ロッキード問題に関する調査特別委員会 第3号
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- 開催日
- 1977/09/12
会議録
○原委員長 これより会議を開きます。 ロッキード問題に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。横路孝弘君。
○横路委員 この委員会も、中曾根、東郷の証人調べ以来ではありますけれども、それぞれのルートの各公判もすべて始まりまして、児玉譽士夫、小佐野賢治に対する冒頭陳述も明らかにされて、本人たちも、国会には出てこないけれども、法廷にはそれぞれ出頭したということです。 そこで、裁判を含めた中から出てきた幾つかの問題についてお尋ねをしていきたいと思います。 まず初めにP3Cの関係を、この児玉と小佐野の冒陳を含めて少しお尋ねをしたいのでありますが、その前に、まず防衛庁の方からこのP3Cについて、来年度の概算要求との関係でどういうことになっているのか、御説明をいただきたいと思います。
○上野説明員 お答え申し上げます。 防衛庁といたしましては、P3Cを来年度予算概算要求といたしまして四十五機の要求を申し上げる、それに伴います所要の予算要求をするということで、大蔵省に対しまして概算要求書を八月末に提出いたしました。
○横路委員 いままでの防衛庁の態度は三つあったと思うのですね。一つはこのP3Cの輸入という方向、それからもう一つは国産化という方向、それからもう一つは機体は国産それから搭載する電子機器などは輸入するということだったと思いますが、それがP3Cの輸入ということに決まったのはどういう経過なんでしょうか。
○上野説明員 いまのお答えの前に、先ほどのお答えがちょっと言葉足らずでございましたので、修正させていただきます。 四十五機と申し上げましたのは全体計画でありまして、来年度はさしあたり十機でございます。 なお、ただいまのお尋ねに対しますお答えでございますが、防衛庁は、対潜哨戒能力、対潜能力の向上及び現有のP2J等陸上固定翼対潜機の減耗等を適時適切に補充するために、次期対潜機の整備を早急に実施する必要があるとかねて考えておったわけでございます。 経緯は長うございますから省略いたしますけれども、まず昭和四十三年ごろから調査検討を進めてまいりまして、本年の三月におきます米国の艦載対潜機S3Aの海外調査をもって一応全部調査を終了いたしました。 この間、防衛庁といたしましては、次期対潜哨戒機として考えられますあらゆる機種につきまして調査検討を進めまして、その結果、大別いたしまして国産機、国産開発、それからP3C等外国機の導入、あるいはその両者の折衷案と、大きく分けますればこの三つでございますけれども、これらにつきまして慎重なる検討を進めました結果、P3Cのライセンス生産というものが最も適当であるという結論に達した次第でございます。
○横路委員 その間にロッキード事件のことはどの程度頭に入れて検討されたのですか。
○間淵説明員 お答えいたします。 このP3Cの導入に当たりましては、ロッキード事件に関する国民の疑惑を解くということを考えまして、次のような措置を講じた次第でございます。 まず、児玉に巨額の成功報酬が支払われるというようなことがあってはならない、こう考えまして、ロッキード社から事情聴取を行ったところでございまして、それによりまして、児玉・ロッキード社間及び児玉が事実上のオーナーでございますブラウンリ一社とロッキード社間のいずれの契約もすでに解消されており、それによりまして児玉に何らの支払いをする法的義務も存しないという説明を受けるとともに、その証拠書類の写しを入手した次第でございます。 また、ロッキード社は今後児玉に対しまして何らの支払いをする義務も意思もないということを文書で確認しております。 次に、不正行為を防止する、調達の公正を図る、価格の適正化を図るということに必要な措置につきましては、ロッキード社から誓約書を取りつけたところでございまして、その誓約書の内容といたしましては、第一番目に、ロッキード事件により日本国民及び日本政府が迷惑を受けたことを深く反省するとともに、二度とこのような不幸なでき事を起さないことを誓約する。 第二といたしまして、P−3Cの契約獲得のため、贈賄等の不正行為を行ったことはなく、将来も行わない。もし、右誓約に反した場合は、契約を解除され、当該贈賄等に相当する金額を徴収されても何らの異議も申し立てない。 次に、防衛庁の行う原価調査等に同意する。 また、最後に、武器輸出管理法に基づき米国務省に提出する日本向けP−3Cに係る対外支払報告書と同じ内容の報告を防衛庁に行う。こういうことでございます。 ロッキード社は、現在日本向けP3Cに関し何らの代理店を有していないとのことでございますが、ロッキード社が将来代理店契約等を締結する場合は、その写しを防衛庁に提出する旨ロッキード社から回答を得ているわけでございまして、これによりまして調達価格に不当な代理店手数料等が上乗せされるというようなことは排除できる、こう考えておる次第でございます。 また、このような措置のほかに、防衛庁といたしましては今後もさらに検討を加えまして、国民の疑惑を生ぜしめないように努めていく所存でございます。
○横路委員 装備局長、このロッキード事件というのはまだ全部捜査が終わっているわけではないのですよね。もし今後の捜査の中でこのP3Cに関するさまざまな、たとえば政界や防衛庁に対する働きかけの事実というようなものが出てきた場合、これはどういうことになるのですか。
○間淵説明員 先生御指摘のごとく、まだ裁判等は継続中と聞いておるわけでございますが、法務当局などに問い合わせましたところ、本年二月の国会に対する報告書によりますと同様、その報告書にはPXLの導入に関しましては犯罪の容疑は存しないということでございますが、その状態はいまでも変わっておらない、こう理解しておるわけでございます。
○横路委員 ちょっとしたら法務省に聞いてからまたお尋ねしますが、小佐野賢治の冒頭陳述の中で、ロッキード社が四十八年の七月ですか、児玉との間にいわゆる修正四号の契約書というのをつくった、その修正四号の契約書をつくるに当たって小佐野が何かコーチャンの方に示唆をしたということにこれはなっていますが、それは間違いありませんね。
○伊藤説明員 ただいま御指摘のように、小佐野に係る事件の冒頭陳述書に、小佐野から「コーチャンに対し、日本政府に対するP−3Cの販売についてロッキード社を援助するためには、児玉がロッキード社との間に暫定的に取決めている追加報酬を増額すべきである旨勧告した。」こういうことを証拠によって明らかにすることにしておるわけでございます。
○横路委員 そこで、コーチャンが小佐野に依頼したこのP3Cについて、それはこの四十八年の七月が最初なんですか。
○伊藤説明員 冒頭陳述書にございますように、四十八年七月に児玉同席のところでコーチャンから小佐野に対してその売り込みの援助を依頼した、これが最初のようでございます。
○横路委員 その席上児玉も同席していますけれども、児玉に対してこのP3Cの話が出てきたというのはいつごろからなんですか。やはりこのころからですか、もうちょっと前からですか。
○伊藤説明員 冒頭陳述では必ずしもその関係を明らかにしておりませんけれども、常識的に言いまして、それより少し前ごろというふうに御理解願いたいと思います。
○横路委員 国防会議にお尋ねしたいのですが、四十八年の七月、八月という時期ですね、これはP3Cといいますか、その次期対潜哨戒機に関する例の四十七年の了解事項がありまして、いろいろ実体的に動き始めたのは大体このころからですね。四十八年の七、八月ごろじゃないですか。
○久保説明員 いろんな準備の過程を経まして、専門家会議が開き始めた時期であると思います。
○横路委員 つまり防衛庁といいますか、国防会議の方の作業が始まったというころに、ちょうどそのロッキード社の方も児玉、小佐野に対する働きかけの開始をして契約が成立をしているわけですね。法務省の方に、これも調べていると思うのですが、要するに何でここで小佐野が出てきたんですか。小佐野賢治が防衛庁とどういう——つまり小佐野賢治に頼むということは、国防会議ないし防衛庁がP3Cを決めるというところにやはり何らかの、小佐野が持っている力を使いたいという希望がロッキード社にあったと思うのですね。この辺のところはどういうことになっているのですか。
○伊藤説明員 ロッキード社が児玉のほかに小佐野に結びつくに至った経緯等につきましては、これから児玉に関する事件及び小佐野の偽証に関する事件の過程におきまして逐次立証していくことになると思います。
○横路委員 そうすると、小佐野が頼まれて何らかの行動をした、その行動の内容だとか、なぜ小佐野に頼んだのかというようなことも、これから裁判の中で明らかになるということですね。
○伊藤説明員 そのとおりでございます。
○横路委員 それからもう一つ、ハワイ会談ではトライスターの話が出た。大体出たなということを想定させる内容というのは、田中の冒頭陳述、橋本の冒頭陳述を含めて児玉にも小佐野にも出てくるわけですけれども、そのときにこのP3Cの話は出たのかしら。
○伊藤説明員 ハワイ会談で何が出たかということではなくて、田中が小佐野に対して話したことの中で何が出たかというお尋ねというふうに理解をしてお答えをいたしますと、そのときP3Cの問題が出たという報告は検察から受けておりません。
○横路委員 もう一つ、児玉の冒頭陳述ですね、これの二十七ページですか、「児玉は、昭和五〇年夏ころクラッターに対し、福田を通じ、P−3C対潜哨戒機の売り込みの見通しについて説明し、また、同型機の輸入に反対し同型機に積載するコンピューター装置のみを機体と分離して輸入すれば足りるとする動きに備え、ロッキード社から同型機の輸出等に発言権を有する米国防省に働きかけて、機体とコンピューター装置の分離輸出を認めない旨の決定をしてもらうようにした方がよいと助言した。」という児玉の助言があるのですけれども、この五十年ということになると、これはもう国防会議は関係ありませんか。五十年はどうなんですか。
○久保説明員 最終に専門家会議から答申がありました後は各省庁間で協議をしてほしいということになってきますので、国防会議事務局としても直接関係しておりませんし、事後は予算に関連して国防会議でPXLの扱いについての報告が今年度まであったというだけであります。
○横路委員 五十年の十一月二十五日に次期対潜機を国産導入の組み合わせとする場合のリリースの可能性を打診をしたというのがたしかあったはずですが、これはどこからどこへの打診になるのですか。
○西廣説明員 防衛局長から米国の調達実施援助事務所と申しますか、MDAOと言っておりますが、そこの所長に対して申し入れたわけであります。
○横路委員 その申し入れた事実を知っているのは何人ぐらいおるのですか。
○西廣説明員 正確にはわかりませんが、わが庁としては関係する防衛局あるいは装備局、それから海幕の担当部課の者が知っておると思います。
○横路委員 そういう話が出てきたのはいつごろなんですか、問い合わせしようという話が出てきたのは。
○西廣説明員 八月ごろからそういう研究をしようということになったと思います。
○横路委員 そうすると、つまり児玉譽士夫はそのことを知ったわけですね。防衛庁の中にだれか児玉と通じていたのがいたということじゃないのですか。
○西廣説明員 開発機あるいは導入案、これをあわせて折衷案をやるということについては、特に防衛庁としては秘匿するということではございませんので、そういうものを検討するということは外部にも話しておったと思います。
○横路委員 しかし、それは防衛庁の内部で検討されてきたことなんで、新聞や何かに報道されていることでは別にない。つまり、五十年の夏に、この冒頭陳述書によれば、児玉はそういう情報の提供を契約に基づいた行為として行っているわけです。そして、皆さん方はいままで否定されてきたけれども、少なくともタイミングが合っているわけでしょう。五十年夏に、こうだからこうしろという手を回した。それにややおくれて問い合わせがいって、そして現実に五十一年の一月になってアメリカ側は分離リリースはできないという回答をよこしたわけでしょう。つまり、児玉のそういう情報提供と防衛庁の動きというのは合っているわけですね。この辺のこの具体的な内容を、つまり、児玉がどこからそういう情報をとって、どういう形でやったのかということも、これからの裁判の中で明らかにされてくるのでしょう、具体的内容は。
○伊藤説明員 そのように御理解願いたいと思います。
○横路委員 何か法務省は、国会で答弁している以外のことを特に防衛庁に、捜査の上で明らかになった事実について話をしたことはあるのですか、法務省の方というか、検察庁の方というか。
○伊藤説明員 検察庁の方が直接防衛庁と接触した事実はないと思います。私どもといたしましては、先ほど防衛庁の方がおっしゃっておりましたとおり、本年二月の法務大臣報告の内容に関しましてお問い合わせがありましたので、そのとおりである旨をお答えしております。
○横路委員 そうすると、防衛庁の方、つまり、これからまだまだ事実というのは明らかにされるわけです。東京地検としても、捜査本部をまだ存続をしておる。私たちもまだまだ調査をしているところなわけですね。そうすると、これからまだ児玉や小佐野がどういう働きかけをしたのかという中身について出てくる可能性がある。しかも、この冒頭陳述を見れば明らかなように、児玉は少なくとも防衛庁の内部から情報をとっている。あるいは小佐野という男が影響力を行使し得るというのは、なぜ小佐野が影響力を行使し得る立場にあったのかと言えば、これはやはり政界なりのつながりでしょう。しかもちょうどこれは両方とも符合しているわけですよ、実際の作業と児玉が契約をした当時と。いまちょうど国防会議の中の専門家会議が始まって、実際の仕事が始まったその直前でしょう、契約書ができているのは。機体分離の話なんかも、ちょうどその話が出ているころにちゃんと情報提供されている。だから、まだ隠されている部分があるわけですよ。だから、解明されて全く疑惑がなくなったどころではなくて、疑惑はまだまだこれから公判廷の中でも出てくる、こういうことじゃないのですか。 だから、そんな意味で、これはだれが見たって納得できる話ではないですよ。莫大なお金を、しかもこの事件の決着がついていない今日の段階で決めるなどということは——決めると言ってもまだ要求した段階かもしれないけれども、私はやはりその辺のところは、あなたがさっき言った前提が違ってきている。つまり、まだまだこれから内容が明らかになる余地というものは、いまの法務省の答弁で明らかなわけですよ。どうですか、これは。
