内閣委員会 第1号
- 発言数
- 266 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1977/10/05
会議録
○委員長(塚田十一郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調査並びに国の防衛に関する調査を行うこととし、この旨の調査承認要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(塚田十一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(塚田十一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
○委員長(塚田十一郎君) この際、派遣委員の報告に関する件についてお諮りいたします。 先般、当委員会が行いました国の地方支分部局及び自衛隊の業務運営並びに国家公務員制度の実情調査のための委員派遣については、各班からそれぞれ報告書が提出されておりますので、これを本日の会議録の末尾に掲載することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(塚田十一郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
○委員長(塚田十一郎君) 次に、国の防衛に関する調査を議題といたします。 去る九月二十七日、横浜市郊外において発生した米軍機墜落事故について防衛庁から報告を求めます。
○国務大臣(三原朝雄君) 今回の米軍航空機墜落事故について概要を御報告申し上げます。 去る九月二十七日午後一時十七分ごろ米海軍厚木飛行場を離陸した米海兵隊所属RF4Bファントム機が二機編隊で相模湾沖におりますミッドウェー艦に向け帰投中、うち一機が左側エンジンに火災を発し、事故機のパイロットは、海岸線まで飛行することは困難と判断し、民家の少ない地域に機首を向けましたが及ばず、横浜市緑区荏田町の宅地造成地にある道路に墜落し、機体及び燃料等が飛散をしたため付近の民家が炎上し、家の中にいた人及び近くで宅地造成作業中の人が重軽傷を受けられました。 この事故は重傷の幼児二名の死亡、重傷者三名、軽傷者四名の大事故となり、うち重傷者三名は現在入院中であります。また、民家も二棟全焼、一棟半壊、土蔵、物置等を破損させました。 このように、今回の事故により多大の損害を生ぜしめたことはまことに遺憾のきわみであります。ここに謹んで遺旅及び被害者の方に対し深く哀悼の意を表し、またお見舞いを申し上げる次第であります。 私は、翌二十八日には現地に赴き、被害者をお見舞いいたしました。また、防衛施設庁でも被害者に対し、お見舞いを行うとともに善後措置について万遺漏のないよう対策を講じ、被害者に対する損害賠償の措置についてもできる限り手厚く取り計らう所存であります。 また一方、防衛施設庁では、事故原因の究明及びこの種事故の再発防止を図るよう在日米軍司令官に対し厳重な申し入れを行うとともに日米合同委員会の下部組織である事故分科委員会を九月三十日に開催し検討を始めましたが、再びこのような事故が発生しないように安全確保に万全を図る所存であります。 終わりに、重ねて遺族及び被害者の方に対し、深く哀悼の意を表し、また、お見舞いを申し上げる次第であります。 なお、詳細については政府委員から報告をさせます。
○政府委員(亘理彰君) ただいま防衛庁長官から御報告申し上げましたが、今回このような事故が発生いたしまして、防衛施設庁長官といたしましても衷心から御遺族の方に哀悼の意を表しますとともに、被害を受けられました方々にお見舞いを申し上げる次第でございます。 ただいま防衛庁長官から御報告がありました事故、すなわち昭和五十二年九月二十七日午後一時二十分ごろ、横浜市緑区荏田町に墜落しました米海兵隊所属のRF4Bファントム機の事故につきましては、現在鋭意詳細を調査中でありますが、現段階で掌握しておりますところを若干御報告さしていただきたいと思います。 まず、事故機の離陸から墜落までの経過でございますが、おおむね次のように承知しております。 事故機は、相模湾沖におりますミッドウェーに帰艦するために、飛行前の機体の点検をチェックリストにより行いますとともに、運輸省の東京航空管制部、海上自衛隊の厚木管制塔及び米軍の横田管制所に対しまして飛行のための所要の手続をとりました後、二機編隊の一番機として午後一時十七分ごろ厚木飛行場から北向きに、計器飛行方式で厚木、それから大島のタカン、これは航法支援装置でございますが、厚木から大島のタカン、それから館山のタカンの経路をとるべく離陸したものでございます。この北向きに離陸いたしましたのは、当日北東の風が吹いておりましたためと承知しております。 で、この離陸直後に事故機の操縦者ミラー大尉は左エンジンの火災警報灯が点灯したのを発見いたしました。同時に二番機の操縦者も、この左エンジンが発火したのを確認しております。そこで事故機の操縦者は直ちにエンジンを最小出力の状態にしぼりましたが、さらに右エンジンにもこの火災が広がりまして火災警報灯が点灯したということで、人家のない地区に向けまして進路をとるべく横田管制所の指示を求めまして、直ちに管制所はこれを受けまして、右旋回して相模湾方向に向かって飛ぶように指示しております。事故機がこのような緊急状態に陥った場合の通信は、十八分ごろたまたま付近を航行中の米軍ヘリコプターから海上自衛隊の厚木管制官が傍受しておりますし、同時刻ごろ緊急事態発生の通知が横田から厚木にも届いております。 で、この事故機は、ただいま申し上げました横田の指示を受けまして、荏田町のラジオビーコン、これは運輸省のやはり航法装置でございますが、荏田のラジオビーコンの近くで旋回をいたしました直後、飛行高度が下がりまして横浜市緑区荏田町の宅地造成地の道路、これは私有地でございます——上に墜落したわけでございます。 なお、事故機の搭乗者二名は墜落の直前に脱出いたしまして、ミラー大尉は横浜市緑区鴨志田町の猪股貞之助氏方の裏の竹やぶに落下いたしました。それから同乗のダービル中尉は緑区鴨志田町の金子石油スタンドの建設現場資材置き場の屋根の上に落下しております。 で、この墜落事故によりまして、非常に大きな被害を生じたわけでございますが、まず人身被害について申し上げますと、合わせて重軽傷、後に死亡された方を含めまして九名でございますが、林和枝さん、これは林一久さんの奥様でありますが、重傷を負われまして現在昭和医大の藤が丘病院で療養されておるわけでございます。 それから林一久さんの御長男、三歳になります林裕一郎さんは、重傷を負われまして青葉台病院に直ちに入院されましたが、大変残念なことでありますが二十八日の午前一時ごろに亡くなられております。 また、同じく林一久さんの次男の林康弘さん、一歳でございますが、同じく青葉台病院に入院後、二十八日の午前四時半ごろに亡くなられました。 それから林一久さんの妹さんの林早苗さんが重傷を負われまして、初め青葉台病院に入院されましたが、翌日の夕刻、御家族の御希望もございまして、現在自衛隊の中央病院で療養を続けておられます。 それから、椎葉寅生さんの奥さんの椎葉悦子さんが重傷を負われまして、現在青葉台病院で治療を続けておられます。 それからあと、土志田安司さん、佐藤斌一さん、浅野初男さん、鈴木雅行さんの四名の方々が軽傷を負われまして、この方々は入院はされておりませんが、佐藤斌一さんはなお通院治療中でございます。 それから、財産被害につきまして申し上げますと、林一久さんの二階建ての母屋が全焼いたしました。それから土蔵が破損をしておりますし、同じく木造の物置が、二階建てでございますが大きな被害を受けております。 それから、金重竜之さんと椎葉寅生さんの借りておられましたお家が全焼いたしました。 それから、土志田安司さんのお家が、二階建ての木造のお家でございますが被害を大きく受けております。 そのほか、なお詳細の財産被害につきまして調査中でございますが、現在のところかなり広い範囲にわたりまして、車両十七両、窓ガラスの破損が六件、樹木の喪失が三件、屋根の破損等約四十件の被害をつかんでおります。 この事故が起こりまして、私どもとしましては直ちに米軍側に連絡をいたしまして、こういう民間の方々に人身並びに物的な大きな被害が発生したことは大変遺憾である、この事故の原因の究明及び再発防止について万全の措置を講ずるように申し入れをいたしました。 それからまた、直ちに外務省にお願いいたしまして、合同委員会の下部組織である事故分科委員会の開催を申し入れたわけでございます。 それから、ただいま大臣も申されましたように、被害者の方々のお見舞い並びに事故現場の視察を二十八日に大臣がおいでになりまして、私も二度ほど出向いて現場の視察とお見舞いを申し上げておる次第でございます。 それからなお、当面の病院のいろいろなお世話についてもできるだけのことをいたしたいということで、当初三つの病院に分かれておったわけでございますが、いま職員を配置していろいろお世話申し上げるように手配も引き続いてやっております。 それからなお、これは外務省アメリカ局長もおいでになりますが、外務省からも米大使館に対しまして同じく事故原因の究明と再発防止について申し入れをされ、アメリカ側も二十八日にマンスフィールド大使が外務省を訪れまして、有田次官に今回の事故に対する遺憾の意を表明されたと伺っております。また、私どもにも在日米軍司令部のリン参謀長が参りまして、司令官にかわりまして、事故についてまことに遺憾である、再発の防止と安全の確保について今後最善の努力を払うということを表明しております。 なお、カーター大統領から福田総理大臣へ、バンス国務長官から園田外務大臣臨時代理へ、ブラウン国防長官から三原防衛庁長官へもそれぞれ遺憾の意を表するメッセージが届いております。 私どもは、今後この合同委員会の下部機構であります事故分科委員会を中心といたしまして事故原因の徹底的な調査を行いますとともに、事故の再発防止に最善の努力を払いたいと考えております。 なお、被害者の方々に対しましては、できるだけ早急にかつ手厚い補償措置を講じてまいりたいということでだんだんお話を進めてまいりたいというふうに思っております。 概要以上でございますが、ここに改めて亡くなられました林裕一郎さんごきょうだいの御冥福を祈りますとともに、重軽傷を負われました方々に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。
○委員長(塚田十一郎君) 委員長から要望申し上げます。 補足説明がある場合にはその要旨を印刷物にして委員会に提出されたい。なかなか説明を聞いただけではのみ込みが十分にいきません。 なお、本日の分は自後でも結構です。
○政府委員(亘理彰君) わかりました。
○委員長(塚田十一郎君) 以上で報告は終わりました。 それでは、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○野田哲君 まず、事故発生後、政府のとった措置について伺いたいと思います。 九月三十日付で防衛施設庁の方から文書が出されております。いま施設庁長官の説明もそれに基づいてなされたんだと思うんですが、それによりますと、まず防衛施設庁のとった措置、これを読みますと、九月の二十日三時四十分ごろ、当庁から米第五空軍の法務局長及び賠償部長に電話連絡をし、航空事故についての日本の民間の人身被害及び家屋焼失被害が発生したことは遺憾であり、原因究明と再発防止について万全の措置を講ずるよう申し入れた。これは、この文書で見ると電話でやられたわけですか。
○政府委員(亘理彰君) 当初電話でございます。
○野田哲君 これだけの神奈川県民に非常なショックを与え、幼い生命が二人も失われている、非常な付近の住民に恐怖を与えている、こういう事故に対して電話でこれは済むことですか。
○政府委員(亘理彰君) おっしゃるとおりであると思いますが、事故が起こりまして、直ちに当面の措置として電話で申し入れをしたわけでございます。私、実は当日出張しておりまして、夜遅く帰ってきたわけでございますが、そういう関係もございまして、在日米軍司令部へ文書でも申し入れておりますが、これは翌日在日米軍の参謀長のリン参謀長が参りましたときに文書でも同趣旨の申し入れをいたしております。
○野田哲君 この文書を見ると、これは米側へこちらから出向いていっていろいろ申し入れをしておるのは出先の横浜施設局しか行っていない。防衛施設庁の本庁は電話で済ましている、三十日付の報告書では。私はそういう認識に一番やはり問題があると思うんですよ。 外務省の方は二十七日に大使館に対して申し入れをされたと、こういうふうになっているんですが、これはだれが、相手方のだれに対してどういう措置をとられたのか、具体的に。
○政府委員(中島敏次郎君) お答え申し上げます。 二十七日、事故の発生がありますと間もなく、二時半から三時ごろの間であったと思いますが、在京の米大使館のシャーマン公使から、とりあえずということで私あてに電話がございまして、そして、アメリカ政府を代表してこの事故の発生に対して深甚な遺憾の意を表明するものでありますというお話がございました。それに対しまして、私からその場でシャーマン公使に対して、日本側としても事故の発生をきわめて遺憾と考えるものである。そして、今後この事故の原因の究明及び再発の防止について万全な措置をとるようにアメリカ側の協力を求めたいということを私から申しました。シャーマン公使は、もちろんアメリカ政府といたしましてもそういうつもりでございますという話がございました。これは事故発生後間もなくのやりとりでございますので、電話をもって向こう側からお話があり、私がいまのようなお話を申し上げたということでございます。
○野田哲君 これは三原防衛庁長官に見解を伺わなければならないと思うんですが、とにかくこの事故が二十七日に発生をして三十日付で防衛施設庁が報告書を出されているわけです。それを読む限り、そしていまの説明を聞くと、こちらから出向いていって米軍に対して措置を申し入れているのは横浜の出先の施設局だけなんです。あとは施設庁の本庁、外務省、全部電話のやりとりなんです。こういう措置が、日本の国民が生命を失われている、こういうことに対して誠意ある態度と思いますか。長官、いかがですか、これは。
○政府委員(亘理彰君) 先ほど申し上げましたが、二十八日にリン参謀長が私のところへ参りまして、これは事柄の性質上、私が横田へ出向いて抗議をするというよりは向こうで来てもらうという方が適当であるということもあったわけでございますが、向こう側も司令官の意向を代表して参上したいと、こういう連絡がありまして、リン参謀長に会ったわけでございます。その際に、先ほども申し上げましたように文書で同趣旨の申し入れをいたした次第でございます。
○国務大臣(三原朝雄君) いも施設庁長官なり外務省からのお答えもなしたわけでございますが、私自身、この事故が二十七日に起こって、それ自体をやはりみずからの大きな責任だと感じたのでございます。そこで、当日は行くことができませんでしたけれども、翌日朝から私は準備をして、過去の前例がどうあろうとも、こうした重要な事態をつくった、事故をつくったものであるから現地に出向くということで、十一時ごろから現地に出かけたということでございます。決してこの大きな事故に対しまして私どもがこれを軽視するということはみじんもございません。非常に重大な私は事故と思い、今後に対処せなければならないという、そうした気持ちで今回の事故に対処いたしてまいっておるつもりでございます。
○野田哲君 二十八日になって向こうを呼んで申し入れをしたと、これはまあいいんですけれども、事故が発生したのは二十七日の昼過ぎでしょう。それから後の政府側の措置、私はやはり国民感情としても電話のやりとりで済む問題ではないと思うのです。即座に先方を呼んで必要な措置を講ずるべきだと思うのです。こういう点、私はやはり施設庁、外務省としても、受ける感じとしてはアメリカに対して非常に遠慮をしていると、こういう印象をぬぐい切れないと思うのです。 そこで、続いて伺いますけれども、施設庁なりあるいは外務省として、それぞれ再発防止についての申し入れを行っているわけでありますが、この種の事故が起きないためには一体具体的にどうすればいいのか、具体案を持って米側と交渉されているのであれば、再発防止のためにこれこれの措置をとれと、こういう中身を聞かしてもらいたいと思うのです。
○政府委員(亘理彰君) ただいまのお尋ねでございますが、合同委員会の下部機構であります事故分科委員会を中心といたしまして、当面急いでおりますのは事故原因の究明ということでございます。この安全対策の強化、再発防止の措置について具体的にどういう措置をとるべきかということは、これは事故原因とも絡む問題であると思うわけでございます。それから多分に技術的な問題にわたる事項でもありますので、私どもただいま内部的にいろいろ勉強はしておりますが、具体案をいま申し上げるところまでは至っていないわけでございます。
○野田哲君 外務省はどうですか。
○政府委員(中島敏次郎君) 基本的にはいま施設庁長官からお話がございましたような事態でございます。いま補足的に先ほどの御答弁を補足させていただきますと、二十七日、私どもといたしましては、直ちに施設庁とも連絡の上、いまの事故分科委員会の開催のために合同委員会の事務局を通じましてその措置をとったわけでございます。そして、この本件事故を事故分科委員会に付託するという措置を同日付でとりまして、その後三十日にこの委員会が開かれたというふうに承知しております。この委員会におきまして、米側も事故の再発防止については全面的に協力するという立場、態度で臨んでおりますので、この委員会を通ずる調査によりまして事故の原因を究明しつつ、その再発防止のために何が最も適当であるかという点を検討していきたいというふうに考えておる次第でございます。
○野田哲君 事故分科委員会を開いて事故原因の究明に当面は全力を挙げると、こういうことでありますけれども、そういたしますと、そのことに関連して伺いますが、事故分科委員会というのはどういうメンバーで構成をされているんですか、これを伺いたいと思います。
○政府委員(亘理彰君) 事故分科委員会は、日米双方とも議長及び委員で構成されておりまして、日米いずれか一方の議長の要請によって招集されるという形になっております。 日本側の代表は、防衛施設庁の総務部の施設調査官、金井施設調査官でございます。そして、そのほかに防衛施設庁の総務部の職員、航空幕僚監部の職員、それから法務省の刑事局、運輸省の航空事故調査委員会の事務局、警察庁の刑事局、外務省のアメリカ局のそれぞれの職員がメンバーとして入っております。 それから、アメリカ側は在日米軍司令部の第三部長でありますダイザー空軍大佐でございます。米側の委員といたしましては、在日米海軍司令部のスタッフ、それから西太平洋艦隊航空支援司令部のスタッフ、第五空軍の安全担当のスタッフ、それから在日米軍司令部の渉外担当のスタッフというのが米側のメンバーでございます。
○野田哲君 これは委員長の方で計らっていただきたいと思うんですが、いまの施設庁長官が答えられた事故分科委員会のこのメンバーのリストを後で資料として提出をしていただきたいと思います。 そこで、続いて伺いますけれども、九月三十日に第一回のこの件についての事故分科委員会が開かれたということでありますが、この九月三十日の事故分科委員会の討議の経過について伺いたいと思います。
○政府委員(銅崎富司君) 九月三十日に第一回の事故分科委員会が開かれたわけでございますが、その席におきましては、いろいろ事故原因に関連します日本側として考えられる質問点を幾つか挙げるとともに、先ほど施設庁長官が御説明しました事故の当日の模様、これを聞いたわけでございます。で、米側としましては、そういう日本側のいろんな究明したい点を受けまして、現在事故調査委員会が米側で開かれておりまして、その結果等をもって日本側に資料を提供するという段取りになっております。
○野田哲君 そこで、この事故分科委員会の問題ですけれども、私はこの事故分科委員会というのは、結局は日本側の委員はアメリカ側の言い分をうのみにするしかないんじゃないか、事故原因については。こういう気がしてならないわけです。それはなぜかと言えば、この墜落した機体については全部米軍が現場に出動して持ち帰っている、日本側には何らそれに対して現物についての検証をする機会を与えられないままに持ち帰られている、こういう状態だと思うんですが、その点いかがですか。
○政府委員(亘理彰君) 現在、破損しました機体、部品等の管理は厚木において米軍がやっていることはおっしゃるとおりでございます。この事故分科委員会におきましては、この事故原因の調査につきまして第一次的に米側でその機材の細かい分析調査をいたしましたり、あるいはパイロットの証言あるいは第三者の目撃者の証言その他を合わせまして事故原因を検討いたしますわけでございますが、その結果は事故分科委員会に報告がありまして、日本側の代表団側からその米側の調査結果につきまして不審の点は徹底的にただしていくということで、そうして、双方で納得のいきました結果につきまして合同委員会にその結果を事故防止対策とあわせて報告すると、こういう段取りになっておるわけでございます。決して米側の言うままになおざりになるというふうには持っていくつもりはございません。
○野田哲君 それでは、技術的なことになるんですが、あの事故機の飛行に関連をしての墜落までの間のボイスレコーダーというのがあると思うんですが、これは提供されるんですか、それとも、また日本側から提供をする意思がありますか、いかがですか。
○政府委員(亘理彰君) 私も技術的な点はよく存じませんが、ボイスレコーダーというのが飛行機に搭載しているフライトレコーダーのたぐいのものであるとしますと、これは搭載していないのではないかと思われますが、管制との交信の記録はあるだろうと思います。事故分科委員会においてはそういうものについても必要があれば提供を受けて検討するということになるかと思います。
