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80回国会参議院1977/04/13

予算委員会第三分科会 第1号

発言数
341
登壇者
39
会派数
4
開催日
1977/04/13

会議録

坂野重信自由民主党

○坂野重信君 ただいまから予算委員会第三分科会を開会いたします。  本院規則第七十五条により、年長のゆえをもちまして私が主査及び副主査の選任につきその議事を主宰いたします。  これより主査及び副主査の選任を行います。  つきましては、選任の方法はいかがいたしましょうか。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 主査及び副主査の選任は投票の方法によらないで、主査に坂野重信君、副主査に竹田四郎君を推選することの動議を提出いたします。

坂野重信自由民主党

○坂野重信君 ただいまの青木君の動議に御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂野重信自由民主党

○坂野重信君 御異議ないものと認めます。  それでは、主査に私、坂野重信、副主査に竹田四郎君がそれぞれ選任されました。     —————————————

坂野重信自由民主党

○主査(坂野重信君) ただいま皆様方の御推挙によりまして主査を務めることになりました。皆様方の御協力を得てその責務を果たしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。本分科会は、昭和五十二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土庁、農林省、運輸省、郵政省及び建設省所管を審査することになっております。  十四日の委員会において主査の報告を行うこととなっておりますので、議事を進める都合上、主査といたしましては、本日午前を運輸省、午後郵政省、明十四日午前を農林省、午後国土庁、建設省一括の順序で進めたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂野重信自由民主党

○主査(坂野重信君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

坂野重信自由民主党

○主査(坂野重信君) 次にお諮りいたします。  各省庁予算審査の冒頭、各省庁から聴取する予算の細部にわたる説明はこれを省略し、それぞれの審査日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいど存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂野重信自由民主党

○主査(坂野重信君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

坂野重信自由民主党

○主査(坂野重信君) 昭和五十二年度総予算中、運輸省所管を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 きのうの朝刊並びに夕刊、けさの朝刊によりますと、政府は十二日の午前八時十五分から三十分間、国会内で整備五新幹線に関する関係閣僚会議を開いて北海道、九州、北陸など石油ショック以後、総需要抑制策から計画がストップしている新幹線の取り扱いを協議した結果、環境事前評価を含め徹底した調査を行うと。で、このことは整備新幹線の凍結を解除したということが前提としていま言われているわけでありますが、運輸大臣、それでよろしゅうございますか。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) 前段のくだりはそのとおりでございます。  後段の、凍結の解除ということが新聞で言われておるのでございますが、実は整備五線につきましては凍結をしたという過去に事実はございません。毎年、工事費をつけて調査をしておるわけでございます。ただ社会情勢、経済情勢の変化によりまして、政策的にスローダウンさしたということは事実でございますけれども、凍結という事実はございませんが、とにかくいずれにいたしましても時代の趨勢でもございますし、新幹線とか飛行場とか、そういうものは徹底した環境影響評価をいたしまして、地域住民の御理解を得なければこれは建設をできませんから、徹底した調査をして、それを公表して、国民の皆さんの御理解を深めようと、こういうことでございます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 きょうは往復でありますからね、できるだけ答弁はひとつ簡潔にお願いしたいと思うのでありますが、国土庁見えてますか。——国土庁の立場から国土の総合的発展、それから住民の福祉、環境を守るというような中で、国土庁はその重要な役割りを果たさなければならぬと思うんですけれども、交通問題、特に国鉄の新幹線計画というものについては、これを都市から都市へ強力な交通のネットワークに結ぶという点についてどう考えておりますか

下河辺淳国土庁計画・調整局長

○政府委員(下河辺淳君) 国土庁ではただいま第三次全国総合開発計画の作業をしておりまして、その作業はおおむねことしの秋に完了して決定したいと考えておりますので、国土庁としての意見は秋に固まるということで、それまでの間、運輸省や建設省その他とよく相談して固めたいと思っておりますけれども、基本的な考え方といたしましては、やはり人口と産業が大都市に過度集中しているという認識に立っておりますから、適正な再配置を図らなければならないという観点で新幹線の果たす役割りは大きいというふうに判断しておりますので、経済情勢あるいは国鉄再建問題等と絡みながら、適正な新幹線の整備を図りたいと考えております。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 私は特に指摘いたしたいと思いますのは、きのうも運輸委員会に出ておったんですけれども、原子力船の「むつ」がいま青森で停泊しておるんです。これは全く祖国なき流浪の民のようになって、もう行くところがない。これを燃料棒を抜いたら長崎港へ入れる、あるいは佐世保港へ入れる、あるいはまた燃料棒のついたまま佐世保の市長はここへ迎え入れる。ただし、その代償が長崎新幹線だぞということは、これは国民のだれの目にも映っているわけなんです。こうなってまいりますと、何かしら「むつ」の問題と引きかえにこの問題が出ているように思えてならないわけでありますけれども、私は長崎新幹線をつくることについては現地の久保知事からもいろいろ聞かされておりますし、賛成なんです。賛成なんだけれども、この問題を引きかえにするということになってはこれは断固反対だ。しかも非常に、よって来る問題提起が何かしら燃料棒を抜いてしまって入れたら新幹線はできぬじゃないかと、いま国会の中でいろんな論議が交わされているわけです。  ですから、この問題は私は非常に重要な問題だと、国民も非常にこれは——佐世保の市長は燃料棒はこれは抜かないでそのまま来てくれ、久保知事は燃料棒を抜いて持ってこいというのは何かしら茶番劇じゃないかというように見ているんですけれども、これは非常に運輸大臣重要なんですよ。ですから、その点についてはどうお考えになっておりますか。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) 船一そうと五兆五千億と取引する意思は毛頭ございません。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 それはそうでしょうけれども、原子力船「むつ」の関係については、これは倒産した会社がひとつパーティー券を大いに売って一舞台やってみようじゃないかというようなことに似ているんですね。ですから、どなたかが言ったように定点観測船の船に使うとか、あるいはまた海上保安庁の大型巡視船——二百海里を迎えてこれに使うとかいうようなことで考えたらどうかというように私どもは考えているわけでありますが、その点についてはひとつ国鉄総裁は慎重にこの五新幹線の着工問題等については考えているということでありますけれども、総裁いかがですか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 日本の国内でどういうふうに交通網を整備したらいいか、あるいはその場合に新幹線をどういうふうに位置づけたらいいかというようなことは政府サイドで決めていただきたいと思います。ただ現状が御存じのようなとおりでございますので、お客さんの数が余り多くない地域にどんどんレールを引く、レールを引けば便利にはなりますが、それでも人口が少なければそう採算的には引き合わないということでございますので、現在の赤字の状態から言いましてさらに赤字をふやすような原因になる、言ってみればお荷物をお引き受けするわけにはいかないというのが私どもの立場でございます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 わかりました。この点はひとつ慎重に、五新幹線の問題については運輸大臣と国鉄総裁の意見が私はそう違っているとは思いませんけれども、しかしやっぱり自民党を代表した運輸大臣であり、片や国鉄を預かっている総裁という立場というものは往々にして違う場合もこれはあり得るわけでありますからね、その点はひとつ国民が注目をしているということでひとつ慎重な対処をしていただきたいというように思います。  たとえば埼玉県が五百万人、北海道も五百万人でしょう。その中で新幹線ができますと、これは北海道新幹線というのはこれは整備新幹線の一つの雄ですわね。これができますと、また新しい赤字の種をつくるようなことになりかねない。また、大体これからの投資計画等についてはすべて赤字であるということでありますから、このしわ寄せがまた赤字の国鉄を上塗りするということになってはいけないと思うんでありますから、その点は財政支出をしっかりとひとつ目当てにしてこの計画を立てるようにお願いしたいと、こう思いますけれども、宍倉主計官、その辺はどう考えておりますか。

宍倉宗夫大蔵省主計局主計官

○説明員(宍倉宗夫君) 私どもの方の立場から申しますと、先ほど運輸大臣がおっしゃいましたように、五整備新幹線五兆五千億と言っておりますが、あるいはできるまでにもう少しまたお金が余計かかるということもあり得るわけでございまして、それだけのお金を——財政投融資のお金にいたしましても、一般会計のお金にいたしましても、目下非常に苦しい状況の財政状態でございますからして、これの目鼻がつくまではなかなかむずかしい問題であろうかというふうに考えております。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 では次に移りますが、日本経済は一九七三年の石油危機を契機といたしまして低成長時代に入ったわけでありますが、これからは生活の充実と、それからそれを目指した選択の努力をせねばならないと実は思うんであります。当面政府は景気対策にすべてを集中いたしておりますけれども、経済社会の変化に伴って新しい調和を求めて諸政策を大胆に打ち出さなきゃならぬ時期だと思うんであります。そういうときに交通政策についてはやはり長期的なビジョンを持たなけりゃだめだというように考えているわけでありまして、交通部門はその意味では他の産業と比べ非常に私は立ちおくれが目立っているというように思います。  その中で、この交通機関同士で無秩序な競争が行われたためにひずみが激しくなっている、ここに総合交通政策が叫ばれているわけでありますが、昭和四十六年に総合交通体系ができて、また新しい低成長時代に入って見直しが行われているわけでありますが、なかなかこの新しい総合交通体系というのができないということだと思うんでありまするけれども、先ほど申し上げましたように、交通政策の究極の目標というものは、これは何といっても全国にバランスのとれたネットワークを整備するというように思うんでありまするけれども、そのことが国民に与えられるべきである。新しい時代に非常に便利さというものを、ひとつ国民生活の福祉と安定に向かって、環境改善に向かって求められるべきだと思うのでありますけれども、この点ひとつ運輸大臣、どうお考えになっておりますか。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) いまおっしゃったとおり昭和四十六年の七月に運政審の答申、十二月に閣僚協の了解ということで、いわゆる総合交通体系というものができました。ただ社会情勢、経済情勢等の激変がございました。資源エネルギー等に関する認識の変化というものがございました。でございますから、基本的には妥当とする面が多いわけでありますけれども、やはり大きく修正しなければならないということが生じてまいりました。当面の問題としては昭和五十年代前期計画、長期的な展望としては三全総、こういうものとの整合性も考えなければなりません。いずれにしても、おっしゃったとおり総合交通体系というものは真剣に検討していかなければならぬ、このように考えております。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 従来行政上の指針が非常に乱発されたのですね。政府それから国鉄、それから白馬党、一般第三者と言われるような人たちがあらゆる方法で乱発をされてきたんでありまするけれども、私は特に国鉄の問題についてお聞きしたいと思うんでありまするけれども、たとえば国鉄はそれじゃ、中長距離の大量貨物輸送、あるいはまた都市圏における通勤とか通学輸送、あるいはまた都市間の大量旅客輸送というようなふうに言われておったし、今日もそのことは全くよくわかるわけでありますけれども、それなら一体どういうようにこの時点で政府としては対応を示すのかというような点について、たとえば財政援助はこういうふうにしてやる、あるいはまた職員の関係についてはこうしてやれよというようなことが示されずに、そこだけは逃げて通っちゃって、あとは一生懸命にやれ一生懸命にやれというような精神条項だけが前に出てきたと思うんであります。ですから、これは単なるガイドラインに終わっておった。私は前回の運輸委員会でも指摘をしたわけでありますけれども、そういうように思うんでありますけれども、この点についてひとつ指導をするとするならば、一定の今日財政上並びにその他組織上の枠組みを示さなかったら、なかなかこれは赤字解消にならぬじゃないか、あるいはまた企業マインドというものだけを追求しているように見えるのですけれども、この点についてはどうお考えになっておられますか。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) いまおっしゃったとおりの総合交通体系の中における位置づけというものは、その方向というものは、私は四十六年につくられた総合交通体系の方向はやはり今日なお妥当であると思っております。国鉄はその再建について総裁以下徹底した経営の合理化ということを考え、いま赤字要因等洗い出してそれの改善策を練っておるところでございます。先般、四月四日に私のところに提出されました経営改善計画がその方向を示しております。ただ、この経営改善計画は御承知と思いますが、経営改善計画概論とも言うべきものでありまして、これを基礎にしてこれから具体的な方策を講じる、そこで、国鉄が本来負担する限界を超えたものにつきましては、国が手厚く助成をしていくということもわれわれは従来もやってまいりましたし、これからも考えていかなければならぬ、このように考えております。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 大臣のいまのお話しになった点については、私も先日国鉄の経営改善計画を読んで、やはりこれもいままでと同じようなものはない。ただ言っているのは五万人要員を削減するぞということは声高らかにラッパを吹いているわけでありますが、これもやはり企業マインドが強調されているだけだと思うんであります。国鉄の役割りと責任というものはまだ全くこの中には明確になっておらない。前回、大体この参議院運輸委員会で満場一致の附帯決議をしたんでありますけれども、これらを具体化するためにどういうことをやってきたのかということでありますけれども、先日も廊下で石田前運輸大臣と会ったんですけれども、田村運輸大臣もやっぱりそのことについては賛成していると思うんでありますけれども、前回の参議院運輸委員会における附帯決議をお読みになりましたか。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) 十分拝読をいたしました。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 そうだとすれば、そのためにどういうような努力をされてこられたか、またはするつもりがあるか、ちょっとお答え願いたい。

住田正二運輸省鉄道監督局長

○政府委員(住田正二君) 今回の再建対策要綱の修正に当たりましては、いま参議院の附帯決議のお話出ましたけれども、衆議院の附帯決議、両方十分参考にさせていただいたわけでございます。もちろん参考にさせていただいた中には私どもとしてもどうしてもやはりなかなか直ちに実行できないというような問題もあるわけでございますけれども、できるものにつきましては、大体予算化の方向で取り入れたつもりでいるわけでございます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 予算化の方向で取り入れたとおっしゃいますけれども、確かに先日の予算委員会における総括質疑で主計局長から四千四百億ですか、出したということが言われているんでありますけれども、この中には私はやはりここだけはこれだけ見た、この部門においてはどの程度見たということだけであって、配慮の姿は見られます、しかし、なかなかそうはいっていない。たとえば公共負担関係等については、あれだけ一番前運輸大臣も口を酸っぱくして言っておりましたように、いわゆる政策実施部門がどうして負担しないのかというような点については、いま現状どうなっておりますか。

住田正二運輸省鉄道監督局長

○政府委員(住田正二君) 公共負担の問題につきまして前石田運輸大臣が策議院、参議院の運輸委員会におきましてこれは国鉄に負担させるのはおかしい、政策官庁が負担すべきであるということを申し上げ、両院の附帯決議でそれがうたわれているわけでございます。何分時期といたしましてもすでに予算の要求段階を過ぎておりまして、しかも問題も問題でございますので、各省にはいろいろお願いはいたしておりますけれども、直ちに本年度予算に取り入れられるということには至らなかったわけでございますが、今後ともその方向で各省にお願いいたしたいと思います。  ただ、一言申し上げたいわけでございますけれども、公共負担の中で一番大きな問題は通勤、通学割引でございます。この点については先生御案内だと思いますけれども、現在の通勤、通学割引というのは、鉄道の場合と自動車の場合とでもかなりのアンバランスを生じています。また鉄道の中でも、公営と私鉄と国鉄との間で大きな差があるわけでございます。一番極端な例を申し上げますと、たとえば通学割引では私鉄の場合には最高八七、八%になっておりますけれども、公営の場合、たとえば横浜市とか札幌市では五〇%そこそこということで相当大きな開きがあるわけでございます。こういう点を一遍基本的に洗い直した上でどこまで公共負担として考えるべきかという作業も今後続けていかなきゃいかぬかと思いますので、そういう点の作業が終わりました上で改めて関係各省と話し合いをいたしたい、さように考えているわけでございます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 それから特に私はきょうは時間がございませんので、簡潔に申し上げたいと思うんでありますが、資源エネルギー時代を迎えて、その節約のためには非常に気を使わなければいかぬ、それで輸送効率を高めなければいかぬ、鉄道と自動車と船舶と航空と、それぞれの責任者の皆さん来ているわけでありますけれども、この結合輸送というような点について全くできていない。私はヨーロッパなんかをよく旅行したんでありますけれども、この点は全くよくできているんですね。ですから、その点についてひとつどういうような……、これは前の運輸委員会において前港湾局長に、当時の国鉄の営業担当常務の出席された席でも言ったら、しっかりひとつ結びつけてやっています、これから会合を開いていきますと言ったんですけれども、これは会合をお開きになりましたか。

大久保喜市運輸省港湾局長

○政府委員(大久保喜市君) 昨年の先生の御質問にお答え申し上げましたときに、総合交通体系のことにつきまして見直しをしているということを申し上げまして、それで、まず運輸省の内部においてその検討を進めておりますということを申し上げました。実は部内におきまして、官房の方が中心になりましていろいろ検討しておる状況でございます。ただ、三全総の問題とか、それから現在の景気低迷の問題とか、いろいろそういう非常に決めにくい問題がありますので、現在まだ実は余りはかばかしく検討の成果が上がっていない状況でございます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 国鉄総裁いかがですか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) これは私どもにとりまして非常に重要な問題でございまして、各交通機関との連携ということをお願いしたいと。まだしかし、具体的にここがこういうふうにまとまりましたということにはなっておりません。しかし、具体的な幾つかの案件について、所管の局長なりあるいは管理局長なりに、事あるたびごとにそういうアプローチをするように申しておるところでございます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 航空局長ね、この間大阪へエアバスを入れるということについて、この関係でいろんな、アセスメントになるかどうかは知りませんけれども、いずれにしても騒音の関係は、DC8とか727とか、これらより音響は若干低いというふうなことを言われた。しかし排気ガスはうんとふえるわけです。その関係等について間違ったデータを出して前回の運輸委員会で問題になったわけですけれども、私はあんまりエアバスを投入するということよりも、この辺の関係等については、長距離の関係はこれはわかるけれども、あんまり短距離へエアバスを入れるという、こういう場合には新幹線でひとつ賄わしてやれと。これは住民の環境を守るということですよ。それから内陸空港については、わが党はやっぱりこれは間違いだと。その点で成田の関係等も問題になっているわけですけれども、私は長崎の空港も見てきましたし、それからいま泉州沖の関西新国際空港についての重大な関心を持っておりますけれども、私も党のいま交通政策の委員会の政策事務局長をやっておりますけれども、これらの関係等については重大な選択を迫られるときであるというように思っておりますけれども、あんまり無理をしてエアバスを入れるということについては間違いだと思うんですけれども、どうなんですか。

高橋寿夫運輸省航空局長

○政府委員(高橋寿夫君) エアバスの乗り入れは、一にも二にも騒音対策ということで考えているわけでありますが、結果的に、輸送力の大きい飛行機でございますから輸送力がふえちゃうかもしれない。その場合に私考えておりますのは、少なくとも東京−大阪間というものにつきましては、エアバスを乗り入れた場合に現在の提供輸送力をふやさないということにしたいと思っております。私は東京−大阪間のようなところは新幹線の舞台であると信じておりますので、今後もそういった方向であろうと思っております。  それから内陸空港の問題は御指摘のとおりでございまして、私どもも、今後空港立地はできるだけやはり周辺に与える公害の少ない海上空港あるいは海浜の空港がいいと思いますけれども、現在どうしても内陸で機能しなきゃならない空港もございますので、そういった場合には完全な環境対策をやりましてそれで使わしていただくと、こういうふうに考えているわけでございます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 これは自動車局長、やっぱり自動車の関係も全くいまの関係と同じような形で、九州をたったのがノンストップでそれこそ東京までトラックが走ってくると。過積みをして走ってくると。まあ過積みの関係はこのごろ気をつけているようですけれども、ダンプあたりの過積みはこれは相当ひどいものですからね。これは要望しておきますから、その点は十分ひとつ留意を払ってやっていただきたいと思います。  それから主計官、私はITU、国際運輸労連から資料をとったんですけれども、この中で外国鉄道の経営収支と国家援助の関係等について、国家歳出に対する国家援助の割合、国鉄に対する割合、それから国鉄収入に対する国家援助の割合というようなものが出ているわけなんですけれども、西ドイツあたりは国家歳出に対する国家援助の割合が四%なんですよ。それから国鉄収入等に対する国家援助の割合が四六・七%。わが日本の場合におきましては、国家歳出に対する国家援助の割合が〇・九%、国鉄収入に対する、もちろんこれは助成金、交付金等を除いておりますけれども、一二・一%、それから政府出資を含む国家援助が国家歳出に占める割合が一・三%となっている。これは項目ごとに全部調べてそしてやっているわけでありまして、これは一番最新の資料なんです。  で、まあ大蔵省もいろいろ目を開いていろいろ考えていてくれているわけですけれども、何しろやっぱり日本の大蔵省は非常に冷たいんですよ。だからひとつこの点については、先日の災害復旧費についても当然、他からのいわれなき事故、たとえば上越線の事故、あるいはまた、この間私の静岡県でも水窪の地におきましてかわいそうに中学生が帰省しようとして二人亡くなったんですね。こういうことが相次いで起こっている。こういうものは直せば直るんですよ。はらみ石なんかについては直せば直るんです。こういうものが金が見られないために一般経常費を食わなきゃならぬことになるということになってくると、これは重大な問題でありますから、それらを含めてひとつ大蔵省の姿勢と私の申し上げた点に対する回答をひとつ簡潔にお願いしたいと思います。

宍倉宗夫大蔵省主計局主計官

○説明員(宍倉宗夫君) 先生御指摘の比率でございますが、一九七四年の比率でお調べの数字はそのようになっていようかと思います。ただ、国の歳出の中に占める国鉄に対する助成費という場合に、国の歳出そのものが各国でもって、特別会計の関係ですとか、財投の関係ですとか、こういったようなことで違いがあるという問題があります。それから各国の国鉄の体力と申しますか、力というものが違っております。そういったことでなかなかこの比較がむずかしいわけでございますが、先生御指摘のように、わが国でも一九七五年以降御指摘のようなことで年々国家助成もふえてまいっておりますし、五十二年度予算でも、対前年度二四%という一般会計の伸びに比べましてかなり高い増加を示しているわけであります。そういうことで、今後とも国鉄の再建のために、基本的な考え方につきましては先ほど運輸大臣がおっしゃいましたけれども、そういった考え方に従ってやっていきたいと、こういうふうに考えております。  なお、御指摘の落石の関係につきましては、他の砂防事業ですとか海岸事業ですとか、そういった同種の事業もございますので、そういったものとの調整を図りつつ取り組んでいきたいというふうに考えております。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 わかりました。その点ひとつぜひ前向きで検討していただきたいと思います。  それから今度の運賃法定緩和の措置と並んで、国鉄法改正案を今国会に提案いたしましたね。六条関係、それから三条関係については直営事業範囲の拡大というものをやらないと、これは民業圧迫だというようなことが言われておったわけでありますが、ひとつその目的についてごく簡単にひとつ説明してください、時間がございませんので。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) いままで土地につきましてもその他の財産につきましても、もっぱら輸送のためにのみ、のみと言うとちょっと言い過ぎでございますけれども、それにウェートを置いて使うという考え方であったわけでございますが、こういう財政状態でございますので、そういった資産を活用して運賃以外の収入確保を図りたい。それがためには、いままでいろいろ制限されておりましたが、その制限を少し解いていただきたいということでございます。で、三条関係はいろいろ研究をいたしましたけれども、結局国鉄が自分で鉄道以外の仕事をするということは、どうもやっぱりいろいろ当たりが大きいと、よそとの衝突が大きいということが一つと、また現在の国鉄の職員の体質からいいまして、必ずしも商売がうまくやれるという確信が持てないということで、三条関係の改正は今回はお願いするのを見送ることにいたしました。もっぱら六条関係で投資条項を拡大していく。そこで民間のお知恵をおかりしながらいろいろな仕事をやって、収入を多少ともレール外でふやしていきたいという思想でございます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 私は、これは国鉄だけでなくて、各省庁のえらい人ばっかりは、やめるとすばらしくいいところが待っているというような、いわゆる天下りというものがあるわけです。これに反して一般の職員は一生懸命働いて、自分はそれこそ身も魂もささげ尽くして、私どもはくず鉄とよく言うんですけれども、くず鉄になってしまうくらいまで一生懸命働いて、終わったところは遊んでいるわけにいかないから荷物担ぎに行くというようなことは、全く私はみじめだと思う。そういう意味で新しい収入の道と、それから就職の機会を得られるということについて、私はこれは賛成なんです。ですからそういう意味で、この問題については私は評価をいたしているわけでありますが、事業の範囲について、私鉄と比べて大体どんな程度に考えておられますか。

篠原治日本国有鉄道常務理事

○説明員(篠原治君) お答え申し上げます。  私鉄の関連事業と比較してよく論ぜられるわけでございますけれども、特に収益という点からながめてまいりますと、私鉄の関連事業における収益の大半は不動産でございます。しかも不動産の売買による利益が大半であると思います。私どもといたしましては、ただいまお願いいたしておりますところの第六条の改正が実現いたしまして、相当程度投資が可能になりました暁におきましては、不動産の売買というのは、私どもといたしましていささか問題があると思いますけれども、その他の点につきましてはおおむね私鉄並みと申しますか、私鉄に近い権能を与えられる、かように考えます。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 じゃ、具体的に何をやろうとされているんですか。  実は私どもの静岡県の清水港線というのがあるんですよ。これは清水駅から三保の半島の先まであるんですけれども、これは駿河湾に面して、清水港という水揚げ全国第四位というような港を抱えてその周りを走っているんです。入れかえ線にちょっと毛の生えたという程度のものなんです。しかもここは産業立地が進んでおりまして、港湾計画もこれはすばらしいところなんです。ところがここら辺について、たとえば倉庫だとかその他をやっていけば、いわゆる企業には喜ばれる。あるいはまた、三保の半島はそれこそ風光明媚な景勝地ですから、ここへ持っていって、たとえば遊園地をつくるとかなんとかと言われたら、これは非常にいいことだと思うんですけれども、こういう点についてはどうお考えになっておられますか。

篠原治日本国有鉄道常務理事

○説明員(篠原治君) ただいま御指摘の倉庫、あるいは遊園地でございますけれども、ただいまの制度をもってしても、倉庫につきましては、駅頭倉庫につきましては現行法令上投資が可能でございます。  なお、遊園地等につきましては現在不可能でございまして、ただいまお願いいたしております第六条の改正が実現いたしました場合には、鉄道の利用促進を図る事業ということで投資が可能になると考えております。ただ現実問題といたしましては、それによって国鉄の、倉庫で申し上げるならば国鉄の貨物輸送との関係が出てまいりますし、なおまた、倉庫事業そのものの投資の採算という問題があります。  なお、遊園地等につきましては、これは旅客輸送の関係、あるいはこれもやはり鉄道利用の促進ということでございますので、そのあたりを総合的に勘案をいたしまして、個々の問題については具体的に検討をいたしてまいる、かように考えております。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 それから一般の民衆との接触を図るという意味から、工業化の進むに従って、駅を無人駅なんかにしたところがあるのですね。たとえば清水の袖師駅というのがあるのですが、これは海水浴が始まりますと物すごいお客さんが殺到しておるのですけれども、このごろは港湾計画でこの海水浴場を取ってしまったわけです。そうしたらその周りに家ができて、今度は私鉄が廃止されるというようなことで、朝晩の通勤、通学の客のためにこれを若干整備してひとつ使わしてもらいたいというような声が出ておるのですけれども、この点、国鉄どうお考えになりますか。

吉武秀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(吉武秀夫君) 清水の袖師駅というのは、大正の終わりごろ臨時乗降場ということで、海水浴客を乗降させるために夏季の二カ月間ぐらい開設しようということで、一年じゅう乗降して営業しておったという駅ではございませんが、戦後清水港の港湾整備計画によりまして、海水浴場としての機能がなくなってきたわけでありまして、そのことのゆえをもちまして、昭和四十六年の十月に駅として置いておいても仕方がないということで廃止をしたわけです。これは興津から二・四キロ、清水から二・三キロという、ちょうど真ん中ぐらい……

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 時間がありませんから結論だけ言ってください。

吉武秀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(吉武秀夫君) それで、現在では国道がございまして、大体バスが六十往復ぐらい出ているということもありまして、この袖師の駅は、相対ホームが崩れたままありますが、これを距離が短い、あるいは人の配置とか、そういったことをいろいろ考えてみますと、かなりそばのバスも往復回数が多いので、現状ではちょっとこれを回復するということは困難ではないかというふうにわれわれは考えております。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 そういうところについては困難だということで、一番大衆の欲するところは反対だという姿勢じゃ困りますよ、これは。ひとつその点は前向きに検討してください。  それから、「ひかり号」がこの間一本静岡駅にとまったのですけれども、東京−名古屋間の静岡はちょうど真ん中にあるわけです。それでこれは大都市なんです。清水を含めて周りが百万都市になるわけですけれども、この点については「ひかり号」が一本だけでは困るという意向があるわけですけれども、総裁、この点検討する用意はございますか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 非常に地元から強い御要望がございましたので、五十一年の七月の時刻改正の機会に一往復静岡にとめるということをいたしまして、今日ずっと様子を見ていることはよく御存じのとおりでございます。で、今後これをふやすかどうかということにつきましては、地元からは非常に強い御要請を受けておるわけでございますけれども、まだ何分一年もたっておりませんものですから、どういう利用状況かということがわかりませんので、それを見て、さらにふやすかどうかを判断いたしたいというふうに考えます。まあ言ってみれば、お客さんがたくさん乗降してくださればとめられることができるようになるのでございます。大いに静岡の方に鉄道を利用していただきたい、その上でまた考えさせていただきたいと思います。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 最後に私は、静岡県は相当交通の利便のいいところですけれども、港湾局長、御前崎港が重要港湾に指定されたわけです。六十年までに六百億を投資して大港湾をつくるということでいま着々進められております。で、大井川港がございます。これもすばらしい港なんです。ですからこの辺が全く産業の立ちおくれたところなんでございまして、この海岸線に一つ線路を敷けという声が高まっているわけであります。私ども推進しているわけでございますけれども、この点についてはひとつ国鉄と港湾局の関係で、私もヒントをいままで何回となく与えてきたわけでありますけれども、検討されたことはございますか。

