございますけれども、いずれにしても、私どもとしては老人の健康が確保されるように、あるいは老人に家計負担が生じない形としてどういうものがあるか等々含めまして検討中でございまして、先生の問いにずばりお答え申し上げかねて恐縮でございますけれども、目下老人保健医療の望ましい姿ということで検討しておるということでございまして、負担がどうなるあるいは給付がどうなるということはまだ申し上げかねる状況でございます。
○和田(一)委員 そうしますと、老人医療が後退をする可能性もあるという示唆も含まれていますか、その答弁の中には。後退ということは、老人医療の無料化ということが後退をして、また老人がこれまた負担をしなければならぬという形の後退ですよ。それもあり得るという示唆も含まれていると解釈していいんでしょうか。
○黒木説明員 お答えいたします。 わが国の社会はますます高齢化社会を迎えるわけでございまして、お年寄りの年金あるいはお年寄りの医療をどう確保するかということは大変むずかしい問題でございます。私どもとしては、お年寄りの現在の制度が後退するかどうかということについては、前進をしたいというふうに思っているわけでございますが、具体的な負担関係なり給付がどうなるかということは申し上げかねるわけでございます。いずれにしても、これからの高齢化社会を踏まえまして、国民に適正負担を求めることは当然でございますが、お年寄りの福祉なり健康をどう守るかということについては、ますます充実するような形でやっていきたいというふうに考えているわけでございます。
○和田(一)委員 あなた、課長さんだからでしょうけれども、とにかく老人の医療費の無料ということはすばらしい前進ですから、それを後退させることのないように、またそれを後退させるようだったら毎回この委員会に出てきてもらいますから、その点を要望申し上げまして、どうも御苦労さまでございました。 次に、この地方交付税法等の一部を改正するという、「等」という名前がついておりますが、この点についてちょっと御質問したいと思います。 その中で手数料の改定が盛り込まれておりまして、全部で十三ぐらいの法律が載っておりますが、自治省にまず聞きますけれども、手数料改定の趣旨は一体何か、受益者負担の適正化を図るためか、財源対策の一環としての財源充実の確保のためか、その趣旨をお答えを願いたいと思う。
○山本(悟)政府委員 五十三年度の地方財政対策といたしましては、大幅な財源不足が生じまして、そのためには交付税の所要額の確保なり地方債の所要額の確保等の措置と並びまして、受益者負担の適正化を図るということもその一つの大きな柱になっているのは御案内のとおりでございまして、手数料の増額の法律改正をお願いいたしますのもそういう意味では受益者負担の適正化の一環ということも申せるわけでございます。 ただ、御案内のとおり、この手数料というようなものはある程度の年数のたちます際には必ず見直しをやっていって、手数料によって財源措置されております事務というものがその手数料によって賄われるというようなかっこうをとっていくこともやはり必要なことでございまして、その両面を今回一気に行わせていただきたいということで法律改正をお願い申し上げているところでございます。
○和田(一)委員 よく見ますと、十倍ぐらい上がっているのもあるのです。ずいぶんひどいじゃないですか、少し上げ方が高過ぎるのじゃないですか。というのは、三百円というのがありますね、きのう、きょうはこれで間に合っているわけですよ、別に。それをなぜ十倍にしなければならぬか、この理論ですよ。
○山本(悟)政府委員 ものによりまして非常に上げ方の倍率が違うことも御指摘のとおりでございます。御案内のとおり、法律で書いておりますのは、大部分のものが限度額というかっこうで書いておりまして、一気にそこまでいくかどうかというのは各団体の条例なり規則なりというようなことで具体には決まってまいるものでございますが、やはりそれぞれ法律におきまして限度額が書かれましたもの、その時期というようなものが非常に違うわけでございます。本当を申しますと、先生御指摘のように、見直しをたびたびやるべきものであるのかもしれません。見直しをたびたびやっておけば、そういったような一気に上がるというようなぶざまなかっこうをとらないで済むことかとも思うわけでございますが、今回こういった財政状況も踏まえて適正化を図るということで、それぞれの法律にございましたものも各省に申し入れをいたしまして見直しを行いました。その結果、比較的古い時期に限度が決められたもの等につきましては、やはりどうしても倍率が高くなるというような事情にあるわけでございまして、現在の時点におきましてその事務を要するものについて必要とされる事務費というものを、これは人件費等も含むわけでありますが、計算をいたしまして、そういった計算をいたしました結果この程度の倍率になった、限度額としてはやむを得ないのじゃないか、こういうようなことになった次第でございます。
○和田(一)委員 あと一つは、この法律改正の形式の問題になるのですけれども、こういう形で妥当かどうかという点なんですが、地方交付税法の中に一緒にひっくるめてしまったというやり方。これは国の方の手数料の改定は各種手数料等の改定に関する法律ということで一括なっていますね。その中に地方団体分も入っているようですが、その点についてどうなんですか、こういうことでいいのでしょうか。
○山本(悟)政府委員 今回お願いを申し上げております地方交付税法等の一部改正につきましては、五十三年度の地方財政対策に関連あるものを 一括いたしたようなかっこうになっておりまして、その中心はもちろん交付税の関係、それからもう一つは、御案内のとおり、地方債の関係での公庫の業務範囲の拡大の関係、それとこの手数料の関係等一括してお願いをいたした次第でございます。 先ほど申し上げましたように、手数料の改定につきましても、こういった地方財政の対策の一環というような意味におきますところの意味も持っているわけでございまして、そういうような意味でまとめましてお願いをいたした次第でございます。
○和田(一)委員 各省別に増収の見込み額がもう大体わかっておると思いますけれども、いまおわかりですか。もし広範にわたる数字でございましたら、資料として提出していただいても結構でございますけれども。
○山本(悟)政府委員 細部にわたりますので、資料として御提出をさせていただきたいと存じます。
○和田(一)委員 次は、建設省の方にお聞きいたしますけれども、建設省の方は四つばかりこの中に入っております。建築基準法、建築士法、宅地造成等規則法、都市計画法。建築基準法でございますけれども、この法文を見ますと、簡単に基準法のいわゆる確認申請の手数料、二つにばっと大まかに分けてある、このままでいくのかどうか。恐らく細分化されての施行令か何かになると思うのですけれども、たとえばこのままでいきますと、現在三千円の手数料で済むところが三十万円も払わなければならぬというような、最高限度額になるとそういうことですけれども、その点についてはどうでしょう。
○大田説明員 お答えいたします。 今回お決めいただくのは限度額でございまして、当然現行の政令の七区分を勘案しまして細かく決めるつもりでございます。
○和田(一)委員 具体的にはまだわかってないのですか、案としては。
○大田説明員 まだ目下法案の検討の段階でございますので、政令まで詳しくは検討しておりません。
○和田(一)委員 では、たとえば建築士法、二千円から一万円に上げたとか、それからいまの建築基準法が千円から五千円にしたとか、十万円から三十万円にした、この算定の基礎を簡単に説明していただけませんか。
○大田説明員 この算定に当たりましては、確認等に必要となります書類審査あるいは現場検査、そういうことに要する時間を算定いたしまして、これに一時間当たりの単価を乗じて得た額、それに所要の旅費、物件費を加えたものをもって適正な手数料としております。でございますので、当然これは規模別に変わってくるもの、こういうふうに考えております。
○和田(一)委員 わかりました、その点については。建設省の方、御苦労さまでございました。 次に、地方債の方の関係に移っていきたいと思います。 五十三年三月二十八日に自治省と大蔵省で地方債許可の改善について合意をし発表した、こうございますけれども、その実態はどういうふうな形にしたのか、まず御説明願いたいと思います。
○山本(悟)政府委員 御指摘のとおり、五十三年三月二十七日付で自治省と大蔵省が合意をいたしまして「地方債の許可手続等の改善について」というのを公表いたしたわけでありますが、その眼目として三点ございますが、一つは、枠配分の拡大というのを図っていく、それから一つは、一般市町村につきましての許可手続の簡素化というのが一つ、それから融資事務の簡素合理化、これが一つ、この三点がその主たる内容でございます。このうち一般市町村分についての許可手続の簡素化は、補助裏債、いわゆる補助金を受けていました事業の地方負担につきましての地方債、全額民間資金についての地方債、こういうものにつきましては大蔵省財務部が市町村に対しまして求めておりました起債申請書の写しの提出あるいはヒヤリングというようなものは行わないようにするということ、これに伴いまして都道府県は市町村の申請の概要が把握できるリストを財務部側に送る、そういうような手続によりましていわゆる事前調整は行わないこととしたというような点、あるいは従来の充当協議によらないで、財務部は補助裏債及び民間資金債にかかります都道府県の許可予定額の案について必要な意見を言う、こういうような手続にするというような点が主でございまして、事実上相当な事務の簡素合理化ということになると期待をいたしております。
○和田(一)委員 それじゃ、いままで懸案になっておりました市町村に対する許可問題はこれで解消した、こういうお考えですか。
○山本(悟)政府委員 今回の一般市町村分につきましての許可手続の簡素化によりまして相当程度の事務の簡素化ということにはなってまいり、その意味では所期の目的は一応できつつあるのではないかと考えておりますが、実際面でどれだけのことになるかは、これから具体的にやってみないといかぬわけでございます。これがまた具体的に現地におきましていろいろな誤差が起こるとか、トラブルが起こるというようなことではならないわけでございまして、こういう意味におきましては、その実施の状況も十分に見て、また改めるべき点があればなお協議も続けていかなければならない、こうも思っておるところでございますが、一応許可関係の制度としては、先ほど申し上げましたように、充当協議というようなものが特定のものについてはなくなるといいますか、資金運用部の関係というものでは融資手続上の問題は大蔵省側としてもタッチをされまするけれども、純粋民間地方債とか、あるいは先ほどございましたような補助裏債というようなものにつきましては、一括になるというようなことでございますから、大きな進歩であろう、こう思っております。
○和田(一)委員 まだ完全ではないけれども、現状においては非常に進歩した、こういうふうに受け取っていいのですか。
○山本(悟)政府委員 私どもはさように存じております。
○和田(一)委員 では、大蔵省の鈴木課長さんにお答え願いたいと思いますけれども、その点について、大蔵省としてはどのような評価をされていらっしゃいますか。
○鈴木説明員 この問題につきましては、国会でのいろんな御論議とかあるいは法律の解釈、それから地方団体の要望、それに大蔵大臣の資金の総合責任者としての立場、もろもろの要因いろいろ考えまして、自治省とも回を重ねた検討の結果こういう結論に達したわけでございまして、当分の間これで進みたい、さように考えております。
○和田(一)委員 自治省としては、いわゆる地方自治の立場から枠配分方式の拡大と取り組む必要があると思いますけれども、その点についてはどうですか。
○山本(悟)政府委員 なるべく枠配分方式というものを活用してまいりたいとかねがね思っていたわけでございますが、なおその方向というものはさらに進めたいと存じているところでございます。従来から市町村分を中心にしてやっていたわけでございますが、昭和五十三年度、本年度からは都道府県あるいは指定都市分の一般単独事業のうちの一般事業あるいは臨時地方道路整備事業、臨時河川等整備事業につきましても枠配分方式にするというようなことで、相当程度枠配分というものを増加させるような方向に持っていきたいというように存じているわけでございまして、なお枠配分の可能なものにつきましては、その努力をしてまいりたいと存じております。
○和田(一)委員 ちょっともう一遍財政局長、いままでの話は許可に対する問題でございましたね。今度は許可をもらった融資の手続、これはどうなるのですかね、非常に簡単になっていますか。
○津田説明員 先ほど先生がおっしゃられました大蔵省との合意の中で、枠配分の拡大、それから許可手続の簡素化というものと一貫しまして、当然その後の流れとしまして融資手続がございますので、その面におきましても大蔵省当局におきまして大幅な改善を図るよう合意を見ておるところでございます。内容につきましては大蔵省サイドで検討しております。
○和田(一)委員 では、大蔵省の方からお願いします。
○鈴木説明員 融資事務の簡素化、まだ詳細全部決定しているわけではございませんけれども、簡単に申し上げますと、従来非常に要望が多かったのは融資の際に取る書類の簡素化でございます。その中でも契約状況調べというのがございました。それから写真とか図面とか、この二つのグループについて簡素化ということの要望が知事会等から繰り返し出されていた経緯がございます。今回の簡素化の視点といたしましたのもこの二つでございまして、契約状況等、こういうものを廃止いたします。それから写真等についても原則としてほとんどいただかないという形で処理したいと思います。この結果、まだ事業ごとによってわかりませんけれども、災害等非常に写真の多い部分については恐らく五分の一とか十分の一とかの事務量になるのではないかと思うようなものもございますし、また、事業によっては三分の一あるいは四分の一程度の簡素化にとどまるようなものもありますけれども、全体としては非常に思い切った簡素化をしたつもりでございます。
○和田(一)委員 大蔵省としては非常に思い切った簡素化ということをおっしゃっていますが、自治省はそれに間違いないですか。
○津田説明員 融資手続の問題でございますので、大蔵の財務当局の事務処理いかんでございますが、私どももその実施面につきまして、また地方団体等の意見も聴取しながら今後対処してまいりたい、こういうふうに考えております。
○和田(一)委員 今回の公営企業金融公庫等の改正によりましての公庫資金の拡大分、これは大体どのぐらいになりますか。
○山本(悟)政府委員 今回の公庫の融資対象の拡大、臨時道路等三事業につきましては総額二千億を五十三年度で予定いたしております。
○和田(一)委員 自治省としては、必要とする資金量、それで十分ですか。
○山本(悟)政府委員 総体の地方債計画というものの枠内といたしましての対処をいたしているわけでございますが、この三事業の事業費はたしか総額では約五千八百億ぐらいの中になるわけでございますが、そのうち、ことに民間資金の獲得の非常に困難な一般市町村というようなところに重点的にこういった資金を配分いたしますことによって非常に改善がされるのではないかと思っております。 この二千億のうち、臨時地方道整備事業に千五百億充てておりますが、そのうちの千二百五十億は一般市町村に回す、こういうような予定にもいたしておるわけでございまして、非常に一般市町村重点ということによりまして、まず当面といたしまして、五十三年度といたしましては非常な改善になるのではないかと存じておるところでございます。 先ほど五千八百億と申し上げましたが、五千五百億に御訂正いただきたいと思います。
○和田(一)委員 今回の一連の法改正で公営企業金融公庫法の一部が改正されることになっておりますけれども、私たち公明党は、従来から公庫を改組し、普通会計にも貸し付けるようにすべきであるとの考えから現在改正案を国会に提出しておりますが、自治省としては公庫の拡大または改組、この考えについてはどうでしょうか。
○山本(悟)政府委員 長年の懸案でございました普通会計債に対して公庫が融資できるような道を開くという地方団体側の御要望というものにつきましては、今回、一定の事業に限定はされておりますものの、完全に法律改正を行いまして普通会計債が対象になったという意味では、実質的に改組に相当する措置がとられたのではないか、こうも思っているところでございます。しかしながら、地方団体側といたしましては、ただいまおっしゃいましたように総体というような意見もずいぶんあるわけでございまして、こういった問題は将来の問題といたしまして、十分そういうものに対しましても考え方をとっていかなければいけない、対応していかなければいけないとは存じております。
○和田(一)委員 次に、一時借入金のことについて御質問いたしますけれども、地方団体の一時借入金については、自治省が最近調べて、金利の低い団体、高い団体とばらばらにある、こういうことになっておるようでございますけれども、この点についてはどうなんでしょうか。一時借入金は民間に対する貸し出し金利との比較で見て相当差があるということですけれども、現状についてひとつ簡単に御説明願いたいと思います。
○山本(悟)政府委員 地方公共団体が金融機関から資金繰りのために借り入れておりますいわゆる一時借入金につきまして、その金利の調査をいたしたのでございますが、御指摘のように、府県でとりましても非常にばらつきがございました。高いところと低いところでは相当の格差があるというような実態が出たわけでございまして、一つの問題点だなということで、そういった情報も各団体にもお知らせをいたしまして注意を喚起しておるという状況でございます。 御案内のとおり、短期金利の水準というのは、各地方団体の預貯金の量というようなものも実際上は影響をしてきていると思います。そういったような相対でもって金融機関との合意で定めていることではございますけれども、原則といたしましては、そんなに飛び離れて高いといったようなところがあることがいいことではもちろんないわけでございまして、そういうような意味からいたしましては、いろんな機会を通じまして大体こういうものだということをよくよく情報としても提供をいたしまして、その間に非常におかしな事態が起こらないようにわれわれとしても対処をし、各団体にも申してまいりたい、こう思っております。
○和田(一)委員 御調査されたのは三月でしょうか。この時点では、いわゆる短期プライムレート四・五%のときに、一番高いのは福井県の七・二五%、山梨県が六・五〇、長野県が六・五〇、こういうふうに二%以上も相当上回っておるところがある、こういうことなんですけれども、これは市民、県民の税金で払うべきものでございますし、このような大きな差があっていいのかどうかということなんですけれども、大蔵省のお考えはどういうことでございましょうか。
○石川説明員 金融機関の貸付条件は、一般的に申し上げますと、当事者の話し合いで決まるものでございますし、貸付期間、借り入れの時期、そのときどきの金融情勢あるいは借り手の信用力、その担保の状況、それまでの取引経緯、いろいろなものが複雑に絡み合って当事者間の話し合いとして決定される、それが自由主義経済の基本的な融資の姿だと思っております。したがいまして、私どもといたしましては、そういうようなお取引があちこちであるということはそれなりの理由があるのではないかと思っております。 ただ、銀行局といたしましては、地方公共団体に対しましては金融機関にできるだけ協力をしていただくようにあらゆる機会をとらえていろいろとお願いをしておりますが、貸付条件そのものに具体的に立ち入っていろいろ申し上げることはいかがなものか、このように考えております。
