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80回国会参議院1977/05/18

ロッキード問題に関する調査特別委員会 第5号

発言数
119
登壇者
9
会派数
5
開催日
1977/05/18

会議録

大谷藤之助自由民主党

○委員長(大谷藤之助君) ただいまからロッキード問題に関する調査特別委員会を開会いたします。  ロッキード問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 総理にお尋ねをしたいと思いますが、その前に、参議院の当委員会はスタートの段階で総理に来ていただいて、三木内閣から福田内閣にかわってロッキードに対する取り組みがどうなるのか、非常に後退するのではないかという心配などもありましたし、また、福田法務大臣の対応などが非常に問題にされた時期もありましたので、当初の段階でおいでいただく予定でしたが、今日に至ってしまいました。大変遺憾でありますが、きょうは御出席をいただきましたので、基本姿勢などを中心にしてお尋ねをしていきたいと思います。  総理の理解を伺いたいと思いますが、ロッキード問題が起こってから一年余を経過しておりますが、現段階でロッキード疑獄解明でまだ解明されていない部分、何が残っているという認識、理解に立っておられるのか、その点からまず伺いたいと思います。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) いわゆる三ルートというのがありましたが、その中で児玉−小佐野ライン、この解明がまだ残っておる、こういうふうに理解しております。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 ルート別に言えばまさにそのとおりでありまして、この児玉−小佐野ルートの解明が大幅におくれている。ロッキード疑獄の非常に大きな特徴点の一つに、児玉らの右翼が介在をした、このことがかねてから指摘をされ、いろいろ問題も出されておるわけでありますが、総理としてはこういう児玉らが介在をしたことについてどんなふうに考えておられますか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 私は、いわゆる右翼がこういう金銭的な関係に介入をしているというようなことは夢にも考えないことだったんですが、ただただびっくりしておる、こういうことが感想でございます。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 びっくりしただけでは困るわけでありまして、まさに問題の児玉、そうして小佐野ルートが残っている、その中身は何だというふうに考えておられますか。ルートだけではなくて、その児玉−小佐野ルートのどういう中身の問題がまだ解明されないという理解に立っていますか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) いわゆるロッキード事件に介入しておる、こういうことが流布されておる。流布されておるそのことが真実であったのかなかったのかということ、これが解明されていない、こういうことである、これが主だと、こういうふうな理解でございます。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 当委員会は主としてPXL問題を中心に調査を進めてまいりました。児玉−小佐野ルートといいますか、児玉問題の一つの焦点といいますのは、児玉自身はロッキード社と全体的にロッキード社の製品の売り込みの契約をしたほかに、PXLについて特別契約を修正契約でやっているわけですね。そうしてそのためのお金も受け取っている。児玉のロ社に対する義務としては、そのためのやっぱり政治工作、売り込みの工作をやらなきゃならないという立場にあったわけでありますが、先般の検察庁の報告によれば、犯罪の線は浮かんでこなかった。しかし、仮に犯罪にならないにしたとしても、政治的道義的な責任や問題点がなかったというわけではないわけでありますが、その点も総理、まだ十分に解明されていないという認識に立っておられますか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) PXLの問題につきましては、いま矢田部さんのお話のように、どうも政府のいままでの調査では犯罪問題は起こっておらぬ、こういうふうな認識でございます。ただ、児玉氏がロッキード社の代理人である、こういうような立場においていろいろ疑惑を呼ぶような行動があったということが流布されておる。それを取り巻く背景説明というか、そういうような意味合いにおいてPXL問題とこの小佐野、児玉問題、これは関連がない、こういうわけではないんじゃないか、背景というような意味ですね。そういう点がこの問題と関連がない、こういうふうには言えない、こういうふうに思います。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 したがって、児玉−小佐野ルートの解明が残されている、少なくともその残されている内容の一つに——背景というふうにおっしゃいましたけれども——PXL問題の政治的道義的な問題、責任ということがまだ残っているという理解になるわけですね。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 刑事事件としてPXL事件が認識されておらないんです。それが刑事事件であるというような認識になるということになりますと、やっぱり調査を必要とする、PXL問題もまた調査の必要があるということになりましょうが、まだPXL問題が調査の段階になっておらぬ、こういうものですから、もし仮にPXL事件という事件が発生したということになると、その背景ですから、その際にはその背景解明も必要でありましょうが、いままだその段階まで至っておらぬ、こういう認識でございます。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 ですから、この責任の追及の仕方としては、犯罪責任の追及、刑事責任の追及が一つありますね。これは検察庁等が主としてやる。それから同時に、当委員会でもしばしば議論になってきましたのは、道義的政治的な課題、これについては当委員が中心になってやる。従来の検察庁の捜査の経過では犯罪容疑の線はまだ浮かんでこないというのが捜査報告の一つのポイントでした。しかし、この点もいずれSECの報告等が出れば、またそれが出てこないとは限らぬわけでありますが、現段階ではまだ出てきていない。しかし、仮に犯罪にならないとしても、あのような契約があり、それに基づいてお金が来ているということから見れば、PXLに児玉が何らかの形で介在をしていたという疑いは非常に強いわけでありますし、法律上は少なくともロ社に対する義務としてそれをやらなきゃならぬ義務を、売り込みのための工作をしなきゃならぬ義務を持っているわけですね。その点の解明ができていない。その中身が、政治的道義的責任があるのかないのかがまだ明確になっていない、そういうふうには認識されるわけでしょう。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) これは政府の責任である犯罪捜査問題、これとは別個の問題でございます。そういう意味合いにおきまして、まさに私は国会における調査権、これが対象として調査して可なりと、こういうような問題じゃないか、また国会としては調査すべき問題でもあるまいか、そういうふうな認識でございます。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 そこで、総理とその点に関する認識は一致したと思うわけでありますが、総理が当初に言われた児玉−小佐野ルートがまだ残っている、そのルート解明のために、福田内閣、政府としては今後どのような努力をしていく決意、つもりでしょうか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) この残されたルート、つまり児玉−小佐野ルートですね、この問題は、その主役である児玉、小佐野が病気であるということで捜査が壁に突き当たっていると、こういうような段階でございますが、この主たる捜査の障害であるところの病状回復ということに相なりますればさらにこの捜査を続けると、こういう方針でございます。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 そこで法務省に伺っておきたいと思うわけでありますが、児玉の病状は回復をしている、回復をしてきているというように巷間いま伝えられているわけでありますが、検察庁、法務省として、児玉の病状、今日の健康状態についてどのように把握をされておられるか、一言述べていただきたい。

伊藤榮樹法務省刑事局長

○政府委員(伊藤榮樹君) 前回の当委員会でもお答えしたように記憶しておりますが、児玉の病状につきましては裁判所が随時弁護人等と連絡をとって把握に努めております。その内容は必ずしも裁判所から全部承っておりませんが、六月二日の第一回公判期日、これには出頭できる状況に回復しつつあると、こういうことのように承知しております。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 そうすると、公判に出頭して被告人としていろいろ陳述をしたり対応ができる程度にまでは回復をしていると、こういうふうに理解をしていいわけですね。

伊藤榮樹法務省刑事局長

○政府委員(伊藤榮樹君) 私どもが承知しておりますところでは、冒頭手続段階における攻撃に対する防御は可能であるという状態になる見通しだと承知しております。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 もう一点だけ法務省に伺っておきたいと思いますが、先般あの第二次の捜査報告を福田内閣になってからやりました。そのときに捜査本部は残す、そして情勢によってはまた大きく動くというような含みを言っておられたわけでありますが、現状で捜査本部はどうなっておりますか、また、どんな仕事を、捜査を現段階でやっておるのか、その規模とか内容とかについて一言報告をいただきたい。

伊藤榮樹法務省刑事局長

○政府委員(伊藤榮樹君) 捜査本部はなお存続しております。どういう捜査をしておるかということを申し上げるわけにはまいりませんが、抽象的にお答えをいたしますれば、従来検察が手に入れておった証拠についての解明は一応終わっておる、したがって新たな材料を待ちながら、かつ収集をする努力をしておると、こういう状況でございます。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 きょうは福田総理に主として聞きたいんでありますが、もう一点だけ。  いま総理は、児玉の病状が回復をすればさらに児玉について捜査を進めたいというお話でしたが、そのとおりかどうかということが一点。  それからもう一点は、アメリカでも小佐野らの捜査をFBIその他でやってきている経過があるわけでありますが、その手の資料は例のコーチャンの嘱託尋問以降随時日本に送られてきているのかどうか、送られてきているとすれば、余り個別の内容はなかなか言いにくいでありましょうが、大筋どんなものであるのか、その点。その二点についてお尋ねをしたいと思います。

