災害対策特別委員会 第3号
- 発言数
- 218 件
- 登壇者
- 37 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1978/01/31
会議録
○川崎委員長 これより会議を開きます。 この際、理事の補欠選任に関する件についてお諮りいたします。 本日、理事神田厚君が委員を辞任されました結果、理事が一名欠員になっております。その補欠選任を行いたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川崎委員長 御異議なしと認めます。 それでは、理事に渡辺朗君を指名いたします。 ————◇—————
○川崎委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 災害対策に関する件、特に地震対策について参考人の出席を求め、その意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、参考人の人選、出席日時及びその手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○川崎委員長 次に、災害対策に関する件、特に伊豆大島近海の地震対策について調査を進めます。 去る二十三日及び二十四日の両日、伊豆大島近海地震による被害状況につきまして、静岡県に現地調査を行いましたので、私が派遣委員を代表して、便宜この席から調査の概要を御報告申し上げます。 なお、県並びに町当局から提出された要望事項につきましては、これを本日の委員会議録に参照掲載することをお願いいたしたいと存じます。 派遣委員は有馬君、高鳥君、谷川君、渋沢君、古川君、青山君、津川君及び私川崎とそれに地元から小島君、斉藤君、渡辺芳男君、永原君の各委員及び栗原君、薮仲君、渡辺朗君の各議員の参加を得て、現地の被害の実情をつぶさに調査してまいりました。 まず、地震の発生状況について申し上げます。去る一月十四日午前十二時二十四分、伊豆大島の西方約十キロの地点で地震が発生いたしました。気象庁によりますと、その規模はマグニチュード七で、この地域としては最も震源の浅い地震であったとしております。主な地方の震度は伊豆大島、横浜で震度五、東京、網代、三島で震度四を観測しております。 この地震による被害は静岡県、神奈川県、伊豆大島など広範な地域に及びましたが、特に静岡県伊豆半島の東部、中部地域は甚大な被害をこうむったのであります。 次に、被害の概況について申し上げます。静岡県並びに河津町、東伊豆町及び湯ヶ島町当局からそれぞれ被害の概況等について説明を聴取いたしましたが、県からの説明によりますと、一月二十三日午前零時現在で、人的被害につきましては、死者二十三名、行方不明者二君、重軽傷者百七十八名、住宅被害につきましては、全壊八十七棟、半壊五百五棟、一部破損三千七百九十四棟、非住宅被害につきましては、公共建物を含め五百二十八棟に達したとしており、その他の被害につきましても道路の損壊九百二十四ヵ所、がけ崩れ、山崩れ百八十一ヵ所、鉄道が不通になったところは二十六ヵ所に及び、このほか田畑、文教施設、河川、水道等にも相当な被害が生じたとしております。 以上の被害に対しまして関係当局がとった措置でありますが、一月十四日付で河津町及び東伊豆町に災害救助法を発動したのを初めといたしまして、地震発生後直ちに静岡県並びに河津町、東伊豆町など静岡県下の七市町村において、それぞれ災害対策本部が設置され、また、政府においても、十六日に地震災害の応急対策を強力に推進するため、国土庁長官を本部長とする非常災害対策本部を設置いたしました。現在、関係機関が一丸となって、救援物資の輸送などさまざまな応急的措置を講じているところであります。 次に、視察いたしました各地区の現況について申し上げます。 御案内のように、伊豆半島の東部、中部地域は一方に静かな海があり、一方に切り立ったがけがあり、そのがけをはうように鉄道や道路が走り、また、遠くには富士山や伊豆大島が望見できるという自然的景観に恵まれた風光明媚な観光地であります。しかし、このような海と山に囲まれた自然環境は、地震、風水害など災害が発生しますと被害を大きくしてしまうという宿命を持っているのでありまして、皮肉な取り合わせと申し上げなければなりません。また、この地域の地質は非常に軟弱であるとされておりまして、たびたび地震や風水害により大きな被害を受けていることは御承知のとおりであります。 今回の地震による被害につきましても、以上のような自然的条件が被害を大きくしたと指摘されております。 視察した順序に従いまして、まず河津町の梨本地区から申し上げます。この地区は県道下田−修善寺線沿いにあり、河津町から湯ヶ島町に抜ける天城峠の中腹に位置する山合いの村落でありますが、がけ崩れや落石が随所に見られ、また、多くの家屋が損壊しており、すさまじかった地震の破壊力に改めて驚いた次第です。また、土砂崩れのためバスが埋まり、三名の死者を出した被害現場はいまだバスが全く土砂の中に埋まったままでありまして、土砂崩れの恐ろしさをまざまざと見せつけられました。 次に、見高入谷地区は稲取の海岸線から四キロほど山側に入った緩やかな山に囲まれた集落でありますが、通称土口山と呼ばれる山が地震直後に崩れ落ち、土砂は下方の四軒の家を埋めつくし、七名が亡くなられるという惨事が発生したところであります。山の斜度は三十度とされており、連年この地方を襲った災害の際にも崩れなかった山が何ゆえもろくも崩れてしまったのか、はなはだ疑問に感じたのでありますが、現場は悲惨をきわめ、どこに家があったのか、どこに川があったのか、全く判断できないほどでございまして、約千名余の人員とブルドーザー等の重機二十台余を投入して、全力を挙げて行方不明者の捜索に当たっていたのであります。 最後に、湯ヶ島町の中外鉱業持越鉱山の鉱滓堆積流出事故現場についてであります。 同堆積場は地震発生と同時に高さ約三十メートルの第一扞止堤の上部十四メートルが幅約百メートルにわたって崩壊し、シアン鉱滓約八万立方メートルが狩野川の支流であります持越川に流入するという事故が発生いたしたのでありますが、その事故の詳細につきましては、去る二十一日の委員会において政府より説明を聴取いたしておりますので、当日の会議録に譲らせていただきます。 私どもは、十七日に完成を見ました仮扞止堤やシアンの流出いたしました持越川を視察いたしましたが、持越川の川床は流出した灰色の鉱滓が堆積し、今後の生態系への影響が憂慮されているのであります。同じような鉱滓堆積場は全国に約四百ヵ所もあるとされておりますが、このような事故が再び起きないような抜本的な対策を講ずるよう、関係機関に願っておきたいと存じます。 最後に、現地調査を終え、現地で感じましたことを申し述べたいと存じます。 まず初めに、地震の予知体制の充実であります。地震の予知につきましては、最近かなりの進展がうかがわれるのでありますが、精度の高い予知にはまだ隔たりがございます。今後とも関係者の一層の努力をお願いいたしたいと思います。私どもも関係者が研究のしやすい環境をつくるなどの面でさらに努力してまいらなければならないと存じます。地震によってとうとい人命が失われることのない日が一日も早く来ることを願ってやみません。 その二は、避難体制の充実、整備であります。今度の地震で特筆すべきことは火災が一件も発生しなかったことであります。これは被災された方々の沈着冷静な行動があったからでありまして、避難訓練や指導が効を奏したものと思われますが、日ごろからの避難に対する心がけがいかに大事であるかを改めて教えてくれた出来事であります。その行動と防災関係者の努力に敬意を表しますと同時に、防災関係者には一層の充実、徹底のための努力をお願いいたしたいと存じます。 また、このことと関連いたしまして、被災地等では去る十八日、県の余震情報をめぐりまして住民がパニック状態に陥るという出来事が起こりましたが、このことは地震の情報伝達等に対しさまざまな教訓を与えております。この原因の究明と今後の情報伝達のあり方について、私どもも専門家を招いて勉強いたしたいと思いますが、政府に対してもお願いいたしておきます。 その三は、地震対策に関する立法の問題であります。今回、被災地を調査いたしまして、地震災害に対する現行の災害対策関係法令等は必ずしも十分でなく、地震対策を推進するためには立法措置が必要であると痛感いたしました。政府は速やかに関係各省と調整の上、早急に国会に提案するよう要請いたしておきたいと存じます。 その四は、被災者等に対する財政、金融措置上の配慮であります。被災地は、四十九年に伊豆沖地震、五十一年に集中豪雨及び河津地震など、連年災害を受けているのであります。公共施設を初め農業施設、居住用資産や事業用資産の復旧も軌道に乗り、完了を目前にして今回の地震が発生し、現地では災害貸付資金の返済中にこの被害ではといった声が数多く聞かれたのであります。このような現況にかんがみ、被災自治体に対する特別交付税の交付、被災者に対するより長期の、より低利な災害貸付資金の供給について特段の配慮をすべきであります。また、有珠山の際にも問題となったのでありますが、旅館など観光業者に対する対策であります。旅館や民宿は現在予約取り消しが相次ぎ、地震による直接的被害もさることながら、観光客の減少に伴う損失といった間接的な被害も大きいと言われております。このような被害に対しまして何らかの措置ができないものか、検討しなければならないと存じます。 その五は、シアン流出事故に対する対策であります。現在応急的な仮扞止堤がつくられておりますが、住民の不安を取り除くため、可及的速やかに二次災害発生防止のための恒久的な対策を樹立するとともに、流出したシアンの排除を急ぐ必要がございます。また、生態系への影響調査につきましても長期にわたって行う必要がございます。 その六は、急傾斜地対策の推進であります。今回の地震では急傾斜地における土砂崩壊による被害が非常に多かったのでありますが、危険区域には予防工事を講ずるとともに、危険区域の住民の理解と協力を得ながら、一日も早く安全な場所へ移転していただくことが肝要でございます。さらに、急傾斜地崩壊対策事業等現在講じられております急傾斜地対策の制度的不備等も検討し、その実が上げられるようにいたさなければならないと存じます。 その七は、幹線道路と迂回道路等の建設であります。さきにも述べましたとおり、被災地の多くは山岳及び海岸の急傾斜地に道路がありますために、今回のように地震が発生いたしますと、交通が遮断され、陸の孤島と言われるような状態に置かれるわけでございます。災害復旧を急ぐためにも幹線道路の復旧を早急に行わなければなりません。また、迂回道路や救済物資の搬入ができ、また、観光客が避難できるような港やこの地域に適した災害連絡施設の建設も必要であります。 その八は、伊豆急行等の復旧等であります。伊豆急行等は私鉄であるとはいえ地域住民にとって貴重な交通手段であります。速やかに復旧するよう適切な指導を行うとともに、災害復旧に要する費用等に対する措置を各方面から検討すべきであろうと存じます。 以上 現地を調査いたしまして感じたことを申し上げましたが、申し上げたこと以外にも被災地からはさまざまな御要望もございました。政府におかれましては、被災地の声をよく聞き、各種の措置を充分活用の上、被災地の災害復旧に御尽力願いたいと存じます。 終わりに、今回の地震により亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げるとともに、被災地が一日も早く復旧されんことを切望し、あわせて日夜救助活動に当たっておられる関係各位の御労苦に感謝申し上げて、私の報告を終わります。 派遣委員の皆様にはまことに御苦労さまでした。 この際、お諮りいたします。 ただいまの派遣報告にありましたとおり、静岡県及び関係方面からの詳細な要望事項等につきましては、本日の会議録の末尾に参照として掲載いたしたいと存じますが、これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 ————————————— 〔要望事項は本号末尾に掲載〕 —————————————
○川崎委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本日、日本道路公団理事平野和男君の出席を求め意見を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○川崎委員長 災害対策に関する件、特に伊豆大島近海の地震対策について議事を進めます。 この際、政府の方々に申し上げます。 本日は、政府側の出席者が多数おられますので、御答弁の際は官職名を明らかにされた上で御答弁願います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小島静馬君。
○小島委員 質問に入ります前に、ただいまの委員長報告にもございましたが、その後二名の行方不明者の死亡が確認をされまして、二十五名の死亡に至る罹災者が出たわけでありますが、その方々の御冥福を心からお祈り申し上げる次第であります。 それから、災害復旧にありまして、非常に厳しい条件の中でございますが、それらの困難にめげず災害地住民の皆さん非常にがんばっておられますが、その皆さんの一層の奮起を祈りながら、なおまた、地元の市町村はもとより、静岡県当局ももとよりでありますが、加えまして政府当局の迅速なる御措置をいただいておりますることを、私も災害地選出議員の一人といたしまして心から感謝を申し上げますとともに、その災害復旧の一日も早かれと祈りながら、この質問に入る次第でございます。 委員長からの御報告で大変詳細にわたりまして、また非常に細かい点にまでお心の行き届いた御報告をいま承りまして、大変感銘にたえない次第でございます。しかし、まだ幾多の問題が残されておりますので、それらの問題点を中心といたしまして、私は数点にわたっての質問を進めてまいりたいと思っております。 まず第一に、持越鉱山の鉱滓堰堤、鉱滓の集積場でございますが、これが破壊をされまして、ここから鉱滓が流出をするという事故があったわけでございます。これはただいまの御報告の中にもございましたけれども、現在使用中のほおずき沢集積場から鉱滓を含めまして八万立米が流出をいたしまして、そのうち六万立米はスライム鉱滓であったわけでございますが、これが持越川を経て本流狩野川に至りまして、さらにこれが駿河湾に流出をいたしたわけでございます。こういった例は過去に余り見られないと思うわけでございますが、その結果非常に大きな被害を与えております。 そこでその被害の状況でございますが、狩野川というのはアユを初めといたしました内水面漁業の非常に盛んなところでございます。これにはどの程度の影響が懸念されるのか、また現実に与えているか、それから駿河湾のハマチ養殖漁業に対してはいかなる影響が現在出ているか、あるいは将来出てくるということが予測されるであろうか、この点について伺いたいと思います。 それからもう一つ。狩野川そのものが非常にきれいな川でございます。この川の水を水源として上水道に使用いたしておるのが伊豆長岡町及び修善寺町でございます。私は伊豆長岡町に在住いたしておりますが、現在でも十二時から五時までは水道が出ておりません。十九時間給水が実現したと言っておりますが、実は正午から五時まで水が出ておらない。夜中は余り要らないわけでございまして、いまだにそういう状態でございます。しかし、さりとて安心ができる状態まではこれを上水道源に使用するわけにはいかないということになるわけでございまして、沿岸住民のこの水質に対する関心というものが非常に高まっておるわけでございます。すでに新聞紙上等を通じましていろいろ知らされてはおるわけでありますが、その鉱滓の成分の分析結果あるいはその有害性、こういった水質汚濁の状況についてもお知らせをいただくと同時に、今後どういうふうな対策を練りながらその浄化を図っていかれるのかをお伺いいたしたいと思います。
○角道政府委員 農林省の官房審議官の角道でございます。 ただいま御質問の狩野川水面、狩野川及び近辺の海面におきます漁業の被害についてお答えを申し上げます。 持越鉱業所の鉱滓の流出に伴いまして、一時持越川、狩野川の両河川におきまして、魚類、特にこれはアユ、ヤマメ類だと思いますが、これが斃死をする等の漁業被害が生じておりますけれども、海面につきましてはいまのところ漁業の被害は出ていないと考えております。ハマチ養殖につきましては、そういう意味で現在のところ問題はないと思っております。 農林省としましては、災害が起こりました当時、緊急に担当官を現地に派遣をいたしまして、被害の実態の把握及び対策等について、県及び漁協等の指導に当たっておるわけでございます。
○山村説明員 御指摘の上水道関係でございますが、狩野川のシアンによる水質汚染によりまして、現在のところ伊豆長岡町及び修善寺町の狩野川に関連すると思われる——実は表流水でございませんで伏流水でございますが、水源を停止いたしまして、狩野川に関係のない深井戸とか湧水等の代替水源といいますか、その他の水源を活用しまして給水をしておるという現状でございます。 まず、伊豆長岡町について申し上げますと、全体の水源一万九千二百トンのうち一万一千トンが休止いたしておりまして、過半数がとまっておるという実情でございますが、民間の深井戸を利用いたしまして、それをこの二十日ごろから増強いたしまして、現在九千二百トンの水量を保有いたしております。現実の使用量を申し上げますと、ほぼ七千七百トンぐらいであろうというふうに想定されます。したがいまして、水源の水量については狩野川の伏流水を取らなくても十分であるというような報告を受けております。ただし配水池といいますか、一日の調整する能力を持ちます配水池が使えない、あるいは配水系統が逆になるというようなところで、朝夕、特に水を使う時期には断水が生じておるというようなことで、先ほど御指摘のとおり時間給水を強いられておるというのが現状でございます。 また、修善寺町につきましては、全体一万四千トンのうち狩野川に関係します七千四百トンがとまっております。したがいまして、これも過半数がとまっておるということになりますが、そのほかの湧水を活用すると同時に、従来使っていなかった予備水源がございますが、それらを総合活用いたしまして八千六百トンの能力を持っております。現在の使用量が八千三百トンということでございますので、ほぼこれも水量的には現在のところ間に合うということでございますが、配水系統がまた逆になってくるというようなことから、一部高台では水が出にくいということでございますが、長岡町に比べればかなり条件がいいというような実情でございます。 県の河川の調査によりますと、十八日以降本流についてはシアンは検出されていないというような報告もされておりますし、私どもの方でも水源の伏流水の水質を検査いたしましても、シアンは検出されておりませんが、安全を見まして取水停止をしているというような実情でございます。 今後の措置といたしましては、山元対策が現在いろいろ検討されておる段階でございますし、また持越川上流の堆積スライムを除去するという工事も行われておりますので、十分な措置がとられた後安全を確認いたしまして、これらの狩野川から取っておる水の再開をいたしたいというふうに考えております。 なお、伊豆長岡町につきましては、この伏流水とは別に深井戸を二本削井いたしまして、必要水量の確保を図っておるというような現状でございます。
○松村政府委員 お答えいたします。 通産省立地公害局の松村でございますが、いま御質問のございました鉱滓の分析値でございますが、流出いたしました鉱滓の中には、鉱滓置き場付近におきましてシアンの濃度が分析によりますと一〇とか一二とかいうものがございます。それから川に入りますと、持越橋付近ではシアン濃度が三あるいは四といったような数字のものがございます。これが狩野川に入りますと、鉱滓の中にはシアンはほとんど入っていない、〇・一あるいは〇・五といったような数字が多うございます。 それから、シアン以外のものでございますけれども、カドミ、鉛、銅、亜鉛、砒素、水銀といった重金属につきましては、いずれも環境基準あるいは産業廃棄物の有害基準以下のデータが出ているわけであります。
○小島委員 ハマチの養殖漁業については被害が出ておらないということでありますが、実は非常に被害が心配をされております。ハマチというのは非常に白濁水に弱いわけでございまして、少し汚れた海水を呼吸いたしますと、えらがふさがって死んでしまうという例が非常にございます。大変微妙な魚でございますけれども、幸い今日まで西風が吹いているという形で被害を免れておるという状況でございますが、これから台湾坊主、春一番等が来る時期になりましたときに、さらにこれが滞留いたしておりましたときには、非常に大きな被害が将来にわたっては出てくるのではないか、こういうことが実は懸念されておりますので、これらの対策につきましてはいまから遺漏なきを期せられたいと思います。 それから、狩野川のアユを中心にいたしました内水面漁業でございますが、狩野川は現在死滅したと言っても言い過ぎではないと私は思います。これはとてつもない大きな被害でございまして、年間のアユによるところの水揚げというものはたかだか二億円くらいかもしれませんが、一年間にアユ釣りに来る人が二十万人おります。アユ以外も全部含めますと、二十五万人の人がここへ釣りに参ります。この人たちが流域周辺の温泉地帯に実は宿泊をして、この地域の産業の中心となる働きをいたしているわけでございます。 こういう状況の中で、一体ことしはアユが生き返ってくれるだろうか、どうだろうか、こういう心配が実はあるわけでございます。現状は死滅をしている状態でございまして、数字等はまだ出ないということはわかりますけれども、大変な問題であるということは御認識を願っておきたいと思うのであります。また、そういう間接的に産業の中心であるばかりでなくて、実は二千名を超える狩野川の漁業組合員がおります。その中の何名か、正確な率は存じませんけれども、狩野川の漁業によって生活を保っておる、こういう人たちもある実態でございます。このことを御認識をいただきたいと思うのでございます。 そういう角度からさらに話を進めまして、非常に控え目にいま言われたような気もするわけであります。あの災害直後の遠藤橋であるとかあるいは水抜橋であるとか、そういった地域での測定の結果というものはもっと強かったのです。それが日がたって、いまは上から流れてくるものの中には、シアン濃度というものがほとんど見るべきものがないというふうなことでございますけれども、それは自然の理でございましょう。しかしあそこにまだ堆積しているものがたくさんあるわけでありまして、この堆積というのはこびりついちゃっているような感じもするわけでございますが、そういう面でも怠りなくひとつ御対策を練っていただきたい。 そこで、これらの被害を生みました災害の状況でございますが、この災害の復旧に対する方途につきまして、実はお伺いを申し上げたいと思うのでございます。 この災害復旧の一番大切な点は、事は迅速を要するということでございます。それはなぜかと申しますと、現在第一扞止堤あるいは第二扞止堤に対するきわめて応急的な措置が自衛隊の手によってなされておるわけでございます。しかし、これは非常に危険な状態でございまして、先ごろの政府調査団の報告書にもございますが、主として建設省がその工法等については御研究をなさったようでございまするけれども、恒久対策はおくといたしましても、とりあえずの緊急対策として二重矢板をすぐにも打ち込んで、二重矢板工法による締め切りを完成させなければならないというふうなことが言われているわけでございますが、このもとが、もしもう一度大雨が来ましたり、あるいはまたこの間ほどの地震ではなくても相当程度の地震がやってくるというふうなことで、今日の応急のままの状態のうちに、もしそういう状態があったとすれば、これは一たまりもなく、もう一度惨事が予想されるわけであります。それは今日防止し得た程度のものではさらにないだろうということが予測をされるわけでありまして、事は緊急を要するということでございます。 それから、下流に対する影響でございますが、いま、直後よりはもう非常に減少されているというふうな御報告があったわけでありますけれども、私は、ぎりぎり限度は二月だろうと思うのです。それはどういうことかと申しますと、狩野川のアユの遡上、これはやはり二月の末から三月、四月このころが稚アユの遡上する時期でございます。その時期までにこれができておりませんと、実は、いま申し上げましたような間接災害を含めました狩野川流域におけるところの内水面漁業に対して非常に大きな影響を与えるわけでございます。こういうふうな現状を踏まえながら、これに対しては迅速にその対策を練っていかなければならない。 それから、その迅速なる対策のまず第一でございますけれども、これは何と申しましても、応急対策になりますけれども、流出をしておるところの鉱滓の除去でございます。約五万立米ぐらいのものが水抜橋から上流部にほとんど堆積をいたしておりますね。そしていま除去作業は始まっております。一体きのうなりおとといまでにどの程度の鉱滓が除去されているのか。そんなこともあわせてお伺いをしたいわけでありますが、この鉱滓を一日も早く除去をするということが必要だろうと思うのです。それから御指摘のとおり二重矢板工法による締め切りの緊急対策の工事を完結をさせる、これはもう一日も早くやらなければならない対策だろうと思うのでございます。やや恒久的対策はその後にちょっと触れてみたいと思いますが、いまの鉱滓の除去に対する、特に通産あたりの考え方を承りたいと思います。
○松村政府委員 お答えいたします。 第一にほおずき沢の堆積場の崩壊いたしました扞止堤の応急補強工事でございますが、これは災害対策本部が派遣いたしました技術調査団の報告に従いまして、二重鋼矢板工法を採用いたしまして早急に工事を現在進めているところでございます。 地質状態を把握するためのボーリング調査及び重機械を運ぶための仮設道路づくりが現在進められているわけでございますが、今後これらの実際に作業するときの重機の足場を支えるための仮桟橋を現場に設置し、鋼矢板を打ち込むということに取りかかるところでございます。現場の地形等各種の条件が厳しいわけでございますので、工事は数カ月かかる見込みでございますが、早期実施に最大限の努力を払ってまいりたいと思います。 第二に、河床に堆積いたしました鉱滓の除去でございますが、これは御指摘のように漁期との兼ね合いもございまして、早期に実施する必要があるわけでございます。ただ、この場合には鉱滓の仮置き場の確保及び作業人員の確保等が必要でございますので、現在、地方自治体、静岡県あるいは地元町等の協力を得まして作業を開始いたしております。 工事の内容及びスケジュールにつきましては、現在関係自治体と協議中でございますが、お話のありましたように、二月中にこれを完成するということが重要であるという地元の御意見もございまして、できる限りそのような目標で最大限の努力を払ってまいりたいと思います。 なお、最近の河床堆積物の回収状況でございますが、当初は一日当たり約三百立方メーター程度の回収量でございましたが、数日前にはこれが約千立方メーターまで進みました。千立方メーターでもまだ若干目標には足りませんので、もう少しスピードアップする必要がございますが、鋭意体制を整えているところでございます。
○小島委員 ただいまのお答えでは大変不満でございます。 まず、二重矢板工法による締め切りが早急に進めても数カ月かかる、こういうことでございますけれども、そんなばかげた話は実はないわけであります。これは急いでやれば私は二月までにできると思うのです。これに対して通産省、鉱山保安監督局長及び部長、これは絶対の権限を持っております。それから鉱山保安法に明示しているように、これは緊急の場合でございますので、財産権の最たるものであるべきはずの土地につきましても、民地についてもこれを無断で使用してもいいわけなんですよ。そういうふうな状況の中で、いろいろな障害があるから、機械を上に上げるのが時間がかかるとか、そういうようなことはないと実は私は思う。もちろんそういうふうに法律の規定があるからいいんだなんという言い方を私は言いません。了解をとるべきところには了解をとらなければいけませんけれども、それは障害にはなっておりません。技術的にも、今日の技術——県当局でも、あるいは国の建設省はもちろんそれだけの技術を持っておられるわけでありますから、あるいは機械力、こういうものを導入してできないはずはないわけでありまして、非常になまぬるいです。通産省の御指導というものはなまぬるい感じでございますが、もう一度、これはどうしても数カ月かかるのかどうかという点につきまして御答弁を願いたいと思います。 通産省は企業者に対して、つまり中外鉱業に対して、これらに対する指導あるいは命令というものを行っているはずであります。それは私の手元に資料として入手されておりますし、委員諸公もみんなお持ちだろうと思うのです。その中にそのことについても触れられておるわけでございまして、もう少し、いつごろまでに仕上げろというふうなことを明確に御指示なさるべきではなかろうか。申し上げましたように、もしこれがもう一度起こったら大変なことになるのです。工事が数カ月かかるからなんという、そういう言い方というものは実は通用しないわけでありまして、私も決して無理なことを言っているつもりはないつもりでございますので、御答弁をもう一度お願いしたいと思います。 それから鉱滓の除去についても同様でございます。捨て場がないなんということは、これは文句でございまして、捨て場は幾らでもございます。もし足りなければ、現在確保されているところをさらに掘って堆積量をふやす、あるいは堰堤を積んで一カ所の堆積量をふやすというようなことも必要でしょう。 それから、この間、湯ケ島町の役場に実は東海財務局から呼び出しがございました。そして、町長が行かれませんでしたから助役が行ったわけでありますが、それは、大蔵の財産であるところの官地、国有地があそこにあるわけであります。実はそこを置き場として使用したところが呼びつけられまして、これは町村がやるならいいけれども、企業である中外鉱業の責任であるので借地料をよこせと、さんざんお小言を食った上で、そういうふうなことを言われてまいったという事実もあるわけでありまして、こういうことを一体現実に指導監督、また今度のことに対する非常に大きな責任を持っておる立地公害局あるいは外局の鉱山保安監督局は知っているのですか。もう少し地元は厳しいのです。再答弁願います。
○松村政府委員 お答えいたします。 第一に、堆積場の扞止堤の補強工事でございますが、いま御説明いたしましたように、重機械を扞止堤の上に直接置きますと、現在ある扞止堤そのものが重さ及び振動によって崩壊するおそれもあるわけでございます。したがいまして、これらの重機械を扞止堤の上に置きます場合には、そこに仮設の道路をつくる必要があるということがあるわけでございます。そういったことで若干の期間がかかるわけでございますが、御指摘のように、それまでの間に豪雨等があった場合に非常に危険でございますので、重機が入るだけの準備工事をいたします間に、松丸太等を打ち込みまして若干の補強を現在いたしておるわけでございます。今後さらにそれらの補強工事を進めまして、工事の途中で降雨等がございましても応急的にはこれを持ちこたえるための設備等の工事を現在行っておるわけでございます。 次に、鉱滓の除去でございますが、お話のございましたように仮置き場の確保につきましては、県、特に町の方で非常に大変な努力をしていただきまして、住民の方の御了解等も得まして仮置き場が相当量確保できたわけでございます。流出いたしました鉱滓の全量、まあ推定される全量についての仮置き場が現在確保できているわけではございませんが、少なくとも相当量の仮置き場が確保できたわけでございますかち、現在ではそれらの仮置き場に対しましてできる限りスピードを上げて鉱滓の除去をいたしているわけでございます。現在も、立地公害局の参事官が現場にまいりまして、県の当局者と一緒に鉱業権者を指導しているわけでございますが、できる限り漁期の開始前に工事が終わるように最大限の努力を払いたい、こういうふうに考えております。
