商工委員会 第5号
- 発言数
- 165 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1977/04/14
会議録
○委員長(加藤武徳君) ただいまから商工委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る四月の十一日、中尾辰義君及び藤井恒男君が委員を辞任され、その補欠として相沢武彦君及び向井長年君が委員に選任されました。 また本日、柳田桃太郎君及び楠正俊君が委員を辞任され、その補欠として遠藤要君及び佐藤信二君が委員に選任されました。 —————————————
○委員長(加藤武徳君) 石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案、産炭地域における中小企業者についての中小企業信用保険に関する特別措置等に関する法律の一部を改正する法律案及び炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。 まず、竹田資源エネルギー対策小委員長から、小委員会における審査の経過について御報告をお願いいたします。
○竹田現照君 ただいま議題となっております石炭関係三法案について、資源エネルギー対策小委員会における審議の経過を報告いたします。 小委員会は、去る十二日に開会し、石炭関係三法案を一括して議題とし、質疑に入りました。 質疑は、田中通産大臣、石田労働大臣、政府委員及び労働省当局のほか、地域振興整備公団理事黒田四郎参考人に対し、石炭政策の見直し、石炭の新鉱開発、石炭のガス化、液化技術の開発、産炭地域の振興、保安センター、炭鉱離職者の援護措置、海外炭の開発輸入、原子力政策の再検討等、各般にわたって行われ、同日審議を終了いたしました。 質疑の詳細は、会議録で御承知いただきたいと存じます。 以上、報告を終わります。
○委員長(加藤武徳君) 以上で小委員長の報告は終わりました。 三案に対し御質疑のある方は御発言を願います。——別に御発言もないようでありますから、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加藤武徳君) 御異議ないものと認めます。 それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(加藤武徳君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 竹田君から発言を求められておりますので、これを許します。竹田君。
○竹田現照君 私は、ただいま可決されました石炭鉱業合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党、日本共産党、民社党の五党共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 石炭鉱票合理化臨時措置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、エネルギーをめぐる国際情勢の変化に伴い、国内の石炭資源の積極的な活用を図る等、石炭政策を一層推進するとともに、本法施行にあたり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一、二千万トン以上の生産体制を確立するため、新規炭鉱の開発を積極的に推進するとともに、現存炭鉱の生産の安定を図ること。 二、炭鉱の深部開発等に伴う重大災害を防止し、保安の確保を図るため、保安技術開発のための専門的機構を含め、保安技術研究の充実強化につき引続き検討すること。 三、石炭需要の開拓の鍵をにぎる石炭のガス化、液化等利用技術の開発に積極的に取り組むこと。 右決議する。 以上であります。
○委員長(加藤武徳君) ただいま竹田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(加藤武徳君) 全会一致と認めます。よって、竹田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し通商産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。田中通商産業大臣。
○国務大臣(田中龍夫君) ただいまの附帯決議につきまして、政府といたしましてはその御趣旨を尊重いたしまして、今後の石炭政策の推進に万全を期してまいる所存でございます。よろしくお願いいたします。 —————————————
○委員長(加藤武徳君) 産炭地域における中小企業者についての中小企業信用保険に関する特別措置等に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(加藤武徳君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 —————————————
○委員長(加藤武徳君) 炭鉱離職者臨時措置法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(加藤武徳君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加藤武徳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(加藤武徳君) 輸出保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。
○竹田現照君 最初に、この輸出保険法は四十九年に改正が行われまして、その際為替変動保険が設けられました。その後三年間経過をしておりますが、この間における為替変動保険の利用状況はどのようになっておるのか、最初にお伺いをいたしたいと思います。
○政府委員(森山信吾君) 為替変動保険につきましては、昭和四十九年の十一月に制度が発足したわけでございますが、今日までの引受件数が十三件、保険金額にいたしまして約百五十四億円となっておる次第でございます。
○竹田現照君 いまお答えがありました利用状況ですけれども、四十九年度の引受限度額一億円に対し利用件数が二件、五十年度がこの利用限度額を半分に引き下げましたけれども、利用件数が六件、五十一年度はいまのところ一件だけだと、こういうような数字です。こういうように保険の引受限度額に比べて利用実績が大変低いわけでありますが、せっかく制度はできましたけれども、ほとんど活用されてないという理由はどこにあるのか。制度の内容にあるのかないのか、ひとつお伺いしたいと思います。
○政府委員(森山信吾君) ただいま竹田先生から御指摘のございましたように、為替変動保険の利用率は決して高いとは言えないと私どもも思っておるわけでございます。その原因といたしまして考えられますことは二つございまして、第一点は、円建ての契約が次第に増加しておるわけでございまして、特に為替変動保険の対象とされておりますプラント輸出に関係いたしましては、大体円建てによるものが全体の七七%程度に達しておるわけでございます。 それから第二点といたしましては、為替相場がいわゆる変動相場制に移行いたしまして、大体四年間たっておるわけでございます。企業におきましては変動相場制への対応に次第になれてきたという問題もございまして、この為替変動保険の制度が余り利用されていないのではないか、こういう感じを持っておるわけでございます。 したがいまして私どもとしましては、為替変動保険制度そのものの欠陥というよりは、企業を取り巻く輸出環境が当時に比べまして相当大幅に変わってきておりますために、この制度が余り利用されてないんではないか、こういうふうに判断しておるわけでございます。
○竹田現照君 円高に関係することは後ほどのボンドの問題とあわせてまたお伺いしますけれども、いまお答えがありました円建てが七七%だというこのほかに、私は、保険料率が各国の保険制度に比べまして非常に高い、ここに資料にも出ておりますけれども、西ドイツ、ベルギーの〇・七%、それからフランスの〇・六四%、スペインの〇・六%、オーストラリアの〇・五%、これに比べてわが国が一・五%、倍以上の差がある。こういうことにも一つの原因があるのじゃないか。さらに外国の例に比べて保険で担保する為替の変動幅が外国では制限がないのに、わが国では変動幅が二〇%を超えると、その部分は担保しないという一つの天井がある。さらにまた為替変動があっても、保険が適用されない免責期間が諸外国の場合は一年という例が多いけれども、わが国は二年となっている。こういうもろもろの点が利用者側にとってちょっと利用しにくい面が出てくるんじゃないか、そういうことも考えますが、現実にこの保険を利用するという側から、いま私が申し上げましたような点について改正されるならば、この利用がもう少しふえるんではないか、そういうような意見が出ているのかないのか、この点はいかがですか。
○政府委員(森山信吾君) ただいま竹田先生から御指摘がございましたように、制度の中におきますたとえば保険料率の問題あるいは免責期間等の問題につきまして、一般論といたしまして、関係業界からできるだけ為替変動保険について制度をソフト化してほしいという要望はいただいております。しかしながらよく分析してみますと、先ほどお答え申し上げましたように対象となりますプラント輸出につきましては、円建てへの移行が相当急速に進みまして、七六、七%の円建てとなっておるわけでございまして、その面から、特に強く制度につきましての改定を申し入れられたということは私どもは理解してないわけでございます。ただし、先生御指摘のような点は、私どもも正直なところ若干問題がないわけでもないという気持ちを持っておりますので、今後事態の推移を十分にウオッチしながら、必要があれば所要の検討を加えてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○竹田現照君 前に改正案が出されましたとき、先ほどお答えがありましたように、こんなに利用が少ないなんということは想定をされてなかったろうと思いますし、そんなものではあえて設けるまでもなかったと思いますが、その後の経済の変動その他いろいろな事情もあったんでしょうけれども、現実には一けた台あるいは一件だといったら、ないに等しいわけですから、それではその当時三年前に、この法律を改正しなければならぬほどの理由もなかったんじゃないかと思いますが、この保険が最近のように円高基調の場合は利用が、これは返さなくちゃならぬから、これはふえるのか減るのか、これは今後の運用の見通し、それからいまお答えがありましたけれども、制度の見直し、こんなものを含めて最近の円高基調の場合どんなことになるんでしょうか、ひとつ見解を……。
○政府委員(森山信吾君) 先ほどお答え申し上げました十三件の引き受けがあるわけでございまして、これはいまの相場から見ますと円安の時期に申し込みをいたしておりますので、円高の基調が続きます限りにおきましては、申し込みをいたしました企業としては保険金の受け取りがふえてくる、こういうことになろうかと思います。 ただ今後の見通しでございますが、比較的変動相場制になれてきたということもございまして、特に制度をつくらしていただきました当時に比べますと、変動の幅がそれほど大きくないんではないかという見通しもございますので、今後急速に為替変動保険に対する需要がふえてくることはないんではないかということを私どもは考えておる次第でございます。
○竹田現照君 いま円高ですから、これから円安になっていくとまた情勢が変わってきますけれども、最近のこういうような状況で、この変動保険の支払いが現実に出てくるわけですけれども、これかなりの額になりますか、まだ試算したことありませんか。
○政府委員(森山信吾君) 為替の相場が日々刻々動いておりますので、いつの時点で計算するのがよろしいかわかりませんが、いまのところ具体的に計算をしたことはございません。ただし相当な額の保険金の支払いがあるんではないかというふうに一般的には考えております。
○竹田現照君 それでは今度の改正案についてお尋ねしたいと思います。 今度のこのボンド保険を新設するという理由ですが、最近プラント輸出のプロジェクトが大型化して、それに伴って要求されるボンドの額が非常に大きくなってきた、金融機関が危険負担が大きくてボンド発行を渋る傾向が出てきたということが理由とされていますけれども、ボンドの発行というのはいままでもほとんどのプラント輸出には要求されておると聞いておりますけれども、そうなると危険負担の問題はいまに始まったことではないんですけれども、この国会で新たにこの制度を新設をしなければならなかった理由というのは先ほど私が申し上げ、また通産当局がこの解説にも書いてありますようなことでありますけれども、それほど金融機関が危険負担あるいはボンドの発行を渋るというような状況が顕著にあらわれてきているんですか。
○国務大臣(田中龍夫君) ただいまの御質問に対しましてお答えいたします。 日本の場合、プロジェクトの大規模化ということが特に顕著に出ておりまして、これを背景といたしましたボンドの調達に支障が生じるように相なってまいりました。最近のこれは一つの現象でございますが、関係方面からも輸出の保証保険の創設につきまして要望が出てまいりましたのが、両三年前からのことでございます。 なお外国の例を見ましても、諸外国でもイギリスとかオランダ等は一昨年、それからアメリカは昨年の秋にそれぞれかようなボンドにつきましての保険を新設いたしておるような状況でございまして、わが国におきましてもこのプロジェクトの大型化ということが、特に産油国方面のいろんなプロジェクトにつきましては相当顕著に出ております。
○竹田現照君 金融機関がボンドの発行を渋るという具体的なケースというのはどんな場合でしょうか。
○政府委員(森山信吾君) 金融機関は、ボンドの発行に伴いまして海外の発注者から支払いの請求を受けました場合には、保証条件に従いまして保証債務を履行しなければならないという点でリスクを負担しておるわけでございます。したがいましてこのような事態になるおそれがある場合には、まず輸出者の技術力等の契約履行能力に不安がある場合、これはやはり発行を渋るんではないかと思います。 それから二番目のケースといたしまして考えられますことは、海外の発注者が不当な支払い請求をしてくるおそれがある場合には、つまり非常に発注先の国によりましてそういう不当な支払いを請求してくるおそれがあると認められるような国の場合には、金融機関がボンドの発行につきまして慎重な態度を示すというふうに考えられるわけでございます。また金融機関といたしましては、海外の発注者から請求を受けてボンドを支払った場合には、国内輸出者に求償するのが通例でございます。最終的には輸出者が求償に応じて支払うだけの能力を持っているかどうか、これは金融機関が判断するわけでございまして、そういうケースには慎重にボンドの発行に対処する、こういうことになろうかと思います。 このような意味で、大規模プロジェクトのための多額のボンドでございますとか、担保力の乏しい中小企業のためのボンド等につきましては、発行を渋る事例が出てきておるというふうに私どもは了解しているところでございます。
○竹田現照君 それで具体的に、どういう場合に渋ったケースというものが出ているのかどうかですね。最近渋るケースが多いからこの制度をつくらなければならぬというわけですから、具体的に渋って出さなかった場合がたくさん出ているわけですから、その具体的な実情というものを一、二御説明していただければ幸いです。
○政府委員(森山信吾君) 具体的な例といたしまして、私どもがつかんでおる例は三つほどございますが、第一にイランにおきます鉄道建設プロジェクト、第二にサウジアラビアにおきます港湾しゅんせつプロジェクト、これはいずれもボンドが発行されなかったというケースでございます。したがいまして、いま申し上げました二つの例は、それぞれ受注に成功しなかったわけでございます。 それからイラクにおきます肥料プラントでございますが、これは結果的にはボンドが発行されたわけでございます。しかしながらその過程におきまして相当ボンドの発行につきましてトラブルが起こりました。まあ私ども通産省の立場といたしまして、経済協力の観点から相当な要請を金融機関に行いまして、結果的にボンドが発行されたわけでございますけれども、大変なトラブルがあったということでございます。 以上三つが私どもが端的につかんでおります具体的な例として申し上げた次第でございます。
○竹田現照君 それは発行しなかったのは、言うなれば発注側の方に大きな原因があるのか、輸出者に担保不足があったり、あるいはまた信用に不安があったのか、この点はどうなんでしょう。イラクの場合というのは、最終的に経済技術協力協定との関係もあって政府側も働きかけて、これは受注を受けたということになっているようでありますけれども、これは受注側に対する不安というよりは、相手側のことに対する不安で出さなかったのか、どっちですか。
○政府委員(森山信吾君) イランの鉄道建設のプロジェクトについて申し上げますと、この鉄道建設プロジェクトの規模が五千億円ということでございました。これに対します相手側からのつまりイラン側からのボンドの要求額はビッドボンドにおきまして七億五千万円、パフォーマンスボンドにおきまして二百五十億円、リファンドボンドにおきまして千二百五十億円、きわめて多額な金であったわけでございます。イランに対しまして、国として特に危険があるという判断ではなかったと思います。いま申し上げましたように多額のボンドが要求されるということでございまして、日本の金融機関でこれに対応するだけの余裕がないということが、このボンドの発行が行われなかった大きな理由ではないかというふうに考えます。 次にサウジアラビアの港湾しゅんせつ工事でございますが、全体の規模が約二千億円でございまして、ボンドの金額はビッドボンドにおきまして四十億円、パフォーマンスボンド二百億円、リファンドボンド四百億円、これもきわめて大きな金額でございますので、サウジアラビアに対する危険という観点よりも、日本の国内におきます金融機関の対応が十分なされてない、こういう観点からボンドが出されなかった、こういうふうに判断しておる次第でございます。
