災害対策特別委員会 第5号
- 発言数
- 290 件
- 登壇者
- 37 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1977/11/16
会議録
○委員長(村田秀三君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨日、松本英一君、小巻敏雄君及び最上進君が委員を辞任され、その補欠として宮之原貞光君、渡辺武君及び長谷川信君が選任されました。 —————————————
○委員長(村田秀三君) 本日は一般調査の質疑に先立ち、鹿児島市編集による桜島の降灰状況に関するビデオを映写することに先ほどの理事会において決定いたしました。 所要時間は約十六分間でございますので、その間速記を中止いたします。 速記とめて。 〔午前十時四十分速記中止〕 〔午前十時五十八分速記開始〕
○委員長(村田秀三君) それじゃ速記を起こして。 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。 まず、先般当委員会が行いました桜島火山周辺地域における降灰対策等に関する実情調査のための委員派遣につきまして、派遣委員から報告を聴取いたします。遠藤要君。
○遠藤要君 御報告いたします。 去る十一月十一、十二の両日、村田委員長、青木理事、小巻理事、和泉委員及び私遠藤と、現地からは金丸、田原、久保、井上議員の参加をちょうだいいたして、桜島火山周辺地域における降灰対策等について、鹿児島県の実情を調査してまいりました。 以下、その概要について簡単に御報告を申し上げます。 まず第一は、桜島噴火による降灰被害及びその対策についてであります。 桜島は、ここ数年来活発な火山活動を続けておりますが、昨年の五月には近来にない大爆発が発生し、噴石、降灰等により、周辺地域に多大の被害をもたらしたのであります。鹿児島地方気象台の調べによりますると、本年もすでに九月末日までに百五十六回爆発し、三百六十九回噴煙を吹き上げ、五万三千五百七十二回もの地震を記録しております。周辺地域におびただしい量の降灰をもたらし、また大爆発がいつ起こるかもわからず、地元民は恐怖と不安に襲われておる現状であります。 こうした地域に対する防災対策は、鹿児島県の地域防災計画等で定められておりまするが、昭和四十八年、活動火山周辺地域における避難施設等の整備等に関する法律が制定され、避難施設及び防災営農の整備計画に基づき、事業が実施されているほか、あわせて治山事業、砂防事業も積極的に推進され、地域住民の安全及び農林漁業の経営の安定のための措置が講ぜられてきたところであります。 まず、避難施設緊急整備事業は、昭和四十八年度から実施され、五十一年度まで事業費約二十二億円をかけ、退避壕二十九カ所、避難舎十六棟、学校改築五校、公民館一棟、避難港十六カ所、ヘリコプター離着陸用広場一カ所、避難集結用広場十三カ所、避難道等の整備をすべて完了し、一次計画を終了しております。 しかし、整備事業の内容と対象地域の決め方は、最小範囲に限定されているきらいがあり、特に垂水市牛根麓地区については、噴火のたびに噴石が落ち、国道筋を通っているところの車が破損したり、学童が直撃を受け、ヘルメットにひびが入ったというような事件、あるいは校舎の窓ガラスが爆風によって破損する等の事態がしばしば起きております。 このような実情からして、この地域を避難施設緊急整備地域に早急に指定するとともに、桜島火山活動の活発化の中で民心安定を期す上にも、周辺地域の避難施設の一層の充実を図るために、地元要請を十分くみ入れた第二次計画を策定し、引き続きその事業の推進に当たることが緊要であると思われます。 次に、防災営農対策事業は、桜島降灰による農業被害の軽減を図ろうとするもので、本年度は七億二千万円の事業費をもって、水源開発、畑地灌漑、あるいは桑、茶、たばこ等の降灰除去施設の整備、野菜等の被覆栽培、土壌の酸度矯正の事業が実施されております。 この防災営農対策事業も、昭和四十八年度から五十二年度までの五カ年計画で、本年度で終了することになっていますが、全体事業費三十四億八千万円に対し、実施済み額は十九億四千万円で、実施率五五%という低率でありまして、残事業量が多く、当初の目標にははるかに及ばない現状であります。 桜島町の三俣地区で、桜島地域の被災農家の代表として、農民の方から生の声を聞きました。ミカンは、ここ三年間赤灰といわれるPH三・九の強酸度の降灰が果樹に付着、裂果し、全滅状態になり、他のビワやビニールハウスによる軟弱野菜の栽培に転換せざるを得ない状況にあり、被災農家は営農意欲を喪失するほどに苦しい実情にあること。ビニールハウスやビワ栽培を始めるにも莫大な資金が必要になり、とても個人では対応できないので、大幅な補助を導入してほしいということ。防災営農事業の計画があってこそ農業を続けてやっていこうという意欲がわき、ぜひともこの計画を存続してほしいということ。さらに、果樹共済について、基準収獲量の算定についても、三年間収獲ゼロの状態なので、救済措置を講じてほしいこと。降灰地域における農業経営のため、適切な指導を行ってほしいこと。この真摯な要望がございました。 これらの問題点に対する施策対応を検討するとともに、降灰地域においては、防災営農事業こそ要請されており、五十三年度以降も計画の延長を行い、事業を推進していく必要があることを痛感いたします。 また、桜島噴煙は、西風あるいは東風に運ばれ、現在防災営農施設整備計画の対象地域になっていない地域にもしばしば降灰をもたらし、農作物等に多大の被害を与え、農民は農業経営の危機を訴えており、薩摩半島部における一市八町を対象地域に指定してほしいという要望がありました。 第二に、桜島治山砂防事業についてであります。 火山活動の活発化に伴って、桜島山腹の荒廃は著しく、各渓流、河川はわずかな降雨で土砂流がはんらんし、地元民に二重の不安をもたらしております。崩壊土砂量は年間百二十万トンといわれ、特に野尻川、黒神川渓流では八十二万トンと算定され、想像以上に荒廃が続いております。ビデオカメラ撮影のフィルムを見ましたが、土石流が流路工を流れる速度は毎秒十三メートルで、一回の流出量も二十二万トンにも及び、その激しさは言語を絶するものでありました。 これら防災対策として、本年度六億七千万円の治山事業、七億八千万円の砂防事業がすでに実施されておりますが、さらに防災施設の拡大が待たれているところであります。特異な要因に基づく山腹荒廃であるだけに、この地域での治山砂防は高度な技術と膨大な資金が要請されており、五十一年度から採択された直轄事業の大幅拡大、防災面における応急対策、恒久対策につき、国の立場での事業の強力な推進が切望されております。 さらに、地震、火山活動の監視、適切な情報の発表を行うため、地震、火山観測体制の整備拡充も強く望まれております。 最後に、降灰対策についてであります。 昭和四十八年以来本年に至るまで、桜島の活動はますます活発の度を加え、連日数次にわたる爆発、地震、噴煙を繰り返しており、桜島及び広範囲の周辺地域に、かつてないおびただしい量の降灰をもたらしております。県当局、関係市町村の説明によりますると、降灰がはなはだしいときには、道路の通行、自動車の運行すら支障を来し、学校教育、とりわけ屋外の教育活動、さらに農林漁業、商工業の生産活動への影響もきわめて深刻なものがあります。また、道路、住宅、各種公共施設等の積灰の除去に、住民及び関係機関は疲弊している状況にあります。降灰のもたらす日常生活での不快感はきわめて大きなものがあります。 これらもろもろの事態に対応するため、県、関係市町村は一体となって避難施設の整備、清掃事業の拡充、営農対策の推進、住民の健康対策等に努力してきたところでありますが、引き続き多量の降灰を増しつつあります。また、その影響の度合いが広範囲にわたって一層深刻化しているだけに、地方公共団体のみでは、その対策にとうてい万全を期し得ない現状にあります。国において特別な対策をとっていただきたいという強い要望がありました。 事実、われわれが山下、協和、桜州の各小学校、東桜島保育園、公共下水道の城南水路、垂水市街地の道路側溝等を視察いたしました際、学校における校庭、プール、屋上に数センチメートルに及ぶ積灰、あるいは国道二百二十四号線沿いにある保育園の給食室の窓枠の現況、公共下水道の暗渠に堆積した降灰、道路側溝に半分までたまった降灰等、各種の影響をつぶさに見ました。これは活動火山による降灰という、他の地域にはない大きなハンディがあります。教育施設、社会福祉施設等における冷房施設や、窓枠の改造、また、プールの上屋、プールクリーナー、運動場のスプリンクラー設置等に要する経費、さらに、降灰による人体への影響につき、健康管理面での環境整備等、降灰対策全般にわたる特別立法措置と同時に、来年度予算における裏づけ措置を講じていただきたいという強い要請がございました。したがって、国としてこれらの火山噴火活動に伴い降灰等の著しい地域における道路、学校等の公共施設に係る降灰除去事業及びそれに係る降灰対策事業に対して、早急に適切な助成措置を講じ、活動火山対策に要する地方公共団体の特別の財政需要に対して特別交付税の交付及び地方債の許可についても配慮し、国、県、関係市町村が一体となって、住民の不安の除去と生活の安定を図ることが緊要と痛感する次第であります。 以上、簡単でございまするが御報告を終わりますが、この視察に対しまして、県並びに地元の市町村の御協力をちょうだいいたしたことに対して改めて感謝を申し上げて、報告を終わらせていただきます。 —————————————
○委員長(村田秀三君) 次に、桜島の降灰対策等に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次発言を願います。
○金丸三郎君 それでは、長官にお伺いをいたします。 まず、今回委員長初め委員の先生方御視察をいただきまして、また、ただいま遠藤委員から詳細な御報告をいただきまして、大変ありがとうございました。冒頭に御礼を申し上げておきます。時間も余りございませんので、要点だけを御質問を申し上げます。 第一は、桜島でございますとか、あるいは阿蘇でございますとか、北海道の有珠山でございますとか、最近非常に火山の活動が活発になってまいりまして、相当な被害がございます。まず第一に、大臣に、これらの災害の対策につきまして、全般的にどのようにお考えになっていらっしゃいましょうかということ。 それからもう一つは、桜島の活動を見ておりますと、戦前はさして活動しておりませんでした。ほとんど休火山に近いような状況でございました。昭和二十一年でございましたか、溶岩をまた噴出して、戦後になってまた相当活動を始めたように思います。十年ほど前は八合目ぐらいまで灌木が生えておりましたのが、最近では打ち続く噴煙とか溶岩の噴出によりまして五合目ぐらいまで、特に桜島の南の方は灌木が焼けてしまいまして、青白い灰をかぶっておるような様相を呈しております。これらの状況からいたしまして、桜島の火山活動につきまして、あるいは有珠山等を含めまして、総体的に政府としてどのようにごらんになっていらっしゃいますか。また、それがなかなかむずかしい問題でございますので、政府としてはどのような組織なり、方法なりで今後の活動を予測しようとしていらっしゃいますのか、この点をお伺いをいたしたいと思います。 〔委員長退席、理事青木薪次君着席〕 私どもはやはり長期の見通しを立てる必要があると思いまして、実は鹿児島県では、昨年から独自の予算を一千万弱組みまして、学者や専門家の方にお願いをしております。私も知事の時分から、これは最小限四、五年はやはり続けてやらなければ、原因の究明はなかなかできまいと思って努力をいたしてまいりましたが、なかなかむずかしい問題でございますので、この点については、必ずしも桜島だけと私は考えておりません。有珠山であれ、あるいは阿蘇であれ、浅間山であれ、いろいろ同様であろうと思いますが、政府としてやはり相当本腰を入れた調査をやっていただく体制をおとりになっていただけないものか、この点をお伺いをいたしたいと思います。 それから、これは国土庁の事務当局で結構でございます。各地域からいろいろ災害についてのお願いがまいっております。明年度の予算要求につきまして、どのように対処しようとしていらっしゃいますのか、これは国土庁でおわかりになっておる程度で結構でございます。 それから、自治省にお伺いをいたしたいと思いますのは、いろいろな災害が日本では非常に多発しております。これは臨時に起こりますから交付税の中で措置しにくい面もあろうと思いますが、現在いろいろな災害について、普通交付税の中でどのような考えをしておられますか。また、今回の災害に、有珠山でありますとか、桜島でありますとかいうところの災害の経験からいたしまして、普通交付税の中で何らか措置しようというお考えがありますかどうか、この点をお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(田澤吉郎君) 先生御案内のように、桜島は昭和四十七年から噴火が始まりまして、年々増大しているわけでございます、回数が。ですから、今年の八月に、火山噴火予知連絡会というのがございまして、ここでの発表によりますというと、大規模な活動に移る徴候は見られませんけれども、やはりこのような降灰を伴う火山活動というものはやや長期にわたりますよという発表をいたしているわけでございます。 また、有珠山につきましても、きょうも、小規模でございますが、九十日ぶりにまた噴火がございましたけれども、この有珠山についても、火山噴火予知連絡会では、やや長期にわたるだろうという発表をいたしているわけでございます。 私たちは、この火山噴火予知連絡会の観測の結果を踏まえて適切な措置を講じてまいろうと、かように考えているわけでございまして、今後もまず観測体制を強化する。そして、さらには先生御指摘の調査のためのもろもろの機関を最大限に活用する。たとえて言えば、大学あるいは科学技術庁、あるいは国土地理院、この三つの機関に思い切った活動をしていただく、そのためのもろもろの施設を整備するということで、それを中心にして被害が起きた場合に対する対策を講じようと、かように考えているわけでございまして、これまで日本列島は確かに火山の多い列島でございますが、噴火がないと、ともすれば忘れがちなのが火山対策でございますが、私たちは噴火がないからといって、この対策を一日も片時も捨てておいてはいけません。常に火山に対しては万全の対策を講じてまいらなければならないという、前向きの姿勢で国土庁としては対処しておりますということを御理解いただきたいと思うのでございます。
○政府委員(四柳修君) 明年度の火山噴火関係の予算要求の状況、捕捉状況いかんということでございますけれども、御案内のように、わが国には千島にございます分を入れまして約七十七の火山がございます。このうち浅間と大島の三原山、それから阿蘇、桜島の四つがAクラスという形で、常時監視という形で、それぞれ気象庁あるいは大学の施設がございます。そのほかBクラス、Cクラスといろいろクラスがございまして、危険度の少ないところになりますと、気象庁あるいは大学の臨時の観測班とかあるいは定例的、何年置きのようなかっこうでの調査とか、そういうかっこうで予算が組まれております。これらの火山観測の仕組みというのが、火山噴火予知連でたしか昭和四十八年に建議がございまして、五十三年度までの五カ年計画というものがございます。そういう中で、私どもが伺っている範囲内では、明年度の予算要求につきましては、主として気象庁あるいは大学関係でございますけれども、気象庁の方で火山観測施設等の整備あるいは火山噴火予知の研究等で約一億円、それから文部省関係で火山観測施設等の整備で約七億円といったような関係を、これは実は火山の噴火でなくて地震の関連の方で私どもも伺った数字でございますけれども、そういう関係。その他各省庁——火山噴火観測に直接関連ございませんけれども、たとえば国土地理院の方でいろいろ三角点の観測をなさるとか、それによって地殻変動をとらえるとか、そういったようなものが関連予算としてあろうかと思います。
○説明員(千葉武君) 最初に、災害と普通交付税の関係についてのお尋ねでございますが、現在、災害に伴います復旧事業の財政処置といたしましては、御承知のとおり、まず国庫補助金のかさ上げの処置が公共土木施設を中心としてあるわけでございまして、この国庫補助事業の裏負担につきまして、まず地方債を充当いたしまして、その地方債の元利償還金につきまして普通交付税で処置をしていくという仕組みになっているわけでございます。このほか、それらの財源処置から漏れますものにつきましては特別交付税で処置をする、こういう仕組みになっているわけでございます。 次に、有珠山、桜島の経験から見て普通交付税で処置することについてどうかという点でございますが、有珠山、桜島等の場合には非常に対象が特定の団体に限られておりますし、それから被害の状況というものもその都度いろいろ変わってくるわけでございます。したがいまして、普通交付税の中で直ちにそれらの被害に伴います財政需要を算入いたすということは、なかなかむずかしいのではなかろうかと思います。したがいまして、私どもといたしましては、こうした火山活動の実態でありますとか、あるいはそれに伴います被害の状況、あるいは関係いたします地方公共団体の財政状況などを勘案いたしまして、特別交付税の中で必要な財源処置を講じていきたいというふうに考えております。
○金丸三郎君 たとえば積雪の非常に多い地域ですね、これらの地域については普通交付税の中で考えられておるだろうと思います。最近の火山活動の状況を見ますと、私どもは相当長期にわたってこの降灰の被害は続くだろうと思います。やはり特別交付税だけで考えないで、必要と認められるようなものは普通交付税の中でも見られるような研究をしてみていただきたいもんだと、私はこのように思います。その点どうでしょう。積雪地帯との比較を考えてみまして、これがただときたまに灰が降って被害が起きるというのならよろしいです。私がさっき大臣にも伺いましたのは、最近の火山の活動が非常に恒久的で日常化してきておる。非常に様相が変わってきている。ただときたま噴煙を上げている状況ではないと、私はそう思いますので、御調査もお願いをしたいと思ったんですが、日常桜島の周辺で、これは都城まで実は被害があるんです。非常な広い地域です。非常に広い地域であるということと、かつ相当降灰が非常に日常化してきておりますので、ただ、私は特別交付税だけで考えるという考えをむしろ改めて、もう少し恒久的な見地から検討していただきたいとこう思うのです。
○説明員(千葉武君) 積雪地帯に対する財源処置のようにできないかと、こういうお話でございますが、御承知のように、積雪地帯は非常に広範囲に、府県の数にいたしましても二十をはるかに超える団体数にわたっておりますし、そういう事情もございまして、現在は普通交付税に寒冷補正というような形で算入しているわけでございますが、先ほど申し上げましたような個別団体の数が非常に限られているというような事態もございまして、現在は特別交付税で処置をいたしておりますが、特に研究をしてみろと、こういうお話でございますので、そういう形に果たしてできるものかどうか、どういう形にしたら適確な財政需要がとらえられるのかと、この点はひとつ研究をしたいと思います。 ただ、近年、降灰の量も非常に多く上っておりますので、地元からの要望にもございますように、まず国庫補助事業として十分な手当てをしていただくと、こういうことが非常に大事かと思いますので、私の方としてもその点を強く期待をしているところでございます。
○金丸三郎君 私は、根本に相当の間続くという考え方を持っておるもんですから、ただ特別交付税でその都度その都度財政的な援助をしてやるというのでなくて、恒久的な制度として考えていただきたいと、このように思いますので、十分御検討をいただくようにお願いをいたしまして、私の質問を終わります。
○田原武雄君 十一、十二の二日にわたって、村田委員長初め各党代表、各省庁関係者など多数の方々によって、ハードでありましたけれども精力的な現地調査がなされたことは、心から敬意を表します。 以下、時間の関係もあり、個条書き的に質問しますので、簡潔明快に御答弁を願います。 〔理事青木薪次君退席、委員長着席〕 その一は、人命救助の問題であります。目下噴火中の桜島南岳の直下にある垂水市においては、先ほどのビデオにもありましたように、過去何回か噴石まじりの降灰によって国道を通過中の自動車の窓ガラスが割れるなどの被害を発生しておる。このように危険にさらされておりながら、垂水市は現行の避難施設緊急整備地域に指定されていない。ために、避難所の設置がございません。そこで垂水市の保育園とか中小学校、危険な個所、また二百二十五号線、二百二十四号線、これは垂水市を通過する道路でございますが、緊急避難施設を設置してほしいが、この指定地拡大の問題とこのような避難所の設置の問題等についてはいかようにお考えだろうか、お尋ねいたします。
○国務大臣(田澤吉郎君) ただいま先生御指摘のように、垂水地域は大変な被害をこうむる地域でございまして、私も現地へ行って直接その状況は視察してまいりました。そこで、ただいま御指摘の避難施設緊急整備地域に指定する問題でございますけれども、これには先生御案内のように二つの要件がございます。恐らくあの状況から言いますというと、私は要件に沿うものと思いますけれども、やはり中央防災会議あるいはまた鹿児島県の知事さんの意見等もお聞きしまして、今後できるだけ先生の御意向に沿うように対処してまいりたいと、こう考えております。
○田原武雄君 この間も、知事は会合でおりませんでしたが、副知事も、さらに垂水市の枝本市長も、そのように現場で要請がございましたので、ぜひ取り上げてもらうようにお願いをしておきます。 次は、健康保全の問題でございます。 東桜島の保育園では、先ほど遠藤先生からも報告がございましたが、園児に結膜炎が出ている、ぜんそくの子供が出ている、なお、桜島町でもお年寄りの方のぜんそくが多発の傾向にある、このような話があります。事実そのとおりであります。噴煙の中には、亜硫酸ガスやその他毒性物が混入しているとされております。直ちには出ないにしても、将来はけい肺等のおそれなしといたしません。水俣病のように、手おくれになってからでは遅きに失するので、十分な養護ができるよう、たとえば保育園にしても、小中学校の生徒も、点眼を励行するあるいはまたうがいをさせる。これは当然災害でございますから国費によって賄われるべきでございますが、これについての考えはいかがでございますか、お伺いいたします。
○説明員(仲村英一君) 降灰によります健康の被害でございますが、ただいまのところ、各保健所等で移動保健所という補助金制度がございますが、そういう制度を用いまして住民の健診をやっておるようでございまして、その報告によりますと、御指摘のような目の症状でございますとか、自覚的な呼吸器の症状等の報告のある例があるようでございますけれども、桜島の灰と直接結びついた特異的な反応を示すような所見、症状はないというふうに報告を受けております。したがいまして、水俣病のような特に重大な健康被害をもたらすようなおそれは、いまのところないと私どもは判断しておりますが、各種の健診補助金制度がございまして、老人健康診査でございますとか、あるいは母子健診でございますとか、あるいは結核の一般住民健診、そういう、従来から厚生省でやっております健診の補助金制度がございますので、そういうふうな健診を活用していただいて、さらに住民の健康管理を徹底するように、私ども県の方とも今後相談してまいりたいと、このように考えております。
○田原武雄君 事実、現場で、保育園の先生からもその事実があると、また桜島の町当局からもそのような話があったのです。事実、私どもも、東京にはスモッグが多いんだけれども、東京にいるときよりも鹿児島にいるときの方が、この噴煙を吸ってたんがたまってせきをする回数が多いわけです。直ちにぜんそくとは言いませんけれども、これは当然人命尊重であり、現在では健康保全の問題ですから、これについてはひとつよろしく願っておきます。 次には、降灰の除去と、環境整備について。 降灰の除去については、鹿児島市及び関係市町村において非常な努力がなされたことは、さっきビデオでも見られたとおりでございます。ところが、散水、吸じん、側溝に流れ込んだ灰の除去等の作業は、ほとんど人力に頼っております。鹿児島市では、年間約一億円もこれに費やしているということの市長の表明がございました。ところが、その作業がきわめて非能率的である。中には深さ一メートルの側溝に六十センチもの泥土が一面にたまって固形化しております。このような状況であると、梅雨期前には、豪雨の、水が流れないので、排水が悪いので道路に直ちにあふれて、道路が河川化して非常に危険が伴う状況でございます。したがって、これは長い時間かけて除去すればいいというものじゃございませんので、どうしても機械化除去が好ましい。この間熊本から一台の、機械の名前は確認しておりませんけれども、 ニューマチック式の泥土を吸い上げる機械が来て、運搬機づきのものでございましたが。これらの機械がございません。五十万都市でございますから、ぜひひとつこれらの装備をして、豪雨等の際に危険にさらされないように事前の措置が欲しいわけでございますが、これに対しての考え方についてお伺いいたします。
○説明員(住友栄吉君) 建設大臣が維持管理しておりますいわゆる指定区間でございますが、それにつきましては、現在鹿児島では三号、十号、五十八号、二百二十、二百二十四号、二百二十五号がございます。その建設大臣が直轄管理しております区間につきましては、現在機械を入れているわけでございますが、いわゆる必ずしも機械ばかりがすべてでございませんで、側溝の大きさあるいはその構造、あるいは車道や歩道の幅員とか、あるいは交通量の問題、そういったものがございまして、そういったものの条件に合ったようなところでは非常に機械を使っているわけでございまして、先日先生もごらんになったような状態の機械を入れてやっておるわけでございます。 それでなお、側溝の回数につきましても、機械を入れて実施している回数また人力でやる回数にいたしましても、鹿児島地区につきましては、直轄ではかなりの労力あるいは機械を入れて側溝の整備をしているわけでございます。しかしながら都道府県に対しましてはどういうふうになっているかと申しますと、都道府県に対しましては、やはり側溝清掃用の機械の補助というものが制度がございますので、そういった形で補助をいたしたいと、かように思っております。また機械が、いま言った大型のものばかりが果たしていいかどうか、そういった点もございまして、適切な機械の開発といったものを考えまして、それにつきましても導入を図っていきたいと、かように考えているわけでございます。いずれにいたしましても、やはり側溝、そういったものの整備、先生のおっしゃる災害が非常に起こりやすいものでございますので、できるだけ省力化していくというような形に持っていきたいと、かように考えているわけでございます。
○田原武雄君 これは急を要する問題でございますので、現地とよく打ち合わして、できるだけ早目にひとつこれを善処されるように願っておきます。 次に、水資源の確保といいますか、用水の確保が必要であるということです。先ほど調査報告にもございましたけれども、鹿児島市内での散水、降灰の除去、自動車の洗浄、プールの水の入れかえ回数の増加、洗たく物等家庭用水の倍加等によって高台の水道が断水をすることがしばしばでございます。とにかく灰を除去してもむんむんしていますから水をまかなきゃならぬ。また自動車が来るとぱっとこう噴煙が、灰が降らぬときでも舞い込んできますので、水をまかなきゃならぬ。非常に先立つものは水でございます。なお、私どもが入浴をするときにパロマをひねっても、水圧が低いと水が出ないことがしばしばで、入浴ができません。このような中で水の増加供給は緊急の問題でございます。これは市内の問題。 あとは、いわゆる農作物の問題でございますが、ミカンとか、桑の葉とか、茶とか、あるいはキヌサヤとか、この降灰を除去洗浄をするためにも、先立つものは大量の水を必要とするわけでございます。桜島、垂水市とも水資源が乏しい。溶岩地帯は水が乏しいわけでございます。先般の桜島の一家心中、五人心中がございましたが、ミカンをやっておったけれども、このような降灰でミカンが収穫皆無である。養豚に切りかえた。水が十分に使えない。近隣から苦情が出る。指宿に二十キロ離れたところに直ってやったら借金に追われて、とうとう一家心中に追い込まれたわけです。これは氷山の一角でございまして、そのように苦しんでいる農家は少なくございません。したがって、桜島の簡易水道を積極的に進めてほしい。 それに、鹿児島市ももう限界であるというようなことで、五十五万ぐらいが限度であるということですので、できますことならば、災害にひっかけて鹿児島県をひとつ水で清める方向で、水資源の開発といいますか、供給体制の強化といいますか、お願いしたいと思うが、これに対してお考えはいかがでございますか、お伺いいたします。
○説明員(藤田恒雄君) お答えいたします。 鹿児島市の水の問題でございますけれども、われわれが調査いたしましたところでは、鹿児島市は五十年末でもって大体一日最大給水能力は二十四万トンほどあるわけでございますが、現実には十八万トンぐらいしか使っておらないわけでございまして、余裕はあるわけでございます。一時的に断水等があるのかもわかりませんけれども、それにつきましては、われわれいま把握しておりませんので、もし、そういう事実があるかどうかにつきましては調査いたしますけれども、平均的に言いますれば、まだ若干、五年ぐらいは現行のままで鹿児島市の水道はわれわれもつのじゃなかろうかというふうに考えておるわけでございます。 それから、桜島村などの簡易水道の関係でございますけれども、簡易水道につきましては、現在補助制度があるわけでございます。その場合に、どの程度の給水をするべきかという給水量の算定に当たりましては、降灰が常時起こるようなところにつきましては、降灰除去に必要な水も当然その受給の対象として補助をいたしたい。ただ、その量は、非常にわれわれがいま見たところでは一日約二十五リットルぐらい、一人当たりですね、ということで、通常の水の量からすればかなり低いのじゃないかということでございますが、いずれにしましても、そういうものにつきましては補助の対象に含めて考えてまいりたいというふうに思っております。
○田原武雄君 答弁をいただきましたが、事実私どもが栓をひねってパロマがつかない。つかないと入浴ができぬわけです、お湯が沸かぬかう。高台で水が出ないので宣伝カーが節水を呼びかけて通ったことは、さっきビデオの示すとおりでございます。それは私どもが住んでおりますのでよくわかっております。垂水の市長も、倍ぐらいの水を要するということでございますので、そういう現実を踏まえて、前向きで取り組んでもらうようにひとつ願っておきます。 次に、果樹共済について。 桜島のように連年被害が発生している地域において、果樹共済の基準収穫量をどのように設定しておるのか、お尋ねをいたします。
○説明員(大塚米次君) お答えいたします。 果樹共済におきます基準収穫量というのは、平年に見込まれる収穫量ということでございまして、過去五カ年間中、中庸三カ年の平均をもって知事に指示いたします。県はそれを市町村別の過去五カ年中、中庸三カ年間の平均によって配分をする、こういう手続を経ることになっております。
○田原武雄君 そのように、現在の正常の場合の果樹共済は、五年間のうち最も量の多いのと低いのをカットして三年間の平均値ということで、私も農業団体におりますので承知しておりますが、五年のうち基準収穫量を設定するということであるけれども、先ほど大臣もお述べになりましたように、四十七年から六カ年間降灰が続いておりますので、その災害による収穫減は七五%の災害でございます、五年間の平均が。したがいまして、去年とおとどしはほとんど収穫皆無でございます。青いのに亜硫酸を含んだ降灰が落ちると、全部、その日は落ちないが、だんだんこれが亜硫酸が表皮にしみ込んで、ミカンが一週間もたたないうちに真っ赤になって落ちてしまいます。もう哀れなような状況に、ミカンのじゅうたんを敷いたように、本当に泣けない状況でございます。そのような中では、五年間とってもゼロに近い収穫高でございますから、共済金を掛けても掛けっ放しで何ら該当しない。これについては、何としても特別立法なり、災害ということを前提として特別にこのような果樹共済を、これはもう災害が済めば平常に返していいわけですから、災害が、先ほども大臣がお述べになったように、大きな爆発はないが、このような状態が多少の起伏はあっても当分続くだろうという中で、特別立法をしてもらわんけりゃとても救われぬわけでございますが、この点についてどのように考えるか、お伺いいたします。