○小島委員 水かけ論になりますから、二次災害を起こさないように、このことを強く要望いたしまして、可及的速やかにひとつ迅速なる対策を完成させられるようお願いを申し上げたいと思います。 そこで、まだ関連をしてこの点について申し上げますが、東京鉱山保安監督部長から中外鉱業株式会社あて昭和五十三年一月二十日付をもって「鉱さいたい積場の崩壊、流出による鉱害防止について」、こういう通達を出しておりますね。そして、これらの迅速なる対策を練ろうということで、いま問題になっているような点につきましても御指示をなさっておられます。その結果は恐らくお手元にあると思うのでございますが、会社の出されました案というのが「かん止堤応急工事工程表」、これで測量・仮設等が一月の二十五日から一月の三十一日。仮設道路が二月の一日から二月の十五日。重機搬入、組み立てが二月の十六日から二月の二十八日。仮設桟橋が、第一扞止堤については三月一日から四十日間、四月十日まで、第二扞止堤五十メートルについて三月一日から二十五日間、三月二十五日まで。第一扞止堤SP打ちにつきましては、四月十一日から四月三十日完成。第二扞止堤、三月二十六日から四月二十日。こういう工程表は当然通産の入手をされておるところだろうと思うのですが、これについてどう考えますか。これはもう少し短縮できないのかということを私は言っているのです。 それから、この通達の中で鉱滓の除去については非常におとなしい言い方でございます。「早急に鉱害を防止するための適切な方策を確立すること。」ということでございますが、私は何遍も申し上げます通り、二次災害のおそれがある、あるいは大水や新しい地震やそういうふうな自然災害のおそれもある、一日も放置できない状態であるということであるし、また、この地域の産業の被害を少なくする、守っていくためにも、どうしても二月の下旬というのはもうぎりぎり、できれば二月の二十日、静岡県では二月の二十日と言っておりますが、この辺をめどに何とかならんだろうかということを伺いたいわけでございます。 それから鉱滓の捨て場の問題でございますが、丸山坑へこれを捨てるということに対する環境アセスメントですか、これが非常に日がかかるわけですが、これももっと短縮できないものだろうか、もちろん完全なものをやっていただかなければならないわけであります。 いろいろむずかしい条件があることも重々承知をしながら、そのむずかしい条件を克服しながらやっていくのが災害対策だろうと思いますので、あえて重ねてこの問題についてお伺いをしたいと思います。
○松村政府委員 お答えいたします。 第一に扞止堤の補強工事でございますが、お話のございましたような工事計画書が企業側から提出されているわけでございます。これにつきましては実際上の、現在ボーリングを行って地盤の確認等をしているわけでございますが、その土質の状況によりましては、この作業日程は相当早まる可能性はあるわけでございます。これらの結果を見ましてできる限りこれを進めていくということで県当局等ともお話し合いをしているところでございます。 第二に、河床に堆積しております廃滓の除去でございますが、これについて監督部長の指示が非常に明確を欠いているというお話でございますが、これにつきましては私ども、河床に堆積しております廃滓の除去につきましては、そのことが直接に河川の中のSSをふやす、あるいはシアンをふやすというおそれもありますし、また河川の中で工事する場合には河川管理者の御意見等もございますので、それらのことを勘案いたしましてああいう表現にしたわけでございます。もちろん鉱業権者が一時的にこれについて最大限の努力を払うようにという点では御指摘のように私どもも全く同じ考え方でございまして、鉱業権者に対する要求といいますか指示が弱いということではないというふうに御了解いただきたいと思います。 第三に、アセスメントの件でございますが、丸山坑に投入する場合に、御承知のように丸山坑からは坑道を伝いまして一分間に二立方ないし三立方程度の坑水が現在出ているわけでございます。これが汚染いたしますと今後の問題として非常に重要でございますので、金属鉱業事業団等に依頼いたしましてアセスメントをしているところでございますが、これは二月の初旬中にはこれを終わる、現在の予定では六日ぐらいにはこれを終わるという予定で進めていただいているところでございます。
○小島委員 いまの環境アセスメントの問題ですが、これは鉱山保安法その他の法令でもって常時すでに調査をしなければならない性質のものではないのでしょうか、この点が一つ。 それから、もう時間もどんどんなくなりますのでこの問題だけやっておられませんが、これに対して、鉱滓の除去については少なくとも二月末、それより早くにできるだろうということですし、それから緊急措置としての堰堤の建設、これはどんなに遅くても会社の出した四月末、それを早める努力をいまから一生懸命やってくださるということでありますので、なるべく早くやってもらいたいという要望にとどめます。 それから、これはあくまでも緊急対策でございまして、政府調査団の報告書で御指摘のとおり、恒久対策についてはしっかり考えなければいかぬということがございますので、一日も早く恒久対策を御提示を願いたい、このことをお願いをいたしておきます。 それからもう一つ。狩野川の浄化対策でございますが、これも、昭和四十五年の水質基準が設定をされましてから、沿岸の地方自治体あるいは漁業組合、地域住民、こういう人たちの非常な努力をもって、全国でも珍しいきれいな川といたしまして、もちろん水質基準の中の、胸を張って誇れるような清流をつくり上げてまいりました。これがまさに死の川なんと言われるような状態であることは大変残念なことでございまして、一日も早い浄化を願うわけであります。これに対する御努力も、これも答弁は要りません、各省御連携をいただきまして、早急に進められるよう要望いたしておきたいと思います。 それから、同じ地域に、いま使っておりませんけれども、鳴沢それから平山の鉱滓堆積場がございます。今度も亀裂を生じたりあるいは地下水がにじみ出てきておるということで非常に危険でございます。鳴沢がつぶれればまた持越川に流れ込みますし、平山の方は猫越川に流出をするという非常に危険な場所でございますが、あわせてこれらの点につきましても御監視を怠りなくお願いを申し上げたいというふうに要望をいたしておきます。 いまの問題で答弁ございますか。
○松村政府委員 お答えいたします。 丸山坑に鉱滓を投入いたしました場合の影響ということについては、これは、現在の坑水が鉱害を起こしていないということは常時チェックしているわけでございますが、鉱滓を捨てた場合にどうなるか、特にシアンの問題もございますが、SSがどうなのかということをチェックしたいというのが主たるねらいでございます。 第二に、今回行いますのは緊急対策であることは御指摘のとおりでございます。今後の恒久対策につきましては、現在政府で原因調査の委員会をつくっておりますので、これらの審議結果等も見まして十分慎重に対処したい、こういうふうに考えております。
○小島委員 次に、被害補償についてお伺いいたします。 私は損害賠償なんというかたい言葉は使いませんが、直接的な被害を受けた者についての補償は当然なされなければならないと思うのでございますが、その金額等は恐らくまだわからぬと思いますので、それらの点についてはきょうは触れないでおきたいと思います。しかし、一体だれがその被害補償あるいは損害賠償を行っていくのであろうかという点でございます。鉱業法の百九条にその賠償責任というものは明確に規定をいたしてございます。そして企業者の無過失責任を規定をしておるわけでございますが、これについて通産省はどういうふうにお考えになっておられるでしょうか。
○松村政府委員 お答えいたします。 補償と申しますか、今回の災害によりまして第三者に対して与えました被害につきましては本来当事者間で解決されるべき問題でございまして、また鉱業法の中に、この件に関しまして無過失賠償責任ということが述べられているわけでございますが、ただ、御承知のように、鉱業法の中には天災等の場合のしんしゃく規定もあるわけでございます。国といたしましても事故調査委員会等の検討を通じまして事故原因を早急に解明いたしまして、必要に応じて関係者の指導を行うといったことで円満な解決に努めてまいりたいと考えております。ただ、現在のところは補償についてのお話はまだ私どものところでは承っていないということでございます。
○小島委員 どうもそらぞらしい答弁に聞こえます。もう少し親身になって相談に乗ってやらなければならぬ。その点について私はこの後まだ触れますからそのときに申し上げますけれども、いずれにいたしましても御答弁のように当事者同士であろうとなかろうと、これは被害補償の額は相当に上るだろうと思うのです。 それからもう一つ、この災害の復旧でございますが、これもどうしても企業者がやらなければならぬというふうにお考えでございますか。この災害復旧費は金額にいたしましてどれくらいになるのだろうか。被害の額の方はわからなくても結構ですから、鉱滓の除去、応急措置、堰堤の建設、そういうものに関しまして会社の負担になる金額は大体どのくらいになるだろうか。大体の概略はわかると思うのですが、お聞かせをいただきたいと思います。
○松村政府委員 堆積場の応急補強工事及び河床に堆積いたしました鉱滓の除去については、これは事態が緊急でございますので鉱業権者に作業を指示しているわけでございますが、現地では自治体の協力を得てすでに作業は開始しております。これらの工事のために必要とする資金の額でございますが、できる限り早く行うという方法を現在検討しているわけでございまして、その場合に一般的に考えられているよりも工事資金が若干高くつく面がございます。そういったこともありまして、いまの段階で金額的なめどを立てるということがちょっとむずかしいわけでございます。これらの工事について一体だれが払うのだという点については、現在われわれもこれが天災的な要件があるということもございまして、関係省庁といろいろ検討を進めているところでございます。
○小島委員 金額も見当がつかないなんというのは全くばかげたことであります。これは怠慢と言うしかありません。鉱滓の除去については十億ぐらいかかるだろうとか、十五億くらいかかるかもしれぬとか、あるいは八億ぐらいで済むのじゃなかろうかとか、そんな概略の数字もつかんでいなくてどうして監督官庁としての責任が果たせるのですか。もう一度聞きます。概略でいいですから言ってください。補償の方は結構です、補償はまた私どもの方で見当がつくのですから。
○松村政府委員 堆積場の応急補強工事及び河床に堆積した鉱滓の除去、両方を含めまして十億を若干超える程度ではないかというふうに考えております。
○小島委員 両方でですね。
○松村政府委員 両方であります。
○小島委員 実はたとえば工事が四月までかかるとかそういうことにつきましても、会社のいままでの行き方というものを見ておりまして県からもぎゃあぎゃあ言われる、地元からも突き上げられる、通産からはもういろいろ言われるというふうなことで、どこの言い分を一体聞いたらいいのだろうか、そういう戸惑いが一つは感じられます。それからお金が幾らかかるかわからぬ、自分のところはぶん投げて倒産してしまえばいいのだということにもなりかねない。ほっておきますとそういう捨てばちなところにまで行ってしまうのではないかと私は心配をいたすわけでありますが、それは一つは自分のところの費用負担に耐えられないだろう。通産がひとつ費用のことは後でしょう、事は重大だからとにかくできるだけ最大のことをやれというふうな確信に満ちた——肩の一つもぽんとたたいてやれば、金のことを考えずに四カ月かかるものなら二カ月で仕上げましょうという姿勢が必ず生まれてくると思うのです。それを、これは県が幾ら持ってくれるかな、国は幾ら持ってくれるのだろうか、こういうことが何もわからないので、最終的には無過失責任でおれのところがしょわなければならぬとすると会社をつぶしてもこれはどうにもならぬ、こういうふうな腰のすわらない面がありますので、ひとつそういう点に対する御配慮があってしかるべきではなかろうか。 そこで、中外鉱業の当事者能力でございますが、これは資本金が七億円の中小鉱山でございまして、十億円というお金はなかなか大変であります。いまの十億円という数字は私は控え目に見積もった数字であろうと思うのでありまして、恐らくその倍ぐらいはかかるだろうと思います。 さらに、その川沿いの漁業組合に対する補償等までも考慮いたしますと、これはやがて訴訟問題なんかになりかねないような問題でありますが、これも人間ですからやり方です。人の弱みにつけ込むようなことをうちの地元の連中はいたしませんので、誠意のある態度をとってくれて二月の末に片づければ——みんな、二千人も出て河床の掃除をやってというふうにいまやっているのですよ。それが少しも対策をやらなければ、それじゃけんかでこいということになるのでして、その辺も御考慮に入れながら、中外鉱業の当事者能力に対する御検討の結果、ではどういうふうにしてその当事者能力の不足する分については救済していくのか。これは事業団もございましょう、あるいは緊急融資というようなものもございましょう。同時に、この中外鉱業には鉱山労働者五百人が働いております。この会社をつぶすのが能じゃありませんで、この会社を生かす道の中で考えていかなければならないと思うわけでありまして、こういう点についての当事者能力に対するあるいは資金に対する見通し、どういうふうな手を差し伸べてやることができるだろうか、その点についてお聞かせをいただきたいと思います。
○松村政府委員 お答えいたします。 応急の工事に必要な金額、まだ確定いたしておりませんが、十億円を超えると考えられる資金の調達につきまして、中外鉱業がこれの調達能力があるかという御質問でございますが、私ども、これは中外鉱業の能力の全部を振りしぼりましてもやはり無理な点があるのじゃないかというふうに考えております。したがいまして、政府の金融機関、金属鉱業事業団あるいは公害防止事業団といったところの融資ということを検討いたしまして、現在関係の財政当局等と話し合いを進めている状況でございます。
○小島委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。 その次に、私は事の問題の究明の必要上触れざるを得ないわけでありますが、これに対する行政当局の監督責任について伺いたい。また、原因は一体どこにあったかという問題であります。 新聞紙上でも出ておりましたけれども、これは果たして天災であるか人災であるかという問題であります。地震はもちろん天災でありますが、あの程度の地震で——非常に危険な堆積物が狩野川という清流の文字どおり最上流に堆積されておった、これに対しては十分いろいろな監督、対策というものが練られておられなければならないと思うのでございます。 そしてそれは、鉱山保安法を一通りずっと読んでみましたら本当にきめ細かく、非常に細かいところまで規定がしてあるわけでございます。にもかかわらずこれだけの災害が起こったということは、これが人災であるか天災であるか、私は人災的な要素が非常に強いと言わざるを得ません。 その原因というものを考えてみますと、それでは行政といたしましてこの鉱山保安法の基準そのものが間違っているのであろうか。それとも基準の審査に当たって鉱山保安監督局の審査が甘かったのだろうか。それとも審査は甘くはなかったのだけれども会社側が手抜きをやったのだろうか。しかし手抜きというものは考えられないわけでありまして、完成後に局はこれまた検査をいたしておるはずでございます。その後、二メートルずつの堰堤を積み上げていく、こういう積み上げのときに応じましても、当然検査をなさっておられるはずであります。 その次に考えられるのは、それではふだんの保安の維持、管理、そういうものに怠りがあったのではなかろうか、こういうふうなことが考えられるわけでありますが、そういう点について原因の究明をいたしておかなければならないと思うのでございます。 ちなみに、鉱山保安法の第四条は「鉱業権者の義務」として「危害又は鉱害の防止」をうたっておるわけでございまして、このことは当然届け出をしなければなりませんし、施設をしていかなければならないという義務を負っております。それから、第八条を見てみますと「施設計画の認可、届出等」ということで「鉱業権者は、その鉱業上使用する建設物、工作物その他の施設の設置又は変更の工事をしようとするときは、省令の定めるところにより、その計画につき、あらかじめ鉱山保安監督局長又は鉱山保安監督部長の認可を受けなければならない。」となっております。そして、鉱山保安監督局長または部長は、第八条の三項で「その工事の着手を禁止し、又はその計画の変更を命ずることができる。」というふうな非常に強大な監督の権限を与えられております。第九条は「性能検査等」の規定をいたしております。第十条は「保安規程」を設けております。第二十五条におきましては監督上の行政措置というものを非常に綿密に定めておるわけでありまして、二十五条の三におきましては、局長、部長は「鉱山における被災者を救出するため」「鉱業権者に対し、必要な措置を講ずることを命ずることができる。」となっております。それから、第二十九条では「保安図」をつくるということを明確にいたしております。この保安図は会社に一通置いて監督局に一通置くということになっておりますが、その保安図に誤りはなかったか。第三十一条の二では、先ほども触れましたけれども、有事におけるところの緊急の土地使用も認められておりまして、この土地使用については、行政不服審査訴訟もできないというほどのはっきりした強い力を与えられておるわけでございます。そして、「監督機関」としては、第三章三十二条から五十三条まで。これも非常に御念の入った厳しい国家試験を設けまして有資格者によるところの監督の体制というものが整っておるはずでございます。 その他保安規則の沿革を見てまいりましても、あるいはその後におけるところのいろいろな省令、それから、鉱滓の堆積場の設置、変更等には必ず認可を必要とするとか、あるいは独立の非常排水路を設けなければならないとか、これを読んでみて、これが守られておってそれでもあの災害が起こるのだろうかというふうな気がするわけでございまして、非常に事細かいところにまで規定がありながらなぜこういったことが起こったのだろうか。それについてお考えがあったらお聞かせをいただきたいと思います。
○松村政府委員 鉱滓の堆積場につきましては、いまお話がございました鉱山保安法でこれを設置する場合の認可を義務づけており、また、認可に当たっては一定の基準も設けまして、降雨あるいは地震等についても十分に考慮することといたしているわけでございます。また、認可いたしました後、堆積の開始後も巡回検査等で法規の遵守状況等について監督を続けておりまして、現在まで当該堆積場につきましては特に防災上の問題があるという点は認められていなかったわけでございます。そのような状況のもとでどうして現実にああいった流出事故が発生し重大な影響を地元にもたらしたかという点につきましては、私ども鉱山保安にかかわっております者といたしましても、これを非常に重大なことと受けとめているわけでございまして、一月の二十八日に学識経験者からなる事故調査委員会を発足させまして、この委員会によって徹底的にこの原因を究明したいというふうに考えているわけでございます。
○小島委員 鉱山業者においても過失はなかった、それから監督等についても過失はなかった、それでもこの事故が起こったので事故調査委員会を設けて徹底的に究明をする、こういう御回答であるわけでございますが、それはたとえば保安図等も再検討なさっておられますね。そういうふうないま申し上げましたようなことは一切守っておられて、なおかつ事故が起こったというふうに理解をしなければならないわけでありますが、若干の疑問はございますけれども、徹底的な事故の究明をなさっていただきたいと思います。ただ、私ども素人が現場を見ましても、これじゃあれぐらいのものは流出をするというふうに思うような現場の状況でございました。もともとあった基礎の十四、五メートル、十五、六メートルありましょうか、その堰堤は崩れておらないのであります。土堰堤でありますが、崩れていない。その上に、堆積物がたまってきますと、二メートル五十ぐらいのものを七段だと思っておりますが、それを積んでいったんですね。いまどきあんな工法しかとれないだろうか。そしてその工法をやった部分、上の二メートルぐらいずつ七段に積み合わさった十四メートルもしくは十四メートル五十のものが、今度一挙に崩れて流出をしたわけです。これはどんな素人が見ても、こんな工法ではとてもしようがないと思います。 それから、一つは、地元の声といたしまして、平常でもそういう心配はあったんです。実は地元町民でも恐らく半分以上、三分の二ぐらいはそういうものがあるということを知らなかったかもしれません。あるいはそれほど関心も払われておらなかったかもしれませんが、実は町長あるいは町会議員あるいは隣接の町長、県というようなところでは、こういうものがいつか事がなければいいがなという不安を持っておったことは事実でございまして、そういう発言をいたしましても、あるいはいたしたくても、する場所が全くなかったわけでございます。 鉱山保安法に定められている非常に事細かなことまで決めているというその決め方、実はそれは通産省の管理の中に金属鉱山等の監督その他は置いておく、文字どおり聖域でございまして、地元からこれは危険ですからどうですかというふうな立ち入り検査はおろか、そういうふうな声をすら出すことができないという現状の中に置かれておりますが、そういう点について、当該課長さんなり政府委員は、これは何とかせにゃならぬ問題であるというふうなことを今度の事故からお気づきになったかどうか。揚げ足取りもいたしませんので、もっと率直にお考えをお聞かせいただきたいと思うのでございます。 地元からもいま非常に要望が強くなっております点は、こういうふうな管理等の保安管理の責任について、地元でも分担することを少しも恐れておらない。それよりも、常時目の届くところの中に入れてもらいたい。立ち入り検査というようなことは大げさでございますけれども、何らかのそれに準ずるようなことが、共同で保安に対して責任を持ち、また監視を行っていく、そういうことが考えられないだろうかということを承っておきたいと思います。 ただいまの委員長報告の中にもございましたが、同じような鉱滓の集積場というのが全国に何と四百カ所もある、こういうことでございますと、やはり一方におきましては、鉱物資源の確保、有効利用というふうな面から考えていかなければならない問題もございますので、その中でせめて保安体制というものを安心のいくような形にしておかなければならぬと思いますので、あえてひとつお考えをお聞かせをいただきたいと思います。
○松村政府委員 お答えいたします。 あの被害を起こしました堆積場は、いわゆる内盛り式という工法による堆積場でございますが、この工法自体は昔から諸外国においても実施されまして、それが日本に導入された、そういった形式のものでございますが、現在こういった工法をとっております堆積場は、主としてやはり鉱山、特に山奥の鉱山についてこういった工法がとられているわけでございます。実際に今度の堆積場の災害がどういった原因で起こったのかという点につきましては、事故調査委員会の結論を待つわけでございますが、その際にこれらの工法の是非ということについても、十分徹底的な調査、御審議をいただく予定にしております。 次に、地方自治体との関連でございますが、鉱山における鉱害の防止につきましては、非常に特殊な知識を必要とする等の問題もございまして、お話のありましたように、鉱山坑内における災害の防止とあわせまして、通産省の地方支分局である鉱山保安監督部が一体的な監督を行っているわけでございます。ただ、御指摘のありましたように、鉱害の防止関係につきましては、これは当然地元住民及び地方自治体に直接関係のある事柄でもございますので、これまでも地方自治体への報告、連絡に努めてきたわけでございますけれども、やはり今回の災害に徴してみましても、その努力にまだ不十分なところがあったという点については、私どもとしても強く反省いたしまして、今後この点については一層留意いたしまして、地方自治体と密接な関係を図っていく、また鉱山に対してもそのように指導していきたい、こういうふうに考えております。
○小島委員 従来も地元との密接な連絡を図ってきたと言いますが、余り図られておりません。その点は御答弁のようにこれからひとつしっかりと連絡をとり合ってやっていってもらいたいと思うのです。 それから工法の問題でありますが、少しも反省がない御答弁であります。世界の鉱山どこでもあんなことをやっていますと、こういう御答弁でありますが、日本は同じ山岳地帯といいましても、国土が非常に狭小で、その山岳のすぐ下には人間がいっぱい住んでいるのです。そういう外国とは違う条件がございます。地震の多発国であります。外国がやっているから日本でもこういう方式をとったんだなんというのは答弁にはなっておらないのでありまして、同時にあなた方は、一つ積み上げるとき、二つ積み上げるとき、三つ積み上げるとき、その都度検査をなさっておられるでしょう。おられませんか。おられるでしょう。そのときに、これだけのことをやれば安全だと言っているのでしょう。それが安全でなかったのです。安全でないから反省をしなさいと言っているのですよ。何も反省がなくて、起こった結果に対してはしかも責任は持ちません、こんなばかな態度がありますか。もう一遍答弁してください。
○松村政府委員 私の答弁が非常に舌足らずであったようでございますが、事故の原因につきましては事故調査委員会によって検討すると申し上げたわけでございまして、鉱山保安行政を一体として推進しております私どもといたしましては、その監督の責任については痛感いたしておるところでございます。
○小島委員 大変御苦労でございますけれども、遺憾なき御対策をひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。 次に、激甚災害の適用についてお伺いをいたしますが、その激甚災害の指定につきましてはいろいろな条件があるということも承知をいたしております。こういう条件の中で、当然河津町それから東伊豆町、これは激甚災の適用を受けられると期待していいと思うのでございますが、その点についてはどうか。 それからもう一点、隣接する下田市でございます。委員長報告にもございましたが、過去四年のうち三回の地震、それから二回の大水害、四年に五回という連年災害で、本当に塗炭の苦しみをなめておるのが、この地域の実情でございます。そういうことの中で、局地激甚災害の指定は受けられないだろうか、あわせましてお伺いいたしておきます。
○四柳政府委員 いま御指摘の点でございますけれども、御案内のようにいろいろな与件ございますけれども、いずれにしましても公共施設あるいは中小企業者関係の被災額の確定を待ちませんと正確なことは申し上げかねると思います。御案内のように現在関係省庁査定に入っております。あるいは東伊豆町等地元でも調査しておりますから、まとまり次第私たちの方も急ぎたいと思います。お名前を挙げられました市町村は相当被害が大きいと思いますから、そういったことができれば私たちもしたいと思っております。
○小島委員 もっとざっくばらんでもいいと思うのですけれども、やはり速記もとっておりますので言えないと思いますが、東伊豆町、河津町については確信をいたしておりますから、よろしくお願いします。 それから、下田はやはり非常にむずかしい問題があると思うのです。しかし、この連年災害というのは、四年に五回というのは大変なことでございまして、文字どおり塗炭の苦しみなんという極端な表現はめったに使いたくないわけでありますが、塗炭の苦しみをなめているのが現在の下田市の実情でございます。たとえばいま伊豆急も走っておりません。走っておりませんが、何とか下田の駅へたどりついて下田の駅頭に立ってみますと、あの駅前のいんしんをきわめましたみやげ物店街が全部シャッターが閉まっております。それは、お客が一人も入ってこないからシャッターを閉めておるわけでございまして、そういう状態でございます。ホテルにはお客が一〇〇%ございません。あるいはあそこの干物が名産でございますが、年間の売り上げが恐らく十四、五億あるわけですが、これが全く売れなくなっておりますから、干物業者というのは生計が成り立たなくなってきております。それからハイヤー、バスが一年間に二十億ぐらいの収益を上げておりますが、これも激減、ほとんどないという状態でございまして、ハイヤー会社はもう半分すでに馘首をいたしまして、失業保険で食っていかなければならぬという雇用不安が起こっております。それからホテルの従業員等にいたしましても、そろそろ解雇が始まっております。従前、ホテルの従業員の生活というのは、本給というのは非常に少ないのです。それにチップであるとかそれから三度の口は預けるとか、そういうことでやっているのがホテル従業員の実態でございまして、失業保険は六〇%でございましたか、それじゃとても食っていけないということで、いまよそへ職場を求めてどんどん流出を始めました。流出を始めるだけならいいのですけれども、流出できない人たちもいるわけでございまして、歯を食いしばってがんばっておるわけでありまして、このたびの地震による災害そのものの被害、直接の被害というものは見るべきものはないだろうと思うのでございますけれども、これはもう例を挙げれば切りがないわけでありまして、石廊崎等においてとれますところのアワビであるとかあるいはコンブですね、こういうものをとりましても持っていき場がない、売れない、こういう実情でございます。民宿も同様でございます。お客が全然ないという状態で、こういう連年災害というものは激甚指定をしてやってもさらに足りないぐらいのものではなかろうかというふうに私は考えます。これは有珠山のときにも問題になったようでございますが、その後やはり消えてしまいましたが、これはもう四年前に起こった出来事がいままで続いておりまして、前年対比一〇%云々という問題にはなりませんけれども、実は極度に疲弊をいたしておるという状態でございますので、格別の御配慮を煩わしたいというふうに考えております。 そしてまた、こういった間接災害という言葉は本当はないのだそうでありますが、地元で自然発生的にこのことを間接災害と称して呼んでおります。このことは伊豆半島全域に起こっておる現象でございます。 先ほどの話で申し上げました湯ケ島温泉、修善寺温泉、長岡温泉、この周辺の温泉場というのは建物の被害は一切ございません。水が時間給水になっただけで、実は人手も余っておるわけでありまして、私はよく言うのであります。皆さんに宣伝してお願いを申し上げておりますが、「通がいま行く伊豆半島」と私は言うのです。通がいま行きますと、値段も安くて、しかもサービスも十分行き届くわけでございます。しかし、実際に来るお客さんというのは、災害地へ行ってコラショと言ってやったんじゃ皆さんに申しわけないなんという気があって来られないわけでありますが、そういうことはございません。情報化社会の中で、伊豆半島全体がもうめちゃめちゃになっておるような観測も受けておりますが、そのために起こっている間接被害が非常に大きい。こういうことから、積極的に運輸省等も肩入れをした、あるいは各省の肩入れをした産業の振興の施策を考えていくべきではなかろうか。宣伝、広告に至るまできめの細かい御施策をひとつ講じていただきたい、このことを煩わしたいと思うのでございます。 それからまた当面のつなぎ融資、それから税の減免措置あるいは納付の猶予期間を設けるというふうなそういった愛情のこもった施策をひとつ御検討を賜りたいと思うのでございます。 こういった間接災害に対してどのようなお考えをお持ちであるかをお聞かせいただきたいと思います。