○野田哲君 一切の飛行状況に関する米側の資料、これを事故分科委員会に公開をさせる、こういう態度で臨まなければ正しい究明にはならないと思うんですが、その用意がありますか。
○政府委員(亘理彰君) いろいろの関係資料、記録等につきまして、これをいま公開とおっしゃいましたが、一般に公開することはなかなかむずかしいかと思いますけれども、事故分科委員会におきましては当然必要な資料は提供してもらってそれを検討するということでございます。 なお、補足いたしますが、先ほど申し上げましたように、メンバーは必ずしも技術的な専門家でございませんわけでございます。で、問題は、だんだん技術的な分野に入っていくわけでございますので、今後必要がありますれば技術専門家をもって構成する部会というふうなものを設置して、その知識経験を活用して綿密な検討をしていくということについても検討してみたいと思っております。
○野田哲君 施設庁のこの報告書で重要な部分が欠落していると思うんです。米軍が現場に出動している経過が全然これは記載されていない。しかし、確かに米軍は現場に出動をしているし、機体は全部米軍が持ち帰っているわけなんです。そのことは施設庁も承知をしていながら、なぜ米軍が現場に出動したことをこれは書いてないんですか、一番肝心なところじゃないですか。
○政府委員(亘理彰君) この先生お持ちの資料は、これは私どもの所管のことを中心といたしましてまとめたものでございますので触れておらないわけでございますが、現場における米軍の対応等についての状況は、これは警察庁の方で把握しておられるものと存じます。
○野田哲君 それでは、警察庁の方で、米軍がとったすべての行動を時間を追ってどういう行動をとったのか、これを報告してもらいたいと思います。
○説明員(新田勇君) お答え申し上げます。 事故が起こりました直後の一時二十分ごろ、一一〇番によりまして神奈川県警察本部の方へ通報がございました。それを受けまして警察からは、所轄警察はもとより、警察本部の方からも機動隊、機動捜査隊を含めて合計約四百名が現場に行っております。一番最初に到着いたしましたのは、記録によりますと一時三十分ごろ、地元の警察署長——緑警察署でございますが、そこの署長以下四台のパトカーが到着した……
○野田哲君 いや、あなたの方の出動はいいんだ。米軍の出動をぼくは聞いているのです。
○説明員(新田勇君) 米軍の方は、記録によりますと二時半ごろ現場に来たというのが記録にございます。
○野田哲君 何時に何名来たかというのをずっと言ってください。
○説明員(新田勇君) 細かい時間的なことは報告がございませんので申し上げられませんが、一番多い時期には四十名ぐらいはいたというのがございます。その後だんだん減りまして、七時二十五分に米軍がトラック三台ということで、これは主にクレーン車のようでございますが、これで参りました。しかし、機材の撤収というのがこの日には行い得ないということでございましたので、七時半に三名を残して帰った、こういうことでございます。
○野田哲君 この二時半から七時二十五分、七時半までの間、一番多いときは四十名の米軍が現場に来たという、この米軍の人は何をやっていたのですか、その約五時間の間は。
○説明員(新田勇君) こういう事故現場におきます緊張関係と申しましょうか、その現場を守ろう、現状を維持したいという立場にある者と、そこへいろいろ入ってみたいという人との間に緊張関係が生じるのは避けられないわけでございますが、特に米兵あるいは米軍がそういった現状維持に当たるということになりますと、トラブルが一層大きくなるということを経験的に承知しておるものでございますから、原則として日本側がこれに当たるという方針でございました。これに対してアメリカ側から要員を提供するがという申し出がございましたが、これは断っております。それで、現状の保存というようなことは日本側が責任を持って行ったというふうに理解をいたしております。なお、米軍の機器、特に秘密を要する機器がここにあるということで、利害関係者としてそこの場におった、米軍としてはおったというふうに考えておるわけでございます。
○野田哲君 そこにおって何をやっていたんですか。一番多いとき、四十名もの米軍が何をやっていたんですか。
○説明員(新田勇君) その機器が持ち去られないようにといいますか、そういうことでそこで見ておったというふうに聞いております。
○野田哲君 その機器を持ち去られないようにそこで見ておったということ、これはつまり監視の行為に当たっていたと、こういうことですね。これは新聞によると、新聞報道関係者を追い払ったりなんかしていた、こういう報道もあるわけですが、つまりあれですか、機器が持ち去られないように監視をしていたということは、ここで警察の行為を行っていたと、こういうことになるわけですか。
○説明員(新田勇君) 警察行為をやっておったというのではなくて、自分のところに属するものがそこにある、しかも重要な財産であるということから、そのそばにおるのを認めたというふうに考えております。
○野田哲君 自分の国に帰属するものがそこにある、そこで四十人もの者が監視をしていたということは、これは警察行為じゃないんですか。
○説明員(新田勇君) 警察行為という言葉の問題もございますが、私はこれはそうではない、そこにそのものに対して権利を持つ者がおったということだというふうに理解しております。
○野田哲君 あなたはいま、自分の国の財産がそこにあるので監視をしていた、こういうふうに説明されたじゃないですか。そういう行為は地位協定のどこに認められているんですか。
○説明員(新田勇君) 本件は警備の主体が日本側にあったということでございますから、地位協定そのものが直ちにこういう権限を与えているという説明ではないかと思うんでありますが、基本的にそういうことがあるとするならば、前に国会の方へ提出されております合意事項の要旨、これに出ております「共同して必要な統制を行なう。」ということかと思いますが、これで共同して統制に当たらせた事案ではないというふうに考えております。
○野田哲君 いまあなたが共同して云々と言われた、これはどこにあるんですか。
○説明員(新田勇君) 三十五年三月に国会に提出されました刑事裁判権関係合意事項の要旨、これの刑事裁判管轄権に関する事項、これの第十にございます。
○野田哲君 そこをちょっと読んでください。
○説明員(新田勇君) 長いんですが読ましていただきます。「合衆国軍用機が合衆国軍隊の使用する施設又は区域外にある公有若しくは私有の財産に墜落又は不時着した場合において事前の承認を受ける暇がないときは、適当な合衆国軍隊の代表者は、必要な救助作業又は合衆国財産の保護をなすため当該公有又は私有の財産に立ち入ることが許される。但し、当該財産に対し不必要な損害を与えないよう最善の努力が払われなければならない。日本国の公の機関は、合衆国の当局が現場に到着するまで財産の保護及び危険防止のためその権限の範囲内で必要な措置をとる。」、これからでございますが、「日米両国の当局は、許可のない者を事故現場の至近に近寄らせないようにするため共同して必要な統制を行なう。」というのがございます。
○野田哲君 そうすると、その条項に基づいて共同でやったということですか。
○説明員(新田勇君) いや、そういうことではございません。ここへ発動するまでもなかった、共同して整理をさせるまでもなく、もっぱら日本側がその整理には当たったというふうに考えております。
○野田哲君 これは全然あなたの説明と現場の状態は違いますよ。後でまた片岡委員の方からも指摘があると思うんですが、これは全然違いますよ。そういうあいまいな説明では困るんです。もっと現場の実情を客観的に認識をした上で答えてもらわなければ、これは審議にならないと思うんです。特にこの問題は地位協定の運用に関する重大な問題ですから、そういうあいまいなことでは困ります。 そこで、三原防衛庁長官に伺いますけれども、再発防止ということを申し入れをされているわけでありますけれども、長官としては、この事故原因が究明されればそれで絶対に事故はないと、新たな今後の事故はないと、根絶できると、こういうふうに国民に確信を持って答えられますか、いかがですか。
○国務大臣(三原朝雄君) 事故につきましては、万策を尽くして根絶をいたしたいということで取り組んでおるわけでございます。したがって、私どもといたしましては、将来絶対にないということを企図して努力をいたしておるというのが現在の心境でございます。
○野田哲君 少なくとも、まず当面の措置として、事故原因が究明されて、それに対して米軍側が納得のいく——納得のいくというのは、これはあなた方だけが納得したんではしようがないと思うんです。横浜市民や神奈川県民を代表する方たちが納得をするような措置がとられるまでは、とりあえずの措置として厚木の使用を禁止をする、こういう立場で米軍との交渉に当たるべきではないかと思うんですが、そういう考えが政府の方にありますか、いかがですか。
○国務大臣(三原朝雄君) 今回の事故が発生をいたしましてとりました処置につきましては、当庁の処置、外務省の処置等につきましては先ほど御報告申し上げたとおりでございます。これに対して、米軍も心からなる陳謝の意を表してまいりましたし、特に異例の出来事でございましたのでカーター大統領、国務長官、国防長官あたりからもそれぞれ陳謝の意を表し、再発防止について最善を尽くしますという、そうしたおわびと誓いの言葉を送ってきたわけでございますが、私もいまの御質問に対しては、諸般の事情を熟慮いたしたのでございまするけれども、わが国の防衛責任の遂行、そして日米安全保障条約のわが国の義務履行という立場から、厚木の基地の重要性、国防上の重要性等から、いま直ちにお尋ねの飛行を中止するということにつきましては考えておりません。 なお、この問題について、事故防止について最大の努力をいたしますとともに、国民の皆さん方に、地元の皆さん方にぜひ御理解を願う努力を続けてまいりたい、そうしたことでおるわけでございます。
○野田哲君 神奈川県民、横浜市民は、日米の当局者が抽象的に遺憾の意を表されて、再発防止と言われても、それではもう納得されないと思うんです。結局、一〇〇%の事故の再発防止というのは、飛行機をああいう過密地帯では飛ばさないと、これしかないんじゃないかと思うんです。特に厚木というのは、あそこを基地として使用するようになった以降において非常にあの周辺が過密の状態になって、当初あそこを使用を開始したときとはもう状態が変わっているんです、人口の過密地帯になって。そういう状態でそのまま依然として使用を今後も継続をさせると、こういうことでは、これは国民はもう事故はないということで安心をしているというわけにいかないと思うんです。これは根本的に、将来に向かってはあそこの使用を中止を求めていく、こういう措置をぜひ考えるべきではないかと思うんですが、それに至る過程においても、あれだけの事故が起きたんですから、事故原因が納得のいく形で手順を踏んで明らかにされるまではあそこの使用の中止を求めていくと、これが国民の生命財産を守る日本の政府の立場じゃないですか、そういう考えは全然ないんですか。
○国務大臣(三原朝雄君) 重ねて同じことをお答えするようでございますが、この点につきましては、私自身も現地に参り、今度の大事故の状態を実際に見てまいりました一人として非常に責任を感じておりますし、まことに申しわけない事態を起こしたということを感じておるのでございますが、そこで、先ほども申しまするように諸般の事情を熟慮いたしましたが、わが国の防衛の立場、日米安保条約の責任遂行上いま直ちに飛行を中止するという挙に出ることにつきましては、いまのところ考えることはできないという心境でおるわけでございます。
○野田哲君 そうすると、施設庁なり外務省の方で事故再発防止を申し入れたというその中身はこれは何ですか。原因が究明されたからといって今後事故が根絶されるとは限らないわけです。施設庁と外務省から再発防止を申し入れたという、その再発防止とはどういう措置をとれということなんですか、これをもう一回理解できるように答えてください。
○政府委員(亘理彰君) 先ほども申し上げたわけでございますが、まず事故原因の究明が第一であると思います。今回の事故は、離陸直後に火を発して墜落したわけでございますが、パイロットの証言あるいは機材の分析によりまして事故原因を究明すると、そうして、それに応じまして飛行の態様あるいは整備のやり方、その他具体的に再発防止のための措置を日米相互に検討してまいりたいということでございます。米軍の墜落いたしまして人身事故を起こしましたのは、三十九年に大きな事故が二回ございまして、そのときにも事故分科委員会が設けられまして、一応のその後の安全対策につきまして合意ができて発表もされておるわけでございますが、それについても、そのまま十数年間幸いにして事故がございませんでしたが、現在の時点に照らしてその三十九年の合意内容を見直すこともその一つであろうかと思います。
○野田哲君 外務省。
○政府委員(中島敏次郎君) ただいま施設庁長官からもお話がございましたように、米側との間におきましては、この事故分科委員会を通じまして事故の原因等の究明に徹底的に当たりたいという姿勢で、いまその作業が進行を始めた状況でございます。具体的にいかなる措置を考えているかという御質問でございますけれども、これはいずれにせよ、その事故の原因なり事故の態様なり、そういうものが明らかになっていくにつれて、それとの関連においていかなる効果的な措置を講ずべきであるのかという点が明らかになってくるべき問題ではなかろうかという感じを持っております。いずれにいたしましても、事故の分科委員会に対しましては、合同委員会といたしまして、本件事項を徹底的に究明して、そして事故防止のためにいかなる措置をとるべきかという点の勧告をも含めまして合同委員会に対して所要の勧告を行えという指示を行っている次第でございますので、しばらくその様子を見てみたいというふうに考える次第でございます。
○野田哲君 この九月三十日から始まった事故分科委員会、これは一体その結論が出るのはいつごろだと考えておられるのですか、いままでの例からして大体どのぐらいの期間かかっていますか、飛行機事故について原因が究明されるのは。
○政府委員(亘理彰君) これは事故の態様によりましてさまざまでございますし、調査の進展によって見通しも変わってくるわけでございますので、いまここで大体終期はいつごろであるということを具体的に申し上げることはできないわけでございますが、従来の例に徴しますと大体数カ月——二、三カ月ぐらいは少なくもかかっておるというのが事例としては多いようでございます。
○野田哲君 数カ月という話ですけれども、私はなかなかそう簡単にいかないと思うんです。これはさっきの話でも、また専門家による部会ですか、こういうものも必要だというふうな話もあったわけです。 防衛庁長官に伺いますが、いま仮に施設庁長官から数カ月という話があったんですが、その数カ月、原因が究明され、それによって次の措置が講じられるまでその数カ月、あの厚木の米軍の使用を中止を求めていくということ、それが日本の防衛にどうしてもできない状態ですか、数カ月使用をするなということがそれほど日本の防衛にとって不可能なことなんですか、いかがですか。
○国務大臣(三原朝雄君) 先ほど申し上げましたように、諸般の事情、情勢を熟慮いたしております。そこで、いま直ちに私が要請をするという考えをいまのところは持っていないということでございますが、諸般の情勢をまたひとつよく検討、熟慮いたしたいという気持ちは引き続いて考えておるところでございまして、お尋ねに対していま中止をすぐ要請するかということにつきましては、いま直ちにするという考えは持っておりませんというお答えを申し上げておるところでございます。
○野田哲君 諸般の情勢を考えるということは、中止を要請することも含めて検討すると、こういうことですか。
○国務大臣(三原朝雄君) 全般の検討をやってみた上でいろいろな点を考えねばならぬということでございます。特に中止というようなことをいま含めて考えるというようなことをお答えするわけにもまいらぬ、そう考えているのでございます。
○野田哲君 先ほど防衛庁長官は、日本の防衛上、あそこは米軍に継続して事故があっても、先ほどのああいう事故があっても継続して使わせることが日本の防衛上必要なんだと、こういう話があったから私は聞いているんです。事故の原因が究明されて次の措置が講じられるまで、とりあえず六カ月なら六カ月、施設庁長官の話がそのぐらいで究明できるんじゃないかという話があったから、六カ月あそこをファントムの使用を中止したらどこかから日本に攻め込んでくるんですか、そういう要素があるんですかということを聞いているのです。
○国務大臣(三原朝雄君) 御承知のように、厚木基地の重要性につきましては、わが海上自衛隊の教育訓練、また米軍の海軍の教育訓練等、現在使用いたしておる実情でございます。そういう立場からも、いま申し上げましたようにわが国の防衛責任の遂行、日米安保条約の義務履行という立場から、一挙にそうした中止を要請するということは熟考せなけりゃならぬということでおるわけでございます。
○野田哲君 熟考ということですから、私は熟考という中には中止のことも含まれると、こういうふうに理解をして、あとこのファントムの問題については現地の事情に詳しい片岡委員の方からも質問がありますので、別の防衛上の問題について一点伺っておきたいと思います。 アメリカの翌年度の予算において、アメリカの陸軍が日本の国内に所在をする弾薬庫の増強計画のための予算として六十二億円をアメリカの議会に要求をしている、こういう情報があるわけでありますが、その情報はどの程度施設庁なりあるいはその他の関係のところで把握をしておられますか。
○政府委員(亘理彰君) ただいまの先生のお話しの点につきましては、一九七八米会計年度でございますが、七八米会計年度のアメリカの陸軍省の予算に関連いたしまして、アメリカ下院の歳出予算委員会の軍事建設小委員会に提出されました資料の中に、在日米陸軍の将来計画としまして——将来と申しますのは七九米会計年度、つまり来年の十月以降始まる会計年度でございますが、その事業計画の一つの項目としてただいまお話のありましたような弾薬貯蔵施設というものの項目と金額が予算の参考資料として掲げられていることは承知しております。
○野田哲君 その金額は日本円でどのぐらいですか。
○政府委員(亘理彰君) ドル表示でございますので換算のレートにもよりますが、三百円で換算いたしますとおっしゃるような金額になっております。
○野田哲君 大体六十二億円というふうに聞いておるんですが、この在日米陸軍の弾薬庫というのは、これは広島県の東広島市に所在する川上弾薬庫しか考えられないと思うんですが、そういうふうに受けとめて間違いありませんか。
○政府委員(亘理彰君) この点につきましては広島県等からも照会がございまして、私ども在日米陸軍に照会いたしたわけでございますが、その回答によりますと、これは既存の弾薬庫の近代化及び改良工事を行うためのものであって、弾薬貯蔵施設の拡張という計画ではない、またこの計画の予算は先ほど申し上げましたように七九米会計年度のものとして、議会に予算審議の参考として提出されたものでありまして、したがいまして、もちろん確定したものではないという回答を得ております。で、具体的にこの特定のところの弾薬庫を対象とした計画であるというふうには聞いておらない次第でございます。
○野田哲君 特定のところを対象とした計画ではないといっても、いまの段階では計画ですからこれはまだ実行段階には入っていない。しかし、そういう増強計画といいますか、拡張ではないにしても六十二億円を計上して要求をしているということ、これはもうプランとしてあるということは大体間違いないと思うんですが、特定のところを考えたものではないというふうに言われましたけれども、じゃこのアメリカ陸軍の日本における弾薬庫というのはいまどこにあるんですか、川上弾薬庫しかないじゃないですか。
○政府委員(亘理彰君) 現在、在日米軍が内地に持っております弾薬庫としましては、広島県の広、それから秋月、川上の三カ所であると承知しております。
○野田哲君 だから、新設とかなんとかでないということであれば、広島県の広、秋月、川上、ここしかないということなんですよ。だからそれは長官、あいまいに言ってもらっちゃ困るんです。新設でなければそこしかないわけでしょう。 そこで、これは三原長官に伺いたいと思うんですが、いまベトナム戦争が終了して北東アジア地域における米軍の配備は縮小の方向に向かっているわけでしょう、陸軍については。そういう状態の中で、この六十億円以上の予算が投じられて増強計面が進められているということ、これは明らかにわれわれ常識的に考えてみれば韓国からのアメリカ陸軍の撤退に肩がわりをする措置ということにしか考えられないと思うんですよ。この点は施設庁なり防衛庁としてはどういうふうに受けとめておられますか。
○政府委員(亘理彰君) いま内地に三つの弾薬庫を米陸軍が持っておると申し上げましたが、なお補足いたしますと、沖繩には嘉手納及び辺野古に陸軍の貯蔵施設がございます。それで先ほども申し上げたとおりでございますが、この弾薬庫が大変老朽化しておると、そしてこれを整備する必要があると、そういう趣旨の改良工事であるというふうに聞いておるわけでございまして、ただいまお話のありました在韓米軍の縮小との関連というふうには聞いておりません。
○野田哲君 あなた方の方は聞いていないということであっても、これはやはりそう受けとめざるを得ないんですよ。広、秋月、川上弾薬庫に六十二億円もの資金が投ぜられて機能が強化される。あの地域というのは、これはあなた方は御承知かどうか、広島県のど真ん中です。当然これが機能を強化されるということになれば、呉の港を使って搬入、搬出が行われる。そしてその経路は広島県の真中を南北に走るということになるわけです。人口もかなり過密をしておる地域なんです。そういうところに新たに、北東アジア地域からは陸軍が撤退をしている、こういう状態のときに六十二億円もの資金が投じられるということは、これはやはり広島県民としてはどうしても納得できない。防衛庁長官としては、これはいまのまだペーパープランの段階で中止の要請をする意思があるかないか、これを伺っておきたいと思うのです。
