逓信委員会 第1号
- 発言数
- 271 件
- 登壇者
- 31 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1977/10/26
会議録
○八百板委員長 これより会議を開きます。 国勢調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 逓信行政に関する事項 郵政事業に関する事項 郵政監察に関する事項 電気通信に関する事項 電波監理及び放送に関する事項 以上の各事項について、本会期中その実情を調査し、対策を樹立するため、小委員会の設置、関係方面からの説明聴取及び資料要求等の方法により、国政調査を行うこととし、議長に承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○八百板委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ――――◇―――――
○八百板委員長 次に、小委員会設置に関する件についてお諮りいたします。 理事会におきまして御協議願いましたが、従前どおり、電波・放送に関する調査を行うため、小委員十三名からなる電波・放送に関する小委員会を設置するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○八百板委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、小委員及び小委員長の選任並びに小委員及び小委員長の辞任及び補欠選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○八百板委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 小委員及び小委員長は、追って指名し、公報をもってお知らせいたします。 また、小委員会において参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人の出席を求めることとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますか、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○八百板委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ――――◇―――――
○八百板委員長 この際、御報告申し上げます。 第八十一回国会の閉会中、愛媛県、広島県、山口県及び島根県に委員を派遣し、郵政事業の運営状況その他について調査を行ったのでありますが、委員長の手元に派遣委員より調査報告書が提出されましたので、本調査報告書を参考のため第八十一回国会の本委員会議録附録に参照掲載いたしましたので御報告申し上げます。 ――――◇―――――
○八百板委員長 逓信行政に関する件について調査を行います。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本件調査のため、本日、日本放送協会及び日本民間放送連盟から参考人の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○八百板委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、参考人の人選、手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○八百板委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ただいま御一任いただきました参考人は、お手元に配付してあります名簿のとおりであります。 ――――◇―――――
○八百板委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。阿部未喜男君。
○阿部(未)委員 参考人の皆さん方には、お忙しい中を大変恐縮に存じます。 大臣、冒頭にあなたにまたいやみを言わなければなりませんが、きょうのこの委員会に関係の各省に対して私は御出席をお願いしたわけです。そして質問を通告したわけなんですが、ところが、それぞれ大臣は所管の委員会がございますから、必ずしも大臣に出席をしてくれとは私は申しませんでしたけれども、そこはまた政務次官なりがおいでになるわけで、現に大蔵の政務次官はおいでになっていただいておるわけです。けれども、省によっては、課長が参りますからなどと言ってくる不都合なところがあるのですが、本来、課長は委員会に出席をして答弁をする政府委員じゃないんですよ。これは国会軽視もはなはだしい。どうしても大臣が出られない場合は政務次官に出ていただき、政務次官がどうしても差し支えがあるならば、正式に任命された政府委員が各省から出てくる。これは閣議でかちっと申し合わせをして、そういう措置をとってもらいたい。あなたも閣僚の一人だから――これはあなたの責任ではないか、政府全体の姿勢として、ひとつ十分受けとめて措置してもらいたいと思うのですが、どうですか。
○小宮山国務大臣 予算委員会が終わりまして、きょうは各委員会とも一斉に開いております。私も昨日は六時間半参議院で質疑を受けました。そういう意味でも、各政府委員等もなかなか回り切れない面もございますけれども、先生の御趣旨はよくわかっております。また、そうあるべきだと思いますので、今後ともそういうことに気をつけるように官房長官等にお願いしておきます。
○阿部(未)委員 これは繰り返して言いませんけれども、内閣は国会に対して責任を負うことになっているわけですから、そこのところを履き違えぬように、閣議で優秀な大臣から十分発言をしていただいて、そういうふうに取り計らってもらいたいということを要望しておきます。 時間が少ないのですぐ本論に入りますけれども、実は、私も非常に心配しておるのですが、いまの放送法の第三条の、放送番組の編成については一切の干渉を受けないというこの規定は非常にりっぱなもので、崇高なものであると私は思っていますが、しかし、同時に、放送事業者が第一条の精神なり四十四条の精神を十分に踏まえて放送事業に携わってもらわなければならないこともまた自明の理であろうかと思うのでございます。 ところが、いまの放送法では、第一条の精神なり第四十四条に違反をするような放送があったとしても、それは放送法にもとっておりますよということを一体だれが指摘をし、だれがそれを忠告するのか、その辺はどうも法的に明らかでないように思われるのですが、大臣のお考えはどうでしょうか。
○平野政府委員 お答え申し上げます。 放送事業者は、ただいまおっしゃいますように放送法の規律を受けるわけでございまして、放送法の規律に関する事項は郵政大臣の主管になるわけでございます。一般に申し上げまして、放送事業者について、放送法の違反がございました場合、違反の内容によりまして放送法あるいは電波法に基づく罰則の適用があるほか、電波法第七十六条に基づきまして、郵政大臣は放送局の運用の停止を命ずる等の行政処分を行うことができることになっておるわけでございます。 しかしながら、放送番組の内容の問題につきましては、十分御承知のとおり、放送法第三条によりまして放送事業者に編集の自由が保障されておりますし、また、憲法の保障する言論の自由にかかわる問題でございますので、慎重に対処する必要があると考えておるわけでございます。
○阿部(未)委員 ですから、競合するいわゆる放送番組の編集の自由と四十四条等に抵触するような内容があった場合、いま郵政大臣がいろいろお話しになっていますが、私は、放送法上これは規制することは困難だというふうに理解をするのです。 ですから、だれが放送法四十四条に違反をしておるということを指摘ができるのか、あるいは第一条の後段の放送事業者の精神に違反しておるということを指摘できるのか。そういう機関が国にあるとするならば、これは大変問題なんですが、その辺がどうも不明確なんですが、どうなんですかと聞いておるわけです。
○平野政府委員 お答え申し上げます。 放送法第四十四条第三項違反に類する問題かと思いますが、第一次的にはやはり放送事業者が判断をする、それに伴いまして世論というものに期待をするということかと思います。
○阿部(未)委員 私も、四十四条の解釈はそう理解する以外にない。ただ、その場合でも、たとえばこの四十四条の規定に違反をする放送が行われて、それが刑事上の責任を問われて処罰を受ける。そういう放送事業者については、郵政大臣が次の再免許に当たって考慮するファクターになり得るのではないか。その辺はどうお考えですか。
○平野政府委員 お答え申し上げます。 放送番組の内容が刑法違反等の場合に、再免許に当たり何らかの措置がとれるかどうかという問題かと思いますが、御承知のように、放送番組の内容にかかわる審査は非常にむずかしい問題でございますが、仮に刑法上有罪とされたという場合のように明確な法違反の事実がございますれば、これは重要な資料となるというふうに判断をいたします。 ただいま御質問がございました再免許の審査に当たっての問題でございますけれども、当然でございますが、財政状況、設備の状況、その他種々の要素を考慮する必要があるわけでございまして、いずれにいたしましても、事、憲法の保障する言論の自由という問題にかかわるわけでございますので、慎重な鶏処を必要とするというふうに考えております。
○阿部(未)委員 確かに、この放送法の解釈は非常に歯切れが悪くならざるを得ないわけですが、そこにまたいいところもあると私は思っておるわけなのです。 それで、実は、さっき申し上げたように、私は薄氷を踏む思いで、一体放送法三条との関連がどうかということを懸念しながらも、しかし、やはりここの場で取り上げなければならない今日の放送のあり方について、これは大臣にお伺いするのも少し無理があると思うのですが、むしろ民放連の方の自主規制と申しますか、自主的な民放連の判断にまちたいと思うのですけれども、最近、一たび免許されれば何を放映してもいいのだというふうな風潮が、率直に言いますが、特に民放の中にかなり見受けられるわけでございます。 私がここにいま手元にしておるのは、テレビ朝日の十月三十日に放映を企図した内容でございますけれども、「題名のない音楽会」、その副題が「教育勅語のすすめ」で、このストーリーをずっと読んでみますと、教育勅語の経過をずっと述べて、最後には何でも集まっている全員に教育勅語を朗詠させるという、こういう企画になっておるようでございます。 ところで、御承知のように、教育勅語は教育の根本理念に反するということで、昭和二十三年の六月十九日、衆参両院において、「教育勅語等排除に関する決議」または「教育勅語等の失効確認に関する決議」が行われております。その一番重要な部分を参考までに読み上げてみますと、「思うに、これらの詔勅の根本理念が主権在君並びに神話的國体観に基いている事実は、明かに基本的人権を損い、且つ國際信義に対して疑点を残すもととなる。よって憲法第九十八条の本旨に従い、ここに衆議院は院議を以て、これらの詔勅を排除し、その指導原理的性格を認めないことを宣言する。」となっている。 これはいやしくも国家の最高の権威である国会の決議でございます。このように排除することを決議されておるのをお勧めするという、そういう放送番組を編成することが、果たして放送事業者に与えられておる良心にもとらないものかどうか。これは民放の方は放送基準もあるようでございますが、どうお考えでございますか。民放連の方、ひとつ御説明願いたいのです。
○川端参考人 お答えします。 民放連の審議室長の川端でございますか、実は、その番組につきまして阿部先生の御指摘がございましたので、私どもまだ情報がございませんでしたので、昨日テレビ朝日に行きましていろいろ事情を聞いてみました。そうしましたところ、すでにきのうの時点でその放送は中止の方針を決めていますということを伺ってまいりました。
○阿部(未)委員 これは私が質問を通告したからお取りやめになったというようなのぼせ上がった考えは私は持ちませんけれども、もし問題にならなかったとするならば、あるいはこのまま十月三十日にはこれは放映されておったのではないか。そういう懸念があるわけです。 そこで、一般論としてちょっとお伺いしておきたいのですけれども、私は、あくまで自主的な判断、自主規制にまちたいという気持がいっぱいなのでございます。その意味から、民間放送連盟の方でおつくりになっておる放送基準がございますけれども、その放送基準の「法と政治」の関係の七項に、「国および国の機関の権威を傷つけるような取り扱いはしない。」というふうにみずからこれはお決めになっておるわけでございます。ところが、いま申し上げました内容は、少なくとも国会が決議をした、その権威に逆なでするような、逆行するような放映の内容になっておるように思われるのですけれども、それでは、民間の放送連盟のおつくりになっておる放送基準というものは一体生きておるのか、死んでおるのか。その辺はどうなっておるのですか。
○川端参考人 お答えいたします。 民放の自主規制の体制でございますが、放送法に基づきまして、各社ではそれぞれ番組基準、それから放送番組審議会というのを設けることになっております。 それで、各社の番組基準でございますが、その番組基準のモデルとなっておりますのか民放連の放送基準でございます。そして、それぞれ民放連の放送基準に準拠するという形で各社の番組基準がつくられておりますことは御存じのとおりでございます。 各社では、放送法並びに自社の番組基準に基づきまして、それぞれ番組については考査部というセクションを設けまして事前に審査をし、同時または事後という形で慎重な考査活動をやっております。最終決定は編成権で決定するということになっておるわけでございます。 そこで、一方、民放連の放送基準につきましては、これは法律とは離れてございますけれども、とにかく百七社の共通の基準ということで、これは全社の決定でつくったものでございますので、これを運用するために会長直属の放送基準審議会という機関を設けてございます。 この審議会で、現在、委員長のほかに二十名の委員の方がいらっしゃいますが、制作・編成担当の重役さんに参加していただきまして、二カ月に一回という形で会合を開いてございます。 この放送基準審議会の仕事といいますのが、この連盟の放送基準の制改定、それから各条文につきましてもそれぞれ解釈の幅が出てまいりますので、統一した解釈と、それから解釈だけではどうしても不統一な面が出てきますので、事例でもってこれを補うということで放送基準解説書というものをつくりまして、これを全社にお配りして守っていただく、趣旨を十分徹底していただくというようなことをやっております。 したがいまして、各社でとにかく番組につきまして考査をするのは各社判断でそれぞれがおやりになるので、番組基準の適用は各社でございます。そのもととなる基準の制改定を連盟の審議会が行う、その各社判断の参考になる資料を連盟が供給するという形を考えておるわけでございます。
○阿部(未)委員 実は、きょう私があえてテレビ朝日の出席を求めなかったのは、やはり直接介入というふうなことを考えられる心配があったから、その連合体である民放連の方に御出席いただいたわけなんですけれども、そこでもう一遍念を押しますか、時間もありませんので――では、三十日の「題名のない音楽会」は取りやめるという御連絡があったわけですね。間違いございませんか。
○川端参考人 お答えします。 私の方から、その番組について、どういう内容なのか事情を伺いに行ったところが、すでにその番組の中止を決定しておりますということを聞いております。
○阿部(未)委員 申し上げましたように、これはあくまでも放送事業者が自主的に判断をして、少なくとも放送法の立法の精神にもとることのないような運営をしていただきたい。そういう希望をつけて取りやめたようですから、あとはもう余り議論をいたしませんけれども、これからも民放連としてもこの基準が各社で十分生かされていくようなお話し合い等を自主的に続けていただくことを期待をしておきます。 次にお伺いします。これはちょっと関連しますので先にお伺いしたいと思うのですが、NHKの方にお伺いしますけれども、先般西ドイツのハイジャックがありました事件で、報道によりますと、西ドイツ政府が特殊部隊を派遣したということについて報道管制が世界の各国で行われたというようなことをちょっと承知したのですが、わが公共放送NHKに対してはどういう形で要請があったのか、あるいはなかったのか、あったとすれば、それを受けてどうしたのか、お聞かせを願いたいと思います。
○堀参考人 お答えいたします。 NHKに対しては、何らの管制その他ございませんでした。全くございませんでした。
○阿部(未)委員 全くの仄聞ですけれども、それでは、NHKはそのいわゆる特殊部隊を派遣したというニュースを把握しておったのか、あるいはしていなかったのかですね。
○堀参考人 お答えいたします。 特殊部隊派遣につきましては、イスラエルの放送が西ドイツの特殊部隊が動いているとの放送をしたことをロイター電が全世界に流しました。その後西ドイツ政府が、人命にかかわることでもあり、テロリスト対策上記事差しとめを要請し、ロイターもこれを受けて即刻、一分後でございますがエティタース・ノートというものが――われわれの業者の中ではそう言っておりますが、編集者の見解とでも申しますか、それで使わないように配信先に伝え、AFP、APも同様の配慮を要請するとのエディタース・ノートが流れてまいりました。当然のことながら、私たちとしては、それを自主的に判断いたしまして、やはりやめた方がいいのじゃなかろうかということで、エディタース・ノートのサゼスチョンに従ったということでございます。
○阿部(未)委員 それは間接的には西ドイツがロイターなりを通じて統制をやった、それを受けてロイターが判断をして、そして関係の各報道機関に連絡をしたということになるわけで、直接にはそれはあなた方はその指示を受けていなかったかもわからないけれども、間接的には西ドイツ政府の要請によって少なくとも報道の管制をした、こういういきさつになりませんか。
○堀参考人 われわれが報道を差しとめた段階で、エディタース・ノートが果たして西ドイツ政府の要請に基づくものかどうかについては情報は持っておりませんでした。ただ、エディタース・ノートというのは、われわれの仲間として、自主的判断の基礎としてかなり重要視いたしますので、私たちはそれに従った、これを受け入れた、こういうことでございます。
○阿部(未)委員 それでは、繰り返しますけれども、NHK報道陣としては、特殊部隊の派遣は当初ロイター電を通じて承知をしておったけれども、その報道をやめてもらいたいという要請にこたえて、NHK自身もみずからの自主的な判断によってこの報道をやらなかったと、こう理解していいわけですね。
○堀参考人 そのとおりでございます。
○阿部(未)委員 私は、こういう言論、報道の統制がなされることを非常に恐れるがゆえに質問をしたのですけれども、そういう趣旨でNHKがおとりになった措置であるならば、今後も、この種の問題についてはあくまでも自主的な判断によって措置をしていただきたい。 そして、日本の政府であれ、外国の政府であれ、いやしくも権力の要請によって報道が管制を受けるというようなことがないようにしてもらいたいが、ひとつ決意のほどを聞いておきたいと思います。
○堀参考人 お答えいたします。 全くそのとおりでございまして、私たちはあくまでわれわれの自主的判断によって、自由に責任ある行動をとっていきたいというふうに思っております。
○阿部(未)委員 わかりました。 質問が飛び飛びになって恐縮ですけれども、実は、郵政省の方は、例の国際放送に対して郵政省が命令をする、それについて、政府がその必要な経費を払わなければならないという放送法の規定に従って、昭和五十三年度予算の概計要求に入っていると思いますが、これはどの程度の命令をされるお考えでございますか。
○平野政府委員 お答えを申し上げます。 昭和五十三年度の国際放送の概算要求額は八億六百万円でございまして、その内訳といたしましては、先生からただいまお尋ねのございました国際放送交付金が七億五千百万円ございます。その他に、国際放送の受信改善のために必要な経費といたしまして五千五百万円要求をいたしております。
○阿部(未)委員 国際放送に要する予算のうちで、国が命令をする部分がどれだけかということは先般来議論をしておるところですが、その議論は次の機会に護ります。次のNHKの予算の審査に譲りますけれども、これは大蔵政務次官にお聞き取り願いたいのです。 実は、大平さんが大蔵大臣のときにも私はこれを質問いたしまして、いやしくも政府が命令してこれだけ必要であるという予算については、それは認めますという御答弁を当時の大蔵大臣からいただいておるわけでございます。したがって、これはほかの一般の予算のように査定権はもちろん大蔵省にありますけれども、査定をされれば、それだけNHKは国際放送の質を落とすか内容を落とさなければならない。しかし、実際落とせないのです。実際に落せないから一般の受信料がそこに食い込んでいくという結果になるわけでございますので、少なくとも、郵政省の方から、政府が命令するのはこれだけだという金額がいま要請されているわけですから、これは全額認めてやってもらうように、はいとは言えないまでも御努力をお願いしたいと思いますが、どうでしょうか。
○高鳥政府委員 お答え申し上げます。 阿部委員の御質問につきましては、かつて大平大蔵大臣からお答えがあり、あるいはまた三月三日の通常国会におきまして、この委員会におきまして、この問題について阿部委員から熱心な御指摘がありまして、私自身お答えをいたしたところでありまして、そのお答えが私ども大蔵省の基本的な考え方であるということで御承知いただきたいと思うわけであります。 ただいま郵政側から御説明がございましたが、五十三年度の要求といたしましては、交付金として七億五千万円余を要求されておりますことは、私どももうすでに要求を受けているところであります。ただ、この伸び率は、前年度に比べまして三五・六%という非常に高い伸び率でございます。この前にもお答えを申し上げましたが、私どもは、一般会計の予算の伸び率に比べまして、NHKの国際放送の交付金については非常に高い率で伸ばしてまいっておるところでありまして、その努力をいたしているところにつきましては阿部委員からもお認めをいただいているところだと思うわけであります。 そこで、今回の要求につきましては、その内容につきまして十分精査をいたしまして、いままで私どもがとってまいりました姿勢をできるだけ基本的に崩さないように、その姿勢を基本といたしまして対処をいたしてまいりたいと考えておりますが、その七億五千万円をそっくり認めるかどうかというようなことになりますと、これはまだとうてい申し上げる段階にない、こういうことであります。
○阿部(未)委員 高鳥政務次官の顔を見ておると大体大丈夫のようでございますから、まあ安心をしておきますが、これはまた議論をすれば長くなるわけですが、国際放送の内容というものが非常に複雑で、国際放送全体に要する予算の中の何割かを国の命令分としてもう明定しておくと議論をする必要がなくなる。四割が妥当か六割が妥当か別ですが、そういう持論を私は持っておるのですけれども、きょうはこれは議論をいたしません。さしむき五十三年度予算については、そういう趣旨をくんで、いまお答えになったように御尽力をお願いしておきます。 続いて、きょうは各省からおいでをいただいておるのですが、昭和五十二年八月八日付をもちまして、日本放送協会会長の坂本さんから、厚生大臣あて、文部大臣あて、法務大臣あて、それから労働大臣あてで、それぞれに対して放送受信料免除に関する要望書が出されておるはずでございます。これも長年にわたってわれわれは議論してきたところでございますけれども、およそ日本放送協会というのは受信者の負担する受信料によって成り立っておる公共放送でございます。したがって、本来的には、これはいま申し上げましたようなところで受信料の免除を受けておる方々については、社会的に不遇であるとか能力がないとかいう、社会全体の責任において処理をしなければならないものであって、NHK受信者の負担で処理をしていくというのは本末を誤っておるという主張を私は持っておるものであります。そういう意味から、今日NHKが非常に経営が困難な状態になってきておるだけに、放送法にあるところの郵政大臣が承認をする免許基準の洗い直しをすることによって、国の責任において処理をするという本来の姿に返していくべきだということを私は主張してまいっておるのです。 幸い、NHKの会長の方でもこういうふうな要請が出されておるようでございますが、これに対しては、中には昭和五十三年度からこうやりたいという希望が述べられておるものも相当数ございますので、いま申し上げました各省は、それぞれの省でこの要請を受けてどういう対処をなさっておるのか、それぞれ御説明をいただきたいと思います。
○佐分利政府委員 厚生省の医務局といたしましては、国立病院、国立療養所、その他自治体病院、日赤等の公的病院に対する受信料の免除について、五十三年度以降も、その公的使命にかんがみまして引き続き免除を継続していただくように強くお願いいたしております。
○望月政府委員 お答え申し上げます。 先般、NHK会長名の要望によりますと、昭和五十三年度から博物館、図書館、公民館等の社会教育施設におきますところの放送の受信料の免除を廃止したいというお考えであるように伺っておりますが、先生も御承知のように、社会教育におきましてテレビの利用は大変効果も上げておりますし、今後ともその利用の促進を図ることが大変必要であると考えておりますので、NHKの財政事情もあるとは存じますけれども、NHKの公共的性格にかんがみまして、今後とも現行の免除制度を継続されるように強くお願いを申し上げておるところでございます。
○名取説明員 先生から冒頭に御指摘がございましたけれども、課長からお答えを申し上げますことをお許しをいただきたいと思います。 職業訓練校におきます放送受信料につきましては、日本放送協会の受信料免除基準によりまして免除をちょうだいいたしておるわけでございますけれども、このことによりまして、職業訓練の充実のために非常に大きな効果が上がっておるところでございます。 先般、御指摘のように、NHK会長さんから、五十三年度以降放送受信料の免除を廃止したいということで、財源処置を講じてほしいという御要望をちょうだいいたしておりますが、労働省といたしましても、この制度の改正につきましては、各省との関連もございますので、労働省だけで対応するということは非常にむずかしい問題もございますので、今後とも関係各省とも十分御協議を申し上げまして検討してまいりたいと思っております。