○政府委員(犬伏孝治君) 果樹共済についてのただいまのお尋ねでございますが、共済事業は、御存じのとおり、被害が生じた場合にこの被害を地域的に分散をいたしまして、他の農家の掛けた掛け金、それから当該農家の掛けた掛け金、これを財源といたしまして共済金を支払う、それに対して国庫も負担をする、いわゆる保険的な対処でやっておるわけでございます。で、ただいま御指摘のございましたように、毎年被害が継続して生じておると、で、その場合には基準収穫量はその実態を反映をいたさないということになりますと、被害の生じない農家との負担の公平という点から問題が生ずることは自明でございまして、共済制度の本質からいたしますと、連年被害が発生しておることをこの制度でもって措置するということにはやはり限界がございます。しかし、実態といたしましてそのような被害が生じ、農家が困っておるという実態でございますので、それに対しては、一つは、そのような作物が継続してつくられ、かつ今後も被害が継続して予想されるということでございますれば、やはりその場合には営農の転換によって対処をするということが、当該の農家にとっても負担の面から適切でございますし、また、国民経済的に見ましてもその方が適切であろうというふうに考えます。したがいまして、そのような営農の転換に必要な助成、補助でありますとか、融資でありますとか、その面について現在防災営農施設整備計画で対処をいたしております。しかし、そのような営農の転換というのは、なかなか言うはやすく困難であるという点も当然ございまして、現在の営農の中で、できるだけ被害を減少させるような方途も同時に講じていく必要がございます。たとえばミカンにつきましても、先ほど水の問題が出ておりましたが、洗浄施設の整備をいたしますとか、あるいは灰がなるべくかからないような施設を整備をするというようなことで、転換をしないでなお継続する場合においても、被害の発生をできるだけ少なくするというようなことにつきましても助成をしていくというようなことで考えておりまして、共済制度の改善につきましてはもちろん検討し、努力をしなきゃならぬと思いますが、ただいま申し上げましたような、営農の転換なりあるいは被害の防除の促進というようなことと相あわせまして、対策を講じていくというふうに考えておる次第でございます。
○田原武雄君 私も、現行法の共済制度の中ではなかなか救済されないと考えます。 なお、転作のことがいま答弁ございましたが、上から亜硫酸を含んだ灰がくるので、もう名産桜島大根も全滅でございます。ビワがいいということで、ビワに転作を求めてやりましたが、これが緒につかないうちにビワもまた被害をこうむりました。いまのところではビニールでも張ればいいけれども、ビニールも張ったところで、とても、水の問題等も、あそこにハウス園芸は溶岩地帯でございますから、なかなか言うはやすくてできません。そこで、どうしても特別立法をつくってもらわなきゃどうにもならない。これは特別の御審議を賜るようにひとつ願っておきます。特別の審議をしてもらえるかどうか、ひとつこれについて御検討いただきたい。お答えを願いたい。
○政府委員(犬伏孝治君) ただいまお答え申し上げましたような対策を考えておるわけでございますが、その内容をどのように充実したものにするかということで、何らかの特別措置というお尋ねであろうかと思いますが、そのような方向で、鹿児島県県当局とも十分御相談をしてまいりたい、かように存じております。
○田原武雄君 最後に、恒久対策については、先ほど長官から伺いましたので省略いたしますが、噴火を災害として位置づけを行わなければ、このような特別の対応ができないわけでございますので、この特別対応としてお認め願うような方向でしてもらいたいが、どのようにお考えか、これについて御見解を承りたい。
○国務大臣(田澤吉郎君) 御案内のように、現行の災害対策基本法あるいは活火山法等から申し上げますというと、火山そのものから起きた被害によって災害とみなすということに相なっているわけでございまして、そういう点からいうと、噴火即災害という形をとるわけにまいらないのが現行法の考え方なのでございます。ですから、そういうことも含めて、ただいま衆参両委員会において、それぞれ活火山法等の検討を進めておられるようでございます。私の方でも、そういう点についてさらに検討をしてまいりたい、かように考えておりますので、現行法では直ちに災害というわけにはまいらないということを御理解いただきたいと思うのでございます。
○田原武雄君 大臣もおいででございますが、関係省庁、前向きでこの問題に取り組んでもらって、桜島の住民か——一万五千人くらいおりますけれども、これがひとつ生きるために最善の努力をしてもらうように願って、質問を終わります。ありがとうございました。
○青木薪次君 国土庁長官にお伺いいたしたいと思います。 桜島の噴火周辺地域の実情調査をいたしまして、まず考えましたのが、活動火山周辺地域における避難施設等の整備等に関する法律、すなわち、活火山法は実情に全く合っていないということは、いま長官のおっしゃられたとおりであります。このことは降灰被害に対して有効な対処ができ得ないということでありまして、田澤長官も、私どもが視察をいたしました十一月十一日の閣議で、記者会見で、活火山法は昭和四十八年の議員立法で制定されたものである。これは退避ごうなどの緊急避難施設と、スプリンクラーなど防災営農施設の整備をねらいとしたものであるが、降灰除去の対策がこの法律では十分に行えないということになっております。これは現在予防的なものでありまして、これを噴火即被害ということには適応しないといういまのお話でございますけれども、じゃ一体どのように改正するのか、改正の方向について御答弁を願いたいと思います。
○国務大臣(田澤吉郎君) 青木先生御案内のように、現行の活火山法に基づいて、いま桜島の噴火対策は一つには避難施設、もう一つは防災営農施設を進めているわけでございまして、避難施設としては、先ほど来お話がございました避難施設緊急整備事業計画に基づいて、退避ごうだとか、退避舎だとか、避難港だとか、学校舎屋の不燃化だとか、あるいは公民館不燃化、避難道等を整備するということをいま目標にしているわけでございます。また、防災営農施設につきましては、先生御案内のように、水資源開発あるいは降灰地域の土壌矯正事業だとか、樹種の転換事業等を進めているわけでございまして、そのほかに、この活火山法に該当しない事業としては、やはり直轄の治山事業あるいは直轄の砂防事業でそれらの全体の被害をカバーしてきているというのが現状なのでございます。ですが、これだけでは、やはり何か活火山に対して総体的なあるいは総合的な対策が欠くる点があるんじゃないか。もっと、活火山というものを中心にして何か法改正ができないだろうか。その活火山を中心にしてもろもろの政策が進められるような、このための基本的な法がないだろうかということで、ただいま私たちも勉強しているところなのでございまして、衆参の両災害特別委員会でも、小委員会をおつくりになって御研究を願っておるようでございますので、皆様方の結論を得て、私たちもその方向で努力をしてみたいと、かように考えているのが現状でございます。
○青木薪次君 先ほどからもお話のありましたように、噴火は恒久的に続くということになるようであります。防災営農事業も五十二年度で終わるということでなくして 五十三年度以降も続けなければ現地の農民の生活は守れないというように考えておるわけでありますが、この点いかがですか。
○政府委員(犬伏孝治君) 鹿児島県の防災営農施設整備計画は、ただいまの計画でいきますと昭和五十二年度で終了することとなっております。農林省におきましては、鹿児島県から現在県の計画の要望を承っておりまして、その内容を検討いたしておりますが、降灰によります農作物の被害の実態、それからこれまでの事業の実績、さらに、今後の降灰の見通し等から考えまして、昭和五十三年度以降につきましても、防災営農対策事業を引き続き実施することが必要であるというふうに考えております。目下、関係省庁とも協議をいたしまして、その方向で延長ができるように検討をいたしたい。これは具体的には、五十三年度予算の中で政府原案としてどのように織り込むかということで、検討をいたしておるわけでございます。
○青木薪次君 防災営農対策事業に関連いたしまして、私どもが参りました桜島町の二俣地区を視察し、しかも農民の方々から生の声を聞いたわけであります。この降灰地域における営農意欲というものは、防災営農計画があるからこそわいてくるものだということを言われたわけであります。もっともだと私は思いました。しかも、軟弱野菜であるシュンギクとかホウレンソウとか、いろいろ野菜があるわけでありますが、この野菜栽培のためにビニールハウスに対する補助をもっと手厚くしてほしい。それからミカンの果樹共済が、いま田原委員から言われましたけれども、基準収穫量の算定については、言われることはわかりますけれども、しかし、そう災害に遭わない農民の負担というものの均衡を図るということばかりに頭を持っていくと、ミカンの関係は、いつも災害に遭っているということばかりじゃございませんので、この地域のいわゆる農民のことを考えれば、この辺に対する、果樹共済事業の特例といったようなものを検討すべき時期ではないかというように私は考えておるわけであります。 それから現地でお聞きいたしましたところによりますると、いわゆる硫酸が降ってくるわけでありますから、土壌が酸性になる。したがってこれを中和させなきゃいけない。それには石灰をいわゆる降灰の量と同じくらいか、または二分の一の石灰をまかなきゃならぬということを現地の皆さんは考えて、これを実験したそうであります。そうすると非常にいい結果だった。ところが、そこにおられた——きょう見えているかどうかしりませんけれども、県の農林部の次長さんがおられまして、それはだめなんだ、第二次被害が生ずるからということでそれを抑さえたわけです。そうすると、そこにおられた農家の代表の方が、それは学者の意見だ、われわれが実際にやってみたところが、これはアルカリ性に転化して非常にいい結果を生じたんだというひとときがあったわけでありますが、私はこの面から考えまして、やっぱり現地の農家の皆さんとそれから行政の立場にある国または地方自治体の砦さんがしっかり話し合って、現地の農家のことを中心として考えていきませんと、もうよそへ行きたくても、この土地はあの危険なところを買ってくれる人はありませんから、自分の土地を売って外へ出るわけにいかぬ。また現地にいればこれはもう生活がやっていけない。そうすると具体的に土地改良その他の関係もさることながら、この土地をもとどおり直さなきゃならぬということに実はなるわけであります。そういうことで、行くも地獄、去るも地獄、とどまるも地獄なんていうことにならぬように、ひとつ検討してもらいたいということについて、ひとつ農林省からお答えいただきたいと思います。
○説明員(阪田彰夫君) お答えいたします。 最初にお話のありました野菜栽培のビニールハウスでございますが、これは現在防災営農施設整備事業の中で補助の対象といたしております。ただ、現在使っております普通のビニール等に比べまして、やや硬質のといいますか、ややかたいビニールを補助対象にしてくれという要望が県から参っております。現在、私どもとしましては、どういうビニールの品質がいいのか、あるいは営農設計上の適否、あるいは価格の問題もございますので、そういうことにつき事情を聴取しておる段階でございます。その結果を待ちまして、補助対象に加えるかどうか検討をいたしたいと思っております。 それから土壌の話でございますが、先生御指摘のように、酸性の非常に強い灰が降りまして、酸性が非常に強い土壌になっております。したがいまして、営農上いろいろ支障があるということでございまして、これも防災営農施設整備事業の中におきまして、それを中和するための石灰あるいは有機質資材、そういうものを補助の対象といたしております。したがいまして、そういうものを投与いたしまして土壌を中和し、営農に支障のないようにいたしたいと考えておるわけでございます。先生御指摘がありました現地での話は、その際に、中和するために石灰あるいは有機質資材をまく際に、どの程度の量がいいのかという点につきまして、若干県の方と農家の方の間で意見の差があったようでございますが、これは営農指導上の問題といたしまして、どの程度まくのが妥当であるのかどうか、この辺は県と今後も相談してまいりたいと思っております。
○青木薪次君 長官、桜島地区の人は昼間かさを差しているんですね。これは太陽が照っているから色が黒くなりたくないために、美人を守るためにやっているんじゃないんですね。この大気汚染防止法は公害対策として制定されたわけでありますが、公害対策の関係から、大気汚染防止法というものは工場その他人為的に排出された大気汚染に対するものでありますから、健康を守るために発生者負担ということになっておるわけでありますが、地震、噴火は、この法のたてまえの上からはこれは違っていると思うんです。しかし、現に硫酸を含んだ大気が空から降ってきて、五十メートル先の視界が不良になるというような、先ほどビデオテープで長官もごらんになったとおりでありまするけれども、住民の健康被害が非常に憂慮されているわけでありますから、これは、国土庁は災害関係の災害対策基本法を初めとして活火山法その他の法のいわゆる所管をする官庁だと。ところが大気汚染防止法というものについては、これは環境庁とかあるいは場合によっては厚生省ということになるでありましょうけれども、現に、先ほど申し上げましたように、住民の健康被害ということを考えたら、これはお役所のなわ張り争いとか何とか言っているような時期では実はないと思うんですが、このことについて、国土庁はこれはもう連絡官庁であり指導官庁だというように私どもは考えておりますから、そういう立場に立って法改正のため政府において検討をしていただきたいと思いますけれども、この点に対する御所見をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(田澤吉郎君) ただいまの大気汚染防止法のお話も非常に貴重な御意見だと思いますので、私は、この関係の大臣とも打ち合わせをいたしまして、どういう方法で進めたらよろしいのか等について検討してまいりたいと考えております。
○青木薪次君 長官、桜島噴火と有珠山噴火とは全く違っているわけでありまするけれども、国土庁としてはどういう点が違っているのか、その対応の違う点についてひとつ御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(田澤吉郎君) 体質から申し上げますというと、私は同じ火山状況だと思うのでございますけれども、ただ現象が、桜島の場合降灰の状況が非常に素直なといいましょうか、断続的に素直な状況で降灰が行われている。有珠山の場合は噴火活動が一時的に非常に強烈な活動で行われました関係から、降灰はもちろんでございますが、火山れきも非常に大きな被害を生んだということでございまして、その範囲も有珠山の場合は非常に大きいという状況でございまして、現象そのものには大きな上下がございますけれども、基本的に火山活動として見ますならば、やはり同じ底辺のもとでこの問題を扱わなくちゃいかぬ。ただ、そのいわゆる噴火の活動の強弱といいましょうか、状況はそれぞれ異なるのでございますので、そういうような受けとめ方で、決して桜島と有珠山との火山の状況を別々に取り扱うというような考え方でない。一括して火山噴火活動として私たちは受けとめてまいりたい。また、現にそういうような方向で見詰めているということでございます。
○青木薪次君 わかりました。 ただ、長官ね、有珠山は微アルカリ性なんですね。それで、しかも粘液性で、すぐ爆発しては隆起しては山になるというところなんですけれども、片方の桜島は、細かい灰なので山腹にたまってはすぐ爆発するというようなところと、しかも亜硫酸ガスを含んでおりますから、アルカリ性とは違って、非常に農民に対しては、土壌が酸性化しますから非常に始末が悪い。こういう点もひとつぜひ留意をしてやっていただきたいというように考えます。 それから、現在の活火山法で、まだこの降灰対策に対するいろんな諸事業、たとえば都市計画関連事業でもいいんでありますけれども、まだこの現地の県では、その補助について申請していなかった。たとえば鹿児島市なんかでは三万立米以上もあればその補助の対象になる、あるいはまた、桜島町においては三千立米あれば補助の対象になるというようなことを実は聞いたわけであります。この点について、この補助対策要綱の関係もあると思うんでありますけれども、建設省はどういうように考えておられるか、お伺いいたしたいと思います。
○説明員(井沢健二君) 私、参議院の先生方にお供をして鹿児島に参りました折に、非常に降灰が大きいということでございますが、都市計画の方の都市災害の査定基準の中に、いま先生のお話のありました都市計画区域内で三万立米、それから市街地の中で二千立米あれば都市災害の対象になるわけでございますので、一平方キロに仮に二ミリありますと三千立米という計算になりますから、場合によっちゃ対象になるんではないのかというふうなことで、鹿児島県の方に、その辺をよく検討をして、私の方の都市局の担当部局の方とよく相談してみたらどうですかというふうに申し上げてあったわけでございます。まだその詳細については聞いておりませんが、今後県と関係部局の方でよく相談をして対処してまいりたいというふうに考えております。
○青木薪次君 井沢課長、非常に熱心に各地を見ておられるので、ひとつこの点はよく現地に教えてやっていただきたいと思います。 それから、豪雪を取り除くのと、それから降灰を取り除くには、どちらが困難かという比較の問題で私は申し上げたくはないんでありまするけれども、むしろ、この降灰の点に問題があるんではないか。私も豪雪地帯には何回も行きました。さっき長官のおっしゃったように、これは広範に雪が積もります。しかし、これには法律があるんですね。積雪寒冷期特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法、この法律で雪は取り除いている。これへ今度は灰を入れたらいいじゃないかということでありまするけれども、実際に灰が降ってまいりまして、道路はすぐぬかるみになったり、事故のもとになったりするというようなこともございまして、むしろ灰の方が——雪は解けてなくなる。ところが灰はあくまでも残ってる。しかもこれへ硫酸が伴っているので窓枠を壊す、あちらこちらの施設を腐食さしていくというようなものもございますので、そういう点について、私は、この法律を、有珠が爆発し、それから桜島が爆発した中で、おっ取り刀でこの法律をつくるとかなんとかということについては大変問題があるかもしれませんけれども、これもひとつ検討していただくということと、豪雪には機械器具の購入や人夫賃に対する特別交付税が対策としてはとられているんです。しかし、降灰にはそれはないわけですから、まあもちろんこれは特別交付税制度というものは、これはないわけじゃございません。一般的に各省庁の立場であるわけでございますけれども、しかし、この点については豪雪と同じようにこれをめんどうを見ていくという、ひとつ対策を特別措置として考える必要があるんじゃないかと思いますけれども、いかがでございましょうか。
○説明員(千葉武君) 自治省といたしましては、現在、桜島の降灰対策事業に対しまして特別交付税を交付いたしております。これは法律に基づく事業の地方負担額、あるいはその他降灰除去に必要な経費を一括して算入しているわけでございます。私どもといたしましては、今後もこういう交付税の充実というものを十分にいたしてまいりたいというふうに考えております。
○青木薪次君 建設省は集じん車を何台用意しておられるんですか。現地では、まことに微々たるもので実は困っているという話でありましたし、あるいはまた、側溝に灰がたまって、一メーターのところに六十センチぐらいたまってしまって、しかもマンホールがつかえてしまった。で、何か機械で、マンホールに水をためて攪神をして、そしてそのヘドロを取り出すという機械を見たんですけれども、何か明治時代の遺物のような機械を一台熊本から持ってきてやっておりました。とてもこんなことでは始末に負えぬということを言っておられたわけでありますけれども、こういうものについても何か補助金を出して、早く灰を取り除くというような処置はできぬものだろうかどうだろうかという点なんでありますけれども、いかがですか。
○説明員(渡辺修自君) お答えいたします。 ただいま持っております機械は、建設省の直轄関係で清掃車が三台でございます。それから鹿児島県で二台持っております。それから鹿児島市で一台。そのほかに散水車が建設省関係二台、それから市に二台、こういう状況でございます。 ただいま機械関係につきましては、一般維持用機械の補助を県に対して行っておりますが、市町村に対しましては、先生御指摘の雪とちょっと異っておりまして、法律制度がないというようなことで補助をいたしていないのでございます。したがいまして、活動火山周辺地域の問題といたしまして、避難施設等の整備というような目的だけではなくて、降灰除去による環境の整備と申しますか、そういうようなことが入ってまいりますと、これはまた補助の道も開けてまいるんではないかと考えておるわけでございます。 なお、最後にお話のございました、非常に灰が固まりまして取りにくいという点でございますが、四十七年以来その活動が活発になりましたので、建設省直轄関係で、その土のといいますか、その灰の固まった状況の調査、それから来年度におきましては、こういうものを取り除くための試作機をつくろうというふうに考えておりまして、おいおい最も効果的な機械を開発してまいりたいと考えております。
○青木薪次君 長官、いまの話は現実に見てきた話でありますから、ひとつぜひ検討をしていただきたいと思います。 それから、現地に行きまして、桜島防災対策技術研究会が設置されて、技術的な検討を砂防事業、治山事業等に進められているようでありますけれども、これはこれで非常に熱心にやられているように私は見ました。ただ、いままで水なし川で、そこへ土石流が毎秒十三メーターと言ったけれども、この間の話では十八メーターということで、飛んで行っても間に合わないということで、現地に働かれておられる建設関係の労働者の皆さん、技術者の皆さんが八人も火山弾で亡くなられたというようなことがございましたし、また、この赤灰等については、これが服へとまればもう服がぼろぼろになるというような中で働いておられる皆さんに対して、いまも話がありましたけれども、実際に山の四合目以上のところへ行って作業をされておられる皆さんのことを考えると、この人たちのためには何をやっているんだろうかということになると、非常に疎んぜられているんじゃないかというように考えているわけであります。したがって、こういう健康被害に遭って働いておられる皆さんに対する手当ての問題、これは被服の問題もあるでしょうし、あるいはまた健康被害に対する健康診断の問題もあるでしょうし、いろんな問題が実はあると思うんでありまして、そういう人たちのことについて建設省は考えているのかいないのか、その点をお伺いいたしたいと思います。
○説明員(大工原潮君) 桜島関係の砂防工事に従事しておる労務者対策ということでございますが、私ども、いま先生御指摘のように、過去に土石流発生によりまして事故のあったことを承知いたしております。したがいまして、それ以後作業をいたします場合には、上流におきまして土石流発生の検知線を張りまして、その検知線が破られた場合には下流のサイレンを鳴らす、あるいはビデオ等に感知させていろいろ対策をとっておるところでございますし、また、避難路がないというふうなことも過去の災害の事例でございますので、避難路も必ずつくるというふうな、そういったことをあわせてまして、作業中の事故の絶滅を期しておるところでございます。 それから、さらに健康管理の問題でございますが、直接的に私どもの方で被害がどうであるというふうなことは詳細には把握いたしておりませんが、降灰が非常に著しい場合、あるいは非常に発生のおそれがあるような場合には、工事を中断させるというふうなことで、労務者の安全あるいは健康管理については万全を期しておるというふうに処置いたしておるところでございます。
○青木薪次君 この桜島の半島のここに戸柱鼻というところがあります。ここは私ども通ったわけでありますが、かつてはこれは島であった。ところが、昭和三十一年の噴火によって溶岩が流れ出して、ここが大体地図から見ると七、八百メーターになると思うんでありますが、ここがつながってしまった。つながったことは国土がふえたことになるかもしれぬけれども、しかし、このことによってこの東の地域の鹿児島湾、錦江湾というんですか、この東側地域が、対流がないから非常に家庭排水がここへ流れ込んでそうして赤潮発生の原因になる。また地底から亜硫酸ガスが噴出してくるというようなこと。いろんな自然現象と人為的なものもあって、この区域がヘドロ地帯になる。この地域はハマチその他の養殖が非常に盛んな地域でありますので、これは国土庁は国土の保全という問題が一番大きな任務でございますので、ここを掘って運河にするような構想について、現地でも派遣委員みんなで計らったわけでありますけれども、検討される用意はあるかないか、長官の御意向を伺いたいと思います。
○国務大臣(田澤吉郎君) 私もこの錦江湾の状況について、現地で、先生のただいま御指摘のようなお話を承ってまいりました。ただ、ここに運河をつくることによって現在の海流がまた変化することになりはしないかという心配もあるようでございます。ですから、直ちに運河をつくることが可能なのか、また妥当なのかという結論を出すことはできませんけれども、ただいま、そういう点もございますから、私たちの方としては、現地のいろいろな要望もまた声もございますので、今後この問題については調査をさしていただきたいと思うのでございます。
○青木薪次君 最後に、私は鹿児島県から要望書をいただきました。これは各省庁の手元にも渡っていると思いますけれども、降灰対策等について、内容は多岐にわたっております。国土庁が窓口に立って、種々検討されていると思いますけれども、現在各省庁で運用しているもろもろの法律、政令等の範囲内でこれらの公共施設等にかかわる降灰対策について対処できるのかどうか、もしできないとするならばどのような手だてを講じられているのか、これは大筋で結構でございますから、ひとつ長官にお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(田澤吉郎君) 鹿児島県からのこの爆発、降灰等に対する特別措置に関する要望書というのは、私もちょうだいいたしまして、これは多くの関係省庁と関連をいたしておりますので、私たちの方でまとめ役を務めさしていただいているわけでございまして、これまでも何回かこの連絡会議を開いてまいりました。また、小委員会も開きまして、これに対する対策を考えておるわけでございまして、いま結論はまだ得ていませんけれども、誠心誠意この要望にこたえるように、関係省庁の協議を、会議を開いて進めてまいりたいと考えておりますので、いましばらくお待ちを願いたいと思うのでございます。
○青木薪次君 はい、結構です。
○委員長(村田秀三君) 午前中の質疑はこの程度にとどめ、午後一時再開することとし、暫時休憩いたします。 午後零時三十四分休憩 —————・————— 午後一時七分開会
○委員長(村田秀三君) ただいまから災害対策特別委員会を再開いたします。 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。 休憩前に引き続き、桜島の降灰対策等に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○宮之原貞光君 委員の先生方の現地調査、本当に御苦労さまでございました。 なお、先ほど調査報告を承りまして、なかなか、いま現地で特に要求しておるところのいろんな諸事項のポイントを要領よくまとめられてあることにつきまして、心から敬意を表したいと思いますが、また、私の質問もそれだけに、そういう諸問題を中心にいたしましてやってみたいと思います。 先ほど来触れられておりますように、桜島は実は二十三年にわたって活動を続けておるわけでございまして、世界の活火山史上にもその例を見ないわけでございますが、特に最近、ここ二、三年来の降灰は全く異常なるものがあるわけでございまして、四十八年、現行のこの火山法案をつくった当初では考えられないような事態が、特に降灰の問題では起きておるわけでございます。それだけに、この降灰と降灰に対しますところの除去対策、こういう問題についての鹿児島市、桜島町、垂水市あるいはまたその周辺の市町村には、相当な大きな財政的な負担をもたらし、被害も大きいものがあるわけであります。このことは先ほどの調査報告にもまとめられておったわけでございますが、事実、鹿児島地方気象台の観測によりますれば、ことしの九月末までの年間の降灰量は一平方キロ当たり二千六百六十七トン、したがいまして、六トントラックで実に四百五十台分も五月までの間に除去するところの量が降っておる。これはいままでの最高でございまして、昨年の降灰量の千七百七十六トンを、すでに九月末で上回っておるという状況であるわけでございます。同時にまた、爆発回数も、先ほどもありましたように、すでに九月末で百五十六回、昨年の百七十六回を年内に上回ることは、これはもう明白であるわけでございます。それだけに桜島の火山によるところの被害、その対策を考えるという場合に、今日では降灰に対してどう対応するかと、このことを抜きにしてはこれは論じられないわけでございます、と申し上げても決して言い過ぎではないと思います。したがいまして、今日緊急に処理すべきところの重要な問題点は、何としてもこの降灰の防除事業、これをどうするかということが関係者にとっては非常に大きな問題になっておるわけであります。 そこで、私は、まず長官にお尋ねいたしたいんですが、現在のこの火山法、この法律でこの降灰対策事業、防除事業というものが行い得るものなのかどうか、どうお考えでございますか。
○国務大臣(田澤吉郎君) 先生御案内のように、現在の火山法は、一つは住民の生命、身体の安全を図るということと、もう一つは農林漁業の経営の安定を図るということを目的にしてつくられておりますので、降灰の問題の処理等について、直接この法の適用を受ける度合いというのは非常に少ないと思うんです。ただ、降灰によりまして、対策としては、先ほど申し上げましたように、避難施設緊急整備事業計画によって降灰に対する対策を考えているのでございまして、基本的に降灰の除去というものについて、現行火山法は非常に弱い性質、体質を持っているように私も受けとめているのでございます。
○宮之原貞光君 いまの長官の御答弁は、現行法では降灰防除対策事業というものは、これはもうほとんど行えないと、言うならばきわめて不十分で、一番その面では弱いやはり要素があると、こういう点はお認めいただけますね。
○国務大臣(田澤吉郎君) そのように私も考えております。
○宮之原貞光君 実は、この火山法を立法いたしたときに、私もこの小委員会の副委員長をやりまして、そうして衆議院の小委員会とこれをまとめるためにいろいろ折衝したところの経緯があるんです。 そのときに、最初つくったところの要綱の中には、この現行法に盛られておりますところの避難施設の緊急整備事業と、この防災営農施設の整備計画等のほかに、言うならば常時の災害防除整備計画と、こういうものもつくるべきだと。たとえば、降灰等いろんなものがありますからね。そういうようなことで大綱はまとまっておったんです。けれども、そういう種類のものは現行法の中でも救助できるところの部面が相当あるから、とりあえず、火急の問題として議員立法するとするならば、前者の二つだけを中心的にやった方がいいんじゃないかと、こういうことで、まあ急いで議員立法したところの経過があるわけなんです。 この経過のとき、そのときにも小委員会でも指摘をいたしましたけれども、この常時災害防除整備対策というものが、非常にこの法案が立法当時からもう弱点だったということは明白だったんです。しかし、当時は現行法のいろんな手だてを講ずれば何とかできるのではないだろうかという物の考えだった。しかし、先ほどお尋ねいたしましたように、その降灰なるものが、四十八年とは想像もできないほどの被害をももたらした。そのことから、これはやはりこの問題はこのまま放置できないところの問題じゃないかと、こういうことから、いまこの問題を現行の火山法でいろいろ考えるとすると、ないとするならば、これは当然新しく立法措置の中で考慮さるべきところの問題だと私は思うんですがね。その点、それは国土庁としてもいろいろ関係官庁との関係はありましょうけれども、国土庁の長官としては——国務大臣じゃないですよ、国土庁の長官としては、この問題について、弱点があるだけに、早急にやはり手直しすべきだという、してもいいのではないかということは、これは御同意できませんかね。いかがでしょう。