坂野重信自由民主党

○主査(坂野重信君) もう時間ですから簡単に願います。

大久保喜市運輸省港湾局長

○政府委員(大久保喜市君) 御承知のように、港湾の行政は港湾管理者が中心になってやっておりますが、先生からの御指摘もございまして、港湾管理者にも検討するようには言ってございますけれども、実は残念ながら現在のところ臨港線の入っている港におきましても、鉄道利用貨物というのが全体の二、三%という現実でございます。そういうことからいたしまして、私どもの感覚といたしますとちょっと無理ではないかなという感じを持っております。なお今後検討してまいりたいと思っております。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 総裁、いかがですか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 実は私、ある事情であの辺のことをよく知っておるのでございます。昔あった線路をはずしてしまったという状態もあるわけでございまして、個人的な親しみを持っておるわけでございますので、関心を持ってこれからいろいろ勉強してみたいと思いますけれども、いまの港湾局長のお話のように、いろいろむずかしい点があるやに聞いております。

青木薪次日本社会党

○青木薪次君 以上で終わります。

久保亘日本社会党

○久保亘君 簡単にお尋ねいたしますから、ひとつ要領よくお答えください。  造船業界の不況回復の見通しと造船所の新たな立地の可能性について、いま運輸省はどういう展望といいますか、考え方を持っておられるか、お聞かせいただきたいと思います。

謝敷宗登運輸省船舶局長

○政府委員(謝敷宗登君) 造船の現状につきましては、現在私どもの運輸省の海運造船合理化審議会の昨年の答申がございます。その答申によりますと、昭和五十五年におきます日本の建造量は、昭和四十九年の約三分の一の六百五十万総トン程度であると。これに対応します操業度——これは労働時間数でございますが、操業度をベースにいたしますと、昭和四十九年に比しまして昭和五十五年で約六五%、三分の二程度と予測が出ております。したがいまして、またその後におきます、六十年におきます需要についてもある程度回復をいたしますが、従来の、ピーク時に当たります四十九年のような大量の需要は期待できないという予測が出ております。したがいまして、造船の施設につきましてもむしろ、新造はもちろんでございますが、修理についてもこういった需給の見通しが立つまでは抑制的に処理をするという方針でございます。

久保亘日本社会党

○久保亘君 昨年の六月海運造船合理化審議会の答申、それから十一月の運輸大臣の操業短縮勧告、それから本年三月に出されました船舶局長名による建造設備の許可に係る事務処理方針についての通達など一連のものを通して見ますときに、造船業界の不況回復の見通しは大変厳しいものがあると思います。加えて、いまECとの間にも問題がありますし、OECDの造船政策に関する一般指導原則などもありまして、新規造船は修理ドックを含めて新設は認めがたい、認めることが非常にむずかしいといいますか、抑制していく方針だというお考えだと思いますが、そういうようなこともありまして、四十九年の三月に石川島播磨重工業が鹿児島に五十万トン修理ドック及び陸上機械部門の進出の方針を決定いたしまして鹿児島県、鹿児島市と基本協定、工場立地に関する協定などを締結をいたしまして、その後鹿児島県、市によります開発事業団から約四十万坪を百二十四億をかけて取得をいたしておるのであります。  そして、この石川島の鹿児島進出の大まかな構想というのは、大体本年の前半にこの用地は竣工いたしますので引き渡しになるわけでありますから、引き渡し後一年以内にこの工場建設に着手いたしまして、着手後三年以内に操業を開始する、こういうことで契約を取り結んでいるわけであります。しかし、いまお話がございましたような造船業界の大変な不況の中で、石川島はその方針を変更せざるを得ない状況にきているのではないかということで、雇用、経済問題から地元のこの問題に対する関心は非常に深刻なものがあります。加えて、鹿児島市においてはこの種の企業進出はかつて例を見ない大型のものでありまして、それだけに県のいろいろな計画にも非常に重要な関係を持ってくるのでありますが、なかなか石川島の方針が明確にならずにいままでいろいろと推測が加えられてきたという状況であります。  私が最近石川島の幹部からいろいろ聞きましたところでは、この契約によって決められました造船、陸上部門の工場進出の計画は大幅に変更を余儀なくされるという感触でありますが、この点について運輸省は石川島から報告を受けておられるかどうか、受けておられるとすれば石川島の考え方についてお聞かせいただきたいと思います。

謝敷宗登運輸省船舶局長

○政府委員(謝敷宗登君) 石川島播磨重工の鹿児島進出計画につきまして同社から説明を受けております。内容につきましては先生お話しのとおりだと思いますが、鹿児島県の平川町地先の工業用地で、鋼船の修理と、それからもう一つは陸上の機械類の製造、この二つを目標にいたしまして、四十八年の六月に鹿児島県と基本協定を締結して四十九年に購入契約をしたわけでございますが、先ほどの造船業の今後の見通し、あるいは陸上機械の見通し等もありまして、石川島の説明によりますれば、当分の間、現状の経済情勢が好転するまではなかなか工場の建設を予定どおり進めることはむずかしくなってきているという説明を受けております。私どもとしましてもやむを得ない事情であるというふうに考えておりますが、なおこの点につきまして、石川島播磨重工としては鹿児島県の関係者に今月の十五日ごろよく事情を御説明して了解を求めるという予定であるということを聞いております。

久保亘日本社会党

○久保亘君 石川島の説明によりますと、不況回復の見通しが全く立たない現状では、計画をかなり長期に延期せざるを得ない。もし造船業界の回復見通しが、海運市況を含めてその見通しが立てば鹿児島に進出したいという気持ちは変わらない。しかし、その延期の期間というのはかなり長期に及ばざるを得ないという考え方のようでありますが、運輸省でもそのようにお聞きになっておられますか。

謝敷宗登運輸省船舶局長

○政府委員(謝敷宗登君) 私どもが石川島播磨重工から聞いているところでは、一つは鋼造船の修理の見通しと、それから陸上機械の見通しいかんによるわけでございまして、長期といいますか、私どもとしては当分の間というのが四、五年になりますか、そういう感触で受けております。

久保亘日本社会党

○久保亘君 四、五年延期せざるを得ないということは、四、五年は進出が可能となるような造船業界の状況が生まれてこないという見通しをいま持っているということだと思うんですが、実際には四、五年たってみても状況が好転しない場合には、これはもっと延期していかなければならない状況がその業界の側にはあるんじゃないでしょうか。

謝敷宗登運輸省船舶局長

○政府委員(謝敷宗登君) 私、当分の間を四、五年と申し上げましたのは、造船のサイドから見た感触でございまして、片方の柱でございます陸上機械につきましては、これは全体の経済の見通し、設備投資の見通しいかんだと思いますので、その辺を総合的に考えて当分の間というお話をされているんじゃないかと思います。

久保亘日本社会党

○久保亘君 私が昨日石川島の役員から状況をお聞きいたしましたところでは、陸上機械の方もさらに厳しいと、こういうことでありました。したがって造船部門、陸上機械部門を含めて、もう数年間の延期はやむを得ないんじゃないか、こういうような考え方を述べられておりますが、運輸省としては陸上機械だけ先行進出が可能な状況があるとお考えになっておりますか。

謝敷宗登運輸省船舶局長

○政府委員(謝敷宗登君) 陸上機械の見通しについて云々する立場ではないんですが、造船の見通しのもとになりました貨物の荷動き、その他の見通し作業に関連いたしましてお話を申し上げるとすれば、陸上につきましては、必ずしも海運造船の不況とやや何といいますか時点が違う、時点といいますか、回復の時期、あるいはその見通しについての時期の差は二つの部門ではあるんではないかと、こう考えておりまして、必ずしも造船海運と一緒にあるいはその不況の時期に入り、あるいはそれを回復するというようなことではないんではないかと、こう考えております。

久保亘日本社会党

○久保亘君 あなたの方は造船部門が御専門ですから、午後通産省に陸上機械部門についてもお尋ねしてみたいと思っておりますけれども、ただ、会社側が昨日説明をされたところでは、造船部門はもちろんのこと、陸上機械部門についても同じようにというよりは、もっと厳しい状況にあるので、どちらも進出を数年は見合わせざるを得ない、最低少なくとも数年は延期せざるを得ないと、こういうことでありまして、その点について、造船部門についてはいま局長が石川島から報告を受けておられることと全く変わらないと思うんでありますが、そこで問題になってきますのは、先ほど申し上げましたように、鹿児島県、市の各種の計画、都市計画を含めて、特にこの石川島が進出する予定であります四十万坪に隣接をするまた二十万坪の埋立地がありますが、これらのものを含めて、さらにその背後地なども関連をしながら、非常に大きな影響が出てくるわけでありまして、地元の産業界も深刻な受けとめ方をしておると思うんであります。  造船業界の新増設について許可権を持っておられる運輸省として、造船企業の進出計画について、用地取得の段階からもっと明確な指導や地元に対する説明が必要なのではないか。と言いますのは、ことしの初めごろまで依然として、石川島の鹿児島進出の計画に変更はない、ただ若干マスタープランの発表がおくれるかもしれないというようなことが言われてきたんでありまして、それでいよいよマスタープランの発表を会社側が約束されておりました五十二年三月が時間切れになるという段階で、ようやく会社側は地元に対して、まことに申しわけないが、少なくとも数年間は延期してもらわなければならなくなったという説明を行なおうとするわけであります。これらの点について運輸省としては、何かもっと適切な事前の指導や、地元に対するいろんな説明などが行われてもよいのではないかという感じがするんでありますが、いかがなものですか。

謝敷宗登運輸省船舶局長

○政府委員(謝敷宗登君) 運輸省といたしましては、造船法によりまして、造船の施設及び設備についての新設の許可権を持っております。ただ、これはあくまでも企業が製造及び修理の施設をつくりたいということで申請が出まして、それを受けて審査をして許可をするという手順になっております。したがいまして、まだこの石川島の鹿児島計画につきましては、鋼船修理と陸上機械ということでございますが、具体的に申請が出てきている段階ではございません。ただ先生先ほど御指摘のとおり、昭和四十八年に進出するということで、その後の具体的な建設計画とも絡みまして説明は受けております。で、確かに事前にということでございますが、四十八年、四十九年と石油ショック以降の急激な海運造船の市況の変化がございまして、それをもろに受けた形になったわけでございます。  恐らく石川島播磨といたしましても、何とか陸上機械、鋼船修理について協定どおり実行したいということで考えてきたんではなかろうかと考えますが、昨今の情勢、あるいは海運造船合理化審議会の答申等から、しばらく延期をせざるを得ないということになったんだろうと思っております。恐らくぎりぎりまで検討して、延期についての御了解をこれから地元にお願いをするということのようでございまして、私どもとしても、今後地元とよく協議をし、お話し合いをしながら、延期の問題についても御了解を得られるように同社について指導をしてまいりたいと、こう考えております。

久保亘日本社会党

○久保亘君 石川島の企業の立場から言っても、いまや進出はもう困難になったと、こういうことなんでありますけれども、一方ではこれ、運輸省のといいますか、政府の造船政策そのものが進出を不可能にしたということもあるわけですね。合理化審議会の答申を受けての運輸省の造船に対する政策、これはもう世界的な構造的な造船不況の中で起こっていることですから、別に運輸省の政策が間違っているとか悪いとか言っているんじゃないんです。しかし企業もそうですが、仮に石川島がいま無理にあそこへ五十万トンのドックを新設するために進出しようとしても、それは運輸省としては許可されるものではないと思う。その場合には、本年三月の通達に基づいて、かわりにどこか一〇〇%以上の造船台を廃棄しなければ許可にならないわけでしょう。それはそうですか。   〔主査退席、副主査着席〕

謝敷宗登運輸省船舶局長

○政府委員(謝敷宗登君) 造船法の許可は、申請を待って、申請された内容がそのときの造船政策上適当であると認めるものに許可をしていくわけでございますが、先生御指摘の点につきましては、新造のある程度以上の船台、ドックについては、先生御指摘のとおり一〇〇%以上のスクラップということをかけております。修理につきましても、現状の海運不況から見ると、なかなか特に大きな施設をするのは過剰の傾向をさらに助長するだけだというような感触もございまして、修理について明確な答申その他は出しておりませんが、中での作業その他から見ますと、修理についてもほぼ同様な考え方で育成的にしていくということでございまして、現状から言いますと、先生御指摘のようにこの社がやるということもないと思いますが、もし出てくればおっしゃるような線で処理をせざるを得ないと考えております。

久保亘日本社会党

○久保亘君 わかりました。そうすると、石川島は会社の将来計画からしても、いま採算が合わないからとても進出できないし、また政府の造船政策からいってもあそこに五十万トンの修理ドックをつくるということについては困難なことであろうと、こういうことで、それは海運市況が急速な回復を見せない限り数年間はとうてい見込みがないし、数年たっても四十九年当時のような状況が生まれることはなかなか見通せない、こういうことになってまいりますと、これは非常に大きな問題となってくるわけであります。で、石川島はもちろんここに百二十億以上の投資をいたしているわけでありますから、ここに投資をいたしましたものに対する金利や公租公課の負担だけでも膨大なものになってくると思うんであります。で、そのために将来ここが用途変更されたり、あるいは他へ譲渡せざるを得ないような状況でも生まれてこないとも言えないわけであります。そういうことはいまはないと言っておりますけれども。  それから、その隣接地における企業の張りつけというのを、地元の計画は造船関連企業でやろうと考えているわけであります。それはもちろんストップを食うわけでありまして、そうすると、ここの造成のために地元が投資しておりますものの金利がまたきわめて大きな負担として残ってくるわけであります。その上に、これは一種の期待といえば期待なんでありますけれども、雇用や、地元経済の発展のためにこの造船所の進出が非常に大きな期待を持たれていたというだけに、私どもは、この問題は地元にとっては非常に重大な問題だと思うのでありますが、この石川島の進出延期によってもたらされる地元の多大な影響に対して、いま政府が何らかの手段を講ずるというのは、既存の造船所が倒産をしたということとは違いますから、むずかしいと思いますけれども、しかし、そういうような状況が起きているということについて、特に運輸大臣は元労働大臣もなすっておりまして、雇用政策等についても非常に御専門でありますから、そういう関係の各省ですね、自治省とか通産省とか。こういうようなところとも、地元からの今後の対策について、もし要請等があれば協議等を行って、できるだけ地元のそういう要請にもこたえていってもらえる姿勢がおありかどうか、その点、大臣からお伺いいたしたいと思います。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) 雇用政策につきましては、これはあらゆる角度から受けとめなければなりません。造船不況の場合に合理化をする、あるいは倒産をする、そういう対策も当然これは一生懸命しなければなりませんが、いまのようなケースの場合もやはり真剣に考えていかなきゃならぬと思います。御要請があれば、もちろん私は正面からその御要請を受けとめて努力をいたす所存でございます。

久保亘日本社会党

○久保亘君 それでは次に、航空機の特別着陸料とジェット特別料金に関連をして質問をいたしますが、   〔副主査退席、主査着席〕 いま外国航空会社二十八社による特別着陸料支払い義務不存在確認請求訴訟が起こされてすでに一年半を経過をいたしております。この特別着陸料は五十年に新設をされましてから五十年、五十一年度において外国航空会社からの未徴収金が現在幾ら残っているのか、それを御説明ください。

高橋寿夫運輸省航空局長

○政府委員(高橋寿夫君) 私どもの手元にある数字を申し上げますと、五十年度の未収金が六億九千六百万円余でございます。それから五十一年度はまだ全部集計いたしておりませんけれども、五十二年の一月までに発生した分を集計いたしますと十九億六千五百万円余でございまして、合計いたしまして二十六億六千二百万円余になっております。

久保亘日本社会党

○久保亘君 この未徴収金に対して、運輸省としては、運輸大臣告示に基づいて徴収をされているものでありますが、全然対抗手段というのは現状においてはとりがたい、こういうことでございましょうか。

高橋寿夫運輸省航空局長

○政府委員(高橋寿夫君) この問題につきましては、先生も御承知のように、昭和五十年の十二月十八日に外国エアライン二十八社が国を被告といたしまして、特別着陸料支払い義務不存在確認請求訴訟というのを東京地方裁判所に提起したわけでございます。現在係争中でございますが、これに対しまして私どもは、特別着陸料は合法に設定されているというふうに考えますので、この合法に設定されている特別着陸料の支払い義務を履行しない外国エアライン二十八社は、明らかにこれは履行拒絶の意思があるというふうに考えまして、私どもは五十一年の十月一日に法務省の方に依頼をいたしまして、法務省が手続をいたしました結果、五十一年十一月十日に反訴を提起いたしまして、現在準備手続が進められているところでございます。

久保亘日本社会党

○久保亘君 それにしては、運輸省が出されました五十年度の決算書を見てみますと、空港使用料収入の中で、着陸料収入については十三億余り収入がふえましたと、それでその理由は、空港施設の使用件数が予定より多くなりましたからと、こう書いてあるんです。そして同じ飛行機が払う着陸料と特別着陸料なのに、特別着陸料収入の方は六億何がし収入減になりましたと。で、その理由は、空港施設の使用件数が予定より少なくなりましたと、こう書いてあるんです。こんなばかな話はないんでして、着陸料の方は、空港の使用件数がふえたから収入増になりましたと、特別着陸料の方は、使用件数が予定より少なかったから収入減になりましたと、こういう書き方がしてあるんです。こういうことで、この問題に対する運輸省の考え方というのは非常に大ざっぱじゃないかという感じがするんであります。  ところで、私はいつも鹿児島空港から飛行機に乗り降りをしながら感ずるのでありますが、なぜこの特別着陸料が乗客のジェット特別料金に転嫁されているのかということであります。特別着陸料というのは、運輸大臣の告示に基づいて本来空港を使用する航空会社が負担するのが本筋なのではないでしょうか。そこからお聞きいたします。

高橋寿夫運輸省航空局長

○政府委員(高橋寿夫君) 特別着陸料が設定されました経緯は、昭和五十年の八月に航空審議会の答申がございまして、その答申の線に沿って設定したわけでございますけれども、答申で書かれておりますことは、わが国の空港周辺の騒音対策に非常にお金がかかっている。したがいまして、この財源を求めるために、従来の着陸料のほかにジェット機を対象といたしまして特別着陸料を設けるべきだと、こういう答申をいたしました。その当時の航空会社の収支状況等から新たな負担力がないのではないかというところから、本来これは運賃改定という形によるべきかもしれないけれども、当面、乗客一人当たり六百円というふうなジェット特別料金を取って、その特別着陸料をエアラインが納めることに対するコストの増高を償う手段にすることが考えられる、こういうふうに書いてあるわけでございまして、私どもも今日考えますと、これは確かにジェット特別料金という方法も一つの方法だと思いますけれども、やはり特別着陸料というものはエアラインがジェット機を発着させるための一つのコストでございますので、そういった意味でこれは運賃原価の中に総合的に入れまして、それで算定する方が私はより合理的だと思っております。

久保亘日本社会党

○久保亘君 これは大変不合理な運賃でありまして、しかもこのジェット特別料金を、国の騒音対策事業費を航空会社に負担させる、そうすると航空会社はそれをジェット特別料金として乗客に転嫁する、この操作は全部運輸省が最初から仕組んでやっておられるわけです。特別着陸料を取ると航空三社に対して言われる、そのかわり航空三社は運輸省に対してジェット特別料金を乗客から取ることを申請される、そして運輸省は時を移さずそれを航空審議会にかけて許可される、その許可された内容というのは航空会社の収支が旅客需要の減少、諸経費の増大等により大幅な赤字が見込まれているから、特別着陸料支払い相当額を会社の経営努力でカバーすることは不可能であるのでこれを吸収するためジェット特別料金を設定することとしたと、こういうことなんです。  ところが、五十年にこれを設定される当時に航空会社がそういう状況であったとしても、今日においては航空会社はそういう状況にないんです。そういうことを考えてまいりますと、これは二重、三重に不合理な特別料金と言わなけりゃなりません。一つはそういう本来エアラインが負担すべきものを乗客に転嫁をして、しかも一律転嫁をしております。騒音対策事業費というのは国が組みました予算のうちの七割以上は大阪空港に使っているんであります。地方空港にはほとんど使われておりません。ところが、地方空港に着陸する場合であっても乗客は同じように六百円ジェット特別料金を課せられておるんであります。こういうことは、この騒音対策事業は本来空港設置者がやるべきものであって、そしてそのことによる使用料の、それが積算となって出された使用料というのは航空会社が負担すべきものだと、それを乗客に一律負担をやらせて、しかもこの特別料金にも通行税をかける、こういうやり方は全く大衆にその負担を転嫁をしてやる典型的なやり方だと私は思っております。  しかも、私が調べましたところでは、たとえばボーイング747SRなどは五百人に近い乗客定員を持っておりますから、もし満席ですと、六百円ずつ取りますと、一遍飛びますと三十万特別料金を航空会社は取るわけです。ところが着陸料として支払うのは十一万です。そうすると、航空会社はジェット特別料金を設定してもらったことによってもうかっているわけです。もちろん全体平均した場合にどうか知りませんよ。しかし飛行機がいま大型化しておりますから、トライスターにしてももうかっております。SRもなおもうかっております。で、そういうような状況の中でこの二重、三重に不合理なジェット特別料金が乗客に課せられているということは私はどうしても納得のいかない問題でありますし、その上にこの特別着陸料を乗客に転嫁をするためのジェット特別料金が航空審議会によって認められた、その理由はいま航空会社の状況が変わってきておりまして消滅をいたしております。そういうような立場からひとつ大臣、このジェット特別料金の問題について検討を加えて、できればこれを廃止をする、こういうような方向をお考えになるべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょう。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) 実はいま久保さんがおっしゃったこととほぼ同じことを私は航空局長に指摘をいたしました。で、特別着陸料制度あるいはジェット特別料金制度、確かに御指摘のような問題点があることは否めない事実でございます。で、私は今日、航空局長に対して利用者負担のあり方について再検討しなさい、こういう指示をもうすでに下しております。

久保亘日本社会党

○久保亘君 そうすると、その再検討の中でこのジェット特別料金がそのまますっぽり料金の中に入っていくというだけでは困るんですね。だから、このジェット特別料金が設定をされたその経過、理由、そういうものを総合的に検討して、廃止し得る部分はこれは廃止するという方向でそういう検討が加えられるべきだと思うんですが、そのように理解してよろしゅうございますか。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) 久保さん恐らく御存じと思うのでありますが、私は航空料金に対して非常に厳しい態度をとっております。航空会社が決算の結果黒字が大幅に出るかもしれない、そういうときに航空料金を引き上げるべきでないという私は考え方を持っておるわけでありますが、いま久保さんから御意見として出されましたようなことも十分考えて航空局でその作業をさせたい、このように考えております。

久保亘日本社会党

○久保亘君 終わります。     —————————————

坂野重信自由民主党

○主査(坂野重信君) 分科担当委員の異動について御報告いたします。  青木薪次君が委員を辞任され、その補欠として松永忠二君が選任されました。     —————————————

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 非常に短い時間ですので、端的にひとつお答えをいただきたいと思います。  五十一年十二月に川崎市の東急バスで、川崎市の脳性マヒ者協会の二人が五人の介護者を入れて車いすのまま降車口から乗ろうとして拒否された。そこで乗車口からということで乗客も手伝って乗せようとしたけれども狭くてだめだと、で、車いすからおろして抱えて車内に入って、折り畳んで持ち込んだいすを開いてその中に座らせたところが、車内には車いすを固定する設備はないからだめだと、乗客も私たちが持っていればいいじゃないかと言ったけれどもだめだと、車内灯も消しちまうし暖房も消して、十一時まで籠城して帰ったという、それからまたその後五十二年の一月には都電の車いす乗車拒否問題があり、きょうは新聞でも御承知のとおり、車いすに座ったままバス乗車を認めてくれというので川崎駅前のバスターミナルで次々にバスに分乗しようとしてトラブルが起こった。そして夜十一時二十五分、警察なんかも出た上で駅前の市バス二台から身障者をおろして騒ぎをとめたという、こういういわゆる車いすのバスに対する乗車拒否問題、これはもう前からそういう問題が起こっていて、当時早川厚生大臣は何か運輸規則を少し変えてバスに乗れるようにしていきたいというようなことを言われたこともあったんですが、この問題について運輸省はどういう検討を加えてどういう結論になっているのか、簡潔にお答えをいただきたい。

中村四郎運輸省自動車局長

○政府委員(中村四郎君) 車いすのバス乗車問題についてお答え申し上げます。  車いすの利用者が……

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 長くは要らぬよ、どういう検討をしたか、検討の結果を言えばいい。

中村四郎運輸省自動車局長

○政府委員(中村四郎君) 一般乗り合いバスを利用しまして、車内で車いすをそのまま使用いたしまして乗車するということにつきましては、現在のバス輸送の状況から見ますと、走行中の車いすの利用者の方、それから他の一般の旅客の方の安全性の問題、それから混雑時の他の一般旅客の不便等、いろいろの問題から検討しなきゃならぬわけでございまして、私どもの方といたしましては、車いすの利用者が一般乗り合いバスを利用するに当たりまして、混雑時を避けていただきまして、乗降の際に必要な介護人がつけられると、で、車内で座席にお座りいただくということでございますと、現在の状態でも輸送することができるわけでございます。  そこで、先生おっしゃいましたような、車いすのまま乗車するということはどうかということにつきましては、たとえばその都市におきまして身体障害者の方の福祉施設があるとか、そういうことで多数の身体障害者の方が特定の路線を御利用になるという場合には、やはり特別バスと申しますか、専用のバスを仕立てまして、これに対応していくということがまず第一に考えられるわけであります。それから一般の路線バスを他の客と混乗いたしまして乗車なさるという場合には、車いすを、車両の改造等も考えまして固定させる方津を考えていかなければならぬわけでございます。しかし、その場合におきましても、混雑時は避けていただくということと、それから付添人の方が乗車していただくということを考えていくわけでありまして、そういたしまして輸送上の安全と、それから一般旅客の方の利便とを調和さして、この問題に当たっていくというのが私どもの考えでございます。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 それだと、要するにいま言うておる車いすの人たちの要望にこたえることができないわけですわね。車いすのまま、まあ車いすは体の一部だと、だからわれわれも一人で乗れるようにしてくれというわけですよね。これは車いすからおりて抱えてあげるんです。でなきゃ介護人がついてちゃんとしていかなければいけないと。で、すでに車いすである程度町で活動できる人が、その自分の足と言われる車いすからおりなければ乗せないということでは、これは困るというのがこの人たちの意見。あなたのおっしゃったように、特別なバスを仕立てるというのはほんのわずかなところでしかできないわけでしょう。  私たちが聞いたのはもう少し前進したことで、運輸省としては運輸規則を改正するということよりはバスの構造を改造して、車いすで安全に乗車できるように少しシートを外して、そのバスを改造するということによってその要望にこたえていきたいという気持ちだというように聞いているんですが、あなたの御答弁は非常に後退して、いや特別なバスを仕立てるんだと、一般のところはおりてもらわなければだめだということなんですか。もう少し進んでバスを改造して、そういう特に路線の、身障者の病院があって、施設のあるところについてはバスそのものを改造して少し乗れるようにしていきたいという、そういうことだというふうに私聞いているので、そうすると後退しているんですか。

中村四郎運輸省自動車局長

○政府委員(中村四郎君) ただいまの先生のお話  とわれわれの考えていることはほぼ同じでございまして、別に後退いたしておりません。私が申し上げましたのは、特定路線で特別の施設等へ通われる場合には、多数でございますから、そういう路線には特別のバスを、専用バスと申しますか、そういうもので対応する必要があるんじゃないかということを第一点で申し上げまして、第二点としましては、車いすのまま乗車したいという場合には、どうしてもその車両の一部を改造いたしまして、車いすに座ったままの乗車の場合には、急ブレーキ等の場合もございますので、これを固定させるという設備改良をして対応する必要がありますと、こう申し上げたわけでございます。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 そこで大臣、じゃ具体的にどうして可能にするんですか。ただそういうふうに運輸省言っていたからといって、そういうバスができるわけじゃないわけですよ。構造を改善をするというなら構造を改善をしていけるようなことをちゃんとしなきゃできないでしょう。心身障害者対策基本法の第二十二条には「国及び地方公共団体は、心身障害者による交通施設その他の公共的施設の利用の便宜を図るため、施設の構造、設備の整備等について適切な配慮がなされるよう必要な施策を講じなければならない。」と書いてあるわけです。これを具体化するということになれば、結局いわゆるいま言うようなことについてもっと——ただそういうふうにしますと言ったって、何も運輸省がやるわけじゃない、各自動車会社がやるわけだから、それをやれるようにするための法的な一つの整備というのをしなきゃできないじゃないですか。運輸大臣どうですか。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) いま局長が申しましたようなことを各交通会社に対して、バス会社に対して相当これは真剣に指導をいたしておるわけでございます。大変これはむずかしい問題でございますから、一般のお客さんのお考えもありましょうし、またバスの運転手等いわゆる労働者の問題もありましょうし、大変むずかしい問題でありますが、しかし身体障害者に対しては全く私どもも御同情申し上げるし、同時に一切の差別があってはなりません。でありますから、そういう点で積極的に交通会社に対して指導をするようにということを申してございますし、またやっておるはずでございます。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 私は、ただそういうふうな具体的な行政措置だけじゃだめだ。やはりそういうことができ得るような法的なものをつくる必要があるのじゃないか、ひっかかりを。そういう根拠がちゃんと基本法に出ているわけですからね。これを根拠法にしてもっとこれができるような車両構造の改善をしていく。車両構造法を改正するわけにはいきませんよ。車両構造法というのはどういう車両ならばいいかということなんだから。そうじゃなくて、車両を改善するというふうなやり方なんですから、これはもうそういうものを根拠にしていく以外は法的にはやっぱり——ただ行政指導をしていて、それでできるならこんな問題は起こりゃしませんよ。次々起こっているんですからね。だから私はそのことを検討すべきだと思う。  それで、現にここにこういうことが出ていますが、一体これ日本に何台あるですか。「都市部においては一般の利用者の便をも考えて簡易低床式バスの導入を図ってきている」と書いてある。これは単に車いすの人だけじゃありませんよ。踏み台が高いので、老人とか身重の人たちは困るわけです。それを傾斜して低床のあれにするという、一体これ日本に何台あるですか、それひとつ聞かしてください。

