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82回国会衆議院1977/11/17

逓信委員会 第5号

発言数
86
登壇者
13
会派数
3
開催日
1977/11/17

会議録

八百板正日本社会党

○八百板委員長 これより会議を開きます。  逓信行政に関する件について調査を行います。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。久保等君。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 郵政省に若干お尋ねをしたいと思うのですが、特に年末もだんだんと近づいてまいっておりますし、例年の年賀の郵便等を扱う時期に近づいてまいっております。  そこで、例年年末になりますと労使関係の問題が非常に重要になってまいり、労使関係の安定を欠く傾向が今日までよくあるわけなんですが、本年の場合には比較的早くからこの年末あるいは年始の対策について労使間で話し合いを進めておられるようです。まことに結構だと思うのです。労使の団交の関係の方も本当の最後の大詰めを迎えておるようでして、年末年始の繁忙期をぜひ労使安定の中で切り抜けていただくように切望する次第ですが、きょうはたまたまそういった労使関係の重要な交渉の状況にあるようでして、本来でございますと労使関係の問題で少し具体的な点でお尋ねをしたいと思っておったのですが、人事局長もお見えになりませんので、その点は省略をしたいと思うのです。  ただ、大臣がお見えですから基本的な問題で私はお尋ねをしたいと思うのですが、御承知のように、公労協の例のスト権の問題でここ数年来解決が非常に延び延びになってまいっている経過があります。昭和四十九年の春闘の当時、時の田中総理が当時、明年と言われておりましたが、すなわち昭和五十年でしたが、五十年の秋ごろまでには公労協のスト権問題についてぜひ前向きに取り組んで、ひとつ何らかのめどをつけたいといったようなお話をしておりました。したがって、関係者は、五十年の秋ごろまでにはこの長い間の懸案のスト権の問題が片づくんじゃないかという期待を非常に寄せておったわけなんですが、例の専門懇と言われまする懇談会、正式には公共企業体等関係閣僚協議会専門委員懇談会という非常に長たらしい名称ですが、そういうものが設けられて、そういったところで検討せられておったわけですが、この専門懇から五十年の十一月に意見書が出た。ところが出た意見書は、きわめて残念ながら問題の本質がすりかえられまして、結局、経営形態とともにスト権の問題は検討すべきだといったような意見書が出されまして、まことに本質の解決を回避した、いわば逃げた一つの意見書だったと思って、私は非常に残念に思っております。  しかし、そういった意見書を受けた後、昨年の七月に公共企業体等基本問題会議というものがまた設けられて、そこで、経営形態とともにスト権の問題をひとつ検討しようということに内閣が態度を決定しております。そして、その会議の中に経営形態懇談会といったようなものがまたそれぞれの三公社五現業ごとに設けられて、ここでいろいろ検討がなされておるようであります。しかし、これも時間的に遠からず結論を出すべき段階に参っておると私は思うのですが、そういうスト権の問題をめぐる労働者の基本権の問題は郵政省としても非常に重要な問題であり、事業の根幹にもきわめて密接不可分な関係にあると私は思うのです。この問題について、つい最近官房長が経営形態の懇談会にも御出席になって一応の見解を発表しておられるようですが、経営形態の問題とスト権の問題はいま申し上げたような経過から考えて不可分の関係にあるわけなんです。  そこで、まず、スト権の問題については、郵政省という非常に大きな現業官庁は、戦前戦後の労働運動の経過をずっと考えてみましても、郵政の労働者にスト権といった労働基本権というものは当然付与されてしかるべきだと私は思いますし、いま申し上げたような経過を考えてみますと、できるだけ早急な機会にこのスト権の問題についても決着をつけるべきである。経営形態の問題についてもなお私はお尋ねいたしますが、とにかくそういう緊急の課題だと思うのですが、ここ二、三代の歴代内閣はむしろ問題の回避を図ってきておるという現状については私も非常に残念に思っております。  郵政大臣、細かい現在の団交の状況の問題と離れて、このスト権の問題に対する御所信をひとつ承りたいと思うのです。ぜひ前向きでこの問題に取り組んで解決を図っていただきたいと考えますが、大臣の所信をお伺いいたします。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 大変むずかしい御質問です。いま、政府内で公共企業体等の懇談会が行われておりますし、また、そういう中での討議が行われている中で郵政大臣がスト権ストについての発言をすることは差し控えさせていただきたいと思いますし、そういう新しい時代の中でどうあるべきかという、それなりの意見を私は持っておりますけれども、これは個人的意見でございますので、郵政大臣としては意見を述べることを差し控えたいと思っております。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 郵政大臣の結論的な御所見はもちろんいま承ろうとは思っていないのですが、ただ、大臣の願望といいますか、むしろ努力目標といったようなことでもお聞きできればと思ってお尋ねしたのですが、非常に慎重な発言をされておるのもわからないわけではないのです。  私がいま申し上げたように、少なくとも郵政省という大変大きな現業官庁を直接担当しておられる大臣としては、このスト権の問題については、単に他の三公社四現業と歩調をそろえておつき合いをしていけばいいのだということではなくて、むしろ指導的な立場でこの問題と取り組んでいただく必要があろうと私は思うのです。何と言っても大ぜいの従業員を抱え、しかも、客観的にながめても、今日まで非常に長い間労使ともに大変な苦労をされておると私は思うのです。また、労働者のスト権あるいは団交権が今日非常に問題の一つの焦点になっておるようですが、こういったことについてはぜひもう少し積極的に取り組んでいただきたい。しかも、世界の大勢を見ても、最近は御承知のように労働者の自主管理あるいは経営参加といったような問題が今日的な問題になっている。私は新聞で最近拝見したのですが、自民党の中にも経営参加の問題についてひとつ法律を制定しようじゃないかというような動きがあるやに実は私は拝見しているのです。そういう情勢ですから、スト権の問題等については、これはもう長い間の経過があるだけに、むしろ郵政大臣が積極的にイニシアをとってリードしていくというくらいの気魄を持って取り組んでいただきたいと私は思っておるのです。これはまことに歴代内閣の怠慢と無責任であり、それから信義に反していると実は私は思っておるのです。  先ほど申し上げたように、四十九年の春あたりの春闘の終末を告げたのは、まあとにかく来年の秋ごろまでには問題がおおよそ片づくのじゃないかという非常に大きな期待を持っておったのですが、残念ながら五十年の十一月に出された専門懇の意見書というものを私も見て実はあきれたというか、非常に驚いたようなお粗末なものであり、しかも経営形態を検討しなければならぬなんというようなことに問題をすりかえたことは非常に大きな背信行為だと思っておるのですが、大臣、これは私は御答弁は求めませんが、ぜひ積極的にそういう立場でこの問題に取り組んでいただきたいということをお願いしたいと思うのです。  同時に、官房長もおいでになっておりますからお尋ねしたいのですが、先ほどちょっと私がお尋ねした経営形態の問題なんですが——その経営形態の問題も、これまた大臣にもお伺いしなければならぬ問題がありますが、というのは、かつて郵政事業は公社にすべきではないかという答申が郵政審議会から出されたことがございますけれども、そういう経過の中でこの経営問題を一体どう考えておられるのか、最初にひとつ官房長の方から……。これはこの間おいでになって経営形態懇談会で郵政省としての何か見解を表明しておられるようですが、もちろん私も若干承知はいたしておりますが、簡潔に要約したような程度の簡単な御意見を発表せられたものをひとつここでちょっと御説明を願いたいと思うのです。

河野弘郵政大臣官房長

○河野(弘)政府委員 お答えいたします。  十月二十四日に、経営形態に関しまして郵政省の意見を求められたわけでございます。このときに当たりまして、郵政省といたしましては、郵政事業の公共性につきまして、郵便事業、それからあわせて貯金事業、簡易保険事業についてそれぞれ申し述べました。そしてまた同時に、この三事業が郵政事業の中にあるわけでございますが、この郵政事業を一体的に運営する必要があるという趣旨を申し述べたわけでございます。さらに、また、私どもがいま直面しております郵政事業の運営におきます問題点あるいはあるべき姿につきまして詳細申し述べさせていただいたわけでございまして、最後に郵政事業の経営形態につきましては、やはり以上の趣旨にかんがみまして一体的に運営する必要があるということを郵政省の意見として申し述べたわけでございます。  非常に簡単でございますが……。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 それともう一つ、やはり国営の形態、すなわち現状が好ましいというか、適当であるという御意見も表明されたのですね。

河野弘郵政大臣官房長

○河野(弘)政府委員 お答えいたします。  基本的な体系といたしまして、やはり現在ありますとおりの形、すなわち国営形態によりましてこの三事業を一体的に運営する必要があるというふうに現段階では考えているというように表明いたしたわけでございます。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 その態度表明は何か文書で出されたのですか。口頭だけなんですか。

河野弘郵政大臣官房長

○河野(弘)政府委員 お答えいたします。  事前に文書を提出いたしておきまして、これにつきまして口頭で敷衍いたしながら御説明申し上げたわけでございます。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 現在の国営形態が好ましいという意見を表明せられたということですが、しかし、何か、「なお、将来、現行制度のもとでは経営の改善がはかられないような場合には、経営形態についてさらに検討する必要が出てくるものと考えられる。」ということも述べられたのですか。