伊藤榮樹法務省刑事局長

○政府委員(伊藤榮樹君) 児玉の問題につきましては、現在すでに起訴しております事実につきましては、第一回公判が始まりますれば、検察陣はその事実についてはなお捜査をすることは差し控えるべき状況になります。したがいまして、その余の、現に先ほどお答えしましたような新たな資料というものの入手に極力努めまして、それに基づいてまた調べ直すということが考えられると思います。  それから、現在米連邦関係においてロッキード関係等いろいろ調査をしておられるということは随時連絡を受けて承知しておりますが、まだまとまったその結果を入手する段階には至っておりません。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 今度は自民党総裁としての福田さんにお尋ねをしたいと思うんでありますが、当委員会の活動の重要な柱の一つに、証人喚問などをして院みずからがロッキード疑獄の政治的道義的責任の追及、その前提としての解明に努めるというのが非常に大きな任務になっているわけでありますが、どうも自民党が証人喚問にきわめて消極的——消極的と言うよりは全面否定論的立場をとっているわけですよ。証人尋問のやり方がどうとか、人権の問題がどうとか、公判中だからどうだとか、これでは当委員会、実は活動できないわけですね。それは国会でお考え下さいという話もひとつわかりますよ。その国会で考えるに当たって、わずかですが、自民党まだ一票差で多数なんです。その多数の自民党が証人喚問にはことごとく反対をされる。先ほど総理としての立場で、児玉−小佐野ルートの解明が残っていると総理も認識されておる。それならばその児玉−小佐野ルートの解明、政治的道義的責任の追及のために自民党はどういう方法で、どういう手だてで解明しようとしているのかがさっぱりわからない。われわれがそれに関連する証人の喚問を、野党が一致して要求をしても自民党は否定をするわけです。否定をするならば自民党として児玉−小佐野ルートの解明のためにどういう方法論を持っているのか、だれを呼ぼうとしているのか、だれを呼べばわかるというのか、そこがさっぱり明らかにならないんです。その点、三木内閣の立場、三木総裁の立場を踏襲するという言い方はされておるんですが、どうも具体的にあらわれてこない。逆に後退に後退を重ねておるというのが自民党のロッキード追及の現状なんですね。もともとロッキード隠し派である挙党協を基盤にして成立をした福田内閣、福田総裁であるから、そこに問題があるのかなあとすら勘ぐりたくなるような対応を、いま自民党はしているのが現状なんです。総裁としてどうですか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 矢田部さんのいまのお話は、痛くない腹を全く探られているようで、くすぐったくてたまらぬと、こういうように思います。  私は、ロッキード事件は、まあ当初から徹底的にこれを解明しなけりゃならぬと、これは政治の信頼のためであると、こういうふうに主張し続けてきておるわけであります。何か三木内閣当時から福田内閣になって後退したと、こういうような印象をお持ちのようでありますが、そういうことは全然ありません。証人の喚問につきましても、私は非常にむずかしい問題だったと思うんです。議員を喚問する、これは衆議院の方じゃそれをやってのけておるじゃありませんか、そこまでやっておるわけですよ。ただ、証人の喚問につきましては、しばしば言っておることでございますが、現に公判が進行中である、それの妨げにならない範囲内においてやっていただきたいという希望を申し上げておるわけでございます。そういうこと。  それからもう一つは、むやみやたらにと言うと語弊がありまするけれども、そう実質的な関係がありそうもないというような人まで証人として喚問するということは、これはわが国におきましては、国会における証人喚問等を受けたということ自体でかなりその人の立場に大きな影響がある。そういうようなことも考えなけりゃならぬ。つまりそういうようなことを考えますと、総合的にはケース・バイ・ケースで、私どもの政党といたしまして、これはロッキード事件の徹底解明のために必要があるかどうか判断いたしまして、必要があるということになりますればこれはこの喚問、これはもうあえて実施するというような、そういう考え方をいたしておるわけです。中曽根衆議院議員の喚問において見られるように、解明する必要があるという際におきましては、これはもうそのような考え方に立ちまして公正に対処しておると、こういうふうに御理解願います。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 それは中曽根氏の問題は衆議院の問題でありまして、参議院は断固として反対である、あれは特殊例外だと、こう言うのです。二院制をとる以上、衆議院には例外を認めて参議院には認めないというばかなこともないんでありますが、したがって中曽根氏を衆議院で呼んだからと言って自民党が点数をかせいだことには実はならぬわけです。つまり、児玉−小佐野ルートの解明のために後退をしていないということであるならば、自民党はこういうふうにしたいのだと、こういう解明のための具体的提案をしたいんだ、こんな証人を呼んだらどうか、そういう態度で示されませんと、言葉だけ並べられてもやっぱり後退したんではないかというふうにみんな受け取っているわけです。かつて福田法務大臣の発言が衆議院で物議を醸し出したこともある。その点具体的に、こういう方法で自民党は考えているというような何か提案でもありますれば、お聞かせいただきたいと思います。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 私が先ほど申し上げましたように、残されている問題は、これは児玉−小佐野ルートの問題であると、その児玉−小佐野ルートの解明を妨げておるのは、これは小佐野、児玉両氏がともに病気である、こういうことなんですよ。この病状が回復して、国会の調査権の対象として耐得ると、こういうようなことになれば、それは解明は国会においても進むであろうし、政府においても進むであろう、こういうふうに考えますが、先ほども申し上げましたが、この証人の喚問、それが社会に与える影響ということを考えますと、証人の喚問自体相当慎重に考えなきゃならぬだろうと、こういうふうに考えられるわけであります。ケース・バイ・ケースといいますか、そのケースによりましてこれは喚問しなけりゃならぬかならないか、それを十分検討し、見きわめた上判断すべき問題であると、こういうふうに考えております。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 そこで、これは強い希望でありますけれども、ケース・バイ・ケースはいいんですけれども、野党の提案、こういう証人を呼んだらどうか、こういうふうにして解明の努力をしたらどうかという提案をことごとく自民党として拒否するだけではなくて、自民党として、いやそれはいかぬけれどもこういう証人ならいいとか、こういう解明のための具体的提案をしたいとかいうことをやっぱり積極的にするように総裁としてもぜひ考えていただきたいし、やっぱり現場にもそういう指導をしてほしい、これは非常に強く要望しておきたいと思います。  それから、総理には最初の段階で出てきてほしいというようにわれわれ希望しておったのですが、なかなか出てこられなくて、国会も終盤近くなってから出てこられた。何かこれは幕引きじゃないかというようなことを勘ぐる向きもあるんですが、さっきの総理の答弁によりますれば、まだ児玉−小佐野ルートが残っている、PXL問題もその面で残されているという理解でありますから、まだ幕引きの段階でないということだけははっきり断言できますね。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) これははっきり申し上げますが、まだ児玉−小佐野ルートの解明は幕引きの段階ではない、こういうふうにかたく理解をいたしております。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 もう一、二問。このロッキード疑獄とも関連する日韓問題で一、二点お尋ねをしておきたいと思いますが、KCIAがアメリカに存在することはアメリカ筋で確認をされております。それと同じような状態が日本国内の大使館なり領事館なりにも配置をされているという指摘が李在鉉元在米韓国大使館公報館長などの証言で明らかになっているんですが、これに反論する根拠みたいなものは福田内閣として持っておりますか、その存在についてどう考えられますか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) そういうことを皆さんがおっしゃるのでございますけれども、私ども日韓というのは、これはまあ隣国でありますからいろんな往来は私との間にもあるわけなんでございますが、どうも日本においてKCIAというものが存在していろんな活動をしておるということは、私は確認もいたしておりませんし、またさような活動があるというような感じがいたしませんです。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 これは元アメリカ駐在の韓国大使館の有力な人の証言なんでありますから、単に確認していないというだけではなくて、積極的にやっぱり調査をすべきではないかということが一つと、それから私、他の委員会で聞いたんでありますが、たとえばレイナード証言というのがございますね。金大中事件はKCIAのしわざだ、あるいはアメリカにおけるKCIAのあれこれの不法行為もKCIAの手を通じてやっておる、これに対して福田内閣は、あれは一私人の発言だというふうな説明をされておったんですが、そういう一私人の発言だからということで軽視するわけにはいかない。それだけではなくて、今度は米韓問題を調査するためにフレーザー委員会が活動を開始しました。このレイナード氏はフレーザー委員長の顧問として就任をし、その調査の手助けをするようなかなり公の立場にまでなってきているわけです。そういう点でそのアメリカ筋の、あるいはアメリカの有力者の証言について十分に吟味をし、日本における不法活動などをやっぱり許さないための調査なり対応策を講ずべきではないかというふうに私は考えているわけです。たとえばさっき指摘をしました李在鉉氏の証言などでも、アメリカにおける議会工作なり、あれこれの不法行為については、日本の経験を学んだのだという重大な指摘まであるわけでありますけれども、この点について、もう時間もありませんが、総理としての見解、今後の対応策について伺っておきたいと思います。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) KCIAがアメリカにおきましてアメリカの国会議員に対しまして金品を贈与したと、こういうことがアメリカ政界で大変騒がれておりました。しかしこの事実を見たときに、私は、わが日本において、韓国筋からわが国の国会議員に対して金を渡して何か協力を頼むというようなことはまああり得ざることであり、また私もあるいは党の重要な職責にあり、あるいは内閣の重要な職責にありまして、全党員のあり方というものにつきましては十分注意しながら目を配っておるのですが、どうもそういうようなことはわが国においてはあり得なかったと、こういうように考えておる次第でありますが、そういうようなことがあってはもう断じて相ならぬ問題であります。いやしくも外国の者から金品を受け取る、こういうようなこと、これは重大な問題でありまするから慎まなければならぬことであり、わが自由民主党の党員はそのとおりにやっておるという私は確信を持っておる次第でございますが、しかしそれにもかかわらずいろんなことが言われる。そこでレイナード証言のときはアメリカ政府に対しまして、かつて韓国関係の重要な職にあったレイナード氏がああいう証言をしておる、これについてアメリカ政府としての見解を求めるという交渉をしたんです。そうしますとアメリカ政府の方では、あれは日韓両国の関係だからわが国としては介入したくないというので、われわれの質問に対する回答を拒否すると、こういうようなことでありまして、これは手のつく余地がないと、こういう状態で推移しておりますが、私の所感は先ほど申し上げたとおりでございます。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 調査する気はないのですか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) さてレイナード氏がああいう証言をした。それについて調査するとすればアメリカ政府筋から事情を聴取すると、こういう以外にどうも私どもとしては道はないんじゃないか、こういうふうに思いますが、その道はまず閉ざされておりましてどうも見通しはない。それから私自身の日本国内における観察といたしまして、どうもああいう証言がありまするけれども、わが国の国会議員が韓国政府筋より金を受け取って韓国筋のために有利な行動をとるというようなことはあり得ざることであり、あり得なかったと、こういうふうに考えております。