○和田(一)委員 大蔵省としてもそういうお考えだと思いますけれども、これは自治体でもよくわかっておるところは四・五%で借りているのですね。わからないところが高くなっているというような形になっている。こういう点は大蔵省としては銀行の指導というのはやっぱりまずいのですか。
○石川説明員 銀行を直接に指導するということは少し行政といたしましては立ち入り過ぎではないかと思っております。ただ、御理解いただきたいのは、金融機関も非常に苦しい経営状況になっております。そういう意味では、むしろ経営努力をするようにいろいろな意味での努力を金融行政としてはお願いせざるを得ない一般的な環境にある。 それから、短期プライムと申しますが、それは全部の融資について適用されるものではございませんで、短期プライムというのはごく限られた最も低い金利でございますし、その辺の一般的な状況は御理解いただきたいと思っております。
○和田(一)委員 ちょっとある文章があるので読んでみます。「市場公募債発行団体は一部を除きほぼ全団体が四・五%程度で借り入れていることが明らかになった。ところが、その他の団体では福井県の七・二五%を最高に富山県(六・七五%)、兵庫県(同)、大分県(六・九五%)など一三団体が短期プライムレートを二%以上も上回る六・五%以上の高金利で借入れており、」ということですね。それから「政府資金の短期金利も六・五%であるところから、地方団体の中には「政府資金並みの利率で借りるのだから好条件」と誤って考えているところもある」のだというような、これはある新聞の記事でございますけれども、誤って考えているという点がある、こう出ているのです。誤ったままで、誤りっ放しで、こっちが有利だからそれでいいのだというような、そういうことで大蔵省もいいのかな、こういうように思うのです。それから、確かに政府資金の場合は短期金利六・五%ですけれども、やっぱり長期金利も同じである、そういうこともあるわけでございますし、その点で地方団体としてはこれは相当高い金利も負担しなければならないのじゃないか、おしりの持っていきようがないのじゃないかと思うのですけれども、そこは、やっぱりあなたのおっしゃったように、あくまでもこれは自由経済の原則であるからだめなんだということであるのか、それともある程度一定の線くらいはお示し願えないのかということ、もう一遍ひとつお答え願いたいと思う。
○石川説明員 先ほど申し上げましたように、金の借り方、貸し方というものはいろいろな個別の事情が背後にございますから、一概に申し上げることはできませんし、また、六・五%で借りるのが当然だというような誤った認識があるかないか、これもわかりません。もし指導が必要であるとすれば、借り手の方の啓蒙運動ということかもしれません。私どもの銀行局が借り手であります地方団体の方にそういう啓蒙運動をするというのはいささか立場が違うのではないかと思いますし、金の出し手であります金融機関の方に対しましては、できるだけ努力をするようにという一般的なことは申し上げられますけれども、個別の金利水準を示してどうこうしろと言うのはいささか無理ではないかと思っております。
○和田(一)委員 借り手の方の指導が大事だ、そういうことでひとつ自治省がんばってもらいたいと思うのですが、銀行の方から何かこのことについてお申し入れがありましたですか。
○山本(悟)政府委員 銀行側の方から自治省に対しましてということは私は聞いておりません。 ただ、ただいま御指摘がございましたように、地方団体側の方からいきますと、政府資金は安いという観念があって、政府資金並みであればこれは安い金利だということを、金融の事情というものについてつまびらかでないというような点からいたしまして誤解をするというようなことが過去に間々あったのではないかと私ども反省をいたしているところでございます。その意味からいきまして、なるべく最新の情報というものを各そういった当局の地方団体側の方に流しまして、それによって各ほかの県はこうなんだということを知れば、担当者が見ればすぐわかるわけでありますから、そういった事情というものも理解して、その上で交渉はしてもらわなければ困る、こういうようなつもりでの情報の提供というものをさらに強めてまいりたい、こう思っているところでございます。
○和田(一)委員 じゃ、この点については以上で終わります。大蔵省の方はどうもありがとうございました。 次に、時間が幾らもございませんけれども、交付税の方の本論に入りたいと思います。 交付税のあり方でいろいろ言われておりますが、大蔵省と自治省の間の覚書について、「地方財政が好転し、あるいは地方税財政制度の基本的改正が行われるまでの間」とあるけれども、その「地方財政が好転し」というのは、どういう状況なのか、こういう点についてひとつ……。
○山本(悟)政府委員 「地方財政が好転し」と覚書にございますものをさらに分析して申し上げれば、やはり地方財源の不足が解消するに足るだけの地方税あるいは地方交付税等の一般財源の所要額というものが確保されるような財政状況になること、こういうことが意味するところであろうと思います。
○和田(一)委員 自治省の財政収支試算では、増税の場合のケースII、増税、歳出切り詰め決算というような何らかの改正をしなければ、財政不足がゼロにならない、現行のままでは財政不足はますますふえる一方である。そうなりますと、地方財政が好転ということはあり得ない、こう考えるのですけれども、この点についてどうでしょうか。
○山本(悟)政府委員 御提出申し上げております地方財政収支試算という面から申し上げれば、まさに御指摘のとおりでございまして、全くの現行の税財政制度そのままとってまいります限りにおいては、この地方財政というものに必要とするような一般財源が現行制度のままで税なり交付税なりとして確保されるということはきわめて困難なことではないかというように、あの数字からも想定されます。
○和田(一)委員 そうなりますと、覚書の「地方財政が好転し」という、これは事実上あり得ない。したがって、「地方税財政制度の基本的改正が行われるまでの間」ということになると、いわゆる二分の一ルールをずっと続けていく、交付税で引き上げをしない、このままでいくんだというふうに解釈していっていいんですか、この点。
○山本(悟)政府委員 あの収支試算というのは、御案内のとおり、経済計画の中期試算というものをもとにいたしているわけでございますから、あの数字を使う限りにおいては、何らかの措置がなければ穴が埋まらないというのは御指摘のとおりであろうと思います。 ただ、御案内のとおり、ああいった経済計画に従っていきましても、非常に早い時期に国税、地方税を通じましての税の増収ということについての働きかけがなければやはり財政全体としてはもっていかないという数字になっているわけでありまして、そういった状況というものを踏まえて考えてまいりますれば、やはり相当に早い時期に、交付税で申せば対象税目の拡大も含めまして基本的な地方税財政の改正の一環といたしまして、交付税そのものというものがどうなるのか、どうあるべきなのかということが議論の対象になり、また、そういった改正措置がとられていかなければならない状況になってくる、こう思っているわけでございまして、その時期が非常に遅いということでは、地方財政としてもやっていけないということになるのではないかと思っております。
○和田(一)委員 財政収支試算の一般財源の内訳、いわゆる地方税、交付税、譲与税ですか、その実態、いわゆる算定の基礎になったものを資料として提出願いたいと思いますけれども、どうでしょうか、この点。
○山本(悟)政府委員 一般財源の中身といたしましての地方税、地方譲与税、地方交付税に分けました表は御提出を申し上げたと存じます。その計算のやり方は、ケースI及びケースII、IIIにつきまして、それぞれこの収支試算の前提及び要領のところにおきまして御説明を申し上げておりますので、それによって御承知おきいただきたいと存じます。
○和田(一)委員 補助金とそれから交付税の関係、これはどうですかね。零細補助金についても先ほどお話がございましたけれども、交付税が補助金をどんどん吸収しているようなかっこうになる場合もあるんじゃないかと思うのですけれども、補助金を交付税の中に全部入れてしまって、そして交付税額の総額を上げてもらってというような、そういう交付税の考え方はどうでしょうか。
○山本(悟)政府委員 現在、国庫支出金というかっこうで、補助金なり負担金なりあるいは委託費なりというかっこうで支出されておりますものは、それぞれ事務なり事業なりを伴っているわけでございます。したがって、それが廃止される、たとえば零細という意味におきましても廃止されるということになれば、その事務そのものがなくなるかなくならないか。もしもなくならないのであれば、全部地方として仕事をやらなければならないわけでございますから、その分についての財源手当てというのは一般財源として当然に必要になってくる。もしもその仕事そのものをなくして、その上で余った分を地方の交付税にくれるというのであれば、これは地方財源の増加になりますけれども、そうでございませんと、なくなった分につきましては地方負担とそのなくなった補助金の分とを含めまして地方財源としてふえなければ困る、こういうような関係になるわけでございます。したがいまして、一概に、補助金をなくしてそれが交付税の方に振りかえられたから当然に地方財源としてふえたんだというわけにもまいらない。それは事務そのものが一体どうなるのかということから見きわめていかなければならない問題じゃないかというように思うわけでございまして、この点は、やはり各年度におきましてそれぞれの事務についてどうするかということの議論の際に私どもとしてはよくよく注意しておきませんと、補助金はなくなったわ、事務そのものがやはり残っている、しかも一般財源がちゃんと振りかえられてないというような状況というのは、地方財政にとって一番困るわけでございまして、よくよく注意しなければならないことと思っております。
○和田(一)委員 交付税そのものはいろいろな形で算定されてきますけれども、使う方としては、結局あらゆる方に流用できるわけですね。ですから、各自治体としての仕事が非常に可能になってくる。そういう点で、一部の補助金をそういうふうな形にしていけば、その分がもっと伸びていくのじゃないだろうか。おっしゃったように、確かに固定された事務で補助金が来ますけれども、しかし、もう少し補助金を交付税の中へ吸収してしまって、そしてその増額された分だけは交付税のアップであるとか、またほかの財源を充てるとかといたしていった方が、地方団体としても非常にそのやりくりがつくのじゃないかという考えがあるのですけれどもね。全部が全部という意味じゃなくて、そういう考え方についてはどうですかということなんです。
○山本(悟)政府委員 ただいま御指摘の点につきましては、先生のおっしゃる考え方というのは地方自治の立場からいって非常にベターな考え方であろうと思います。やはりひもつきの補助金というかっこうで財源手当てがされるよりも、これは一般財源としての交付税ということによります方がよりより自主的な運営ができる、この意味におきましては、なるべくそういうかっこうの方が好ましいと存じます。
○和田(一)委員 最後に大臣にお聞きしますけれども、ただいま財政局長の御答弁で、やはりそれも好ましいということはあります。だから、そういうことをひっくるめての交付税そのものの改正という点、この二分の一のルール化をずっと続けていくよりも、そういう面を、ただいまの御答弁の面を加味しての交付税の改正というものについての大臣の御所論をちょっとお願いしたいと思います。
○加藤国務大臣 いま財政局長が補助金等をなるべく整理してまいりますことがベターだという言い方をいたしましたが、まさにさような面もあろうかと思うのでございますけれども、そのことが地方団体といたしましては自主財源が多くなり、そしてその団体でこの事業はと志向しますものに重点を置きます利点は確かにございますけれども、ただ、そうなりました場合に、国の政策目的が十分に完遂し得ないというような反面も生じてまいりますと同時に、また各団体によりまして均衡を失ったような行政状態が生ずることもあろうかと思うのでございますから、補助金の整理に関しましては、一挙に大幅な整理はなかなか困難で、私どもはたとえば枠を与えまして、河川の改修、改良にはこの枠の中でおやりなさいとか、あるいは道路としてはあなたの団体はこの程度の枠で処理をなさいとか、そういうような形の整理が将来好ましい方向だ、かように考えます。 なお、交付税の制度につきましては、なるべく早い機会に対象税目を拡大いたしましたり、かりまた、拡大の過程におきまして交付税率の問題等につきましでも早い時期に制度の改正を行っていくべきだ、かような考え方でございますが、この交付税の各団体への交付に当たりましても、できるだけ妥当性を持ち、合理的な方向での交付がなされるようにこれからも対処してまいりまして、何といいましても地方団体にとりましては交付税は一般財源の大宗をなすものでありまして、税と並びまして、あるいはそれ以上の高いウエートを占めておるのでございますから、交付税交付金額の決定等に非常な期待を地方団体は持っておるのでございますから、それでありますだけに適正公平に交付されなければならぬ、かような方向で今後も努力いたしてまいるし、また交付税額の絶対量の確保につきましても格段の努力をいたしてまいりたい、かように考えているところであります。
○和田(一)委員 大臣にお聞きしますけれども、いわゆる地方債の増発で今後各自治体の予算の中の公債費がずっと広がっていくわけですね。大体公債費の比率、構成比がどのぐらいまでが安全であるかということをお聞きします。
○加藤国務大臣 かような経済が沈滞しておりますここ数年でございましたから、相当大幅な起債を財源に充当せざるを得ない昨今の情勢でございまして、やむを得ない処置であるとは思うのでありますけれども、しかし、これの償還期がやってまいりました場合には相当金額の公債費を予算計上いたさざるを得ない、また地方財政計画にも織り込んでいかなければならない、かようなことでございまして、公債費の占めますパーセンテージは都道府県と市町村ではずいぶん差がございますし、また、かつてはそう大きなパーセンテージではなかったのでありますけれども、昨今は市町村におきましては一〇%近くになっておるようなことでございまして、これは好ましい傾向ではないのでございます。ただ、公債費がどの程度までが適当か、あるいはしんぼうし得る限界か、かような御指摘に対しましては、にわかに結論の出にくい問題でございますけれども、ただ都道府県と市町村の場合はラインが違いますけれども、一定のラインを超えますような公債費比率を占めておる団体につきましては、自治省といたしましては起債の制限等を行うなどの方法によりまして十分に指導していっているところでございまして、その団体の財政の基本を危うくするような状況であってはならぬのでございますから、十分に、そして慎重に対処してまいる必要がある、かように考えております。
○和田(一)委員 その団体の一定のラインというのは大体どの辺のことですか。
○石原(信)政府委員 地方団体の財政運営上、公債償還費の比率はどの程度までが安全ラインかという点については、確定した指導ラインというようなものはありませんが、御案内のように、地方債の許可に当たりましては一般財源に対する公債償還費の割合が二〇%を超しますと起債制限をいたします。いわゆる公債償還費比率が二〇を超しますと一般単独事業債などを制限する。三〇%を超しますとほとんどの地方債の発行を抑える、こういう現在の基準があります。 問題は、その二〇%よりも手前のどこら辺が健全な財政運営上の安全ラインかという点でございますが、従来、意見としては、たとえば一五%以内にとどめるべきであるとか、望ましい姿としては一〇%以内であるべきだとかいろんな説があります。私ども地方団体の財政運営の指導に当たりましては、二〇%というのは赤信号でありますから、それよりもかなり手前で、できれば一〇%以内というのが望ましい姿だと思っております。しかし、先ほど大臣が答弁申し上げましたように、最近は一般財源の状況から相当地方債に頼らざるを得ない状態が続いております。したがいまして、こういう状態のもとでかつての一般財源が非常に豊富にあった時代の指導基準がそのまま適用できるかどうかという点は問題があろうかと思います。いずれにいたしましても、ここまでは絶対という線はありませんけれども、私どもは少なくとも現在の地方債の許可方針に定めております公債費比率二〇%よりもかなり手前で公債償還費がおさまるように持っていくのが妥当ではないか、このように考えております。
○和田(一)委員 今後のことだからわかりませんけれども、もし来年もこのように地方に対して地方債の増発ということが強いられてきた場合には、これはもうそういう危険ラインを突破するようになりますか。
○石原(信)政府委員 想定でありますから、これからどの程度一般財源にかわる措置としての地方債の発行を行わざるを得ないかということによっては、御指摘のような心配が出てくる可能性はあると思います。したがって、そうならないように、できるだけ早い機会に一般財源の増強ができるような制度改正を図らなければならないというふうに私どもは考えております。
○和田(一)委員 いまの石原さんのお答えのように、そうなったら大変だ、だからそうならないように制度改正をやっていかなければならぬ、そのためにも地方交付税の税率アップを強力に推し進めていかなければならないと思いますけれども、大臣はいかがでございますか。
○加藤国務大臣 行財政制度の改正の中におきまして交付税が非常な重きをなしていることは申すまでもないことでございまして、対象税目の拡大とあわせまして、交付税率の問題につきましても早い機会に制度改正を行うべきだ、かような考え方で対処してまいりたいと考えております。
○和田(一)委員 以上で終わります。
○木村委員長 本会議終了後再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時八分休憩 ————◇————— 午後二時十六分開議
○木村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を続行いたします。山本悌二郎君。
