災害対策特別委員会 第19号
- 発言数
- 196 件
- 登壇者
- 40 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1978/07/11
会議録
○川崎委員長 これより会議を開きます。 災害対策に関する件について調査を進めます。 この際、新潟県妙高高原町における土砂災害調査について、政府当局から説明を聴取いたします。農林水産省佐々木審議官。
○佐々木説明員 昭和五十三年五月十八日妙高高原町における土砂災害について調査しました結果について、御報告申し上げます。 この調査は、昭和五十三年五月二十九日から三十一日にかけて、土砂崩壊の発生原因の把握、今後の防災対策及び今年度の緊急的な復旧対策などを樹立するために、農林水産省においては林業試験場治山科長難波宣士外二名、建設省においては土木研究所砂防部長吉岡良朗外三名を現地に派遣したものであります。詳しくはお手元に配付してあります報告書をごらんいただきたいと思いますが、以下要点だけ御報告申し上げます。 調査結果の第一といたしまして、荒廃の状況について御説明いたします。 昭和五十三年五月十八日午前六時二十分ごろ及び同日の午後一時四十分ごろの二回にわたって、新潟県中頸城郡妙高村の妙高山国有林三十一林班に小班において大規模な崩壊が発生し、この崩壊土砂が泥流となって白田切川の両岸の山脚部を浸食しながらきわめて速い速度で流下し、下流の妙高高原町の住民、家屋、道路、鉄道などに多大な被害を与えたものであります。 崩壊地の面積は、第一次、第二次及びその後の調査時までの間に徐々に拡大した分を合わせて約三・五ヘクタールであり、その崩壊土砂量は、崩壊前と崩壊後の地形図の比較による概算では約二十九万立方メートルと思われます。また、崩壊地から国有林出口までの約二キロメートルにわたる両岸は、崩壊地からの流出土砂によって浸食を受けており、その土量は崩壊土砂量とほぼ同程度と推定されます。 第二として、崩壊の発生原因について御説明いたします。 崩壊発生斜面の地層構成の概要は、古い時代の溶岩の上に堆積していた新しい時代の火砕岩の上に、上方からの崩落によって二次的に堆積した崩積土が乗っている状態にあったと判断されます。 ことしは消雪がおくれており、しかも五月上旬から中旬にかけて平年より気温が高い日が続いたため融雪が著しく促進され、崩壊斜面上方の区域における融雪水が地中に浸透し、それが多量の地下水となって崩壊部分に集中する状態にあったと判断されます。 このようなことから、今回の崩壊の原因は、脆弱な部分を持った個所に多量の融雪水による地下水が集中し、その地下水が斜面下部において被圧状態となり、それが一時に湧出したことを契機に崩壊が発生したものと考えられ、これは一ヘクタール程度以上の大崩壊の発生原因として従来から言われている説と一致するものであります。 第三として、土石流について御説明いたします。 土石流による土砂のはんらんは、白田切川の河床勾配の変化点である赤倉ゴルフ場より下流に生じ、その面積は約四十三・四ヘクタールであり、一つの渓流に生じた土石流としては非常に大きい流出土砂量と思われます。また、土石流の流下速度は、聞き込み調査をもとに計算しますと、第一波は一秒間の速度が二十メートル、第二波は同じく十七メートルと推定され、大きい流出土砂量が速い速度で流下したことは、大きな破壊力であったと考えられます。 第四として、今後の対策について御説明いたします。 まず、治山関係ですが、白田切川上流の山地を安定させるための治山対策としては、今回発生した崩壊地については、基礎となる渓間工事を組み合わせた山腹工事によって斜面の安定を図る必要があると考えられます。上流の温泉地すべり地に対しては、渓間工事を主体とした工事によって地すべり地の下端の固定を図る必要があると考えられます。国有林下端の数基の治山ダムは、一部破損していますが、これらの補修及びかさ上げを行うとともに、最下端部にかなり大規模の治山ダムを新設する必要があると考えられます。 今回の崩壊発生個所から国有林下端に至る区間については、今後の調査により荒廃の可能性のある斜面の実態及び施工効果の大きいダムサイトの位置などを明らかにした上で、山脚固定あるいは渓床堆積土砂の安定のための渓間工事を計画する必要があると考えられます。 以上のうち、今回発生した崩壊地周辺で特に不安定と考えられる部分に対する応急的防止対策と国有林内最下流部の治山ダムの新設は早急に実施する必要があると判断しております。 次に、砂防及び河川関係ですが、砂防ダムの規模は地形や地盤状況に左右されますが、設計に工夫を加えれば大容量のダムも設置可能と考えられますので、大容量の砂防ダムを計画する必要があると考えられます。また、上流渓流部において土石流の浸食によって生産される土砂を抑止するための施設が必要と考えられます。 下流の河道は、今回の土石流による堆積物を排土した後、さらに必要な断面にすることになるわけですが、洪水流に対する河床安定を考慮した計画にとどまらず、土石流を考慮した法線形及び深さであることが必要と考えられます。 以上、現地調査の結果につきまして主要な事項を中心に御説明いたしましたが、以上をもちまして報告を終わらせていただきます。
○川崎委員長 以上で説明は終わりました。 ————◇—————
○川崎委員長 次に、一九七八年宮城県沖地震の災害対策について議事を進めます。 本日は、参考人として宮城県知事山本壮一郎君及び仙台市長島野武君に御出席をいただいております。 両参考人には、御多用中のところ御出席をいただきまして、まことにありがとうございました。 本日は、去る六月十二日発生いたしました宮城県沖地震による被害状況並びにその後の諸対策等を踏まえて、都市における震災対策を中心に忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。 なお、議事の整理上、御意見の開陳はお一人十分程度お述べいただき、その後、委員からの質疑に対しお答えを願いたいと存じます。 それでは、山本参考人にお願いいたします。
○山本参考人 先般の宮城県沖地震に当たりましては、早速当委員会の現地御視察をいただき、その後、きょうを含めまして二回にわたりまして御審議をいただきますこと、まことに感謝にたえない次第でございます。 また、政府におかれましても早速災害対策本部を設置していただき、国土庁長官並びに政務次官を長として、二度にわたりまして詳細に現地の御視察を賜り、その後の復旧に対しましても政府各省庁挙げまして御援助をいただいておりますこと、ここに厚く感謝を申し上げる次第でございます。 災害のその後の状況等につきまして御報告を申し上げ、今後の復旧につきましてお願いを申し上げたいと存じます。 今回の地震の被害でございますが、私どもかつて経験したことのない大きな被害をもたらしております。また、仙台を中心にいわゆる都市型の地震災害、恐らく関東大震災以来かつてない地震被害ではあるまいか、かように考えておる次第でございます。 今日までの被害の状況でございますが、死者二十七名、重軽傷者一万百七十六人、こういう人的被害のほかに、家屋の全壊千二百七十、半壊五千六百、一部損壊十二万四千、非常に大きな人的あるいはまた家屋への被害を出したわけでございます。その他、道路、橋梁はもとよりでございますが、教育施設、福祉施設あるいは電気、ガス、水道を初め県内のあらゆる施設に激甚な災害をこうむり、特に商工関係におきましては合わせまして一千億近い被害を出しておりますし、農林水産関係におきましても施設の被害を中心に非常に大きな災害であり、被害をもたらしたのでございます。 災害発生以来一カ月になるわけでございますが、この間、私どもといたしましては予想されます二次災害の防止に全力を尽くしながら、避難者の救済と応急復旧に全力を挙げてまいったのでございます。 今日現在の状況をごく簡単に申し上げますと、すでに二百五十人ばかりの方々を応急住宅に収容いたしておりますが、なお知人宅等に避難をしておられる方々が約二百数十名おるような状況でございます。鉄道等におきましては、ようやく全面開通を見るに至りましたが、道路では現在六カ所、また大きな橋梁が破損いたしておりまして、これまた六カ所の交通どめをいたしております。バスにおきましては、県下で十二路線の折り返し運転、二十二路線の迂回運転等々、まだ地震のつめ跡は大きく残っておるわけでございますが、この間、県民は大変冷静に、沈着に、かつ忍耐強くこの災害に対応いたしてまいっておるのでございます。おかげで、心配されました大きなパニック、不安等は起こらずに、着実に災害復旧に立ち上がろうといたしておるのが今日の概況でございます。 ただ、私どもこれから本格的な災害の復旧にかかろうとするに当たりましてぜひ先生方にお聞きをいただき、お考えを賜りたいと感じますことは、これまで数多くの災害救助、援助の法律制度が用意されておるわけでございますが、これらの制度はどちらかといいますと大きな火災とか水害等の被害にはうまく機能するようでございますけれども、今回のような地震災害の場合にはなかなかうまく機能しにくいという点がございます。それだけに、今後の復旧に当たりましてはこれら諸制度の運用につきましてぜひ弾力的な適用をお考えいただきたいということと、今後こういう災害が起こらないという保証はないわけでございますので、新しい立法措置等を含めまして将来への防災対策の一つの教訓としてぜひ生かしていただきたい、このことをまず冒頭に当たりましてお願いを申し上げておきたいのでございます。 お願いをいたしたい点につきましては先般の御視察の際にも文書をもってすでにお願いをいたしておるわけでございますが、私どもといたしましては今回の被害の実態にかんがみましてぜひ激甚災害の指定をしていただきたい、このことを強く念願いたしておるわけでございますけれども、この激甚災害指定の基準が、先ほど申し上げましたように、地震の場合にはなかなかうまく機能しないような面があるわけでございます。たとえて申し上げますと、一部損壊、家屋の一部被害というものが基準の中でうまく計算の中に入らない。たとえば水害の場合の床上浸水と同じようにぜひ取り扱っていただきたいということを私どもは申し上げておるわけでございますけれども、これらの点は今後の検討課題に残されておるようでございます。地震の被害でございますので、水害とか火災のようにある一定の地域が同じような被害を受ける、こういう被害のあらわれ方ではなしに、地盤によりまして、地質によりまして、あるところは非常に大きな被害が出る、あるところは必ずしもそうでない。つまり一定の面的な面で見ますと非常にばらつきがある。したがって、全壊家屋あるいは半壊家屋の少ない地域でありましても実際の被害は大変に大きいという実態があるわけでございますので、先ほども申し上げましたように、地震の被害というものにうまく機能し適応するような法律制度の運用、そしてまた不備な点はぜひ特別の御配慮によりまして補完をしていただきたいのでございます。そういう関係で、できるだけ全県下広範囲にわたりましてぜひ激甚災害の御指定をいただきたい。このことはまず復旧に当たりましての基本になる課題であり、お願いでございます。 なお、先ほど申し上げましたように、今回の被害で非常に大きな影響を受けております中小商工業に対します融資の措置につきましても同じような考え方でぜひ融資の条件の緩和、たとえば貸し付け期間あるいは利率等々につきまして格別の御配慮を賜りたいのでございます。そうでなくても不況の中でございます。現在借り入れておりますその上にさらに災害の融資を受けなければならない、こういうことでございますので、貸し付けの限度額あるいはまた現在すでに借り入れておりますものの償還の猶予の問題、利率の問題等々を含めまして、被災者たちはみずからの力によって立ち上がろうといたしておるわけでございますので、これらの意欲を阻害することのないような特別な措置をぜひお願いを申し上げたいと存じます。 このことにつきましては農林関係、水産関係につきましても同じことが言えるわけでございます。 私どもといたしまして、特に今回災害復旧上重点を置きたいと思っておりますことは、個人の住宅の復旧でございます。住宅金融公庫によります災害の特別の融資の措置があるわけでございますが、融資の限度額あるいは据え置きの期間、さらにはまた利率、また住宅につきましても、先ほど中小企業関係で申し上げましたのと同じように既借り入れ金の償還期限の延長等々、いろいろな問題がございますので、ぜひこれらの点につきまして特別の御配慮、措置をお願い申し上げたいと存じます。 なお、今回の災害で、これまでになかった一つの大変むずかしい問題が起こっております。後ほど仙台の市長からもお話があろうかと存じますけれども、それは住宅団地におきます集団的な被害でございます。宅地そのものがかなり大きく壊れておりまして、二次災害を防止する意味におきましても集団的な移転を行わざるを得ない。この場合に、現在ございます住宅の集団移転に対する援助の措置があるわけでございますけれども、伺いますと、この法律制度ができましたのは、どちらかといいますと過疎地における水害によるそういうケースを前提にしてつくられた制度のようでございますので、都市における集団的な宅地の崩壊、それを救済するための集団移転にはなかなかうまく適用しにくい面があるようでございますので、これらの制度を今回仙台市内で適用いたします場合に、事業費の問題、跡地の買い上げの問題、いろいろな点におきましてこれまた特別な御配慮をぜひお願い申し上げたいと存じます。 なお、今回の災害で都市施設が非常に大きな被害を受けておるのでございまして、ガス、水道等々、こういう公営企業的なものの災害の復旧につきましては、水道につきましては一部補助の制度がございますけれども、ガス等につきましては補助の制度がございませんが、これを全部起債で賄うといたしますと、将来の住民の負担にはね返ってまいります。こういう点につきましても、将来の都市災害ということを想定いたしますときに、ぜひ国の補助の制度というものもあってしかるべきではあるまいか、このように考えられますので、これらの点についての御配慮をお願い申し上げたいと存じます。 なお、民間の福祉施設等々につきましても同じことが言えるわけでございますが、特に私立学校、私学の復興について特別な措置をお願い申し上げたいのでございます。私学振興財団の災害復旧に対する予算は、いまのところ一億程度しかないというふうにも伺っておりますが、枠の問題、利率の問題あるいはまた償還期限の問題、そうでなくとも非常に経営に苦しんでおります私学でございますので、この点につきましても特にお願いを申し上げておきたいと存じます。 その他、いろいろな点があるわけでございますけれども、国の方で大変に御配慮を賜っておりますけれども、いずれ県、市町村におきまして、独自の対策を数多く講じなければならない点があろうかと存じます。かつまた、今回の大きな災害によります税収の減収等々を考えますときに、特別交付税を初め減収補てん債あるいはまた地方債の措置等々につきまして、地方財源につきましても特別な対策をお願い申し上げたいと存じます。 なお、今回の災害をぜひ将来の防災制度の充実に生かしていただきたい、このことを私どもは心から念願をいたしておるわけでございますけれども、その場合に、各種建築物の建築基準の見直しの問題等があるわけでございまして、これらにつきましてもぜひ調査をしていただき、新しい基準等について御検討いただきたい。 なお、地震につきましては、現在地震保険があるわけでございますけれども、この地震保険がうまく機能しない。せっかく保険に入っておりましても、なかなか査定が厳し過ぎるということで役に立たないというケースがあるわけでございます。これらも将来、地震保険をもっと指導していく上におきましても、普及していく上におきましても、こういう際でございます。もう少し弾力的な運営ができないものであろうかと大きな疑問を持つものでございまして、関係方面への御指導をお願い申し上げたいと存じます。 なお、最後に、宮城県地方、三陸沖は、地震の常襲地域であるにもかかわらず、これまで観測体制等、きわめて不備のまま放置されたのでございますけれども、今後この地震観測体制の整備等につきましても、ぜひ国の方で特別な御配慮を賜りたいと存じます。 数多くのことを申し上げましたが、最後に重ねて申し上げますけれども、現在数多くございます災害の復旧なり援助の制度が、今回の地震の被害の実態にかんがみまして、なかなかそのままうまく機能しない。ぜひこれらの問題につきましては、災害の実態に合うように、うまく機能するように、弾力的な、特別な運用をしていただきたい。この基本の原則の上に立ちまして、各省庁から今後格別の御指導と御援助を賜りますことをお願い申し上げ、また、先生方にも格段の御援助を賜りますことをお願い申し上げまして、簡単でございますけれどもその後の御報告とお願いを終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。(拍手)
○川崎委員長 次に、島野参考人にお願いいたします。
○島野参考人 この衆議院の災害対策特別委員会に参考人として発言の機会をお与えいただきました、私、仙台市長の島野武でございます。 まず初めに、今回の仙台市の地震災害に際しまして、川崎委員長を初め本災害対策特別委員会の諸先生方並びに櫻内国土庁長官、丹羽政務次官をおのおの団長とされる政府調査団の各位におかれましては、早速現地の視察並びに調査をいただきまして、その積極的な熱意あふれる御活動に対しまして、六十四万仙台市民を代表して、深甚なる敬意を表しますと同時に、今後の復旧のための対策確立について、市民が大きな期待を寄せておりますことを付言いたしまして、心からなる感謝を申し上げる次第であります。 すでに御承知のとおり、六月十二日の地震は未曽有の大災害であり、特に県人口の三分の一ほどに当たる六十四万人を擁する仙台市にとりましては、三千八百五十九カ所に上る水道管の破裂、十五万世帯に及ぶガス供給のストップなどに象徴されますように、公共施設は壊滅的な打撃を受け、いわゆる都市型災害として、市民生活は麻痺状態に陥ったのであります。 私は、まず資料5にお示しいたしましたように、その後の各方面の調査データから見ますと、本市を襲った地震は震度五と発表されておりますけれども、実はこれをはるかに超える震度六の烈震の規模であると考えられるのでありまして、その激しさを改めて再認識を賜りたいと思うのであります。 したがいまして、私は、以下、激甚災害指定について、災害復旧に伴う財政援助について、緑ケ丘地区など地域ぐるみの防災対策の必要性について、及び農家被害の救済についての四点にしぼって御報告申し上げ、その抜本対策の一日も早い実現を要望いたしたいと存ずるのであります。 まず、激甚災害指定について申し述べます。 今回の災害の何よりの特徴は、当然のことでありますが、全市域、全市民生活にわたっているという現実の姿であります。仙台市では早速、六月二十五日から十九万世帯を対象に全戸被害調査を実施いたしましたが、わずか三日間に回収率七六・七%、実に十四万五千世帯の回答を得ることができたのであります。短期間にこれだけの大規模な調査を実施することができましたことは、とりもなおさず全市民の関心並びに不安が如実にあらわれているという何よりの証拠だと考えるのであります。 その内容は、資料1及び資料3としてお手元にお配りいたしましたとおり、死傷者は推計で九千三百人の多きに達し、全壊の七百戸の家屋を含め、住宅の実に四一%が何らかの被害を受けましたことが明らかになったのであります。また、市の南東部の六郷地区などにおきましては、十世帯のうち八世帯が被害を受けるという、まさに激甚災害の様相を改めて浮き彫りにしたのでございます。 さきに県知事から御報告のありましたとおり、中小企業を中心とする商工業の被害ともども、このような市民生活全般にわたる激甚災害の実態を深く御認識いただきまして、個人災害の救済の観点から、住宅再建のための融資枠の拡大、利率の引き下げなど、特段の御配慮を賜りたいと切望いたすものであります。 次に、災害復旧に伴う財政援助について申し述べます。 災害による市の公共施設の損害は莫大なものがありまして、当面の復旧費は約四十七億円の多額に上ります。一方で、税及び料金、手数料の減免など十億円ほどの減収が見込まれまして、国庫補助等を勘案いたしましても、市の持ち出し額は二十億を超えるものと考えられ、脆弱な本市の財政に与える影響ははかり知れないものがあります。この際、国庫補助率の引き上げを初め、特別交付税など抜本的な国の財政援助を強く要望いたす次第であります。 中でも、壊滅的打撃を受けました本市ガス事業、これもうちの知事が述べたとおりでありますが、他の都市からの応援、延べで一万一千名に及ぶ応援を得まして、延べ二万六千名による懸命の復旧作業の結果、一カ月を経ました今日、ようやく一部の場所を除いては、一部というのは緑ケ丘とか、ああいった供給不能の場所であります。それを除いては一応の復旧を見ることができましたが、復旧に要します費用は八億五千万円の多額に上り、経営の岐路に立たされていると言っても過言ではございません。ここに地方公営企業の災害復旧費に対する国の財政援助の制度を新しく設けられること、あるいは起債利子補給等、温かい援助措置を強くお願いいたしたいのであります6 次に、緑ケ丘団地など、地域ぐるみの抜本的な防災対策の必要性について申し述べます。 すでに皆様方の御視察でも御承知のとおり、緑ケ丘団地など宅地造成等規制法施行以前の団地において、宅地造成の欠陥に起因すると思われる地割れやがけ崩れなどが随所に発生いたし、住民は日夜不安にさらされ、すでに九戸が取り壊しを余儀なくされ、その規模において、復旧は個人の力をはるかに超えるものがございます。私は今後、いまやっておりますボーリング等の科学的な調査結果を待って、地域住民の意思を十分に考慮しながら、必要やむを得ざる個所について集団移転促進事業、あるいはがけ地近接危険住宅移転事業等の適用をお願いいたし、県、市協力し合って安全な防災工事を進めるべきだと考えるのであります。 御承知のとおり、これはきわめて大規模な事業であり、本市のような市街地に適用する上で幾多の困難が横たわっておることもまた事実であります。この点にもうちの知事が言及されましたとおり、どうか事情御賢察の上、集団移転のための国有地の優先利用を初め、移転跡地の買い上げなど、実態に即した運用を切に希望するものであります。 終わりに、農家被害の救済について申し述べます。 さきに全戸被害調査でも申し述べましたように、一部農村地域の被害はまことに目を覆うものがあります。御承知のとおり農家はその性格上、単なる住居としてのみならず、農機具の置き場あるいは作業場など、農業施設として利用されておるのが実態であり、そのため勢い大型の家が多く、当然復旧には莫大な経費を必要といたします。仮に、資金調達のために農地を手離すといたしましても、譲渡所得税など税負担に苦しんでいるのが農民の率直な声であります。農業環境の悪化に追い打ちをかける形の被災農民に対して、税の減免等、思いやりのある政策の実現を切望してやみません。 以上、仙台市の地震災害についてほんの概要を御報告申し上げ、復旧に関する要望を述べさしていただきました。 私は今回のこのケースが、一仙台市の問題にとどまらず、いつ起きるとも知れない都市型災害の大きな教訓として、今後の都市政策を方向づける重要な意味合いを強調いたし、各位の深い御理解を賜りたいと存ずるのでございます。 ありがとうございました。(拍手)
○川崎委員長 以上で参考人からの御意見の開陳は終わりました。 —————————————
○川崎委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。長谷川峻君。
○長谷川(峻)委員 宮城県沖の地震に対して災害対策特別委員会の各位が御熱心に御討議賜りますことに対しまして地元の議員といたしまして心から御礼申し上げます。 特に委員長には、地震が起こったのが十二日ですが、私は十三日に委員長にお電話を申し上げて、大変な地震であるからいち早く特別委員会として宮城県に御出張をお願いしたい、その際に委員長は、いま行ったのがいいか後で行ったのがいいか、その辺の時間等々は県の方と連絡しましょうという温かい言葉があり、そして政府におくれない程度において全員御出張、御視察いただいた御好意に対して、地元として厚く御礼申し上げます。 現地をごらんになっておわかりのとおり、これは大変な災害でございます。幸いにして火災が起こらなかったということ、しかもわが宮城県はことしの二月に一遍地震がありまして、その査定官が地方を回っている間にまたこの地震があった、まずこのことを御認識いただきたい。ですから前の地震に続いてもう一遍ダブルパンチが来て拡大されたというこの認識、そうしていま知事さんの報告にもありますように、二千三百億というのは、宮城県の一般会計がたしか三千億としますと、約一年分に当たる。そういう中から県なり市か立ち上がろうということでありますから、これはもう災害でいろいろなことを手がけておる皆さん方ベテラン中のベテランですから、ここで審議されたことはひとつ政府をしておやりいただくような政治力をぜひお願い申し上げたい、これがまず委員会に対する私のお願いでございます。そこで、ほかの委員の方々もいろいろ御質問されるそうでありますから、地元の者といたしますと、ごく要点に限って政府の見解をお尋ねしたい。 櫻内長官は本部長としていち早くりりしい姿で現地をお歩きいただいた、そうして惨状の中にお立ちになって、激甚災害の指定をされると私たちの前でおっしゃりもし、またテレビを通じて全国民に放送され、地元の者は一様に期待もし、安堵もしておったことであります。ただいま知事、市長の話もありますように、これだけの被害の中で、どうしても激甚災害の指定を受けることが、県の、市の、町村の仕事がしやすくなり、また庶民の気持ちを安定させるということでございますから、その後の作業、約一カ月間でございますから、作業が進み、集計が進み、また査定官も行ったことでございますから、激甚災害の指定に対してどういうふうな段階にあるのか、これが一番聞きたいところなんです。どうぞひとつ長官から御答弁をお願いしたい。
○櫻内国務大臣 今回の宮城県沖地震の災害が、その実態が把握されるにつれまして予想外に大きな被害を与えておるということに心からなる御同情を禁じ得ないものがございます。きょうもそれぞれ参考人として、知事さん、市長さんの御報告が先ほど来あったようでございますが、一番御関心の激甚指定の問題につきましては、現在まで手元に参っております報告に基づきますと、中小企業関係については被害額一千百七十五億円というのが国土庁の方に参っておる報告でございまして、これは激甚災害の指定基準に該当するものと見込まれます。今月下旬をめどに速やかに指定をいたしたいと思うのであります。 なお、農地、農業用施設につきましては、局地激甚指定を行う町村がある見通しでございます。 公共土木関係につきましては、現在の報告に基づきましては、本激指定、局地激甚指定等、被害額がなかなか該当をしない状況にある次第でございますが、中小企業あるいは農地、農業用施設の一部についての激甚指定が行われる見通しでございます。
○長谷川(峻)委員 全部総なめに激甚災害の指定、なかなかむずかしいような話でありますが、時間がたつに従っていろいろと問題が出てまいりますので、私はその辺については特別にひとつ配慮をお願いしたい。 そこで、わが宮城県でこの地震が起こって後、いち早く災害救助法の指定をしたのが仙台市、それから郡部では迫町、米山町、小牛田あるいは鳴瀬町、そして泉市、こういう地方なんです。そういうところで約二千数百億の被害を受けて、そのほか、一般の中小企業、農業、漁業関係、皆被害を受けているのですが、私はこの災害救助法の適用を見まして、先ほどから宮城県の知事がしきりに言われるように、従来の災害というものは地震を対象にしないで、ほとんど水害であるとか火事であるとかそういうものを対象にして物を考えてきた、こう思うのです。そうしますと、床上浸水とかそういうものが従来水害の場合にあったが、地震の場合には床上浸水もないし、家が壊れて、倒れてどうにもこうにもならぬけれども、その材木はある。そして、物は失っていない。壊れてだけいる。こういうことですから、私は、災害救助法というものをこの際少し政府でも幅広くお考えいただくことはどうだろうか。たとえば災害救助法施行令第一条の二項に「前項第一号から第三号までに規定する住家が滅失した世帯の数の算定に当たっては、住家が半壊し又は半焼する等著しく損傷した世帯は二世帯をもつて、住家が床上浸水、土砂のたい積等により一時的に居住することができない状態となった世帯は三世帯をもつて、それぞれ住家が滅失した一の世帯とみなす。」私はかつて多少政府に関係しましたが、災害というものは原形復旧だった。しかしながら、改良復旧に直った。木橋がつぶれ、あるいは小学校の木造が焼けても、それは時代によって改良復旧にして鉄筋コンクリートになった。そういう観点からしますと、いまや個人災害さえも非常に重視していかなければならぬというときに、この災害救助法の滅失したもの、床上浸水したものを二戸、三戸で一戸にみなすとかいって行政の手当てをすることがいままであったのです。ならば、この三陸のように、地震の巣と言われて、二月にもやり、またせんだってもやり、しかも、第二次災害というものを恐れている。やっとおととい仙台市では、本当に一部を除いてようやくガスが通りましたと言うて、私のところに電話がかかってきたのです。私は仙台は選挙区じゃありません。しかし、知っている者がたくさんいる。そういう者が私たちにこういうことを訴えたい気持ちでかけてくる。そして、どのつぶれた家に行ってみても、中はがたがたになっている。後でこれはほかの同僚議員からも御質問があると思いますが、そういうことからしますと、これは拡大解釈でも何でもない、当然のことじゃなかろうか。火事と水害のときの法律に三戸を一戸にみなすとちゃんとあるならば、地震のときもやるべきじゃなかろうか。これはどなたがお答えになるか知らぬけれども、ぜひひとつその考えについて関係者の方の御答弁をいただきつつ、ほかの議員さん方の御声援と御理解をぜひひとつ特にお願いしたい、こう申し上げます。
○山内説明員 ただいまの点につきまして、現行の基準の御説明として申し上げます。 御指摘の条項は、確かに三世帯あるいは二世帯をもって換算する規定でございますが、そのほかに実は本項の方で、多数の者の身体なり生命に危険がある場合にはこれらの基準にかかわらず災害救助法の指定ができるという規定もあるわけでございます。確かにその表現自体は従来の風水害その他を頭に置いた規定であることは御指摘のとおりかと思いますが、ここ数年の災害救助法の適用に当たりましては、そういった多数の者の身体の危険といった形で指定した例もございますし、今回宮城県と御連絡いただいた限りでは、二市四町の指定につきましては、現行の基準の範囲内で発動なさって、それが大分おくれたということはございますが、これは主として被害の戸数の把握がおくれたためのようでございますので、現行の基準の発動に当たって時間がかかったという例はないように私どもとしては聞いておるところでございます。
