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84回国会衆議院1978/04/19

商工委員会 第21号

発言数
331
登壇者
22
会派数
5
開催日
1978/04/19

会議録

野呂恭一自由民主党

○野呂委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、石油開発公団法及び石炭及び石油対策特別会計法の一部を改正する法律案を議題といたします。  この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本案審査のため、必要に応じ参考人の出席を求め、意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野呂恭一自由民主党

○野呂委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお、参考人の人選及び出頭日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野呂恭一自由民主党

○野呂委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。

野呂恭一自由民主党

○野呂委員長 本日、参考人として、石油開発公団総裁徳永久次君、石油開発公団理事江口裕通君、石油開発公団理事佐藤淳一郎君、以上三名の方が御出席になっております。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山崎拓君。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 石油開発公団法及び石炭石油特別会計法の一部改正法律案の提案理由を昨日通産大臣から承りましたが、このたびの改正の骨子は、石油開発公団の主たる業務に石油備蓄対策を加える、そしてみずから公団が備蓄を行う、ついては石油開発公団の名称も石油公団と改める、こういうことでございます。  十年前に石油開発公団ができましてから、漸次石油開発公団の業務が拡充せられてまいりまして、このたび、また大きな柱として備蓄業務というものが入ってまいったのであります。将来的に考えましても、政策原油の処理の問題等がございまして、さらに石油開発公団の業務というものの可能性がいろいろと論ぜられているところであります。そういう現状にかんがみまして、石油政策の今後の推進に当たりまして、石油開発公団、この法案成立後石油公団でございますが、公団の果たすべき役割りとそれから民間石油企業の果たすべき役割りとの調整と申しますか、その点を截然としておきませんと、今後公団の業務が拡充せられてまいりまして、民間企業といろいろフリクションを起こしてくるのではないかという懸念も一部にございますので、そういった点で役割り分担をどういうふうに考えるのか、まず、通産大臣にその点を伺っておきたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 石油政策を大きく柱に分けますと、一つは石油開発であり、第二は石油の消費節約、第三が石油の備蓄の強化、この三本柱になると思いますが、今回公団法を改正いたしまして、石油公団が従来の開発業務のほか、新たに備蓄その他の業務を行う、こういうことになりますと、公団の機能というものが著しく強化されるわけであります。  そこで、いまの御質問は、その場合に民間企業との間に摩擦を生ずるおそれはないか、その点を明確にする必要があるのではないか、こういうお話でございますが、まず、今回の改正の要点であります備蓄業務につきましては、民間備蓄は、従来どおり備蓄法に基づきまして九十日備蓄をいま進めておるところでありまして、五十四年度中にその目標を達成することになっておりますが、今回の公団備蓄は、それとは別に十日分公団がみずから備蓄を行う、こういうことになるわけでありまして、従来の民間備蓄に対しましては公団は幾つかの協力を行っておりますが、今回の改正によりまして業務そのものに混乱が起こるということはないと考えております。  また、開発につきましては、民間の開発会社に対しまして資金的にいろいろ援助するという形で開発を行っておりますが、この問題は今回の改正とは直接関係がございませんので多くを申し上げませんが、お示しのように、いずれにいたしましても民間との間に摩擦を生じないように、十分その運営に対しては配慮するようになっておりますし、また配慮していかなければならぬと考えております。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 念のために伺っておきますが、今後の石油政策の推進に当たりましては、民間主導で行くのか、あるいは政府主導と申しますか公団主導と申しますか、そういう点はいかがでございますか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 これからはやはり備蓄は民間備蓄と国家備蓄と並行して二つの方法で進めていく、こういうことが必要かと思います。民間の備蓄はもう九十日以上は能力限度いっぱいでありまして、むしろそれに対して政府が相当の援助をしなければならぬ、こういう形でございますから、二本立てで進めていくことが望ましいと考えております。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 そうであれば、このたびの改正による公団みずからの備蓄でありますが、公団備蓄の目的というものを明確にしていただきたいわけであります。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 わが国が石油の輸入依存度が非常に高いということから、備蓄の必要性はいまさら申し上げるまでもないかと思います。ただ、御承知のように、現在、五十四年度末を目標に九十日備蓄を進めておるわけでございますが、この民間主体の備蓄方式にはおのずから負担の限界がある、一方、備蓄の増強をさらに進めていく必要がある、そういった備蓄増強の必要性と民間による負担の限界ということを踏まえまして、当面一千万キロリットルの公団備蓄を発足させることにいたしたい、かように考えておるわけでございまして、端的に申し上げれば、備蓄増強の必要性とわが国の国情に即応したあり方として公団備蓄を考えた、こういうことでございます。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 公団備蓄は国家備蓄と定義づけていいですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 本来、国家が行うべきところでございますが、備蓄につきましては、やはり企業経営的な半面も持ち合わせておるわけでございますので、そういった意味で、国家がやるべき備蓄業務を公団にゆだねるということで、実質的な意味において国家備蓄とみなしてよろしかろうかと思います。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 そうすれば、国家備蓄の定義と申しますか、国家備蓄は、民間備蓄ももちろんそうであろうかと思いますが、あくまでも緊急時に備えて持たれるべきものであると思いますが、そういたしますと、ただいま大臣からお話がありましたような一千万キロリットルという当面の備蓄量でありますが、それは塩づけにするというふうに考えてよろしいですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 もちろん備蓄ということは死蔵するためにあるものじゃございませんで、いわゆる緊急時の用に充てるために蓄えておくということでございますから、緊急事態が発生した場合においては、これは当然放出することになろうかと思いますが、一方、タンカー備蓄等につきましては、船舶安全法に基づきまして、二年に一度中間検査をやるというふうなことになっておりますし、あるいは消防法によりますと、五年に一度タンクを空にして点検、補修をするというふうな定めになっております。緊急時が来る前にそういった時点に到達した場合には、できるならば、やはりその時点における市場条件等も考慮する必要があろうかと思いますが、新しい油に入れかえておくということも必要かと思います。一にそれはその時点における需給事情を考えて判断すべき問題かと思います。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 タンカー備蓄の場合は特殊なケースでございますから、後ほど論ずるといたしまして、通常のベースで行われます公団備蓄の場合、五年に一度消防法に基づくタンクの点検を必要とするということでございますから、塩づけといっても五年に一度それが市場に何らかの形で放出せられることになる、そういう趣旨の答弁がいまございましたが、しかし、必ずしも放出しなくとも、タンクの点検は、その油を移動することによって、もし余裕のタンクがあれば操作できるはずだと思うのでありますが、ケース・バイ・ケースで処理するお考えなのか、それともすでに一定のルールというものをお考えなのか、その点伺いたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 考え方といたしましては、ケース・バイ・ケースにその時点で判断するということになろうかと思いますが、やはり長期間にわたってどの程度まで品質が維持できるかといった問題もございますから、事情が許すならばその時点で市場に放出しまして、新しい油に置きかえるということもやはり一つの考え方ではなかろうかと思います。そのために、現在、公団による備蓄の対象の油をどういう種類のものにするかということについても検討いたしておりますし、あるいは総合エネルギー調査会の石油部会、またその中の備蓄小委員会等におきましても、石油精製業界の協力を得て引き取りということも検討すべきじゃないかというような指摘もございますので、そういった面に即して対応を考えていきたいと思っております。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 油の変質の問題が出たのでありますが、五年間あるいはそれ以上の期間を経過すると油が変質するものであるかどうか、私、これは技術屋じゃないのでわかりませんが、そういうことはないということも聞いておりますし、五年間に一度これを放出するということになりました場合には、それをどうやって市場に出していくかというような問題が出てまいりますので、これは業界その他と十分詰めていただいて、市場が混乱しないようなルールというものをこれから確立していく必要があるのではないかというふうに考える次第でありまして、その点についても見解を承っておきたいと思います。  それから、石油公団が備蓄原油を買い付けられるということになろうかと思うのでありますが、その買い付けを公団が直接おやりになるのかどうか、あるいは民間企業に買い付けをゆだねられるのかどうか、その点いかがですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 まず、備蓄原油の変質の問題でございますが、長く置いておきますとスラッジが発生するとか、あるいはバクテリアの発生によって品質が若干変わるとか、あるいは若干の蒸発があるといったようなことを言われておりますが、かつて、西ドイツでは、八年間ほどの備蓄にたえたといったような実績もあるようでございますので、さほどの品質の劣化は招かないのじゃないかというふうに考えるわけでございます。  それから、備蓄小委員会におきましては、石油精製業界等関係業界も入れて検討いたしておりますので、ここで十分そういった意向も反映して、コンセンサスを得たものとして実施に移していきたい、かように考えております。  それから、公団備蓄の対象となる原油の買い付けでございますが、これは公団備蓄でございますから、買い主と申しますか、所有権は公団が持つということになるわけでございますが、そういった買い付けに当たりましては、現在いろいろ対応を考えておりますが、一定の条件のもとに入札制なども一つの方法ではなかろうか。みずから直接買い付けるということは考えておりません。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 公団は、買い付け業務というのは、もしやるとすれば初めてのことでありますし、本来の業務ではなかったわけでございますから、国際的な原油買い付けのルールと申しますか、やはり練達の民間サイドに買い付けば任せて、国際市況撹乱要因にならないようにされたがいいのではなかろうかと考える次第であります。  それから、この公団備蓄されます原油は、先ほどもちょっと話が出ましたが、やはり自主開発原油を含めました政策原油と申しますか、政策原油を主体とすべきであるという議論があります。私もそれに賛意を表するものでありますけれども、当面のお考えはいかがですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 自主開発原油、あるいはGG原油、DD原油というところの政策原油、この政策原油の趣旨からいたしますと、できるだけ公団備蓄の対象として考えるべきだという原則的な立場でございます。備蓄小委員会でも、さような観点に立ちまして、備蓄の対象とする油は政策原油を主体とすべきである、しかし、あらかじめ硬直的に決めておくことではなくて、その時点の状況等を判断してやるべきだ、こういう指摘もなされておるわけでございます。したがいまして、私たちといたしましては、政策原油というものを念頭に十分置きながらも、かつは先ほどの引き取りとの関連もございますので、精製業者が引き取りやすい、協力しやすいといったようなこともあわせ勘案する必要があろうか、かように思っておるわけでございます。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 そういたしますと、タンカー備蓄が当面緊急のものでありますが、加えて、タンカー備蓄の場合は、二年後にはこれはどうしても放出をしなきゃならぬ。あるいはタンカー備蓄をさらに二年間、第二次タンカー備蓄という形で継続すれば別でありますが、もし二年限りというものであれば、これを出すということになりますから、今回採用さるべきタンカー備蓄の油質と申しますか、油種と申しますかは相当慎重に考えるべきである。通常の公団備蓄の場合は五年間の塩づけということができますけれども、当面すぐ出来してまいりますタンカー備蓄につきましては非常に慎重を要するのではなかろうかと思うのでありますが、タンカー備蓄として買うべき油についてはどういうふうに考えておられるのですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 タンカー備蓄につきましては、公団備蓄の一環として、公団による陸上タンクあるいは洋上タンクといったような恒久的な設備ができ上がるまでの間のつなぎというふうに考えておるわけでございます。先ほどもお話が出ておりますように、中間検査の時期が船については二年といったようなこともございまして、そういったところを勘案いたしまして、一応二年程度というふうに考えておるわけでございます。  しかし、二年たったところで、陸上タンクがそれに即応するだけの能力を持ち合わせていないというような場合もあろうかと思いますが、その場合には、民間のタンクなどを借用するとか、あるいは他のタンカーに積みかえるとかいったような方法もあるだろうと思いますし、あるいはその時点において、需給事情、市況条件が許すならばそのまま市場に放出するといったようなことも考えられるかと思いますが、その辺、その時点に立っての実情に即した対応ということになろうかと思います。  ただ、いずれにいたしましても、先ほど公団備蓄の対象とする油の種類をどうするかというお尋ねもございました。それとやはり同じような観点に立って、タンカー備蓄用の油も判断すべきではなかろうか。要するに、引き取りを要請する場合に、引き取り可能性のあるような油、あるいは重い油と軽い油とをあわせて引き取らせるといったような観点に立って油種の選定をする必要があるだろうということでございます。いま申し上げたようなことを念頭に置いて現在検討を進めておる、こういうことでございます。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 二年後に仮にタンカー備蓄の油を陸揚げするということになりますと、かなりの面積あるいはタンク容量というものを必要とするわけでございまして、仮に公団が計画いたしております昭和五十七年度までの一千万キロリットル備蓄にいたしましても、百九十万坪の土地と、十万キロリットルの容量百二十五基のタンクというような数字がありますけれども、それの半分ということでありますから、二年間でそれらが準備せられるということは事実上あり得ないというふうに考えられるのであります。したがって、ただいま長官から伺ったようなことになろうかと思うのでありますが、そうなりますと、軽質油の場合は直ちに市場で消化できるものであろうと思うのでありますが、重質油の場合は非常にむずかしいということで、その点、市場の消化ということを将来的には十分御配慮をいただいて対策を講じていただきたいと思います。  それと関連して伺っておきますが、昭和五十三年度の石油供給計画が決まりまして、その中に二千七百万キロリットルの開発原油の引き取りが掲上せられておるわけでございますが、これの内訳はどうなっておりますか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 ただいま御指摘ございましたように、五十三年度石油供給計画の中に、自主開発原油二千七百万キロリッターの引き取りを目標として設定いたしたわけでございますが、この対象といたしましては、現在公団の投融資等の助成を受けまして現に生産中または本年度中に生産を開始する予定の原油、こういったものを対象といたしておりまして、アラビア石油のカフジ原油を含めまして、七社、十種類の油を現在考えております。このうちカフジ原油につきましては、一日当たり二十万バレル、年間にいたしまして約千二百万キロリッターをこの中に含めておるわけでございます。具体的な引き取りにつきましては、精製各社の過去の実績等も考慮いたしまして協力方を要請していくということになろうかと思います。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 AOCのカフジ原油の引き取り千二百万キロリットルということでありますが、それの消化については過去の実績を勘案してということを聞きましたが、ということは、プロラタでやるということですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 ある時期におきまして、プロラタ方式によるかどうかというような意見も出ておったわけでございますが、石油精製各社におきましては、プロラタによらなくとも政府の方針に協力していくということを言っておりますので、実質的に二千七百万キロリッターの引き取り協力は実現するものと考えております。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 それなら結構でありますが、石油の需要というものが予想外に沈滞しておりまして、一方、原油の買い付けというのはかなり先行して多少長期的に契約が行われる面がありますので、契約数量の引き取り消化と実需との格差というものがあって業界が苦しんでおるように聞いておるわけであります。いまのお話ですと、業界で自主開発原油の引き取りは可能だということでありますが、はなはだ素人の私見でありますけれども、もし五百万キロリットルのタンカー備蓄をやるならば、当面AOCのカフジ原油を五百万キロリットル引き取って、二年間情勢を見ながらその消化を考えていくということでいかがであろうかと思うのでありますが、これはあくまでもアマチュアの意見でありまして、もし見解を聞かしていただければ幸いです。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 御指摘の点も一つの考え方かと思いますが、備蓄に充てるものとその都度の消費に充てるもの、若干性格も異なるかと思いますが、しかしまた、いずれにしても日本の国内市場において消費される油でございますので、そういった政策原油の引き取りを重点的に考えるという立場にあわせまして、それが現実のものとして円滑に進むような形で油種別構成というものを考えていく必要もあろうかと思っております。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 石油供給計画を見ますと、これは実績に基づいてかなり従来の石油供給計画から比べますとダウンしたものになりましたが、それはそれで妥当なものだと思うのでありますけれども、これから計算をいたしますと、すでに民間の石油備蓄量というのは九十日を超えているのではないかと思いますが、いかがですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 現在時点におきましては八十日程度でございます。本年度末には八十五日まで持っていきたいということでございますが、ただ量的に申し上げますと、この四月の三日に石油審議会の答申を受けまして、四月十三日付で昭和五十四年度ないし五十七年度の石油備蓄目標を告示いたしておりますが、これにつきましては、備蓄目標の算定の基礎となる前年の石油の消費量が若干減ってきております。ざっと申し上げますと、前回策定いたしました石油供給計画の算定基礎となった内需量を比較いたしますと、約二年程度ずれ込んでおるというのが実感でございます。  なお、五十四年度末九十日備蓄達成の時点でございますが、前回六千七百八十六万キロリッターというふうに算定いたしておったわけでございますが、今回は六千三百二十八万キロリッター。九十日という日数は同じでございますが、石油の量にいたしますと四百五、六十万キロリッター前回の見通しより減っておるのではなかろうか、こういうことでございます。  ただ、御承知のように、これはローリングプランと申しますか、毎年度見直しておりますので、これでもう確定したということではございません。本年の策定にかかわる備蓄目標としては、ただいま申し上げたような二年程度のずれ込み、こういうことになろうかと思います。     〔委員長退席、中島(源)委員長代理着席〕

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 私が申し上げておりますのは、各年の実績に基づいて、ただいま長官が言われましたように、備蓄量の計算が異なってまいりますから、そういたしますと、当初言われておりましたような原油二千六百万キロリットルの積み増し、十万キロリットルタンクの三百三十基の新設、五百万坪の土地の必要性というような計算が、現在の趨勢からすると相当割り引いて考えていいのではないかと思われるのですが、その点を聞きたかったわけであります。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 いま御指摘の点を数字的に御説明いたしますと、従来は、五十二年度から五十四年度末までの三年間で全体としまして二千四百万キロリットル分のタンク能力の増大が必要であるということになっていたわけでございますが、今回の供給計画の見直しによりまして、その必要数量が減少したわけでございます。必要なタンク能力として増大さすべき部分としまして、千八百万キロリットルということになっております。したがいまして、二千四百万キロリットルの目標値が千八百万キロリットルまで約六百万キロリットル小さくなったということでございます。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 最近IEAの理事会が開かれましたが、IEA加盟国の間では緊急時におきます石油の各国間の割当というようなものを決めておるわけでありますが、それと同様のことで、緊急時が発生をいたしました場合に、民間備蓄並びに公団備蓄を含めまして、国内における備蓄原油の放出のスキームというものをあらかじめつくっておかなければ、ただIEA間だけの、国際間の取り決めだけでは国内の混乱というものは防げないと思うのでありまして、その点の検討はどうなっているか、伺いたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 御承知のとおり、緊急時における石油備蓄の放出あるいは需要の抑制、こういったものは石油需給適正化法によって行うことになっておるわけでございまして、同法の五条に規定する石油供給目標というものを定めまして、これに基づきまして、需要の削減を指導する、あるいは石油精製会社からの石油生産計画等の届け出を受ける、そういったものを前提といたしまして石油備蓄の放出を決める、こういうことになるわけでございます。  ただいま御指摘のように、そういう時点において民間備蓄を優先するのか、あるいは公団備蓄を優先して放出するのかという御指摘でございますが、これは今後の検討課題といたしたいと思いますが、ただ、その時点における市場条件、あるいは供給削減がもろにかぶってきた油種といったようなものも考慮して、それがそれぞれの備蓄においてどのような構成になっているかといったようなことも考え、緊急時に対処するとはいうものの、できるだけ市場条件に合ったような放出を考えるということも必要だと思います。そういった観点に立って、備蓄放出スキームの考え方等についても今後詰めていきたいと思っております。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 石油需給適正化法を発動するということでありますが、緊急時におきまして石油需給適正化法を発動いたしたといたしましても、私は、国内における石油の優先順位と一申しますか、そういうものをにわかに決めがたいと思うのでありまして、やはり常に平時においてそのようなものを用意し、それをこの法律に基づいて発動するということであればわかりますが、平時において十分な準備をしておかれますことを要望しておきたいと思います。  それから、IEAの理事会で、これは新聞報道をにぎわせましたが、厳しい対日勧告が行われたということでございます。中でも、わが国の省エネルギー政策の展開が不十分である、こういう指摘がなされております。かねてから省エネルギー法につきましては早期の国会提出を要望しておったわけでございますが、いまもって法案の提出がございません。本国会に提出されるのかどうか、伺いたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 省エネルギー法につきましては、現在精力的に検討を進めておるわけでございまして、この国会にできるだけ早く提案いたしたいと思っております。一部政府部内で意見の調整がつかない部分がございまして若干おくれておりますが、できるだけ早く提案いたしたいと思っております。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 この省エネルギー政策に対する勧告の中で、いろいろとありますけれども、私が注目しておりますのは、灯油価格の引き上げの問題でございます。この点は非常に議論を呼ぶところであろうかと思うのでございますが、要するに、わが国の石油価格政策というものからいたしますと、この灯油価格の問題はやはり避けて通れない問題ではなかろうかと思っておるわけでございます。そういうことで、現在の価格体系はガソリン高の重油安になっておるということでありますが、反面、為替差益の問題が出ておりまして、為替差益があるからこの価格の引き下げが行われてしかるべきであって、引き上げの問題は論ずるに足らない、こういうことであろうかと思うのであります。  しかしながら、この為替差益の問題は、それはそれといたしまして、やはり適正な還元が考えられなければなりませんが、価格体系のひずみの問題は別の問題でございまして、それはそれでやはり考えていかなければならない問題であろうかと思うのであります。むしろ私は、為替差益があります今日におきまして、価格体系を是正する好機ではなかろうかと思うのであります。一律に為替差益を各油種間に均等して還元するという考え方ではなくして、やはり価格体系の是正という側面を含めまして為替差益の還元というものをこの際考えていくことが妥当であろうと思うのでありますが、長官、いかがですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 IEAの理事会からの対日勧告の中に省エネルギー政策につきまして数点指摘されておりますが、その中に、ただいまお話しのように、灯油の価格の引き上げといったような項目もあったことも事実でございます。  一般的に申し上げますと、石油製品価格につきましても、市場のメカニズムを通じてそれぞれの石油製品ごとに適正な価格形成が行われるということが一般であろうかと思うわけでございますが、御承知のように、石油製品につきましては、それを消費するいわゆる需要サイドにとりましても非常に重要な問題でございます。また、特に石油につきましては、石油産業の構造問題に直に結びついてくるといったような問題もございますので、ただいま御指摘のように、いわゆる重油安のガソリン高といったような価格体系を見直す必要があるのではないかということで、昨年来石油価格問題等懇談会というものを庁内に設置いたしまして、この場で検討を続けておるわけでございます。  これは価格体系の是正と一言に言うほどなまやさしい問題でないわけでございまして、それぞれ需給両当事者に関係するところが非常に大きい、しかも、重油安と申しましても、現在重油を消費する産業部門の産業活動が非常に停滞しているといったようなこともございまして、理論的な数値が出ても、果たしてそれが実現可能性があるかどうかといったようなことも考慮せざるを得ないということでございます。ただ、いまおっしゃったように、為替差益のある、そういった背景のもとに体系を是正する方がよりやさしいのじゃないかということも、私もまた事実だと思うわけでございます。現在、石油部長のもとにおきまして、関係の方々にお集まりをいただいて検討を続けておる、こういう段階でございます。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 IEAの指摘の中に、ガソリン税を道路建設だけでなくてエネルギー政策へ利用するということも提案されておるわけであります。私は、この点を昨年暮れの税制改正の際に強く主張した者の一員でありますが、実現を見なかった、のみならず、石油新税なるものが出現をいたしたのであります。石油新税というのは当然価格に転嫁されるべき筋合いのものであると思いますが、この実態面は別といたしまして、為替差益の問題を捨象しまして、理論的に言うと石油新税は価格に転嫁さるべきものであると思いますが、どうですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 石油税は、石油対策を進めるために必要とする財源を確保するという観点から創設されることになったわけでございます。その税の性格からいたしますと、消費税と申し上げてよろしいかと思います。そういった意味合いからいたしますと、実態面での問題は別といたしまして、石油を消費する人たちがその消費量に応じて負担するというのが本来この税の性格であるというふうに私たちは理解いたしております。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 そこで、石油税の問題に入ります。大蔵省から来ていただいておると思うのでありますが、石油税の取り扱いについて確認を行っておきたいと思います。  今回の石特法の改正によりまして、第四条に一条加えられております。これは大変理解が困難な表現になっております。第四条の二でありますが、これは読み上げるのを割愛いたしますけれども、要するに第四条の二は、石油税は一たん一般会計に入れられるが、しかし、その金額の全部を石油勘定に原則的には繰り入れる、しかし、必要がない場合には繰り越す、必要が生じた場合には次年度以降において全額石油対策に充当せられるというふうに解釈をいたしますが、それでよろしいでしょうか。

岡崎洋大蔵省主計局主計官

○岡崎説明員 ただいま先生おっしゃるとおりでございまして、石油税は先般国会で御承認いただいたわけでございますけれども、そのときの私どもの提案趣旨説明におきましても、石油税は石油対策の充実の要請を考えてつくるということでございまして、それの受けざらといたしましての特会法におきましても、ただいま先生がおっしゃられたとおり、石油対策に充てるということを目的として考えておりまして、それの仕組みといたしましては、基本的には石油税は当該年度の石油対策の費用に充てるけれども、その年々の石油対策のための財政支出の需要が歳入に比べまして小さい場合には、その一部はその年の一般会計に留保しておく、しかし、翌年度以降財政需要の必要があれば、それは全額石油対策に充てるということを考えております。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 石油税の使途は石油対策に限定するという御答弁でありますことを確認しておきます。  資源エネルギー庁にお伺いしますが、総合エネルギー調査会の資金部会で今後のエネルギー対策の資金需要といたしまして公的資金七兆円、民間資金を合わせまして五十一年から六十年度までの間六十八兆というような数字が出ておるわけでございますが、その中でこの石油対策に充てられるべき金額はどういう数字になっていますか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 ただいま御指摘になりました財政資金七兆の中で約一兆九千億程度が石油対策財源に充当されるべき額ということで算定いたしております。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 そういたしますと、石油新税、実質三%による石油税の収入額は六十年度までにどれぐらいの金額になりますか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 私どもの方で、この特別会計の続きます期間、つまり五十六年度までの間につきまして一応石油税の収入を試算してみましたら、一応の試算でございますが、約九千億円という形になっております。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 そうしますと、九千億ということであれば、公的資金一兆九千億とおっしゃいましたが、石油新税だけでは大分足らないという計算になるんですが、そういうことでいいのかどうか。それから、この一兆九千億には石油開発に必要な資金も含めておるかどうか、その点、承りたいと思います。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 私が申し上げましたのは、五十三年度から五十六年度まで、つまり特別会計の継続期間内につきましての石油税収入の一応の見通しを述べたわけでございます。したがいまして、先生御指摘の一兆九千億というのは六十年度までということでございますので、期間がそこにずれがあるわけでございますが、この場合に全体の一兆九千億というのは備蓄、それから開発関係の必要資金ということも当然含んでおります。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 そういたしますと、これは石油開発公団に伺いたいのですが、現在わが国の石油消費のシェアが自由世界で一二%に上っておる。そういうことでありますから、わが国としては今後石油確認埋蔵量を増大するために、義務と申しますか、使命と申しますか、当然消費国としてそういうものがあるじゃないかという指摘があります。そのとおりだと思うのです。そこで、今後約十年間に全世界で石油探鉱開発投資の見込み額でございますが、これは私が持っておりますのは多分公団の資料だと思うのでありますけれども、二千三百五十億ドル。これは予想しましたのはチェース・マンハッタン銀行だそうでありますが、そういう金額になる。したがって、わが国の一二%というシェアからいたしまして、少なくとも今後十年間で二百八十億ドルぐらいの探鉱開発投資をわが国が負担すべきである、こういう議論があるわけでございますが、そうなりますと、二百八十億ドルでありますから、日本円に換算いたしまして官民合計約八兆円という膨大な投資をやらなければいかぬ、こういうことになろうかと思うのでありますが、その点、公団はどう考えておられるか、聞きたいと思います。

