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80回国会参議院1977/03/10

建設委員会 第4号

発言数
180
登壇者
23
会派数
5
開催日
1977/03/10

会議録

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) ただいまから建設委員会を開会いたします。  参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  建設事業並びに建設諸計画に関する調査のため、本日の委員会に参考人として日本道路公団役職員の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ―――――――――――――

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 建設事業並びに建設諸計画に関する調査を議題といたします。  まず、今期国会における建設省関係提出予定法案の概要について政府から説明を聴取いたします。粟屋建設大臣官房長。

粟屋敏信建設大臣官房長

○政府委員(粟屋敏信君) お手元の「第八十回国会提出予定法案」につきまして簡単に御説明を申し上げます。  建設省の提出予定法案は三件でございまして、そのうち予算関係が一件、その他が二件でございます。  最初に、お手元の表の第二番目にございます昭和五十年度における道路整備費の財源の特例等に関する法律の一部を改正する法律案でございますが、これは先般すでに御審議、御議決をいただきまして成立をいたしたものでございます。  一番目の治山治水緊急措置法の一部を改正する法律案でございますが、治山治水事業の推進を図るため、現行の五カ年計画に引き続きまして、昭和五十二年度を初年度とする第五次治山事業五カ年計画及び第五次治水事業五カ年計画を策定いたすとともに、治水事業五カ年計画の対象といたしまして準用河川に関する事業を追加する等、所要の改正を行うものでございまして、すでに提出済みでございます。  三番目の既存の特殊建築物等の防火避難施設の整備に関する臨時特別措置法案でございますが、先般七十八国会におきまして建築基準法の一部改正案につきまして御審議をいただきました際、当委員会の強い御要求がございまして、既存の特殊建築物等に対して一定の防火避難施設を整備させるとともに、これに必要な資金のあっせん等の措置を講ずることを内容といたしております法案でございまして、目下鋭意検討中でございます。  以上でございます。     ―――――――――――――

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 次に、建設省関係予算の概要について説明を聴取いたします。粟屋官房長。

粟屋敏信建設大臣官房長

○政府委員(粟屋敏信君) 建設省関係予算の概要につきまして、まず私から総括的にお話を申し上げ、以下、各局長から説明申し上げますが、便宜お手元にございます「昭和五十二年度建設省関係予算の大綱」に沿いまして説明を申し上げたいと思います。  建設省所管の一般会計予算は、歳入百三十四億四千九百余万円、歳出二兆六千七百二十三億五千七百余万円、国庫債務負担行為三千七百十三億六千二百余万円でありますが、建設省に移しがえを予定されている総理府所管予算を合わせた建設省関係の一般会計予算では、歳出三兆百四十億八千八百余万円、国庫債務負担行為三千八百九十七億一千余万円を予定いたしております。次に、建設省所管の特別会計について、まず道路整備特別会計では、歳入歳出とも一兆四千三百九十二億三百余万円、国庫債務負担行為二千三百七十六億二千百余万円、治水特別会計では、歳入歳出とも六千四百十億一千百余万円、国庫債務負担行為一千二百一億六千四百余万円、都市開発資金融通特別会計では、歳入歳出とも三百八十五億四千四百余万円を予定いたしております。  また、大蔵省と共管の特定国有財産整備特別会計のうち、建設省所掌分については、歳出七百四億八千百余万円、国庫債務負担行為六百九十六億五千二百余万円を予定いたしております。  建設省といたしましては、以上の予算によりまして、住宅・宅地対策、都市対策、国土保全・水資源対策、道路整備等、各般にわたる国土建設施策を推進してまいる所存でございます。ちなみに、国費の五十一年度当初予算に対する伸び率は二一%の増でございます。  建設省関係の事業費総額でございますが、八兆七千三百九十五億二千二百万円でございまして、五十一年度の当初事業費に対しまして一七%の増と相なっております。  以上でございます。

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 次に、建設省の各局別予算について順次説明を聴取いたします。大富計画局長。

大富宏建設省計画局長

○政府委員(大富宏君) 「計画局関係予算説明資料」という白いパンフレットで説明さしていただきます。  まず、二ページをお開きいただきたいと思いますが、昭和五十二年度の計画局関係予算の総括表でございます。計画局関係では四本柱がございまして、第一番目は宅地供給の推進。ここに宅地開発公団の関連施設整備事業助成基金造成交付金、それから宅地開発等関連公共施設等整備事業助成金、それから三番目に宅地供給関係調査等、こういう内容でございます。十一億六千四百万円。  それから第二番目が、建設業に関する施策の推進一億八千五百万円ということで、建設業等の振興、建設労働力・資材対策の推進が内容でございます。  三番目が国際協力の推進ということで二億八百万円。  その他といたしまして二億七千万円ございますが、これは地方の開発整備等、それから建設経済分析の充実等、いわゆる調査統計関係でございまして、五十二年度の国費総額は十八億二千七百万円ということで、前年度よりも十三億四千六百万円の減でございます。  それから三ページの宅地開発公団、住宅公団、金融公庫の事業費でございますが、三公団、公庫合わせまして六千百五十一億二千百万円ということで前年度比一・〇七ということになっております。  それから六ページ。各論は主な点だけ御説明いたしたいと思いますが、まず六ページの宅地開発公団の宅地開発事業でございますが、事業費は五百四十五億、前年度並みでございますが、これによりまして施行面積三千ヘクタールの事業を実施することにしておりますが、主なものといたしましては、(1)に書いてございますように、関連施設整備事業助成基金を十億組みまして、前年度まで七十五億ございましたので八十五億ということになったわけでございます。それから関連公共公益施設整備に係る地方公共団体の償還金利、従来七・五%でございましたが、これを六・五%に引き下げた。それから、そろそろ区画整理事業が始まりますので、特定土地区画整理事業に対する補助金の制度を創設いたすということが主なものでございます。  それから八ページに入ります。日本住宅公団の宅地開発事業でございますが、総事業費三千六百五億円ということで開発に着手いたしますが、主なものといたしましては、造成単価を引き上げたことと、それから新都市センター開発株式会社、それから高蔵寺ニュータウン、平城ニュータウン、いわゆる第三セクターに対する出資を追加いたしたことでございます。  それから十ページに入りまして、住宅金融公庫の宅地開発融資でございますが、これは総事業費二千一億円を組みまして事業を進めるわけでございますが、主な内容といたしましては、(1)で造成単価を引き上げたということと、従来三大都市圏に限定をしておりました融資対象地域を人口百万まで拡大いたしたということと、三番目に地域環境整備施設というものを関連公共公益施設の融資対象施設に追加いたしたこと。それから四番目に、宅地防災工事に対する貸付限度額が従来二百万円でございましたのを二百五十万円まで引き上げたということと、災害被災者等のために地方公共団体等が行う宅地造成事業に対する融資条件というものを改善いたしたことでございます。  それから十三ページ。これは開発銀行の民間宅地開発融資でございますが、これも住宅金融公庫と同じように、従来三大都市圏に限定いたしておりましたのを人口百万以上の都市まで拡大いたしたことが主なものでございます。  それからずっと省略いたしまして、十九ページ。国際協力の推進でございますが、今後国際協力関係が非常に重要になるものでございますから、計画局に国際課というのを新たに新設いたしました。それから建設アタッシェもケニアに増員することになりました。それからさらに、海外建設工事を今後推進せにゃいかぬわけでございますが、それの助成金といたしまして一億を社団法人海外建設協力会に助成をしたということでございます。  以上で終わります。

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 中村都市局長

中村清建設省都市局長

○政府委員(中村清君) 「都市局関係予算説明資料」で御説明を申し上げます。  まず二ページ、三ページをお開きいただきますと、都市局関係予算の総括表がございます。都市局の予算は、一般会計分とそれから道路整備特別会計分、二つに分かれておりまして、総計で言いますと、一番下の合計の欄でございますが、五十二年度の事業費一兆三千五百十五億五千六百万円、国費が六千七百九十三億三千百万円ということでございまして、うち一般会計分が、少し上の中ほどの欄でございますが、事業費七千八百八十四億八千五百万円、国費が三千九百三億四千六百万円。それから道路整備特別会計は、下から二行目でございますが、事業費五千六百三十億七千百万円、国費二千八百八十九億八千五百万円ということでございます。対前年の伸びでございますが、倍率としましては、国費で二六%ということになっておりまして、特に伸び率が大きいのは一番上の都市計画事業でございます。伸び率が国費で一・三六ということになっております。都市計画事業は特に大きくなりましたが、その下をごらんいただきますと、下水道事業で一・三八倍という伸び率になっております。下水道の伸びが非常に大きかったということが、都市局全体の予算の伸びが大きかったということにつながるのではないかと思っております。  以下、各論につきまして主要な事項を御説明を申し上げたいと思います。  まず、四ページでございますが、下水道事業でございます。第四次の下水道整備五カ年計画が五十一年から発足をいたしまして、来年度がその二年目に当たるわけでございますが、累計の進捗率は、四ページの中ほどの表がございますが、五十二年度の累計進捗率、総事業費で二三・四%、補助対象で二三・三%という累計の進捗率になります。なお、ちょっと新しい事項といたしましては、五ページの(5)というところがございますが、水質保全を一層強化するための共同水質検査施設の整備、これを新しく補助の対象にいたしました。もちろん言うまでもなく、処理場の水質管理、あるいは除害施設の監督指導の効率化、あるいは高度化を図るためのものでございます。  それから、ちょっと飛びまして、八ページに移っていただきますと、公園事業でございますが、第二次の都市公園等整備五カ年計画の同じく二年目に当たります。真ん中の表がございますが、直轄・補助対象事業費を合わせた五十二年度の累計進捗率は二五・二%、事業費で千三十一億円ということになっております。ちょっと飛びまして、十ページにまいりますと、新しい事項といたしまして、一番上の(3)でございますが、一定規模以上の都市公園における管理事務所を新たに補助対象とする、これは従前は補助の対象になっておりませんでしたが、補助対象にするということでございます。続いて(4)でございますが、公園事業調査といたしまして、陛下御在位五十年記念事業の一環として設置する国営公園の整備に必要な調査、それから防災的役割りを持つ都市公園の整備について、その配置、整備手法及び整備効果等、事業実施に伴う具体的事項についての調査を実施するための調査費を計上いたしております。  それから、少し飛びまして、十六ページの土地区画整理事業でございますが、土地区画整理事業として目新しいのは、1の(6)でございますが、大都市の周辺地域におきまして、良好な住宅の用に供する宅地の大量供給と健全な市街地の形成を図るため、新たに宅地開発公団が施行いたします特定土地区画整理事業につきまして補助の制度を採用いたしております。なお、組合施行の土地区画整理事業につきましては、従来から貸付金の制度が認められておりますが、貸付金の基準単価を引き上げるということにいたしまして、2の(1)で、十六ページでございますが、平米当たりの単価をそれぞれ約四〇%ほど引き上げをいたしております。  次に、十八ページの街路事業でございますが、目新しいものといたしましては3でございますが、総合都市交通施設整備事業ということで、従来、ともすればばらばらになりがちでありました各省各庁の施策を総合的に統一をしてやるということで、良好な都市の交通環境の形成を図ろうというものでございます。  あとは、二十二ページから二十四ページにかけまして、いわゆる都市高速道路。首都高速道路なり阪神高速道路の新規に完成する区間、あるいは新規に着手する個所を書いておきました。  簡単でございますが、以上のとおりでございます。

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 栂野河川局長。

栂野康行建設省河川局長

○政府委員(栂野康行君) では、「河川局関係予算説明資料」に基づいて御説明していきたいと思います。  まず、二ページ、三ページをおあけいただきたいと思います。河川局としましては、治水事業、海岸事業、急傾斜地崩壊対策事業、それに災害復旧関係事業という四つの柱を管轄しております。治水事業の予算は、事業費で申し上げますと七千五百四十一億三千四百万円。海岸事業が二百九十二億四千八百万円。急傾斜地崩壊対策事業が百七十八億八千六百万円。災害復旧関係事業が四千百二億三千九百万円。合計しまして一兆二千百十五億七百万円でございます。これを前年度と対比いたしてみますと、右から四つ目の欄でございますけれども、治水事業でいきますと、伸び率が二一%ということでございます。内容としましては、河川、砂防が同じく二一%で、ダムが二三%でございます。海岸が一六%の伸びでございます。急傾斜地崩壊対策事業、いわゆるがけ崩れ事業でございますが、これに重点を置きまして四四%の伸びを示しております。  次に、各論に入ってまいりたいと思います。  四ページをおあけいただきたいと思います。おかげさまをもちまして、昭和五十二年度を初年度といたします第五次治水事業五カ年計画が発足いたしました。総投資額としまして七兆六千三百億円。内訳でいきますと、治水事業が五兆八千百億円、災害関連・地方単独事業などが一兆二千四百億円、予備費が五千八百億円でございます。また、この治水事業五カ年計画の中に新たに準用河川改修事業を組み入れた次第でございます。準用河川は昭和五十年度に発足いたしまして、一般会計でやってございましたけれども、このたび計画的に施行する、そして治水特会で経理するということで五カ年計画に入れた次第でございます。  次に、新年度におきます治水事業の推進でございますが、五十一年度の激甚な災害あるいは最近の災害発生にかんがみまして、中小河川などに重点を置いてやってまいりたいということでございます。と同時に、再度災害を防ぐために激甚災害対策特別緊急事業を強力に推進してまいりたいという次第でございます。  五ページの河川事業でございます。以下、新しい項目につきまして御説明してまいりたいと思います。六ベージをお開きいただきたいと思います。河川事業の中に、上から三行目でございますが、新たに多目的遊水地事業(綾瀬川)に着手いたしたい。これは都市におきます治水というものがどうしても遊水地を設けまして洪水調節をするというのが非常に有効な手段でございます。その場合に、洪水調節だけじゃなくて、都市機能もあわせてこの中にやっていきたい。たとえて申し上げますと、公園あるいは流通団地、あるいはそういうものをあわせてやっていきたいという次第でございます。  次に、八ページ、九ページにまいりたいと思います。河川総合開発事業でございますが、九ページの真ん中にありますように、新たに緊急水利用高度化事業(荒川)に着手いたしたい。これは地下水の過剰くみ上げによりまして地盤沈下の著しい地域におきまして、いわゆる下水処理水を河川の浄化機能の拡充によって処理する。そうしまして、河川維持用水に振り向けることによりまして、新しく緊急暫定的に都市用水を確保いたしたいということでございます。次の項目としましては、堰堤修繕費補助事業を新たに二級河川についてのダムにつきましてやっていきたいということでございます。これはダム管理の強化を図るためでございます。  次に、十一ページに移りたいと思います。砂防事業でございますが、この新しい項目としましては、先ほど申し上げましたダムと同じように、新たに砂防設備修繕費補助事業を実施していきたい。既設の砂防設備の機能回復、あるいは維持、修繕ということでこういう事業を実施していくわけでございます。  次に、十三ページに移っていただきたいと思います。海岸事業につきましては、高潮による災害の危険の大きい箇所、浸食の著しい箇所に重点を置いて事業を進めていきたいという次第でございます。  次に、十四ページの急傾斜地崩壊対策事業でございます。先ほど説明いたしましたように、非常に予算を伸ばしまして、重点的に処してまいりたいという次第でございます。  最後に、災害復旧関係事業でございます。直轄災害につきましては二カ年、補助災害につきましては三カ年で完了したい。と同時に、災害関連事業につきましては今後とも改良復旧の促進を図ってまいりたい。  以上でございます。

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 浅井道路局長。

浅井新一郎建設省河川局長

○政府委員(浅井新一郎君) それでは、お手元のパンフレットによりまして道路関係の御説明をいたします。  一ページをお開きいただきますと、表にございますように、五十二年度の道路関係予算は、生活環境の改善、交通公害の防止、交通安全の確保等の社会的要請に対応しながら、第七次道路整備五カ年計画の最終年度として実施するわけでございまして、予算総額は道路整備特別会計で事業費二兆五千七百九十七億ということでございます。内訳として、一般道路事業が一兆六千八百七十一億、有料道路事業が八千九百二十六億ということになっております。ほかに財政投融資資金で八千七百九十一億が計上されております。  二ページ、三ページ、四ページ、五ページの表で対前年の伸びをごらんいただきますと、一般道路事業は、右の方にございますように、倍率で対前年当初比で事業費が一・一五倍ということでございます。中身といたしまして比較的伸びておりますのは、中ほどにございます市町村道が一・二〇倍、それから雪寒事業が一・一九倍、それからちょっと下にございますように、交通安全事業が一・二七倍というようなところが比較的伸びておる事業でございます。  六ページ、七ページ、それから八ページ、九ページ、これは所管別の表でございまして、ごらんいただきますように、事業費では建設省が一・一四倍、北海道一・一四倍、沖繩が一・二七倍、国土庁関係で、離島――奄美でございますが、これは一・二〇倍というような姿になっております。  十ページ、十一ページに財投関係の数字がございますが、財投の総額はここにございますように八千七百九十一億でございまして、そのほかに道路特会からの出資あるいは自己資金等を加えまして、財投関係の事業の総額は一兆五千二十四億六千三百万というようなことになっております。  十二ページ以降に重点事項がございますが、重点事項の一にございますように、第七次道路整備五カ年計画の最終年度としてやられます結果、五カ年計画の達成率がこの表のような姿になります。一般、有料合わせまして七九・二%の達成率でございます。内訳としましては、一般道路が七九・八、有料道路が七八%というようなことになります。  2に、沿道環境保全対策というのがございますが、来年度は特に一般道路等の幹線道路の周辺で調和のとれた沿道土地利用を促進するために、沿道環境の改善に資する事業といたしまして、緩衝性建築物の建築、沿道住宅の除却、土地区画の整理事業区域内におきます環境施設帯充当用地の先買いというような諸事業について、一定の助成ができるような推進措置を講ずることといたしております。  そのほか、交通安全対策の推進。それから一般国道及び地方道の整備の推進。それから高速自動車国道の建設の推進。それから有料道路制度によります道路整備の推進。都市交通対策の推進。それから道路管理の強化。震災対策の推進等に重点を置きながら、道路整備全体の促進を図ってまいりたいというふうに予定しておる次第でございます。  以上、簡単でございますが……。

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 山岡住宅局長。

山岡一男建設省住宅局長

○政府委員(山岡一男君) 住宅局関係の予算の御説明を申し上げます。  五十二年度の予算編成に当たりましては、特に広さを中心とする住宅の質の向上、単価の適正化、起債の充実、関連公共公益施設の整備の拡充、既存ストックの改善活用、民間住宅への援助の拡充というようなものを重点にいたしました。  まず、一ページ、二ページを見ていただきますと、事業費と国費が載っております。左側の事業費の欄で、下から四分の一ぐらいのところの経費を見ていただきますと、三兆四千四百三十七億一千六百万ということでございまして、この中には公団、公庫全部入っておりますけれども、事業費では対前年度一・一七倍ということでございます。国費は四千三百七十四億七千五百万、対前年度一・二一倍ということでございます。  三ページに財政投融資を載せております。住宅金融公庫の財投につきまして一兆五千三百六十六億、日本住宅公団につきまして一兆六百五十三億ということでございまして、全体といたしまして住宅関係の財政投融資は二五・三%の増ということになっております。  それらの資金を使いまして、四ページにございますように、五十二年度におきましては五十八万一千八百戸の建設省所管住宅の建築を進めることにいたしております。前年度に比べまして三万六千五百五十戸ふえておりますけれども、中身といたしまして、住宅改良で一万六千戸の減を立てておりますので、実質の増は五万二千五百五十戸ということになるます。ふえました主な点は、改良住宅が五百戸、公庫の個人住宅融資が三五戸それから賃貸住宅が三千一尺それから中高層融資の三千戸等が主なものでございます。  それから五ページに第三期住宅建設五カ年計画の進捗率を挙げておりますが、公的の住宅の中で調整戸数を含めまして三七・五%の進捗を図るということになっております。  六ページ以下に事業の概要を載せておりますが、公営住宅につきましては、六ページの(1)のロにございますように、戸当たりの規模を一律二平方メートルふやしております。三DK率が九五%ということでございます。前年度は九〇%でございました。それから、ハにございますように、工事費単価を平方メートル当たり七・二%引き上げております。超過負担の解消をしたものと考えております。それから用地費単価につきましては、規模増に伴う引き上げを行っております。それから、ホにございますように、ストックの改善活用ということも引き続き行うことにいたしております。七ページにございますように、特に集会室、幼児遊園、道路、排水処理施設等の環境施設に対しまして、公営住宅の施設整備とあわせまして、へにございますように、地域関連施設を特例加算の対象とするというふうにいたしております。それから特に地方債の充当率を一〇%引き上げることにいたしております。地方財政が大変苦しくなっておりましたけれども、公営住宅の地方債充当率、従来の八五%ということで他の公共事業におくれをとっておりましたけれども、九五%になりました。  八ページが住宅地区改良事業でございますが、これも(ロ)のCにございますように規模の引き上げを行っております。それから、(ハ)にございますように、既設改良住宅の改善事業におきましても、前年と同じく六百戸行うということにいたしております。九ページにございますように、従来の住宅地区改良事業が賃貸住宅のみを建設するということでございましたけれども、最近の改良地区の状況によりまして、分譲改良住宅をつくる必要も生じてまいりましたので、そういうものに対しまして、(ホ)にございますように、分譲改良住宅の助成の制度を掲げております。  それから十一ページに住宅金融公庫を掲げておりますけれども、住宅金融公庫におきましては、やはり二にございますように、電波障害防除施設工事費の貸し付けを新しく行うことにいたしております。それから、ホにございますように、既存住宅購入貸し付けの対象建築物につきまして、従来は経過年限を五年以上十年以内のものを対象ということにいたしておりましたけれども、三年ないし十年ということで対象を拡大すると同時に、年間を通じまして常時受け付けという制度で行いたいと思っております。それから、ヘにございますように、本年度から新しく財形住宅の融資を開始することにいたしております。事業費は二百億円、戸数は一万五千戸を予定いたしております。同じく一万五千戸を雇用促進事業団でもやるということになっております。  それから十三ページが住宅公団でございます。住宅公団につきましても、十三ページのロにございますように、住宅の規模をそれぞれ引き上げております。その結果、賃貸住宅につきましてはすべてを三DK以上、分譲住宅につきましては三LDKを主体ということにいたしております。三LDK主体と申しましたけれども、団地中層では約八〇%、全体を含めますと六五%が三LDKで供給できるという予算になっております。それから、ハにございますように単価の引き上げも行っております。それから、二にございますように、遠隔化する団地住宅の立地改善のために戸当たり用地費の引き上げを行っております。そのほか容積の関係、規模の増の関係等で三一・四%、相当思い切った用地費の値上げを行っております。それから、ホにございますように、賃貸住宅の家賃が非常に上がってまいりましたけれども、特に高くなります団地高層住宅につきまして資金コストを五%から四・五%に引き下げることにいたしております。原価家賃でおおむね平均四千三百円ぐらいのダウンになる予定でございます。それから、へにございますように、前年度に引き続きテラスハウスの増築等を行うことにいたしております。  以下、十五ページには特定賃貸住宅が挙がっておりますが、この特定賃貸住宅では、真ん中の単価のところの最後に書いてございますが、新たに共同住宅を建てかえて行うという特定賃貸住宅に対しましては単価の積み増しを行うということにいたしております。  農地所有者等の賃貸住宅建設融資利子補給につきましては、前年度とほとんど同じでございます。  それから十七ページは、いわゆる転がしでございますけれども、整備計画作成費の補助を十七地区、用地取得促進費の補助を九地区について行うことにいたしております。  十八ページのがけ地近接危険住宅移転事業につきましては、それぞれ除却、建設助成におきまして単価の増を図っております。  以下は行政部費でございますけれども、十九ページにございます新住宅供給システム、ハウス55の開発ということにつきましては、現在五十一年度までに応募企業の中から三グループを選びまして技術研究組合をつくらせております。これに対しまして、引き続き五十二年度におきまして補助を行うものであります。それから(2)にございますように、やはりハウス55等の新規模の開発と同時に、在来の木造住宅につきましても、省資源省力化木材住宅工法の標準設計図書の作成等に励みたいということで四千万円を計上いたしております。  市街地再開発が二十一ページでございますけれども、ここでは(2)のロにございますように、従来の立地調整費にかえまして用地取得造成費を全額補助対象にするということに新しく踏み切っております。  それから二十三ページに特殊建築物等防災改修促進事業がございます。これは先ほど御説明申し上げました特殊建築物に対します防火避難施設の遡及適用というようなことに関しまして、それに対する応援のための費用でございます。  以上でございます。

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 狭間官庁営繕部長。

狭間勇建設大臣官房官庁営繕部長

○説明員(狭間勇君) 官庁営繕関係資料の二ページ、三ページをお開き願います。  官庁営繕につきましては、一般会計の官庁営繕費と、それから特定国有財産整備特別会計と申します特別会計の二本立てでございます。一般会計につきましては、一番上の欄にございますように、二百十八億五千万円が計上されておりまして、対前年度比一・〇八となっております。その他に国庫債務負担行為が八十三億七千万円という数字になっております。この官庁営繕費は、従来から進めてまいりました地方合同庁舎、港湾合同庁舎、これに重点が置かれてきているかっこうであります。  次に、特別会計でございますが、この特別会計は、一番下にございますように、現在最盛期を迎えております筑波研究学園都市の施設に関しまして重点的に計上されておりますが、トータルでいきますと、中ごろにございますように七百四億八千万円という数字でございまして、対前年度比一・〇七、ほかに国庫債務負担行為六百九十六億五千万円という数字に相なっております。したがいまして、トータルいたしますと、所管予算といたしまして九百二十三億三千万円という数字でございます。対前年度比一・〇七、このほかに国庫債務負担行為が七百八十億円という数字になっておるわけでございます。  次に、五ページにまいりまして、中央官庁でございますが、厳しい情勢を反映いたしまして、五十二年度は新規着工が認められておりません。  次に、七ページにまいりまして、地方合同庁舎でございますが、継続のほかに一番下にございます函館以下三件、これが新規着工分でございます。そのほかに新規の調査工事といたしまして四件、四百四十万円が計上されております。  次に、十ページにまいりまして、港湾合同庁舎でございます。上の二件が継続でございまして、下の水島第2と高松港湾合同、これが新規着工と相なっております。他に調査工事が一件、八十万円計上されているわけでございます。  それから、次の十二ページ、十三ページをお開き願います。これは各省分の一般営繕でございまして、各省合わせますと約七十件、金額にいたしまして百三億五千万円という予算になっておるわけでございます。  あと省略させていただきまして、一番最後の二十四ページ、二十五ページ、これに現在鋭意進めております筑波研究学園都市関係の予算の一般会計、特定国有財産整備費と分けまして参考にいたしてございますが、五十四年度概成を目指しまして現在鋭意進めているわけでございますが、五十二年度に六百六十七億四千万円という数字が計上されておりまして、対前年度比約一・一〇の増ということに相なっておるわけでございます。  以上でございます。