○小野説明員 法務省の矯正局でございます。 法務省の所管となっております矯正施設、刑務所と少年院、少年鑑別所等でございますが、これらの矯正施設におきましては、多数の犯罪者または非行少年を収容しておりまして、これらの者を社会から隔離する作用を果たしておるわけでございますが、それと同時に、これらの者の犯罪性を除去しまして、健全な社会人として復帰させることを目的といたしました矯正教育というものを実施しているわけでございまして、この矯正教育は、学校教育と同じように、実施する上でNHKの社会教育番組等のテレビ番組を視聴させることが収容者の社会復帰上大きく寄与するところでございます。 人間の改善という仕事につきましては、国の行政による働きかけだけでなくて、広く公共機関、公私の団体あるいは民間の篤志家等の温かい御支援と御協力をいただいているところでございますが、NHKの受信料の免除につきましても、そのようなものの一つとして、今後とも現行どおり免除の措置をぜひ継続していただきたいというふうに考えておるわけでございます。
○阿部(未)委員 こうやりたい、いままでどおりにやってもらいたいという趣旨は私もわかります。わかりますけれども、なぜそうやってもらいたいのか、私はわからないのです。各省に予算がないからNHKにおんぶをしたい、受信者におんぶをしたいというのか、予算はあっても受信者に負担をかけるべきだという趣旨なのか、そこを各省でもう一遍明確にしてください。
○佐分利政府委員 厚生省医務局担当の病院関係でございますが、国公立の病院は、先生よく御存じのように、非常に重症また長期にわたる患者を収容しております。重症心身障害児者、筋ジストロフィー児者、ライの患者等がございますが……(阿部(未)委員「それはいい。予算だけ言うてください」と呼ぶ) そのような方々の教養、娯楽、一般知識の普及のために放送を活用しているわけでございますが、これも先生よく御存じのように、ライの療養所は全額国費でございますし、結核の療養所は約二五%の一般会計からの繰り入れ、国立病院も一五%の一般会計からの繰り入れ、そのような状況で、さらに自治体病院等の財政状況はまた先生よく御案内のとおりでございまして、そのような観点から引き続き免除の措置を五十三年度以降も強くお願いしている次第でございます。
○阿部(未)委員 私がお伺いしておるのは、予算上困難だから受信者におんぶして、NHKに負担をしてもらいたいというのか、本来これはNHKが、受信者が負担すべきものだというふうに考えておるのかということで、そこを明確にしてもらいたい。予算上困難なら予算上困難だからやってもらいたいと、NHKが負担すべきものだと思っているならそう言ってください。どっちでもいいから……。
○佐分利政府委員 厚生省医務局といたしましては、NHKも国民に対する報道を預かる公共機関でございますので、公的使命を持っていると存じます。私どもの所管の国公立の病院も同じでございますので、お互いに助け合うべきではないかと考えております。
○阿部(未)委員 性格をまるまる混同しておるのですよ。少なくとも、社会福祉というようなものの原則論から説かなければならないと私は思うのですが、社会福祉というようなものは、社会から大きい利益を受けておると申しますか、端的に言うならば、収入の多い人たちは多く出し、少ない人たちは少なく出して、出し合って助け合っていくのが社会福祉の原則でなければならぬのです。 NHKの受信料というのは、お金を持っておる人も持っていない人も、その受信機一台について払うお金は同じなんです。だから、同じ社会が負担するとしても、NHK受信者の負担というのは無理がある。国全体が負担をすれば、さっき申し上げた社会福祉の原則にのっとった負担ができるのではないか。そういう意味から、同じ負担をするにしても、受信者にかぶせてこれをやらせるのか、国が全体の中から措置をするのが正しいのか、そこをお伺いしておるのです。
○佐分利政府委員 先ほどからお答えしておりますように、二つの方法があろうかと存じますが、私どもといたしましては、公共的使命を持ったNHKが担当していただくのが最も簡便な方法であろうと考えております。
○阿部(未)委員 これは率直に言って、大臣にでも出てもらわなければ、局長ではちょっと私も議論をする気になれません。 そこで、もうあとは聞きませんが、郵政大臣のお考えを聞きたいのですが、いま私がるる申し上げましたところの、この負担をする社会福祉の関係なり、社会的な恵まれない方々に対する負担というものは、NHKの受信者に負担を押しつけるべきものなのか、国全体の責任において処理をすべきものなのか。これは閣僚ですから、大臣からひとつ答えてください。
○小宮山国務大臣 これは大変むずかしい問題ですけれども、免許基準の見直しについては、NHKがやはり関係各省と十分相談して決めていただきたいと思っております。
○阿部(未)委員 大臣、そんな逃げ腰じゃだめですよ。あなたは閣僚の一人として、社会福祉というようなものについて、NHKの受信者から無条件に金を取り上げて、それで社会福祉に充当すべきものだと思うのか、国全体の、国家の責任において処理すべきものだと思うのかという、その原則はどうでしょうかと私はお伺いしているのです。
○小宮山国務大臣 受信料の取り方については、関係各省と話すことも一つございますし、やはり、NHKの経営自体の努力というものも相まっているのだろうと思うのです。 六億ぐらいのものだと思いますけれども、それが関係各省にどのくらいの予算のウエートになるか、また、NHKの中の全体の経費削減でどのくらいのウエートになるかということは、やはりNHK自身が各省と折衝して基準を決めていただきたいと思っております。
○阿部(未)委員 NHKについては、ぼくはまだほかに言うことがあるので、私が言うのは、その政策として、閣僚としてどう思うかと言うのですよ。
○小宮山国務大臣 いま、一つマルを落としましたけれども……。 私が、まず第一に、いまの厚生省のお話を聞いてみますと、厚生省の国立機関も大変な赤字でございます。それなりにまた恵まれない人たちもある等々、いろいろな事情があります。法務省はどうなんだというような問題もございます。その辺のところは各関係省とやはり違っております。ですから、それはNHKが鋭意根気よく折衡して、その辺の問題を詰めていただかないと、私としてはこうしろああしろと言うことはできないのであります。 それから、もう一つは、NHKが本気で経営改善に努力して、経済的弱者に対してどうするんだという腹構えをつくっていただくこともやはり重要な一つでございます。
○阿部(未)委員 一面、私は、いま大臣が最後に言われたところの、NHK自身もそういう経済的な弱者なりについて配慮を払わなければならぬという趣旨を否定するものではありません。しかし、政治の原則としては一体いずれが正しいのかというならば、政治の原則は国全体の責任でそういう人たちに対する措置をするのが正しいのではないか。これは政治の姿勢の問題ですね。あとどうしよう、こうしようと言うのではありません。閣僚として、NHKがどうこうじゃなくて、政治の姿勢として、社会福祉という問題の原則はどうあるべきかということを私はお伺いしたわけなんです。
○小宮山国務大臣 社会福祉は、必ずしもすべて政府が負うということではないと思うのです。それは政府が多く負わなければいけませんけれども、私は、NHKというものに対しては監督指導の権限はございますけれども、それまで内容に立ち入ってこうしろと言うことよりも、経営について、もっと真摯な真剣な態度で経費の努力をし、かつ関係各省もそれに対して努力をする姿勢が一番重要で、その上において話し合わなければ、この免除の問題については解決ができないと思っております。
○阿部(未)委員 大臣はすぐ話をそっちに持っていくが、ぼくはNHKのことをいまは言っているんではないのです。いまあなたに聞いたのは政治の原則です。それは、率直に言って本来国家が責任を持つべきだと私は思うんです。 ただ、国家が財政的にいろいろ困難な面があるから、赤い羽根を売ってみたり、いろいろなことを任意団体がやって、それを補足しておる面はありますよ。これは善意です。それは社会人の善意でもってやっておることであって、押しつけるべき筋のものではない。第一義的には国が責任を持つべきものである。その原則の上に立って、たとえば任意団体が赤い羽根の共同募金をやることもいいでしょう。NHKが受信料の免除をやることも間違いではないと私は思うのです。間違いではないが、大前提、大原則は、本来これは国が負担しなければならないものだ、国がやるべきことなんだ、しかしそこまで予算的にも手が回らない、そこで一般の善意に待たなければ社会福祉という問題が十分な成果を上げ得ないのだと、そう私は理解をするわけです。 そこで問題になりますのは、実は私が先ほどから質問しておるのは、この前やはり政務次官においでをいただきましてお話をしたところ、各省からそういう予算要求はありませんと言うのですよ。各省から予算要求のないものを私の方でどうしようもないじゃありませんかというのがあのときの政務次官のお答えだったわけですよ。そこで、今度はNHKの会長からこういうふうにしたいということを要請しておるわけなんです。それで、各省は、これを受けて予算措置を講じてもらうようなことをやっておるのだろうか、それとも、どうせNHKに、受信者におんぶしておけばいいという気だろうか、と思ってきょうわざわざおいでをいただいたのです。 きょうはもっと議論をしたいのですけれども、きょうはもう議論する時間がないから、残念ですが、次の機会に譲りますが、本当は、そこのところは、私は政務次官に金を出してやってくれと言おうと思ったけれども、各省から要求が出ていないのだから仕方がないのですが、全然出ていませんか。
○高鳥政府委員 率直にお答え申し上げますが、ほとんどの省から出ておりません。 それから、いまのお話の免除につきましては、御承知のとおり、国の機関以外のものか非常にたくさんあるわけでございまして、地方自治団体等がおやりになっている分については、これは地方財政上の問題になるわけでありますから、直ちにこちらにそれが全部かぶってくるというものではないということを当然のことながら申し上げたいと思います。
○阿部(未)委員 この機会に、NHKの方でももう少し努力をして、いま大臣も言ったように、納得をいただくような受信料のあり方についてもっと努力をしてもらわなければ、われわれが国会でこうやることばかりを指をくわえて見ておって、文書を一通出して事が済みましたというのでは、これは受信者にとって非常に迷惑な話です。ですから、受信者の御理解もいただき、同時にまた、関係の方の、いま免除をしておるところについても理解をいただいて速急にこの処理をしていくという、そういう努力をお願いします。 あわせて、私がNHKが非常に大きく筋を間違っておると思うのは、いま政務次官からお話が出ましたように、地方自治体の場合、たとえばNHKは、受信の設備、難視地域の解消等については地方自治体の補助を受信者にとらせて、それにNHKがおんぶしておるのです。これは放送法上問題があるところです。放送法上NHKはあまねくテレビが見えるようにしなければならぬ義務を負っておるのです。ところが、NHKはできぬものだから、予算上苦しいから地方自治体におんぶして、地方自治体の補助をもらって難視解消をやっておる。これは筋違いです。ところが、一方では、地方の公共病院、地方自治体の病院については受信料を免除をするというようなまことに矛盾するやり方をやっておるわけなんです。 受信料はあたりまえにいただく、そのかわり地方自治体から補助などをしていただかずに難視解消ができるような措置をとっていく、これが本来の姿でなければならぬと私は思うのですが、見解の違いがあれば会長から承っておきたい。
○沢村参考人 お答え申し上げます。 いま、難視解消に、地方自治体の寄付といいましょうか、援助を受けているではないかというお話がございましたが、原則としてはそういうことは考えておりません。しかし、おっしゃるような例外かないではございません。 と申しますのは、共同受信施設を現在やっておりますのに、一世帯当たり五、六万円の金をわれわれとしては原則に考えております。非常にへんぴなところでわずかな世帯数に対しましてぜひとも早くやってほしい、これは地方自治体では金を出してもいいからやってほしいという場合に限りまして御援助をいただいているということでございまして、原則を曲げてやっているつもりはございませんので、誤解のないようにお願いしたいと思います。
○阿部(未)委員 これは議論をすれば、前からのいきさつがあるのですよ。ぼくは、地方自治体の負担について疑問を持ったからあなた方に質問をしたことがあるのですが、そのとき、数も全部報告をされております。そして、あのときの当時の姿勢は、やはり地方自治体にやってもらいたいのだという姿勢であったことは間違いがないんです。いまぼくから問い詰められて、原則を曲げておらぬと言うのはうそで、それではいまどのくらい難視解消のために地方自治体自体が予算を組んでおるかということをお調べになればすぐわかるのです。相当な数に上っておるのです。しかし、これはきょうは私も議論しません。この次のNHKの予算で議論いたしますが、そういう経緯があることだけはあなたに申し上げておきます。 いまの免除基準についてはNHKの方でも十分に御審議をいただきたいが、免除基準は経営委員長にも責任があるのです。免除基準は経営委員会の議を経なければならぬことになっておるわけです。しかも、その中にはNHKの収支予算までちゃんと明確にしなければならぬことになっておるわけです。いわゆる免除をすることによって収支に与える影響まで検討するというのが法の精神になっておるし、郵政大臣に出す場合にも収支予算をつけて出すということになっています。 収支予算をつけて出すということは、一遍免除をすればNHKの財政かどうなろうとも構わないという趣旨ではないのではないか、収支予算をつけて免除基準をつくるということは、やはりときどき洗い直しをしなければならぬのではないかというふうに私は理解をするのですが、経営委員会でこの問題を議論したことがございますか。
○工藤参考人 御指摘のごとく、免除基準は、放送法の十四条によりまして経営委員会が決定いたす責任を持っておるわけでございます。 かねがね、御承知のように、NHKの財政状態がむずかしくなるにつれて、この受信料免除問題というものが当然経営委員会でも非常に大きな問題となりまして、逐年検討を続けてまいりましたが、その際にわれわれが一番尊重いたし、かつ、そのガイドラインとなるものは、衆議院、参議院においていただきましたところの、この逓信委員会の附帯決議でございまして、その中で、はっきりと、免除問題を検討してNHKの経費を削減するということが、昨年度も一昨年度もたしかあったと思います。これによりまして、これをガイドラインといたしまして検討いたしました結果、去る七月、執行部の会長から、今回の予算から、こういうふうな形で免除基準の改定、洗い直しを行って、できるところから手をつけていきたいということが経営委員会に提示されました。 経営委員会としてはその執行部の趣旨に賛同いたしまして、執行部が全力を尽くして関係各官庁の御理解を得て、免除基準の改定ができますように努力をしてほしいということを希望いたしたわけでございますが、ただ、御承知のように、一度免除したものを基準を改定するということは、最初免除基準を決めるのと違いましてなかなかむずかしい問題があることはわれわれも十分知っておりますし、ひとつ、関係者が各関係各省の十分な御理解を得るように努力することを切望しているわけでございます。
○阿部(未)委員 この機会に特に私は経営委員長にお願いをしておきますが、国会における協会の審議というのは、いわゆる収支予算なり経営計画が主体になるわけでございますから、これからNHKの御出席をいただくときには、経営の一番基本をお決めになる経営委員会の責任者もぜひ一緒に御出席をいただきたいと思います。 執行部というのは、経営委員会が決めたものを執行する責任があるのであって、国会で一番問題になるのはやはり経営の基本でございますから、したがって、これからの当委員会におけるNHKの出席の際には、ぜひ経営委員長も一緒に御出席をいただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。
○工藤参考人 御趣旨はよくわかりました。 ただ、ちょっとお断り申し上げておきたいのは、執行部というのは、会長以下ピラミッド型の執行機関でございまして、会長が責任を持って何にでもお答えできるわけなんでございますが、経営委員長が経営委員会の意思を経営委員会に諮ることなしにお答え申すということは、問題によって非常にむずかしいものがございまして、その点はひとつ御了承願いたいと思います。 それから、先ほど申し忘れましたが、免除の件について、郵政大臣がおっしゃったところの、NHKの経営改善というものが基本にあるのじゃないかということはわれわれも十分承知しておりまして、われわれがNHKの経営改善をしっかりやらずに免除の改定のみを申し上げるということは、これは筋違いであることをちょっと一言つけ加えさせていただきたいと思います。
○阿部(未)委員 いまの免除基準の問題は一応これで終わります。 次の問題に移りたいと思いますが、NHKの会長にお伺いしますけれども、放送法の四十四条五項でございますか、その終わりの方に学校放送の問題が述べられております。ここの項で、「当該番組が学校向けのものであるときは、その内容が学校教育に関する法令の定める教育課程の基準」云々となっておりますが、学校法令というものをどのようにお考えになっておりますか。
○坂本参考人 お答えいたします。 文部省の学校教育につきましては、学習指導要領その他いろいろの規定がございます。そういうものを一応参考として考えるということになろうかと思います。
○阿部(未)委員 私は、学校法令の基本はやはり教育基本法だと思うのですが、学習指導要領とか教育課程というものが優先するのか、教育基本法が学校法令の基本であるとお考えになるのか、それをまず聞きたいのです。
○坂本参考人 それはもう御指摘のとおりでございます。
○阿部(未)委員 それでお伺いしたいのですけれども、この法文の中にも明らかなように、「教育課程の基準に準拠するようにしなければならない。」となっております。教育課程の基準に従って補足する意味ですか、学習指導要領というものがございます。先般学習指導要領が改定をされて、もうすでに一部は昭和五十五年ごろから何か適用するというふうに文部省は発表しておるようでございますけれども、この文部省の学習指導要領とNHKの学校放送とのかかわり合いはどうなるのですか。
○堀参考人 お答えいたします。 先生御承知のように、学習指導要領を基準に各種教科書が編集されておるわけでございますが、その中のどれを採択するかということは、御存じのとおり、各地方の教育委員会の自主的判断にゆだねられております。したがいまして、全国の教科書がばらばらであるという前提で、しかも、御指摘の法律に基づくようなことをしなくちゃいけないということになりますと、当然、先ほど会長が申し上げましたように、学習指導要領を参考にするということはやむを得ない技術的な問題も含んでいると思いまして、私たちは重要な参考としてやってはおります。しかし、教育基本法の精神にもより、かつ、放送法の精神にのっとって自主的にそういうこともやることを基本に重要な参考資料にさせていただいているというわけでございます。
○阿部(未)委員 そこで、もう少し具体的にお伺いいたしますけれども、確かに、教育の課程の内容では、それぞれの教育委員会で違うものを採用しておる場合もあります。ところが、今度の学習指導要領の中で一貫しておるもの、たとえば普遍的なものとして、君が代を国歌というふうに明定しております。 これは学習指導要領で明定されておるわけでございますけれども、NHKはその学習指導要領に準拠してこれをやるとなれば、NHKも君が代は国歌だというふうにお考えになるわけですか。
○堀参考人 お答えいたします。 私たちは学習指導要領を重要な参考資料といたしておりまして、これに準拠するという程度のものではございません。したがって、君が代の取り扱い等につきましては、われわれはわれわれなりの自主的判断を下したいというふうに思っております。
○阿部(未)委員 「準拠する」となっておるわけなんです。学習指導要領は明らかに君が代を国歌と明定したわけです。ところが、もしNHKは聞かれたらどうなるのですか。学習指導要領に準拠してNHKの学校放送は行われております。では、NHKの学校放送の中で君が代をNHKはどうお考えになっているのですかと、こう聞かれたらどうなるのですか。
○堀参考人 お答え申します。 現在のところ、君が代の取り扱いについて、NHKとしての意思決定をまだいたしておりませんので、その点はお答えすることはかえって無責任になると思いますので、保留させていただきたいと思います。
○阿部(未)委員 NHKが意思決定をするしないじゃなくて、法にそういうふうに定められておるわけなんです。ですから、私が伺いたいのは、教育基本法と学習指導要領が明確に食い違っておるとは言えないまでも、相矛盾するような内容をはらんでおる。あるいは、日本国憲法の精神と学習指導要領なり教育課程が違うような内容をはらんでおる。そういう場合に、法では教育課程に準拠すると定めておる。ところが、文部省から、あなた方は準拠しておらないじゃないかと言われたら非常にNHKは困る立場になってくる。しかし、一方、それは教育基本法なりあるいは憲法の精神から考えるとおかしい。 これは余談になりますが、君が代については田中角榮さんでさえ――さんさえと言うと悪いのですが、田中総理でさえ、これは国会で議論をしてもらいたい問題だと答弁しておるのです。それを一文部省が、単なる学習指導要領でこれを国歌であると明定したこと、それ自体に私は大変疑問を持っておる。また、NHKが昭和五十年にやった世論調査の結果も私は承知しておりますが、それらから考えてみましても、明らかに一つの世論を形成する報道機関であるNHKが、この法律による限りでは文部省の下請みたいなことをしなければならぬわけです。 そこで、学習指導要領ではこうなっておりますが、NHKはそうは考えませんと一体言えるのかどうか、その辺のかかわり合いを聞きたい。
○堀参考人 お答えいたします。 学習指導要領に準拠するというつもりはございません。教育課程に準拠し、ということは、もう少し私たちは広く解釈しているわけでございます。したがいまして、そういう異論のある問題についでは、世論の動向等を見定めまして自主的に判断をしてまいりたいと思います。いまだその時期ではないと思いますので、お答えにかえさせていただきます。
○阿部(未)委員 もうぼくは余り長く議論する気はないのですが、余り勝手な言い分を言ってもらっては困りますよ。ぼくが学校法令というものはどういうものですかと聞いたら、あなたはさっき一番初めに学習指導要領と言ったじゃないですか。いま教育課程と言っていますが、これは「教育課程」と書いてあるのです。しかし、議事録を見れば明らかですが、あなたは一番先に学習指導要領や教育課程と、こう出てくるほどあなた方の頭の中には学習指導要領が入っているのです。あなたが何と強弁しようと会議録を見れば明らかですが、それが危険なんです。ぼくはそれがこわいからあえてここで質問をしているわけです。 したがって、本当はもう少しこの問題は議論したいのですが、時間もありませんし、あなた方もまだ十分検討していないようですから、仮に放送法にこういう規定、教育過程に準拠してということがあったとしても、その前にある学校法令というのは教育基本法であり、その上に憲法がある。そのことを常に念頭に置いて学校放送等についても十分な配意をしていただきたい。そのことを私は要望しておきます。 会長、どうですか。いいか悪いかはっきりしておいてください。
○坂本参考人 その点については、責任者として十分配慮したいと思います。
○阿部(未)委員 それから、実は私はきょうNHKの方には、最近新聞などで出ておりますニューソングの問題とか、技研のパテントの問題等についてもお聞きしたかったのですが、時間がなくなりましたから次に回します。しかし、こういういろいろな問題があるということについて私どもが気にとめておるということは会長もひとつ気にとめておいてもらいたいと思います。 もう一つ重要な問題で、今度は郵政大臣にお伺いしますが、大臣、年末になると郵政事業は一番繁忙期に入ってくるわけです。しかも、例年いろいろな労使間の紛争等がありまして、年賀郵便がおくれるとか、いろいろ利用者に迷惑を及ぼしているのですが、ことしの年末はそういうことがないように十分意を尽くしてもらいたいと思いますが、うまく進んでいますか。
○守住政府委員 お答え申し上げます。年末年始の繁忙期の業務運行を円滑にやっていくということは、郵政省といたしましても非常に重要な課題であると、このように認識いたしておりまして、目下、業務運行の確保の万般の方策について万全を期したいということで、諸般の準備をどんどん進めておる段階でございます。 一方、職員の労働条件の問題につきましては、組合の方から要求が出ておりまして、これに対しまして早目に整理をいたしまして、早期解決――これは従来からの基本方針でございますので、誠意をもって話し合いをしまして、早期解決に向かって努力してまいりたい、このような所存でございます。
○阿部(未)委員 大臣、人事局長もそういう努力をされておるようですから、ひとつ早目に話し合いをして、年末の紛争が起こらずに、スムーズに年賀郵便や年末の小包が利用者の手元に届くように大臣も決意を述べてください。
○小宮山国務大臣 先生のおっしゃるとおりでございます。一番迷惑するのは国民でございますから、労使が譲り合い、よく話し合い、昨年のように円満解決することを望んでおります。
○阿部(未)委員 最後にもう一つ。 大臣、またあなたの悪口になるのですが、また郵便貯金の金利の引き下げをやりましたね。この前やってからわずかに三カ月、またおやりになった。この前の決意とはずいぶん違うものだなと思うのですが、大臣には大臣のそれなりのお考えもあろうし、私が質問すればお答えになりたいこともあると思うのですけれども、私はきょうはそれは議論しません。 ただ、本当は郵政審議会の会長に出席をいただきたかったのですが、郵政審議会の答申を大臣はどういうふうに受けとめられたのか、それをお伺いしたいわけなんです。 具体的に申し上げますと、もちろん結論は金利引き下げやむなしという結論を冒頭に掲げてありますけれども、この議論の経過、郵政審議会の討論の経過が述べられておりますが、その中に、「預貯金の実質減価が進行している状況下で、しかも前回に引き続くこと僅々三か月余で郵便貯金金利を再度引き下げることについて国民の十分な納得を得ることが極めて困難な事態にあることは委員のほとんどが認めるところであった。」とあるのです。この「ほとんど」というのは、常識で言えば九〇%以上くらい、一〇〇%に近い数が「ほとんど」だと私は思うのです。これが一つ。 ところで、同じ経過の中で、また別の意見として、「我が国最大の預金を有する国営の郵便貯金として、当面の金融政策に協力して預金金利の引下げを認めることは誠にやむを得ないものとする基本的考え方が多くの委員から表明された。」となっている。「多くの委員」というのは、百名のうち五十二名でも「多くの委員」です。「ほとんど」というのは、私が言ったように九〇%以上です。九〇%以上の委員が国民の納得を得ることは困難だということを認め合った。ところが、多くの委員がやむを得ないと言った。 郵政審議会は、ほとんどの意見が大事なのか、多くの意見が大事なのか、私は、郵政審議会の判断能力をこれを見ると疑うのですが、大臣はそこをどう受けとめておられるのですか。