徳永久次石油開発公団総裁

○徳永参考人 日本が非常に大きな消費国であるということは先生御指摘のとおりでございまして、したがいまして、それ相応の石油資源の開発に日本が努力しなければならないということも、また国際的なある意味の道義的責任があるだろうと思います。そのために、御案内のように石油開発公団もつくられまして、過去十年間国を挙げていろいろとやっておるわけでありますが、しかし、現実に最近やっております数字、たとえば本年度の予算規模といいますか、公団の規模では、公団は六百億を開発に予定しておるというような数字になっておりますが、これに民間が抱き合わせになりますから、これより大きなものになることは間違いないわけでございます。しかし、それを年率に直しまして、いま先生おっしゃいましたように二百八十億ドルになるかというと、そういう数字にはなりそうにございません。  しかし、現実問題といたしまして、いま六百億円の資金を用意しながらも、極力民間の海外あるいは日本の周辺における開発に対する援助をしながら進めたいと思っておりますけれども、現実なかなかいいプロジェクトがないとかいうようなことで、それが一〇〇%消化されないおそれもあるような実情になっております。  しかし、また反面、最近、まだ基本のあれがまとまっただけでございますけれども、カナダにおけるオイルサンドの開発に対しまして、日本が資金的な協力をし、それに応じて石油資源の利権を取得するという大筋の話がまとまったわけでありますが、それの話によりまして、そこで日本の取り分として予想されますものは資源的には百億バレルということでございまして、日本の消費量の現実の八年分ぐらいの資源が確保できそうであるというようなことで、出します金がいまの計算の二百八十億ドルにはならないかもしれませんけれども、そういうカナダのように、これは日本が七千五百万ドル出すということで、それだけの資源が日本に確保されるというような話も現実化しつつございますので、今後極力先生のお話のように探鉱開発に努力しながら、日本の資源確保といいますか、同時にそれは世界のための資源確保といいますか、新しい資源の開発、発見ということに努力を続けたいと思っております。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 先刻議論いたしましたように、日本の石油業界の体制で大きな欠陥となっておりますのは、上流と下流部門の断絶と申しますか、日本にはメジャーがないとよく言われるのでありますが、カフジ原油の引き取り問題で象徴されておると思うのでありますが、できれば上流から下流に対する一貫体制化の企業というものを育成する必要があるのではないかと思うのです。そうすれば、開発原油の引き取り問題などは起こってこないわけでございますから、そういう見地からいたしますと、いまやられております開発は、精製業界ともちろん大小のつながりがあろうかと思いますが、やはり独立した形で行われておる。いまの日本の石油業界の中心は何といっても精製業者でございますから、できれば精製業者が直接に開発できるような体制をとることが、そういう体制を育成することが必要であり、賢明ではなかろうかと思うのですが、いかがですか。この点、長官どうですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 日本の石油企業の体質が非常に弱いということが言われるわけでございます。この原因はいろいろあろうと思いますが、その中の一つの大きな要因として、日本の石油精製企業なるものがダウンストリームだけを担当しておるというところに一つの大きな原因があるのじゃなかろうかと思います。特に外資系等におきましては、アッパーストリームでかなりの収益を上げると同時に、多くの種類の油を持ち合わせておるといったようなことも非常に強い原因の一つではなかろうかと思います。そういった意味合いからいたしますと、わが国におきましても、いま直ちにそれが実現できるというものではないかと思いますが、いわゆる一貫体制による石油企業の体質の改善ということも非常に重要な課題になってくるかと思います。  御承知のように、一部の精製会社は、別に開発企業を設置いたしまして、周辺大陸棚あるいは海外に出かけていって探鉱開発に当たっているという例も見られるわけでございますが、まだ道遠しと申しますか、必ずしも十全な活動をしておらないということも現実かと思います。今後の方向といたしまして、御指摘のような一貫体制を心がけてやっていくということも今後の石油政策の大きな課題になってくるのじゃなかろうか、かように考えております。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 そこで、一貫体制をとらせるためにはどうしたらいいかということでございますが、私は、公団の探鉱投融資制度にやはり改善の余地があるのではないかということをかねてから国会でも議論してまいったところでございますが、それはこのたび投融資比率の引き上げということが実現する運びとなりましたが、しかし、懸案のプロジェクト別成功払い制度というものがまだ日の目を見ない。プロジェクト別に融資すればどんな企業でも乗り出せるわけでございますが、企業単位にしますと、不成功の場合には企業全体にひびが入るということでなかなか乗り出しにくい、こういうことがあろうかと思うのであります。諸外国の例も、特に西ドイツのDEMINEXの例もあることでございますから、この点はぜひ。プロジェクト別成功払い制度を早期に実施するように、これは政府にも公団にも要望したいと思うのでありますけれども、公団に御見解を聞きたいと思います。

徳永久次石油開発公団総裁

○徳永参考人 従来まで、探鉱開発につきまして、いまちょうど先生が御指摘のように、プロジェクト別にやっておきませんと、どこかで成功した、どこかで失敗した、それが言うなればごちゃまぜになるとか、その企業はほかの仕事もしておるというようなことも起こってまいりますので、実際には現実にプロジェクトごとに開発会社をつくっていただきまして、そこへ投融資をしていくということでやっておりまして、形式は先生のおっしゃいますようなプロジェクト別の成功払いという形式にはなっておりませんけれども、実際運用はプロジェクト別の成功払いとなるような仕掛けで運用いたしております。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 いまの点、資源エネルギー庁長官に御見解を聞きたいと思いますのと、それから、開発及び生産段階に達した企業に対する輸銀融資の問題でございます。以前は公団が債務保証業務を実施しておられたわけでございますが、現在はこれが認められていないということであります。しかし、こういう開発企業は海外活動が主でありますから、担保物件を持たないという致命的な財政事情がございますので、探鉱開発を推進するためにぜひ公団の債務保証を復活すべきである、このような議論がありますけれども、長官、いかがですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 まず、プロジェクト別の成功払いに改善できないかという御指摘でございますが、御承知のように、現在の公団法では、当該企業の財務状況といったふうに企業ベースになっておるわけでございます。ただ、現実には先ほど徳永総裁からお話もございましたように、どちらかと申しますと、ワンプロジェクト・ワンカンパニーといったような、開発企業の体制としてはそういうのが一般でございますので、事実上プロジェクト別の成功払い制度が適用されているということになろうかと思いますが、せっかくの御指摘でございますので、今後検討いたしたい、あるいは財政当局とも話し合ってみたいと思うわけでございます。  それから、輸銀の債務保証問題でございますが、やはりかつて輸銀で債務保証しておった時期もあるわけでございますが、互いに政府機関相互で債務保証を行うのはいかがかということからそれが現在では適用されなくなって、ただそういった公団なり輸銀といった政策金融機関相互間で連絡を密にしながらそれをカバーしておるという実情でございます。ただ、いずれにいたしましても、探鉱段階を過ぎ開発段階に入りましても、きわめてリスクが大きいというのが石油開発の現状でもございますので、これも第一の問題とあわせて今後検討させていただきたいと思います。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 時間が参りましたので、最後に大蔵省に一つだけ伺っておきたいと思うのです。  租特法の改正で海外投資等損失準備金あるいは探鉱準備金等、最近租特法の縮減政策がとられておりまして、その累をこれらもこうむっておるわけでありますが、ただいままでいろいろと話が出ましたように、わが国の資源政策、エネルギー政策の見地からいたしまして、どうしても開発投資を今後相当大規模に促進していかなければならないことから考えますと、これはやはり石油その他の資源に関しましては、別枠で措置を考えていかないと、これは国家的要請に沿わないのではなかろうか、かように考えるわけでございまして、この税制の問題について大蔵省の見解を聞きたいと思います。

矢澤富太郎大蔵省主税局税制第一課長

○矢澤説明員 お答え申し上げます。  租税特別措置全般につきましては、ただいま先生御指摘ございましたように、今後一般的な税負担の引き上げが求められているような情勢のもとでは、従来政策目的にウエートをかけて租税特別措置というのを考えていたわけでございますが、政策目的よりは課税の公平という観点から見直さなければいけないということで、例年関係業界にお願いして縮減をお願いしているところでございます。  ただ、いま御指摘がございましたように、資源の探鉱あるいは資源の開発の関係につきましては、その政策目的を私ども十分認識しておりまして、たとえばいまお話にございました海外投資等損失準備金という制度がございますが、これは海外で探鉱あるいは開発を行う企業、これに投資をした場合にその投資額の一定割合を無税で積み立てさせるという制度でございますが、探鉱段階でございますと投資額の一〇〇%をいま無税で準備金で積み立てることができますし、また開発段階でございますれば四〇%を積み立てることができるわけでございます。本年、五十三年の三月三十一日で一応期限が到来したわけでございますが、これらの制度につきましては、そのまま何ら縮小することなく、期限を延長するという措置を講じております。  また、探鉱準備金につきましては、これも鉱物収入あるいは鉱物を売った所得の一定割合をまず準備金として積み立てまして、その次に、実際に探鉱開発費を支出した段階では、支出した探鉱開発費と同額の金額を損金算入に認めるということで、いわば探鉱開発を行えばその分は無税にいたしますという非常に緩やかな措置でございます。これは昨年の改正の際に期限が到来いたしまして、非常に緩やかな措置でございますだけに、若干積立率の縮減をお願いしたわけでございますが、ただ、こういった制度は安定性を保つことが必要であるということから、通常期限は二年でございますが、三年間期限を延ばしまして、五十五年までいまの制度を続けていこうということにしておりまして、一般的に祖税特別措置について厳しく見直さなければならない情勢ではございますが、資源の探鉱それから開発につきましては、いま先生がお述べになりましたような趣旨をわきまえまして、十分に配慮していきたいと考えております。

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員 終わります。

中島源太郎自由民主党

○中島(源)委員長代理 加藤清二君。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 委員長のお許しを得まして、若干の質問をいたしたいと存じます。  大臣に最初にお願いしたいところですが、所用があってちょっとお出ましのようでございまするから、最初に、新しく公団の総裁になられました徳永さんにお尋ねをいたします。  徳永さん、下世話に昔スチール今オイルという言葉がはやっているのですが、これはよう御存じでございましょうね。昔スチール今オイル、それは通産の高級官僚の最後の行くべき道を示しているようでございます。徳永さんが十何年かぶりに通産省関係、直接の関係にお帰りいただきましたことは、私は大歓迎です。あなたのような有能なお方は、百歳までも生き延びて、国家のために、特に通産行政の振興のために御努力をいただきたいからでございます。  そこで、昔スチール今オイルを地でいかれました徳永さん、今度はオイルへいらっしゃってからに、国会に向かって、このことだけはやめてもらいたいとか、このことだけは何を忘れてもやってもらいたいとか、いろいろ第一印象があるでございましょう。その総裁としての第一印象、特に国会に向かって言いたいというところを、ひとつ忌憚のない御高説をまず承らさせていただきたいと存じます。

徳永久次石油開発公団総裁

○徳永参考人 ただいま加藤先生から、何か国会へ注文があるなら申せというお話でございますが、私、今度担当させられるようになりました石油公団の仕事、すなわち資源開発の促進といいますか強化、また備蓄の仕事、これは日本のしなければならない仕事だということで、与野党を問わずどなたからも御賛同、御協力をいただける仕事であろうと考えております。その意味で、実は僭越でございましたけれども、あいさつ回りに先生方をお回りいたしましたが、まあ今後いろんなことで国会の先生方にお世話になりますけれども、しかし、私の担当いたします仕事は、これは皆様から激励を受ける仕事であると思って、それにふさわしいように自分も張り切ってやりますから、よろしくお願いしますと申し上げたわけでございますが、そういう心境でございまして、石油公団の仕事は皆様から全面的に応援いただける仕事、ということは、逆に申しまして日本の国としてやらなければならない仕事であるということで、皆様の御賛同を得て法律も改正されたりあるいは強化されたり、あるいは予算もだんだんふやしていただいたりする仕事、またそれだけに今度は実務者として責任も重いなと思っておりまして、先生方にはこうしていただきたいというよりも、当然にもう皆さんから協力を受けるものだ、御賛同いただける、むしろ激励していただける仕事だというのが、大変失礼でございますが、私の率直な感じでございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 私は、先ほども申し上げましたように、徳永総裁は大歓迎でございます。エリート中のエリート、それが通産官僚、そのまた通産官僚の中のトップコースをずっと進まれたあなたでございます。したがいまして、あなたの手腕に期待するところが非常に多うございます。ですから、歓迎すると同時に、心からあなたの活躍を期待しつつ質問をしたいと思います。  おっしゃられた第一の、この法案を早く協力して通してくれというお話、ごもっともだと思います。備蓄ということについて、いかな野党といえども、何でも反対社会党と言われる私どもといえども、備蓄について反対した覚えはございません。大臣が見えましたからなにでしょうが、何でも反対社会党、何でも反対社会党と、選挙が近づくと、いや選挙の最中にもそういう話が出てくるのです。  ところで、商工委員会で社会党が賛成、反対をいたした場合に、賛成が多いのですか、反対が多いのですか。反対は提出されました法案のうちの何割ありますか。ここらをひとつ、本当はきょうも新聞記者の皆さんにこういうことをしっかり書いていただくと真相が国民にはっきりしていいと思うのですけれども、なかなかそうわれわれの思うようにはいきませんが、大臣、二回目の大臣、もうあなたも大物大臣で、やがて総理になられるというコースのお方ですからお尋ねするが、本当にこの商工委員会において野党の反対が多過ぎると思っていらっしゃるのですか、ちょっとそこらを……。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 私は、この商工委員会では野党の皆さんも常に大局的な見地からいろんな議論をしていただいておるということに、常々敬意を表しておるものでございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 いみじくも大局的見地に立って野党も協力しているとおっしゃられましたから、ちょっとうれしゅうなるのですね。真相をおっしゃっていただくと、いい気分になるものですよ。やはり人間は弱いですね。しかし、だからといって何でもかんでも賛成するわけじゃございませんが、事石油の備蓄ということについては、基本理念において賛成どころか実は推進をしてきた方でございます。  かつて六十日備蓄の時代がありました。足りないから九十日になすった方がいいでしょう、これは私は本委員会で何度も申し上げたことでございます。九十日ではなお足りない。それはそのはずでしょう。日本がエネルギーに頼っているそのエネルギーの区分けを見まするというと、七〇%以上が石油である。そのまた石油の九九・三%までは輸入に頼らなければならない。戦前は、海軍燃料廠その他が二年間分を備蓄していたんだ。ところが、いま法律で九十日ということになっておりますが、それでは、オイルショックなどということがございますると、諸外国と比較して日本が一番大きなショックを受けるのは当然のことでございます。したがって、私は、この備蓄は多ければ多いほどいいと思うのです。予算が許し、場所が許し、世論が許せば多いほどいいと思うのです。なぜかならば、腐るものではありません。いわんや、外貨がたまり過ぎて鉄鉱石まで備蓄をしましょうという声がちらほら出ておるようでございます。鉄鉱石も大切でございましょうが、それよりも必要なのはまず石油の備蓄だと社会党は考えております。したがって、この後に残る問題は方法手段の問題でございます。  方法手段を承る前に私が承りたいのは、九十日分の備蓄の現状はどうなっておりますか。この法律以前、すでに実行に移されておりまするこの九十日備蓄の法律の実施状況はどうなっておりますか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 九十日備蓄は、五カ年計画で法律に基づきましていま進めております。五十三年度が第四年度、五十四年度が最終年度でございまして、現在のところ、既定の計画に従いましておおむね順調に進んでおります。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 おおむね順調とおっしゃられましたが、企業別に格差があるようでございますですね。この指導はどうなっておりますか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 ことしの三月末現在で、約八十二日分になっております。来年度末までに八十五日分にするべく努力いたしておるわけでございます。ただいま御指摘のように、企業別に見ますと若干の差があるかと思いますが、資金調達カの問題もございますし、あるいは立地手当て難といったような問題もございます。ただ、十分自分のタンクを持ち得ない企業につきましては、他のタンクを借りましてそれぞれの企業に課せられた備蓄義務量を果たしておる。ただし、これは本来経過的なものでございますので、やはりみずからのタンクを持ち得るように助成していく必要もあろうかと思っております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 政府が行われまする場合の備蓄というのは、これは政府予算で行われるのでございまするから行いやすい。それから、土地を取得する場合、あるいは民間の協力、賛成を得るにも、これはどちらかと言うたら民間が行うよりはやりやすいと思う。したがって、やりやすい政府の方が先取りをしてしまいますると、民間企業が備蓄を行いつつあるそのことに支障を来すようなことがあってはならないと思いまするがゆえに、お尋ねしているわけでございます。  この法案が通過した場合に、すぐにこれが発動されるということになるでございましょうが、その場合に、民間の土地取得とかあるいは土地の確保とかいうことと競合するようなことがあっては相ならぬと思いますが、この点は競合しないような方策が考究されておりますか、おりませんか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 全く御指摘のとおりでございます。特に民間備蓄におきましては、石油備蓄法に基づきまして義務づけをされておるわけでございますから、もちろん公団備蓄をゆるがせにするということではございませんが、公団備蓄のために民間備蓄の方がおくれる、結果として備蓄義務に違反するということのないように、われわれとしても対処していきたいと思います。  そういった意味合いにおきましても、今後十分御指摘の点を注意していくと同時に、民間の共同備蓄方式あるいは個別備蓄方式の場合にも、その資金あるいは原油資金の手当て等についても、今後ともさらに助成を拡充したいと考えておりますし、特に立地問題につきましては、本年度から立地促進交付金を交付することにいたしておりますが、こういった方法を通じまして民間備蓄がおくれないように、いやしくも備蓄義務に違反することにならないように考慮してまいりたいと思っております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 民間が備蓄した場合に、キロ当たり一体経費はどのくらいかかるものでございましょうか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 幾つかの前提を置きまして私どもの方で試算をしてみますと、既存の工場用地等に増設をいたしました場合には、キロリットル当たりでコストが二千九百円ということになっております。これは一年当たりでございます。それから、全く新規の立地をいたしましてタンクを建設しました場合に、一年当たりの備蓄コストとしまして四千八百円というふうな試算でございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 それはどこでそういう試算が出たんでしょうね。じゃお尋ねいたしますが、その場合の原油代は幾らと計算していらっしゃるんですか。それから、減価償却は何%と見ていらっしゃるんですか。それから、金利は何%と見ていらっしゃるんでございましょうか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 いま申し上げましたのは、原油代は含まれておりません。減価償却の期間につきまして言いますと、十五年ということで計算しております。それから、金利につきましては、七・五%の計算でございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 私は、ここで論争して、数字がどっちが正しいの、こっちが間違いのなんということを言おうと思っているわけじゃございません。     〔中島(源)委員長代理退席、山下(徳)委員長代理着席〕 次に話を進めていく場合に、予算に関係してくるからちらっと事前のあれをお尋ねしたわけです。これ一遍よく再調査をお願いできませんか。いまのお話ですと、既設のあれだったら年間二千円何がし、それから新設の場合で四千円何がしというお話ですが、これは土地代金とか場所とか周辺補償とかあるいはそのタンクの規模にもよりますね、いろいろファクターがあるでございましょうから、一度よく試算していただきたい。と申しまするのは、わが党が政審で調査した資料と比較いたしますると大変な違いがあるからでございます。大変な違いがあるということは、やがてこの備蓄に予算を組まなければならない、その予算をどれだけにしていいかという場合の重要な一つのポイントになるからです。これはぜひひとつ後で御調査いただいて、その結果を本委員会に御提出願いたいと存じます。  それじゃ次に、公団の備蓄、これについて本論に入ります。予定は何日分備蓄なさるんですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 当面一千万キロリッターと考えております。約十日分に相当するものと見ております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 これに要する予算は、すでに本年度予算で確保されておりますか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 本年度予算におきまして、土地手当て代及び一部設計費を含めまして二百九十九億円の予算を計上いたしております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 この十日分を何年計画で充足なさるんですか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 現在の計算によりますと、建設費といたしまして全体四千百八十八億円かかるわけでございます。そのほかに原油代や一部業務費等がかかりますが、これ全体につきまして五十七年度までに調達し、五十七年度までに完成させる予定で進めております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 さしあたってことしその土地の取得ということが行われますか。あるいはすでにある既設の設備をお買いになるかもしれませんけれども……。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 現在幾つか候補の地点が出ておりまして、私どもとしまして、その地点の中から国家備蓄を遂行するための場所を確保するつもりでございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 二百九十九億で足りますか。——そうなればお尋ねしますが、土地は一坪当たりいかほどに試算していらっしゃいますか。周辺補償はどの程度に試算していらっしゃいますか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 二百九十九億円の積算の根拠といたしまして、一応坪当たり五万円ということで積算をいたしております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 場所はどこですか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 先ほど申し上げましたように、幾つか候補地点がございまして、地元との話し合い、協議等が進められているわけでございまして、その具体化に応じまして、私どもとしまして選定をしていきたいと思っております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 目下予定しているところはどこでございますか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 現在幾つかの地点につきまして地元との折衝中でございますので、名前を挙げるのは差し控えさしていただきたいと思います。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 企業機密に属しますか。それはそれでいいでしょう。しかし、企業機密と言ったって、交渉に臨めば地方自治団体長、首長に相談しなければいかぬでしょう。下手な相談をしかけますと、どこいらの電力会社みたいに、町長を買収したとか市長を買収したとかいうことになってしまって、余りこういうことは秘密でない方がいいと思うのですよ、公然とやられた方が。当然これは当該市町村の市議会とか村議会とかあるいは県議会にかけられる問題ですからね。それを国会議員には秘密にしておいて、県会議員には内緒で事前にあれしたとか、町長にだけ内緒内緒でやったというものだから問題が起きてくる。こんなことは企業機密にならぬでしょう。国民の合意を得るには、その地元出身の衆議院議員の合意もなければできないことですよ。  じゃ、いつまで機密であって、いつ公開なさるのですか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 先生御指摘のとおり、それぞれの地点につきまして関係の方々といろいろと協議をさしていただいているわけでございまして、地元との話し合いがつきまして計画が具体化できる段階になれば、当然これは御説明をさしていただくことになるわけでございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 時期は言えない。場所も言えない。わかりました。  もう一つ、備蓄の方法にタンカーがある、こういう話です。タンカーのことは大臣がもう専門家でいらっしゃいますから、これは大臣にお尋ねしたいと思いまするけれども、たとえばいまタンカーで、日本が一番たくさんに買っている中近東から、東京なりあるいは大阪ではなんでしょうけれども瀬戸内海なりに運んでまいりますと、キロ当たり石油の運賃はいかほどかかりますか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 運賃自体でございませんけれども、全体としましてFOB価格とそれから日本到着のCIF価格とで比べてみますと、その間に約一ドルの差がございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 差を聞いているんじゃなくて、幾らかかるか。そんなことを言っておると時間がかかるんだ。大体中近東から日本へ運ぶには一カ月の余かかりますね。三十五、六日かかるんですよ。それだけかかって日本へ運びますと、キロ当たり運賃は大体幾らかかるかと聞いておるのであって、それをあなた、FOBとCIFと違うのはあたりまえの話で、そんな子供の言うようなことを聞いておるわけじゃない。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 現在、手元に資料を持ち合わせておりませんので、大変恐縮でございますが、調べまして後ほど御報告させていただきます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 それじゃ、私の方の調査も間違いであるかどうかを調査資料の一つにしてください。大体中近東も、それはまあ広うござんすけれども、たとえばペルシャ湾ということにして、それを東京まで運んだ場合には大体三十五、六日ということになっておるはずでございます。しまするというと、この運賃はどう転んでみても、これはスタイルにもよりけりでございますけれども、千二百円から千五百円ぐらいはかかるですね。きのうきょうみたいに十五ノットを出さずに十ノットぐらいでゆっくりゆっくりやっていますと、もっとかかるはずでございます。春の海ですから、のたりのたり。これはタンカーがあり余っておるものですから、それの埋め合わせの方法手段のようでございまするけれども、大体千二百円から千五百円ぐらいが今日の値段、これも時によっていろいろ値が変わりまするから、なにですが……。  さて、そこでお尋ねいたします。タンカー備蓄と聞いておりまするが、タンカー備蓄を一千万キロのうちのどの程度おやりになる予定ですか。そうしてことしの当初予算予定は、当初計画はどうなっていますか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 一千万キロリッターのうち当面五百万キロリッター程度が、現在運輸省からそれに使い得るいわゆるVLCC型のタンカーの供出余力といったものを考えまして、当面その程度になるんじゃなかろうかと見ております。もちろん今後の状況を見てこれを増量していくということも考えられるわけでございますが、当面五百万キロリッターのタンカー備蓄をいわゆる公団による恒久備蓄施設ができるまでのつなぎとしてやるということを前提といたしまして、五十三年度の予算といたしまして事業費として百八十億円でございます。それから、タンカーの備蓄の原油購入資金、これは千二百億円ぐらいかかるわけでございますが、これは政府保証の短期で市中から借り入れることにいたしておりますが、これに要する利子が六十八億円でございます。これを利子補給するといたしますと、いまの事業費と合わせまして約二百四十八億円程度が事業費ということになろうかと思います。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 タンカーはいま、釈迦に説法になると思いまするけれども、たくさんあいていますね。稼働しているのはどのくらいですか。

山元伊佐久運輸省海運局次長

○山元説明員 お答え申し上げます。  現在、世界でタンカーの船腹量は約三億三千万重量トンあると言われております。このうち約一割の三千三百万重量トンが係船をいたしております。そのほかに減速をいたしているものがかなりございまして、それも含めますと、世界のタンカーの全船腹量の大体三割弱が過剰であるというふうに言われております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 名答弁でございます。私の方の調査と完全に一致いたしております。  そこでお尋ねいたします。世界の情勢はわかりましたが、日本のタンカーの状況はどうなっておりますか。

山元伊佐久運輸省海運局次長

○山元説明員 先ほど橋本長官から御答弁がございましたように、タンカーによります原油の備蓄を行うのに五百万キロリットルを予定されているようでございますが、これに要するタンカーの船腹量は二十万トン級の大型タンカーで大体二十隻程度だというぐあいに考えております。この二十隻につきましては十分に船社が提供できるという状況でございます。なお、もし仮にさらに積み増しするということになりましても、先ほど申し上げましたように、国際的にタンカーが過剰な状況にございますので、十分にこれに対応できる可能性はあるものというぐあいに考えております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 あり余っている時期でございまするから、当然チャーターするのには難渋しないと思いますが、この場合に、日本国籍のものと、それから税金逃れの関係で、日本人が使用し、日本人が本当は所有権を持っておりながら、国籍だけなお外国籍というのがございますですね。こういう場合に、本省としましては、タンカーをチャーターする場合にいずれを優先なさいますか。

山元伊佐久運輸省海運局次長

○山元説明員 すでに通産省と運輸省におきまして、タンカー備蓄に関する諸問題につきまして合同委員会を設けて寄り寄り検討をいたしているところでございます。したがいまして、タンカーの提供できる範囲が日本船と外国用船とどの程度かという御質問でございますが、現在、日本の商船隊が運航いたしておりますタンカーの約五五%が日本船でございまして、残りの四五%が外国用船だというのが実情でございます。  なお、それじゃ余剰のタンカーのうち日本船と外国用船とはどうかということでございますけれども、タンカーに限りませんけれども、いろいろ市況に応じましてスポットで運用いたしているものと、それから長期的に運用いたしているものといろいろのバラエティーがございますので、一概には申し上げかねるという状態でございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 チャーター料はキロ当たりにすると年間いかほどに試算していらっしゃいますか——。きょうは予算委員会と違うんだから、鳴くまで待とうなんて、そういう時間かせぎは、引き延ばし作戦は私いたしません。ですから、いま手元になければないで結構ですから、後で御報告願いたい。と同時に、後で御報告願いたいのは、その予算の明細書ですね、せめて款項目くらいの予算書をこれにつけていただいてしかるべきだと思いますので、資料として要求しておきます。委員長、よろしいですか。  それでは、今度また運輸省の方にお尋ねをしますが、タンカーは定期検査がございますね。現在は、これは何年に一度おやりになって見えますか。

山元伊佐久運輸省海運局次長

○山元説明員 検査には三様の体型がございまして、一番厳格に行います検査は四年に一度でございます。そのほかに中間検査というのが二年に一度ございます。そのほかごく簡単な検査ということで一年ごとの検査もございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 船腹をからにして検査をする、あるいは水を入れて検査する、いろいろ検査の仕方があるでございましょうが、油を入れたままでは不可能だという検査、油をからにして検査するというのは、何年に一度ですか。