矢田部理日本社会党

○矢田部理君 もう私の質問は時間が来ましたので終わりますが、やっぱりレイナードとか李在鉉とか、それぞれの政府の枢要な地位にあった人の証言なんでありますから、あり得ざること、あってはならないこと、あってほしくないことというだけの話ではなくて、これはやっぱり政府として調査に乗り出すべきだと、果たしてそれが真偽——事実であるのかそうでないのかをやっぱり明確にすべきだと、その点での調査を私としては強く要求して、質問は久保議員にかわりたいと思います。調査してください。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) ああいううわさがされるということになりますと、日本政府あるいは日本政界の信用のためにも真相を明らかにしなければならぬと、こういうふうに思うんです。思うんですが明らかにする方法がない。そういうような状態で今日まで至っておるわけですが、私自身としては、特にああいううわさがあった後もわが自由民主党内の議員の動きについて見ておるわけでございまするけれども、どうもそういう証言のような事実があったというふうには考えられないのですが、なお注意深く観察してみたいと、かように考えております。

久保亘日本社会党

○久保亘君 余り時間がありませんから端的にお尋ねをいたしますので、率直にお答えいただきたいと思います。  私は、先般衆議院で行われました中曽根証言について、これは中曽根さんがロッキード事件に関して自分はかかわりがないという立場を釈明をされるためにいろいろ述べられたんだと思うのであります。その中に政府のあり方についてきわめて重要な問題があります。だから私、いまからその点についてお尋ねいたしますので、総理のお考えを率直にお答えをいただきたいと思うんです。  一つは閣議や国防会議などにおいて、閣僚は総理から特別諮問や下問がなければ発言をしないのが大体慣例であって、そういうことが一貫して流れてきているということなんであります。それは事実でしょうか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) まあそれもケース・バイ・ケースですね。非常に議論が盛んに交換されるという場面もあります。あるいは盲判というわけじゃありませんけれどもね、意見なんか述べずに、準備された閣議書類に署名をするというようなケースもありまするし、ケース・バイ・ケース、そういうふうに思います。しかしあんまり閣議で厳しい、激しい議論があるというようなケースはまれでございます。

久保亘日本社会党

○久保亘君 そういうことが閣議の大体しきたりだというようなふうに言われると、私どもとしては大変不可解な気持ちを持つわけであります。それから閣議とか国防会議とかいうのは、「大体次官会議で物が決まって、そして閣議はそれを大体了承するというのがいままでの慣例で事務は流れてきておる、」、今度のロッキードにかかわる疑惑を持たれた国防会議の問題にしても、そういう流れでこの問題は流れたと了解をしていただきたいと、こういうことが述べられております。それからもっと問題になりますのは、「下で積み上げたものが最終的に次官会議で決まって、決まったものはもう大臣は文句を言わない、悪く言えば盲判を押すというようなのが大物大臣のやることだ、」、こういうような釈明があるんでありますが、そういうことが、同じ自民党内閣の首班としていま福田内閣もとられておる閣議のやり方なんでしょうか、あるいは大臣の行政責任のとり方なんだろうか、この点についてあなたの御見解をお聞きしたいと思うんです。それから、もう少し猛烈なところになりますと、「ほかの省のやっていることに口を出すと、またほかの省の方から報復を受けるという妙なところ」が日本の官庁にはあると言われておるんです。だから、「そういうわけで、できるだけもうほかの省のことは言わぬ、そういう方針で」やってきたと。だから国防会議でも自分は発言をしなかったと、こういうくだりなんです。こういうものがいままであなたもずっと参画されてきた自民党政権の閣議や国防会議などの基本的なあり方なのかどうか、その点をぜひひとつ首相として明確にしておいていただきたいと思うんです。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 先ほど申し上げましたように、非常に問題の多い案件、そういうことになりますと、これは閣議においていろんな閣僚から意見が述べられるという場面がありまするけれども、通常はこれを事務的に大体積み上げてまいりまして、閣議案件というのがもう印刷になって整理されてそして閣僚の前に並べられると、それに対して閣僚が署名をすると、こういうことになっておるんです。圧倒的にそういう案件が多うございます。しかし、その案件がそういうふうに閣僚の前にそろえて並べられるという前には、関係各省の間でずいぶんいろんな意見が出て調整されるという場面があるわけでございまするけれども、閣議に出てそこで争われるというようなことのないようにあらかじめ事務当局において問題を整理しておると。したがって、閣議に出た場合には、いまお話がありましたが、盲判というわけじゃありませんけれども、そういうような状況におきまして署名が逐次行われているというのが通例でございます。

久保亘日本社会党

○久保亘君 この場合は結局、軍用機の国産化か輸入かというような重要な段階で、国産化に関してかつて防衛庁長官として責任を持った人が、当時通産大臣として国防会議懇談会に参加しておって、そのときに、自分の持ち場以外のことに物を言うと報復されると、そういうような妙なところが日本の役所にあるからおれは物を言わないんだと言っているんです。それから、すべての問題は次官会議のところまで積み上がってきて、あとは大物になるほど——中曽根さん、自分を大物と思っておるのかどうか知りませんけれども——大物政治家ほど盲判を押すようになっているんだと、だからおれには責任がないという言い方なんです。こんなばかなことは私はないと思うんですよ。これはあなたがいま言われたように軽微な案件じゃないんです。そのときにとっては国の方針を決める非常に防衛上の重要な案件を問題としていたからこそ、かなり長い時間にわたって大蔵省と防衛庁との間にもやりとりがあり、その朝まで決まらなかったという問題なんでしょう。それを報復されると厄介だからとか、役所では、あるいは閣議や国防会議などでは、自分が防衛庁長官や大蔵大臣でない限りは、その国防会議のメンバーあるいは有力なオブザーバーとして出ておっても、特に総理から中曽根君どうだと言われぬ以上は物を言わないのがしきたりであると、こうなっておるんです。あなたも国防会議のメンバーとしては大蔵大臣としても出られたでしょうし、副総理としても出られたでしょうし、いまは総理として議長の立場にあられるわけですが、そういうことで国防会議や閣議というのは重要な問題についても運営をされるのですかということなんです。一般論じゃありません。その点を私は明確にお聞きしておきたいと思うんです。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 自衛隊の用機を国産化するかしないか、これは確かに重要問題でありますけれども、とにかくその種の問題につきましても、先ほど申し上げましたように、関係各省間で十分意見を交換いたしましてそして国防会議に提案がされるということになりますので、私は中曽根さんがただいま久保さんから述べられたような発言をするということも、私、私の体験上から理解はできるところでございます。とにかく政府が決定すべき案件というものは非常に多い。多いものですから、一々閣僚が議論をしておったらとてもそれは事務は渋滞して進行しないと、こういうくらい案件が多いわけであります。そこで、事務当局間におきまして十分意見を調整いたしまして、そして最終の閣議なり国防会議に持ち上げる。ですから、そういう段階になりますと余り議論がないというのが実情でございます。

