社会労働委員会 第1号
- 発言数
- 73 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1977/12/07
会議録
○橋本委員長 これより会議を開きます。 この際、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 理事戸井田三郎君が去る十一月三十日委員を辞任されたのに伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任を行いたいと存じますが、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋本委員長 御異議なしと認め、理事に越智伊平君を指名いたします。 ————◇—————
○橋本委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 厚生関係の基本施策に関する事項 労働関係の基本施策に関する事項 社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉及び人口問題に関する事項 労使関係、労働基準及び雇用・失業対策に関する事項 以上の各事項について、その実情を調査し、対策を樹立するため、小委員会の設置、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋本委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 ————◇————— この際、厚生大臣から発言の申し出がありますので、これを許します。厚生大臣小沢辰男君。
○小沢国務大臣 社会労働委員会の御審議に先立ちまして、一言、就任のごあいさつを申し上げます。 わが国は今日、内外にわたり多くの課題に直面しておりますが、国民のすべてが健康で豊かな生活を送れる政治を行うことは、一層重要な国政の課題になっており、国民の健康と福祉を守る厚生行政は、重大な責任を担うべきものであると考えます。 現在、厚生行政は多くの課題を抱えております。が、特に医療保険制度については、最近の経済情勢、医療費の増加傾向等にかんがみるとき、制度全般にわたって基本的な見直しが必要な時期に来ていると考えます。 しかしながら、政府管掌健康保険を初めとする医療保険の財政は、現在すでにきわめて窮迫した状況にあり、制度の運営にも支障を生じかねない状態となってきております。このため、今国会において健康保険制度の当面の円滑な運営を図るための法案を御審議願うこととしており、その速やかな成立をお願いを申し上げる次第でございます。 医療保険制度全般にわたる基本的見直しについては、この法案の成立をまって逐次実施に移していく所存でございます。 また、来るべき老齢社会における社会保障の中核となる年金制度につきましても、近年、大幅な年金水準の改善を図ってまいりましたが、今後も年金制度に寄せられる期待にこたえていくため、その改善、充実を図っていく考えであります。 このほか、保健医療の面では、これまでの治療中心の施策にとどまらず積極的な疾病予防、健康増進にも重点を置いた施策の充実、食品、医薬品の安全対策の推進、老人の特性を考慮した総合的、包括的な老人保健医療対策の推進などを強力に推し進めてまいる考えであります。 また、心身障害児・者、母子家庭等の方々や老人、児童に対する福祉対策の充実や、水道、廃棄物処理施設などの快適な環境をつくるための施設の整備についても積極的に推進してまいりたいと思います。 このほか、厚生行政の課題は山積いたしておりますが、そのいずれをとりましても、国民一人一人の日常生活に密着した重要な問題でありますので、皆様方の御鞭撻を得ながら努力をしてまいる所存でありますので、何とぞ絶大なる御努力を賜りますよう切にお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。(拍手)
○橋本委員長 次に、労働大臣から発言の申し出がありますので、これを許します。労働大臣藤井勝志君。
○藤井国務大臣 このたび、内閣改造により労働大臣に就任いたしました藤井勝志でございます。 社会労働委員会の開会に当たり、一言ごあいさつを申し上げ、委員各位の御理解と御協力をいただきたいと思います。 労働行政にとって現在、最も重要な課題は、厳しい経済情勢のもとでの雇用の安定であります。このため、すでに本年十月一日から発足した雇用安定資金制度を活用し、積極的に失業の予防に努めるとともに、積極的な求人開拓と適切な就職指導、機動的な職業訓練の実施等により、離職者の円滑な再就職の促進を図ってまいりたいと存じます。 構造不況業種からの離職者対策につきましても、現行の制度を活用して失業の予防と離職者の再就職の促進に努めているところでありますが、当委員会における御審議の成果を踏まえ、今後、万全を期する所存でございます。 今後の経済情勢は、十月以来の円高の影響等により一層厳しいものが想像されます。このような情勢のもとで雇用の安定を推進していくためには、経済政策、産業政策との密接な連携のもとに雇用政策を強力に推進していくことが必要であります。 私は、内閣の一員として、他の閣僚とともに困難な現状を乗り切るため全力を尽くす所存でございますので、委員各位の格段の御鞭撻と御協力をお願い申し上げまして、就任のごあいさつといたします。(拍手)
○橋本委員長 厚生政務次官及び労働政務次官から、それぞれ発言の申し出がありますので、これを許します。厚生政務次官戸井田三郎君。
○戸井田政府委員 このたび、厚生政務次官に就任をいたしました戸井田三郎であります。 従来、委員各位に大変御指導をいただいておりますが、これからもよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○橋本委員長 次に、労働政務次官向山一人君。
○向山政府委員 今回、労働政務次官に任命されました向山一人でございます。 重責を果たすため全力を挙げてまいりますので、どうか委員の皆さん方、一層よろしくお願いいたします。(拍手) ————◇—————
