予算委員会第二分科会 第2号
- 発言数
- 280 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1977/03/12
会議録
○金子主査 これより予算委員会第二分科会を開会いたします。 昭和五十二年度一般会計予算及び昭和五十二年度特別会計予算中大蔵省所管、昭和五十二年度政府関係機関予算中大蔵省関係について、政府から説明を聴取いたします。坊大蔵大臣。
○坊国務大臣 昭和五十二年度一般会計歳入予算並びに大蔵省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び各政府関係機関収入支出予算について御説明いたします。 まず、一般会計歳入予算額は、二十八兆五千百四十二億七千万円となっております。 このうち主な事項について申し上げます。 租税及び印紙収入については、十八兆二千四百億円、専売納付金については五千四百八十九億八千七百万円、公債金については八兆四千八百億円となっております。 次に、当省所管一般会計歳出予算額は三兆三千八百四億三千万円となっております。 このうち主な事項について申し上げます。 国債費については二兆三千四百八十六億六千百万円、政府出資については千百二十一億円、予備費については三千五百億円となっております。 なお、先般の与野党の合意により、社会保障施策について所要の予算修正措置を講ずることとなりましたことに伴い、近日中に予算修正案を提案すべく準備を進めております。 次に、特別会計について申し上げます。 造幣局特別会計については、歳入、歳出とも二百十七億二千九百万円となっておりますが、このほか印刷局等の特別会計については、お手元の予算書等によりごらんいただきたいと存じます。 最後に、当省関係の各政府関係機関の収入支出予算について申し上げます。 日本専売公社については、収入一兆九千八百八十五億四千百万円、支出一兆五千八百十二億六千万円、差し引き四千七十二億八千百万円の収入超過であり、専売納付金は、五千四百五十二億八千百万円を見込んでおりますが、このほか国民金融公庫等の各機関の収入支出予算については、お手元の予算書等によりごらんいただきたいと存じます。 以上、大蔵省関係の予算の概要を申し上げました。 なお、時間の関係もございまして、お手元に配付しております印刷物をもって詳細な説明にかえさせていただきたいと存じますので、記録にとどめてくださるようお願いいたします。
○金子主査 この際、お諮りいたします。 大蔵省関係予算の詳細なる説明につきましては、お手元に配付されております印刷物を会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○金子主査 御異議なしと認め、よってさよう決しました。機関の収入支出予算につきましては、お手もとの予算書等によりまして御覧頂きたいと存じます。 以上をもちまして、大蔵省関係の予算の概要について説明を終ります。 —————————————
○金子主査 以上をもちまして大蔵省所管についての説明は終わりました。 —————————————
○金子主査 この際、分科員各位に申し上げます。 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。 なお、政府当局に申し上げますが、質疑時間が限られておりますので、答弁は必ず的確に要領よく簡潔に行われますようお願いいたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。沢田広君。
○沢田分科員 大蔵大臣にまずお伺いをいたしますが、大蔵大臣は終戦直後どういうところにお住まいになっておられたか、お伺いをいたしたいと思います。
○坊国務大臣 大分記憶が薄れておりますが、記憶をたどりまして申し上げます。 私が住まっておりましたのは、たしか世田谷区、どこでございましたか、世田谷区松蔭神社のそばの方でございますが、ちょっと何町何番地かわかりません。
○沢田分科員 いずれにしても戦後の非常な混乱の時期に、新聞記者を戦前はされ、あるいはそれぞれ金融協会等の役員もなされ、あるいはいま言うことはどうかと思いますが、若干追放というようなことも受けられた。その戦後の厳しさを身をもってはだで感じておられることであろうと思います。特に戦後のあの厳しい状況の中で、日本の復興のために尽くされたそれぞれの国民大衆の力は、今日の日本をつくり上げた大きな土台であったということもお認めになられることと思うんです。 さて、いま現在大蔵省の予算では軍人恩給が支給をされておりますが、軍人恩給を支給されている趣旨はどういう点にあるのか、まずひとつお伺いをいたしたいと思います。
○坊国務大臣 日本がやりました戦争でございますが、これは結局日本の国にとって大変不幸せな結果を招来したということは、これは覆うべくもない事実でございますが、しかしその不幸せな戦争に参加いたしまして、国家のために、国民のために身をもって——非常に不幸せな人は、その最大の犠牲者としては戦死、戦没された方々、さらにはまたそういう人たちの肉親の方々といったような人々に対しましては、国家のために犠牲になられたということに対しまして、せめても国家がこの人たちに十分——もちろん、何物にもかえがたい生命を失われたということでございまするから、これを償うなどということはできるわけのものではございませんけれども、こういう人たちに対して、せめても国家が、そういう人たち及びそういう人たちの御家族の方に対して誠意の一片を、これを実現する、実行するという趣旨にあろうと思います。
○沢田分科員 同じ趣旨に立ちまして、基地の周辺の被害というものがどういうものであったかということについては御理解ございますか。
○坊国務大臣 米軍基地になっておったような、そういったような地域の方々が、そのためにやはり犠牲を強いられておったということについては、私もその事実を、何と申しますか、同情というと失礼でございますが、この事実は認めざるを得ない、認めております。
○沢田分科員 時間の関係がありますから、かいつまんで申し上げますが、昭和二十三年、上陸をいたしました当時、これは横須賀関係だけに限定いたしますが、オンリー、バタフライ、パンパン、こういうような言葉によって三百件、四千名の人たちが何らかの衝に当たらざるを得なかった。二十三年三月に自治体警察になって、そして二十四年には、四畳半の間をとにかくカーテンで仕切って売春をさせられていた、あるいは性病によってMPに強制収容をされてきた、こういう事実についてどのようにお考えになっておられますか。
○坊国務大臣 とにかく終戦、敗戦という事実の前に、いわゆる進駐軍と称する人たちがやってまいりまして、敗戦の国民が非常に迷惑したのでありますが、第一線において、いまおっしゃったような方々が特に忍びがたい犠牲、苦痛を受けられたということにつきましては、まことにお気の毒千万である、かように考えます。
○沢田分科員 重ねてでありますが、当時の警察署長が、私がいまとなってこんなことをお願いするのは全く断腸の思いがする、きのうまでアメリカと戦うことを勧め、戦争に負けたいま、上陸する米兵のため身を売って働いてくれと言うことは全く忍びない、相手の気持ちをやわらげる必要がある、ぜひ協力してほしい、こういうことを当時の地元の市長あるいは業界を初めとして依頼しておる事実、そういうことについてどう思われますか。
○坊国務大臣 私はその事実につきましては身をもって目撃もいたしておりませんけれども、恐らくはさようなこともあったであろうということは私も考えております。
○沢田分科員 そういう現実に立って、前の国会において、国有財産法及び国有財産特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議として、「米軍提供財産の返還後の処理については、国民の福祉に役立つ公用・公共用に優先的にあてることを原則とし」云々ということが付されたことを承知されていると思われますが、御存じですか。
○吉岡(孝)政府委員 四十八年の国会におきまして、ただいまおっしゃいましたような国有財産法及び国有財産特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議において、さようなことが述べられたことは承知しております。
○沢田分科員 いままで述べたような状況の中で、いわゆる基地の跡地には生々しい傷跡が残されている。その当時の人々の中には、いまは子供を持ったお母さんになっておられる人もいるでしょう、あるいはそういう傷跡をもう一回掘り起こされては困ると言われる人もいるだろうと思うのであります。そういう中にあって、この基地跡地の返還について何か机上のような三分割案が提示をされているのでありますが、そういう前提に立ったいまの状況を、政治的な問題として大蔵大臣はどのように受けとめておられるのか、ひとつその点をお伺いいたしたいと思うのであります。
○坊国務大臣 基地にありまして忍びがたい辛酸をなめられてきた人たちのことについては、先ほど申し上げましたとおり、私もしみじみと感じておりますが、この跡地の利用方法を決めるに当たりましては、やはりこのような点にも配慮して、地元側の意向をできる限り尊重いたしまして、関係者で十分な話し合いを行ってまいりたいと考えております。
○沢田分科員 地元としては、いま大蔵大臣が言われているような考え方ではなくて、いかにも、国の財産になったのだ、これは国全体の利益の問題として平等に分けるのだ、こういう発想で中央審議会から答申がなされているような気がしてならないわけですが、大蔵大臣のいまの答弁は、いまの傷跡なり本当の苦しみというものを前提として、地元に対する配慮を十分行った上で、その点改めて検討する用意があるというふうに理解してよろしいでしょうか。
○坊国務大臣 それを実行していくためにも、中央審議会というものをつくりまして、そこで検討して、その過程において地元の人たちとよく話し合いをしていく、べきだと思っております。
○沢田分科員 そこへ来ると違うのです。後で議事録を出していただきたいのですが、いま言ったような生々しい、パンパンなりバタフライなりオンリーなりと言われた事実をどう把握して中央審議会は議論をされたのですか。速記録があったならば出していただきたい。そういう傷跡について、どういう補償をするという前提でこの議論はされたか、されなかったか、その件だけでお伺いをいたしたいと思うのです。
○吉岡(孝)政府委員 今回の返還財産の跡地の処分の基本方針を審議しました昨年の国有財産中央審議会においては、もちろんそういう基地の問題も議論されまして、基地の特殊性というものは十分理解できる、その上に立って諸般のいろいろな要望を調整していく手法としてああいう調整方式が必要である、こういう答申がなされておるわけであります。
○沢田分科員 いまの答弁を聞いているのではなくて、速記録があるなら速記録を出してほしい、どういう事実を把握してこの審議会の答申を出されたか、その速記録を出してくれるのかくれないのか、その返事を求めているのです。
○吉岡(孝)政府委員 審議会の速記録につきましては、審議会の議事そのものが非公開ということはなっておりますので、速記録そのものをお出しすることは御容赦願いたいと思います。
○沢田分科員 そうなれば、うそを言っていてもわからない。こういう事実をどの程度把握して議論をされたのか。住民がどれだけ苦しんできたか、チョコレートあるいはかん詰めをもらわなければ本当にあしたの生活ができないのだ、自分の体を売らなければあしたの生活ができないのだという基地周辺の人たちの悩み、あるいは警察署長が売春をしてくれと頼みに行っているという事実、そういう条件を背景として基地問題を論じないで、何で基地問題が論ぜられると思うのですか。これは官僚の問題ではない、国民全体として考えるものでありましょうけれども、いわゆる政治的な問題として考えていかなければならない問題だと思うのです。 そこで、いま速記録が出せないと言うならば、中央審議会の答申なんというものはもうどうにもならないものだ、こういうようにわれわれは受けとめざるを得ないのですが、それでいいですか。
○吉岡(孝)政府委員 審議会の答申におきましても、その答申は御存じのことと思いますが、「長年にわたる米軍基地の存在からくる特別な住民感情もあって、その利用計画に対する地元住民の関心は極めて高く」というふうにちゃんと述べられておるわけであります。そういう前提の上に立って、とにかくこの基地跡地は、大都市及びその周辺地域に残された最後の大規模な国有地でありますので、これが処理に当たりましては、こういう貴重な土地に対するさまざまな社会的需要を将来にまでわたって検討しつつ、広い見地から現下の土地問題の解決に資するように有効に利用していくというのが最も必要な方法であるという答申がなされておるわけであります。
○沢田分科員 答弁にならないです。そういうことを聞いているわけじゃないのです。私の言っているのは、そういう生々しい事実を前提として議論したのか。じゃ、いま言ったようなことを知っているのですか、知らないのでしょう。調べてもいないのでしょう。当時は自治体警察です。私もこれだけの資料を集めるのにはどれだけ苦労したかわからない。当時の自治体警察だから、ほとんどなくなってきている。そういう状況の中でこの資料を集める——あなた方の方で集めたんだったら集めたのを出してください。出せますか。返事してください。
○吉岡(孝)政府委員 ただいま先生がおっしゃいましたような横須賀その他の基地におけるいろいろな問題、そういう具体的な問題についてわれわれ資料を集めるということもできないわけです。それからそういう立場にもないわけですが、審議会の先生方には当然当時の生活実感からして、そういう事情については認識を持っておられ、かつそういう感情の上に立って御審議願ったというふうに理解しておるわけであります。
○沢田分科員 十ヘクタールと十ヘクタール以下と分けた理由はどこにあるのですか。
○吉岡(孝)政府委員 いわゆる貴重な国有地を有効に使っていくという観点から言いますと、十ヘクタール、それを三つに分けますと一つが約三ヘクタールになるわけですが、大体自治体なり何なりが一つの単位として使う場合、たとえば高校一つをつくる場合、約三ヘクタールというのが基準になっているというような点から考えまして、一つの公共目的に使っているわけですから、最小限十ヘクタール以上のものについてこういう方式でやっていこうというふうに考えておるわけであります。
○沢田分科員 同じ方法を十ヘクタール以下でもとるべきではなかったのかと思うのでありますが、どっちにするにしても十ヘクタール以下が地元に払い下がったとするならば、大き過ぎるから三分割だという論拠は成り立たないと思うのですが、その点いかがですか。
○吉岡(孝)政府委員 ただいま申し上げましたように、基地跡地というのは残された非常に貴重な土地でありまして、それに対しましては地元からはもちろん、それから国なり政府関係機関からの要請、それから現在すべてそれを利用してしまうのではなくて、こういう社会事情の変化の激しいときにありましては将来の需要のためにも保留しておく必要がある、さまざまな要素を考えます場合に、それを有効に計画的に使っていくためには、十ヘクタール以上というような大規模な土地についてはそういう方法で調整していくのが最も妥当なのではないかということであります。
○沢田分科員 大蔵大臣にお伺いいたしますが、時間の関係もあるので……。昭和二十三年に法律第七十三号で、旧軍関係等の——これは国有財産法の第三条ですか、行政財産以外の一切の国有財産を含めて決めたわけでありますが、昭和二十年八月十五日ポツダムによって二十三年までの占領下の間に土地の接収をした場合における法律根拠は、どういう法律根拠によって行われたと解するのですか。
○坊国務大臣 政府委員をしてお答えさせます。
○吉岡(孝)政府委員 接収といいますか、国有財産となりますものにつきましては、国有財産法なり所要の法律に基づいてその財産を取得しているわけであります。
○沢田分科員 答弁になっていないのですが、国有財産法においては、帝国憲法下における財産が国有財産法は適用されるとは書いてあります。しかし、ポツダム勅令によって日本国の主権そのものがいわゆる連合軍の主管下の中に置かれた。そしてこの国有財産特別措置法は旧軍関係等と書いてあります。旧軍関係とは何を指すと解するのですか。
○吉岡(孝)政府委員 旧軍関係とおっしゃいますのは、もちろん戦前の旧軍の財産、こういう意味であります。
○沢田分科員 そうすると、その後日米安保条約によって接収された土地はこの特別措置法には含まれない、こういうことになりますが、そういうことでいいですか。