○長谷川(峻)委員 そうすると、いまの答弁ですと、生命の危険がある場合には災害救助法の適用を受ける、こういうことですか。
○山内説明員 正確に申し上げますと、三種類ばかり被害の戸数に応じた基準がありますほかに、「多数の者が生命又は身体に危害を受け、又は受けるおそれが生じた」場合に指定ができるようになっております。もちろんこの「多数の者」という者の数の見方とか、どのような状態で生命、身体の危険があるかということについては、いろいろな例があろうかと思いますが、戸数の計算に関係しないで、多数の者が生命または身体に危害を受け、または受けるおそれがある場合に災害救助法が適用できるという規定になっておるわけでございます。
○長谷川(峻)委員 いまのような話もありますが、身体なり生命の危険というものは二次災害あれこれでみんなおそれおののいているのです。私は災害救助法によって該当町村が一応いろいろ再建の計画を立てるのに非常に心強いものがある、しかし、計算は、財政的な計算とかいろいろなものは後から出てきますよ。しかし私は先ほど申し上げたような形において、従来は風水害を中心にしてこの災害救助法というものはいままで論ぜられてきた。一方、今度はこういうふうに地震というものを日本の場合には大変考えなければならぬときですから、この点について一つ委員会においてのよきとりなしと御推進方をお願いしてこの問題は終わります。 次には、いろいろな問題がありますが、先ほど知事さんからあるいは市長さんからるるお話がありましたが、行ってみまして、品物は店にいっぱいあったが、全部がちゃがちゃになった、しかもいまの品物というのは相当高価なのです。テレビでも何でも七十万、五十万もするものがある。それから印刷機械なんというものは百万も二百万もするものがある。こういうものが動くことによって、形はあるけれども被害額は大変だということからしますと、それを片づけて仕事をして、さてそれの金はどうするか、住宅はどうするかというのは、これは本当に中小企業の悩みなのです。いわんや田舎の商工会ですから。私はこういう問題からしますと、党においても、いろいろな場面においても、住宅金融公庫の融資制度の改善、これは論ぜられてきました。しかし、金額は五百八十万とかあるいは利率が五分一厘とか、いろいろな話がありますが、こうしたときに私は政府の方がこれに対していままで以上の額の拡大とそして救済する姿勢というものをお出しいただくことが一番大事じゃなかろうかと思いますが、御答弁をお願いいたします。
○川合説明員 災害復興住宅の融資条件につきましては、現在の条件で理想的なものではないということは先生御指摘のとおりと存じております。ただ、貸付条件につきましては、最近におきまして政府といたしまして非常に改善を行ったところでありまして、先生よく御承知のとおりでありますから個別的に何がどうなったということは申し上げませんが、貸付限度額、金利、償還期間につきまして、いずれも大幅な改善を行ったところであります。これをさらに改善することにつきましては、もちろん財政の枠の問題がありますけれども、冒頭申し上げましたように現在の条件が理想的なものとは決して考えておりませんので、今後とも財政の許す限り努力を続けてまいります。 それから、先生のお言葉の中に、貸し付けの枠という御指摘がありましたが、住宅金融公庫を建設省といたしましても十分に指導いたしまして、いやしくも額が不足することのないように十分指導いたします。
○長谷川(峻)委員 その点はひとつ十分にお考え願いたいと思うのです。 こういうときに役所が親切だということは、大変みんなが喜ぶことなんですよ。きのう、陳情に行った諸君が私のところに帰ってきて、きょう建設省に行った、町長さんと議長さんが立っていろいろるるお願いした、一緒に行った者も後ろの方に立っておった、ところが陳情を聞いた課長なり係長は、本当に親切に、同じように心配してやってくれた、ありがとうございましたということを私に言ってきた。やはり嘆いているときには、予算のことは将来の問題として、そういう姿勢が大事だと思う。今日では災害が起こって一カ月ですから、個人で処理するものはしているのです。その次に何があるかというと、今度は生活の問題があるのです。流通の問題があるのです。 一つ具体的な例を建設省に申し上げましょう。 宮城県というのは北上川によって分断されている。ところが一つの郡は、橋が三つ落ちたために、女学校の生徒であれ、屎尿処理関係であれ、病院に通う者であれ、二十キロ、四十キロ遠回りしておる。米谷大橋、近代的な橋である錦桜橋、登米大橋、こういうものが全部だめになって、気仙沼の奥地、陸前高田の方から国道四号線に連絡する道がなくなっている。こういうことからしますというと、東京へ持っていくところの海産物の輸送が絶たれ、木材の運搬が絶たれる。屎尿処理でも困っているし、大型ごみの処理でも困っている。これから先は、その諸君は米の値上げなんということよりもこっちの方が大事です。生活の場ですから。一年続くか二年続くかわからぬ。こうした問題で、バスは全部通行どめです。病院に通う者も困っている。中には一車線の仮橋を設けて、錦桜橋などは三年計画で進行させるという方針などもありますが、やはりこういうものは二年でやるとか、米谷大橋などもいままで狭い橋でしたから、前々から都市計画でかけかえるという話もあったのです。こうしたときに、秋田県に通ずるところの裏日本と表日本を結ぶ主要横断道路というものについて将来は国道昇格の話などもあったやさきにこんなかっこうになったわけであります。完全に一つの郡が五十年前の情勢に戻っているのです。県の方にも頼んでいます。東北地建の方にも頼んでいます。そうして地方の有志がこういうことのために建設省に行ってお願いした。本当に生活とか流通とかいう場の問題に変わってきた今日ですから、ぜひこの辺についての建設省の御配慮といいますか、決意のほどをお聞かせ願いたい、こう思います。
○瀬戸説明員 お答えいたします。 錦桜橋その他多くの橋が落ちまして、非常に交通に難儀をいたしている次第でございますが、まず錦桜橋の復旧につきましては、被災後直ちに落橋部分に仮橋を設置いたしまして、歩行者及び自転車等の通行を可能としている次第でございます。しかし、これでは間に合いませんので、全橋の仮橋ということを考えまして、これはメタル製でございますが、それを六月の二十七日に発注いたしました。幅六メートル、長さ五百八十メートル、本橋とほぼ同じ規模のものでございます。それを発注いたしまして、鋭意製作、架設にかかっている次第でございます。これは十一月九日に一応完了の予定でございまして、これが完了いたしますと、おおむねいままでの機能は予測できるわけでございます。しかし、もちろんその後ですぐ本橋を架設しなければいけませんので、これについて鋭意県側と打ち合わせまして、なるべく早く復旧いたしたいという努力をいたしております。先生御承知のとおり災害復旧は三カ年を原則といたしておりますが、特にこの錦桜橋等につきましてはできるだけ早く、おおむね二カ年を要する程度でつくり上げたいと思う次第でございます。 それから米谷大橋につきましても、これはトラスの上弦材が切断されまして、あるいは橋脚にも亀裂が入ったわけでございますけれども、被災後直ちに切断個所の溶接を行いまして、軽車両等の通行を可能といたしているところでございます。なお、本復旧につきましては、ちょうど七月二十四日から査定が始まりますので、この段階におきまして査定により金額を決め、工法等も確定をいたしまして、復旧の方法について十分な配慮をもって当たりたい、こう思っている次第でございます。 以上でございます。
○長谷川(峻)委員 いまの橋の問題は、一つの郡が北上川の東と西で全然交通が途絶して、渡し船時代に戻っている。こういうマイカー時代、大型輸送で物を運ぶ時代ですから、私は十二分に配慮すべきだと思っております。 そこで、模様をひとつ変えまして、市長さんも知事さんも、この地震は五時十五分ぐらいで、パニックが起こらなかった、こう言っております。しかし私、おとといの晩送ってきた雑誌「現代」を見た。ルポライターが町内会でパニックを防げると書いております。ということは汚らしい東京に仙台をしちゃいかぬということです。町内会が全然できていない新しい団地は、隣に給水車が来ても三日間も知らしてもらえなかった、こういう事件がいっぱいありました。しかも宮城県の仙台の町内会長の談話も出ている。若い諸君は、町内会を組織しようと思っても、そんなことは県がやることだ、市がやることだと一つも出てこない。私はこういう災害のときに何が一番先に出てこなければならぬかというと、やはり隣組であり隣近所の人の親切だと思うのです。バスの運転手だってバスを捨て、タクシーの運転手もタクシーを捨てて自分のうちに電話をかけるのにみんな忙しいと書いてある。これは個人の情としてそうでしょう。そのときに消防あるいは警察官の何名が自分のうちに電話をかけないでがんばったかと書いてあります。私は大変なものだと思う。 しかし一方では、一万数千名の人がガスの修理に来てくれるという美しい話もありますよ。今度仙台に火事が起こらなかったこと、ある場合には仙台の生活協同組合やらいろいろなものがこの際にパンその他を便乗値上げしなかったということ、いい面もあるのです。私はここにおいて、一対避難道路——事件が起こった場合に東京から電話をかけても通じないから、赤電話でかければ通じるということも書いてある。だから、どこへ行ったらこういう非常な場合に行き先がわかるか、避難道路がどこか、避難道路と言っておっても、なかなか町内会やそういう組織がないと、これはどこであるか知らせても知らないで済むこともあるのです。そういうことからしますと、こういう問題はお互いの民防組織といいますか、連帯組織、日本人というのは昔から地震・雷・火事・おやじ——そういうときにどうするかということを自然のうちにやってきたと私は思うのですが、こういう問題に対しての当局のいまの考え方、いまから先こんなことはたくさん起こる、起こり得る、その場合に、一番先にお互いが助け合うという気持ちで、どういう姿勢がとれるか、お答えを願いたいと思います。
○千葉説明員 お答え申し上げます。 御指摘ございました町内会あるいは自治会等の住民の自主的な防災組織、こういうものについて考え方いかん、こういうお尋ねでございます。私ども自治省消防庁といたしましては、従来から公的機関のサイドでいろいろ防災活動をするということも当然必要でございますが、これは御指摘ございましたように、その基礎はやはり民間組織としての自主防災組織というものが基本になり、これが中心になりまして、震災が起きました場合の初期消火でありますとか、あるいは御指摘ございました避難誘導でありますとか、こういうことをする必要性というものはきわめて重要になってきているわけでございます。このため、私どもといたしましては、かねてから自主防災組織のあり方、それをどのように組織したらよろしいか、あるいはそこでどういう内容の組織づくりをしたらよろしいか、こういうような点について指導をしてきたわけでございますが、今回の宮城県沖地震を一つの教訓といたしまして、さらにこの点の指導を一層いたすとともに、この住民の自主防災組織というものを育成する足がかりが何かないものかということで、実はそういった新しい住民の自主組織、あるいは防災意識高揚のための何らかの施策、これを現在検討しております。ぜひ近いうちにこの点の実現を図ってまいりたい、このように考えております。
○川崎委員長 ただいまの長谷川君の質疑に関連して、質疑の申し出がありますので、これを許します。佐藤隆君。
○佐藤(隆)委員 いまの消防庁の答弁でありますが、パニック状態を避けるためにはどうするか、命あっての物だね、緊急な場合にすぐどこへ、どうして逃げるかということです。たまたま知事さん、市長さんも経験をされて、先ほど来陳述もございましたけれども、災害対策基本法の精神にのっとって、たとえば十四条に言う地方防災会議等において、緊急な場合にどういう措置をするかという計画が必要なんだ、そういう計画の中で、そうした県においても市においても、国も地方行政も住民もというのが災害対策基本法の精神ですから、そういう意味で避難場所、避難道路、そこで問題になるのは避難標識、標識だけでもすぐつくらなければいかぬですよ。しかも夜が問題です。このたびは昼だったからいいのです。避難場所に通ずる夜光塗料をぴしゃっと塗った避難道路標識というものをすぐつくらなければいかぬですよ。私どもの党においては先般これを決議して、そうして申し入れたはずです。そのことはすぐ実践してほしい。この機会にひとつ明らかにしてほしい。来年度なんて言ったんでは遅いですよ。できるならことしやってもらいたい。補正の時期があればそのときでもいいです。予備費を使うのもいいでしょう。大した金はかからぬです。地方庁の協力を得てやればできるのです。そういう意味で、その予算の裏打ちをしてそういうことをやる、やらぬということをここではっきりひとつ答えてください。
○千葉説明員 お答え申し上げます。 御指摘ございました避難地に至る案内標識、これの設置について助成制度を考えよ、こういうお尋ねでございます。避難路、避難地がございましても、そこに至る誘導標識というものがないと、これは実際に困る場合があるわけでございます。もちろん基本的には日ごろのPRによりまして、それぞれの住民の方が、自分がいざというときにはどこに逃げるべきかということを日ごろから知っておらなければならない。それからそれのために、先ほどもお答え申し上げましたような自主防災組織というものを生かしていく、これも必要なことでございます。ですけれども、やはり行政側として標識ぐらいは、特にまた御指摘ございました夜間の標識、こういうものもできるだけつけていくべきではないかという点は、御指摘のとおりでございます。私どもの方といたしましても、そういうことで従来から指導はしておりましたが、たとえば仙台の場合でも夜間標識というものはなかったようでございますし、そういうことでなかなかこれが十分とはいきませんので、現在、御指摘ございましたいま直ちにということに努力はいたしますが、そういった方向を一つの努力目標といたしまして、できるだけ速やかに緊急な場所にはそういうものができるような措置を何か考えてまいりたい、このように考えております。
○川崎委員長 愛知和男君。
○愛知委員 本日の災害対策特別委員会に参考人として、お忙しいところを山本、島野両参考人に御出席をいただきまして、まことにありがとうございました。 地震が起きましてから一カ月たったわけでございますが、知事さんあるいは市長さんは、その復旧に対して先頭に立って今日までがんばってこられたわけでありまして、今日までの御労苦に心から敬意を表したいと存じます。 そこで、私、大変限られた時間でございますが、地元の被害を受けた罹災者の方々の素朴な声をもとにして、両参考人並びに関係の当局に対して若干の質疑をさせていただきたいと存じます。 私、具体的に焦点をしぼっていろいろと質疑をさせていただきたいのは、仙台市の緑ケ丘地区の問題についてでございます。実は私どもも何回も現場を視察させていただきまして、またこれは私どもだけではなくて、それこそ超党派でそれぞれ皆さんが大変熱心に現場を視察しておられるわけですが、率直に申しまして、現場でその罹災者からの声の中に、代議士諸公はたびたび視察をしてくれて、現場もよく見てくれているけれども、当面の窓口といいますか、責任者である市当局なり県なりが、忙しいのでしょう、なかなか手が回りかねるということもあるのかもしれませんけれども、もう一つその辺に関して不満の声をときどき聞くのでありまして、まことに率直なところでありますけれども、その点についてまず知事さん御自身で緑ケ丘を、その被害を受けたところを御視察になりましたでしょうか。
○山本参考人 当然私も責任者として現地は見ております。いまお話しのような対策につきまして、住民は大変いら立っておるということはよくわかるわけでございますけれども、先ほどもちょっと申し上げましたように、ああいう都会の中における団地が宅地ごと崩れた、こういう場合にどういう対策をとるかということになりますと前例がないわけでございますので、いま市の方が中心になりまして一体どうやって安全な地域を残すか、あるいはまたどうしても移転を必要なところは住民のコンセンサスをいただきながらどのような方法で集団移転をすればいいのか、また集団移転する場合に、跡地の買い上げその他をどうするかということについて鋭意詰めていただいておりますので、これらの結論を待ちまして、県と市が協力をいたしまして万全の対策をとりたい、このように考えております。
○愛知委員 市長さんもみずから当然のことながら視察をされたことと存じますが、地元の率直なそういう声がありますということをひとつ率直に受けとめていただきまして、地元の住民の方々が気持ちの上でも大変焦っているということでもございますので、機会あるごとに知事さん、市長さんみずからその地区にお出かけいただきまして、地元の声をぜひ聞いていただきたい、お願いをさせていただく次第でございます。 さて、いま知事さんのお答えの中でも若干触れられましたが、地元の住民の方々の率直な声は、自分の家は地震で壊れてしまった、全壊まで至らないまでも壊れてしまった。ところが、この自分の家を果たして直して、あるいは場合によっては建て直してそこに住んだらいいのか、あるいはせっかく直したらいつかここは危険地域だから移転をしなさい、こう言われるんじゃないか、こういうことで、実際どうしたらいいか非常に迷っているというのが現在地元の方々の精神的にも非常にいらついておられる原因ではなかろうかと思うのであります。伺うところによりますと、これは市かやっていらっしゃるのか、あるいは県庁でやっていらっしゃるのか定かでございませんが、現地の地質調査などをされまして、宅地として適切なところかどうかという結論を出すべく鋭意調査をしておられるというような話も伺いますが、その辺の進捗状況あるいはいつごろその結論が出るのか、その辺の見通しにつきまして、ひとつお答えをいただきたいと存じます。
○島野参考人 大体仙台市が対応しておるわけでありますが、これも相当技術的な判断を必要とする事柄でありますので、仙台市の宅地保全審議会、しかもその中の技術専門委員会にお願いして早速六月十七日、また六月二十八日、七月四日、また同じ日の午後というふうに、宅地保全審議会がいろいろと方針を示して対策を練っておられるというところであります。もちろんこれは市長、私から諮問もいたしております。どう対応すればいいかという諮問です。これは緑ケ丘に限らず御存じの黒松、それから源新田、ああいった三カ所はどの同じような場所全部でございます。 そこでいまやっておりますことは、三地域に対してボーリング二十カ所、傾斜計を九つ、伸縮計が三つ、ひずみ計、これを十二設置し、これの結果がともかくわかるのには、やっぱり学者、技術者の方々で三カ月ほどは必要だろうというのでありますけれども、私どもの方では、現在何か豪雨等があると二次災害があり得るということで第一種、第二種という地域を定めて市民に示しておるわけです。こいつをなるべく、ここはもういいよというふうに早く外してまいりたいというのがいまの宅地保全審議会の方針でもある。しかし、現地に行きますればそれは住民の方々、一体ここにおれが住めるのかどうなのか、大変な関心事であることはもとよりでございます。それで私どもは鋭意この問題、先ほど申しました集団移転の方策はどうなるのか、あるいはがけ地近接の法律による対策はどういけるのか、県とも相談をいたし、また国の各機関とも相談をいたして進めておるのですが、それが私どもが考えても何か歯がゆい、大変申しわけない言い分でありますが、はっきりしないという点も相当ある。またこれについての、たとえばそういう手段に出た場合の国有地の提供がいただけるものかどうだろうか、あるいは一応標準として決めておられる五百三十万ほどの援助、こんなものじゃとてもできない仕事なんですが、それがどうなるかなんということがわれわれとしても一刻も早く知りたい、国の援助もいただきたいというのが現在の状況であります。
○愛知委員 宅地として今後そこに家を建てて、まあ、いま壊れちゃったところを直して住んでいいかあるいはいけないかというようなそういう判断を最終的な権威を持ってやるところはどこなんでしょうか。市がやるのでしょうか、県がやるのでしょうか、あるいは国土庁なのか建設省なのか、その辺のことをひとつはっきり、あるいはどういう法律に基づいてどうするというようなことなど、はっきりしたところを、これは国土庁にお答えいただくのが適切なのかどうかわかりませんが、お答えをいただきたいと思います。
○渡辺説明員 緑ケ丘の団地の宅地が住宅を建設する土地として適切かどうかという問題でございますけれども、先ほど知事あるいは市長さんからもお話ございましたが、私はやはりこの地域全体としてどうするかという対処方針が決まることが前提ではないだろうかというふうに考えております。 私のところは宅地開発課でございまして、所掌している事項が決まっているわけですが、私どもといたしましては、具体的に開発許可なりあるいは宅地造成等規制法、これは主として擁壁等のチェックをするものでございますけれども、そういったものに従って個々具体的な案件として出てきた場合に、先ほどのいろいろ調査をやっておられるようでございますけれども、そういったものを十分勘案して安全なものにしていくという審査を的確にやるということで市なりあるいは県なりと十分協議し、あるいは指導してまいりたいというふうに考えております。
○愛知委員 この問題、時間がございませんので十分質疑ができない面があるのでありますが、確かに国なりあるいは県なり市なり、そういったようなところが、そこの宅地を仮に安全である、人が住んでもよろしい、あるいは住宅は直してそこへ住んでもよろしい、そういう判断をしまして、仮に将来またそこが何かで崩れたり何かすると、国なり何なりがこれを賠償しなければならないという責任が生ずる、そういうような問題と関連があり、なかなか簡単にいかない性質の問題のようにも考えられるわけでありまして、この場で結論は出せないかもしれません、あるいは同僚議員から後ほど質問があるかもしれませんけれども、いずれにしても現地の住民、罹災者の立場に立ちますと、どうしていいかわからないという非常に率直な気持ちを持っておられますので、ひとつその辺の気持ちを大事にしながら、行政なり国なりの対処方をぜひともよろしくお願い申し上げたいと思います。 この問題でもう一つ先ほど来出ております集団移転のことでありますが、知事さんが一度総理大臣のところに集団移転、その地区をまとめて国で買い取ってもらいたいというような陳情をされたやにも伺っております。実際、現地の住んでいる方々と集団移転の話をいたしますと、まことにこれもいろいろ複雑なことがございまして、その緑ケ丘にもうすでに十年とか十五年とか住んでいらっしゃる方々もいらっしゃるわけでありますが、そういう方々の率直な気持ちはできることなら移転なんかしないでそこに住んでいたい、そういう気持ちを非常に強く持っていらっしゃいます。したがいまして、集団移転ということを簡単に口では申しますけれども、実際問題としては非常にむずかしいのではないか、地域が一人残らず移転に合意をするというのは実際なかなかむずかしいのじゃないかということを実は感ずるのでございますが、そういう点について、当面そういう住民との間の話し合いに携わっていらっしゃいますのは、これは市長さんあるいは知事さんでしょうか、その辺はどういうふうなことになっているか。国がこの集団移転に対していろいろと法律なり何なりの面で援助をするということも必要でありますけれども、まず現地の意見がまとまらないことには話が進まない、こういうことではないかとも思うのでありまして、その辺はどんなような状況になっておりますでしょうか。
○島野参考人 先ほどお答えしませんでしたけれども、仙台市内のそういった場所はほとんど全部私も現地を回ってよくわかっております。ただ、地元の住民としては毎日でも市長の顔が見たいというようなことでもあるのですね。それからいま御質問の集団移転といっても、できるならいたいというのが市民の気持ちじゃなかろうか。それももっともだと思うのです。実は、一昨日私あてまた知事あてにも同じ文書が出たはずでありますけれども、あそこの緑ケ丘地区罹災者会というものが正式に結成されて、幾つかの要望事項が出ております。その中には、もし防災集団移転促進事業をする場合国庫補助制度等を充実することという、これは国に対する要望であります。こういうものも六つほどの要望の中の最後に出ておるのでありますけれども、できるならばそこにいたい。私ども、その場所が将来とも住める場所ならばそこにいていただきたい。そう簡単に集団移転といっても、そうはいくものではない。しかし、この場所がボーリングの結果あるいはいろいろな計器の測量の結果、どうしてもここはもう危険で住めないよということになったらどうするかということも私どもあらかじめ考えておかなければならぬ。そういうことで大変苦労をいたしておるのが実情でございます。
○愛知委員 時間が残りわずかになりまして、この問題、まだ質疑をさせていただきたい面があるのでありますが、この辺で打ち切りまして、あと大変短い時間でありますけれども、地震保険の問題について若干の質疑をさせていただきます。 これは新聞紙上等で大変出ておりますけれども、今度の地震において地震保険がきわめて評判が悪いわけであります。現在の地震保険の制度によりますと全損のみ適用、しかもその限度が家屋については二百四十万、家財が百五十万、これはある意味ではきわめて現実離れした制限になっておりまして、これを何とか全損のみではなくて分損でも適用してもらいたい、あるいは限度をもう少し上げてもらいたい、こういう声が非常に起こっているわけでございますけれども、現在のこの制度でそれが可能でしょうか。
○野村(寛)説明員 お答えいたします。 宮城県沖の地震に際しまして、現在の保険制度は全損のみを対象としておりますので、分損が担保されていないことにつきまして県民の皆さん方から非常に不評を買いましたことは先生の御指摘のとおりでございます。現在の保険の状態を前提といたしますと分損に直ちに適用することは非常に困難でございますが、もし時間をいただければ二、三分御説明させていただきます。 現在の地震の保険制度は、昭和三十九年の新潟の地震に基づきまして四十年に地震保険制度の審議会がありまして、その答申に基づきましてできた制度でございます。その答申にもうたっておりますように、「地震はその頻度、損害度等が統計的に把握し難く、しかもそれによる損害の規模が時に異常巨大なものとなる可能性をもっている」ということが指摘されておりますように、地震といったものは保険に非常になじみがたいものであることが前提になっております。それで答申におきましても、当初から理想的なものを望むよりはまず現実的に可能な案による制度の発足を図ることが急務であるので、とりあえず発足したのが現在の制度でございます。 現在直ちに分損に適用いたしますと、現在の保険料をさらに数倍にしなければいけないという問題点、それから損保会社の担保力と国の財政の問題点、それから一番大きな問題は事務的な能力の問題でございまして、たとえば関東大地震のような地震が現在仮に起きたといたしますと二百万から三百万件に近い保険が掛かっておりますので、それを査定するのに非常に膨大な事務屋がかかるという点、その三点の問題点から現在直ちに分損を適用することは非常に困難と考えております。
○愛知委員 時間が参りましたのでこれ以上この点について質疑ができないのが大変残念でありますけれども、伺うところによりますと、このいまの御答弁にもございましたが、いまの制度ではこれはとてもできない、こういうお話でございます。現在の制度をつくり上げた背景には、過去の地震の統計や何かをいろいろ集計いたしましてそして保険の料率なり何なりをつくり上げたわけでありますが、その中に関東大震災のような非常に大きな、それこそ何年というか何百年に一度しか起きないような地震を含めて考えて、関東大震災のような震災が起きた場合でも何とかなるという、そういう前提で料率なり何なりをはじいているところに私は根本的な問題があるような気がいたします。 〔委員長退席、高鳥委員長代理着席〕 関東大震災のような、あんな大きな震災を保険で救済するというのはそもそも無理で、そういう場合には国の財政なり何なり別な形でこれを補償していく、そして地震保険というのはもう少し規模の小さな地震についてだけこれを適用していくというような制度の根本的な改正がどうしても必要ではなかろうか、こんなふうに考えるわけでございますが、なおこの点につきましては、今後の課題として当委員会あるいは大蔵委員会ということになるのでしょうか、別なところでなお私も研究を続けてまいりたいと思いますけれども、ひとつこれを機会に、この地震保険については住民感情としては詐欺に遭ったというような非常に極端な、そういう感情すら持っていらっしゃる方が非常に多い。このままでは制度としては余りにも不完全であるということを痛感いたしますので、その点につきまして指摘のみに終わってしまいますけれども指摘をさせていただきまして、時間も参りましたので私の質疑を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○高鳥委員長代理 次に、西宮弘君。
○西宮委員 私ども災害対策の審議に当たりましていろいろ参考意見を聞かせていただきまするために、お二人の参考人においでいただきましたことに対し私も心から感謝をいたします。 島野参考人がちょっと意見の中で触れておりましたけれども、私は、今度の宮城県沖地震の大きさというか、強さというか、そういう点について気象庁にお尋ねをいたしたいと思うのであります。 と申しますのは、私、手元に持っておりますのは、建設省の建築研究所で出されました一九七八年宮城県沖地震調査報告書(中間報告)というのがございまして、それによりますと、丘陵頂部あるいはまた軟質の地盤上の南北の方向では二百五十ガルから三百ガルの測定がなされた。硬質、かたい地盤、そこでは南北方向では百五十から百八十ガルであったというような報告が出ておりまして、三百を超える三百六ガルというような数値も表示されておるわけであります。 もう一つは、東北大学工学部建築科の志賀研究室の調査でありますが、これは仙台市内六地点に強震計をセットいたしまして観測をいたしました結果によりますると、建設省の調査よりもはるかに高い数値が記録されております。私、もちろんこういう技術的なことはわかりませんけれども、ガルで表示をされるいわゆる加速度と、それから震度というのはおのずから観念が違うのだそうでございまするから、これで直ちに震度を表示をするということにはならぬかもしれませんけれども、少なくとも震度五というのではなしに、震度六に相当するあるいは場合によったら震度六を超える破壊力を持っておった、そういうような個所が相当数あったということだけは明瞭だと思うのであります。 私は、そういう点で気象庁では、どういうふうにその点を観測をしておられるか、いわゆる震度五という発表でありますけれども、ところによりましては、いま申し上げたような、それをはるかに超える強烈な被害をこうむった、そういう規模の地震であったということについて、どういうふうに考えておられるか、お答え願います。