○橋本委員長 小委員会設置に関する件についてお諮りいたします。 先般の理事会で御協議願いましたとおり、小委員十九名よりなる医療保険制度に関する小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋本委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 次に、小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋本委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 小委員及び小委員長は、追って指名の上、公報をもって御通知いたします。 なお、小委員及び小委員長の辞任の許可並びにその補欠選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋本委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 ————◇—————
○橋本委員長 内閣提出、健康保険法及び船員保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、提案理由の説明を聴取いたします。小沢厚生大臣。 ————————————— 健康保険法及び船員保険法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○小沢国務大臣 ただいま議題となりました健康保険法及び船員保険法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 医療保険制度につきましては、昭和四十八年の改正により大幅な給付改善と保険財政の健全化のための諸施策が講じられ、また、昭和五十一年には社会経済情勢の変動に対応したスライド的な改正が行われたところであります。 しかしながら、医療保険をめぐる諸情勢は一層の厳しさを加え、各制度とも、その財政状況は逐年悪化の傾向にあります。保険料収入については、かつてのような大幅な伸びが期待できない反面、医療の高度化、人口構造の老齢化の進展等により、保険給付費は今後も増加の傾向を示すものと思われます。 政府は、このような社会経済情勢のもとにおける医療保険の給付のあり方と、これを支え得る費用負担のあり方の両面にわたっての全般的な検討を急ぎ、その結果に基づき必要な措置を講ずることとしておりますが、健康保険の財政は、すでにきわめて窮迫した状況にあり、制度の運営にも支障を生じかねない状態となっております。 このような事情を考慮し、政府は、臨時応急的な財政対策など健康保険制度の当面の円滑な運営と内容の充実を図るために必要な措置を講ずることとし、第八十回国会に健康保険法及び船員保険法の一部を改正する法律案を提出し、御審議を煩わしたのでありますが、前国会において審議未了となり、成立を見るに至りませんでした。 しかしながら、健康保険の財政は、極度に窮迫しており、一日も早く臨時応急の財政対策の実施を必要とする状況でありますので、ここに再度この法律案を提案し、御審議願うことといたした次第であります。 以下この法律案の内容について概略を説明いたします。 まず、健康保険法の改正について申し上げます。 第一は、標準報酬の上限の改定でありますが、最近における給与の実態にかんがみ、被保険者の保険料負担の公平を図る見地から標準報酬の上限を現行三十二万円から三十八万円に改定するものであります。 第二は、賞与等についての特別保険料の徴収であります。政府管掌健康保険においては、その窮迫した財政状況に対処するため、当面の臨時応急の措置として、健康保険制度の全般に関する速やかなる検討により必要な措置が講じられるまでの間、被保険者の受ける賞与等を対象に、その二%を事業主及び被保険者の折半により特別保険料として徴収することとしております。 また、健康保険組合につきましては、規約の定めるところにより、料率は二%の範囲内、被保険者負担分はその二分の一以下の範囲内で、政府管掌健康保険の場合と同様の特別保険料を徴収できることとしております。 第三は、一部負担金の額の改定であります。現行一部負担金の額は、昭和四十二年以来十年間にわたって据え置かれておりますが、その間、医療費、所得等が大幅に伸びていることにかんがみ、初診時一部負担金の額を現行二百円から七百円に、入院時一部負担金の額を現行一日当たり六十円から二百円に改定することとしております。なお、継続療養を受ける者の入院時一部負担金の額は、一日当たり三十円から百円とすることとしております。 第四は、傷病手当金の支給期間の延長でありますが、被保険者の強い要望を考慮いたしまして、現行六カ月を一年六カ月に延長することとしております。 次に、船員保険法の改正について申し上げます。 第一に、標準報酬の上限の改定でありますが、現行三十四万円から三十八万円に改定することとしております。 第二に、一部負担金につきましては、初診時一部負担金の額を、健康保険と同様に現行二百円から七百円に改定することとしております。 なお、この法律は、昭和五十三年一月一日から実施することといたしております。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要であります。何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○橋本委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。 —————————————
○橋本委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、これを許します。大原亨君。