河野弘郵政大臣官房長

○河野(弘)政府委員 お答えいたします。  いまの先生のお話しのとおり、省の意見の最後の末尾におきまして、「将来、現行制度のもとでは経営の改善がはかられないような場合には、経営形態についてさらに検討する」ということを付記いたしました。  これの趣旨でございますけれども、現行制度のもとにおきましてなお改善可能のものがあると認められるわけでございます。現段階におきましては現行制度のもとで経営改善に努力してまいりたいということで懸命に努力いたしているわけでございます。しかしながら、今後、将来におきまして、この現行制度のもとにおきまして経営の改善に行き詰まるようなことが生ずることもあり得るわけでございます。こういう場合にはやはり公社化を含めまして根本的に経営形態問題についてさらに検討する必要が出てくるというように考えておるわけでございまして、現段階では現在の国営形態によるのが一番適当であり、国営形態の中で経営改善に努力していくという判断に立っているわけでございますが、将来におきましてなお経営の改善に行き詰まるというようなことが生じました場合には、いま申し上げましたように公社化も含めましてこの経営形態についてさらに検討したいのだ、絶対に検討することはないんだということではないということを念のために書き添えたわけでございます。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 経営形態の公社化の問題については、かつて郵政審議会から公社化すべきだという答申が出たことがあると思うのですが、あの問題は一体その後どういうことに郵政省としてはなったのか。経営形態を公社化すべきだというお話があって、さらにまた郵政審議会でそのことについて検討したことばあるのですか、ないのですか。

河野弘郵政大臣官房長

○河野(弘)政府委員 お答えいたします。  いまの先生のお話の、この経営形態につきまして郵政審議会が公社化の答申を出しましたのは——公社化の答申といいますか、経営形態についての答申がございましたのは四十四年の十月でございます。この十月に答申を受けまして、その後、答申の中におきまして、郵政事業の改善、効率化の方向といたしまして、経営の自主性の確立、それから高能率の発揮、それからサービスの向上、それから需要の変動に即応すること、それから健全な経営への努力という、こういう五項目が示されたわけでございます。公社化は、公社化をすることによって経営の合理化、サービスの向上に努力するならば、その効果を上げるに役立つ方策として採用に値するということの答申をいただいたわけでございます。  郵政省といたしましては、その後、答申の趣旨に沿いまして公社化に関する諸問題について検討を行いますために、昭和四十四年十一月に省内に郵政事業公社化対策委員会を設置いたしまして、この答申の内容につきまして、具体的に約一年にわたりまして検討を加えてきたところでございます。  答申でも指摘されておりますように、事業改善効率化につきましては現行経営形態でも措置可能なところがあるということにかんがみまして、結局、結論として、当面これらの実質的な改善を図ることが先決であるということになったわけでございます。  その後、この結論に基づきまして、答申で指摘されました改善の方向に沿いまして、法令の弾力化あるいは機械化あるいは合理化あるいはサービスの向上等を推進いたしまして、事業運営全般にわたりましてかなりの改善が行われてまいったということと、それから諸外国における経営形態の変更、アメリカとかイギリスでございますが、これらも検討して、現在なおこれを検討中でございますけれども、現段階では現行制度のもとでできるだけ経営の改善に努力したいというように対処しているわけでございます。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 それと、いまちょっとお尋ねした郵政審議会で、経営形態の問題について、その公社化をすべきだという答申を出したこととの関連において、その後郵政審議会から何らかの答申が今日まで出たことがあるのですか。経営形態の問題については今日までもう触れられたことがないままに来ているのか。そこらあたりのことをちょっと伺います。

河野弘郵政大臣官房長

○河野(弘)政府委員 お答えいたします。  四十四年十月の答申をいただきまして以来、その後郵政審議会からは、この経営形態につきましての答申あるいは御意見はいただいておらぬわけでございます。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 郵政審議会もそこらあたりがどうも若干竜頭蛇尾というか、しり切れトンボというか、昨年の六月に例の「社会経済の動向に対応する郵便事業のあり方について」という諮問を大臣がされて、それに対する答申が本年の七月に出てまいっております。これも拝見するといろいろと改善の方途について答申をいたしておりますが、やはり経営問題には全然触れておられないわけなんですね。公社化の問題についてあれだけ当時大臣が、小林大臣であったと思いますが積極的に提言をせられて、審議会でそういった答申が出て、経営形態の問題がどうもその後影をひそめたような形になって今日に至っておると思うのですけれども、郵政審議会としてもそこらのあたりはもう少し一貫性のある答申をすべきだと私は思うのです。その後いろいろ検討したが、先ほど官房長が言われたような、懇談会で意見を表明せられたようなことで当面はとにかく全力を上げてやっていくんだということに符節を合わせるような形で、郵政審議会も専門的な立場でいろいろ検討を加えられる。少なくとも権威のある審議会だとすれば、そういったことについてもやはり何らかの方途を明確にすべきではないかと思うのです。  そういう立場から考えますると、今回出てまいった例の「郵便事業のあり方に関する答申」という答申の中でそういった問題に触れられないということは前との関係から考えて——とにかく、今日社会経済の動向に対応する近代的な郵便事業のあり方を検討して答申をするならば、これは本質的な重要な問題であるし、かつては答申をしたくらいなんですから、やはりそういった問題についても触れてしかるべきではないかと思うわけなんです。そういう意味では若干舌足らずの面がこの答申にもあるような気がするのです。経営形態の問題については、たまたまスト権の問題と関連して、いま、政府が、単に郵政事業のみならず、三公社五現業の経営形態の問題についてまで検討しようということに表向きなっているわけですから、そういうこととの関連で、郵政事業の場合には、いま申し上げたようなことで、スト権の問題とは離れて、経営そのものを一体どうしようかということで従来いろいろ検討を加えてきておるわけです。そこで、一貫性が少し欠けておるではないかということを指摘しなければならぬと思うのです。  それで、先ほどの意見表明をせられた中にも、末尾のところで、現状でいくんだが、やってみて、努力してみて、無理ならそういった経営形態の問題についても検討することがあるんだというようなことも言っておられるところを見ると、どうもそこらもちょっと歯切れが余りよくないですし、そして、少なくとも郵政審議会で答申が出されるという事態もあったことを考えますと、経営形態についてもう少し検討を続けられることも必要ではないかという感じもいたします。しかし、たまたま私はスト権の問題との関連においてきょうはちょっとお尋ねしておるわけですから、その問題はその程度にして、スト権の問題については、これは先ほど大臣に強くお願いを申し上げたような方向で郵政当局も御努力をお願いしたいと思います。  と同時に、当面非常に問題になっておることは団交権の問題をめぐってのようですが、団体交渉権の問題も、事業を運営する上から言って、従来の経緯を見ておりますと、団交権があるとかないとかいったようなことで窓口のところ、現場段階あたりでもいろいろトラブルがある。したがって、そのことがまた事業運営上非常に大きな支障を来しておったことを考え合わせますと、ここらの問題についても——先ほどはスト権の問題を申し上げたのですが、労働基本権の問題について郵政省がもう少し積極的に、また、近代的な経営感覚で取り組んでいただく必要があるのではないかと思うのです。  たとえば支部段階における団交権の問題も、昨年最高裁の方で団交権のあることを確認するといったようなことの結論が出たようですが、今度は恐らくその範囲をめぐって論争が続いておったのだろうと思うのですけれども、要するに、事業運営上そこらのところはもう少し積極的に割り切って一これは団交権のみならずスト権の問題も言いたいのですが、いま当面非常に大きな問題になっております団交権の問題について、やはり国民の期待にこたえる事業として円滑に運営していかなければならぬということを考えますと、近代的な労使関係というものはそう余りがたがたする段階ではないと思うのですね。そういう意味で、現在の時点が一つの転換期といいますか、一歩、二歩を踏み出すいいチャンスではないかと思うのですが、このことについて、基本的な問題として大臣の方からちょっと御決意のほどをお伺いしたいと思うのです。支部団交権がどうとかいう単なる問題じゃなくて、団交権並びにスト権を含めて、いまの時期をとらえて、一つのいいチャンスというふうにぜひもう少しお考えを願いたいと思うのですが、どうでしょうか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 いまお話をしておりますのは暫定的な団交権のルールづくりということで、いま鋭意労使間が話をいたしておりますので、それは私自身も労使が合意ができることを望んでおります。せっかくこういうルールができ始めたということは大変喜ばしいことであります。  スト権については、やはり官公労という一つの枠の中にいる労働組合でありますから、内閣の中で、公共企業体等の問題の中でそれなりに討議しておりますので、郵政大臣として、そこから突然発言が出ることがいいことではないと思いますので私は差し控えさせていただきたいと思っております。  ただ、これは先生の御質問よりよけいになりますけれども、私自身、実際これからの経営という問題を考えてみますと、少なくともこれは郵便部門の中で一番問題点を残しているだろうと思います。その辺の問題点が基本的に——この間も、アメリカの七人委員会のダイジェストの社長さんともお話したことは、アメリカでもイギリスでも同じ点で、日本もそうですけれども、経営の問題の中でどの辺まで収益が出るか、またサービスを落とさざるを得ないかなという問題について、労働組合等の話も相当いたしましたが、大体同じ問題を抱えているように考えます。  公社にするかしないかという問題はそれよりもずっとあとの問題であって、いまの形態の中でどれだけ経営が改善できるかということについて労使が真剣になって国民のサービスに努めることが前提条件だろうと私は思っておりますので、それなりに試行錯誤も相当ございますけれども、これは小林武治元郵政大臣の諮問の中の文章を見ますと、「たとえば、公社化すること。」などという言葉を使っておりますし、昨年諮問いたしましたものがことしの七月に出てきたものもそういういろいろな提言がありますので、やはりそういうものも大変重要であるし、また、労働組合との関係をどう考えていくかというような問題もせっかくここのところ非常にいい関係ができておりますので、今後の郵政事業のあり方というものがどうあるべきかということを労使間で今後も積極的に考え、討論したならば、その中で労働運動はどうあるのだというような問題が出てくるのであろうと、そういうふうに私は信じております。  私も積極的に労組とも話し合う用意もありますし、話し合っておりますので、今後ともそういう姿勢でまいっていきたいと思っております。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 団交の大詰めを迎えたいまの時点における問題についても、早期に片づきますように、これは大臣としても積極的にひとつ御努力を願いたいと思います。  それで、先ほど申し上げましたところの、「社会経済の動向に対応する郵便事業のあり方に関する答申」という答申の問題を中心にして若干お尋ねなり、それから要望も申し上げたいと思うのですが、この中でいろいろと提言をされております。また、説明といったような形で、後の方である程度具体的な提言もしておるわけなんですが、いま大臣のお話もありましたように、公社化云々の問題は、これはまた将来の問題というか、さらに大きな問題として検討するとしても、とにかく当面の問題に重点を置いて何とかできるだけ具体的な点で改善を図り、国民の期待にこたえるようにやってまいりたいというお話は、当面の問題に対する大臣のそういった積極的な態度は非常に結構だと私も思いますし、私もそういう立場からお尋ねするのですが、郵政省側の立場からは、一体この答申をどう受けて今後具体化していこうとされておるのか。若干具体的な問題等ですでに検討を加え、あるいはまた着手をしようとしておられる案が何かおありなら御説明願いたいと思います。  それから、特に明年度、昭和五十三年度の予算の中で、たとえば局舎の問題についてこうしたいのだとか、あるいは要員問題についてはこうしたいのだとかいったようなことの方策は当然あってしかるべきだと思うのですが、この答申を受けてどういう取り組み方をされようとしておるのか、お尋ねをしたいと思うのです。