○竹田現照君 最近はボンドの提出が国際入札への参加、輸出契約の締結などの必須の条件になっているというようなことを聞いておりますけれども、これはもうすべての国に当てはまるのか、地域別にはどういう特徴が見られるのか、特定の地域に限ってボンドの提出が必須条件となっているのか、この点はいかがですか。
○政府委員(森山信吾君) ボンドの提出につきましては、地域的に特に差はございません。どこの地域に対するプラント輸出なり海外建設工事につきましても、一定のボンドの発行を要求されるわけでございます。 ただ、地域差があると思われますのはボンドの種類でございまして、ボンドの中にはいわゆる無条件即時払いボンドというのがございます。私どもが今回御審議をいただいております輸出保険法の一部改正、ボンド保険を創設さしていただきたいと思っておりますゆえんは、この無条件即時払いのボンド発行を要求されるケースがふえてまいったということでございます。 そこで、無条件即時払いボンドの地域別の状況を簡単に答弁さしていただきますと、中近東向けのボンドの場合には、この無条件即時払いボンドが九五・六%占めておるわけでございまして、ほとんど大部分が無条件即時払いということになっております。なお共産圏、中南米向けの場合は、無条件即時払いボンドの比率が八五%程度でございまして、中近東に比べますと幾らか低いわけでございますが、いまお答え申し上げましたように、低い地域におきましても八五%程度が無条件即時払いということでございますので、特にこの際ボンド保険の創設をお願いしておる次第でございます。
○竹田現照君 そうすると、この保険を創設する緊急の目的というか何というか、これは金融機関が現実にボンドを発行しないという事例が多発しているというよりは、保険による担保をしなければ、プラント輸出に大きな障害を生じるということが大きな原因なのか、それとも、いまのところそうした事例は余りないけれども、将来だんだんプラント輸出が拡大されるにつれて、結局プロジェクトのプラントのあれも大きくなる。そういうことになると、ボンドを発行しないという事態も十分予想されるから、いまのうちにそんなことが起きないように予防的措置を講じておくことも必要であると。そう考えると、いまのうちにこういう保険制度をつくっておいた方がいいんだと、そういうことが主眼になるのかですね、そういう点いかがですか。
○政府委員(森山信吾君) 先ほど御答弁申し上げましたように、すでにボンドの発行ができなかった例も出てきておりますし、それから今後プラント輸出、海外建設工事が進捗するにつれまして、こういう問題はさらにふえてくる危険性が強い、この両方の観点から今回保険法の改正をお願いしておる次第でございます。 なお、蛇足でございますが、先進諸国におきましては、かなり前からボンド保険制度を持っておる国もございますし、特にこの一両年の間に、多くの国がボンド保険制度を創設いたしましたので、いわゆるプラント輸出先進国の中では日本だけがこの制度を持っていないと、こういうこともございます。そういう観点から、特に今回政府提案をさしていただいた次第でございます。
○竹田現照君 ボンド保険の対象が、海外発注者からの不当なボンド支払い請求によってこうむる損失、こういうことになっているのですけれども、この不当なボンド支払い請求というのは、具体的にはどんなようなケースが想定されるのですか。
○政府委員(森山信吾君) 海外発注者からの不当なボンド支払い請求とは、受注者が債務を誠実に履行したにもかかわらず、ボンドの支払いを要求されたというケースがまず一つでございます。 それからもう一つのケースといたしましては、輸出者の責めに帰せられないような事由、たとえば不可抗力によって債務を履行できなかったような場合であっても、輸出契約によりまして免責といたしますと、こういう契約があるにもかかわらず、発注者がボンドを発行した銀行等に債務保証の履行を請求してくる場合を考えておる次第でございます。
○竹田現照君 いま私がお尋ねしたのは、海外の発注者が具体的にどういう場合に不当な支払い請求をしたのか、そういう事例をひとつ示していただきたい、そういうお尋ねをしたわけです。 だから、どこの国でこういうような請求があった、これはどう考えても不当だった、そうして受けた者は大損害をこうむったと、そういうものを救済する、そういう救済をすべき具体的な例ですね、例証をひとつ……。
○政府委員(森山信吾君) 具体的な事例といたしまして、明らかに不当な要求と思われますのは、イタリーにそういう例がございます。仕向け先といたしましては中近東、アフリカ関係の国でございまして、十一件あったというふうに私どもは理解をいたしております。 この不当な理由でございますが、イタリアが受注いたしました建設工事につきまして派遣をいたしました専門の技術者を、不当な、国外追放をいたしまして、そのために工事が続行できなくなった、こういうことによりましてボンドの支払い要求をしてきたというふうに聞いております。 なお、このイタリアの十一件のほかには、いまのところ不当なボンド支払い要求があった例はないというふうに理解をいたしております。
○竹田現照君 そうすると、日本として具体的にそういう目に遭ったということはいままではなかったわけですね。
○政府委員(森山信吾君) 日本といたしまして、ボンドを発行いたしました銀行等が不当な請求を受けた事例は私どもは全く聞いておりません。
○竹田現照君 そうすると、将来わが国もイタリーと同じような目に遭いかねないと、そういうためにもつくっておきたいと、そういうことなんでしょうけれども。 そこで、去年の十月に保険の創設について通産省が印刷したものがありますけれども、これはいま局長お答えになったように、これを創設する、創設しなければならぬというこの二つが書かれています。「誠実に義務を履行したにもかかわらず、契約の解釈の相違などにより発注者がボンドの支払いを要求した場合」「受注者が誠実に義務を履行しなかった場合」、そういうことになっていますけれども、この法案では後者の方は除かれてますね。第一項目だけがこの法案の対象になっているんですけれども、同じ説明書きの中の後の方には、「最近は2の方式の採用が増えています。」——2というのは、「受注者側に非がある場合もてん補する方式(英、蘭、白等)」とあります。すると、最近ふえている方式というものが採用されなかった理由というもの、予算折衝の過程の中で除かれた理由というのは、ちょっとこの説明からいきますと、最近傾向がふえているものこそつくるべきなんで、ふえていることが外されたというのではちょっと世界の大勢に逆行するんじゃないですか。これはいかがですか。
○政府委員(森山信吾君) ただいま竹田先生から御指摘のございましたように、私どもが予算要求をいたしました段階におきまして、国内の有責、無責、両方とも保険の対象にいたしたい、こういう要求をしたわけでございます。と申しますのは、ボンド保険創設をいたします直接的な目的は、金融機関によるボンド発行のリスク軽減という観点から要求を出したわけでございまして、そのリスク軽減という観点に立ちますと、国内有責の場合も保険の対象にするということになりますと、金融機関といたしましては比較的安心してボンドを発行すると、こういうことになろうかと思います。したがいまして、いま申し上げましたボンド発行のリスクを軽減するという観点に立ちますと、両方とも見るべきである。しかも双方とも見ているという国が幾つかございます。したがいまして、私どもとしましては一番条件のいい、つまり金融機関にとって条件がいい、それはひいては日本の国内の輸出者あるいは海外建設工事に従事する建設業界の方にも有利になるだろうという判断で要求したわけでございますが、一方、よく考えてみますと、わが国のブラント輸出なり海外建設工事なりを今後推進する上におきまして、せっかくいままで日本のプラントなり建設工事は信用ができると、りっぱなものであるという名声を博しておりましたところに、ある意味では国内有責の場合も保険の対象にしますということにいたしますと、えてして金融機関の審査がわりに楽になりがちである。言ってみますと、本来輸出すべきでないようなプラントも出てくる危険性も出てくるのではないかということもございまして、予算査定の段階におきましては私どもの判断でこれを落としたということでございます。なお、この点は関係業界とも十分詰めたわけでございますが、関係業界におきましてもそういう意見が強かったということでございます。 なお、仮に国内有責の場合も保険の対象にするということになりますと、保険料率はきわめて高いものにならざるを得ないだろう。つまり、言ってみますと、国内の有責の場合の危険性というのは非常に強いわけでございますから、保険料率の算定に当たりましては高い料率を採用せざるを得ないということもございますので、現実に予算化された時点におきましては、国内有責の場合は外すという決断をした次第でございます。
○竹田現照君 そうすると、先ほどもお答えがありましたけれども、わが国としては例がないというようなこともあって削られたのかどうかわかりませんけれども、このボンドの支払い請求が、受注者が義務を履行しなかったによることが大半だと、しかし、受注者が義務を履行したにもかかわらず不当な支払い請求を受けるというようなケースもあるんじゃないですか。先ほどのイタリーの例というのはそうなんじゃないですか。外国人をみんな追放してしまったら、仕事を受け取っても、やろうにしてもやれないと、それなのに約束だ、金をよこせ、こういうことになれば発注者側の理不尽な話でございます。外国人をみんな国からおっぼり出しちまっているわけですからね、やろうにしてもやれない、そういうような場合というのはあるんじゃないですか。それは今度のこの創設される保険の対象にはなるのですか。
○説明員(新井市彦君) 先生御指摘のケースは典型的な場合でございまして、本保険の対象になります。保険事項になるわけでございます。
○竹田現照君 それはなるんだ。それで、先ほど私がお尋ねした最近のこの方式がふえているというのは、いま局長いろいろお話がありましたけれども、イギリスやオランダ等がやっておりますね、「受注者側に非がある場合」云々というやつ。これは外されたけれども、当面わが国の場合を考えた場合に、いまこの法律を改正して実行する段階で組んでおくほどまだ危険性はないと、そういう心配はないと、そういうふうにとっていいですか。
○政府委員(森山信吾君) ただいまの竹田先生の御趣旨は、そういう危険性はある、理論的には考えられるけれども現実にはないのではないかと、こういう判断をしているかという御趣旨だと了解いたしますが、いま先生の御指摘になりましたようなケースは、明らかに先方、発注者の不当な行為ということでございますので、発注者の不当な行為によります場合は、国内輸出業者あるいは建設業者は無責となるということが結果的になるわけでございますので、その場合には、この保険の対象にするということは私どもいまの段階でこの制度の中に入れておるつもりでおります。
○竹田現照君 それで、今度はこのプラントの発注者がボンドを没収した場合、それが不当な支払い請求かどうかという判断はどういうところで行うのですか。そうして、その不当か不当でないかという判断基準、これは相手の国にもよるのでしょうけれども、具体的なケースによってみんな違うのでしょうけれども、そのときそのときの担当官なりの判断だけじゃどうにもならぬと思うのです。一つの基準というものを明確につくっておく必要がある。それはこの通産省の省令になるのか、通達になるのか、あるいはまた保険の運用内規によるものか、それはどういうことをどこで決め、どういう判断をどういう形でつくって、判断をする基準というのをどういう形でつくる。これをお伺いします。
○政府委員(森山信吾君) 有責、無責の認定でございますが、他の輸出保険と同様に、保険者たる政府が当該案件を慎重に分析検討いたしました上で認定をいたしたいというのが基本的な考え方でございます。ただ、先生御指摘のとおり、この保険につきましては、有責、無責の認定ということはきわめて大きな要素となってまいりますので、国が、つまり通産省が判断するというだけでは十分ではないというふうに考えております。そのために私どもといたしましては、公正な第三者から成る審査会を設置いたしたいというふうに考えております。 なお、この審査会の構成でございますが、プラント輸出あるいは海外建設工事等についての専門的な知識を持っておられる方、あるいは法律的な専門家、海外事情に精通した地域ごとの専門家、こういった方々を委嘱申し上げて審査会をやらしていただきたいというふうに考えております。なお、この審査会といいますものは、余り共通的にやりましても意味のない面もございますので、たとえば中近東でこういうトラブルが起こった場合には、その中近東専門の方々にお集りいただくということでございまして、案件に応じましてこの審査会をつくらしていただきたいというふうに考えております。この審査会の性格は、貿易局長の諮問機関ということでございます。なお、類似のものといたしまして、輸出保険価格査定委員会というものがございます。この価格査定委員会と申しますのは、いまお答え申し上げましたように、貿易局長の諮問機関として設置しておるわけでございまして、その都度案件ごとに委員会を開く、こういうことでやらしていただいておりますので、このボンド保険につきましても創設をお認めいただきました暁には、いま申し上げました審査会を設けまして、そこの御判断をいただいた上で国がはっきり認定を行う、こういうことを考えておる次第でございます。
○竹田現照君 そうすると、その審査会というのは常設でないわけですね、その都度その都度できるわけですから。そうすると、ケースによっては非常に判定が甘かったり、あるい辛かったり、あるいはその判定に何かが介在するというふうな心配が果たしてないものかどうか。これは私の取り越し苦労だと言えばそれまでですが、ケースごとに設けられるわけですから。そして、ケースごとにその審査会のメンバーも違うわけですからね。ですから、そういう私がいま疑問に思ったようなことがないとは言い切れないと思うんですけれども、そのためにも海外の例、あるいはわが国がそういう目に遭った、そういういろんな例に基づく裁判所の判例みたいなものがやっぱり一つのものとして設けられておいてしかるべきじゃないか。これから出てくるやつを審査することが一つの判例になると言えばそれまでですけれども、そういう心配は起きない運用というものが考えられているのかどうか。
○政府委員(森山信吾君) 先ほど答弁申し上げました、審査会を案件ごとに設けるということでございますが、先生の御心配のように、案件ごとに設けますと判断がその都度違うのではないかという心配もあろうかと思います。したがいまして、ある特定の方はどの審査会にも出ていただくということも考えております。地域ごとに専門家がいらっしゃるわけでございますから、その当該地域の専門家をその都度お願いしたいというふうに、またその当該業種の専門家ということでございまして、共通して審査会に御出席いただく方は特定をさしていただきたいというふうに考えているわけでございます。なお、審査基準につきましては、私どももやはり審査会にお諮りするだけでは必ずしも十分ではないということも考えておりますので、先生の御示唆のございましたように、何らかの審査基準というものを早急につくることを検討いたしたいと思います。
○竹田現照君 これは私が心配するばかりじゃなくて、いまお答えがあったようなことですから、具体的にこの法律が発動する段階までにはっきりしておいていただきたいと思います。 それから、この輸出保険法の対象となるのが四つあるというんですね。入札保証、履行保証、前払い金返還保証、留保金返還保証、この四つあるのだけれども、この留保金返還保証というのが、今度のこの法律では予算要求の中で入らなくなったわけですね。入っていないんじゃないかと思うのですが、間違いないですか。もし入っていないとすれば、この四つのうち一つ外された理由はどういうわけだったのか、お尋ねします。
○政府委員(森山信吾君) 御指摘のとおり、予算要求の段階におきましては四つの種類の保証を対象にいたしたいという要求をしたわけでございます。しかしながら、現実の問題といたしまして、現在国際的に要求をされておりますボンドは、ビッドボンド、パフォーマンスボンド、リファンドボンドがほとんど全部でございます。考え方といたしまして、リテンションボンドがあるわけでございますけれども、現実の問題といたしましてリテンションボンドはほとんど要求をされることがないという問題と、仮にリテンションボンドを要求されましても、これは留保金の返還保証でございますから、金融機関がボンドの発行を渋るというのはほとんどあり得ないのではないか、こういう判断で、特に予算査定の段階におきまして当方の判断でこのリテンションボンドを外したという次第でございます。
○竹田現照君 そうすると、これからの運用いかんによっては、いま私が指摘したことと、先ほど二つのうち一つ外されたということをあわせて再度改正をするという場合が当然考えられるわけですね。そういうふうに理解していいですか。
○政府委員(森山信吾君) ただいまの点につきましては、リテンションボンド以外にもしかるべきボンドというものが国際的に共通するボンドといたしまして出現をしてまいって、それが金融機関の発行の円滑化を阻害しておるというような事態になりますれば、当然先生のおっしゃるような方向で検討さしていただきたいと思います。
○竹田現照君 銀行側がボンドを発行する場合に企業から保証料を取っていると思いますけれども、保証料率はボンドの発行額に対してどれぐらいになっておるのか。すると、いまお尋ねしたボンドの種類によってこの保証料も違ってくるのかどうか。これは通産省なのかな、銀行局なのか、どっちでもいいんです、銀行局かな。