○大原(亨)委員 私は、社会党、公明党、民社党、新自由クラブ各党を代表いたしまして、若干の質問をいたします。 質問をいたします点は、これはすでに新聞や報道で承知のとおりに、修正案について各党幹事長、書記長会談で方向づけがなされて、政策担当者におきまして改正案について論議があったわけであります。しかし、ただいま提案になりました健康保険法案の赤字対策について、前国会以来の衆参両院を通ずる議論は、小手先細工だけの赤字対策を幾ら重ねてもだめではないか。患者の立場や国民の立場から、国民的な合意を得るような医療改革について、あるいは構造赤字と言われる赤字の根本原因について、その原因を究明して対策を立てることが必要ではないか、こういう点において、それぞれ熱心な議論があったわけであります。したがって、政府が提案し、各党間において当面の合意を得ました赤字対策、それだけでは問題の解明にはならない。抜本改正に、これを契機として取り組む基本的な姿勢が問題ではないかという点であります。そういう点で、限られた時間でありますから率直に質問をいたしたいと思うのです。 まず第一に、世上言われておるように、渡辺前厚生大臣から小沢新厚生大臣になりました際に、それ以降今日に至るまで、小沢厚生大臣がテレビや新聞等を通じましていろいろな発言をいたしているわけであります。その中には、本委員会といたしましても、論議の過程から看過できない問題があると私は思うのであります。したがって、そういう問題について新大臣がどういうふうな取り組みをするのか、そういう点を解明をしないと、われわれはこの赤字問題について円滑に議事を進めることはむずかしいのではないか、今日までの経過から当然ではないかと私は思います。 そこで第一にお尋ねしたいのですが、小沢厚生大臣は、医療の抜本改革については渡辺前厚生大臣とは違った考えを持っているという点を、しばしば主張をいたしております。どういう点が一体違っておるのか、その点を端的にお答えいただきたい。
○小沢国務大臣 私は、就任以来申しましたことについて、医療の抜本改正につきましての具体的な考え方が渡辺大臣と違うんだという発言をしたことは全くございません。ただ私は、先生方もそうだろうと思いますが、政治家になるというのは一つの理想を持って政治家になるわけでございまして、私が厚生省を飛び出して政治家になったゆえんのものは、その一つの考え方の中に、医療や年金についての根本改正をやってみたいという情熱を持って政治家に出たんだということは話してございますが、渡辺大臣の事務引き継ぎの中にも、根本改正について自分はこういう理想を持っているんだ、それについて、おまえの考えはどうかというような話は一回もございません。ただ、私が承っておりますのは、この健保法の審議に関連しまして医療保険制度の改善に関する件という決議を衆議院でおやりになりまして、それを受けまして参議院において渡辺厚生大臣が、医療保険制度の改革の基本的考え方についてという、十四項目にわたりますそれぞれの項目、立法時期、実施時期等について、いろいろ質疑応答されました。これについては、私も当然これを踏襲して、一歩一歩、根本改正に近づいて、完成をしていくべきものと考えておりまして、その点については全く違いはございません。 医療の将来の理想的な、最終的な姿の根本改正案というものはいかにあるべきかについては、遺憾ながら私、渡辺厚生大臣のその理想、最終案についての考え方はまだ承っておりませんので、その考え方について違いがある、ないということを外部に向かって私が言うはずのことではございません。御理解願いたいと思います。
○大原(亨)委員 小沢新厚生大臣は、言うなれば厚生省が古巣でございます。かつて厚生省の課長をしておられたわけですから。ですから私は、渡辺厚生大臣が、ある日突然、起きてみたら厚生大臣であったのとは違うと思うのです。それならばそれとして、私どもは何も非常識なことは言わないわけですが、あなたは、こういう面においては、言うなれば一かどの意見を持っているという人です。それが真っ先に、たとえば日本医師会に参りまして武見会長と懇談して、いままでの、たとえば渡辺厚生大臣との間において医療費改定や七二%の問題等について問題となった点は白紙に返して、そして根本的に自分の立場でやり直すんだ、こういうことを言って合意に達したと言われている。 医師会との間において、そういう合意に達するということについて悪いとは私は言わない。ただし、医療改革の問題は、一医師会とか、あるいは一労働組合とか、あるいは一団体の意見によって動かすべきではない。だから小委員会を設けたし、今日まで政府の赤字対策を国会において追及をして、そして抜本改正の課題は何かという点について、かなり突っ込んだ議論をいたしまして、事態を究明しているわけです。 医療の改革の問題は国民的な合意のもとにおいて改革をしなければならぬ、そういう確信を私は持っておるわけですけれども、あなたのそういう態度等について見ますと、何か別の考え方でやったのではないか。福田総理大臣が、医療費改定よりも健保の問題が先ですよと問題を出されたと言われる。二つの点を私は挙げましたけれども、指摘をされておるわけです。その真意と真実、背景、それをひとつ率直に簡単に答えてもらいたい。
○小沢国務大臣 私は、就任あいさつに各団体の長のところへ全部参りました。それぞれ、いろいろお話がございましたが、医師会長と会いまして私が話し合いましたのは、具体的な問題についてお互いの間の意見交換は全然しておりません。ただ、私が行ってみまして、お会いしたいからという電話連絡をさせましたら、電話は全く通じませんという厚生事務当局の話でありまして、そういう状態ではいかないから、お互いにひとつテーブルに着き合って、そして、ざっくばらんに私の方は私の方の意見を言うし、君の方は君の方の意見を言いなさい、そういう状態にならなければだめじゃないかということだけを話し合って、合意に達したのでありまして、その席においても、きょうは具体的な問題については触れませんということを、はっきり話をしてまいっております。したがって、税金の問題なり、あるいは税制の問題なり医療費の問題について前大臣のあれを踏襲するとか、しないとかというような話は、そういう具体的な点について話が一切ございませんので、この点は誤解のないようにしていただきたいと思います。