久保亘日本社会党

○久保亘君 中曽根証言で述べられたことを、福田内閣においても、閣議や国防会議のあり方として十分理解できるといま総理は言われましたが、私はそういうようなことであれば、いまの福田内閣の政治姿勢といいますか、閣議や国防会議の運営のあり方というものについては、国民とともに深い疑惑を持たざるを得ません。そういうことで動いてきたということになれば、やはり今度のロッキード事件についてはもっと解明をしなければならない段階があるんじゃありませんか。官僚の段階の問題を私どもは徹底的に究明してみなければ、この構造的な汚職と言われるロッキード事件の解明はできない、こう考えておりますし、また政権のあり方そのものについても大きな問題があると考えております。きょうは時間がありませんので、この問題については引き続きまた機会を見てお尋ねをしたいと思います。  それから、いわゆる灰色高官の政治責任について、政治的道義的責任は、この委員会においても委員長がここで宣言をされた問題であります。で、一体灰色高官で名前を明らかにされた人たちも含めて、その政治的道義的責任は国民に対して決着がついたとお考えになっているのでしょうか。その点はどのように御理解になっておりますか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 灰色高官問題というのは、これは非常に私、考え方がむずかしい問題だろうと思うんです。たとえば犯罪に該当する行為を犯したと、しかしそれが時効にかかった、そのために訴追は免れておるというようなことになりますと、私は、一つの政治的な側面、そういう問題が起こってくるような感じがします。ところが一方において、今度の事件に関係した全日空でありますとか丸紅とか、そういうところから全然事件と関係のない金品の受領があったというような議員の問題になりますと、これはまた非常に判断のむずかしい問題になってくるんじゃないか、そんなような感じがしてならないんです。そういうようなことを考えますと、これはまあいわゆる灰色高官とは一体何ぞやと、こういうところから事は議論し始めなきゃならぬ問題ですが、この議論を始めて、とにかく今日なお灰色高官とは何ぞやという決着が出ておらぬ。それは、それくらいこの問題はむずかしい問題であるということを私は裏書きをしておるんじゃあるまいか。そんな感じもいたしてならないんです。灰色高官問題は決着がついておるのかおらないのかと、こういうお尋ねでございますが、まあ一部は私は決着はついておると、こういうふうに思います。他に残された問題があるかどうか、これはまた、いろんな論議の推移の中からあるいは出てくるかもしれないと、こういう認識でございます。

久保亘日本社会党

○久保亘君 時間がきましたので、簡単にお答えいただきたいんですが、私が言っておりますのは、たとえばここで三十ユニットに関係をする逮捕、起訴された三名以外の四名の人が国会の委員会において政治的道義的責任があると宣言されたんです。そうして検察庁も法務省も、ロッキード社から、ロッキード社の航空機の売り込みに尽力したその見返りとして、言葉は正確でありませんが、ロッキード社にかかわる金員を受け取ったと断定されたと、ここで発表されておるんです。そういう人たちの問題について、政治的道義的責任が具体的に国民の前に示されておらない。そして当事者たちは、それを全部否定しておられる。この問題は、私は国会の責任において明確にしないと、宣言のやりっ放し、本人たちはこれを否定して、政党もこれにかかわって何らの責任を感じた様子もない。本人たちは、おれは潔白だと言い張っておる。こういう状態では、国民に対して具体的な決着がつけられたということにはならない。こういうことでお尋ねをしているわけであります。  最後にあなたからお答えいただきたいのは、ロッキード事件の解明について、三木内閣は、いずれ早い機会にまとめて、政治報告を出したいということを内閣の責任でここで公約されております。そのことについて、福田内閣はどうされるのかということと、もう一つは、P3Cの売り込み等に関して、児玉譽士夫は、いまなおロッキード社との契約を有効に保持しておるということが先般のこの委員会で答えられております。その場合に福田内閣は、ロッキード社とのこの防衛庁の航空機などの購入に関する契約等が可能なのかどうか。そういうことを政治的に可能だと考えられるのかどうか。その点について端的なお答えをいただきたいと思います。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) まあこのP3C、この問題につきましては、これから国政調査の発動というようなことで御調査がある、そういうことは予想されますが、児玉氏のロッキード社の秘密代理人という立場、これがいま今日どういうふうになっておるか私は存じません。存じませんが、これからの防衛庁における機種の選定、これに当たりましては、これはやっぱりどの会社がつくった、どの機種というものが最もわが国の自衛上有効であるかという判断が、これは優先するんじゃないか、そういうふうに思います。感情論というか、そういうようなものを交えずに、客観的に見て性能の点、価格の点、あらゆる点から見まして最も国益に即した機種というものが選ばれるべきものであると、こういうふうに考えております。

久保亘日本社会党

○久保亘君 政治報告は……。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) また、このロッキード事件解明につきましては、福田法務大臣からすでに中間報告をいたしておりますが、全貌が明らかになるというそういう段階におきましては、その全貌につきまして、この国会において御報告申し上げます。

久保亘日本社会党

○久保亘君 終わりますが、児玉とロッキード社の契約が現在もなお有効に存在しているという事実を感情であるというふうに言われることは大変私は不愉快であります。そんなばかなことはありません。これはロッキード事件の本質にかかわる問題です。そういう問題はきちんとして対処されることを強く要求いたしておきます。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 私が感情ということを申し上げたのは、児玉氏が秘密代理人をしておるか否かという問題についてじゃないのです。ロッキード社がこういう事件を巻き起こした当のその本人である、この責任者であると、こういうような点を考えますと、まあその会社のつくった航空機を使うというようなことは何らか抵抗を感じますよ。私もそういうような気持ちになりますが、やっぱり機種の選定に当たりましては、これは性能、価格、そういうあらゆる点を総合いたしまして、どれがわが国の自衛上最も有効であるかということが優先して考えらるべきものであるということを申し上げたわけであります。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それでは時間もありませんので、答弁もひとつ簡潔にお願いしたいと思いますが、まず最初に確認をしておきたいわけでありますが、福田内閣になって、このロッキード事件解明の姿勢はいささかも後退をしていないと、したがって三木内閣時代のいろいろな姿勢、あるいは発言、総理の発言等は、その精神は踏襲していくと、こう考えていいわけでございますか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 三木内閣の当時私は副総理をしておりまして、それで、もうこの事件は日本の政治の信頼のために徹底的に解明しなければならぬと、そういう問題だと、政府は徹底的に解明すべきであるということを発言し出したのは私なんですよ。私は、その当時からの姿勢をいささかも崩していないというふうに御了承願います。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 あなたは、昨年の二月二十八日の予算委員会で、当時は副総理であったと思うのでありますが、結局こういう事件の起こる根本は、金、金、金の風潮であると、そうしてあの自民党の総裁選、あなたが田中と争って破れたあの総裁選というものが、政界における金支配の風潮というものを一段と高進をしたと、このように言っておるわけでありますが、その気持ちはいまも変わりはないかどうか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 全然変わりはありませんです。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 あの総裁選挙で政界における金支配の風潮というものが一段と高進をした、これはどういう内容を指すのか、私はやはり自民党の総裁選というものが候補者の人格や人柄ではなしに、往々にして金の力に支配されていくと、こういう姿を改めていかなければならない、こういう反省の上からこういう発言があったととっていいのかどうか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) お話の筋もまた含まれておると、こういうふうに御理解を願って結構です。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 そこで、先般衆議院で中曽根氏を証人喚問してのいろいろな質疑があったわけでありますが、あのときには御存じのように、福田さんとは同じ故郷である中曽根さんが、いわゆる最終的には田中氏に回ったと、そういうところから、かなり、七億円の金が渡ったとか、こういうようなことが言われておったわけであります。私は福田副総理が、そのほかにもいろいろ、あの総裁選にこれほど金が要るということは思わなかったと、そのように言われているような話を聞いて、それと中曽根氏の発言を聞いて、何となくそこに大きな開きがあるんじゃないかな、こういう感じがするんでありますが、総理は、中曽根氏が田中支持に回ったのは日中国交回復に対する政治信条の問題であって、一銭も金はもらっていない。こういう点についてどう考えるのか、率直にひとつ……。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 中曽根さんともあろう人が金で動いたと、こういうふうには私は思いません。私は、中曽根氏は中曽根氏の政治信条に従って行動したと、こういうふうに思います。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 そう答えざるを得ないわけでしょうけれども、しかし、かなり総裁選に金の動いておるということは認めていらっしゃるわけですから、ただ中曽根氏個人については云々はできない、このように理解をしていいわけですね。  そこで、やはりこれは自民党の党内の問題ではございますが、福田さんの言われたように、やはり自民党の総裁選というものが一つのロッキード事件の遠因である、そういうことであれば当然この総裁選のあり方も考えていかなくちゃならない、こういうことで三木総理のときにはいろいろ私案も出してかなり熱心であったように、私は少なくとも現在の福田内閣、福田総裁よりは熱心であったように思うわけでありますが、そういう点について福田自民党総裁としての熱意はどこにあるのか、どういう考えでいらっしゃるのか、これを承っておきます。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 私は、歴代自由民主党総裁の中で、自由民主党みずからをみずからの手によって改革すべしという議論におきましては最も熱心な論者だと思うんです。私は自由民主党総裁に就任する、それでまた内閣総理大臣の地位につきますと直ちに、長い目ではいろいろ問題はある、しかし、当面、ことしの問題は、五十二年の問題は何だというと、総理としてはこれは経済の年と考える、それから自由民主党総裁としては党改革の年と考えるというんで、直ちに自由民主党改革実施本部というのをつくったんです。普通ならこれは調査会ですよ。私は調査会なんというものは必要ない、もう実施の段階だというので実施本部というのをつくってみずから実施本部長に就任をいたしまして、三月を目途に鋭意実施の体制を整備したわけです。それで、それができ上がりまして、四月の何日でありましたか、二十日過ぎですか、自由民主党大会を開きまして全党員の了承を求め、改革の実施に移ろうという決定をいたしたわけでありまして、ただいまお話の出ました自由民主党の総裁選挙のあり方につきましても根本的な改革をいたす、こういうことにいたし、次の総裁選挙はこれに従って実行するということにいたしたわけであります。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 あなたの総裁としてのビジョンと申しますか、そういう実施本部をつくるのはいいと思うんですが、やはり一つのこういうものだというこれはやはり総裁が示していかなくちゃいけないと思うんですが、一言に言えばどういう——総裁選についてはこういうようにしたい、何かそういうのがありますか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 第一は、やっぱり自由民主党の生まれるときに宿命的に持って生まれた派閥の問題ですよ。派閥解消、これを断行しなきゃならぬ。  第二は、これはやはりただいまお話がありました総裁選のあり方、これを金のかからぬ、また同時に全党員の意思を反映するようなものにしなければならないと、こういうような改革。それから党の組織、これは私率直に申し上げまして、自由民主党のいまの組織というものは議員政党と言ってもいいくらいで、議員並びにこれを取り巻く一部の保守勢力が党を組織しているという状態でございますが、これを国民政党、つまり各界各層全部を網羅した階層の参加する政党体制に改める、こういうことであります。いま現にそういう組織づくりを進めておる次第でございます。  それからさらに、党の財政のあり方、これにつきましても改革を加えなきゃならぬ。率直に言いまして、自由民主党は企業献金、これに偏り過ぎておる。これは党の組織づくりとあわせましてこの偏り過ぎている状態を改める、そして各界各層の協力を得て党の財政運営をする、こういうことですね。そういう各般の問題を取り上げまして党の改革を断行する、こういうのでいまもう実施の途中でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 私は公明党でございますので、ひとつ自由民主党のためにもぜひがんばってもらいたい、それを要望しておきます。  それから、中曽根氏の喚問の問題でこれは法務当局にお尋ねしますが、いわゆる議院証言法の問題でありますが、この議院証言法は御存じのようにその委員会の告発主義になっておるわけであります。しかし、先般の大久保、伊藤等の捜査においては、いわゆる院の告発の前に検察当局が逮捕をしたわけであります。私はそういう先例からいきまして、今回、中曽根あるいは東郷両氏の喚問において両氏の食い違いが明らかになったわけで、これはやはりどちらかが議院証言法の違反ではないかと思うわけでありますが、そういう点について捜査当局はどういう対応をするのか、やはり捜査をし、必要あらば委員会の告発を待たないでも前へ進むことはあり得るのか、その点の御見解を承っておきます。