○政府委員(森山信吾君) 私どもが調査いたしました範囲内でお答え申し上げます。 現在、金融機関が発行いたしておりますボンドの保証料の平均は〇・四四%でございます。もう少し具体的に申し上げますと、保証料率が〇・四%未満のものが全体の一六%、それから〇・四%から一%未満のものが六九%、それ以上が一五%という分布を示しておるわけでございます。 なお、ボンドの種類によりまして保証料率に差があるかどうかという御指摘でございますが、私どもの実態調査では必ずしも明確な差があるというふうには見ていないところでございます。
○説明員(猪瀬節雄君) 大蔵省の方では特に実態調査いたしておりませんので、具体的数字は把握いたしてございません。
○竹田現照君 そこで、大蔵省にお尋ねしておきますが、今度保険が創設されてということになると保証能力が結局強まるわけですけれども、強まると、このボンド保険の保険料を、いままで取っている保証料にさらにこれを上乗せするというようなことをする必要ないんじゃないかと思うんですけれども、その保証料率をやっぱり引き下げていいんじゃないのか、その率は別として。これもケース・バイ・ケースでと、こういうことになるのかどうかわかりませんけれども、当然新たなる保証能力というものが法律によって裏づけされているとすれば、大蔵省としてもそういう指導が金融機関になされてしかるべきじゃないかと思うんですけれども、いかがですか。
○説明員(猪瀬節雄君) ボンドの保証と保証料率につきましては、先ほど来御議論がございますように、依頼人の信用状態あるいはその履行能力、それと相手方との信用状態、こういったもろもろの点が勘案されて決められているわけでございますが、今回のボンド保険の対象となりますのが、いわゆるアンフェアコーリングと申します、言うなればごく一部のものをカバーすることになるわけでございます。 また、先ほど先生御指摘のように、一体アンフェアという判断基準は何だという点が実はまだ判然としないわけでございますし、審査会にかけるにいたしましても相当の時間がかかりまして、その間は銀行の立てかえ払いでございますので、それともう一つは、仮に保険金の支払いがございましても、銀行が今度は相手方、たとえばイランなりサウジアラビアのアンフェアコーリングをしたところに求償権を行使する義務を負わされているわけでございまして、これはいろいろ輸出者の協力を得るにしましてもなかなか大変な仕事かと存じます。したがいまして、一体この保険が実施されましてどういうぐあいに動いていくかという点がいまだ判然としない現段階でございますので、もうしばらく実施の状況を見ました上で必要の指導は検討さしていただきたいと、かように考えておる次第でございます。
○竹田現照君 ただ、実施をしている国がいままであるわけですから、そういうケースも考えて、当然そういうことが考慮されてしかるべきだと私は思うんです。それでないと金融機関の何か損失補償ばかり重点になっているようなことになって、利用する側というのは、いわばそれは全然メリットがないと言えばこれは別ですけれども、どうも金融機関過保護制度というような印象になりかねない、そう思うんです。 それと、この保証料のほかに銀行は企業から担保を取っておる。全然取ってない場合があるのかどうか、その点は大蔵省としてお調べになったことがあればひとつお答えをいただきたいと思いますし、その担保の内容ですね、たとえば不動産担保なんというものは評価額の何十%か、こういうふうにさらにまた担保能力を低くしていますからね。しかし、これからだんだん、だんだんプロジェクトが大きくなりますと、担保というのは非常にむずかしくなってくるんじゃないかと、そう思うんですけれども、そういうような場合も考えて、どういうことに現状、保証料と担保、このことはどういうことになっておるのか、大蔵省あたりは。
○説明員(猪瀬節雄君) ただいまのお尋ねの担保の件でございますが、保証も、これは保証の実行を要求されました場合には、直ちに銀行といたしまして保証を実行するわけでございますので、内容は貸し出しと全く同じでございます。したがいまして、従来もその相手の信用状態によってこれは違うわけでございますが、しかるべく担保は取っておるわけでございますが、非常に平均的に申しますと、相手の信用状況その他によりましては、いわゆる無担保というのが約三割から四割程度あるわけでございますが、もちろんその危険性があると判断される場合にはそれ相応の担保を取っておるわけでございます。この場合は貸し出しと全く同じでございます。したがいまして、不動産の場合は総じて言いますれば、大体価格の六、七割、有価証券で七、八割というような担保の評価をいたしてございます。 それから、先ほど先生さらに御指摘の、今後大型プロジェクトが出てきた場合に担保の提供が非常にむずかしくなるのじゃないかという御指摘でございますが、これはまさに先生御指摘のとおりでございまして、こういった場合に、これは相手の信用状況、これにもよるのでございますが、仮に信用状態に不安があるというような場合にはさらにむずかしい問題かと存じます。したがいまして、今後たとえば一つの銀行がボンドを発行するというよりは、いろんな海外投資に見られるような協調融資方式とかそういった工夫が必要になるのではないかと思うわけでございます。 それから最後に、保証料率の話でございますが、先ほどお答え申し上げた点とそう変わらないんでございますが、これは保証それから信用それから担保の状況にもよるわけでございますが、やはり実施状況を見た上でないと、いまこの段階で保証料率を引き下げるというわけにはちょっと困難でございますので、この点は今後の検討課題にさしていただきたいと思います。
○竹田現照君 無担保というのは、やっぱり大きな企業だと思いますがね。
○説明員(猪瀬節雄君) はい、さようでございます。
○竹田現照君 これから中小企業がプロジェクト——今後なるべくこういうものが利用できるということになると、考えてやらないとなかなかむずかしいと思うのですけれども、金融機関はこれはなかなか中小企業にはきついですから。そうすると、こういうものはあるけれども、事実問題として中小企業のボンド利用というものは担保その他の問題で締め出されてしまうという懸念なしとしませんけれども、そういうことについて特別の配慮をやっぱり行っていく必要がある、そう考えますけれども、これは通産、大蔵両省は、そういう点について特別な配慮というものをなされるように関係の向きに指導といいますか、要望といいますか、そういうことをお考えになっていらっしゃいますか。
○政府委員(森山信吾君) 中小企業に対する配慮の問題でございますが、ただいま竹田先生から御指摘のございましたように、私どもは中小企業の方々に対してこの保険制度が利用しやすいような仕組みにいたしたいというふうに考えているわけでございます。その具体的な方法といたしまして、保険引き受けの場合に、包括保険の場合にはいわゆるすそ切りという制度を設けております。つまり、一定の下限額を設けまして、それ以上のボンドを引き受けましょう、保険を引き受けましょう、こういう仕組みを考えているわけでございますが、この下限額がかなり高いところに設定されますと中小企業の方々に利用しにくくなるという問題がございますので、できるだけこの下限額を引き下げていきたいということでございます。現実には中小企業の方々あるいは中小企業専門の金融機関の方々と御相談しながら、現実にこういう線であれば中小企業の方々にも利用していただきやすいという線を見出しまして、それをすそ切りのラインとするように努力をしたいというふうに考えておる次第でございます。
○説明員(猪瀬節雄君) 御説明申し上げます。 受注者の担保の有無というのは保証料率決定の上でも重要な要素でございますし、今回のボンド保険がアンフェアコーリングの場合しか保険の対象になっておらないわけでございますので、相応の担保というものはやむを得ないかと思うわけでございますが、過度の担保を取るということのないように、この点は十分指導してまいりたいと思います。
○竹田現照君 いま貿易局長の例のすそ切りですね。これは衆議院の審議でも、すそ切りについて幾つかの種類を設けて、大きな企業には高いもの、中小企業には低いもの、そういうものを利用できるようにしたいというふうな答弁をされています。その具体的な構想というのは、まだ法律案が審議の過程ですから、できていないのかどうかわかりませんけれども、いままで私が、先ほど中小企業の問題に触れましたように、そういうすそ切りの問題もあわせて十分な措置が講ぜられるように通信当局としては配慮をしていく、すると、そういうふうに受け取ってよろしゅうございますか。
○政府委員(森山信吾君) 先ほどお答え申し上げましたように、中小企業の方々あるいは中小企業専門の金融機関の方々とも十分相談しておるところでございまして、現実にすそ切りのラインがこの程度であるということを具体的に申し上げる段階ではございませんけれども、先生の御指摘のとおり、できるだけ低いラインに抑える、中小企業の方々に利用しやすいような線にいたしたいということは、私どもは十分に考えておるところでございます。
○竹田現照君 このプラント輸出の問題点ですが、五十一年度は政府は金額で百二十億程度を見込んでいますが、実績はどの程度になるのか、それからプラント輸出が拡大するにつれて、どんなような問題点が生じてくるのか、これをひとつお伺いしたいと思いますし、時間も大分迫っておりますから引き続いてお尋ねしますが、最近のわが国のプラント輸出のプロジェクトの種類及び対象地域がどんなものか、それが世界のプラント市場においてどのくらいのシェアを占めておるのか、さらにまたこのプラント輸出が、国内の関連産業が広範囲にわたること、また中小企業への波及効果が大変大きいなどという利点があると言われておりますけれども、このプラント輸出の景気への波及効果あるいは中小企業への雇用効果というものがどういうことになるのか、ひとつ御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(田中龍夫君) ただいま御質問の、世界のプラント輸出の中での日本のシェアでございますが、OECDの各国の貿易統計からプラント関連品目を抽出して集計した結果でございますが、OECDの加盟国のプラント輸出全体に占めるわが日本のシェアは一九七四年で八・一%でございます。また、七五年以降のわが国のプラント輸出の増加状況から考えまして、最近時点では一〇%ラインに近づいておるものと想像されております。 なお、詳細は政府委員からお答えいたします。
○政府委員(森山信吾君) プラント輸出の世界的なシェア割りにつきましては、ただいま大臣から答弁申し上げたとおりでございます。 そこで、わが国のプラント輸出の実績でございますが、昭和五十一年度が終わったばかりでございまして、まだ五十一年度の集計はできておりません。予測で申し上げますと、五十一年度は約八十億ドルのプラント輸出の輸出承認が行われたものというふうに考えております。なお、輸出承認ベースのほかに二十億ドルほどの内諾物がございます。それからプラント輸出の種類でございますが、昭和五十一年度の四月から十二月までの実績で申し上げますと、私どもは四つのカテゴリーで分類しているわけでございます。この四つのカテゴリーと申しますのは、電気機械関係、通信機械関係、繊維機械関係、一般機械関係でございます。最も多いのは一般機械関係でございまして、全体の七一・四%でございます。それから次は電気機械関係の二三%、通信機械関係の五・六%、それから繊維機械関係が〇・六%、こういうふうになっておるわけでございます。 さらに、プラシト輸出の波及効果の問題でございますが、私どもが産業連関表を使いまして波及効果を算定したところによりますと、プラント輸出が一億円出されますと二・四億円の乗数効果をもたらす、こういうふうに考えておるわけでございます。なお、このほかに中小企業に占めます波及効果がきわめて高いものでございまして、これも産業連関表を使いまして計算いたしましたところ三五・四%が中小企業関係、つまり中小企業依存率、プラント輸出の中小企業依存率と申し上げてもよろしいかと思いますが、これがいま申し上げましたように三五・四%でございます。ちなみに、すそ野の広い総合産業と言われております自動車あるいは鉄鋼についていまの中小企業依存率を見てまいりますと、自動車は二七・七%、鉄鋼は二三・八%でございまして、先ほど御答弁申し上げましたように、プラント輸出関係が三五・四%というふうにきわめて高いということでございますので、先ほどお答えいたしました波及効果が大きいということと、中小企業の占める依存率というものがきわめて高いということのために私どもはプラント輸出の振興に努力をいたしたい。もちろん国内対策だけでもございません。御承知のとおり、経済協力的要素の非常に強い業種でございますので、両々相まちましてプラント輸出を積極的に行いたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○竹田現照君 そこで、これからの成長分野としてプラント輸出が大変大きく期待を持たれますけれども、いまのOECDのお話もございましたけれども、わが国のプラントの国際競争率は、工業製品の競争率に比べて必ずしも高くない。まあしかし、わが国の工業製品の生産技術というのは非常に高い水準にありますから、これを基準としてプラントに関する自主技術を開発すれば、このプラント輸出というのはますます拡大する余地が大きいと思われますが、これについて通産省は、プラント輸出に対してどういう助成措置をお考えになっていらっしゃるのかということと、このプラント輸出についてはまたいろいろな問題が派生をする、現に派生しておりますが、たとえば韓国の地下鉄輸出問題など、こういうような問題が起きないように十分監視あるいはまた指導すべきだと思いますが、これについての政府の態度、この二つをあわせてお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(森山信吾君) まず、プラント輸出の助成策でございますが、現在御審議をいただいております輸出保証保険制度、これも一つのプラント輸出振興策ではないかと考えております。たびたびお答え申し上げておりますように、主要先進国はすでに輸出保証保険制度を持っておりまして、わが国のみがこの制度を持っていないということもございますので今回お願いをしている次第でございますが、このほかに私どもがとっておりますプラント輸出助成策を申し上げますと、プラント輸出の大規模化に伴いまして、大規模経済協力プロジェクトの推進を図るために大規模経済協力プロジェクト準備調査委託制度というものを設けておりますが、その拡充を図りたい。さらに、大規模プロジェクトの事前調査補助制度を創設をいたしたいというふうに考えております。 それから、ファイナンスの問題でございますが、プラント輸出につきましては、御承知のとおり日本輸出入銀行のファイナンスが大きなシェアを占めておるわけでございますが、この日本輸出入銀行のプラント輸出関係融資の規模を、昭和五十二年度におきましては前年度に比べまして三〇%ほどふやしまして七千三十億にさしていただきたいというふうに考えておるところでございます。また、プラント輸出を対象にいたします輸出代金保険という制度がございますが、この輸出代金保険の契約限度額を、五十二年度は前年度に比べまして三八%ほど増加をいたしまして六兆二千億円までに引き上げたいというふうに期待をしているところでございます。このほか、プラント輸出に関係いたします海外市場調査機能を拡充するためにジェトロの事業を拡充いたしたい。御承知のとおり、中小企業の方々のプラント輸出への進出が最近ふえてまいっておりますのでジェトロの活用を図りたいということと、プラント協会という組織がございますが、このプラント協会に対しましてコンサルタント派遣事業その他の目的のために五十二年度におきましては約七千五百万円の補助金を出し、かつ海外の中小企業技術協力事業補助といたしまして約五千六百万円の補助金を計上している、こういう次第でございます。 それから、プラント輸出が今後伸びていくにつきましての問題点でございますが、一つ考えられますことは、いわゆるブーメラン現象と申しまして、日本から輸出されましたプラントによりまして生産されたものが日本へ逆輸入してくるという問題があろうかと思います。この問題につきましては、特に繊維関係、雑貨関係等いわゆる軽工業関係の製品が最近目立っております。この点につきましては、私ども基本的には、プラント輸出というものは日本の産業構造、輸出構造の高度化になるという観点と、相手国の経済力の強化のために必要とされるものとして注文を受けるという観点もございますので、その点を十分考えまして対応しておるわけでございますが、現実にそういうブーメラン現象が起こるという危険性の高いものにつきましては慎重に対処すべきではないかということもございまして、現在ケース・バイ・ケースで一件ごとに審査をやっておる、こういう次第でございます。 なお、最後に御指摘のございました地下鉄その他の問題がございますが、地下鉄関係の問題点はいわゆる価格査定の問題ではないかと思います。私ども延べ払いの審査に当たりまして最も注意いたしております点は、代金回収の確実性の問題ということでございまして、その面につきましては十分審査をしておるつもりでございます。今後ともそういう観点に立ちまして十分な審査を続けてまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。