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 次に、国土庁関係予算の概要について説明を聴取いたします。河野国土庁長官官房長。

河野正三国土庁長官官房長

○政府委員(河野正三君) 国土庁の昭和五十二年度予算の概要につきまして御説明申し上げます。  お手元に二通りの資料をお配りいたしておりますが、表紙の白い「国土庁予算概要」という方で御説明申し上げたいと思います。  まず、四ページをお開き願いたいと思います。ここに五十二年度予算総括表が掲げてございますが、その一番下の段をごらんいただきたいと思います。五十二年度の予算額は千五百八十九億四千三百万円でございまして、昨年に比べまして二百三十二億ほどふえているわけでございます。伸び率は一・一七というふうになっております。この中で、公共事業関係費、行政部費、二つから成り立っておりますが、公共事業関係費につきましては、上から二段目の離島振興事業費、これが一・二六倍でございまして、国全体の一般公共事業費の伸び率一・一二倍を相当超える伸びを示しております。行政部費につきましては、(7)と書いてあります災害対策の推進でございまして、非常に金額は少のうございますが、一応伸び率は二・五六倍というふうになっております。  右側に移りまして、財政投融資の関係でございますが、当庁所管の地域振興整備公団、水資源開発公団、北海道東北開発公庫、東北開発株式会社、それぞれにつきまして掲げております。この中で、地域振興整備公団につきましては、諸般の事業が当今の景気の沈滞を背景といたしまして伸びていないという実態から、事業の質の向上に注意を払うことにいたしまして、事業費そのものは少しスローダウンをさせたのでございます。他の三特殊法人につきましては相当の伸び率を見ております。  そこで、以下主要な事業につきまして簡単に御説明申し上げます。  次のページの第1の新しい国土計画の推進でございます。御承知のように、三全総を本年秋に策定することにいたしておりますが、予算的には七ページの表に掲げておりますように、昨年度にほぼ並んだ事業費になっております。この中で国土総合開発事業調整費、よく問題になるものでございますが、これは昨年百五億でありましたものを百十億まで伸ばしております。  ページをおめくりいただきまして、第2は総合的土地対策の推進でございます。その第一は国土利用計画法の的確な運用でございまして、これは昨年にほぼ並んだ事業費を計上いたしまして、国土利用計画法の的確な運用、土地取引の規制、これに当たってまいりたいと考えております。九ページへまいりまして、第二番目に土地利用転換計画の策定というのがございます。これは新規事項でございまして、三大都市圏の市町村のうち、土地利用転換の急増が予想される区域及びその周辺につきまして、その市町村に対しまして土地利用転換計画の策定費補助をしようとするものでございます。三番目が遊休土地の利用促進でございます。これは国土利用計画法に基づきます遊休土地制度を活用いたしまして、遊休土地の公共的利用の計画的促進を図りたい。そのために各都道府県等公共団体の土地買い取り資金に対しまして利子補給を行いたいということでございます。ページをおめくりいただきますと、その関係の予算額が五十二年度五千三百万円というふうに掲げておりますが、これは平年度ベースに直しますと五億円ぐらいになるものでございまして、対象は買い取り資金総額百五十億円、対象面積おおむね二百ヘクタールぐらいを予定いたしております。主として義務教育学校敷地等の確保に充てたいというふうに考えております。  十ページの4の地価公示関係、5の国土調査関.係につきましては、それぞれ単価是正に努力をいたしました。特に五番目の国土調査の推進に関しましては、地方公共団体の超過負担問題等々問題ございましたので、単価を一八%アップしたのでございます。  ページをおめくりいただきまして、次に水資源対策の推進でございます。この関係では特に新しく認められたことについてのみ御説明申し上げますが、十三ページに掲げてございますように、水源地域対策の推進の一環といたしまして、五十一年度に設立されました財団法人利根川・荒川水源地域対策基金に引き続きまして、木曾三川の水源地域対策基金(仮称)を設立することといたしたのでございます。ページをおめくりいただきまして、十五ページへまいりまして、金額的には些少でございますが、水の有効利用等の推進ということで、「水の週間」等を設定いたしましてPR活動をしたいということの経費が認められております。  ページをおめくりいただきまして、第4が大都市圏整備の推進でございます。これは過密対策あるいは大都市防災対策の推進等のための調査研究費でございます。したがいまして、説明を省略さしていただきますが、ひとつ十七ページの上の表の7というところに大学等高等教育機関の移転促進等の調査費がございます。これは新規事項でございます。  次に、ページを二つおめくりいただきまして、第5の地方振興でございます。この関係で新規事項といたしましては、この二十一ページにあります農村の総合整備でございます。実は五年前にこの事業を始めますときに、五年間で打ち切りということになっておりましたが、この事業が大変地方で好評でございますので、相当努力をいたしまして五十二年度以降改めて第二期の五カ年計画を推進するということにいたしました。当面五カ年間に四百五十市町村につきましてこの計画を推進していきたい、計画を策定する補助をする、かっこの計画にのりましたところにつきましては、農林省におきます農村総合整備事業の対象になるということでございます。  以上、大体御説明いたしましたが、最後のページをお開きいただきたいと思います。二十八ページでございます。災害対策の推進でございますが、これはいろんな調査費でございます。特に衆参両院の御決議等もございましたので、たとえば十七号台風における個人被害の実態調査であるとか、今後個人災害関係につきまして研究を進めるための経費であるというようなものも計上をいたしたのでございます。  なお、このほかに組織の整備を図ることといたしまして国土庁の官房に二つの課を設立する。現在までは一つの室でやっておりましたが、二つの課を設立する。そして審議官がこの二つの課を統括するというふうにしたいというふうに考えております。  以上でございます。

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 次に、北海道開発庁予算の概要について説明を聴取いたします。黒田総務監理官。

黒田晃北海道開発庁総務監理官

○政府委員(黒田晃君) お手元に配付してございます「北海道開発予算説明資料」に基づきまして概要を御説明申し上げます。  まず、第一ページから二ページの表をごらんいただきたいと思いますが、北海道開発予算といたしましては、合計、二ページの一番最後の欄でございますが、四千三百八十六億余万円ということでございまして、対前年度比一一八・四%の増でございます。そのうち北海道開発事業費といたしましては、一ページの一番上の欄でございますが、四千三百一億余万円でございまして、一一八・九という対前年度の伸びでございます。このうちいわゆる建設省に移しがえをやりまして施行いたします建設関連の予算といたしましては二千二百三十八億余万円でございまして、対前年度比一一六・五と、北海道開発予算の五二%を占めておるわけでございます。これをちなみに直轄、それと補助というように分けてまいりますと、直轄におきましては四五・七と、残りが補助でございまして、昨年度に比較いたしましても補助のウエートがふえてきておるという現状でございます。  以下、建設関連予算について各項別に御説明申し上げます。  まず、三ページの治山治水のうちの治水でございます。治水の予算につきましては六ページの表をごらんいただきたいと思いますが、主といたしまして五百八十二億余万円でございまして、対前年度比一二〇%の増でございます。このうち河川といたしましては、先ほど建設からお話がございましたように、準用河川が治水特会に組み入れるということに伴いまして、北海道におきます準用河川につきましては一括計上を開発庁ではするということで一括計上をし、新しく七河川、合計、継続を入れまして十九の準用河川に着手する予定でございます。  それから次に、ダムでございますけれども、ダムにつきましては、内地に比較いたしましてダムの進捗度というようなものが相当おくれておるわけでございまして、私どもといたしましてはこれに重点を持っていきたいというように考えております。新しく直轄で忠別ダム、これは石狩川でございます。それから釧路の近くに庶路ダムと、この二つの新しく多目的ダムを実施計画調査に繰り入れまして、継続と合わせまして多目的ダムとして十二ダム、それから治水ダムといたしまして、これは継続ばかりでございますが、四ダムというようなものを予定しておるわけでございます。それから新しく北海道におきまして有明ダムという、これは補助ダムでございますが、その有明ダムの環境整備、それから堰堤改良費の補助、いわゆるこれは洪水警報関係、放流関係の警報の整備でございます。そういうものを整備いたしまして災害の防除に万全を期したいというように考えておるわけでございます。砂防につきましては、新しく札幌市の発寒川で砂防環境整備事業を行う予定でございます。  それから次に、飛びまして八ページ、海岸でございます。海岸の事業費が国費といたしまして二十九億でございますが、このうちいわゆる一般海岸、建設省所管の一般海岸といたしましては十二億八千二百万ということでございまして、新しく四カ所につきまして海岸の保全の整備を図っていく所存でございます。  次に、九ページの道路でございます。道路につきましては、十一ページの予算表をごらんいただきますように、いわゆる地方道、それから雪寒、交通安全というものに重点を持っていっておるわけでございまして、このウエートが非常に大きくなってきておるわけでございます。そのうち地方道、これを直轄で施行する。これは一般に開発道路と言われておりますけれども、北海道特殊のものでございまして、新しく早来一平取線の整備に着手する予定でございます。それから地方道といたしましては、次に書いてございますように重点を持って整備するわけでございますが、特に冬季交通の確保という面におきまして、除雪区間の延長を二百十キロ程度延長増を図りまして冬季間の交通の確保を図ると同時に、来年度から新しくいわゆる歩道除雪を延長百キロメートルにわたって試験的に行ってまいりたいというように考えておるわけでございます。  それから次に十六ページ、住宅対策でございますが、住宅対策につきましては、第一種公営住宅四千四百戸第二種二千六百戸、合計七千戸というような建設を進めまして、住環境の整備を図ってまいりたいというように考えております。  次に、下水道でございますが、十八ページの表にございますように、下水道事業といたしましては百六十四億余万円、対前年度比一三八%という大幅の増を予定しているわけでございまして、新しく十勝川の流域下水道、それから石狩湾特定公共下水道事業――これは札幌の北の石狩湾新港の背後地の整備でございます――に着手する予定をしておりますし、また、いわゆる水産資源の保護あるいは環境の整備というようなことで、特定環境保全公共下水道を新しく層雲峡外二カ所ということで、合計三カ所に着手する予定でございます。  それから次に公園でございます。公園につきましても、十八ページの表をごらんいただきますように、二十五億九千万、対前年度比二一五・三%という伸びをもちまして公園の整備を図ってまいりたいというように考えておりまして、継続八十七カ所を合わせまして合計約二百カ所、新規に百十六カ所でございます。そういうもので新しく公園の整備を図ってまいりたいというように考えておる次第でございます。  以上で建設関連予算の概要説明を終わらせていただきます。

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 以上で説明は終わりました。  これより建設行政及び国土行政の基本施策並びに建設省及び国土庁関係予算について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 まず私は、先般の建設大臣の所信表明に基づきまして、特にこの中で住宅、宅地対策等につきましてその強化策を強くうたわれておりますので、この問題から入ってまいりたいと思います。  住宅につきましては、「すべての国民がその家族構成、居住地域等に応じて良好な水準の住宅を確保できるようにすることを長期目標として、特に住宅の規模の拡大、立地の改善等、住宅の質の向上に重点を置く」ということを強く表明されておりました。そこで、私は、建設行政の基本にかかわるこの政策の現実につきまして、以下数点についてお尋ねを申し上げたいと思います。  四十八年の十月の政府住宅統計調査では、二千九百六十万世帯、住宅総数が三千百万戸ということで、住宅戸数が世帯数を上回っておるということが明らかにされております。空き家の数も百七十万戸、五・五%という数字が示されておるわけでありますが、そういうところに到達した段階で、いよいよ住宅政策も量から質への時代に入ってきている、こういうことが述べられておるわけであります。しかし、この住宅問題というのは、要するに、これはやはり私は量と質が両方伴わなくてはならぬものであると思うのであります。特にこの質の段階について見まするというと、この四十八年調査の中でも明らかにされておりますが、木賃アパートで台所、トイレなどを共用している質の悪いものが実は一戸として算定されておるわけでありまして、これが三千百万戸の数字となっております。したがって、住宅困窮世帯というのは依然として全体の三分の一に相当するわけでありまして、これは大変実は大きなウエートを持つものであります。特にその中で住宅難世帯ですね、これがかなりの数字を示しておる、八・五%、二百九十万世帯に上っておると、こういう状況でございます。これらの解消はやはり住宅政策の基本をなすものであり、同時にまた喫緊の課題だと考えます。しかし、これを推進していく上に当たりましては大変厳しい諸問題が横たわっておるわけでありまするし、厳しい環境の中でこの問題が推進されなきゃならぬと思うのであります。この量と質、両方をこれから確保していかなきゃならぬわけでありますけれども、率直なひとつこれを充実させるための見解を伺いたいと思います。

長谷川四郎自由民主党建設大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) 統計によりますと、まさにそのとおりでございます。しかしながら、古くなった住宅に住んでいる世帯とか、あるいはまた狭いところに大ぜいの方が住んでいる世帯などの住宅難というのはいまだ解消されているとは思っておりません。したがいまして、住宅難世帯を調べると大体二百四十八万世帯くらいあるであろうと。そして世帯総数の八・五%と、まあ減少しつつはありますけれども、住宅に困っているということを感じている世帯は全世帯の大体三五%に達しておるであろうと、こういうふうに考えます。そのうち、特に狭い住宅を理由として挙げておるんでございますけれども、かつて二DKとかあるいは三DKというような時代もありましたけれども、いま御指摘の空き家もあるというのは、大体そういう住みにくいというか、かつて昔の狭いということが、その狭さが理由であろうと考えるのでございまして、こういう面をどう改良するかという点につきましては、今後はやはり二DKを二つ合わせて一世帯に改造していくとか、あるいは三世帯いままで住んでおったところを二つにするとか、大体二世帯を一つにするぐらいのことに住宅を改良していきたい、こういうふうに考えておるのでありまして、このため政府は五十一年度から第三期住宅建設五カ年計画を実施しておりますけれども、この計画においては、公的、民間合わせて八百六十万戸の建設を図ることとしております。  このうちの、自力では一定水準以上の住宅を持てない方に対しては、特に公営住宅等の公的資金による住宅の供給、公庫による低利の融資というようなところに意を用いておるのでございまして、この公的資金による建設を大体三百五十万戸程度と考えておるのでございます。特に、大都市地域を中心といたしましては、低所得層とかあるいは社会的流動層とか老人、母子世帯、こういうようなのに対しましても、十分な量の住みよい公的賃貸住宅を供給して、また持ち家住宅の希望の多い、強い層に対しましては、長期低利、そして融資を行う、この方法をとって今後の対策の基本にしてまいりたいということで、本年から積極的にその方向づけをしておるところでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 次に、いま第三期の五カ年に入っているわけでありますので、第三期についてのお尋ねをするわけでありますが、その前に、第三期問題に入りまする前に、すでに終了いたしました第二期の住宅建設五カ年計画が実施されてきた経過の中でいろいろの問題点が出ておるようでありますので、これを二、三承りたいと思います。  この第二次の五カ年計画というのは、一人一室というキャッチフレーズで実は大きく打ち上げられたはずであります。これは九百六十万戸を目標として行われてきたわけでありますが、最終的な達成率を見ますると、八七%に至っておらない、八六・三%ですか……。加えて、いま申し上げてまいりましたような状況の中で、大変環境劣悪な中身のままで推移してきている。そうした住宅実態を温存したままでこの二期は終了しているように思うんであります。建設省サイドとしていろいろと検討されてこられたと思いますが、この五カ年計画を終わって集約された問題点ですね、これを一つお聞かせ願いたいと思います。

山岡一男建設省住宅局長

○政府委員(山岡一男君) 先生のお話のとおり、第二期の住宅建設五カ年計画の達成状況は八六%強に終わる見込みでございます。その施行に際しまして、一番われわれとして問題になりましたのは、大都市地域における公的住宅が建たなかったということが第一点でございます。これは公営住宅、公団住宅等の公的住宅につきまして、やはり周辺の市町村等の財政負担の問題、それから水の問題、足の問題等もございますけれども、特に人口をふやしたくないという市長さん、町長さん方の御意向等も反映いたしまして、大都市地域におきます公的住宅の立地が非常に困難であったということが第一点でございます。それから第二点は、期待をいたしておりました民間住宅につきましても、やはり石油ショック以来のあおりを受けまして予定どおり家が建たなかった。おおむね達成できなかった主な点は、この二点が原因だというふうに考えておるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 公的建設を見ますると八一・四%、それから自力建設八九・五%という報告がなされておりますけれども、その理由は大体いまお話しのとおりであろうと思います。  さらに私は、第三期の中に入ってきてこの第一年目が間もなく終わろうとしておるわけでありますが、地方自治体の方からかなり公営住宅の返納がなされてきている。この数字は実に一万に上っておるということが報道されておりますけれども、この状況はどういうことになっていますか。

山岡一男建設省住宅局長

○政府委員(山岡一男君) 昭和五十一年度の公営住宅の建設事業につきましては、年度当初に地方公共団体からのヒヤリングを行いまして、要望に沿って七万戸配分いたしました。残り一万五千戸は地方財政措置等勘案いたしまして追加配分をしたいということで、各地方公共団体とも協議をいたしたわけでございますが、現在の実施計画戸数は全体で七万一千二百戸ということで、年度当初の七万戸から千二百戸の増にとどまっております。したがいまして、未計画戸数が一万三千八百戸あるわけでございますが、これは地方公共団体の方から、全部が配分をいたしまして返納になったというものではございませんで、配分できなかったものも大部分入っておるわけでございます。  地方公共団体に年度当初、それから年度の途中におきまして御協議申し上げて配分いたしました戸数の中から、最終的には事業が減ってしまったというものを、若干ずつでもあるものを挙げますと、北海道、青森、茨城、東京、岐阜、愛知、京都、兵庫、岡山、山口、福岡、それから大分、鹿児島、沖繩というところでございます。この中には三十戸ぐらいのものができないというものもございますし、東京のように七千二百戸配分いたしましたけれども、五千四百戸にとどまるというようなものもあるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 大分公営住宅が地方自治体に敬遠されてきているわけでありますけれども、地方自治体の方からはそれなりの大変厳しいいろいろな意見が出ておるわけでありますが、いま置かれている条件の中でこれから進めていかれると思うんですけれども、一体その五カ年計画の中で、これから公営住宅は予定どおり達成されるという自信がおありですか。

山岡一男建設省住宅局長

○政府委員(山岡一男君) 現在までのところ、地方公共団体で公営住宅がなかなか建たないという理由の中には、関連公共公益施設の整備等に関する地元市町村との調整の難航ということがございます。それから団地周辺市街地の居住環境の整備保全に関する周辺住民との調整の難航ということがございます。それから建てかえ事業を相当行うことにいたしておりますけれども、入居者との交渉の遅延ということが原因になっております。それから用地の取得難、最近における地方財政事情の悪化。以上が、大体大まかに申し上げますと、公営住宅のなかなか進まない理由であろうと思います。  そのうちで、たとえば関連公共公益施設の整備等につきましては、昭和五十年から整備を開いたわけでございますが、たとえば府県民住宅を市町村で建てまする場合には立てかえ施行ができるような制度をつくっております。そういうものを今度――初めは三大都市圏ということで始めましたけれども、全都道府県でそういうものをやっていただくというふうに広げております。  それから先ほども予算の中で申し上げましたけれども、団地周辺の環境整備のためのいろいろな施設につきまして特例加算ができるような制度をつくることといたしております。  それから建てかえ事業等におきましても、従来仮の宿舎をつくりまして出入りするわけでございますが、この場合の移転料等につきまして補助の対象にしておりませんでしたが、五十二年度からは新規に道を開くことにいたしております。  それからさらに、地方財政上一番問題でございます補助裏の負担につきまして、起債の充当を八五%から九五%に上げるという措置も本年度から実施をすることにいたしました。それらの施策を十分加味して行ってまいりますと、私は十分公営住宅につきまして計画どおり達成できるものというふうに考えておる次第でございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 私の周辺の、具体的に申し上げれば千葉周辺でありますが、都市部における各市の意見を聞いてみるというと、事実上これを建設する土地の入手がきわめて困難だということが訴えられておるわけですね。たとえば千葉市であるとか市川市であるとかというところは、ある程度地方財政といたしましてもそれなりの力を持っておる市でありますけれども、こういうところでもなかなか――市川あたりでは公営住宅の建設用地に困っておるというのが実態ですね。その他の県内の船橋とか各周辺地域になると、なおこれは厳しいのでありまして、そういう状況から見ると、大変いろいろの措置は講じておられるようであるけれども、ひとつ何か基本的なものが解決されていないように思うのですけれども、こういう状況の中で、第二期では残念ながらこれは目標が達成できなかったとか、一番大事な公的資金による住宅関係が八一%にとどまったということ。今度のこの三期の中でこれよりも場合によっては下がるのではないか、こういう感じさえするのですが、その点重ねてひとつ伺いたいと思うのです。

山岡一男建設省住宅局長

○政府委員(山岡一男君) 特に第三期の五カ年計画の中では調整戸数を十七万五千戸とっております。その十七万五千戸の調整戸数の配分については、そういうふうな公的住宅の中でも特に公営住宅等に重点を置いて配分するというのを実は念頭に置いておるわけでございますけれども、五カ年計画の閣議決定に当たりましても新しく例年になかった文句が入っておりまして、事業の進捗状況等を勘案しというのが入っておるわけでございます。したがいまして、地方公共団体に対しまして先ほど申し上げましたようないろいろな施策を強力に行うということを進めまして、ぜひとも達成していただきたいと思っているわけでございますが、さらにもう一点の措置といたしまして、従来公営住宅の収入基準と申しますか、入居に当たりまして収入制限がございまして、その収入制限が、やはりだんだん公営住宅の階層から下の方まで下がってしまいました。したがいまして、公営住宅に入れる階層の範囲がだんだん縮まっておったわけでございます。それを本年度からやはり収入基準につきまして改定をいたしました。国民の皆さんの所得階層で申しますと、三分の一ぐらいのところは全部公営住宅の対象になり得るというふうにしたわけでございます。地方公共団体が公営住宅に対しましてある程度熱意を失いかけておりましたのは、そういうふうな収入階層がだんだん減ってきたという点も大きな点でございましたので、三分の一まで基準を上げまして、そういうことによりまして地方公共団体も大いに元気を出すという状況になったと思っております。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 次に、民間自力建設について若干お尋ねしておきたいと思います。  わが国の住宅政策というのは、これは大体非常に公営住宅が少なくて、民間自力建設にほとんど重点を置いてきたと言っても過言ではないと思いますね。特に第一期の場合においては、これはもう圧倒的に民間自力建設で遂行したと思います。非常に公営住宅関係がおくれておったと思うのであります。第二期の問題に入るわけでありますが、これが非常に残念ながら民間の方も伸びていないのですね。公営の方も非常に落ちておりますけれども、民間の方も一期のようなわけにはいかなかった。このことについて理由をひとつ伺っておきたいと思うのです。

山岡一男建設省住宅局長

○政府委員(山岡一男君) 第二期のときに四十八年という年がございました。四十八年には暦年で約二百万戸の家が建ちました。しかし、その後石油ショックのあおりがまいりまして戸数が激減したわけでございますけれども、その四十八年に一気に二百万戸の家ができましたときのあおりを受けまして、各建設資材等がその当時、全体で見ますと、四十八年、四十九年にかけまして約七割ぐらいの単価アップがございました。そういうようなことが一つの原因でございまして、そういうものの資材の値上がり等を反映いたしまして、民間住宅におきましても、いろいろと供給をしてもなかなか売れない、入り手がないといった状況がちょっと続きまして、その反映を受けまして、五十年、五十一年全体におきまして戸数が下がったというのが最大の原因でございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 五カ年計画で新しく第三期に入るこの中で、新規の土地を六万六千ヘクタールを見込み、このうち民間は四四%として比重をかけておるようですね。すなわち、約三万ヘクタールを民間に依存しようとしているわけです。いろんな情勢を見まして、ほとんど民間の開発というのは冷え切っているように私は思うんです、これ、いろんな条件重なりまして。こういう中で果たしてこれだけの開発を推進するということができるだろうか。これは第二期よりももっと厳しい状態に置かれてしまっているんじゃないかと、こう思うんですが、この点いかがですか。

大富宏建設省計画局長

○政府委員(大富宏君) お答えいたします。  第三期の住宅五カ年計画八百六十万戸に対しまして用意すべき新規宅地は、お述べになりましたように六万六千ヘクタール見込んでおります。これは第二期の場合の九百五十八万戸に対します新規宅地の供給実績がちょうど六万七千六百ヘクタールでございました。これに見合う数字でございますけれども、確かにお述べになりましたとおり、四十七年をピークにいたしまして宅地供給量が逐次落ちております。ことに大都市は、三大都市圏では、この六万六千ヘクタールの半分の、五一%に当たる三万四千ヘクタールというのを期待しておるわけでございますが、大変大きい量を民間に、従来の経験に照らしまして、お述べになりましたとおり四四%ぐらい一応見込んでおるわけでございます。公的機関も、宅地開発公団等を中心といたしまして、第二期よりも多少上回ったものを考えておりますけれども、それにいたしましても大半は民間デベロッパー等に依存せざるを得ないだろうと思っております。ことに三大都市圏の場合には、農地転用の面積なんかも逐次減っておりますので、このままでいきますと、私ども果たして六万六千ヘクタール出るかどうか非常に問題に思ってはおりますけれども、一番やはり肝心な問題は、この宅地供給で一番ネックとなっておりますのは、先ほども住宅局長からお話ありましたように、関連公共公益施設の負担が非常に多くなっておる。これに対する施策をやりまして地方公共団体の負担を軽減するとともに、やはり開発事業者の負担が重くならないような施策をどうしても講ずる必要があるだろう。この辺にひとつ施策の重点を入れて、極力計画どおりの宅地が出るように努力したいと思っております。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 重ねて伺いますが、開発事業者の負担が重くならないようにするというのは、具体的にどういうことですか。