○国務大臣(田澤吉郎君) 先生も御指摘のように、この現行の火山法は、確かにそういう降灰の除去の面では非常に弱い体質を持っております。ですから、災害対策基本法にのっとって、それらのいわゆる降灰除去対策を講じてきていると思うのでございます。また、それ以外に、やはり特別交付税等によってもそれぞれのこの対策を講じてまいっていると思います。また、この活火山法以外の対策として、やはり直轄治山事業だとか直轄の砂防事業を行うことによって、火山活動、火山噴火に対するもろもろの対策を今日進めているというのが現状でございますから、いま直ちにこの法を改正するということにはまいりませんけれども、しかし、活動火山法として一つまとめた、一括したもので火山噴火というものを扱うことが今後必要であるということについては、私も十分考えておりますし、また今後、それに対して検討してまいらなければならない。そのためには、衆参の両院特別委員会においても小委員会をつくって、この問題を御検討願っておるようでございますので、諸先生方の御意向等も承りつつその問題を進めてまいりたいと、かように考えているのが私たちの現状でございます。
○宮之原貞光君 お言葉を返すようですがね、災害基本法にもそれは盛られておるんだというお話なんだけれども、もともと災害基本法にまとまらないから、範疇に入らないからですよ、火山立法をつくったんですよ、これは。だから、私はね、それでは率直に申し上げて、そういう御答弁ではこれはまかり通らぬと思いますよ。少なくともあなたもお認めなされたように、欠陥であることは事実なんだから、弱点であるのは。それならば、私は所管官庁としてどういうことで補強していくかと、現行法で補強できないとするならばどうするかというお答えがあってしかるべきじゃないでしょうかね。 もともと、この災害基本法というものはイの一番にあったんですから。あったけれども、残念ながらここには、御承知のように、第二条にもありますように、「災害 暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波その他」云々と、いわゆる火山現象は「その他」の中で盛られておるだけにしかすぎないんですよ、これは。したがって、いままでもこれは人口の多い地帯の地域ではめったになかったことなんです。したがって、四十八年の立法当初も、それならば桜島火山の周囲をどうするかといったときに、人家に影響の多いところは桜島と当時浅間山しかないと、こういうものに火山立法という特別立法すべきかどうかという議論さえ起きたんですから。少なくともこの法案をつくったときにはなかったことなんですよ、これは。災害基本法はね。 そういう経緯の中で生まれておるだけに、当時、また火山立法としてつくったところの当時でさえも予想できないこの火山の爆発によるところの災害ですね、先ほどの御答弁聞いておりますと、直接噴火は対象にしませんと言うけれども、みんな噴火があって災害をもたらしておるから対策が出てきたんです。石などが落ちるから避難施設をつくる、あるいは農作物を荒らすから防衛の営農関係のものをやると、こう決めた。そうすると、今度は噴火によったところの降灰によっていろんなやはり被害をもたらしておるとするならば、当然その対策事業というものが明確に位置づけられてしかるべきじゃございませんか。いかがでしょう。
○国務大臣(田澤吉郎君) 私の申し上げておるのは、確かに火山法は災害対策基本法の欠陥を補うために特別につくられたものであるということは、私もよく理解できますし、そうであると思うのでございます。ですから、火山法と災害基本法、それから国の国庫補助等によって火山噴火の災害を防除していこうというのが現在の考え方でございますから、その線に沿ってこれまでも進めてきておりますし、現在も進めているわけでございます。ですが、これから、じゃ、この火山法をどう改正していくかということは、また別の段階で、考え方で私たちは進めてはおりますけれども、いま現在、しからばこの火山法と災害基本法と国庫補助金による対策で進めている現状から見ますというと、直ちにこれを変えるわけにいかないということも、先生御理解いただきたいと思うのでございます。決してこれを改正しないというわけじゃございません、できるだけ私たちはその弱い体質を直して補強していかなければならないということで、ただいまも検討は進めておりますものの、現状はそういう状況であるということだけは御認識いただきたいと思うのでございます。
○宮之原貞光君 ぼくは、所管官庁ですから、長官としてはもっと積極的な意欲を起こしていただきたいと思いますよ。それは抵抗するところの省のあることも私は知っています、それは。首を振られてもわかっていますから、それは。しかしながら、やはり何と申し上げても所管官庁ですから、ある程度の反対を押し切っても、火山法のやはり完成をいろんな面で図って、どこから見ても万全なるやはり救助対策というものがあるのがこれは法律体系としての至当の姿なんですからね、そういうことから私はお尋ねしているんです。たとえばいまは他のもので間に合わせると言ったって、じゃ、それならばいまから具体的にお尋ねいたしますけれども、そういう手だてが現行法によってできるのかどうか、それをまずお聞かせいただきたいと思います。 その一つは、この桜島の降灰によるところの降灰防除事業でございますが、普通の路面清掃車ではできかねるところの場合が非常に多いんですよ。さっきのビデオは、路面上は出ていましたけれども、それならば、路面と一緒に並んでおるところの人道はどうなのか。人道の一体除去というものはそういう清掃車でできるのかどうか、そういう問題。あるいは側溝面に灰がたまる、その除去作業というものは一体どうなのか。こうなりますと、これはどうにもできないんです、率直に申し上げて。先ほどの質疑を聞いておりますと、建設省の方は、いや国道筋は機械を入れてちゃんとやっておるんだというお話なんですけれども、なるほどそれは車の走るところはいいでしょう。けれども、人道——人の通るところの道、それと側溝ですね、そこの降灰除去事業というものはこれは全然できないんです、率直に申し上げて。ですから、やはり現地ではこういう降灰事業に対して、ちょうど積雪寒冷特別地域におきますところの道路交通確保に関するところの特別措置法がございますね、それと同じようにこのめんどうが見れるようにしてもらいたい。これを何とかやはり対象にしてもらいたいという声がある。これが一体現行法でできるのかどうか。 さらに申し上げましょう。なお、路面掃除車とか散水車を購入する場合には、相当な、今度はまた市町村から見れば費用がかかるんです。これはどうしてくれるかというと、これはいろんなやはり交付金の中で具体的に見るということでなきゃならない。現に先ほどは、特別交付税でなければだめだと。こういうふうに、すべて特別、特別の方に回っていくとするならば、この問題も第二義的にならざるを得ないんです。 あるいは、もっと申しましょう。たとえば降灰が公共下水道に流入をしてまいります。そうすると、やはりこれがたまっちゃう。そのために、いわゆる下水道の機能が非常に発揮されないんです。したがって、この下水道等に対するところの降灰の排除事業に対しても、もっともっと積極的に国が財政面のやはり補助をするところの、裏づけになるところの法律というものがなければ、これはできないわけですよね。いいですか。一体こういうものが現行法の中で十二分に対応できるんでしょうか、どうでしょうか。やはりできるとお考えになっておられますか。そのことをまずお聞かせ願いたい、それなら。
○説明員(渡辺修自君) ただいまお話のありました機械の補助でございますけれども、現行では維持用機械の補助を県に対して行っておりまして、市町村に対しましては、先ほどお話の除雪機械、これのみでございます。いまのところ、したがいまして、この灰の除去に対して、市町村に対して機械を補助するということは、いまのところはちょっとできないかと思っております。
○説明員(井沢健二君) 都市局関係の問題について申し上げますと、排水路であるとか、あるいはそういう下水道みたいなものでございますと、三割以上の埋没がある場合には、都市災害対策ということで採択できるというふうなことになっております。細かい制限、たとえば維持的なものを除くとか、あるいは一件十万円以下は除くとかという制限はございますが、概略言うとそういうことになっております。
○宮之原貞光君 そうすると、あれですか、側溝のしゅんせつとか、あるいは公共下水道の機能維持のためのいろんな降灰対策の事業補助というのは、現行法でもできるんですね、高額のものが。積雪地帯と同じような形で……。
○説明員(井沢健二君) いや、これは災害対策——災害ということで、災害の認定を受けるということが必要でございまして、通常の維持管理についてはやっておらないわけでございます。
○宮之原貞光君 だから、先ほど来の質疑の経過から見ればですよ、灰は、あれは噴火なんだからまだ対象になっておらないと、災害と言えないという現在の法律の解釈でしょう、先ほど来のあれから見れば。そうすると、いま私が具体的にお尋ねしましたところの問題についてはですね、ひとつのやはり異常な降灰による——しかも、先ほど金丸委員からも話がありましたけれども、ただことしだけの問題でなくて、ずっと今後続くであろうというものを考えてみたとすると、このまま野放しにするというわけにいかないんですよ。 さらにまたお尋ねしましょう、それならばね。先ほどの録画にも出ておりましたけれども、家庭に対するところの灰、その灰を集めておるところの作業がありました。鹿児島市、垂水市あるいは桜島町だけでも、車の借り上げ、人夫賃の統計等は、来年度の事業予算を見積もってみますれば、三市町で合計十億四千二百三十五万円というふうにこう見積もられてきておるんです。そういう、いわゆる他の地域にというか、路面でないところ、そういうところに降ったところの灰の除去作業というものに対して、これだけ現実に市町村としては金を使っておるわけですね。しかし、この問題についての、現行法の中でいろんなめんどうを見るところの手だてがございますか。関係官庁、これはどこでしょうか、建設省ですか、どこでしょうか。
○説明員(井沢健二君) 建設省には、所管の都市災害復旧事業の国庫補助に関する制度がございます。この中におきまして、流入堆積土砂排除事業というのがございまして、そういう場合には、一つの市町村の区域内の市街地において、災害により発生した土砂の流入、崩壊により堆積した土砂の総量が三万立方メートル以上である場合、または一団地になっておりますところで二千立米以上、あるいは二十メーターずつ以内のものでつながっておるような場合でも、やはり二千立米以上あれば都市災害として採択になるというふうなことになっております。いままで鹿児島ではこの制度を適用しておらないようでございます。
○宮之原貞光君 いや、しておらないというのは、適用されないからしてないんでしょう。どうですか、申請がないからなんですか。
○説明員(井沢健二君) 話を聞きますと、どうも知らなかったようでございます。この間、先般参議院の先生方のお供をして鹿児島県に参りましたときに、こういう制度があるので、それに適用されるかどうか県でよく検討して、私の方の担当部局でございます都市局の方とよく打ち合わせしてみてくれという話を、先週実は県にいたしております。
○宮之原貞光君 そうすると、おたくでは実際見てきて、これは災害だから、しかもあなたが言われた三万立米とかいろいろの条件に入っておると、こういうふうに大体理解されておるんですね。
○説明員(井沢健二君) やはりそういう条件に係るのではなかろうかと、係る部面もあるのではないかというふうに思っております。
○宮之原貞光君 そうすると、いまのお話では、きわめて部分的にはあり得るという程度のものですね。全面的に対象になるということでなくて、非常に集中しているところの地域の中にあり得るところはあるかもしれないと、こういう御判断ですか。
○説明員(井沢健二君) その辺は、詳しく検討してみないとわからぬわけでございますので、県に検討してもらうことにいたしております。
○宮之原貞光君 あなた現に行って見てこられたんでしょう、先ほどの話によると。課長みずから現地に行って見てきておるんだから、県の報告待たぬでも、大体これはいけるいけぬという判断つくでしょうが。言うならば、これは少なくとも現行ではなかなか救済できないところの分野が非常に多いということだから、あなた遅疑逡巡されておるんでしょう、県から報告を待って、県から報告を待ってと。あなたが見てなければ私はそれでいいと思うんですよ、その答弁で。あなたも現地に行って見ておるんだからね、少なくとも見た結果、これは大変だ、現行でもいろいろ工夫すれば生かせるとか、あるいはこれはきわめて部分的しか生かせないぞと判断をされたはずなんですよ。そのことを私はお聞きしているんですよ。いかがですか、その点。
○説明員(井沢健二君) これは、制度的に実は私直接の所管の事業ではございませんので、はっきりわかりませんけれども、降灰の状況であるとか、そういういろんな問題点もいろいろあろうかと思いますので、その辺の問題を整理して調査してみないとわからないんじゃないかというふうに思っております。
○宮之原貞光君 そういうふうに、長官よ、お聞きくださいよ。いま具体的にお尋ねしても、先ほどは大分自信がありそうだったが、今度は私の所管ではございませんので調査してみなきゃわかりませんというかっこうにはね返ってくるほどに、現行法の中で救済するところの分野が、これはきわめて限られておるということを意味するんですよ。これは課長だって何も怠慢じゃないんですよ。現行法の判断から見て、これは適用できるともできないとも言えないぐらいに、きわめてあいまいなやはり問題点だということにしか私は理解できないんですね。恐らく長官もそうだと思いますよ。 さらにまたお尋ねいたしますが、先ほども、またいろいろ報告もあったわけでございますけれども、特にこの夏時分になりますと、一番市街地の鹿児島市に降る。すると、学校は窓を閉め切らなければならない、あるいは肝心かなめのプールも使えない、あるいはいろいろな福祉施設もこの窓をあけっ放しでやるというわけにいかないから、当然冷房装置もしなければならない、窓枠の改装もしなければならない。これは、御承知のようにこの灰というのはきわめて細かいものですから、普通の木のところからはどんどん入ってくるのですよ、これね。これはサッシでなければ。そのために勢いやはり金をかけても窓枠はサッシにすると。これでまた多額の経費というのを使われておる。先ほど申し上げたところの三市町では、最低限度これについては十八億四千二百六十四万円もかかる、こういう大体見積もりをしておるのです、いわゆることしのものを来年も続くものと判断をすれば。こういうようなことを考えてまいりますと、一体、こういうものに対するところの国の財政的な助成という面があるのかないのか。できるのかどうか。これは現行法で果たしてどうでしょうか。その点、これは何ですか、社会福祉事業と教育関係ですから、文部省関係なり厚生省関係あたりの御意見を聞かしていただきたいと思います。現行法でこれできますか。
○説明員(倉地克次君) 私ども、午前中の審議でもございましたように、大気汚染地域でございますとか、そういうところにつきましては、公害防止という観点から二重窓の設置、それから空調施設の設置などについて補助を行っている次第でございます。先ほどからのお話によりますと、降灰の防除ということにつきましても、これとよく似たような要素が多分にあるわけでございますので、現在制度はございませんけれども、そういう制度の設置につきまして、十分、公害防止工事との関連を考慮しながら検討してまいりたいと、そのように考えております。
○説明員(山内豊徳君) 社会福祉施設関係でございますが、現在の補助制度にはございませんので、来年度の予算要求の中で、保育所とか老人ホームの修繕と申しますか、修理的な費用を新たに要求しております。これが実現しますれば、いま先生御指摘の窓枠の取りかえとか、空気調整設備などについては、個別的な判断になると思いますけれども、現行の補助制度に乗ってくるわけでございます。ただ問題は、地方自治体なり当該設置者の財政負担の問題がございますために、通常の補助制度には、一応項目として来年度何とか実現したいと考えている段階でございます。
○宮之原貞光君 いま、厚生省も文部省も、現行法ではありませんというお話なんですね。ですから、現地では、たとえば、現行法の同じようなものに対して、公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置法というのがございますね、あるいはこれは全然別個の法律体系ですけれども、防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律、防音事業関連維持費補助金交付要綱、社会福祉施設整備補助金の暖房施設工事と、こういうような工事と同じような形で、やはりこの降灰に対するところの対策の問題について、できるような道を開いてもらいたいという要望が非常に強いのです。 このように、長官、具体的に指摘してまいりますと、残念ながら、長官がお答えいただいたように、現行法とか災害基本法でこれは救助できますということにならぬですよ。それだけに、この火山立法の中の一つの致命的な欠陥でありますところの降灰防除の対策というものは、どうしても私はやはり法改正を必要とするものだと指摘せざるを得ないのです。これは観念的じゃなくて、いま、具体的にお聞きしても、現地の方で相当な財政負担をそれぞれの市町村がやってやっておるわけなんですから、この財政負担をやはり国が相当助成をしていくという手だてをするためには、そういう立法作業をする以外に、私は法改正する以外にないと思うのですね。この点は、先ほど長官もお認めいただいたように非常に弱い面だし、現在の現行法の中では、なかなか救助されにくい面があるという点は、お認めいただけたと思うんですが、そういうふうに理解してよろしゅうございましょうか。
○国務大臣(田澤吉郎君) 降灰の除去については、私たちは、基本的にはできるだけ現行の火山法、あるいは災害基本法、その他の制度によって、できるだけ救い上げたいという気持ちでただいま進んでおるということだけは御理解いただきたい。さらに、火山法の体質の弱い面については、もちろん、これは私たちも改正のために今後検討してまいらなければならないと、かように考えております。
○宮之原貞光君 しかし、長官ね、言葉を返すようですが、現行法ではできないじゃないですか。できるだけとおっしゃったって、所管官庁が困難性をみんな訴えておるんですよ、これ。だから、そこを、一番責任あるところの国土庁としては、それぞれの省が認めておるわけですから、その現実を私は踏まえていただいて、もう少しやはりこの法改正の問題については積極的な意欲を持たしてもらいたいと思うんですよ。まあ、それはいろんな政治的な配慮をされて長官が答弁されておるから、歯切れが悪いというように私は理解をしたいんですがね。しかし、やっぱり何とかしてやらなけりゃこれは不十分だということはお感じになるでしょう。いかがでしょう、その点は。
○国務大臣(田澤吉郎君) 先ほど来申し上げておりますとおり、活火山法は、その法制定の経緯からいたしましても、完全な体質じゃないということは、先生も御指摘になったとおりでございますので、私もそういう点については認めます。ですから、この改正については、できるだけ、衆参両院の小委員会も設置されておりますことですので、その小委員会の意見等をも聞き、また連絡をとりながら、法改正については積極的に進めてまいりたいと、かように考えておるのでございます。
○宮之原貞光君 田澤長官の、積極的に進めたいということを私は正当にそのまま受け取って、何としてもやはり側面的な支援をお願いしたいと思うんですよ。これは議員立法の経緯がありますだけに、これは衆参両院の特別対策委員会なり、いろんなことでやるというようなことにはなるとは思いますけれども。 そこで、私は委員長にぜひ要望しておきたいんですが、いまお聞きのように、また、皆さんがわざわざ現地に行かれて調査されたように、降灰事業対策というものがないということがネックになっているということは、だれしもが否定できないということは事実ですし、先ほど長官もお認めいただいたわけですから、私は、本院の場合には小委員会をつくらないで理事会でやるというお話を聞いておりますから、理事会で早急に、やはりこれからまたいろんな各党から意見の出るところの問題も含めて、この法の不十分な点は改正をする、現行法でできるものはできるという、手だてをするところの結論を出していただきたいと思うんです。聞くところによりますと、衆議院の方はピッチが速いようなんです。あしたも小委員会をやって、二十二日には結論を出すというふうに私はお聞きしております。それだけに、ぜひともひとつ参議院の方でも速度を速めていただいて、衆参呼応してこの問題が解決されるように、ひとつ御努力いただきたいと、このことを委員長に特にお願い申し上げておきます。 じゃ、次に移ります。県の農政課の調査によりますと、ここに資料がございますけれども、ことしの一月から六月、半年間の降灰被害は十九億六千万円に達しておると報告をいたしております。鹿児島県の農政課の報告によりますと。昨年の年間被害が三十一億六千万円でありましたから、恐らく年間では昨年よりも上回ることはこれは必至だと思います。しかも、同報告書によりますと、被害作物は野菜が四億二千万円、たばこが四億五百万円、果樹が三億三千万円、養蚕が一億七千万円、茶が一億六千九百万円と、こう報告いたしております、そうして、これを地域別に見ますと、桜島の東側の宮崎県隣の囎唹郡が実に五億七千五百万円、引き続いて桜島の南の方の大隅半島の肝属地域が四億九千万円、それから鹿児島市街中心が四億一千万円と、こういうように報告をし、しかも、市町村別のまた統計を見ますと、鹿児島市が三億二千万円と言って最高に高いのです。農業人口の少ないところの鹿児島市の被害がこのように高額に及んでいるということは、ちょうどやはり鹿児島市に灰が降るところの時期が、こういう農作物に決定的なやはり被害をこの地域に及ぼしていることを私は物語っておるのではないだろうかと、このように考えるわけでございます。 この問題は単に灰ばかりではなくて、実は鹿児島のこの桜島火山の灰は硫酸、塩酸を多量に含んでおると、こういわれておりますね。これは有珠山の灰がアルカリ性を含んでおるというのとは非常に違ったものなんです。ですから、いろんな写真、現地に行かれて見られたように、農作物あるいは果樹につくと、それが御承知のように割れてしまって、もう全然商品価値のないものになるということに相なるようでございます。それだけに、この問題に対しまして、現行の防災営農施設整備計画だけで一体十分だろうか、どうだろうかと、こういう疑問も率直に言って持たざるを得ない。そこにまた現地から、現在指定をされておるところの対象だけでは不十分だから、もっと広げてもらいたい、同時に、地域も拡大をしてもらいたいという要求が出ているところのゆえんがあるわけでございます。 そこで、これは農林省でございますか、具体的にやはりそういう要求を踏まえてお尋ねいたしたいと思いますが、現在のこの防災営農施設整備計画に指定をされているところの施設といたしまして、次のようなものがあるのかないのか。たとえば現地からは、野菜、花卉等に対するところの硬質ビニールハウス等による恒久的なやはり降灰施設をしなければ、どうも営農をやっていけない。したがって、この硬質ビニールハウスというものも指定対象事業にしてもらいたいと、こういう要求があるんですね。お聞き及びだと思うのです。また、降灰によるところの果樹、ビワ、ミカンは先ほど申し上げたように裂果しておる。これを防止するためには、どうしても果樹に対するところの簡易ビニールの被覆施設というものをつくる必要があるのです、これは。一体これが現在の施設の指定対象になっているのかどうか。あるいは養蚕の場合に、この人工飼料飼育によるところの稚蚕飼育、こういうことも対象事業の中に指定されているのかどうか。現地の諸君は、これは指定されておらないと理解している。そのために、この面について処置をしてもらいたいという要求があるのですがね、この点いかが相なっておりますか。
○説明員(阪田彰夫君) お答えいたします。 ただいま先生御指摘の、野菜につきましてのハウスの硬質ビニール、あるいは果樹につきましての簡易ビニール被覆施設、あるいは養蚕につきましての稚蚕人工飼料のための施設、これらにつきましては、現在のところ補助対象とはなっておりません。それで、先生からも御指摘ありましたように、県の方から、この三種類を新たに補助対象に加えてほしいということで、要望を承っております。現在私どもとしましては、その内容あるいは必要性、あるいは新しいことでございますので、技術上あるいは営農上の適否、そういうものにつきまして事情を聴取しておる段階でございます。それを待ちまして検討をいたしたいと考えております。
○宮之原貞光君 検討するということですから、それは、検討は一体いつごろまでにされるんですかね。もう御承知のように、福田内閣は年内に来年度の予算編成をすると言っているんですよ。これ来年の予算措置に間に合わなければ、これは来年もまたこの問題が起きてくるということになるわけでしょう。いま御答弁いただいたところの検討というのは、来年度予算編成に間に合うように検討し、前向きに処置をすると、こういうふうに理解してよろしゅうございましょうか、どうでしょうか。この検討があと一年も二年もかかられたんでは、農家にとっては大変ですよ。いかがですか、それ。
○説明員(阪田彰夫君) お答えします。 鹿児島県の防災営農計画につきましては、先生御承知かと思いますが、五十二年度で実は一応終了することになっておりまして、五十三年度から、もし継続するとすれば新たなる計画ということになるわけでございまして、その辺と、御指摘がありました補助対象施設の拡大、そういうものを含めまして、五十三年度予算において結論を出したいというふうに考えております。
○宮之原貞光君 だって、先ほどの青木委員の質問に答えて、五十三年度も農林省としては延長のために積極的にやりたいと答弁しておるんですよ、これ。それならば、あなたの農林省の方針がそうなら、その官庁の室長さんが、それがわからなけりゃやれませんという答弁出てこないじゃありませんか。それこそ内部不統一じゃありませんか。午前の質問でちゃんと言っているじゃないですか、これは。五十三年以降はどうかと言ったら、必要であると農林省は考えて積極的に努力いたしますと、こう答弁している。それならば、それに歩調を合わせて、間に合うように皆さんがその結論を出さなきゃ困るじゃありませんか。いかがですか、それ。責任者やってくれよ。
○政府委員(犬伏孝治君) 鹿児島県の防災営農施設整備計画につきましては、午前中もお答え申し上げましたとおり、これを延長する方向で、ただいま検討をいたしております。その決着につきましては、五十三年度の予算の中で具体化をするということで検討をいたしておるわけでございます。で、ただいまお話のございました施設につきましての要望も、その中で決着をつけたいということで検討を進めてまいりたい、このように考えております。先ほどお答えしましたのは言葉が少し足りませんが、同じような内容でお答えをしたつもりでございます。
○宮之原貞光君 大分、午前の答弁より午後になると少し後退されたんですかね。私は確かにそう聞きましたよ。しかしいいでしょう、延長するところの方向でやると言うんですから。それならば、当然いまのように具体的なこの問題についても、これをやはり現地の要求に沿うような方向で検討していただいておる、こう理解をするのが当然だと思いますけれども、そのように理解してよろしゅうございましょうか、審議官。
○政府委員(犬伏孝治君) そのとおりでございます。
○宮之原貞光君 はい、わかりました。 それからもう一つお尋ねいたしますが、実は、これは先ほど議論いたしました降灰対策事業と言った方が適切かもしれませんけれども、降灰地におきますところの、この周辺の海におけるところの養殖魚ですね、ハマチの養殖が非常に御承知のように盛んなんです。そこで、それが灰が多いとき、これやはりハマチのいかだを若干移動させなきゃならぬ、いろんな手だてが出てくるのです。あるいはせっかくブリをとっても灰がずっとそのブリについて、特別にやはりこれに水をかけて洗わなければならないという、普通のハマチの場では見られないようなやっぱり手間が降灰のためにかかるわけなのですね。そういうようなことから、養殖いかだ退避施設事業とか、漁獲物共同処理施設事業とか、漁獲物加工施設設置事業等を、こういう降灰ということを考えていただいて、沿岸漁業構造改善事業の特別対策事業と認定をしていただいて、これを対象にしてもらいたいという強い現地の声があるのですがね。その点はもうすでに皆さんのところにも来ていると思いますがね。現在まで検討されておるところの経過がありますればお聞かせいただきたいと思います。
○説明員(鶴岡俊彦君) 桜島の噴火によります水産被害につきましては、直接魚が死ぬというようなかっこうではなくて、灰が降ることによりましてえさの摂餌が不良になる、それで成長がおくれる。あるいは、いま御指摘がありましたように、水揚げ時におきます灰が付着するというかっこうで商品価値が低下するのではないか。被害額自体はなかなか把握しがたいわけですけれども、そういう影響があらわれているというようなことを県当局から聞いております。私の方といたしましても、灰の影響の少ない海域に施設を移転する、あるいは荷さばき施設の整備等によって対処できる面があるわけでございますので、当面、いまお話がありました沿岸漁業構造改善事業の一般的な事業の中で対応するという方向で、県と相談しているところでございます。
○宮之原貞光君 そういたしますと、沿岸漁業構造改善事業、おたくの方の資料でこの開発事業の新規予定のいろんなものもずっとこう一覧表あるわけですが、事業費補助という、たくさん目がありますわね、そういう中で、いずれかを適用することによって、この問題については何らかやはり現地の要望に沿えるように努力してみたい、農林省としては積極的な意向だ、こういうふうに理解してよろしゅうございましょうか。
○説明員(鶴岡俊彦君) いかだのような生産施設、それから荷さばき施設につきましては、補助事業として対応できるわけでございます。それから加工施設、これはノリの加工施設でございますけれども、これは加工施設の保官施設ということで、外郭施設は補助事業の対象にする、中の加工の処理施設につきましては、あるいは融資になるかもわかりませんけれども、前向きで県と相談しているところでございます。
○宮之原貞光君 ぜひともひとついまの線で、もう降灰ということによって予想もできないような被害を受けておるところの、特に漁業関係者でございますから、ひとつ力を十分かしてやって、実現をさしていただきたいと思います。 それからもう一つお尋ねをいたしたいのは、火山法の十条の問題とも関連する問題ですがね、いわゆる資金融資の問題ですよ。これもあの立法当時には、本委員会の小委員会でも質疑をしたことがあるのでございますけれども、この条項を設けたのは、天災融資法などの、なかなか救済の対象になりにくい、範囲がきわめて狭くて、そういうようなことからもともとこれは生まれたものなんです。そのときに、立法当時の、本文にありますところの、この「農林水産物等」の「等」というものの範囲がどういうものを含むかということで、さまざまな議論になったところの経緯があるやつなんですね、これはね。こういう経緯があったわけでございますが、そこで私はこの「等」の中で、具体的にこれらの問題と関連する中で申し上げておきたいのは、実際の場合に、ハマチ養殖業者これはこの対象になるかならぬか、「等」から見れば私は当然なると理解をしておるんですが、どういうふうに皆さん考えているんですか。
○説明員(若林正俊君) お答えいたします。「農林水産物等」という「等」の範囲の理解でございますが、農林水産生産物以外の施設、あるいは果樹であれば樹体といったようなものを想定しているものと理解をいたしております。 おっしゃいます養殖業者というのがよくわかりませんが、人をというよりも、養殖業に関連をいたします諸施設が被害を受けますれば、この「等」の中で対象被害として取り上げられると、このように理解いたしております。
○宮之原貞光君 それと、もう一つやはり問題になりますのは、これは有珠山の場合は特にそうなんですが、これとも同じなんですがね、非常に降灰によって——桜島には桜島の温泉街がある。有珠山にもございますね。この温泉街がもう火の消えたようなさびしさになっちゃう。言うならば、その温泉街で実際に営業を営んでいる中小商店街の皆さんですね、この皆さんが非常にこのことによるところの打撃を受けているんですがね。そうすると、この十条の中では、どうも「等」の拡大解釈にもなりそうでない。とすれば、こういう問題の救助策というものはどういう形でできるのか、現行法でできないのかどうか。これはどこにお聞きした方がいいでしょうかね、これはやっぱり所管官庁の国土庁に聞いた方がいいでしょうね。