○竹田現照君 時間も大分なくなりましたのでプラントの方はそれぐらいにして、対米貿易の問題と東欧圏貿易の問題について一つ一つお伺いしておきたいと思います。 対米貿易の問題は、カラーテレビの問題などが貿易是正問題として大きくなってきておりまして、すでに日米間の代表による交渉が持たれておりますけれども、具体的にどういう方向が出され、また、今後どういうふうな態度でこの交渉に臨まれようとしておられるのか、この点。それから特にテレビの場合は、現地で生産をしている松下、ソニー、三洋、こういう現地法人の生産開始と、それから、これから進出を計画している企業、こういうものとの関係は一体どういうことになるのか。それから、今後わが国が長期的に安定的な輸出を進めるにはどういうような輸出形態をとることが最も適切であろうと思うのか。こういう問題とあわせて、日米間の貿易上の摩擦解消のためにこれからどういう態度をもって臨まれようとしているのか。 いろいろと具体的に詳細にお尋ねしたいんですけれども、お約束の時間が迫っていますから、対米貿易の問題についてははしょって要点を申し上げましたけれども、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(田中龍夫君) 日米貿易のアンバランスの問題でございますが、日米貿易収支は七六年においてわが国への黒字の幅がかなり増大いたしましたが、これは両国間の景気局面の相違やら、それぞれの輸出入構成品目の相違、さらにまた一時的な在庫の積み増し等の要因があると存じますが、御案内のとおりに、ただいま交渉に入っておるような状態でございます。 なおまた、この摩擦の解消につきましても、政府といたしましては、従来より特定の市場に特定の商品が集中輸出される、つまり集中豪雨と申しますか、相手国市場に混乱を生ずることがないように注意を喚起いたしてまいったのでございますが、日米貿易の摩擦につきまして、両国間で緊密な協議を今後ともにとりまして問題の解決を図ってまいりたいと、かように存じております。 なお、その間の詳細は政府委員からお答えいたします。
○政府委員(間淵直三君) 先生御指摘のカラーテレビの問題でございますが、この問題につきましては、去る四月の七日、八日と日米の事務レベルの意見交換を行いました。その際、この問題につきましては、できるだけ早期に、また双方にとり満足のいく解決法を見出すということで意見が一致しておるわけでございます。したがいまして、今後もこの方針のもとにアメリカ側とその内容を具体的に詰めて交渉を進めていきたいと、こう考えております。 また、先生御指摘になりましたもう一つの問題でございます現地生産との関連でございますが、御承知のように米国国際貿易委員会——ITCの今回の勧告によりますれば、完成品だけではなく未完成品もその対象に含めるということになっておるわけでございます。したがいまして、この勧告内容がそのままに実施されるということになりますれば、完成品の輸出ということではなく未完成品の輸出、これに従いまして現地におきまする生産の継続ということにも非常に大きな影響を及ぼすことになるということになります。したがいまして、私ども今後の交渉におきましては、この現地で生産を行っているという現実というものも十分に頭に入れまして今後の交渉を続けていく所存でございます。
○竹田現照君 それで、次に東欧圏貿易でございますけれども、これはまあ、この七〇年——七六年の輸出入の総バランスというのは大体変化はなかったんですけれども、最近東欧貿易についてわが国の大幅な輸出超過がいろいろ言われていますけれども、そういう原因。それから、東欧圏諸国が貿易のバランスをとるようにかなり強い要望を持っておりますけれども、それについてどうお考えになっているのか。増田通産審議官が世界各地をお回りのようでありますが、私はこの間ハンガリーを訪れたときも感じてきたんですけれども、わりあいわが国の政府レベルのいわゆる高官がああいうところを訪ねる機会というのは余りないようですけれども、最近は小松前次官がユーゴにお出かけのようでありますが、もう少しそういう方面にも足を伸ばして、向こうの意見も聞いて、この問題に積極的に取り組まれていく必要があるんではないかと、そういうようなことも私は考えるわけです。 それから、いわゆる共産圏から余りわが国としては買うものがないと、そういうような御意見もあるようでありますけれども、向こうのそういう関係者に聞くと、必ずしもそういうことを言わないんで、日本との貿易拡大あるいは日本から輸入したいというものもいろいろ言っているんです。これは最後に大臣の方からもお答えをいただきたいんですけれども。しかし、東欧圏貿易にはいわゆるココムの問題が関連をしまして、申請があれば特認で輸出を許可しているということもあるようですけれども、しかし、いわゆる戦略物資あるいはそういうようなものに使われる懸念があるというようなことで、ちょっと向こうが本当に欲しいというものが出されていないという現実もあるようですが、このココムの問題も余り論議をされたことがないんですけれども、大分この東西間のいまの関係の現状からも考えて、この問題ももう少し再検討して改善すべき問題がたくさんあるような気がしてならないわけです。 余り時間がありませんので、突っ込んで質疑ができないことをきょうは残念に思いますけれども、私が言わんとするところはおわかりいただけると思いますので、それから質問の内容についても一応通告をしてありますから、そういう点についてお答えをいただいて、私のきょうの質問は時間が来ましたので終わりにしたいと思います。
○国務大臣(田中龍夫君) 先生の御質問の前段の東欧圏貿易につきましては、銘柄別、国別、いろいろな問題もございますので、政府委員からお答えをいたしますが、最後に申されましたココムにつきましての輸出規制の再検討の問題を私から一言申し上げておきたいと思います。 日本の経済の長期的な発展を図りまするために、いかなる国、いかなる市場に対しても可能な限り貿易の拡大を図ってまいるということは、私の当初の方針から申しましても御了承いただけると思うのでございまして、あらゆる国との間の貿易の自由、平和外交、これを推進していかなければなりませんが、共産圏諸国との貿易につきましても前向きにこの問題を処理し、拡大してまいりたいと、かように考えております。ココムは、わが国と密接な関係を有する自由主義諸国のほとんどが加盟をいたしておりまして、ココムの申し合わせの趣旨をも尊重いたしながら、これらの国との間の経済の関係を調整してまいるとともに貿易の振興を図ってまいりたい。わが国はこれまで行われましたココムのリストレビューにおきましても緩和の提案を行っておりまするが、今後とも加盟各国との協調を図りながら、規制の緩和につきましては積極的に努力をいたしてまいる所存でございます。
○政府委員(間淵直三君) 竹田先生お尋ねのまず第一点、わが国と東欧圏諸国との貿易バランスということでございますが、これは先生御指摘のとおり、わが国と東欧圏諸国との貿易というものは、おおむねわが国の輸出超過になっておるということが現実でございます。 この原因といたしましては、まず第一に、東欧圏諸国がいずれも計画経済にのっとりまして工業化の推進を図っておる。したがいまして、わが国の——わが国のものに限りませんでございますが、機械、設備というものに対する需要が非常に大きいということが第一点だろうと思います。 また、これに対しましてわが国が輸入するというものになりますと、ポーランドの粘結炭というものを除きますと大体農業品、食糧品、原材料品というものが主でございまして、まとまった額を買うというようなものが非常に困難なものが多いということと、また、工業製品につきましてはその品質とか規格、知名度というようなものにつきましていろいろの問題もあるものもございますし、また、わが国になじみが薄いというような点が考えられるわけでございます。それからまた、一般的に石油危機以後わが国の景気停滞というものによりまして、これらの諸国からの産品の輸入というものが減少したという、こういうような事柄が考えられます。 これに対しまして、わが国といたしましては、これらの諸国からの輸入を拡大しなければならないという点にはかねてから非常に注意を払っておるところでございまして、政府ベースあるいは民間ベースにおきまして、これらの諸国と定期的に合同会議というのを持たれておる国もございますし、そういう国々とは定期的な合同会議というものを通じまして、また、それ以外の国につきましてはいろいろのルートを通じまして、その貿易不均衡というものの是正につきましていろいろな意見の交換を行っておるところでございます。 また、輸入の拡大につきましては、ただいま先生が御指摘になりましたような、特にインバランスの大きいユーゴスラビアあるいはブルガリアというものに対しましては、ことし輸入ミッションを派遣しております。それからまた、これら東欧諸国の産品の知名度の向上と申しますか、わが国の消費者その他に関心を持たせるというようなために、私ども政府が補助をいたしまして、昨年十一月に東欧産品展というものを開催しておりまして、また、ことし一月にはジェトロがブルガリア展というのも開催してこれらの宣伝啓蒙というものに当たっておるところでございます。今後ともこれらの国々との貿易関係の健全な発展というものを図るために、輸入の拡大を図るということにつきましてできる限りいろいろの方法で努力を続けてまいる所存でございます。
○委員長(加藤武徳君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、休憩いたします。 午後は一時十分より再開いたします。 午後零時九分休憩 —————・————— 午後一時十七分開会
○委員長(加藤武徳君) ただいまから商工委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、輸出保険法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○桑名義治君 ボンド法に先立ちまして、わが国の経済協力の問題について、まずお尋ねをしておきたいと思います。 わが国の経済協力の実情を見ますと、総額におきまして一九七三年には国連の目標であるGNPの一%を超え、一・四%に達してはいたものの、七四年には半減し、また七五年もさらに比率が低下するというように、最近の経済協力の実績は後退の一途をたどっているというように数字の上ではあらわれているわけでございます。そこで、政府開発援助の拡大と無償供与あるいは借款条件の緩和など、質的、量的拡充が必要であると思いますけれども、わが国の経済協力の実情と政府の基本的な政策について、まず初めにお答えを願いたいと思います。
○国務大臣(田中龍夫君) 対外経済協力というまず言葉からひとつ規定しなきゃいかぬと思うのでありますが、外務省が厳格な意味で使っておりました、従来は経済協力とは政府援助の伴ういわゆるODA、まあ広げましてもOOF、この政府援助を経済協力と申しておりました。なおまた、その後に至りまして、それは経済援助を狭義の意味に解釈するのだから、もっと広義に解釈すべきだと。いまやだんだん経済協力の比重も、民間の分も大型プロジェクトになりますると官民分けられないような状態になり、すべてが日本の責任において対外的には処理されなきゃならぬというので、このODAプラスOOFプラスPF、つまり官民全部をひっくるめたのが経済協力である、こういうふうに規定を変えましたのが、考え方を変えましたのが三年前であります。その後なおまた対象を、後発途上国に対する分が経済協力であって、いわゆる中進国、あるいはカナダ、ブラジルといったような先進国に対しましても政府の援助協力をいたすようになり、これは狭義の意味から言いますと、後発途上国でなければ経済協力と言わなかったものを一切ひっくるめて経済協力と言うようになりました。そういうことで大変経済協力という意味が、概念の内包が変化いたしたことをまず御承知願いたいと存じます。 それから、ただいま御指摘の一九七三年の一・四四と申しますのは、いま申しましたODA、OOF、PF全部をひっくるめました意味におきましてピアソン報告のGNP一%が超えまして一・四になったんであります。その後におきましては、あの当時の異常な高度成長、同時にまた外貨の日本に対する流入、そういうふうなことから海外に民間の投資意欲を非常にかき立てられまして、そうして民間ベースの進出が非常に強く出ました。しかしながら、その中におきましても、先ほど申すODAという政府援助はずっと平均的に〇・二三から二四のベースを横ばいいたしておりまして、一・四の場合におきましてもODAでは〇・二三か二四で横ばいでございます。また、出ましたPFの分を算定いたしましても、そこには地域別に異なっておりまして、ブラジルに対する進出の動きは民間進出の中におきましても大体ずっとコンスタントに伸びっぱなしに伸びておりまして、七四年、七五年のようにへこみましても一定の水準を持続いたしております。かような意味におきまして、私どもは、さらに昨年は〇・二四からもっとダウンいたしまして、私はこの冷え込んだ景気のときに下がるんではないかと思っておりましたが、案の定〇・二までダウンをいたしました。それに対しまして、対外的な日本の信用という上から言いましても、またアジアにおける日本の地位から言いましても、さようなことがあってはならぬというので、新内閣におきましては予算概算の、予算の算定のときに、五十二年度の方針決定の際にあらかじめ、もうこれは従来にないことでありますけれども、最初からGNPの〇・二八というものを決定いたしまして、そうして五十二年度は全力を挙げて〇・二八の国際的な、それでも水準は非常に低いんでありますが、達成に努力をしよう、これはコミットメントだけではなくディスパースの面におきましても、名目だけでなくこれを努力をすると、一〇〇%実現に努力するという方向に向かって本年は進む予定でございます。
○桑名義治君 わが国の経済協力は、ここ数年の実績もあらわれておりますように、いわゆる長期的ビジョンに欠けていると。経済援助につきましても、わが国の輸出輸入、いわゆる貿易をどういうふうな理念のもとに推し進めていくか、そういった立場から経済援助というものも考えていかなければならないし、対策も立てていかなければならないのではないか、こういうふうに思うわけでございますけれども、現状では国際目標を達成するのはいつのことだか見通しが立たないわけですが、政府は経済協力を国際目標に近づけるために長期的ないわゆる計画と、それから理念をここらで確立する必要があるんではないかと、こういうふうに考えるわけですが、そのことについて御所見を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(田中龍夫君) まことにお説のとおりでありまして、御案内のとおりに、国連におきましても、またUNCTADの会議におきましても、少なくともDACの援助国並みの水準には達しなければならぬと、こう考えておりますにかかわらず、一方ODAは、その場合特に問題になりますのは民間の投資やなんかではございませんで、むしろ政府援助の議論でございますが、これはぜひ漸増方式をとって、何カ年計画かで国際水準に達したいと、こういうことをわれわれは強く主張してまいったのでありますが、ところが、御案内のとおりに、今日のわが国の予算編成のやり方におきましては、どんなにがんばりましても、この各省庁に分属いたしておりまする政府援助のものを最後に集計して〇・二四になったり、〇・二一に落ちたり、〇・二三になったりというようなことではだめだと、やはり最初から、GNPが決定し、来年度の予算の方針が決定する際にあらかじめもうODAの枠は決定できるんだし、しなければいかぬのだというのを最初に本年から断行いたしたわけであります。今年以後、ことしは〇・二八でございますけれども、大体日本経済がどうあろうと、一応政府といたしましては少なくともDACの援助国並みの水準を両三年の間に達しなければいかぬ、〇・二八から来年は〇・三にし、この次は〇・三三にし、また三六にするというふうな形でこれから進んでまいる予定でございます。これはODAの関係でございます。民間の関係になりますると、これは国際的ないろいろな市況等もございまして、必ずしも政府の意思どおりにはなりませんので、この点は計画性を持ち得ない点が多いのでございます。 また、さらに政府援助におきましても、やはり相手方があることでありまして、政府間協力の約定はいたしましても、中間で先方の国が計画変更することもあれば、あるいはまた第三国が、バイラテラルの交渉にも邪魔が入りましたり、競争になりましたり、なかなか思うとおりにはなりがたいのでありますが、しかし、あくまでもやっぱりODAにつきましては両三年の間に国際水準に達し、さらに数年後におきましては少なくとも日本が、アメリカ、西独、日本と三つの拠点であると言われる自他ともに許す方向に向かっての係数は獲得しなければならぬと。また、内容的に言いましても、われわれはアジアに対してはどうするんだ、あるいは産油国のオイルマネーをリサイクルするという方針に対してはどう考えるんだと、あるいはその他、日本は資源のない無資源工業大国でございますから、この資源の安定供給を受けるための原料供給地に対しまする南北問題についてどういう考え方で臨むんだとか、そういうふうな基本的な構想をつくるべきであると、先生の御指摘どおり、中期、長期のビジョンを考えたいものだと、かように考えております。 ただ、経済協力基本法をつくったらどうだという意見が前々からございますのでありますが、私どももそういうことを考えましていろいろとやってみましたが、非常に対外的な、しかも相手のあることでありまして、世界経済の変動も非常に激しい中で基本法をつくりまして、その基本法どおりにこれが遂行できるかというふうになりますと、財政面とは非常に異なった条件であることは私どももしみじみと考えておる次第でございます。
○桑名義治君 いまの大臣の御答弁の中で、海外経済協力基本法というものについての見解も述べられたわけでございますが、いずれにしましても、今後の日本の経済というものは低成長をずっと続けていくと、今後日本の経済を維持するためには、いままでもそうではございましたけれども、なお一層いわゆる貿易というものに頼らざるを得ないというような実情でございます。そういった立場から考えた場合には、この大幅ないわゆる経済援助を伸ばすためには、予算の拡大が当然考えられるわけでございますけれども、このような財政状況の中では、なかなかこういった額を確保するということは困難になってくるわけでございまして、そういった立場から考えた場合には、やはり海外経済協力基本法というものを制定をし、その中でいわゆる計画を推進していく方がむしろベターではなかろうかというふうに私は考えるわけですが、再度この点について。