大富宏建設省計画局長

○政府委員(大富宏君) 本来、都市計画法の趣旨でいきますと、調整区域の開発許可に伴うものにつきましては、すべてこれは開発者が負担することになっている。市街化区域につきましては、関連の公共公益施設というのは、本来それぞれの管理者が負担すべきものだというのを原則にいたしておるわけでございますが、御承知のように現在の地方財政の状況では、これがやはり開発事業者の負担になっている実情は私はやむを得ざるものがあろうかと思うわけです。背景といたしましては、やはり一時に多量の負担が地方財政にかかっているというのが原因でございます。したがって、先ほど申し上げましたように、こういった関連公共公益施設の負担をなるべく軽減していくという措置には、四十二年の五省協定以来、事業開発施行者の方においてこれを立てかえして施行する立てかえ施行の制度を、ずっと四十二年以来制度を充実いたしておりますが、そのほかにやはり道路とか河川とか、あるいは学校とかいうものの本来の公共公益施設の事業費の補助率をだんだんアップしていく、あるいは本来地方公共団体で持つべきものは地方債に依存するわけでございますが、地方債に対する利子負担、利子補給というものを国で見ていくとか、いろいろなことを四十二年五省協定以来逐次やってきているわけでございます。先ほど五十二年度の施策もちょっと説明いたしましたけれども、やはり関連公共公益施設を逐年ひとつ充実するということが一番重要かと思っております。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 私は、公営住宅等公的な建設についてはそれはよくわかりますけれども、こうした民間に依存した中での住宅政策というものの中に、果たしていまの御説明のようなものが具体的に適用されてきておりますか。ほとんど施工者に負担させているんではないんですか。施工者はそれを自分で負担するとは言いながら、実際には入居者に全部転嫁しているんじゃないですか。しかもそこに土地譲渡益の重課制度の問題がひっかかってくる、こういうことでにっちもさっちも動かないというのがいまの民間デベロッパーの動きじゃないんですか。つくり上げてみても税金でたたかれる、売ろうと思っても高くなってしまうから買い手がない、これで売れないんですよ。売れないから民間デベロッパーによるところの住宅政策が進まないんですよ。こういう状態で、いまのような御説明の中で進んでいく場合において、五カ年計画で、第二期で達成した程度のものにさえも到達できないんじゃないか、こういう意味のことを私は言っているんです。重ねて御答弁願います。

大富宏建設省計画局長

○政府委員(大富宏君) お答えいたします。  確かに御指摘のとおりでございます。現在民間デベロッパーが非常に事業意欲を阻害している原因はいろいろございますけれども、一つは、いま述べましたように関連公共公益施設の負担が非常に重い。私どもの調べでは、供給される宅地の原価の約五〇%近くが関連公共公益施設の負担になっておるわけでございます。いま述べましたように、私どもの施策といたしましては、こういう民間デベロッパーに対する施策というのは非常に薄うございますけれども、政策金融といたしまして住宅金融公庫及び開発銀行の融資がございます。この中でこういった宅地造成資金の融資とあわせまして、そういった関連公共公益施設に対する立てかえ融資というものを金融公庫でやり、あるいは開発銀行でもやっておりますが、それと、やはりそういうのを手厚くするとともに、こういった政策金融のコストを下げていく、いま非常に融資する場合の金利が高うございます。これをなるべく下げていくという施策も非常に有効かと思います。  それともう一つは、確かにお述べになりましたように税制の問題がございます。四十八年の税制のときには非常に、一億総不動産屋というぐらいに土地買い占め等がございました。こういう投機的な土地買収、売買というものを抑えようということで非常に厳しい重課制度が出てまいったわけでございますが、それ以降国土利用計画法による売買価格の規制の体制も整いましたし、いま御案内のとおり土地は非常に横ばいの現状でございます。この段階におきまして、四十八年の税制が本当に妥当かどうか、もう一回見直す時期に来ているというぐあいに考えておりまして、私ども十分税制等についても検討いたすつもりでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 昨年の秋ぐらいから大分に民間の方からも税制の問題についての改正の要望が出ておりますが、これをめぐってあなた方の方でも検討されていると思うんですけれども、いま検討されておる過程でどういう考え方をお持ちになっているか、伺っておきたいと思います。

大富宏建設省計画局長

○政府委員(大富宏君) 今後のやはり宅地供給の基本的な方策というのは、やはりいま横ばいになっている土地の価格という、これをひとつ堅持したいと、土地価格抑制の方針というのは堅持する、しながらひとつ、ミニ開発も非常に盛んでございますけれども、計画的なやはり宅地開発を推進する、この二本の柱だろうと思うわけです。その場合にこの税制をどう見るかということで、やはり基本はこの土地価格を抑制した方針を堅持しつつ土地が流動化する方針等考えなければならないということで、現在お述べになりましたような土地譲渡所得に対する重課の制度、これは優良宅地につきましては幾らかの条件を満たせばそれが適用除外になっておるわけでございますが、その適用除外の条件に三つございます。  一つは、適正利益率二七%以内におさめるということが第一条件でございます。それからもう一つは、都市計画法等にいうところの開発許可をとるということが一つ。もう一つは、でき上がった宅地を供給する場合には公募でなければならないという三つの条件がございます。  そこで、この二七%の適正利益率というのが四十八年当時考えたときと現在で果たして妥当するかどうか、この辺をもう一回検討してみようということが一つ。もう一つは、でき上がった土地を供給する場合に公募という条件がございますけれども、現在その民間デベロッパーができ上がった土地に上物をつくる場合にはホームビルダーにこれを譲渡するというのが慣例でございますが、この場合にも果たして公募条件をそのまま生かすのがいいかどうかという問題がございます。この辺を重課制度については検討したいということが一つ。  もう一つ、先ほどはちょっと触れませんでしたけれども、非常に重要な問題は優良民間デベロッパーがやる場合に非常に重い負担になっておりますのが特別土地保有税でございます。この辺をひとつ、やはり土地を買いましても、これはどうせ宅地供給する場合でございますから、不動産の特別土地保有税については徴収猶予の制度がございますけれども、現在は開発許可になってからの猶余でございますので、開発許可を少しさかのぼってひとつ徴収猶予をするということを考えたらどうかということを検討いたしておる次第でございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 わかりました。率直に申し上げますけれども、いまの段階で二七%、これで抑えていきましても現場では動かないと思うんですよ。これは利子だけだって大変なものなんです。ですから、どうしてもそういうことをしなきゃならなくなるだろうと思うんですね。しかし、それやれば土地が動きますよ、動けばまた上がっていく、こういうことになるんですね。したがって、私はそうなればこれはもうこの土地政策そのものに基本的なメスを入れなければならない時期が来ているように思うんです。これらについてはまた別途の機会に譲りたいと思いますけれども、そういう形でこれを追っていきますと、やはり民間にウエートを置いた住宅政策の時代はぼつぼつもう終わりにしていかなきゃならないんじゃないのか、こういうことを痛切に感じております。公的建設にウエートを置いた、民間自力建設はその後を追うような形に比重の置きかえをしながら、抜本的に公的建設に思い切った国の施策を拡大していくやり方、これがいま望まれてきているように思うんですが、大臣はどうお考えになりますか。

山岡一男建設省住宅局長

○政府委員(山岡一男君) 第三期の五カ年計画でも八百六十万戸を予定いたしまして、そのうちの五九%、五百十万戸が民間自力ということになっております。ただ、第三期の五カ年計画を設定いたします際の考え方といたしましては、従来と相当考えを変えておりまして、望ましき平均居住水準というのと最低居住水準という、世帯別、人員別の望ましい最低基準と平均基準を決めたわけでございます。閣議決定の内容にいたしております。その基準を、昭和六十年には最低居住水準以下の居住は全部なくす、それから平均居住水準のやや高い基準につきましては全世帯の半分にそういう居住水準を達成してもらうということを念頭に置きまして前期五カ年を組んだというのが実情でございます。その場合に、全体の中で民間の皆さんがやはり相当自分でもできる方がいらっしゃいます。そういう方々に対しまして、たとえば賃貸住宅にお入りになる場合には、公営住宅の入居階層の方々のたとえば夫婦二人子供二人でございますと標準世帯と申しておりますが、そういう世帯の収入の一五%以下でこういう望ましい居住水準の賃貸住宅に入れる。それから持ち家希望の階層につきましては、ちょうど国民所得の真ん中あたりのところ、第三分位のやはり夫婦二人子供二人の世帯の月収の二五%のローン返済金もしくは分譲代金を払えば持ち家が持てるというのを念頭にいたしまして、自分の力でそれが達成できる方々に対しましてはそういうふうなことでやっていただく。どうしてもそういう居住水準をみずからの力だけではできない階層というものに対しましては積み上げを行いまして、全体の約四一%になります三百五十万戸について公的の応援をすべきではないかということでマクロの計画を立てておるものでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 いずれにいたしましても、これは、これからは好むと好まざるとにかかわらず公的建設にウエートを置かなければならなくなる。これを換言すれば、国費を相当この分野に拡大投資していかなければならない、こういうことになると思うんですね。いま道路財源などはこれは特定な財源であるので、道路の方にはこれは比較的使われやすくなっておりますが、住宅関係等を比較してみますると、道路の財源措置に比較して非常に国費の割り当てが少ないように私は思うんですね。これはやはりちょっと少な過ぎるように思うのですが、この点はどうですか。

山岡一男建設省住宅局長

○政府委員(山岡一男君) ただ、住宅につきましては、先ほども御報告申し上げましたけれども、特に住宅金融公庫、住宅公団等の財政投融資も兼ねまして、全体の三本柱ということで仕事を進めております。公営、公庫、公団というのが公的施策の三本柱でございますが、その全体のトータルといたしましての事業費は、先ほど申し上げましたように三兆四千億ということでございまして、道路の二兆五千億を相当上回っておる事業を行うことにしておるわけでございます。確かに国費といたしましては四千三百七十四億ということでございまして少ないように見えますけれども、やはり国費全体の中でも、全体の伸び率一七%という中におきまして二一%の伸びを示しておるということでございまして、相当力を入れていただいているとわれわれは考えております。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 公団、公庫の関係は別途の機会に時間がありませんから譲る以外にないのですけれども、そこで、私は申し上げたいと思うのだけれども、財政投融資の金を使いましてもこれは利息がつくのですね、率直に申し上げて。だから、利息をダウンさしていかなければこれは伸びないことになるのですから、そのためには国費を要求されるのですよ。そういう意味で、国費の拡大なくしては、財政投融資の金を使うということがあってみても、それは結局は受益者負担に転嫁されることになるのじゃないかと、そしていまの隘路を打開するには若干まだ全国的に地方自治体としてもあるいは関係事業団体としても荷が重過ぎるのじゃないかと、こういうように私は感ずるのです。そこでこれは並行して使われていかなければならないと思います。いまのお話のとおりだと思います。  大蔵省来ておりますか。ちょっと伺いますがね、あなたは財政投融資の関係はよろしいですか。

矢澤富太郎大蔵省主税局税制第一課長

○説明員(矢澤富太郎君) いや、税制の方です。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 税制の方ですか。――財投の資金は年々繰り出されておりますが、大蔵省資金運用部には私の認識では今日五十兆円を超えるものが集まっておると思います。この資金運用部の資金というのは、これは率直に申し上げて庶民大衆の金ですよ。その一番大きなものは郵便貯金、厚生年金あるいは国民年金、これはもう最近はないようでありますが、そうしたものを全部合わせまして五十兆円を超えるという膨大なものになってきている。これが財投の金で毎年出されておりまするけれども、その内訳を見ていくというと、この使われ方全体の中に非常に疑問を感じなければならないものがあると思うんです。少なくとも今日の段階で、財投の中の(1)-(6)分類についてはこれはともかくといたしまして、その他の分野については検討すべき内容を持つものがたくさんあると思うんです。そうした金を今回整理するならば相当のものがこれは活用できると思うんですね。しかもこれに国費の流用をあわせていくことができるならば、これは低金利の中で相当の住宅政策に資することができるように思うんですが、こういう面についてはお考えはいかがですか。

山岡一男建設省住宅局長

○政府委員(山岡一男君) 昭和五十二年度の財政投融資の国全体の額は十二兆五千三百八十二億円でございます。そのうち住宅金融公庫、日本住宅公団に対しまして割り当てられておりますのは二兆六千十九億ということでございます。全体のシェアで申しますと二〇・八%。いろいろと財投を使う機関はたくさんあるわけでございますけれども、その中の一番たくさんの割り当てを公庫、公団がいただいておるというふうに考えております。なお、こういうものについても今後もわれわれふやしていただくように進めてまいりたいと思いますが、いまの公庫におきましても公団におきましても、いずれも利子補給金というのを相当国費で計上しておるわけでございますが、住宅金融公庫の五十二年度の利子補給金は千七十億円ということでございまして、前年度よりも二六%上がってまいっております。それから住宅公団は毎年度決算後に利子補給していただくことになっておりますが、本年度も二百六十数億円の利子補給金をいただいておるわけでございます。そういうふうに財政投融資を活用しながら利子補給を行いまして適正な住宅をつくっていくということについては、今後も大いに努力してまいりたいと思っているわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 資金運用部資金のこの運用問題については、これとあわせて、住宅問題とあわせまして別な機会にひとついろいろとお伺いしたいと思います。  そこで、大蔵省の方が見えているようでありますから伺いたいと思いますが、建設省の考え方の中では、この土地譲渡益の重課の問題と、それから保有税の問題について若干考えなければならぬ時期が来ているように思うと、こういう意向が明らかにされておりますが、あなたの方ではどういう考えですか。

矢澤富太郎大蔵省主税局税制第一課長

○説明員(矢澤富太郎君) 土地重課の問題につきましては、御指摘の点は恐らく法人の土地重課の問題であろうかと思いますが、これは御承知のように、狂乱物価の際に地価が大変高騰いたしました際に、投機利益を吸収するということを通じて仮需要を抑制しようということでできた制度でございます。そこで、昨年あたりからこの土地重課制度のために土地の供給が阻害されているというようなお話が業界から起こり、また建設省、国土庁から起こったわけでございます。ただ、私どものスタンスといたしましては、土地税制というものはあくまで土地政策のエースではない、補完的、誘導的な役割りしか果たさないんだという立場でございます。ただ、そうは言っても、その土地の重課制度が実際に土地の供給を本当に阻害しているというようなことがあれば、これは手直しをしなければいけないということでいろいろ実態調査をしたわけでございます。そしてこれを緩めた場合にどの程度その供給が促進されるだろうかという点も、いろいろ建設省あるいは国土庁の方々から御意見を聞きまして勉強したわけでございますが、なかなかそれは確たる実証が得られなかったということでございます。しかもこの制度をつくりましたのは、その土地の投機利益の異常利益を吸収するという社会的な使命を持った制度でございますから、その辺の実態認識がない限り私どもとしてはこれを軽々に手直しすることはできないということで五十二年度は改正を見送った次第でございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 ひとつお伺いしたいと思うんですが、昨年の秋に、これは新聞でも報道されましたし、また多分住宅局長が千葉県へ来られたときに講演の中で述べられたと思うんですけれども、住宅団地建設促進臨時特別税というようなものを設定をしたいと、これは相当本格的に取り組んでおるんだということでございました。これは当時の情勢ではこの国会に上程されるんじゃないかというように受け取られておったわけでありますが、そういう動きがなさそうに見えておりますけれども、その後これはどうなりましたか。

山岡一男建設省住宅局長

○政府委員(山岡一男君) 住宅団地建設促進臨時特別税の構想につきましては、確かに私どもも相当こういうパンフレットまでつくりまして関係方面にずいぶん説明もし努力をしてまいりました。しかし、やはり現在のすでに発足しております事業所税との関係等もございますし、土地政策それから住宅政策全般につきまして、もう少し全般的な検討をした上で検討しようではないかということになりまして、引き続き検討を続けるというのが現在の態度でございます。われわれといたしましては、さらに検討を加えまして関係方面にもよくお願いをしてみたい、今後努力を充分いたすつもりでおるわけでございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 次に、家賃問題について少し伺っておきたいと思うんでありますが、第三期の住宅五カ年計画の中でひとつ大きな課題として取り組んでおられるのが応能家賃制度の問題だろうと思うんですね。これは建設省も真剣に取り組んでおられるようでありますが、これはその後どういうようになっておりましょうか。

山岡一男建設省住宅局長

○政府委員(山岡一男君) 住宅政策の目標は、すべての国民がその能力に応じた適正な住居費を負担することにより、一定水準以上の住宅を確保できるようにすることにあるというのが住宅宅地審議会からの御答申の冒頭に掲げられたことでございました。その線に沿いまして、第三期住宅建設五カ年計画におきましても基本的な政策理念として運用してまいりたいと考えておるわけでございますが、現在の戸別原価主義に立つ現行の公的住宅家賃体系のもとにおきましては、新旧家賃の著しい不均衡等の基本的な問題が残されております。さらに、住宅宅地審議会からは、そういう戸別原価主義に対する対策の一環といたしまして、現在ヨーロッパ諸国で行われております応能家賃の導入につきましても検討すべきではないかという答申をいただいております。同答申によります応能家賃制度の構想といたしましては、賃貸住宅の家賃を、その住宅供給サービスに見合うような負担限度を適正に評価をいたしまして、入居者はその収入、家族構成等によって定められます負担限度額までを負担する、適正評価家賃との差額は公的補助の対象とするということでございまして、ヨーロッパの数カ国で現に実行を見ておる制度でございます。そういうものも参考にしながら現在勉強いたしておるますけれども、この応能家賃の導入ということにつきましては非常に大きな問題がございます。したがいまして、相当根本的な検討が必要でございますので、現在住宅宅地審議会の中に基本問題小委員会というものをつくっておりますが、そこで相当基本的な検討を引き続きしておるというのが現状でございます。

赤桐操日本社会党

○赤桐操君 以上をもって私の質問を終わりたいと思います。

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時三十分まで休憩いたします。    午前十一時五十三分休憩      ―――――・―――――    午後一時三十一分開会

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) ただいまから委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 二点について質問をいたしたいと思います。  まず第一点は、下水道の整備についてでございますが、まず大臣に基本姿勢をお伺いする前に、よく聞いていただきたいことがございます。  下水道の整備及び管理について、五十一年の十二月の二十日、行政管理庁が建設、厚生、農林の三省に対して行政監察の結果に基。つく勧告をしております。それを見ておりますと、下水道は、一つは、国民の快適な生活環境確保と公共用水域の水質保全を図るための基幹的な施設であるという中で、わが国の普及率は五十年度末現在二二・八%にとどまっており、欧米では普及率が七〇%を超えている国が多く、中にはイギリスのように九四%というところもあるわけでございます。これを見ても、わが国では社会資本のうち、とりわけ下水道整備の立ちおくれが目立っておるわけでございます。こういう中で、行管の指導の第一は、十九世紀的な下水管整備による都市環境の改善と、欧米諸国がいま推進している高度の水質浄化という二つの問題を同時に解決していかなければならない。にもかかわらず、その体制がまだできておらないということを指摘いたしております。  第二は、流域別下水道整備総合計画の策定促進についても、下水道法では水質汚濁が二つ以上の市町村の区域から起きている場合には、水質環境基準が定められた後二年以内にこの計画をつくることになっているのに、五十年度末現在で策定されていたのは必要とされる水域の二八%だけだった。いかに整備がこれはもう現況から見ておくれているのは当然ではないか、こういう感を抱くものでございます。  下水道管理の適正化についても、下水道に流入した下水は終末処理場から放流されて公共用水域に還元されるが、下水道管理者は最低月二回、定期検査をしなければならない。しかし、今回の行政監察では、調査対象となった百十八の終末処理場のうち水質検査を全くしていないところが十五カ所もあることがわかった。下水道の目的の一つでございます水質汚濁防止は、終末処理場が適切に維持管理されて初めて効果が上がるわけでございます。この基本的問題が忘れられている等々、数多くの欠陥を挙げたわけでございますが、これらを踏まえて下水道整備に取り組む大臣の基本的姿勢についてまずお伺いをしたいと思います。

長谷川四郎自由民主党建設大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) おっしゃるとおり、わが国の下水道が、ヨーロッパと申しましょうか、各国に対しておくれているということは見逃すことのできない事実であります。したがって、下水道は生活環境の改善及び公共用水域の水質保全のため必要不可欠な公共施設であることは、これももちろんでありまして、わが国における下水道の整備、この立ちおくれをいかに進めていくかというような点につきましては、昭和三十八年度に初めて第一次下水道計画というものが出まして、五カ年計画というものを策定いたしまして、その後四十二年度の第二次五カ年計画、それから四十六年度の第三次五カ年計画、したがって、これをさらに拡大改定をして積極的にさらに進めなければならぬというようなことがございまして、その後昭和五十一年度からは総投資規模を七兆五千億円、うち予備費四千億、これによって第四次五カ年計画を発足をさせまして、その促進を図っておるところでございまして、今後はこの計画に基づきまして、公害の防止計画及び水質環境基準の達成、市街化区域等における浸水の防除及び都市環境の整備向上、さらに農山村及び湖沼周辺等における環境保全等に重点を置きまして、一層強力に下水道の整備を図っていく所存ではございますけれども、なかなかいま御指摘のその終末処理の問題等々がございまして思うようには現在進んでおりませんけれども、本年度からは非常に積極的にこの点に意を用いまして万全を期そうではないかというようなことで、昨年来非常に下水道の進行を見ているというような状況が現在でございます。御指摘のありましたように、私も下水道という問題がいかに重要な地位を占めているかという点につきましては、今後さらに一層の努力を加えて御期待に沿えるようにしていきたいと、こういう考え方でおります。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 それでは質問に入ります。  第四次下水道整備五カ年計画が昨年より発足をしたわけでございますが、第一年次の五十一年度推計で結構でございますが、進捗率がどうなっているのか、幾らであるのか、お伺いしたいと思います。

中村清建設省都市局長

○政府委員(中村清君) お答え申し上げます。  第四次の下水道整備の五カ年計画、御存じのように七兆五千億ということでスタートをさせていただきました。五十一年度の総事業費が約七千五百億でございます。したがいまして、全体としての達成率一〇・六%になる見込みでございます。なお、私ども下水道の普及率を示す指標といたしまして、総人口普及率という指標をよく使っておりますが、現行の五カ年計画がスタートいたします五十一年当初の総人口普及率、これが二二・八%でございましたが、これは予測が入りますが、五十一年度末には二四・六%になるであろうというふうに考えております。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 五十二年度予算で、国費、前年度倍率三一%の伸びですね。五十二年度以降、この伸び率で当初五カ年計画の目標であります総人口普及率、いま答弁いただきました四二・六ですか、いま言われた。まあ私四〇%からいまあなたがおっしゃったそういうぐらいの幅であると思いますが、その総人口普及率、そうして市街地人口普及率五五%の整備水準の達成が可能であるかどうかということをお伺いしたいと思います。

中村清建設省都市局長

○政府委員(中村清君) ちょっと冒頭にお断りを申し上げたいと思いますが、いま先生から三一%という数字がございましたが、これは補正後の伸び率でございます。当初でいきますと、国費で三八%、事業費で二八%の増ということになります。  そこで、いま申し上げましたように、国費で対前年が三八%、事業費でいきますと二八%増ということでございまして、五十二年度を初項にいたしまして、あとは残等比ということで、五カ年計画を達成するにあと幾ら伸ばしていけばいいかということを考えますと、今後は事業費で三九%ほど毎年、対前年伸び率といいますか、そういう伸び率にしなければいけない、相当大きい数字ではございますが、下水道事業の重要性にかんがみまして、私どもとしましては目標を達成するためになお一層努力してまいりたいと思っております。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 まあいまお話ございました国費三八%の伸び率としましても、この中には特別地方債の償還金が含まれていると思います。これを差し引くと、実質国費の伸び率というものは低下するのではないかと思うわけでございますが、   〔委員長退席、理事赤桐操君着席〕 そこで、一つは、特別地方債制度は後年度予算の先食いとなるのではないか。また、後年度の事業の執行に支障が生じると思うわけでございますが、これらに対する措置はどういうふうにお考えなのか、お伺いしたいと思います。

中村清建設省都市局長

○政府委員(中村清君) 確かに地方債制度を導入しております。これはある意味では先食いということになるのは事実でございますが、五十年度からそういう特別の地方債制度あるいは国庫補助金の分割交付という制度を導入いたしましたならば、国費を効率的に使うということと、それから下水道、特に終末処理場を早急に整備するという必要からこういう制度がスタートしたわけでございますが、制度の運用に伴いまして、国費を五カ年間で分割してお返しをするわけでございますから、まあ償還の国費の伸び率といいますか、それは当初大きゅうございますけれども、三年目あるいは四年目ということになるとだんだん倍率が減ってくる、かたがた一方この制度がもちろん先ほど申し上げましたように終末処理場の整備に充当されるものでございますから、下水道事業の執行には私どもは支障はなかろうというふうに考えております。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 特別地方債は全額政府資金を充当することとしておるために、政府資金の配分との関係で一定の制限があり、無制限に増加をすると資金手当てが困難になるのではないか、こういうふうに懸念をするわけでございますが、これらに対する見解はどうなのか伺いたいと思います。

中村清建設省都市局長

○政府委員(中村清君) 特別地方債では全額政府資金であるから、政府資金を圧迫するのではないかという御懸念でございますが、御存じだと思いますが、毎年度の償還額、これは新たに起こすべき地方債と、特別地方債といいますか、毎年許可すべき起債の額と相殺いたします。したがいまして、政府資金の手当てに困ることはなかろうというふうに私どもは思っております。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 いずれにしましても、下水道整備の緊急性は言うまでもないわけですが、これはやはり国の思い切った投資、地方財政との問題と相まって進めなければならないと思います。しかし、自治体の財政の現状は非常に危機に瀕しておりますし、国の手当てが必要であることは当然でございますが、下水道整備の財政措置として国庫補助率の引き上げは考えられないのか、こういう点も課題になるわけでございますが、この点はいかがでございますか。

中村清建設省都市局長

○政府委員(中村清君) 御指摘のように、相当長期にわたって、しかも大量の資金を導入しなければいけないという意味合いから言いますと、地方公共団体の負担が相当大変であろうということは御指摘のとおりでございます。私ども地方公共団体の負担を軽減しようということを考えておりまして、四十九年度に実は国庫補助率の大幅な改定をいたしております。具体的にちょっと数字を申し上げますと、たとえば一例を公共下水道にとりますと、管渠並びに処理施設、これは改定前は管渠、処理施設、いずれも十分の四でございましたが、改定後は管渠については十分の六、それから終末処理場については三分の二と、一例を挙げればこういうことでございますが、引き上げました結果、他の河川でございますとか、道路でございますとか、こういった主要な公共施設との補助率のバランスといいますか、そういったものは一応いまの体系でいいんではなかろうかというふうに考えております。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 補助の対象範囲については第四次五カ年計画で若干の改善が見られましたが、公共下水道の管渠の補助対象、これは一定規模以上の幹線に限られておるわけでございますが、この基準を緩和するか、またさらに支線まで対象に加えるべきではないかと思うわけですが、そういう点いかがでございますか。