神山文男郵政省郵務局長

○神山政府委員 ただいまの先生のお話しの郵政審議会の答申でございますが、これは御存じのように昨年六月に郵政大臣から、「社会経済の動向に対応する郵便事業のあり方について」ということで郵政審議会に対して諮問を申し上げましたが、それから一年有余検討されまして、去る七月二十日に答申が行われたわけであります。  それで、お話のとおりいろいろの提言がなされております。郵便事業をめぐる社会経済環境というものは非常に厳しい、そして経営も楽観を許されないというような全体的な御指摘のもとに若干の提言がありますが、大きく分けまして四つの項目に分けられようかと思います。一つは「事業運営の効率化、合理化」、二つ目に「サービスの適正化と利用者の協力」、第三に「郵便物の種類とあり方」、第四に「郵便事業の企業的経営」というような大きな項目に分かれまして、また、それぞれ細かな御提言がなされております。  私どもとしては、何分これは非常に多岐にわたっておりまして、また、中身も、法律の改正に待たなければいけないもの、あるいは利用者の御協力に待たなければいけないもの等々、それから処遇関係、労働条件関係につきましては、関係労働組合と交渉をしていくべき問題もあろうかと思います。そういったことで、ただいまそういう問題について検討を進めている段階でございます。  それで、とりあえず来年度どうするのかという先生の御質問でございますが、五十三年度の概算要求はもうすでに提出しておりまして、この時点においてこの答申をそのまま受けて概算要求にのせたということではございませんけれども、やはり御提言の中にありますところの、ただいまの先生の御指摘のような局舎関係をどうするとか、その他機械化の関係等々、従来もわれわれとして力を入れてき、今後もやっていきたいということでただいま大蔵省に出している問題がございます。局舎など作業施設を改善整備するということにつきましては、これは要求でございますけれども、現在郵便局舎等の改善で六百六十二億ばかり要求しております。普通局新増築六十二局、土地買収二十一局、特定局新築七十局、土地買収七十局というようなことでございます。  そのほか、郵便作業の機械化につきましては、ただいま、自動読み取り区分機とか自動選別取りそろえ押印機とか、効率の非常に高い機械を大きな局に配備してまいっておりますが、今後は、この機械の効率を上げるためには性能の向上ももちろん必要でございますが、もう少し中規模局に向くような機械は開発できないものかとか、そのためには番号の読み取りの能力についていまのままでいいのかとか、下二けたを読むようなものが必要なのではないかとか、いろいろ問題がございます。そういうことで、開発というか、郵便作業の機械化の研究ということで、一億四千万ばかりの研究費というようなものも盛り込んでございます。それから、細かくなりますので省略させていただきますが、窓口の引受用セルフサービス機とか、あるいは読み取り区分機等も若干配備していきたいとか、そういったもろもろのものがございます。そのほか集配作業の機動化とかいう問題がございますが、こういったことで予算には盛り込んでおります。  そのほかいろいろ広範にわたってありますが、たとえば手紙を書くことの価値を見直すPRをしなさいとか、そういうお客様の協力要請というか、あるいは周知活動というか、そういう提言もございます。こういうものにつきましても、たとえば青少年活動の育成ということで、郵便友の会とか、手紙作文コンクールあるいは年賀状版画コンクールとか、郵便教室の開催とか、そういった細々した要求もいたしております。  大体、以上申し上げましたような状況でございます。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 明年度予算の中で、直接この答申に基づいて予算の編成過程で全面的に考慮することは時間的にも無理だったのではないかという感じがしますが、やはり予算化をし、具体化しなければ、いかに美辞麗句を並べてみても実際問題としては余り効果を発揮するものじゃないですから、予算の中に将来十分に織り込むようなことをひとつぜひお考え願いたいと思うのです。  それで、若干細かいことなんですが、いまお話があった局舎の問題で、いま要求段階ですから、これからどういう数字になってまいるか、非常に流動的な数字だと思いますが、郵政省としては、この郵便局舎について、明年度は前年度に比べて金額の面ではどの程度増額といいますか、余り細かい数字は結構ですけれども、経費の面でおおよそどの程度規模拡大を考えておるのか。

神山文男郵政省郵務局長

○神山政府委員 郵便局舎等の建設につきましては、五百五十八億四千三百万円が五十二年度の成立予算額でございますが、五十三年度の要求額はただいま六百六十二億ということになっております。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 それは、窓口の改善とかいったものはまた別なんですか。窓口の設備改善等が含まれておるのかおらないのか。また、金額的には五十二年度の予算とほとんど変わらないということで、その点では局舎の改善についての積極性は数字の上からは余りうかがえないと思うのですが、いかがでしょうか。

神山文男郵政省郵務局長

○神山政府委員 ただいまの数字は郵便局舎等の建設ということでございます。  郵便局舎の改善状況でございますが、全国的に老朽狭隘の局舎がございますので、これの改善ということで、従来からも最重点施策の一つとして進めてまいったわけであります。特に、大都市近郊への人口集中の趨勢に伴いまして局舎が狭隘化しているところも見られますので、こういうところを改善しようということで施策を進めてまいりました。その結果、老朽局舎も非常に減少してまいりましたし、局舎スペースも大幅に増加するという結果になっております。  たとえば普通郵便局舎について申し上げますと、最近十年間で一局当たり面積が一・五倍平均的に上がった、鉄筋化率も六一%から八九%に上がってまいったという実績になっております。これは私どもとしては、大都市は一部まだ問題のところがございますが、大半は改善されてまいっているという認識でおります。  しかし、なお発展地あるいは地方都市等でまだ残っている点がありまして、今後そういうところに力を入れていかなければいけないのではないかと考えておるわけでございまして、金額の点もあれですが、これで新年度も十分やっていけるのではないかと私どもは考えている次第でございます。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 郵便事業は、何といっても国民全体の方々の十分な御理解もいただき、また協力もいただかなければならぬ事業であることはもちろんです。  そこで、この答申の中でも、国民の協力を得る問題といったようなことで具体的にいろいろ挙げられております。たとえば住居表示の問題であるとか、例の郵便番号の記載の問題もその一つだと思いますし、そのほか郵便の受け箱設置義務だとかいったいろいろな問題があると思いますが、現在、郵便番号の記載は大体どの程度徹底して、何%ぐらい郵便番号が記載されるようになってまいっておりますか。  それから住居表示は、これはひとり郵便の立場からだけではなくて、一般的に国民もできれば正確に住居表示がされておるともちろん便利であることは間違いないのですが、各戸ごとをながめてみると、きちっと住居表示がなされている家は比較的少ないようにも見受けられるのですけれども、こういったことについても現状はどういった状況にあるか。郵政省では、いま言ったような住居表示が仕事の上で非常に重要性を持っているだけに、特に現場の配達をする立場からいくと非常に切実な問題だと思うのですけれども、どの程度の協力が得られておるものか、そういったことも御説明いただきたいと思うのです。

神山文男郵政省郵務局長

○神山政府委員 先生の御指摘のように、また答申にもございますように、利用者の方々の御協力は今後の郵便事業を左右するような非常に重大な問題かと存じます。この中には先生の御指摘の住居表示制度あるいは郵便番号の問題もございますし、また、配達の一度化あるいは窓口時間の問題、あるいは速達の配達時間の問題等、こういうことはすべて利用者の御協力に待たなければならないということで、こういう方面に今後力を入れていかなければならないと思うわけであります。  そこで、郵便番号の記載率でございますが、毎年定期的に調査をいたしておりますが、それによりますと大体九六%の方々が記載していただいているという結果になっておりまして、毎年大体この程度のパーセントになっております。それでもなお記載されていない郵便物があるわけでございますが、何とかそういう方々にも書いていただきたいということで、あらゆる手段を使って周知いたしている次第でございます。  それから住居表示制度、これが何と言っても配達の効率化のために非常に大きな問題になることは先生の御指摘のとおりでございます。現在まだ全世帯数の三十数%という実施率でございまして、特に地方自治体で一時は相当やっていただいたのですが、最近また進捗率が少し低下しているのではないかと考えておりますが、今後とも私どもは全力を挙げて関係の筋等にお話し申し上げ、協力を要請してまいりたいと考えている次第でございます。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 それではぼつぼつ最後の質問に移ります。  昨年の一月から郵便料金の値上げを実施したわけなんですが、郵便料金の値上げをした後における郵便物等の状況、いわば料金値上げに伴う利用減、そういったものがどういう推移になってまいっておりますか。五十一年度、五十二年度はもちろんまだ途中ですけれども、その模様を少しお聞かせ願いたいと思うのです。物数と金額の両面について、概数でも結構ですが、傾向を御説明願いたいと思うのです。

