運輸委員会 第9号
- 発言数
- 219 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1978/06/06
会議録
○増岡委員長 これより会議を開きます。 陸運、海運、航空、日本国有鉄道の経営及び海上保安に関する件について調査を進めます。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本日、航空に関する件について新東京国際空港公団総裁大塚茂君を参考人として出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○増岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○増岡委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。北川石松君。
○北川委員 本日、一般質問の機会を与えていただきまして、先輩、同僚委員各位に感謝をいたすものでございます。 この運輸委員会において質問させていただきますことは、成田空港事件が起きて初めてでありますが、私は、まだ一年生でございますので、国会の運営その他についてまだまだ勉強いたさなくちゃならぬという考えを持っております。しかし、あの事件が起きて十三日か十四日目に運輸委員会が開かれましたが、その間において国会で、議運の委員長が空港に関する本会議での発言をしておられる、私は、常任委員会というものがもう開かれるだろうか、もう開かれるだろうかと思っておった一人であります。そういうことを思いながら、私は、政治というものは野球のようにやっていかなくちゃならぬ、巨人・阪神戦が後楽園で何月何日に開かれる、天気である、観衆はいっぱいスタンドを埋め尽くしておるのに、中へだれもプレーヤーが出てこないというようなことでは困ると思うのでございます。 こういうことについて、あの問題が起きて運輸委員会の開催を運輸大臣が要求されたかどうかということを一応お聞かせ願っておきたいと思うのであります。もちろん済んだことでございますし、いろいろと申し上げると時間が減りますので、これ以上申し上げませんが、ただ今日、無事成田空港が開港されたということを本当に心から喜ぶものでございまして、所管大臣である福永運輸大臣が、ことのほか心身ともにこれに情熱を傾けられて、でき得ない話し合いの場まで持たれて、いろいろと言いたいことを言う人がたくさんございますが、その中で前向きの姿勢で進み、しかも情を持って当たられたということに敬意を表す次第でございます。 このように成田が開港されてはや二十日近くになろうとしておるのでありますが、私は、この間警備に当たられた警察当局はもとより関係各位に深甚の敬意を表しながら、成田が無事開港された後に生ずるところのいろいろな諸問題について、当局は一体どのように対処しておられるかということを、この際、運輸委員会においても検討していきたいと思うものでございます。 このごろ新聞で非常に騒音ということが言われております。一〇〇をオーバーしたとかなんとかということが新聞に書かれておるのですが、もちろんこれは測定という基準、場所その他によって変わると思うのであります。異なってくると思うのでありますが、あの周辺の住民の方たちは、いままで全く静かなるところにおった、マンネリズム化した大阪空港の周辺と違いまして、また政治的に騒音を問題にするところの形じゃなくして、事実大自然の中の静かなところに育っておった皆さんは、飛行機の騒音に対しては敏感にその神経でとらえるであろうと思うのであります。だから、測定いかんにかかわらず、騒音というものにはいま非常な苦悩の中にあると思うのであります。 そこで、こういうことに対して私は、やはりよく対処していただきたいと思いますが、大臣並びに航空関係の皆さんはどうお考えになっておるか、お伺いいたすものでございます。
○福永国務大臣 まず、初めの部分でお触れになりました、成田の開港等と関連して、忙しいときではあったが、委員会の開会について政府はどうだったかというようなお話でございますが、これはもう釈迦に説法、私から申し上げるまでもなく、委員会というものは国会本位でございます。私どもがいつ開けなどと言うべきものではございません。委員会が開かれて御命令によって出てこいとおっしゃればいっでもなんでございますが、しかし、そのおっしゃるゆえんのものは、恐らくそういう手続上の問題等でなくて、国会も政府も委員会を通じて大いに活動すべきものであるというような御趣旨において、政府も積極的であれというようなことであろうかと思います。もとより私どもは、そういう考え方で臨んでおる次第でございます。委員各位にいろいろ御鞭撻をいただきつつ、いい運輸行政をやっていくということに今後も強く意欲を燃やしてまいりたいと考えます。 それから、成田がともかくも開港になった、だが、いろいろの問題があるが、これらについてどういうように考え、どういうように対処していくかというようなことでのお話でございます。私どもは、成田が皆さんの御指導のもとにとにもかくにも開港するに至ったことはありがたいと存じておりますが、これをもって安心してどうこうというような気持ちは、これはもちろんございません。いよいよこれから問題がうまく解決されていかなければならない、こういう考え方から、昨今話題に出ております幾つかの問題等につきましては、大いに積極的に対処していかなければならぬ。たとえば騒音と関連しての防音対策等についてはより積極的に対処しなければならぬというようなことで、われわれはいろいろの施策を講じてきておるわけでございますが、まだもとより十分だというわけではございません。 実はけさほどの閣議等でも、この騒音対策等については、より積極的に対処しようということで、私どもはもちろんでございますが、他の閣僚諸君等からもその種のことで同趣旨の考え方を表明されたこと等もあるわけでございます。総理大臣自身もそういう傾向の発言をいたしておったわけでございまして、いろいろ問題はございますが、特に昨今問題になっているようなこと等については大いに積極的に進めてまいりたい、さように存じます。
○高橋(寿)政府委員 騒音対策について補足させていただきます。 最近、新聞紙上をにぎわしておりますように、地元の市あるいは町で測った騒音値が非常に高いということで問題が起こっておるわけであります。もともとゼロから出発しているわけでありますから、全く発行機の飛んでいないところに突然一日百四十便の飛行機が離発着するわけでございますから、そういった意味で私ども数値のいかんにかかわらず、地元の住民のお受けになるショックは大変大きいと考えて、いま大臣が御答弁申し上げましたような精神で施策を続けていくつもりでございます。 若干御説明申し上げますと、開港後一週間、公団におきましても観測をいたしました。地元の市、町でも観測いたしました。公団の観測結果は、開港前に公団が予測した数値と大きな食い違いを見せておりません。ただ、どうしても地元の市、町から発表される数字の中には最高値という数字があるものですから、それが大変問題にされるわけでありますけれども、公団の観測した中にも最高値の数字もございまして、その点についても数値的にはそう違っておりません。 ただ、具体的にこれを空港の周辺対策に引き直していく場合の基準は、御承知のように環境庁の告示がございまして、私どもは、その告示の基準に従って五十三年の暮れまでにまず中間的な目標を達成し、さらに五十八年までに最終目標を達成するという手順で仕事をしているわけでございます。この仕事の基準になる環境庁告示、このもとになる基準、そういった計算方法につきましては、これから一週間後の測定結果をもとにいたしましてもう一遍再検討してみますけれども、きのうまでのところでは、五十一年に告示いたしました考え方についてそう大幅に修正する必要がないように考えております。しかしながら、これにつきましては、十分しさいに検討いたしまして、修正の必要があれば修正するということでいきたいと思っております。 地元で測られる場合には、どうしても一機でも音の高い飛行機が飛んだときの最高値が問題にされるわけでございますし、国の行政施策は一日の平均的——平均と申しましても、たとえば昼間と夜とでは音の感じ方が違うという点から、夜の方はより感じ方が強いという観点で平均するわけでございますが、そういったWECPNLという考え方でやっておるものですから、若干新聞なんかに書かれます文字としては違ってまいります。しかし、基本的に大きな違いはないけれども、地元の住民の方のことを考えて今後も対策を進めていくことには変わりございません。 それから、具体的に民家の防音工事の問題がございます。約八百軒の民家を防音工事すべきでございますが、このうちまだ二百四、五十軒が残っております。これにつきましては、従来の成田空港周辺の防音工事の方法について御不満の住民の方がいらっしゃるものですから、どうしても防音工事ができないという形で残ったわけでございます。しかしながら、公団としては何とかことしの暮れまでにはこの八百軒の全部の防音工事をしなければならないということのもとに仕事を進めているわけでございますが、そういったことの途中から起こってまいりました問題として、従来の防音の仕方では足らない、たとえば一室、二室を防音工事する、あるいは農家の庭先に防音室という離れのようなものをつくるという形でやっておりましたけれども、これが非常に評判が悪くて、成田空港周辺のいわゆる農家に対してはこの手法ではだめなんだということで大変問題が起こりまして、私どもすでに千葉県なり関係市、町に回答いたしておりますのは、全戸防音、農家でございますから外壁を全部防音工事してしまう、家ぐるみ防音工事をするという全戸防音という考え方をとりまして、まず五十三年度におきましては、テスト的に何軒かつくってみる、そしてその結果によりまして逐次本格的な防音工事をやっていくということでございまして、現在地元から要望されておりますのは、この防音工事の繰り上げ実施でございます。 そこで目下、公団を督励いたしまして、一日も早くまずモデルハウスをつくりまして、そのテストを終わる、そしてそのテスト結果を踏まえまして、ことしの秋からでも具体的に、一番騒音の激しい地域から、いわゆる激甚地域から全戸防音の工事をやることにいたしております。 ただ、予算的には五十三年度にはそうたくさんの対象戸数が計上されておりませんので、どういうふうにしていくのか、この点についてこれから若干の調整が要りますけれども、趣旨としては、大臣が申し上げましたように、何よりも防音工事を徹底して行って、成田空港周辺の騒音問題をいち早く解消するという観点のもとに、この全戸防音工事につきましても繰り上げ実施の方向で速やかに対処したいと思っております。
○北川委員 福永運輸大臣と高橋局長の御答弁をちょうだいいたしまして、鋭意前向きで努力していただいているその姿勢に対して感謝をいたしますが、何分ともになれるまでの住民の感情というものも大切であると思いますし、治安に当たる一万数千に近い警察当局の方がいつまでもあの成田周辺の警備に当たっておられる形であるのかどうか、恐らくその形のままでいけないであろうと思うときに、周辺住民、地域民との和が私は大切であろうと思うのであります。そういう点についても今後努力し、前向きの、しかも地域住民の心に触れる行政をやっていただくことを私はお願いいたします。 なお、政治というものは行き過ぎを戻さなくちゃいけない。いま世界の政治は、先進国の間においては行き過ぎをいかに還元するか、もとへ戻すかという悩みと苦しみがあると同時に、新しい問題に前向きに対処する新しい政策を実現していかなければならないというのが、今日の政治の非常に複雑多様化しておるむずかしさじゃないかと思うのであります。 そういう点で、なるほど成田は開港されて世界の航空機が参りますが、百四十便の飛行と百里の自衛隊あるいは羽田、こういう空の上の稠密度は大変なものである。平面的に立体的に物理的にあるいは幾何学的に事故を起こさないであろうかということを心配するのでありまして、これに対しては関係当局が鋭意努力していただいていると思いますので、どこがどうでここがこうだという答弁はいただかなくて結構でありますから、今後そういう事故の起きないように、また警備がもしいまの体制よりも緩くなったときにいろいろな形が生じてこないだろうかという心配を前提といたしまして、成田の今後の健全な運営をお願いいたしておくものであります。 そういう点で、世界の情勢が進歩の形、新しい形の中で、その世界との交差、交錯、また人間の交流は、今後は飛行機によるところが大であると思います。そういう点で、成田が十三年かかっておる、一歩翻って関西新空港、大阪湾等におけるこの新空港計画として二十一億円の予算を計上されましたが、これを計画どおりに実現できるかどうか、あるいは計画を早めてでも実現して、将来の東南アジアあるいはアフリカ、日中関係、こういうようなところへの新しい事態に対処できる考えがあるかどうかということを御質問申し上げます。
○福永国務大臣 前段のお話の点につきましては、御趣旨に沿うように大いに努力をいたしたいと存じます。 大阪新空港と関連してのお話でございますが、成田でああいう貴重なというか、高価な経験を経ているのにかんがみまして、同じような過ちを繰り返すことがあってはならぬということは、これは強く戒めていかなければならぬと思います。回時にまた、余りそういうことで急いで対処すべき大事なことがなかなか進行しないということでも、これもばかげた話でございます。そこで、その辺がやはり政治としては心得てやっていかなければならぬことだと強く私は感じておる次第でございます。したがって、いま世界は大きく進歩もし、動いてもいるわけでございますが、そういう中でありますだけに対策を間違ってはいかぬという一面と同時に、余りぐずぐずしておって、でき上がるころにはもう時代おくれになっているようなばかなことをしておったのでは話にならぬ、こういうように考えますので、大阪につきましては、ぜひ真新しい成田の経験等を生かして速やかに、かつ間違いのない対策を講じていきたい、こういうように強く存じておる次第でございます。
○北川委員 福永運輸大臣から、いま関西新空港に対して非常に前向きの姿勢で答弁をちょうだいいたしたのですが、私は、政治はやはり継承されていくものである、私たちがいつか子供の代、孫の代に移っていきましても、一つのものが相継承されていくところにとうとさと信頼があると思うのでございまして、どうかいまの運輸大臣の答弁の趣旨に沿って行政当局が今後とも前向きで、計画のとおり、あるいはそれ以上に早く世界の空の稠密度に対する対策として新空港を完成していただきたい、前車の轍も参考にしながらやっていただきたい、このようにお願いをいたしておくものでございます。 次に、五月二十八日の午前十一時三十分過ぎに、荒川水路で東京工大のエイトが練習中にモーターボートによって衝突を受け、一名が即死、他の方に重傷または軽傷を負わした、こういう事件があったことは御承知のとおりであろうと思うのですが、これは私、交通安全対策特別委員会で御質問申し上げて、立法しなくてはいかぬ、ぜひ立法していただきたいということを申し上げたのですが、これに対して運輸大臣はどのようにお考えでございますか。
○福永国務大臣 私も昔、ボートもやった一人でございまして、しかも今度の事件がいわば私自身の足元で起こったのに非常に私、驚き、かつ残念に存じまして、この問題につきましては、担当者等にいろいろ話も早速聞いてみたのでありますが、いま立法のことについてもお話がございました。その前に、現在のこういうことに関する法的規制等がどういうようになっているのかということ、おおむねこれについても認識を持たなければなりませんので、そういう意味からの説明も受けたのでありますが、聞いてみると、なるほどそういうことがりっぱにわかっておったら、あんなばかげたことはなかったはすだというような面もございます。同時に、しかし、その種の立法等がある程度あってもなおかつああいうことが起こっているという現実の事態にかんがみて、より一層この種のことがないようにしなければならぬということ、これも事実でございます。 そこで、早速現在の法的規制等についてできるだけ関係者にこれを知らしめると同時に、特にその種の行政に当たる者がそういうことについて重々気をつけて関係方面への徹底を期するということに大いに意を注がなければならぬということを、私どもは私どもなりに申しておったわけでございます。ただいま、そういう意味で関係方面にいろいろ言っておりますと同時に、またさらに、いま申しましたような立法措置等をどうすべきかということを検討いたしておる次第でございまして、やや詳細に担当者からお答えさせることにいたします。
○真島政府委員 ただいま先生御指摘の荒川の放水路における事故でございますが、こういうモーターボート等の小型の船舶に対します規制、これは私ども船舶安全法、これを四十八年に改正いたしまして、さらに船舶職員法を四十九年に改正いたしまして、小型船舶についての安全検査、この制度を確立し、さらに船舶職員法の改正によりまして小型船舶操縦士免許という制度をつくりまして、これによりましてこういう小型船舶の航行の安全等について努力をしてまいっておるところでございます。 なお、罰則はございませんけれども、海洋に接続する水域につきましては、これは海上衝突予防法の規定の適用もございまして、一般的に船舶はその衝突予防法の規定に従って行動をしなければならないようなことになっております。 そういうような意味では、今回の小型モーターボートのあれが無免許であり、無検査であったというような点で、われわれも非常に残念な事故であったと思っておりますけれども、私ども、そういう現在の規制内容、これがさらに、大臣が申しましたように、関係者に周知徹底されるように今後努力を続けてまいりたいと思いますが、何を申しましても、ああいう事故が起こったことは事実でございまして、しかも、これから水の季節に向かうというような状況でもございますので、内陸関係の河川等につきましては警察庁が所管をしておるというようなこともございまして、さらに都道府県におきまして、実はこういう事故に対応する水上安全に関する条例というのをつくっておる都道府県もございます。それから迷惑防止条例というような形で、モーターボート等が遊泳している人あるいは手こぎボートに対して危ないような行動をしないようにという条例をつくっておる都道府県もございます。ただ、それのない都道府県もございます。そういうような意味で、警察庁と一緒に協力をいたしまして、現在そういうような条例をつくっておる都道府県に対しましては、それを見直してさらに完全なものにしていただく、それから現在ございません都道府県については、水の季節に向かう折でもあり、できるだけ早く条例をつくっていただいて対処していただきたい、こういう御協力をお願い申し上げておるところでございます。 なお、立法措置につきましては、当面そういうようなことで、さらに警察庁とも協力、協議いたしまして早急に検討を進めてまいりたい、このように考えております。
○北川委員 ただいま答弁をちょうだいいたしましたが、陸上においてはいろいろな法規制によって人間の生命が守られておるが、水上においては無防備というか放置というか放漫というか、全く当局が厳重な処置をなされておらないと言っても過言でないと思う。ということは、県条例にゆだねておる、あるいは都道府県において必要であるからといっても、条例でどれほどモーターボートの暴走を規制しておるかということは、皆さん御承知のとおりの状態で、先ほど運輸大臣が申されましたように、全くそれに対して甘やかしたままで、ただ条例があるよという形だけだと思います。 私は、政治というもの、また監督当局というものは、何も住民に阿諛迎合し、こびへつらう必要はないと思うのです。政治というものは、ときに厳しく、厳然たる姿勢を持って臨む、反面、温容が必要だと思うのですが、この間のあのモーターボートの暴走による事故というものは、本人は無免許である。無免許で、じゃそのモーターボートはどこから入手したかという、こういうことまで追及すると、今日、日本刀なりなんなりの銃剣類は、ちゃんと政府の許可証のない者は持てないということになっている。そういう者にたとえば日本刀を持たせて、おまえ思うように振り回せと言えば傷つくのは当然じゃないですか。あのモーターボートはそういう形においてどこから入手したかということ、また免許のない者が入手できるということ、持っておれば当然乗りたくなる、こういう点を規制するということ、今日また夏になりまして、これから北海道から沖縄に至るまで日本全土で水の中で遊ぶ人たち、水を恋う人たち、その水の中における事故というものが枚挙にいとまがないほど起きてくるのではないかという心配をいたしますが、ここにおいて私は、法の規制がなくてはならない、県条例に任せておっては何もできないと思うのです。 こういう点について、きょうは自治大臣とかあるいは警察当局にも来てもらって質問申し上げたいと思っておったのですが、モーターボートに関する件ということだけなので、ここにご出席じゃない。だから、これは運輸大臣の方において御検討願い、運輸委員会に立法措置の提案をお願いしたいと思うのです。これはいろいろと検討においてあちこちの関係諸庁とも横の連絡が必要であろうと思うのですが、たとえばこの間の成田空港における立法措置でも、地方行政委員会でやるのかなと思っておったら運輸委員会でやっておる、こういうこともありますから、これは私、運輸委員会でも十分に立法措置ができると思うのです。 こういう点についていま一度、全国に及ぶところの水上における危険を防止するということにおいての全国での一貫した法措置をとられるべきであろうと思うので、立法に対するお考えあるいは提案のお考え、この点についていま一歩突っ込んで聞いておきたいと思います。
○福永国務大臣 私も、いまお話しのありましたようなことに大体同感でございまして、まあ言ってみれば、条文ができていればそれでいいというものではもちろんございません。ございませんが、この間ああいうような事態が生じて、いろいろ考えてみると、条文がどうかというようなこともさることながら、末端まで徹底的に、それじゃどこが責任を持って取り締まっているかというようなことになると、現在ではあるところまでいくとそれはあっちだこっちだという話で、そういうことは非常にまずいと私は思います。そういう意味で、ひとりこの問題ばかりでなく、そういうことがほかにもあるのかもしれませんが、この間のような不幸な事件を契機に大いに洗ってみて、そういうことを繰り返さないようにということが必要であろうと思います。 そこで、関係方面幾つかと相談しなければならないと思いますが、これまたさっきも申し上げておりますように、役所の仕事というものは余り相談しておると相談で長いことかかってしまってまずいと私は思うのです。そういう意味で、当委員会等の御鞭撻をいただきつつ急速に対処するように私の方からもしかと関係方面に伝えたい、そういうふうに存じます。
○北川委員 ただいま福永運輸大臣の非常に前向きの立法措置に関する御答弁をちょうだいして、よろしく今後とも御努力のほどをお願いいたしておきます。 次に、船舶不況ということが言われておりますが、これに対して、海上保安庁も関係ございますが、不況というものは、これは一つの大きな波であろうと思うのでありまして、その波を乗り越えるために、海上保安庁が新しい十二海里、二百海里に対処する形の中で船舶を急速に増大しなくちゃならない、また、それに対する保安関係の満足なる運営のために船舶をたくさん建造して、より大きなものを建造しなからより有効に任務か遂行できる措置をとらなければいかぬ。船舶が不況であるならば、この際思い切って先駆け、前向きの形において船舶造船計画を海上保安庁がとられて、そしてこの船舶不況に対する一つのてこ入れをされたらいかがかと思うのでありますが、関係各位のお考えはいかがでございますか。
○福永国務大臣 担当の諸君からもお答えをさせますが、まず最初に私から申し上げたいと思います。 造船不況対策については、これはもういろいろの面から施策を講じなければならないのは当然でございます。いま御質問の点につきましては、不況対策にももとより関係はございますが、新しい海洋秩序の時代になって、二百海里時代にどう対処するかという面から申しますと、私、率直にそう思いますが、運輸大臣になって新しくやらなければならないことの一つとして、その種の対策にいままでよりは思い切って実は予算的に措置をしたのですが、さて、その後数カ月経過したこの中で考えますことは、確かにそれでは足りなかったという強い反省を私は持っております。 現にたとえば、尖閣列島の問題等が起こりましたときに、急遽速く航行できるような船をやろうと思って命令をいたしましたところか、北の方の水域にいるのを尖閣の方へやろうと思ったらなかなか長いことかかって、まことに二階から目薬のような感じがするわけで、私は非常に残念に思いました。 そこで、これは新しい年度を待っていたのじゃ遅いので、もちろん新しい年度は新しい年度として対処するのであるけれども、それより前に、こういう急激な事態の変化のもとでどうすべきかということで、しばらく後の予算措置などということだけを言っておったのじゃいかぬ、だから、予備費でやるべきものに該当するものは予備費、まあこれから補正予算があるかどうか、これはいまから言うことじゃないし、うっかり言うと、これまたいろいろ別の問題も生じますが、いずれにしても、そういうような方途において対処するものは対処する、何段かに構えまして、要するにできるだけ早くそういう措置を着々講じていく、こういうことであるべきだと思いまして、海上保安庁長官とも打ち合わせをいたしまして、そういうように対処しよう。同時に、こちらだけでそういうことを言っておったのじゃいけませんので、内閣の中においても、そういうことが可能なように私は私なりに話を進めてまいってきておるわけでございます。もとよりこういう関係で新しい船等を急速に——もっとも、この船も言ってすぐにできるものじゃありませんしいたしますので、したがって、対策はできるだけ早いことを必要とするわけでございますが、いませっかくそういうことを考えております。 正直な話、運輸省も何やかやめんどうくさい、くさいというところは取り消しますが、めんどうなことがございまして、皆さんからごらんになると、いろいろおしかりになりたいとお思いになることかあろうと思います。私自身もそれを考えておりますが、いろいろございますとは言うものの、いま御指摘のようなものにつきましても、急いで対処することにいたしたい、こういうように思います。 船を何隻どうというようなことも、実はある程度計画が進んでおりますが、海上保安庁長官をして答えさせることにいたします。
○薗村政府委員 北川先生からただいま御指摘いただきましたとおりでございます。 実はちょうど七月一日で、十二海里と二百海里の例の海洋二法が施行になりましてから満一周年を迎えます。その間、私どもの予想しておったとおりのこともありますが、実は大分予想と外れた点がございます。一々どこのことと申し上げますと、微妙な国際関係もございますので、せっかくおさまった波風をまた立てるようなことは避けるべきだと思いますが、ソ連船への立入検査の数字だけを申し上げましても、去年の秋にソ連船があらわれてから本日現在で二百八十七隻という立入検査の実績を上げました。たしか違反件数は十八隻を摘発したという現状でございます。そういうことで、早急に代替建造なり整備増強を図っていかなければならぬということを痛切に感ずる現状でございます。 そこで、大臣の御指示を受けまして、私ども現在、緊急整備の計画といたしまして、船艇、航空機にわたりますが、船艇の方は、ヘリコプター搭載巡視船を三隻、千トン型巡視船を十五隻、三十メートル型巡視艇を六隻、十五メートル型巡視艇を十八隻、水路用船を二隻、灯台用船を六隻。また御参考までに航空機ですか、中型ヘリコプターを五機、中型飛行機を十三機ということで、本委員会でも御指摘がございましたように、増強を図る部分と、それから今年度の末に耐用年数が来るような老朽の船、たしか四十一隻という数字を申し上げましたが、その船も全部新しく代替建造するということを含んだ数字でございます。締めて所要額が五百三十億くらいになります。五十二年度と五十三年度でいままで緊急に整備してきました予算が、五十二年度、五十三年度補正もございましたから三回分でございますが、約四百億でございますので、今回の五百三十億という数字は決して少ないものではないということでございます。これは先ほど大臣からお答え申し上げましたとおり、できるだけ緊急に整備をしていきたいということで、今後折衝を続けてまいりたいと思っておるところでございます。御指摘のように船かたくさんわれわれの警備のためにつくられるということが、当然造船不況の一助にもなるということは私どもは考えております。
○北川委員 ただいま非常に前向きの御答弁をちょうだいして感謝しておりますが、五百三十億、五十隻、これが日本全土に若干なりとも潤いをもたらし、中小企業にも潤いをもたらすように、一特定工場にだけ発注なさらないようにお願いをいたしておきたいと思います。 そういう点で私、運輸委員会の常任委員の一人としてお願いを申し上げ、要望しておきたいのは、九月に臨時国会が開かれるならば、前向きに堂々と予算を出してもらうことが景気浮揚のてこ入れ策であると同時に、備えあれば憂いなしというか、運輸大臣所轄下の海上保安に安定をもたらす、こう思うのです。だから、九月に臨時国会があれば、前向きに補正予算を出して、いまより以上の整備をやっていただくことか大きな課題であろうと思いますので、こういう点についてお願いをいたしておきたいと思います。 なお、時間が限られておりますが、あと御答弁いただきたいのがたくさんございますので、大まかに一括して申し上げたいと思います。 最近、国鉄の新幹線が場所によって大きく揺れを感ずるのであります。三十七年に新幹線ができたと思っておるのでありますが、こういう点で事故がなければよいが、二百五十キロのスピードで走っておるものがささいなことから大きな事故をもたらすことのないように国鉄に要望いたしておきたい。これは要望ですから答弁は要りません。 それと、昭和五十二年三月十五日だったと思うのですが、私は、予算委員会分科会で運輸関係について御質問申し上げました。当時の田村運輸大臣ほか関係の方々の御答弁をちょうだいした問題が、その後どのように御検討され、どのようにされておるかという点で御質問申し上げたい。 先ほど申しましたように、政治は継承されていかなくてはならぬということを思いますときに、たとえば大阪周辺において京都、大阪、神戸の間は車両はわりかたきれいな、いいのが通っておる、ところがローカルに至っては全く古い、がたがたの車両が走っている現況を見るのであります。これに対してその後の措置、あるいは今後どのようにされるかということを一点伺いたいと思います。 また片町線が当局の英断、また関係先輩の皆々様の御尽力によりまして、いま長尾−四条畷間が複線化されて、ある部分は高架にされ、ある部分は平面において工事が進捗している状況なんですが、この地区は発展的な要素を非常に多量に含んでおって、現在、単線においても非常にふくそうしているが、これが複線になれば、なお一層ふくそうするおそれがあることは事実であります。 こういう点について、このたび四条畷駅周辺を高架にしていただきたいとお願い申し上げて、幸い調査費はついたのであります。これについて前回運輸大臣にも御答弁願ったのでありますが、運輸大臣にそのお考えをお聞かせ願うと同時に、関係当局が今後どのような対処をしていくかをお聞かせ願いたいと思います。