○吉岡(孝)政府委員 もちろん旧軍関係と言いましても、そこで終戦前から国有地になっております土地はそのまま国有地として戦後も引き続いておるわけであります。そういう意味で、当然それは国有地であります。
○沢田分科員 そういうことを聞いているのじゃない。いわゆる旧軍関係等は戦前に確保したものであって、戦後ポツダム勅令を受けてから戦後の占領の安保条約によって得た土地はこの特別措置法の適用外だと解するけれどもそれはどうなんだと、こういうことを聞いているのです。
○吉岡(孝)政府委員 この特別措置法のいわゆる旧軍用財産という概念の中には、戦後新たに取得した土地はもちろん含まれておりません。
○沢田分科員 含まれてないということですね。
○吉岡(孝)政府委員 その旧軍用財産という概念の中には含まれてないということでありまして、この特別措置法全体はその他いろいろ規定しておるわけでありますから、それについていわゆる戦後そういう接収なり何なりによりまして取得された国有財産にこの法律が適用ないということではありません。
○沢田分科員 どこに適するかという条項がありますか。
○吉岡(孝)政府委員 この国有財産特別措置法というのはいわゆる全体の国有財産、これは国有財産法そのものに戻るわけでありますが、国有財産 一般に適用されるわけであります。それの特別措置法でありますので、ですから法律そのものはそういう戦後取得された国有地にも適用になるわけであります。
○沢田分科員 でたらめにもほどがあると思うのですが、それは国有財産法には第三条に行政財産以外の国有財産を含むとは書いてある。しかし、国有財産特別措置法の一番主文は、旧陸軍関係等の財産の使用についてはこの措置法によると、こう書いてある。
○吉岡(孝)政府委員 ですから、そこにいま先生おっしゃいましたように「旧軍関係財産等の」と、こうなっているわけでありまして、旧軍関係財産という中にはそういう戦後取得されたものは含まれませんが、この法律そのものは、そればかりでなくその他の国有財産も対象にしておるものでありますから、戦後取得された国有財産につい てもこの法律が適用になるわけであります。
○沢田分科員 では次の問題に入らしていただきますが、外国人土地法というものが現存しているというふうに解しておりますか、どうですか。
○吉岡(孝)政府委員 法律は現在もそのまま存在 いたします。
○沢田分科員 そうするならば、第三国人が日本の土地を使用する場合には一定の制限を受ける、こういうことの条項は当然適用されるということになりますが、そのとおりと解してよろしいですか。
○吉岡(孝)政府委員 外国人土地法なりそれから外国人の財産取得に関する政令というのがあります。それからいろいろそれに基づく告示等がありますが、これらは相互主義の立場に立って規定されておりまして、それでこの告示におきまして、こういう制限を適用しない国というのを指定しております。それで、現在のところは、その告示によりまして大部分の国がこれから除外されております。そういうことで大部分の、外国人でも日本においてその土地を取得することは自由に認められておるわけであります。
○沢田分科員 時間の関係で残念ですが、いまの基地の問題は大蔵大臣にお伺いいたしますけれども、地元と話し合うということは、地元としてはいま言ったような犠牲が前提となって、とてもではないけれども国の言うような三分割ということでは話にならない。だから、とにかく地元の犠牲を何とか救済してもらわなければどうにもならない。しかも、埼玉県なり神奈川県なり、千葉も若干あるでしょうけれども、東京都なりは人口急増県です。高校でも八十何校もつくらなければならぬというような状況にあります。そういうようなことでありますから、そういうところへきてこの三分割案は、言うならば三分の一だけしか地元にはこない。あとは保留地である。あとは国が使うのだ。国が使ったって税金にもならない。こういう状況の中で、水は足らない、地盤沈下は進む、そして洪水は起きているし、学校は足らない、こういう状況の中で一方的に使われていくということでは、それぞれの県としては被害だけを受ける形になってしまう、メリットがない、こういうことに抵抗があるということを、これは大蔵大臣としてはどう理解されますか。もう一回お答えをいただきたいと思うのです。
○坊国務大臣 その事実をしっかりと頭に置いて、そしてなお地元の方々と十分の話し合いをしてまいりたい、かように考えます。
○沢田分科員 では特にその点を要望して、後でまたいずれいたしますが、時間の関係でもう一つだけ。 いま政府委員というのがいろいろ動いて質問の内容なり聞きに来ますけれども、これは大分前のことでありますが、政府委員に私の質問内容を言うと、それを合法的に押さえ込んでいくような取り扱いをする。言うならば、政府がスパイ行為をやっている、こういうことなんであります。 ここで例を挙げますと、これも大蔵省、建設省にも来てもらっておりますけれども、帝国観光という会社が三百億で倒産をした。館山にもたくさんゴルフ場を持っておるようでありますが、河川敷では特に大宮国際カントリーと大宮カントリーと二つある。これの名義書きかえをとにかく非常に簡単に許したが、三百億の倒産をした負債者に対しては国として何にも手当てをしない。たとえばその一割なり三割なりは——少なくとも利益は大体一億上がると言われているくらいなんでありますが、それを返還させる義務を負わせるとか、あるいは制限を加えるとかそういう方法を講ずるのが国としての役割りじゃなかったろうかというのがまず一つ。 それからもう一つは、この西山正行さんという人は第三国人と言われております。これを建設省はわからないと言うのです。わからないで堂々とこれを許可しておる。許可をした写しがあります。第三国人については、さっきの土地法ではありませんけれども、国有財産法によれば、第三国人がやる場合は国会の決議が必要だ、これはそうなっているでしょう。ところが、それを合法化するために、荒川上流の組合を通じて、大宮国際カントリー、大宮カントリーに両方の支配人に通じて、これを合法化するための措置を早くとれと指示をしている。それをどういうふうに理解されますか。
○吉沢説明員 先生御指摘のございました帝国観光から大宮カントリーへの占用権の譲渡というのがございまして、先生、その譲渡に当たって河川管理者と申しますか、許可いたしました建設省の方で、何か前の会社の負債の返還について河川管理者の方で何とか手当をすべきじゃないか、あるいは指導すべきではないかというお話でございますが、河川管理者は、許可の際に条件を付するというようなことは、適正な河川の管理の確保のための必要最少限の条件ということしかできないということになっておりまして、負債の返還を許可の条件にするというようなことは、ちょっと河川管理者としてはいたしかねるということでございます。 それから、先生からいまお話ございました第三国人が代表になっている場合、これを知らなかったのはおかしいではないかということでございますが、先生国有財産法に何か規定があるとおっしゃいましたが、その規定については私存じませんが、河川法における許可は、第三国人であると日本人であるの差はなく許可の対象にできるものと理解しております。
○沢田分科員 性格的に非常に重要だと思うので……。 時間がなくなりましたから終わりますけれども、もう一つは、事前にレクチュアというか聞きにきたことが、それのびほう策を講ずるような行為を行っていくという形それ自体に問題があるということが一つ。 それから、いま言った、これはあなたの方の答弁はいざ知らず、大蔵省としては、国有財産を第三国人が利用する場合の取り扱いとしては、いまの回答でいいのかどうか、それの返事をしてもらうことが一つ。 続いて、これはもう最後ですが、いま現在赤坂に西山ビルというのがすぐそこにありますが、その七階には、その倒産した帝国観光の末永一行とかいう社長がいる。そういうことから考えてみて、これは擬装倒産、こういうことも考えられないでもない。そういうようなことで、東条会館のすぐわきでありますが、調べる気ならば、わからないとかわからないでないとかじゃなくて、調べられる余地もあるし、当然調べられるはずであったと思うのであります。そういうことを怠ってきたということは、それは官僚として非常に遺憾ことであったということが一つ、これをつけ加えて、最後の質問にかえたいと思います。 それから、官僚のあるべき姿、これを大蔵大臣に一つ要望しますけれども、そういうことでわれわれが善意をもって質問を通知することが、一方では荒川上流の組合を通じてそれぞれの支配人に通じて、これは何とか合法にしてくれ、合法に手続をとっておいてくれ、そういうふうな電話をかけて手当てをするようなことをやる。だから、官僚政治を打ち破らなければ本当のわれわれの政治というものが生まれてこないのだ、ここに根因があるのだということを、大蔵大臣、ぜひひとつ記憶にとどめていただきたい。ですから、われわれはこれからレクチュアというものをやることをやめようかと思っているのです。善意をもってお伝えをしようと思っているのだが、その善意が悪意にとられて、そのために悪用されたのでははなはだ迷惑だと思うのであって、これは政府部内において十分注意をしていただくようお願いします。 以上の点を集約してお答えをいただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○吉岡(孝)政府委員 御質問の最初の点でありますが、国有財産を外国人に使わせることができるかというお尋ねでございますが、国有財産法上はその点に関して何らの規定はありません。ただ、先ほど申し上げましたように、外国人の財産取得に関する政令というものがありまして、それでいろいろ規制が設けられておるわけでありますが、先ほど申し上げましたように、これにつきましては別途告示して、告示で決められている国についてはその適用を除外するということで、現在は百三十二国、ほとんどの外国人がこの適用除外になっているわけであります。したがいまして、通常のほとんどの外国人の場合は国有財産を使用させることについて何らの制限はないわけであります。
○坊国務大臣 国会の審議に当たりまして、議員の方々が非常に深く広く勉強されまして、そして質問をわれわれはお受けするわけでございますが、その場合に際しまして、これは事実、なかなかそううまくは行われていないと思いますけれども、できるだけ御質問に対しまして正確と申しますか、掘り下げてお答えを申し上げるためには、どうしても、はなはだ失礼でございますけれども、御質問の要旨というものをちょうだいに上がりまして、それについてできるだけの勉強をいたしたい、そういうような趣旨でこの要旨をちょうだいに上がっておるのでございますが、もしそれがおっしゃるがように悪用されるというようなことでありまするならば、これは私どもといたしましては厳重に戒心してまいらなければならない、かように考えております。今後はでき得る限りさような御批判を受けないようにやってまいりたい、かように考えております。
○沢田分科員 終わります。
○金子主査 岩垂寿喜男君。
○岩垂分科員 沢田議員に引き続きまして、私は、米軍基地の跡地の処分の問題について、集中的に大蔵大臣並びに関係者に質問をいたしたいと思います。 最初に、これは吉岡理財局次長で結構ですが、昨年の六月十日の衆議院の内閣委員会で、大蔵省としてかかわっているキャンプ渕野辺跡地などの基地の跡地を想定した国の関係機関の施設計画が数多く出されているというふうに答弁をされておりますけれども、それの数と、それからそのうち五十二年度予算案に計上されている施設計画があるかないか、この辺を承っておきたいと思います。
○吉岡(孝)政府委員 キャンプ渕野辺跡地の利用につきまして、これは特にキャンプ渕野辺ということでなくて、首都周辺の国有地につきまして、いろいろ利用できればそれを利用させてくれという要望が数多く出ていることは事実であります。ですから、そういう要望が出ているということを昨年申し上げましたが、それは特にキャンプ渕野辺ということに特定して計画が立てられているというものではございません。そういうことですから、キャンプ渕野辺ということを特定して五十二年度に予算が計上されておるというものはないわけであります。
○岩垂分科員 たとえば国民生活センターの研修テスト施設などの問題が予算化されていることは事実ですね。これはキャンプ渕野辺を対象としていないというふうに理解してようございますか。
○吉岡(孝)政府委員 ただいまおっしゃいました国民生活センターのテスト施設でありますが、これにつきましては、五十二年度予算に所要の用地取得費及び設計調査費が計上されております。ただこれは、ただいま申し上げましたように、キャンプ渕野辺ということに特定してこの予算が計上されているものではなくて、こういう返還基地を含めまして広く国有地を利用してこういう施設をつくりたい、こういう計画でございます。
○岩垂分科員 その国民生活センターの予算規模、それから、それはたとえば基地跡地というふうなことを対象にして交渉をしてきた経過はないかどうか、その辺をお答え願いたい。
○吉岡(孝)政府委員 国民生活センター関係の予算でありますが、用地取得費として、これは分割払いを前提にしまして五十二年度七億二千万円、それから設計調査費として千六百万円が計上されております。
○岩垂分科員 それはキャンプ渕野辺もその選考の対象の中に入っているというふうに理解していいのですか、入っていないというふうに理解していいのですか。
○吉岡(孝)政府委員 先ほど申し上げましたように、返還基地等を含めまして適当な国有地につくりたいということでありますから、キャンプ渕野辺がその対象外だと特に限定することもないわけであります。
○岩垂分科員 大蔵大臣にお伺いしたいと思うのですが、全国の市長会あるいは防衛施設周辺整備全国協議会あるいは渉外知事会が旧臘二十七日及び去る一月十八日に「基地返還跡地処分利用に関する緊急申入書」を大蔵大臣に提出をしていることは御存じでございましょうか。
○坊国務大臣 いただいております。
○岩垂分科員 この中で「新処理基準案の原則を固執して、地方団体側に一方的な譲歩を求める姿勢で終始される限り、これに応ずることは困難である。」と訴えていること、すなわち、地方団体側が大蔵省が弾力的な姿勢で呼びかけるならばこれに応ずる意向であると受けとめられる申し入れがございます。つまり、そのことは現在大蔵省が強い姿勢を持っているわけで、それを改めない限り事態は容易に進展しないと思うという意味であることも賢明なる大蔵大臣なら御理解を願えると思うのであります。 他方、地元地方団体の協力を得られなければ国の関係機関の利用計画も砂上の楼閣にすぎないことも御理解のとおりであります。この意味で去る二月十九日衆議院予算委員会において三分割等のいわゆる新処理基準案の取り扱いに関連して、大蔵大臣が、弾力的姿勢で地方側と十分話し合って処理の促進を図りたいと答弁なさっておられることはまことに結構な態度だと私は尊敬をするわけでございますが、この答弁を踏まえて、この際、いままで膠着状態にあった大蔵省と地方関係団体との間の話し合いが再開される可能性が出てきたというふうに私は思いたいわけですけれども、ぜひこの話し合いを軌道に乗せる意味で、この際二、三大蔵大臣のお考えを聞いておきたいと思います。 その一つは、三分割問題については地方団体に一方的に押しつけることなく、地元と個々に話し合って利用計画を詰めていただくということに御異存はございませんね。
○坊国務大臣 さようにいたしたいと思っております。
○岩垂分科員 貸付、譲渡条件については原則として有償処分として統一を図るということを言われているわけですが、これまで大蔵省事務当局の構想として示された新処理基準案というものにこだわらないで弾力的な姿勢で地方団体と十分話し合って返還跡地の処理の促進を図っていただくという点もよろしゅうございますね。
○坊国務大臣 延納とか支払いの要件だとかいろいろの話し合いがございましょう。そういったようなことにつきまして、これは弾力的なお話し合いをいたしていく、こういうことにしたいと思います。
○岩垂分科員 それは予算委員会の答弁と少し違うのです。予算委員会の答弁は、貸付、譲渡条件も含めて弾力的に対応していく、議事録にきちんと載っておりますが、私どもそういうふうに理解をしたいと思うのですけれども、それでようございますか。吉岡さん、それは大蔵大臣の答弁ですからね。大臣の答弁について、私はその真意を承っているわけです。
○坊国務大臣 決してこれを押しつけていこうというような気持ちは持っておりません。弾力的に話し合いをいたしまして、どうしても話がまとまらないというようなことも——そういうことがないようにしたいと思いますけれども、そういったような場合には一定の基準というものを何かつくっておきませんとどうにもなりませんから、そういう意味でございます。