○山本(悌)委員 きのうの大蔵委員会で私どもの永末さんが総理に御質問をしたところが、七%は路線に乗りつつある、うそかまことかわかりませんけれども、そういう御答弁でありました。本日も報告がありまして、いろいろお話を聞きましたけれども、結構なことだと思いますが、しかし、七%に固執する必要もないと私は思うのであります。 そこで、この七%路線はともかくといたしまして、昨年の暮れの補正から、またことしの補正、そして今度の予算に至るまで、かなり大型の公共投資を組んで、これが地方にばらまかれていくということになるわけであります。口の悪い人はこんなふうに言うのであります。今度の予算というのはどしゃ降り公共予算だと、こう言うのであります。まるでいままでさみだれみたいにしか予算が来なかったのに、一遍にどんどんとやってくる、弱ったものだと言っている反面、喜んでいたり、悲しんでいたりということであります。 そこで、問題になるのは、これは一、二件そういう例がございましたので、大臣にお尋ねもし、また、御注意を申し上げていきたいと思うのであります。 神奈川県は厚木市でありますけれども、このどしゃ降り公共事業費に対して、とても消化し切れない、そういう問題が起きたわけですね。これはこういうことであります。年間七千二百万円の事業費で、一遍に八千万円の予算がばかっと昨年の暮れの補正で来た。そういうことになりますと、一生懸命に林道をやっておった林道業者が、四人の職員でとてもやり切れない、さあどうしよう、とにかくそうは言っても三月いっぱいに消化してしまわぬとだめだ。えらいことで、その林道を行く通り道のトンネルを掘ったものをまた埋めて、そしてもう一遍掘り返す、お笑いと言えばお笑いであります。末広亭でやればお笑いの一席でありますけれども、しかし、笑ってはいられないという現実があるのではないだろうか。こんなことがあったのでは実は困るのですね。三十四兆二千九百五十億、ミヨフキュウノヨサンゴロゴロと言うのだそうでありますけれども、そんなミヨフキュウノヨサンゴロゴロと言われて、そして結構でしたなんと言っているのでは、本当は困ったことなんでありまして、これは予算委員会でやるべきことなんでしょうけれども、しかし、地方におろされてきたこの予算の金の使途について大臣はどうお考えになっているか、また、いま例を申し上げましたけれども、これに限らないのでありますが、御所見を伺います。
○加藤国務大臣 御指摘のように、国家予算に組まれております公共事業の七割を超えますものが地方で事業をやらなければならぬのでありまして、従来の体制そのままでございますといろいろネックが生ずることも予想されるのであります。御承知のように、地方といたしましては、こういう事業はやりたいという事業を幾つも持っておりまして、そして、いままでございますと、ことしはやり切れなくて来年に回そうか、かように思っておりましたものが、繰り上げて施行が可能になりましたり、またおっしゃるように、七千万の仕事が八千万になったりいたすのでありますから、それなりの苦労はございます。苦労はございますが、ほとんどの公共団体はこういう機会に社会資本の充実もできる、かようなことで非常な期待を持っておるのが事実であろうと思います。各都道府県でどういう体制をとっておりますかを絶えず注目をいたしておりますけれども、四十一都道府県におきまして推進体制をとっておりまして、年度内に必ず消化をするんだ、かような意欲を持ってやってくれておるのであります。そのためには、地方では施行体制を推進いたしますと同時に、中央といたしましてもやって差し上げなければならぬことが多くございます。それは御承知のとおり、補助金を早く交付する体制をとりますとか、あるいはその補助手続等につきまして簡素合理化を図ってまいりますとか、あるいは資材等の値上がりを防止いたしますために各省庁がうんと苦労いたしますとか、そういう体制をとってまいっております。それから地方におきましては、団体によって差はございますけれども、本当は技術が専門の職員が都合によりまして事務の面に回ったりしておるような方もあるのでありますから、そういう方々の配置転換をやりましたり、それから、うんと手の張る土木とか農林とかがございます反面に、また若干配置転換が可能だ、かような面もあるのでありますから、地方としましてはいろいろそういう工夫をしてくれておるのでありまして、私は、まずさような工夫と中央の処置と相まちまして年度内の消化は可能である、かように考えております。
○山本(悌)委員 結構な話であります。公共土木事業費が十六兆二千億もあって、その八割は自治体が消化しなければならぬ。大臣は、とにかくそれは何とか消化するであろう。何とか消化をしてもらうことは非常に結構なんでありますが、その消化の仕方に問題がある。ですから、自治省としては、これからここのところは非常に監督をしていくというか、指導をきちっとしていきませんと、私がいま申し上げましたように、二つの問題、たくさんありますけれども、私の考えの中には二つの問題が出てくる。一つは、いま申し上げましたように、どうにもならない、技術者も間に合わなければ、手も間に合わない、だから掘ったり埋めたり、とにかく何とかしよう、してしまわなければ消化できないという考え方、行き方です。 それからもう一つは、これは予算が来た場合には、その消化の一つの方法というのは何といっても人員であります。人的な問題であります。そうすると、この人的な問題をいわば雇用創出の一端みたいな形で入れていくという形になって、それが何年も続いていくか、もつかどうかという問題があります。この二つのことは非常に重要なことでありまして、今日きょういまの問題ではなくて、将来に向かって自治体がまた苦しむ一つの段階になるということを私は指摘をいたしておるのであります。 そういうことから、たとえば島根県でございますけれども、二千五百万円も昨年の暮れの予算で返上するとかしないとか、いやなんという話をちらちらと耳にしたりというようなことで、自治体によってはそういう問題が出てくるのではないだろうか。消化できなければ返上する。しかし返上すれば次はもらえない。だから、返上することはできないから、何とかそこのところは、返上しないでうすらうまくやっていこうということになってしまう。うすらうまくやっていこうとすると、地方にはそれほどの技術者も計画も能力も、そう言っては悪いですけれども、十分にない。民間に依頼でもする以外に方法がないということになりますと、人間をふやしていくという結果になる、これで間に合ってしまうということであります。 そこで、大臣にもう一度お尋ねをいたしますが、いまの二つの点について後顧の憂えがないかどうか、このことをお尋ねします。
○加藤国務大臣 公共事業を施行することによりまして失業者等の救済に努力いたしていかなければならぬのでありまして、この面では雇用上に大きくプラスする面があると考えられます。しかし、公共団体みずからが人をふやしますと、いま山本議員の御指摘にございましたように、身分保障がございますために長く自治体の負担にかかってくる、このことが心配でございます。ですから、民間に委託し得ますものは民間に委託いたしまして設計等を進めていかなければなりませんし、それから工事を施工いたします上で監督が必要でございますけれども、監督をして、すぐれた工事をやっていかなければならぬのでありますが、ただその場合も、信用のあります企業が請け負ったような場合には責任施工をいたしまして、毎日監督しますのを、たとえば一週間に二回とかというようなことで手を抜きましても、そのために工事が悪くなるとは考えられませんので、さような努力をしていく必要がございます。それからたとえば土地基盤整備なんかの仕事は、県によりましては、県段階におきます改良区の連合組織なんかで設計等をすべて引き受けると同時に、またその施工の監督もやっていっておるようなこともございますし、そういう団体の協力を得ますと同時に、また民間の、たとえばOBの諸君に臨時的に協力願う、かような方法もあると思うのであります。また、市町村で規模が小さくてそういう力のないところでは都道府県が助けてあげる、かような方法もあろうかと思うのでありますから、そういう方法を講じまして、人をふやさずに、そして雇用の面では雇用安定に役立つような工夫や努力をしながら仕事をやっていく、そういう工夫をしてくれております。ですから、その公共団体内におきまする執行体制の強化だけではございませんで、都道府県、市町村あわせましてのいろいろの工夫や努力がありましょうから、さような努力をまちまして完遂を期してまいるべきだ、かようなことで、さような指導を自治省としてはいたしておるようなところであります。
○山本(悌)委員 大臣の決意もよくわかりましたし、ぜひそういうふうなことで御指導していただきたい。 もう一つは、これだけの予算がいって、地方が超過負担に悩むのではないかという問題はいかがでございますか。
○加藤国務大臣 地方の従来の悩みは、公共事業をやって、そして中央が六割なり七割見て、これはしますけれども、地元負担分がとうてい調達できないので、この事業はことしは見送っておこうか、かようなことでございました。そこで今回の処置といたしましては、たてまえといたしまして、九五%の財源対策債を予定いたしておるのでありますから、五%程度は交付税その他で見ることもできるのでございますから、また税の増徴も若干やっておりますようなことでございますから、今回財源不足が理由で公共事業ができないみたいなことはまずないのではないであろうか。ただし、標準的な立場からの交付税算定等でございますから、他にアクセントを置いた部門が強化されておりますような場合には公共事業に回りかねる、かような悩みもあろうかと思うのでございます。しかし、今回の処置をとることによりまして、まずほとんどの公共団体はそういう悩みも解消いたしまして、それからこの事業なら結構こなせるというめどが立ちますがゆえに地方団体も補助申請もいたしておるようなことでありますから、まず心配がなくこなせる、かように考えます。
○山本(悌)委員 そういうことで自治省の方から十分な指導をして、そして景気の浮揚に少しでも役立つような方向に持っていっていただきたいと思います。 その問題はここで一区切りいたしまして、一つ問題が起きております。そこで、大臣あるいは公務員部長その他から御意見をお伺いいたしますが、大阪府というのはいま赤字ですね、赤字団体ではございませんか。——よろしゅうございます。後で答弁をいただきますが、その大阪府に職員の互助会というのがあるのを御存じですか。
○塩田政府委員 職員互助会があることは承知しております。
○山本(悌)委員 実はこれは三月の大阪府議会で問題になったのであります。この大阪府職員互助会、理事長さんは原徳安という方であります。総務部長さんがやっておるんだそうでありますけれども、福利厚生費の名目で年間に七千万円に余る補助金を出しておるのであります。このことは御存じでございますか。
○塩田政府委員 承知いたしております。
○山本(悌)委員 なぜこれが問題になったかと申し上げますと、この職員互助会というのは御存じのように、昭和二十七年に日本団体生命保険会社、それから勤労報奨団体生命保険というようなものがバックアップいたしまして、脱会のときあるいは死亡のときに生命保険というような形で金を出してやるというものだったと思います。いかがでございますか。
○塩田政府委員 御指摘の契約は脱退給付金つき福祉団体定期保険というものでございまして、趣旨は、いま御指摘のとおりのものでございます。
○山本(悌)委員 そこで、保険料だけでやっていれば問題がないのでありましょう。いわゆる保険料は一人当たりが三百四十四円でありますけれども、生命保険料は四十四円、三百円が脱会保険料ということになっているのだそうでありますね。保険料は、本人が四十一円、府の方はその七倍に当たる三百三十円を負担をいたしておる——よろしゅうございますか。そこで、互助会の会員、いわば府の職員でありますが、一万九千三百五十一人おる。その負担額が七千三百六十万円であります。おわかりですか。そこで問題になったのはここであります。一体こういうものに府から補助をすべきものであるかどうか、そこからお尋ね申し上げます。
○塩田政府委員 職員の互助会によりますところのいろいろな互助活動といいますか、そういった活動に対しまして補助金が出ておることは一般的な現象でございまして、この互助会に補助金を出すこと自体を直ちにいいとか悪いとかというふうに判断はできないのではないかというふうに考えております。 それで、このケースにつきましては、いまの保険料が、言うなれば実質的には府のまる抱えといいますか、そういう形になっているという点については問題があると思いますけれども、互助会活動に対しまして補助金が出るということ自体は中身で議論すべきことであって、そのこと自体が一般的にいけないというふうには言えないと思います。
○山本(悌)委員 それではお尋ねしますけれども、これは大阪府だけでございますか、それともまだ全国的に行われていることでありますか。
○塩田政府委員 実は互助会活動につきましては私ども従前実態を把握しておらなかったものですから、五十二年になりまして実態調査をやっております。設立の状況あるいは組織の概要といったようなことにつきまして調査をいたしまして、現在集計中でございます。したがいまして、いまの時点で、いまほかにどの程度この種のものがあるかというようなことにつきましては詳細を承知いたしておりません。
○山本(悌)委員 これは私は自治省の大きなミスだと思います。欠陥だと思います。互助会活動そのものについては問題はないですよ。ですから、これは恐らく各都道府県でもあるいは市町村でもやっているところがあるでしょう。そこで私は、もしできたら、地方団体で互助会に補助金を出しているところが一体どのくらいあるか、ひとつ資料の要求をしたいと思うのです。 いまこれが問題になったのは、これは黒田知事もちゃんと認めているのですよ。「改めて職員互助会の補助制度を見直し、正すべきものは正していく」、こう言っているのです。なぜこんなことを正すべきものは正さなければならないかというと、植野という府会議員が追及したのは、この決算の中で、補助金によるいわゆる互助会費というものは裏給料になるんじゃないかということですが、おわかりになっておりますか。それをどう思いますか。
○塩田政府委員 保険の仕組みなどから見まして、一般的にこういった保険が直ちに裏給与になるというふうに考える必要はないと思いますけれども、契約者、この場合は互助会でございますが、互助会に対する補助によりまして、保険料の全額をとにかく実質的に地方公共団体が見ておるということ、それから毎年一定の時期にその保険料相当額が実質的に職員に還元されておるといったような二点を考えますと、給与に相当するのではないかという疑義は十分出てくるわけでございます。
○山本(悌)委員 給与に相当する疑義、ではないんですね。これは全く給与と同じなんじゃないですか。互助会を脱会しなくても毎年互助会から貸付金として各会員に、職員に三千六百円ずつ支給しているのですよ。この保険制度の内容からしますと、これはもう大蔵省がちゃんと認めているのですね。雇用主が負担する福利厚生費は従業員一人当たりについて三百円、当初は二百円だったのですけれども、それを非課税とする。大蔵省の方おいでになりませんか。なぜ非課税にしたのですか。そこからまずお伺いしたいですね。おわかりでございませんか。——大蔵省を呼んでいませんから、わからなければいいです。 この問題が起きたときに自治省に問い合わせたところが、自治省は、本人の掛金の七倍もの補助金を公費から出すのは異常だ、だれが答弁したか知りませんけれども、そういう御答弁が返っているというのであります。これは問題を提起した人がちゃんと調べて私のところに来ておるのですが、この二つの問題はいかがでございますか。
○塩田政府委員 いまの点は御指摘のとおりでございまして、先ほども申し上げましたように、一般的に互助会に互助会の活動に応じまして補助金が出るということ自体は私どもあり得ることだと思っておりますが、実質的にまるまる地方団体が負担するようないまの大阪のような場合には、これは問題があるというふうに考えておるわけでございます。
○山本(悌)委員 塩田さん、問題がある、だけじゃ解決しないのです。やめさせるのかやめさせないのか、はっきりしてもらいたい。これは非常な問題だと思うのですよ。この問題は、先ほどから話しているように、一つは非課税というのもおかしいし、それから補助金を出しているのもおかしいし、ということですね。そうじゃございませんか。やめさせますか、やめさせませんか。なぜかと申しますと、これに答えた三浦康男という互助会の事務局長は「加入時、職員の給与が低いので給与補てんの形でスタートしたもので、裏給与と言われても仕方ない」、こういう答弁をしているのですよ。どういうふうに御答弁しますか。
○塩田政府委員 先ほども申し上げましたように、きわめて適当でないと思っておりますので、大阪府とよく連絡いたしまして、善処するように指導したいと思っております。
○山本(悌)委員 大臣、いまお聞きになられているような状態であります。私どもの調べでは、こういうことが行われているのは大阪、神戸、尼崎などいわゆるかなり大きな都市のところで行われている事実があるわけです。そして、それに市なりあるいは府なりが補助金を出している。これだけ赤字になって財政のピンチを招いているところがそんなことをしなければならないのか。もっと逆なことを申し上げますと、私はきょううんとやろうと思ったのですけれども、たとえば国家公務員給与と地方公務員の給与とでは格差があり過ぎるでしょう。八%くらい違いませんか。いかがでございますか。
○塩田政府委員 全国的に見まして七・九%の差がございます。
○山本(悌)委員 大臣、そういうことなんですよ。にもかかわらず、それでもまだ裏給与をつけてやるということは、これは納得しませんよ。私は納得しないと思うのです。それは三千三百有余の自治団体が皆やっているというわけではございませんけれども、赤字だ赤字だと言ってわれわれがここで汗を出して、そして交付税を上げなきゃいけないと言って大論議をしているけつでそんなばかげたことをやっておったのでは、幾ら金をやったってだめだ。どしゃ降り予算なんてものじゃありませんよ、こんなものは。ここのところを、大臣、どうお考えでございますか。
○加藤国務大臣 地方団体のラスパイレスは、いま担当部長が申しましたように、全国平均では一〇七・九ということで、かっての一一〇台でありましたときよりも少なくはなっておりますけれども、いま御指摘のございました地方団体は、この平均よりもはるかに高いラスパイレスであることが明らかでございますし、そういう団体がさらに実質的な給与の上積みをしておりますことは、単に異常だ、かような言い方以上に、大変に問題だ、かように私は考えますので、いま担当部長が答弁いたしましたように、十分に調査いたしまして善処していかなければならぬ、かように考えております。
○山本(悌)委員 これでやめますよ。御協力申し上げます。 最後に、私はきょうはこれをお聞きしたいと思ったのです。非常に問題のところでありますので、改めて大臣あるいは所管の方々に申し上げますけれども、たとえばラスパイレスにしましても給与問題にしましても、みんな論じ尽くされていますから、もう私が同じことをお尋ねする必要はないと思っております。だがしかし、いま申し上げましたように、こうして皆さん方が御苦労をして交付税を上げよう、そしてまた自治省の方もできることなら何とか地方に少しでも金がいくようにしようと努力している一方で、地方においてそういうことが平然となされておるというようなことは許されないと思うのです。 そこで、最後に締めくくって申し上げます。そして大臣の決意というか御答弁を賜りたいのは、最初に申し上げましたいわゆる公共事業の費用にいたしましても、どしゃ降り予算にしても、それからいま申し上げた小さな事例でありますけれども、こういうことを地方で敢然として直させていける状態をつくれるのかどうか、御決意をお聞きして私の質問を終わらせてもらいます。
○加藤国務大臣 三百を超えます地方団体でございますので、なかなかすべての団体が私どもの考えておりますとおりのことをやってくれがたいのでございますのと、いま一つは、地方の自主性を尊重していかなければならぬ、かような考え方が基本にございますので、ときにはその処置につきまして一般的な指導にとどまったり、あるいは隔靴掻痒の感がありますようなものもあろうかと思うのでありますけれども、しかし、介入にわたらない限度におきまして、最大の努力をいたしまして指導を強めてまいりたい、かように考えます。