○尾関説明員 先生の御質問にございました車両の関係について御答弁申し上げます。 旅客サービスの向上という観点から、いわゆる茶色の古い電車を一掃することを最重点にやっておりまして、京阪神につきましては五十二年の三月、一〇一系とか一〇三系という電車に全部置きかわってございます。関西地区の中でも東海道線とか環状線とか関西線とか片町線とかいろいろございまして、そこの間で若干の差はございますが、現在、東京におきます状況と関西におきます状況は、ほとんど同じような状況になっております。 なお、一〇一、一〇三と申しましても、設計されてからすでに相当の歳月がたっておりますので、これの取りかえ、あるいはさらに新しい性能のものを開発するというようなことも鋭意進めてまいりたいというように考えております。
○高橋説明員 私から四条畷の高架化の問題についてお答え申し上げたいと思います。 ただいま四条畷−長尾間の複線工事を進めておりまして、その複線工事と同時に、三カ所については都市計画事業も決まりまして、いま高架化を実施する予定で工事を進めております。 いま先生の御指摘になりましたのは、四条畷の駅付近の高架化だと思いますが、この点については、先般も、複線化の時期には、とりあえず橋上の本屋等で対処をさせていただきたいというふうにお答え申し上げたと思いますが、その後都市計画事業として、建設省からの高架化の調査費の内示があったというふうに聞いております。私の方は、大阪府からそれに伴う調査について国鉄の方に委託が参りますれば、それについて高架化の調査を進めていきたいと思っております。非常に人口のふえるところでございますので、調査の委託が参りましたら、それらを十分勘案いたしました調査を逐次進めていきたいというふうにただいま考えておる次第でございます。
○高木説明員 車両のことでございますが、全体として車両の取りかえがおくれております。いわゆる耐用命数を経過した車が全国的にまだ相当走っておる現状でございます。これは今日まで数年ないし十年以上にわたります国鉄の投資計画の中で、本来車両取りかえに充てられるべき金が回っていない。全体としても窮屈でございますし、いろいろ複線化、電化等々の他の工事費とお互いに取り合いというか、分け合いのようなことになるわけでございますが、全体の袋が少し小さぎみであるということもありましておくれておるわけでございます。 最近、運賃改定にも絡みまして、もっとサービスを向上すべきだという声が非常に強いのでございますが、言われるまでもなく、われわれの方としても、これは何とかしなければならぬと思っておりますけれども、いまの千数百億の毎年の車両製造費ベースではどうしても足りない現状でございまして、率直に言って弱っているわけでございます。 それで、特に地方の通勤電車あるいは都市部における通勤電車等につきましては、車両の型式が古いということで取りかえの声が高まっておるわけでございまして、決して関西地区がおくれておるということではなくて、全国的におくれておるという現状でございます。何とか少しずつでも改善していきたいということで、五十年度よりは五十一年度、五十一年度よりは五十二年度というふうにだんだんとそちらの方に力を入れてきてはおりますが、全体のボリュームが大きいので、ここ一、二年間ちょっとこのポリシーを変えただけではなかなかうまくいかないということがございます。しかし、方向はそういうことでやっておりますので、ひとつしばらくお待ちをいただきたいと思うわけでございます。 それから、高架化の方の問題は、これはいろいろな意味で御要望があればぜひ進めていきたい。しかし、都市計画をどう進めるかというのは、非常にむずかしい問題が前提としてあるわけでございまして、都市側でそういう計画をお立てになりました場合には、私どもとしては、それに応じていきたいという気持ちでおります。片町線についても、その点は同様でございます。 ただ、片町線については、非常に大きな金がかかるのではないかというふうなことで、具体的にそれを実現し得るかどうか、そういう手を打っておかないと先々ほぞをかむよというのは御指摘のとおりではございますけれども、なかなか大きな計画でございますので、現実的には相当困難な問題があるということで苦慮をいたしておるわけでございますが、しかし、いま常務が説明申し上げましたように、事態はだんだん進展をいたしております。
○福永国務大臣 先ほどの御発言の中に、私からも申し上げるようにということでございましたが、いま国鉄総裁以下、責任者からいろいろ御答弁を申し上げましたので、これらを促進するようにいたしたいと存じます。
○北川委員 関係の皆さんの御答弁をいろいろといただきました。ただ、車両の新旧については、尾関さんと高木総裁の問にいささか食い違いがあったように私の耳に入ってきたのでありますが、これは後日、新幹線の揺れの問題と同時に、交通安全対策でまた質問申し上げたいと思います。 次に、地下鉄二号線でありますが、大阪市の梅田−天王寺間を走っており、いま守口まで延長になりました地下鉄二号線の再延長について、過日、枚方市議会の名において運輸省に陳情に参ったと思うのであります。この地下鉄二号線については、先ほども申しましたように、五十二年三月の委員会において、地元のふくそうする状況を引例いたしましてお願い申し上げたのをいま記憶しておるのですが、枚方、寝屋川、守口、門真、この大阪の淀川左岸の辺は京阪電車が一本で、山手に片町線が走っておる。そこで、この人口増加に対処するところの新しい交通網は地下鉄二号線の延長しかないということをお願い申し上げました。 といいますのは、国道一号線を初めとするバイパス、高速は全部、朝の八時前後から九時過ぎに関しては自動車によってもう麻痺しておる。マイカーにひとりが乗っておる。こういう人たちによる交通のふくそうを地下鉄二号線の延長によって避けると同時に、これによって使い果たされる石油から生じるスモッグ、またエネルギーの消費、そういう点を地下鉄二号線の延長によって解消したいということで、昨年の三月十五日に私は御質問申し上げ、御答弁をちょうだいしたのでありますが、この問題について運輸大臣、また局長から改めて御答弁を願いたいと思います。
○住田政府委員 大阪市営の二号線の再延長の問題でございますが、御指摘のとおり、確かに大日以降の交通問題というのは、一つの大きな問題ではなかろうかと考えております。四十六年の都市交通審議会でも延長という答申が出ているわけでございます。ただ、この問題につきましては、大阪市はむしろ受け身の立場にあるわけでございまして、大阪市が積極的に自分の管轄範囲を超えて路線を延長するということは、例外的なことになろうかと思います。もちろん現在、大阪市の区域を超えまして守口市まで入っているわけでございますけれども、これは大阪市内に車庫がとれないということで、大日に車庫をつくるということで大阪市と守口市との間で話し合いができまして、大日まで延長をいたしているわけでございます。それ以上延長するということになりますと、延長の都市の方から大阪市の方へつくってくれという申し入れをすることになろうかと思います。大阪市といたしましても、自分の区域内になお地下鉄の整備の問題を抱えておりますし、また、そういう延長によりましてどの程度の需要の増加が見込まれるか、あるいは延長に伴います建設費あるいは運営費についての赤字がどうなのか、だれが負担するのかというような問題もございますので、そういう点について大阪市周辺の都市が大阪市と十分話し合いをしていただきたいというように考えているわけでございます。 私どもが承知いたしますところでは、いま御指摘の都市と大阪市との間でまだ十分話し合いが行われていないというように聞いておりますので、話し合いができました段階において対処いたしたいと考えておるわけでございます。
○福永国務大臣 これまた私から一言申せということでございますが、もとより関係の幾つかの市で話をしていただかなければなりません。それがうまく話ができることを期待するものでございますが、東京とか大阪というところは、中心部は申すに及ばず、その周辺等では、もういまやなるべくあの種の交通手段は地下鉄等によるというような時代でございますから、話は話といたしまして、これはうまく話してもらうこととして、こういう方面に国全体としても力点を注いでいくべきである、そういう時代である、したがって、その種の施策の推進はわれわれはやぶさかであってはならぬ、こういうように考えます。
○北川委員 大変前向きの御答弁をいただいてありがとうございます。 時間があと一分でございますので、御要望を申し上げておきたいと思います。この地下鉄二号線の問題につきましては、受益者である府民、市民、また長年の歴史を持っている京阪電車の意向、そして今日の交通網というものは、自動車を含め国鉄を含め私鉄を含めたあらゆる陸上交通、海上交通の円滑なる運営というものが、国民の利益であると同時に、健全経営化されなければならない。そういう点で、全体主義国でない日本でありますけれども、所轄運輸大臣のもとに円滑なる運営をなされるような指導のもとに、私鉄も公営鉄道も、その点に渾然一体話し合いの場を持っていきながら国民の要望にこたえていただきたい、私は、このように願うものでございます。 なお、その他十分御答弁を大臣にもちょうだいいたしまして、深く感謝をいたしますが、先ほどの国鉄の問題につきましては、また特別委員会でも申し上げますが、たとえば二日前吹田で事故が起きている、これは御承知のとおりでありますけれども、こういう問題も、やはり私鉄、国鉄を通じて軌道の範とするものは国鉄であろうと思いますので、今後の運営については、よろしく締めるべきは締め、そして与えるべきは与え、そういう中での行政指導を私はお願いしておきたいと思います。 時間が参りましたので終わります。大変ありがとうございました。
○増岡委員長 太田一夫君。
○太田委員 お尋ねを若干申し上げますが、主として民営交通機関の整備についてお尋ねをいたしたいと思います。 そこで、最初にお聞きしたいことは、民営交通機関に従事している労働者の雇用の確保と賃金の保障ということでございますが、どうも民営交通機関なるがゆえに雇用が確保されない、民営交通機関の従業員なるがゆえに賃金の保障もない、こういうことになっております。 一つ、二つの例を申し上げますが、日ノ丸自動車というのは、例の問題になっておるところでありますが、ここの従業員は、昨年の春の賃金引き上げのときには、一般の水準が一万三千三百円でございましたのに、半分にも満たない五千円でございます。この日ノ丸自動車というのは、御承知のとおりに鳥取県の非常に大きな地域をバス網によって覆っておるくらいのバス企業としては大手でございますが、そういう状態で、ことしの賃金引き上げもまた八千八百円が大手バス会社の引き上げでありますのに、七千五百円ということに相なっております。そういう差がついたままでございまして、その上、昨年度は百四十三名の人員整理がございました。軽量でなければやっていけないということで百四十三名減っておるわけです。そういうふうに入間が減っておるのは、ここだけじゃなくて、あの近くの防長バスでも四十八名の希望退職を募らざるを得ない、あるいは労働時間を三十分とか四十分延ばさざるを得ないということで、これは組合側もやむなく受諾をしております。こういうようなことに相なっておりまして、まことに惨めなと言うてはなんですが、気の毒な立場にあるわけです。 そこで、お尋ねをいたしますが、国の場合は国鉄でございますが、この国鉄の場合とか公営企業の場合は、事業が不振だからとか赤字だからということで、解雇とかあるいは賃上げの差というのはございません。やはりこれは公共交通機関に従事する従業員の一つの立場が認められておると思うのでありますが、民営交通機関もこの精神で考えてもらうべきじゃないかと思うのです。 それで、これは大臣に最初にお尋ねしますが、あなたはこの間、二日に、閣議の後で佐世保問題を首相に御報告なさった。これは新聞記事でありますが、佐世保重工問題というのは、これをいかに救済するか、こういうことで、あなたは非常に力を入れていらっしゃいまして「佐世保重工業の問題は微妙なところにきている。もう大分長くかかっているので何とかうまくやっていくような結論を出したい。ここ数日が大事なところだ。」こういうふうにおっしゃって、救済工作が大詰めにきていることを示唆されたようでございます。 こういうことから大臣は、造船の問題については企業を救うだけではなく、労働者の生活、職場もついでに確保するという御精神があったと思いますが、そういうことをお考えになっていらっしゃる運輸大臣は、この際、あちらこちらのすみで第一線の国民の足を守る仕事をやっている民間交通労働者が、百名、二百名、三百名と職場を失って去っていく、あるいは賃金を大幅に差別されるというよりは、ほんのわずかしか上げてもらえないということになって嘆いておるということについて一体どうお考えでしょうか。
○福永国務大臣 ただいまお話しの、たとえば造船関係の労働者については心配をするが、民間交通労働者についてはさほどでもないというようなことはないのでございます。これは制度上から申しますと、この種の問題は、第一義的には労働大臣の所管であるとか、ただ造船につきましては、運輸省の方でこの部分はこの種の問題についても責任があるとかという違いはございますけれども、政府の施策としては違いがあってはならないのでございます。いずれにいたしましても、大変大事な仕事でございますから、私どもは、同じように考えていかなければならぬことであると考えます。 佐世保重工の場合におきましては、造船全体が大変な不況であるのと、それとああいうような立場の会社がもし倒産でもするということになりますと非常に影響が大きいので、私は私なりの努力をしてまいっておりますが、まだ完全にその成果がはっきりとあらわれるというようなところまでいってないことを残念に思います。 急いで対処したいと思いますが、いまお話があった日ノ丸自動車、それにつきましては、私も、鳥取県にも参りましていろいろな事情を聞き、もともとあの会社のことは多少知っておりますので、非常にお気の毒に思っておる次第でございまして、私どもとしては私どもなりの努力をもちろんしなければならない。基本的には、別の船の方は熱心で自動車の方は熱心でないということでは決してございません。 いずれにいたしましても、対処方策を講じていかなければならぬと思いますが、太田さんの方があの自動車会社、バス会社については、より一層私どもよりは御認識なさっておられるわけではございますが、いろいろ私は私なりに、なかなか地方事情が容易でなくて合理化する、ないし経営を改善するということについていろいろな問題があることを拝聴いたしておりますが、私どもも、できるだけのことをいたさなければならない、さように考えておる次第でございます。
○太田委員 大臣は、民営交通機関というものに対する接触度というのはそんなに大きくないでしょうから、いま佐世保重工救済と民間の過疎地域のバス会社救済と同一に論じてみても、にわかに歯車かかみ合わないと思いますが、賃金の不遅払いという言葉がございます。この不遅払いというのは、不払いと遅払いというのを一緒にいたしまして労働省あたりがつくりました言葉で、いわゆる賃金不遅払い、これか民間企業には非常に多い。自由企業なら何をか言わんやでございますが、小私鉄と言え、小型のバス会社と言え、ともに免許事業でございます。あなたの方の免許をいただき、その監督下に公共的な仕事をやってきておるわけでございますから、それには大小の差はあるか、小であるからほうっておいてもいいということになると、池田総理の昔に戻っていってしまいますから、そういうわけにいかない。 福永大臣は、そういう点においては一家言を持っていらっしゃる人でありますから、よくおわかりになっていらっしゃると思いますが、昭和五十二年度に廃止されたバス路線というのが三百八十一路線ある。この三百八十一路線の沿道の人は、もうそのバスを利用することはできない。それから五十二年度に、とにかく廃止はしないが動かさないよという路線が九百五十二路線ございます。みんな足を奪われていらっしゃるわけでございます。 こんなことを考えてみましても、なぜそんなふうにこの足を切り、この手を切り、この枝葉を摘むということになってくるかというと、そこに人がおらないわけではない、そのところを走ると赤字が出る、赤字が出れば当該会社の負担である、それじゃやっていけないからというので、赤字を消すために国民の希望を踏みにじり、住民の期待に相反して路線の運転を休止したり、あるいはまた廃止してしまったりいたしておるわけであります。そのことが即労働者の生活に響いてくるわけでありまして、地域住民の嘆きと労働者の嘆きは一緒になるわけですね。 自由企業が自由に仕事を始め、また自由にどこかに変わっていくということについては、ある程度自由だと言葉では言えるでしょう。しかし、免許事業でございますから、そう簡単にまあ仕方がないね、もうからなければおやめになればいいでしょうとは言えない。それなら、先ほど高木総裁もおいでになりましたが、もうからなければ国鉄おやめになったらどうですかという言葉になりますが、そうは言えない、国民の足ですから。 そういう点から言いまして、私は、民間企業は小規模なりといえども、やはり三分の魂ありというふうに見ていただき、監督官庁のあなたの方も目を注いでくださることが必要だと申し上げたいのであります。 そこで、それに関連をいたしまして、いまのバス路線の廃止というようなことが最近非常に真剣な問題になっておりますので、これに言及してお尋ねをしたいのでありますが、五十一年度から五十二年度にかけまして、大体一年くらいの間に山陰の鳥取、島根地区において出た具体的な統計でありますが、五十七路線を、一会社じゃありませんが、バス会社が廃止をしようということを提案いたしました。五十七社の路線をやめよう、ところが、それに対して住民や従業員から、それじゃおまんまの食い上げであるし、私たちの社会の福祉生活も守られないということで反対運動が沸き上がった。その結果どうなったかと言うと、存続十一路線、代替六路線、廃止二路線ということになりました。 こういうことになりまして一応おさまったのでございますが、そういうことをやる陰に地方の人たちの、地方自治体の非常な負担が出てきておるわけでございます。この負担というのは、国が五十二年度に両県に出しました補助金は二億七百七十七万円、県が出しましたのが二億二千七百十五万円、市町村が一億六百七十八万円、合わせて五億四千百七十万円ということになるわけでありますが、そういうように国が出したよりも県は一割多い、そうして県の出した半分くらいをまた市町村が出しておるわけです。それだけの金を出さないと、そういう維持やあるいは全部廃止するのを部分で済ますとかいうのができなくなっておるわけであります。そうしてなおかつ廃止したところの代替が市営が二路線、二つの町が町営によって四路線の代替輸送をする。言うならば、自分のところでバスを買いまして、自分の職員を使って応急の間に合わせる市町村営バスを運転をしているのであります。 こういうことで、バス事業の休廃止というのは、地方に大変影響しておりますが、そこで、もう少し積極的に運輸省としてはバス路線の維持、これはバス路線と言っても、特に皆さんの昔葉で言えば生活路線でありますが、その生活路線を積極的に維持するという方針を打ち出すべきだと思うのです。これはどうお考えでございますか。
○中村政府委員 いろいろな事例を挙げて先生から御指摘ございましたが、私どもとしては、特に地域交通最後の足と申しますか、現在の交通機関の状況から見ますと、バス輸送というのか住民の足を守る最後の受け皿である、こういう強い認識に立ちまして、地方交通、特に過疎地域等におけるバス路線の維持について一生懸命努力をしてまいっておるわけでありまして、そういった地域のバス事業の経営については、運賃の問題もございますが、能率的な経営、それに相まって助成ということを考えていかなければならぬわけでありまして、私ども四十七年から助成制度を確立したわけであります。しかし、五十年におきまして全面的な見直しをして、現在の助成制度になっておるわけでありまして、これらも事態の推移に応じまして、五十二年度、五十三年度におきましても、制度の内容の充実ということを図ってきておるわけでありまして、今後ともバス路線の維持という観点から、いま申し上げました経営の問題運賃の問題と並んで助成についても努力してまいりたい、かように思っておる次第でございます。
○太田委員 いま地方の山間僻地においては、ほとんどバス路線に生活を依存しておる。それか不便になれば自家用車ですが、この自家用車では経済性がよくないというようなことから、五人未満の平均乗車率といえども、そのバス路線を存続してくれという要望は強いわけです。 バス路線を維持していくという「維持対策要綱」というのが運輸省にありますが、この目的というのは何でございますか。目的を正確に答えていただけませんか。
○中村政府委員 目的といたしましては、路線バスが住民にとって必要不可欠でありながら、過疎化現象等によりまして輸送量が減少してきて路線バスの運行が困難となっている、そういう状態に顧みまして、先ほど申し上げましたように、五十年度以降五年間にわたりまして、路線の運行を維持するために対策を講じまして、バス事業の自立を図って地域住民の福祉を確保したい、こういうことが目的として掲げられておるわけでございます。
○太田委員 おっしゃったとおりに、ローカル運行を維持することによってバス事業の自立を図る、同時に、地域住民の福祉、生活の確立を図る、手段としてバス事業の集約化をも目指すということになるわけですね。 そこで承りますが、これは大臣に承りたいのですが、そういう地域交通の維持という仕事はどこの責任でございますか。
○福永国務大臣 これはどこに力点を置くかによって答えがなかなかむずかしいと思いますが、大きく申し上げるならば、私なりの常識から言えば、国と地方とが一緒になって何とかしなければならない問題だ、こういうように考えます。
○太田委員 そういうことですね。国と地方がともにこれに責任を持つということですが、地方自治体はどう言っておるかというと、地方自治体は、国と地方なんて素直には言いません、国だと言うんですよ。地方自治体はどういうことかというと、交通運輸の権限はその多くが国にある、よって、その整備責任は国だ、こう言っておる。ところが、いま国の方では、地方自治体も共同責任があるという国と地方自治体の二元論を言っていらっしゃる。その精神が「維持要綱」の中にもずっと出ておるわけです。 私も、国と地方自治体の両方に責任があると思うが、どうも地方というのは、国に責任がある、権限が国にある、権限のほとんどを国が持っておるから国のものだ、国のものだ言う。ところが、生活路線を維持するために補助金を出しましょうという要綱に照らして補助金を出すが、その場合には国が五を出して地方が五を出す、こういうことになっておる。五対五。金の面からいくと、その精神でぴたっと割り切っている。割り切っておるが、地方の方はそれはありがた迷惑だと言っておる。出す方だけ五分五分で、権限は皆国が持っておるじゃないか、そういう地方の声というのは、運輸大臣、どこからお聞きになったことがありますか。
○福永国務大臣 ある程度聞いております。地方によってその声の高さの程度は違いますが、聞いてはおります。
○太田委員 自治省の行政局の方にお尋ねをいたしますが、あなたの方の声というのは、そんなに大きな声でなしに、地方住民の福祉論という立場から言うならば、地方自治体もまた責任を負うべきものなりという割り切り方を持っていらっしゃるのですが、いま運輸大臣が御答弁になったとおりに、現行法体系のもとにおいては、権限は運輸省、国に集中しておるけれども、日常の運行を維持するということについては、国と地方との共同責任論で割り切っていらっしゃる、そういうふうに理解していらっしゃると思いますが、何かお考えがありますか。
○中村説明員 お答え申し上げます。 ただいまのお尋ねでございますが、御指摘の中にもありましたように、現在、輸送行政関係の権限という面からまいりますと、基本的には国の方に属しておりまして、その一部が都道府県知事に機関委任という形で委任されまして、これを都道府県の陸運事務所において処理しておる、そういうかっこうになっておるわけでございますので、その辺のところにつきまして、地方団体の方から、基本的には国の権限であり、事務であり、責任である、こういう声が起こってくるのであろうと思います。 私どもも、それは制度面から言って、いわば正当な考え方ではあろうと思いますけれども、一面、地方住民の日常生活に密着いたしました利便を確保するという面につきましては、地方団体におきましても一半の責任を負っておるわけでありまして、地方自治法におきましても、自動車運送事業を行うということは、地方団体の例示的な事務の中に入っておるわけでございます。 そういう意味におきまして、決して地方団体の責任の範囲外にあるというふうにまで考えておるわけではなかろうかと思いますが、私どもといたしましては、そのような観点に立ちまして、制度面等におきましても、地域の住民に密着した事務につきましては、できるだけ地域住民の利便が図られるような方向で処理できるように、今後ともいろいろな処理を進められることが望ましいと考えておるわけでございます。
○太田委員 御答弁いただきましたいまのお話から言いまして、御認識はだんだん進歩してまいりまして、かつての自治省とは違って、住民福祉という立場と地域住民の社会的な要請に対する御理解が非常に進んでおるわけで、大変ありがたいのでありますが、あなたの方も、なかなか財政的に豊かでないという点があるのか、とかくさて具体的な問題となると、そんなにたくさんの助成金は国が出せと言っても出せるものか、だから、いかに少なくするかということであの手この手、悪知恵の限りと言うと悪いのでありますが、知恵の限りをおしぼりになりまして減額の方策を考えていらっしゃる。そういうわけで広島方式なんとかいって悪評さくさくたるものが出ておるのでありますが、そういう地方財政の窮迫下における地方生活路線維持の補助制というものは、地方自治体にとって必ずしも喜ばしいものではないのではないか、そういう気がします。 財政局の方にちょっとついでに聞いておきますが、第三種路線、平均乗車率五人未満の路線というのは、市町村代替ということが一つの趨勢となって動いておりますが、そういうバス会社の赤字路線を市町村が引き受けるということは、あなたの方の立場から言いますと、そういうことになればやむを得ないのであるのかどうか、重荷であるのかどうか。それから「地方バス路線運行維持対策要綱」から出てくるところの助成金は、できるだけ公正に、とやかくの文句をつけないで払うのが正当だと思うが、けちけち言わないことがお約束できるかどうか、御意見をひとつ承らせてください。
○土田説明員 いまお話のございました生活路線のございます市町村の多くは、過疎市町村でございまして、これらの市町村は財政力が非常に弱いわけでございます。そういう弱い市町村が、一方、各種の生活関連施設の整備に金を使わなければいけないという事情がございますので、これらの路線を維持しますために財政支出をするというのは、非常に重荷になるであろうというふうに考えております。 したがいまして、私たちの基本的な考え方といたしましては、生活バス路線につきましては、可能な限り民営バス会社に維持してもらいたいということでございます。 それから、現実に引き受けている市町村が現在あるわけでございますが、こういうふうなところにつきましては、できる限り国におきまして財政措置を手厚くやってもらいたいというのが基本的な考え方でございます。
○太田委員 財政局の土田さん、もうちょっと具体的なことを聞きますが、過疎の生活バス路線の助成金というのは、中央が御負担なさいますものは、特別交付税をもって措置するということになっておると思いますが、その点は窮屈ではございませんですね。
○土田説明員 ただいま御指摘がございましたように、その一部につきまして特別交付税で措置いたしているわけでございますが、先生御承知のように、特別交付税というのは、地方公共団体に共通の財源でございますので、その中から一部充てるという形になるわけでございます。
○太田委員 特別交付税という制度によって補てんをされるものということになれば、その路線の赤字を計算するのになるべく減らそう減らそうと、減らすことばかりを考えられる県というのは、いささか邪道に走っていらっしゃると思いますが、いまのお答えからいって、行政指導あるいは財政指導をなさる場合に、国がつくりました「バス路線運行維持対策要綱」というものの精神は十分理解するように今後御指導してください、お願いしておきます。 そこで、これは自動車局長に専門的な立場からお答えいただいたらよろしいが、この「地方バス路線運行維持対策要綱」の中にあります精神はりっぱだ。ローカル運行は維持する、バス事業は確立させる、地域住民の福祉は守るというんです。そしてそのために集約化をやるとおっしゃったのだが、かつておつくりになりましたこの甲種、乙種、丙種という地域区分、単位地域の割り方、これはいささか現状に合わぬといいますか、集約化への方向を目指すのには何かこう一味足らないものがあるような気がする。この際、見直しをなさる御意思はございませんか。
○中村政府委員 先生お尋ねの整備地域の問題でございますが、これは御存じのように、甲種、乙種、丙種というふうな三種の整備地域の指定がなされておるわけでございます。それぞれの交通実態から見て、輸送単位として、あるいは輸送地域として一つの単位を形成しているものとして指定しているわけでありますが、これらにつきまして、最近におきましてもそれの一部修正等を行っておりまして、われわれとしては、この整備地域というものは、先生も申された集約化の思想といいますか、考え方と常にマッチした形で助成地域として考えていかなければならぬ、こういうふうに思っておりますので、実態に合うように私どもも措置してまいりたい、かように思います。
○太田委員 たとえば長野県の信南地域というのがありますね、これは伊那谷と木曽谷と二つか一緒になって一地域とされておりますが、谷で区切れば二つにしなきゃなりませんね。大体長野県は山の国ですから、ほかの方は谷で区切られておりますか、ところが信南だけは伊那谷、木曽谷一緒だという。向こうの人から言わせれば、伊那谷と木曽谷とはえらい違いだよと言う。これは伊那谷と木曽谷とを分けるぐらいのことはやってしかるべきだと思いますので、そういう意味においては、地域の分け方に若干問題がある。その地域の分け方を合理化することによって、いまの丙種地域などというものはなくすることかできるのではないかという気がする。丙種がなくても実害がないということになるかもしれない。 関係者の間でいま一番議論の的になっておりますのは、単位地域表にある丙種という地域割りは全く困る、乙種も困るし、全部甲種にというふうに一本化してほしい、格上げしてほしいが、丙種だけは当面なくさなければいかぬと言っておりますが、それについて自動車局はどうですか。
○中村政府委員 私どもといたしましては、一つの交通単位として、そこに集約が行われた場合に経営単位として成り立つというような前提で整備地域を考えております。したがって、一社単位で集約の行われた地域、あるいは複数であっても同一系列というようなことから甲、乙という区分をし、そしてその他を丙というふうに言っておるわけでありまして、これらはそれぞれの実態に合った甲、乙、丙という区分でございますが、私どもとして、それらが実態と乖離してくるという事態がありますれば、それについては全体の中で対応していきたい、かように思います。