○間淵説明員 防衛庁といたしましてP3Cの採用を内定したということは、純粋に技術的な観点、軍事的な観点というものから決めたわけでございまして、その決めるにあたりまして小佐野、児玉関係はどうなっているかということでございますが、裁判は決着がついておらないことは先生御指摘のとおりでございますが、いままでのところ犯罪の容疑の事実はないということでございまして、また現在もそういう事実はないという状況を踏まえまして内定いたしたわけでございます。
○横路委員 まだそれは終わっていないわけでしょう。「しかしながら、」というのがあるわけですよ。「しかしながら、東京地検としては、……さらに解明のため必要な措置をとる」ということにこの報告書はなっているわけですよ。だから、そういう工作の実態というのが明らかになってきたらどうするわけですか。しかもそういう前例はあるわけですよ。 ちょっとお尋ねしましょうか。この児玉の冒陳の中にF104についての児玉の工作内容というのが——工作の内容ではなくて、工作した事実が出ていますね。これは、児玉は「F−一〇四型戦闘機を採用させるべく運動・尽力した。」。尽力した内容は、どういう運動をだれに対して行ったのですか。
○伊藤説明員 何分、相当年月を経ておることでございますから、余り具体的な細かいことは出ないかと思いますが、大筋は今後の公判で明らかにされると思います。
○横路委員 これは公判にいかなくてもちょっとここで答えられると思うのですが、「運動・尽力した。」、そして日本政府は三十四年十一月にF104とする旨決定するに至ったという、この冒頭陳述がありますね。つまり、児玉の運動、尽力と、政府が決定したこととの間には因果関係があるということでしょう、この冒頭陳述の記述は。
○伊藤説明員 ただいま御質問の中で冒頭陳述を引用されまして、その間を「そして」という言葉でおつなぎになりましたけれども、冒陳にはそういう言葉はないわけでして、前段と後段とは無関係な事実関係として立証しよう、こうしておるわけでございます。
○横路委員 またそんな……。運動、尽力した、そして日本政府は決定するに至ったというわけでしょう。 ちょっと質問を変えますが、運動、尽力したのはだれに対して運動、尽力したかと言えば、それは決定し得る立場にあったような役所なり政界なりというところに児玉が運動と尽力したということなんでしょう。
○伊藤説明員 恐らく児玉が有効だと思われるところに尽力をした、こういうことだろうと思います。
○横路委員 つまり、児玉の働きかけを防衛庁は受けたわけでしょう、F104のときには、言ってしまえば。違いますか。そうでしょう。
○伊藤説明員 その辺は、どこに対して働きかけたというようなことは逐次明らかになっていくと思います。
○横路委員 ただ、そうやって、その公判、公判と言われますと、いま話のように、P3C四十五機ですか、大変高い買い物を、われわれの税金を払って買うということを政府が決めているわけでしょう。それとの関係で言っているわけですよ。つまり、防衛庁というのは前科、前歴が私に言わせるとあるのでありまして、つまり、児玉との関係で言えば、F104のやつを時間を改めてゆっくりやってもいいのでありますけれども、つまり昭和三十三年の四月、働きかけ開始でしょう。そして三十四年の十一月でしょう。このころの時間の経緯を追っていけば、それはどういう働きかけをしたのかなんということは、いまここで私の方から言うまでもなく、もう明らかなことなわけですよ。つまり、児玉というのはそんな意味で防衛庁に対してあるいは防衛庁に影響力を及ぼし得る政界に対して運動と尽力をして、その結果、その思うとおりいったというのは、ここにもあるじゃないですか。お金ももらって、感謝文ももらったというのは冒陳にあるじゃないですか。つまり、運動は効果を挙げたわけでしょう、F104を決定し得るところに対して。だから私は、P3Cもそうだ、つまり、そういう疑いを非常に持っているわけですよ。これはどうですか、刑事局長。
○伊藤説明員 ただいまの御指摘のように、少なくともロッキード社としては児玉の尽力が結論に対してある程度の影響力があったというふうに評価したと思われます。
○横路委員 それはそうなんだけれども、 つまり、この冒頭陳述の中でも、F104という飛行機をわが国が導入するに当たって児玉譽士夫がロッキード社の秘密代理人として工作をし成功したということが事実一つあるわけです。もう一つは、今度のP3Cについても、少なくとも児玉は情報を取って送るところまではやっている。あるいは小佐野が依頼を受けて、そこに莫大な金品の支払いを内容とする契約書を締結しているというのも事実ですよ。そうでしょう。その工作の内容というのはこれから公判を通して明らかにしていくと法務省が言っているわけなんだから、それを見てみないと結論はわからないじゃないですか。 だから私は、きょう大臣、防衛庁の方いないから、これ以上の議論になると政治論になるのかもしれませんが、やはりもうちょっとその辺のところを配慮してもらいたい。今後とも裁判の動向に防衛庁としても気を配っていただいて、態度を最終的に決定するまでまだ私はそういう配慮をぜひしてもらいたいと思うのです。当然のことだと思いますが、いかがですか。
○間淵説明員 防衛庁といたしましては、今後も国民の疑惑を晴らすように最大限の努力をいたしていく所存でございます。
○横路委員 やはり国民がみんな疑惑を持っているというのは認めているわけでしょう。そうすると、もう一歩進んで、つまり、冒頭陳述の中身というのは両方とも、児玉も小佐野も、この前の国会が終わってからなんですから、これは新しい議論なんですよ、国会の議論としては。したがって、そこのところをあなた方が決定するに当たって、どうもさっきのようだと二月の段階より先に動いていないから、こういう事実が明らかになって、その内容がこれから公判で明らかになっていくというわけですから、それを待ったらどうですかと言っているのです。
○間淵説明員 私どもが法務当局から得た情報によりますれば、その二月の段階の事実というものは今日も変わっておらない、こう了解しております。
○横路委員 これはただ犯罪事実として立件できるかということで言えば、今日の段階ではまだ立件できるようなものはなかったというだけなんでありまして、たとえば金をもらわなくたって、政治工作を受けたりあるいは働きかけを受けた人がいるかどうかについては、この中間報告書というのは何も触れてないわけでしょう。だって情報はどかどか児玉のところに行っているじゃないですか、この冒陳を見ればわかるように。この機体の分離について児玉の方がキャッチして、ちゃんとアメリカの方に手を回しているでしょう。皆さん方がわざわざ防衛局長の名前で問い合わせする前に、すでに、こういう問い合わせが行くからそのときはこう答えろというようなことをやっているじゃないですか、児玉が。その事実についてはどう思いますか。
○間淵説明員 先ほども防衛課長からお答え申し上げましたように、分離につきましては、当時そういう案を検討しておるということは決して秘密なことではなく、一般にも知られておった事柄でございます。
○横路委員 一般に知られておったかどうかはともかく、この継続作業というものが、しかも問い合わせの事実、いいですか、問い合わせするかどうかなんということはみんな知っていましたか、あなた。問い合わせをするなんということは防衛庁内部だけの話でしょう、アメリカに問い合わせするなんということは。そうでしょう。だから、その問い合わせをするという事実まで含めて児玉書士夫は承知しているから、回答をこうしなさいということまで手を回したのが事実でしょう。その児玉が手を回したとおりの回答が来ているじゃないですか。そういう作業を実際に児玉がやっているということが明らかになって、その具体的な内容がこれから、刑事局長が言うのだから間違いないでしょう、具体的に明らかにされていくわけですからね。どういう経過だったのか、どういう働きかけがあったのか、どういう工作を行ったのかということが。だから、それはその裁判の推移を見たっていいのじゃないですか。これだけ大変なお金を使うのですし、これはずっとロッキード事件発生以来の問題ですから。違いますか、装備局長。
○間淵説明員 先ほども申し上げましたように、これは純粋に技術的、国防的な観点というものから内定いたした次第でございまして、今後の推移というものにつきましては、ちょっと私はお答えするような立場にない、こういうふうに考えておる次第でございます。
○横路委員 これは福田内閣全体の政治姿勢の問題として、いまあなたがおっしゃるように、その政治的な判断はこれからするんだ、それは内閣の責任でしょうから。つまり、そういう問題がまだある。しかもちっとも疑惑は解消されているのではなくて、ますますこの冒頭陳述によって疑惑が深まってきたということだけは、ちょっと防衛庁の方としても認識をしておってもらいたいというように思います。あとはまた臨時国会が始まりましてから、政府の責任の問題として、姿勢の問題として明らかにしていきたいと思います。 もう一つ先に進みます。 児玉の冒頭陳述の中に、いろいろといわば児玉の申告漏れの収入についてその経過が出ていますが、野村証券だけ全然出ていないのです。野村証券が何でこんなに多額の金を児玉誉士夫に払うようになったか、そのいきさつ、経過ですね。これはどうして野村証券だけ落ちているのですか。
○伊藤説明員 野村証券につきましては、この冒陳の別表にもございますように、毎年継続的に中元として二百万、歳暮として三百万贈与を受けておった、こういうものであるということを明らかにしておるわけです。
○横路委員 ほかのものはどうしてそういうことになったかという経過が全部出ているでしょう、冒頭陳述の中に。野村証券だけ全然出てないというのは、やはり相手としてはほかに比べて少し大きいからですか。
○伊藤説明員 ほかの会社の関係でも、中元、歳暮のたぐいは同じ程度の説明しかしていないはずでございます。
○横路委員 いや、それはそうじゃないですよ。ずっと、どういうことでもって金品のやりとりがあるようになったのかという経過は全部ほかは大体出ているのです。野村証券だけ全然その説明なしだから、これは特に何か政治的な配慮でもされたのですか。
○伊藤説明員 野村証券だけとおっしゃいますけれども、東海興業の関係も毎年継続的に盆暮れに各一千万円ずつ現金でと、こういう説明になっております。
○横路委員 その場合だって、最初にどういういきさつでもって知り合ったのかということがずっと書いてあるでしょう。野村証券だけその説明がなしでしょう。たとえば四十五年の十一月に児玉が韓国へ行っていますね。朴大統領と会っているのですが、そのときに野村証券の会長だとかあるいは不動産銀行の社長だとか、それから児玉人脈の中で有名な町井久之だとか、あるいは自民党の代議士もそれに参加していますけれども、そういう昔からの非常に深いつながりがあると思うのですが、何かそういうようなところを配慮されて野村証券だけ落ちたのか、これだけ何で出たのか、ちっとも明らかになっていないじゃないですか。明らかにされていないのは特に理由があるのですかと聞いているのです。
○伊藤説明員 特段の理由はないと思います。雑所得の収入源の性格を説明するのに必要にして十分な記載がなされておると思うのです。
○横路委員 これはお金を出した方はどういう名目で出しているのですか、たとえば野村証券なんかの場合には。
○伊藤説明員 その辺のところまでは報告を受けておりませんけれども、恐らく交際費で支出をしておるのではないかと思います。
○横路委員 児玉の冒頭陳述、小佐野賢治の冒頭陳述の中に、町井久之という男の名前が両方ともども出てまいります。九月八日の児玉の第三回の公判廷の中で拓銀の元支店次長ですかだれかの証言の中に、東京地検の特捜部が東亜相互企業の資料を四十七年の十一月に押収したという証言があったということを聞いているわけですけれども、それは事実なんでしょうか。
○伊藤説明員 ただいまお尋ねの件は、九月八日のいわゆる児玉ルートの公判における拓銀の元支店次長田中氏の証人調べの間の出来事だと思います。 田中氏は手帳といいますか日誌といいますか、そういうものをつけておりまして、そこに児玉関係の金の受け入れその他を記載しておった人でございますが、その記載の信憑力について弁護側から若干の尋問がございまして、その際に東亜相互企業の関係の検察庁とのやりとりが手帳にないではないかという反対尋問があって、これに対して検察官が、いや書いてあるという応酬をしたという事実がございます。
○横路委員 その応酬したのはどういう事件なんですか。どういう事件で応酬したのですか。
○伊藤説明員 若干前置きをさせていただきますが、東京地検、特に特捜部等におきましては、日夜社会の事象に耳を傾け目を光らせておりまして、何らかの犯罪が伏在する疑いがあるというような事象に対しましては常に内偵調査をいたしております。非常に大ざっぱに申し上げますれば、三十件ぐらいの内偵調査の中から一件ぐらい犯罪として捜査すべきものが見つかる、こういうような状況でございます。その内偵調査に関しましては、ただいま申し上げますようなその性格上、内偵調査の内容あるいは対象等については厳に秘匿すべきものというふうに考えておるのが一般的な考え方でございます。 そういうわけで、ただいま御指摘の町井ないし東亜相互企業に対して検察が内偵調査をしたかどうかという点については御容赦をいただきたいわけでございますが、一般論として申し上げますと、内偵調査の段階において、たとえば銀行関係から特定の帳簿等を一時お預かりさせていただいて検討する、その結果不必要になればお返しをするというようなことは日常活動としてやっておるところでございます。