○政府委員(四柳修君) いまお尋ねの点、確かにこの活火山法では、十条は「農林漁業者」でございますから、該当いたさないと思います。 それから、一般論としまして、中小企業者に対する金融ということでございますから、所管官庁としましては中小企業庁が大部分の中心だろうと思いますけれども、今回の有珠の場合あるいは毎々お聞き及びのように、この前の松代の地震の連続のような場合、ああいった異常現象が非常に続きまして被害が起きた場合に、閣議決定によりまして特例措置をとったわけでございますけれども、いま桜島の噴火に関連いたしまして、関係地域の方々から営業上の問題あるいは営業上の損失、減という問題もあろうかと思いますけれども、いま直接私ども聞いております点は、店舗改造ですとか、あるいはそれに関連しました融資の問題ですとか、さらには、関連の業務用資産の償却の問題ですとか、そういった当座の問題のことを伺っておりまして、それらをひっくるめまして、やはりどのような対応するか、関係省庁とも協議してまいりたいと思います。
○宮之原貞光君 だって、現地からは、おたくの方にも来ておると思いますけれども、政府系金融機関の融資条件を災害資金並みにするとともに、融資枠を拡大をしてもらいたい——この融資問題あるんですよ。同時にまた、商工業者の事業用資産に関する、これは税金のことになりますけれども、減価償却について税法上の特別措置を制度化してもらいたい、こういうものがあるわけですね。 そこで、私がお尋ねをしているのは、この一の問題ですけれども、これを中小企業庁の一般の中小企業に対するところの貸し付け、そういうものと同列にされたんじゃあたまったものじゃないです。降灰という、一つの火山の爆発によってもたらされているところの被害を皆さんも受けておるわけですからね。どっかで救済策というか、あるいは融資の面で特別な措置があってしかるべきだと思うんですよ。しかし、現行法にないとするならば、これは所管官庁としては、このまま私は放置するわけにいかぬと思うんですが、このことについて検討されてないとするならば、これは早急にやはり特別措置を検討していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府委員(四柳修君) 私の先ほどの御答弁が不明確だったかもしれませんけれども、ここに御要望ございます降灰の防止というのは、店舗改造によりまして、たとえばお魚屋さんが入れ物、ケースを改装して灰が入らないようにしてもらいたいとか、あるいは密封することによって店内の温度が上がります、商品も傷みます、そういった改装資金のめんどうを見てもらいたいと、こういうことが前段だろうと思います。後段の場合につきましては、降った灰がたまってまいりまして、それを除去するのに非常に災害なみの措置をしてもらいたい、こういう御趣旨だろうと理解しておりますけれども、そういう意味で、前段の店舗改造、個々の店舗につきましては確かにいまの仕組みでは限度額も非常に少のうございますし、一般の利率だろうと思います。あるいは、せいぜい近代化、共同化によって何らかの助成措置を入れて金利を薄める、そういう措置が精いっぱいだろうと思います。それらの点も含めまして、私どもの方も異常な降灰が続くような場合には、やはりそういった対応もある程度検討しなければならないんじゃないかと考えております。そういう意味で、中小企業庁の方ともよく相談してみたいと思います。
○宮之原貞光君 そうなりますと、一番最初に論議をいたしましたね、お尋ねいたしましたところの、やはり火山法におけるところの降灰防除の事業の枠の中にこの問題も入れなきゃだめですね、これ。そうせにゃ位置づけが明白になりませんわな。だから、これはいろいろ理事会等でも議論される際にも、ぜひとも対象にしてもらいたいと思いますけれども、しかし、その面にどういう手だてがあるかということは、ひとつ国土庁あたりも積極的に協力するという意思表示もあったわけですから、少し知恵をかしていただいて、この面についての救済の手だてということもその場合には考慮していただきたい、このことを強くお願い申し上げておきたいと思います。 それから、一つ落としたんですが、これは農林省関係ですが、午前中の田原委員の質問の中で、果樹共済の制度化の問題があったのですが、果樹共済制度の五十四年度からの発足の中に、一体ビワが入るかどうかというのも、いろいろありましょうけれども、特にまた現地で問題にしておるのは、連続災害なんですね、率直に申し上げて。もう毎年のように災害を受けておる。一体これをこの果樹共済制度という中で救済するところの方法があるのかないのか。ないとするならば、これは抜本的に、ないかわりに、先ほどのいろんなビニールハウスとかいろんなもので手だてを講じていくという面を積極的にやらなきゃならなくなるわけなんですがね。こういう問題についての御見解というのはどうなんですかね、お教え願いたいと思います。
○政府委員(犬伏孝治君) 先生御案内のように、果樹共済の中で現在共済の引き受けをいたしております。果樹共済は、来年からではなくて、すでに本格実施をいたしておるわけでございますが、その引き受けの際に、基準収穫量が過去五年間におきます中庸三カ年の平均で決定をするという仕組みにいたしております。昭和四十七年以来、降灰によりまして被害が発生をし、そのことによりまして基準収穫量が逓減をしております。その逓減の中で、共済金の支払いが、桜島地区について申しますと、加入全農家に支払いが行われておるわけであります。共済制度でございますから、やはり被害の発生があった農家とない農家があって、その相互扶助によりまして補てんが行われるというのが共済制度でございますが、桜島地区につきましては全農家が被害を受けておる。鹿児島県の全域について見ますと、桜島地区にその被害が集中して発生をしておる。そのことによって掛金率が高くなるという事態が出ておるわけでございます。したがいまして、共済制度の中で、収穫量を被害のない状態として設定をいたしまして、共済の引き受けをするということになりますと、支払い共済金額は一層増大をいたしまして、掛金率にそれがはね返るということで、共済事業がなかなか成り立っていかないという問題が生じてまいります。 午前中お答え申し上げたのは、共済事業がそのような危険分散を図るという制度の趣旨からいたしまして、現在生じておりますような被害が今後も続くということでありますれば、これをこの事業の中で対処するということは非常に困難ではないか、やはり限界があるんではないか。そういう観点から考えますと、なるべく被害をこうむらない営農の形に転換をしていく。また、その転換が直ちにできない場合におきましては、先ほどお話のございましたような防災のための施設を整備をして、できるだけ被害を軽減する措置を講ずると、そのような方向で対処することが適切ではないか。そのような考え方に立ちまして、防災営農施設整備計画の中でその辺の問題に対する対策を講じてまいりたい、そのような考え方に立っておるわけでございます。
○宮之原貞光君 いまの、五十四年度というのは勘違いでしたから、それは訂正をいたします。サトウキビの共済のことを考えておったもんだから混同いたしまして。 それで、私はこの連続の災害ですから、いまお説のように非常に困難性があると思います。それなら、いま審議官がお答えいただいて、先ほどまた御答弁いただいた、現在の指定されてない施設の問題を積極的にひとつ拡大をしていただいて、その面でやはり救済をしていくと、あるいはまた営農が成り立っていくように、特段のひとつ御努力をこの機会にお願い申し上げておきたいと思います。 なお、これは建設省ですが、次にお尋ねしたいのは、土石流対策の問題ですが、これはほかの委員の方々からも指摘をされておりましたように、あるいはけさほどの例のビデオでも出ておりましたように、灰がたまる。しかももう桜島の山はだが非常に荒廃をしておるという中では、ちょっと雨が降れば大変なことになる。従来のような施設の直轄の砂防事業だけでは、いままでも努力を願っておりますけれども、まだまだ足りないんですよ。もっともっと思い切った予算を投入することによって、積極的なやはり砂防対策といいますか、これをやらない限り、これは不測のいろんなものを巻き起こすんじゃないだろうかということを非常に心配しておるんですがね。この点、関係官庁としてどうお考えになっておられますかね。対策を練るつもりがあるのか、来年度はどうしたいということがあったらお聞かせ願いたい。
○説明員(大工原潮君) 桜島の土石流対策につきましては、従来鹿児島県の補助事業で実施しておったものを、最近、五十一年度から非常に被害が激甚であるというふうなことから、先生御承知のように直轄砂防事業として対応をしてきておるわけでございます。桜島は御承知のように、全島を林野庁所管とそれから建設省の直轄と二分いたしておりますし、なお、従来から建設省の直轄区域以外のものでも補助事業として実施してきておりますものにつきましては、引き続き補助事業で実施しておるというふうなことでございます。 なお、いま御指摘のように、予算的な問題といたしましては、五十二年度当初予算三億八千六百万ということで、五十一年度と対比いたしますと、三七%増ということで対応しておりましたが、補正予算等もございましたので、災害の実態に合わせまして、二億三千六百万を補正いたしまして、合計六億二千二百万と、対前年の補正後の額で比較いたしましても、約二倍程度の予算でもって積極的に取り組んでおるところでございます。なお、そのほか直轄災害復旧等によりましても、二億六千万円を本年度は施行いたしておりますので、今後ともさらに積極的に取り組んでまいろうというふうに考えております。
○宮之原貞光君 これは厚生省ですね、先ほども他の委員の方々から質問があったんですが、住民の健康対策の問題ですね、これは現行法から見ますれば、大気汚染、海水汚染など、一般公害に対するところの国の対策はあるようでございますけれども、いわゆる火山爆発、特に先ほど来、非常に最近、火山立法当時もう想定できなかったような降灰の被害ということが著しいこういう状況の中で、これは周辺地域の住民は、降灰によるところの被害というのは相当に人体の面にもあるわけなんですね。これは私からちょうちょうしなくてもおわかりだと思う。だとするならば、現行法にはないからといって、この問題を私は放置するわけにはまいらないと思うんです。こういう事態に対して厚生省としては——これは厚生省ですかね、どういう対策を立てようとお考えになられておるか、これをちょっとお聞かせ願いたいんですがね。
○説明員(仲村英一君) 午前中もちょっと申し上げましたが、地域住民の健康の責任は、一応保健所ということになっておりますので、保健所のネットワークを通じて、地域住民の健康管理を推進するというのが私どもの役目だと考えております。いま例に挙げられたのは、公害とちょっと違った意味で、私ども環境庁でなく厚生省ということでお答えしておるわけでございますが、そういう観点からいたしまして、特に降灰によります特異的な健康障害というのは、まだ報告されておりませんものですから、一般の健康管理という観点で、移動保健所のシステムでございますとか、あるいは各種の住民健康診断の仕組みを利用いたしまして地域住民の健康の監視を続ける、あるいは管理を進めていくというふうなことを考えるのが、一番現行の制度の中で活用できる対策だと考えております。したがいまして、健康診断もさることながら、一般的な衛生教育といたしまして、うがいでございますとかマスクを着用する、あるいは洗眼を励行するというふうな健康保護の対策を教育としても推進する、これは一般住民でございますが、さらには、学校健診の関係からすれば学校、教育委員会、あるいは労働省の関係といたしましては職場の健診、そういうすべての機会を利用するというふうなことが一番妥当な方法ではないかと考えておる次第でございます。
○宮之原貞光君 そうすると、現行法では保健所のいろんなそういう衛生指導に待つ以外はないということですね、現行法の枠の中では。いまのあなたのお話聞きますと、保健所がやって、保健所で目を洗わせたり、手を洗わせたり、いろいろこう指導するという話ですが、それ以外に、こういう特異な事態というものに対応するものでは厚生省にはないわけですね、現行法の枠の中では。どうですか、そこを聞かしてくださいよ、あるかないかということだけ。
○説明員(仲村英一君) 灰が降ることによって、住民の健康に影響があるかどうかということを特別に対策する仕組みというのは、ただいま厚生省にはございません、
○宮之原貞光君 そうすると、これは環境庁の仕事ですか、環境庁おられますか……。 そこで、時間がまいりましたから、ぼつぼつ結論を急ぎたいと思いますが、もう一つお聞きしておきたいのは、午前中の質問の中で、避難施設緊急整備地域の拡大の問題についてありましたけれども、何か長官の答弁では、まだ知事とも相談をしてという、きわめてゆったりしたお話なんですが、垂水の牛根麓地区とかあるいは海潟地区あたりは、もう早くから、こればかりじゃなくて例の防災営農施設の地域の問題でも来ておったんですがね。昔から、ずっと以前から知事さんから要求があったと思うのですよ。いま金丸さんがいらっしゃいますけれども、前の知事時代に恐らくそのことは要望されておると思いますが、まだ県の知事さんとも相談をしているという段階でしょうか。審議官どうですか、そういうのんびりした形になっているの、これは。
○政府委員(四柳修君) 長官が御答弁申し上げましたのは、法律的にそう書いてあるものですから……
○宮之原貞光君 いや、それはわかるんですよ、見れば。
○政府委員(四柳修君) その点が第一点でございます……
○宮之原貞光君 だから、いままで、まだやってないのかと言うんだ、県から来てないのかと。
○政府委員(四柳修君) 実際の問題としましては、実は緊急避難施設整備計画は四十八、四十九、五十と五十一で終わっているわけです、一遍、第一次が。第二次の計画をつくりますときに、関係地域を入れるか入れないか、入れた場合の計画につきましてどうするかということを、現在事務的に鹿児島県の方と話を始めたところでございまして、そういう意味で、最終的に入れるか入れないかという意思決定はしていないということでございまして、事務的には、そういったものを入れた緊急避難施設整備計画をどうするかという話でございますけれども、ただ、大変恐縮でございますけれども、麓牛根地区につきましては、避難施設としての計画はいろいろお考えのようでございますけれども、ここに書いてございますたとえば退避ごうですとか、あるいは避難道路ですとか、そういったものを具体的に図面に落としての上の話までは、まだ鹿児島県の事務当局とは具体的に詰めておりませんです。
○宮之原貞光君 いまの話から判断しますと、また県の方が怠慢なんですね、そうすると。それとも皆さんの方で上のそらに聞いておったんですか、どうですか、そこは。
○政府委員(四柳修君) それは決して怠慢というわけではございませんでして、やはり具体的な問題としまして、いま降灰の問題で非常に垂水の方々お困りになっていますけれども、確かに、四十七年の十月だったのでございましたか、ちょっと正確な数字は忘れましたけれども、この前の山頂部の噴火がございまして、山火事で非常にやられたときがございました。あのとき以来、どちらかというと地元の方もそういった避難施設につきましていろいろ御心配でございますけれども、先生御案内のような麓牛根地区、錦江湾沿いの国道を走っているところで、すぐがけがございまして、現実にどういう形で避難道路をつくるとか——海潟の方はある程度具体的なものはあると思いますけれども、麓牛根の方はなかなかそういったものが詰まらないので、私どもの方と事務的にまだ詰まっていない状況でございます。
○宮之原貞光君 あれは三年前でしたかね、現地にまで本委員会で調査に行ったことがありますよ。二年前でしたか——三年前ですね。桜島から別府の火山地帯、大分県の火山を見に行ったときに。そのときも現地の市長さんからぜひ入れてくれという強い要望があって、報告書にもそれは出ておるはずなんですよ。この問題は何もきのうきょうの問題じゃないんです。したがって、もし県が書類上の手続がおくれておるならば急がしてもらってやってもらいたい。同時に、防災営農関係でも、やはり二年前、まあ上條委員も御存じだけれどもね、いわゆる宮崎県の福島へ行ったときにもその要望が強く出ておったんですよ。そのことはヒヤリングをやって、もう一歩前ですという話もあったぐらいなんで、そういうものはてきばきとやっていただきたいんですよ、それは。特に要望しておきます。 最後ですが、長官、お聞き及びのように、いま私は降灰によるところのいろんな被害の具体的な問題からも各省のお話をお聞きいたしましたけれども、率直に申し上げて、これは非常に不備なものがあります。あるいは現行法でも、もっと施設の指定をする場合に広げてもらわなきゃならないことがありますだけに、関係官庁として、非常にこの問題について被害を受けまた住民の人心不安もある折からでございますから、ぜひともひとつ桜島の火山対策の問題について、従来以上にひとつ力を入れていただいて、有珠山の問題もありますだけに不備の点を積極的にひとつサゼッションをしていただきまして、法改正の努力もしていただきたいと思いますが、その点、最後に長官の御決意をお聞きいたしまして質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(田澤吉郎君) 最大の努力をしてまいりたいと考えております。
○和泉照雄君 私は、まず、九月の初めに沖永良部島を襲った沖永良部台風の問題について若干御質問をして、それから桜島降灰の問題に移ろうと思っております。 ちょうど九月の初めからもう二カ月有余になるわけでございまして、十月の六日に当委員会でいろいろな問題点の指摘をやってから一カ月有余になるわけでございます。被災地は、国及び県の迅速な対応で、いま元気いっぱいに復旧作業に従事しておるわけでございます。 まず、お尋ねしたい第一点は、災害援護資金の問題でございます。これは厚生省関係でございますが、この台風災害に係る災害援護資金の申し込みの件数、それから金額、それから県の方の対応の準備といいますか、予算の計上額とそれにまつわる経緯、こういうことについてお尋ねいたします。 第二点は、建設省関係でございますが、災害住宅復興資金の問題でございます。台風常襲地帯で低所得者の多い離島奄美大島に対して、貸付条件が内地並みということで非常に困っておられるようでございます。離島で、たとえば台風に抗するために鉄筋コンクリートの建物をつくるためにも、離島であるために坪単価が非常に上昇して、六百六十万では、台風に備えての鉄筋コンクリートで建設しようとすれば狭隘な建物しかつくれない。また、貸し付けの収入基準が月収十三万円でなければならないという、こういうことで非常に悩んでいるのが実情でございます。そういうことから、この災害住宅復興資金の制度の利息の引き下げ、貸し付けの収入基準の引き下げ、償還期限の延長、限度額のアップなどの条件を緩和する措置を講じていただきたいという要望があるわけでございますが、これに対する御見解をお伺いしたいと思います。
○説明員(山内豊徳君) まず、厚生省関係の災害援護資金の貸付状況を御説明いたします。 現在、県を通じまして、私の方にこの援護資金の貸付計画としまして、沖永良部台風だけで申しますと千五百十六件、貸付額にしまして九億五千万余りの貸付計画を連絡を受けております。これに対します市町村に対する資金の手当ては、県の方から終わったようでございますが、県からの申請が十一月の九日にございまして、現在国庫負担額で五億相当を資金的には手当て済みでございまして、書類的にも、今日じゅうには県の方に使えるような状態に、五億円の金がいくようになっております。 先ほど申しました千五百十六件に対応します国庫負担額としましては、あと一億二千万ほどの金額が残ることになるわけでございますが、これにつきましては、県からの申請を待ちまして十二月中には貸し付けを実施するということで、県と相談をしておるところでございます。県の方の、県会との関係で、専決処分として処分が終わりました金額が、国の負担額で申しますと五億相当であるために、現在時点ではそのような状況になっておるわけでございます。
○委員長(村田秀三君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(村田秀三君) 速記を起こして。
○和泉照雄君 建設省の関係は来ていらっしゃらないようでございますので、後ほどまた再度質問をいたします。 いま、災害援護資金の問題でございますが、やはりこの制度というのは非常に住民にとってはありがたい制度でございますけれども、実際の執行それ自体が迅速にされてないというのは御承知でしょうか。
○説明員(山内豊徳君) 今回六町におきまして、かなり、数から申しますと鹿児島県下でも過去にないほどの、千五百件以上のものでございましたので、その点、私ども恐らく町村当局としても、あるいは県当局としても事務的に大変であったということを想像しております。ただ、御指摘の点で、私の方としても気遣われたところございますが、県の方では、条例上でございますれば九月初旬の災害から十二月いっぱいぐらいで申請を受け付けるという申請期限があるんでございますけれども、特に今回は県の方でも十月末日に第一回の締め切りを置くということで、国の方にも早急に申請件数を上げるという措置をとってこられておるようでございます。現在のところ、先ほど申しました千五百件という件数が大体最大の見積りだと思うんでございますけれども、県としても市町村に対する資金の交付、あるいはまた県としても国からの受け入れについては、かなりこれを急ぐという方向で努力されたと思っております。私どもとしましても手続的には万全の措置を講じたつもりでおるところでございます。
○和泉照雄君 そうしますと、出先の町の立場としては、県からのあるいは国から金がおりてこないと、ある中間で締めていろいろ審査をして、さあ今度は貸し出しをするということになると、原資が町の財政では非常に困難であるという、そういうような立場を国及び県はどういうような応援の仕方をされるんですか。
○説明員(山内豊徳君) この点は、一つの町村の財政規模との関係で、貸し付けの原資になるべきものがかなり十分に用意できるスケールの場合と、このように規模が非常に集中的に起こりました場合には、市町村の財政的な資金手当ても大変なことは理解できるわけでございますが、今回の沖永良部台風の関係で六町村の手続状況を調べてみますと、やはり締め切りを一度設けたと申しましても、審査会その他で実際の貸し付けの予定を決めたのがやはり十月の中旬から下旬にかかっておるわけでございます。いまとなっては、さらにこれをもう少し三分の一とか四分の一に分けてやることはできなかっかとも言えようかと思いますが、県としても、全体でどの程度の県の資金負担が生ずるかをある程度見当をつけたいというお考えもあったんじゃないかと思われまして、私ども災害発生当時から、かなりこの資金の手当てにつきましては連絡を密にしているつもりでございます。一時、国庫負担五億程度というようなことを県の方で誤解されまして、私どもは早目に対処できるように、もう五億までならばいわばいつでも手続をとるようにという意味で申し上げたのが、何か五億の範囲内でというふうにとられたような向きもあったようでございますが、町村と県の間、あるいは県と国の間の事務の手続を急いで行うという以外には、やはり効果的な方法がなかったんじゃないかと思っているところでございます。
○和泉照雄君 現場の方からの報告によりますと、その原資が県の方も準備ができなかったのか、それは町の方で一時地方銀行から借りてそして準備をせよというようなことで、ある町のごときは四億円鹿児島銀行から借りて、そしてその利息はその地方自治体の負担だと、こういうようなことで非常に困っておるようでございますが、四億円でございますから、大体予備費が幾らぐらいあるんですかと聞きましたら、二百万ぐらいしか予備費は町財政としては取ってない。ところが月々大体二百八十万ぐらいの利息を払わなきゃならぬ。こういうようなことで、この措置はどうするんですかとお聞きしたところが、町負担にせざるを得ないでしょうと、こういうようなむごい扱いをしておるということを聞いておるんですが、そういうことは御承知でしょうか。
○説明員(山内豊徳君) この貸付制度の運用に当たりまして、御指摘のような立てかえ段階での市町村負担につきましては、私ども十分承知しているつもりでございます。そのため、その金利負担の少なくとも期間をできるだけ短くするというようなことで、県としてもかなり努力をされているようでございまして、突発的なと申しますか、常時用意する原資でないという性格がありますために、私ども災害の都度苦慮はしておるんでございますけれども、繰り返しのようでございますが、事務的な資金配当を急ぐという以外に、この点の対策はないような実情でございます。
○和泉照雄君 もうすでに特交の申し込みの期間も過ぎておるわけで、地方財政にとっては非常な両町とも大きな負担だと思いますので、ひとつ事情を早くお調べになって、しかるべき措置をしていただきたい、こういうふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○説明員(山内豊徳君) ただいま先生御指摘の点は、六町のうちの特に二つの町が四億を超える貸付額になっておりますので、その間の事情早急に県を通じまして調査いたしまして、できる限りのことを善処したいと思っております。
○和泉照雄君 じゃ、次は桜島降灰についてお伺いをいたしますが、これも十月六日に当委員会で初めて桜島の降灰について、降灰除去等を含めた活動火山法の改正を求めて質問をいたしましてから約五十日になろうとしております。その間に、去る十月十四日に十万名の署名を添えて国土庁長官に陳情して以来、県及び関係市町が盛り上がってまいりまして、陳情活動が非常に活発になってきたわけでございますが、国会の開会中に、先日も当委員会で十一、十二日の二日にわたって現地調査を実施していただいて、私も県出身者として非常に感謝しているわけでございますが、現地の視察で鹿児島空港に到着をしたときに、ちょうど夕刊の新聞報道でございましたが、これに田澤国土庁長官が「降灰被害に抜本策」という大きな見出しで、十一日の閣議後の記者会見で、現在の活動火山法は「降灰被害に対し必ずしも十分でないため、抜本的な見直しを行い、次の通常国会には改正案を提出したい」と、こうお話をされたように報ぜられておりました。衆参両院の災害対策特別委員会と調整をしながら改正案をまとめたいと、このように話しておられますが、長官としての考え方、また、この御真意ということについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(田澤吉郎君) 先ほどからこの問題についてすでにお答えいたしておるのでございますが、私といたしましては現行の火山法はその体質が非常に弱い、ですからそれをどうしても補う必要があるだろうと。しかしながら、現行法は議員立法でございますし、また衆参の両特別委員会では小委員会を開いて、この問題について非常に御検討を願っておる段階でございますので、この小委員会の意向等を承りながら、私たちとしてはこの法の改正のために積極的に進めて検討してまいりたいと、かように考えておるのでございます。
○和泉照雄君 よくわかりました。 そこで、国土庁長官にまことに失礼でございますが、まあいろんな資料等で十分おわかりと思いますが、ここで、桜島の火山活動と一般の火山活動との比較といいますか、相違点ということについてどのように——失礼な質問でございますが、認識をしていらっしゃるかお伺いしたいと思います。
○国務大臣(田澤吉郎君) 先ほども申し上げたのでございますが、火山噴火予知連からは、この桜島の噴火の状況は、確かに大きな噴火にはつながらないであろうけれども、降灰を含めての噴火活動というものはやや長期にわたるように見受けるという報告がございますので、私たちもそういうような状況を桜島噴火から受け取っているわけでございまして、他のもろもろの噴火火山がございますが、そういう意味では桜島は異なるものであろうと。ことに有珠山との関係は、確かに有珠山というのは降灰はもちろんでございますが、火山れきをも含めての大きな火山噴火活動を起こしているわけでございまして、そういう状況ではないのでございますが、連続的に断続的に降灰を伴う火山活動を進めているというところに桜島の噴火の特徴があるだろうと思うのでございます。基本的には、先ほど申し上げましたように、火山そのものは基本的には同じ立場で見、かつ対策を講じてまいらなければなりませんけれども、個々のやはり火山の体質というものはそれぞれあるだろうと思うのでございます。
○和泉照雄君 まあいまおっしゃったとおり、桜島の火山というのは、前は確かに大正の火山の爆発のときは山腹爆発で、だんだんそれが頂上に移行してきたということも指摘されておるとおりで、いまおっしゃったとおり、もう昭和三十年から二十三年目に入っておるわけで、ちょうどことしは八月が非常に降灰の盛んなときでございましたけれども、それならば十月いっぱいはどうだっただろうかということになりますと、十月も相当に灰を噴き上げておるわけで、十月中の爆発回数は十九回、それでことしの累計が百七十七回になります。噴煙の回数が十六回、降灰の日数が——ただし、これは鹿児島市だけでございますが、十二日間。降灰量は一平方キロ当たり四十三・四七キロ、市内で約三千トン、四トントラックで七百五十台分と、十月に入ってから降灰が鹿児島市内よりは垂水方面に激しく降っております。そして群発地震の回数は八千二百四十一回と、このように衰えを見せていないという、そういう特徴がございます。それと、先ほどもお話がありましたとおり、有珠山と違って、降灰の質が非常に強い酸性を含んでおると、こういうことが非常な違いであろうかと思います。 そこで農林省の方にお伺いをしますが、いろいろ質問がありました中で、火山法による防災営農事業は、降った灰を除去する動力噴霧機、それから、野菜に灰がかからないように被覆する降灰防除施設がいま防災営農の主な事業になっておりますけれども、桜島は非常に甘いミカンの主産地でございまして、またミカンが基幹作目になっておる関係上、県が初年度としてこの果樹園の同じ傾斜のところに硬質ビニールを張って、そして灰の防除をするという事業を進めておるようでございますが、非常に成績がいいわけでございます。そういうことで、この防災営農事業の対象事業の中に——ことしまての時限立法てごさいますけれども、延長する意欲を先ほど示していただきましたが、その中に、これも再度お尋ねをするわけでございますが、ぜひ組み入れていただきたい、こういうような強い要望でございますので、その点をひとつ……。 それから、このずっと続いておる降灰の中で、農家の方々は換金性の高い、しかも灰に耐える作物の開発といいますか、そういうような指導というものを非常に求めておるわけでございまして、そういう意味から、農林省あたりで換金性の高い耐灰性の作物の紹介をぜひしていただきたいということでございますが、そういう作物について、心当たりがあられるかどうか、そこらあたりをお伺いしたいと思います。
○説明員(阪田彰夫君) お答えいたします。 御指摘のミカン園のビニール被覆施設につきましては、ただいま県の方から補助対象に加えてほしいということで要望がございまして、私どもはその内容といいますか、どういう種類のビニールであるか、あるいはその必要性、あるいは新しいことでございますので、技術上あるいは営農設計上の適否等につきまして、いろいろ事情を聞いておるところでございます。そういう観点から、今後いろいろ検討を加えてまいりたいと思っております。
○和泉照雄君 耐灰性の作物の紹介は。
○説明員(加藤敦君) お答えいたします。 鹿児島県の試験場におきまして、いろいろと試験研究を実施しておりますが、一応灰にわりあいと強いという作物等をいろいろやっておりますが、現在までのところビワ、それからブロッコリー、花野菜、そういったものがわりあいと強いんではないかという、あるいはまたネギ等についても、わりあいと強そうであるというふうな結果が現在まで明らかにされております。