中村清建設省都市局長

○政府委員(中村清君) いま御指摘がございましたのはいわゆる補助対象率の問題であろうかと思いますが、まず二つに分けまして、ポンプ場と終末処理場等につきましては、植樹でございますとか、あるいは芝生を張るとか、あるいは周辺の環境対策、こういった費用を新たに補助対象に加えることにいたしまして、国庫補助対象範囲をその結果九〇%から九五%に引き上げております。それから指定都市につきましては、公共下水道の国庫補助対象範囲を以前は四一・六%でございましたが、   〔理事赤桐操君退席、委員長着席〕 これを四五%に引き上げる。それからなお、これからは相当小さい都市も下水道に手をつけるということになりますので、事業の実態に即しまして管渠の補助対象範囲を広げるといいますか、そういう改善を考えまして、去る一月の十八日に大臣告示を出しまして補助対象範囲を広げております。  以上でございます。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 水質環境基準の維持達成には第三次処理が必要なことは言を待たないと思います。現在、第三次処理の技術開発のためにパイロットプラントを設置して研究が進んでいると思いますけれども、その現況がどういう状態であるのかを伺いたいと思います。また、いつごろ実用化できるのか、そういうめどがございましたらお伺いをしたいと思います。

井前勝人建設省都市局下水道部長

○説明員(井前勝人君) 先生御指摘の、三次処理の技術開発の問題でございますが、これにつきましては建設省の土木研究所、それから日本下水道事業団あるいは関係地方公共団体とタイアップいたしまして、いろいろな研究を進めておるわけでございます。特にパイロットプラントにつきましては、たとえば横須賀市と共同して土木研究所が実施する、あるいは琵琶湖で滋賀県と共同して日本下水道事業団が研究開発していくというようなことで進めておるわけでございますが、三次処理と申しましても、目的によりましていろいろのプロセスがあるわけでございます。  まず一つは、水質環境基準対策といたしまして、比較的単純な有機性汚濁物質を除去するための三次処理の技術開発。もう一つは、いわゆる窒素、燐等の栄養塩類を除去するための三次処理の技術開発。それから第三番目は、処理水を有効に再利用するための技術開発。三つ大まかに分けるとございますが、主に第一番目の有機性汚濁物質、われわれはBODあるいはSSというふうに言っておりますが、これにつきましてはおおむね実験段階を過ぎまして、現実な施設を、たとえば流域下水道の南多摩処理場、あるいは茨城県の常南流域下水道等で実用化の一部をやっております。  第二点の富栄養化対策としての窒素、燐の除去の問題でございますが、この中でも燐につきましては比較的技術開発が進んでおりまして、実用化はほぼ近いと思っておりますが、窒素につきましてはなお若干の研究開発を進める必要があるわけでございまして、これにつきましてはパイロットプラント等でなお進めておるところでございます。  さらに、こういう三次処理につきましては諸外国の技術も吸収する必要がございますので、日米の下水道処理委員会というのが日米相互に定期的に開かれておりますが、今年は日本におきましてその会議を開くということによりまして、そういう国際といいますか外国の技術も吸収できるというふうに考えております。なお一層進めていきたいと思っておる次第でございます。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 現実には下水汚泥処理ですね、こういうふうな問題については重要な、非常に問題となっているのが各地域で見られるわけでございます。こういう汚泥対策ですね、そういう処分方法、そういうことについてどういうふうになっているのか、これは重ねてもう少し明確にお答えを願いたいと思います。

井前勝人建設省都市局下水道部長

○説明員(井前勝人君) 下水汚泥の処理の問題は、先生御指摘のように今後の下水道事業の大きな課題になるわけでございます。これは四十九年度の実績でございますが、年間約百九十万トンの下水汚泥が発生するわけでございますが、そのうちの七九%、約八割近くは埋め立て処分をしております。それから一二%は海洋投入をしております。残りの九%程度が農業利用というような形になっております。いずれの場合も下水道法、あるいは廃棄物の処理処分に関する法律、あるいは海洋汚染防止法等の基準によりまして処分しておるわけでございます。しかし、今後下水道の整備が進みますと量の問題が非常に多くなりますので、やはり単なる汚泥を廃棄物という処理の仕方ではなくて、その持っておる資源価値に着目した有効利用をもっと進めるべきではないかというふうに考えております。たとえば、農業利用といたしましては土壌改良剤に使うとか、あるいは園芸の肥料に使うとか、あるいはまた、そういう肥料価値の少ないものにつきましては固形化することによりまして建設資材等にも使えるということがございますので、これらの技術開発もあわせて進めていきたいと思っておる次第でございます。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 「汚泥処理など環境保全に」ということで、このほど開かれた第十五回の原子力総合シンポジウムでいろいろと討議があったわけでございますが、私少し申し上げますので、これらについていろいろ御意見がありましたら当局のいろんなことを、それらに対応する時点はこうなんだというふうなことをお伺いしたいと思います。  一つは、下水を活性汚泥法で処理するとスラッジが非常にたまります。ですから、このスラッジを処分することが下水処理の大きな障害となっており、わが国ではスラッジを脱水した後、焼却をしているわけでございますが、非常にコストが高くつき、それについて大気汚染の心配もあって、もっとよい方法がと求められているわけでございます。そこで登場してきたのが、放射線を照射してスラッジを処理し、しかもこのスラッジを有効に再利用しようという一つの考え方でございます。幾つかの方法が考えられておりますが、たとえばミュンヘンで建設、運転中のパイロットプラント、これはコバルトを線源にすることによりスラッジ中の病源菌を殺菌し、その後のスラッジを肥料として農地に戻す技術を開発しようとするものであり、またアメリカでは、電子線加速器を線源としたスラッジ処理技術の開発が行われているというお話も出ました。これら放射線処理法の利点について日本原子力研究所の高崎研究所の町先生の話によりますと、二十五度Cから三十度Cの低温で殺菌できるので装置の腐食が少ない、熱処理は七十度Cぐらいであるけれども、窒素化合物の分解を伴わないので悪臭の発生がないといった点を挙げている。こういうふうにして汚泥処理の環境保全にというのが原子力総合シンポジウムで話題になったそうでございますが、当局としてはこういう問題についてはどういうふうな考え方で対処されようとしているのかお願いいたします。

井前勝人建設省都市局下水道部長

○説明員(井前勝人君) 先生御指摘の原子力放射による汚泥の処理については、まだ私どもも十分研究は進んでおらないわけでございまして、やはり問題は量の問題でございます。大量の都市下水から発生する汚泥に対応してそういう特殊な放射線処理した場合のやはりコスト、あるいはそれに従事する人の安全性、そういったものもやはり十分検討しなくちゃいけない問題があると思います。しかし、一番決め手はやはり経済的なコストの問題、大量に発生する汚泥に対する処理方法として適当かどうかということはなお勉強をしたいと思っております。現在のところは詳しく内容を熟知しておりませんので、今後の勉強課題にしたいと思っております。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 じゃ、次に移りますが、執行体制の整備についてですが、まず技術者の養成が急務であると思います。第四次下水道整備計画で新たに約二百の市町村が公共下水道整備を始めると言われるわけですが、いわゆる事業を円滑に進めるためにはどうしても技術者の養成確保が必要であると思いますけれども、こういう点については現況ではどういう状態になっておりますか。

中村清建設省都市局長

○政府委員(中村清君) 下水道事業は急激に伸びてきたわけですから、それに技術者の数が必ずしも伴っていかないという問題がいろいろ指摘されておる。そこで、地方公共団体等に対しましては私どもは新規の学卒者をできるだけ採用してもらうということと、これだけでは足りませんので、たとえば河川でございますとか道路でございますとか、ほかの分野の技術者の方を移入といいますか、導入を積極的に進めるということで公共団体は指導してまいりたいと思っておりますが、そういうふうにほかの方から来ていただくような場合には、はなはだ失礼な言い分ですが、資質という問題がございますので、下水道事業団なりあるいは下水道協会等で研修も大いにやる、あるいは下水道事業団あたりで技術検定という制度がございますので、そういう制度を活用いたしまして資質の向上に努めてまいりたいというふうに考えております。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 下水道事業団の業務の一つに研修、技術検定業務があるわけですが、五十年度開始以来研修生を募っても応募者は六〇%台にとどまっている。これには地方自治体としても、一つは人員が少ないために職員を派遣できないこともあるでしょうし、二番目には財政難で研修費に余裕がない等の理由があるかと思います。いずれにしても、技術者養成に対して、非常にこういう重大なことでございますので、政府はどのように指導していくのか。これが一点と、五十二年度の新規に共同水質検査施設の整備とあるわけでございますが、これは一体中身はどうなっているのか。そういうふうな点についてお答えをお願いしたいと思います。

中村清建設省都市局長

○政府委員(中村清君) まず、前段の研修の問題についてお答え申し上げますが、下水道事業団におきましては、下水道技術者の養成訓練といいますか、こういう仕事をつかさどっておりますので、講義と実習による研修を主として現在まで実施をいたしております。そこで、研修の必要性を認識していただく、公共団体に認識していただく、あるいはいま御指摘がございましたが、いろんな事情がありましょうけれども、講習の、研修の参加者の数が必ずしも思わしくないといったことに対して何とか打開の道を開きたいということで、公共団体に対しましてパンフレットをお配りをいたしまして、業務内容とかあるいは研修相談を実施をいたしております。  具体的に申し上げますと、たとえば募集につきましては、毎四半期ごとに都道府県を初め公共団体に対しまして募集案内というパンフレットをお配りをいたしまして、できるだけ多数の方に研修に参加していただくというふうに心がけて呼びかけをやっておるつもりでございます。  それから先ほどちょっとございました、後段のお尋ねの共同の水質検査施設でございますが、これは下水道法では皆必ず水質検査をしなければいかぬというたてまえになっておりますけれども、各処理場はそれぞれ水質の検査施設を持っておりますので、非常に不経済でもあるというふうなことで、そういう水質検査の高度化といいますか、あるいは能率化、こういったものを図りますために、ある処理場――単位はどのくらいになるかわかりませんが、幾つかの処理場で共同の水質の検査施設を持ってやった方がはるかに効率的ではあるまいかということで、今度新しくそういう施設を設けます際にその施設が補助の対象に取り上げられたということで、私どもとしましては共同水質検査施設ということを強調申し上げまして、午前中の資料でも御説明を申し上げた次第でございます。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 まあ下水道については非常に重大な問題でございますので、今後とも鋭意推進方をお願いしたいと思います。  では、最後の二点目に移りますが、これは兵庫県の尼崎で出しております市報でございますけれども、「沿線住民は訴える」「国道43号…不十分な公害対策」、こういうことで出しているわけでございますが、この新聞によりますと、   「騒音、振動のために眠れない」「排出ガスで  窓が開けられない」一国道43号沿線に住んでい  る人たちは、絶え間なく通過する自動車の騒音  や排出ガスに悩まされる毎日を送っています。  阪神高速道路の建設に反対して、沿線住民で組  織している43号線公害対策尼崎連合会の抗議の  座り込みも五年目に入っています。こんな中で  「道路公害はゆるせない。眠れる夜を返して」  と、尼崎、神戸、芦屋、西宮の阪神間四市の沿  線住民が、国と阪神高速道路公団を相手に、1環境基準を超えた車の通行禁止2阪神高速道路大阪西宮線の建設中止3過去と将来の損害賠償  一を求める訴えを神戸地裁に起こしました。こういうふうな見出しの中で、  国道43号が東行き西行き計十車線、幅五十メー  トルで開通した昭和三十八年当時の交通量は一  日平均二万九千台程度でした。   その後、通行台数は年ごとに増え続け、四十  七年度には九万一千八百台とふくれ上がりまし  た。特に、夜間は大型車が通行台数の六〇%を  超え、スピードを出して走るため、著しく睡眠  が妨げられています。   市騒音課が昨年行った自動車騒音調査による  と、西本町五丁目の沿道で昼間七十四ホン、朝  夕七十二ホン、夜間六十五ホンと、国の環境基  準(昼間六十ホン以下、夜間五十ホン以下)を  大きく上回っています。   また、排出ガスによる汚染度をみても、二酸  化窒素濃度が環境基準(一時間値の一日平均値  が〇・〇二PPm以下)の一・三倍~二・七倍  となっています。  これでずっと続くわけでございますが、私がいま読み上げておりますのは、これは五十一年十月五日の市報でございますが、市の行政でここまで深刻に全市民に報道がされているということは大変な事態であることを、すべてが認識をしていかなくちゃいけないと思うわけです。昭和四十年五月の二十日、大阪西宮線の都市計画の計画が出されて、以来今日までにいくわけでございますが、その間四十三号線にはさまざまな問題が提起されております。  いま申し上げましたように、現在裁判になっております沿線住民の提訴の理由の中には、まず国や公団側の主張である、国道四十三号線は国の主要幹線であると、その上に建設中の阪神高速道路は東西交通の緩和と円滑を図るもので、公害はかえって減少するとの考え方を明示したわけでございます。そうして沿線住民の主張は、これに対して国道四十三号線の騒音、振動、排気ガス、大気汚染などの公害が環境基準を上回り、沿道住民は長い間被害を受けてきた。さらに、高速道路の建設は公害被害を上乗せするもので、環境権、人格権を侵害するものと反対運動を続けてきたわけでございます。このように相対するそれぞれの主張が今回の裁判になっているのでございます。  ここで、私は、社会ルールの中で考えておりますけれども、法律規制ができた、そうしてそれを守っていく、いわゆる日本の国が法治国家のそういう特筆すべきところがあるわけでございますから、たとえば環境基準ができた、それを守っていく、これは当然のことでございます。そういう意味からいけば、国や公団の今日まで来た怠慢というものが沿線住民に長年にわたって多大の被害を与えている。なぜいままで私は対策を打たなかったのか、政府の責任は重大であると思うわけでございます。  歴代の関係大臣が一体何をしてきたのか、私は厳しくその失政を、私も地元におります関係で、これは許せないという長い忍従の歴史というものの中から発言をするわけでございます。これは単なる四十三号線だけではなく、日本全国の中で、過密都市の中で、車両通過の倍増する中で苦しむ道路周辺住民の問題解決にも通じるものと思うわけでございます。もちろん国や公団の言い分というものもわかるわけでございますが、環境基準ができた、平気で破られていく、問題が起きる、病人が出る、いや国の方途であるからしんぼうしなさい、そういうことは私は地元に住んでおりまして、余りにも過ぎるということはいけない、そういうことでございます。そういう観点の中で、過去の論議というものも振り返りながら、私はきょうは短い時間でございますので、まず周辺に住む人々の人体に対してどういう結果が出ているのか、そういうことをクローズアップしながら、皆さんに対策を考えていただきたいと思います。とうてい一時間や二時間では済みませんので中途になりますけれども、時間内の中で進めたいと思います。  ここで、兵庫県の衛生部と兵庫県自動車公害健康調査専門委員会、これは該当の市からも役員が出ておるわけでございますが、それ、及び尼崎市立西高等学校三年六組の生徒による公害調査の報告書がありますので、まずその報告書の中からいろいろと論議を進めてまいりたいと思います。いまここに「自動車排ガス等にかかる沿線住民健康調査報告書」、兵庫県衛生部、兵庫県自動車公害健康調査専門委員会、百三ページにわたりいろんな角度から調査をされております。これによりますと、「交通量の多い幹線道路沿線では、自動車の排ガス、騒音及び振動等により、地域住民は心身の異常などの訴えも多く、生活妨害も著しく、その不安には深刻なものがある。この現状に対して、健康に及ぼす影響が懸念され、その実態を把握し、早急に適切な対策を樹立する必要が生じた。そのため、自動車走行台数が一日約十五万台と推定され、」――これ四十九年ですね。「県下で最も交通量の多い、国道四十三号線沿線に居住する住民の健康調査を企画し、芦屋市、西宮市、尼崎市と共同で調査を実施した。なお、環境因子と健康影響との関係について疫学的検討を行うため、併せて環境綜合調査が行われたが、その調査結果については資料編に掲載した。」というのがこれでございます。  いずれにいたしましても、まとめだけを御披露してまいりますと、一つは、個人面接聴取法による調査によりますと、一つは「眼、耳鼻咽喉に係る異常の訴えか、A地区」――ゼロメートルから百メートル幅ですね。これは「咳および痰の訴えにも反映している」。二番目には「動悸、息苦しい、息切れなどの訴えもA地区に多く存在しており、」「血圧の変動には差異はなく、心臓疾患と診断されているものがやや多い傾向が認められた。しかし、循環器、消化器及び神経系の愁訴については一貫した統一的傾向は得られなかった」。こういうふうに非常に多くの多方面にわたる臨床的な手が打たれておるわけでございます。  これらの公害被害の実態が明らかでございますけれども、建設大臣、この結果についてどのようにお考えでございますか。また、今後の対策等講じられるようなことがございましたら、お伺いしたいと思います。

長谷川四郎自由民主党建設大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) 四十三号線につきましては、先日もお聞きをいたしました。私の方といたしましては、環境対策というものについて、まず、いかにしてその対策をということは十分検討を加えた結果、可能な限りのことはやっておるつもりでございます。たとえば消音壁を設置して、そのもとにまたさらに植樹をして騒音を避けるというようなこともやっておりますし、さらに四十三号線の交通を緩和するためにもう一つ他に道路を移動させることも必要であろう、そしてなるべく車体を少なくしていくというようなこともしなければならぬだろうというようなこと、そして植栽帯というものをつくりまして――大体つくられているところへ私が行ったわけではございませんけれども、それをつくってみてどうだったというような話を聞きますと、大分これでカバーをされたというようなことを聞いてもまいりましたという話も聞いておりますが、さらに車道のうちの内側の上下各一車線を全部、両方の一車線ずつを削減いたしまして、中を三・五メートル、五メートルの緑地帯を設置しまして、それの計画を進めておるんですが、それも矢原さんが御承知のとおり、そういうようなことをやっておるんでございますが、まだ全域にわたってこれが完備したというわけではございませんが、急いでやれるだけのことはいまやってみようじゃないかというので、この点について急いで方向づけをしているところでございます。したがって、緊急を要する区間についても、できるだけ早くそういうようなものを設置いたしまして、そしてまず、できるだけのものは緩和して、そして申し上げたような、重要な道路でございますけれども、その重要な道路にかわる道路をもう少しつくって、そして緩和するような方途をとるべきだというのが、いま私たちの考えておる面でございます。  いずれにしても、お話のとおり四十三号線というのは大変な状態のようでございますので、近く私も行って見てこようかというように考えておるんでございますが、何しろ国会が始まっているものですからなかなか行かれないで、国会が始まる前にちょっと行こうと思ったところが、急にあしたから始まるんだということになりまして行かれなくなったんですが、近いうちに私も行って現場を見てこようという考え方でございます。お話はよくわかります。よくわかりますから、そのようになるべくできるだけのことは早急に行うつもりでございます。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 大臣現場へ行くと言われましたんで、ぜひそれは実行していただきたいと思いますのは、河野一郎建設大臣が当時見えたときには、開通式をやらにゃいかぬ、工事が進んでいないわけですが、早くそこだけバラスを敷いてやってしまえというふうにして、私は大臣の権力というのは、当時市会議員でございましたけれども、尼崎におりましたから見ておりまして、できていない、あしたじゃないか、バラスを敷け、そしてかっこうだけつけさしている。私は河野一郎、亡き方にどうこう言うわけにはいきませんけれども、やっぱりそういうようなことではいかぬと思います。どうか、いま大臣は行って現況を見たいと謙虚な気持ちでございますので、ぜひ国会が多忙から終わりましたら行って見ていただきたいと思います。  それから時間が許す限り一つ一つを申し上げますが、まず騒音調査について、尼崎市の騒音課で、五十年度の調査でございますが、西本町五丁目の沿道で昼間が七十四ホン、環境基準は六十ホン以下、そうして朝夕七十二ホン、いまですね。それで夜間が六十五ホン。国の環境基準は五十ホン以下でございます。私は環境基準が決められているのに、平気でなぜこういうふうに何年間もこういうことが破られていくのか。尼崎西高等学校三年六組生徒による調査によりますと、五十一年の十月ですね、環境基準を超えている時間の割合を見ると、朝の八時から十九時ですね、一〇〇%が環境基準を超えているんですね。午前の六時から八時、四二%破られている。夜間の二十三時から朝方の六時に四六%も破られているんです。この西高校の人たちのデータを見ておりますと、五秒間隔五十回、四分十秒の間にずっと調べたんです。そうすると、五秒間隔五十回の騒音の変動を調べておりますと、八十ホンを超えているというのがいわゆる最高値であるわけなんですね。それがもう何台も、一台、二台、三台、四台、五台、六台――七十八ホン以上というたらもうそういうふうに出ている。こういうふうなことで、これはもう大変だというふうなデータが出ているわけでございます。そういうふうになってくると、この環境基準達成のためには必要の交通規制台数というものをもうしぼっていかなくちゃいけないのじゃないかと、台数をですね。ですから、何台以上の車はもう走らないようにしてくれと、こういうふうにしないと国の環境基準は守れない。こういうデータを出しておりますね。  だから、この高校生たちが一生懸命にしてくれたそういう中には、ただいま申し上げたグラフのそういうものから見ると、六十ホン以下に抑えるためには交通量を十分間の間に、いま走っている車の、十分間の間に百十二台以下にしなければ六十ホン以下にはならないというんです。そうなると、いま走っておりますのはやはり三百台近くになりますから、もう大変なことになるわけですね。六十五ホン以下に抑えるためには交通量を十分間に四百台以下に抑えていかなくちゃいけない。こういうふうなことになりますと、これはもう大変な状態だということがわかるわけでございます。  そこで、なぜ環境基準がこういうふうに明記されておるのに今日までそういうふうな対策が行われていないのか。いろいろと具体策はあったと思いますけれども、なぜ謙虚にそういうふうな環境基準にきちっと合致するものができないかということでございます。これについて答えていただきたいと思います。

浅井新一郎建設省河川局長

○政府委員(浅井新一郎君) 御指摘のように、四十三号阪神高速の交通量並びにそれによります騒音の実態は、先生御指摘のような環境基準をかなり上回るような数字になっているということを私どももデータで承知しております。なぜこういうふうになったかということでございますが、阪神高速は供用後すでに十数年たっておるわけでございまして、先生、先ほどのお話の中にもありましたように、当初二万九千台ぐらいの交通量であったものが、その後四十七年には九万一千八百台、さらに現時点では阪神高速と合わせて十五万台というような交通量が通っているわけでございまして、ここ十数年の間に逐次経済の伸長の歩度とあわせまして自動車交通量が伸びてきた結果、現時点では前に決めました環境基準をオーバーする姿になってしまったということでございまして、そういう環境基準、守るべき環境基準の目標があるわけでございますから、この現状を一日も早く環境基準まで近づけるという努力をわれわれしなきゃならぬと思うわけでございますが、これにつきましては、先ほど大臣からもお話ございましたように、従前から私どもとしてはできる範囲のことを逐次やってまいってきております。  まず、防音施設の整備というようなことでは、やれる個所については大体やってきておるわけでございます。それから車線の削減という措置も講じておりまして、これにかえて三メーター五十のグリーンベルトの設置というようなことで、幾分でも環境の緩和というような施策も思い切ってやっていこうというようなことでやっております。そのほか、それよりさらに、それだけではさらに追っつかない分につきましては沿道――ああいう住宅の密集しているところを割って入った幹線道路でございますので、道路と非常に接近して住宅があるわけでございます。その住宅に対して防音工事の助成をする措置も五十一年度からは講じて逐次地元で話し合いを進めているような段階でございまして、道路をつくるという側からいたしましては、まあかなり手を打って今日までやってまいったわけでございますが、現況ではなおそういうような状況があるわけでございます。この上は先生も御指摘のあったように、やはり交通規制というようなことをやはり考えながら総合的な対策を立てていかなければならないんではないかというふうに考えておるわけでございまして、規制の問題につきましては警察当局ともいろいろお話し合いを進めておる段階でございます。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 まずきょうは被害状況も聞いていただきたいんですが、健康上の被害については、これは県の調査ですけれども、四十九年ですね。芦屋、西宮、尼崎等の、よく目がかすむ、三一・七%、よく目が疲れる、五二・三%、よくせき払いをする、四一・三%、よくのどが詰まるような感じがする、四〇%、そして、のどが痛む、三九・三%、ときどき鼻血が出る、八・七%、耳が遠くなったような気がする、二九%ですね。それから生活上の被害については、騒音や振動で眠れないが三四%、テレビやラジオに雑音が入るが三九・七%、災害の不安が二八・三%、たばこ、空きびん等が降ってくる、二〇%、話し声、電話が聞きにくい、二九・三%、家屋の被害については、家や窓ガラスが揺れる、六四%、壁やブロックタイルにひびが入る、三四%、窓が閉まりにくい、三四・三%、家全体ががたついた、二九%。こういうふうに平素の生活の中で非常に苦痛を訴えているわけでございます。  交通量の推移も、先ほど申し上げましたように三十八年が一日平均二万九千台でございましたのが、四十七年には九万一千八百台、昭和五十年の十月二十日、四十三号線、これ兵庫県の調査では八万七千五百五十二台、そうして阪神高速道路、上ですね、これが六万八千百一台ですから合計十五万五千六百五十三台。こういうふうなあれで開通当時と五十年では五・四倍もふえている。これは大臣、今度行かれますときによく見ていただければ、今度はスピードも四十におろしたというわけでございますけれども、渋滞、排ガス、そういうふうな問題を含めていよいよそこには車両が集中をしている。いま先ほどお話がございました大臣の、バイパス等の問題等も言われておりましたが、いずれにいたしましても、きょうは私はあの沿線に住む――尼崎と言えばもう日本で一番の大気汚染、そこへ自動車の排ガスや騒音、振動、そういうふうなことで二重三重の苦しみが迫っている。それが、国がみずから決めた環境基準、騒音規定、そういうものがすべて破られている。こういうふうなことは、いまやはり国の政治が、国民の、そうして極論すれば御家庭の方々、その地域をまず快適にする、そういう中にすばらしい政治の実現がなくてはならないのに、なぜ民衆を苦しめて、なぜ家族の子供から、そうしていろいろな人を苦しめて何の日本の経済の繁栄があるのか、こういう問題を厳しく論議をされなくてはならない時代に来たわけでございます。そういうことでございますので、きょうは非常にこの沿線で苦しんでいる人々の声なき声、そうして被害の状況を大臣並びに関係の皆さん方に聞いていただいて、そうして大臣がまた改めて現地にもお見えになるそうでございますが、どうかいろいろの真心込めた具体策を持って地元へ来て、そうして調査していただきたいと思います。  じゃ、時間が参りましたので、これで終わります。

春日正一日本共産党

○春日正一君 ただいま非常に深刻な道路の公害ですね、これはできてしまった道路が深刻な被害を及ぼしておる、どうするかという質問があったのですけれども、私は、これからつくる道路その他の公共施設がそういう被害を国民に与えないためにと、そういう立場から質問をしたいと思います。  そこで、第一に、昭和四十七年の六月に政府が公共事業に対する環境アセスメントの実施方の閣議了解をしたんですけれども、それからもう五年近くになっております。建設省としてはこの閣議了解をどう受けとめ、どのような方針のもとにどのように実施してきたのか、まずそこから聞かしていただきたいと思います。

