地方行政委員会 第6号
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- 2
- 開催日
- 1978/03/17
会議録
○木村委員長 これより会議を開きます。 内閣提出に係る地方税法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。与謝野馨君。
○与謝野委員 本日は地方税法の改正の審議でございますが、地方税法を論ずる前提といたしまして、地方財政全体また行財政につきまして自治省の御見解をお伺いしたいことが幾つかございます。 国の財政、地方の財政を通じまして危機が叫ばれているわけでございますが、地方の財政につきましては、財源が不足しているから地方財政危機がもたらされたのだという観点の議論が非常に多いと私は思うわけであります。一つは、交付税率を上げろとか、国と地方の財源配分を正せとか、そういうことに帰着する議論が多い。しかし、その前に支出の面あるいは制度全体の面を考える必要があるのではないかということを私は考えているわけですが、まずこの点について自治大臣の御見解をお伺いしたいわけであります。
○加藤国務大臣 ただいま御指摘がございましたように、地方財政を論じます前に、地方が制度の面でどのような考え方を持っているか、また支出の面でどんな工夫をいたしておるか、このことにつきまして十分な吟味が必要であることは申すまでもないことでございます。ただ、率直な言い方をさせていただきますならば、地方は、機構の改革にいたしましても給与にいたしましても、非常に鋭敏に反応を示している面等も多いのでございまして、ここ数年来地方財政が非常に窮屈なことは御承知のとおりでございますから、それに見合いまして機構の改革等を思い切ってどんどんやっておる地方団体も多いのであります。むしろ国の行政改革よりも先んじて地方はすでに手をつけておる、かような感じを深ういたします。 ただ、給与の面につきましては、御承知のとおり、ラスパイレスを見ましても国よりも相当高い団体も多いのでございます。ここ数年来非常な工夫をいたしまして、昭和四十九年の時点におきましてはラスパイレスは一一〇を若干上回っている、かようなこともあったのでありますけれども、最近はぐっと落ちまして一〇七・九、かようなところにまで努力をいたしておるのでございます。 そこで、昨年の暮れ、国が行政改革をやるというような決意をいたしまして、地方におきましてもこれに対応してさらに徹底さすべきだということで通達を出しました。通達の一つは、行政機構について徹底した見直しをしなければならぬ。それから、やっておる事業の中にはすでにその目的を達成したもの等もあるのでありますから、こういう機会に事業の見直しをなさい。三番目は、定数管理等について十分な配意をしなければならぬ。かような三項目に分けて通達を出したようなことでございまして、今後もこの趣旨の徹底に努めていかなければならぬ、かように考えているところであります。
○与謝野委員 先般自治省が出されました地方財政収支試算を見ましても、結局は行き着くところ増税をせざるを得ない、あるいは国税の増税もせざるを得ないかもしれませんが、地方税についてもそういうお考えがうかがわれるわけであります。地方税につきましては国民はすでに相当の重税感を持っておりますし、増税するのであれば増税するで、やはり行政改革、制度の見直しあるいは不公平税制の是正、こういうものをやっていただきませんと、増税時代あるいは地方税として非常に重税を負担していただくという時代は迎えられないのではないかと私は思うのですが、その点についての自治大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○加藤国務大臣 御承知のような財源不足の状況でございまして、五十三年度におきましては三兆円を超えますような不足でございます。そこで、五十四年度、五十五年度におきましても急速に好転いたすような兆しはないのでございますから、勢い税負担の増加を求めていかなければならぬ、かようなことが予想されるのでありまして、地域の皆さん方が喜んでとまでは言いませんまでも、税負担を甘んじて受けようという考え方になっていただきますことが最も重要でございます。それは、行政機構の改革に手をつけましたり、あるいは定数管理等について十分な配意をいたしましたり、また冗費の節約などを行いまして、地域の皆さん方に納得していただけますような体制をつくることが非常に重要だと思いますから、今後も努力をしていこうと考えているところであります。
○与謝野委員 そこで、まず行政改革についてでありますが、どうも行政改革ということになりますと、部局の統廃合とか、そういうことをすぐやられるけれども、実際に国民の負担が軽減するような方向の行政改革というのは、中央官庁を初めとして地方自治体もなかなかやらない。要するに、経費の面でもあるいは見えざる負担の面においても国民の負担が軽減するということが行政改革であろうと私は思うわけですが、結局は、人員の配置転換とか、あるいは部局の名称を変えるとか統廃合とか、その程度の行政改革でお茶を濁す場合が非常に多い。一体どれほど国民の負担の軽減につながる行政改革というものを自治省あるいは地方公共団体が今後考えるようになるのか、その点について私はお伺いしたいと思います。