○四柳政府委員 ただいま小島先生お挙げになりましたいろんな事例、私どもも実はひしひしと胸が痛む思いがします。有珠の例もございましたけれども、有珠以上に関係者が多い地域でございます。しかも同じようにまだ地震の心配が去らない地域でございます。対策としまして、いろいろあろうかと思いますけれども、地震の見通しあるいは交通路の確保の問題あるいは失業保険の問題、水の確保の問題、いろいろあろうかと思いますけれども、いずれも先般の政府の会議で当面の方針は決めましたけれども、やはりスケジュールを決めてもっと詰めてまいりたいと思います。それらの過程の中で、間接被害につきましては、やはりできることならば政府系の中小企業の関係機関によります災害貸し付けの弾力的な運用を中心としまして措置してまいりたいと思っております。
○小島委員 よろしくお願いしたいと思います。 時間もだんだんなくなりましたので、そろそろやめなければならないわけでありますが、丹羽国土庁政務次官におかれましては、災害対策本部長代理といたしまして、早速に現地を見舞いながら御視察をいただきましたことに対しまして、心から敬意を表し、感謝を申し上げる次第でございます。一々の御答弁は結構でございますが、その他、いままでに申し上げたこと以外に私も感じておりますようなことを申し上げて御見解を承りたいと思うのでございます。 伊豆半島、これらの問題の解決のためには災害の早期復旧ということが何より大切なことだろうと思うのであります。最も基本となりますのが伊豆半島地域の幹線道路の早期復旧でございます。百三十五号線、百三十六号線、あるいは主要地方道、下田−修善寺線、これらを中心といたしまして、まだ未開通のところもございますが、何とか早急の復旧をお願い申し上げたい。そして、これは単なる原形復旧ではなくて、地震はもう起こらないよ、いや、地震が起こっても伊豆は心配ないよと言われるような、地震に強い構造で抜本的な改良復旧をひとつやっていただきたいということをお願い申し上げたいと思うのです。 それから先ほどの委員長報告の中にもございましたが、伊豆急は私企業には違いございませんけれども、鉄道という非常に公的な性格を持っております。いま稲取トンネルの工事に難航いたしておりますので、その開通は非常に先が待たれるわけでございますが、期間を必要とするわけでございます。これにつきましても、折り返し運転等で急場はしのいでまいりますが、特別融資等の御対策をぜひひとつ御考慮願いたいと思うのでございます。 いままで申し上げてまいりましたような二次災害の予防、急傾斜地の問題、きょうは当該課長さん等もお見えでございますが、こういった急傾斜地指定の問題等を中心といたしまして、あるいはこれらに適用されない地域に関しまして、二次災害の発生を予防してくださるような万般の御配慮もお願い申し上げたいと思います。 それから農業災害が比較的論議されておりませんが、この地域はワサビの全国一の名産地でございますが、これらの被害状況等を的確に把握していただきまして、そしてそれに対する御対策をお願い申し上げていきたい。 それから、家屋の移転をしなければならぬという方がございまして、すでに非常に親切に御相談に乗っていただいております。ありがたいことだと思っておりますが、これらにつきましてもなかなかむずかしい問題も確かにございますので、お心のこもった御配慮をひとつお願いいたしたいと思います。 それから個人災害救済法というのが通常言われておるわけでありますが、ここには佐藤隆先生お見えでございますが、先輩方の御尽力によりまして、災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律ということで、個人災害救済法というものがございます。天災地変に対して、個人の生命をなくしたときに国がめんどうを見ていこう、また非常にすぐれた、りっぱな立法の精神というものを感受するわけでございます。実は私、二十五名の死亡者、その中の一人は少年時代から仲のいい友人でございまして、人ごととは特に思えないような状況でございますが、こういったものにつきましても、さらに将来の問題といたしましてかさ上げが必要ではなかろうかというふうなこともこの際御要望を申し上げておきたいと思うのであります。 それから、もう大地震対策の特別立法ということが何といってもこれは急がれることでございます。今国会に提出をしようという、総理もそのお考えを表明されておるわけでございますが、その中身につきましてもいろいろ問題があるわけでございまして、予知観測体制の整備はもちろん、それに基づく内閣総理大臣の警戒地域の指定、警報の発令、緊急事態の布告、こういったものがちぐはぐでなくて——たとえば愛知県の方は布告になっておるけれども、静岡県の方はやっていないというふうなことのないような、単なる予報、情報の通達ではないそういった警報の発令が必要だろうと思うのであります。また、その警報に伴う国や地方自治体の措置等もきちっと決めておかなければならないでしょう。災害予防のための特別事業計画の策定もしていかなければなりません。また、予知連絡協議会というのがあると思うのでございますが、その地震予知連絡会がその中でどういう地歩を占めていったらいいだろうか。これは実は今度の地震でもいろいろございました。パニックまで起こすような問題になったわけでありますが、これについては特に国土地理院の方から御答弁をいただいておきたいと思っておりますが、今後予知の体制をさらにさらに強化をしていただきたい。予算もまだ十分でないようでございますから、そういう点について、ぜひひとつ丹羽政務次官にも御奮闘に御礼を申し上げながらお願いを申し上げておく次第でございます。
○丹羽政府委員 ただいまの小島委員のお言葉に心から感謝を申し上げますが、このたびの伊豆大島近海の地震に当たりまして二十五名の方々が亡くなられましたことは、政府としても心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、さらにこの地震において被害をこうむられた罹災者の方々が一日も早く復興していただくように、政府としては万全を期していきたいという考えでございます。 ただいま地元の委員として、きめ細かく私どもの気のつかない点を御指摘いただきましたことについて、十分私どもはこれを受け入れていき、そして政府としても一日も早く復興を考えていきたいと思っております。 先ほどのお話のように、激甚地に指定をせよ、あるいは鉄道、交通に対して一日も早く復旧していけ等々、いろいろの問題、持越の鉱山の復旧等につきましても、これはもう本部長も各省それぞれの関係大臣も熱心に討議を進めていただいておりますし、私どもの対策本部といたしましても実地を見させていただきまして、あの悲惨な状態にどう対処すべきかという点につきましては、御承知のとおり第二回目の対策本部会議を開きまして、各省それぞれの責任者が出席いたしまして、そこの中で一つ一つの要綱について、御期待に沿うべく検討を進めております。先ほどのお話のように、直接の罹災者だけでなく、有形無形の大きな被害をこうむられた伊豆一帯に対しても検討を加えなければならぬだろうという考え方を持っておるわけでございます。 どうかひとつ先生方の御協力もいただきますし、さらに予算の点につきましても、本部長は十分考えておられることであろうと思いますし、政府としても総理を初め全体でこの問題を一日も速やかに解決し、復興していただくという考え方を持っておりますので、何とぞ御協力方をいただきたい、これが私の考えであり、本部長の考えでありますので、どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。
○原田説明員 建設省国土地理院の原田でございます。 地震予知連絡会は各省庁、それから国立大学の地球物理学教室、地震学教室、そういったものの得ます資料をもとにいたしまして、全国におきます大規模地震の発生の可能性について以前から検討を進めてまいりました。今回地震対策立法が審議されるように伺っておりますが、この中におきまして地震予知連絡会がどのようにあるべきかということにつきましては、関係する機関が多方面にわたっておりますので、今後各機関と十分検討を重ねて、今後とも地震予知の成果が大いに上がるような方向を模索していきたい、そのように考えております。
○佐藤(隆)委員 一点だけ関連でお願いをいたしたいと思います。 いま話に出ておりました個人災害救助法、このことについて質問とお願いを申し上げたいと存じます。 私、当時この法律の提案をさせていただいた立場ですが、七十一国会でこの法律が全会一致ででき上がりまして、その後七十四国会、それから七十八国会と二度にわたって改正をしていただきました。関係者の皆様に御理解いただいていることを感謝申し上げたいと思います。しかし、私自身おやじや子供らを土石流の崩壊で亡くした遺族の立場で、このたびもまたこうしたとうとい犠牲が払われたということについて、強い怒りを思い出すわけでございます。その責任は社会全体の責任であり、また政治の責任である、お互いの責任である、こういうふうに考えるわけでございます。残念ながら、新しい措置をやろうとするときには、新たな犠牲の上にのみしか築き上げられないという現実であります。したがって、せっかくつくらせていただきまして、二度も改正をしてきたこの法律が、このたびの地震災害におきまして、残念ながらこの経験に徴してまた議論をさせていただかなければならない、こういうことでございます。 つきましては、私自身、弔慰金につきまして、生計維持者については百五十万円ということになっておりますが、何としてもやはり二百万円台にはひとつ乗せていただきたい。その他の死亡者に対しては、現行七十五万円を百万円にしていただけないものであろうか。同時に、この弔慰金制度とあわせて二本目の柱になっております貸付金制度につきましても、ひとつ十分な検討を加えられて、そして政府におかれては措置をしていただきたい。被災者の自立更生のためのその趣旨を生かしていただきたい、こういうふうに考えるわけでございますが、国土庁の御意見をお聞きいたしておきたいと思います。
○四柳政府委員 ただいま佐藤先生からの御質問、御意見の中にもございましたように、被災者を目の前にしてそのことをもう一遍議論しなければいけないという点、私ども非常に悲しく思います。いままでのいろいろの経過がございましたけれども、この委員会の基本問題小委員会でもやはりまた再度御検討いただくようでございますものですから、私どももその場をおかりしまして、関係省庁ともども二度とこういうことを議論しなくても済むような何らかのある程度の物差しといいますか、そういったものも含めて十分検討させていただきたいと思います。
○佐藤(隆)委員 この個人災害救助法の執行に当たっておられる厚生省の意見を聞いておきたいと思います。
○山内説明員 この法律をお預かりしております厚生省の立場で、ただいま四柳審議官が申し上げましたように、法そのものの制定あるいはその後の改正の経過もございますが、十分行政庁として対応してまいりたいと考えております。
○佐藤(隆)委員 これで終わりますが、委員長とそれから当委員会の基本問題小委員長の有馬先生にもお願いをいたしておきたいと思いますが、このたびの地震災害に至急適用をするということで、せっかく国会開会中でございますので、早急にひとつ当委員会で御議論をいただけまいか、基本問題小委員会では地震法案等のことについても検討されるようでありますが、このことはもうすぐにでもひとつ御検討いただいて、やれることは次から次に一つ一つやっていくということで御検討いただけないものか、お願いをいたしたいと思います。ここできょう結論の出ることではございませんけれども、委員長にお願いをいたしておきたいと思います。いかがでございましょうか。
○川崎委員長 理事会に諮り、また、基本問題小委員会で、各関係省庁とも連絡をとり合いながら検討させてもらいたい、こう思います。
○佐藤(隆)委員 この法律をつくるときにも、六年、私有財産制のもとで個人の生命、財産を償うということについて大蔵省と理論闘争をやってまいりました。最後になると大蔵省が必ず何だかんだ言うのです。 国土庁政務次官がおられますが、災害の窓口の責任者として、ひとつ政府部内でのリーダーシップをお願いしておきたいと思います。 以上であります。
○丹羽政府委員 御趣旨のほどはよくわかりましたので、御期待に沿うように努力をいたしていきたいと思っております。
○川崎委員長 斉藤滋与史君。
○斉藤(滋)委員 すでに同僚小島、佐藤議員からるるお話がありました。私から簡潔に、地元の要望を踏まえて、最後に政務次官の御意見を聞いて終わりたいと思います。 質問に先立って、改めて亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますと同時に、被災された方々に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。 先ほど来、小島議員の質疑を聞いておりまして、佐藤議員も言いましたけれども、やはり災害が起きて初めて対策のなまぬるさを知らされたわけであります。しかも、現実に起きておるこの対策につきましても、なかなか政府答弁が、確たる自信のある措置がなされていない、非常になまぬるい。やはり、話がありましたように、これは早急にもう一度災害法を洗い直して立法措置をすべきじゃなかろうか、このように考えるわけであります。 わけても、持越鉱山の鉱滓の被害の問題、これは、もうすぐ梅雨期に入ります。また、伊豆は雨の非常に多いところでして、二月、三月は相当の雨量があろうかと思います。二次災害が起きないように適切、早急な措置をすべきであろうと思いますが、なお四カ月か五カ月かかるというお話を聞いて愕然としたわけであります。アユ、あるいは内浦に流れてせっかくのハマチ等々の養殖に与える影響ということももうはっきりしておるわけで、私からも、行政指導のみでなく、ツケは後でよろしいのですから、どちらが払うというようなことを議論するときじゃない、すぐさま実行していただきたい、重ねて強く要望をいたしておきます。 なお、関連して、伊豆は観光地でありますだけに、この地震以来非常にさびれておるわけで、夜などは人影も全く見られないということであります。四十九年の南伊豆地震以来、四年間に五回も、地震、地震、地震、水害が二回。一昨年の河津地震で融資を受け、ようやく元金をそろそろというところへ今度の災害を受けたわけであります。こうしたことを考え合わせたときに、やはり四年間に五回も受けるような、累積という言葉が適当かどうか知りませんけれども、こういう場合は、やはり特別立法で何か前の災害に加算するような形で激災指定してやらないと、元金、利息を払い始めたところでまた災害の上積み、また借りる。よく自殺者が出ないと思うぐらい、とても困っている。観光、関連のみやげもの屋、あるいはいまお話しのように水産関係、あるいは農業関係、またみずからの家そのものもたび重なる地震、水害で被害を受ける。こうしたことは、私はやはり、三年なり五年の間に複数多災の場合は加算するような形で国で見直してやるというような立法措置をつくる方がいいんじゃないかと考えるわけであります。いま、たまたま国会で、円高による中小企業の臨時措置法が成案を得て成立したわけであります。やはり同じような形で、こうした多発する場合の災害については特別措置の立法を早急にしなければならないというように考えますので、これはあわせて、委員長にもまた政務次官にもお願いを申し上げておくわけであります。 まあ漠然と、お客さんが来ないからおみやげ屋、旅館、ホテル等々が困るということでは、何かしらぴしっときませんので、私が伊東の資料だけちょっといただいてきたわけでありますけれども、十四日の地震の発生以来、キャンセルしたお客さんの数が五万七千六十二人。旅館組合の試算でありますけれども、金額にして六億四百二十六万円。これは伊東だけでありますが、キャンセルした直接被害が六億あるわけであります。一月十五日から三十一日までの分が二万三千七百五十人で、金額にして二億六千百三万円、それから二月一日以降の予約キャンセルが三万三千三百十二人、これが三億四千三百二十三万円、合わせて、地震発生以来五万七千以上の人がキャンセルして、金額にして六億という直接被害があるわけであります。これは旅館へのキャンセルだけであります。こういう方々が町全体に落とすいろいろな問題についても大きな問題があるわけであります。こうしたことを考えましても至急に対策を講じていただきたい。緊急応急措置、復旧復興、それから長期計画ということになろうかと思います。 なお、一つ建設省にお願いでありますけれども、多発地である伊豆、これはなかなか技術的にむずかしいかもしれませんけれども、マグニチュード七、八くらいの地震では破壊されないであろう程度の幹線道路をとにかく一本伊豆の真ん中にひとつ通していただきたい。今度の地震で、稲取トンネルは若干被害があったようで開通がおくれておりますが、トンネルは意外に強いということが実証されておるようでありますが、これは素人の考え方でありますから——技術的に工法を検討いただいて、とにかく伊豆が孤島にならないように、伊豆の真ん中に幹線道路を、もう一回建設省では考え直してやっていただきたい。 とにもかくにも、今度の地震災害、たび重なる災害、そして行政がいつもおくれていく、そして被害があって改めて思い知らされるということ、こうしたことがないように、この辺でもう伊豆を水害、地震から守っていただくような形で措置をしていただくようにお願い申し上げ、地元の要望、私の意見を交えてお願いしたわけでありますけれども、最後に、ひとつ政務次官の方から、地元に対する安心できるような御意見など聞かしていただければ幸いであります。
○丹羽政府委員 ただいまの斉藤委員の質問に対してお答えを申し上げたいと思いますが、先ほど来地元の立場から、本当にいろいろとお話を聞いておりまして、あれもこれも政府としては心を新たにして、速やかに解決しなければならぬということをしみじみときょう出席の政府委員もお考えいただいたことであろうし、私どもは一層強く決意をしたわけでございます。 そういう観点に立ちまして、答弁のうちにはまだ相当日にちがかかりますという答弁もありましたが、それは実態を申し上げたことであって、そういうことではならないということで、もっと早く解決をすべく、今後も、対策委員会第二回目を開きましたけれども、第三回目を開き、第四回目を開きながら、御期待に沿う復旧を考えていきたいと思っております。 この地域にとりましては本当にお気の毒だと思います。天災が公平であるとするならば、何でここだけがこんなに何度も何度も襲われるかということを感じますと、それに対する対策はより以上考えていかなければならぬし、復興も一日も早くしなければならぬと思っております。 ただいま御指摘のトンネルだとか道路を一本つくれということにつきましては、今後の研究課題とさせていただきたいと考えております。 さらに、特別立法を考えてみよというお話につきましては、委員長を初めとして皆さん方にも十分御検討いただきまして、政府としてもそれを受けて、なすべきときには十分用意をいたしていきたいと思っております。 地元の皆さん方には、非常に御心配な点もあろうと思いますし、大変な被害をこうむられた点はただいま御指摘ございましたように、旅館においても六億からの大変な金がキャンセルせられたということで非常に御心配になって、あすへということに対する期待も大変なことであろうと思っております。 しかし、政府は、何度も申し上げておりますように、第二回目の対策会議におきましても各省出ていただきまして国土庁対策本部を中心として、それをどう解決していくかということできめ細かく検討を進めてきておりますので、いましばらくのごしんぼうをいただきながら、一日も早く復旧を考えていきたいと思いますので、先生にも地元へお帰りいただきましたら政府の腹を十分お伝えいただきますようにお願いいたしまして、答弁にいたしたいと思います。
○斉藤(滋)委員 ありがとうございました。
○川崎委員長 この際、午後一時まで休憩いたします。 午後零時二十三分休憩 ————◇————— 午後一時一分開議
○川崎委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 災害対策に関する件、特に伊豆大島近海の地震対策について質疑を続行いたします。 渡辺君に申し上げます。御要求の日本道路公団理事平野和男君がお見えになっております。 渡辺芳男君。
○渡辺(芳)委員 午前に引き続きまして、去る一月十四日に発生しました伊豆大島近海地震が非常に予想以上の被害がありまして、本委員会でも被災地の現地視察をされて、御承知のことでありますが、私も現地のお見舞いを兼ねて現地参加を含め三回ほど被災地を見ておりますので、本日は被災地の方々の御要望も含めて、重点的に当面の対策についてお伺いをいたします。 伊豆半島は、御承知のように、最近、連続して自然災害を受けておりまして、特に昭和四十九年五月に伊豆半島沖地震、五十年の十月に集中豪雨、この二回の災害はいずれも激甚災害の地域指定を受けて救済措置がとられておりますが、越えて五十一年の八月に河津町の局地地震、同年の十月にまた集中豪雨に襲われるというたび重なる災害の連続であります。そういうわけでございますので、今回の地震の応急対策について大変急がれておるわけでありますが、特に政府においてまず激甚災害の指定を速やかにしていただきたいと思っております。 私は、静岡県の一月三十日現在の被害調査をいただいていますが、公共施設が百十億二千九百七十五万円、中小商工業が八十億七千四百六万円、農林水産業が五十一億一千百八十二万円というふうな膨大な被害になっております。今後調査が進めば若干ふえると思いますが、このほかに道路公団が復旧費用として約二十億円を予定されているようでありますし、赤字経営の東海バスの被害あるいは稲取トンネルの崩壊で全線開通の見込みが立たない伊豆急行の被害、また、持越鉱山の鉱滓流出事故などがありまして、まさに大変な災害であります。激甚災害の指定基準を満たしておると思いますが、速やかに激甚災害の指定をして応急措置を一層進めていただきたい、こういうふうに考えておりますが、いかがですか。
○四柳政府委員 激甚災害の指定のめどというお尋ねでございますけれども、私ども一月二十八日現在で県から二百二十億という数字をいただいておりますが、この中には道路はもちろんのこと商工業関係、いろいろ数字が入っております。ただ、その復旧の主体別に調査をしてみませんと該当するかどうかわかりません。 現在のところ、御案内のように、国道、主要地方道関係は県が復旧主体でございますけれども、これらにつきましては静岡県の財政規模が非常に大きゅうございますから、多分静岡県は県としては該当しないかと思います。したがいまして、関係市町村の道路、農地等の査定を見ませんと、その関係分につきましては適用可能かどうかがわかりません。 それから、中小企業関係につきましても、先般本委員会で御調査いただきましたとき、現地からも話がございましたが、現地の方で今月いっぱいをめどに関係者の被害額をおまとめのようでございますから、その数字がまとまりまして、中小企業庁で御調査を確認されますと、その結果によりまして一応のめどが立とうかと思いますが、残念ながらいまの段階では正確にお答えできない状況でございます。
○渡辺(芳)委員 御存じのように、河津町と東伊豆町が特に災害が大きいわけでありますから、ああいう町役場でございまして、当面の応急対策に忙殺をされているということもあって多少おくれていると思いますが、現地の事情を見ましてどうにもならないような状況でありますから、このことは特に政府においても十分勘案をしていただいて、速やかに激甚災害の指定をして、助成なり援助措置をとられるように要望いたしておきます。 次に、道路公団に伺いますが、大変な土砂崩れで被害を受けておりますけれども、いま災害復旧を行われておりますが、百三十五号線がいつごろ開通をするか、見込みについてひとつお伺いをいたします。
○平野参考人 お答えをいたします。 東伊豆道路、国道百三十五号線でございますが、これの復旧の見通しということでございますが、一月十四日の地震で、東伊豆道路は延長三十七キロの中で約三十一カ所の被害がございました。鋭意応急復旧に着手をいたしまして、一月の十七日には一応緊急車両を全面的に通すというぐあいにしてございますが、一般車両への開放につきましては、昨日、一月の三十日の午前七時から伊東市の八幡野から東伊豆町の白田まで、この間が十一キロございます。それと東伊豆町の稲取と下田の間二十三キロメートル、これを夜間を除いて一般車両の交通に開放いたしました。残る区間が延長三キロでございますが、これの復旧の見通しについては、現在鋭意作業を進めておりますので、二月の十五日ごろと申し上げておりましたが、二月の十日前後には全線一般車への開放ができるのではないか、かように考えております。
○渡辺(芳)委員 今度の地震で、のり面の土砂崩れが十七カ所、そのうち六カ所は特に大量の土砂崩れでなかなか大変だと言われていますが、この土砂崩れのひどいところで、東伊豆町の奈良本ですか、ここで走行中の自家用車が二台、三人の方が犠牲になりました。白田で一台、一人の方が亡くなられました。 そこで、道路公団では、聞くところによりますと、四十八年に百三十五号線の総点検を行って改良工事をずっと進めている、こういうふうなことでありますが、当然のこととして危険個所は点検の結果わかっておると思います。工事の進捗状態もあって、今度間に合わなかったということもありましょうが、今日までの改良工事でどのくらいの金を投じてきたか、特に危険個所についてどういうふうな対策をとってきたか、こういうことについてお伺いします。
○平野参考人 東伊豆道路の防災対策につきましては、この道路の供用開始以来、ああいう地形でもございますので、防災対策には十分意を用いまして落石の防止網、防止さく、コンクリートの擁壁吹きつけ等、いろいろの防災対策を逐次危険個所について実施をしております。現在までに使いました防災対策の費用は、およそ四十億円であります。実はこの道路ができました当初の建設費が四十億足らずでございまして、それに匹敵するような費用をこれまでに使っているというのが実情でございまます。
○渡辺(芳)委員 四十億円の費用を投じて改良工事を行ってきたということでございますが、今度の地震が予想以上に大きかった、あるいは土質のもろさなどもあって、災害が非常に大きくなってきた、こういうこともわからないわけではありませんが、この百三十五号線は、言うまでもなく観光道路でありますし、地域住民にとっては生活道路になっているわけです。この危険個所に、特に犠牲者が出るというふうなところは十分注意をしておったと思いますが、抜本的な改良工事をやるということが特にこの際必要ではないだろうか。私の私見でございますが、たとえば大量に土砂が崩壊をするというふうな危険があるような地域は、トンネル式のものを掘っておいて、通行にも安心感を与えるような工事が必要ではないだろうか。ずいぶん費用も要ると思いますが、たびたびの災害でこの百三十五号線が不通になるということはどうにもがまんができないわけでありますから、そういうことについて道路公団では御検討をいただけませんか、お伺いをいたしたいと思います。
○平野参考人 今回の災害の復旧工法につきましては、いま先生の御指摘のありましたように、将来の防災対策を含めた抜本的な工法を検討いたしたいと考えてあります。これから個々の個所につきましていろいろ調査をいたしまして、状況に応じた、最も適応した工法をとるわけでございますが、今回非常に貴重な経験を得ましたので、その経験を生かしまして、具体的には個々のケースによっていろいろ工法が違ってまいると思いますが、お話しのような道路の上を全部覆うような、いわゆるシェルターといっておりますが、そういう工法を含めて抜本的な対策を考えたいと思っております。 さらに、今回被害を受けなかった個所についても、全線的に点検をいたしまして、危険な個所については必要な防災対策を講じたい、かように考えております。
○渡辺(芳)委員 実は、前回の地震のときにも私も現地を見て回りましたが、どうかこういう場所は、非常に危険で、いつも崩れるのじゃないか、だからトンネル式なものをつくっておいて、多少の集中豪雨なりあるいは地震なりに対してもびくともしない、通行不能になるというふうなことにならないようにやってもらえぬかということは、東伊豆町あたりではずいぶん要望があったわけでありますから、どうかひとつこのことについては真剣に道路公団でも取り組んでいただきたいと思います。 お忙しいところありがとうございました。 次に、建設省関係でお伺いしますが、来ておりますか。——百三十五号線の改良についていまお尋ねをいたしましたが、修善寺−下田線の県道で、湯ケ島町の与市坂というところで、小田急のバスが走行中に四十メートルも上の方から大石が落ちてきて乗客が三人亡くなられた、あるいは河津町の梨本地区ですが、前回の震災でまだ工事中のところで、片側通行でバスがとまっておったところへ土砂が崩壊をして、これも三人の乗客の皆さんが亡くなられたという悲惨な事故になりました。伊豆はたび重なる災害に襲われて全く気の毒でございますが、全国的にもこういうふうな危険個所がたくさんあると思うのです。先ほど道路公団でも、百三十五号線は総点検を行われたと言いますが、建設省でもこの際全国的に危険個所の特に注意をすべきところの総点検を行って、改良工事を進めていただきたい、こんなふうに思いますが、この点はいかがでございましょう。
○渡辺説明員 お答えいたします。 今回の地震につきましては、発生後直ちに道路局の係官を派遣いたしますとともに、土木研究所の専門家を十八日から二十日の間派遣をいたしまして、いろいろなことがわかってまいりました。今回の被災につきましては、土砂が崩壊をいたしました見高入谷地区のようなケース、それから岩石の斜面が崩壊したケース、それから落石があったケースというふうな、大体三種類に分かれるのではないかというようなことがわかってまいったわけでございますけれども、ただ私どもの従来予想していなかったこともわかってまいりました。と申しますのは、雨の場合でございますと、通常沢になっておりますいわゆる山のへこんだところが水が集まりましてよく崩れるわけでございますが、今回の地震では山の突部、つまり道路が外側にカーブしておるようなところ、こういうところが崩れるというケースもございました。 こういうことで、ただいま専門家の方を総動員をいたしましていろいろ検討いたしております。したがいまして、どういうところに弱点があるのか、こういうことをなるべく早くまとめました上で適切な措置をとりたいと考えておる次第でございます。