○末広説明員 お答え申し上げます。 ただいま先生数字を挙げて御指摘なさいましたとおり、震度と申しますのは、たとえば同一の仙台市内でございましても、地盤が非常に堅牢であるかあるいは軟弱であるかということによりまして、優に一階級程度は違ってくるのでございます。今回の宮城県沖の地震でも、気象庁が震度五と発表いたしましたのは、仙台にございます管区気象台での観測でございまして、大体仙台付近での平均的な地盤の強さの場合に五ということでございます。現に、ある地区においては倒壊家屋などが出ているわけでございまして、そのようなところでの今回の地震に際しての強さは、当然震度六であったと私ども思っております。この辺、気象庁の発表の数字と、現実の、地区によってそれを上回るところがあるのだというふうなことは、今後はよく国民の皆様に御理解いただけるように努力を続けていきたいと存じます。
○西宮委員 関連をいたしまして、今度の災害がそういう意味できわめて強烈な破壊力あるいはきわめて強烈な衝撃を与えたということだけは間違いがないので、そういう点からも、先ほど長官の御答弁がございましたけれども、激甚災の指定の問題、私どもは一日も早くこれが決定されることを期待をし、念願をいたしておりますので、ぜひその点はよろしくお願いをいたしたいと思います。 次に、災害の際に私どもが率直に感じますることは、いわゆる個人災害については援護の対策、救済の対策というのがきわめて乏しいという点なんであります。公共施設に対しては、結局は国民の税金の負担によって維持されている施設でありまするから、これに対して手厚い保護をするということはもちろん当然でありまするけれども、個人災害というのはいわば個人の責任、あるいは言いかえるならば、これは天災だからやむを得ないというのであきらめろというような考え方が基本にあるのではないか。災害の程度によりましては、いわゆる隣保相助というようなことで間に合う面もありましょうけれども、今回のようなこういう激烈な災害になりますと、とても隣保相助とかあるいはまた市、県といったような、だんだん範囲を拡大することによってそういう公共団体が救っていくという仕組みになっておりましょうけれども、それだけではどうしても間に合わない。したがって、さっき申し上げたような、さらにもう一歩拡大をした国の施策、そういう意味で激甚災害の指定というようなことが法律的にも決められておるのだと思いますけれども、とにかくそういう点が非常に大事だと思うのであります。 先ほど来同僚委員の質問もございましたけれども、いまの災害復興住宅融資でありますけれども、これは住宅金融公庫法に定められておるところによりますると、木造で五百八十万という限度があるわけでありますが、これはもちろん融資でありますから結局は返さなくちゃならぬ金、その返す条件等は大分変わってまいりまして、よくなってまいりまして、償還は二十五年になる、あるいは金利は五・〇五に下がった、こういう大分改善された面もありまするけれども、とにかくこれは返さなくちゃならぬ借金でありますから大変な問題だと思います。ことに前のローンはまだ払い切っておらない。にもかかわらず、そこは全く無価値になってしまう。無価値になったものに前からのローンの返済は続けなければならぬということになるわけですから、当該の被害者にとっては大変な問題であることは申すまでもありません。 ぜひこの際、その融資の限度額のかさ上げあるいはまた金利の引き下げ、さっき五・〇五になったと言いましたけれども、これはただ政府の方針で、全部が全部ことごとく金利が下がったので、そのついでにこれも一緒に下がったというだけでありまして、この災害復興資金について特別に下げたというわけではありません。したがって、これなども三%程度に下げるということが望ましいと思うわけであります。あるいはまた、同時に、さっき申し上げた、古い、もとの家屋のローンについては償還をしばらく延期をするというような問題等が当然必要だと思うのでありますが、その点についてはいかがでしょうか。
○川合説明員 お答えいたします。 災害復興住宅の融資条件につきましては、ただいま先生自身の御質問の中にもありましたように、最近におきまして、政府といたしまして相当な改善をいたしたところであります。ただ、先ほどの御質問にありましたように、すでに住宅金融公庫の融資を受けている方が災害で住宅がなくなりまして、改めて融資を受けるというときには、かなり御本人の負担も大きくなるものと存じます。かような場合につきましては、まず従来の債務につきまして延滞損害金の免除あるいは軽減というような措置を講ずることができることとなっております。 それから新しい住宅につきましては、元金の据え置き期間を設けることが認められておりますので、かような措置によりましてある程度の負担軽減はできるものと考えております。 ただ、収入が非常に少なく、また資産もないような方が重ねて融資を受けるというのは、公庫の側から見ましても融資の性格上困難でありますし、また御本人から見ましても必ずしも賢明な救済の策ではないと考えておりますので、かような方に対しましては、現在すでに行っておりますが、地元の公営住宅への収容のような制度を活用いたしまして、賃貸住宅の提供という形で救済いたしているところであり、今後ともそういう施策を活用いたしまして救済に努力いたしてまいります。
○西宮委員 仙台の場合に、特に緑ケ丘という地区が問題になっていることは、先ほど愛知委員も指摘をされたとおりでありまして、大事な問題だと思います。しかし、私は、これは島野参考人に申し上げておきたいと思うのでありますが、緑ケ丘だけではないので、ことに、ああいう団地ではなくて、相当に住宅の被害が多いというところもたくさんあって、何か市役所では緑ケ丘を目玉商品にしているのではないかという不満の声も若干聞いておりますので、そういう小さなところでぼつぼつと受けております被害、そういう点もぜひ見落としのないようにしていただきたいということを、これは行政当局にお願い申し上げたいと思います。 なお、緑ケ丘の場合にはいろいろむずかしい問題がたくさんございます。現地に参りますと、あそこのコミュニティーセンターですか、現地に出張所を設けて、そこには単にこういう建築あるいは開発の技術者だけではなしに、それ以外の関係の人がたくさんおりまして、一般の相談にあずかっている。あるいはさらに、それだけではなしに、消防署の職員であるとか警察官であるとか、こういう人も常駐いたしまして、絶えず、昼夜を分かたず現地を見回り、あるいはまた常時相談にあずかっておるということをやっておられて、非常に適切な措置だと私は感動して帰ったのでありますが、そういう面からいろいろ問題は当然に吸い上がってきていると思います。 そこで、さっきお話にも出ました集団移転の問題、これはなかなかにむずかしい問題でありますから、そこに住んでいる住民は簡単に意思決定をすることはできないと思う。ことに私は、集団移転とはいうけれども、一体どこに行くのだ、こういうことが明確になれば、あそこならおれは喜んで行くという人もありましょうし、それが見当がつかない現状において、まず意思を決定しろといっても無理だと思うのであります。 そこで、私は、そういう点についてもいろいろ政府の援助をお願いしたいということを後から申し上げたいと思いますけれども、まずその前に、政府が考えております集団移転に対する特別措置というのは、こういう制度がありますことは大変結構でありますけれども、非常に現実離れをしているということを私は強く訴えないわけにまいりません。と申しますのは、まず第一に、移転先の用地の取得及び造成というのでありますが、これは平米の単価が九千五百円で、それに移転戸数を掛け、それから四百四十平米を掛けて計算する、こういうのでありますが、この法律によりますと仙台がB地域ということになっているのでありますけれども、恐らく仙台じゅうに九千五百円で探せる土地なんというのは全く皆無だと思うのですね。そういうことを考えると、さっき申し上げたように、どこに移転するんだという移転先が決まらないと思うのです。私は、どうしてもこれはまずその辺を改善をしてもらわなければならぬ。この法律は、法律の制定の沿革は、これは自治省の過疎対策室でつくった法律であります。したがって、あくまでも過疎対策から出発をした制度でありまして、今日大分事情は変わってまいりましたし、当時から見ると内容も改善されておりますけれども、そもそものスタートが過疎対策として出発をしたわけですから、そういう遠隔の地方には平米九千五百円というような土地もありましょうけれども、仙台市内ではとうていそういうものは発見できないということでありますので、そういう点をぜひ改善をしてもらわなければならぬと考えます。 そこだけ聞いていても時間がたちますのでついでに申し上げると、今度は住宅団地の中につくる公共施設、これは、その内容は飲用水の供給であるとかあるいは集会場の設置あるいは広場の設置、それの整備費でありますが、これは単価百四万一千円に対して移転の戸数を掛ける。それから次は災害でやられてしまった土地の跡地の買い取りの問題でありますが、これは、その跡地の適正価額の四分の三を補助するという制度になっておるようですね。ところがその跡地なるものは、もうとにかくそこには住めないというのでそこから避難をするわけでありますから、価額は非常に安い価額になってしまうだろうと思うのです。以上が実施主体であります市町村に対する助成。それから個人の場合をついでにこの法律から拾ってみますと、移転する団地における住居の建物あるいは土地の購入、土地の購入というのは分譲の場合でしょうが、これに対する借入資金の利子補給をする。建物は百八十万、これは最後までの一切の利子補給で、建物は百八十万、土地は五十万を限度にしているということでありますし、移転をする場合の引っ越し料として五十四万五千円を各戸に出すということになっておる。しかし、それだけではなしに、さらにもう一つ大きな枠をはめている。それはつまり、市町村のやる仕事あるいは個人に対する援助、そういうものをいま申し上げたような基準によって計算をいたしますけれども、それで出てきたその答えに対して、さらに全体について一つの限度を設けている。それは、五百三十万円掛ける移転戸数、ただしこれは地価が特に高いときには五百八十三万円だそうでありますが、これは大蔵大臣と協議をして決定する。そういう、特に地価の高い場合には五百八十三万円まで大蔵大臣が承認をすればそれでよろしいということになりますけれども、とにかくそれで最後の全体の枠を抑えてしまう、こういうことになりますから、そういうことになりますと、さっき個々の場合に単価幾らと言ったことがさらに制約をされてしまうということにならざるを得ないわけでありまして、私は、そういう点で、集団移転という問題は当該の罹災者にとりましては深刻な問題でありまして、容易にみずからの意思を決定できないというような深刻な問題でありますが、さらにそれにこういう財政的な面で制約があるということになると、ますます容易ではないということにならざるを得ないと思うので、ぜひこの点を現実に即した改正をしてもらいたいということをお願いしたいと思いますので、お答えを願います。
○佐藤説明員 お答え申し上げます。 いろいろと事例を挙げられてのお話がございましたが、結論的に一番最後に仰せがございましたこの防災集団移転促進事業の補助基本額の限度額が現在一戸当たり五百三十万円と相なっておりますことにつきましてお話を申し上げ、あとはその他の面で御理解いただきたいと思うわけでございますが、これにつきましては住宅団地の用地取得造成、それから個人の住宅建設補助等につきまして、住宅金融公庫が採用しております仕組み、すなわち用地取得単価とか、あるいは住宅建設単価ということでございますが、それに従来の実績等を勘案して、この五百三十万という単価が定まっておるわけでございます。これにつきましては、誤解のございませんようにお願いしたいわけでございますけれども、この五百三十万円を掛け合わせます戸数は移転対象地域総戸数でございまして、造成されます団地に入居されない方も含めました総移転戸数に乗ずることに相なっております。従来の例を見ましても、対象地域の方すべてが地方公共団体が準備いたしました団地に入居されるというわけではございませんで、平均の入居率がいままでの事例では八五%程度に相なっておるそうでございますが、都会地に参りますと、さらにこの比率が落ちてくる、少なくなってくるというようなことも予想されるわけでございます。そういたしますと、総移転戸数に五百三十万円を乗じまして額を出します関係上、団地取得造成のための経費というものが一部ここに生み出てくるのではなかろうか、こういうふうに感ずる次第でございます。 また、六百六十平方メートルというものを最大限度にいたしておりますが、これは住宅用地のみならず、移転先に準備いたします公共施設のための用地等も含めた用地面積を考えておるわけでございますけれども、これとても都会地における団地整備の場合にはすでに周辺に広場とかその他の施設などが恐らくございましょうから、この分に割く用地は必要がなくなってくる面が多いのではなかろうかと思われます。同時にまた、都会地におきましては一戸当たりの面積は実際上もう少し狭いものに相なってくるのではないかというふうにも考えますので、こういった面を勘案いたしますと、先ほど冒頭に申し上げました五百三十万円掛ける総移転戸数ということに相なっておることによって、その中で彼此勘案していただきまして、またお互いに効率的に実行していただくということでカバーをしていただくことが一部可能になってくるのではなかろうかと思うわけでございます。しかし、そうは申しますものの、この額については、また今後の問題といたしましては、私どもちょうどいままた明年度の予算を考えなくちゃいかぬ時期でございますので、都会地の実態なども考えながら検討してまいりたい、こう存じておる次第でございます。
○西宮委員 明年度の予算で解決するというお話がありまして、将来のためには結構なことでありますが、現実にいま起こっておる問題は、目の前に大変重大な問題として出ているわけでありますから、できるならば、そういう財政的な改善というような点は、もし臨時国会でも開かれるならば、そこで解決をしてもらうということをぜひお願い申し上げたいと思うのです。さっき申し上げたように、平米当たり九千五百円というような土地などは全くどこを探しても見つからないわけでありまして、いかにも現実離れをしておるので、ぜひそういう点の抜本的な改善をお願いしたいと思います。 なお、一つ大蔵省にお尋ねをいたします。 この集団移転の場合には、国有財産の譲与という規定があるわけでありまして、「国は、市町村又は都道府県に対し、集団移転促進事業の円滑な実施のため必要があるときは、政令で定めるところにより、その事業の用に必要な普通財産を無償又は時価より低い価額で譲渡し、又は貸し付けることができる。」こういう規定がありまして、恐らく該当の自治体としては譲渡でも結構だ、あるいは貸し付けでも結構だ、そういうケースになると思いますけれども、とにかく「無償又は時価より低い価額で」、こういうことがなければなかなか事業の推進ができないということでありますから、ぜひこの規定を発動してもらいたいということをお願いしたいと思います。ただし、適当な国有地がなければこれは死文になってしまうわけでありますけれども、そういう点はこれからも私ども現地の人間として、できるだけそういう土地を探し、また大蔵省にもお願いをする、あるいは関係の行政庁にもお願いする、こういうことには努めてまいりますから、それが見つかったならばぜひこの第十条を適用してもらうということをお願いしたいと思います。
○島崎説明員 今度の地震で、ここに知事さんもおいでになっておりますけれども、宮城県におかれまして集団移転の促進を図られるということをわれわれも地元でよく聞いております。それで、先生がいまおっしゃいました例の法律の適用になるような土地があるだろうかと思いまして、ちょっと調べてみました。ところが大変な被害を受けられた緑ケ丘、それと二ッ沢、この近辺に集団移転促進ということで、ここいらにお住まいの方を十分に吸収できるような土地というのはなかなかございません。いままでここにお住みになりました方々も、いろいろお勤めの関係もあるでしょうし、買い物の関係もあるでしょうし、やはり近隣のところでなければいけないと思うのです。そういう土地というのは、私どもの管理しております普通財産の中では、相当の規模も必要でございましょうし、近隣にはちょっと見出しがたいという状況でございます。
○西宮委員 その状況は私もわかっております。ですから、さっき申し上げたように、いわゆる普通財産としてはない。しかし行政財産等であるいは将来普通財産に移転できるというようなものがあるかもしれないので、そういう問題が起こったときに改めて相談をいたします。もちろん行政財産ならばその行政財産の管理者の方にまず同意をしてもらうということが先決でありますから、その辺はわれわれ現地の人間が努力をいたしますから、そういうふうに普通財産になった場合には、ぜひこの条文でやってもらうということを、いまのうちからお願いをしておきたいと思います。 それから、もう一つ大蔵省に、同じく住宅の問題でお尋ねをしておきたいと思うのですが、それは農家の場合で、今度の災害に遭って、どうしても家を建て直さなくちゃならぬというようなときに、なかなか金もないし、あるいは融資も限度が決まっておるわけでありますから十分な手当てができない、したがって背に腹はかえられないから自分の田地田畑を売って、それで建築費に充てよう、そういう非常にせっぱ詰まった人もおるわけです。いわば命の次に惜しい自分の田地田畑でありますが、その一部を売って、それで何とかしょうというようなことを考えておる人も少なくないようでありますが、そういう人は売れば譲渡所得税が高率にかかってくるということで、それではせっかく売ってもほとんど建築費用に回らないという結果になってしまって大変にそのことを嘆いているわけですけれども、その点について、要するに譲渡所得税を免除するあるいはきわめて軽微に軽減をするというどっちかだと思いますけれども、そういう点についてぜひ配慮をしてもらいたいということでありますが、大蔵省の関係の筋からお答えを願います。
○水野説明員 ただいま御指摘の点でございますが、地震などの災害におきまして被害を受けられた、この場合につきましては、先生御承知のように、所得税法におきましては雑損控除といった制度があり、そのほかまた災害減免法の規定によりまして、所得金額がそこそこのものでございます場合には税金が全額免除される、そういったような措置はあるわけでございます。 ただ、そういった災害によりまして受けましたその損失につきまして御配慮をするという点と、それにかえまして今度新たに住宅なり何なりを取得される際の、その場合の資金のつくり方につきまして税金面でどんな配慮があるかということとは分けてお考えをいただければと思うわけでございます。確かに地震によりまして家を新しくおつくりになる、そのときに土地をお売りになれば譲渡所得税がかかるわけでございますが、これにつきましては、たとえば家族の方が大病をされたとか、あるいはお子さんを学校にやられるために伝来の土地を売られたという場合、いろいろな場合があるわけでございますので、そちらの面につきましては一般的な原則の中でお考えをいただく、災害そのものの損失につきましては雑損控除なり災害減免法の方で措置させていただくということが現在の考え方になっておりますので御了解いただけたらと思うわけでございます。ただ、譲渡所得税につきましては、現在、二千万円までの所得でございましたら百万円を控除して、その残りの二割について比例税率で課税されるという特例の措置がございますので、まず二割程度の税金でございますので、その点はほかの場合といろいろ御勘案いただきまして御了解をいただけたらと思うわけでございます。
○高鳥委員長代理 次に、日野市朗君。
○日野委員 知事さんと市長さん、本当に御苦労さまでございました。 そこでまず、今度の地震の災害について激甚災の指定がどうも危ない部分があるようであります。農林水産関係、それから公共施設の関係なんかについてはその指定が少し危ないのではないかというようなことがいろいろ言われておるわけであります。特に農林水産関係について私非常に疑問を持っているのでありますが、私が見た範囲では農林水産関係の被害もこれは相当なものがあるというふうに考えるところなんです。しかし、実際に上がってきている被害の報告というのを見ますと、どうも私が見て歩いたその感覚とあらわれてきた数字というのは必ずしもぴったりと一致しないような感じがいたします。特に農村地帯というのは、こういう被害の申告というようなことになりますと、まあまあ何とか自分たちでこれを直して何とかやっていくというような生活の知恵があったり、また農民なんかに特有の純朴さというものがあったりして、被害を報告するというのはいささか過小になっていやしないかというふうに思うところがございます。 先ほど市長さんのお話によりますと、ずっと仙台市で調査をやってみたところが、被害が当初の調査よりも非常にふえたというようなことがございました。そういう例を考えますと、これを宮城県でもやってごらんになったら、いままで知られていなかった被害がもっと出てくるのではないかというような感じがいたしますが、その点いかがでございましょう。知事さんは、仙台市でやったような調査をまたやってごらんになるというような考え、ございましょうか。
○山本参考人 お答え申し上げますが、いまお話しの農業被害でございますけれども、この中で特に大きいのは農業用の施設の被害でございまして、この施設被害のつかみ方につきましては、これは地震だけではなしに、これまでも毎年のように被害があるわけでございまして、単に農民の見方だけではなしに、市町村あるいは県の技術者、あるいは農林省の出先もおりますし、これは専門家の見た被害額でございますので、この点につきましては、私は余り大きな差がないのではないか、このように考えております。 あとは共同利用施設、その他施設でございまして、農産物の被害が、地震の場合でございますので、余り大きく出てこない。ただお話しのように農村全体で非常に被害が大きいというのは、先ほど私も申し上げましたし、市長からも御報告がありましたように、住宅その他の個人的な被害が非常に大きい。これが、ごらんいただきまして、農村、農業被害が非常に大きい、こういう感覚的な受けとめ方におなりになったんだろうと思います。その点につきましては、私ども全く同感でございます。ただ、この災害の被害の分類におきまして農業被害として取り上げました場合には、私どもが取りまとめました施設関係では約八十九億等が中心になっておるのでございまして、御了承いただきたいと存じます。
○日野委員 地震から一応かなりの時間的な経緯はあったわけですが、これからもさらに、これは地震のことでございますから、いろいろ使ってみたらおかしくなっているところがあるというようなことでいろいろ被害が出てくることが一応は想定されるのではないかと思いますし、そういう点も、ひとつこれから被害の査定をするについても十分これは考えておかなければならないことではなかろうかと思いますので、その点については国土庁の方でも十分にこれからの問題、それから査定に当たってもそこいらは配慮をしていただきたいというふうにも思うのですが、いかがでしょうか。
○四柳説明員 いまお尋ねの点、直接は農林省の方の査定官あるいはこれに対しまして大蔵の方が立会すると思いますけれども、御趣旨の点、よく関係省庁の方に伝えておきたいと思います。
○日野委員 さっき知事さんが意見を述べられた際に、いわゆる県の財政収入が非常に落ち込むという見通しを述べられたわけですが、これは県にしても、市町村にしてもみな同じだろうと思います。財政の支出は非常に多くなるだろうと思うのですが、そういうことと考え合わせますと、これは県にとっても、市町村にとっても、非常に重大なことではないかと思うのです。現在県としては、県税なんかで減免の措置とか、それから納期の延長、こういうことを県とか、市とか町村、それぞれに考えなければならないと思いますが、これは具体的に何か処置を講じておられる点がありましたら、お述べいただきたいと思います。
○山本参考人 お話しのように、県税、市町村税両方におきまして災害によります税の減免措置あるいは納期の延納措置、いずれもとっております。ただ、今日現在におきましてその金額がどれくらいになるかということは、県税の場合も市町村税の場合ももう少し時間をかしていただきませんとはっきりした数字はまだつかみかねておる。いずれにいたしましても、そういう税の減免の問題と、一般の被害を受けました商工業等々から本来期待さるべき県税や市町村民税を中心にした市町村の税が上がらない、税の収入は大きく見込みよりは落ち込むという両面がございます。と同時に、いま日野議員がおっしゃいますように、歳出面で非常に大きな支出が出てくる、歳出歳入両面にわたりまして非常に大きな財政のアンバランスが生ずることは確実でございますので、これらに対する補てん措置、援助措置をぜひお願い申し上げたい、かように考えております。
○日野委員 それで、知事さんどうでしょう、どのような措置を国の側に希望されるか、具体的な措置を考えておられましたならばお述べいただきたいと思います。
○山本参考人 先ほど来災害救助の面でいろいろお願い申し上げておりますように、ぜひ補助の制度あるいはまた融資の制度等々におきまして、激甚災並みのできるだけ有利な適用をひとつお願いを申し上げたいというのが第一点でございます。 それから、県並びに市町村の財政の問題といたしましては、先ほど申し上げましたように歳入歳出両面にわたりまして非常に大きな影響が出てまいりますので、これの補てん措置として考えられますことは、まず、ことしの特別交付税で十分な措置をしていただくこと、これが一つでございます。それと税の落ち込みがあるわけでございますから、本来ならば普通交付税につきましても計算のし直しをしていただきたいというのがわれわれの本音ではございますけれども、恐らくこの点につきましては、かなりことしの計算は進んでおりまして、現に一部市町村には交付税の前渡し措置もしていただいておりますので、これは来年度の精算に回していただくとしても、ことし、基準財政収入額等の落ち込みにつきましてはぜひ減収補てん債の手当てをいただきまして、この減収補てん債につきましては、来年度以降、元利の償還について交付税で措置をしていただく、とりあえずはこういう措置をしていただきたい。またそういうことでわれわれは財政運営を何とかやりくりをしてまいりたい、このように考えております。
○日野委員 自治省の方に伺いたいのですが、いま宮城県の知事の方から減収補てん債の起債を認めてもらいたいというような要望が出されているわけですが、この減収補てん債という制度ですね、これについていろいろ障害はありましょうけれども、起債を認めるということは——激甚災の指定は受けなかったにしてもかなり激甚と認められるような被害を、地震という明らかな天災なわけでありますから、このような災害を受けた自治体で、これはもう支出から、それから税収の減少というようなことからも税収が減ることは明らかなわけでありますから、その点について減収補てん債の起債を認めるというようなことは政治的に十分考えられることではないかと思うのですが、いかがでございましょうか。
○野村(誠)説明員 お答えいたします。 災害によりましていろいろ税の減免措置を講じなければならぬという事態によりまして減収額を生ずるのは確かでございますが、そういう税の減免等に伴う減収についての起債措置というものは現在、制度として持っていないわけでございます。ただ、災害対策基本法の百二条に該当する、簡単に言ってしまえば激甚地区の相当被害があったようなところについて該当するわけでございますけれども、そういった一定の要件に該当する場合には、歳入欠陥債という形でもって特例債が認められているという形でございます。現在、一般的な起債措置はとっておらぬということでございますので、御了解願いたいと思います。
○日野委員 減収補てん債にしても歳入欠陥債にしても制度的にはいろいろ問題があることはわかるのですが、減収が非常に大きいというような場合、国の方で税金のいいところは全部召し上げておいて、こんな災害が出た、さあこれから住民をいろいろ助けなくてはいかぬので金はかかる、それから税金なんかも減免の処置もとらなくてはいかぬ、納期の延長もしなければいかぬという場合になって、なおかつ起債措置はございません、それから補助事業なんかも一応はあるからいいではないかと言ったところで、それだけではわれわれの感覚としてはどうも納得いきかねる点があるのです。そのような場合も、やはり制度的には起債の処置はございませんで済ましていられるかどうか、ひとつ伺いたいのです。
○野村(誠)説明員 減免に伴う減収額について起債の措置はとっておらぬということにつきましては先ほども申し上げたとおりでございます。ただ、災害関係について、一般的に減免による減収額が相当あるということは通常あり得ることでございますが、私どもの方の災害関係の特別交付税におきまして、そういった減免による減収額を勘案して一応算定しているという措置が一つ別にございます。 それから減免によらない、一般的に税その他の減収が生ずるわけでございますけれども、ことしの場合は無理でございますけれども、一定の税の減収額につきまして翌年度の普通交付税の基準財政収入額の算定上精算措置を講ずるという措置も別途講じておりますので、ひとつその辺で御了解いただければというふうに考えております。 確かに起債措置そのものは、そういう歳入欠陥債だけでございますけれども、一般的にはそういう措置でもって地方財政のそういう負担に対応する措置をとらしていただいておるわけでございます。
○日野委員 今度の宮城県の災害に当たって、これらの自治体の収入減を見るについては、特別交付税、普通交付税ともに十分勘案して算定してもらえる、こういうことですね。
○野村(誠)説明員 多少一般論になりますけれども、従来私ども、特別交付税等でその辺の事情というものは十分配慮して措置させていただいているというふうに考えております。
○日野委員 ちょっとしつこいようですが、従来の一般的なということではなくて、今回の災害の重大性というものを考えて十分な措置をしていただけるということでよろしゅうございますか。
○野村(誠)説明員 基本的には先ほど申し上げたとおりでございますけれども、こういった地方公共団体の減収額あるいは財政状況等もまだ十分把握できておりませんので、今後そういったいろいろな状況が判明した段階で何らかの措置を講じざるを得ないということがあれば、その段階でまた検討させていただきたいと思われます。