○小宮山国務大臣 郵政審議会は非公開でございますけれども、私なりに感じましたことを申し上げますと、私自身も金利の引き下げということはやるべきでないという考え方であります。 いまの先生の御指摘の二点については、私自身も同じ気持ちであります。それは大変苦しい、また断腸の思いであります。しかし、日本経済そのものを考えてまいりますと、やはり、失業者がふえ、かつ不況が深刻化してくることを恐れております。 財政投融資の過半数を持ちます郵貯の金利というものは大変大きな社会的、経済的なウエートを持っておりますので、そういう意味で、私としては、いまの二つの意見が、先生が述べられた条項が委員の気持ちではないかと察しております。
○阿部(未)委員 これは郵政審議会ではありませんから大臣に申し上げても仕方がないのですけれども、物を判断するに当たって、ほとんどの委員が、これは国民の納得が得られないということで認識が一致しておるのです。国民の納得の得られぬことを、多くの意見がやむを得ぬと言ったからといって引き下げを決定して、冒頭に引き下げやむなしという結論を出しておるのですが、そうすると、一体、郵政審議会というのは国民の納得が得られなくても国の言うとおりやらなければいかぬということになるのだろうか。私は、そういう審議会ならもうなくてもいいのではないかという気がするのですが、これは大臣を責めてもしようがないでしょう。私は、郵政審議会というものについてもう一遍日を改めて議論をしてみたいと思っております。 だから、その点については触れませんが、ただ、あなた方は郵政審議会からこういう答申を受けたのだということになると思いますので、それならば条件がついておりますね。これを実施するに当たっては以下かくかくということがついていますか、いままでこういう条件かついても――三カ月前にも条件がついておったのですが、金利の引き下げは直ちに実行するけれども、条件は、あるいは審議会の希望はなかなか満たされない。今回はこういう条件までついておるのですが、これは間違いなく実現するのでしょうね。
○小宮山国務大臣 ぜひ実現したいと思いますので、御協力のほどをお願いします。
○阿部(未)委員 大臣、いま笑顔が大変よかったのですが、これは大蔵との折衡はおおむね順調に進んで、大体いつごろやれるという見通しですか。条件でございますからね。
○高仲政府委員 お答え申し上げます。 来年度予算との関連におきまして、仮称と申しますか、いわゆる進学ローンというものを要求しております等、制度の改善を考えておりますが、これは予算との関連でございまして、いま結論が出ているわけではございません。 いま私どもといたしましては鋭意検討を進めておりまして、これが実現を図るべく今後大いに努力する所存でございます。
○阿部(未)委員 多くの質問を残しておりますが、約束の時間になりましたので、本日の質問はこれで終わります。
○八百板委員長 鈴木強君。
○鈴木(強)委員 きょうは自治省から佐藤行政局選挙部長においでいただきましたので、最初に公選法に基づくテレビ、ラジオ放送について若干所見を述べて、御見解を承りたいのでございます。 御承知のように、衆参両院議員並びに都道府県の知事の選挙に際しましては、テレビ、ラジオによって政見放送並びに経歴放送が行われることになっております。それで、現在、衆議院の場合を例にとりますと、候補者一人について六回放送ができます。その内訳を見ますと、NHKで三回になっておりますが、うちテレビで二回、ラジオで一回、それから一般民放がテレビが三回、合計六回できるわけであります。この放送時間が、経歴放送実施規程というのがございまして、候補者一人について一回につき五分三十秒以内ということになっておるのでございますが、私ども実際にやってみまして、五分三十秒で、しかも三十秒間は経歴を放送するというようなことになりますと、自分の政策を訴えようとしましても、正味五分間では何も言えないのでございますね。 ですから、この五分というのは一体どういう基準で決めたのか、ひとつ部長にお伺いしたいのです。これは恐らくNHKの放送時間との関係あるいは民放の放送時間との関係ということからだと思いますが、これはどういう根拠で決めたのか。そして、これで十分事足りると思っているのですか、どうですか。
○佐藤(順)政府委員 お答え申し上げます。 ただいま御指摘の件につきましては、御質問の中にもございましたとおり、政見放送の実施規程において定めているところでございますが、これはひとり自治省において定めているわけではございませんで、御意見にもありましたとおり、NHKとそれから民放連と十分に協議を尽くした上、可能な範囲において定めておるものでございます。 これにつきましては歴史があるわけでございまして、つい先ごろまでは経歴放送が三十秒、それから政見放送が四分三十秒、合わせて五分ということであったわけでございます。それを先ごろ、昭和五十年の改正の際におきまして、協議をいたしまして、その結果、非常に苦しいという中から、協議を調えまして、政見放送の時間を一分延長いたしまして五分三十秒、その前に経歴放送がつきますので、合わせますと六分ということになっておるわけでございます。これにつきましては、何分にも全国的なことでございますので、全国の各放送局において可能でなくてはならないという、こういう事情があるわけでございます。 そこで、むずかしい事情を申し上げてみますと、やはり一番問題なのは、大電力圏と言われます関東地区と近畿地区においてこの時間の消化が可能か、しこうして回数の消化が可能かということに相なるわけでございますが、いま申し上げました大電力圏におきましては、東京は東京、大阪は大阪の局から各地方をカバーしなくてはならないわけでございます。 その結果といたしまして、先ほど申しましたように、時間は延長いたしましたものの、現在のところ、これらの地区におきましては、テレビジョン放送の方を一回、ラジオの方を二回、都合三回、これをNHK、民放合わせて六回と、こういうふうにしている実情であることを御承知おきいただきたいと思う次第でございます。
○鈴木(強)委員 そうすると、部長としては、その裏にあるのは、放送時間が可能であればもう少し時間は延長してもいいという考え方ですね。
○佐藤(順)政府委員 お答え申し上げます。 事柄としてはさようでございますけれども、しかし、現状というものは、先ほど申し述べましたように非常な歴史の積み重ねでございまして、つい先ごろようやく一分だけ時間延長に踏み切ることができた。では、回数はどうかということにつきましては、NHKと民放連となお協議を続けておりますけれども、現在のような選挙運動の期間の長さのもとにおきましては、そういう制約のもとにおきましては、回数の増加はとうてい困難であるというふうに聞いておるところでございます。
○鈴木(強)委員 それは困難であると言うのですね。しかし、限定することは間違いだと思います。もしやる気があればできるわけですね。 これはNHKの会長にもちょっとお伺いしたいのですけれども、たとえば、NHKが高校野球などのときになりますと朝から晩まで放送していますよね。選挙というのは国の基本にかかわるものですから、立候補した人たちの政見をできるだけ多くの有権者の方に聞いていただくということが大事だと思うんですね。本当にやる気になってやればNHKだけでもできないことはないと私は思うのですよ。確かに四分三十秒を五分三十秒にした。これは歴史的な経過でよく知っています。しかし、もう少し時間を割いて、大事な選挙に際して、各候補者の政見が電波を通じて有権者に伝わり、それによって選択の自由をより鮮明にしていくということが大事なことだと私は思うがゆえに、いますぐにできるかということについては、私もそうは思っておりませんけれども、時間をかけてもわれわれの期待に沿えるようなそういう方向に一歩一歩持っていってほしいと思うのですが、その辺はどうでございましょうか。これはNHKから聞かせていただきたい。
○坂本参考人 先生の御指摘はまことにそのとおりだと思いますけれども、ただ、野球等の放送と違いますことは、政見放送ということになりますと、選挙区その他の事情がございまして候補者各人の公平の原則ということを貫かねばなりませんので、そういう意味合いで編成上かなり苦慮するところがございます。 そういう御事情も御推察、御理解賜りたいと思う次第でございます。
○鈴木(強)委員 ここで私はちょっと提案をしておきますけれども、会長が候補者になってやってみれば一番よくわかることですが、五分三十秒で物をしゃべれと言ったって、これは何もしゃべれないですよ。本当にあれは形式的なことになって、顔見せみたいなものになっちゃうんですね。それじゃ意味がないので、もう少し時間をとっていただいて、できればここで十分とか二十分ということを言いたいけれども、全体のバランスの中でおやりになるのですからそれはそうはいきませんでしょうが、そういう点は公共放送であるNHKがまず模範を示していただいて、また、民放もできるだけ協力していただくというような体制を逐次確立するようにやってほしい。できればこれは時間をかなりとりたいと思うのですけれども、特に、大電力放送の関東、近畿圏の場合には確かに苦労されていることはわかるのですけれども、しかし、本当に大事だ、ではひとつやろうということになれば、できないことはないと私は思うのです。 ですから、そういう点で自治省の方ももう少し関係者と相談をして、できるだけわれわれの期待に沿えるように前向きに検討していただきたい。大臣とも相談してぜひそういう方向に持っていってもらいたいと思いますが、検討できるかどうか、両方からお答えをいただきたい。
○佐藤(順)政府委員 検討はかねてからも続けておりますし、今後もまた続けていくことをお約束いたしますけれども、ただ、いまのお言葉の中に、たとえば十分というお言葉が出ましたが、これは非常に大変なことでございまして、先ごろ一分放送時間を延長したことの影響で、民間放送の例をとりますと、それまでありませんでした午前五時台という時間帯で放送しなくてはならないものが七回、それから午後十時台と、さらに午後十一時台というのを合わせまして七回、しかもこの一回には数人の方を放送するわけでありますから、非常に多数の方について早朝または深夜という時間帯を採用せざるを得なくなった。 これが前回たった一分延長したことによる結果であるということもお含みいただきまして、この五分三十秒を十分にするというようなことはなかなか簡単にまいりませんことをお含みおきいただきたいと思います。検討はさらに続けます。
○堀参考人 お答え申し上げます。 先般の改定のときに、私、責任者として、一分延長いたしました事情から申しますと、先ほど会長から御答弁を申し上げましたように、NHKはこの放送について積極的ではございますが、各人の候補者に不公平にならないように、さらに一番聴視好適時間をこれに当てるようにというところで時間を選択いたしております。 しかも、期間が十一日間ということでございますので、実は、この前のときには二分だったらお断りせざるを得ないということでいったのですが、結果的にかなり努力しまして一分ということになりましたので、われわれが一番いい時間を、しかも各候補者に公平にという時間配分をいたしまして、その精神でやりますと五分半を延ばすのに技術的に非常な困難はございますということだけを御承知願いたいと思います。ただし、精神においては鈴木先生のおっしゃるとおりでございます。
○鈴木(強)委員 それから、もう一つ、経歴放送の回数のことが公選法百五十一条の二項に規定されておりますが、たとえば衆議院選挙の場合はラジオ放送によりおおむね十回、その他参議院、都道府県知事の場合には五回以内となっている。ただし、NHKは、「事情の許す限り、その回数を多くするように努めなければならない。」というただし書きがございますが、経歴放送でこのただし書きが生かされたことがございますでしょうか。これはNHKに伺いたい。
○堀参考人 お答えします。 ただいま手元にはございませんが、その精神で指導をいたしておりますので、時間的に余裕のある、候補者の少ない局におきましてはかなりの程度これが徹底しているかと思いますが、残念ながら数字はいま持っていませんので、後ほど資料として差し上げたいと思います。
○鈴木(強)委員 郵政大臣、きょう自治大臣は他の委員会へ行っていてお見えになりませんので選挙部長さんに来ていただいたのですが、いまの問題は大事なことだと思います。したがって、技術的な面を相当詰めませんとそう簡単にいけるものではございませんが、ひとつ、政府としてもできるだけ御検討をいただきまして、私の言う趣旨が生かされるような方向に一歩でも二歩でも前進できるように、大臣も閣僚の一人として、国務大臣として御協力いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 自治省及びNHK、民放が先生の御趣旨と同じように鋭意努力いたしておりますので、郵政省といたしましてもそれに協力を惜しまないつもりでございます。
○鈴木(強)委員 では、NHKの方に関係しましたからNHKのことを最初にお伺いしますが、実は、私はきょうは官房長官においでをいただきまして、NHKの経営委員の任命について政府の所信をぜひただしたかったのでございますが、官房長官は何か御都合があってきょうとあすは出られないようでございます。来月二日には何とかひとつ出るようにというのでいまアレンジしていただいておりますが、いままで、NHKの経営委員の任命については、もう毎回の委員会でこの問題に触れられないことはないくらいに意見が出ているわけですね。NHKが公共放送であり、そしてその重要な決定をする経営委員は、国民から見てなるほどこれがわれわれを代表する経営委員だというような実感を持てるような体制をつくってほしいということをわれわれは願っておりました。私も参議院におりまして、十八年間本当に真剣にそのことを主張してまいりましたが、ついにわれわれの意見がただの一遍も入れられないで今日に至っているわけです。 郵政省が窓口になっていろいろやっていただいておりますが、私は幾たびか経緯を見まして、やはりこれは首相周辺、要するに内閣総理大臣の任命でございますから、一遍官房長官においでをいただいてわれわれの意見も聞いていただきたいと思いましたけれども、それができませんので、この点については次回に保留しておきたいと思いますが、委員長もひとつ含んでおいていただきたいと思います。なお、官房長官が出席できますように、委員長からもぜひ御協力をお願いしたいと思います。 それから、NHKの経営の基本の問題につきましていろいろ伺いたいのでございますが、きょうは郵政、電電と用意しておりまして余り時間がありませんので、いずれ後に譲りますが、たとえばさっき、今度は受信料の免除をやめるという話が出ました。これは国会における幾たびかの附帯決議によってNHKがお考えになったことでありますから、ごもっともなことだと私は思います。しかし、一つ問題があるのは、経営委員長も触れておられましたが、いま免除しているのは、先ほど阿部委員が触れられた問題だけでなくて、もっと広範にあるはずでございます。ですから、そういうものを免除しなければならないNHKの経営の実態ということをもう少し詳しく国民に理解をしていただくことが大事だと思う。その大事なところが抜けておる。しかも、たくさん免除した中で、今回これだけを特に免除しなければならない理由も薄い。ですから、これからのNHKの経営が一体どうなっていくのか、五十三年度までは一応中期計画が示されておりますが、五十四年度以降一体どうなっていくのか、未払いはどうなっていくのか、いろいろ問題があるわけです。なぜ経営が苦しくなっているのか、その基本はどこにあるのか、こういう点をもっと詳しく国民に示す必要があると私は思います。 たとえば、最近、私は非常に遺憾に思うのですけれども、私のところなんかにも、「公共性を問われるNHK」とか、「不払者にコケにされたNHK」とか、こういうふうないろいろな情報が流れてくるわけです。このほかにもまだたくさんありますが、内容を見ますと、われわれはNHKの実情を知っておりますから、委員会でも是正をし、いろいろな経過を聞いておりますから、私たちがよく知っている範囲から見るとどうも誤解がある。間違った見解が上せられておる。こういうものを放置しておきますと――これはいずれも不払いの問題に通ずる問題です。NHKの経営委員会はなっておらぬとか、放送の番組がどうだとか、そういうように意識的に不払いをしようと考えておられるような人たちの意見だと思いますけれども、どうかすると大変な間違いがある。だから、これを放置しておくことはできない。 こういう点はもっと的確に情報をつかんでいただいて、反論すべきものは反論をし、NHKがいまどういう基本的な立場で公共放送の使命を果たしつつあるのかということを明らかにしてもらいたい。これだけやったけれども、なおかついままで免除しておった受信料を有料にしていただかなければNHKはもたないのですよという、本当に国民が理解できるだけの裏づけが示されていないのじゃないですか。決議があったからぽかっと出したというふうに受け取っているのが実態ではないのですか。 だから、この点は、真剣に経営努力をしてきているNHKの実態をもう少しよく理解してもらうようなPRをして、その上でやっていかなければ、さっきも各省からいろいろな意見がありましたけれども、まだまだ理解が全然なっておらない。それじゃ、NHKが免除したものをどうしてもとに戻してもらって皆さんに受信料をいただかなければならないかということを討論できないじゃないですか。そういう点をもう少しちゃんとした上でおやりになった方がいいように私は思うのですね。 五十四年度以降の長期計画というのはそういう立場に立っていまお考えになっていると思うのでございますけれども、受信料の未収もかなり多くなっていると思いますし、そこには意識的に払わないという立場に立ってやっている方もおるわけですね。ですから、事ここに至りますれば、それらの人たちに対してそういう点をどう処理していくかという、そういう基本の点に立ってどうあるべきかというふうに経営を持っていきませんと、五億かけて二億しか入ってこないようなことをやってみたところで、これはむだだとは私は言いませんけれども、労力の浪費になるような気もするのですよ。ですから、そういうものはそういうものとしてどう処理するかという、その基本の上に立って、NHKか健全な経営をするために――理解ある人たちが多くいるのですから、そういう人たちの理解と納得を得てNHKの経営をこういうふうにしていくという、その基本の姿勢がちゃんと打ち出されることが必要だと私は思う。 そういう意味において、五十四年以降、長期計画か中期計画か知りませんけれども、そういうものを速やかに出して、その一環としておやりになるようなことを会長としてはとられた方がいいように思うのですけれども、その点はいかがでしょうか。
○坂本参考人 先生の御指摘のように、現在のNHKを取り巻く情勢が厳しいということは、責任者であります私が一番身をもって心得ているつもりでございますし、それに対処するにはどうあるべきかということを現在経営陣が一体となって検討しておりますので、いずれしかく御報告を申し上げたいと思いますが、いずれにいたしましても、その種のためにするかと思われるような報道等がありとすれば、それは断固として立ち向かうという決意を持って事に処したいと考えております。
○鈴木(強)委員 私は、時間の関係できょうは内容には触れませんけれども、ずいぶんひどいことが書いてありますよ。実にひどいことが書いてある。しかも、それは間違った意見でもある。そういう点が幾つかあります。また、われわれも本当にそうなのかと疑問に思っている点もあります。われわれがよく知っておることはああこれは間違いだと即断できますけれども、そうでない点は判断に苦しむのですよ。ですから、そういう点は明確に反論をするなり指摘をして国民に訴えたらどうですか。そういうことを積極的にやってください。 それから、五十三年度は受信料の値上げはしないということで約束されているわけですが、五十四年度以降は、長期計画か中期計画か知りませんが、それはいま一生懸命やっているとおっしゃるけれども、いつごろまでにこれはつくられるわけですか。いつわれわれに示していただけますか。
○坂本参考人 これは、当然、五十三年度の予算の御審議をいただく際には、その見通し等について御報告申し上げながら御審議願うということになろうかと思います。
○鈴木(強)委員 それじゃぜひできるだけ早くそういう点を出していただきたい。いま曲がり角に来たNHKの経営体制をどう立て直していくのかということは、お互いに同じ立場でわれわれは考えなければならぬと思っておりますので、早く示していただくようにお願いします。 それから、細切れになって恐縮ですが、先般有珠山の爆発がございまして、テレビの受信アンテナや受像機が大変壊れておるように聞いておりますが、その被害の実情はどうなっておったのか。それから、それに対してNHKとして、受像機の破損の修理とかいろいろな点で御協力をいただいておると思いますが、その救済対策はどうとられたのか。爆発によって長い間苦しんでおられた人たちの立場に立って私は伺いたいのです。
○中塚参考人 有珠山の噴火によります被害を受けられた方々は、虻田郡の虻田町、洞爺村、有珠郡の壮瞥町、伊達市の四市町村に及んでおりますが、この被害を受けられた中で、避難された方が約三千七百世帯ございます。 この中で、噴火による石の直撃を受けてテレビの受信アンテナが壊れたというのが約二百六十世帯ございまして、これに対しまして、NHKといたしましては、家電メーカーあるいは電気小売商組合、北海道電力等の協力を得まして、この受信アンテナの復旧対策を実施いたしました。その結果、破損アンテナ約二百六十本を取りかえまして、また、旅館あるいはアパートなどの集合住宅の共同受信施設約六十施設の点検、調整を実施いたしました。 そのほかに、災害を受けられた世帯の受信料の免除については、噴火発生の月から三カ月、避難命令の出された地域の住民の方に対して実施をいたしまして、これか合計で約三千六百世帯でございます。噴火の月から三カ月間受信料の免除という措置をとりまして、これは十月四日に郵政大臣の認可を得まして、現在実施をいたしております。金額にいたしますと、総額で約七百二十八万円でございます。 以上でございます。
○鈴木(強)委員 それで、この二百六十世帯に対して、破損したアンテナを取りかえて差し上げたそうですか、その際、家電メーカー、北海道電力に御協力を得たというのですが、この費用はどうなるのでございますか。
○中塚参考人 費用は、NHK、それから家電メーカー、そういうところで負担をいたしております。実施の人を出していただくというふうなことについて、小売商組合及び北海道電力等の御協力を得たということでございます。
○鈴木(強)委員 それから、最近大麻事件が報道されておりますが、これについてちょっとお伺いしたいのですが、大麻に関係したタレントのうちで、NHKのテレビやラジオの番組に出演しておった人は何人かいらっしゃいますか。そして、そういう人たちに対しては、たとえば出演をしていただいたとすれば、それをやめていただいたかどうか。そういう点を含めてお答えをいただきます。
○堀参考人 お答えいたします。 かなりの数の番組に前もって出演していただいております。たとえば研ナオコ氏につきましては、そのために放送をやめておるのが、「ビックショー」「お笑いオンステージ」「お国自慢」「歌はともだち」「あなたのメロディー」、それからFMにおきまして「日曜喫茶室」と、計六番組でございます。また、内藤やす子氏につきましては「あなたのメロディー」、それから美川憲一氏については、「NHKのど自慢」「こんばんは信州」というていのものが前もって収録してあり、当局の取り調べを受けたために放送をしていないものでございます。なお、にしきのあきら氏についてはございません。
○鈴木(強)委員 そうすると、三人ということですか。
○堀参考人 いまのところ三人でございます。
○鈴木(強)委員 わかりました。 それから、この問題はいずれ全体的な中でお聞きする機会がまだあろうと思いますが、実は、私は、前の通常国会が終わりましてから選挙区の方をずっと毎日歩いてみたのですが、モスクワの三年後のオリンピックの放送権の問題が大変視聴者の関心の的になっておりましたが、みんなが心配しておりますのは、排他的独占契約をするような規則になっているから日本の場合はテレビ朝日があのような経過で契約をした、NHKほか民放はそれから漏れてしまったということと、ところで、そういうことになるについて、NHKは一体どういうふうにしておったんだろうかという疑問が一つ出てきました。それはそれなりに私は説明しておきましたけれども、問題は、いよいよ三年後ですから、長いようですけれども、これは短いです。準備もしなければなりません。したがって、本当におれたちのNHKは放送してもらえないだろうかという心配を大変しておるわけです。これはわれわれも大臣以下委員会でも審議をし、国民もいろいろ経過を知ってくれておりますから、それぞれの立場はわかっておるけれども、このままで並行線をたどっていたのでは結局見られないんじゃないだろうか、だから何か方法はないかというふうな話も出ました。 そこで、私は自分の考え方を述べたこともありますけれども、たとえばいまの排他的独占契約というものを今後の問題としてやはり再検討する必要があるんじゃないだろうか。一国に公共放送と一般放送、いわゆる民放とが並列するところが多いですから、その一つの局が契約してしまえばあとはだめだということになりますと、実際、日本だけでなくて、どの国でもそういうことが起きてくると思うのです。ですから、だれが窓口になってやったとしても、公平に国民が民族の祭典を見れるようなやり方に変えてもらわなければ困るじゃないだろうか。IOCが主催国に放送権の問題について任しておるようですけれども、将来IOC自体がこの放送権の問題について関係国との間でやる場合に、一つの基準を示してもらうとか、何かそういう方法をつくっていかなければならぬであろう。それをいま再検討しろと言ったって無理でございますから、いずれにしても、次のものはそういうことができればJOCを通じてやっていただく。できないとすれば、いまのテレビ朝日が契約してきたそれをどう全国民が分かって、モスクワのオリンピックの祭典を見られるかという、そこにどうしてもいかざるを得ないと思うのでございます。 ですから、これは民放連の考え方もあるし、NHKの考え方もありますが、前の委員会で、国会が終わる六月の終わりごろには内容も公にできるとテレビ朝日の社長が当時おっしゃっておられた。その後そういう機会もなくて今日に至っておりますから、いずれこれは改めて関係者の御出席をいただいてやることになっておりますけれども、とにかくこれは非常に関心が強いわけでございまして、何とか一つ方法を考えないと困ったものだと私は思うのでございます。 会長としては前回お聞きした御所信に変わりはないと思いますけれども、ABUの総会等にもお出になり、冬季オリンピック等についても、モントリオール方式でNHKが今度は窓口になって民放の皆さんとの協力でやれるという、そういう麗しい方法が出ておりますから、二度とそういうことを繰り返してはいけませんけれども、何とかうまいぐあいにやれないかというのが正直言って国民の願いじゃないかと思うのです。ですから、会長として、最近の御心境があればちょっと承っておきたいと思っております。