○大原(亨)委員 新聞もテレビも、かなりこれは報道したことなんです。その点については私はもうこれ以上、具体的な問題について追求する意志はありませんけれども、しかし、国民から見ます。と、あなたがあちらへ行っていいことを言い、こちらへ行っていいことを言うというふうなことをやれば、これは、これからの厚生行政を担当する上においては資格なしというふうに結論づけてよろしいと私は思っておる。こういう重大なときに厚生大臣を引き継がれて、そして、そういう軽率な行動については厳に戒めでもらいたい。(「大臣があいさつするのがなぜ悪い」と呼ぶ者あり)あいさつをするのはよろしいけれども、そのあいさつを中心に報道されておることは、全く根拠のないことではない。(「報道が悪いかもしれないよ」と呼ぶ者あり)報道されたならば、国民の立場から見れば、小沢新厚生大臣はこういう考え方を持っているということになるから、その点を私は率直にただしておる、その基本的な問題について、きちっとした態度を国会において表明しなければ、今日まで何を私どもが時間をかけて議論したか、これはずっと十数年来議論していることですよ。そういう問題については、あなたは慎重な配慮をして行動をとるべきではないかと私は思うのです。(「もう一回決意表明」と呼ぶ者あり)これは最後にいたしましょうか。 次に、具体的なことを言うのですが、医療費改定についても独自の考えを持っておるということを、しばしば言っているのですが、あなたは改定について、どういう考えを持っていますか。いつやる、それから、どのくらいやる、どういう手続でやる、これを簡単に答えてください。
○小沢国務大臣 御承知のように、中医協に諮問をして、その答申を得なければならないわけでございますから、手続については従前の手続ということにお考えいただきたいと思います。 その程度並びに時期については、私はこれから、財政の状況とか、いろいろなことを勘案しまして考えていくわけでございますので、現在のところは、いつやる、どの程度やるということについて私は全く決めてもおりませんので、これは健康保険法の御審議を願って御協賛をいただいた上で、財政状況等を十分勘案いたしまして、実施時期、内容について、できるだけ早目に私どもの考え方をまとめていきたい、かように考えております。
○大原(亨)委員 あなたのしばしば報道されたのは、会社は赤字でも給料を払う、これはいいことですね。診療担当者に二年も改定を待たせて、まだだめだというわけにいかぬと思う、改定は健康保険とは関係なしにやるんだ、と言っておられるのですね。それは一家言だと私は思うのですよ。あなたがちゃんと確信を持ってやられるなら一家言ですよ。弾力条項が残っているのですからね。財政上の余地はあるでしょうから、厚生大臣の権限でやる余地はあるわけですから、私は一家言だと思う。思うけれども、あなたの答弁を聞いてみると、そういうことはない、こう言うんだけれども、これは真実はどうなんですか、本当はどうなんですか。
○小沢国務大臣 私は、たとえば国鉄の財政状況を見ても、そういう状況じゃないと思うが、やはりボーナスになればボーナスも払わなければいかぬじゃないか、あるいは国家公務員についても、国がいま何兆円という借金をしながらも、公務員のしかるべきベースアップとか、その他のものはやっていかなければいかぬじゃないかということについて話がありましたから、それは理論的にはそのとおりです。しかし、健康保険の方は先立つものがなければ幾ら気持ちがあってもできません、そう申し上げておったわけでございます。 しかし、理論的には、そういうことは考えは別じゃないかと言われれば、そのとおりでございます。しかし、現実に払う医療費を上げてやろうと思っても、どれくらい上げられるのか、また、払う金があるのかという現実に立ってみますと、そうはなかなかいきません。だから、それはそうだなというような若干のやりとりがあったことも事実ですけれども、いまは、先生の御質問については、私はそう申し上げるしかない。理論的にそうであっても、あるいは理屈としては全く次元の違う問題であっても、やはり先立つものが、支払いをしなければいかぬわけですから、ないものはできませんので、そういう点は十分財政の健全化を図らなければならぬのですということは、私の考えに変わりありません。
○大原(亨)委員 前の厚生大臣は、全部が全部いいわけじゃないですよ、いいわけじゃないけれども、厚生大臣はしばしば、医師会の低医療費政策だという批判に対しまして、二十年間、給料は二十倍になった、診療報酬で言えば三十六倍だ、決して低医療費ということは言えない、こういうことを発言いたしておりましたね。あなたはどういう見解ですか。
○小沢国務大臣 私が医療費問題を考える場合に、過去の経過を聞いてみますと、四十九年の改定の際に圓城寺会長は全委員に諮りまして、これからは、いわゆるスライドの問題については毎年一回ぐらいずつ実施していこうじゃありませんかということの発言がありまして、各界の委員それぞれが、おおむね合意に達しておる事実がございます。したがって、医療費改定について約二年近くも、そのままに放置するということはできないだろう、こう思っておるのです。ただ、その時期や内容、程度等については、いろいろな他の関連事項もございますから十分検討させていただきたい。 低医療費であるかどうかということについて所見をというお尋ねでございますが、現在の医療費が十分技術料を賄っているのかどうかについて、これも医療費改定をやる場合には十分に考えたい。私は、実際役所におったときから考えますと、もう十九年も離れておりますので、したがって、経済情勢も相当変わっておりますし、そういう点も十分検討してみなければなりませんが、現在、私の考えで低いと思うか高いと思うかと言われましても、これから勉強させていただきたい。
○大原(亨)委員 もう一つ、あなたの発言の中で、抜本改正という問題に対する認識の問題、基本姿勢の問題ですが、抜本改正は医療保険の制度を一本化する、これだ、このために私はやるのだということを発言したと言われるのですが、その中身は具体的にどういうことなんですか。
○小沢国務大臣 中身を詳しく私が頭の中に想定して申し上げたことでなくて、やはり国民全体から考えますと、保険料は所得に応じて皆さんがそれぞれ分担をして、そうして給付はあくまでも国民が平等であるべきじゃないだろうか、それが理想ではないだろうか。しかし、その理想が全部できるかどうか、それぞれのやはり職域なり仕事なり、いろいろな違いがございますから、そういう面がありますけれども、もし本当に私どもがフランクに考えて、素人として、国民が望むことは何かというと、隣の人は、ある勤務の場所だから、うちよりはうんといいとか、あるいは、ここは自分でこつこつ、未亡人が小さなたばこ屋をやっておるから給付はうんと少ないのだとか、そういうことはなるべく公平に行くような仕組みを考えるのが本当ではないだろうか。しかも八種類も九種類もあるような保険が、いつまでも国として、いい制度だと私は思わぬのでございます。 そういう意味においては、理想案として、やはり一本化の方向に向かっていくのが本当じゃないだろうか、こう考えておりますが、現実に厚生省へ来まして、今度それぞれの制度を、いろいろ経過なり、あるいは今日の現状なり、それを考えた場合に、それは一遍に、そういうことまではなかなかいかぬということも、私も理解いたしております。それだから、衆議院の方の決議あるいは参議院における厚生大臣の十四項目についてのいろいろなお答えは、その一歩一歩の段階だろうと思いますので、これらは踏襲をして一生懸命にやってみたい、かように考えております。