○太田委員 私は、それでいいと思いますが、実態というものをよく理解してくださればいいのでありますが、一たび決めた表というものはなかなか直らない。一遍抜本的に改めていただくことを求めておきますか、大体沿線の市町村が求める、住民が求める路線は維持させるのが本当だ。そうして、そういうことのために集約化を目指した。集約化とは、私どもがちょいちょい口にいたします公的一元化ということです。その公的一元化という声がこのごろ余り聞かれなくなりましたのは、当委員会がいささか成田に偏りまして、民間のバスと山間僻地の住民か忘れられてしまったのでありますか、公的一元化を進めていくという気持ちがあるとするならば、もしこれがいいということになって、一元化、集約ということが理想であり、目標であるとするならば、運輸省としては、その政策に向かって進んでもらわなければいかぬ。 「維持要綱」によれば、甲種、乙種、丙種の三つの地域に分けることと、第一種生活路線、第二種生活路線、第三種生活路線、それをまた性格を三つに分けて、補助金の計算、助成金の計算、補助金を出す、出さぬの物差しとする。これは専門家でなければわからない。素人にはわからない。そこで、ある地域を一つの単位として一元化をする、それは行政単位である県でもよろしいし、県を二つにしたものでもいいでしょうが、特定地域を中心として、一単位として集約化を図っていくということが大事な点であるならば、公的一元化の政策推進は、運輸省としては真っ正面に取り組んでいただかなくちゃならぬ課題であると思いますが、どうでしょう。
○中村政府委員 交通事業の経営主体、私どもの担当しているバス事業の経営主体として公営がいいのか民営がいいのかという問題は、非常にむずかしい問題があるわけでありまして、現実に経営している内容を見ました場合にいずれがよろしいか、いろんな指標によりましても一長一短ございますし、また先生のおっしゃった公的一元化という場合の公的ということでございますが、その点に比重を置いた場合には、われわれとしては、やはり経営の能率化ということが貫徹されることを期待しますし、それがやはりなおざりにされるような公的一元化では、結果的にその住民の利用の増進を図るという意味におきましても負担の増ということになるわけであります。したがって私どもとしては、集約化ということは志しておりまして、それが地域なりその主体のいかんによって、やはり効率的な経営ができるということを目指すべきだというふうに考えておるわけであります。 しかし、実態的に見ますと、本来の集約化というところまでなかなかまいりませんで、集合と申しますか、ただ従来の経営体を集合さした、集めただけだということでありますと、そこにまた単一体としての経営の利点というものがなかなか出てこない、こういう問題もありますので、私ども、そういう点にも十分留意いたしまして、いま申し上げました集約化の方向というものも考えていきたい、かように思っておるわけでございます。
○太田委員 集約化と一元化というものへの移行ということについては、一府十九県百十一市百二十八町十三村がそういうことの希望を決議いたしております。これはひとつ理解しておいていただきたいし、公的一元化というようなことにある程度ウエートを置いた決議などは長崎県、大分県等にあります。ありますから、芽は相当に出ておると思いますが、運輸省自身が相当真剣に取り組んでいただかなければならぬ、自動車局だけの問題じゃないのです。その中には地方民鉄も出るのだから、鉄監局長どうですか、一元化の問題について。
○住田政府委員 中小民鉄につきましては、いま当面、会社が経営的に行き詰まっているとかバスが抱えているような問題はないわけでございます。現在、御承知のように欠損につきましては補助をいたしておりますけれども、これも年々中小民鉄の経営努力あるいは適切な運賃値上げということがありまして、赤字は年々減っておりますし、それに伴いまして補助金の対象会社も減っている、あるいは助成金も減っているという現状でございます。したがって現在、民営で十分やっていけるというものは、やはり民営の特徴を生かしてやった方がいいのではないか、経営が行き詰まってどうにもならないというときには、また別の経営形態も考えなければいかぬと思いますけれども、一般的に言えば民営で十分やっていけるものは民営の特徴を生かすというのがたてまえではないかと思います。
○太田委員 地域交通の整備というものが、そういうふうに各地域において、一府十九県百十一市百二十八町十三村というのかそういう決議をしておるわけだから、そういうような事態においてなおかつそれはバスに限られ、鉄道のことは関係ないんですね。運輸省の世論というのは二分いたしておりますね、これを束ねるのは大臣官場ですか、大臣官房はどちらに軍配を上げるのですか。
○真島政府委員 先生の御指摘になりました問題、地域交通の全般の問題として私どもいろんな面から検討しておるわけでございまして、バスについては先生御指摘のようなそういう声が上がっておる、あるいは民営鉄道についてはそういう必要は余り声となって出てきていないということでございますけれども、私ども、もう少し広く、地域の交通、過疎地域の交通全般、こういうことをながめてみますと、やはり全体としては国鉄の地方ローカル線、こういうようなものまで考えた場において、もう少し広い目で新しい考え方を打ち出す必要があるのではないか。ただし、これは非常にむずかしゅうございまして、バスと民鉄とどちらに軍配を上げるかというようなこととまたちょっと次元の異なった課題かと思います。いろいろな御提案も実は各党からいただいておるわけでございまして、この機会に、そういうような問題について、もう少し広い面から、どういう施策がいいのか検討を進めてまいりたいと思っております。
○太田委員 大臣にちょっとここでひとつ所感をいただきたいですか、バスの方は、どちらかというと、集約という要綱を打ち出していらっしゃるから、集約一元化という方向に進んでいますね。鉄監局の方は、民鉄はやっていけるのだからそのままでいいのだ、こう言われる。いわゆる小企業分立結構だというわけですね。これは若干、住田さん、鉄監局長からすると、国鉄が一番大きいから、国鉄と私鉄の大手だけ考えていらっしゃるかもしれませんが、紀州鉄道とかなんとかいう短い鉄道があちらにありますね、あれは短いがゆえに、補助の対象にならぬのですよ。補助金を欲しい欲しいと言ってきても、これは補助の対象にならない。ですから、あれは赤字ですよね。堂々とやっていけません。そこで仕方かないから、アパートの建て売りかなにかやっておるじゃないですか。ゴルフ場も経営していますね。だから、不動産屋じゃないかという評判がある。それは結局、鉄道の方は赤字になる。その赤字は、うまくやっておるということではないのだから、そういう小さいところのことを考えてもらいたい。 その上、これはどこが言っておるのですか、運政審かどこかが言っておるのか知りませんが、新聞にしばしば、国鉄のローカル線というか国鉄のそういうもうからぬところは地方の方にやらせろ、そして民営か何かに移行すべきだということを言っている。大体、赤字の路線を看板を変えただけで、民営にしたら途端に黒字になるなんて、そんな魔術は天勝さんでも私はできぬと思うね。 だから大臣、どうなんですか、集約化というのは、バスの便のみでなくて、真島さんはいささか角度を変えた面から検討を要するとおっしゃったけれども、近く何かあなたの方に大きな地震、人事異動があって、それぞれのポストにその人かいつまでとどまっていらっしゃるか、私は保証の限りでないと思う。そうでしょう、大臣。あなたはかわらないのだから、あなたはどうですか、集約化とか一元化について、運輸省としてもう少し近代的な物の考え方を打ち出すべきだということを理解していらっしゃるかどうか。
○福永国務大臣 お話を聞けば聞くほどお答えかむずかしくなってくるのでありますが、率直に申しまして私、この種のことあんまり専門家ではございませんが、関係の人たちの話をいま聞いておりますと、いろんな矛盾がある、こういうことでございますが、私かお答えするとすれば、確かに矛盾はありそうだが、この矛盾を克服して調和を求めるようにする、これで答えになるかならぬかわかりませんけれども、それよりしょうかないと私は思うのです。 それで、事情によって、画一的にどっちだと言い切れぬと私は思うのでございまして、それぞれの事情をよく検討して、それにふさわしい結論を求めていく、大変苦しいようでございますけれども、まあそんなことしかお答えのしょうがないと思うのです。
○太田委員 北川先生のときには、前向きの非常にありがたい御答弁だと言って彼は感謝しておるのに、私が質問に立つと、ちっともそういうことが言えないんですね。どうも大変その点残念でございますが、バスの集約ということは、もう長年言葉として、一元化という言葉は集約という言葉で表現されておることは事実ですね。それから新しい時代が来て、地域交通、地方交通のある程度の総合的な集約、これは一元化と言えば一元化ですが、言葉は別として、集約というようなことは、地域交通の整備という立場からいって必要なことだ。赤字を幾つか集めたらどうなるのだと言ったら、赤字を全部集めて赤字でございますなら、それは子供の仕事、赤字をたくさん集めたが黒字にしますと言ってこそ、それがあなたたちの仕事である、専門家の仕事でございます。いままではもてあましておったローカル線であるけれども、それはもてあまさない、優秀な地域産業の開発と住民福祉の増進に役立つ、こうなってこなければ意味ありませんね。切って捨てるというならば、これは昔の話です。 そういうわけでありますから、ぜひひとつ、大臣には佐世保重工に非常に執心を燃やしていらっしゃいますが、地域交通の整備にも格別の執心を燃やしてもらうことを求めてやみません。その点をひとつ特にお願いしておきます。これは要望しておくより仕方ありません。 そこで、ここでついでに地方ローカル路線等の維持、これは鉄道もバスもでありますが、国が五、地方か五という補助金について地方自治体か非常に反対をして、国が七、地方が三ぐらいの立場でなければ困るということを言いますが、これは国がもうちょっと補助金を出さないと、権限をほとんど集中しているのだからおかしいのではないか。七対三ぐらいの割合で、国が補助金を七持つ、地方自治体は三だ、そういうことはどうでしょう。これはだれがお答えくださってもいいのだか、運輸省と大蔵省からひとつお答えをいただきたい。
○中村政府委員 先ほど申し上げましたように、私どもとしては、バス事業に対する権限を持っておりますし、バス路線の維持という観点から関与をしております。また地方公共団体としては、住民福祉という観点から関与しておるわけでありまして、現在の「補助要綱」におきましても、整備地域なりあるいは生活路線の選定なり、こういった問題につきまして、地方公共団体におきましてそれを考慮する、こういう仕組みになっておりまして、私は、やはりバス路線の維持という観点から申しまして、国と地方公共団体が相合致して助成を必要な場合にはしていく、その場合に半分ずつ負担するというのは、現在の制度としても、また、これから先を考えた場合にも、妥当な線じゃないかというふうに思っております。
○角谷説明員 ただいま自動車局長からお話があったとおりでございますけれども、地方のバス路線の維持というものは、先ほどからいろいろお話がございますように、地域住民の生活と非常に密接に関連した問題でございますので、「補助要綱」におきましても、地方公共団体がバスの輸送整備計画というものをつくりまして、それに基づきまして生活上必要な路線というものを指定し、その維持に要する費用というものを補助する、こういうことを前提といたしまして国が補助するということになっておるわけでございます。 そういう意味で、考え方といたしましては、国と地方の折半ということが、やはり最も望ましい線ではないだろうかというふうに考えておるわけでございます。 なお、この地方の財源につきましては、先生御案内のとおり地方特別交付税において措置しているわけでございます。
○太田委員 そういう際に、制度改善に一番ガンになるのは大蔵省でして、大蔵省が金のことばかり言って、そろばんをはじいて高利貸しのようなことまで考えていらっしゃると、せっかくの住民の福祉というものが進みそうになっても進まなくなってくるわけですから、ここのところはきちっと、天下の政治をつかさどる日本国の政府の、その中における行政当局の大蔵省として、金を預かるものとして金が少なく出ればいいのだというような変なけちん坊精神というものは、こういう際には遠慮をしてほしいと思います。 五、五でいいということになれば、よけいにその精神は権限の地方移譲、あるいは責務は地方の知事にもたくさん整備上の責任かあって、新しい時代の集約ないしは一元化あるいは地方交通整備については地方自治体に大きく動いてもらわなければならないという道を開くものですから、そういう意味でこれを積極的に評価すればそれでいいと思う。 ただ具体的には、いまの現状では五、五なんということになっていませんね。先ほど申し上げたとおり、鳥取、島根県の列をもってしましても、国よりも県の方が一割よけい出す。国は二億しか出さないのに、県の方は二億二千万円出さないと維持ができないような状態なんです。市町村などは、これは「維持要綱」で言ったら、国の半分の一億を出すなんということはあり得ない。でも市町村としては、パス路線がなくなって市町村代替ではよけい金が出るから、まあ、もちはもち屋でございます。安全運転でよろしくお願いしますということになれば、財政措置は別途講じなければならない。そこで国は半分を、あとを市町村が持つという、そういう状態になっておることを、主計官として、大蔵省としてしかと胸に置いておいていただきたい。それも本当に五、五ならいいが、五、五ではない。五、五という制度はあっても、五、五ではない。こういう点は実情として御理解をください。 そこで、時間の関係で次の問題に進んでいきますが、この間、国鉄の新しい線、気仙沼線ができましたが、気仙沼線ができましてから宮城交通というバス会社の関係が非常に大きな影響を受けておるわけです。しかし、ああいう線ができることは、予定線ですからやがてできる。しかし、そこでどういう時間にどれぐらい運転するかというようなことについて影響があるわけですから、今後その結果、いろいろなことがあったときはこうする、ああする、余り地方の従業員を泣かせることのないように、職場配置転換、人員整理ということにならないように、あるいは労働条件の切り下げにならないように、それは知らぬ顔をして抜き打ち的にやるのではなくて、何か事前に合意を得ておかれる必要があったと思いますが、鉄監局長、どうですか。
○住田政府委員 鉄道新線をつくる場合に、それと並行して走っているバスとの調整を図るということは、これはぜひとも必要なことではないかと思います。 いま御質問ございました気仙沼線でございますが、これは非常に古いときからの計画でございまして、いつ着工したかはっきり記憶いたしておりませんが、少なくとも十数年来工事を続けてまいってきた路線でございます。その当時は道路も余り発達していない、あるいはバスも発達していない、一方、気仙沼線の工事がおくれておったというようなことで、その間にバス路線がかなり発達してきたわけでございます。したがって、路線の免許をする段階では、そういうバスとの競合問題というものはなかったのではないかと思いますが、むしろ最近になってそういう問題が生じたということではないかと思います。 したがいまして、鉄建公団ができましてから新しい路線を認可したというケースはないわけでございます。すべて鉄建公団ができる前から工事をやっておりましたものを引き続き工事をやっているということでございますので、免許のときには、先ほど申し上げましたように、ぜひとも調整が必要であろうかと思いますけれども、そういう後の事情の変化によって調整を生ずるということで、そこら辺の調整が非常にむずかしいわけでございます。しかし、いずれにいたしましても、今後そういう路線を免許する、あるいは工事を続行する場合に、既存のバスとの調整を図るということは必要であろうというように考えております。
○太田委員 これは大臣、バスと鉄道と両方にわたりますから、あなたも心得ておいていただきたいのですが、丸森線にいたしましても、もうちょっとのことで開通いたしますね、そうした場合に、既存のバス路線との競合問題、お互いに相手にどう打撃を与えるか、影響を与えるかということは、やはり相手にとってみれば真剣な話でございますから、免許が後先ということは別の議論といたしまして、現実に免許された路線を縮小したり人員の配置転換、縮小整理等をするような結果に立ち至らないように十分考えてくださることのお取り計いをしておいていただきたいと思います。 あと簡単に二間お尋ねしますが、新線建設がかなり鉄道建設公団によって行われておりますし、国鉄等においてはじかにも行われておりますが、民鉄というのは余り新線建設に力を入れないわけですね。その原因は何かと言うと、それは鉄建方式をとってみても、金利が必ずしも安くないということから、この路線をつくるなんという膨大な資本投下が間に合わない、そろばん上採算が合いません。したがって、新線建設は二の足を踏む場合が多い。それを社会公共の要請に応じてつくれば、相当年間赤字とか経理上の重荷で苦しまなくちゃならない。国鉄には新線建設の工事費補助が何千億とあるわけですから、そういうふうなもののかけらでも、地方交通の整備のために新線建設にはめんどうを見るというもうちょっと積極的な姿勢をとられるべきだと思います。 たとえば鉄建公団の五分の金利というのは、ゼロに等しいくらいのものにするとか利子補給をするとか考えるべきだと思いますが、新線建設に対して地域住民の要望にこたえたいというときに、何らか新しい手をお考えになる御意思はありませんか、どうですか。
○住田政府委員 現在、鉄道建設公団の民鉄線につきましては、いま御指摘ございましたように、金利については五分まで補給をいたしております。それと同時に、完成しましてから会社に譲渡する場合に二十五年の年賦ということになっております。建設期間が五年くらいかかりますから、実際には五年据え置き二十五年、約三十年くらいの長い期間にわたって金を貸すということになっているわけでございます。金利のみならず、そういう点で非常に有利な条件での助成を行っているわけでございます。 したがいまして、鉄建公団でこの制度ができる前には、それほど民鉄線の建設というものは進んでいなかったわけでございますけれども、この制度ができましてから現在までに四線三〇・四キロというものが完成いたしております。それから制度ができる前の四十二年から四十六年まででは五線二一・七キロということで、この制度ができましてからかなり工事が促進されておりますし、現在でも十四線一〇九キロの路線を工事中でございます。 私ども、民鉄業界からいろいろ話を聞いておりますけれども、こういう制度が悪いために、自分たちのつくりたいものがつくれないというような話はまだ聞いていないわけでございます。こういう制度ができましたので、いままでいろいろ計画しておったものが大体これでやっていけるということで、先ほど申し上げましたように、現在、十四線一〇九キロというかなり大きな工事が行われている現状でございます。
○太田委員 住田局長の話を聞いておりますと、すべて現状維持であって、新たなる世界の開拓ということがちっとも感じられない気がしてしようがない。皆現状がよろしい、現状がよろしいということでございますけれども、そうでなくて、国鉄には新線建設の補助があるでしょうと言っておるのです。なぜ民鉄にないのですかというところから考えていただいても、鉄建公団方式でよろしいと言うならば、AB線建設もあるから、場合によってはAB線に認定してもいいじゃないですか。 そういう点において、もう少し考えられないと、みんな遠慮しておる、監督官庁にずけずけ文句の言えるような経営者がいまおりますか。五島慶太すでになし、福永大臣と大きな声でやり合うような人は一人もいませんよ。 最後に、大臣にお尋ねいたしますが、公共負担の是正の問題について定期割引負担を検討する、先ごろの臨時閣僚会議においても何かおっしゃったそうでありますが、運輸、大蔵、文部、厚生等の関係閣僚会議を設置いたしまして、公共負担について早急に何か結論を出したいというようなお話のようでありますが、いつごろその結論が出ますか。また、その公共負担の解消というその公共負担の対象は何ですか。通学定期学生割引とか身障者割引という程度のものですか、何でございますか、それを聞かしていただきたい。
○福永国務大臣 いろいろお話ございましたが、まず最後にお触れの公共割引のお話でございますが、すでにその種のことで関係閣僚会議を開きますということを申し上げてあるわけでございますが、いまだ開くに至っていないわけではございますが、けさも実は内閣の方とも相談をいたしまして、数日のうちに開こうと思っております。まだ何日とはしかとは決めておりませんが、十日もたたないうちに開こうという意味でございますが、そういうようにいたしたいと思います。 そこで、いま太田さんの、どういうことをやるのだというお話ですが、関係閣僚に集まってもらいまして、その上で何と何をどうということをこちらから言うのもいかがかと思いますが、立場の違う他の閣僚諸君とも相談することでございますから、集まった上でいま先生おっしゃったようなことについてはいろいろ相談してみよう、こういうように思っております。一回だけで結論を得るということはなかなか容易ではなかろうと思いますが、できるだけ進めてまいりたいと思います。 それから、その前に幾つかおっしゃった点で、与党の者にはいい返事をして、尊敬する太田さんなんかにいい返事をしないというようなそんな性格の男では決してございません。いろいろおっしゃったことで研究する意思はないかというような表現等もございましたが、局長たちは現有制度で、これは局長の立場じゃそんなことだろうと思うのでございますが、先ほどから伺っておりました点等について研究する意思ということになりますと、私も、研究してみなければならない、こういうように思っております。どうしますということまではとてもまだ言えませんので、何とぞ御了承いただきたいと存じます。
○太田委員 お気持ちを尊重し、お約束を信じまして私の質問を終わりますが、民営交通機関の整備問題については、質問がしばしば出るというわけじゃない、話題が少のうございますが、多くの地域の住民を運んでおる足でございますから、整備のことについて十分考えてくださいますよう期待をいたします。
○増岡委員長 午後一時から再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後零時九分休憩 ————◇————— 午後一時三分開議
○増岡委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。田畑政一郎君。 〔委員長退席、小此木委員長代理着席〕
○田畑委員 国鉄総裁がお見えになりましたので、まず総裁に対して御質問いたしたいと思います。 三日ほど前のテレビを見ていましたら、東京スカイプラザテニスクラブというのを国鉄の投資事業としてつくられました。これはテニスコートが何か六面あるらしいのですけれども、総裁がテレビに映っておりました。国鉄の総裁と言えば、国鉄の再建をかけていまや全国民注視の的の激務といいますか、深刻な職責でございますか、このテレビで見る限りにおいては、女優吉永小百合さんとともにテープを切られまして、なかなか華麗な一面もあるのだな、こう思ったわけでございます。 何か新聞によりますと、その後手合わせを頼むということで申し込まれたそうでございますが、このテニスクラブは一億七千万円を投入いたしましてコート六面、国鉄は土地使用料一年間に三百五十万円、大体一日一万円でございますね。ちょっと計算したのでございますが、坪当たり年千五百円ほどのものになるかと思うのでございますけれども、こういうものに類する関連事業投資でございますね、そういうものが最近しばしば交通新聞等に出ておりまして、たとえば九州方面では中古車の販売でございますか、そういうものに国鉄の敷地を貸すというようなことも出ておったわけでございます。一概に全部どうこうと言うわけではございませんが、鉄道会社が商売がたきの中古車販売に土地を提供する、あるいはテニスコート六面、三百五十万円の収入でございますけれども、テニスコート、その日は開会式でございましたから、何か二百数十人、人が集まっていたそうでございますが、六面ではそんなにたくさんの人がゲームができるわけでもないと思うのでございまして、言うならば国鉄のいわゆる施設あるいは建物の高度利用ということについては、これはある程度効果があるかもしれませんが、いま国鉄全職員が全力を投球しているのは一体何かと言えば、やはり本来の輸送機関としての国鉄、ここに旅客なり荷物なりをどのようにしたならば集められるかということが私、国鉄の言うならば本業じゃないか、こう思うのでございます。 そこで、関連事業と申しましても、できればそうした国鉄の本来的な使命と結びついた形での関連事業というのが一番望ましいと思うのでございまするが、そういった点についての総裁の御所見を承りたい、こう思うわけでございます。
○高木説明員 最初にちょっとお断りをいたしておきますが、今度のテニスコートの問題というのは、私どもは、紙センターというところへ土地を貸しておるわけでございまして、その紙センターの屋上にフラットなスペースがありますので、それを何か利用しょうということを紙センターの方が考えられまして、地主である私どもの方にも了解を求めてこられたわけでございます。それは、いま大変テニスブームでもございますししますので、非常に結構じゃないかということで、紙センターの計画に私どもは賛成をいたした。そうすると、紙センターとしては屋上を活用できまずから収入がふえるということになりますので、私どもは、地主である以上、紙センターの方の収入がふえましたのに対応して地代を上げさせてもらいたいということで話し合いをいたしまして、私どもがベースとしていままでもらっております地代のほかにプラスして地代を上げたということでございます。更地を貸してテニスコートをつくるというのであればとうてい採算に乗らない話でございます。ああいう非常にいい場所でございますから、もしあれが更地であれば、そういうところにテニスコートをつくったのではとても引き合わないわけで、あるいはこちらとしてはもっとうんともらわなければだめなわけでございますが、ただ屋上を使うという意味でそういうことをやってみようじゃないかということになってきたわけでございます。 そこで、いまのお尋ねでございますが、まさにおっしゃるとおりでございまして、私どもの本来の業務は、旅客、貨物を輸送するというのが本来の業務でございますが、その際、あちこちに非常にいわば遊休資産があるじゃないかという問題がございますので、これはできるだけ活用して赤字の穴埋めに使わなければならぬということがございますけれども、その場合でも、一つには、私どもの輸送業務にとってなるべく役に立つように遊休資産といえども使ってまいりたい。二番目には、その地域の住民の方々の便宜ということを頭に置いて、単にもうければよろしいということではなくて、やはりそういうことを頭に置いてやってまいりたいと考えております。 いま一番一般的な形として実施しておりますのは、駅にターミナルビルをつくり、そこにいろいろ日用雑貨を中心としたような品物を売るお店を出してもらって、そのお店の上がりを通じてわれわれとしては地代をいただく形でございますが、この場合は単に土地を利用できるというだけではなくて、駅でございますから、お客さんが非常によく集まってくるわけでございまして、ある意味でお客さんから見れば足の便がよろしいということになりましょうし、私どもの方から言えば、ただそこにお店があってそこのお店の品物が売れる、そして地代が上がるというだけでなくて、そこへ行き来をされるのにレールを使っていただけるということでレールの方の収入もふえる可能性があるという点に非常に興味があるわけでございます。同じ土地を、たとえば坪何万円かで借りてくださる方がありましても、レールも使っていただける方を優先的に考えてまいりたいと考えております。 そして最後に、そういうことでいろいろ商売をいたし、土地がありますれば少しでも収入が上がるようにしょっちゅう気を使っていくことを通じて、国鉄の全体の体質の中に、いわば公共的使命が何よりも第一でございますけれども、同時並行的に営業的精神といいますか気分といいますか、そういうものを植えつけるのに役立てば非常にぐあいがいいのではないかと考えております。
○田畑委員 私、いま一つの例としてテニスコートの問題を取り上げただけでございまして、いまそれが直ちに悪いと言うわけではございません。たとえば報道されておりますように中古車の売買に土地を提供される、これは輸送上一体プラスになるのかどうか。それと、国鉄が中古車販売に土地を提供されることが、それはだれに土地を提供してもいいわけでございますけれども、仕事の上からいってふさわしいのかどうかということ、これは素人でも多少疑問に思うのじゃないかと私は思うわけでございます。これは、いまいけないとかどうとかいうことではございませんで、最終的には国鉄経営者の皆さんの判断に待つことになると思うわけでございますけれども、ただ、この種のものが遊休地を利用いたしましてどんどん広がっていくことについて、私は、基本的には懸念を持つわけでございまして、いま総裁が御答弁のように、やはり輸送、地域住民、こういったものを基本に置いて、こうした投資事業を拡大していただくことをお願いしたいと思うのでございます。 ところで、この投資事業につきましては、これは一応政令をもってその範囲を明確に定めることになっておるわけでございますが、まだ政令はできておらないように聞いておるわけでございますが、これは一体どうされるつもりなのか、また、どのようなことを考えておられるのか、これは運輸省でないかと思うのでございますけれども、お伺いいたしたいと思います。
○住田政府委員 昨年の暮れに法律が成立いたしまして、その関係の政令がおくれているわけでございますが、早ければ今週、遅くとも来週中にはこの政令を出したいということでいま準備をいたしております。 中身といたしましては、従来の国鉄の事業範囲に加えまして国鉄の収入の増加を図れるような事業、あるいは国鉄が現在持っております土地で、従来は自分でそれを運用することができなかったような事業等事業範囲の拡張を考えておるわけでございます。 具体的に申し上げまして、国鉄の土地に店舗をつくるとかあるいは事務所をつくる、宿泊施設をつくる、そういうものを運営する事業に国鉄が出資をする、あるいは観光施設をつくらせてそういうものに出資をする、あるいはいま話が出ましたスポーツ施設を運営する事業に対して出資をする、こういうことによりまして国鉄の収入の増加を図るという内容の政令を近く、遅くとも来週までに出したいと考えておるわけでございます。
○田畑委員 この政令は、これからの投資事業の範囲を決めるわけでございますから、ひとつ早く出していただくようにお願いをいたしたいと思います。 と同時に、これは総裁にお伺いしたいと思うのでございますが、こういう関連事業投資をこれから国鉄は積極的におやりになり、そこから一定の収入を上げるわけでございますけれども、国鉄の幹部職員、幹部と言ってもいろいろあると思うのでございますか、相当低いところまで含めての幹部、地方の幹部職員を含めましてこういう投資会社に対する一時出向は、私は余り聞いておらないわけでございますが、国鉄の方としてはどういうふうにお考えになっておるか。たとえばいまテニスの問題が出ましたが、三百五十万円は入ってくる。しかし、もしそういう会社ができまして、そこへ現職の職員か出向すれば人件費が多少浮くわけでございますね。これは私鉄あたりでは大いにやっておるわけでございまして、身分の保障あるいは籍の所在だけを明確にしておく出向でございます。 いままでのを見ますると、大体退職者が行くことになっている。退職者のために投資会社がつくられると言うと変でございますが、そういうふうにも見える。現職の者は行ってはいけないのかという点かあるわけでございますが、この点についていかがお考えでございますか。