○横路委員 不思議に思うのは、この男、いつも事件にならないのですね。このときだってきちっと——どういう事件でやったのか、これはわれわれにとっては推測するしかないわけですけれども、やっておれば、児玉なんという男の政界や経済界における力なんというのはあるいはこのときにストップすることができたのかもしれない、推測にしかすぎませんが。 警察にこの町井についてちょっとお聞きしたいのですが、国会でも何回も例の白河の土地などについて議論があって、これはことしになってもたしか捜査をしているはずですね。あれは土地を買わされた会社からことしは被害届もとったのじゃないですか。ところが、どうもそれは事件として立件されない。警察庁、来ていますか。捜査関係、来ていますね。きちんと皆さん一生懸命やられていても、これはどうして事件にならないのか。どうして事件にならないのかと言うのもおかしな話かもしらぬ。被害届をきちんととったのに、これは経過としてはどういうことになっているのですか。
○加藤説明員 お答えいたします。 そういう関係者について恐らく調査あるいは内偵ということで事情をお聞きしたということにとどまりまして、それが事件にはならなかったということだろうと思います。正確な詳しい報告は当庁としてはまだ受けておらないところでございます。
○横路委員 ことしの六月に、あれじゃないですか、麻布署で調べをしたのじゃないですか。してませんか。そんな事実はありませんか。
○加藤説明員 それらの点につきましては、先ほど申し上げましたとおり、当庁には報告は上がってきておりません。
○横路委員 これは昔のことと言えば昔なんですが、たとえば個人的な経歴を見ても、警察に逮捕されても処分は全然されてないのだな。処分不明なんというのがぞろぞろある。ちょっと昔ですが、昭和二十一年とか昭和二十四年ぐらいの話ですけれども、彼は何かどうもいつも事件にならないでつぶされてしまう。その辺のところを私なんか非常に強く不思議に思うわけです。 いまニッカと不動産銀行との間で東亜相互企業の名義貸しというようなことで争いがありますが、これは銀行局の方でどういうことなのか調べていますか。それからまたニッカ以外にも何か名義貸し、東亜相互企業に対してしているのがあるようですけれども、ほかの企業にあるのかないのか、ひとつその辺、大蔵省の方に聞きたい。
○吉田説明員 不動産銀行とニッカとの間で訴訟関係がございまして、ニッカの方は不動産銀行に対して債務が不存在で東亜相互企業に対する単なる名義貸しにすぎないという債務不存在等確認請求の訴訟を起こしておりますし、それに対しまして不動産銀行の方でニッカに対しての債務が存在しているという反訴を提起している事実は承知しておりますが、訴訟関係になっております個々の企業取引でございますので、私どもの方では原則として関与しないことになってございます。 それから第二の御質問の方でございますが、企業と銀行の個々の取引については細部までは私ども承知しておりませんが、私どもの知れる限りでは、ほかに名義貸しがあるというような事実はございません。
○横路委員 この問題は国会でも議論になりまして、不動産銀行の融資が一体妥当なのかどうなのかという議論もあるところですから、ひとつしっかり監督してもらいたいと思うのです。 この町井なんですが、例の四十八年の金大中事件のときに、別に調べたということではないけれども、どうも事情を聞いているようなんですけれども、そういう事実はありますか。
○城内説明員 お答えいたします。 町井氏から事情を聴取したというようなことについては、私ども報告を受けておりません。
○横路委員 事情聴取というのか、まあいろいろ聞いてみたということが何かあったようでありますが、この事件に関連してちょっと警察の関係、少しお尋ねしたいと思うのです。 例のアメリカの証言があって、韓国の中央情報部と日本の警察との間に何らかの情報交換の協定があるのではないかということが話として出ているのですが、外事二課の方で、これが一番関係が深いと思うのですが、何か毎年外事二課の課長さんたち、韓国の方に招待されて行っているようですけれども、その辺の事実はどうなっていますか。
○城内説明員 お答えいたします。 まず、協定ということでございますけれども、金炯旭証言では秘密協定があるというようなことが言われたわけでございますが、これは国会の他の委員会におきましても繰り返し明言しておりますように、そういうものはないわけでございます。 それからまた、警視庁の外事二課の課長が毎年韓国へ行っている、そういう事実もないわけでございまして、それぞれ人事記録などについて古い記録を当たってみますと、過去に外事二課長が昭和四十年以降四回ほど韓国へ出張しているということがわかっております。しかし、これも招待ということではなくて、ちゃんと公費による出張でございます。
○横路委員 それはいつですか。氏名とあれを明らかにできますか、何年の何月何日から、だれかということは。
○城内説明員 四回と申し上げますのは、四十一年の十月とそれから四十三年の三月、それから四十五年の一月、四十七年の四月と、この四回でございます。 氏名を言えということでございますけれども、このほとんどの方がすでに警察の仕事を離れまして第二の人生を踏み出して、それぞれ私的ないろいろな業務についているわけでございますので、いろいろな差しさわりがあってはということで、名前を公表することは差し控えさしていただきたいと思います。
○横路委員 ちょっともう一つ聞きたいのですが、ミリオン資料サービスの坪山所長とあそこの前の借り主だった外事二課の綿貫さんですか、あれをつなげたのはだれがつなげたのですか。どういうことでつながったのですか。これはもう調べられているのでしょう。
○城内説明員 ただいま御質問がありましたのは、恐らく今度の事件に関しまして警察に協力いただいた私立探偵の会社のことだと思います。その会社は四十八年の七月から開業しておるわけでございますが、その事務所は、かつて四十二年まで警視庁へ勤めていた元警視庁職員が、四十七年の七月から自分の商売のために借りていたその場所、それが非常に手狭になりましてほかへ移転するということが四十八年の五月にありまして、その直後に、その私立探偵の会社をやっておる方に事務所を貸してくれないかという話があってお貸しした、こういういきさつがあることを承知しております。
○横路委員 秋の臨時国会で金大中事件というのは非常に大きな問題になるだろう。ロッキード事件に出てくる人脈とかなり重なり合う人脈が出てくるわけですね。その辺のところは改めてもう少しやりたい。 時間が来てしまっているので、せっかく運輸大臣にもおいでいただいていますし、ちょっとお尋ねしなければならぬと思いますが、一つその前に、児玉の不出頭の告発を本委員会で五月にしているのですが、あれはいまどんなことになっていますか。
○伊藤説明員 お答えします前に一言釈明をさせていただきますが、町井について昭和二十一年以来全部どの事件もうやむやになったように仰せになりましたが、そういうことはございません。現に、プライベートなことで恐縮でございますが、私自身が起訴した検事の一人でございます。 告発事件につきましてお尋ねでございますが、その件につきましては、最高検察庁に告発をされまして、翌日すぐに東京地検へ移送になりまして、東京地検で現在鋭意捜査をいたしておりまして、次第に最終処分に熟しつつある、こういう状況でございます。
○横路委員 第一回の公判廷には本人出てきてまして、非常に元気なようですね。何かその後、特に病状が悪化したというようなことがあるのですか。
○伊藤説明員 その後は、妙な言い方ですが、薄紙をはぐようにだんだんよくなりつつあるように思われます。
○横路委員 だんだんよくなりつつあるということですから、この告発した件は告発した件として、当委員会としてもきょうも理事会で議論したことでありますが、やはり何としても国会に証人喚問を求めるということでわれわれ努力をしていきたいと思うわけです。 町井のは、実際に処分されているのもあるし、されてないのもあるということなんです。細かい点は後でまた指摘しますが、たとえば昭和二十一年の十二月、昭和二十四年二月のものは処分されてないですな。二十九年のも三十八年のもどうも処分されてないのではないでしょうか。 この裁判の進行なんですけれども、裁判の進行の中で検察庁の方も大分苦労しているようですね、丸紅、全日空ルート。その中で当委員会としてちょっと見逃すことができないのは松田功証言、これは国会にも証人として呼んできて証言をしてもらったのですが、三月十日の公判廷の中で、これは検察庁の方が明らかにしたというように報道されているわけですが、松田功証人に対して当時の全日空副社長の渡辺、彼が大分圧力をかけたということが明らかにされたようなんですが、この公判廷で明らかにされた圧力の部分についての内容をちょっと、これは当委員会で証言したことに関連してますので、検察庁の方で明らかにしてもらいたいと思います。
○伊藤説明員 マスコミ等を通じて御承知のように、ロッキード関係の公判におきましては、関係会社の職員である人、あった人、こういう人たちが専門用語で言ういわば敵性証人化しておりまして、法廷での証言ではニュアンスが大分変わってきております。そういうものにつきましては、検察としては検察官調書を証拠として提出するということによりまして真相を立証したいと努めておるわけでございまして、ただいま御指摘のような部分は、検察官調書では明らかでございますけれども、法廷の証言では必ずしも明確に出ていないように思います。
○横路委員 つまり、その松田証人に対してどういう圧力を加えたのかということをちょっと明らかにしてもらいたいと思うのです。当委員会として処置をとらなければならない場合もあり得ると思うのです。つまり、松田功証人に対して渡辺副社長がどういう圧力をかけたのかということです。
○伊藤説明員 ただいま急にお尋ねをいただきましたので、冒頭陳述に記載してあったのではないかと思いますが、記載してあった程度は明らかにできますけれども、さらにその細部につきましては、ただいま申し上げますように、公判廷へまだ検事調書が顕出されておりませんので、しばらく御容赦をいただきたいと思います。
○横路委員 調書の内容ではなくて、公判廷で明らかにされた点ですね。これは新聞の報道としてはされているのですけれども、どういうことなのかというのをちょっと皆さんの方から明らかにしてもらえればいいなと思うのです。つまり、渡辺副社長が国会での松田功証言の直前に圧力をかけたということの中身です。
○伊藤説明員 大変不勉強で申しわけありませんが、その関係の公判調書を見てまいりませんでしたので、いずれ機会を改めて御報告させていただきます。
○横路委員 それはきょうのこの委員会の終わりまででも結構なんですけれども、どういう内容だったのかということをちょっと明らかにしてもらえると——松田証言に対して渡辺副社長が何回も圧力をかけた、若狭社長からも彼の証言について事前にいろいろ話があったというように聞いておりますので、ひとつ本日、当委員会が終了するまでの間にちょっと報告いただければと思うのですが。
○伊藤説明員 時間も限られておりますが、一生懸命努力をしてみます。
○横路委員 そこで、運輸大臣の方にお尋ねしたいのですが、三月にこの委員会で議論したときに、つまり去年一年間、ずっと行政指導のあり方だとか、それと政治との絡みについて質問をして議論をしてきたわけです。冒頭陳述と、運輸省が調べたと称して国会に報告した内容と、相当食い違いがあるじゃないかという指摘をしたら、運輸大臣の方から、それは調査の上、後ほどしかるべき場所で回答したいという、それは一体どういうことになりましたか。その後の公判廷の中でもさまざまな証言を通して、やはり現実に行政そのものが政治的にねじ曲げられたということが、たとえば手塚元航空局長の証言であるとか東亜国内の窪田さんでしたかの証言で明らかにされてきているわけですね。したがって、その辺当然、運輸省としても公判廷のあるたびに注目をしながら食い違う点について調査されたと思うのでありますが、ちょっと御報告いただきたいと思います。
○田村国務大臣 当時の大臣から当時の関係者に実際にその話がおりたかどうかということについて調査をし、これを報告されたいというこの前の御要望でありました。運輸省としましては、いろいろと再調査をいたしました。 その前に私がお答えしましたのは、とにかくわれわれは検察とは違いますから、強制調査権を持っておりませんから、これはどうなんだと聞いて、そうじゃありませんと言われれば、それをとっつかまえてどこかへ監禁してなおも調べるというようなことはなかなかできない、その意味では強制調査権を持った検察とは意味が違います、非常にやりにくいということを申し上げたところ、そのときに横路君から、まあしかし内輪のことでざっくばらんに聞くという手もあるじゃないかというような御示唆もあったわけで、ざっくばらんにも聞いたのですけれども、なかなか従来御報告をした域を脱し切れない。これは御了承いただきたいのです。 そこで、私どもとしては、とにかく公判の経緯を見守る以外にない。すばらしい法治国家である日本の国が裁判所の最後の認定を待つ。公判の経緯を見ながら認定を待つ。その裁判所の認定というのが正しいというふうにわれわれは考えざるを得ないのでありまして、そういう一般の行政官庁の性格、また置かれておる立場、考えというものを御理解を賜らば幸甚と思います。