○日野委員 時間がないので、もっと伺いたいところがあるのですが次の質問に移ります。 緑ケ丘というところが今度の震災で非常に有名になってしまったわけですが、これについては、やはり地域住民の側の意向と、それから自治体が持っている希望といいますか、あそこのところはもう住宅地としては適当ではないということから、やはりみんなに移転をしてもらうという必要があろうかと思います。それで、私ここで一つの提案と申しますか、こんなことはどうだろうという私の考えていることを一つ申し上げて、意見を伺いたいのです。 先ほど西宮委員から、集団移転促進事業についての特別措置に関する法律についていろいろお話がありました。これも一つの方法だろうと思うのですが、この緑ケ丘とか、こういった住宅地としてもはや不適当だと思われる地域についての住民の一番心配しているところは、住民がいままで金をかけてきた、それが一体どうなるかということも非常に心配している点だと思うのです。土地の取得資金、それからその上に建てた家の資金、こりいったものがどうなるのだろうという心配があるだろうと思うのです。それで、移転をするにしても、この自分たちが宅地に買った土地、これについては補償をしてもらえるのかどうかというような心配もあるのではなかろうかというふうに思うのですが、これらの地域を都市計画で防災緑地というような形にして、そしてそういう都市計画のもとにこれらの土地を自治体が買い上げるというような方法、これについては国が補助をするという規定がございますが、補助金も出るということになっておりますが、そういう形でやったなら、住民の側、それから自治体の側もこれは比較的うまくいくのではなかろうかというようにも思うのですが、いかがでしょう。これは知事さんと、それから建設省の方にも伺いたいと思います。市長さんにもお答えいただければと思います。
○山本参考人 緑ケ丘に対する対策につきましては、先ほど来市長さんからお答えがございますように、ただいま基本的にどうするか、住民の意向を含めまして詰めておる最中でございまして、これが仮に集団で移転するという前提に立ちました場合に、その跡地をどうするかという一つの考え方として、確かに日野議員がおっしゃるような方法もあるわけでございますので、仮に何十戸かが集団で移転する、そしてその跡が安全に公園緑地になる、こういう前提が整いました場合には、都市計画上の都市公園あるいは緑地にする、そうなれば買い上げの道が出てくるということでございますが、いまのところ、その前の段階の、安全であるかどうか、移転されるかどうかというところの詰めが行われておる段階でございますので、その段階が過ぎました場合に、あるいはまとまりました場合に、いまの御意見も大変有力な一つの案として私どもとしては考えてまいりたい、かように存じております。 〔高鳥委員長代理退席、委員長着席〕
○上田説明員 住宅を移転すべきであるということが地元の合意を得て決定いたしました場合、当然その移転計画の中で、跡地の利用計画なりあるいは安全対策というものは一緒に考えていかなければならないというふうに考えるわけでございますが、そういう全体的な跡地の利用計画、安全対策の中で、先ほど御指摘の防災緑地等の都市施設として利用することが適当であるというような考え方が出てまいりますれば、その段階で具体的に検討してまいりたいと思います。
○島野参考人 大体うちの知事がお答えしたとおりなのでありますけれども、この緑ケ丘が中心であります。そのほか黒松、源新田という場所も似たような場所なのでありますけれども、ここの集団移転をするかしないかということは、先ほどお答えしたような計器を据えていま観測中である、その結果を見て、将来とも住むに耐える場所であるかどうかということを判断して、それで住民の意向も聞いて、方針を決めていかなければならぬという立場にいまあるわけでございます。 そして、この事業を一体県がやるのか仙台市がやるのかということについても、まだはっきりと決まっておるわけではございません。法規によればどちらがやってもよろしい。国の方で指図していただきたいと言うのですけれども、それはおまえたちの方で相談して決めてほしいということで、いずれどちらがやるにしてもお互いに協力して助け合ってやろうじゃないかという話し合いが県と市、知事さんと私の間でもできておるわけでありますが、将来どうしてもある範囲にわたって移転しなければならないというときの跡地の問題は、そのように防災緑地というか、あるいは都市計画の公園というか、あるいは児童公園という形か何かで考えて、これをしかるべき価格で買い上げる、このお金が移転する住民のふところに入るというぐあいにぜひとも取り運んでいかなければ、事業をやるにしても成功できないだろうというふうに考えておるわけであります。
○日野委員 時間が終了したようでありますから、これで終わります。
○川崎委員長 この際、午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時五十七分休憩 ————◇————— 午後一時三十分開議
○川崎委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。武田一夫君。
○武田委員 午前中に引き続きまして宮城県沖地震について二、三の質問をいたしたいと思います。 前回の委員会におきましてもいろいろな問題について質問をいたしましたけれども、きょうは山本、島野両参考人もおいででございますし、けさほどいろいろとお忙しい中るる意見の陳述もございましたので、そういう問題も含めまして若干質問いたします。 まず、今回の地震が、いずれにしましても市、県だけの力ではどうしようもない問題であるということの認識においては、これは政府側も、県、市町村、あるいはすべての段階において認めているわけでございますので、一日も早い国の力強い援護を私は最初に要望しておきたいと思うわけでございます。 さてそこで、午前中もいろいろと問題になりましたが、個人の受けた被害の額が相当大きいということで、改めて個人災害の問題はどうなるんだということでございますが、きょう両参考人おいででございますので、山本、島野両参考人にお伺いしますが、今回の地震を通して個人の受けた被害の救済というものについてかくあるべきじゃないかという御意見がもしございましたら、最初簡単にお聞かせいただきたいと思うわけでございます。
○山本参考人 災害における個人の被害でございますが、これはあくまでも基本は個人の自力更生であるということはわれわれもよく承知をいたしております。しかし、あれだけ大きな地震の災害であり、非常に多くの方が商工業、農業、さらにはまた個人の住宅で被害をお受けになったわけでございますので、自力更生を助ける意味におきまして、できるだけ有利な融資の制度を御適用いただきたい。なお、その中で先ほど来問題になっております集団住宅地における災害の対策等につきましては、ほうっておきますと二次災害の危険もあり得るわけでございます。将来安全な住宅地としての確保という問題もあるわけでございますので、これらにつきましては適正な行政の介入というものが必要になってこようかと存じます。 いずれにいたしましても、住宅の復旧、あるいはまた商工業、農林水産業等々の復旧につきましてできるだけ有利な融資の制度ということになりますと、いま制度でございます激甚災の適用あるいはそれに準ずる措置、これをぜひお願いいたしたいということを念願しておるものでございます。
○島野参考人 ただいまうちの知事が述べましたとおりなんでございますが、私も先ほど冒頭に述べさしていただきましたように、今度の災害が特に予想以上に、あるいはすでに発表されておる以上に激甚なものであった、烈震の方であった、したがって被害もまことに激甚であったということで、それは個人の被害についても、特に住宅の復興の資金の手当てなんという点について、まずは法律の適用を第一にお願いしたいのでありますけれども、次にはこれに準ずる措置というものもぜひ考慮していただきたい、それを切望しておる次第でございます。 資料四として、私ども宮城県内の市長会、町村会、それに市の議長会、町村の議長会、四団体で昨日も陳情書を差し上げてありますけれども、各関係方面にお願いしてまいる、そういう中にも書いてあるとおりでございます。よろしくお願いいたします。
○武田委員 長官にお尋ねします。 いま二人の参考人から御意見がございましたが、長官といたしましては今後こうした個人災害に対する取り組み、かぐあるべきじゃなかろうかという御所見がございましたら、簡単にひとつお聞かせ願いたいと思います。
○櫻内国務大臣 個人災害に対しましては、従来住宅金融公庫を通じての低利融資などの措置があるわけでございます。しかし、今回の宮城県沖地震の実情にかんがみまして、いろいろ検討したり考えさせられたりする点があるかと思います。私といたしましては、今回のそういう教訓を踏まえまして、恐らく各政党におきましてもそれぞれ御意見があっていろいろお取りまとめ中とも聞きますので、そういう御意見もそろったところで、われわれとして検討すべき点につきましてはよく考えさせていただきたい、こう思います。
○武田委員 どうかひとつ、今後こうした問題が起こらないという保証はございませんので、その点よろしくお願いいたしたいと思います。 ところで、先ほど来緑ケ丘団地の問題が出ております。それと同時に、いま非常に全国的というよりも世界的に有名になったと言われておりますサニーハイツ高砂でございますが、最近何か外国の方でも、地震でこういうところがやられたということを新聞、テレビ、雑誌等でごらんになった方が現地を訪れて、大変な被害だということで見学といいますか、来ているような状態だそうでございます。このサニーハイツの問題は、いわゆる分譲マンションというものが各地で建てられまして、多くの方々がそこに居住するというような、これからの住宅の一つの花形といいますか一層伸びていくんじゃないかと思うときに、こうした事件を通して一つの問題提起をしたのがこのサニーハイツではなかろうかというふうに思うわけでございます。きょう写真を持ってきておりますので、ちょっとごらんになっていただくとわかるのですが、カラーで撮ってあるのが地元の居住者の皆さん方が撮られた写真でございます。 この問題につきましては私も前回取り上げまして、そのとき上田説明員の方から、非常に重大な状態であると認識している、それで建築研究所あるいは構造の専門家を現地に派遣して、そういう方々の立場から、その原因がどこにあるのか、どうして起こったのか、あるいは改修が可能であるか等々の十分な検討をしていく、その原因がわかり次第対処の方法を考えていくというふうな答弁がありましたけれども、その後これに対してどういうふうな結果が出ておるのか初めに伺いたいと思う。簡単で結構でございます。
○上田説明員 それでは簡単にお答えいたします。 御承知のように、建築研究所が二回にわたりまして現地調査に参りまして、その結果を速報という形で先般記者発表をいたしております。その速報の中で結論としておりますところは、サニーハイツ高砂につきましては、非構造壁の一部に剪断亀裂が生じていること、給水設備等が破損したこと、及び柱、はり、耐震壁などの主要構造部は著しい被害はなかったこと等の被害の状況が報告されております。 こういうことで、構造的に致命的な影響は受けていない、十分補修は可能ではなかろうかというのが建築研究所の現在までの所見でございます。
○武田委員 それでは、その写真などをごらんになるとわかりますが、この高砂ハイツは福室、いわゆる東部の方にありまして、その周辺の建物との被害状況を比べてみますと、顕著にマンションがやられている。ほかと比べてこれはだれが見てもこんなにひどいものか、しかもこれは古いものではない、二年前から入っているものでありますから。そういうことを考えますと、これはやはり素人目にも明らかに手抜き、あるいは工事上のミスがあるんじゃないかということ、しかも前回、第一回目においでになった調査団の中の方も、これは手抜きじゃないかというような発言もされておりまして、これは単なる問題として片づけることはできないということで管理組合の方々、理事長さん以下七名の方がきょうおいでになっておりますけれども、地盤の問題から含めましてあらゆる構造的なものをしっかりと調べた上で、これが天災によってこうなったものか、完全な上で地震のためにこうなったものか、あるいはまた人災によってそうなったものかという、一つのはっきりした答えを出してもらいたいという、このことで業者には同じ土壌の中で調査を、専門家を呼んで調べた上で結論を出してもらわなければ困る、こういうふうに要請したところが、業者側はそれをけった。わが方はわが方でやると言ってきた。やむを得ず住んでいる方々も専門の方に依頼して頼むというようなことで、業者側と住んでいる方々との間で、何か今後の成り行きによっては非常に問題を起こすんじゃないかという心配をしております。中には、こういうところには住めないので買ってほしい、わずか二年ですから引き取っていただきたい、こういうことを言っている方もあるわけです。しかも、この建物を買うときにはきちっとしたこういう案内書もございますが、「住宅金融公庫の融資つきのマンション」であって、ここにもきちっと書かれているように、建築構造が信頼できるという点が何よりものこのマンションを勧める一つの理由である。しかも「設計、基礎工事から何段階ものきびしいチェックを受けねばならない」こう書いてあります。「買い手に代わって、目の届かない建築の工程、材料を住宅金融公庫がチェック、検査するのですから、これほど確かで信頼のおける住まいはありません。」最後に、「〈確か〉で〈信頼〉のおけるマンションです。」と重ねて強調している。確かさと信頼度というのがわずか震度五でああなっちゃった。しかもこの説明に補足して、このマンションは震度七まで大丈夫ですということを皆さん方はきちっとお聞きになって、国の機関であるそういう融資もついている、しかも、こういうふうにわれわれのためには本当にありがたい建物だと言って喜んでお買いになった皆さん方でございます。それがこういう状態になったことによって、これはもう信頼も何もないじゃないか、この責任はだれがとるのだということで非常に御苦労なさっているわけでありますが、その点についてはどういうふうに説明をしていただけるものでしょうか。
○上田説明員 お答え申し上げます。 ただいまの御質問の中にございましたように、住宅金融公庫の融資の対象のものでございます。 現在、建築行政におけるいわゆる建築基準法上の確認事務、あるいは住宅金融公庫の融資対象物に対する検査、こういう事務は建築基準法上の特定行政庁でございます仙台市において行っているわけでございます。このサニーハイツにつきましても、建築確認はもとより、公庫の融資対象ということで設計審査を厳重に行っておりますし、その後、基礎工事の段階から二回分ごとに前後数回にわたって現場検査が行われております。そういう現場検査でチェックした限りにおいては、少なくとも建築基準法上あるいは公庫の基準上違反はないというふうに考えられるわけでございます。 ただ、現在の状態が、再度の地震等があった場合に大丈夫であるかどうか、この点につきましては、先生が御指摘のように、現在時点でやはりそれなりに判断を下す必要があるということがあろうかと思います。建設業者であります長谷川工務店におきましては、独自にある程度の調査を行い、その結果早稲田大学の先生にお願いして鑑定を依頼する、こういう話も聞いております。また、地元の方々は東北大学の先生に鑑定を依頼するというような話も聞いております。 われわれ、建築基準法上の問題として仙台市で現在の状況をどういうふうに判断するのか、どういうふうに対処するのかということで連絡をとっておりますけれども、市としては、これらの鑑定結果を見た上で、現在の状態で安全であるかどうかの判断をしたい。その段階でなお市で判断することが非常に困難であれば建設省にも相談したいし、その段階でわれわれの方でも建築研究所で再度詳細な調査、これは表面だけ見て判断をするということでは十分に結論が出ないことでございますので、最終的にはそういう市からの要請があれば、そういう判断もその段階では必要ではなかろうかというふうに考えております。 それから分譲の販売に当たって震度七でも大丈夫だ、こういうふうな説明があったというお話でございますが、これが具体的にどのような表現で言われたのか、あるいはどういう根拠をもとにそういうことを言われたのかわかりませんけれども、一般的に申しますと、震度七でも一切破損もしないという言い方であれば、それは言い過ぎではないかというふうに考えております。現在、建築基準法上の構造規定は、関東大震災程度の地震を想定しまして、それに対して致命的な破壊、すなわち倒壊等の事態は起こらない、ある程度の破損はやむを得ない、こういうことで現在の法律の体系はできております。したがって、もちろん震度七というふうな非常に強い影響のある地震力が建物にかかったとすれば、ある程度の破損は当然起こるということではなかろうかというふうに考えております。
○武田委員 時間がなくなったのですが、最後にもう一つ聞きますが、いずれにしましても、これは百八十五世帯の方々がそのままの状況では、これは不安で住めない、どうしようもない。これで考えてみますと、どうも経済性ということだけに力点を置いて、要するに、安全性というものに非常に——最近のこういう大きなマンションであればあるほど安く上げる、安く売ろうという売り込みの中でこういうプラスアルファの、要するに、こういう耐震性の非常に重要な問題についての配慮というのがなくなってきているんじゃないか、こう考えたときに、やはり生命の安全ということを観点とした、丈夫で、安全性が本当に確保されるというところの、その耐震性に対する建築基準法上の基準が甘いのではないか、というよりも、基準はいいかもしれないけれども、建物自体がその基準に合わなくなってきておるんではないかということが取りざたされております。それで、国としてはそのことについていろいろと考えておるということでございますけれども、各地からこういう問題について問い合わせ等が来ておりまして、このマンションの今後のあり方によってはやはりいろいろと問題が提起されると私は思うのです。この点につきまして、今後の対策として、こういうような問題を未然に防ぐための十分なる措置を私は要求するわけです。その点についてはどう取り組もうとしておるか、これは時間になりましたので、最後にその点だけお聞きしたいと思うのです。
○上田説明員 御指摘のように、現在の基準、できた時点も古うございますし、最近の建物に対しては不十分ではないかという意見が非常に強く出てまいりまして、新しい耐震設計方法の検討をしてまいりました結果、現在、建築基準法の政令改正を検討しております。その中で、最近、今回の地震でも被害の出ておりますピロティ形式の建物のような、いわゆる粘りの少ない建築物につきましては、こういうものに対してもっと強い規制をするというふうな方向で規制の強化を図っていきたいということでございます。その場合に、古い建物につきましては、それらの新しい制限が及ばないわけでございますので、これらに対しては、耐震診断等具体的な方法を示しまして、これによって安全であるかどうか再度チェックした上で、必要な補強をさせるように、行政指導で推進してまいりたいというふうに考えております。
○武田委員 時間が来ましたので終わりますが、このマンションというものの一つの性格から考えて、どうか厳重なる指導監督のもとに、安心して住めるという、今回の地震の教訓を生かしてのそういう検討を十分に行政的な面から指導していただきたい、このことを要望して質問を終わります。
○川崎委員長 参考人の方々には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただき、まことにありがとうございました。厚く御礼申し上げます。 御退席いただいて結構でございます。 神田厚君。
○神田委員 宮城県沖地震の問題につきまして御質問を申し上げます。去る六月十六日の災害委員会で御質問申し上げましたが、今回、大変短い時間でございますので、簡単に要点のみを御質問申し上げたいと思っています。 最初に、気象庁の方、おられるかどうかあれなんですが、おられませんか。——国土庁でわかりましたら、お答えいただきたいのでありますが、現在の、いわゆる地震の起こった後の災害の状況と、それから観測地域の指定の問題、それの具体的な活動について、わかりましたらお答えいただきたいのであります。
○四柳説明員 かわってお答えいたします。 お尋ねは、今回の地震に関連しまして地元の方の要望がございましたいわば観測体制の強化の問題だろうと思いますけれども、六月二十一日に第四十二回の臨時の地震の予知連が開かれまして、その場の統一見解といたしまして、一九七八年の今回の地震につきまして、気象庁の発表によれば、沖合い約百キロの海底に発生したマグニチュード七・四の逆断層型の地震である、東北大学の観測によりますと、余震は南北と東西に延びる二つの余震域に分けられ、前者の方は三十キロより浅く、後者は三十キロより深いところであった、この海域の地震は過去において二、三回続けて起こった例もあり、日本海溝沿いには地震活動の空白もあるので、今後特定観測地域に準じた観測及び測量を行い、監視を強める必要があるという統一見解が発表されました。御案内のように、いま特定観測区域等の指定を全国的な見直しをしておりますものですから、具体的な指定は後になるけれども、それまでは準じた観測でやっていって、その全国的な見直しの中で指定のことも考えてみたい、そういった統一見解が出されております。
○神田委員 そうしますと、特定観測地域に準じた形での観測、そういう体制をすでにとっておられるわけなんですか。
○四柳説明員 予知連でそういう決定があったということは伺っておりますけれども、具体的にどうなったかということは聞いておりませんから、気象庁の方から追って御報告申し上げさせたいと思います。
○神田委員 そういう意味で、地震の後の問題、それからこれからどういうふうな形になっていくのだろうかという問題も非常に大事だと思うものでありますから、その点、ちょっとお聞きをしたわけであります。 それから、主に地震の後の体制、どういうふうにいろいろなことについてやっておるかという問題でありますけれども、この地震を教訓としていわゆる都市の地震災害について何らかの対策をきちんと立てていかなければならないのではないか、こういうふうなことがいろいろ言われているわけであります。そこで、消防庁の方が来ておられますか、まだ来ておられませんか。——消防庁にたくさん聞きたいことがあるのでありますが、まだ来ておられませんようなので、国土庁長官にお尋ねいたしますが、先ほど宮城県の知事さんの方から、災害の制度の全般的な仕組みの問題が、これは地震というものを想定したものではなかったんではないか、いわゆる大水とか火災とかあるいは地すべりとか、そんなふうなものが中心に考えられていて、地震というものを直接的にカバーできるような災害救助の制度にはなってないんではないか、そういうような御指摘がありまして、私もそういう感を強くするのであります。やはりここで、地震等の災害についてもカバーできるような、いわゆる災害の制度全般的な、抜本的な改正というものが必要ではないだろうか。そういうことからいけば、激甚の災害の指定の問題やその他も今回のようなものにつきましてうまくカバーできるのではないか、こういうふうに考えているわけでありますが、その辺は長官といたしましてはどういうふうにお考えでございますか。
○櫻内国務大臣 今回の宮城県沖地震でお互いにいろいろ貴重な経験をしたところでございまして、それらの点からさらに対策を強化する面があろうかと思います。しかし、従来、地震というものは考えておらなかったかどうかということについては、これは、御承知のように中央防災会議もございまして、都市に対する地震対策要綱などもずっとつくってきておるわけでございますから、一応の対策を講じ、あるいはしばしば地震もあることでございますから、それに応じて直すべきところは直すということでまいっておると思います。しかし、今回の場合は、関東大地震以後、都市型地震としては最近においてはこの種大きな被害を伴ったものがございませんので、また長い間には建築様式も相当変わってきておる事実も認めなければなりません。したがって、今回の経験はいろいろと検討いたし、それを反映するようにすべきものだ、こう思っております。
○神田委員 建築、それからその他具体的にいろいろと起こってきたものについての対応もそうでありますけれども、災害救助そのもののあり方といいますか、そういうものにつきましても、やはり地震災害というものについての、これがうまく全体的に包まれるような形での法律的な整備というものも非常に必要だというふうに思うのであります。いま長官の方から御答弁をいただきましたので、そういうことも含めまして、今回の地震の災害について、どうもこれが災害救助というような形からうまくカバーができていないということが非常に残念でありますので、ひとつそういう面も含めまして、いま日本はいわば警戒体制に入っているわけでありますから、今後も地震に対するそういう災害救助の問題あるいは被災地の回復の問題、そういうものがうまくカバーできるようにお願いをいたしたいというふうに思うのであります。 次に、この前にもちょっと御質問申し上げましたが、その中で、先ほど農林水産業の問題につきましては答弁がなされたようでありますので、中小河川のいわゆる損壊、亀裂、そういうものについての復旧状況はどういうふうになっておるか、お聞かせいただきたいと思います。
○瀬戸説明員 お答え申し上げます。 直轄河川及び中小河川につきまして、堤防にかなりの亀裂が入っておりまして損傷いたしたわけでございますが、おおむね六月中に応急的な手当てを完了いたしております。たとえば亀裂部分を除去いたしまして、そこをまた土を入れまして突き固めたり、あるいは石灰と土をまぜたもので置きかえたりというようなことをいたしております。あるいは非常に重要な個所、危険な個所、危ないと思われるようなところにつきましては、矢板等を打ちましたり、あるいは川面側を水防用の土俵を突いたりなどいたしまして手当てをいたしております。したがいまして、一応の水に対しましてはこのままで対処できる。なお追いかけまして、一応梅雨期は終わりましたけれども、台風に際しまして十分対処できるように本工事を考えておるという状況でございます。 以上でございます。
○神田委員 この中小河川の問題、梅雨期が終わって今度は台風が来て大雨の恐れがありますから、そういうものへの対応が非常に心配であります。この後審議がされます新潟の問題も、大雨による被害というものは中小河川であった、こういうふうな状況でありますし、この前の地震におきましてもかなりの個所で中小河川の亀裂あるいは損壊があったという状況でありますので、さらに本工事にきちんとした目鼻をつけまして第二次災害が起こらないようにひとつ御配慮をいただきたいというふうに考えておるわけであります。 次に、これは直接国土庁の方の関係ではないだろうと思うのですが、防災問題で非常に大きな問題になりました東北石油のタンクの損壊がありました。この問題につきましては、これは非常に大事な問題でありまして早急に調査委員会でこれを調査をするというようなことでありましたけれども、この辺につきましては何か御報告を受けておられるようでしょうか。
○四柳説明員 直接の担当は消防庁の危険物関係の課でございますけれども、私どもの聞いている範囲内では、専門の学者の方々も御参加いただきまして現地を数日間にわたって調査をなさったということで、いまお尋ねのその結果の報告のことはまだ伺っておりません。
○神田委員 この問題についても、後で消防庁の方からお答えをいただきたいと思います。 時間が私は十五分しかありませんので最後になりますが、この災害の中で多くの市民の方が非常に不安な毎日を送っている、さらには、たとえば先ほど指摘がありましたような地震保険の問題やその他いろいろな問題につきましてなかなか市民の納得のいかないというものもあったわけであります。どうかひとつそういう面を十二分にお考えをいただきまして、これから先、大地震の教訓をひとつ十二分に生かしていただくような、そういう形での災害防止のものをしっかりとつくっていただきたい、こういうふうに最後に長官の方にお願いしたいのでありますが、いかがでありますか。
○櫻内国務大臣 御趣旨の点については全く同感でございます。私は、今回の地震災害について不幸中の幸いであった、それは火災が起きなかったことである。従来の地震対策は火災を相当頭に置いて考えておった面があると思うのです。そのために分損問題などについては十分被災者の納得の得られるような検討がされておらないような気もいたしますが、御趣旨に沿って今回の教訓を生かして万全を期したいと思います。
○川崎委員長 津川武一君。
○津川委員 私は、最初に、宮城県沖地震で罹災された方々に心からお見舞いを申し上げると同時に、罹災者の救済、災害の復旧に苦労されておられる山本知事、島野市長、両参考人の御意見を伺って、これに感謝を申し上げて質問に入っていきます。 そこで、きょうの質問のやりとりの前提ですが、先ほどから明らかになりましたように、現行法での救助、復旧を一生懸命やっておりますが、それだけではそれからはみ出るものがあったりしますので、きょうは政府も弾力的に現行法規を運用してほしい、そういう立場から答弁していただきたいということを前提として質問に入っていきます。 まず第一は緑ケ丘団地でございます。昨日、私もあそこを見てまいりました。本当にひどい被害でございますが、あそこに住まわれておる住民の皆さんが、ガスの復旧、崩れておる壁や石垣の復旧、道路を直すことに一生懸命になっております。自分のなけなしのお金で買い取った土地に非常に苦労してつくった住宅なので何とかしてここに住みたい、こういう気持ちが非常に強いのに私も打たれたわけであります。そこでいろいろ調査もしてみなければわかりませんけれども、政府として、またここに住めるような形のいろいろな対策、そういう調査、いろいろな法的なまたは経済的な投資、こういうことが第一前提となっていくべきだと思いますが、どうしたら住まわせるにいいかという立場から御検討願うべきだと思いますが、この点大臣いかがでございます。何か先に集団移転のことを考えてしまうとそこには調査も対策も要らなくなる、そんな短絡的な結論が出ているようでもありますが、私は逆に住む立場から、住まわせるという立場から、ここで政府の対策がまず第一かと思いますが、いかがでございます。
○櫻内国務大臣 私は、緑ケ丘団地の方々のみならず被災された方の気持ちを十分体するということは大事である。当初、集団移転の問題あるいはがけ地の危険地帯の住居者の点、それらについての対策があるのだから早くそれをやれというのが当初の御質問でありました。しかし、そのときでも私は、そういう対策はあるが、しかし現実にこの緑ケ丘団地というものが専門的に見て本当に危険であるかどうか、また住まっておられる方々がどういう御心境にあるか、こういうところも大事であるから、だからそれらも考えながら検討させてもらいたいということを繰り返し申してまいっておるわけであります。現在でもその気持ちには変わりがございません。被災者の気持ちを体しつつ、国の持っておるあるいは県や市の持っておる対策を十分講じていきたい、これが私の心境であります。