○高木説明員 いろいろな職場でいろいろな経験をすることは非常に重要なことでございますので、国鉄の現職の職員が国鉄に関係があるところ、ないところにかかわりなく、国鉄以外のところへ行って仕事をさせていただく、つまり出向させていただくのは本来望ましいことだと思います。 ただ現在は、年金の問題とかいろいろな問題があるようでございまして、必ずしもスムーズにいっておらないということが一つと、もう一つは、その前に先生よく御存じのとおり、今日から約十年間にわたりまして毎年二万人の人がやめていくわけでございまして、五十五歳になりまして、一部残る人もございますけれども、大部分の人がやめていく。五十五歳というのはまだ働き盛りでございますから、やめたら後は知らないよというのではいかにも冷たいわけでございまして、できるだけ世話をしておるという実情でございます。とても二万人という大量の諸君のお世話はでき切れませんが、一人でも二人でもお世話したいという気持ちがあるわけでございます。そっちの方のことがどうもいわば気にかかるといいますか、そっちに一生懸命やらざるを得ないということから、現実の問題としては、やはりここ当分の間は、やめていかれる諸君、長年勤めてくださった諸君のいわば第二の人生とも言うべきフィールドのお世話に、率直に言って明け暮れざるを得ない現状でございまして、おっしゃるように出向はだめなのかというお話でございますと、それはもうわれわれもできればそういうことをいたしたいと思うわけでございますけれども、しかし現実には、もう一つの方の仕事といいますか、それに追われておりますので、現実問題としてなかなかそちらのお世話までというか、出向というところまで頭が回りかねるというか、手が回りかねるというか、そういう現状でございます。
○田畑委員 運輸大臣にお伺いしたいと思いますが、いまほど私ども議論いたしましたように、これから拡大をいたしますいわゆる関連事業、参議院の委員会におきましては、国鉄総裁は、貸しビル、ホテル、住宅、レジャー、スポーツ、駐車場等々に範囲を拡大していきたい、こう答弁をされておるわけでございますが、そういうふうに範囲が拡大されればされるほど国鉄という本業とかけ離れた事業に投資をされるということでは、これは私、国民は納得しないと思うのでございます。したがって、その基本方針を守って指導をしていただくところの決意を表明していただきたいと思います。 と同時に、いま一つでございますが、いまも総裁とお話ししましたように、たとえば十億あるいは二十億という膨大な会社もできるわけでございます。そこへ国鉄は単に投資をするだけであって、現職の職員を一人も派遣しないということは、これは私、不自然だと思うわけでございます。したがって、職員がその地位のまま派遣される、もちろん、これは退職者かそこへ就職することを妨げるものではございません、だから、常駐役員として派遣されるというようなことについては、これはやはりこれだけ膨大な、日本全国を取り仕切った拡大事業をやるためには、そういう点はどうしても必要になってくるのではないかというふうに私は思うわけでございまして、こういう点どのように指導されるのか、その点お伺いしたいと思います。
○福永国務大臣 国鉄が大きな土地その他を持っていて、これをできるだけ活用して赤字も少なくするというようなことは、これはぜひ望ましいと思いますが、いま田畑さんお話のように、やはり本業が第一だと思いますので、余り初めから間口を広げ過ぎると、話はうまかったのだが、実際はなかなかというようなこともあり得ると思いますので、その辺は国鉄当局も如才なくやるものであるという期待をするし、そうしてもらいたいと私は考えております。 そういう点から申しますならば、人間を派遣するとかなんとかということについても、最も合理的に考えていく必要があろうと思いますが、いまの話のようにいろいろなことをやるということになれば、逆のこともありはしないか。武士の商法で、何も知らぬ者が余りいろいろなことをやってやり損なうということのないように、ちっとは民間からもそういうことについてよく心得たような人の協力を得る方法もとらないと、しょせんは本業で一生懸命やっていてということであるだけに、やはりそういうところあたりを全体としてうまくやってくれることを私は期待しておるわけでございまして、これからのことでございますので、さっきもお話がありましたように、明確に政令等を定めるようなこととも関連をいたしまして、いろいろなことを気をつけてやらなければならぬと思います。 そこで私は、しょせん国鉄というものは、名が示すごとく国のものであり、これは当然に国民のものでありますから、やはり国民がよかった、国民がなるほどと納得できるということか全体に通ずる姿でなければならぬ、そういうように思いますので、心得た総裁以下の諸君でありますから、うまくやってくれるであろうし、ぜひうまくやってくれるように私どもは指導をしていきたい、こういうふうに考えます。
○田畑委員 これ以上御答弁は求めませんが、いわゆる物件は出す、土地なり建物は出す、金も出す、しかし人は出さない、こういう方針を決められることは、これは私、おもしろくないと思うのです。 いま大臣の御答弁にもありましたけれども、その事業に対して国鉄は物なり金なりを出すと同時に、人を入れてでもやはり命をかけていくということであってこそ、その営業の向上なり成績の向上に寄与するものであると私は思う。その点について多少の信賞必罰はあっても仕方がないのじゃないかと私は思います。だから、幹部職員については一定の限度、膨大な投資に対しては、責任上からも人は出していくというような構えばつくっていただかないと、これから投資を受ける方も、安易な、国の財産やからということではこれは困ると思いますので、その点はぜひひとつこれからの運用で考慮をしていただきたいことを希望しておきます。 次の質問でございますが、実は今回、運賃値上げが運輸省に申請をせられておるところでございます。この運賃値上げによりますと、国鉄は二千五百三十九億円の値上げを期待いたしておりまして、この値上げ幅、いわゆる値上げ率でございますが、これは名目の改定率、それといわゆる実際の増収率は等しいものになっておるというふうに聞いておるわけでございます。大体いままでですと、値上げを申請すれば何ぼか旅客が逃げていく、荷物が逃げるという点を見込んでおるのでございますが、今回は見込んでおらない。果たして二千五百三十九億円が増収できるのかどうかということが疑問視されるわけでございます。 かてて加えまして、今度、運輸大臣がこの値上げの申請に対しまして意見を付されて運輸審議会に諮問をされたということに相なっておるわけでございますか、そうなれば、その運輸大臣の意見によってさらに減収が見込まれると言われておるわけでございます。そういった点、国鉄当局としてはどのようなお考え方といいますか、対処の仕方を考えておられるか、総裁にお伺いしたいと思います。
○高木説明員 まず、前段のいわゆる従来の概念で言います名目改定と実収の関係の問題でございますが、これはよく御存じのとおり、本年度の予算では二千五百五十億円の運賃改定による増収を前提とした予算になっておるわけでございますが、それに対しまして今度お願いしております案は、ほぼその金額に見合いますところの二千五百三十九億円と目される改定をお願いいたしておるわけでございますけれども、この二千五百三十九億円というのは、従来の実収の方の改定率なのか、あるいは名目の方の政定率なのか、強いて言えば名目の方の改定率だということになります。その場合に一体実収はどうなるのかという問題があるわけでございますけれども、今回の場合には従来のような大きな上げ幅でございませんことが一つありますし、それから、そういう点で取りやすいところから取るという批判を受けざるを得ないわけでございますが、最近の競争を意識して十分収入を期待し得るフィールドを頭に置きながら改定案を考えておりますので、実収との間で大きな開きが出るということは現在予測いたしていないわけでございまして、仮に多少のものの乖離がありましても、それは努力によって補てんできる範囲内であるというふうに考えておる次第でございます。 〔小此木委員長代理退席、石井委員長代理着席〕 第二段の、大臣の方から意見が出ましたということとの関連の問題になるのでございますけれども、大変形式的答弁で恐縮なんでございますが、現段階では、実は私どもとしては、やはり六月中なり七月の非常に早い時期に運輸審議会なり運輸省の手続をしていただきまして、七月初めから上げさせていただいて、そして二千五百三十九億円を目途に事業経営をいたしてまいりたいと考えておるわけでございまして、大臣の方は、それは物価その他の影響も御考慮になって少し時期をずらしたらどうかという御意見なんでございますけれども、私どもの方としては、実はそこのところは、いまでもまだ何とかひとつ早く上げさせていただけぬものかなという気持ちを持っておるわけでございます。 そこでいま、何億くらいギャップが出ますかというようなことを計算したり、考えたりという段階にまだなっていないわけでございまして、率直に言いまして、そうなると困るなと思っておるわけでございますから、私の方からのお答えとしては、そんな気持ちでいることを申し上げるということでお許しいただきたいと思います。
○田畑委員 どうも総裁の答弁は、何となく歯切れの悪い答弁でございますが、これは大臣にお伺いしたいと思うのでございますけれども、運賃弾力化法というのを国会で通しましたときには、これはいわゆる国鉄が国会の審議を経て運賃の値上げをしておりますと、適時適切な値上げの時期を失して非常に減収を招く、したがって、時期を失することなく値上げしてもらいたいということで、いわゆる物価変動等による上昇分に限ってはそういうことにしようということで大臣の許可制に相なったわけでございます。 そういう趣旨から申しますと、いままでは運賃値上げについて審議をいろいろ長引かせまして、国会議員はかなり国民に対して期待にこたえたわけでございます。まあ、いい顔をやったわけですね。ところが、今度は大臣がいい顔をされる、三段階論などを持ち出されてですね。大臣は、まことに結構で、いい役にお回りになったと思うわけでございますが、ただ、初回からこういう形をおとりになる、いわゆる運輸審議会に出す前に国鉄案を、修正とまでいきませんけれども、これを非常な権力をもって事実上の修正をされるということになりますと、一体運賃弾力化法案というのをあれほど審議し、議論し、けんけんごうごうたる論争を交わして通した意味があるのかどうかということは、率直に言うて、これは国会議員の側からしますと疑問を持たざるを得ないわけでございます。その辺は大臣どうお考えになるか。これからもずっとああいうことをおやりになるのですか。
○福永国務大臣 いまお話しのようにとられると、どうも私も困るのでございますが、私は、むしろ国会でいろいろ御審議をいただいて最終結論を出していただいていた過去、これはそれなりに意味があったのでありますが、いまもお話しのようなことで弾力化を求めて今度の措置に出たということになりますと、私、率直に申しまして、時期を失せずということも必要だが、と言うて、これをチャンスとばかりにあわてて措置を誤るということもこれもまずい、まあこういうように思います。 そこで、いろいろ委員会等でもご注意をいただいておりますところでありますが、いままではがっしりと国会がこういうことについて心配をしたのだが、今度その手を離れて運輸大臣がやるということになると、それなりに気をつけてやれということでいろいろおしかり等もいただいたり、御注意等もいただいたり大変恐縮に存じておりますが、私は、むしろそういう観点からいたしますと、運輸大臣としては、国鉄の都合のいいことだけを考えているわけにもいかぬ、こういうように思うのであります。国民の国鉄であるということを念頭に置いて対処するという見地からいたしますと、やはりこういう制度になったからこうということもありますと同時に、それは少し思い過ごしであるとか、この点はこうすべきだということもやはり運輸大臣はやらないと話にならぬ。いい役とおっしゃいましたが、厄介な役回りになっていると思うのです。 今度のことにつきましては、皆さんの御批判もございましょうし、いろいろ御批判もございましょうが、私は私なりに若干の意見を付しました。これは要するに、国民サイドに立って、急にこうするよりも、たとえばこの種の段階をつけてでもやる方がまだいいのじゃないかというようなことからそういう措置に出たわけであります。しかし、これは決して最終結論ではございません。運輸審議会等も、そういう意見もついてはおるが、この意見はまずいということならちっともかまわないのでございますけれども、まあ私どもといたしますと、異例のことであるかもしれませんけれども、大体申請してきたものをそのまま、まあ第一回からとおっしゃいましたけれども、第一回からいいくせをつけておかなくてはいかぬと、こういうように思いまして、なにしたわけでございます。いままででございますと、全部がそうだとは言い切れませんが、大体大臣から諮問してきたのが、まあちょっとは何だが、これでよかろうということで答申になってきておるのも実はあるわけであります。 そこで今度は、答申は答申でいかように出るかは存じませんが、申請があって、さしあたり考えたところでもこのくらいのことは考えなければしょうがないのじゃないかというようなことがちらっと頭をかすめましたものでございますから、別に思いつきでということでなくて、いま申しました国民の国鉄という見地から、国鉄にとってはそういうことをされてはどうもと言うかもしれませんけれども、しかし、それは要らぬおせっかいでなくて親心であるというように思ってもらいたいと思うのでございます。 まあ、そういうようなことをいろいろ考えましてやったことでございますが、しかし、ちらっとごらんになるといろいろ御批判があると思います。多少の時間をかけて、なるほどこの制度はそういうことによって過ちがないようにいくのだというように言っていただけるようにいたしたい、こう考えておる次第であります。
○田畑委員 これは最終の許可権は大臣がお持ちになっていらっしゃるのですから、許可の段階で大臣としてある程度の幅を持たれて処理されることについては、これはあり得るのじゃないかと私は思うのです。ただ、今度の場合は運輸審議会に諮問いたしまして、しかも運輸審議会か運賃専門調査員を特に任命いたしまして慎重を期しておられるわけでございますね。そのしょっぱなに大臣が国鉄の申請を三つに割るようなそういう意見をつけられるということになると、何のために運輸審議会と運賃専門調査員などというものはつくられておるのか。そういうところで議論するのは非常に影が薄れて、いい子になるわけじゃありませんが、大臣だけがぽっかりと浮かび上がって大変いいかっこうになっているわけですね。これでは制度をつくっても余りおもしろくないと私は思うのでございます。当然、運輸省は発言の場面もあるわけでございますから、審議の過程の中でお出しになるということは、あるいはあってもしかるべきだと思うのでございますが、大臣が決裁をしたようなかっこうでお出しになる、これでは私が先ほど言ったように大臣だけがいい子になるというふうに見えるわけでございまして、その点どうかと思うわけでございます。 大臣案でいけば、総裁ははっきり言わなかったけれども、二百四、五十億円の収入不足を生ずる。それはどうするのですか。それはだれが責任を持つのですか。そういうふうにされた以上は、いままでは国会でやったから、国民の代表が延期をしたのだから、それは大蔵省が持つべきだ、こう言うのでありますが、今度の場合は大臣がおやりになったのだから、大臣がその分をどこかからひねり出してもらわないと困るわけですね。 一説によると、人件費が余っているからそこへ持っていけなんと言う。給与引き上げ分をそこへ充てるというのは私、納得できません。これは職員のものでありますから、職員の厚生費に使うのなら別ですよ。しかし、安易に賃金を抑えておいて、いわば大臣が決裁されて、意見を付されて、そこへ振り充てようということは私、筋が通らないと思うのです。だから、そこでできた減収分というのは運輸省あるいは運輸大臣はどうするのかというしかとした見通しをつけてやっていただかないと困ると思うわけでございます。
○福永国務大臣 決して田畑さんと議論するつもりはございませんが、いまの御議論からいたしますと、たとえば私が最後になって決を下した、それによって過不足が出る、それをどういうふうに責任をとるかということになりますと、数字の違いがあってもやはり同じことだと思うのです。実は私が最初に言いました意見を付したという措置は、まずければやめてもいいのでございますが、ただいまも御指摘のように専門調査員というのを初め大ぜいがかかって最終的に結論を出してきた、そこへいってから、これはいかぬと言ったのじゃよけい恥をかかすと思ったのです。ですから、いまのように最初に言うということは、考えようによっては、それも考慮に入れつつ専門家が大ぜいで検討をいたしてくれれば、後になってなるべく最終結論を尊重しやすいというような気もいたすわけでございます。しかし私は、別にこれに固執いたしません。これから運賃の話が出るたびに最初にというようなことは実はなるべくやりたくないのです。今度も本当はやりたくなかったのでございますけれども、私は、あのままでいいかということについて若干考えたものでございますから、そういうことにいたしたわけでございます。 そこで、数字に食い違いを生ずるがということでございますが、これは専門家的な議論からするとどういうことになりますかいろいろ議論があるのかもしれませんが、私は、運輸大臣を中心とする政治の責任である、こういうように考えます。したがって、大蔵当局等がどう言うか知りませんけれども、こういうことについてはそれで差し支えないのだという結論にいくように私が責任を負います。ここから先責任が負えないのだということになったら、それはそれで研究しなければならないわけでございますが、覚悟をして臨んでおるわけでございますので、御理解いただきたいと思います。
○田畑委員 運輸審議会あるいは運賃専門調査員等も、どうもあんまり運輸大臣がきれいに出されたのでいろいろ御不満があるようにも聞いておりますので、その辺、今後やり方はひとつ十分慎重な研究と配慮をお願いしたい、かように思います。総裁、もう結構でございます。 次に、時間がございませんので簡単にお伺いをいたしたいと思いますが、実は日航が開発しておると言われるHSSTというものでございます。これは日航の宣伝物によりますと「翼のない航空機」と書いてあるわけでございますが、運輸行政上リニアモーターというのはどの範疇に入るのか。航空機なのか、それとも地上の交通機関なのか、ひとつ定義を教えていただきたいと思います。
○福永国務大臣 これは専門科学者的な見解からすると別に意見があるかもしれませんが、私は、軌道の上を、少し間はあいておりますけれども、行くので、どっちかと言えば鉄道の一種じゃないかと思っております。これは専門家によっていろいろあると思います。しかし実は、日航が開発しているものもありますが、理論的にはある程度違うものではございますが、いま九州でこの日航のものよりはるかにスケールの大きな実験をしておりますリニアモーターカーがあり、これも欧米各国から非常に注目されておって、日本は諸外国よりもはるかに先を行っております。これは鉄道の方でやっておりますから、その理論も違うし、いろいろ違うところが多いのでございますけれども、これに名前をつけますと、そのつけ方は国鉄を中心にした適当な表現がまたあるのじゃないかと思います。片一方の方はやはり飛行機会社らしい名前がついている、こう思うのでございます。 こういう点では日本は世界各国よりもせっかく先に行っているし、ぜひこれを速やかに実用化して——同じようなことをやりながら、日本か外国を負かすとすぐ悪口を言われる。ところが、このリニアモーターカーが実用化されていくということになりますと、いつまでもというわけにいきませんが、しばらくの間は日本が断然トップを行くことになるだろうと思う。こういうようなことを、運輸行政ばかりではございませんか、日本ももっと大きく開発していく、そこに民族の底力を発揮していくことが必要だ、私は、もともと民間人でございますから、切にそれを望んでおる。実は国会でも済みましたら九州の方へも行って、ひとつ本当のところを調べてみたい、こういうように考えております。
○田畑委員 それでは大臣、日航でございますけれども、日航は航空会社でございますね、やはり定款とかなんとかいうのはあるのじゃないかと思うのですが、航空会社が、いまおっしゃるように地上交通機関を研究する、そこへ金をつぎ込む、あるいはまたそれを建設する、あるいはその研究機関に国費を出す、御案内のとおり日航は国の費用が相当出ているわけでございますが、そういうことについてはどうでございましょう。これは専売公社がたばこをのみやすいように喫茶店をつくるみたいなものでございまして、言うならば畑違いのことを日航がやる。それでいて日航は全然大丈夫かと言うと、先般も大阪空港では飛行機がしりもちをつくというように、日航にはもっとやらなければならぬものがあると私は思うのでございますが、この辺に何か政府も来年からちょっと金を出したらどうかなんという運動が最近どこかで起きているというようなことも聞いておりますが、これは運輸大臣としてどうお考えになりますか。
○福永国務大臣 先ほどから申し上げておりますように、専門的に考えると、これはなかなかむずかしい問題であろうと思いますが、日航のやっているHSSTはいわば関連事業だと私は考えております。畑違いとまではいってないので、水田と麦畑ぐらいの違いじゃないかというような気がするのです。全然違うものとは考えていないのです。(「水田と果樹園ぐらいの違いがありますよ」と呼ぶ者あり)その辺はどうかわかりませんが、そういう意味で名前のつけ方なんかもなかなか微妙なつけ方をしているようでございますが、まあやってはいかぬ仕事の一つだとも私は思っていないわけでございます。むしろ、ああいうような国家的な使命を持っているような企業体では、やはりある程度民族の運命とも関連する、こういうようなことをある程度やってくれる方がいいというくらいに私は思っておりますが、しかし、そのやり方等につきましては、田畑さんがいまおっしゃるように余りにも逸脱したことがないようにはわれわれは監督しなければならぬ、こういうように考えております。 ただいまのところは、国鉄のやっているのも日航のやっているのも、どっちも——さっきのように国鉄がテニスコートまでやるというようなことになれは畑違い——まあ、その点は大丈夫でございますが、いずれにいたしましても、まあ納得の得られる関連事業だ、私は、こういうように考えておりますし、そういうような姿において成長させていきたい、こう考えております。
○田畑委員 いまの運輸大臣の御答弁でございますが、私は、ちょっと納得できないのでございます。ということは、ご案内のように東京都心から成田まで六十六キロと言われておるのです。それからまた成田空港から羽田までの連絡としてつくる、あるいはまた札幌−千歳間、こういうところに建設をしようというパンフレットを日航は出しているわけですね。日本には私鉄もございます。国鉄もあるのです。運輸省自身が日航と同じようなリニアモーターの開発に努力されているわけですね、それなのに、いわゆる航空会社がこういう地方鉄道に進出をしてぐる。私、悪いとは言いませんよ。それはだれでも研究すればいいと私は思うのです。研究にはある程度は賛成しますが、ただ事業をするという段になりますと、かねがね運輸省が強調されている、やはり交通機関それぞれの特殊性といいますか、それを生かしながらその区分を明確にしていくということが、今日の運輸行政の基本でなければならぬのですが、その航空会社が、地方鉄道なり地方軌道にまでどんどん研究費をつぎ込んで、そして実用化をしていくということになると、これはもち屋でないものがもち屋を始めるようなものでございまして、私は、やはりここでは一つの秩序が破壊されていくというふうに考えざるを得ないわけでございます。したがって、五十四年度からこれに金をつぎ込むということについては、私は、国の予算をつぎ込むことについては、いささか問題を感ずるわけでございます。 それと、いわゆる日航の出しているこのパンフレットによりますと、車体が非常に軽くなければいかぬのですね。大体電車の二分の一の重量というふうに出ているわけでございます。私、技術的なことはわかりませんが、先般も東西線において、突風ですか、いわゆる風のために電車がひっくり返って、いわゆる重量が軽い電車をつくるためにこういうことになってきたのだということが技術的に再検討されている。それを、湾岸道路沿いにこのリニアモーターカーを高速で走らせる、そこへ電車の二分の一の軽量でもって走らせるということになれば、この一つだけを見ても、私は、いろいろ問題を感ぜざるを得ないわけです。 そういう点を考えますると、いわゆるこの日航のリニアモーターがどれほど実験的に成功しているか知りませんけれども、それに直ちに飛びついていくということではなくて、いま大臣のおっしゃったように、国鉄もやっている、あるいはまた日航でも一部やっているかもしれないけれども、これはいままでのように電車を、外国にあるのを見て日本で用いた、あるいは自動車を外国から購入して開発した、あるいは鉄道の蒸気機関車、電気機関車を外国から取り入れたのとは違って、日本が初めてっくる新しい技術であります以上は、やはりその点は運輸行政としてリニアモーター開発に対しては、一つの基本的な構想といいまするか方針を持って臨んでもらう、ただ一社がちょっとパンフレットをよけい出したからといってすぐ金を出すというようなやり方ではなくて、しっかりした基本方針のもとにこの問題を取り上げていただくようにお願いをしたい。 大臣は、もう総理大臣がおられないとすぐ総理大臣になられるような実力者でございますから間違いないと思うけれども、その点、やはりしっかりした態度でもって臨んでいただきたいということを、きょうはこれの答弁をいただきたいと私は思います。
○福永国務大臣 専門家ではないとおっしゃりながらなんでございますが、非常に軽量のものであるから何カ月か前に経験いたしましたように突風等があったときに、過去においてもああいうような大変な事件がございましたから、それだけにまたそういうことはよく考えなければなりませんことは私も全く同感でございます。 これは飛びついていると言われるが、飛びついている人があるかもしれないが、私は全然飛びついていないのです。正直な話、成田とそれから東京との間がいろいろ問題があって容易じゃないということの事情が一方においてあります。ありますけれども、それだから、いままでいろいろなことがあった、それはやめにしてこれでやるということは、運輸省は、少なくとも私のもとにおいては絶対にそんなことは決めておりません。しかし、これから研究してそれがばかにいいということなら、これはまた考えていいと思いますが、ちょっと新聞等である方面でそれにしたらいいという説をなす人があったやに聞いておりますが、その立場の人がそう言う、これはこれでいいと思うのですが、私どもは、正式にそうするのだというふうなことを考えておるということはございません。 それに第一、このリニアにいたしましても、国鉄の方でもやっておりますし、日航でもやっておりますし、そのいずれもが理論的にはやや違うことを採用しつつ両方ともなかなかうまくいっておりますので、いずれもこれから検討はいたしますが、確かにあれを使って成田から都心までなにすれば十五分というふうなそういう計算はできると思いますが、計算ができたから直ちにそういうことになるということではございませんので、どうぞひとつ……。運輸省はこういう計画によってアクセスについての新しい考え方でそういうようにしようと思っているということではございません。 しかしまあ、こういうようにしてお話も出ているようなことでございますから、私どもとしては、十分研究はいたさなければならぬと思います。国鉄でやっておるから日航の方はなるべくやらないのだ、そんなようなことは私は全然考えておりません。いずれにしても両方ともこっちの所管です。もっとも所管でなくてもやらねばいかぬのですが……。せっかくの研究につきましては、敬意を表しつつ、これを実用化することを考えたい。日航がその種のいまお話が出ておりますような用途に供するというような事業は、実際問題といたしましてみずからがやるというわけにはなかなかいかぬだろうと思います。そう簡単なものじゃないと私は考えております。いずれにいたしましても、これからよく検討して誤りのないようにいたしたいと思います。
○田畑委員 これは余分でございますけれども、たとえば日航はリニアモーターの実験をやっておりますが、これに対して国鉄のリニアモーターの技術陣でございますね、そういう技術陣が見学をすることについては、これは見学をしたことはないですよ。見学を申し込んでも、これは拒否をされております。また日航は、それじゃ宮崎の国鉄の技術研究所を訪問しているかどうか、これも疑問でございますね。 私、非常に問題に思うことは、いままでの電車やあるいは蒸気機関車とは違う、これは初めて開発する。それならば日本が相互に技術を交流できるようなチームをつくって、そうして一体化をしてやらなければならぬ。それを一社ぐらいが一、二回の実験でスピードだけ出して、そして政府の金をもらおうということは、これは余りにも危険きわまりない。だから、運輸省が今日指導なさるというならば、リニアモーターについて総合的な交流、総合的な検討を始めるところの体制をやはり運輸省としてはつくってもらわなければならないと私は思うのです。 新幹線にいたしましてもそうでございますが、これは東北新幹線あるいは上越新幹線ができまして新しい五つの新幹線なりなんなりができるにつきましては、これはまだ十年なり十年以上の月日がかかるわけです。そうすると、その時代にはいわゆるリニアの時代が来るかもしれないですね。当然私は来ると思います。そうなれば、そのリニアを利用した新幹線ということもこれは考えられるわけであります。 そういうことをいろいろ検討しまして、やはり運輸省が毅然たる態度をとらないと、単なる民間会社の功名争いにだけこれを任せるということでは、これは私、非常に危険が多いのじゃないかというふうに思いますので、その点はひとつぜひしっかりやっていただくように要望をしておきます。 それから、もう時間がございませんので、きょうは空港公団からお見えになっておりますので、一つだけご質問をさせていただきたいと思います。 御案内のように、成田空港が発足をいたしまして騒音問題が連日新聞紙上をにぎわしておるところでございます。そうして現地成田市におきましては、過般来より調査をいたしました結果をもちまして、第一種、第二種、第三種の騒音区域のいわゆる線引きの変更といいますか、拡大といいますか、そういうものを迫っておりまするし、空港開港前よりは非常に騒音度は高い、こう言っておるわけでございます。 これに対しまして公団は、この騒音を別の角度から検討されまして平均値を採用いたしましたために、最高の騒音はほぼ現地と間違いないけれども、しかしながら区域修正の必要はない、こういう見解をとっておられる、こういうことでございます。 そこで千葉県側は、六月十日より独自でもって騒音調査を行いまして、これによって県民の期待にこたえるためにもひとつ実態を調べたい、こう言っておるわけであります。言うなれば成田市がやる、公団がやる、そしてまた千葉県がやる、こういうことを、それぞれ繰り返して新聞紙上にそれぞれの見解を表明しているというのが現実でございます。 これであってはおもしろくないのじゃないか。少なくとも科学的データによって出されるところの騒音などというものについては、これは県あるいは関係市町村、そして公団側が共同で一致してその実態を調査いたしまして、区域を広げなければならぬものについては、これは区域変更を行う、あるいは防音装置等の補償をしなければならぬものについては、勇気を持って補償するという形をとっていくべきではないかというふうに思うわけでございます。この点につきまして、関係の方の御答弁並びに運輸大臣の答弁を求めたいと思います。