○山本(悌)委員 終わります。
○木村委員長 大臣、地方団体の数、三百じゃなくて、三千ですよ。
○加藤国務大臣 私、地方団体の数を三百と申しましたのは間違いでございまして、三千数百でございます。
○木村委員長 小川省吾君。
○小川(省)委員 五十三年度の地方財政対策の確定に当たって、自治省は大蔵省に対して六・五%の交付税率の引き上げを要求しましたね。そこで、大臣、いまでもあの時点における六・五%の交付税の引き上げの要求は正しかったと思っておりますか、どうですか。
○加藤国務大臣 地方交付税率の引き上げは、基本的には私ども絶えず考えており、大蔵省と話し合いもいたしておることでございまして、あの段階におきます六・五%の要求は正しかったと考えておりますし、また今後も、対象税目等の拡大とあわせまして交付税率の問題にも常に努力をいたしてまいりたい、かように考えます。
○小川(省)委員 もしあの時点で大蔵が六・五%アップの要求をのんだとしたらば、事後の地方財政対策についてはどうしようとしたわけですか。
○加藤国務大臣 交付税率の引き上げが実現いたしたといたしますならば、地方財源不足の三兆五百億円の金額には変わりがございませんけれども、今日御審議をいただいておりますような一兆五千五百億円を借り入れしなければならぬ、そしてまた財源対策債を一兆三千五百億円いたさなければならぬ、あるいは臨特の一千五百億、かようないま御審議願っておりますような中身に変化があったことだけは間違いがない、かように思います。
○小川(省)委員 自治省の六・五%アップの要求は、借金財政を樹立するためのセレモニーというかゼスチュアにすぎなかったのではないかというふうに私は考えておるのですが、どのくらい大蔵省との間で六・五%アップで粘ったわけですか。
○加藤国務大臣 六・五%を打ち出しました段階は、八月の概算要求の段階では詳細な中身を詰めてはまいりませんでしたけれども、予算編成完了の相当前の時期に打ち出した、かように記憶をいたしております。その段階から事務当局におきましても鋭意話し合いを進め、それなりの努力をいたしたのでありますし、それから予算案の大蔵省原案の内示がありました段階でも、なお主張は緩めることなく主張いたしておりましたし、私もまた何回か大蔵大臣と会いまして、できれば大蔵原案確定の前に話を煮詰めたい、かような方針のもとに話し合いをいたしました。その際も終始私は交付税率の引き上げを要求いたしてまいりましたが、結果といたしましては、いま御審議願っておるような中身に妥協せざるを得なかった、これが内幕でございます。
○小川(省)委員 大臣の六・五%アップでかなり粘ったというお話を伺ったわけですが、結果としては二分の一方式の妥協が大蔵との間に成立をしたわけですが、私は何か初めからこの辺のところを求めていたのではないかというふうな危惧が若干あるわけであります。 そこで、大蔵省に伺いたいわけですが、自治省と大蔵省との間の覚書が成立をしましたけれども、この覚書の内容については確実に守っていただけますか。——大蔵、見えていませんか。 それでは、大臣、「五十三年度以降、地方財政が好転し、あるいは地方税財政制度の基本的改正が行われるまでの間、」いわゆる二分の一方式というような措置をとることを法に明定するということは、自治省は当分の間交付税の引き上げを大蔵には、要求することはないというふうに理解をしてもよろしいのですか。
○加藤国務大臣 当分の間の措置でございまして、このことが恒久的な措置ではないのでございます。ただ、交付税率の引き上げ問題単独の要求をどういうぐあいにいたしますかはこれからの課題でございますけれども、交付税率の問題は、私どもの理解といたしましては、単に国税の三税を対象といたすだけではございませんで、できるだけ早い機会に税制の改正が行われるであろうことが予想されるのでありますから、対象税目の拡大とあわせましての交付税率の問題の解決という方向で努力いたす、かような考えでございます。
○小川(省)委員 しかし、そこで言う当分の間は、要求はできないといいますか、要求はしないということですか。
○加藤国務大臣 当分の間がどの程度の時期かにつきましては目賭しがたいものがございますけれども、しかし、地方制度調査会の御答申の中にもございますように、地方財政問題はその制度改正がおくれればおくれるほど問題の解決が困難になってくるので、なるべく早い時期に改正を行うべきだ、かようなことも示されておるのでございますし、私どもまた同様に考えておりますので、なるべく早い時期に制度改正を行いたい、かような根本の考えでございます。
○小川(省)委員 私は、自治省は大蔵省に対して当分の間は税率の引き上げが要求できないのではないかというふうに思っております。このことによって税率の引き上げができなくなること自体が、法六条の三の二に違反をすることになりはしないのか、こう思いますが、いかがですか。
○加藤国務大臣 ただいま御審議願っておりまする二分の一負担方式のルール化もこれまた制度改正だ、かように考えておるのでありますけれども、いもま申しますように、なるべく早く制度改正を行うべく決意をいたしておるところでございますから、したがって、当分の間交付税率の引き上げは要求しないということではないことの御理解を願いたい、かように思います。
○小川(省)委員 それ相応の措置をとったということなんでしょうが、むしろみずからの手足を縛ってしまったのではないかというふうに私は思いますが、いかがですか。
○加藤国務大臣 そうではございませんで、むしろ制度改正の時期は当分の間とは書いておりながらも、なるべく早く、かように考えており、私はみずからの手を縛ったというような理解はいたしておらないところであります。
○小川(省)委員 次に、地方事務官の制度について若干お尋ねをいたしたいと思います。これは先日、同僚の水田委員が質問をいたしておりますので、簡単にやりたいと思います。 昨年の十二月二十三日に、政府は行政改革の一環として地方事務官制度を廃止をすることを閣議決定をしたようであります。従来、国会において衆参両院で地方事務官の地方公務員への身分の切りかえを数次にわたって決議をして、約束の日限は昭和五十一年の三月三十一日とされてまいったわけであります。閣議の決定によれば、運輸省の陸運事務所の地方事務官の大部分を国家公務員に移行するとしているようでありますが、国会の意思を無視することもはなはだしいと思うわけであります。認めることはできないと思っておるわけでありますが、むしろ社会保険関係や職業安定所の職員の身分の移行と一括をして処理をすべきではないかというふうに思っております。そもそも地方事務官制度は戦後の一時的な経過措置でありまして、地方自治法附則八条に地方公務員とすべきであるという前提から規定されておりまして、法的にも沿革的にもあらゆる諸情勢からして、速やかに「当分の間」の暫定措置を外して、地方公務員に身分を切りかえるべきが当然の帰結だと思うわけであります。大臣は、そういう意味では閣議決定そのものを反省して、正すべきは正して地方公務員に身分の切りかえを行うか、さもなければ、こんな都合のいい面だけを取り上げる行政改革をやめて、むしろ「当分の間」をそのままにしておくべきだと思いますが、いかがですか。
○加藤国務大臣 小川委員も地方事務官問題が非常にむずかしいことはよく御承知願っておるとおりでございまして、むずかしいからこそ三十数年「当分の間」が続いてしまった、かようなことでございます。 そこで、運輸省、厚生省、労働省、三省三地方事務官あるいは地方技官を一挙に解決するのが理想ではございましたけれども、それはなかなかむずかしいであろう、かようなことで、昨年十二月二十三日閣議の決定に当たりましては、ここでは運輸省関係の解決を図り、そして厚生、労働は放置するというのではなしに二年以内に解決をいたす、かようなことであったのでございます。 そこで、いま御指摘がございましたように、衆参両院の地方行政委員会で期限を切って決議をなすっていらっしゃる。このこともよく承知をいたしておるわけでございまして、さような御決議を体しながらいま努力をいたしているさなかでございます。ただ、なかなか決議のとおりには進捗をいたしておらないのが実情でございますけれども、しかし、さらに努力を重ねてまいりたい、かように考えております。
○小川(省)委員 この改正といいますか措置は、地方自治法の附則八条の問題で出てくるわけでありまして、運輸省の他の法律の改正によって措置をされるものではないというふうに私は思っておるわけであります。自治省の握っている法律というか、地方自治法の附則八条がいつの間にか空になってしまった、こういうことは絶対にしてはならぬというふうに思っておるわけであります。これくらい地方行政委員会に深い関連のある問題でありますから、他の委員会で審議されるようなことはなくしてもらいたいと思いますが、いかがですか。
○近藤(隆)政府委員 御指摘の自治法の附則八条は、地方事務官に関する根拠規定でございます。ただ、地方事務官が行います事務というのは、法令によりまして地方団体に機関委任されておる事務でございまして、それぞれの法律によりましてこれこれの事務は都道府県に機関委任するという規定がございまして、それを受けた形で附則八条によりまして、必要なものにつきまして政令で定めるということになっておるわけでございます。 今回の陸運事務所関係につきましては、道路運送法にその根拠規定がございますので、もし陸運事務所の地方事務官について改正を行うということになりますと、道路運送法の改正あるいは運輸省設置法の改正、そういったものが主になってまいると存じます。
○小川(省)委員 文部省と大蔵省がまだ見えていないようでありますから、次に移ります。 先日も論議されたように、雇用の問題はいまや非常に深刻な状態であります。そこで自治体が雇用対策室なりをつくり、この対策に取り組んでおるわけでありますが、自治省のこの雇用に対する態度というのはまだまだなまぬるいのではないかと私は思っております。大臣は本年度の公共事業で、自治体でどのくらいの雇用の創出が可能であるというふうに思っておりますか。
○加藤国務大臣 雇用問題それ自体は自治省が所掌いたしておりませんけれども、非常な関連を持ちますことは申すまでもないことでございます。そこで、公共事業を大幅に実施いたしますのは、一つには社会資本の充実を図ることでございますけれども、一つには雇用不安を解消いたす、このことが大きなねらいであることは御承知のとおりでございます。 雇用創出効果につきましては、予算委員会等でもしばしば議論になったことは御承知願っているとおりでございますけれども、公共事業ベースで算定いたしました場合に約十万人の雇用創出効果があるであろう。それから地方では五兆円を超えます単独事業を行いますので、地方単独事業といたしましては約七万人の雇用創出効果があるであろう、かように推計いたしまして、合わせて十七万人が概数だと承知をいたしております。
○小川(省)委員 私どもが提出いたしておりますように、この際、自治体が地域の実情に合った雇用創出のための事業の企画を行うことを決めた場合に、雇用創出のための資金を交付をしていったらどうかと思いますが、いかがですか。
○加藤国務大臣 約四千四百億円の交付金を交付すべきだ、この考え方を基本に法案の上程がなされておりますことはよく承知をいたしておるのでありますけれども、私どもは公共事業を大幅に施行いたすことによりまして雇用創出効果をねらいといたしておりますし、かつまた、地方におきましては公共事業推進によりまして、いまも申しましたように、社会資本の充実を図ってまいる、かようなことでございますから、私どもの基本の考え方といたしましては、やはり公共事業を中心にいたしまして、単独事業もあわせまして努力してまいることによって雇用創出効果の期待をいたしてまいる、かような基本の考えでございます。
○小川(省)委員 自治体の場で雇用を新たに創出していくことがいま自治省に求められている緊急な課題であろうというふうに私は思っています。たとえば老人福祉事業の強化であるとか、福祉行政の充実、防災事業などの生活基盤強化に関する事業、公害対策の事業、小学校の老朽校舎の改築等、雇用創出可能の事業はいっぱいあるというふうに思っておりますので、ぜひひとつ今後とも意欲的に、積極的に取り組んでいっていただきたいというふうに思っております。 そこで、次官通達を出す期日が着々と迫ってきておるわけであります。次官通達の内容について若干の要請をしたいと思っておるわけです。まず、次官通達の中で雇用対策室なり雇用相談室なり、雇用対策協議会等を自治体に置くように提言をする必要があると私は思っておりますけれども、いかがですか。
○加藤国務大臣 御承知のように、雇用問題は国の事務でございます。しかし、雇用問題が重要でありますことは申すまでもないことでございます。都道府県におきましても、あるいは規模の大きい市におきましても、雇用問題につきましての連絡調整の機関を持ちましたり、あるいは雇用室ということで、そこで雇用問題と取り組んでおるところもございますけれども、基本的には国の仕事でございます。しかし、地方で重要であることは申すまでもございません。そこで、情報交換をいたしましたり、あるいは調整をいたしましたりする仕事が公共団体としてはなすことであろうかと思うのでございますけれども、いま次官通達を検討いたしておりますが、果たして盛り込み得るかどうか、この辺を今後十分に研究いたしてまいりたい、かように考えております。
○小川(省)委員 ぜひひとつ盛り込んでいただくように御配慮をお願いいたしたいと思うのであります。 人事院においでをいただいておりますが、週休二日制を五十二年度に実施をいたしたわけでありますが、その実施状況については、トライアルということでありますが、どのようであったのか、あるいは五十三年度どう進めようとしておるのか、お伺いをいたします。
○金井政府委員 一昨年の十月から昨年の九月までの一年間、国家公務員につきまして週休二日制の試行を行ったわけでございますが、その概要につきまして申し述べますと、まず試行参加職員でございますけれども、これは全省庁四十三のうち四十省庁が参加して行われまして、人員は三十八万三千人でございまして、大体定員の四分の三に該当いたします。なお、その中で交代制勤務職員は約三万一千人でございました。 それから試行の実行率と申しまして、実際に計画した試行に現実に職員が職務専念義務の免除をされまして休んだその割合でございますが、これは九五・四%となっております。勤務形態別に見ますと、一般官庁執務時間勤務職員が九五・六%、その他の交代制勤務職員は九三・四%と、かなり高い率になっております。 それから試行のためにとった業務処理の各省庁における対応策でございますけれども、職員相互間の協力体制あるいは応援体制の確立など事務処理方法を改善するもの、あるいは人員配置の変更を行うもの、交代制勤務職員等につきまして言えば、勤務時間の割り振り変更等を行うというような対応策を講じております。 それから試行期間中に生じました問題点といたしましては、職員の代替困難な少人数の官署、職種あるいは専門業務を担当している職員、窓口業務を担当している職員あるいは予算担当であるとか国会担当とか、そういうような分野におきましてその試行に若干支障があったという意見がございましたけれども、これに対しましても業務の合理化であるとか応援体制の強化とか、あるいは試行日の振りかえ等によってそれぞれ対処してきたということに報告を受けております。 それからなお、試行期間中に業務の都合によりまして当初の計画どおり試行を実施できなかった官署が若干ございますが、試行の概略につきましては大体以上でございまして、試行期間が、各官署あるいは職員について見ますと約三カ月間でございますので、土曜日をそういう試行に当てた職員について申しますと、三日間、三回ということになっております。 それから今後の問題でございますけれども、現在、四月から一年間の予定で再度の試行に入っておりますが、これは、前回の試行の期間が、官署、職員について申しますと、ただいま申しましたように十二週間、三回ということで、年間の業務の波動と申しますか、そういうものに対処していく上には若干短くて、試行の態様としては不十分ではなかろうか。あるいは法務省を初めとする三省庁が試行に参加しておりませんでしたし、それから参加しております省庁のうちでも、ある特定の部門、たとえば海上保安庁の警備救難部門等、試行参加しなかった部門もございます。そういうことで、将来本格実施を導入するという立場から検討を加えている段階におきまして、なおもう少し規模の大きい、密度の濃い試行をする必要があるというふうに判断いたしまして、一月、人事院の方から政府に対しまして再度の試行の要請をいたしたところでございます。人事院は各省庁からの協議を受けまして四月から試行に入っているわけでございますが、今回の試行ではさらに各省庁のこういう問題に対する対応策を掘り下げて進めていただくということをねらいにしております。 人事院の方といたしましても、現在行われ始めた試行の状況の推移というものを十分に見守り、各省庁のそれに対する対応策なども見きわめながら今後対処していくわけでございますけれども、現在試行に入ったばかりでございますので、一年先のことでございますから、いま一年先をどうするかということについてはちょっと的確にお答えする時期ではないと思います。いずれにいたしましても、いわば世界の大勢と申しますか世の趨勢と申しますか、週休二日制の導入につきましては国会からの附帯決議もいただいておることでもございますし、できるだけ早い時期に導入ということを目途にいたしまして進めていきたいと思います。 ただ、政府業務、公務員の行っております仕事と申しますのは非常に多種多様で、国民生活に影響する部分も非常に多うございますし、それなりに実際の導入を図るということについてはなかなか困難な点が多いことは事実でございますけれども、これから一年間努力してそういう問題点の究明に当たりたい、かように存じております。
○小川(省)委員 自治体は国に準ずるわけでありますが、自治体の公共事業の関連職場などでは土曜、日曜返上、残業に次ぐ残業というのが実態であります。週休二日を実施をするだけでも自治体の場で雇用の増加というか、職員の増加によって雇用の創出がかなり可能だというふうに思っております。そうすると、五十四年度からは国の場合は完全に実施をすると受け取ってよろしいわけですか。
○金井政府委員 先ほども申しましたように、現在試行に入ったばかりでございますので、もう少しいろいろ問題点の究明等を今後考えていかなければならないと存じますし、また民間における今後の週休二日制の普及の動向、あるいは国民のこれに対するコンセンサスと申しますかそういう問題、あるいは社会、経済情勢等もやはり考慮しながらこの問題は考えていかなければならないと存じますので、的確に何年度から本格実施に入るということをいまの段階ではなかなか言いがたいところではないかというふうに存じております。いずれにしても人事院としては、できるだけ早い機会での実現ということを目途にいたしまして進めていくという立場でございます。
○小川(省)委員 そこで、公共事業の増大に伴って技術職員など公共事業関連職員並びに基準法の違反が非常に多い福祉関連施設など、自治体における雇用創出にかかわる職員の増員の項目を次官通達の中にぜひ加えていただきたいと私は思いますが、その辺についてはいかがですか。