山元伊佐久運輸省海運局次長

○山元説明員 二年に一度でございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 今度は計画者の方にお尋ねをいたしますが、二年に一度は必ずからにしなければならない、その場合に、この検査時にどうなさるか。二年に一度精製会社なり何なりに売り渡すとかどうとかあれば、その間に検査ができますね。ところが、入ったままですと、シーバースでもってというわけにはいかぬですね。ポンプでというわけにもいかぬですね、船から船へ移動させるというわけには。どういう計画でやられますか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 御指摘のとおり、二年間に一度やる定期検査の際には、積んでおる油を全部出す必要があるわけでございますが、これにつきましてはいろんな方法があろうかと思います。一つは、その時点で民間の陸上タンクがあいておる場合にはそれに入れる、あるいは定期検査の済んだ他のタンカーに積みかえるということもあろうかと思いますし、あるいは状況によりましては、その時点で市場に放出するということも考えられるかと思いますが、その時点におきましてそごを来さないように、あらかじめその時点が近づくにつれて対応を考えていきたい、かように考えております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 そごを来さないようにということは重要なことでございまするから、ぜひそごを来さないような緻密な計画のもとに実行に移していただきたいと思いますが、これを地上のあいておるタンクとかどうとかおっしゃられましても、あなた、一千万トンののうちの五百万トンですから、そう簡単に二年ごとに空き家があるとは考えられないし、いまはいいですけれども、今度またタンカーが必要になってきた場合、その運航が多くなった場合には、これは借りるものもないということになる。結局一番ロスの少ないのは、経営者の方としてロスの少ないのは、民間の石油精製業者に売り渡す、あるいは電気会社とかガスとか石油生だきをところに売り込む、まあこういうことですわね。  さて、そこで売り込まれる場合に問題が起きると思うのです。石油精製会社の産油国との契約あるいはメジャーとの契約は、その半年先、一年先を計画してやるのですから、したがって、あなたの方の分をプラス上乗せして加工業者というか精製業者に買わせるには、よほど前から通知をし、合意に達していないというと、無理やりに食わせるということになる。国家の命令だからやむなく食わなければならぬということになると、今度は産油国ないしはメジャーとの契約をキャンセルしなければならぬ、そういうそごが発生すると思うのです。この点はどうなっているのですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 わが国の石油精製会社の契約は御指摘のとおりだと思います。一方、私たちといたしましても、現在公団備蓄の対象にする油の種類あるいはそれの購入の方法等について検討いたしておるわけでございますが、一方、備蓄小委員会の方におきましても、極力石油精製企業の協力を得てその引き取りが容易になるように考えておくようにといったようなことも言っておりますので、一つの考え方といたしましては、石油開発公団が備蓄原油として購入する際に、許される範囲内において引き取りの問題も含めてその相手先から備蓄原油を購入するということも、現在検討段階ではございますが、一つの考え方としてあるわけでございます。そういったことで、その場においてショートノーティスで引き取りをさせるといったようなことのないようにいたしたいと思います。  それからもう一つ、これは蛇足でございますが、御承知のように、石油のタンクというのは、普通、商業用のものは五〇%稼働で動いておるわけでございます。備蓄タンクにつきましては、資金なり土地の手当ての問題がございますので、八〇%稼働ということで現在九十日計画を進めておるわけでございます。ごく短期間であれば、若干そういった意味合いにおいて陸上タンクにおいても余裕がとれるのじゃなかろうかと思いますが、いずれにいたしましても、国の備蓄であるからといって民間の精製企業に不当な影響を及ぼさないように対処したいと思っております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 緻密な計画のもと、そごを来さないように、トラブルが起きないように、御注意を願いたいと存じます。  その備蓄の油を積んだタンカーは、どこに浮くのですか。これは運輸省ですか、通産省ですか、どっちでもいい。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 タンカー備蓄の方法として、大きく分けて三つあるかと思います。  一つは係船方式、一つは錨泊方式、いま一つは遊よく方式、こういうふうに言われておるわけでございますが、一番初めに申し上げました係船方式と申しますのは、いわゆる船としての機能をもう喪失いたしまして、したがって船員も配乗しておらないといったようなことになりますので、これはやはり石油といったような危険物を扱う場合には適当でないということで、この問題は考えておりません。  いま主として考えておりますのは、錨泊方式でありまして、一定の湾港にいかりをおろしまして、船員も正規の人員を配置いたしまして、それによって石油を備蓄する、こういう方式でございます。  いま一つの遊よく方式、いわゆるドリフティング方式というのでございまして、これはたとえば硫黄島の沖合いあたりでエンジンをかけたままで遊よくさせていくという方法でございます。海上保安庁などの意見を聞きますと、定点観測船等の例もあり、ある場合においては錨泊方式とあわせて十分実用に供せられるのじゃなかろうか、こういうふうに言っております。私たちは、現在主として停泊候補地を運輸省あるいは水産庁等の協力を得まして検討いたしておるわけでございますが、あわせてそういった遊よく方式も検討いたしたい、かように考えております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 停泊地はどこですか。それとも、いまおっしゃられた海上に浮いてエンジンをかけたままで遊よくしておるというその場所はどこですか。まさか尖閣群島の漁船じゃあるまいし、どこへどうなさいますか。それによってまた問題が起きると思いますから……。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 御承知のように、VLCC型のタンクというのは非常に大型のものでございますから、これを停泊させるために自然的条件あるいは社会的条件と申しますか、港湾の深さだとかあるいは交通量だとか漁業量だとか、その他海象、気象といったようなことも考えなくちゃいけないわけでございます。私の方といたしましては、運輸省あるいは水産庁と協力いたしまして、当初全国で二十カ地点ほど第一次候補地点をリストアップいたしまして、そのそれぞれにつきまして、ただいま申し上げたような自然的条件あるいは社会的条件に適合するかどうか、まず既存資料でチェックいたしたわけでございます。その後数カ地点を残しまして、その数カ地点につきましては、現在、せんだって設立されました石油備蓄協会におきまして、それに委託をいたしまして現地について調査をいたしておる、こういう段階でございます。その中で、たとえば長崎県の橘湾といったものにつきましては現在地元といろいろと話し合いを続けておる、こういう段階でございまして、一言で申し上げると、まだ候補地探しをしておるあるいは一部地元との折衝に入っておるという段階でございまして、確定的に決まっておらないというのが現状でございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 この案件も、先ほど申し上げました地上のタンクを創設するとかあるいは既設の企業のタンクを借りるとかと同様に、これまた漁民その他とのコンセンサスを得なければならぬと思います。同時に、それは当該市町村議会とか首長とかあるいは県議会に諮らなければならぬ。その場合に、県会議員やら当該市町村から国会議員には尋ねがあるのですよ。これはどうなっていますか、こういうことがありますがどうですか。そのときに、私は知らぬ存ぜぬと言うと、何やら議員は怠けておるように見えるのです。したがって、少なくとも本商工委員会のメンバーには必ず事前に、機密保持なら保持でも結構ですから、相談をしていただきたい。できれば、われわれが勉強する時間を与えるように資料を御提出願いたい。これは与党野党の問題じゃございませんね。委員長からも、われわれ商工委員会は、地元で、こういうことを審議するのですから専門家だと思われておる、それは知らぬ存ぜぬでは困りますので、ぜひひとつ地元民に相談をかけられる前にわれわれに資料を提出するとか、あるいは本委員会にかけるとかいうことをしていただきたい、これは委員長にお願いしておきます。

山下徳夫自由民主党

○山下(徳)委員長代理 後刻理事会を開いて検討いたしたいと思います。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 次に進みます。  一千万トンの原油、これは原油に限りますか、それともナフサとかガソリンとかいうものも含みますか、どっちでございますか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 もっぱら原油に限定いたしたいと考えております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 原油を政府が取得する。言葉は買うということの方がわかりやすいでしょうから、買い取る場合に、まず買い取る場合の基本条件は何を範疇としていらっしゃるのですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 現在検討中でございますが、一定の前提あるいは条件を置きまして、競争入札ということが一つの有力な意見になっております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 競争入札、当然でありますが、たとえばGGオイルとかDDオイルとか、国策上相手国つまり産油国との外交上買わなければならぬ、買った方が国家的に有利であるということも想定できると思うのです。したがって、取得、買い付けの場合に優先順位その他がすでにできていたら御発表を願いたい、こういうことでございます。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 私がいま一定の条件あるいは前提を置いてと申し上げましたのは、まさに御指摘のようないわゆる政策原油につきまして、一定量あるいは一定比率ということになるかはまだ検討中でございますが、またそういうものを前提として入札によって購入いたしたい、かように考えておるわけでございます。いま最終的にまだどこまで——政策原油というのはいろいろな種類がございますので、どこまで政策原油を輸入するか、あるいはその中の個別にどこの油種を持ってくるかということにつきましては、まだ検討段階でございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 それではお尋ねいたしますが、政策原油と言えば日本にもそれがあるわけで、いまから約二十年も前に山下太郎さんが、その後総理大臣になられたいまは亡き佐藤さんの息子を連れて委員会へ日参なさいました。でき上がったのがアラビア石油でございます。今日アラビア石油は、今世紀終わりますと、仮に埋蔵量がどれだけあっても返納しなければならぬという状況なんです。まず目下のところ、八億キロ検査の結果埋蔵量があるということなんです。これは年間四千万ずつ掘っても二十年かかる。にもかかわらず、これが目下どうなっておるかというと、半分も稼働していない。五十一年は千八百万キロでございましたが、五十二年度は一千万キロに減っておる。百九十本もある。  私はここへ行って、一週間あの海の上をそれこそ浮遊しておった。世界の石油会議の日本代表に選ばれましたものですから、実地によく見て国際会議に臨まなければならぬと思って、アラーの神のおぼしめしで現地をずっと調べました。現在百九十本穴があるんです。二千五百万キロくみ出す能力がある。それがいま一千万キロしか掘っていない。三七、八%から四〇%以下の稼働率、こういうことになっている。そうしてよそからは、国策原油でないところからは買っている。エネルギー庁の指導、通産大臣の指導は一体どうなっておるんでございましょうか。特にこれは通産大臣にお尋ねした方がいいでしょう。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 アラビア石油の問題は、いまお話しのとおりでございます。そこで、現状はなはだ遺憾でありますので、通産省といたしましても、五十三年度から増量ができますようにいまいろいろ計画をしておるところでございますが、具体的な数字につきましては、長官の方から説明をさせます。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 ただいまお話ございましたように、アラビア石油の五十二年一−十二月、暦年での販売実績は千九十一万キロリッター、前年の半分近くになっております。それから、わが国への輸入も、アラ石全体といたしましては昨年の一−十二月で約一千百万キロリッター入れておるわけでございますが、カフジ原油について申し上げますと約五百万キロリッター、前年に対して二百四、五十万キロリッター減少いたしておるというの、が事実でございます。これにつきましては、御承知のようにアラビア石油の石油の品質等もございまして、かたがた国内の景気不振ということも手伝いましてこのように減少してまいったわけでございます。  自主開発原油以外の油が入っているじゃないかという御指摘、これもまた事実でございますが、これまた御承知のように、メジャー系はいろいろな種類の油を持っておる。言葉は適当ではありませんが、結局軽い油と抱き合わせの形で重い油も販売してくる。こういったことに対しまして、アラビア石油につきましては、フート原油という非常に良質の油がございますが、これは量的に少ない。言ってみれば一品種のカフジ原油のみを売り込まなければいけない。特に昨年は七月まで二重価格といったようなこともございまして、非常に売れ口が悪かった。むしろ下期に入りまして若干回復してきたというのが実際ではなかったかと思うわけでございます。いずれにいたしましても、五百万程度しか昨年入らなかったわけでございますので、ことしはこれを倍増と申しますか、千二百万キロリッター近くまで輸入いたしたいということで、国内の精製企業と話し合いを進めておるわけでございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 先ほども申し上げましたように、私、世界の石油会議に日本代表で二度出ておるのです。それは社会党代表ではなくて、日本代表ということでです。この案件はすでに日本政府へも報告されておりまするから、外務省も通産省もよく御存じのことと存じますが、OPEC、OAPECは、民族の独立、自主独立経済路線ということが基本になりまして、産出量から値段から、たとえメジャーと争い事が起きたとしても、国連安保理決議の二四二を前面に出してそれを実行に移していく。その一つのあらわれとしては、運河までも自主管理をする、こういう結果になっていることは御案内のとおりでございます。  そこで、せっかくあのサウジアラビアを初めとする二国との契約を実行に移しつつあるにもかかわらず、日本政府並びに日本の製油関係の方々がこれを快く受けない、世界平均と比べてアラビア石油はぐんと減っているということについて、当該相手国としては決して喜んではおらない。これをアラーの神のおぼしめしだとは言わない。人為的操作によるものであると言うておる。私はかの国の関係の方々と通信連絡がございまするので、それらの方々から受け取っている情報によれば以上申し上げたようなことでございます。  これは与党、野党が争うとか、あるいは日本の業界と政府との関係で争うとか、そういう問題じゃないと思うのです。こういうことが円満にいきませんと、せっかく日本政府がイラクに対して二十億ドルの保証をするから六つのプラントを何とかしてくれと言うて経済外交を行い、商社の方々が炎熱五十度を超える砂漠の中でがんばっていてもなかなか実を結ばない。やはりドイツの方がいいとかスウェーデンの方がいいとか、技術そのものは日本がよろしいけれども、おっとどっこい、そう簡単にはいかない。特に日本が買います油は、相手国から言わせると輸出になっていないのです。なぜかならば、メジャーが買い取ってそれを日本へ回してくるのですから、輸出国はアメリカになっておるのです。あるいはオランダになっておるのです。したがって、相手国の言いようは、日本は経済が豊かになっている、そしてなおOPEC、OAPECへプラント輸出をしたいと言ってくる、しかし何を買ってくれるんだ、こういうわけです。つまり物交、バーターの基本理念があるわけですね。  そういうことを理解した上でやらないと、国際会議に行った場合に、それは幾ら外務省だけにがんばれと言ったって、そうはいきませんよ。もちろん私は、この委員会で論議するのとは違って、あちらへ行ったときには本性を発揮しますから徹底的に強くやりますが、幸いイランを初めイラク、サウジアラビアは日本の主張によく賛成をしていただいて感謝にたえないことだと思っておりますけれども、やはり友好親善ということになれば、二十年も前から約束して設備が完備している、それを買わないというのは、これはだれがどう解説したって納得できないのです。これについて大臣の将来の基本方針——特に公団といえば政府みずからの予算で備蓄をするのですから、その備蓄の原料を買う場合くらいはせめてこれをしないというと、自主独立路線で、穴を掘ることももうやめてくれと言いかねないのです。すでにそういうケースが幾つかあります。アメリカもそれををやられて撤退したところがありますから、それで申し上げるのです。大臣の……。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 まさに適切な御意見だと思います。たとえば先ほどのアラビア石油の話でありますが、日本がせっかく採掘に成功いたしまして、そしてその油を引き取らないというのでは、何のために石油開発事業をやっておるか、こういう問題もございます。それからまた、先ほどイラクの話が出ましたが、イラク政府とは、オイルショック直後に日本から頼みまして、そして十カ年の長期契約をいたしました。九千万トンの輸入をすることを決めたわけであります。ところが、日本から相手の政府に頼んだにもかかわらず、その契約の引き取り数量が現在は半分しか実現できない、イラク政府からは文句を言われる、大変遺憾だと思っております。また、中国の油、相当な増産が続いておるわけでございますが、これが重質油が多いということで思うように引き取れない、したがって貿易の拡大にもおのずから制限がある、こういう事態もございます。あるいはまた、日本に一番近いところでありますインドネシアなども、日本に対してできるだけたくさんの油を買ってもらいたい、こういう強い要請がございますが、残念ながら、オイルショック以前から比べますと相当量が減っておるわけであります。アメリカの方はむしろどんどんふえておる。インドネシアからたくさん輸入をしておるわけであります。これもやはりインドネシアの油が重質油が多いということのために思うように拡大できない、減らさざるを得ない。こういうことを考えますと、なぜそういう事態が起こっておるのかということであります。要は、すべて自由経済という仕組みの上にいまいろいろな油の取引が行われておるからだと思います。  そこで、いま政府の方として考えておりますことは、世界全体が重質油の傾向になりつつある、これはもう動かすことのできない傾向である。しかも日本ではその重質油に対応する国内の施設というものがない。これではいま申し上げたような事態にならざるを得ないわけでございます。そういうことを背景といたしまして、ことしの予算では約一億円余りの予算を計上いたしまして、この世界的な傾向である重質油に対応するためには日本としてどうすべきかということについて至急研究し、結論を出さなければいかぬ、こういうことで、先般重質油対策懇談会というものを権威者を集めてつくっていただきました。それからまた、その下部機構として重質油対策委員会というものも、これは主として技術者を集めてつくっていただきました。そこでいま申し上げましたような幾つかの問題を総合的に判断をして、日本としてどう対応すべきか、こういう結論を至急出していただこう、こう思っております。  幸いに、私は解決の道は十分あると思うのです。なぜかといいますと、日本は六%成長を続けます場合に、幾ら石油の節約を強化いたしましても、昭和六十年には大体四億三千万キロぐらいな石油の輸入が必要でございます。だから相当量の増量が必要である、その増量の中においてこういう問題を解決できるはずである、こういう観点に立ちまして、いませっかく懇談会、対策委員会、精励をしていただいておりますので、近く結論が出ると思いますので、その結論を受けまして何らかの打開の策を考えたいと思います。いま日本のエネルギー問題として、また石油業界として当面しておる最大の課題でございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 いみじくも大臣の方から銘柄が出ましたので、大慶油田の重質油、これはパラフィンが非常に多いので世界的に余り好まれない油ですね。しかし、これも日本とのバーター貿易を円滑に推進させるために、日本の財界の代表が行って千五百万トン契約をしてこられた。しかし、それが契約不履行とは言いませんが、実行に移った量よりは実行に移らない量の方が大きい、こういうことなんですね。そういうやさきに、これは聞き流していただければいいけれども、私、個人的に考えて非常に矛盾したことがあるなと思っているのです。それは大陸棚で無理やりにそれを通して掘ってみたところで、地続きの関係上必ずしもそれがミナス原油のようにローザルであるとかあるいはパラフィンやアスファルトの含有量が少ないなどということは、これはだれしも証明できない。これは東大、名大その他の学校の学者にも私は尋ねてみましたが、証明はできないのですね。中国との契約は破棄してでも量を減らしておきながらなお開発をする。しかもその開発の方法、これは時間がありませんから私はきょうは申し上げませんが、その方法に必ずしも産油国やあるいは中国やその他が納得する方法ではない方法がとられようとしている。こういう関係からして、友好親善の上に非常な支障を来していると私は思います。何も尖閣列島の漁船がそのあらわれだとは言いませんけれども。  やはりこういう場合にこそ政府が指導性を発揮して、それこそ公団の指導性、通産大臣の指導性を発揮して、石油精製業者が必ずしも経済ベースにのみ走らずに国家目的にも沿ってもらうよう、よろしく指導あってしかるべきではないか。パラフィンが仮に三〇%含まれておる、あるいは三十五度の加熱をしなければ操作ができないといっても、これは火力発電あるいは製鉄等々ならば十二分に使いこなせるし、中国もそれを使っている。中近東のハイザルハイザルと言われる油も、人口稠密地帯でそれを生だきしたら大変でございましょうけれども、そうでないところならば、現に世界じゅうがこれを使っている。したがって、せっかく公団が備蓄を業務として拡大なさるこの絶好のチャンスに、せめて業界、石油精製会社、これは喜びはしないでしょうけれども、国家目的に沿うためには少々の経済ベースは割ってでもということをひとつぜひ御指導願いたい、これが私、社会党の念願でございます。これはせっかく公団の事業内容が拡張されるのですから、ある程度の指導性を発揮なさらずにこれを受け取る側の自主性に任しておいたならば、それこそ二年に一度のタンカーをかえるとかあるいはどうとかということになって、結局は塩づけにしなければならぬことになってしまう。  私は塩づけも賛成なんです。アメリカは自国にたくさん油を埋蔵しつつも、なお、ドル通貨が使えるうちは使って油を買って塩づけにして——許された時間があと十五分しかありませんから、ここのところ簡単にいきますが、私は、デンバーからソルトレークシティー、あの西部劇のふるさとですね。馬車でなくて、馬でなくて、バスに乗って一週間、ソルトレークシティーまで行きました。砂漠を越え、砂漠を越えて行くんです。道もないようなところ、鉄道はもちろんありません。そこで掘っておるんですね。あれ何を掘っているんだと言って聞いたら、石油の探鉱をやっている。出ますかと言ったら、ずいぶん出るんです。鉄道もなくてこんなところで精製ができますかと言って、公害はどうしますかとデンバーのプロフェッサーに聞きましたところ、心配要りません、これは国家がやっているんですからと言う。あるということがわかったらそれだけで結構で、地球のタンクに保管しておくんだ。世界じゅうの石油があるうちは、ドルが通用するうちは、世界から取れた石油を買ってきて確保するんだ。最後に残るのはアメリカだ。こういう長期計画を、あんなことを機密であったのかどうかは知りませんけれども、幸い相手が学者だったものですから、一週間も一緒に歩いているととうとう仲ようなって本当のことを言われたわけですが、そういう計画があるんです。  せっかく備蓄をなさるというならば、それこそいま大臣のおっしゃった審議会、これの答申の出る前にでもせっかく約束した契約量ぐらいは買って、これを塩づけにするぐらいの指導性をぜひ発揮していただきたい。これについてだめならだめ、加藤清二の言うことは空論なら空論ときめつけてください。きめつけられたら、私はイランの例をもって反撃をしたいと思います。大臣と徳永総裁にひとつ御高説を承りたい。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 いまアメリカの例を引かれまして、エネルギー政策、特にこの石油政策がいかに重大であるかということについてお述べになりましたが、私もその点は全く同感でございます。特に通産省といたしまして最近痛感をしておりますことは、アメリカは石油の埋蔵量がなお相当量現に確認されておりますし、それから石炭は無尽蔵と言われるくらい豊富な埋蔵量を持っております。それからガスも埋蔵量がございますし、ウランの埋蔵量もある。しかも近隣諸国からは大量の油が生産されておる。こういう世界で最もよい条件、環境が整っておるにかかわらず、御案内のように国内の石油生産はある程度にとどめまして、そして相当大量の油をずっと買い続けまして、しかも一九八五年には当時アメリカが輸入すると想定されております油の半年分を国家備蓄をする、そういう方向で進めておるというこのアメリカの政策は、私どもも参考にしなければならぬと考えております。そういうことを考えますと、エネルギー政策の中でも石油は一番大事でありまして、いわば私どもは国家の血液である、このように考えなければならぬと思うのであります。  そこで、このように非常に大事な大切な仕事に携わっておられる石油業界の方々は、願わくはやはり国全体の立場、産業全体の立場ということに立っていろいろなことを判断をしていただきたい、そのことを特に私どもは期待をするわけであります。企業のことももちろん大事でありますけれども、仕事が仕事であるだけ、企業の立場であると同時に産業全体、国全体の立場に立っての判断も望ましい、こういうことを強く期待をいたしておりますので、いまいろいろのことをお述べになりましたが、幸いに、円高等のこともございまして若干経済的な余裕もできておるようでございますから、これを機会にできるだけ国の基本的な政策、国としての経済の安全保障、こういう立場に立っての政策に協力をしていただく、このように話し合いを進めてまいりたいと思います。

徳永久次石油開発公団総裁

○徳永参考人 大臣からお答えでございますので、私は多少具体的なことをちょっと申し上げさせていただきますが、石油公団総裁引き受けまして、実は石油精製屋さんと三回ほど会議やっております。  これは非常に簡単なことでございますけれども、どうも見ておると、日本が開発したいわゆる政策原油といいますかというようなものについて、気に入るものは引き取るが気に入らぬものは引き取らぬというふうなことがどの程度事実か知らぬけれども、それではちょっとおかしいんじゃないですか。みんな引き取りますよということじゃないとおかしいんじゃないですか。それから中共の油につきましても、せっかく日本の政策で供給源を分散化しろということになって、しかもそれが一番近間のところで出るようになって、それも最初自分が要るときには売らないけれども、だんだん増産したら売ってあげますよということになったのだったら、これは願ってもないことなんで、それは当然自分たちが引き取りますよということでないとおかしくないのですかという議論を三回ほどいろいろやりまして、趣旨はようわかった、またそうあるべきだと思う。  ただ、業界にしてみるとそれなりの注文がある。たとえばいまのカフジ原油につきましても、これは一ころ産油国の方の値段の立て方はおかしくなっておって、非常に割り高になったりしておったものだから、そんなことで引き取らなかったりしたのだけれども、これも政府が今度関税の仕組みでカフジ原油の値段の差が減るようにしていただいたので、それならわれわれも引き取りますということにしております。とりあえずことしは、先ほどエネ庁からお話ございましたように、二十万バレル相当は引き取れというふうに言われて、業界でいま相談しておるところです。まだ二十万バレル相当分きちんと引き取りますというところまで、どこどこで幾らということでまとまっておりませんけれども、それを何とかしてそれだけは引き取ろうというようなことにいまなっております。  私は、願わくは先ほど先生御指摘のように、ことしは二十万バレル、来年は三十万バレル、再来年は四十万バレルというようなぐあいに、通産がうまく業界を指導なさって、順調にそれを引き取られるということになることを期待いたしておるわけでございます。そうなってまいりますと、備蓄の油にはどんなものを入れるかということは、本当は議論は余りしなくていいんじゃないか、政策原油というもの、みんな業界引き取りますよということになっておりますと、備蓄の原油について政策原油をうんと入れるとか入れぬとかいうそう詰めた議論をしなくてもいいんじゃないのかなというような感じも持っておりますが、いま先生は、せっかく公団が備蓄するんだから、備蓄の中に政策原油をちゃんと入れたらどうかというお話、後段にはそんなお話のようにもちょっと拝聴いたしたわけでございます。しかし、備蓄に入れますのは一遍こっきりのことでございますし、出ますのは毎年毎年出てくるわけですから、毎年毎年出てくるのは、毎年毎年日本の力で開発されたものは石油精製業者がちゃんと引き取りますということの方が問題が解決するもとになるので、大もとでそうなっていますと、備蓄に何を入れるかというのはそれほど——政策原油中心という石油部会の答申の線もございます。ございますが、これは一ころのように、ちょうどいまの産油国の価格政策とかなんとかで妙なときがありまして、そういう業界とのつなぎがうまくいかないものは、しかし日本は引き取らなければならぬというものを引き取ってしばらく預っておる措置というような形で公団が受けるということが必要になるであろうというようなことでああいうことが考えられておるわけでございまして、日本の政策原油は、精製業者の責任としてこれは国策に沿って引き取るのだということにしていただいておけば、備蓄に置く油は、もちろん政策原油も入りますけれども、極端に言えばどんなものでもいいというような感じもいたしておるわけでございます。  その辺、最終的に業界と話が詰まっておりませんけれども、通産が指導しておられるわけですが、公団にもかかわりがあるものですから、精製屋さんと首脳部と懇談をしながら大筋の日本の石油政策に狂いが起こらないように、ヒッチが起こらないように、公団は何も石油業界を指導する立場でも何でもございませんけれども、陰でお手伝いをいたしておるというようなことでございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 与えられた時間が迫ってまいりましたが、まだ質問としてはいたしたいことがたくさんあります。たとえば大陸棚の問題、苫小牧の問題、アラスカ原油の買い取りの問題、いろいろありますけれども、それはカットして他日に譲ります。  本日の結論を申し上げます。  河本通産大臣、徳永総裁からりっぱな御高説を承りました。相反するところより相一致するところの方が多くて、私、本日の質問は大変気持ちよくさせていただいたわけでございます。これが結論です。  河本大臣もりっぱな大物中の大物大臣、徳永総裁は、エリート中のエリート、その通産官僚の最高に位する総裁でございます。また、エネルギー庁にはいずれも兄たりがたく弟たりがたき優秀生が雲霞のごとく集まっている。これだけの組織をもってすれば指導性の発揮もできますし、国際関係もうまくいくと思います。御両所の御健闘を祈ります。  二十何年議員をいたしまして私がしみじみ思うことは、組織は強い。世は無常である。代議士の命は無常迅速である。にもかかわらず組織は永遠である。その永遠なる組織に優等生が雲霞のごとく集まっている。こんな結構なことはない。ただ、指導性を発揮するかしないかというところにかかっているわけなんです。ぜひがんばっていただきたい。血の一滴の石油、これは祖国日本の経済発展の基礎でございます。その基礎を培うために御両所を初め皆さん大いにがんばっていただきますよう期待を申し上げまして、本日の結論といたします。  ありがとうございました。

山下徳夫自由民主党

○山下(徳)委員長代理 午後一時五十分から委員会を再開することとし、この際、暫時休憩いたします。     午後一時十六分休憩      ————◇—————     午後一時五十五分開議

山崎拓自由民主党

○山崎(拓)委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。清水勇君。

清水勇日本社会党

○清水委員 午前中、加藤先輩からうんちくを傾けて、とりわけ石油備蓄の基本に触れての御質問がございました。同時に、私も先般本会議でこの法案についてお尋ねをした経過がございますが、率直に言いまして、石油開発公団法及び石炭石油特会法の一部改正という今度の法案が多くの問題点を内在している、こういうふうに思いますので、きょうは多少時間もあるようでありますから、少し細かくお尋ねをしてまいりたい、こういうふうに思います。  まず最初に、とりわけ大臣にお尋ねをした方がいいかと思いますが、今後の経済成長の見通しについて、政府は本年度七%を含めて年率平均で六%を確保していきたい、そうして安定成長路線というものを固めていきたい、こういう考え方を持っておられます。しかし、この場合に、かつてのような石油が豊富低廉に確保のできた時代ならいざ知らず、今日、高価格かつ不安定供給というような時代を迎えているわけでありますから、こうした一定の経済成長を実現をしていくために当然深いかかわり合いを持つエネルギー問題があるわけでありますが、従来のようなエネルギー多消費の経済体制あるいは産業構造のままでよいというふうにはどうしても思えないわけなんでありますが、この点について、政府としていわゆる経済の成長率とエネルギーの消費率との関係、この辺をどのように展望なさっておられるのか、最初にお教えをいただきたいというふうに思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 経済成長につきましては、すでに本年度は七%、来年度も七%弱、そして今後五カ年は平均六・三%程度を想定しておるわけでございますが、これだけの成長のためにはある程度のエネルギーが当然必要でございます。しかし、いま御指摘がございましたように、世界のエネルギー事情はだんだん窮屈になっておりますので、できるだけエネルギーを使わないような産業を育成していくということは、これはもう大事でございます。  そういうことから、オイルショックが起こりました直後、昭和四十九年でありますが、通産大臣の諮問機関であります産業構造審議会に今後の産業構造のあり方を諮問いたしました。答申をいただきまして、その後五十年、五十一年とローリングプランをつくっていただいたわけでございますが、昨年は御案内のように見送りまして、ことしは客観情勢もやや落ちついてまいりましたので、もう一回つくり直していただこう、こういうことでいま作業を依頼しておるところでございます。  この場合に、どういう方向に行くかといいますと、高度の機械工業を中心に日本の産業構造が進んでいくと思われます。そういうことのために、今回機械情報産業発展のための特別立法もお願いいたしまして、近く御審議をいただくことになっておりますが、全体としてはエネルギーをできるだけ少なく使うような方向に日本産業全体を高度化していこう、こういう考え方でございます。  それから、価格の問題は、一遍に数倍に上がったものですから大変なショックでございましたが、これは数倍に上がったというその価格を基礎といたします新しい価格体系が世界全体にでき上がりますと、おのずから吸収できると思います。まだ完全に吸収されておりません。でこぼこがありますから現在の不況になっておるわけでございますが、価格の問題はおのずから解決できると思います。ただ、量の問題は、よほど工夫し、努力する必要があろうと思います。同時に、経済の安全保障という立場から考えまして、石油の備蓄あるいは消費節約、開発、こういうことが大きな課題になってくる、このように理解をいたしております。