○福永国務大臣 やや専門的なことは別途お答えをさせていただきますが、御指摘のように、この種のことでいろんな数値等が出まして、どっちが本当だとかどっちが間違っているとかというようなことをやったのではまずいと思います。と言って、都合のいいように一つにまとめるという意味では絶対ございませんけれども、御指摘のように、協力して最も信頼すべきものをつくるということが必要だと思います。私どもとしては、そういう方途を講ずることに努力をいたしたいと思います。
○大塚参考人 騒音の測定につきまして、ただいま先生から御意見がございまして、私も全く同感でございます。測定につきましては、それぞれ県は県、それから市は市、公団は公団というふうに測定をいたしております。これは地点が御承知のように非常に広い地域でございますから、全般にわたって全部公団だけでというわけにもまいりませんし、いろいろ地元との関係がそれぞれございますので、重点の置き方等が多少違っております。したがって、それはそれなりにそれぞれ調査をいたしまして、その結果をお互いに持ち寄って検討し、最後の結論を出すというやり方に私どもはいたしたいというふうに考えております。 それで、公団といたしましては、二十六日から今月の一日まで一週間、連続しまして全便について三十四地点において調査、観測をいたしております。成田市は成田市でやられましたが、まだその数値をいただいておりません。それから県は県で、いまおっしゃいましたように十日からお始めになる。これは非常に広大な地域にわたってお調べになるということでございます。 ただいままでいろいろ新聞に、その観測の途中での一部の数字だけを何か取り上げまして、いかにも予測値と違っておるとか、あるいは市の観測と県の観測値が違うというような印象を与えるような新聞記事等が出ておりますが、実際私どもが現在までのところで、まだ正式に先ほど申し上げましたように成田市から全部の数値はいただいておりませんが、大体公団で同じ地点についての測定では同じような数値が出ておるようでございます。これは公団の方はコンターといいますか、予測の線引きをいたします場合に、アメリカの連邦航空局でつくりましデータをもとにして予測をいたしまして、線引きをいたしたわけでございますが、いままでの観測ではその最高、最低の数値については、大体予測値とほとんど差がございません。 〔石井委員長代理退席、委員長着席〕 ただ、実際に違うというのは、前に行いました騒音テスト飛行の場合の数値と違うという点が現地で問題にされておりますが、騒音テストは、もうそのときから御説明を地元にはしておるのですが、最大着陸重量でやらざるを得ないということでやっておりますので、最大離陸重量、すなわち長距離飛行の離陸の際に出る音とはこれは大体十ホン程度違いますということを申し上げているのですが、実際に測定をして見ますとそうなっております。大体騒音テストの場合と十ホン程度の差が出ております。そういう数値が出ておりますが、この数値を全部総合しましていわゆるうるささ指数と言われておりますWECPNL、これを算出して、それに基づいて線引きを見直すということになるわけでございますが、そのうるささ指数の算出をするまでに、県の観測の数値もいただいて、全部の数値を総合してそのうるささ指数をはじきまして、そして線引きを見直す必要があるかどうか、訂正する場所があるかどうかということを、地元の自治体ともよく打ち合わせをしながらひとつ決めてまいりたい、かように考えておるわけでございます。
○田畑委員 終わります。
○増岡委員長 宮井泰良君。
○宮井委員 私は、航空問題につきまして若干御質問いたしたいと思います。 最初に、昭和五十年九月より実施されております空港使用の特別着陸料、一般的に騒音迷惑料と言われておりますが、これについてお伺いをいたします。この特別着陸料を設定した経過と徴収基準について述べていただきたいと思います。 また、この財源として乗客一人につきまして六百円ジェット料金を取るようになっておりますが、この六百円というものの根拠を伺いたいと思います。
○高橋(寿)政府委員 特別着陸料の制度でございますが、これはジェット化の進展とともに各空港で騒音対策の問題がやかましくなってまいりまして、そのための特別な費用が要るという事態になりまして、従来徴収しておりました通常の着陸料では賄い切れないということになりまして、昭和五十年の九月に航空審議会の答申を経て設定をしたわけでございます。 その考え方は、航空機の一回当たり幾らといういわば頭割り的な料金、それからもう一つは、使用される機材の騒音値の高い低い、これらの差を反映いたしました料金、この二本立てのものを総合いたしまして、それぞれの機種ごとに一着陸当たり幾らという特別着陸料を運輸省の規則で決めているわけでございます。 そして五十年の八月に特別着陸料というものを航空会社から徴収して空港の騒音対策費に充てなさいという答申をした、その同じ答申の中で、特別着陸料というものを航空会社が負担するわけでございますが、この負担する原資をどこから航空会社が取ってくるかということにつきまして、考え方はいろいろあったわけでありますけれども、一つは、当然これは空港を利用するための費用でございますから、広義の運賃コストの一つとして運賃体系の中に入れて運賃コストを形成させればいいという考え方もございました。ところが、この答申の考え方は、そういうことで運賃コストの中に入れてしまうのではなくて、運賃以外の別途の料金を取ったらどうかということで、通常の料金と分けまして航空旅客一人当たりから六百円ずつ取る、ジェット料金というものを取った方がいい、そういう答申をなさったわけであります。そこで、これもやはり運輸省の規則で旅客一人当たり六百円ということを決めまして、それ以来徴収をしておるわけでございます。
○宮井委員 この六百円ということについて、その根拠がいまの御答弁ではちょっとわかりにくいのですが、一説によりますと、空港周辺の騒音対策にこれだけの費用が要るから大体頭割り六百円くらい取ろう、こういうようなことになったのじゃないかとも言われておりますし、その根拠というものをもう少しはっきりしてもらいたいということと、それからジェット料金については、各航空会社が乗客からの収入が多くて、現在国へ納める特別着陸料よりジェット料金の方が多い、こういうわけで五十一年度を見ましても、各航空会社合計いたしますと十六億近くの利益を受けておるようでございます。五十二年度においては二十九億くらいの利益があったのじゃないか、こういうふうにも言われておりますが、五十年に設定された当時の旅客需要は一千万人で、しかし現在二千八百万人というふうに需要が増大しておる、こういうことでございますので、先ほども言いましたような差益の収入が膨大なものになってきておる。言い過ぎかもわかりませんが、騒音対策に名をかりで航空会社がぼろもうけしておる、こういうふうにも言われておるわけでございまして、こういうような現状から見まして、早急にこの制度は再検討すべきである、このように考えるわけでございます。 運輸省当局も、この制度につきましては、航空運賃改定の際に、また三月の航空会社の決算を見て決定したい、このような考えもあるようでございますが、その点の確認をいたしておきたいと思います。
○高橋(寿)政府委員 お答えいたします。 一人頭六百円の金額をどういうふうにして出したかという問題でございますが、この特別着陸料を幾ら取るかというのをまず決めまして、それを一人当たりに直せば六百円になるということで計算をいたしました。この答申を得た五十年当時の旅客輸送需要あるいは将来の見通し、こういったことを考えまして、特別着陸料として必要な金額を旅客数で割った結果が六百円であったわけでございます。 ちなみに特別着陸料の金額は、たとえば五十一年度では百六億円ほどでございますが、騒音対策費には三倍の三百億円をかけております。また五十二年度では特別着陸料の収入が百八億円でございますが、騒音対策費には四百億円かけております。こういうふうに騒音対策費の全部を賄うにはとても足りませんけれども、その一部を賄うものとして特別着陸料制度を設けまして、その金額を利用旅客の数で割ったということでございます。 ところが、設定した以後、いま先生も御指摘のように旅客の数が当時の予想以上にふえたために、昭和五十年度ではいわば航空会社の方の持ち出しで三億円ほど赤が出たわけでありますけれども、五十一年度では航空会社が十億円ほどよけい取り過ぎと言うと言葉は悪いのですけれども、プラスが出た。五十二年度では二十八億五千万円ほどプラスが出た。ところが、五十三年度、今年度は、ことしの九月から特別着陸料の倍額値上げをもくろんでおりますために、このまま計算いたしますと、逆に三十億円ほど航空会社の側に赤字が出るという推算になるわけでございます。 このように運賃体系と別に料金をつくりますと、年々によりまして、収入といいますか、ジェット料金として航空会社がお客さんから取った金額と、航空会社が国に対しまして払いました特別着陸料の金額が必ずしもうまく整合してこない、ここのところにまた利用者の方々の問題点なり御不満を招くおそれもございますので、私どもは、かなり前からジェット料金制はやめよう、そして当初問題の中にありましたように、個々に取らないで一般の運賃原価、コストの中に入れてしまって、全体としてコスト計算の中で考えた方がいいという考え方をとっているわけであります。 現実問題としては、取り過ぎのように見えますけれども、この間の航空会社の燃料とか機材費あるいは人件費の値上がり等もございまして、それらのコストアップに向けられてきたということが言えますので、まるまるもうかったということではないと思いますけれども、いずれにいたしましても、そういう関係の料金というものはわかりにくいし、利用者の御賛同を得るのになかなかむずかしかろうという考え方から、私どもは、これをやめる方向で検討するつもりにいたしております。 やめるチャンスでございますが、五十三年度の後半から特別着陸料を倍に上げるという問題がございまして、エアラインからこれを支払うための原資として航空運賃の値上げをしてほしいというふうな声が新聞に出ております。しかしながら、一方におきまして、ことしの三月期の決算は、日本航空は石油ショックの痛手から立ち直りまして復配可能になりましたし、全日空はずっと順調でございます。それから東亜国内航空もまだ赤字を残しておりますものの、かなり成績はよくなってきたというところから、諸般の経費の値上がり、それにプラスこの九月からの特別着陸料の倍額値上げということを、今後の三社の経営の中で果たしてのみ込んでいけるのかいけないのかという点につきましては、この三月期の決算状況を踏まえまして慎重に検討いたしまして、その結果、運賃改定が必要か必要じゃないかという見当もつきますので、それらの結論によりまして、このジェット料金につきましてはどういうふうに始末するか考えたいと思いますが、いずれにいたしましても、利用者の納得のいくような方法でなるべく早くこの問題は片づけたい、こう考えているわけでございます。
○宮井委員 今後検討していくということでございますが、時期は具体的にいつごろですか。
○高橋(寿)政府委員 特別着陸料の値上げが九月一日からとなっていますので、おおむねその前後にはっきり結論を出したいと思っております。
○宮井委員 ジェット料金の廃止ということになりますと、それではこの料金は今後どういう方法で対処されるのか。航空運賃の中にそれを含めるのかどうか、それをお伺いいたします。
○高橋(寿)政府委員 従来、滑走路を使用する等の普通の着陸料は全部運賃コストの中に入っております。したがいまして、ジェット料金を廃止いたしますれば、騒音対策費の原資である特別着陸料も当然運賃の原価計算の中に入れて計算をされるわけでありまして、それら全部が航空会社の運賃コストを形成し、それと収入見込みとの関係で運賃改定の要否が決まるという関係になると思います。
○宮井委員 そうしますと、ジェット料金を航空運賃の中に含めて算定していく、こういった場合に特別着陸料を設定した趣旨と違ってくる、このように思うのでございます。すなわち、現在ジェット機のみを利用する人を対象としておるわけでございますが、今度はプロペラ機の利用者にまでこれを負担させることになる、そうしますと、最初の設定とこれが違ってくる、その点どのようにお考えですか。
○高橋(寿)政府委員 航空会社が特別着陸料を支払わなければならないのはジェット機の発着に対してでございますので、ジェット機以外の飛行機の発着については特別着陸料を取りません。したがいまして、その関係については問題が薄くなるわけでありますけれども、ただ、いま先生の御指摘のような問題が全然ないということはないと思います。その点につきましては、その空港の使用料等を決めるときに、これがジェット機専門の空港かジェット機以外の一般のプロペラ機専門の空港かということがわかるわけでございますし、また航空運賃というものも路線別に認可するものでございますから、その関係をつけることは可能であると思います。いま御指摘のような問題点ができるだけ起きないような設定をいたしたいと思っております。
○宮井委員 それでは、その辺は混同のないようにいたしてもらいたいと思います。 従来から、騒音対策費として特別着陸料を取ることにつきましては、騒音対策を要する空港から取るべきである、このような意見もあるわけでございますし、その反面、ジェット料金というものが還元されていない空港もこれあり、非常に不公平であるという声もあるわけでございますが、この点についての見解をお伺いします。
○高橋(寿)政府委員 たとえば五十三年度の特別会計の予算でいきますと、環境対策費として約四百六十億円が計上されております。これはジェット料金が一番の根っこでございますから、お客さんから徴収する形になりますけれども、それでは、その分配のされ方はどうかという点につきましては、騒音対策を非常に必要とする空港にかなりの金額が配分されております。したがって、金額の面だけから見ますと、たとえば大阪空港のような緊急に騒音対策を要する空港にこの四百六十億円のうちのかなりの部分が投入されております。したがって、全国の空港からジェット料金として取り上げて、その配分は特別に騒音対策を要するところに重点的に行くということはいかがかという問題につきましては、ジェット料金の設定当時から問題があった点であると聞いております。 ただし、それでは、たとえば大阪空港のような空港じゃない一般のジェット空港につきましては金が配られていないかと申しますと、それぞれの空港につきまして、環境庁の基準を満足させるために必要な各種の施策を講ずるための費用は適正に分配されているわけであります。ただ、分配の仕方は適正でありましても、その結果として分配された額を見ますと、いかにも一つの空港にたくさん行っている結果になっているという点がどうかという疑問が起きるのは、利用者として当然であると思います。 このことにつきまして、この答申をしたときの委員の方の考え方は、日本の空港というものをそれぞれ一つ一つの空港として考えることは不適当ではないだろうか、ジェット機を使う各空港がお互いに補い合って一つの空港ネットワークというものを形成し、この空港ネットワークというものの上に乗って飛行機は飛んで、そのことによってお客さんは便益を受けているという考え方から、この費用は空港ネットワークという考え方に立って、すべての空港から取るお金を一律にしたということで割り切ったわけでございます。 それも私、一つの見解であると思いますが、現実問題として、ただいま先生御指摘のような問題が利用者の間に起こっていることも事実であります。したがって今後、この配分を考えます場合には、そういったことの疑問に十分こたえられるように、たまたま配られる金額につきましては、各空港ごとの必要性に応じましてでこぼこはございましても、必要に応じて配られていくというその必要度と配られる金額との割合につきましては高低がないように、そういう調整をして利用者間の不合理、不満を解消する必要があると思っております。
○宮井委員 そこで、この特別着陸料を本年九月から現在の二倍にして取るということで、先ほどからお話がありましたように予算化されておるわけでございますが、これによる各航空会社の負担は現在より何%ぐらいふえると考えておられるか、また、この負担分を航空運賃に転嫁した場合に何%ぐらいの値上げが必要か、この点をお伺いします。
○高橋(寿)政府委員 この点につきましては、いま、五十二年三月期の決算数字をもとにいたしまして、どのぐらいの影響が出るかという点を計算いたしておりますので、今日まだ数字を持ってはいないわけでございますが、そう二〇%も三〇%も大幅に運賃改定を要するようなそういった影響はないのではないかと思います。
○宮井委員 昨年の航空会社の営業状況は好調であるようでございます。ところが、特別着陸料の二倍値上げに伴って、各航空会社は値上げの意向を示しておるわけでございます。運輸省としては、現行料金で十分吸収できると見ておるのか、それとも多少の値上げはやむを得ないと考えておられるか、その点の見解をお伺いします。
○高橋(寿)政府委員 この点につきましては、まだ三月期決算の数字の分析を終わっておりませんので、運輸省といたしましては方針を決めておりません。
○宮井委員 方針が決まっていないということでありますが、重ねてお伺いしますと、この値上げの時期、これは特別着陸料の引き上げの時期と見てよいかどうか、この点をお伺いします。
○高橋(寿)政府委員 仮定の問題でございますが、もし原価計算等を分析した結果、何がしかの航空運賃を改定する必要がありという結論が仮に出たといたしますれば、その改定する時期は、九月に特別着陸料を値上げする時期との関連で考えなければならないと思います。
○宮井委員 そこで、先ほどの話に戻るわけですが、航空運賃改定の時期にジェット料金を廃止するというのは非常にあいまいであると思うのです。そこで、この航空運賃の問題と別に処理できないものかどうか、この点をお伺いします。
○高橋(寿)政府委員 このことはもちろんやってできないことはないかと思いますけれども、計算上の問題その他いろいろ考えますと、同時期にやることの方が便宜的であると思います。ただ、その場合でも、その計算の過程などがうやむやのうちになってしまいますと、利用者、国民一般の御理解が得られませんので、そこのところは十分基礎資料を発表いたしまして、御理解のいくようなことにいたして設定したいと思っております。
○宮井委員 次に、国際空港公団にお伺いいたしますが、成田空港に特別着陸料という名目がないのはなぜか、その理由をお伺いします。
○大塚参考人 成田空港の使用料金につきましては、国際線でございますので、IATA、国際航空運送協会と話し合いをいたしたのでございますが、その際、料金の簡素化というような意味もありまして、IATAとしましては、着陸料一本でいきたいという意向が非常に強かったものでございますから、私どもも、料金体系の簡素化の見地からそれもよかろうということで、したがって、騒音料に該当するものが着陸料の中に含まれて一本になっておるということでございます。
○宮井委員 着陸料の中に含んでおる、こういうことでございますが、これについて運輸省の見解をお伺いします。
○高橋(寿)政府委員 いま総裁が御説明申し上げましたように、成田空港におきましては、他の空港と違いまして、発着する飛行機が全部ジェット機でございましたものですから、それを支払う方の国際運送協会の方の要請もあって、一本の着陸料にするという点については、これは一つの考え方であるというふうに思います。 ただ、特別着陸料というものの制度をよく考えてみますと、先ほども御説明申し上げましたように、機材によって高い騒音が出る機材とそうじゃない機材との間には、騒音値によって格差が設けてありまして、高い騒音の出る機材は高い着陸料を払うという決めになっておりました。それが一本になってしまうと、その辺のところがあいまいになってしまうではないか。そして高い騒音の飛行機も低い騒音の飛行機も同じ料金では、いわば高い騒音の飛行機から低い騒音の飛行機にかえようという、いわゆるインセンティブがなくなるじゃないかということを恐らく先生問題になさると思うわけでございますが、その点につきましては、それは確かに一つの問題でございます。 ただ、この特別着陸料というものができました五十年のころに比べますと、いわゆる航空機材の低騒音化の技術は相当進んでおりまして、現に低騒音化機材がどんどん普及いたしております。また低騒音大型機、いわゆるジャンボ機が投入されてまいりまして、そういった意味でも、騒音の高い飛行機と低い飛行機との差というものは、特別着陸料設定の当初よりはかなり低くなっております。たとえば、そのころ羽田空港あたりでジャンボ機の比率が全体の三分の一未満ぐらいであったものが、成田空港の現在では六割がジャンボ機であるということを考えますと、特別着陸料金をつくった当時に比べて、騒音の高い飛行機と低い飛行機との差がかなり縮まってきているということもありまして、先ほどの総裁の御説明のような、料金の簡素化という支払う側の要望を入れて一本になったわけでございまして、これは一つの妥当な結論であるというふうに私は考えているわけでございます。
○宮井委員 ただいまの説明でございますけれども、五十年八月六日の航空審の答申によりましても「新東京国際空港についても特別着陸料制度の導入を行うべきである。」このように明言しておるわけでございます。また、いまもお触れになりましたが、騒音の低い機種と高い機種、その大きさによって料金が違うように配慮せよ、こういうふうなことにも、航空審の答申に反していくようなことになる、このように思うのですが、いかがでしょうか。
○高橋(寿)政府委員 成田の新空港の場合に特別着陸料がなくなったのでございますと問題でございますが、当然騒音対策といたしまして成田空港としても従来以上にやらなければならないわけでございまして、そういった騒音対策の費用も当然、特別着陸料という名前こそとっておりませんけれども、着陸料の中に全部入れてある、したがって、着陸料という中に、一般着陸料と特別着陸料と分けていないだけでございまして、実質的には当然それは入っているわけでございますし、これから成田空港周辺でも騒音対策にかなりの金が使われるようになりますならば、着陸料のコストをこれから押し上げていく要因はむしろ騒音対策費用であると思います。そういった意味で、特に区分けをしてなくても、内容的に特別着陸料の要素が入っていれば問題はない、つまり答申をなさったときのその審議会の趣旨とそう大幅に食い違っていないというふうに考えます。 ましてや、そのとき以後航空機の低騒音化が進んで機材の間のギャップがだんだん減ってきている、ますますこれからそれが進むということを考えますならば、公団のとられた措置につきましては、航空審議会の答申に大きく外れているとは考えていないわけでございます。
○宮井委員 航空審議会の答申に大きく外れていない、したがって、成田は着陸料が他の空港より高い、こういうことですけれども、九月に特別着陸料が倍になりましたら今度はそれが逆になってくる。たとえばジャンボ機で成田が五十六万三千二百円、ところが羽田においては、九月に値上げされますと六十七万九千三百五円というふうになって羽田の方が高くなる、成田の方が安くなってくる、この点についてはどうですか。
○高橋(寿)政府委員 羽田空港と成田空港との間では、空港を管理する主体が変わってしまいまして、成田空港については空港公団、羽田空港については国ということで、管理する主体が変わります。したがって、そのふところぐあいが全部違ってしまったために、一時そういう差が出ることがあるかと思いますけれども、やはり成田空港につきましても、諸般の費用を実現するためには、いわば開発当初の暫定的に設定されたいまの利用料金というものは早晩見直しを迫られると思いますので、そういった意味では、近いうちにその両者のギャップは合理的な方向に調整されると考えております。
○宮井委員 それでは次に、成田空港の旅客施設使用料についてでございますが、これはどういう経過で一般利用者から徴収することになったのか、また、この使途についてお伺いをいたします。
○大塚参考人 空港施設使用料につきましては、世界でも取り方が二種類ございまして、エアラインからエアラインの負担において出していただくやり方と、旅客の方々から個々にいただくやり方と二つのやり方がございます。私ども、いろいろこれもIATAと折衝いたしたわけでございますが、成田空港はいろいろエアラインからいただきます料金が相当高くなります関係もありまして、空港施設使用料を、旅客の負担する分については個々の旅客から取るようにしてもらいたいという意向が非常に強かったものでございますから、そういうふうなやり方にいたしました次第でございます。
○宮井委員 そこで、近く成田と国内線の乗り継ぎが認可されるようでありますが、この点についても、施設使用料は取るのかどうかですが、こういうことは、もう取るべきではないと思います。その理由としては、単なる乗り継ぎでありますから、こういうものは取るべきではない。さらにまた、国際線の乗り継ぎ客が乗って余席ができれば一般客も乗れる。したがいまして、この成田から乗ると思われる、余席に乗る一般客からは、施設利用料を取るのかどうか、この点をお伺いします。
○大塚参考人 国際線と国内線の乗り継ぎでございますが、国内線と国際線の乗り継ぎのお客からはいただかぬことにいたしております。あくまで国際線の出発のお客だけということでございます。
○宮井委員 この料金の徴収方法については、わが国では成田空港が初めてでございます。他の空港ではこのような方法で個人から徴収していない。今回のやり方にしても、出国の旅客が千円ですか、それが利用者にも知らされていないし、空港に来て初めて知った、こういうようなことで非常に評判がよくないわけですね。当初航空会社の負担と計画していたのでございますが、航空会社から断わられた、こういうことで利用者に安易に押しつけたのではないか、このように言われておるわけですが、その点はどうですか。
○大塚参考人 空港使用料、施設使用料のいただき方でございますが、これは各エアラインに委託をいたしまして、各エアラインが、外国エアラインはチェックインの際に個々の客からいただいておりますし、大体そういうふうなやり方でやっておられまして、私ども、成田がオープンしましてから、実際にも現場でその状況を拝見したりいたしておりますが、いままでのところは、あんまり評判いいとは申し上げられませんが、大きなトラブルはなしにやってきております。
○宮井委員 あと関連で石田委員が質問いたしますので、最後に運輸大臣から……。 ただいま空港公団の総裁も、余り評判よくない、空港へ来て使用料を千円取られるということにつきまして旅客の間から非常に悪評が高いようでございますので、この点についてひとつ検討してもらいたいと思いますが、どうでしょうか。
○福永国務大臣 成田については、あんまり評判のよくないことが幾つもあっては困りますので、よく検討してみたいと思います。
○宮井委員 では終わります。
○増岡委員長 石田幸四郎君。
○石田(幸)委員 いまの施設使用料の問題ですが、これはいわゆる開港になってからわかったわけですね。新聞等に出て初めてそういうことがわかったのでございますけれども、この施設使用料を取る目的は一体何であったのか、運輸省が御認可になったその理由は何でございますか、お伺いしたいと思います。
○高橋(寿)政府委員 これは航空旅客が成田空港を出発するときに、成田空港の各種の旅客施設を利用いたします。これは当然、空港公団が金を投じてつくったものでございますので、その利用料ということで私どもは認めたわけでございます。
○石田(幸)委員 そうしますと、いままでの空港はそういうものは取らなかったわけですね。これからつくる空港というものは、そういうような形で全部施設料を取るという方針に切りかえたわけですか。
○高橋(寿)政府委員 これは他の空港につきましては、空港使用料という中に全部入っておりまして、それは直接旅客からではなくてエアラインから取っております。したがって経過的には、成田空港につきましても、旅客一人当たりに換算すれば幾らというふうになるわけですけれども、それを旅客から取るのじゃなくてエアラインからエアラインの支出として徴収するということの方がよろしいという考え方で鋭意折衝してきたわけでございますけれども、成田空港は御存じのように非常に金のかかった空港でございますために、空港の利用料金につきまして、国際航空運送協会との折衝が非常にこじれまして、かつ長引きまして開港ぎりぎりまで実は折衝していたわけでございます。そしてもう本当にこれで決まらないと決まらないままに開港になっちゃうかなという土壇場になりまして、旅客施設使用料を空港公団に対して、航空運送会社が旅客から一人一人徴収して公団に払うという形をとるということで、いわばぎりぎりの妥結をしたという経過でございまして、本当は公団といたしましても、まとめてエアラインから取るということの方がいいと思っていたわけでありますけれども、折衝事でございますので、そういうぎりぎりの段階でいまのような姿になったわけでございます。 したがいまして、他の日本の国内空港と違った姿になったわけでございますが、他の空港では全部そのコストはエアラインから取り上げているわけでございます。
○石田(幸)委員 大臣にお伺いいたしたいのですが、ダブルトラッキングの問題が最近非常に話題になっているわけですね。この問題を含めてお伺いをするわけですが、最近、全日空あるいは日航から「今後の航空政策について」というこういうパンフレット、簡単な印刷物ですけれども、そういうふうなのが出ておるわけですが、航空政策の問題について私はいま非常にいろいろ混乱があると思うのです。さっきの空港の施設使用料の問題あるいは着陸料等の問題もそうですけれども、あるいは騒音対策費の問題もそうですが、またダブルトラッキングの問題にいたしましても、あるいは成田への乗り継ぎの問題にいたしましても、順次いろいろな形で認可が出ると思うのですけれども、そういう航空政策といいますか、もちろん行政というものは、法に基づいて運営をされていかなければならない問題でありますけれども、行政行為の中にいわゆる覊束行為と裁量行為、この二つが立て分けて考えられておるわけですけれども、特に裁量行為の問題については一般から見ても、われわれから見ても非常にわかりにくい。もう少し整理をして原則論、航空政策はこうだ、また行政のいろいろな判断の基準はこうだ、そういうようなものになっていかなければならないのじゃないかと思うのです。 それで、まず一つ伺うのですけれども、航空政策の問題については、航空三社か何かに特に意見を出せというような形で通達を出されておるのでありますか。
○高橋(寿)政府委員 そういうことはございません。航空会社それぞれが自発的にと申しますか、自分の考えていることを持ってきたというだけでございます。