中村四郎運輸省自動車局長

○政府委員(中村四郎君) 私どもといたしましては、たとえば都市交通の場合におきまして信頼されるバスということを目指しまして、旅客サービスの面でも乗降口の改良、広ドアの設置ということを目指してきております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 何台あるかと聞いているんだ。聞いていることを答えてくれよ。

中村四郎運輸省自動車局長

○政府委員(中村四郎君) 具体的な台数、現在手元に資料ございませんが、東京都内等でもわれわれがターミナル等で目に触れる程度には広ドア、低床式のがふえてきております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 それは特別のバスはありますよ、病院へ通うね。一般のバスでこういう低床式のものやっているというのはほとんど私たちは知らない。まあ私は、調査室を通して承知したが、この次の、車いすで乗用できるタクシーが何台あるといったら三台しかないというんですよ、このごろふえましたがね。こんなことをしていて、それで指導をいたしましたなんて言ったってこれはだめですよ。足がわりですからね、あれは。やはり自分で一人で行動するということによって仕事の上の自信も持つし、みんなと差がないという自信を持って仕事をやるわけですから、やっぱり大臣が言うとおりこの人たちを差別なく乗せるために法律の基本法あるわけですよ。  それから、またあわせて大臣にいまのことを聞きたいんですが、身体障害者の施設があって利用者が多い路線について、路線運転認可をするわけでしょう。この際に義務づけるということをやったって、そういうところへやるといったって、何も運輸省がやるわけじゃないのであって、その指導をやったってろくなものできてないんだから、やっぱり路線認可の際にここが一番多いところだと、したがっていわゆる少し外した、構造改善をした車を走らせるというような、路線認可の義務のときにさらに義務づけるということをするとか、法的な何かのものを、基本法あるわけだから、それからつくってやるということをやらなきゃ、行政指導していますとか、これだって現に何回か交渉してもちっともらちが明かないと思う。川崎市の交通局、運輸省の東京陸運局にいろいろ交渉した、しかし何にも受け入れられない、それで両者の主張は全く並行だ、いわゆる外して乗せてくれ、それで乗ったら普通のところへ座ってくれと、こう言っているわけだ。何にも前進してないわけだ。だから私が言うとおり、路線を何もどこへでも走らせろなんて私は言いませんよ。そういう施設の多いところの路線についてはこういうことをやれという路線許可の場合にそういう一つの義務づけをするとか、何らかのこれを根拠にして、施策として奨励でき得る根拠をつくっていくとかというこれが必要だと私は大臣、思うんですが、この点聞いている。

中村四郎運輸省自動車局長

○政府委員(中村四郎君) 委員長。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 いやいや、あなたに聞いているんじゃない。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) 松永さんのおっしゃること、私よくわかるのです。そのとおりだと思います。  まあ、これは松永さんも御理解いただけると思うことは、だからといっても非常にむずかしい面もあるということもこれは御理解いただけると思う。でございますので、きょうは非常にいい御意見を承ったわけでありますが、いまの御意見を十分参考にいたしまして、広範な角度から再検討を私から指示いたします。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 非常に短い時間だから、私は言っているわけですよ。何も一時間、二時間質問するなら十分発言してもらいますよ。こっちも時間が短いのだから、やはり聞かれたことだけをひとつ失礼だけどお答えいただきたいと言っているわけです。  そこで、さっき話が出ていた身障者の専用タクシー、これがいわゆる松本市あたりでも実行して、今度は非常に需要が多いので新しい福祉観光自動車株式会社というのをこしらえて、二十人の身障者を従業員にして、そしてそういうものをつくった。福祉タクシーというのは、たとえば千葉県の市川、松山、広島、大阪、愛知県の自動車交通労組の加盟の会社、それから熊本県の自動車交通労組、それから福山市あたり。ところがこれについて料金割引の規定がないわけですよ。したがって、道路運送法に料金割引を認めないということになっているので、差額の一部を組合が負担をしてやるというやり方をしている。会社と組合は一割ずつ出すというやり方をしているわけだが、そこで料金割引の国側の対応が必要じゃないのか、こういうものについて。すでに御承知のとおり国鉄であるとか、私鉄であるとか、あるいはバスにしても、あるいは航空機にしても、船にしても、これは運賃割引をそれぞれやっているわけです。  そこで、たとえばいま申しました心身障害者基本法のこの施策というものもあれば、道路運送法の第八条に「運賃及び料金の認可」というところがあるわけです。これを活用していけば、個々に会社が申請をするということよりは、これを活用して何らかのこれも根拠をつくってやる。国鉄の場合には基本法の中にちゃんとあるわけです。それに基づいて国鉄がいろいろな措置をしている。それから地方鉄道法にも実は第二十八条に、「主務大臣ハ地方鉄道ノ会計及運賃ノ割引ニ関シ特別ノ規定ヲ設クルコトヲ得」と書いてあるのだけれども、これを実現しないで総裁通知でやっているわけです。航空運賃なんかもやっているのだけれども、別に何も規定はないわけです。もっとこの規定を整備しなければいかぬと思うのですがね。しかし整備しなければいけないということはまず別として、せっかくこういうものがあって、運賃法が一つのあれになって、加盟の会社のあれについていわゆる組合が一部持つとか、全部払ってもらってその一部を割り引きのものについて一割を一緒にして組合員がそれを会社に渡すというやり方をしたりしているわけです。これについてやはり福祉タクシーといいますか、身障者の乗る自動車の運賃の割引について何らかの具体的な措置をとる必要があると思うが、大臣はどうですか。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) 鉄道とかバスとかというものに比べますと、タクシーというのは非常に零細企業でございますだけに、大変困難な問題があろうかと存じます。特に個人タクシーなんかの場合は、これはもう大変なことになるだろうと思います。そういうむずかしい問題がございますが、地域の実情等も勘案しながら、いま松永さんから提示された身障者対策の一環としてこれを検討しなければならぬというふうに考えております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 現実に各タクシーが、必ずしも大きな会社だけではなしに、組合をつくってやっているわけなんですがね。だから私は、国鉄のように割引をするということを機械的に決めるということについては、言うとおり少し問題があるのかもしれぬ。しかし割引ができるということにしてくれれば、積極的なところは割引をするわけですから、そういう面でいわゆる運賃法の中にそういう規定がないので、差額を少なくもらっておいて全部を会社に渡すというやり方をしなければならないというような、そんな煩瑣なことをやめて、そしてこうした身障者のいわゆるタクシーの料金が軽減できるように、具体的なひとつ方策を講じてもらいたいということです。なお、もう一回ひとつ答弁してください。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) 率直に言いまして、ヒューマニズムと現実の間の板ばさみで私も大変苦労することになろうかと思いますが、身体障害者対策、本当にお気の毒な話でございますから、その対策の一環として慎重に検討いたしたい、こう考えます。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 慎重に検討するのはいいが、実現できるようにひとつ努力をしてもらいたいと思います。  それから身体障害者の運転免許を持っておる者は、五十一年度の末に七万一千五百十五人ある。東京都などでは一万台ぐらいある。そこで駐車場についてもいろいろあるし、障害者用の自動車の特別措置というのを公安委員会でやっているところもある。東京都などやっている。普通なら駐車できないところへ、いわゆる許可をもらって駐車できるようにするとか、あるいは標識をつけるとか、いろいろな方法をしていま指導しているわけですがね。このことはきょうはこの所管は警察の関係ですから、まあこれ質問はいたしませんけども、そういうふうな点もある。  そこで、公共交通機関について諸外国とわが国の法律の整備の状況はどうだろうかという問題である。それで、一番これのよく進んでいるところはフランスでありまして、心身障害者基本法という法律の五十二条に、心身障害者の移動を容易にするため法令により次の措置がとられる。公共運転サービスの改善または公共運輸機関の車両構造基準及び車両への接近方式の段階的改善または心身障害者のための特殊輸送サービスの創設及び運営の助成もしくは車いすの使用の助成、というようなのが基本法の中に規定されているわけですね。それからイギリスあたりでも、国民扶助法とか慢性疾患及び障害者法という法律がありますけれども、これにもハイウエーの場合にどうだとか、障害者であるドライバーがどうするとかいうようなことを規定をしているわけですね。それから西ドイツあたりでも、この駐車場の問題についても広さを決め、あるいは公的の駐車場の三%は重症心身障害者のために留保しなけりゃいけないというような基準があって、非常に簡単だけれどもこれは実行されておるわけです。それからアメリカは、アメリカ基準使用書というのをつくって、これで駐車場問題というのを相当厳しく規制している。  日本においては一体どうなっているのか。日本は心身障害者の基本法の中に、さっき申しました第二十二条に、「国及び地方公共団体は」と心身障害者に対する交通施設の問題が書いてある。そして第八条には「法制上の措置等」として、「政府は、この法律の目的を達成するため、必要な法制上及び財政上の措置を講じなければならない」ということを言って、そういうことが規定してあるわけです。  それで、それだけではなくて、実はその「総合的な心身障害者対策の推進について」というのが心身障害者基本法ができたときに中央心身障害者対策協議会ができて、昭和四十七年の十二月にこの報告をしている。当時田中内閣であったけれども、その報告の中にこういうことをちゃんと書いてあるわけですよね。たとえば「公共交通機関についての改善事項」としてこういうふうに書いてある。「バスについてみても、ステップは健常者を標準に作られているため、障害者にとってその昇降は非常に不便であり、また車いす利用者は、スペースが確保されていないためバスを利用できず、タクシーを利用するためにかかる経費はかなりの負担となっている。このような公共交通機関の現状をみると、障害者特に車いす利用者は、その利用を拒否されているとさえいえる。このため公共交通機関については、その構造、設備、標識等について障害者の利用を考慮した特別の配慮を払うとともに、障害者の利用に支障のないよう、スペースの確保、必要な介護、援助等、特別の措置を講じる必要がある」と書いてある。これをやっていればいまのような問題なんかもないわけですわね。ちゃんと構造の改善も……。それから駐車場についても「肢体不自由者、特に大半の下肢不自由者にとって、自動車は足がわりとしての機能を果すものであり、社会経済活動を行なうにあたって必要不可欠のものである。」、「このため障害者用自動車の特例措置について、その趣旨の徹底を図るとともに、明確な形で確認できるよう制度化すべきであろう」というようなことも書いてある。  そこで、私たちの国でもそれなりに規定はある。基本法がやや漠然としているけれども、とにかく基本法に触れるものがある。また、これの法制的なものについても条項が触れている。それで事実、四十七年当時に報告も出ている。これが実行されていさえすれば、いま私がここで質問するようなことや、こんなトラブルなんというのは起こるわけはないわけですよ。  そこで一つ私が特にお願いしたいことは、そういう意味から、厚生省と総理府が積極的なこの報告の施行の努力をしてもらって、報告の完全実施の努力を推進しなきゃいけないと思うけれども、この点について、五十二年の三月にこういうものをこしらえたんですよ大臣、こういうやつを。「実施状況」というやつをまとめたんです。これは三月十八日。「実施状況」はまとめたけれども、これからどうするかということは何も書いてない。そこでまず一つとしては、厚生省、総理府が、これはその担当のことでもあるので、積極的に報告の完全実施ができるように努力をしてもらいたいと思うが、この会議あたりで今後どういうことをやるということを決定したのか、これを厚生省、総理府の方から聞きたい。

曽根田郁夫厚生省社会局長

○政府委員(曽根田郁夫君) 三月の十八日に中央心身障害者対策協議会総会を開催いたしました。ここで実は四十七年の報告書以来それぞれプロジェクトチームをつくって各省がそのやっております施策を一応取りまとめて、その中間報告ということでこれを、先ほどの資料を提出したわけでございますが、その席では、一応はプロジェクトチームのこれまでの施策を報告を受けると同時に、なお不足しておる問題はどういうのがあるか、さらに検討を要するような事項がどういう点があるか、なお詰める必要があるので、おおむね次の総会をめどにそういう作業をそれぞれのプロジェクトチームでしようではないかと。その結果、あるいはその過程におきましてこれは先生かねて御指摘の、何か統一的な立法化の問題、そういうことがあればその過程、あるいはその結果に基づいて検討しようということでやっておりますので、決して、そのいままでの結果をまとめて、もうこれでよしということではございません。今後、むしろこれから本当の検討が始まる、そういう段階でございます。

木戸脩内閣総理大臣官房参事官

○説明員(木戸脩君) 議員御指摘の点につきましては、議員から昨年の十月に前総務長官にも御質問が参っておりまして、この心身協でもすでに十二月の二十一日と三月五日、心身協の第三プロジェクト、公共施設の部会におきましても提言を取り上げまして、今後、特に第三プロジェクト関係が進捗のぐあいがおくれておりますので、これをどういうふうにしていくかという点についていろいろ議論が出ていたわけでございまして、法制化の問題については、法形式面でどうするか、あるいは実態面、技術的基準が法制化するまで固まっているかどうかというような点について相当専門の先生方の意見も出まして、いろいろ突っ込んだ議論をしているわけでございます。  で、当面は、各省の通達、あるいは地方公共団体の条例といったようなものを特に専門の先生方の委員に再評価してもらって、望ましいものについては自治体とか公共施設の管理運営者に周知徹底するということを当面やる。そして今後、この四十七年の報告にありますようなものの施策をスピードアップしていく、こういうような議論がなされているわけでございます。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 そこでもう一つですが、いま社会局長から話が出たので、大臣、特別な、直接の所管じゃありませんけれども、福祉の町づくりというか、車いすで行動できる、車いすで行動できれば結局妊婦も、あるいは老人も非常に行動できやすいわけです。そういう意味で福祉の町づくりをするには各省にまたがっている。それで一つのやっぱり基準のようなものをつくらにゃだめだと、法的な規則、基準をつくってもらいたいというようなことで、いま大臣が見ていただいたこういうものを完全実施すると同時に、なお法的にも整備をしてほしいということで、実はこの請願をこの団体である静岡県車椅子友の会とか、あるいはそれを守る会とか、あるいは県の身体障害者の福祉会であるとか、あるいは労働者の福祉協議会が一緒になって請願行動をやったわけです。  同時に、県には県で、福祉の町づくりの条例をつくってもらいたいと、条例を。それで、そういうことで国や県に働きかけて一部の市ではもう基準をつくる、あるいは条例をつくろうとしているわけです。ところが問題は、国に法的なものが何もないということが一つはやっぱり条例にはなかなか踏み切れぬということになる。そこで、この問題については、この請願について衆参の社会労働委員長と理事はこの請願を、こういう法制化の請願は必ず今国会通すと言ってもいるわけです。したがって、そういう請願の採択もされ、あるいは中央心身障害者対策協議会の従来の報告にもあることだから、この際、その福祉の町づくりの法制化の問題についても中央心身障害者対策協議会で議題として、とにかく検討してくれということを要請しているわけですが、これについては局長の方からさっき話があったのでありますが、いつ、どういう場でそれを協議していくのか、局長の方からちょっと聞かしていただきたい。

曽根田郁夫厚生省社会局長

○政府委員(曽根田郁夫君) 先ほどお答えいたしましたように、プロジェクトチームの各委員の方方と率直に意見の交換をいたしまして、やはりいろいろ意見がございました。いきなり立法化というそういう前提でやるのはどうかという御意見もございまして、先ほど言いましたように、いままでとにかくどういうことをやってきたか、それでどういうところがこれからさらに足りない部分を伸ばす場合ネックになるか。その場合にそれじゃやはりそういう点で立法化なり、要するに現行の基本法二十二条の規定で十分かどうかということになるわけですけれども、そういう法的措置が必要になってくるのかどうか。そういう基本的な態度でこの問題を取り上げた方がいいんではないかということで、先ほど申し上げましたような、これからの大体の作業の方向を決めたわけでございまして、立法化そのものの問題が議題になったことは、これは間違いございません。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 そうすると、そのことについては一応もう中央心身障害者の協議会の議題とはなったということであって、議題となると同時にこれの推進という問題についてまた協議がなされるという、プロジェクト等で協議がなされると受け取っていいんですか。

曽根田郁夫厚生省社会局長

○政府委員(曽根田郁夫君) 協議会としましては、立法化ということでこれからの作業を進めるということではなくて、立法化の問題をとにかく事前に協議をいたしましたけれども、協議会としましては要するにこれまでの施策を取りまとめて、それの問題点を検討し、引き続き足りない部分、さらに検討を要する事項を次の総会までに詰めようではないかということが協議会としての決定でございますが、その裏にはそういうことで十分でない場合には当然立法化の問題も検討の対象になるであろうと、こういう含みで今後の大体の作業の方向を決めたということでございます。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 要望しておきたいのは、われわれはわれわれなりに検討してみて、諸外国の法制例等も見たりして、やはり一つの基準的なものをつくってやらなきゃだめだと。たとえばここへ来ておりませんが、建設省あたりではずいぶん細かいものをつくっているけれども、つくったということであって、それが完全に実行できるところまではいってないわけですよ。だから、そういう面で言うと何らかのやっぱり法的な一つのものが必要だと考えてそういう結論に至ったので、十分にひとついまやっている施策を検討されて、その中から何らかの必要を感ぜられて、そういう方向へ努力をしていただくように私もお願いをしておきます。  それからもう一つお聞きをしたいのは、静岡駅の改装のことでありますが、静岡の駅のいま高架工事が進められているわけですけれども、これについても身障者の方からトイレとそれから改札口の拡大、それから誘導ブロックの設置、それからエレベーターを各ホーム一基ずつつくってもらいたいということが要望され、相当な署名を集めて管理局に届けられたわけでありますが、これについてはこういうエレベーターを含めて設置をされる見通しがあるのかどうなのか。設置されるとすればいつごろまでをめどとして設置をされるのか。わざわざ来ていただいた総裁からひとつはっきりした御答弁をいただきたい。

吉武秀夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(吉武秀夫君) ただいま御指摘の静岡駅の高架化の工事を現在やっておりますが、その際に身障者協会からの陳情がいろいろございます。トイレの設置、改札口の拡大、誘導ブロックの設置、エレベーターの設置、御指摘のとおりでございます。そこで、現在この工事に伴いまして、以上のような設備については設置をするという方向でやっております。で、使用開始につきましては、エレベーターは下りのホームが今年の十月、それから上りのホームは五十四年というふうに考えております。五十四年度でございます。それからトイレと改札口の拡大、あるいは誘導ブロックにつきましては、高架化の完成時点でございます五十四年度に完成するようにただいま工事中でございます。

坂野重信自由民主党

○主査(坂野重信君) もう時間です。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 最後に大臣に、特に国鉄の総裁もおいでいただいているんでありますが、国鉄についても実は問題がないわけではありません。国鉄はいま財政状況非常に苦しいためになかなかそれを計画的に実行するというところまでいってないわけであります。予算が余り、あるいは必要に迫られてやるということであって、たとえばエレベーターにいたしましても、「ひかり」の停車駅にはエレベーターがつくわけですけれども、努力しているわけですが、「こだま」にはつかないということがはっきりしているわけであります、現状では。これは古い屋舎の改造だからそこに積極的な努力をしていただくわけでありますが、こういう点でも相当努力が必要だと思う。私はやっぱり予算項目を決めて、その中で継続的に計上していく努力を国鉄あたりにも必要だと思うわけであります。  また、いま話が出ました車いすの乗車拒否問題については、いま言うとおり構造を改善するという、積極的に各会社が構造改善に踏み入れることのできるような一つの根拠を与えてやるということ。それからタクシーの料金割引についても、それを積極的にし得る根拠を与えてやるように、基本法の根拠があるわけでありますから、そういうところを波及して考えていけばできるので、ぜひひとつこうした問題が起こらないようにですね、これだけの具体的措置をしている、誠意を見せてあんた方の要求には応じ、またあんた方が自分の体の一部としてやっている車いすで乗用できるような措置も、改造することによって今後努力をするというようなこともはっきりしてくればこの問題の解決にもなると思うんで、大臣からも二つの点について、さっき申しました点については特に努力をしてもらうこと、国鉄総裁には何らかひとつ身体障害者の設備を改善するための項目を、ただ余ったから使う、必要だからそこの予算どっかからはね出してするんじゃなしに、やっぱりそういう予算項目をつくって、少なくも漸次伸びていくというような状況の中で計画的に実施をしていくというようにしていただきたいと思うわけです。二つの点について大臣と総裁から御答弁いただいて質問を終わりたいと思います。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) まあ結論から申せば努力をいたしたいと思います。運輸省のことはとにかくとしましてですね、私いまそれを拝見したり、関係記事をもう一回目を通し直したりしまして感じましたことは、まあ身障者の問題でございますから、たまたま厚生省の局長がここに来ておられることでございますので、私は運輸大臣というより、一個の政治家として物を言えばということかもしれませんけれども、厚生省あたりがこれは実際問題として、広範な意味においては厚生省が担当でございますから、各省庁にいろんな対策を練っていただいて呼びかけていただくというようなことがあればなおスムーズにいくんじゃないかなという感じがさっきからしておったんであります。ただ私は、だからと言って運輸省がどうこうと言うんじゃございません。運輸省という一省に限らず一般論として申し上げるわけですけれども、そういうような感想をさっきから抱いておったわけでございます。いずれにいたしましても鋭意努力をいたします。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 御存じのような財政状況でございますために、一般的に駅舎の改良に投資をするということがおくれがちでございます。安全という角度からいきますと、やはり輸送そのものの安全、特に事故が起こらないようにというようなことで、そっちの方にどうしても投資が食われがちでございます。  しかし、身障者問題につきましては、いまや非常に大きな問題になっておりますので、先ほどお話しのように、必ずしも予算が余ったらというようなことじゃなしにもう少し、いま積極的な気持ちで取り組んでおりますし、きわめて遅々たるものではございますけれども、年々各駅等についていろいろな施設整備が進んでいると私は思っております。御趣旨を体しまして、また私どもとしても非常に重要なことだと思っておりますので、進めてまいるということをお約束いたしたいと思います。     —————————————

坂野重信自由民主党

○主査(坂野重信君) 分科担当委員の異動について御報告いたします。  久保亘君が委員を辞任され、その補欠として神沢浄君が選任されました。     —————————————