○和泉照雄君 次は、国土庁の方にお尋ねをいたしますが、先ほども質問をされておりましたけれども、県からいろいろと要望が出ております活火山法の改正についてでございますが、その中で三点ほど私がお尋ねをしたいことは、まず、先ほども質問があった中で、避難施設の緊急整備地域に垂水市を入れてもらいたいということは、いま第二次計画を策定中で、いろいろ審議をしていらっしゃるようなふうにお答えがございましたけれども、桜島の噴火口は南岳といって垂水に一番近いところでございまして、前にも非常な噴石等で登校中の子供のヘルメットも割れるような、そういうようなこともあったところでございますので、ぜひ、ここは早く処置をしていただいて、組み入れていただくような前向きの姿勢でやっていただきたいと、このことをお願いをしておきます。 それから、降灰の除去作業でございますけれども、県からいろいろとお願いが出ておると思いますが、これも対象事業の中に入れていただいて、特に豪雪地帯の積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法、こういうような措置法と同じように、国の三分の二の助成ということを篤とひとつ御考慮いただきたい。 それから学校とか、次は公立幼稚園あるいは老人、児童福祉施設等で、もう私たちも今回視察をして、給食の施設の中で、灰が食べ物の中にまざって、そして子供がごみが入っておるということを給食の方々に申しておるという陳情等もございました。どうしてもこういうような事業は対象事業にしていただいて、国の助成をしていただくように県の方も強く要請しておるんでございますが、これに対する取り組みについてお答え願いたいと思います。
○国務大臣(田澤吉郎君) 先ほどもお答えいたしましたが、垂水の避難施設緊急整備事業の中に繰り入れる、指定することでございますが、この点については、私も積極的に繰り入れることに努力いたしたいと考えております。 さらに雪寒道路並みのやはり補助率で降灰の道路を扱ってはどうかということでございますが、確かにお話の趣旨はようわかるわけでございます。ですから、私は、これは非常にむずかしい問題があろうと思いますが、今後この点については私も建設省といろいろ打ち合わせをして、さらに検討さしていただきたいと、かように考えております。
○和泉照雄君 一つ落ちましたが、保育園とか、給食施設の窓枠とか、冷房装置等はいかがお考えですか。
○国務大臣(田澤吉郎君) この点について先ほど厚生省から答弁があったのでございますが、ただいまの時点ではこれに該当する、適用する法はないようでございますけれども、厚生省として、先ほどの答弁によりますというと、五十三年度の予算で何らか考えなきゃならないだろうということのようでございますので、私も厚生省といろいろ打ち合わせをして、その実現のために努力を払いたいと考えております。
○和泉照雄君 次は、厚生省の方に健康診断という問題についてお尋ねをいたします。先ほどもビデオでごらんになったと思いますが、もうミカンの木に積もった、あるいは杉の木に積もったそういうような灰を、労働するたびごとに動かせば、もうそれこそ物すごいごみとして落下するわけでございます。そして農作物があのように裂果を起こしたり、あるいは落果したりするような害を及ぼす。そういうような灰とかあるいはガス、こういう毒性が、植物があれほどやられるんですから、人間に長い間には必ず何らかの影響があると思うのが私は普通ではないかと思うんでございますが、降灰がひどくなってからちょうど五年ぐらいになりますので、まだ顕著なそういうようなことはあらわれてないようでございますけれども、やがては、この問題は大きな問題として取り上げられることは必定だと思います。 現に、また垂水市のある農家のごときは、やはりそういうような降灰のミカンの木あるいは樹木の下で作業をされるので、目は充血し、そういう充血した目をしばたたかせながら言われたことは、稲刈りやビワの剪定、ミカンの手入れに行くたびに、積もった灰が砂煙となって顔は真っ黒になる。洗面しても目がかすんで新聞も読めない。鼻をかむと灰が真っ黒いタール状になって出てくる。くしゃみもひどい。また、家もかわらの下にそぎ板という平木というのをふいておるわけでございますが、灰がそのそぎ板のところに積もりまして、酸性のために平木もぼろぼろになって、といなどは一年でだめになると、このように訴えているわけです。灰が、非常に強いときには目薬が薬屋でよく売れる。それから学校の生徒は目医者さんに駆け込む生徒が非常に多いという、父兄の訴えもそのようにあります。 私は一番必配なのは、将来けい肺、ぜんそく等、こういうような桜島の降灰病が今後必ず問題になってくるんではないか。ですから、今度の視察の場合も、いろいろ聞いても、顕著なそういうあれが出てないものですから、余り関心がない答弁が現地でも返ってきたことは、かえって私は心配でならないわけであります。それで人体の影響調査たまは健康診断体制というものをしっかりとってもらわなければならないと思うんですが、あれほど降灰が長く続いて、そして校庭なんかでは子供さんたちがいろいろ、体育をもうもうたる中でやっておるわけでございます。そういうようなことを考えて、どういうような体制をとって影響調査とか健康診断を今後おやりになるつもりであるのか、これをひとつお伺いしたいと思います。
○説明員(仲村英一君) 先ほどもお答えいたしましたが、おっしゃるように、灰がどんどん降ってきます場合に、正常な大気のところに住んでいる人たちよりは健康に対する影響があり得るということを理論的に考えられるわけでございますが、一方、生体の方にも防御作用というのがございまして、一応喀出をするとか、目に入れば涙をふだんより余分に分泌するというふうな防御反応ということで、一応現在のところは防がれているのではないかというふうに私ども考えておりますし、現に各保健所でやっております一般住民の健診におきましても、そのような物理的と申しますか、一過性の障害については報告はございますけれども、降灰による特異的な健康障害が出たという報告は受けておりません。したがいまして、今後とも住民の健康診断はいろいろな機会にございますので、そういう機会を利用いたしまして、保健所等が、いわゆる疫学で言いますとモニタリングと申しますが、常時点検をするという、あるいはサーベーランスをするというふうな方向で、住民の健康被害を将来にわたってチェックするという体制をとるのが現在一番いいのではないかと考えております。
○和泉照雄君 一つの考え方でございますけれども、鹿児島に医大がございますが、そこらあたりに火山医学ということで降灰の人体に及ぼす影響ということを委託されるような、そういう前向きの考え方はございませんか。
○説明員(仲村英一君) ただいまお答えいたしましたのは、いわゆる公衆衛生的な方法として考えられるものを、私ども今後すべての機会を利用して住民の健康管理を推進していきたいということて考えておりますので、鹿児島大学——文部省の所管になるわけでございますが、そういうところと県がどういう形で今後タイアップするかは、さらに県と協議いたしませんと、ただいまこの段階でちょっとにわかには申し上げられない問題だと思います。
○和泉照雄君 総理も何回も人命というのは地球よりも重いという、そういう表現で言われるとおり、人間の健康ということは、やはり所管の厚生省が前向きになってやっていただかないと私はならない問題じゃないかと思います。必ず将来はけい肺という、そういう問題も起こってくるんじゃないか。事実、昭和五十年の四月に、日本学術振興会の招きを受けて大阪大学の客員教授として来日した西ドイツのボン大学のザイフェルト教授が、昭和五十年の四月六日鹿児島に来られたときに、桜島の降灰は人体にとって非常に危険だと警告したということが当時の新聞に報ぜられているわけでございますが、そのザイフェルト教授は、この中で、火山灰の中にはいろいろな鉱物が含まれている。石英やガラス成分も危険だが、最も危険なのは珪酸だ。これが体内の肺に入ると無機物、たとえば水と反応して有毒な化学反応を起こす。こういうように述べて、さらに、これだけではなく、肺の表面にくっついた珪酸や火山ガラスの破片が、酸素と炭酸ガスの交換作用を妨げるおそれも十分あると指摘をしておるわけであります。同教授は、活発に活動を続ける火山の近くに四十万以上の人が住んでいるところは世界でもまれである、同時に、非常に危険性がある、こういうように述懐をしておるわけでございます。ですから、降灰の人体に与える影響については、医学と鉱物学、それに化学が共同で取り組む体制づくりか必要であると、このように語っているわけであります。 ですから、厚生省とか環境庁で取り組んでいかなければならない私は大事な問題じゃないかと思いますが、鉱物的な分析とか、あるいは理化学的な分析、酸度等灰の分析を厚生省としてはその結果を把握をしていらっしゃるのでしょうか。鉱物学的な分析と理化学的な分析、灰の酸度はどうだったかというようなこと等の分析の結果を把握していらっしゃるかどうか。また、延期健診を実行することを奨励をする、そういうようなお考えがあるかどうか。また、学校あたりでは、小中学校に目の点滴具とかうがいの装置の設置とか、あるいはまた農林従事者に対しては防じんマスク、防じんめがねの開発、そういうこと等も積極的に取り組んでいただきたいというのが現地の要望でございますが、その辺をどのようにお考えでしょうか。
○説明員(仲村英一君) ただいま御指摘のけい肺の点でございますが、これは労働省の所管の法律でじん肺法というのがございまして、これは、御承知のように、特定の職場においては特定の健康診断をさらに厳重にやるという仕組みでございますが、その学問的な内容によりますと、けい肺というのは粉じん中に含まれる無水珪酸、いわゆる遊離珪酸が非常に影響をするということと、それから、そういうものを吸う時間と濃度の関係でいろいろな健康被害があらわれるというふうなことを言われておるようでございます。したがいまして、私どもは、先ほども申し上げましたように、職場環境と違いまして、粉じんの大気中の濃度その他いろいろの問題があろうかと思いますので、そういう点を県当局と連絡をとりながらデータももらっておるわけでございますが、県の公害衛生研究所で分析された結果も私ども持っております。こういうふうなデータを参考にしながら、さらに、私ども、先ほど申し上げましたような一般住民の健康管理あるいは学校健診あるいはさらに職場の健診等を通じまして、健康被害がもし起きた場合の情報の収集に努めてまいりたいと、このように考えております。
○和泉照雄君 どうも対応が非常になまぬるいといいますかね、また起こってからでは非常に遅いわけでございますから、心ず将来起こるであろうという、学者もそういうように指摘もしておる、そういうような危険性があるわけでございますから、もう少し前向きにこの灰の鉱物的なそういう分析とか理化学的な分析とかそういうことをして、人体にどういう影響があるかという火山医学をもう少しあなた方の方も積極的に取り組んでいただきたい、このことを強く要望いたしておきます。 〔委員長退席、理事上條勝久君着席〕 次は、気象庁の方いらっしゃいますか。——観測の問題についてお尋ねをしますが、B型地震が一万四千二十五回九月には起こっております。十月に入ってもマグマのせり上がりを示す群発地震というのが八千二百四十一回も数えられていますけれども、桜島の火山観測体制——噴火の観測体制についてはどのようになっておるんでしょうか。
○説明員(末広重二君) 御説明申し上げます。 ただいまの桜島の火山活動は、四十七年の秋から活発化したわけでございますが、私どもはこれに対処すべく、四十八年には科学技術庁御所管の特別研究促進調整費の御支出をいただきまして観測の強化をいたしましたし、また、四十九年には自省予算をもちまして鹿児島の桜島の監視体制をすべて強化、更新いたしました。これによりまして、現在は鹿児島の気象台におりましたままで常時監視の体制が強化されるというところへ持ってまいったわけでございます。また、大学も、御研究の立場から、相当の観測の強化を最近なさいましたので、これらの観測値も十分交換、集中いたしまして、桜島の火山活動の常時監視に役立てているわけでございます。かように、最近の活動に対処いたしまして格段に観測は強化されたわけでございますが、決して私どもこれで十分と思っているわけではございません。さらに第二次の施設、観測体制の強化を目指しまして、目下懸命にその計画を練っているわけでございまして、五十三年あるいは五十四年度からの五カ年計画へこれを盛り込みたい、かように思っておるわけでございます。
○和泉照雄君 最初からしますと、相当充実をされておられることは事実のようでございますが、四十七年から連続爆発を起こして、観測がかえってしにくくなったという面も言われておるようでございますが、その辺のところはいかがでしょうか。
○説明員(末広重二君) これは桜島火山の最近の特徴は、先ほど国土庁長官もその最も特徴とするところを御説明いただきましたけれども、持続性でございます。 〔理事上條勝久君退席、委員長着席〕 これは、御指摘のとおり解析すべきデータの量というのが膨大になるわけでございまして、私どもは最近自動化のシステムを導入いたしまして、この膨大な地震の数、あるいはその他付随しました現象の解析には決して手おくれにならないように、その時点時点で火山の状態が十分に把握できるようにやっておるつもりでございます。なお、さらに一層の向上を努力いたします。
○和泉照雄君 いま、現在配置されていらっしゃるのは地震計による震動ですか、それから傾斜、望遠鏡による観測と、こういうような体制でしょうか。
○説明員(末広重二君) ただいま御指摘のものに加えまして、本年度より、火山活動の推移と非常に関係が深いと最近の研究結果で判断されております地磁気の観測を新たにつけ加えつつあるわけでございます。
○和泉照雄君 そのほかに、重力とか地殻変動、噴出物、それから地温、飛行機による火口観測、こういうようないろいろな総合観測体制が確立されれば、ぐんとまた予測の確度が強くなると、こういうふうに言われておりますが、そこの総合観測体制についての心構えといいますか、準備体制といいますか、それはどういうふうになっておるんでしょうか。
○説明員(末広重二君) ただいま申し上げましたのは、いわば二十四時間の連続観測に基づく常時監視でございますが、このほかに、いま御指摘になりましたような桜島周辺での地殻変動の進行状態は、国土地理院が非常に頻繁に測量を繰り返しておられますし、また、飛行機からの観測も、間欠的ではございますが実行しております。また、昭和五十年と五十一年、二度にわたりまして大学の研究陣、気象庁、国土地理院、科学技術庁の防災センター等が協力いたしまして、集中観測というのをいたしました。今後もまたこういうことは当然繰り返す計画にしておるわけでございます。
○和泉照雄君 次は、土石流のことで少しお伺いをしておきますが、先ほども質問がございましたが、もう降り続く降灰で河床が相当に上がっておりますし、ちょっとした集中豪雨で、かねては川には水はありませんけれども、それが鉄砲水になって、先ほどのスライドみたいに秒速十三メーターというスピードで流れるわけで、もうその下流にはほとんど人家が密集をしておるわけで、非常に住民の方々はその被害を恐れておるわけでございますが、特に長谷川という川の下流に住む農家の方が上流に行ってみたところが、もう川底が非常に、上流の山の崩壊と相まって、降灰とも相まって川床が上がっておると。台風や集中豪雨があれば下流の人家も全滅をするんじゃないか。だから早く予算もいろいろ制約があるでしょうけれども、拡大をしていただいて、そして川幅を広げる、底を深くする、流線も直線にする等、そういう工法等で抜本的な方策をとっていただきたい、こういうような要望があったわけでございますが、先ほどの御説明を聞いておりますと、やはりこの要望にはなかなか沿い得ないような状態のようでありますけれども、ことしは雨が少なくて助かったわけでございますけれども、この長谷川という下流の七十何軒は危険区域に入っておるところでございますので、ほかの河川もみんなそうでございますが、これに対して予算の拡張という、拡大についてはどのようにお考えでしょうか。
○説明員(江藤素彦君) お答え申し上げます。 桜島地区につきましては、実は林野庁側といたしまして国の直轄治山事業というものを全国で各地区で行っているわけでございますが、この直轄治山事業の中でも、この地区につきましては、特に最も重要な地区の一つといたしまして、積極的に防災事業を実施しているところでございます。 当該地区におきまする地区全体の、桜島地区全体のことから申し上げてまいりますと、四十六年度から五十年度の五カ年間の年平均の事業実施額というものがございますけれども、これが大体桜島地区で約八千六百万円というような予算で実行してまいったわけでございますが、この国の直轄事業として実施することとなりましたところの、昭和五十一年度からでございます。その昭和五十一年度におきましては、予算規模といたしまして四億一千八百万円という規模になっております。 それからまた、本年度、昭和五十二年度につきましてはすでに補正予算等もございましたんで、この補正予算を含めまして六億九千百万円というような額になっておるわけでございます。したがいまして、その事業費におきましては、三年前ぐらいの年平均の事業費からいたしまして、現在は大体五倍以上の大幅な伸びを示した予算規模で事業を行っているというところでございます。 それでまた、たまたま本年度につきましては、この本年度を初年度といたしまするところの第五次の治山事業五カ年計画が策定されたわけでございまして、この中でも緊急かつ計画的な事業を促進することといたしまして、早期にこういった地区の完成ができますように、そういう目途で努力をしているところでございます。 特に、長谷川地区につきましては林野庁治山事業で行っておるわけでございますが、この地区の点につきまして申し上げますと、全体計画は、いま長谷川の地区で直轄治山事業の規模を五億七千万ぐらいに全体計画を考えております。 それで、先ほど申し上げました直轄事業として始まりましたところの五十一年度の実績を申し上げますと、谷どめ四基、約二千三百立方、それから護岸が百四十一メーターということでございまして、金額にいたしまして約一億二千万円という治山事業費を投じてございます。それから五十二年度——本年度でごさいますが、谷とめ工が二基、二千五百七十八立方、護岸が十六メーターということでやはり一億七百万円程度の予算規模で現在実施中でございます。 以上でございます。
○和泉照雄君 最後に、避難港の問題をお尋ねをいたして質問を終わりたいと思いますが、現在活動火山法で桜島町には四港だけ避難港をつくっていただいておりますが、その反対側の東桜島町、黒神町というところに約十港つくっていられるようでございます。人口割りにしますと桜島町の方が六千八百名、東桜島町、黒神町の方が四千八百名でございますが、人口の密度の多い桜島町の方が、距離的ないろんなことでございますでしょうが、四港だけしかつくってありませんが、しかし、実際いろいろと調べてみますと二つの部落に一港ということで、その間にはいまさっきお話し申し上げました土石流のはんらんする河川を間にはさんでいるわけでございます。最悪の状態の避難をしなければならないという状態になったとき、夜間、特に老人、婦人あるいは子供さんたちの足からしますと、いまの現状では避難港に到達するのが一番遠いところで二時間もかかるというそういうようなことがございますので、どうしても一部落に一港、あと四港だけぜひつくっていただきたいと、こういう要望がございますが、この点についての御所見をお伺いしたいと思います。
○政府委員(四柳修君) ただいまの御指摘の点、確かに県の方でつくりました避難施設緊急整備計画の中で当初十二港十四カ所という形で、市が八港十カ所でございますか、町が四港四カ所という形でございまして、私どもの方も回りまして、確かに桜島町の方、ただいま御指摘のように部落が道路沿いに点在していて、しかもその間に川があって、それが土石流の川と関係があるという形で、なかなか確かに全体計画としましては容易でないと思いますけれども、いま御指摘のような点、やはり地元の方ともよく相談しまして、もう少し密度の濃いような話ができないだろうか、検討してまいりたいと思います。
○渡辺武君 先ほども問題になりました降灰による市民の健康被害の問題これからまず伺っていきたいと思います。 私、これは鹿児島県が調べた小学校、中学校の学童の健康被害についての統計を参考にして申し上げたいと思うのですが、この調査によりますと、結膜炎それから鼻咽頭炎、ぜんそく、これらについて、鹿児島市内の小学校、中学校の方が、全国平均の場合と比べてみまして病気の発生率が高いという傾向がはっきり出ております。念のためにたとえば結膜炎の数字を申しますと、昭和四十九年、五十年、これしか全国平均が出ておりませんのでそれで比較してみますと、全国平均四十九年が三・四九、それから五十年が三二四ということになっておりますが、鹿児島市平均でいいますと、四十九年が七・一、それから五十年が五・九、非常に高いんですね。鼻咽頭炎、ぜんそくなどについても、それほど明確ではありませんが、しかし、鹿児島市などが高いという傾向ははっきりうかがえるわけです。先ほど厚生省の方の御答弁ですと、この降灰によって特別な健康被害が出ているというふうには見られないという趣旨の御答弁がありましたけれども、恐らく灰が降って、そのことによって一般的な観察で見ただけでもこれだけの問題が出るわけですね。それで、一般の公害の場合などは、アサガオの葉がどうなるかというようなことで、植物に対する影響が人体に対する影響の判断の一つの重要な標識にもされているというような事態から考えてみますと、とにかくミカンにせよ、そのほかの植物にせよ、あの灰によって非常に大きな被害があらわれている。特に、赤灰なんかが降ったときは、あの中に含まれている硫酸でかなり深刻な被害があるわけです。それから、午前中の質問の中にも出ておりましたけれども、防災工事をやっておられる方々の作業服ですね、これなんかもぼろぼろになるというような状態ですから、少し専門的に考えてみれば、ここに、いま出た結膜炎、鼻咽頭炎、ぜんそくなどのほかに、人体にそのほかのいろんな諸症状が意識的に調べてみれば出ているんじゃないかというふうに、十分推測していいような条件にあると思うんです。その点で、今後保健所などを通じて調べるという御趣旨の御答弁が先ほどありましたけれども、私は、やはり厚生省として、もっと積極的にそういう状態があるということを想定した調査を進めるべきじゃないかというふうに思いますが、どうですか。
○説明員(仲村英一君) 学童健診は、先ほどもちょっとお答えいたしましたが、学校保健法に基づく健診だろうと思うんでございますが、そういう機会に、そのような灰によると想像されるような一般的な健康被害についての把握をするということは、私どもとしても十分必要なことだと考えておりますので、そういう観点から、たとえば老人健康診査というのは、お年寄りに無料で健診をするという業務をやっておりますので、そこでは、特に必要とすればさらに精密健診をするという仕組みも予算的に補助がいっておりますので、そういう機会をとらえてやっていくのが一番よろしいのではないかと、こういう趣旨でお答えしたわけでございます。
○渡辺武君 公害病などの場合は、疫学的にもいろいろ問題になり、また実態的にも調査をして、そして大体こういう病気が起こるだろうということなどもやっぱり推定しているわけですね。それから、病気の種類などもその結果として指定をして、そして公害病患者として認定するというような仕組みになっていると思うのですね。やはり発生源は、これは桜島という一つの自然現象が発生源になっておりますけれども、しかし、物すごい粉じんがあるということと同時に、その中に酸性のいろいろな物質が含まれているということについては、当然やはり医学的にこういう被害が起こるだろうという角度から、意識的に市民の健康状態を調査するということが必要だと思うんですね。ただ自然発生的に出てくる報告を検討するというだけでは、私は不足じゃないかというふうに思いますが、その点どうですか。
○説明員(仲村英一君) 地元の保健所では、恐らくそういう観点からだと思いますが、皮膚科、耳鼻科あるいは眼科、さらには歯科の先生を交えて、移動保健所の際に健診をやっておるというふうに私ども報告を受けております。
○渡辺武君 厚生省としては、だろうと思うが、そういう方向で健診をやっているということでは不足していると思うのです。やはり、関係の学者なり医者なり集めて、十分に現地も調査し、そしてまた、予想される病気についても十分に検討した上で、やっぱり指導的にこの問題については取り組んでほしいというふうに思います、その点どうでしょう。 それからもう一点、やはり公害病の認定というような問題もありますので、将来やはりそういう方向で取り組む必要があるんじゃないかと思いますが、その点どうですか。
○説明員(仲村英一君) 調査をするとなりますと、かなり厳密な意味の事前の計画というものが必要でございましょうし、想定される疾患というのも考えなくちゃいけませんので、今後、その点につきましては県ともさらに協議をしてまいりたいと思います。 それから、国として特別に対策を取り上げないかという御意見だと思いますが、私ども現在考えておりますのは、特異的な疾患がないという観点からいたしまして、たとえば先ほどちょっとお話出ましたようなけい肺の問題というのは、結核の住民健診というのが毎年一回行われるような仕組みになっておりますので、そういう機会を通じて、健診を判断していただくお医者さん方に特にそういう観点から診ていただく。乳児健診についても同様でございましょうし、老人健診についても同様だと思いますが、そういう観点て特に診ていただくような注意を喚起するという点で、私ども県ともさらに協議を進めてまいりたいと、このように考えております。 —————————————
○委員長(村田秀三君) この際、委員の異動について御報告いたします。 ただいま、柳澤錬造君が委員を辞任され、その補欠として木島則夫君が選任されました。 —————————————
○渡辺武君 次に、文部省の方に伺いますが、学校が灰で非常に困っているという状態については、いろいろお耳にも入っていると思います。私、ここに鹿児島市立の黒神小学校を調べた事例がありますので、簡単に要点だけ申しますと、ことしの四月の六日から十一月の十日までの調査で、降灰の非常に多かった日が三十三日、それで朝礼が外でできなかった日が五日間、体育が外でできなかった日が八日間、こういうことになっている。それで窓を閉め切って授業した場合に、教室内の温度は三十二度から三十三度ぐらいまで上昇し、教育効果が上がらない。また、給食設備の改修も緊急に必要になっている。とにかくかまのふたがあけられないというような状態で、被害が非常に大きいんだということです。学校側の要望としては、洗眼用の蛇口を設置したい。それからシャワーの設備がほしい。それからアルミサッシの窓枠、これをぜひつけたいし、ルームクーラーを、これはもうぜひつけてほしい。それから電気掃除機も設置したい。それから運動場にスプリンクラーを設置したいというような要望が出ているわけです。文部省として、先ほどの健康被害も含めて、こうした小中学校の状態に対して、どういうふうに対応なさろうとしているか伺いたいと思います。
○説明員(北橋徹君) 児童生徒の健康の問題でございますが、ただいま厚生省の方からもお話がございましたように、私どもの方も県の方を通じましていろいろ状況を把握しておるわけでございますが、降灰によりまして眼疾患が若干多く見受けられるのではないだろうかということで、これは桜島地区の医師がそう申しておるわけでございます。また、特に学校での定期健康診断では、その状況はまだいまのところ明らかにはなっておりませんです。 なお、そのほかぜんそくの症状が若干あらわれているのではないかと。これもしかし医師の話によりますと、先天性のものもあるいはあるかもしれない、そういうものが降灰によって病気が誘発をされておるという点もあるのではないかということを言っておるわけでございます。 そういったことを私どもも一応状況を把握いたしておりまして、特に当面洗顔指導とかあるいはうがい、入浴指導、そういった面についての指導を現在いたしておるわけでございます。
○渡辺武君 いや、私の伺いたいのは、その病気の発生状況についても、私いま県の資料を申しましたが、把握がちょっと不十分だと思いますね。しかし、それはちょっとおいておきますが、洗顔指導、入浴指導、それは指導されるのは結構だけれども、学校側の方としては児童の健康をどうしても守らなければならぬということで洗顔設備をつくりたいと、もっとたくさん。特に一番各校ともに共通で要望の強いのは、これは窓を閉め切って灰が入らないようにアルミサッシでがっちりと固めたいということですよ。特に夏は鹿児島市の方にずっと吹いてくるわけですね。ですから閉め切ったらこれは大変なことになるんです。だからルームクーラーがどうしても必要なんですね。それから、先ほど申しました給食施設などの場合、灰が入ってきて御飯炊いてもおかまのふたも取れないと、こういうふうな状況に置かれるから、どうしても密閉をしてルームクーラーをつけなければ、とうていこれは仕事もできないという状況になっているわけなんですね。だから、そういう点で設備ですよ、これの改善と補強ですね。これについて文部省としてどういう取り組みをなさるおつもりかと、こういうことなんです。
○説明員(倉地克次君) 私どもは公害防止工事というものを補助対象にいたしておりまして、大気汚染等の地域の学校につきましては、二重窓の設置でございますとか、換気扇でございますとか、冷房設備などを行う際に、それを補助対象としている次第でございます。現在のところ、火山関係につきましてそうした制度はないわけでございますので、今後そういう制度との関連を十分考慮いたしまして検討してまいりたいと、そういうように考えております。
○渡辺武君 非常に急がれているんです。それで、特に垂水の方はこれは冬にずっと灰がかぶるわけですね。しかし、ルームクーラーは冬必要がないといっても、やっぱりアルミサッシの窓は必要なんですよ。急がなければならぬですわな。少なくとも来年度予算には計上してもらわなければいかぬと思うんです。その点は、可能性どうですか。
○説明員(倉地克次君) 私ども、現在、そういった意味で火山関係につきまして、そうした防止工事を行うような制度を設けることを概算要求の中へ入れておりますので、五十三年度の予算編成の段階において財政当局とずいぶん相談してまいりたいと、そういうように考えております。
○渡辺武君 それから、いま小学校、中学校の話をしましたが、鹿児島大学の状況聞きましたところが、こういう話なんです。あそこの理学部の機械の置かれている部屋にはこれはアルミサッシの窓枠があって、それでルームクーラーもちゃんと入っているというんです。ところが、人間様が授業をする教室、ここはそういう設備全然ないというんですね。それで生徒も先生も非常に困っているという実情なんです。大学についてはどうなさいますか。 それからもう一つ高校ですね、私立高校もありますが、そういう点についてはどうなさいますか。
○説明員(倉地克次君) 大変恐縮でございますが、私ども大学と私立の方は担当しておりませんので、ひとつ先生の御要望を十分担当の方へお伝えするということで御了承いただきたいと思います。
○渡辺武君 それでは次に、灰の除去ですね、先ほど来大分問題になっておりまして、私の改めて伺うことは大分少なくなりました。しかし、どうしてもロードスイーパーとか、それから側溝整備のための機械ですね、これは大幅にやっぱり増強しませんと、いまの灰の降っている勢いにはとうてい追いつかないという状態になっているわけです。で、先ほど大臣からも御答弁ありましたが、やはり豪雪地帯並みの補助ですね、これをぜひ至急に実現する必要があると思うんです。私、このためには、いまの活火山法の中に降灰除去のための施設整備の問題は、やっぱり一項目入れなければならぬだろうというふうに思いますが、その点どうでしょうか。
○国務大臣(田澤吉郎君) 先ほど申し上げておるのでございますが、確かに火山法というのは弱い体質にございますから、そういう点でその体質を補強しなければならないということは考えておるわけでございまして、具体的にどういう点がしからば一番弱い点なのかということは、ただいま諸先生方から御指摘をいただいております、それらを含めて積極的に私も改正の方向に進めてまいりたいと、かように考えております。
○渡辺武君 少なくとも、豪雪地域の場合ですと、国道は国でやると。県道については除去にかかった費用の三分の二の補助をやると。それから市町村道については除去設備の購入資金の三分の二を補助すると、こういう内容になっておりますね。いまですと、県には補助が出ているけれども、市町村には補助が出ないというような状況だと思うんですね。ですから、少なくともこの豪雪地域並みくらいの補助が実現できるような、そういう内容のものにぜひしてほしいということです。重ねて伺います。
○国務大臣(田澤吉郎君) 道路につきましては、これはもちろん火山法との関係もございますけれども、特に建設省とも相談をいたしまして、その点が可能な限り進めてまいりたいと思いますけれども、豪雪地帯の道路の特別措置法をつくるまでの経緯というのはずいぶん長い間あったんですよね。そういう関係もございますし、また、火山というような限られた地域について、どういう措置を講ずるかなどといういろいろな問題があろうと思いますから、いま少し検討させていただきたいと思うのでございます。