○大原(亨)委員 私も、診療報酬は当然に適正に上げるべきだと思う。上げる中身について、いままで何回も議論が、ここで本院でも、あったわけです。診療報酬の中身について。結局、いまの一番大きな欠陥は、指摘がありましたように、物と技術が一緒になっているということに一つあるわけです。そうして薬剤の比率が不当に高くて技術が低いというところに、あなたも一言、言いましたが、あるわけです。それをずっと終始一貫、どうするかということについて十分議論をいたしまして考え方を統一すれば、改革の方向が出るわけです。 そこで質問は、時間も限られておるわけですが、あなたも冒頭言われたわけですけれども、本院においては特別な決議をいたしましたし、小委員会を設けておるわけです。これは議論いたしました全部ではないわけです。議論はこれからも、いままでもずっと議論があったわけですから、そういう点は限界があるわけですが、それと参議院における審議等を受けまして、今度はここで修正をいたしまして短期間の間に処理しようということでありますから、当然に本院における審議の過程と参議院における公約等、公開の席上、国会における答弁等を十分尊重して、そうして、これから医療問題に取り組む、こういうふうに理解をしてよろしいかどうか、もう一回、ひとつ簡単に答弁願いたい。
○小沢国務大臣 それはおっしゃるとおりでございまして、衆議院における決議、それに基づいて参議院で前大臣がいろいろと十四項目について御説明を申し上げました方針は、これはもう私もそのまま受け継ぎまして、一つ一つ解決するように努力していくのが私の任務だと心得ております。
○大原(亨)委員 これは、あなたが初めて大臣になって、一々全部細かなことについて言おうとは思わぬわけです。それは時間的な問題もあるけれども、十分あなたも勉強した上で、自分の見解をはっきり責任ある形で表明してもらいたいと思うのですね。 それで、十一月の二十二日の参議院の社労委における答弁の資料が一覧表があって、昭和五十三年にはどうする、昭和五十四年にはどうするということがある。それから本委員会におきましても、ほとんどの点において共通の点があるわけです。が、医療保険制度の改善に関する件についての決議があるわけです。 本院の中で、たとえば「老人保健医療制度の創設の準備に直ちに着手するとともに、公費負担医療のあり方」という項目もあり、これは保険制度と公費負担医療、老人医療のあり方、これはここでも議論をずっとやってきたわけですが、その「あり方、」それから「退職者医療の再検討を引き続き行う」ということですが、老人医療の問題については老人懇の答申があるわけです。それから参議院の答弁もあるわけです。直ちに着手するというのですが、この通常国会に出すということなんです、老人医療の問題については。そういう心構えで臨んでおられるのかどうか。具体的な問題について大臣は事務を引き継ぎされておると思うので、お答えをいただきたい。
○小沢国務大臣 制度の、もう非常に基本的な問題でございますので、渡辺大臣も、参議院においては、お出しいたしました資料に基づいて立法時期、実施時期等を答弁いたしましたものを見ましても、五十三年度中に十分検討をして、成案を得て、五十四年度にこの法改正を行いたいというふうに申しておられるわけでございます。したがって、根幹にかかわる重要な問題でございますので、十分やはり検討の時間が必要だと思いますから、この通常国会というのは少し無理じゃなかろうか。渡辺大臣も、それがとても準備に、やはり一年以上かかることでもあるからというので、立法時期については、印刷物でも五十四年度以降に実施します。こういう答弁をされているわけでございます。
○大原(亨)委員 若干の時間があるだけ、重要な問題を摘出いたしまして答弁を願いたい。この点については大体、予告をしてあるのです。 参議院での集約的な答弁の中に、適正な医療費支出対策の推進というのがあるのです。第八項目にあるわけです。それについて質問をしたら答弁できますか。
○八木政府委員 医療保険の問題につきまして、医療費が非常に急増するということにおきまして、やはり国民にも負担を求め、負担なり給付のあり方をどうするか、今後、検討していくという際に、医療費の支出対策という面で、むだな医療があれば排除していかなければいけないというような面から、審査なり、あるいは監査という面につきまして、この問題に取り組んでいきたいというのが八の項目でございます。
○大原(亨)委員 これは五十三年度から実施するということですね。
○八木政府委員 ここにございますように、逐次、実施してまいりたいというふうに考えているわけでございます。
○大原(亨)委員 参議院におけるまとまった答弁の中に、第十二、第十三項目があるのですが、医療供給体制の整備については五十三年度からずっとやるということで、十二につきましても、医薬品の有効性、それから医薬分業、薬害救済制度、これはまあ一つ案が出ておりますが、こういう問題等について五十三年度から計画的に取りかかる、こういうことですけれども、厚生省はいままでの方針を変えたということはないか。
○佐分利政府委員 医療制度につきましては、すでに救急医療、僻地医療、看護婦確保対策等々、中期の計画を持って進んでおりますけれども、たとえば中には、看護婦対策はもうすでに来年が最終年度でございます。そういったものもございますし、またさらに、従来、進めております制度についても、やはり社会情勢の変化に応じて若干見直しをする点もあろうかと思います。したがって、先生いま御質問のように五十三年度から、また、できるものは本年度からでも、医療制度、体制の確立については準備を進め実施に移してまいりたいと考えております。