○山本(悟)政府委員 確かに公共事業等におきまして事業分量の増加に伴っていろいろな問題が起こっておるわけでございますが、先ほど大臣も御答弁申し上げましたように、この事務量の増大というのは各種の合理化対策によりまして吸収をしていく、あるいは民間の活用によって吸収をしていくというようなことが一方であり、地方公共団体の運営といたしましては必要なわけでございます。したがいまして、そのために地方団体自体における増員というようなことを次官通達におきまして指導するということは、いささか困難ではなかろうか、ただ、もちろんそういった各種の事業を適確に執行していきますためには、いろいろな努力も必要でございましょうから、それはそれなりの対応策をお願い申し上げたい、こういうことにつきましては十分触れる必要があろうというように存じております。
○小川(省)委員 歳出に関する事項のうち特に教員の給与の項については、昭和四十八年通達の線くらいまでにぜひ改めていただけないかということなんであります。自治省の言っている合理化は、各自治体の場ですでに実施をされているわけであります。そして、三次にわたる人確法の実施に伴って、いわゆる号俸のうろ抜き等も正常化と言いますか、措置をされているのが各都道府県における実態だというふうに把握をいたしておりますので、ぜひ四十八年程度の表現にとどめていただきたいというふうに思っているわけであります。昨年も次官通達の表現についていろいろ御配慮いただいたわけでありますが、本年度もすでに自治体の場でいろいろな措置がとられているのが現状でありますから、特に表現については特段の御配慮を要請をしたいと思っておりますけれども、いかがでございますか。
○塩田政府委員 四十八年度の通達のような内容にという御趣旨のお尋ねであったと思いますが、公立学校の教員の給与につきましては、もうすでに御承知のとおり、教育公務員特例法の規定によりまして国立学校の教員の給与を基準として定めるということにされておりまして、この観点からいたしまして、人確法に基づく教員の給与改善は当然国を基準として行うということを指導いたしております。四十八年当時は、もちろんこのことはなかったわけであります。五十年以降、毎年この点については同じような内容の指導をいたしておりますが、人確法の規定に基づく給与改善を行うに当たりましては、すでに国と異なる運用上の措置によりまして給与の引き上げが行われている団体にあっては、国立学校の教員との均衡が保てるように所要の調整措置をとるべきであるということを申し上げているわけでございまして、人確法に基づく給与改善は当然行う。一方、すでに給与の引き上げが行われている団体にあっては、適正な措置をとっていただきたいということでございまして、このことは私ども今回の通達に当たりましても、同様な基調でいくべきではないかというふうに考えておるわけでございます。
○小川(省)委員 表現についてはひとつぜひ特段の配慮を払っていただきたい、こういうことを強く要請をいたしておきます。すでに人確法の実施に伴って、いわゆる号俸のうろ抜き等の措置は正常化をされたわけでありますから、昨年のような強い表現の口調は要らないと思いますから、ぜひひとつ表現に対して手心を加えるように改めて強く要請をいたしておきたいと思います。 そこで、大蔵に伺いたいわけですが、自治相と大蔵相との間で覚書が成立をいたしました。この覚書の内容は確実に守っていただけるわけですか。
○足立説明員 覚書は自治大臣と大蔵大臣との間のものでございますので、これは当然守られるべきものと考えております。
○小川(省)委員 そこで覚書について何点かお伺いをいたしたいわけであります。 第一項の「地方財政が好転し、あるいは地方税財政制度の基本的改正が行われるまでの間」とありますが、それはいつの時点を指し示しているわけですか。
○足立説明員 覚書には「地方財政が好転し、あるいは地方税財政制度の基本的改正が行われるまでの問」、こうございますが、この覚書は当然のことでございますけれども、現在の地方税財政制度というものを前提にして取り交わされておるわけでございます。したがいまして、国がその財源補てん策を講じなければならないような状況から地方財政が脱却するような状態あるいは現行の制度の基本的改正が行われる、これは具体的に申しますと、たとえば現在の経済、財政状況から脱却いたしました後におきまして、国、地方間の事務配分の見直し、また、これに伴います財源配分の見直しが行われる、あるいは一般消費税のような大型の新税が導入されまして、それに伴いまして国、地方問の財源調整が行われる、こういった基本的改正が行われる場合には、またこの覚書を見直そう、こういう趣旨から「地方財政が好転し、あるいは地方税財政制度の基本的改正が行われるまでの間」ということを記したものでございます。具体的にそれがいつ行われるかということは、現時点で明確に申し上げることはちょっとできないかと思います。
○小川(省)委員 いま御説明を承ったわけですが、当分の間といいますか、ここしばらくの間にそういう状態が本当に現出をすると思いますか。
○足立説明員 現在、地方財政が非常に困難な状況に陥ってございますので、しばらくの間は、現在私が申しましたような意味での地方財政が好転するということはなかなかむずかしいのではないかと考えております。
○小川(省)委員 いみじくも言われるように、ここしばらくの間はとれない。ですから、いわゆる二分の一方式が続いていくのだろうと思うのであります。そうすると、「償還額のうち地方の負担とされている額を控除した額の二分のこということですが、なぜ償還額の二分の一を特例交付金としないのか、その辺について伺いたいと思います。
○足立説明員 現在は国も地方も非常な財政苦況に陥ってございまして、その財源の補てん策、地方財政につきましては、交付税特別会計における借入金につきましてそれでは国と地方と半分ずつ負担しようということにしたわけでございます。 そこで、その負担の仕方でございますが、それは将来の特別会計の償還額の二分の一を、その借入金の償還時の償還額に応じまして、国が一般会計から臨時地方特例交付金といたしまして特別会計へ繰り入れることにいたしたわけでございます。 そこで、覚書に「当該年度の借入金から前年度以前の借入金に係る当該年度の償還額のうち地方の負担とされている額を控除した額」という規定がございますが、これはやや複雑になりますが、国と地方とがそれぞれ二分の一ずつ負担するという考え方に基づきまして技術的な調整を加えたものであると御理解いただきたいと考えております。 もう少し具体的に申しますと、財源不足額のうち特別会計の借入金につきましては、ある年度におきましてその二分の一を国が負担する、それからその残りの二分の一につきましては特別会計の負担とするということになるわけでございますが、その償還時におきまして、地方の負担とされました二分の一につきまして、これがまた当該償還年度におきまして財源不足額にあらわれてくるということが考えられるわけでございます。そこで、それを含めまして、またその二分の一を国と地方とで負担しよう、こういうことにいたしますと、当該償還部分につきましては、その時点におきまして国が二分の一の二分の一をさらに見るということになりますので、その重複を除くための技術的な調整を行ったものでございます。
○小川(省)委員 いいでしょう。ちょっとややこしいですが、これは結構でしょう。 そこで、次に自治省の出した資料ですね。地方交付税関係の参考資料の単位費用の積算に用いる統一単価表について若干お伺いをいたしたいと思うわけであります。 職員給与統一単価表の中の小学校教職員中の事務職員の項でありますが、十一万七千円となっております。中学校の事務職員は十二万九千五百円であります。私は、小学校のこの十一万七千円は事務長以下主査とかあるいは事務補佐等がいるわけでありますから、いささか低過ぎはしないかというふうに思っているわけでありますが、いかがですか。
○石原(信)政府委員 この統一単価は給与実態調査に基づく最近の実勢を踏まえて定めたものでございます。
○小川(省)委員 給与実態調査で定めたというわけでありますが、小学校の事務職員も中学校の事務職員も同一でありますから、私は少し低きに失するのではないかと思うわけでありますが、ぜひひとつこれはチェックをしていただきたい、こういうことを要請をいたしておきます。 文部省おいでをいただいておりますが、事務職員の問題について若干お尋ねをいたしたいと思うわけであります。 文部省は、従来学校事務職員の処遇の改善について要求すると、行政職員にはね返るというようなおそれからの発言が多かったというふうに記憶をいたしております。果たして学校事務職員は行政職員であるのかどうかという問題でありますが、就職試験にしても、学校事務職員は学校事務職員としての試験とされております。教育委員会内部の転勤希望をとってみても、学校事務から教育委員会内部へ入りたいというような希望は出ることがあっても、委員会内部の職員が学校事務職員に行きたいというような配転希望は皆無というのが実態であります。そういう意味では、広義に見れば行政職員であっても、行政職員とは異なる独立職ではないかというふうに思っておりますけれども、いかがですか。
○宮園説明員 現在の国立附属小中高等学校の事務職員の給与につきましては、一般行政職俸給表の(一)を適用されており、この国の例に準じまして、公立学校の事務職員についても給与は行政職俸給表を適用する、こういうたてまえで進んでまいっております。
○小川(省)委員 いや、私が言ったのは給料表の適用ではなくて、広義で見れば行政職員であるけれども、若干異なった独立の職とは考えられないのかどうかということを伺ったわけです。
○宮園説明員 公立学校の事務職員、中でも小中学校の事務職員につきましては、確かに一般行政職のような事務の処理というような形と異なる面がございます。と申しますのは、学校に一人しか事務を処理する者がいなくて、一人で会計あるいは庶務、給与その他幅広い仕事をしているという意味で特色があると思いますけれども、これにつきまして独立の俸給表をつくるべきかどうかというようなことは、給与制度そのものを所管しておられる人事院の判断されるところでございまして、その見解に従えば、やはり行政職員の俸給表を適用して現在のところいっているその制度でやむを得ないのではないかというふうな感じでおります。
○小川(省)委員 いや、行政職の適用があるというのは、給与表が適用されているというのはわかるのですよ。しかし、行政職員の中でも少し変わった職ではないかという点を聞いたわけでありますから、後ほど答えの中で一緒に答えてもらいたいと思います。 いまも言われたように、職務内容が明確化をされ、分化をされておって、自分の仕事の範囲や内容を自分で決めていかなければならない職というのは、私は行政職員とは大分質的に異なっていると思うわけであります。この独立性と特殊性について何らかの給与上の措置が行われても当然ではないかと思いますが、いかがですか。
○宮園説明員 文部省としましては、事務職員の給与につきましては、教員と同様に第三者機関で公務員給与制度を所管いたしております人事院が考えていただくことであるというふうな立場で物事を考えております。ただ、文部省自体で、いろいろな現行制度の中で、指導行政の中でやれる範囲のことはぜひ文部省としてやっていきたいという姿勢でまいっておりまして、事務職員に独立の俸給表を適用するかどうか、それは文部省の判断しかねるところでございます。
○小川(省)委員 いや、あなたの答えは少しピント外れなんですよ。私は、別な俸給表を適用してくれとかなんとかなんて言っているわけではないので、少しよく聞いて答弁をいただきたいと思うのです。 教育計画が科学的に遂行されていくためには、事務の行政上の独立がある程度学校に委任をされ、かつ情報活動が活発化をされなければならないと思うわけであります。そのためには、事務職員の人材確保が必要とされるわけであります。しかし、現在では事務職員には行政上の権限がほとんど付与されてはおりません。実際の権限は、事務に関するものまで教育者である校長や教頭が握っているのが現状であると思います。小中校の学校運営組織では、事務の統括者は専門家ではない教頭になっておりますし、校務分掌では、教員が学校事務の一部を分担し、雑務が多く十分な教育活動が実施されていない現象が見られるのは本末転倒の姿ではないかと思うわけであります。したがって、事務職員の強化充実を図ることは教育の基本的な問題が解決をされることであると思うわけであります。私は、このため次の三つの課題が解決をされる必要があるというふうに考えております。 一つは、事務職員の職務内容の明確化が必要であります。事務職員は、その専門的な立場から、学校事務の中でも特に専門的なことを要請される責務を担当しなければなりません。科学的経営管理の発達した現代社会に歩調を合わせようとするならば、学校事務の分野を専門化し、それに適応する職員の配置を配慮すべきだと考えます。そのためには、学校事務を担当する事務職員の職責と勤務内容の明確化、標準化を考える必要があると思いますが、いかがですか。
○宮園説明員 学校にもいろいろな職がございますけれども、それぞれの職のおよその内容につきましては、学校教育法体系の中でそれぞれ書いてございます。事務職員のほかにも実習助手その他いっぱいいるわけでございますが、それらにつきましても概括的な担当事務職務内容を書いてございまして、先生のおっしゃるようなことは、確かに具体な研究あるいはそういったことについては必要であろうと思いますけれども、そういった細かい点まで現在の規則の中へ、あるいは法体系の中で書く必要があるかどうかという感じがするわけでございます。
○小川(省)委員 それから次に定数の問題なんですけれども、教員の定数確保への力の入れ方と事務職員の確保の力の入れ方はかなり異なっているというふうに感じております。これでは学校経営の近代化は望めないというふうに思うわけであります。教員が事務を抱えて教育活動に専念できないという事態が至るところに起こっております。事務職員を一名増員をすれば、教員六名か七名の事務の軽減ができ、教育効果も上がります。教育活動の進展は事務職員をいかに確保するかにかかっていると言っても過言ではないというふうに私は思っているわけであります。 いま、事務職員の学級数に対する配置の基準はどうなっておりますか。これを引き上げる方策をどう進めようとされておるわけですか。
○宮園説明員 学校経営上、事務職員の担う役割りは大変重要でございます。そういう見地から、昭和三十三年に教職員の定数標準法をつくりまして、教員のみならず養護教員、事務職員の定数の充実を図ってきたわけでございますが、法制定当時は、大体全学校の二五%に事務職員が配置されておりまして、これの五カ年計画を本年度まで四回実施してまいりまして、今日では、ちょうど五十三年度が第四次五カ年計画の完成年度に当たります。これが完成いたしますと、全学校数の約四分の三の学校に事務職員が配置されるということになるわけでございまして、さらにこれ以上の改善につきましては、本年度の完成後の課題として今後十分検討さしていただきたいと考えております。
○小川(省)委員 ぜひひとつ検討をしていっていただきたいと思います。 それから次に、事務職員の任用制度と待遇の問題でありますが、職務内容を明確化し、定数を確保しても、学校現場で望む人材確保ができるかどうかと言えば、事務職員軽視の考え方がなお実際にはある限りでは、すぐれた事務職員の確保は至難なわざだというふうに私は思っているわけであります。そういう意味で、教育目的達成のために、教員も事務職員も協力して学校運営に当たる必要があると思うわけであります。そこで、任用制度や待遇について抜本的な改善を図っていく必要があるのではないかというふうに思っております。 学校事務職員の、上級職なり中級職なりの採用を検討したことがありますか。大卒の事務職員が入りますと、同じ大卒の片や教員がおるものですから、すぐにやめていってしまうというような事例が最近非常にふえているわけでありますが、この辺についてはいかがお考えですか。
○宮園説明員 学校事務職員の任用資格につきましては、特段文部省としても指導いたしておりませんで、任命権者の判断するところに任せてございます。
○小川(省)委員 いや、それは任命権者の判断をするところだけれども、それがどうなっているかと聞いているので、あなたの答えはとんちんかんで、わからないけれどもさ。 いろいろ述べてきたわけでありますが、学校事務職員が一般行政職と異なる専門性や特殊性を持っていることは一目瞭然であるというふうに私は思っているわけでありますが、宮園さんはどうお考えですか。
○宮園説明員 学校事務職員が学校現場で生き生きと活動していただくということは、もう学校経営上大変重要なことだと文部省も考えております。そういうことから、昭和三十二年に学校事務職員の処遇の改善について通達を出しております。この通達の骨子は三つございまして、一つは、学校事務職員の部下が非常に少ないというようなことだけをもって等級の格づけが不利にならないように、国の行政職で申しますと、行(一)の四等級まで格づけして差し支えないというような通達の中身、それから時間外勤務手当につきましても適正な支給、それから任用、配置につきましても十分な配慮を加える、この三点を指導してまいったわけでございます。昭和四十九年現在で見ますと、四等級格づけを実施している県が全国で十九県でございまして、残りの県は五等級以下、退職するまで五等級、係長級ということでございますので、そういった点はぜひ何か配慮をしていただくようにというような指導も、五十年に改めて通達を出したところでございます。こういった指導は今後も続けてまいりたいというふうに考えております。
○小川(省)委員 いまお答えのようでありますが、私は、学校事務職員が学校に勤務している限りは、処遇の上で特別な措置をとるにしても、行政職員から文句の出るところではないというふうに考えておるわけであります。人確法案が通過したときの附帯決議の線に沿っても、調整給なり調整方法なり、何らかの処遇の改善をする必要があるのではないかというふうに思っています。ただ単に四等級まで行けるというふうな指導では、具体的な改善にはならないというふうに思っておるわけでありますが、いかがですか。
○宮園説明員 この点につきましては、毎年夏の人事院勧告に際しまして文部省から人事院総裁あてに、学校事務職員の職務の困難性、複雑性等を十分考慮して給与上何か配慮できないか、十分検討していただくような申し入れをいたしているところでございます。その点、文部省自体でできませんけれども、そういう点の人事院へのお願いは今後も続けてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○小川(省)委員 余りよくかみ合いませんが、時間に協力をして以上で終わります。
○木村委員長 佐藤敬治君。
○佐藤(敬)委員 私は、成田空港の警備の問題についてお伺いいたします。 最初に断っておきますが、これからの質疑応答のやりとりによっては交付税に非常に大きな影響が出てくるような懸念もあります。したがって、交付税がきょうこれから採決になる予定ですけれども、これがはっきりしませんとどんなことになるかわからないような気もしますから、ひとつよくお答えをお願いいたします。 成田空港の警備にいままでも大変な警察官、機動隊を動員して警備をしておりますけれども、その費用は一体どのくらいかかっているのですか。
○山田政府委員 お答えいたします。 成田警備に限らず警備出動に要する経費は、警察法三十七条の規定に基づきます警察法施行令の三条に……(佐藤(敬)委員「費用がどのくらいかかったか聞いているのですよ。それは調べましたからわかっています」と呼ぶ)警備のみならず刑事、交通その他一体となった活動をしておりまして、警備にかかった費用だけを切り離すことが大変困難でございますし、まだ警備進行中でございますので、総額についていま申し上げられないわけでございますが、警察官一人動員いたしますのに要します警備出動経費は、一日であれば千円、一泊を要しますれば一人当たり約三千五百円かかるわけでございます。