大富宏建設省計画局長

○政府委員(大富宏君) お答えいたします。  建設省では、公共事業の実施に当たりましては自然環境の保全といった環境との調和が非常に重要だという認識に立っております。いま御指摘のございました四十七年の六月の閣議了解もございましたけれども、この趣旨に沿いまして、建設省では必要な所管公共事業につきまして環境のアセスメントをやってございます。過去五カ年、四十六年から五十年にわたりまして約千二百件のアセスメントを実施いたしております。ただ、これらのアセスメント、これは補助事業まで、公団の事業まで含めたアセスメントの実施の実績でございますけれども、必ずしも統一的な基準というものに基づいて行われたものではございませんし、また、いろいろ出てきた結果についても統一的な対策というところまでまいっておりませんので、並行的に、現在、建設大臣の私的諮問機関でございます建設技術開発会議というのがございますが、この中に環境アセスメント部会というものを置きまして、そこでいま勉強をやってアセスメント手法の開発研究をやってございます。こういった研究と、いま申し上げました千二百件の実績を踏まえまして、五十一年度におきましては、国道では三原バイパス、それからダムでは川治ダム、これを対象にいたしまして、ひとつケーススタディをやってみたいということでいま行っているところでございます。私ども御案内のとおりこの環境アセスメントという技術問題は非常に未熟な分野でございますので、こういう勉強を積み上げながら、有効な環境アセスメント対策と体制を整えたいと思っております。

春日正一日本共産党

○春日正一君 まだ十分統一的にもやれてないし、十分な対策もできたというまでには至っていないというお話ですけれども、これは大臣に基本問題としてお聞きしたいんですけれども、元来、高速道路とか大きなダム、埋め立てというような大規模な公共事業については、その地域の人口、産業の配置、土地、水の利用状況、都市形成の諸要因等々の現状と将来の展望を踏まえて、その上で、建設される施設が地域の経済、社会、環境に及ぼす影響を総合的に評価するという立場が前提でなけりゃならぬと思うんですけれども、その点いかがですか。

長谷川四郎自由民主党建設大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) 私もそのように考えております。全国的に計画というものを十分にやっぱり関係を保ちながら、将来の社会経済情勢というものがどう移り変わっていくだろうか、この地区はどういうふうに変化していくだろうかという面を十分に考慮に入れた上に立って行わなければならない問題だと考えております。ですから、画一的にどこもこうだということでなく、その地区は特に今後どうなるであろう、十年後はどういうような繁栄をしていくであろうかというような点にまで触れて、その上に立った計画というものが必要であろうと。ですから、これは十分その点については検討を加えた上において行うべきものだと、そのように考えます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 そこで、具体的な問題お聞きしますけれども、現在建設省が着工中の湾岸道路について、昨年十二月に船橋、習志野の両市に環境アセスメントを示して了解を得たということになっております。しかし、提出された建設省の文書を見ると、湾岸道路というのは十四車線とることになっているんですよ、その中の四車線分についてだけしか騒音の予測がされてない。しかもこれは騒音だけであって、大気汚染とか振動とか、そういうようなものについては予測が出されていないというようなものであります。なぜ四車線だけにとどめたのか、なぜ騒音だけしか出さぬのか、そこを聞かしてほしい。

浅井新一郎建設省河川局長

○政府委員(浅井新一郎君) 御指摘の湾岸道路の整備につきましては、これは京葉間の交通の現況並びに新しい国際空港の開港が迫っておりますというような状況から勘案しまして、非常に緊急整備しなきゃならぬというような条件がございまして、そういうようなことから、現在当該地区でとりあえず整備を進めておりますのは、将来地域サービス道路となります国道の部分の四車線を整備するというような形でやっておるわけでございまして、この道路についてとりあえずアセスメントの結果を地元に御説明して工事に着手したわけでございますが、湾岸道路全体のアセスメントの結果につきましては現在いろいろやっておりまして、東関東自動車道のちょうど真ん中に――これから東関東自動車道の計画があるわけでございますが、その工事にかかる前には当然地元にこれをお話し申し上げてかかるようにしなきゃならぬと思いますが、総合的なアセスメントは現在実施中でございまして、七月の時点には大体でき上がるというふうに考えております。そういうことで、中身としましては騒音が主体でございまして、あと振動その他アセスメントとしてはいろんな考えるべき要素があるわけでございますが、その手法等につきまして、先ほども御説明ありましたようにまだ十分熟してない面もありますし、それから振動等については、大体減衰距離というようなことでおよその目安がついておりまして、余り影響ないというような、あの辺の周辺の状況では余り影響ないというような考え方もありましてアセスメントからは省かれておりますが、今後総体的なアセスメントをまとめる段階で、そういうものも含めて地元の皆さんに御理解できるような内容のものをつくってまいりたいというふうに考えております。

春日正一日本共産党

○春日正一君 大気汚染は。

浅井新一郎建設省河川局長

○政府委員(浅井新一郎君) 大気汚染の問題につきましては自動車、これは発生源対策にまず頼るよりしようがないわけでございまして、いまの自動車の発生源規制、自動車の排気ガス規制が達成されますれば、沿道のああいう条件では問題ないというふうに考えております。しかし、アセスメントの中身としてはっきりした姿で明示できていないわけでございますので、総体的なアセスメントの段階でこれらもはっきりお示しできるようにしたいというふうに考えております。

春日正一日本共産党

○春日正一君 いまの御答弁ですけれども、とりあえず四車線だけやったと、あとは、やるときまたやると、こう言うんですね。しかし、御承知のように湾岸道路の計画というのは横須賀から横浜、川崎を通って東京、千葉、富津と、全長百六十キロです。そして構造は十四車線。真ん中が六車線の高速と、それから残る八車線は四車線の中速と、それから四車線が一般と。いま言われた四車線というのはこの一般の方でしょう、四車線と。住民にとってみれば、いま通る四車線がどうかということだけじゃなくて、はっきり十四車線が通るというふうに計画されて出ておるんですから、そうすれば十四車線が通ったときに騒音はどうなるだろうか、振動はどうなるだろうか、あるいは大気汚染はどうなるだろうか、これを心配するわけでしょう。そうすると、その全貌を出さないままで、とりあえず四車線通さしてくれと、その次は六車線通さしてくれというようななし崩しでされるということに対しては非常な不安と不信を持つわけです。現に大丈夫と言ってつくった道路が、さっきの質問みたいにどうにもならぬような状態になっているんでしょう。これからつくるものは初めからそういうことのないように注意してつくらなけりゃならぬはずですよ、そうでしょう大臣。それを十分なアセスメントをやらずに三百五十七号の四車線分だけで、さあこれでいいかと言って、市側は承知したからと言ってそれを押し通すということになれば、住民が不安に思って反対するのはあたりまえでしょう、これは。だから、当然環境アセスメントということになれば、十四車線全線について総体的に行われるということが私は当然だと、それでなければ住民は納得せぬと思う。この点は大臣にお聞きしたいと思います、基本的な方針ですから、これは。

長谷川四郎自由民主党建設大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) 私も先日現地へ行ってちょっと見てまいりまして、春日さんも御丁寧に現地を御視察のようでございますが、私もちょっと行って見てまいりました。その点についてのお話はまだ詰めておりませんけれども、十分御意見だけはきょうは承らしておいていただきます。ここで即答申し上げるまでには話は進めておりませんでした。ただ、この間見てきた結果はこうではないかという話だけはしておりましたけれども、そこまでの話はまだ詰めておりませんので、今後にまた詰めたお話は申し上げたいと思います。

春日正一日本共産党

○春日正一君 さっき私、二問目にお聞きした、総合的に評価することが前提でなけりゃならぬと、大臣も一般論としてはそれはそうだと言われた。まさにここでもそういう見地でやらなければ、いま言ったようなことか――実情申しますと、たとえばこれを見ていただきたいと思うんです。(資料を示す)これ、大臣もごらんになったというから御存じかもしれませんけれども、これが一キロで、これ一キロ半という面積ですね。これは谷津ハイツの付近です。そうすると、ここにいまの湾岸道路が十四車線通ります。ここに京葉道路が四車線通る。それから国道十四号がこれ二車線通る。そこへもってきて、こういう形で県道の船取線というやつの大きいのが八車線入っている。そうすると、この一キロ四方ぐらいなところで、しかもこの人家が、二万五千人も住んでいると。そこが二十八車線に囲まれているわけです。こういうことになれば、当然この二十八車線全部がどういう騒音を出し、それからどういう排気ガスを出すかということを全体として調査して、ここの住民の生活にどういう影響があるのかということを考えなければ済まぬのじゃないかと思うのです。  だから、それをやらずに、これはこれだ、これ一車線だ、これは真ん中だ、これはこっちの方だといって、これだけでも分断してやるとか、こういうものは関係なしにですね、これだけのアセスメントだけやって、さあ通させろというようなことで地元の住民が納得できるか、また住民に対して親切な態度か。これなんですね。だから、ここの人たちは非常な不信を持っているわけだ。二十八車線に囲まれる。しかもここは住宅地でございますといって県やあるいは供給公社、公団なんかが住宅をつくっているところですね。海岸は住宅地でございますということになっている。そこの真ん中へこういうものをどんどん通していく。だから、人を入れておいて二十八車線で包囲して、さあ死ぬなと逃げるなと勝手にせいと、こういうやり方ですね。このやり方が通るかどうか大臣考えていただきたい。だから、住民はこの全体についてどうなるだろうか、どうしてくれるだろうか、そこを知りたいと言っている。ぜひこれはそういう住民の納得のできるような調査をやって、こういう方法でやればあなた方は現在の生活を脅かされませんと、大丈夫ですよと言って納得のできるような説明をして、それで住民がよろしい、わかったということになるまでは工事はやはり進めるべきじゃないんじゃないか。進めてしまってから大変なことになったと言っても追いつかないんですよ。そこの辺どうされるか、ひとつはっきり聞かせていただきたいと思います。

浅井新一郎建設省河川局長

○政府委員(浅井新一郎君) 御指摘のように、アセスメントのやり方としてはその辺まで広範囲にやるのが理想だと思いますが、現時点ではアセスメントの手法についてはなかなか十分開発されてない面もありまして、この辺どこまでをアセスメントの範囲に入れるかということが問題あろうかと思いますが、ただいまお話のありました一キロの間に十数車線で囲まれるというような状況は、都心の中ではもう幾らでもあるような状況でございまして、幹線道路が通った際の騒音の問題は、やはり幹線道路からの離れる距離、それからその間に設けられます遮音壁とかいろいろな遮音対策、そういうもので対応していくということよりしようがないんじゃないかと思いますが、いまのお話の若松団地にいたしましても、大体いまのあれでいきますと百六十メーターぐらい離れております。それから谷津ハイツにいたしましても、二百四十メーターぐらいの距離が今度の道路からあるわけでございまして、この間に防音壁その他の対策を講じ、まあやることは十分できるわけでございまして、われわれは環境基準を守るということについては十分十四車線が通った場合でも可能だというふうに考えております。先ほど御指摘の阪神高速の例があるわけでございますが、あれはああいう状況で住宅地の中に割って入ったような形になっております。また、後から建った分もありますが、沿道と非常に密接に近接しておるような状況でございますが、この辺の状況ではああいった形よりはかなり余裕があるわけでございまして、もう少し具体的に申し上げますと、若松団地あたりでは、あの間にまた国鉄の京葉線が入るような計画になっておりまして、その高架の下を利用して十分な遮音効果がある施設をつくることも可能でありますので、道路からの騒音の影響は少なくともかなり防げるんじゃないかというようなことも考えております。そういったいろいろな対策との関連で影響も違っていくわけでございまして、その辺はひとつ十分こういう対策をするからこういうような影響になるんだというような形で、総合的なアセスメントの段階でできるだけその辺を明らかにしてまいるようにしたいというふうに考えているわけでございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 いま言われたこの若松団地ですね。これはあれですね、千葉県の公害対策局の委託調査でも、すでに京葉十四号線寄りの五階、上限が五十七ホン、中限が五十三、下限値が五十ということで、これ、環境基準を超えている。それから昼間でも上限六十四ホンというようなふうに環境基準超えている、現在ですよ。大気汚染の問題でも、私現地へ行って聞いてきましたけれども、主婦の人から。小学生が集団下校中に呼吸が苦しくなって、途中でへたり込んでしまったというようなことがあると。光化学スモッグの警報も出されて室内に閉じ込められるというようなことも現にあるんだと。そこへこれだけの車線がふえて車が通るんですわ。だから、あなたは防音壁つくればいいでしょうとか、こうすればいいでしょうと言う。いいでしょうぐらいじゃ済まぬですよ。あの人たちは生活がかかっている、命がかかっているんですから。だから、あなた方はあんまり気楽過ぎる。その点では、この点についてひとつ、これ大臣の考えも聞かしてほしいと思うんですけれども、これはあれですね、中央道の大橋の下でもって住んでいる主婦が病気になって、病院の二階から飛びおりて自殺したというんですわ。それについて道路公団の総裁は、あの辺一帯は、中央高速道路開通前には、むしろインターチェンジをつくってほしい云々と言っておった、去年開通当初は大分車が来たけれども、その後車も減って、騒音や振動なんか起きておらず、静かな方だと言われておったと、こう言っているんです。こういうことを言っているんですよ。ところが、その静かな方だと言われておったところで、耐え切れなくて死んでおる。つまりあなた方は、静かでうまくやっているだろうと思ったけれども、そこで苦しんで死んだ人がおるということですわ。こういうことについては、死ぬ方が悪いんですか、どうなんですか。そこらひとつ答えてほしい。そういうところでさえそうなんですよ。

浅井新一郎建設省河川局長

○政府委員(浅井新一郎君) いまお話しのようなことは実は余り聞いておらなかったわけでございますが、まあもちろんそれは人命がまず第一でございまして、われわれの環境対策もそういう視点からやっていかなきゃならないというふうに考えておるわけでございます。まあ環境基準というものがありますので、これが一応健康の被害、そういったものから見ても守るべき線であるというような指針が示されておるわけでございますので、そういう指針を目標にわれわれとしては最大限の努力をしておるわけでございます。  環境対策といたしましては、主として騒音対策ですが、やはり道路をつくる側と車を規制する側、そういうもの、それから車の構造そのもの、そういったものをすべて合わせた形で総合的な対策として何とかやらなきゃいけないというわけでございますので、やはりどうしても車が通ることによって沿道にそういう重大な健康被害を及ぼすということであれば、規制というようなことを十分やることによって若干車の疎通ということについては非常に問題になろうかと思いますが、その辺のバランスを考えながら、規制ということも大いに織り込んで対策を講じていかなきゃならぬ事態になることも十分考えられると思う次第でございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 どうも質問がかみ合わないのですね。どうも何かあいまいに、何とかなりそうですというような形で、ぼぼぼっとぼかしていくような感じなんですわ。大臣、やりとりをお聞きになっていて、大臣の感想どうですか。本当にもっと総合的にきちっと調べ出して、大気汚染の方はこの程度で抑えると、こういう方法で抑える、騒音の方はこういう程度のもので、こういう方法で抑えるから、だから道路を通すのを納得してくれというような話をして、総合的な調査の上に立って、住民の納得を得て、それで仕事を進めるという手法でなければならないのじゃないですか。

長谷川四郎自由民主党建設大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) 春日さんのおっしゃることが、人命をそういう意味で使っているから、余り極端なことを言うからびっくりしちゃって、こっちがしゃべれなくなってしまうけれども、いずれにしても近いうちにアセスメントの方も誕生もいたします。したがって、その騒音についても先ほどお話があったように規定がありますし、それによった、法律に沿った、つまり道路をつくっていくというか、要するにその騒音等については、表に余りになにできないような遮断をやっておるのですから、そういうような遮断をやるとか、さらに先ほどやっているグリーンベルトをつくっていくとかいうような点について十分納得してもらえる方法を今後とっていかなければ、なかなか全体、全部から見たときにも完成はむずかしいだろうと思います。ですから、そういう面については十分にお答えができるような方法をとっていくつもりでございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 ぜひその点は……。とにかく建設省が仕事をすると、現地に行って見ると、かたき討ちみたいになっているのですね。それじゃ話にも何にもなりやしない。そういう不信をやっぱり役所の側から解いて、本当に話し合って合意が得られるというような態度でなければならぬと思うのですわ。ぜひいま大臣の言われたような立場で総合的な調査をやって、現地を納得させるようにしてほしい。  そこで、くどいようですけれども、この道路の沿線は御承知のように非常に人家の密集したところが多いのです、こうやってこの道路のあれを見ますとですね。そうすると、真砂団地だとか、あるいは幕張の海岸の団地だとか、袖ヶ浦の団地だとか、あるいはさっき言った若松の団地だとか団地がずっとあるのですね。この中を通るわけですから、だからそういう意味で、この浦の団地の住民がやはり運動をしておる。しかもただ反対と言ってない。つまり、十分な納得できる環境調査もやり、納得できる処置をとる、それができなければ路線を再検討してくれぬかと、こう言っているわけですから道理はちゃんと通っているわけですわ。その道理にこたえるのが建設省の仕事だと思いますよ。だからそういう意味で、住民の納得のないままでどんどん工事を進める。いま進めておるのですけれども、これやっぱりストップして、とにかく納得を得るということに優先的に力を注ぐべきじゃないのか、その点どうですか。   〔委員長退席、理事赤桐操君着席〕

浅井新一郎建設省河川局長

○政府委員(浅井新一郎君) 湾岸道路の建設に当たりましては、いろいろ地元説明会等を開きながらやっておるわけでございますが、御指摘のように船橋市の一部地域につきましては、若松団地でございますが、現在まで地元の説明会を開催するまでに至ってないわけでございます。これは当地域につきましては、昭和五十一年の七月から再三にわたり説明会の開催を申し入れてきたわけでございますが、地元側の状況等から説明会開催の合意に達していないというようなことでずっと延び延びになってきて、説明を聞いてもらえないような状況であったわけです。しかしながら、東京湾岸の道路の整備がきわめて緊急を要する状況にあることにかんがみまして、とりあえず工事内容を記載しましたパンフレットをお配りして工事に手をつけたというようなことがございます。まあこれは異例のことでございまして、御指摘のように、なるべく地元の御理解を得た上で仕事を進めていくという姿勢に変わりはないわけでございます。今後も地元の理解と協力を得て工事を進めるように引き続き説明会の開催等については十分努力してまいりたい。その際にアセスメントについてもできるだけ早く明らかな形でお示しするようにしていきたいというふうに考えております。

春日正一日本共産党

○春日正一君 とにかく、いまの話でも説明会が開けないような状態だと、それを開くようにしたらいい。ところがあれでしょう、あなた方は、現地へ来て説明してくれと言っても、おれはいやだと言って行かぬわけでしょう。そういうことだから問題が起こるんだし、やっぱりあれだけの大事業をやろうというんだから、現地へ行って住民の意見も聞くし、話し合いもして、そうして納得のいくような方法を見つけなきゃならぬし、見つからなきゃ工事自体の方を考え直さなきゃならぬということじゃないかと思うんですよ。だから、住民の納得なしにこの工事を進めるというやり方、これはもう高度成長時代にそこのけそこのけでどんどん通した、さっき話のあった、建設大臣が行って砂利をばらまいて開通式をやらしたというようなあの式ですよ。そんなやり方、いま許されぬと思うんですよ。だから、やはり納得を得るまでやめて、工事をお急ぎになるなら納得を得ることをお急ぎになったらどうか。その点どうですか。

浅井新一郎建設省河川局長

○政府委員(浅井新一郎君) 御納得を得るようにできるだけ工事説明の開催を早く持つように努力いたしたいと思います。しかし、工事そのものにつきましては非常に急を要するような状況でございますので、これはやはり進めさしていただいて、完全な、まああの区間につきましては先ほど言いましたように若松団地でございますので、京葉線の構造等々を考えますと、十分支障のないような形でやれる自信がございますので、それと、その次に入ってくる高速道路の問題がございますので、それには間に合うような形で、はっきりしたアセスメントをお示しするということにいたしたいというふうに考えているわけでございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 まあ私時間……、もっとほかの問題があるので次に移るからあれですけれども、あそこは何とかやりようがあるからとか、急いでおりますからといって、あなた方が急ぐからといって、それじゃ住民の方の反対なり不安なりというものはそのままにしていいのかと。あなた方が急ぐと同じように住民も不安なんだと。急ぐからやりますというようなことが許されるのか。それが建設省の仕事のやり方として許されるのか。急ぐなら急ぐように手順があるんだから早く納得を得るようにしたらいい。そうして十四車線の方は何とかと言うけれども、その何とかがはっきりあなた方にあるなら、その十四車線について、こうこうこうなるんだから安心くださいという説明をなぜ出さぬかと。出してないんでしょう、四車線しか。しかも一般道路の。十四車線になれば、三階建てだと相当高いところを通る、この騒音がどの辺まで来るか、住民はその不安を持っている。何の答えもしていない。だから、よく調べて、そうして早く調べて早く話し合いをするということをやるべきであって、工事を先へ急いで、こっちをほうっておくということは全く住民無視だ。そういうことは許されるか。これは大臣にお答え願いたい。そういう住民無視の仕事の手法が許されるのか。

浅井新一郎建設省河川局長

○政府委員(浅井新一郎君) まあ全体の十四車線に対するアセスメントはいま急いでやっておるわけでございますが、十四車線のアセスメントを通しましても、やはり設計、構造対策を講じた上でどういう影響が起きるかという、その計画を前提とした影響をお示ししなきゃいけないわけでございまして、そのために高速道路をまあ高架――あの間は高架でつくる計画にいたしておりますが、その間のいわゆる遮音壁のつくり方、それから国鉄の京葉線の高架の高さ、そういうようなものとの関連で遮音構造が、高架の下を倉庫にするとかなんとかそういうような具体的な計画をあわせてやりますと相当な遮音効果があるわけでございますので、そういうことを現時点で国鉄側と御相談してやっていこうというふうに考えております。そういうような計画を想定した上での影響というものをお示ししなきゃいけないので、ちょっとその取りまとめに手間取っているわけでございますが、これにつきましては至急まとめて、早く住民の方々に御定心いただけるような姿でお示ししたいというふうに考えて、先ほど申し上げましたように七月の時点までにはやれると思いますので、その間四車線の工事につきましては一応つながせていただきたい。その上で、問題は十四車線になるときの影響ですから、その中に高速道路を入れるかどうかの問題を御納得いただける前には十四車線のアセスメントを明示しなきゃならないというふうに考えておりますので、できるだけ急いでお示しできるようにしたいというふうに考えております。

春日正一日本共産党

○春日正一君 幾ら言っても平行線ですからこれ以上言いませんけれども、一言指摘しておけば、あなたいま、鉄道が通ると、それを防音壁にすると言ったけれども、鉄道自体がまた騒音出すんですわ。私はそれも言おうと思っておった。ただ、運輸省にかかわるから話がもつれちゃまずいと思って黙っておったんですけれども、道路が二十八本通るところへ鉄道も通るということになったらどうなるか。だから、あなたの言うのは自分の都合のいいことばかり言っている。全体として見て住民にどう影響するかという親切げがない。このあれじゃ私はまずいと思うんですよ。だから、もうこれ以上私は言っても平行線ですから言いませんけれども、しかし、十四車線分をきちっとアセスメントをやって住民の納得を得て、それから仕事にかかるべきだ、そうでなければ住民は不安でたまらぬわけですわ。だから反対運動起こっている。それ無視してやるというのか。ここらの辺は大臣もよくひとつ、行ってごらんになったと言いますから御存じと思うんですけれども、無理押しは決してしないようにしてほしいと思う。  そこで、その次に移りたいと思います。これとのかかわりで谷津の干がたに与える湾岸道路の影響、これの環境アセスメントはおやりになったんですか。

浅井新一郎建設省河川局長

○政府委員(浅井新一郎君) 谷津干がたの環境アセスメントにつきましては、千葉県の環境部の意見を聞きながら建設省が実施いたしまして、その結果を道路の構造とかあるいは工事の実施方法等に反映させておる次第でございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 まあそれをやったということじゃなくて、なし崩しにやってしまったということで、地元は非常にやっぱり不満に思っているんですね。  そこで、環境庁にお聞きしますけれども、谷津干がたが鳥類、特に渡り鳥にとって貴重な干がたであるというふうに言われておりますけれども、環境庁としてはどのように考えておいでですか。

野辺忠光環境庁自然保護局鳥獣保護課長

○説明員(野辺忠光君) 谷津干がたに参ります鳥類は、環境庁で実施いたしました四十八、四十九年の調査によりますと、大体百一種類ぐらい参っておりまして、このうち大体七割が水鳥でございますが、シギ、千鳥を中心といたしております。このシギ、千鳥の渡来地といたしましては、東京湾は有数の個所でございますけれども、その中で特にこの谷津干がたに参ります数は非常に多いと言われております。全国のうちでは大体七%程度というふうに考えておりまして、そういう意味でも鳥類を保護していく立場からは非常に重要な干がたであると、かように考えております。

春日正一日本共産党

○春日正一君 私も現地に行って説明も聞いたし、目で見てもきましたけれども、こんなに鳥が集まっているんですね、シギが。もう飛んでいる姿なんというのは、これは真っ黒になる、空が隠れるほど飛んでいる。これでまあ聞いてみますと、東京湾ではもう葛西沖は地盤沈下で水没してしまっておるし、行徳の方は人工干がたで余り水もないしということで、まあ唯一の干がたということになって、いま言われたように百一種というようなたくさんの鳥がおって、しかも渡り鳥条約で指定された種目の鳥が非常に多いというような意味で非常に貴重なところだと。そこに十四車線の巨大な自動車道路がこう割って入るわけですから、約三分の一ぐらいのところですか、あれ。端の方、こう割って入るんですね。そうなりますと、やはり鳥類にとってどうだろうかということが非常に地元では憂慮されておるわけです。この点については衆参両院でこれ保存してほしいという請願書が採択もされておるわけですから、当然保存しなければならないというふうに思います。地元からは自然教育園にして緑の緩衝地帯、それから海水の流通の改善、それから都市下水のたれ流しの防止――あそこは汚れていますから、だんだん。そういうようなことをやって保存のための積極的な対策をしてほしいという声が強いわけです。環境庁としても積極的な対策を講ずべきじゃないかと思うんですが、大事なところですから。また、干がたが破壊されるような問題については、やはり保存の立場から環境庁としても口をきくべきじゃないかというふうに思うんですけれども、環境庁の考え方を聞かしておいてほしいんですけれども。