○津川委員 全くそのとおりで、そういう立場からやはり問題に処していただく必要があると思います。ところがしかし、実際に私も見て、話を聞いてびっくりしたのは、どうしてあんなところに宅地が造成されたかという、こんなことになるのを政府も知らなかったのか、こんなふうなことをびっくりしたわけであります。見せていただいたボーリングの結果を見ますと、たとえばボーリングしてみましたら十四メーターまでが軟質のやわらかい土なんです。十四メーター目になったらやっと地盤のかたいところが出てきた。つまり谷地の中に十四メーターもやわらかい土を盛って、その上に宅地を造成した。砂上に楼閣を築くという言葉がありますが、現地に行ってみたらどろの上に家をつくった、それを知らないで買わされた、こういうことなのでございます。一体、これを知る方法がなかったのかという点。一昨年、昨年と共産党のもとの代議士の庄司幸助さんが大雨のときに危険なところを指摘して土盛りだとか砂防だとか若干の手直しをさせているわけです。そういうときもわからなかったのかどうか。罹災者はこの点でそういう目に遭って泣き寝入りしていいのかどうかという点。住まわせるという立場から言うと、政府はそういう責任もありますので、この際弾力的に思い切ったいろいろな改造の処置を講ずべきだと思うのです。ボーリングされた結果をみんな見せてもらいましたら、全部がそういうわけでもないのです。したがって、いま大臣が言うとおり、個々に具体的に調べてやっていかなければならないと思うのです。そこで、これはやはりどうしてこんなことになったかの検討、対策が政府におありになるのかどうか、これを聞きたいと思うのです。 その点と、あわせて言うならば、大規模地震が起こる心配のある三陸沿岸、東京を中心とした南関東、この間の大規模地震対策特別措置法をつくった東海地域でこういう形の団地が、宅地があるんじゃないか。ここのところを再び繰り返させてはいけないのが宮城県沖地震の教訓だと思うので、そういう点の全国的な点検も必要かと思うのです。この二点を伺わせていただきます。
○渡辺説明員 宅地造成を行いますと当然いろいろな災害の危険が伴うわけでございますけれども、そういう場合には、細かいことはあれでございますが、基本的なことを申し上げますと、一定の地域を指定して、これはもう恐らく先生御存じだと思いますが、知事ないし市長の許可にかかわらしめる、そしていわゆる防災の観点からのチェックをするというのが現在制度化されておるわけでございます。さらに建設省といたしましては、大規模の場合、つまり五十ヘクタール以上の宅地造成につきましてはすべて一件ごとに本省に進達してもらって、防災の観点からのチェックを行っているというのが現状でございます。ただ、非常に残念なことに今回の緑ケ丘団地が、実はこの区域は規制区域に昭和四十年になっておりますが、それ以前に造成された団地であったわけでございます。と申しましても、もちろん宅地造成等規制法によりまして規制区域がかかる前の宅地造成地につきましても防災の観点から必要な場合には、これは非常に制限がついておりますけれども、必要な勧告、これは擁壁とか排水の施設でございますけれども、あるいは改善命令、こういったものを出せるような仕組みになっておりまして、各県、市にそういう指導をしておりまして、パトロールの実施とかあるいは勧告とかということを実施しておるわけでございます。ただ、これは金融公庫で、そういう勧告あるいは命令を受けた場合に……(津川委員「あとはいいよ」と呼ぶ)よろしゅうございますか。実はすでに昭和五十二年度に急傾斜地の総点検とあわせて宅地防災関係の点検をやっておりまして、こういった結果を活用して今後ともやっていかなければならないと思いますが、先ほど先生の御指摘のように、確かに規制区域をかけた以前のものもあるかと思います。したがいまして、今回の教訓を十分生かして今後そういう指導を強化してまいりたいというふうに思っております。
○津川委員 その危険なところの点検を期待して次に質問を進めていきます。 被災者の住宅の問題ですが、宮城県の共産党の県委員長の庄司幸助から言われて緑ケ丘団地の小関十郎さんといううちの住宅を見ろというので行ってみました。かなり壊れております。これから住むとすれば修理のためにかなりお金が必要なんです。ところが、いままで宅地を手に入れて住宅をつくるために借りておるお金が七月末現在で四百六十四万、こういうことなんです。さらに住宅金融公庫に返す分として二百四十万があって、毎月元利払いでも一万円ずつ払っていかなければならぬ。その上に、住むとすれば、いまやられた住宅を修理しなければならない。移るとすれば、新しい土地を買って新しい家を建てなければならない。生きていく根本の住がこういう状態なんです。これに対して、先ほどの質問で、融資をしているものの償還の期限を延ばす、利息を下げるというふうな答弁をいただいたからそれでいいと思うのですが、しかし個々の場合にこのような例は、償還期間の延期と利子の償却では間に合わない。そこで大臣の特別署名があればまた別途の救済方法がありますので、こういう特別事例に対する救済方法を大臣なり関係者なり、どなたからでもいいのですが、お聞かせ願って、本当は大臣のお気持ちをお伺いすることが一番よろしいのですが、お願いします。
○川合説明員 災害復興住宅の融資条件につきましては、先ほど先生自身の……(津川委員「いいから個々の場合、特別の場合」と呼ぶ)お言葉にありましたとおりでございますが、災害復興住宅の貸し付けを行いますのは、もちろん御自分の住宅を新たに建設しあるいは補修しようという場合でありますので、当然、先生御指摘のような場合は困難な場合があろうと存じます。したがいまして、住宅局といたしましては、みずから住宅を保有することが困難な方に対しまして、すでに公営住宅の空き家に入居措置を講じておりまして、とりあえず自分の家を持つことが困難な方は公営住宅その他の賃貸住宅にお入りいただき、その間に自分の経営内容を復活させるという方向で努力いたしております。
○津川委員 これは行ってみましたら、大臣、何件か出ると思いますので、直接大臣にお願いにいくなり、お手紙なんかであると思いますが、そのときはひとつ善処方をお願いいたしまして、質問を進めていきます。 次は、農村地帯の被害ですが、私も仙台市の六郷というところと七郷という地域を見ましたが、六郷地域では、先ほど話した十戸のうち半分やられておって、全壊の家が五十二戸、半壊が六十六戸。田植え機がたなから落ちてきたもので使えなくなってしまって、乾燥機が土台がやられてだめになってしまっている。大変な被害であります。家を再建しようと思っても、このとおりの、減反が強い、米価が上がらないで元利払いすることができないので、水田を手放して、そのお金で建てるほかに道がないと言っています。この場合、土地の譲渡税が、国税で二〇%、県税で六%かかるので、この税金を何とかしてくれと、先ほどの議論にあったからこれは繰り返しませんが、こういうことがあります。だから、結局ここで一番求められるのは自創資金です。必要な分の自創資金を今度の農村地帯の被害者に出していただくということが何よりもいま求められている点の一つであります。 もう一つは、あちらに行っていろいろなものを見ましたら、小牛田、それから迫、鳴瀬、米山、こういう町村で救助法が出ております。ここでの農業関係の被害もかなりありますので、ここいらに局地激甚が発動になれば非常に農民が助かる、復興ができていく、こういうことなんです。したがって必要な自創資金を出す必要があると思いますが、この方針が一つ。 二つ目には、小牛田、鳴瀬、米山、迫、この救助法が発動になっているところ、まだ被害の調査は無理かもわかりませんが、ここにそういう立場で調査して、大蔵省なんかとも、金融関係とも交渉してみなければならないと思う。こういう二つの切実なる願いが農村地帯から出ているわけであります。この二つに対してお答えを願います。
○佐々木説明員 お答えいたします。 自創資金の問題でございますが、御承知のように、五十三年度から五割方限度額を上げまして百五十万円といたしました。当然自創資金の融通には十分考慮したいというふうに思います。ただ、御承知と思いますけれども、住宅被害に対しましては、これは住宅金融公庫による融資の道が開かれております。自創資金は、こういった他の制度によることができない場合、他に適当な方法がない場合ということでございますので、やはり住宅金融公庫の資金ということにならざるを得ないというふうに考えます。 それから第二点でございますが、局地激甚の問題でございますけれども、これも御承知のように、局地激甚の指定基準といたしましては、一つは、市町村ごとの災害査定事業費というのが確定することが必要でございます。現在、農地、農業用施設につきましては八月下旬に査定を完了する、こういう予定で作業を進めておるところでございまして、現在のところまだ確定しておりません。また、もう一つの指標でございます市町村ごとの農業所得推計額というのがございます。これも、例年米価が決定し、それからその年の生産の動向その他を調査いたしまして、八月の下旬ごろから各市町村段階からぼつぼつ上に上がる、こういうふうな状況で調査をいたしておりますので、これもまだ確定を見ておりません。これからそうした指標の詰まりぐあいを検討いたしまして、局地激甚の指定の問題も検討さしていただきたい、こういうふうに考えております。
○津川委員 六郷に行ってみましたら、農民が何と言っているかというと、転作で揺れている最中に大地が揺れて、往復びんたを食って、もうどうしようもない、苦労惨たんという、こんな言葉が出ているわけなんです。 そこで、最初から議論になりましたように、やはり現行法はかなり問題がありますので、弾力的な運営。この住宅を建てる場合に、住宅金融公庫から借りていま農家が必要とする住宅が足りないのです。農協から借りると六分五厘で早い間に返さなければならない、そういうかっこうで、どうしてもやはり弾力的な運営、援助が必要だということは痛切に感じたわけで、ひとつ弾力的に考えていただきたい、こうお願いして、さらに進めていきますが、問題は建設省関係の激甚の指定なんです。私はキリスト教育児園というところに行ってみましたが、これは宮城県の育児園の一番大きな、それなしには宮城県のそういう社会福祉施設が進まない大きなところで、かなりやられているのです。先ほど私立の大学も出たけれども、これで補助金が出ていくとすれば、何としても建設省で激甚が発動されることが非常に大事なんで、激甚発動の見通しを聞くよりかは、激甚を発動していただくように検討する、できなければ弾力的に運営していただく、できなければ準ずるようなかっこうのものにしていく、こういうことがいま非常に求められているのでございます。この点、技術的な点よりもむしろ大臣にお伺いした方がいいかなと思いますが、どちらでも結構でございます。
○櫻内国務大臣 午前中にお答えを申し上げておきましたが、津川委員、そのときはたしか、まだお見えでなかったように思います。 現在、被害額が国土庁の方に報告されておるものからまいりますと、中小企業関係につきましては、宮城県千百六十五億円の被害というように出ておりまして、中小企業の激甚指定については今月下旬を目途に作業を進めておる次第でございます。農地、農業用施設関係につきましては、該当する市町村が何カ町村か現在のところ該当すると申し上げていいところがございますが、公共土木関係につきましては局地激甚指定もなかなか困難であるというのが、現在の被害報告に基づいてのお答えでございます。
○津川委員 そこで、先ほど私たち、七日の日、政府に申し入れに行きましたし、きょう山本参考人がはしなくも言いましたけれども、やはり現在の体制では地震の被害を救済して復旧をやり逐げていく上について現行法が必ずしも十分でない。防災集団移転にしても敷地、それからがけ地近接住宅移転にしてもそうですし、コンビナート法にしてみても、一つ一つの石油タンクの処置はできるが、二つ、三つ、四つと並んでそれ全体に対する規制がついていかないし、先ほどの住宅状態なんで、ここのところをやはり、現在ある法規を直していってはいまの事象に間に合わないので、これはかなり現在の法規を弾力的に運営していただかなければならぬ、これが一つ。 第二番目には、現在の法規を最大限に活用していく、これは大臣の言われたとおり。それでもなおかなり足りないところがありますので、現在の法規を地震を中心にしてひとつ見直す、必要があればこれを改正する、こういう段階に来ているかと思うのであります。 この二点で大臣の御見解、御決意を伺わしていただきます。
○櫻内国務大臣 現行法の上から、津川委員がおっしゃるような、なかなか問題点が多いと思います。 そこで、先ほどから弾力的運用ということを非常に強い御希望をされておるわけでありますが、この弾力的運用というものはなかなかむずかしいわけですね、どこまでが弾力的なんであるか。やはり国会でお決めになった法律に基づいてやる以上は、おのずからその解釈の範囲といっても限界があると思います。私は、今回の宮城県沖地震の問題から、いろいろ国会においても御意見が出ておる、また各政党においても御意見が出ておりますから、それらの御意見を踏まえて、また、こうやって災害対策委員会もあることですから、むしろ皆さん方のバックアップにおいて、立法措置は今後やられるとしても、この辺までは国会の要望であるから、したがって、われわれも許容される範囲で考えようというようなことが順序ではないかと思うのです。これはやはり、行政当局が行政当局の判断だけで先走るというようなことは将来のために——こういう問題ですから、皆さん方のお許しをいただけるものであるとは思いますけれども、やはり会計検査院などがちゃんとある現在のたてまえから言うと、むしろ皆さん方の御意見を踏まえて善処をする、こういうことでお答えを申し上げておきます。
○津川委員 終わります。
○川崎委員長 菊池福治郎君。
○菊池委員 前回の質問の際にも申し上げたわけでございますが、地震が発生して以来政府のとった機敏な措置といいますか対策、これは非常によかったわけでございますが、その後一カ月たっていろいろな状況を見ますると、また、被害に遭った方たちの感じを率直に申し上げますると、いままでいろいろ議論の中にもありましたように、今日のさまざまな制度、あるいはそういったものからくる問題があるのでありましょうけれども、どうも悪戦苦闘をしておるのが県、市町村であって、また個人である。地域の経済は大変打撃を受けて、今日大変な問題を起こしつつあるわけでありまするけれども、それらに対する対応ということになると、政府の措置というものは必ずしも十分なようには被害者には映っておらないというふうに思うわけであります。このことは、いま大臣からも御答弁があったように、激甚災の指定は中小企業関係は可能であるけれども、その他農林関係、公共土木、そういった関係はむずかしいというふうな御答弁に端的にあらわれておることだろうと思います。 ただ、これは、大臣もしばしば激甚災のことについては可能であるような御発言があり、また、総理大臣もそういうふうな発言があったわけでございまして、被害者やまた宮城県の一般の方々は、大体公共も農業関係も激甚災の指定ということは当然なるものだというふうに思っておったわけでございますけれども、ただいままでの御答弁だと、なかなかこれはむずかしいということでございますが、いまも津川委員からお話もありましたが、せめて災害救助法が発動になっておる迫町、米山町、小牛田、鳴瀬町、泉市もありますが、その大部分は農業関係、農村関係でございます。これが災害救助法が発動になっているわけでございまするから、この市町村というものは、農業関係あるいは公共的なものもそうでありますが、局地的なそういう激甚災害の指定ということは当然であるのではないかというふうに思うわけでありますが、その点をひとつ重ねてもう一度御答弁をお願いしたいということと、もしそれがどうしてもできないというのであれば、何かそれに準ずるような方法、措置というものが考えられないかといりふうに思うわけでございますが、その点、ひとつ御答弁をお願いしたい。
○四柳説明員 ただいまお尋ねの関係町村におきます農地、農業用施設の被害額は、先ほど農林省の方から御答弁申し上げましたように、八月下旬を目途に査定を終わって被害額が固まるわけでございますが、私ども、先ほど大臣が御答弁申し上げましたように、農業関係でそういった地域が一、二あるのではないかという余地を残しましたのは、実は私どもの方も、県からいただいた報告と関係地域の農業者等の所得等を見ますと、いま幾つか先ほど来お挙げになりました町村名の中で、そういった地域に指定するところがあるのではないだろうかという一つの期待を持っておりまして、できることならばそういった線で、少なくとも救助法の発動になりましたような激甚地で、なおかつ農地、農業用施設の被害額の多いところにつきましては、局地激甚が農業関係で適用になることを一応調査方をお願いしておるわけでございます。
○菊池委員 商工関係の指定になった町と、町といっても地方の町ですから、その町並みから五十メートルとか百メートル離れると農地、農家といりふうに隣接しているわけであります。そうすると、商工関係で指定になって、すぐ近くの農地なり、陥没して大変被害を受けるとか、あるいは、もちろんこれは個人の住宅ですが、住宅もだめになるとかというふうなことはすぐ近くで起こっているわけでございますから、これが商工関係だけということになって、農家、農地の方は何でもないんだというようなことになると、どうも一般の被災者からあるいは住民から見て、公平さを欠くのではないかというふうな素朴な感じを持つのではないかということを非常に心配するわけでございます。 そういう意味で、商工関係の被害というのは、統計というか報告にあらわれ方がきちっとあらわれておるのかもしれませんが、農林水産関係も大変被害を受けております。水産関係などは、御承知のとおり、石油ショックのときに大きな打撃を受けておる。さらに、御承知のとおり、二百海里の問題で、これはもう本当に大変な被害を受けておるわけです。加えて、今回の地震におきまして、さまざまな沿岸の共同施設、カキの処理場であるとかあるいは氷をつくる工場とか、共同の作業施設とか、あるいは塩釜、閖上などに見られるように市場が非常にやられておる。市場の機能も十分でない。これからいろいろサンマとか、そういう盛漁期に入った場合に大変な悪影響を及ぼすわけでございますが、そういうふうなことを考えますると、何か準ずるような方法をこの際講じていただくことが必要ではないか。 さらに、金融措置として、近代化資金とか公庫の資金などを利用してやっておる場合も償還期限の延長であるとか、あるいは利子の支払いの延長であるとか、あるいはそれらの災害復旧対策のための緊急の金融措置を講ずるとか、今日の水産漁業はさまざまな困難な問題に直面しておるわけでありますから、そういう措置が必要ではないかと思うのですが、この点。 それから農村地帯におきましても、減反問題などもあって、いまは盛んに苦労しておる最中でございますから、そういう点も加味して、何とか金融措置なり、あるいは激甚災の指定に準ずるような何らかの措置を講ずるということが今日最も緊急な問題ではないか。どうもそういうふうなことがにおってこないものですから、最初は政府も真剣に取り組んだけれども、最近、一カ月たってみると、橋もそのままになっているし、個人の壊れた家も自分たちでどうにかしなくちゃならぬし、あるいはそういう水産漁業の施設なども、全く借入金などの返済にも困るような状態で、そういうことが何ら具体的にどうこうということがないわけですから、そういうことに対する被災者のいら立ちというものもあるわけでありますので、いま申し上げました諸点に関してひとつお答えをいただきたいと思います。
○佐々木説明員 農林水産関係被害に対する救済の問題でございますけれども、激甚の問題につきましては、先ほど私からも、また国土庁の方からもお答え申し上げましたように、激甚の指定基準をなしております二つの指標の確定の動向を見ながら検討してまいりたいということで御理解をいただきたいと思います。 その他の点につきましては、農地、農業用施設あるいは漁港等につきまして、それぞれ早期査定、早期復旧という方針で作業を進めておるところでございます。 また、金融の問題につきましては、御承知のように、農林漁業金融公庫の主務大臣指定施設資金でありますとか、あるいは共同利用施設資金等の中に含まれております災害復旧関係の資金の融通、それから場合によっては近代化資金の活用といったようなことで対処してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。また、すでに借り入れておる公庫資金等の償還の問題につきましては、償還が困難となったものについては実情に応じまして償還猶予等の措置をとるようにということで関係機関を指導しておるところでございます。
○菊池委員 それからもう一つ。先ほど長谷川委員からも質問があったわけでございますが、北上川にかかっておる国道の橋でございますが、前回の質問でも申し上げたのですが、錦桜橋が落ちた。そのためにその下流の米谷、さらに登米の橋というふうに迂回するわけでございます。錦桜橋は交通どめになっておりまして、人が歩いてだけ通れるという橋でございますが、その他の米谷の橋、登米の橋というのは乗用車だけは通しておるという状態でございます。ところがその入り口には、橋が落ちるおそれがあるから乗用車でも最大限にスピードを落として通れというふうな注意が書いてあるわけです。しかし、毎日通ってみて、特にそれをさらに補強しているとか、さらに修理をしておるという形にも見えないわけであります。そういう状態でもし第三次災害というか、何かが起こった場合にはどういうふうなことになるのか。そういう橋について、何カ月後にどう見通しがあるというようなことを住民に予告というか、知らしてあるのかどうか。 それから、そういう橋についてどのような応急措置を講じておるのか。これは、御承知のように、五分かかるところを四十分も、あるいは一時間もかかるわけでありますから、その地方の住民にとっては大変な大問題であるわけであります。したがって、いつごろからこれがどうなるんだというふうなことをやはりきちっと周知徹底させる。技術的にむずかしいのか、お金の面あるいは人の面でむずかしいのかよくわかりませんけれども、よそのいろいろな、新幹線でもあるいは高速道路でもいろいろやっておりますが、極端に言えば、そういうものをやめてでもこういう問題と取り組まなければ、早く普通にトラックでも通すようなぐあいにしないと、産業経済この不況の時代にさまざまな影響を及ぼしますし、またトラックや何かが普通通らないところを今度通るわけでございますから、そういう点では第三次災害がそこで、交通事故になるかもしらぬし、ふだんは通らないところですから、そういうさまざまな類似の被害も今度起こってくる可能性もあるのではないか。そういうことを考えると、それらの橋の補強は何事をおいても、他のものはやめても、積極的に緊急的な問題として取り組んで、正常に戻すべきではないか。これが与える地方住民の生活、経済、心理的なさまざまな影響は莫大なものでございますから、そういう面の取り組み方、あるいはそれを住民に対してどのような予告をしておるのか、そういう点についてひとつ御答弁をいただきたいと思います。
○瀬戸説明員 お答え申し上げます。 三次災害という形で、現在のままもし再度災害的なものが起こったらどうするかというお話でごさいましたが、この点につきましては県側と十分協議をいたしまして、スピード及び重量制限をいたしておりまして、万遺憾のないように対処するように協議して対処いたしております。 それから、本来であれば仮橋を全部に設置した方が理想的ではございますけれども、やはり費用の問題それからルール上の制限もございますので、錦桜橋の付近にメタル製の仮橋を十一月九日完成の目標で、ただいま設置に努力中でございます。これができ上がりますと、錦桜橋の在来の効果といいますか機能を大体発揮できる形でございまして、これを完成した暁におのおのの各橋梁につきまして本復旧といいますか、それに取りかかる予定でございます。なお、査定が七月二十四日から始まりますので、具体的には、工法その他は、その時期になりませんと確定いたしません。それから、いわゆる迂回路のPRといいますか、どちらを回って、どうなっているんだということでございますが、それは、主な分岐点といいますか、わりに近くの主な分岐点に標示等をいたしまして、こちらを回るように、いつごろ完成というようなことは処置いたしておるわけでございます。 以上でございます。
○菊池委員 今回の地震の結果を見て、いろいろ感ずることがあるわけですが、いまの錦桜橋、その次の下流の米谷の橋、その次の登米の橋、これは皆国道というか、川も大きな川にかかっておる。こういう大きな国道、建設省の直轄であるそういったものの橋が大分やられておる。市町村の小さい橋はわりあいに何でもないというふうなことが多いような気がするわけでありますが、橋の設計とか建設のときのそういう管理とかというふうなものは——これは新しい橋でも大分やられているわけです。古い橋でもそうでもないのもあるわけですけれども、そういう点で、やはり橋の設計なり建設にはもう少し基準を強めるとか監督を強化するとかというふうなことが必要ではないかと思うわけです。なお、こういうようなことは全国の大きな橋について言うことができるのではないかと思うのです。この機会に、宮城県にもほかにもたくさん橋がありますが、宮城県はもちろんのこと、全国のそういった類似の橋を再点検をして正すべき点は正す、修理すべき点は修理するというふうなことを根本的にやってみないと、どうもいままでにかけた橋はそういうわけで大きな橋ほどもろい、市町村道にかかっておる小さい橋はわりあいに何でもないというふうなことが今回の地震であらわれておるような感じがいたしますので、そういう点について全国の橋を総点検する。それから、相当の年数になっておるものは時期を早めてかけかえるとかいうふうなことを積極的にやらないと、あのようなことあるいはあれよりも弱い地震があった場合でも、橋というものは相当壊滅状態になってくる可能性があるのではないか。 この前の質問でも申し上げましたように、二月の地震のときの後に錦桜橋は落橋の危険があるから徐行してくださいということが書いてあったわけです。それで、この間の地震の一週間ばかり前ですが、そのときにそこを通ったら、きょうは全面禁止です。今晩一晩かかって何かをするのだというふうなことが言われていましたが、この前の地震で相当やられておる、破損が激しいというふうな状態でございまするから、この間の仙台地震以下の地震でも相当だめになるような橋が全国的に非常に多いのじゃないか。それはいままでの建設省の橋をかける基準なり監督なり規制なりに何らかの欠陥があるのではないかというふうにも考えられる点もあるわけで、早急に全国の橋を点検をする必要があるのじゃないかと思いますが、その点をひとつお伺いいたしたいと思います。
○藤井説明員 主要な道路橋の震災のための総点検につきましては、昭和四十六年度に引き続きまして、五十一年度におきましても点検を行ったわけでございます。それに基づきまして、落橋防止、それから橋梁の補強、かけかえなどの対策を実施して、耐震性の向上を十分に図ってまいってきておるところであります。昭和五十一年度におきます点検は、橋梁、トンネル、横断歩道橋といったものをやったわけでございますが、橋梁の点検総数二万四千五百橋のうち要対策個所は七千百十橋という数の多きにわたってございます。 こういった点検に基づきまして対策を現実問題として推進しておるところでございますが、今年度を初年度といたします第八次道路整備五カ年計画におきましても最重点項目として整備を進めております。いまのところでは六十年度までにはその対策を完成したい、このように考えてございます。 なお、今後とも橋梁の点検につきましては状況の変化に応じ適宜実施いたしまして、必要な補強を行い、耐震性の向上に努めてまいりたい、このように思っております。
○菊池委員 時間が参りましたので、一点だけ御要望というかお願いを申し上げまして終わりたいと思います。 今回の地震についてはいろいろ教訓があったわけでございますが、先ほどからもお話があったような防災の指導であるとか、あるいは緊急の避難場所であるとか、あるいは市町村あるいは各個人に食糧等の最低の備蓄を医療品と同じようにセットにして家庭に備えつけておくとか、市町村にもある程度直ちに食べられるような、そういう備蓄の方法なども考える必要があるのではないか。かん詰めとか、薄いジュースのようなものであるとか、あるいは米を加工したアルファ化米とかいろいろあるわけでしょうけれども、そういうものを一定の量ずつ、米も過剰であるという時代ですから、この際、各家庭にセットにして、そういったかん詰めとかジュースとか加工米とか、そういったような食糧の備蓄ということを市町村あるいは個人に何らかの形で義務づけるということはむずかしいでしょうけれども、指導を徹底して、有事の災害に備えるような御検討をひとつお願いいたしたいと思います。 質問を終わります。
○川崎委員長 以上で宮城県沖地震の災害対策についての質疑は終わりました。 ————◇—————
○川崎委員長 次に、梅雨前線豪雨による災害対策について議事を進めます。 この際、昭和五十三年六月二十二日から二十八日までの間の豪雨による災害対策について、政府当局から説明を聴取いたします。国土庁四柳審議官。
○四柳説明員 六月二十二日から二十八日までの間の豪雨による被害とその対策の概況につきまして御報告申し上げます。 本年の梅雨入りは、沖繩におきます五月十日を初めといたしまして、九州南部の六月三日、九州北部の六月十日、北海道及び東北北部を除いたその他の地方は六月十一日とそれぞれ平年よりやや遅い状況でございましたが、全国的に梅雨は平年より十日以上早く明けております。 しかしながら、梅雨入り後、局地的な降雨によりまして各地に多少の被害が発生しておりましたが、六月二十二日から二十八日にかけて梅雨前線の活動が活発となりまして、新潟県を中心として各地に被害を生じたのであります。 その被害状況は、現在までに判明しているところでは、死者十四名、負傷者四十七名。建物の全壊・流失三十六棟、半壊三十四棟、床上浸水四千四百六十二棟、床下浸水一万七千六百三十七棟。道路の損壊四千四百八十一カ所。橋梁の流失百カ所。河川の被害五千三百一カ所。がけ崩れ等千二百三十三カ所。水田の流失埋没一千五百五十五ヘクタール、同じく水田の冠水四万三千六十四ヘクタール等となっております。 このような被害に対しまして、新潟県、福島県では災害対策本部を設置し、また関係の百十四市町村においても災害対策本部が設置され、それぞれ災害応急対策を講じてまいりました。なお、災害救助法は新潟県内の八市町村に適用されております。 政府といたしましては、去る二十八日に関係省庁の連絡会議を開催し、これらの被災状況と応急対策の状況を総合的に把握するとともに、関係府県の御協力を得まして、災害査定の早期実施とその復旧に努めているところでございます。 以上、簡単でございますが、御報告とします。