清水勇日本社会党

○清水委員 いずれにしても、仮に六十年度で一〇・八%という省エネルギー政策を採用されてエネルギーの節約に努めるにせよ、相対的に経済成長に比例をして総エネルギー、石油にしても消費量が増大するということは避けられないだろうと私は思います。今日九十日備蓄あるいは国家備蓄を含めて百日分ということが言われているわけでありますが、仮に九十日あるいは百日という数字に変化がないにしても、全体のエネルギー消費量の増大と相まって、エネルギーの備蓄の量としては全体として増大をしていかざるを得ない、こういう性格のものだろうと思っているわけであります。その意味で、たとえば昭和五十五年度あるいは昭和六十年度、こういう時点をとらえても結構でありますが、どの程度経済成長に見合うエネルギー、とりわけ石油の消費量の伸び率というものを踏んでおられるか、お教えをいただきたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 ただいま御指摘になりました予備率というのは備蓄量というふうに考えてお答えいたしたいと思いますが、九十日備蓄を一応五十四年度末で達成いたしましても、その後九十日を維持するということが必要になってくるわけでございます。せんだって策定いたしました五十三年度の石油供給計画の線でいたしますと、九十日備蓄を維持するにいたしましても、年度間約三百万キロリットルの備蓄量の積み増しが必要になってくるわけでございまして、これに要する資金がかれこれ二千億円程度ではなかろうかと試算いたしておるわけでございます。

清水勇日本社会党

○清水委員 いずれにしても、全体として備蓄の積み増しをしていかざるを得ない、そういう観点から公団による国家備蓄の意味というものが非常に重要になってくるのだろうと思うわけでありますが、そこでまず、備蓄の問題に入る前に確かめておきたいことがございます。  その第一は、公団の備蓄原油について、午前中加藤委員も尋ねておられましたが、国家備蓄という性格からいって、自主開発原油であるとか、先般取り決めのあった中国原油であるとか、あるいはGG原油などと言われる政策原油が備蓄の主体になるべきものであろうと考えるわけでありますが、この点どういうお考えか、お聞かせをいただきたいと思います。  もう一つは、こうした政策原油に対しては、その引き取りをめぐって業界の間に現に反発的な傾向があらわれている。たとえば質が悪いとか、コスト高になるとか、いろいろ言われておりますけれども、そういう一種の抵抗感といったようなものがあらわれていると思うわけでありますが、これについて具体的にどのような対応を現に進めておられるか、お聞かせを願いたいと思います。  さらに第三点としては、一つの例として、後に触れますけれども、タンカー備蓄の場合、キロリットル当たり五千円くらいの備蓄コストを要する、こういうふうに言われているわけでありますが、タンカー備蓄に限らず、全体として国家備蓄を遂行する過程で非常に膨大なコストを要する。問題は、これを民間に払い下げる、つまり払い出しをするといったような場合に、こうした備蓄コストを含めて払い下げをするのか、あるいはこれは大変割高になるわけでありますから、備蓄コストは含めないで政策的にこれをカバーして払い出しをする、こういう考えでいるのか。いずれにせよ、払い出し価格のいかんによっては、それを口実にして石油製品の価格の引き上げといったような問題を惹起しないということは保証されないわけでありますから、とりあえず、以上三点についてお聞かせをいただきたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 まず、公団備蓄の対象としては政策原油を主体にしたらどうかという御指摘でございます。  私たちも、かねがね政策原油の引き取りについていろいろと努力いたしておるわけでございますが、せんだっての総合エネルギー調査会の石油部会あるいはその下にございます備蓄小委員会等におきましても、公団備蓄を始めるに当たってその機能を活用して政策原油の引き取りを進めるべきである。特に備蓄小委員会といたしましては、政策原油を主体とすべきである、しかし、あらかじめその数量を決定して硬直的な取り扱いというのは必ずしも適当でないのじゃないか、こういう御指摘もあるわけでございますが、現在私たちといたしましても、政策原油をどの程度公団備蓄の対象として取り上げるか関係方面と検討を続けておる、こういうことでございます。  二番目に、政策原油を備蓄対象とすることに対する業界の反発という御指摘でございますが、これは一つには、現在石油の需給が一時的にせよ非常に緩慢になっておる、あるいはかなりの値下がりの現象を呈しておるといったようなこともあろうかと思います。一般的に申し上げまして、政策原油、もちろん軽いあるいはサルファの低い良質な油もあるわけでございますが、特に重質油についての反発と申しますか、現実に業界で引き取る段階においてさまざまな問題もありということでの反対というふうに私たちも受けとめておるわけでございますが、現在そういった業界の関係者も入れまして検討いたしておりますので、十分コンセンサスを得られるように持っていきたい、かように考えております。  その次に、備蓄原油の払い出しの価格をどうするかというお尋ねでございますが、いまわれわれ考えておりますのは、備蓄原油の購入は当然時価で行うわけでございますが、その放出の価格につきましても、その時点における時価で放出したらいかがか、かように考えております。したがいまして、その時点における時価に左右されるわけでございますので、備蓄コストをカバーできるかできないかということは、その時点での判断になってくるということになろうかと思います。いずれにいたしましても、時価で払い出す場合には、先ほど御指摘になりましたように、それによって業界で石油価格を引き上げていくといったような現象は、この問題からは直ちには発生してこないのではないか、かように考えておるわけでございます。

清水勇日本社会党

○清水委員 さて、それでは少し具体的な問題についてお尋ねをいたしますが、まず最初に、国家備蓄をめぐる備蓄の方法について少し詳しく触れてお尋ねをしたいと思います。  一つは、本会議の際にもちょっとお尋ねをしたわけでありますが、世上よく言われるように、公団による国家備蓄はまずタンカー備蓄から開始をされる、こういうふうに伝えられているわけでありますが、そのタンカー備蓄のねらいというものがいろいろ取りざたをされております。私は、率直に言って、福田総理なり河本通産大臣等が、昨年秋以降タンカー備蓄という政策を構想として持たれることになったと思いますが、一つには、増大をする国際収支の黒字減らしの役割りをこれによって果たしたい、また二つには、海運対策ということになりましょうが、過剰タンカーの活用ということを進めたい、こういう二つの点がかなり強調をされ、むしろ石油備蓄というものはその結果として五百万キロリットルが確保されるというような、そういうニュアンスに伺えるわけなのでありますが、そもそも備蓄政策というものは、本来恒久的なものであるわけでありますから、にもかかわらず臨時応急的といいましょうか、このタンカー備蓄を急に思い立ち、またこれを推進をする、こういうことになったには何らかのやはり政治的配慮というものがあったのだろうと思うのでありますが、この辺のところを率直にお聞かせをいただきたいというふうに思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 直接御指摘の点にお答えする前に、二点ほど申し上げておきたいと思います。  一つは、国家備蓄をなぜ考えたかということでございますが、これは御承知のように、現在民間ベースで九十日備蓄を推進いたしておるわけでございますが、九十日では足りないという声は一般的な意見になっておるわけでございます。反面、このためには巨額の資金なりあるいは広大な土地を必要とする。民間企業に対して側面から政府が助成いたしておりますが、それにもおのずからの限界があるといったようなところから、備蓄を増強するためには従来の民間ベースでは必ずしも十分でないといったような判断のもとに、国家備蓄を進めたということが一つでございます。  それから、二つ目の問題といたしまして、備蓄の方式でございますが、現在、御承知のように、陸上タンクが主たる施設になっておるわけでございますが、通産省といたしましても、二年ほど前から陸上タンクにかわる経済的でかつ安全な備蓄方式はないかという検討を進めておったわけでございます。と申しますのは、陸上タンクにはおのずからやはり土地の制約というものが入ってくるわけでございますので、かねがねたとえば地下備蓄だとか御指摘のタンカー備蓄だとかあるいは洋上備蓄等についての検討会を持って検討を進めてきておったということも事実でございます。  そういった二つのことを前提といたしまして御指摘の点にお答えいたしますと、国家備蓄、公団備蓄を実施する場合に、陸上タンクにしろあるいは洋上タンクにせよ、やはり時間がかかるわけでございまして、そういった恒久的な設備のできるまでの間つなぎの措置が必要じゃないか、そういった面におきまして、たまたまドル減らしの問題あるいは折からの海運不況によるところの遊休タンカーの活用といったような問題も出てまいりまして、では、つなぎの措置として、タンカー備蓄を当面二年程度の期間を前提として考えてみたらどうかというような話になってまいったわけでございまして、そういった意味合いにおきまして、タンカー備蓄がドル減らしあるいは海運対策にならないということを申し上げるわけではございませんが、先ほど二つの前提を申し上げたような一つの連関においてこの問題も実現に向かって準備を進めてきた、こういうことになろうかと思います。

清水勇日本社会党

○清水委員 そこで、先ほども加藤委員に答えておられましたけれども、タンカーの場合には、船舶安全法で四年に一回の定期検査、二年に一回の中間検査、これを受けなければならない。したがって、タンカーそれ自身を空っぽにしてドック入りをさせなければならない、こういうことになるわけでありますが、問題は、この二年の間に果たして、この陸上備蓄の場合には立地難でなかなか時間がかかるというふうにいま長官言われているわけですけれども、この五百万キロリットルと想定されているタンカーに備蓄した油を、陸上備蓄基地をつくってそこへ移しかえることができるのかどうか。私は、少し無理があるのではないか、不可能に近いことなんではないか、こういうようなことを感ぜざるを得ないわけなんでありますが、その場合に、たとえば民間業者に引き取らせる、状況によっては再び他のタンカーを借り上げて移しかえる、こういうことになるというふうなお話もあったわけでありますが、そうなると、ますます備蓄コストがかさんでその採算性というものが非常に問題になるのじゃないか、こういうふうに考えざるを得ないわけであります。その辺、どういうふうに御検討なすっているのでしょうか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 公団法の改正が成立いたしまして直ちに準備に入るといたしましても、まず二年後には陸上タンクとしては二百五十万キロリットル程度、能力としては二百万キロリットルの油をためる程度のものができ上がるという推定をいたしております。ただ、別途いわゆる洋上備蓄というものが実用に供せられる時期が近づいてきておる、こういったものについても公団備蓄のための施設として活用できるようになりますと、その二百万プラスアルファの能力を二年程度で持ち得るのじゃなかろうか、こういうようにも見ておるわけでございますが、一方、その時点で五百万キロリットル分の移しかえがきかないというような場合には、いま先生からも御指摘のありましたように、民間の陸上タンクに一時、間借りするとか、あるいは他のタンカーに移しかえるとか、あるいは状況によりましてはその時点で精製業者を通じまして市場に放出するというようなことも考えられるのじゃなかろうかと思います。

清水勇日本社会党

○清水委員 さてそこで、タンカー備蓄をめぐっていろいろな問題が私はあると思うのでありますが、まず最初にお尋ねをしたいことは、タンカー備蓄という備蓄法は世界に全く例がないわけでありますから、その意味で、一体政府は何を基準に安全性あるいは環境の保全あるいは漁業などとの調整をされようとするのか、ここに私は一つの問題があると思います。同時に、二十五万トン級のタンカーというと、聞くところによれば幅五十メートル長さ三百メートルというふうに言われておりますが、こうした巨大なタンカーを一カ所に集中停泊をさせるなんということは不可能でありましょうから、何カ所かに分散をして停泊をさせる、こういうことになるのかと思います。  問題は、果たして停泊地の選定ということがそう大した問題を持つことなくできるのか、こういう点について私は疑問を持っております。これだけのタンカーを停泊させるためには相当なスペースが必要である。船の出入りが少なくて、風や波も立たない静かな港湾であることが必要でしょうし、加えて、一朝有事に備えてすぐ外海に出られる、こういうような港湾でなければ安全性を確保するという点からいって無理があると思います。そうした点を考慮して、予定をされる停泊地を政府が想定をしているように短時間のうちに選定することが一体できるのかどうか。つまり、五十三年度予算を計上されているわけでありますが、これを執行することができるのかどうか、この辺をちょっとお聞かせ願いたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 御指摘のように、タンカー備蓄というのは初めての試みになるわけでございますので、そういったところから、昨年来運輸省あるいは水産庁の協力を得ましていろいろと準備を進めておるわけでございます。まず、安全防災対策を含めて管理体制をどう持っていくか、あるいは事故の場合の補償なり保険をどう取り扱うか、さらに、御指摘のように停泊地をどのように選定するかというような作業をずっと続けてきておるわけでございます。  特にいま安全問題について御指摘でございますので、その点にしぼって申し上げますと、海上交通法だとか海上汚染防止法だとか船舶法だとか海上衝突防止法だとか、いろいろな安全法規があるわけでございまして、一般的にはそういう法規で足りるかと思うわけでございますが、特に私たちも慎重を期す意味におきまして、実は日本海難防止協会に委託いたしまして、そのような一般法規のほかに、個別具体的な地点についてはさらにどのように対応したらいいかといったような作業もお願いいたしておりまして、さらに一段と安全対策に留意しながらこの問題を進めようと思っておるわけでございます。具体的には二十カ地点ほどまず選び出しまして、その地点につきまして既存資料を活用していろいろと検討いたし、さらにそれを数カ地点にしぼって、現実に個別地点に当たりまして、地元との交渉とまでいかないにしても、地元の意向を直接お聞きするというような段階に来ておるわけでございます。  いずれにしましても、御指摘のように、地元の理解と協力、特に地元住民のほかに漁業関係者等の意向も十分配慮して進める必要があろうかと思いますので、すぐにも決まるという問題ではないと思いますが、安全問題に十分留意し、かつは地元の意向を受け入れながら現実にその候補地を選定してまいりたい、かように考えております。

清水勇日本社会党

○清水委員 たまたま先月の中旬ころ、通産大臣が長崎県知事にタンカー備蓄についての協力要請をされた、こういう経過を仄聞いたしておりますし、その際、具体的に橘湾を基地にしたい、こういう要請をされていると思います。これは立地促進交付金にも関係のある話でありますが、その際に関係自治体なり関係漁業協同組合なりに交付金について話をされておられるかどうか。聞くところによると、原油一キロリッター当たり自治体へは年間百円、漁業協同組合へは四百円を交付する、こういうような話が出ております。したがって、タンカー一隻について自治体へは二億五千万円、関係漁業協同組合へは十億円が交付される、こういうことでありますが、その辺の真偽をこの際お聞かせ願いたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 備蓄タンクを建設するに当たりましてのいわゆる立地促進交付金制度というものを五十三年度から発足いたすことになったわけでございますが、タンカーにつきましては、御指摘のとおりキロリッター当たり百円ということでございます。それから水面使用料と申しますか、これはキロリッター当たり四百円ということで、予算積算根拠としてそのような数字を準備いたしておるわけでございます。

清水勇日本社会党

○清水委員 それはそれで結構であります。  次にお尋ねをしておきたいのは、先ほど長官も言われたように、地元住民との合意といいましょうか理解を得る、さらに漁業関係者との調整を図るということが非常に大切だ、こういうふうに述べておられますが、具体的にまだそれほど漁業関係者との調整を進めるという段階ではないのだろうと思います。将来、たとえば地元住民なり漁業関係者との調整がつかなければ、タンカーの係留ということになるのでありましょうが、タンカーを使っての備蓄をするに至らない、こういうふうに考えておられるのかどうか、お聞かせ願いたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 地元関係者の中で特に漁協関係者については、その水面を使用するわけでございますから、直接そこで漁業活動をやっている方々に影響を及ぼすことは当然でございます。したがいまして、その漁協関係者あるいは地元住民との意見調整がつかない限り、現実問題として事実上大型タンカーを錨泊させるということも不可能であるわけでございますが、いずれにいたしましても、地元との意見調整がつくまでは発足できないものというふうに考えております。

清水勇日本社会党

○清水委員 とりわけ、水面使用の関係で漁協関係者とは合意を得ることが大前提である、こういう御説明でありますから、それはそれで結構でありますが、同時に、漁協関係以外の地元住民、こうした向きには、ここ数年来大きなタンカー事故がわが国周辺でもまた国際的に見てもかなり多発をしている、こういうこととの兼ね合いで、危険物と背中合わせになるということに対するある意味での拒否反応が非常に強いと見なければならない。だから、一般住民の理解を得るということは容易ではないというふうに思うわけであります。その辺について、たとえば自治体に交付金を交付して若干の施設などの整備を配慮するというような、悪い言葉で言えば金の力で住民の拒否反応とかあるいは反対機運を抑えるというようなことがあっては、後々これがトラブルの要因にもなりかねないというような感じを持つのですが、この点はどういうふうにお考えでしょう。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 立地対策交付金というものを考えましたのは、御承知のように、タンカー備蓄にしろ陸上備蓄にしろ、当該地域に対する雇用効果あるいはその他の経済的効果というものが非常に少ない。しかも先ほど来御指摘になっておりますように、水島事故以来不安感を国民に与えているというようなことから考えたものでございまして、立地対策交付金を出すからそれによってすべての問題が解決するというふうには毛頭考えておりません。むしろその前提として安全対策を十分にやる、かくかくの対策を並行してやるから御心配になるようなことはないといったような面からのお話が最も地元住民の理解と協力を得るための道であり、あるいは長い目で見てそういった点における信頼感が必要だと考えております。ただ、先ほども申し上げましたような地元福祉の向上のための一助にもという程度でございまして、決して札束で云々というようなけちな気持ちは持っておりません。

清水勇日本社会党

○清水委員 いま長官のお話の中にもありましたように、四十九年に水島コンビナートのタンクの破裂事故が起こって、約八千キロリッターの油が瀬戸内海に流れ出た。その被害、影響というものは一々私は申し上げませんが、たとえば三菱石油だけでも約五百億からの損害をこうむるというような状況が出ている、あるいは瀬戸内海を中心に全体として四、五カ年というような後遺症を残す、こういうような大きな被害が出ているわけであります。  加うるに、ごく最近、御承知のように三月十六日でありましたか、フランスのブルターニュ半島の沖合いでリベリア船が座礁事故を起こした。二十三万トン級のタンカーのようでありますが、このタンカーの事故によって流出した原油、その影響が、海洋汚染はもとよりでありますが、漁業へまさに決定的なダメージを与えている、あるいは付近の観光資源をどす黒い油で塗りつぶす、自然の破壊が惨たんたる状況を呈する、こういうような報道がわが国の新聞でもしばしば特集されているわけであります。タンカー備蓄を今日推進しようという立場の政府として、いま私が指摘をしたアモコ・カジス号の事故についてどのようなとらえ方をされているのか、お聞かせを願いたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 御指摘のブルターニュ沖におけるタンカーの事故でございますが、これはことしの三月十六日に発生したものでございます。船の大きさは二十三万重量トン、船主はAMOCOで、用船者はシェルと承知いたしております。これは操舵装置の故障により航行不能になった。その結果、作業中に潮流の影響により押し流されて、座礁して船体が二つに割れた、こういったことから御指摘のような事故を起こしたわけでございます。  問題は、原因は直接的には座礁ということであるわけでございますが、それによって油濁による影響が非常に甚大であった。そういった意味合いにおきましては、決して私たちもこれを軽々に考えるべきではございませんで、特に水島事故以来、消防法あるいはコンビナート防災法等につきまして強化措置が講じられておるわけでございますが、そういった法律に定める措置を十分にとると同時に、先ほど申し上げましたように、個別具体的な地点についてそれに即応するような安全防災措置を十全にやっていきたい、かように考えておるわけでございます。

清水勇日本社会党

○清水委員 安全について重大な関心を持って考えていきたい、こういうお答えであります。しかし、私がその心配をしておりますのは、タンカー事故というものはいつどういう場面で発生するかもしれないという一面も、これまでの事故例などを分析すると判断がされます。  たとえば一例を申し上げると、御承知のような地震による津波なんというような場合にどうするのか、こういうこともありましょうし、さらに、強力な台風が襲来をするといったような場合にどうするのか。恐らく政府としては緊急避難をするという言われ方をされるでありましょうけれども、問題は、台風の進路などというものは、御承知のように、これが急に変化をするというようなケースはしばしばわれわれが体験をしておるわけであります。ですから、たとえば避難をするという場面で遭難が起こらないという保証はどこにもないわけでありますし、早い話、地震やあるいは台風の影響の受けがたいような停泊地を選定することによって避難を免れたい、こういうことをあるいは考えておられるかもしれませんが、現実の問題として、いま言ったような台風とかあるいは地震の際の津波の場面とか、指摘をするときりはありませんから申しませんが、心配をせざるを得ないという状況が幾つか想定されるわけです。  こういうような心配を持っているタンカー備蓄をどうしてもやらなければならないという理由が私には理解ができないのです。つまり危険をあえて冒してでもタンカー備蓄をやらなければならない、こういうことがよくわからない。そこまでいくと、石油の備蓄というところに主眼があるのではなしに、たとえば海運業界へのてこ入れだとかあるいはドル減らしにねらいがあるのではないかといったような見方がまた出てくるというようなことがあり得るわけであります。この辺、最近におけるタンカーのさまざまな事故のケース、こういうものに照らし、あるいは水島事故といったような教訓を生かし、具体的に検討を慎重に進めるというようなことになると、タンカー備蓄はどうも無理なんじゃないかという感じがしてならないのでありますが、さらに一回お聞かせを願いたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 タンカーの錨泊地を選定するに当たりましては、その地域における海上の交通量がどうなっているかあるいは漁業活動がどうなっているかといったような社会的な条件のほかに、先ほど来お話のあっておりますような気象条件、海象条件あるいはその地域の地盤状況といったような条件も十分に審査した上で決定いたしたい、かように考えておるわけでございまして、万々一さようなことのないように十分慎重に検討を進めておるというような実情でございます。そのために早急に泊地が決定するというものではございませんが、やはり拙速をとうとぶよりも安全性を重視してやることの方が大切であるという観点からさような姿勢で臨んでおるわけでございますが、それにいたしましても、いつまでもかかるという問題ではないと思います。安全性を重視しながら、地元の了解を求めて、できるだけ早く泊地の選定に至りたい、かように考えておるわけでございます。

清水勇日本社会党

○清水委員 そこで、運輸省の方から来ていると思いますからお尋ねをいたしますが、たとえば去る七日に、運輸技術審議会の海洋開発部会でありましたか、「浮遊式海洋構造物による石油備蓄システムの安全指針について」、これに対する答申を出しておられるわけでありますが、これはむろん私は承知をしているつもりでありますが、念のために伺っておきますが、タンカー備蓄には全く何のかかわり合いもない、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。

渡辺幸生運輸大臣官房海洋課長

○渡辺説明員 先生おっしゃいますように、これは新たに大量の石油を貯蔵するために設計建造されるものを対象にしておりますので、在来のタンカーを利用する石油備蓄は対象としておりません。

清水勇日本社会党

○清水委員 そうすると、いま私が読み上げた安全指針なるものの骨子を拝見をすると、十一項目にわたっていろいろと安全を確保するために必要な措置というものをうたい上げておられる。タンクの構造についても二重タンクであるとかいろいろなことが言われている。しかし、タンカーはあくまでも構造を異にする、つまりいま新たに洋上備蓄のタンクを建設をしようという動きがあるわけでありますが、それとは違った構造であることはもう言うまでもない。そこで、一体タンカー備蓄、つまり備蓄するタンカーの安全指針といったようなものについては何かお考えを持っておられるんでしょうか。

山元伊佐久運輸省海運局次長

○山元説明員 先ほども橋本長官から、安全性の問題あるいは海洋汚染の問題につきまして、どのように検討を進めておるかということの御答弁があったわけでございますが、さらに補足させていただきますれば、五十一年に通産省の方でタンカーによる備蓄の検討会をつくられまして、これには運輸省からも参加いたし、学識経験者もお入りになりまして種々の方式についての検討が行われているわけでございます。その結論に基づきまして今回タンカー備蓄を行うという方式の基本には、通常運航いたしますと同様な全船員を常時配備いたしまして、通常の運航状態と同じ条件のもとでタンカー備蓄を行おうとしているものでございます。したがいまして、いろいろなこと、たとえば台風が来るとかそういうふうなことがありましても、それ相応の措置がとれるような基本的な条件は整備されていると思われるわけでございまして、今後錨泊地なりあるいは備蓄方式に対応いたしまして、現在海難防止協会で具体的にどのような防災安全対策をとればいいかということを詰めていただいておりますので、その結果を踏まえまして、通産省、運輸省あるいは必要に応じて海上保安庁とか水産庁にも加わっていただきまして、個々具体的な安全対策につきまして細目を決定していきたい、かように考えております。

清水勇日本社会党

○清水委員 そうしますと、先ほど長官からも海難防止協会等に委託をして安全対策をどうするかということなどについての検討を求めている、こういうお話もありましたし、いまもまたそういう御答弁でございましたが、タンカー備蓄に伴う安全性の確保、これをめぐっていろいろ問題になるだろう課題等について、今後海難防止協会等での検討を待って、その上に立って具体的に通産省を中心にその安全対策を確立をしていく、こういうふうに承っていいのでしょうか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 御指摘のとおりでございます。一般的には現在の海上保安法規で足りると思うわけでございますが、さらに安全性に十全を期するために、そういう個別地点ごとに具体的にどう対応したらいいかという作業を委託いたしておるわけでございます。そういった点から御指摘のとおりというふうに申し上げられるかと思います。

清水勇日本社会党

○清水委員 次に、先ほど運輸省からお話もありましたが、いわゆる洋上備蓄について新しい構造のタンクによる備蓄、これに関連をして安全指針をいま設定をしておられるわけでありますが、いずれにせよ、三菱重工が長崎県の上五島に建設を予定をしていると言われるこの構造物は、長さが三百九十メートルのタンク一隻について八十三万キロリットルの備蓄ができる、都合七隻を建造して五百八十万キロリットル程度の石油の備蓄のできる海上基地にしたいという、いわば三菱重工の開発計画がもとになっているのだろうというふうに思うのでありますが、そういうことでいいのでしょうか。

渡辺幸生運輸大臣官房海洋課長

○渡辺説明員 この海洋備蓄システムを長崎県の上五島に建設する計画があって、現在地元関係者との調整が行われていると聞いております。このような計画は、たとえば用地の問題が解決できるとかそれから工期が比較的短期間で済むとか、あるいは先ほども話題になりましたような地震であるとかそれから地盤の不等沈下、そういうものの影響がないということで将来も同種の計画が具体化することも予想されないことではないということで、このような動向に備えまして昨年の十月に運輸技術審議会に諮問がなされておるわけでございます。それで、この諮問そのものが、上五島の計画が、地元の調整がいつついて具体的な安全性についての審査がいつ行われるのかということはまだわかりませんけれども、そういうような事態になりましたときに対応できるように考えて諮問されたものでございます。

清水勇日本社会党

○清水委員 そこで、これは通産省にお尋ねをしておきたいと思いますが、私も三菱で出した「海上貯油センターについて」とか「海上貯油センター」などというパンフレットを見させてもらいましたが、これによると、まさに至れり尽くせりの説明が加えられております。むろん開発者側の言い分なんでありますが、長崎県や上五島町などと協調してこの一大貯油センターを建設することを通して雇用の拡大が図れる、町の財政への寄与ができる、地域経済の発展を促す、さらに新しい観光資源を持つことになる、まさにバラ色のムードがPRをされているわけでありますが、むろんこのパンフを見る中で、安全性についての指摘もございます。ありますが、この種の新しい構造物の開発に当たって一番重要なことは、何といっても石油という一朝有事の場合には非常に危険を伴うものを貯蔵するわけでありますから、とりわけ環境アセスメントとの関係とかあるいは安全性の面とか、さらに漁業者との調整というようなこともありますが、とりわけ安全性の面というものが完全に確保されるという保証があるまでは拙速裏にこれを進めるというようなことがあってはならないんじゃないか、こういうふうに思っているわけでありますが、政府はいわゆる三菱重工など開発者側のいま私が読み上げたような言い方、PRの内容、こういうものについてどういうふうな受けとめ方をなさっておられるか、所感をお聞かせ願いたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 私はそのPR誌を見ておりませんので、ただいま先生がお読みになった限りにおいてしか承知し得ておらないということでございまして、必ずしも十分なコメントができないわけでございます。ただ、観光資源になるかどうかというようなことは私はわからないわけでございますが、少なくとも、それだけの約六百万キロリッターの洋上備蓄タンク施設をつくるためには、千八百億から二千億程度の資金が必要になろうかと思います。そういたしますと、三菱重工あるいは佐世保重工でございましたか、地元における造船所がその事業を担当することになるんじゃなかろうかと思いますが、そういった意味合いにおいての地域振興に資するということは、私は事実であろうと思うわけでございます。  いずれにいたしましても、御承知かと思いますが、上五島の洋上備蓄プロジェクトにつきましては、昨年の十二月に地元の上五島町の町議会におきまして誘致決議をいたしておる。それに基づきまして現在関係企業が周辺の市町村あるいは関係の漁協と話し合いを進めておるというふうに承知いたしております。  それから、安全性の問題につきましては、せんだって運輸省、自治省、両省庁から安全に関する指針が発表になり、それに基づいて安全基準の策定に入っておられると聞いておるわけでございまして、そういった安全基準に基づいて地元に対する了解と申しますか、理解を得るための動きも一段と本格化してくるだろうと思いますが、いずれにいたしましても、そういった安全基準を十全に守ることによって、地元で懸念されるであろうような事故が発生しないようにいたしたいというふうに考えております。

清水勇日本社会党

○清水委員 時間もありませんから、いつまでもこれをやっているわけにいきませんので、少し先へ飛びます。  備蓄の本命は陸上備蓄だということは言うまでもありませんが、水島事故などが遠因の一つでもありましょうが、なかなか陸上立地が困難になっている。そこで、国家備蓄を一千万キロリッター行うためには十万キロリッターのタンクを百二十五基建設をしなければならない、こういう計画が示されております。民間の備蓄分も含めると三百三十基という数字が出ております。問題は安全、防災上に非常に不安があるとか立地について非常に広大な用地を必要とする割りには、雇用吸収力がないとか地域経済に及ぼすメリットが余りない。要するに地元のメリットが乏しいということで、どうも敬遠をされているというふうに私も見るわけであります。そういう際に、いま申し上げたような百二十五基の建設を計画どおり進め得るかどうか、この辺の見通しについて、用地の取得から始まるわけでありますが、お聞かせをいただきたい、こう思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 一千万キロリッターの油を貯蔵するためには、タンクの稼働率を八割として考えますと千二百五十万キロリッターの容量が要る。十万キロリッターでいけば百二十五基というふうに御指摘のとおりになるわけでございます。ただ、現実の工事に当たりましては、一基ずつ建設するわけじゃございませんで、大体一カ所に四百万から五百万程度のもの、かれこれ三つくらいの。プロジェクトで進めることになるだろうと思います。現在その候補地点につきましては、数カ所につきまして地元からのお話があったりあるいは当方で候補地としてリストアップしたものがございますので、そういった地点につきまして適正な立地として考えられるかどうか、あるいは地元の理解と協力が得られるかどうか、少なくとも千二百五十万キロリッターを上回る候補立地点につきまして現在検討を進めておる、こういう段階でございまして、できるだけこれを急ぎまして、少なくとも三つの。プロジェクトについて用地手当てが進捗するようにいたしたいと思っております。