○横路委員 つまり、そこでわからないのだということで済ませていい問題なのかどうなのかというのがあるわけですよ。法廷の証言から言えば、やはり当時の橋本運輸大臣が政治的にかなり大きな役割りを果たして、行政側でそれに抵抗した人もいるし、それに従った人もいる。まあしかし、いずれにしても四十六年の二月の行政指導やその前の航空国内三社の割り振りに関する問題等についてかなり大きく主導的な役割りを果たしたということがはっきりされているわけです。私はただ単に去年当委員会に対して報告したことと冒陳が違うということだけを指摘しているのじゃなくて、その後の公判廷の中でも、たとえば航空政策が決められる仕組みというのが、この公判を見ていますと、自民党の航空部会の人が何人か出てきて証言しているところによりますと、もっぱら政策の方向性の議論というよりも、つまり、企業と役所と自民党という政権を握っておる政党が三者一体で航空部会ということの中でやりとりしながら政策の方向性みたいなものが決められる。それが場合として、積み上げてきた行政を崩して違う方向に行っているという姿ができてきているわけですよ。いまの現実の政策の決定の仕組みというのは、そういう自民党の部会を中心として、それに業界の人間や役所の人たちが参加することによって決まっていっているという姿がありますね。その中でやはりいろいろ批判されている政界なり財界なり官界なりとの癒着というような問題にもなってきているのじゃないか。公判廷の証言を見ると、その辺のところが実によく、どの議員がどういう発言をしたというようなことまで含めて出てきながら、最後にどういう力が働いて変わっていったのかということが、例の四十七年七月の通達を含めて公判廷ではかなり明らかにされてきているわけです。その辺のところの反省みたいなものがあるのかないのかということになれば、それを私は、いわば冒陳と去年の国会に対する報告と食い違っているじゃないかという形で実は表現をして問題提起をしているわけですよ。それはその強制力があるのないの、監禁する力がないからあるからという問題じゃなくて、つまり、この間のずっと行政を、何もこれは航空行政ばかりじゃないと思うのですが、一番いい例として出てきているわけですから、総点検をするということが必要ではないかと思うのですよ。だから、そういういわば政策決定の仕組みの問題として、実は冒険とその去年の報告というのがいかに違っていたか、つまり、いかに行政はわれわれをだましたのかということを言いたいわけなんですよ。つまり、その反省が、よく事実の食い違いがわからぬからこれはしようがないんだと言ってしまえば、あと、先に全然出てこないので、そこら辺を大臣としてどうお考えになっておるかということなんですよ。
○田村国務大臣 行政のあり方の基本論だと思うのです。確かにいまおっしゃるようなことがなかったとは言えない。しかし、私どもの与党の部会が何らかの請託を外部から受けて、その方向で従来の積み重ねてきた行政の方針を変更せしめるというお話でありますが、それはそういうこともあるいは部会によってあったかもしれない。けれども、それが一般論であるというふうに受けとめられては困ります。私は今日まで八カ月余り運輸大臣をしてまいりましたが、私が立てました行政の方針、あるいは私が指示しました官僚が立てた行政の方針を一度も与党からねじ曲げられた経験はありません。でありますから、そのときの大臣の心構えもあろうかと思いますし、また向こう意気もあろうかと思うのであります。でありますから、これをもってそのようなことがどの部会にも、どの役所にも横行闊歩しておるというようにきめつけられてははなはだ迷惑であって、そういうことがあったとすればそれは例外である。一般論としてはそういうことはない。ケース・バイ・ケースということもあるいはあるかもしれぬということとしてお受けとめを願いたいと思います。 それから、何といってもロッキードを出した役所でありますから、私は今度の行政機構改革におきましても、謙虚にそういう環境、性格というものを受けとめて今日まで努力をしてまいりました。許認可事項、これは航空だけではありません、特に陸運における許認可事項、非常にたくさんございます。今度は思い切って許認可事項の整理をいたしたいというふうに考えて今日その整理を急いでおりますが、あるいは縦割りの行政というものが果たしていいのだろうか。縦割りの行政だからいろいろなものが簡単に決められてしまうということもあるだろう。これを総合的に考えるような、そのような行政機構改革というものをやってもいいのじゃないかということで、横路君すでに御承知と思いますが、新聞等にも出ておるような内容で検討いたしておる。 いずれにしても、思いを新たにして運輸行政と取り組んでおりますことは、再びあのような忌まわしい事件を絶対に出さないということを機構上からもはっきりさせていきたいという反省のあらわれでございます。
○横路委員 東亜国内の窪田さんという専務の人が全日空ルートの公判で証言して、たとえば日本航空と東亜国内航空のあの例の支払いの問題がありましたね、大分前の話ですけれども。それに絡む当時の佐藤総理大臣絡みの何か証言をちょっとされているのですけれども、私は要求したいのは、四十一年くらいからでいいですから、航空行政をずっと点検して、これは去年一年間ずいぶん議論したのですから、その結果、それぞれ航空行政の変化していった節があるわけです、その節々でどういう問題があってどこにこういう事件の発生した余地があったのかということを、ぼくはやはり運輸省として総括すべきだと思うのですよ。この全日空ルートに関してはかなり公判が進んでいますから、特にこの航空行政に関して。児玉、小佐野関係のやつは全くのこれからだということで、われわれも今後がんばりたいと思っているのですが、この航空行政絡みのところはある程度もう運輸省として総括できるのじゃないかと思うのです。少なくとも今まで公判廷でもってずいぶんいろいろなことが明らかにされてきているわけですよ。この節々のところの問題を、たとえばあの例の通達ですね。通達なら通達をめぐる節、それから例の合併なら合併をめぐってどういうように業界が動いて、それにどう行政が対応して、どういうぐあいにそれが政治絡みの問題になって、本来こう決着すべきところをちょっとこの辺で間違えたとかいうような整理をしてもらいたいと思うのですよ。どうですか、これ。
○田村国務大臣 それは確かに必要なことだと思います。これは航空だけではありません。すべての許認可を伴う行政について言えることだと思います。特に航空につきましては、きょうも来ておるかもしれませんが、いまの航空局長の高橋君というのは非常に官僚離れをした人間でありまして、私は非常に高く評価しておるのですが、非常に清潔です。特に決断のできる男でありますので、君が在任中に公判を横目でにらみながら、いろいろな参考になる意見もあるだろうから、君が在任中に洗うべきものはすべて洗い出してみろということを私は指示をいたしておるわけでありまして、そこいらのところは、われわれのいまやっておる努力も御理解いただきたいと思います。
○横路委員 それは部内資料にしないで、国会ににちゃんと報告してもらいたいと思いますね。いま私が言ったようなことを含めて点検してください。いいですね。
○田村国務大臣 部内秘にするような問題もないと思いますがね。
○横路委員 まあしかし、大分いろいろ問題はあるようですよ、これ。 それで、もう時間が来てしまったのですが、ちょっと最後に、さっきの松田証言の件がわかったようですから、どういうことでしょうか。
○伊藤説明員 電話で問い合わせましたので、公判調書の記載のままというわけにはまいらぬと思いますが、先ほど御指摘の松田氏が証言に立ちました際に検察官の尋問に答えまして、昨年六月松田氏が国会に出頭するに当たって、渡辺が同氏を全日空の副社長室に呼んで、君はしゃべり過ぎるから慎重にやれとくぎを刺した、こういう証言をしたようでございます。
○横路委員 つまり、去年の松田証人の証言について、そういう上司という立場を利用して圧力をかけたということが公判廷で明らかになっているわけですよ。ちょっとこれは委員長、しかるべく——われわれとしてこれをほっておいていいという問題じゃないと思うのです。国会も、証言のしっ放しじゃなくて、後々まできちんと監視しなければいかぬわけですから、すぐどうこう、告発するとかしないということじゃなくて、これは国会として、あの証言に対して圧力がかかった事実があるということが明らかになったわけでありますから、これはしかるべく理事会なりで相談していただきたいと思いますが、いかがですか。
○原委員長 理事会で相談して善処します。
○横路委員 終わります。
○原委員長 それでは次に、鍛治清君。
○鍛治委員 私は九州でございますが、地元に帰りましても、このロッキード事件につきましてはまだまだ国民の皆さんは相当にいろいろな疑惑を持っております。そういう国民の皆さんの声を代弁する形で二、三お尋ねをいたしたいと思います。 最初に、ロッキード社の最終報告書についてお尋ねをいたしたいと思いますが、去る五月の末にロッキード社から海外不正支払い調査特別委員会が作成いたしました最終報告書をワシントン連邦地裁と連邦証券取引委員会に提出をいたしておりますが、この報告書によりましてロッキード事件の新たな進展ないしは解明というものができたかどうか、これをまずお伺いいたしたいと思います。
○伊藤説明員 ただいま御指摘のSEC並びに連邦裁判所に出されました報告書につきましては、御承知かと思いますが、なお不備があるということで、SECあたりが完全なものにすべく努力中のようでございます。 それはともかく、五月二十六日にSECに出されたものにつきましては、検察当局で入手いたしまして内容を詳細に検討いたしましたが、これまでわが検察当局が把握しておること以上の材料と申しますか、そういうものはなかったように聞いております。
○鍛治委員 内容がなかったということについては、一番最大の理由はどういう点にあったというふうに思われるでしょうか、お答え願います。
○伊藤説明員 きわめて仮定のことを前提としたお尋ねのように思いますが、考えてみますと、二つのことがあろうかと思います。一つは、わが検察当局がロッキード社内の調査機関で調査しました事柄はすべて承知しておったというふうに考えられます場合。それからもう一つは、先ほどもちょっと申し上げましたように、報告書自体が不完全でありますために、十分な内容がなかった。この二つの可能性が観念的には考えられると思います。
○鍛治委員 いまのは仮定の話のようではありますけれども、その二つのうちのどちらの可能性が強かったというふうな御判断をなさっていらっしゃるでしょうか。
○伊藤説明員 これはロッキード社で調べた全貌が何しろわかりませんので、何とも申し上げかねるわけでございますが、わが検察当局としては、わが国内におけるロッキード社から流入した資金の行方等につきましては、人力の及ぶ限りにおいて解明したと思っておりますから、私としては、先ほど二つ申し上げた前者の方であってほしいと思っております。
○鍛治委員 それは願望でございましてあれですが、この報告書については、一般の方々とも話し合いをしてみましたし、また新聞等で報道を読んでまいりますと、開き直ったロ社とか、無視された知る権利、などという表題をつけて報道等もされておるというようなこともございまして、日本国民の皆さんにとっても余り評判がよくない内容であった。この理由の最たるものは、大体報告書の中に国の名前や政府高官名が公表されるであろうと期待しておったのが削られておったというようなことがその理由の最大なもののように思っておるわけでありますが、この点についてのお考えはいかがですか。
○伊藤説明員 ただいま御指摘のように、五月にSEC等に出されました報告書には、固有名詞である国名、氏名等が出ておりません。しかしながら、報告書自体を見ましても、アペンディックスというものが存在したことをうかがわせるのでございまして、SEC当局におきましても、アペンディックスを提出してもらわなければ完全な報告にはならないという見解を持っておるようでございまして、当該報告を完全なものにするように鋭意努力をしておるというふうに私どもも承知しております。
○鍛治委員 まあ、おっしゃるとおりだと思いますが、そこで、氏名の公表につきましては、これも新聞報道によりますと、米国の国務省等あたりでも公表すべきであるというふうな態度をとっておるというふうに言われております。そういうことと兼ね合わせて、国民の皆さんの立場から言いますと、やはりどうしても期待をしておっただけにその点が大変に問題がある、これはやはり当局で何とか手を打ってやるべきではないか、こういう声を私、率直に聞いてきたわけでありますが、そういうふうな手を打たれたかどうか、これをちょっとお聞きしたいと思います。
○伊藤説明員 先ほど申し上げましたようなSECの完全な報告を得ようとする努力に対しては、私どもも重大な関心と興味を持って見守っておるわけでございます。しかしながら、何分外国の機関でございますので、私どもがこれに対して干渉するということはたてまえ上許されないわけでございます。私どもは私どもで、国内でできる限りの解明をするという態度でまいりたいと思っております。
○鍛治委員 これについては、ぜひとも氏名等について公表されるように努力をしていただきたいと思います。 続きまして、これも、去る七月二十一日、小佐野初公判が東京地裁で行われておりますが、この件に関してお尋ねをいたしたいと思います。 まず最初に、私、法律関係は素人でございますので、ちょっと端的な聞き方になるかと思いますが、先ほど横路議員からもいろいろお尋ねがありました。重なるとまずいので、別な角度からお尋ねをしたいと思うのでありますが、素朴な考え方として、ある事件が発生する、それが起訴される、そうした場合、結審になるまでは、起訴された内容については、疑惑と申しますか、犯罪容疑というものは残る、こう素朴に考えるのでありますが、その点についていかがでございましょうか。
○伊藤説明員 ただいまのお尋ねにつきましては、法律上の問題と一般社会上の問題とあろうと思います。法律上は、御承知のように、起訴されましても当該被告人は有罪判決が確定するまで無罪と推定されるということでございますが、過去におきまして、検察がわが国において起訴しました事件のうち無罪になりますものは〇・三%程度であるという歴史的事実、これが社会的にある程度の意味を持って受けとめられておるということは否定できないように思います。