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 限られたわずかな時間でございますので、運輸行政の基本の一、二点御質問を申し上げたいと思います。  最初に、大臣にお伺いするわけでありますが、本年の五十二年度予算というものは、福田内閣の閣僚としてもやはり今日の景気浮揚という、こういう点については十分な配慮も払われてのこのたびの予算編成である、私どもこのように認識をいたしておるわけでありますが、この間のことについて御所見をお伺いしたいと思います。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) 私は運輸大臣でありますから、今度の予算案一般について論評をすることはいかがかと存じますけれども、いま藤原さんおっしゃったように、今度の予算は景気浮揚ということについて非常に力点が置かれたということは事実と、私も信じております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 論評するなんて私は言ってませんけれども、福田内閣の国務大臣として、このたびの予算編成に当たりましては、そういう点の配慮というものは十分なされた上で閣議でいろいろ御検討なさったのではないかということです。  昨年、国鉄運賃の値上げの審議がございまして、電電と同じように、国鉄というのは国民の足であるということとともに、日本の経済にまた大きな影響力を持っておるという、こういうことがいろいろの角度から論議もされましたし、またそういう点で景気浮揚という上からも、国鉄の新幹線工事というものはやはり続けられなければならないという、これは電電も同じでありますけれども、相当論議があったことはよく御存じだと思います。こういうことから、日本の経済にとりましても、国鉄または電電というものの予算というものが、また工事計画というものが大きな影響力を持つという、こういうことは十分承知の上で、もちろん国鉄の財政ということをこれはもう念頭に置かなければならないことは当然でありますけれども、日本経済に及ぼす影響というものは非常に大きいという、またそれが関連企業に対する波及効果が大きいということ、そういうことも十分に配慮して、計画なりまた工事の進捗というものを考えなけりゃならぬ、このように思うんですけれども、どうでしょう。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) そのとおりと私も思います。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 最初にお伺いいたしますが、いま申し上げたことからいたしまして、東北新幹線というのは、東北の後進性脱却ということから非常に地元の方々から大きく期待が寄せられておるわけであります。昨年減額になったということで、関係業者の方々が大変憂慮いたしまして、本年はひとつ十分な予算づけをしてもらいたいという大変な陳情のあったことは御存じのとおりでございますが、経済が非常に大きい変動ありましたので変更のやむなきに至ったと思いますけれども、これからはそう大きな経済変動がないとするならば、東北新幹線というのは、一体盛岡まではいつまでに着工するのか。これは新聞でいろいろ報じられておるわけでありますが、このたび東北、上越、成田、この新幹線工事につきましては、工事実施計画の変更認可申請、これを御提出になったようでございますが、これはもうあらゆる角度から御検討なさって、五十五年ですか、五十六年ですか、それまでに完成するという、財政やいろんなことの御勘案の上に立ってこの変更認可申請というものを出されたのではないかと私どもは理解するわけでありますが、どうでしょう。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) そのとおり五十五年度には何とか開通をいたしたいと思っております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 これは何とかという、これは大きな経済の変動があれば変更のやむなきにということもあるかもしれませんが、現在そう大きなことがなければ五十五年には完成するという、こういうふうに承知してよろしいですか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 御存じのように、いま大宮から以南の用地問題で非常に苦慮いたしておるわけでございまして、通過地点の住民の方々の言われることもわからないではない。しかし、何とか東北、上越地域の住民の方々のお立場も考えていただいて、そして大宮以南の方々の御理解を得たいという努力を続けておるわけでございまして、工事をやるための所要期間であるとか、あるいは資金の面とかいうことではなしに、むしろそういった用地取得面で難渋をいたしておりますが、そこのところを何とか切り抜けまして、五十五年度には完成をいたしたいと思っておるわけでございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 どうしても東北、北海道という、こういう後進性という言葉が妥当かどうかしりませんが、この新幹線に寄せる期待というものは非常に大きいわけでございます。当然それに伴いましての環境アセスメントといいますか、先ほども長崎の——五線問題につきましても大臣が現状調査してからというお話もございましたが、そういうことはもちろん、地域住民に対する公害問題に対する十分な配慮はもちろんとしまして、五十五年——これが地域のいろんな、各県なりまた地域の開発計画、こういうものや、そのほかの経済計画というものに大きな影響力を持つということの上に立って、これはぜひひとつ運輸省に対しまして変更認可申請を出されたのでありますから、十分な配慮があって御決定なさったことだと思いますけれども、推進をすべきだと思います。現在のこの新幹線の進捗状況というのはどうなっていますでしょうか。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) ただいま東京から盛岡まで、延長にしまして約五百キロの距離でございますけれども、用地買収は面積にいたしまして約九〇%。それから工事の契約をして、延長にいたしましてちょうど三分の二がただいま工事中でございます。で、金額にいたしますと、五十一年度末でちょうど全体のほぼ三分の一の工事費を消化したということになると思います。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 五百キロというのは東京−仙台間ですか。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) 東京−盛岡間でございます。正確には四百九十六キロで、約五百キロでございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 さて冒頭申し上げましたように、東北の経済に大きな影響があるということは、この国鉄新幹線の持つ高速性といいますか、大量輸送機関としての特色からいたしまして当然のことだと思うのでありますが、それとともに冒頭申し上げた、こういう国鉄の工事というものが地域に及ぼす影響というのは非常に大きいという、こういうことからいたしまして、少しく国鉄の新幹線工事のことについてお尋ねをするわけでございますが、まず東北新幹線工事で仙台幹線工事局管内の工事発注の金額と、それから受注業者の数をちょっと御説明をいただきたいと思います。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) いま累計とした金額は手持ち資料を持ちませんが、五十年度に仙台幹線工事局管内で発注いたしましたのは、約四百億の路盤工事といいますか、線路の下の工事でございますね、路盤工事を発注いたしております。そこで、いままでにこの仙台幹線工事局、延長にしますと約二百五十キロぐらい受け持っておりますけれども、そこの中でいま工事をいたしております請負業者の数は、六十六社がこの工事に従事をいたしており、直接私の方から発注いたしております請負業者の数は六十六社が仕事をしているということでございます。で、その下でどういうふうに下請をしているかというその数字については、正確に把握しておりませんが、いま六十六社が直接国鉄の工事を受けているというのが実態でございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 その中で地域経済発展といいますか、地域の経済の大きな影響力を持つ、やはりこれは地元産業という、こういう観点からも私どもはいろんな省庁の工事について見ているわけでありますが、地元業者はその中のうち何社ございますか。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) 東北に本店を持っているという意味の地元業者は八社でございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 六十六社で八社ということですから、大体一割ちょっと。これは数だけで比較できないものがもちろんあると思いますので、その点は十分理解しておるわけですが、最近業者の技術も相当向上しておりますし、それから契約方法にもジョイントベンチャーのような形もいろいろ考えられておりますし、法律的にも官公需ということで中小企業に対する発注というと、国鉄の仕事は特殊な仕事だということをすぐおっしゃるんですが、しかしやはり関係市町村、またはその地元の業者というものに対してのこういう工事の発注に当たりましては、どれだけの配慮をしてやっているかということが一つの大きな問題だろうと思うんです。これは一遍にはいかないことは私も承知しております。しかし、地元をやはり育成するという上からも、国鉄も、これは電電関係も当然のことですけれども、関係省庁でやはりそういう配慮がなされなければならぬ。そういうことから官公需の法律もできまして、毎年それぞれ目標を定めてやっておるとこういう形になっておるわけでありますから、六十六社の中で八社という、これは数だけでは比較できないかもしれません。金額的にはいま突然ですからおわかりになるかどうか、その間のことちょっとおわかりになりますか、御説明いただけますか。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) ちょっと正確な金額は、あるいは間違っているかもしれませんけれども、金額にいたしまして約八%ぐらいの受注かと存じます。ただ、東北新幹線、ただいま進めております工事は、先ほども申し上げましたように橋梁、トンネル等いわゆる基礎路盤の建設工事を進行中でございまして、軌道工事とかあるいは電化工事とか、そういうものはこれからの実は発注になっていく順序になろうかと思います。  ただいままではそういった大型の工事、特に高度の技術を要する非常に大型な工事でございますので、私の方はいわゆるこういう建設工事についてはAクラス、Bクラス、Cクラスというようなランクのクラス分けがございまして、ただいまこういう大型の工事についてはAクラスの請負業者に発注をするということで、東北地方でAクラスの資格を持っている業者はほとんど全部が一応参加しているというのが実態かと思います。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 言わんとすることは私はよくわかるのですがね。ならば、これからその大型の路盤を中心とする工事が終わりますと、相当じゃあ地元の業者に、また地元の中小企業者に対しても発注が見込まれるかというと、やっぱりそれはいろんな条件があってそうはなかなかいかないんじゃないか。金額的に八%ぐらいだということですから、地元に大きな業者がないといえばそれまでのことですが、しかし発注の仕方によってはもっと高めることができたんではないか。私も地元のいろんなお話も聞いておりますけれども、こういうことで、この発注のあり方というものをもう少し、官公需ということについて厳しい法律もできて、そしてお互いに努力しようというこういう中でもあり、そしてまた、この新幹線工事というのはただ工事をすればいいというだけじゃなくて、工事そのものが地域に与える影響というものも考え合わせるとき、これは十分な配慮がなければならぬと思うのですが、これは総裁何もむずかしい話じゃないですから、今後の工事につきましては、いままでは大型だったけどということですから、これからは十分そういう点は配慮していただけるのでしょうか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) ただいま担当常務から御説明いたしましたように、普通鉄道の工事の場合には投資効率を考えまして、最初に時間のかかるトンネルとか、それから橋の中でも特に長いものとかいうものを先に着手をいたします。そして、比較的短期間でできる工事は最後の段階で、勢いをつけてわっと一遍にやるというようなかっこうになっております。したがいまして、恐らく大変変な言い方でございますが、このままほうっておきましてもだんだんそういう段階に入ってまいりますから、自然自然大規模のものから中小規模の工事に移ってまいりますから、御趣旨に沿えるようになると思います。しかし、自然にそうなるというだけではいけませんので、十分私どもも配意してそういうふうに指導してまいります。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 まだ五十一年はまとまらないと思いますから、五十年でも結構ですが、官公需についての国鉄が中小企業に対して発注した割合というのはどのぐらいになりますか。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) 国鉄全体の発注工事のうち中小企業の占める、五十年度に中小企業に発注いたしましたのが三三%でございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 三三%というと大体全体の平均に近いということですね。いままで極端に悪かったのが最近大分御努力になったのかあれですけれども、しかしまだ平均というところで、全体的にこの公社というのは、電電公社にしても特殊な業務という、こういうこともあるかもしれませんが、非常に率が悪かったわけですけれども、それにしましても今度のこの新幹線工事、大型の路盤工事が中心と言いながらも、八%というのは特殊とは言いながら、これが最終的にどのぐらいになるかというのは私どもは非常に関心を持っておるところでありますし、これはさっき総裁もお話ありましたけれども、やはり皆さんの発注する側からすれは大きいところへやって、あとはそうすれば安心であるということも言えるかもしれません。しかし先ほど冒頭に申し上げたように、やはりその地域に対する経済効果といいますか、経済の波及効果ということを考えますと、当然地場産業育成の見地の上からできるだけ地元に還元するような形をとるべきである。親しまれる国民の国鉄という言葉だけではなくして、こういう面の配慮もこれはもう当然必要なことであり、大事なことだろうと私思うんです。  さっきちょっとお話ありましたけれども、六十六社の中で下請業者がどのぐらいあるかちょっとわからないというお話ですが、手元に資料を持ってきていないということですか、それとも実態というものは余り把握していないということですか。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) 現地の工事局では下請を正確に把握していると思います。本社では下請の数まで全集計はいたしておらない。ただ普通私ら考えておりますのは、一つの元請がほぼ三つ四つぐらい、あるいは小さなコンクリートのたとえば生コンの運搬というようなものを含めますと、もっと大きな数になると思いますけれども、下請は三ないし四社ぐらいが通常入ってまいります。その下請は私どもの調べではおよそそのうちの半分、ちょうど半分ぐらいがいわゆるその地方の地場の業者の方というふうに考えておりますので、そういう意味では相当その地方に、実際の工事はその地方の方々にお願いをしているというような姿になろうかと考えております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 マクロ的に見ればいまお話のようなことになるんですが、実際元請になると下請になるんじゃ——今度の国会でもこのことはずいぶん問題になりました。確かにもう元請が相当なピンはねをしておるということがずいぶん各委員から指摘されたところでありますから、確かに働くのは地元の方であり、大多数でしょう。しかしそうではなくて、やはりできるだけ官公需として元請に発注するという、こういう形をとるような——できるものはそういうことに努力をすということが必要だということを私は申し上げているので、また本社としてはあれですか、どういう業者を使って仕事をしているかということは余り関係がないというか、地元に全部任しておるということですか。  一昨日新幹線工事で事故がございましたですね。今度の東北新幹線工事というのは特にトンネルや何か、ずいぶん死者が出ておるんですけれども、きのうもいろいろ御説明をお伺いしましたところ、その死者というのはどういう時間にどうなのかとか何かむずかしいことを言っておったようですが、ああいうとにかく国鉄の仕事をして事故を起こしたというものについては、たとえ下請であろうが、どうだろうが、やっぱり最大の関心を持ってそれらの方々に対する配慮というものがなければいかぬと思いますけれども、今日までの工事で死者とまた負傷者、こういう実態についてはおつかみになっていらっしゃいますか。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) いま手元にはけがの数まで数値を持っておりませんけれども、これは一応調べてございます。東北新幹線については、この工事が開始された四十六年度以降今日までに残念ながら工事に伴っての死亡ということで、四十五名の方々がおられるということでございます。ただ、私どもも日常非常にこの点についてはいろんな面で指導を強化し、注意を払っており、あるいは技術の向上に伴って年々実は率的には減少しておりますけれども、ただいま申し上げたような実態でございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 いままで東海道の新幹線工事また九州の博多までの工事、こういうものと比べて非常に事故が多いのではないかという、こういうことがずいぶん議論になっております。しかもこの事故を起こした方々はほとんど下請の方々であって、こういう方々が事故を起こした後、まあ国鉄としては恐らくお見舞い金か何かで済ましているのだろうと思います。働いたのは国鉄の仕事をしてということでありますから、これはもう炭鉱や何かでもよく問題になって下請、組夫の方と会社との間の問題、いろいろ議論になるんですけれども、国鉄はこういう事故というのは累積して何名という形でしか出ませんから、炭鉱のように一遍に何十人という形では出ませんので、比較的論議の的になりにくいことかもしれませんけれども、あれは国鉄の仕事であるということを踏んまえまして、やはりこれらの方々に対して労災等どういうふうになっているかという、十分な国鉄としても配慮がなければならないのじゃないでしょうか。現在資料がないんで個々の場合にはわからないとしましても、ぜひひとつ一人一人の方々の現況といいますか、問題について、下請の方ですから、これは十分な処置がなされているとは私にはとても思えない、家族の方々でも非常に悩んでいる方々がいらっしゃると私はたくさん聞いているわけですけれども、ぜひひとつ国鉄もこれはそういう一つ一つの仕事、一つ一つの問題をきちっとやるところに、国民から親しまれる国鉄というイメージが出てくるんでありまして、何ぼ標語を掲げたってだめなんですから、この問題ひとつ真剣に取り組んでいただきたいと思いますが、どうですか。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) まず私の方で工事を発注する場合に十分、こういうことがないような、あるいは工期を非常に短かくして危険な作業がないようにということを配慮をいたすのがまず第一番だと思う。いま先生のおっしゃいますように、残念ながら不幸にして事故が起きた場合に非常に大きなものをといいますか、死亡事故あるいは重傷等については、私どもも個々に直接元請をしている請負業者等をよく指導いたしまして、長く不幸が続かないようにというふうに処置をいたしております。  ただ、原則的には元請業者が責任を持って処理するというのが一応原則ということでございますので、その辺を私の方もよく元請業者と話をして、また指導をして、末長く不幸が続いていかないようにということを考えて処置をしてまいりたいというふうに考えております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 総裁、ぜひこれは大事なことなんで、電電関係の仕事も同じことが言えるんで、発注したら、それを請けてくれた元請が責任を持ってやってくれるんであって、私どもは発注した仕様書どおりのものができればいいという、そういうやっぱり公の機関としてそれだけでは済まないだろうと思います。やはり十分な配慮がなされなけりゃならぬと思います。  ところで、さっきもちょっと申し上げたのですが、中小企業向けの仕事が、直接私どもは仕事を請けるだけの力があるんだけれども、なかなかその仲間に入れてもらえないという、こういうことを私どもは業者の方々からいろいろ聞きます。特殊な仕事であるだけに全部が全部というふうにいかないことはもう百も承知でありますけれども、やはり国鉄には、請負契約をするに当たりまして国鉄の工事の請負の資格という、内規で非常に厳しいこういう規制があるんだということをよく聞くんですが、これはどうなっているんですか。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) 国鉄は非常に古くから請負工事を、請負をもって工事を進めるということを進めておりまして、相当以前からこの請負業者の資格確認というのをあらかじめ決めておりまして、その資格確認書を持っている請負業者間の競争で工事を受注をするという制度になっております。  いまどういうふうにやっているのかという御質問かと思いますけれども、原則的には二年に一回、偶数年度でございますが、国鉄の工事の資格確認を受けたいという希望する者は、制限なく国鉄に対してその申し込みを受け付けております。そうしてたとえば土木建築で申し上げれば、その申請のあった方々からそれを金額別にといいますか、ある金額以上のグループ別といいますか、まず金額別資格というもの、それからもう一つは地域別に、仮に北海道で実力があっても九州でできないという、そういう地域別にまず分ける。それからもう一つ、三番目に、それなりに一応資格が到達いたしましても、国鉄の生きた線路の近接で仕事をするという者にはまた別のもう一つ制限的な資格というもの、この三つによって資格の確認をいたしておるわけであります。そういうふうにして私の方の資格確認を得た、土木建築業界で申し上げれば全国で約二千六百社ほどただいまのところございます。その中から、たとえば東北なら東北で例を申し上げれば、そのうちの五分の一か十分の一ぐらいは東北で資格を持っている業者だというふうに考えております。そういうクラス分けの仕方をしてやっております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 ABCのランクづけとか、それから地域の区分をどうするかとかというのは、これはもうほかの建設関係も同じですけれども、ここで三番目におっしゃった技術者というやつですね、いただいた資料だけれども、鉄道特異工事施工能力の判定という、これが非常にうまい仕組みになっているといいますか、確かにこういう鉄道の運行なり何なりの経験を持った、そういう資格のある人が必要な工事ももちろんあります。しかし国鉄の仕事というのは全部が全部そうじゃございませんからね。ところがやっぱり中央にいらっしゃる総裁初め局長さん方は、また常務さんはそんなことは頭の中にはないのかもしれませんが、現場の工事局へ行きますと、やはり保有技術力及び技術者の保有数という、こういうところでずいぶん、なかなか仲間に入れてもらえない条件の一つになっておる。こういうことに対する業者の方方の大変な御不満がある。まあターミナルビルのようなものや、また鉄道の宿舎を建てる、こういうのは別に線路の運行に云々なんという資格は必要ないわけであります。こういう鉄道の方々の経験を持った方がいらっしゃらなければいかぬということが、これは鉄道の天下り先を保有するための一つの手段にしかすぎないようにしかほかの方方は見ちゃおりません。  そういう疑いを持たれてもこれはしようがないのでありまして、じゃ、だれとだれをどうしてはねたんだと、こういうことになりますと、いやこっちはこっちの方で、選考するのはこっちの方に主体性があるんだから、だからこちらにお任せくださいというだけでは、実は選考の資格の中には、こういう特異工事施工能力があるかどうかということが一つの条件になっているわけでありますから、もっとやっぱり業者の人たちからなるほどと納得のいくような、特殊な工事はやむを得ないといたしましても、それ以外のものにつきましては、もっとひとつ業界の方々から納得のいくような発注のあり方というものを一つ一つ御検討いただきませんと、国鉄というのはもともとは自分のところでほとんどの仕事はやっておったんだろうと思いますが、やっぱり明治の昔から外注するものもあったんだろうと思います。そうすると明治の昔からの型が今日まで亡霊のように残っておるということしか考えられません。こういうことからぜひひとつこの特異工事施工能力の判定の、これはどういう工事というふうにきちっとしていただいて、もう少し明瞭にすべきだと私は思うんですが、どうですか。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) いま先生のおっしゃいます鉄道特異工事施工能力別という資格は、いま先生の例に言われました駅ビルとかあるいは宿舎とか、こういうものは営業線近接工事でございませんので、これは必ずしもこの資格を持たなくてもよろしいということになっております。そこでいま、じゃその施工能力別資格というのは、何か国鉄と非常に因縁があるんではないかというふうな印象で申されておりますけれども、これは私の方に請負業者資格及び指名審議会というほとんど部外の先生ですが、部外の先生方がお入りになって、二年に一回ずつその資格の決め方について御審議をいただいて、その御審議をいただいた結果に基づいて、何と何と何を審査するという、それをどういう基準で審査するというそういう御答申をいただいて、その線に従ってやっておるのが実態でございます。  たとえば昨年度の内容で申し上げますと、国鉄の工事契約高、これは必ずしもそう大きなものではなくて、工事契約高というものと国鉄工事を遂行する技術力というのは、これは必ずしも国鉄に従事した国鉄の職員のOBであるとか、そういうこととは関係なしに技術的な能力、それから工事指揮者の数をどれだけ保有しているかということでございまして、この工事指揮者というのも特別なあれではなくて、毎年全国で工事指揮者の養成のための講習会というのが行われております。その講習会に参加をしてその資格を与えられれば、この工事指揮者はだれでもなれるという指揮者でございます。  そういうものの総合によりまして、これを点数に換算をして、資格があるかないかということを決定しておるのでございまして、排除するというような考え方は持っておらないということをつけ加えさしていただきたいと思います。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 それは審議会で検討して、それは大きな工事とか何かの場合に、また大手の場合についてはほとんどそういう有資格者の方々がいらっしゃるでしょう。いまの官公需を中心とする中小企業に対してのということですから、どちらかというとそういう大きな金額のものではないやつです。いずれにしても国鉄には工事請負申込者資格取扱基準というこういう内規があって、そこでちゃんと一応決まっているわけですから、そんなきれいごと言ったって現実は、現場に行きますとやっぱりOBのいるところは、OBのいるといいますか——それからまたいろいろ配慮をして今日までやっているということを一生懸命説明しておりましたけれども、そういうことも私ども知っているわけですけれども、しかし工事が多繁になってきますと、それに即応した形のものをやっぱり考えていただきませんと、やはり特定の者だけにという、こういうことはなかなか払拭できないんじゃないでしょうか。  それから札幌の函館本線の高架橋が、いよいよ長年の地元の方々の念願によってこれは決定を見たわけでありますが、これも七百四十億という相当な大きな事業であるだけに、いままで札幌市内が函館本線のために南北に二分されておった。こういう高架をということは地元の当然の願いであったろうと思う。これが今度は高架になるということですから、それは非常に結構なことだと思うんですが、私どももこの推進のためにいろいろ御説明申し上げたこともあったわけでありますが、しかし、この工事の発注ということにつきましてもやっぱり相当いろいろ思惑が地元でもあるようであります。こういうことにやっぱり厳正な態度で臨んでいただきませんと、北海道の地元の業者も相当最近は技術も向上し、太刀打ちできるような業者も育成されているわけでありますから、この工事契約については他から批難を浴びるようなことのないような発注のあり方でありたいと私は思うんですが、それはひとつ要望として申し上げておきます。  それから、この国鉄のこういうものに対しての発注のあり方ですが、総工費七百四十億の事業費の負担が札幌市が六〇%、それから国が三〇%、国鉄が一〇%というこういう負担割合になっていますね。札幌市のど真ん中——これは次官会議やなんかで負担割合というのは決まっているわけですけれども、これだけの負担をするんですが、実際この工事発注するということになりますと、国鉄さんがその発注元、発注元は国鉄に関係あるわけですから当然のことかもしれませんが、そこにはやはり札幌としては地元の業者、また地元の企業育成という、また地元の経済効果という、こういうことも十分に考えておるわけですね。ですからまあ六割からの負担金を出すわけですが、工事の発注云々ということになりますと、まず札幌の経済なんということは全然お考えいただけないという、こういう仕組みになっているんですけれどもね。負担割合やなんかについてはいままでいろいろな経過があるんでしょうが、これは発注等につきましても最終的には国鉄がお決めになるといたしましても、地元の業者について、地元の経済というものに対してどういう影響があるのかということについては、やっぱり地元の自治体とよくこれを御検討いただくということも非常に大事なことじゃないでしょうか。力がある、そしてまた技術者がおる、あそこ以外にいないということで、そんな単純なことでやっているんじゃないと私は思いますけれどもね、はたから見るとそうしか思えない、いままでのようなやり方では。それでまたジョイントベンチャー方式がいいのか、どのぐらいに工区を分けるのがいいのか、いろいろな問題があろうかと思いますから単純にはいかないかもしれませんが、こういう大きな工事については、やっぱり地元としては相当な経済効果というものを考えておるわけでありますから、特にこういう不況時にありまして、冒頭申し上げたように景気浮揚ということで、関係業者というのはのどから手のでるほど仕事をという、こういう時代です。元請からもらって下請、孫請という下で仕事をする業者もさることながら、やはりできるものは、そしてできるだけ地元のこういう経済の実態というものに即応した受注のあり方というものを、ぜひひとつお考えいただきたいと思うんですが、これは国鉄総裁と、大臣もいまお聞きいただいたと思うんですが、総括的にひとつ三人に伺います。御返答ください、それで終わりだから。

高橋浩二日本国有鉄道常務理事

○説明員(高橋浩二君) 必ずしも都市計画事業だからどうということでございませんが、私の方は、先ほど申し上げましたように大型の工事については、ABCのランクのうち、Aと申し上げますのは、一件一億四千万以上の工事に従事できるのがAでございます。したがって、大型の工事、それから技術的の難易度というものを考えて発注をしなくちゃならぬと思いますけれども、ただいま北海道には、私の方のAの資格を持っている土木建設業者が約五十社から六十社ぐらいの数があろうかと思います。それらにつきましては全部資格を持っておりますので、できるだけ公平な発注の指名競争の仕方をしたいというふうに考えております。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) なかなかそこのところまで目が届きませんので恐縮でございますけれども、気持ちといたしましては、ただいま御指摘のことを十分頭に置かなきゃならぬと、全くその意味では同感でございますので、そういう指導をしてまいります。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) いま、総裁並びに常務理事から申し上げた内容につきまして、十分それを誠意をもって履行していきますように、私どもも十分監督をしていきたいと、このように考えております。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 まず、地方バスの路線運行維持対策問題、これについて御質問いたしますが、運輸大臣にお尋ねいたします。  高成長政策によって生活環境に多くのいろいろな問題を持ち込みましたが、例のいわゆる過疎過密の問題というのもその一つだと思います。そういう過疎過密の進行に伴って、特に地方バス、それが過疎バスとなって赤字路線、廃止せざるを得ないという、そういう重大な事態が起こった。過疎バスが赤字だからということで廃止をいたしますと、これは一層過疎を進行させる、住民の生活の足を奪う。奪うか奪わないかということが過疎の進行を食いとめる上で決定的な一つの課題だと、こういうように思うのですね。そういう見地から、この地方バス路線に対する運行維持事業というのが、対策がとられてきていると思います。  そこで大臣にお聞きしたいのは、したがってそういう赤字路線が発生をして、廃止を問題にせざるを得ないような事態に至ったのは、そういう従来の、かつての高成長政策、ひいては、さらにそのもとにおける交通政策、こういう国の政策が非常に重要な原因を形づくっていたんではないかと思うのですが、この点についての御認識をまずお伺いしておきたい。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) 近代の経済社会の形態の推移、変動等が過疎過密を生んだということは、これは確かにそのように言えることと思います。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 そこで五十一年度の事業の実態を、私、京都府の実態を調べてみたんです。そうしますと、車両購入事業その他いろいろありますが、路線維持対策の関係だけで見ますと、京都府の場合は国費が九千九百十二万四千円、四一%ですね、それから府費が九千九百十二万六千円、同じく四一%、それで市町村の負担が四千二百九十八万六千円、一七・八%、こういう状況になっています。これは御承知のように、その赤字路線を廃止をせずに維持をしてくれているバス会社に、それぞれこういう分担をして支払っているわけですね。  そこで、さらにそれを市町村別に見ますと、二種生活路線、三種生活路線、いろいろ区分がありますが、五十年度に比しまして市町村の負担というのが五十一年度は六八・四%ふえてきているのです。で、その中の三つほどの町を調べてみましたが、京北町、美山町、日吉町という三町、これはそれぞれ五十一年度の予算規模が九億から十一億という、そういう程度の小さい過疎の町であるわけです。これが五十一年度は、京北町で百六十八万八千円、美山町で五百六十七万八千円、日吉町で三百三十八万二千円という負担をしているわけです。これは御承知のように、いまの地方財政の逼迫した状況の中で非常に大きい負担になっている。で、後からまた触れますが、この町村の場合はこれだけでよいということにならないので、通学費の補助なんかもいろいろ考えなければならない、こういうこともあります。ですからこの負担が、そういうこと全体を考えますと、非常に大きいやっぱり財政圧迫といいますか、財政負担といいますか、そういうことになるのですね。直接町民に返っていくのじゃなしに、バス会社を通じて間接に返っていくわけですから、この辺も住民の理解を得るという点でも非常にストレートにはいかない、こういう要因があろうと思うのです。  さらに市町村の側から言いますと、市町村の方が好んで過疎をつくり出したのではないという言い分があるのですね。確かにいま大臣もおっしゃったように、経済の近代化の促進、そういう状況に国としても合わせていかなければなりませんが、例の高成長政策というのは、それを急激に一挙にやりましたから、いろいろな問題を起こしてきているわけで、特にそのしわ寄せをこういう過疎の市町村が受けてる。そしてそのしりぬぐいをこういう形で、京都の市町村の場合四千二百九十八万六千円ということでバス会社に負担をしなければならぬという点が、どうにも理屈が通らぬじゃないかというように私も思うのです。年々これは運輸省の方も努力をしていただいて、この補助額は増額をしてもらっているわけですけれども、私はこういうバス路線の赤字額について、先ほど申し上げた立場から考えるならば、少なくとも国がその三分の二を負担をする、あるいは府県はその三分の一を負担をして、特に過疎地域の財政力の弱い市町村に対して、こういう形の負担をかけないような方向、少なくともこれを目指してこの事業を推進をする必要があるのじゃないか。当面少なくともこれについて——例の補助対象額の限度額がありますね、六分の一とか八分の一とかいう。少なくともそれをまず外していく。そして市町村の負担が少しでも軽減をされる——将来は、先ほど言いましたように国が三分の二、府県が三分の一、この赤字額を補てんをするという形で市町村に迷惑をかけない、こういう状態をひとつ目指す必要があるのじゃないかと思うのですが、この点についてのひとつ大臣の御見解を伺いたいと思います。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) 過疎地域におきますバス路線につきましては、地域住民のこれはもう日常生活に密着しておるのでございますから、いろいろな方策を講じなければいかぬ、これはもう当然のことでございます。従来から、地方公共団体と国が協力をしてその維持に努めてきておることも御承知のとおりでありますが、市町村につきましても、その当該地域の住民の足を確保するためには、一定の負担を求めることにしております。しかし、市町村が負担するその分の財源の確保につきましては、自治省において配慮されているところでございます。しかし、今後とも地方公共団体と十分協力して地方バス路線の維持に努めてまいりたい、こう考えておる次第でございます。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 自治省の方で交付税措置をするなどの措置はしていますが、交付税措置はあとの問題でも言いますが、これがそのままちゃんと見られていない、そういう実情はもう大臣もよく御承知だと思うのです。ですから、ひとつ今後この補助の増額ですね、いま御答弁になったように十分ひとつ努力をしてもらいたいと思うのです。  その次の問題は、五十二年度から燃料費、修理費に対して運行費補助を新しくやられるということになりました。私はまあこれは一歩前進だと思うのです。そこでお伺いをしますが、大体これの予算配当ですね、どのぐらいを見込んでおられるか、お伺いしておきたいと思うのです。

中村四郎運輸省自動車局長

○政府委員(中村四郎君) 五十二年度予算案におきまして、新しく市町村代替バスにつきまして運行費補助の考え方を取り入れたわけでございまして、これにつきましては現在一億一千百万円を予定いたしております。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 この点では、京都府下の市町村の場合、五十一年度約八百六十万の負担をしています。したがって、この一億一千百万円という一応予算枠を当てて、新しいこの事業をやられることについて非常に大きな期待を持っているわけですが、実際これがどれだけ軽減をされるのだろうかという点も心配をしているわけです。  具体的には、一体この燃料費、修理費、実費に対してどういう形で国が負担をするというお考えをお持ちですか、この点をお聞きしておきたいと思います。

中村四郎運輸省自動車局長

○政府委員(中村四郎君) 具体的な補助内容の詳細につきましては、これから交付要綱の問題として内容を詰めていくわけでありますけれども、私どもといたしましては制度を新しく設けたわけでございますので、そういった趣旨を踏まえまして、財政当局とも協議いたして決めてまいりたい、かように考えております。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 実費を対象に十分な措置ができるように、財政当局に対して十分にひとつ折衝してもらいたいというように思うのです。  次に、小中の遠距離の通学バスの問題です。この義務教育である小学校、中学校の生徒児童に対して、遠距離通学に対する国庫負担制度がある。ただ、これ国庫負担制度と言いましても、交付税措置をしているわけですね。ですから、その交付税措置を五十一年度で見てみますと、小学校の場合実績額が一万二千三百円、それから中学校の場合二万六千八百円という実績額を算定をして、そして密度補正を行ってそれぞれ出しております。  ところが、それは実際の遠距離通学の小学校、中学校の生徒に対し町が支出をしている分と、交付税で計算をされてきた額と一体どういう状況かという点を、京北町と美山町で調べてみました。  そうしますと美山町の場合、五十一年度対象児童数は百四名、それとは別に独自に町が二十六名措置をしています。この二十六名は町独自の分ですが、仮にそれを含めて三百十九万円五十一年度支出をしている。ところが、先ほど申し上げました交付税措置でくるのは百二十七万七千円であります。非常に実態とはかけ離れています。それから中学校の場合は二百一名。これはちょうど国の措置と人数は一緒であります。それに対して町の支出分は千四百二十七万円支出をしている。ところが交付税措置されているのはそのうち五百四十万にしかすぎない。  それから京北町で調べてみますと、同じように小学校七十七名ですが、この七十七名分に対する町支出分というのが二百三十七万六千円、それに対して交付税措置されているのが九十四万七千円です。大体四割ということですね。それから中学生の分は五十一年度を見ますと、百九十九人に対して国が措置をしている、そういうことになっています。それに対する交付税は千五百九十万七千円。ですから実際の支出の三三%、三分の一という状況であります。  これは交付税措置ということでやりますと、御承知のように三二%ということで一定の財源枠が決められますから、したがってそう簡単にはいかないという問題があります。それから実額が、先ほど言いましたように五十一年で一万二千三百円、あるいは二万六千八百円という数字が出ていますが、これも全国的状況で平均値されますから、遠いところから来ている子供が多ければ、あるいはバス代が高くなればその町の実態に合わないという、そういう状況も出てくるわけです。したがってこういう形で超過負担が起こるわけですね。私は、これはひとつ——文部省来てもらっていますね、自治省も来てもらっていると思いますが、こういう交付税措置でやりますとなかなか計算がややこしくて、実際にそれがどうなっているのかというのは実際にはなかなか相当のベテランでないとわからない、そういう措置じゃなしに、交付税の措置から外へ出して、義務教育制度ですから。だから文部省としてこれは独自の補助制度をつくって、そしてその補助外の分について、あとは交付税措置をするとか、こういうようにする必要があるんじゃないかと思うんですが、この点について文部省なり自治省のひとつ見解を聞かしていただきたい。

西崎清久文部省初等中等教育局財務課長

○説明員(西崎清久君) ただいま先生お話しのございました遠距離通学費の問題でございますが、文部省の方では、国庫補助をいたしております条件といたしましては、学校統合にかかる遠距離通学というものにつきまして、五年間を限って国庫補助を行うという制度にいたしておりますが、まあその趣旨は、先生御承知のように一般的には地方交付税で通学費の財政措置が行われている。しかし、学校統合については、それぞれ市町村の財政が非常に負担かかるというようなことも含めまして、国としてはプラスの部分として国庫補助をいたしておるというふうな実態でございます。  いま御指摘の単価の問題につきましては、毎年国庫補助単価を上げてきておりまして、その国庫補助単価を上げております部分について、それを地方交付税の単価にもしていただくということでございますので、先生の御趣旨を総合的に勘案いたしますと、国庫補助単価も上げ、地方交付税の単価も上げていくということが市町村の財政の十分な措置につながってまいると思うわけでございますが、五十二年度につきましては、国庫補助単価を小学校、中学校それぞれ四〇%上げまして、国庫補助についても、それが従来の実績に近くなるように努力をしておるわけでございます。この単価四〇%増は、交付税単価の方にも用いていただくというふうにいたしておりまして、五十一年度に比べて五十二年度は単価がそれぞれ四〇%ぐらい上がる形で執行してまいりたいというふうに思っております。まあ今後努力をいたしてまいりたいと思います。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 自治省。