清水勇日本社会党

○清水委員 次に、公団からもお見えでありますから、公団の業務のあり方と監査体制などについてちょっとお尋ねをしてみたいと思います。  私が改めて言うまでもありませんが、公団は四十二年に百二十八億の資本金で設立をされているわけですが、今日、つまり五十二年度末では資本金も二千五百億を超すという急成長を遂げております。これまでの業務内容を見ても、海外なり周辺大陸棚の探鉱開発、こういう事業に対して三千五百億を超す投融資が行われているし、債務保証も五十一年度末で二千二百億を超えている、こういう実績を持っているようであります。  ところで、私がこの機会に特に聞いておきたいことは、これまで探鉱開発に当たって開発会社六十七社中四十三社に開発資金の投融資が行われているわけでありますが、このうち休眠会社が七社、清算会社が三社を数えております。     〔山崎(拓)委員長代理退席、中島(源)委員長代理着席〕 全体として実績表を見ると、海外のプロジェクトに投融資合わせて二千三百四十四億、周辺大陸棚には七十六億、こういう投融資が行われておりますが、返済額は、成功払いとの関係もあるのでありましょうが、トータルをして二十億程度にとどまっている。問題は、このうち休眠会社の七社あるいは清算会社の三社、その事業概要などを見ると大した探鉱も試掘もやらないで事業を放棄するというようなケースが多い。合わせて公団は百七十億からの資金をつぎ込んでいるわけなんでありますが、どうもこれは問題ではないかというふうに感ぜざるを得ないわけであります。従来、投融資先の企業の事業監査なりあるいはチェックなりを公団自身としてやってきているのかいないのか、まず、その辺を明らかにしていただきたいと思います。

江口裕通石油開発公団理事

○江口参考人 ただいま御指摘がございましたように、四十数社というものが公団の投融資対象になっているわけでございますけれども、その中にはいま御指摘のありました七社の休眠会社と会計検査院あたりの御指摘を受けております会社も入っております。  一般的に公団がそういった投融資会社に対してどういう業務あるいは監督をやっておるかということでございますけれども、まず、投融資をやりますときに、公団がこれを厳密にチェックをいたしておる所存でございます。どんなやり方をやるかということでございますが、たとえば出資をするあるいは融資をいたします場合には、まず基本契約を締結をするわけでございますが、その際にいわゆる地質の評価あるいは経済性の評価あるいは財務状況等々きわめて詳細な調査をいたします。それから個々の融資案件を決定いたします場合にも、その都度事業計画の内容をチェックいたしまして、その審査をいたしました上で出しておるということでございます。  さて、そうして投融資をいたしました結果で事業が動いていくわけでございますけれども、その際には、公団といたしましては毎月詳細な報告を求めておるわけでございます。それから資金繰り表の提出も要求しておるということでございます。これを具体的に申しますと、資金貸付細則あるいは出資細則というものがございまして、会社の動きの主だったものにつきましては必ず報告をとる、あるいは要すれば事前に報告を求めて承認をするというような処置をとっておりまして、私どもとしても、事柄の性質上こういうたまたま探鉱に当たらないというようなものが出てまいりますのはどうも遺憾ながら事実でございますけれども、いわゆる業務の運営に当たりましては、極力そういった意味で事前事後のトレースを十分やっておるというふうに考えている次第でございます。

清水勇日本社会党

○清水委員 いまのお答えによると、毎月一回報告をさせるとか、ときどき事業ごとの状況について報告を求めるとか、いろんなお答えがあるわけでありますが、私が言わんとしていることは、状況によっては公団が出ていって具体的な監査をする、チェックをするといったようなことをやっておられるのか、おられないのか、この辺はどうですか。

江口裕通石油開発公団理事

○江口参考人 この点、先ほど申し忘れましたが、私どもの先ほど申しました出資細則あるいは資金細則というものがございまして、これで必要があるときは監査をする、必要に応じて貸付先の財務書類、帳簿等を調査するということをやっておりまして、そういう例も過去においてはないわけではございません。

清水勇日本社会党

○清水委員 そういう例もないわけではないというお話ですが、しばしばあるんでしょうか、ほとんどないという状況の程度なんでしょうか、どうなんでしょう。

江口裕通石油開発公団理事

○江口参考人 具体的に現場等に必要に応じて参るというようなことも過去においてはあるわけでございますが、大体資料が提出されておりまして、事前にほぼ私どもの方に話し合いが来ておりますので、原則としてその資料において十分把握しておるというふうに考えております。

清水勇日本社会党

○清水委員 結局、投融資先の企業が提出をする報告書ないし資料、これによっていわば掌握をしている、こういうことだろうというふうに思うのですが、そうしたことのために、やはりたとえば会計検査院等から指摘をされるような事態を起こしているというような状況も起こるんじゃないか、私はそう思います。いずれにしても、貴重な国家資金が投入をされるわけでありますから、私は、よほど毅然たる構えでチェックすべきはチェックをする、監査すべきは監査をする。そして、いやしくも税金のむだ遣いなどといったような批判が起こらないような注意を払うというのが、これは公団の責務ではないか、こういうわけでありまして、それが仮にいままで必ずしも十分に行い得なかったとすれば、公団のチェック機能あるいは監査体制、こういったところに何か問題があるか、弱さがあるか、補完をしなければならない必要があるんじゃないかといったような感じがするわけでありますが、この辺、総裁、いかがでしょう。

徳永久次石油開発公団総裁

○徳永参考人 私、公団に参りましてまだ三月もなっておりませんけれども、一週間二回役員会でいろんな重要案件を処理いたしておりますが、いま江口理事から申し上げましたように、プロジェクトの事前の段階から刻々の進行状況というものを週二回の理事会でずっとフォローしておるというような状況でございまして、いま先生がお話しのように、出向いて事業監査しておるというその面においては頻度不十分というふうに御理解いただくかもしれませんけれども、しかし、現実にはむしろ相手企業にとってはうるさいと思われるぐらいに、事前に詳細にチェックし合っておるということでございまして、いやしくも貴重な国家の金というものをゆるがせに使わないようにということは、公団の全職員、全理事もそのつもりで仕事をしておりますので、御迷惑のかかることは私は想像いたしておりません。

清水勇日本社会党

○清水委員 ここでちょっと総裁にお聞きをしたいと思いますが、総裁に就任された直後の記者会見で、日本の開発業界は勢力が分散をしていて非効率である、こういう意味の御発言をされ、公団を中心にした再編統合を意向として示唆をされている、こういう新聞報道がございます。その真偽をお聞きをしたいと思います。  さて、総裁の記者会見での発言と関連づけて、私なりにちょっと意見を申し上げたいのでありますが、率直に言って、現在六十数社の開発企業が乱立をしている。中には実体のないと思われるような企業も、まあ利権あさりなどと言うと言い方が悪いかもしれませんが、派生をしておる。わが国の技術者の層というものは、全体としてアメリカなり西ドイツなりフランスなり先進諸国と比較をしてその層が薄い、こういう上に各社が分散をして探鉱開発に当たるということでは結果的に技術者も分散をさせる、そういう点で技術面での効率を下げる結果になっているのじゃないか、こう思います。ですから、その点で公団が、公団を中心に再編統合を行うことが必要な時期に来ているのじゃないか、こう思うのでありますが、総裁、御所見をお聞かせ願いたいと思います。

徳永久次石油開発公団総裁

○徳永参考人 いま御指摘ございました新聞報道というのは若干誤解がございまして、私が言いたかったのは、最後に先生がおっしゃったように、日本の石油の探査開発に関する技術者の勢力というものは非常に少ないのだ、少ないのをどうやって合理的に使っていくかということが日本の一つの考えなければならない課題ではないのかということでございます。と言いまして、この問題は大変むずかしい問題でございまして、たとえば一番多く技術者等を持っております石油資源という会社もございますけれども、これも隆々と成長しているわけではございません。そこへたくさんの余分の人を抱える力もないということがございます。さりとて、じゃ公団が開発に必要な人を全部、たくさん新規に抱え込んで用意してあげておくかということも一つの課題ではございますが、そういう方向にじわじわといいますか持っていく必要もあろうかとも考えますが、専門家の養成というのも大変むずかしい問題のようでございまして、一人の専門家を養成しますのに五年なり十年はかかるということで、いま公団では毎年、日本では適当なフィールドがございませんので、アメリカのメジャーその他に留学のような形で行かしたりはいたしておるようでございます。それにしましても、新規に育つ者の力というものは微々たるもの、徐々にしか成長しないということでございます。  そこで、現実問題といたしますれば、各地にいろいろなプロジェクトが出てまいりました際に、公団は法律上は必要な資金につきまして投資なり融資をするということになっておりますけれども、その。プロジェクトがうまく進行しますために、自分の公団の中からの人で応援をすることもあれば、あるいは石油資源とか帝石とかいうところの人をあっせんするといいますかというようなことをいたしまして、少しでもそのプロジェクトがうまくいくようにお手伝いしなければならない、またこのことは随時やっておるというのが状況でございます。しかし、それにしましても、午前中話がございましたように、日本が国際的に責務として言われておる資源開発に積極的に取り組まなければならないということのために、日本みずからの力の弱さというものもございますわけで、それぞれの開発会社は日本の技術者だけに頼らないで外国の技術者にも頼るということをせざるを得ないということになっておるのが状況でございまして、これが本当に自分の、日本が持っておりまする技術者の技術力によってもっと大きくなり得れば幸せなわけで、またそうなる方向に一歩一歩前進させなければならないというふうには考えております。

清水勇日本社会党

○清水委員 そこで、通産大臣の所見をこの機会に求めておきたいと思いますが、いずれにしても、わが国の開発技術というものは、先ほど申し上げたようにかなりの立ちおくれがある、にもかかわらず、肝心の技術者の分散といったような傾向で、なかなか思うような探鉱開発が効率的に進まない、こういう状況が今日あると思います。せっかく法改正を通して公団が衣がえをしようとするときですから、私は、少なくとも単に企業に金を投融資する金融機関の範疇のような業務の状況ではなしに、もっと積極的に情報収集業務の機能を持っていくとか、あるいは開発についての一元的な実施主体に将来なり得るような、そういう組織に機能を強化させるとか、いずれにせよ開発事業等の統一的な窓口になっていくということが必要なときではないのか、こんなふうに思うわけでありますが、いかがでしょう。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 非常に貴重な御意見を聞かせていただきましたが、通産省といたしましては、資金をできるだけ有効に使ってもらいたいし、それから情報の収集などもっと積極的にやってもらいたいし、あるいはまた技術者の養成、有効な活用、そういう面にもいろいろ配慮をしていただきたい。とにかく公団自身が持っておる大きな責任というものを、ぜひこの法律改正を機会にさらに仕事が飛躍的にふえるわけでございますから大きく伸ばしていただきたい、積極的な活動を展開していただきたいということを強く期待をいたしております。

清水勇日本社会党

○清水委員 私、時間がなくて聞くことができないのでありますが、五十一年度にたとえば精製業並びに元売りのいわゆる構造改善のために百億の集約化資金を計上して、また五十三年度において新たにコンビナートにおける構造改善資金ということで百億円を計上する。そういうことで、民間の石油業のいわば構造改善等に力を入れようとされているわけでありますから、これはこれで大いに進めてもらわなければならない、こう思うわけでありますが、同時にあわせて、現行公団法によると、通産大臣が公団業務を監督する、必要に応じて報告をさせる、こういう規定がございますが、設立後もうすでに十年を経て、公団それ自体の性格が一変をするほどに業務内容が拡充され、あるいは変わってきている。ある意味で言えば発展をしてきているわけなんでありますが、たとえば役員の構成等はそのままになっているというようなことでは、運営上きわめて問題を残すのではないかというような感じがいたします。  そこで私は、膨大な国家資金がさらに公団を通じて使われていく、しかも公団の持つ開発事業に対する一面あるいはこれからの備蓄というような点、国家的な性格から見ても非常に重要な業務をこれからは遂行していくわけでありますから、そういう重要度に足る、何といいましょうか、業務監査のあり方というようなものもこの機会に検討してもらわなければならない時期に来ているのじゃないか。監事が二名以内などという規定でありますが、業務量がこれだけ拡大をするわけでありますから、必要に応じてこれを増員、増強をし、少なくとも国会と国民に責任の負えるようなそういう公団にならなければならない、こんな感じを私は意見として持っているわけなんでありますが、大臣のこの辺についての所信を承りたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 今回この法律を通していただきますと、公団の機能というものは範囲も広くなりますし、非常に大きなものになります。でありますから、いまおっしゃった幾つかの御意見、全くごもっともでございますので、公団のあり方等につきまして十分検討を加えまして、その課せられた使命というものが発揮できますように、さらに一層公団の関係者御自身も御精励をいただき、また私どもも十分な監督をしていきたい、このように思います。

清水勇日本社会党

○清水委員 実はまだ質問を予定しているものがございますが、間もなく時間が参りますので、私の質問はこれで終わりたいと思います。  いずれにしても、公団の今日までの経過を振り返ってみると、どうも国民に多少の疑問を与えていないということはないわけでありますし、これからは、いま大臣が言われるような角度で公団自身にもますますがんばってもらわなければなりませんが、私は最後に、公団を中心とした運営の民主的なあり方、これに十分留意をなすってこれからやっていただきたい、こういうことを申し添えて、質問を終わりたいと思います。

中島源太郎自由民主党

○中島(源)委員長代理 玉城栄一君。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 最初に、確認の意味でお伺いをしておきたいわけでありますけれども、今回のこの法律案の改正は、現行の石油開発公団法を改めて石油公団法に改正しよう、こういうことでありますけれども、その理由と目的につきまして改めてお伺いをしておきたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 御指摘の石油開発公団法の改正の趣旨ないし目的は、端的に申し上げますと、石油備蓄対策を格段に拡充強化いたしたい、こういうことでございまして、内容的には、公団の目的に明確に「石油の備蓄の増強を推進」するということを追加するとともに、公団みずからが石油の備蓄を行い得るようにすること、あるいは従来から臨時業務としておりましたところの石油備蓄の助成業務を公団の本来の業務とする、そういったところがこれに関連する主要なる改正事項でございます。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 それでは、これは公団側の方からお答えいただきたいわけでありますが、先ほども御質疑が交わされまして、大臣からの御答弁もあったわけでありますが、従来の開発業務に加えて、今回新たに公団みずから備蓄もやっていこう、それに関連する業務も拡充強化をされていくわけであります。  そこで、当然現状よりは、公団としてもいろいろなそれに対応するための内部機構と申しますか、組織と申しますか、あるいは陣容と申しますか、あるいは役員体制とも申しますか、それも含めまして、先ほど具体的なお答えがありませんでしたので、この法案の改正に伴って公団としてはどういう拡充強化をお考えになっておられるのか、それを具体的に御説明いただきたいと思います。

江口裕通石油開発公団理事

○江口参考人 具体的に申し上げますと、まず、先ほど投融資規模等につきましては三千億を超えておる、債務保証は二千三、四百億になっておるという御指摘がございました。それを受けます公団の体制でございますけれども、現在、人員的に申し上げますと、定員は役職員合わせまして二百十九名でございます。このうち役員は十一名、職員が二百八名でございます。現在公団の中身といたしましては、七部二室から成っております本部というものがございます。この二室と申しますのは、天然ガス及び地質情報という二室でございますが、そういう七部二室の構成になっております。それからさらに、海外に七つの海外事務所及び東京に石油開発技術センターというものがございます。  問題の備蓄業務の増強ということでございますけれども、今回の改正によりまして備蓄関係の仕事が非常に大幅に拡大してまいります。従来やっておりましたのは、御高承のとおり、六十日あるいは九十日備蓄に対しますところの資金的助成ということでございます。しかしながら、これは民間ベースのものでございますが、今回いわゆる政府ベースの公団備蓄ということに相なるわけでございます。そこで、そういうことに対処いたしまして、現在備蓄部というものがございますけれども、これをさらにもう一部増強をするという予定でございます。  それから、人員が、現在定員が十四名、理事が一名ついておるわけでございますが、この上に五十三年度以降四十名という定員を認められておりますので、この法改正をお認めいただければ、五十三年度以降五十五名の体制でもって事業を進めてまいる、かような計画をいたしておるわけでございます。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 石油の備蓄という問題につきまして、これは先ほどからるる御説明も御質疑も交わされておるわけです。いわゆる国家の経済的な安全保障、大臣も先ほどもお話がありましたとおり、国家の血液であるこの備蓄という問題については、これはきわめて重要なものであるわけでして、これについて国民の一人として異論があろうはずはないと思うわけであります。  そこで、総論的には異論はないわけですけれども、今度は各論の面になってきますと、いろいろと問題も出てくるわけでありまして、その点につきまして、私、お伺いをしておきたいわけであります。  従来、備蓄法に基づきまして民間石油企業に義務づけをしておった。これからもされるわけでしょうけれども、しかし、それには限界がある。やはり国家備蓄というもので本格的にこういう時代に備えていかなくてはならないことだろうと思うわけでありまして、これから公団側の果たすべき役割りというものも非常に重要なものが課せられてくるのではないかという感じがいたしておるわけであります。  それで、この法改正に伴いまして、公団は五十七年度までに一千万キロリットルですか、十日分の、これは陸上関係だと思いますが、御計画のようであります。そのために百九十万坪の土地が必要であるというようなことでありますけれども、その場所とかそういうことにつきましては公表ができない、午前中の質疑の中からもはっきりしたお答えが得られなかったわけであります。現在の時点でどの場所にどうするということは確かに公表はできないと思うわけでありますけれども、いろいろな地域の問題としましては、今度は公団がいよいよ乗り込んできて石油備蓄をするのではないかという不安感も非常にあるわけです。  それで、この機会にお伺いをしておきたいわけでありますけれども、現在沖繩におきましても石油の備蓄がなされております。いろいろと地域におきましては賛否両論あるわけですけれども、現在の沖繩の石油備蓄の現状、それから将来についての計画と申しますか、通産省としてはどのように考えておられるのか、その点をお伺いしておきたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 現在沖繩におきます貯油施設は、原油タンクで約百九十万キロリットル、製品、半製品タンクで約百十五万キロリットル、合計三百五万キロリットルでございます。これに対しまして、ことしの二月末現在での貯油量は、原油が百十六万キロリットル、製品、半製品が七十一万キロリットルで、合計百八十七万キロリットルになっております。  今後の計画でございますが、原油タンクにつきまして約三百三十万キロリットルの増設が計画されておるというふうに承知いたしております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 ただいまの沖繩関係についての石油備蓄、今後の計画として原油関係で三百三十万、当然これに伴って製品あるいは半製品が加わってくると思うわけです。  実は沖繩県につきましては、沖繩が本土復帰する前に、琉球政府のころですけれども、外資導入委員会が、沖繩における石油備蓄というものはいろいろな条件から考えまして五百万キロリットルが許容範囲であるというふうなガイドラインを出したわけです。現在の県当局もそういう考え方に基づいているわけです。沖繩県の言っておりますところの、五百万キロリットルが沖繩県としては最大の備蓄に対する許容限度であるということについてどのように考えられるか、通産省のお考えをお伺いしたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 ただいま申し上げましたように三百万キロリットルの増設が実現した場合に、沖繩での備蓄能力が約六百三十万キロリットルくらいになるわけでございます。ただいまお話しになりました五百万キロリットルが限界であるということについて、どのような標準でそのような評価がなされたか、実は率直に申し上げて私、存じ上げないわけでございますが、いずれにいたしましても、貯蔵タンクを設置する場合には、地元における自然的、社会的条件と申しますか、たとえば面積だとか地盤、地殻だとか、あるいは海の場合には港湾の状況、特に交通量だとか漁業量といったようなものもずいぶんとしんしゃくいたしまして、いわゆる海象条件、気象条件等も勘案した上で立地を決めるわけでございます。またその上に立って地元の理解と協力を求めるということになろうかと思いますので、あと三百万キロリットルの増設が行われましても、沖繩の地域の限界を超えるということは一概には言えないのではないか。むしろただいま申し上げたような手順を踏んで判断していくべき問題じゃなかろうかというように思うわけでございます。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 いまこの件については、三百三十万キロリットル増設をしても問題はないんじゃないかというお話ですけれども、これは非常に問題があるわけです。現在の備蓄のあの量の段階でも限界であるというのが県当局の考え方なんです。ですから、一方的に大丈夫だということで押しつけていくというやり方は非常に地元に反発が伴いますし、特に長官も御存じだと思いますけれども、この地域の金武湾一帯は沖繩でも非常に自然環境のいいところなんですが、ここが現在の時点でも、タンカーの廃油、それから輸送パイプの故障あるいは油漏れ、悪臭、ばい煙、海水汚染、海底のどろのたまっている状態とか石上の流入、潮流の異変、あるいは環境の破壊等々金武湾一帯が、昔と違って公害、海洋汚染に伴って非常に問題が出ているわけですね。それになおかつまた三百三十万キロリットルの増設ということについて、問題はない、こういう認識でいきますと、石油備蓄というものが非常に大事である、しかし、地元のおっしゃいましたとおり意向が非常に尊重される、理解と協力を求めるということを繰り返し長官もおっしゃっておられる立場からしますと、非常に問題があるわけですね。その点についてもう一回長官の考え方をお聞かせいただきたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 先ほどの私の答弁、必ずしも十分意を尽くしてなかったかもしれません。決して私は三百万キロリットル増設しても大丈夫だと申し上げたわけではございませんで、その増設に当たっては自然的条件、社会的条件というものを十分勘案した上で決定すべきものである、こういう立場で申し上げたわけでございます。したがいまして、そういった問題も踏まえまして、当然に地元の理解と協力を得なければ備蓄基地の建設は実際問題としてできないのじゃないかというふうに考えておりますので、関係当事者が地元とよくお話し合いをして決めていくべき問題だと考えております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 こういう問題は非常に大事な問題でありますので、ぜひそういう地元の意向を最大限に尊重されるという立場でやっていただきたいと思います。  同時に、関連いたしまして、これは先月の話なんですけれども、沖繩県の宮古群島の一番最南端の方に多良間島という島があります。この多良間島に、石油かどうかは別にしましても、ある企業が石油備蓄のための下調査を行っておるわけですね。これも情報によりますと、五百万キロリットルを予定しておるということで、下調査を終えてあとは地元の受け入れの問題ということで村当局とも話を始めているというようなことが伝わりまして、島そのもので世論が二分しておりますし、あるいはその島の出身の方々も沖繩本島にもたくさんいらっしゃるわけですけれども、両論に分かれているというようなことで、この下調査をされた企業は、まだ県当局とも事前に何の連絡もなしに、通産省の依頼でやっているんだということで、具体的にそういう工事が始まっていくとこういうメリットがあるあるいはどういうことになるというようなことで、地元では真剣に論議されているわけですね。これはたしかこの間の参議院の委員会でも取り上げられたのではないかと思いますけれども、その辺、どのようにお聞きになっておられるのか、またどう考えておられるのか、お伺いしておきたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 いまお話の多良間島の備蓄基地計画でございますが、新聞ではいろいろ報道されておったようでございますが、通産省としては現在まで正式に説明を受けてはおりません。したがって、依頼するとか直接関与したということはないわけでございます。私の方から沖繩総合事務局に照会いたしましたところ、その推進者と言われる企業が、地元民に対して石油備蓄基地の建設計画、御指摘のように五百万キロリッターということで説明しておるという事実は確認し得たわけでございますが、その後は具体的な動きはないというふうに聞いております。もちろんこのようなケースにおきましても、実行に移す段階においては地元と十分話し合いをすることは当然のことと思っております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 そこで、この問題に関連をしましてお伺いしておきたいわけですけれども、この石油備蓄基地の立地の問題につきましては、沖繩に限らず全国的に問題が出てくるわけですね。この間の一般質問のときでもそういう意味の質疑がなされておりまして、特定地域に集中しているような傾向にあるような感じがするわけですね。そのときのお答えでは、いろいろな立地条件とかそういうことでこれはどこでもできるものではない、当然できる地域にしかできないというような意味のお答えであったのではないかと思うのでございますけれども、そうしますと、やはり条件が整っているということによってその地域に石油の備蓄が集中してくる。なぜそうなるのか。これはもっと全国的なレベルで、国家の経済的な安全保障というきわめて大事な問題ですから、特定地域にそういうものが過重に負担が強いられていくというようなことにならないような考え方は通産省としてはとれないものかどうか、その辺をお伺いいたします。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 ただいまもお話のように、石油備蓄基地をつくるためには、当然その前提として、立地条件として適正なものがあるかどうかということになるわけでございまして、日本の国土からいたしましてある程度一定の地域に集中してくるというのもやむを得ないんじゃないかと思うわけでございますが、反面、先ほど来御指摘のような点も踏まえますと、そういった中でもできるだけ分散化の努力はしていかなくちゃいけない、その他の地域につきましても適地として活用できるかどうかということの検討なり調査というものは必要だと思います。当面やむを得ないこととはいえ、われわれとしてもできるだけ分散化の努力をいたしたいと思っております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 その点でもう一回お伺いしておきたいわけですけれども、分散化の努力ということは当然されなければならないと思いますが、特に私は沖繩選出でありますので、沖繩のことが非常にいつも気になるわけですけれども、いわゆるタンカーの輸送関係からしますと、沖繩は南の方にありますので、現在金武湾、沖繩本島の中部一帯ですけれども、あの辺の陸上備蓄で関係者も石油備蓄にはきわめて条件のすぐれたところであるというようなことを言っておるわけです。これは昭和四十七年に通産省が工業立地センターに依頼して調査された報告書によりましても、あの一帯に約二千万キロリットルは備蓄可能であるという報告も出ているわけですね。そうしますと、非常に条件がいい、またその可能性があるということでそういうふうに集中されてきたのでは非常に困るということで、これはいろいろなこともあろうとは思いますけれども、やはり特定地域に集中させないということを基本的な考え方に持たれて、全国的に総点検して、どの辺が立地の可能性があるのか、そういうところも当然考えておられると思いますけれども、分散化ということについてどの程度通産省としては本気になってそのことを考えておられるのか、お伺いしておきたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 分散化のための努力をどのようにしているかというお尋ねでございますが、一つの例を引きますと、先ほど来もお答えいたしたわけでございますが、タンカー備蓄に当たりまして、錨泊候補地なるものをまず全国で二十地点ほどリストアップしたわけでございます。これはわれわれとして一応活用し得るデータをベースにして図上作戦的に考えたわけでございますが、これは当然日本全土にわたってそのような地点をリストアップしたわけでございますが、そういった資料をもって検討した過程でも、二十カ地点のうちもう数カ地点にしぼられてきておる。その数カ地点については具体的にその地域について現在コンタクトをとっておるというような状況でございまして、決して私たちも、立地条件上やむを得ないとはいいながら、集中化することを好んでいるわけでもございませんので、できるだけ分散化の努力というものは今後とも積み重ねてまいりたい、かように思っております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 ぜひ、石油の備蓄というものがきわめて大事な問題であるだけに、特定地域にそういうものが集中して地域にいろいろな負担過重あるいは犠牲といいますか、それを強いるようなことがあってはならないという立場から、そういう行政を進めていただきたい、このように強く要望しておきます。それと、いまの問題に関連しまして、そういう立地をする場合に、地元の住民のコンセンサスを得るということは前提大条件にもなるわけです。そのコンセンサスを得るということなんですが、それに関連いたしまして、今回立地促進交付金というような制度も出て地元の理解と協力を得やすいような制度が創設されておるわけです。これは先ほどの質疑の中にもあったわけですけれども、長官は札束をちらつかせて云々、そんなけちな考えはないということをおっしゃいましたけれども、どう言おうと、端的にやはりあめをしゃぶらして重い荷物を一つ背負わすというようなことになりかねないわけです。これは私、実例としては沖繩の例でよくわかるわけですけれども、さっきも申し上げました金武湾一帯、あの辺がもうどうにもこうにもならないいわゆる海洋汚染、環境破壊がされているわけです。こういうものはそのままにしておいて、ただ交付金を上げるから立地をやってくれというようなことをやっては、これはコンセンサスどころじゃないわけです。その辺、いわゆる公害の問題とか環境汚染の問題とか、そういう点についてコンセンサスを得るときに、通産省としてはどういう考え方を持っておるのか、その辺をお聞かせいただきたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 石油貯蔵施設に関係いたします立地の手当てが非常にむずかしくなってきているということの背景には、大きく分けて二つの問題があるかと思うわけでございます。一つは、特に水島事故以来、地元住民が不安感を高めておるということであります。それから二つ目は、広大な土地を占有いたしましてそこに施設をつくっても、地元に対する雇用その他の経済的効果というものが少ないという、この二点かと思うわけでございます。  したがいまして、私たちといたしましては、特に第一の問題、安全性の確保という点に留意をいたしまして備蓄立地を考えるべきじゃないか。たとえばタンカー備蓄につきましては、現在すでに幾つかの海上保安法規があるわけでございますが、原則的には海上保安あるいは安全防災対策はそれによって実現できるということになっておるわけでございますが、さらに私たちといたしましては、それぞれの具体的な地点についてより適切な対応ができるようにということで、現在日本海難防止協会に委託いたしまして、個別サイトごとにどのような対応が必要かといったような作業を続けておるというのもその一つのあらわれでございまして、立地交付金等につきましては、地元に対する福祉向上のための一部の協力というようなことで考えておりますが、より以前の問題として、安全対策、防災対策に確実性を期し得るような対応をいたしたい、このように思っておるわけでございます。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 きわめてこれは地域の問題で恐縮なんですけれども、この機会にちょっと申し上げておきたいわけです。先ほどの沖繩の金武湾一帯の石油備蓄に伴う公害の問題なんですが、一つの例としまして、沖繩本島と平安座島という島がありまして、これを海中道路でぴしっと道路ができ上がっておるわけです。そのために、その道路によって海流が流れが悪くなってしまいまして、いろんな現象が起きているわけです。ですから、その海中道路を、いま二カ所海の流れが行くようになっていますけれども、これをもっと数を多くすれば海の流れがスムーズにいきまして、従来のようないろんな問題がある程度防げるわけです。そういう要望も地元には非常に強いわけです。ですから、そういうものはそのままほったらかされてといいますか、そういうことでどんどん備蓄だけはやっていこうというようなことだったら、これはとてもじゃない、コンセンサスどころか、反対運動が非常に盛り上がるのは当然だと思うわけです。  ですから、通産省としては、国家のきわめて重要なエネルギーの確保という立場でそういう行政を進める立場であるならば、やはりそれに伴ういろんな公害の問題、地元にどういう迷惑を与えているかということはつぶさに調査をされて、その改善策を、これは当然環境庁とも関係してくると思いますけれども、やはりそういう連携のもとにできるだけ地域住民の負担といいますか、問題を軽くしてやるということは当然あってしかるべきではないか、そのように考えますけれども、いまの件について、長官、どのようにお考えになりますか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 御指摘の金武湾につきましては、私たち承知しておるところでは、県当局が環境調査を行う準備を進めておるということでございますので、その環境調査の結果によりまして、私たちとしてできること、あるいは各関係省庁と連携をとるべきこと等もあろうかと思います。そういった調査結果をよく考えまして対処したいと思います。先ほど申し上げた立地対策交付金というのは本年度から創設されるわけでございます。大体県当局を通じて活用していただこうと思っておりますが、先ほど言われた海上道路云々といったようなケースにも、どの程度まで資金が必要かということを実は私はわかりませんが、その規模いかんによっては交付金等も活用していただくということも考えられるのではなかろうかと思うわけでございます。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 それでは、従来通産省とされまして、石油開発公団とされましても、石油の開発について力を入れてこられたわけですけれども、その開発の成果について、概略わかりやすく御説明いただきたいと思います。