○加藤国務大臣 御指摘がございましたように、行政改革は、改革自体が直ちに大きく財政面に影響するということは言いがたい面があろうかと思います。たとえば一つの部や局を減らしましても、そう多くの定数減がもたらされるものではないのでありますし、また課の数も相当減らしてはきておりますけれども、そのことが大きく給与面にプラスになっておるかといいますと、必ずしもそうではないのでございます。しかし、絶えず事業等を見直しますと同時に、また機構が膨大化しないようなそういう配慮はいつも要るであろうと思うのでございます。経常経費の最大なものはやはり人件費でありますから、人件費の膨張に絶えず注意を払っていくということ、このことが経費の節減に非常に重要なことであろうと思うのでございます。そこで、地方団体に対しましては、絶えず定員管理等についての見直しをやりまして、できるだけ人をふやさないように、かような指導をいたしておるところでございます。 ただ、地方はどんどん人がふえているではないか、かような反論がしばしば返ってまいります。なるほど、総数といたしましては若干ふえてはおるのでありますけれども、これはその主たるものが学校の教職員でありますとか、消防、警察でありますとか、あるいは福祉関係の施設をふやしますと当然人もふえてまいるのが通例でございますから、そういう福祉面とか、かような面がふえておりますから、全体といたしましては、数がふえておる、こういう結果になっておりますけれども、一般行政部門におきましては、数字から見てみましても、次第に減らしてきておるのでありまして、その辺の努力はぜひ評価をしていただかなければならぬ、かように思っておるところであります。
○与謝野委員 国民の率直な実感として、われわれ区役所なんかに参りますと、遊んでいる人が多いという感じを非常に受けるわけでありまして、一体地方自治体というのは要らない人間をいっぱい抱えてやっているのではないか、そういう不満が実は国民に非常に多いわけであります。いま自治大臣は、一般行政職についてはそうふえてないんだ、むしろ合理化をして減らしつつあるんだ、こうおっしゃっていますが、ここ十年間で大体地方公務員の数は五十万人ふえているわけですが、その五十万人の内訳のうち、警察、消防あるいは教職員、看護婦、福祉施設の職員等を除いた一般行政職というのは、一体どのぐらいふえたのかあるいは減ったのかという点について、政府委員のお答えをお願い申し上げます。
○塩田政府委員 お答えいたします。 四十七年から五十二年の間で申し上げまして、いま御指摘のその他の一般行政部門ということで申し上げますと、四十七年が六十五万三百九十二名、それに対しまして五十二年が六十七万九千十六名ということで、二万八千六百二十四名この間にふえております。
○与謝野委員 そこで、国家公務員の方は総定員法がありまして人員の膨張ということが抑えられているわけですが、地方公務員につきまして定年制が条例化できるような法制上の措置、あるいは総定員法を地方自治体にも及ぼすような一つの工夫というものが私はあってしかるべきだと思うわけであります。そうでありませんと、現在の地方議会、地方自治体はみずから自分たちのことを決めるというたてまえになっておりますけれども、やはり地方自治体を管理する地方議会、いろいろなことを議決する地方議会も、ややもすればその地方自治体自体と非常な癒着関係と申しますか、なれ合いと申しますか、そういう関係に陥っておりまして、人員とかあるいは給与とかという面で事実上のコントロールの機能を失いつつあるのではないか、私はそういう危惧を持つわけでありますが、定年制、これは長年の懸案の事項でございますが、あるいは地方公務員全体を通じましての定員の一つのめど、そういうものを自治省としては一体どういうふうに考えておられるのか、自治大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○加藤国務大臣 地方団体におきましては、相当の年数を経ました方で、公共団体の中におきます仕事に適しておらないと考えられる方々も相当おるのでありますけれども、いわゆる肩たたきではなかなか処置ができない方もいらっしゃるのでありますから、私の考えといたしましては、できるだけ、定年制という表現は正確ではないのでありまして、地方団体がみずから条例をもって一定の年齢の線を引くことができる、かような考え方を実現いたしてみたい、かように考えておるのでありますけれども、かつて何回か国会に上程いたしましてそのまま廃案になってしまったようないきさつがありますために、きわめて慎重な態度ではおるのでありますけれども、絶えず内部におきまして研究をいたしまして、時期がありますならば、皆さん方の御審議をいただいて実行に移してみたい、かような考え方を持っておるところであります。
○与謝野委員 人員については、自治省におきましてやはり地方自治体の職員の数、特に一般行政職の数がふえないようにひとつ監督指導を強化していただきたいということを要望申し上げます。 それからもう一つは、先ほど自治大臣が触れられましたが、地方公共団体職員の給与ラスパイレスは一〇七・九だと一こういうようにおっしゃいましたが、実際には衛星都市では一三〇とか一四〇というようなところもあるのではないか。あるいは東京都のような非常に財政上の危機を迎えているところについてでも、国家公務員よりも給与ベースが一四・六%ぐらい高いのではないかということで、実際全国平均で見ますと非常に近づいておりますけれども、一部地方自治体では非常に多額の給与を払っている。こういうことは私は非常にゆゆしき問題だと思うわけでありまして、どの地方自治体の職員でありましても、やはり給与については均衡の原則とか職務給の原則ということは働いているはずでありまして、こういうものに対する自治省の監督指導がいままで少し手ぬるかったのではないか、私はそういう気がするわけでございますが、自治大臣ばいかがお考えでしょうか。