○岩垂分科員 原則として有償処分として統一を図る、この点は私も認めないことではないのですが、少なくとも新処理基準案と言われるものについてはこだわらない、弾力的にいく、地元とよく話ができるようにする、そういうことですね。
○坊国務大臣 これは全然こだわらないということになりますとこれを無視してしまう、そういうことは、こだわらないとおっしゃられますと、はい、そういたしますとは申し上げかねる。これはやはり、話し合いはよくいたしますけれども、基準は基準として残しておきたい、全然こだわらないというわけにはまいらないと思います。
○岩垂分科員 念のために伺っておきますが、跡地の二分の一は時価で処分して残る二分の一については法律で定める優遇措置を講ずるという新処理基準案というのがあるわけですけれども、これを地元とよく話をして弾力的に対応していく、こういうふうに理解してようございますか。
○吉岡(孝)政府委員 ただいま大臣から御答弁がありましたように、支払い条件とか延納条件等含めまして、貸付、譲渡条件という場合はそういういろいろな問題があるわけですから、そういう見地から弾力的に地元と話し合っていきたい、こう考えておるわけであります。
○岩垂分科員 それは貸付、譲渡条件にはいろいろあるわけですけれども、支払い条件とか延納だけではなくて、を含めてというふうにいまおっしゃいました。だから新処理基準というものを含めて弾力的にというふうに私ども理解したいのです。これは大臣の答弁なんです。そういうふうに理解を大臣したいと思うのですがよろしゅうございますか。——大臣に私はお答えを求めているのです。
○坊国務大臣 おっしゃられたようなことを含めてそれで弾力的に考えたいと思います。
○岩垂分科員 貸付、譲渡条件というところが大変問題だったのです。それを新処理基準案に余りこだわらずにと言ったら言葉が強いそうですけれども、とにかく弾力的にそれを含めて対応していくという大臣の御答弁をいまいただきました。この地方団体と大蔵省が硬直状態にあることがいつまでも続いているというのは私は大変よろしくないと思っております。その意味では共通の土俵に乗ることが重要だと思っております。その立場から、大臣からいま弾力的に対応していくという御答弁をいただいたことに敬意を表したいと思います。 さて、三分割問題について地元と個々に話し合うということですけれども、利用区分と一体となるいまの貸付、譲渡条件問題が問題になっていたわけで、大蔵省として新たな統一基準を地方側に提案をして詰めていく、こういうことが必要だろうと思うのですけれども、そういう対応をしていくというふうに理解してようございますか。
○吉岡(孝)政府委員 新たな基準と言いますか、昨年中央審議会から答申をいただきました線に基づきましてわれわれ一つの基準を考え、それを各地方公共団体にもお示ししているわけです。それをもとにしまして個々具体的な跡地ごとにその利用計画に即して地元と話し合いをしていきたい、こういうことであります。
○岩垂分科員 貸付並びに譲渡の統一基準については弾力的な姿勢でいずれ地方公共団体と協議されるということでございますのでそれはあれですけれども、その際、基地跡地の処分については、御承知のとおりに昭和四十八年でしょうか、国有財産特別措置法の一部改正案の採決に当たって衆議院大蔵委員会において附帯決議の動議が出されて、その提案説明の中で大臣もよく御存じだと思うのですけれども、国有財産行政の中で特に返還財産の処理について国民は重大な関心を持って見守っておる。返還財産と地域住民をめぐるこれまでの経過を思い起こすときに、第一義的には地元民の利便に供する姿勢が、民主政治の理にかなった措置であると述べているわけでございます。またこれは附帯決議の中で米軍提供財産の返還後の処理については、できるだけ住民の意思を反映させ地域の再開発、住民福祉の向上などに資することとする趣旨のことが織り込まれていることは御理解のとおりであります。当時の大蔵大臣愛知さんからもこの趣旨を十分尊重していくという発言がなされているわけでございますので、このような経過を考えるときに、基地跡地の処分条件については格別の配慮が必要であると思うわけであります。とりわけたとえば跡地利用のいわば性格やらあるいは地方自治体の財政事情やらあるいはその土地が背負っている一種の履歴書みたいなもの、戦争が済んだから返ってくると思ったらただみたいな形で米軍に接収されてそれが四半世紀も続いている、こういう状態があるわけであります。土地が持っている履歴書を含めて格段の配慮をいたすことは、この附帯決議の精神並びに当時の政府の考え方から見ても当然だろうと思いますが、その点について大蔵大臣はどのようにお考えになっていらしゃるか、見解を承りたいと思います。
○坊国務大臣 御趣旨のような考えでもって話し合いをしておるわけでございますが、できるだけそういうような取り運びをしてまいりたいと思います。
○岩垂分科員 貸付、譲渡条件の取り扱いについて私はまだちょっと意見を述べておきたいと思うのです。 これまで基地の跡地の処分については、原則として国有財産法及び同特別措置法で定める最大限の優遇措置によって地元地方団体に貸し付けまたは譲渡してきたにもかかわらず、これらの優遇措置というのはたとえば無償貸し付けできるとか五割以内の減額譲渡ができるなどのできる規定であるということを理由にして、行政府が運用権の範囲であるということで、たとえば無償貸与できることにされている人口急増地域における小中学校用地について、その敷地の二分の一は時価買い取りを迫り、残りの二分の一の敷地についてのみ法律で定める無償貸し付けを適用する。また、これは高校用地について言えば、法律が五割以内の減額譲渡とされているのに運用上は二五%減額にしようという考え方のように私ども受け取るわけでございますが、このような基準で画一的な処理がされるとすれば、たとえばの例でありますけれども高校用地については二五%ないし五〇%という減額の事例がなくなってしまうわけでございますね。五割以内の減額譲渡ができるという法律の想定は行政の運営によって空文化になることになるわけです。行政庁がこのような運用基準を設ける場合は法改正が実際問題として必要だと私は思うのですよ。その点についてはどのようにお考えになりますか。
○吉岡(孝)政府委員 ただいまおっしゃいました国有財産法なり特別措置法に規定されております無償貸し付けすることができるとか五割以内の減額譲渡ができるとかいう規定につきましては、従来ともその運用につきましてはいわゆるその跡地の発生につきまして移転経費を要したというような場合につきましては、その優遇措置を一〇〇%適用するものではなくてその二分の一の限度で有償にするという運用をしてまいるわけです。ですから従来は最大限の優遇措置を講じてきたのに今回それを制限するのだという御趣旨の御発言でありますが、そういうことではありませんで従来ともそういう原則はあったわけであります。ただ今回は御承知のように数多くの大規模な米軍基地跡地というものが返還されてきた。その有効利用をここで推進していかなければならぬ。そうしますとその間の取り扱いにいろいろまちまちなことになりますと、基地のある市町村相互間はもちろん基地のない市町村とのバランス上いろいろ問題が生ずるということでその基準、優遇措置を適用するということでありまして、われわれとしてはこれは法律に定められている大蔵大臣の権限の範囲内でできるということに考えております。
○岩垂分科員 そこの解釈がちょっと私は違うのですよ。つまりできる規定であるから行政庁としてはしないこともできるというような解釈論がこの前私と吉岡さんとやりとりしたときにあったわけですけれども、これは私は暴論だと思うのです。仮に運用上無償貸し付けなど減額貸し付けが全く行われないということになれば、これは立法趣旨というのを無視した行政運用だということになってしまいますよ、現実問題として。これは立法府を軽視するそしりを免れないと私は思うのです。ですから、法令で定める最大限の優遇措置を適用する場合というのをあなたはいまおっしゃっておられますけれども、それはどういうケースですか。
○吉岡(孝)政府委員 今回のそういった処分条件の基準というのは、御承知のようにいわゆる返還財産につきまして、そういう数多くの返還財産について統一的な取り扱いをしていかねばならぬという見地から統一しているわけでありまして、返還財産以外の国有地の処分についてそういう事態があれば、もちろんそれぞれのケースに応じて最大限の優遇措置が適用され得る場合もあり得るわけであります。
○岩垂分科員 吉岡さん、いま特に米軍の跡地の整理統合については銭がかかるということが一つと、まあ国有財産法あるいは特別措置法で、優遇措置というのは、米軍基地跡地のような大規模な国有地の処分を想像、いままでしなかったと思うのですけれども、して考えたというような意味のこともあるわけですけれどもね。 じゃ、移設費用について聞きましょうか。移設費用の問題について言うと、昭和四十八年の七月の五日に、国有財産法及び同特別措置法の一部改正案の審議の際に、参議院大蔵委員会で、基地跡地処分はケース・バイ・ケースにより実情に即して弾力的に運用する、基本的には別に移転経費を全部カバーしようという気は毛頭ない、特定国有財産整備特別会計の独立採算制を盾にとっての処分はしないということが明言されているわけでありますけれども、これと関連して、特定国有財産整備特別会計法第三条の歳入に関する項を見ると、同会計の歳入としては、国有財産の処分による収入金、一般会計からの繰入金、そして借入金などをもって充てる旨の規定があるわけであります。このような事情あるいはいま申し上げた四十八年の附帯決議の精神などを考慮するときに、地元地方団体に巨額の財政負担が生ずる結果になる貸付、譲渡条件の強化は問題になる、このように私は思うのであります。 その次に、大規模の跡地を、いま返ってきてバランスをとらなければいかぬ。当時はそれは予想していなかったということだろうと私は思うのでありますけれども、これは国有財産法における貸付、譲渡などの優遇措置というのは、大規模な国有地の処分を予想していなかったといっても、新処理基準案によれば、基地跡地の大小を問わず、貸付、譲渡条件の強化を図ろうとしておることははっきりしていると思うのですよ。この辺についてはどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
○吉岡(孝)政府委員 形の上では、基地跡地の大小を問わずそういう処分条件を統一していこうというわけでありますが、御承知のように、基地跡地というのは特に首都周辺に集中しておりまして、それが非常に大規模なものであります。そういったことですから、それについて優遇措置を一〇〇%適用するということになりますと、そういう基地のない市町村、そういうところでも小学校をつくらなければならぬ、公園をつくらなければならぬという要請は同じようにあるわけであります。そういうところとのバランスもある。それから先ほど来申し上げましたように、この基地の返還につきましては、全体として、大部分の基地跡地というのは多額の移転経費をかけて返還を受けているものであるということを考えて、ただいま申し上げましたような統一的な有償基準で処理していこうとしているわけであります。
○岩垂分科員 学校や高等学校の教育施設の性格に、大規模だから、中規模だから、あるいは小規模だから、差別があるはずないのですよ。また大規模な跡地だから十も二十も小、中学校を集約して建てるなどということもないのですよ。こういうことを考えますと、教育用施設というか、学校などを建てる場合まで処分条件を強化するということは理論的にも実態論としても私は納得できない。そういう意味では、そういう特別の配慮というものをこの際すべきではないか、このように思います。
○吉岡(孝)政府委員 ですから、先ほど来大臣もお答えになっていますように、この処分条件という場合には、単に有償の基準という以外に、支払い条件というものがあるわけです。要するに、国と地方の財政の関係でありますから、相互のファイナンスの関係になるわけであります。そういう点を考慮しまして、そういう点を含めた意味で、処分条件については十分話し合いをしていくということであります。
○岩垂分科員 もう一度確かめますが、貸付、譲渡条件については国と地方の財政ファイナンスの問題などを考慮して決めていくといまおっしゃいましたね。
○吉岡(孝)政府委員 ですから、ファイナンスと申し上げましたのは、そういう支払いの条件、現在地方の財政状況が非常に苦しい、だから、いますぐそれだけ払えないという問題もあるわけです。そういう観点からいろいろ支払い条件なり、その延納条件を含めて、こういう点については十分地元と話し合っていく、こういう趣旨であります。
○岩垂分科員 さっきの大臣の答弁と違うのですよ。新処理基準案は一つのめどだけれども、それは弾力的に考えていくということを大臣は答えていらっしゃるのですよ。吉岡さんはいつもそこへ戻ってくるのです。あなた方がつくった案だからそこへ戻る気持ちはわかりますよ。しかし、いまの地方の状況から見て、大変高い用地が実は問題になっているわけですから、大臣が答弁なさったように、ひとつ大蔵省事務当局も考えていただきたい。私はこの辺を一つ注文をつけておきたいと思います。これはもう大臣の答弁を後戻りさせてほしくないのです。その点を申し上げておきます。 最後に一つだけ。これは大蔵省ずいぶん御配慮願ったのですが、例の池子弾薬庫の久木地区の国有地処分について、これはいま関東地方審で諮問が出されまして、おおむね結論が出たようでございますが、そのことについて御答弁をわずらわしたいと思います。
○吉岡(孝)政府委員 池子弾薬庫跡地の一部を逗子市が中学校の運動場用地として取得したいということでありまして、それについてずっと話し合いが続けられておるわけでありますが、ただいまおっしゃいましたように、つい先日関東地方審議会の審議が終わりまして、具体的な処分が決まる段階になっております。
○岩垂分科員 もう時間がないのですけれども、その中身はまだいただいておられませんか。
○吉岡(孝)政府委員 具体的に細かい数字は覚えておりませんが、当面必要とする地区につきましては、いわゆる半分有償それから半分は無償貸し付け、それから当面すぐ必要としない地区といいますか、全体として、一部の地区については有償で貸し付けるという条件になっておると思います。
○岩垂分科員 最後ですけれども、処分の内訳というのは、二万四千平米あるうち、九千平米が無償貸し付け、六千平米が減額有償貸し付け、そして九千平米が有償譲渡ということになっているわけです。これは新処理基準と見ても事実上違った処理になっているわけです。その点について大蔵省の御努力に敬意を表します。どうか一日も早く子供たちがその学校、その校庭で遊ぶことができるように御配慮願いたいということを注文いたしまして、時間が参りましたので質問を終わります。
○金子主査 次に、鳥居一雄君。
○鳥居分科員 国有財産の処分につきまして何点か伺いたいと思います。 大蔵大臣の諮問機関であります国有財産中央審議会、三十人で構成されているそうでありますけれども、この筑波移転跡地小委員会、これはどんな身分の人たちで、どういう構成になっていますか。
○吉岡(孝)政府委員 筑波移転跡地小委員会は四十八年一月に国有財産中央審議会の中に設けられたものでありますが、現在その委員の数は十一名であります。小委員長は東京大学の名誉教授であります高山先生にお願いしておりまして、以下、学者とか新聞社の論説委員、その他学識経験者で構成されているわけであります。
○鳥居分科員 一般的に言って国有財産の払い下げ、これは大蔵省の基本的な方針はどういうことですか。
○吉岡(孝)政府委員 国有財産につきましては、戦後旧軍財産を中心にいろいろ処分されてきたわけでありますが、現在に至りましては残り少なく、非常に貴重な存在になっておるということであります。四十七年の国有財産中央審議会におきましても、都市及び都市周辺における国有地の有効利用ということで、そういう残り少ない国有地は従来よりも一層公用、公共用の用途に優先的に充て、都市の再開発等に役立つように利用していくべきであるということが述べられているわけであります。それで、われわれとしましては、この方針に従いまして、現在も公用、公共用優先ということで国有財産の処分を行ってきておるわけであります。
○鳥居分科員 筑波跡地につきまして審議会での審議経過、概要はどういうふうになっておりますでしょうか。