江口裕通石油開発公団理事

○江口参考人 公団が発足いたしましたのは昭和四十二年でございます。すでに現在まで十年を経過いたしたわけでございますが、ごく大ざっぱにそれまでに投下いたしました資金量は、先ほどもごく概略申し上げましたように、五十二年度末で出資、融資合わせまして三千三百億でございます。従来こういった委員会の答弁では五十一年度末の数字を申し上げておりまして、これが二千九百五十八億と申し上げておりましたけれども、五十二年度末で集計いたしますと、約三千三百億という数字に相なります。  それから、債務保証でございますが、これが現在までのところ約二千三百億債務保証をいたしております。残高でございます。  そういうようなことをいたしまして、現在海外で日本関係の企業として探鉱開発をいたしております企業が約六十七社ございますが、公団はこのうちの四十一社に対しまして投融資あるいは債務保証を実施いたしております。  その結果でございますが、この四十一社の当たりぐあいをごく大ざっぱに申し上げますと、いわゆる探鉱開発に成功いたしまして生産中の会社が十社ございます。この中には、債務保証だけいたしております会社が二社含まれておりますが、十社ございます。それから、油あるいはガス等を発見いたしまして生産可能性について検討中のものが五社でございます。いわゆるそういった検討中のものが五社でございます。それから、それ以外の二十六社は現在探鉱活動中でございまして、この中には先ほど一部御指摘のございましたような探鉱活動が必ずしもうまくいかないというようなペンディングのものが約七社入っておりますけれども、そういうものを含みまして二十六社が探鉱活動中、こう申し上げるわけでございます。  それで、一体日本にどの程度そういった海外の探鉱開発の活動によって油が入ってきているかということでございますが、これもごく概略申し上げますと、五十一年度では、公団の投融資対象企業から約二千百万キロリットルの油が入ってきておる、こういうことでございます。これが全体の総輸入量に対しまして約七・六%、かような数字になっております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 これはこれまでの質疑でもありましたのですが、そのように開発はした、しかし、油は引き取らない、引き取れない、そういうことで、理由としましては、油の質というようなことも一つの理由であるようですけれども、これは大臣もお答えがありましたけれども、せっかくこのように莫大な資金を投入して開発をして、その油を引き取らないということは、ちょっとわれわれ素人が常識的に考えて、そんなことでいいのかなという感じがしてならないわけですけれども、その辺についてもう少しわかりやすく、なぜそういう事態になっているのか、そして、通産省とされてはどういうふうにしてこの問題を解決しようとされるのか、改めてお伺いをしておきたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 せっかくの自主開発原油が順調に引き取られていないということにはいろいろ理由があろうかと思いますが、一つは、どちらかというと油の性質、たとえばサルファが高いとか重質油であるといったようなところも一つの原因かと思います。あるいはそれに関連いたすわけでございますが、いわゆるプライスディファレンシャルと申しますか、そういう石油の品質からしての価格が割り高になっておるというようなこともございます。ところが、一方メジャー系におきましては、非常に膨大な油田を持っておりますし、あるいは各種の石油を持ち合わせておるということから、俗な言葉では抱き合わせで、どちらかといえば相対的に劣位にある品質の油も売り込んでおるということになろうかと思いますが、自主開発原油の場合は、むしろ一つの種類の油というようなことから、そういった点も必ずしも引き取りが順調にいってない原因であろうかと思います。  しかし、いずれにいたしましても、巨額の投資をし、かつはリスクの多い石油開発の中でせっかく成功したものを、持ってこない。特に必要とする石油のほとんどを輸入に依存しておるわが国として、これは国民感情としてもなかなか納得のいかない点もあろうかと思います。そういった純粋経済的な問題に終わらせずに、さらに自主開発の必要性、その趣旨等も当然のこととして考慮いたしまして、できるだけ多くのものが引き取られるように努力をし、また工夫をこらしていくべきだ、かように考えております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 そういうことで、企業側としましてもあくまでも経済ベースだけでなくして、やはり国という立場で、こういう問題は重要なエネルギーの問題でありますので、当然そういう指導をされるとともに、やはり政府の方とされましても、それを引き取りやすいような状況をつくり上げていくということも、相伴って必要であろうと思うわけであります。  次に、原油の輸入の問題についてでありますけれども、いろいろ石油資源の限界というものが言われておるわけですけれども、これは率直にお伺いしまして、今後長期にわたってわが国の原油の輸入の確保について、通産省とされては果たして自信があるのか、あるいはどの辺までが限界であるのか、その辺を明らかにしていただきたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 昨年の八月に、総合エネルギー調査会から、昭和六十年あるいは昭和六十五年のわが国におけるエネルギー需給暫定見通しが報告されてきたわけでございますが、その数字でまいりますと、できるだけ省エネルギーを推進する、あるいは石油に代替するエネルギーを開発し、導入していくという前提に立ちましても、昭和六十年度におきまして石油の輸入量は四億三千二百万キロリッター、昭和六十五年度におきまして四億五千二百万キロリッターの輸入が必要であるという指摘がなされておるわけでございます。当初現状のままで推移すれば、しかも六%程度の経済成長を進めていく場合には、六十年度においてもすでに五億をわずかながら上回る石油輸入が必要であるといったような計算もあるわけでございます。いわゆる対策促進ケースにおいてなお四億三千二百万キロリッターという位置づけになるわけでございます。  御指摘のように、今後世界の石油の需給というものはタイト化して、価格が上昇していくというのが一般的に通説になってきておるわけでございます。そういった状態のもとにおいて、果たしてそこまで確保できるかというお尋ねであるわけでございますが、たとえばOECDが昨年に発表いたしましたワールド・エナジー・アウトルックという資料がございますが、これによりますと、昭和六十年、一九八五年における日本の輸入量を八百七十万バレル・パー・デーというふうに想定もいたしております。率直に申し上げて、これは若干甘目に見ているのじゃなかろうかと思いますが、仮に八百七十万バレル輸入できるということであれば、五億キロリッター近い輸入が可能であるということになろうと思うわけでございますが、私たちとしてはかために見まして四億三千万キロリッター程度というふうに考えておるわけでございます。  一方、御承知のように、北海、アラスカあるいは最近ではメキシコといったような非OPEC地域での開発が成功しておりまして、その生産がだんだん本格化してくるといったような状況も勘案いたしますと、必ずしも容易ではないと思いますが、六十年度で四億三千二百万キロリッター、六十五年度で四億五千二百万キロリッター程度の輸入は確保できるというふうに考えております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 率直に国民の立場に立ちまして非常に不安に感ずるものがあるわけですね。たとえば現在約八〇%中近東関係から輸入しておるわけですけれども、御存じのとおり、政情が非常に安定していないという感じがするわけですね。ですから、輸入先の多角化ということはやはり非常に重要な問題であろうと思うわけです。したがって、いま長官の御説明にもありましたとおり、一カ所に備蓄ではありませんけれども、輸入先の多角化という問題についてもこれからやはり努力がされるべきではないかということを率直に感じるわけであります。  それと、もう一点お伺いしておきたいのは、アメリカの原油輸入の増大はわが国と競合するのではないか、そのアメリカの原油の輸入の増大ということはわが国への大きなしわ寄せになるのではないかという感じがするわけですけれども、そういうアメリカの石油輸入削減という問題について、通産省とされまして従来話片し合っておられるのか、話し合われるのか、その辺の考え方をお聞きしたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 ここ二、三年の間にアメリカの石油輸入量が非常にふえてまいっております。昨年七七年で申し上げますと、一日当たり八百七十万バレル。アメリカでは大体六十億バレル程度の油を消費いたしておるわけでございますが、最近時点ではその約二分の一に近い三十億バレル程度を海外に依存いたしておるというような状況でございます。しかも、従来カナダ、メキシコ、ベネズエラといった近隣諸国から輸入しておったわけでございますが、それが中近東、アフリカ地区に出てきておるというのが現状でございます。  御承知のように、当面世界の石油の需給関係というのは緩慢に推移しておる。一部のOPEC諸国では値段を下げたりあるいは生産を削減しているといったような状況もございますので、アメリカとしての輸入量が急にふえてきているというものの、当面のところはさして影響はないのじゃないかと思うわけでございますが、問題は、中長期的に見た場合に、当然エネルギー、特に石油の需給関係がタイト化してくるわけでございますので、そういった段階においてアメリカのように石油を大量に消費する国が海外市場に強く輸入を求めてくるということは、日本とというだけでなくて、世界の石油の需給関係にかなりの影響を持ってくるということは当然考えておかなくちゃいけないかと思います。  ただ、それに対して輸入をもっと削減したらどうか、あるいは国産エネルギーを開発したらどうかというようなことは、これはやはり介入といいますかということになろうかと思いますが、むしろOECDだとかIEAだとかそういった国際会議の場で取り上げられる性格のものじゃなかろうかと思います。そういった国際的な場で議論していくということの方が適当ではなかろうかと思います。  しかし、何よりも、アメリカ自身も、世界のエネルギー、特に石油の需給関係が強い影響を及ぼす国であるということ自体は自覚いたしておるわけでございますが、特に昨年の四月二十日のカーター大統領の新しいエネルギー政策、それによる各種の関係法案の提出といったようなことを見ましても、アメリカはアメリカとしてそれなりの対応を考えておるものだというふうに理解いたしております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 いまの長官のお話で、カーター大統領のエネルギー政策の立法がまだ議会を通過しない、なかなかこれも進まないようですけれども、これはどういうわけで——どういうわけでとここで申し上げてもおかしな話ですけれども、やはりこれも通産省としては情勢というものは分析は当然されておられると思うわけですね。これはやはりわが国のエネルギー政策にも非常に重要な関係があると思いますので、もし分析しておられたらお聞かせをしていただきたい、このように思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 カーター大統領の新しい国家エネルギー計画を盛り込みました関係法案は、現在までのところ米国議会で、下院においては大体大筋が承認されておるわけでございます。上院におきまして、ガソリンの浪費車税、それから原油平衡税、天然ガス価格統制の継続、こういった点が否決されたということでございまして、昨年の十月以降両院協議会で調整が行われておるというのが現状でございます。私たちの承知するところでは、この中で天然ガスの価格問題と原油平衡税に焦点がしぼられてきておるということでございますが、この両院における調整はかなり難航しておりまして、予断を許さない状況にあるというふうに見ておるわけでございます。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 いずれにいたしましても、やはりわが国のエネルギーにおいて石油依存度が非常に高い。ですから、これはやはりこういう時代になってきますと、早急に根本的な問題を検討していかなくてはならないと思うわけです。したがいまして、省エネルギーの政策あるいは代替エネルギーの問題、したがっていま申し上げました省エネルギーの政策についてどういうふうに通産省としては手を打っておられるのか、簡単に概要で結構ですから、御説明をいただきたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 簡単に項目的に申し上げますと、省エネルギーのポイントは、エネルギーの有効利用、効率的使用という点に重点を置いて対処したいと思っております。それに関連いたしまして、現在省エネルギー法案を検討いたしておりまして、近く国会に提案いたしたいと思います。そのほか、中小企業あるいは一般家庭に対する宣伝啓蒙のために省エネルギーセンターを設置したいということで、そのための準備も進めておるわけでございます。  それから、省エネルギーのための技術開発、これも非常に重要な問題でございますので、現在、高効率のガスタービン、あるいはMHD発電、あるいは廃熱の処理システム、こういったいわゆる大型プロジェクトを中心に各種の研究を進めておるということでございます。  それからいま一つは、本年度限りということになっておりますが、いわゆる投資減税の対象として省エネルギーも考えていく、あるいは省エネルギー設備についての特別償却措置を現在とっておるわけでございますが、そういったものを今後とも拡充してまいりたい。  さような方向によりまして、将来、昭和六十年度におきまして一〇・八%、石油に換算して八千万キロリッターの省エネルギー目標を達成いたしたい、かように考えております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 本当にたびたび申しわけないのですが、いまおっしゃいました省エネルギー法案ですね、これは準備をしておられるということをおっしゃいましたが、今会期中に御提出の御予定ですか、それともあるいは次の機会ということになるのでしょうか、お伺いいたします。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 できるだけ早く今国会に提案したいということで努力しておったわけでございますが、一部政府部内でまだ意見調整がついてない点がございます。これを調整つけ次第出したいと思っておりまして、この国会に提案して御審議を賜りたいと思っております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 石油代替エネルギーですね、これの開発の状況、現在どうなっておりますのか。むしろこれは開発はテンポを早めるべきではないかと思うのですけれども、その辺、現在の状況と今後の見通しについてお伺いいたします。

窪田雅男工業技術院長

○窪田政府委員 お答えいたします。  エネルギーの長期的な安定供給に資するために、当省は昭和四十九年度から新エネルギー技術研究開発、いわゆるサンシャイン計画を鋭意進めておるところでございます。現在本計画はおおむね順調に進展いたしておりまして、太陽熱発電、地熱熱水利用発電、石炭のガス化、液化等の技術につきましては、基礎研究の段階からプラント開発の段階に進んでおります。昭和五十三年度予算といたしましては、一般会計の政府原案中に五十五億二百万円が計上されておりまして、当省といたしましては、今後とも引き続き新エネルギー技術の研究開発を強力に推進してまいりたいと考えております。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 そのように代替エネルギーが開発をされまして、ときに石油の足りなくなったときにどの程度の量を代替エネルギーで賄うことができるのか、その辺をお聞かせいただきたいと思います。

蓼沼美夫工業技術院総務部技術審議官

○蓼沼説明員 お答えいたします。  新エネルギーの研究開発、サンシャイン計画でございますが、これは基本的に研究開発でございますので、その先々の成り行きというのは研究開発の成果を見なければはっきりしないわけでございますけれども、現在考えております将来の供給に対する数字と申しますのは、六十年度につきまして二百三十万キロリットル、それから六十五年につきまして千三百万キロリットル、このように考えておるわけでございます。

玉城栄一公明党・国民会議

○玉城委員 時間がありませんので、最後に御要望申し上げておきたいわけですけれども、こういう新しい法案の改正によりまして、石油の備蓄というものが公団が中心になって今後どんどんされるわけですけれども、私、従来非常に感じますことは、備蓄法に基づきまして民間に義務づけをさせている。そうして通産省の方とされては、民間のしりをたたいてどんどん義務を遂行させる。表には民間側が出て、なかなか通産省の方は表に出てこないわけですね。私はこれは非常にずるいやり方だと思うのですね。今回公団側自身が備蓄というものを行うようになってくれば、当然政府としても表に出て、特に地域のコンセンサスの問題については、これは民間側あるいは公団一緒になってやはり政府自身も積極的に地元に乗り込んできて、関係機関とも話し合いをしながら円満に問題を解決されるようなそういう姿勢を示さないと、何か後ろの方にいてしりだけはたたいていて、いや聞いてない、あるいはそういうことをさせたことはないとかというような形というものは、こう見ていると何かずるいような感じがしてならないわけですね。  そういうことでなくして、やはりこれが非常に国家にとって重要なものであるだけに、関係者が責任を持って表に出ていろんな問題解決の矢面にも立っていくというぐらいの姿勢でやっていただきたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。  以上でございます。

中島源太郎自由民主党

○中島(源)委員長代理 宮田早苗君。

宮田早苗民社党

○宮田委員 石油開発公団法の改正案の本論に入ります前に、石油政策と経済全般の問題を少しばかり質問をしてみたいと思います。  資源エネルギー庁では、すでに五十三年度から向こう五年間の石油供給計画を作成しているのでありますが、その中で五十二年度の実績数値も出ております。五十二年度の石油需給は昨年当初の計画とどのような違いとなってあらわれておるか、その点まずお聞きをいたします。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 まず、昭和五十二年度の石油製品の需要でございますが、国内の需要は二億二千八百万キロリッター、当初計画に比べまして約千二百万キロリッターの減少見込みでございます。それから、そのほかに輸出で約六百万キロリッター減少いたしておりますので、需要合計いたしまして当初計画に比べますと約千八百万キロリッターの減少でございます。  その次に供給でございますが、国内における生産が当初計画に比較いたしまして約千百五十万キロリッター減少いたしております。それから、製品輸入が計画に比べて五十万キロリッター減少、合計いたしますと、約千二百万キロリッターの減少になるわけでございます。その結果、製品、半製品の在庫は五百万キロリッター増加いたしております。それから、原油の処理量につきましては、当初計画に対しまして一千万キロリッターの減少見込みでございます。以上、総合いたしまして、原油の輸入量につきましては、当初計画では二億九千万キロリッターと予定いたしておったわけでございますが、実績見込みは二億七千六百万キロリッター、計画に対しまして約千四百万キロリッターの減少となる見込みでございます。

宮田早苗民社党

○宮田委員 いまお聞きいたしましても、この計画とのずれというのが大分出ておるようでございますが、問題は、その原因は何といっても景気回復が予測した軌道に乗れなかったということかと思いますが、さらに、これが大きな原因かと思うわけですけれども、今度大臣、それだけでなしに別に大きな原因がまだあるんじゃないかと思いますが、そういう点についてどう分析をなさっておりますか、ちょっとお聞きしたいわけです。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 一つは、景気の回復がはかばかしくなかったということでありますが、そのほかに、原子力発電、これがある程度進んでおります。それから、LNGの輸入が昨年来インドネシアから始まっておりまして、こういう幾つかの点が総合的に影響いたしまして需給計画が若干変わった、こういうことでございます。

宮田早苗民社党

○宮田委員 五十三年度の石油供給計画では、石油製品の伸びが対前年比で一%程度にすぎないわけです。そこで通産大臣、エネルギー資源の多様化と申しますか、分散化と申しますか、それも一つの要因ではございましょうが、石油製品需要の伸び率ですね、これが一%ということでは、国際的な公約でもございます。%の経済成長が可能なことになるだろうかどうかという疑問を持つわけでございますが、その点についてはどういう対策をお持ちかということをもう一度お聞きしたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 私もこの点が大変心配になり、かつ気がかりになったものですから、いろんな角度から突っ込んで検討したわけでございます。しかし、五十三年度の需給計画は、経済成長七%は達成するものとして、それを前提としての需給計画をつくっております。ただ、この石油の需要そのものが、伸びが非常に低く抑えられておるというのは、先ほど申し上げましたように、原子力それからLNGあるいは一部節約、こういうものが入っておるということでございまして、これだけのエネルギーがあれば七%成長には事欠かない、こういうことでございます。

宮田早苗民社党

○宮田委員 原子力発電の問題についても私ども非常に関心を持っておるわけでございますが、これの供給を本当に期待をしていいものかどうか、諸般の情勢を考えますとなかなかこの期待というものが実現できないんではないかというふうに思ってもおるわけでございますけれども、その点についての御説明ですね、エネルギー庁長官の方でもありましたら、お答え願いたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 御指摘の点は二つあるかと思います。  一つは、昭和六十年度時点で三千三百万キロワットという原子力の開発目標が達成できるかどうかということ、それからもう一つの問題は、さしあたって五十三年度の原子力がどの程度新規に参入するか、こういうお尋ねになるかと思いますが、前段の方につきましては、現在稼働中のものが約八百万キロワットぐらいございますし、あるいは建設中のもの、準備中のものも含めまして二千二百万キロワット程度になっておりますので、もちろん容易ではないわけでございますが、一段と努力することによりまして、特に安全性、信頼性を十分高めることによりまして六十年度時点で三千三百万キロワットの開発を実現いたしたい、かように思っております。  それから、五十三年度におきまして石油製品の内需の伸びが一%程度で七%の経済成長に結びつくかどうかということとの関連でのお尋ねでございますが、私たち、石油の供給計画を作成するに当たりましては、五十三年度につきましては政府の経済見通しを基礎に置いております。それから、五十四年度以降につきましては政府の中期経済見通しを基礎に置いて、各需要部門別に可能な限り積み上げを実施してそれを全体としてチェックしている、こういうことでございますので、七%成長に必要なエネルギー、特に石油については安定的に供給し得るものと見ておるわけでございますが、その場合に、先ほど大臣からお答えいたしましたように、昨年の夏から輸入を開始いたしましたアブダビとインドネシアのLNGが、本年度からは当然のことながら平年度化してくるということ、それから原子力につきましては、すでに試験運転に入っておる設備が五基ございまして、ことしの五、六月ごろ、あるいは七月、あるいは十月以降と、順次五基が稼働体制に入ってくるということでございまして、その意味においては、当面五十三年度においては十分可能であるということでございます。  LNGと原子力が仮になかりせば、C重油で供給するとするならばという計算をいたしますと、約一千万キロリッターに相当するわけでございます。それを換算いたしますと、石油製品の内需の伸びは実質五・八%、さようなことになるわけでございまして、七%の経済成長に対して、弾性値では〇・八というようなことでもございますので、そういった意味合いからも、七%成長には支障のないように供給が可能であるということになろうかと思います。

宮田早苗民社党

○宮田委員 公団の総裁がせっかくお見えでございますので、ひとつ質問させていただきます。  エネルギー政策の重要な柱でございます石油について、安定供給というのは非常に重要であるということは御存じのとおりでありますが、この法律の中心的な役割りを果たします石油公団の立場は大変に重要であり、また関心も各産業含めて非常に強いのじゃないかというふうに思っておるわけでありますが、これを可能にするためには、総裁のお考え方、あるいはまた御指導いかんにかかっておるのじゃないかというふうに思っておりますので、この際、総裁の御決意のほどをひとつお示し願いたいということをお願いするわけであります。

徳永久次石油開発公団総裁

○徳永参考人 石油公団は、今度の改正あるいは本年度の予算等におきまして新たに仕事もふえるというようなことになっておりまして、それから国家備蓄もやれというようなことにもなっておるわけでございますが、そういう際に、たまたま前総裁が亡くなったという不幸な出来事の後を継いででございましたけれども、私に仕事を引き受けろという御命令を受けたわけでございます。この公団の国家的な責任の大きさというものを思いながら、私自身光栄に存じもいたしておるわけでございますが、同時にまた、午前でも申し上げましたけれども、この仕事は国を挙げて大事な仕事だということで、この国会におきましても、与野党から激励と御支援を賜る仕事でもございまするし、それを担当させていただくという意味で、本当に責任が大きいなと思っておる次第でございます。私、過去の長い官界の経験あるいは業界の経験というものを、この際懸命に仕事に傾けまして、皆様方の御期待に沿うように努力したいと思っておる次第でございます。  新しい仕事、それを国の金を預かりながら使うわけでございますから、どうやって効率的に、また関係方面と極力摩擦を少なく、関係方面にむしろ喜ばれるように仕事を進めたらいいのかということでやってまいりたいと思っておる次第でございます。

宮田早苗民社党

○宮田委員 公団の理事もお見えのことでございますし、橋本長官でも結構でございますが、実は何年か前に石油の限界説というものが非常に大きく唱えられていたわけであります。最近余りそのことに触れられないということなんですが、再度お聞きいたしますが、石油の限界説について、今後どのぐらいの供給が可能であるかということをお調べになっておりましたならば、ひとつ発表願いたい、こう思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 御指摘の石油の限界説というのは、二、三年前になりますか、アメリカのムーディーが調査した結果に基づいて、一九八〇年代の後半か遅くとも一九九〇年代に石油の増産の限界がくるのではないかということが言われたそのことかと思いますので、そういったことを前提としてお答えいたしますと、ムーディーの調査の結果では、地球上の石油の究極埋蔵量は二兆バレル、そのうちの一兆バレルがすでに発見され、あとの一兆バレルは、どちらかというと深海底だとかあるいは極地域に埋蔵されているのではなかろうか、こういう見方をいたしておりまして、すでに発見された一兆バレルのうち、三千四百億バレルが消費されておって、あと六千六百億バレル、現在世界の石油の消費量が約二百億バレル、したがって単純に計算するとあと三十二、三年、そういったところから増産の限界説が出てきておるわけでございます。  もちろんこのムーディーの調査結果につきましても、石油の寿命が長くもなり短くもなる要素が隠れておるわけでございまして、たとえばまだ未発見の一兆バレルというものが発見されてくれば、それだけ石油の寿命が長くなる。一方、現状において、年間二百億バレルの消費が将来ともにそうあるべきはずがないわけでございまして、この量がふえてまいる。それはむしろ石油の寿命と申しますか、増産限界を早めることにもなろうと思います。しかし、いずれにいたしましても、昨今の傾向といたしましては、二百億バレルの消費に対して新しい発見がそれを下回っておる。いままでは発見量よりも消費量が少なかった、むしろ蓄積の期間にあったわけでございますが、ここ数年来、むしろ蓄積したものを食いつぶしておるという段階に入っておるわけでございますので、そういったところからいたしまして、私は依然といたしまして、今後十年あるいは十五年後には、石油の供給の増と申しますか、増産にかなり不安定な要素があるというふうに理解いたしておるわけでございます。     〔中島(源)委員長代理退席、山下(徳)委員長代理着席〕  ただ、当面の需給状況を見ますと、先ほどもお話が出ておりましたように、日本にかかわらず、世界全体として需要が停滞ぎみである。それに対しまして、北海油田あるいはアラスカ油田、さらに最近ではメキシコで有望な油田も発見されたというようなことで、供給量の方がふえてきておるというようなこともございまして、当面のところは需給が緩和しておるということでございますが、ただ、当面のこのような情勢をうのみにいたしまして安易に流れるということは非常に危険である。特に石油にかかわらず、エネルギー全体として非常に長いリードタイムを必要とするわけでございますから、現在時点においても十年後、十数年後のエネルギーあるいは石油の需給事情というものを念頭に置きながらいまから対処していく必要があろう、かように思っております。

宮田早苗民社党

○宮田委員 先般の日中貿易の取り決めによります石油の輸入の問題についてでございますが、何しろ質そのものが相当に変わっておりますだけに、その受け入れ体制、またそのことに対しまする将来性といいますか、受け入れ体制と将来性について、公団の理事の方、わかっておりましたらお答え願いたいと思います。

江口裕通石油開発公団理事

○江口参考人 いま御指摘の点は、日中の長期取り決めということで、五年後に千五百万トンベースという油の取り決めができたわけでございます。この点につきましては、公団といたしましては直接には関与しておりません。先方の調査団等受け入れる等の措置はやっておりますけれども、今後の取り扱い等につきましては、通産省の方からひとつ御聴取いただきたいと思います。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 中国原油の輸入の問題につきまして御説明をつけ加えさせていただきます。  二月十六日に北京で調印いたしました長期の取り決めに基づきまして、今後五年目、つまり一九八二年に千五百万トンまで現在の輸入量をふやしていくという計画になっております。この引き取りにつきましては、現在の設備を前提としまして、石油各社あるいは電力、鉄鋼関係業界がそれぞれ積み上げてつくりました数字でございますので、円滑にこの引き取りの実行ができるかと思いますが、さらにそれ以降、協定の期間は一九八五年まで三年残っておりますから、その期間につきましてのさらに一段の増量ということを日中双方とも期待しておるわけでございます。その実現のためには、さらにたとえば重質油分解設備の導入といったふうな設備的な対応も今後必要になっていくかと思います。  中国側の長期的な石油の供給力といったものにつきましては、中国側としましては、現在最大の油田が大慶油田でございますが、この大慶油田並みの新しい油田を今後十ないし十五カ所発見するというふうな長期的な目標も持っているようでございますので、供給力サイドから見ましての期待というものは十分持てるのではないかと考えております。