○加藤国務大臣 自治省の基本の考え方といたしましては、地方団体の自主性を尊重していかなければならぬ、これが基本の考え方ではございますけれども、ただいま御指摘がございましたように、給与の面等におきましては非常なばらつきがあるのでありますし、ばらつきだけではございませんで、いま御指摘のございましたような非常に高い給与を支払っている公共団体が相当あるのであります。ただ、おしなべて申しますと、都道府県の場合は、大都道府県は比較的高く、そうではない都道府県は比較的着実にやっていっておる。それから町村の場合は、ラスパイレスで見ますと、むしろ国家公務員よりも低い状況でございますけれども、市のうち特に規模の大きい市、それから三大都市圏周辺の市等におきまして、これは余りにもと思いますような、そういう給与を支払っておるところも多いのでありますから、私どもはそういう姿をできるだけ早く解消していかなければならぬ、こういう考え方で、内政干渉にわたらない限度におきまして強力な指導をいたしておるのでありますし、ことに基準財政需要額の算定等に当たりましてはこの考え方を厳格に取り入れてきておるようなことでございますけれども、にもかかわらず今日も非常なアンバランスがあるのでありまして、ラスパイレスで申しますと、昭和五十年の四月一日が一一〇・四ということでございましたのが、五十二年四月一日には一〇七・九というぐあいに、ダウンはしておりますけれども、平均してのダウンでありまして、個々の地方団体を見ますとまだ相当高いのでございますから、今後そういう団体に対しましては強力に指導をしていかなければならぬ、かように考えているところであります。
○与謝野委員 それでは、一体そういう非常に例外的な高いラスパイレスを示している地方公共団体の中に、地方交付税交付団体はあるのかどうかということをお伺いしたいと思います。
○山本(悟)政府委員 現在地方交付税の普通交付税の不交付団体は、御案内のとおり都道府県分におきましては東京都のみ一団体でございます。他は全部交付団体。また市町村におきましては約七十ないし八十団体程度が不交付団体でございまして、その他は交付団体でございます。したがいまして、衛星都市その他の相当大規模の都市というところには不交付団体もございますが、相当部分は交付団体であると、かように存じております。
○与謝野委員 しかし、そんなばかなことをしておりますと、一般国民は地方税を負担しまして地方公務員の給料を払うためのみに地方税を払っておるという状況が出てくるわけでありまして、まさに地方公共団体というのは給与支払い団体にすぎない、私はそういう批判も出てくると思うわけでありまして、しかもそういうところが地方交付税交付団体だということは、恐らく国民はよくわからないだろうと思います。実際基準財政需要あるいはそういう地方交付税を算定する基準のときにはいろいろな数字を出してくるけれども、そういう地方公共団体がそれだけの給与を実際に払うためには、自治省に言ってくることとは全然違うこと、というよりもある部分を相当犠牲にしながら職員の給与を払っているのではないか、私はそういうように考えているわけですが、実態はいかがでしょうか。
○山本(悟)政府委員 御案内のとおり、地方財政計画上、地方団体全体に対し幸して地方財政としての給与の措置といたしましては、財政的には国家公務員と同一レベルで措置をいたすわけでございます。また、個々の団体へ普通交付税を計算する際、基準財政需要額として計算いたします際も、基本的には通常の平均ベースをもとにして単位費用においてそれぞれ計算をいたしておるわけでございます。もちろん、事業の内容によりまして、都市的団体における事業の増というものは別途計算いたしますが、基本的には給与についてはやはり同一水準ということで計算をいたしておるわけでございます。したがいまして、国で行っております交付税制度を通じましての財政措置といたしましては、給与費のラスパイレスの高い団体に特段に高い、いい給与費というものを措置いたしておるわけではございませんので、その部分を支出いたしておるとすれば、通常の行政水準の他のどこかで節約をしてそこに支払われておる、かようなことにも思えるのではないかというように存じております。
○与謝野委員 局長は節約しているとおっしゃいますが、これは犠牲にしていると言う方が正しいのではないかと私は思うわけです。いま申し上げましたように、そういうむちゃな給与を払っている地方公共団体を自治省はもう少し強力に指導監督する必要があるのではないかと私は思います。と申しますのは、国民から見ますれば、役人という一つのとらえ方をすれば、国家公務員も地方公務員も同一分野で働いておられる公僕というふうにしか映らないわけでありまして、そういう方々の間に非常に給与のばらつきがあるということは理解しがたいことの一つであります。しかも、先ほど申し上げましたように、地方公務員全体を通じまして給与につきましては均衡の原則を自治省は強く貫いていただきませんと、これは地方自治という美名のもとに地方公共団体がまさに役人天国をつくっているという批判を免れがたいのではないかと私は考えておりますが、ひとつ自治大臣の、全国の地方自治体に対する給与水準等に対する指導、これについての御決意を伺いたいと思うわけであります。
○加藤国務大臣 先ほど山本局長がどこかで節約という言い方をいたしましたけれども、これは正確な表現ではございませんで、どこかでなさなければならぬ事業をなしておらぬ、かように言わざるを得ないのでございます。 そこで、公共団体を絶えず監視をいたしますのは、直接的には議会でございますし、また間接的には、その地域の住民が十分な監視の眼をもちまして、その団体の給与が他と比較をいたしまして、特に国家公務員との比較において高い場合にはよろしくないという世論がもっと起きてこなければならぬのでございます。さような世論の喚起のためにも自治省は努めていかなければなりませんし、かつまた、ラスパイレスの高い公共団体に対してペナルティーを科するかどうか、かような議論も一つにはございます。たとえば交付税計算において何がしかのものをディスカウントすべきだ、かような議論もあるのでありますけれども、まださようなところにまではまいっておりません。今後、各面にわたりまして指導を強めてまいりまして、地域の住民の皆さん方が不信感を持たないように、仮に不信感を持つとしますならば、直ちにその意思がその公共団体に反映しますような、そういうことの研究も必要ではないか、かように考えておるのでございます。ともあれ、こういう状況を早くなくしますように努力をしてまいろう、かように考えておるところであります。
