災害対策特別委員会災害対策の基本問題に関する小委員会 第1号
- 発言数
- 4 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1977/10/20
会議録
○今井小委員長 これより災害対策の基本問題に関する小委員会を開会いたします。 この際、一言ごあいさつを申し上げます。 今般、御推挙によりまして、私が小委員長に選任されました。 当小委員会におきましては、御承知のように、さきの第八十回国会におきまして、特別豪雪地帯指定についての見直しを行い、その結果を踏まえて委員会において決議を行うなど、豪雪対策につきましては一応の成果が得られたところであります。 しかしながら、個人災害対策、大地震の予知と震災対策、活動火山周辺地域における災害対策など、小委員会といたしましては、引き続き取り組んでまいらなければならない問題が山積いたしております。特に、有珠山の噴火に見られますように、活動火山周辺地域における災害対策は、緊急に検討を要する事項であります。 これらの諸対策の方向を見定め、適切な措置を講ずるために、現行諸制度をいま一度見直す必要があろうと存じます。小委員各位の特段の御協力をお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。(拍手) —————————————
○今井小委員長 災害対策の基本問題に関する件、特に個人災害対策について調査を進めます。 この際、谷川寛三君から発言を求められておりますので、これを許します。谷川寛三君。
○谷川小委員 先般、個人災害対策の一つといたしまして、現在民間で実施されております損害保険制度の改善に関しまして、損害保険協会から参考人の方の御出席を求めまして意見を聞きました。御案内のとおりでございます。その際に、小委員の皆さんから、現行保険金の支払い限度額の引き上げ、それから支払い要件の緩和など、緊急に改善措置を講じてほしい旨の強い要望がなされました。これを受ける形で、業界では、去る九月一日から、これらの点につきまして、所要の改定を行いましたので、この際、私から、その概要を御報告申し上げたいと思います。 私からいまさら申し上げるまでもなく、わが国は災害が発生しやすい気候的、地理的条件のもとにあり、世界でも有数の災害多発国であります。毎年毎年痛ましい悲報を耳にするのでありますが、この悲惨な災害を未然に防止するため、予知、予報体制と、これに対応する防災施策の充実強化にまず意を尽くさなければならないことは当然といたしましても、同時に、不幸にして被災された方々には、生活再建のため、十分にしてきめの細かい対策が必要であります。 ところが、災害で、住宅や家財など毎日の生活に欠くことのできない物を失ったり、長年血と汗にまみれてせっかく築き上げてまいりました田畑を一瞬にして失うなど、さまざまな不幸な事態に遭遇された人たちに対しまして、国としてどれだけの配慮をしているかということになりますと、諸先輩の御努力を多としながらも、なお心さびしい思いがするのであります。 当小委員会といたしましては、さまざまな面で立ちおくれております個人災害対策の充実につきまして鋭意検討を重ねているところでありますが、対策策定上の合理性や財源上の制約など、一朝一夕には解決できない難問が山積しております。また、個々の具体的事例に対する国の対応にもおのずと限界があることも事実であります。 このような実情から、災害による損失に対し、国民みずから備えをしていただくことも大切なことと思います。そのいわば自主防衛の一環としまして損害保険制度があるわけでありますが、この充実は緊急を要する問題でありまして、国民生活の安定のためぜひとも推進していかなければならないと考えます。 もちろん当小委員会としても、冒頭に申しましたように鋭意検討しているところでありますが、今回、損害保険業界の御協力を得まして、最も緊要なものからということで、手始めに生活の場であります居住用建物についての条件を緩和していただいたのであります。具体的には風水雪害保険金の支払い限度額などの改定でありますが、これは私ども大変喜ばしいことでありまして、損害保険業界の御努力に心から敬意を表したいと思います。 以下、その改定の主な内容につきまして簡単に御説明申し上げます。なお、その詳細につきましては、お手元に資料を配付してございますので、その方に譲らせていただきます。 まず第一は、保険金の支払い限度額の引き上げであります。 風水雪害により建物または家財が損害を受けた場合、支払われる保険金の限度額は、建物につきましては二百四十万円となっておりましたが、これを四百八十万円に、また家財につきましては百五十万円となっておりましたが、これを二百四十万円にそれぞれ引き上げることとされました。 次に、保険金の支払い要件の緩和であります。 風水雪害により建物または家財が損害を受けた場合、保険金が支払われる要件は、改定前におきましては、損害割合が三〇%以上となる場合に限られていたのでありますが、今回その要件を、水害により損害を受けた場合についてのみ緩和いたしまして、損害割合が三〇%未満でありましても、床上浸水をこうむった場合には保険金が支払われることになりました。 なお、この場合に支払われる保険金は、五十万円を最高限度といたしまして、保険金額の三%ということになっております。 最後に、傷害費用保険金の支払い条件の改定でございます。 風水雪害によりまして保険事故が発生し、保険金が支払われる場合に、死傷事故があった場合は傷害費用保険金が支払われることとなっておりまして、この限度額は、契約者本人、家族を合わせて百五十万円となっておりましたが、今回これを五百万円に引き上げることとされております。 以上の改定はすでに九月一日から実施されておりまして、すでに締結されている保険契約でありましても、同日以降に事故が発生した場合には適用されることとなっております。 なお、保険金の支払い額等はいま申しましたようにアップされましたが、保険料率につきましてはこれを引き上げることなく、据え置くこととしております。 以上が改定の主な内容であります。 ただいま申し上げました改定の結果、風水雪害等に対する損害保険はかなりの前進が認められるのでありますが、さらに一言申し添えますと、損害保険業界は、今回最も緊急な住宅について改善しましたので、次は店舗を検討課題といたしまして、最終的には風水害保険が可能かどうか、業界として検討していただけるということでございます。今後ともなお一層の充実と普及に尽力していただきますように業界にお願いをしたいと思っております。 なお、当小委員会の検討事項の一つに水害保険制度の創設がありますが、本問題につきましては、目下建設省におきまして、学識経験者を交えまして水害保険制度に関する研究会を設けまして、水害保険実施上の諸問題について検討を行っておりますが、当小委員会におきましても、これらを参考にしながら、あらゆる角度からさらに検討する必要があろうかと存じております。 最後に、全般的な個人災害対策につきまして申し添えたいと思います。 個人災害対策を進める上で重要なことは、被災された方々の生活の実態や要望を明らかにすることであろうと思いますが、この点につきましては、目下国土庁におきまして、調査費として約三百万円を五十二年度予算に計上いたしまして、千五百世帯について個人被害の状況等、実態調査をしているところであります。来年の二月ごろには結果の取りまとめができるようでありますので、その調査結果を期待いたしますとともに、個人災害対策策定上の参考としてまいりたいと考えております。 個人災害対策の充実につきましては、先ほど申し上げましたとおり、解決しなければならないさまざまなむずかしい問題がございますが、その充実は国民が強く望んでいるところでもあり、また、私どもにとりましても最重要課題でございますので、何とか改善の方途を見出すべく、今後とも引き続き努力を続けてまいらなければならないと考えております。 以上をもちまして、簡単でございますが御報告を終わらせていただきます。
○今井小委員長 この際、懇談に入りますので、暫時休憩いたします。 午前十時十七分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