公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第2号
- 発言数
- 84 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1977/11/16
会議録
○丹羽委員長 これより会議を開きます。 公職選挙法改正に関する件について調査を進めます。 この際、自治大臣から発言を求められておりますので、これを許します。小川自治大臣。
○小川国務大臣 この機会に、第十一回参議院議員通常選挙の結果の概要について御報告申し上げます。 御承知のとおり、過般の通常選挙は、六月十七日に公示され、七月十日に執行されました。この選挙における改選議員数は、定数どおり全国区五十人、地方区七十六人の合計百二十六人でありまして、任期三年のいわゆる補欠議員の選挙は行われておりません。また、選挙当日の有権者数は約七千八百三十二万人で、前回の通常選挙より約二百九十七万人増加しております。 投票の状況について申し上げますと、投票当日の天候は、一部で雨のほかは全国的に曇りでありましたが、その投票率は六八・五%でありまして、前回の通常選挙には及ばなかったものの、過去の参議院議員通常選挙の平均を上回り、史上第四位の投票率となっております。 次に、立候補の状況について申し上げますと、今回の立候補者数は、全国区百二人、地方区二百十八人でありまして、その競争率は、全国区で二倍、地方区で平均二・九倍であります。全国区の候補者数につきましては、前回の通常選挙に比較いたしまして十人少なくなっており、地方区におきましても十九人少なくなっております。 次に、当選人の状況について申し上げます。 党派別に申し上げますと、自由民主党は全国区で十八人、地方区で四十五人、合計六十三人、日本社会党は全国区で十人、地方区で十七人、合計二十七人、公明党は全国区で九人、地方区で五人、合計十四人、日本共産党は全国区で三人、地方区で二人、合計五人、民社党は全国区で四人、地方区で二人、合計六人、新自由クラブは全国区で一人、地方区で二人、合計三人、社会市民連合と革新自由連合は全国区でそれぞれ一人、諸派、無所属は全国区で三人、地方区で三人、合計六人となっております。なお、自由民主党から地方区の無所属一人について追加公認した旨の届け出がありましたので、これによりますと自由民主党は六十四人、無所属は五人となります。また、このうち婦人の当選人は八人で前回と増減はありませんでした。 次に、党派別の得票率を見ますと、全国区では、自由民主党は全有効投票の三五・八%、日本社会党は一七・四%、公明党は一四・二%、日本共産党は八・四%、民社党は六・七%、新自由クラブは三・九%、社会市民連合は二・八%、革新自由連合は二・七%、日本女性党は〇・三%、諸派、無所属は七・八%となっております。 また、地方区では、自由民主党は全有効投票の三九・五%、日本社会党は二五・九%、公明党は六・二%、日本共産党は一〇%、民社党は四・五%、新自由クラブは五・七%、社会市民連合は一・二%、革新自由連合は〇・九%、日本女性党は〇・一%、諸派、無所属は六%となっております。なお、自由民主党の追加公認を含めますと、自由民主党は四〇%、諸派、無所属は五・五%となります。 次に、選挙違反の状況について申し上げますと、投票日後九十日目の十月八日現在の仮集計において、検挙件数二千七百五十二件、検挙人員五千百九十六人で、これを前回の通常選挙に比較いたしますと、件数、人員ともに約四七%の減少となっております。 以上をもちまして、過般の参議院議員通常選挙の結果の御報告といたします。
○丹羽委員長 次に、警察庁鈴木刑事局長より発言を求められております。これを許します。鈴木刑事局長。
○鈴木政府委員 去る七月十日施行されました第十一回参議院議員通常選挙に関する違反行為の取り締まり状況について御報告申し上げます。 現在のところ、当庁としての最終統計がまとまっておりませんが、選挙期日後九十日現在で仮集計しました数字は、お手元に資料としてお配りしてあります表に示したとおりでございます。 まず、検挙状況でございますが、総数で二千七百五十二件、五千百九十六名となっておりまして、前回通常選挙の最終統計の五千二百二十件、九千七百七十一名に比べますと、件数、人員とも約四七%の減少となっております。 なお、今回の違反検挙状況は、現行公職選挙法が施行されまして初めて行われた第二回通常選挙以降、通常選挙では最低の数字となっております。 違反検挙の状況を全国区、地方区別に見ますと、全国区関係千六百三十八件、三千百十二名、地方区関係千百十四件、二千八十四名となっております。 罪種別に主なものを申し上げますと、買収が千四百四十九件、三千三百七十八名、文書違反が七百二十四件、千八十四名、戸別訪問が二百六十九件、四百九名、自由妨害が百四十二件、百三十七名、公務員等の地位利用違反が百十三件、百三名、その他が五十五件、八十五名となっておりまして、買収が検挙事件のうち件数で五三%、人員で六五%と、最も多くなっております。 次に、警告の状況を申し上げますと、総数で四万六十五件でございまして、前回選挙の際の四万七千九百五十八件に比べますと、七千八百九十三件、パーセンテージにしまして一六%の減少となっております。 なお、警告事案のほとんどは文書関係についてのものでありまして、総数の九五%を占めております。 以上、簡単でございますが、概略を御報告申し上げる次第でございます。
○丹羽委員長 これにて説明は終了いたしました。 —————————————
○丹羽委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山花貞夫君。
○山花委員 ただいまも御報告ありましたとおり、第七十五国会において公選法の大幅な改正が行われて、その後衆議院及び参議院それぞれ選挙が行われました。私は、新しい選挙法の運用の状況という観点で、以下御質問をさしていただきたいと思います。 まず、冒頭、参議院議員選挙における警察庁の具体的な御報告がありましたけれども、一つだけお伺いしておきたいと思うのです。 全体の検挙状況その他について、前回通常選挙に比べると約四七%である、過去との比較においても最低の数字を示したと、こう御報告かあったわけであります。きょうも、買収、自由妨害、戸別訪問、文書違反、その他ということで、項目を分けて報告がされているわけですが、それぞれの項目ごとについての傾向がどうであったのかということについてはおわかりでしょうか。もしわかりましたならば、そこだけお伺いしておきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○鈴木政府委員 傾向という御質疑でございますが、お手元の資料にそれぞれ今回の選挙の件数、人員が載っておるわけでございます。これを前回の四十九年七月の参議院通常選挙と比較してみますと、全体が大変なダウンでございますので、もとよりそれぞれの罪種別に見ましても下がっております。ただ、ふえておりますのは、公務員等の地位利用が前回の通常選挙と比べてふえておりまして、先ほど申しましたように、公務員等の地位利用が百十三件、百三名でございます。あと、買収、文書違反、戸別訪問、自由妨害、こういったそれぞれの罪種別における今回の選挙に限っての特徴点といいましょうか、そういうものは、私どもの方としても、特別認められない。いわば、それぞれの選挙である違反形態であるというふうに理解しております。