伊藤榮樹法務省刑事局長

○政府委員(伊藤榮樹君) 議院証言法によります違反関係の事件につきましては、これは国会の内部で行われます事柄でありますので、最大限の尊重を国会の御意思にかからしめなければならぬと思っております。したがいまして、議院証言法違反の事件は告発を待って捜査を開始するというのが原則であろうと思っております。ただ、御指摘のようにロッキード事件の当初におきまして、きわめて例外的に告発を待たずして捜査に着手したことがございますけれども、私どもといたしましては、将来ともなるべくそういうことを避けまして、国会の御意思に基づいて捜査を開始するという姿勢で行きたいと存じておるわけでございます。したがいまして、ただいま最近の具体的なケースの問題についてお尋ねでございますが、そういったような一般的な精神で対処していきたいと思っておりますし、検察当局もそのように考えておると承知しております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それでは、衆議院における告発を待たずして逮捕等をしたということは例外中の例外であって、今回その他の面については院の告発がなければ捜査当局としては前進をしない、こう理解していいわけですね。そうですね。——わかりました。  それから次に、ロッキード事件の解明の問題でありますが、先ほど総理は、いわゆる児玉−小佐野ルートはまだ未解明であると。これは刑事事件の問題ですね。しかし、いわゆる政治的なあるいは道義的責任の解明、こういう点については、ただいま質問がありましたように、いわゆる灰色高官として発表された者も含めて検察当局ではこれは道義的政治的責任はあると、金を受け取っておる、ところが本人たちは受け取っていないと、あるいはまたその他については全然氏名も明らかにされていない。私はこういう道義的政治的責任の解明ということはやはり真相を解明をし、これを国民の前に明らかにし、そうして国民の批判を受けていく、これが筋ではないかと思うわけであります。そういう点で、いわゆる灰色高官の人も含めて、これは児玉−小佐野ルートのみならず、ロッキード事件全体についてそういう真相の解明が必要ではないかと、こう考えるわけでありますが、総理の見解を承っておきます。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) いわゆる灰色高官の責任問題というのは非常にむずかしいんです。さあ灰色高官とは一体どういう人を指して言うのか、どういう性質のものをそう言うのか、これまあ今日まで定説がまだ打ち立てられないというくらいむずかしい問題でございます。このロッキード事件とは全く関係がなく、ただ単に、ある機会にごちそうになったとか、あるいは軽微な金を受け取ったというようなことで、ロッキード事件とは全く関係のないということが明白であるというような人なんかの名前が出ますと、これがまた相当その本人に対しましては大きな影響を持つようなことになるであろうし、どうも政府側とすると、刑事責任を追及する、これにはもう私は非常に積極的なんでございまするけれども、さて刑事責任はないけれども、さあこういう人がこういう行為があったというようなことの発表になりますと、きわめて慎重にしなけりゃならぬというふうに考えておりましてね、今日まで、御承知のように、政府が数名の人につきまして名前を出すというようなことはありましたが、今日ただいまの段階におきましては、それ以上のことにつきましてはまあ慎重でなければならぬと、こういうふうな見解でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 私は、ただいまの発言は非常に三木内閣よりは大幅に後退をしているんではないかと、このような気がいたします。それは後でお尋ねしますが。  そこで、いわゆるロッキード事件の結末と申しますか、私はこれはやがて米国の捜査当局の捜査も完了し、わが国の裁判の行方もある程度やっぱりはっきりする時期が来るんではないか、こういうときに米国と交渉をして、現在米国から日本に来ておる資料というものは、いわゆる司法共助によりまして、これは捜査当局以外は秘密扱いになっておるわけでありますが、そういうものを公表すべきではないか。塩崎次官もアメリカへ行かれまして、そのお帰りになった報告では、米国では、これは捜査当局のあれではありませんが、ロ社の社外重役等の調査レポートもSECに出されて、SECも全部公表していくと、こういう状態でございますので、したがってその全貌を明らかにするという点において、これはいますぐということは無理ではないかと思いますが、アメリカの捜査も一段落した時点で、そういうものをアメリカと交渉をして公表する考えはあるかどうか、これを承っておきます。

塩崎潤自由民主党法務政務次官

○政府委員(塩崎潤君) 塩出委員ただいま御指摘のように、その資料は捜査当局あるいは裁判当局、それ以外には公表しないという約束で私どもはアメリカから提供されたものでございます。そういった約束があります以上、公表はできないというふうに私どもは考えております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 いまはね。