○大原(亨)委員 私が新厚生大臣にただしたいと思う点は、最初、厚生大臣からも答弁がありましたけれども、つまり今度の健康保険の改正案を取り上げて審議を前に転がしていくためには、傷病手当等ありますけれども、これは赤字対策が中心ですが、そのためには、申し上げたように、日本の医療について、医療が荒廃していると言われている。それから九兆円総医療費時代で二〇%も太くなっている、その中身が国民の納得、合意を得るものでなくてはいけない、こういう問題等を中心といたしまして、いままでずっと議論があったわけです。 その中心的な問題は、やはり技術は尊重する、そして物中心の、薬物中心の治療について改革を加える、診療報酬体系から分業に至るまで。あるいは七二%条項も、これは大福帳計算で診療報酬を計算するということになるならば、医者の種類によって、内科、小児科、外科、種類によって利害が違うわけですから、それを大福帳的にばかっと取るというふうなことは、経営を分化させないということに通ずるわけです。だから、それは矛盾を助長しておるわけですから、そういう点は、税制の公平という点からも国民的な合意を求めて、低成長時代においてこういうことをやるのだということについては、やはり国会はきちっとした方向づけをするし、厚生大臣もきちっとした態度をとらなければいけない。わが厚生大臣、坊大蔵大臣あるいは村山大蔵大臣その他百家争鳴です。大いに議論するのはよろしい。よろしいが、物と技術を分離して、技術を尊重して、そうして近代的な分析の上にきちっとした経営形態をするということ、これが医療費の中身を国民から見てクリアにして、そして経営自体を国民の信頼の中に置くことができると思うのです。 そういう面においては、あなたがしばしばそういう点で、医師会と話をつければいいということだけで簡単に動いたとは思いませんけれども、しかし、診療報酬改定についてはこうだ、これは独自にやるんだ、抜本改正は白紙だ、保険制度だけやればいいんだ、これだけだというふうなことを言ったり、七二%なんか、これはもうというふうなことを言ったりするということは、真剣な国会における議論というものを後退させるものではないかという疑惑を持っているので、私は、それ以上のことについて細かな議論をする意思はありませんし、時間もないわけですが、そういう点については基本的に、あなたがきちっとした方針を持って、主体性を持って、国民の厚生大臣として仕事をされるように私は期待をしたい。その点について、時間が参りましたが、最終的なあなたの決意をはっきりしてもらいたい。
○小沢国務大臣 大原先生がおっしゃった基本的な考え方は、まさに私も同感でございまして、おっしゃるように、技術というもの、あるいは物と技術の分離、衆議院の決議の中にも、物と技術の分離、技術料重点の診療報酬の改善という項目もございますので、十分そういう点の詰めを行い、理想的な医療というものはどうあるべきかというものをきちんといたしまして、そうして臨まなければいけない。国民的な合意を得なければいかぬという基本的な考え方は、私も全く同感でございます。 したがって、恐らく二年前の、一年半前ですか、専門委員会の設置をされたのも、そういう点にあるのじゃないかと思いますし、衆議院の御議論等も、私は、これからいろいろ速記録その他の面で十分拝聴いたしまして、慎重にひとつ、この点は根本的な考え、基本的な考え方を、いま先生のおっしゃるような面も十分検討した上で結論をつけたい、かように考えます。おっしゃる基本的な考え方については、私はいま、技術料の問題を中心にして国民医療の面からどうあるべきかという点の検討なくして、ただイージーに、これはこうだああだというような議論をするようなことは間違いだ、おっしゃることについてのお考えには全く同意見でございます。
○橋本委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○橋本委員長 この際、委員長の手元に、越智伊平君、斉藤滋与史君、住栄作君、中山正暉君及び工藤晃君から、本案に対する修正案が提出されておりますので、その趣旨説明を求めます。斉藤滋与史君。 ————————————— 健康保険法及び船員保険法の一部を改正する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○斉藤(滋)委員 ただいま議題となりました健康保険法及び船員保険法の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、自由民主党及び新自由クラブを代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 修正の要旨は、 第一に、本法律案の題名を健康保険法等の一部を改正する法律案に改めること。 第二に、初診時一部負担金の額を七百円から六百円に引き下げること。 第三に、健康保険制度については、その全般に関する速やかな検討により、この法律の施行後三年を目途として必要な措置が講じられるものとし、その必要な措置が講じられるまでの間、特別保険料を徴収できるものとすること。 第四に、政府管掌健康保険の特別保険料の料率を千分の二十から千分の十に引き下げ、被保険者負担分の五分の二を当分の間免除し、免除された額に相当する額を国庫が補助すること。 第五に、健康保険組合の特別保険料の料率を千分の二十の範囲内から千分の十の範囲内とすること。 第六に、国民健康保険組合に対する国の補助を、組合の財政力等を勘案して、療養の給付費等の額の百分の四十に相当する額に達するまでの範囲内において増額することができることとし、昭和五十三年四月一日から施行すること等であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○橋本委員長 これにて修正案の趣旨の説明は終わりました。 この際、本修正案について、内閣の意見があればお述べ願います。小沢厚生大臣。
○小沢国務大臣 ただいまの修正案については、政府としては、やむを得ないものと認めます。 —————————————
○橋本委員長 本案及びこれに対する修正案については、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