○吉岡(孝)政府委員 筑波移転跡地の小委員会につきましては、先ほど申し上げましたように四十八年に国有財産中央審議会の中に設けられたわけでございます。それ以来現地視察等を含めまして十数回開催してまいったわけでありますが、途中におきまして筑波移転計画そのものが若干繰り延べられまして、五十四年度を目途に概成するということになりましたので、一時中断しておりましたが、また五十二年度中にいろいろ移転する施設も発生してくるわけでありますので、小委員会を再開するということで、つい先日さらに小委員会を開きまして、今後大いにわれわれ精力的に小委員会を開いて、処理方針の策定を図っていきたい、こう考えております。
○鳥居分科員 四十八年の七月二十日、当時建設大臣の金丸大臣が、都市の生活に緑は欠かせないので、跡地は緑地や公園として利用していくようにしたい、こういうふうに建設省として述べております。また一方、その後の経緯の中で大蔵あるいは建設の内部にも、過密を解消するために都市の再開発あるいは宅地開発のためにこういう用地を使うべきだ、こういう意向が現にあるわけですけれども、筑波移転の跡地、これを再開発の対象とする方針かどうなのか、いかがですか。
○吉岡(孝)政府委員 筑波移転事業というものが、そもそもそういった都市の過密解消なり都市の再開発ということを目的の一つとして行われておりますもので、その跡地の利用につきましては、そういう都市の再開発ということにも大いに役立つように利用していきたいということは当然であります。
○鳥居分科員 これは国有財産中央審議会の四十七年三月十日の答申なんですけれども、それによりますと、「従来よりも一層公用、公共用の用途に優先的に充てることとし、都市の再開発に関連なく民間へ処分することは、原則として行なわない。」こういう原則がございます。民間への処分、これはやらないんだという基本的な考え方だろうと思うのです。そしてまた一方、これまでにたとえばグラント・ハイツ、これは大変広大な土地なんですけれども、どんな処分方法をしているかという一つの例として、この中央審議会の答申に基づきまして、有効利用方式ということで、東京都の公園に六十ヘクタール、学校地区として十九ヘクタール、公団あるいは住宅供給公社用地として八十六ヘクタール、割合を見てみますと、大体公園用地が三六・四%、学校地区として一一・五%、住宅五二・一%、こういうように有効利用ということでグラント・ハイツ跡地が利用されているわけですね。 それからまた三分割有償方式、これは地方公共団体、それと国、政府関係機関、それから保留地として持つ、これは四十八年の中央審議会の答申に基づいて、まだ実績はないということでありますけれども、こういうような方式をとろうとされている。民間への処分はしない、こういう原則、それともう一つは都市の再開発という公共の用途に優先させる、こういう原則については筑波跡地については変わらないものでしょうか。
○吉岡(孝)政府委員 ただいまおっしゃいました公用、公共用に優先的に国有地を活用し、都市の再開発に関連なく民間に処分するということは原則として行わないというこの方針は、筑波移転跡地の処分についても当然適用になるわけであります。 それから、ただいま申されました三分割の問題につきましては、この方針は米軍の返還跡地についての処理の基本方針としての答申でありますので、この筑波移転跡地につきましてその三分割の方針が適用になるかどうかということは、これは別途先ほど来申し上げています筑波移転跡地小委員会で審議願っていくわけでありますので、この三分割の基準が筑波移転跡地についても当然に適用になるという性格のものではございません。
○鳥居分科員 さらに、中央審議会の四十九年三月、ここでは国有地の払い下げは原則として民間に払い下げず、その利用は都道府県の参加を求めて行うのだ、こういう答申でありますけれども、まず公共利用、優先的に公共利用のためにやっていくのだ、こういう点で、首都圏においては都市空間の確保、これは最も大事なことだと思うのです。特に公園、緑地、こうしたものの需要が大変に強いわけです。これは国土庁の立場あるいは環境庁の立場からいっても当然です。ところで、都道府県の参加、これを言っているわけですけれども、具体的に審議会の中で、地方公共団体、地元代表、民間、こういうものがどういう形で反映されているわけですか。
○吉岡(孝)政府委員 まず、審議会の中の中央審議会についてみますと、そこに地方公共団体の代表ということで、知事会の会長、それから市長会の代表という方が参加されておるわけであります。 それから、その具体的な処理を審議していきますそれぞれの地方審議会の中には、原則として各県の知事、それから市長の代表なり町村長の代表というものが審議会のメンバーになっておられます。
○鳥居分科員 そうすると、審議会には全国知事会長が入っているから地元の意向は反映できるんだという形になっている、そういうふうにお答えになっていらっしゃるというわけですね。
○吉岡(孝)政府委員 中央審議会につきましては、全国知事会の代表なり市長会の代表という方に参加していただいて、地方自治体側の意見を反映させていただくということでありまして、それぞれ具体的な処理を審議していきます地方審議会については、関東の場合は非常に県の数が多いために、全部の知事さんがすべて参加しておられるわけではありませんが、その他の地方審議会の場合は、原則として管下の全部の知事さんが参加しておられます。それから関東の場合もそれぞれ当該県に関係する財産の処分の問題の場合には、それぞれの県の知事さんに臨時委員として特に参加していただいて、いろいろ意見を述べていただくという仕組みになっております。
○鳥居分科員 さらに、筑波移転計画の進捗状況について説明をいただきたいと思います。
○石川説明員 筑波の研究学園都市の進捗状況でございますが、これを二つに分けてお話し申し上げますと、まず、研究教育機関の建設状況でございますが、研究教育機関の建設状況は、閣議決定によりまして昭和五十四年度に概成ということが決めてあるわけでございまして、目下その建設事業は最盛期に入っておるということが言えると思います。そこでこの研究教育機関でございますが、移転または新設予定の機関が四十三機関ございますが、この四十三機関のうち四十二機関が工事中でございまして、そのうちの一部は工事が完了いたしております。さらにこの四十二機関の中で、現地でもうすでに業務を開始しておりますのが二十機関ございます。その二十機関の中で、移転もしくは設置完了と言い得ますのが約十機関ございます。移転機関のこういった状況を一応達観的にお話し申し上げますると、大体において現在五〇%ぐらいに来ておるというふうに申し上げていいんではないかと思います。 次に、公共公益施設の状況でございますが、道路、河川、下水、こういったものはおおむね概成という段階に入っております。さらに、教育施設でございますとか、あるいは公民館でございますとか、こういった公益的な施設でございますが、こういったものは大体人口の増加に沿って建設をいたしておりますので、現在までのところ、こういったものに対しては十分な措置をとっておるというふうに言えるかと思います。 次に、公務員宿舎の問題でございますが、これは五十一年度末までに約三千二百戸が建設され、漸次入居が始まっておるわけでございますが、こういった状況でございまして、現在現地に約七千人の職員と家族が居住いたしております。
○鳥居分科員 千葉県にあります畜産試験場、農林省のものでございますが、これの移転計画はどのようになっておりますか。
○下浦政府委員 畜産試験場の移転につきましては、現在施設を建築中でございまして、昭和五十四年度中に概成、移転という計画でございます。
○鳥居分科員 農林省の畜産試験場の用地取得の経緯について説明していただきたいと思います。
○下浦政府委員 ただいま千葉市にございます畜産試験場の用地でございますが、これは大正五年に畜産試験場を設置いたしましたが、その際に、地元の土地所有者からの御寄付を受けまして、そこに畜産試験場を建設いたしたという経過でございます。
○鳥居分科員 この畜産試験場について、私の調査によりますと、大正五年三月、千葉県が七十五ヘクタール、県有地三ヘクタールですが、それを含め民有地五十三ヘクタールを用地買収いたしまして、当時の八万七千円という大変安い、換算しなければならない数字なんですけれども、用地補償費として八万七千円、樹木補償費五千円、家屋移転補償費四戸、そのほか合計いたしまして十万一千八百円というのが、当時の大正五年七月二十八日の県議会の会議録におきまして承認され、これが農商務省に畜産振興のためということで、無償提供されております。間違いありませんか。
○下浦政府委員 千葉県議会での経過あるいは千葉県当局で行いました土地に対する補償費の経過等につきましては、ただいまおっしゃいましたとおりでございます。ただ、これは千葉県が直接に買収をいたしまして国の方に寄付をしたというものではございませんで、千葉県当局では補償を行いまして、直接地元の土地所有者から農林省の方に御寄付があった、こういうぐあいに聞いております。
○鳥居分科員 この畜産試験場跡地の利用につきまして、千葉県、千葉市から公園として利用をしたい、こういうことで再三にわたりまして大蔵、農林の方に陳情があったと思うのです。この畜産試験場跡地について、大蔵当局では緑地、公園として無償で払い下げるという考えはございませんか。
○吉岡(孝)政府委員 畜産試験場跡地も含めまして、筑波移転跡地につきましては、先ほど来申し上げておりますように、現在小委員会において審議中でありまして、その審議の答申を踏まえてわれわれ処理してまいるわけであります。それを無償で譲与できないかということでありますが、これにつきましては、筑波移転事業というものは、畜産試験場の移転につきましても、多額の移転経費を要しているわけであります。そういう意味におきまして、そういう移転経費を要しました国有地の処分については、原則として有償処分によるという答申も四十七年になされているわけであります。そういうことで、われわれとしては原則として有償である、ただ、すべて一〇〇%有償ということでなくて、それぞれの目的に応じた優遇措置というものももちろんあり得るわけでありますが、その点につきましては、今後審議会の意見等も踏まえて、われわれ検討してまいるわけでありますが、ただいまおっしゃいましたように、これを全部無償で譲与するというようなことはわれわれはできない、こう考えておるわけであります。
○鳥居分科員 それで、県が補償をしてそして国に提供できるような段取りをとった当時の経緯からいきますと、もちろん移転登記をして、登記上どういう手続をとったかという手続の問題はあっても、県有地を国に提供したというこの事実は間違いないと思うのです。それを県が補償しただけであって、実際には民有地を国がもらい受けたのだ。これは手続の問題であって、実態にそぐわないのじゃないですか、どうですか。
○下浦政府委員 私どもは調べました経過を実はお話し申し上げただけでございまして、その辺をどう考えるかということは、またおのずから別の問題であろうかと存じます。
○鳥居分科員 それで、これは非常に特殊なケースだと私たちは考えるわけです。調べれば調べるほど、こういうものがもともと県の土地であり、当時提供した、そういう内容のもの、またこの跡地の位置が、千葉市はすでに七十万になろうとしておりますし、昭和五十五年に八十万突破、政令指定都市、こんなスケジュールの中で、緑地が大変重要な意味を占めるわけです。首都圏整備という立場からいきましても、防災上、防災避難所として、この地域、この緑地が非常に大事な意味、それからまた市街化区域の中で残されたたった一つの緑地であるという、環境重視の点からも、環境庁あたりの意向では緑地としてどうしても残したい。国土庁の立場から言えば、首都圏整備という、こういう避難緑地としての意味、また、いま農商務省じゃありませんけれども、かつて譲り受けた農林省の立場から言っても、そういう形の地元の要望をかなえていく行き方が筋が通る、口をそろえてこういう立場をとっているわけですから、審議会で、どのような形でこれが具体的に畜産試験場跡地の問題について論議されるか、こういう意向が反映されなければならないと私は思うのです。いままでの運動、あるいはそうしたものの経緯から考えてみましても、運動そのものが超党派で今日まで進んでまいりました。これは十分そういう意味では、行政上から言えば、国の庁舎等の使用調整等に関する特別措置法、いわゆる特特会計の枠の中で縛られ、枠から外れられないのじゃないかという見解もあります。しかし、そういう十把一からげ的な適用の仕方、これはできない事柄だと私は思うのです。どうでしょうか。
○吉岡(孝)政府委員 千葉の畜産試験場用地の取得経緯については、先ほど来農林省の方から御答弁があったわけでありますが、その処分につきましては、われわれ先ほど申し上げましたように、その試験場そのものの移転に多額の経費を要する。ですから、跡地を処分して移転経費を生み出すという趣旨から、これをいわゆる特特会計で実施しておるわけであります。そういうことでありますので、この畜産試験場跡地だけがそういう取得について特殊な経緯があるから、これを特特会計でなくとおっしゃいましても、これは全体としてそういう移転事業をいまやっておるわけでありますから、これはそれを枠外と考えるわけには、われわれとしてはまいらぬわけであります。それで、全体としていま審議会で審議願っておりますその御意見を踏まえて、いろいろ処理を進めていくということであります。
○鳥居分科員 大臣に伺いますけれども、要するに審議会の中でもそれを特特会計の枠の中で——もちろん移転経費がかかるわけですから、移転経費捻出のためにはどうしてもその用地を売却する、そういう形の中で独立採算制の特別会計が成り立つわけですから、行政の行き方というのはそれをとらざるを得ない。これはわかります。しかし、行政目的のために畜産試験場として五十七ヘクタールの用地が使われてきた。今度は使われなくなった。こういう状況の中で元の地主にそれでは返そうという、あるいはそういう点について、もともと提供を受けた用地である、ほかの四十三機関のものとは全く違う状況の中にある、この用地については、十分検討の余地があるのではないですか。大臣、どうですか。
○坊国務大臣 目下審議会において検討をいたしておりますが、そういったような場所につきましてやはり統一的な検討、統一的な解釈、統一的な結果というようなものを、これはまず出していかなければならないと考えますが、しかし、地元の歴史と申しますか、それはやはり先ほども申し上げましたとおり、これは考量してまいらなければならぬと考えます。
○鳥居分科員 さらに審議会にこうした意向を反映させてほしいのですが、できませんか。
○吉岡(孝)政府委員 われわれとしてももちろんいままでの審議会にもそういう畜産試験場の取得の経緯等については御説明していますし、いろいろ先ほど来申し上げましたように、その審議会のメンバーの中には、中央審議会でいいますと知事会の代表それから具体的な処理を行います地方の審議会にはそれぞれの知事が委員として加わっておられるわけでありますので、当然いろいろな御意見というものは十分反映されて結論が出されていくということであります。
○鳥居分科員 私は、全国知事会長さんが地元の意向を反映できるかどうかという点について先ほど触れましたけれども、もうすでに中央総合公園建設促進協議会、これが昭和四十七年からできて、地元の知事、副知事、地元の市長、助役、また関係部長、こういう構成メンバーによって協議会が発足して運動しております。ですから地方における審議会でこれは十分反映できるのではないかという期待がありますけれども、ひとつ中央審議会におきましても知事会長がいるのだから地元の意向は通るだろうなんということではなくて、ぜひこの意向は伝えていただきたいと思います。いかがでしょうか。それで質問を終わりたいと思います。
○吉岡(孝)政府委員 われわれとしては審議会の御意見を十分踏まえていろいろ処理方針を決めていくということでございます。
○鳥居分科員 終わります。
○金子主査 次に、中村重光君。
○中村(重)分科員 大臣にお伺いしたいのですけれども、付加価値税の問題はもう予算委員会その他の委員会で考え方を明らかにされたことであろうと思うのですが、大蔵省は付加価値税の創設について検討をずっと進めてきている。近い将来踏み切るのではないかというようにも考えられる。それだけに中小企業者、消費者はこれは悪税であるということで非常に警戒の念を強めてきているわけですが、赤字国債、その他建設国債等を多く発行しているわけですが、それの償還のための新しい財源にいま大蔵省としては血眼になっていらっしゃるわけですが、それで避けられないというようにいまは大臣はお考えになっていらっしゃるのかどうか。どこまで検討は進んでいるのか。踏み切る意思を持っていらっしゃるのかどうか。その点ひとつ率直にお聞かせをいただきたい。