○国務大臣(三原朝雄君) 先ほども施設庁長官からお答えをいたしましたように、今回の六十億余の投資は老朽化しました弾薬庫の補修であるということを承知をいたしておりまして、決して機能を拡大をして云々するということではないということでおりますので、いまこの予算を中止させるという考えは持っておりません。
○野田哲君 終わります。
○片岡勝治君 私も、いま野田委員から質問されましたアメリカのジェット機の墜落問題について二、三お尋ねをしたいと思います。 いま野田委員の質問をじっと聞いておりまして、実はもう少し前進をした答弁があるのではないかと、そういうことを大きく期待をして聞いておったわけでありますけれども、実は逆でありまして、ますますこれはどうにもならぬ、こういうことを本当に実感として感じたわけであります。 これまで厚木基地の事故は、昭和二十七年講和発効後今日まで六十三件の墜落事故、不時着二十六件、もちろんこれには相当数の死傷者を出しているわけでありまして、大変な事故を起こしているわけであります。しかし、事故が起こるたびにどういうことを言ってきたかと言えば、それはいま政府が答弁しておりますとおり、原因の徹底的な究明、安全の確保、そして被害者に対する補償の万全を期したい、これはもう昭和二十七年からずっと同じことを政府も米軍も言っているわけであります。しかし、こういった事故は後を絶たないということになりますれば、そういったこのいわば三原則について一体何をやってきたのか、実際はいま野田委員の質問にありましたとおり何も手を、打たれていないのではないかとさえ感ずるわけであります。 そこで、私は端的にお伺いいたしますが、いまも同じようなこの三つの原則を答弁されました。いままでと違ったもし要素があるとすれば、一体それは何か、この点をまずお伺いしたいと思います。
○政府委員(亘理彰君) 先ほど申し上げましたように、ただいま先生からもお話がありましたが、厚木周辺において多くの事故が起こっておりますが、人身被害を伴います事故は三十年代非常に多うございました。特に三十九年には四月と九月に二回大事故を起こしておるわけでございます。そしてこの事故分科委員会はその前年の三十八年に設けられまして、三十九年の事故の後、対策についていろいろ検討をし措置を講じておるわけでございます。その後十数年の歳月の経過があるわけでございまして、状況の変化と申しますればいろいろあるかと存じますが、厚木周辺の都市化の現象が一層強まっておるということもその大きな一つであろうと、考えております。
○片岡勝治君 私が聞いているのは、いままで同じような答弁をしてきたけれども、今回、一体いままでと違ってどういうことをしようとするのか、そういうことを聞いているのです。
○政府委員(亘理彰君) 航空機事故でございますので、まず原因の究明と、その究明されました原因に即した再発防止対策、安全対策の強化という以外に、項目として特に新しい項目ということはないかと思うわけでございますが、その内容につきましては状況の変化に即して考えるべきものと思っております。
○片岡勝治君 そのとおりだろうと思う。ですから、たとえば原因の究明についていままでと違ってこういうことをやる、こういうことをしたい、こういう手を打ってきたということがあれば、これはなるほど政府のこういった事故に対する取り組みもやや前向きになってきた、いままでと違ってきたということを市民も国民も納得すると思うのです。しかし、いま野田委員の質問について全く同じですよ、それは。事故委員会等につきましてもいままでどおり何らその前進が見られない。たとえば、冒頭長官の方から「横浜市内、米軍航空機墜落事故についての説明要旨」というプリントをいただいた。長官がこれを読んだわけであります。私は大変不思議なのは、この中の初めの方に「左側エンジンに火災を発し、事故機のパイロットは、海岸線まで飛行することは困難と判断し、民家の少ない地域に機首を向けましたが及ばず、」横浜市に墜落をした。これはあなた確認したんですか、こういうことを。事故調査委員会でこういうことを確認したのですか。パイロットの証言なり何なり全部調査して防衛庁長官はこういう判断をしたのですか。
○政府委員(亘理彰君) 冒頭にも申し上げているわけでございますが、事故分科委員会は発足してその原因究明に取りかかったところでございます。したがいまして、申し上げましたところは、事故分科委員会で日米相互に原因と事故の状況を点検した結果というものではないわけでございまして、三十日に開きました事故分科委員会におきまして、現段階で米側の把握しております認識について報告を受けまして、それに即しまして私どもの現在の段階でおおむねこういう状況であるというふうに聞いておりますところを整理したものでございます。
○片岡勝治君 大変これは軽率ですよ、考えてみれば。アメリカがこう言ったということを言ったのならまだしも、いましかしあなたの答弁によれば、第一回の合同委員会でそういうようないろいろ話が出たということでしょう。非常に一方的じゃないですか。その日米合同調査委員会の議事録を出していただきたいと思います。
○政府委員(亘理彰君) 分科委員会においては議事録というものは作成しておりません。で、この事故の状況は、米軍機にかかわるものでございますから、第一次的にはやはり米軍側で当日の事故の態様を把握いたしまして、そうしてさらに原因究明を、現在米軍も調査委員会を設けてやっているわけでございますが、その結果を受けて事故分科委員会で日米間でこれを徹底的に検討するという運びになるわけでございます。現在の段階におきましては、事故後一週間でございますが、これは第一次的に米側の調査しか私ども確たるデータは持たないわけでございます。多少の目撃者の証言等はあるかと思いますが、現在の段階はそういう状況でございます。
○片岡勝治君 これはしかし、防衛庁長官の事故に関する説明要旨ですよ。アメリカの説明書じゃないんですよ、これは。そうでしょう。長官、この際何か一言あなた言わなきゃおかしいですよ。事故調査委員会でこういう判断をした、仮にそういうことであれば、それは日米両方で一つの判断を示したわけですから、日本側としてもそれを認めるということはあってもいいと思う。しかし、そういうことがまるきり行われないでこういう判断をそもそもすること自体が、こういった事故に対する日本政府の取り組み方が全く旧態依然だということの証拠でしょう。
○政府委員(亘理彰君) 先生のお話を伺いまして感じますことは、確かに左側エンジンに火災を発したことは目撃者が米側以外にもおるわけでございます。ただ、「事故機のパイロットは、海岸線まで飛行することは困難と判断し、民家の少ない地域に機首を向けましたが及ばず、」、ここは米軍のパイロットの証言等による米側の情報でございまして、それ以外は事実をそのまま書いてあるわけでございますが、この点については、現在の段階では米側情報によるということを申し上げるのが正確であったかと思います。
○片岡勝治君 それじゃ防衛庁長官、これ削除しなさい、いま言ったところは。「左側エンジンに火災を発し、」、これは事実ですからいいんですが、次の一行半、これはいま削除した方がいいですよ、あなたのためにも。
○国務大臣(三原朝雄君) この報告の内容について、事実確認という事態まではっきりしていない、米側の一方的な意見を長官の報告の中に盛っておるではないかという御指摘でございます。私は、米側の証言をそうかとうなずいたところについて、それが実態調査という点においてまだ欠けておるという点で削除したがよろしいということでございますが、率直にその点は、いま申し上げましたようなところで、私は米側のパイロットの証言をそのまま取り入れた点について、それはやはり実態把握と最後にもとるような結果が出た場合それは適当でないぞという御指摘でございますので、その点は削除さしていただきたいと思います。
○片岡勝治君 それでは、この点についてはいま削除のお話が出ましたので了解をいたしたいと思います。 いまお話しの経過を聞きましても、この事故調査委員会、合同調査委員会と言うんですか、その取り組みについて私どもは大変いろいろ疑問を感じるわけなんですが、野田委員の質問の答弁を聞いておりましても、この事故調査合同委員会そのものが、実際に現実に機体を調査するなり、破壊された証拠物件を調査するなり、そういう作業はいままでやっているんですか。
○政府委員(亘理彰君) 第一次的には米側が事故調査委員会を設けて、パイロットの証書、あるいは第三者の証書、さらに機材の分析等によって原因の解明を進めておるところでございます。事故分科委員会自体が直接にその証言を徴したり、あるいは機材の点検をするということはいたしておりません。ただ、今後第一次的に米側の調査の報告がこの事故分科委員会に出てまいるわけでございますが、その段階におきまして、日本側の委員において不審の点があればこれを徹底的に追及する。必要があれば必要な資料を見、あるいは点検をするということになろうかと思います。
○片岡勝治君 そもそもそこに私はこの事故調査委員会の、何といいますか、機能というものが非常に形式的になっていると思うんですよ。事故調査委員会は、いわば米軍に従属した機関じゃないでしょう、これは。その目的を見れば、「航空機の事故の原因を判定するための方針及び手続を決定し、及び事故をなくすための方法を設定するために、」これこれこういう委員会をつくるんだと。つまり、航空事故をなくすということが本来の目的ですからね。そういうことでこの事故調査委員会というものがあれば、それはアメリカに従属した機関ではなくして自立した機関でなければならぬと思うんです。だとすれば、アメリカはアメリカで、それは自分の飛行機ですから、墜落したんですから自分たちで事故調査をするのはこれは当然でしょう。したがって、そのアメリカの調査資料を土台にしていいか悪いかということだけの事故調査委員会では、これは自立した事故調査委員会、つまり日本とアメリカが対等に委員を出して事故を調査する、そういう機能は果たされないんじゃないですか。ですから私が言いたいことは、いままでは確かにそうだったでしょう、われわれが調べてみてもそうです。実際この調査委員会が証人を求めたり、あるいは壊れたエンジンを持ってきて調査するというようなことはなかったようであります。しかし、それでは私は本当の調査にはならぬ。つまり、国民がいままでのこういった事故に対して非常に大きな不信感を持っているのはそこにもあると思うんです。だから、従来はそうだったけれども、これからはパイロットにも来てもらう、あるいは壊れたエンジンも、アメリカで調査しているだろうけれども、日本人の技術者によっての調査もしようじゃないか、こういう調査委員会の権能、機能、そういうものを私は強化していかなければ本当の事故の究明というものはできないと思いますよ。つまり、国民が納得する、市民が納得する、そういう原因の究明というものはできないと思うんですが、これについてはどうですか。
○政府委員(亘理彰君) 事故分科委員会の作業の進め方は申し上げたとおりでございますが、これは米側の結論をもちろんうのみにするわけのものではございません。事故原因の究明について米側がまとめました内容につきましては、なぜそういう結論になったのか、その推論の過程、あるいはその根拠、データは皆保存されておるわけでございますから、必要があれば原資料についても究明するというふうな段取りになるかと思うわけでございます。決して、単にアメリカに従属して言いなりになるというふうな進め方は毛頭考えていない次第でございます。 それから、先ほども野田先生の御質問にお答えして申し上げたのでございますが、事はかなり技術的な分野にわたると予想されるわけでございます。したがいまして、現在の委員の構成は必ずしも技術的な専門分野に通暁したメンバーではございませんので、今後必要に応じまして、別途その技術的な専門家、これは防衛庁にもおりますし、あるいは運輸省等にもおられるわけでありますが、そういう技術的な専門家による部会等を設けて技術的な詰めを進めていくということも、これは関係省庁とも御相談して検討してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○片岡勝治君 私も、そのアメリカの調査を全く信頼が置けないということを言っているんじゃないんです。少なくともこういう事故に対して市民や国民が納得する、そういう手だてを、手順を踏んでいけばああそうかということになるわけでしょう。ところが、アメリカだけの資料に基づいてこの委員会で仮にいろいろ論議をしたところで、やっぱり国民は納得しない。なぜアメリカの技術者と日本の技術者と共同して調査ができないのか、なぜできないんですか。そうすれば国民もそうだったのか、そこまでやったのかということになるじゃありませんか。そういう体制がなぜとれないんですか。 それからもう一つ、技術的な問題でありますけれども、この航空交通管制に関する合意第一附属書によれば、この共同委員会については日米双方で同数を出すという。しかしこの場合にも「調査に利用することのできる技術的な助手及び顧問の数を制限するものではない。」、ですから、ここに合同委員会があると、調査委員会がある、調査委員会に必要な技術者を、じゃこれこれこういう技術者を頼んで真相、原因を究明してもらおうじゃないかという、そういう技術者とか顧問というものを任命することについては何ら制限するものではないと書いてありますね。ですからそれはできるんじゃないですか。仮に、委員はなるほど防衛庁の何とか課長だ、何とか局長だと、本当に細かい技術的な点はあるいはないかもしれませんね、運輸省から来ても。ですから、そういう専門の技術者をこの委員会のいわばそれこそ付属的なものにして、そうしてアメリカの技術者も来る、日本の技術者も行く、そういうことによって徹底的に究明をする、それがなぜできないんですか。いままでやってなかったわけでしょう。そういうことを私はやりなさいと言うんですよ。これはできますか。
○政府委員(亘理彰君) 繰り返すようでございますが、先ほど申し上げましたように、必要に応じて技術専門家から成る部会を設けて相互に検討していこうということで考えておるわけでございます。先生のおっしゃるところは、要するにその調査の結果が、地元住民その他の方々の御納得を得るような手続と内容になるかどうかということであろうと思いますが、私ども、いま考えております進め方で御納得のいく調査を進め、それから、その結果は合同委員会に報告された後に公表もいたしたいというふうに考えておりますので、結果的には先生のおっしゃるところと変わりはないように考えるわけでございます。
○片岡勝治君 そうするとこういうふうに理解していいですか。これからは日米両方で技術者を出し合って、パイロットの証言を求めるなりあるいはエンジンを調査するなり、そういった分科会ですか、そういうものを置いてこの問題の調査をする、こういうふうに理解していいですか。
○政府委員(亘理彰君) 必要に応じましてそういうことも考えたいと思って申し上げたわけでございますが、この問題は私の方の一存で決められませんので、日本側で外務省その他関係省庁とも御相談し、米側とも相談しておっしゃるような方向に持っていきたいと私は考えております。
○片岡勝治君 それでは、そういうことでひとつ従来と違った抜本的な原因究明をぜひやっていただきたい。 それからもう一つ、市民、国民の側から大変疑い、不信を持っているのは、その事故調査委員会の内容というものが、それは長期間かかるものですから、ついだんだん関心が薄れるということもあるでしょう。しかし、その内容が国民の前に必ずしも明らかにされていない、結果だけぱっと発表するということは。したがって、私はこうした事故についてはその真相究明の、原因究明の経過というものを国民の前に明らかにしていく、これが非常に大事だろうと思うわけでありまして、たまたま横浜市長が提唱しております、この調査委員会をもっと国民的な開かれたものにしたらどうか。そうすれば、市民、国民もきっと原因の究明がわかった場合にはああそうかということになると思うんですね。まああえて秘密にしたということでもないでありましょうが、しかし、これまでは必ずしも開かれていないということは言えると思うんです。そこで防衛庁とか運輸省とか、そういう関係者だけではなくして、広く国民の側、特に被害を受けた市民代表といいますか、県民代表といいますか、そういった人たちに入ってもらってこの委員会の運営を図っていくということは、これは開かれた委員会として大変私はいいと思うんです。この構想についてどうですか。
○政府委員(亘理彰君) この事故分科委員会は、地位協定に基づきます合同委員会の下部機構でございます。したがいまして、日米双方の政府関係者をもって構成されておるわけでございまして、これにいま先生の仰せられました市民代表というふうな形で御参加を願うことは、これは困難であろうかと思います。
○片岡勝治君 法的に不可能ですか。そういうことはないんでしょう。これはアメリカ政府、それから日本政府が指名した委員で出しなさいと、こういうふうに書いてありますね、だれは出しちゃいけないということはないでしょう。市民の出し方だっていろいろありますよ。あなた方だって市民ですよ、どこかの。そうでしょう。そういう解釈だってできるじゃありませんか、法的にできないということはないですよ。
○政府委員(中島敏次郎君) ただいま先生のお話しの市民代表ということの意味、先生自身も御指摘のように、はっきりしない、いろいろ広い範囲のことであるんだから、方法があるんではなかろうかと、こういう御所説と承りましたが、先ほど来施設庁長官もお話しのように、この事故分科委員会におきまして学識経験者の知識、経験というものを活用していきたいという考え方は私ども持っているわけでございまして、そういう線に沿って今後の委員会の運営をやっていきたいというふうに内々考えております。ただ、先ほど来もお話がありましたように、委員会そのものの作業がいま緒についたところでございます。今後そういうことを頭に置きながら、そういう方角で検討をしていきたいというふうに考えております。
○片岡勝治君 まあ一歩前進したお答えがあったんですが、これまでの委員会の構成を見ますと、先ほどの答弁だと、防衛庁あるいは運輸省、そういった直接間接関係する役所の方だけですわね。ですから、いまのお答えで、それに学識経験者というものも加えるのは大変結構だと思います。一つの国民サイドでこれを見ていくという、そういうことで、むしろそういったウエートを私はもっと重く見ていった方がいいのではないか。もちろん、そういった人たちは技術的にはもう素人ですから、それはそれとして全く専門的な人たちにやってもらう、そういう資料に基づいてこの大きな判断をするという委員会、私はむしろ技術的というよりも、そうしたとにかく開かれた委員会、国民に開かれた事故原因の究明という、そういった政治姿勢を示すということがこの種の問題の解決に大変有効である、そういうことを私はまず第一に考えていかなければならぬということで申し上げているわけでありまして、飛鳥田提案もそういうところに私はねらいがあると思うんです。 そこで、もう今回は、これによりますと十名以下の委員ということになっていますが、これはもう満杯になっちゃっているんですか、委員は。 〔委員長退席、理事加藤武徳君着席〕
○政府委員(亘理彰君) 委員が満杯ということはございません。先ほど委員会のメンバーはかくかくということを、私野田先生の御質問に対してお答えしたわけでございますが、そのほかに相互の了解に基づきまして臨時のスタッフも参加させておるという状況でございます。満杯ということはございません。
○片岡勝治君 そうしましたら、いま御答弁のありましたとおり、そうした中央官庁の方だけでなくして学識経験者をぜひ入れて、国民の前に開かれた委員会にしていただきたい。これはぜひ御努力をしていただきたいと思いますし、これは相手のあることですから、ここでオーケーということがあるいはなかなか言い得ないと思いますけれども、これは市長やあるいは知事がアメリカの大使にやはり申し入れをしておりますね。これはそのときの大使の発言を正確に速記録にとったわけじゃありませんけれども、メモ式にとったときに、アメリカの大使も、知事や市長のそういった提案について、知事、市長の勧告を配慮して検討させていただきたい、私個人としても十分考えておきたい、こういうことを申しております。ですから、アメリカとしても、そうした開かれた事故調査委員会というものに反対するはずはないと思いますね。ですから、これはひとつ早急に日米両方で協議をして、学識経験者というそういう範疇でこの委員会の構成というものを広げていただきたい。その広げるに当たって、市民代表という言葉が適切かどうか、それはここであえて私は申しませんけれども、ぜひ関係地域の人にも入ってもらうということが大変私は大事であろう、こういう点でひとつ御考慮していただきたいと思いますが、これはひとつ長官どうですか、お答えいただけませんか。
○国務大臣(三原朝雄君) お答えをいたします。 いま外務省並びに施設庁からもお答えをいたしましたが、ただいまの委員会の構成、そしてその構成に結果いたします機能というようなものを判断をしながら、開かれた委員会という立場で、広く一般の国民の方といいますか、そういう中からも委員を入れてやっていくということでどうかという御意見でございます。私も米国大使のお答えも承知をいたしておるわけでございまして、そうした方向でひとつ可及的速やかに、構成について検討し取り組んでまいりたいと思います。