○浦井委員 委員長、議事進行について……。
○橋本委員長 議事進行ですか。浦井君。
○浦井委員 非常に重要な、国民の注目を集めておる法案であるし、まして修正案が出ているわけなので、わが党は合意しておらぬけれども。だから、私は、質疑も、それから討論の通告もしたのだけれども、少なくともこの時点で、各党意見があるわけなんだから、討論ぐらいはやはり委員長でやらすべきではないか。このことを私は提案したい。
○橋本委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○橋本委員長 速記を始めて。 これより採決を行います。 まず、斉藤滋与史君外四名提出の修正案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○橋本委員長 起立多数。よって、本修正案は可決されました。 次に、だいまの修正部分を除いて原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○橋本委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 なお、ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋本委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○橋本委員長 次に、特定不況業種離職者臨時措置法案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、先般来各会派間において御協議いただき、意見の一致を見ましたので、委員長において草案を作成し、委員各位のお手元に配付いたしてございます。 その起草案の趣旨及び内容につきまして、委員長から簡単に御説明申し上げます。 本案は、雇用の機会が著しく減少している状況のもとで、特定不況業種に係る事業分野においで一時に多数の離職者が発生することが見込まれること等の事情にかんがみ、失業の予防、再就職の促進等のための特別の措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、特定不況業種とは、経済基調の変化、国際経済環境の変化、長期にわたる不況等の経済的事情により、その製品または役務の供給能力が著しく過剰となっており、かつ、その状態が長期にわたり継続することが見込まれ、このため、法令に基づく行為または国の施策に基づき、事業規模の縮小等がなされ、これに伴い相当数の離職者の発生が見込まれる業種であって、あらかじめ、その業種に係る主な事業者団体及び労働組合の意見を聞き、政令で指定するものをいうこととすること。 第二に、失業の予防及び再就職の促進に関する国、地方公共団体及び事業主等の責務を明らかにするものとすること。 第三に、再就職援助等に関する計画について公共職業安定所長の認定を受けた特定不況業種事業主が雇用保険法上の事業転換等に係る雇用安定事業の対象となる教育訓練等を実施する場合には、政府は、同法の定めるところにより雇用安定事業を行うものとすること。 第四に、労働大臣は、特定不況業種の区分ごとに、事業者団体が提出する労働力の需給見通しに関する資料を勘案して、職業紹介等に関する計画を作成し、必要な措置を講ずるものとすること。 第五に、一の事業所において相当数の労働者について離職等の影響を生ずることとなる労働省令で定める事業規模の縮小等を行おうとする特定不況業種事業主は、労働組合等の意見を聞き、再就職援助等に関する計画を作成し、公共職業安定所長の認定を受けなければならないものとすること。 第六に、労働大臣は、特定不況業種離職者に必要な職業訓練の実施に関し、訓練時期、訓練期間、職業訓練に係る職種等について特別の措置を講ずるものとし、国は、専修職業訓練校における職業訓練に要する費用について、職業訓練法による負担割合を超えた負担をすることができるものとすること。 第七に、公共職業安定所長は、特定不況業種離職者で当該離職が認定を受けた再就職援助等に関する計画に含まれ、かつ、当該離職の日まで一年以上引き続き当該計画の認定を受けた事業主に雇用されていたこと等の要件に該当すると認定した者に対し、特定不況業種離職者求職手帳を発給するものとし、求職手帳の有効期間は、労働省令で定める期間とするものとすること。 第八に、公共職業安定所長は、求職手帳の発給を受けた者に対し、就職指導等を行うものとすること。 第九に、国は、手帳所持者等に対し、労働省令で定める基準により、訓練待期手当または就職促進手当、広域求職活動費、移転費その他の給付金を支給することができるものとし、都道府県は、手帳所持者等に対し、労働省令で定める基準により、訓練手当、職場適応訓練費を支給することができるものとすること。 第十に、国は一手帳所持者を継続して雇用する労働者として雇い入れる事業主に対する助成金の支給その他雇用機会の増大のための措置を講ずるものとすること。 第十一に、離職の日において四十歳以上である手帳所持者等であって、雇用保険または船員保険の受給資格者のうち一定の要件に該当する者に対する雇用保険または船員保険の個別延長給付は、現行の日数六十日に三十日を加えた日数を限度とするものとすること。 第十二に、右のほか、公共事業の計画実施者等に対する特定不況業種離職者の雇い入れの促進についての配慮の要請、中央職業安定審議会における専門部会の設置、その他所要の規定を整備するものとすること。 第十三に、この法律は、公布の日から起算して七日を経過した日から施行するものとし、施行の日から起算して二年を経過した日にその効力を失うものとすること。 なお、昭和五十二年十二月一日から施行日の前日までの間に離職を余儀なくされた労働者について、所要の経過措置を定めるものとすること。 以上が本起草案の趣旨及び内容であります。 ————————————— 特定不況業種離職者臨時措置法案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○橋本委員長 この際、本起草案について内閣の意見があればお述べ願います。藤井労働大臣。
○藤井国務大臣 特定不況業種離職者臨時措置法案につきましては、政府としては、やむを得ないものと認めます。