○国務大臣(田中龍夫君) 御高見はいただきましたが、先ほど申し上げたように、私どももそれができればいいというので、ずいぶん長年ディスカッションしてきたんでございますが、非常にむずかしい。ただ、いまのお話の中にも日本経済が非常に落ち込んでおると、かつてのような高度成長とは違い、いわゆる安定成長といいますか、低成長を持続するような段階になったからむずかしいではないかという御意見に対しまして、私は先ほど来申しますように、政府援助のGNPに対しまするプロポーションというものは、これはその国がたとえ景気がいい、悪い、外貨のあるなしにかかわらず、やはり世界各国ともにこのGNPに対する比率は、経済的には日本よりもはるかに悪い諸国、先進国の中でもイギリスでありますとかいろいろな国々は、逆境の中にありながら、やはり対外援助の、政府援助のプロポーションは漸増さしていっておるんであります。そういう点で、いわゆる国内経済ではない国際責任としての政府援助、こういう理念は貫いてまいらなくてはならない、こう考えております。 逆に申すならば、あの高度成長で大変に外貨が流入いたしました中におきましても、それならば対外援助をふやしたらいいじゃないかというふうにもかかわりませず、政府援助は〇・二三といったような、二四といったようなベースでもってずうっと推移いたしました。これは、ああいうときにこそ本来伸ばすべきものであったのでありますが、これが伸びないところに制度的な現行の財政法でありまするか、あるいはまた予算編成上の実務的な面におきましても大きな欠陥があるわけであります。その欠陥を乗り越えて、そうしていきますためには、今年いたしましたように、予算の概算要求と予算大綱を決定するときに、そのGNPが算出されるんでありますから、そのときに上から〇・二八、来年は〇・三といったようなことを概定しておろしていきませんと、これは絶対に伸びないということをしみじみと痛感いたしております。
○桑名義治君 これは大臣、いま御答弁の中で、政府援助につきましては、ことしは〇・二八、来年は〇・三、その次は〇・三三、こう伸ばしていかなければならないと思っているというお話でございましたけれども、この政府の方針はあくまでも貫いていくということでございますか。
○国務大臣(田中龍夫君) 本年、そもそも最初にそのことをやった第一回でありまして、この点はさらに話を詰めて制度的にも固めていかなきゃならぬ。こういうことが一つの長期の見通しとかビジョンとか、先生のおっしゃるテーマに通ずるものだ、かように考えております。
○桑名義治君 時間が非常に少ないものですから、次のプラント輸出の問題についてお伺いをしておきたいと思います。 わが国のプラント輸出が拡大している原因はどこにあるというふうにお考えになっておられるのか。また、プラントの規模は大型化していると言われておりますけれども、最近の世界のプラント市場の特徴について伺っておきたいと思います。
○政府委員(森山信吾君) まず、プラント輸出が近年大きく伸びております理由でございますが、私どもは四つぐらいの理由があるのではないかというふうに考えております。その第一は、発展途上国の工業化計画の推進等に伴いましてプラント輸出市場が急速に拡大してきたこと。第二に、わが国の企業が従来から市場開拓に努力してきたことが実ったのではないかと思われること。第三に、近年わが国企業の技術力、信用力が蓄積されまして、また価格等の面におきましても徐々に国際競争力が評価されつつあると思われること。第四に、政府におきます輸出入銀行の資金の確保でございますとか、あるいは輸出保険制度の整備、プラント輸出振興策が徐々に効果を上げてきたこと。この四つぐらいが総合的に絡まり合いまして、最近のプラントが急速に伸びてきたのではないかというふうに判断をしております。失礼しました。 それから第二点の、プラント輸出の大型化という問題でございますが、特に中近東、共産圏向け輸出の拡大がございまして、この地域におきまして、特にその大型のプラントを必要とするような大規模な経済開発計画というものがこういう地域で進んでまいっておりまして、それに対応いたしましてプラント需要の増加が著しいということでございます。最近では一件当たり十億ドルを超えるプラントというものもかなり出てまいっております。それからもう一つの特徴といたして、フルターンキーベースのプラントというものが最近ふえてまいっております。このフルターンキーと申しますものは、いわゆる据えつけ工事から試運転に至りますまでを一貫して受注するという方式でございまして、したがいまして、当然に工事金額と申しましょうか、全体の金額は大幅に飛躍しておる、こういう現状でございます。
○桑名義治君 現在の輸出の中で一番問題になっているのはカラーテレビ、あるいは自動車、鉄鋼、造船、こういったたぐいのものが非常に問題になっておるわけでございますが、それに引き比べまして比較的競合問題が少ないと言われているプラント輸出、この拡大は政府も積極的であるわけでございますけれども、そのあらわれが今回の法改正にもつながっていると、こういうふうに思うわけですが、プラント輸出はどういう効果を持つというふうにお考えになっていらっしゃいますか。
○政府委員(森山信吾君) 私どもがプラント輸出を強く推進いたしたいというふうに考えております理念は、内外ともにございまして、先ほど大臣の御答弁にもございましたように、一つは相手国に対する経済協力効果という問題がございます。桑名先生御指摘のとおりに、輸出というものは、摩擦なき輸出をしたいというのが基本的な考え方でございまして、そういう面に着目いたしますと、プラント輸出といいますものは相手国に、輸出先におきまして、摩擦が比較的少ないという要素がございます。いま申し上げましたように、経済協力的な効果という面を考え合わせますと、今後大いに推進をしてまいりたいということでございます。片や国内的に見ましても、わが国、貿易立国といたしまして考えました場合に、やはり貿易構造、産業構造というものは、より高度化を目指してやっていかなきゃならぬという問題もございますので、このプラント輸出と申しますのは、御承知のとおりいわゆる機械システム産業でございますので、これを推進することによりまして、わが国の貿易構造それから産業構造というものが高度化されていく、こういう内外ともにきわめて効果的であるという観点で大いに推進をいたしておるところでございます。
○桑名義治君 いまの御答弁で、効果の点について、内の面についてさらに伺っておきたいことがございますが、現在の日本の経済情勢の中で最もいま政府が力を入れておられるのは、この不況をどういうふうに克服するか、あるいはどういうふうな景気対策を講じていくか、この一点にしぼられているわけでございますが、それにもかかわらず企業倒産あるいは完全失業者数というのは高水準がなお一層続いているというのが現在の実情でございます。こういった実情から見まして、このプラント輸出の増大というものが無気刺激のためにどのような効果をあらわすのか、どのように景気効果についてお考えになっていらっしゃるのか。あるいは昨年のプラント輸出によってもたらされた、いわゆるこれらの効果はどの程度のものであるというふうにお考えになっていらっしゃるのか。その点をまず伺っておきたいと思います。
○政府委員(濃野滋君) お答え申し上げます。 先生御指摘のように、目下現在の景気を直していくことが最大の課題でございます。御案内のように、ことしの経済、従来と違いまして民間設備投資が盛り上がらないということで、輸出が非常にこういう沈滞した経済の中で、景気を引っ張っておる力になっておることは救いと、こうなっておるわけでございますが、このプラント輸出が景気浮揚の上でどれだけの効果があったかということを数字的につかみますことは、なかなかまだむずかしいのでございますけれども、五十一年度の指標等も全部出ておりませんし、わかりませんが、私ここで二つ御説明申し上げたいと思います。 一つは、五十一年度のプラント輸出、私どもの輸出承認統計で見ますと約八十億ドルになっておりまして、これも円貨換算をいたしますと、五十一年度の為替レートで換算しますと二兆三、四千億になるのではないかと思いますが、そこでまずプラント輸出というのが、個人消費でございますとか、あるいは政府の公共投資、あるいは民間の設備投資に比べまして、いわゆる生産誘発効果というのが非常に高うございまして、私どもが持っております数字によりますと、民間設備投資とかあるいは政府の公共投資は大体二前後、つまり一単位上がりますと、生産に対して二倍働くということでございますが、プラント輸出はそれに対して大体二・四弱、生産に影響を与える。こういう数字を持っております。それから換算をいたしますと、二兆三、四千億の輸出は結局生産面に、計算上でございますが、五兆五、六千億いくと、これはかなりの数字でございまして、そういう誘発効果が高い。 それから第二に、プラント輸出と申しますものは、その効果を及ぼす業種の範囲が非常に広い範囲に及ぶわけでございまして、特に中小企業部門等にも及ぼすことが非常に大きいことになっております。昨年の通商白書でもその点の分析を私ども担当局でやりましたが、私の記憶では、たしか製糸プラントを例に上げまして、製糸プラント一つ取り上げてみても、単に直接のボイラーとかいうような直接的なものでなく、繊維産業関係の業種にも及ぶと、関連企業者数が約百六十くらいに及ぶというようなケースも出ておる。そういう意味で、数字的にはまだなかなか把握は困難でございますが、この景気が非常に沈滞をしております中でプラント輸出が果たした効果というのはかなり大きいものである、こういうふうに私どもは考えております。
○桑名義治君 そこで、そういったさまざまな理由も含めて、今回のボンド保険の創設もプラント輸出促進の一つの対策になるわけでございますが、世界各国とも先進国はプラント輸出促進のためにいろいろな対策を講じているわけでございます。たとえば首脳外交を積極的にやっていくとか、あるいはプラント輸出の契約を取りつけたりしている国も見られるようでございます。諸外国ではプラント輸出の促進のために制度上どのような対策を講じているのか。また、わが国が外国と比べて非常にプラント輸出がおくれているわけでございますが、どうしておくれているのか、その点をどういうふうに政府ではお考えになっていらっしゃるのか。それを伺っておきたいと思います。
○政府委員(森山信吾君) プラント輸出振興に関しまして諸外国との比較でございますが、おおむね諸外国の中でプラント輸出の先進国と言われております国々で共通いたしておりますのは、輸出金融の問題、それから輸出保険の問題、それに集約されようかと思います。これは大体制度としてほとんど共通でございます。若干金利の差とかあるいは保険のカバレッジの差とかいうのがございますが、統一いたしますと、ほとんどどの国も共通の政策を持っておると思います。ただし、決定的にわが国で欠けておると思います点は輸出保険の制度でございまして、ただいま御審議を賜っておりますボンド保険という制度はわが国には全くないわけでございまして、いわゆるプラント輸出先進国はすべてこの制度を持っておる。従来アメリカはこの制度を持ってなかったわけでございますが、昨年の秋に制度として創設をしたというふうに聞いておりまして、わが国のみがボンド保険の制度がないということでございます。 そのほかの問題につきましては、先ほどお答えいたしましたように、大体共通の問題でございますが、ここで観点を変えまして、わが国のプラントがアメリカなり西独なりに比べまして依然として低い水準にあるという理由を分析いたしてみますと、一口で申し上げますと、コンサルタントの差ではないか。つまり、ソフト分野におけるわが国の大幅立ちおくれという問題があるんではないかというふうに考えております。御承知のとおり、アメリカなり西独なりにおきましては世界的に有数な、有名なコンサルタントがおりまして、プラント輸出の初期の段階からこのコンサルタントが取っ組んでおるわけでございまして、わが国も早くこの世界的に通用するコンサルタントの育成をいたしたいということで努力をしているところでございます。 なお、このほかにいわゆる経済外交の問題もあろうかと思います。わが国も石油ショック以降は急速に経済外交の強化に努めてきておるところでございまして、今後ともあらゆる制度、予算的な問題、保険制度の問題、こういったものの整備に努めると同時に、いわゆる経済外交の面につきまして十分なる対応をしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○桑名義治君 プラント輸出につきましては一件当たりの規模が大変に大きいために、契約から引き渡しまでの間、長期間を要するわけでございまして、金融の面あるいは保険の面、税制面、こういった援助措置は不可欠な問題であろうというふうに考察されるわけでございますが、わが国の現状は、たとえば金融面においてはプラント輸出の代金決済、これは約六割から七割がサプライヤーズクレジット方式になっているわけでございますが、それでは非常に為替変動によるリスクが生じやすいために、そういう信用供与の方法をバイヤーズクレジットに重点を移すべきではないかというふうに考えるわけですが、この点についてはどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
○政府委員(森山信吾君) 信用供与の形態につきましては、ただいま先生から御指摘のございましたように、わが国といたしましては従来サプライヤーズクレジット方式を原則としておった次第でございます。しかしながら、今後プラント輸出を大いに促進していくためには必ずしもサプライヤーズクレジットのみに頼っておりますと、先生御指摘のような問題も生じてまいりますので、いわゆるバイヤーズクレジット、バンクローン、こういったものを並行的に採用していく必要があるのではないかというふうに考えております。現に昭和五十二年度におきます輸出入銀行のプラント輸出枠の財政投融資計画におきましても、バンクローンの形式を大幅にふやしてまいりたいということで、全体として三〇%程度の予算の、財投の伸びを考えておりますが、その中でバイヤーズクレジットの伸びは四五%ほどにいたしたいということで、逐次いわゆるバイヤーズクレジット、バンクローンの比率を高めるように努力をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○桑名義治君 そこで、中東産油国初め発展途上国の工業化の機運が盛り上がってくる中でいわゆるプラント輸出は急速に伸びてきた、こういう意味の御答弁があったわけですが、このように伸び盛りのプラント輸出ではありますけれども、サウジアラビアの相次ぐ商談のキャンセル騒ぎに見られますように、一部産油国の先進西側企業に対する不信と工業化計画の見直し、相手国に建設したプラントから生み出される製品の逆輸入問題など、わが国のプラント輸出の前途は必ずしも楽観ばかりをしておれないというふうに思うわけでございますが、通産省はわが国の産業構造の長期構造を含めてプラント輸出の長期計画を立てる必要があると思うわけですが、この点はどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
○政府委員(濃野滋君) 先生御指摘のように、従来の高度成長から低成長の時代を迎えました私どもの産業政策といたしまして、長期的に日本の産業構造はどうなっていくかということは大変大きな問題でございまして、御案内のように四十九年、五十年、昨年と、長期ビジョン——昭和六十年を目標にいたしました長期ビジョンを取り上げております。この長期ビジョンは一言で申しまして、これからの産業構造は、いろいろな制約条件を考えますと、一つは省資源と省エネルギーの問題、それと同時に、産業自体でいわゆる付加価値の高い産業あるいは技術集約化の進んだ産業へだんだんと進んでいかなければならぬという方向を打ち出しておりますが、これに合わせまして貿易構造も当然変わってまいりまして、四十九年には機械は大体輸出額の半分でございましたが、私どもの長期ビジョンでは、六十年に六五%はいわゆる機械類でこの輸出を占めていかなければならぬ、こういう考え方でございまして、その中でプラント輸出に期待をするところは非常に大きいのではないかと思います。 ただ、プラント輸出につきまして一つの問題は、いま先生の御指摘のございました、プラント輸出が出ることによって日本の将来の産業との絡みで、いわゆるできました製品の逆輸入、ブーメラン現象と申しますが、これが考えられるわけであります。ただ、ひとつこれを考えるに当たりましても、私ども前提としなければなりませんのは、各国ともやはり国民生活の向上、経済の発展のためにすべての工業化を進めるという非常に強い意欲を持っておりますし、同時にプラント輸出は世界的な貿易の流れの中でも各国がプラント輸出に非常に力を入れているということでございまして、日本がその逆輸入を恐れることだけでプラント輸出を出すことを渋りますれば、結局ほかの国がそのあとを埋めるということがございますので、私どもといたしましてはそういうことを考えながら、ケース・バイ・ケースにそういう逆輸入の問題が日本の産業に与える影響等も慎重に考慮していく必要があるんじゃないかと、こう考えております。 なお、基本的な方向といたしましては、やはりそういう世界的な工業化あるいは分業化の中で、日本の産業自身がそれに合ったかっこうをとっていかなければいけないと、こういうふうに考えておりますし、そういう全体の考え方の中で、プラント輸出はどうあるべきかということにつきましても、長期的な考え方をその長期的なビジョンの中で持っていかなければいけない、こういうふうに私考えております。