塩崎潤自由民主党法務政務次官

○政府委員(塩崎潤君) ただ、ロッキード会社から、ロッキード会社の海外活動については、今五月十五日までにSECに報告がされることになっておりますが、これは一カ月のゆとりを置きまして、六月十六日以降恐らく公開されるというふうにSECの委員長も言っておりますから、これらの資料につきましては、十分私どもがそこからいろいろの資料が得られるかと思います。ただ、アメリカの司法当局からいただきました資料につきましては、いまのような状況でございます。しかしただ、裁判の公判の過程におきまして、それに関しますところの資料は、恐らく必要に応じて出されるかと思いますが、いずれにいたしましても御指摘のように、今後これらの問題につきましてどのように取り扱うかは、アメリカとも十分協議して決めなければ、日本の一方的な態度でこれを公開することはできないと、こんなふうに考えております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 わかりました。  福田総理、三木総理はフォード大統領に親書を昨年の二月二十四日に書いたわけでありますが、その中には「関係者の名前が明らかにされず、この事件がうやむやに葬られることは、かえって、日本の民主政治の致命傷になりかねないとの深い憂いが、いまの日本に広まりつつある。私もその憂いを共にする。私は、関係者の氏名があればそれを含めて、すべての関係資料を明らかにすることの方が、日本の政治のためにも、ひいては、永い将来にわたる日米関係のためにもよいと考える。」と、さらに後の方には、「私は、日本の民主政治は、本件解明の試錬に耐え得る力を有していることを確信している。」と、こういう手紙を送っているわけですね。それに対するフォード大統領からの返書には、「証券取引委員会の法的及び行政的慣行上、調査に関連するいかなる資料もその調査が完了するまで公開しないこととなっている。」と。だからやはりアメリカにおいても、証券取引委員会等の捜査が完了するまではこれは無理だと思いますけれども、それが終われば、やはりこれは日本だけの一方的意図でいまおっしゃったように決めるわけにはまいりませんけれども、私はこの三木内閣当時からの精神をそのまま受け継ぐならば、福田総理としても、ともかくアメリカに、時期が来れば交渉をして、アメリカが断ればそれはやむを得ないかもしれませんけれども、交渉をして、その資料の公表を迫る、要求していく、こういう姿勢があるかどうか、イエスかノーか、これをひとつお答えください。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) アメリカに対しては、この問題は十分話をしておるわけでありまして、たとえばSECの書類が公表されるというような段階がアメリカ側で来ると、こういうことになった際には、その資料をわが方に提供すると、こういうことになっておるんです。まあしかし、その他のアメリカで公表しない資料、そういうことになりますと、いま塩崎次官から申し上げましたように、日米間ではこれは取り決めがありまして、これらの公表はしないと、こういうことになっておるので、この協定は守らないわけにはいかぬ。まあしかし最終段階になりまして、どういうふうな、全貌についての公表をするかどうかという段階になりますれば、当然アメリカ側と話し合いをしなけりゃならぬ問題も出てくるかと、かように考えます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 真相解明に役立つように前向きに努力をすると、こう理解していいわけですね。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) もう真相解明のためには最大の努力をしておるんですよ。しかし残念ながらアメリカ側の資料、これを入手し、また公表するということにつきましては、ただいま申し上げましたような制約がある。しかし全貌が明らかになって、もう両方とも事件はこれでおしまいだというような段階になって、その全貌を公開をするという際に、どんな方法で公開をするか。その際に、今日制約されておるという資料なんかにつきまして、これを解除するかどうかという問題も起こってくると思いますが、そういう際には改めてアメリカ側とよく打ち合わせなければならぬと、こういうふうに考えております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 最後に、ミグ25の問題につきまして、ある報道によりますと、当時わが国政府は米軍による解体に非常に反対をしたわけでありますが、フォード大統領からの特別の要請があって、三木総理に親書が来て、いわゆるロッキード事件の資料を日本へ提供した、これと交換、見返りとしてミグ25の米軍による立ち入り調査、こういうものを認めたというような報道がなされておるわけでありますが、こういうような事実があったのかどうか。もしなかったのであるならば、ただ、ないというだけではなしに、こういう理由でこういうことはあり得ないんだと、こういうことをはっきり国民の前に示してもらわなくちゃならぬと思うんですが、その点についての見解を承っておきます。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) その辺につきまして、私は事情を全然存じませんですが、また、いまお話しのようなうわさにつきましても、私は聞いたことはございませんです。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 ロッキードの真相究明について、徹底的にこれを究明するというお言葉は総理から何度も伺っておるわけですが、その点に関して、基本的な総理の姿勢について若干お伺いさしていただきたいと思います。  その一つは、福田内閣の法務大臣という福田法務大臣、これはまさにロッキード事件の究明についてはきわめて責任の重い当面の最高の責任者の一人だと、私はこう言ってもいいと思うんですが、その福田法務大臣が、去る二月五日予算委員会におきまして、異例の議長裁定じゅうりんしたというような批判の中で、戒告決議を受けられた、これについて総理はどう受けとめておられますか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) ロッキード事件の解明問題は、三木内閣を引き継ぎました福田内閣としては非常に重要な問題であると、そういう認識に立っておるわけです。それで私は、法務大臣につきましては、これは特にその選考には慎重を期しまして、それでこれはもう政界でない方がいいんじゃないか、そういうような考え方であれやこれやと考えたんですが、適当な人が得られなかった。そこで、自由民主党の中では剛直をもって鳴っておる福田一氏を起用すると、こういうことになったわけでありますが、福田氏もそういうふうにやってくれたと、こういうふうに思っておりますが、ああいう事件がはからずも起きたと、こういうことにつきましては、はなはだこれは遺憾なことであると、こういうふうに存じますが、福田氏も今日毅然としてこの解明には取り組んでおると、こういう認識でございます。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 ああいうことになって遺憾であるというお話はあったわけですが、その福田法務大臣が、私は出席を要求しておりますが、いままだ衆議院にいらっしゃってお越しになれないんです。  公刊された私の手元にありますのは福井新聞四月二十七日付の記事なんです。私は、実はこの記事を見て驚いた。この記事に「福田法相、大野でまたも強気発言」という囲みの記事がございまして、二十四日の夜、郷里の福井にお越しになりまして、大野での演説会で、あの戒告決議に関する経緯について演説をなさっておるんですね。で、その中で福田法務大臣は、「私は悪いことは」何も「していない。」と、こうはっきりおっしゃって、そうして、「理屈を言うと、与野党伯仲化の国会運営に支障が出るので、自分でもわかったようなわからんような答弁をしたまで」だと、こう強気の発言という記事が新聞で報道されておるわけです。私は、これはきわめて重大な問題だと、こう考えなくちゃならぬと思うんですね。  まず第一に、私は何も悪いことはしていない、ということは、あの戒告決議が、これはけしからぬということに相通ずる趣旨にもとれます。  そしてまた同時にもう一つ大事なのは、あの際、あれこれ理屈を言ったら、与野党伯仲の国会運営に支障が生ずるから、したがって「わかったようなわからんような答弁をしたまで」だと千人からの人を集めておっしゃっているんですね。私は、これ驚きました。で、私は、さっそく福井の方に調査をいたしまして、この講演会に入っておられた新聞記者の一人から詳しく発言内容も伺いましたが、しかし、この中で、あの戒告決議が出された際に福田法務大臣は、この問題をどうするかということについて総理と相談をした、という話も出ているということであります。相談があったことは間違いありませんか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 何の相談ですか。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 戒告決議が出される状況の中で、どうしようかということを総理から私は相談を受けたんだということも演説なさっているんですが、相談を、あなたが福田法務大臣との間でどうしたもんだろうということで相談をされた事実は間違いありませんか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) あの福田法務大臣が答弁をされるその調子ですね、をどんなふうな調子でするかということにつきましての相談は受けましたが、一々文言もどうするかというような相談ではなかったように記憶しております。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 その調子というのが大事なんですね。どういう調子で答弁をするか。まさに国会運営上の問題です。  で、私が調査した講演内容によりますと、福田法務大臣から相談を受けて、私は戒告決議は受けた方がいいだろう、そういう判断をしたのは、ここですったもんだをしておれば、戒告決議があすになれば問責になり、また不信任、こういうことにエスカレートしていくだろう。で、こうならないうちに受けた方が、予算や福田訪米といった議会運営上の問題としては得策だろうというように総理と話をしたという講演をなさっているんです。いわゆるいま総理がおっしゃった調子の続きですよ。どういう調子でやるか。これはまさに国会が真剣にとらえ、予算委員会がストップまでして福田法務大臣のロッキード解明の姿勢をただしたときに、あなた方は国会運営上の問題としてこれに対処をする、受けた方が得策だと、こういうことで対処をされたということは、私は重大な問題であると思いますよ。総理はどうお考えになりますか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) その話の中で国会運営上の利害ですね、得失、そういうようなことにつきましては話はなかったと、かように記憶しております。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 しかし、あなたがおっしゃった調子というのは、国会運営上のことも当然考慮に入れて、予算審議がストップしているということもあったわけですから、お考えになっただろうと推測するにかたくありませんよ。私は総理にここで言いたいのは、そして福田法務大臣に調べていただきたい。私が調べたところでは、福田法務大臣の演説では、したがって、そういう国会対策上の問題としてやったんだから、あの集中審議のときは仕方がないから、四時間天井を見ておったんだ、心ならずも多数にあの戒告決議は押し切られたんだというような演説もなさっているという、こういうことなんです。これは大変な問題ですよ。本当に国会を、ロッキード究明という基本姿勢に立ってお考えならば、軽々にこういうことをおっしゃっていいわけではない。まさに法務大臣は、あなたもおっしゃったように、ロッキード究明の福田内閣の表看板ですよ。こういう方があの国会の戒告決議をこのように軽視すると受け取られかねない発言をしてよいものであろうか。総理はさっそく福田法務大臣に福井新聞に出たこの問題についての真意と事実をただして、そして総理として注意すべきは注意するという処置をおとりになるべきだと、これが総理のロッキード解明の一つの大事な姿勢だと私は考えますが、総理のお考えはいかがでしょう。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) ロッキード問題解明に対する福田法務大臣の姿勢、それはもう十分ロッキード集中審議のとき述べられております。それと違った姿勢を今日になってとるということは、これはあり得ざることであり、あればこれは十分反省してもらわなけりゃならぬことでありますから、よく調べまして、姿勢に変化があるような発言をしたということでありますれば、よく注意します。