○橋本委員長 お諮りいたします。 特定不況業種離職者臨時措置法案起草の件につきまして、お手元に配付しております草案を本委員会の成案とし、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○橋本委員長 起立総員。よって、さよう決しました。 なお、本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋本委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 ————◇—————
○橋本委員長 次に、国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、先般来各会派間において御協議いただき、意見の一致を見ましたので、委員長において草案を作成し、委員各位のお手元に配付いたしてございます。 その起草案の趣旨及び内容につきまして、委員長から簡単に御説明申し上げます。 本案は、漁業をめぐる国際環境が急激に変化している状況下における国際協定の締結等の事態に対処するための漁船の隻数の縮減に伴い、一時に多数の漁業離職者が発生することが見込まれること等の事情にかんがみ、再就職の促進等のための特別の措置を講じようとするもので、その内容は次のとおりであります。 第一に、特定漁業とは、わが国の漁業者が行う漁業について、操業区域、漁穫量等に関し国際協定等により規制が強化されたことに対処するため、緊急に漁船の隻数を縮減することを余儀なくされ、これに伴い一時に相当数の離職者が発生するものとして政令で定める業種に係る漁業をいうものとすること。 第二に、労働大臣は、漁業離職者に必要な職業訓練の実施に関し、訓練時期、訓練期間、職業訓練に係る職種等について特別の措置を講ずるものとし、国は、専修職業訓練校における職業訓練に要する費用について、職業訓練法による負担割合を越えた負担をすることができるものとすること。 第三に、公共職業安定所長は、離職の日が一定の期間内にある漁業離職者で、一定期間以上特定漁業に従事していたこと等の要件に該当すると認定した者に対し、漁業離職者求職手帳を発給するものとし、手帳の有効期間は、労働省令で定める期間とするものとすること。 第四に、公共職業安定所長は、手帳の発給を受けた者に対し、就職指導等を行うものとすること。 第五に、国は、手帳所持者等に対し、労働省令で定める基準により、訓練待期手当または就職促進手当、広域求職活動費、移転費その他の給付金を支給することができるものとし、都道府県は、手帳所持者等に対し、労働省令で定める基準により、訓練手当、職場適応訓練費を支給することができるものとすること。 第六に、労働大臣は、公共事業の計画実施者等に対し、漁業離職者の雇い入れの促進について配慮するよう要請することができるものとすること。 第七に、船員となろうとする漁業離職者に関する本法の適用について、特例その他の措置を講ずるものとすること。 第八に、離職の日において四十歳以上である手帳所持者であって、船員保険の失業保険金受給資格者のうち一定の要件に該当する者に対する船員保険の個別延長給付は、現行の日数六十日に三十日を加えた日数を限度とするものとすること。 第九に、この法律は、公布の日から起算して七日を経過した日から施行するものとし、施行の日から起算して二年を経過した日にその効力を失うものとすること。以上が本起草案の趣旨及び内容であります。 ————————————— 国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○橋本委員長 この際、本起草案について内閣の意見があればお述べ願います。藤井労働大臣。
○藤井国務大臣 国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法案につきましては、政府としては、やむを得ないものと認めます。
○橋本委員長 お諮りいたします。 国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法案起草の件につきまして、お手元に配付しております草案を本委員会の成案とし、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○橋本委員長 起立総員。よって、さよう決しました。 なお、本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋本委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 ————◇—————
○橋本委員長 次に、閉会中審査申し出の件についてお諮りいたします。 第八十回国会枝村要作君外五名提出、母子家庭の母等である勤労婦人の雇用の促進に関する特別措置法案 第八十二回国会大原亨君外六名提出、原子爆弾被爆者等援護法案 厚生関係の基本施策に関する件 労働関係の基本施策に関する件 社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉及び人口問題に関する件 並びに 労使関係、労働基準及び雇用・失業対策に関する件 につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋本委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 次に、お諮りいたします。 閉会中審査案件が付託になりました場合、さきに設置いたしました医療保険制度に関する小委員会につきましては、閉会中も引き続き存置することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋本委員長 御異議なしと認め、さよう決しました、 なお、小委員及び小委員長は従前どおりとし、その辞任の許可及び補欠選任は、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○橋本委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午後三時三十分散会 ————◇—————