○渡辺(芳)委員 道路には、それぞれ道路公団なりあるいは自治体の管理の道路がありますが、この際監督官庁でございますからぜひひとつ全国的に点検をして、もちろん従来とも危険個所はわかっているわけでありますが、重点的な改良工事を進めてもらいたいと思っておるわけであります。どうかひとつこの点は取り上げていただきたいと思います。 次に、運輸省関係でありますが、伊豆急行の鉄道も二十三カ所にわたって災害を受けておるわけであります。地震の発生時に七個の列車が運行中でしたが、河津駅を発車をしようとした電車が地震に急に襲われまして、ホームと電車の側面がぶつかりまして火が出る。びっくりして停車をした。その前方のトンネルの入り口にちょうどそのときに千トンもある大石というよりは岩が落ちてきた。そういうふうなことで、非常に不幸中の幸いといいますか、被害がなかったのは何とも幸いなことでありますが、特に稲取トンネルはどうも土質が、温泉余土と言われていますが、空気に触れると土質が膨張する。あれは伊豆急行がまだ開通前に工事中のときに、鹿島建設でも大変苦労されたということも聞いています。国鉄の伊東線の宇佐美トンネルも温泉余土の土質で、トンネルを掘るとき非常に苦労された、こういうことも聞いていますが、そんなことで九百六メートルのトンネルの中で約三分の一、三百五十メートルぐらいが、トンネルの中が大変な崩壊という状態になっておって、手がつけられないというふうなことも聞いています。いろいろ専門家に委嘱をして調査をして工事を進めよう、こういうふうな対策も立てられておるというように聞いています。だがしかし、百三十五号線と伊豆急行というのはあの伊豆半島の動脈でありますから、なるべく早く開通をするということが大切でございますが、そういう意味で運輸省としてどういうふうに見通しを立てられて、また監督官庁として指導をされているか。ひとつ開通見込み等も含めてお伺いをいたしたいと思うのです。
○原説明員 お答えいたします。 ただいま先生御指摘の稲取トンネルの件でございますが、本伊豆急行は建設後十七年たっております。それで、当時建設に際しまして地質調査のボーリングを十七カ所、その他弾性波の試験も相当程度実施しておりまして、この稲取トンネルにつきましてはボーリングを二カ所やっております。そしてその一カ所で、温泉余土及び断層の存在を確認いたしております。 この調査結果に基づきまして、この稲取トンネルにつきましては、その温泉余土のございました中間部の約五百メートルの区間につきまして円形断面を採用しております。その他のトンネルではほとんど馬蹄形の断面を採用しているわけでございますが、こういう軟弱地盤でございますので、強度を持つ円形断面を採用しております。それからまたコンクリートの巻き厚を七十センチメートルに増してございます。 このように、地質上の特殊性についても種々配慮をしてきたところでございますけれども、今回の災害の結果、なお検討すべき事項があると思われますので、調査結果を踏まえまして、今後の対策を指導してまいりたいというふうに考えております。 それからもう一点の復旧の見通しの件でございますが、このようにかなりの被害を受けておりますので、変状等につきましてただいま詳細調査を実施いたしております。したがいまして、その結果によりまして復旧方法を決定し、工事に着手することになります。開通予定は、この復旧方法が決まる時点で明らかにできるというふうに考えております。その時点は、二月上旬には何とか決まるのではないかというふうに考えておりますが、復旧の期間につきましては、ただいまのところ少しまだはっきりしておりません。
○渡辺(芳)委員 百三十五号線が大体上旬に何とか片側通行でも目安がつくということでありますから結構なことでありますが、ともかく伊豆急行一年間、大体二百二十万人ぐらい乗降客がありますから、大変な交通を受け持っている鉄道であります。そういう意味で、どうかひとつ伊豆急行についても、特段の指導なりをいただきたいと思うのです。 この東海バスと伊豆急行は、こういう被害を受けて大変経営的にも頭を抱えている状況のようであります。特に東海バスは、四十九年以降の営業損益を見ても、毎年六億なりあるいは三億なり、年によって四億とか、ことしは十数億の赤字になるだろう、こういうふうに言われています。運輸省でも五千万円ばかりの助成金を出していますが、どうにもならないという状況のようです。そこへこういう災害をたびたび受けておりますから、経営的にも非常に苦しい状況にある。伊豆急行も、比較的いままでよかったのでありますが、最近たしか二三%ばかり運賃の値上げを行いました。値上げを行った直後に、こういう災害に見舞われているわけであります。伊豆急行もそういうわけで、長期にわたって全線開通ができないというので非常に困っているというふうなことを聞いています。この際、特に政府資金といいますか、こういう交通関係の会社はどうも政府資金から借りるということができませんので、市中銀行から借入金を求めてやっているのでありますが、開発銀行など、特に長期低利の資金を融資をするというふうなことについて、ぜひお考えをいただきたいと思います。 東海自動車は、先ほど申し上げましたように、若干の助成金をいただいておりますが、これはまた別の機会に私も申し上げたいと思いますが、どうも助成金の基準というのがバスと地方鉄道と民鉄とは違いますから、そういう意味で非常に低いということもございます。いずれにいたしましても、経営的にも両社とも余りいい状態に現状はなっていませんから、金融措置などについて考慮していただきたい、こんなふうに考えますが、いかがですか。
○土坂説明員 災害を受けました鉄道につきましては、地方鉄道軌道整備法という法律で、その資力のみによっては復旧事業ができない場合には補助する道が開かれております。また、開発銀行から災害復旧に要する資金について融資を行う、こういう道も開かれております。先ほどお話し申しましたように、伊豆急につきましては災害復旧にどれだけの資金が要るかというのがまだ確定しておりませんので、現在のところ具体的な方策を決めておるわけではございませんが、これが決まりまして会社の方から要望がありましたら、よく事情を聞いて国としての考えを決めたい、こういうふうに思っております。
○渡辺(芳)委員 わかりました。 中小企業庁にお尋ねいたしますが、今回の災害は特に中小商工業の皆さんは、連続した災害ということ等もありまして、非常に困窮をしている状況のようであります。聞くところによりますと、東伊豆町から南の下田の方に至るまでの観光関係では、特にホテル、旅館などでは観光客が五月ごろまで全部キャンセルをしている、こう言っているのですね。だからもうどうにもならぬと言っています。そんなわけで、いままでのたび重なる災害で制度資金をお願いして借り入れている。この際どうにもならぬ状況であるから、借入金の利子あるいは元金の返済などについて猶予してもらいたい、こういうふうな要望が非常に強いわけであります。最近でも有珠山の爆発事故などもありまして、そういう措置がとられているようでありますが、具体的に現地のいろいろな団体の皆さん、商工業の団体の皆さん等も要望があると思いますから、ぜひひとつこの点は措置をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○松尾説明員 先生から御指摘のありましたとおり、被害を受けた中小企業者がさしあたり困ってまいりますのはやはり資金繰りの問題であろうかと思います。特にこのたびのように連年災害を受けておられる方というのは、これまでの既往の借入金の返済にお困りになるということがございますので、この点に対しましては、既往の貸付金の償還が困難な被災中小企業者の方について、その実情に応じて償還猶予を行うようにするということで、これはこのたびの地震が起こりました直後、十七日に、そういうことで対応するようにということで、政府系の中小企業三金融機関でございます国民金融公庫、中小企業金融公庫、商工組合中央金庫の三機関に対して指図をしております。 ただいま県の方と御相談しながら、今週末から来週初めぐらいまで、日はまだちょっと決まっておりませんが、現地で金融相談をやる、これは県と御一緒にでございますが、そういう予定にいたしておりますので、その際お困りの方はお申し出いただく。そこで新しい融資と一緒にいろいろ御相談に乗るという手配になっておりますので、御利用いただければと思っております。
○渡辺(芳)委員 返済の方の猶予の関係はよろしゅうございますね。 午前中にも質問のありました持越鉱山のことについてちょっと伺いますが、大変な事故が起きました。いろいろ言われていますが、この鉱滓四十八万立米のうち八万立米が流出をしたということは、万が一にもああいう事故は考えられなかったなどということも言われているようでありますが、私ども素人が現地を見ておりまして、これでは危ないなというふうなことを直観的に感じました。特に、これは東京鉱山保安監督部で保安規則の五十二条によって鉱滓堆積場の申請書とともに設計書を受けて、現地も検査をして、そしてここならば鉱滓を捨てておいてもよろしい、こういう認可がおりて始めていることですね。しかも初めのうちは堆積場がいっぱいになるまで捨てておりますが、そうすると、鉱滓の上へ二メートルくらい積んで、そしてまた土手を高くして、そこへまた下からポンプアップをして捨てている。そういうことを二年ごとにやって合計十四メートル、七回やっておるというんですね。三十九年から捨てておるわけでありますが、その堰堤を積んだところが今度全部第一扞止堤が壊れたわけですね。これではどうももろかったんじゃないかな、こんなふうなことを後になって指摘をされています。私は、いまになって言えることでございますし、また現地にそういうことがあるということを知らなかったわけでありますが、どうも通産省の保安基準のあり方といいますか、検査、これも甘いのではないだろうか、こんなふうに思いますが、この点はどういうふう考えておられるのか、また、今後の改善対策を考えているかどうか、お伺いをいたしたいと思います。
○松村政府委員 お答えいたします。 鉱滓の堆積場につきましては、いま先生から御指摘がございましたとおり、鉱山保安法で設置の際の認可が義務づけられているわけでございます。また、認可に当たっては一定の基準を設けて、降雨、地震等についても考慮するということになっているわけでございますが、現実にこのような被害を起こしたわけでございますので、私どもとしてもその責任を十分痛感しているところでございます。ただ今度の被害の原因がどこにあったのかという点については、私どももいろいろ検討いたしておりますし、考え方もあろうかと思いますが、やはりこういった問題については専門家の方の御検討をお願いしたいということで、事故原因調査委員会というものを先週発足させまして、本日第一回の現場調査をいたしていただいているところでございます。これらの結果によりまして、認可に関する基準といいますか、そういったものを改正強化していくことも私どもとして十分考えなければなりませんし、また一般の巡回、実際に堆積場の建設を認可いたしました後の日常的な管理状態のチェックと申しますか監督にいたしましても、今後強化していきたい。こういうふうに考えているところでございます。
○渡辺(芳)委員 この十四日の十二時二十四分の地震は上下に揺れたんじゃないんですね。私も現地で体験をいたしていますが、あの地震は東西に揺れたのです。そうするとどうも扞止堤が壊れていくということになるんじゃないか、たまたま南北に揺れたか上下に揺れたならばあれほどの流出事故は起きなかったのじゃないかというふうなことは考えられます。いずれにしても、私は率直に言って保安基準が甘いということは認めてもらわなければ今後の対策はできないと思います。これは特に通産省では真剣に考えられていると思いますが、しかも、あれはほおずき沢といっても山の上ですよ。ですから大変な災害が起きるわけであります。これからひとつこの点は十分注意をしていただきたいと思うのです。あそこの持越鉱山では金銀を製錬をいたしているわけでありますが、この製錬のときに使用するシアンが含まれておって流出をした。午前中の御答弁によりますと、どうも狩野川まで流れてくるとシアンの濃度はきわめて薄いという。しかし、一ppm以上はこれは特に捨ててはいけない、排出基準として禁止をされている、こういうことになっていますね。通産省の皆さんの方から私どもも書類をいただきましたが、十五日には狩野川の中流にある遠藤橋で一・二六ppmを検出したというのです。そういうこともあって非常に心配をいたしておるわけですね。現状は薄まってきたし、また流れておらないということもありましょうが、あのシアンの汚染による被害というものはこれからなお一層調査をしなければわからないと思いますが、どうかひとつこの点は今後の対策としても重要でございますから、真剣にひとつ取り組んでいただかないと、どうしても心配になってしょうがないのです。下の方では飲み水に使っている人たちもございますし、日本で一番有名だと言われるアユの釣り場でもありますし、このことは安心ができるならできる、心配なら心配だ——十分ひとつ調査をしていただけませんか。あの十五日の期限で修善寺の保健所でシアン濃度の検査をした以外にはやっておりませんか、いかがですか。
○松村政府委員 お答えいたします。 これは私どもの方から御答弁するのが適当かどうかちょっとわかりませんが、最近の河川の状況につきましては、これが水道の源水になっているということもございまして、県の方で現在に至るまで毎日下流の水質測定をいたしているところでございます。現在のところはシアン等についてはこれが検出されないという状態になっているわけでございます。
○渡辺(芳)委員 時間がございませんから、あと三つばかりお尋ねいたしますが、中外鉱業という鉱山は、御承知のように資本金七億円、持越鉱業所では鉱山と製錬所を合わせて従業員が百八十人、このほかに中外鉱業では函館の上国マンガン鉱業所というのを経営しておりますが、従業員が百五十人、それから島根県の都茂銅山に百三十人の従業員がおりますが、いわば中小企業です。今度の鉱滓流出事故で大変な負担を背負うことになります。聞くところによりますと、日本でいま金鉱を掘っているところは三つしかない。鹿児島県の串木野鉱業所と北海道の千歳鉱山、この二つの金山と比べてみて金銀の産出はトン当たり非常に優良な鉱山だと言われております。しかし、この中外鉱業は、このマンガン鉱業所とそれから銅山の方は経営的にも赤字であったり、ようやくとんとんになっているとか言われていますが、ここの持越鉱業所で利益を上げておって、どうやらやっているというのが実情のようです。午前中にも御答弁をいただいて私も聞いておりましたが、経営危機に陥るということを非常に従業員が心配いたしています。そういう意味で、十億以上の支出が臨時的にこの鉱滓流出事故であるのじゃないだろうか、こういうことになりますと、経営が成り立っていかないというふうに考えられます。そういう意味で、特に政府資金の貸し付けなり助成なり、できれば工事などについても、ぜひひとつ格別な対策なり援助措置をしていただきたいというのが切なる願いのようでございます。これは私率直に申し上げまして、多くの従業員の皆さんから再三言われていることでございますので、この点についてどういう措置を考えておられますか、お答えをいただきたいと思うのです。
○松村政府委員 お答えいたします。 現在行っております応急工事につきましては、事態の緊急性にかんがみましてとりあえず鉱業権者に作業を指示いたしているところでございますが、工事のために必要とする資金につきましては、鉱業権者が中小企業であることもございまして、政府系の金融機関からこれに対する低利の融資をあっせんするという方向で関係機関と折衝しているところでございます。 また、補償につきましても、鉱業法におきまして無過失賠償責任の規定はございますけれども、同時に災害、天災等の場合にはしんしゃくされるという規定もございますので、これらの点を考慮いたしまして、国としても必要に応じて関係者の指導を行うということでまいりたいと思っております。
○渡辺(芳)委員 ひとつよろしくお願いをします。 気象庁にお尋ねいたしますが、気象庁が十四日の十時五十分に、多少の被害を伴うおそれがある、こういう地震情報を発表されたようでありますが、この地震情報について自治体の一部の人たちは知っておりましたが、しかしこういう情報ですと大したことはないというふうに受け取っておった節があるようであります。天気予報や台風情報のようにたびたびの経験があるわけではございませんから、緊張の度合いというのはないというのが率直な現状でございましょう。しかし、聞くところによりますと、世界でも一流の地震予知技術を持っていることでありますから、現在の気象業務法で予報と警報について地震と火山活動は除くということになっているので、やらなくてもいいということにはなる。だがしかし、そうは言っても心配だからひとつ情報を出そう。去年の十月からがたがた前震が三十回もあった。そしてあの日は午前八時から十時までに相当揺れた地震が三回あるのです。これは本震が来るんじゃないかな、大きなやつが来るんじゃないかな、こういうふうなことで、ずいぶんあの地域の人たちは問い合わせたようですね。だがしかし、受ける側の方が、自治体がそれほど重視していなかった、交通機関は知らなかった、こういうことになると、地震情報の伝達のルールなどというものも確立はしていない。最近東海沖地震が騒がれてから、静岡県内の市町村は取り組みを真剣にやっているけれども、今度の地震でいろいろな欠陥なり甘さというものがわかった、こういうふうなことを言われているんですね。そこで、政府、国土庁を中心にして震災対策特別措置法案ですか、いま法律をせっかく作成中のようでありますが、これは審議の過程で私どもいろいろな意見も出したいと思うし、社会党でもいろいろ案があります。いずれにしても、きょうお伺いをいたしますのは、これらも含めて法のどういうふうな表現になるか知りませんが、ともかく地震情報の伝達のやり方についてであります。マグニチュード幾つ、震度幾つ、こういうふうなことが、台風で中心より何百キロ以内は三十メートルの強風が吹くという情報のようにはわからない、国民の側からすればわからない人が多いわけです。でありますから、この辺は震度がどのくらいのものが来るかということが言えるものかどうか。いやそこまではちょっと天気予報のようなわけに確信を持てません、地の下のことですから、こう言われればそれまでですが、これらのことについて、まだまだ地震予知という技術関係の発展の可能性というものをどんどん追求していかなければいかぬ、こんなことも言われていますが、いずれにしても、現在東海地区で判定会がございますね、学者の先生方が六人ですか委嘱されていますが、この先生方が、いや地震は今度は来そうだよ、こう言えば予報か情報が流せますね。ほかの方はいまの状況では何にも流せないですね、やれないですね、やらなくてもいいんです。これではどうも、地震情報というものも内容をよく審査していきますと心配でたまらぬ。せっかく立法措置も考えられておりますが、気象庁からおいでになっておりますので、この取り組み方についてひとつお伺いをいたしたいと思うのです。
○末広説明員 御説明させていただきます。 ただいま御指摘いただきました十四日の午後の地震の前に私どもで出しました情報でございますが、これは現実に群発地震がすでに起こっておりまして、地域住民の方が体に感じていらっしゃったということ、それから私どもの過去の観測事例、歴史的な地震の起こり方でございますが、それを参照いたしますと、どうも年中行事というか、毎年あそこで群発地震が起こりますが、それとは若干毛色が違っているということで、地震情報として現状の御説明を主として、そこに若干将来のことを注意していただきたいという情報をお出ししたわけでございますが、御了解いただきたいと思いますのは、すぐ後にマグニチュード七の地震が控えておるということまでは見抜けなかったわけでございます。こういった、現在の技術でわれわれの知り得たことをどうやって防災に還元していくか、役立つように使っていただくかということは、いろいろ御指摘のとおり問題をはらんでいると思います。現在、地震情報は、一応伝える設備等々は私ども持っておりますが、その法律的な裏づけの問題もございますので、いまの御指摘の意を体しまして、おっしゃいました立法の問題も含めまして十分検討させていただきたいと思います。
○渡辺(芳)委員 終わります。
○川崎委員長 渋沢利久君。
○渋沢委員 時間が詰まりましたので、はしょって簡潔に幾つかの点でお尋ねをいたします。 こういう事態で、応急処置、緊急の対応が急がれることは当然ですけれども、二度とこういう災害を起こさないという観点に立てば、どうしてこういうことになったかという経過についてただしていくということもまたきわめて重要でありますので、そういう観点で幾つか簡潔に尋ねたいと思うのです。 四十八年の九月に、この基準の改定でかなり厳しい建設基準が、例の中外鉱業のことですけれども、堆積場の認可についての新たな基準がつくられたわけですね。これは既往の認可堆積場にかかわらず、事実上の再認可に等しいような形で厳しい基準に基づいての点検、検証が行われて追認がされたというふうに理解をしているわけです。ただ、その認可の仕方、確認の仕方が一体どうだったのか。これは業者の自主的な報告、書類の提出をさせて、それを通産が審査をした上で認可の確認を決めておるのではないのか。その点、その確認時の事実関係を最初に教えていただきたい。
○松村政府委員 お答えいたします。 四十九年に行いました全国主要堆積場の安全性についての点検は、鉱業権者に自主的に行わせたものでございます。
○渋沢委員 つまり、この認可を得ておるかあるいはこれからさらに厳しい基準に適合して認可を得ようとする業者に、自分でつくった書類を出させて、その書類審査によってこの追認が行われたということがいま明らかになっているわけであります。ところがこの基準は、見てみればわかるように、あなた方がつくった基準だから明らかですけれども、たとえば地盤調査という項がありまして、「あらかじめその地盤を構成する岩石または土の種類、性状及び」云々と、この辺の堆積場を形成する地盤がどういう土質、性質のものかということをあらかじめ通産が調査をして認可をしなければならぬということがあなた方が決めた基準にあるわけです。書類審査でそんなものが正確に把握できるとはだれしも考えないわけです。ある新聞の指摘にもありましたように、もし土質の調査が正確に行われておったらあんなところに簡単に許可しなかったのじゃないだろうか、こういう指摘もあるわけです。われわれが素人目で見ましても、矢板を後で打っていますけれども、なぜあんないいかげんな、さっき小島さんや渡辺委員からもお話があったように、だれが見てもちょっとした豪雨でもひょっとしたら崩れやしないかと思われるような構造の中で、なぜ認可の際にもう少し手厳しい、たとえばいまやっている矢板というようなことの条件などが入らなかったのだろうかということが話題になっておるわけですけれども、この点は、どういう土質調査が行われたのか。行われていないと思うのですね。どういうことでしょう。
○松村政府委員 お答えいたします。 ほおずき沢堆積場の総点検におきましては、会社側から提出されました資料では、近くの使用済みの別な堆積場があるわけでございますが、ここの土質試験等の結果をもととして私どもが判定いたしましたところ、その数字にほぼ合っているということからこれを認めたわけでございますが、いま先生からお話ございましたように、これらの点検を会社の自主的なチェックに任せることなく、今後はできる限り危険な堆積場につきましては通産省みずからこれを行っていくという方向で処理してまいりたい、こういうふうに考えております。
○渋沢委員 そういういいかげんなことを言ってはいかぬので、あなた方のつくられたこの基準によれば、近所を調べてそれでいいというふうに認可の条件にはなっておらないのです。当該の地域です。当該地盤及び念のためにまわりも調べなさいとわざわざ書いてある。それを当該地点の調査ではなしに、どこか知らぬけれども、付近の調べたものとやや適合しているからよかろうと思った、こういうお話は、これはまじめな答弁とは思えないのです。そうすると、お尋ねしますが、たとえばこの基準に定めてある材料の試験あるいは排水の施設等につきましても、あるいは浸透水の有害性、有害度についても、いずれも業者提出の書類審査に基づいたものであって、実際に通産が手を下して調べたものではない、こういうことでございましょうか。
○松村政府委員 これらの鉱滓堆積場の認可に当たりましては、企業から出されました数値をもとにいたしまして、また私どもが収集いたしました資料あるいは知見をその判断の基準といたしまして、認可の行為を行うわけでございます。したがいまして、一部については私どもが直接測定をするものもございます。たとえて言いますれば、その鉱滓堆積場から流れ出ます水の水質調査といったようなものは監督部が巡回検査等のときに分析をするわけでございますが、これらの認可書類の中の一部分については会社が第三者のコンサルタントに依頼し、あるいは他の会社の専門の人に依頼して出した数字というものを私どもが書類で見るというものもあるわけでございます。
○渋沢委員 苦しい答弁で、何か幾つかの点では、ppm調査ぐらいのことは自分でやりましたと言っているのだけれども、おおむね業者の自主申告で書類審査してよろしいというような基準には全くなっておらない。この文書で見る限りにおいて、あなた方のつくった基準は大変厳しいものである。ですから、基準が甘いかどうかという議論もありますけれども、この基準で確かに、的確に検査して、そして認可した後もしばしば認可の条件にその後の状態が適合しているかというような検証が具体的に行われておったならば、あるいは事前に改善命令、処置をしなければならぬというような判断が生まれてきたのではないだろうかと思うわけです。 むしろ、再々言われておるように、これは大変厳しい基準に適合したものである、にもかかわらずこういう事態になったことは大変わからない、こうおっしゃっているわけだけれども、これも大変おかしい話でありまして、言ってみれば山頂のダムですね。ダムの建設などの場合にも、これは決壊があり得るなどということは考えないけれども、しかし、万が一決壊があった場合には、その被害を最小限度に食いとめる予備的な処置というものを考えてこの種のものの建設が行われるというのは防災のイロハでしょう。ですから、これも専門家の指摘のあるところだけれども、言ってみれば山頂のダム、しかもシアンたっぷりの山頂ダムですから、決壊するおそれなどはあり得ないという前提に立ったとしても、万が一決壊した場合にそれが河川に流れ込まないように、どこかへ誘い込むような遊水地をつけるとか、そういう谷間を構造的につくるとか、私は専門的なことはよくわかりませんけれども、そういう万が一に備えた予備的な対応があれば、河川にまでシアンを持ち込まなくても済んだはずだという専門家の指摘もあるわけであります。 これは重ね重ねの通産当局の判断の甘さ、対応のずさんさというものが歴然としておるように私は思うのですが、この点はいかがでしょう。
○松村政府委員 お答えいたします。 ほおずき沢の堆積場が建設の認可がありましたのが三十六年でございまして、三十九年から建設されたわけでございますが、その後、最近のこういった堆積場はやはり御指摘のような点もございまして、できるだけ海岸地区といいますか、崩壊した場合に付近に人、特に人命でございますが、その他の損害が最小であるような場所を選ぶ傾向がございます。これは、いかに堆積場の建設基準が厳しいものであったとしても、天災でございますので万一ということもございますので、できる限り、企業の立地条件が許す限りそういった方向で今後とも指導してまいりたいと思うわけでございますが、ただ、こういった山の中に鉱山があるという立地の場合もございますので、その点についてはなかなか苦しい選択を強いられるわけでございますが、御指摘のように、できる限りその堆積場自体の強度を強めることも最も必要なことでございますが、もし万一の場合にこれが川に流れ出ないように、そういったところにたとえば別途のダムを築くとか、そういったことについても今後関係方面と十分相談をしてまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
○渋沢委員 先ほど来責任は非常に感じておるということを言っているわけですけれども、しからば全国数百カ所に及ぶこの同種の堆積場について、まさにいま責任を持って厳しい総点検が迫られておると思うが、どんな処置をとったのか。何か新聞の報ずるところによれば、通産の鉱山保安の関係者を集めて——集めてか集まったところに出ていったか知らぬが、今後こういうことのないように厳しく対応しろというような、口頭で一定の伝達をしたということであります。しかし、どうもいまの中外のこの工場に対するあなた方の対応一つとってみても、一遍の口頭の要請だか視察ぐらいのことで、この厳しい総点検が行われるとかいうようなことはちょっと想像もつかないのです。私は何も当局を責めるためにだけ物を言っているわけじゃないのでして、一つにはこういう認可のありようということが非常に問題だと思うのです。いままでのようなやり方なら、こういう災害が起きない方がむしろおかしいくらいの感じがする。書類の上だけで基準を幾ら厳しくつくっても、業者の自主的な申告や報告だけに頼って、そして書類審査を主として判断の材料にするというようなやり方では、これはやはり問題がある。そこを含めて、今後どんな手厳しい改善策を検討しておるのか、これを答えてもらいたい。
○松村政府委員 お答えいたします。 今回の災害が起こりました直後に、監督局部長会議において局長から指示をいたしまして、全国の鉱滓堆積場を有する鉱山に対し、現行法令基準に基づき自主的に検査を行うよう指導すること、当面、青化製錬法により製錬している鉱山、地震多発地帯における鉱山等を重点にして、現行法令基準に基づきその鉱滓堆積場につき早急に監督検査を実施し、その結果を至急報告すること、その他の鉱山についても定期的な監督検査等の際、堆積場に関し指導監督の徹底を期することという指示をとりあえずいたしたわけでございますが、これは御指摘のように非常に事態が重大な問題でございますので、とりあえずこういったことを企業に対しても警告をするように、また監督局部もこれによってできる限り早急に点検をするようにという指示をいたしたわけでございまして、今後さらに持越のほおずき沢堆積場の被害の原因等が明らかになるにつれまして、これらの全国に存在する堆積場について抜本的な対策と申しますか、企業が行い得るものは企業が行う、また企業が弱小で行い得ないようなものについては国がこれに対して積極的な対策を行い得るような政策を検討してまいりたい、こういうふうに考えております。