○佐藤(敬)委員 そうすると、何人動員したのですか。一日千円で一泊三千五百円だとすると、動員数を掛ければ出てくるでしょう。
○山田政府委員 最高時には一万四千人動員しておりますし、いろいろな警備の山ごとに極左暴力集団対策に必要な人員を動員しております。その実数その他につきましては、警備対策上の問題もございますし、いま特に集計してもおりませんので、恐縮でございますが、最大一万四千人ということでございます。
○佐藤(敬)委員 秘密だから出されないということですが、それではお聞きしますけれども、この費用は一体どういうふうにして支弁をしておりますか。
○山田政府委員 先ほど御答弁申し上げましたように、警察法施行令上、国費をもって支弁することになってなっておりますので、警察本部長を国費の支出担当官と指定しておりまして、その会計経理上の手続によって支出しております。
○佐藤(敬)委員 三十七条にあるのは、装備であるとか通信であるとか、いろんなそういう費用ですね。そうすると、人件費はどこから出ていますか。
○山田政府委員 先ほど御答弁申し上げましたのは警備活動に必要な経費でございまして、それは警察法施行令第二条第七号によって国費支弁になっております。 ただいまお尋ねの人件費につきましては、ただいまは県費の負担でございます。
○佐藤(敬)委員 そうすると、各県から集めると、各県が人件費は負担しているわけですね。
○山田政府委員 さようでございます。ただ、一つ例外を申し上げなければならないわけですが、成田警備のような警備のために機動隊並びに管区機動隊に支給を必要といたします超過勤務手当につきましては、警察法施行令第三条第三項により、国費をもって補助しております。
○佐藤(敬)委員 五月の二十日に成田空港を開港するというわけですけれども、その警備はどういうふうにするつもりですか。
○三井政府委員 極左暴力集団の出方にもよるわけでございまして、これからの動き等には注目をいたしておりますが、いまのところ前回と同じような、あるいはおおむねそれに準ずるような体制で警備に当たりたいというように考えております。
○佐藤(敬)委員 そうすると、各県から必要な人員を集めて、そしてローテーションをしいて警備するという意味ですか。
○三井政府委員 各県からの応援を求めまして、それに地元の千葉県の警察官、茨城県の警察官がこれに当たるという考え方でございます。
○佐藤(敬)委員 最初に戻ってちょっと尋ねますが、官房長、いままで成田空港の事件でああいう警察官を動員してかかった費用は、そうすると千葉県が一切負担しないで、全部国費でやっていますか。
○山田政府委員 超運勤務を除きます人件費以外の警備出動に要する経費は国費をもって支弁しております。
○佐藤(敬)委員 三井警備局長にお伺いしますが、巷間かなり確度をもって伝えられるところによると、成田空港に特別警備隊を創設して警備をする、こういう話がありますが、やがてそうなる予定ですか。
○三井政府委員 成田空港警備隊というものを千葉県警察に設置をして、この空港警備の万全を期したいと考えて、これは方針として決まっておるわけでございます。
○佐藤(敬)委員 それは、一体いつ空港警備隊が警備をするようになって、いつまで続くのですか。永久に続くのか、いつか切られるのか。
○三井政府委員 設置は決まりましたけれども、その具体的な内容、やり方、時期等は、いま関係のところと折衝して進めておるわけでございます。私たちのこれからいつまで設置するかということについての考え方でございますが、もっぱら空港の安全その他、いわゆる阻止闘争、反対闘争というものがあり得るわけでございまして、現に反対側が言っておるところでは、空港が開設、開港されれば一般の人も利用客も多くなるし、それに紛れて事を起こしやすいというような言い方もしておるところでありますので、そういう中で困難な警備をやっていくにつきましては、この警備隊が必要であるという考え方でございますので、これは空港開港までの当面の措置と、また開港日を含んだ連続闘争というようなことがあると思いますけれども、それに対する対策というのを各県からの臨時応援でやっていきますけれども、開港後の恒久的な体制といたしましては、千葉県が自分の体制でできるという意味で千葉県に空港整備隊を設置いたしまして、これの自前でやっていくという考え方でございます。
○佐藤(敬)委員 そうすると、開港して間もなく成田空港特別警備隊というのができて、それでもって継続的にかなり長い間警備していくということですね。
○三井政府委員 そういう意味では一応恒久的な体制というように考えております。ただ、発足の時期その他は、警察官には訓練等がございますから、そういう過渡期の措置としては各県からの応援というような過渡期措置はもちろん伴うわけでございますけれども、設置をできるだけ速やかに行いまして、そういう体制で千葉県の自前でやっていくというのを通常の形態といたしたいと考えております。
○佐藤(敬)委員 国の施設で常備のこういうような警備隊を置いて警備しているところはありますか。
○三井政府委員 国の施設というと、いろいろなあれがございますが、たとえば皇宮警察というのは皇居その他皇室の施設を国の警察官、皇宮護衛官が警備をしておるという事例でございますし、また各県警察は、自分の管轄区域内につきましては、国の施設であろうが私の施設であろうが、これを保護あるいは警戒するという必要があるときには当然これを自分の仕事としてやるわけでございますので、それが一番多いのが東京都、つまり警視庁でございますが、国会を初め裁判所その他いろいろなものについては警視庁の警察官がこれに張りつけ警備をやっておるという事例は多々ございます。
○佐藤(敬)委員 私は県警のことを聞かないで国のことだけ聞いたのですが、時間がありませんから、国のことだけを答えてください。国のことだけで結構ですから。 それではちょっとお伺いしますが、この成田空港特別警備隊の費用というのは、どこが負担することになりますか。
○山田政府委員 空港警備隊は長期の応援を全国からとるということで、各都道府県の後方治安に問題が起きますので、常設の部隊として千葉県に設置しようという経緯で決定したわけでございます。しかしながら、空港警備の重要性といいますのは、国家的にきわめて重要であるのみならず、国際的にもその帰趨が問われておる重要な性格を帯びておりますので、千葉県警察の部隊として設けますが、その費用につきましては千葉県に多大の負担をかけることになってはならない、そういう意味で、国の方においてその設置に伴う経費を見るような方向でただいま関係省庁とも折衝しております。
○佐藤(敬)委員 そうすると、この空港については所属は千葉県警に属するけれども、その費用は一切千葉県には迷惑をかけないで国が負担する、こういうふうに考えてよろしいですか。
○山田政府委員 千葉県に御迷惑をかけることが少ないようにいろいろ研究して措置してまいりたい、そういう角度でただいま研究、折衝中でございます。
○佐藤(敬)委員 この問題について浅沼警察庁長官が千葉県知事と話し合ったと聞いておりますが、どういうふうになっていますか。
○山田政府委員 元来この空港警備隊の構想は、千葉県当局並びに千葉県警察当局も、今後の成田空港の警備について県内並びに長期応援のローテーションに限界がある、したがって、常設の部隊をもって警備することが合理的だという判断に立ちまして、そうした議論の結果、政府における要綱に持続的な警備体制として設置が固まったわけでございます。したがいまして、長官が知事にお会いいたしましたときにも、いま申し上げたような知事の意向というものが表明されたわけでございます。
○佐藤(敬)委員 そうすると、千葉県が費用を負担してもいいという意向を千葉県知事が浅沼長官に表明したのですか。
○山田政府委員 ちょっと言葉が足りなくて恐縮でございますが、そういう経緯で常設の部隊は要るが、しかし千葉県としてはそうした財政的負担にたえがたいこともあるし、その任務の国家的な性格からすれば国において応分の措置をとっていただきたいという意思が表明されたわけでございます。
○佐藤(敬)委員 こだわるようですが、その応分の措置ということはどういうことですか。少しは負担をしてもよろしいということですか。
○山田政府委員 私ども、できるならば千葉県の負担は極度に少なくしたいわけでございます。そういう意味において、千葉県知事もそういう意向を表明されておるわけでございまして、どういう措置がとれるかは目下研究中でございますので、お尋ねのように一切というような結論が出ている段階ではございません。
○佐藤(敬)委員 千葉県から、自治省と警察庁に空港警備の費用は全額国で持つようにという要請が出ていますね。
○山田政府委員 警察庁に対しまして、そういう千葉県当局の御要請があったことはございません。
○佐藤(敬)委員 自治省には出ていますか。
○山本(悟)政府委員 四月三日付で川上知事名で自治大臣に対しまして、成田空港警備に関する経費負担について、このことについて別添のとおり警察庁長官あてに提出したところでありますが、何分の御配慮をお願いいたしますという趣旨の文書を私どもいただいております。 その別添としてつけられたものを見ますと、「この種の警備に要する経費は、国際空港である成田空港の性格からして、国において財源措置をされるよう要望いたします。」こういう内容になっております。
○佐藤(敬)委員 大蔵省にお伺いしますけれども、警察庁と大蔵省がその費用の問題について折衝したように聞いておりますが、どういうふうになっておりますか。
○塚越説明員 お答え申し上げます。 今度の成田の空港警備隊でございますが、現在の警察法のたてまえは自治体警察というたてまえになっておりますので、そのたてまえを損なわないように、しかも千葉県の負担をなるべく少なくするにはどういう方法があるかということを、現在関係各省庁との間で検討しているところでございます。
○佐藤(敬)委員 いまお答えがありまして、その自治体警察の趣旨を損なわない、立場を損なわないようにどういうふうに金をやるかということのようですが、具体的にはどういう方法をとるつもりですか。大蔵省に。
○塚越説明員 具体的にはどういうことかというお尋ねでございますが、現在いろいろな方法を考えているということでございまして、ちょっといまの段階では具体的な内容を申し上げる段階ではございません。
○佐藤(敬)委員 もう五月二十日に開港して、これから訓練を始めて、できるだけ早く特別警備隊でもって成田空港を警備しようというときですから、一番問題になるのは費用の問題なんですよ。それが全然まだ言われないというのはおかしいのですが、検討はしているでしょう。検討しているならば、その検討の内容をひとつ示してください。
○塚越説明員 重ねての御質問でございますが、ただいまどういう方法があり得るかということを詰めている最中でございまして、ちょっといまの段階ではまだお答えできません。
○佐藤(敬)委員 この問題は、さっき官房長だとか警備局長が話したように、向こうに、極左の方に聞こえれば警備の都合上困るという問題じゃないのですよ。いっぱい金を出せば、かえって向こうの方がびっくりするぐらいで、金を出してくれればかえっていい問題なんだ。何も隠す問題じゃないですからね。だから、どういう方法があるかということを発表できないということはないでしょう。全然検討していないことないでしょう。検討しているでしょう。だから、その検討している内容を聞かしてくださいと言っているのですよ。発表できないのですか、それを。
○塚越説明員 そのお尋ねの点でございますけれども、いろいろ法制上どういう問題があるのかというようなことを警察の方にもお願いをして、問題点を検討しているところなんでございますが。
○佐藤(敬)委員 そこにいなさいよ。もうそっちへ行かなくてもいいから。あなた少なくとも官僚中のエリートと目されている大蔵官僚ですよ。現行法にはこういう方法があるとか、現行法ではこういうまずいところがあるとか、何かしらの具体的な方法があるでしょう。いま間もなく警備隊が発足することが決まっているでしょう。そうして間もなくこれが動くのに、全然何もわからぬという、そんなばかな話はないでしょう。怠慢ですよ、そんなら。
○塚越説明員 御質問の点でございますけれども、やり方としてはいろいろな方法があり得るだろうと思うのです。それを、いろいろな方法をまず警察庁の方で検討していただきまして、その上でみんなで相談していこうということでやっているわけでございまして、いまこういう方向でというところまでお答えできる段階ではないということを申し上げておるわけでございます。
○佐藤(敬)委員 だから、三つあったら三つ言えばいいじゃないですか。こういう方法とこういう方法とこういう方法があるけれども、どれをとるかまだわからぬ。警察庁とも折衝したら、警察庁で何か持っていったでしょう。どういうふうにしてくれとか、全額国で持ってくれとか、でなければ千葉県警に金をやってこうするとか、何かかにか話があったでしょう。どうですか。
○塚越説明員 その方法論としていろいろなことが考えられるわけでございますが、それが全部できているという段階でございませんので、そういう点を含めて警察庁の方でいま検討していただいているということでございます。
○佐藤(敬)委員 どうも、あなたの方は何を言っているのか私には了解できないですよ。たとえば、あなたいまこう言ったでしょう。自治体警察のたてまえを壊さないようにしてやりたい、警備隊が自治体警察であったならば、おのずから金が行く方法が決まっているでしょう。そうすると、こういう方法でやるとか何とかかんとかあるでしょう。千葉県警に属するならば、金の出る方法はほとんど決まっているでしょう。あなた、それもわからないの。
○塚越説明員 その点は千葉県の方の負担にならないようにするということは、そうなんでございますが、ただそのやり方として、警察制度全体の問題にも影響いたしますし、補助制度の問題にも影響いたしますので、そういう影響がどういうふうに出てくるのか、その点を含めて検討しているところでございます。
○佐藤(敬)委員 委員長に要請しますが、これ別に隠すべき問題じゃないですよ、何も。さっきも言ったとおり、このままでいけば地方財政にすこぶる影響のあるような関係だから、私は聞いているのですよ。何にも言わないで、秘密主義みたいなんだな。千葉県に負担をかけないような方法があるなら言いなさいよ。ないならばないように言いなさいよ。何にもここで発表されないというばかな話はないでしょう。委員長、何かしゃべらせてください。だめならば、もっと責任ある人を呼びますよ。
○山田政府委員 空港警備隊の設置のためには警察官増員のため、増員しました警察官の人件費、これが大きな問題であろうかと思います。その他の部隊が活動するための車両通信とか施設等の経費、これは先ほども御答弁申し上げましたように、従来から警察法上国庫が支弁することになっておりますので、人件費について千葉県の負担を少なくする、こういう配慮がいま検討の重要な課題でございます。その補助についてどの程度なし得るか、われわれとしても検討、折衝しておるところでございます。
○佐藤(敬)委員 そうすると、本当は大蔵省に聞いた方がいいと思うのだけれども、大蔵省はこれに対してどういう方法をやるか。あるいは警察からも千葉県からも、国で持ってくれと言っておる。そこで、大蔵省はこれに対してどう対処するつもりなの、国で持つつもりなの、持たないつもりなの。
○塚越説明員 ただいま警察庁の方からお話がございましたが、具体的に問題になります大きな点は、人件費の問題でございます。その人件費の問題は、原則として地方公共団体の負担となっているわけでございますけれども、空港警備隊の任務の特殊性というようなものを考慮いたしまして、筋の通るものであれば国庫負担するということでいま考えているわけでございます。それが現在の補助制度その他の筋を通しましてやれるものがどこまであるかということをいま詰めているところであります。
○佐藤(敬)委員 官房長にお伺いしますけれども、大蔵省には国で全額持てという折衝をしましたか。要望、要請をしましたか。
○山田政府委員 警察法上、先ほど御答弁申し上げましたように、人件費の一部である超過勤務手当につきましては、いろいろな国家的性格とかいうことにかんがみまして、すでに十割補助の道も開けております。そういう制度についてどの程度検討の余地があるかということをいま研究して、大蔵省とも折衝しておるわけでございます。その結果、千葉県に対する負担が軽減されれば、われわれとしては県知事の要請にもこたえて、あるいは空港警備隊の国家的性格にもかんがみて妥当な結論が出るのではないかと考えておるところでございます。
○佐藤(敬)委員 そうすると、警察は、千葉県にできれば一切費用をかけないで国が費用を持ってもらいたいというあなたの希望ですか。
○山田政府委員 警察法上の都道府県費に対する補助の制度の運用その他、いろいろ財政制度上の運用で可能ならば、国の責任において財政負担をしていただきたいという気持ちは警察庁としては持っております。
○佐藤(敬)委員 これは認識の問題がありますから、後からもう一回聞きますけれども、それではお伺いしますが、特別警備隊は一体人員、構成、こういうのはどういうふうになっていますか。
○山田政府委員 ただいま私ども警察内部において検討しております段階でございますが、千五百人、これは警察の二十四時間昼夜にわたっての警備をいたすわけでございますから、三交代で常時五百人の警戒ということを現場の状況に即しまして積み上げまして、千五百人という編成を考えております。
○佐藤(敬)委員 そうすると、この千五百人を集めて、そしてそれに対する一切の費用というものはどのぐらいかかりますか。人件費のほかのものは全部国で持つように決まっているとすると、人件費だけでもいいのですか。
○山田政府委員 警察庁といたしましては、部隊編成の階級構成とかあるいは練度の高い隊員をもって構成しなければいけませんので、まだ実態にかなった正確な積算は済ませておらないわけでございます。
○佐藤(敬)委員 それにしても、どの階級が幾ら、どの階級が幾らとかいって大体決まっているでしょう。そうすると、まず普通の機動隊なら機動隊の編成であれば、大体わかりますね。それよりも少し階級の高い、給料の高い人を入れるというなら、大体の見当がつくのじゃないですか。別に私は一銭一厘まできちっとコンピューターをはじけというのじゃないのですよ。
○山田政府委員 ただいま鋭意作業中でございますが、どの時点で何人の募集が可能であるか、そうしまして募集した巡査見習い生を卒業、配置させたその後から警備隊に採用するわけでございますので、どの時点で何人の部隊編成が可能かということを研究しております。しかし、本会計年度内においては千五百人の警備隊というものを早く完成させて、長期応援ということによる後方治安のロスを避けるようにしたいと考えております。
○佐藤(敬)委員 私は別にこれをつくることは反対しておるのではないですからね。警察庁に応援しているのですよ。何も隠さなくてもいいから、大体わからないはずはないでしょう、ことしは何月に何人頼むかということは。それは一緒に千五百人そろわないかもしれませんよ。では、これは恒久的なものですから、来年からといいますか、一体できてしまった後は一年に幾らかかるのか。詳しい数字でなくていいですよ。千五百人なら大体見当がつくでしょう。