○坊国務大臣 御承知のとおり、日本の今日の財政を健全化していかなければならないということは、これはもうどうしても避けられないことだと私は思います。そのために、五十五年には特例公債というものを出さないというふうな、そこまで持っていきたいということを考えておりますので、どうしても租税収入の増収に頼らなければならないということでありまして、租税収入に頼るためには一体どういう行き方がいいかということにつきましては、税制調査会で去年の六月あたりから真剣に勉強していただいておる。そうしてその勉強の対象といたしまして、あらゆる所得税、法人税がありまして、それからまたいろんな間接税がございますが、そういったようなものを勉強していただいておる。さらにまた資産所得といったようなものも勉強の対象としていただいて、これをやっていただいておりますが、その対象の中には、当然一般消費税と申しますか、付加価値税と申しますか、そういったようなものが爼上に上って勉強されておるというのが現段階でございます。 そういったようなものについて、いかにこれを選択していくかということが、これは重大なる問題だと私は思います。その選択につきまして、これは直接税を増税していこうか、あるいは消費税を増税していこうか、あるいは資産所得を設けていこうかといったようなことが真剣に検討されなければならない。真剣に検討するといいましても、結局税制調査会で調べてもらったものは、これは国民の皆さんということになると、すなわち国会でありますから、その国会で一体所得税、法人税、これで増収を図っていった方がいいか、あるいは間接税の方にウエートを持たした方がいいか、あるいは資産所得というものに相当なウエートをかけていっていいかというようなことは、もちろんこれはのんべんだらりといつまでもそんなことを言っておるわけにはまいらない、できるだけ早くその結論も出さなければなりませんけれども、いずれそういったような材料をもって、いかに日本の税制体系というものを料理していこうかという点が問題でございまして、私は今日付加価値税をやるのかやらぬのかというふうに御質問をいただきましても、いまの段階では、やるかやらぬかにつきましては何とも申し上げる段階に参っていない。ただ、勉強の対象としては真剣にやっていただいておりますが、私どももこれを真剣に考えていかなければならない、かように考えております。
○中村(重)分科員 勉強の対象にはなっていると言うんですが、もう大分前からやっている。そのやるかやらないかという勉強の結論が出る時期は、大体見通しとしていつごろですか。
○大倉政府委員 ただいま大臣からお答えをいたしましたように、昨年の六月以来税制調査会に審議をお願いいたしております。五十二年度の税制改正の審議のために、十二月上旬で一度中断いたしておりますが、今国会が終了いたしました後に再度精力的な御審議をお願いして、ことしの秋にただいまの委員の方々の任期が切れますので、そのときには何らかの中期税制についての答申をいただきたいものというふうにお願いいたしております。
○中村(重)分科員 財政の健全化というのはやらなきゃいかぬ。それについて私どもは、今回一兆円減税の中にあれして、減税ということよりも減税と増税というような両面をもって問題提起をしたわけですけれども、財政の健全化の方途というものは、付加価値税の創設に踏み切らなくとも可能なんだという私ども確信の上に立って、付加価値税を制定すべきでないというのが考え方です。これはぜひひとつそういう方向で、付加価値税の制定だけは避けるということで対処してほしいということを要請をいたしておきます。 次に、国有財産の払い下げの問題について、いろいろな具体的な問題をもって申し上げたいこともあるんですが、時間の制約がありますから……。何回か私は、予算委員会その他の委員会で申し上げてきたんですが、私はこの国有財産というものをみだりに早く払い下げなきゃならぬということまで拙速主義でおやりになることを決して求めるものじゃない。しかし、それにしても余りにも長過ぎる。 私の町に、農林省の統計事務所の跡地がある。ことし六年目になりますか、町の真ん中ですよ。もうアベックの利用場所になって、火災の危険性もある。それは町の真ん中にあるものですから、町の美観から言っても適当でない。早く何とかしてほしいというようなことを、もう何回か実は申し上げたんですが、そうしょう、そうしよう、そうしなきゃならぬと言っておるんだけれども、一向そういうことにならないんですが、最近は長崎の十八銀行というのがあって、この払い下げを——これは準公的機関ということも言えるんじゃないか。かといって、ストレートに十八銀行にやれないので、市が一枚その中に入って、そして市の方に払い下げて、市と銀行とが財産の交換をするといったようなことはあっていいんじゃないだろうか、というような具体的な提案等もなされているんだけれども、それがなされてからでももう二年以上でしょうか、こういうことでは私は問題だと思う。やはり大蔵省は、国有財産の問題も慎重に対処していかなければならぬけれども、そういう地域に大変迷惑をかけるといったようなこと、これを避けるために最大限の努力をしていくという態度がなければいけないと思うんだけれども、これは大臣というよりも、基本的な姿勢の問題ではなくて具体的な問題ですからお答えいただけますか。
○吉岡(孝)政府委員 ただいま御質問のありました長崎農林統計情報事務所の移転に伴いまして、その跡地が四十七年の末に跡地になって、そのまま未利用な状態になっているわけであります。そしてその跡地につきまして、当初十八銀行が支店の移転用地として使いたいという要望があったことは承知しております。ただ、御承知のように、会計法上制限がありまして、いわゆる随意契約により特定の相手に売却する適格者というのは制限されておるわけであります。この十八銀行そのものは、いわゆる随契の適格者にならないということで、その跡地を直接十八銀行に払い下げることはできないということで、ずっと難点があったわけであります。それで、いま先生二年ほど前とおっしゃいましたが、昨年に市の方から、十八銀行の支店を移転して、その跡地に児童公園のようなものをつくりたい、それの移転代替用地として市がその事務所の跡地を取得したいというお話が参ったことは確かであります。 それで、現在そういった市の提案に対しまして、われわれとして、そういうように市が移転代替用地として取得する、これは市が直接それを使うんではなくて、依然として使うのは十八銀行の支店の用地になるわけであります。そういう意味でありまして、それが現在の会計法なり予決令それから臨時特例というのがありますが、その体系から随意契約の適格になり得るかどうかということをいま担当部局の方と鋭意協議中であるので、しばらく御猶予を願いたいと思います。
○中村(重)分科員 私は大蔵省にも言ったわけなんです。この問題で具体的な話をしたのは確かに昨年です。その前に市の方と十八銀行から申し出があっておった。ところが財務事務所の段階ではもう二年になっちゃうんですよ。だからいま次長がお答えになったようなことは、行政財産じゃなくて普通財産ですからね。それが同じようなことを昨年私が言ったときにも答えられた。それが一向進んでない。迷惑なんだから早く結論を出してください。そういうことで、不可能じゃないのでしょうから、市としてもいまの十八銀行を児童公園にする代替用地として、市がしたがって統計事務所の跡を引き受ける、こういうことなんだから、可能でしょうからね。不可能だったら不可能だとぴしっと言ってもらわぬといけないですよ。長く町民の批判も、私が自分の町内なものだから、私にやかましく言ってきている。国会議員なものだから何でも片づけなければならないのだと言って、私も当の責任者にされまして非常に困っているのです。無理もない、年じゅう現場を見ているのですから。ですから早急にひとつ処理していただきたいということを要請をしておきます。お答えありますか。
○吉岡(孝)政府委員 ただいま申し上げましたように、早急に関係部局との協議を経まして結論を出していきたいと考えております。 それから、先ほど来跡地がいろいろ問題になっておるということでありますが、それにつきましては、われわれの方としても建物内に立ち入ることができないように閉鎖するとか、それから警備会社に委託して警備をしてもらっているとか、その辺については十分配慮しているつもりでございます。
○中村(重)分科員 つもりだろうが、私は自分の町だからよく知っているので、時間が惜しいからもうこのためにやりとりしません。 次に、建設国民健康保険組合のことなんだけれども、これは御承知のとおりまだ臨時調整補助金ということで、私もこのことについては大臣にも予算折衝の段階で大いに奮発してもらいたい、こういうことで、これは百七十億ぐらいになりましたかな。これだけの金額になるともう臨時調整補助金なんという臨時ということは適当じゃない。これはもう当然法制化が必要であろうというように私は思います。これに踏み切ってほしい。そこで、大蔵、厚生両省から端的にひとつお答えいただきたい。
○舘山説明員 国民健康保険組合に対する国庫補助につきましては、先生御指摘のように臨時財政調整補助金が出ているわけでございまして、その額は昭和五十二年度は百七十億円ということになっております。国民健康保険組合につきましては、財政力格差が市町村以上に存する現状から見ますと、一律にこれを引き上げることについてはかなり困難があるというように考えておりまして、現在はそれを財政力格差から見て、財政力の脆弱な組合に対して重点的に補助をするという方針をとっているわけでございます。しかし、先生御指摘のように、組合の財政を恒常的に安定させるために税率を引き上げるということの必要性につきましては、私どもも今後の問題点としては十分あると考えて検討してまいりたい、かように存じております。
○中村(重)分科員 それは型どおりに言えばそういう答弁だろうけれども、もういまさら、これからも臨時調整じゃないじゃないか。百七十億も二百億も、これはずっとふえていくことは間違いないので、またふえていかなければならないので、当然これは法制化すべきですね、恒久的なものだから。こういうのが臨時ということであってよろしいのかどうか、大蔵省の見解はどうでしょう。
○加藤(隆)政府委員 ただいま厚生省からの答弁があったとおりだと思います。
○中村(重)分科員 そうすると、法制化の必要なし、やはり臨時調整という形でいくことが適当であるという考え方ですか。
○舘山説明員 先ほどもお答え申し上げましたように、その点については今後とも十分検討する必要があるというように考えております。先生御指摘の問題につきましては、現在の国保組合の財政状況から申しますと、各組合間に財政力のバランスがはなはだしいということから、具体的な論議になりますと、実際どうすればいいのかということについてはかなり問題があるという点を踏まえて検討いたしたい、かように存じております。
○中村(重)分科員 次に、中小企業に対する融資の問題でいろいろ申し上げたいこともあるのですが、時間がありませんから、その中で特別高度化資金とマル経資金の問題について見解を伺いたいのだけれども、マル経資金というのは商工会議所とかあるいは商工会で取り扱っている。ところが、たてまえとしては、申し込みがあって、商工会議所あるいは商工会は指導をしなければならぬ。それが六カ月ということになっている。申し込みがあって六カ月問も、まあ実際は六カ月はやっていませんよね、やっていないのですが、たてまえはそういうことになっているわけです。六カ月かかったって一向構わない。そんな悠長な融資を申し込んでいる者はない。早くしてほしい、もっと償還期限を延ばしてほしい、それから貸付金額もふやしてほしい。今度若干手直しをいたしましたが、それとても厚生省は五年の要求に対して三年六カ月、通産省は三年六カ月の要求そのままということになったが、金額は依然として少ないですね。当然この融資の改善、それから商工会議所とか商工会でいろいろチェックするのではなくて、ストレートに国民金融公庫でもって融資をしていくということでやってよろしい。講習ということはたてまえであって、実態は特別なものというものがあるわけじゃありませんから、これはもうその段階ではないでしょうか。大体これをやることを大蔵省が余りお好みではなかったのに、われわれも置かれている中小企業の立場から何とかしてやれということで強く要求をいたしまして、大蔵省も渋々と踏み切った。大蔵省にとっては余り好ましいしろものではない、こういうことなんです。であれば、なおさらそういう六カ月なんということになっている回りくどいようなやり方じゃなくて、ストレートでやることが好ましいと思うので、端的にお答えいただきたい。
○後藤(達)政府委員 もう先生に申し上げるまでもございませんで、この小企業経営改善資金につきましては、制度の趣旨が商工会議所あるいは商工会の指導と相まちましてその企業の経営改善を図ろう、こういうたてまえでできてきておるものでございますから、やはりそこの商工会議所等の指導と一体になって運用するということが制度の効果を上げることではないか、こういうふうに考えております。ただ、いま御指摘の大変時間がかかる、こういう点でございますが、商工会議所の指導関係等につきましてはむしろ通産省の方からお答え申し上げる方がよろしいかと思いますが、そこの申請が出てまいりましてから、公庫の中の事務扱いといたしましては、こういう指導もあることでございますから、公庫の審査などがダブったりしないようにということは指導いたしておりまして、そこの期間は他の一般貸し付けに比べますればかなり短くなっておる、こういうふうに考えております。 なおもう一つ、そういうことがなしで一般貸し付け、普通貸し付けの方をもっとスムーズに運ぶべきではないか、こういう御意見かと拝聴いたしたのでございますが、そのあたりも国民公庫が順便にそういう中小企業者に対しまして資金を提供できますように、手続を早くやる、審査を早くやるということは指導してまいっておりまして、現状、金融緩和というようなこともございますけれども、その所要期間というのは二十日強程度、三週間程度というところまで勉強してきておるように存じております。なお、今後もその手続等を速めることにつきましては一層勉強してまいりたい、こういうふうに思っております。
○中村(重)分科員 特別の指導というものがあるわけじゃないのですよ。御承知のとおり商工会指導員、経営指導員等があって、これはまる抱えで国と県とで給与を出しているんだから、絶えず指導しているわけです。だから、この金の融資申し込みがあっても特別の指導があるわけじゃない。端的に言うと、これは民商対策ということでそういうことをやったのです。もういまはそういう段階じゃないじゃないか。そういうことはやらないで、もうストレートで融資をするということ、あるいは地方自治体を窓口にしてやらせるということの方が、より好ましい。当時は民商対策ということであったやに伝えられておる。だと断定はしません、そういうやに伝えられてきたんだけれども、いまのやり方のためにいま新たな弊害が出ています。だからそういうことは改善をする必要があるということを申し上げたい。何かありますか。
○松尾説明員 推薦の面の問題でございますので私の方からお答えさせていただきますが、まさにいま先生御指摘がございましたように、商工会、商工会議所というのは常時指導をやっておる。したがって、まさに先生おっしゃいましたように、融資の推薦の依頼が出てから、それから指導を始めるということではなしに、それまでに指導をやっていてつかんでいる経営の実態を踏まえて、それで推薦が出たら速やかにこれを判断するのがたてまえでございます。中には、これまで指導を受けてなかったというのが出てまいりますが、その場合には、経営の実態が非常につかみやすいものについては極力早目にやるということもやっておりますが、しかし、六カ月の経営指導というのはたてまえでございますから、つかみにくいものについてはやはり六カ月かけてきちんとつかまなければならないということだろうと思います。 ちょっともう一言だけでございますが、経営指導が必要なゆえんというのは、これは非常につかみにくい、要するに貸していいものやらいけないものやらつかみにくい、しかも小企業者で経営内容が非常にはっきりしないというものに無担保保証でお金を貸すわけでございますから、これはそういう経営指導というようなきめの細かなところを通じて、帳簿をつけたりするところから実態をつかまないとなかなか金融に乗りがたいということでこの制度をつくったということからいたしますと、やはり経営指導と結びつけるという点がポイントになろうかと存じます。
