外務委員会 第18号
- 発言数
- 15 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1977/06/07
会議録
○委員長(寺本広作君) ただいまから外務委員会を開会いたします。 この際、委員の異動について御報告いたします。 去る六月六日、斎藤栄三郎君、源田実君、青井政美君、中山太郎君、吉田忠三郎君、安永英雄君、大塚喬君及び渡辺武君が委員を辞任され、その補欠として大島友治君、矢野登君、伊藤五郎君、高田浩運君、羽生三七君、川村清一君、対馬孝且君及び小笠原貞子君がそれぞれ選任されました。 —————————————
○委員長(寺本広作君) アメリカ合衆国の地先沖合における漁業に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件 経済協力に関する日本国とモンゴル人民共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件 及び、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(いずれも衆議院送付) 右三件を便宜一括して議題といたします。 塩出君。
○塩出啓典君 私は公明党を代表し、ただいま外務委員長より提案のありました三案件の採決を行うことに対し、反対の意見を述べさせていただきます。 参議院外務委員会において、今日までわが公明党は、国益を守るために、党派を超え、イデオロギーを超えて、各会派が話し合い、協力し合っていかねばならないことをモットーに、この運営に協力を惜しまずやってきたと思うのであります。この思いは、わが党のみならず、社会党においても、共産党においても、また民社党においても同じであったと私は強く確信しております。日韓大陸だなに関する二協定の審議においても、日曜日に現地視察を行い、定例日以外連日審査を行うなど、その一例であると思います。 また一方、国会には長年の間に積み重ねられてきた慣例が多々あります。各委員会の審議において、先議案件から順次審査をし、結論を出していくということもその慣例の一つであります。これらの慣例を守ることは、多数党の横暴に対抗し、政治の独走に歯どめをかける手段として小数党に与えられた権利であり、軽々しく変更すべきものではないと考えております。 したがって、案件の審議の順序を変更することは、それ相応の理由があり、全会派を納得させるだけの十分な根拠が必要であり、それなくしていたずらに行うべきでないことは理の当然であります。 会期末を控え、本外務委員会の先議案件は日韓大陸だなに関する案件であり、次がただいま委員長より採決の提案のあった三案件であります。そして、その後が日ソ漁業暫定協定が来る予定になっております。 御存じのように、日韓大陸だな協定は多くの人から指摘されているとおり、まことに問題の多い案件であります。衆議院において会期十二日間の延長が決定されたため、ほうっておいても成立することになりますが、しかし、だからといってほうっておくわけにもまいりません。でき得る限りの審議をして、そしてこの案件に対する各会派の賛否とその理由を会議録にとどめ、さらにこの協定が実施に移されるときに備えて、参議院外務委員会としての責任ある要望決議をすることも、参議院の良識を示すためにも不可欠と思うものであります。 一方、ただいま議題となっておる三案件、さらに日ソ漁業暫定協定もそれに劣らぬ重要な案件であります。残された会期内にこれらの諸案件をすべて十分に審議をし、国益を最大限に守るために、全会派の党派を超え、イデオロギーを超えた話し合いと協力が必要であります。それはひとえに、ただ外務委員会のことだけではなく、参議院としての重要な課題であることは、委員長が常々述べておられるとおりであります。 去る四日、本外務委員会は理事会において合意に至らず、本日議題の三案件が大陸だな協定の前に外務委員会として議決には至りませんでした。そして私たち公明党は、参院各会派の責任者による話し合いによる解決を心から望んでいたのでありますが、昨日午後三時過ぎの理事懇談会に至るまで、自民党からわが党に対する何の呼びかけもなく、また民社党、共産党に対しても何の呼びかけ、話し合いもなかったのであります。 そして、自民党理事二名欠席のまま開かれた昨日の理事懇談会で、一方的に委員長から本日の外務委員会の開会と参議院本会議との並行審査の提案がなされ、公明、民社両党反対の中に、委員長の職権によって本日の本委員会が開催されたことは遺憾と言わざるを得ません。 外交において大切なことは国民のコンセンサスを得ることであり、これなくして強力な国民外交は望めないと思うのであります。国民のコンセンサスを得るために、各会派のコンセンサスを得ることこそ必要であり、そのために最大の努力を傾注することは、外務委員長としての当然の責務と言えましょう。 本日まで合意によって運営されてきた外務委員会が、しかも、良識的に審議に協力してきた公明、民社両党の反対を押し切ってまで、職権開会へ至らしめた根本的原因が那辺にあるか、まことに理解に苦しむものであります。 いまや、国民の要望も多様化時代を迎え、各会派の粘り強い話し合いを全くやろうとせず、一部の人の考えのみで国会を運営するという考えはもはや過去のものとなりつつあります。 願わくは、わが国会の最大会派の自民党に所属する委員長として、しかも問題山積の重要な外務委員会の委員長として、御苦労はまことに多いと思いますが、党利党略に惑わされることなく、原則に従い、慣例に従い、毅然とした、しかも粘り強い運営をされんことを強く望むものであります。 以上述べた立場より、外務委員長のとられた職権開会に反対するとともに、ただいま議題の三案件の採決を行うことに反対するものであります。 以上。
○委員長(寺本広作君) 田渕君。