○渡辺武君 それから、いまの法律の降灰防止除去事業についてのことなんですけれども、灰の除去作業をやった農民に賃金部分が補償されるという形になっておりますね。ところが、これの基準が非常に厳しいということで、なかなか、賃金部分が手に入るまでに三カ月くらいはかかると。しかも、この基準が厳しくて、町から、灰が降ったときに灰が降りましたと、それで大体あれ二センチメートル以上でしたかな、積もったようですということで県に申告して、県が調査をして、それから地域指定をしてそれから工事が始まると、こういうことになっているようですね。それで桜島町などしょっちゅう灰の降るところでは、灰というものがならして同じように降ってくれればいいけれども、たくさん積もっているところもあると。しかし、同じ降灰量でも薄くしか積もっていないところもあるというんですね。だから、そういう点で、やっぱり県に申告するときに非常に迷うというようなことも言っておりましたし、それから県が調べに来て地域指定をしてから工事にかかるということで、そのうちに雨でも降ればまた固まってしまうというような状態もあって、もっとやっぱり手続を簡単にして迅速に対処できるようにできないだろうかということなんです。それで、灰が降ったときにビニールの袋にでもそれぞれ詰めておいて、そして一定の期間たってから、それについて幾らというふうな算定のやり方にしてくれると、非常に実態に合うんだという強い希望があるんです。 それからもう一点、業者がこの事業をやるという形になっていて、実際、農民が仕事をしても業者の名前でやって、それで金は業者に支払われて業者の手を通して農民に来るという仕組みになっているそうです。これは無益な仕組みなんで、その辺も、直接やはり働いた農民に金が渡るようにという仕組みをとってほしいということなんですが、その点どうでしょう。
○政府委員(四柳修君) 大変恐縮でございますけれども、いま、前段御質問ございました農民に対します賃金の支払い云々というお話は、鹿児島のお話じゃなくて、今回の有珠山の噴火の場合に、農地災害復旧事業に関連しまして暫定法の対象として市町村等が復旧事業をやった場合に、それに対する賃金の支払いの問題だろうと思いますけれども、その点につきまして、いまの支払い基準が厳しい、あるいは支払いが遅いといったような御指摘でございますけれども、私ども実はつい最近地元の方から聞きましても、町によって対応は違うようでございます。たとえば北海道の場合に、虻田は業者に委託しております。それから洞爺の方はたしか直営で農民がやっております。それぞれの町によりまして、やはりそれぞれの地域の事情によってそういうやり方をしたんだろうと思いまして、そういう意味で支払いが遅いとか、あるいは間接的であるとか、そういった差はあろうかと思いますけれども、せっかく地元の方で関係農民とお話し合いの上でそういう措置をおとりになったんだろうと思うものですから、ちょっとそれ以上の詳しいことはいまお答えできかねますけれども、せっかくのお尋ねでございますから、いまの基準の問題なり何なり、一応道の方にも確かめてみたいと思います。
○渡辺武君 北海道の話じゃなくて、鹿児島の話なんです。私、桜島町へ行きまして、それで助役さんからこの話を聞いていますから、だから北海道じゃないことは明らかですよ。ですから、ちょっとその話が若干食い違っているようで、ですから、いまは直接御答弁求めませんが、県と町の方を実情ちょっと聞いてもらって、それでやはり要望に沿った方向で何とか改善してほしいというふうに思いますが、どうですか。
○政府委員(四柳修君) 鹿児島の方も、災害復旧事業という形で行われたんだろうと思いますから、その前提で聞いてみまして、よく指導していきたいと思います。
○渡辺武君 それから、いま小学校の実例をちょっと申しましたが、そのすぐ近くに地獄河原と通称呼ばれている物すごいところがあるわけですね。それで、この土石流の非常な危険なところで、学校や通学道路に流れ込むおそれがあるんじゃないかと、近所の人たち非常に心配しておりました。緊急に整備してほしいという非常に強い要望がございます。それをぜひひとつ実現してほしいというふうに思います。どうですか。
○説明員(井沢健二君) 砂防事業の区域でございますので、砂防をやっております砂防課の方に伝えておきます。早急に、いまあそこは直轄事業で工事をやっているそばでございますので、検討するように伝えたいと思います。
○渡辺武君 そのとおり、いま直轄事業で工事をやっていますので、緊急にやってほしいということなんですね。 それからもう一つ、その北の方に高免河原という個所、やっぱり同じような危険な状態があるようです。私まだそこまで行ってみてはおりませんけれども。しかし、現地へ行ったときに、そういう非常に強い要望がありまして、これをぜひ国の直轄事業として至急に組み込んでほしいという要望です。この点、至急検討してほしいと思いますが、どうですか。
○説明員(井沢健二君) 先般の視察のときに、あの黒神川水系でございますが、あそこへ参りましたときに、現在の方式はあの河原に一応土石流をため込むというふうな考え方で進めておるようでございまして、導流堤を三基ほどやっておったようでございます。その後の対策としまして、そこが埋まってしまったときにどうなるかという問題がございますので、その土石流の、あそこの火山灰をどんなふうにするかというふうなことを、学者あるいは林野庁、建設省、県、みんなで集まって、いま長期的な問題については検討中であるというふうに聞いておりますが、緊急的な非常に危ない問題もあろうかと思いますので、そのようなこと、早く調査するように伝えたいと思います。
○渡辺武君 それから、この活火山法の、いまの恒常的な降灰の状態に適合したものにするという御趣旨の大臣の御答弁がありましたけれども、私、その問題に関連をして一つ提案したいと思うんです。それは、この活火山法の避難施設緊急整備地域の指定、それから防災営農計画、これに加えて特別降灰地域の指定というのをやったらどうだろうか。そうして恒常的に灰が降って被害が非常に大きいという問題についての法的な対応をやる必要があるんじゃないか。そうすれば、この活火山法の趣旨も生かせるし、同時にまた、この降灰についての総合的な対策もそれに関連して行われるんじゃないかというふうに思いますが、その点、どう考えられますか。
○国務大臣(田澤吉郎君) 貴重な御意見でございますので、検討さしていただきます。
○渡辺武君 大臣検討してくださるということで、ぜひ、これは実現させたいというふうに私思いますが、特に、先ほども申しました降灰についてのいろんな事業に対する国の補助だとか、そういう問題もこれとの関連でおのずから私は解決の方向に向かうのじゃないかという感じもします。 それから、特に地方交付税の問題ですね、こういう地域として指定したところについて、やはり降灰防止、除去などのための交付税の算定ということも可能になるんじゃないか。けさほどの自治省からの御答弁伺っておりますと、特別交付税として何とか考えたいということですが、やはりこれは豪雪地帯でやっているように、降灰地域ということで、普通交付税で私は対処してほしいと思いますが、その点どうでしょう。
○説明員(千葉武君) お答え申し上げます。 特別降灰地域の指定というような制度を導入して、その上で普通交付税で必要な経費を見るようなことにしてはどうかという御提案でございます。午前中申し上げましたのは、特定団体で起こる財政需要であるということを申し上げたわけですが、実はこのほかに、いわゆる普通交付税の算定の場合には客観性が要求されますので、やはりデータが相当そろっているということがまた必要なわけでございます。しかし、こういうことどもを含めまして、午前中申し上げましたように、一つの研究課題とさしていただきたい、かように思います。
○渡辺武君 ぜひ研究して、実現できる方向でやってほしいと思うんですが、これね、いまのところは鹿児島県だけに限られているように見えますが、しかし、いま火山のあるところ、こういう現象があるいは起こるかもわからぬと。私、ある学者に聞きましたら、地球のいままでの火山の活動状況の中で、いまは比較的火山活動というのが鎮静している季節なんだというんですね。その時期なんだというようなことも言われておりますし、その鎮静期であるのにもかかわらず、桜島でこういうように長期にわたって降灰が続くという状況なんですね。したがって、いまはそれは鹿児島県一県の問題であるかのように見えるけれども、しかし、やがてはこれは日本の各地で同様の事態が起こる可能性を持っているという点もぜひ考慮に入れていただきたいと思うんです。で、豪雪地帯では地域指定した上で積雪補助とか寒冷補正とかいうようなのはやっておりますな。その辺も十分考慮して、ぜひ検討してほしいと思います。どうですか。
○説明員(千葉武君) 今後経常的に続くであろうという事情は、よく私たちも理解できるわけでございます。ただ、先ほど申し上げましたデータの問題でございますとか、対象団体をどうするか、対象の経費をどうするか、あるいは——と申しますのは、臨時的経費、そういうものも当然あるわけでございますので、そういうものをどうするか、あるいはどのような方法でそれを算定するか、いろいろ多方面にわたって詰めていかなきゃならない問題があります。したがいまして、そういう点を総合的にひとつ研究さしていただきたい、かように考えます。
○渡辺武君 農林省の方おいでになっておりますか。——農業問題について伺いたいんですが、防災営農施設整備事業ですね、これでいま野菜とか、茶とか、たばことか、こういうものが適用されているわけですが、先ほど来の硬質ビニールについての補助ですね、これを検討してほしいという要望が他の委員からも出ております。で、それについてまあいま検討中でございますという御答弁があったんですが、硬質ビニールについて、なぜ、いわばまだ検討しなきゃならぬという立場におられるのか。問題点というのはどこにあるんですか。
○説明員(阪田彰夫君) お答え申し上げます。 御指摘のありましたのは、野菜につきましてのビニールハウスであろうかと思いますが、現在通常のビニールを使っておるわけですが、それを硬質のビニールにしたいということで、私ども県の方からいろいろ事情を聞いておるところでございます。問題としましては、従来、まあ全国的にいわゆる普通のビニールを使っておりますので、そういう新しい硬質のものを使うことに伴います技術上の問題点、特に灰が付着いたします関係上、光線の通りぐあいですとか、その辺の技術上の問題点、あるいはその価格がかなり高くなりますので、営農設計上妥当かどうかというような問題点、そういう点についていろいろ検討、打ち合わせをしておるところでございます。
○渡辺武君 検討、打ち合わせをしている間にだんだん日がたつというおそれもあるわけですが、ビニール補助——普通のビニールについて最初の一年で補助は打ち切りというふうに私は聞いておりますが、もしそういうふうに研究をなお続けなきゃならぬという事態であるならば、二年目以降についてもやはりこのビニールは補助対象に入れておくという措置はとれませんか。そういう要望も非常に強いんです。
○説明員(阪田彰夫君) お答えいたします。 ただいまのお話は、多分張りましたビニールが灰が降ります関係上一年ぐらいでだめになるということで、それを張りかえる必要があるわけでございますが、それを補助対象にしてほしいという話を私どもも県から聞いております。ただ、これにつきましては、毎年張りかえるというようなものでございますから、いわば消耗品とも言うべきものでございまして、そういうものに助成するということになりますと、やや、農業経営の経営資金を助成するという感じにもなりますので、いろいろ助成制度の上からはむずかしい面があるのではなかろうかというふうに考えております。現在、それで、助成しておりますのはそういう張りかえではなくて、鉄骨といいますか、そういうものを含めた全体のビニールハウスをつくる場合について助成をしておるということでございます。
○渡辺武君 まさに、消耗が激しいからこそ、農民は補助してほしいということなんですよ。灰が降って、普通の地域に比べてみれば傷みが早い。傷みが早くて経営に非常に困難がくるわけですから、その点で補助をしてほしいということを言っているわけでね。だから、通常の農業の場合で考えないで、こうした特殊な条件に置かれているという立場から検討はできないものなのか。どうですか。
○説明員(阪田彰夫君) お答えいたします。 ビニールそれ自体について助成するということは、いま申し上げましたように、若干消耗品といいますか、経常の運転資金を助成するということになるので、困難な面があるわけでございますが、そういうものにつきましては、制度としましてはやはり金融制度が向くということでございまして、私どもの方では、そういう防じん用のビニール、そういうものの張りかえにつきまして農業近代化資金の対象にいたしておりますので、そういうもので対処をしていただきたいというふうに考えております。
○渡辺武君 それから桜島のミカンですね、これもほかの委員が非常に強調しました。あすこは有名なミカンの産地になっているし、特別に味もいいわけですね。私、先日鹿児島へ行きましたときに、ちょうどけさもお話が出ましたが、ミカンをつくっていた農家が一家五人心中されている。その家にも行ってみました。まあミカン畑が非常に悲惨な状態になっておりましたが、そのときに伺ったんですが、いま県の事業としてミカン畑一反について三棟のビニールハウスをつくっておる。ビニールで覆ってやろうと。いまのところ試験的な段階なんですが、県が二分の一、それから町が二分の一という費用負担になっているわけですね。これについて、国が、防災営農施設整備事業の補助率と同じように、七五%程度の補助をしてくれないだろうかという強い要望が出ておりました。この点、可能性はどうですか。
○説明員(阪田彰夫君) お答えいたします。 御指摘の、ミカン園にビニールを張りまして防じんをするということであろうかと思いますが、先生御指摘のように、鹿児島県の事業といたしまして実証圃を設けまして、桜島町で現在実験をしておる段階でございます。それにつきまして、これは実は五十二年度から県の方も始めたわけでございまして、まだいま実証圃で現に栽培をしておるという段階にあると承知しております。それにつきまして、県の方から、これをさらに国の助成対象にしてくれという要望を聞いておりまして、私どもとしましても、その技術上あるいは営農上の適否といいますか、妥当性その他について、いろいろ現在意見を聞いておるところでございます。
○渡辺武君 その技術上もし仮に問題があると、あるいは営農上も問題があると——これから検討すると言われているんですが、あるとするならですね、とにかく私その自殺されたお宅の近所の農家の方々にもいろいろ話を聞いてみましたけれども、昔はミカンの木三本あれば何とか一年暮らしたと言うんですね。そのくらい値段がよく売れたと。しかし、いまのような状態になって、それではほとんど採算がとれないんだが、それでもなおかつこのミカンを何とかこう維持して、そうして桜島のミカンを今後も育て発展させていきたいという強い要望があるんです。ですから、鹿児島の町に出かせぎに行きながら、同時にミカンの木にはちゃんと肥料も入れて木を維持するということにまた金をかけているのですよ。大体聞いてみますと、一アール当たり肥料や農薬が約四十万円くらいかかる。ところが、なったミカンを売って、いい場合で三十万円程度の収入しかないんだ。十万円の損をしながらも、何とかこのミカンを維持したいということで必死になっているわけですね。そういう意味では、現地の農家の方々の営農意欲というものは非常にこれは旺盛だと見なければならぬと思うんです。自殺された方も、ミカンでうまくいかなくてやむを得ず養豚も始めて、それで借金がかさんで死なれたという大変悲惨な状態ですけれども、やはり転業ということを、これを目の前にちらつかせながら今後のことを考えるのでなくて、やっぱり桜島のミカンを何とか保存し、それでもって桜島の農家の方々が十分に今後経営をやっていけるということを中心にして考えていただきたいと思うんです。そういう意味で、ああいう灰の降る条件のもとでミカンの栽培どうしてうまくいくのかという見地から、技術的、営農的に積極的に検討してほしいと思う。その点どうですか。
○説明員(加藤敦君) 桜島の降灰によります、いま先生の御指摘のありました農作物の被害、これにつきまして、おっしゃるように、営農が継続できるような技術の開発というふうなことが非常に重要でございまして、そういった面で鹿児島県の試験場におきまして、いま鋭意試験研究を実施しているところでございまして、国といたしましても、四十九年度から総合助成事業によりまして助成をいたしておるところでございます。対象といたしましては、いまの果樹並びに野菜、桑、飼料作物、お茶、畜産というふうな、各試験場がそれぞれのものにつきまして被害の軽減対策というふうなことを鋭意研究をいたしておりまして、灰の除去方法でありますとか、先ほどお話のありました被覆の方法でありますとか、そういったことを銃意検討いたしておるわけでございまして、今後ともそういった試験研究を早急に進めまして、農民の安心してできるような技術をできるだけ早く開発していきたいというふうに思っておりまして、そういう面で、国といたしても県を指導してまいりたいというふうに思っております。
○渡辺武君 桜島の火山灰のところにあのミカンの木があって、それで非常に味のいい、おいしいミカンがなる。私行ってみてびっくりしましたが、いまの酸性の灰が降っているという条件で、何とかこれを防ごう防ごうという見地からの検討じゃないかという感じがするんです。私はむしろ積極的に、あの酸性の土壌の中でどういうことをやったら農業が発展するのか。言ってみれば桜島型の農業というようなものを目指してやっぱり国が積極的に取り組んでほしいと思う。その点どうですか、あわせて御意見伺いたい。
○説明員(加藤敦君) 先ほども申し上げましたように、やはり現地に近い鹿児島県の試験場がまず行うことが重要でございますので、そういった鹿児島県の行います試験研究につきまして十分県とも協議をいたしまして、どのような助成がよろしいのかということについての検討をいたしたいと思っております。
○渡辺武君 それから、自作農維持資金の問題について伺いたいと思うんですが、いただいた資料を拝見しますと、自作農維持資金の利用件数と金額ですね、昭和四十八年度は五百三十四件で三億六千二百万円。ところが、五十一年度になりますと、件数七十七件、金額五千七百万円に減っているんですね。それで、なぜこれは減るのか。私、考えてみますと、貸付限度額が百八十万円という状況なんですね。これでは一回金を借りたらもう二回目は借りられない。しかも灰は毎度毎度毎年降っているという条件があるわけですから、私は自作農維持資金使いたくても使えないという状況がいま現実に起こっていると思うわけです。ですから、この限度額も少なくとも三百万円以上ぐらいにはふやしていただきたい。 それからもう一点、被害額五割以上の農家には、資金の末端金利が三%となるように県が利子補給をしているという状況なんですね。ですから、それもこうして例年灰が降っているという条件も考慮しまして、県の負担ですね、利子補給分、これも国が見てやるというくらいのことは私はやるべきじゃないかというふうに思いますが、その点伺いたい。
○説明員(佐藤太洋君) お答えいたします。 自作農維持資金の限度額につきましては、先生からいまお話がありましたように、通常の場合は百万円という限度額がございますが、桜島の特殊な被害状況にかんがみまして、百八十万円という特例限度額を設定しておるわけでございます。この額をさらに引き上げる必要があるかどうかということにつきましては、現在鹿児島県に依頼しまして、現在持っております借入金の残高、それから資金需要額、こういうものを調べてもらっておりますので、その結果を待って検討してまいりたい、こういうぐあいに考えております。 また、金利をさらに安くすべきでないかというお話でございますが、自作農維持資金は、御案内のとおり償還期間二十年というような長期のものでございまして、かつまた、三年以内の据え置き期間も設けておりますので、金利の引き下げにつきましては非常にむずかしい問題があるんじゃないだろうかと、こういうぐあいに考えております。
○渡辺武君 最後に一問。 いや、金利を引き下げろというんじゃなくて、末端金利が三%になるように県が補助しているわけです。利子補給しているわけでしょう。その県の利子補給分は国が見てやるくらいのことはできないかということなんです。 それともう一つ、朝から問題になっております果樹共済ですね、あれの算定ですね、三年間の平均というようなやり方で、これが毎年毎年常襲的に灰が降るという、条件と明らかに矛盾してきているということは、各委員の指摘したとおりだと思うんです。ですから、先ほど申しましたように、農民は営農の継続を望んでいるので、転業というものはそう私はいま大きな問題にはなっていないと思います。営農を継続させる。そういう見地から、やはり灰が恒常的に降っているという実情に合った特別な制度、これをぜひ考えてほしいと思います。この二点を伺いたいと思います。
○政府委員(犬伏孝治君) 自作農維持資金の五分の金利を、さらに利子補給によりまして引き下げるということができないかという第一点につきましては、結果的には自作農維持資金の末端金利を三分にするということでございまして、その下げるための国の財政措置を行うということであれば、やはり公庫の、農林漁業金融公庫から自作農維持資金は出ておりますので、公庫の財源措置をして引き下げるということの方が、金利体系あるいは融資の事務処理上適切なことではないかというふうに考えられるわけでございますが、しかし、先ほど農地業務課長からお答え申し上げましたように、災害金融の中で、自作農維持資金は二十年という長期の資金でございまして、五分というのはこれらの長期の資金の中では最低の金利でございまして、これをさらに引き下げるということはなかなか困難でございます。災害の都度、自作農維持資金の金利について御議論はございますし、私どもも種々検討いたしておりますが、現在のところはなかなか困難な状況でございます。 それから、第二点の果樹共済の点でございますが、先生御案内のとおり、現在の共済事業は保険類似の制度でございまして、多数の加入者から掛金という拠出をしていただいて、その拠出を財源といたしまして、被害が発生した場合に支払いを行うというのが基本的な仕組みでございます。農業の特殊性にかんがみまして、その場合に掛金の一部について国庫負担をするというのが現在の共済制度であるわけでございます。共済制度の中におきましては、やはり保険と同じように、危険の発生の確率が将来に向かって、まだ発生はしておらない時点におきまして、将来に向かって発生の確率が均等であるということが保険の仕組みとして本質上必要でございます。それが不均等であるということになりますと、危険の発生率の高い加入者がふえて、危険の発生の確率の低い者が入ってこない、いわゆる逆選択の問題が生じます。農業共済におきましてもそのような趣旨で、危険の発生が将来に向かって均等であるということを制度のたてまえにいたしております。これは保険制度上の本質的な、いわば基本的な性格であるというふうに考えておるわけでございます。 したがいまして、桜島の場合に、被害かここ数年発生いたしております。いま言ったような基本的な性格との調整をとるということで、一つは、引き受けの場合の基準収穫量についてその危険の発生した実績を反映させるということで、過去五カ年の中庸三カ年というものをとっておるわけでございます。で、同時に、掛金につきましても、そのような危険か多発する地域——何も桜島に限りませんが、危険の発生する度合いの高いところにつきましては掛金率が高いということで、共済の仕組みの中で危険の発生についての均等化と、それの負担の公平を図るということで実施をいたしておるわけでございます。しかしながら、桜島の場合に現に農業経営が行われておる。共済で対応するとしてもただいま申し上げたような限界がある。そのままそれでいいかということについては、決してそうは思ってないのでございまして、防災営農施設整備計画におきまして、現在つくられておる作物ができるだけ被害をこうむらないように各種の施設を助成をいたしております。灰の洗浄施設でありますとか、それから灰がかからないような被覆施設についても一部助成をいたしております。 先ほど野菜でありますとかミカンにつきましてお話がございましたが、いろいろ営農上、技術上問題がございますけれども、前向きに、ただいま入ってないそれらのものについては前向きに検討をしてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。 それからもう一点は、やはり基本的に考えますと、降灰の被害を受けるような営農をこのまま続けていいかどうかという点について考えますと、やはり営農の転換ができるのであれば、そのような方向に誘導をしていくということの必要性もあるんではないか。そのようなことで、防災営農施設整備計画の中では、他の作物へ転換するための助成も行っておるわけでございます。ただいまのところは、ヒワでありますとか、花卉への転換を対象にいたしておりますが、さらに現地の実態に応じまして、他の適切な作物がございますれば、それらを今後の問題として検討をしてまいりたい。防災営農施設整備計画は、御案内のとおり、鹿児島県知事が立てまして農林大臣がこれを承認するという仕組みになっておりますので、県の当局と十分前向きに御相談をしてまいりたいと考えておる次第でございます。
○委員長(村田秀三君) 本件に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。 —————————————
○委員長(村田秀三君) 上條君から発言を求められておりますので、これを許します。上條君。
○上條勝久君 私は、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党、日本共産党、民社党及び第二院クラブの共同提案に係る活動火山の爆発降灰等による災害対策等の充実強化に関する決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 活動火山の爆発降灰等による災害対策等の充実強化に関する決議 有珠、桜島、阿蘇等活動火山の爆発及び降灰等による被害対策は、現行の法令及び財政措置によつて対応してきたところであるが、最近における噴火による被害の実態にかんがみ、火山周辺地域住民の生命、身体の安全確保と生活及び産業の安定に資するため、政府は、速やかに関係法令、行財政上の措置について検討し、左記事項を実施するため、必要な関係法令の改正を前提とする行政財政上の適切な措置を講ずべきである。 記 一、火山活動研究観測体制の充実強化と防災体制の整備 一、緊急避難施設整備地域の拡大と施設の整備 一、降灰の排除事業の推進と助成の強化拡大 一、公共施設等の降灰防除のための施設整備とこれに対する助成 一、土石流等による災害防除のための治山治水事業の拡充強化 一、農林漁業の降灰等による被害軽減対策の強化、特に防災営農施設の拡充と指定地域の拡大 一、商工業者等の降灰被害対策資金融資等の強化 一、降灰等の住民の健康に及ぼす影響調査の実施 一、関係地方公共団体に対する財政措置の強化 右決議する。 以上でございます。 なお、この機会に委員長にお願いをいたしたいのでありますが、本件の緊急性にかんがみまして、今後の、場合によりましては、状況によりましては、各党委員の先生方によって本会議の決議に持ち込むことについて改めて御相談をいただきたい、かように思います。
○委員長(村田秀三君) ただいま上條君から提出されました決議案を議題とし、採決を行います。 上條君提出の決議案に賛成の方の挙手を求めます。 〔賛成者挙手〕
○委員長(村田秀三君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 なお、この取り扱いについては、委員長に御一任を願います。 また、上條君から最後に御提案ありました事項につきましては、理事会において十分に協議をいたしたいと存じます。 ただいまの決議に対し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。田澤国土庁長官。
○国務大臣(田澤吉郎君) 今年八月の有珠山の突然の噴火を初め、桜島の継続的噴火による異常な降灰、阿蘇山の活発な活動等、火山活動は周辺の住民、産業に多大な影響を及ぼしているところであります。このため、政府としては、これら活動火山対策の推進に努めてきたところであります。 ただいまの決議につきましては、関係省庁ともどもその御趣旨を尊重して、今後とも活動火山対策に最善の努力を尽くしてまいる所存であります。 —————————————
○委員長(村田秀三君) 次に、豪雪対策等に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○長谷川信君 まず、大臣にお尋ねをいたしますが、ただいま決議をされました、有珠山、それから桜島、阿蘇、早朝からこの一連のいろいろ議論があったわけでありますが、これらの災害対策が、いま日本の国が戦後これだけ経済が伸びた、GNPがまさに世界で最高という、それからASEANに四千億も金が出せるような豊かな日本になったにもかかわらず、災害の対策がそれとスライドしてというか、並行して行われていないような気がするんです。恐らく戦後、昭和三十四、五年ころの災害対策と今日のもろもろの災害対策が、それほど経済の伸展に伴い飛躍的な増大を、伸長を見ておるというふうな感じを私どもは受けておらない。これはやっぱり国土庁で、いま御決議をいただいた火山あるいは雪害、水害、風水害等々、これらの問題は経済がいまこれだけ伸びたのでありますから、これらとやっぱりスライドして、並行してこの対策を伸ばさなければならない。その辺、大臣の所見とお考えのほどをまずお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(田澤吉郎君) 先生御指摘のように、社会経済情勢の推移に伴う災害対策の状況は一体どうなのかということは、御案内のとおりでございます。私は、やはり災害については、これまでも災害対策というのは、単に被害が起きたからそれに対する対策を進めるという段階から、やや、改良をも含めての災害復旧に変わったということがこれは一つあります。さらに、防災体制というものも、これは以前から見ると相当改良されている。たとえば、治山治水等の面から相当程度変わった面があると思うのでございます。しかしながら、ただいま御指摘のように、まだまだ、やはり社会経済情勢の推移に比較して足りぬ点がたくさんあろうと思いますので、私たちもさらに積極的にこの災害対策については心してまいらなければならない、かように考えておるのでございます。