○与謝野委員 ラスパイレスで一三〇も一四〇も給与を払っているところは富裕団体と私は考えるわけであります。そういう意味で自治大臣、ペナルティーを科すということをおっしゃいましたが、私はそういう事実上の制裁行為を科していただきませんと、これはもう野放しになるのではないか、そういうように考えております。 それからもう一つは、給与水準のほかに、地方自治体の職員が退職をされましたときの退職金の問題であります。国家公務員はたしか最高六十九カ月の退職金しか受け取れないはずでありますけれども、地方自治体によっては百カ月を超える退職金を受け取っておられるところがあるわけであります。特に先般横浜市長を退職されました方がおられますけれども、その方の受け取ると報道されている退職金が二億四百万円ということは、国民から見ますと、一体どういう計算でその二億四百万円というような、もう考えにくい、あるいは民間のどんな大企業、どんな中堅企業、どんな優良企業によりましても考えられないような二億四百万円というような退職金が入手可能なのかということについて、その仕組み、制度をひとつ御説明願いたいと思うわけであります。
○塩田政府委員 退職金の計算でございますが、一般職員と特別職に分けまして、一般職員につきましては大多数の団体が国家公務員と同じルールによってやっております。ただ、たとえばいまの給与水準そのものが高いという場合に、根っこが高いものですから、国家公務員よりも高く出るという結果になるということはありますが、ルールとしては大体国家公務員と同じゃり方をしているというのが地方公共団体の一般職員でございます。ただお話のありましたような、大都市につきまして限度額百を超えるようなケースもございまして、数から言えば少ないですけれども、あることは事実でございます。そこら辺は私ども今後強く指導していかなければならないと思っておる次第でございます。 それから特別職につきましては、これはちょっとやり方が違っております。いま横浜の云々と申されましたが、私ども横浜の場合はまだ出ておるとは聞いておりませんので、横浜につきましては避けますけれども、やり方としましてはいろいろございます。一般的には条例で決めておる場合あるいはその都度議会の議決による場合というのがございまして、ちょっと一律的なやり方はございませんので、簡単に御説明はできないわけですけれども、そういうやり方に特別職の場合はなっております。
○与謝野委員 自治大臣にお伺いしたいわけですが、横浜市ぐらいの規模の地方自治体の責任者を十数年やられて退職をされる方が、大事な国民の地方税のうち二億円を退職金で受け取る、あるいはそういうことが条例化されている、制度化されているということに対して、私はどうも二億円という数字が本当にそういう計算で一体出てくるのかということはまず疑問を持ちますが、実際に二億四百万円だそうなので、それは制度としてそういう計算ができるようになっているのだ。しかし率直な気持ち、一体十数年間しか勤続年数のない市長が、しかも地方自治体の長が、退職金として二億円余も受け取るということが果たして正しいことなのかどうなのか。特に地方財政が危機的状況に陥っているときに、まさに象徴的な出来事だと私は思うわけでありますけれども、この横浜市長が退職金を二億円受け取るということに対して、自治大臣としてのお考え、感慨、感想を、またそういうことが全国的に広がっているということについての御懸念を、私は自治大臣からお伺いしたいわけであります。
○加藤国務大臣 地方公務員の一般職の方々の物差しは比較的かっちりできておりますけれども、ただし、さっきも担当部長が申しましたように、ラスパイレス、給与水準が高ければその分だけは高いという点もありますけれども、その他は比較的かっちりできておると思うのでありますけれども、特別職につきましては、その公共団体への貢献度によりましてかっちりした物差しがないというのが現況でございます。功労金的な性格を持たせており、その都度決めますような、そういう団体も多いのでございますけれども、ただ横浜市の場合は、二億円を超えますような数字がどこで計算をされたのか、私も担当部長にただしてみましたところ、その計算の出どころがいまだ明確ではないのでありまして、新しい首長が選ばれまして、新しい首長が議会に提案をいたして決定さるべきもの、かように理解をいたしておるのでございます。したがって、いまの段階で横浜市長の退職金が高い、安いのコメントをいたしますことは適当ではないという感じを持っておりますけれども、ただ、仮に伝えられておりますような金額が出されるという仮定に立つといたしますと、私は大変に心配をし、憂慮すべき状況だ、かような感じは強く持っておるところであります。
○与謝野委員 大体世の中に、日割り計算して一日四万円の退職金をもらえるようなところというのはこの世には存在をしないわけでありまして、この面で横浜市も恐らく地方交付税交付団体ですので、自治省はあらゆる権限を使ってこういうものを監督指導していただきませんと、世の中の常識に反したようなことを平気で自治体の方がなさる、最近の一部自治体というのはまさに人をよけい雇って、給料をよけいやって、退職金をよけい取る、そういう団体でしかすぎないのではないかと私は最近強く感じているわけです。 それからもう一つ、先ほど制度の見直しということを自治大臣言われましたけれども、その前に自治大臣は公式発言として、不公平税制の是正ということについて言及をされたことがあると私は聞いておりますが、地方税を通じましての不公平是正をどういうふうに一体お考えなのか、その点についてお伺いしたいと思います。