○石田(幸)委員 そこら辺が明確ではないにしても、日航が出しているのは五月十三日の「日航ニュース」の中、全日空は五月というような形で出されておりますけれども、期せずしてそういうようなものが出ているわけですね。いろいろな要望が出ておりますが、たとえばダブルトラッキングの問題についても、全く異なる意見が政策要望の形で出ておるわけなんですね。 そういうようなことを考えてみますと、いまここでやはり幅広い航空政策全体の見直しが必要なのではないか。特にこれから道路の問題もありましょうし、あるいは先ほども問題になった国鉄の問題もあるわけでございまして、総合交通体系の問題がここ何年来いろいろな形で話題になっているのですけれども、総合交通政策そのものの立て方、これは非常に困難な場合がたくさんあるとは思いますけれども、特に成田という新時代を迎え、羽田、成田という二つの空港によって国際線、国内線をさばこうというような時代になったわけでございますから、この際やはり航空政策全般の見直しというものがどうしても必要ではないか、私は、こういうふうに思うのでございますけれども、大臣の所見を承りたいと思います。
○福永国務大臣 総合交通政策全体といたしますと、変化に応じた、ことに最近はいろいろな変化もございましたので、それに即応した取りまとめというような措置が必要であろうと思いますか、この後どういう質問になるのか、これはちょっと見当がつかないのでございますけれども、いずれにいたしましても、一般的にはそういうことであろうと思います。 先ほどお話があったようなことについては、各社それぞれにいろいろ考えていることがあるので、そういうことが発表になっているかと思いますが、別に運輸省が示唆をしてそういうことをせしめたということはございません。
○石田(幸)委員 それでは、ダブルトラッキングの問題についてお伺いいたしますが、これを今後、いろいろな航空三社について御認可をなさるのだと思うのですけれども、どういう判断の基準にいたしますか。 いわゆる日航は国際線、それから国内の幹線という形で、いま東京−札幌、大阪−札幌あるいは東京−沖繩あるいは東京−福岡という形で幹線をやっておりますけれども、日航はその幹線をもう少し拡大してもらいたいというような、いわゆる国際線というものを維持するためには、人材の問題あるいは機材の問題、それを含めたいろいろな研究の必要があるのだ、こういうふうに言っておりますね。幹線をふやしてもらいたい、こういうふうに言っている。あるいは全日空の説を読んでみると、やはり国内線は少なくとも民間企業でいくべきだというようなことを言うておるわけですね。しかも国内線の幹線並びに第二次幹線といいますか、そういうようなところは自分のところでできるだけ独占をしたい、そういうような形で主張をしておられるわけでしょう。恐らく、東亜国内航空の資料はありませんけれども、東亜国内航空は東亜国内航空でまた勝手な理論を立てるでしょうし、今後、国民が納得できるような形でこれは裁量しなければならぬわけですから、一体どういう基準で今後の問題を、このダブルトラッキングの問題をお考えになるのでしょうか。
○福永国務大臣 一つの路線を取り上げていろいろ言うというようなことになりますと、路線ごとにいろいろなことがあろうと思いますが、私は、いま納得のいくという言葉をお使いになりましたが、まさに国として、ないし国民全体の意識から見て納得のいく措置がとられていかなければならない、こういうように考えます。したがって、全体としての合理的な調和ということが必要であろうと思います。その際に、先ほど申し上げましたように、個々の路線等につきましてはどの線も意見があろうと思いますが、それら全体をうまく調整していくということにあろうかと思うわけでございます。 先ほども申し上げたように、部分部分を取り上げますと、いろいろなことがございましょうが、全体としていま申し上げたようなことであるべきだと考えております。
○石田(幸)委員 わかったようなわからないような御答弁でございますが、私が申し上げておるのは、ダブルトラッキングの時代に入ってくるわけでございますから、なるほど細かい基準を設けるということは、個々の路線の検討から始まっていろいろな問題がありましょうからむずかしいと思います。しかしながら、ダブルトラッキングについてはこういうような考え方で進めるのだということをやはり言うていただく必要があると思うのです。これは航空三社だけの問題じゃないわけでありまして、やはり地元の利用、特に地方自治体等からの陳情が非常にあるわけです。ですから、そこら辺の問題を整理して、ぜひひとつ何らかの形で運輸省の考えを発表していただきたい、こう思うのです。 それから、私の手元に、国際線が成田に移るわけだから羽田があくじゃないか、それについてひとつ八丈島の航空便をふやしてもらいたいなんという陳情が届いておるわけなんですか、これは離島問題等を含めますと確かにふやさなければならぬ、そういう方向がよろしいであろうというふうに私も推進をする一人なんですが、同時に、羽田があくわけでございますから、各地方自治体からの陳情あるいは航空三社からの陳情、これもまた非常に激しいものがある。このことを考えますと、いわゆる成田、羽田の二空港時代を迎えての航空のあり方、そういうものを、ダブルトラッキングの問題を含めて、今後こういう方針で進みたいのだということを国民の前に明確になさる御用意はございませんでしょうか。
○福永国務大臣 いろいろ要望はあろうと思いますが、要は国民全体に、なるほど成田と羽田ということになったらいろいろ国民に便利になったということにもしなければならぬと思います。航空会社等はいろいろございましょうが、それらについても、一面国民の利便等を考えつつその要望になるべく応じていくということでございましょう。したがって、いずれにしても、ダブルトラッキングなどということはなるべく認めていくということではございますが、そのために要らざる混乱を招いたり、あるいは不必要に過度の競争をせしめたりというようなことになってはいかぬと思いますから、その辺をよく心得てやっていかなければならぬと思いますが、実際問題といたしますと、成田と羽田に分かれたからというようなことで余り急にふやしてしまうと、また、これはなかなかめんどうな問題か起こり得ると思いますので、その点はある程度の慎重さを保ちつつ、いまも申しましたように、国民の利便を考えて対処していく、こういうことになろうかと思います。
○石田(幸)委員 用意もなくしてそういうことを述べることはかなりむずかしいと思いますので、ぜひそこら辺の問題を整理して、何らかの形でひとつ見解をお述べになることを強く希望いたしておきます。 それから、成田の騒音問題でちょっとお伺いをするわけですが、公団側にお伺いをいたします。 成田の問題で先ほど来お話を承っていると、いわゆるテスト飛行との誤差、こういうものをあらかじめ一〇ホンぐらいあるのだということを地元の皆さんにはよく申し上げてあります。こういうようなお話でございまして、実態はそう違わないのだというお話でございました。 ただ私は、成田市の調査を持っておるのですが、調査地点もいま比較して見ておるのですけれども、調査地点の拡大その他の問題については、基本的に住民側の要望を自治体は聞かなければならぬ、そういう基本的な立場がありますから、若干ふえるのはやむを得ない。そういうものについて公団側は是認をしながらやっていく必要があると思うのです。 それから同時に、この表を見ると、たとえば成田市側の速報を見ますと、時間と最高値、最低値、こういうふうに書かれております。それはピークレベルの問題として時間と最高値、最低値が出ているわけなんですけれども、公団のあれを見ますと、離陸時の最大値、最小値、着陸時の最大値、最小値という立て分け方の予測数字になっている。だからこういう点は、県、成田市、公団と測定のやり方についてはやはり明確に基本的に一致させる必要がある。 それから、地点については、いま申し上げたように、地方自治体は住民の要望を聞かなければいけませんから、公団側は譲歩して一緒に測定をするということが必要だと思うのです。その上、三者の協議というのが絶えず必要なわけですから、その三者の今後の騒音その他の問題を含めての対策協議会が必要であることは言うまでもありませんが、ここら辺は準備ができておるのかどうか、その点を含めてお答えください。
○大塚参考人 騒音の測定につきましては、先ほど田畑先生の御質問にお答えを申し上げたとおりでございますが、発表の仕方に差はございますが、恐らく騒音の測定の仕方につきましては、言葉はちょっとおこがましいのですが、最初は市に対して公団が御指導申し上げたといういきさつになっておりますので、発表がちょっと違いますが、内容としては公団でやっておるのと同じように着陸の際の最高、最低、離陸の場合の最高、最低を測定されまして、それを一つにまとめて、ただ最高と最低というふうに発表されたのじゃないか。したがって内容としては、公団と同じような記録がおありになるはずだというふうに考えております。 いずれにいたしましても、そういうふうな点を全部私どもとしては総合して取り入れましてうるささ指数の算定をいたしまして、線引きの見直しをするというその過程で地方自治体と十分ご協議をしながら進めてまいりたいと考えております。
○石田(幸)委員 時間がありませんから、これ以上議論しませんが、しかし、数値の発表の仕方が違ってくるのだから、それだけでまた問題になるのです。そこのところは三者で十分協議をしていただきたい、このことを強く要望しておきます。 もう時間がありませんから、大臣に最後に、造船不況の問題も絡んでおりますので、海上保安庁の巡視船団の増強計画は、この間新聞に発表になったようでございますが、これについて一つだけ伺っておくわけですが、大蔵省と折衝を開始しておる、こういうようなことが新聞等にも載っておるのですけれども、船艇あるいは航空機の緊急整備の問題、これはぜひひとつ強力に進めていただきたい。 それで、その中を見ますと、いわゆる増強部分と代替部分等があるようでございますが、所要額が、飛行機等を入れまして大体五百三十億というふうになっておるのですけれども、船舶の部分が非常に多いようにも思いますので、この問題についての運輸省の考え方、また大蔵省との折衝の段階において実現ができるかどうか、そこら辺も含めて造船業界のためにもぜひひとつ大臣の所見を御発表いただきたい、こう思います。
○福永国務大臣 いまお話の点につきましては、船舶等の増強を行うということと同時に、それが一面において不況対策にもなれば非常に有益であるという考え方のもとに、ある程度、これをつくるための予算獲得についてどうしたらいいかというようなことで私どもなりに考えまして、来年度予算というようなことを言っておったらずっと先になるし、補正予算と言っておっても、その補正予算が果たしてどういうことになるか、いつになるかということ等もございますので、手っ取り早い方からやったらというふうに私は私なりに考えまして、そういうことから、予備費も若干あるから、これもどうせいろいろなところへ使われるので一番先にこういうことに使ったらというようなことを実は考えまして、そういうことも研究してみたのですが、だんだん研究してみると、大蔵省の言うことでは、予備費はやはり予備費らしいことに使ってもらいたいということで、いまお話しのような種類のものにつきましては予備費として対処できるもの、ないし他のものについては補正予算が組まれるときにというようなもの、さらには、ものによっては来年度の予算を期待しなければならないものと、いろいろ研究を要するというようなこと等でございました。 しかし大蔵省も、そういうことを言ってなるべく緊急に対処する方途は避けようということでは全然ございません。そうじゃなくて、理にかなうことならなるべく協力しようというような顔色も見えるわけでございまして、私といたしましては、いまのお話のような趣旨のものでございますから、早い方が望ましいという見地からいま折衝をしておるわけでございまして、まだどの部分をどうということは決まってはおりませんが、ある程度の成果は上がりそうに期待しております。まるまる外れるという、そういうようなばかなことはない、こういうように思っておりますが、どの程度の期待が持てるかということは、もうちょっとの間お待ちをいただきたいと思うわけでございます。
○石田(幸)委員 終わります。
○増岡委員長 河村勝君。
○河村委員 成田空港の、主として警備関係についてまずお尋ねをしたいと思います。 先般成田空港が、一回挫折をしましたけれども、ともかく無事に開港できて大変結構だと思っております。そのために私どもは、過激派等の妨害排除の一助になる立法として新しく安全確保に関する緊急措置法というものをつくったわけであります。しかし現実には、二、三の団結小屋等に使用禁止の命令が出されただけで、どうもそのままになっているようであります。もともと私どもも、この法律がどんどん発動されるというよりも、これが抑止力となって制圧ができれば一番望ましいことだと思っておりますし、かつ一万人以上の警備陣が現にある間は、恐らくこの種の排除据置を講じなくともやっていけるであろう、そう考えておりましたので、今日までそんなにこの法律が動いてこなくても不思議とは思っておりません。だけれども、問題はこれからであって、いつこの一万数千の警備陣がだんだん減らされるかというようなことは、これはよけいなことを言う必要はないことでありますから、そういうようなことについては伺いませんが、しかし、どう考えても、そういう多数な警備陣をいつまでも置いておくということは実際問題として不可能なはずであります。 だから、これからの問題というのは、そうした警備体制がある間に過激派などが団結小屋その他の工作物を利用してたやすく攻撃をしかけてこないような体制をつくってしまうことだ、そう思っているのでありますが、大筋の方針として運輸大臣としては一体どうお考えですか。
○福永国務大臣 いろいろ御協力をいただき、御指導等もいただいて、ともあれ開港に至ったことはまあまあだというように考えております。心から感謝をいたしております次第でございます。 法律ができたから、それをまるまる発動した形で成果を上げるということも、これは一つの考え方かもしれませんが、先ほど河村さん、抑止力という言葉によって表現されましたが、私は、場合によっては強力に発動させることもあり得るというそういう背景を持ちながら、余り強力にそういうものを発動させるようなことなくしてなおかつある程度の効果を上げるということが望ましいと実は思っておった次第でございますので、皆さんじゃございませんが、むしろ仲間の内から、福永健司というやつは手ぬるいというようなことを大分言われたといううわさもあるわけでございますが、私は私なりに一つの信念を持って貫いたつもりでございますが、まさにいまお話しのように問題はいよいよこれからだ、こういうように思いますので、したがって、そういう意味から、いまお話しのごとく速やかに今後に対処する幾多の方途を講じていかなければならない、そういうように考えております。 警備等については、いままでこうであったということではあるが、いつまででも同じようなことでというわけにはまいりませんし、そういうことであっては日本も情けない話だ、こういうように思いますので、問題はまだまだこれからであるだけに、何分ひとつこの上とも御協力、御指導を賜りたいと存じます。
○河村委員 私は、もう少し具体的な状況判断を伺いたかったのであって、ただなるべくやりたくない、なるべくこういうものは発動したくないということではなくて、一体現状はどうあって、だから、やらなくて済むなら済む、それから現状はこうであって、だから、ものの一カ月なり二カ月の間にやらなければならない、そういう現実認識からスタートする対策がすでにあるのだと私は思っておったのです。ところが、どうもいま運輸大臣のお話を聞いていると、抽象的に何とかせなければならぬということであって、具体的に私が言っておりますように、いま一万以上の警備体制がある間に、とにかく過激派などの乗ずるすきをなからしめるという対策をとるべきだという私の意見に対するお答えにはなっていないように思うのです。だから、抽象論を繰り返しても仕方がありませんから、警察庁からも来てもらっておりますので、現在の状況を少し聞きたいと思います。 その前に、いま使用禁止命令を発動して一応押さえてある工作物というのは二つだけですか。
○高橋(寿)政府委員 二つでございます。岩山団結小屋と木の根団結とりででございます。
○河村委員 過激派の現状、一応彼らもそう年がら年じゅう一万近くの者を待機させておくわけにはいかないでしょうから、いつまた来るかは別として、現状においてはかなり数は減っていると思いますが、セクト別に一体どんな過激派の待機状況あるいは活動状況にあるのか、ちょっと聞かせてほしいと思います。
○福井説明員 まず、成田現地で極左暴力集団の活動拠点になっております団結小屋の数から申し上げますが、三十三ということできておったわけでございますけれども、途中に若干出入りがございまして、四月十七日に芝山町の菱田と芝山町朝倉の官並台に一つずつ新しい団結小屋ができました。ところが五月に入りまして、五月上旬、三日から十日くらいの間ということで見ておりますが、芝山町朝倉の山王台にありますインターが主として使っておりました、われわれ一応整理上朝倉テント村現地本部と称しておったものでございますけれども、それが自主撤去されております。それから五月二十八日になりまして、菱田にありました共産同系が主として使っておりました団結小屋が自主撤去されております。したがいまして、現在、現地には三十三の常駐の団結小屋がございます。そのほかに五月二十日とか三月二十六日のような大きな闘争の際だけに彼らが来て寝泊まりいたすと申しますか、使っております非常駐の団結小屋が二カ所ございますし、それから岩山と横堀にいわゆる要塞と称するものがあるわけでございます。 ところで、現在の極左の現地での活動状況でございますが、全体の数は約三百五十くらいというふうに見ております。一番落ちついた時点での常駐数は二百を切りますので、常駐数よりは若干多い数でございますけれども、いわゆる五・二〇前後のような数ではございません。 中核派とか第四インター日本支部とか革労協のような大きなセクトのものは、それぞれ拠点の団結小屋に二十人あるいは若干それを上回る者が寝泊まりしまして、ときに自動車で自分の団結小屋の周囲を見て回るといったことをやっております。昼間は農繁期でございますから、援農をやっておるようでございます。 それから、小セクトの団結小屋は、本当に少ない人数を残すだけでほとんど活動らしい活動は少なくとも表面上はしておらない、そういう状況でございます。
○河村委員 そうすると、彼らが常駐している小屋が三十三、そのほかにとりでが二つ、こういうことですね。——そうすると、これらは明らかにこの成田新立法を発動するだけの条件は備えている、そう考えてよろしいですね。
○福井説明員 いわゆる新立法の使用禁止命令等を発動する際には、法律の三条の一項の各号に掲げられた厳密な要件がございます。したがいまして、ただいま申し上げました団結小屋が直ちにその要件を備えておるというふうには見ておりません。
○河村委員 そこにいま常駐している人間は、この三条に掲げる各項目、火炎びんの使用であるとかその他往来妨害等たくさんありますね、これのどれにも該当するという断定ができないものがあるのですか。
○福井説明員 ことしに入りまして団結小屋八十二カ所を捜索しております。四千七百点ばかり押収をしておりますけれども、残念ながら団結小屋から火炎びんを押さえるという状況にはございません。いわゆる大きな闘争の前に三里塚の現地を検索しまして、団結小屋以外の山の中等からかなりの量の火炎びんを見つけることはございますけれども、団結小屋から捜索によって火炎びんを見つけたという事例は、残念ながらことしに入ってございません。 そこで、一番考えられますのは、多数の暴力主義的破壊活動者の集合の用に供されるおそれがあるかどうかということでございますけれども、これは法律判断は私の方の権限事項じゃございませんので、その実態を運輸省と十分連絡、協議をしながら運輸省の方で判断をしていかれる、こういうことでございます。
○河村委員 そこのところは問題でありまして、私は、この立法をつくる際も、私有財産権の侵害にならないように、憲法違反にならないように非常に厳重な配慮をいたしまして、特に主張して、団結小屋の撤去をする場合には、単に使用されるおそれがあるというだけでは滅失棄損にまで至る排除行為をやるのは行き過ぎである、だから、現に使用しなければならないという主張をして、かなり厳しいものにしました。しかし、現に過激派と名のっている連中、これは別段逃げも隠れもしないで堂々とやっておるわけですから、これらが破壊活動をするおそれのある者であるということだけは間違いなく断定できることだと思う。そうであれば、いまこの権限が運輸省と警察に分かれて、第一次の認定権、発動する第一次の権限を持つ者は運輸省ということになっている。なぜ運輸省はこの場合破壊活動を行うおそれのある者が集合する場所であるという認定をするのをはばかるのか、その点は一体どういう理由に基づくのですか。
○福永国務大臣 これはなかなかむずかしいところでございますが、おそれがあればすべてその条文に書いてあるような使用禁止なり封鎖なり、それから撤去なりというような手順をというものではないと私は思います。 それで、私はこう思うのです。いま申し上げたようなことでございますから、私どもとしては、この法律によってどこまでやるかということは非常に問題でございまして、運輸省の方に権限があるのか警察の方にあるのかといういまのお話でございましたが、その辺もデリケートな問題だと私は思いますが、少なくともあの法律の中に運輸大臣はこうするというように皆さんがお決めくださったそのことによりまして、運輸大臣たる私は、あの条文による運輸大臣、本来の運輸大臣ということではございませんが、あの法律によってその権限を与えられた私といたしましては、別に運輸省の者の話だけを聞いているべきではないと思います。あれにつきましては、皆さんがお決めになったその趣旨によって、警察の諸君も当然こうすべきであるという意見があれば私のところへ幾らでも言ってきていい、こういうふうに思っております。 そこで私は、おのおのそういうことに携わる諸君から話を聞きまして、なるほどこうだなと思う措置をとっていくべきだというように思って今日まで来ております。 実際問題といたしますと、私のところへ来て直接いろいろ言う諸君は、いままでのところはおおむね運輸省の諸君でありますが、私は、この法律の目的からすれば、そういう関係者みんながいろいろ言ってきてくれてもしかるべきだし、私の方からも進んでそういう意見も聞くべきだ、こういうように思っております。 警察の諸君につきましては、首脳部の諸君からお話を伺いましたが、そう多くの諸君からは話を聞いておりません。果たしてそれだけでいいのかどうか、今後さらに考えなければならぬと思いますが、少なくともいままでのところではまあまあその程度で、大勢を把握している幹部諸君からお話を伺って私が判断したというようなことで大体間に合ってはきておりますが、将来ともこれでいいとは言えないと思います。いよいよこれから一層気をつけて対処せなければならない、そう考えております。
○河村委員 そこなんですよ。私も先ほどから言っておりますように、一万以上の警備体制が存続している間はこれで問題はないでしょう。だから、問題が起こり得るのは、そういう警備体制がいつまでも続けられるものではないから、いつそういう数を減らすようなことになるのか、それは私、知りませんし、聞こうとも思いません、聞くことは逆にそれが利用されることにもなるでしょうからね、ですけれども、常識的にそんなに長いはずではないわけですね。だから、現状がいいということと警備体制が薄くなったときにそれでいいのかということは別問題なんですよ。したがって私が言っているのは、いまの警備体制が存続している間に措置しなければならないのではないか、そういうことを言っているのです。 問題はそこなんであって、初めから私は、団結小屋の撤去に至る、所有権を完全に侵害する行為については、単に使用されるおそれがあるというのではなくて、はっきりと使用され、かつそれを他の方法をもっては排除できないような場合に限定するというところまでこれを修正したくらいです。だけれども、現にいまの話では常時使用されているわけですね。それが破壊活動者であることも歴然たる事実です。そうしたら、少なくともそう遠からぬうちに警備体制というものは減少されるはずだから、減らされてからやったのじゃ間に合わないわけですね。撤去をすると言ったって、これは兵力が要ります。 ですから、そのタイミングについてどうお考えになっておるのか。それとももういまのところは平穏にいっておるのだから、もう警備体制は減らされてもいいと考えておられるのか、必要があったらその後にやればいいじゃないか、そう思っておられるのか。それではタイミングが完全におくれてしまうであろう、私は、そういうことを懸念して質問をしているわけです。
○福永国務大臣 有益なことを言っていただいて恐縮に存じます。お話のように情勢がやや変わってくる、警備体制等も変わっていく、いままでのことはともあれといたしまして、そういう情勢下において今後に対処する方途を考えておかなければなりません。もう当然そうでございます。このあたりも、内輪はこうやっておりますということを余り言うと、また過激派等はどういうふうに考えるか、これはわかりませんけれども、いずれにいたしましても、いま大事なときだと思います。そういういまお話が出ておるような意味における警備体制もそうだし、それから新たにつくる警備隊の問題等についても、これから変化が起きていくわけでございます。 私は、あの法律によって、この種のことについての私なりの責任が課せられておるわけで、その責任を全うすべく一生懸命やらなければならぬことではございますが、それにつきましては、本来の、運輸大臣固有のものだけではいけないと思うのでございまして、そういう意味から申しますと、いま御指摘のようなそういうことを念頭に置きつつ、変化に即応する中でいろいろな責任者が緊密な連絡をとっていくこと、この情勢の変化に応じたように対処していくことが必要であろうと思います。 正直に申しまして、いままであの五月二十日の開港時と余り変化のない情勢で今日まで推移してきておりますが、この変化するときに当たりまして、今後に備えた意味での諸般の措置を講じていかなければならぬ、私もそれをいま強く感じておる次第でございます。
○河村委員 五月二十日の時点といま変わらないのはあたりまえなんですね。警備体制が変わらない以上、一万数千の警備体制が整っている間は、それは出てくるはずはありません。ですから、変わらないからこのままでずっといけるのだというのは、これはもう完全な間違いなんですね。変わってからやったのじゃ間に合わないというわけです。 ですから、警備体制がどう変化するかということをここで議論することはできませんから、なかなか具体的なやりとりにはなりませんけれども、いま変わらないのはあたりまえであって、変わってからでは困るんですね。ですから、警備体制が縮小された場合には必ず起こり得るのだという前提で、現在の体制がある間にそういう災いの根は断っておかなければならない。そうでなければ今度の立法の意味はない、私はそう思うのです。 ですから運輸、警察両当局の最高首脳部がそういう見方から、早急にいかにするかということを決定されることが必要であろうと私は思うのです。ぜひそうやっていただきたいと思いますが、いかがですか。
○福永国務大臣 お説のようにいたしたいと思っております。きのうも去り行く警察庁長官の浅沼君にも会ったのでございますが、余り詳しいことは聞きませんでしたが、私としては、そのときにも、今日までの経過にかんがみていろいろ感じられたことをよく聞かしておいてもらいたいからと言って、一両日中にぜひ会いたいと思っておりますし、まして言わんや、新たに長官になった後任者につきましても、今後どうあるべきかというようなことは当然打ち合わせをしていかなければならぬと思います。私一人に限りません、何人か責任のある者がそういうことに備えなければならないし、これはほんの一例でございます。したがって、他の諸君とはどうということがあり得るわけで、いま段々お話しいただいておりますようなことを肝に銘じまして今後に対処いたしたいと思います。
○河村委員 なるべく平和にやりたいという大臣の気持ちはわかります。それからまた、地元の農民等との話し合いをお進めになるのも結構だと思います。しかし、それぞれ限界のあることだと私は思いますので、警備体制を万全にするために、この種の法律を活用してやるということについては遠慮が過ぎてはいけない、やはりこれだけはやっておきませんと非常に危険だと私は思うので、くれぐれも要望しておきます。 警備の問題は一応これで終わりますから、警察庁もういいですよ。 そこで、こういう騒動の方ばかり頭が向いてしまって、一体これからどうするのだという方が少しおろそかになっていはしないかという懸念かあります。一体パイプライン——大体燃料を汽車で運んでいるなんというのは、本当に愚劣なことであって、これこそねらい撃ちをすれば本当に簡単ですからね。鉄道沿線残らず警備するなんというのは、鉄道警備隊でもつくらないことには、やってもなかなか骨が折れるくらいなものでありますから、パイプラインを恒久的につくらなければ間に合うものでないことはおわかりのはずであるが、昨今そっちの方の話は全然聞かないのですけれども、一体本当に一生懸命国を挙げて進めているのかどうか。
○福永国務大臣 パイプラインばかりではありません、いろいろ類似のことがありますが、パイプラインにつきましては、まさにお話のような点に留意をしなければなりません。 実は、表に出ておりませんが、千葉市を初めとする関係方面の人々や、また将来のパイプラインはともあれ、パイプラインにかわって茨城県の方からもいろいろ心配してもらっていること等につきましていろいろ打ち合わせをしたりはしております。しかし、幾ら打ち合わせをしても現在のままでは、これはもうおっしゃるような次第でございまして、早く完全なものにしなければならぬということでございます。この方につきましては、関係者からさらにお答えをいたしますが、いままでのところ、おおむね順調に推移いたしておりますが、これとてまだまだこれからのことでございますから、速やかにりっぱに完成してこそ初めて安心ができるということでございまして、途中の過程において安心はとうていできない次第でございます。せいぜい、これからも手抜かりのないようにしていかなければならぬと思います。 もっとも今日まですでに抜かっておったことは、私、率直に認めるわけでございます。それだけに今後一生懸命に対処しなければならない、こういうように考えております。
○河村委員 一体、どのくらいの見込みで、いま仕事が進んでいるのですか、大体完成のめどぐらいわかっているのですか。