宮田早苗民社党

○宮田委員 政府は、四十二年のエネルギー調査会の答申を受けて、昭和六十年にわが国の輸入石油の三〇%を自主開発原油で賄う推進母体として石油開発公団を設立したわけでございますが、これまでの成果をひとつ総括していただきたいと思います。何しろ巨額の財政資金を投下してきた成果をより具体的にひとつ御説明をしていただきたい、こう思います。

江口裕通石油開発公団理事

○江口参考人 前回の玉城先生のときにも申し上げましたので、やや重複いたしますけれども、もう一度申し上げます。  四十二年に公団が発足いたしまして以来すでに十年余たっておるわけでございますが、今日まで公団が投融資いたしました資金量でございますが、これは五十二年度末におきまして投融資合わせまして三千三百四億円という数字に相なっております。それから債務保証でございますが、これが二千三百三十五億円という債務保証をいたしております。  これは日本の開発企業が現在六十七社ございます。その六十七社のうちで公団は四十一社に対しまして公団の投融資及び債務保証をいたしておるわけでございます。そういった企業に対しましては、これはいわゆるリスク資金の提供ということに相なりますので、その資金の効率化の見地から、きわめて慎重な運用をいたしておりますが、その探鉱事業の成果というものは、私どもといたしましてはかなり上がっておるというふうに考えております。  これは具体的な数字を申し上げますと、投融資したプロジェクトにつきまして、いわゆる試掘成功率、穴を掘りましてその中で何本試掘井が当たってくるかという率をとりますと、これが大体二一・八%ということでございまして、自由世界の平均にほぼ等しい数字になっております。それからさらに、この試掘成功率から、出油いたしましたものが本当に油の稼行ができるかといういわゆる商業油田の発見率という数字がございますが、これは公団の投融資対象企業について見ますと約四・六%という数字でございまして、自由世界の三・三%という数字よりはかなり上回っておるというふうに考えております。  それで、そういうことをいたしました結果、現在までわが国へ持ち込まれております原油の量でございますが、先ほど申しましたように、五十一年度で公団投融資企業は二千百万キロの油を引いてきておりまして、これが大体同年度の総輸入量の約七・六%というふうになっておるわけでございます。このほか、これは海外からのものでございますけれども、日本近海におきましても阿賀沖等に成功例がございます。  簡潔に申しますと、以上でございます。

宮田早苗民社党

○宮田委員 もう一つ、開発に関連するわけでございますが、日韓大陸棚共同開発に必要な国内法が今国会で成立した後の開発着手までの段取りを、この際、一応伺っておきたいと思います。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 日韓大陸棚につきましての日本側の開発権者につきましては、日韓の共同開発協定に関係いたします特別措置法に基づきまして決定することになるわけでございます。現在御審議をいただいているところでございますが、この法案が成立いたしますと、その施行後開発権者を決めるという形になるわけでございます。全体のスケジュールとしまして、この批准書交換に伴いまして全体が発効いたしますと、十五カ月以内に作業が開始されるというふうな段取りになってまいります。したがいまして、この共同開発区域におきます開発権者の探鉱事業に対しましての石油開発公団の投融資という問題につきましては、現在のところ具体的な計画ないし予定というものは立っておりません。

宮田早苗民社党

○宮田委員 公団法の改正は今回で四回目に当たるわけですね。第二次の改正でしたと思いますが、オイルシェールそれからタールサンドの開発項目を新たに入れたのでありますが、その研究成果、これはどうなっておるか、御説明願いたいと思います。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 オイルサンドなりあるいはオイルシェールは、石油の代替ないし補完エネルギーとして非常に重要なもので、かつ資源的にもカナダあるいはベネズエラで非常に多くのものがあるわけでございます。したがいまして、その積極的な開発を図るという観点から、先生御指摘のとおり、昭和五十年の公団法の改正におきまして、公団の投融資対象とされたわけでございます。  昭和五十年の十二月に日本オイルサンド株式会社が設立されまして、カナダのアルバータ州のコールドレーク地区のプロジェクトに参加しまして、現在油層内の回収法のテストパイロットを実施中でございます。なお、このプロジェクトに対しましては、石油開発公団の方から六五%の投融資が行われております。  この計画に引き続きまして、最近カナダのアルバータ州のアサバスカ地区におきまして、カナダの国営石油公社でありますペトロ・カナダ社を中心とします三社が鉱区を保有しておりますPCIオイルサンド・プロジェクトにつきましてわが国の企業が参加することになりました。現在このプロジェクトの参加につきましての細目について交渉が行われておるところでございます。なお、現在検討中のこのプロジェクトにつきましては、公団からもちろん投融資をするということで進めているわけでございますが、この投融資の比率につきましては八〇%ということを予定しております。

宮田早苗民社党

○宮田委員 オイルシェール、タールサンド開発は、予算面ではどのように扱われておるわけですか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 公団の予算ないし投融資枠の中で、オイルシェールとかあるいはタールサンドの開発のための資金のため特に別枠を設けるというふうな形にはなっておりませんで、予算承認いただいております昭和五十二年度につきましては六百億円の枠、それから五十三年度につきましても同じく六百億円の枠ということになっておりますが、その探鉱投融資資金の中から、計画の進行に応じまして必要資金を出していくということになっております。

宮田早苗民社党

○宮田委員 昭和五十三年度において公団の備蓄に関連する全体の予算は幾らになっておるか、お聞きしておきます。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 五十三年度におきましての石炭石油特別会計の中で、備蓄増強対策費としましては千五十億円が予定されておりますが、そのうちで石油開発公団の事業ということで使われる予算額は八百九十三億円ということになっております。  内訳を申し上げますと、公団の直接実施します備蓄のための費用が二百九十九億円、これは公団備蓄のための土地手当てあるいは一部設計費ということが対象になっております。それからタンカー備蓄を実施しますための交付金等としまして二百六十一億円、それから民間の二社以上の石油会社が共同で実施いたします共同備蓄基地建設のための出資枠としまして百九十三億円、それから原油購入のために必要となる資金に対しましての利子補給が百四十億円ということになっておりまして、以上合計しますと八百九十三億円でございます。

宮田早苗民社党

○宮田委員 一千万キロリットルの国家備蓄を将来するということになっておるわけでございますが、その所要資金は大体どの程度か、その見通しをお答え願いたいと思います。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 公団備蓄一千万キロリットルを実施しますために必要な資金額としましては、まず土地、タンク建設代としまして四千百八十八億円、原油代としまして二千五百億円、さらにこれらを運用するための業務費としまして七百九十九億円、合計しますと七千四百八十七億円という支出計画を現在私どもの方で立てております。これが五十三年度から五十七年度までの期間、この事業の進捗に応じまして支出されていくということになるわけでございます。

宮田早苗民社党

○宮田委員 石油貯蔵施設の立地対策交付金の具体的な内容と、五十二年度から石油貯蔵施設に与えておりました工業再配置促進費補助金制度との関連、これはどうなるのか、また電源立地対策に関しまする交付金、これとの違いがあるかどうか、この点の説明をお願いします。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 石油貯蔵施設立地対策等交付金は、石油貯蔵施設の周辺の地域におきます公共用の施設の整備に充てるということでございます。具体的に申し上げますと、新増設あるいは現在計画しておりますタンカー備蓄の場合にありましては、道路、港湾、教育文化施設、農林水産業等にかかわります共同利用施設など電源立地促進交付金制度に準ずるものを考えております。  さらに、電源立地促進交付金制度と違う点でございますが、既存の立地点に対しましても交付するということを考えておりまして、その場合には、石油貯蔵施設が設置されていることに伴い必要となります保安、防災及び環境保全施設等を対象として現在考えております。  それから、工業再配置促進費補助金制度につきましては、五十二年度実施したわけでございますが、石油の備蓄立地につきましてのこの制度の適用は、五十三年度以降は、ただいま申し上げました立地対策等交付金に代替されるということで、廃止されることになっています。

宮田早苗民社党

○宮田委員 石油貯蔵施設の周辺の地域、具体的にはどの範囲までを言うのか。特にタンカー備蓄の場合は広範囲にまたがるというふうに思われるわけでございますが、そういう問題についての範囲、どの程度お考えになっておるか、お聞かせ願いたいと思います。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 原則としまして石油貯蔵施設の所在市町村及びこれに隣接する市町村とするわけでございますが、立地の円滑化のために特に必要な場合、効果がある場合ということになりますが、特定の隣隣接市町村も対象に含まれるということでございます。立地につきましては、それぞれ地点ごとに非常に事情の差もございますので、この辺、弾力的に考えたいと思っておりますが、まだこれは最終的なやり方ということではございませんで、現在検討中でございます。  こういうふうな考え方で検討中というわけでございますが、タンカー備蓄の場合につきましても、錨泊します海域の所在市町村及び周辺市町村ということになります。が、その周辺市町村の範囲につきましても、先ほど申し述べましたように、立地点ごとの事情に応じまして弾力的に運営するべく現在検討中でございます。

宮田早苗民社党

○宮田委員 今回の石油供給計画の策定によって、石炭及び石油特別会計の五十三年度の予算に影響があるのではないかと思われるのですが、その点はどうですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 ちょっと積算の基礎にいたしました具体的な数字は持ち合わせておりませんが、先ほど五十三年度供給計画で申し上げましたように、五十二年度が当初予定したよりもかなり石油製品、したがって原油の輸入量が減ってまいったわけでございます。そういったところから、五十三年度で予定いたしております原重油関税あるいは石油税について当初予定したより若干落ち込むのではないかというふうに考えておりますが、ただ、これは当面そういうことでございまして、今後この一年間にどのように需給事情が変わってくるかということもございますので、断定的なことは申し上げられませんが、とりあえずいまの感じとしては、若干歳入が少なくなってくるのではないかという感じはいたしております。

宮田早苗民社党

○宮田委員 公団によりますタンカー備蓄は、備蓄体制の増強と、それから船腹過剰対策の両面から効果は非常に大きい、こう思うわけです。ところが問題は、この洋上汚染防止技術体制の確立とコストだと思うわけです。五十三年度予算でも、政府は洋上備蓄や地下備蓄の調査、それから研究費を計上しておられるようですが、タンカー、洋上、地下といった三つの方式を陸上のタンク方式と比較した場合のメリットはどのような点にあるか、御説明願いたいと思います。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 備蓄方式としましては、御指摘のように、従来のタンク建設に基づきます方式と、それから現在私どもの方で検討中のタンカー備蓄と、それからそれに若干性格的に類似をしております洋上備蓄、さらに地下備蓄といった幾つかの方式があるわけでございます。わが国の立地の促進の場合に、従来私どもとしましては、通常の地上におきますタンク建設という方式で検討してきたわけでございますが、立地に伴いますいろいろなむずかしい問題があるわけでございまして、この点の解決のために新しい備蓄方式、つまり洋上備蓄あるいは地下備蓄、さらにはタンカー備蓄といった方式も、その実現のために検討を続けてきているわけでございます。  特にその中で、洋上備蓄と地下備蓄につきましては研究会も設けまして、五十一年度以降その方式につきましての技術的あるいは経済的なフィージビリティーの調査も実施してきたわけでございますが、その結果も踏まえまして、洋上備蓄につきましては、現在長崎県の上五島町で具体的な計画が出ているわけでございます。さらに、地下備蓄につきましては、現在なお検討を続けておりまして、五十三年度及び五十四年度におきまして具体的な地点についてのいわばテスト的な検討、地点につきましてのケーススタディーといいますか、そういうふうな形の研究をさらに進めていきたいというふうに考えております。  それぞれの特徴につきましては、経済的あるいは技術的に見まして幾つかの点から指摘されるわけでございます。たとえばコストの面でいきますと、陸上方式の場合に、キロリットル当たり年に換算しますと、既存の立地に建設します場合に二千九百円、新規建設します場合に四千八百円、それから海上の場合には四千三百円というふうな形の試算も一応はございます。地下備蓄につきましては、先ほど申し上げましたように、現在なお研究段階でございますので、そのような形での試算は行われておりません。

宮田早苗民社党

○宮田委員 タンカー備蓄実現のために、政府は、と言うより公団と言った方が適切かもしれませんが、各地で地元との交渉が進められておる。いまも長崎という地名が発表されたわけでございますが、五十三年度に果たして五百万キロリットルの達成、これは可能かどうか。これは見通しの問題でむずかしいと思いますけれども、一応お考えをお聞かせ願いたいと思います。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 タンカー備蓄の実行に当たりましては、関係者の協力を得て進める必要が非常にあるわけでございますが、そういう観点からしまして、現在私どもの方としましては、関係省庁を含めましたタンカー備蓄合同委員会を昨年十一月以降開いておるわけでございます。さらに石油、海運両業界の専門家、それから石油開発公団によります石油備蓄の実施委員会、これは昨年の同じく十二月からでございますが設置しまして、それぞれの場におきまして安全防災対策を含みます管理体制、あるいは事故補償、保険システム等についての検討を加えているわけでございます。  さらに、タンカー備蓄を行う上で非常に重要な条件でございます泊地の選定につきましては、地元の協力を得つつタンカー備蓄を安全に実施できます自然的条件、社会的条件を備えた地点を選定するということで準備を進めているわけでございますが、これにつきましては、関係の業界から成っております日本タンカー石油備蓄協会にもその選定のための調査を委託しているところでございまして、今後公団法の改正が行われまして公団の体制が整い次第、本格的に地元折衝を開始するということになるわけでございます。  このようないろいろな形でタンカー備蓄の実施のための作業を進めているわけでございまして、幾つかの候補地も私どもの方で検討中でございますし、五十三年度中には五百万キロリットルの備蓄が実現するということで私ども努力してまいる所存でございます。

宮田早苗民社党

○宮田委員 公団とタンカー会社の契約についてであります。具体的には用船料なんですが、契約から、公団と地元の自治体のいわゆる立地交付金の出し方、さらには漁業権者との契約、こういう問題は非常に複雑な作業があると思いますが、これらの手続を御説明願いたいということと同時に、二年間タンカーを係留している場合のコストがどうなるか。事前に、たとえば二十万トンのタンカー五隻の備蓄の場合、モデル計算をお願いしていたわけでございますが、その点お示しを願いたいと思います。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 まず初めに、タンカー備蓄に伴います交付金につきまして御説明させていただきたいと思います。この交付対象事業としましては、タンカー備蓄の実施に関連しまして整備される防災、港湾及び水産業にかかわる共同利用施設等の公共施設ということで考えております。交付先は都道府県をまず第一の対象として、都道府県を通じまして関係の市町村に交付されるという形を考えております。  それから、交付金の額でございますが、予算的には、一応停泊中のタンカー内の積載量に対して一キロリットル当たり百円ということで現在予定しております。それから交付期間は、これは停泊期間中ということでございますから、一年当たりということでなくて、場合によりましては月割りの計算もするというような方式を現在検討中でございます。  それから、公団と船会社との契約等でございますが、これにつきましても、どういう船型のタンカーを選ぶか、あるいはタンカーにつきましては二年に一度の中間検査というふうなこともございますので、できるだけ長期間使えるタンカーを選ぶことが必要になってまいりますが、そういうような観点等いろいろございまして、現在、先ほど申し上げましたような委員会あるいは備蓄協会といったところで準備としての作業、検討を行っているところでございます。  それから、モデル計算としまして、二十万トンタンカーを一カ所に五隻係留した場合でございますが、これにつきましては、タンカー備蓄のコストは立地点の自然条件、社会条件あるいは用船するタンカーの船型等々によりまして変動しまして、他方、比較いたします陸上備蓄のコストも立地点の条件によりいろいろ異なるわけでございまして、単純な比較はできないわけでございますが、仮に非常に変動が大きい水面使用料といったものを除外すると、幾つかの前提を置いて試算しますと、タンカー備蓄のコストは一年間四千三百円、これはキロリットル当たりでございますが、そういう試算になります。陸上タンクにつきまして、既存立地点での増設の場合のコストは二千九百円、それから新規立地の場合は四千八百円といったふうな計算もございます。  以上でございます。

宮田早苗民社党

○宮田委員 これは運輸省の管轄かと思いますが、いま過剰になっておりますタンカーは今日どのくらいあるものか、掌握されておりましたならば、お知らせ願いたいと思います。

山元伊佐久運輸省海運局次長

○山元説明員 お答え申し上げます。  世界的な規模で見ますと、現在タンカーは三億三千万重量トンほどございます。このうちの約一割の三千三百万重量トンが係船をいたしておりまして、そのほかにも減速運航をいたしておるものもございますので、実質的にはタンカーの過剰船腹量は総船腹量の三割弱程度だというふうに言われております。

宮田早苗民社党

○宮田委員 次に、事故対策についてお伺いいたしますが、タンカーが停泊する場所というところは消防なり防火体制の完備した工場地帯ではない、こう思うわけです。そこで、油の流出事故とかあるいは火災等が起きた場合、災害対策をどう進めようとされておりますか。これは運輸省の方の管轄と思いますけれども、その点わかっておりましたら、お知らせ願いたいと思います。

木村伸一海上保安庁警備救難部管理課長

○木村説明員 お答え申し上げます。  大型タンカーを利用いたしました石油の備蓄構想につきましては、先ほども御答弁がございましたように、関係省庁におきまして現在安全防災対策等を含めまして、備蓄の場所、方法、そういうものにつきまして検討されておる段階でございまして、まだ具体的な内容が決定されておりません。これらの内容の具体化に合わせまして、備蓄場所におきます船舶交通の状況であるとかあるいは気象、海象の状況等を勘案いたしまして具体的な保安防災につきまして十分検討してまいりたい、このように考えておるところでございます。     〔山下(徳)委員長代理退席、委員長着席〕

宮田早苗民社党

○宮田委員 不幸にしてタンカーの停泊地の海上汚染事故が発生した場合の補償問題、これは公団と契約したタンカー会社の責任対応ということになろうかと思いますけれども、この点はどうですか。

山元伊佐久運輸省海運局次長

○山元説明員 その補償問題の前に、先ほどの安全防災問題について多少補足させていただきますと、現在も、原油を荷揚げいたしますコンビナート周辺におきましては、油が流出した場合の所要の資機材とかあるいは油回収船とかあるいは消防能力を有する船艇を配備しておりまして、これは官民協力いたしまして一つのシステムをつくってやっておるわけでございます。したがいまして、タンカー備蓄につきましても、当然そうしたいろいろな手段なり手法を使いまして安全防災体制については万全を期する必要があろうかと思いまして、現在海難防止協会に、個々具体的なケースにつきましてどのような防災安全体制をとればいいか、検討させている最中でございまして、その結果を見まして、通産省、運輸省、必要に応じては海上保安庁、水産庁も入っていただきまして、政府として万全の対策を講じていきたいと思っております。  それから、御質問の補償問題でございますが、いま申し上げましたように万全の措置は講ずるつもりではございますけれども、万が一油が流出するというような事故が生じた場合にどのような補償制度になっているかということでございますが、一九六九年の油濁民事責任条約、それから一九七一年のこれを補完いたします国際基金条約というものがございまして、すでに一昨年の九月から油濁損害賠償保障法が国内的にも制定をされているわけでございます。  この法律に基づきますと、油を輸送いたしますタンカーにつきましては、船主が無過失の賠償責任を負うことを義務づけられておりまして、かつ二千トン以上のタンカーにつきましてはそのトン数に応じまして一定の保険を付保することが義務づけられており、そのような保険が掛けられている証明がなければ日本の港には出入ができないという制度になっているわけでございます。したがいまして、仮に事故が起きまして油が流出した場合には、その保険から所要の額が支払われることになっておりますし、さらにその被害の程度が大きい場合には、現在はCRISTALと申します石油関係業者が集まりました補償基金制度がございまして、最高三千万ドルまでは最終的にはCRISTALが補償を行うという仕組みになっております。  なお、先ほど申し上げました油濁損害賠償保障法の中で、もうすでに法的には国際基金条約が発効した場合にはそれが適用されるという法制度が国内的には手当てされております。この国際基金は、現在一定の油量を受け取る者の所属する国の批准を待っている状況でございまして、ほぼ発効条件に近い状態まで来ておりますけれども、あと一カ国か二カ国程度これが批准いたしますれば、批准後三カ月以内に発効するという状態でございます。先ほどもフランスの例が出ておりましたけれども、私どもが情報として入手いたしているところでは、フランスは今回の事故を背景にいたしまして早急に批准するという動きに動いているようでございまして、もしフランスがこれを批准いたしますれば早々にも発効するというような状態になっているわけでございます。したがいまして、この国際基金条約が発効いたしますれば、通常のケースの場合では約百億円、それから基金の総会で決議を得た場合にはさらに倍額の補償が行われるというようになっているわけでございます。  なお、先ほどちょっと申し上げましたCRISTALにつきましては、近く公団がCRISTALから補償を受ける資格が得られるような見通しでもあるわけでございます。

宮田早苗民社党

○宮田委員 いま説明を聞いたわけでございますが、結局はこの補完制度に関する契約の追加補償で不十分という場合が出てくるんじゃないかと思いますが、不十分の場合は公団が支払うことになるのですか。最後にお聞きします。

山元伊佐久運輸省海運局次長

○山元説明員 先ほど御答弁申し上げましたようなシステムがすでに現在できあるいはできつつあるわけでございまして、先生の御指摘は、さらにそれを超える事故、被害が生じた場合に、そのエクセスロスに対する補償をどうするかということだと思います。その問題につきましては、今後通産省が中心になられまして、私ども関係者も入りましてさらにその問題については詰めていく必要、があろうかと存じております。