○坂本参考人 先生がいまるる御指摘になりました点につきましては私も全く同感でございまして、NHKはその期待に沿う努力をしなければいけないという、その考え方は変わっておりません。 したがいましてNHKが交渉に行ったわけでございますから、その気持ちに毫も変わりはございませんが、ただ、どういう結論が出るにいたしましても、やはりリーズナブルでなければならない。何が何でも無条件というのでは、これは逆に視聴者の方々の御理解を得られないということになろうかと思いますので、そこら辺の対処の問題が私にとって一番大きな問題ではなかろうかというふうに認識しておりますので、この前の委員会でも申し上げたかもしれませんけれども、最終的に何が視聴者のためになるかということを十分誤らないように判断して事に処したいというふうに考えております。 なお、将来の問題につきましては、先生御指摘のような方法論はわれわれにつきましても十分検討に値することだというふうに考えております。
○鈴木(強)委員 日本とオーストラリアが単独で放送権をすでに獲得しているわけです。それで、残ったアジアの国についてはABUが窓口になって交渉するということに先般お決めになったというふうに私は聞いておるのでございます。技術的なこともあるのでしょうからモスクワの方に派遣団を出すというような話もあるのですけれども、アジア放送連合というものが一体になってこれから主催国あるいはIOCと折衝していくというようなことも一つのいい案だとも思うのです。そして各国が協力する。国内においては放送界が全部協力していただかないと、電波というのは一つの会社の営利を目的に使われちゃ困るんですよ。 全国民の教養を高め、文化を高めていくための電波でございますから、これはみんなのものですよ。国民一人一人のものです。これを独占していこうというような考え方が放送業界にあることは非常に残念であるし、そのことがこういう不幸な結果を招いたわけですから一その根源を断っために、感情的にならずに、深い理解と納得を得るようにお互いに腹を割って話し合っていくという、そういう基本がないとこの問題は解決しない。そして非は非として認めて、将来再びこういうことのないように、国益を守る立場に立ち、電波が国民のものであるという立場に立って放送権というものはやっていただかないと困ると思うんですね。ですから、そういう意味で、いまの会長の御所信もわかりますが、私たちの気持ちもわかっていただいて、ひとつぜひそういうふうに進めてほしいと思います。 大臣は、これは言いたくないと思うのですけれども、まだまだこれからの進行があるわけですけれども、しかし、黙っているわけにもいかぬと思うのです。その時期、タイミングといったものはこれから十分考えなければならぬと思いますけれども、前回の委員会でもあなたも所信を述べられておりますが、光陰矢のごとしで本当にすぐ来ますから、大所高所から体制をつくらなければなりません。そういう点で、大臣としてもあとう限りの努力をして国民の期待にこたえてほしいと思います。私は回ってみて、有権者の気持ちを体してあなたにお伺いするわけです。
○小宮山国務大臣 オリンピック放送については前国会でもいろいろ問題になりましたけれども、私は、知的最高集団ですからその間の話し合いは十分できるものと楽観いたしております。
○鈴木(強)委員 それではもう一つ。 けさ私は各社の新聞を拝見しまして、今度池袋に建設中のサンシャイン60という超高層ビルのために大変な難視聴が出てくるという記事を拝見しました。NHKとしていろいろ御調査をなさって、いまゴーストが起きている、あるいはどうもうまく映像が映らないというような原因がサンシャイン60にあるという判断のもとにこの結論を出されていると思いますが、これまでの調査の経緯と結果、そして対策について若干承りたい。これは郵政省の方からも同時に伺いたい。
○沢村参考人 沢村でございます。お答え申し上げます。 サンシャイン建設の計画が出ました当時から、あれだけの高いものができればかなりの電波障害が出てくるであろうという予想はあったわけでございまして、ビルの建設の進むに従いまして、その建設主と御連絡をとりながら、過去十数回にわたりまして調査を進めてまいりました。 ついこの九月にビルの外壁がほぼ完成をいたしまして、まだほかに周辺に幾つかの建物が建つわけでございますけれども、メインの建物の影響がほぼ安定をしたであろうという観点のもとに、都内の主要な方向といいましょうか、障害の起こっておる方向を中心に、千百地区ばかりに当たりまして実地調査をいたしました。その結果を建築主でございます新都市開発センターに御報告をし、また、関係の杉並区でございますとか、中野区でございますとか、あるいは葛飾区、板橋区、豊島区というような各区にも御連絡をとるために東京都庁にお話を申し上げたわけでございます。その結果が、その概要はけさの新聞に幾つか取り上げられたかと思います。 その概要は新聞に出ているとおりでございますけれども、あのビルの影になります板橋区、豊島区、北の方向に帯状に本当に電波のほとんど届かない、非常に弱くなった地域が出ております。また、そのビルの周辺が、非常に近傍が、ビルからいろいろな角度で乱反射をいたします電波で非常に受信状況が悪くなったというのが一つの現象でございます。もう一つは、あの壁面から東の方向、西の方向、さらに西南の方向、ほぼ三方向に集約されるかと思いますが、三方向にわたりまして、いわゆるゴースト現象を生じております。これらにつきまして、最初に申し上げましたように十数回にわたりまして調査をいたしておりますので、この障害の原因がサンシャイン60によるものである、それは軽微なところで複合影響がないとは申しませんけれども、主たる原因はここであるということがわれわれとしても把握できました。 つきましては、この原因者である新都市開発センターの方でこれの救済策をとっていただきたい、われわれといたしましてはこれに関します技術的な方策なり御協力を申し上げて知恵をお出ししましょう、ということでお願いしている次第でございます。
○平野政府委員 お答え申し上げます。 サンシャイン60によります反射及び遮蔽障害の問題でございますけれども、その経緯、それから実際に被害を受けます範囲と、これからの持っていき方等の概要につきましては、ただいまNHKの方から申されたように郵政省といたしましても理解をいたしております。
○鈴木(強)委員 ここではっきりしておきたいのは、まあ新宿の副都心の場合にも問題がございましたが、これは人為的なものでありまして、都市部に起きている難視聴というのは大体このようなものが原因になっていると思います。そこで、五十一年の三月に郵政省が指導要領で、「高層建築物などによる受信障害は、原因者が対策を住民と話し合い、解決すべきだ」と示したということになっていますから、少なくともテレビが見えるようになるための施設については、見えなくなった人たち、迷惑をかけた人たちには今後迷惑をかけない、全額建築主が出すということになるが、さあ、後の維持管理の費用をどうするかという問題が出てくると思いますね。これも当然建築主が出すべきだと私は思いますよ、出すべきだと思う。 そういう考え方で今後郵政省としても指導をしてもらいたいし、NHKとしても同様な立場でやってほしいと思いますが、郵政省、どうですか。
○平野政府委員 お答え申し上げます。 サンシャイン60のような広範な反射障害を生ずる場合につきましての郵政省の指導方針の問題でございますが、超高層ビルによります広範な反射障害につきましては、御承知のように、建物の形状、壁面材料、受信側アンテナの改良等々、技術的な解決策によることも可能な限り進めるのが適当であるというふうに考えておりますが、なお研究段階にとどまっておる場合がございまして、いまだ十分ではございませんので、やはり、当面はテレビ共聴施設、あるいはさきに免許方針を定めましたSHF放送局の設置等によりまして解消を図らざるを得ないというふうに考えております。 この共聴施設等の設置につきましては、先ほど先生が申されました高層建築物による受信障害解消についての指導要領を策定いたしまして指導いたしておるわけでございます。その方針は、まず障害の原因になる建築物の建築主は障害の状況把握に努める必要がございます。この場合、技術と経験を有するNHK等の協力を求めるようにしておるわけでございます。 次に、共聴施設等の設置を要する場合には、当事者間の協議によりまして設置することが最も適当であろうという考え方に立っておりまして、御質問の焦点でございます費用につきましては、障害の原因となった建築物の建築主が負担をするのが原則であるという考えをいまでも基準としておるわけでございます。 なお、今回の場合のように原因者が複数の場合は、やはり、決定的な影響を与えた建築主が中心になりまして対策を進める必要があるだろうというふうに考えております。したがいまして、今回のサンシャイン60の場合のように、反射障害によりまして相当広範囲な被害が想定されるという場合は、他の建築物と周辺の状況が非常に複雑に影響し合って生じておることが十分考えられるわけでございますので、費用の負担はそれぞれの原因の程度に応じて行っていくのが適当ではないかというふうに考えておるわけでございます。
○鈴木(強)委員 簡単ですよ。受信者には何の責任もないわけですよ。降ってわいたようにそこへビルが立って、そのために見えなくなるわけですから、迷惑を受けているのは受信者であって、受信者が費用を出すとか維持費を出すというのは間違いであって、そういう目に合わせた建築主がやるのがあたりまえじゃないですか。そういう意味においてやってください。いまいろいろな基準をそこで読み上げられましたけれども、私はそういうところに観点を置いて質問しましたし、私の意見としてはそういうふうにして処理をしていただきたい。要するに、理解と納得を得るような話し合い、協議は当然やらなければなりませんし、両者が納得する線でやってほしいと思います。ですから、私の考え方を十分参考にしてやっていただきたい。それをお願いしておきます。 それから、身体障害者の雇用促進法というのがございまして、身体障害者を一定数、NHKの場合一・八になりますか、一・五になりますか、採用しなければならぬということになっておりますが、いま実態は定数に対してどのくらい採用されておりますか。パーセンテージにしてどうなのか。大変恐縮ですが、ここで郵政と電電の方もひとつ一緒にこの問題をお願いします。
○川原参考人 初めにNHKの方の実情を申し上げます。 この六月に職安の方に報告いたしました数字はNHK全体で百十八名、約〇・七%になっておりますが、実は、私どもの調べでは、このほかに約七十名ぐらいこの法律に該当すると思われる職員がいるわけでございます。 ただ、この法律の定めで、身体障害者手帳等正式な書類が必要でございますけれども、この問題はやはり本人の十分な納得の上でそういう書類等も整えなければなりません。いまそれは多少おくれておりますけれども、もしこの七十名を加えることができますと約百九十名、一・一%ぐらいになるはずでございます。
○守住政府委員 お答え申し上げます。 郵政省の関係でございますけれども、五十一年の十月一日から、以前達成率が一・六%だったのが一・八%になったわけでございますが、昭和五十二年の六月一日現在の状況では一・八一%でございます。 なお、人数で申し上げますと、身体障害者数は三千三百十六人でございまして、うち重度障害者数が二百七十人。この重度障害者は一人を二人に計算するということに相なっておりますので、結果といたしまして一・八一%になるわけでございます。
○鈴木(強)委員 職員定数は何名ですか。
○守住政府委員 総職員数は、この時点で十九万八千四百四十九人でございます。
○浅原説明員 お答えを申し上げます。 最初に数字を申し上げますが、昭和五十二年六月一日現在で労働省の方へ御報告申し上げている数字は、身障者数三千二百七十六名、雇用率が一・六一%となっております。 いま郵政の方から御説明がございましたように、昨年法律の改正がございまして、身障者数のカウントの仕方等も変化をいたしまして、現状では一・八%を下回っているという状況でございますので、今後計画的にこれを充足するようにいま進めている最中でございます。
○鈴木(強)委員 定数は何ぼですか。
○浅原説明員 対象職員数は二十万三千九十九名ということになっております。
○鈴木(強)委員 郵政省は、基準を一・八とした場合突破している。ただし、郵政の場合は現業としているのですか、非現業としているのですか。
○守住政府委員 郵政の場合は郵便外務だけが除かれておりまして、その他は全部この対象者数に入る。ですから十九万と申し上げましたが、実際の職員はもっとおるわけでございます。
○鈴木(強)委員 わかりました。 大変御苦労をいただいておるようですが、NHKは七十人入れても一・一ですから、ちょっと低いですね。 会長、身障者の方は本当にお気の毒な方で、親の身になってみると、この子が就職しなければ死んでも死に切れないという非痛な叫びを上げているのです。これは会ってみると本当にわかるのです。特に民間が非常に悪いので、ひとつハッパをかけていかなければならぬのですけれども、少なくともNHK等は、もっと積極的に身障者促進法の趣旨を体して御採用の際にぜひ御協力をいただきたい。これをお願いしておきます。 これでNHKの方は結構です。 次に、時間がなくなりましたから資料としてぜひ郵政省にお願いしたいのですが、さっき阿部委員がおっしゃったように、大臣か預金者の立場に立って、この委員会で、預貯金金利引き下げには非常に反対だというお話を承って、私ども大変心強く思っておりましたが、どうも長い物に巻かれたような形になってしまいまして、結果的には引き下げざるを得なかった。これは非常に残念でございます。 そこで、郵貯がいまの日本経済の不況をなくするために寄与していることはよくわかっているのですが、その寄与率が一体どうなっているのか、そういう点も今回の場合よくわかりません。それから、阿部委員の指摘のように四つの条件がついておるが、いずれも納得するようなものが出ておらない。非常に残念でございます。 ですから、今後の問題もありますので、われわれの三十四兆円の現在高が財政投融資として預金されていますが、この金が一体どういうふうに使われているのか――これは郵便貯金はほかにもありますから総体的に選別するのはむずかしかろうと思いますが、大蔵省ともぜひ連絡をとっていただいて、われわれの預貯金がどういうふうに国家財政のために寄与しているのか、それを知りたい。原資として財投に回っているものがどう使われているのか、これをぜひやってもらいたいと思います。 それからもう一つは、都市銀行、農協、信用組合、郵便貯金といろいろありますが、現在わが国のすべての貯金現在高というのは百兆というふうに聞いておりますけれども、それを銀行別、系統別にひとつ資料として出していただきたい。 それから、もう一つここで聞いておきたいのは、公定歩合が下げられ、したがって連動して預貯金の方が下げられ、今度われわれの残高が財投に回って、そしてまた一%なり何%なり利息が下がってくるということになると二重にパンチを受けるような気がするわけですね。ですから、その点で、現在たしか五月に〇・七五、九月に〇・二五、合計一%くらい下がっているように思うのですけれども、その分と預貯金の目減りの分で預金者はどのくらい損することになるのですか。その数字が何かあったら、これは資料で結構ですから出していただきたい。
○高仲政府委員 郵便貯金の目減りの状況でございますが、先生御承知のとおり、定額貯金につきましては預入のときの約定金利がそのまま引き続き最長十年まで、積立貯金については同様二年まで、それで、定額貯金か大体現在高の八三・五%、積立貯金系統が約一・五%、合わせて八五%は従前の金利を引き続き適用することに相なります。 したがいまして、今般の利下げに例をとりますと、いわゆる直ちに目減りするものというのは通常貯金に相なります。それと金利を下げた日以後新たに預入されます定額貯金及び積立貯金に相なるわけでございますが、これを今般の引き下げに例をとって年度内の金額を申し上げますと百六十六億円余り、うち通常貯金の分が約百億程度であったと記憶いたしております。
○鈴木(強)委員 それでは、資料は出していただけますね。
○高仲政府委員 資料につきましては、できるだけ速やかに提出いたしたいと思います。
○鈴木(強)委員 それから、ことしの九月九日に、埼玉県の大宮市で郵袋五十五個を積んだ郵便車が何者かに盗まれてしまったという事件がありますが、このてんまつはどうなっておるか。その中には、二郵袋は有価証券あるいは書留、現金というものが入っていたように聞いておりますが、その補償はどうなったのか。これは時間がありませんから、後で資料で出していただきたいと思います。 次に、電電の方にお伺いしたいのですが、電電公社は、公社発足以来大変御苦労をいただいて、第五次五カ年計画まで完全にこれを消化していただきまして、国民の立場から深く感謝をいたしますが、そこで、この後いよいよポスト五次、すなわち第六次五カ年計画といったものについていままでいろいろと御検討いただいておりましたが、最近われわれもその計画の内容をちょっと見る機会がありました。それで、きょうここでその内容を詳しく聞くわけにはいきませんですけれども、一つ問題になるのはこの基本ですね。 いままで積滞が非常に多くて、五百万も申し込みがある、三百万引いてもまだ二百万残るという時代は比較的仕事がやりよかったのですが、五十三年度の計画を見ますと百八十万に落ち込んできていますね。五十三年度二百二十万かまた四十万減っておる。そういうわけで、新規の需要というのはほとんど望めない。したがって、これからの第六次五カ年計画というのは公社としてどこを主体にしてやっていくのか、その基本のことだけちょっと総裁からお答えください。
○秋草説明員 先生も十分御案内のように、来年度から始まる第六次は非常な公社の転換期であると思っております。言うならば、新しいステージに立った電気通信事業に乗っかったと言っても差し支えないのでありまして、カナダ、米国、スウェーデンというような電話の先進国も、みな初めから積滞がなかったわけじゃないわけです。しかし、数十年前に積滞を一掃して今日りっぱな成績を上げております。 したがいまして、私たちはここで意識の転換を図って、要するにわれわれの事業は公益事業でございますから、いついかなるときでもどこでも加入者の要望を満たせるという電気通信サービスに徹するという意識の転換をするということが大事なことでございます。そうかといって、まだ五カ年間骨っぽいものがないわけではございませんで、たとえて申しますれば、僻地、離島等の電話のサービスはまだまだ行き届いていないと自認するものではございますので、具体的に申しますれば、加入区域の拡大あるいは農集電話を一般電話に編入するとか、そういうことはまだまだ四、五年はかかることだと思っております。 それに、もう一つは、従来の電話サービスをより多様に便利に使ってもらうというための苦心をすることでございます。これは従来架設に追われましたので、どうしてもそういう点については多少おくれておったと申すわけでございますが、具体的には端末機のいろいろな利用の種類をたくさん売り出すということも、種類では数種類もう売られておりますけれども、こういう利用度を高めるための工夫をするということがございます。 それから、もう一つ建設関係で大きな問題は、長い間建設に追われて、また財政上も不如意でございましたので、これからは災害対策というものに対しても意を用いる。というのは、災害の復旧を早くすることは当然でございますが、災害に遭っても相当持ちこたえられるというような洞道の建設とか、あるいはルートを多様化する、二ルート、三ルートというようなこともしておかなければならぬとか、問題が相当残っております。 それに加えまして、大都市、中都市でも、古いお客様で利用度の高い方々がわりあいに古い機械を使っておられる。というのは、ステップ・バイ・ステップのような古い方式は、わりあいに大量に使っている古いお客さんが使われておる。こういうものを早くクロスバーなり電子交換機にかえていくということも急速にやれるような財政事情になりましたので、こういう点も懸命にやっていきたい。 なお、こういうようなことを申しますと非常に保守的な事業計画のように見えますけれども、大事なことは、この間、将来に備えた技術革新あるいは新しい技術を使った試行サービスのようなものは遠慮なくたくましく金を使って、技術開発に対しては惜しみなく金を使って、将来そういうものが一般の公衆の用に供せられるという時代の爆発的なニーズあるいは新しい電気通信サービスに備えた基礎的な研究開発には十分意欲を燃やして、ひとつ注意していきたいと思っております。 こんなところが一大きな方針でございます。
○鈴木(強)委員 概略わかりましたが、要は、三千二百万に達しました加入者のサービスをより向上していくようなことも考えていただき、同時に新しいデータなり画像なり、国民の期待に沿えるようなサービスを開拓していくということにあると思うのですが、私がここでちょっと心配になるのは、一つは、何といってもいままでのような上昇ではないですから、やはり横ばいないし下降をたどると思うのです。 そういう場合に、今日まで営々辛苦戦後三十年間協力していただいたメーカーの方々、建設関係の方々、そこには多数の労働者もいるわけですが、公社のこれからの企画の中で新しい局舎の建設も減っていく。そうなると、電線をつくっておるメーカーの人たちや工事をやっておった土木の方々とか、そういう協力をした多くの働く人たちは一体これからどうなっていくのかという大変な不安を持っていると思うのです。同時に、全電通という労働組合がございまして、発足以来終始拡張計画の精神を体して協力してきておると私は思うのですが、そういう人たちに労働的な不安を与えないように、こういう点を十分配慮しないと困ると私は思うのです。これはなかなかむずかしい問題でございまして、これからの経済がどう伸びていくのか、そこらを踏まえて、電電公社がさらに飛躍的に発展をし、国民の期待に沿えるような施策をやってほしいと思うのです。 それで、大臣にちょっとお伺いしておきたいと思うのですが、これは私は新聞で見たのかどうか、大臣が、わが国のすぐれた技術、器材を後進国開発のために役立てたらどうかというようなことを言っておられる。私もその考え方は賛成なんですが、ただ、一体どういうふうにそれを組織化して、そこにどういう人を充てていくかということ これが問題なんですよ。いままでも電気通信海外協力会議とか事業団とかいろいろございまして、それぞれやっておられるのだが、どうも、なるほどという動きも出せないような組織になっていると思うのです。ですから、ただ単にだれかのポストをつくるためのようなコンサルタント的なものであったら私は反対だ。そんなものは反対であるが、本当に全国民の期待に沿ってこれから先おとりになる電気通信事業、そしてそれに関連する人たちのために、しかも日本のすぐれた技術を後進国に協力してやるということはいいことなのですから、そういう構想があるならばそれを一遍聞かせていただいて、そしてその組織、機構、運営については、これはきわめて民主的にやってもらわなければ困るわけで、私はそういう点を一つ条件として考えておりますけれども、あなたのそういう考えを書いた新聞か何かをちょっと拝見しました。 なるほど、日本の国内における事業がある程度先細りになっているときですから、南アフリカでも中近東でも、それから南アメリカでも東南アジアへ行ってでも、日本の技術は大変すぐれているのですから、そういうものを大いに役立てていただくということは結構なことです。しかし、ちょっと見ただけですから何かわかりませんので、念のために伺っておきたかったのです。
○小宮山国務大臣 海外経済の放送通信コンサルタントというものをこの十一月いっぱいまでに設立いたしたいと思っております。 日本の持っている電気通信、放送の技術というものは、やはり世界で最高の水準をいっているものでございます。特に、発展途上国については、通信網、放送網というものが非常に悪い。そういうことで、わが国にたびたびコンサルタントというものを要請してまいりましたけれども、わが国にはそういうシステムがございませんので、ここでその発展途上国の要請にこたえる意味においても、わが国の技術提供ということでコンサルタント業務をこれから始めていく。これは電電公社あるいはNHK等々も大変な技術を持っておりますし、こういうものが発展途上国に活用されることが大変望ましい日本の現在の姿であろうと考えておりますので、そういうことでいま鋭意設立準備中であります。 いま先生がおっしゃいました運営については、そのポストをつくるとかいうことではなくて、やはり、日本として発展途上国を支援するという意味でのコンサルタント業務でございますので、その辺は民主的に、かつ日本としての立場を十分わきまえたものにいたしたいと思っております。
○鈴木(強)委員 十一月いっぱいにコンサルタントをつくるということですが、大分話が進んでいるわけですな。私はまだそんなテンポでいっているとは思わなかったのですが、急いでいるようですけれども、いまのお話だけではちょっと私ははっきりした構想がつかめません。 電電公社の今日法上置かれている立場もありますから、果たして海外へのそういう活動が十分できるかどうか疑問な点もありますので、あとどういう組織、機構、運営をやるのか、そういった大まかなものが決まりましたら私たちにも見せていただいて、そして私たちの意見も聞いてもらえませんか。どうですか。