○渋沢委員 時間がないので指摘いたしませんけれども、シアンの規制後は一ppmということで、それはきちんと調べておるというのだけれども、それ以前の状況で言うと、私も現地で工場長にどんな程度のものが積まれておったのだと言ったら、ざっと平均一〇〇ppm程度の、たっぷりシアンの濃度の高いものが、しかも昭和三十六年以降堆積が行われている地点ですから大変なシアンの蓄積があるというようなことであります。先ほど来各委員が指摘しておりますように、この事態というのは非常に重要である。しかも重ねて一言言っておきますけれども、あなた方がみずからつくったこの基準に照らして、あらかじめ土質の調査、あの伊豆地帯、とりわけ中外のあるような地点の土質の調査などが厳格に厳密に行われて、この認可あるいは認可に当たっての条件、規制というものが厳しく行われておったら、あるいはこういう事態が起きなかったかもしれない。あるいは、万が一決壊の場合のこの副次的な対応があらかじめとられておったら、あるいはこういう事態も起きなかったかもしれない。つまり、たとえば矢板を打たしておったらということもあるわけでございまして、行政の腐敗というのは、何も収賄だけじゃないのです。やはり役所が、当然国民の人命と生活、権利を守るためにやらなければならないと思っていることをやらないというこのずさんさは、これは同時にまた行政の腐敗でもあるのです。通産省は企業に対して大変甘い体質だということは広く言われておるところで、ぜひひとつこういうことについては、今後厳しい対応を、本当に責任を感じておられるならばやっていただきたいということを要請をいたしまして、次に、もう全く時間がありませんけれども、ひとつ予知の問題について科学技術庁にお尋ねをして、質問を終わりたいと思うわけです。 今度の場合でもそうですけれども、やはり急がれるのは予知の体制だ。この委員会でも科学技術の委員会でもいろいろ議論の多かったところです。結局は予知と防災という二つの柱の中で、防災の部面、つまり災害発生時あるいは発生以後の対応についての避難とか訓練とか、そういう応急処置的な対応というのは、全体の地震対策の中では、まあ比較的進んでおるという部分がある。ところがこの予知というものは大変立ちおくれておる。予知自体のむずかしさがあるということはありますけれども、しかし予知は研究段階だなどとうそぶいておれる段階では全くないのであって、予知体制というもの、これはしばしば指摘されておるように、予知の体制がばらばらだ。いまその予知体制については測地学審議会がやっているのですからというようなことを言っておるわけだけれども、それは確かに文部省の諮問機関である審議会が予知プログラム、予知体制のありようについて検討しておる、実際の行政上の予算措置等のことについては連絡会がまた別にやっておる、立法化の方は国土庁が取りまとめだというようなことで、予知の問題一つとってみても役所がばらばらである。これはその連絡会に参加している学者の方が指摘しておるように、われわれも全くそうだと思うけれども、たとえば予知体制をきちっとすることを幾ら言っても、それぞれの担当の予知を扱っている役所が予算要求その他で本気にならない。というのは、科学技術庁は何も地震だけやっているわけではないわけだから、予知の体制づくりのための予算要求ばかりに力を入れるわけにはいかない。どうしてもむしろメーンになる予算要求を軸にして、そうして地震の問題もというふうに、これは地震にかかわっているすべての官庁がそういういわばへっぴり腰の態勢で地震対策を考えなければならぬような構造になっているから、予算もふえないし、そうして役所が全体として予知にそれぞれ苦労して取り組んでいる現場のこの知能を結集して、それを予報、警報につなぎ、防災対策につなぐというような手だてがいまだにできない。今度立法化が検討されているわけだけれども、立法化の中でも、私の知る範囲では、これは次官にお答えを願いたいけれども、必ずしも予知体制を今度の立法の中できちっと整備しようというような心構えになっておらないように感ずる。そんなことでは問題にならぬのです。これはひとつ次官から、この立法化の中身の中で、従来議会からも指摘されておったような予知体制の一元化、これは責任を持って立法措置の中で政府としては対応するということを私は言っていただきたい。 それから、科学技術庁にも、この予知体制についての一元化、強化についてどんな考えを持っているかを説明を願って、私の質問を終わりたいと思います。
○佐伯説明員 お答え申し上げます。 御承知のとおり、地震予知はきわめて重要なことでございますけれども、先生の御質問の中に予知体制がばらばらだという御意見がございましたが、予知にはいろいろ種類がございまして、五年、十年という長期にわたる予知、あるいは一年とか何カ月という中期的な予知、それから数時間ないし一、二日の間に起こるかもしれないというきわめて直前の短期予知というのがございまして、しかもそれを担当しております各省庁は、地震予知を専業としていると申しますか、場合によっては副業と申しますか、そういったことで二足のわらじをはいているような形が多うございまして、この予知をただ一本にまとめたからといって必ずしも完全な予知ができるとは限りません。 まあそういうこともございますけれども、できるだけ——一番欲しいのは直前予知でございまして、これは現在地震予知推進本部におきまして、直前予知につきましては、気象庁で二十四時間監視体制をとりまして、できる限り早い機会に直前予知ができるようにということで進めております。 なお、先ほど御質問にございましたように、予知体制の一元化につきましては測地学審議会の検討もございますけれども、地震予知推進本部におきましても、どうあるべきかということを現在検討している段階でございます。近い将来、何らかの結論が出るのではなかろうかと思います。
○丹羽政府委員 渋沢委員のただいまの御質問に対して御答弁を申し上げます。 地震予知に対して今度法案を考えておるようだけれども、いまだ完全な心構えがないではないかという御指摘をいただきました。私ども先日現地へ参りまして感じてまいりましたことは、こういう悲惨な状態がもし予知せられ、知ることができたらなという感じを深くしてきたわけであります。いろいろと科学技術庁、気象庁の人々に聞いてみますと、現在のところ、熱心にいろいろの研究をしていただいておるのでありますが、的確なところまではまだ、その科学の力と申しますか、十分に進んでいない、しかしもうそれは前進して進まなければならないということで、あらゆる角度から、あらゆる研究をしておられる方々にお集まりをいただきながらその対策を立てつつあるのが現在の状態であります。 その意味におきまして、これから先生御指摘のような方向に向かって、何とかこの予知が完全にできていくような方向をいろいろと、それぞれの立場でなくて、一元化した上においてそれをまとめ上げていくというまだ入り口に立っておりますので、将来それをまとめ上げていきたいという考え方が国土庁の考え方でありますので、どうぞ御協力方をいただきたいと思います。
○渋沢委員 終わります。
○川崎委員長 湯山勇君。
○湯山委員 時間もございませんから簡単にお尋ねいたします。 いま渡辺委員、渋沢委員の質問がございましたが、私はいま政務次官の御答弁も聞きまして、果たしてこれは法律ができるのだろうかどうだろうかという心配が改めて起こってまいりました。予知の問題も何とかできたらいいのだがなというようなことですし、予知も下手をしますとパニックの原因にもなりかねないというような問題もありますので、どうなんでしょう、政務次官、本当にこの国会で法律をつくって出す、そういう自信はございますか。
○丹羽政府委員 出す自信があるかとおっしゃいますと、あるとも言えないしないとも言えないということになるようでありまするが、私は出すべきだと考えておりますので、そういうふうに御理解いただけば結構だと思います。しかし、まだ問題点がたくさんございますので、そういう問題点を集約していかなければなりません。そういう意味ももう先生よく御存じのとおりでございますので、どうぞひとつよろしくお願いいたしたいと思います。
○湯山委員 率直な御答弁で、そうだろうと思うのです。しかし、全力を挙げていただかなければならないということです。 私はきょう実は御披露申し上げたいことが一つございます。それは、この間たまたま本を読んでおりましたら、著者は野上弥生子さんという人で、御存じでしょうか、九十二歳の女の方です。「この頃ひそかに憂うること」という随筆なんですけれども、これを読んでいて、ああこれはいま現在にそのまま持ってきても当たるなと思いましたので、申し上げたいのです。 明治天皇の御生母の二位の局ですか、この人の住んでおるところには耐震の部屋があった。だから地震があったらすぐそこへ入ったという話を聞いて、それに伴ってのことですが、時間の関係で簡単に要点だけ申します。 これは九十二歳の方です。いま地震の心配がある。この随筆集が出たのは昭和五十二年十月十五日ですから、ついこの間です。書いたのはもっと前でしょうが、とにかく本にしたのはついこの間です。こうあります。 「私はそれでまた二位の局の地震の部屋が考えられる。」、地震の心配から。「日本を背負っているお偉方たちは、かかる用意をつねに整えているであろうか。一般人の忘却や無関心はとにかくとして、当局者まで地震は宣戦の布告なしに生ずること、」ここいらが大変おもしろいんで、おもしろいというか大事なんで、「地震は宣戦の布告なしに生ずること、自衛隊では防げぬこと、」、今度のも、大変自衛隊の人が出まして規律正しく救援活動に当たって、泊まっておる小学校の掃除までしたと大変感謝されておることを町長からも聞きまして、私もそれは何らかの機会にお伝えしましようと申しましたが、とにかくその自衛隊では地震は防げぬこと、「オリンピックのお祭りのまつ最中にも、突如として起こり兼ねないことを忘れてくれては困る。ああ、それにしても、地震学者たちは一体どれだけの研究費をあてがわれているだろう。真剣に国土を守る百年の計は、防衛庁を国防省にするのなんのは末の末で、絶えず惜しみない金を注ぎこんで地震学を進展させ、事前のたしかな予知から、退避の処置、方法まで合理的に研究しておくことではなかろうか。」こういう指摘をなさっています。全くいまここへ持ってきても生き生きと出ています。九十二歳の人がこれをあえて著書にして出している。こう見ますと、これは国民全体の声、何も政治の場だけの問題ではなくて、全国民の声である、こういうことなので、ひとつこれに合うように、ぜひ御尽力を願いたいと思います。 それからあと二点、これはお願いになるかと思いますが、一つは、今度の地震が群発性の云々とかいろいろ性格づけしておりまして、そのために、全く予知会議その他裏をかかれたようだという発表がございました。結局根源は活断層にあるということもはっきりしたのですが、それによってシアンの異常な流出事故も起こりました。 そのシアンを私はちょっと他のものに振りかえてみたい。原子力発電所です。これも、いま通産省の審議官がお答えになったように、海岸のなるべく人里離れた、被害のないところを選んでやっておられるそうですが、原子力発電所も海岸のなるべく影響の少ないところを選んでいます。しかしこれも地震が大変こわい。ところが、いまこれで問題になっているのは、鹿児島の原子力発電所も活断層の近くじゃないかという問題、新潟の柏崎、これも同様。それから愛媛県の伊方、これまた同様です。地震対策で一つ基礎的にはっきりさしておかなくちゃならないのは活断層の研究である。陸上のはかなり調べられていますけれども、海の中というのはなかなかわからない。が、それらもしっかり研究しておかないと、シアンのかわりが原子力発電所の放射能であるというようなことになってはこれまた大変なので、この方面を今度の教訓から十分ひとつ強化して御研究を願って、法律を定めるときにも遺憾なきを期していただきたいということが一点です。 第二点は、今度の小田急のバスですか、ちょうど災害復旧の工事中の場所で、しかも工事用の信号、しかもそれを監視人が操作しておったという場所で、たまたま事故に遭っています。これについては、渡辺委員も私もともに政府当局から聞きましたけれども、どうしてもいまの自賠法にはかからないということで、結局百五十万の弔慰金、それ以外には出ないというのですが、何か割り切れない気持ちがするわけです。当然乗客の運賃の中には会社側の持つ自賠法の掛金の分もコストに入っておるわけで、だからその点での資格はお客さんにあるわけですが、とにかく災害復旧の工事中、信号の位置、ほとんど地震が起こるのと同時に崩壊が起こったのですからその点はやむを得ないとして、信号の位置はあれでよかったのか、信号待ちしておって発車した、それへ来たわけですから、そういう地盤で、かつて集中豪雨で傷んだところ、信号の位置はそれでよかったかどうか、あるいは監視しておる人が何か方法があったんじゃないかとかいろいろあるのですが、これは仕方ないと思います。しかしこれをこのままにしないで、この人たちに、百五十万だけじゃなくて、弔慰金のような形で何らかの方法でもう少し出してあげる方法はないかどうか。ひとつこれは審議官の方ででも各省に当たっていただいて、御検討願えませんでしょうか。できないと言うのならこれもいたし方ないが、何かそれだけでやむを得ないんだと言い切るのにはちょっと私どもも割り切れないものがあります。そうかといって、それじゃその分だけ会社が持てというのも無責任過ぎるような気もいたします。何かそれについて御検討いただきたいと思いますが、その二点お尋ねして終わりたいと思います。
○四柳政府委員 前段の活断層の調査でございますけれども、御案内のように、国土地理院の方が中心だろうと思いますけれども、御趣旨のこと、よく伝えておきまして、場合によりましては、地質調査でもあるかもしれませんけれども、よく検討するようにお願いしたいと思います。 後段の点、私どもの方も現地に参りまして、本当に人間の運命というのは紙一重だという感じがつくづくいたしました。そういう感じを生かすためにも、研究させていただきたいと思いまして、できる、できないにかかわらず、いずれ御連絡申し上げたいと思います。
○湯山委員 ちょっと一言。科学技術庁から御答弁がないというのは、私は大変不満なんです。しかし、もう求めませんけれども、原子力発電所の安全性は科学技術庁の仕事でしょう、あなた、直接じゃないかもしれませんけれども。ですから、それだけ申しておきます。よく、ひとつ伝えておいてください。 それでは終わります。
○川崎委員長 古川雅司君。
○古川(雅)委員 一月十四日に発生をいたしました伊豆大島近海地震の被害につきまして、今後の対応策について、わが党では一月の二十五日の本会議の代表質問におきまして竹入委員長から、また一月二十七日の予算委員会では広沢委員から質疑がございました。私は、先ほど委員長の御報告にもありました委員会派遣の被害の調査団の一員として加えていただきまして、また、地元薮仲代議士も現地参加をいたしておりますが、県を初め被災地の皆さんから直接承った御要望等を踏まえて質問を進めてまいりたいと思います。 午前中から質疑がございまして、重複をするかもしれませんが、政府各省から専門の担当官の皆さんにおいでをいただいておりますので、逐次質疑を進めてまいります。 指摘をされておりますとおり、この伊豆地震につきましては、四十九年の伊豆沖の地震、五十一年七月の集中豪雨、五十一年八月の河津地震、こうしたたび重なる災害に見舞われておりまして、その復旧もやっと軌道に乗りまして、一部完了を目前にしての今回の被災であります。非常に地元も困窮をし、疲弊をいたしております。亡くなった皆さん、遺族の皆さんに対しては、心からお見舞いを申し上げたいと思いますし、また、地震発生以来、救援活動、また復旧作業に献身的な努力を続けておられる皆さんに対して心から敬意を表したいと思います。 五点ほどにわたりまして、地元から御要望のあります点について、それぞれ、特にいつごろまでに検討を完了して、その要望にどの程度おこたえになれるかという点に重点を置いて、今後の対応措置をお聞かせいただきたいと思います。 最初に、建設省に来ていただいておりますが、二点。 一つは、がけ地に近接をしております住宅移転事業の費用について、その市町村負担が現行の二五%から一〇%以内に軽減されるような措置をとってほしいという要望が出ております。 第二点は、道路につきまして特に百三十五号、百三十六号道におきまして非常に大きな被害を出したわけでありますが、特にこうした地震の多発地帯につきましては、道路の建設の設計の段階から、技術的に格段の考慮をすべきではなかったか。したがって、今回の被災を一つの教訓として、今後道路の建設に当たっては、当然こうした点に考慮を加えるべきではないか、そういう声が非常に強かったわけであります。 まず建設省に、この二点をお伺いいたします。
○対馬説明員 御質問のございましたがけ地近接危険住宅移転事業についてでございますが、がけ地近接危険住宅移転事業につきましては、昭和四十七年度に事業が発足以来、四十八年度に補助率の引き上げを行っております。四十七年度発足当時、三分の一の補助率を二分の一に引き上げてございます。その後につきましては、逐年補助の対象となります限度額の引き上げを図ってございまして、当面はこれによりまして十分対応ができるのではないかというふうに考えております。
○渡辺説明員 お答えいたします。 道路の設計段階から考慮すべきではなかったかという御指摘でございますが、橋梁でありますとかトンネル等の構造物につきましては、ある程度地震を勘定に入れた設計ができますので、従来からそのようにやっておるところでございまして、幸い、今回の地震におきましても余り大きな被害を受けるということはございませんでした。 ただし、山が崩れてくるというような被災の状況につきましては、なかなか計算に乗らないものでございます。先ほど渡辺先生にもお答え申し上げましたが、いろいろ調べておりますが、従来、雨に対してとりました対策がしっかりできておりますところは、地震についてもかなり効果があったということもわかっておるようでございますので、なお十分検討いたしまして、お話のとおり、今後の設計に生かしてまいりたいと考えておる次第でございます。
○古川(雅)委員 先ほど申し上げましたとおり、特にこの伊豆地方は打ち続く災害に遭っているわけでございまして、そういう点を一つの考慮のポイントとしてひとつ御答弁をいただきたいと思うのであります。 次に、厚生省に伺いますが、災害救助法に基づく住宅、住家の被害の判定基準について、この際、再検討してほしいという要望が非常に強く出ておりました。というのは、地震というのは他の風水害と違いまして、非常に特殊な要素を持っているわけでございます。その地震の判定基準についての見直しを認めておられるかどうか、その点、ひとつよろしくお願いいたします。
○山内説明員 お答えいたします。 災害救助法を適用します場合の基準のことかと思うのでございますが、確かに有珠山の噴火の場合とか——今回は、具体的には余り事務的には問題になっていなかったのでございますけれども、従来、風水害のときの住居の流失を中心に基準を定めておりましたので、どうも基準が読みにくいのではないかという御指摘は確かにございますが、一面、現行の政令の規定では、必ずしも戸数にとらわれずに、やはりその他条項と申しますか、運用によって適用できる条項がございます。したがいまして、地震や噴火に対して改めて基準をつくった方が実施がしやすいかどうかについては、実は事務的に内部で検討しましても両論あるような状況でございます。ただ、今回の伊豆のように、特に本震に対しまして余震が続くというような事情もございましたので、今後こういった場合に、現在の基準の規定だけで読み尽くせるかどうかは、もう少し事態が落着いたしましたら、県当局と少し事務的にも詰めて、今後の研究課題としては受けとめてみたいと思っております。
○古川(雅)委員 次に、文部省からおいでいただいておりますが、学校施設、特に校舎を含めた体育館、講堂等はこうした災害時に、いわゆる救援や復旧の作業に地域の拠点として非常に有効に使われております。したがいまして、こうした体育館、講堂等につきましては、やはり文部省としてもこういう災害地は特に特段の補助体制を確立すべきではないか、ぜひそうしていただきたいという要望が強かったわけでありますが、この点、文部省いかがでございますか。
○倉地説明員 私ども、防災という観点からは、危険校舎の改築ということにまず取り組んでおるわけでございまして、それでそういう地震の多発地帯などにつきましては、一般の地域ですと耐力度点数四千五百点以下の校舎の改築を対象とするわけでございますが、それを五千点に引き上げまして、かつ優先的に採択するということで、まず安全な建物をつくるということで対処している次第でございます。 それでございますので、いまお話にありましたような屋内体育館について、そういう地域に優先的に備えるということはいままでやっていなかったわけでございますけれども、せっかく先生の御質問でございますので、今後におきましてはそういうような地域について、未保有校について、屋体を整備するという観点から、市町村から申請があれば優先的に採択してまいりたい、そのように考えております。
○古川(雅)委員 中小企業庁にかかわる問題ですが、特に商工業等は非常に大きな打撃を受けておるわけであります。激甚災の指定による融資の問題でありますが、くどいようですけれども、このたび重なる災害に、いま非常に地元は困窮をいたしております。したがいまして、償還期限の延長あるいは融資枠の拡大、そしてまた金利率の引き下げということが非常に強く望まれているわけでございます。これは、早急にひとつまた大幅に対応していただきたいという要望がたくさん出ておりまして、この点についてひとつ明確にとり得る措置を御説明いただきたいと思います。
○松尾説明員 被災中小企業者に対する融資の問題でございまして、災害を受けました中小企業者につきましては、資金繰りの問題と申しますか、融資の問題が非常に大きな問題であるということでよく承知しておりますが、実は、ただいま激甚災害についてのお尋ねでございましたけれども、災害融資については二つの制度が組み合わせになっておりまして、私どもはその激甚災害でない方の制度を災害特別融資という名前で呼んでおります。そちらの方が、国民金融公庫でございますと四百万、あるいは中小企業金融公庫でございますと三千万というような制度がまずございます。したがいまして、その資金の量としてどれだけたくさん要るかという場合には、まずこの災害特別融資でかなり対応できる。現在、激甚災害の限度というのは四百万でございますけれども、これは、ほかの非常に低利のお金と平仄をとりまして、主として零細企業者を対象にしてこの限度というのは設定されておるようでございます。したがいまして、ちょうど両方を併用いたしますと、いわば累進利率のようなかっこうになりまして、零細業者で小さなお金の必要な方はこの非常に低利なお金が利用できる。それから、かなり多額のお金をお使いになる方、これは中小企業者の中でも比較的規模の大きい方でございます。これを、その災害特別融資と併用していただくという形で対応するという形になっているということでございまして、そういうことで激甚災害の限度というのは、ある意味では全体の資金量からいたしますと、大きな企業の場合は必ずしも全額を賄い得ない、そういう形になっているということでございます。この激甚災害の限度につきましては、法律で決めておりまして、昭和五十年にほかの一連の改正と同時に激甚災害法の改正をいたしまして、二百万から四百万に引き上げていただいたということでございまして、現在、最近私ども調査してみましたところ、過去数年間の激甚災害の平均被害額というのをとりますと、これは百四十万ばかりになってくるわけでございます。もちろん、災害ごとに被害の程度も違いますし、必ずしも百四十万なら四百万で十分というわけではございません。災害は、ときによっては大きくこれを超える場合もあるわけでございますが、こういう制度としては一挙に倍に上げたということで、なかなか現在は上げにくいという状況にあるということでございます。 それから、金利につきましては、激甚災害法では現在六・二%、三%という金利がございます。これも法律で定めておりますが、三機関の通常金利が七・六ということでございまして、この六・二%、三%というのは非常な低利、特に三%につきましては利子補給措置を講じてやっておるということで、いわば最低金利ということで、これはまた特利の中でなかなか引き下げにくいという状況にございます。 それから、期間につきましては、現在これは十年ということでやっておりまして、これも普通の場合五年ということで大体倍になっておるわけでございますが、この点については先ほどの御答弁の中でも申し上げたことでございますけれども、一応期間は十年でございます。なお、その期間が来たときにやはり払えないというような状況の場合に、これはまた返済猶予という措置を組み合わせてやるということも可能でございますので、一応十年でやっていただく。今回の場合には、連年災が続きますと過去のものについては期間中でも償還猶予をやっておりますし、あるいはその後でまた償還猶予で考えるというようなことで対応してまいりたいというふうに考えております。
○古川(雅)委員 いずれにいたしましても、地元から非常に強い要請の出ておる事柄ばかりでございますので、今後ともひとつ強力な対応策を要望いたしまして、次の質問に移ります。 中外鉱業の持越鉱山鉱滓流出事故については午前中から質問が続いておりますが、通産省の答弁を伺っておりますと、ますます疑問が深まるばかりでございまして、若干この点についても触れておきたいと思います。 何よりもこのほおずき沢の崩壊流失につきましては、付近の山はほとんど崩れていないのにこの堆積場だけが崩壊をした。しかも前年の堆積場総点検においては、各所でほとんどが堤の補強であるとかあるいは有害物質の測定機器の強化ということを指示されている中で、持越鉱山だけはミス一つなかった。AないしBランクであったと言われております。こうなりますと、けさほど来指摘されておりますとおり、金属鉱山等保安規則あるいは「捨石鉱さいたい積場建設基準」、こうした基準そのものが甘かったのか、あるいはその基準に対して適応していなかったのか、さらにその適応していなかった点を見抜けなかったいわゆる点検の手抜かりかということが問題になるわけでありますが、少なくともこの基準については、百年に一度の豪雨あるいは最大級の地震に対しても十分安全性を保証できるという点が基準になっているはずであります。したがって、この点検の手抜かりという点については非常に大きな疑問を私たち持つわけでありますが、先ほど来の御答弁の中では、きょうをスタートとしていわゆる事故調査委員会を設けて原因を究明したいとおっしゃっているわけです。事故調査委員会をつくって原因を究明しなければわからないようなそういう点検のあり方なのかということが一つ疑問に残ります。この点、お伺いしたいと思います。 時間がございませんので続けて伺ってまいりますが、第二点に、年一回の点検に当たりまして、いわゆる鉱業権者の事業主が独自にコンサルタントに調査を依頼いたしまして、いわゆる自主点検という形で検査を受けているわけであります。その結果を書類提出をさせ、その書類に目を通してそれだけで点検が終わっていたということが明らかになってまいりました。 ここで非常に問題になりますことは、一つにはコンサルタントのあり方、コンサルタントが虚偽の報告をして、それを事業主が受けて保安監督部に提出をする。そしてまたもう一つは、これはきわめてあり得ないことであると思いますけれども、意識的に目こぼしをするとかあるいは依頼主とコンサルタントがぐるになっていわゆるいいかげんな調査結果を提出をするということが当然考えられるわけであります。 そして第三点には、こうした一カ所の検査に二百万も三百万もかかるようなそういう検査について監督官が十分に目を通すだけの余力を持っていない、すなわち保安部の監督官の体制に非常に弱みがある。点検をしなければならないそういう問題の個所について手が回らない、十分な点検ができないという問題も含んでいるのではないか、これが一つの大きなまた疑問になってまいりました。 さらに第三番目は、こうした今回の事故を踏まえて考えますときに、やはりあくまでも地域住民の人命を守るということが最大限に重視されなければならないわけでありまして、ダムの決壊等についても当然これから不安が残ってくるわけであります。こうした事故が起こって、事後に事故調査委員会を設けて追求をしなければならないというような実態については非常に疑問を持つわけであります。 以上、列挙いたしましたけれども、その疑問に一つ一つお答えいただきたいと思います。
○松村政府委員 お答えいたします。 第一に、今回の事故が起こりまして、現在それについての原因を点検する委員会をつくって調査を進めているわけでございますが、日常われわれが年に一回以上鉱山を巡回いたしまして点検をしている、その際にこれらの原因がわからなかったかという御指摘でございます。その点につきましては、一番最近でございますと昨年の十一月に巡回に行って点検しているわけでございますが、その際には異常は認めていないということになっているわけでございます。 次に、コンサルタントを依頼いたしまして、これにいろいろな調査を鉱業権者がさせる、その際に、コンサルタントによってはその鉱業権者との間の関係から、あるいは余り正確でない資料等の提出があるのではないかという点でございますが、この点につきましては、私どもも書類審査でこれを見ました場合に、やはりその関係のデータ等も私どもが持っている部分もございますので、これらを通じて、そういった不正がないようにということで、できる限りの審査はいたしているつもりでございますし、またいまお話のございました目こぼしとかあるいはそういったふうなものについては、私どもとしてはそういったことは万々ないというふうに確信をいたしているわけでございます。 しかし、最後にお話のございましたこれらの堆積場の保安というものが地域の人命にもかかわる問題であるということは御指摘のとおりでございまして、これらの許認可に際しての基準の見直し等も、調査委員会の結果によっては当然考えなければならないところでございますが、それとあわせまして、日常の巡回に際しての巡回監督の強化といったようなことについても現在検討を進めているところでございます。
○古川(雅)委員 重ねて伺いますが、一つには、この事故調査委員会で原因というものは究明されるのかということ。その原因が何らかの形で究明された場合、そのことによっていわゆる基準の甘さということが指摘されて、その基準を手直しするということは当然考えているのか。あるいはまた、点検の手抜かりという点に非常に大きな疑惑が集中しているわけでありますけれども、その点については調査結果をどう踏まえて対処するのか。その点御答弁願いたいと思います。
○松村政府委員 お答えいたします。 最初に、これらの原因が調査委員会において確定できるかという点でございますが、これは問題が地震という原因でございますだけに、先ほどの政府委員の方からの御答弁にもありましたように、非常にむずかしい面はあろうかと思います。ただ、この原因が一つに確定できませんでも、疑わしい幾つかのものがわかりました場合には、その幾つかの原因と考えられるものについてそれぞれ手当てをするということが必要であろうかと思います。その場合に、基準の強化というものが必要である場合には当然これを強化してまいりたいと思うわけでございますし、また御指摘のありましたような監督の手抜かりといったようなことが非常に大きな問題である場合には、当然これは厳正に処置をするべきである、こういうふうに考えております。
○古川(雅)委員 今回のこの事故につきましては、事後に集中豪雨等があった場合さらに二次的な被害が予想されておりまして、そういう点でも非常にこれはただごとではないと思うわけであります。その点について、いわゆる集中豪雨等のある雨季に時期的に問に合うのかどうか、その点の見通しを承っておきたいと思います。 あわせて、先ほどコンサルタントについて一言触れましたけれども、この中外鉱業が昨年の点検に当たって依頼をしたコンサルタントの会社名を挙げることがもしできれば、ここで御公表いただきたいと思います。