野辺忠光環境庁自然保護局鳥獣保護課長

○説明員(野辺忠光君) 干がたの保全を図ります場合の措置といたしましては、一般的に考えられますのは、先生御指摘のように渇水の防止でございますとか、あるいは水質の保全、ヘドロその他の堆積物の防止、あるいは鳥類の生息地の確保、こういったようなことが必要であろうかと思いますが、谷津干がたにつきましては、現にこの数年間参って、おります鳥類の種類あるいは数、そういうようなものから見ましてかなり相当の収容能力があるのではないかというふうに考えておりますし、当面鳥獣保護区というかっこうで指定をしてまいりましてその保全を図りたいというふうに考えております。

春日正一日本共産党

○春日正一君 ぜひ環境庁としても十分注意を払って保全するようにひとつ力を尽くしてほしいと思います。  それから次に東関東道のことを聞くつもりでしたけれども、もう時間がありませんから省いて、同じ環境アセスメントの問題として宮ケ瀬ダムの問題、これを質問したいと思います。  現在、神奈川県はもちろん東京都民も手軽にハイキングできるということで非常に有名になっている中津川渓谷に、建設省の直轄事業として全国屈指の宮ケ瀬ダムというのが建設されようとしているわけですけれども、このダムの建設についても神奈川の県民から非常に多くの疑問が出されておるわけです。先日も私、そういう県民の方々と一緒に建設省へ行って質問書も出し、回答も聞いたんですけれども、納得できないものがたくさんあるわけです。非常に大きな規模ですね。高さ百五十五メートル、貯水量が二億一千万トン、開発水量、日量百三十万トンというような大きなダム、全国八位ですか、そう言われるダムですね。ところが、これについて出された水の予測について、建設省の予測では昭和六十年まで今後十年間に神奈川県の人口が六百四十万から七百六十一万にふえる、そして一人一日の平均使用量が二百四十リッターから三百六十リッターにふえる。一日最大の取水量が四百三十三万トンから六百二十五万トン、百九十二万トンふえるというような推定をして、六十年には日量八十万トン足らなくなるということがダムの建設を急ぐ理由とされているわけですね。ところが、実際地元から出された質問書によっても、最近の三年間を見ると五十年から水の使用量が減ってきておる。そういう傾向を示しておるのに全然こういうものを無視して、そして昭和三十七年から四十七年という高度成長の最盛期の水需要のふえ方をそのままずうっと伸ばして六十年の予想を立てている。これはおかしいじゃないかと、いままさに見直すべき時期に来ているのじゃないのかという質問が出されておるのですけれども、それに対しては、私この間やったけれども、納得できる回答はなかったわけです。あともっと詳しくという話になっているわけですけれども、それが実情ですね。  それからダムの安全性の問題、この問題についても住民は非常に多くの不満を持っている。背水点で砂がたまる、それを予防するための植林や砂防の対策はどうなのか、上流における地すべりや湖岸の崩壊の危険はないのか、地質上地震に耐えられるのか、伏流水への影響は心配ないのか、下流での河床の低下、放水量の減少による農業用水への影響はどうか、自然環境の破壊はどうか、ダムの水位が下がったらあそこの景観の価値が低下するのじゃないかというようないろいろな問題を具体的に出して、それについて事前に科学的な予測をしなきゃならぬじゃないかということを質問しておるのですけれども、そういうものについての調査というものはほとんどやられていない。ダムサイトの調査、これが一生懸命やられているというようなことが指摘されて、地元の人たちが非常な不安を持っている。そういうことについて十分地元の納得できるような調査をやり、そして地元に説明もして、それならやむを得ないというのか、いやそれなら待ってくれというのか、そういう話し合いをやらぬであれほど大きな仕事を強行するというのは、私はいまの時点における建設省のやり方としてはこれは間違っておると思うのですけれども、そういう点については河川局長もあの話は聞いておいでですから、どこで食い違っているか御存じだと思うのですけれども、十分納得できるまでやっぱり話を詰めて、そうして事業をやるならやる、あるいは規模を縮小するなりどうするなり、するならするというようなことをおやりになるつもりかどうか、その辺聞かしておいてほしいです。

栂野康行建設省河川局長

○政府委員(栂野康行君) まず、具体的に御説明していきたいと思います。  先ほど先生おっしゃいました、昭和六十年におきまして神奈川県におきまして日量八十万トンの水が不足するということでございます。これは神奈川県の企画調査部が推計した数字でございまして、昭和六十年におきます神奈川県の人口、それに一人当たりの使用水量という予測をもとにしまして出した数字でございます。それで、これは神奈川県におきます過去の水道利用の実態及び人口などを勘案して統計的手法に基づいて行ったものでございます。そして大半は水道用水の不足ということになっておる次第でございます。したがいまして、私たちとしましては、これにつきましても適当な数字じゃなかろうかというふうに解釈しておる次第でございます。  それから堤防のダムの安全の問題とかあるいは地すべりの問題でございます。これにつきましても、現在地すべりにつきましてもいろいろ調査をやっておる段階でございますし、農業用水に対する影響などは、そのダムをつくることによっていわゆる不特定に灌漑へ安定した水を供給するという意味におきまして、むしろよくなるのじゃなかろうかというふうな考えも持っておるわけでございます。また、ダムの地震に対する安全というものは、やはり日本におきましては地震国でございますので、これに対しては万全を期してやっていきたいというふうに考えております。  それで、現地の人々の対応の問題でございますけれども、おかげさまでいわゆる水没地の方々に対しましては、水没予定者の了解を得まして水没地の現地調査に入れるようになったと非常に私たちありがたく思っておる次第でございます。ただ、ダムサイト地点におきます立入調査、いわゆるダムサイトのその地点ですね、立入調査でございますけれども、これは共有地なものでございまして、まあ地権者の中で調査の同意が得られない人が若干おるわけでございます。そういう問題につきましては、こういう共有者の全員の同意を得た上で実施するというのが一番望ましい姿でございますので、現在これらの方々に理解と協力をいただくよう鋭意誠意を持って努力中でございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 いま、水の量の予測ですね、あれは神奈川県の調査をもとにしたと、こう言っておいでなんですけれども、これ、神奈川県の新聞ですけれども、県のじゃなく地方紙ですけれども、こういうふうに言っているんですね。「循環使用ふえ消費減る」ということで、「神奈川県営水道の工業用消費量が、三年続けて減少する見込みとなった。」「このため県は五十一年度の工業用料金収入見込みを当初より九億円減らすとともに、今後の水道拡張事業計画の見直しも検討している。」これが実情なんですね、いまの県の。そうすると、県の以前の、そういう三十七年-四十七年のデータで予測した六十年の水の不足量といいますか必要量というものについては、県がこういう見解を出し、この時点での見直しをやるということになれば、当然建設省としてもそれに基づいて、土台が変わるわけですから見直しも変わってくる、これは期待していいわけですね。

栂野康行建設省河川局長

○政府委員(栂野康行君) 宮ケ瀬ダムの建設の目的の一つは、いまおっしゃいましたいわゆる水道用水の開発でございます。それで、いわゆる水道用水の不足というこういう事態が惹起しますと非常に社会的な影響が大きいこと、と同時に、ダムをつくる上におきましては長年かかるということで、いわゆる多年の歳月が必要であるということ、そういうことを考えますと、水不足という事態が生じてからではなかなか、ダム建設に着手したんでは社会的な水問題に対する要請にこたえることができないわけでございます。と同時に、ダムというものは、ダムサイトというものは貴重な資源の一つです。たとえば宮ケ瀬に一度ダムをつくってしまいますともうあそこは、あのダムサイトは使えない。ですから、貴重な資源は将来を見ましてやはり最大に利用する、これはやはり貴重な、かえがたい資源でございますので、そういう意味におきましても、やっていきたいということでございます。それからまた、このダムの計画でございますけれども、水道用水を開発するのと同時に、いわゆる相模川といいますか、洪水調節としてもまた非常に重要でございまして、また先ほど申し上げました既得用水の安定した水の供給といいますか、そういう面においても、そういう機能を増進していくという意味におきましても重要でございますので、早く地元の皆さん方の御理解を得てダムの実現に持っていきたいと思います。

春日正一日本共産党

○春日正一君 もう一つの問題として、先ほどダムの水没地域の人たちは納得したと、こう言われた。水没地域の人はどっちみち水没するんですから納得するかもしれないけれども、いま一番心配しているのはダムの直下の人たちですね。一キロ半離れたところに半原の部落があるわけですから、大きな。二十キロ離れたところには厚木の市があるわけですから。まかり間違って壊れでもしたら一瞬にしてのまれてしまう。だから、そのことを非常にやはりダム直下の人が心配しておるんですね。だから、この間来たときにも、関東大震災のときにずいぶん丹沢山系では岩石の崩落があった。そういうことについて調べておるのか、データがあったら出してくれと言ったけれども、建設省の方ではそういう資料はありませんと言う。だから、建設省の図書館か国会図書館か調べて、そういうものがあるなら探し出してみる必要があるじゃないかと私言ったんですけれども、そういうものを見てもないんですね。関東大震災のときにはあすこがずいぶん崩れたということで、土地の人たちが知っている、山が。だから、もしあれ並みのものがいま来るという、六十九年サイクルのもう危険区域に入っているわけですから、そういう時期にもしあれが来たらどうするかと、ダムをつくっても大丈夫なのかという不安があるんですね。それに対して大丈夫なら大丈夫というしっかりした説明がなけりゃならぬはずですよ。それを出してくれと言うと、ないと言うんですから。それでは困る。  それから水の予測の問題にしましても、減ったのが短期三カ年減って、じゃこの次からまた高度成長に乗っていくかといえば、もうそういう時期ではないわけでしょう。これは三木総理のころから言っているし、福田総理の今度の施政方針でも、省エネルギー、省資源型の産業というところに変えていかなきゃ、もう無限にエネルギーを使うあの高度成長というのはできない時代になったんだということを高らかに宣言しているわけですわ。そうすると、そういう立場からやはりいままでの新全総というものが見直されて、それで三全総というものができようとして長い間できずにおる。なぜできないか。そういう予測が困難だからできないでまだいるわけでしょう。ことしじゅうにできるとかなんとか言っているけれども。そうすると、そういうものとも合わせてみて、やはり水の将来の需要、そのためにあすこの渓谷の水はとっておくべきなのか、いま手をつけるのかというような問題について、あなた方と地元の人、特に神奈川の県民と十分な了解をつけなきゃならないんじゃないか。そういうための十分なデータというものを出して話し合っていく、それが必要だと思う。  ところが、この間質問書を出した。それに対して出てきたデータというものを見ると、いま言ったようなこれは二つの問題を出しただけですけれども、水量の予測にしても、県のデータでやったっていうのをあすこで出してくれれば、県庁の人が来ておったんだから、だから県のデータでやったって、ああそうですかと、県ではいま見直しやってますよと、これ済むわけだ。それが建設省で調べましたような話になるもんですから、どうも私も聞いてみようと思ったんだけれども、そういうことでしょう。それから地震の問題でも、崩落の心配あるんじゃないか、関東大震災のときにずいぶん崩れたと言われておると、地元の人ですから知っているわけですね。どうなんだと言われて、資料ありませんと、こういうことでしょう。そういうもの資料ありませんと言って、それで工事は安全ですと言ったってこれは安心しませんわ。だから私は、ここで短兵急にいまやめちまえとかどうとかということを局長に答弁を求める、あるいは大臣に答弁を求めるということはいたしませんけれども、少なくともそういう非常に大きな問題を含んだ計画なんですね。だから、それをやる前に十分な環境アセスメントもやり、そして住民と十分話し合って、そうして住民が納得するという状態をつくっていく、その努力を先にやるべきだ。それをやった上で、工事をやる、どうするということを決めなければ、いまのような状態で工事を急ぐというようなことになれば、これは非常に不幸な状態になるだろうと思う。だから、その点でやはりあなた方が仕事を進めていく上で、合意を得るということの意味ですね、それと、そういうことの努力をやって、優先さしてやるということをやはりはっきりさしておいてほしいと思うんです。どうですか、そこのところは。

栂野康行建設省河川局長

○政府委員(栂野康行君) 先生のおっしゃる点はよくわかるわけでございます。しかしながら、ダムをつくるにはやっぱり長年、時間がかかるということで、いわゆる現地の地元の皆さん方の了解を得ながら、並行していわゆるダムの安全とかいろんなことを現地調査をしながら、また現地でいろいろ調査、ボーリングなどしないと、まずそういうのが出てこないわけでございます。特に日本におきましては地震の問題です。本当にこれ狭い国で、ダムが地震でやられた場合とんでもない災害が起きますので、特にこういう地震なんかにつきましては十分な調査並びに設計をやって、十分安全なものをつくっていくと。さっき先生おっしゃいましたいわゆる丹沢の崩壊の問題とか、ああいう問題もやはり並行しながら十分調査してまいりたいと、こういうふうに考えます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 その点で、この間も一番問題になったんですよね。つまり、ダムサイトだけは一生懸命調査しておいでになる、しかし、その上のつくりはいま言った地震のあれとか岩石の崩落とか、ここに言われておる地すべりや湖岸崩壊の危険がないのかというような点についての、そういうふうな周囲の全体の状況への不安に対する答えというようなものが出てこないというふうなことなものですから、そこを何とかはっきりしてくれぬかと。むしろ住民から言えば、そういうことを調べずにダムサイトだけ一生懸命ボーリングやったり調査したりということで、周りのことはうやむやのままでもうどんどんつくっちまうんじゃないかという不信ですね。この宮ケ瀬が起こってからその不信というものはぐっと強くなっているんですわ。私はこれ、解いていかなきゃいかぬと思う。やっぱり腹を割って話しして、そして納得のいくような材料も出して、また住民の意見に聞くべきものがあれば聞くというような形でやっていかなければ、こういう大事業というものは成功するものでもないし、まかり間違ったら大変なことになるわけですから、だからぜひそういう意味では住民と十分相談し、そして建設省の調べたデータも公開して、これだけ調べたらこうなんだと、やれるじゃないかということで出して、また意見も聞くというふうにして十分な検討を進める、これをまず力を入れてやってほしいと思うのですわ。どうですか、その点。

栂野康行建設省河川局長

○政府委員(栂野康行君) 地元の皆さん方の十分な御理解を得ながらやっていきたいと思います。  それから先ほど一つ落としましたけれども、ダムサイトを含めた下流のいわゆる愛川町におきましては、昨年の十月にいわゆる調査をすることを承認する議決、いわゆる議会の議決でございます。これは一応得ておりまして非常にありがたいと思っておるわけでございます。今後ともいろいろな調査をしながら、また地元の皆さん方のよく理解を得ながら進めてまいりたいというふうに考えます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 時間が参りましたから私これで質問を終わりますけれども、やはり地元の議会が承知したからそれでオーケーというものじゃ私ないと思うのですよ。たとえばさっきお話しした中央道の橋の下の婦人が自殺したという問題でも、これは地元全体とすればあの道路必要だと、伊那谷の人はそう考えて運動もやったでしょうけれども、しかし、その中に被害を受ける人もおる。そうすると、全体の必要のために被害を受ける何人かがおる、あるいは何十人、何百人がおるということになれば、やはりその人たちに被害を与えないということ。補償できるものなら補償で片をつけるとか、補償できないものならどうして被害を与えないように仕事を進めるかというような配慮がされなければ、全体がやれと言うから残りの少数は踏みつぶしても構わぬという姿勢ではこれはいけないと思う。そういう意味で、ダム直下の部落の人たちがいきり立って反対するというこの気持ちは尊重してもらわなければならぬと思います。そういうことをぜひやってほしいということを特にお願いしておいて、そのほかにもう一つ、私は特に首都圏の人口急増地域の都市災害、それから下水道の問題そういうような問題についてもお聞きしたいと思っておったのですけれども、時間ないからこの次の機会に譲りますけれども、私のきょうの主題の質問は、公共事業の進め方をどうやるかという進め方の問題として環境調査の問題を取り上げたわけですから、だからそういう点では私の前の質問者の問題もあったように、つくってしまってから大被害が出たという轍を踏まないためにも十分な環境調査と住民による了解、そういうことを主として公共事業を進めるようにしていただきたい。  このことを私希望して、質問を終わらしていただきます。

三治重信民社党

○三治重信君 国土庁に初め、一つだけですから先に質問して終わりにさせていただきます。  予算の御説明を大臣から受けまして、その中でひとつ地価公示制度と土地の調査の問題についてお聞きしたいと思っております。  まず最初に、地価公示制度の問題ですが、この地価公示制度が、今日地価も抑制されて、非常に何と申しますか、地価公示制度がいかにも成功しているように世間ではとられていると思っておりますが、どうもその実際の地価と地価公示された地価との格差といいますか、幅が少し出てきたように私は非常に感ずるのですが、そういうことについて、地価公示制度は今後もやっていく上についてどういう注意なり、いまのままでいいと思っておられるのか、またどういう問題を抱えていると思っておられるか、その点をまず最初に御説明願いたい。

松本作衛国土庁土地局長

○政府委員(松本作衛君) 地価公示価格につきましては、御案内のように取引の基準になるものでございますが、その取り方といたしましては、取引の事例の中から正常なものを取り出しておりますほかに、土地の持っておる収益力でありますとか、またそれと同等の価値を有する土地を再取得する際に要する原価というようなものも織り込んで把握しておりますために、若干通常の売買価格とずれが出るという点があろうかと思いますが、私どもといたしましては、正常な価格というものをできるだけ客観的にとらえるということで、この地価公示価格を把握しておるつもりでございます。ただ、この地価公示価格につきましては、地価公示法にもございますように、一般的な取引の正常価格を求める際には、この地価公示を基準としなければならないというふうに定められておりますし、また公共用地の取得においても同様でございますので、今後とも地価の、取引の地価の基準となるべきものというふうに考えておるわけでございます。  さらに、御案内のように国土法におきまして、一定規模以上の取引をいたします際には価格の審査をいたしておりますが、この価格の審査を行います際にも、公示価格のある地点につきましては公示価格を基準として取引の内容を審査するということになっておりますので、今後ともこの地価公示価格というものは土地の取引の基準となるべきものであり、また基準となるように運営をしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。

三治重信民社党

○三治重信君 御説明からいくと、私もそう思うのだけれども、最近何というのですかね、役所が土地をいわゆる一般的にいう払い下げ、売却をするという場合の担当者が、この土地の公示価格というものは、これは一般的にやっているかもしれぬけれども、うちの方は会計検査院ができるだけ高く売れ、こういうことなんだから、そういうものを余りやっているわけにはいかぬし、それとは別に、いわゆる鑑定士なんかからとって、それの評価でやっていくんだから、それからいくというと、土地の公示の価格というものはとても問題になりませんよと、こういうような言動があって、それからぼくもちょっと文句を言ったんですけれどもね、それで解決したからこれは具体的には申し上げませんけれども、まあそういう気分があるということは、やはりそういう土地の売却、払い下げについて、土地の公示価格というものを全然そんなものは考慮しないで、もう自分の役所から頼む土地の鑑定士がつけた値段よりか下がらぬようにできるだけ高く売ろうと、こういうふうな気持ちでいる限りにおいて、役所みずから土地の公示価格制度というものを無視していく体制になっているんじゃないかと思う。もちろん土地のその価格を、売る場合に役所といえども鑑定士の鑑定の価格を無視するわけにはいかぬということにおいて、したがって、土地の鑑定について土地の公示制度との結びつきをしっかりしてもらわなければこれは基本的にいかぬじゃないかと、こういうことから御質問しているわけなんですが、その点はあらゆる鑑定評価の書類には、民間を問わず、官庁を問わず、土地の鑑定士は国土庁がやられる土地の公示制度、その直近の公示制度、公示した価格について、それを基準にしてどういう理由で上になるのか、下になるのか、これぐらいの値段だと、こういうことがきちんと出るように、きちんとそういう土地の鑑定士はやるように、それは必ず実行されているわけですか。

松本作衛国土庁土地局長

○政府委員(松本作衛君) 先生のお話のように、地価公示価格につきましては、一つは公共用地の取得の際に基準としなきゃならないという規定がございます。それからもう一つ、不動産鑑定士が鑑定評価をする際に基準としなければならないということが地価公示法上明確にされておりますので、お話がありましたようなことで鑑定士が鑑定書を提出する際には、その内容において地価公示とどのような形で比準をしたかということを明確にさせるようにいたしておりますので、御趣旨のように運営しておるつもりでございます。

三治重信民社党

○三治重信君 まあこの問題が解決しなかったら、一度国土庁にうんと質問しようと思っていたんだけれども、一応解決したものですから具体的な名前は挙げませんけれども、その点はひとつ、この地価の公示制度というものは、せっかくできたからには、役所の担当者みずからがそういうものは意味ない、全然参考にならぬというような発言なんかは絶対してもらいたくないわけですわね、不信感をもたらすと。そういうことで、結局またそれは、一般にそういう土地に関係している者がやはり土地の公示価格というものを非常に実際上重視するような土地の価格であってほしいと、こう思うわけで、ひとつ土地の値段の上下にあんまり気分をとらわれず、まあ上がるものは上がって、それは後から対策立てればいいことなんで、これはあくまで実際の実勢を、趨勢を出すのが目的なわけなんで、土地の値が少しでも上がっていても上がらぬように世間に宣伝するための公示制度ではないと思うんですが、その点はその目的を変えるわけじゃないわけでしょう。

松本作衛国土庁土地局長

○政府委員(松本作衛君) お話しのとおりでございまして、この公示価格はあくまでもその土地の正常な取引価格というものを見出すものでございますから、単に実際の動きの後追いをするということだけを考えておるものではございません。今後ともそういうふうな趣旨で運営をしてまいりたいというふうに考えております。

三治重信民社党

○三治重信君 それからもう一つ、せっかくでございますので、この国土の調査という問題が出ておるわけですわね。国土調査法というものもできているようなんですけれども、これは何と申しますか、実際のいまやっておられるのはいかにも大きな項目になって出ているもので、中身を見たら特別のそれほどの計画でもないようなんですけれども、一体日本の地籍や地目、それから、そういうものが完全に測量されて、それが地籍の図面や地図にできるのは目標年度は決めているのか。また、現在やっている――まあ私はいままで細かく研究してないので本当に素人の質問になって申しわけないんですけれども、しかし、この地価公示制度やいろんな土地制度を考えてみると、基本となる土地の調査が行われ、ことに地籍簿なんかの地積がしっかり出ていかないと、この土地の調査といえども、これは実際上の運用からいくと十分ではないじゃないかと思うわけなんですが、この実際の地籍がきちんとできるのは何年ぐらいの目標になっているのか。いま現在どの程度できているのか、お伺いいたしたい。

松本作衛国土庁土地局長

○政府委員(松本作衛君) わが国の国土の面積全体は、御案内のように三十七万方キロあるわけでございますが、現在までのところ、地籍調査のできておる面積は五万九千方キロほどでございます。といいますのは、従来の地籍調査もできるだけ土地の利用なり取引の多いようなところというようなこともございまして、林野部を除きまして平地部の方についてやっておりますので、まず十万方キロの平地部を中心に国土調査、地籍調査を進めてきたというふうな事情があるわけでございます。そこで、昭和四十五年から十カ年間の国土調査十カ年計画というものを立てまして、地籍調査につきましては八万五千方キロの計画を立てております。この計画につきましては、必ずしも予定どおりの進捗状況になっておりませんで、五十二年の予算を加えまして三七%の進捗状況ということになっておりますので、まずこの八万五千方キロの地籍調査の緊急性の高いところについての国土調査をできるだけ早く進めていきたいというふうに考えておるわけでございます。したがいまして、全国の国土調査が全部終わるのはいつかということは必ずしも明確な計画をつくっておりませんけれども、とりあえず、この四十五年度を当初年度とする十カ年計画八万五千方キロの地籍調査をできるだけ早く進めたいというふうに考えておるわけでございます。

三治重信民社党

○三治重信君 唐突に御質問したみたいに思われるかもしれませんが、ことにいま、ことしの予算のようにいわゆる景気対策として公共事業をやみと、こういうことを非常に政府は宣伝されておるんですけれども、ことに景気対策、景気政策というものを時の予算でやるというような場合に、私はこういうことも非常に特別な、そういう不況対策とかというようなことを政府が特別やるというような計画を持ったときにしか私はこういうことはなかなか短期に実現できぬと思うんです。したがって、私の要望したいのは、大臣ですね、こういうなかなか一般の普通の予算では、いまも言われたとおり、わずかこんな小さな三十七万平方キロのところでも地籍調査が十分できぬというようなときですわね。だから、これから必ず不況対策なり何なりやらなくちゃならぬときが出てくると思うんですね。そういうときに公共事業や土地の、現実の見える橋や道路をつくることもいいんですけれども、国の基本になる基本的な調査もそういうときにやれるようないわゆる計画というものをぜひ立てていただきたい。また、そういうことで、そういう政府が不況対策なり景気対策、失業対策というものをやるときには、必ずそれにこういう基本的な国の調査というものが乗って、早期に実現できることを私は考えるべきじゃないかと思うんですけれども、そういう意味において、この国土調査というような問題を、やはり全体計画というものを、いつ何どきでもやれと言われればすぐやれる計画というものをしっかり持つ対策というんですか、そういうことをつくっていただきたい。これが最後でございますが、大臣ひとつよろしくお願いいたします。

田澤吉郎自由民主党国土庁長官

○国務大臣(田澤吉郎君) ただいま御指摘の国土調査あるいは地籍調査は、国の大きな長期計画を立てる面において基本となるものでございますから、この地籍調査なり国土調査が完全でなかった場合、非常にたとえば土地利用計画法等がずさんであるという点は、確かに地籍調査が完全でないための一つの弊害なんでございますので、地籍調査あるいは国土調査というのは非常にじみな非常に努力を要する作業でございますけれども、これが基本でございますから、これに積極的に取り組むように私は努力を払っておるのでございます。先ほど局長から説明させましたように、十カ年の八万五千平方キロというこの目標をまず完全に消化したい、かように考えておるのでございます。日本では国籍は完全にできておりますが、この近代国家が地籍が完全でないということは非常に片手落ちだと考えますので、私はこれを積極的に進めたい。ただ、いままでできた歴史は経済企画庁時代以来十五年でございますか、非常な先輩の積み上げによって今日この八万に近い地籍調査がいまできているというこの努力を御理解いただきたいと思うのでございます。今後、先生のお話のように最善を尽くしてまいりたいと考えております。