○加藤国務大臣 地方税制の中にも、国税の場合と同様に、ある政策目的のために減免をいたしている制度がありますことは御承知のとおりでございます。ただ、この特例処置が慢性化しましたりあるいは既得権化してしまいますことは断じて許されないのでございますから、そこで絶えず見直しが必要でございます。いま御審議願っておりまする中にも、四品目につきまして整理をいたす、かような処置をとっておるのでございまして、政策目的が達成できましたものにつきましては勇敢にこれを是正をいたしまして、そして特別処置を排除していかなければならぬ、かような考え方に立って今後も努めてまいりたい、かように思っている次第であります。
○与謝野委員 やはり必然的な結果として、地方税、国税を通じまして明年度あるいは明々年度から増税時代を迎えざるを得ないわけですので、ひとつそれに間に合うように行政改革あるいは不公平税制の是正、制度の見直し等を自治大臣あるいは自治省としてぜひともやっていただきたいと思うわけであります。 制度の見直しの問題でありますけれども、先ほど、目的をほぼ完遂した事業については整理するとかそういうことを指導しておる、こういう自治大臣のお話でございましたが、昭和四十年代を通じまして地方自治体が非常に福祉の先取りということをやったわけでございまして、その後、国の制度としても定着したものもございますけれども、やはりこういう制度全体を見直すおつもりはないのかどうか、あるいは地方公共団体に制度の見直しを指導するおつもりはないのかどうか、その点についてお伺いしたいと思います。
○加藤国務大臣 先ほど私は、昨年末に各都道府県に通達を出しまして、なお、都道府県知事に対しましては管下の市町村長に対しましてこの趣旨を厳重に徹底さしていただきたい、かような依頼をいたしたところでございますけれども、その中にも制度の見直しを強くうたい込んでおりますことを申し上げたようなことでございます。 そこで、地方におきましてはある一定目的を達成いたしましても、なおかつ従来の惰性でやってきておりますような仕事がないでもないのでありまして、こういう面につきましては絶えざる見直しをしていかなければならぬ、かように考えておりまして、今後もそういう考え方のもとで指導を強めていかなければならぬ、こういうぐあいに思っておるところであります。
○与謝野委員 まあ地方財政を圧迫している要因に公営企業等もありますけれども、全般にわたりまして、地方財政全体を通じて受益者負担あるいは利用者負担の原則というものが貫かれているかどうかという点についてお伺いしたいと思います。 最近、私の選挙区の特別区の地方自治体が四十五億円をかけまして体育館を完成さした。これは利用者から料金を取って利用さしているわけでありますけれども、実際は二億円の持ち出しになっているというのが実情でございます。そういうときに、地方自治体が税金を使いましてそういう公共施設をつくるということは結構なことだと思いますが、一体、そういう地方公共団体のつくった施設を利用させる、そういう経常費まで地方公共団体が負担をするというのは行き過ぎなのではないか。固定費については確かに地方自治体が持っても、やはり利用者負担の原則というものは、あらゆる施設の経常費について最低限貫いていただかないと困る。この点について自治大臣のお考えをお伺いしたいと思うわけであります。
○加藤国務大臣 ただいまやや具体的な御指摘がございましたように、地方団体が建設をいたしました施設で、その施設が効率的に運営されておらない面等も多うございますし、かつまた、そこを利用なさる方々に応分の負担をしてもらわなければなりませんのに、それができておりませんために非常な経常費の負担が一般財源にかかっておる、かような例が間々あるのでありまして、私どもは地方団体に対しましてそういう施設を建設する計画を行うに当たりましては、果たしてどの程度の利用度があるのか、そして建設後経常経費について果たしてそこを利用します方々の使用料等で賄い得るのかどうか、この点を十分に吟味して建設をしていかなければならぬ、かような指導をいたしておるのであります。また、建設されまして後に、使用料等が余りにも安いためにその経費の一部をもごくわずかしか負担しておらぬというような例もあるのでありますから、そういうことがあってはなりませんので、地方団体におきまして今後とも十分にこういう面にも心を配りまして、効率的に利用され、なおかつ受益者の負担が適正、厳正になされますようなそういう指導を努めていかなければならぬ、かように思っているところであります。
○与謝野委員 昭和五十三年度の予算では、景気浮揚のために公共事業ということが金科玉条とされておりますけれども、ひとつ、将来経常費の面において地方財政を圧迫しないような公共事業をやっていただきたいと私は強く要望をしておきます。 それから、一部の地方団体でいろいろなものにつきまして無料という制度を導入をしているわけであります。その典型的なものは東京都におきます。十歳以上の方のバスの無料パスという問題であります。福祉政策がこういう無料制度を通じて実施されるということは非常に不健全ではないか。やはり老人に対する福祉というのは税制上や所得の移転たる福祉政策を通じて一律に行うべきものであって、実際、バスの無料パスを発行することによって地方自治体が年に数十億の財政上の負担を負わなければいかぬということは大変おかしい制度だと私は思うわけであります。その点について、無料制度というのは一体どういうふうに考えるべきか、自治大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○加藤国務大臣 無料制度は主として福祉面に各地方団体が工夫をいたしながらやっておるところでありますし、また国の制度といたしましても無料の制度をとっているものもありますことは御承知のとおりでございます。 