○松村政府委員 当該被災地につきましては、雨季の問題もあり、また漁業上の期限も差し迫っておりますので、われわれとしては一刻も早くこの応急工事を進めたいと考えているところでございます。 ほおずき沢堆積場の応急補強工事につきましては、先ほども申し上げましたように、二重鋼矢板工法を採用いたしまして工事を進める予定でございますが、非常に大きな工事用の土木機械を堆積場のところまで持っていく、それから堆積場の上にこれを乗せて作業するということが必要でございます。その際に堆積場が万が一にも崩壊するといったようなことがあってはなりませんので、そこに一つの何といいますか仮の道路をつくりまして、その上に重機械を乗せて作業をする、こういった工法をとる必要がございますので、やはり数カ月、まあ三カ月程度はかかるのではないかと思っておりますが、今後その堆積場の土質いかんによりましてはこれを若干早めることもできるのではないかということで現在検討を進めております。 なお、それまでの間に雨が降った場合の対策といたしましては、その仮につくりました工事用の道路といいますかのところに止水板を打ちますとか、あるいは堆積場の下に集水装置をつくってそこに集まった雨を堆積場を通らない別な道を通して落とすとか、そういった応急の対策はとりまして、この二重鋼矢板工法が完成するまでの間に雨が降った場合等に遺憾のないように対策をとる予定でございます。 次に、河原に堆積いたしました鉱滓につきましては、これは県当局等の御要請もございますし、県その他と一緒になりましてできる限り早く——県の方では、ぜひ二月いっぱい、あるいはそれよりも早くという御要請があるわけでございますが、できる限りこれに合わせるように努力を進めていきたいと思っております。 なお、最後にコンサルタントの名前でございますが、ちょっといまそれを持ってきておりませんので、後ほど御報告いたしたいと思います。
○古川(雅)委員 地震の予知情報についてはこれまたけさほどから数々の御質問がありました。特に何点かお伺いしておきたいのは情報パニックについてであります。これは地震そのものよりも恐ろしいと言われております。このパニックについて研究が進められているかどうか。特に今回の地震では、静岡県知事の出しました余震情報について一部に非常に大きな混乱があったわけでございます。これは非常に今回の地震におきましては大きな教訓として残ったわけでございまして、こういった余震情報、地震警報といったものが今後発令されていく上での問題点、それをどのように認識していらっしゃるか。 さらに、今回の地震についてもいろいろ前ぶれがあったわけでありまして、この点、日本では民間情報あるいは大衆を動員しての地震予知という体制が非常におくれているのではないか。専門家、学者の皆さん、非常に一生懸命この予知の問題に取り組んで検討を重ねていらっしゃるわけでありますけれども、中国あたりでは、地震と動物の異常との関係につきましてはすでにパンフレットまでつくって一般に配布しておるということが伝えられております。こういう点、今後検討される方向にあるのかどうか。 さらに、東海地域の予知については検討が行われておりますけれども、他の地域についての予知の体制は進んでいるのかどうか。 以上、列挙いたしましたけれども、簡潔に御答弁をいただきたいと思います。
○佐伯説明員 お答え申し上げます。 先般来の地震の余震情報で確かにパニックが起こったと伺っておりますけれども、地震予知推進本部の業務の一つとしまして、情報伝達方法の検討と申しますか、研究というのがございまして、早速私ども、実は昨年から始めておりましたが、静岡県を主な対象にしまして、地域住民のアンケートあるいは面接調査ということを大々的に行いまして、いろいろな情報伝達のシステムについて研究しているところでございますが、たまたま今回の地震に遭遇いたしましたので、地震時の情報伝達のあり方、内容、そういったものにつきまして、再度特別研究調整費を出しまして、研究に取りかかっておるところでございます。三月にはまとまると思います。 それから民間情報についてでございますが、確かに、中国の例を見るまでもございませんけれども、わが国の過去の地震でも、動物の挙動に異常な変化が地震発生前に起こったということが報告されております。現在私ども科学的観測を主体にしてやっておりますが、動物はやはり地震の前だけではなくて、それ以外にも異常な挙動があるというようなことで、一〇〇%利用できるかどうか、完全にはわからぬ状態でございますけれども、文部省におきましても補助金を出しまして、動物行動異常と地震予知ということの関係につきまして研究をされているようでございますが、科学技術庁でも本年度の特別研究調整費によりまして、地下水の観測データにつきまして、地震予知との関連に関する研究を神奈川県の温泉地学研究所に委託する予定にしております。 それからもう一点、わが国全体の地震予知でございますけれども、従来東海地域の地震予知関係が主として論ぜられておりましたが、わが国は地震国でございますので、全国を各機関で担当いたしまして、国土地理院、気象庁、海上保安庁あるいは国立防災科学技術センター、それから各大学におきまして、測地測量、検潮観測、大・中・小地震観測あるいはひずみ計、傾斜計の観測、それから伸縮計、水管式傾斜計の観測等、合計数百カ所と申しますか、全国にちらばって観測、計測を実施しております。 以上、簡単に御説明いたしました。
○古川(雅)委員 大地震の特別立法については、福田首相が一月十七日の閣議で決定をしております。将来予想される大震災に備え、また予知に基づいて非常体制をとるということでありますが、この点についてまずお伺いしたいのは、静岡県を中心とする全国知事会それから自治省の消防庁、その辺が非常にその必要性を従来訴えまして、大胆な提案も繰り返してきたわけでありますが、国土庁がその点は非常に消極的というと失礼でありますけれども、むしろ現行の災害対策基本法の手直しという手法で対処したいというふうに考えていたと伝えられております。この辺はどうなのか。首相の裁断によって一気に立法化に踏み切るということでありますが、これは首相の裁断だけに引きずられたのじゃないかという感じがいたしますが、その点はどうなのか。 重ねてお伺いをいたしますが、立法化ということになりますと、特に今国会で成立を期すことになれば、二月初旬にはまとめて各省庁と詰めをして、大体三月の中旬あたりには閣議決定をしなければならない、そういう日程的なタイムリミットもすでに公にささやかれておりますし、大体そういうことなのかどうか。 さらに立法化ということになりますと、これから詰めをする段階であるとかあるいは検討するというのじゃなくて、問題点はすでにマスコミ等を通しても列記されております非常にむずかしい問題がたくさんありまして、たとえば首相の非常大権の拡大については憲法の第二十九条に抵触するのではないか、あるいは予報の空振りの際の補償はどうするのか、あるいは実際に予知、判定をする学者の責任を問うとすれば学者が非常に慎重にならざるを得ない、実効はどうかという問題、あるいはまた非常時に備えて首相や自治体の首長に至るまでの権限の規定の問題、さらにけさほど来議論が繰り返されておりますが、予知技術に問題が残っている、こういうことが非常に大きなネックとして横たわっているわけであります。そういう点を越えて取りまとめができるのか。これはまだ法制局の方には回っていないそうでありますが、当然、法制局に回るまでもなく、こうした問題点はすでに列挙されているわけでありますから、法制局もこれからのわずかな日程の中でこれだけの詰めができるのかどうかという点もひとつ所見をお伺いしておきたいと思います。
○四柳政府委員 ただいま古川委員が後段でいろいろ御指摘いただきましたその問題点が、実は私どももそういう意味での問題点だと理解しております。そういう点につきまして、大変恐縮でございますけれども、知事会の試案のような形で割り切れるかどうかというような問題もあろうかと思います。そういう意味で、決して私どもも最初から消極的だったという意味ではなくて、むしろその問題点を、いざつくる立場になりますと、やはり公約数としてまとめざるを得ないものですから、その問題点に対しまして、どちらかといいますと正面から態度を申し上げなかったというのが実情でございます。そういうことで、決してちゅうちょしていたというわけではございませんで、たまたまこの災害が起きましたものですから、首相の方の御指示もございますものですから、先ほど御質問の中でお挙げになりましたタイミングに合わせるように現在進めている段階でございまして、その成否につきましては、先ほど政務次官の方から御答弁申し上げましたように、とにかく公約数の得られるものをでかす、そういう形で努力をいたしたいと思うものですから、よろしく御協力をお願いいたしたいと思います。
○味村政府委員 御質問にございましたような、仮称でございますが、災害対策基本法の一部を改正する法律案、これを三月中旬国会に提出する予定ということになっているわけでございます。ただ、現在のところまだ私どもの方に審査のための原案というのは参っておりません。したがいまして、法制局といたしましては、国土庁から原案が参りました段階で審査を開始するということでございまして、国土庁の方でもそのような予定に合わせて審査ができるような原案をお持ちになると思いますが、何分にも中身がまだわかっておりませんものですから、私どもといたしましては予定に間に合わせるように最善の努力をするという程度のお答えしかできないのでございますが、よろしく御了解をいただきたいと思います。
○古川(雅)委員 この問題は今後詰めができて国会提出ということになれば審議をしていくわけでございますから、その段階でまた議論するといたしまして、時間の関係で最後の質問に移ります。 最後に、今回の地震をまたさらに新しい教訓の一つといたしまして、都市防災計画について伺ってまいりたいと思います。 結論を申し上げますと、地震についての被害の予測というのは非常にむずかしいと思われますが、現在科学技術庁の方でこの問題に取り組んでいらっしゃるわけですが、手法の問題、技術の問題、これは見通しの立つことなのかどうか、その点ひとつお伺いしたいと思います。 と申しますのは、五十一年に本委員会で決議をいたしておりますし、そしてまたこれまで地震については数々の会議で方針なりあるいは試案なり、また地震が起こった場合の震災対策の課題なりはずっと列挙してきておられますが、現状で、ある地点についてある震度の場合どれだけ被害が予測されるかという調査についてはまだ何ら手がついていないわけであります。したがって、そうした調査がなければ具体的な対策というのは立ち得ないんじゃないか。何の対策になるのか、目標も立てられないし、いわゆるスケジュール、年次計画も立て得ない。こういう点は地震に対する対応策としては非常に手おくれである。特に都市防災計画がいま非常にむずかしい、進みにくいというのはこの被害の予測という問題ではないかと思うのです。この点についてひとつ御見解をお示しいただきたいと思います。 あわせて、国土庁の行政の中にありましていわゆる三全総の位置づけがどうなっているのか。またその三全総の中で防災都市構想というものが果たしてこれから具体的に実現していけるのかどうか、こういう点もひとつ簡潔に御答弁をいただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○佐伯説明員 お答え申し上げます。 地震災害の予測手法につきましては従来から大学なり各自治体等で行われておりますが、科学技術庁でも自治省消防研究所、東京消防庁の消防科学研究所、日本都市センターあるいは土質工学会というところに協力いただきまして、過去数年にわたりまして特別研究促進調整費を使いまして大震時における総合的被害予測手法及び災害要因摘出手法に関する総合研究というのを実施してまいりました。実施してまいりましたけれども、昨今の都市の過密化あるいは大都市あるいは小都市等の関係、いろいろむずかしい問題がございまして、幾つかのモデル化をいたしまして実施いたしまして、一部成功と申しますか、研究ができ上がったものにつきましては関係の研究機関から成果を交換されておりますけれども、まだ全体につきましては完成しておりません。不十分なところにつきましては引き続き関係の研究所において研究を続けてまいっております。したがいまして、これらが完全にでき上がるのはあと二、三年かかるのではなかろうかと現在想像しております。
○福島(量)政府委員 お答えいたします。 三全総におきましては、日本列島が台風常襲地帯、地震多発地帯に位置しているということ、それから地形、地質等から見まして国土として非常に脆弱な構造を持っておるということを踏まえまして、国土の管理、保全についてさまざまな視点から計画課題として取り上げてこれを論じておるわけでございますが、特に大都市地域につきましては、御案内のような密集市街地の問題、さらには自動車交通の混雑等から防災性は大変低下しておるわけでございまして、大震火災が起こった場合の対応については非常な問題があるという現状を訴えつつ、基本的には人口、産業の集中の地方分散、それから土地利用の再編成を含みます都市改造、そういったことを進めつつ、一方で防災技術の振興、それから危険建物等の保安基準の強化といったような施策も取り上げるべきであるということを説き、さらに当面の課題としては避難場所あるいは避難路の整備といったようなことについても万般の配慮をすべきであるということを説いておるわけでございまして、こういった計画課題を踏まえまして担当省庁においてそれぞれ検討され、具体的な施策もひっくるめましてその実施を図っていただくということを期待しておるわけでございます。
○川崎委員長 広沢直樹君。
○広沢委員 それでは、関連でわずかな時間でありますが、二、三点お伺いいたしたいと思います。 今回の地震はまた多くの教訓を残しております。災害の発生のたびごとに、当然改善されなければならない点、こういったことが改めて問題になってくるわけでございますが、こういうことはまことに遺憾にたえないところであります。午前中にもこの点については指摘がありました。地元から出ておりますそれぞれの要望につきましては速やかな復旧に最善を尽くせられることをまずもって要望をいたしておきたいと思います。 そこで私は、今回の地震を一つの教訓として、二、三点、気がついた問題についてお伺いしたいと思います。 一つは、これは国土庁にお伺いいたしますが、観測から予知、そして最終的には住民に徹底される。地震のみならずすべての災害もそうでありますが、地震の場合におきましても少なくとも人命の保全がまず最初に考えられなければなりません。ところが今回の教訓から見ましても多くの問題を残しております。当局としてはこういったことを、今回の地震を教訓として、どういったところに問題があるか、どういう把握をしておられるのか。そして今後の対策、改善しなければならない点を、要点を述べていただきたいと思います。これはいろいろ問題がありますので、いわゆる観測から、住民に徹底され、そして避難処置が行われ、人命が守られるという立場における問題点に限ってお願いしたいと思います。 それから二番目の問題としましては、これは通産省と建設省のそれぞれ所管の方にお伺いいたします。 人命保全はいま申し上げたとおりでございますけれども、これが原点であります。ところが四十九年にも同地域で犠牲者を出しておりますが、今回もまた多くの犠牲者を出して、まことに遺憾にたえません。そこで、最も被害が大きかったのは、先ほどからいろいろ論議されておりますように、活断層のところにそういった被害が集中している。そこで通産省の工業技術院では、伊豆半島について三年前から調査をして、活断層の分布図というのですか、それが大体わかってきたというふうに報道されておりますが、こういったことは何も伊豆だけに起こるわけではございませんで、全国的にもこの調査がどの程度進んでいるのか、これは地震の対策としてはぜひ必要な問題でありますので、その点の状況をお知らせいただきたいと思います。ただ、このことがすなわち直ちに一般に徹底されるということは、十分な説明がなければ危険性だけが強調されることになりますので、無用の混乱を起こすことになってはなりません。その点は十分配慮されなければなりませんが、やはり対策上はこれはどうしても明確につかむ必要があるのではないか。 そこで、その調査に基づいて、建設省としては、その上に構造物をつくる場合においては十分そういった点を生かされて土木建築の許可なりそういった配慮が行われなければならないのじゃないか。これは先ほどから話がありましたように、最近は都市化、それも高層建築あるいは石油コンビナート、ガソリンスタンドとかそういった危険物が非常に多く構築されておるわけであります。したがって、そういう面も十分配慮されなければ、今回にもありましたように持越鉱山のああいう大きな二次災害というものも引き起こしていくわけでありますから、その関係について建設省とそういった調査との関係はどうなっているか、この点についてもひとつお答えをいただきたいと思います。 時間がありませんので一括して言いますから、それぞれの部門においてお答えください。 それから三番目に、二次災害の問題としましては、けさも委員長報告にありましたとおり、今回の伊豆地方においては火災が一件もなかった。まことにこれは不幸中の幸いといいますか、地域住民の方々の日ごろの訓練を生かした冷静なる行動が功を奏したのではないかと思われます。しかし、このことが直ちにすべてに当てはまるわけではない。人口の密集した都市においてこういうことが起こったならばということを新聞報道等でも言われておりますが、まさしくそのことを考えれば、やはりもっともっと具体的な対策を立てなければならない、このように考えられるわけであります。テレビ等を見ておりますといろいろな実験が行われておりますが、その実験を見ますと、いわゆる震度幾らのときにどういう行動ができるかということで、あらかじめ予定された行動として行われるのですが、なかなか火をとめるのに大変だ、こういうような状況が見受けられます。したがって、昔とは違いまして炭やまきで御飯を炊いたり、いろいろなことをしている時代じゃございませんで、最近科学技術が発達しておりますから、電気だとかガスだとか、こういう火元に対してはもっと何か具体的な研究なり方法なり講じられてしかるべきではないか。たとえば石油ストーブ等については、地震によって傾くという現象が、地震のみならずそういうことがあれば自然的に火が消えるということになっておるようであります。また、新幹線等も震度四以上の震度があれば自然的に電源が切れてとまる、こういうところも考えられているようであります。したがって、各家庭においても防災の見地からは傾けば自然的にガス栓が締まるとか、あるいは電気が全部消えてしまうとパニックになりますが、そういう火元の電源が切れる装置をつけるとか、そういった研究も進められてしかるべきじゃないかと思いますが、その点はどうなっているのか。 それから気象庁に、次に観測網でございますけれども、一応いま観測網は地図でも示されておりますが、いわゆる海底地震の常時観測体制というものがまだ十二分になっておりません。たとえばいまの房総沖だとか三陸沖だとか四国沖だとか、こういった地域に対する計画はどういうふうになっているのか、これを御説明いただきたいわけであります。 時間の関係で大変要約して申し上げましたが、以上の点について要点のみお答えいただきたいと思います。
○四柳政府委員 冒頭の問題につきまして、私どもの考えております反省といいますか、問題点という形でお答えにかえさせていただきます。 観測から始まりましてその観測の結果の判定、その中からの将来予測、そこまでがいわば予知側の問題だろうと思います。その予知側の判定というものを防災側あるいは報道機関への伝え方、さらに防災側での国、県、市町村の中での伝わり方、最終的に住民への伝達、そういう意味でのいわば観測から住民への徹底のルートといいますか、体系といいますか、そういったこと、あるいはその場合の伝達の内容といいますか、これらが明確になっていなかった、そういう点がやはり一番の私ども今回の御指摘の問題についての反省点だろうと思います。もちろんこれを一元化することは困難な点も中にはあろうかと思います。しかし、この体系とその伝達内容につきまして、関係者の方々がやはり同じ御認識といいますか、あるいは同じ仕組みで取り組まないと同じような間違いを犯すのではないだろうか、そういう点を反省したいと思います。
○山中説明員 お答え申し上げます。 地質調査所で行っております活構造図の作成状況でございますけれども、現在までに関東地方を中心といたします五十万分の一、それから近畿地方を中心といたします五十万分の一の活構造図はできておりまして、それから伊豆半島を中心といたします十万分の一の活構造図は近日中に公表できる予定でございます。それから信越地方及び秋田・山形地域につきましては五十三年度いっぱいに一応完成する、こういうふうに考えております。いずれにいたしましてもいわゆる観測強化地域及び特定観測地域を中心といたしまして活構造図をつくってまいりたいと思っております。 なお、先ほど先生御指摘のように活構造あるいは活断層というものは、一応付言しておきますと、過去百八十万年から現在に至るまでの間に一応断層なり褶曲なりが生じた地層を言うものでございまして、ただいま現在地震が起こった場合に、必ずしもさらに大きく断層が揺れ動くものではなくて、過去の歴史の一つの証左といいますか、地質学上の一つの証拠になっているものでございまして、将来を予測するものではないのを付言しておきたい、このように考えております。 以上でございます。
○井沢説明員 お答えいたします。 建設省におきましては、従来から重要な構造物、たとえばダムであるとかトンネル、大型な橋梁、こういったような重要な構造物の築造に当たりましては、独自に調査をするとともに、地質調査所の調査結果なども十分考慮の上対処してまいったところであります。今後とも地質調査所や関係研究機関との連携を図るとともに、活断層に関する調査研究の一層の進展を踏まえながら、所要の検討を進めてまいりたいと考えております。 なお、特に今回の伊豆大島の地震につきましては、地質調査所の活断層の詳細が発表され次第、活断層と落石であるとか、あるいは崩壊、そういったものとの被害の関係を十分に調査して対処してまいりたいというふうに考えております。
○対馬説明員 建設省といたしましての建築物の方の活断層地帯に対します対策につきましてお答え申し上げます。 活断層の問題につきましては、先ほど来の説明にもございましたようにいまだ研究が十分でないといったような状況でございまして、建築基準法令におきましてもまだ具体的な規定を定めていない状況でございます。したがいまして、今後の研究をまちまして必要な対策を講じてまいりたい、かように考えております。
○荒井説明員 お答え申し上げます。 家庭におきます火器使用設備の規制の問題でございますが、この関係は、消防法の九条に基づきまして市町村の条例で定めることになっておるわけでございます。それで石油ストーブにつきましては、御案内のとおり耐震自動装置をつけるということが義務づけられておるわけでございますが、これと並行いたしまして、石油ストーブ等につきましても消防庁といたしましても積極的に取り組む必要があるというふうに考えまして、たとえば東京消防庁の火災予防審議会等を通じましていろいろ技術士の問題点につきまして検討をしていただいておったわけでございます。その結果、昭和五十二年の一月でございますが、プロパンガスにつきましては通産省の管轄いたします液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律の関係でございますので、通産省の方にその方面の検討をお願いいたしておるわけでございまして、現在高圧ガス保安協会の専門委員会におきまして技術基準について検討していただいておるところでございます。当庁といたしましては、その技術基準の検討ができ上がり次第、火災予防条例に入れ込むかどうかにつきまして前向きに検討いたしていきたいというふうに考えておる次第でございます。 それから、都市ガスにつきましても、これは通産の所管行政でございまして、ガス事業大都市対策調査会等の答申によりまして現在ガス会社におきましてそれぞれの保安の措置がとられておるところでございます。 なお、電気につきましては、現在のところ耐震装置といったものは技術基準が未確定の部分も非常にあるものでございますので、まだ取り上げていないところでございますが、電気等の設備から出火する原因として考えられますことは、電気ストーブ等に対する可燃物の落下あるいはストーブそのものが転倒するということによる出火ではなかろうかというふうに考えられておるわけでございます。したがいまして、この関係につきましては、先ほどの火災予防条例で設置等につきましていろいろ規定を設けまして、個々具体的に消防機関を通じまして指導しておるわけでございます。
○末広説明員 海底地震計につきまして御説明いたします。 海底地震常時観測装置は四十九年度から私ども気象庁の研究所を中心に開発を進めてまいりました。幸い仕事が順調に進みましてこの五十二年度には債務負担行為といたしましてケーブルなどの発注にもうすでに踏み切っております。したがいまして、五十三年度の予算御審議の上お認めいただけますならば、本年の七月上旬に東海沖、これは御前崎から遠州灘にかけてでございますが、海底地震計を設置する予定でございます。これは開発研究ではございますけれども、できればこのまま業務観測に移行できるようなものを設計しておりますので、その暁には、一番大規模被害地震の懸念されております東海地方に対します監視体制が一段と強化されると存じます。なお、この観測の経験を生かしまして、たとえば四国沖あるいは房総、三陸沖といったような新しい海域に対する今後の増強もただいま学識経験者の方も交えましてどういうふうに進めていったらいいかを御検討いただいておる次第でございます。
○広沢委員 時間がもう来ましたので、あと一つ、二つお伺いしておきます。 お伺いというよりも、こういうふうにしたらどうかということで申し上げてみたいと思うのですが、いま国土庁からお話がありました、観測から住民にまで徹底するあり方なんですが、今回の場合も、静岡県では余震情報を流しておりますが、その中にマグニチュード六程度という形で流しておるわけであります。ここに文があります。しかし、これはやはり統一して震度幾らというふうな形にした方が住民にはわかりやすいのじゃないか。マグニチュードと震度と区別されてしかるべきであろう、当然区別すべき問題でありますから。ということは新聞や日ごろの情報でも、しょっちゅう地震があるわけでありますが、震度については何度であったということが報道されます。ですから、われわれ国民は震度幾らで大体どれぐらいなんだなという予測がつくと思うのですね。その点は、ひとつそういうふうに統一された方がいいのじゃないか。 それから、パニック状態があったと先ほど古川委員も言っておりましたが、そういう状況の中ではやはりどういう伝達の方式かということが問題であります。したがって、口から口へ伝わっていくというのは、やはりデマというかうわさが広がるということで、なかなか正確な伝達がむずかしい。そういうことで、電話でよく気象通報を聞いたりあるいはいろいろなことをお知らせをやっております。あるいはかちっとしたものをそこでやれば、どこの家庭でもほどんど電話がありますから、それを聞いた方が正確にわかる。あるいは飛行機、航空機を使って空から伝達するとかいうような方法で機敏に伝達できる。だれもが自分で、個人で聞いて信頼できるような方法というものも立てておかなければ、法律をつくってこういうことを考えようというのでは遅過ぎるのではないか、いま気がついた面は直ちに手を打っておくべき必要があるのではないか。 それからもう一つ、対馬建築物防災対策室長ですかお話がございましたが、まだ具体的な計画は立ってないということでございますけれども、たとえば四国で原子力発電の問題につきまして、どこがひずみがあってどうなるかということで問題になっているところがあるんですね。ですから、これから発電所を設置したりあるいはダムをつくったりする場合においては、必ず今回の教訓から大きな問題になってくると思います。したがって、その点は、所管庁においてこういった活断層の地域とかそういう危険度等十分にらみ合わせた上で建築なりいろいろな施策を考えられるように、直ちにこれは徹底すべきじゃないかと思いますから、それを要望し、その所感を聞いて私の質問を終わりにいたします。 〔委員長退席、湯山委員長代理着席〕
○四柳政府委員 前段の報道の内容、伝達方法の問題でございますけれども、私どもも御意見を参考にいたしまして、要は関係者が緊急の場合にどういう仕組みでやるかというマニュアルといいますか、それをきちんとしておかなければなりませんものですから、そういうマニュアルづくりの中でわかりやすい、間違いのないものを的確に伝えるような仕組みを考えたいと思います。
○広沢委員 じゃ終わります。
○湯山委員長代理 渡辺朗君。
○渡辺(朗)委員 幾つか御質問をさしていただきたいと思いますが、もういままでにかなり重複したこともございますので、重複部分をなるべく避けさしていただいてお伺いをいたします。 先般、本院から調査団に行っていただきました。私も現地の地元選出の代議士の一員でございますので、現地参加をさしていただきました。皆さんのこれからの御支援によりぜひ一日も早く災害地が復旧できますよう、格段の御努力を皆様方にお願いを申し上げたいと思います。と同時に、その前にも震災が起きました際、早速私ども現地に飛びまして住民の方々といろいろとお話をしたときに、一番欲しいものは何かと言ったら、水という言葉が出てまいりました。確かに、たとえば分断されました道路、そういうところでもはや輸送もできません。水道管は当然破裂する、こういうような状態が起きまして、大変に水の問題が切迫した要求でございました。これは前の伊豆災害のときも同じでございましたけれども、今回におきましても水道の施設、それの復旧がやはり一番おくれているように思います。たとえば東伊豆町に行きました際に、まだまだ本復旧のめどは立っておらぬということがございまして、二週間、長い間でございますが、水がそこからは入手できるというすべがない。したがいまして、外部から持ってくる、自衛艦で運ぶというような事態もございました。こういうような事態が起こってまいりますと、疫病の問題も出てくるかもわかりませんし、今回はたまたまございませんでしたが、不幸中の幸いであります。水ということは生活にとって大変重要であります。その点、そういう山村地域における水道の問題、これについての何らかの対策、お考えがあるのかどうなのか、関係省庁の方にお伺いをいたしたいと思います。
