運輸委員会 第2号
- 発言数
- 5 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1977/11/01
会議録
○大野委員長 これより会議を開きます。 特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法案を議題とし、趣旨の説明を聴取いたします。田村運輸大臣。 ————————————— 特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○田村国務大臣 ただいま議題となりました特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 近年におけるわが国の航空の発展はまことに目覚ましく、いまや航空は、国際旅客輸送におきましてはもちろんのこと、国内の長距離旅客輸送におきましても重要な役割りを果たしており、その公共性はきわめて高いものであります。 ところで、最近における航空機のジェット化、大型化と運航回数の増加は、時間距離の短縮、旅客の大量輸送等輸送サービスを著しく向上させてまいりましたが、その反面、空港周辺に及ぼす航空機騒音の影響を著しく拡大させることとなりました。一方、空港周辺は一般的に空港と都心部との交通網が整備される等の要因により宅地化が進展する傾向にありますが、特に都市圏内にある空港周辺におきましては、このような傾向が顕著に見られるところであります。 このような事情から、特にジェット機が就航している空港の周辺におきましては、航空機騒音をめぐる地域住民との紛争が激化し、航空機騒音問題は、いまや深刻な社会問題となっております。 政府といたしましては、このような状況に対処し、航空機の騒音基準適合証明制度の確立等の発生源対策や、周辺への騒音の影響を減少させるための空港構造の改良対策を初め、住宅、学校、病院等の防音工事に対する助成、移転希望者に対する損失補償及び土地の買い入れ、緑地帯の整備等の空港周辺対策を積極的に進めてまいりました。 しかしながら、これらの発生源対策や空港構造の改良対策にはおのずから限界がありますし、助成措置を中心とする従来の空港周辺対策では、空港周辺において住宅の新たな建築が行われることを抑制することができず、航空機騒音問題の根本的な解決はきわめて困難な状況であります。 このような事態を解決するためには、昭和四十九年の参議院運輸委員会の決議においても指摘されているところでありますが、宅地化の進展が予想される空港周辺につきまして、健全な町づくりの一環として住宅等の建築を制限するとともに、生活環境施設、産業基盤施設等の施設の整備の促進のための措置等を講じ、航空機騒音による障害の防止に配意した土地利用を誘導促進することにより、航空機騒音による障害を防止し、あわせて適正かつ合理的な土地利用を図るための制度を確立する必要があります。 このため、航空審議会の同様の趣旨の答申をも尊重し、この法律案を提案いたしました次第でございます。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 本法律案は、第一に、その周辺について航空機の騒音により生ずる障害を防止し、あわせて適正かつ合理的な土地利用を図る必要があると認められる空港を政令で特定空港として指定することといたしており、この指定があれば、特定空港の設置者は、おおむね十年後における当該特定空港の周辺で航空機の著しい騒音が及ぶこととなる地域及び当該地域における航空機の騒音の程度等を示して、当該地域を管轄する都道府県知事に対し、特定空港の周辺について次に述べる航空機騒音対策基本方針を定めるべきことを要請しなければならないことといたしております。 第二に、都道府県知事は、特定空港の設置者の要請があったときは、特定空港の周辺について、航空機騒音障害防止地区及び航空機騒音障害防止特別地区の位置及び区域に関する基本的事項、航空機騒音により生ずる障害の防止に配意した土地利用に関する基本的事項並びに航空機騒音障害防止施設、生活環境施設、産業基盤施設等の施設整備に関する基本的事項を内容とする航空機騒音対策基本方針を、関係市町村長、関係住民等の意見を聞いた上、運輸大臣及び建設大臣の同意を得て、策定するものといたしております。 第三に、都道府県知事は、特定空港の周辺で都市計画区域内の地域においては、航空機騒音対策基本方針に基づき、都市計画に航空機騒音障害防止地区及び航空機騒音障害防止特別地区を定めることができることといたしております。 第四に、都市計画決定された航空機騒音障害防止地区及び航空機騒音障害防止特別地区内においては、住宅等の建築については、必要最小限の制限を行うものといたしております。その制限の内容は、航空機騒音障害防止地区内において住宅等を建築する場合には、防音構造としなければならないこととし、航空機騒音障害防止特別地区内においては、都道府県知事が許可した場合を除き、住宅等の建築をしてはならないことといたしております。 第五に、このような航空機騒音障害防止特別地区内における住宅等の建築の禁止により通常生ずべき損失は、特定空港の設置者が補償しなければならないこととするとともに、住宅等の建築の禁止によって土地の利用に著しい支障を来すこととなる場合に、当該土地の所有者が当該土地を買い入れるべき旨を特定空港の設置者に申し出るときは、特定空港の設置者は、当該土地を時価で買い入れるものといたしております。 第六に、航空機騒音障害防止特別地区に現に所在している住宅等については、特定空港の設置者が、移転希望者に対し、移転補償及び土地の買い入れを行うことができることといたしております。 第七に、特定空港の設置者による地方公共団体に対する援助として、特定空港の設置者が買い入れた土地を地方公共団体が公園、広場等に利用するときは、無償で使用させることができることとするとともに、地方公共団体が航空機騒音対策基本方針に適合し、かつ、航空機騒音による障害の防止に資する施設の整備を行うときは、その整備に要する経費の一部を補助することができることといたしております。 第八に、国は、航空機騒音対策基本方針に適合する施設の整備を行う地方公共団体その他の者に対し、財政上及び金融上の援助に努めなければならないことといたしております。 以上が、この法律案を提出する理由であります。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。(拍手)
○大野委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 ————◇—————
○大野委員長 この際、連合審査会開会申し入れの件についてお諮りいたします。 ただいま法務委員会において審査中の航空機強取等防止対策を強化するための関係法律の一部を改正する法律案について、法務委員会に連合審査会開会の申し入れを行いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ着あり〕
○大野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、連合審査会の開会日時等は、委員長間で協議の上、追って公報をもってお知らせいたします。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十時四十七分散会 ————◇—————