○長谷川信君 さっきから桜島の話をずっと拝聴いたしておったのでありますが、人命に影響がある、健康に影響がある、いろんな御議論があったわけでありますが、政府委員の皆さんの御答弁を承っておりますと、範囲が小さいから、あるいは人口が少ないからというふうなことで、災害救助法あるいはその他万般のいわばいろいろの施策がなかなか思うようにいきませんというお答えでございますが、これはやっぱりいま御決議もいただいたのでありますので、大臣からひとつ何といいますか、さっき申し上げましたように、これだけ経済が伸びているんですから、ASEANに四千億も金を出して、どこかその辺の飛行機なんとかいうやつに十六億も金を出すような世の中になったのでありますから、災害対策はやっぱり本当にスライド——スライドというか、並行して、考え方の転換をお願いいたしたいということを強く御要望申し上げておきます。 それから、豪雪、雪害の問題で若干お尋ねをいたしたいと思いますが、大臣並びに政府委員にお願いをいたします。 国土庁でおつくりになりました三全総がございますが、あの三全総を拝見いたしておりますと、これからは日本の国は都市集中型でなくいわば中核都市をそれぞれ幾つかつくって、それぞれ地方の開発、発展を、いわば平らの発展というか、もっと極端に言えば、おくれておるところを引き上げて全体をよくしようというような書き方をいろいろされているわけで、これはもう私ども全面的に賛成でございます。 ところが、それらの中核都市あるいは日本全体をよくするということになりますと、国土庁の調査からいいましても、豪雪地域が全日本の約五三%を占めておる。だから、この五三%を占めておるところの豪雪対策をしなければ、いわば中核都市の発展だとかおくれておるところを引き上げるとか、三全総、日本全体の向上を図るとかと言っても、なかなかそれはむずかしいと思うんです。 で、いまも活火山の問題がございましたが、豪雪対策も、いろいろ大臣御承知のとおり、これ、ここ五年、七年間の間にかなりよくはなっております。よくはなっておりますが、しかし、いまでも、これからまた雪が降りますが、あの三メーター、四メーターの中で、冷蔵庫の中でこれから来年四月まで暮らさなければならない。あのいまの状況を見ますと、これはやはりかなり思い切った豪雪、雪害対策の強化、それから豪対法の改正、見直し等々、国土庁、これはかなり前向きでやっていただかないと、私は、三全総というのはやっぱり絵にかいた何とかだなあというふうな憂いがあると思うんですが、たとえば新潟県の例を、私は新潟県でありますので自分のところの例を申し上げますが、新潟県は資源が非常に多いんです。ガスは全国生産の約九〇%近く。発電量もこれまた日本で最高の発電量。それから土地は広い。水資源はまさに日本一であります。それから、米は、これはまあ御案内のとおりであります。それだけ資源があって、いま三万から四万くらい出かせぎが出ているんですよ。これはもうずっと前から出ているんですが、今日ただいまでも四万の出かせぎが出ている。しかも、県民所得が全国で三十番目であります。 なぜ、それではこれほど資源があって、これほど働き手があって、所得が三十番目なのかと申しますと、やっぱりいろいろ考えてみますと豪雪ですよ。この豪雪の対策がもう少し何とかできれば、そこで働いて、自分ところの資源を使って金が取れて、そこで暮らせるものか——そういうことで初めて中核都市ができるというふうに私どもは理解をしているわけでありますが、これは後で細かくお聞きをいたしますが、やっぱりそういう考え方でひとつお願いをしなきゃならない。 四メーターも五メーターも雪が降って、その雪は四月、五月、解けますね。解けると、ほとんどそれは電気になって全部——全部とは申し上げませんが、七、八〇%は関東圏に送られてしまうわけですよ。それで、東京はこのとおりきれいになって、電気がついて、暖かくなって、新潟県の方は雪掘りと雪害だけ残っているというふうなことでは、これは三全総はなかなか実現ができないというふうなことだと思うのでありますが、三全総を実現するには、どうしても豪雪対策のひとつ抜本的な改正と見直しをやっていただかなければならない。 大まかなことでございますが、あと細かなことは審議官、政府委員にお尋ねをいたしますが、大まかなことにつきまして、大臣からお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(田澤吉郎君) 国土の一〇%にすぎない三大都市圏に、四五%の人口が生活をしている。このために、水資源だとかあるいは食糧、エネルギー、あるいは住宅問題等がますます深刻化しておる現状でございますので、この過疎、過密を解消して均衡ある発展を図るということが国の基本的な政策なんでございますね。そういう線に沿うて、いま私たちは第三次全国総合開発計画を策定いたしたわけでございまして、その基本は、地方に人口を定住させるということが基本なんでございます。ことに、若年層を地方に定住させるということを進めるためには、何としても雇用の場を与えなきゃいかぬ。それから住宅だとか生活環境を整備しなきゃいかぬ。あるいは教育、文化、医療等の水準を高めなければならないということが基本的な目標なんでございます。その中で、特にいま申し上げましたように、生活環境の整備という問題が非常に大きいと思うんですよ。 そこで、私たちは三全総の中に、豪雪地帯に対しての対策、あるいは裏日本と言われる歴史的に非常に深いものを、それから資源の面で非常に豊富な地域でありながら、依然として裏日本として扱われる地域を一体どうしたらよろしいかというような問題を直接取り上げて、その問題解決のために五つの課題を示してあるわけでございます。ですから、その中で、特に私は豪雪地帯を先生が御指摘になることは当然だと思いますので、ことに日本海地域とあるいは東北、北海道というものは、二十一世紀の未来を担うに足る地域であるといわれておりますだけに、雪に対する研究、雪に対する対策というものを思い切って進めてまいらなければならないということを、三全総の中でも指摘してございますし、私たちも直接これからの国の大きな政策としてこれを進めてまいりたいと、かように考えておるのでございます。
○長谷川信君 ことしの五月十九日の衆議院の災害対策特別委員会ですか、これで豪雪の決議をされておりますが、簡単に申し上げますと、「「積雪の度の要件」の基礎となる累年平均積雪積算値については、最近年次までの積雪の実態が可及的に反映されるようその取扱いを検討すること。」以下、ずっと書いてございますが、要するに、これはいままでのものを見直しをしなさいということだと思うんです。もっと簡単に申し上げますと、平均積雪量二メーターあるいは三メーター五十、一メーター五十というところはざらなんです。大臣も雪のことは御存じだと思いますが。一メーター五十、二メーターといいますと、さっき桜島の話もございましたが、まさにこれは本当にどうにもならない状況ですよ。その平均の上にいかないと、それは豪雪という、災害救助法あるいはいろんな対象にはならないですよというようなことで、要するにそういうことを見直しをしなさいと。 それから、雪が降って屋根の雪をおろす。それを片づけなければならない。あるいは交通の不便、いろんなことがございますので、それらのいわば何といいますか、その種のものについて大蔵省なり自治省なり、いろんなところで、なかなか豪雪の基準が、やっぱりさっきの火山というのは予告なしにばっとやってくるものでありますし、雪というのは十二月にくるということは予告してあるんで、四月に消えるということも予告してあるものだから、どうしても災害としての取り扱いが、さっき申し上げましたように、政府のおえら方の皆さんが、いやお前のところは三千年も五千年も前から十二月に降って四月に消えるのだからということで、なかなか。ところが現地に住んでみる——まあ住んでいただかなくてもいいんですが、一遍見ていただけば、いやこれはなかなか大変だなあということでみんなもう御理解いただくのでありますが、そういうものの見直しを衆議院の災害対策特別委員会で御決議をいただいたものだと思うんです。 以下、各省にわたりましていろいろお尋ねをいたしたいと思います。 まず、税の問題でございますが、四十八年の例で、雪害のために一軒当たりどのくらい雪のために金がかかっているかと申しますと、四十八年で六万五千円から七万円近くかかっております。だから、いまで大体十万はかかっておりますね。十万円と申しますと、三百万の所得の人が百万控除でありますから、三百万。二百万を引いてその一〇%は三十万でありますから、表向きのもので十万ですから、約一割近くの金が雪害のためにかかっておる。これも御案内のとおり。政府でもある面でいろんな措置をされておりますが、たとえば給与所得の場合は、積寒地帯の国家公務員に対して積雪寒冷地手当、あるいは三公社五現業もそのとおりであります。なおまた、生活保護世帯に対してもやや同じような措置がされておるわけでありますが、一般の住民に、給与所得者以外の農林漁業並びに自営業者に対するそれらの控除が全くこれは税法上なされておらない。これはやっぱりいまから見ますと、若干片手落ちのような感がなきにしもあらずでありますが、なかなか、その徴収の方法が技術的にいろいろむずかしいということは私どももよく承知をしておりますが、これはしかしだれが見てもちょっと片手落ちのような感じがするわけでございますが、衆議院のいろいろ速記録等々を見ますと、大蔵省もこれらの問題については今後十分検討しなければならないという答弁をされておりますが、大蔵省の方、政府委員の方からひとつお聞かせをいただきたいと思います。
○説明員(矢澤富太郎君) お答え申し上げます。 ただいま御要望のことは、恐らく豪雪控除の話であろうかと思いますが、ちょうど税制調査会が中期の税制を検討するということで開かれておりましたものでございますので、本年の六月に国会の御要望を御披露いたしました。その他新規の控除の要望もございまして、そういったものと一緒にして御検討いただきました結果、十月四日に答申をいただいたわけでございますが、その答申では、そもそも個別的事情を税制においてしんしゃくするにはおのずから限界があって適当ではないという御答申をいただいております。 それから、そういったことで豪雪控除につきましては、税制の制度の問題としてなかなかむずかしい問題がございますものですから、雑損控除という制度がございます。これは災害でございますとか盗難等に遭ったときに一〇%という足切りがございますが、超えた分を所得から控除するという制度でございます。従来は、屋根に積もった雪をおろすための費用を雑損控除の対象としていたわけでございますが、これはひとつ運用上そういった豪雪地帯の実情を考慮いたしまして、少し拡大してもいいんじゃないかということに相なりまして、家の外周の雪かき費用とそれから屋根に積もった雪、家の外周の雪の今度はかいた雪を捨てる費用もこの雑損控除に入れようということになりまして、その点につきましては、十月二十七日に国税庁の方から各税務署に通達を流しておりますので、来年の所得の申告に当たりましては、御利用いただけるものと期待しております。
○長谷川信君 いまの御答弁で私もよく理解できる。所得税で、なかなか雪を片づけるのはみんなこうやってもう大変で、雑損控除のいまのお話で結構だと思うのでありますが、ただ、いろいろ取り扱いに際しまして、雪国の連中も、何千年も前から降っているものだから、なかなか申告のやり方——私はそこのところいろいろあると思うんです。私は自分で雪のどまん中に住んでおりますと、ああまた降ったかという程度に思っておりますが、二月、三月になって、三カ月も冷蔵庫の中に入れられておると、いやまいったなと本当に思うのでありますが、それらの事務的の面で、それぞれまた行政指導をよろしくお願いいたしたいと思うわけであります。雑損控除はできるだけひとつ拡大をしていただいて、いまの大蔵省のお話しのようにできるだけ拡大をして、なお取り扱いをお願いをいたしたいということを申し上げておきます。 それから、これは豪対法は国土庁ですか——さっき申し上げましたように、豪対法の見直し改正をお願いをいたしたいわけでございますが、豪対法を読んでみますと、これは僻地振興法とかあるいは離島法とかその種のものと違って、財源的な裏づけ措置が豪対法にはないといっても——ないというのは強過ぎるかもわかりませんが、非常にほかの法律と比べるときわめて薄いと思うんです、いろいろ読んでみましても。これは議員立法であるせいかどうか、その辺は私もよくわかりませんが。ほかの過疎法とか離島振興法とかあるいは山村振興法とかと比べると、どうもやっぱり財政的な措置、裏づけが若干低いんじゃないかというように私どもはとらえております。 そこで、さっき申し上げたように、若干これからひとつその見る視点を変えていただかなければならないわけでありますので、過疎法、離島振興法あるいは山村振興法と同じように、それぞれ起債の面、償還の面あるいはその償還に対する地方交付税の面等々含めて、他の法律——他の法律というか、他のそれらのものと比較をして劣らないような、財政の裏づけのある豪対法というものをお考えをいただきたいと思うのでありますが、国土庁の御説明をひとつお伺いいたしたいと思います。
○政府委員(土屋佳照君) ただいまお話がございましたように、いろいろな地域立法というのがございますし、その中では、離島振興法のごときは非常にコンパクトにつかまえられる地域でございますので、予算も国土庁で一応一括計上といったような形式もございます。ただ、この豪雪地帯は非常に範囲が広いのと、御承知のように過疎なり何なりいろいろ重なっておるということもございまして、結果的には基本的な整備の方針を決めて、その計画に沿って関係各省がそれぞれの施策をしていただくという形になっておるわけでございます。ただ、具体的にどういうことをやるかということになりますと、たとえば、過疎債のような形で何かできるのかどうかとなりますと、関係各省いろいろ検討いただかなければならないし、いろいろ問題があるんだろうと思います。しかし、先ほど大臣からも話がございましたように、今後、この居住空間をどんどん雪国に広げていくということになりますと、いろんな面で施策を強化していかなければならないということは仰せのとおりだと存じますので、いろいろな面で、私どもまとめ役といったような形でございますが、関係方面ともよく相談をして、前進ができるようにいたしたいというふうに考えております。
○長谷川信君 豪雪地域というのは大体過疎であり、僻地であり、山村であるわけでございますが、ただ、その重なったところと、図面を見ますと、全く重なっておらないところもかなりあるようですね。これは私どもの地元の県の図面でございますが。全部重なっておるところの方がむしろ少なくて、豪雪だけのところが相当部分やっぱりありますね。だからいまの御説明は私も理解はできますが、なかなかいろんなケース、ケースがありますので、これはやっぱり離島、過疎、山村と同じような、いわば財政的な裏づけのある豪対法というものをどうしてもつくっていただかなければならない。ちょっと再度で恐縮でございますが、前向きのひとつお話を承りたいと思います。
○政府委員(土屋佳照君) この地帯には、先ほども申し上げましたように、いろんな過疎その他のものが重なっておりますが、重なっていないところもある。したがって、そういう場所と重なっておるところとどういう形で取り扱ったらいいのか。いろいろ重複の点もございますので、技術的にはいろいろ問題があろうかと思いますが、いまこの豪雪地帯対策特別措置法のほかに、こういった地域に対する各省のいろいろな取り扱いというのも別途あるわけでございますが、そういったものをさらに強化をしていくという意味においては、私どもいまここでこういう形でという、直ちにそのお答えを持っておりませんけれども、御趣旨に沿って今後十分検討さしていただきたいと存じます。
○長谷川信君 次に、建設省にお尋ねというかお願いでございますが、これ、それこそ十二分に御承知のことでございますが、これから十一月下旬、十二月——もう雪か降り出しておりますが、これから消えるのは来年の四月あるいは場所によっては五月上旬くらいになりますね。そうなりますと、いま景気浮揚対策あるいは今回の二兆何千億の予算をいただきましても、雪国に直接それが下がるというのは、全然下がってないとは申し上げませんが、期間的になかなか工事が、思うように仕事ができない。これは残念ながら、いま二兆円金をいただいても、豪雪地域と豪雪地域でないところと比べたら、かなりやっぱりその度合いは薄くなってくる。これは当然でありますが。例年の豪雪でない普通平年の雪のときでも、十二月から四月一ぱいまではほとんど仕事は、特別の土木事業、公共事業以外はそれほど仕事は——町の中は別ですよ。町の中は別ですが、ちょっと山地に入りますと、なかなか思うように仕事ができない。仮にやっても非常にコストも高くなると、諸経費がかかるわけであります。そういう面で、例年もう何百年も繰り返していることでございますが、何かひとつ方法を講じていただきたい。四月から十一月までしかないのですよ、仕事をするのは、雪国というのは。ところが四月に予算をいただいて、五、六月ころ入札をしてそれから仕事をやると、六月下旬か七月ごろからしか仕事ができない。一番仕事のできる三、四、五、六がほとんど何と言いますかね、実際のことができないというふうな状況。七、八、九、十。十一月になるともうそろそろ始まるということで、その辺、これは建設省だけの問題ではございませんが、何かうまい方途、方法等を考えて、せっかく二兆円も三兆円も、これからいろいろ景気浮揚の予算が出るわけでありますが、できるだけ、さっき大臣のおっしゃったように、国土に均てんをしてその予算が下がるように、それにはどうしてもやっぱりいまの制度を若干改めるというか、考え直さなければならないようなことに相つながると思うのでありますが、その辺、御見解をひとつ承りたいと思います。
○説明員(加瀬正蔵君) 先生御指摘のように、豪雪地帯あるいは積雪寒冷地域におきます事業の執行というものが、積雪時までに工事を竣工させる必要があるというため、非常に問題が多いということはよくわきまえております。技術的には通年施行の可能性等の研究も必要でございましょうし、そういう点での配慮はいたしておるわけでございますが、私どもといたしましては、従来より事業をなるべく早期に執行するという点に特に配慮しているわけでございます。本年度下半期の事業の執行につきましても、ことし十月二十四日補正予算の通ったあとの通達で、早期発注の確保にいかんなきを期するよう、関係方面に通知しておるわけでございますが、特にその中で、積雪寒冷地域における事業の執行促進について配慮することもうたってございます。ちなみに、今年度上期の公共事業七三%の前倒し施行につきまして、私どもでは七一・六%の目標を立てたわけでございますが、結果として七四・一%という数字が、目標二・五%を上回る数字が出ております。九月末現在でございますが。これを、いわゆる積雪寒冷地域における契約とその他の地域における契約率というのを比較してみますと、ことしの場合、一般が七一・七であるのに対しまして、積雪寒冷地域におきましては八二・七、一一%一般の地域より積雪寒冷地域における契約率が上回っております。こういった面も千分今後とも配慮しなければいけないということで、先生の御趣旨の線に沿って、さらに指導いたしたいと考えております。
○長谷川信君 なおまた前向きにひとつ御検討いただきたいと思います。 ちょっと細かな問題で恐縮でございますが、豪雪地に対して、今度建設省で平衡交付金で裏打ちをするということだけでなく、補助金の制度をいろいろお考えになっていらっしゃいますが、これは昨年の異常豪雪の際に、かなり評判も——評判と言っちゃ悪いのですが、なかなか好評を呼んでいたようであります。ただ、残念ながら金額が非常に少ないので、これはやっぱりさっきの桜島の問題もございますが、有事の際には思い切って金を出すということが、それがやっぱり政治であり、この災害対策の本当の——私どもいただく方から見ればそれはありがたいわけでありますので、あるいは補助金制度というものはもっと思い切って拡大強化、幅を広くして、有事の際にそうあれしないで出せるような、あの補助金制度というものはもっと拡大強化していただくというふうなことを私どもはこいねがっているわけでありますが、建設省のお考えいかがでございますか。
○説明員(渡辺修自君) 先生のただいまのお話は、五十二年豪雪の際の市町村道の特別補助の件かと思います。これは大変な雪でございましたので、国土庁にも非常にお骨折りをいただきまして、一般会計の予備費から総額で四十億六千万という金をいただきまして、市町村道に対して、幹線市町村道でございますが、例年の除雪費を上回る分の一部を補助をしたということでございます。これは実は初めての制度でございまして、私どもといたしましては非常にいい制度をむしろつくっていただいたと思うわけでございます。平年の除雪の場合でございますと、市町村道はやはり他の幹線道路との組み合わせにおきまして、あるいはその地域に設けられる施設との関連等で、臨機応変にその路線が変わって除雪をしなきゃいかぬというようなケースもあるわけでございます。いわば弾力的な、市町村の自主的判断による除雪というようなことがよろしいのではないかという面もございますので、従来は交付金等でお願いをいたしまして、私どもの方では機械の補助ということをいたしておったわけでございます。したがいまして、この辺は今後とも大体そういう方向でしばらく参りまして、せっかく昨年度いい制度をつくっていただきましたので、しばらくこの状況で過ごしつつ、なお、市町村道除雪につきましては、全体の道路網との関連でどういうふうな組み合わせでやればいいかとか、いろいろ検討してまいりたいと考えております。
○長谷川信君 次に、ちょっと細かくて恐縮でございますが、除雪指定路線でございますが、これはいろいろやっていただいておりますが、なかなか毎年、たとえば二十キロも三十キロもある路線で、一年に千メーターか千五百メーターくらい——これは全部であるかないかわかりませんよ。私ども承知しておるところでは、せいぜい延ばしてもそんなところであります。だから、やっぱりあの種のものはもっと思い切ってその指定路線——予算の関係ももちろんあると思いますが、これはやっぱり延ばしていただかないと、さっき大臣がおっしゃっておったそういう目が入らないと思うんです。この指定路線の延長を大幅にひとつ私ども御要望申し上げたいと思いますが、建設省の方のお考えいかがでございますか。
○説明員(渡辺修自君) 指定路線につきましては、国道、県道につきましては、ただいま五十二年度現在でこの雪寒地域内の全道路延長の約八割を若干超える程度をすでに指定してございます。市町村道につきましては、これは防雪事業、それから凍雪害防止事業、並びに先ほど申し上げましたように、除雪機械の補助のための指定ということで延長をふやしておりますが、これは毎年度必要な延長を追加指定するということでやってまいっておりまして、現在のところ、国県道で五万九千七百三十五キロメートル、それから市町村道で二万八千八十キロメートルという指定状況になっております。五十三年度から第八次道路整備計画、五カ年計画を発足させることになりますが、雪寒関係につきましても一時繰り下がりますけれども、同時に第七次積雪寒冷特別地域道路交通確保五カ年計画を発足させる予定でございますので、この中におきましても、指定路線の拡充を図ってまいりたいと考えております。
○長谷川信君 時間がないようでありますので、簡単にお願いいたしたいと思います。 なお、消雪パイプというのを御存じだと思いますが、水をはじかして雪を消すやつですが。あれも雪を消す意味では、何と言いますか、ブルドーザーでやっても、グレーダーでやっても、消雪パイプでやっても結果は同じことでありますが、それにかかるところの電気料をいままで国でも余り出しておらなかったし、県も——県は最近ちょびっと出しておりますが、これはやっぱりブルドーザーでやろうが、グレーダーでやろうが、電気でやろうが、消えることは同じなのでありますから、これは一〇〇%国庫もしくはいろんな公共自治体で持たなければならない、これが当然であると思いますが、その辺、建設省のお考えをちょっと聞いておきます。
○説明員(渡辺修自君) 電力料の補助につきましては、五十年度から県知事さんが管理しておられます国道につきまして補助を開始をいたしました。それから、本年度から県道の消雪パイプにつきましても補助として採択するようにいたしたところでございます。市町村道につきましては、これが非常に効果があるものでございますけれども、ただいま申し上げましたように、除雪事業費の補助を、直接的な補助をどうするかという問題とも関連しておりますので、その問題との絡みで今後検討してまいりたいと思っております。もとより、市町村道の件は、先ほども申し上げましたとおり、大変重要なこともわかっておりますので、私どもといたしましては除雪問題とともに前向きに検討したいと考えております。
○長谷川信君 なお、歩道の——車道、車のところの除雪は国道、県道かなりよくいっていることは、私も本当に十年くらい前と比べると隔世の感があると思うんですが、ただ、残念ながら歩道の除雪が、これが全くほとんど一〇〇%行われておらない。歩道というのは通学道路であり、あるいはかなりいろいろ使っているわけでありますのに、これは全くいまやられておりませんね。だから新しい考え方で、車の通るところはもちろんだが、やっぱり人間が歩くところ、人の歩くところと車の通るところというのは、やっぱり同じ取り扱いをやっていただくということがたてまえであると思うんです。そういう意味で、この歩道除雪について建設省の方はどんなふうにお考えになっておりますか。
○説明員(渡辺修自君) 御指摘のように、何と言いますか、除雪をいたしまして雪の壁ができましたところを、子供たちがへばりついて車を避けるというような実例はよく見るところでございます。歩道除雪をやらなければいかぬわけでございますが、歩道にはいろいろ占用物件がございましたり、障害物がありまして、なかなか除雪を機械でやることがむずかしかったわけで、いままでやられていなかったわけでございますが、今年度試験的に、直轄の区間で二百キロばかり試験的に歩道除雪をやってみようというふうに考えております。 なお、大変むずかしいわけでございますが、その機械の開発等につきましては、建設機械課長が参っておりますので、後でお答え申し上げたいと思いますが、人家連檐部等で機械が入らない歩道もあるわけでございます。こういうところは、やはり沿道の方にお願いをいたしまして車道まで出していただく、それを私どもで運搬、排雪をするというようなことによりまして歩道を確保したいと考えております。
○説明員(桑垣悦夫君) 建設機械課長の桑垣ですが、いまの歩道除雪の事業につきましては、説明のあったとおりでございますが、普通の道路と同じようなロータリーだとかブレードをつけたブルドーザーとか、そういうものが入りませんので、この委員会でも再三いろいろ御指摘がございましたけれども、いろいろなケースをいまケーススタディーでやっております。ガードレールなんかがございますので、それで邪魔になってできないとか、それから吹き飛ばしたんでは人家にまた影響を与えますし、いろいろ現場状況と見合いまして、この数年、調査試験は続けておるんですが、まだこれが統一的に全部できるというまでには至っておりませんので、先ほどの企画課長のお話にありました事業とあわせまして、調査を進めてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いします。 〔委員長退席、理事上條勝久君着席〕
○長谷川信君 次、文部省お願いいたします。 豪雪地域における学校の問題でございますが、これは、私の言うのは極端な例かどうかわかりませんが、僻地の山村の小さな運動場で七十メーターぐらいのところがありますね、運動場、直線コースでもって。それで、屋内体操場も大体この部屋ぐらいの学校が相当僻地にあるわけでありますが、そういうところの子供と都心部の子供と、ちょっと前の統計で恐縮でありますが、十年近く前の統計だと、小学校六年でもって身長が八センチから九センチぐらい違いますね。いまの統計はあるいは直っておるかもわかりませんが。直っていないとしても、これは外で遊べないのでありますから、半年、この小さいこういうところでごちゃごちゃごちゃ遊んでおって、なかなかそれは子供の体位その他いろいろ問題があると思いますが、豪雪地域の屋内体操場をつくる場合、一人当たり何平方メーターとか基準がございますが、この豪雪地域の基準を、半年その中にたたき込まれているわけでありますから、それが半年の間、狭かったんじゃ幾ら子供に大きくなれと言っても、ちょうどかん詰めの中へ入れているみたいなもんで、なかなか体位がやっぱりよくならない。統計にも出ているわけなんです。これを豪雪地域の屋内体操場について若干広げるというふうな、単位を広げるというふうなことをお考えできませんか、文部省。
○説明員(倉地克次君) 私ども、先生のいま御指摘にありましたような要望をたびたびお聞きした次第でございまして、この五十二年度から積雪寒冷地につきましては、正規の体育の時間を体育館の中で行えるようにということで、基準を約三〇%程度引き上げまして、いま先生の御指摘にありましたように、冬の体育を体育館の中ですべてできるようにということで、そのような措置をしている次第でございます。本年度の補助対象事業からその基準を適用してまいりますので、そういった点についてもおいおい改善してまいりたいと、そのように考えております。
○長谷川信君 ぜひひとつ御検討いただきたいと思います。 それから、文部省に一、二続けてお願いいたしますが、危険校舎、雪のあるところの危険校舎、それから雪の全然ないところの危険校舎、いろいろあるわけでありますが、同じ点数で同じ危険度の場合、豪雪の方がパプニングが起こりやすいですよね、どっちかといえば。そういう面で、同じ危険度のある場合、やっぱりもしいろいろ事故が起きても困りますので、文部省の方で、同じ点数だから同じ考え方で建築に対してお考えになっていらっしゃるのか。あるいは、雪か降ったら危ないんだから、豪雪地域を若干同じ点数であっても先に手がけるとか、あるいは予算の執行を早くするとか、あるいは査定の面でいろいろ考えていただくとか、そういうことは全然お考えになっていませんか、どうでありますか。
○説明員(倉地克次君) 危険校舎の改築の耐久度の点数の問題でございますが、一般的には、一万点満点で四千五百点以下のものを危険改築の対象としているわけでございます。ただ、いま先生御指摘にありましたように、豪雪地域とか台風の常襲地域というところにつきましては、一般の地域に比べまして危険建物の改築は非常に必要性が高いわけでございますので、個別の学校を見まして、特に必要性の高いものについては、五千点未満の学校についてまで補助対象にするように措置しているところでございます。
○長谷川信君 農林省、一つお願いいたします。おいでになっておりますか。——いらっしゃらない。 〔理事上條勝久君退席、委員長着席〕 それでは、農林省がおいでになっておりませんので、大臣からちょっと御見解をお聞かせいただきたいと思いますが、いま米の減反が大騒ぎになっております。特に私どものところでは、もう率直に申し上げてどうにもならないというふうなことで、いろいろ議論をなされているわけでありますが、御案内のとおり、積雪寒冷単作地帯は米以外にできないんです。これからイモやれとかトウモロコシやれとか、バレイショやれとかサツマイモやれと言っても、実際あの湿田で、あの豪雪の中でやれと言っても、金をくれるからやれと言っても——これはよく御理解いただけると思うんでありますが。それで、いま農林省の方で、なかなか、これはまあいろいろ御事情もあるんでしょうが、大体平らにひとつことしは減反をやらせようじゃないかというふうな議論も若干私ども散見をしているわけでありますが、その積雪寒冷単作地帯というのは、たった一ついいことは、積雪寒冷単作地帯の米はうまいんですよ。良質米ができるんです。 隣の田原先生から私お話聞いたんでありますが、おれのところの鹿児島は、米なんて台風が来るからだめだからサツマイモをつくった方がいいんだと。サツマイモはどうしていいんですかとお伺いしたら、あれは土の中だから幾ら風が吹いたって心配ないやと言っておられましたが。やっぱり適地適産で、鹿児島県の田原先生の、まあ全体で、まだあるかないかわかりませんが、ある場所は米をやめてイモにしてくれという御要請も——御要請というか、いろいろお話も出ているようでございますが。 その辺、大臣のところも含めて、積雪寒冷単作地帯の、それから来年減反の問題あるいは作付問題等々について、国土庁で、やっぱり大きな視野から農林省の方に若干ひとついろいろ意見を言っていただきたいと思うんでありますが、その辺、大臣のお考えをお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(田澤吉郎君) この点につきましては、三全総の中で、農業は高度成長時代から非常におくれておる産業であるから、一層力を入れなきゃいかぬと。ことに、ただいま先生御指摘のように、地域分担というものを思い切って取り上げたいわゆる農業政策を進めてまいらなければいけませんよということを指摘しているわけでございます。米の減反につきましては、先生御案内のように、お米の消費量というのが非常に減ってきた現状において、農林省としても、政府としても進めざるを得ない政策だと思うのでございますが、だからといって、国が一律に減反政策を進めるということは、私は好ましい政策じゃないと思うのでございますから、やはり地域分担というものを十分配慮した農業政策を進めることが私は一番必要だと思いますので、国土庁としても、三全総の線に沿って農林省ともいろいろ話し合ってみたいと、かように考えております。
○長谷川信君 時間でございますので、以上で打ち切りますが、冒頭申し上げましたように、災害に対しての考え方というか、これだけ経済が伸びたのでありますから、やはり国土庁本当に大臣からひとつ何といいますか、力を入れて、いままでもやっていただいておりますが、本当に腰を入れていただいて、いまの日本の経済の実態と見合うような災害対策を国土庁でお願いをしなきゃならないということを強くお願いをいたしまして、質問を終わります。 どうも大変ありがとうございました。