○川崎委員長 以上で説明は終わりました。 —————————————
○川崎委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。佐藤隆君。
○佐藤(隆)委員 新潟県もたび重なる災害で委員長以下委員各位に大変な御迷惑をおかけし、また政府からも大変な御努力、御勉強をいただいておりますことを、この際、感謝を申し上げておきたいと思います。 時間の制約がございますので、ひとつ夏向きに個条書き的に言いますので、答える側もひとつ要点だけを的確にお答えをいただきたいと思います。 まず最初に、最初に全般的な問題点を二つこの機会にお尋ねをいたしたいと思います。 水害であるとかあるいはまた山地崩壊であるとか、いろいろな形の災害がございます。この川は厄ない、この山は危ない、この道は危ない、雨が降った場合大変なことになりはしないかという、いわゆる危険個所が一体全国で何カ所あるのでしょうか。
○四柳説明員 お尋ねの点、関係省庁によりまして調査の時点が違うことをお許しいただきたいと思いますけれども、建設省関係が、五十二年に調査いたしました急傾斜地崩壊危険個所、土石流の発生危険渓流、地すべり危険個所が十三万二千カ所ございます。農林水産省関係の四十七年の調査の地すべり危険個所が二千カ所ございます。林野庁関係の四十七年度調査、これは五十一年の調査をやっておりましたけれども、台風十七号のためにおくれましたので、古い数字でお許しいただきたいと思いますけれども、山腹崩壊危険個所、崩壊流出危険個所、地すべり危険個所が十二万三千カ所。これら三つを合わせました約二十五万八千カ所。 このほかに、国鉄の五十二年調査によります落石の対策必要個所が二千二百カ所、さらに林野庁関係で保安林等の指定が十四万九千ヘクタールございます。
○佐藤(隆)委員 私の調査を申し上げますと、建設省関係はいま言われたとおり十三万二千カ所。農林省関係は、地すべりで二千七十、そのほかに老朽ため池、おととしの十七号台風ですか、そのときも約一万カ所が危険だとされておった経緯がございます。その老ため関係の危険個所一万三百二十二カ所。林野庁関係は十二万三千七百十四カ所。そのほかに、いま国鉄の沿線で、がけが崩れ、石が落ちてきたらまた大変だという個所が二千二百三十一カ所。海岸線で——運輸省に調べさせますと、大体海岸線はなかなか地点別の個所数が取り上げにくいけれども、大まかに言って三百八カ所、こういうことでございます。 保安林の十四万九千ヘクタールというのは、別といたしましても、いま申し上げましたのを数えますと、二十六万八千百三カ所であります。調査の時点が五十二年度調査の結果と四十七年調査の結果とございますから、林野庁、農林省筋においては四十七年調査をことし、五十三年度にやり直すということでいま進めているようでありますから、これはひとつ早急に進めて、結果が出たら教えていただきたいと思います。少なくとも、四十七年当時よりはふえるはずであります。なぜふえるかというと、私の推測では、開発が進むと人が住む。人が住むと危険個所がふえるということなんです。人が住まなければ危険個所でなかった、こういうことになるわけでありますから、危険個所は、開発が進むにつれてふえていくような傾向にあるのではないか、残念なことでありますが、そういう傾向にある、私はそう思います。 そこで、いまのこの数字、二十六万八千カ所もあるのです。土石流で危ない、地すべりで危ない、急傾斜地で危ない、ため池が危ない、山地崩壊が危ない、崩壊流出が危険だ、大変なことです。私は去年これを調べたときは二十二万カ所程度だったのです。それで、いますぐ直すわけにはいかぬけれども、すぐ直すとすると銭が幾らかかるかというてそろばんをはじいてみてもらったのです。これは目の子勘定ですが、五十兆円かかるのです。二十六万八千カ所だと恐らく六十兆円ぐらいかかるのじゃないですか。とてもじゃない、こんなものは一遍にやり切れないことは私が素人でもわかります。わかりますが、これだけの危険個所を抱えているわけでありますから、国土庁長官・建設大臣お見えでございますが、これだけの危険個所のある日本の国土でありますから、これをどういう手だてで、どうして逐次直していくか、そうして政治の責任である安心して住める国土を次の世代に渡していくかということを真剣に考えなければいかぬと思います。 それにはまず財源が必要である。こういうことで財源の問題も私ども考えておるところではございますけれども、これだけの危険個所があるのですから、災害対策はよくよく心を入れなければならないと思うわけでありますが、御決意のほどを一言伺っておきたいと思います。
○櫻内国務大臣 佐藤委員のおっしゃるとおりでございまして、財源上の関係もございますので、すでに御承知だろうと思いますが、建設省所管でありますと、その中である程度のものを緊急にやらなければならないということで、指定個所として対策を講ずる措置をとっておるわけでございます。 しかし、それによって万全であるかといいますならば、そうはいかないのでありまして、ただ、財政上逐次やるということから、個所を指定しながらやっておるという実情でございます。
○佐藤(隆)委員 私は午前中、地震に対処して避難経路というものを、特に夜間について標示をするように要請をし、消防庁からはそのことについての助成措置を講ずるという明確な答えがございました。同じように、これだけの危険個所をどういう形で標示をするか、これは物によってなかなかむずかしい問題がございますが、答弁は要りませんが、危険なところは危険であるがごとく的確な標示をひとつ御検討いただきたい。趣旨は午前中の問題とダブりますのでこれ以上申し上げません。 それから、いま建設大臣・国土庁長官も財源の問題を申されましたけれども、昨年十二月二十四日に、大蔵、建設、自治、農林それから林野庁の五省庁の申し合わせによって、新しい財源をつくる手だてを詰めていくということに申し合わせをしてもらいました。その結果、こうした危険個所の自然災害を未然に防止していくというたてまえから、財源をつくるべきである——私の主張は、国債によっていま現に生存しておる者が負担をする、そして次の世代の者がそれを償還するということによって、現世代と後世代の負担の公平という観点からも国債を発行して、公債を発行して財源にして、安心して住める国土の建設に努めるべきである、こういうことで主張した結果、そうした五省庁の申し合わせができましたが、早速自治省は自然災害防止事業債ということで、地方債において三百億の財源をこの五十三年度予算に盛っていただきました。しかし、市町村が発行するこの自然災害防止事業債、地方債、縁故債なるものは、その償還が地方交付税の算入基礎として、言うなれば交付税の裏打ちによって何がしかは償還が確保される、補てんをされるということで期待をしてきたところでございますが、この機会に全国の市町村、特に災害常襲地域というか、そういうところの地方自治体はその三百億の財源の消化等について大きな関心を持っておりますので、自治省からお答えをいただきたい。
○野村(誠)説明員 ただいまの御質問にございましたように、自然災害防止債につきまして、今年度初めて地方債計画におきまして三百億を計上したわけでございます。ただいまの御質問にございます自然災害防止事業債の償還の問題でございますけれども、現在関係方面の御意見も伺いながら、単独災害復旧事業債とのバランスも一応考慮いたしまして、交付税算入措置を講ずる方向で検討しているところでございます。
○佐藤(隆)委員 私の聞いているのは、検討しているということは知っていますが、三分の一くらいは補てんするのかという点です。市町村財政の事情によっていろいろそれも違うと思います。そういうのをもう少し的確に答えてくださいよ。これはここではっきり答えなければだめですよ。
○野村(誠)説明員 実は現在、各地方公共団体からこの起債の要望額について状況を聴取中でございます。そういうところでございますので、現段階、検討中でございますけれども、いま直ちに具体的にどうするかというのはまだ結論を出されていない状況でございますが、近々そういう具体的にどうするかについて、ただいま申しましたように、単独災害復旧事業債とのバランスも考えまして、検討を進めている最中でございますので、よろしく御了解願いたいと思います。
○佐藤(隆)委員 だめですよ、それは。私が聞いていることとちょっとまた違うのじゃないですか。もう少しはっきり答えなさいよ。たとえば、二八%くらいですか、それくらいはやはり最小限やらなければならぬと思っているけれどもまだ検討しておりますとか、それでは町村財政の都合によっては五八%くらいは最高の場合は見られることになるのではないでしょうか、そんな目安で検討しております。これくらいは答えなさいよ。
○野村(誠)説明員 ただいま単独災害復旧事業債とのバランスというようなことも考慮していると申し上げたわけでございますが、この単独災害復旧事業債の関係について申しますと、一応その元利償還金の二八・五%を交付税に算入いたしております。ただ、この場合もさらに財政力に応じまして割り増し措置を講じておりまして、最高二倍の五七%というようなことでございます。その辺もいろいろ考慮して検討中でございます。よろしくお願いいたします。
○佐藤(隆)委員 最初からそう答えていただけば私は大きい声を出さぬでいいわけです。なぜ私がこれを言うかというと、これから枠の配分が始まるのに、わが町村はこういう要請をしたが償還はどの程度交付税で見てもらえるのであろうか、やはりその腹づもりがなければ申請できないですよ。そこに行政の親切さというものが必要だ、こう思うから、せっかく政治がいいことをやったってかたくななやり方で進められたのでは心が通じないではないか、こういうことで、ここで確かめようと思ったわけであります。よくできました。 次に、具体的な問題を申し上げたいと思います。 まず六・二六水害については被害状況の御説明がございました。そのとおりだと思います。大変な被害が出たわけでございますけれども、これは激甚法の適用ができるのであろうか、あるいは局激はどうであろうか、天災融資法の適用はどうであろうか、これをお答え願います。要点だけ答えてください。
○四柳説明員 激甚関係につきまして御答弁申し上げます。 今回の梅雨前線関係、一応数字をまとめてみなければわかりませんけれども、全国激甚は困難だろうと思います。第一点です。 それから、個々の市町村につきまして今度は局地激甚が可能かどうかという問題でございますが、これも実は査定を見なければわかりませんけれども、私ども概括的に聞いている感触では、一部の財政力の貧困でかつ被害のはなはだしい町村におきましては、あるいは農林関係で幾つか該当があるのではないだろうかという期待を持っております。
○佐々木説明員 天災融資法の指定の問題でございますが、今回の災害につきましては統計情報部において現在被害調査を行っているところでございます。この結果等を考慮いたしまして天災融資法の発動を検討してまいりたいというふうに考えております。まだ感触を申し上げる段階にございませんけれども、今月の下旬の後半ぐらいにはおおむねめどがつこうかというふうに考えております。
○佐藤(隆)委員 激甚法はなかなか無理ではないか、局激は、これは地域的な問題でありますから、場所によっては取り上げるものも出てくるのではないだろうか、こういうことでございますから、期待をいたしておきたいと思います。そうしたこととあわせて天災融資法の、これは今月の末ということでございますから、それをめどとして、結論が出たところでひとつ早期に発動をしていただきたい、これをお願いをいたしておきたいと思います。すでに天災融資法を当て込んで、措置しなければならない点はそれぞれの地域において措置しているところもございますので、そうした実情も頭の中に置きながら、早くひとつお願いをいたしたい、要望をいたしておきます。 その次に申し上げておきたいのは、新潟県北蒲原郡内に福島潟という潟がございます。有名な潟でございますが、ここはしょっちゅう水害に見舞われております。福島潟周辺という観点からも、とにかく胡桃山放水路というものにどうしても排水のために十分なる機能をひとつ持たせたいということで、胡桃山放水路の三十トン計画というものができ上がって、そしてこの事業がことしから工事費がついた。五十二年度に用地買収が終わって、五十三、年度、ことしから工費九千万がついたことは私も承知をいたしております。しかしこのたびの水害で、あの胡桃山放水路の三十トン対応というものができ上がっておるとするならば被害はもう本当に最小限度、こういうことが言われておるわけでございます。したがって、私は、この胡桃山放水路を、できれば激甚災害対策特別緊急事業、激特ですね、これをひとつ適用してやっていただきたい。と申し上げますのも、実はきのうも建設省からは塚田政務次官を先頭に査定官も御一緒に現地を御視察になりました。そしていろいろ関係市町村長からも事情の説明はございましたが、二年くらいのうちにやってくれ、こう言うのです。しかしそれはちょっと無理であろう、まあ激特適用によって五カ年間で大体措置をするということになっているのですから、それが激特ですから、この激特の適用によってぜひやってもらいたい、そうすれば、ことしから数えて五カ年というと五十七年度です。それまでにはひとつ三十トン対応を完成していただきたい。しかもあのかいわいには古川樋門、法柳樋門あるいは荒川川、小鳥川、新発田川放水路、いろいろ金のかかる問題がいっぱいあるのです。でありますから、そういうところの予算に影響しないように激特部分をひとつずばりつけていただく。これはいかがでしょうか。
○稲田説明員 先生御質問の胡桃山のポンプ場でございますが、今年度から用地の買収に入っておったわけでございます。現在、十トンで五十六年竣工ということで入っておりましたけれども、今回の災害が非常に大きうございまして、これら等を勘案いたしまして、現在おっしゃる三十トン暫定計画というのを検討中でございます。 〔委員長退席、広沢委員長代理着席〕 激特に対する採択につきましては、現在、県並びに私の方で詳細な検討を行っております。それらの検討を待ちまして、私の方としましても積極的に抜本的な治水対策ができるように検討いたしたい、かように思っております。
○佐藤(隆)委員 それは非常にありがとうございます。ぜひひとつそういうことで御配慮をいただきたいと思います。 実は激特についてもう一本お願いしたい点があるのであります。 それはちょうど私の現住所でもあって、どうも手前みそで恐縮でありますが、しかし私も地域の代表で出ておって、天下国家のためにもやろう、こういうことで出てきておるわけでありまして、わが地元をないがしろにするわけにはまいりません。私の現住所から百メートルくらい離れたとこりに能代川というのがございます。きょうも理事会で県の副知事から陳情があり、そしてそこで写真も見ていただきました。そこにもはっきり出ておりますが、能代川というのは大変なのです。実を言いますと毎年毎年これが暴れるわけであります。特に四十一年の七・一七水害、四十二年の八・二八水害、この二カ年にわたる連続の災害によって能代川の分流案いうものができまして、そしてこれが当初考えられたのはショートカット、分流方式で、五十一年後半には仮通水をする、こういうことだったのです。ところが、幸か不幸かいままで大きな水害はなかったのです。小さな水害はしょっちゅうあったのですけれども、大きな水害はなかったのです。なかなかこの気持ちが政府にも通ずるところになりませんで、そのうちにどうなってきたかというと、四十九年度ごろには五十五年にならなければ暫定通水にならない、こういうことなのです。私も住んでいるのですから、はあそうかな、しかし大きな災害がないでいいわいなと思っておったのです。ところが五十二年度、去年になりましたところが、五十九年度でなければ仮通水しない、こう言うのです。新潟県も非常に急いで直さなければいかぬ川がたくさんございます。加茂川というところも災害を受けて大変だった。しかし、そこが一段落したならば、こういうようなお話もあって、がまんにがまんを重ねてきたのであります。ところがこのたびの災害であります。これは私もあそこに住んでおって、いままでの経過を見ると、これ以上何となく予算のつくままにひとつよろしく頼みますでは済まされない。これは胡桃山放水路と違って直轄ではございませんが、こういうものこそ激特に採択すべきではないのでしょうか。
○稲田説明員 お答えいたします。 能代川につきましては二十二年より中小河川の改修をいたしておりまして、四十五年に先生のおっしゃる放水路案をつくりまして鋭意用地買収に入っておるわけでございますが、何分放水路工事でございまして非常に大きな用地取得を伴いまして、地元との調整等でいままで確かに事業が立ちおくれたということがございました。しかしながら、今回の水害を契機にいたしまして、一層この事業の促進を図るべく現在県に激特等に関する資料の収集等も命じております。それらが上がってさましたら前向きな検討をいたして、できるだけ早くこの放水路の完成を図りたい、かように考えておる次第でございます。
○佐藤(隆)委員 前向きに検討してくださると言う。しかし、これの対応については地元の都合もいろいろあっておくれてきた経緯がある。それは私自身が一番よく承知しております。調査費をつける、事業費をつけると言えばまたそれに反対する者もいたことも事実であります。これはほかの地域にもあるいは間々そういうことがあろうかと思いますが、その点は私どもの地域においては深い反省をしながら、とにかく早くやっていただこう、こういうことで、当初私どもが考えたとおりに地域住民の気持ちは一つになっております。どうかそういう意味で、過去のことを言われるといささか弱い面はございますけれども、建設大臣もおいででございますから格別の御配慮を特にお願いをいたしておきます。そして前向きの姿勢がいまうかがわれましたので、これも激特に採択をしていただけることになりますと、五十三年度、ことしから五年間、そうなりますと五十七年度には暫定通水ということになります。当初は五十一年だった。それから五十五年暫定通水だと言われた。去年になったら、今度五十九年だ。この経過を考えると、このたびの被害を受けたわれわれは、ここで暫定通水を圧縮する措置をどうしてもとってもらいたい。幸いいまのような積極的な御答弁で、これが採択になるとすれば、これから五年間、五十七年には暫定通水をする、こういうことになるわけであります。それを私は期待をいたしておきたいと思います。期待をさせていただきたいと思います。前向きにそういう意味で速やかにひとつ御配慮をいただきたいと思いますが、重ねて河川局長の姿勢をここで確かめておきたいわけであります。しつこいようでありますが、これは大変な問題なんです。新潟県は水害が多いなんて言ったって、激特なんて一本もいままでいただいていないのです。ここで余り地域エゴを出すのは悪いのですけれども、本当にこの経過をずっとたどってみますと、これこそは採択すべきものである。採択基準にいろいろ問題があることも承知しております。採択基準をこの際直したっていいですよ。われわれが直す努力をしてもいいのです。そこまで私ども詰めて考えておりますので、しつこいようですがもう一度お願いします。
○稲田説明員 十分積極的に検討させていただきたい、かように思っております。
○佐藤(隆)委員 非常に積極的な御答弁をいただきましたので、建設大臣もお聞きでございますから、ぜひいまの積極的な激特採択を示唆されたものと受けとめ、私はこの質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○広沢委員長代理 次に、渡辺秀央君。
○渡辺(秀)委員 まず最初に、六・二六梅雨前線豪雨災害に当たりまして、新潟県選出の国会議員の一人として、この災害に当たって建設省本省あるいは国土庁、あるいはまた出先機関である北陸地建そしてまた信濃川河川工事事務所、国道事務所等々、それら現地の皆様方に大変お骨折りをいただきまして、この災害復旧に当たりまして非常に敏速にそれぞれ行動をとっていただき、地元住民の生活を守るために労を多としたことを心からお礼を申し上げておきたいと思う次第でありますし、また心から労をねぎらいたいと思うわけであります。 ちょうど私もこの二十五日から折よくと言ってはおかしいのでありますが、選挙区新潟県におりました。二十五日の夜からしんしんと降る豪雨は二十七日まで降り続いて、本当にいまだかつてない五百ミリという大変な豪雨あるいは雨量でありました。 この水害に対する全般的な問題については、いま佐藤議員から御質問もあったことであり、また御答弁もあったことでありますから、あえて重複するところは省かしていただきまして、多少細部にわたるかもわかりませんが、私も地域から選ばれて国政の舞台に立っておるので、地域住民の意向を踏まえて国政に参加する者の一人として、地元の問題についても多少言及させていただきたいということをあらかじめお願いを申し上げておきたいと思うわけであります。 今回のこの被害は、すでに御存じのとおり家屋の全半壊、床上床下浸水など多大の被害を出してまいりました。また当然公共土木関係、道路、橋等あるいはまた農地、山林、農道、用排水等の被害はきわめて甚大であります。 そこで私は、今回のこの水害、確かに大雨による被害であることは間違いないと思うのでありますが、一面言えることは、中小河川の改修の途中にあるという個所から一つの被害が呼び起こされたという感じがしてならないわけであります。そういう意味におきまして、私自身が自分の目で見、足で確かめた感じから、今回のこの水害の一つの発端は、いわゆる改修されている途中の中小河川あるいはまた農業用水等に多少原因があったのではないかというふうに感じられました。 具体的にちょっと申し上げますと、一つは、大きな問題としては、日本一を誇る信濃川のちょうどことしは新設築堤工事百年祭に当たります。まことにくしき因縁だと思いますが、この信濃川がこれぐらいの雨量であれだけの住民に対する不安を与えたわけでありますし、あるいはまた、いままでにない大きな大洪水にならんとしたような警報すら新潟気象台から発せられました。そういう中で、これから一体あの信濃川に関して、流域に住居しているわれわれは安心できるのかどうか、どれくらいの雨量で一体危険なものということになるのか、それらの問題について、ひとつ専門の、どなたでも結構ですが、お聞かせをいただきたいと思うわけでございます。
○川本説明員 ただいま先生から、信濃川の件について御質問がございましたけれども、全国的なことからちょっと申し上げますと、全国の河川の整備水準といいますか整備率というものが、五十一年度末のデータによりますと全体で五二%でございます。いまおっしゃったような、戦後最大の洪水に対しましてそういった程度の整備水準であるといったことでございまして、信濃川につきましても、実は昭和の初期に、先生よく御存じだと思いますが、大河津の分水路というのができまして、蒲原平野がそれまでたび重なる水害で非常に荒らされて苦渋をきわめておったということが、その大河津分水路の開通によりまして、大河津分水から上流の部分につきましては、一応その時点で安全度が非常に増したということでございます。 ただし、それから残っております新潟市内に至ります信濃川、これが大河津分水の開通によりまして、逆に誤ったといいますか、当時を振り返りますと、安全度が非常に低くなって危険になっているということでありまして、そういった意味で大河津分水から下流の信濃川については、逆に現在非常に危険度が高いと言わざるを得ない状態でございます。 そういったことで、建設省におきましても、四十年から新潟市の関屋分水路、これは大河津分水路のミニ版みたいな感じではございますが、新潟市内を貫流いたします分水路をつくりまして、まず下流の手当てを済ましたということでございまして、その次に、四十六年からさらにその上流の、いわゆる大河津分水から下流、関屋分水から上流という部分の信濃川の改修に手をつけ始めたところでございます。 そういった段階でございまして、まだまだ改修の途上でございますので、そういった意味では、大河津分水から上流と下流では、相当の安全度の差があると言わざるを得ない状態でございます。
○渡辺(秀)委員 まさしく課長がおっしゃられたとおりだと思います。明治二年に着工した大河津分水がいかに大切なものであったかということが、この百年にして初めて位置づけられたというか立証されたというようなまことに皮肉な面もあるわけでありますし、この百年祭においてかく立証されたという面においては、あるいはまた一つの意味合いがあったのではないかというような感じがいたします。 同時に、私は、この関屋分水から下流がきわめて危険であるというそのことに対して、ひとつ安全、かつまた市民の生活が守られるような処置を早急に、これは当局としてやっていただきたいと思うわけであります。 さらに、私は大きな問題から先に入りましたが、もう一つは、長岡という地域がございます。御案内のように、あそこの地域は、昔、八丁潟といいまして、いわゆる沼地帯でありました。それが明治以後開田されまして、今日のように肥沃の地としていわゆる新潟県を代表する穀倉地帯になっております。これが、例年あるいは隔年と言っていいぐらいに、この中小河川のはんらん、あるいはまた用排水の完備がなされていないがために大変な被害を少しの雨ですぐに招来するという結果を来しております。しかしこれは、この地域の真ん中を走っております猿橋川という一級河川がございますが、この猿橋川の改修がもしももっと早くできておったら、今回のあの地域における約四千町歩、あるいはこの影響下にあるところはもっとあったかと思うのでありますが、それらの田畑が救われたということが言えるのではなかろうかと思います。 この猿橋川の総体予算が百十五億円だそうでありまして、実際に手をつけられたのが四十二年ぐらいからの着工だそうでありますが、一年間にこれの改修事業費が一億七千万か八千万ぐらいだと承りました。百十五億円もかかる改修総予算の中で、毎年の事業費が一億七、八千万ぐらいでは、これこそまさしく、信濃川の百年ではありませんが、百年かかってもできないということになるわけであります。 これから、これだけ近代社会の中で、あるいはまた技術革新がなされた農業生産をやっていこうとしている農民のことを考えますと、まさしくこれは矛盾した事態と言わなければなりませんし、農民は雨が降れば絶えずこの危険とそして危惧の念にさらされていかなければならない。 この猿橋川の改修について私も実際の状態をこの目で見ました。まさしく百年前に逆戻りをしたような事態でありました。今後具体的に直轄としてもっと大胆にこの改修を進める御意向があってしかるべきではないかと思いますが、その辺のお考えと決意のほどを承っておきたいと思うわけであります。
○川本説明員 ただいま先生からお話のございました猿橋川でございますが、今回の雨によりまして、長岡地区を流れておりますこの猿橋川の流域では、総雨量で四百ミリを上回るような多量のものでございました。そのために、猿橋川の流域におきまして、浸水面積で約千二百ヘクタール、浸水戸数も約七百戸以上というような大変な災害が発生したということでございます。 この猿橋川は、昔は信濃川に上流で合流しておったわけでございますが、信濃川の排水、そういったもので大変災害が大きいということで、わざわざその合流点を下流へ下げまして大河津分水の下流で合流させた。そういったことで自然排水が可能なようになった川ではございます。しかし、いま先生おっしゃいましたように、昭和四十二年から改めてまた中小河川改修事業で着手しておるわけでございますけれども、下流の一部に用地の問題で地元の皆さんの御理解が得られないといった地区もございまして、先生おっしゃるとおり大変事業の進捗がおくれておりまして、七%ぐらいの進捗しか上がっていないというのが実態でございます。今回の水害にかんがみまして、ぜひともその下流の難航しております用地の問題を御理解をいただくように私どもも努力いたしまして、県当局の方もさらに指導いたしまして、こういった災害を契機に改修を積極的に行いたい、そういうふうに思っております。
○渡辺(秀)委員 大変細かいことを御質問して恐縮ではありますが、現実に今回のあの周辺の水害が河川の未改修というところから起こっている、こういう基本的な考え方の中から、私はあえてお許しをいただいて、これらの細かな分にわたって御質問を申し上げているわけであります。 そこで、いま申されたように、早急に、あるいはまた地元の理解を得てとおっしゃっておられますが、しかし地元の理解によって予算額が増額されるということであるのか。このままの状態で、このままのパーセントの予算づけであってはとてもこれは間に合わない、あるいはまた年じゅうこういう問題が解消しないということだと思う。私は、猿橋川の改修に当たってはもっと具体的に改修終結年度を設定して、それに向かってやっていくということが大切ではないかと思うのですが、もう一言お願いいたします。
○川本説明員 先ほどお答えいたしましたように、いろいろと問題がございます。そういった問題を何とか解消して、できるだけ進めたいと思っておりますけれども、先生おっしゃった予算が先かどうかということがございますけれども、私どもといたしましてもやはり地元の皆さん方の御理解ということがまず第一点だろうと思っております。そういった点でいろいろ私どもの方の説明なり御理解を得るための努力といったものが、十分やっておったつもりでございますが、さらにまたそういった点での努力を続けてまいりたい、そう思います。そういった上で改修のめどといいますか、そういったものをつけさせていただきたいと思っております。
○渡辺(秀)委員 わかりました。結局地元の協力が得られれば幾らでも予算を出す、こういうふうに恐らくおっしゃりたい面もおありだろうと思いますし、私もそういうふうに理解をいたしまして、大いに地元を督励して、早期に子孫のためにこれは完成をしておかなければならないことだと思いまして、私も御協力をさせていただこうと考えております。 さてもう一点。農林省の皆さんせっかくお見えでありますので、御質問をさせていただきますが、いまの質問と同じようなことでありますけれども、刈谷田川右岸農業水利事業というのが行われております。これまた実は今回三条市を中心とするたんぼの冠水という事態を呼び起こした一つの原因でもあります。 これが御案内のとおり、四十五年に起工いたしまして、百七十四億七千万の総事業費で行われているわけでありますが、これが本来なら五十一年度に完成予定であったはずであります。しかし、途中御案内のように総需要抑制策ということがありまして、これが今日まで遅延いたし、五十七年度がめどになっているというふうに説明を承りました。しかし、それにいたしましても、十三年間という期間を費やして、たったこれだけの工事がなされているわけであります。私は、今回の水害の状態を見まして、もしこれが早期に完成しておったらこの災害はなかったというふうに思いますときに、大体農業関係の用排水、いわゆる改修の工期というようなものは、およそ十年単位でなくて五年というようなことが一つのめどではないか。せめて五年ぐらいで物事をやっていく。基盤整備もそうでありますし、そういうことが最大のめどではないかというような感じがするのです。農林省として、これからも用排水関係の問題がたくさんこの水害によって出てくるわけでありますが、とにかく一つのものに手をつけられたら大体五年ぐらいをめどにしておやりになるというような御決意がおありかどうか。あるいはまた、そういうふうにこれからもやっていただけるかどうか。ついでに、この刈谷田川右岸工事に対してできるだけ、一年でも短縮して早く完成していただきたいことをお願いしながら、その辺の見通しもあわせてお答えを願いたいと思います。