○山花委員 ただいまのお話ですと、各項目ごとに大体同一の傾向があらわれている、ただし公務員等の地位利用についてだけは異常な増大の数字を示した、こういうお話でしたけれども、何かその点に理由があったということでしょうか。
○鈴木政府委員 全般的に大変検挙件数が減っておる、そのことの理由は、いろいろの要素があろうかと思いますが、私たちが一応考えつきますことは、やはり公選法の改正ということも大きな要素であったと思いますし、さらにまた、政治資金規正法の改正等も含めた、そういう法律の改正というものに基づく国民の意識、公明選挙に対する意識といいましょうか、そういう面か非常にあずかって力があったというふうなのが一番大きな理由じゃないか、こう思っております。 なお、公務員等の地位利用の違反件数が非常に多かったという件につきましては、過去も相当大幅な地位利用等の事犯が検挙されたことがありますが、その後長い間そういう形態の違反は、件数としては非常に少なかったわけでございますが、今回は、件数としては前回と比べて非常に目立っておるということでございます。
○山花委員 次の質問に進みたいと思いますが、御承知のとおり、改正されました公職選挙法の施行に伴って、当院におきましても虚礼廃止の問題が話題となっております。従来からも各党一致して申し合わせをしてまいった経過があるわけではありますけれども、新しい選挙法のもとにおける衆議院、参議院の選挙をはさんだ時期でない今年末を迎えまして、今日におきましても改めて虚礼廃止の問題が各党で議論されている現状であります。特に年末年始を控えたこの時期に、年賀状、年賀電報、年賀広告などについて虚礼廃止の趣旨というものが、いまそれぞれの機関で徹底されつつあるということでありますけれども、これに関して若干お伺いいたしたいと思います。 まず、本院における各党一致の決議をもって行った申し合わせでありますけれども、内容としては「自筆による答礼のためのものを除く年賀状、年賀電報、年賀広告及び時候の挨拶状並びにこれらに類するポスターの掲示は、廃止する。」このことの実効を期するために以下申し合わせがあるわけでありますけれども、この虚礼廃止の申し合わせ内容と公選法百七十九条、百九十九条の二の関連についてどのように把握しておられるか、お伺いしたいと思います。
○小川国務大臣 御承知のように、公職の候補者等が選挙区内の者に対して行う寄付につきましては、一昨年の法改正に際しまして、親族あるいは政党等に対するものを除きまして、一律にこれを禁止しておるわけで、自治省といたしましても、この改正法の趣旨の徹底に努めておるところでございますが、言うまでもなく、これは金のかからない選挙を実現したいという趣旨に出たものでございます。そこで、両院一致の申し合わせによるこの虚礼廃止の決議でございますが、同様の趣旨から、私はまことに結構なことだと考えております。はがきを出すという行為そのものは、これは財産的な価値のあるものを差し上げるわけじゃございませんから、もとより寄付ではございませんけれども、金のかからない選挙の実現という観点から申しますと、大変結構なことだと考えています。
○山花委員 私は、ただいまは寄付の観点からお伺いしたわけでありますけれども、本来この年賀状その他のものについては、選挙運動の期間中については公選法百四十六条で取り締まりの規定が存在するわけであります。しかし、そこで規制しておりますのは選挙のための期間中でありますから、それを外れるということになりますと、一般的には選挙法上は全く問題がないのではないかと、こういうとらえ方が従来の一つの傾向ではなかったかと思うわけであります。 そこで、そういう観点から振り返ってみますと、いま大臣お話しになりましたような、年賀状については、その財産的価値ということを念頭に置きながら、直接には寄付には当たらないのではないかと、こういう趣旨のお話があったわけでありますけれども、ただ、年賀状についても、たとえば出す者が直接何らかの関係がある者を対象として一定の限定された枚数、程度問題はあると思いますが、出す場合にはいまのお話どおりで理解できると思うわけでありますけれども、従来の幾つかの具体的な実例におきまして、無差別にと申しましょうか、いわば選挙人名簿を利用して全有権者に年賀状を出すとか、あるいは町内会その他の名簿を利用いたしまして無差別に年賀はがきを送る、こういう傾向が見られたわけであります。そういう問題についてはお答えの枠では律し切れない部分があるのではないかと思うわけですけれども、そのように無差別に大量に年賀状を出す行為についてはどうかという点について、お考えをお示しいただきたいと思います。
○佐藤(順)政府委員 お答え申し上げます。 すでに大臣からお答えのあったところではございますけれども、お年玉つきの年賀はがき、これが選挙運動期間ではない時期におきまして、公職選挙法の百九十九条の二で申します「寄附」に当たるかどうかという問題について、もう少し敷衍して御説明させていただきたいと思います。 結論を申し上げますと、同条による「寄附」には当たらないと解されているわけでありますけれども、その理由とするところを若干御説明申し上げておく必要があると思うわけでございます。 いわゆるお年玉つき年賀はがきにつきましては、一つには、寄付金つき郵便はがきを購入することが公職選挙法の百九十九条の二に該当するかどうかという問題と、もう一つは、お年玉つき郵便はがきを選挙区内にいる者に差し出すことが同条に該当しないかどうか、この二点から考えなくてはならないわけでございますけれども、この場合、選挙区内にある者に対する寄付、同条においてそう申しますものは、寄付者または寄付の受領者が何ぴとであるかということが、相手方から見ました場合に明らかであるような具体性を持った寄付を言うものであり、寄付者及び寄付の受領者が何ぴとであるかが相手方から見まして明らかでないために、寄付をする行為と寄付を受ける行為との関連が全くないような抽象的な寄付についてはこれを言うものではない、こういうふうに考えられておりますので、その結果、結論といたしまして、先ほど大臣から申し上げましたとおり、同条の「寄附」には当たらない、こういうふうに解されているわけでございます。これを前段御説明申し上げておきます。 次にお尋ねのございました、そのようなものであるにしても、これを通常、自分に関係のないものまで含めまして大量に無差別に年賀状を差し出す行為はどうかということでございますが、この種の行為は、一般には売名を目的とするものというふうに考えられがちなものでございまして、したがいまして、時期、数量、記載の内容などの状況いかんによりましては、事前運動違反とか、あるいは文書図画の頒布違反に該当することがあり得るということでございます。