○村沢牧君 私は、豪雪対策について、特に法体系の見直しを中心とする基本的な問題についてお伺いいたします。 私が、あえてこの時期に豪雪対策を取り上げましたことは、雪が消えてしまって、それで対策がおくれておるということがあってはいけないというふうに思うんですけれども、毎年降雪の時期になると、衆参のこの災害対策特別委員会におきましても現地を調査をする、この委員会で論議をする、そうしてまた、関係町村からもいろいろな要望がたくさん出されてきておるわけであります。私は、こうしたいままでの取り組みの中から前進した面があることは認めておりますけれども、しかし過去の議事録等を見ても、さらにまた、関係をする自治体や地域住民の要望等を見ても、毎年かなり同じ問題が出されてきておるわけなんです。したがって、地域の住民や自治体としては、国会の方で視察に来てくれることもありがたいけれども、去年要請をしたことを何とか一つでも実現をしてもらえないかと、こういう要望も強いわけでありまして、このことはある面においては政府のマンネリ化というか、不信感にもつながっている面もなきにしもあらずと私は言わざるを得ないんであります。 そこで、いまから基本的な問題についてお尋ねをしたいというふうに思いますけれども、その前に、特に昨年の十二月からことしの二月にかけての異常豪雪、当委員会においてもかなりの論議をされたわけでありますけれども、これらの論議や、さらにまた、先ほどお話がありました衆議院の決議等も受けて、この豪雪地対策についてどのような前進した方向で取り組んでおられるかどうか、まず最初にその点をお伺いしたいんです。
○国務大臣(田澤吉郎君) 先生御案内のように、昨年の暮れから今年にかけての豪雪に対しての対策は、二月の八日に閣議口頭了解で、昭和五十二年豪雪対策本部をつくりまして、それでもろもろの政策を進めてまいったわけでございますが、先ほどの長谷川委員のお答えにも、かなりその一部はお答えしてございますけれども、まず第一に一番重要なものとしては、やはり中小企業融資に対する特別の措置をしたということ。それからもう一つは、幹線市町村道の除雪費に対する臨時特例法をつくったということですね、これが今年度の私は大きい収穫だったんじゃないかと。それからもう一つは、いま大蔵省からもお答えがございましたが、雑損控除の範囲を拡大したということもこれまでに例のないことなのでございます。しかも、私は雪国だという関係でもございませんけれども、その対策はスピーディーにやると、できるだけ早い機会に措置をするということで対策を進めてきたつもりでございます。
○村沢牧君 その対策については、さらにこれからお伺いしてまいりますが、そこでその対策の基本として、まず、豪雪に対する認識について改めて長官にお伺いをしたいというふうに思いますけれども、災害対策基本法によれば、災害の定義として、豪雪によって生ずる被害も当然災害として位置づけておるわけでありますけれども、しかし、私の見解と従来政府が持っていた見解とは若干違いがあるわけなんです。つまり、政府の方では、この災害の被害の解釈について、この豪雪によって公共施設なり道路、河川、その他に影響があった場合、破壊をされた場合に豪雪による被害である、災害であるというように認定をされておるわけですね。私は、この豪雪の場合は風水害の場合とは異なるというように思うんです。ということは、水害の場合にはたとえば雨が何百ミリ降ろうと、あるいは風の害の場合においては何メートルの風が吹こうとしても、そのことによって、たとえば提防であるとか、道路であるとか、橋梁であるとか公共施設に影響がなかった、これは災害でないというのは私は常識だというふうに思いますけれども、しかし、雪の場合には雪が解けてしまえば何でもなかったという認識であっては間違っているんではないかというふうに思うんです。なぜならば、雪が解けるまでにはこれを放任しておくわけにはいかないのです。除雪をしなければ交通機関も途絶をしますし、公共施設の利用もできない。さらに、一般住宅も倒壊してしまう。つまり、除雪をしなければ国民生活が破壊をされるんです。この除雪には多くの費用がかかりますし、さらにまた、精神的なあるいはまた人的な物質的な負担がかかってくることは当然のことであります。したがって、国民生活を守るという考え方、あるいは豪雪地域と雪のない地域との格差を縮めるという考え方、あるいはまた地方自治体の財政支出をカバーする、こういう考え方に立っても、一定の程度の豪雪は、豪雪そのものが災害である。先ほど降灰のところでもそういう意見が出たわけでありますけれども、こういう認識に立って私は法体系を整備すべきではないかというように思うんです。昔と違って、経済もあるいは生活環境も変化をしてきております。それから、雪国に対する認識も対応も違ってきておるわけです。時代の進歩とともにこうした雪に対する認識も変えるべき時期に来ているのではないか。特に、長官は、先ほど来お話がありましたように、三全総を手がけた人なんですね。私も三全総の内容については、いずれまたいろいろと論議をしたいというふうに思いますけれども、それだけ新しい認識を持っている長官でありますから、ぜひ災害に対して、何回も論議をされていることでありますけれども、豪雪を災害として認めていくという、こういう認識にお立ちにならないかどうか、その点についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(田澤吉郎君) 災害については、先生御案内のとおり、豪雨だとかあるいは豪雪だとか、台風だとか、いわゆる自然現象によって被害を生じた場合に災害とみなすというのは、災害基本法の示すところでございますので、この線に沿うて私たちも進めているわけでございます。 そこで、雪に対する考え方でございますが、この災害基本法を基礎にして、積雪対策というのは、いわゆる豪雪地帯特別措置法というものを基本にして雪の問題をいままで進めてきているわけでございますが、先生御案内のように、雪は毎年積もるものでございますから、それが生活の面あるいは産業の向上の面に大きな不利益を与えているということは事実なんでございます。 そこで、最近特に生活環境の問題だとかあるいは国民意識が変わってまいりました。そういう関係から、われわれが小さいときには雪というものは当然に自分で排除しなければならない。雪の期間はやはり辛抱しなければいけない。先ほど長谷川委員からもお話しになったように、冬季間は冷蔵庫へ入っているのが雪国の当然の生活なんだというように認識してきたわけでございますが、最近は生活のいわゆる国民意識が変わってまいりましたものですから、これではいかぬよと、やはり雪そのものは災害とみなしてやるべきだという考えが出てきているのは事実なんでございます。国会においても、ここ数年来雪に対する考え方というのは非常に強うなってまいりましたのでございまして、そういう点からいうと、今後、先生のお話のように、雪即災害だという考え方をとってもいいんじゃないかという考え方が出てまいりますけれども、やはり雨だとか風だとか、先ほどの噴火等の問題と関連して考えますというと、やはり雪が降ったからすぐ災害だという見方でなくして、降ったことによって被害を生じたものに対してやはり災害とみなすということが、いまの段階はまだやはりその考え方で進めていかなけりゃならないのじゃないかと私は考えておるのでございます。
○村沢牧君 長官から非常に前向きな答弁もいただいたわけでありますけれども、申すまでもありませんけれども、雨の場合や風の場合と、雪は違うわけですね。そういう面では、先ほど来お話があります降灰とは明らかに違う面があるというふうに思いますけれども、しかし国土庁がそういう考え方を持っており、国会の方でもあるいは一般の国民の方でも雪に対する認識が変わってきた。災害としてやっぱり規定づけられ——全部か災害とは言いませんよ。一定の積雪があった場合には災害とするというような条件が出てくるというように思いますけれども、そのことができない、国土庁はそういう考え方を持っておっても、やっぱり政府全体という立場に立てばできないということになってくるわけなんですか、国土庁自身がまだ踏み切れないということですか。
○国務大臣(田澤吉郎君) 国土庁としても、やはり雪そのものを災害と直ちに認めるというわけにはまいりません。やはり雪によって災害が生じたという段階でやはり災害とみなすというのがただいまの時点では正しい考えじゃないかと、かように考えております。
○村沢牧君 その問題を論議しておると、また時間が長くかかりますから、いずれまた改めて論議をしたいというように思います。 そこで、法体系の見直しについてでありますけれども、豪雪地帯特別措置法は三十七年の四月に公布されて、すでに今日まで十五年たっておるわけです。その後、社会情勢の変化もありますし、さらにまた、降雪状況の変化もありますし、雪害の新たな様相も出てまいっております。さらにはまた、雪を水資源として積極的に活用していくような、こういう新しい考え方も出ているというふうに思うわけであります。そういう面から見れば、この豪雪地帯特別措置法も、その内容においてあるいはまた制度において、充実をしなければならない、あるいは不備な点がたくさんあるというふうに私は思うんであります。そこで、豪雪地帯における地域の実情に即した防除対策なりあるいは振興対策、それをするには法体系の見直し、つまり豪雪法を強化をする必要があるというふうに思うんです。そういう立場に立って、具体的に以下お伺いいたします。 つまり、まず第一は、豪雪地帯の指定基準についてであります。豪雪地帯の指定をする基準については、総理府令が出ておりますけれども、この第一条を見れば、「総理府令で定める期間は、気象官署又は気象官署から観測の委託を受けた者が、その観測点において、積雪に関する観測を開始した日の属する年の翌年から昭和三十七年の積雪の終期までとする。ただし、その期間は、三十年以上でなければならない。」こういうように決められておるわけですね。ですから、私は、この期間が三十年というのは非常に長過ぎる。最近の年度をもって、一定の、三十年でなくてもっと縮めて、しかも最近の年度をもって豪雪地帯の指定の基準とすべきではないかと思うんです。当時、また、三十七年までといえば観測地点も、私どもが見れば必ずしもその地域の実情に合わしておらないものもあるし、また少ない面もあるわけですけれども、こういう期間について今後改めていくようなお考えがないかどうか、その点についてひとつ。
○政府委員(土屋佳照君) ただいまお話がございましたように、三十七年に九百六十七町村が指定されたわけでございまして、そのときの基準は政令ないしこの総理府令で決められておりまして、いまお示しのとおりでございます。ただ、豪雪地帯につきましては、私どもの方にいろいろな問題があるということは来ておりませんで、大体いまのままで順調に進んできたものでございますから、その点について特に見直そうということはしていなかったわけでございます。ただ、いろいろ問題があるといたしますならば、いずれ、いま検討しております特豪地帯の検討とあわせて、その点を見直しすることはやぶさかではないわけでございますが、あのときの指定された豪雪地帯自体については、余り問題を聞いてないわけでございます。
○村沢牧君 将来、問題が必ずしもないというわけではありませんから、具体的にそれはいずれこの問題出して、提示をして検討してもらいたいと思います。 そこで、いまお話がありました特豪地帯ですね、特別豪雪地帯。この豪雪地帯の指定はいま申し上げた総理府令で決められておりますけれども、これについては法的な根拠というか、根拠はあるでしょうけれども、示されておらないわけですね。これは何によって決められているのか。そうしてまた、その期間は何年から何年までをとっているのか、その点について。
○政府委員(土屋佳照君) これを指定しております根拠は、豪雪地帯対策特別措置法の第二条の規定でございまして、これは、豪雪地帯対策審議会の議決を経まして内閣総理大臣が定める基準に従って特別豪雪地帯を指定すると、こうなっております。したがいまして、その審議会の議決を経て総理が定める基準というのがございます。それがもとになっておるわけでございまして、これによりますと、御承知のように、豪雪・特豪地帯の指定基準については、積雪の度合いという基準と、もう一つは生活の不便度という、この二つの点がございますが、その積雪度の基準にとっております雪は、二つ、差異がございまして、一つは昭和二十五年から四十四年までの二十年間というのをとっておりますものと、それから昭和八年から三十七年までの三十年間をとっておるものと、両方あるわけでございます。
○村沢牧君 いまのその期間ですね、昭和何年から何年まで。
○政府委員(土屋佳照君) 一つのは昭和二十五年から四十四年、もう一つは昭和八年から三十七年と、いろいろ基準がございます。
○村沢牧君 いずれにしても、昭和二十五年から四十四年、これも二十年ですね。これも私は非常に長いというふうに思うんですよ、期間がね、平均する期間が。特に特豪地帯なんかについてはやっぱり要望があるわけですね。したがって、この二十年なんて言わずに、しかも四十五年なんて言わずに、最近のなるべく近い年度においてこの基準とすべきだというふうに思いますし、そうした指定を緩和して要望の強い特豪地域の指定をよりふやしていく。無理にふやすことはできませんけれども、やっぱりこの基準を、やっぱり緩和——検討すべきではないかというふうに思うんですが、その点についてはどうですか。
○政府委員(土屋佳照君) 特別豪雪地帯については、四十六年に指定されましてから、四十八年と五十一年に二回にわたって追加をしておるわけでございますが、最近、またこの特豪地帯についての基準の見直しということが起こっておりまして、先ほども話がございましたが、五月の十九日に衆議院の災害対策特別委員会において決議まで行われたということでございます。ただ、先ほど申し上げましたように、この指定基準の改定は、豪雪地帯対策審議会の議決を経て総理が定めるということになっておりますので、審議会で検討をしていただこうということで、六月の八日のその豪雪対策審議会で経緯も説明をいたしまして、それで検討をしていただくということになっておるわけでございまして、まあ小委員会を開いて検討をしようよということになりまして、すでに第一回を開いて、近々第二回を開くということでございます。 ただ、その検討の中身は、先ほども申し上げたように、一つはこの積雪度の問題、同時にその期間についても、四十四年というのではもう古いのではないかということでございまして、新しいものも取り入れてやるべきだというような意見がございますが、まだ結論出ておりません。それともう一つは、その交通の不便度についても、若干いまの時期にそぐわないものがあるんじゃないか。たとえば自動車の通行不能の日数が三十日以上である集落数の割合が一五%以上である市町村というような基準等も、いまの時代では少し見直す必要があるというようなことがございまして、全般的に小委員会を中心に検討をしていただいて、できるだけ合理的な基準にしたいと思っております。 ただ、この際申し上げたいことは、四十四年以降のものをとるにいたしましても、全体を見直しますので、非常に、二千カ所以上の地点について何年分とこうとるわけでございます。非常に時間がかかるということでございますのと、もう一つ、これはもうよく御承知のように、交付税上の寒冷補正について定められておる級地と一緒になって、そちらの基準をこちらがとっておるというような形になっておりますもので、そういう点で、若干時間がかかるということだけは御了承願いたいと思うのでございます。
○村沢牧君 いまの特豪地帯の見直しについて、重ねてただしておきたいんですが、いつごろを目標にして、その期間ですね、見直し検討しておる、その結論を得る見通しですね、いつごろを予定しておるんですか。
○政府委員(土屋佳照君) 先ほど申し上げましたような、交通その他の生活の不便度という点については、今週も第二回目を開くわけでございますが、比較的早くそういった基準というものをつくろうと思っています。 もう一つの、その積雪の度合い等に関する調査は、これ自体が相当時間を要しますので、それがいつできるか、これは自治省の方でいろいろ進めていただくということになっておりますので、ちょっと時期がいつということは言いにくいわけでございます。
○村沢牧君 その作業を早く進めてもらいますことを要望しておきます。 次に、豪雪地帯の指定の内容ですね。豪雪地帯対策特別措置法の第二条によれば、豪雪地帯にしてもあるいはまた特別豪雪地帯にしても、市町村を一単位として決めておるわけですね。都道府県あるいはその市町村を単位として決めておるわけです。しかし、積雪によって長期間自動車交通が途絶をする、あるいはまた交通施設も利用ができない、こういう孤立部落があるわけですね。ところが、市町村を単位として対象にしておりますから、こうした部落があるけれども特別豪雪地帯にならないところもあるんです。こうした弊害はいろんな問題に出てきておるわけですが、たとえば道路一つとってみても、幹線道路は、御承知のとおり県だとかあるいは市町村の行政区域を別にして連続しているわけですけれども、Aという特別豪雪地帯がある、その隣接にはBという村があるわけですけれども、これは特別豪雪地帯ではない。しかし、A村の特別豪雪地帯に隣接するBの孤立部落、これは特別豪雪地帯でないためにいろいろ措置法によっての恩恵を受けることもできなくなっている面もあるわけです。したがって、私が主張することは、この特別豪雪地帯も市町村を単位ということでなくて、そうした特殊な部落がある、市町村の中に。そうした孤立部落に対しても豪雪地帯として指定をしていく、そのように法体系も見直してしかるべきではないか、このように思うんです。
○政府委員(土屋佳照君) いまお話がございましたように、現在では町村が単位でございます。その中には、一部分であっても集落ごとに見れば非常に雪が多いとかいったようなところもあるかもしれませんが、いまの指定基準でごらんいただきますように、積雪量というものをはかります場合は、公信性のある気象官署やそういうところのデータをとっておるわけでございます。そうなってまいりますと、地域ごとにどれぐらいの積雪があるのかということを集落ごとにとるということは、いまの形ではとてもできないのではないかといった意味でのデータ不足がございます。また、行政的にも、ただいまお話のございました幹線道、たとえば基幹的な市町村道を府県が代行してやります場合は、これは後進地域のかさ上げ法の適用があるわけでございますが、そういった場合に一部を見るのかどうかという、非常に技術的にむずかしい問題があるのと、大体ここらの施策は市町村の行政というかっこうで市町村単位でやっておりますので、集落単位の指定までやるというのは、なかなか容易ではないのではあるまいかというふうに考えておるわけでございます。
○村沢牧君 集落単位の指定までするということは、大変に困難な問題があることは私もわかりますけれども、しかし、そういう集落を持っておる町村ですね、それがあるわけなんです。だから、そういう町村から申請がされた場合には、こういう集落、部落もあるんだからその町村も豪雪地帯に指定をするんだ、ただし、豪雪地帯として補助の対象にするのはこの部落だよという形には、きめ細かな措置はできませんか、これからの法体系の形として。
○政府委員(土屋佳照君) 実はいまの基準でもそうおっしゃったとおりにはなっておりませんが、従来からございました基準は、たとえば昭和二十五年から四十四年まての二十年間に——特別豪雪地帯の場合でございますが、累年の平均積雪積算値が一万五千センチメートル・デイ以上の地域だと、こうなっておりますが、そういう全体ではとらえにくいということで、たとえば、後で追加された基準でございますが、最高の地域では二万あって最低の地域では五千ぐらいでいいと、しかし平均が一万以上あればいいというような、そういう弾力的な基準も入れまして、そしてまた、そういう地域に市町村役場があるとかどうとかということになれば、ある程度有利に見られるようになっておるわけでございまして、かなりな救いはあると思いますが、いま言われました、さらにきめ細かくということになりますと、地帯分けとかなんとか非常に技術的にはむずかしい点がございます。ただ、いろいろ基準等についての見直しをやる際でございますから、いろんなそういう点はなお検討してみたいと思います。 それからもう一点、昨年追加をいたしました際はこういう意見もございまして、たとえば、ちょうど観測地点か平地にあるものだから、もっと山の方は雪が降っているんだと、しかしそこが反映されてないというようなことがあります場合は、いろいろな他の地域との関連、相関値を想定いたしまして、ある程度、基準を変えないでもそういうメッシュマップをつくってそういう特殊事情を反映させるかっこうで救ったということもあるわけでございます。直ちに小単位にというのは容易じゃございませんが、おっしゃった趣旨をどう生かすかということについては、なお検討いたしたいと存じます。
○村沢牧君 特別豪雪地帯のその事業ですね、先ほど長官もおっしゃられましたように、去年の経験にかんがみて若干あれした面もあることは私も認めます。その中で、特に私は要望し主張いたしたいことは、先ほど申しました孤立集落に対する特別事業、つまり豪雪によって冬季間孤立をしてしまう。それから生活の機能が破壊してしまう。こうした機能を維持するために、たとえば施設であるとか道路であるとか、あるいは除雪機械であるとか、こういうのに対して国が特別な補助をしていく、さらにまた、当然全額国の補助でありませんから都道府県も一定の負担をする、こういうことについて考えていくことができないかどうか。私も長野県ですけれども、長野県の栄村秋山郷なんというところは、三カ月間も孤立してしまって、病人がいてもヘリコプターでなければ搬出もできないというような、こういうことが毎年繰り返されておるんですけれども、ヘリコプターは別といたしましても、こういう特別な集落に対しての事業に対する国の措置、あるいは補助の考え方、これはいかがでしょうか。
○政府委員(土屋佳照君) ただいまおっしゃいましたような対策は、非常に重要なことだと存じます。ただ、いろいろな施設が各省にまたがることもございますので、国土庁といたしましては、御承知のように、そういった対策といたしまして、モデル事業的な形でいろいろな施策をやってきておるわけでございまして、たとえば雪上車あたりは、四十一年から四十八年、これは補助でやったわけでございますが、三百八十六台ぐらいやりました。もうモデル事業をやめて、今後は建設省の方へ移してもらうというかっこうにしたこともございますが。そのほか、克雪管理センターというものも補助をいたしてまいりまして、五十二年度末で四十九カ所ぐらいになるわけでございますが、建物を建てて情報収集その他冬季孤立対策を考えようということでございます。そのほかに、現在基礎集落圏の防雪体制整備事業ということをやっておりまして、五十二年は五十一年の二カ所から六カ所にふやしてもらっておるということで、そのほかにもいろいろございますが、私どもとしては、いろいろ地元の要望の強いものをこういう形でモデル事業として執行いたしまして、孤立集落対策等をとっておるわけでございます。しかし、さらに、いまおっしゃったような特別な地域について、もっと簡便で単年度でやれるようなものがほしいという声もございまして、これは今後の予算要求に絡んでくる問題でございますから、ここでどうするということを明確に申し上げるわけにはまいりませんが、そういった特別対策事業を進めながら、そういう要望にできるだけこたえたいというふうに考えておるわけでございます。
○村沢牧君 その点について、もちろん今後の予算に関連する問題ですけれども、実は豪雪地帯の関係する町村として、国土庁が明年度予算に向けてそういう対策をつくろうというようなお考えがある、ぜひ実現をしてもらいたいというような要請が私どものところふ来ているんですけれども、予算要求はそういうのはありませんか、新規の事業として。
○政府委員(土屋佳照君) モデル事業という形でございますが、冬季の孤立集落機能維持のための施設整備ということで要求をしておるわけでございます。
○村沢牧君 新規の事業として。
○政府委員(土屋佳照君) 新規でございます。
○村沢牧君 考え方はどんなことですか。
○政府委員(土屋佳照君) 私どもいろいろ各方面の要望をお聞きいたしますと、やはり除雪のための機械なり、それからそのための管理棟みたいなものがほしいということでございます。それから照明灯あたりがほしいとか、いろいろ県で要望等を整理されたものがございますので、それに対応できるように、要求でございますからできるかどうかは別といたしまして、管理棟だけでなく、中に入れる雪上車なりいろんな機械等も含めたものをつくる場合に、助成をいたしたいというふうに考えております。
○村沢牧君 次は、豪雪対策の事業計画の作成についてでありますけれども、法第十条によれば、「関係行政機関の長は、毎年度、基本計画の実施についてその所掌する事項に関し事業計画を作成し、これを国土庁長官に提出しなければならない。」「国土庁長官は、前項の規定により提出された事業計画について必要な調整を行なうものとする。」こうなっております。ですから、この法そのものでいきますと、豪雪対策については、国が、一方的という言葉がいいかどうか知らぬが、一方的に作成して地方公共団体が関与をしないという制度になっているわけですね。しかし、地域の状況に応じた計画を立てる、施策を立てる、あるいはまた地方団体の要求を十分反映をしていく。そういうことになれば、こうした中央官庁だけの計画でなくて、もっと地域の参加したような計画を立てるような体系にすべきではないかというふうに思うんです。同じ国の法律でありますけれども、過疎法は県及び市町村による過疎地域振興方針を立てて、国はその目的を達成するためにその施策全般にわたって必要な施策を総合的に講ずると、過疎法はこうなっているわけです。そこらの趣旨からも見て、もっと、地方公共団体なりあるいは地域の住民が要求するようなことがこの計画の中へ織り込まれてくる、そういう面から地方団体が参画をして計画をつくる、そんなような考え方にならないでしょうか。
○政府委員(土屋佳照君) まあおっしゃるように過疎対策の場合と若干違っておるかもしれませんが、この豪雪地帯に対する施策というものは、まさに関係各省全般にわたりまして非常に膨大なものになっておるわけでございます。そういったことで、一応事業計画を作成いたします際には、この基本計画の線に沿って国土庁でやり、その際に関係各省との間で調整をとるわけでございますが、一応その市町村計画というもので積み上げておる形にはなっておりません。ただ非常に膨大な、また非常に多岐にわたるものでございますから、いろいろ個所づけとかどうとかというものは、たとえば建設省でございますと出先のいろんなところで必要なものを上げてまいってくるわけでございますから、そういった意味では当然市町村等の地方自治体の意向は反映されておるというふうに考えておるわけでございまして、たとえば私どものところのモデル事業等については、もう十分これは市町村の意向を聞いて種類も決めますし、また個所づけ等もするというかっこうになっておるわけでございますが、非常に全般にわたる計画を全部市町村がつくって出すというのは、過疎対策の施設等限られたものでつくるというものとは若干違うような気もいたしますけれども、その市町村の意向あるいは府県の意向というものが十分反映されていくべきことは当然のことだと思っております。そういった関係が密接に反映できるように、今後ともそれは努力をいたしたいと思っております。
○村沢牧君 時間が余りありませんから——自治省おりますね。 自治省にお伺いしたいんですけれども、ことしの春の異常豪雪に対して、特に地方公共団体が雪のために支出をした財源の救済措置について強い要望があったわけであります。そこでこの対象として地方交付税の寒冷補正で補って、それ以外は特交で措置をするという答弁もあったし、委員会なんかの要求としては、特交で最大限措置をしろ、特交で一〇〇%見なければ国土庁も何とか対策を講ずるというような意見も強く出されておったわけですけれども、結果として、自治省は特交でこの雪害に対して何%ぐらい見られたかどうか、そのことをお聞きをしたいんですが。パーセントだけで結構です、時間がありませんから。
○説明員(土田栄作君) 本年度の特別交付税の配分におきましては、百五十九億円を交付いたしております。この額は前年度の四十二億円の約四倍に相当する金額でございまして、今冬の豪雪に見舞われました地方団体が除雪に要した一般財源は、普通交付税による措置と合わせてほほ充足されたものというふうに考えております。
○村沢牧君 その金額でなくて、つまり除雪に対して所要経費、それから普通交付税算入額を差し引きますね、それに対して特交で見るわけですね、見た、それが何%ぐらいになっていますか。
○説明員(土田栄作君) これはほぼ一〇〇%とお考えいただいて結構でございます。
○村沢牧君 本当ですか。——ほぼね。それじゃまた、私の調査と大分違っていますから、ほぼ一〇〇%見られたということになれば、また改めてどっかで調査をしてお聞きをいたします。 それから、自治省もう一つお伺いしますが、積雪による財政需要の増加分に対して、地方債の中で、先ほどお話がありましたように一般単独債などから措置をしておりますけれども、その裏づけ財源として、あるいは過疎債だとか辺地債と同じように地方債を交付税で見るという措置、これに対しても大変強い要望があるのですけれども、これらについては検討しておられるかどうか。
○説明員(土田栄作君) 積雪のための通常の増加経費に対しましては、普通交付税の積雪補正により措置いたしております。それから、豪雪によります臨時増加行政経費については、先ほどお答え申し上げましたように特別交付税による措置をいたしております。それから、特別豪雪地帯の市町村に対しましては、四十七年度から一般単独事業債のうちに特別豪雪対策事業分として特別の枠を設けております。昭和五十二年度の地方債計上額は五十五億円という形で対処いたしているところでございます。 いま、御指摘のありましたような特別豪雪地帯の事業につきまして、新たに辺地債とか過疎債のような特別な地方債という取り扱いをするということにつきましては、ただいまの積雪に対します財源措置が元利償還金の算入という方式ではございませんで、積雪の級地によってそれぞれの財政措置をするという形をとっておりますし、それから、特別豪雪地帯の市町村の指定は積雪量が中心ということで、市町村の財政力が反映されていないというふうないろいろの問題がございます。したがいまして、ただいまのところは、豪雪債の元利償還を地方交付税に算入するということは考えておりません。ただ、特別豪雪地帯の市町村の大部分は過疎市町村または辺地を有する市町村でございますので、現在の辺地及び過疎対策事業債の総合的な運用等を通じて対処してまいりたいというふうに考えております。
○村沢牧君 いままでの答弁をお聞きしまして、国土庁も自治省も前進した面もあることは認めます。 そこで、長官がお忙しいようでございますから、最後に長官にお伺いしますけれども、いま答弁聞いておりましても、法の見直し、法体系の整備、これは国土庁も必要性はある程度は認めておるわけですね。いま私が自治省に質問いたしました、たとえば豪雪対策事業債なんかも、これは豪雪法に新設して、あわせて償還財源なんかについてもやっぱりめんどう見ていくというような、そこまで、それも含めて法体系の見直しということを積極的に取り組んでいただくべき時期ではないかというふうに思うのですけれども、重ねてお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(田澤吉郎君) 先ほどお答え申し上げましたように、豪雪対策については、私たちも積極的にその対策を進めてまいりたいと考えておるわけでございまして、直ちに法をこれから見直すという点については、ただいま先生御指摘のようないろいろな指定の問題だとか、あるいはまた個々の交付税の問題だとか、あるいは起債の問題等については今後検討してまいりますけれども、いずれにいたしましても、私たちは積極的にこの豪雪対策について努力をしたいという考えでございます。
○村沢牧君 最後に、大蔵省いますね。——最後に大蔵省に一点だけお聞きします。 先ほど長谷川委員への答弁によって、所得税の減免措置について前進したということもわかりましたが、しかし、その雑損控除は損害額が年所得の一割を超えるときに、その超える部分を所得から差し引くということになっているわけですね。先ほどお話のあった前進した分については、一割を超えなくても控除の対象にするんですか。
○説明員(矢澤富太郎君) 雑損控除の点につきましては、雑損控除の対象範囲を拡大したということでございますから、制度の仕組みそのものは、いま先生の御指摘のように、足切りが生きたところで対象を拡大するということでございます。
○村沢牧君 ちょっと理解がしかねるんですけれども、範囲を拡大したということは、損害額が年所得の一割を超えなくても、その範囲の中だったらいいということになるんですか。やっぱり一割を超えなきゃだめだということ。
○説明員(矢澤富太郎君) はい、一割は残っております。
○村沢牧君 それじゃ余り、拡大したけれども影響はあるかないか——今後調べてみますけれども、またそれじゃ、そのことについても後日また委員会において質問し、要求してまいりたいと思います。 時間が参りましたから、これで終わります。
○委員長(村田秀三君) 本件に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時五十二分散会