○桑名義治君 プラント輸出によって逆輸入をされるという事柄は、もうすでに韓国あるいは台湾、こういったところから繊維が逆輸入された。最近は特に苛性ソーダ等について逆輸入されているというようなことで、非常にその市場が圧迫をされていることは事実なんです。そういった立場から、いまの御答弁の中にもありましたように、長期ビジョンを立てた中で考えていかなければならぬということまではわかるのです。その長期ビジョン的なものが通産省に現実に現在あるのかどうか、あるいは作成中であるのかどうか、あるいは骨組みはこういう骨組みにしたいというところまで素案的なものができ上がっているのかどうか、その点はどうなんですか。
○政府委員(森山信吾君) 先ほど産業政策局長から御答弁申し上げましたように、通産省におきましては産業構造の長期ビジョンというものをつくっておるわけでございます。その中におきまして、いわゆる機械類、これは私どもは主としてプラントが中心になろうかと思っておりますが、それの全体の骨組みというものはつくっておるわけでございまして、産業構造ビジョンの下部機構としての機械関係の討論会的なことは再三やっておるわけでございまして、言ってみますと、それが一つのフレームワークになるということでなかろうかと思います。なお、プラントをたとえば中近東あるいは東南アジアあるいは中南米等に幾ら幾ら出すべきであるという問題につきましては、これはなかなか作業がむずかしいのではないかというふうに考えております。と申しますのは、プラント輸出と申しますのは、あくまでも契約によりまして、相手国との契約によって成立するという問題でございまして、私どもなりに勝手にそういう計画をつくりますことは、かえって相手国に対しまして変な誤解を生ずるおそれもございますので、全体のフレームワークとしては考えておりますけれども、具体的にどういう地域にどういうプラントを出すべきだというところまでは作業はしていない、こういうのが現実でございます。
○桑名義治君 関連しまして、プラント輸出が促進されることは、わが国の輸出振興と発展途上国の経済開発に大きく寄与するであろうということは考えられます。そこで、相手国の市場が狭い場合の問題ですが、プラントによって生産された多くの製品の販売市場が大きな問題になるわけです。そうなったときに、たとえば中近東の国の中ではプラント発注の条件として、製品の輸出先を世話をしろと、こういうことがあるというふうに言われているわけでございますけれども、場合によってはわが国に製品が逆輸入されるケースもあり得ると思うのです、こういった立場で。国内産業への影響の問題もあり、政府はこうした問題についてはどういうふうに今後対処されていく決意でございますか。
○政府委員(森山信吾君) 最近のプラント輸出の傾向を見てみますと、二通りの方法があるんではないかと思います。一つは、プラントそのものを売り込むという場合と、それからもう一つは、いま先生の御指摘のありましたように製品のアフターケアまで求められるケース。これは主として経営参加を求められるケースがふえてきたことではないかというふうに判断いたしております。つまり、従来はたとえば化学肥料プラントでございますと、そのプラントを売りまして、それの試運転をいたしまして引き渡しをいたしますと、日本の責任はそれで完了したわけでございますけれども、国によりましては、特に中近東の国に最近ふえてまいっておりますが、プラントだけを売り込むんではなくて、当該企業に合弁として参加してもらいたい、つまり出資の比率に応じて製品の引き取りをやるべきではないかと、こういうプラント輸出の発注形態がふえてまいっておりまして、そういうケースにつきましては、わが国の企業が十分に慎重な対応しながら、このプラント輸出を受けるべきかどうかという判断をいたしておりますので、まずそこで一つ歯どめがかかろうかと思います。 それから、もう一つの問題といたしまして、当該国の市場が狭い場合がございますので、プラントの規模によりましては、そのプラント輸出いたしました先の市場で余ってしまうというケースもあろうかと思いますので、第三国輸出という問題が出てくるんではないかということでございます。日本のプラント輸出に占めます日本の商社の割合というのが比較的高うございまして、この商社が全世界的なネットワークを利用いたしまして、当該プラント輸出先の市場で余りましたものを第三国へ輸出するというようなことを契約の内容にするようなプラント輸出も最近ふえてまいっております。それから東ヨーロッパ、東欧圏におきましては、単なるプラント輸出だけではなくて、カウンターパーチェスという問題が起こってまいりまして、プラント輸出を日本から受けますと、その見返りに、そのプラントから生産されたもの以外に当該国の主要産品を引き取ってほしいという要望も出てきておりますので、これは日本にそのまま引き取る場合もございますし、また製品によりましては日本の市場に適さないというものもございます。そういうものにつきましては、いま申し上げました日本の商社の全世界的なネットワークを利用いたしまして第三国へ輸出をする努力をしてもらう、そういうようなことで対応をさせていただきたい、こういうふうに考えております。
○桑名義治君 次の問題は、ちょっと大臣にお尋ねしておきたいと思うんですが、プラントあるいは大型工事について、発展途上国側は民間ベースではなくて政府ベースでぜひ経済協力をしてくれと、今後こういう要請も多々起きてくると思います。そこで、これについても諸外国は非常に積極的でございまして、たとえばタンザニアのタンザン鉄道建設について中国は無利子で長期三十年ぐらいというお話がございますが、そういった供与をしているという事実がございます、現実に。これは非常にいまタンザニアにとっては好感を呼んでいるということは、これはもう事実でございます。わが国の場合も大型プラントあるいは工事について、海外経済協力基金の資金使用等による経済協力について積極的に推進すべきであるというふうに私は思うわけでございますが、この点についての政府の御方針を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(田中龍夫君) その件が先ほど申し上げた件でございまして、つまりODAを、ガバメント・ガバメント、政府間のあれで交渉をいたします分につきまして、特にその点は輸銀でなくて基金が担当いたします部面に相なります。ことに無償援助だけではなく、長期低利にわたりまする政府援助ということになりますると全面的に基金が出る。これは基金と輸銀とのシェアの協定を先般いたしまして、グラントエレメント二五ということで仕切りをしたようなこともございますが、今後は基金を中心にいたしました積極的な協力に相なります。その場合、お話し申し上げたように、われわれはもっともっと後発途上国に対しまして協力をしなきゃならぬと、こういうことから各般の問題につきましては積極的に、そのプロジェクトの開発も日本みずからの積極的な意欲でもってしなきゃならぬ。今日までは受け身でありまして、言ってきた部分を、それを査定したりチェックしたりしておるような状態でありますが、それだけではなくて、いわゆるプロジェクトファインディングと申しますか、こちらの方から積極的にアジア全体の総合的な計画性を持った一つの構想のもとに援助をしていこう。それから今日までのDACなんかの先進国のあれを見ますると、大体イギリスにしてもフランスにいたしましても、あるいはドイツ、各国ほぼ旧属領に対して行いまする政府援助が目立っております。そういう点では同じようなことが、日本の場合におきましては特にアジア地域に偏在をいたしておるということも言われるのでありまするが、それだけではなく、今後の南北問題というような国際的な一大政治問題、あるいはまた後発途上国の累積債務に対しまする問題、さらにこの原料等におきまするバッファーストックの問題、こんなふうな問題とも関連いたしまして、もっと政府援助を増加し、同時にまた計画性を持った姿においてこれが遂行をいたさなくちゃならぬ。先生が先ほど来おっしゃっておられるようなその線に沿うて今後ぜひやっていきたいと、かように考えておる次第でございます。
○桑名義治君 いまの大臣の御答弁の中で、一カ所だけやっぱりああいう言葉を使わない方がいいのじゃないかと思うところがあったんです。というのは、南方諸国が日本の属国みたいな意味に使われたわけですがね。それはやっぱり少し御注意なさった方がいいんじゃないかと思います。
○国務大臣(田中龍夫君) ありがとうございます、御注意をどうも。
○桑名義治君 それから次に、輸出保険法の改正の問題について、時間がございませんので、時間の許す範囲において御質問したいと思います。 今回の輸出保険は、昭和二十五年に制度が発足しまして、たびたびの制度改正が行われました。今回のボンド保険は九つ目の輸出保険になるわけでございますが、その中には為替変動保険のようにほとんど運用実績が見られないというようなものもあるわけでございます。そういった立場から、従来の輸出保険の運用実績と、輸出保険制度がわが国の貿易拡大にどのような役割りを果たしてきたか、その点の実績についてお話を願いたいと思います。
○政府委員(森山信吾君) 輸出保険法は昭和二十五年に成立をさせていただいたわけでございますが、それ以来国際環境の変化等に対応いたしまして逐次改善を図ってまいりました。現在では先生御指摘のとおり普通輸出保険を初めといたしまして八種類の輸出保険を擁するに至っておる次第でございます。これに伴いまして輸出保険の利用も逐年増加いたしております。輸出保険の責任残高で申し上げますと、制度の発足いたしました昭和二十五年度末におきましては三十七億円でございましたが、これが昭和三十六年度末には六千二百八十億円に急増いたしました。それからまた、昭和五十年度末の数字を拾って見ますと、十三兆三千六百二十九億円というふうに急激な伸びを示しておるわけでございます。ちなみに、制度創設以来の累積の引受件数は八百四十五万件でございます。引受金額は四十六兆一千七百六十八億円というふうに大変巨額に上っておる次第でございます。なお、最近の運営実績は、昭和五十年度におきましては引受件数五十七万件、引受金額八兆二千億円でございます。また、昭和五十一年度は四月から十二月の数字でございますけれども、引受件数四十七万件、引受金額七兆六千億に達しておる次第でございます。 なお、こういった輸出保険制度がわが国の輸出にどの程度の効果があったかという御指摘でございますが、まあ私どもといたしましては、輸出保険制度は輸出の健全な発展を促進するための施策の重要な一環をなしておるという認識でございまして、先ほどもお答え申し上げましたように、五十年度の引受保険金額は八兆二千億となった次第でございまして、これはわが国の輸出全体の大体四五%程度をカバーしておるんではないかというふうに考えておるわけでございます。なお、今後輸出環境がますます複雑化していくわけでございますが、こういった輸出保険の占めます重要性といいますものは今後ともますます大きくなっていくんではなかろうかというふうに判断しておる次第でございます。
○桑名義治君 現在、外国においてボンド保険制度を持っているのは現在まで十二カ国で、アメリカを含めて十三カ国になるんじゃないかというふうに思うわけでございますが、そういった立場から、もうすでにボンド保険制度が設けられている国において、プラント輸出のうち、この保険をかけている割合が大体どの程度なのか、また、わが国は何%ぐらいの保険利用率を想定をなさっているのか、あるいは外国の例で事故率は何%ぐらいあるのか、また、保険事故の中で大きなものはどういう事例があるのか、こういった点についてお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(森山信吾君) 先生御指摘のとおり、最近始めましたアメリカを含めまして十三カ国がボンド保険制度を持っておるわけでございます。それで、各国の引受実績でございますが、実は、この引受実績と申しますのは、なかなか各国とも明らかにいたしておりませんので詳細はつかんでおりませんが、普通輸出保険や輸出代金保険に比べますと、その活用の度合いは低いのではないかというふうに考えております。と申しますのは、諸外国のボンド保険制度はわが国の原案と違いまして包括制度を採用してないという点もございますので、ややこの制度は利用率が低いのではないかという見方を私どもはいたしております。それに引きかえまして、わが国の場合は、ただいま御審議いただいております原案の中にございますように、包括保険制度を採用することによってこのボンド保険の利用が、できるだけ多く活用していただくような配慮をしておるつもりでございまして、私どもといたしますと、大体ボンド発行額の六割程度が保険にかかるのではないかと、こういう期待を持っておるわけでございます。 それから、ボンド保険の事故率でございますが、これまでに持っております諸外国の例を調べてみますと、イタリアで十一件ほど事故がございました。中近東、アフリカ向けのプラント輸出案件、これは海外建設工事でございますが、こういったものについて事故が起こっておりますが、これのみでございまして、全係としての事故率は大体〇・三%というふうに把握をいたしております。
○桑名義治君 ボンド保険を設ける理由の一つといたしまして、輸出者が中小企業である場合には、信用力が乏しいために銀行がボンドの発行を渋るケースがあるからだと、こういうように一つの理由が挙がっているわけでございますが、輸出者が中小企業である場合のボンドの発行状況はどういうふうになっているのか。それと同時に、中小企業の場合、国内のいろいろな保険制度、いわゆる保証協会の例にも見られますように、中小企業者に発行を渋るというケースが多々あるわけです。こうしたことのないような措置をしなければ、この今回の保険制度が中小企業に非常に利用されにくいという面が出てくるのじゃないかというふうに思われるわけですが、この点について金融機関等を十分に指導すべきである、こう思うわけですが、その点についてはどのように配慮をなさろうとお考えですか。
○政府委員(森山信吾君) 私どもで実施いたしましたボンド実態調査によりますと、昭和五十年度におきますプラント輸出及び海外建設工事向けのボンド発行実績は、金額にいたしまして五千億円、件数にいたしまして約八百件に近いというふうに推定いたしております。 そこで、先生御指摘のございました、中小企業がどの程度のボンドの発行をしてもらっておるかという点でございますが、大体プラント輸出のうちで中小企業の占めます比率が、件数にいたしまして約一割というふうに私どもは把握いたしております。そういう線から類推してまいりますと、先ほどお答えいたしました五十年度の発行件数約八百件に対しまして、八十件程度が中小企業向けのボンドではないかというふうに判断をしておるわけでございます。 それから、中小企業の方々がこの制度を利用しにくくなるのではないかという問題につきましては、かねて私どもも十分な配慮を行ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。その一つの方法論といたしまして、いわゆるすそ切りという問題がございまして、保険の引き受けの下限額を決めておるわけでございますが、この下限額をできるだけ低くしないと中小企業の方々に利用していただきにくいという問題がございます。現在私どもは、中小企業の方々あるいは中小企業専門の金融機関の方々と、どの程度の線にすれば中小企業の方々に利用していただきやすいかという線を現在検討中でございまして、直接輸出を担当される中小企業の方あるいはボンドを発行される金融機関の方と十分に御相談しながら、できるだけこのすそ切りの線を下の方に持っていくことによりまして、先生御指摘の点をそごを来さないように努力をしたいというふうに考えております。
○桑名義治君 時間がもう大体来たようでございますので、固めて二問だけ伺って終わりにしたいと思います。 保険の対象となる金融機関は「外国為替公認銀行その他政令で定める者」と、こういうふうになっているわけでございますが、政令で定める金融機関等にはどういうものが入るのか。都市銀行は大体外国為替公認銀行になってはいますが、その他地方銀行、相互銀行、信用金庫、信用組合等は対象になるのかどうか、この点をひとつ伺っておきたい。 それから、ボンドの発行は、プラント輸出及び海外工事に限定されるのか。たとえば継続的な商品輸出契約等にボンド発行が要求される事例はないかどうかですね。プラント輸出等以外については本法の対象になるのかどうか、この点は伺って、私、時間が来ましたから、ここで終わらせていただきます。
○政府委員(森山信吾君) 政令で定めます被保険者といたしまして、現在私どもが考えておりますのは損害保険会社でございます。したがいまして、外国為替公認銀行と損害保険会社がこのボンド保険制度の被保険者になる、こういう判断でございます。 そこで、ただいま先生御指摘のございました地方銀行、相互銀行等につきましては、そのうち外国為替公認銀行になっております銀行なり相互銀行につきましては、当然にこの保険の対象にさしていただきたいというふうに考えております。 なお、二番目に御指摘のございましたボンド保険の対象は、私ども現在のところプラント輸出と海外建設工事のこの二つを考えておる次第でございます。御指摘になりました継続的に輸出します商品につきまして、お説のとおりボンドの発行を求められるケースはございますが、当面私ども本保険制度の対象として考えておりますのは、先ほど申し上げましたプラント輸出と海外建設工事の二つに限定をさしていただきたいというふうに考えているところでございます。
○須藤五郎君 今回の輸出保険法の改正は、プラント等の輸出促進を目的とするものでありますが、私はきょうは、今回の改正が日本の貿易政策、産業構造政策にどのような意味を持つか、その点を質問したいと思っております。 まず第一は、一昨年来日本の輸出が急増し、世界的な問題を引き起こしております。その結果、アメリカやEC諸国などとさまざまな摩擦を生じておることは周知のとおりでございます。わが国の外貨準備高は、この三月末で百七十億ドルに達し、一年間で三十億ドルも増加しております。国際収支も最近の為替相場の動きからわかるように世界的な関心の的となっております。五十一年度のプラント輸出は政府の予想を下回り約七十億ドルと見込まれております。 まず伺いたいのは、今年度の輸出実績から見まして、五十二年度のプラント輸出がどのくらいになると見込んでいらっしゃいますか。また、そうなると国際収支や外貨準備高にどのような影響を与えると考えていらっしゃいますか、その点を伺っておきたいと思います。