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 次の問題に移りますけれども、ロッキードの真相究明がまだまだであるという多くの問題の中の一つに、先ほどから出ております灰色高官という問題がございました。これは法務省当局、法務大臣から国会に、秘密会ということで資料を提供されたその中に、氏名が提供されたものと、九十ユニット関係では氏名が提供されないで、ロ社からの金と思われる全日空の金を通じて十二、三名の方にせんべつだとかいろんな名目で金が渡されたという一覧表も出されました。これを受け取った国会議員は一体どなたであるか。これは総理は法務大臣から報告を受けておられますか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 私は承知しておりませんです。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 灰色高官問題の究明、道義的政治的責任の解明が非常に重大であるということはあなたもお認めになっておられます。この問題については総理は報告を受け得る立場に私はあると思うし、法務大臣から報告を受けられて、そしてその内容をよくつかんだ上で灰色高官問題を国会で論議するその答弁の場にお立ちになり、また政府としての道義的責任あるいは政治的責任の究明に国会に協力するということをお考えになるべきではないか、こう思いますが、いかがですか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 私も、個々の具体的な問題につきまして、そう一つ一つこれを私自身が承知しておくという必要は私はないと思うんです。私は大所高所から全体を見ておって、そして法務大臣に対しましてこうしてもらいたいと、こういうことを申し上げておれば、まあ大体それでいいんじゃないか。私は検察官でもなしあるいは検事総長でもなし、法務大臣でもないわけでありますから、私は私の立場において大所高所のかじ取りを間違えないという立場を堅持するということが私の責任であると、こういうふうに考えます。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 これは小さな問題ではなくて、灰色高官という問題をどう政治責任解明をするかの基本的な問題の具体的な内容ですね。私はこれは総理は報告を求めて知られ得る立場にある。それを知られるということについていささかもちゅうちょなさる必要はないと思いますよ。この問題を抜きにして灰色高官の定義は何か、どういうようなことを範囲として灰色高官というのかという論議だけで、入り口で論争していても話は進まないんですよ。そこまで国会論議はもう行き詰まっておるわけです。この問題について総理が一定の決断をなさる時期が来なければならない、私はこう考えております。  総理は、この灰色高官問題——言葉の定義ではなくて、現に検察庁が国会に、名前は出さないが資料を公表したその分について、もっと具体的に政府として、総理の立場において解明する方針なり姿勢なり具体策をお持ちでしょうか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 私は、もう政府当局としてロッキード事件、刑事事件を調べておるわけなんです。それで刑事事件に関係のない人で別に調べておるわけじゃないんです。事情聴取とかそういうことはありますよ。ありまするけれども、これは刑事事件そのものでなくて、刑事事件を進める上の参考的な意味において調べておると、その数は非常にたくさんに上るというふうに聞いておりますが、その一々の人を私は聞いておるというよりは、もっと大きな国策の方を考えるべき立場に私はあるんじゃあるまいか、そういうふうな認識でございます。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 これは論争になりますから、これ以上総理と議論しても見解の相違がありましょう。しかし、私はこれはまさに大きな立場でお考えになる重大問題だ。政府は——刑事事件だけではありません、調査は。あの議長裁定に基づいて国会の政治的道義的責任の究明に最大限の協力をし、努力をするというそういう責務を負われているわけです。その中の重大な一つとしてこの問題があるんです。総理の決断がなくてはならない一つの大事なネックになっているんですよ。これは論争になりますから、その問題、答弁は不満ですけれどもおきますけれども。  そういう立場で、もう一つあなたが重大な責任を負っておられるのはPXL選定の問題であります。総理であり、同時に国防会議の議長であるという立場に総理はいらっしゃいますね。そこで、PXL選定の問題は、防衛庁長官もおっしゃっているように、大体六月ぐらいには、これは海幕の検討を終わり、内局で討議をし、そして予算という折衝の段階も踏まえて、遅くとも年内、早ければ八月ぐらいに選定作業を終わりたいと、こういうことで、そして国防会議の議はいままでのような形式的なものではなく、十分論議していただける国防会議にして、シビリアンコントロールなり、国民の監視という立場でこれをフォローしていきたいと防衛庁長官は答弁なさっておられる。  そこで、国防会議議長でもあるあなたに私はお伺いしたいんですが、まず第一点は、このPXLの選定については、P3Cをめぐる提起をされた疑惑とも関連をしてこれを究明をし、国民の納得のいくようにこれは十分解明をして選定ということにいかなきゃならぬというお考えは、これはございますか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) PXL問題、その結論をいずれ出さなきゃならぬというふうに思いますが、その結論を出すに当たりましては、国民に疑惑を持たれるというような出し方はこれは断じて相ならぬと、こういうふうに考えております。これは先ほど久保さんにもお答え申し上げましたが、やっぱり国益を踏まえまして、最も優秀で、最も低廉なものを選ぶということ、これが考え方としては優先さるべきものではあるまいか、そういうふうに考えております。しかし、国民に疑惑を残す、こういうようなことがあってはこれはもういかぬことですから、それは十分気をつけてまいります。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 そういたしますと、総理が主宰される国防会議では、どの機種が優秀であり、価格が幾らであるかというような技術的な——純粋に防衛上の観点だけではなくて、いまおっしゃった疑惑を残すか残さないかということも含めて、国防会議自体においても十分議論する必要がありますね。  そこで総理としては、刻々と防衛庁長官がおっしゃる日限が迫りつつあるんですが、この国防会議でいつごろから、どういう方法で、いまおっしゃった疑惑を残さない方法での論議を開始するか、御見解がおありでしょうか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) まだPXL問題をどういうふうな結論を出すかという段取りは全然議論しておりませんが、いずれ五十三年度予算編成ということが夏ごろから始まるわけでありますから、その過程において公正な結論を出すという努力をいたしてみたいと、かように考えます。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 具体的なめど、方策はまだお考えになっていらっしゃらないと、こういう結論になりますね。私はそれでは遅過ぎると思うんですよ。たとえばP3Cに関する資料が日米司法協定で日本の捜査当局に提供されているはずだと、私もアメリカに行って調査をしてきたし、多くの関係者から聞いて私はそう判断しております。P3Cに関する売り込み工作に関連しての資料が日本に、捜査当局に渡されているかどうか、来ているかどうか、これは総理御認識になっていらっしゃいますか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 承知しておりませんです。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 それを承知されないとなりますと、国民に疑惑を解く方法でとおっしゃるけれども、まず第一に、国内のいままでの捜査では犯罪の嫌疑はなかったと、こういうわけです。国防会議で国民に疑惑を残さないという観点は、犯罪事実がなかったというだけではなくて、不当かつ不穏当な売り込み工作が政治的に行われなかったということをはっきりしなきゃならない。そういう意味では、この国防会議を主宰され、PXL選定の最高の責任を負うあなたが、アメリカから提供された膨大な資料の中にP3Cに関する資料が含まれているか含まれていないか、そのことをまず法務大臣からお聞きになるということも、国民に疑惑を解く方法のまず第一歩として私は必要だと思います。これはお聞きになるべきだと思いますが、いかがですか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) まあとにかくあらゆる面から検討いたしましてこれが最良だと、こういう機種を選ばなきゃならぬと、こういうふうに考えますが、PXL問題、まあそういう方針で臨みたいと、こういうふうに考えております。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 まさに総理としては全面的、包括的に検討される必要がある。そういう方針で臨みたいということで、私はもう一つお伺いをするんですが、この前のロ特でも私は質問をして防衛長官も重要な参考だとおっしゃったのは、カナダがロッキードと契約をしました。その際、カナダ政府はアメリカ政府・国務省に対しまして、ロッキードのカナダヘの売り込みについては不当な行為が売り込み工作として一切なかったということを、国務省を通じてSEC、国会、司法省、こういうところに正式の照会をして、一切そういうようなロッキードのカナダに対する不穏当な売り込み工作はなかったという、まあ言ってみれば証明書のような形で、国務省から回答を政府が責任を持って得て、国会に報告しているわけですね。こういうように、あなた自身も、このP3Cについてはそこまであなたとしておやりになって、全部クリアをするという御決意がおありかどうか伺わしていただきたい。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 御設例のケース、これについてどうするか、これはここで私もお答えしにくいですが、しかし、あらゆる角度から国民に疑惑が持たれないという総合的な検討の末結論を出すと、こういうふうにいたします。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 私の言ったことも一つ検討する材料になりますか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 私も、橋本さんのおっしゃるカナダとアメリカの関係が一体どうなんだか、あなたからいま聞いたばかりでありますからそのお約束はいたしかねますが、あらゆる検討はいたします。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 じゃあ、最後に総理に伺いますが、まだ究明しなければなりませんから、ロッキード事件再発の防止策を論ずる段階では私はないと思いますが、しかし、ここにいらっしゃる塩崎政務次官が各国をお回りになって調査をなさってお帰りになった。この問題は福田内閣の法務省の政務次官というよりもむしろ再発防止策を内閣として検討するための必要な政府の特使のような、そういう大事な調査だと新聞は書きました。そういう受け取り方はこれはしていいと私は思いました。  そこで、総理に伺いますが、政府として再発防止を、たとえば贈収賄罪の刑の延長だけを国会にぽんと出すというんじゃなくて、塩崎政務次官の報告を正式に文書でまとめて、これをロッキード委員会にも報告をさせる、そして、政府としては、各国の状況を調査した上で、そして総合的な政府としての防止対策要綱を衆参両院のロッキード委員会に政府みずからが提起をして、ロッキード委員会で各党が要綱を持っておりますから、それとの関連で総合的に今後討議を進めていくというように政府もおやりになるべきではないかと思いますが、総理の御見解を伺って質問を終わります。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 御指摘のように、この問題の処理は、ロッキード事件を事件として解明をするということ、これは大事な一点ですが、それだけではこれは終わりじゃないんです。私はこれを契機として、こういう事件が再発しないという防止対策ですね、これがより以上というくらい大事な問題じゃないかというふうに考えておるわけでありまして、これはもう衆参の委員会におきましても私の考え方の概貌は申し上げておりますが、まあ塩崎政務次官がわざわざ各国を回ってきたということもあり、そういう報告も踏まえ、また、この間の先進七カ国の首脳会談でも、この種の問題に国際的に取り組もうではないかと、こういう申し合わせをしたわけでありますが、そういうことも踏まえまして再発防止対策、これには最善の努力をしてみたいと、かように……