○鍛治委員 そこで、冒頭陳述ということでございますが、これも素人でございますので、端的に申しまして冒頭陳述というのはどういう意味があるのか、簡略にお答えをいただきたい。
○伊藤説明員 戦前のわが刑事訴訟手続では、捜査中に得ましたすべての記録を一括して裁判所へ最初から提出しまして、裁判所がそれを読んだ上で裁判をしたわけでございますが、戦後は起訴状一本主義と申しまして、起訴状だけしか裁判所の手元にございません。したがいまして、裁判をいたします裁判所としては、これから出てくる証人あるいは証拠書類、証拠物がその起訴状に書いてある事実とどういう関連があるかわかりません。そこで、手続の冒頭で、検察官は手持ちの証拠で立証しようと思います事実を事細かに述べまして、その事実のうちの何ページのどの部分をどの証拠で立証するんだというふうにして、逐次立証していくわけでございます。
○鍛治委員 そこで、この小佐野初公判のときに、検事側ではP3C問題で訴因を追加ということで起訴状を読み上げておるようでありますが、これは間違いございませんか。
○伊藤説明員 間違いありません。
○鍛治委員 そこで、いま法律的には云々というお話があったのでありますが、一般的には、これは私は容疑といいますか、疑惑といいますか、疑惑があり容疑があるからはっきりと起訴もし、その状況等について冒陳で述べられておるというふうに思いますが、それは間違いございませんか。
○伊藤説明員 現在、検察の運営の仕方といたしましては、検察官において有罪の判決を獲得し得る十分な自信がなければ起訴いたしませんので、そういう意味では検察としては完全な自信のある冒頭陳述だ、こういうことになります。
○鍛治委員 それは検察側としては、あくまでもこれは疑惑といいますか、容疑としては結審するまでは持っておる、抱いておるということになりますか。
○伊藤説明員 冒頭陳述に記載しました事項を一〇〇%証拠によって立証し、裁判官に心証を得てもらうよう努力をするというのが検察の立場でございます。
○鍛治委員 はっきりとしたお答えをなさらぬわけですが、ここで私は一つ大変疑惑がありますのは、このP3Cの予算を、一応概算要求を先ほどの答弁でもなさっておられるということであります。その理由についても先ほど若干答弁がございましたけれども、私は昨日、本年の八月二十四日防衛庁長官が記者会見の席で発言された内容について、その要旨を資料としていただきました。この中を読んでみますと、二番目の項でございますが、この中に「国民の理解を得、疑惑の解明を得るための努力については、司法当局の調査結果等によると、この問題をめぐって犯罪容疑が生じていないことは明らかであり、またロッキード社から当庁に対し行われた説明及び提出された誓約書等の内容について関係省庁と調整した結果からも当庁が懸念し検討すべきと考えていた事項は、実質的に確認し得たと判断できた。更に今後P3Cの導入に当っての不当な行為を予防するための措置も十分具体化し得るものと判断し得た。」このように要約した内容でありますが、長官、発言をされているようであります。これはもうはっきりと、調査結果によると犯罪容疑は全くないというふうに言い切っておられるようであります。ところが、先ほど法務省の方のお話を聞きますと、これは一般的な問題でございましたけれども、起訴したものについてはこれはどうも疑惑があるというふうに私たち思いますし、それが無罪になるという例はきわめてまれだというふうにも言われておりまして、一般的には、国民サイドから見た場合には、疑惑、容疑というものは残っておる、こういうふうに私は解釈もできると思うわけでありますけれども、そこらあたりについて、このようにはっきりと言い切っておられるというのは大変にこれは軽率ではないか、こういうふうに思うのですが、その点いかがですか。
○伊藤説明員 そのうちの私どもに関する部分について申し上げます。 防衛庁からお尋ねがございまして私どもがお答えしましたのは、本年二月に法務大臣が国会で報告をいたしましたその内容のとおり、ロッキード社から入りました金の流れを克明に検察としては跡づけましたけれども、P3Cの導入に関して金銭が動いたという形跡はないということを法務大臣も御報告しておりますし、私どももその後事態は変わっておらない、そういうことを防衛庁に申し上げておるわけでございます。 ただ、児玉について申しますと、P3Cがもし導入されたら特別の謝礼金を払うという契約があったり、あるいは小佐野について言えば、P3Cについて頼まれたことがあるのに頼まれたことはないという証言を国会でした、こういうことに関連して起訴をしておるわけでございます。
○鍛治委員 これはきわめて微妙な言い回し方をされていると思います。私もその方面は素人で大変理解しにくい面もありますけれども、これはそういう金が授受された、ないしはされてないかわかりませんが、疑惑があるというある程度証拠が固められたからこそ起訴されたんだ、こういうふうに私たちは思うわけで、それが最終的に犯罪が成立したかどうかということは結審を待たなければできないんだろうとは思いますけれども、疑惑としては十分に残っておるということは言えると思うのですが、その点再度。
○伊藤説明員 私が申し上げておりますのは、犯罪捜査を担当する検察の立場においてP3Cをめぐって犯罪があったかなかったか、こういう問題について申し上げておるわけでございまして、ただいま重ねてお尋ねの件は、いわば道義的あるいは政治的な問題であろうと思いますので、私、お答えする立場にないと思います。
○鍛治委員 先ほどからの答弁をお聞きしておりますと、これまたきわめて微妙な言い回しがあるように私には思えるわけです。たとえば法務省の方は、いま刑事局長がおっしゃっておられましたが、二月二十四日の法務大臣の中間報告についていろいろ問い合わせがあったので、その中間報告に記載されておる事項については間違いがありません、こういうふうにお答えしましたと、こういうふうにおっしゃっておったと思います。あと防衛庁の方は、それ以後もというふうな言葉をつけ加えておっしゃっておったようで、そこらあたりがどうも私、合点が行かないわけでありまして、これは当然、二月二十四日の時点では、中間報告にもありますように、P3Cに関しては疑惑がないということは書かれているわけですけれども、その後われわれ国民のサイドから考えてみましても、素朴な考え方かもわかりませんが、小佐野の初公判のときに改めてわざわざ追加して訴追を行っておるという事実、これは明らかにP3Cについての疑惑が、われわれの立場からすれば、結審までは残っておる、こういうふうに考えておるわけですが、そこの間の食い違いについて。
○伊藤説明員 もし私の申し上げ方が悪かったために誤解を生じたとすればおわびを申し上げますが、防衛庁の方からお尋ねをいただきましたのは、P3Cをめぐって今日の時点に至るまで何らかの容疑があるかどうかというようなお話がございまして、それにつきましては二月二十四日の大臣の報告で申し上げた以上には出ておらない。そのことにつきましては二月二十四日以後もしばしば各種委員会において御答弁申し上げておるとおりでございまして、そういう答弁内容を申し上げて御連絡とした、こういう状況でございます。
○鍛治委員 裁判が結審した際に、これは検察庁側の訴追が確かに間違いなくて有罪であり、P3Cについても確かにいろいろ問題点が出てきて、それが確定するということもあり得るわけですね。
○伊藤説明員 検察側としては、P3Cの導入に絡んで、たとえばP3Cを取り入れてほしいという依頼の趣旨で金が動いたとか、そういう主張は公判で全くしておりませんので、P3Cに絡んで金が動いたという有罪判決は一〇〇%ないと思っております。
○鍛治委員 そういうふうにはっきり言い切られると大変にあれですが、私ども考えてみまして、この疑惑ということについて、これはいろいろな考え方があると思いますが、やはり裁判の俎上にのり、また、これについて、契約書の再更新というようなこともいろいろと小佐野の方から申し出て、それがやられておるというふうなこともありますし、表立ってのはっきりとした証拠はないとしてみても、疑惑としては相当に残ってくるということを私ども思うわけです。 それと、これに関連して、長官のいわゆる記者会見の内容の中でもう一つありますのは、「ロッキード社から当庁に対し行われた説明及び提出された誓約書」云々ということがあるわけです。これと絡んで考えてみますときに、確かに口社の方から児玉とのコンサルタント契約は完全に破棄されておる、これは一昨年ですか。それからダミー会社であるエンタープライズ社ですか、その会社とも昨年この契約は破棄されておるというふうなことを言っておりますが、これについてもわれわは疑惑を持つわけです。というのは、これについて防衛当局ははっきりと、これが実行され間違いなくこうやられておるという確証といいますか、これの裏づけ、これ自体が間違いないという裏づけは何によって得られたのか、ここらあたりをちょっとお聞きしたいと思います。
○間淵説明員 ロッキード社と児玉あるいはその跡を継ぎましたブラウンリー社との間の契約、それからその契約の破棄の証拠書類の写しは入手しておるわけでございまして、これは法務当局の所有しております書類と一致しておるわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては、この契約はもう解約されておる、こう思っておる次第でございます。(「それは児玉も了解しているのか」と呼ぶ者あり)
○鍛治委員 いまちょっと話も出ていましたように、これは確かにロ社からの申し入れであり、文書であるかもわかりませんが、児玉当人とのそういう解約というものについては確認をしてあるのかどうか。ここらあたりをお聞きしたい。
○伊藤説明員 若干契約書の解釈の問題になろうかと思いますので、私から便宜お答えを申し上げます。 この成功報酬、たとえばP3Cの問題に関する成功報酬の約束の存在について児玉は否定しております。したがいまして、児玉の方から破棄するということはないわけでございます。 一方、契約書の内容を見ますと、その最後の方に、この契約はいずれか一方の当事者が破棄の通告をすることによって六十日後に効力を失うという条項がございますので、たとえばロッキード社の方から破棄の通告をすれば、六十日後には契約の効力がなくなる、こういう契約上の文言になっております。
○鍛治委員 これははっきりと、児玉には当たっても、そういうことの事実すらないのだからということで言われておるわけでありますが、そうなると、ない事実を出させたという変なことになるわけですが、これは私は当然疑惑は残ると思うのです。そしてこれはまた、特に私どもが仄聞していることでありますけれども、児玉とロッキード社については前科があるというふうな話も伝わってきております。というのは、以前トライスターの売り込みの際に、香港に幽霊会社をつくって実際上とは全く裏でお金の授受をしておったという事実もあるのだということも聞いておるわけです。そういうことからいきますといまおっしゃったような形で国民の皆さんの疑惑が明らかに、契約を破棄したという形で納得のいくような答弁になっていない、こう思うのですが、その点について再度。
○間淵説明員 ただいま刑事局長より御説明がありましたように、この契約によりますれば、一方的な通知によって契約が破棄できるということになっておるわけでございまして、私どもの受け取りました文面上から申しますれば、この一方的契約破棄ということに従いまして契約は解消されておる、こう思っております。
○鍛治委員 こういう問題は大分前から、防衛庁長官も国会での答弁の中で、一点の疑念もない、国民の皆さんに疑念のないような形でP3Cの契約をする場合にはやりたいというふうなことを再再言われておりますし、防衛庁関係の出したものを見てもそのことははっきりとあるようです。そういう意味から言えば、こういう問題というものは昨年、一昨年の事実関係の問題であるわけですが、もっと早くこういったことがあってよかったのではないかというふうなことも思いますし、同時に、こういった面についてはたとえば一つの考え方として、契約破棄については当然このロ社が言ってきた時点で契約の違約金というようなものも支払われているのじゃなかろうかという疑いが残るわけです。そしてこの契約の違約金という形で、いわる四十五機ですかというふうな形が言われてきておりますから、裏でどうもそういう前科もあるというふうに伝わっておりますので、ロ社の方でまた児玉とそういう金の授受がなされるのではないか。そしてそれがさらに購入価格にはね返ってくるのじゃないかという疑惑はどうしてもぬぐい去れない。これは私、地元の方でいろいろな人と話しておりましたときにそういう話も出ておりました。これは強い国民の疑惑なわけですが、そういう点についても絶対にないということが言い切れるのかどうか、お答えを願いたい。
○間淵説明員 その点に関しましては、ロッキード社から児玉に対して今後いかなる支払いをなす法律上の義務も意思もないということを確認しておると同時に、私どもといたしましてはこのP3Cの購入に当たりましては、その価格の適正を期するという意味から、ロッキード社に対しまして価格調査、原価監査というものを行う、ロッキード社はこれに対して協力するということになっております。と同時に、またロッキード社が米国の政府に対しまして出す、P3Cに関しまして外国に支払いをなすところの外貨支払い証明といったようなものの書類の写しを当防衛庁にも提出するということになっておる次第でございまして、こういうような手段を通じまして不当な支払いがなされないということを監視できる体制になっておって、これを十分実施していきたい、こう思っておる次第でございます。