三治重信民社党

○三治重信君 大臣のそういう御意思を国土庁の事務当局も肝に銘じて、私は必ず近くいわゆる不況対策なり失業対策というものをやらなくちゃならぬときが来ると思うんですが、そのときに、こういう基本的なものを集中的にやるというときには、私は非常に取り入れられることであるし、そういういわゆる一般の事務ベースではなかなかこれはいかぬ、そういうチャンスをつかむときだと。そのための準備をぜひして、この地籍調査を、いま大臣のおっしゃったように近代的な国家としてそれが言えるような早くひとつ努力をしていただきたいと思うんです。どうも本日は国土庁関係ありがとうございました。  次に、建設省関係で、住宅関係から入らしていただきますが、最近住宅公団の建てたいわゆる住宅に相当な空き家がこの五十一年でできてきた。これの現在空き家が相当な数になってきたように新聞なんか報道しています。その実際の戸数、これがどういう地方に出てきたか。また、それがどういう理由でこの住宅公団の空き家が――やってみるとこんな、建てるからには、計画のときにはこんなに空き家が出ると思ってつくったわけではないでしょう、その土地に。しかし、つくってみたら空き家になった、しかもその空き家のできた原因は現在何だと考えているか。それをまず御説明願いたい。   〔理事赤桐操君退席、委員長着席〕

山岡一男建設省住宅局長

○政府委員(山岡一男君) 公団の五十一年度までに新築をいたしまして公募いたしました住宅で、未入居の空き家につきましては、その後若干の増減があることと思いますが、五十一年の十二月末現在の数字で押さえておりますが、賃貸住宅が八千九百五十六戸、それから分護住宅が三千十二戸、合計で一万一千九百六十八戸ということでございます。それがどういう地方に出たかということでございますけれども、東京支社、関東支社、関西支社、中部支社、九州支社、それぞれに出ております。特に多いのは東京と関西ということでございます。  このように大量の未入居住宅が生じた原因は何だということでございましたけれども、端的に申しますと、国民の皆さんの需要が急激に変化をしておる、それにかかわらず供給が十分にそれに対応し切れなかったという点が一番の大きな原因だと考えております。と申しますのは、人口の都市集中が相当最近鈍化の傾向を見せております。大都市圏におきましても住宅数が一応充足されたということになっております。もちろん小さい家も数えての話でございますけれども、曲がりなりにも世帯の数を住宅戸数がオーバーしておるというのが実情でございます。そのために国民の皆さんにも住宅を選択する余裕が生じてまいっております。従来のように需要が、単に住む場所を確保するという量の問題から、広さ、快適さ、通勤の便利さ等を目指す質的なものと変わってきておるということだろうと存じております。ところが現在供給いたしております公団の住宅、主として昭和四十八年から四十九年に着工した住宅でございます。ちょうど四十八年当時まで当時の用地取得難が大変激しい時代でございました。そのために立地が若干遠隔化しておるというのが一つございます。さらに第一次交通と申しますか、たとえばある駅からおりまして、さらにバスに乗りかえるというふうな二次交通を要する場所が非常に多うございます。そういうふうな交通の便。それから四十八年ごろにやはり建設費の上昇が相当ございました。それが家賃、分譲価格の上昇となってはね返っていること。それから二DK以下の小規模な住宅が非常に多いというふうなことでございます。賃貸の中であいております住宅のうちで、よく見ますと、二DK、一DKの計で空き家全体の七五・二%を占めております。分譲住宅では三DKが八四・一%でございます。したがいまして、賃貸、分譲、それぞれ大きいものについてはまあまあ入居が行われておりますけれども、小さいものについて評判が悪いというのが現状でございます。したがいまして、先ほど申し上げましたように、国民の皆さんの需要の急激な変化に対応し切れなかった公団の供給がこういうふうな結果を生み出しているのだというふうに反省いたしている次第でございます。

三治重信民社党

○三治重信君 その点は大体納得できる理由だと思います。その中で一番やはりもっともな理由は、着工したときが非常に好景気で、土地の取得難、建築費の増加というところから、どうしてもその当時としてはやはり利便とか利用者の需要の質というものよりか、それだけの建築戸数を建てるために無理をしたと、こういう結果だろうと思うわけなんですが、原因はともあれ、そのうちで一番やはり大きな原因は、私は職場ですね、職場から離れたところの住宅で、通勤に非常に時間がかかる。いま一つの理由として、二次交通を使わなければならぬ。電車からバス、あるいは汽車からまたバスというような乗りかえや、乗り物の種類を変えなければならぬ。それはしたがって通勤時間が非常に余分にかかる、こういうことが大きな原因だと思っているわけなんです。そういう問題について、ことしのこの予算の説明では、住宅の関係では余りその説明が出ていないみたいなんですが、そこは、ことしの五十二年度についてはまだ実行上の問題で予算の上や何かはそれはまだ十分出てないんだという説明なのか、いや、こういうふうに実際配慮しているんだと。まあ説明は昨年から、何というんですか、一戸当たりの質の改善というやつが非常に顕著に出ていますね。しかし、職住の変わり方、まあ通勤距離とかそういう問題について、いま言われた原因について、今年度の予算や、また今年度の実行計画上改善ができる点を御説明願いたいと思います。

山岡一男建設省住宅局長

○政府委員(山岡一男君) 昭和五十二年度につきましてはけさほど御説明を申し上げた次第でございますが、ただいま申し上げました未入居住宅の理由が、端的に申しますと、遠い、狭い、高いということに尽きるわけでございますが、そういうものに対する対策を一応は考えておるわけでございます。  まず第一といたしまして、遠いということにつきましては、遠隔化する住宅公団の立地の引き戻しを図るためには用地費の増額が必要でございます。したがいまして、昭和五十二年度予算では戸当たり用地費の増額をいたしまして、十分程度の引き戻しは可能なような予算にしたいということで予算を組んでおります。  数字を挙げて申しますと、立地改善分ということで用地費を一三・九%引き上げております。それからそのほかに、これは環境にも関係があるわけでございますが、容積率を改善するという意味で一一・一%引き上げております。それからさらに、規模増を行いますので、それに基づく用地費の増を三・八%見込んでおります。トータルいたしますと、公団の用地費を三一・四%、一遍に引き上げております。これは過去にない引き上げだとわれわれ考えております。  それから二番目の狭いという点に対しましては、大型住宅の供給をふやすことでございますが、五十二年度予算におきましては、公団住宅におきまして住宅規模を、種類によりますけれども、二平方メートルないし四平方メートル拡大いたしまして、賃貸住宅はすべて三DK以上で供給するという予算になっております。分譲住宅は六五%を三LDKで建設するということになっております。特に団地中層型式で供給いたします賃貸住宅等につきましては、八〇%を三LDKで供給するということにいたしております。  それから高いという点でございますけれども、これについてはやはり戸別原価主義の現在の家賃体系を根本的に見直すという意味で、建設大臣から住宅宅地審議会に家賃のあり方についての諮問をいたしておりまして、現在鋭意検討中でございますが、当面の対策といたしまして、五十二年度の予算におきましては、特に住宅の家賃が高くなります団地高層住宅につきまして資金コストを五%から四・五%に引き下げることにいたしております。これによりまして原価で四千六百円ぐらい家賃が安くなるだろうと考えております。このコストの引き下げにつきましては、五十一年度におきましても面開発住宅につきまして五分から四分五厘に引き下げております。当面の対策といたしまして、ただいま申し上げましたように、遠い、狭い、高いに対してそれぞれ一応の手は打っておりますが、今後も十分努力してまいりたいと思っておる次第でございます。

三治重信民社党

○三治重信君 そういう努力をされていくのは非常に結構なことですが、もう一つ住宅公団が、いわゆる都市の都心の中へいわゆる建てかえ住宅で高層化する計画をやらなければ、やはり職住の距離を縮めるということはできないと思うんですが、そちらの方の計画を重点に置くということはないわけですか。

山岡一男建設省住宅局長

○政府委員(山岡一男君) 住宅公団は設置の目的の中にもそういう任務が書いてございます。したがいまして、都市の再開発手法につきましても今後力を入れていくことにいたしておりますけれども、当面再開発事業は四カ所ぐらい着手をいたしておりますが、そのほかに国公有地等を活用いたします例の転がしというのがございますけれども、その中の一環に公団が入りまして、逐次そういうものを動かしていくというための計画を現在立案中でございます。

三治重信民社党

○三治重信君 それで、先ほどの用地費を三一%上げるということを言われたわけなんですが、しかし、これは何というんですか、経費を見積もるのを高くしたというわけで、これは全部それだけのものを建てる費用として、それだけ余分に見たということで、しかし、それが一般の国費の何というんですか、利子のつかぬいわゆる国家予算をつけて、それは需要者に負担をかけない単価ではないわけではない、それはもうみんな需要者に家賃なり分譲住宅の価格に負担がかかっていく経費ではないのか。

山岡一男建設省住宅局長

○政府委員(山岡一男君) それはそのとおりでございます。建設原価の中にはね返るような予算でございます。

三治重信民社党

○三治重信君 したがって、ある程度の資金コスト、いわゆる利子に相当するものは下げていく点、それはそれだけ合理化されるわけなんですが、実際の住宅の建っていく場合の経費がどんどん余分にかかる、実際は余分にかかる。その余分にかかるのを住宅の分譲価格なり家賃をどんどん上げていくということについては、やはり今後も景気が停滞し所得がある程度停滞していく場合に、住宅を建てる方は理想を追って建築費なり建築単価を高くしていった場合に、やはり家賃に――少々の利回り等を安くするだけでは対応できないのじゃないかと思うわけですね。それに対する対応策というものをどう考えているのか。

山岡一男建設省住宅局長

○政府委員(山岡一男君) 先ほどコストにはね返ると申し上げましたけれども、確かに建設原価にははね返るわけでございますが、全体といたしまして利子補給によりまして家賃の計算をいたしますけれども、その場合には、土地につきましてはいわゆる地代相当額というものだけを家賃に計上することにいたしております。そのコストが先ほど申し上げました五%なり四・五%なりというふうに引き下げを図っておるわけでございまして、それらを込めましてできるだけ家賃の低額を図りたいというのが第一点でございます。  それからさらに、公団の供給いたします住宅につきましては、われわれがねらっておりますのは、ちょうど国民の五分位階層で申します中位の方々の所得から見まして、一五%ないし二八%ぐらいの負担で入れる家賃ということをねらっております。したがいまして、実際の建設原価が高くなりまして、たとえ家賃の回収コストを下げましてもそれをオーバーするというものにつきましては、現在では十年間の傾斜家賃制度ということで対応しておるわけでございます。しかしながら、これも基本的な家賃の問題の解決策とは考えておりませんので、現行の戸別原価主義を何とか検討しない限り、公団の家賃について将来自信を持って国民の皆さんの御要望にこたえるということがむずかしいような実情になりつつございます。したがいまして、先ほども申し上げましたように、住宅宅地審議会におきまして真剣に御議論願っておるということでございます。

三治重信民社党

○三治重信君 そこで、問題は、私はやはり日本のこの実際の土地の上に建てる上屋の建築単価は、今後いろいろ工業化したり何かして改善することによって、いわゆる型が決まってくれば、大量生産できれば相当コストを下げることができると思うんですよ。ところが、いまのこの住宅の問題は環境整備を非常にやかましく言い、そしてそれに対するいわゆる環境改善の施設、いわゆる都市計画でやる公園から学校から下水から全部そういうものをかけてくるから、それでぼくは非常に土地の値段がかかってくると思うんですが、そういうものを住宅公団がやる場合に、地方公共団体が国や県から補助金を得てやれると同じように、住宅公団がやる場合にでも全部そういうものを、いわゆる土地の区画整理事業とか公園の補助金とか、公民館を建てろと言えばその公民館の補助金とか、そういうものは何か立てかえ制度みたいになっているんですか。それは全部公団は実質上地方公共団体と同じように、そういうものを、付属公共施設や環境施設の整備や、全部補助金同様もらっておるんですか。それは幾らももらっていないんじゃないかと思うんですが、それを全部もらっていても、なおえらい三一%も高くなると、こういうことだと、さらにそういうものについて、特別に住宅地域についてはやはり公共事業を特別高率補助をやる体制をとっていかぬことには、私は住宅の家賃の高騰はとてもじゃないが利子の一%や二%ぐらいの抑えではうまくいかぬと思うんですが、公共事業で一般に、そういうあらゆる公共施設や公共事業の補助対象として、河川とか道路とか、そういう一般の補助事業と同じだけのやつを全部これはこういう住宅を建てる機関が得た上でやっているのか、相当それが、いわゆる住宅公団が住居者に負担させるようなことになっているんじゃないかと思うんですが、その関係はどうなっていますか。

大富宏建設省計画局長

○政府委員(大富宏君) 午前中もお話ございましたが、御指摘のとおり現在宅地開発に伴う関連公共公益施設の整備に要する費用負担、これはほとんど開発事業者の負担になっております。そして手元にある資料によりますと、これは住宅金融公庫の調査によりますけれども、大きさによって、規模によって相当負担割合が違うわけでございますが、大体金融公庫が調べたところによりますと、公的開発の場合でも合計で四五.五%というのが関連公共公益機関の事業費に占める割合ということになっております。民間の場合はさらに大きく四八・八%ぐらいになっております。これは規模が大きくなればなるほどこの負担割合が高くなる。これはなぜかといいますと、小規模の開発の場合は既存の公共公益施設に依存してやるものですからその比率が少ない。規模が大きくなればなるほど都心から遠ざかる、都心から遠ざかるということは社会資本整備が行き届かないところでやるということで、すっかり河川から道路、義務教育施設から全部建てないと、新市街地的な要素をしないと宅地にならない、こういう要素があるわけでございます。本来ならば都心から遠くて社会資本整備が余り整っていないというところは、本来は素地価格が安くて均衡、バランスがとれるはずでございますけれども、わが国の地価の構成から農地にいたしましても山林にいたしましても土地価格がすっかり高くなり過ぎている。したがって、そこに投下する公共公益施設負担分だけ高くなる。それが結局は事業者の負担になり、最終需要者にしわ寄せになるという現状でございます。  お述べになりましたように、私どもこれはしばしば指摘を受けているわけでございますが、四十二年の五省協定以来、あるいはこれは衆議院の建設委員会でも決議になったわけでございますが、四十七年以来こういった関連公共公益施設に対するいろいろな施策を進めておりますが、いま御指摘になりました住宅公団のごときにつきましても、規模によりまして立てかえ施行制度の充実を図っておるわけでございます。たとえば十六ヘクタールから五百戸というような、非常に住宅公団で取り上げるにしては小さい程度の規模でございますると、据え置き期間は三年にいたしまして、償還期間を二十五年にし、金利は六分五厘ぐらいにやるというようなことでございますけれども、さらに大きくなって三百ヘクタール以上、あるいは九千戸以上という大きい団地になりましたら、この据え置き期間も十年にしまして、その間の据え置き期間の利子というのは無利子にする、償還も二十五年にするというぐあいに立てかえ制度によりまして地元負担が大きくならないようにその間据え置き、しかも無利子、償還期間も長くするといって、そこで定着した住民の税収入が入ってくるようになってから償還していただくというような制度を、これは宅地開発公団等でもやっておりますけれども、こういう方法を今後も充実していきたいということでございます。したがいまして、立てかえという部分につきましてはいずれ償還になるわけでございますから、これが家賃にはね返るとか宅地価格にはね返るということはございません。これと、やはり大規模開発になりますと、基本的には足とか水とか非常に根幹的公共施設の金がかかります。こういうものは本来補助事業でいくとか、あるいは公共事業でそこまで出てきてもらうというようなことがなければ、なかなか宅地開発事業者では始末に困る問題だろうと思います。

三治重信民社党

○三治重信君 おっしゃるとおり、そういうことがあるからどんどん住宅政策というものが、非常にこの住宅政策をやっていっても、どんどん単価は、値段を高くしなくてはやり得ないようになってくる。その値段の主な原因は何かというと、きょうの御説明あったような各局の予算の説明では、本来からいけばみんな国が直接やるような対象の事業が、住宅を建てる前提として土地開発事業なり何なり、みんなそれが入っているはずなんだと思うのですよ。なぜ同じ建設省の中で、そこの住宅開発をやる場合に、それは住宅公団とか宅地開発公団がやる場合にはみんな融資でやって、長期にやっているけれども、一般にこれだけ補助事業をずっと毎年組んでいるわけなんだから、そういうしかも自分のところの外郭の公団がやる場合に、補助事業のこれは、地方公共団体と同じようにみなして、完全な事業をやる場合には全部補助事業なり――国の直轄事業はないかもわかりませんが、そういういわゆる公共事業として国や地方公共団体がやるべきものだと、その費用は負担するものだと、個人の住宅とか個人の方には負担すべき問題ではないという発想に切りかえて予算を先使っていかないと、これは住宅政策というのはぼくは進まぬと思うのですが、その点は大臣どうなんですか。

長谷川四郎自由民主党建設大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) ただいまのお話のように、そういう面からかかっていく費用というものは膨大なものだと思うのです。しかし、宅地開発における基本的な施設というものは、それぞれの管理者において整備することが原則となっておるのでございまして、地方財政事情等から原則どおりになかなかまいらないけれども、建設省としてはこれに対して国庫補助の補助率の引き上げをやるとか、あるいは立てかえ制度の改善の強化をいたしましたし、また地方債制度の拡充を図っていく。これらによってこの制度を活用して地方公共団体の負担の軽減は図っているつもりでございます。

三治重信民社党

○三治重信君 大臣がおっしゃるとおり、建設省としては努力をされてこられたと思うのですが、また、こられたけれども、その実際の何というんですか、住宅政策をやっていく場合の、家賃に帰属させるというんですか、家賃に負担させる、住宅を利用する者に負担させる割合がちっとも減らない、むしろふえていく体制になってくると思うのですが、そうするために私は、基本的にその点を何というんですか、改善をしてもらわぬとだめだと思うのです。むしろこの住宅局の予算は予算でいいわけなんですが、この都市局関係のいわゆる市街地区域内において住宅公団で街路をつくる、そして一定の土地を開発する、そういうときには街路事業なら街路事業でも補助金をどんどん出していく、そこへ公民館つくるなら公民館の補助金をとにかくもうもらったものとして、計画を立てて実行する場合には、それだけの国が出す補助金は、その公団がやる場合には全部完全に補助金がもらえるものと、また出していく体制をやはり建設省が中心になってやっていただいて、このうちの中でもほとんど何といいますか、大きな金目のやつは建設省の予算の中でこなせるんじゃないかと思うのですね。あと公民館とか体育館とかいろいろの施設というものは、立てかえぐらいやってもそう大したことはないんだろうと思うのです。そういうふうに各局のその中で、低地だったら遊水地をつくって放水路をつくるとかいう問題は河川の予算を使うとか、何か総合的にそういうものを建設省でいわゆる持っておられる予算を、そういう宅地開発の前提として回る街路にしても、土地区画整理事業にしても、それから下水道事業にしても、全部これはこれだけの予算を、ここで住宅公団が開発していく場合には全部補助金を出してやる。これはほかの一般に、予算の中で一応公共団体にいく分が若干少なくなるけれども、こちらは最優先にそういう事業に使っていくという体制を私はつくらぬ限り、住宅公団が一生懸命住宅をつくっていっても、できたときには需要がとてもなくて余ってしまうというようなことになるんじゃないかと思うわけです。  この際、これだけの、一万二千戸からのいわゆる空き家ができたということから、ひとつ全面的に反省といいますか、予算の使い方を、考え方を変えていただいて、いまのある予算を、こういう住宅開発地域に全部補助事業なり国の公共事業費を、国が負担すべきものを、地方公共団体が負担すべきものをその地にやらす。いままではそれを地方公共団体にどんどんやらしたということで、地方公共団体が住宅公団お断りになった。そして融資でやっているわけなんですが、融資でやってこんなに高くなってきた。やはりまた地方公共団体におっかぶせるわけにもいかぬということになってくると、これは根本的に国がそういう補助事業なり何なりを先もって住宅公団に出して、融資ばっかりで全額やるやつを先回りの補助金でやる体制をひとつぜひ考えていただかないと、一般の民間で建てるやつより、今後は住宅公団が新しく土地を造成して建てる方のやつのが、いわゆる役所の建てる方のやつのがたくさんの金を使いながら、結果として家賃は一番これは住宅公団が高いじゃないか、こういうふうな結果にいまのままいけば私はなると思うのですが、それを改善するやつを、本当に建設省の各局の予算を、そこに事前に使う予算の使用なり使う基準を変えてもらえなければ解決しない問題だろうと思います。

長谷川四郎自由民主党建設大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) 冒頭にお話がありましたように、量より質ということに考え方を変えなければ、基本方針を変えなけりゃならぬだろうと、こういうような点、あわせて、どうやったらば公団の家賃を引き下げることができるだろうか、公団のあり方を今後はどうすべきだというような諸点につきまして、いませっかく建設省の中に事務次官を長といたしまして、また民間からの権威ある人も入れまして、今後はどういくべき、進むべきかというような点について、いませっかく研究会をつくりまして検討を加えているところでございまして、いまのお申し出のやつを全部を取り入れるということはどうかと思いますけれども、その点にも触れて十分に検討を加えるつもりでいま進めておるところでございます。

三治重信民社党

○三治重信君 ぜひ住宅公団のこの現実を見て、やはり考え方ややり方を、基本的に実施計画を変えていただかないと――まあ基本は、私は職住をもっと接近する、都市の中へ住宅を建てることをやっていく計画を住宅公団でぜひやっていただきたいと思うわけです。この点は建設省が、やはり住宅公団が自分のところで持っているわけですから、基本的に考え直して――考え直すというのか、新しい時代に即応する、時代が変わってきちゃったわけですから、その時代に即応する対策というものを、やはりしっかり分析をして対策を立てていただきたいと思います。  その次に、建設業界の問題についてお尋ねをいたします。あと下水道の関係のことは注文つけておりますが、ちょっと時間がございませんので、この建設業界の問題だけで多分終わると思います。  大臣、いよいよ二割から上げて、景気回復という名目も打って公共事業をふやしているわけなんですが、問題は、これを施工するのは建設業界なわけなんですが、この建設業界の中で、いろいろの話を聞いてみると、結局何と申しますか、大きな元請の、いわゆる役所から直接工事を入札によって受ける業者は常に利益が出る。しかし、その下に、その入札を受けた業者から下請をする業者、またその下請の業者は利益も出ないような、むしろ赤字になるという非常な苦況に立っているということを常に耳にする。事実、非常にたたかれているということなんですが、この下請制度についての改善というものを私は役所の工事についてやらないと、これは近く大変なことになると思うわけなんですが、その一つの方法は、いまや見積制度や単価制度も非常に精密になってきたわけなんですから、発注を各業種別にそう細かくもできぬでしょうけれども、相当程度分離発注なりして、しかも相談してしまうとそれはとてもじゃないが役所はめんどう見れぬと、こういうことになれば、そこでまあゼネコンならゼネコンを入れて分離発注をさす。最近ジョイントの入札も大分出てきているようなんですが、むしろそれは業界が余り分捕りをやるものだから、ひとつ同じ業者でできるやつを二つの業者で一緒にやらすと、これも一つの改善だろうと思うのですけれども、何かもう少しやらぬと、いわゆるせっかく国が公共事業で景気回復をやろうと思うんだけれども、一部の業者の利益になって、大多数のものはかえってうらみを買うような、まあ仕事にありつけたから文句を言うなと言えばそれだけかもしれませんが、この点において利益の配分が少し余りにも片寄り過ぎていると、こういう気がするわけなんですが、どうなんですか。

長谷川四郎自由民主党建設大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) 細かいことは官房長からお話し申し上げますが、基本方針として五十二年度からは大体、ジョイント式と言うんだそうでございますけれども、専門専門を組み合わせて、そしてひとつ工事に当たらしめようということと、それから小さいのは一つの協同組合をつくらせて、企業体をつくって、その企業体を主体にしたものと組み合わせて、そしてこの工事に当たらせていこうというのが五十二年度の基本方針でございます。大体今後は、ただ、専門家、専門家を合わせてその工事の万全を期していきたいというようなことで、小さいものもなるべく組み合わせしてその工事に参画できるような方法をとっていくと、これが五十二年度の景気浮揚策の一環として行っていこうではないかと、こういう考え方でございます。細かい点については官房長からお話し申し上げます。

粟屋敏信建設大臣官房長

○政府委員(粟屋敏信君) 基本的な点につきまして、いま大臣からお答えを申し上げたとおりでございますが、先生御指摘のように不必要な重層下請が行われることによりまして、その間ピンはねが何回か行われる、その結果、工事の適切な施工も害されるし、あるいは下請の労働者の保護に欠けると、こういうことがあってはならないわけでございまして、建設省といたしましてはかねてより不必要な重層下請の排除につきまして事務次官通達を持ち、あるいは現場説明等におきまして業界を指導をいたしておるところでございます。  そこで、今後の発注の方式でその辺を改善する必要があるのではないかということにつきましては、大臣申し上げましたように分割できるものはできるだけ分割をして発注をする、これは中小企業の受注機会の確保に関する閣議決定は毎年行われておりますが、その閣議の基本方針でもございますし、建設省の方針でもございますので、分割発注、分離発注につきましては、今後特段と努力をいたしてまいりたいと考えておる次第でございます。