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 政府としての要綱を出すかどうか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) それも考えています。

橋本敦日本共産党

○橋本敦君 終わります。

三治重信民社党

○三治重信君 時間がちょっとおくれておるようですが、二、三質問をしたいと思います。  このロッキード特別委員会は、今国会になりまして、まあいろいろわれわれ関係者は努力をしているつもりですけれども、いわゆるロッキード事件のこの政治的道義的責任の究明ということについては非常に進歩がない、かように思っております。そういうことからいくと、こういう特別委員会の任務ややり方について、政府とこの委員との関係だけでは私はこういう問題は非常に解明しにくい問題になってきた、むしろ政府の与党と野党との関係がもう少しスムーズにいかんと私はうまくいかぬと思うんです。そのためには、やはりいまのような国会の運営、委員会のやり方だと、こういうロッキード事件のいわゆる政治的道義的究明の解明には非常にいままでのやり方ではふさわしくないと思うんですが、そういうことについて、総理はこの考え方についてどうお考えでございましょうか。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 私は、この問題の解明ですね、これはもとより必要ですが、今後こういう問題が再発しないためにどういう措置をとるか、これは私は一番大事な問題は、これは金のかからないきれいな選挙——やっぱりこういう問題が起こるのには、選挙に金がかかる、政治に金がかかると、こういう点にあると思うんですよ。そこで、私は何とかして実現したいと思うのは、金のかからないきれいな選挙を行うにはどうしたらいいんだろうか、これは具体的に非常な大きな私はこの問題の善後措置というか、そのかなめになってくるんじゃないか。もう今国会は余日がありませんからそういう余裕はありませんけれども、私は各党間で、これはもう各党共通の問題ですからね、ひとつ話し合いをしてみたいと、こういうふうに考えておるわけであります。

三治重信民社党

○三治重信君 このロッキード事件が起きたもとが、いわゆる金のかかる選挙という問題、そういうものをなくしたいという総理のお考え方は私も賛成ですが、やはりこういう問題の起きた場合の解明の仕方で、国会のこの委員会の運営が、委員と政府との質問関係ということからいくと、実際このロッキード特別委員会の中での終局的なというのですか、目標とした政治的道義的責任の解明ということについて、非常にこういう審議のやり方では解明がうまくいかなかったと、私はこう認識している、それについて総理はどうお考えですかと、こういう質問でございますから。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 私は、このロッキード委員会、衆参両院においてかなり精力的な国政調査を行ってきた、こういうふうに考えておりますが、かなりの効果を上げておるんじゃないか、こういうふうに思います。三治さんの御見解はあるいは私と違うかもしれませんが、ロッキード委員会としては、私はかなりの成果を上げたと、かように考えております。

三治重信民社党

○三治重信君 先ほどの前の質問者の中で、証人喚問について総理は非常に消極的な答えだったと私は思っております。事実、与党とわれわれ野党の理事との間でも証人喚問についての意見が非常に相違をする。これが私はこういう政治的道義的責任を追及するこういう委員会の場では非常に障害になってきた。それに対して自民党の方では私たちが承知している限りにおいては、証言法の改正が必要だと、総理が言われるのも人権の問題があると、こういうのも自民党の方で証言法の改正がなければ証人喚問に応ぜられないという報道になって出てくると思うんです。そうしますと、これはやはり政権を持った政府・与党の国会の運営について、証人喚問について改正すべきところがあるならばもっと積極的にやって——野党等の証人喚問について、もっとそういう政治的道義的責任や、単に政府との議論で解明できない問題については私はやはり証人喚問が非常に重要だ、また民間の人や政治家なりのいろいろな人を呼んで調査をする、こういうことが重要だと思うんですが、それができぬところを私は非常に問題にしているわけです。こういう証言法の改正について、これは政府の立場よりかむしろ政府与党の自民党総裁として、こういうような国会の運営について、証言法の改正なりそういうものをして、そしてこういう問題のいわゆる政府の責任というだけでない問題で、国会が国民に対して政治の問題をいろいろ解明をしていくことについて、与党と野党がもう少し前進ができるように、一つの問題をやったならば、それについて一つのまとめができるような方向に政権政党の総裁としてもっと積極的に、政府ということよりか、そういう政府・与党、議会制内閣ですから、やはり政府・与党がやる気でないと、何事も衝突してしまっては何にもならぬと思うので、それについてもう少し態度をはっきりしていただきたいと思います。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) ただいまの証人喚問問題が議論が分かれるというゆえんのものの一つは、どうも証人に喚問されるというようなことになると、それが何か社会的、道義的な責任でもあるかのごとく、あるいは場合によると刑事責任でもあるんじゃないかというような印象をいま与えるような流れになっておる。そこに私は問題があると思うんですが、そういうことなしに、もう少し本当に事件解明のための参考意見を聴取するんだというように、平易に受け取れるような形に証人喚問が行われるということが私は好ましいと思うんです。そういう意味において私は議院証言法の改正、これが各党間の協力によって早く実現するということはまことに好ましいことであると、かように考えております。

三治重信民社党

○三治重信君 最後に一つ、もうぜひ私は、こういう問題が起きたときの一つの国会で国政調査権を発動してやっていく場合に、与党として、どうしても証人喚問をやるには証言法の改正が必要だとこう認識されるならば、それを早くやって解決して、それで国会の運営が軌道に乗るような努力をしていただきたい。  そこで一つ、証人喚問もそういうことでやるとともに、私はこういう特別委員会の場合には、やはりこの委員会がスタッフを持って、そうして事実の解明、資料の収集に当たって、アメリカほどではないにしても、一つのそういう問題を国会で国民に対して報告書ができるようなまでにしていくとこういう問題についての国会の任務、政府以外に国会の任務も一つ重要な成果が得られると思うのですが、こういうものについて、やはりいまの一般の委員会の政府との討論の場としての国会であると、いまのほかの正常な委員会はいいと思うのですが、こういう特別委員会とか特別な目的を持って一定の問題をやる場合に、それがどうもうやむやにならぬためには、私は特別委員会にしっかりしたスタッフが雇えるような国家予算というものがつけられなくちゃおかしいと思うんです。そのためには、今度行政改革をおやりになるわけですが、そういう中でやはり政府が政府の中の行政監察なんかやっておられるわけですが、こういうものを国会に持ってきて国政の中の議論で政府のいろいろな行政機能の検討なんかに役立たせると、むしろ政府の全体の中でいわゆる行政管理局——行政管理というものよりか国会の中のそういう国政調査の方にそれを利用する。そして、いわゆる立法府が行政をチェックするといいますか、行政に対する何と申しますか、いろいろの質疑をやる場合に、もっと正確な調査ができると、こういうふうに思うんですが、それに対して答弁をお願いしたいと思います。

福田赳夫自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(福田赳夫君) 三治さんの頭にはアメリカの制度が頭にあられるんじゃないかというような感じもしますが、アメリカとわが日本は、これは憲法のたてまえ、国の構造のたてまえが非常に違っておりますから、ああいうような行き方はできませんと思います。と思いまするが、やっぱりたとえばロッキード特別委員会ができたと、この特別委員会自体において調査をいろいろするんだという事務能力が不足であるというようなことがあれば、それについて考えてみるというようなことは、これはあるいは有効な国政調査権執行の手段となるかもしれませんね。これはひとつ各党において御協議願えますれば、私どもその線に従いまして行動いたすことにいたします。

大谷藤之助自由民主党

○委員長(大谷藤之助君) 以上をもちまして本日の質疑は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十八分散会      —————・—————

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