○中村(重)分科員 私どもは直接これに取っ組んでいますから、何でもよくわかっておるのです。ただ大蔵省にこの際——大蔵省に商工委員会においでていただくことがえらい方はなかなかないもんで、この予算委員会の分科会か何かでやる以外にないわけだ、それで申し上げるので、十分実態に即したやり方をしてほしいということを申し上げておきます。それから内容の改善もしてほしい。 次に、歩積み両建ての問題についてお尋ねいたします。 最近の拘束預金の実態はどうなのか。大蔵省の調査と公取の調査が違うのです。これは大蔵省は銀行から報告を求める、公取は中小企業者にアンケートをとる、そこに違いがあるということだろうと思うのですが、時間がございませんから私から一応全部申し上げてお答えをいただきます。 なるほど改善はされてきているようです。全体的には改善はされてきているようですが、これをちょっと部分的に見てみると、小零細企業というものの歩積みの比率は依然として高いです。これが一番問題なんです。大臣、特にこの点はお聞きください。歩積み両建てを取られて一番困る零細企業、こういうものに何とか歩積み両建てが軽くなるようにしてもらわなければならない。全く歩積み両建てというものをしないわけにはまいらないでしょう、それはやはり債務者の義務というものもありましょうししますから。これは大蔵省も適正基準というものをお考えになっていらっしゃるのでしょうから、その適正基準というものはどういうことなのかということ。 それから、小零細企業にそういう歩積み両建てというのが非常に多いが、これをどう改善なさるか。信用組合とか信用金庫というのがこの歩積み両建てが極端に高い。その対象はやはり小零細企業ですから、私は具体的な数字をもって申し上げているのですけれども、その面からだけでもこれは考えられますね。これは利息も高いですな。だから信用組合とか信用金庫にはやはり低コストの原資を与えてやるということでないといけない。政府から低コストの原資を与えていくというようなことを局長、これは局長というよりも大臣、特にこの点は配慮される必要があるのではないかということです。 それから、地方銀行のこの歩積み両建てというのが非常に低いのですね。これは預金だけを取って、償還、還元をしていないのだろうと思われる。いわゆるコールに出すとかあるいは公社債を引き受けるというようなことで、肝心の中小企業なんかに対する融資が非常にシビアになっているのではないかというようなことが考えられるから、こういう点は改善をしていく必要があるだろうというふうに思います。そこで、いま申し上げたことに対して、いわゆる拘束の適正水準というものはどうか。 それから、狭義の拘束預金は低くなったけれども、いまにらみというのがふえてきている。それはだめだぞとは言わないのだけれども、引き出しに行くと、銀行員がいやな顔をして引き出すに引き出せない、もう渋々引き出さないでがまんをするといういわゆる新たな手口ですね。これは巧妙なんだ。いわゆるにらみをきかして引き出させない。この比率が、公取は一六・八%、あなたの方が一〇・九%だとかということになっている。このにらみを何とかなくさなければならぬ。そうして、いわゆる当不当があるのだから、不当なものはなくして当然なものに切りかえていくという指導を強力になさる必要がある。そうすると、その当、適当な水準はどうだという問題が出てくるのですが、その考え方。 それから、先ほど申し上げた零細企業、それから信用組合、信用金庫、これに対する対策、それらをひとつお答えいただきたいと思います。
○後藤(達)政府委員 歩積み両建て問題につきましての改善の方向についての御意見は、基本的にまことに私もおっしゃるとおりだと思います。いま御指摘のように、当面の拘束預金問題の一番問題になりますのは、御指摘の公取の調査あるいは私どもがいたしましたアンケート調査等からもうかがわれますように、にらみ預金の問題だと考えております。したがいまして、この点につきましては非常に個々の事情に即した厳密な指導をやっていかなければいけない、こう考えまして、実はにらみ預金というものをなくすための非常に具体的な点にまで立ち入りました方向を示しまして、いま具体的な準備を進めておるところでございまして、来年度からこれをなくすような施策を完全に実施をいたしたい、こう考えております。具体的なやり方としましては、その基準に即して、私どもの行政検査を通じまして厳しく指導してまいる、こういうことに尽きるかと思っております。 それから、それに伴いまして適正なこの基準はどこに置いておるか、こういう御指摘でございますが、基本的に申し上げまして、私どもは債務者の意に反して預金を拘束するということはいけない、こう考えております。ただ、それでは具体的な基準をどう決めるかでございますけれども、数字的な何%までだというようなことを決めますと、逆に、そこまで置かなくていいようなものをそこまで置いてもいいのではないかというようなことになりますので、ただいま実施しております基準は、これもすでに先生御案内かと存じますが、即時両建てというものはすべていけないということと、過当な歩積みは全部いけない、つまり、たとえば預金担保というようなことはしばしばあり得ることでございますけれども、そういうことも原則として即時両建てになるようなのはいかぬ、こういう基準をこしらえておりまして、あとは現状に即して指導をしておるということでございます。 それから、改善方法につきましては、先ほど申し上げましたように、にらみ預金を中心としてこれからやってまいりたいと思います。 それから、地方銀行等がむしろ金の運用として還元ということを行っておるのではないかという点でございますが、総体として見まして地方銀行の融資の還元割合、コール等の流動資産に対比します貸し付けに回す金額の割合、これはそう変わってはおらないのでございますけれども、ただ最近のところ、特に地方銀行の場合には、地方団体の資金需要におこたえしていかなければならないという要素がございますので、中身としましては、企業に回る資金とそういう公共的な方へ回る資金との割合は、公共的な資金の方に回る割合が高くなっております。幸いただいままでのところ企業の資金需要が落ちついておりますので、これは順便にそれぞれ流れているかと思います。ただ、コールその他の方に回す資金の方でございますが、金融機関としては一定割合を流動的な資産で保有しておらなければならないということでございますので、各銀行とも大体二割強程度の流動資産は用意をいたしておりますが、その中でコールに運用しておるものは先生御指摘のようにもちろんあるわけでございまして、それは現在のところ過大になっているということはないと思っております。全体としましてはほぼ適正な水準にあるように私は認識をいたしております。 それから、信用金庫、信用組合のコストが高いという点でございますが、これは独立の自己責任を持って経営しておりますそれぞれの組織のたてまえといたしまして、それぞれの経営者が経営の効率化、経費の節減というところに一層努力をするということを私どもは指導いたしております。全体の金利水準が比較的高く、コストが高くなっておるものでございますから、その努力はなかなか大変ではあろうかと思いますが、なお一層経営効率化の努力を進めますように、私どもは指導してまいりたい、こう考えております。
○中村(重)分科員 歩積み両建ての問題は、大臣から最後にひとつ。
○坊国務大臣 歩積み両建ての問題は、もう長い問金融界にわだかまっておる、われわれにとりましてもこれは大変不愉快なことでございまして、これを自粛させていくということが非常に大事なことでございますが、先ほど来銀行局長がお答え申し上げましたとおり、大蔵省も中小企業に対してアンケートをとったりいろいろな実情、実相というものをつかまえまして、いま仰せられましたにらみ預金といったようなものも歩積み両建てが生じてくる一つの大きな原因になっておろうと私は思いますが、ここいらのところへ、何とかしてこれにメスを入れてという強制的なわけにもまいりませんけれども、よく指導をしてまいりまして、何とかこれを解消してまいりたい、鋭意努力を続けてまいる所存でございます。
○金子主査 次に、小川新一郎君。
○小川(新)分科員 私は、米軍基地の跡地利用問題についてお尋ねをいたします。 米軍基地は順次返還されてきておりまして、関係自治体及び地域住民は長い間のこの基地の持つ特別な制約から解放され、基地の返還に大いに感銘しております。しかし、基地の跡地利用問題については、大蔵省から三分割有償化案が示されて、国と関係自治体の意見が全く対立しております。 そこで大臣、国の基本姿勢としては自治体や住民の意向を尊重すべきだと思うが、どうお思いでしょうか。
○坊国務大臣 おっしゃるとおりでございます。
○小川(新)分科員 国の基本姿勢としては自治体や住民の意向を尊重する、これは大臣もいまお認めになったとおりであります。 大蔵省の三分割有償というものは、一つは、跡地利用について地元の利用地域、国、政府関係機関の利用地域、そして三番目には跡地利用を留保する地域、この三つの種類に分割されております。 跡地の処分に当たっては原則として有償とし、現行の優遇措置は二分の一を限度とするとなっておりますが、全体の返還地域における留保地域というのは面積は幾らでありますか。
○吉岡(孝)政府委員 原則としましてその三つに分けまして、ただいまおっしゃいましたように三分の一を留保地域にしていきたいということであります。ただ、それはあくまでも原則としてでありますので、具体的なその利用計画につきましては、これから各地元と話し合って決めていくわけでありますので、頭から幾らの留保地ということを決めてかかっているわけではありません。
○小川(新)分科員 そうすると、留保地域は三割とは限ってないのですね。
○吉岡(孝)政府委員 原則として三分の一ということでありますので、必ずしも厳密に三三・三%は必ず留保地としてとるということでもありませんし、それからいわゆるその他の地方公共団体が利用する部分につきましても、それから国なり政府関係機関が利用する部分につきましても、当面すぐ具体的な利用計画がない、使いたいが遠い将来のことであるというものにつきましては、性格的にはその時点においては依然として留保されるわけであります。結果的には、留保地というのはそういうものも含めたものがその時点における留保地として存在することになるわけですから、必ず三分の一より少なくなるとも言えないし、それから必ずしもどんぴしゃそうであるとも言えないわけであります。
○小川(新)分科員 それは確かにそうですけれども、そうすると、地方公共団体は留保地域を含めて利用計画を練って、その利用計画が都市計画地域や市街地再開発の中に含まれたときには大蔵省はいややとは言いませんな。
○吉岡(孝)政府委員 そもそも三分割方式といいますのは、そういう首都圏における貴重なる返還跡地につきまして地方公共団体の利用要望があり、それから残り少ない国有地でもありますので、国なり政府関係機関としてもどうしてもこれを使いたいという要望がある。それから将来はこれだけの大規模な国有地が発生することは望めないという趣旨から、当面全部利用計画をつくってしまうんでなくて、後にも保留していこうという趣旨でありますから、そういう枠組みの中で十分地元の利用計画につきましてはわれわれとしては話し合って、その具体的な計画をつくってまいりたいということでございます。
○小川(新)分科員 三全総でこういう問題は議論されているんですか。
○吉岡(孝)政府委員 三全総の中で具体的に返還基地跡地についての議論がされたということは聞いておりません。
○小川(新)分科員 大蔵大臣、三全総でこれを入れますか。
○坊国務大臣 関係各省と相談をいたします。
○小川(新)分科員 これは初めての大臣の答弁なんですが、三全総に米軍基地跡地利用を計画編成の中に入れるということは、きょう初めて私も聞いたわけでございますので、これは非常に大事な発言だと思います。 次に、防衛施設庁にお尋ねいたします。 関東平野地区における米軍施設の整理統合計画、いわゆる関東計画にかかる費用は一体どのくらいありますか。
○近藤説明員 関東計画に基づきます施設工事の全体経費につきましては、事務費を含めて約四百三十億円でございます。
○小川(新)分科員 関東計画に基づく米軍基地の跡地利用について大蔵省の示す三分割有償案による特定国有財産整備特別会計、特特会計にどれくらい収入があるんですか。
○吉岡(孝)政府委員 関東プランに基づく跡地につきましても、具体的な利用計画はこれからつくっていくわけであります。 それからこの処分条件につきまして前にも申し上げましたとおり、公園ならばその半分有償で、半分は無償貸し付け、それから高校などは二五%の減額という統一基準をわれわれ提案しておるわけでありますが、具体的な利用計画が決まりませんので、それによる全体の収入が幾らになるかというのはまだ申し上げる段階に至っていないわけであります。
○小川(新)分科員 特特会計の全体の赤字は幾らですか。
○吉岡(孝)政府委員 特特会計の全体の赤字といいますか、五十二年度につきましては、いわゆる赤字ということではありませんが、処分収入によって賄えない部分というのは、制度的に一般会計から繰り入れることができるということになっております。その意味で、五十二年度の特特会計全体として、これはいろいろ財投資金からの借り入れ金利等の負担もあります。そういうものを含めまして、全体六百七億の一般会計からの繰り入れを受けております。
○小川(新)分科員 六百七億というのは、厳密に言って赤字だと思うのでございますが、その赤字の原因は何か、これを明確にできますか。
○吉岡(孝)政府委員 この特特会計といいますのは、米軍基地跡地の移転計画だけでなくて、一般の庁舎の移転計画もありますし、それから現在の中で一番大きな事業としては筑波への研究学園都市、それの施設の移転事業があるわけであります。そういうことで、全体としまして跡地の処分では賄えない分、それから跡地の処分がおくれているためにいろいろ金利が発生してきます。そういう分については、一般会計から当面資金繰りとして繰り入れを仰ぐというシステムであります。
○小川(新)分科員 そういった赤字を埋めるために、国有財産の返還ということで跡地利用に充てるようなことはないのかどうかということでございますが、約二千ヘクタールの用地があり、関東返還計画についてその所要経費を五百億円とすれば、いま四百億と言っていましたが、これを単純計算しますと、一平方メートル当たり二千五百円となります。二分の一の面積としても、一平方メートル当たり五千円で処分するということになりますが、いま私がこれでやっても五百億、まあ赤字が六百億ですね、六百億生じることになるのですが、大蔵省の示してきた三分割有償化案は、基地跡地以外の一般の国有財産を整備する特会計の赤字分を地元自治体に負担させようとするものでないのかどうか。この辺の有償の根拠が自治体に明確に理解されてないやに聞いておりますので、その部分をこれはひとつ明確にしていただきたいと思います。
○吉岡(孝)政府委員 この米軍基地跡地の処分につきまして、原則として有償処分とすることにしておりますのは、決して筑波移転事業なりその他の赤字をこれによって補てんしていこうという趣旨に基づくものではありませんで、米軍基地跡地自身につきまして移転経費がかかっておる。それから、これだけの広大な国有地でありますので、それを全部優遇措置をいろいろ講じて無償にするということになりますと、同じ小学校なり公園をつくるという緊急の要請のある他の市町村とのバランスもあるということから、われわれとしては法令上認められている優遇措置の適用の限度を統一していこう、こういう趣旨に基づくものでありまして、決してこれによって筑波移転事業の赤字をカバーしようというような意図を持っているものではございません。
○小川(新)分科員 これは大臣、大事な問題ですから御答弁いただきたいのですが、いまそういう御答弁をいただいたのですが、元来、外交、防衛など国の事務として国の負担で解決すべき問題というものは、米軍施設の整理統合などのような費用は、これは地元自治体に肩がわりをさせるという考え方で跡地の利用計画をつくったり、その金を一先ほど申しました防衛施設庁から答えをいただいた金額、これを地元自治体に負担をさせるための三分割有償化案というようなことがあってはならないと思います。いかがでしょうか。
○坊国務大臣 この問題は日本全国にある問題ですから、そこでひとつこれを統一していこう、こういうことで、カバーしていこうというようなところに出発したものではない。とにかく統一をしていきたい、こういうことで始まったことであるわけであります。