○山村説明員 ただいま御指摘のとおり、生活用水が地域住民にとって、震災時に限らず不可欠なもので重要なものであることは言うまでもありませんが、とりわけ震災時には人心の安定と申しますか、最小限の生活維持という立場から円滑な給水はぜひとも確保しなければならないというふうに考えております。 〔湯山委員長代理退席、委員長着席〕 現在、地震対策につきましては、水道施設が大部分が地下に入っておるということから、地震に対しては非常に弱い要素を持っておるわけでございますので、かねてから水道施設の耐震工法でありますとかその他の震災対策につきまして幾つかの指針をつくっておりまして、それに従って指導いたしておるところでございます。施設の計画と申しますか、基本的な原則は、すべての水道施設、個々の構造物及びシステム全体として地震の影響を十分考慮して設計するということでございます。また主要な構造物、基幹的な施設、東伊豆の場合はたまたま配水池に至るまでの基幹的な部分がやられたということで長くなったわけでございますが、河津の場合は末端がやられたということでわりあい早く復旧したというような事情もございますので、重要な構造物、基幹的な管路については単一な系統でなくできるだけ複数な系統にするというような指導をしております。 また、今回の地震を見ますと、道路そのものが崩壊をするというようなことで水道施設としてはもう対応できないような状態になりますと、状況によりますが、多少の被害を受けることは免れられないということでもありますので、できるだけ被害を少なくし早急に復旧ができる、かつその間応急に給水できるというような体制を日ごろから整えておくことが大事であろうということを基本に考えております。具体的には、先ほどもちょっと触れましたが、個々の構造物、通常、過去の経験からしましても配水池とかコンクリート構造物は余り破壊を受けたことはございませんが、ほとんどがパイプ部分でございまして、当然にその個々の構造物を強化すると同時にシステム全体として強くすることが第一でございます。とりわけ先ほど申しましたような基幹的な施設の強化ということを強く指導をしておるところでございます。また複数の系統にするという意味で配水系統を相互に連絡しておくというようなことも指針の中に入っております。また、水源がやられるということも考えましてできるだけ予備の井戸を掘っておくとかいうようなことも織り込まれております。また当然被害を受けるという前提に立ちますとすれば復旧資材を蓄えておくということも重要なことであろうと思います。さらに、応急給水用のろ過器でありますとかも整備しておるところがございます。それは個々の水道事業体の責任において原則的には考えるべきことでありますけれども、資材の備蓄あるいは応急給水体制あるいは配水管の相互連絡といったことは、隣の市町村あるいは県下全体を見て相互援助体制といいますか、そういうことを考えていく必要があるわけでございまして、今回の応急給水にしましても近隣の市町村からの応援が直ちにはせ参じたような状態も、特に静岡県については東海地震等の予告と申しますか、そういう情勢からうまくいったように承っております。 そういったような包括的な指針をつくりまして指導をしておるところでございますけれども、何せ余分のパイプを蓄えておくとか、別の経路のパイプをもう一本引いておくとかいうことは非常に経費もかかることでありますし、また最近まで水道の施設は、とにかく水道の水を飲ませる、水道を普及するということに力点が置かれてきたことから、必ずしもこれらが万全に行われておるというふうには考えておりませんで、今後ともこういう線に沿って十分指導してまいりたいというふうに考えております。
○渡辺(朗)委員 いま、たまたま例として東伊豆町という被災地の問題を出しましたが、ここで水道の本格的な復旧というのはいつがめどになっておりますでしょうか。
○山村説明員 その前に、ただいま先生御指摘のように、二週間ばかり断水の上一応仮復旧が済んでとりあえず生活用水は確保しておるという状況でございますが、本復旧につきましては道路復旧の見通しいかんにかかっておるわけでございますので、建設省ともいま連絡をとっておりますが、まだ道路復旧がいつ終わるか、大体五十三年度中には終わりたいというような話も感触的には聞いておりますが、それと並行して配水管の布設も本復旧の方も実施したいというふうに考えております。
○渡辺(朗)委員 その復旧につきましては、ぜひ一日も早くお願いをしたいと思います。 私、たび重ねて申し上げましたように、水というのは生活にとって大変に重要なものであります。したがいまして、これが不安であるということは日常生活の中に大変な不安感をつくり出すことになります。先ほどのお話にも出ておりました狩野川水系にいたしましても、これにシアンが流れ込んだ、これがいつになったら消えるのか、シアンがなくなるのか、めどもつかないという中で、考えてみますと、この水系に頼っている市町村というのは十三の市町村があります。中には、これに非常に大きく上水道を依存しているところもある。さらには、最近それでなくとも新聞紙上などで、生態系すら破壊されるのではあるまいかという疑念が報道されております。これに対して権威あるところが権威ある発言をして否定をされた事実はまだございません。それだけに不安が残っている。そういう水という問題一つ取り上げましても、あとまだ非常に大きな不安感が市民の中に存在している。これはどなたにお聞きしていいのかわかりませんけれども、これは厚生省でございましょうか、あるいは通産省でございましょうか、私は、権威あるところがここで発言をしてもらわないと、本当に生活の上での不安感が持続するであろうというふうに思いますので、その点についての御見解を聞かしていただきたい。
○山村説明員 その不安の基本が水であろうということで私からお答えさせていただきますが、現在水道をとめておりますのは、この十八日以降は川の水の中にはシアンはもう含まれていないという県の環境サイドの調査結果が出ております。水道サイドでも現在伊豆長岡と修善寺の、直接表流水ではありませんが地下水という形でとっておる二カ所の水源をとめておりますが、その水源の調査をいたしましても、シアンは実は出ておりません。しかしながら上流側に、山元及び持越川上流部の多量に堆積したスライムがまだありますので、降雨等によって濃厚汚染といいますか大きな排出があった場合の危険を配慮いたしまして、安全を見てとめておるという実情でございます。したがいまして、山元対策及び、特に河川のスライム除去が完了した段階で再度水質試験をやってみまして、安全を確認した上で解除する、その辺が時期ではなかろうかというふうに考えております。
○渡辺(朗)委員 その点はぜひ至急にやっていただきたいと思います。何度も調査を綿密にやっていただいて、住民に安心感を与えていただきたい。特に、私ども素人でございますから、これは市民がみんなそうだと思うのですけれども、地下水になった場合にこれが一体どうなっていくのか、あるいはまた海中に入った場合、実際に中和されてしまうのか、何らかの化学変化を起こすのか、こういうような問題もまた出てまいります。 さらに関連して、現地に行きますと、私はよけいに心配、不安感が出てまいりました。たとえば鉱滓を山の上に捨ててある。第二堰堤のところが崩れております。それをずっと見ておりますと、沢の方に流れ入っております。沢というのは山の上の方で、そこに防災が講じられておりますので、一応土砂そのものは、鉱滓そのものは流れて落ちてはおりません。しかしながら、その下の方を見ますと、地下水がわき出ております。それが下の川の方にも入っていっている。これは微量でありますけれども、先ほどのお話によりますと、鉱滓をためてあるその一番底の方は、濃度が非常に濃いシアンがあるということが言われる。その下の方からのわき水が流れ込んでいるとするならば——それはまだ色はついておりません。まだきれいな水であります。しかしながら、目に見えないけれども、そういう毒物が混入している危険性が今後とも長く続くのではあるまいか、私はこういうような不安感も持ってまいります。したがいまして、そういう住民の不安を取り除く意味でも何遍も調査をしていただき、権威ある発表をしていただきたい、これを要望いたしておきます。 次に、時間の関係もありますから、私は傾斜地の崩壊対策、これにつきましてお伺いしたいと思います。 前に伊豆災害が起きました。実を言うと、あのときの本院における災害対策特別委員会の議事録を詳しく読んでおりました。そうしましたら、四十七年には急傾斜地の総点検を全国的に実施して六万七百五十六カ所を調査対象とした、そして四十八年十二月には三千六百十二カ所を法律に基づく危険個所として指定を行ったということがございました。今回の大島沖の地震災害地域におきまして、指定個所、危険の指定がされておりました個所は、傾斜地において何カ所ございましたでしょうか。そしてそれが何カ所災害を受けたのでございましょうか。そこら辺のデータがありましたらお示しをいただきたいと思います。これは国土庁でございましょうか、建設省でしょうか。——建設省の方がいらっしゃらないので、それは別の機会にまた聞かせていただきます。 実は、私こういうことをお聞きいたしましたのは、そのときの、いまから数年前の国会の議論におきましても、これは緊急な対策を必要とする場所であるから早急に応急工事を行うのだ。そしてまた、当時は、小坂国務大臣が特別委員会に出席をしておられましたけれども、災害の問題は、その重点は治山である、そしてまた急傾斜地域の対策と自分は考える、これを重点的にやっていかなければならぬということを言っておられます。その議事録がございました。実を言いますと、今回の災害を受けたところ、同じところが、危険だ危険だと言われるところがみんな崩れているわけであります。それに対する対策が十分講じられていなかったということをあらわしているように思えてなりません。それだけにこの点を申し上げた次第でございます。(小島委員「大事なところだ」と呼ぶ)いま小島委員も同感されましたのですけれども、私ども、実を言いますと、この災害を受けた地域が選挙区でもございまして、地元でございます。それだけに、本当に、毎年毎年訴えてきたことがちっとも実施されておらない、約束事がどうも前進しておらないという大変な焦りを感じております。その意味で、どうか関係省庁の方々に、言葉ではなくて具体的な実行で示していただきたい、私、これを強く要望させていただきたいと思います。 次に、建設省の方いらっしゃいませんので、それでは別の問題に入らせていただきますが、実は同じことがございます。 先ほども、予知の問題に関連いたしまして、五十三年度に、この七月上旬ぐらいにはケーブル方式の海底地震計を設置することができそうでございますというお話がございました。御存じでしょうか。お忘れになっては困ると思うのです。これもまた四十九年五月、そのときの災害の直後でございます。これは予知体制をやる上で非常に重要なことである、したがって海底地震計を初め、埋め込み型のひずみ計、こういうものも設置する、そういうものをどんどんやっていくが、特にケーブル方式の海底地震計は、五十一年度には御前崎から二百キロメートルの沖合いまで敷設する計画であると言っております。そして、これらを拡充する。ところが、いまのお話を聞いておりますと、同じものかどうかもう一遍お聞きしたいのですけれども、それが五十三年度七月上旬に敷設されるかもわからぬということであるとすると、大変なおくれであります。どのような経緯でそういう状態になっているのか私の方に誤解があるのか、そこら辺を教えていただきたいと思います。
○末広説明員 御説明申し上げます。 御指摘のとおり、四十九年から発足いたしました第三次の地震予知計画では、おっしゃいましたような時期に第一号の海底地震計を御前崎沖に敷設する意気込みで発足したのでございますが、これは研究開発でございまして、実際取りかかってみますと非常にむずかしい点が多々出てまいりましたので、何分多額の経費を要することでもあり、開発のテンポを落とさざるを得なかった点はまことに申しわけなく、おわび申し上げる次第であります。しかし、先ほど御説明いたしましたとおり、幸い現時点ではすべて順調に行っておりますので、おくれた点はまことに遺憾でありますが、本年中に敷設に踏み切り、さらに後年度計画も練るつもりでおるわけでございます。何とぞ御了承をお願いいたします。
○渡辺(朗)委員 お約束のこと、あるいはこういうことは人命に関することでもございますので、私、のんびりやってはならぬと思います。そういう点は、ぜひ大至急に進めていただきたい、これを要望させていただきたいと思います。 いま第三次地震予知の五カ年計画というのをお話しされましたのですけれども、その実施計画はどのような進捗状況でございましょうか、お伺いをいたします。
○末広説明員 私どもで総括しているわけではございませんけれども、持ち合わせの知識を御披露させていただきたいと思います。 第三次地震予知計画は、測量測地、それから大・中・小地震観測、それから微小地震の強化、また埋め込み式ひずみ計の配置等、全般的に見まして一〇〇%達成ではございませんけれども、順調に進んでまいりましたし、昨年来発足しました判定会というように、データを生かせるものから防災に結びつけていくという努力の点でも見るべきものがあったと思います。ただ、これにもちろん満足することなく、今後の努力は一層これを高めていくつもりでおります。
○渡辺(朗)委員 私は、順調にそれが進んでいるということを聞いて大変うれしく思うのですが、ひとつその予知計画でございます、それが実際に生きていくように——科学だから蓋然性は多々ございましょう。しかしながら、やはりこれが生きていくということが大切であろうと思うのです。なぜまたその点を申し上げるかといいますと、私ども素人でございます。素人の立場からすると、学者が学術的ないろいろな研究をしておられる。学会においてはプレート説あるいは他のいろいろな説もあり、論争も華やかのようでございます。しかしながら、現実に地震が起こってくるときに、そしてまた被災を受けたときに、一体だれを頼ったらいいのか。どこかに聞いても、どうも情報があやふやである。早くひとつ予知と、それからまた的確な情報というもの、そういうものを入手する方法が欲しい、これが切なる希望でございます。そういう意味で、特に予知体制の計画につきましてはそのように進捗しているというならば、それをひとつ生かしていくような、そして中間発表でもよろしい、ここまで進歩した、こういうものをひとつ市民に対して発表していただきたいと思うのです。一〇〇%のことをわれわれも求めておるのではございませんので、それを市民に対して、政府の方はこれだけのことをやっている、あるいは政治家はこれだけのことをやっている、地方自治体はこうだ、こういうようなことがやはり発表されることによって、市民は不安感を少なくしていくわけであります。そういう意味で、中間の報告などというものをひとつやっていただきたいと思いますが、いかがでございましょう。
○佐伯説明員 直接のお答えになるかどうかはわかりませんけれども、先ほども申し上げましたように、地震の予知の情報伝達につきましては、静岡県下のアンケート結果がまとまるのは三月ごろになりますので、まとまり次第直ちに公表をいたします。また、全体の予知情報システムにつきましては、約二年間かけてできるだけ完全なものをまとめたいということで鋭意進めておるところでございます。 また、東海地方につきましては住民の皆さん、大変御不安があるんじゃないかと思いますので、昨年も別のパンフレットをつくりましたが、ことしもこういうパンフレットをつくって静岡県下にできるだけ多数配布いたしたい。また別途、消防庁の方ではこれを使って全国に配布されるような予定と承っております。
○渡辺(朗)委員 もう一遍、市民の立場からひとつ素朴な質問を出させていただきたいと思うのです。 地震に関する情報あるいは研究データ、それが集中されており、あるいは総合解析をしているセンターはどこでございましょうか。
○佐伯説明員 お答え申します。 地震予知に関する情報を先ほども説明いたしましたが、長期的な予知に関する情報あるいは中期的な予知に関する情報それから直前予知に関する情報といろいろございますが、これらは一括いたしまして地震予知連絡会という専門学者の集まりで毎年定期的に専門的な検討を行いまして、どの地点はどうなっておるかというようなことを定期的に検討いたしております。これは長期ないし中期予報に当たるものだと思います。それから直前の短期予知の情報関係につきましては、現在気象庁にできる限りの観測データを集めまして、できるだけ直前予知ができるようにということで、気象庁で解析、検討を加えてもらっております。
○渡辺(朗)委員 本当に素朴な一市民の声として、たとえばこの間気象庁の方で大変ティミッドではございましたけれども、警報といいますか、情報を発表されました。十四日でございます。それからたしか二時間後に地震がやってきたわけであります。そういうような御努力を多といたしますけれども、そういう情報があったときに、これはたとえば伊豆地域におきます市町村において、どことどこの市町村がこれを下部に伝達したでしょうか。私の聞いたところでは全部戸惑いがございました。下部の方に伝達し、市民に伝えたのは下田だけであったというふうにも聞いております。そうすると、知らされた市民は確認のしようがない。市役所に電話しても、そういうふうな気象庁からのお話でございましたという程度、となると、やはりどこかに直接に電話をして聞くようなところはないだろうか、そういう素朴な声が上がってまいります。いま日本全国どこでも電話一本でかけられます。そういう場合に、そういうセンターというものはお答えをいただけるところなのでしょうか、どうでしょうか。
○佐伯説明員 これもまた直接のお答えになるかどうかわかりませんが、気象庁から十四日の十時五十分ですか、地震注意報のようなものが出されましたときに、これはすべて同時送話装置によりまして気象庁本庁から各報道機関、それから関係の行政機関、これは建設、東京都、自治省、消防庁あるいは日赤、交通機関、電力等、これに同時送話装置によりまして連絡されているとのことでございます。また、同時に、テレタイプで静岡地方気象台、静岡県庁、それから静岡県警へ連絡されておるそうでございます。したがいまして、御質問のようなセンターというのは別に設けてございません。
○渡辺(朗)委員 実を言いますと、そういう地方自治体が混乱をしていたわけであります。したがいまして、どこか頼りになるところ、中央官庁直属のそういうところで情報は得られないものであろうか、そういう市民からの願望があった場合に、いまのお答えではちょっと答えにならぬように思います。しかし、これはまだまだ予知体制の不備というようなことと、それから自信持ってなかなか言えないということと、先ほど四柳さんの方からもお答えがありましたように、そういう情報の伝達あるいは防災というようなことについての一貫性のあるシステムの問題であろうと思いますので、これはひとつ今後検討をしていただきたいと思いますが、時間もなくなりましたので、最後に、お願いとそれからどなたからかぜひ御意見を聞かしていただきたい点があります。 私は、今回の地震あるいは前回、前々回の災害、そういった地域におりまして痛感することは、これはやはり市民そのものは被害者であるということを非常に強く感じる余り、みずから何かをつくろうという機運といいますか、そういうものが他に依存しがちでございました。国がやってくれるであろう、あるいは地方自治体がやってくれるであろう、それではやはりどうも足らないように思われます。災害というような不幸なもの、これを契機にしてひとつ市民の中で連帯の意識といいますか、そういうものをつくるような方向づけでひとつ御指導をいただきたいというふうな希望を私は持っております。たとえば学校で、職場で、あるいは町内で、そういう単なる防災だけではなく、先ほどもお話が出ましたけれども、観測、こういったものも組み込みまして、それを取り入れた形での連帯意識、こういったものをつくる方向に、新しい立法もされようとするわけでありますから、基本的な考え方の一つに盛り込んでいただきたいと私は思っております。これを希望いたし、速やかなる災害復旧のための御努力を一段とお願いを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。一言ぜひ御答弁をお願いしたいと思います。
○丹羽政府委員 渡辺委員にお答えを申し上げます。 ただいまのお説はもっともなことだと思います。こういう災害、地震ばかりでなくてあらゆる災害につきまして、これは一部分的な組織でなくて国民総体制のもとの組織的な運用によるお互いの助け合い運動、さらにそれに対する処理方法等が考えられていくことでなければならないと思っております。ただいまの御指摘のように、あるときは工場、あるときは学校という組織は当然のことだと思っておりますので、そういう方向に検討しつつ進めていきたいと考えております。どうもありがとうございました。
○渡辺(朗)委員 終わります。
○川崎委員長 山原健二郎君。
○山原委員 今回の伊豆地震の災害に対しまして、私も党の議員団の調査の一員として一月の十八、十九、二十日と三日間現地を見せていただいたわけです。被災者の皆さんに対しまして、心からお見舞いを申し上げます。 その中で、狩野川上流にありますところの中外鉱業のいわゆる持越鉱山の鉱滓の流出の問題について、最初にお伺いをいたします。 この鉱滓問題について、いまシアンの問題が非常に論議をされておりますが、この鉱滓自体についての分析を国としてされたでしょうか。これを最初に伺いたいのであります。
○松村政府委員 お答えいたします。 堆積場に堆積されております鉱滓の中に含まれていますシアンの量は、昭和四十八年まではppmで申しまして一五〇ないし二〇〇程度のものが入っていたわけでございます。四十八年にシアンの回収装置といいますか、それができましてからは、そこに堆積する汚泥の中に含まれているシアンの量は、浸出法によって測定いたしまして一ppmを超えざる量ということになっておりますので、一ppm以下の量になって堆積をしているわけでございます。
○山原委員 金属鉱山の場合、鉱滓には重金属の鉛とか亜鉛が含まれているのは常識だと言われておりますが、これらについて分析調査をされましたか、こういう質問です。
○松村政府委員 お答えいたします。 鉱滓中の重金属の量でございますが、カドミ、鉛、銅、亜鉛、砒素、水銀等について分析をいたしました結果は、ppmで申しましても一ppm以下あるいはコンマ程度の量でございまして、これはいずれも水質基準あるいは産業廃棄物の基準以下の量でございます。
○山原委員 鉱滓自体について分析をされましたかと——水質を言っているのじゃないのです。あの流出しておる鉱滓、お調べになりましたか。
○松村政府委員 鉱滓置き場におきますスライムの分析の結果を申し上げますと、シアンが一二ppm、鉛について〇・三四ppm、銅について一・〇八ppm、亜鉛について一・五九ppm、水銀についてデータ検出されず、カドミについて検出されず、こういった数字がございます。
○山原委員 それはどの機関の調査ですか。
○松村政府委員 一月十六日に、静岡県沼津の公害防止センターの東部支所の分析結果でございます。
○山原委員 私は、ここへ鉱滓そのものを持ってきております。これは一月十八日に現地で採取したものなんです。これがほおずき沢、いわゆる堆積されておる場所のものです。それからこれが、その下へ流出して三田さんが亡くなった、その下の方にありますいわゆる愛宕橋の川に流れ込んだヘドロです。この二つを持ち帰りまして分析をしてもらいました。分析したところは港区南青山のアグネ技術センターでございます。ここで長崎誠三氏を中心にしまして分析をしてもらいました。分析は二種類ありますが、一つは、螢光エックス線分析によりますと、この二ヵ所とも、これをごらんになったらわかりますが、形態はかなり違いますけれども、二十五日に結果が出ております。その結果がこれでございますけれども、これは螢光エックス線の分析の結果が一目瞭然ずっと出ているわけです。それによりますと、二カ所とも鉛は四〇〇ppmです。亜鉛は五〇〇ないし五二〇ppm、こういう数字がはっきりと出ておるわけであります。さらに昨日夕刻、化学分析の結果が出てまいりました。その結果を見ますと、この二つとも鉛が四八〇ppm、亜鉛が八六〇ppm、こういう数字が出ておるわけです。もちろん一般に自然界に存在する量は、御承知のように鉛は一〇ないし三〇ppm、亜鉛は五〇ppm程度であると言われておりますから、したがって自然界に存在するものに比べますと約十倍から二十倍の有害重金属が含まれておるという結果が出てまいりました。これがいま御答弁になりましたことと余りにも違ってまいりますので、これは正確にしておかなければならぬと思います。また、県の防災対策本部の結果としましては、これは水質の方でありますけれども、これも基準以下で心配することはないという結果が出ておりますが、しかし現実に調査をしていただいた結果は、こういう余りにもかけ離れた数字が出てくるわけですね。これは一体どういうことなのか。この分析の結果ですが、これは何も隠し立てする必要はありませんからごらんになっていただいたらいいわけです。 この結果、長崎氏はこういうふうに結論を出しております。「鉛も亜鉛も極端に多量というわけではないが、長期間にわたって川底に堆積していれば、これによる藻類などの汚染が考えられ、さらにアユ、ハヤなどへの汚染も考えられる。したがって定期的にかつ、数年にわたって底質、藻類、魚類について鉛、亜鉛などのチェックを行ない、安全を確かめる必要がある。」こういう結論を出しておられるわけであります。御承知のように、アユははらわたをうるかというものにしますし、これはコケや藻類を食べる、こういうことですね。底にヘドロがずっと沈でんをしておる。シアンの方は空気に触れればいずれ消滅していく性格を持っているけれども重金属の場合はそうはいかないということになりますと、これはかなり警戒すべき問題だと私は思います。これによって魚が一切だめになるとかいうことを申し上げているのではありませんけれども、しかしこの化学分析の結果というものは当然重要視いたしまして、厳重な警戒をやっていく、あるいはこれらに対する定期的な藻類、魚類の検査を行うとかいうことをしないと、先ほどからの狩野川流域全体十数町村になるという事態から考えまして当然のことだと思いますが、この私のみずから調査した結果についてどのようにお考えになりますか、伺いたいのであります。
○松村政府委員 一般的に申しましてスライム等を分析いたします場合に、先生がいまお話しになりました分析方法、ちょっと私も専門家ではございませんのではっきりわかりかねるわけでございますが、分析方法にいろいろございまして、恐らく先生のお話は完全分析の一種ではないかというふうに考えるわけでございますが、私が申し上げましたのは、溶出試験によってと申し上げましたように、産業廃棄物に含まれる有害物質の検定方法による分析ということで分析した結果でございますので、その辺の違いがあるいは大きいのではないかと思うわけでございます。ただ、いずれにいたしましても、この中に重金属が入っている面もあり、またシアンが入っている面もあり、また一般的に言いまして、SSとしても、これは川の水が濁っているということから生態系への影響ということが十分考えられるわけでございまして、政府調査団の報告等を見ましても、今後生態系への影響について十分チェックするようにということと、さらにこれらのスライムをいっときも早く除去するようにということが指摘されているわけでございます。したがいまして、私どもとしては、この点については、午前中から何遍も申し上げておりますように、できる限り早期にこれを除去したいということで現在努力をしているところでございます。
○山原委員 分析の方法にもよるというお話でありますけれども、これはもう全く逃がれることのできない分析の結果を示しておるわけでして、大変な鉱滓が川底にたまっているわけですから、それが長期にわたって流れていく、シアンの場合には消滅していくという可能性があるとしても、この方は長年にわたって次第に流砂となって流れていく、あるいは藻に付着してそれをアユが食べるというようなことになってまいりますとこれは大変なことでして、国としても十分これに対する監視を行っていくという体制はぜひ築いていただきたいと思いますが、その点最後にお伺いしたいと思います。 ここで調べてみますと、狩野川では何と二十万人の釣り人口がおるわけですね。そして狩野川の漁業協同組合の年間の収益は六千万円と言われておるわけでありますし、単なる魚をとるということでなくて、韮山の場合には、稲作は八割がこの狩野川の水を使っているという状態です。さらに伊豆長岡町の場合は、先ほどからお話が出ておりますように飲料水としても水源をこの狩野川に頼っておるということを考えますと、住民の安全とかいうようなことを考えますとこれは大変な問題でございまして、相当国が責任を痛感をしまして責任を持ってこれを排除していく、あるいは漁業者に対する補償問題なんかも考えるという必要があると思いますが、その点について再度見解を伺っておきたいのです。
○松村政府委員 お答えいたします。 現在、持越川及び狩野川の水質については、県あるいは市町村等が中心となりまして、もちろん鉱山保安監督部も行っておりますが、水質の調査を続けております。また、今後これらの河川の生態系への影響等については、これは御指摘のように非常に重要な問題でもございますので、関係の政府機関と申しますか、率直に言いますと環境庁の方にお願いいたしまして、今後その生態系の調査ということを検討していただくということでお話を進めているところでございます。
○山原委員 これから考えますと、あのいわゆる持越鉱山の山の上に——いわば重要な河川が下を流れている。しかもたくさんの町村がある。その山の上にああいういわゆる捨て石鉱滓堆積場をつくったということ自体に誤りがあるのではないか。それは通産省の立地公害局が出しております「捨石鉱さいたい積場建設基準」を見ましても、位置の選定についてはどう書いてありますか。人家を避けること、山崩れ、地滑りが少ないこと、土石の流出が少ないことなど、ちゃんとみずから指摘しているわけですね。しかもいままで約十回にわたって狩野川の魚が死ぬるとか、補償をしなければならぬとかいう問題が起こっているわけです。しかも、ここはいわば有数の地震地帯ということで、前の直下型地震の経験もあるわけですね。そういうところへ、山の上に有害物質を含んだヘドロの堆積場をつくる、このこと自体に問題があると私は思うのです。これが第一点。この点についてお伺いをいたしたいと思います。 もう一つは、地盤調査についても、地質調査というものが果たして今回のような地震を想定して行われておったであろうか、こういう点であります。いままでの事故例でも、「鉱山保安テキスト」これは通産省立地公害局が監修したもので、五十年八月にみずから出しておられるものでございますけれども、いままでの事故は「かん止堤の構造および放泥方法に原因していると考えられる」「かん止堤の構造的な欠陥が外見からは判定できず、」と書いているのですね。これが通産省のいままでの見解でしょう。ところが、この持越鉱山の鉱滓堆積場につきましては、実際に通産省がいままでどういう監督をしてきたかといいますと、新聞を見ましても、現地へ行って調べましても、まず企業がコンサルタントに依頼した調査、その書類を通産省は書類上の審査をしておるにすぎないわけです。それから現地へ行って外見検査しかやってないのです。 しかも、最初の堰堤の上に七回も積み足し堰堤、これは普通の水力発電のダムだってこんな乱暴なことはやらないわけでありますが、そういうやり方をしているわけですね。これでどうして安全性を確保することができるであろうか。これはある学者に言わすと、まさに土木技術の初歩的なミスである、こう言っておる者もあるわけでございます。 そうしますと、これは企業自身にも責任があると思います。企業の所長さんにも会いましたら、資本金七億円の中小企業でどうにもなりませんということをはっきり言うわけですね。企業自身にも責任がありますけれども、国の監督行政上の責任というのは私は非常に重要だと思うのです。そういう意味で、この二つの点について本当にこの安全性を確保できるという自信を持ったものであったか。いままでは万全なものだという新聞発表をしておられるけれども、現在こういう事故が起こっていまなお通産省は安全なものであったと考えておるのかどうか、この点を伺いたいのであります。