神山文男郵政省郵務局長

○神山政府委員 五十一年の一月から料金値上げをいたしたわけでありますが、その後の物数の傾向でございますが、五十一年度全体としまして、前年比七・八%の減となっております。特に、五十一年度の前半の物数が非常に落ち込みまして、対前年比十数%というような月があります。後半だんだんと持ち直してきましたが、平均としては七・八%の落ち込みでございました。  五十二年度でございますが、五十二年度は前年比は大分回復してまいっておりまして、ただいま九月までの累計でございますが、五十一年度に比べまして七・一%の増となっております。  そういう傾向で、まだ今年度の大勢をこれで律するというわけにいきませんが、昨年度の落ち込みは料金値上げの影響ももちろん大きかったと存じますし、また、最近の不況というようなことも影響を来し、二重の悪影響というふうにも考えますが、若干ことしは持ち直してまいっておるという状況でございます。  いま物数を申し上げましたが、金額につきましては、私の方でただいままだつかんでおりません。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 収入の面では、予想なり予算の面から見て、たとえば五十二年度の、本年度の場合も一応目標は達成できる見込みですか。  五十一年度はある程度数字的にわかるのじゃないかと思うのですが、どうでしょうか。

神山文男郵政省郵務局長

○神山政府委員 五十二年度につきましては、ただいま年度途中でございまして、全体を推計するということについては、まだちょっと時期的に言っても困難であろうかと思っております。今後の推移を重大な関心を持って見守っていきたいと思います。五十二年度予算は、御承知のように百二十五億の赤ということで組んでございます。これが結果的にどうなるかというのは、今後の物数の推移によって決まってくると思っております。  それから、五十一年度の決算でございますが、これは結果的に六百一億の黒というような結果に終わっております。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 それでは私の質問は終わることにしますが、この答申の中にも、もちろん労使の安定化の問題についてはきわめて重要な問題だと指摘されておるわけですが、当然のことだと思うのです。したがって、劈頭に申し上げましたように、労使関係の安定化については十分な御努力をぜひお願いしたいと思います。当面の問題として、年末年始を控えてのことでありますし、きょうすでに解決をしたのか、解決をする寸前なのか、そういった大詰めに来ておるようですが、大臣としましても、最終的な御決断なり御判断は先ほど来申し上げますような方向で決めて、ぜひ積極的に解決に当たっていただきたい。  そのことを要望いたしまして、私の質問を終わります。失礼いたしました。

八百板正日本社会党

○八百板委員長 小宮武喜君。

小宮武喜民社党

○小宮委員 大臣も御存じのように、今日の大きな政治の課題は、景気回復の問題あるいは雇用の安定の問題、あるいは物価の問題、加えて行政改革の問題あたりがやはり一番大きな問題だろうと私は考えます。そういう立場から、郵政省として果たすべき役割りについて私はこれから質問をいたしたいと思います。  まず、最初に行政改革の問題についてでございますが、これは福田内閣自身が行政改革を大きな目玉として公約していたにもかかわらず、当初は何か八月中に成案をまとめるとか言って意気込んでおりましたけれども、最近ではもう後退に後退を続けて竜頭蛇尾に終わるのではないかというふうにさえ考えるわけです。二、三日前の新聞を見ると、十一月中とか十二月中にはその成案を得たいというふうに言っておりますけれども、こういう政府の行政改革の方針に沿って郵政省としてはどういう行政改革をやろうとしておるのか、その点についてまず大臣から御答弁願いたい。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 行政改革については、御承知のとおり、去る九月二日の「行政改革について」が閣議で了解されており、この趣旨に沿って目下行政管理庁を中心といたしまして、行政機構、定員管理、特殊法人、審議会、補助金、行政事務等について検討をいたしておるところであります。  郵政省としても、その一環としてこれらの事項について目下鋭意検討をしておりますし、行政改革は積極的に進めていきたいと思っております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 郵政省としては、いまの大臣の答弁からいきますと、行政管理庁が一つの方針を出して、それに対して協力していくということですか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 そうです。

小宮武喜民社党

○小宮委員 昭和四十二年に行政管理庁から、一つは、地方貯金局の統廃合を検討せよ、二つ目が、人事政策は適切でないため職員の士気に影響が出ている、三つ目は、機械化を進めよという、この三点について改善勧告が出されておることは御承知のことと思います。いま言われておるように、行政管理庁から今回出されたものをたたき台として郵政省としては行政改革をやっていこうということでございますが、しかし、すでに四十二年にも地方貯金局の統廃合を検討せよという勧告が出ておるわけですから、これに対して郵政省当局としてはこれまでどのように検討をされてきたのか。この行政管理庁の勧告があったにもかかわらず、郵政省当局としてはそれを聞きっ放しで、聞きおくという程度で済ませてきたのか、その辺のこれまでの取り組みについてひとつ御答弁を願いたい。これは大臣でなくても結構ですから……。

高仲優郵政省貯金局長

○高仲政府委員 お答え申し上げます。  昭和四十二年に行政管理庁から、「地方貯金局における組織の適正化と事務処理の機械化について」という勧告が出ましたことは先生の御指摘のとおりでございますが、その要点は、まず第一番目に、事務機械化導入計画を早急に作成し、その実現を強く推進すること、二番目が、地方貯金局の配置、局数等について検討を加えること、と、主な点はその二点でございます。  まず、第一の機械化、EDPS化の問題でございますが、昭和四十五年以降、地方貯金局におけるEDPS化につきましては鋭意取り組んでまいりまして、現在の段階といたしましては、二十八支局中十七局の通常貯金事務のEDPS化を達成いたしております。     〔委員長退席、阿部(未)委員長代理着席〕  なお、そのほか財形貯蓄につきましても、これは現在進行中でございますが、EDPS化を推進いたしておりまして、今年度末においてはこの分も完成するということになっております。  その効果ということになりますと、これはなかなか一概には申せないかと思いますが、事務量について考えますと、昭和四十二年に比して、昭和五十年におきましては三四%程度の事務量増がございます。これに対しまして、地方貯金局の人員は、この勧告には「全職員一万七千余人」ということになっておりますが、一万五千余人に落ちておりまして、事務量が二二四%になりましたのに対して九二、三%ということになっております。簡単に申し上げますれば、その間、いわば生産性が四十数%上がっておるということが言えようかと存じます。  なお、地方貯金局の配置等についての問題でございますが、行管が指摘しておりますように、その設置の原因というものはいろいろ多岐にわたっておりますけれども、地方貯金局の業務というものは、これは管理業務ではなくて一種の現場業務そのものでございまして、いわば一番前線にある郵便局となるべく近いところであることが理論的にも大変望ましいわけでございます。  たとえば銀行等におきましては、オンライン化を推進いたします前においては原簿はすべて各支店ごとに持っておったように思いますが、オンライン化によりましてこれを集中管理するということになっております。しかしながら、郵便局は非常に小さいものから大きいものまで数が多くございまして、原簿所管庁というものが別途従前からつくられておったわけでございますが、やはり、現場郵便局との密着というものも非常に大切な問題でございます。そういう点から、現行のサービスレベルを維持することや、それから職員に与える影響といった各般の問題を考えなければならない事情にございます。  そういう点から考えまして、現時点におきましてはまだ結論が出ておりません。今後EDPS化を推進いたしますについて、その結果等を踏まえて検討を進めることに相なろうかと考えておる次第でございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 事務の機械化以外は今日まで何もやっていないということなんですよ。その事務の機械化と地方貯金局の統廃合の問題は関係はあるにしても、これはやはり前向きで検討を全然されていないというふうに私は断ぜざるを得ません。いまでも郵便局に行ったら貯金の利子記入をするのにも一週間ぐらいかかる。それからさらに十日間ぐらいかかるのがもうざらなんですね。だから、そういう立場から見れば利用者から非常に苦情が出ておる。そのために機械化を進めて、いわゆるオンライン化を進めていくということは私は賛成なんです。  しかし、その問題と、直接オンライン化が進めば進むほど地方貯金局の統廃合というものを逆に進めなければならぬのじゃないかというように私は考えるのです。したがって、いろいろ弁解はされるけれども、いままでの既得権益というか、一たん手におさめたそういうような権益というものを官僚には手放したくないという習性があるのは郵政省だけではございませんが、だから行政改革という問題は非常にむずかしい問題はあるにしても、やはり、これはわれわれ国民の側から見れば積極的に取り組んでもらわなければ困るというふうに考えるわけです。  しかしながら、この問題についてはまたいずれゆっくりやりますが、さらに、地方貯金局の統廃合の問題だけではなくて、四十四年の七月十一日の閣議でも、第二次行政改革として、郵政省の地方支分部局の整理再編成についても検討することが挙げられておるわけです。そして四十五年十二月二十二日の閣議報告によれば、郵政省は、「地方郵政監察局支局を昭和四十六年度に廃止し、所要の現地事務処理機関を配置する。」ということが御報告の中でなされているわけです。これらの一連の行政改革について、郵政省として、ただ地方貯金局の問題だけではなくて、この問題は地方郵政監察局の問題も出ておるわけです。さらに電波監理局の問題もあると私は思う。そういう問題について、お役所は行政改革というものについて非常に消極的だというように考えますけれども、昭和四十四年、四十五年のこういう閣議の報告あるいは閣議の決定に対してどのように取り組んできたのか、御説明を願いたい。