○大塚参考人 パイプラインにつきましては、現在、千葉県と千葉市並びにその。パイプラインのルートに当たります各市町村に御説明を申し上げておりまして、県では副知事を会長としたパイプライン対策協議会というものを県庁内に設け、また千葉市では助役を会長にしたパイプライン対策本部というものを設けて、それぞれ検討いたしております。それから公団としましては、千葉市の立ち会いのもとに、二十四カ所でございますか、大体パイプラインのルートから両側に一キロの範囲内に住んでおります住民の方々を対象にして、二十四回だと思いましたが、地元説明会をやりまして、一通り終わりまして二回目に入っております。 そして先ほど申し上げました千葉市の対策本部としましては、公団の計画はパイプライン事業法による安全基準に適応しておるというふうに認めるという報告を市議会の総務委員会にいたしまして、総務委員会ではそれを受けてパイプラインに対する請願が四件出ておりましたが、そのうち三件、これは反対の趣旨の請願でございますが、この請願、陳情の不採択を決定し、市の本会議に報告をした、そして市の本会議もそれを承認したというような段階に来ております。何と言っても一番問題は千葉市で、従来のいきさつからでございますが、その千葉市が大体そういうふうな状況になっておるということでございますし、説明会と並行しまして一般住民に対する印刷物等によるPR等も行なってきておりますので、地元の了解を次第に得つつある。どうしても反対と決めておられる方々は何人かおるようでございまして、これはやむを得ませんが、大勢としては御理解をいただく方向に来ておるというふうに思っておりまして、私どもとしては、できるだけ七月中に着工できるような方向に持っていきたいということで、なお努力をいたしておるところでございます。
○河村委員 着工の前提として市の許認可が必要なんですか。もし必要だとすると、反対の請願を採択したなんといったら、とても七月や八月にできるとは思われないが、その点は一体どうなっているのですか。
○大塚参考人 ただいま私の発言で、あるいは間違っておったかもしれませんが、反対の請願を不採択にしたということでございます。
○河村委員 そうすると、七月に着工するとすれば完成はいつごろになるのですか。
○大塚参考人 私どもは、着工といいますか、準備工事から始めまして大体三十二カ月、二年八カ月というふうに考えておりますので、七月から着工してちょうど五十六年三月に完成というふうに予定をいたしております。
○河村委員 それでは、パイプラインの方は一応わかりました。 第二期工事、B滑走路は別として、C滑走路だけは、横風用の滑走路がなければ空港としてはきわめて不完全なままで続くわけですね。少なくともC滑走路をつくるという計画を進めるべきだと思いますが、それの段取りは一体どう考えておりますか。
○福永国務大臣 これは率直な話、本来から申しまするならば五月二十日、その前にはさらに前に予定されておったわけでございますが、開港されればあと速やかに第二期工事に移るというのが望ましい形であったわけでございます。 そこで、正式に二期工事は延ばしますというようなことは実は決めてはおりませんけれども、あの経過の中でそれは少し待っていろいろ話を進めてというような動きがあったわけでございます。この動きがある意味においては必ずしも明確でないということ等からいたしますと、その辺なかなか頭の痛いところでございますが、私は、一面速やかに二期工事に入ってということを考えると同時に、いままでの経過もこれあり、余り無造作にこれに入っていくということになると問題が紛糾するということでもあり、こいつも実際頭の痛いところなんではございますが、だれとどうということになりますと、また、いろいろ今後のことに影響いたしますので御容赦をいただきますが、若干話は話で進めるべく動いてはおるわけでございますが、それじゃ、いつからかかっていいとか、それでさしたる支障はないとかということをまだ明確に言える段階になっていないことを非常に残念に存じます。これは全く残念なんでございますが、これまた早くしないと、そんなことで余り日がたってしまったのでは話にならぬということでございます。これは正直に申し上げますが、ただいま苦悩中でございます。
○河村委員 私も最初に申し上げたように、だからB滑走路のように純然たる拡張は相当慎重に時間をかけたって、それはそれでいいと思うのです。だけれども、横風用の滑走路ぐらいない日本の表玄関である空港なんというものは、国際的にちょっと恥ずかしい話でもあるし、現実にそれほど危険はないと言っても危険はあるでしょうし、また、いざというときに羽田に避難するとかよそに避難するということもこれは大変なことですね。ですから、慎重な配慮をされるのはわかりますが、C滑走路に限定してでも二期工事は早く始めるべきだ、そう思いますので、その辺のところはいいかげんなところで踏み切ってやるのが大臣の仕事だと思いますから、ひとつぜひやっていただきたい。これはお答えはできないでしょうから要望だけしておきます。 それから、もう一つ難物はアクセスですね。まさかあのまま、いまのままでよろしいとお考えになっているはずではなかろうと思います。さっきHSSTというようなものも話に出てまいりましたが、これがそんなに実用化が早くできるものだとは私どもは常識的には考えていない。一体これはどうされるつもりですか。
○福永国務大臣 このアクセスの問題もまた頭の痛いところでございますが、私どもは、新しい考え方でということで明確に将来の方向を決めているわけではございません。大体、従来いろいろ話があったことで、どうすれば早く、しかもわりあいにうまくいくかということで、これまた苦悩中でございますが、率直に申しまして私、どの方法をとるにせよ、また現在あるいろいろなものをできるだけ多く動かすというような考え方にせよ、初め考えておりましたように、話にならぬというよりは大分事情がいいように、私はそれは安心し過ぎているかもしれませんけれども、初めのうちはもうどうしようもないような表現がされておりましたが、それよりは大分ましだという、これも漠然たる言い方で大変恐縮でございますけれども、それで安心しているという意味ではございませんで、そういうことで本当に身動きがならぬことになっているよりも幾らかましであるいまの情勢下に、早くやってしまうことをやってしまわなければならないということでございます。これまた率直に申しまして、なかなかあれがいい、これがいいというようなこと等がございまして、これも早くやらなければならないなということで頭いっぱいでございます。 そういう、ふうなことから申しますと成田問題確かに開港にはなったけれども、なかなかそれと同じように何もかもかなり前進したというわけではないところに悩みがあるわけでございます。これもせいぜい急がせていただきたいと思っておる次第でございます。
○河村委員 成田新幹線というのは、もうあれはやめちゃったわけですね。新幹線の駅だけ空港の中にありますね、あれは一体どうするつもりなんですか。
○高橋(寿)政府委員 成田のアクセスで今後やるべきもの、早くやってほしいものの一つは、湾岸道路の高架部分のいわゆる高速車線の完成でございまして、これは建設省にお願いをしてなるべく早くつくってもらう。当初五十六年度末ということでございましたが、何とかもう半年か一年繰り上げられないかということでお願いをしております。 第二の問題が新幹線でございますが、当面新幹線の建設ということは、そう簡単にできないだろうということで、実は、私どもが千葉県の要望に対してこたえた言葉の中に、千葉県としては成田線の延伸、そして現在の空港地下の新幹線駅までとりあえず成田線を延ばせという要望がございまして、これにつきましては、今後、空港旅客の動向、輸送の実態等を勘案しつつ、新幹線の暫定的代替線として在来線の延伸に努めるという回答をいたしております。これは国鉄あるいは鉄道監督局の立場は、私と多少違うのかもしれませんが、私といたしましては、航空局といたしましては、少なくともこの成田線の暫定的延伸ぐらいは早くしていただきたい。着工して三年あればできるということでございますので、せっかくああいういい駅があるのでございますから、あれをやってくだされば、まず成田のアクセス問題は解消すると考えております。
○河村委員 ああいうりっぱな駅があって、それで国鉄にしても京成にしても離れたところに駅があって、その間をバスでつないでいるなんという愚劣なことはおよそないですね。ですから私は、別段京成電車の回し者でも何でもないけれども、ほかが時間がかかるのなら、京成を近くからアプローチをとって地下にそのまま新幹線用の駅に入れれば、京成で来たって実質二十分は節約できますね。あそこで乗りかえて十分かかることを考えたら、そのまま乗り入れてしまえば実質的に二十分くらいは助かるでしょう。国鉄成田線を入れるというならそれを早くやったらよろしい。とにかくああいう一番便利なところにわざわざ駅をこしらえておいて遊ばせておるぐらい愚劣なことはありません。私は、こういうことはもっと早くやるべきだと思います。 きょうは、本当にこのほかに造船のことを少し聞きたかったのですけれども、時間がなくなりましたので、大臣に一つだけお尋ねしておきます。 造船不況は御承知のような状況で、時間的にも八月いっぱいには船台には何もなくなってしまう状況ですね。ですから、このまま海造審の答申待ちなんて言っていたら、八月時点ではそれこそ大雇用問題が起きますね。もし海造審でスクラップ・アンド・ビルドその他の大きな問題が、それができなければ間に合わないと言うのであるならば、少なくとも外国船を買ってきてつぶしてスクラップにして売る、これだけでも五百万トンくらいやればつなぎの雇用対策にはなりますね。特に中小協力業者、大きな造船所にはそう利益はないですけれども、一番雇用問題の大きい下請業者の雇用不安だけはとりあえず解消できる。そういうつなぎをやった上で本格的な対策をやらないと、私はちょっと間に合わないのじゃないかと思う。一体そういう点をどう考えておられるのか、最後に一つ伺って質問を終わりたいと思います。
○福永国務大臣 最後の点につきましては、いまもだんだんお話がございましたし、さきに当委員会で御決議等もいただいておるところでございますが、ぜひそういうつなぎになるようなことも急速にやりたいと考えております。そういう考えのもとに関係の幾つかの組織と相談しておりますが、思ったように速やかにいっていないことを残念に思いますが、きょうを機会に大いにまたハッパをかけてみたいと思います。 さらに、その前にお話しになりましたアクセスの問題等の関連でございますが、ほかへ例を持っていって恐縮でございますけれども、私もほかのことでの関係閣僚の集まりのときに、青函トンネルはつくったが向こうにもこっちにも鉄道が敷いていないというような状況とよく似た間抜けた話だと思うのです。間抜けたと言っても、私を含めて間抜けているわけですけれども、こういうようなことでは話にならぬと思います。 いまの成田の場合に、どの部分がどうということは、もう十分河村さんが言われたので、私はそれ以上申しませんが、あれなんか本当に何とかしないといかぬと思っています。いまお話をいただきましたので、今晩早速これをどうするかというようなことも相談してみたいと思っております。 正直な話、余りいろいろ問題があるものですから意に任せぬところもございますが、何とかしてどれもこれもうまくいくようにしたいと思って一生懸命念願しておる次第でございます。
○河村委員 終わります。
○増岡委員長 中馬弘毅君。
○中馬(弘)委員 五月二十日の出直し開港、現在までのところ無事運航が続いておりまして、同慶至極に存ずる次第ですが、それまでの大臣の御心労並み大抵ではなかったと拝察申し上げる次第でございます。結果的には適切な対処であったと言えるかと思います。 それで、成田立法なんですが、先ほど河村先生の方からもいろいろな御心配がなされておりましたが、私たちが共同提案に加わりました前提といたしまして、現行法でできるのではないかということを、一つ問題にいたしておりました。しかし、これはいろいろなことでできないということで、政府を督励する意味での行政措置として共同提案に加わったわけです。ということは、あの法律をつくったということは、すなわち現行法が不備であるということでございますね。そうしますと、あの事例を開いたことによって、今後原子力発電所をつくるなり関西新空港をやるなり、いずれにしても、一つの国家的なプロジェクトをやって、そこに反対が出たときに、その都度法律をつくらなければならないことになってくるわけでございます。 したがいまして、あの共同提案に加わるにつきましても、わが党は三原国対委員長と社会秩序を維持するための現行法の整備を今後前向きに検討していくという共同の覚書の上に提案に加わったわけでございますが、そうするならば、政府としましても、所轄は運輸大臣ではございませんが、成田の体験を生かして、内閣の中でもそのことを積極的に進めていただきたい、かように願う次第でございます。 私が予定しておりました問題点は、先ほど来ほとんど出ておりますので少し省略いたしますが、ちょうど国鉄総裁もお見えになっていますので、成田のアクセスの問題で、いわゆる成田新幹線は完全にやめたと理解していいのかどうか、お伺いいたします。
○住田政府委員 成田新幹線を今後どうするかについては、きょうの段階ではまだ決まっていないわけでございます。 御承知のように現在、成田線との交差部から空港までの間について用地買収をやり、一部空港内の駅の工事等をやっております。 今後の問題でございますが、地元の千葉県知事から、成田線との交差点のところに成田ニュータウンというのがございます。さらにこちらに参りまして千葉ニュータウンという大きなニュータウンがございますので、そういう通勤輸送と成田のアクセス問題とを一緒に解決できるような新線をつくってもらえないだろうかという要請が出ております。これにつきましては、いろいろ関係者も多いものですから、現在、関係者が集まっていろいろ協議をいたしております。まだ、いまの段階では、これが果たして実現できるかどうかわかりませんが、そういう検討を進めながら、従来計画で決まっております成田新幹線をどうするかということも並行して検討を続けてまいりたいと思います。いまの段階では将来どちらに転んでも手戻り工事が起きないという範囲内で工事をいたしております。
○中馬(弘)委員 これも先ほど出た問題ではございますが、日航のリニアモーターカーの計画等を含めまして、そこの線は一応途中まで買収した新幹線を予定しているのか、全く別なところでのお考えなのか、あるいはまた国鉄の方で進めておりますリニアモーターカーとの一つの共同運行みたいな技術を共同で出し合って実現するといったようなことも考えられるわけでございますが、それについて何か御見解はおありでしょうか。
○福永国務大臣 日航のHSSTの問題は、先ほども私、お答えいたしましたように、一部に伝わったように、成田と東京の間をあれでやるのだというような話は、これはもうわれわれといたしましては、全然本格的には相談はしていないのでございます。そういう説をなす人は確かにあるようでございますが。したがって、ただいまの御質問のどこをどう使ってというようなことは、リニアモーターと関連しての構想の中にはまだ登場するに至っていない、まだと言うと、将来登場するかのごとくにも聞こえますが、ただいまそういうことを考えてはおりません。
○中馬(弘)委員 成田に関連しまして、地元との共存共栄といったような問題にちょっと触れさしていただきます。 成田空港では、関係者のうち地元の採用がかなり多いと思いますが、これがどのくらいの割合になっているかを、まず数字的に少しわかりましたら、お願いしておきたいと思います。 それから今後、そういった地元の人たちをどう採用していくかという雇用対策の問題、この点はいかがですか。 それからまた、農家からいろいろな物資の調達を一部はされているかと思います。私もこの間、成田に参りまして、いろいろは方からお話も聞いたのですが、周辺の農家はかなり大きな需要を期待しておりました。しかし現実には、機内食業者等は従来のそれまでの業者の関係かあったりして、なかなか地元農民が期待するほどには地元のものを買いつけていない。そうするならば、農協やまた新たな組合なんかを設立するといったようなことで、窓口で生鮮野菜を買い入れる、そのときには、たとえば地元に指導してこういった野菜をこれだけつくれ、そうするならば一定量は定期的に買いつけるであろうといったような育成指導みたいなことも、場合によっては考えられるのではないかという気がするわけです。いずれにしましても、地元の期待がかなり大きゅうございますので、その対策としてそういった前向きなことを考えておられるかどうか、総裁にお尋ねいたします。
○大塚参考人 第一点の公団職員の地元採用の問題でございますか、現在、空港公団の職員約九百五十名でございますか、その五割は地元出身者でございます。それから公団が成立した後の新規採用の人数だけについて見ますと、新規採用の六割は地元の人を採用しておるという数字になっております。私どもとしては、できるだけ地元の人たちを使いたいというふうに考えてやってきておるわけでございます。 それから、地元の農産物等の供給の問題でございますが、私どもも、できるだけ空港内で使う農畜産物等につきましては地元のものを使ってもらいたいということで、空港内の事業者に働きかけをいたしておりまして、ことしの二月にも県と公団の共同主催で、空港内の事業者と地元の農協関係並びに市町村の方々を一堂に集めまして、需給懇談会というのをやっております。 〔委員長退席、小此木委員長代理着席〕 これはやはりただ一般論ではなかなかいきませんので、結局は個々に具体的に打ち合わせ、話し合いをしなければいかぬということで、その後個々の話に入っておるわけでございますが、やはりなかなか両方の条件といいますか、希望というものが必ずしも合わないということで、余りスムーズには、率直に言って進んではおりませんけれども、なお、そういう方向に向かって公団としても推進をするように努めてまいりたいと思っております。
○中馬(弘)委員 それから、公団の用地の買い入れに当たりまして、国家的な目標だということで自己犠牲の上に立って条件つきで応じた農民の方々が多いわけですが、その条件、これはもう私、細かいところまでは知りませんか、それぞれ周辺整備の期待であったり、あるいは代替地での発展的な営農期待であったりということでしょうが、こういったことがまだ実現されていないという不満が一部にございます。これは私も行って聞いてまいりました。せっかく賛成したのに、そういうことの不満がつのってまた反対に回るといったようなことか今後の成田の問題で出てきたら大変なことでございますので、これに対しては十分な配慮が必要だと思っております。そういった条件つき賛成という形での農民に対して、条件のその後のフォローはどうなっているのか、お尋ねいたします。
○大塚参考人 公団用地の提供に条件賛成派ということで御協力をいただいた方はたくさんございます。それらの方々に、代替地につきましては、農業を専門的に続けたいという方には代替地として農業に適する土地を大体一対一の比率面積で差し上げております。ただ中には、農業よりもむしろこの際転業したいという方もございまして、これらの方々には、必ずしも面積的には一対一ということでなくて、いわゆる基準配分と私ども申しておりますが、土地の価格によってその面積に差はありますが、土地を提供すると同時に、将来空港内で売店とかあるいは喫茶店のようなたぐいの仕事をしたいという方々には、地元を優先的に採用するということで、転業の方々、全部でたしか三十社ぐらいございますが、そういう方々がございます。 この方々には、せっかく転業しようと思いましたが、御承知のような事情で開港が延び延びになっておりまして、非常に御迷惑をかけております。そういうふうな点でいろいろ御不満もあったようでございますが、私どもとしては、できるだけそういう方々が破産をするようなことのないようにということでいろいろの世話をいたしまして、少なくも現在までは一社も破産とかというようなことはなしに今日まできております。 しかし、延び延びになっておってようやく開港になったけれども、まだ御承知のように入場制限を行っておりますので、見学者とか送迎者が入ってこないために、どうも商売にならぬというような御不満も確かにございまして、私どもも耳にしておるのでございますが、これはどうも目下の情勢としてはやむを得ないことでございますので、もうしばらくがまんをしていただきたいということでお願いをし、それに見合った家賃その他の割引等も私どもとしてはやっておるわけでございます。 そういうふうなことで、私どもとしては、できるだけいろいろの配慮をいたしてきておるつもりでございますが、なお、そういう方々の不満を吸収いたしまして、地元から喜ばれる空港にしなければいかぬというふうに考えて努力をいたしておるところでございます。
○中馬(弘)委員 かなり業者への配慮の御答弁でございましたが、自分の家の前の道路をよくしてくれるとか、あるいは公民館をつくってくれるということなのにまだやってくれていないという不満も出ております。と申しますのも、第二期工事、これがなければ本当に世界的に通用する国際空港でもなんでもない。第二期工事を始めるに当たって第一期の不満が残っておったら、これはスムーズに進まないと思います。そういうことから、これは場合によっては、金か少し高くついても結局はその方が安くつくような気もいたしますので、その辺の御配慮をお願いしておきたいという気がいたします。 今後の航空行政について関連して御質問いたしますが、羽田沖の埋め立てによって空港を拡張するという問題が出てきております。これは成田開港までは少しタブーであったかもしれませんが、終わると同時に一つの問題になってまいりました。もちろん、これは国内空港用として計画されておるようでございますが、国際空港というのは世界の大都市、大きなところではほとんど二つくらいちゃんと持っているんですね。そして都市機能としましても、これはバイシステムといいますか二つある方かいろいろな意味で安全でございます。 そういったことから、私の意見でございますか、これは国際空港としての機能を羽田にも残すべきではないかという気がいたしております。事故の場合等予想されるわけでございますから、これは応急的に税関の人たちを羽田に連れてくるということも考えられておるようでございますけれども、いずれにしましても、東京という世界一、二の大都市として、国際空港、しかも、かなり欠陥空港と言われておるような成田だけでいいのかという問題がございます。これについて大臣並びに関係の方に御答弁をお願いいたします。
○福永国務大臣 御説のごとく、東京のような大きな都会、そして世界の中での東京の位置等から考えますと、空港は確かに成田と羽田とできたということではございますが、何年かたてばやはりこれだけでは足りないということは、もう目に見えていると思うわけでございます。ではございますが、ただいまの成田の状況、それから羽田につきましても、これからいろいろ手を加えなければならないこと等からいたしますと、果たしてこの二つだけでいいのか、もう一つくらい、世界の大勢から考えますと、それからますますこれから航空需要が盛んになっていくということから考えますと、二つだけで足りるかという問題が当然起こってくる、こう思います。思いますが、さしずめ二つできたので、この二つをできるだけ高度に機能を発揮せしめていくということからいたしますと、いまお話しの、一部羽田に国際線をという考えも、それは確かにあろうかと思いますが、私は、まあ当面はどうも羽田にその機能を大きく期待するということは無理だと思うので、むしろ何年か後を考えれば、さらにもう少し違った考え方で、ただ空港をつくるということにつきましては、もう痛い経験を経ているわけでありますから、今度第三のものを考えるということになったら、よほど違った考え方でやらなければならないのじゃないか、こういうようにも思います。 〔小此木委員長代理退席、委員長着席〕 したがって、そういうことも考え合わせながら、羽田の場合は、いままでのところを保持する、ないしそれに若干手を加えた程度でなくて、あそこを拡張するということでなければならぬと、こう思いますが、それにいたしましても、この問題につきましても、都やあるいは地元の区その他関係住民の皆さんとの話し合いもしておかなければならぬ、こういうように思うわけでございます。これがまだまだ不十分でございまして、確かに都知事等とは私も話をいたしましたが、まだ本格的に前進できる程度の話まではいっておりません。ほんの予備的な話という程度でございます。 しかし、いずれにいたしましても、ただいまの傾向といたしましては、東京ではかなり思い切った対策を講じていかなければならない、とてもいままでの二つでは間に合わない、こういうような気もいたします。しかも、それまでに何年かまだ年があるとして、この二つも早く十分機能を発揮するようにしないといけない、いまのままでは大したことはございませんから、これも大いに急がなければならない、急いだ後にまた問題はあるであろう、こういうように考えます。
○中馬(弘)委員 航空局長、少し羽田の方の具体的なことを……。
○高橋(寿)政府委員 補足いたします。 いままで羽田に一日四百六十回ほど発着いたしておりました。それが百五十回ほど成田に移ってしまいます。そうすると百五十回あるわけでございます。これに、いままで羽田と地方の空港を結ぶ路線を増便してくれ、あるいは新設をしてくれという要望が全国各地から非常にたくさん出ておりまして、私どもこれに対してはかなり抑制的に対処するつもりでございますけれども、やはり百五十回くらいの余裕は、どんなに抑制的にこれを分配していきましても、昭和六十年ぐらいには当然満杯になってしまう、先日までの羽田の四百六十回という限界がもう六十年には恐らくくるであろう、そういう考え方から、羽田の沖合いに展開する場合には、東京都で一応提案しておられるような現状の規模での沖合い移転ということではなくて、もう一本ぜひ並行滑走路をつくって羽田の沖合いに展開したいというのが私どもの基本的考え方でございます。 ただ、どういうふうなレイアウトにするかということは、まだいろいろな問題がございますので検討中でございますが、少なくとももう一本はないと対応できないというように考えております。ただ、これはあくまでも国内航空輸送需要に対応するのに手いっぱいでございまして、成田のたとえば並行滑走路にかわるような機能を果たすことはとても無理であります。したがって、成田につきましては、予定どおり横風用だけではなくて並行滑走路もぜひ欲しいというように考えております。 ただし、成田と羽田の関係を考えますと、少なくとも成田に並行滑走路ができるまでの間、成田は一本滑走路でございますから、やはり気象条件その他で、あるいは思わぬ事故その他で滑走路閉鎖になるというふうな場合には、羽田に一時代替空港として飛行機をおろすこともあり得るわけでありまして、そういった意味では、先生御指摘のように、羽田空港にも国際空港としての最小限度の機能は残しておきたい。また人間は大部分成田におりまして、そういうときにヘリコプター等ですぐに羽田に行きまして、羽田で受け入れができるという体制にしたいと思っております。そういった意味では、羽田の国際空港としての機能は留保はしておきたいと思っておりますけれども、一本増設しても、羽田は本来的な目的といたしましては、あくまでも国内空港用というふうに考えておるところでございます。
○中馬(弘)委員 大臣に再度念を押して聞いておきますけれども、羽田がどうだ、あるいは伊丹がどうだと言ったら、いろいろ問題も起こりましょうから、一般論で結構ですが、大都市に国際空港は二つ以上要るという御認識なのか、一つでいいということなのか。一つでいいということであれば、成田を相当急がなかったら大変なことになってまいります。そういうことも含めてその基本的な御認識だけをお聞かせ願いたいと思います。
○福永国務大臣 大都市と言っても東京、大阪その他ございますが、世界のあちこちを見て、少なくとも東京は一つじゃ足りないと私は思います。関西の場合も、いまのところ、ああいう情勢でございますから、一応一つと言っておりますが、何年かたてば、一つじゃとてもというときが来るのじゃないかという気がいたします。
○中馬(弘)委員 続きまして、航空企業の運営体制についてお尋ねいたします。 現在の運営体制は、昭和四十五年の閣議了解あるいは四十七年の運輸大臣通達がベースになっております。しかし、その後石油ショックやあるいは当時に比べまして経済成長の度合いが違ってきております。また総合交通体系のあり方あるいは騒音に対する住民の反応、それから国民の航空機に対する認識も、何か不安定な乗り物でぜいたくな乗り物というよりも、非常に気楽に乗れる乗り物というふうに変わってきたかと思います。こういうように社会情勢が大きく変貌している中で、今後も従来の考え方でお進めになるのか、あるいは新たな観点でこれを見直されるのか、そのことをお伺いしたいと思います。 そのことの一つといたしまして、この閣議了解事項の中にも、国内路線では大型化、ジェット化を推進するということになっております。しかしこれにはいろいろ社会的な限界もございましょうし、場合によってはYS11のような小型あるいは低騒音の飛行機の再認識ということも必要になってくるのじゃないかと思います。このようなことを含めて四十五年の閣議了解、四十七年の運輸大臣通達を今後見直していかれるかどうか、御答弁をお願いいたしたいと思います。
○高橋(寿)政府委員 お答えいたします。 結論を先に申し上げますと、私ども当面四十五年の閣議了解の基本線を変えなくてはならないという必要性を感じておりません。閣議了解の趣旨は、もうここで述べる必要もございませんけれども、特に国内航空については、幹線を日本航空、そしてそれを補うものとして他の二社も入れる、それから国内ローカル線につきましては、全日空と東亜国内航空の二社による公正競争体制、この考え方は今日なお妥当いたしていると私は思います。 ただ、いま先生も御指摘のように、その後出てまいりましか空港周辺の騒音問題等航空をめぐる諸般の環境との調和を図りながら進めていく必要がございますけれども、少なくとも企業運営体制につきましては、四十五年の閣議了解の基本線はなお妥当していると思います。 国際線につきましても、日本航空一社の運営、そして全日空の近距離国際チャーターによって積み取り比率をふやしていく、この考え方も今日なお妥当いたしていると思いまして、私どもその線で進めておるわけでございます。 しかし、未来永劫にとは申しませんで、数年後いろいろの情勢が現実化してまいりまして見直す必要があれば速やかに見直すということであろうと思いますが、何にせよ成田の開港が予定よりも七、八年おくれたわけでございますから、七、八年は大げさかもしれませんが、少なくとも五、六年おくれたわけでございますから、四十五年の閣議了解のころに考えていたような情勢にやっとなってきたということじゃないかと思いますので、いま数年は四十五年のあの基本線をもとといたしまして、それについて現実のその日、その日の社会情勢との関係で軌道修正をしつつ行くということで足りると思います。 それから大型化、ジェット化の問題でございますが、四十五年のあの当時は、大型化、ジェット化ということが、今後の航空政策を論ずる場合の大変ビジョンに富んだ見方であったわけでありまして、あの閣議了解の基礎になりました運輸政策審議会の答申にはかなり調子高くうたい上げられております。その考え方も、ただ高度成長の波に乗って大きいほどいいのだ、速いほどいいのだということであったのではないと思います。特に大型化の問題につきましては、需要がふえても、そのかわりに飛行機の発着回数をふやさなくてもいいという意味では、騒音対策上、大型化は有効であります。また大型化の大量輸送によりましてコストを低減して利用者の利便を図るということからもこれはいいことだと思います。 ただ、現実問題といたしまして、たとえば大阪にエアバスを導入いたしますと、従来中型飛行機で三便であったのが二便になってしまう、フリクエンシーが少なくなりまして利用者が困るという逆のデメリットがやはりございます。そこのところは、その路線のそれぞれの輸送需要なり特性に応じまして判断すべきだと思います。 したがいまして、かなり需要の太い路線につきましては大型化が必要でございますけれども、そうじゃない路線につきましてはYSなり、あるいはYSがもうしばらくしてリタイアいたしますので、YSにかわる、そう大きくない、そして騒音もそう大きくないといった飛行機を投入していくこともいいことであると思いますので、何でも大きければよいというのではなく、やはりあくまでも路線の状況によりましてそういった判断は加えていく必要があると思います。