○長野説明員 刈谷田川右岸地区でございますが、先生おっしゃいましたように、四十五年から着工いたしておりまして、四十七年度にメーンでございます排水機場に着手いたしまして、五十二年度に毎秒六十九立方メートルの排水機場を完成しておりまして、すでに運転は開始しております。あわせて、排水路の改修工事——護岸工事でございますが、これを実施中なわけでございますが、おっしゃいましたように、予定に比べまして、オイルショックだとか総需要抑制といったものがございまして、おくれております。大変遺憾なことに存じておりますけれども、排水事業は、先生御指摘のとおり非常に重要なものでございますので、今後なるべく新規の地区の採択の抑制をするなり、さらに積極的に予算獲得に十分の努力をいたしまして、積極的に推進してまいりたい、このように考えておりますので、御了解いただきたいと存じます。
○渡辺(秀)委員 もう一点、地すべりのことについてお聞きをいたしたいのでありますが、いままでの地すべり指定地域というようなものは、恐らく各個所に指定をしておるわけでありますけれども、一体これは、今回見直しをするというふうに聞いておるのでありますが、この基準をどういうぐあいにお考えになっておられるか。たとえば山を擁している市町村、こういうところにおける地すべり地帯にこの雨で相当な地すべりの被害が起こっているわけでありますけれども、山の中、山林地帯、こういうところの地すべり地帯と、現在何万、何千という人が住まいしている都市周辺の地すべりというものとでは、これは相当に基準が違わなければならないことだと私は思うのです。 〔広沢委員長代理退席、委員長着席〕 いま建設省ですか、あるいは山林関係においては農林省が、ともかくその見直しをしておられるということを承りましたが、一体これはどういうふうに見直しをしていくつもりなのか。時間もありませんので、一言だけお願いを申し上げます。
○江藤説明員 ただいまの先生の御質問にお答え申し上げたいと思いますが、林野庁におきましては、先ほど国土庁審議官の方からも御答弁申し上げましたように、昭和四十七年に山地災害危険地の調査を一たん実施いたしたわけでございますが、その調査に基づきまして対策に努めてきておったわけでございますけれども、先ほど国土庁審議官から申しましたように、五十一年の十七号台風災、あの激甚な災害によりまして、その山地災害危険地の個所につきまして、それ以外の個所にも災害が起きるというようなことで、ここで根本的に見直さなければならぬというようなことになったわけでございまして、そういう意味で実態調査をその後進めてきておったわけでございます。 その中で従来と変わった点につきまして申し上げますと、危険地の判定因子を点数制で表示いたしたいという考え方を持っております。そういうことで客観性を持たせたわけでございます。前回調査におきましては、たとえば地形的因子、それから地質及び土壌的因子とか林況因子を現地で総合的に判断いたしまして、危険地の判定を行ったわけでございますけれども、どちらかと言いますと、その現地の調査者の個人差等もございまして、一部必ずしも的確性を欠いた点があったわけでございます。したがいまして、今回調査におきましては、現地調査に加えまして、五千分の一の地形図等を活用いたしまして、傾斜度とか渓流の有無とか土壌の深度、それから樹種、樹齢——木の年齢でございますが、そういった諸因子を調べまして、おのおのに該当する点数の累計で山地の危険度を表示する、そういった方法をとることにいたしております。 これに加えまして、下に人家があるとか田畑があるとかという保全対象が多いか少ないかというものを災害感受性といたしまして、当該地区の危険度に反映させることといたしまして、さらにまた保全対象までの距離というものが、基準となる距離よりも遠くございましても、地質地形とかあるいは過去の災害歴、そういったものから危険が及ぶというふうに予想されるような場合には、これもまた調査の対象とする、こういうような形で変えたわけでございます。 以上でございます。
○渡辺(秀)委員 ちょっと質問したいのでありますが、時間が全くなくなってしまいましたが、米田先生にお許しをいただいて、もう一問だけ質問をさしていただいて最後にいたしたいと思います。 それは、今回のこの水害、折あしく月末ということに引っかかってまいりました。御案内のように中小零細企業、今回の水害で県内各中小零細企業それぞれ商工業者そうであったと思うのでありますが、交通がきかない、郵便がきかないというようなことで、この月末の支払いにも事欠いたという事態が起こったわけであります。午前中質問のあった地震の場合でもそうでありましょうが、こういう事態のときに、何かもっと適切にやれるようなことがないものか。電話が通じない場合もあるかもわかりませんし、なかなかむずかしいことかもわかりませんが、できるだけ速やかにこれは中小企業の皆さんのためにも、これは不幸な事態を想定をしてというのもおかしゅうございますが、何か政治の場として考えてやらなければならないことではないかというふうに思うわけです。とりわけ、実は商工関係におきまして、今回関連倒産防止対策の一環として共済制度というようなものができ上がりました。これができたことによりまして、連動して手形交換所というものが、任意の手形交換所から、いわゆる任意ではあっても罰則規定のなかった手形交換所がこの共済制度を適用させるためには、罰則規定を設けなければならなくなったわけであります。 そういうことで、たとえば新潟県なんかにおいては、これらのこの交換所が罰則規定を設けることになりますと、一日送金がおくれましても、もう即座にこれは手形不渡り、あるいはまた倒産という憂き目に遭ってしまう。これはまことに不幸なことに、こういうことがはからずも間に合うようなことになってしまったわけであります。私は、そういう意味におきまして、これから全国的にこの共済制度の確立によって、各地の手形交換所がいわば公認と同じような効果を生むようなことになってきますと、いままでのようにその地域でお互いに話し合ってまあまあというようなことにならなくなる。そこで、今回こういう事態に即応してみまして、対応してみまして、何かそこに特例の措置が中小企業の対策として、あるいは金融対策として講ぜられるべきではないかと思うのでありますが、中小企業庁の参事官お見えのようでありますが、お考えがあったらお聞きをしておきたいと思うわけであります。
○山口説明員 お答え申し上げます。 御指摘の郵便物の遅延等によります手形の支払い呈示期間が経過した場合の取り扱いにつきましては、これは多くの災害の場合に実施いたしておりますけれども、今回の場合も新潟県銀行協会と手形交換所との申し合わせによりまして、これは二十八日になされていると思いますが、まず第一番目に、手形交換に持ち出して差し支えないということと、それから第二番目に、当該手形が円満に決済されるよう努力する、これは一種の返済猶予と思います。こういう二つの措置が講ぜられております。これは災害という特別の事情にかんがみまして、地元金融機関が被災者への特段の配慮を行っているということでございまして、いま御指摘のような不渡りにつきまして取引停止処分を猶予する、要するに不渡りが発生しないように処分制度の実行を猶予する、こういう内容であると理解しております。 なお、先生御指摘の倒産防止共済ができたことに伴いまして、従来の公認手形交換所と同様の効果を持つ制度を順次新潟県の場合あるいは全国の場合に実施していくよう、われわれとしても側面からお願いしておるわけでございますが、今回の災害の場合には、もちろんいま御指摘のような趣旨にかんがみまして、そういった不渡りを起こさないというのが大前提だろうと思っております。
○渡辺(秀)委員 どうも大変ありがとうございました。私は、古い言葉にも水を制する者天下を制するというような言葉がありますが、ぜひひとつ、今後できるだけこういった災害が起こらないように災害担当の櫻内大臣の一層の御努力を心から期待を申し上げまして質問を終わりたいと思います。 大変ありがとうございました。
○川崎委員長 米田東吾君。
○米田委員 私の時間も限られておりまして二十分。私も要点で簡潔に質問をいたします。御答弁もひとつそのようにお願いをしたいと思いまして、たくさんの質疑ができるようにお願いを申し上げる次第でございます。 最初に、簡単なことで御質問いたしますが、今度の新潟県の六・二六水害でいま一番私どもも関係被害者も心配しておりますのは、災害復旧がこれからとにかく進められるであろうということはこれは当然でありますけれども、実は新潟県の気象条件からいきますと、いままでの例で見ますと、これから大体八月ごろ、それから九月に入って台風、集中豪雨、七月下旬から八月にかけて梅雨前線の被害、例年そういうふうに循環しているわけであります。したがって、再度災害を受けて二次災害があるのではないか、そういう心配を非常に持っておりますので、気象庁の方から、大体八月ないし九月、秋ごろにかけて私どもが心配しております新潟県に二次災害をもたらすような被害が来るような条件があるかどうか、これは予報の段階でありますからむずかしいと思いますけれども、ひとつ専門家の予報を聞かせていただきたい。
○窪田説明員 これから八月、九月の天候が、いま先生がお話しされたようなのが大体毎年の経過でございますが、ことしに関しましては、去年のような長雨が九月にあることが八月にあるといったような予想はございませんが、八月に北から前線がおりてまいりまして、事によったら八月のときにかなりの雨があるかもしれないという、そういうような見込みが一つございます。 それからもう一つは、台風が非常にこういうような問題で関係が深いと思いますが、大体ことしの予想では八月に一個、それから九月に一個、それくらいかなり影響を持つ台風があるのではないかというふうに考えております。 以上であります。
○米田委員 わかりました。 国土庁に個条書きで一つ何々、一つ何々というふうに御質問しますから、ひとつよろしくお願いします。 まず第一にお願いしなければならぬのは、いま気象庁からも予報の答弁をいただきましたけれども、何といいましてもこれからの二次災害が心配であります。したがいまして、各省庁をひとつ国土庁が督励をして、災害復旧、二次災害防止のための緊急措置、こういうようなものについて十分な対策を進めていただきたい、これが一点です。したがって、こういう面では災害の査定その他関連の作業も十分ひとつ迅速にやってもらうようにあわせてお願いをしておきたい。 二番目に、新潟県の今度の被害の中で特徴的なのは離島佐渡の被害であります。午前中新潟県当局から陳情もございまして、資料でもこの被害状況が出ておりますが、佐渡の離島、しかも地形があそこは大佐渡、小佐渡の山脈を中心にいたしまして、中に国中農業地帯があるというようなところでありまして、河川が集中豪雨等がまいりますと予想もつかないような速さで鉄砲水でどっと出てくる。したがって、今度の場合も小河川、中小というよりも小河川の部類の河川のはんらん、決壊被害が非常に多かったのが特徴であります。したがって、今度の災害のこれからの復旧等に対しまして佐渡の離島としての条件、そしてそういういま申し上げたような地形的な条件、そういうようなものを十分ひとつ御理解をいただいて、これからの復旧それから対策等につきまして、これもひとつ国土庁が離島関係を扱っている元締めでもありますから、各省庁をひとつ督励をし監督をして万全を期していただきたい。これが二番目。 三番目に、激甚の指定につきまして先ほど国土庁当局から御説明がありました。私も本指定、全国規模での指定はむずかしいだろうということについては理解ができないわけではありません。新潟県、山形県、福島県、あるいはその他の県にあるかもしれませんが、被害が特に大きいのは新潟県でありますから、新潟県だけでもいまのところ約一千億というのが大体出ている現状のようでありますから。しかしながら、全国指定ができなくても、新潟県に対する局地指定、こういうようなものは当然考えられてよいのではないか。被害額がどれだけかということが基準になりましょうけれども、私はひとつ長官に聞いておきたいのでありますが、かつて私が災害の委員をしておりましたとき、四十六、七年ごろでありますけれども、梅雨前線と台風と連動したことがあります。被害地は九州地方でございました。そのときに梅雨前線被害も台風の被害と合わせまして、そして激甚指定をやったことを私は承知しております。したがいまして、今度の場合も五・一八の新潟県の妙高の地すべり、これも原因は梅雨前線であります。雨であります。そういうものと関連いたしまして、今度の六・二六水害の場合に合わせての基準としての採択ができないものか、そういうようなこともひとつ十分検討していただかなければならぬと私は思いますし、そこらあたりについて新潟県の局地激甚指定、本指定というものが私は可能になってくるのじゃないかと思うのでありますけれども、このことについて三番目に聞いておきたいと思っておるところであります。なお、局地激甚の町村の関係等につきましては二、三検討に値するところがあるだろうという御答弁でございましたけれども、大体いま対象として考えられておるところはどの町村であるのか。たとえば、新津だとかあるいは越路だとか、柏崎だとか、大体そういう地域が対象として考えられておるとすれば、結論はまだ出なくともひとつあわせて聞かせていただきたい。これが三番目であります。もう一つ、これは追加でありますが、これは所管がどこになるかわかりませんので、国土庁にお願いしておきます。 今度の水害で堤防の決壊等に要する緊急用の麻袋、土のうであります。これがもう各町村、みんな逼迫しました。それでこれは新発田で私が市長から直接聞いたことでありますけれども、六月の災害が起きましたのが二十六日から七日にかけてでありますが、二十八日の時点ですでに災害が起きて麻袋が足りなくて新潟にある業者から買ったら、一つ八十円の麻袋が百八十五円にもう上げられて買わされた、これはひどいですということを言っておりました。仙台の宮城県沖地震では、先ほど午前中の質疑によりますれば、中小商工業者が非常に協力をしたということが言われておったのでありますけれども、新潟県の場合こういう悪徳商社もいるのであります。八十円の麻袋が雨が降ったために一挙に百八十五円で買わなければならなかったという例が出ているわけであります。これらに対してどこの官庁が監督をするのか私はわかりませんから、国土庁からこの点について指導を徹底して、名前が必要であれば私はその商社の名前も申し上げます。ひとつ適正な指導をやって、これからの災害に備えていただきたい。 以上、四点、国土庁にお願いします。
○四柳説明員 第一点の再度災害の心配でございますが、御指摘のように私どもも今後の台風あるいは集中豪雨によりまして再度災害をこうむる危険性もないとは言えませんものですから、関係省庁による査定を地元の被災団体の御協力を得ましてできるだけ早くやりまして、速やかに被災個所の復旧ができますよう、関係省庁ともども御協力をお願いいたしたいと思っております。 第二点の離島のお尋ねでございますが、私ども伺っているところによりますと、今回の梅雨前線の豪雨によりましても新潟県内各市町村もそれぞれ災害対策本部を設けられ、佐渡でも十カ市町村全部設けられたと伺っております。そういう中でそれぞれ必要な対応をされて応急措置をされたとは存じますけれども、やはり御心配のように離島というところにありますと、どうしても、たとえば査定の方が行くにしましてもあるいは復旧用の資材を運ぶにしましても、やはりその点は本土と事情が違うという点でハンディキャップがあろうかと思います。そういう点につきましても地元の県あるいは関係省庁とよく連絡いたしまして、できるだけ御心配のないように意を用いてまいりたいと存じます。 第三点の激甚災の指定の問題でございますが、今回の梅雨前線によります被害額につきましては、繰り返し御答弁申し上げましたように関係省庁の査定結果を見ませんとわかりませんが、私どもの地元から伺いました数字をある程度査定結果というものも想定して考えてみますと、たとえば災害救助法が発動になりました八つの市町村がございますけれども、この市町村について全部が全部適用になるという見込みでございません。その中でも、なるところとならないところがございます。という見込みがございます。そういう意味で、大変恐縮でございますが、具体的な町村名はやはり査定結果までしばらくお待ちいただきたいと存じます。 なお、その際、この災害ばかりでなくてもっと同性質の風水害をまとめられないかという御指摘でございますが、実は昨年の場合に一番長いのが五月の二十九日から七月の二十一日までという長い間の雨をまとめた例がございます。あるいは八月四日から八月二十二日という、つまり集中豪雨なり台風等をもたらしました自然現象が一連のものとしてつながっている場合には、一応まとめて、できるだけ全国激甚にかかるような配慮をお願いしております。しかし、現在のところ、梅雨前線も下がりましたものですから、そこまでの基準にはならないのではないかと考えております。 第四点、具体的には水防資材の問題でございますから、当然のことながら水防法の所管の建設省関係の問題とは存じますけれども、関係の県、市町村ともどもそういった点につきまして日ごろから資材の準備なり、あるいは緊急時におきます調達の手づるなり、御指摘のようなことがないよう関係省にもよく連絡しておきたいと存じます。
○米田委員 建設省関係で二、三お聞きします。 今度の六・二六災害の新潟県で見る特徴を言いますと、小河川あるいは中小河川のはんらんによる農業災害、一口で農業災害と言い切れると思うのであります。農業被害が非常に多かった。要するにそれは中小河川のはんらん、決壊あるいは損壊というようなことによる災害であります。したがって、これからこの被害を受けました中小河川の復旧対策が急速に進められなければならぬわけです。ひとつ建設省として十分な対応をしていただかなければならぬと思いますので、これらに対しましてきょうは河川局の方からしかと見解をお聞きをしておきたい。 それから二番目に、特に今度の災害地は新潟県の穀倉地帯、佐渡でも越後でもそうであります。これはもともと信濃川と阿賀野川のデルタ地帯をたんぼに変えたというところでありまして、主たるところはゼロメートル地帯かあるいはそれ以下というところが多いわけであります。そういうところでありますから、幾つかの放水路をつくりまして農業用排水を十分にするという計画が幾つか進められております。 先ほど能代川の話が出ましたが、これは都市災害を防ぐために新津で能代川という分流放水をして都市災害を救うという計画であります。今度農業の災害を防ぐためにとられておりますのが、北蒲原の穀倉地帯から、要するに福島潟から水を吐き出す一つの放水路、それから新発田川、太田川の放水路、これは新潟東港に放水するという計画であります。こういうようなものが計画としてあるわけなのでありますけれども、一向にこれが実施の段階に入っておらない。今度の災害でも、もしこれがなされておればということが関係住民の切実な声でありました。ひとつこれらについて促進を願いたいと思うのでありますけれども、建設省の方ではどのようなお考えであるか聞いておきたい。 それから三点目として、佐渡の中小河川につきまして先ほども申し上げましたけれども、特に金井町の新保川の決壊、太田川の決壊、これは国中平野そのものの治水にかかわってくる非常に重要な決壊であります。これにつきまして、十分なしかも早急な復旧が必要だと思うのでありますけれども、建設省の考えはどうか。 それから両津の長江川、貝喰川、これも毎年水害がありますとここが決壊を繰り返しておるのでありますが、一向に改修や改良が行われていない。これなんかについてはどうだろうか。それから畑野町の小倉川、これも堤防決壊で大変な被害を受けておるわけでありますけれども、いずれも二次災害の心配のある河川であり、もう一つは、これは住民がその周辺に住んでおりますから、道路の決壊は直ちに生活道路の決壊でもある。そういう観点で急いでもらわなければならないところでございますので、これについてはひとつ急速に対処をしてもらいたいと思っておるのでありますが、いかがな見解を持っておられるか。 それからもう一つは、新潟市で、これは一つの都市災害にもなったのでありますが、西川が決壊いたしまして、その周辺の団地を造成しておった地域一帯に浸水しまして大変な被害を受けた。以来、新潟市の住宅地域を通っております西川の問題について、いま市としてもこの改修に頭を痛めておるところでありますけれども、河川改修の中でも特に都市災害を防ぐという観点でこれを重視していただきまして、西川の改修、あわせてこれが信濃川に放水されるようになっておりますが、これがなされておりません。直ちにこれも建設省が持っておられる設計どおりの排水機の設備その他万全な措置をとってもらわないと災害の繰り返しになるところでありますので、これについての見解もひとつ承っておきたい。 以上、建設省関係の質問に答弁願いたいと思います。
○瀬戸説明員 お答え申し上げます。 実は所管が治水課長と分かれておりますので、恐縮でございますが、問一と問三に私が答えさせていただきまして、二と四は治水課長に分担してもらいます。 まず最初に、緊急対策関係でございますが、非常に大災害でございましたので、緊急に施行しなければならない個所につきましては、被災後速やかに応急工事を実施いたしております。したがいまして、補助関係につきましてはほとんど完了いたしております。しかし、大河川等につきましては一部まだ間に合っていないところもございますが、一応現地の対策といたしましては再度災害が防止できる程度に対応いたしております。なお、現地の準備が完了し次第早急に災害査定を行いたいと思っております。これは八月の上旬を予定しておりまして、私どもとしましては一日も早く査定をいたし、実際の本工事に取りかかりたいと思っているわけでございますが、何分にもいろいろ査定設計書をつくったりする関係がございますので、現地の方も不眠不休でやっておられるようでございますけれども、どうしても八月上旬ぐらいまでという感じでございます。 問三の佐渡の関係でございますが、佐渡島の北部側に流れている多くの河川がはんらんしたわけでございます。これらの河川につきまして、特に緊急を要する個所につきましては、土俵による締め切りとかあるいは築堤とか河道掘削等、そういう応急工事を実施いたしまして、二次災害の防止に努めております。また、現地の復旧につきましても、準備ができ次第早急に災害査定を行い、着工してまいりたいと思っている次第でございます。 なお、原形復旧だけで間に合わない河川につきましては、災害費に加えまして改良費を考えまして、たとえば災害関連事業等によりまして抜本的な改修を図りたい、このように考えております。 以上でございます。
○川本説明員 まず放水路の問題についてお答えいたしたいと思います。 先生お話がございました福島潟関係の放水路でございますが、いわゆる福島潟放水路というものは、新井郷川という中小河川改修事業の中で昭和四十四年度から着手してまいりました。福島潟での計画洪水流量が千三百八十トンでございますが、それを福島潟で相当量カットいたしまして、残流域の流量の四百九十トンを福島潟から放水路を新たに開削いたしまして新潟東港に排水しようという計画でございます。それから新発田川の方でございますが、新発田川は太田川と一緒にいわゆる全量五百五十トンを放水路によりましてやはり同じく新潟東港の東の地域に排水させよう、そういうものでございます。どちらも大変な事業でございまして、新発田川の方は、地元の問題もございまして五十一年度からやっと用地買収にかかり始めたばかりでございます。放水路事業といいますのは全国でも同じような問題ございますが、非常に大規模な用地買収がかかるということ、それから用地買収にかかります地元の皆さん方の気持ちといたしまして、ふだんはそういった方々は余り水害の被害者では直接なかったというふうなこと、そういったようなことがございまして、事業の進捗に支障を来しておるといったことが多々あるわけでございますが、この河川についても地元の方々との調整といったもので事業が立ちおくれておった点が確かにあるわけでございます。しかし、今回の災害を契機にいたしまして、ぜひとも地元の皆様方の積極的な御協力を得まして早期に事業が促進していけるように県の方も指導してまいりたい、そう思っております。 それからもう一点の西川の問題でございますが、西川は河川の護岸工事等を県の補助事業でやってもらっておりまして、西川が信濃川に合流いたします地点での排水機場の工事を直轄事業としてやろうということで、実はとりあえず毎秒二十トンの排水機場をつくろうということで五十三年度、今年度から用地買収にかかることにしておりました。そういったことで、これも非常に都市部でございまして、排水機場の用地の問題あるいはこれからの工事の問題、そういった問題でいろいろと地元の皆さん方の御協力を得なければならない点が多々ございますけれども、そういった点をいろいろとこちらの方から積極的に働きかけまして御理解を得るようにいたしまして、今後促進を図ってまいりたい、そう思っております。
○米田委員 農林省関係で一、二、もう時間がほとんどないんですけれども、聞いておきたいと思います。 天災融資法の関係、これも何人かの先生が質問しておりますが、特に新潟県の場合は私が申し上げたように農業災害、農地農林災害と規定づけるほどの特徴的な今度の災害でございました。農林省、これは本気になって被害農民に対する救済政策というものを立てていただかなければならぬ、こういうわけです。天災融資法等についてひとつ十分な配慮をこの際お願いしておきたい。 それからもう一つ、今度の災害で佐渡でもありましたし、新潟県の西蒲原のたとえば弥彦村とか巻町とか中之口村とか、佐渡では小木、羽茂、畑野、こういうところの果物団地が、造成間もないようなところが特にひどいのでありますけれども、この急激な鉄砲水といいますか、土砂流出を含めまして相当被害を受けておるわけであります。これは団地造成については国の補助もありますけれども、農民がそれぞれ苦労して造成をして、しかもまだ収穫期に入らないというようなところもある。たとえばブドウなんかはそうであります。八珍ガキなんかは収穫に入っておりますけれども、これもまた年々なかなか農民の負担も多いわけであります。そういうようなところが相当被害を受けておるわけでございますが、これらに対する農林省としての対策をひとつ私はどんなふうに進めていただけるものか聞いておきたい。農林省関係でとりあえずこの二つお聞きしておきたいと思います。 なお建設省関係で、信濃川本堤の亀裂が今度の水害で、たとえば加茂市加茂新田地域でありますが、本堤が十センチから三十センチ程度亀裂をしたということが報道されまして、幸いにこれは決壊しないで済みましたけれども、改修を急がなければなりませんし、改修がどうなるかということは関係住民の非常に関心のあるところでありますから、これに対する復旧について特に聞いておきたいし、それから河川敷の利用等について関係住民、今度はほとんど信濃川の河川敷等の場合はもう全滅でありますけれども、それにしても、これを機会にまた建設省が取り上げてしまうというようなことになりはせぬかという心配もある。したがって、これらについての見解もあわせてお聞きをしておきたい。
○佐々木説明員 第一点、天災法の発動の問題でございますが、これは再々御答弁申し上げておりますように目下調査中でございます。調査の結果を待ちまして検討をしたいというふうに考えております。 それから第二点でございますが、果樹団地の災害の問題でございます。これにつきましては、もちろん一般農地、農業用施設と同じように早期査定、早期復旧に努めるということで指導しておるところでございますけれども、復旧に当たりましては単なる原形復旧ということではなくて、従前の効用が完全に回復するように効用の復旧というような方向で行うように指導をしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。 なお、金融上の措置といたしましては、被害果樹の改植等を行う場合、これはもちろん農林漁業金融公庫資金の融資の道がございまして、これにより対処をしてまいりたいというふうに考えております。 なおそのほか、天災融資法の発動に伴いまして当然天災融資法による資金融通の道があるわけでございますけれども、この点につきましては、冒頭申し上げましたように、被害状況の調査結果を待ちまして検討をしてまいりたいということでございます。
○川本説明員 加茂市におきます堤防の決壊といいますか、そういった問題でございますが、この加茂新田の堤防につきましては主要地方道が天端を通っておりまして、いわゆる道路と河川との兼用工作物になっております。今回の被害といいますものは、道路の舗装面に降った雨が流れまして、舗装と接しております川の裏側、いわゆる民地側でございますが、川裏側の路肩の部分がのり崩れを起こしたというようなことでございまして、堤防自身からの漏水とかあるいは川の水の影響、そういったものでの現象ではないということが言えますし、川裏ののり崩れであるということから、道路災害として早急に復旧することにしております。 それから河川敷の占用耕作の問題でございますが、今回の出水でも十分おわかりいただけたと思いますけれども、信濃川というものは改修に対してまだ整備が非常におくれておりまして、河川改修が必要であるということでございます。そういったことを現地で耕作しておられます皆様に十分御認識いただきまして、その上で私どもの方も十分耕作者の方々とお話し合いをして、改修をできるだけスムーズに進めさせていただきたい、そう思っております。
○米田委員 これで終わりますけれども、実は国鉄当局と自治省からおいでをいただいておったのでありますが、時間がなくなりましてお聞きすることができませんが、おわびをしながらお許しをいただきたいと思います。 終わります。
○川崎委員長 広沢直樹君。