河野弘郵政大臣官房長

○河野(弘)政府委員 お答えいたします。  先生の御指示のとおり、四十四年、四十五年におきまして閣議のそういうお話がございまして、私どもとしましては、郵政事業をできるだけ効率的に、そして安い価格でこれを運営していくということは当然日ごろ願っているところでございます。  地方機関につきまして、いま先生が御指示になりました地方監察支局につきまして、現在五十九支局があるわけでございまして、監察業務と申しますのは……(小宮委員「その問題は後でまた詳しく触れるから」と呼ぶ)全体につきまして、地方支分局の問題につきましていま御指示があったわけでございますが、やはり、決定あるいは御指示をいただいた段階で私たちといたしまして積極的にこれを検討いたしております。  しかしながら、現に存在するもの、職員の問題、それからそのサービスを提供するためにそれを改廃した場合にはどういう影響を生ずるかというような問題がございまして、官僚の通弊という話もございましたけれども、現在の段階では、サービスを維持するためには、いままでのところはこれをそのまま設置する必要があったというように認識してまいってきたわけでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 官房長、あなたが幾ら強弁してもわれわれはそう見ていないわけですよ。やっておると言うが、それなら具体的にどういうふうにやったのかということを私の方から質問すればまたあなたは困りましょうからもう言いませんけれども、従来でもこういうような閣議決定がされ、しかも、行政管理庁勧告が出ておるにもかかわらず何ら実行もできないというような状態の中で、大臣がいま言われたように、たとえば今度の福田内閣の行政改革の問題にしても、行政管理庁から指針を示してもらえばそれに協力しましょうというようなことは、あなたは安易に言っておられるけれども、そういう改革案が出たとしても、いまの組織、機構の中でそれがつぶされてしまうということもあり得るわけです。  大臣、いまの行政改革の問題は管理庁が出すと言うけれども、各省が行政改革について大体どういう方針でやるのかということを出して、それに対して行政管理庁がこれを検討するということもやられておるし、いろいろな省庁の統廃合の問題にしても、行政管理庁が一つの方針を出しても各省に行って必ずこれがつぶされてしまうということは従来の経験から言って明らかなんです。そういう中で大臣は、行政管理庁が出したらそれをひとつ実行しましょうというような逃げの言葉じゃなくて、やはり大臣は福田内閣閣僚の一人だから、もしそういう方針が閣議決定をされたならばそれを確実に実行するという決意がなければだめだと思いますよ。  大臣、その点についてのあなたの決意を聞きたいと思います。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 行政改革というのは、先生は会社経営をされているからよく御存じだと思いますけれども、私自身大変な改革案を持っています。持っていますけれども、大体私自身の考え方で実行する予定であります。  先生は先ほど貯金局の話をいたしましたけれども、そういう意見があったことは大変貴重な意見だと私は思っております。しかし、それなりに郵政省も努力を、経営の合理化等をやってまいりました。しかし、先生の発言を郵政大臣がいまいたしますと、これは大変な混乱でございます。その辺も御承知いただきたいと思います。  行政管理庁が出します案に沿うて行政改革は、郵政省としてはやる覚悟でございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 大臣、会社を経営する立場に立って考えたらおわかりでしょうと言われるけれども、民間の経営者、民間の企業と、親方日の丸と言われる官公庁とのこういった行政改革あるいは合理化に取り組む姿勢はおのずから雲泥の差がありますよ。それは大臣はどこの経営者のことを言っているのか知らぬけれども、われわれが言っておるのは、少なくともそういう各民間企業においてはそれだけの努力をやっているのだから、少なくともそれくらいの努力はしなさいということです。しかし各省庁では何らその努力をいままでもやっていないじゃないかということを指摘しておるわけですから、会社の社長になること、そんなことは一切関係ない。むしろ、民間の社長であったらもっと積極的に取り組みますよ。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 私と同じ意見でございますけれども、その辺は十分知っております。しかし、全郵政、全逓等の問題をお考えになりますとそう簡単にできないことも先生よく御承知のとおりだと思います。

小宮武喜民社党

○小宮委員 これは時間をかけて今度の通常国会でやりましょう。そのうちに管理庁の行政改革の案も出るでしょうから、大体十一月末とか十二月末とか言っておりますから、郵政大臣が本当に行政改革に取り組む姿勢がどうであるかということは、そこは一つの試金石でありますから、そのときにまたゆっくりやります。  それで、次は、郵政監察制度についてちょっと質問しますが、この郵政監察制度が発足したのが昭和二十四年ですね。当時は戦後の混乱もあっていろいろな郵政業務犯罪が発生しておりまして、そういう関係で、当時の警察力ではとうてい郵政業務の犯罪にまで手が回らないということで、鉄道公安官とともにこの郵政監察官制度が設けられたという歴史がございます。しかし、昭和三十年ごろから郵政業務の犯罪もこの制度を設けた当時に比べればかなり減少しているわけです。  したがって、次の質問に入る前に、まず、この監察官制度が設けられた時点と昭和三十年代、その後の犯罪件数の減少がどういう傾向をたどっているのか、ひとつ御説明を願いたいと思います。

日裏泰弘郵政大臣官房首席監察官

○日裏説明員 お答え申し上げます。  ただいまのお話でございますが、確かに、昭和二十四年に郵政監察制度が発足したときにおいては、当時としては事故犯罪件数が非常に多かったわけでございます。たしかそのころは三千件を超える件数があったと思いますが、それが二十年代ずっと続きまして、約三千件というのがずっと続いておりました。先ほど少し落ちたのではないかというお話がございましたけれども、その後年々またふえてまいりまして、四十四年以後におきましては四千件以上ということになっております。昭和五十一年度の統計を見てみますと四千四百四件ということになっておりますし、さらに五十二年度でございますが、まだ終わっておりませんが、ただいままでの件数の傾向を見ますとさらにふえるのではなかろうかということが予想されております。  そういったことでございますので、この犯罪捜査ということにつきましてはさらに必要ではなかろうかと私は考えておりますし、それから、もう一つ、犯罪だけではございませんで、監察といたしましてはやはり事故でございますね。事故処理の問題もございます。調査の問題とそれから考査ということもございます。そういったことをやっておりますので、その後の事業の業務量の増加状況を見てみましても、当時と比べますと相当ふえているわけでございます。  郵便物数にいたしましても、いま年間取り扱い物数が百三十億通を超えるということになっておりますし、貯金、保険にいたしましても、現在高あるいは契約保有高がそれぞれ三十四兆とか三十三兆ということになっておりますので、これを調査する、あるいは考査する必要性もやはり出てきております。  そういった現状でございますので、いま廃止するということは考えておりません。

小宮武喜民社党

○小宮委員 これは首席監察官もお家の一大事だと思って大分有利な資料をかき集めてきたようですけれども、問題は、一般の警察官とそれから郵政監察官の権限の範囲、所掌の分割範囲というのはどうなっておりますか。

日裏泰弘郵政大臣官房首席監察官

○日裏説明員 郵政監察官の捜査権でございますけれども、これは郵政省設置法第二十三条に規定されておりまして、捜査権の及ぶ範囲は郵政業務に対する犯罪でございます。したがいまして、郵便とそれから郵便貯金、簡易生命保険並びにこれらの事業に付帯する業務に対する犯罪がその対象ということになっておるわけでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 これは部内での捜査あるいは検挙で、検挙するにしても、これは一般の警察官に渡さなければいかぬわけです。部内の捜査なんかできますけれども、しかし、そういうことからいけば、監察官がそれをやらなければならない、またおらなければどうにもならないという問題じゃないと思いますよ。これは局長として、局内で起きた犯罪については当然庁舎を管理する責任が局長にはあるわけですから、そういった意味で必ずしも監察官を置かなければならないのかということについて私は疑問を持ちます。  それから、いま言うように、被疑者を逮捕する場合にしても、監察官が直接逮捕することについても問題があるし、やはり警察官に頼ってやる場合が大体多いし、それで機動力がないですね。ただ監察官が町に出て司法権を行使して、それでいろいろな捜査をやるというわけにいかぬわけです。そうするとどうしても一般の警察官との連携の中でやらざるを得ない。そういうことになってくると、むしろ同じ事件を二重の捜査をしたりするということにもなるので、いまの司法権を付与されておる問題についても、これはもうこの際廃止すべきである。特に、経費の節約の面から言っても、これは郵政省から金が出るわけですから、そういった治安の維持は警察が賄うのがあたりまえであって、監察官の費用くらい出させてもいいのじゃないかという気もするわけです。それもすべて郵政の中の経費で賄っておるわけですから、そういった意味ではこの問題はやはり検討すべき問題だというふうに考えるのです。  だから、犯罪がふえたと言っても、昔は非常に重大な犯罪が多かったが、いまはこそどろ的な犯罪がふえておるかもしれませんが、そういう凶悪な犯罪件数は減少しておる。そういう意味でこの問題は皆さん方にも十分検討していただきたいのだが、先ほどから言うように、皆さん方は戦後の置きみやげ的な制度を一遍つくってやったら、何が何でもしがみついて絶対にこれを手放そうとしない。それが大体官僚の特有的な体質なんです。だから、そういった時代に対応して機構改革をやっていくとか、いろいろなことをやらないとそのままずっと機構も組織も残っていくことになりますので、この問題も十分検討していただきたいと思うのです。これは監察官も最近来られたばかりでございますので、十分検討してください。  それから、さらに、地方電波監理局も大体地方郵政局と同じ数だけ同じところに所在しておるわけですが、いまの電波監理局の業務内容を見ても、それが必要かどうかということについては私もいささか疑問を持つわけですが、電波監理局長から、いま首席監察官の言ったように、それくらいやはり残さなければいかぬのかなというくらいの名答弁を、どういう仕事をして本当に残さなければならぬのかどうか、ひとつ十分説明してください。