そこで、無料制度のよしあしについて意見を述べろ、かような御指摘でございましたけれども、政策目的といたしましては、負担能力のない方に対してあるいは負担能力の低い方に対して無料化を行ってまいりますことは、それなりの方向としては正しい方向であろうかと思うのでございます。ただ、一般的に申しまして、相当の所得があり負担能力のあります方にまで無料化を広めてまいりますことは、当然他の面でなさなければならぬ政策にも影響があろうかと思うのでございますから、一般的な方向としては無料化は好ましい方向かもしれませんけれども、しかしその中身につきましては十分に吟味の要る問題ではないであろうか、かような問題意識を私自身が持っておるところであります。
○与謝野委員 いま無料化というのは好ましいというふうに私は受け取ったのですが、私は無料化というのは好ましくないと考えているわけであります。やはり個別的なそういうバスの無料化というようなことは一見きれいごとであるわけでありますけれども、それでは東京都の老人に対する福祉水準がバスの料金の無料化によってどれだけ高まったかということは、効率の面でも私は非常に疑問に感じておりますし、しかもそれが所得の高い低いにかかわらず一律に給付されているというところにも問題があるわけでありまして、やはりバスに乗りたい人は老齢年金、福祉年金等の中からそれを割いて乗るべきが筋だと私は思うわけであります。きれいごと、美名のもとにこういう制度が拡大してまいりますと、結局は悪平等、不公平ということが生じるのではないかというふうな懸念を抱いているわけでございます。 それから、地方財政収支試算を拝見しますと、結局増税の方向でありますし、また、昨年十月の政府の税制調査会の答申を拝見いたしましても、やはり担税力のある税目がない以上増税の方向としては新税を創設する、こういう答申がなされているわけでありますが、自治省としての一般消費税に対するお考え、また、一般消費税は一体国税として地方交付税の税目に新たに組み入れるのか、あるいは地方税として一般消費税をとらえていくのか、その辺をお伺いしたいと思うわけであります。
○加藤国務大臣 毎年多額の財源不足が生じておりまして、今後の方向といたしましてはやはり地域住民の皆さん方に税負担の増加を求めていかなければならぬ、これが大きな方向であろうかと思います。そこで、ただいま御審議願っております税法の改正案の中には、平年度におきましては七百億円を超えますような増税を期待しており、五十三年度におきましても五百億円オーダーの増税でございますけれども、しかし、いまの税目のみをもってしては大幅な増税はとうてい困難だ、かように思わざるを得ないのでありますから、次年度以降におきましていわゆる新税あるいはそれに近い形の税源強化が当然必要になってこようかと思います。 考えられます一つの案は、地方におきましては法人事業税の中におきます外形標準課税導入の問題がございますけれども、このことは単独になし得るではないか、かような議論もございますが、しかし、税調の答申等を見てみましても、また税の組み立て方等からいたしましても、国税において新しい税が創設されるならば、たとえば一般消費税が創設されますならば、これとの組み合わせにおいて法人事業税の外形標準課税導入の方がより好ましいのではないであろうか、かような考え方のもとにただいま研究をいたしているところでございますし、税制調査会等の答申を待ちながら前進を遂げてまいりたい、かように考えているところであります。
○与謝野委員 結局は、地方財政を健全化するため、あるいは公債依存率、公債発行残高をふやさないためにも増税せざるを得ないと私は考えているわけですが、やはり何といってもその前提としての行政改革、合理化、あるいは給与水準の適正化、不公平税制の是正あるいは制度の見直し等を自治省はひとつ精力的にやっていただきたいと思うわけでございます。最後に、自治省といたしましては、東京都の起債の要望に対しまして起債の許可をされたわけでございます。その前提となりましたのは、東京都が財政再建をする、その再建計画というものが出てきたわけでございますが、自治省は、美濃部知事と福田総理がお二人で会われて、政治的な判断として財政再建を認めたのか、あるいは技術的に、財政的によく検討してこの再建計画を認めたのか、一体どちらのお考えでやられたのかという点についてまずお伺いしたいと思うわけであります。
○加藤国務大臣 すでに起債を許可いたしたような御理解かもしれませんけれども、私どもは有効な担保がなされなければ許可いたすべきではないという前提に立っておるのでありまして、その担保は財政健全化の諸施策が都民を代表いたします議会において了承を得られるかどうか、具体的には予算案の可決や条例の改正等のことでございますけれども、さような状況を見きわめた上で許可をいたさなければならぬ、かようなことでございますから、恐らく仮に許可するといたしましても月末になるのではないであろうか、かようなことでございますから、いまだ許可いたしておるわけではないのでございます。 それから、なるほど美濃部さんが福田総理とお会いになられました。また、私をも訪ねてこられましたのでお会いいたしたのでありますが、いわゆる政治的に判断をいたしまして取り運んでおりますものでは断じてないのでございまして、従来の東京都の財政健全化の考え方よりも飛躍的に前進をいたしました考え方の陳述がございました。そこで私は、その考えを文章にまとめてお出しいただけますか、かように申したのでありますけれども、自発的に健全化の考え方が文章として提出をされたのでございます。