○小宮山国務大臣 いままで各省間、電電公社、NHK等々との話し合いを進めてまいりました。また、各国の引き合い等もございますので、これは一日も早くつくりたいという気持ちで急いでおります。 これは、発足のための各省との連絡が全部つきました時点においてはお話し申し上げておきたいと思います。
○鈴木(強)委員 ひとつ慎重な配慮をしていただきたいと思います。 それから、大変時間が迫って恐縮ですが、ちょっとだけお願いしますが、総裁、国会の附帯決議で、あなたの私的諮問機関として諮問委員会というものをおつくりになりましたね。これは画期的なことであるし、電電公社が公共企業体としてよりよいサービスを提供する場合に、ブレーントラスト的にいろいろな方から意見を承るということは非常にいいことだと思いますね。 そこで、いま具体的にどういうことを検討されておるのか。そして、これは期限はないと思うのでございますけれども、拙速主義をやめて、ある程度時間をかけても――いま非常に問題があるわけですよ。ですからひとつ慎重に時間をかけて、余裕を持ってこの諮問委員会というものを活用したらどうかと私は思うのですけれども、その点はどうでしょうか。
○秋草説明員 昨年、国会の法案通過の際に両院で決議されました結果から出たものとして、ただいま先生のおっしゃったのは諮問委員会のことだと思っていますが、もう一つは利用者委員会というものがございます。両方とも活発に動いておりまして、ことに御質問の諮問委員会につきましては、都留教授を会長にして十二人のりっぱなメンバーをいただいたことと、約九回か十回にわたっていま審議を精力的に進行しております。 ただ、この問題は、これは国会の決議のときにも承ったのですけれども、あくまでも料金に関する基本的な問題、決定原則のような問題とか、あるいは公社の基本的なあり方とか、あるいは当面に関する三つばかりの問題をテーマにして、できるだけ短期間に終了するんだ、利用者委員会は永久に置くんだ、こういうようなお話を聞いております。 もちろん、私も、拙速でできるだけ短期間に上げることばかりじゃなくて、一年以上かかってもやむを得ないんじゃないかということは言っておるわけでございますが、先生方の方はできるだけ一年でいい案をつくりたいということで、相当懸命に回を重ねておるようでございまして、まだ中間報告もちょっとできないと思いますけれども、もちろんでき上がった場合にはまた国会にも御披露申し上げる機会はあろうと思いますが、非常に期待を持てる委員会だと私は思っております。
○鈴木(強)委員 大変内容のある御討議もいただいているようでありますが、こういう諮問機関をできるだけ活用していただいて、この際いろいろな角度からの公社に対する御注文、御批判等も承って、そしてよりよいものにしていくということが大事だと私は思うのです。 もうすでに三十九年、四十一年と公共企業体に対する答申が二回出ておりますね。ところが、あれがたなざらしですよ。解決をしなさいと言っているにかかわらず、幾多の問題が政治的に全然解決されていない。ですから、企業のあり方といったことも――まあ、ここではそういうところまで話をするのはどうかと私は思うのですけれども、しかし、開かれた公社事業のあり方とか、そういったものを検討していけばそれらの点も出てくると思いますね。ですから、それだけに拙速主義ではなくて、時間をかけてもできるだけいい案をつくっていただくように運営をやったらどうかと、そんな気持ちがあるものですから、含んでおいていただきたい。 それから、前後しましたけれども、さっき第六次の中で、労働不安、それから関連する産業への悪影響をどう整理するかということで、一つの案と言えるかどうか知らぬが、コンサルタントという形式も出てきたわけですけれども、大臣からちょっと答弁があって総裁からは承らなかったのですが、要するにその辺に対する配慮ですね。 それで、計画については、全電通という組合もあるわけですから、そことも十分話し合いをして、協力していただけるところは協力していただくというような形で従来の方針どおりやっていただきたいのですが、その点をちょっと伺いたい。それで終わります。
○小宮山国務大臣 ちょっとその前に訂正したいことがあるのですが、先ほど十一月中と申しましたけれども、十一月中に発起人の世話人会を設置して、全部のセットを、事務的手続を終わって、年度内、遅くとも一月中には設立が終わるということでございます。 御訂正させていただきます。
○秋草説明員 第六次を展望しましても、私どもの事業の中に失業者が起こるとか、首切りをやらなくちゃならぬとか、そういう労働不安は毛頭考えておりません。 ただ、この間にいろいろと業務の内容も変わってまいりますし、労働の流動性といいますか、アンバランスというか、忙しいところと足らないところとかいうものはかなりできておりますので、この点は組合とも十分話して、中で多少の流動化はやるんだということは私も信念として持っております。 ただ、外部のメーカーに対してこれが注文の量が減るというようなことは、遠い将来はあるいはわかりませんが、当面は現状のものがいままでのように二割五分も飛ばすということはございません。一般経済が低成長になりますから……(鈴木(強)委員「六次の間はいいですか」と呼ぶ)六次も、減るということは――たた、業種によりまして、技術の、通信の内容がいろいろ変わりますものですから、大きく言えば、たとえば電子交換機のようなものはどんどんふやしてクロスバーはなくなってくる。こういう時代の推移でございまして、技術革新とともに事業は歩むものですから、そういうものによって会社により、会社によってもまた部門別によって、きのうまで非常に栄えた工場が今度は暇になって別な方に動くというようなことはあろうかと思います。 こういう点も、先生がおっしゃるとおり、電電公社というものは、電電公社の従業員なり技術開発だけでできたものじゃなくて、物品も工事も大部分は皆よその産業界でやってくださった成果でございますので、もう仕事はないのだということは私も非常に後ろ髪を引かれるのでございまして、さればといって業者本位の計画を立てていくということは、公社は国民に対して申しわけありませんから、それはできません。 片目で見ながら、計画の変更、機種の変更なども十分予告しながら静かに転換するということ――特に、中小企業は一〇〇%依存という会社が相当ございます。大メーカーは依存度は二割から三割でございまして、その間民需とか輸出に皆どんどん――経営者もりっぱでもございますし、陣容も整っておりますから、はけ口は相当前もって予期しておりますけれども、小さい会社では一〇〇%、一品だけを電電公社だけに仰いでいるというところもございますから、そういう方々に対しては相当時間的な余裕をもって十分配慮しないといけないと思っております。 以後、運営の仕方につきましては、十分御趣旨を体しまして注意深く配慮していきたいと思っております。
○鈴木(強)委員 ありがとうございました。 それで、大臣、さっきのコンサルタントの問題で、あなたが公社とかNHKとかおっしゃいましたが、これは国際電電も入るかもしれません。それから、日本の通信工業界の方の協力も得るかもしれませんが、いずれにしても、公社、NHK、国際電電はそれぞれ公企体として国民の負託にこたえていまやっているときですから、少なくとも、コンサルタントの結成によってこれらの使命が寸分たりともダウンするというようなことであってはいけないですよ。いいですか。その点は十分心得て、しかも役員その他の配置については皆が納得できるようなことをやらぬと、われわれとしてはこんなものは賛成できないですよ。ですから、その点は十分肝に銘じてやっていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○八百板委員長 午後二時三十分委員会を再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後一時十四分休憩 ――――◇――――― 午後二時四十分開議
○八百板委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 逓信行政について質疑を続行いたします。竹内勝彦君。
○竹内(勝)委員 去る九月二十九日、ことしに入って二度目の郵便貯金の金利引き下げが行われました。これは国民のほとんどの人たちが郵貯の利下げだけはないようにとの願いでございましたが、大臣は大蔵省とあらかじめ折衝した後、郵政審議会に諮問したわけでございますけれども、今回の利下げの理由をまず最初に述べていただきたいと思います。
○高仲政府委員 お答え申し上げます。 最近の経済事情は大変悪うございます。この経済事象に対処いたしますため、政府といたしましては、総合経済対策を定め、財政面及び金融面の両面からできる限りの手だてを使っての対策をとることを決めたわけでございます。この総合的な対策の面から金利全般の引き下げという問題が出まして、これに対しまして、郵政省といたしましては、郵政審議会に諮問いたしましたところ、利下げは万やむを得ないという答申をいただきました。 その結果といたしまして、去る九月二十九日、郵便貯金の金利の引き下げを実施いたした次第でございます。
○竹内(勝)委員 大臣にお伺いしますが、大臣が郵政審議会の諮問という形で要望した理由というものは何でしょうか。
○小宮山国務大臣 まず、第一に、現下の経済情勢は大変厳しいものがございます。金利を引き下げない方がよろしいのでございますけれども、財政投融資、資金運用部資金の六〇%近くを占めている郵貯のポジションというものは大変重いものがございます。かつ、この不況の中で雇用が不安定になってくる。また、構造的不況企業等の問題に対して融資等の問題がある。長期ローンの引き下げがある。そういうようなことで、総理とも九月三日の総合経済対策の内情についても私の方の要望を相当詰めていただき、かつ、その上、私は金利自由化論者でありまして、前回の金利の引き下げも、少なくとも公社債市場が確立すべきであるという前提条件がございますけれども、しかし、当面そのようなことが望めない状況であるならば、五月、六月にやりました金利の引き下げのときも長期金利の引き下げの日時決定、引き下げの率等も明確にしていただき、今回もそのようなことをお願いしてそのような回答を得られた後、一般金融機関の金利の引き下げも決定され、日時も決定された時点においては、郵便貯金法第十二条の趣旨を踏まえ、断腸の思いで金利引き下げをこの経済政策の中で、日本経済の面している重要な時期においてやらなければならなかった。 ただし、先生に御理解いただきたいことは、定額は十年間旧金利か継続されるし、積み立ても二年、全体の八割強がそのようなものでございますので金利引き下げの諮問をいたしたわけであります。
○竹内(勝)委員 私は、ここで、この利ざやという観点から申し述べてみたいわけでございますが、御存じのとおり、預託金利という形で、五月三十一日現在におきましては七・五%、そのときの定額貯金の三年以上ものは七%でございます。このときには〇・五%の利ざやになっております。六月一日現在でいきますと、これが預託金利においては六・七五%、定額の三年以上ものが六・〇%、つまり、その利ざやは〇・七五%です。ところが、今回のこの利下げに伴いまして預託金利が六・五%、定額貯金の三年以上ものは五・五%、その利ざやは実に一・〇%と大きく開いてきております。 こういった段階において、大臣がいま説明をされましたけれども、私はそれでは納得できない点があるわけでございます。たとえば、ことし二度行われたこの経過というものは、三月十二日に御存じのように公定歩合が〇・五%下がりました。そのときに、郵政大臣は、断固郵貯には手をつけないということで大きく国民から支持を受けたと私は考えておりますけれども、しかし、その後四月十九日に再度にわたって一%公定歩合が下がりました。そこで、五月二十一日に決断という形で――しかし、この間は、三月十二日のものから考えてみますと、実に七十日間大臣は考えられた。いろいろなところでその大臣のお考えが発表されたわけですけれども、その中においても非常に苦労された。たとえば本委員会においても、下げるべきか下げざるべきかハムレットの心境のような苦しい立場ですと、そこまで苦労された面が私にはうかかえました。 しかし、今回九月五日に〇・七五%公定歩合が下がりました。そしで、直ちに郵政審議会に諮問していくという形で、御存じのように九月二十九日に〇・五%、平均でございますがこういった形で下がっていった。そして利ざやが一%にもなっていく。こういった面から見て、いまの大臣のその理由に関しては了承しかねるわけでございますか、そういった経緯からもう一度御説明願いたいと思います。
○高仲政府委員 お答え申し上げます。 先ほど申し上げましたように、現下の非常に深刻な経済情勢に対処し、速やかな対策をとることが要請されまして、九月三日に急遽方針が決められて、これは土曜日でございますが、翌々日直ちに公定歩合の引き下げが行われるという、いわば大変緊急を要する事態にあったわけでございます。民間金融機関の金利の引き下げについても、その実施が早い段階で決まったわけでございまして、こうした点から考えまして、また、郵便貯金の現在高三十四兆円というものが占める大きさ、ウエート等から考えまして、郵便貯金法の十二条の定めるところによりまして、その条文の趣旨を考えまして諮問を行い、利下げを実施いたした次第でございます。 預託金利の問題は、仰せられましたように年度当初〇・五%の利ざやのものが〇・七五%になり、一%になりました。しかしながら、この間におきます郵便貯金特別会計の収支状況は非常な逆調でございまして、五十年度決算においては単年度九百四十六億円の赤字、五十一年度決算においては同じく千八百九十七億円の赤字、今年度の予算におきましても九百九十七億円の赤字が予想されております。これを通じまして現在のところ三千億の累積赤字を生ずる見込みと相なっております。 こうした事態に対処いたしまして、この利差の一%と申すものは昭和四十五年度以前利差一%で従来経営してきたところでございまして、その点からこの際利差一%ということにいたした次第でございます。
○竹内(勝)委員 大臣、いまの件で補足する点はないですか。私は大臣にお伺いしたのですから……。
○小宮山国務大臣 手続的には、金利の引き下げを行いまして、それから大蔵省と預託金利の話し合いに入ります。 いま貯金局長からお話がございましたように、過去大変な赤字を出しておりますので、そういう意味でも〇・五%を一%にしたわけであります。
○竹内(勝)委員 そこで、いまの御説明のように赤字が続いています。また、こうして本年度も九百九十七億というような形でその赤字か続いていく。では、利ざやが〇・五になり、〇・七五になり、一・〇になっていき、国民としては、これがどこまて続いていったら――いつまでも赤字であるからと、直接的な理由がそういった形で簡単に大臣が郵政審議会の諮問にかけていくというような形になっていったのでは安心して見ていられないという事態です。果たしてその辺の状況というものをどの時点にしたならばいいのかという点を御説明願いたいと思います。
○高仲政府委員 利差一%の点でございますが、これは、昭和四十五年以前、昭和三十六年から四十五年の間、郵便貯金特別会計の収支がおおむね順調に推移していたときの利差でございまして、そうした意味合いから、この利差を一%にしたことによって直ちに赤字が消える、あるいは累積赤字が消えるという問題ではございませんが、利差一%を維持していけば、長期的に見て郵貯特別会計の収支の均衡はとれていくと考えております。 先ほど大臣から御説明申し上げましたとおり、この預託利率の方は預貯金金利の決まった後で決まったものでございます。
○竹内(勝)委員 私は、手元に過去における本委員会での審議の状況というものを持ってまいりました。いまちょうどお隣におられる阿部委員が、五十年六月十九日の本逓信委員会において同じ質問をしております。「基本的には定額貯金の三年以上の利率と資金運用部に預託をする預金利率との利ざやは大体どのくらいあるのが運用上妥当だとお考えですか。」と質問をして、これに対して船津政府委員が、「仮にいまこの段階で〇・五%上げまして、いろいろ数字的なあれはございましょうが、〇・五%の開きをもし得たといたしますと、会計年度上は年々長期的に見なければいけませんが、いろいろの条件はございますけれども、黒字化が早く来るのではなかろうかということでございます。」と答えていますが、これは、この〇・五%というものを暗にここで妥当なものであると示しておるものと私は解釈するのです。 いまの説明では、一%ならば何とかなっていくでしょうというようなことですが、どうしてそこで変わってくるのですか。
○高仲政府委員 前の船津政府委員の説明においても、諸般の事情がありますがということは申し上げてあると思いますが、たとえば預金をなさっていらっしゃるお客様に払う金利を考えてみました場合におきましても、貯金の種別の変動があれば、これは変わるものでございます。 最近の傾向を見ますと、定額貯金、すなわち金利の高いもの、これのウエートが次第に高くなっておりまして、たとえば構成比で申し上げますと、昭和五十年におきましては、定額貯金の残高が全預金残高の八〇・七八%でございましたものが、ことしの六月末においては八四・五五%で、この点一つをとりましても、預金者の方々の金利選好が非常に鋭くなってきておりまして、こうした点に伴いまして、お客様に払う利息も当然増加するものでございます。 そういう意味合いからいたしまして、先ほど申し上げました利差というものは、常にこのパーセンテージならばいけるというものではございませんので、私が申し上げましたのは、現段階におきまして一%の利差を設けていただくならば、長期的に見た場合に郵便貯金特別会計の収支のバランスはとれていく見通しであるということを申し上げたのでございます。
○竹内(勝)委員 長期的と言いますが、船津さんもまた長期的ということを答えておるのです。五十年に言われたことがもうすぐに変えていかなければならないというような長期的な見方であってはちょっと問題があるように考えますし、その点はひとつよく御検討を願いたいと思います。 そこで、次へ移りますが、今回郵政審が行われましたが、何回開かれ、その審議の内容あるいはその諮問の内容というものは、庶民のふところに直接影響する利下げがテーマでございますから非常に関心が高い。一部には、審議会を公開にした方がよいではないかというような意見さえも委員の中にもあったと伺っておりますが、その辺の状況はどうだったか。 それから、この審議会の内容について、その答申という面でここで紹介でき得る点を話していただきたいと思います。
○河野(弘)政府委員 お答え申し上げます。 この審議会の公開、非公開につきましては、審議会の中で委員の先生方が協議なされまして決定されることになっております。前回五月と、それからこの間の審議会につきまして、決をとられまして、これを非公開にするという原則を立てられたわけでございます。(竹内(勝)委員「まだ全部答えていないよ」と呼ぶ) 失礼いたしました。前回の場合は一回でございまして、今回の場合は二回開催いたしました。
○竹内(勝)委員 こういった問題が非公開で決められておるわけでございますけれども、まず、その中でわかる範囲として、その構成メンバーでございますが、いろいろな代表の方がおります。たとえば経営代表、あるいは官僚あるいはこの預金者の直接利益代表と認められる人、こういうようないろいろな人たちがおりますが、その内容を教えてください。
○河野(弘)政府委員 お答えいたします。 現在、郵政審議会の委員は、関係行政機関の職員、それから学識経験者、それから郵便貯金の預金者または簡易生命保険の契約者の利益を代表すると認められる者ということから任命することにされておるわけでございます。 しかしながら、郵便貯金及び簡易保険の事業につきましては、あらゆる地域、あらゆる階層にわたりまして、国内普遍的に利用されておるものと認められております。各界の有識者がそれぞれの立場におきまして、一般的に郵便貯金の利用者または簡易生命保険の契約者の利益を代表していると私たちも考えているわけでございます。したがいまして、広く各界、すなわち医学界、言論界あるいは経済界、あるいは労働界、あるいはその他ございますが、その各界の有識者を網羅して現在審議会の委員を選任しているというふうに私ども考えているわけでございまして、一応各界を網羅しているというように考えております。
○竹内(勝)委員 私はそういうことを聞いているのじゃなくて、この郵政審議会令に、「委員及び専門委員は、左に掲げる者のうちから、郵政大臣が任命する。」となっていて、「関係行政機関の職員」、あるいは「学識経験のある者」、あるいは「郵便貯嘘の預金者の利益を代表すると認められる者」云々と四項目になっておりますけれども、この「郵便貯金の預金者の利益を代表すると認められる者」が果たして一体何人入っているかということを知りたいがゆえに、私はその内容を聞いているのです。それはいま何人おるか。 たとえばその中で元郵政官僚が何人いるとか、あるいは経済企画、大蔵、通産等の現職の次官等もおりますし、あるいは前国土庁次官等高級官僚がメジロ押しでございますし、さらにはまた財界の人が何人もおりますし、そういうような内容で、何人ずつおるということを教えていただきたいと通告してあるのです。それを言うてください。
○河野(弘)政府委員 お答えいたします。 現在の郵政審議会の委員の現職をもって分類いたしますと、行政機関から出ておりますのが四名でございます。経済企画庁、通商産業省、それから大蔵省、内閣法制局でございます。それから、行政経験者とみなされる者が現在七名でございます。それから経済界出身といいますか、経済界に現に職がある者が七名でございます。それから学界が八名でございます。それから言論界が六名でございます。それから労働界あるいはその他の方々が十二名でございます。
○竹内(勝)委員 労働界その他ということで言われましたが、いわゆる消費者、労働者側を代表する人は何人おりますか。
○河野(弘)政府委員 申し上げます。 労働界代表といたしましては、労働組合の御出身の方として二人いらっしゃいます。それから、消費者代表というのは定義が非常にむずかしゅうございますが、強いて申しますと、全国地域婦人団体連絡協議会の会長をされております方がお一人、それから日本生活協同組合連合会の専務理事をされております方がお一人、このお二人が一応その消費者団体代表ということになるかと思います。
○竹内(勝)委員 確かに、これをこのように分けるということはなかなかむずかしいわけですか、しかし、私どもがこの郵政審議会委員の名簿を見てみても、いわゆる労働者側、消費者側として考えられる庶民の代表として、いまの郵政審議会令の中にある「預金者の利益を代表すると認められる者」といった面においては、いまの説明でもわずか四名というような事態ですが、四十五名おる中において、このような直接に利益を代表する人たちが少ない状況で果たしてよいのか。 同時にまた、この郵政審の委員の任期は三年でございますけれども、たとえば任期中に不都合が生じたり、事情によって変わってもらった方がよいというように考えられた場合はどのような措置をとるのか、教えてください。
○河野(弘)政府委員 お答えいたします。 郵政審議会の委員は国家公務員法上の常時勤務を要しない、いわゆる非常勤の官職にある一般職の国家公務員ということでございます。したがいまして、仮定の問題になりますけれども、そういう場合が生じましたときには、国家公務員法上の規定はいろいろございますが、この適用があるものと私ども、解しているところでございます。したがいまして、国家公務員と全く同じ措置が講じられることになるということでございます。 なお、現在までそのような事例は郵政審議会につきましては生じておりません。
○竹内(勝)委員 次に、公定歩合引き下げに伴ってこの預貯金の利子は下がったわけでございますけれども、庶民によって支えられたこの郵便貯金の利子が下げられている。それだけに、実は、庶民の犠牲によって、それが景気浮揚への波及効果として大きくその効果というものがあらわれてこなかったならば、国民としてはそういうような事態をことしは二回も経験し、なおかつ中小零細企業の人たちの倒産か数多く出ていっており、あるいはまた失業者がふえていっているというような現状の中から、私は本日大蔵省に来ていただいておりますのでお伺いしますが、景気浮揚への波及効果として一体どんなものが考えられるか。この預貯金の利子を下げたという時点での、その論法から説明をしていただきたいと思います。
○石川説明員 金利引き下げによりまして、直接的には企業の金利負担の軽減ということがあらわれてまいりますけれども、その効果といたしまして、雇用の安定確保、そしてそれを通じまして景気の円滑な回復に資するということかと存じます。 ただ、その場合、金利水準の低下だけの効果をとり出すということは理論的にもまた実際的にもむずかしゅうございまして、経済企画庁では、今般の財政金融両面にわたる一連の対策の総合的な効果、それらの相乗的な一連の波及効果を含めまして、五十二年度内に一兆五千ないし一兆六千億円の需要創出効果があるというふうに言っております。その結果が六・七%の成長を確保し、また同時に失業の発生の防止等いろいろの効果があるというふうに理解しているわけでございます。
○竹内(勝)委員 率直に言いまして、大企業に対してはこの公定歩合の引き下げが有利に動いていくと考えられます。だが、中小零細企業に対しての波及効果というものは疑問です。たとえば公定歩合が今回三回下げられ、そして預貯金の利子が二度下げられた。今回二度までこの預貯金の利子を下げ、公定歩合を三度下げた。 では、中小零細企業はその波及効果でこれだけの恩恵を受けましたよという例がございましたら、何でもいいですから例を出してください。どんな形で効果が出ているか、中小零細企業への効果を示してください。
○石川説明員 中小企業への直接の効果いかんというお話でございますか、私どもそういう計算分は残念ながらいたしておりません。 ただ、一般といたしまして、全体として六・七%の成長が確保される、その過程におきましては、当然に中小企業もその限りにおきましての効果を均てんするものと考えております。 また、その過程におきまして、中小企業に特に不当なしわ寄せがないように、金融面におきましてもいろいろな配慮はいたしておるつもりでございます。