○山田政府委員 地方財政計画上の警察官にかかります単位費用から計算いたしますと、千五百人、平年度で約五十六億という計算ができるかと思います。
○佐藤(敬)委員 鳥取県警の人数は何人ですか。
○山田政府委員 五十三年度の増員を含めまして千二十人でございます。
○佐藤(敬)委員 先ほど大体五十六億かかるというようなお話です。五十六億でも六十億でも七十億でも八十億でもいいのですが、これが県警だとすると、そうすると自治省にお伺いしますが、交付税だとか金の流れはどういうふうになりますか。
○山本(悟)政府委員 自治省といたしましては、この空港警備隊に要する経費につきましては、国際空港の警備という非常に国家的な性格の強い警察事務の処理、そのために特に創設されるというような性格にかんがみまして、全額国費をもって措置さるべきたてまえのものではないか、こういう意見を申しているところでございまして、人件費を含めまして大部分のものが地方費負担になるということは、ただいまのところ想定をしておりません。警察庁側においてもそういう線でいろいろ御努力になっているというように聞いております。
○佐藤(敬)委員 本当の概算でいいですからね。五十六億が五十億でもいいですよ、簡単に計算しやすいように。ここに五十億かかるとすれば、現在のたとえば交付税制度でも何でもいいが、現在の制度でもって幾らの金が大体どこへどういうふうに流れていくか、ちょっと教えてください。
○山本(悟)政府委員 もしも人件費が地方負担と仮定をして申し上げれば、これはやはり基準財政需要額の測定単位としての警察官の数がそれだけ千葉県に千五百ふえるわけですから、千葉県の基準財政需要額がその分だけふえて千葉県の交付税額がそれだけふえる。しかし、この点は総体から申せば、他の部分がそれだけ全体としてかぶってくる、こういうことにならざるを得ないと思います。
○佐藤(敬)委員 大蔵省にお伺いしますが、この千五百人を財政需要額の算定基準に算入するとすると、これはかなりな金額になるのだけれども、これを国が何とか金を出してやろう、いまの制度以上に国がなるべくよけい金を出してやろうとすれば、どういうふうにして金を出しますか。
○塚越説明員 ちょっと御質問の意味を十分了解しているかどうかわかりませんが、交付税の測定単位から外すということは必要だろうと思いますし、それから警察法の、少なくとも施行令の改正を行う必要があるだろうと思います。
○佐藤(敬)委員 そうすると、あなたが言うのは、もしいま現行制度のままでよけい金を出すとすれば、交付税の制度にはのらないということですね。法を改正しなければ基準財政需要額に算定する——いま決まった現行法以上に金は出されないということでしょう。基準財政需要額の算定の単位から外さなければいかぬというのだから、現行の交付税法ではできないということですね。
○塚越説明員 ただいまの点は自治省の方の御担当ですので、自治省からお答えいただいたら適当かと思いますが、現在の制度ですと、たとえば増員が行われますと、その分が測定単位に入りまして、当然に交付税措置がなされるような形になるだろうと思います。ですから、それはもし仮に国が負担するということになりましたならば、そこのところは何らかの形で外さないとおかしなことになるというふうに思います。
○佐藤(敬)委員 いや、だから国が千葉県に迷惑をかけないようにもっとよけい金を出してやろうとしているでしょう。あなたはさっきそう言った。その方法は言われないと言うから聞かないですけれども。いままでの現行制度以上によけい金を出してやろうとすれば、あなたの言うのは、いまのままの現行交付税制度では出されませんというのでしょう。
○関根説明員 交付税制度の問題でございますので、便宜私の方から答弁申し上げますが、警察に要する経費につきましては、基準財政需要額におきまして警察費で算定いたしております。その測定単位は、御承知のように警察の職員数でございます。しかし、その警察の職員をどういう形でつかむかということは、交付税法の第十二条第二項におきまして、「測定単位の数値は、次の表の上欄に掲げる測定単位につき、それぞれ中欄に定める算定の基礎により、下欄に掲げる表示単位に基づいて、自治省令の定めるところにより算定する。」こういう形になっておりますので、法制上の問題といたしましては、私ども、交付税を扱っております従来のやり方に基づきまして判断いたしますと、具体的な千葉県の警察官の数から空港警備隊の警察官数千五百人を控除いたしまして算定することは可能であるというふうに考えております。
○佐藤(敬)委員 ちょっとわからないが、控除をして算定するということはどういうことですか。
○関根説明員 私どもは、先ほど財政局長から御答弁申し上げましたように、この警備隊の性格からいたしまして、全額国で負担すべき筋合いのものというふうに考えておりますので、そういう措置がなされます場合には、地方団体としては財源を必要としないわけでございますので、必要としない財源について交付税の需要額に算定する必要はこれまたないわけでございます。したがって、その警察官数は、たとえ千葉県警に配属されておりましても、それを除外いたしましてその財源措置をしない、こういう計算をしたいと思っております。またそういう形で計算すること自身が、現在の交付税法の規定上可能である。もちろん、自治省令は改正しなければなりませんが、法制上、法律改正等を要するものではないというふうに考えておるわけでございます。
○佐藤(敬)委員 大蔵省に聞きますが、何とか千葉県に迷惑をかけないように金を出したい、ということは、いま財政課長からお話があったような交付税の算定の単位それ以上に出さなければ援助にならぬわけですね。それだけ出すならば何の援助でもないから、それ以上に出す。いま財政課長はそれを抜いてしまうと言うけれども、抜かないでそれ以上に出すとすれば、交付税法では方法がないから法律を改正しなければいかぬでしょう。どうですか。
○塚越説明員 御質問の点ですが、現在の仕組みを全く変えないといたしますと、千葉県の方に交付税措置として空港警備隊の分が措置されるわけでございます。ですから、それをどういうふうに国の負担という形に持っていくかという点が、いま協議の対象になっているわけでございます。
○佐藤(敬)委員 あなたがいま言ったのは、千葉県警察に千五百人ふえれば、それを警察の人数として勘定すれば当然のごとく交付税が来ますね。これはあたりまえの話です。それは何の援助でもないのですよ。千葉県に迷惑をかけないようにするためには、当然行く金に上積みをしていかなければ援助にならないのです。それをやるためには現在の地方交付税法では方法がないだろうと言って、いまあなたは外すと言ったから、そうじゃないだろうと聞いているのですよ。どうですか。
○塚越説明員 先ほど来警察庁の方からも御説明がございましたが、警備に要する費用は国費で負担することになっております。(佐藤(敬)委員「警備の問題じゃない」と呼ぶ)人件費の問題で申しますと、人件費は地方交付税の措置の対象になっておりますので、それをさらに……
○佐藤(敬)委員 もう一回よく聞きなさいよ。 千葉県警に千五百人ふえれば、これは千葉県に千五百人分の交付税が算定によって行くのはあたりまえでしょう。それは援助じゃないんだ。援助するなら、それ以上何かしらやらなければいけない。それ以上やろうとしても、現行の方法ではできませんとあなたは言うのでしょう。できますか、できないでしょう。どうです。
○塚越説明員 その点は、現在の警察法施行令の補助対象の中には人件費は入っておりませんので、その点の改正が必要だろうと思います。そういうことによって人件費について国が補助する、その範囲をどういうふうにするかという点が現在検討中の事項であります。
○佐藤(敬)委員 あなたの言うことはだめだ。私がきのう大蔵省に要求した人はこういう人じゃないのですよ。これは金だけの問題じゃなくて政治的な問題であるから、責任を持って発言できるような人をよこしてくれと要求しているのですよ。いまのは何をしゃべっているのか何もわからない。千五百人ふえたら千五百人の交付税が行くのはあたりまえじゃないか。援助でも何でもないですよ。あなたの言葉を私の方で要約して解釈すると、とにかくこれ以上千葉県に迷惑をかけないように援助するためには、現在の法律ではやれませんということだ。何かしらの法改正をしなければやれないということでしょう。
○関根説明員 私の説明がまずかったのではないかと心配しておりますが、私どもの方は、千葉県警の空港警備隊につきましては、地方団体の財源で措置すべき筋合いのものではない、国が財源措置すべき筋合いのものだと考えておりますので、仮に千五百人の増員が空港警備隊のために千葉県警に配属されましても、私どもの方としては交付税をやらないという方針で考えておるわけでございます。
○佐藤(敬)委員 それはよくわかっているのですよ。わかっているけれども、千葉県警のもとに空港警備隊を置くことを前提にしてあなたは話しているのでしょう、そのたてまえは崩されないと。千葉県警に置けば当然千五百人の交付税が現行制度で行くわけです。ところが、それでは援助にならない。それ以上援助するためには法を改正しなければいけない。そうかと言って私はあなたに聞いているのですよ。
○塚越説明員 その点でございますが、交付税の対象から外して、その分を何らかの形で国が補助するという形にいたします場合には、法律改正は必要でございませんで、警察法施行令の改正で足りるだろうと私どもは考えております。
○佐藤(敬)委員 そうすると、あなたの意向としては、交付税法にのっけないで、警察法施行令か何か変えて、そしてその分、たとえば極端に言うと、全顎でも国が空港警備隊に出せる、そうやりたいということですね。
○塚越説明員 全額ということをおっしゃいましたが、その点は、先ほどから申しましたように、補助制度とか警察制度とか、そういうものの筋からいって説明できるものは、できる限り国で負担してやっていこうという考え方でございます。
○佐藤(敬)委員 ちょっとしつこいですが、もう一つ。 そうすると、交付税にはのっけないでやるということですね。そういうことですね。
○塚越説明員 現在、その点を含めて検討しているところでございます。まだ決まっておりません。
○佐藤(敬)委員 その点を含めてというのは、どういうことですか。あなたはさっきから、施行令を改正しなければ金をやれないと言っているじゃないですか。だから、援助するためには交付税にのっけないということでしょう。結局、交付税と関係なくやるということでしょう。
○塚越説明員 ただいま御説明いたしましたのは、仮に交付税にのせないとしたら、警察法施行令の改正でやることができるということを御説明したわけでございまして、最終的にどういうことにするかということについては、まだ協議を続けているところでございます。
○佐藤(敬)委員 あなたと話をしていると根気負けするけれども、その裏を聞いているのですよ。だから、交付税にのっけてはこれ以上援助する方法はないということでしょう。私の聞いているのはそういうことです。そうすると、あなたは裏を答えるのだ。はっきり言ってくださいよ、交付税ではこれ以上援助することはできませんと。
○塚越説明員 交付税の措置といたしましては、現在の測定単位に単位費用という形以上のものはできないと思います。
○佐藤(敬)委員 はい、わかりました。初めからそう言ってくれればいいのです。 それで、さっき聞きましたけれども、鳥取県が千二十人、それでもわかるように、今度の成田空港警備隊というものは一つの県の全警察官をあそこに持ってきたぐらいの膨大なものなのです。これは、いま千葉県警に何人いるかわかりませんけれども、単に二千人に百人足すというようなしろものではない。突然倍になる、倍以上になるというような、いわば異常な事態であります。千葉県警が突然二倍になった、これはまさに正常な方法でないと私は思うのですよ。一つの県の警察力を一成田市に集中するということになる。これをどういうふうにするかということは、警察の問題としては、制度的にも費用の点からも非常に大きな問題で、ある点から言えば警察制度の根幹にかかわるものだ、こういうふうに考えてもいいのじゃないかと私どもは考えるわけです。 それで、この人件費を一体どういうふうに持つかということがいま非常に大きな問題になっておりますけれども、県警を設置するとき、いわゆる警察法の趣旨から考えますと、一つの県の警察官を全部成田市みたいな一カ所に局部的に集中させる、ああいう異常な事態というのは恐らく考えられていないと私は思います。だから、そういう意味では異常な事態である。これだけの大規模な警備隊を設置するというのは、県警の上にのっかるというような簡単な措置ではできない。 さらに交付税制度からいっても、いま大蔵省でも言っておるとおりに、これはとても交付税にはのっからないということであります。これを交付税の中で措置する、そういう方法は絶対にやめてもらいたい。去年は二兆七百億。地方財源は元来交付税で全額措置しなければいけない。それを四分の一しか持たないで、四分の三を地方が借金としてしょっている。これは交付税特会であろうが地方債であろうが、とにかく地方が借金として四分の三を持っておる。ことしは三兆五百億、これも四分の三を地方が借金としてしょっている。来年も同じような状態になる。まさに地方財政が崩壊するようなときに、成田空港を守るために千五百人の費用を地方財政で負担するなどということはとても大変な問題になる。これは千葉県の問題じゃなくて、ほかのところが、特交であろうが普通交付税であろうが、その分がどんどん減額されていく。しかも毎年その分が減額されていく。総額確保ということは交付税の至上命令なのです。いまの状態でも交付税法六条の三の二項に違反していると言われているようなとき、こんなもので持っていかれたら地方財政はますます苦しくなってもっていかれなくなるので、交付税ということに一切関係なく、法改正するなりして成田空港特別警備隊というものを全額国の費用でやってもらうように私は強く要望したいと思うのです。 その趣旨は、成田空港は単に一千葉県の空港ではありません。ナショナルプロジェクトだ。しかもああいう状態にしたところの責任というものは、この間の成田問題の集中審議でもあらわれましたように、国に非常に大きな問題がある。ああいう問題がなければ、ああいう過激派が集まってきて、こういうようなことにはならないのです。国の責任というものは非常に大きいので、そういう意味からもぜひ国が全額負担をして、警察で交付税から金を持っていくということがないようにしてもらいたい。 特に、自治大臣は公安委員長を一緒にやっておりますので、この点をここで約束していただきたい。その約束がなければきょう交付税は通せないですよ。
○加藤国務大臣 成田空港が開港できまして、開港後も空港の安全、航行の安全を期してまいらなければならないのでありまして、このことはまさに国家的な仕事でありますことは申すまでもないことでございます。 そこで、現在の警察の仕組みといたしましては地方警察の仕組みをとっておりますので、当然今回の一千五百名の空港警備隊も千葉県警察ということではございますけれども、このしわ寄せが全国に及びますことは私どもとしては避けなければならぬ、かような基本の考え方を持っておるのでございますし、また地元の千葉県といたしましても、国において財源措置をとってほしい、かような強い願望でございますから、さような処置をとってまいりまして、交付税計算等ではいたさなくて、たてまえといたしましては国がその経費を負担する、かような考え方で解決を図ってまいりたい、かように考えておる次第であります。
○佐藤(敬)委員 これは、もしそういうことになりませんと、後々から非常に大きな問題になって紛争の種になると思います。自治省も、それから警察庁も大蔵省も、ぜひひとつこれに協力して、全額国で負担するように、絶対にできますようにひとつ努力してもらいたい。 終わります。
○木村委員長 以上で本案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○木村委員長 この際、本案に対して、佐藤敬治君、小川新一郎君、山本悌二郎君、安田純治君及び川合武君から、五党共同をもって修正案が提出されております。 まず、修正案の提出者から趣旨の説明を求めます。佐藤敬治君。 ————————————— 地方交付税法等の一部を改正する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○佐藤(敬)委員 ただいま議題となりました日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同、新自由クラブが共同して提案いたしました地方交付税法等の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、提案者を代表し、提案理由及びその概要を御説明申し上げます。 地方財政は、御承知のとおり本年度においても三兆五百億円という膨大な財源不足に見舞われ、四年続きの深刻な財政危機に直面いたしております。地方財政がこうした深刻な危機に直面することとなったのは、深刻な不況に起因しているのでありますが、その根本的原因としては、歴代自民党政府が、住民福祉の充実や生活基盤の整備よりも、産業基盤の整備など中央集権化のもとに高度成長政策を推進してきたことによるものであります。そのため自治体においては、過疎過密、公害その他の対策に膨大な財政需要を引き起こすことになりましたが、これに対し国が十分な自主財源を付与してこなかったところに地方財政の構造的な危機が招来されたと言わなければなりません。 われわれは、このような地方財政の危機を打開し、自治体の自主的な行政運営を確保するため、地方財政の長期的な見通しに立って、抜本的な恒久対策を講ずるようこれまでたびたび自民党政府に要求してきたのでありますが、残念ながら今回の自民党政府の地方財政対策は、われわれの要求のみならず地方六団体を初めとするすべての自治体関係者の要求をも踏みにじったものと断ぜざるを得ないのであります。 三兆五百億円の財源不足に対し、自民党政府は、地方交付税率の引き上げを図ることなく地方交付税特別会計における一兆五千五百億円の借り入れと一兆三千五百億円の地方債振りかえによって措置し、全く根拠のない二分の一負担方式をルール化しようといたしておりますが、このような財源対策が、地方交付税法第六条の三第二項及び地方財政法第十条の二等の趣旨に反していることは言うまでもありません。 今日、地方交付税制度の改革、なかんずく税率の引き上げは、いまや国民的合意となっており、この国民的期待にこたえることこそ今国会の重要な課題であります。このような立場からわれわれは、地方交付税率の引き上げ措置等を含め、一般財源の充実強化を図り、もって地方財政の危機を緊急に打開し、地方自治の発展を図るため、本修正案を提出した次第であります。 次に本修正案の概要について御説明申し上げます。 第一は、最近における自治体の財政需要の増大に対処するため、昭和四十一年度以来、据え置かれてきた地方交付税率を現行の三二%から四〇%に引き上げることといたしております。 第二は、臨時地方特例交付金の増額等についてであります。 その一つは、昭和五十年度以降発行された減収補てん債及び財源対策債はすでに巨額に達しており、その元利償還に係る基準財政需要額については、臨時地方特例交付金で措置することといたしております。 その二つは、昭和五十年度、五十一年度及び五十二年度における交付税及び譲与税配付金特別会計における借入額の元金償還については、当該年度に償還する額に相応する額を臨時地方特例交付金として一般会計より繰り入れることといたしております。 以上の措置により昭和五十三年度における臨時地方特例交付金は、三千四百二十八億円増額し、五千六百七十九億円となります。 第三は、投資的費用に係る単位費用の改正であります。その他の土木費においては、道府県四千七百二十円、市町村千二百七十円とし、その他の諸費においては人口一人につき道府県五千九百六十円、市町村四千円とし、面積一平方キロメートルにつき道府県百四十万六千円、市町村六十六万五千円といたしております。 第四は、自治体の財源の充実強化を図るため、速かに国・自治体間を通じて行財政全般にわたって抜本的検討を加え、その結果に基づき、国と自治体との間の財源の再配分が実施されるよう必要な措置を講ずることといたしております。 第五は、地方交付税の交付額は、自治体固有の財源であることにかんがみ、国税収納整理資金から交付税特別会計へ直接繰り入れることといたしております。なお本規定は、昭和五十四年度から実施することといたしております。 以上が本修正案の概要でありますが、本修正によって地方交付税の総額は、一兆六千八百四十八億円増額することとなりますので、一兆三千五百億円の建設地方債の発行は全額取りやめるべきであることを表明し、提案理由の説明を終わりたいと存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速かに御可決あらんことをお願い申し上げます。(拍手)