今井実自治省財政局交付税課長

○説明員(今井実君) ただいま文部省の方から御説明があったとおりでございまして、従来とも文部省の補助単価が上がってまいりますと、それに連動して交付税の方もその単価を用いることにいたしております。したがいまして五十二年度、本年度の交付税の算入単価は五十一年度に比べまして四割という相当大幅な引き上げをいたして見込むつもりでございます。今後とも文部省とよく相談をいたしまして改善充実を図っていきたい、かように考えております。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 これは義務教育でありますからね、交付税措置が少ないからこの措置をやらないとかどうとかいうことはできないわけですよ、市町村で。ですから、たとえば美山町では交付税措置の場合は小学生が四キロ以上、中学生が六キロ以上ですか、こうなっていますかね。向こうはもう山間地ですから、そういうことで小学生は三キロ以上、中学生五キロ以上という措置をして定期代全額を負担をするということをやっているわけですね。  そうしますとね、この交付税からきて、それで持ち出しがものすごくかかる、先ほど言いましたように四割とか三割とかしか交付税はこないんですからね。しかしこれをやらないわけにはいかぬと、義務教育ですからね。これを交付税だとかそういう形でやるんじゃなしに、いまお話しになりましたが、統廃合になった、そういうところについては遠距離の通学費についての補助制度がある。これをそれだけに限定をしないで、小中全体のその遠距離通学についての補助制度というところへ拡充すると、そうすればこれはっきりします。義務教育について国が責任を持つ、それで教育を受ける機会均等をちゃんと保障する、こういうことがはっきりするわけですね。何でもかんでも交付税に、こう押し込められたら、交付税は枠が決まっていますからね、どうしてもそこで制約されます。これはっきりさせれば、それに対してどれだけの補助をするかということで文部省の考えもはっきりするし、それに対して大蔵省にも折衝できるわけでしょう。だからこういうことをしないと、これはもう何といいますか、交付税に突っ込みだからそれはもう交付税でちゃんと見ていますからということで言われる。しかしそれは一体どないなっているのか、やっぱりよっぽどこれうまいこと計算しないとわからないという状況ですからね。私が言うのは、だからそういういまの統廃合、過疎の統廃合に伴う補助制度があるわけですからね、これをひとつ拡充をしなさい、そういうことをひとつ検討してもらいたいと思うんですが、この点いかがですか。

西崎清久文部省初等中等教育局財務課長

○説明員(西崎清久君) 先生の御指摘の点、御趣旨は理解いたしますが、やはり補助制度にどれを取り上げ、一般的な財政措置でどういうふうに拡充していくかいろいろな考え方があるわけでございます。通学費につきましては、全国的な問題として地方交付税の一般的な財源措置でやっていただいておるというふうなことで、それはそれとして自治省とも御相談をして今後拡充をお願いしていくことは、もちろん私どもとしても必要だと思うわけでございますけれども、文部省といたしましては、やはり学校統合という問題もございますし、まあその点については一般的な財政措置にプラスしたものとして特例的にやっておるわけでございまして、これはプラスアルファとして乗る措置としての市町村に対する財政配慮でございますから、これはこれとしてまた拡充をしてまいる必要があろうかと思いますが、現在のところ、従来の姿のもので交付税は交付税として拡充をし、補助制度は補助制度として検討さしていただきたい、こういうふうに思っておる次第でございます。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 時間がありませんから、この問題だけやるわけにいきませんので進みますが、しかし全国一律にどこにもある問題じゃないんですよ。だからそういう点では補助制度として確立をすることが全くなじまないという問題ではない、こう思いますから、ひとつ十分検討してもらいたいと思います。  その次の問題ですが、これは次は高校生の通学費問題です。これは四十九年の九月の十日の参議院の運輸委員会で私どもの岩間委員が質問いたしました。北海道の例を出して質問いたしました。当時徳永運輸大臣でして、徳永大臣は文部省に善処を要望すると、そんなに大きな負担かかっているとは知らなかったということでお話しになりました。だから、当然まあ当時の徳永大臣の方から文部省の方に善処を要望されたと思うんですが、これについて文部省はどうされているわけでしょうか。この実態をつかんだりあるいは調査をされておりますか。

西崎清久文部省初等中等教育局財務課長

○説明員(西崎清久君) いま先生御指摘の経緯につきましては、ちょっと私つまびらかにしておりませんが、私どもで二、三ケースとして承知しております例といたしましては、たとえば長崎県でございます。長崎県はやはり進学率が低いということや離島などが多く、いろいろ高等学校の進学について地域的に距離を相当にわたって通学する必要があるというふうなことから、四十八年度からでございましょうか、県が通学費の補助をしておるというふうな実態がございます。  それからさらに京都府につきましても、京都府は小学区制でございますが、過疎地域においてはやはり父兄の要望が非常に強いということで、これまた現在の補助が行われておる、たとえば月一万三千円以上を超える場合には、その二分の一を府が補助するというふうなケースを私ども聞き及んでおるわけでございます。  まあ、この点につきまして先生の御趣旨は、高校の通学費についても国で補助すべきではないかという御趣旨かと思うわけでございますが、御案内のとおり義務教育と異なる高等学校制度につきましては、やはり学校教育としては授業料も徴収し、家庭においてその教育費は負担するという一つの原則がございますので、通学費にまで現時点で補助を行うということは考えられておりませんが、まあ育英奨学資金というものについては父兄負担軽減のために年々増額するという措置をとっておるわけでございまして、それらの面につきましては、今後ともそういうことで努力をしてまいりたいということに相なろうかと思います。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 これはひとつ本来なら文部省が主管ですから、文部大臣に聞いてもらえば一番いいんですが、運輸大臣も国務大臣の一人ですからひとつ十分聞いてもらって、この高校生の遠距離通学バスに対する補助制度について、文部省当局の方はまだお考えになっていないようですが、しかし私は、先ほど言いました岩間さんの質問に対しても徳永当時の運輸大臣は非常に驚いておられて、これは何とかしなきゃならぬという答弁もなされております。これはひとつ後で閣議の中で、あるいは文部大臣に直接またいろいろお話をいただきたい。  そういう意味からちょっと問題の実態を言いますと、いまありましたように京都府は独自の措置として高校生の通学費の補助制度をつくっています。一万三千円以上の通学費に対してその二分の一を補助する、二人になりますと一万八千円でしたか、以上について補助をするというやり方、これが起こりましたのは、四十九年に北桑田高校の生徒会で大問題になりました。で、これはなぜかと言いますと、学校の教育の一環として単車の通学あるいは単車遊びといいますか、バイク遊び、これを禁止するという問題を提起しているわけです。これによる事故、あるいはこれはどうしても集団的な遊びになりますから、いろんな非行問題も起こしていく、だから教育的見地からこの問題を重視をして生徒会に提起をし、議論させたわけですね。そうしますと今度は片一方バス代はどんどん上がっていったわけです。そうしますと、これはどうにもこうにもならぬじゃないかということで、そこで先生方や父母が一体になって運動をやって、とうとう京都府の独自措置をつくろうということになってきたわけです。実態を見ますと、この北桑田高校で五十一年度本校で六百五十名おりますが、そのうちの四五%の二百九十三名がバス通学、分校の方は五十九名、そのうちの三八・九%の二十三名がバス通学です。そのほかバス通学できないということで学校の寮がありますが、そこで寮生活をしているのが六十八名、下宿生活しているのが二十四名です。ですから、バス通学それから寮生活、下宿、いわゆる自転車あるいは徒歩で通えない者、これ全部合わせますと五八%になります。現在一万円以上の定期代を払っているのが二百四十名おるわけですね。で、一万五千円以上のバス代を払っているのが六十名です。これは山の中で汽車のないところです。そこで汽車賃とバス代比較しますと、バスの方で言いますと、鶴ケ岡というところと下中、これが二十四・八キロなんです。このバス代が一万五千百二十円、一方汽車の方は京都−並河間がこれは二十四・八キロですが、昨年上がっても千二百四十円で汽車賃の約八倍なんですね、バス代が。汽車がない、バスしかないという状況でどうしてもバスに頼らなければならない。しかも、それは先ほど言いましたように非常に高くつくわけですね。そういう状態があります。ですから、私どもはどうしてもこれは考えなきゃならぬじゃないか。しかもバス代の値上げの状況を聞きますと、バス代値上げの三、四日前にバスの停留所にぱっと張り出されるわけですね、いつから上がると。だから、それであわてて六カ月の定期を買おうとするわけです。そうしますと相当巨額になりますから金がないというんで、京北町でも美山町でも、そういうときには町が貸し出しをして、そして金を融通してやって、やっと六カ月買う、そういうことで大問題になっているんですね。私鉄の側から言うと、早くから言えばずっと定期パス買う準備されたらかなわぬと、こうなるんですけれども、過疎で実際現金収入がないところでは急に三日後四日後から上げるぞと言われて、その金を工面するのに往生するという状況の中でこういう問題が起こっているんです。  ですから、こういう状態を考えますと、高等学校教育は義務制じゃないんだというようにおっしゃるけれども、すでに進学率は九三%を超えているわけですから、まさに準教育的なそういう現代の状況の中で、しかも赤字、過疎の進行に伴って乗客も減ってきていますからね、バス会社の方の運賃も割り高にならざるを得ないだろうし、それから実際に走っている運転回数も非常に少なくなってきています。そういう状況が生まれてきているんで、これはひとつ少なくとも私は文部省の方で、この高等学校の通学の通学費の実態というのは一体どうなっているのかというのを調査をして、実態をつかんでもらうということが必要じゃないかと思う。もう頭からこれはどうのこうのという問題じゃなしに、実は教育問題としてこの北桑田でもこの問題が論議されたときに出てきたんですけれども、高校へ行くということになって受験をして合格をした、しかしいざ行こうとするとバス代が高くつく、十五キロから離れていますから。初めのうちは自転車で通学し出すけれども、とうとう体がもたなくてやめざるを得なかったと、そういう実例も出てきているんですね。だから、高校に行ってそれから勉強したいと向学心に燃えている子供が、そういう家庭の事情のために定期が買えない、だから無理をして自転車通学をして、そして健康を害してとうとう学業を放棄せざるを得なくなる、これは重大な私は教育問題だと思う。だから、それについて全然補助制度を考える必要がないという考え方は、私はどうも解せない。ですから、この点について大臣は所管外でありますが、ひとつ十分文部大臣にもこういった問題について検討していただくように要望してもらいたいと思いますし、文部省の方も教育問題として少なくとも最低実態の調査をするということぐらいはひとつ検討をしてやってもらわないと、高等学校教育をどう進めていくのかという点からいっても、調査もしないでやっておったんでは私は大問題だと思う。京都の場合は御承知のように小学区制ですから、北桑田郡の中に一校ありますから、郡内の者はそこへ行けばいい。そういう一郡の中に一校あるんですが、それでもそれだけかかっているんですから、よその府県のように大学区制ですと乗りかえて行っている人もおるわけですからね、もっと遠距離の通学者もおると思いますから、もっともっとよその府県では大きな問題、重大な父兄負担になって、そのために高校に進学することをあきらめざるを得ないというような、そういう子供たちも相当多いんじゃないかと思う。私はやっぱりそういう実態をつかんだ上で高校教育をどうするかということも考えなければならぬだろう、そういう意味からひとつ文部省の方のもう一度見解をお伺いしたい。大臣と文部省の方よろしく頼みます。

西崎清久文部省初等中等教育局財務課長

○説明員(西崎清久君) ただいま先生のお話ございましたように、高等学校教育の進学につきましては学区制がございまして、京都の場合は先生御指摘のとおりでございますけれども、多くの府県につきましては数校含む中学区制的なものとか、一部の学校は全県から受けられるとか、そういうふうな仕組みになっておりまして、通学距離の遠い近いという点はある程度父兄なり生徒の自由意思によりという形が現実の姿でございます。その学区制をどういうふうに設けるかという点につきましては、やはり都道府県における設置者が、父兄生徒の要望を聞きながらこれを決めていくわけでございまして、この点につきましては通学距離と通学費の負担関係は、非常に県なり生徒父兄の志望とかかわるところでございまして、国として仮に補助を考えるとしても、その点は非常に県としての政策なり父兄の志望の問題とかかわるところで、まことにむずかしい問題でありますということがありまして、それからその前提といたしましては、先ほど申し上げましたように高等学校教育が義務教育でないということで、いろいろな生徒父兄に対する補助制度を考える以前に、全体の設置者に対する一般的な財政措置という点を考えておるわけでございまして、直ちにこの高等学校通学費補助にかかわる検討の前提として調査を行うということは大変むずかしい問題でございますので、御了解をお願いいたしたい次第でございます。

田村元自由民主党運輸大臣

○国務大臣(田村元君) 実はこの問題につきましては、私は他省のことでございますから、運輸大臣としての意見を述べることは差し控えなければならぬかと思います。しかし、私の選挙区も同じような事情があります。神谷さん御存じと思いますが、私は三重県の南部でありますから、あるいは京都以上にそういう現象があるかもしれません。一個の衆議院議員としてはそういうことが実現すれば本当にありがたいことでございます。  また、海部君に会いましたときに、もちろん閣議のたびに会うわけでございますから、神谷さんからこういう御趣旨の御要望があったということをお伝えします。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 最後に文部省、私はちょっと解せぬのですが、いまいわゆる受験制度をめぐって大問題になっておるわけでしょう。だから、そういう意味でも高等学校に、府県によって、設置者の意思によっていろんな学区制度をとっていますよ。それが実際にどういう形で集中をしたり、あるいは少ない生徒しか集まらぬ学校があるのか、こういうようなものを当然調査をしなかったら結論出てこないわけでしょう。これは同時に下宿をし、あるいは寮生活をしたりしている者もあるだろうし、あるいは遠距離通学をしている者もあるだろうし、それが通学費がどれだけかかっているか、全体としてやはり見なければ、大問題になっている受験戦争を解決する上からいってもこれは必要な調査だと私は思うんです。  ですから私がいま問題を提起したのは、高校生の通学費に対する補助制度の問題として出しましたけれども、私は単にそれだけの問題として言っているのじゃない、教育問題としても十分考えなければならぬのです。これは北桑田高校のバイク使用禁止の問題をめぐってのパンフですけれどもね。だからこういう問題を進めていこうとすれば、通学費についての問題も同時に考えなければ教育の片手落ちになります。実際の教育にならないわけでしょう。そういった問題も起こるでしょう。ですからいまの非行化の問題あるいは単車による事故、若い命が、高校生が命を奪われるという問題、私も経験をしているわけですけれども。だからそういう問題を全体として考えていく、そういうことからいいましても、この問題は調査をして検討するに値する私は問題だと思う。この辺はひとつ、課長さんですから余り無理は言いませんが、この点文部省に持ち帰って、そういう見地からもひとつ十分検討してもらいたいということを再度指摘をして終わりたいと思います。

坂野重信自由民主党

○主査(坂野重信君) 以上をもちまして運輸省所管に対する質疑は終了いたしました。  午後二時二十分まで休憩いたします。    午後一時三十三分休憩      —————・—————    午後二時二十三分開会

坂野重信自由民主党

○主査(坂野重信君) ただいまから予算委員会第三分科会を再開いたします。  分科担当委員の異動について御報告いたします。  松永忠二君が委員を辞任され、その補欠として片山甚市君が選任されました。     —————————————

坂野重信自由民主党

○主査(坂野重信君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  昭和五十二年度総予算中、郵政省所管審査のため、本日の分科会に参考人として日本放送協会の役職員の出席を求めることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂野重信自由民主党

○主査(坂野重信君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。     —————————————

坂野重信自由民主党

○主査(坂野重信君) 昭和五十二年度総予算中、郵政省所管を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 大臣にお伺いするんですが、NHKは宣伝の書類によりましても、「豊かで、よい番組をすべての国民におとどけするため、放送法にもとづいて設立された特殊法人です。その特色は大きくいって、使命の全国民的性格、運営の自主性、唯一の財源としての放送受信料の三つに分けられます。」と、こう言っておられますが、そういうことで、せんだって三月末に放送協会の予算を衆参でお決めいただいたと思いますが、大臣はいかがでございますか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小宮山重四郎君) 先生のおっしゃいますように、日本放送協会は民放と異なり、放送法の規定に従い、かつ、放送法の一条、三条を踏まえて国民にあまねく受信できるように努めなけりゃならぬし、かつ、その公共性また不党不偏性を強調し、番組の向上に努めるのが本来の趣旨であります。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 どうもありがとうございました。  そこで、参考人にお伺いするんでございますが、せんだってあなたの番組を見ておりますと、ソビエト革命五十周年以来一度もNHKのカメラが入っておらなかったのが十年ぶりに「ボルガを行く」ということで海外取材番組をつくることができた、御期待を請うということで予告編のようなものを私見たのですが、それはいつ取材をされて、どのように国民にアピールされるんでしょうか、お伺いいたします。

川原正人日本放送協会専務理事

○参考人(川原正人君) これは現在内部で企画を立てて、現在のところ、この取材に当たりましてソビエト政府といま折衝中でございます。したがいまして、この折衝の結果を待ちませんといつ放送になるかちょっと見当はつきませんが、少なくとも半年以上はかかるのではないかというふうに考えております。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 それでは、せんだってのいわゆるNHKの海外取材番組につき予告編というのは、不確定だけれども、そういう報告をしたというように理解をしてよろしゅうございますか。やれるかどうかわからぬけれども、国民にあたかももう六十周年革命記念日を目指してめでたいことができるんだという放送をしておったんですか。あなたの方に聴視料を私払っとるんで、片山甚市でね、済みませんが、ただ乗りしてませんから。

川原正人日本放送協会専務理事

○参考人(川原正人君) もちろん、私どもといたしましては、これは国民の皆様方に対してぜひ見ていただきたいという企画のもとに実施に移しておりますけれども、何分ソビエトの取材につきましては、いろいろとソビエト政府の完全な了解がありませんと最後の取材ができませんので、現在その折衝をやっていると、もちろん私どもとしては、これはできるという自信のもとに国民の皆様にお知らせをしていると、こういうことでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 それはいつごろ取材をする予定でありますか。

川原正人日本放送協会専務理事

○参考人(川原正人君) できるだけ早くというふうに考えておりますが、いまのところ、まだいつ出発という具体的なめどまでは立っておりません。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 わかりました。  そこで、私の調査によると、ルナメチタという会社が日本にありますが、その会社は御承知でしょうか。

川原正人日本放送協会専務理事

○参考人(川原正人君) 承知しております。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 その副社長は中島博という人ですが、その人の前歴はどういうものでしょうか。

川原正人日本放送協会専務理事

○参考人(川原正人君) 私が承知している範囲では、ある日本の大新聞の元モスクワの特派員をしておられたというふうに聞いております。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 それは朝日の外報部長をしておられた中島博氏でありまして、モスクワの特派員だということをお聞きしておるのですが、この人が副社長でルナメチタの役割りをしておるようであります。この方が、昨年の夏、NHKにこの企画を持ち込んで——いわゆるこの会社ですね、「ボルガの船旅とモスクワ・レニングラード一五日間の旅」ということです。四十三万五千円でやっておりますね。「母なるボルガは呼ぶ」ということ、そういうことでこの企画が中島さんの方から持ち込まれて、NHKでいろいろ考えられた結果やられたように私の方では調査をしたのですが、間違いでしょうか。

川原正人日本放送協会専務理事

○参考人(川原正人君) それは私の方ではそのようには承知しておりません。むしろNHKのその海外取材番組は、もうこれは先生御承知と思いますけれども、すでに二十年来の歴史と経験を持っておりまして、毎年いろんな国々の海外取材を考えておりますが、もう去年かなり早い段階から私どもで五十二年度の海外取材番組の一連のものを検討いたしまして、去年の秋口にすでにこの企画は部内的にも固まっていたものでございます。むしろ、いま御指摘の旅行代理業の方につきましては、ことしになってその会社が具体的に発足をしたと私は承知しておりますが、たまたま私どもの方で企画を完成いたしまして——NHKの内部においてでございますけれども、その調査取材の準備を始めろという段階に、たまたま私どもの方の企画を立案している者が元特派員としてその方を存じ上げて、その過程で若干の接触があったということは聞いております。しかし、その会社の企画をNHKが取り入れて云々ということは絶対にございません。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 いや、そうでなければ、不党不偏と言われた郵政大臣のお言葉が生きてきませんから、NHKがそういうことはないだろうと思いますが、という前提です。そうだろうということをいま言いません。後日、いよいよ明らかになりましょうから、いまそういうようにおっしゃっていただいた方が後日そうであったかどうかはきょうだけで始末つけるのと違うんですから、私は。きょうは第一弾ですから、お聞きをしたわけです。  そこで、いわゆるルナメチタエキスプレス、昨年の十一月に——ここちょっと言いますが、こんなもの(資料を示す)を持っておるんです。いまそういうような計画があるということです。それが持ち込まれておりますので、私たちはエキスプレスの会社が持ち込んだということだけははっきりしておる。  そういうことですが、実は、NETというのはもうやめて、四月一日からテレビ朝日ということになったそうですが、それにいわゆるオリンピックが取られたとか取られないとか、こう言っておる。反面、NHKではソビエトの中を悠々と、この旅行会社は十五日ほど、番組はどういうことになっておるかわかりませんが、とにかくこの間の話によると、わりに長い報告をされるようにテレビであなたの方の宣伝でしょう、NHKの番組をよく私見ておる方ですから、何は見ずとも不偏不党だと言われる、NHKが不偏不党かどうかしょっちゅう見ておるわけです。コマーシャルを持っておる民間会社は何をしておっても、これはときどき羽目を外しても普通ですけれども、そういうことを見てみましたら、先ほど申しましたように、この計画はカザンからボルゴグラードまで船で行くわけです、この計画は。ですから、あなたの方のいわゆるいま企画をして発表してないんですから、私が持っておるそういうような企画を持っておりませんから、この船旅と違った意味で、どのくらいの範囲を、宣伝をせられておったんですが、母なるボルガを行くというものは計画される予定ですか。

川原正人日本放送協会専務理事

○参考人(川原正人君) 私どもの方は、実は、まだ具体的にいつからどこをどう取材しということは、こちら側の内々の計画としてはございますけれども、何分、相手方との了解の上でこれは話を詰めていかなければなりませんので、最終的には決まっておりません。しかし、そう短時日でNHKの場合の海外取材はできるはずはございませんので、相当長期に、しかも、できるだけ広い範囲にわたって取材をしたい、かように考えております。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 そのときの放送は、私の聞いた限りでは、秋ごろには皆さんにお目にかかれる、こういうふうに言っておるわけです。この船旅は七月にかけての旅です。まさか、そのときには相乗りをしていくような計画ではないでしょうか。この船旅ですね、豪華版の四十三万円ほどかかる船旅の中へNHKの取材班も一緒になって込みで行かれるような計画はいまのところないんでしょうか。

川原正人日本放送協会専務理事

○参考人(川原正人君) 私どもとしては、実は、その船旅の方の計画というのは詳細承知しておりません。したがいまして、こちらは独自でいま計画を進めている、こういうことでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 私は、本日断定をしたりするんじゃなくて、NETが、テレビ朝日が放送権を独占をした、その他は負けたとか言っておるけれども、どうもうさん臭い、どうもそれは八百長らしいという感じがしてなりません。NHKは、こうしてソビエトの重要なところを、母なるボルガ、交通量の三分の二、貨物輸送の三分の二を超える、このボルガを見せていただける。観光であっても、それぞれわれわれ信用してもらっていると思います、NHKを。そのNHKその他のグループとNET——テレビ朝日とが競争して負けたというのについては、どうも巨大な二つの帝国の力が分割したというような感じがいたして、何といたしましても、まだわかりませんけれども、これは非常に奇怪だと思う。  そういうことで私が質問したのは、番組の内容については触れません、こういうところでは私は余り言いたくない。そうじゃなくて、企画の段階で果たしてどうなのかということについては、私としては持ち込まれていないということは聞いたから、そのとおりに承りましょう。しかし、この船旅が計画されて宣伝をされておる段階ですから、こういうパンフレットをつくってお招きをいただいておるのです。四十三万何がしかでひとつどうでしょうかということで、あなたの方が計画しておると称するこういう計画を出しておるわけです。ですから、それと合わしてみると符合いたしますので、お聞きをした。きょうは、私としては、今後のNHKが不偏不党だということについてあかしを立てることができると思いますから、それを待ちましょう。きょうは、まず、それが第一問。  二つ目は、あなたの方には役員というのは何人おられるんでしょうか。

藤島克己日本放送協会副会長

○参考人(藤島克己君) 私どもの役員は、経営委員と執行部の理事と両方ございますけれども、いずれも放送法によって定数は決まっておりまして、御存じのように経営委員につきましては十二名でございます。ただし、沖繩復帰の時点から五年間特別立法によりまして一名だけ沖繩地区が追加になっておりますので、この関係で現在は十三名経営委員ということでございます。それから理事の方は、これも法定されておりまして、会長一名、副会長一名、理事は七名以上十名以内ということになっております。そのほかに監事が三名以内というふうになっておりまして、いま会長、副会長はもちろんそうでございますけれども、理事は十名おります。それから監事は三名おります。  以上でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 そうすると、そのうちでNHKの理事であって東京におられない人はおりませんか。

藤島克己日本放送協会副会長

○参考人(藤島克己君) 理事は、全部、東京で理事会を開くことになっておりますので、東京におりますのが原則でございますけれども、ただ、関西方面のいろいろの状況がいま大変困難な問題もございますので、関西担当という専務理事が一名おります。関西と東京の間を往復いたしておりますけれども、理事会その他はすべて東京でやることになっております。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 NHKでは、駐在というのは、どういう日本語になりましょうか。

藤島克己日本放送協会副会長

○参考人(藤島克己君) 本部は東京にございますけれども、仕事の関係で、月のうちの何日かは駐在は大阪にいるということでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 そうすると、その理事の中で野村専務理事が西日本関係、括弧して大阪駐在ということになっておるのですが、西日本、いまは大阪関係はむずかしい、どんなことがむずかしいんでしょうか。

藤島克己日本放送協会副会長

○参考人(藤島克己君) 特に、最近の受信の契約あるいは収納その他につきまして関西方面にかなり問題もございます。もちろん、東京にもございますけれども、東京は東京で直接担当する者がおりますので、大阪も大阪本部長が当然責任を持ってやる範囲でございますけれども、それだけではなかなかむずかしい点もございますので、主としてその辺の采配を振って、よい仕事ができるようにしたいということでございまして、それだけが仕事ではございません。その他のこと一般につきましても地方本部長の相談に乗るという立場でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 そうすると、西日本担当、しかも大阪駐在ということですが、野村さんは、大体八月からことしの二月ごろまでの間に、どのくらいそれでは大阪におられたことになるんですか。

藤島克己日本放送協会副会長

○参考人(藤島克己君) 詳細の日数は私ちょっと持っておりませんけれども、半分ぐらいは大阪にいるかと思います。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 わかりました。  私が調べたところによると、八月から一月までの六カ月間に、大阪を含めて、いわゆる沖繩までおいでになった日を含めて四十日おられますね。出張で来られておるような感じです。なぜそんなことを言うのかというと、一カ月に大体一週間、多いときで十日ほどしか来ていないように見受けられる。なぜこんなことを言うのかと言ったら、駐在と書いてありますから、駐在ですね、そこでどこにお住まいを持っておられますか、専務理事は。

藤島克己日本放送協会副会長

○参考人(藤島克己君) 東京に住まいがございます、本拠がございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 それじゃ、あなた言わないなら言いましょう。芦屋市山手町三十七の一、芦屋グランドハイツ一〇七号、三LDKで単身で赴任されている、いつもです。これはどのくらいのお金を出せばいいんでしょうか。おるのはわかるんだけれども、お金は聞いたことがないですか。東京にお家がある。ところが一週間もおらない程度です、先ほど言ったように。先年の八月からことしの一月まで六カ月間で四十日しかおらないんだが、何ぼの金を出しておると思いますか、月。

藤島克己日本放送協会副会長

○参考人(藤島克己君) 大変失礼でございますが、ただいま手元に持ち合わせございませんが、東京で定例的には水曜日に役員会を……

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 いや、わかっとるんです。そんなことようわかっとる、よろし。  役員会があったりなんかして出入りするのはいいですが、駐在でお家持たなきゃならぬということで、いま言うように、グランドハイツ一〇七号というのを貸りとるんだが、それだけお金は幾らかかるかと、こういうふうに聞いているのです。いや、東京に家があって通っとると言うならわかるんです、飛行機で。駐在という名前だけれども、一週間もおらないくらいだ、月に言えば。それで協会からお金出しているんでしょう。出してないと言ってください、予算の審議しておるんだからね。

藤島克己日本放送協会副会長

○参考人(藤島克己君) もちろん、協会から業務の都合上大阪へ駐在をさしておるわけでございますので、その家賃は当然協会が負担いたします。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 まあ、あのあたりはゴルフもできやすいところだし、非常にいいところですから、花屋敷がある、とにかく私も近くにおるんですから、いろいろとわかるんです。そんなところでは家賃が十万円や五万円ではないでしょう、三LDKやから。幾らというのは私言いませんけれども御推察願って、大NHKの専務理事様がお住まいになるところだから。ところが月に一週間もおらないようなことになっている。三月は何ぼおったかということ聞いてわかりますか。それは藤島さんの方にそんな調書持ってないと思うし、私の方も不確定ですから。  私はスパイ大きらいですよ、スパイするようなこときらいなんでね、いろいろと細かく。そやけど私は大阪の人間です、忘れたらいけませんよ、片甚と言いまして、大阪なんです。大阪のことならすみずみまで知っているとは言いませんが、あなたたちの日本放送協会の人たちとは親しいんです、私、申しわけないけど。いいか悪いかは別として、お世話になりっ放し、おしかりばっかり受けておる。  そこで、いま申し上げるのは、水曜日と金曜日が大体理事会やっておるということがあり、しょっちゅうお出入りがあることはわかります。しかし、そういうようなことの中で、おうち持たれて、そうしたことけしからぬと言うとんじゃないんですよ、そういうゆとりがあるということをまず認めてもらいたい。あなたのゆとり。これは一カ月に七日か八日か行かないでも、これだけの家をあてがってでしょう、おられますからね。いかがでしょう、NHKはそれほど窮屈な思いをさしてありませんと、こういうことですね。

藤島克己日本放送協会副会長

○参考人(藤島克己君) 業務として大阪に駐在させておりますので、大阪から西日本一般、四国へ行ったり沖繩へ行ったりすることもございますし、その都度旅館をとりますと、むしろその方が不経済になることではないかということで、一軒家を借りて、そこへ大阪へ行ったときには泊まるようにしておるということでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 そうすると、協会としては、そういう措置は安くつくからそうしたと、こういうふうに御答弁したと、よろしゅうございますか。