○山花委員 大量頒布したものについては、時期、記載の内容いかんとの関連において売名、事前運動その他に該当することもあろう、要するにこういうお答えであったと思うわけですけれども、ただ、この問題について考えてみるに、もしお答えのとおりであったといたしますと、具体的には、この年末年始ということになりますが、この時期になってまいりますと、選挙の時期その他ということから考えれば、そのことについての切迫した雰囲気というものが存在しないのではないか、こういう前提が一つあるのではないかと思います。 それから、記載内容の態様ということについても、それについて何らかの配慮をするということになれば、たとえば全有権者に対して無差別に何万何十万の年賀はがきを送付するということが、公職選挙法とは全く関係のないことになってしまうのではないか。院の申し合わせの観点がありますけれども、それでよろしいのかということについていささか疑問を覚えざるを得ないわけですけれども、その点についてはいかがでしょうか。それはもうやむを得ない、こういうことでしょうか。
○佐藤(順)政府委員 私どもの一般論としての解釈は、先ほど申し上げたとおりでございまして、具体的の事実が起こりますと、これは個々に、その内容を認定しなくてはならないということが起こってまいるかと思います。場合によりましては、いまのような時期にありましても、非常に社会通念を超える大量の頒布があります場合には、いま申しましたような認定もないことはないのではないかというふうに考える次第でございます。
○山花委員 関連して、虚礼廃止の申し合わせの中で、その内容となっております年賀広告等についてお伺いしておきたいと思いますけれども、年賀広告あるいは名刺広告のたぐいでありますが、特にこの年末年始の時期になってまいりますと、その種のものが町にはんらんするという傾向が従来から強いわけでございます。一般的には、各種新聞の場合もありますし、あるいは町内会の名簿、カレンダーあるいは何らかの行事に伴うプログラム、こういうものに名刺広告の年賀広告を出す、こういう問題がこれから予想されるわけでありますけれども、この種年賀広告、名刺広告につきましては、先ほどと同じ観点、寄付との観点でどのように解釈されておるのか、基準をひとつお話しいただきたいと思います。
○佐藤(順)政府委員 いわゆる名刺広告、年賀広告などを新聞等に掲載することにつきましては、通常の対価を負担して掲載するものでありますれば、直ちには寄付に当たらないというふうに考えております。それに対しまして、対価関係にない協賛金とか賛助金等に該当するものは寄付に該当するものというふうに考える次第でございます。 そこで、次に例を挙げてお尋ねがございました、町内会のつくります名簿とかあるいは催し物のプログラムというようなものにつきまして名刺広告を出すことはどうかということでございますけれども、これはさまざまな態様があると思いますので、具体的な内容か明らかでありませんと、一概なことを申し上げることは差し控えなくてはならないと思うわけでありますけれども、通常申し上げまして、そのプログラムや名簿等を無償で配付するための費用の一部に充てられるというような場合には、これは寄付というものに該当していくのではなかろうか、こういうふうに考える次第でございます。
○山花委員 新聞などについてのいわゆる名刺広告のたぐいについては、一つの観点は、通常の対価としてとらえることかできるかどうか、というのは、ある程度理解の基準というものが出てくる気がいたしますけれども、いま後半でお話しの、町内の各種行事のプログラムあるいは町内の名簿の作成に当たって、こういう場合にはその基準が大変むずかしいのではないかという気がするわけであります。対価関係ということにつきましても、その対価関係ということになるのか、協賛金というようなことになるのか、ここの基準が、従来の自治省の各種資料についての説明を拝見いたしましても、どうも明確ではないのではないかと思うわけですが、その対価という問題と協賛金、賛助金ということについての区別の基準でありますけれども、この点についてひとつ御説明をいただきたいと思います。
○佐藤(順)政府委員 一般に新聞等に広告する場合の通常の対価の観念について先に申し上げたいと思いますけれども、通常の広告料金の定めなどがございます場合に、それによりまして他の一般の方々の広告と同様に広告料金を負担される、こういう場合には通常の対価の支払いであるというように考えることができるかと思います。それに対しまして、その新聞等の発行区域あるいは発行部数等から見まして、社会通念上相当と考える額を超えて負担するものがありますならば、これは通常の対価を上回るところの賛助というようなものに当たっていくのではなかろうか、こう考えるわけでございます。 このようなものを基準に置きまして、先ほどの町内会において作成します名簿とかあるいは催し物のプログラムについて考えようといたします場合には、これの方には通常の対価という観念が非常に設定しにくいものでございます。そこで、私が先ほど申しましたとおり観点を変えまして、そのようなものを全く無償で発行できるようにするための費用に充てるために広告を出すということになりますと、それをただにするための寄付というふうに認定される要素が強うございますので、そういう観点から申し上げましたようなわけであります。
○山花委員 いまの御説明でありますと、実際の抜け道と申しましょうか、それがあるのではないか、こういう気がいたします。無償で配付するための名簿等についての協賛金という形は、これは問題となるという御指摘でありますけれども、たとえば町内会などの場合には、微々たる金額ではありましても、町内会費をそれぞれの世帯において負担している場合が多いわけであります。したがって、そことの関連で無償ではない、いわばその町内会費その他の、ごくわずかであっても各世帯が負担をしているという限りにおいて有償性というものが出てくる、こういう形で、いまの御説明を受けますと、若干でも町内会費を出しているところについては自由にできるのだ、こういうことになるのではないかと思いますが、その点についてはどうお考えでしょうか。
○佐藤(順)政府委員 いま私は、通常の対価を設定しにくい性質のものについて、観点を別にして、このような場合には寄付に該当するのではなかろうかということを申し上げたわけでありまして、無償で配るための一助とするために広告掲載をしてもらうということであると、それに賛助金でございますか、払うということでございますと、これは寄付になるのではなかろうかということを申し上げたわけでございます。つまり、比較的該当すると考えられるのは無償の場合ということを申し上げたわけでございまして、この間、わずかな有償の場合もございましょう。しかし、これはなかなか私ども一概にこういう席上で、これこれこういう場合はどうということを申しにくい、むずかしい分野である、こう申し上げたわけでございます。