○木村委員長 以上で修正案の趣旨の説明は終わりました。 修正案については、別に発言の申し出もありません。 この際、本修正案について、国会法第五十七条の三の規定により、内閣の意見があればこれを聴取いたします。加藤自治大臣。
○加藤国務大臣 ただいまの地方交付税法等の一部を改正する法律案に対する日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同及び新自由クラブ提案の修正案につきましては、政府といたしましては、賛成いたしかねます。 —————————————
○木村委員長 これより原案及び修正案を一括して討論を行います。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。中山利生君。
○中山(利)委員 私は、自由民主党を代表し、政府提案の地方交付税法等の一部を改正する法律案に賛成、日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同及び新自由クラブ提案の同法律案に対する修正案に反対の意見を表明するものであります。 昭和五十三年度の地方財政対策におきましては、最近における厳しい経済、財政状況のもとで、国と同一の基調により、景気の着実な回復に資することとし、住民生活充実の基盤となる公共事業等の推進、社会福祉施策の充実のため、地方財源の十分な確保を図ることとしております。すなわち、昭和五十三年度の地方財源の不足に対処するため、 一 国の一般会計から臨時地方特例交付金として二千二百五十一億円を交付税特別会計に繰り入れる。 二 交付税特別会計において資金運用部資金から一兆五千五百億円の借り入れを行う。 三 地方財源の不足に対処するため建設地方債一兆三千五百億円を発行する 等の措置を講じております。 さらに、地方交付税総額の確保に資するため、当分の間、交付税特別会計における借入金の償還については、国が実質的にその二分の一を負担する制度を設けることとしております。 また、普通交付税の算定については、社会福祉施策の充実、教育水準の向上及び住民生活に直結する公共施設の計画的な整備等に要する経費の財源を措置するほか、過密対策、過疎対策、消防救急対策等に要する経費を充実することとしております。 公営企業金融公庫については、地方公共団体によって行われる建設事業の円滑な実施を図るため、臨時地方道整備事業等三事業に係る地方債に対し、その資金を融通することができるようにしており、地方公共団体の手敷料については、最近における経済情勢の変化等にかんがみ、風俗営業等取締法ほか十一法律に定める手数料の額またはその上限について改定を行い、受益者負担の適正化を図ることとしております。 これらの措置は、現下の経済情勢においてはまことに適切な現実的措置であると考え、こうした措置等を内容とする政府提案の地方交付税法等の一部を改正する法律案に賛成するものであります。 次に、日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同及び新自由クラブ提案の地方交付税法等の一部を改正する法律案に対する修正案につきましては、自由民主党といたしましても十分検討を重ねたところでありますが、財政の基盤となるわが国経済が変動期にあり、将来の見通しについても多分に不確実な要素を持つ現時点において、また、最近の長期不況を反映して国、地方とも巨額の財源不足となっている時期に、国、地方を通ずる財源配分の恒久的制度としての地方交付税率の引き上げ等を行うことは適当でないと考え、反対の立場をとるものであります。 しかしながら、今後、地域住民の福祉の充実、生活環境の施設の整備等の諸施策を推進する上で、地方団体の果たすべき役割りがますます増大する一方、昭和五十四年度以降においても、地方財政をめぐる諸条件は依然厳しいものと予想されておりますので、政府におきましては、今後とも地方団体に対する財源措置の一層の充実に努めるよう強く希望するものであります。 以上をもちまして、政府提案の法律案に賛成、日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同及び新自由クラブ提案の修正案に反対の意見の表明を終わります。(拍手)
○木村委員長 小川省吾君。
○小川(省)委員 日本社会党を代表いたしまして、昭和五十三年度地方交付税法等の一部を改正する法律案政府原案に反対、わが党外四党提案の修正案に賛成の立場から討論をいたします。 政府は、五十三年度地方財政の確保に当たって、三兆五百億の財源不足に対して、一兆五千五百億を交付税特別会計で借り入れ、一兆三千五百億を起債による振りかえ措置を決定をいたしました。このような連年の措置により、交付税特別会計は後年度において多額の償還金を抱え、弾力性を喪失していくことは明らかでありますし、地方財政もまた、起債償還のための地方債を起こすというような公債費の増高にさいなまれていくことは、火を見るよりも明らかな事実であります。このような弊害を、いつか、どこかの時点で断ち切ることが何としても必要であります。 私どもの修正案は、交付税法第六条の三の二項にのっとって、税率を八%引き上げ、四〇%にしようとする案であります。 臨時地方特例交付金等については、昭和五十年度以降発行された減収補てん債及び財源対策債の元利償還にかかわる基準財政需要額については、臨時地方特例交付金で措置をする。 また、昭和五十年度、五十一年度、五十二年度における借入額の元利償還については、当該年度に償還する額に相応する額を臨時地方特例交付金として一般会計より繰り入れることといたしました。 八%の税率の引き上げと言っても、自治省が大蔵省に要求した、大臣があの時点においては正しかったと言った六・五%の案にわずか一・五%を上乗せしただけの額であります。このことによって交付税特別会計も弾力性を回復をし、地方財政もまた愁眉を開いていくものと思われますし、全国地方自治体の渇望するものであることは明らかであります。 与党自民党の賛成をも求めて、私の討論を終わります。(拍手)
○木村委員長 小川新一郎君。
○小川(新)委員 私は、公明党・国民会議を代表し、ただいま議題となっております政府提出にかかわる地方交付税法等の一部を改正する法律案に反対し、わが党を初めとして四党提出の修正案に賛成する討論を行います。 地方財政は、昭和五十年度から連続して四年間財源不足を生じ、その要因は、激動する世界経済の中で急激な円高不況、それに伴う税の落ち込みなど、多種多様にわたっていることをわれわれも認識し、国会でも議論してきたところであります。 しかし、交付税法六条の三の二項は厳然として法文化され、その趣旨とするところは、地方財政が引き続き著しく財源不足を生じた場合、交付税率の引き上げあるいは抜本的な地方行財政制度の改正を行うとしております。 しかるに政府は、財源不足を交付税特別会計の借入金と地方債の増発でその場しのぎの糊塗的な借金財政を繰り返しているにすぎません。しかも、交付税特別会計が、財政投融資からの借入金の償還に当たって国と地方が二分の一ずつ負担するという変則的な措置をルール化することは、交付税法の精神を踏みにじるものであり、われわれは断じて容認することはできません。 政府は、財源が足りなければ借金であれ何であれ、いま使う金さえ間に合わせればよいという安易な考えであります。地方自治体がみずからの努力によって財政を賄うという地方自治本来の姿を取り戻すため、国税、地方税の配分の適正化や交付税率の大幅引き上げにより地方税財政の構造的欠陥を是正するという基本的問題には、何らメスを入れようとする姿勢が全くうかがえません。このような政府の措置は、自主性の喪失につながり、地方自治の本旨を損なうものではなかろうか。 しかも、昭和五十三年度の一般会計予算は一ドル二百四十五円を前提としておりますが、現在、円は日増しに高まる一方であります。円が二〇%高騰すればGNPを一%引き下げるというデフレ効果が働きます。そうしたときに、国、地方とも大幅な税の減収をもたらす結果となり、五十三年度当初見込みの三兆五百億円という地方財源不足はさらに上回り、地方財政運営に大きな支障を来すことは明らかであります。したがって、経済の前提が崩れており、これに基づく地方財政計画も当初から大幅な狂いを生じていることになります。 政府は、このように国、地方とも予算の本質に狂いが生じた事実を放置しながら、修正もせず強行することは、地方財政の混迷度をさらに深めるものと断ぜざるを得ないものであります。 われわれは、地方交付税法の趣旨にのっとり、交付税率を四〇%に引き上げるとともに、五十年度以来発行された減収補てん債及び財源対策債の元利償還並びに五十年度以降の交付税会計の借金の元利償還について、全額臨時特例交付金で措置することなどを盛り込んだ五野党の共同修正案に賛成し、政府原案に反対するものであります。 最後に、公営企業金融公庫の改組問題について、本委員会においてもたびたび議論され、自治省も理解を示しているところであります。わが党は、公営企業金融公庫の改組法案を本委員会に提出し、御議論を願っているところでありますが、でき得るならば当委員会の皆様方の共同提案として一日も早く成立させ、公庫の改組の実現を図ることを心から期待し、私の討論といたします。(拍手)
○木村委員長 中井洽君。
○中井委員 私は、民社党を代表して、政府提案の地方交付税法等の一部を改正する法律案に反対し、日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同及び新自由クラブ提出の修正案に賛成の討論を行うものであります。 地方財政は、本年度においても三兆五百億円という膨大な財源不足に悩まされ、四年連続の史上最悪の危機に直面しているのであります。この打ち続く深刻な地方財政の危機は、政府の言うように単に不況の長期化による一時的な異例な現象では決してなく、低成長経済への移行に伴い、国と地方自治体との現行の行財政制度の構造的矛盾がここ数年間で一挙に露呈した結果であります。根本的な矛盾から来るこのような危機であるにもかかわらず、ここに提案されている本年度の地方財政対策は、過去三年間と同様の一時しのぎの対応策であるにすぎません。財源不足さえ補えばそれでよいとする政府の姿勢がありありとうかがえます。何一つ地方財政への理念も見られなければ、あるべき将来への方向を示すものもありません。 交付税法第六条の三の第二項には、引き続き財源不足になれば地方行財政制度の改正を行うか、もしくは交付税率の引き上げを行うよう明確に書かれてあります。引き続きという期間が二ないし三年であるというのが政府自身の考えであります。したがって、四年続きの大幅な財源不足に悩む本年度ですら制度の改正もしくは交付税率の引き上げが行われたとしてもあたりまえのことであり、むしろ遅過ぎると言えるのであります。ましてや、交付税率の引き上げをまたもや見送り、交付税特会の借入金償還の半分を国が負担するという大蔵省、自治省の合意を法案として、また当分の間というあいまいな期間をルール化することだけで制度改正を行ったとする今日の政府の姿勢に大きな失望を感じざるを得ません。政府みずからが法を歪曲解釈してはばからぬこのような状態が、地方自治制度の、あるいは財政の危機を一層深刻にするものであります。金銭だけで片づけば問題解決とする安易な政府の姿勢は、財源が苦しくなれば当然増税をするのだという、これまた単純な解決策に結びつきます。すべての政策の行き詰まりを全銭面だけ解決をするという今日の政府の取り組み方は、国民にとってとうてい受け入れられないものであり、ますます問題の本質的解決を長引かせているものであります。 今回の五野党修正案は、以上述べたような政府の安易な地方財政対策に強く抗議し、その中に見られる交付税率の固定化の考えを打ち破らんとするものであります。この修正案に盛られるごとく、交付税率の引き上げが地方財政の健全化にとって最大の、また単純明快な解決策であることを強く認識し直すべきであると考えます。交付税率の引き上げがだめであるならば、理念に基づいて三十年たった今日の地方自治制度の抜本的改正に勇気を持って取り組むべきであると考えます。 私は、この修正案の委員会での可決、本会議での成立を強く望みますとともに、去年と同じ残念な事態の起こらないことを心から願い、討論といたします。(拍手)
○木村委員長 安田純治君。
○安田委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、政府提出の地方交付税法等の一部を改正する法律案に反対、日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同、新自由クラブの五会派共同提案の修正案に賛成の討論をいたします。 五十三年度の地方財源不足額は、政府の控え目な見積もりによっても三兆五百億円にも達し、五十年度以降四年連続の大幅財源不足となっているのであります。これは、政府がこれまでとってきた急場しのぎの小手先の対策ではもはや解決しない地方行財政制度の構造的な欠陥を改めて示すものにほかなりません。 ところが、今年度の不足額に対する政府の対策は、またしても交付税特別会計における借り入れと地方債への振りかえによって穴埋めするという全く糊塗的な措置で当面を逃れようという不当なものであります。 地方交付税法第六条の三第二項は、引き続き著しい財源不足が生じた場合には交付税率の引き上げまたは地方行財政制度の改正を行う旨定めており、すでに政府は昨年度もこの条項に該当する事態であることを認めていながら、交付税率の引き上げを行わず、特別会計借入金償還額の半額を国が負担することをもって制度の改正であると強弁し、今年度においてもこの措置を当分の間続ける旨の法定化をもって制度改正に当たるとしていることはきわめて不当であります。 本来、地方財源不足額は基本的に国の責任でその全額を補てんすべきものであり、特別会計借入金の半分を国が負担する旨法定化しても、あとの半分と地方債への振りかえ措置が残っている以上、財源問題は未解決であり、制度改正とはとうてい言えるものではなく、明白に交付税法に違反するものと言わなければなりません。 日本共産党・革新共同は、今回の政府の措置に反対の態度を表明し、法律に基づく交付税率の引き上げを強く求めるとともに、構造的な地方財政危機を打開するためには、国、地方を通じての事務及び税財源の再配分、超過負担の完全解消など抜本的な改革が不可欠であることを主張するものであります。 次に、わが会派を含む修正案について述べます。 本修正案は、交付税率を八%引き上げ四〇%にするとともに、五十年度以降発行された減収補てん債及び財源対策債の元利償還及び五十年度から五十二年度まで特別会計借入金の元金償還については、臨時地方特例交付金の交付によって国が負担することとする修正が中心内容であり、これらは、本来地方財源不足に対して国がとるべき責任からいって、当然の措置と言えるものであります。 日本共産党・革新共同を含め、また民社党、新自由クラブまですべて政府原案に反対ということは、いかなる立場においても政府原案が認められないしろものであることを雄弁に物語っているものであると思います。 自民党諸君がこの野党共同修正案を受け入れ、地方財政危機打開のためにその責任の一端を果たされるよう希望し、討論を終わります。
○木村委員長 川合武君。
○川合委員 私は、新自由クラブを代表して、政府提案の地方交付税法等の一部を改正する法律案に反対、同法律案に対する日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同及び新自由クラブ五党共同提出の修正案に賛成の討論を行おうとするものであります。 地方交付税は、元来、地方団体の財源の均衡化を図り、行政の計画的運営を保障することにその役割りがあるはずであります。 さればこそ法第六条の三第二項の規定が存在するのですが、今回の政府原案は交付税会計に借り入れを行わせ、その償還金の二分の一を国が負担するよう法定し、制度改正であるかのごときないかのごとき便宜措置で現状を糊塗し、さらに交付税絶対量の不足のうち一兆三千五百億円を地方債に肩がわりさせる等、地方交付税制度の生命そのものを危うくするおそれさえあります。 よって、われわれの五常共同提出の修正案は、交付税率の引き上げ、すなわち正論を規定し、交付税制度をよみがえらせようとするものであります。 いまの政治行政を見るとき、地方自治の重要性を疑う人はいないが、実際はむしろ中央集権的な傾向が強まりつつあります。地方交付税制度もこの中央統制の荒波に流されようとしています。 いま肝要なことは、国、地方自治体それぞれの責任の分野を明らかにし、それに伴い、交付税も含め財源の再配分を確立することであり、五党共同修正案は、このことを規定いたします。 われわれは、今日の地方自治体とともに悩み、そして地方財政の前進を目指しつつこの修正を行おうとするものです。 以上、政府原案に反対し、五党共同修正案に賛成して、私の討論を終わります。(拍手)
○木村委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○木村委員長 これより採決いたします。 まず、佐藤敬治君外四名提出の修正案の採決をいたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○木村委員長 起立多数。よって、本修正案は可決されました。(拍手) 次に、ただいま可決いたしました修正部分を除いて原案について採決いたします。 賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○木村委員長 起立多数。よって、修正部分を除いて原案は可決いたしました。したがって、本案は修正議決すべきものと決しました。(拍手) お諮りいたします。 ただいま議決されました法律案についての委員会報告書の作成等については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
○木村委員長 次回は、明二十一日午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十二分散会 ————◇—————