○小川(新)分科員 何を統一するのですか。
○吉岡(孝)政府委員 先ほど来申し上げておりますように、いわゆる法令上認められております無償貸し付けとか減額売り払いとかそれの優遇の、全部無償ではなく、それから減額も法律で決められておる限度いっぱいではなく、その適用の限度を統一していこうということでございます。
○小川(新)分科員 余り自治体に対して説得力のある説明とは言いかねるのですが、地元の基地跡地関係自治体の人たちが、こういった返還に伴うところの大蔵省の諮問機関の審議会とかそういった問題に入っていない、そういうところから、地元の声が十二分に吸い上げられた中で有償三分割案というものが突然出てきたというふうな印象を与えているわけですから、この三分割有償案は、地域の人たちや、また国有財産法や国有財産特別措置法によって保障されている跡地処分の優遇処分を切り下げ、米軍基地の移転集約に要した費用を地元自治体に負担させるという考え方が自治体にひどくあるわけですね。この考えを、誤解と誤解であったのではならないという大所高所の上に立っていま質問しているわけでございますので、こういったものを明確にしない限り、やはり地方自治の本旨、憲法九十二条で言われている自治の本旨の問題にまで入ってくるということを考えたときに、自治体や住民の合意を得るためにも大蔵省は、特定国有財産整備特別会計法、すなわち特特会計法においての関東計画に関するものと一般の国有財産とに分けて、特別会計の内容をだれにも納得できるように公開すべきである、こういう考えを持っておりますが、これは大蔵大臣、いかがでございますか。これは大事なことだから大臣に聞きたいのですけれどもね。
○坊国務大臣 所要の特別会計の内容は国会へ出させていただいております。
○小川(新)分科員 そうすると、米軍跡地に関する方の特会の内容も全部公開していただけますか。
○吉岡(孝)政府委員 個々に公開ということでなくて、特別会計の中身の主要項目ごとの内訳というのは、すでに国会の方に御提出してあるはずであります。
○小川(新)分科員 そういうものを見て、自治体としては当然理解を高めなければならないのですが、その辺のPRが欠けていると思いますので、これはひとつよろしく御配慮をいただきたいと思います。 さて、次に、有償化については、土地の評価価格は一体何を基準にして決めるのか。御存じのとおり、三つか四つ査定の方法がございます。民間の売買価格なのか、大蔵省の路線価格なのか、これは財産相続等で使う価格です。または自治省の言う固定資産税の評価額なのか。または国土庁、建設省が示している地価公示価格なのか。または住宅公団が最近取り入れております家賃選定に関しての逆算方式地価方式価格なのか、何をもって根拠としていくのか、これが第一点。 第二点は、大蔵省は地価公示価格より高まった値段で買ったことはあるのかないのか。
○吉岡(孝)政府委員 国有地を売り払う場合とか、それから逆に国が土地を買う場合の評価に当たりましては、一定の評価基準を設けてやっているわけであります。それで、具体的に宅地の場合について言いますと、一つは、相続税、固定資産税課税標準価格をもとにしまして、これに一定の修正率を乗じて算定した価格を基礎にします。それからさらに、近傍類地の売買実例から算定した価格、それから次に民間精通者の鑑定評価額というものを求めます。以上を総合勘案し、さらにこれに、近隣に地価公示法に基づく標準地の公示価格または国土利用計画法に基づく基準地の標準価格というものがありますれば、これらとの均衡を図って評価をしておるという方法になっております。したがいまして、この公示価格との関係につきまして十分均衡を図っているわけでありますが、公示価格は一種の指標ということでありますので、これをどんぴしゃ上回ったものがないかと言われますと、われわれは一応の指標としているものでありますので、そこに若干の格差が生じている例はあり得ると思います。
○小川(新)分科員 そういうことは私どもは納得できません。あなたのおっしゃるようないろいろな路線価格というものは、高低の差が非常にあるわけです。その高低の価格の差がある中でも最も低いのは自治省の固定資産税に対する評価額、まずはこれで買ってくれとぼくは言っているわけじゃないのです。建設省の地価公示価格というのは、公開する一応の価格です。地価公示価格というのは、こういった路線を全部集めて集約して、割って足して引いて、そうして地価公示価格が出るんじゃないですか。その地価公示価格を上回って大蔵省が買っている例があるなんというのは問題じゃないですか、これは。われわれ民間では、いま地価公示価格を上回って買った場合には、二千平方メートル以上は国土庁の介入が出てくるでしょう。しかも、あなたの方で、私が先ほど聞いたときには、地価公示価格を上回った例はないという御答弁を私の方で聞いておるのです。地価公示価格を上回った例はどこなんですか。
○吉岡(孝)政府委員 この地価公示価格の性格につきましては、われわれ関係省等の意見も伺っているわけでありますが、これは、いろいろそういう一般の指標としての性格を持っているわけであります。だから、一銭一厘これを上回ってはいかぬという性格のものではない、こう承知しております。そういう意味で、もちろん実際それとの均衡を十分図っておりますが、そこに一銭一厘も格差が生じてこないかというと、そういうことは言えないということを申し上げているわけであります。
○小川(新)分科員 そうしますと、地方公共団体が大蔵省から買い上げた例で、平米当たり、一平米ですよ、まさか一万円も違いが出るようなことはないでしょうな。一平方メートル平均一万円ということは、一坪三万三千円上回る価格ですよ。こんな高い値段で買った例はないですか。
○吉岡(孝)政府委員 具体的にどういう場合かわかりませんが、一平米当たり一万円も格差が出るということはあり得ないと考えております。
○小川(新)分科員 それでは私の方で申し上げますが、所沢市泉町千八百四十一の三、同じく、全部所沢ですが、中新井三の八百八十五から四十六、若松町千百十六番地から二、若松町千十五から一、平均六万四千五百円、六万三千円、五万三千五百円、四万円、合算しまして五万五千二百五十円、こうなっておる。これを幾らで地元が買いました。
○吉岡(孝)政府委員 その具体的な、いまおっしゃいました地番の土地については、現在手元に資料を持ち合せておりませんので、後ほどお答えいたします。
○小川(新)分科員 あなた方が払い下げた価額が、平均して五万五千二百五十円の地価公示価格に対して、県立北高等学校用地として県が買った値段が六万一千四十円。それから、これは大蔵省ではございませんが、日本住宅公団用地として、公示価格が五万五千二百五十円です。これが公団で払い下げられたのはやはり六万四千八百三十円。 大臣、私は、大蔵省が率先して地価公示価格を破るような、地価を引き上げるような高い価格で公共用地の売買がなされることに危惧を抱くとともに、跡地払い下げが何で一体払い下げられるかということをいま改めて提起をしておりますから、私はこのことを、いま決算委員会じゃございませんから、どうだこうだと、責任をとれと言っているんじゃないんです。こういう実例もままあるのです。たくさんの中にはそういう事例もあるでしょう、私は認めます。だから、この三分割有償方式については、一番安い路線価格でひとつ地元にお譲りいただけるのかどうか、または地価公示価格は絶対上回らないのだろうかどうか、こういった価格の問題についてお尋ねをしておきたいと思います。
○吉岡(孝)政府委員 先ほど申し上げましたように、国有財産を処分したり、それから国が買ったりする場合の評価につきましては、そういう固定資産税なり相続税の課税標準価格を基準にして、それに一定の修正をして求めた価格、それから現実の近傍類地における売買実例、それから民間の鑑定評価に基づく価格というものを総合勘案して、公示価格なり標準価格というものとの均衡をとって決める、いわゆる適正な時価がすべての基準になりますので、われわれとしてはそういう適正な時価の算出方法といたしましてそういうような総合的な観点から一定の基準を設けてやらざるを得ないということでございます。
○小川(新)分科員 そういたしますと、大蔵省の路線価格というのと地価公示価格とはどっちが高くつくのですか。
○吉岡(孝)政府委員 いま路線価格とおっしゃいましたが、税法の方の問題にかかりましては、私、所管ではありませんのでお答えできかねますが、実際に国有財産を売るとかいう場合の評価額、その問題につきましては、先ほどお答えしましたように均衡を考慮しておりますが、その公示価格というものを指標として考えておるわけでありますので、一銭一厘どんぴしゃそのとおりになるということはあり得ないということでございます。
○小川(新)分科員 そうじゃないのですよ。そんな一銭一厘どんぴしゃりなんてぼくは言っているのじやないですよ。あなた方が財産相続税やなにかでいろいろととったり売ったりする価格と地価公示価格とはどっちが高いのだと言うのです。概算で聞いているんだよ。そんな一銭一厘どうだということを聞いているのじゃないのです。
○吉岡(孝)政府委員 一般に、税法の課税標準そのものの価格と公示価格と比べますと、そういう税の方の課税標準価格の方が下回っていると承知しております。
○小川(新)分科員 だから、私はさっきからそれを言っているわけですよ。自治省の固定資産税の評価額はもっと低いのですよ。そういうものを勘案して、それで買ったり売ったりはできないから、そういうものを、あなたが言ったようないろいろなものを含めて、しかも近傍類地の取引価格、地価鑑定士によるところの鑑定価格、そうして合算していろいろなものをつくるわけです。そうしたものが大体この地価公示価格なんだよ。その地価公示価格というのが全国に公示されるから地価公示を言うのです。大蔵省の安い路線のやつを公示したのじゃ、その値段で買うのじゃないか、固定資産税の評価をするための路線価格の公示がいいのだなんということになったら地価が大混乱を起こすから、建設省で統一見解を出して公示しているわけです。だから最低それを上回らないようにしなければいけないのですよ。しかも、それを上回って地方公共団体に売りつけたり、そういう例があるからいま一例を引いて言っているのだから、まずそれをひとつ厳重にしていただかなければならぬという一例がある。しかも、地価公示価格でもしもお買い上げいただけるということになると、これは大変な負担になってしまうので、その辺、何で買い上げるかということは、いまあなたがおっしゃったことを地元地方公共団体は認識するでありましょう。しかし、それだけの金が払えないときには、跡地の払い下げを受ける自治体に対して、用地費として補助金もしくは長期低利の地方債、これは認めてくれますか。
○津田説明員 地方団体の用地の取得につきましては、御承知のとおり一般的な公園あるいは義務教育等に用地補助がございますが、原則としまして地方債で手当てしておる、こういうような状況でございます。 地方債の手当ての仕方といたしましては、当該年度に事業をやるものにつきましては、たとえば公営住宅債だとか公園債だとか、そういうもので手当てし、なお当該年度にやらなくても、五年内に整備計画を立ててやっていく、整備していく、こういうようなものにつきましては、公共用地先行取得債、かようなもので処理しておるわけでございます。 公共用地先行取得債は、国土利用法のいわゆる買い上げ措置、それには政府資金等は充当できますが、全般的な現在の政府資金の枯渇の状況等もございまして、大体民間縁故債、かようなことで措置されるわけでございます。
○小川(新)分科員 でありますから、大臣、いま私が聞いているのは、こういった普通の例を挙げて聞いている。軍用基地として長い間公害を発生し、都市計画を妨げ、当該地方公共団体の財政、行政を圧迫し続けてきた。三十年間日米安保条約のもとで協力をし続けてきた自治体に対して、普通一般の公共用地取得に関する措置しか講じられないということは余りにも残酷です。でありますから、われわれは縁故債の消化に対して、いまの公営企業金融公庫を改組して、少なくとも私が予算委員会で言ったような地方公共団体金融公庫に改組すべきである、こういう理論に発展するのでありますけれども、きょうは時間がありませんからそこまでいきませんが、何らかの措置を、この三分割有償払い下げの基地跡地に対して財政の援助を与えていただけるという御確約をいただかない限り、地方公共団体は果たしてこれだけの消化ができるかどうか、非常に赤字をこうむっている狭山や東松山、所沢、朝霞、志木及び米軍跡地のところでジョンソン基地とか、大きな基地を抱えている神奈川県の座間とか、そういった地方公共団体の決算を見ればわかるとおり、一体買い上げられるのかどうか、こういった問題に十二分に御配慮を賜りまして、私は、何らかの措置を講じていただかない限り地方公共団体関係者は納得できないんじゃないか、こういう理論を持っておる一人でございますので、御答弁をいただきまして、あと私どもの坂井君に譲りたいと思います。よろしくお願いいたします。
○坊国務大臣 五十二年度予算編成に際しましては、公営企業金融公庫はその機構を改正するというところまでは参りませんでしたけれども、地方債につきましては十分の配意をいたしまして、今後この問題につきましてはなお研究、勉強をしていこう、さらにまた、大蔵省と自治省との間で相談を続けていこう、こういうことに相なっておるわけでございます。
○小川(新)分科員 勉強をし、前向きにかつ前進をする。いつも自治省と大蔵省の問題になりますと、最後の予算編成の場面になると、自治省は押し切られてしまう。私ども自治省とは当該委員会だからここで言いたくないけれども、もっと強く、きょうの答弁だって、いいことばかり並べ立てられたのじゃ、大蔵省は納得しちゃう。大変だということを、事例を出して、しかも起債については、縁故債なんというものは、埼玉県で北陸銀行の縁故債を求めるために北陸の地方まで出かけなければ、埼玉県内地方公共団体が、埼玉県内にある出張機関で裁決が得られない。それほど重大な縁故債の消化に苦慮している実態をひとつお認めをいただきまして、もう一言、大臣おまけをしてお答えをいただきたい。それは、起債やこういった補助金や、そういう問題については前向きに、地方公共団体の意を十二分に参酌するような姿勢のもとに自治省と交渉していただけるのかどうか、また、自治省からそういった要求があった場合には、温かい配慮あるお答えと考えをお示しできるのかどうか、ここに重ねてお尋ねをいたしまして、質問を終わらせていただきます。
○坊国務大臣 自治省と大蔵省とが何かこう対立しておるようなお考えのようでございますが、私は、さような気持ちは毛頭ございません。これは密接に相談をしてまいろう、かように考えております。
○金子主査 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時四十四分休憩 ————◇————— 午後一時三分開議
○愛野主査代理 休憩前に引き続き会議を開きます。 主査は都合によりおくれますので、その指名により私が主査の職務を行います。 大蔵省所管について質疑を続行いたします。佐野進君。