平野正雄郵政省電波監理局長

○平野政府委員 お答え申し上げます。  地方電波監理局でございますが、先生御承知のように電波監理行政の窓口、執行機関でございます。無線局の免許申請者、免許人などと直接個々にお会いをいたしまして、御相談に応じたり、あるいは御指導申し上げたりあるいは審査をいたします。そして免許に至る仕事を地方局なりがいたすわけでございます。さらに、無線局の一環といたしまして無線従事者の問題がございます。無線従事者の国家試験、さらには免許という仕事をいたします。御承知のように、アマチュア無線が年々増加をいたしておりまして、現在の免許数は非常に多くなってまいっております。そういったものの試験を地方機関が執行するということになっております。  さらには、電波は先生御承知のように混信があれば使い物にならないわけでございます。したがいまして、国際的、国内的に約束が決めてございます。その約束に従っておるかどうかといったことの国際的あるいは国内的な監視といったことをする必要があるわけでございます。これも一時期のように短波帯だけではございませんで、非常に足の短い超短波等が非常にふえてまいっておりまして、どうしても出かけていって監視をする必要が多くなってまいっております。  さらには、有線電気通信の監理といった問題も非常に問題が多うございまして、最近は相当重要施策といたしまして取り上げてきておるということでございまして、いわゆる電波監理行政の中における行政事務というものを地方電波監理局が実施をしておる、さらにはその地域の国民の方々と接して有効に効果的に行ってきておるというのが実態でございます。  さらには、近年におきまして電波利用の増大の問題がございます。さらには多様化の問題がございます。そういったことに伴いまして、電波監理行政の事務の増大は大変なものでございます。このようなものに対応すると同時に、先ほども申し上げましたが、国民に対する行政サービスの維持、向上を図っていく必要があるわけでございます。  しかしながら、先生も御承知のように、最近でございますけれども、九州、北海道の監視部がそれぞれ二局ずつあったわけでございますけれども、これを一つずつに統合する。さらには移動監視と申しますか、そういったものを強めていく必要がある。さっき申し上げたとおりでございます。そのために、監理局所在地にそれぞれそのような機能を持ったいわゆる移動監視ができるような施設を配備していくというようなことを考えてまいっておるわけでございますが、これも行政の簡素合理化の一環であろうというふうに考えております。  それから、さらには、事務の地方電波監理局への委譲を従来積極的に行ってまいっております。どうしても本省で処理をしなければならないような、たとえば放送関係であるとか、宇宙関係であるとか、あるいは特殊な実験局の関係であるとか、本省の方でどうしても事務処理を必要とするようなもの以外は逐次地方電波監理局の方に委譲してまいっております。そうすることによって、いわゆる申請が出てくればできるだけ早い時期に免許ができるというようなことで、簡素合理化と同時にサービスの向上というようなことを図ってまいっておるわけでございます。  そのようなことで、たとえば現在約百五十万局の無線局があるわけでございますけれども、その無線局のほとんどにつきまして、その免許等の事務が地方電波監理局において処理されておるという実態でありまして、電波監理行政における地方電波監理局の役割りというものは全く基盤的、基幹的な非常に重要なものであるというように私どもは認識をしておるわけでございます。したがいまして、御指摘のように、地方電波監理局を縮小するということは電波監理行政の遂行に重大な支障が生ずるのではないか、さらには国民に対する、電波需要に対する行政サービスを直接的にもあるいは間接的にも低下させることになりはしないかということを大変心配をするわけでございます。よろしくお願いします。

小宮武喜民社党

○小宮委員 なかなか名答弁で、各郵政監察局あるいは電波監理局の下部機構としては、各府県にも電気通信部あたりみんなあるわけですから、そういう地元とのサービスの問題については郵政局がなくとも電気通信部がある。それと本省と結ぶというようなこともできるのじゃないか。地方の電波監理局を残さなければいかぬということで権限を地方に委譲するのだと言っておるが、それではあなたの方の本家本元はがらあきになるんじゃないですか。そういうこともわれわれは考えるので、ひとつこの問題についても十分に検討してもらいたいと思うのです。  先ほど首席監察官が言われたような中身の問題についても、これはちょうどことしの九月十九日のサンケイの「アピール」欄においても、元郵政監察支局長という人が、司法権付与の廃止の問題やまた郵政監察官制度の問題についても、自分みずからの体験から、こういうことは国会はもっと論議をすべきだとか、あるいはこういうことをやっても差し支えないのだということを言われておるわけですよ。  皆さん方は、質問をすれば、減らすどころかふやさなければいかぬというようなことを答弁で必ず言っておるわけですが、しかしながら、いまの郵政省の予算を見ても、五十一年の決算については六百億も黒字が出たというようなことで、郵政省の予算はいかにもむだ遣いをしておるのではないかというふうにさえ私は感ずるわけです。そういう観点から、六百億の黒字は五十一年決算で節約してやったということを言っております。節約して六百億の金がすぐ右から左に出るようであれば郵政省の予算は信用できぬな、これはよほどむだを予算の中に組んでおるのではないかということすら感ずるわけです。だから、そういう意味で、いまの場合に、国の財政も非常に苦しくなってきたときに、ましてや一方では国民に増税を強いるような時代に、各省庁ともいかに節約して国民の負担を軽減するかということを考えてもらわなければならぬ。これが基本だと私は思うのです。  そういうことはあとでまたちびちびやりますが、今度は、先ほど申し上げましたように、郵便貯金通帳を持って利子記入を頼みに行ったら一週間もかかった、あるいは十日というようなことはざらだと言われるようなことがあるわけです。銀行に行けば利子記入はすぐできる、郵便貯金だけはなかなかできぬというような問題もありますが、これはいままで行政改革の問題やいろいろな問題が勧告されても何にもやっておらぬ中で、これだけは郵政省なんかは取り組んでおるようでありますから、郵貯のオンライン計画はどうなっておるか、この点を御説明願いたいと思います。

高仲優郵政省貯金局長

○高仲政府委員 お答え申し上げます。  オンライン計画につきましては現在鋭意検討いたしておりまして、来年の八月に神奈川県下の一部の郵便局から端末機器を入れ始めまして、おおむね七カ年の計画をもちまして全国をオンライン化する計画になっております。  なお、そのオンライン業務の中心といたしまして、全国に九カ所の計算センターを設けることを目途としてやっておる次第でございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 そのオンライン化をいたしましたら、また人間が足らぬからふやせということになりはせぬか。皆さん方の主張は大体そういうようなところに落ちつくのじゃないかと思いますけれども、しかしながら、これはいいことですからひとつやっていただきたいと思うのです。  ところが、いま皆さん方が郵貯のオンライン計画をやろうとしても、一方では合理化反対を叫ぶ労働組合があるから座り込みなんかをやられておる。こういう情勢の中で、組合との関係の中では、いまの七カ年でオンライン化というものは達成できる見通しがあるのかどうかという点はどうですか。

高仲優郵政省貯金局長

○高仲政府委員 本件、オンライン計画につきましては、関係労働組合の理解を得て、計画どおり実施を進める所存でございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 進める所存という気持ちはわかるけれども、リンゴの気持ちはわかるけれども、それがうまいこといくかどうか、まあ、局長の今後の腕前をひとつ見せてもらいましょう。  その郵貯のオンライン化による余剰人員はどれくらい出ますか。そして、その対策はどうするのですか。これは雇用問題が一番大事な問題ですからね。

高仲優郵政省貯金局長

○高仲政府委員 お答え申し上げます。  先ほど申し上げましたように七カ年にわたる計画でございます。したがいまして、現段階で最終年次における人員がどうなるかという予測を申し上げるのにはいささか時期が尚早であろうかと思います。  御承知のように業務量というものは年々ふえてまいっております。また、オンライン化することにより新たな需要を喚起するという点もあろうと思います。したがいまして、この結論につきましては申し上げるのがいささか早いと思いますが、仮に現在の事務量が一定不変のものとするならば、相当程度の減員が立つものと考えております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 せっかく電々公社の方からも来ておるようですからお聞きしますが、先ほども申し上げましたように、今日の政治課題はやはり景気回復の問題だと思いますが、そういう立場から、公共事業体としての電々公社もやはり景気回復のためには一翼を担ってもらわなければ困るわけです。政府自身も、公共事業の問題については前倒しだとかあるいは予算をふやすとかいろいろやっておりますけれども、その一翼を担う電電公社としても、電電公社の仕事量、工事の発注量がふえるということはそういった関係の企業に対してもかなり潤っていくわけですから、そういう立場で、電電公社としては、ただ普通の計画だけではなくて、景気回復をいまやらねばならぬというような事態に立って、景気回復にどのような役割りを果たそうとしておられるのか、その点を御説明願いたい。