○竹内(勝)委員 いまの回答では、国民はこの審議の内容が後になればわかるわけでございますけれども、非常に残念に思うのではないかと思う。 大臣、あなたは大蔵省とよく審議を重ねた上においてこの預貯金の利子を二度も下げたのです。大臣が下げたと言っては語弊がございますが、その考え方から郵政審にかけて、そして現在の経済状況というものを考えて二度も下げたのです。それならば、それくらいのことはよく考えた上で、あるいはそういったものをよく調査した上で、これなら庶民に直接還元できるのだ、中小零細企業の人たちにはどうなっているんだ、あるいはどうなっていくんだということまで考えてやったのかどうか。 私は、いまのその回答からははなはだ疑問に思うわけでございますけれども、大臣、その辺の状況というものをもう一度説明してください。
○小宮山国務大臣 御承知のとおり、月に千五百件以上の倒産がございます。金額にしても相当大きなものでございます。かつ、五十二年度予算の公共事業の前倒しを七三%やりましたけれども、なかなかその経済効果が出てこなかった。そこで、九月三日に総合経済政策をとる。 先ほど申しましたように、私自身も金利引き下げというものは好きこのんでやっておるわけではございません。しかし、先ほど大蔵省から話がございました一兆二千億――一千万円以上の企業において、その経済効果は約四千億であろうと言われております。それによって二十万の労働者が救われるということになれば、そういう観点から考えても、やはり雇用の安定ということを考え、先ほど申しましたように、定額積立貯金の八割強はもう例外から古い金利が適用されるということでございます。 重ねて申し上げますけれども、好きこのんでやっておるわけじゃございません。断腸の思いで、どうしても日本経済にまた失業者が出ないようなことをやらねばならぬということでやったわけですから御理解いただきたいと思います。
○竹内(勝)委員 それだけの御決意があったならば、今後の問題で結構でございます。中小零細企業の人たち、庶民に直接還元できるような波及効果が直接あらわれてくるようなものにその対策をぜひ早急にお願いしたいと思う次第でございます。 次に移りますが、日本経済の落ち込みから著しい就職難が問題になっておりますけれども、完全失業者が百万人を突破し、しかもこれが持続すると予想されている中で、郵政大臣は、去る八月、企業の倒産で離職する壮年層が急増していることからも、これらの離職者を全国の郵便局の外務職員に積極的に採用する方針を決め、その実行を指示したと新聞に報道されたわけでございます。そういう面からかどうかわかりませんが、今回外務職員の採用試験が行われました。 私は京都に住んでおりますが、近畿郵政局におきましても、採用人員百人に対して、何と応募者三千四百五十人、競争率が三十四・五倍、昨年の七・五倍です。また、東京、関東の両郵政局では、四百五十人の採用に七千六十五人が応募しております。十五・七倍です。年齢制限を近畿では二十五歳から四十歳まで上げた。それから東京関東では三十歳を四十歳に上げた。 こういう面から考えて、大臣の御発言というのは非常に慎重にやっていかないとこういう面に出てくるわけでございますけれども、それに対して大臣は八月にそのような発言をしましたが、どういうようなやり方で離職していった人たちの対策を積極的にやっていきますというように言われたのか、その後どういうような措置をとったのか、前よりもよけい採用したのか、あるいは、そのような年輩者の人たちが入っていけば、今度は新卒の人たちがそれだけ入りにくくなるのではないか、そういうような疑念も出てくるわけでございますし、その観点からどういうような措置をとられましたか。
○小宮山国務大臣 まず、私が、構造不況、倒産企業の方々の失業者を中高年層対策としてぜひ取り扱いたいという発言をいたしました。また、事務当局に命じましたところ大変な応募率でございます。いかに経済が苦しいかということもこれでよくわかりました。そういうことで、特にいま新卒の方の問題が出ましたけれども、私は、家庭を持ち、かつお子さんを持っておる方々がいまのような経済状況ではなかなか就職口が見つからないということで、そのような方々に温かい手を差し伸べるということが第一条件だということで、中高年層対策として、特に倒産企業の方々には応募していただきたいということでございます。 また、あと、今後の新卒等については人事局長からお答えさせますけれども、そのような状況で、この状況を見まして、私自身もどうすべきかということをいま人事局に命じて、今後とも積極的に行政を進めていきたいと思っております。
○守住政府委員 事務的に御説明申し上げますが、従来、オイルショック以前はまさしく、郵便局の、特に外務員の諸君につきましては、毎年懸垂幕で募集がやられておるというふうな御指摘を委員会でも受けたことがございます。それが、昨今の経済事情の悪化でございますけれども、募集がだんだんと都会地でもふえてまいりました。以前では九州や東北から東京、関東へという状況でございましたけれども、しかもそういう状況の中で、特に大臣の御意向がございまして――私とも、実は、郵便局の内務につきましては、国家公務員法、人事院規則によりまして、内務の試験は人事院が行う国家公務員採用試験でございます。それでこれは規則によりまして二十三歳未満ということに相なっております。ただ、外務につきましてだけが人事院の行う指定官職でございませんで、郵政省にゆだねておりますために、これは人事院の協議の関連で四十歳未満にいたしております。ところが、従来はどちらかと申しますと新規学卒のみに目を向けまして、二十五歳未満だとか以下等で地方郵政局で試験をやっておるわけでございますが、この枠を広げる、年齢制限を高くするということをいたしました。 それで、先生のお尋ねの、募集人員等をふやしていないではないかという関係の点でございますが、(竹内(勝)委員「まだそこまで言うていない」と呼ぶ)ちょっと先走りまして……。
○竹内(勝)委員 いまの大臣の御説明では、これだけの不況の中で、郵政大臣が積極的に外務員を採用して就職難の緩和のために努力しますよと言われたものに関しては、そのはね返りとして、昨年の何倍という形で応募者が殺到してきておる。近畿の場合は昨年の七・五倍でございます。したがって今回は三十五倍です。今回近畿では百人採用、あるいは東京、関東では四百五十人採用、こういうように伺っておりますが、大臣がそれだけ積極的に採用しますよと言われて、近畿でたった百人、あるいは東京と関東合わせて四百五十人、これは一体ふえたのかどうか。これがいま答える質問で、それを答えてもらいたい。 それと同時に、最近の五十年、五十一年、五十二年の新規採用状況を、東京、関東、近畿、それから全体というように分けて説明してください。
○守住政府委員 外務職について見てまいりますと、昭和五十年度が四千四百九十五で、それの内訳でございますが、東京が五百九十九、関東九百十四、近畿六百九十四。五十一年度でございますが、総数が三千七百四十九、東京が五百四十六、関東七百三、近畿六百八。五十二年度はこれからの欠員数等を推定してやっていくわけでございますが、総枠といたしまして、一応三千六百を予定いたしております。その中で東京が五百三十、関東六百八十、近畿は五百九十を予定いたしております。
○竹内(勝)委員 まだちょっと答えが足りない。ことしの近畿の百人は多いのか少ないのか。
○守住政府委員 例年、最近の傾向でございますが、自然退職の方々が最近非常に減ってまいりました。勧奨退職の方は同じようなコンスタントな数でございますが、自然退職の方が減ってまいりましたので、したがって、欠員の発生というのが従前に比べますと総体的に低下いたしてまいりまして、その欠員の枠の中で新規の採用をやっていくわけでございますので、総体的には各管内ともみんな減っておる。こういう状況でございます。
○竹内(勝)委員 ここで重大な問題があるわけでございます。これは大臣もよく聞いておいていただきたいのですが、いまの説明を聞いても、近畿の場合を例にとりますと、五十年は六百九十四人、五十一年は六百八人と減りました。そして五十二年の推計は五百九十人とさらに減っているんです。大臣の発言とやっていることは反対なんですよ。ましてや、そこへきて今回採用の百人はやはり減っておると、こういういまの説明でございますが、大臣は一体どういう理由のもとからこういう発言をしたのか。いまの答え方から見てこれは非常に問題があると思うのですね。 たとえば、ただ名前を上げるためとか、まあ表現をそういうようにしては申しわけないかもしれませんけれども、やはりそういう発言が新聞紙上等に載りますと、これは庶民としまして、ましてや失業をしておる人たちはわらをもつかむ思いで、何とか郵便局の外務職員に採用させていただいたならばということで応募人員がこのようにはね上がっているんですよ。採用人員もふやさない。そこへきて今度は枠を、いままでの二十五歳を四十歳まで上げた。現場はますます混乱するばかりじゃないですか。その辺をどのように考えておるのか、大臣と両方答えてください。
○小宮山国務大臣 今回の措置というのは、御承知ないかもしれませんけれども、昔、炭鉱離職のときに四十歳まで上げましたが、これも異例の措置でございます。私は、あの炭鉱離職のときと同じように、倒産企業の方々が家庭を持ち、子弟を教育している現状の中で、四十歳までの年齢引き上げをして外務員として働いていただこうという趣旨でやったわけでございます。 しかし、いま人事局長が申しましたように、通例でございますと自然退職が一万二千人ぐらいござ いますけれども、このような経済になりますと自然退職者が非常に減ってまいります。そういうようなことで、定員増という問題はなかなかむずかしい問題でございますけれども、そのような問題を兼ねての問題でございますので、内勤の方々と外務と別枠でやっておりますので、その辺も御了承いただきたいと思っております。 あとは人事局長から御説明申し上げます。
○守住政府委員 まず、総体の定員の問題でございますが、行政機関の職員の定員に関する法律によりまして、毎年度、政府の定員管理の中で、郵政省の現業職員としての定員も定められておるわけでございます。その総枠の中で、先ほど申し上げましたし、大臣も申し上げましたように、自然退職の者がだんだん減ってきた。その枠の中での欠員採用でございます。 ただし、大臣がおっしゃいますように、いままでは新規学卒だけに目を向けておった。そこを、民間の企業等の経験者の方々も郵政省の職員としてふさわしい方が多数おられるはずだ、そういう観点から広く門戸を開こう、こういう気持ちで行ったものでございます。
○竹内(勝)委員 時間の関係で、この問題を大臣にもう一点だけお伺いして終わりますが、大臣、私の言っているのは、広く門戸を開くために年齢制限を緩和して引き上げたというような意味にとられるような言い方でいま説明をしましたが、それでは広く門戸を開いたことにならないのですよ。年齢を上げれば、いままで新卒で採用していた人たちが本来ならば百人入っていけるのが、今度は四十歳まで引き上げたために新卒の人たちは入っていけなくなるのです。それだけ少なくなるのですよ。門戸は狭くなる。反対なんです。だから、その点をよく理解した上で今後の対策を早急に立ててもらわないとこれは非常に問題になると思うのです。 年々減ってきておる。ましてや、近畿だけの例を私は挙げましたが、関東においても減っている。東京においても減っている。そして、こういうような大臣の発表があったにもかかわらずそのような事態になっておるということを今後の対策としてどう考えるかということをここで前向きに答弁をしていただいて、私の質問を終わります。
○小宮山国務大臣 私自身新聞に載ろうということでこんなことを言っているのではございません。その辺はよく御承知いただきたいと思います。 それから、四十歳までの方はやめなくて、ではその方はどうでもいいから新卒だけ入れろというのは私の性格に合いません。また、私の施策にも合いません。やはり、涙ある政治をやるためにはそういうことも必要であろうと考えております。
○竹内(勝)委員 よくわかります。 だが、大臣、私がそれを要望しておるのは、新卒者の人たちにも門戸が狭くならないように、同時に年配の人たちも採用できるように、これだけ発表されたのですから、いままでの新卒のを減らしたんじゃないですよ、この分をよけいふやして就職難解消のために努力したんですよという御回答をいただきたい、こういうことなんです。
○小宮山国務大臣 ただ、それは経営がございます。たとえば例を挙げて悪いかもしれませんけれども、NHKが一万六千、売り上げが二千億、そういうような計算からいくと、経営という問題から考えますと大変重要な問題でございます。
○竹内(勝)委員 わかっていることでございますので、よく御検討を願いたい。 以上をもちまして私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○八百板委員長 田中昭二君。
○田中(昭)委員 私は少々の時間をちょうだいいたしまして、大蔵省の方が都合があるそうでございますから、そちらから先に質問を申し上げてみたいと思います。 最近のわが国の状況は、私が申すまでもなく大変な国家財政の危機で、そして国民は、その中での不況の脱出、企業の倒産、失業の増大ということで大変に苦しみ、問題になっております。そういう中で、いま時の問題となっております増税か公債の増発かという問題があるわけです。 そこで、たまたま増税の問題に関連しまして、昨晩NHKでニュース解説がありました。大蔵省の方もそのニュース解説を見ていたかどうかしりませんが、取り上げられた問題は医師の優遇税制ということでございます。私はこの言葉は余り好きじゃないのですけれども、まず、昨日取り上げられましたこのニュース解説の医師の優遇税制ということについて、お聞きになっておれば大蔵省の立場をお聞きしたいと思います。
○高鳥政府委員 大蔵政務次官の高鳥修であります。 ただいま御指摘の、昨晩のNHKのニュース解説につきましては、私自身は見ておりませんが、担当者は視聴いたしております。
○田中(昭)委員 その聞いておる人から政務次官は聞かれたんですか。聞かれたのであれば、大蔵省側の立場の意見を二つ述べられたようでありますが、それを言ってください。
○高鳥政府委員 昨晩のNHKの放送につきましては、医師会側の主張と、それからいわゆる税調の答申の内容等を図によりまして並列的に説明をいたしたものでありまして、大蔵省側といたしましては公平な放送であったというふうに一応受けとめておりますが、税調答申の趣旨から申しますと、これはまだまだもう少し突っ込んだ意見を言ってもらいたかったという気持ちでおります。
○田中(昭)委員 私から申し上げましょう。きのうの解説の中で、大蔵省側はこうこうこういうふうに思っておる、医師会側はこういうふうに思っておるというふうに字幕で出まして放送があったわけですが、その中で、いま大蔵省の方は公平に放送されたというような話でありますけれども、これはNHKとしましては公共放送として当然公平な放送がなされておるはずだと思うのです。 それはそれとしまして、大蔵省側の言い分として左側に出まして、右側に医師会の意見が出たわけですが、その左側の大蔵省の考え方を私はきょうはまず確認したいと思うのです。 その第一番目は、医師優遇制度の優遇が目立つという大蔵省の意見で、二番目には、これは不公平是正の中から避けて通れない問題だという大蔵省の意見が出ているわけですが、これは大蔵省として間違いございませんか。
○高鳥政府委員 いわゆる医師優遇税制の問題でありますが、これはいわゆる医師優遇税制と申し上げておるのでありまして、正確に申しますならば、社会保険診療報酬課税の特例措置についてというふうに申し上げることが妥当ではなかろうかと思うわけであります。 そこで、いわゆる租税特別措置による減収額八千四百億の構成を見ますと、そのうち社会保険診療報酬の所得計算の特例に基づきます減収分が一千八百九十億ございます。これは五十二年度予算ベースでございますが、このようないわゆる特例措置による減収額というものは、全体八千四百億の中では相当大きなウエートを占めていることは事実でございます。 したがいまして、租税特別措置そのものについて見直し等を迫られておる今日の状況の中におきましては、いわゆる医師優遇税制なるものは相当大きな、看過できない問題である、このように受けとめておる次第でございます。
○田中(昭)委員 私の質問にもう少しまともに答えていただきたい。社会保険診療報酬の特別措置であるということは私も知っておるわけです。 そこで、いまの大蔵省の考え方の中の、その診療報酬の特別措置の、その措置が医師に対して優遇が目立つということを言っているのですよ。優遇が目立つと思えばそうだと答えてもらえばいいのです。 それから、この問題は不公平是正の上においては避けて通れない問題だという大蔵省の立場だということですから、政務次官があれだったら専門家の税制課の方からお答え願いたい。それをまた政務次官が肯定してもらえばいい。
○矢澤説明員 最初の医師優遇税制が目立つという点は、これはNHKが表現されたのだと思いますが、私どもは医師優遇税制が非常に大きな割合を占めておるという認識は持っております。 それから、第二点の、避けて通れないというところでございますが、これは、先般、中期税制に関連いたしまして十月四日に答申をいただいております。その答申の中でも、今後一般的に税負担の引き上げをお願いする際には、税制調査会が多年にわたって答申してきた社会保険診療報酬課税の特例の改善、合理化は一層強力に進めてほしいという表現をうたっておりまして、今後中期税制の答申を進めていくに当たって避けて通れない問題であると私どもは認識している次第でございます。
○田中(昭)委員 政務次官からつけ加えるものはございますか。
○高鳥政府委員 ただいま御説明、御答弁申し上げたとおりであります。
○田中(昭)委員 私は税のことについては少しは認識も理解も持っておるつもりですが、優遇が目立つということに対してのいまの税制一課長の説明は、聞いている人がわかるだろうかと私は思いましたよ。何か、特別措置によって優遇されている税の中でこの問題が大変大きな何とかとおっしゃいましたね。それよりもきのうのNHKの放送の方がはっきりしていると私は思うのですよ。優遇が目立つと……。しかし、それをいまここで議論してみても始まりませんから、大体そういう方向のことと理解しますが、二番目については避けて通れないと、そのままおっしゃいましたね。そういう認識の上に立っておきましょう。 そこで、先ほど政務次官は、この昨日の放送は公平であったというふうに言われましたが、きのうの放送を聞いている全国民は、医者の方もおられましょうし、病院の診療にかかっておる病人もおりましょうし、一般の人もおりましょうし、税務署の職員もおりましょうし、主税局の職員もおりましょうか、そういう人々がきのうのあの放送を見て本当に間違えないですか。公平ですか。
○高鳥政府委員 私自身が見ておりませんので、大変恐縮でありますが、見た者がけさ私に先生の御指摘によりまして委細を報告いたしましたところによりますと、両方の主張をそれぞれ的確にとらえて放送しており、私どもこれから税制改正を進めようとする立場に立ちます場合には、むしろわれわれとしては少し不満であるという気持ちを持つくらいに、それぞれの立場を客観的に述べられたものというふうに受けとめておるという報告を受けております。
○田中(昭)委員 一課長は見られましたか。
○矢澤説明員 拝見いたしました。
○田中(昭)委員 何か、間違いはございませんでしたか。
○矢澤説明員 先ほど政務次官からお答えいたしましたように、それぞれのただいま申し上げております言い分について客観的に御説明があったと思っております。
○田中(昭)委員 きょうは時間もございませんが、そういうことでは主税局の認識も大蔵省の認識もはなはだおかしいんだ。税制調査会の五十一年に出しました案が説明されておったはずです。妥当ではないのです。そのものを一課長は見て間違いなかったというのであれば、これは別に大蔵委員会で問題にしたいと思います。 そのほかにもそういう問題があるのに、ここではそういう答弁しかできないとするならば、ここでその問題を一つ一つやれませんから、この問題については、間違った大蔵省の立場なり、お医者さんの方から見れば大変な不満なことが公共放送の波に乗って国民に誤解を与えるようなことじゃいけないと思いますから、このことについて政務次官から今後の処置をお聞きしておきたい。
○高鳥政府委員 税制改正の問題はきわめて重要な問題でございますので、大蔵省といたしましては、何といっても、国民の理解を深めながら、これを議会の場においても十分御検討をいただいて、方向を見出してまいらなければなりません。 そういう立場に立ちます場合に、誤解を招くような放送かなされることがもしあったとすれば、それは非常に困ることでございますので、できるだけ的確にその内容を理解していただくように今後ともPRに努めてまいりたい、このように考えております。
○田中(昭)委員 放送しましたNHKも、この問題は重大な問題でございますから慎重にされるようにお願いしたいわけですが、そのことについての御意見を聞いておきます。
○堀参考人 お答えいたします。 きのう放送いたしました内容について、内容的に若干の誤りと見られるようなことがあるやにも聞いておりますので、事税制に関しますことでもございますし、立ち帰りまして早速詳細に調査いたしまして、もし必要があれば訂正の処置等も十分考えてみたいと思っております。 ただ、私は全く素人でございますし、また、その内容の詳細をまだ存じておりませんので、今回はこの席ではこの程度でお願いしたいと思います。
○田中(昭)委員 とにかく、いまの大事な問題ですから慎重にやってもらいたいということを申し述べておきます。 次に、先ほどもちょっと出ておりましたが、大変時間を食ってしまったのですが、これは郵政大臣にお聞きするのですが、福田総理が東南アジア訪問の後、いわゆる発展途上国に対する放送通信事業のコンサルタント機関の設立が報道されておりますが、担当の大臣として、その構想と経過をひとつお知らせ願いたいと思います。
○小宮山国務大臣 四十八年ごろからコンサルタント業務をやろうという話がございました。近年、特に発展途上国から、通信放送施設の整備拡充計画の策定、実行に当たりまして、技術面で大変な要請もございます。日本はそういう意味でも大変な技術を保有している国でございますが、現在のわが国の体制ではこれらの要請に十分応じ切れないというのが実情でございます。一方、アメリカ、ヨーロッパ諸国では、政府または政府関係機関等の技術力を動員してできるコンサルタント体制がすでにできて、わが国ではこの面では著しく立ちおくれているということで、この八月ごろから、政府及び政府関係機関、電電公社、KDD、NHK等に集積されている技術力を活用して、開発発展途上国の協力要請に応じられる体制を整備する必要があると考えておりました。 したがいまして、郵便、電気通信、放送の各分野にわたって技術面での協力を提供できる総合的なコンサルタント法人を財団法人の形で設立し、通信放送分野における国際協力を積極的に推進したいということで、関係各省、外務省、通産省、郵政省、NHK、電電公社、KDD等と鋭意話し合いをいたしており、その内容につきましては大体合意が得られるような形になってまいりましたので、十一月中に設立総会を開き、遅くとも一月中に設立をいたしたいという考え方でやっております。
○田中(昭)委員 この際ですからもう少しその内容を聞いておきたいのですけれども、先ほども、何か年内に、十一月ですか、世話人会をやって、一月にはもう仕事が始まるというふうに御答弁があったわけですけれども、そうなりますと、私は、小宮山郵政大臣としてこれはやはり最後のお仕事になるのではないかと思う。この報道にも小宮山構想として大々的に報道されている。ですから、そういう海外援助、発展途上国に対する援助ですから、これはやはりわが国の使命から言っても喜ばれることですから、もう少し――いろいろな報道等によりますと、いまの大臣の構想の中にあるのと違った報道もなされているかもしれません。そうしますと、これは電電公社の今度の第六次計画に見られるように、今後の経営ということについては、先ほども問題になっておりましたように、国内での事業計画というものもいろいろ変わってこなければならない。 そういうことも考えますと、郵政省を中心とした、通信関係の総動員をした小宮山郵政大臣の構想というものは、その見通しといいますか、成果といいますか、これは相手国もあるわけでしょうから、年内に世話人会をやって来年明けてからすぐでも発足するようなものであれば、この場ででも国民の代表のわれわれともこの問題についてはもう少し審議しておくのが当然ではなかろうかと思いますから、もう少し詳しく御説明願いたい。
○河野(弘)政府委員 お答えいたします。 いま大体大臣がお答えになったことがすべてでございますが、実は、現在、わが国におきまして、同一なといいますか、コンサルタントに類似する業務を行っております団体としまして、社団法人でございますが、海外電気通信協力会というのがございます。それから、特殊法人といたしまして国際協力事業団があるわけでございますが、いずれもこれが開発途上国からの公開入札による協力要請に直ちに応じられないというのが現在の姿でございます。 これはいろいろ理由がございまして、通信協力会の場合は社団法人でございまして、メーカーが参加しているために中立性に――コンサルタントの場合、国際入札に非常に中立性が要請されておりますが、これに難点がございます。それから協力事業団の場合につきましては、業務範囲といたしまして、条約その他国際約束に基づく政府ベースでの協力を実施する機関であるということで、これはできないということから新しいコンサルタントが必要であるとされたわけでございます。 コンサルタントをつくります場合におきまして、一番必要なものは人材と計画を執行していく上のお金でございます。この点について詰めておる段階でございます。このコンサルタントができてまいりますと、電電公社及びKDD、及び放送施設につきましてはNHK、それから郵便関係もございますし、行政機関としての郵政省が中心になりまして、こういう団体あるいはもっと広くメーカーといいますか、電子工業会等を糾合いたしまして国家的な一つの団体を結成しようということでございます。 なお、関係官庁もまだございまして、細目につきましては現在最後の詰めに入っている段階でございます。したがいまして、組織なりあるいは業務範囲など、定款といいますか、業務内容につきましていま最終的な詰めを行っておりまして、いま報道機関に流されておりますのは一つの想定、推定でございます。もうしばらくたちますとある程度輪郭ができるかと思います。その段階におきまして、私どもとして、国民の皆さんに知っていただくように周知いたしたいと考えているところでございます。