○広沢委員 大変長時間にわたっておりますが、若干の質問を申し上げたいと思います。 ことしに入りまして、また梅雨前線豪雨によりまして各地に多くの被害が出ておりますが、なかんずく、新潟県におきましては去る五月十八日の妙高高原町における土砂災害に続いて、六月二十六日、集中豪雨によりまして甚大な被害を受けられたことに対しまして、この席をかりまして心からお見舞いを申し上げる次第でございます。 すでに新潟県より要望が出ておりますが、けさの理事会におきましても副知事から強い要請がございました。激甚法あるいは天災融資法の適用及び早期発動、これを初めとして、たび重なる被災による財政措置に特段の配慮をする等、地域の要望に十分こたえられるよう関係当局に強く要請を申し上げておきたいと思います。 そこで私は、本委員会冒頭に報告がありました新潟県妙高高原町における土砂災害について若干伺ってみたいと思います。 災害対策上最も重要な問題であります発生原因の究明につきましては、さきの委員会におきまして調査中ということで、このことに関する具体的なお答えをいただいておりません。次回の委員会において報告くださるように委員長にも申し上げてございましたが、本日の委員会の冒頭に調査結果の報告があったわけであります。これに関しましてはいろいろと疑問点もございます。しかし、時間の関係もありますので、また後日十分論議をしたいという話もございますから深くは触れませんが、ただ、さきの委員会で、こうした災害を教訓として、林野庁所管における治山対策についてでございますが、危険個所の総点検あるいは危険地域の指定について防災対策上重要な問題であるという指摘を私はいたしておきました。この点、その対策は調査結果を待って講じたいというお答えでありましたので、それについてどういうふうにお考えになっておられるか、お答えいただきたいと思います。 特に、危険地域の指定とそれに伴う措置につきましては、当該地域の調整だとかあるいは財政負担など現行制度上問題もあるわけでありますが、万全な防災対策を講ずる上では、どうしてもこれは見直す必要があるのではないか。先ほどの委員の質問にもございましたように、危険個所の点検が終わって何十万カ所という危険個所を指摘されたにしましても、指摘するだけではならないのでありまして、それを指定し、それに対して行政当局がどう取り組んでいくかということを明確にしなければなりません。そういう意味も含めまして、お考えをお答えいただきたいと思う次第でございます。
○高野説明員 お答え申し上げます。 山地災害の危険個所の調査につきましては、国有林、民有林を通じまして四十七年度に調査を行ったわけでございます。その後、宅地開発等で土地利用状況も変わってきておりますし、それからさらに、調査の手法等も進歩してきておりますので、本年度国有林、民有林を通じまして再調査をいたすことにいたしております。妙高地域につきましても、当然のことながらその調査の中で再調査の対象にいたしていきたい、このように考えております。 それから、ただいまお話のございました地域指定の中で妙高の問題と関連いたしまして問題になりますのは、地すべり等防止法に基づきます地域指定の問題があるわけでございます。この問題につきましては、従来は、どちらかと申しますれば、国有林につきましては消極的な姿勢で対応していたわけでございます。その理由は、地すべり地域への指定という問題は、地すべり地域を特定をいたしまして、その地域の立ち入りでございますとかあるいは土地の使用でございますとか、場合によりますれば損失の補償、こういったような問題がありまして地域の指定が行われるわけでございますが、国有林の場合につきましては国が所有する土地でございますので、そういった点につきまして指定をしなくても事業が実施し得る、こういう観点から指定をする場合が少なかった、こういうことでございます。しかしながら、お話しのように、今後一層この種の事業の推進を図りますためには、国有林内におきましても地域の指定を進めていく必要がある、このように考えておりますので、今後は都道府県などと密接に連絡をとりながら、積極的に指定を進めるようにしてまいりたい、このように考えております。 また、今回の山地災害の危険個所の調査が終わりました段階で危険である、こういうぐあいに判定が出ました国有林につきましては、これまた都道府県あるいは市町村などとよく御相談申し上げながら、その場所の標示等についての仕方、こういったことについて工夫をし、何らかの方法で地元の皆様方が知っていただけるような方法をとってまいりたい、このように考えております。
○広沢委員 前回の委員会におきましては審議官からいろいろ答弁があったわけですが、いま大変前向きに取り組むお話でございます。要するに、防災対策を考える上におきましては所管しておるところだけが知っておるということではどうにもなりません。妙高高原町の教訓でもございますが、地域全体が危険であるということで万全の対策を講じなければならないわけでございますので、いま答弁がありましたように、積極的に取り組んでいただきたいことを強く要望いたしておきたいと思います。 大変限られた時間でございますので、次に移らしてもらいます。 毎年のように水害による被害を受けておりまして、防災対策上早急な対策の促進が叫ばれておるわけでございますが、災害対策上は人命あるいは財産の保全を第一に考えなければならないことはもう申すまでもございません。そうした点から考えてまいりますと、それぞれ各分野における対応も、緊急度を十分考えて対応しなければならないと思うわけでありますが、防災面の緊急度を重視した取り組み方が甘いのではないかという面がございます。これは河川改修について一つの例として申し上げておきますので、ひとつお答えをいただきたいと思います。 具体的に申し上げないとよくわからないと思いますから具体例でいきたいと思いますが、私の出身県であります徳島県の一級河川で、いま建設省におきまして河川改修が進められております吉野川の改修について年次計画を立ててそれぞれ取り組んでいらっしゃるわけであります。その中で、美馬郡美馬町中鳥というところがございます。ここは吉野川の中に飛び出したような状況になっておる地域でございまして、前に吉野川、後ろに中鳥川ということではさまれておりますから、大きく見ますといわば川の中にある島という感じがするわけでありますが、それがわずか一本の潜水橋で結ばれているわけでございます。ここはずっと以前から、昭和の初期から何回か水害を受けておりまして、あるときは家が流される、あるいはそのためにとうとい人命が失われる、こういうことがたび重なっております。そしてまた近々では、さきの五十災あるいは五十一災の折にも、また、豪雨というかそういう雨季の時期になりますと必ず床上浸水、ひどいときには軒下まで来るということを繰り返しておる地域でありまして、早くこの対策を講じなければならないと言いながら今日までやってきた地域でございます。 過般三号台風がやってまいりましたが、ちょうど現地におりましたのでそこへ行ってまいりましたけれども、やはり相当な増水で、住民二十九世帯、約百三十名が住んでおるわけでありますが、大変心配な状況にございました。 〔委員長退席、高鳥委員長代理着席〕 そこで建設省にお伺いするわけでありますが、現地の出張所で当たったところによりますと、この地域は、いまの河川改修の計画によると、これからそこの改修工事に至るまでには大体十年近くかかるのではないかという大変先の話になっておるわけでございますが、この点どういうふうになっているか、簡単に御説明いただきたいと思います。
○川本説明員 お答えいたします。 吉野川につきましては、岩津から上流、いわゆる吉野川の上流区間でございますが、池田までに至ります間に美馬橋という橋がございます。現在ではその橋から下流の区間を重点的にやっております。河川というものは下流主体にまずやってきて、だんだん上流へ及ぼしていこうということで、この辺は無堤部が多うございますので、無堤部の解消のために築堤の促進を現在進めてきておるわけでございます。いまおっしゃいました美馬橋から上流の区間については、過去に堤防の法線についての地元の御了解が得られなかった地区もございまして、実はまだ着手していないというのが現状でございます。 この地区の改修に当たりましては、いま申し上げたような家屋の移転とか用地買収というものが必要でございますし、地元の皆様を初め、関係の機関とも調整を図りながら細部の検討を進めていかなければならぬと思っております。
○広沢委員 おっしゃることはよくわかるわけでございますが、この近くに県道が走っております。いままではこの地域は遊水地帯になっておったわけでありますけれども、いまこの地域の埋め立てをいたしております。埋め立てをいたしますと、いま危険地域と申しました中鳥地区の方にそれだけ水かさが増してくるのではないかということで、地元では大変な騒ぎになっております。しかも、農政局が吉野川北岸用水の隧道をつくるその土砂をそこへ持ってきて埋め立てを始めているということから大変な騒ぎになっておりまして、地元としても、当局が対策を講じてくれることであれば全員一致してどこかに移転をしたいという空気になっております。いまの課長のお話では、地元の調整がなかなかつかなかったということでありますが、そういう環境状況が大変変化してきておりますので、積極的になってきているわけであります。 そこで、いまお話がございましたように、計画からいえば下流からどんどん進めておるということでございますが、こういうような環境状況が変わっておりますと、ここが集中豪雨とか増水の折にはいままでより以上の被害を受けることは明白なことでございます。したがいまして、そういう場合には少なくとも人命、財産を保護する意味から、この地域は速急に地元の要望を受け入れて対策を講じていかなければならないと思うわけであります。 農林省にお伺いいたしたいと思いますが、このいまの埋め立ての問題につきましても、やはりこれは、防災という面から考えていくならば、建設省の河川改修の方とよく打ち合わせをして、両方一本化して対策を立てていかなければならないのではないか。これを見ておりますと、どうも各所管においてばらばらの行政をやっている典型的な例ではないかと思われるわけでございます。過去、五十一災あるいは五十災で、この地域は大変な豪雨で増水して被害を受けたわけでございますが、そういうことがもしここで起こるならば、それこそ大変な問題でございます。いま水害訴訟というのも行われておりますし、大阪府の大東市でありますか、これについてはやはり行政の責任という問題が明確になってきているわけでございます。 こういう客観情勢から考えてまいりますと、ここに行政の責任として十分な手を打つ、あるいは各当局が打ち合わせをして防災の観点から人命、財産を保護する、そういう対策を立ててからそれ以外の手を打っていく、こういう段取りにしてまいらなければならないと思うわけでございますが、この点について一応担当の農林省の方からお答えをいただきたいと思います。
○川本説明員 農林省からお答えいただく前に、ちょっと建設省から御説明したいと思います。 ただいま先生のおっしゃいました盛り土の件でございますが、これは中鳥地区の、将来堤防をつくるという計画を持っておりますその堤防の敷地の中に入っておる場所でございます。そういった将来は堤防の下に入る場所だということがございまして、将来の姿を見詰めますと、洪水の流下断面には支障がないということもいえるかと思います。また現実に、その場所の前面に水防林等もございまして、それに今回の捨て土が先生がおっしゃいました北岸用水農業水利事業というような公共的な事業でもあるということから、やむを得ないということで許可をしたという経緯がございます。 こういったものに関しましては、確かに地元の皆さん方の御不安が出るとか、そういう問題が出てはいけないと思います。そういう点で地元の皆さん方に御説明して御理解を得るとか、治水上の影響をさらに十分考慮いたしまして、今後慎重に取り扱うようにしたいと思っております。
○須恵説明員 お答えを申し上げます。 農林省が直轄事業で実施しております吉野川北岸用水農業水利事業というのがございますが、この事業は農業用水の供給を図る目的で徳島県の池田町に建設されました池田ダムに取水施設を設けまして、最大毎秒十四・八トンの取水をいたしておるわけでございます。 御指摘のトンネル工事に伴います捨て土は、美馬町の谷口地先に行っているものでございますが、この場所は吉野川の無堤地帯でございまして、洪水がはんらんするために、町から要請がございまして、その要請に基づきまして、農地のかさ上げを兼ねてトンネルの捨て土を行っているものでございます。ただいま治水課長から御説明がございましたが、この地点を捨て土する場所とするために土地所有者が河川管理者に埋め立ての許可願を出しまして、その許可を受けております。埋立地は、先ほども御説明がございましたように、河川改修の計画堤防線の予定線の陸側の方にございまして、一応治水計画上は支障がないという判断にあったものと考えられますけれども、先生の御指摘もございますので、早速もう一度現地を十分に調査いたしまして、建設省とも相談をして関係住民の不安を極力取り除く努力をしたいというふうに考えます。 なお、今後新たにトンネルの土捨て場を選定する場合には、建設省の堤防施工進度をにらみながら関係住民に害の及ばないような土捨て場の選定に十分配慮してまいりたいというふうに考えます。
○広沢委員 もう時間が参りましたので、川本治水課長に最後に念を押すようでございますが、いま地元とよく相談をしてというお話でございますので、これは地元民の一致した意見で、危険であるからぜひ移転したい、また建設省の出先の方も大変積極的でございまして、そういうことであれはぜひ何とか早急な対策をしたいという考え方を持っておるようでございます。したがって、河川改修の計画があるわけでありますけれども、そういうことでございますれば、早急に改修工事なりあるいは万全な処置を講ずるようにひとつよろしくお願いしたいと思うのですが、それに対するお答えをいただきたいのと、時間がございませんので最後に国土庁長官、また建設大臣であります櫻内長官にお伺いいたしたいと思います。 雨季が参りますと、毎年のようにこうした問題が取り上げられまして、防災工事のおくれが問題になり、あるいはまた避難体制が叫ばれているわけでございます。これは現実の問題としては災害は宿命と言えるかもしれませんけれども、先ほどからお話がございましたように、危険個所を調べあるいは危険個所を把握しながら、対策費が少ないとかあるいは私権が絡む工事が多いとか、こういったことが防災工事を大幅におくらせている原因になっているわけでございます。対策工事のむずかしさは私も理解できるわけでございますが、先ほど申しましたように災害は人命や財産にかかわる重大な問題でございますし、行政当局の責任も重大であることは申すまでもないことでございます。 そこで、地域で問題化してから、わいわい騒ぎ出してからあわてて対策を講ずるとか、あるいは災害が起こってから後始末的にああであったこうであったという議論がよく繰り返されるわけでありますが、そうではなくて、いまも一つの例で申し上げましたように、非常に危険であるということが常識的にもわかり、すでに問題になっているところについては、地元からの申し出がないからあるいはまとまらないからということではなくて、やはり積極的に工事に着手し促進をしていくという姿勢が防災上はどうしても重要ではないかと思われるわけでございます。そういう意味におきまして、建設大臣でもあられます長官のそういう問題に対する取り組む姿勢といいますか、お考えを承りまして終わりにいたしたいと思います。
○川本説明員 ただいま先生からお話がございました中島地区の堤防計画でございますが、この河川改修計画そのものは実はできているわけでございますが、この地区を先にやりましても、下流の受け入れができませんとまた問題がございます。そういったこともありまして、下流地区にいま力を入れているということでございますが、地元の御要望が強いということも聞いております。そういった点も踏まえまして、下流の改修の促進状況に応じて上流の方の改修そのものもやり始めるといったようなことも今後いろいろと検討させていただきたいと思っております。
○櫻内国務大臣 本年もまた梅雨前線豪雨によりまして災害が起きておるわけでございます。広沢委員御承知のように、危険個所については建設省、農林水産省、林野庁におきましてそれぞれ点検、調査を実施しており、また、危険個所の指定も行っておるのでありますが、かかる地域指定のみならず、危険個所につきまして積極的に地すべり防止対策あるいは治山治水事業をやれ、そういう点について災害担当の国土庁において目を配り、配慮をするようにという御趣旨であったと思うのであります。私としても、関係省庁と十分連絡をとりながら危険個所における災害の防止に対し万全を尽くしてまいりたいと思います。
○広沢委員 終わります。
○高鳥委員長代理 次に、山本悌二郎君。
○山本(悌)委員 長時間にわたって先輩、同僚諸公の皆さん方が六・二六水害に対していろいろの面、あるいは大所高所から御質問をなされまして、相当突っ込んだところまできていると思いますので、できるだけ重複は避けたいと思いますけれども、漏れているところもありますし、また県あるいは町村からの要望等もありますので、含めて御質問をするわけであります。私は、三つ、四つまとめてまず御質問をしてみたいと思います。 その一つは、水害というのは、特に六・二六水害のように三日間も降り続く、いわば集中的に降られるというようなときの水害というのは、その被害額あるいは被害状況はその時点でないとなかなかわからないのではないか。地すべりとかその他の災害であれば後で行って見てもいわゆる災害の現状というものはよくわかりますけれども、雨というのは違うのでありまして、たとえば床上浸水にしても床下浸水にしても、あるいは田畑の冠水にしても、その現状を見るとかなり相当な被害だなと思うわけであります。ところが水が引いてしまうと、どこがどうだったのだろう、こんなところに水が出たのだろうかと思うような現状であります。特に今度の場合は集中的でありましたし、水の引きもわりあいと早かったと思っておりますけれども、それだけにその被害を算定する方法が非常にむずかしいのではないだろうか。すでに県の方では相当の被害額が算定をされておりますけれども、建設省、国土庁あるいは農林省、自治省あたりの算定の仕方になりますと、後で見てまいりました算定の仕方ということになってかなり額が落ち込むのではないだろうか、そういう心配をするのであります。先ほど佐藤議員の方からも話がありましたが、たとえば激甚法の局地激甚の指定ができないだろうか、ひょっとすると局地激甚の指定は期待が持てるのではないだろうかという答弁がありました。期待が持てるというのはどういうことなのかよく理解ができません。やってもいいし、やらなくてもいいし、ひょっとするとできるかもしれないし、できないかもしれない。しかし、もうこんないい天気になってしまいますれば、できるもできないもありゃしないで、実際はわかりゃしません。結局、地元から上がってくる資料を一つの基本にするしかないと思うのであります。 二番目は天災融資法の発動でございますけれども、これも冠水状況を見て、その冠水状況の中からどういうものであったかということを考えなければならないと思うのであります。その冠水状況そのものをどんなふうに視察をされたのか、その点も私は非常に疑問だと思うのであります。稲は水をかぶっても三日、一週間はもちます。また立ち直るかもわかりません。しかし、それだけにまた虫が発生する可能性がかなり強い。特に今度の新潟の場合は御存じのように転作地がかなり被害をこうむっておる。転作したものはほとんどだめである。そういうものに対してどんなふうな見方をしているのか。それに対して天災融資法の発動ができるのかできないのか。できないとするならば、どこが悪くてできないのか、どういう欠陥があるのか、この点もお尋ねしたいと思うのであります。 第三番目は、冠水調査でございますけれども、県から出ている資料によると、農地関係被害が二百二十六億、農林水産関係被害が三百億、合わせて約五百二十六億と出ているのでありますけれども、これだけの被害に対してどんな査定の仕方をしておるのか、また、米作穀倉地帯でございますから、ことしのように米価が上がらない、基本米価は上げないということになりますと、これにこうむる被害、これはまた甚大でございます。これをどう補てんしてくれるのか、これをどんなふうにお考えになっているのか、お聞きしたいと思います。 四番目は、農地農業用の施設の災害復旧でありますが、これもかなりのものであります。この辺はこれから相当の援助、補助をしませんと復旧がなかなかむずかしいのではないかと思いますけれども、どう考えていられるか、これもお聞きしたいところであります。 五番目は、先ほども佐藤議員からお話がありましたが、自然災害防止事業債の拡大でありますけれども、三百億の財源を持っているけれども、まあ何とか検討してみたいという話だけでありましたね。私はそう受け取りました。だがしかし、検討するだけでは物にならないと思うのですね。佐藤さんの質問の中では、その償還費を地方交付税に算入したらどうかという話でありましたけれども、その辺のところもどうもきちっとした答弁がなかったので、もう一度、再答弁を願いたいと思います。 七番目は、普通交付税の交付金、これの繰り上げをして交付をしてもらったらどうだろうか、できないのだろうか、あるいは特交の増額はどうであろうか。これは自治省さん、きょうおいでになっていると思いますけれども、この点をあわせて、まとめて御質問をいたしまして、私は十五分しかございませんので、答弁はあと六分二十秒ぐらいしかありませんから、一つ一つ克明に御答弁をいただいて、最後にまとめてまた質問を申し上げたいと思います。
○四柳説明員 第一点の激甚災の指定について、期待という御答弁を申し上げたのでございますが、私ども、実は県の方でおまとめになりました市町村ごとの数字をいただきまして、その数字につきまして、たとえば農業の場合ですと個々の市町村ごとに所得を推計しなければなりませんものですから、いずれにつきましても、いまの段階では片一方の所得の方はまだ確定してなくて、昨年の数字を延ばした数字、それから被災額の方は、先ほど御質問にもございましたように、査定の結果割り込みがあるかもしれないという前提に立った数字でございまして、そのいずれも、最悪の場合を考えましても幾つかは該当するのではないかということで、期待ということを申し上げたわけでございまして、そういう点につきましては、他の場合も大体そういう勘定でやっておることで御了承いただきたいと思います。
○佐々木説明員 御質問の数点についてお答えいたします。 冠水状況を実際に見ないと農作物の被害はわからないではないか、場合によって立ち直るかもしれないし、それから後虫が発生するかもしれない、こういうお話でございました。立ち直れば、それはもちろん損害にはならないわけでございます。その後病虫害が発生するという場合には、それが水害と因果関係があるということでございますれば、それはもちろん水害による被害ということで、それに含めて考えるということになるわけでございます。 第二点の、農地、農業用施設について、県からの報告によれば相当多額の被害報告がある、これについてどういう査定をするかというお尋ねでございますが、これは実際に現地に参りまして現地で査定をするわけでございます。農地、農業用施設、これはいずれも物的な施設でございまして、被害の状況も物的にそのまま残っておるということでございますので、現地に参りまして査定をするということによって被害額を明確に把握することができるというふうに考えております。 それから、農地、農業用施設の復旧についてどういう援助措置をとるかというお尋ねでございますけれども、御承知のように農地、農業用施設につきましては農林水産業施設災害復旧事業費の国庫補助の暫定措置に関する法律というものがございまして、これによりまして一定の基準に基づいて累進的な補助が適用されるということになっておるわけでございます。なおその上に仮に激甚法が適用になればさらにそれに上乗せがある、こういうことになっておるわけでございます。
○野村(誠)説明員 お答えいたします。 自然災害防止債につきましては、今年度初めて地方債計画に計上したわけでございまして、一応枠としては三百億というものを設定しているわけでございます。その場合に、その償還費、元利償還金を一体どうするかという問題につきまして先ほど佐藤先生の御質問にもお答えしたわけでございますが、その際、この自然災害防止債というのは一応単独事業でございます。災害復旧事業というものがいわば事後処理的に災害復旧を行う、それに対して起債を充当するのが災害復旧事業債でございますが、この場合にはあらかじめ災害を防止しようというための災害防止事業に対する措置でございまして、その辺で単独災害復旧事業債とのバランスというようなものが一つ検討の際の問題になっておるわけでございます。それからもう一つは、先ほど申しましたようにこれは今年度初めて起債措置を講じたわけでございますので、実は現在その事業内容等につきましてヒヤリングをしている最中でございます。そうしますと、個々の団体ごとの具体的な事業内容あるいは申請をしてくるその団体ごとの財政状況、そういったものもやはり勘案いたしませんと実は最終的な結論を出すのは非常にむずかしい面がございますので、そのヒヤリングの結果を待ちまして、それと先ほど申しましたように単独災害復旧事業債とのバランス等もありますので、その点を考えて検討をしているということでございます。一応先般の御答弁でも申し上げましたように、交付税算入措置を講ずるという方向で前向きに検討しておるところでございます。
○山本(悌)委員 えらい答弁が早かったですな。天災融資法の方はどんなになったんだろうかな、答弁なかったですね。先ほどの答弁では、何とか検討しますということですが、今月の下旬か何かまでに結論を出すということですか、そういうことだったのですか。いかがでございますか。
○佐々木説明員 天災融資法の発動でございますが、統計情報部において目下被害状況を調査中でございます。被害状況が今月下旬の後半ごろにはほぼ把握できるかというふうに思っておりますので、その結果を見て検討をしたいということでございます。
○山本(悌)委員 できるだけ早く実現するように御要望申し上げておきます。 河川のことがまだ十分な御答弁でないので、本当は不満なのであります。具体的に先ほど米田議員からもお話がありましたけれども、たとえば佐渡の新保川、太田川、長江川、貝喰川、小倉川、あるいは新潟の西川というような小さな、中小というよりも小ですけれども、こういう河川の改修について、基本的にどう考えているのか、もう一回お尋ねしたいと思います。
○川本説明員 先ほどもお答えしたとおりでございますけれども、中小河川の改修が大河川に比べておくれておるという事実はそのとおりでございまして、そういったことを踏まえまして、まず治水の根幹といたしましては大河川の改修がまず進むべきだということは当然ではございますけれども、現実の姿として中小河川の改修がおくれておるということを踏まえまして、私どもも、第五次の五カ年計画であるとかあるいは毎年度の予算、そういったものにつきましても、大河川よりは中小河川に重点を置いて予算を配分しておるところでございます。そういったことで、今後ともそういう中小河川の対策といったものについてはさらに重点を置いてやってまいりたい、そう思っております。
○山本(悌)委員 最後に大臣に、決意も含めてお尋ねを申し上げます。 佐藤さんが先ほど自分の調査によりましてという話がありまして、二十六万八千カ所の危険個所が日本国じゅうにあるという話がありました。私もたしか妙高高原の地すべりのこの委員会のときにも、いわゆる地すべり、あるいはそういうところの危険個所を具体的に申し上げたつもりでありますけれども、全国にこれだけ多くの危険個所が存在する。これは相当な金がかかる。六十兆円も、あるいは七十兆円もかかるだろうと言われておるのでありますけれども、そのままにしておくわけにはまいらないわけですね。そこでこれらを一つ一つこれから直していく、あるいは改修していくということになると、かなりの金もかかるわけですけれども、やはり大臣としてはこの辺のところの意気込みというか、どうしていくかということを私はぜひお聞きしておきたいと思うのであります。 ということは、この小さな河川のはんらんというのは、たとえば三百ミリ、四百ミリの雨が降ったら、それがあふれることはあたりまえであります。小さなバケツに一遍に水を盛り込んだと同じでありますから、あふれます。そうしてまた上流から流れてくるのがそこにどっと入ってくるわけですから当然なことでありますけれども、しかし考えようによりますと、先ほどから指摘されておるような能代川にいたしましても、あるいは佐渡の新保川、太田川にいたしましても、西川にいたしましても、日ごろは水があるかないかほとんどわからないような川でございますよ。だからそんなもの改修しなくたってほかの方にまだ十分やるところがあるのだといって、恐らく見捨てられておるのではないだろうか。一級河川だとはいいながら、本当はそれほど気にかけていなかったのではないだろうか。ところが一回被害が出ますと、えらいことだ、これは大変なことだということで、被害を受けている住民もさることながら、町村あるいは県あるいは国もびっくりするという現状であります。ですから、考えによりますとこれは天災ではないのですよ。人災なんですね、実際は。われわれ自身がやはりもっと考えなければならぬ。国土庁、建設省がもっと目を見張らなければならないところに問題があるということを指摘申し上げまして、大臣のお考えと決意をお聞きしたいと思います。
○櫻内国務大臣 佐藤委員が御指摘になった危険個所の数字は老朽ため池まで加えてでございまして、この数字は建設省、農林水産省、林野庁の調査の数字と整合するわけでございます。 それで、これらの危険個所に対して、ただいま山本委員のおっしゃるとおりにこれを鋭意やろうといたしましても、国家財政上なかなか一気にやるということはできない。現在その中で指定個所を設けて順次治山治水事業そのほか所要の事業をやってきておる、これが現状でございますが、それがそういう状況のもとで中小河川を中心にいろいろ問題を起こすということは、どっちかと言えばむしろ天災でない、人災じゃないか、こういう御意見を言われたわけでありますが、私はその点については同感の点がございます。これはやはり日本のこういう列島の山野の状況が相当荒廃しておるというこを示しておると思います。だから、最も根本の山をどうするかというところが本来肝心なのであって、危険個所を探してそれに対する対策をやるというその前があると思います。そういう点からすると、現在ある危険個所、そしてそれに対しての治山治水、あるいは防災対策が十分でないということから、それはむしろ人災的だ、こう言われると同感の面があるわけでございますが、いずれにしても現状はそういう危険個所を持っておりまして、これに対する対策としては、緊急なものからどんどんやっていかざるを得ない。同時に日本の林野をどういうふうに持っていくか。これは水の涵養源でもある、あるいはわれわれの最も大事な空気の浄化装置でもある。いろいろな面から考えていきますと、私は、もっと山を大事にする、これは治山治水と言っておるわけですが、その根本の山をよくしていくというところに力を入れるべきではないかと思う次第でございます。
○山本(悌)委員 以上で終わります。
○高鳥委員長代理 本日は、これにて散会いたします。 午後五時十七分散会