○山花委員 重ねてお伺いしておきたいわけですけれども、たとえば、町内会のプログラムあるいは名簿などの問題につきましても、特定の候補者などが、みずからの属している町内会あるいは近所の一、二の町内会に名刺広告、年賀広告を出す、こういう場合については、いまの御説明で一応の整理がついていくのではなかろうかという気もいたします。しかし、私ども報告を受けている実例によりますと、単にそうした、みずからの所属する町内会あるいはその周辺のということだけはなく、いわば自己の選挙区内における全体の町内会に網を張るように名簿の中に年賀広告を出す、あるいは日常的な広告を出す、こういう具体的な例もお聞きしているわけであります。こういう問題になってまいりますと、対価関係とか、いまの御説明の範疇で説明できるようなものであったとしても、たとえば一冊のこうした名簿について恐らく七、八千円から一万円という広告代であったといたしましても、これが五十の自治会あるいは百の自治会ということになってまいりますと、五十万とか百万とか、あるいは百万単位の経費にもなってくる、こういう事例も現実にあるわけであります。したがって、その一つ一つのということで整理できないような、大量にこの種、名刺広告、年賀広告を出すという場合については、どういう基準を考えることができるだろうか、こういう問題についてつけ加えて御見解をお聞きしておきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○佐藤(順)政府委員 ただいまお尋ねのような、非常に広範な地域にわたって、かつ大量にという事柄のお尋ねになりますと、おのずからいまの寄付の問題とは別の観点が出てまいるわけでございまして、私、具体的な問題については承知をいたしておりません。あくまで自治省といたしましては一般論を申し上げるわけでございますけれども、社会通念を超えまして、無差別、大量に名刺広告のようなものを行うということにつきましては、これまた一般的には売名の目的というものがそこにくみ取られる場合が多いわけでございまして、したがいまして、掲載される時期、回数、記載の内容等のいかんによりましては、事前運動違反とか、文書図画の頒布違反というものに該当することが出てくる、こういうふうに考えるわけでございます。
○山花委員 いまの御説明に関して、一つお伺いしておきたいのですが、大量にという場合に、具体的に自治会その他行事のプログラム、名簿等に掲載するということを前提として見た場合、大体どの辺のところを基準とするかということでありますけれども、たとえば、さっき私が申し上げました、自分の町内会あるいはその周辺の二、三のというようなことならばあり得るかもしれぬ。それからふえた場合、その大量という基準、これはどの辺に置くことになるだろうかという点についてはなかなか微妙な問題かもしれませんけれども、およその基準はいかがでしょうか。
○佐藤(順)政府委員 ただいま御質問の中でもおっしゃいましたとおり、これは一概に、私どもがこういう委員会における答弁というような姿でとうてい線が引けないものであると存じます。
○山花委員 時間の関係かありますので、次の問題に移っていきたいと思いますが、実は、公選法が改正された後、現場段階と申しましょうか、大変問題となっておりますのが立て札とか看板とか裏打ちポスターの取り扱いであります。これは、改正された公選法について、これをどう解釈するか、解釈したものを警察その他がどのように運用していくか、選挙民としてもこれをどう考えていくかということについて大変混乱しておった実情があったのではないかというふうに受けとめているわけであります。冒頭、おわかりになる範囲でお教えいただきたいと思うのですが、総選挙と参議院の選挙におきまして、事前あるいは期間中ということもあるかもしれませんが、立て札及び看板のたぐい並びに裏打ちポスターなどについて警告か出された件数、送検件数起訴件数、こういうものが、まずこの範疇だけで結構ですけれども、もし整理されておりましたらお教えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○鈴木政府委員 お答えいたします。 五十年の公選法の改正によりまして、現行のようなかっこうになったわけでございますけれども、今回の通常選挙におきましては、警察庁におきましては、お尋ねのありましたような立て札、看板の類並びに裏打ちポスターの違反についての警告であるとか、あるいは検挙の状況についての統計はとっておりません。そういうことで、明確な数字は持っておらないということでございます。 ただ、昨年末の総選挙の際には、いわゆる裏打ちポスターの掲示を含めましての公選法の改正ということにのっとりまして、統計をとりました。その結課、警告したものは三千六百二十二件、こういうふうになっております。
○山花委員 先に進みたいと思いますが、立て札、看板につきましては、その概念について混乱があるという気か私はいたします。 その中で一つだけお伺いしておきたいと思うのですけれども、自治省選挙部か公選法改正に伴って解説書をお出しになりました。立て札、看板に関する部分を見てみますと、これについての概念がずっと説明されておるわけですが、七十七ページのところ、「一般的には、「立札」とは、その構造上、独立してこれを立てるか又は施設若しくは物件に立てかけられるものを意味し、「看板」とは、施設又は物件に比較的固定的にとりつけられるものを意味すると考えられている。」この辺はわかります。ただ、その次の部分でありますけれども、「なお、立札、看板の類は、平面による効果を期待しているものと思われるので、立体的なもの、たとえば広告塔のようなもの、又はあんどん型ちょうちんのようなものは、立札、看板の類には含まれないものと解する。」こういう説明があるわけであります。立て札、看板について一応概念を整理いたしますと、ここにも記載されているとおり、平面効果ということが出てくるわけではありますけれども、それでは広告塔あるいはあんどん型ちょうちんのようなものは該当しないということになってまいりますと、いわば立て札、看板の抜け道といたしまして広告塔、あんどん型を利用するということが出てくるのではなかろうか。金のかからない選挙ということのためにこういう立法がなされた中で、もし抜け道があるとするならば、これはまた別の問題が生ずるのではないかと思いますけれども、この広告塔、あんどん型ちょうちんについてはどうお考えになっておるのかということをお伺いしたいと思います。
○佐藤(順)政府委員 公職選挙法におきましては、選挙運動のルールないしは平素の政治活動におけるルールというものが規定されます場合には、非常に限定的に規定されます関係上、立て札、看板の類についてはこれこれのこういう条件に従って掲示することができる、こういう規定になっておるわけでございまして、該当しないものは掲示できない方に入っておるということで御承知をいただきたいと思います。