○片岡勝治君 ぜひそういうふうにお願いをしたいと思うわけであります。 それから、先ほども野田委員から相当強く要求したわけでありますけれども、今回の事故の後の措置として、厚木基地の一時使用停止ということを大変地元の人も強く要求しているわけであります。これまでも、事故が起こりました後関係の市町村あるいは市町村議会でも、事故に対する市民、県民の願いを決議案としてそれぞれ議会で決議し、あるいは知事、市長が声明なり申し入れをしているわけであります。今回の事故に当たっては、まあ私の記憶する限りでは最も強硬です。市長、知事の要求、そして関係の県、市町村議会の決議、これほどはっきり決議をしたことはないと思うのでありますが、第一項は、もう厚木基地は撤去してくれ、これは知事、市町村長、それから県会、市町村議会の一致した決議です。こんなにはっきり決議をした、あるいは要求したということは、まあ私も地元におりますからいろいろ経験をしておりますけれども初めてであります。それから第二番目として、原因が究明できるまでは飛行を中止しなさい、即時中止せよ、こんなにまではっきり要求したのも今回が初めてであります。三番目としては、補償措置、これはもう従来もやっておりますけれども、大変私は強い市民、県民の要求があるということを、ぜひ政府としてもしかと受けとめていただきたいと思う。まあ日航機やあるいは新幹線等でも、事故が起きれば、短期間ではありますけれども一斉に点検をする、あるいは日航機でも再点検のために一斉検査をするというようなことは、これは当然でありますから、アメリカの飛行機が落ちた場合に、むしろアメリカの方でそういった措置を自主的にとっていけば、市民、国民も理解をしてくれると思うんですが、この事故が起きた後もブンブン飛んでいるんですよね。何か国民、市民に対して面当てのように感ずる。われわれ市民に対して逆なでするような行為を米軍自体が行っているということについて、私は本当に大きな憎しみを感ずるんです。一体米軍は何を考えているのか、この幼い二人の命が失われているのに、全く平然と通常の行為を行っているという米軍に対して大きな憤りを感ずるわけなんです。そういう謙虚さというものがいまのところ全然ない。だから私は、アメリカがそういう行動を起こしているんならば、余りひどいじゃないか、政府自身が直ちに、とにかく基地の使用はちょっとストップしてくれ、なぜ率直に言えないのですか。まあ防衛庁長官からすれば、いつまでストップすると言うことがあるいは困難かもしらぬ。その立場は私も理解できないではない。しかし、事故の直後も平然と、あるいはその後も何ら変わりない基地の使用について、これは市民は納得しませんよ。だから、そういう市民や県民の願いや希望というものを謙虚に政府が受けとめて米軍に対して申し入れをすべきじゃないですか。これは市長や知事は大胆に言っていますよ、アメリカの司令官に対して。大使館にまで行って、とにかく原因究明までは飛行をやめたらどうですか。これは市長や知事の仕事じゃないでしょう。 〔理事加藤武徳君退席、委員長着席〕 防衛庁長官や外務大臣や総理大臣の仕事じゃないですか。よしんばアメリカに拒否されたとしても、そういう行動をなぜとらないのか。これが本当にわれわれ国民として理解できない。長官のひとつ率直な御意見を聞きたい。
○国務大臣(三原朝雄君) 今回の事故の重大性にかんがみて、いま先生の御意見、私自身も厳しくこれを受けとめておるところでございます。御承知のように、自衛隊の飛行場等におきましては、事故が起こりますると、いまお申し出の処置に出てまいっておることは御承知のとおりでございます。ただ、厚木の飛行場につきましては、御承知のように私の方の訓練、教育の立場、あるいは米軍との安保条約履行の責任という立場で、私自身も非常にこの点については諸般の情勢を、特にまた横浜の市長さんなり神奈川県知事さんあたりからも強い要請があったり、地元からもあっておるわけでございまして、熟慮いたしたことは先ほど申し上げたとおりでございまするが、いま直ちに訓練、飛行を中止せよということを申し上げることは考えておりませんということを先ほども申しました。そうした点で、なおいまの先生の貴重な御意見を受けとめて、今後も事故が絶対にないためにまず努力をし、そうした御意見を踏まえて対処してまいりたいと思うわけでございます。いまここで明確に、私から飛行を中止せよということを要請することは、いま直ちには考えていないということだけは申し上げておきたいと思います。
○片岡勝治君 こういうのはタイミングが必要なんですよ。だから市民感情、国民感情の上に立って即時、その当日なり翌日なり、ちょっと極端な話をすればここ四、五日ストップできないか、そのくらいのことがなぜ言えないのですか。一週間も十日もたってそんなことを言って行ったって聞くはずがないじゃありませんか。そういう国民の気持ちというものをもっと政府が受けとめて——安保条約なんか知っていますよ、私だって。市民だって知っていますよ、それは。自衛隊の訓練飛行をやっている、そういうことも百も承知の上で、なおかつ、これだけの事故が起きた、そういうものに対して米軍も政府も謙虚に反省する。それは言葉の問題じゃないですよ。仮に一日でも二日でもストップしてみなさい。それは形にあらわれた反省じゃありませんか。もう事故は再び起こしません、こんな言葉は百万遍繰り返したって事故はあるんですよ。絶対になくすということはそれは不可能でしょう。だから、こういった時期に一体どういう姿勢を米軍が、日本政府が国民の前に示すか、ひいてはそのことが私は事故をだんだんなくすゆえんだと思いますよ。事故を起こしたら大変だ、厚木飛行場は一カ月停止させる、そういうことにでもなれば、これは米軍だって大変でしょう。そういうことを頭の中に入れて、いわばこの飛行停止の政治的意義というものを私はぜひ感じてもらいたいんです。どうも長官の受けとめ方が大変事務的で、そういう答弁ならだれでもできるのです。もっと国民サイド、市民サイドに立ったぜひ考え方に立ってこの問題を今後対処していただきたい。 それから、この飛行の飛び立った場合のコースの問題で、これまでも防衛庁なり何なりで若干の努力をしている点、私もある部分は認めるわけでありますけれども、いわゆる住宅密集地の上を通るな、こういう要求が非常に強いわけですね。これはまあ厚木基地ばかりじゃないのでありますけれども、こういう点についてどうですか、厚木基地について何か対策がありますか。これまでとってきた以上にコースの問題について考慮の余地がありますか。
○政府委員(亘理彰君) 先ほど申し上げましたように、三十九年の事故の後で事故分科委員会の勧告につきまして合同委員会でコース等についても一定の合意があるわけでございます。まだ具体的に今後の安全強化策について成案を持つというところまで進んでいないわけでございますけれども、先ほども申し上げましたように、今後の安全対策を考える場合には、三十九年の合意内容を見直すということも一つの内容であろうと考えておりますことは先ほど申し上げたとおりでございます。
○片岡勝治君 こうした事故が起きた場合に、まあコースについていつも検討する検討するというお答えがあるわけでありますが、私はこの基地周辺の事情もよくわかっております。かつてはこの近辺は農村地帯ですからね、人家も非常に少ない、そういう地域であったわけです。しかし、いまもうこの周辺全部が住宅地域に変わってしまっておる。ですから、もう飛行コースを考慮するという余地はないんですよ、これは。だから、事故原因の究明と同時に飛行コースについて再検討するなんていうことも、これはやっぱり言葉だけの問題で、どう飛行コースを変えたところで密集地域の上を通らなければ海にも出られないという、そういう地域でしょう。そういうことからすれば、先ほど指摘されたように、もはや厚木基地というものの存在が、軍事基地——飛行機の特に米軍の基地として適当かどうか、それは再検討する時期じゃありませんか。単なる安保条約の問題じゃなくて、そうした社会的な条件がここ十年、二十年の間に大きく変化したという、そういう要素もこれからの日米、あなた方が言う日米協力体制でいいですよ、あなた方の言葉で——そういう上でも、こうした社会的な変化、そういうものについて考慮すべき段階に来ているのではないですか。もし飛行コースの上に考慮する余地が具体的にあるならば説明をしていただきたい。そうでなければ、厚木基地の置かれている条件そのものについて、もう一度見直す、最近の言葉で言えば見直すという言葉でしょう。何でもいい、再検討する時期ではないでしょうか、これは防衛庁長官どうです。
○国務大臣(三原朝雄君) 率直に申し上げますが、本事件が発生をいたしまして、いま申されましたような飛行コースの問題その他絶対に事故再発を防止するという立場で諸般の条件を検討を進めたわけでございます。その中には、もちろん移転というようなことも考えられないかというようなことも庁内で相談をいたしたのでございまするが、現在のところ、いま一挙にそういう点について明確なお答えをするような結論が出てまいっておりません。いま移築どうだ、移転どうだというようなことについて、ここで私からはっきりお答えをすることもできないことをきわめて残念に思います。
○片岡勝治君 大臣の答弁には、何かちょっと含みがあるように聞こえるんですけれども、まあ大変重大な問題ですから、いまここですぐ明確な答弁を私も求めようとはいたしません。しかし、単なる、事故が発生したからということだけではなくして、こうした社会的条件がこれほど急激に——日本一の人口急増地域ですからね、この地域は。そういう社会的な変化に対して、これまた市民サイド、県民サイドで再検討していくということは私は当然のことだと思うんです。これはひとつぜひ真剣に取り組んでいただきたい、このようにひとつこの点は要望しておきます。 それから最後に、今度の飛行機は空母ミッドウェーとの関係で事件が起きたわけでありますけれども、ちょっと違った角度の問題になりますけれども、これまでミッドウェーについて横須賀を母港にするということ、これについて政府は頑強にこれを否定してまいりましたね。あれは母港ではない。しかし、ミッドウェーはことしになってから七十日ぐらい横須賀に寄港して、いわゆる大修理、オーバーホールをやったようであります。こういう要素が加わりますと、まさにミッドウェーは横須賀を母港にした、こういう判断を明確に下し得ると思うんですが、これについてはどうですか。
○政府委員(中島敏次郎君) ただいま先生御指摘のように、ことしの五月の上旬ごろから六月の下旬にかけて、約八週間ほどミッドウェーがドライドックに入って修理をやったということは事実と承知いたしております。ただ、このドライドックに入りましたのは、私ども理解いたしておりますのは、いわゆるオーバーホールというような大々的な修理ではなくて、むしろ小規模の修理及び検査ということで入ったものだというふうに理解いたしております。もともとミッドウェーの乗組員の家族の居住計画というものが横須賀地区に発足いたしましたころ、その二、三年後にはミッドウェーが米本国に帰って大規模なまさにオーバーホールを行うんじゃないかという予想があったわけでございますけれども、そのようなオーバーホールというものは延期されて、むしろ小規模な修理と検査を先ほどのような形でやったというふうに理解いたしておる次第でございます。
○片岡勝治君 ここでミッドウェーの母港論議をやろうとは思いませんけれども、私も決算委員会でミッドウェーが横須賀に入るようになった段階でいろいろ質問をいたしました。そのときの政府の答弁は、ミッドウェーの根拠地はアメリカの西海岸だと、横須賀じゃないんだと、そういうことを繰り返し言っているわけです。一つの条件として、そういう大規模な修理あるいはオーバーホールというものをやらないからだ、そういうことを言っているわけでありますけれども、新聞によれば、この四年間に六百五十二日横須賀にいるわけですよね。その他の日は海に出ているわけでありますが、それが八百九十日、半分とまではいきませんけれども、もう横須賀が事実上基地として使われている。それから一番長い入港はことしのドック入りの七十一日、まあ一日で出ていく場合もありますが、こういうふうに考えてまいりますと、つまり家族もみんな横須賀にいる。それから補給、休養、そういう作業も全部横須賀でやる。それから第七艦隊の旗艦も横須賀を母港にしている。そしてこういうふうに長期大修理を横須賀でやる。こういうことになりますれば、これはもう横須賀が根拠地じゃないんですか。もしそれを否定するんなら、あとどういう要素がこれにプラスした場合に横須賀がミッドウェーの母港になると言えるのですか、あとどういう要素がプラスされればいいんですか。
○政府委員(中島敏次郎君) 先生がミッドウェーのいわゆる母港化の問題について深い関心をお持ちになっておられて、昭和四十八年の決算委員会で種々の御論議があったということを私どもよく承知いたしております。それで、よく先生も御承知のように、そのころ私どもは、いまのような先生の問題御指摘がありまして、そして外務省としていわゆる母港化の問題についてどう考えるんだ、政府としてどう考えるんだと、こういうお話がありまして、その当時統一見解と称する、私ども政府の考え方をまとめましたものを委員会にお出ししたことがあるという経過も承知いたしております。そのときにもいろいろの政府の考え方を御説明申し上げたわけでございますけれども、このいわゆるミッドウェーの母港化という問題は、アメリカ側が、その海軍艦艇の展開地域に近い外国に乗組員の家族を居住させることによって、艦船の本国への帰投の回数を減らす、そして、そうすることによって艦艇の効果的な運用と国防費の節減を図り、あわせて乗組員、家族の士気の高揚に資する、こういうのがいわゆる母港化と称せられておることの内容でございます。そこにありますように、乗組員の家族をそこに居住させることによって経費の節減を図り士気の高揚を図るということでありまして、そのこと自身によってミッドウェーが横須賀を施設区域として使う使い方が基本的に異なるということはないんではなかろうか、そういう意味におきまして、安保条約におきますところの「配置における重要な変更」という意味の「配置」には該当するものではないというふうに政府としては考えております、ということをその当時も御説明申し上げた次第でございます。
○片岡勝治君 大変先の先までお答えしたんですが、安保条約の配備の条件というものには——これだけですぐ事前協議の対象になると私も思いません。しかし、その条件の一つの要件を具備するんですよ、一つの。そのほかにありますよ。ミッドウェーが横須賀を母港化した、それだけでいまのあなた方の米軍との話し合いでは事前協議の対象にはならないようになっていると。一つの条件なんですよ、それにある要素が加われば事前協議の対象にならざるを得ない。したがって、あなた方はミッドウェーは横須賀が母港ではないということをもう口を酸っぱくして言うんです。そういう条件が出てくるのをあなた方は恐れるわけでしょう、端的に言えば。だから、それはいま答弁を、この前も聞きました。そのとき、じゃ具体的に何かと言ったら言えないんですよ。強いて言えばアメリカ西海岸方面が根拠地だと、なぜならばそこへ帰ってオーバーホールなり大修理をやるんだと。じゃそういう要素がもうなくなったわけでしょう。七十日も横須賀のドックに入って大修理をやるんですよ。そうするとあと一体何があるんですか。それでもあなた方は母港でない母港でないと言うんですよ。母港と言えばもうこれは根拠地だ、本拠地だということはこれはもう政府が答弁してますからね。母港と本拠地は同じなんだ、これは安保条約の審議のときに載ってますから。だから、あなた方は母港だということはもうどんなに言われても言いたくない言葉なんだろう。これはしかし私もやっぱりごまかしだと思いますよ。あと一体どういう要素があるんですか。あと何が加われば母港になるんですか、それは。あと何ですか、ないでしょう。それでもミッドウェーは横須賀を母港にしているというふうには言えないんですか。 これは宿題にしておきましょう。あと何がプラスされれば母港と言えるか、これは文書にして出していただきたいと思います。
○政府委員(中島敏次郎君) たびたびお言葉を返すようで大変恐縮でございますが、当時、私どもは政府の考え方をまさに文書にいたしまして統一見解としてお出ししたわけでございます。
○片岡勝治君 いやいや、具体的に聞いているんですよ。
○政府委員(中島敏次郎君) そこでありますように、私どもも、そのミッドウェーのいまの横須賀におるあり方が母港と呼んではいけないということを申しておるわけではないのです。
○片岡勝治君 いいんですか、それじゃ。
○政府委員(中島敏次郎君) 母港、たびたび申し上げましたように、母港という言葉は法律的な用語ではなくて、使う人によっていろいろな意味に使われておるということでございます。まさに当時の統一見解でも、ちょっと読み上げさしていただきますと、「「母港」とは、法律用語ではなく、一般に艦船の在籍港、登録港、家族居住地、または、活動上の根拠地というように、いろいろな意味あいに用いられる。」ということから始まりまして、そして、この安保条約で言っておりますような活動の本拠地として駐留する場合というものには、いわゆるミッドウェーの家族の居住計画の問題は該当しないんじゃないかということを、当時紙にして御提出申し上げたわけでございます。その辺の御事情をひとつまた御説明さしていただきたいと思います。
○片岡勝治君 確かに母港という言葉はそういう言葉なんです。しかし、その前の国会で母港と本拠地、根拠地は同じかという質問に対して、そうです、そういう答弁していますよ。これは私はそのときの論議でもちゃんと言ったでしょう。
○政府委員(中島敏次郎君) たびたびお言葉を返すようで恐縮でございますが、先生のそのときにお話しになりました答弁を私も存じております。当時、いま申し上げましたように、母港という言葉が多義的に使われているものですから、それを特定の意味に用いて、母港と根拠地とが同じであるという種類の答弁があったことはあるわけでございますけれども、いま問題は、ミッドウェーがあそこにおりますときに、そのおりますところのあり方、いわゆるその乗組員の家族の居住計画というものが、安保条約で言いますところの配備における重要な変更という場合の配備という意味での母港という意味ではないと、そういうものとは性格が異なるということをるる御説明申し上げたわけでございます。
○片岡勝治君 全然答弁がピントが外れているんですよ、それは。しかし、一時ですから、この程度で、改めてこの問題をひとつ論議をしていきたいと思います。ありがとうございました。
○委員長(塚田十一郎君) 重ねて要望いたしますが、先ほどの補足説明の要旨と、それから事故分科委員会のメンバーの資料を御提出をお願いいたします。
○政府委員(亘理彰君) ただいまの御要望承知いたしました。
○委員長(塚田十一郎君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、休憩をいたします。 午後一時三分休憩 —————・————— 午後二時十分開会
○委員長(塚田十一郎君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 午前に引き続き、国の防衛に関する調査を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○黒柳明君 防衛庁長官ですね、横浜の事故のこともやりたいし、ちょっとハイジャックのことも、大臣がいまお忙しいので、特別またあしたから論戦が始まりますから、若干聞きたいし、いろいろありますので。 まず冒頭に、昨日国連総会でカーター大統領が、核についての「宣誓」と出ておりましたですけれどもね。今回の横浜の事故の問題も、根本的にはやっぱり日米安保条約という枠の中でどう処置されるか、されたかということに問題があるんでありまして、ということは、その一方の当事者であるアメリカの大統領が、まあ日米安保に直接関係なくしても、大きな核についての政策変更とまでも言えなくても、アメリカ歴代大統領初めて核に対して、まあ前向きと私は評価したいんですが、新しい提案とも言いたいんですけれども、話し合いによっては一〇%、二〇%、五〇%削減の用意はあると、さらには、核に対しては、まあ簡単に言うと先制攻撃はしないと、こう、いままで私たちがそうであろうと、こうは思っていましたけれども、初めて大統領として国連の場で世界に約束したと、まあこういうことをまず踏まえて、先日アメリカにも行って、いろいろ防衞問題でお話ししたばっかりですから、そういう問題も当然いろいろキャッチしてお考えになっているかと思いますが、ひとつ、まず御感想をお聞かせいただけますか。
○国務大臣(三原朝雄君) ただいま黒柳先生の御意見、カーター大統領の国連における演説の内容等は新聞等で承知をいたしておるわけでございます。具体的な中身なり、全体を把握するまで至っておりません。ただ、いまのお尋ねのように、君の感想はどうかということでございますから、私といたしましては、きわめて前向きの、世界平和に対する大きな布石と申しますか、投石をなさったと事態を受けとめておるわけでございまして、その推移を注視をいたしておるというのが私の現在の受けとめ方でございます。