○田中(昭)委員 報道されているものが推定だと言いますけれども、何にもないところから報道はなされないと思いますよ。いまあなたが言われたように、また、私も言ったように、こういうものをつくるとすれば相手国の問題もあるわけでしょう。そのつくったものがどういう成果を上げるものか、そういう見通しもなければ、ただいいと思うからつくりますよでは、いまあなたが言われたように、人材と、それから規模といいますか、金の問題、これは大事な問題ですよ。それを十一月に発起人会をやろうというのにいまごろから――いま煮詰まっておる段階でも、こういう報道が仮に間違ったものに対して、不安を起こさないためにも、混乱を起こさないためにもこれははっきりさすべきじゃなかろうかと私は思うのです。 それでは、私がいまからここで申し上げますから、どこが間違いか言っていただけますか。その規模、人材が大事でしょう。これをどういうことでやるのか。報道によりますと、もう会長も決まっているというじゃないですか。日本の財界のトップレベルの人が協会の会長に内定しておるという報道がなされておるのでしょう。そういうことは郵政省が強いて隠さなければならないような理由じゃないじゃないですか。 それから公社にお尋ねしますが、先ほどの郵政大臣の話では、四十八年ごろからいろいろ通信関係のことについては検討しておったということでございましょうね。この報道によりますと、電電公社は第二電電をつくるんだ、そして特殊会社にするのだ、そこに必要な人材を出向させて技術を活用させるんだということだが、それとこのコンサルタントのあれと抱き合わせるならば、そこに金も入ってくる。報賞金も得ることかできる。これは六年計画で大体二百四十億くらいの工事費というものが想定される。基金は十五億円で、その十五億円は電電が幾ら出します。どこが幾ら出しますということまで報道されておる。 私は、公社のりっぱな技術をもって、いまの関係法令の許す範囲の中で公社が海外に大きく雄飛すること、発展していくことについては日ごろから理解も与え、側面からでもそういうことについては協力しておるつもりでございますけれども、こういうことがありますと、先ほどの公社の今後の経営の問題から見ましても、どうもいろいろな経営合理化というような問題もあるらしいのですけれども、いま私が申し上げました第二電電という話ですか、これはいま郵政大臣が言われた四十八年ごろから検討されたこととは違うのですか。
○小宮山国務大臣 四十八年ごろそのような計画があったけれども、できなかったということが実情でございます。 電気通信協力会というものが社団法人ででき上がって、梶井さんが会長か何かやられていまして、それは調査研究がほとんどでございます。しかし、発展途上国の要請というのは、コンサルタント業務、いわゆる日本の技術水準というものを大変高く評価していまして、中には一国の通信施設全部のコンサルタントをやってくれぬかというような話もございます。先ほど申しましたように、アメリカはATTインターナショナルというもの、あるいはフランスは国家そのものだったと思いましたけれども、国の機関がやる。そういうようなことで各国がそれぞれコンサルタント業務を持っております。 しかし、日本のコンサルタントというのは、技術の高さから大変要望をされております点から考えまして、そういう財団法人のコンサルタント協会をつくろう――これは仮名でございまして、また名前は決まっておりませんけれども、そういうようなことで考えて、これを急速に進展させて十一月に話を詰めようということで、いろいろな細目、機構等、それから出資金というか、財団法人の基金になるものが幾らぐらいにしたらいいかというような話をいま詰めておるところでございます。 そういうようなことで、少数精鋭主義でいこうということでありますが、しかし、技術をもっておりますのは、電気通信技術でございますとやはり電電公社、それから放送事業ですとNHK等々でございますし、海底ケーブルですとKDDというようなことでございますので、それぞれの機関がそのようなときには人を出していただいて、契約ができたときに実費でお返しするということで、第二電電をつくるなんという構想は全然違いますし、非常に間違った報道であります。われわれは純粋に経済協力と、またそのコンサルタント業務をやるという考え方でございますので、そういう意味では大変純粋な意味のコンサルタント業務をやり、かつそれが発展途上国に大いに寄与すればということで考えておるわけでございます。その辺、いまの第二電電ということなどは私はいま初めて聞きましてびっくりしておるわけでございます。
○秋草説明員 この構想は四十八年と大臣がおっしゃったのですが、私の記憶ではちょっとそれはお間違いであって、五十年の末ごろからぼちぼち起きまして、昨年は空費しまして、ことし新大臣を迎えて私が最初にお願いしたら、全く同感であるということで、四十八年というのは少し古かったと思います。 それから、いまの第二電電なんというのはどこを考えても……(田中(昭)委員「書いてある」と呼ぶ)書いてあると言われるのですが、思い当たる点もないし、そういう間違いが起こる気配もないと思っております。 ただ、このコンサルタントは、工事会社の別働隊をつくるとか、プラント輸出をする何かエージェンシーみたいなものをつくるのとは全然違って、人材を得るということで、その人材も、いわゆる数人の手腕、力量のある、語学もできるタフな各国とアプローチする人材でありまして、それがちょっと口がかかってくれば、うちには多士済々の技術陣営というものは幾らでもおりまして、二十人、三十人くらいのあらゆる種類の部門の技術屋がおりますから、それが出動して設計に当たるということですけれども、そこにいくまでのコンサルタントというのは、先生のおっしゃるとおり非常にむずかしい業務でございます。 そこで、人材をいかにして得るかということが一番先決問題であって、これをやる以上は、いま日本の経済も世界の注目の的になって、国際協力なり海外協力、ことに発展途上国の経済を支えるための通信というものを日本の技術で援助またはお手伝いをできるということは非常にいいことだし、世論はもう熟しておりますから、そういう意味では多少の赤字か出ても――このコンサルタントの仕事というものは、電電公社の内地の事業のように経常的に収入が生まれてくるものでもないし、じっとしていればどこからもお呼びがない、しかし、また、活発にやればいろいろ仕事は出てくる、しかも、それはコンサルタントであるから、それをまた入札にかけて、日本のメーカーなり工事会社に落札するかどうかということも必ずしも確定はしない、しかし、日本のコンサルタントである以上は、日本の風土にも慣行にもいろいろなじんでおりますから、プラント輸出の可能性は多くなるだろうと思います。しかし、安定した業務ではございませんので、そのために多数の人材をその協会に出しておくということは常に赤字にもなるということで、必要に応じて機動的に素早く出馬する、用がなくなればまた直ちに戻るというようなことでもしないとこのコンサルタントの仕事はなかなかむずかしかろうと、こういうことを私は大臣にもよく申し上げておる次第です。 私は、九月いっぱいぐらいにひとつつくっていただきましょうということを大臣にお願いした覚えはございますが、そう早くはいかないということで、そう申し上げたときは春ごろでございますけれども、四十八年とかあるいは第二電電とかいうようなことは、その新聞は私は見ていないのですけれども、全くいま初めて伺った次第でございますので、ちょっと私の感想だけ申させていただきます。
○田中(昭)委員 私が第二電電と言ったことにえらくひっかかっておるようですけれども、これは私が言っているくらいですから、公社の関係の方は恐らく見ておると思うのですけれども、いまのお話では、私が何か全然ちゅうなことを申し上げているように聞こえたから、その点はそうじゃないということを申し上げておきたいのです。 大臣、コンサルタント機関をつくって、そして発展途上国に対して技術援助をやろうということは私もいいことだと思っているんですよ。その機関がもう十一月には発起人会をやるわけでしょう。それをなぜ言えないんですか。言えないからここて基金が十五億円――電電さんは何も知らないと言うけれども、十五億円の中の一億円は電電が出しますよ、五億円はどこが出しますよ、と、そういう報道もなされているじゃありませんか。そういうことを私に聞かせるんじゃかえってまた間違いますから――こちらの報道では基金は十五億円と言っている。こっちでは五億円と言っている。どっちが正しいくらいもわからないのですか。真ん中ですか。同じ考え方なんだから強いて隠す必要はないと思うんです。
○秋草説明員 お答えいたします。 いまの基金のお話でございますけれども、現在の時点で、私が事務局としてといいますか、担当いたしておりまして、毎日必要な折衝は重ねておりますけれども、いま現にまだ決まっておりません。十五億とか五億とかいう確定的なものはございません。出資先も現在固めつつある段階でございます。いまひたすら関係機関にお願いしておるという段階でございます。 十一月に開くのは、大臣からも申し上げましたとおり、世話人会といいますか、とにかくこれからやっていこうという形で主たるメンバーになっていただく方の意思の合意ということを一つの方向づけをしようという意味でお集まり願って、そして、それまで固めてある内容について皆さん方の御協力を得るということを目的といたしております。その後財団法人の設立について必要な手続もございますので、これを完了いたしまして実際に発足ということを考えているわけであります。 ちなみに、現在何をしようとしておるかということについてでございますけれども、開発途上国からの通信放送施設の整備拡充計画につきまして、計画の立案の初めから完成後の保守、運用、訓練に至るまでの大規模な多岐にわたる協力ということでございます。これは公開入札の形をとられますので、諸外国から参りまして、対象としては開発途上国家すべてがその対象になると考えていいかと思います。 それから、業務の内容といたしまして私どもがいま検討いたしておりますのは、先ほど申しましたコンサルティングの実施、それからそれの必要な事前調査とか、あるいは国際協力関係の、現在でもやっておりますが、研修生の受け入れとか各種の調査、それから海外通信関係の要人の招聘とか、そういうものを主体といたしまして、とにかくわが国の技術を駆使して開発途上国家に役立ちたいということでございます。 いま申されましたような新聞の内容につきましては、私どももいままだ固まっていない現状でございますので、繰り返すようでございますけれども、全然それはどこからも出ていないと言ってもいいと思うわけなんです。一つの想像であろうと思っております。
○田中(昭)委員 これでやめますけれども、大臣、くどいようですけれども言いますが、私は国民の考え方や、またいままでの電電並びに関係機関の経営努力といいますか、発展の状態というものを見ましても、やはり国民によくそういうことは理解してもらって出発することの方が――実際に出発できたとしても、いま大臣の話の中にもありましたように、このコンサルタント機関はわが国はおくれているくらいでしょう。外国はもうどんどんやっているわけでしょう。その中にこっちが飛び込んでいくわけでしょう。そうするならば、せっかく計画はしたが向こうが受け入れられない、事業が成り立たないということもあり得るのだから、そういうことを考えれば、一つの事業をやる場合に、私は小宮山郵政大臣に長く郵政大臣をやってもらいたいけれども、風聞するところによると、どうもやはり最後のお仕事に残されるようだということも聞くから、それだったらかっこうよく、小宮山構想でもいいわけですから、小宮山構想とはこういうものですということぐらいのことは最後に残していかれたらいいんじゃなかろうかと思いますから、それに対しましての決意なり夢でもいいですからひとつ聞かせてもらって終わりたいと思います。
○小宮山国務大臣 私自身、通信、電波というものは国民の財宝と考えておりますし、日本はそういう意味では先進国でございますので、日本の技術によって海外に、特に発展途上国にそういうものが設備されることはやはりその国の発展に大きく寄与するわけで、私も郵政大臣になりまして、いろいろな海底ケーブルとの接続、通信方法を見ておりますと、その国の通信状況が大体よくわかります。そういうようなことを考えますと、日本の技術というものは、やはり、一日も早くそういうコンサルタント業務ができ、その国に援助ができるということだと思います。 これは国民に知らすべきですが、しかし、その協力していただく方たちの、俗な言葉で言うと根回しが必要でございます。また、御理解が必要でございます。そういうことを抜きにしてまた発表すれば虚構を発表することになりますので、いましばらくお待ちをいただきたいと思います。
○田中(昭)委員 大変不満でございますけれども、時間が経過したようですので、これで終わります。 ありがとうございました。
○八百板委員長 野口幸一君。
○野口委員 さきの第八十国会の委員会におきまして、郵便事業について、また、郵便の将来の展望について、大臣並びに関係の政府委員の方々から説明なり所信を伺ったわけでありますが、昨年の六月の二十一日に、郵政審議会に対して、「社会経済の動向に対応する郵政事業のあり方について」という諮問を郵政省はされておりまして、本年の七月二十日に答申がなされたところでありますが、内容を読ませていただきまして、一つは現状としてとらえられた郵政、なかんずく郵便事業について重要な示唆をしておるものということについては理解をいたしますが、さらにこれは欲張った言い方かもわかりませんが、郵便そのものが将来に向かって大きく変貌をしようとしているときだけに、もう少し将来性というものを考えた答申というものがあった方がよかったのではないかということを私自身感ずるわけであります。 しかし、それは郵政審議会の方でお考えになることでありますから私が立ち入るところではないかもわかりませんけれども、ただ、いま出ておりますこの答申を読ませていただいて、即刻対応しなければならない改善の問題がございますので、省としてそれをお示しをいただき、骨子を伺いたいというのがまず第一でございます。
○神山政府委員 ただいまの御質問にお答えいたしますが、先生の御指摘のように、郵便事業をめぐる社会経済環境は非常に変わっておりまして、郵便事業のあるべき姿というものを改めて検討すべきときに来ているのではないかということで、昨年六月に、郵政審議会に対しまして、「社会経済の動向に対応する郵便事業のあり方について」ということで諮問を行いました。その後郵政審議会におきましては、一年以上にわたりまして慎重な審議を行ったわけでありますが、去る七月二十日にお話しのとおり答申が行われたわけであります。 そこで、答申の内容でございますが、「郵便事業をめぐる社会経済環境は、」「非常に厳しいものが予想され、事業の経営は決して楽観を許されない。」「郵便事業に求められる課題は、自らの努力と責任とによって、健全な経営を確保し、社会経済の動向に適切に対応することである。」という前置きで、四つの大きな項目に分けて提言を行っております。一つは「事業運営の効率化、合理化」という項でございまして、第二は「サービスの適正化と利用者の協力」、第三に「郵便物の種類とあり方」、第四に「郵便事業の企業的経営」と、この四つの項目にわたりまして、また各項ごとに種々の提言をいただいておる次第であります。これらの提言の具体的内容は非常に多岐にわたっておりますが、中には法律の改正を必要とするものもありますし、また、利用者の納得と協力を得なければできないというような性質のものもあります。 もちろん、郵政省自体としても慎重に検討しなければいけないわけでありますが、それ以外にそういう手続も必要であるということでございまして、郵政省としましては、この答申の趣旨を踏まえて、この提言の内容について慎重にかつ早急な検討を行っていきたい。そして可能なものから実施に移していくというつもりでおるわけであります。 今回のいろいろの提言は、まことに先生方の各立場に立ってのいろいろの御発言からもたらされたものでありまして、郵便事業の経営に今後生かしていくように本当に真剣にわれわれは努力をしていきたい、こういうふうに考えている次第でございます。
○野口委員 お聞きをいたしておりますと非常に抽象的なお答えですが、具体的に内容を考えての、それに対応する具体的な対策というものはいまお立てになっていらっしゃらないわけですか。
○神山政府委員 ただいま申し上げましたように、この提言は非常に多岐にわたっております。そして、われわれとしてその提言をこれからどう実現するかということについても、またいろいろ解決しなければいけない問題がそれぞれにあるわけでございまして、それをどういうふうに解決していくかという検討も必要でございますし、また、繰り返しますが、法律改正の必要の問題もありますし、それから、利用者の御理解、御協力にまたなければいけない問題もございまして、そういういろいろの問題を慎重に解決しながら具体案というものをつくって、できるものから実施に移していく、こういう考えでおる次第であります。
○野口委員 答申が七月二十日に出され、いまは十月の末で、三カ月経過しているわけですね。一年の四分の一済んでいるわけです。 ただ、いまおっしゃったように、答申がなされて三カ月たったけれども、もちろん法律の改正の問題もあるでしょうし、あるいはまた国民の合意を得なければならない問題もあるでしょう。しかし、当面やらなければならない、あるいはまた手をつけていかなければならないというものが答申の内容の中に出ているわけですね。当然、すぐ手をつけなければならないという問題があると思うのですが、そういう点についても、具体的なものは、この答申に対応してやるものは何ら一切手をつけていないということなんですか。 当然郵政審議会としても――これは私は入っているわけではありませんから内容を知りませんけれども、少なくとも事務当局も参与して、全然空転したようなものを討論しているわけじゃないでしょう。ある意味ではできないようなものを言っているわけではないわけでありまして、現在の仕事を見つつやっているわけでありますから、その内容的なものはある意味では対応できるとかできないとか、いまはどういう形になっているかということは当局としては当然知っていると思うのです。 ですから、そのことについて具体的に申し上げますから、それでは一つ一つについて御答弁いただけるのかどうか、ちょっとその辺も伺いたいと思うのです。
○神山政府委員 答申の中の提言でございますが、たとえば「作業施設の近代化と郵便処理システムの改善」の中で、局舎などの作業施設を改善、整備するとか、あるいは作業の機械化に努力するとか、あるいは能力に応じた給与、成績に応じた処遇をとるとか、そのほか配達の維持とか、郵便受け箱の設置の拡大をするとか、ほかにもたくさんございますが、どれ一つをとっても私どもとしては非常に大変な仕事でございまして、これら一つ一つをどうして具体化していくか、そういうものをこれから検討していきたいという段階でございまして、そう簡単であるというふうに私どもは考えていないわけであります。 しかし、われわれとしては、いずれをとってみても郵便事業にとっては早急に解決されなければいけない性質の重大な問題であるという認識は十分持ちまして検討をしていきたい、こういうことでございますので、御了承をお願いいたしたいと思います。
○野口委員 ちょっとかみ合わないで弱っているのですが、実は、答申の内容というのは、先ほどおっしゃったようになるほど、これから考えなければならない、研究しなければならない、合意を求めなければならないという部分があるということはよく承知しています。しかし、内容の中で関連のあるものは突如として起こったことじゃないでしょう。たとえば郵便の集中処理という問題が出ていますが、これは集中処理を進めるべきだが、これに対しては、当然いままで集中処理をやってきておられるわけですから、それに対応してまた変わった集中処理をなさろうとしておるのか、あるいはまた、それと違った角度でこういうものに取り組もうとしている答申が出されているのかということは、これは事務当局では当然わかっているはずなんですね。空のものを集中処理しろと言っているわけじゃないでしょう。そういう意味からいきますと、いまの御答弁は非常に差しさわりのない御答弁で、答弁としては優秀かどうか知りませんけれども、何も中身がないですね。 それでは、私がちょっと御指摘を申し上げますから具体的にお答えをいただきたいのですが、たとえば「作業効率を向上させるため必要に応じて業務の集中処理を行う」という、これは「行う」という指摘ですね。これはいいわけなんですが、この「集中処理」というのは一部実施してきております。現在、小包集中処理なり、あるいはまたその他の集中処理をやってきているわけですが、そのことをことさらこういうふうに、やっていること以外に書いているとすれば、この集中処理の構想を新たにして、集中そのものが違った構想で実は示されているのではないか、これはどうなのか、これをひとつお答えいただきたい。
○神山政府委員 作業の集中化でございますが、これは答申の中で「郵便の作業は、本来人力に依存する度合いが高いところから一定の限界はあるとしても、なお徹底した事業運営の効率化、合理化が必要である。」というお考えのもとにいろいろの方法を述べているわけでありますが、その中に、「機械化を積極的に推進し、作業効率を向上させるため必要に応じて業務の集中処理を行うなど郵便局の機能に改善を加えるべきである。」と述べられているわけであります。 現在、郵便の機械化は、御承知のように自動読み取り区分機、それから自動選別取りそろえ押印機というような機械を中心として主要局に配備をしてまいっておるわけでありますが、非常に高能率の機械でございまして、まだ機械に余力がある、そういう場合には、たとえばそこの局の差し立ての郵便物だけでなく、周辺の郵便局の差し立ての郵便物を集中しましてその機械にかけたらどうか、要はもっともっと機械に郵便物をかけるようにしたらどうかということからのお考えであるというふうに私どもは理解しているわけであります。この差し立ての集中につきましては、もちろんわれわれは従来も実施できるところは進めてまいっておりますけれども、もっと徹底した形でできないものかということでございます。 確かに、ただいま申し上げたように機械は高能率でありますし、できるだけ多数の郵便物をかけるということは、機械処理としては効率化の点からは非常にいいわけでありますけれども、また、一方、業務を集中いたしますと、その集中するという手数がかかるわけでありまして、その間の送達速度にどう影響を及ぼすのか、あるいは経済性がどちらが有利なのかということを個々のケースごとに検討しないと一概にそのプラス、マイナスというものは出てまいらないわけでございます。そういうふうに個々のケースについて郵便の送達速度あるいは経済性について総合的に検討していかなければいけないと考えておる次第であります。 そのほか、これは業務の集中処理と申しておりますので、各般、広い範囲でそういうできるものは検討していきなさいということでございますので、われわれとしても真剣に今後検討していきたい、こういうふうに考えております。
○野口委員 郵便局長、私はその内容をそんなに詳しく聞こうとは思っていないのですよ。たとえば集中処理というのは、おっしゃったようにいままでやってきたとおりの集中処理をさらに進めていく、たとえば機械でどんどん能率が上がって、あるいはまた機械がたくさん入ってくるのだから、普通局だけがやるのではなくて、付近のいわゆる特定郵便局で引き受けている郵便物もその集中局で処理をするというような、いわゆる既定の集中処理というものの範囲をさらに進めていくという意味での集中処理が行われるのか、それとも新たな構想で、集中処理というものが違った構想で意味があるのか、その点はどうなのかということを聞いているわけです。 巷間聞くところによりますと、たとえば松山なら松山に松山郵便局というのがある。そして、第二松山というわけじゃないのですが、松山西郵便局というのがある。このように同じ都市に二つの郵便局があった場合、一つの郵便局は引き受け専門にやるのだ、一つの郵便局は配達専門にやるのだという構想がある。たとえば都内の郵便局でも、A局は引き受け専門、B局は配達専門というぐあいに、局の作業そのものも改革した集中処理をしようじゃないかという構想さえあると聞いています。 そうすると、いままでの集中処理方式とは変わった考え方で集中処理ということをねらっているものと思うわけですから、そういう考え方に基づいての示唆があったのかどうなのかということを聞いているわけなんです。
○神山政府委員 この答申の中にはそういう業務の集中ということも提言されておりますが、また、同じ趣旨でございますが、この機械処理の効率を一層高めるために差し立て業務なりを集中しますと、ただいま先生がおっしゃったように、もっぱら配達業務を行う郵便局を設けるというようなことも出てくるわけです。そういうことも触れておるわけであります。そういう配達をもっぱら行う郵便局ということになりますと、窓口要員ぐらいで内務職員は非常に少ないような性格の郵便局、そういうことも触れられておるわけでございます。
○野口委員 余り時間がありませんので詳しくやることができないのが残念なんですが、それではもう一つだけこの問題について聞いておきたいと思うのです。 これは非常に大事なことですが、実は、明年十月を期して国鉄が大幅なダイヤ改正をやる。そして、それに際していわゆる小荷物の専用車というものを設ける形の中で、それに郵便車を連結しようとか、あるいはまた、現在の停車駅を大幅に削減をしていこうとか、いわゆるいままで郵政省が行ってきた輸送計画を大幅に変更しなければならないような状態が起こり得ると想定される。とすると、これに対して郵政省はこの輸送関係を、これは答申の中にも実はあるわけなんですけれども、当面明年十月といえばもう一年ないわけですから、当然この構想を明らかにして、どういう形態で今後輸送体制を守っていこうとするのか。このことは非常に大事なことですから、この辺のところはどういう構想を持っておられるかということをお示しをいただきたいと思うのです。