○山花委員 そうしますと、この部分について、いまの御説明ですと、私はちょっと文脈から考えましてそうなるのかなということについて疑問を覚えるわけでありますけれども、時間の関係がありますから、もう一度私ども整理して問題点をお伺いいたしたいと思います。 時間の関係がありますので先に進みますが、裏打ちポスターの関連についてお伺いしたいと思います。 これは実例としてたくさん問題点が挙がってきているわけでありますけれども、裏打ちポスターの一つの概念を前提といたしまして、たとえば日常的に設置してあります政党の看板、普通の選挙のポスターならば二枚ないし三枚張れる、この程度の日常的に設置してある政党の掲示板についてびょうでとめるというようなものについては裏打ちポスターということにはならないのではないか、こういうように理解してきたわけでありますけれども、若干かつての国会における議論と重複するかもしれませんが、そこのところについてのお考えをちょっと整理してお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○佐藤(順)政府委員 裏打ちポスターと言われますものは、一昨年の公職選挙法の改正によりまして、立候補予定者等の氏名それから後援団体の名称等が記載されましたところの政治活動用のポスターで、ベニヤ板、プラスチック板等を用いて掲示されるもの、これが他のポスターの掲示の態様に比べまして非常に大量性を持って掲示される傾向があり、これが金のかかる選挙の一つの原因であるということからいたしまして規制の対象になったわけでございます。これをいわゆる裏打ちポスターと言っているわけでございます。これはあくまでポスターを掲示するために裏打ちをするということを定義しているわけでございます。それに対しまして、お尋ねのございました政党等が日常の政治活動の一環といたしまして、政策の普及、宣伝のために恒常的に設置いたしました掲示板にポスターをびょうをもってとめるというものでございますと、これは裏打ちポスターには当たらないと考えます。 ただまた、その場合に御注意いただきたいことは、あるときにもっぱらそのポスターを掲示するために特別あつらえの掲示板をつくったというような場合におきましては、掲示板にピンで張る場合といえども裏打ちポスターというふうに認定される場合もあろうかと思います。
○山花委員 もっぱら一定の時期にその特定のポスターを掲示するためにと、一つの限定を、たとえておっしゃいましたけれども、たとえば一年間、通年そこに掲示板がある、衆議院の選挙のときには関連したポスターが出るかもしらぬ、その他のときには各級議員の、市会議員などのポスターが出るかもしらぬ、その他の時期には参議院選挙に関連したポスターが出るかもしらぬ、こういうものは、その特定の時点をとらえますともっぱらそのポスターを張ったのじゃないか、こういうようにとらえられる可能性もあるわけでありますけれども、通年そこに掲示場があって、各種ポスターが一月あるいは半年ごとに張りかえられている、こういう掲示板については、政党掲示板にある時期に張る、こういうものについては、最後の御説明の例外的なものにも当たらないのではないかと思いますけれども、その点いかがでしょうか。
○佐藤(順)政府委員 ただいまお尋ねのように、恒常的に設置されました掲示板は、通常政党の掲示板と認定されるだろうと存じます。
○山花委員 時間が終わりですので一つだけ聞いておきたいと思うのですが、実は今度の参議院選挙の中で、実際の選挙法の運用について行き過ぎがあるのではないかというような幾つかの事例を私は経験をいたしました。報告をいただいておるわけであります。 たとえば、これは東京の福生の方であった事件で、投書も来ているわけでありますけれども、全国区の候補者のポスターを自宅に張ったところ、警察の方かやってまいりまして、大体それはだれに頼まれた、何をもらったか、こういうような鋭い追及を行った、こういうような事例があるわけであります。これはたとえば、大体選挙というのは、選挙法によって何か国民が手を出すと全部ひっかかってしまう、こういうような不安があり過ぎるのではないかというような問題も従来から指摘されておったところでありますけれども、警察の方が、全国区のポスターをかけただけで、これはもちろん証紙を張った合法のポスターでありますが、一体だれから頼まれたのだ、一体何をもらったのかというような捜査をやっていくということについては、いささか行き過ぎではないかというように考えるわけです。 私はきょうは時間がありませんからこれ以上申し上げませんけれども、選挙についてその実際の運用を扱う官署におきましても、そうした行き過ぎのないようにということを、ひとつ今回の選挙の経験を踏まえて要望いたしまして私の質問を終わりたいと思います。
○丹羽委員長 これにて山花貞夫君の質疑は終了いたしました。 安藤巖君。
○安藤委員 私は、政治資金規正法の関係で、脱法行為もしくは違法行為というべきようなことが行われているという問題についてお尋ねしたいと思います。 最初にお尋ねしたいのは、自治省選挙部が編さんをした「改正政治資金規正法解説」という本がございます。この中で、規正法の二十二条の二の政治団体に対する寄付の限度額百五十万円という規制についての説明があるわけですけれども、「名実ともにそれぞれ独立した政治団体である限り、」各その政治団体に対して百五十万円までの寄付はできる、これは後援会の関係で説明があるのですが、二十二条の二の関係ですればそういうふうに読みかえることができると思うのです。この「名実ともに」という「実」の方ですね。名前はいろいろ変えておられる場合が多いのですが、この「名実ともに」の「実」の方の別個の政治団体かどうかというふうに判断する基準というのは一体どういうところに置いておられるのか、最初にお尋ねしたいと思います。
○佐藤(順)政府委員 お答え申し上げます。 政治団体が結成されますと、あるいはまたある団体がある時期に政治団体という性格を帯びることになったということになりますと、政治団体としての届け出を政治資金規正法第六条の規定によってするわけでございますが、この場合に、当該政治団体の目的、名称、主たる事務所の所在地、主としてその活動を行う区域、当該政治団体の代表者、会計責任者といったようなものにつきまして届け出をすることに相なっております。もちろん、参考といたしまして綱領とか党則、規約といったようなものも提出することに相なっております。こういうようなものによりまして、それぞれか独立したものであれば独立した団体と認定されるものと存じます。
○安藤委員 そこで、名称だけは違った名前をそれぞれつけておるけれども、先ほどおっしゃったような点から、所在地あるいは責任者等々からして全くもう実体は同じだというような政治団体を幾つかつくって、そのそれぞれの政治団体に対して規正法二十二条の二による百五十万円までの寄付をずっともらって、総額においては百五十万円をはるかに上回るというような、いわゆるトンネル団体というのですか、かご抜け団体というのですか、そういうものをつくるというような場合は、これは実体が全く同一の場合ですよ、そういう場合はこの二十二条の二に抵触するということになるわけですか。