○黒柳明君 世界平和に一石投じたと、これはもう当然そうだと思いますね。ただ私、いまこれから事故の問題も触れたいと思うんですけれど、もういつまでも日米安保条約が、日本とアメリカの安全保障の問題を拘束していると。拘束はしていますよ、条約があるんですから。そういう時代じゃないんじゃなかろうかと。これは長官にこんなことを言えば、これは釈迦に説法ですけれども、ある意味では中国だって安保条約についてやっぱりこれは肯定している。あるいは、失礼ですけれども、社会党さんのりっぱな非武装という政策に対して反論を示している。アメリカだって、私は日米安保を、事によると米中正常化ないしは友好の一つの材料に使う可能性もあるんじゃなかろうか。当然、時代とともに安全保障も変わってきていますし、国際情勢が相当急激に変わりまして、その頂点に立つアメリカの大統領が非常に柔軟なというか、平和的な考えを持っていると、このカーターさんですから。その中にあって、もしそれこそ六〇年代の、あるいは古い時代の考えでこの日本の国会で何か論議していると、これは大変だと、こういうことを私は感じますので、まあ冒頭にカーター大統領のあの国連での核に対する政策はどう判断するかと、平和に対して一石を投じたと、そういうお考えならば私は問題はないと思うんです、これからの論議も。ということは、いま申しましたように、日米安保条約は必ずしも日米間の安全保障条約であるかどうか、もう世界平和、世界のその安全保障の中の一つの二国間の安全保障としてクローズアップされるかどうかもこれから疑問になりつつあるんですね。まして、その安保というのは必ずしもこのまま固定しなきゃならないかどうかということだって私は疑問だと。自民党の中でもそういう意見の人があるんです。私は日米の安全保障を変えるというんじゃないんです、強いて言えば。日米間の友好親善を変えろというんじゃないんです。日米間の安全保障条約というもの、地位協定というもの、まして米軍基地外で起こった問題——いま横浜の市会でこの問題やっておりますよ。政府関係者も御存じかと思いますけれども、その答弁御存じですか、いろんな前向きの答弁が出ていますよ、いま横浜では。それが何か午前中の社会党の先生方への答弁聞くと、非常に何か日米安保条約にがんじがらめになっちゃって、アメリカはこの手かせ足かせを、むしろ振りほどきたいんだと、日本しっかりしろやと。韓国の地上軍の撤退にしてもそうですよ、いまのこのカーターの核に対する宣誓もあるいはその一環であるかもわからない、アメリカというのはロングランで政策を考えますから。横浜市会においたって、市警当局者が前向きで発言している。にもかかわらず、もしこの国会の論議でいつまでも旧態依然としたような何か野党に反発するような答弁をするとすると、これは日米安保の古い枠の中でまだ政府が何となく野党に対決する姿勢で論議をしていると、これじゃどうしようもない。こういうことについて、まず長官のこの考え方を、失礼ですけれども打診したんです。これですべて長官の考え方わかったというわけじゃありません。 そこで、問題は、いま横浜の市会でどういうことを言っているかというと、あの事故発生した——警察の方いらっしゃいましたな——あの米軍が来ましたね、警察当局来ましたね、あれはどっちが先に現場へ行きましたですか、到着したのは。
○説明員(新田勇君) 警察でございます。
○黒柳明君 その具体的な——警察だって。そうでしょうな、ポリスボックスがあるからね、すぐね。具体的に調査ができるという警察のそれが出動したのとアメリカ軍が出動したのと、どっちが早かったですか。
○説明員(新田勇君) 一時半に緑警察署長以下四台のパトロールカーが到着いたし、順次機動隊と機動捜査隊とが参っております。米軍は二時半に最初の者が参ったというふうに聞いております。
○黒柳明君 そこでね、いわゆる基地外で起こったことで、私が言うまでもありません、警察権はこちらにあるわけですよ。そのときのこの処理、一時間違うんでしょう。ですけれども、実態的にはどうなんですか、ボイスレコーダーはなかった。そうしたら、搭乗者が脱出したシートあるいはエンジン、いまもって見つからないんですか。エンジンは向こうへ持っていっちゃったんですか。ここらあたりのいきさつはどこに聞けばいいんですか、施設庁ですか。
○政府委員(亘理彰君) 荏田地区に墜落いたしまして、その機体は四散したわけでございますが、その機材については二十七、二十八両日にわたりまして収集しまして厚木基地に収容しておるわけであります。
○黒柳明君 いやいや、いま言ったその座席のシート、エンジン等はどうしましたかと。
○政府委員(亘理彰君) エンジンとか、いまおっしゃいました座席とかも含めまして、一切厚木基地に持ち運んでおります。
○黒柳明君 要するに米軍が持っていったと、こういうことですね。言うまでもなく、エンジンは、これはもう事故の発生、どういう原因があったのかと、まあボイスレコーダーがあればさらにいいですけれども、それから座席、シート、十秒で脱出したとか十五秒で脱出したとか、あるいはどこに落っこっていたとか、そういうものは全く一時間も先に行っていた警察はそれを入手しなかったわけですか。入手したというか、回収しなかったわけでしょう。それで後から来た米軍がみんな持っていっちゃったんでしょう。この点はどうですか。
○説明員(新田勇君) 二十八日の日に実況見分を行っております。実況見分の終了後順次引き渡しをいたしました。エンジンは二十八日の五時半に引き渡したという報告を受けております。
○黒柳明君 これはわざわざ引き渡しちゃったんですか。引き渡さなくったっていいじゃないですか、こちらで調べてから引き渡せばいいじゃないですか、なぜ引き渡したんですか。
○説明員(新田勇君) 一応実況見分終了後に向こうに渡したわけでございます。なお、渡すに当たりまして、向こうの場所から移動するような場合にはこちらに連絡することというようなことの申し入れはいたしております。
○黒柳明君 そうすると、厚木基地内にある事故墜落のこの調査に対して、警察権がこの米軍の調査と同時に並行してできるんですか。そうじゃないんでしょう。できないでしょう、向こうの方に持っていかれちゃったらば。実況といったって、何といいますかね、現場どの程度散乱していたかなんとか、そういう現状に対しての把握をしただけでしょう。その事故の原因を調査するなんていうことで渡したわけじゃないでしょう。事故の原因、わからないじゃないですか、それじゃ日本の警察調査の中においては。どうしてこれ渡すんですか、渡す必要ないんでしょう、本当ならば、ね施設庁長官。米軍基地外で起こったことですから。何かそれは米軍が監視していたとかしてないとか、こう言ってたとか言わないとか、そこら辺どうですか。
○政府委員(亘理彰君) 警察庁からお答えすべき問題かと思います。
○説明員(新田勇君) 捜査の手続といたしまして、実況見分ということが最初にあるわけでございます。おっしゃるように、その後にその機械を解体するなどして検査をいたさねばならぬわけでございます。そのために時間を要する、あるいは専門的なものが必要である。つきましては、このものを米軍の基地に渡したわけでございますが、その理由は、米軍当局もあの機械については正当なる権利を持っておるし、それから米軍当局においても捜査をするという立場にございまして、共同捜査ということもありまして渡したわけでございます。
○黒柳明君 基地内で起こった問題、先般油がかかって死んだ、亡くなった、日本の従業員が。そのときも私質問したんです。大臣は変わっておりますけれどもね。だけれども、基地内で起こった、日本の警察権力が行使されない、これはしようがないんです、地位協定で。それだって何か考えていかなければだめだろうと言ったら、そのとおりですと言う。現実的にそんな作業はされていないのですよ、現実的には。基地外で起こったことでしょう。それまでもなぜそんな事故の原因を調査し切れないうちに向こうに渡す必要があるんですか。そんなことをいつまでもやっていたらしようがないんじゃないかというのが冒頭の私の意見なんですよ。そのうちの一つなんですよ、その意見も大きな中の。日米安保条約というのは、日本がアメリカにがんじがらめに縛られているという条約じゃないはずなんです。まして基地外で起こったら警察権力が日本にあることは当然なんです。いままで基地内で起こったことについて、日本人の従業員の生命だって、同時並行して日本とアメリカの調査をやるべきだと、そうすべきだと、検討はしましょうという前向きの答弁もされているんです。現実的には作業は進んでいないと思いますよ。まして基地外で起こったことまで事故の原因が調査し切れずに渡すという姿勢はうまくないじゃないですか、現場検証したって。事故の原因を調査するのが目的じゃないですか。そこまで日米安保というものについて、こちらはアメリカの、何というのかな、手かせ足かせされているという感覚でいなきゃならないのか、もしそうだとしたらこれは時代おくれですよ、長官。そう思いますけれども、なぜ渡しちゃったのか、事故調査できないんじゃないですか、それじゃ。現場検証はできたと、事故調査するのが目的じゃないですか。まして、一時間も先に行っていた。警察が知らないからと、こういうこと、警察はそういうことは知りませんでしたからということですか、そうじゃないでしょう。翌日でしょう、二十八日でしょう、渡したのは。どうですか、横浜のいま本会議で答えている答弁もキャッチしているでしょうね。横浜ではどう答えていますか、施設庁長官、あるいは警察庁。横浜で県の本部長、どうやって答えたか、もう入手しているでしょうな。
○説明員(新田勇君) 神奈川県の県会での答弁ぶりについては承知いたしておりません。
○黒柳明君 何だ。だからだめなんだよ。これだけ数が多くいるじゃないですか。一人ぐらいは横浜の市会でやっているんだから、県警本部長はどう答えるかぐらいは聞いておいて、それで対処するぐらいの姿勢がないから、飛行機乗っ取られておたおたするんじゃないですか。これと関係ない、済みません。委員長関係ありません。 本部長は、アメリカペースでやられたと言われても仕方がないですと、こう言っているのです、神奈川県では。施設庁長官、アメリカペースで、要するにあそこの現場の処理をやられたと言われてもいたし方ありませんと、こう言っているんですよ。何か午前中の答弁はそうじゃないみたいだったですね。いやアメリカはあれは監視していたんだ、監視していたんだ、こういう答弁だったんでしょう。どうそこは。
○説明員(新田勇君) 午前中のは現場の二十七日の状況を主に申し上げたわけでございますが、あのときは日本側の主導権のもとに警備がなされたということを申し上げたわけでございます。
○黒柳明君 それを神奈川の横浜市会本会議では、警察当局はそうじゃないと、——そうじゃないとは言わない。質問に対して、アメリカペースで進められたと言われてもいたし方ありませんと。これはもう現場を見て、現場を知ってすっ飛んでいった人と人同士の討論ですからね、こことは違うんです、議論が。そんな少々抽象的な中途半端な議論じゃないんです。まあ課長さんに失礼だけれども、そんなでっかい本を積んでいて一生懸命見ながら答弁しているんで余りやり合うのもどうかと思いますけれども、余りにもこれどうですか長官。警察当局の話とはいうものの、いま私言ったように、日米安保条約で規定されている範囲は、いま現在法律があるんだから、これにがんじがらめに縛られているといったって、これしようがない、法を守る法治国ですから。ところが、そこにない範囲までも善意をもって提供しちゃってということは必要ないじゃないかと、こういうこと。これに対して神奈川県の当局としては、そういう前向きの発言というか、実感を持っているんです。防衛庁長官、これはただ単に警察当局のやるべきことじゃありません。こんな分極化されて、アメリカの問題、おっこったときの処理は警察でおれたち仕方がないんだ、知らないんだなんという問題じゃありません。そのために日米のいろいろな委員会があるわけでありますから、長官として、もしそういうことがあったら厳重に今度は警察当局に申し入れる、安保条約のたてまえ、地位協定のたてまえ上うまくないじゃないかと。どうですか、施設庁長官でもいい。
○国務大臣(三原朝雄君) 私は、二十八日の日に現場に参って、作業が進められておる状況なり、警察署長以下の現場における指揮ぶりを見せていただいたわけでございますが、この問題は警察庁なり法務省の問題だと思いまするので、私は、それらの方々の関係者の話し合いによって進められておるものとあの当時は見ておったのでございまして、いま先生からそういう御指摘がありましたので、よくそれは後ほど実際を検討させていただいて意見を述べさせていただこうと思うのでございます。
○黒柳明君 だから丁実際検討で意見は結構ですよ、知っている範囲で。私だってすべて現場にいたといっても二日間いたわけじゃありませんからね。ですけれども、いま本会議、横浜で開かれて、そこでの地元の県警の本部長の発言は、いまの警察当局とは違うんですよ。アメリカペースで進められたと言ってもしようがないという発言をしているわけです。となると、現場検証だけやって事故の調査をやらない——本来は事故調査が目的なんですから、それをやるために、要するにこちらが何らかのやっぱり警察権を行使せずして、何のためにそれじゃ日米安保があるのですか、反対に言うと。基地外に起こったことは日本が警察権で調査できる、しなきゃならない。これはもう長官がその当事者ですからね、一つの。これは警察の方が勝手に、こんなもの調査しないでふうふう言って、善意にせよ悪意にせよ渡しちゃっているということはうまくないじゃないですか、それがもしあったとしたらこれはうまくないし、神奈川ではそういうアメリカペースで進められているということをはっきり明言しているんですから、それを踏まえて、長官も、そんなことがあったらむしろ日米安保を逆に警察庁が解釈していると、こう言わざるを得ないんで、ひとつ防衛の取締役としてもしかるべくやっぱり申し入れしなきゃならない、今後の問題としてしっかりやっぱりしなきゃならないと、こう思うんですよ。長官、どうですか。
○政府委員(亘理彰君) 先生のお言葉でございますが、防衛施設庁の立場を申し上げますと、防衛施設庁は、米軍に対して施設区域を提供する、あるいは労務の関係の事務を行う、あるいは事故が起こりましたときに補償の関係の事務を扱うということでございまして、米軍の事故に関連する一切のことを所掌しているわけではないわけでございます。それで、この現場の保存なり自後の処置につきましては、これは警察なりあるいは裁判管轄権の問題でありますれば法務省の御担当の分野であるというふうに考えるわけであります。
○黒柳明君 それは当然そうよ。そんなことは知っているんだけれどもね。そんなことを知らないで質問しているんじゃないんだよ。そういう事実が横浜ではあるんだと言われたときに、皆さん方も当事者の一人ですから、だからそれについてはやっぱりきちっとしなきゃならなかろうと、こういうふうに言っているわけ。その現場の処理、自後のものを施設庁がどうしろということを言っているんではないんですよ。長官もこれはわかっていただけるでしょう。
○国務大臣(三原朝雄君) 先ほど来申し上げておりますように、私は今回の悲惨な事故の実態を把握をいたしました上で、いま申されましたようなところに安保の硬直した運営等がございますれば、私は十分ひとつ検討をさせていただこうと思っておるわけでございます。
○黒柳明君 十分検討といったってちょっと遅いですよ、もう相当時間もたっているんだから。 警察の課長さん、その問題はどういうふうに解釈しますか、いま私がさんざん言った問題につきまして、警察としてはどういうふうに解釈するんですか。
○説明員(新田勇君) 共同して捜査するという立場にございますものですから、おっしゃるように、全く純粋にこちらだけでできる分野でない分野があるということは承知いたしておりますが、それは話し合いによって解決するように努力いたしておる次第でございます。
○黒柳明君 こちらだけでできる分野があるんでしょう、基地外において。それなぜできる分野、やらないんですか、いままでやったことない。今回できるじゃないですか、それなぜやらないんですか。
○説明員(新田勇君) 警察だけでできる分野については相当部分やっております。エンジンの引き渡しというような問題は、あのものが保秘を要するようなものであるというようなこともあり、こちら側からその結果について知らせてくれない、調べた結果知らせてくれないということについて、まあ好意的な回答を得ているということ、そして、最終的にはやはり米軍の捜査当局に対する信頼感というのが根本にあろうかと、こういうふうに考えている次第でございます。
○黒柳明君 だから、それが古い安保の考えだって言うの。向こうはそんなに信頼されちゃ困っちゃうんだよ。日本ができることはやってくれと、むしろこういう考えなんです。長官そうでしょう。向こうに渡って、そうでしょう。対潜能力についてはがんばってやってくれとかなんとか言われているんでしょう。せっかく基地外で起こった、日本が独自に捜査できること、いやアメリカの調査の信頼にまつんですなんて言われたら長官泣きますよ。何のためおれは一生懸命日本防衛のためにがんばっているのかと。警察庁の課長さん、しっかりしなきゃだめだよ、あんた。安保とというのはそういうものじゃないんです。よくこれから防衛庁なり外務省の安保の人に聞いてください。こういうことはまた二度あるでしょう。そうすると安保条約のもとにおいてわれわれどうすればいいのか、できる範囲はやらなきゃだめですよ、やってもらいたいというのが米側の希望でもあるんです。それをできる範囲までも放棄して、それでアメリカの調査の結果に信頼するなんて言ってたんじゃどうするんですか、何もやらないじゃないですか。そういう日本だからだめになっちゃったと、こういうことにもなるんじゃないですか。で、いま長官が一生懸命何とか日本の防衛をとがんばっている最中に、だめですよ課長さん。局長と長官にもよく言って、安保についても研究してくださいよ。研究しなきゃだめだ、そんなことは。 委員長、引き続きこの問題は横浜の方でも一生懸命論議していますから、細かい問題が論議されていますから、国の場合において余り細かいことをやってもどうかと思いますので一点だけにします。 あしたからまた論戦が始まりますしね、いろいろ当事者の方お忙しい中で、私恐縮かと思うんですけれども、あしたから始まるこの論戦の一つになるハイジャックの問題ですけれども、法務省の係の方いらっしゃいますかな、一生懸命やられた方。済みません。まあいろいろ問題があると思います。私も非常にむずかしい問題があることはわかっていると思いますけれど、これは私素人なものでお伺いしたいと思うんですけれども、あの超法規的処置と超実定法処置、これはどうも私マスコミの皆さん方に活字で教えてはいただいておりますが、結果的には同じだと、結果は。これは同じものなんですかね。まあくちゃくちゃした論理はいいです、こういう緊急事態ですから。ですけど結果としては同じだと私はもう判断しているんですが、その点はどうなんですか。
○説明員(石山陽君) ただいまお尋ねの超実定法という言葉と超法規という言葉につきまして、先般一部の新聞紙上に、超法規的措置という言葉を使った場合と、超実定法という言葉を使った場合と何か法律効果に差異があるような印象があるということに基づきまして、二年前のクアラルンプール事件の際には、特に超実定法という言葉を使わなかったということの関係から、今回法律上何か違った見解を政府側で示しているのではないかというような御指摘がございました。この点は、恐らく私の推察でございますが、先般のハイジャック関係の対策本部の席上等の発言に関しまして、内閣の一首脳の方が、正しくは超実定法と言うべきだということを申されたということに関連しての記事だと思います。 それの解釈でございますが、実は私どもといたしましては、超法規的措置ということの意味と超実定法的措置ということの意味は、本来このハイジャックに関する二回の措置とも同じような意味に使っておるというふうに御理解いただきたいと思います。と申しますのは、前回のクアラルンプールの際に慣習的といいますか、使いやすいと申しますか、私どもの見解を超法規というふうに新聞報道上でよく使われました。しかし、この超法規という言葉の語義をそのまま理解いたしますときに、何か法律の定めによらずして何事でもできる、いわば無法なこと、違法なことでも当然できるというふうに、法の精神にそぐわない部分までをも行政措置等によってできるという印象を与えます。そこで、私どもは当時の部内文書等におきまして使う場合には、法律的意味においては国内法の定めによらないという意味で超実定法、実際に制定された法の手続にはよっていないが、今回の措置は法の精神に照らして見ると、いわゆる緊急避難といった法理に即して見て、あるいは法秩序全体の精神から見て決して違法、不当な措置をしたわけではないということで、当時部内了解をし、国会その他にお答え申し上げております。そういう意味におきましては、前回も法律的には超実定法と申し上げた方がしかるべき問題だったと思います。そういう意味におきまして、今回は、おっしゃいましたお言葉は御本人でないと私説明うまくまいりませんが、その意味は私どもが申し上げたと同じような意味でそのようにおっしゃられたんではないかというふうに考えますので、とりあえずそのようにお話し申し上げます。
○黒柳明君 御当人と、また一部マスコミで、私も超実定法と超法規と、こう何か違うような錯覚をしていたんですが、いまお伺いして、前回も超実定法と、こういうふうなことで同じものだということで私は勉強さしていただきまして、むしろありがとうございました。 そこで、これは外務省。外務省はどなたがいらっしゃるのですか、きょうは。
○委員長(塚田十一郎君) 中島アメリカ局長、高瀬領事第一課長。
○黒柳明君 これは私今回の問題は非常にむずかしいということを、非常にむしろ御同情をしている立場なんです、政府に対して。ただし、同情ばっかりしていいのかということも問題だと思いますね。その一番のやはり最後、これはもうむしろマスコミの皆さん方に教えられて私も感じているのですけれども、最後の外務省の処置であろうと。必ずしも、この法を守ることと人間の生命の交換とは、これはもうできるかできないかと議論したらこれは尽きません。ですから、今回の処置について政府の処置が誤りないのか誤っているのか、こんな論議を私はしてもある程度むだじゃなかろうかという感じもするのです。これは学者の先生や個人的な考え、いろいろありますから、これはおくとしまして、ところが問題は、最後のアルジェリアに対して、これは幾らどさくさ、幾ら混乱、幾らどんなときにせよ、交渉の余地がなかったかというと、これは決してなかったと言えないときに、身柄と、それからお金の問題については放棄すると。これはしようがなかったんだ、あのときには。それでなければ向こうは受け入れしなかったんだと、これもたしかそうだと思うのです。ですけれども、最後のやはり外務省の処置については、これはこの法を守るのが大切なのか、人間の生命が大切なのかという非常にむずかしい、これは荻生徂徠でも連れてこなかったらもう解決できないようなむずかしい問題だと思うのです。これを私はここで論議するつもりはないのですが、最後にとった外務省の処置、これについては、私はこれからの国会で問題にしなければならない、問題になるべき点だと思うのです。と同時に、クアラルンプールからこの二年間外務省は国際的にどういうことをやってきたのか、まずこの二年間。あれだけクアラルンプールで、もう本当に痛い目に遭った。いままた三たびは起こすまいと。だけれども、二度あることは三度あるということわざもあるんですからね。今度は幾らいろいろな処置を月内に園田長官が中心になって対策本部つくってまとめたところで、やはりそれに対する外交、これがどのようになってきたのか、二年前から、この二年間何をやってきたのか、そこらあたりからやはり検討して、教えていただいて、それを反省すべきは反省して今後の問題に持っていきませんと、また幾らりっぱなものをつくったってだめですよ、受け入れ国があるうちは。なくなるという可能性はまずないでしょう、当面は。この二年間外務省のとった処置についてひとつ教えていただけますか、クアラルンプール以降。