○政府委員(森山信吾君) まず、五十一年度のプラント輸出の実績でございますが、私ども輸出認証統計ベースで判断いたしますと——三月の数字はまだ出ておりません。推計で申し上げます。約八十億ドルと考えております。 そこで、五十二年度の予測でございますが、大体倍増、倍ぐらいになるのではないかというふうに期待をいたしております。そういうふうにプラント輸出が伸びますと、今後五十二年度の国際収支、外貨準備高にどういう影響を与えるかという御指摘でございますが、プラント輸出は、御承知のとおり、承認をいたしまして現実に通関されますのは三年から五年ぐらいの間にわたって貨物が出ていくわけでございますので、たとえばことしの五十一年度の八十億ドル、あるいは五十二年度の百五、六十億ドルが当該年度にそのまま計上されるわけではございません。分括して計上されてまいりますので、五十二年度の国際収支なり外貨準備高にどういう影響を与えるかというものは、大変算定がむずかしい次第でございます。私どもはまだ具体的に、プラント輸出がこれだけ伸びたことによって外貨準備がこの程度になるという試算はなかなかやれないということで、数字ははじいておりません。
○須藤五郎君 距離が遠いので少し聞き取りにくい点があるんですが、簡単に数字をちょっと言ってほしいんです。輸出は政府の予想を下回り約七十億ドルと見込まれているが、この輸出の見込みはどれだけ——八十億とおっしゃいましたか、そうですね。それから国際収支はどのくらい見込んでいらっしゃいますか。それから外貨準備高はどういうふうになるか、数字だけでいいから。
○政府委員(森山信吾君) 先ほどお答えいたしましたように、プラント輸出そのものが国際収支にどういう影響を与えるかというものは計算がむずかしいわけでござます。と申しますのは、一つのプラントが完全に輸出されますのに三年から五年の期間がかかるということもございまして、一律に当該年度の国際収支にはね返るものでもございませんので作業はむずかしいわけでございます。ただし、昭和五十二年度の政府見通しにおきます貿易収支の見込みは、輸出が通関ベースで七百六十三億ドル、輸入が七百八十四億ドルでございまして、貿易収支で七十三億ドルの——この貿易収支はIMFベースに換算してはじき出した数字でございますが、七十三億ドルになる。経常収支がマイナス七億ドルになるということでございます。この枠内でプラント輸出の貿易収支に占める比率が計算されようかと思いますが、先ほどお答えいたしましたように、三年から五年かかって貨物が完全に輸出されるという観点もございますので、具体的にプラント輸出によって五十二年度国際収支がどういう影響になるかということは数字上なかなか申し上げにくいということを御理解賜りたいと思うわけでございます。
○須藤五郎君 私どもは、プラント輸出そのものに反対しているわけではございません。現在の貿易政策というもとで進められているプラント輸出には賛成できない、問題点が少なくないからと。こういう点で反対をしておるわけですが、国際競争力の強化を旗印にしました高度経済成長はきわめて偏った、ゆがんだ産業構造をつくり出して、その過程で国民生活を脅かしてまいりました。いまその高度成長も破綻し、さらに国民生活を圧迫しておるというのが現状だと思います。現在必要なことは、企業でいえば倒産とも言うべき日本経済を民主的に再建するための施策をとることである、こういうふうに考えております。 ところが、五十二年度予算を見ましてもわかりますように、政府は依然として従来型の経済成長にとらわれており、輸出の中でもプラント輸出を花形として振興しておる、こういうことが言えると思います。しかし、プラント輸出を促進するなどの貿易政策はこれまでの輸出政策と何ら変わるところはなく、国際的な貿易戦争を激化させるばかりか、国内的に見ましても産業構造のゆがみをさらに拡大することになると考えますが、どういうふうにお考えになりますか。
○政府委員(濃野滋君) プラント輸出が現在の不況対策の一つといたしまして非常に大きな力を持っておることは、これは先ほどの御質問等にもありましたように、まずプラント輸出はいま先生御指摘のような、私どもがこれから通商貿易の面で非常に大きく頭に入れておかなければならない各国との摩擦問題という面から見ますと、摩擦を生ずることが非常に少ない。それから経済協力の効果もある。それから国内的に見ますと、生産に及ぼします影響、波及の効果というのが率でも高いし、それから効果を及ぼします業種も非常に幅が広いということで、非常に有効な国内的に見ましても不況対策の一つではないかと、こういうふうに考えておるわけでございます。もちろん現在の不況を克服いたしますためにはプラント輸出のみに頼るというわけではございませんで、いわゆる内需の喚起対策ということにつきましても、まず一つは、五十一年度、今度の国会で補正予算をお願いし、御審議の上成立をいたしました。これもなるべく早く執行する。それから五十二年度につきましても、従来の不況の回復時と違いまして民間の設備投資の盛り上がりというものが非常に低うございますから、いわゆる公共事業重点の予算が組まれておりまして、額にして四兆二千八百億、五十一年度の当初予算と比べますと二一・四%と、公共事業に非常にウエートがかかっておりまして、そういうことで五十二年度の経済見通しにおきましても、いわゆる政府の資本支出は五十一年が名目で九・六%でございましたが、五十二年度は一五・九と、一六%近い、要するに経済回復の中での非常に大きな伸び率を見込んでおるというわけでございまして、その点では内需の振興をあわせまして、その一つの景気対策の一環としてプラント輸出の重要性も認識をしている、こういうことでございます。
○須藤五郎君 私たちは、あなたのおっしゃるとおりにはこの方針を受け取っていないわけですが、次の質問に移ってまいることにいたしましょう。 私は、世界じゅうで摩擦を引き起こしておるとということを——先ほどあなたの言葉にちょっと摩擦という言葉が出たように思いますが、世界じゅうで摩擦を引き起こして紛争を生んでいる日本の輸出攻勢ですね。長期不況の中で大企業がその生きる道を海外にしか求めることができないということを示しておると、こういうふうに思います。これは不況脱出政策の結果でもあり、また、これまで進められてまいりました産業政策から見ますると当然予想されることだと思います。私は単に輸出相手国の反発があるからという理由からだけではなく、わが国の景気回復、日本経済再建への立場からも輸出第一主義を改めるべきだと、こういうふうに私たちは思うわけです。つり合いのとれた産業構造をつくり上げる努力をすると同時に、内需、特に国民の購買力を高め、景気の回復を図るべきではないか、こういうように私たちは考えておるわけです。 われわれとは現状認識は違いますが、森山貿易局長も日刊工業新聞のインタビューでこう言っています。輸出に比重をかけ過ぎる景気浮揚をとってはだめで、それでは内需、経済協力の双方が輸出の伸びについてこない、こういうふうに言っておられます。内需喚起の必要性を説いておるわけです。内需と輸出や経済協力との関係につきましては私は意見を異にしますが、内需と輸出にアンバランスが生じていることは事実だと思います。内需、特に国民の購買力、消費力を引き上げて景気回復を図る方向に重点を置いた政策に切りかえるべきだと思いますが、通産大臣、あなたはどういうふうにお考えになりますか。
○国務大臣(田中龍夫君) 須藤先生の御意見でございますが、私は両々相まった方がよりいいのではないか、もちろん内需の振興によりましての景気回復、これもあらゆる面から政府といたしましては総合的にいたしております。のみならず、また日本国というものが資源のない国でございますから、どうしても食糧、原料、材料、燃料、すべてを海外に求めなゃきならぬ上から申しまして、やはり何といいましても外貨をかせがなきゃならない。その中におきまして、いろいろとECやアメリカとの間に問題の起こっておりまする対外貿易の問題もさることでございますが、同時に、摩擦のない輸出といたしまして、相手国からも喜ばれ、頼まれ、そして共存共栄の道をつくるプロジェクトの問題あるいはプラント輸出の問題、こういう意味から申しまして外貨の獲得と、こういう問題はぜひ必要であろうと存じます。先生のおっしゃいまする内政面の景気回復の高揚と同時に、また、ただいま御審議をいただいておりまするプラント輸出等々のの問題と両々相まってこそ初めて有終の美がなし得るものだと、かように存じておる次第でございます。
○須藤五郎君 大臣、そのバランスがとれてないところに問題があって、そして外国から日本が攻撃される点があるんでしょう。私は、この際は内需に力を注ぎ、ということは国民の生活にもっと金を使うべきでないか、貿易をしてもうけることばかり考えないで内需の方に重点を移すべきでないかということを言っておるわけですね。私はどちらがどうだということを言っておるわけじゃないです。いまの比重がバランスがとれてないという点を私はいま質問したわけですが、大臣、これで結構だというお考えですか、どうですか。
○国務大臣(田中龍夫君) 私は、両々相まって整合性のある有終の美をなしたいと、かように考えております。
○須藤五郎君 両々相まってと言うけれども、両々相まってないわけですね、現在は。そこに問題がある。なお、こういうことでもっともっとそこへ物を売ろう売ろうと、ブラントをどんどん売って、どんどん外国の金をもうけていこうという、そういうことばっかり考えていらっしゃるから問題が起こるんではないかということを私は言っているのですが、本当にバランスはとれてないじゃないですか。そういうふうにお考えになりませんか。
○国務大臣(田中龍夫君) 私どもは、このプラント輸出の問題は単なる単体の貿易とはおのずから異なっておると、後発途上国におきましても工業化を進めたいといういわゆる民族としての向上ということを考えまして、日本の方にいろいろな発注をいたしてまいります。また、そのことは各地のLDC等におきまする民族としてのレベルアップということ、これはまた世界人類のためにもぜひ必要なことであろう、こういうふうな意味から、このプラント輸出という問題を単にいわゆるこっちの勝手でもって押しつけてどうこうということではございません。あるいはまた、産油国等々におきますると、やはり油を売ることによりましてその国の、少なくとも油のある間に大いにレベルを上げていこうという産業政策を持っておりますので、その求めに応じてわれわれの方もそれにこたえていっておるというようなことから、先方にも喜ばれ、われわれの方も助かるという、双方が喜ぶという経済の原則に従いまして本プラント輸出の問題、さらにひいてはボンドの問題によります円滑な輸出が可能になりまするように御審議を賜っておるような次第でございまして、その辺いろいろと御意見もございますかも存じませんが、私の所見を申し上げる次第でございます。
○須藤五郎君 大臣、いまの方針をずっとやっていくならば、外国からは喜ばれなくて日本の国民にも喜ばれない、双方から喜ばれないという状態が私は現在すでにもう生まれていると思うんですね。だから、今回は内需に重点を置いて経済政策を考えていくべきでないか、こういうふうに私は申し上げておきたいと思うんです。 経済協力と称しまして国家資金がふんだんに使われております。たとえば輸銀を見ますると、ブラント輸出には五十二年度三千三百億円もの資金が商社やメーカーなど大企業に長期低利で融資されております。ひとり大企業の成長に貢献するという仕組みは何ら変わっていないわけです。それどころか、このプラント輸出にはブーメラン現象と言われる逆輸入の問題があります。これはすでに東南アジアに輸出されました繊維プラントで証明済みのことであり、わが国産業にはね返ってくることは必至だと思います。この点についてどのような対策があるのかお聞きしておきたいと思います。今日日本の繊維業者が非常に苦しい立場に置かれているのは、これにも原因があるということははっきり申し上げたいと思います。
○政府委員(森山信吾君) まず、輸出入銀行の資金枠の問題でございますが、先生御指摘のございました数字、これは大企業のみに充当されるというものでもないというふうに私どもは理解いたしております。
○須藤五郎君 森山さん、もう少し言葉をはっきり言ってください、声も大きく。ちょっと聞きづらいです。
○政府委員(森山信吾君) 先生の御指摘になりました輸出入銀行の資金枠につきましては、大企業にすべて出されるという性格のものではないというふうに私どもは理解いたしております。 それから先ほど来政府委員として答弁申し上げておりますように、プラント輸出の中に占めます中小企業の比率と申しますのは大変高うございまして、私どもの計算では三五%程度が中小企業の方々によって占められると、こういうことも考えておりますので、ブラント輸出即大企業擁護というふうには考えていないわけでございます。 それから、第二点に御指摘のございましたいわゆるブーメラン現象でございますが、御指摘のとおり、わが国から輸出されましたプラントによりまして生産されましたものがわが国に逆輸入してくるという現象は確かにございます。そこで、私どもなりの対応を考えておるわけでございますが、一つは、相手国市場からの要請によりまして、相手国の経済計画に即したもの、あるいは経済協力的な効果の強いもの、こういうような観点から審査をいたしますと同時に、当該国で生産されたものが日本に逆輸入をされまして、日本の業界が大変迷惑をこうむるというようなものにつきましては、ケース・バイ・ケースで慎重に対応する、こういうシステムをとっておるところでございます。
○須藤五郎君 そのブーメラン現象で逆輸入されたものに対して、日本の業界が非常に困っていると。それに対してはケース・バイ・ケースで善処しているとあなたおっしゃいますけれども、決して善処されてない。本当に苦しい思いするのは日本の零細業者、企業です、逆輸入によって。それに対してそんな大きなことがあなた言えるんですか。日本の繊維業者、それにどういう手を打って尽くしていらっしゃるのですか、具体的に言ってください。
○政府委員(森山信吾君) プラント輸出の申請がございますと、私どもは各所管の局に対しまして一応の合い議をするわけでございます。私どもプラント輸出を担当いたしております部局では判断のできないような問題もあろうかと思います。たとえば繊維関係で申しますと、生活産業局というものがございまして、繊維業界の実態をよく承知しております部局に相談をいたしまして、このプラントを許可することが是か非かという判断を所管の局に判断を仰いでおる、こういうようなことでございます。もちろん先生の御指摘のございましたブーメラン現象と言いますものは、現実の問題として大変真剣に判断をしなきゃならぬという観点からそういうことを行っておるわけでございますが、片や、わが国自身の産業構造の高度化の問題、あるいは先ほど御答弁申し上げましたように、相手国に対する経済協力の観点、こういう問題もございますので、そういう問題を総合的に判断をしてケース・バイ・ケースに決めるというふうに申し上げたわけでございます。
○須藤五郎君 この逆輸入の問題で実際に日本の繊維業界がどんな迷惑を受け、どんなに困っておるかという点は、通産省としても責任を持って調査する必要がありますよ。あなた、本当に実態を調査に行ってないようだし、つかんでいないように私は思うのです。私のところには方々から訴えが来ますよ。それはもっと深刻です、今日。だから、その点は通産省としてもよく調査して、そうして対処をしていく必要があるということを私は申し上げておきますよ。これはぜひやってもらいたい。 ブーメラン現象に関連して石油価格についてお聞きしておきますが、まず国内でも世界的に見ても需給ギャップが拡大しておりまして、供給過剰だと、こういうふうに私たちは思いますが、どういう状況にあるのか、ひとつ聞かしていただきたいと思います。 それから次に、国内では通産省の行政指導もあり、需給バランスを図っていくことは可能ではありますが、世界的に見た場合、当然のことながら大きな数字にはなると思いますが、全体の需給動向をつかむことのできる機関なりセンターはあるのかどうか、伺っておきたい。
○政府委員(天谷直弘君) まず最初に、需給の状況、現状を申し上げます。一九七五年についてみますと、エチレンベースで申し上げまして、世界全体の設備能力はおおむね三千四百万トンでございます。稼働率は七〇%程度でございます。なお、日本の現在の稼働率は、七五年には六五%でございましたけれども、現在は七〇%程度に上昇をいたしております。一九八〇年ごろの需給状況がどうなるかということに関しましては、これは見通しが非常に困難でございます。現在のように世界経済、特に石油危機以後、世界経済が非常に変動が激しくなっておりますので、数年先の状況を的確に見通すということはなかなか人間わざではむずかしいことでございます。石油化学の八〇年の状況につきまして、この自信のある見通しを出しておる国もあるいは国際機関も現在のところはないというのが実際の状況でございます。もちろん非公式にある程度の見通しということはやっておりますけれども、権威を持ってそういう見通しを立てているところは残念ながら現在のところはございません。
○須藤五郎君 やはりそういう機関なりセンターをつくって、はっきり見通しをつかんでいくということは私は必要だと思うんですが、そういう機関をつくろうという御意思も、センターをつくる意思もお持ちじゃないということになりますか。
○政府委員(天谷直弘君) もしセンターなり機関なりをつくれば、その機関が必ずりっぱな見通しを立てることができるということであれば当然つくるべきであるということになりますけれども、機関さえつくればそういうすばらしい能力が備わるという自信もございませんので、われわれとしては、現在の通産省なり、あるいはOECDであるとか、あるいは石油化学工業協会であるとか、そういうところでいろいろ見通しの作業をするということでやむな得ないのではないかというふうに考えております。