○佐藤(順)政府委員 政治団体として自治省に届け出のありましたものについては、ただいま列挙いたしましたような事柄について、その届け出からいたしますとそれぞれ独立した団体と私どもは承知をいたしておるわけでございます。一たび独立した団体が存在いたします以上、その活動におきまして、一方では収入を得るために資金を集め、また一方において支出をするということはあり得ることである、自由なことであると考えております。
○安藤委員 私がお尋ねしているのは、名称はともかくとして、実際の運営の内容、資金の動き、あるいは責任者に対するいろいろな賃金の支払い等々からして、どうしてもこれは実体は全く一緒だ、名前だけが違っているんだという場合のことを言っているのですよ。そういう場合はこの二十二条の二に抵触するのではないか。そして各政治団体に対して百五十万円ずつ、これはいいんですね。ところが、幾つかの各政治団体に対して百五十万円の限度は守るのですが、総計してみるとこれは百五十万円をはるかに超えているという場合には、実体が一緒の場合は抵触するのではないか。その点をお尋ねしているのです。
○佐藤(順)政府委員 いま実体が一緒の場合はと仰せがございましたが、私ども自治省といたしましては、先ほど来列挙した事項について届け出を受理するわけでございまして、ただいま仰せのありましたようないわゆる実体というものにつきまして実質にわたる審査権とか調査権とかいうものを私どもは持っておりません。形式的な審査によってこれを受理するということであるということをまず申し上げておかなければならないと思います。 同時に、実は、ある団体が一たび政治団体であり政治団体として活動する場合には、したがって政治団体として活動するための収入や支出をするためには、届け出をしなくてはならない。ですから、みずから顧みて政治団体であると考える団体は、むしろ届け出をしなくてはならない。その届け出を受理いたしまして、私どもはその資金公開の事務を担当しているわけでございますけれども、みずからが政治団体であるということで届け出をいたしました団体が一たび存在をいたします以上は、活動をし、収入、支出をすることは自由である、こういうことでございます。
○安藤委員 私がお尋ねしているのは、その実体が同一である場合に二十二条の二に抵触するのかどうかをお尋ねしているのです。ところが、いまおっしゃったように形式的に届け出を出されて、別の政治団体であるというふうに届け出を出されている以上は、あくまでもこれは別の政治団体であって、実体が同じであろうとなかろうとそんなことは知ったことではないんだということになれば、二十二条の二の百五十万円に制限した趣旨というのは全然しり抜けになってしまって、いろいろ言われているのですが、ざる法になってしまうのではないかということを懸念するからそのことをお尋ねしているのですよ。 そこで、具体的にお話を申し上げないとどうもおわかりにならないようですから、具体的に事例を申し上げたいと思うのですけれども、石原環境庁長官の関係する政治団体は九つあるのですが、これは御存じかどうか。これは私の方から名前を挙げてみますけれども、把握しておられるかどうか。 日本の新らしい世代の会、真・革新政治経済研究会、石原慎太郎慎和政経懇話会、石原慎太郎曙会、石原慎太郎曙光会、石原慎太郎政経後援会、石原慎太郎若潮会、石原慎太郎慎友会、石原慎太郎の会、以上九つあるのですけれども、この団体があるということは御存じでしょうね。
○佐藤(順)政府委員 承知しております。
○安藤委員 そのうちで、先ほど私が言いました順番で言いますと、石原慎太郎慎和政経懇話会から石原慎太郎慎友会までが政治資金規正法が施行されることになった昨年、五十一年一月一日以降に設立されているということも御承知でしょうね。
○佐藤(順)政府委員 これも承知しております。
○安藤委員 ところで、この九つの団体に対して霊友会それから株式会社のテイチクが昭和五十一年にどれだけの寄付をしておるかということを具体的にお尋ねしたいのです。時間がありませんから全部をお尋ねするわけにはまいりませんが、日本の新らしい世代の会、石原慎太郎慎友会に対してテイチクと霊友会がどれだけずつ寄付をしておるか、お尋ねしたいのです。
○佐藤(順)政府委員 日本の新らしい世代の会に対しましては、霊友会から百五十万円、テイチク株式会社から百五十万円、石原慎太郎慎友会に対しましては、霊友会から百五十万円寄付がございます。
○安藤委員 そのほかの団体については私の方から言いますので確認をしていただきたいと思うのですが、真・革新政治経済研究会に対しては霊友会が百五十万円、テイチクが百五十万円、石原慎太郎曙会に対して霊友会が百五十万円、石原慎太郎曙光会に霊友会が百五十万円、石原慎太郎政経後援会にテイチク、霊友会がそれぞれ百五十万円、石原慎太郎若潮会に霊友会が百五十万円、こういうふうに寄付金を受けたという報告がなされていると思いますが、そのとおり間違いありませんか。
○佐藤(順)政府委員 間違いございません。
○安藤委員 ただいま私が申し上げました幾つかの団体の所在地はどこかということはもちろんわかっておみえになると思うのですが、それを挙げていただきたい。私の方から言いまして、そのとおり間違いないかどうかを確認していただけばいいと思いますが、日本の新らしい世代の会が大田区山王一−三一−一三の福田ビル、間違いないですね。——間違いないとうなずいておられるのですが、それから石原慎太郎慎和政経懇話会も同じく福田ビル、そして三階、曙会か同じく福田ビル、曙光会も福田ビル、政経後援会も福田ビル、若潮会も福田ビル、慎友会も福田ビル、石原慎太郎の会も福田ビル、こういうふうになっていることも間違いないですね。
○佐藤(順)政府委員 同番地でございます。
○安藤委員 同番地って、同じビルかどうか。
○佐藤(順)政府委員 私どもの届けにはビルの名前が書いてあるものもないものもございますので、同番地であることは確認いたしております。
○安藤委員 私が持っているこの資料は、ちゃんとおたくの方に備えつけてある原簿を引き写してきたものですが、いま私が読んだところは全部福田ビルと書いてあるのじゃないですか。
○佐藤(順)政府委員 私どもの手元にあります資料によりますと、新らしい世代の会、石原慎太郎慎友会、それから石原慎太郎慎和政経懇話会、石原慎太郎政経後援会、以上四つにつきまして福田ビルという名称が出ておりますが、他は同番地でございます。
○安藤委員 それは早速お調べいただきたいと思うのですが、自治省備えつけの原簿を写してきたものが私のところにあるのですが、いま私が読み上げたのは全部福田ビルというふうになっているわけなんです。すぐお調べいただきたいと思います。 それから電話番号は、石原慎太郎曙光会が七七二−八七二五——一遍ずっと言ってみまして、間違いないか後で返事をください。それから石原慎太郎政経後援会七七二−八七二五から六、石原慎太郎若潮会七七二−八七二六、石原慎太郎慎友会七七二−八七二五、石原慎太郎の会七七二−八七二五。普通五番と六番というのは連番になっておって、五が満員であれば六に通ずる、六が満員であれば五に通ずるというふうになっておる連番だと思うのですが、そういう電話番号であるということは間違いないでしょうか。