○鍛治委員 したいという願望だけでありまして、事実関係というものがひょっとしたら出るおそれはまだ十分残っている。すなわち疑惑が国民の皆さんから言えば残っておる、こういうふうに思います。 それから、最初申し上げましたが、P3Cで訴因を追加した、これは明らかにいま裁判上立証していく段階にありますし、いやしくもP3Cという名前が出てくる以上は、これは国民として素朴に疑惑は残っておる、また持っておる。事実先ほどから何回も申し上げますように、私はたくさんいろいろな方に会って御意見、お話をこの件で聞いてみまして、やはり全部疑惑を持っていらっしゃる。そういうように完全に解消してない。私自身もそういう疑惑というものはどうしても払拭し切れないものがあります。そういう中で今度こういうふうに予算に計上して、そしてP3Cを購入していくのだというふうなことを何かあわただしく予算編成を前にして決められた。これは多額なお金であります。そういう皆さんの血税を使うについて防衛庁また法務省側の答弁はいろいろございましたけれども、防衛庁としてはそういう姿勢は大変におかしいのではないか。こういう問題はもっと、P3Cを早く購入しなければならぬといういきさつは仮にあるとしても、それ以前の問題として国民の皆さんの疑惑を晴らすということが最大要訣である。政治というものはやはり国民の皆さんとの信頼関係が、行政とまた議員のわれわれも含めてでございますけれども、出てこないことには歯車はうまく回転しない、こう私は思うわけであります。 そういう意味から、今回とられたそういう予算概算要求という措置、これは私どもは、まだまだ疑惑が残っているままに早急にやられ過ぎた、もう少し時間をかけてじっくりと国民の皆さんとも対話をしながらやるべきであった、こういうふうに思うのですが、いかがですか。
○間淵説明員 P3Cの導入に関しましては、先ほども申し上げましたように、純粋に技術的、防衛的な見地からこれの導入を内定したということと、犯罪の容疑に関しましては、検察当局の取り調べ、あるいはSEC、米国の証券取引委員会のいままでの取り調べ、報告といったようなものからは犯罪の容疑は出ておらないということ。それから、今回の内定に当たりましては、いかなる意味のその外部からの圧力は受けておらないということ。それから、今後の行動につきましては、十分不正支払い等をチェックする体制もできておりますし、それに従って実施していく、こういう所存でございまして、そういうような理由から、今回内定させていただきました。そういうことでございます。
○鍛治委員 いろいろ御答弁はありましたけれども、国民の皆さんの疑惑を解消するまでの納得のいく論拠ではない。概算要求をなさっておっても、確定したわけではございませんので、こういう問題については十分にまだまだ時間をかけて議論をしていただきたいし、またそういう努力をやっていただきたい、こう要望として申し上げておきます。 最後に、一つ資料の提出をお願いしたいのですが、先ほど話が出ました児玉とロッキード社の契約破棄の書類につきましてわが党の坂井議員より資料要求をいたしておりますけれども、これが資料提出ができないというふうなことで文面が参っております。これはぜひ資料として提出をしていただきたい。これは委員長の方からよろしくお願いしたいと思います。 以上、終わります。(「委員長、出させたらいいです。大したことはない、そんなことは」と呼ぶ者あり) また立って申しわけないのですが、これは大したあれじゃないと思いますので、ぜひお出しを願いたい。
○原委員長 一遍よく理事会で相談して善処いたします。 中野寛成君。
○中野(寛)委員 私は、現在話題になっておりますP3Cに関連をいたしまして防衛庁及び法務省にも若干お尋ねをしたいと思います。 特に防衛の問題でありますけれども、すべて防衛というものは、単にその備えが完璧であればいいというだけではなくて、あくまでもそれは国民に何らの疑惑を持たせない、同時に国民挙げての理解が得られるということが戦略的にも当然必要なことでありますし、それが最低限の条件であろうと思うわけであります。そういう意味では、いま話題になっておりますP3Cの問題にいたしましても、あのいわくつきのロッキード社の飛行機でございますから、必然的に防衛庁御自身も御心配になっておられますように、今日までのいわゆるロッキード事件に関する疑惑を払拭するという努力は当然しなければいけませんし、少なくとも国民にその心配を残すことがあってはならぬと思います。同時に、あえて今日このP3Cを選ぶとするならば、それはその新しい対潜哨戒機というものがいまどうしても必要なんだという説明と、同時にそれはP3Cでなければならないのだということを国民にきちっと納得させる説明がなければならぬと思うわけであります。そういう観点から若干お尋ねをしたいと思います。 防衛庁にお尋ねをいたしますが、いまたとえばPXLが必要だというふうに考えるときに、P3Cと同等の性能そして値段、そのようなものを持っている機種がほかにあるとするならば、その場合に、これが同等であるとするならば、いまいわくつきのP3Cをとらずにその別のものをとるというのが心情的な態度ではないかと思うのでありますが、その辺につきましてはいかがでございますか。
○上野説明員 仮にそういうものがありとせばという御質問と了解いたしますが、心情的な問題、何とも私のような者からお答えしていいかどうかわかりません。したがいまして、実証的な、実態的な面から申し上げますと、P3Cと同等の所望のわれわれの要求性能を満たすもの、これは現在世界にございません。
○中野(寛)委員 私の質問にそのままにはお答え願えなかったんでありますけれども、ある意味では、ほかにないから仕方なしにということかもしれませんが、同時に、このロッキード事件の問題も選考の中でわざわざ防衛庁長官がお触れになるということは、どうしても必要であるから火中のクリを拾う気持ちでこれを選ぶ、そういう防衛庁としての態度であるというふうに理解してよろしいでしょうか。
○上野説明員 先ほど来諸先生方から御質問があり、また法務省御当局等もお答え申し上げておりますとおり、いわゆるロッキード問題についての疑惑につきましては、私どもは法務省御当局にも問い合わせをいたしまして疑惑なしという確信を持っております。本委員会におきまして、先ほどの繰り返しになるかもしれませんけれども、五十二年二月二十四日、法務大臣からの当委員会における御報告におきまして、PXLの選定問題を含めて一月二十一日までに処理を終えた以外に犯罪の容疑を認めるべき資料は得られないということでございます。したがいまして、私どもといたしましては、ロッキード問題につきまして疑惑はないというふうに現在の時点では確信しておるわけでございます。
○中野(寛)委員 いろいろお調べにはなったようでございますけれども、しかし、疑惑がないと決めてかかる、そしてまた将来にわたってそういうものの新しい事実関係が出てくる心配がないと決めてかかることは、私は危険を感じてならないのです。むしろ、いま新しい対潜哨戒機が必要だ、それはP3Cがいま最善のものだと判断をするならば、それが純技術的に考えてそう判断をするというのであるならば、それならなおさら国民の皆さんにその性能をPR、理解していただくという努力と同時に、それにまつわる忌まわしい事件がもし発生したら、これは戦略的な効果というものが国民感情の中で低下するわけでありますから、むしろそれにはなお一層神経をとがらして注意をして見守っていく、その態度の方がむしろ必要なのではないか。むしろ疑惑がないんだ、その心配がないんだと決めてかかることの方に私は態度として心配をするのでありますが、いかがでございましょう。
○間淵説明員 ただいま先生御指摘のとおり、私どもの判断といたしましては、いままでのところ犯罪を証する容疑はない、将来に対してもそういうことが生ずる、何と申しますか穴口と申しますか、そういうものはふさいであるというのが私どものただいまのところの考えでございまして、先生御指摘のように、今後ともいまの推移には十分注目いたしまして、国民の疑惑を払うように一層の努力を続けていきたいと思っております。
○中野(寛)委員 そうなりますと、私どもはここで、先ほど来話題になっておりますけれども、その疑惑の問題について防衛庁に改めて若干のお尋ねをしたいと同時に、対潜哨戒機の必要性と、そしてP3Cの問題についてお尋ねをしたいと思うのであります。 先ほど鍛治委員の方から最後にお尋ねがありましたけれども、児玉及びロッキード社の契約は取り消された、そしてそれについては契約解消の関連資料を手に入れている、こういうお話でございます。私からも、あえてその関連資料、証拠書類というものを、この国民の皆さんの疑惑を晴らすために、ぜひとも明らかにしてほしいと思うわけであります。委員長、先ほど理事会に諮ってということでございましたけれども、これを出す御意思は防衛庁の方としてはございませんか。
○間淵説明員 この書類は、私どもとは関係ないと申しますとなんでございますけれども、第一者間の契約でございまして、したがいまして、そのプライバシーの保護という面も十分考えていかなければならぬ、こう考えておる次第でございまして、国民の疑惑を晴らすという公益性とそこの辺の関係というものを、関係当局といま法律的に非常に急いで結論を詰めておるところでございます。
○中野(寛)委員 この書類は私はなまじっかなものではないと思うのです。そしてむしろ、公益性の方が大きいということを否定する国民はいないと思うのです。だからこそ私は、より一層前向きに御検討いただいて、それを出していこうという御熱意のほどが——むしろ防衛庁自身が、将来疑いを持たれないようにしようと思えば、なおさらその御熱意がなければならないんじゃないでしょうか。もう一度お伺いいたします。
○間淵説明員 私どもといたしましては、ただいま先生の御指摘のような点を十分考慮いたしまして、前向きの姿勢で対処していきたい、こう思っております。
○中野(寛)委員 それでは、あのような御答弁でございますから、私からも改めて委員長に、この書類の提出方について委員会として要求されますことをお願い申し上げます。 さて、続きまして、先ほど来、この契約が果たして破棄されたかどうかという問題ですが、成功報酬等にも絡みまして、やはり何といっても心配なのは、二つの問題があると私は思います。 一つは、その報酬等が万一にも払われるようなことがあれば、その金はまさに国民の税金から出ることになります。そしてまた、そのような疑惑がこれからも残されるとすれば、それはゆがんだ検討の中でこれが実現される、契約が進められることになってしまいます。 私たちは、そういう疑惑を晴らすという意味で、いまの資料の問題も申し上げましたけれども、もう一点、すでに何らかの形で、たとえば着手料的なもので払われているおそれもないのかどうか、そしてそれが同時に国民の税金にはね返ってくる心配がないのか。そのことは防衛庁として、その原価計算等についてもよほど慎重に、真剣に検討しなければいけない、こう思うわけであります。いまロッキード社は防衛庁が行う原価調査等に同意すると約束しているということでありますけれども、原価調査はもとよりでありますが、同時に、その原価調査のほかには何をさせるのか、そしてそれを防衛庁はどのようなものをおやりになるおつもりなのか、そのことにつきましてもお尋ねしておきたいと思います。
○間淵説明員 先ほど申し上げましたように、さような不当な支払いがなされないように、それを防ぐ手段の一つといたしまして、原価調査等と申しておるわけでございますが、これは価格調査、原価監査のことでございまして、そういうものと同時に、代理店手数料等も、その代理店契約を私どもに提出することになっておるわけでございまして、そこで代理店手数料の合理性というようなことも調査すること、及び、先ほど申し上げました米国政府に提出いたしますところの外貨支払いの証明といったようなものも防衛庁に提出させるということで、そういう不当な支払いがない、それが価格に不当にはね返らないというように、これを予防する手段を講じておる次第でございます。
○中野(寛)委員 さて、ロッキード社のいままでのやり方を仄聞いたしておりますと、当初契約をいたまして、それから年数がたちますとだんだんその価格を引き上げていく、そのようなやり方を手段としてとってこられた前歴があるように聞いておるわけでありますが、さて、いまこのP3C一機七十七億円、こう言われているようでありますけれども、これまでのこの種の価格から見て、将来大幅に、これが契約をし、そうしてそれを日本が使い始めたその段階になって、もう取りかえがつかないような状態になってきてからまた引き上げられるというふうな心配は、先ほどの質問に関連して、ございませんか。
○間淵説明員 価格に関しましては、その四十五機、平均一機七十七億円ということに概算なっておるわけでございまして、その細かい詰めは目下進行中でございますが、これが途中で大幅に増加するようなことはないような契約を結ぶということに十分心がけておりますし、まあ物価の値上がり、労務費の値上がり程度以上の値上がりはないものと思っておりますし、またそういうことのないようにさせたいと思っております。
○中野(寛)委員 さて、同時にPXLそのものについての必要性の論議もあるわけであります。P3Cの導入によってどこまで潜水艦を捕捉できるのかどうか、そしてまたP3Cの長所の一つに、米海軍保有の豊富な対潜データの入手が可能だというふうに御説明をしておられるようでありますが、本当にそれが可能なのか、彼らが出すのかどうか。スパイ王国と言われる日本でそうたやすく彼らは出さないというふうに評価する人たちもおります。そういうふうな取り決めがなされているのか、そしてそれは本当に出されるのか、そのことをお尋ねしておきたいと思います。
○間淵説明員 P3Cの性能に関しましては、現存するP2J、わが国がただいま使用しておるその飛行機に比べますと十倍の対潜能力を持っておるということでございます。 また、先生の第二の御質問の点でございますが、対潜データ等に関しましては、まだその予算が通過いたしておらないという状況でございますが、内々いろいろの情報を交換しておるところによりますれば、国際軍事上他国には渡さないという常識になっております暗号関係のもの、あるいはアメリカの原子力潜水艦の音紋等は当方にはリリースされない、こう思う次第でございまして、それと同時に、P3Cにはついておりますが、わが方の必要といたしておりません核爆雷に関する一連の装置といったようなものもリリースされないわけでございますが、その他のものについてはリリースされるという見通しを持っておる次第でございます。