○田渕哲也君 私は、ただいま議題となっております三案件の内容には民社党として賛成でありますけれども、ここにおいて採決をするという委員会の運営に反対の意を表するものであります。 日韓大陸だな協定は、憲法六十一条の定めにより、自然成立を八日に迎えることになっておりますけれども、だからと言って、日韓大陸だな協定の審議はどうでもいい、急ぐ案件を先にするという態度には承服できません。もちろん他の案件もございます。他の案件の審議日程も会期末までに終えるように十分勘案をしながら、その中で可能な限り日韓大陸だな協定の審議を進めるのが筋ではないかと思います。最終的に日韓大陸だな協定が議決できるか、あるいは自然成立のやむなきに至るかは、その努力を尽くした後、最終の段階で態度を決めるべき問題だと思います。 この段階において大陸だな協定の審議を考えてみますと、各党一巡というのが私どもの主張でございますけれども、民社党はいまだ一分も質問いたしておりません。したがって、日韓大陸だな協定で少なくとも各党が限られた範囲内で質問をできるようなスケジュールを示すことが必要である。それが他の案件を先議するための条件であるということを理事懇談会で申し上げてまいりました。しかしこれに耳をかすことなく、日韓大陸だな協定についての民社党の質疑というものの保証もないまま、この三案件だけを先行させ、採決に至るというのはわれわれは納得できないわけであります。 もちろん後から来た案件を先に先議するということは、いままでの慣例から見ても、各党一致の了解があればこれは可能なことでありますけれども、公明党、民社党二会派が反対しておる現在、これを強行される委員長の委員会の運営の仕方はまことに遺憾と言わざるを得ません。 民社党はここにおいて採決をすることの反対の意見を表明して、私の意見表明を終わりたいと思います。 —————————————
○委員長(寺本広作君) この際、委員の異動について御報告いたします。高田浩運君及び矢野登君が委員を辞任され、その補欠として岡田広君及び長谷川信君が選任されました。 —————————————
○委員長(寺本広作君) いろいろ御意見がございましたので、この際お諮りいたしたいと思います。 ただいま議題といたしました三件につきましては、前回質疑を終了しておりますので、直ちに討論採決を行うことに賛成の方の挙手をお願いします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(寺本広作君) 多数と認めます。 それでは、これより討論に入ります。これより討論に入りますが、御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 まず、アメリカ合衆国の地先沖合における漁業に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件を問題に供します。 本件に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(寺本広作君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、経済協力に関する日本国とモンゴル人民共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件を問題に供します。 本件に賛成の方の挙手を求めます。 〔賛成者挙手〕
○委員長(寺本広作君) 全員一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。 本案に賛成の方の挙手を求めます。 〔賛成者挙手〕
○委員長(寺本広作君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(寺本広作君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたします。暫時休憩をいたします。 午前十時十八分休憩 —————・————— 午後十時二十分開会
○委員長(寺本広作君) ただいまから外務委員会を再開いたします。 北西太平洋のソヴィエト社会主義共和国連邦の地先沖合における千九百七十七年の漁業に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。鳩山外務大臣。
○国務大臣(鳩山威一郎君) ただいま議題となりました北西太平洋のソヴィエト社会主義共和国連邦の地先沖合における千九百七十七年の漁業に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 政府は、ソビエト社会主義共和国連邦が、昨年十二月十日付の最高会議幹部会令に基づき本年三月一日より北西太平洋の同国沿岸に接続する海域における生物資源の保存及び漁業の規制に関する暫定措置を実施していることを考慮いたしまして、北西太平洋のソビエト社会主義共和国連邦の地先沖合いにおけるわが国漁業に関する両国間の協定を締結するため、本年二月以来モスクワにおいて交渉を行いました結果、本年五月二十七日にモスクワにおいて、わが方鈴木農林大臣及び重光駐ソ大使と先方イシコフ漁業大臣との間でこの協定の署名を行った次第であります。 この協定は、本文九カ条及び附属書から成っております。協定の内容としては、北西太平洋のソビエト社会主義共和国連邦の地先沖合いにおけるわが国漁業の手続及び条件を定めるものであり、具体的には、漁獲割り当て量、操業区域等の決定の方法、許可証の発給及び料金の徴収、ソビエト社会主義共和国連邦の公務員による検査及び取り締り、違反行為に対する処罰等の事項について定めております。 この協定の締結により、わが国漁船がソビエト社会主義共和国連邦の地先沖合いにおいて引き続き本年末まで操業することができることとなります。なお、この協定の締結交渉におきましては、政府は、北方領土問題に関するわが国の立場を害することなく北洋における円滑な操業を確保するという困難な課題に取り組む必要がありましたところ、これにつきましては、漁業の問題と領土の問題とを切り離して協定を締結するとの基本方針で臨みました結果、領土問題に関するわが国の立場はいささかも害されることのないことが協定上も確保されたと考えております。 よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。何とぞ御審議の上、本件につき速やかに御承認あらんことを希望いたします。 以上でございます。
○委員長(寺本広作君) 以上をもって説明は終わりました。 本件に対する自後の審査は後日に譲ります。 本日はこれにて散会いたします。 午後十時二十四分散会 —————・—————