○佐藤(順)政府委員 間違いございません。
○安藤委員 そこで、これから私が申し上げる、さっきの九つの団体のうちの団体なんですが、どういうような支出の総額、そしてこの政治団体から九つのうちの一つの政治団体に対して寄付行為が行われているわけですけれども、その額が収支報告書で出ていると思います。それをお知らせいただきたいと思うのです。 日本の新らしい世代の会、この支出総額は幾らで、そして石原慎太郎の会へ幾ら出ているか、そして真・革新政治経済研究会、この支出総額が幾らで、石原慎太郎の会へ幾ら出ているか、石原慎太郎慎和政経懇話会の支出総額が幾らで、石原慎太郎の会への寄付が幾らになっているか、石原慎太郎政経後援会の支出総額が幾らで、石原慎太郎の会への寄付が幾らか、そして同じく石原慎太郎慎友会についてもお知らせいただきたいと思います。
○佐藤(順)政府委員 お答え申し上げます。 順序不同でございますが、日本の新らしい世代の会、支出総額は一千四百九十九万五千円でございまして、石原慎太郎の会には六百三十万円支出されております。真・革新政治経済研究会、支出総額は二千九十八万七千円でございまして、そのうち石原慎太郎の会へは六百五十八万円支出されております。石原慎太郎慎友会、支出総額七百九十九万円でございまして、石原慎太郎の会へは六百万円支出されております。石原慎太郎政経後援会、支出総額は九百万円でございまして、石原慎太郎の会へ八百万円支出されております。石原慎太郎慎和政経懇話会、支出総額は三千六百六十七万六千円でございまして、石原慎太郎の会へは二千五百五十万円支出されております。
○安藤委員 どうもありがとうございました。おしまいの方の数字が四捨五入もしくは切り捨て——四捨五入になっていますね。という点が食い違っているだけで、あとは私の方の調査と合っているわけですが、いまお答えいただきましたこの数字によりますと、日本の新らしい世代の会の総支出額のうち石原慎太郎の会への寄付は四二・〇一%になるわけです。そして真・革新政治経済研究会の総支出額に占める石原慎太郎の会への寄付の額は三一・三五%、石原慎太郎慎和政経懇話会から同じく寄付は六九・五二%、さらに政経後援会からの同じ率は八八・八九%にも上っております。石原慎太郎慎友会からの同じ支出の率は七五・〇九%というふうな非常な高率になっているわけですね。これはいまお答えいただいた数字をパーセンテージであらわしただけのことですが、これはしっかりと御記憶いただきたいと思います。 ところで、この幾つかの団体の中の、たとえば石原慎太郎曙光会の会計責任者ですね。それからこれは後でまとめてお答えいただきたいと思うのですが、石原慎太郎若潮会の事務責任者、真・革新政治経済研究会の会計責任者、石原慎太郎曙光会の事務責任者、この人たちの名前をお知らせいただきたいと思います。
○佐藤(順)政府委員 お答え申し上げます。 順序不同で恐縮です。真・革新政治経済研究会の会計責任者の氏名は浜渦武生という方でございます。それから石原慎太郎曙光会、それの事務責任者と仰せられましたが、代表者の氏名は山田耕路、会計責任者は羽田俊一、石原慎太郎若潮会、その事務責任者と仰せられましたが、代表者の氏名は清宮——後で速記の方に申し上げますか、「ひとみ」というような字(胖)でございます。
○安藤委員 事務責任者は……。
○佐藤(順)政府委員 事務責任者と仰せがありましたものを、私ども代表者の氏名と理解してお答え申し上げております。代表者の氏名です。
○安藤委員 事務責任者はわかりませんか。
○佐藤(順)政府委員 いま仰せのございます事務責任者というのは、収支報告書の様式によりますと、私どもとの電話等での連絡の事務担当者の氏名を挙げるようになっております。あるいはそのことを仰せかと思うのでございますが、本日手元に持ってきておりません。
○安藤委員 持ってきておられないということですが、報告書の中にはちゃんとあるわけです。若潮会の事務責任者は内藤広喜、それから石原慎太郎曙光会の事務責任者は藤田充子という人になっておるわけなんです。これは私の方で自治省へお邪魔しまして調べてきた人の名前なんです。 ところが、いまおっしゃった曙光会の羽田俊一、私の方で調べた若潮会の事務責任者の内藤広喜、それから選挙部長さんの方からお答えいただいた真・革新政治経済研究会の会計責任者の浜渦武生、それから曙光会の事務責任者、私の方で申し上げた藤田充子、この人たちは石原慎太郎の会と関係がないはずなんですね、別の政治団体のそれぞれの責任者であるわけですから。ところが、この四人の人たちに対して石原慎太郎の会から「都内活動諸経費」という目的でお金が支払われているわけなんです。この支出の項目を見ましても、ほかに人件費というのがないのです。だから、「都内活動諸経費」ということになっておりますけれども、これは人件費じゃないかと思われる節が十分あるわけです。ほかの資料費とか出張費とかいうのがあるわけですけれども、これは昭和五十一年一月二十五日から昭和五十一年十二月二十五日まで、ずっと、毎月きちっと二十五日に、この四人の人たちに石原慎太郎の会から支払われているわけです。しかも、この四人の人たちに対して石原慎太郎の会から「地方出張旅費(宿泊費)」ということでそれぞれ支払われているわけですね。となると、この人たちは、それぞれ違った政治団体のそれぞれの責任者であるにもかかわらず、石原慎太郎の会の仕事をやっておる、そしてちゃんと給料と思われるお金を受け取っているということになるわけなんです。 こういうふうに見てきますと、いま幾つか私がお尋ねしたり申し上げたりしました所在地、電話番号、それから人の問題等々ずっと合わせてみますと、最初に私が申し上げましたように、名前は違うけれども実体は全く同じであるという、そういう政治団会を幾つかつくって、それぞれの政治団体に百五十万円ずつの寄付を霊友会あるいはテイチクから受けでおる。そして、それぞれの幾つかの政治団体の中から石原慎太郎の会——これが私は一番元締めの団体じゃないかというような気がするのです。その理由は、先ほど御説明いただきましたように、世代の会とか政治経済研究会とか政経懇話会とか政経後援会とかあるいは慎友会とかというところから、総支出額の相当なパーセンテージを占める支出が石原慎太郎の会になされているという事実がはっきりしてきたわけです。となりますと、幾つかの政治団体を名目だけ違えてつくっておいて、そこへ百五十万円までの寄付を受け取って、そしてそこから石原慎太郎の会へまた移動させるというようなことが行われているという実態が非常に明確に出てきていると思うのです。最初おっしゃったように、形式的に違った政治団体だというふうに届けられているから別だということには決してならぬと思うのです。これは二十二条の二に抵触するんではないですか。その点、これは総体的に見た場合どうなりますか。