藤島克己日本放送協会副会長

○参考人(藤島克己君) 両方いろいろ私ども比較いたしまして、当然、そちらの方が経費的にもむだがないであろうという判断に立って、そういたしたわけでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 三月を見てもそうでございますが、大体全部で十日も来ておりませんで、八日ほどか受けていませんですね。駐在と書いてあるから、私あなたの方の役員名簿を見て言うとんでございまして、偏見も何もない。駐在という意味は、大体、あんたんとこは駐在するのは七日か八日だから、今後、私は質問する問題があるからです。  小野さんあるいは坂本さんがこう言っていますね、料金値上げに絡んで、できるだけむだを排除し、また現在必要と思われるものでも業務を切り捨てる、こういうような覚悟でもってやります、こういうように言うて、聴視料の値上げのときに言っております。そして五百名程度の人間を浮かして五十億円ぐらい節約をしたい、効率化を図りたい、こういうようなことを言っとんですが、幹部がそういうような形でゆとりがあるんなら、なぜその方から節約をしていくことはできないのか。こんなもの、必要なものを切るというんですから、東京−大阪間というのは、失礼でございますがね、飛行機があるんだから飛行機使われても大したことないんじゃないか、こういうように思いますが、お金のことを計算しとるんじゃないんですよ、こういうことについていかがですか。

藤島克己日本放送協会副会長

○参考人(藤島克己君) 御指摘の点につきましては、当然、私らの幹部といたしまして、理事者といたしましても真っ先に率先垂範をしなきゃいかぬことでございますので、いささかもむだのないように運営をしてまいりたいと、こう思います。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 私はいまお話をしました野村専務理事について質問をしておるのは、役員の態度としてどうなのかと。こないだ坂本会長は衆議院で某党の代議士の質問に答えて、合理化をする、効率化をする、こう言っておる。しかし、NHKというのは番組をよくすることであって、何も金を安くする、締めつける——あんたのところのやっぱり職員がどんな意欲を燃やして番組をつくるかということが効率化なんだし、国民が喜ぶことですよ。つくったものが全部見てもらえる、民放さんに怒られるけれども、民放を見るよりはNHKをと、こう言われるようなものをつくるのがあんた方の使命だ。大河ドラマをつくる、何をつくるのもよろしい、お金をかけても。その効率化じゃなくて、まず一万一千なら一万一千、一万四千なら四千おるNHKの職員が、ああわしはここにおることが楽しいと、こういうような雰囲気にすることがこの聴視料を値上げしたときに、いい番組をつくれという意思でないかと思う。みずみずしいというのは職員が元気でなきゃいかぬ、こう思うんですが、副会長、いかがでしょう。

藤島克己日本放送協会副会長

○参考人(藤島克己君) ただいま御指摘の点、私ども全く同感でございまして、そういう趣旨に沿って極力運営をしてまいりたいと、いま努力をいたしておるつもりでございます。ただ、いろいろ不徳のために十分施策が徹底しない面もあろうかと思いますけれども、今後、そういうことを中心にいたしまして、ぜひそういう職場にしていきたいと私ども思っております。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 NHKの労働組合とあなたたちの間に、いまいわゆる賃上げの問題で紛争をしておるというか交渉をやっとる。みんなの努力で確かに画面はとまっておらぬけれども、大変闘争が熾烈をきわめていることは御承知のとおりです。国民の皆さんはテレビが映っとるからNHKの中では何もないように誤解を受けているけれども、そうじゃなくて職員間の問題がある。そのときに合理化を先にする、賃上げを後にする、こういう考えは藤島さん持っとるんですか。そんなことをするよりも、職員がいわゆる元気を出せるように、民間の放送と比べても、私が知っとる限りでは、ここで数字を挙げると失礼になりますけれども高いことはない、高いことはない、こう思いますから、答えてもらいたいのです。

川原正人日本放送協会専務理事

○参考人(川原正人君) いま先生の御指摘のお話、協会の中で現在私が労働組合との折衝の衝に当っております。いろいろ労働組合との間に議論のあることは御指摘のとおりでございます。私自身も決してただいたずらに合理化をすると、こういうことを考えているわけではございません。しかし、協会といたしまして、もちろん国民の期待にこたえてすぐれた番組でサービスをする、情報を提供する、これが最大の使命であることは、会長以下、私どもその覚悟で徹しておりますけれども、同時に、やはり国民の世論としては協会がむだのない経営をする、効率的な経営をすること、これまた国民の世論であろうと思いますし、それにまた経営としてはこたえていかなければならない。その点については、職員の待遇、もちろんできるだけよくはしたいのでございますけれども、職員の方においてもその国民の世論というものは十分わかってもらって、その期待にこたえなければなるまいということで、率直にいま労働組合との間でそのことを話し合っておるところでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 まあここへ来たらそういうふうにおっしゃって結構ですけれども、やはり職員があって、しかも技能というか知識的な産業でございまして、大変、生き物ですよ。心の中で少しでも曇りがあればいい番組ができる道理がない。なぜそれを優先しないのか、あなたたちの職員は、失礼でございますが、相当優秀ですよ、非常にまじめですよ。私は長い間つき合いをさしてもらっていますけれども、尊敬する人が多い、相当多い。だから、先ほどの野村さんの例を挙げたのは、じゃ駐在だという、八月から一月までの間に四十日しか来ていないけど、あんたたちは相当来ておるように言う。私はスパイじゃありませんからその詳しいことは言いませんけれども、そういうことで幹部がまず姿勢を正してもらいたい。合理化をする前に、あんたたちがやらなければならぬことはたくさんあると思います。そういうことできょうは質問をとめますけれども、なぜ予算委員会でこんなことを聞くのかと言ったら、重大なことがある、皆さんの仕事は重大だからです。  何で予算委員会に呼ばれるんだ、そうでしょう。NETの問題もあれば、モスコーの放送のこともあれば、皆さんの内部体制でどうなっておるのか、ボルガの川を下るというけれども、その計画はまだ途中だという、私の知っておるのはもう対外的に発表しておるんだから、ソビエトの了解を得てないということはない、もう得ておる。そういうことだけれども、外国のことだから、いわゆる遠慮しておる。こう思いますから、ひとつきょうは、合理化を優先させて賃金の問題がおくれないように、速やかに労働者諸君との間の合意を優先させながら、その信頼関係の中で番組のいいものをつくってもらうように国民の一人として期待するんですが、お答え願いましょうか。

川原正人日本放送協会専務理事

○参考人(川原正人君) おっしゃるとおり、実は私自身も私どもの職員は非常にしっかりして仕事をしていると、私はそれを誇りに思っております。その点では毫も譲るところはございません。ただ、協会、NHKがいま置かれたこの日本の社会的環境というのは大変厳しいと、それにはやはり私どもが、理事者も職員も一体となってこたえていかなければならないというふうに、これは本当にそう思っております。その点、立場が経営と労働組合との間で異にすることがございますが、それは激しい議論はいたしますけれども、最後は、私は労働組合もわかってもらえると、私ども誠意を持っていま話をして自主的に交渉をしている、そういうさなかでございますので、ひとつ御信頼をいただきたい、そういうふうに思います。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 海外取材番組についてはこれは大いに進めてもらいたいという立場から、ただNHKが一つの営利会社から持ち込まれたのではないかというようなことは絶対起こらないようにしてもらいたいというのは今日の私の疑問であります。だから、それは実行の中で証明をしてもらえる、こういうふうに思いますから、ひとつ質問はあなたの方はこれで終わります。  次に、情報産業に関する問題について郵政省にお伺いしたいと思います。  外資系の情報処理業者の取り扱いについてGE、電通、あるいは国際タイムシェアということで、丸紅とタイムシェアとの間など三、四社がそういうような取り扱いを始めたようでありますが、この情報処理産業の法的根拠というのはどこからこういうことができるようになっておるんですか、できれば大臣というところですけれども、監理官の方が詳しければ監理官の方から明確にお答えをしていただいたら結構でございますが。

松井清武郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(松井清武君) この情報処理に伴います電気通信回線の利用につきましては、公衆法等によりまして種々の制限がなされておるところでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 法五十五条の十一によって回線が開放された、こういうように理解をしてよろしゅうございますか。

松井清武郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(松井清武君) そのとおりでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 外資系の法人によるこの分野のサービスが共同使用、他人使用の基準が適法であるとするならば、無制限に認可をされることになりますか。——意味わかりませんか。

松井清武郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(松井清武君) もう一度、ちょっと恐れ入りますが。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 他人使用の基準が適法である、自分が買っておる回線を他人が使用してもいいということになれば無制限に認可をすることができるかどうか。

佐野芳男郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(佐野芳男君) これは法五十五条の十三によりまして「郵政大臣の認可を受けて定める基準に適合する場合に限り、」認められるということになります。だから限度があるということでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 無制限でない、こういうことになりますか。

佐野芳男郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(佐野芳男君) はい。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 国内の情報処理産業発展のために、外資系の進出を肯定する場合、外資系は他人使用の基準を満たすために単にソフトウエアによる措置で進出をまずしておいて、順次、分散されたコンピューターを全部利用するというやり方をとると思いますが、そういうことはいかがでしょう。

松井清武郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(松井清武君) 情報処理産業が自由化されました今日、外資系の企業であるという理由のみをもってこれを日本に進出を阻止することはできないというふうに考えております。しかしながら、その提供される情報通信サービスの内容あるいはその提供の仕方等がわが国の通信法制に徴してみて抵触するかどうかというような点において十分に慎重に検討、対処しなきゃならないというふうに考えております。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 そういうときに、タイムシェアリングシステムのTSS業者がたとえばGEと電通が組んでおるんですが、順次、私設専用回線を使って回線網をつくってグローバルに世界的に拡張していく、いわゆる回線の再販売をしようとしておると見ています。情報処理と通信の領域が不分明というか、明確を欠くようになると思うんですが、この問題についてはどのように郵政省は指導されますか。

松井清武郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(松井清武君) CDC、タイムシェア社が現在国際電電及び電電公社に対しまして電気通信回線の設定についての申し込みないし話し合いをしているということは、私ども承知しておる点でございます。しかしながら、その対応につきましては、先ほど申しましたように、両社におきましても現在検討しておりますが、公衆電気通信法の諸法規に照らしまして、それにもとることのないように十分慎重に検討しなきゃならぬと思っております。その範囲において許可されると思います。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 そうすると、その範囲内ということになると、わが国では情報処理の領域ではキャリア通信事業体と競合することになろう、情報処理を理由に業として他人使用を行う外資系に対して規制措置というか、それをどのようにか歯どめをする方法はないか、お聞かせ願いたい。

佐野芳男郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(佐野芳男君) いまの松井さんの答弁と多少重複するかもしれませんが、情報産業というものが一〇〇%自由化された今日におきまして、外国企業が日本に上陸すること自体はとめることができないと思います。  ただし、先生が御指摘のように、やはり日本の情報産業というものも健全に育てる必要があるし、それから法律の限度内において関係する企業、たとえばわが国のキャリアといいますと電電公社と国際電電でございますが、その辺に仮に申し込まれましても、あくまでもまず技術基準の審査というのがございまして、そこで厳密に審査をいたしてもらって、その上でさらに法律によって郵政大臣に認可申請ということになりますが、その点につきましても、先ほどの御心配の他人使用、共同使用の限度内におけるようにその企業が運用されるかどうかということについて、郵政省の責任においてきちっと審査をいたしまして、わが国のキャリアを擁護したい、こういう立場でございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 そうすると、共同利用通信網運営体SITA、SWIFT等が行っておる業務はキャリアとしてのKDDが直営してやるサービスだと考えますが、いかがですか。

佐野芳男郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(佐野芳男君) SITAあるいはSWIFTそのものにつきましては、先生十分御承知だと思いますので説明を省きますが、現在、SITAの東洋におけるセンターというのは香港まで来ておりまして、日本にはございません。それでかねがねSITAからわが国に対してセンター設置の申し込みがあったわけですが、国際電電におきましてもいろいろ事情がございまして、今日まで延びておりましたけれども、国際電電もやはりSITAの業務そのものの国際的意義をよく考えた上で最近踏み切りまして、四月一日から一応暫定措置でございますけれども、香港−東京間でデータ特定専用回線という形でさしずめ業務を開始いたしまして、一年後には、東京にSITAのいわゆる東京センターというものを本格的に置きまして、これによってわが国においてはKDDみずから直営においてこの業務を運行するというふうになろうかと思いますので、この点につきましては先生の御指摘と全く同じでございます。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 KDDが交渉に基づき、郵政大臣の認可を受けていわゆるやる場合、他人使用の承認の基準に適合をするためには、どうしても立ち入りをやったりモニターをしなければならぬ、それは通信法の法の四条と五条に抵触します。この点については、やはり厳正に回線が使われ、通信の秘密を守るためにも、この新たなる適合といいますか、をひとつ十分に検討してもらいたい。きょう直接答弁を求めたいのですが、でき得ればそのことについての見解とこれについての対策をお願いしたい。

佐野芳男郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(佐野芳男君) 先生の御指摘の点につきましては、確かにそういう心配もあろうかと思います。現在の公衆法に定めておられます回線の利用条件あるいは制限については、これはその企業ないし専用者というものがみずから厳に遵守すべきものだと思いますが、したがって契約を締結する場合にも、それらの制限が十分守られるということを約束した上でやるべきだと思いますけれども、確かに法制的な面におきましては、強制力があるかないかという問題も含めまして、今後、十分検討して対処してまいりたいと思います。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 検閲をしないことと通信の秘密を守るということがありますから、やはりみだりに通信をモニターするとかこういうことができない日本の国のよさでありますが、逆に特定の国が大きな巨大なコンピューターを持ち、いわゆる持てる国がわが国を席巻するとすれば大変なことになるという、国防上の問題です。日本の産業を守るということになれば、いまのように安閑に外国にいわゆるデータ通信を任すことはできない、こういう立場で言いました。それについて御所見を願いたい。

佐野芳男郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(佐野芳男君) 技術力あるいはその巨大なる資本力を持って押し寄せてくる外国企業に対しまして、やはり日本も、大企業とは申しませんが、それに相当する技術力あるいはそういう新しいみずからができるサービスというものを開拓すべきだと思います。そういう点につきまして、郵政省といたしましても、電電公社並びに国際電電、郵政省ともども、新しい国産のデータ網の開発に今後努めていきたい、こういうふうに考えております。

片山甚市日本社会党

○片山甚市君 時間が来ましたから一言だけ。  三月二十六日の日本経済新聞によると、日本と台湾の間に大体海底ケーブルを敷くことにし、その経費が五十億円、双方で半分持ち、回線容量は四百八十回線程度だ、そういうことで通信がたくさんふえておるということです。日中海底ケーブルの協定があることもよく承知しておるのでありますが、このダミーの会社を郵政省は認めたような書き方になっておるのですが、この計画はあるのかないのか、もしあるならば、どういう展望かという程度のお答えを願いたい。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小宮山重四郎君) これについては台湾とアメリカのATTとの話し合いがございまして、グアムと台湾との間の海底調査などをやっております。で政府といたしましては、KDDと台湾との間で話し合いをしていることも承知いたしておりますけれども、まだ正式にどうだこうだという話は来ておりません。そういうことの認識であります。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 時間がありませんから、全部お聞きするわけにはいかぬかと思いますが、主として教育放送の問題点とそれから報道関係の独占の問題をお聞きしたいと思うんですが、四月一日からNETがテレビ朝日というふうに変更されたんですが、その変更した理由と、それによってNETあるいは12チャンネルもそうでございますが、教育専門局あるいは準教育局というふうに発足はしたわけでありますが、それによってどんなふうに番組内容ですね、これが変わってきたか、その点を御説明願いたいと思います。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○政府委員(石川晃夫君) お答えいたします。  ただいま先生から御指摘のように、従来、東京では10チャンネルを使っておりました日本教育テレビがこの四月一日から名前を変えたわけでございますが、この名前を変えることにつきましては、これはかねがね直接われわれのところへ初めから相談あったわけじゃございませんが、名前を変えたいという希望はございました。ことしの初めに、いよいよ会社において名前を変えたいが、ひとつこういうことで了承していただきたいということで、われわれはその名前を変えること自体は商法行為でございますので、特にこれに対してどうこうという筋合いのものではないということでございます。  それから、ただいま御質問ございました東京12チャンネル、それからテレビ朝日——以前のNETでございますが、これが教育専門局から総合局になった経緯でございますが、これは昭和四十八年の十月十九日でございますが、このときにこのテレビジョンの放送用の周波数の割り当て計画を修正いたしました。そのときに、それまで教育専門局としての周波数を割り当てられておりました日本科学技術振興財団、それから株式会社日本教育テレビ、この二社には教育専門局ということで周波数を割り当てていたわけでございますが、その周波数をやめまして、そうして総合番組局に割り当てる周波数ということにしたわけでございます。  その理由といたしましては、その以前の昭和三十九年でございますが、この放送関係についての調査を行ったわけでございまして、そのときに臨時放送関係法制調査会というのを郵政省の中に設立いたしまして、そこでいろいろ調査検討していただいた答申を昭和三十九年にいただいたわけでございますが、その中に、営利法人たる教育専門局は適当な時期においてこれを廃止すべきである、教育専門局は営利を目的とせず、スポンサー制度以外の存立基盤を持つものであるべきである、このような指摘があったこともございます。  それからもう一つ、その教育専門局の免許を受けております一般放送事業者、ただいまの二つの放送会社でございますが、それがそれまでに実施してまいりましたこの放送事業運営の実態を見ますと、一般放送事業者に対しまして教育専門局としての役割りを果たさせるということは事業運営上きわめてむずかしい、困難であるということが経験的に明らかになってまいりました。  それからもう一つ、教育へのテレビジョン放送の利用でございますが、これは四十八年当時、NHK——日本放送協会の教育専門局の放送がほぼ全国的に普及しておりまして、そうして教育番組の実施状況などから見ましても、教育への放送の利用は一応成果を挙げている、こういうことが認められたわけでございます。  このような事情がございましたので、昭和四十八年の周波数割り当て計画の修正の際に、教育専門局から一般総合局に変えたわけでございます。このときに、従来、その教育専門局といたしましては番組の八〇%を教育と教養ということにしておりましたが、一般総合局にいたしましたときに、この周波数については、この一般総合局、10チャンネルとそれから12チャンネルにつきましては、教育を二〇%、それから教養を三〇%という割合に変えたわけでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 確かに、答申にも、営利法人が教育専門局になるのは適当でないというような趣旨のことがありましたけれども、具体的に事業運営上むずかしいというんですが、NETは、その前に、会社の決算というのは12チャンネルみたいにずっと欠損、欠損ということになっていたんですか、どうなんですか。それは後で数字は資料として出していただきたいと思いますが、どうなんですか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○政府委員(石川晃夫君) 東京の12チャンネルにつきましてはずっと赤字でございましたが、この日本教育テレビの状況を申し上げますと、四十二年以降、おおむね黒字ではきているわけでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 私は後で申し上げたいと思うんですが、教育専門局あるいは準教育局というようなものがなくなっていくということは、NHKの教育テレビの方がある程度全国的に普及してきたと言っても、どうもこういう教育専門局あるいは準教育局というようなものが黒字でありながら、しかもそれが総合局に転化していく。しかも、番組見てますと、そんないい番組ばかりじゃないわけですよね。各局同じようなものをいつもやっているというのが実態なんですよ。私はこれはほかに理由があるんだろうと思うんですけれども、きょうは、その理由について私は詳しく触れようとは思いませんけれども、そういう点では私は非常に残念だと思うわけでありますけれども、まあ12チャンネルの問題は、確かにおっしゃられたように、非常に欠損が出ていて、そのままではやれなかったと言うんですけれども、NETの場合には黒字だということですよね。黒字でありながら、そうした準教育放送局みたいなものを総合局にして、しかもそれからのNETというのはいろいろの問題起こしてますわな。この間も何か不祥事を起こして新聞種になっている。こういうような、しかも、いままでの民放のいろんなのぞき番組的なものというのは、実体ではなくて、つくられたものがあるというような告発もずいぶんされているわけです。  そういうことから考えてみますと、むしろ教育的な局から総合的な局にした方が私は文化的には余りいい影響がない、こういうふうに思うんですが、これは郵政大臣どうですか。私は、そういう意味では、準教育局なり教育専門局というのは何もNHK一本にしぼる必要はないんじゃないか、もっと大いにあっていいじゃないか、こういうふうに思うんですが、どうですか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小宮山重四郎君) 大変むずかしい問題でございます。教育番組の局をもっとふやせということになりますと、これも大変なことでございますけれども、実際12チャンネルが経営的に苦しくて変わってきた。NETの方はテレビ朝日と総合テレビ局になったというようなことから見ましても、今後ともやはり番組の中で教育番組の基準というものを遵守していただくように、今後とも郵政省としては指導していきたいと思っております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 郵政大臣にお伺いするんですがね、私は、少なくともこのテレビで、しかも最近はカラーテレビになって、いろいろな技術教育あるいはいろんな教育をテレビでやるということは、文字で言ったり言葉だけで説明するよりも、非常にこれは、そういう意味では有効的だと思うんですよ。そういう意味で、私は、前々から12チャンネルが特に勤労学生とかあるいは勤労青少年にいろんな科学番組を提供したというのは敬意を表していた。それが途端に四十八年から総合局に変わって、そういう番組というのは実は余り見られないわけです。私は非常に残念だと思うんですがね。いま郵政大臣は非常に困難な問題を提起されたと、こういうふうに言っておられたんですがね、私はここで郵政大臣にちょっとお伺いしておかなくちゃならないんです。  郵政大臣は、今日の日本の技術水準あるいは学術水準というようなものを一体国際的にどういう程度に考えられているのか、あるいはその展望というものを一体どういうふうに考えられておられるのか、私、この際ちょっと伺っておかないと、あなたの答弁非常に不満でありますから伺っておきます。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小宮山重四郎君) 大変大きなテーマで、学術水準と言っても、いろいろの学術がございますけれども、少なくとも日本の学術的な水準、自然科学的な水準というものは高いところにあるであろうと思います。しかし、私が一番感じますのは、やはり基礎科学的な問題についてはまだまだ非常に低いというふうにも感じます。これは一概に全部言えません。非常にそういう意味では大変むずかしい問題でございます。また未開拓の部分も相当ございます。そういう面については相当努力をしなければいけないのであります。  先ほど申しましたのは、10チャンネル、12チャンネルというのはやはり教育、教養番組のシェアというものが決められておりますので、それを守っていただきたいということを申し上げたのであります。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 文部省、科学技術庁からお見えになっていると思うんですが、私、ちょっとこの際お伺いしておきたいと思うんです。  日本の経済の高度成長というものの中に、いろいろな要因があると思うんです。石油が安かったとか、あるいは非常にスケールメリットがあったとか、いろいろな問題はあると思います。私は、一つはやはりイノベーションといいますか技術革新というものが日本の経済の高度成長にかなり大きな役割りを果たしていた、こういうふうに考えております。しかし、この技術革新の大きなものというのは、率直に言って、アメリカとかあるいは西ドイツとか、こういうところの技術導入をいたしまして、それを若干日本的に手先の器用さで直しまして、これを日本の経済に適用して生産化していったということだと思うんですけれども、これからの日本を考えてみますと、日本がせっかく完成した技術というものを、今度は、いろいろなプラントの形や製品の形で中進国とか、そういうところへどんどんどんどんと商品輸出あるいはプラント輸出の形で行ってしまうわけですね。そうすると、日本が十年かかって学んだもの、日本が消化したものは五年で中進国は私は学んでいくと思います。そうしますと、いま技術水準は高い高いといばっていても、これが十年、十五年たってしまいますと、もうむしろ今日の繊維問題のように韓国や香港や台湾から追い上げられる、キャッチアップされてしまう、そういうふうになってきたと私は実は思っているんです。  そうして、全然ないとは私申しませんけれども、導入すべき技術というものはかつてほどたくさんなくなった、少なくなった。どうしても私は日本自体が新しい技術を発展させていかない限りは、資源のない日本という国はもうこれからなかなか立ち行かない。でありますから、確かにいまは景気が悪い、国際的にも経済は混乱しているという中ではあっても、日本の技術水準をもう少し高めていかないと、これからの要望にこたえられないのじゃないかというふうに私は考えているんですが、科学技術庁あるいは文部省の方では、そういう問題についてどのようにお考えになっているか、お考えを承りたいと思います。

大澤弘之科学技術庁計画局長

○政府委員(大澤弘之君) お答え申し上げます。  基本的にはと申しますか、概括的に申し上げまして、私、先生がおっしゃったようなふうなことに思っております。  なお、少し立ち入って申し上げますと、先ほど郵政大臣からお答えがございましたように、日本の科学技術の水準というのは、物をつくっていくというような意味での水準というのは相当のレベルに達しておる。しかし、基礎的な面ではまだ少しおくれがやはりあって、先生がおっしゃいますように、これからの技術革新ということを生み出していくためのものというのは、その基礎的なところに力が入ってまいりませんと、生み出していけないわけでございますので、そういうことに対して力を入れていかなきゃならない。こういうことは科学技術につきまして、いま皆様方が言われておるところでございます。先生のおっしゃるとおりかと思います。  もうちょっとその辺を私ども、最近といいますか、調べたところで申し上げますと、実は、五十二年の三月に、私ども計画局の方で民間企業の研究開発につきましての意識の調査ということをしております。技術水準というのは、先ほど大臣からもお話がございましたように、なかなかどうやって比較をするんだといいますか、どうやって数字的なあれをつかむんだということは大変むずかしゅうございますので、私ども、非常に大きい企業で、いま先生がおっしゃいました、輸出に貢献をしておるといいますか、そういう技術の非常に高い企業につきまして、いろんな調査をしたわけでございます。これは産業の全業種にわたっております。建設業から輸送、あるいは電子、あるいは食品といったような全部の企業にわたっておりますので、個々の産業では多少のばらつきがあるんでございますけれども、それの平均的な数字でございます。  生産力でございますね、生産技術の水準、これは欧米といいますか、先進国に比べて等しいか、あるいはそれ以上にある、こういうふうに答えておるものは約九〇%でございます。正確には八八・三%、こういう数字が出ております。つまり、大部分の日本の技術の第一線にいる方々は生産水準に関してはもう欧米並みに達しておる、こう考えてよろしいということでございます。それから後段の、それでは研究開発力でございますね、新しいものを生み出していく能力に関してはどうだと、こういうことにつきましては五九%——六〇%という数字が出ております。いまのように欧米並みの水準、あるいはそれ以上にある、こういうふうに答えておるものは六〇%、こういう数字が出ております。これは日本の企業五百何社の統計でございますので、かなり私ども日本の技術水準というのを把握するにはいい数字ではないか、こういうふうに思っております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 文部省は。