○説明員(高瀬秀一君) 国連におきましてハイジャック防止等の努力というのがなされておるわけでございますが、数年前に総会及び安保理事会におきまして民間航空機のハイジャックに関する決議というのが採択されておりますが、その後一九七二年に国際テロリズムアドホック委員会というものが設置されたり、それから七三年に人質行為防止国際条約起草アドホック委員会というものが設置されたりして、まあ国際テロ事件や人質事件の防止のためのいろんな努力を行っておるわけでございますが、さらに七六年には西独のゲンシャー外相のイニシアチブによりまして、総会は人質行為防止国際条約起草アドホック委員会というのを設置して、本年八月条約案の審議を開始したような事情があるわけでございます。こういうようないろんな国際機関の場におきまして、わが政府といたしましては、無辜の人命を危うくする国際テロリズム事件は人道的見地からも許されず、何らかの有効な国際的規制措置が講じられるべきであるという立場から、国連での作業に積極的に参加しているわけでございますが、何分にも、民族解放闘争のための人質行為等は抑圧されてはならないという主張をする国などがございまして、犯罪の定義とか具体的措置とかをめぐりまして加盟国の考え方にかなり大きな隔たりがあるという現状でございまして、なかなか具体的結論を得るに至っていないと、そういうような現状です。
○黒柳明君 一生懸命がんばっていること、評価しますよ、私も。そうじゃなくて、私が言っているのは、七六年、これだって主体的にわが国がやったわけじゃないですから、いまおっしゃったように参加しただけのものですから、七五年あれだけの、要するに、いろんな言い方もあるでしょうけれども、国民にも迷惑かけ、内閣としても非常に知恵をしぼった、あるいは世界的にやっぱり迷惑かけた、さらに日本の地位というものを低下させる、そういう問題についてこの二年間何を主体的に日本がやってきたかという問題。何もやってこなかったというんですか、結論は、そういうことじゃないですか、結論は。参加はしたけど、日本が主体的に何を国際的にやってきたか。
○説明員(高瀬秀一君) ただいま御説明申し上げましたように、七二、三年からそういういろいろ国連で強化活動が行われまして……
○黒柳明君 そうじゃなくて、二年前からと言っているんだよ。いいよ七二年は。
○説明員(高瀬秀一君) 七六年、まあ国際テロ的に、たとえば日本ばかりじゃございませんで、ドイツあたりでもかなりいろいろなテロリズムの動き等が問題になっているというようなこともございまして、たまたま西独の外務大臣がイニシアチブはとられたわけでございますが、それに対しましてわが方も一部賛同いたしまして作業に参画し、これを推し進めているという現状でございます。
○黒柳明君 だから、あのクアラルンプールのあれだけ反省をした、一時はですよ。それに対して、国際的に外務省がやっぱり正式外交権持っているんですから、日本政府を代表して。いまの問題は、法務省がどうだとか外務省がどうだとかじゃないんですよ。日本政府は何をやっているんだとね、長官そうでしょう。日本政府の問題ですよ。その日本政府は、正式外交権持っている外務省がやっぱり手足になってやらなきゃならない、やってこなきゃならない。その二年間何をやってきたか、何にもやってきてないんじゃないですか、国際的には。西独が主奪権をとった七六年のそれに対して日本も一部作業した、それだけのことです。これは西独の国内的にいろんな問題があったから、やっただけですよ。日本は何やりましたか。それは困難がありますよ、困難があることはあたりまえ。なきゃずっとの昔そんなことは受け入れ国なんかなくなっちゃうんですから。困難はあるけれども、それをやってこないで現在の事件にぶつかったのと、やってきて努力していてぶつかったのとは全然違うんです、これからの経緯が。園田さんがどれだけ一生懸命になってりっぱな法案をつくったって、これからの経緯というものは、またこれを国際的に努力するのは——全部これで壁が取っ払えるわけじゃないんですから。対策本部がつくった法案がすべてこれで万全でないことはあたりまえでしょう。それから今度は正式外交権を持っている皆さん方が一生懸命やらなきやならないんじゃないですか。それに対してこの二年間何にもやってきてないじゃないですか。また申しわけないんですけれども、二年前クアラルンプール、あのとき外務省が、それから二年間いろんな処置をとられたと思うんですね、あのときも人命、釈放犯の問題なんか。そこは外務省当局は、法務省や警察庁や一生懸命いろんな申し入れをした。それは外務省も一生懸命やったと思うけれども、そこらあたりは私は外務省のいま言ったように二年間というのは何にもやっていない。 もう一回言いましょう。じゃ主体的に何かやりましたか。ぼくが何にもやってないやってないなんと言うと、あいつが言ったから黙っていたんだなんと言われると困るので、何かやりましたか、もう一回言いましょう。主体的に何かやりましたか、国際的に。こういうハイジャック防止に対して国際的に何かやりましたか。
○説明員(高瀬秀一君) たとえば諸外国と情報交換を密接にやるとか、その結果何人かの赤軍関係者が本国に送還されてきたというようなことはやっておるわけでございます。
○黒柳明君 そんなことはあたりまえ。こちらが答えることじゃない、そんなことは。そんなことを言っているから、だから国内でも、むしろあんなの殺した方がよかったじゃないかという意見が出てくるんですよ。そうでしょう。なまぬるいじゃないかという意見が出てくるんですよ、そんなとぼけた意見を言っているから、そんな赤軍の情報交換、こんなのは警視庁はこれからメンバーつくってやろうというんじゃないですか。外務省がそんなばかな、とんちんかんな——済みません、申しわけありません、変な言葉を使って申しわけありません。つい私気が短いんで申しわけありません。ばかな、とんちんかん——済みません。これキャンセルしますよ。ちょっと私もね、余りにも答弁がおかしいので、済みませんね、失礼しました。一生懸命やっていることは評価します。ですけれどもね、二年間そんな赤軍に対して国外退去、情報交換なんてそんな。問題はそういう赤軍、PLOがそうであるのか、アラブ、パレスチナがそうであるのか。今回は赤軍だけでやった、アラブはどうしたのか、パレスチナはどうしたのか、いろいろな問題はありますよ。そんなことはいい。ともかく受け入れ国がある限りはこれは続くんだと、海賊船がそうだったと。あれはね、国際法学者がいましてね、海賊だって受け入れ地がある限りは海賊いたんだと、なくなったとき海賊なくなったんだからと。こういう非常に論理的な意見を吐く先生がいらっしゃいましてね、そのとおりだと私感心して聞いていたんですけれども、と同じことでありますよ、論理としてはですよ。むずかしい問題はあるけれども、そういうところに対して外交努力することをこの二年間外務省がやってこずして、赤軍の国外退去に対しての情報交換で、それでやってきたなんて言えやしません。言えますか、正々堂々胸張って国民の前に言えますか。やがてあんただって国連大使になるんだよ。どっかの大使になって大物になるんだから、そのときになってね、いまのこの答弁、あのときはうそ言っちゃったなんて、ざんきの念にたえないようなものでない答弁、ひとつしてください。胸張って堂々と、この二年間、クアラルンプール以後、わが日本外務省は日本国民のためにもう堂々と外交をやって、この二度のハイジャック防止に対して努力はしたんだと、し尽くしたんだと、これ評価してくれと、胸張って言えますか。
○説明員(高瀬秀一君) あの……
○黒柳明君 いやそれだけでいいよ。あのなんて言うとまた変なことになっちゃうから。
○説明員(高瀬秀一君) いろいろと民族解放闘争その他に対して考え方が異なっているために、いろいろ具体的成果がなかなか上がり得ないということは先生御指摘のとおりでございますが、まあそういう客観点な情勢の中におきまして、かなりの努力をしていると、また努力をしてきたということは申し述べたいと思います。
○黒柳明君 まあ胸張ってないから、そういうふうにしおらしく言ったと私は理解しますよ。 それでね、法務省のやっぱり当事者は、要するに法務大臣がおやめになった。これは法務大臣がやめることについても私は本当にいいのか悪いのか、私も素人ですから、何かどうなのかなという素人なりの考えも持っているんですけれども、これはいいでしょう、ともかくおやめになられたんですから。二年前から、また今日も何か外務省の偉い人が法務省の偉い人に、こうやっちゃったんだと、きのうの閣議では大問題になったと。どうですか、法を守る立場として、外務省と違った立場として二年前のあの事件、今回の事件、法務省なりに、外務省に文句言うということじゃなくして、日本政府としてこうあるべきだったと、こうあれば、まあ今度二回のこの問題も、防げたとは言わなくてもですよ、こうこれから推移するんじゃなかろうかと、まだこの辺が努力足りないんじゃないかと、こういう御感想お持ちじゃないでしょうか。
○説明員(石山陽君) どうも私のような下級の者に……
○黒柳明君 いやいや下級じゃない、一番の当事者だ、苦労した。
○説明員(石山陽君) 法務省を代表するという立場はございませんので、あえてお許しを得て、事件の折衝に携わりました者の個人的な印象ということだけで申し上げさせていただきます。 昨夜、事件が落着したとき、私どもは課員との間で何を言ったかといいますと、大変むなしい気がするなあということで、みんなで一杯静かに酒飲みました。そうして早く休めと言いました。そういう私どもの気持ちから考えてみますと、今度この種の事件が二度起こらないという保証が現在あるかということを、法秩序、治安維持の任に当たる者の立場からして考えざるを得ません。私は、遺憾ながらいまの状態で推移するならば、倍々ゲームで、人員と金を獲得した日本赤軍がこの種の行動をまた繰り返さない保証はないとあえて言わざる得ないと思います。そういう場合に、今後とるべき日本政府の、いわば日本国民の総意を集めた英知が結晶してこの難局にどう対処するかという、国としての世論の確定ということが第一番に必要ではなかったかと、いま私どももそれを謙虚に反省しますし、今後ぜひそのような腹構えをしっかり国民のコンセンサスとして得ていただいて、その上で、政府の方針はそれを受けて決定していただき、再び三たびとこのような法秩序を破り、法秩序の維持の任に当たるべき法務省が二度三度とみずからの手でもって法を汚すという立場のないようにしていただきたい。これは私の個人の感想でありますが、恐らく法務省に勤める者の、職員全部の偽らざる気持ちだと思って、あえて失礼を顧みず申し上げます。 以上であります。
○黒柳明君 どうも済みません。もう課長さんりっぱな立場で、個人的な意見で、また何回もおっしゃって個人的なことも含まれていると思いますので、法務省の全体の意見であると、私はそう受け取らないようにいたしますけれども、だけど、最後にやっぱり法務省全体の意見であろうと、私はそういうことも何となく感じます。そうなりますと、国民的コンセンサスというと、国民を代表した国会のコンセンサス、こうもなるわけでありますし、必ずしも国民を代表した国会が決めただけで果たして国民のコンセンサスであるかどうか、この問題非常にむずかしいと、私はこういう素人考えもするわけでありますが、あるいはこの問題で国民投票をやる、あるいは世論調査をやると、これは国会でやることよりも、立法府がやることよりも、あるいはマスコミの皆さん方の範囲でもあろうかと、こんなふうにも感じますが、いずれにせよここにいらっしゃる方も、外務省——私外務省だけ悪いと言っているんじゃないんですよ。きょう御苦労さまでした、ほんとに。外務省だけ悪いと言っているんじゃないんです。だけど、外務省やらずしてだれがやるのかということ。三原長官にやれと言ったってそんなこと無理じゃないですか。外務省が、私はちょっとこの二年間、いまの最後の締めくくりミスしたからということじゃないんですけれども、ミスしたかどうか失礼な言葉ですけれども、私はミスだと、ちょっと手抜かりだと、こう思うんです。それをさかのぼって二年間というものはやっぱり出てきちゃうんですよ。これはもう因果応報という厳しい定理があるんですね。二年間やっぱり、失礼ですけれども怠けていた。法務省やなんか悲壮な決意で課長さんがおっしゃった。これは法務省全体の職員の意見でもあろうと。あの締めくくりを外務省が本当に聞かないと、そしてこれから本当に作業もし、作業をしたものについて、あるいは国際的に皆さん方壁を突破する先兵になっていただくんですから、それをやらないと、いつまでたっても空転しちゃいますよ。二回あって、三回起こったそのときは、もうそのときの総理が腹切ったって済みやしませんよ。赤軍はそれをねらっているのかわかりませんよ。あんまり言うと私ねらわれちゃうので余り言いませんけれども、わからない、赤軍の意図なんて。どこに赤軍の意図があるかわかりゃしません、だれだって。わかっていれば有能な警察が、有能な外務省がこれを未然に防御できないことはないわけであります。私、いま個人的に言うために来たわけじゃありません。非常にむずかしい問題、非常に大変な問題、だからこそ皆さん方にがんばっていただきたい。ひとつ団結して、三たびは決して起こらないようにしてもらいたいと同時に、私たちもない知恵をしぼってがんばりましょうと。こういうお互いに追及したり責めたりという場にしちゃうまくないと思うんです。済みません中島さん、変なことを言いましたけれども、そういう場じゃなくて、お互いにわが日本のためにやっていきたい、こういう気持ち、私根底に持っているんです。ただ、皆さん方がやっぱり正式なこの窓口ですから、そういう立場で、私ちょっとまたあしたからの論争を前にして予備知識程度にお伺いしておきたい、こういう意味であることを重ねて私は述べさせていただきたいと、こう思います。 そこで、いま法務省当局が、これがこのままじゃ三たびまた間違いなく、この次もないとは保証できないと、こういう非常にやっぱり憂えているわけです。ひとつ長官、これは閣僚の中で長官一人しかいらっしゃいませんで、ぜひともこれは閣僚会議でもう一回、あるいは対策本部長に言ってください。法務省の本当に苦労した方は、いまのままで推移したら大変だ、いや、だから対策本部つくってと、こんな簡単なものじゃない、これも。もしそんなもので糊塗しようとしたら、これはもう三度四度起こることは間違いありません。ひとついまの法務省を代表してぐらいの悲壮な決意を、いい悪いは別にしまして、どこに欠陥がある、どこが悪かったということは全部抜きにしまして、日本の政府を代表しまして、閣僚を代表して聞いたのですから、ひとつ対策本部の方に意見を具申してもらいたい。私は、そのことが日本の防衛以上に日本の国にとっては大切なことだと、こうも私国民の一人として思っている次第でありますので、これはひとつ要望としてお伝えいたしておきます。 それから、中島さんはアメリカ局ですね、アメリカ局、関係ないですが、国連において、この事故が発生したわけです。国際的にもいろんな外国の新聞紙上、やっぱりほめ言葉少ないですね、日本政府何やってるんだと。これは必ずしも弱腰ということが私は当たるとは言っていませんよ。そんなこと言っているんじゃないです。だけど、いいにつけ悪いにつけ非難が多いことは間違いない。ちょうどいま国連が開催されている場所ですね、この国連の場で、やっぱり何らかのこれに対して、ロビー外交ということではちょっと私は納得できないんですけれども、何らか日本が主体的になりまして、この問題、やっぱり冷めないうちに何か前向きに国際的にアピールする姿勢。ある人が言っていました。あの事件の最中、総理がテレビを通じて国民に訴えるべきだという人がいました。これはもう総理の判断ですから。あの事件の最中総理大臣が出てきて、総理がんばりますからと言ったところで国民はどう受けとめるかこれはわかりません。しかしながら、終わった後のいまの時点においては、これこそ二年間何もやってこなかった、申しわけありません日本の外務省として、いま開会されたばかりの国連の場で、相当やっぱりこれが話題になっていることは間違いないんですから、これについて皆さん方が毅然たる態度で日本の立場というものに対して前向きに各国に理解させる、毒を変じてかえって薬になすぐらいに国連の場を使うという、すぐそういう議論もしたでしょうな、外務省の中じゃ。これをやっていればさすがに見上げたと、こう思うんですが、もうそういう議論、詰まったですか、外務省で。
○説明員(高瀬秀一君) このあれについて、どういう……
○黒柳明君 このあれについてどういうだ——そんな、わかんない、言ってること。このあれ、どういうだなんだって。
○説明員(高瀬秀一君) ハイジャック防止について一体どういうことをやるかということにつきましては、いろいろな問題につきまして検討をしておりますし、そういうような状況でございます。
○黒柳明君 まあきょうはちょうど忙しいさなかでしてね、外務大臣や局長さんがいらっしゃらないんで運悪く出席しちゃったんで、申しわけないんですけれども、ひとつそのこともそれじゃ伝えておいてください、私、伝言いたしますから。いまの国連の場で、真剣になってやっぱりこの汚名を取り返しなさい、そういう活動をしなさいと、黒柳が変なことを言っていたよと、こういうふうに言っといてください。そうじゃなかったら大変なことです、これからますます。そういうこと。
○政府委員(中島敏次郎君) 私、主管の者でございませんので、主管の立場から本件について意見を申し述べる立場にないわけでございますけれども、いま黒柳先生からお話のありました御意見は、十分省内の上層部に伝えまして、私どもといたしましても、できる限りこのような事件が繰り返されないように努力をするつもりでございます。 一言、私それこそ主管の問題でございません立場からこういうことを申すのもいかがかと思いますけれども、クアラルンプール事件に言及がございましたけれども、あのようなハイジャック事件を二度繰り返してはならないという認識におきましては、外務省といたしましても全くその認識を一にするものでありまして、外務省、今回のハイジャック事件が発生いたしましてからも、先ほど来お話のありましたような、法は破らるるべきである、破られてもよろしいんだというような認識は、外務省の関係者として瞬時も持ったことはないわけでございまして、人質の方々の全員の命を守るということで私どものできる限りの努力をいたしてきたつもりでございます。ただ、先ほどもお話がありましたように、国連におきまして私どもがやりました努力というものは、簡単に成果を生むような話ではなくて、これは何といたしましてもじみちな努力の積み重ねということの性質がございますので、その点はぜひ御理解をいただきたい。そういうじみちな作業も通じまして、私どもといたしましてできる限りのことを今後とも努力いたしたい。先生の御意見は首脳部の方に十分お伝えしたい、このように思います。
○山中郁子君 けさから米軍機の墜落事故の問題で質疑が行われてきたわけですけれども、防衛庁、もうすでに御承知かと思いますが、この質疑が行われている最中に、きょうまた千葉県下で習志野の第一空挺団の自衛隊機が練習飛行でもって接触して、そして不時着の事故を起こしたということがあります。私は、もう本当に何と言っていいかわかりませんけれども、まず事故の実態、被害の状況があるならば、その点をまず報告をしていただきたいと思います。
○政府委員(伊藤圭一君) 本日、海上自衛隊のHSS2というヘリコプターでございますが、航法訓練中に二機が接触いたしました。そして一機は八千代市の大和田町の水田に不時着をいたしました。他の一機は民間の空き地に不時着をいたしました。この接触が余り強くなかったために、人員、機体等大きな破損はないようでございます。ただいま下総の基地から現地に整備員その他が参りまして自後の対策に当たっているところでございます。
○山中郁子君 八千代市といったら私もよく知っておりますけれども、いまのお話だと、たまたま水田か何かで直接的な民家の被害がなかったとか、あるいは被害者が出なかった模様だというお話ですけれども、市街地ですよね、当然。学校はある、民家は密集している、そういうところで、一つ誤ったらどんな大惨事になったかわからない事故です。 まず、いまちょっと触れられましたけれども、何の訓練をされていたのか、もう少し詳しく。
○政府委員(伊藤圭一君) 私が現在の時点で聞いておりますのは、航法訓練、ナビゲーターの訓練でございまして、この飛行機は九時二分に館山を立ちまして、下総の基地に向かって飛び、館山に帰ってくる予定でございました。
○山中郁子君 私は、けさほど来防衛庁長官が繰り返し力説していらしたところによるまでもなく、こうした自衛隊機の事故が起こっているという事態なんですけれども、当面の問題として、この自衛隊機の訓練飛行のあり方、それから事故との関係、徹底的な調査究明をすることが必要であることは当然ですけれども、それがされるまでは全自衛隊機の訓練飛行を一切中止すべきだと、当然の措置として防衛庁がそうした措置をとられるべきであるというふうに思いますけれども、長官の御見解を伺います。