○佐藤(順)政府委員 先ほど申し上げましたとおり、政治団体は政治資金規正法による届け出を必要とするわけでございますけれども、政治資金規正法におきましては、政治団体の結成を初めとする政治活動は自由であるという考え方に立ちまして、政治団体の数等に関する制限というものはどこにも置いておりません。したがいまして、それぞれいろいろな目的を持った団体を結成することは、法もまたこれを認めているところであるわけでございます。一たびそのような団体が存在いたします以上は、それに伴う活動をしておるわけでございまして、その収支の内容はすべて法の定めるところによりましてこれを公表するということにいたしているわけでございます。したがいまして、すべてそのような団体の収支が国民の前に公表されることにより国民の判断にさらされる、こういう考えでございます。
○安藤委員 いま私がずっとお尋ねし、そしてお答えいただいたこの実態からすると、まさにこれは規正法の二十二条の二の一項の脱法行為じゃないかと思うのです。しかし、これも法に従った行為だということになるとすれば、この二十二条の二の百五十万円という制限をつけた意味が全くなくなるじゃないですか。ざる法になってしまうじゃないですか。どっちなんですか。一遍その辺のところをお聞きしたいのです。
○佐藤(順)政府委員 先ほど来お答え申し上げておりますとおり、団体が存在いたします以上は、法の制限のもとで収支を図るということは、これは問題にはならないわけでございます。むしろ、いまお尋ねのような問題につきましては、これがすべて国民の前に公表されているということによって政治団体の収支をガラス張りにしていきたい、これがこの法の趣旨であるわけでございます。
○安藤委員 そうしますと、いま私がお尋ねしたような石原慎太郎さんの関係する政治団体の寄付を受けた行為、そしてそのお金を移動させた行為、そして私がお尋ねしたような実態があるけれども、それはこの規正法の二十二条の二には少しも抵触するものではない、幾らやったっていいんだ、こういうことになりますか。
○佐藤(順)政府委員 政治団体は、それぞれの目的に従って結成されておるものと考えるわけでございますが、そのような政治団体が存在いたします以上は、以上申し上げたとおりでございます。
○安藤委員 そうしますと、全くこれは二十二条の二に抵触するものではないと、その辺ははっきりしてくださいよ。大事なところなんですからね。そういうふうにやれるんだったらおれもやろうかという人だってあるかもわからないじゃないですか。そういうような団体をつくろうかという人が出てくるじゃないですか。だから、はっきりしてほしいんです。いいのか悪いのか、どうなんです。その辺をはっきりしてほしい。 そして、もう一つ自治大臣にお尋ねしたいのですが、私は、いままでずっと私がお尋ねし御答弁いただいた事実からすると、最初にお尋ねした「名実」の「実」の方は、これは全く一つの政治団体だとしか思えない、総体的に見ると。これは明らかに法網をくぐる行為だとしか思えないのですよ。そういう人が閣僚の中におられるのです。同僚の閣僚とされて、どういうふうにお考えですか。そのことをひとつお尋ねしたいのです。
○小川国務大臣 政治家の政治活動を支援する趣旨で設立する団体、これは幾つあっても構わないと解すべきでございましょう。同じ場所に住んでおるというような地縁的な関係、あるいは同窓というような関係、あるいはその政治家の出身した業界の関係、いろいろな動機でいろいろな政治団体が設立される、これは本来制限すべきものではないと存じております。ただ、これは全く架空の団体であるということになりますると、これは問題がございましょう。ただいま承りました限りでは、幾つかのものがどうも事務所を共通にしておるらしい。しかし、それぞれ代表者を異にし、経理の責任者も異なっておるらしい。必ずしも実態が明らかになっておるとは私は理解しておらないわけでございます。
○安藤委員 まだ選挙部長さんの御答弁をいただいておりませんので、はっきりした答弁をいただきたいのです。
○佐藤(順)政府委員 改正後の政治資金規正法第二十二条の二におきましては、政党及び政治資金団体以外の同一の者に対しては百五十万円を超えての寄付は禁止されておりますが、その二項におきましては、政治団体がする寄付についてはこの規定は適用するものではないということが明記されておることからいたしましても、政治団体相互間の寄付関係というものは法律もこれを認めておるところではないか、こう考える次第でございます。
○安藤委員 それはわかっておるのですよ。私もちゃんと読んでいますから。その二十二条の二の二項の政治団体同士のものは別に適用しないとなっています。だから、私はそのことはいま少しでも問題にしていないのです。ただ事実関係だけ言っただけです。たとえば日本の新しい世代の会から六百三十万円行っているわけですからね、石原慎太郎の会へ。そのこと自体を私は問題にしていないのですよ。こういうふうにほかの幾つかのかご抜け団体へ百五十万円満額。そして、それが幾つかあって、それが百五十万円完全に超える。そのことが一つ。それから、それをまた元締めの団体がずっと集めているというようなこのやり方が、この二十二条の二の一項に抵触するのだと私は思うのですが、それが抵触するのかしないのか、はっきりもう一遍答えてください。やってもいいのかどうかということなんですよ。
○佐藤(順)政府委員 いま具体の例を挙げてお尋ねでございますが、それがこの条文に抵触するのかしないのかということについてお答えをするということは非常に困難でございます。と申しますのは、まだ他にもどのようなケースがあるか私どもは存じておりません。そのような場合におきまして、これにつきましてはそれがどうであるのかということは、これは先ほど来申し上げておりますとおり、すべてをガラス張りにして国民の前に公表する、これが政治資金規正法のたてまえでございますので、国民の批判と判断にまつ、これが政治資金規正法の精神であるということを申し上げたわけでございます。
○安藤委員 そうしますと、佐藤さんの方からは少しもいかぬとかいいとかというような返事がないのですが、いかぬという御答弁がないのは、やってもいいことになりますよ。完全なざる法になりますよ。いいですか。そのことだけ強く念を押しておきます。 そして、警察庁の鈴木さんがお見えになっておりますが、この問題については一部はもうすでに毎日新聞でも朝日新聞でも東京新聞でも報道されていることなんです。警察庁の方としては、これは刑罰規定がついていますからね、独自に捜査をしておられると思いますけれども、どうなんですか。
○鈴木政府委員 先ほど来の御質疑等をお伺いしておりまして、警察庁の方としましては、具体的な事実については実は私自身としても了知しておりませんでした。しかし、それぞれのお話の中で、やはり問題はそれぞれの団体の活動実態がどうなのかというその実態によるのじゃなかろうか、こういうふうに私は判断いたします。
○安藤委員 もう一つだけ。独自に捜査をされるかどうか、そのことだけ。これで終わります。
○鈴木政府委員 活動の実態によって慎重に判断する以外にはなかろう、こう思います。
○安藤委員 終わります。
○丹羽委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時五十五分散会