山本清文部省社会教育局視聴覚教育課長

○説明員(山本清君) お答えいたします。  日本の学術水準、基礎科学の水準といいますのは、やはり欧米並みにかなり高い水準にいっているかと思いますし、文部省といたしましても、その向上のためにいろいろ助成策を講じておるところでございますけれども、私、実は視聴覚教育課長でございますので、範囲をちょっと逸脱いたしますので、その程度にいたさせていただきます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 いまあらわれているところは、確かにおっしゃられたように九〇%ぐらいみんな日本の技術は高いと思っている。しかし、こういう技術というのも導入技術をやったわけですよね。導入技術がこれから断たれるというときに一体どうあるのかということになると、私は独自なもの、自主技術というもの、あるいは自主的な技術ができるような基盤、こういうものをつくらにゃいかぬと思うんです。幸い日本においてはそういう点では基礎的な教育というものは普及しておりますが、その内容が高い低いということについては予算委員会でも大分いろいろ議論がありまして、私、決して高いとは思っておりません。普及はしているけれども、内容的には高いと思っていない。そういう点を考えてみますと、いま一番波に乗っているときですから、これが落ちてから、さあこれから一生懸命準備しようだって私はこれはおくれちゃうと思うんです。だから、いまのうちに、せっかくテレビ技術というものも——私、世界的に高いと思いますよ、低いとは思いません。この高いものをひとつ十分に活用して、次の時代への出発ということを私考えるべきだと思う。  そう考えたら、国民にもっと基礎的に高い理論的なものを、テレビを通じて、あるいは実験あるいはいろんな人の説、こういうものをテレビを通じてやっていったならば、やはりそういうことをやっていこうという意欲というものは私はあると思うのです。それにもっとテレビを使えるような方向を考えるのが私は行政の立場であろうと思う。ところが、現実にはテレビの水準はどんどん落ちている、これが現実じゃないだろうか。だから、私は、特にこのNETの問題を実は取り上げたわけです。私はもっと何かやり手はあると思うのですね、民間放送でも。この辺、何か郵政大臣は、文部省なり科学技術庁あたりと御相談になって、やるべき方向を見出すべきだと思うんですね。電波を監理している郵政大臣として——これはもう電波を監理するというよりも、国務大臣小宮山さんとして、やっぱりなすべき仕事だろうと私は思うんですけれども、この辺についてひとつ、若い小宮山さん、将来を展望しての意見を承っておきたいと思います。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小宮山重四郎君) 科学技術のビッグプロジェクトというもの、大変日本はその導入、その応用によって相当高いものになったことは事実です。しかし、その基礎科学というようなものから自然科学においては、経済で言うと、なべ底的なところがあるのではないかというふうに感じております。しかし、科学技術庁がいらっしゃいますが、よく人工衛星をここで上げました。これはその国の科学力の水準を示すと言われております。だから、そういう意味では全体の科学技術力というものは大変高い。私はそういう意味でも、今度ジュネーブで八チャンネルを決められた。これは新しいステージ、日本の科学技術あるいは放送の中で新しいステージに乗ってきた。これは文部省とも話をして、放送大学のような構想もございますし、かつまた、これからの知識層の変革を科学技術の進歩とともに考えていかなければいけない問題が一つございます。これは頭脳労働者の増大であろうと思います。  そういうようなことから考えてまいりますと、テレビの持つ役割りというものは大変大きなものがある。ただ単に文科系を出た、理科系を出たということだけで仕事をするのではなくて、頭脳労働者と筋肉労働者がやはりアメリカと同じように逆転していく。頭脳労働者が多くなるような現状が相当科学の根の深さを示すものであろうと思っておりますので、今後とも、そういう意味では私はぜひ番組の利用というものは大変重要な、また一般的な大衆に向かっての科学技術知識を植え込む、特に学校教育番組の中では重要な要素をなすであろうと思います。しかし、私どもでは、まだほかに電電等もございます。ベル研究所と匹敵しても遜色のない技術を持っている。あるいはNHK、世界に冠たるNHKであります。そういうような意味でも、その技術そのものの進展に大いに今後とも努力いたしたいと考えております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 私はいま日本の技術が低いということを言っているんじゃないんです。高いということについては私も誇りを持っております。しかし、こういうピークの状態がいついつまでも続くことができれば幸いです。しかし、産業的にはどんどんキャッチアップをされてくる、こういう問題もあるわけです。だから、いまのうちに、日本が技術的水準が高いと言われているうちに、次をスタートさせないと、その次へ行ったときにはほかの水準に負ける。資源でもあればいいですがね。そういうものもないということになれば、知識を売る以外に日本の国というのは私はないと思うのです。そういう意味でテレビの果たす役割りというのは大きいわけですね。  だから、私はいろいろ考えてみたんですけれども、たとえば広告ばっかりテレビに出てくるわけです、民放は。その広告費も大体どのくらいになりますか、これはお調べになってあればお示しを願いたいと思うんですが、相当多額にぼくは広告費がなっているだろうと思うんですが、幾らぐらいになっておりますか、民放の扱っている。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小宮山重四郎君) これはいろいろな広告媒体、メディアもそれぞれ違いますけれども、テレビで約五千億ぐらいだと聞いております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 私はその広告費の一部を、全部を充てろとは言いません、そのうちの一部を充てて番組を編成して、もう少し技術的に高いものを放映していくというようなことは、あなたの方がやろうと思えばできないことはないと思うんです。それは抵抗あるでしょう、民放からは。それだけ収入が減るわけですから抵抗があるでしょうけれども、私はいまそれを投資をしておく、それだけはがまんをしてもらう。民放を初め各スポンサーもそういうことでもうけてきているんですから、技術革新を通じて。それくらいのものは私は考えてみたらどうだ。そうすれば、ここで一つの番組が編成される、それを流していけば、テレビという媒体を通じて私はもっといいことができるだろう。何かいやな陰惨なあるいは浮気の画面だけでなくて、もっと勤労青年にも、あるいは向学心に燃えている若者にももっと基礎的な技術なり理論なりを会得してもらうことができるんじゃないか。だから、それは私は郵政省が率先して、そういう教育的な番組あるいは技術的な番組をもっと編成させていいんじゃないかと思うんですけれども。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小宮山重四郎君) 先生の御意見、大変郵政大臣としてエンカレッジされた思いがいたします。そういう意味でも、ぜひ五千億を使っている広告費——私も一回考えたことがあるんです。商品にかぶせられないくらいな少ない金で広告税ぐらい考えたらいいんじゃないか。それが何かの教育の費用に使われる方向、あるいは郵貯三十兆ございますんで、資金運用部資金がございますので、それのうち目標額の一、二%が使えるような形にすればいいんではないか。実際、いま財団法人の放送番組センターというものがございまして、民放とNHKが金をやってこれをバックアツプして、こういうものにつぎ込んで、もっと充実した番組をつくる。——ただ、番組になかなか手が届きません。私の郵政大臣としての希望は、これは昔ニューヨークタイムズの編集長が、親として子供が見ても恥ずかしくない広告をしたいという名言がございます。私も、その気持ちでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 それから今度、テレビ朝日ということになりまして、テレビ朝日ですから朝日新聞の系統だろうと私は思うんです。これは答申にも、マスメディアを、なるべく同じ報道機関あるいは同じテレビ局あるいは放送局に集中しないで分散をするというのが答申で示されている大きな方針だと、こういうふうに私は思いますが、どうでしょうか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○政府委員(石川晃夫君) 本質的には、そういう考えでございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 四十八年にNETが総合局になりまして、今度、朝日新聞の朝日というのが初めてはっきりしてきたわけであります。これによって朝日新聞の持ち株とか役員の状況とか、あるいは系列とか、そういうことはどんなふうになったわけですか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○政府委員(石川晃夫君) ただいまちょっとそれの資料が手元にございません。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 それはお願いしておいたんですけれども、その方の資料は準備できなかったわけですか、あるいは聞き間違えていらっしゃったんですか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小宮山重四郎君) 社名変更に際して、持ち株の変更はないそうでございます。従来とも朝日新聞社の持ち株は一〇%でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 朝日新聞社だけでなくて、系列の局があるわけでしょう。あるいは朝日放送だとか、あるいは九州朝日放送とか、こういう関連というのは、確かに法人としては別に離れていると思うんですけれども、しかし資金関係とか役員の兼任関係とか、こういうものはかなりあるだろうと思います。  そういうようになること自体が、普通の民間の他の生産会社でもこれは独禁法でかなりやかましく言われておりますけれども、特にこの報道関係というのは言論統制の問題、こういう問題から私はかなり普通の生産会社の持ち株、あるいは相互の影響力、そういうものに比べてやっぱり相当厳重にしていかないと言論統制をされてしまう危険があると思うんです。ですから、そういう意味では、そういう資本系統にいたしましてもそれから役員の問題にいたしましても、これは分散をしていく方向というものの方が正しいのではないか、こういうように思うんですけれども、名前もこう変わっできますと、国民としてはこれは朝日新聞社が一手に抑えていくのじゃないのか、こういう誤解というものを私は与えていると思うんです。私自体がそう思っております。  ですから、マスメディアの集中の問題というのは、実質的にもっと調べてみていただかないと、ただ朝日新聞社が一〇%、たしかこれ一〇%という規定だと思いますけれども、一〇%しか持っていないから、これはそういうことはないんだというふうには私はいまの時代言えないと思うんですね、銀行系統もあるでしょうし。そういう点までお調べいただいて、そういう意味でマスメディアの独占ということをなるべく分散さしていくということが非常に私は必要だと思うんですけれどもね、この辺は監理局長、どうですか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○政府委員(石川晃夫君) 確かに、この放送というものが始まりまして、やはり当初からわれわれとしましてはその問題が頭にあった問題でございます。したがいまして独占化されないようにいろいろ法律あるいは政令、省令、こういうものによってある一つのところが報道あるいはこういう情報を独占化しないように、複数支配できないように、あるいはことにマスメディア関係になりますと、新聞、ラジオ、テレビ、こういうようなものを独占的に支配しない、こういうようないろいろな手段を講じまして、従来とも行政を行ってきたわけでございますが、やはりただいま先生から御指摘がございましたように、実際の経営という問題になってまいりますと、その間にいろいろと番組によるつながり、あるいは報道によるつながり、こういうもので何とはなく系列化的な動きが従来から生じてきていたわけでございます。  ですが、われわれといたしましても、そういうことを防ぐために、いろいろな先ほど申しましたような手段で再免許時にはチェックいたしておりまして、それに触れるようなものについては、あらかじめその再免許前に注意を与えまして、それを排除するように行政指導などを行って、先生のおっしゃるような情報の独占化にならないように、われわれ行政を行っております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 小宮山さんね、テレビによる技術的な理論的な教育の問題、これはひとつ考えてみてください。ただ、いまのような形でのテレビというのは私も余り感心しませんし、もったいたい、国民の財産ですから、電波は。そういう意味では私は大変もったいないと思いますし、そういう方面に十分に利用をしていただけるような、そういう指導をひとつしていただきたい。  それから、その他お尋ねしたいことがあるわけですが、もう時間がありませんけれども、私は、前に、四十六年のときにやっぱり電波の問題を予算委員会でやったことがありますけれども、これは、郵政大臣、電波というものはいまや一つの利権みたいになっておりますよ。必ずしも公正な分配、あるいは国民の要望に必ずしも電波が、特に放送関係の分配というのは国民の要望されているようになっていない。ですから、この点は電波の配分については、集中しないように、しかも国民の諸要求に応ずるように公正なやり方をぜひ考えていただきたいと思います。いろいろ電波関係については訴訟もたくさん起きているようでありますし、なかなか国民の目に触れないというようなことで、どうも利権化してしまっているという面がありますから、今後の電波行政の上で、特にそのことをお願いして、私の質問を終わりたいと思います。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小宮山重四郎君) 竹田先生のいまの御発言に対して、私も研究いたしたいと思いますし、必ずしもいまの番組編成等についても十分だとは思いません。放送業者はその社会的責任をもっと認識していただく必要があろうかと思っております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 最初に、大臣にお伺いしますが、これは午前中にもちょっと申し上げたんですが、福田内閣のこのたびの五十二年度の予算編成に当たりましては、何といいましても、この中だるみ、景気浮揚ということは一つの大きな眼目であったように私どもは認識をいたしているわけでありますが、   〔主査退席、副主査着席〕 これは政府関係機関としての大臣の担当していらっしゃる電電の建設投資というものも非常に大きなウエートを占めているわけでありますから、その点については十分な御理解が——御理解といいますか、そういう点については認識していらっしゃることだと思いますけれども、まず、福田内閣の国務大臣として、景気浮揚策に対して、このたびの五十二年度の予算というものが景気浮揚ということに対して非常に配慮しておるんだという私ども認識をしておりますが、その点、どうでしょうか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小宮山重四郎君) 電電公社の工事は、集中的ではなくて全国的に広く大きくわたる、また非常に予算も大きいものであります。そういう意味でも、この工事の早期着工によって景気浮揚に大変大きな力をもたらすであろうと考えますので、私自身も、そのような方向でやっていきたいと考えております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 この電電の工事についての問題については、予算委員会でもずいぶん論議になりましたので、私はそれをまたぶり返すつもりもないんでありますが、建設投資一兆六千億というようなことからいたしまして、これは景気浮揚に一つの大きなウエートを占めるということと、全国にわたる工事、またがっておるわけでありますから、地方におきましてもそれ相応の波及効果というものも見込まれる。  昨年、値上げ法案が遅延いたしました。そのために関係業者の方々も大変お苦しみになられたということも私どもは聞いておるわけでありますが、そこで、多くの時間ございませんので、ほんの肝心なことだけお尋ねするわけでありますが、最近は、技術の発展に伴いまして——確かに大きな企業でなければ、大手の企業でなければでき得ない、こういう高度な技術というものももちろんあったわけでありますが、中小企業の方々も相当な努力をなさって技術的には相当向上しておる、こういうこと等もございまして、それから国の政策としても官公需の中小企業向けの発注を多くしようという、こういう法律もでき、閣議でもそれぞれ目標を定めてやるという、こういうことで最近は逐年向上しつつあると私見ておるわけでありますが、電電につきましても、まあやや各省庁の平均よりちょっと低いかなと思うぐらいですが、もともと非常に低かったわけですから。そうすると、特殊な技術がございましてということをよく言うんですが、しかし、最近は努力の跡が見られるんではないかと私ども思います。一層こういうことについては御努力をいただきたいと、こう思うんですけれども、最近の現況をちょっと御説明いただきたいと思います。

松井清武郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(松井清武君) 電電公社の中小企業向けの発注につきましては、閣議決定の方針にのっとりまして、電電公社の中小企業向けの発注率をふやすように指導しているところでございます。  先ほど先生からの御指摘もございましたが、今日までの経過を見てみました場合に、四十八年から五十一年までの間におきまして、当初四十八年におきましては二二・九%ということでございましたが、翌年は一五・六%、五十年の実績は二一%というふうに逐次向上しているところでございまして、今後とも、そういった政府の方針にのっとりまして指導してまいりたいと思っております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 これはトータルに見ると二二・五%ということですが、物品と工事に分けますと、ちょっと差があるようでございます。物品というと、それは相当高度なものもあるのであれですけれども、工事は確かにここのところ、四十八年ごろから見ると上昇はしているんですけれども、上昇率というのは余り高くない。物品は非常にパーセントが低いわけですけれども、その辺はこれどういうことなんですか。

松井清武郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(松井清武君) 大変失礼でございますが、ここに個別に分析したものは持ち合わしてございませんので……

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 まあ個別といって、余り詳しいことを私聞くつもりもないんだけれども、五十一年度で物品は一六・八%、工事で二五・二河ということです。四十八年に工事関係は二三・三%で、四十九年、五十年、五十一年で二五・二%ということですね。総体的な、トータルな発注比率というのは確かに四十八年一三・九%が五十一年で二二・五ですから、相当上昇しているように見えるんですけれども、個々に物品とか工事とかというふうに分けて見ますと、それは物にもよりますので一概にはいけないことは私どもは重々承知しておりますけれども、やっぱり公社というそのたてまえからいたしまして、国民に親しまれる電電であるべきであるということからいたしまして、こういうこともそこに相当努力の跡が見られるというところに国民の評価もあるかと思いますし、そういうことでよりひとつ努力していただきたい。  五十二年度については、これはどういう目標といいますか、目安を立てていらっしゃるでしょうか。

松井清武郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(松井清武君) 五十一年度につきましては二二・五%でございます。五十二年度はまだでございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 まだだけれども、その目安というか、大体どのぐらいだというのはないのですか。

松井清武郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(松井清武君) まだ、そこまで公社側と打ち合わせをいたしておりません。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 予算が通過してから検討するという……。  これは、実際、下請やまた孫請をやっている方方のいろんなお話を私ども聞くわけでありますが、こういう不況になりますと、大手の方々がいままで下請に出していたものを自分のところでやるということで、国の中小向けの対策ということになりますと、すぐ融資ということになるんですけれども、いまやもう融資じゃない、仕事がないということが一つの大きな問題であることはよく御存じだと思います。そういう点で、これは元請と下請との関係ですから、発注するもしないも仕事の絶対量が少なくなれば、自分のところでやるようになるのはこれはやむを得ないことかもしれませんけれども、それではいままで一生懸命電電の仕事に携ってきた業者としてみすみす倒産しなきゃならぬ、こういうことにもなるわけで、この下請の問題というのは非常に大きないろんな問題をはらんでおりますので、やっぱり中小企業に対する育成といいますか、また配慮といいますか、こういう問題は郵政省としても十分ひとつ御検討いただいて御指導いただきませんと、やっぱり国民から愛される電電には育ち得ないのではないかと、こう憂慮するんですけれども、どうでしょう。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小宮山重四郎君) そのように努力いたしたいと思っております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 それから、電電では、公社としまして、官公需の法律ができたそれにのっとりまして中小企業への資材の発注方針、こういうものをいろいろ検討していらっしゃるように聞いておるんですが、一つは協同組合の活用の推進ということや、また中小企業に対する技術面の指導育成を強化するという、こういうことで技術的に中小企業にも技術を高めるということで、できるだけ中小企業になじむ物品の大企業からの発注がえ、こういうことについても配慮していくと、それから地方購入物品についての中小企業向けの発注に関する下部機関の指導の強化という、こういうふうなことについていろいろ検討しておるんだという過日お話があったわけでありますが、これは努力目標としてこうしたいということで、まだ具体的には進んでないんですか、これどうでしょう。

小原明日本電信電話公社資材局長

○説明員(小原明君) ただいまの御質問にお答え申し上げます。  先生から御指摘ございました資材関係につきましては、協同組合の活用であるとか、あるいは中小企業の技術能力の向上に伴います中小企業に対します大企業からの発注がえ、あるいは分割可能なものにつきましては分割発注ということ、あるいは地方購入品のものにつきましても下部機関に対します官公需の発注に対します指導強化というようなことはすでに行っておりまして、昨年におきましても、電電公社におきましては、たとえば大企業から中小企業に移管がえしたというような物品につきましても、資材で申し上げますと、中間電流供給装置であるとか、あるいは加入電信用加入者レピーターであるとか、あるいは電話に使っておりますSRレピーター、このようなことで五、六億ほどの物品を中小企業に現在移管しておるというような状況でございます。  なお、今後につきましても、このような官公需法の精神にのっとりまして施策を進めてまいりたいというふうに考えております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 きょうは時間もございませんので、よりひとつただいまお話のありましたことを推進していただきたいという要望を申し上げておきます。  それから建設投資額の、これは一概には決して言えないんだと思いますけれども、公社としては一つの経営方針があってそれで建設投資をするわけでありますからあれですが、これほど日本の経済に大きな影響を及ぼすということになりますと、各地域ごとの投資額というものがどういうふうに推移しているかということも当然勘案しなきゃならないことだと思います。過日、自治省が過去十七年間各省の公共投資というものがどういうふうに投下されているかという統計なんかも発表しておりますが、当然、公社の建設投資額というものが各地方でどういうウェートといいますか推移をしているかということを御検討なさる、こういうことは非常に大事なことだろうと私は思います。しかし、これは集中的にどこかの地方にというわけにいきませんで、ある時期にある地方に多額にというわけにはいかないかもしれませんが、建設投資に当たりましては、こういう地域の発展等も十分に考慮した上でのいろいろな予算編成づくりといいますか、こういうものをなさっていらっしゃるのかどうか、その辺をちょっとお伺いしたいと思うんですが、どうですか。

長田武彦日本電信電話公社施設局長

○説明員(長田武彦君) お答えいたします。  いままでの建設投資の各地方別の状況でございますが、ただいま詳細な資料を持ち合わせてございませんが、概略について御説明申し上げます。  五十二年度末に積滞を解消いたしまして、また、五十三年度で全国自動化を完成をするということで、そういう目で見て、全国が一律にそろっていま申し上げました五十二年度なり五十三年度なりにゴールインをするということで計画を立てて五次計画中は進んでまいりました。したがいまして五次計画期間中におきましては、特にいままでおくれておりました地域、こういうところに対します投資が比較的多いという状況で推移をしてきております。概要を申し上げてみますと、いままで比較的充足の上から見ておくれておりましたのが、西の方から申しまして九州、四国、それから中国も若干おくれております。それから東北、北海道、こういうような地域が、東名阪の要するに日本の中心地域に比べますとおくれておるという状態でございまして、現在、いま申し上げましたような地域に対して若干の傾斜的な投資で推移をしてまいった次第でございます。  これで五十二年度も大体そういう傾向で推移をするかと思いますが、全国的に積滞が解消いたしまして、さらに自動化も完了するという以降の状態につきましては、おのおのの地方におきましてそれぞれ必要といたします設備を考えながら投資をしていくということになろうかと思いまして、大体、各地方にあります新しい電話の需要、そういうものに見合っての設備投資がされることになろうかというふうに考えております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 電電は十分配慮してなさっていることだと思いますが、これはその時代によりまして要望も変わってくるわけですから、一概には言えないことなのかもしれませんけれども、これほど日本経済に大きな影響力を持つということになりますと、当然、公社としてもその点の十分の配慮がなければならぬだろうと思います。そういう点で今度の五十二年度の計画を見ましても、当初の三年計画から一般加入電話の計画をダウンさせたということで、不景気が続いておりますから、こういうことで加入電話の増加というのは余り見込めないという、こういう現況のようでありますが、どっちかというと、いままでは業務用が多くて一般住宅用の電話というのは少なかったわけですが、最近は著しく家庭用の電話が伸びておる。そしてまた、公社の方針も、どっちかというと、優先的に業務用を増設してきたわけでありますが、これからはもうそういう時代ではなくなるわけでありまして、特に、いまのお話しございましたように、地域格差というものを解消するということも公社の一つの大きな眼目でなければならぬ、こう思うんです。さらにまた、公衆電気通信法の精神から言いましても、あまねくかつ公平に提供しなければならぬというこの第一条の精神から言いましても、どうしても農村、漁村、この過疎地の電話の改善というものに努力をすべきだ、私はこのことを痛感するわけであります。  確かに、最近は、自動化というのは非常に進んで、どんな田舎へ行きましても自動化であるということは本当に驚かされるほど進んでおるわけですが、いまやっぱり一番おくれているのは農集、地集ですね。地域集団電話の一般加入電話化というものが非常に要望が強い。五十二年の予算の中にも地集の一般化というのは二十万計画の中にございますが、これからは過疎地に対しても二十万という数は妥当であるかどうか、これはいろんな試算がありますから、一概に少ないとか多いとかということは論評はできないかもしれませんけれども、非常に要望の多い、そしてまたいま都市よりも農村部におけるこういう要望に対してこたえなければならぬということからしまして、これは積極的に取り組んでいただかなきゃならぬ問題だと思うんですが、どうでしょうか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小宮山重四郎君) いま先生のおっしゃいましたように、山間僻地でも自動電話で、これは大変電電公社の長年の努力が実ったことであります。いまの地集、昔の農集というのは、当初、電電公社では十五万要求で大蔵は十二万だったと思いましたけれども、大臣折衝のときに二十万にして、五カ年計画で地集を全部解消していこうという計画にいたしました。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 大臣のその努力は私どももよく知っているわけですけれども、そこらあたりの大蔵当局の認識、それから地域の格差やそれから建設投資、この経済効果の波及効果、いろんなことを考えあわせますと、やはり地方に対するウエートというものを相当入れていただき、その一つのあらわれとして、こういう地集の一般化というようなこともぜひより強力に進めていただきたい。大臣のその努力は多としますけれども、今後の推進等を考えまして、もっと早く、ひとつこの要望が非常に強いということもよく御存じだと思いますけれども、これにこたえられるようにやっていただきたいと思うんです。  それから、一つは、加入区域の拡大ということも、これまた非常に大事な問題になってくると思います。現在、普通加入区域の面積によると、四十七年の末で全国の二〇%、これが五十二年末で三五%というんですから、非常にこの区域外に残る世帯というのは少なくなるわけですけれども、最近の通信手段の大きな変化といいますか、電報や電話それから郵便、こういうものの中で電話のウエートというのは非常に大きくなっているわけで、これからは過疎地の一軒一軒が電話を要求される、こういう時代になってきているわけです。それに対処するためにも、この普通加入区域の拡大、それで区域外に残る世帯に対する対処、こういうものが非常に大事になってくるんだろうと思いますけれども、これはきょうあすどうするというわけにはいかないかもしれませんが、今後に対してのお考え、ひとつ基本的なことをお聞きしたいと思います。

松井清武郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(松井清武君) ただいま先生御指摘の農山漁村地域ないしは過疎地域に対する電話の普及につきましては、今後の電気通信サービスの拡大のために非常に重要な問題であろうというふうに考えておる点でございます。  今日まで、電電公社といたしましては、先ほど来先生の御指摘もございましたが、地域集団電話の一般化あるいは公衆電話の施設の拡大ないしは加入区域の拡大等、それぞれ努力を積み重ねてきたところでございますし、また、今後、こういう問題につきましては真剣に取り組んでいかなきゃならぬ問題だというふうに考えております。  最後に、先生の御指摘のありました加入区域外のそういった過疎地域に対する今後の対策、電話サービスのまだ普及していない地域に対するそういう対策についての御質問がございましたが、これにつきましては五十二年度の予算によりまして、加入区域外の電話普及の基礎調査ということで調査費を要求いたしまして、これによりまして、まず加入区域外、そういった電話施設の普及していない地域に対する実態調査をし、その実態調査を踏まえまして今後対策を検討してまいりたいというふうに存じております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 四十九年の九月ですか、地域通信調査会という、郵政省の中でいろいろ審議をしたこの結果がございますですね。この中に、最後の方に涙の出るようなことが書いてあるんですが、一つは「電話加入区域外に設置する公社電話については、設置に必要な費用の一部を加入者に対して、補助することも検討することが必要である。」というのが一つございますね。それから「公社電話については、今後の電話に対する要望を考慮し、農村公衆電話の増設を図るほか、地域の特性を考慮した技術開発を促進し更に一般加入電話の普及を図ることが必要である。」という、こういう審議の結果が報告されておるわけですけれども、これはどういうふうにこれ検討して実践に移すようになっているのですか、ちょっと経過を御説明ください。

松井清武郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(松井清武君) ただいま先生御指摘ございましたように、地域通信調査会の答申をいただいておる次第でございます。したがいまして、そういった答申を踏まえまして、ただいま申し上げましたように、区域外につきましても実態を調査し、その実態調査の結果に基づいて善処してまいりたいということで、逐次、その対策を進めている段階でございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 一年二カ月にわたって農漁村地域における電気通信サービスのあり方について、専門的総合的見地から検討したということです。その中に、設置に必要な費用の一部を加入者に対して補助することも検討してはどうかという、こういう一項目があるんですけれども、この項についてはどうですか。これは相当勇断をもって、またいろんな討議の中でこういうふうにおまとめになられたんだと思いますけれども、いやそんなことはいまの法体系の中では考えられませんなんという、そういうことはおっしゃらないだろうと思うんですけれども、やっぱりこれを受けて、この精神なりまたこういう考え方というものはやはり何らかの形で実現するように努力しなければならないというふうに受けとめているのか、これはとてもそんなことできませんというふうにお考えなのか、この点どうなんですか。

松井清武郵政大臣官房電気通信監理官

○政府委員(松井清武君) 大変むつかしい問題でございますが、郵政省とい失しましては、加入区域外における電話の普及につきましては重大な関心を持っているところでございまして、そういった加入区域外につきましても電話サービスが達成できますように、今後、取り組んでまいりたいと思っております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 これは、公社としては、どういうふうにお受け取りになっておりますか。

西井昭日本電信電話公社営業局長

○説明員(西井昭君) 公社といたしましては、この御答申の精神に沿って、公社でできる限りの努力をやり、また、やりつつあるところでございます。  具体的に申しますと、先ほど監理官の方からお話がございましたとおり、区域外の方の負担を少しでも軽くするために、加入電話の加入区域を、従来小さい局ですと二キロ程度のところを五キロまで拡大をいたしまして、区域外の方の負担の軽減を図りますとか、それから非常な過疎地に対しまして農村公衆電話を設置をいたしますとか、この設置基準を非常に緩めまして、ほとんどのところに現在農村公衆電話を設置してきておる状態でございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 せっかくこういう一年二カ月にわたっての専門家の検討があったわけでありますので、これを十分ひとつ御検討いただいて、これだけの時間をかけ、これだけの頭脳を集めておつくりになったものを生かしていただきたいと思います。  それから、過疎地における公衆電話ですね、これは本年五万個、これは五万というのが多いか少ないか私どもそれをはかる尺度はちょっとないんですけれども、過日、落石事故がありましたときに、その近くに公衆電話があって処置が早急にできたという、公衆電話があったということが非常によかったという、だから無責任につけろとは私言いませんけれども、やはり無電話集落——集落というと、どういう単位でどういうふうにするかという、すぐ皆さん方むずかしいことをお考えのようですけれども、やはり離島やそれから過疎地、そういうところはあるわけでございまして、現在、こういう無電話集落というのは大体どのぐらいあるとおつかみになっていらっしゃるのか、これは五万個でいつになったらそういうのが大体解消できるような計画になっているのか、ちょっとその辺御説明していただきたいと思いますが。

福富礼治郎日本電信電話公社計画局長

○説明員(福富礼治郎君) 現在、電話のついていない集落というのが、五十年度末六百五十集落というふうに考えております。それで非常にこれらのところは僻地でございまして、大変なところでございますが、できるだけ早くそういう地域がなくなるよう努力している次第でございますが、五十三年度以降できるだけ早い機会にこの無電話集落という六百五十のところをなくするべく計画を進めたいと、こう考えている次第でございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 六百五十の一日も早くこれが解消できるように御努力いただきたいと思います。  それから過疎地域、離島、それから災害時、こういうときのための通信確保の研究開発をずいぶんやっていらっしゃるように私ども聞いておりますけれども、あるいは有線だけではできない、無線ということやいろいろなさっているようですが、私どももある程度お聞きしておりますので、現在の現況といいますか、簡単にちょっと御説明してください。

長田武彦日本電信電話公社施設局長

○説明員(長田武彦君) お答えいたします。  現在、過疎地対策用のいろいろ新しい技術として検討しているものの内容について御説明したいと思います。  非常に問題になりますのが、要するに、加入者の線路が非常に長いということがこの過疎地対策の上で一番問題になることです。現在の電話では、ほとんどの加入者といいますものは、市内の電話局から加入者の宅内まで一対の線を引っ張っているというようなかっこうでございます。その線がどんどん十千口、二十キロと延びるようなことになりますと、非常に伝送損失がふえまして通話が遠くなるというようなこともございまして、ケーブルも太くしなければならない。そうじゃなくて、今度、一対の線に、搬送装置と申します技術がございまして数回線一緒に乗せるというような方法の一つの技術を検討しております。  これは二つ方式を検討しております。これは言いますれば、有線の搬送技術を利用した技術でございます。それからもう一つの方式は、非常に山の中に入りましたところで周辺には何もない、数十キロメートル離れたような僻地の集落がある。こういうようなところを何とか救済をしたいと思いますときには、これはどうしても無線を使うという方法がございます。周辺の山の上に無線の基地局を置きまして、各加入者宅の間は無線電話というかっこうで通信をする。基地局から最寄りの電話局の間も無線で連絡をするというようなかっこうの方式の無線方式を検討しておりまして、これらのいずれの方式につきましても、すでに五十年度並びに五十一年度にかけましていろいろ商用試験を進めてきておる。ただ、これらの方式が在来の方式に比べて、要するに経済的にできるかというめどの詰めがまだはっきりできていないという状況でございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 大体、わかりました。経済性ということはどうしても大事なことですから、多額なものでは無線で代替するわけにもいかないということでありますが、いずれにしましても、ひとつ離島、僻地そしてまた災害時、こういうことともあわせまして、一番求められるのはやはり電話連絡ということだろうと思いますので、ひとつそちらの方の研究も早急に進めていただきまして、農漁村のこういう問題を早く解決するようにしていただきたいと思うのです。  それと、最後になりましたが、最近は、社会の大きな変化に伴いまして、職員の方々のUターンというのはこれは何も電電公社に限らないわけでありますけれども、やはり多くの職員を抱えている中でこういう問題も公社の中ではいろいろ御検討なさっていることだろうと思います。  それに伴いまして、初級試験のちょっと資料をいただきましたが、郵政事務の採用状況等を見ますと、四十八年、四十九年、五十年、この推移に従いまして名簿に登録した数と、それから採用数、それから辞退、無応答という、最後まで名簿に残って、結局、合格して採用の中に入っていながらも、名簿登録になっていながら、とうとう職につくことができなかったというこういう数を見ますと、年々これが非常に多くなっているんですね。これはやっぱりいろいろ試験を受けた方々にお聞きしますと、どこの会社でも四月に入社するわけですけれども、そういうふうに決まっていないということでいつ職場が決まるかわからない。これはどういうところを希望するかということからいろいろなことがあろうかと思うんですけれども、郵政の場合は、特殊だと言えばそれまでかもしれませんが、非常にこういう点でほかの会社と違って採用の時期が一定していない。そういうことで非常に特殊な形になっているんですが、それから合格者数の大体半分近くが辞退とか無応答、五十年なんか見ますと四七%ぐらいになっていますね。これは非常に多いので一体どういうことなのか、ちょっと私ども判断に苦しむんです。それと最近のUターンの現象ですね、これで職員の移動等についてはどういうふうに最近なっておるかという、その点ちょっとお伺いしたいと思います。