○中野(寛)委員 これらのことについて、いま時期的な問題をおっしゃいましたけれども、私は、このP3Cでなければならない、もしくはいま対潜哨戒機がどうしても必要だということの納得というものが、疑惑を晴らすことと同時に国民の皆さんに対して説明が必要だということを冒頭申し上げました。私は、このことには折に触れてやはり何としても気をつけていただきたいし、努力をしていただきたい。むしろ具体的に、防衛庁としてこれからおやりになろうとしている、そういう国民の皆さんに説明をするこれからのプログラムさえも聞きたいぐらいなんです。このことについてはいかがでございましょうか。
○上野説明員 対象機種がたくさんございますので、説明が冗長にわたりますといけませんので、御要望に応じて順次機種別の点につきましては御説明申し上げますが、簡単に結論だけ申し上げますと、P3Cを選ぶに当たりましての選択の基準と申しますか、そういうことにつきましては次のように考えております。 まず、現有の陸上固定翼対潜機の勢力、この勢力の安定的な維持を図りつつ対潜機能を早期に近代化する。これは対象は主として原潜でございますが、早期に近代化をすることが可能であるということが第一点。 第二点は、開発に伴いますリスクなどがなくて、そして装備化の確実性が最も高いもの、これが第二の基準。 第三に、費用対効果の面ですぐれているということでございます。 第四に、少数多機種、ごく少ない数でありながらしかも機種をたくさん装備しなければならないという選択でございますね。そういう場合に比較いたしまして、教育訓練とか整備器材の多重性とわれわれは申しておりますが、たとえば二機種を入れますれば二種類の教育訓練もしなければならない、また整備器材も調えなければならない、そういうような多重性といった面での支障がなくて、部隊の一元的な運用が図れるということでございます。 また、さらに備考的に申し上げますれば、米海軍の有する豊富なる対潜データ等の取得が可能であるということは、われわれとしても大きなメリットとして考えておることでございます。 以上申し上げましたような、大きく分けますと四つの点の基準で選びまして、わが国の対潜能力が今後際立って向上していくということを期待しておるわけでございます。 ちょっと一つ落としました。申しわけございません。第五の点といたしまして、航空機工業の操業度に与える影響の面でも、相当程度航空工業界に寄与し得るということを期待しておるわけでございますが、以上五点の基準から選んでまいりたいということでございます。
○中野(寛)委員 児玉裁判関係のことで、冒陳の中から若干お尋ねをいたします。 先般、中曽根代議士にもお越しをいただいていろいろ御証言をいただいたところでございますけれども、コーチャン回想録で言うところのあの陰謀であります。これは児玉裁判の冒陳も認めているわけでありますけれども、工作をした政治家の名前につきましては、回想録とは違って明らかにされていないわけであります。その理由はどういうところであるのか、捜査をされたのか、または目下なお捜査を継続中なのか、そのことについてお尋ねをしておきたいと思います。
○伊藤説明員 検察官が手持ちの証拠によって立証できることで、かつ立証を要することは、そのまま冒頭陳述にあらわしてあるわけでございまして、お尋ねの点については立証の計画がない、こういうことでございます。
○中野(寛)委員 ということは、われわれにとっては、本委員会にとってはむしろその内容こそが望ましい、というよりも必要なわけであります。あの起訴事実を証明するためにはむしろそれは不必要だということで、本委員会の目的とあの訴訟の目的とが違うということで外されたということでございますか。
○伊藤説明員 すでにしばしば答弁申し上げておりますように、政治家の当該工作についての介入というものは、捜査上ごく一部を除いては認められておらないわけでございまして、そういうことで御了承をいただきたいと思います。
○中野(寛)委員 ごく一部を除いては認められないということでありますが、あの陰謀があったということを冒陳の中では認めておられるわけでしょう。ということは、相手があり、そしてその政治家がいたということになるのではないのですか。それを御存じの上で、それは裁判では必要がないということで削られたのか、それがわかっていて削られたのか、そこまで捜査をしていないのか、いかがなのでございましょう。
○伊藤説明員 先ほどの一般論で御理解いただきたいわけでございますが、わかっておりながら落としたのか、わからないから書いてないのか、それはいずれ公判で明らかになると思います。
○中野(寛)委員 いずれ公判でと言われてしまうと、すべてが聞けなくなってしまうのでありますけれども、それでは、これらの点について、さきに中曽根代議士にお見えいただいたときにも御本人からお答えがありましたけれども、この陰謀のことについては、それじゃ中曽根代議士からお尋ねにはなっておられるわけですね。
○伊藤説明員 具体的な捜査の過程におきまして、どういう方から意見を聞いたかということは、大きく言えば検察運営の全体にもかかわりますし、それから具体的な公判運営にも影響を生じますので、申し上げかねるということでございますが、先般中曽根氏御自身が、四月でございましたか証言をなさいました。これを、その内容の大筋を私どもが否定すればうそになりますし、さりとて肯定するわけにも、ただいま申し上げましたような基本姿勢から、いかないわけでございます。
○中野(寛)委員 それ以上お尋ねしてもお答えが出てこないようでございますし、いずれ公判廷で証明されるということでございますから、それを期待しておきたいと思います。 次に、私は、個人的なことになりますが、大阪国際空港の近くに住んでおります。委員長も同じでございますが、特に今度エアバスが導入をされまして、周辺住民は非常に関心を持っておるところでございます。同時に、昨年暮れにこのいわくつきのトライスターが事故を起こして、すべてトライスターの飛行を中止して、改めて調査をし直したという事件がございました。そういう内容もございまして、非常に関心の高い問題なんでありますが、あの冒陳の中で児玉がコーチャンに、航空公害防止協会をやっておられます笹川良一氏を大阪空港の騒音問題に絡めて紹介した、そして協力を要請したらどうだというふうな助言をしたりしておるわけでありますけれども、その笹川氏からも事情聴取をなさいましたか。
○伊藤説明員 御指摘のように、児玉の冒頭陳述におきましてコーチャンを笹川氏に紹介したというくだりがあるわけでございます。そのことに関連をして笹川氏を取り調べたかどうかという点につきましては、先ほど申し上げましたように、お答えを差し控えさせていただきたいのでございますが、およそ検察当局といたしましては、一般的に冒頭陳述書に明確に記載をするというような事柄につきましては、所要の捜査は十分尽くしておる、こういうふうに思っております。
○中野(寛)委員 次に、小佐野氏の関係の冒頭陳述に関連して一、二お尋ねをいたします。 先ほど来P3Cについてロッキードそして児玉、小佐野というつながりにつきまして、冒頭陳述等を読みますと、そこからかなり政治工作に発展をしたのではないか、私どもはこう読み取るわけでありますが、これは政治工作にかなり進んでいるのでありましょうか。
○伊藤説明員 政治工作という言葉の意味が必ずしもはっきりいたしませんが、P3Cの関係でいわゆる政治家というような方々に、工作というお言葉でございましたから、それをそのままちょうだいいたしますと、工作して働きかけたというような事実を認定したという報告は、検察当局からは得ておりません。
○中野(寛)委員 これに関連をいたしまして、まだ受けていないということでありますが、それは捜査中なのかどうか、同時に、国防会議議員懇で国産化の白紙還元の問題がありましたけれども、この問題につきましても実はまだその真相が明らかにされていない。少なくとも本委員会でみんなが納得した状態で明らかにはされていないわけでありますが、このことも含めまして、これらの捜査というのはもう終了しているのですか、まだ進められているのですか。
○伊藤説明員 ロッキード事件の捜査は、簡単に申しますと、ロッキード社から流入した金の流れを、その流れの次第を追って展開してまいったわけでございます。したがって、その流れを追うのに必要な限度において、周辺事実も調査をしながら捜査を展開したわけでございますが、二月二十四日の大臣の報告にも述べておりますように、P3Cをめぐってロッキード社から流入した金が動いたという事実は認められなかったわけでございます。したがいまして、そのことからもおわかりのように、いわゆる白紙還元問題について金が動いたという事実はなかった、こういうふうに認定をしておる次第でございます。
○中野(寛)委員 時間が参りましたので、終わります。
○原委員長 次に、正森成二君。
○正森委員 私は最初に、防衛庁長官がおられませんので、国務大臣としての法務大臣に政治姿勢の点について伺いたいと思います。 P3Cを導入するということにいたしますと、ロッキード事件が起こりまして現在なお公判中でございますから、国民にいやしくも不正、不当な金銭の授受について疑惑を残すような状態で予算要求を行うというようなことは、絶対にあってはならぬ。その疑惑を解くために可能な手段があるとすれば、最大限そういう手段をとるべきである。これは当然であると思いますが、いかがですか。
○福田(一)国務大臣 防衛庁がP3Cを使用するということに関連をして、そのことについての疑惑があったならばこれをできるだけ解明するようにすべきである、こういうような御質問と思いますが、一般論として見れば私はごもっともな御意見と思いますが、今回の場合にそれがどの程度適用されるか、どういうふうに処置をすべきかということについては、これはやはり防衛庁自身が十分に考えなければならない問題である。国務大臣として私が、防衛庁のその面にまで突っ込んで御答弁をすることはいかがかと思います。
○正森委員 大前提としては、一般論としてはお認めになったと思います。 そこで、私の前にお聞きになりました同僚委員と重複しないように伺っていきたいと思いますが、まず最初に刑事局長に伺いたいと思います。 ブラウンリー・エンタープライズ社とロッキードとの契約については六十日の予告で終了しておるという意味の御答弁がございましたが、私どもがいただいております防衛庁の「次期対潜機の選定について」昭和五十二年八月、防衛庁名義の書類の三十一ページによりますと、もとの児玉とロッキード社との契約では六十日の予告でありましたが、ブラウンリー社との間ではそれが三十日ということなので、八月一日から三十日で八月三十一日に終了しておる、こういうぐあいになっておりますが、いずれが正しいのでしょうか。
○伊藤説明員 本日、ブラウンリー社との契約書そのものを持参いたしませんでしたから、責任あるお答えは申しわけありませんが、ちょっとできませんが、御指摘のようなことではなかったかと思います。
○正森委員 そうしますと、六十日と三十日の違いはありますけれども、両方の契約上、ブラウンリー社との契約といいますのは、児玉とロッキードとの契約をいわばダミー的なブラウンリ一社に児玉が差しかえたという形ですから、契約終了についての条文というのはほぼ同じものである、こういうように了解してよろしゅうございますか。
○伊藤説明員 必ずしも的確に御趣旨を理解したかどうかわかりませんが、おおむね同様だと思います。
○正森委員 そうだといたしますと、私は装備局長に伺いたいと思います。 ここに、私どもが昨年の二月にアメリカへ調査に行ってまいりましたときに入手した、児玉との間のコンサルダント契約書の基本契約書というのがございます。当時われわれ国会議員は、調査団が全員それを入手したということは広く知られているところであります。その契約書によりますと、こう書いてあるのですね。第五条のB項を見ますと、「以上に定めた如く、本契約書が終了した場合、ロッキードあるいは販売業者の唯一の責任は四条B項に示された報酬の支払いとなる。」そしてその四条B項を見ますと、「付加的な報酬として、コンサルタントは、領域内での販売業者の顧客への製品販売について、時に応じて本契約書に付け加えられる修正によって、指定された製品およびコミッション・レートに従ってコミッションの支払いを受ける。」こういうぐあいに記載されております。したがって、この契約書の意味するものは、契約が終了した場合には、毎年もらうところの基本的な報酬額、この場合には五千万円が五千六百万円に変更されておりますが、それは以後受け取ることはできない、またロッキード社のためにコンサルタントとして以後働かなくてもいいということにはなりますけれども、それ以前に働いたことについて付加的な修正契約書、たとえばトライスターを売れば一台につき十二万ドルもらうとか六万ドルもらうとかというたぐいのことについては、本契約が終了してもロッキード社もしくは販売業者、セラーと呼んでおりますが、その唯一の責任として残るということになっております。そうだといたしますと、仮にこの契約書が終了したとしても、児玉がいままでにロッキード社のために行ったことに基づいて何らかの利益をロッキード社が受けた場合には、それに対してロッキード社が報酬を支払う義務というものは依然として残るのだということになっているように、法律上は当然受け取れるのですね。いかがです。