○国務大臣(三原朝雄君) 自衛隊機の事故、いま御指摘のような情報を、私も起こりまして間もなく入手いたしました。実は私、今回のクアラルンプールにおけるああした事故、それからハイジャック、それから米軍の悲惨な事故、そういうものがございました際に、やはり私は、航空機を持ちます自衛隊といたしましても、また、弾薬、兵器等を持つ自衛隊といたしましても、非常な心配をいたしたのでございました。庁議を開いて、こういう時期には特にひとつ全体の士気を引き締めてもらいたいという注意をしたのでございますが、なお、それでもやはり心配でございましたので、数日前三幕の幕僚長に対して、いま申し上げましたような立場から綱紀を引き締める、ひとつ十分な注意をして教育訓練、諸般の活動に従事をするようにということを示達したような次第でございます。 いま山中先生から、この時期に、そうした事故が起こったこの事態を見て、全自衛隊の訓練飛行を中止をしないかということでございます。私は、その点につきましては、先般来、実は事故対策委員会というのも自衛隊の中につくっておるのでございます。そして、全般的な総点検を実施し、なおまた、今後事故を起こさないという厳重な安全に対しまする配慮をいたしておるのでございます。これも国民の皆さん方に対しまする防衛に対する御理解を願い、御支援を願おうという立場からでございました。しかし、いま千葉において接触事故がありましたこの機会に全自衛隊の飛行を中止せよということについては、ただいまのところそういうことは考えておりません。
○山中郁子君 いろいろおっしゃったように、特別こういう時期に、だからこそ防衛庁としても、長官としても特別に配慮もし、指示もしたと、こうおっしゃっているわけですね。それでもなおかつ起こっている、しかもきょうですよね。それでもなおかつ起こっているんだから、だから言っているんです。とにかくこの事故がどういうことで起こったのか、訓練飛行の計画自体に問題がないのか、そういうことを早急に調査をして、その調査をする期間だけでも全自衛隊機の練習飛行をやめるべきだ、こんなこと当然じゃないですか。一体このことを、それじゃどういうふうに考えられているんですか。自衛隊というのはそんなにいいかげんな——結局そういうことでしょう。この事故で、いろいろなハイジャックの問題だとか米軍の墜落事故だとかいろいろあったと、それで長官が言われたようにいろいろあちらこちらも手当てをしたと、それにもかかわらずこれは起きるということは、自衛隊というのはそんないいかげんな訓練をやっていると、こういうこと以外に何にもなくなりますよ。
○政府委員(伊藤圭一君) 大臣が、ことしに入りましてから事故の対策というものを強化するということで対策委員会を設けてやっているわけでございますが、いま先生がおっしゃいましたように、いいかげんな訓練というものはやっているわけではございませんで、綿密な計画に基づいてやっているわけでございます。したがいまして、こういったことが起こったという事実はございますが、このことだけですべての自衛隊の訓練、教育というものがでたらめだというふうに私どもは考えておりません。したがいまして、それぞれの部隊におきまして、綿密な計画のもとに事故の起こらないような対策を講じながら、今後も訓練、教育を続けてまいりたいというふうに考えているわけでございます。
○山中郁子君 綿密な計画でもって問題がない、そういう計画で訓練をしているんだとおっしゃるならなおさらのことですね、そういう計画でもなおかつ事故が起きるということをおたくはおっしゃっていることになるんですよ。そうしたら、どんな場合でも事故はどうしてもあるんだと、こういう態度だということなんですか。幾ら万全の措置をとって、幾らどのように綿密に計画を立てて事故のないようにしたとしても事故は起こるんで、そしてこういう事故が起こってもしようがないんだと、訓練をちょっとだけでもやめて、そしてその原因が何であったかと確かめると、そういうことさえできないと、しないと。それが結局自衛隊が国民の命、財産、そうしたものを一体どう考えているのか、政府がどういう態度をとっているのかというのを如実に示していると思います。私はファントムの墜落事故の問題についてきょう質疑をする予定でおりましたから、このことについて長い時間を使うつもりはありませんけれども、再度とにかくこの原因ないしは訓練計画の問題点、そのことを早急にもちろん調査なさることになると思いますが、その結論が出るまで全自衛隊機の訓練飛行を直ちに中止すべきである、そのことを強く申し上げておきたいと思います。 で、ファントムの墜落事故の問題に入ります。 冒頭に施設庁長官から補足説明がありました。それは文書はいただいておりませんので、説明のあった問題とダブるかもしれませんけれども、そこは御了解いただいて重ねて御答弁をお願いいたします。 初めに、まず事故機はどこに所属をしている飛行機で、軍用機ですね、どこに所属をしていて、どこへ行くものであったのか、どういう飛行、墜落までの航跡はどういうものであったのか、そこを伺いたい。
○政府委員(伊藤圭一君) この航空機はRF4Bという偵察機でございまして、アメリカの空母ミッドウェーに搭載してございます。所属は第三海兵戦術偵察分遣隊ということでございまして、この分遣隊の所在地は、カリフォルニア州エルトロにございます第三海兵航空団麾下の第一一海兵航空群に所属しております第三海兵戦術偵察飛行隊から派遣されたものでございます。現在の所属は岩国に所属しておりまして、ミッドウェーに常時搭載している飛行機でございます。
○山中郁子君 初めの報道の段階で、岩国へ帰ろうとしていたときの事故だと、こういうお話も途中で出ていたんですけれども、その辺の関係はどうなんですか。岩国所属で、岩国に帰る飛行機であったという回答が一時的にちょっと出たんですね。
○政府委員(伊藤圭一君) 私どもで調べた範囲ではそのようなことはございませんでした。
○山中郁子君 じゃ次に、この事故機が厚木を立った時間、出発した、飛び立った時間、何時何分何秒であったのか。それから、パイロットが飛びおりた時間、何時何分何秒であったのか。そして、この事故が、機体が墜落したのが十三時二十一分というふうに報告されていますけれども、十三時二十一分何秒であったのか。それから、実際にこれは二機で飛んでいたんですね。二機が一度に発進したのか、順次発進したのか、その辺のところを聞かせていただきたい。
○政府委員(夏目晴雄君) 当日、この事故機は二機編隊の一番機としまして運輸省の航空交通管制部東京ACCというところの管制承認を受けまして、厚木タワーの指示によりまして一時十七分に北向きに離陸した。その後……
○山中郁子君 何秒。
○政府委員(夏目晴雄君) 厚木基地一時十七分でございます。
○山中郁子君 何秒。
○政府委員(夏目晴雄君) 何秒、秒まではちょっと。
○山中郁子君 ああそうですか。
○政府委員(夏目晴雄君) そうして、その後横田の管制に引き継ぎまして飛行中、一時十八分、厚木基地の北北東約七マイルの荏田というところに墜落いたしました。
○山中郁子君 パイロットが飛びおりたのは何時で、そしてあわせて聞かせてください、どこの地点。先ほどの長官の補足説明の中で地番言われたと思うんですけれども、もう一度聞かせてください。パイロットがおりた地名です、地番です。
○政府委員(亘理彰君) 墜落した場所は横浜市緑区荏田町でございますが……
○山中郁子君 パイロットがおりたところ。
○政府委員(亘理彰君) パイロットのおりた場所は、事故機の搭乗者二名でございますが、そのうち操縦者のミラー大尉は横浜市緑区鴨志田町七百三十五番地、猪股貞之助さんのお宅の裏の竹やぶでございます。それから、同乗者のダービル中尉は同じく緑区鴨志田町九百七番地、金子石油スタンドの建設現場の資材置き場の屋根の上でございます。
○山中郁子君 何分かというのを、おりた時間です。
○政府委員(亘理彰君) 正確におりた時間はただいま調査中でございますが、現在の段階でお答えする用意はできておりません。
○山中郁子君 そうしますと、墜落地点とパイロットがおりた地点の距離はどのくらいですか。
○政府委員(亘理彰君) 二、三マイルと記憶しておりますが、正確には後ほど御連絡申し上げます。
○山中郁子君 私がいまこういうことを伺っているのは、当然おわかりだと思いますけれども、いろいろ今度の事故で、国民、とりわけ横浜の市民の人たち、それから実際に被害を受けた方たちの怒りというものはどうしようもないものです。その中に、パイロットが自分の安全だけを考えてさっさと飛びおりて、そしてあとは凶器である飛行機がどこに行っても構わない、どこに突っ込んだって構わない、つまりその下で暮らしている日本国民がどんな被害受けようと、アメリカのパイロットは何もそんなこと考えないで、自分の命だけ考えてさっさと飛びおりた。これがもう本当にやり切れない怒りの一つですよね。私はいまこのことを申し上げたのは、実は何分何秒まで——ジェット機が飛んでいるわけですから、一秒違ったって大変な距離ですよね。そういうところで、そこまではっきり調査ができるはずでしょう。それで、なぜしてないのか、私はそれこそそういう問題を調査しなければ——これからの問題ですね、国民の感情の一つは、そういうどうしようもない怒りですよね。それで、いままでの新聞報道の経過の中からいろいろ聞きますと、いや、パイロットはぎりぎりまでがんばってやったんだと、先ほど三原長官が取り消されましたけれども、先ほどの説明要旨の中にも、そういうことでパイロットの言うことをうのみにして、そして結局は、米軍の言うことをかばい立てをして国民のそうした犠牲というものについては考えないと、そういう姿勢が大きな問題なんです。 私は重ねてお伺いしますけれども、これは当然航空管制塔とのやりとりがあるわけですよね、発進したときにもう事故が起こったわけですから。で、気がついたと、そういうふうに言われています。現に目認しいるわけです。もう出ていったら火を噴き始めたわけでしょう、発進したときにすぐ。そういうものをみんなたくさん見ている人がいるわけです。そしてその間、当然管制塔との間でやりとりがあって交信されているはずですね、その管制塔の交信テープ、これは当然あると思いますけれども、それをおたくたちが見れば、どういうやりとりでもって、そしていつどこで飛びおりて、それが何時何分何秒であってということはすぐわかるはずですね。そんなことはもうすぐ第一に調査しなきゃいけない問題じゃないですか。
○政府委員(亘理彰君) おっしゃるとおりでございまして、事故原因の究明の第一着手としては、当日のいまおっしゃいましたような時間的な経過を追っての事実を、正確に把握するということが一番先に必要になるわけでございます。その点につきましては、ただいまおっしゃいました交信テープもその一つのデータかと思いますが、パイロットの証書その他あわせまして、正確なところを現在鋭意調査を固めておるところでございまして、ただいま正確にお答えする用意はございませんが、認識としては先生がおっしゃるとおりに考えております。
○山中郁子君 私はそれがよくわからないんですけどね。二十七日に事故が起こったわけでしょう。そしてもう十日近くなるんですよ。それにもかかわらず、まず交信テープを起こしてどういうふうに事故経過、事故が起こったのかということがまず押さえられていないということは、どうにもこの事故の真相、実際の究明を、防衛庁なり何なりが積極的にとにかく重要なことだということでやってない証拠じゃないか、そうとしか私は思えないのです。私は直ちに、いま局長も言われましたように、そうした事故の起こった推移、それを時間を追って、どこでどうして、そしてどこでパイロットがおりて、それで飛行機がどこで墜落して、そうした交信テープがあって、管制塔は一体どういう指示をしたのかということも含めて調査の結果をまず資料として出していただきたい。この一枚の防衛庁の取り消しなんかをされたこの用紙じゃなくて、それから先ほどの補足説明は文書で出していただくことになっておりますけれども、いま出然すぐにやらなきゃいけないだろうと思っているとおっしゃった、その調査については資料として出していただきたいし、同時に交信テープそのもの、それから、当然レーダーフイルムがあるはずですね、ありますね。レーダーフイルム、ないんですか。どうしてないんですか、ちょっと。
○政府委員(亘理彰君) ただいまの時間的な経過を追っての事故の発生から墜落までの経過、これにつきましては、極力調査をいたしまして、いろいろ交信テープその他のデータはあると思いますが、どこで操縦者が何時何分何秒に飛び出したかということまで正確につかめるかどうか確信がございませんけれども、できる限りの資料を整えてお出しいたしたいと思います。しばらくの時間的な余裕はお願いいたしたいと思うわけでございます。 それから、これも現在確認中でございますが、レーダーフイルムを提出せよということにつきましては、横浜市長さんからもそういうお申し出がございましたけれども、これはまだ米側に最終的に確認した結果ではございませんけれども、専門家の話では、管制レーダーではそういうフイルムはとっていないというふうに聞いております。これはまたさらに確認しまして確かなことをお答えいたしたいと思います。
○山中郁子君 それはさらにそれでは調査をしていただきたいと思います。私も専門家ではありませんから、それ以上のことを申し上げられませんけれども、一般的にはレーダーフイルムはあるはずだと思います。 次に、いま交信テープ並びにそれに基づく事故の時間経過その他は資料として出していただくというお約束をいただきましたので、それは早急にお願いをしておきます。
○政府委員(亘理彰君) いま先生は交信テープ並びに事故の時間的経過を調べて出すとおっしゃいましたが、私はそこまで申し上げておりません。事故の時間的経過はできるだけ調べまして、できるだけ早くお出ししたいと申し上げたわけでございまして、交信テープそのものをお出しするとまでは申し上げたわけではございません。
○山中郁子君 じゃ、改めて交信テープも出してください。
○政府委員(亘理彰君) 私どもの一存で出せることではありませんので、検討はさしていただきたいと思いますけれども、ここで提出をお約束するわけにはまいらないと思います。
○山中郁子君 一存でいかないとするとどこと御相談なさるんですか。これは航空管制塔は自衛隊ですよね、自衛隊の管理でしょう、厚木の航空管制塔は。
○政府委員(亘理彰君) これは航法に関連するわけでありますが、厚木の飛行場を離陸しまして、離陸直後から横田の管制に入るわけです。
○山中郁子君 それでは、横田とも協議をすると、こういう意味ですか。
○政府委員(亘理彰君) 私ども横田と直接に協議をする立場ではございませんが、関係省庁とも御相談をいたした上で検討をいたしたいと思いますが、ここでお約束することはお許しいただきたいと思います。
○山中郁子君 御検討くださるというお話ですので、当然隠し立てする筋合いのことではないし、何らそういう必要のないものだというふうに私は思いますが、そういうことを重ねて申し上げておきたいと思います。そして検討の結果は必ず御報告いただきたい。 それから、先ほどの三原長官が取り消されたことと関係するんですけれどもね、それから私が先ほど申し上げました国民が本当に怒っているというその問題と関連するんですけれども、どう考えてもわからないのは、厚木基地を発進して北上したわけでしょう、事故機は。北上して東北へ向けて走って落ちているんですよね、いわゆる右旋回している形です。それで、普通でいきましたら、地図を見ればすぐわかりますけれども、右旋回していけば川崎、横浜市の密集市街地ですよ、その上を飛ぶことになるわけですよね。事故が起こった、そしてどこに進路をとるかということは、パイロットが本当にその下に住んでいる人たちの安全を考えるかどうかに決定的に関係してくるわけですよね。だから私はその交信テープだとか経緯だとか、そういうことを重視せざるを得ないというふうに思うのですけれども、管制塔からどういう指示があったのか、あるいは一緒に飛んでいたもう一つの飛行機からだって何らかの援助がありましたでしょう、きっとね。ああしろ、こうしろというふうなね、多分そうだと思うんですよ。そうした場合に、ああいうふうな進路をとったら、当然のことながら人家の上に落ちるんですよ、市街地の上に。しかも、もうちょっと行って海へ行こうなんていうふうに思っていたというけれども、そんなことで海へ出ようなんて思ったら、まさに川崎、横浜のあの市街地の上に落ちなければならない、そういうことになるのです。普通常識的に考えて、事故が起こった、何とか被害を食いとめようと思ったら、あれは西へ進路をとらなければ私はおかしいと思うのです。西へ進路をとれば山ですよね、山の方へ行くはずです。それが普通だと思うのですよ。それが東に、東北の方に進路をとって動いているということは一体どういうことなのかということについての見解を伺いたいと思います。
○政府委員(亘理彰君) 今朝来申し上げておりますように、事故の経過並びに原因、対策については、合同委員会の下部機構であります事故分科委員会で究明いたしました上、合同委員会への報告がありまして、しかるべくその状況を正確に公表もいたしたいと考えているわけでございますが、いまの、航路をなぜ右側へとったかということにつきましても、その一環で検討すべき問題であろうと思います。したがって、ここでうかつに私ども素人の伝聞等によってお答えするのは適当でないと思いますが、これはまず北向きへ浮いて離陸いたしましたのは風の関係、当日、北東の風が吹いておったということとの関連であるというふうに聞いております。それで、あと先ほど申し上げましたように、離陸以後横田の管制下に入るわけでありまして、これは右へ旋回したことにつきましては、パイロットの単独の判断で行ったことではございませんので、横田の管制の指示に従っているわけでございます。それで、これにつきましては横田の管制塔がなぜ右に旋回するように指示いたしたかということについては、これは正確に調べた上でお答えいたさなければなりませんが、当日のこの左側の地域にも飛行機は飛んでいるわけでございますので、そういう航空機の飛行状況全般を見て横田がそういう指示を与えたものだというふうに考えるわけでございますが、これはその問題も含めまして事故分科委員会で正確に探究すべき問題だと思います。
○山中郁子君 そうすると、管制塔が指示を与えたので右旋回したということはわかっているのですか。先ほど私は、交信テープその他でもって、一体どういう状況でどういう指示で、飛行機がどういうふうに動いたのかということを尋ねたら、それはまだ起こしてないし調べてないと、こうおつしゃったけれども、じゃやっぱり調べていらっしゃるわけですか。
○政府委員(亘理彰君) 起こしてないとも調べてないとも申し上げた記憶はございませんので、本日の委員会の冒頭で御報告しましたとおり、米側の情報によりますと、横田の管制所の指示によってそういう行動をとったということを聞いておるわけでございます。ただ、先ほども片岡先生でございましたかお尋ねがございましたように、これは米側の情報を私どもがそういうふうに聞いておるという現在の段階でございまして、事故分科委員会で点検した結果を申し上げておるわけではないわけでございます。
○山中郁子君 じゃもう一度ちょっと確認しますけれども、先ほどから私がいろいろお伺いしていて答えていただいていることは、すべて米軍の情報でもっておたくの方がつかんでいらっしゃる御答弁なわけですか。
○政府委員(亘理彰君) 午前中も申し上げましたとおり、文書で大臣から御説明申し上げました事項のうちには、一部その米側の情報によって現在の段階で私どもが聞いておりますことをそのままに述べた点がございまして、この点は先ほど御指摘もございまして削除するということになったわけでございますが、たとえばこの二機のうちの一機の左側のエンジンから火災を発したというふうなことは、これは米側の情報もございますけれども、これを目認しておる者があるわけでございますので、そういう点、あるいはどこへおりたというふうなことは事実として把握しておるわけでございます。
○山中郁子君 テープを起こしてないというのは、私が、それならまだテープを起こしいらっしゃらないわけですねと、こう申し上げたらそれを肯定なすったので私はそう申し上げたんです。だけれども、私が言いたいのは、だったら自衛隊の管制塔の交信テープがあるんだから、それはそれですぐ調べられるわけでしょう。米軍がそういうふうに言っているからと言わなくたって、おたくの方独自でもって調べられるわけでしょう。どういうふうに指示があって、その結果飛行機がどういうふうに回ったのかと、お調べになれるはずだと思うんですよね。それを伺っているんです。
○政府委員(夏目晴雄君) 内容が管制の話でございますので、若干細かなことになりますけれども、その点の御説明をした方がわかりがよろしいかと思います。 厚木の飛行場につきましては、御承知のように航空法の規定によりまして、海上自衛隊が現在あそこの、まあ管制権の中にもいろいろな種類がございますけれども、そのうちの飛行場管制あるいは着陸誘導管制というものの権限の委任を受けているわけでございます。その範囲は、厚木基地を中心としまして半径約九キロ、高度千八百五十メートル以下ということになっております。当日のこの事故機につきましては、その管制圏を出ました外で起きているわけでございますが、その事故機は、先ほど申し上げたように離陸直後横田の管制塔にバトンタッチをしまして、自後米軍の横田がこの飛行機を管制しているわけでございます。この事故機は、当日は計器飛行方式によりまして飛んでいるわけでございますが、この飛行機に対する管制はいわゆるレーダー誘導ということでございまして、これは米軍が当該地域の飛行機のふくそうのぐあいとか、そういうものを見ながら実際の飛行を指示しているということでございまして、この飛行機との直接の交信は横田が行っているというふうに思われます。
○山中郁子君 もう一つだけ教えてください。 離陸してから、厚木の管制範囲は厚木の管制塔で指示をしてるんでしょう。あれは離陸してすぐもう火を噴いて故障がはっきりしたわけですけれども、事故がはっきりしたんですけれどもね、その間は厚木でもってやっているわけですね。
○政府委員(夏目晴雄君) この飛行機は、離陸直後横田に引き継いでおります。
○山中郁子君 すぐですか。
○政府委員(夏目晴雄君) はい。