秋草篤二日本電信電話公社総裁

○秋草説明員 公社の予算は御案内のように国会で決められるものでありまして、景気刺激策としましても、国会で認められた予算の実行を私たちの手で上手にやるという以外にはございません。  そこで、これはことしに限ったことでございませんけれども、閣議の決定に基づいた景気刺激策に伴うところの予算の執行の促進ということにつきましては、いつもいち早く政府の方針にのっとりまして契約を早期に締結する。具体的な数字は後で多少訂正させていただきますが、八四、五%の契約を即時に進める。これが一番大きな仕事でございます。  それから、二番目には、後半になりまして景気刺激策の世論が非常に高まってまいりましたので、郵政大臣の非常なお骨折りによりまして五百億の補正が成立をしました。これは目下実行中でございますが、この二点もまた促進して年度内に消化すべく、いま懸命に努力をしておりますけれども、いかに懸命に努力をしましても、補正予算につきましては多少繰り越しもやむを得ないと思っておりますけれども、一応与えられた予算の範囲内で懸命にやる、これがまず第一点でございます。  それから、予算の実行に当たりましては、参議院、衆議院両院におきまして、個々にいろいろな先生方からもわれわれに御注意なり御発言がございまして、これは特に景気刺激策ということに限らず、特に中小企業、ことに建設工事の下請の問題とか、そういう中小企業に対するきめの細かい配慮というものに対してはより一層いままで以上に注意深く努力しているつもりでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それは次の予算の場合にまたいろいろ詳しく質問したいと思うのです。  郵政大臣がかねがねから言っておりました問題でございますが、郵政審議会から、郵便貯金の金利の引き下げに当たって、進学ローン制度の早急な実現を図るべきだという要望が付されておりますが、大臣は郵便貯金法の改正案を次の通常国会に提出するかどうか。するならすると、それだけ一言はっきり言ってもらえばいいですが、どうですか。

高仲優郵政省貯金局長

○高仲政府委員 お答え申し上げます。  郵政審議会におきまして先生がおっしゃるような答申が出たことは御指摘のとおりでございます。そのほか、国会方面における各般のいろいろな問題があろうかと思います。これらの点を踏まえまして、次期通常国会に法案を提出すべく、目下鋭意検討をいたしておるところでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 中身についてはその場合に質問することとしまして、先ほどもちょっと触れましたけれども、郵便料金は昨年一月平均二倍に引き上げられ、あるいはさらに来年度の値上げも必至と見られていたところ、五十一年度決算では、収支とんとんのはずであったのが予想に反して六百億の黒字が出たということでございますが、黒字が出た理由について、先ほど私が申し上げましたけれども、大体主な点を挙げてもらいたい。

浅尾宏郵政省経理局長

○浅尾政府委員 お答えいたします。  五十一年度の最終の詰めをいたしましたところ、いま先生がおっしゃいましたように六百一億という郵便事業での収支の黒字が出たことは御承知のとおりでございます。  そこで、なぜそういう状態になったかという、その実情の説明をしろということでございますが、五十一年度に御承知のように値上げをしていただいて、五十一年度まるまるその値上げが収入として返ってくるという、そういう年度でございまして、したがって当初予算では収支相償うという予算を組んだわけでございますが、実績といたしまして収入は七千六百十五億というようなことで、ほぼ予定どおりの収入が上がったわけでございますが、歳出と申し上げますか、支出の方でいろいろな状況がございました。  一例を申し上げますと、去年の春闘でのベースアップがあったわけでございますが、その処理に当たりまして、郵政省特別会計におきましては予備費二百億というふうなものを用意してございますけれども、当初予算で予定しなかったようなそういう事情が発生したときには予備費を使うというふうな仕組みになっておるわけですけれども、五十一年春闘でのベースアップ率が御承知のようなことでございました。したがって、その予備費に手をつけなくても処理ができた、こういうような状況がございました。そういうことから、すでにこの二百億というものが手つかずで残ったというようなことがございます。  それから、もう一つ大きな要素がございまして、職員の、特に普通退職でございますけれども、これが過去四、五年来に比べますと非常に少なくなってまいりました。大体、予算を組みます場合には過去の実績を見て、ことしもこれくらいだろうというようなことで退職予算などを組むわけでございますが、これが、いわゆるオイルショック後の経済不況等があった関係とも思いますけれども、職員の中で普通退職していく人が非常に少なくなった、したがって退職予算を使うのが非常に少なくて済んだ、こういう状況がございます。これが二番目に大きな要素。  それから、その他いろいろな物件費等を効率的に使っていくというふうなことをいろいろ配慮いたしましてそういう結果に相なったという状況でございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それぞれ理由はあるようですけれども、六百億の黒字が出たというのは、予算の組み方がずさんではなかったのかということも一面指摘できるのじゃないか。だから、そういうことで六百億も黒字が出るようであれば、これは私の率直な言い方ですが、郵便料金の値上げ幅が少し多過ぎたのじゃないかというような見方すらするわけですけれども、それは次の予算のときにまた十分審議します。  そこで、それでは五十二年度予算においても大体百二十五億の赤字が見込まれておるわけですが、すでにこれは半年を経過しておるわけですが、いまのところ収支はどういうふうに推移する見込みですか。

浅尾宏郵政省経理局長

○浅尾政府委員 五十二年度の郵便事業の収支でございますが、いまの先生の御指摘のように、五十二年度では年度当初百二十五億の赤字で出発しております。  そこで、年度末までにどういう見通しになっていくかということでございますが、率直に申し上げましてまだ年度途中でございます。そういうことから、その赤字が果たして解消されて黒字になっていくのか、あるいはまた赤字がさらに大きくなっていくのか、ちょっと私はまだ見当をいたしかねておるわけでございますが、いずれにいたしましても、会計あるいは財政全体を健全なものにしていかなければいかぬというようなことから、予定をいたしました収入をまず確保していかなければならぬということが一点あろうかと思います。予算で見込みました収入を確保していくということ、これが第一番の努力目標でございます。  それをやると同時に、今度は、片一方は、経費の使用につきましても節約に努めていくというような努力とあわせて財政全体を健全なものに持っていかなければならぬ、このように考えておりますが、端的に申しまして、五十二年度末にどうなるんだという御質問に対しましては、ちょっとまだ推測がむずかしい段階だ、かように考えております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 大臣、そういう状況の中で、五十三年度は郵便料金の値上げをするのかしないのか、その点をひとつ明らかにしてもらいたい。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 十二月半ばまでに大体見通しがつきます。当初立てました赤字見込みがどのくらいへっこむかということで、そのところで決断をしたいと思っております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 私は、郵政事業も入るをはかって出るを制するというような立場からいろいろ努力していただけば、五十三年度くらいまでは郵便料金の値上げはしなくて済むのではないかというような感じを持っておるわけですけれども、これはあくまでもどうなるかわかりませんが、十二月の中旬ごろには大臣として腹を決めるということですか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 大体数字の見込みができますから、そこで決断できると思っております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 もう一つ大臣に聞きますが、郵政審議会がことしの七月二十日に「郵便事業のあり方」について答申をしておりますね。その中で、現行の郵便料金の法定主義を再検討し、「弾力的に対処できる方向で何らかの現実的改善が必要である」という提案をしておりますね。つまり、審議会答申では言い回しがぐるぐる回っておるけれども、やはり国鉄と同じように法定緩和主義を検討しろということだと思うのですよ。  したがって、郵政大臣としてこの郵政審議会の答申をどのように受けとめているのか、その点はいかがですか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 過日、アメリカの郵便の七人委員会の一人でありますリーダーズ・ダイジェストの社長ともお会いしましたが、アメリカは逐次細かく郵便料金を上げているというようなことをやっておりますけれども、それ自体でも労働賃金の相当の上昇がある。  私自身は、料金を上げることと、もう一つ、先ほど先生がきつく言われましたように、やはり減量等もやらなければいけないし、合理化もしなければいけないし、そういうものがあっての料金だろうと思います。そういうようなことを考えて法定緩和主義にすれば、こちらも非常に気楽にというか、そういう非常にフリーなハンドを持ちます半面、法定緩和主義になった以上、いま以上に厳正に料金を決めていかなければいけませんけれども、そう簡単に逓信委員会も決めてくれるわけではないし、その辺の判断はまだ私の方ではいたしておりません。

小宮武喜民社党

○小宮委員 大臣、私はそういうような法定緩和主義は考えておりませんと、ここでひとつはっきりと国民の前に約束されたらどうですか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 これこそツービー・オア・ノットツービーで、考えてどうするか、いま検討中でございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 これは大臣も非常に複雑な気持ちで、微妙な答弁をされましたけれども、私の言う郵便料金の値上げをいつするのかという問題とも関連するのですが、大臣も腹の中では国鉄と同じようにああなってほしいものだなということを考えて、次の郵便料金の値上げの際にひとつ一挙に打ち出そうという魂胆があるのではないかというふうに私は考えておるのですが、どうですか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 国鉄みたいにはなりたくないですよ。そのためにどうするかと悩んでいるのであって、法定主義なんかもっと細かい問題だと思っています。  そういうことですから、どうすべきだという答申の中での全体の物の考え方の中で、一部分は法定主義にすべきかしないかという考え方が出るのであって、そういうことで全体の中で考えていくことでありますから、国鉄なんかみたいになりたくないですな。