○松村政府委員 お答えいたします。 第一点は、鉱滓堆積場、特にシアンを含んでいるようなこういう鉱滓の堆積場が山の上の危険な個所にあったという点について、これは認可基準等を見ても下流側近傍に人家等々が存在するところを避けることとなっているのにかかわらず認可した趣旨はどうかという御指摘かと思うわけでございますが、もちろん認可基準の中の下流側の近傍に人家がないということは非常に好ましいことでございまして、ぜひそういったところがあればそういうところにつくるべきでございますが、御承知のとおり鉱山というものは工場と違いまして、立地が制約されているということもございまして、もちろん保安の面も非常に重要でございますけれども、国家資源の開発という観点から、できる限り安全サイドを選ぶけれども、ある程度下流側に、たとえばこういう持越川というような川があって魚がすんでいるといったようなことがございましても、できる限り安全な方策をとってここに鉱山を開発するということも、一つ私ども通産省の立場からは考えられるわけでございます。 その際に、この堆積場の場合をとって考えますと、一つの考え方としては、鉱滓をそのまま伊豆のあるいは西岸までパイプ輸送をいたしまして、そこの海岸にそういうものを捨てる、もちろん堆積場をつくって捨てるわけでございます。こういった方策は、最近におきましては特に立地に恵まれた鉱山、あるいは大企業等においてとられている方法でございますし、この方がやはり安全であるということは言うをまたないわけでございますけれども、この鉱山につきましては、これは昭和三十六年に認可を受けた堆積場でございまして、中小企業であることもあってそういった大規模な対策をとり得なかったという面もあろうかと思うわけでございます。 また、通産省がこういったところの地盤を調査する場合に、扞止堤のボーリング等を行うことによってもう少し実態的な調査を行うべきではないか、会社側の数字あるいは外形による視察による検査だけでなしに、もっと突っ込んだ検査をするべきではないかという御指摘でございますが、現在通産省の鉱山保安監督局部の人員が現在四百名程度でございますが、この監督官が人員的な限界もあり、また予算的な限界もあって、これまではその点についていま申し上げましたような巡回検査等の際にもさらに一段突っ込んだ検査というものをなしていなかったわけでございますが、この点については先生からも御指摘ございましたが、これまでの監督方法が万全であったということを申し上げるつもりはないわけでございまして、原因調査の結果を踏まえまして、あるいはまた原因調査と並行いたしましてこれらの監督につきましては早急にその強化を図っていきたい、こういうふうに考えております。
○山原委員 まさに通産省的な御答弁だと思うのですね。こういうふうな人家のそばへ置いてはいかぬとかいろいろ書いてあるけれども、しかしこの企業の性格からいってやむを得ないという、これでは今度災害を受けた町村や人々にとっては納得のいく答弁ではありません。これは当然皆さんが規定し、考えたとおりやって、防災上の立場を完全にやっていくということが大事なのであって、やむを得なかったんでございますというだけでは済まされない。しかも五十七年七月までまだあそこへ鉱滓を置くという計画でしょう。私が言うのは、いまこういう事故が起こって万全であったかということをお尋ねしておるわけでございますが、いまの松村さんの御答弁ではどうも納得いきません。環境庁でもおればいいんですが、環境庁の方お見えになっていないようでありますので、国土庁の丹羽政務次官にお伺いしますが、ああいう考え方で今度の災害に対応しておったら私は政府の信頼は全く地に落ちると思います。防災上の問題をこの事故を契機にして本当にやっていくのだというお立場をとっていただきたいと思いますが、その点、見解を伺っておきたいのです。 いままで五回も、新潟の地震その他の地震で鉱滓の崩壊問題が起こっているわけですね。しかもこの伊豆はそういう危険なところであるということはいままでの経験からもわかっているわけでして、本当に今度それが現実に事故として起こったわけですから、これをどう解決していくかという、そういう意味での国土庁としての見解を伺っておきたいのです。
○丹羽政府委員 山原議員にお答え申し上げます。 ただいまの質問の内容は、微に入り細にわたっていろいろとお尋ねいただきました。通産としまして責任上のお答えを申し上げたようでございますが、その間に、いままで何回か起きたのであるから、もっと態度を改めてしっかりやってくれてもいいじゃないかという山原委員の質問に対して、私は同感だと思います。これをいい機会にしまして、今後は災いを転じて福とする考え方で検討いたしまして、あらゆる角度からそうした災害のない、賢明な対策を講じてもらうように、私どもみんなで努力をいたしていきたいと思います。国土庁はそういう考え方に立っておりますから、御理解いただきたいと思います。
○山原委員 次に、もう時間が余りありませんので一問ずつ、最初に中小企業庁に伺いたいのであります。今度の被害によりまして伊豆急行がとまり、下田等におきまして調べてみますと、六十六旅館がありまして千百八十三名の従業員がおりますが、今度の災害によりましてそのうち休業が二十一旅館、みやげ品店などにいたしますと十九店中十六店が休業しておる、こういう状態でございます。そのほかハイヤー、タクシーあるいはアジの開きなどを売っておる人たちを含めますと相当の人数になるわけです。この中で大体三千人が観光事業に携わっておる方でありますけれども、過半数が職を失うであろうという事態が起こっております。下田職安のお話では、今週中に千二百名ないし千三百名の離職者が出るであろう、こういう状態が報告されております。この旅館業その他、この四年間に三回も被害を受けまして、限度いっぱいの借金をいたしております。しかも売り上げの大幅な削減というような被害も受けておるわけでございますが、これに対して中小企業庁として低利あるいは別枠の融資、限度額にこだわらない貸し付けをする御決意があるかどうか、伺っておきたいのであります。 次に厚生省に対しまして、いまも水道の問題が出ましたが、上水道、簡易水道復旧等につきまして、新潟地震の際には先例をつくっております。一定の上積みの補助体制をとっておりますが、これをやられる御用意があるかという問題でございます。 さらに、建設省にお伺いしますが、建設省は総点検をやられまして、特に東海地域につきましては五十三年度にやるというふうに建設省の資料の中にも出ておりますが、この点、今度の道路の決壊その他、建設省の決意とは別に非常に立ちおくれておったのではないかと思いますが、この点をどう克服されるお考えか、伺っておきたいのです。 最後に、運輸省に対しまして、伊豆急の問題です。これが一番大きな問題ですね。これがいつ復旧するかわからないというような状態が続いておるわけです。そのために観光業はもとより、農産物にしましても、あのワサビあるいはカーネーション、イチゴあるいはナツカン等の輸送にも影響してくるということで、この伊豆急の復旧というのは、これは相当集中的な力を入れて早く解決しなければならぬと思いますが、この点についての運輸省の見通しをお伺いをいたしたいのであります。
○松尾説明員 下田市の観光業関係の被害についてのお尋ねでございますが、離職者のお話もございましたが、離職者対策というのは、これはまた労働省の方で担当してやっておりますので、私は、もっぱら中小企業対策というサイドのお話だけをさせていただきたいと思います。 ただいまお話のありましたようなことで、確かに旅館とかあるいはみやげ物店が打撃を受けているというお話がございまして、普通の場合の災害というのとちょっと感じが違いますが、たまたま私ども、災害特別融資という形でやっております制度がございまして、先生すでに御承知のことでございますが、国民金融公庫であれば四百万円、あるいは中小企業金融公庫であれば三千万円、商工組合中央金庫の場合には必ずしも限度はない、実情に応じてということであります。これは、災害ごとに貸し付けをやっておりますので災害貸しつけではございますけれども、広く考えまして、そういったいまおっしゃったような点も含めて融資に対処してまいりたいと思っております。 なお、こういう企業の方は、これまで既往の類似の災害での借り入れなどもあるわけでございまして、政府系の、いま申しました中小企業の三機関につきましては、これまでの借り入れの返済猶予についても個別に御相談に乗ってまいりたい。 それから、私どもの方も、この問題が起こりましてから静岡県の方と密接に連絡をとっておりますが、これは県の方でおやりになることで、発表はこれからのようでございますので、詳細について申し上げるのはちょっといかがかと思いますので省略いたしますが、静岡県の方でも、こういった事態というものを非常に重大に受けとめまして、制度融資を発足させるということで、かなり充実した内容のことを考えていただいているようでございます。私どもは中小企業信用保険公庫という機関を持っておりまして、これは保証の裏づけをするという意味で融資基金というような制度もございますので、この辺で私どもとしては、県の融資制度についてもできる限りの支援をしてまいりたい、県とタイ・アップいたしまして十分対策を講じていきたいというふうに考えております。
○山村説明員 水道施設の復旧費に高率の補助をする考えはないかということに対してお答えいたします。 水道施設の災害復旧事業につきましては、激甚災害特別援助法から適用除外されておりますが、一般的には予算措置といたしまして、二分の一の国庫補助を行っておるところでございます。先生御指摘のように、例外的に新潟地震のように、地下埋設物が壊滅的な被害を受けたというような例につきまして、被害の程度あるいは市町村の財政事情等を考慮しました一定の基準によりまして、特別の高率補助をいたしてきておるところでございます。したがいまして、今回の災害につきましても、こういった従前の例にならいまして、早急に検討いたしたいというように考えております。
○渡辺説明員 お答えいたします。 総点検の結果、抜けていたのではないかという御指摘でございますが、従来震災対策といたしましては、主として橋梁あるいは横断歩道橋、それからトンネルといったものを重視してやってまいりまして、これは応急対策を含めまして、先生の御指摘のような時点でほぼ完了する予定でございます。しかしながら、今回の地震のように非常に大きな規模の、山が崩れるという点につきましては、私ども、これまでそういう知識が若干乏しかった点もございまして、先日の経緯を十分調査いたしまして、その上でしかるべき処置を適切にとりたいと考えております。
○原説明員 お答えいたします。 伊豆急行の開通状況は、きょう現在で伊豆稲取−河津間、約五キロを除いて開通いたしております。 この未開通区間、伊豆稲取−河津間の復旧がおくれておる原因といたしましては、水下隧道付近の一万立米を超える土砂崩壊、それから城山隧道入り口付近への巨岩の落下、それから伊豆稲取隧道の被害のためでございます。 復旧につきましては鋭意その努力をいたしておりまして、水下隧道付近の一万立米の崩壊土砂につきましては、大部分の撤去が完了いたしております。それから城山隧道入り口付近の巨岩の処理につきましては、発破をかけてその砕石を撤去中でございます。ただ稲取燧道につきましては、変状等につきまして詳細調査を実施中でございまして、その結果により復旧方法等について決定し、工事に着手することにいたしております。したがいまして、開通は、復旧方法が決まる時点、二月上旬ごろには明らかになると考えておりますが、安全上問題のない範囲でできるだけ早期に解決させるよう、事業者を指導してまいりたいと考えております。
○山原委員 終わります。
○川崎委員長 永原稔君。
○永原委員 きょうは午前中から各委員の皆様方、熱心に御質疑をいただき、被災県の出身者として、本当に心から厚く感謝したいと思います。 各省庁におかれましても、ただ現行法の規定だけでなく、さらにしゃくし定規でなく、前進的にいろいろお考えいただきたい、こういうように思う次第でございます。 私、いろいろ重複してしまいますので、補完的に、また単発的な質問になりますが、そういうような観点から数点お伺いしてみたい、こう思います。 ほおずき沢の堆積場についていろいろお話がございました。昨年の十一月に調査したというようなお答えもありましたけれども、あの堆積場は、あの地形で一体計画放棄量はどのくらいであったのか、その点を伺いたいと思います。
○松村政府委員 お答えいたします。 計画堆積量は五十六万立方メートルでございます。
○永原委員 現在四十八万立米ということになりますと、あと二万立米程度はまだ上積みをしてあそこに堆積するということでございましょうか。
○松村政府委員 お答えいたします。 当初認可いたしましたときの計画は、さようになっております。
○永原委員 それが今後可能であるかどうかという点、それは二万立米さらに捨てることができるのかどうかという点が一つ。 それと、時間がかかりますので区切ってまいりますが、鉱滓堆積場の認可をする場合に、どうして地元の自治体と連絡をとらないでおやりになるのか、その点を伺いたいと思います。
○松村政府委員 お答えいたします。 あのほおずき沢の堆積場は、計画量は五十六万立方メートルでございまして、その点から言いますと、さらにこれを使用いたしまして堆積するということが認可いたしました時点の計画では可能でありますけれども、実際の問題といたしまして、今回被害をこうむりまして、堆積場の扞止堤が崩壊したわけでございます。これを修理いたすといたしましても、それには相当時間もかかりますし、また応急修理の後、つまり二重鋼矢板工法による修理は、これは応急修理でございまして、その後にさらに本格的な修理が必要になるわけでございます。それを行いました段階でこれが安全であるかどうかということを調査いたしまして、この堆積場が今後再使用を許可できるかどうかということになるわけでございますが、現在これは原因調査団の結果等も検討する必要がございますし、完全修復というところまでは相当困難な問題があろうかと思います。したがいまして、実際上の問題としては、あの堆積場をさらに使用するという点については現在のところはなかなか見通しは立たないのではないかというふうに考えるわけでございます。 それから、第二の御質問でございますが、鉱山の堆積場を認可する場合に地元との協議についてどういうふうに考えるかという点でございますが、鉱山におきます鉱害の防止については非常に専門的な知識等が必要であるといったような問題もございまして、鉱山の坑内における人命災害の防止等ともあわせまして鉱山保安監督局部で監督を行っているわけでございますが、地元住民及び地方自治体に直接関係する鉱害等の問題につきましては、これまでも地方自治体への報告、連絡には努力をしてきたつもりでございますけれども、非常に不十分であったというおしかりも受けているところでございまして、今後はこの点に一層留意いたしまして、通産省といたしましてもこれらの点について地方自治体と密接な連携を図ると同時に、鉱業権者に対しましても地元との接触と申しますか、情報の提供について一段の努力を払うようにといった方向で指導をしていきたいというふうに思っております。
○永原委員 捨て石あるいは鉱滓といってもやはり産業廃棄物だと思うのです。日本の国内の鉱山から出て、自分のところで製錬して出た残滓を、これは通産省の方でお扱いになり、輸入した、たとえばボーキサイトのようなものを製錬して出た赤泥のような処理は、これは知事の権限でいろいろ処理していかなければならないというようなことで、鉱滓の扱いそのものが何か二段になっているような気がします。そういうものについては、やはり処理について一貫性を持たせるためにも自治体の長と御相談になってしかるべきだ、こういうように思うのです。やっぱり鉱山の方の専門的な知識あるいは技術というものが自治体の職員にまで及ばないような高度のものであるということは理解はできますけれども、しかし行政の一貫性ということを考えた場合に、こういうものについて地方自治体の長の意見を聞く、そういう措置は今後とも必要ではないかと思うのですが、これに対してぜひ対応していただきたいと思いますけれども、どうでしょうか。
○松村政府委員 産業廃棄物の投棄等規定しております法律と鉱山保安法との関係でございますが、これは法律的に申しますと、鉱山保安法が、一般法である廃棄物法の中において特別法といいますか、としての役割りを持っているわけでございますが、そういった法律の問題はともかくといたしまして、鉱害の問題はいま申し上げましたように地元との非常に重要な問題でございますし、鉱山を今後経営いたしていきます上で地元市町村あるいは県との良好な関係を維持するということが非常に重要なことでございますので、先生御指摘の方向で鉱山を指導し、監督部を指導してまいりたい、こういうふうに思います。
○永原委員 話題を変えまして、幹線道路の整備のことについていろいろ質問が重なりましたけれども、百三十五号線、有料道路の復旧について建設省はどういうようなお考えでお進めになるでしょうか。
○渡辺説明員 お答えいたします。 百三十五号線につきましては、すでに建設費とほぼ見合う程度の災害復旧費と申しますか、改良費をつぎ込みまして逐次何回かの被災の都度対応してまいっておるところでございますが、今回も大きな被害を受けましたので、十分専門家の意見等を聞きながら必要なところはそのまま直すのではなくて、いわば改良的に直すというようなことも考えつつやってまいりたいと考えております。
○永原委員 この百三十五号線は国道でございますけれども、有料道路になって道路公団が管理しているわけです。こういうような復旧費について建設省はどういうように助成をするか、あるいはめんどう見ていかれるか、どんなお考えでしょうか。
○渡辺説明員 道路公団のやっております一般有料道路につきましては、実はただいままでのところ災害復旧の制度が適用されておりません。したがいまして、いまのところはいわゆる損害補てん金であるとか、そういうものをもちましてこれに充当しておるわけでございます。規模が非常に大きい、あるいはそれが採算的に合わないとかいう問題が起こりました場合は、個々に検討いたしまして必要なものは措置をしなければならぬかと思いますが、いまのところは従来の方針でやる予定でございます。
○永原委員 結局、通行料の中にそういう災害復旧費を含んでいるかどうかということが一点。それから知事が管理しているいろいろな有料道路についてそういうような災害を受けたときには助成の道はあると思いますけれども、その有料道路の料金決定について災害復旧費も含んでいるとすれば、ああいうような災害をどのように見込んで料金を算定なさっているのか、そういう点も伺ってみたいと思います。
○渡辺説明員 直接その方を担当しておるわけではございませんが、料金そのものは有料道路のいわゆる便益の範囲内で定めることになっております。したがいまして、特に災害復旧費を初めから考慮するとか、そういうことではございません。あくまで通行料金の徴収の範囲内でいわゆる損害、その被害等に対する補てん金に見合う分は、全部償還が終わりましてから後も若干徴収ができる制度でございますので、その中で措置をするということでございます。 それから、県知事さんあるいは公社でおやりになる一般有料道路につきましては、これは規模も小そうございます。そこでそういうような制度では自分のところで措置するという方法ではできませんので、被害の大きいものにつきましては災害復旧の対象といたしております。
○永原委員 ああいう特殊な地域の災害ですので、ぜひ何か考えていただけたらありがたいと思います。 それから先ほど質問が出ましたけれども、伊豆急の問題、これはお話が出ましたようにあの地域にとっては本当に必要な大量の交通機関なんです。これについて地方鉄道軌道整備法に基づく助成が行われるかどうか、その点について御質問したいと思います。
○土坂説明員 災害を受けました鉄道につきましては地方鉄道軌道整備法で補助ができるということになっております。ただ、その場合に要件がございまして、その資力だけでは災害復旧事業を施行することが非常に困難であるという場合に補助するということになっております。伊豆急の場合には災害復旧にどれだけの費用がかかるか、現段階ではまだ決まっておりませんので、果たして自己の資力で災害復旧事業ができないかどうか、まだ私どもの段階ではわかっていないわけでございますが、先ほどもお話ししましたように、二月の上旬になりますと災害復旧の見通し、それから所要の経費、そういったものが決まりますので、その段階で会社からよく実情を聞いて、これができるものかどうか、その段階で検討したい、こういうふうに思っております。
○永原委員 特に伊豆急は五十一年七月の豪雨でも非常に大きな災害を受けました。これは独自の力で解決したと思います。そういうように、連続しているというような事情もおくみ取りいただきたい、こういう気がするのです。そういうめどがないと、まだ稲取−河津間の開通がいつになるかわからないという状況ですので、地域の者は一日も早い開通を待っているだけに、何とかお考えをいただきたい、こういう気持ちでございます。 それから、いろいろ新聞にも報道されましたけれども、伊豆の活断層地帯というようなものが大きく図面入りで新聞に出ました。不安感をさらにそそったような感じがいたします。こういうようなものを見ますと、日本全体が地震頻発地帯、しかも東海大地震というのが必至なような状況と言われている中で、この地震を見ましても、余震によって地すべり現象が起こっている、そういうものがあるだけに、やはり日本の地質調査というものをもっと綿密にやる必要があると思いますけれども、こういうものについて何かお考えがあれば聞かしていただきたいと思います。
○渡辺説明員 ただいまのお尋ねの前に、若干訂正をさしていただきたいと思います。 先ほど、県知事さんの管理する有料道路については災害復旧の対象になる、あわせて一般道路公社も対象になるように申し上げましたが、一般道路公社はいまのところ対象になっておりませんので、訂正をさせていただきます。
○永原委員 それでは、別の機会に地質調査のことはお尋ねいたします。 それから、がけ地近接住宅の移転補助について、先ほど、四十七年ですか、発足当時三分の一の補助率を二分の一に改正してあるというようなお話がございました。それだけにとどまらないで、ああいう地域、特に河津などは先ほど来お話が出ていますように、四年に五回の大きな被害を受けているところでございます。こういうところが連続して受けているだけに、町村の財政負担というものが大きくなるわけです。いままでの実績で、二分の一程度でいきますと、市町村負担は四分の一、この四分の一でも、現在改正されて百八十万、土地まで入れて二百三十万ということになれば、一軒、二軒の移転であれば別ですけれども、ある程度まとまったときには、市町村の財政負担というのは非常に大きくなるわけです。こういうものについて、何か軽減していただくような意味で、補助率のアップということを町村が特に要望しておりますけれども、こういう点についてもう一度考えていただくということができないかどうか。
○対馬説明員 お答え申し上げます。 がけ地近接危険住宅移転事業につきましては、先ほどお答え申し上げたとおりでございますが、災害が頻発する地域ということでは、西日本の台風常襲地帯というような問題もございますので、地震だけでなくて、そういう災害を受けやすいという地域とのバランスということも考えなければならないのではないかというふうに考えております。それからまた、他の類似事業との関連もございまして、こちらの補助率との関係もございますので、その方もあわせまして十分検討してまいりたいと考えております。
○永原委員 住宅金融公庫の災害の貸付額ですけれども、これは現行五百八十万、利子が五・五%、十八年償還というように聞いておりますが、これをもう少し長くしていただきたい、額もふやしていただきたいという要望が非常に強いのです。特に、今度河津町あたりで、ようやくでき上がって喜んでおる人が、今度の災害でまたつぶれてしまったというような状況の中で、同じ額ではとても負担に耐え切れない、やはり利子も下げていただきたい、償還期間も延ばしていただきたい、こういう気持ちが出てくるのは当然ではないかという気がするのですが、これはどういうようにお受けとめになりましょうか。
○川合説明員 お答えいたします。 住宅金融公庫の貸付条件のうち、まず償還期間の延長につきましては、ほかの関係と一緒に本日法律案が閣議で決定されましたので、近く国会の御審議をいただくことになると存じます。法律が通りましたら、その範囲でできるだけの貸付条件の延長をいたしたいと思います。 それから、あとの貸付限度を上げることと、それから利率五分五厘を下げることにつきましては、いずれも非常にむずかしいとは存じますが、今後政府部内で慎重に検討してまいりたいと考えます。
○永原委員 それから、河津町のようなところで、現実問題見てみますと二十二の部落がある。こういうところと防災無線も全く通じない、電話も通じない、徒歩連絡で行っても、ああいう災害を受けた、寸断された中で連絡がとれない、こういうような状況が見られたわけですが、防災無線の充実について本年度幾らか強化策が講ぜられているように承りますけれども、各町村と集落との防災無線の道を開くことができるかどうか、そういう点について承りたいと思います。
○持永説明員 防災行政無線につきましては、従来、国と県とを結びますもの、それから県と市町村を結びますものについては整備を図ってきておりますが、御指摘ございましたように、市町村の中の市町村役場と集落を結ぶものにつきましては、今回の地震でもそうでございましたし、また過去の災害の事例からもその必要性は考えられていたわけでございまして、いわば懸案になっておったわけでございますけれども、そういう状況を踏まえまして、消防庁といたしましては、五十三年度から新たに、市町村の役場と集落を結ぶいわゆる市町村内無線につきまして助成を行って推進を図っていきたい、こういうことで五十三年度予算案に計上させていただいております。したがいまして、この予算が成立いたしますれば、これを引き金にいたしまして、お話のございましたような無線の整備を促進してまいりたい、こういうふうに考えております。
○永原委員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。 それから、先ほど来水の問題が論議をされました。いろいろ助成の方法などお話がありましたけれども、公営水道はいいのですが、知事認可の組合営の簡易水道も負担に耐えかねるような状況が見られるわけです。これについての補助あるいは起債というようなものがどういうように扱われるか、お考えを伺いたいと思います。
○山内説明員 所管の水道整備課長がちょっと席を外しておりますが、現在あります補助規定の範囲内でも、もちろん最大限にこれを活用すべきことは当然でございますが、なお起債その他につきましては、できる限り私どもの立場からも関係省の方にお願いする姿勢で参りたいと思っております。
○永原委員 組合営の簡易水道ということになりますと、起債措置などが非常にむずかしくなるかもしれませんけれども、市町村を通じた起債になるかあるいは市町村を通じた補助金になるか、とにかくそういうような道ででもお考えをいただきたい、こういうふうに思います。 それから、これは十分調査が行き届いておりませんけれども、観光客が閉じ込められる、そういう場合にパニック状態を起こす可能性がございます。そういうことから、さきの伊豆災害のときには約三千人の人を自衛艦あるいは漁船を使ったりあるいはチャーターしたりして運びました。今度の場合、東伊豆を通じて出た人が約千名と聞いておりますが、前の伊豆災害のときにはこれは一部県が船をチャーターしています。それについては災害救助法の適用を受けて費用を国と県が折半して負担をした、こういうようなことがありましたけれども、今回は人員も多くなかったということもありまして、定期航路を利用させた。そういうことで経費負担については個人にこれを負担させたということなんですが、関係当局としてみますと周遊券あるいは団体バスあるいはマイカー、こういうようなもので来ていた人たちに避難命令を出して、そして定期航路に乗ってお帰りなさいという場合の経費を個人に負担させるのが非常に苦しかったというような反省がございます。こういうものについてやはり何かお考えいただけるものかどうか、そういう点を伺いたいと思います。
○近藤説明員 お答えいたします。 今回の地震によりまして陸上交通機関が途絶いたしましたために、旅客航路事業を経営いたしております伊豆急海運等の三社がこれまでに約五千五百人のお客を輸送いたしております。 ただいま先生お話しございましたように、一昨年の水害のときは県から負担があったということでございましたけれども、今回はそのような措置がなかったというふうに聞いております。したがいまして、事業者が利用客から直接運賃を収受したということになるわけでございますが、先生お尋ねの件でございますけれども、こういう場合の旅客輸送の形態として、一つはいまおっしゃられました緊急時の避難客を輸送するというケースと、もう一つはある程度長期にわたりまして通常のお客さんを陸上交通機関に代行して輸送するという二つのケースがあろうかと思います。後者につきましてはこれは通常料金を収受することについては問題なかろうかと存じますけれども、前者につきましては先生おっしゃられたような問題点がございます。ただこれは私ども海運行政だけの問題ではございませんので、今後の問題につきましては関係省庁とよく連絡をとって検討してまいりたいというふうに存じます。
○永原委員 一つの地震が起こりますといま申し上げたいろいろなケースが出てまいります。こういうものに対して十六県の知事が相集まって災害の特別立法ということを企図しておりますけれども、こういう要綱を見まして先ほども御質問がありました。いろいろ問題点は含まれておりますが、災害対策基本法を一部直すだけでは対応できないのではないかという気がいたしますけれども、特別立法、単独法をお考えになるという気持ちはないかどうか、そういう点伺ってみたいのです。
○四柳政府委員 その点につきましては本会議、予算委員会等で総理が御答弁申し上げておりますように、できる限り合意を得まして成案を得て特別の法律という形で準備を進めたいと思います。
○永原委員 いまのお答えで了解しますが、先ほど法制局の方で災害対策基本法の一部改正というようなお考えがお答えに出ましたので、そういうことで進んでいるのかと思って伺ったわけですが、できるだけこういうものに対応する特別立法は単独法でいった方が非常に盛り込むところが余裕ができるのではないかという気がしますので、そういうお考えをお願いしたいと思います。 最後に。これだけの災害を受けていろいろな財政負担というのが市町村にはかかってまいります。特にいろいろな、いま申し上げた緊急避難のような経費負担というような問題とか、あるいは水道の問題とか、財政需要が非常にふえてまいりますので、特別交付税において特に御配慮いただきたい、こういう気がいたします。そういう点を自治省の方にお願いして、私の質問を終わります。
○千葉説明員 今回の伊豆大島近海地震によります被害地方公共団体におきます災害救助関係の経費でありますとか、災害復旧等に要します経費でありますとか、そういうものにつきましては、今後被害の状況が確定いたしますのを待ちますとともに、関係団体の財政状況、そういうものも勘案いたしまして特別交付税の配分につきまして十分配慮してまいりたい、このように考えております。
○永原委員 どうもありがとうございました。
○川崎委員長 これにて質疑は終了いたしました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十五分散会