○山中郁子君 その辺はまた詳しく後ほどあれしたいと思います。 で、もう一つその事故の具体的な問題について聞きたいんですけれども、私も現場に行きました。それで、墜落地点から百メートル以上も離れた林さんのお宅がほとんど全焼という状態でしたね、家屋が。そこで子供さんが二人亡くなるという大変悲惨な惨事になったんですけれども、お母さんも重傷だという状況です。あれは、結局はまあ皆さんに言わせればわかり切ったことだということかもしれませんけど、ちょっと教えてほしいんですが、どういう現象になったんですか、その飛行機が落ちて。爆弾積んでたわけじゃないですね、爆弾が破裂したわけじゃないでしょう、爆発したわけじゃないんだけれども、百二十メートルも私はたしか離れていると思うんですね、結局何がどうなってそういう事故になったんですか、航空燃料が爆発したということですか。
○政府委員(亘理彰君) そのあたりも正確には事故分科委員会の結果等にまつべきかと思いますけれども、私も現場へ二度参っておりますが、宅地造成地域の外れの方の道路、コンクリートの道路が私有地の上にできている上に飛行機が落ちたわけでございます。それがかなり低空から斜めに突っ込んでまいりましてその道路上で落ちまして、先生もごらんのように相当大きな穴がえぐられておるわけでございますが、その部品は、その前方を中心にしましてかなり飛散をしておる。たとえば、エンジンが林さんのお宅の門の前に私ども参りましたときも転がっておったというふうな状況でございますので、そういうものとあわせて、燃料が火を噴いて火炎状で林さんのお宅に飛び込んだというふうな状況ではなかったかと、私自身の観察で考えた次第でございます。
○山中郁子君 けさほど来の質疑がありましたので、私は重複を避けますけれども、いずれにしても国の姿勢が——結局自衛隊のヘリコプターが来て何を救出するのかと思ったら、落下傘で飛びおりた米兵を救出してさっさと厚木の基地へ運んで、そこで火だるまになって重傷を負った子供や婦人、被害を受けた民家、これに一顧も与えないで立ち去ったということは、これは一体何ですか。防衛庁長官、私は本当にこれについてはもう言葉がありませんけれども。
○国務大臣(三原朝雄君) いまお話しのように、私自身もそうした点について、非常にあの事故の状況について、御意見の点は十分受けとめてまいることができるわけでございますが、そこで、私はこの事故に対して、自衛隊自身の初動の処置に反省をして過ちはなかったのかという点を調査をさしておるのでございます。そこで、いま先生が御指摘されたように、当時厚木にヘリが何機おったかということから私は調査を始めておりますけれども、二機おりました。その一機が、先ほど来の事故の情報をキャッチして一機がすぐ飛び立ったということでございますが、その一機が情報をキャッチしたのはどういうところから情報をキャッチしたか、具体的には担当者もおりますから申し上げると思いまするが、私の承知いたしておりまするところでは、ちょうどそこにアメリカのヘリが飛んでおって、ヘリから緊急のそうした知らせがあって、厚木の二機おりました一機の自衛隊のヘリコプターが救援に出たということでございます。そこで、いま御指摘のように、一般の国民の方がああした悲惨な事故をなさったその現場との関係についてはキャッチしていなかったのか、あるいはその状態はそのヘリは見ることができなかったのか、ただ米軍パイロットだけを救出に出たということだけでは初動の動作に私は過ちがあったのではないかというような点を、いま具体的な実態の調査に基づいてわれわれの将来のこうした点について過ちのないように私は検討を進めておるところでございますが、決して自衛隊が国民の方々を無視してどうだというような、そうしたところから発したものではないということだけは信じておるのでございまするけれども、しかし、初動の処置がそういう御意見の出ること自体について、私自身もはっきりさしておきたいということを考えてそうした処置をとっておるのでございます。
○山中郁子君 私はまあ具体的な補償の問題についても若干時間をとらなきゃいけませんので、この問題は引き続き明日から始まります本格論戦の中で徹底的に解明をいたします。しかし、いま長官が言われたようなことではないんです。私の意見じゃないんです、事実なんです。そして、あそこの被害地の人たちが、あそこに集まった人たちがみんな目撃した事実なんです。自衛隊は一体何を守るのか。ろくなけがもしていないそのアメリカの兵隊をさっさと救出して、そして本当に瀕死の重傷を負って、家も壊されて、その被災者に目もくれないできたという態度は、それは私はどう言い逃れようとしても言い逃れられない問題だと思います。それは長官は、自衛隊というのはそうではないと信じるとおっしゃったけれども、これは信じる信じないの問題じゃなくて、事実が示す問題です。しかし、先ほど申し上げましたように、私はこの点については申し上げるだけにして、引き続き本会議並びに予算委員会の中で徹底的に究明することにいたします。 それから、事故の調査の関係で、これもけさほど来の論議の中にありましたけれども、私はやはり早急に中間報告を国民の前に出すべきだというふうに思います。で、どのくらいで事故の調査結果が出るのかと。先ほど六カ月というお話があったようにも伺いましたけれども、いずれにしても、早急な中間報告をいつぐらいの時点で発表できるめどがあるのかということも含めて見解も伺い、お約束もいただきたいと思います。
○政府委員(亘理彰君) 午前中お答えいたしたわけでございますが、 〔委員長退席、理事加藤武徳君着席〕 この事故原因の究明にどのくらいの時間がかかるかというのは、事故の態様、それから調査の進展によって異なるわけでございますので、いまこの段階でいつまでということを申し上げることは困難でございます。なお、午前中の御質問で、通常はどのくらいかかっておるかというお尋ねでございましたので、通常は数カ月、まあ二、三カ月、少なくも二、三カ月ぐらいはかかっておるのが通常のようでございますということをお答えしたわけでございます。これは米側に対しましても、できるだけ早く正確なる事故原因の調査を終わるように申し入れをいたしておりますが、そういうことで、鋭意調査は急ぎますけれども、これは作業の進展を見ないと確実なところは申し上げられないわけでございます。 そしてなお、いま中間報告というお話がございました。この事故分科委員会は、これも再々申し上げておりますとおり、合同委員会の下部機構として機能いたしておりますので、事故分科委員会そのものは合同委員会に報告をいたしまして、合同委員会でその結果について公表を行うという運び、これは米側とも協議を要するわけでありますが、そういう運び方になると思います。調査に相当の月数を要するというふうな状況でありますれば、中間的にその状況を事故分科委員会から合同委員会に報告し、そしてあわせて中間的な公表の可能性を検討するということについては考えさしていただきたいと思います。
○山中郁子君 ガラス張りに、そして最も早くそれを知らされなければならないのは被害者であり、国民なんですね。そこは私が申し上げるまでもないと思います。そこをはっきり押さえてください。そして、中間報告についていまのお約束を実行していただけるように、このことについては長官にもあわせて意見を申し上げておきたいと思います。 で、事故の後の問題の具体的な補償の問題なり、ないし防衛施設庁のとった対応ですね、このことについて私は申し上げなきゃならないと思います。 実は、先般十月三日の日でしたか、施設庁の補償課長さんに来ていただきまして若干具体的な話も伺いました。ですから、防衛施設庁の方としてもある程度わかっていらっしゃるというふうには思いますけれども、問題は、どう考えても施設庁がとった態度は、本当にそこで不測の事故で、天から降ってきた災難ですよ、まさにね、そうしたもので子供がもうやけどをして、そして亡くなるという状態、大やけどして病院に入るという状態で、もうその晩から住む家がないわけでしょう、家が焼けちゃっているんだから。その人たちがどこへ行って、どういうふうに、とにかくどこの家で寝たらいいのかというようなことがもうすぐにわからないわけですよね、そういう事態になると。しかも、私が言いたいのは、何百軒というふうに被災したんじゃないんです。その限りで言えば二軒三世帯ですね、もう一軒のお家は破損しましたけれどもね。そしたら、施設庁は直ちにそこのお家に一人だけでも専従に、どうするかということを張りつけて、そうしてもうその晩からの寝るところから、食べる物から、病院との関係とか、そういうものを一切もうやるべきだと思うんですよ。当然そうしなければ、どうしていいかわからないわけでしょう。そういうことが全然されてなかったんですね。このことは、私は、やれやっていたとかやっていないとか、余りそうした水かけ論はここではしたくありません。二、三の例を申し上げますと、この前補償課長に来ていただいたときに、この被災者の一人である椎葉さんがたまたまこちらにいらっしゃれたので御一緒いたしました。そして、そこでも私はっきり聞いたんですけれども、本当にどこへ住んでいいかわからないということで、そして、子供さんは親戚のうちへ預けると、そういう状態で、何ら国の方の手配がなかった。病院の費用だってどうなるのかということも知らされていない。そのとき、十月三日の日に補償課長さんが、それは国が出すから請求してくれれば出しますよと、こういう趣旨のことをおっしゃった。そんなこと被災した人はわからないでしょう。で、中でけがなすった方が病院へ行った。そうしたら、入院した方がいいと言われたけれども、実際問題としては特別室しかあいていないから、その保証金だか、最初に入る敷金だか知りませんけど十万円払えと言われた、十万円なんかとてもいますぐ払えない、そして、これから先特別室でどのくらいお金取られるかわからない、それじゃ入院はできないといって入院しないで帰ってこられた、こういう事態ですね。お金がどうなるのかそんなことはともかくとして、まず、けがも治し病院に入院させなきゃいけない、そうした手配一切。それを施設庁がやったことは、余りにも手抜かりどころじゃなくて、本当にそこを第一義的に考えておやりになっていなかった。その後何らかの努力をされたことは私は承知しております。承知しておりますけれども、実際問題としてすぐ大事なのはその事故の起こった後の処置ですね。そこのところが、先ほど申し上げました、一体日本の国民に対して、被害を受けた人たちに対してどういう姿勢で何を一番最初にしなきゃいけないのかということが、一つもすわっていないということが私は明らかになったと思います。これについては厳重に指摘をしておくと同時に、具体的な幾つかの点について重ねて申し上げたいと思いますが、一応御見解を伺いたいと思います。 〔理事加藤武徳君退席、委員長着席〕
○政府委員(亘理彰君) 事故直後で直ちに必要なことは、被害者の方々のお手当て、あるいは生活の場の確保ということであるわけでございます。それで、横浜防衛施設局の職員が、事故が起こりまして二時間余り、連絡が遅かったものですから病院へ到着するのがおくれましたけれども、すぐ職員が駆けつけまして、自来、病院がいま三カ所に分かれておりますが、三カ所に職員を配置していろいろなお世話を申し上げる。また、被害者の家族の方々からのいろいろな御要望を承って、できる限りの措置を講ずるということはやっておるわけでございまして、これは、たとえば林さんの妹さんの場合には、二日目になりましたが自衛隊の専門の医者を派遣しまして、主治医とも御相談し御家族とも御相談して、自衛隊の中央病院にお運びしていまお手当てをしておるということもございますし、あるいはその御家族のおけがなさった方が二つの病院に分かれるということでありますので、その連絡の自動車を確保するとか、あるいは付添さんをお世話申し上げるとか、あるいは、おっしゃるように椎葉さん、それから金重さんはお家が焼かれたわけでございまして、これは御本人の御要望を承りながら、緑区長等の御援助もいただきましてお家を手配する、あるいは当座の生活に必要な物品、あるいは椎葉さんには小学校、中学校へ通っておられるお子さんがおられるわけでありますが、その当座の教科書その他学用品等お届けする等々の手配もいたしておるわけでございます。ただ、先生御指摘のように、確かに初動の時期、初日の時点におきまして非常に混乱がございまして、なかなか御本人と連絡がとれない場合もございました。あるいは、御本人からの御要望を十分くみ取るのに、いまから思いますと配慮の至らない点もあったというふうに思うわけでございます。その点は被害者の方々に深くおわび申し上げなければならないと存じております。ただ、横浜施設局の職員が、事故の発生直後から、不眠不休で、誠意を持って努力をしておるということは先生にもお認めいただきたいと思います。ただ、その努力の間において、特に初期において十分な配慮が足りなかった点が幾つかございました。そして、被害者の方々からもそういう御批判をいただいておるということを重々承知しております。
○山中郁子君 努力をしていないと私は言っておりません。だけれども、問題は初動のときがとおっしゃったけれども、まさに被害者にとってみたら初動のときですよね。それと、混乱があったとかいろいろおっしゃるけれども、被害者こそもう本当に大混乱ですよね。そこのところをどこへ向けて努力するのか。アメリカの兵隊を救いに行く努力をしたって何にもならないんですよ。その被害者、被災した人を救出するという努力をしなきゃいけないんでしょう。そこがもう狂っていると言うのよね。そういうことを、一〇〇%努力を認めないわけじゃないけれども、そこが大事だということを申し上げていますけれども、今後の問題としては、全面的な被災者の要求その他をあれした上で、補償の問題については具体的な被災者と防衛施設庁との話し合いというものが始まるというふうに聞いてもおりますし、私はその中身についていまの時点で立ち入るつもりはありませんけれども、今後の問題として強く申し上げておきたいと思います。 一つ具体的に、被害者である椎葉さんが事故当日現場へ、自分の家へ帰ったわけね、行ったわけ。そうしたら、警察がもう調査だということで、自分の住居の中へ入れなかったわけですよ。自分の家が、何が焼け残っているか焼け跡を見ることもできないという状態だったそうです。そして、調査が終わったと思ったら今度はブルドーザーでその焼け跡全部整理されちゃったというんです。その被害者に、そこに住んでいた人に何ら立ち会わせないで閉鎖をして、今度勝手に閉鎖したのを解いて、まあ大家さんがどうとかしたと言っておられましたけれども、しかし実際問題としてそこに住んでいた人の財産が残っているわけでしょう。焼け残りがあってどんな大事なものがあるかわかりませんね。実際に他人から見たら何か焼けかすかもしれないけれども、その人にとってみたらどんな大切なものかもわからない。そういうものをそこに住んでいた所有者に見せないで、立ち会いもさせずに縄で仕切って入れさせないで、そして今度はそれを一切ブルドーザーでもって片づけちゃったと、こういう経過があるんです。そうしたら、実際問題としてこの椎葉さんのお宅の被災、被害の状況がどのくらいであったかということだって、現実にはもうそれでわからなくなっちゃうわけですよね。一体なぜそういうことになったのかひとつ伺いたいと思います。どういう権限でそういうことがされたのか。
○説明員(新田勇君) 前段の部門でございますが、ああいう現場でございますので、危険の防止あるいは混乱の防止ということから警戒線が張られたわけでございます。そこへおいでになった方、たとえばそれが被災者でございましても当初わかりませんのでブロックされるというようなことになろうかと思います。しかし、そこに配置いたしました警察職員はすぐその事情を指揮官の方へ報告し、その中に入ることが当然できる方々については便宜を計らう、あるいは御案内するということをしたと聞いております。 なお、ブルドーザーの件についてはちょっと承知いたしておりません。
○山中郁子君 ブルドーザーの件はどなたか答えてください、それじゃ。どこが答えてくださるのか。——委員長、時間なんですけれども、いま警察庁はそうおっしゃったけれども入れなかったことは事実なんです、本人がそう言っているんですから。多くの立ち会った人もいます。それはもう一度言っておきます。 それから、被害者に、そこに住んでいる人に立ち会わせないでブルドーザーで一切みんな焼け跡を片づけてしまったと、これは一体どこがどういう責任で、権限でやれたことなんですか。
○政府委員(亘理彰君) 先ほども申し上げたわけでございますが、私どもは現場の保存あるいは処理につきましては、事故の補償の関係で被害調査ということを所管いたしますだけで、それ以外の問題は警察の所管の問題であろうと思います。
○山中郁子君 それでは、時間の関係がありますので、この問題についてはすぐに調査をしてください。そして後ほど報告をいただきたいと思います。警察当局にもお願いいたします。どちらになるか知らないけど、どなたでもいいです。その所管のところで、事実どうであったのかということを調査していただきたい。 最後に防衛庁長官にお尋ねいたします。 こうした米軍機の全面的な責任に基づく事故ですね、これが地位協定の十八条五項の(e)という項目だったと思いますが、日本政府が二五%費用を持つ、米軍が七五%ということになっております。私は、今度の事故に照らしてみてもそんなばかげた話はないと思います。ほかにもいろんな問題あるけれども、少なくとも、こうした米軍のまさに全面的な責任の事故で被害を受けたものについて、日本政府が二五%出すというふうな地位協定の中身というのは、当然検討されるべきだ、再検討されるべきだというふうに思います。それから、これは結局非戦闘行為による事故と、こうなっていますよね、地位協定で。そうすると、戦闘行為による場合には一体どうなのかということについてはどのようにお考えなのか、あわせてお尋ねをいたします。
○国務大臣(三原朝雄君) このことは、私がお答えするよりも外務省がおいでになっておりますので、外務省からお願いいたしたいと思います。
○政府委員(中島敏次郎君) まず第一点の、日本政府が十八条五項におきまして、その被害者に対して支払われた補償金を一部を持つという点がおかしいと、こういう御質問でございますが、この点につきましては、先生御承知のことと存じますが、旧安保条約のもとにありましたところの地位協定を一九六〇年に改定いたしましたときに、世論の旧行政協定に対する批判の一つは、その行政協定によりますところの諸条項が、いわゆるNATOの諸国とアメリカとの間で結ばれておりますところの同種の協定、すなわち、いわゆるNATO協定に比してきわめてわが国にとって不利である、こういう御批判がありまして、当時いわゆるNATO並みを交渉の目標として交渉をやったわけでございます。その成果がこの十八条でございまして、で、十八条におきましては、いまの御指摘のありました、公務遂行中から生じた事故によるところの損害につきましては、あたかも自衛隊の行動から生じた請求権と同じような形で、日本国の法律に従って処理をして、被害者に対しては十分な補償が行われ、その後でそこに出てきましたところの費用を日米両国でいかに分担するかという問題としてとらえられているわけでございます。 そこで、いまの、公務遂行中に生じた事故から払われましたところの補償金につきましては、アメリカ合衆国のみが法律上の責任を有する場合には、アメリカが所要額の七五%を持ち日本国が二五%を持つ、こういう規定になっておりまして、このことはNATO協定についても全く同様でございますが、要は、派遣国の軍隊というものは受け入れ国の利益のために、防衛のためにそこに駐留しておる、受け入れ国の防衛に寄与するものであるということと、それから生じましたところの損害が受け入れ国の法律に従って処理がなされるという点を勘案いたしまして、派遣国と受け入れ国との間の利益の妥当な網羅を図ったというのがいわゆるNATO協定の理念でございます。この日米地位協定につきましても同様の方式を採用しているわけでございます。 それから、第二点の非戦闘行動につきましては、これは同じく地位協定第十八条第十二項に規定がございまして、いま申しました地位協定第十八条五項の規定は、非戦闘行為に伴って生じた請求権についてのみ適用するという形になっております。これも基本的にはNATOの協定と同じでございまして、要するに、戦闘行動が開始されることによって生じた損害というものは、国際法的には別の理念によって処理をせられることになるであろうと。戦闘行動が開始せられる事態というものは、通常、一般国際法、伝統的な国際法から申し上げれば戦時国際法の領域でございます。戦時国際法の領域におきまして、戦闘行動から生じまして請求権の処理につきましては、通常のこのような駐留軍に関する地位協定においては取り扱わない、それは戦時国際法の処理するところによるというのが基本的な考え方であると存じております。
○山中郁子君 一言だけ委員長お願いします。 私が申し上げたのはそうではなくて、もうこれは御答弁は要りませんけれども、戦闘行動に米軍機が日本の基地から飛び立って、日本の地域の中で事故を起こすということがあり得ると想定するならば、その場合はどうなのかと、このことを申し上げたんです。しかし、きょうはもう時間がありませんから、これは引き続き次の機会で究明もしたいというふうに思います。 全体といたしまして、私は時間の関係で触れませんでしたけれども、厚木基地での飛行をとにかく中止してくれ、厚木基地を撤去してくれ、横須賀のミッドウェーの母港をやめてくれ。母港論をやるつもりはありませんけれども、そうした問題はかねてから私どもが安保条約その他の問題について主張してきたところです。この事故の問題一つとってみてもそれはもうさらに一層明らかになって、国民の、市民の怒りは沸き上がっているわけですから、当然のことながらそうした当然の主張を政府はまじめに聞いて、そしてしかるべき前向きの対応をするべきだということを強く申し上げまして終わります。
○委員長(塚田十一郎君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時一分散会 —————・—————