宮田早苗民社党

○宮田委員 終わります。

野呂恭一自由民主党

○野呂委員長 安田純治君。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 まず最初に、通産大臣にお伺いしたいと思うのですが、エネルギーの安定供給の確保のためには、第一に供給源の多元化、分散化を図らなければならないというふうに思います。ことに輸入問題については、自主的な資源外交を展開して輸入ソースの分散化を図らなければならない、これは第一にぜひ必要だと思います。第二に、エネルギーの浪費の抑制の可能性を追求すること。第三に国内及び沿岸大陸棚のエネルギー資源の復興、開発、利用を図ること。第四に、新エネルギー技術開発を徹底的に推し進めること。この四つのことがエネルギーの安定供給の確保のために不可欠と思いますけれども、通産大臣のお考えはいかがでしょうか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 御意見全く同感でございます。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 そうしてまた、エネルギー政策の推進のためには、各政策についての国民的な合意が不可欠でございますし、エネルギーの利用等、配分についてもまた国民的合意が不可欠の前提と思うが、大臣としてはいかがですか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 そのとおりだと思います。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 ところで、IEA協定は、加盟しておるわけですから、政府としては当然厳守するつもりがおありだと思いますが、念のために伺っておきます。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 わが国もIEAの加盟国でございますので、その協定の実行についてはそのルールを守っていくということになろうかと思います。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 そこで、緊急事態が発生した場合に、IEA協定に基づく石油の融通を受ける権利あるいは融通する義務を参加国が有するわけですけれども、同協定の第三章に定める融通を受ける権利、融通する義務の要件が現在の日本に備わっているのかどうか、この点についてお答えいただきたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 ただいま御指摘の緊急時における融通を受ける権利あるいは融通する義務の問題でございますが、御承知のように、IEAでは、参加国に石油の供給が不足してきたという事態におきましては、まず各国が需要の抑制を行う、さらに供給が一定の水準を割って不足する場合には、各国で備蓄の取り崩しによって対処する、それでもなお各国の石油供給にアンバランスが生ずる場合には、石油の輸入量は各国ごとに調整する形で融通を行いましてアンバランスを是正する、こういう形になっておるわけでございますが、具体的にはIEAあるいはIEAに参加する国々の指導と監督のもとに石油会社がその仕向け地の変更を行うという形で実施されるというふうに理解いたしておりますが、そういった意味合いにおきまして、わが国の場合、ただいま申し上げたような事情の場合、融通する義務を生ずるということもあり得るわけでございます。  ただ、現実問題といたしまして、石油の輸入というものが一律に減少してくる、こういうふうな場合に、わが国のように石油の供給のほとんどを海外に依存しておるという国柄からいたしますと、輸入石油をわが国が他の国に融通するということは現実論としてはきわめて少ないのじゃないか、かように考えております。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 現実論として、現在の状態で石油の供給が一斉に少なくなるという場合を考えれば、確かに長官のおっしゃるような現実があるかもしれませんけれども、しかし、理論的には日本から融通することもあり得るわけですし、ことに今度の国家備蓄などは九十日を超えて備蓄をする、当面一千万キロリットルということでございましょうけれども、そういうことになってまいりました場合にも、絶対にIEAの融通義務は実際問題として起きないのか。日本の場合には九十日以上大分持っているじゃないか、百日以上持っているじゃないかということから、日本に向けて運んできている石油をよそに仕向けるということは実際問題としても起き得る条件をつくっていくことはないのか、この国家備蓄によって。そういう点はどうでしょう。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 先ほどもお答えいたしましたように、融通の義務は具体的には石油の仕向け地を変更するということによって行われるわけでございますから、備蓄分がそれによって左右されるということはまずあり得ないということになろうかと思います。それから、先ほど申し上げましたように、これも日本のような事情からいたしまして、主としてメジャー等を通じて融通先を差しかえるということにもなろうかと思いますので、まずまずそういったことは現実論としてないのではなかろうかというふうに考えております。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 いや、私が伺っているのは、現在の備蓄量ではともかくとして、将来備蓄をどんどんふやしていった場合に、それでもなおかつ現実問題としてまずまずないのかどうか、日本が達成する備蓄がその程度の備蓄なのかどうか、そのことを伺っているわけです。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 日本が十分に備蓄量を持っておるということからして、日本向けに輸出されたものがその途上において他に振り向けられるということは理論上はあり得ると思います。ところが、けさほど来のお話もございますように、日本は他の国よりも備蓄量が少ない、現に欧米諸国では平均いたしまして百日以上、アメリカは五億バレルの備蓄目標を八二年から八〇年まで繰り上げて実施に移そう、こういう状況でございまして、どちらかと言えば、国家備蓄は、他の国に比べて少ない日本の備蓄量を民間備蓄の能力の限界からして公団がこれを備蓄しよう、こういうことが実態でございますので、日本の国が他に先駆けて日本に仕向けられるべき輸入を他に移しかえるということはあり得ないと思うわけでございます。仮に一千万キロリッターの備蓄ができましても十日分でございます。民間備蓄の九十日が達成されても百日分。現在の欧米諸国の備蓄水準にやっとそれで到達するというわけでございますから、御指摘のようなことはあり得ないと私は思っております。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 とにかくIEAの協定はもちろん政府としては厳守をするつもりであるとおっしゃいましたし、理事会の多数決で融通を決定された場合には拒否するような条項は協定書にはございませんね。この点は確かですね。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 御指摘のとおり、理事会の決定に従って行動することになろうと思います。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 ところで、最近の新聞報道によれば、IEAは三年前に発足した緊急時の国際融通システムの有効性をテストするために、四月二日より九週間ですか、机上演習を実施するということになっているようですが、承知しておるでしょうか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 IEAが緊急融通スキームのテストランをやっておるということは承知いたしております。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 これは十九カ国の政府が参加するというふうに報道されておりますけれども、そうすると、日本も当然参加されていると思いますが、その点はいかがですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 そういうことでございます。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 そうしますと、机上演習ですから、一定の状況を仮定して演習をすることになると思いますが、この演習によって、日本の輸入石油がどの程度減らされたりあるいは石油備蓄がどれだけ取り崩されることになるのか、そして輸入の減少や備蓄の取り崩しによってその後の日本の国民生活にどのような影響が考えられるのか、その場合、政府として国内的な対策、外交的対策をどのように進めるつもりなのか、一応こうした机上演習が行われているということになれば、それなりのお考えをお持ちと思いますので、その点お伺いしたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 今回のテストランは、緊急事態において融通スキームがワークするように、言ってみれば練習をやっておこうといったようなことでございます。その前提としていろいろな架空の条件を設定いたしておるわけでございますから、今度のテストランについて日本がどのような影響を受けるかといったようなことまでは、われわれ想定して対処は考えておりません。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 いや、演習で影響を生ずることはないでしょうけれども、演習が行われているような状況のもとで日本は日本なりにある種の状況を考えての、いま申し上げたように、輸入石油がどの程度減らされ、備蓄がどれだけ取り崩されるようになり、そして輸入の減少や備蓄の取り崩しによって日本国民の生活にどのような影響が考えられるのか、その場合、政府として国内的な対策、外交的対策をどのように進めるつもりかということを、それなりにやはり日本は日本で仮定した状況のもとで考えておかなければならないのじゃないかと思うので、また当然考えられているのじゃないか。これはIEAの机上演習九週間ですか、日本政府も参加して行われておる。それはそれで、そっちの方はそっちの方で演習だから投げておけ、協力できることは協力しろと言うだけじゃなくて、そういう国際的な動きの中で当然日本は日本で考えておかなければならないと思うのですが、その考えておられる内容をお伺いしたいと思うのです。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 当然私たちといたしましても、IEAのテストランとは別に、わが国でそのような緊急事態が発生した場合どのように対応するかという検討は始めております。まだ最終的な結論を得ておりませんが、たとえば民生用の燃料につきましてはどのような方法がいいかという検討の結果、やはり切符制がいいんじゃなかろうかという中間的な考え方が出てきておるわけでございますが、現在なお、切符制をとるとしてもどのような方法でやればいいかというような検討を引き続きやっておるということでございます。  産業用につきましては、これも事業分野が非常に広うございまして、業種別に状態も違うわけでございます。特に大口消費工場と小口消費工場でも違うわけでございますので、むしろそういった工場における消費の実態というものを現状でまず把握し、それを分析するという過程にあるわけでございまして、今後引き続きまして日本は日本として独自の立場で、かつての石油危機等のような事態が発生した場合にどのように対処するかは検討を続けておる、こういうことでございます。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 そういうようなことかどうか知りませんけれども、日本でも近く緊急用の石油流通情報システムの模擬運用ですか、これを予定しているという新聞報道がございますが、その点も確かでしょうか。もしそれが確かだとすれば、やはりこれも一種の演習でございますから、まず一種の状況を設定をしてかかっていると思うのですが、どういう状況のもとでどういうふうな対策を講ずるのか、その設定されている状況などについてお伺いしたいと思うわけです。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 先ほど長官もお答えいたしましたように、昭和四十八年秋の石油危機の際に、石油に関係いたします情報の集まりぐあいが非常に悪かったということで無用の混乱が国民生活上あるいは経済上に起きたということが、まず私どもの反省としてあるわけでございます。そういうことで、この次にそういうふうな事態が生じました場合には、原油なり石油製品の流通の実態を全国的な規模でしっかり把握するようなシステムをきちんとつくっておこうということで、実は研究会なりあるいは委員会で検討を続けてきているわけでございます。あらかじめそのためのシステムをつくっておくという考え方でございます。したがいまして、これはどういう状態のときにどうだということじゃなくて、どういうルートで情報を集めれば最も迅速かつ的確あるいはシステマチックにできるかというふうなことの検討というわけでございます。  このシステムにつきましては、以上のような観点から、昭和五十年度から五十二年度にかけて予算約一億円をもとにしまして開発されたものでございまして、石油タンク、製油所、油槽所等を対象にしまして、石油の輸入、生産、受け払い、在庫等の情報をきわめて短期間に収集するということでございます。  このようなシステムが緊急時に円滑に機能するためには、情報提供を行います石油会社あるいは流通段階の関係者、それから各情報の処理に当たります通産省自体におきまして、適切な対応体制をあらかじめ整備しておく必要があるというわけでございます。このために、本年度、つまり昭和五十三年度におきましては、一カ月にわたりましてこのシステムの模擬運用試験を全国的な規模で実施したいというふうに考えているわけでございます。  会社ごとに、だれが担当者になるかとか、どういうルートで情報を集めるかというふうなことで、たとえばシステムの対象拠点としましては輸入業者、CTS、製油所、石油製品の油槽所、それから石油の本社等々全国で九百十二拠点ということで考えておりまして、集める情報としましては、輸入の予定数量とかあるいは生産の実績なり在庫の実績等々でございます。できるだけ早く、たとえば一週間前とかあるいは二、三日前の情報をすぐ全国的な規模で把握するという考え方に基づくものでございまして、この模擬運用試験の実施時期につきましては、準備の進捗状況を見まして決めることとしておりますが、私どもとしては、できれば夏ごろまでには実施したいというふうに考えております。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 この日本の石油流通情報システムの模擬運用といいますか、できれば夏までにしたいというものと、それからIEAの国際融通システムの机上演習とは全く無関係なのかどうか、その点はいかがでしょうか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 ただいま御説明いたしましたように、これは石油の流通各段階におきます情報をできるだけ早く把握しようということで、国内的な一つの緊急時対策としてのシステムの検討ということでございまして、IEAとの関係は全くございません。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 一つは、本法案によって行おうとする備蓄の問題について、いろいろ巷間うわさといいますか、単純なうわさだけでなくて新聞でもいろいろ論ぜられておるわけで、それはもうすでに御承知だと思うのですが、たとえば備蓄と言うけれども、実はこれは海運業の救済のためではないかとかいろいろ言われておるようでございます。確かにある意味では余っているタンカーの船腹を使うということで効果があることは事実だと思いますけれども、問題は、日本が資源小国であってエネルギーの安定供給のために備蓄をしておかなければならないという大義名分をかざして、にしきの御旗にして、実は政策的に海運業界の救済とか黒字減らしとかいうことを図っているのではないかという新聞報道がしきりになされておりますけれども、その点についていかがでしょうか。そういうことは全くない、考えておらぬということなのかどうか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 御承知のように、現在の備蓄と申しますか石油の貯蔵は、陸上タンクを主として行っているわけでございますが、この陸上タンクにつきましては立地上の制約等があることから、かねがね陸上タンクにかわる備蓄方式といたしまして地下備蓄方式あるいは洋上備蓄方式、御指摘のタンカー備蓄方式、こういうものの検討を続けてきているわけでございます。昨年の三、四月ごろだったと思いますが、タンカー備蓄につきましてもその時点ですでに中間報告がなされておる状況でございます。  一方、民間備蓄だけでまいりますと、九十日備蓄ということで現在の欧米の水準にも達しないということで、総合エネルギー調査会の石油部会でも国家備蓄の可否を検討しておったわけでございます。昨年の夏、国家備蓄について当面一千万キロリットルの備蓄を進めるべきである、こういう答申があったわけでございます。  一方、海運業界におきましても、現在遊休の大型タンカーがある、そういったいろいろな条件がかみ合わさってまいりまして、特に公団備蓄として考えられる恒久設備の設置までには時間がかかることもございまして、公団備蓄が陸上タンクあるいは洋上タンク等によりまして、いわゆる恒久設備によりまして備蓄を開始するまでのつなぎとしてタンカー備蓄を実施に移そうということで、この構想が出てきたわけでございます。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 そうしますと、タンカー備蓄は、暫定的ないわばつなぎの措置であるということになると思いますが、タンカー備蓄でつなぐ期間というのはどのくらいと想定されておるのか、伺いたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 御承知のように、タンカーにつきましては、船舶安全法に基づきまして二年に一回定期検査と申しますか中間検査をすることにいたしております。そういったところから、当面二年間と考えておるわけでございます。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 そうしますと、逆に言えば、二年の間に陸上の備蓄基地ができる、単にめどが立つだけでなくて、二年ということになると二年後に移しかえなければならないわけでしょう。ですから、二年後には完成して使えるという想定になるわけですね。それは間違いないですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 私は、とりあえず二年と申し上げたわけでございます。一方、石油公団による備蓄施設の建設計画からいたしますと、二年後に二百五十万キロリッター程度のタンクが完成する計画になっております。したがって、その時点に全量移しかえるわけにまいらないわけでございますが、一方で、その二年の時期が来た時点において他のタンカーに移しかえるとか民間のタンクに移しかえるとかといった方法も考えられると思います。また場合によっては、当面二年でございますが、さらにそれが延長される可能性もないということではございません。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 そうしますと、タンカーの船腹が確かに余っておるということだろうと思うのですが、二年後のそうしたタンカーの需給の想定なりを相当立てておかなくてはならないのじゃないかと思うわけですよ。用船料にしましても、いまの段階では余っておるからいいかもしらぬけれども、将来、タンカーがもし使われるような状態が来た場合、果たして貸しておいてもらえるかどうかもわからぬし、貸しておいてもらおうとすれば相当高いお金を出さなければならないことになるかもしれない、そういう状態だと思うのです。ですから、将来のことですからはっきりはしなくても、ある程度確実な予測を立てておかなければならないのではないかと思うわけです。  そういう意味で、陸上の基地の予測についてなんですけれども、先ほど加藤委員が質問されましたらば、立地の予定地について具体的に明らかにできないという状態でございましたけれども、現時点においてそのような状態で、果たして二年後に二百五十万キロリットルの建設が可能な客観的な前提があるのかどうか、その点どうお考えか、まず伺いたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 一千万キロリットルの油を貯蔵するためには、タンク容量として千二百五十万キロリットルを必要とするわけでございます。大体三つくらいのプロジェクトで進めたいと考えておるわけでございますが、現在それに対しまして地元から話のあるものあるいはこちらが候補地として考えておるものを合わせますと、それをはるかに上回る地点がリストアップされておるわけでございます。そういった地点につきまして、それぞれの適地性あるいは地元での理解と協力の得られる可能性といったものを判断しながら詰めていくわけでございます。先ほどその具体的な地点を明らかにできないと申し上げましたのは、いま地元といろいろ交渉をやっている段階でございまして、それが公表されることによって、Aには話があったがBにはまだ話がないというよけいな感情的なもつれを来すといったおそれもございますので、もう少し正式な話として出せる段階まで差し控えたい、こういうことでございます。  陸上タンクとしては主としてさようなことでございますが、一方、洋上備蓄につきましても実用化の可能性が非常に強くなってきている。特に、せんだっても海上保安庁あるいは消防庁におきまして安全指針の策定を見ておるわけでございますので、そういったものを将来の問題として公団備蓄の方式として考えていってもいいのじゃないかと思っておるわけでございます。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 これは先ほど加藤委員の方でも言われましたけれども、実際、地元ではある程度折衝を始めているということになりますと、遠からず地元の地方自治体の首長なり議員−首長にはすでに話をされていると思うのですが、議員なんかにもお話しする、しかし国会議員はすべてつんぼさじきである、こういう状態のままある程度進行することになるのは、先ほど大臣が御確認されました国民的合意のもとに諸政策を進めていくのだということにはならないのではないか。国家予算を使ってやる仕事ですから、国民的合意といっても、場所も何も国会議員には教えない、しかし地元の自治体の議員にはある段階では断らないわけにいかないと思うのですよ。こういうような状態を続けていって、いつ国会で明らかにされるつもりなのか、その点非常に奇妙だと思うのですが、いかがですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 私たちとしては、決して必要以上に秘匿しておるということではございませんで、立地が円滑に進むためにはそれを申し上げるタイミングというものがあるという立場でお話ししておるわけでございまして、そういう時期が来れば当然御報告申し上げたいと思います。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 それから、話がまた飛びますけれども、IEAの机上演習は、まさに机上演習ですから、何らかの状況が想定されてなされ、進行していると思うのですが、その中身については、当然日本国政府も参加していることですからおわかりだと思うのです。どのような状況の要素を考えられて机上演習が進んでいるのか、お知らせいただきたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 その前提としては全く架空の条件を置いておるというようなことでございまして、中身については申し上げることを差し控えたいということでございます。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 それで私は一番最初に念を押したのですが、架空の状況といっても、全くあり得ない状況で演習をしたのでは演習にならないわけですね。これは当然だと思うのです。あり得る状況で演習をしなければナンセンスだと思うのですね。だから、架空というのは確かに架空でしょう。現実の問題でないから演習なんです。だけれども、全く起こり得ない状況を設定してやる演習もまたナンセンスである。そうなれば、だから私は一番最初に確かめたのですけれども、エネルギー問題の諸政策の策定についても実行についても、あるいはエネルギーの利用や配分についても、当然国民的合意が前提になければうまくいかぬだろうということで、大臣もそのことはそのとおりだというふうにされたわけです。日本国政府が参加していま行われている机上演習の状況設定の中身、これは架空だからと言って、それは演習は当然みんな架空ですよ。架空でなかったら、演習でなくて実戦になってしまうわけですからね。だから、それでも起こり得る状況でやらなければ演習の意味はないわけですから、それさえも国会で明らかにできないとなれば、国民的合意をもって何かを進めようというのは無理じゃないかというふうに思うのですが、いかがですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 先ほど来架空と申し上げておりますのは、いわゆる融通システムが動くか動かないか、言ってみればコンピューターがどのようにすれば動くか動かないかというような意味での架空の前提ということでございまして、たとえば会社との協力だとかあるいは資料の出し方だとかあるいはテレックスに対する受け答えだとか、そういったことのある意味では物理的なシステムがどのようにして動くかという、物理的な検証をやってみようということのようでございます。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 そうしますと、緊急事態発生ということは、IEAの協定が言っておるような緊急時の中身というものは全く想定しないでやっておる。ただ単にそういう連絡情報網といいますか、計算システムみたいなものが動くか動かないかを試してみるだけだ、こういうことなのですか。それは間違いないですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 IEAの緊急融通システムの概要でございますが、協定に参加している国の石油供給が七%以上不足した場合に、需要の抑制、備蓄取り崩しあるいは参加国の相互融通、こういったことで通常の九三%の供給を確保するというシステムになっておるわけでございますが、そのシステム覇かすために、たとえばA国について何%の供給不足あるいはB国について何%といったふうに、これはまさに架空の数字でございますが、そういったものを想定して、こういったシステムがどのようにワークするかということの演習というふうに承知しております。したがって、A国というものについて、具体的には何国に対して何%というようなことになっておるのだろうと思いますが、さような作業のものでございますから、どこの国に対して何%供給不足があったといったようなことを申し上げることは、かえって事態を誤って伝えられるおそれがある、こういうふうに考えるわけでございます。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 しかし、A国とかB国とかという架空の国を想定したのでは、具体的にたとえば義務備蓄量や何かの問題はその国々によって違うのでしょう。だから、最終消費の一日当たり平均消費量がどうとかいろいろな計算をしておりますけれども、これもトータルとして全参加国を見れば一つの数字になるかもしれませんが、これは各国の数字のトータルに結果的になるわけだと思うのですね。ですから、そういう点では、架空の想定であっても、それは具体的には日本とか西ドイツとかアメリカとかということがなければ計算もできないのじゃないですか。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 きわめて具体的な問題でございますので、およろしければ担当課長からお答えいたしたいと思います。

木下博生資源エネルギー庁長官官房国際資源課長

○木下説明員 お答え申し上げます。  架空の事態を想定いたしまして、供給国ごとに、A国の場合に供給が何%落ちた、B国の場合に供給が何%落ちたというような事態を想定し、また輸入国ごとに、Z国の場合には何%供給が落ちるというような、全くの架空の数字を一応想定いたしまして、その上で、各国がそれに応じてどういう対策をとるかということで、IEAの本部とそれから各国の政府のそれぞれの数字とを何遍もテレックスで突き合わせながら、全体としての供給量が、先ほど長官から申し上げましたような形で、同じようなアンバランスのない形で油が供給できるような形に持っていこうということで、会社の協力を得ながらテストを進めているわけでございます。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 だから、私が伺っているのは、その場合の各国と日本国政府との突き合わせるデータというのはどういうものかを聞いておる。どういうものを考えられておるか。

木下博生資源エネルギー庁長官官房国際資源課長

○木下説明員 お答え申し上げます。  先ほど申し上げましたように、具体的な国の名前が、供給国につきましてもまた輸入国につきましても出てきます性質のものでございますし、その架空の事態というのは全く架空の事態でございますので、それについてどの国がどういうふうな数字ということは、ちょっとIEAの全体の申し合わせで外には公表できないという形になっております。(安田委員「日本の場合はどうなんですか」と呼ぶ)日本の場合も、したがいまして、その供給国ごとに供給が落ちますという事態を仮定いたしまして、それでは日本にどのくらい供給が落ちるだろうかということを、過去の日本のそれぞれの国からの輸入データをベースにいたしまして、日本の方で一応想定して、その数字をIEAの本部と連絡し合いながら世界全体の供給量と突き合わせをしている、そういう形でやっているのです。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 また話はちょっと変わりますけれども、この国家備蓄をやるについては、備蓄コストが相当なものになることは明らかだと思うのですね。それで、大臣はかつて五十一年八月二十三日のNHKテレビでも明らかにされておるようですが、備蓄コストはこれは当然国民全体で負担しなければならないというような意味のことをあのNHKのテレビで述べられておるようであります。現在行われている九十日備蓄と今回の国家備蓄費用とを合わせると約三兆円になるというようなことも言われておりますが、一体それによる価格上昇とか国民の負担がどの程度のものになるのか、これは予想されておれば明らかにしていただきたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 国家備蓄の場合には、一応時価で備蓄用原油を購入いたすわけでございますので、それを放出する場合には時価で放出するということになりますが、その間における備蓄コストを賄い切れるか賄い切れないかということは、時価によって左右されるということになろうかと思います。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 そういうことになりますと、実際問題として少なくとも国家予算あるいはその他の費用で三兆円ぐらいはかかるというような計算をされておりますから、何らかの形でこれは国民の負担にかかってくる。これは国民経済全体ということになりましょうから、だれに幾らということにはならないのでしょうけれども、そういうことになると思うのです。ことにわれわれおそれるのは、国家備蓄という大義名分といいますか、石油備蓄といういわばにしきの御旗を掲げて別な政策目的を追求する、先ほどから言っているようなことに使われるのじゃないかということを非常に危惧するわけで、そういう点でも、先ほど来各委員の方々が水面使用料や用船料のことをしつこくお尋ねになったし、われわれとしても、ことしの予算の枠はわかっていますけれども、将来本当に一千万キロリットル備蓄する場合に一体どういうふうになっていくのか、どんどん予算が大きくふくれ上がっていくのじゃないかというふうにもおそれるわけです。  同時に、たとえばこれは資源の、エネルギーの供給の問題ですから、ナショナルセキュリティーの問題だということにしてみたところで、全く経済的なコストを考えないセキュリティーというものもまたあり得ない。逆に言うと、そういう意味でのセキュリティーを害する場合もあるわけですから、全く採算を無視するわけにもいかぬだろうと思うのです。  よほど用船料の問題や水面使用料の問題などをきちっと考えておかなければならないのじゃないかというふうに思うし、別な政策目的の追求というようなことがあれば、正直にそれはそれとして別にはっきりした看板をかけて追求すべきであって、石油の備蓄、日本は資源小国であるというようなことのにしきの御旗のもとに、何でもまかり通るような突破口をこの法案ができることによって開くのではないかという心配もまたせざるを得ないわけですが、その点はどうでしょうか。

古田徳昌資源エネルギー庁石油部長

○古田政府委員 公団によります直接の備蓄事業につきましては、五十七年度までに一千万キロリットルを備蓄する、そのために必要な千二百五十万キロリットルのタンクを建設するということでございまして、これの現在の支出計画では、一応全体としまして七千四百八十七億という金額になっております。  それから、タンカー備蓄につきましては、そのコストの中に漁業補償あるいは用船料などを想定しておるわけでございますけれども、これにつきましても、一応予算上の積算としましては、キロリットル当たり用船料の場合三千七百五十円、あるいは漁業補償の場合キロリットル当たり四百円というふうな積算でつくっておりますけれども、いずれにしましても、これらにつきましては現時点における私どもの一応の積算上の数字でございまして、実際の実施に当たりましては、先生御指摘のとおり、できるだけ合理的にいわば安く仕上げるというのが私どもとしての使命でもございますし、決して割り高なものとかあるいは民間がやる場合に比べまして非常に不当に合理的でない価格になるというふうなことは絶対避けなければならないと思っておりますし、そのための努力もするつもりでございます。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 それから、自然環境問題についても従来ずっと委員の方々が質問されておりますけれども、改めて若干伺いたいわけですが、タンカー備蓄を予定する場合に、一体何隻何トン級のものを予定しているのかということが一つ。主にどのような場所に係留させるつもりか。先ほど橘湾という話がちょっと出ましたけれども、それ以外にどういうところが予定といいますか、政府としては考えられておるのか、具体的に場所がおっしゃれればおっしゃっていただきたいということ。それから、陸上備蓄の場合、日本が地震国であるということは言うまでもないわけですから、特別な防災体制も必要であると思うのですが、そういう点でどのような配慮をされておるのかということが一つ。それから、日本の自然海岸がますます少なくなってきておる現状の中で、自然海岸のいわば保護といいますか、それから環境の保護というもの、こういうものをどういうふうにして行っていくつもりなのかということ、この点を伺いたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 五百万トンのタンカー備蓄をやるために、現在VLCC型のタンカー二十隻、運輸省の方から提供できるということを言っておりますので、それを使ってやることになろかと思います。  それから、橘湾以外の地点としてどういう地点があるかということですが、先ほど来申し上げておりますように、当初二十地点ぐらいの候補地点を選び出しまして、それを既存の資料に基づいていろいろ検討してまいったわけでございます。その中から数地点にしぼりまして、現在日本タンカー石油備蓄協会に委託いたしまして現地調査をいたしておる、こういうことでございます。いまの段階では、まだ橘湾以外にどのような地点についてコンタクトをとっているかということの点については差し控えさせていただきたいと思います。  それから、タンカー備蓄の方式としてどういう方式があるかというお尋ねであったと思いますが、大きく分けて三つございまして、一つは係船方式、二つ目は錨泊方式、三つ目は遊よく方式でございまして、最初に申し上げました係船方式というのは、船としての機能をいっときは失わせる形でやるわけでございまして、したがって、正規の船員の配乗ということはないわけでございます。ただ、石油のようなものを扱う場合にそういった係船方式は必ずしも適当でないということで、他の錨泊方式と遊よく方式を中心にしてタンカー備蓄を進めたいということで検討いたしております。  それから、安全なり環境の問題でございますが、せんだっての水島事故の後、消防法あるいは石油コンビナート等災害防止法、こういったものが格段に強化されております。この規定に従って対応することになると思いますし、万一、さような場合に海上に油が流出するというようなことがあった場合にも、いわゆる海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律等に基づきましてできるだけ流出を少なく、できるだけ早く回収し得るように対処したいと考えております。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 先ほど申し上げましたような供給源の分散の必要といいますか、そういう中で、メジャー系以外にいわゆるGG、DD原油、いわゆる政策原油といいますか、こういうものの拡大も必要であるというふうに思うわけで、先ほども加藤委員がそのことについて述べられましたけれども、この点での努力もわれわれとしてはどうも非常に足りないのじゃないかというふうに考えるわけです。油種の問題なんかで引き取り手がないとか、いろいろ質の問題を言われておりますけれども、まだまだ努力が足りないのじゃないかというふうにも思うわけです。  私ども、一つ非常に問題だと思うのは、基本的な問題でございまして、このIEAというのは、どうも産油国との対立関係といいますか、そういうことの中でアメリカのいわば世界的な石油戦略といいますか、エネルギー戦略というか、こういうものに従属しておるというふうに考えざるを得ない点がたくさんあるわけです。たとえば決定するについての投票権についても、消費加重票などというものがあります。これは消費量から逆算してきたらそうなるということになるかもしれませんけれども、アメリカ一国にいわば拒否権があると同じような状態、計算すればわかると思いますが、投票の六〇%以上でなければならぬとなると、アメリカ一国で六〇%にはなりませんけれども、もうあと先進諸国が何カ国か合わさればそれで決定される。逆に今度は、そうじゃない国が幾つか集まって束になってかかっても、これは六〇%に達しない。こういうような票の割合から見ても、最初からアメリカ主導型の仕組みになっておるというふうに思います。  それからあともう一つは、この間のIEAの対日勧告では、灯油の価格を上げろとか、ガソリン税を道路だけでなくてもっとエネルギー問題に充てろとか、日本の道路行政や税制などにも干渉しているような、こういう勧告が見られるわけです。先ほどの御答弁ですと、こうしたIEAの協定はちゃんと守る、勧告もまたそういうことで守るとなれば、まさに内政干渉されるということになるわけですが、しかもその仕組みの基本がアメリカ主導型である、そういうことになるのじゃないか。  IEAの協定を見ますと、運営委員会は「石油会社と協議する。」と十九条の六項に書いてありまして、この「石油会社」というのは二十六条に定義があって、「国際石油産業において重要な役割を果たす国際会社、」これはメジャーのことですね。これと相談をして、協議をしてやる、こういうようなことになるわけで、結局メジャーと相談して事務局が認定して、その認定はアメリカ及び一、二カ国の反対がない限りそのままずっと通ってくる、こういうような仕組みになっておる。このようなIEAに日本が相変わらず加盟しておるという点が、自主資源外交というぜひ必要なことに非常な障害になっておるのじゃないかということが一つあります。  それから、たとえば国内の資源の開発、復興、こういうことでも、石炭対策についても必ずしも国家が本当に二千万トン体制を本気でやろうとしているのか、きわめて予算の使い方その他を見ても疑問と思わざるを得ないし、沿岸大陸棚のエネルギー資源の開発についても同じであります。それから新エネルギー技術の開発についても、御存じのように西ドイツやアメリカの石油液化などの研究費に比べて日本は非常に少ない予算しか割いてない。こうしますと、一番最初、冒頭に申し上げましたように、エネルギーの安定供給を確保するためにぜひ必要だというふうに思われる自主的資源外交の展開という点でも、IEAというおりの中でアメリカに従属しておるということから、供給源の多元化、分散化に非常な障害を与えるのではないか。  国内及び沿岸大陸棚のエネルギー資源の復興、開発、利用、これもおろそかになっている。新エネルギー技術開発も徹底的に推し進めるという姿勢が見られない。しかもエネルギーの浪費抑制の可能性を追求することもぜひ必要だということを通産大臣最初に確認されましたけれども、この省エネルギー法を、これも今国会に出すといっても、日数を計算しますととうていこの国会で成立させる意欲は自民党政府にはなさそうだ、こういうことがどうも言えるのじゃないか。  一方において、本法案のように巨大な国家資金を使って——先ほどの前提条件ですね、エネルギーの安定供給確保のための前提条件はおろそかにしながら、こういう巨大な国家資金を使って備蓄をやろうという今度の法案を見ますと、どうもそのねらいが、先ほどから言っているように、石油備蓄、つまりエネルギーの安定供給ということ以外のところにねらいがあるのではなかろうか。もし本当にエネルギーの安定供給ということに純粋にねらいがあるならば、もっともっとそういう意味でIEAに加盟しているこの日本の姿勢自体について見直すなり、あるいは省エネルギーの問題についても、もうこの国会の初めころにどんどん出して今国会中に成立させるようなそういう意欲を示すなり、いろいろあると思うのですよ。そういうところがどうもおろそかになっておる。石炭も二千万トン体制を維持するなんて言うけれども、実際上ほとんどあきらめているに近いような答弁が石特なんかでもあるわけですね、そうは言わないけれども。まあ二千万トン体制が危ないというのは大体みんな実際わかっていると思うのです。そういうような状況の中でこういう法案が提案をされ、巨大な国家資金が使われる。しかも聞いてみると、なかなか内容が、先ほど来立地の中身についても国会議員にはお知らせすることができないというような中身があちこちにある。それで国民的合意を図ろうといってもこれは無理だろう、こういうふうに言わざるを得ないと思うのです。  大変長くしゃべりましたけれども、通産大臣、最後に、そうした私どもの危惧に対してどういうふうにお考えなのか、お答えをいただきたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 この法律の一番の眼目は、石油政策の柱は開発とそれから消費節約、それから備蓄、この三本柱に私どもは考えておりますが、この備蓄政策を強化するために、従来開発を中心に業務を行ってまいりました石油開発公団を活用いたしまして備蓄政策を強化していこう、こういう考え方でございます。  それから、IEAの問題が出ましたが、やはり石油消費国が中心になりまして幾つかの事業を行っておるわけでございますが、これは私はどうしても必要だと考えております。  それから、いま三本柱を申し上げましたが、そのうちの省エネルギー対策、これはいま法案を用意しておりますが、各省間の調整に手間取っておりまして、まだ結論を出すに至っておりませんが、いま鋭意最終の仕上げを急いでおるところでございます。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 その三本柱は結構なんですけれども、先ほどから言っているように、省エネルギーについてはどうも各省間の調整が進まないとかおっしゃって、とうとう今国会の会期中には、いま出されても日数から勘定すると成立しないのじゃないかと思われるのです。審議の進め方いかんでしょうけれども、まあ客観的には日数からいって無理なんじゃないか。こうなりますと、省資源とかそういうことについては、余り手が備蓄ほどは熱心に打たれていないというような外形、外観をわれわれは受け取らざるを得ないのです。この備蓄の問題については前々から言われておったことかもしれませんけれども、突如としてタンカー備蓄の問題なんか、この船腹が余っているという状況の中でわっと前面に出てきた。新聞の報道によると、タンカー備蓄についても官庁内部でも疑問があったやに報道されている新聞もありますけれども、そういうところでこの法案がぱっと出てくるという点に、われわれはどうもほかの政策目的を追求するというねらいがあるのじゃないかと、こう疑惑を持つわけなんです。  省エネルギーの方について、どこがネックになって一体提案できないのか、何が問題点か、いまある程度教えていただければ、いただきたいと思います。

橋本利一資源エネルギー庁長官

○橋本(利)政府委員 法案について申し上げる前に、一言弁明いたしておきたいと思います。  日本が省エネルギーに対してはきわめて消極的のようにおとりになっておりますが、私はそうは思っておりません。戦後昭和二十六年以降、熱管理法に基づきまして、これは世界で一等早く熱管理について立法措置を講じたケースじゃなかろうかと思いますが、これによりまして、現在日本の鉄鋼生産なるものは、他の国に比べまして燃料消費原単位は六〇ないし七〇%程度で済んでおるわけでございます。それから自動車につきましても、昨年のアメリカの資源エネルギー政策で十年後に目標といたしておりますリッター当たり十一キロメーターの走行といったものが、現に日本の自動車でもうできておるわけでございます。そういったことを私、実はせんだってのIEAの東京理事会で説明もいたしたわけでございます。私は、決して日本の省エネルギーが他に立ちおくれているとは思ってはおりません。しかし、なおまだ多くの余地があるということも事実でございますので、省エネルギー法をできるだけ早く国会に提案いたしたいということを準備いたしております。  各省調整がどの点についておくれておるかということについては差し控えさせていただきたいと思いますが、せっかく国会で審議していただくためにはよりよい省エネルギー法案にいたしたいということで、現在関係省庁と詰めておる、その間若干の意見調整が残っておる、こういうことでございます。

安田純治日本共産党・革新共同

○安田委員 まだいろいろお伺いしたいことがございますけれども、与えられた時間が来ましたので、これで質問を終わります。

野呂恭一自由民主党

○野呂委員長 次回は、来たる二十一日金曜日午前十時理事会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後六時二十一分散会

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