○須藤五郎君 見通しも何もない、やみくもでやっていくということになろうかと思うのですが、この点よく検討をして善処していくべきだと思います。 次は、御承知のように経済協力推進ということで、中東や東南アジアなどへの石油化学コンビナートが計画され、着工の段階にあると思いますが、韓国の麗水、中東経済協力の一環としてのサウジアラビアやイランですね。それにASEAN共同投資プロジェクトの中核事業であるシンガポールの石油化学コンビナート計画であります。ところが、先ほどお聞きしましたように、国内の石油化学製品は供給過剰となっており、エチレンは七〇%操業というのが現状だと聞いております。長期的に見ますならば、これらのコンビナートが操業を開始すれば、わが国石油化学への影響ははかり知れないものがあると言わなければならぬと思います。石油化学製品の供給過剰状態の中で、このような海外の四大プロジェクトを抱えてどうこれに対処していくお考えか、その点を伺っておきたいと思います。
○政府委員(天谷直弘君) 言うまでもないことでございますけれども、現在日本及び世界は自由貿易体制をとっております。したがいまして、日本以外のところで、シンガポールであろうと麗水であろうと、あるいは中東であろうと、あるいはアメリカ、ヨーロッパ、あらゆるところで増設計画があれば、それは将来の需給に影響を及ぼすことは明白でございます。なかんずく現在一番大きな増設計画を立てておりますのはアメリカ及びヨーロッパでございます。正確なことはわかりませんが、アメリカでは八〇年までに約五百万トンのエチレン能力の増設をすると言われており、西ヨーロッパにつきましてもおおむね同様の増設計画があるというふうに一応考えております。したがいまして、これらの計画とそれから需要とが合わない場合には世界市場は非常に供給超過になるということになるかと思いますが、われわれといたしましては、先ほども申し上げましたように、神様でない限り正確な見通しということは立てるわけにはまいりませんけれども、現段階におきましていろいろ知恵をしぼって考えてみます限りにおきましては、操業率は八〇年には現段階よりはむしろ数%上昇するであろうというふうな暫定的な一応の見通しを持っておるわけでございます。そういう中におきまして、韓国、シンガポール、中近東等の石油化学計画がいかなる影響を持つであろうかという御質問であろうかと存じます。 まず、韓国でございますが、これは韓国が非常に高度成長を遂げておりまして、麗水等で生産される石油化学製品の大部分は韓国の内需によって吸収されるであろうというふうに一応考えております。 それから次がイランでございますが、イランはおおむね純内需型である。汎用樹脂につきましてはほとんどイランの内需で消化されるであろうというふうに考えます。他方、BTX及びEDCに関しましては、生産の一割ないし二割程度は場合によっては輸出市場に依存せざるを得ないかもしれないと。この輸出市場はそれではどこかと言いますと、そこまで精密なことはわかりませんが、おおむね国際市場で消化することは可能であろうというふうに考えております。 次がシンガポールでございますが、申すまでもないことながら、シンガポールは人口が非常に小さくて国内市場は狭小でございますから、したがいまして、このプラントにおける製品はどうしても輸出依存ということにならざるを得ないわけでございます。そこで、この輸出市場がどこに見つかるかということでございますが、われわれといたしましては東南アジア市場における一九八〇年代の需給状況を一応想定をいたしておりますが、その想定によりますと、八一年ないし二年程度であれば、シンガポールのプロジェクトから出てくるところの石油化学製品は東南アジア市場においておおむね吸収可能であろうというふうに考えております。 次がサウジアラビアでございますが、サウジアラビアの計画はまだ具体化いたしておりません。日本のサウジアラビアプロジェクトは現在のところまだ具体化いたしておりません。海の物とも山の物とも言いがたいような状況でございます。ただし、日本を除くところのアメリカ、主としてアメリカの大化学企業あるいは大石油企業、すなわちエクソン、モービル、それからダウケミカル、それからシェル、こういう国際大企業がサウジアラビアにおきましておおむね二百万トンの石油化学の投資をするという計画は現在着々進行中でございまして、これはいつごろできるか必ずしもはっきりはいたしませんが、この動向によりましては国際市場にかなりの影響を及ぼす可能性もあると考えております。
○須藤五郎君 これら、先ほど述べましたね、四大コンビナートに関係しておる日本の商社は一体どことどこでございましょう。
○説明員(杉山和男君) まず、イランのバンダルシャプール計画でございますが、これは三井物産などいわゆる三井グループが推進しておるものでございます。具体的に申しますと、三井物産、三井東圧、東洋曹達、三井石油化学、日本合成ゴム、これがイラン石油化学開発という会社をつくりまして、この会社が五〇%を出資をいたしまして、イラン側の国営石油化学会社というのがやはり同じく五〇%出資をいたしまして、五〇、五〇の合弁会社でイラン・ジャパン・ペトロケミカルという現地法人ができており、ここが主体になって事業計画を実行に移すということになっております。 それから第二に、韓国の関連でございますが、やはり三井物産などの三井グループが推進しておりまして、具体的に申しますと、三井石油化学、三井東圧化学、それから日本石油化学、三井物産、これが第一化学工業という投資会社をつくりまして、先ほど申し上げましたイランと同じように五〇%の出資を行う。それから相手は麗水石油化学という会社でございまして、これが五〇%の出資を行いまして、コナン石油化学という会社をつくっております。これは韓国のコナン・エチレンというエチレンセンターからエチレンの供給を受けまして、誘導品の一部をつくるという計画になっております。 それからシンガポールにつきましては、先ほど基礎産業局長から申しましたように、シンガポール政府がきわめて熱心に工業化の一つの柱というふうに考えておるわけでございますが、日本側のパートナーといたしましては現在のことろ住友化学が中心になりまして、ほかの日本のエチレンセンターの会社を含めて現在検討中というところでございます。 それから第四に、サウジアラビアの石油化学につきましては、従来三菱商事、三菱油化といった三菱グループがコンタクトをしてまいったわけでございますが、先ほどの答弁にございますように、サウジ側は一応アメリカ等の四社とすでに詳細にわたりますエグゼキュティブスタディーに入っているということでございますので、この計画が実現するかどうか、また実現するとしていつの時点になるのかということは全く未定でございます。
○須藤五郎君 日本のプラント輸出の特徴は、総合商社がなければ調査や企画もできないところにあると思います。こういう形をとらざるを得ないこと、商社が先頭に立っているところに国内経済を混乱させ、世界貿易をますます無政府的な状態に陥れる大きな問題があると思うんです。総合商社はますます巨大化しまして、わが国の輸出入ばかりでなく、外国間貿易にも手を広げておるのが現状です。十大商社の五十年度の外国間貿易は百五十億ドルにも及んでおります。石油化学コンビナートなどのプラント輸出のほとんどはカウンターパーチェスが含まれているのが通例でございます。カウンターパーチェスというのは、こちらが出した機械でつくったそれを、商社がそのつくったものを売りさばくところまで入っていくということだと聞いておりますが、これが通例だと聞いております。国内経済の発展のためとか称しましても、基本的には輸出を目的とするものとならざるを得ないと思うんです。政府は、プラント輸出は発展途上国の工業化に役立ち、摩擦が少ないとおっしゃいますが、事態は全く逆ではないでしょうか。受け入れる国は工業基地を提供するだけであり、逆輸入によって国内産業が打撃を受けざるを得ないようになります。結局、利益をむさぼるのは多国籍化した商社、大企業であると言わなければならぬと思うんです。 さきに述べました四大プロジェクトについて聞きますが、これらについてもカウンターパーチェス契約が入ると思いますが、どうでしょうか。それならば予想される過剰供給製品をどのように処理する方針なのか。さらに、商社等に対する規制がなくては実効あるものとならないと思いますが、どうでございましょうか。
○説明員(杉山和男君) 石油化学のプロジェクトにつきまして、御指摘の四つのプロジェクトにつきまして、特に現在計画が進んでおりますイランとそれから韓国につきましては、先ほど基礎産業局長から、大体大部分がその国の内需、いわばその国の輸入防遏型の用途ということで御説明あったと思います。さらに、シンガポール並びにサウジアラビアにつきましては、これは今後の検討事項でございますので、いまのところそのでき上がった製品がどこに行くかということは未定でございます。したがいまして、そのような状況でございますので、現在進行中の二つのプロジェクトにつきましては、御指摘の輸出業者が輸入業者からその製品を引き取るという厳密な意味でのカウンターパーチェスというものにつきましては、そのようなことはないと私どもは考えております。
○須藤五郎君 もう一遍聞いておきますが、これら四大プロジェクトはカウンターパーチェス、これは入るんですか、そういう方針なんですか、違うんですか。
○説明員(杉山和男君) 今後の計画になっておりますシンガポールそれからサウジアラビア、いずれも国内需要が非常に少ない、人口が少ないところでございますので、国内需要が少ないということで、外に向かって製品輸出をするという意味で日本側のパートナーに対してそういう要求が出てくるということは予想されないところではございません。ただ、現在の進行中のプロジェクトについてはそういう決定にはなっておりません。
○須藤五郎君 ブーメラン現象につきましては、政府もよく承知していらっしゃることであります。しかし、政府の対応はきわめて便乗的なもので、発展途上国への進出形態が世界的にプラント輸出になったから、これにおくれまいとやみくもに推進している面がきわめて強いというふうに私たちは受けとめておりますが、その結果、いま挙げました石油化学のように、国内産業の長期的な展望どころか短期的にも調整のつかない事態に陥ってしまうのでございましょう。こういうことでは国内産業構造のゆがみを正し、つり合いのとれた経済発展を進める基本政策が出てこないのは当然のことだと言わなければならぬと思います。また、政府や財界は日本の産業構造の高度化を挙げていらっしゃいますが、先端産業と言われる分野の大部分は、技術面から見ましてもアメリカに依存、従属している状態でございます。こういう貿易政策、産業構造政策をとる以上、日本産業の活路、進路は開けないと思いますが、どうでございましょうか。
○政府委員(濃野滋君) 先生御指摘の産業構造問題、これは私ども通産省といたしましても、これからの産業政策のうちで最も重点を置きまして、長期的なあり方を見出していかなければならない最も重要な問題であると私ども思っております。昭和三十年代後半から四十年代の半ばにかけましたいわゆる高度成長時代から、この石油ショック後、経済成長の減速化という事態に直面をいたしまして、しかも経済成長はある一定の雇用——現在就業者数約五千三百万程度でございますが、私どもはやはり昭和六十年度には五千六百万人を超える人にいわば就業の機会を与えなければならぬという就業機会の確保の問題、これはぜひとも達成しなければいけない。同時に、石油を中心としましたエネルギーあるいはその他の資源問題という制約が従来以上にも増してきておりますし、国内的に見ましても水の供給確保の問題あるいは土地の問題等いろいろな制約条件というのがふえてきておりまして、その中でどういう方向でこれから日本の産業を持っていくかということは大変重要な問題だと思います。 御案内のように、そういう考え方に立ちまして、私どもは昭和四十九年に六十年を目標といたします産業構造の長期ビジョンというものをつくりまして、以来、五十年、五十一年と三回にわたりましてビジョンの見直しをやっておりますが、その中の基本的な考えはいまのような供給面の制約、そのもとで第一は、何と申しましても国民の要請、つまり産業構造と申しますのは、産業が財にいたしましてもあるいはサービスにいたしましても、国民が何を求めるかということに合うということが第一でございますので、そういうふうな国民のニーズにこたえる産業構造はいかにあるべきか。それから第二は、いま申し上げましたいろいろな制約条件の中で、やはりエネルギー資源の制約というのが非常に大きな制約でございますので、省資源、省エネルギー型の要するに産業に持っていかなければいかぬのじゃないかという第二の問題。それから、先ほどから御指摘のございますようないろいろ国際的な問題というものが今後ますますふえてまいりますし、日本経済自身も従来以上に要するに国際的な連携あるいは国際経済の中での動き方ということがウエートがふえてくると思いますので、そういう点を勘案した産業構造へ転換をしていくということでこれからの活路を見出さなければならない、こういうふうに考えております。
○須藤五郎君 もう時間が参りましたから、この一問で最後にいたします。 これまで見てきましたように、現在の貿易問題の根本は輸出圧力を生むわが国の経済構造にあると思います。もともとわが国民の購買力は欧米に比べても段違いに低いものであったわけでございますが、その上に賃金は抑制されたままでございます。国内市場が自民党政府の政策によりましてますます小さくされているところに私は不況長期化の原因の一つがある、こういうように考えます。いま必要なことは何かと言えば、プラント輸出について言いますならば、商社や銀行のリスクを肩がわりするために国の恩典を大企業に集中することではなく、政府の産構審長期ビジョンで後退が予測されております農林、水産、石炭などの産業分野に投資の流れを変え、国民の消費水準を向上させることであると思います。この点について大臣の見解を伺いたいと思います。 日本共産党は、輸出保険法の一部を改正する法律案には反対の態度であることを表明して、私の質問を終わりますが、大臣、最後にお答えを願います。
○国務大臣(田中龍夫君) 御指摘の、あるいは農業あるいは石炭、その他これらの産業に対しまする何とかこれらを振興し、同時に安定した姿に持ってまいり、国内の景気の回復をしなきゃならぬ、かように一方においては存じながら、他方においては、またそのためにもこのプラント輸出をぜひしなければならない。同時にまた、このプラント輸出が可能なためにはまずもってボンド保険の問題を解決いたすべきである。かような気持ちをもちまして、先生のいろいろな貴重な御注意に対しましてお礼を申しながら、お答えといたします。
○須藤五郎君 最後に、意見になるかと思いますが、いまの大臣のお答えを伺っていましても、私たちの意見とは非常な違いがあるように思うんですね。あなたは貿易をすることによって、外需、外に物を売ることによってこの問題を解決していこう、こういうふうにお考えらしいですが、私たちはもっと内需の面をふやすことに、ということは、国民の収入を上げることによって私たちはそれを解決していかなきゃならぬ、こういうふうな立場をとっておるわけですね。どうも大臣は貿易貿易と、貿易だけふえればすべての問題が解決していくようなこういう御議論のように思いますが、その点は私たちとは考えが非常に大きな違いがあるということを申し上げます。 これで私の質問を終わります。
○委員長(加藤武徳君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加藤武徳君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 輸出保険法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(加藤武徳君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 竹田君から発言を求められておりますので、これを許します。竹田君。
○竹田現照君 私は、ただいま可決されました輸出保険法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党、民社党の四党共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 輸出保険法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、プラント類の輸出等が健全に行われるようアフターサービス体制の確立、コンサルタント事業の育成等の諸施策の拡充に努め、わが国の貿易環境の変化に対応して輸出保険制度についてその見直しを今後とも適切に行うとともに、本法施行にあたり、輸出保証保険制度について中小企業者の利用が確保できるように包括保険制度の内容を検討すべきである。 右決議する。 以上であります。
○委員長(加藤武徳君) ただいま竹田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(加藤武徳君) 多数と認めます。よって、竹田君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し通商産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。田中通産大臣。
○国務大臣(田中龍夫君) ただいま議決をいただきました法律案に対しまして附帯決議がついておりまするが、その御趣旨を尊重いたしまして、万全を期する所存でございます。
○委員長(加藤武徳君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加藤武徳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時十一分散会 —————・—————