それを丹念に拝見をいたしまして、平ったい言い方で申しますならば、美濃部さんとしてはよくここまで踏み切ったなという、そういう印象を持ち得ますような健全化計画の内容でございました。従来、他の公共団体に対しましても、財政ピンチの際に相当思い切った健全化計画をやり、そしてそれを前提にいたしまして起債の許可をいたした例もあるのでありますから、政治的な判断ではございませんで、純粋に、事務的に行政的に判断をいたしましても、六百七十六億円の健全化の考え方に対して、五百五十億円のいわゆる健全化債の認可をいたしますことはやむを得ない措置である、かような判断に立ちまして、担保されますならば、すなわち予算案が議決され、条例の改正案等も議決をされまして、これなら実行確実である、このことが明確になりました場合には認可をいたしたい、かように考えておるところでありまして、重ねて申しますけれども、政治的な判断によりまして取り運んだものではないのでございます。
○与謝野委員 そこでお伺いしたいわけですが、東京都という地方公共団体は、自治省にとりましてはこの十一年間、恐らく劣等生の一人ではなかったかと思うわけであります。福祉の先取りはやる、あるいは人員は過剰になる、あるいは給与ベースも非常に高い、退職金はもうつかみ取りだ。こういうところに対して自治大臣は、よく吟味して、美濃部さんにしては大変よくやった方だ、こういうふうにおっしゃいますが、私はそうではないと思うのであります。実際、東京都の職員の数というのは非常に膨大にここ十一年間ふえてまいったわけで、給与も非常に高い。あるいは都民としては不愉快なことがいっぱいあるわけでありまして、たとえば給与の面について、一体、渡りとか昇短あるいはやみ専従等の問題については解決しているのかどうかという点についてお伺いしたいと思うわけであります。
○塩田政府委員 お答えいたします。 私どもが承知している限りでは、渡りはないように承知しております。 それから、やみ専については、いまちょっと実態を承知しておりません。
○与謝野委員 実は、こういうことは、いたずらにやみ専従を何百人も都民が都民税で抱えているということは、私は、非常に不愉快なことであるわけでありまして、こういう点もひとつ、自治省としてはどれほど行政指導するおつもりか知りませんけれども、ひとつこういう不正常な状態がなくなるように自治省としても努力をしていただきたいと思うわけであります。 それで、美濃部さんとしてはよくやった、こういうことでございますが、定員の合理化計画については、東京都の職員全体のうち一体何人ぐらいが定員の合理化計画の対象になるか、それについてお伺いしたいと思います。
○山本(悟)政府委員 今回の合理化計画、健全化計画そのものにおきまして提出されました定数の減というものは、きわめて少数であると存じます。ただ、東京都といたしましては、今回の数字にはカウントはいたしておりませんけれども、欠員の不補充というようなことにつきましては、さらに一層努力をすることを、それぞれ事務当局間でも約束をいたしておるわけでございまして、そういった成果を見てみたいというように存じております。
○与謝野委員 大体東京都は、いま課長さんが三千七、八百人、係長さんが八千数百人という、管理職ばかり多くなった、頭でっかちの団体であるわけであります。しかも、定数の合理化ということで対象になっておりますのは百五十数名でありまして、全体の二十数万の東京都の職員からすれば、そんなものは自然減として当然出てくる数字だ。これは美濃部さんとしては全く誠意を尽くしていない数字だと私は考えるわけであります。しかもその合理化計画、再建計画で六百数十億の経費の節減、歳入をふやし、歳出を減らすということをして、その見返りとして五百五十億の起債を認めたということでありますが、たとえば、今度東京都議会に出しております歳入予算のうち、特別区が二百数十億を東京都に返すという話になっておりますが、特別区は、そんなことをするつもりは全くない、こういうことを言っているわけで、歳入の面からも欠陥のある予算、そういうものに基づいて自治省が、この再建計画は美濃部さんとしては大変よくやったという評価をするということはおかしなことだと私は思うわけですが、自治大臣いかがでしょうか。
○加藤国務大臣 美濃部さんがよくやったという、そういう感じは私は持っておらないのでありまして、美濃部さんにしましては、という言い方をいたしたわけでございますので、その点は誤解がないようにお願いをいたしたいのでございます。 なお、五十三年度の東京都の一般会計の問題にもお触れになったのでございますけれども、歳入に見積もっております中に、都有地の売却五百三十億円が計上されておるのでありますけれども、なかなか右から左に売れますかどうか、私ども心配をいたしておる点でございます。 なお、地方債の三千五百三億円の計上も前年度対比三三%増、かような起債額の計上でございますから、これまた、果たしてこの程度の起債が可能であるかどうか、心配をいたしておるのでございます。 かつまた、歳出の面では、当初予算に計上を見送っておりますものが一千二百三十九億円あるのでありまして、その中には、他の地方団体におきましては、当初予算におきまして、給与費のいわゆるアップ分を大体五%程度織り込んでおるのが常識でありますけれども、東京都の場合にはそれもなされておりませんし、また、五十二年度年度末手当〇・五も夏期勤勉手当の〇・二も計上されておらないのでありますから、このままで予算執行が可能であるのかどうか、さような点にも非常な心配をいたしておるのであります。したがって、五十二年度末におきまする御承知のような状況が、さらに深刻な形において五十三年度にあらわれる心配は大いにある、かような見方をしております。