○間淵説明員 契約書の詳細にわたる内容につきましては、先ほど申し上げましたようないろいろの法律上の問題点を解明中でございまして、触れるのは避けたいと思うわけでございますが、その解約条項につきまして申し上げますと、どういうものが解約後も支払い義務が残るかということに関しましては、ロッキード社がその債権あるいは支払うべきであるということに同意したものについて支払いが残るということになっておる、こう記憶しておるわけでございまして、ブラウンリー社がロッキード社からその解約の通知を受け取りまして三十日の予告期間があるわけでございまして、その予告期間中に当然その債権確定の申し出をすべきであって、そのときにロッキード社がその債権を確認いたしますれば、支払いの義務が後に残るということになると思うわけでございますが、八月四日でございますか、ロッキード社から解約通知を受けたわけでございますが、八月三十一日に至るまで何らの申し出をしておらないというのが事実でございます。したがいまして、後に何らの支払い義務もロッキード社にとって残らない、こういうことであると思うわけでございます。
○正森委員 そんなことはこの契約書のどこにも書いてないじゃないですか。どこに、終了の通知を受け取ったら終了になる三十日なら三十日、六十日なら六十日の間に債権額の確認を求めて、確認をしなければ払えないなんて書いてありますか。そうじゃなしに、この契約書では逆に、契約が終了しても「ロッキードあるいは販売業者の唯一の責任は四条B項に示された報酬の支払いとなる。」ということで、修正契約に基づいて個々のトライスターを売り込んだとか、P3Cを売り込んだとか、韓国に売り込んだとか、そういうような手柄があった場合には、これは払わなければならないんだということをこの契約書には書いてあるじゃないですか。どこに三十日以内に確認をしなければ金を払う義務がないなんて書いてありますか。 さらに、私は伊藤刑事局長にお話を申し上げたいと思うのですが、私は「契約が終了した場合」と言いましたが、あなたは契約を破棄したという「破棄」という言葉を使われました。しかし、原文を続んでみますと、英語ではターミネートという言葉を使っております。ターミネートというのは、御承知のように、終了させる、あるいは終結させるという意味です。破棄するというのは英語ではキャンセル・ア・コントラクトと言います。これは無効にするという意味を含んでおります。したがって、この英文の契約書を私は持っておりますけれども、ターミネートという言葉をわざわざ使っているというのは、破棄ではないんだ。この条文に基づいて、この条文に残るところの義務というものは、契約を終結さしても依然としてロッキード社に残るんだということを示しているじゃありませんか。そうだとすると、法務省並びに防衛庁がいろいろとロッキード社との関係で大丈夫だ、大丈夫だと言ったけれども、この契約書自体を見る限りは、決して大丈夫ではない。児玉の方が、P3Cに決定をして、これは自分が四十七年、四十八年、いろいろアドバイスを与えたからである、四十七年の十月九日に国防会議で国産というのが白紙に還元をして、専門家会議を開いて改めて決めるというようになったからこういうぐあいになったんだ、まだ自分は口を閉じて言っておらないけれども、五十年に自分はこんなことをした、五十一年にもこんなことをした、だからロッキード社ばやっと五十二年の末になって日本から契約を獲得したんだと。こういうぐあいに考えるならば、法律上は請求できることになっているじゃありませんか。そういう疑惑に対して、国民にそうではないということを言うのは当然であると私は思いますが、いかがです。言い開きできないでしょうが。契約にはそうなっているんだ。
○間淵説明員 先ほどお答え申し上げましたように、その契約の具体的内容について触れるのはちょっと差し控えたいと思うわけでございますが、ただいま私が申し上げましたそのタミネーションクローズは、児玉、ロッキード間の契約を継承いたしましたロッキード、ブラウンリー間の契約書でございます。
○正森委員 だから、ロッキードとブラウンリー社との契約は基本的に児玉とロッキードとの契約と変わりないでしょうということを、初めにちゃんと言い抜けできないように私は抑えてあるのです。そして、児玉とロッキードとの契約では、私がいま申し述べたようになっているんです。ですから、幾らロッキードからいろいろ言ってきても、この基本契約によれば、この基本契約の条項に基づく終結の措置をとっている限りは、依然として児玉とP3Cとの関係についての報酬契約は残る。それはロッキード社の義務であるということを認めているわけであります。ですから、国民は児玉に対して二十五億円自分たちの税金から払うことになるかもしれないという疑惑は依然として残っているんです。
○間淵説明員 先ほども申し上げましたように、私どもといたしましては、この契約書に関するいろいろの法律上の取り扱い方を決めた上で明らかにしたい、こう思っておるところでございまして、そういう事態になりましたときにその点が解明される、こう思う次第でございます。
○正森委員 とんでもないことを言うもんですね。あなた方は、われわれにこういうりっぱな文書で、疑惑は何らないんだということを八月に説明しているじゃないか。それに基づいて概算要求をしたのではありませんか。ところが、私が条文に基づいて問い詰めると、それはまだ十分に検討してないけれども、検討したらまた御報告するというようなことで下がっておる。それじゃやり直しじゃないか。検討していないのに概算要求を行ったということになります。これはとんでもないことだし、いままで同僚委員に対して説明してきたことはいいかげんなことだったということになるじゃないですか。私がたまたま法律家だったから条文を指摘したけれども、条文を指摘しなければ、一体、キッチン社長から言うてきたことで国会をいいかげんなものに扱うつもりだったのですか。しかも、そういう点を明白に指摘されるのを恐れて、ブラウンリー社との契約は、同僚の坂井委員も提出要求をした、私も提出要求をしたけれども出さないじゃないか。なぜ出さないか。それはそういう点が明らかになることを恐れて、国民の目を隠蔽するために出さないのではありませんか。去年の二月、三月には児玉とロッキード社との契約はすべてわれわれに明らかになったのに、児玉がいまや被告人として起訴されたときに、児玉のダミーであるロッキード社とブラウンリー社との契約がなぜ出せないか。そんなばかなことがあるか。そして、四千億円の国費を使うP3Cについて国民の疑惑がそれで晴れておる、そんなばかな言い分がありますか。それで国民が納得できますか。ですから、ブラウンリー社との契約は即刻提出すべきである、そうしなければ、国民の疑惑は全く解くことができない、そういうように私は思います。私からも重ねて、契約書及びロッキード社からの解約に至る経過についての往復の文書を提出されることを望みます。
○原委員長 いずれ理事会で相談して善処いたします。
○正森委員 そういう御決定ですから、私は理事会の御決定に服したいと思いますが、同僚の理事諸君が私の質問もお聞きになって、当然この文書の提出を決議されることを確信しております。また、理事会で決議が出る前に、防衛庁及び法務省当局は当然えりを正してこういうものは即刻提出すべきである。そうでなければ、幾ら国防のためにこういうことをやるのだと言っても、国民は果たしてそういう国防が日本に必要なのかどうか、児玉に対して賄賂まがいの金をわれわれが払うことになるそういう決定が必要なのかどうか、そういう疑惑を持つのは当然だ、こういうぐあいに私は思います。 もう一点それに関連して私は聞いておきます。 児玉との契約によれば、五十機以上のP3Cになっています。あなた方は、今回防衛庁が決めたのは四十五機である、ですから、五十機以上というのに触れないから、契約がどうあろうと大丈夫だというようにあるいはお逃げになるかもしれません。けれども、それは決して国民に対する正しい解明ではないと思います。 あなた自身が認めておるように、一機の予備機を含めて四十五機、四十四機ですが、昭和五十三年から昭和六十二年までの十年間に、P2J等がそろそろ償却期間が過ぎて退役になりますから、それを順次補充する、昭和六十二年段階では、私がこの資料を拝見したところでは、P2Jが三十六機、P3Cが四十四機、合わせて八十機、十機一飛行隊ですから、八飛行隊を対潜哨戒機について保持したい、こう書いてあります。そして昭和六十七年にはP2Jはもう寿命が尽きてゼロになる、こうなっております。そうすると、もしあなたが八飛行隊を維持したい、そういう意図を貫かれるならば、昭和六十二年から六十七年までの間にP3Cは四十四機ないし四十五機ではなく、当然P3C及びその改良型が八十機までふえなければ、あなた方の立場による国防は全うできないことになります。現にこの文書を見ますと、本当は九十機欲しいんだ、だが当面の問題として、現実的に四十五機を要求し、本年度は十機を要求するんだ、こう書いてあります。そうすると、四十五機だから、児玉とロッキード社との、あるいはロッキード社とブラウンリー社とは五十機以上で、日本政府が購入を決定した場合には二十五億円払うというものは含まれないという議論をして逃げるとしても、それは逃げられないことでしょう。あなた方はいずれ何年かすれば、四十五機では国防は全うできないから、もう五機あるいはもう十機、場合によればもう三、四十機買わなければならない、こうなるでしょう。そうすると、児玉とロッキード社ないしはロッキード社とブラウンリー社との五十機以上P3Cを日本が購入決定した場合には、二十五億円払うという条項は現実のものとして生きてくるわけですね。それはお認めになるでしょう。
○上野説明員 対潜機の耐用命数、これは御承知のとおり、相当長期間にわたります。現在P2Jが最終的にゼロとなるのは、ただいま先生御指摘のとおり、昭和六十七年ごろと見積もられます。ただ、この最終時点まで見込みました計画を立てるといたしますと、計画期間が余りにも長期間にわたります。この間におきます技術の動向、それから減耗の予測等見積もり要素がかなり不確定となりまして、計画自体の現実性が薄くなるきらいがございます。このため、私どもといたしましては、見通し得るおおよその期間として当面十年間についての計画を策定したところでございます。このことはひとりP3Cのみにとどまりませず、過去のFXの整備におきましても、また過去海上自衛隊が採用いたしました固定翼の対潜機の各世代、これにつきましても装備化におおむね十年を要しておるということからも、私どもとしては妥当なものと考えております。
○正森委員 いまお聞きになりましたように——審議官ですか、あなた。審議官ですね。審議官がるる御説明になりましたけれども、私の質問に対する的確な答えになっていないですね。もちろんそれを否定するものにもなっていない。そういうことはできないはずですね。 「次期対潜機の選定について」というこの防衛庁の文書、これはあなた方お持ちでしょうが、ページ数を示しますと、二十六ページをあけていただくと、あなた方自身が「最終的にこれらの勢力をP−3C級に置き換えたとした場合、九〇機程度の規模が必要である」、こういうぐあいに言うておるのですね。そして、その次の段落で「したがって防衛庁の希望としては、現在でも大型陸上固定翼対潜機の規模をこの程度まで拡充したいとは考えているが、当面見通し得る一〇年間においては現用機の減耗が相当数にのぼる状況にあるため、現実性のある整備を進める必要があると考え、この八〇機態勢を安定的に維持しつつ更新近代化を進めることを計画したものである。」こう言っているのですね。九十機欲しいが当面としては八十機態勢だ、そしてその八十機態勢は昭和六十二年末ではP2Jが三十六機でP3Cが四十四機である、こう言うているのです。そしてこのP2Jは次第になくなって昭和六十七年になくなるわけですから、論理必然的に、あなた方が繰り返し主張される対潜能力を増大しなければならぬということになれば、これはP3Cをもう三十六機導入するという結論にならざるを得ないじゃないですか。そうすると、児玉の五十機以上売り込んだら二十五億円、これはいただくんだというのが生きてくるんですね。しかもブラウンリー社との契約では私がいま指摘したような問題がある。こういうことになれば、疑惑は全然晴れておらない。いみじくもおっしゃったように、われわれは法律的な問題はまだ検討しておりませんから検討した上でと、こう言うでしょう。それじゃ、あなた方実に無責任なことをやったということになります。 私に与えられた時間が終わりましたので、法務大臣に一言申し上げたいと思います。 多少法律専門的なことも入りましたけれども、いまお聞きになって、防衛庁自体が手を上げて降参したのですから、法律的な検討はできていなかった。だから、そういうような状況の中で概算要求をするというようなことはもってのほかであった。ですから、閣員の一員としてあなたは、こういう問題について姿勢を正すためにこれから努力をしていただきたい、こう思いますが、いかがですか。
○上野説明員 六十三年度以降の問題につきましして補足して申し上げます。 六十三年度以降の措置につきましては、導入をお認めいただいた場合でございますが、P3Cの運用上の成果あるいはその時点におきます諸外国の技術の動向などを考慮いたしながら、今後さらに検討を進めていくという所存でございます。
○間淵説明員 先ほど申し上げました法律的な解明と申し上げましたのは、この契約書を公表できるかどうかについての法律的な問題でございまして、その契約の内容に関する法律的問題ではございません。
○正森委員 それじゃ、もう一遍聞かなければいけないな。だれもそんなこといままで思ってないですよ。あなたここへ出てきて、私、弁護士だったから人の顔の表情を読めるけれども、いかにも困り果てたというような顔をして、その点については法律上の検討をしておりません、こう言って、だから私が検討もしていないで概算要求したんだなと言って、普通の平均的な声よりもオクターブを少し上げて聞いても、いま言ったようなことだったから、早速ぱっと手を挙げて正森委員の誤解でございますと言うべきところを、あなたはまことに恐れ入ったというような顔をしていたじゃないですか。そんなもの新聞記者も全部見ていますよ。いまさらそんなこと言ったってだめです。 私の質問を終わります。
○原委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後三時三十六分散会