小宮武喜民社党

○小宮委員 これも郵政審議会から、昨年の十一月十日に、電報電話料金についても法定主義の廃止を求める強い建議が行われておるのですね。郵便料金よりこちらの方が非常に強い表現をもって法定主義の廃止を求めるという建議がなされておりますね。この問題についても、電報電話料金の値上げについても法定緩和主義を採用するのではないかということで国民はみんな心配しておるわけです。  だから、いま大臣も言われているけれども、ここで私が明らかにしてもらったらどうですかと言うのは、国会で一回一回料金の値上げをやるとなかなかうるさいので、ひとつある一定限度までは大臣の権限でやれるようにしたいというか——小宮山郵政大臣は違うかもわからぬ。小宮山郵政大臣が今度の内閣改造で残ってくれれば幸いだけれども、もし首がつながらぬ場合は、ほかの大臣が出てきたらこれ幸いと郵政審議会の答申に乗ってくる懸念もあるから、小宮山郵政大臣がいたしませんということをひとつここではっきりと言ってくれておれば郵政大臣としてもう一つ光るのではないかと思って私は大臣に非常に親切に言っておるわけです。  ですから、電報電話料金の法定緩和主義についてどう受けとめているか、電電公社の方はこの前公共企業体のあり方の中でも何かこの問題を意見として述べておられるようですが、電電公社総裁と郵政大臣のお二人からそれぞれ意見を賜っておきたいと思います。

秋草篤二日本電信電話公社総裁

○秋草説明員 この問題はきわめて高度の政治的、政策的な問題でございまして、私などが軽々にここで所見を申し上げる筋合いではないと思います。もう長い間、政府におきましても、三木内閣、福田内閣に続きまして、目下基本問題懇談会議を続けておりまして、近く答申も出ようと思います。その答申が出ましても、また国会にこれの可否、善悪を問わなければならぬ問題だと思います。  ただ、強いて私の総裁としての意見を言えというならば、前回も申しましたけれども、今回も基本問題調査会議で副総裁が、副総裁個人としてではなく、公社を代表して所見の一端を開陳いたしました。それによりますれば、長い経験から、また世界各国の実情からいろいろ私が考え抜いた末の、軽々の結論ではないのでございますけれども、先般新聞にもちょっと出ておりましたけれども、前の総裁時代から同じ意見を踏襲しているということを申し上げてお答えにしたいと思います。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 いま秋草総裁が十分意を尽くした御答弁をいたしておりますので私はあえて答弁を申し上げなくてもよろしいのですけれども、答申を見ますと、法定制度はだめだとは書いてないように見えますし、今後とも慎重に対処をしていきたいと思っております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 今日の深刻な失業問題に関連して、これは郵政大臣をちょっとほめなければならぬと思うのですけれども、倒産企業の離職者で四十歳以上の人を全国の郵便局の配達員として採用するよう地方郵政局に指示をされたことについては敬意を表します。  しかし、こういった不況企業の倒産によって離職した方々の採用は今回限りとするのか。それとも今後も継続して採用する方針であるのか。たとえばいま身体障害者の雇用促進法もあって、六%の義務づけをして、しかも罰金制度まであるわけです。また、中高年齢者層の雇用促進法もあるわけです。これは強制的な罰金までは取らないけれども、法律としてはかなり強い義務づけを考えられておるわけです。そういう立場から、中高年齢層の雇用促進の問題についてはまず政府みずからが率先してこの問題に取り組んでもらいたいと考えますので、今回の不況によって離職した四十歳以上の人たちの採用を今後とも継続してもらいたいという気持ちがあるものですから、今回限りなのか、今後も継続して採用するのか、その点を大臣からお聞きしたい。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 今回、企業倒産で失業を余儀なくされた方々に対して何とか職場をということでそういう打ち出しをいたしました。炭鉱離職者と同じように四十歳まで引き上げてやったのですけれども、相当疑問が残っております。中高年齢層とは何ぞやという問題が残っております。自分自身、自分の担当ではないのですけれども、こういう問題も考えていかなければいけないと思っております。  これからどうかということになりますと大変むずかしい問題もございます。先ほど先生が言いました行政改革というのは、本質は減量なんでしょう。そういうことを考えますと、採れ、片一方は減らせというのはなかなかむずかしいことで、これは今後研究課題として、私自身の問題として十分考えていきたい。やればやりたいです。しかし、そういう郵政全体の人間の中でどうするのだという問題もございます。その辺も十分検討させていただきたいと思っております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 今度は何名ぐらい採用する予定ですか。やってみた結果で数字が出てくるということですか。予定はないのですか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 定数はどのくらいと言いましたけれども、今回、四十歳までの方でございますので地域で雇う。家族持ちでございますので東京へ持ってくるわけにいきません。ですから、地域によって、沖繩などは七十二倍というような数字が出ております。いわゆる求人倍数の低いところ、たとえば青森は〇・二くらい、沖繩も〇・一くらい、そういうところは非常に高い数字が出ております。そういうふうに求人倍数が示すなりの数字が出ております。しかし、キャパシティがございますので、キャパシティに合うようなことを——当委員会でも、では新しい人を締め出すのじゃないかと、そういう問題もございますので非常にむずかい問題ですから、いま数字を持っておりませんけれども、ある一定数を押さえまして、そこでやらせていただきます。  採用予定は二千五百七十でございます。倍率が全国平均で十三・三倍で、三万四千人強見えました。  そういうようなことで、いかに経済に敏感であるか。六百一億の黒が出たということもこれに関連していることでございますので、今後採用については十分検討を加えてやっていきたいと思っております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 最後に電電公社に質問しますけれども、電話加入者が大体三千三百万台になって、これはアメリカに次いで二番目ですけれども、そのうち九九・五%が自動化されているわけです。そして、電話の普及と自動化が進むにつれて不法電話が非常に急激にふえつつございます。脅迫電話あるいは爆破予告電話、いやがらせ電話等々の不法電話によって市民生活が絶えず脅かされておるという状況の中で、この問題をこのまま放置していいかどうかという大きな社会問題にまで発展したというふうに考えます。  そういうことで、不法電話対策というものは急がなければならないと思いますけれども、これにはいろいろと問題があります。いろいろと問題がありますけれども、技術的にどこまで可能か、また、対策を実施するためにはどういう制度が必要になるのか、これは電電公社の方で御答弁願います。

秋草篤二日本電信電話公社総裁

○秋草説明員 お答えいたします。  確かに、電話が往年に比べて隔世の感があるように便利になりますと、ただいま小宮先生のおっしゃったような状況は出てまいります。私自身も週に平均一回ぐらいいやらしい電話がかかってきます。また、友人なりおつき合いをしております諸先生方、名士の人等、有名人になればなるほどこういう話を聞くのでございますが、これに対する対策は、公衆電気通信法にも御案内のように通信の秘密を守るというきわめて大事な規定が一つございまして、その上に刑法、憲法にもそういう規定がございますが、非常に大きな犯罪を醸し出す憂いのあるようなものは、現在の法規では、警察の捜査令状なり協力しろという御命令があれば、本人の同意を得て逆探知というようなもので過去においてそうした犯罪を探知して成果を上げたという例もございますが、これは九牛の一毛でございまして、実際にはそうスピーディーにはできません。  この問題を解決するには、技術的には電子交換機の発達等によってよりやさしくはなりますけれども、もっと大事なことは、通信の秘密というものに対するやや過敏と言ってもいいくらいな世間の一つの解釈を世論の力で少し緩和するという背景がなければ、いかに電気通信技術が進歩発達しましても、このいたずら電話という——これは犯罪までにはなりませんけれども、究極的には犯罪になるものもありますので、犯罪と言えるかどうかというものもとめるということは、国民の、利用者の道義心というものを再開発しまして道義心にまつということが大きな要素だと思っております。  その次には、いまわれわれを拘束しております大事な法律に対する解釈というものを、世論というか諸先生方のお力で少し緩和するということがあり得るならば、技術的には、将来犯罪に類するようなものはもっと頻度を上げてスピーディーに発見できる可能性ははらんでおると思います。  私は技術的にはよくわかりませんから、きょうは総務理事も技術局長も来ておりますから、御質問があればまたお答えできると思っておりますが、そういう問題に入る以前に、いまの法制体系の緩和というものも国会の同意なり世論のコンセンサスを得るということが大事だと思っております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 いま言われたように、技術的にもあるいは制度上からもいろいろ検討してみた結果、いわゆる公衆電気通信法の第五条の通信の秘密の問題を確保するためにはどうしてもやむを得ないという場合にはそれなりにいたし方ないとしても、ただ、頭から通信の秘密だけを大きく取り上げて現行法を検討もしないということではいかがかと思うのです。  通信の秘密の問題と市民生活の問題との関係が非常にあるわけですから、そういった意味で電電公社の方でも十分検討してもらうと同時に、これは電電公社だけで検討されるべき問題ではなくて、国としても当然検討してもらわなければならぬと思いますので、この点について大臣としてどう考えるか、最後に所見を聞いて私の質問を終わりたいと思います。

江上貞利郵政大臣官房電気通信監理官

○江上政府委員 いたずら電話等につきましては、御指摘のとおり重大な問題を含んでおるというふうに認識をいたしております。  ただ、現在の時点でございますが、それらの実態につきましてはまだ十分把握がされていない状況でもございますし、郵政省といたしましては、来年度予算におきまして実態調査のための経費を大蔵省に要求しているところでございますので、その実態を明らかにいたしまして、その対策につきましては、ただいま御指摘の憲法も保障しております通信の秘密あるいは検閲の禁止、表現の自由といったような問題との関連も十分考慮いたしまして慎重に対処していきたいと存じております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 質問を終わります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員長代理 次回は、来る十一月二十四日木曜日、午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時三十八分散会

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