○与謝野委員 自治大臣は、美濃部さんといたしましてはよくやったと。私は、自治省としてはよく許可した、そういう感想を持っております。そこで、いま自治大臣は、五十三年度の予算の執行において、果たしてその歳入の面においてもくろみどおりいくかどうかということについて深い懸念を持っておられる、こういうお話でしたが、それでは、そういう懸念が現実になった場合、東京都が財源を補てんするために健全化債等の起債許可を再び求めてきた場合は、自治大臣は一体どういう態度でこれに御対処なさるのかということを最後にお伺いしたいと思います。
○加藤国務大臣 恐らくことしの場合と同様に、具体的に問題として取り上げなければならぬ時期は約一年後であろうかと思うのでございますけれども、このままの状況で推移いたしますならば、深い懸念を持たざるを得ないような状況が生まれることが明らかと考えられるのでございまして、その場合にはまたその場合で都がどのような考えをお持ちなのか、このことをよく吟味した上で対処していかなければならぬ、かように考えておるところでございます。
○谷委員 関連質問申し上げたいのですが、先ほどの横浜市長の退職金問題につきまして微妙な食い違いがあると私は感じておるのです。部長の方は、この問題については全く知らないという表現をされました。また、大臣の方は、これは調べさせたけれどもその根拠はわからない、こうおっしゃる。同じ役所内における食い違い、これは重大な食い違いだと思いますので、その点明確にしていただきたい。 もう一点。それは、一大臣の方から、先ほどの説明の場合、これは市議会で決定されるものだ、こうおっしゃいますけれども、決定してしまってから自治省の方からいろいろと問題をおっしゃることはこれは市政干渉になると思いますので、そういう点。二点についてお伺いいたします。
○加藤国務大臣 端的な気持ちを申しますならば、十五年足らず勤務なすった市長さんに果たして二億円を超えますような退職金が出るのであろうか、かような疑念を私も、新聞を読みましたときに持ったのでございまして、そこで、自治省内におきまして、おい、本当にそんな計算になるのか、かように聞いたのでありますけれども、いや、どこでどういうぐあいな計算をだれがしたのかよくわかりませんで、そういう計算になるとは思いませんが、しかしよく調査をしてみましょう、かような自治省内部のことでございました。そこでその後どのように調査をいたしたのか、その辺の結果を私はよう聞いておらぬのでございますから、先ほど若干あいまいな答弁になってしまった、かようなことでございます。 それから、退職金の具体的な決定は、先ほど申しましたように、恐らく選挙の行われます間の職務代理者が議会に諮るようなことはされないでございましょうから、四月の中旬に選挙が終わり、新しい首長のもとの議会が招集されました場合に、その議会に付議なさるのが常識であろうかと思うのでありますけれども、しかし、従来の公共団体の例を見てみましても、必ずしもその議会ではなくて、若干の期間を置いた議会に付議されたような例も間々ございますから、そのあたりは新しい首長の考え方によりまして時期が選ばれると思うのでありますし、時期と同時にまた、退職金を支給いたしますその金額をも決定いたす、かようなことであろうかと思うのでございます。 そこで、一たん議決をしてしまったらどうにもならぬではないか、かような御指摘でございますけれども、それはそのとおりでございます。一たん議決をいたしますと確定をいたしてしまうのでありますから、その議決を変えますことはもとよりきわめて至難なことであろうかと思うのでございます。ですから、恐らくすぐれた市長が選ばれるでございましょうから、すぐれた市長は市民感情等十分にしんしゃくをいたしながら、なおかつ、横浜市におきます条例がありますのかどうか、その辺もよくわかりませんけれども、功労等しんしゃくをいたしながら所定の手続を踏んで付議なさると思うのでありますから、新しい市長が、とんでもないというような市民の感情の反発が起こりますような、そういうことはなさらないのではないであろうか、かように私は期待をいたしておるところでございます。
○塩田政府委員 お答えを補足させていただきます。横浜市の条例は「市長等が退職した場合は、一般職職員に準じて退職手当を支給する。」というのがまずございまして、その次に「前項の退職手当のほかに、市長等の在職中の功績に対し、退職手当を加給することができるものとし、その加給の額は、市会の議決を得て定める。」こうなっておりますので、そのルールが私どもにはわかりませんので、わからないと申し上げましたわけでございまして、いろいろと伝えられておりますけれども、この規定によりますところの計算をまだなされていないというふうに了解をしておるわけでございます。
○与謝野委員 それでは最後に、特別職の退職金、非常に膨大になっているということはゆゆしき事態でございますので、自治省としてモデルケースとして一体どういうものがあるかということはひとつ検討し、私どもにお示しを願いたい、こういう要望をいたしまして質問を終わらせていただきます。大変ありがとうございました。
○木村委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後二時三十六分休憩 ————◇————— 午後五時十八分開議
○木村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、与謝野君より発言を求められておりますので、これを許します。与謝野馨君。
○与謝野委員 先ほどの私の質疑の中で、不十分な表現がありましたならば、その点の処置については、委員長に御一任をいたします。
○木村委員長 この点につきましては、後ほど速記録を取り調べ、理事協議の上、委員長において善処いたします。 次回は、来る二十二日水曜日午前十時より開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十九分散会