○中馬(弘)委員 確かに企業の保護育成ということも幼稚産業の時代には必要なことでございますが、それもさることながら、乗客の利便を考えた航空路線網の整備ということが必要ではないかという気がいたします。従来、ローカル線問題も東京、大阪が中心でございまして、東京とローカル、大阪とローカルということになっておりました。しかし、先ほど言いましたように、国民の意識がかなり変わってきております。ローカル・ツー・ローカルの問題ももう少し真剣に考えなければならぬのじゃないか。そのときには大型機、ジェット機である必要はないわけであります。空港があっても、それをローカル・ツー・ローカルで結んでない、路線のないところがかなりございます。しかし九州と四国、裏日本と九州あるいは中部と東北といった潜在需要は決して少なくないと思っておりますし、また新規需要の創出も可能でございます。そうするならば、幹線とローカル、ローカル・ツー・ローカル、少し機能を分化してもいいような気もいたしますが、こういったことに対する御見解、路線問題に対する御見解をお願いいたします。
○高橋(寿)政府委員 私ども、航空路線というものは、基本的にはまず国土の総合的な開発のビジョンの中に位置づけられるべきであるということ、もう一つは総合的な交通体系、特に国鉄新幹線体系との関係で整合性を持った位置づけがなされるべきであるというふうに考えております。したがいまして、航空の特性を生かせるような、たとえば五百キロ以上といった長大距離あるいは脊梁山脈越え、海峡越え等、航空の便益の非常に高い路線に対して航空路を整備していくのが総合的な考え方であると思います。 そういった考え方でやっていくわけでありますけれども、いま先生御指摘のローカル・ツー・ローカルの機能につきましては、三全総等でも定住圏構想あるいは地方中核都市の育成といったこともうたわれておりますので、そういう都市機能の全国分散、中核都市の育成というふうなことに役立つというふうな観点から、今後、空港事情の許す限り、ローカル・ツー・ローカルというものにつきましても、需要に見合った路線網の整備を図りまして、言うなれば東京、大阪に余りにも集積しているこの都市機能というものを、全国的に分散するのにお役に立てばという考え方で仕事をしていきたいと思っております。
○中馬(弘)委員 いまの御答弁にもありましたように、国鉄、特に新幹線網と航空路線との関連が出てこようかと思います。きのう東北新幹線の試運転が行われましたが、北海道、鹿児島、北陸、それぞれの早期着工ないしは誘致運動が非常に盛んでございます。一方、航空路線の増便とかあるいはローカル空港の整備の運動、こういった要求が各地方都市から出ていることもこれまた事実でございます。そうすると、やはりここに何らかの調整が必要になってくるのじゃないか。現実問題考えますと、東京から北海道や鹿児島への旅客、それの八、九割は航空機を利用いたしております。そうすると、北海道や鹿児島まで新幹線を延ばすことがいいのかどうか。たとえば延ばしたとしても大幅な赤字になるのではないか。そうするならば国家的な二重投資のようなむだなことをせずに、空港を整備して、そこに航空機をもう少し増便してでも利便を図る。そのかわり新幹線はもう少し短期的なものの地方交通線を整備する形の方に投資をするといったようなこと、こういうことが必要になってこようかと思います。このあたりの交通体系の、とりあえずは新幹線と航空機ですが、これに対して大臣どのようにお考えでございましょうか。
○福永国務大臣 航空機と新幹線というようなものを両方並べて考えてみますと、場所によりますと、いまお話のように一方は必要じゃないのじゃないかということも考えられるかもしれませんが、どうも現在問題になっているような新幹線というものは、確かにそう大変お客さんが多くあるということは見込めないにしても、さりとて、これはやめてしまって、もう飛行機だけを考えた方が二重投資を防いでいいのじゃないかというところまで、私はとてもまだ思い至ることができないのでございます。 いまのところ正直な話、双方とも必要であるというような認識でございますが、これは見方によっては不徹底だとおっしゃるかもしれませんが、いま直ちに鉄道の方は必要がないというほどには考えられないというわけでございます。したがって、そういう点から申しますと、そういう条件下において、なおかつ正直なところ、いま新幹線も進めようと思っているときでございますが、そうするとむだなことじゃないかというようにお考えになる向きもあろうかと思いますが、まだあっさりとそう言えるというところへは私の考えは至っていないわけでございます。多少不十分なところもあるが両方とも必要だなという、これはまあ率直な自分の感じでございます。
○中馬(弘)委員 これはいろんな政治的な御配慮等もあっての御発言と思いますが、しかし、何らかの形で国家的な基準を、先ほど高橋局長がおっしゃったような意味での五百キロまでは新幹線の方がいいのではなかろうか、それから先は航空機を重点に置いたらいいのではなかろうか。もちろんその先だって、需要があればそれに越したことはないのですが、需要がどうしても見込めない、これは敷くだけ非常に大幅赤字を累積させるだけだったというような線にあえて敷くかどうかということは、もう少し真剣に検討しなければならない問題だと思うのです。 国鉄総裁、そのあたりどのように御認識なさっておりましょうか。
○高木説明員 私の方の基本的立場といたしましては、新幹線、いわゆる言われております整備新幹線等をどの程度に、どのようなテンポで新しく敷くべきかどうかということは、これは国土計画なりあるいは都市分散計画なり、さらには交通計画の問題として広い立場といいますか高い立場といいますか、そういう点で御判断願いたい。飛行機が今後どういうふうになっていくのかということも、私どもでは何ともなりません。手の届かないフィールドでございますものですから、それこそ高い立場、広い立場で御判断願いたいと思います。 ただ、率直に申しまして、私の方の施設は、一日交通断面で大体五万人ぐらいの方々に乗っていただかないと、いまのところ収支が償わないということでございます。新幹線としてなかなか採算的に成り立ちにくい状況にございますし、在来線の方はまたさらに赤がふえる、こういうことになりますので、どのような政策をおとりになるかということは別といたしまして、おまえの方でとにかく引き受けて走らせなさいという御方針が決まりましたとしましても、われわれとしては、それにはそれなりの条件を整えていただきたいということをお願いしなければならぬわけでございます。 つまり、採算としてバランスのとれた仕組みにしていただかないことには、現状のように一兆円近い赤字が現在でも出ておりまして、これを何とかして減らさなければならぬ、五千億近い補助金をいただいてなおかつ一兆円近い赤字でございますから、これは大変なものでございますので、何とか直さなければいかぬということが片一方に大きな宿題としてあるわけでございまして、いまそれに取り組んでいる際でもございますところから、今後さらに赤字をふやす要因というのは、ひとつ御勘弁願いたいというのが率直な感じでございます。そういう気持ちで、全体の政策論は別といたしまして、経営論としてやはりそういう立場をとらざるを得ないというふうに考えております。
○中馬(弘)委員 運輸省、それぞれお立場はあろうかと思いますが、しかし、航空局は航空局で、あるいは鉄監局は鉄監局でということでは、これは話にならないという気がするのです。それをやはり調整つけていただくのが大臣のお役目でもあろうと思いますし、運輸省としてのお役目だという気がするわけでございます。 その運輸省のことなんでございますが、かなり重箱のすみをつつくような許認可行政みたいなものもございます。その一つとして、ちょうどここでは航空の問題なので一つの例でございますが、たとえば路線の決定、毎月許認可をやっておるんですね、これはせめて一年間でもいいのじゃないか。毎月やらぬといかぬというような要請があるならば、毎日やらぬといかぬのと同じことではないかという気がするんですね。たとえば、こんなことでも非常に細かいところに許認可あるいはそういう重箱のすみをつつくようなことをやっておられる一方で、本当に日本の長期的なことを考えた、あるいは調整をつけたようなことがなされていないというのを残念に思うわけでございますが、その点についてその細かい問題の一つでも結構ですが、これは高橋局長ですか……。
○高橋(寿)政府委員 航空関係の認可、すべての路線について毎月見直しているわけではございませんけれども、これは自動車でも同じだと思いますけれども、やはり免許あるいは事業計画変更という事案は、そこの企業の事情というよりも、やはり企業の置かれている基盤である交通社会の事情によりまして、その交通社会の需要に合ったような路線サービスをするということのために、免許とか事業計画変更ということが出てくるわけでありますので、これを一年一遍というようなことでやりますと、やはり地域社会とマッチしない交通サービスになってしまうということからやっておるわけでございまして、決して重箱の底をつつくようなことばかりをしているわけではありません。 特に航空の場合には一航空機材というものがコストが非常に高いために、これを目いっぱいむだなく使うということのために、比較的きめの細かい事業計画変更というものがわりにありがちでございますが、これとても大事な機材をなるべく有効に使いたい、がらがらで飛ばすようなことは、騒音問題の面からも、あるいはエネルギー消費の面からも好ましくないというところからしでいるわけでありますので、私どもは、むしろそういった社会のニーズに応ずるためにきめの細かい行政をしているわけでありまして、決して重箱の底をつつくことを本旨としているわけではございませんので、御理解を賜りたいと存ずるわけであります。
○中馬(弘)委員 その問題にしましても、航空の場合三社ですが、それぞれある程度大枠で決めておけば三社でうまくやっていくのではないかという気がするのですが、通産のいろいろな問題にしましても、確かにいろいろな行政はしておりますけれども、しかし、ある程度の大枠で、それぞれりっぱに育った企業であればやっていけるのではないかという気がいたします。 それから、あの閣議了解の中に「国際航空におけるわが国航空機による積み取り比率の向上を図る。」ということがうたわれておりますが、現実には四十六年以降を見ましても、旅客の場合三九%、三七%と続きまして現在三四%くらい、むしろ横ばいないし減少ぎみでございます。貨物につきましても同様の数字が出ております。この積み取り比率の向上しない原因と今後の対策をどのようにお考えになっておりますか。
○高橋(寿)政府委員 積み取り比率が少しずつ低下をしてきておりますことは、大変私どもとしては残念なことであります。一方、わが国の貿易面では、輸出をし過ぎて黒字がたまって困っているというときに、なぜ航空だけがこんなことなのかということにつきましては、一つには、やはりわが国の国際航空事業というものが、まだ足腰が弱くて積み取り比率をどんどん向上させて外国の航空会社の分野へ割って入るというだけの体力に乏しい。特に石油ショックによりまして大幅な赤字を計上いたしました日本航空株式会社が、いわば赤字を何とかなくすために、やや、縮小均衡とは申しませんけれども、単純均衡的な機材整備計画をとってきたということが大きな原因の一つであると思います。この点については、最近は経営見通しもつきましたので、積極的な機材整備をすることにいたしておりまして、それをバックアップするための財投等の手当ても進めております。 それから、どんなに機材を整備する力がありましても、たとえば日米間に見られるような、もともと発着地点の枠組みの不均衡ということが残っておりますと、いかに行こうと思っても行かれないということがありますので、この点につきまして、航空権益の拡大ということにつきまして政府間で話し合いをして、そして特に日米関係につきましては、日本の航空企業の進出できる余地を拡大していくということが、これは政府の義務として必要であります。 そのような一般的な問題のほかに、あの閣議了解に書いておりますのには二つのことがありまして、一つは日本航空の国際線を補うものとして全日空の近距離国際チャーターをやれと書いてあります。これにつきましても、全日空の企業体力の強化と並行いたしまして、国際チャーター便を今後ふやしていきたいと思っております。そしてほかの国の企業にとられてしまうくらいなら、全日空の近距離チャーターで積み取っていくということがいいと思います。 それから、貨物につきましても、閣議了解の中には貨物輸送体制を確立しろと書いてあります。これにつきましても、最近運賃負担力の非常に高い貨物がふえております。特に輸出貨物につきましては、知識集約的な貨物かふえておりますので、これなどはまさに航空適合貨物でございますので、これらの今後の動向、特に成田という非常にりっぱな貨物ハンドリングのできる空港かできた暁におきましての今後のわが国の航空貨物輸送の動向を踏まえまして、国際貨物輸送体制につきましては、真剣にかつ速やかに検討したいと思っております。 これらについて新会社をつくるのかつくらないのかという具体的な問題につきましては別でございますが、それらも含めましてしっかりした貨物体制をつくるということを、これから速やかに検討いたしたいと思っております。
○中馬(弘)委員 以上いろいろ個々に検討していきますと問題も多いようでございます。先ほど局長は閣議了解、運輸大臣通達を当面は変えるつもりはないとおっしゃいましたが、新たな観点に立っての見直しをしていただきたいということを要望としてつけ加えておきます。 国鉄の方に移らしてもらいますが、総裁は先ごろの法案、いわゆる法定主義の緩和あるいは事業範囲の拡大といったようなこの法案が通ったことによりまして、非常に積極的にお進めになっておるようでございます。また、いままでとは少し違いまして、かなり民間企業経営的な感覚も取り入れていこうとされている御意欲を評価するものでありまして、その典型的なものとしてグリーン料金をお下げになりましたが、その結果がどうであったか、それを少しお伺いします。
○高木説明員 グリーン料金を下げます際に、率直に申しまして内部では大変反対があったわけでございます。その反対の理由は、グリーン料金を下げますと、それだけ収入が減るのではないか。たとえばお客さんは多少ふえましょうけれども、それ以上に単価が下がりますと、あのとき約三割余り下げたわけでございますので、三割以上お客さんがふえてくださらぬことには結果としては収入が減るということになります。しかし、それは商売から言うといわば一種の気合いみたいなもので、全くあいている車を走らすこと自体はさっぱり調子が上がらないということになりますから、やはり相当乗っていただかなければいかぬ。さりとて、列車というのは非常に不便なものでございまして、たとえば新幹線で申しますと、それならばグリーン車を一両外したらいいじゃないかという議論が出てくるわけでございますが、土曜日、日曜日は満員になるということになりますと、日によってつなぎかえをするための作業費の方がかえって高くなるというようなことから、やむを得ずウィークデーにも二両で走らしておる。それがまた景気が悪く見えますので、気合いだからということでやったわけでございますが、結果はやはり事務方が主張した方かかなり当たっておりまして、収入としてふえたということは決して言えないわけでございます。むしろ多少とも減った。しかし、その減り方は思ったほど減らなかった、こういう感じでございます。 また一つ非常に厄介な問題は、現在グリーンでお客さんが非常に乗っていただいておりますのは、東北筋、上越筋は現在でも、値下げ前からでもたくさん乗っていただいておったものでございますから、そういうところでは、もともと満員に近い状態でございますから減る一方で、ふえる要素がないということになるものでございますから、そういうことも入れて全国的に見ますと、いま正確な数字を覚えておりませんが、一応数字の上では多少むしろ減収になっております。しかし、そんなに心配するほどの減収ではなくてとまったということでございます。 しかし一方において、そういう仕事の気合いといいますか、そういう点では大変プラスがありまして、職場の諸君、毎日車に乗っております車掌さんなんかも、余りあいている車に乗って仕事をしているのではおもしろくないわけでございますので、車内で、ときたま私どもも出張いたします場合に、車掌さんが「総裁、非常に乗るようになりましたよ。」というような呼びかけがしばしばあるわけでございまして、そういう意味から言いましても、また現場長の話とか組合員の諸君の話から言いましても、これで少し気合いか乗ってきたということで、元気づけるのには役立ったということでございます。 全体として気合いが上がるということと、結果的には、金目では少し減収になったということを両方比べてみて、これをよかったと評価していただくか、やはりだめだったじゃないか、こうおっしゃっていただくか、そこはなかなかむずかしいところでございますが、私としては現在の状態を続けていきたい、決してまたもとへ戻してグリーンの単価を高くするということは考えていないわけでございます。 その意味でいま申請をしております改定案でも、グリーンは据え置きにさせていただく。これは一方から言うと、何か取りやすいところからよけい取るじゃないか、それを要するにぜいたくというか、優雅な旅行をしたい方からは取るのを遠慮しておるじゃないか、もっとどんどん優雅な旅行をしたい方からよけい取るような運賃料金体系にしたらどうだと言ってしかられるわけでございますけれども、やはりそうはいかないということで、今回の改定でもグリーン料金はもうしばらく据え置きにさせていただくということでやってみたいと思っております。もう少しそこらについては今後の推移もあると思います。しかし、いまのところは決して成功とかいうところまではいきませんけれども、えらい失敗だということでもないというぐらいの評価を私自身でいたしておるわけでございます。
○中馬(弘)委員 その件に関しましても、もう少しきめの細かさがあればもうちょっと成果か出ておったのじゃないかという気がするんですね。従来ともかなり乗っているところの料金を下げたら、その分だけ減収になるでしょう。しかし、私が見聞きする範囲では、新幹線あたりではがらがらのグリーン車がいまでは半分あるいはそれ以上乗っているという現実がございます。そのようにきめの細かい形で国鉄運営をやっていただきたいという気がいたします。 それから、これは事業範囲の拡大に関連した問題でございますが、法案ができるまではいろいろ御発言なりも慎重であったかと思いますが、この法案が通って以来、大阪駅の改造、そういったことでの前向きのことが進んできております。その中で特にきょうお伺いしたいのは、大都市内における国鉄用地の利用の問題でございます。大都市は本当に利用する土地がなくて、いろいろな市民生活において不便が出てきておるわけでございますが、国鉄の土地、これはかなりのスペースがございます。それが日本の場合には、ほとんどいわゆる立体的な形で利用されておりません。しかし、諸外国を見ますと、かなり積極的にやっております。それも最近ではなくて戦前からやっているような例も、ニューヨークのセントラルビルのこともございます。それからパリ当たりでもメーヌモンパルナスの大再開発をやっております。イタリアでもターミナルの駅の上に大きなビルをつくってアパートまでも兼ねたようなことをやっております。またイギリスはバーミンガムその他かなりの事例も見てまいりました。 こういうことを考えるときに、たとえばいまの東京、大阪、名古屋、こういったところでの国鉄用地、これをもう少し積極的に活用したらいいのではなかろうか。 これの方法として、国鉄の態度としてみずからそこに取り組んでいくのか、あるいは自治体の方から何か要請があったら初めて動こうという御姿勢なのか、そのあたりからまずお願いいたします。
○高木説明員 具体的な例で申し上げた方がかえっておわかりがいいかと思いますが、たとえば汐留をどうするのだという問題がございます。これについては東京都でも考えていただきたい。あれはもう非常に大事な、東京都にとって恐らく非常に大事な最後に残された空地の一つであろうかと思いますので、東京都でもいろいろと考えていただきたいというふうにお願いをしてございますが、問題か問題でありますので、なかなか直ちに案が出てくるというわけでもないのでございますが、そうかと言って、私どもとしても、いつまでもほっておくわけにいきませんので、内々いろいろ私どもは私どもなりに準備を考えておるわけでございます。 その場合に一番大きな問題は、やはりあすこは決して機能していないというわけではなくて、あすこの町の真ん中にああいうものがあるということか、かなり東京の都内におきます流通に役立っているわけでございまして、あれをもしどこか外へ持っていきますと、また相当量トラックで運ばなければならぬということになってまいります。それから実は、あの周辺には輸送に関するいろいろなファンクションを持った施設がたくさんございます。倉庫でありますとか、あるいはその業界の方々が汐留を中心に働いている。また、それの周辺として食べ物屋さんがあったり、いろいろなものがあるということでございますので、あれを何か変えるということになると、なかなか大きな社会的なりパーカッションが起こってくる可能性があるわけでございまして、そこで、そういうものにいまどういう問題があるかということをいま詰めておる、ちょっと時間がかかりますけれども、そういうふうに考えております。 それから、大阪でもいま梅田駅の、つまり在来線の大阪駅の駅ビルの問題だけは手がつきましたけれど、まだ周辺に御存じのように貨物を中心とした用地がたくさん残っておるわけでございまして、これをどう使うかということにつきましては、市長にお願いをいたしまして、市の方でひとつよく研究をしていただきたいということでお願いをしておるわけでございまして、駅ビルをつくります際にも、いわば市長の相談相手になるような六人委員会とか七人委員会とかいう形のものをつくって御研究いただいて、あの結論に到達したわけでございますが、その六人委員会、七人委員会を今日も継続してやっていただくということで、さらにその周辺をどういうふうに使うかということを、市の方から出していただくようなことで進めていきたいと思います。 私の方の採算とかなんとかという点から言いますと、そういうやや受け身の形で進めることがいいのかどうかということは、いろいろ考え方もあろうかと思いますが、これは単に国鉄の財産だということではないわけでございまして、その都市にとって非常に重要な、活用価値のある資産でございますので、将来になりましてからほぞをかむことがないようにいたしたいというように考えております。 なお、いまお触れになりました海外におきますいろいろなあり方につきましては、私、まだ十分勉強いたしておりません。ただ、日本であのようにできるかどうかについては、何しろほとんど二十四時間使っておりますので、夜昼なく使っておりますので、工事をいたしますのにどういう時間帯を選んで工事をするかということになりますと、一日二十四時間のうちほんの二時間か三時間しか工事ができないということになりますものですから、いまのレールで走らせながら何か建てようとしますと、普通の平地につくるよりも四倍も五倍もの高いものになるというのが現状でございます。ですから、もう少し工法とかなんとか工夫しながらでありませんと、現状ではあれをレールに使いながら上を使うというようなやり方はなかなかうまくいかないわけでございまして、これは海外ではどういうふうにやっているのか、そこらももう少し勉強した上でいろいろ御指摘の点にお答えできるように準備を進めてまいりたいと思っております。
○中馬(弘)委員 少し具体的な例として国鉄当局の方にも検討をお願いしておったのですが、大阪の天王寺の関西線の上をふたをする、それこそ交通緩和にもなりますので、このことの実現の可能性あたりはいかがでございましょう。
○高木説明員 私、まだそのことについて詳しくは聞いておりませんけれども、およそふたをするという方式そのものがどうもうまくいかない。前々から、たとえば山手線の上をふたをしてそこに住宅を建てたらどうだとか、いろいろな案があります。あるいはまた山手線の上を住宅にしないで道路用地に使ったらどうかというようなこともあります。これについては首都高速道路公団あたりにも呼びかけて研究をしていただいておりますけれども、どうも工事費が大変高くなるということが一つ問題がございます。第二に、いまの東京で言いますと、山手線というあのものが防災上非常に有効なんだという説があるわけでございまして、つまり火事とか地震とかという場合に、あそこが別の意味でいろいろ使われる可能性があるということで、あそこの上を完全にふたしてしまっていろいろなものを建てるということになりますと、たとえば関東大地震のような場合にも、鉄道は一時休みになりますけれども、そこを伝って人々が逃げていったというようなことがあるわけでございますのでそういうことを考えますと、そう簡単にあそこにちょうど上があいているからふたをしてしまえばいいじゃないかということにどうもいかないようでございまして、私ども資産活用懇談会というのを一年ほどやってまいりましたが、多くの学者や都市問題の専門家の意見を伺いましたけれども、あれはなかなか大事なものだからとっておいた方がいいのじゃないかという意見が強いわけでございまして、いまのところは、そういう意味で一般的に申しまして、ふたをかけるという方式については、私どもは、現段階では消極的な考え方を持っておるわけでございます。 ただ、場所によりましては、そういうことがあってもよろしいものもございましょうし、それからまた、先ほど触れましたように、もう少し工法を研究しながら、安くできるというよりばかに高いものにならない工夫をいたしますれば、技術的にそういうことをやれる可能性も出てくるのではないか。いずれにいたしましても、値打ちのある土地をたくさん持っておるわけでございますので、その活用方についてあきらめてしまわないで研究は続けてまいりたいと思っております。
○中馬(弘)委員 最近、国鉄のあり方あたりにいろいろな議論が出てきております。国鉄分割論、これは御存じのように毎年一兆円も赤字を出すような現状、この糸口は結局、何らかそのような抜本的なことに頼らざるを得ぬのじゃないか、その一つとしての国鉄分割論、かなり有力な方々からの御提言までも含めて出てまいっております。これに対しまして、総裁はどのような御見解をお持ちでしょうか。
○高木説明員 昨年来、総理府にございます公共企業体基本問題会議におきまして経営形態について論議がなされておりました。新聞でも一部非公式に報道されておりますように、分割してはどうかという議論が出ておることは事実でございます。昨年の十月末に私はその基本問題会議に出席を求められました。分割なりあるいは民営にしたらどうだということについてどう思うかというお尋ねかございまして、内部で十分勉強いたしました上で一応意見を申し述べてございますが、白紙で、新しく何か国鉄みたいなものをつくろうということで考えるのであれば、民営ということも十分考えられましょうし、分割管理ということも考えられましょうけれども、四十何万人の職員の集団である国鉄というものが公社という形で現存しておる場合に、これを分割するとか民営にするとか言いましても、現実にそういう方に移管するだけで大変手間取ってしまうことでもございますし、いま国鉄としては、そういう組織をいじることよりも、もっとほかに急いでやらなければならぬこともいろいろあるわけでございます。そっちの方に気をとられているのは得策ではなかろうという意味において、現段階では私どもは反対である、現実的な問題としては考えられないとお答えをいたしておるわけでございます。 白紙で物を考える場合と、現にあるものをどうするかという場合とでは大分問題が違うわけでございまして、それよりも現状のままでもう少し民営的な感覚で運営をしていく、あるいは公社にしても、分けるという分割的感覚で運営をしていく、運営のあり方について民営論や分割論に見られる精神を組み込んでいくというところまではぜひやらなければならぬと思っておりますが、現実に組織を分けたり民営にしたりということはどうしても賛成できないというのが、私どものいまの気持ちでございます。
○中馬(弘)委員 もう時間もございませんので、あと船舶のことについてお聞きしたがったのですが、せっかくお見えいただいていますので一つだけ、佐世保重工の問題です。 日本の造船は非常に過剰能力で、船台だとかドックを少しはつぶさぬといかぬのじゃないかということが現実の政策として挙がってきているわけです。一方で佐世保重工、これは結局残す形になってまいりますが、地域的な意味で、あるいはそこに働いている人たちの意味で残すことは当然でございますが、その経営のあり方として、同じように船をつくっていくのがいいのかどうか。そしてあれを残すのであれば、ほかのところを縮小しなければならないことになってまいります。そうするならば、もう少し別な、海洋開発機器専門の工場にするとか、そういったことも考えられる、海洋開発機器専門の工場にするとか、そういったことも考えられるわけでございますが、船舶局としての御見解をお伺いして、質問を終わらせていただきたいと思います。
○謝敷政府委員 造船業全体の構造改善の問題につきましては、過日成立いたしました特定不況産業安定臨時措置法によりまして、設備の処理を中心として今後進めるべく現在検討しておるところでございます。したがいまして、佐世保重工もその中の一つとして設備の処理率等が決まりました場合には、その中に入ってくるものと考えております。 先生御指摘のように、佐世保重工の今後の再建の考え方でございますが、これは私ども会社から事情を聴取いたしましたところ、佐世保重工としては新造船の比率が六五%ぐらいでございます。その他は修理、陸上工事、あるいは先生御指摘の海上構築物等でございます。 そこで今後、需要が全体で減ってまいりますから、新造部門を縮小するという形で再建を検討しておりますし、私どもも、その再建策についてこういった方向でやろうということを検討したわけですが、その内容によりますと、新造部門は大体三分の一前後に落として、修繕を横ばいから微増に持っていき、陸上工事をふやしていくという形が考え得るわけでございますので、当面の五十三年度の資金繰りといたしまして、退職者の退職資金の資金繰りと、為替差損等によります赤字がありますので、この赤字が五十三年度でとまるように、五十四年度以降からは単年度黒にし得る案が考えられるということで取り組んでおるわけでございます。 したがいまして、佐世保重工の今後の方向といたしましては、先生御指摘のように新造を縮小し、その他の部門について現在持っております技術を活用し、さらに大株主等の仕事の発注ということが期待されますので、そういう線で再建の方向に持っていくべく関係の金融機関、株主の協力をいま要請しておるところでございます。
○中馬(弘)委員 以上で終わります。ありがとうございました。
○増岡委員長 次回は、明七日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本