○神山政府委員 ただいま、明年度のダイヤ改正に伴う輸送方式がどう変わるかという御質問と、もう一つ答申の中の問題と二点あったかと思います。 まず、答申の方でございますが、これは答申というより輸送方式の最近の傾向でございますけれども、先生のおっしゃったような小荷物専用車あるいは停車駅の縮小等の現象もございます。国鉄が特に幹線区間における客荷分離による荷物の拠点間輸送化というようなことやら、ローカル線区の荷扱い廃止等の近代化、合理化計画というものを推進してきております。郵便輸送も当然影響を受けるわけでありまして、これに対処しまして拠点局相互間のコンテナ輸送を行うとか、あるいは自動車輸送を増強するとか、また、そのための輸送基地の整備というようなことをやっていかなければいけないし、また、最近そういうことをやってきているわけであります。 それから、また、最近輸送業界におきまして、国鉄でもコンテナ輸送を行ってまいっておりますし、そのほか航空コンテナ輸送、カーフェリーコンテナ輸送、いわゆる共同一貫輸送方式とか、戸口から戸口へという輸送方式が積極的に推進されてきている情勢であります。郵便につきましてもだんだんこういった輸送方式を採用してまいってきておりますけれども、今後とも近代的な輸送のあり方というものを検討していかなければいけないと考えておる次第であります。 ところで、明年十月のダイヤ改正でございますけれども、鋭意国鉄と折衝してきておりますが国鉄の計画が最終的に示されるのがどうも年が明けるのじゃないかという情勢でございまして、われわれとしてはこれに本当に真剣な注意を払ってこの動向を注視していきたい、そして早期にこれらに対する対応策を考えて関係組合等にも説明していきたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○野口委員 具体的な問題に突っ込みかけますと時間がかかりますので、この際まとめてそういう問題について関係の方から御説明を、というよりも決意をいただきたいのですが、大体、郵政事業、なかんずく郵便事業の長期計画というものがいままで余りきちっと出されてこないのです。現在も、実は、昭和五十一年度までで終了するものをおおむね五十二年度までというようなことで延長という形で示されておるけれども、五十三年以降の郵便事業が一体どういう形でいくのかという計画されたものが何ら示されていない。郵政省の場合は単年度会計方式といいますか、そういうものに制約があってできないということでもあるかもわかりませんけれども、少なくとも五年ないし十年という、将来日本の郵便を展望してどういう形にやっていくんだということは当然示されてしかるべきものだと思うのです。 いまお聞きしますと、答申が出されてから三ヵ月たっても具体的なものも余り出ていないようでありますし、私は、少なくとも次の通常国会あたりまでに向こう五ヵ年間なら五ヵ年間という形で郵便事業を進めたい、また、合理化計画はこのようにやっていきたいということが当然出されてしかるべきだと思うのでありますが、そのくらいの時期までに関係当局としてそういうものがお出しになれるかどうか、伺っておきたいと思います。
○神山政府委員 ただいまの、長期になりますか中期になりますか、その合理化計画というようなものについてできるかどうかというお話でございますが、確かに、昭和四十四年に何年計画か、関係の組合にそういうものを提示して説明してまいっております。それから四十九年の年末でございますか、これは五十三年度までの機械化の一応の計画をお示しして御説明したわけであります。 ただ、今後それはどうかというお話でございますが、もちろんわれわれはそういうものが必要であるということは十分認識しているわけでありますが、ただ、いま大型の自動読み取り区分機とかいった機械がございますが、非常にこれが高能率でございまして、それに適するような規模の郵便局には大分行き渡ってきているという状態でございまして、今後このままこの大型の機械をもっと中規模というか、そういった郵便局にまで持っていくのかどうか、あるいはこの答申にも触れておりますか、そういった中規模の郵便局に適するような機械を開発できないのか、今後研究していかなければいけないというつもりで研究はしております。 ただ、これは研究しただけではいけませんで、つくりますと、どういう性能を発揮して故障はどうかとか、ある程度テストの期間とかが必要でございまして、そういう問題もございますし、それから、従来の機械そのままを小さくして小さな局へ持っていくかというと、やはり番号の読み方にしてももっと効率のいいものが必要になってくるというような問題がありまして、ただいまそういうものを研究中でございまして、その動向がまた一つわれわれとしては重大な問題になってまいりますので、そういうことを少し研究し、開発して、見通しがついた段階でそういったものをつくりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
○野口委員 郵務局長のおっしゃることもわからぬことはございませんが、機械のことなどを考えたら、先々どんどん開発されていくわけでありますから、いまの時点でいろいろと考えてみたところでどうしようもない部分だってあるわけです。ただ、構想として、たとえば五年間なら五年間区切ってみて、第一年度はこういう形のものを大体処理してみたいとか、第二年度はこのくらい、第三年度はこのくらいというような数字とか予算とかいうものをまず別に置いて、郵便事業の流れそのものから推測をしてこういう形でやりたいのだと思っているというくらいの大まかな大筋のものは、当然責任ある省庁としては持つべきだと思うのです。 ただ、郵便の区分機の性能がどうだとか、いやそれが中規模になったらどうなるだろうかというような細かいことではなくて、もう少し先を見通して、たとえばこれは後から申し上げたいと思いますが、電子郵便などというものが実際わが国に入ってきて稼働をしていくのかどうなのかということも未知数なことでありますから何とも言えませんけれども、しかし、今日の次元で物を考えるとするならば、そのことも考えて、局舎もあるいは郵便の流れもいろいろなものも検討しなければならないという時期に来ているのですから、ある一定の期間を展望した構想というもの、合理化構想なり、あるいはこれから郵便事業を進めていく上における構想というものは当然あってしかるべきだし、なければおかしいと思うのです。 だから、それは、郵務局長か言われるように、数字的なものだとか機械の性能的なものだとかいうことはさておいて、一定のビジョンというものをいま示しておくといいますか、示すべき時期が来ていると私は思いますので、ぜひともそのことを早急に出していただきたいということがこの答申案の内容から考えても必要だと思いますのでお願いしたいと思いますが、この点はどうですか。
○神山政府委員 答申にもいろいろ問題があり、これについては解決すべき、またいろいろの付随的な問題があるということは先ほども申し上げました。いま直ちにこれを年度を区切ってどうするかということをこの場で申し上げるということはまだできかねる段階であるということを御了承願いたいと思う次第であります。 長期展望につきましても、いま、長期展望調査会というようなものでいろいろ議論していただいておりますし、これは長期になればなるほどなかなか世の中は変動が激しいわけでありまして、また、技術革新も激しいということで、われわれとしても十分検討していかなければいけないという御指摘は、もちろんわれわれもそのとおりに考えている次第でございます。
○野口委員 答弁を聞く限りにおいては、何か場当たり式にやらざるを得ないようなことになって本当に残念になってくるわけですけれども、郵便事業が将来どういう傾向にあるかということはいまのところで大体推測が立つわけですから、少なくとも一つの省庁として、将来どういう形であるべきかというような道筋、ビジョンというようなものは当然示されるべきであると思います。ただ、その経年等については、おっしゃるとおり、機械の進展なりあるいは子算の関係なりいろいろなことがありますから、何年度にどういう形だということは言い得ないかもわかりませんけれども、少なくともこういう形で進めるのだというようなことは、一つの省庁として、事業のあり方としてぜひとも持っていただかなければならぬということを痛感するわけであります。特にこの辺を御考究いただいておきたいと思います。 そこで、時間がありませんから若干前へ進めますが、今日重要視されてきております問題に電子郵便というものがございます。昨今この問題が話題になってきておるわけでありますが、国民文化の課題として、手続を書くということの価値を高めることを改めて見直す時期だということについては、さきの八十国会で私も指摘させていただいたところでありますが、この点は答申案にも書かれておるとおりであります。しかし、一方、電気通信手段の発展に伴いまして、電子郵便というものがいよいよ実用化されてくる段階に入ったのではないかと思われます。 省は電子郵便についてどのような考え方を現在お持ちですか、お答えをいただきたいと思います。
○河野(弘)政府委員 お答えいたします。 電子郵便は、いま先生がおっしゃいましたとおり、電気通信と郵便とを結合した新しい通信サービスでございます。アメリカにおきましては一九七〇年に世界で最初に実施されておりまして、米国の電子郵便、メールグラムというように称しておりますが、これはテレタイプのものでございます。サービス開始以来順調に需要が伸びております。 一方、ヨーロッパにおきましては、現在、スウェーデン、フランス、スイスの三カ国でファクシミリ系のサービスが試行的に行われておりますけれども、いずれの国におきましても利用はきわめて少ないという状況でございます。イギリスにおきましては、二年間の試行の後に、需要が余りにも少ないために昨年九月からこれを中止いたしております。それから西ドイツにおきましては、二年間の調査研究をいたしました結果、昨年七月に当分の間実施を見送るということにしているのが現状でございます。 郵政省におきましては、諸外国におきますこのような動向を踏まえまして、一昨年の八月に省内に電子郵便研究会を設置いたしまして、以来、わが国におきます電子郵便の実用の可能性につきましてさまざまな角度から検討を行ってきているわけでございます。 電子郵便の問題点といたしまして、需要予測については、先ほど申しましたように、西ドイツあるいはイギリスにおきましては需要の問題等から中止いたしたという実態もございますが、この需要予測の問題あるいは技術開発動向の問題、それから法制上の位置づけあるいは運用主体、料金水準、サービスエリア、あるいはきわめて重要な問題であります電報との関係など、いろいろ問題が複雑多岐にわたっているわけでございまして、いまなおその結論を見出しにくいというのが現在の状況でございますが、今後とも諸外国の動向等を十分見ながら、引き続き慎重に検討を重ねていきたいというのが現在の段階でございます。
○野口委員 それで、郵政省としては、この需要予測なども含めて独自の調査をなされたようでありますが、その調査結果についてお示しをいただきたいと思うのでありますけれども、その結果は一体どういうような傾向を示していますか。
○河野(弘)政府委員 お答えいたします。 先ほど申しましたように、外国の事情を調査するために五十年の十一月にアメリカとカナダに調査団を派遣いたしまして、それから五十一年の十月にヨーロッパ諸国に調査団を派遣いたしまして、電子郵便の実態、現状、動向などにつきまして調査し、その後の研究に資してまいっているわけでございます。また、昨年八月でございますが、電子郵便が新しい通信メディアとしてわが国でどの程度社会的に実際に受け入れられるかという観点からいたしまして、東京、大阪の郵便の大口利用事業所一千カ所を対象にいたしまして調査いたしたわけでございますが、この結果によりますと、電子郵便の利点といたしましては、送達時間が早いことは当然でございますが、それから印刷、封入の手間が省けるということなどの点においては非常に長所があるというように評価されております。しかしながら、一方、欠点といたしましては、料金が非常に高くつくのではないかという点が指摘されているところでございます。現実に諸外国の料金体系を見てまいりましても相当高額でございます。 電子郵便が今後どのような種類の通信に利用が可能であるかということにつきましては、いまのところ、私どもが研究した段階におきましては、一般的に、遠隔地の本支店あての指示通達、あるいは文書あるいは事務連絡的な行事、会合の案内状というものに非常に有効に働くのではないかと考えられているわけです。これは調査結果のいわば中間的な結論でございます。
○野口委員 横道にそれるようでありますけれども、関連をするわけでありますのでお答えおきいただきたいと思いますが、この電子郵便とシステムは違いますが、電電公社が第六次計画の中でホームファックスというものを今後開発し、この事業を強化していこう、いわゆるポスト電話の目玉にしていこうという御意向があるように伺いますが、そういう意向でこのホームファックスといわれるものを進めようとなされているのか、伺っておきたいと思います。
○西井説明員 お答え申し上げます。 ファクシミリにつきましては、一番の特徴といたしましては記録性があるということで、電話にはない機能を持っておりまして、最近主として民間の機器が非常な勢いで普及を見せております。 公社もこのファクシミリの標準品というものを販売いたしておりまして、現在加入電話の付属機器として販売をいたしておるところでございますが、ファクシミリがさらに普及をするということのためには、まず価格か安いこと――ただいま現在公社が標準品として販売いたしておりますファクシミリは送受兼用で、約六十万円ほどするわけでございますが、さらに価格が安くなること、信頼性が高くなること、操作が簡単なこと、小型軽量であること、それから、特に現在市販されておりますファックスの間に規格統一がございませんので、違うファックス同士の間に通信が送れないという欠点がございますので、規格統一を図ること、そういったことがこれからファックスが普及する上に一番必要なことではないかというように考えておりまして、公社としましてはそういう意味におきましてこのような必要を満たします小型のファクシミリの開発を進めておりまして、俗称ホームファックスとかいろいろな言われ方をいたしておりますが、小型で安いファックスを開発するということを進めておりまして、現在試作機の試験を行っておるところでございます。
○野口委員 電電公社は、俗な言葉で言いますと、いわゆるホームファックスなるものの開発を進めていきたいということですか、この新聞記事によりますと、いまのところ大体一台十万円、月産一万台くらいの生産ができるのじゃないか、そういう可能性があるということが書かれておるわけでありますが、これがどんどん進んでいくといたしますと、実は、電子郵便とのかかわり合いというものは決してかかわりはないというわけにならないわけでありまして、ここで一つ重要なことが起こってくると私は思うのであります。 有線電気通信法の第二条に、定義の中で、通信の手段としてといいますか、「符号、音響又は影像を送り、」云々という項目があるわけでありますが、これは文字を送るということについては何にも書いてないわけであります。ホームファックスというのは多分に郵便という部分に侵害をしてくると考えられるのでありますが、この点についての法的な解釈は一体どのように考えておられるか、その辺のところを伺っておきたい。
○江上政府委員 法律との関係でございますが、ただいま御指摘の有線電気通信法の等二条との関連でございますけれども、これは符号による信号を送りまして、それを文字という影像によって出すというふうに認識をいたしております。 なお、現在実はファックスがすでに使われておりますが、これにつきましては、公衆電気通信法上加入電話の付属的な機器ということで位置づけられておりまして、現行法上の枠内のことでございますから、もちろん公衆電気通信法にも、あるいはまた郵便法にも抵触をいたしておりません。 なお、先ほど御質問がございましたホームファックスでございますか、これにつきましては、現在使用中の電話ファックスのいわゆる普及版というような形のものであれば現行法上問題はないというふうに存じます。ただ、開発中のものでございますので、私どもまだ詳細に承知はいたしておりませんが、ただいま申し上げましたことを前提にすれば現行法上からは問題はないというふうに存じております。
○野口委員 それでは郵政省の方にお聞きをいたしますが、郵便法の中に「信書」という言葉がありますが、信書というのは一体何を指すものですか。
○神山政府委員 信書とは、特定の人にあてた通信文を記載したものというふうに解釈しております。
○野口委員 たとえばホームファックスが出してまいります文字が信書であるかないかということは非常に問題のあるところと思います。いままではただ音声を送達し、言葉を送達するだけでありますけれども、今度は具体的に文字を送達するわけでありますから、これは当然信書に該当するものと思われますが、その点の解釈はどう思っておられますか。
○神山政府委員 ただいま申し上げましたように、特定の人にあてた通信文という点から申し上げますと、それに該当するものは信書というふうに解釈いたします。
○野口委員 いまの答弁にありましたように、特定の人にあてた通信文というものは信書だとするならば、ホームファックスの現在のシステムでも郵便法違反になるわけでありますが、この点は一体どのように解釈して許可を与えていらっしゃるのか、その辺のところを伺っておきたい。
○神山政府委員 郵便が信書の送達ということになりますけれども、信書の送達というのは特定の人にあてた通信文を記載したものをその名あて人に送達するということでありますが、ファックス相互間で電気通信回線を利用して通信を行うというのは、先ほど電気通信監理官がお答え申し上げたように、公衆電気通信法の規定によって規制される分野になるということでございまして、電気通信回線を利用して送るということは現在の郵便法をつくったときには予想していないという問題であろうかと思う次第であります。
○野口委員 非常にむずかしい、言いにくい答弁でありますが、それと同じように、確かに明文がないのです。 この送達ということは、これは手で持っていくのが送達だというのがいままでいわば定義としてあったわけでありますが、いまは手で持っていかなくて電話でそのまま行くわけでありますから、手で持っていったり郵便配達人が配達するのが送達だということは、いまはそうではないのです。じっとしていて電話のままで送達ができるという時代になったのですから、送達という解釈も法的にも当然考え直していかなければならない時期が来ている。 すなわち、郵便法を条文からいま読む限りにおいては、ホームファックスそのものも郵便法違反になることは間違いないと思うのですが、この点はどうですか。
○江上政府委員 ファックスの料金は郵政大臣が認可を確かにいたしておりますが、どうして郵便と違うかという認識で認可をしたかという先ほどのお尋ねでございますけれども、一つには、現在送達いたしておりますファックスは、信書そのものということではなくて、電気通信回線を伝わっていくものであるということが一つの認識でございまして、いわば送られた画像といいますか、写しのようなものでございます。さらに、これ自身、いわゆる従来観念いたしておりましたところの郵便法上の送達という概念とは違うものでございますので、電話機器の付属機器として認めて認可をいたしております。
○野口委員 もとへ戻りますが、そうすると、仮にこの電子郵便というものは、これまた電子を媒体にして送達を行うように将来なるわけでありますが、これは郵便ではなくて、いまおっしゃるような解釈で、ホームファックスと同じような解釈をして、法を改正せずして、あるいはまたそれらの法令を整備せずしてでもこの問題は受け入れることができるという解釈になるわけですが、それでいいのですか。
○江上政府委員 大変鋭い御指摘でございまして、ただいま私どもが認識しておりますところの郵便とファックスというものにつきましては郵務局長からも御説明したとおりでございますし、私が申し上げたとおりでございます。 ただ、将来の問題につきましては、いろいろな使われ方の形態も出てこようかと思いますので、電気通信を主管する立場からも十分に検討いたしてまいりたいというように存じます。
○野口委員 私は、先ほども、答申に基づいて、郵便事業そのものに対するビジョンといいますか、そういうものが出されていないということについて言及をいたしましたが、この電子郵便についても同じようなことが言えると思うのであります。五年先ということを想定した場合には、恐らく、電子郵便なるものはわが国の経済社会の中に主要な位置を占めるとは考えられないと思います。しかし、十年先というのはとてもじゃないが想定できないと私は思うのですね。これはわからない。当然この電子郵便というのが主力になる可能性だってないという保証はない。そこへ来た場合に、一方それと同様のシステムのものといいますか、同様のものが電電公社でホームファックスとしてすでにもう売買されている。そのときに、遅まきながら電子郵便でございということで出てきても、これは経営も何も成り立ったものじゃない。 そこで、現在のホームファックスというものをいかなる位置づけで郵政省は許可をし、普及というものについてながめていくのかということは、今後の電子郵便に対応する郵政省として当然持たなければならない重要なことだと思うのであります。たまたまこれは新聞の記事でありますからすべてが真実ではないと思いますけれども、ホームファックスが少なくとも月産一万台で普及をしていくということになるとすれば、これは当然――なるほどいま東京-広島間の電話で三分間何百円とかかる、とてもじゃないが採算的に合わないからこのホームファックスなんかだめだろうとお思いかもしれませんけれども、需要がどんどんふえていけば、当然、公社としてもホームファックスの場合は料金を下げてもいいなんということを言い出さないとも限らない。だから、一通百円ぐらいでそれじゃできますよということになれば、速達郵便なんというのはもう目じゃないですね。 こうなってきた場合に、郵政省があわてたってしょうがないと思うのですよ。だから、電子郵便の位置づけと現在のホームファックスの将来性というものをよく考えておかないと大変なことになるのですよということを私は申し上げておるのです。と同時に、このホームファックスがいま郵便法に触れないとおっしゃっているのですけれども、私は触れると思うのですね。この辺のところはよく検討しておいてもらわないと将来禍根を残すのではないだろうかと思いますが、この辺についてひとつ伺いたい。
○神山政府委員 ただいまの、電電公社のホームファックスが将来どういうふうに利用されていくのか、どういう発展をするのかということは、私どもとしては現在のところ予測は困難でありますけれども、しかし、われわれとしては、先生の御指摘のように郵便の立場に立ちますと重大な関心を持っていかなければいけない問題であると認識する次第であります。 ただ、いまの法制上の問題はわれわれとしても十分検討していきたいし、今後ホームファックスがどういうかっこうで発展するのか、電気通信法制上あるいは郵便法上予想していないどういう分野になっていくのか、にわかに云々できませんが、重大な関心を持って検討していきたいというふうに考えております。
○野口委員 時間もありませんので、最後に大臣にお答えをいただいて終わりたいと思うのでありますが、いま、郵政省は、先ほどから私が申し上げましたように、特に郵便事業というものは組織的な危機にあると思います。本当にこれから先郵便事業がどういう形で伸びていこうとするのか、伸びようとしているのかということを考えますと、いま申し上げましたホームファックスの問題、電子郵便の問題等、将来の展望はきわめて明るいということは言いにくいものがあります。加えて、このホームファックスがいま既定のごとく電電公社で開発され、電電公社がそれをおやりになっている。これが既定の一つの事実となってつかまれていった場合、電子郵便を仮に時代の要求によって取り入れなければならないという時代になっても、すでにその業体は電電公社がお持ちになっている、郵政省じゃないということになりかねない。私は、電子郵便がどのような形でわが国に取り入れられるのかということを非常に心配する一人でありますけれども、郵政省がやるのか、あるいは電電公社がやるのか、それともまた第三者的な立場で機関を設けておやりになるのかどうかわかりませんけれども、少なくともいまの郵政業務に携わる者の考え方とするならば、やはり郵政省で電子郵便とてもやってもらいたいというのが願望であろうと思うのであります。 そこで、私は、電電公社のやっている部分をとめろとか、そんなけちなことを言っているわけじゃないのですが、その方針をきちっとしておいていただかないととてつもないことになるのじゃないかということを申し上げておるわけでありまして、将来電子郵便というものをわが国に取り入れる場合、主管としてどの省がどういう形で受け入れをするのか、あるいはまたそういう構想をどういうように現在としては受けとめておるのかという点を大臣から承りたい。
○小宮山国務大臣 電子郵便というものがどのようなものであるかということはまだ的確に定義づけられていないのも実情でございますが、しかし、現実にはホームファクシミリというものが普及し始めている。これは先生御指摘のように有線電気通信法の問題にも絡む。また、最近の科学技術の進展に伴いまして、光ファイバーの問題がございます。これも光をどう処理していくかというような問題で、やはり法制上今後見直しておくことが必要であろうと思いますので、先生のおっしゃった二条の問題も含めて、光ファイバーの問題についてもあわせて研究していきたいと思っております。 また、さきに郵便事業のあり方の答申についてのことも再三論議されましたけれども、私自身感じますのに、いわゆるマネージメントというような問題だろうと思います。その中の一つの提言としてされている。そういう意味でも、時代の変化に即応した郵便行政のマネージメントがあらねばならないというのがこの答申の骨子だと私は読んでおります。そういう意味でも時代に即応したマネージメントをやっていきたいし、法制も新しい技術の革新に適応した法制に改革をしていくということを考えております。
○野口委員 これで終わりますが、一つだけ当局に、答えは結構ですからお願いいたしておきますが、先ほども法に触れていないという解釈で終わっておるわけでありますけれども、このホームファックスというものが郵便法に触れるか触れないか、きわめて微妙だと私は思うのであります。 したがって、今後その問題についてはもう少しく詳しく研究をいただいて、法を改正するのが必要ならば法を改正しなければなりませんし、法に抵触するから直ちにやめろなんていうけちなことを私は言っているわけじゃないのですが、それならばそれでそのような対策を講じなければならないのじゃないかということをぜひともこの機会に御検討を始めていただくのが至当ではないだろうか、その時期じゃないだろうかというように思うのです。ホームファックスがどんどん今後普及していく段階にあるわけですから、手紙と同じようなものが即座に各家庭に配られるというようなことになってまいりますと、これは信書の送達という分野の中に入っていくものと当然思われますので、御研究をいただきたいと思います。 以上で終わります。
○八百板委員長 次回は、明二十七日木曜日午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時八分散会