三治重信民社党

○三治重信君 その一例を申し上げますと、鉄骨組み立ての業者なんというのは、これは中小企業が多いわけなんですが、本当に悲鳴を上げている、骨と皮ばかりにされて。受けなければほかの方にやるよと、変わったら大変だと、こういうわけですが、せっかく積み上げて、いまのところほとんど官公需の入札というものは役所の見積価格とそう離れぬような制度、これは一つの適正な単価を業界にやらすということで、業界の話から言うと、民間ではたたき合いになってしまって、大手も利益が出ないような単価だ、その上に大手だけ利益を出させようとするから、たたかれた――本来、大手の利益として役所の方の発注だったらあって、下へそれほどしわ寄せされぬのが、民間で非常にたたき合いをして、安くされて、それでもさらにしぼって下請される。そのために民間の請負のやつの下請というものはそれこそ赤字、それをやらにゃあ大手が官公需の下請もやらしてくれぬから、やはりもうこちらの方でもうかるときもあるから損もせいと、こういうことでやられていると、こういうことも言っていますけれども、少なくとも役所が出すやつについては、この一つの方法は、下請にどういうふうな下請をやっているか、役所の見積もりとその下請をさした価格がどの程度乖離しているか、こういう調査も常にひとつやってもらいたい。  一つの例として、鉄骨業者は鉄の値段が非常に低迷していると言いながら、それはいわゆる工作費も、人夫賃が出りゃいい方だというふうな問題を非常に鉄骨業者なんかは言っている。それからいま電気だとか、いろいろ設備とか、上下水道のこととか、空調関係などは別発注されていて、その業者は前だったら大変だったが、われわれはおかげさまで分離発注で助かっていますと、こういうことを言っているんですが、だからそういうふうな分離発注でない業界はいまきゅうきゅうやられているわけです。それで、電気事業とか空調とか、そういう分離発注をやられているところはおかげさまで助かっているというのは、これはまあ事実を見ていれば明白なわけだから、そういう下請をやられているところは全部下請関係にばかりしわがいかぬように、ぜひひとつ、どういうふうな下請に対するやつをやっているかということを評価する調査をやっていただけば、これは新規業者を入れるときの業績評価になるわけだから、何かそういう問題をやっていかないと大変なことになるし、またそれが自由勝手にできるということは、岐阜県のあの賄賂みたいに、何ぼ賄賂使ってもとりさえすれば利益が出てくるということになるわけですね。自分が指名さえ受ければ、指名の中に入れてもらって無理やりとれば、これはもう下請に二割なり三割なり利益をぼっととって押しつければ、それできちんとできてしまう、こういうかっこうになるわけですから、そういう適正な下請をやらすということを建設省がもう少し指名業者の資格やなんかを認定するときの業績評価に入れるということをやれば私はずいぶん改善されると思うんです。何としてもそこをやらないと、これは一つは官庁工事は受けさえすればいいわけだから、賄賂を何ぼ使ってもとるだけとった方が得だということになる。  それから、下請関係をもう少し――受けたゼネコンがどういうふうな下請の発注を、値段を出しているか、これをしっかり調べてもらって、調査をする、また報告しなければもう指名に入れないということをやればもっといいと思うんです。この問題はくすぶっていますけれども、だんだんこれにふって下請の中で破産、倒産が出てくると、これはまた果たし合いのことになってくると思うんです。その点、せっかく役所の受注関係の入札制度は非常に進歩――やられて、非常によくいきつつあるけれども、しかし、その裏に元請と下請のいわゆる勢力関係によるいざこざといいますか、文句は言えない、文句は言えないけれども、大変腹の中は煮えくり返っている気持ちでいるということ、それに対してやはり業界の指導をやられるということならば、それこそが重要なことじゃないかと、こう思うわけなんですが、その点ひとつ特別な配慮をしてもらいたいと思います。  以上で終わります。

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 本件に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。     ―――――――――――――

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 次に、特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、提出者から趣旨説明を聴取いたします。衆議院建設委員長北側義一君。

北側義一公明党

○衆議院議員(北側義一君) ただいま議題となりました特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。  特殊土壌地帯は九州、四国、中国から中部地方にまたがり、シラス、ボラ、コラ、赤ホヤ、花崗岩風化土、富士マサ等の特に浸食を受けやすい性状の土壌で覆われ、その風土的悪条件から、台風、豪雨等による被害が特に著しく、またその農業生産力もきわめて低位なる状況であります。  かかる実情に対処するため、さきに昭和二十七年四月議員立法として、特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法が制定され、さらに昭和三十一年三月、昭和三十六年五月、昭和四十一年五月及び昭和四十六年四月の四回にわたり期限延長を内容とする一部改正がなされ、かくて同法に基づきまして、治山、砂防、河川改修、道路防災、農地防災、土地改良などの対策事業が実施されてまいったのであります。  今日まで二十五年間にわたるこれら対策事業の実績は、相当の効果を上げてきており、同法の目的とする災害防除と農業振興の両面にわたって著大な進歩改善がなされ、地域住民の福祉向上に多大の貢献をなし、大きく感謝されておりますが、しかしながら、必ずしも満足すべき状態にあるとは言えないのであります。すなわち、現在なお、たび重なる災害による環境の悪化と農業生産力の低位性を除去することはできず、加えて近年の都市化の進展や開発等に伴い、特殊土壌に起因する災害が多発し、その態様も多様化しつつある状況にあります。  したがいまして、この際、新たなる地域開発の構想に立った事業計画を策定し、より効果的な対策を強力に推進することこそ、国土保全、民生安定等の見地から、その重要性はまことに大きいものであると信じます。  よって、本法は、来る昭和五十二年三月を最終期限とする時限法でありますので、ここに同法の一部を改正し、昭和五十七年三月三十一日までその有効期限を延長して、所期の目的を遂行してまいりたいと存ずるものであります。  以上、本法案の提案理由を簡単に御説明申し上げましたが、何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の期限延長について簡単に質問いたします。  「シラスの特性と問題点」の論文、これは工学博士の山内豊聡さん、九州大学の教授でございますが、興味深く拝見をさしていただきました。そうしますと、一つには「災害の実態からみたシラス崩壊の特性」について「豪雨災害」「地震災害」等に分けて研究されておられます。また、二番目には「シラスの侵食特性」について。三番目には「シラスの強さ特性」については、一つ「セン断特性」、また「液状化」についても発表されております。また、四番目には「切土シラス斜面の解析から得られる特性」について、「静的解析」「地震時の解析」。また、五番目には「シラス地盤の動的特性」について。これら「シラスの問題は、建設工学の面ではおもに防災の立場から重要であり、したがって土質工学的問題のほか地質学的にも種々の調査研究が行なわれている。」と言及されているわけでございますが、まず最初の質問は、わが党の二宮委員が去る四十六年の改正に際して、学術的研究体制のあり方について質問をしております。  その後の、一つは、特殊土壌地帯の研究の実態、国及び大学でどう進められておられるのか。  二番目には、各研究機関の予算の推移について、それぞれ研究の成果等について簡単に説明をお求めしたいわけでございます。  それからもう一つは、二宮質問の際の特土地帯の事業施行に当たっては、全国的基準によらず特別な基準または工法そのものの検討をすべきだということであったが、その後の所見を伺いたいと思います。

土屋佳照国土庁地方振興局長

○政府委員(土屋佳照君) 特殊土壌につきましては、先ほども冒頭にお話がございましたように、それぞれにいろいろな性格がございまして、なかなかこの対策というのはむずかしい問題がございます。その点についての研究体制としてどういうものがあるか、どういうふうに進めていくつもりだというようなことが数年前の御質問であったわけでございます。現在この特殊土壌地帯だけの問題を取り上げてそれだけをやる専門研究機関というのが中央にもないわけでございます。ただ、地域ごとに土壌の性質もいろいろと異なっておりますので、それぞれの地元の大学等で、鹿児島大学とか宮崎大学といったような意味でございますが、そういったところでも研究され、また国の機関といたしましても、土木研究所とかあるいは地質調査所あるいは防災センター、農業土木試験場といったようなところでそれぞれの専門分野ごとに研究を進めておられるところでございます。  ただ、前回四十六年でございましたか、いろいろと御指摘がございまして、その後こういった問題をどう取り扱うかということにつきましていろいろ研究されました結果、科学技術庁において、四十七年からでございますが、特にこのシラス地帯の集中豪雨災害防止に関する総合研究のために特別研究促進調整費を計上されまして、ただいま申し上げましたような国のいろいろな機関、地質調査所、国土地理院、防災センター、土木研究所、農業土木試験場、林業試験場、こういった各機関で分担をしながら総合的に研究をするということにされまして、四十七、八、九合わせまして約八千四百万ぐらいの調整費で研究をシラス地帯についてやっていただいたところでございます。ただその結果が、非常に専門的な分野がございますので、個々の調査についてはそれぞれ結果が出ておるようでございますが、総合的な結果についての評価というものがいまだに出てない、そのうち出るということを聞いておりますが、そういう状況でいろいろと検討をしておるところでございます。こういった科学技術庁を中心にいろいろ研究するということもやっておるわけでございますが、なお関係大学等でいろいろ研究をされておる。ただ、おっしゃいますように、そのそれぞれの研究というものをどういうふうにまとめていくか、どういうふうにその研究の成果を調整するかということにつきましては、ここが窓口でというほどのまとまったものがいまだにないわけでございます。私ども窓口といたしまして、今後の問題として十分研究をしていきたいと考えております。  なお、これはつけたりのようなことになりますが、そういった防災的なもののほかにシラス土壌といったようなものについては、これは利用する方法等も一部では研究されておるようでございまして、まだすべて十分とは申せませんが、できるだけ御趣旨に沿って検討を進めていきたいというふうに考えております。

矢原秀男公明党

○矢原秀男君 時間がございませんので、まとめて質問いたしますので答えていただきたいと思います。  一つは、特殊土壌地帯対策事業計画が今年度に第五期を終了するわけでございますが、事業の進捗状況はどうなっているのか、これが一つ。  二番目には、昭和二十七年九月十八日の第一回特土地帯対策審議会で決定になった特土地帯指定基準要綱の要領a、三十一ページにあるわけでございますが、特土地帯であるだけでなく、台風、雨、災害について検討するとあるが、どのように検討されているのかを伺いたい。  第三番目は、特に地帯指定外で災害が発生し、その原因が特殊土壌に一因していたことが判明した場合、どのように対応するのか。たとえば、具体的に昨年の十七号台風の際の兵庫県一宮町を例にした御説明、また一宮と同じ土質である危険性を抱えている神戸市、百三十万の人口を擁するその北にございます六甲山系についてはどう対処するのか、  そしてその次には、今回の期限延長をした場合、建設省、農林省の基本的な考え方もあるかと思いますが、特に調整的役割りを果たす国土庁の総合的な見解、これは長官からお伺いをしたいと思います。  それから本法の成立後間もなく第六次の事業計画が策定されると思いますが、現行の事業区分でなお不足する事業があるとすればそれは何か、お伺いしたいと思います。  それとともに、現行の治山、砂防、河川改修、道路防災、ダム、その他農業振興事業でほぼ法の目的が達成されたと考えられるのか。  これにあわせて、私が特に重ねてお願いしたいことでございますが、急傾斜地崩壊防止事業について特土計画に新規追加をするかどうなのか、この点について伺いたい。  これが、以上私の質問でございます。簡潔に答弁をお願いしたいと思います。

土屋佳照国土庁地方振興局長

○政府委員(土屋佳照君) 先ほどちょっと漏らしたのを最初に申し上げますが、専門家ではございませんが、先ほどのその特土地帯における特別ないろいろな事業についての工法をどう考えておるかということでございますが、この点については、道路等につきましても特に特殊土壌地帯のために必要な排水路等の工法を加えながら、水を含むと非常にもろい特殊土壌のために、のり面についての特殊工法を考えるといったようなことで建設省としては対応されておるようでございます。  それから事業の進捗状況でございますが、現在第一次から比べますと、もうすでに二十五年になるわけでございますが、全体で見ますと事業計画は九千五百四十九億でございまして、実績が五十一年度は見込みでございますけれども九千百四十七億、総体で九五・八%ぐらいという感じでございます。最近のこの四十七年から五十一年までの事業計画につきましては、計画が五千四百四十六億、実績が五千二百三十八億でございまして、九六・一%ぐらいということに相なっておるわけでございます。  それから、この特土地帯の指定基準でございますが、これは御承知のように法律によりますと、しばしば台風の来襲を受け、雨量がきわめて多く、かつ特殊土壌で覆われておるというようなことが条件になっておるわけでございまして、その場合における台風とかあるいは雨とかいったものについてはどういう基準になっておるかということでございますが、これは特殊土壌地帯対策審議会等で検討をいただきました結果でございますけれども、台風につきましては、これは大正十五年から昭和二十四年度までの台風頻度を調べまして、その平均値以上の地帯をとるということにいたしておりまして、これは中央気象台の資料に基づいてやっておるわけでございます。雨については前年降水量の平均約二千ミリ程度以上を取り上げるということにいたしております。ただ、瀬戸内海沿岸地方の花崗岩地帯におきましては、風化がはなはだしい地帯でございますから、この場合は雨量一千ミリ以上の場合においても考慮をするというようなふうに若干緩めてございます。そういった形で、一応指定基準には特殊土壌であるほかにいま申し上げました雨、台風等の条件を加味して決めておるわけでございます。  それから兵庫県の一宮の例、あるいは六甲山系等についての御質問でございますが、こういったところにつきましては、昨年一宮あたりでは大きな災害が発生をいたしております。この地域におきましてもやはり特殊土壌に覆われておるのではないか、そのためにこういった災害が出てきたのではないかといったようなこと等があるということも聞いておるわけでございます。ただ、いままでの指定におきましては、先ほど申し上げましたいろいろな基準、特殊土壌であると同時に災害その他雨量の問題あるいは台風の関係といったことで基準を決めておりますので、これは外れておりますけれども、この地帯においてそういったことが一因であるとするならば、私どもこれを調査をいたしまして、その土壌、これはまあ大体花山崗岩風化土であろうかと思っておりますけれども、土壌が特殊土壌であるということでありました場合に、いままでの雨量とかどうとかということを調査をいたしまして、必要があれば、基準にはまればそれは考慮するということになるわけでございます。その点については六甲山系についても同じでございまして、いままで四十六年の十一月の審議会で最終の第五次の指定をいたしております。そのあと指定がございませんが、いろいろ御要望等がございますれば、いまのような点を調査をして、当てはまればそれは審議会にかけて御意見を聞いた上で基準等を改正して指定するということはあり得るということでございます。  それから、この法案が期限延長になった場合に、この事業の推進につきまして国土庁としてはどう対処するかということでございます。あるいはまあ大臣から後ほどお答えがあるかもしれませんが、申し上げるまでもなく、この特殊土壌地帯の仕事というものは、治山、砂防あるいは河川改修、道路、農地、防災、灌漑といったようにいろいろと多くの省庁に仕事がわたっておるわけでございます。そういった意味で、これらの仕事を効果的に推進いたしますためには計画策定の段階で十分調整をとらなければなりませんし、また毎年の予算編成の際に一層調整役としての立場から関係各省庁と協力をし、相談をしてまいりたい。なおまた、関係の地元の地方団体とも十分相談をして、できるだけ総合的に効果的に仕事が推進できるように心がけてまいりたいというふうに考えております。  それから今度法律が延長されるということに相なりますと、第六次の計画をつくって進めるということになります。この場合に事業量総量がどうなっていくかということは今後関係各省とも十分詰めなければいけないと思っておるわけでございますが、まあそれぞれ事業計画をつくります際は、いままでの仕事の中身も検討いたしまして、また各方面から要望のあった点等も洗いまして、特に先ほどちょっとお話のございました急傾斜地崩壊事業等につきましては非常に要望も強いし、また事業としても適切だと思いますので、関係省庁と十分相談をいたしまして、審議会の意見を聞いた上で前向きに対処いたしたいというふうに考えておる次第でございます。  なお、今後五年延長するということになります。どの程度仕事ができるかということでございますが、まだまだ残された事業はたくさんございます。済んでいないものもずいぶんございますので、事業の進捗につきまして関係省庁と相談をしながら、いままでのやり方で十分であるとも思っておりませんので、なおこれらの充実、対策について努力していきたいというふうに考えておる次第でございます。  ちょっと問題が多かったので、はしょってお答えいたしましたが、以上でございます。

田澤吉郎自由民主党国土庁長官

○国務大臣(田澤吉郎君) ただいま局長からもう詳細説明いたしたのでございますが、この法の改正された場合、国土庁としては、やはりこの特殊土壌地帯の振興のため、あるいは災害防除のための窓口として各関係省庁と連絡をとって、積極的にこの特殊土壌地帯の特性というものを排除して、それで国土保全の面から万全な対策を講じてまいらなければならない。そのためには過去二十五年のいわゆる実績がございますから、それらを踏まえ、またこれから学術的な面にも一層力を入れて努力をしてまいりたいと考えておりますので、一層の御協力をお願い申し上げたいと思います。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の改正について簡単に質問をさせていただきます。  この法律については、該当の各県からも非常に強い要望もありますし、私どもも法律の期限を延長することに賛成ですけれども、その立場から幾つかの問題を取り上げたいと思います。  先ほど局長から説明ありましたが、昭和四十七年から五十一年まで大体事業実績九六・一%と、約五千二百三十八億円の事業であったということ、それからきょう配付されました衆議院からの文書を見ますと、本案施行に要する経費としては平年度約千億円、五カ年間に要する経費としては五千億円の見込みというのがあります。関係十四県がつくっております特殊土壌対策促進協議会、ここから出ている要望書を見ますと、今後必要とする特殊土壌対策事業費は、新規に追加する対策事業費を含めてですけれども、昭和五十二年から五十六年まで五カ年間で約一兆二千四百二十七億円と、先ほどの五千億円の約二・二三倍のかなり大きな額が要望として出されているわけです。先ほどの衆議院建設委員長の説明にも、大きく感謝されているけれども、必ずしも満足すべき状態にあるとは言えないと、こうこう、こうこうで、災害も多発しているし、対応も多様化しつつあるということがありましたし、先ほど局長も、五年たった後まだ仕事があると言われましたけれども、二十五年やってきて現在全事業に対してはどの段階にいまあると、そういうふうに言えるんですか、これひとつ御質問したい。

土屋佳照国土庁地方振興局長

○政府委員(土屋佳照君) ただいまお話がございましたが、まず第一段の問題といたしまして、確かに各県の要望からは新規追加を除いても一兆一千六百億の事業ということでの要望がございます。ただ、私どもの方で五千億と出しておりますのは、実はこれは国費ベースでございまして、どの程度第六次計画で事業が必要であるかということについては、実はまだ確たる資料がないわけでございます。ただ、従来からの考えで申しますと、第五期の際がおおむね年率一二%ぐらいで伸ばしておるものでございますから、大体の見当をつけなければいけないということで、その形でいきますと約八千六百億、九千億近い金がかかるのではないか。それのうちの六割程度が国費になるという大まかな形で五千億はかかるという試算をしておるわけでございまして、それにいたしましても若干要望の額とは違いますけれども、なお今後毎年事業計画を新しくつくる際にももう一回よく詰めまして、もちろん財政当局とも相談をして枠を決めたいというふうに考えておる次第でございます。  それから二十五年やってきてどうかということでございます。私も非常に科学的な面で専門家でもないわけでございますが、たとえば最近の審議会あたりでの非常にシラス地帯として有名な鹿児島県あたりの例を聞きますと、シラスは御承知のように五十メートルから百メートルの層で入っておりまして、非常にこれは仕事としても進みにくい、まだまだ仕事として残っておる。ただ、いわゆるボラとかコラとかいったようなところが鹿児島でも地帯がございますが、これはかなり進んでおりまして、最近聞いたところでも、ボラは八八%ぐらい、コラ地帯に及んでは九八%ぐらい進んできております。こういう返事でございます。したがって、ものによってはかなり進んでおるわけでございまして、同じボラ、コラ地帯でも中国筋では若干おくれておるとも聞いております。いろいろ地域によって違うわけでございますので、まあそういった意味では実態を見ながら仕事を進め、また対応策も考えていかなければならぬというふうに考えているわけでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 ボラその他はかなり進んでいるけれども、シラスについては相当な事業が残っているというように受け取りました。いままで五年ずつ五年刻みに二十五年続いてきたわけですね。しかし、まだかなりの事業が少なくともシラスについては残っているとすると、今回は五年で結構ですけれども、果たして五年ごとにやっていくことでいいのかどうかという問題が生まれると思うのです。関係県の住民の意見では、やはり五年刻みでなくて、やっぱり恒久的な法律にして必要な事業を完遂してほしいという要望が強いわけですけれども、そういう点で次回についても期間を延長することをあらかじめ検討して、長期的な展望を持ちながら第六次計画の策定と推進を図る必要があるんじゃないか。つまり、この次あたりにはやっぱり恒久化ということを考えて全事業を、ここに述べられているような状況ですので、完遂することを検討したらどうかと、そう考えるんですけれども、いかがでしょうか。

土屋佳照国土庁地方振興局長

○政府委員(土屋佳照君) ただいまも御説明申し上げましたように、地帯により、ものによってその進捗度が違うということでございますが、ただ、シラス地帯についてはまだまだ事業が残っておりまして、その意味では五年延長すればすべて目的が達せられるといったものではないわけでございます。ただ、いま申しましたように、あるいはかなりな年次のところでいけば済むということになりますと、その段階で法律を見直すということもあるかもしれません。そういった意味からは一応の区切りをつけて、区切りといたしまして、地元の要望も一応五年と出ておりますので、まあ五年間を延長ということでお願いをしたわけでございまして、その時点におきます実情を見た上で将来のあり方を考えていったらどうであろうかということで、いままでも五年、五年で延長をしていただいたものだと私ども推察しておるわけでございまして、そういった意味では現実に即したやり方で来ていただいたと思うのでございます。ただ、今後それで済まないのならばもっと恒久的に考えたらどうであろうかという御意見ももっともに思うのでございますけれども、その時点において、じゃ延ばすにしてもどういうところ、まああるいはこれは済んだものは落とすとかどうとかいろんな問題が出てぐると思いますので、私どもとしては大変五年でもありがたいことでございますけれども、さらにまたその時点で実態を見た上で御配慮をお願いしたいというふうに考えておるわけでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 矢原委員の質問にもありましたし、それからこの要望書にも非常に強調されております、先ほど局長も前向きに検討したいと言われました急傾斜地の問題ですね。これがありますので、私もひとつこの問題を取り上げたいと思います。  五十一年二月に行管庁から出された急傾斜地の安全対策に関する行政監察結果に基づく勧告というのがありますが、これを見ますと、全国の崩壊危険個所、これが六万七百五十六カ所あると。ところが、そのうちの指定されているものが全国でわずか四千五百五十四カ所で七・五%にしかすぎない。しかも最近三カ年間指定個所が逐年減少してきているということが指摘されている。ところが、こういう崩壊危険区域、がけ崩れの危険区域ですね、この指定を計画的に進めようとしている都道府県はほとんどないと。大部分の都道府県ではいろいろこれを指定されると切り土、盛り土などの行為が規制されるので住民も反対があると。経費が要ることなどもあって積極的に指定していく姿勢に欠けているものも見られるという非常に厳しい指摘が行管庁の勧告にあるわけです。これはシラス地帯その他、こういうものだけに関係する問題じゃありませんけれども、こういう厳しい指摘にこたえて、建設省はこういう問題についてどう都道府県に対して指導を行い、崩壊危険区域の指定要件がどうなっているのか、これをお伺いしたいと思います。

栂野康行建設省河川局長

○政府委員(栂野康行君) ただいま先生のおっしゃいましたように、危険区域は六万カ所あって指定が五千百何がしと、非常に少ないわけでございます。これはやはり市町村の意見を聞いて知事が指定するということ、先ほど先生おっしゃいましたようにいろんな制約条件があるということで、そういう少ないわけでございます。しかしながら、建設省としましては危険区域を指定することがいわゆる避難計画にもつながりますし、工事の実施にもつながっていくということで、ぜひ指定を推進していきたいという気構えでおるわけでございます。したがいまして、先般建設省の河川局の砂防部長の通達で、急傾斜地崩壊危険区域の指定計画についてという通達を各都道府県の知事に出した次第でございます。五十二年度から三カ年計画で、とりあえず高さが十メートル以上、それから保全の対象人家の戸数が十戸以上、そして特にオーバーハングその他危険度が大きいというものをまず第一の超重点に置きまして、三カ年で指定をやっていきたいというふうに今後とも都道府県を指導いたしまして指定の促進を図ってまいりたいと、こういうふうに考えてございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 強力に進めていただきたいと思いますけれども、昨年の六月の梅雨前線豪雨で鹿児島、宮崎県を初め西日本の各県でがけ崩れ、河川はんらんが起きて、よく知られているように非常に死者も出たと。死者三十六名、建物の全半壊、流失百十七件という非常に大きな被害が出たわけですけれども、このときの、わが党の調査団を派遣したそのときの報告によりますと、鹿児島のシラス台地のがけ崩れがあった宇宿、実方、鴨池、紫原などでは、すべて急傾斜地の危険区域の指定が行われていなかったという事実が明らかになっています。そういう点で、シラスなど非常に崩れやすいこういう特殊土壌地帯の急傾斜地に対しては、予想以上に特殊な危険な条件ありますから、いま局長が言われた指定基準ですね、そういうものがありますけれども、シラス台地の場合にはもう少し基準の緩和も実際には考える、それから崩壊防止工事の予算もふやして、県がこういうような危険区域の指定をしやすくするという措置が必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。

栂野康行建設省河川局長

○政府委員(栂野康行君) 現在の傾斜地崩壊危険区域の指定基準でございますけれども、これはがけの高さが五メートル以上、それからがけ崩れによります被害の生ずるおそれのある家屋五戸以上が基準になっております。あるいは五戸未満でありましても、いわゆる学校、それから病院あるいは旅館、官公署と、そういうものの被害を生ずるおそれがある場合には危険区域に指定することができるというふうになっておるわけでございます。昭和四十七年度の総点検の結果によりますと、このいわゆるがけの高さ五メートル、家屋五戸という基準によりましても、現在で約六万カ所の危険個所が判明しておるわけでございます。したがいまして、建設省としましてはこれらの危険個所をまず対策を立てていくということで、昭和四十二年度から地傾斜地の崩壊対策事業ですか、発足いたしまして、当時は二億のお金でございますけれども、来年の昭和五十二年度におきましては約百七十九億という予算を計上しておるわけでございます。また、この百七十九億というのは前年度と比較しますと四四%の事業費のアップというわけで、非常に重点を置いてやっておる次第でございます。したがいまして、建設省としましてはまず六万カ所の危険個所を、五メートル以上、五戸以上の危険個所を一日も早く安全なものとしていきたいというふうに考えてございまして、また、いままでのシラスの崩れの事例などを見ておりましても、五メートルの高さ、あるいは五戸以上であれば、現在では一応まあまあじゃなかろうかというふうに考えておるわけでございます。今後は先ほど先生おっしゃいましたように指定個所ふやしていく、五千何がしかの個所をふやしていくということに非常に重点を置きまして、いわゆる災害、人命の安全などに万全を尽くしていきたいというふうに考えてございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 先ほど触れました協議会の要望書には、新たに策定された特土計画に次の事業を新規追加すること、冒頭にいまの急傾斜地崩壊防止事業がありますが、直轄道路維持修繕事業、それから土砂崩壊防止事業、農免道路整備事業、保安林整備事業、こういうものを新規追加してほしいという要望があります。こういうものにぜひこたえていただきたいと思うんですが、特にいま問題になった急傾斜地崩壊防止事業というのはいままで入っていないのがやはり不思議なくらいであります。先ほど局長も前向きにという答弁ありましたが、これは政令の改正でできることなので、ひとつ大臣、この急傾斜地事業ですね、これを新規追加することについてぜひ積極的に対処していただきたいと思いますが、御答弁をお願いして、私の質問を終わらせていただきます。

田澤吉郎自由民主党国土庁長官

○国務大臣(田澤吉郎君) ただいま建設省から御説明がございましたが、私としても積極的にこの点については努力をいたしたいと考えております。

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 御異議ないと認めます。  これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 御異議ないと認めます。  これより採決に入ります。  特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小谷守日本社会党

○委員長(小谷守君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時十一分散会      ―――――・―――――

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