浅尾宏郵政省人事局長

○政府委員(浅尾宏君) いま先生御指摘のございました初級職試験の合格者の採用状況でございますが、これは有効期間が一年間でございまして、一年間経過いたしましても採用されないでいわゆる名簿残ということで残った人が四十八年度は四名、四十九年度十名、五十年度は三十名というようなことで、少しずつ増加していることはいま先生御指摘のとおりでございます。それともう一点は、名簿登載数と採用数の間に大きな開きがあるのではないか、結局、その間に辞退あるいは無応答の人があるんではないかという数字、これもいま先生御指摘のとおりでございます。  その点につきましてお話をさせていただきますと、初級職試験は毎年十月に実施しておるわけでございます。この受験者は高校生が大半を占めております。したがって合格者につきましては、その中から大学へ進学するという者あるいは民間企業等へ就職する者が多いわけでございます。そういうことから辞退とか無応答とかいうふうなことに相なっておろうかと思うわけでございます。そこで採用が四月に確定していないからそういうことになるのであって、その合格者は四月に一斉に採用すればどうかという先生のいまの御指摘でございますけれども、郵政省の新規採用者の採用仕組みといたしまして、郵便局では定員があって、それに伴った人がおります。退職に応じて郵便局の定員に欠員が生じた場合に新たに採用をしていくという仕組みをとっておるものでございますので、なかなかこの四月一日から一斉に採るということができない。そういたしますと、郵便局の定員自体をオーバーしてしまう、こういうことにも相なりかねないわけでございまして、そういうことから年間を通しまして採用しておる、こういう状況でございます。ただ、三月末に一応この退職者が比較的年間を通じて申しますと多うございます。そういう関係から、四月の初めにはその他の月よりは採用数が非常に多くなる、このように考えて行っているわけでございます。  それから最後のUターンでございますが、Uターン現象とわれわれ称しておりますけれども、これは一時大都会で新しい職員がなかなか採用できないという時期がございました。それで東京で申しますと、九州だとか、あるいは東北地方等から高校卒でこの試験を受けた人たちを東京へ連れてまいりまして郵便局の仕事を任せていた、こういうことでございます。そこで東京へ参りまして……

竹田四郎日本社会党

○副主査(竹田四郎君) 人事局長ね、時間が切れているんですから、もう少し要領よく簡単にやってください。

浅尾宏郵政省人事局長

○政府委員(浅尾宏君) 四、五年たちますと、郷里へ帰してくれと、こういう現象が出てまいります。その郷里に帰りますにつきましても、受け入れ側の郵便局の定員もございまして、なかなか困難ではございますけれども、Uターン現象と申しますのは、いま申しましたような状況から発生しているわけでございます。

竹田四郎日本社会党

○副主査(竹田四郎君) 藤原君、時間が切れていますから……。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 これで終わります。  最初申しました官公需のこと、それから中小企業向けへの仕事、それから農村を中心とする農漁村に対する十分の配慮、これはいま五十三年度まで計画があって進められておるわけでありますが、これからの計画にも十分に配慮してもらいたいということと、また、年度ごとにも十分な御努力をいただきたい、こういう必要性といいますか、そういうこともあわせて先ほど来申し上げたわけでございますが、最後に、ひとつ総裁、決意といいますか御所見を伺いまして、終わりたいと思います。

秋草篤二日本電信電話公社総裁

○説明員(秋草篤二君) 藤原先生の最初に御質問なされました官公需の工事、物品に対する注文を中小企業救済に向けろというこの問題は、毎年、政府また国会からも私どもに要望がございまして、私ども非常に頭を痛めておりますが、機械の方はどうしても技術革新の波に乗りまして大企業が中心になる、建設工事の方は契約の分割とか、いろいろ内容を変えて、できるだけ底辺の広いところに向けるということは相当できると思いますが、私ども、今後も需要がだんだん減ってまいりますと注文も非常に減ります。これに対しまして、とうしていいかというのが一番——量でも多くなれば多少ふえますけれども、量がだんだん、ことしあたりがピークで、将来を展望しますと徐徐に減ると思いますが、その場合の注文の配慮について非常に頭を痛めておる問題でございます。しかし、やはり長い間お世話になった関係のことでございますので、極力、協同組合なり、あるいは技術の指導をして大工業に負けないような実力を蓄えるということも指導すれば、だんだん注文の量はふえていくのではないか、あるいは減少を食いとめることもできると思っております。極力注意いたします。  それから第二段の、今後の過疎地域、僻地、離島、こういうものに対する対策は、今後の電電公社におきましては、目玉商品ということではありませんけれども、量的には少のうございますけれども、非常に重要な課題でございます。先般の国会の決議でもこの点が強く主張されて、われわれも承っておりますので、今後の計画面でも十分対処していきたいと思っております。  以上でございます。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 きょうは、ラジオの難聴問題に限ってお尋ねしたいと思います。  まず最初にお伺いしますが、ラジオの難聴の地域といいますか、混信の状況、これについて御説明をいただきたいと思います。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○政府委員(石川晃夫君) わが国におきますラジオのいわゆる中波による標準放送でございますが、この混信状況の概略を申し上げますと、現在、わが国の夜間におきます混信状況でございますが、これは混信の相当大きな局が百七十一局ございまして、混信のある局が百三十三、混信を受けない局が百八十二局、合計四百八十六でございますが、それをパーセンテージで申しますと、大きい小さいの差はあれ、混信を受けているのが国内の放送の約六〇%という数になります。正確には六二%になるわけでございますが、ほぼ六〇%ということでございます。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 その主要な原因は、一体、どこにありますか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○政府委員(石川晃夫君) 混信と申しましても、現在、ラジオの混信には種類として二つございまして、一つは、同じ周波数で出ているために、そのプログラムにおいて混信を起こしているというものでございます。それからもう一つは、ほんの少し周波数が離れているために、たとえば二キロヘルツあるいは三キロヘルツという周波数が離れているために二キロヘルツなり三キロヘルツのビート混信がある。大きく分けまして、その二つが大体混信の原因になっているわけでございます。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 特に、日本海の沿岸地域ですね、ここの混信状況というのは、単に国内の問題ではなしに外国との関連で混信状況が起こっているというように思いますが、この状況は一体どういう状況でしょうか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○政府委員(石川晃夫君) わが国におきます混信は、ただいま申し上げましたように約六〇%が混信を受けているわけでございますが、地区別にいたしますと、やはり先生御指摘のように、大体、西日本と申しますか、西側の方に多いわけでございます。これは近隣諸国と申しますか、ソ連それから韓国、北鮮、中国、こういうようなところからの混信を受けているわけでございますが、これが大体混信を受けている数の約六〇%というのが西日本でございます。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 そこで外国の放送との混信、これの難聴解消の方法について、七四年、七五年に国際会議が開かれています。これによってどういう結論に達したのか、この点をまず御報告いただきたいと思います。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○政府委員(石川晃夫君) ただいま御指摘の会議は、一昨年、ジュネーブで行われた会議でございますが、中波放送に関する国際会議といたしまして、地域主管庁会議の第二会期のことでございます。一昨年の十月六日から十一月二十二日まで、ジュネーブにおきまして第一地域、これは欧州、アフリカでごさいますが、それと第三地域——アジア、大洋州、これの百六カ国の国の代表が出席いたしまして開催されました。そうして中波帯、いわゆるラジオでございますが、これの標準放送の第一及び第三地域の中波帯、それから第一地域の長波帯、この周波数を便っての放送業務による使用に関する地域協定というのがその場所で締結されました。  この会議におきましては、第一地域及び第三地域の各国から、現在ございます既設局とほぼ同数の計画局を含めて、全体で約一万局に上る放送局の周波数の要求がこの会議に提出されました。その調整のために、非常に白熱した論議とかあるいは長時間にわたる交渉というものがございまして、最終的には各国の調整ができまして周波数割り当て計画が作成された次第でございます。この周波数割り当て計画には、わが国が要求いたしました中波の放送局はすべて掲げられている次第でございます。  会議の成果といたしまして、各国の長・中波放送局の新設、または増力というものがエスカレートいたしまして国際的な混信が深刻化しておりますので、この協定は有効期間十四年ということになっております。十四年間の周波数割り当て計画をつくりまして、この周波数割り当て計画の中に各国の放送をはめこむことができたというような成果も上がっておりますし、また搬送周波数が九キロヘルツの整数倍に統一された。従来、日本では十キロヘルツの整数倍でございましたが、これが今度の会議では九キロヘルツの整数倍に統一されました。そのため先ほど申し上げましたビート混信が除去されるであろうというようなこと。それから、これは今度非常に成果が上がったわけでございますが、小さな電力の小電力放送局専用のチャンネルを三つ設けました。このチャンネルに収容されます放送局に対する外国の混信は、このような方法をとりますと、除去できるということでございますので、以上のような成果が上がってきております。  以上のような成果は上がりましたが、しかし、先ほど申しましたように、今度の周波数割り当ての計画の中には、現在運用中の放送局とほぼ同じぐらいの今後つくっていこうという計画局がございます。したがいまして、これらの計画局が実際に設置されまして運用を開始する時期には、そのふえていく局数に応じまして、やはりある程度混信が増加していくだろうということも考えられるわけでございます。これは避けられないのではないかというふうに考えております。  なお、この計画は来年の十一月二十三日から効力を発生する、このような協定ができた次第でございます。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 具体的に一つお尋ねをいたしますが、島根県の江津市ですがね、ここは非常に混信がひどいわけです。   〔副主査退席、主査着席〕 近くの送信局は浜田局と松江局とあるわけですが、浜田局の方は昼も夜もほとんどだめだという状況で、松江局の放送が昼間何とか聞ける状態です。夕方から夜間になりますと大変聞こえにくいという状況ですね。これも、いま江津市で非常に重大問題になってきているんです。  御承知のラジオの第二放送で、あの中学生、高校生向きの学習講座をやっていますね。それから、あの地域の塾のテキストは大体ラジオのテキストを使うのですね、それが多いようです。ところが、それが聞けない。ですから、あの地域のラジオ屋さんは普通の一般に使うラジオなんかを全然置いていない、売れない、それでは間に合わないから。だから最高の感度のよい高級ラジオしか売れない。それしか聞こえないわけですね。かろうじてそれを買って、そしてしかも電話機の横に置くと、電話線がアンテナの役目を果たして少しましになるという状況で大変困っておるのですね。  それから目の不自由な方とか、それから手を使う仕事をしている人とか、仕事をしながらラジオを聞くという、そういう人もたくさんありますし、一時テレビの普及でラジオを聞く人が少なくなったようですが、最近、また逆にふえてきています。そういう状況が出ています。それからドライバーがこの地域へ入ると聞こえなくなる。ですから、プロ野球なんかの愛好者なんかもこれで非常に困って、ずっと浜田に近づいてラジオをまた聞くとか、そういうことをやっている状況です。  したがって江津の市議会でも、これが問題になって請願が採択をされまして、そしてNHKの松江支局の方にも議会として陳情をするなり要請をされているわけです。ところが、いまのお話のように、来年の十一月二十三日の午前九時一分過ぎたら何とか聞こえるようになるだろうという返事なんですね。そういう状況で、それじゃそれまで一体どうしてくれるのかという問題も非常に大きい、まだ一年半余りありますから。来年また受験期を控えるわけですから、そういう問題もあります。  したがって、この問題は、来年の十一月二十三日までの間を一体どうするかという問題と、それから来年の十一月二十三日以降この協定が発動してそして聞こえるようになるという状況をおっしゃっていますが、しかし、本当にこの江津の場合は、聞こえるのかどうかという問題があります。  そこで、具体的に、江津の場合に、五十三二年の十一月以降、受信状況はどのように予想されているか、この点についてお答えいただきたいと思います。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○政府委員(石川晃夫君) 先ほど申しましたように、先般の国際会議におきましては、五十三年の十一月二十三日以降に新しい周波数に移行するということでございますが、その五十三年以降の夜間の混信の状況を私たちちょっと調べてみたわけでございます。  NHKの第一放送につきましては、松江の局が千三百キロヘルツから千二百九十六キロヘルツということになりますと、同一周波数の混信の相手局はキョンソンという、北朝鮮でございますが、ここの五キロワットになるわけでございます。また浜田の局は千三十キロヘルツから千二十六キロヘルツになるわけでございますが、これも同一周波数混信の相手局がコチャンという韓国の一キロワットの局などになるわけでございます。それからNHKの第二放送でございますが、これは松江局の周波数が千五百九十キロヘルツから千五百九十三キロヘルツに変わりまして、やはり同一周波数混信の相手局が北鮮のカンキョーという五キロワットの局になります。また浜田の局が千三百六十キロヘルツから千三百五十九キロヘルツになりまして、同一周波数混信の相手局がフンチャングという局になりまして、これは中国でございますが、二十キロワットの局でございます。そのほか民間放送の山陰放送の浜田局が千百十二キロヘルツから千百十六キロヘルツになりますが、この混信の相手局がアンツ局と申しまして、中国の百キロワットの局でございまして、これも同じ周波数に変更されます。  五十三年の十一月には、以上申しましたように変わることになっておりますが、これらの結果から理論的に推察いたしますと、NHKの第一放送につきましては、松江局を聞く場合にはビート混信が解消いたしまして聴取状況が改善されるというふうに推定されます。それからNHKの第二放送でございますが、これも松江局を聴取する場合のビート混信は解消いたしますが、聴取状況には大きな変化はないものだというふうに予想されます。それから浜田局でございますが、これはNHKの第一、第二放送とも変わりはないと、これは余り現在もいい状態ではございませんが、そう変わりないと思います。それから民間放送の浜田局につきましても、五十三年の十一月以降も、混信の状況は現在と余り変わりないものと考えられますが、ただいまのは理論的に計算した状況でございますが、実態は、この周波数を切りかえた後の実態を把握いたしまして、そうして改善の方法などを考えて対処していきたい、かように考えております。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 いまのは、来年の十一月以降は、特にNHKの第一放送、これはビート混信が解消して聴取可能な程度になるだろうということなんですね。  しかし、これいろいろお聞きをしますと、例の主観評価というのですか、五段階の。これは現在は三マイナスで、これが聴取可能な程度というのは結局どの程度かといいますと、三マイナスが三ぐらいになるだろうと。だから、まあ聴取可能といえば可能だけれども、いまよりはちょっとぐらいはましだという程度ではないかと思うんですよね。  で浜田局の方は、そのままですね、現在。いま山陰放送の方は、これは浜田局で中継所をちょっと島の方へ出しましたからね、これはいま江津では一番よく聞こえる状況になっておるんですよ。ですから、山陰放送の方はいろいろクイズとか何かありますと、大体、江津の人の方の応募が多いぐらい。というのは、ほかが聞こえませんから。だから、それを聞いて応募するのは大体江津の人が多いという話が町の話題になるぐらい。やっとこれが聞こえているんですね。  しかし、実際には、勉強している子供たちや、あるいはそれぞれの好みがありますから、このNHKが聞こえないという状態というのが大変困っているわけですね。しかも、いまの御説明にもありますように、NHKの第二の方も三マイナスが三になる程度のようですね。ですから、来年の十一月二十三日の九時以降実際にやってみないと、この三マイナスが三になる、それが一体どの程度聞き取りやすくなるのかという点は、これは、いまもお話ありましたように、その時期になってみないとわからないと。ところが、いままでの監理局やNHKに対する陳情に対する皆さんの回答では、請う御期待をと言わんばかりの回答になっていますからね。期待はしておったわ、実際にその時期に聞こえない、さっぱりじゃないかと、こうなったんでは電波監理局なりNHKの権威にもかかわるし、だましたことになりますからね。私は、その点は厳しく見なきゃならぬのじゃないかと。  で、わが国の国内の問題として、日本の国だけで解決できる問題ならば解決できますけれども、これは外国との関係ですから、しかも朝鮮民主主義人民共和国の方でしたか、この国際会議に直接参加をしてないという、そういうお話も聞いていますからね。一応、この会議には参加をしているけれども、その最終の決定の会議には出席をしていなかったという、そういう事情もあるわけですから、私はこれを手放しで、五十三年十一月二十三日になれば聞こえるようになると思います、御期待くださいというわけにいかぬと思うんですが、この辺一体いかがですか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○政府委員(石川晃夫君) 確かに、先生御指摘のように、この江津の問題などは非常にむずかしい問題だと思います。請う御期待ということを申し上げたわけではございませんでして、やはり理論的にはこういうことになるということで、われわれとしても、その時点において必ずしもこういうふうなぐあいに物事がきれいに解決するというふうにはなかなか実際いかないのではなかろうかというふうには考えておりますが、ただ、理論的には、先ほど申しましたように、こういうふうになるということを申し上げた次第でございます。  これの混信の解決方策として、従来もとっておりましたいろいろな方法がございます。しかし、それはやはり混信の実態を見てその解決方法をとるというのが一番適当ではなかろうかというふうに考えておりまして、この混信排除の方法として従来行っておりましたのは、たとえば既設局の電力の増力とか、あるいはその周波数を変更するとか、あるいはアンテナを改善するとか、あるいは中継局を新たに設置するとか、いろいろな方法をとって従来こういう問題を解決いたしております。ただ、江津の場合は、そういうことで五十三年の十一月にどのような状態になるかということも把握いたしまして、それに一番適切な対処方法を考えていくというのが現時点においては一番いいのではなかろうか、かように考えております。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 私は、その態度がどうも解せぬのですよ。その来年の十一月二十三日以降の状況を見てから考えようと言う。現実にいま聞こえないんですよ。  本来言えば、放送法の目的ですね、第一条にもありますように「放送が国民に最大限に普及されて、その効用をもたらすことを保障する」と。第二章の放送協会に関するところでは、第七条に「日本放送協会は、公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように放送を行うことを目的とする。」と、こうありますね。第九条の4には「協会は、標準放送と超短波放送とのいずれか及びテレビジョン放送がそれぞれあまねく」——「それぞれ」ですからね、どちらも。——「あまねく全国において受信できるように措置をしなければならない。」措置しなきゃならない。  いま聞こえてないんです、いまね、ラジオが、標準放送が。ですから、これの目的は達成されていないわけです、現在ね。ですから、現在においても聞こえるように、聴取できるようにするにはどうしたらいいか研究しなきゃいかぬだろう。そういう研究をしておいて初めて来年十一月二十三日実際やってみたら聞こえないと、そういう状態がわかれば、いままでの研究の成果を踏まえてすぐ対処するということも可能になってくる。私はそういうように思うんですが、この辺はいかがですか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○政府委員(石川晃夫君) 現在のその江津に対する具体的な計画と申しますか、これにつきましては、実は、私どもの方でまだ承知しておりませんが、NHKの方で何か対策があるかとも思いますので、NHKから御返事いただけたらと思います。

今井国雄自治省財政局交付税課長

○参考人(今井国雄君) お答え申し上げます。  先ほどから郵政省の方からお答えがございますように、混信については非常に悩んでおるわけでございます。従来から周波数変更とかあるいは増力とかいうふうな方法をいろいろ考えまして取り進めてきた地区もございますけれども、それらの結果が一昨年の国際会議というところに集約されて、そしてそれが来年の十一月に実を開くというふうないま状況になっておるわけでございます。  で、江津につきましても、従来からそういう状況がございますけれども、いろいろ方法はないかというふうなことを考えておったわけですけれども、現在までのところ、具体的なそういう方法というのはなかなかなく、いい適当な方法がないというふうな状況でございまして、来年、その周波数が移行した後のその状況というふうなものからまた何か一つの方法というふうなものが見つからないかというふうに、いま考えておるところでございます。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 どうも私はその辺が不親切に思うんですがね。現在、NHKの超短波放送局が中波放送番組を送り出していますね、一部ね。これは難聴地域で、六県五十八局に対して、毎日の午後十時から十二時まで第一放送の番組をFM放送で流しているわけですね。こういう難聴地域に対してとりあえずこういう措置もやられています。ただ、この場合は、今度はFM放送を聞きたいという人がこの時間は聞くことができないという矛盾が起こりますから、ここの場合、松江の場合は松江放送局でそれをやりますと、島根県だけじゃなしに鳥取県にも影響しますから、両県にまたがって合意が得られないと、これはできないという、そういう問題があると思うんですね。ですけれども、これも一つの方法ですよね。  当面、来年の十一月二十三日に至る間、松江局のFMの地域において、県民的なそういう住民の合意を得れば、こういうことも可能で、そして受験勉強で困っておる少なくともそういう子供たちの困難には解決を与えるということは可能だと思うんです。それだけじゃなしに、私は、たとえば江津市で、浜田と同じ同一の周波数の、しかも出力の弱い中継所をつくって、そして補強する、同時に、同一周波数である、こういう方法も考えられるんじゃないかと思うんですね。  まあいろいろこれも聞きますと、波があって、全然またそれで重なって聞こえないところもあったりするという話のようです、聞いてみたらですね。それを中間、それをうまくどういうふうにすればいいか、私は技術的にわかりませんが、住宅、居住地の少ない地域がそれに当たるような方法とか場所とかいろいろ考えればいい。そういう問題もあるでしょう。あるいは、新たに第二FMみたいなものをつくるというのは、一体どうかというように私は考えているんですがね。でFM放送ですと足は短いんですから、そしていま大体FM放送局はもう完備していますから、そこに第二FMの放送をやる、そしてNHKの第一、第二の中の一番要求されている放送をそれで流す、これなら聞こえるということは可能じゃないかと思う。それでこちらの超短波の放送の方は、まだ周波数、波が残っているわけですからね、これは弱いんだからそう混信するということは少ないわけですから、これは可能だというようにも思うんですが、この辺の一体検討はいかがでしょうか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○政府委員(石川晃夫君) ただいま先生から前半に御指摘ございましたいろいろの方法でございますが、これは確かに私の方から申し上げる前に先生の方からいろいろな方策をお述べになりまして、その点私たちもいろいろその点について検討を進めたわけでございます。で、それにつきましても、ただいまこれも先生の方からそのメリット、デメリットを御指摘ございましたが、やはりなかなかむずかしい問題がたくさんございます。そのために先生御指摘になったような方策もなかなか実行に移す段階において障害があるということでございます。  ただ、その問題については、NHKにおいても検討を進められていると思いますが、最後に述べられました第二FMの問題。FM放送を別に持ったらどうかというようなことでございますが、実は、この問題はFMを使っての音声放送全体の方針と申しますか、政策といいますか、これにかかわる問題でございますので、やはり非常にこの問題をすぐその場所で限られた地区にその方策をとるということは、われわれの考えといたしましても適当ではなかろうと、そんなふうに考えております。したがいまして、当面、なかなか混信関係の解消はむずかしいと思いますが、やはり先生御指摘のように、放送法の趣旨にもございますように、何とかやはり住民の方にこの放送を聞かせなければいけないということで、NHKなども機会あるごとにそういう問題について検討しながら、政策を進めておるところでございます。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 NHK、いかがでございますか。

今井国雄自治省財政局交付税課長

○参考人(今井国雄君) ただいま電波監理局の方からお話があったとおりでございますけれども、なるほど先生の御指摘は名案だというふうに考えております。  しかし、これが実行ということになりますと、まずFM入り中の問題ですけれども、現在六県でやっております。それはFMという波が混信がございませんので、その面では技術的に効果があるということでやっておるわけでございますけれども、これが技術的な中継の関係で、松江局から浜田の局というふうな連絡になっておりますけれども、全県に全部そのFMの番組にラジオの番組が入り中になってしまうというふうなことがございます。この江津の地区におきましてはラジオの番組というふうなものが聞こえない状態、聴取がしにくい状態にございますけれども、江津以外のところではそれがよく聞こえているということがございますので、江津はその点ではよくなりますけれども、その他の地区では結局マイナスになるというふうなことで、先生先ほど全県下あるいは鳥取までも関係すると、そういう御指摘があったわけですけれども、そういう点で、どうもこの方法というふうなものがとり得ないんじゃないかというふうに考えておるわけでございます。  それから、江津市に小さな周波数の局をつくったらどうかというふうなことで、これは技術的には可能でございますけれども、実際には江津とその同一周波数になります、この場合ですと、たとえば浜田というふうなことになりますけれども、そのちょうど中間の地帯にこの干渉地帯といいましょうか、そういう地帯が出てまいりまして、そこのところがよく聞こえない状態になる。そのちょうど聞こえないところが山間僻地で人がいないということになればいいんですけれども、大体二つの市の間というのは人口がずっと続いておりますので、必ずそういうふうなところにまた聞こえない状態が新たに発生するというふうなことで、痛しかゆしというふうなことになるわけでございます。もちろん郵政省のことになりますけれども、そういう周波数確保の問題というふうなことは別にございましょうけれども、実態的な問題としてはそういうふうな問題があるということで、なかなかこれも困難性があるのではないかというふうに考えております。  第二FMにつきましては、これは体制の問題というふうなことで、郵政省の御答弁にお任せしたいというふうに考えております。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 それじゃ可能性の点でいくと、第二FMですがね、これ江津にそれをつくるとしたら、経費としてはどれくらいかかるんです。NHKにお願いします。

今井国雄自治省財政局交付税課長

○参考人(今井国雄君) 第二FMということは、ちょっといろいろなケースが考えられると思うんですけれども、やはり全国的にいまFMの系統が一系統全国的にございます。それで第二FMということになりますと、一般的には全国的にもう一系統つくるというふうな意味における第二FMというふうなことがございます。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 余りでかく考えぬでもよい、江津にと言っているんだから。

今井国雄自治省財政局交付税課長

○参考人(今井国雄君) そういうことですので、江津だけに第二FMを置くという形は、そういう体制上といいますか構成上といいましょうか、そういう形からどういう位置づけになるのかちょっとわかりかねますけれども、ただ単に送信機といいましょうか、そういうふうなハードのものをつくるといたしますと、まあ出力等はいろいろ条件、それから敷地の条件とかいろいろ変わりますけれども、何千万というふうな程度の額になろうかというふうに思います。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 これは事前にいろいろお尋ねしている中では、二、三千万円ぐらいでできぬかという話もあるのですがね、二、三千万で。それはいま出力その他もありますから、いろいろある。いずれにしても何千万単位のことなんです。  そこでね、私は思うんですよ、新潟県から長崎県に至る間で、先ほど言いましたように、実験放送というか試験放送という形で、夜の十時から十二時の間だけFM番組をやめて第一放送の番組をやっていますわね。これは全国的なやり方じゃなしに、何というか、テスト放送というか、テスト的に実験的にやっているんだという説明でしたよ。ですから、私はそうなると、この江津の難聴地域を解消するために、将来それを全国的な体制として第二FM放送をつくるかどうかというのはこれは電波政策、放送政策になりますから、これとは別に、そういうことも将来考えなきゃならぬ時代も来るかもしれぬと。特に中波の場合、混信がずっとふえてきますから、ですから、そういうことをやっぱり将来の問題としては予想しなきゃならぬだろうと。  そうすればね、それのテストとして実験として、この江津に、第二FMというものを考えると。しかも、それは早朝の適当な時間と、それから夕方の適当な時間、これらにいま言った学習番組、その他適当なものを特別にその時間だけでも流していく。だから全面的な放送のプログラムをつくってやるというんじゃない。実験は実験ですから、テストはテストなんだから、そういうことでひとつ研究をしてもらって、そうしてこの難聴問題を解決して、いわゆる放送法に言うあまねくこの放送を受けられるようにしてあげるというような方法は私は十分検討に値する問題ではないかと思うんですがね。  それで、これ特に大臣に、あと時間ありませんから、お伺いしますが、こういう難聴問題が結局来年の十一月二十三日以降の状況待ちというそんなことじゃなしに、それまでも恐らく研究はされると思いますがね。そういうことであるし、より積極的に難聴問題を、特に日本海側、西日本側にずうっと集中的にありますし、それから韓国、それから朝鮮民主主義人民共和国、あるいは中国、それぞれ全部相当の新しい中波の局をふやす計画、少なくとも現在でも倍以上ふやすような計画を出してきているわけですから、ですから、そういうことを考えれば、中波だけではこっちの方は大体混信地域になってくる。しかも外国との関係ですから、われわれは友好親善の関係が維持されることを望むけれども、これは国際問題ですからどういう事態になるかもわからぬ。しかも、このラジオ放送は特に災害のときに非常に有効な役割りを果たすわけですからね。  そういう意味から言いましても、難聴地域を解消するというそういう立場から、ひとつ江津の場合は、実験的にもそういうことを考えてもらう。あるいはまた、送信アンテナを改善するとかね、全部にやるんじゃなしに、局部的に送信をしていくという方法でも、これだけの技術も研究も進んでいるようですから、そういう方法でも解決できるかもわかりません。こういった問題も含めて、一日も早く、とりあえず江津の問題について対策を立ててやってもらう。それにはまず、来年の十一月二十三日待ちじゃなしに、実験的にもひとつ解決をしていくという、第二FMの問題も含めてひとつ真剣に検討してもらいたいと思うんですが、この辺についての大臣の見解を最後にお伺いしておきたいと思います。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小宮山重四郎君) FMの問題は全国的な問題でございますんで、大変むずかしい問題がございます。しかし、江津の問題については、話を聞いてみますと、来年の十一月二十三日までそのままにほうっておくこともなかなかできませんし、NHKも世界のNHKでありますし、郵政も協力して何らかの形で少しでも青少年が学習の放送を聞けるような努力を傾けていきたいと思います。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 NHKの方、最後にひとつ、いまの大臣の答弁を聞いてね。

今井国雄自治省財政局交付税課長

○参考人(今井国雄君) 江津の事情はよく承知しておるつもりでございます。何か本当に早い時期に、江津の一遍そういうような何か方策はないかというふうなことを、今後とも、続けてまいりたいというふうに考えております。

坂野重信自由民主党

○主査(坂野重信君) 以上をもちまして郵政省所管に対する質疑は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時六分散会      —————・—————

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