○佐野(進)分科員 私は、都市交通問題について、その財源あるいは財政援助等々に関連する事項について、大蔵大臣並びに関係局長に質問したいと思います。 大臣、今日の大都市交通の現状がきわめて厳しい情勢にあることは御承知のとおりだろうと思うのであります。いわゆるモータリゼーションによるところの路面交通の渋滞、さらにはそれを解消するために地下鉄建設等々、一連の行政的な対策が行われておるわけでありますけれども、その努力にもかかわらず現状は日一日とその厳しさを加えつつあるわけです。したがって、大都市交通事業に対しては政府の対策としては緊急にそれに対応しなければならない、そういう情勢下にあることは大臣もよく御承知だろうと思います。にもかかわらず今日の財政当局のこれに対する対応の仕方を見ておりますと、私どもにとっては理解でき得ない幾つかの問題点があるわけであります。したがって、そういうような点についてまず質問をしてみたいと思います。 その第一は、今次福田内閣の重要なる課題として景気浮揚、景気対策が最も強く取り上げられ、かつまたこのことについては単に自民党だけでなく与野党を通じて積極的に対応していることは、大臣御承知のとおりであります。しかしてその対応策につきましては、内容については若干の差のあることも事実でありますし、福田総理は口を開けば、景気対策に対しての最重要課題は公共事業の早期発注、公共事業によって景気回復を図るんだ、こういうことが繰り返し述べられております。私どもはそのことも否定はいたしませんが、それだけではないであろう。公共事業だけでなく、減税あるいは消費の回復等々、いろいろな対策があるのではないか、それらを公共事業とともに取り上げて、あるいはそれに対してもっと積極的に対応すべきではないか、こういうような見解から一兆円減税の問題等も出てくることは大臣がよく御承知のとおりであります。 そこで、私はまず原則的な問題としてその問題に関連をして質問をしてみたいと思うのでありますが、こういうような政府の重大なるいわゆる命題というか、取り組みにもかかわらず、実際上の問題として公共事業の中に大きなウエートを持つ地下鉄建設を初めとする公営交通あるいは私鉄等等の行う高速鉄道の面に対する対策がきわめて弱い、弱いというよりもむしろ消極的であると言っても差し支えないような財政的な取り組みしかなされていない、こういうことを私どもはきわめて不本意に感じておるわけでございます。これは単に私どもだけでなく、自民党の五十二年度予算編成に対する対策、その他各党の対策を見てみましても同じようなことが言い得ると思うのであります。そういう面から、原則的な面でございますが、どうして地下鉄建設を初めとする都市交通対策に対して財政上きわめて弱い対応をしておられるのか。これに対して下水道事業等はきわめて積極的なかつ大幅な財政投資を行っておられるわけでございますが、これとの比較の面におきまして、公共事業優先という政策と相反する大都市交通対策に対する取り組みの姿勢についてまず見解を聞いておきたいと思います。
○坊国務大臣 お話のとおり、いまの日本の国の一番大事な政策といたしまして福田内閣は景気浮揚政策をとっておりまして、その景気浮揚の中で減税もありますし、いろいろな方策がございますけれども、その中で今日の事態に即して一番有効適切なものは公共投資、公共事業を遂行していくことだというふうに判断をいたしまして、五十二年度の予算におきましてはそれを主たる眼目といたして編成いたしまして御審議願っておることは、今日御存じのとおりでございますが、その公共投資の中において、都市交通はこれまた御指摘のとおり本当にいま厳しい状態にあるということは、私どももよく存じております。その都市交通に対して非常に手薄いじゃないか、こういった御意見でございますけれども、現事態におきましては、公共事業の中で私どももでき得る限り都市交通というものに対しても力を入れてまいった次第でございますけれども、その内容につきましては政府委員からお答えをさせます。
○宍倉説明員 地下鉄事業につきましては、これは企業体が維持しておりますものでございますから、その事業の採算等につきましても十分考えていきませんと、つくった後で赤字が累積して経営がなかなかむずかしくなるといった面もあるわけでございます。したがいまして、一般の公共事業、つまりその後の収支採算という問題を考慮しなくともよろしいような事業とはいささか趣が異なるわけでございますけれども、御指摘のように非常に大きな問題があるわけでございますので、本年度におきましても起債の面等につきまして特段に配慮をしているはずでございます。
○佐野(進)分科員 特段に配慮をしているということが、実際上の問題として、五十二年度の予算の最終結果を見れば明らかなように、前年度対比わずかの伸びしか示しておらないわけであります。総額においてわずかの伸びしか示しておらないということの持つ意味は、他のたとえば下水道事業あるいは道路事業等々に比較いたしますと、まさにいま前段御説明がなされているように、収支のバランスをとるということにその目標を置いて、実際上都市交通事業が今日置かれている緊急性というものについてはあえて目をつぶっておる、こういうように判断せざるを得ないと思うのでありますが、その考え方、いわゆる収支のバランスが原則なのか、今日の都市交通事情を解消することを大蔵省当局としてどう判断されるのか、この際ひとつ明確に答弁をしていただきたいと思います。
○宍倉説明員 地下鉄の事業は御承知のとおり、一ミリメートル建設いたしますのに一万円から、高いのになりますと三万円ということになります。つまり、よく言うわけでございますが、千円札が十枚で一ミリでございますので、大体千円札をこう上に積みまして、それを横に倒したぐらいお金がかかるということで、一般の道路といったものに比べますとその事業が非常に高いものだということであります。したがいまして、それだけの高い事業をやるという場合におきまして、これが単純に安い事業と同じように考えてできるのだろうかどうだろうかという問題があるわけであります。国の財政の面は、御承知のとおり非常にお金が詰まっておる段階でございますので、そうした高い事業をやります場合におきましては、その効率等をよく考えてやりませんと後々大変なことになるというふうに考えております。したがいまして、一般の道路などと同じように単純に考えていくわけにはいかないのではなかろうか、もう一つ何かあるのではなかろうかというふうに考えております。
○佐野(進)分科員 もう一つ何かあるのではないかということの議論をしてみたいと思うのでありますが、わずか三十分の中ですべてを尽くすわけにいきませんので、私が答弁を求めている場合は、ひとつ具体的にイエスかノーか、前向きに対応するかという形の中でお答えをお願いしたいと思うわけであります。 その面から言いまして、起債の面において増額を見ている、こうお話しになりましたけれども、実際上起債枠の増額はきわめて少ない、事業の投資効率に対してその財政的な措置がおくれることによって、その効率がますます悪くなっていく、こういう悪循環を実際上の問題として繰り返しているわけであります。したがって、たとえば建設が終わったその事業主体に対して起債枠の増大が図られない、支払いの方法がとられない、こういうような形の中で、その事業を請け負った中小企業に至るまでの間、支払いが遅延して非常に困難を来しているという実情が多くあり、そのことが景気に対しまた大きなマイナス要因になっていることはもう否定でき得ない現実であろうと思うのであります。 そこで、本年度の起債枠の拡大につきましては、一応年度当初におけるところの予算が決まっておるわけでございまするが、将来の問題として、それら現状に加えかつまた各方面における検討等が続けられておるわけでございまするから、本予算はもちろん本予算としてこれ以上増額は期待し得ませんけれども、今後年度間を通じて、これら都市交通事業における現状と相対応する形の中において積極的に取り組むという姿勢、その姿勢の中から補正をしなければならない、あるいは対応しなければならぬときは積極的にそれに対応していく、こういうお考えがあるかどうか、この点についてひとつお答えをいただきたいと思います。
○岩瀬政府委員 地下鉄の事業の進め方と申しますか、工事の進め方等に対する大蔵省の考え方は、いま主計官が申し上げたようなことが基本的にはございます。ただ、さはさりながら建設が進んでおるその資金の支払い、あるいはそれに対する起債の対応の仕方というような問題は、先生の御関心ございます東京にいたしましてもやはり大きな問題があるわけでございますが、五十一年度分につきましても同じような問題がございますので、いま自治省との間でかなり具体的に詰めております。かなり進展を見るものと私は考えておりますので、先生の御心配の点は解消できる方向にあると私どもは考えております。
○佐野(進)分科員 その点については後で一括大臣から御答弁をいただきたいと思いますので、大臣の方もひとつ御答弁の御用意もお願いしたいと思います。 さて、その次の問題でございますが、大都市交通の重要性はもちろん大臣も各局長もそれぞれ御判断になっておられると思うのでございますが、私は、その問題の中で当面最重要課題はいわゆる路上交通、地下鉄交通、その両方を問わず、今日の経済情勢の激変する中において赤字が累積され続けているということだと思うのであります。したがって、この赤字をどう解消しながら健全なる経営を続けていかせるか、これが行政として大変大切なことであろうと思うのであります。しかし、行政として大変大切なこの問題につきましても、第一次、第二次の財政再建対策は失敗と言っては言い過ぎかもしれませんけれども、結果的に解消の方法がとられ得ないで、いままさに破局的な状況を迎えようとしておることは御承知のとおりであります。したがって私は、こういうような状況において一体何をなすべきか、相変わらずいままでと同じようなことをやっても、結果的に第一次をやり第二次をやり、それでもだめだめということになれば第三次ということにならざるを得ない。しかし、第三次の取り組みをしても、いまの状況からするならばこれはまた失敗だというような形の中でその結論が出てくるような気がするわけであります。したがって、これらの問題につきましては、財政再建のために赤字解消をするということだけでなく、根本的に都市交通行政というものに対して運輸、自治両省は対応すべきであることは当然でございますが、財政的な見地から大蔵当局としてもこれに対して積極的な対応をしていかざる限り、人口の都市集中あるいは過疎地域の出現等々両面にわたって国民の足を守ることは不可能になっていく、そういうような気がするわけでございますので、この点について抜本的な対策は一体どうあるべきかということについて御判断があるならばお示しをいただきたいと思います。
○矢崎説明員 公営交通関係の財政対策につきましては、ただいま御指摘がございましたように、四十一年度の第一次再建、それから四十八年度の第二次再建といったような方法を講じまして、その対策を推進してきておるわけでございますけれども、基本的な考え方といたしましては、やはり先ほどお話が出ましたように、公営企業の経営と申しますものは独立採算というものが基本にございますものですから、経営の改善合理化を図るということはもう当然でございますけれども、やはり利用者負担の原則によります料金の適正化ということも考えていかなければいけないのではないだろうかというふうに考えておるわけでございます。したがいまして、現在の公営企業の状況を踏まえまして考えた場合に、やはり基本はそういった経営努力というものが必要かと思いますけれども、他面、国といたしましても、現在の仕組みの中におきまして、たとえば再建のための特例債につきましての利子補給をいたしますとか、あるいは先ほど話が出ました公営地下鉄につきましては、建設費の補助を行うとか、できる限りの配慮は行っているわけでございます。 今後のあり方につきましては、ただいま運輸省、自治省等の間でいろいろと検討が続けられるというふうに聞いておりますので、その辺の話も伺いながら慎重に検討をしたい、こういうことかと思っております。
○佐野(進)分科員 これは自民党を初め各党、さらに政府各機関、ともに積極的に対応しなければならない重要課題だということで、それぞれの機関を設けて対応し続けてこられているわけでございますけれども、現実の問題として社会環境の変化は、それらの対応が積極的に行われているにもかかわらず、事態はそれ以上に進んでおるということが現状であろうと思うのであります。したがって私は、それらの問題について各省間における打ち合わせ等々が行われておるといたしましても、結果的に財源、いわゆる大蔵当局の考え方がその対策の足を引っ張るという形の中で問題の解決がより以上おくらされているという現象を多く見るわけです。そこで、私はそういうような状況について、法律的にどう処理すべきか、あるいは制度的にどう処理すべきかというような問題があるとしても、財政的にこれらの問題について、やはりこの今日置かれている都市交通の現況の中で、交通渋滞はますます激化をする、その形での中で経済活動が結果的にマイナスを生ずる、こういう形の中で日本経済の発展に著しい弊害をもたらし、国民生活の福祉に著しい弊害をもたらすような状況を脱却するためには、そしていままで、先ほどお話しのように、昭和四十年来続けてこられている現行制度によるところの行財政の改革においてはもはや限界に来ているとき、その限界を踏まえた上で一定の対策を立てるべきときに来ているのではないか、こういうように判断せざるを得ないわけであります。自治省並びに運輸省当局において判断された結論について、大蔵当局として前向きにこれに対応し、その事態を認識した上に積極的にお取り組みになる決意があるかどうか、これはひとつ、先ほどの問題と関連して大臣の御見解をお聞きしておきたいと思います。
○坊国務大臣 御指摘のように、今日、大都市における交通の渋滞ということは、日本経済の成長、発展に対しましても大きな私は渋滞になっておるだろうということを考えます。 そういうような立場から、一体財政措置としてどうやっていくべきか、これがまた御承知のとおりの財政はなはだ苦しい折からでございますが、その苦しい財政の中でも、この問題は最も大事な問題の一つとして、そしてこれに対して善処してまいりたい、かように考えております。
○佐野(進)分科員 そこで、具体的な例になるのでありますが、今日、都市交通、いわゆる大都市交通行政の中におけるその責任は、単に地方公営交通だけでなく、私鉄もあり、国鉄もあります。したがって、それぞれの部面におけるところの政府の対応というものもそれぞれまたあるわけでございまするけれども、一つの例を国鉄にとりますると、国鉄の再建に対しましては国会、政府ともに力を尽くしておるわけでございまするけれども、本年度予算に関係する国鉄に対する助成、その内容、その予算額等々を私どもつぶさに見てまいりますると、それに対応する公営交通に対する対策というものはきわめて弱いということを率直に感ぜざるを得ないわけでございます。 時間がございませんから、その内容を一々申し上げませんが、私は、少なくとも国鉄に対して行いつつある対策、この政策に相対応するような取り扱いを公営交通等大都市交通行政に行うならば、より以上積極的な進歩が見られるのではないか、今日的情勢の中でその課題解決のためにいい結果が導き出されるのではないかと判断いたします。 したがって、この際、財政当局として国鉄に対する対応と同じような形の中において、都市交通に対してそれらの措置をせられるお考えがあるかどうか、この際、原則的にその考え方をお聞きしておきたいと思います。
○矢崎説明員 公営交通の維持発展のための助成につきましては、先ほど申し上げましたように、国といたしましても各種の措置を講じておるわけでございますけれども、他面におきまして、公営交通の問題と申しますのは地域社会の問題でもあるわけでございまして、そういう意味におきまして地方団体自身の努力ということもこれまた非常に重要なファクターではないかというふうに考えているわけでございまして、その辺の地方団体の努力のあり方をいかに考えるべきかということにつきましては、自治省を中心といたしましてさらに検討が行われるべきことではないかというふうに考えている次第でございます。
○佐野(進)分科員 今日の地方財政の危機の情勢は、私がいまさらここで申し上げるまでもなく、ここ数年来きわめて厳しい情勢下にあり、いままでも地方公営交通事業としてのこの都市交通事業に対して相当多くの負担を地方公共団体がしておることは、御承知のとおりであろうと思います。その限界を超える情勢がいま生まれつつある。したがって、その限界を超える情勢に対してどう対応するかということが今日重大な課題になっておるわけです。したがって、いま私が予算の分科会で大蔵大臣を初め皆さんに質問しておることは、その情勢を十分踏まえた上で国鉄に対して対応せられている措置、もちろんすべて地方公営交通に対して同じようにしろということじゃございませんけれども、それと対応できるような措置を具体的、積極的にしていかれる決意があるかどうかということをお聞きしておるわけでございまして、大蔵大臣ないし主計官からその点についてもう一度見解を明らかにしていただきたいと思います。
○宍倉説明員 地方の公営交通で問題がございますのは、先ほど御指摘の地下鉄の問題それからバスの問題もございますが、地下鉄の問題につきましては、東京都を除きましてあちらこちらでやっておりますけれども、大体いまの補助制度で収支採算の見込みがつくという試算が運輸省の方できております。したがいまして問題は東京都にだけ残るかと思いますが、この辺のところは、先ほどおっしゃいましたように、東京都にとっては国鉄と同じような問題かとも思いますが、国鉄に対する国の立場と、それから東京都の公営交通に対する国の立場とではオーナーという面に違いがございます。したがいまして、東京都自身が一体自分のところの地下鉄をどうするのかということについてもう少し検討してもらわなくちゃいけないじゃないだろうかというふうにいま考えてもおり、運輸省及び東京都ともその辺のところで話をしているところでございまするけれども、まだ明確な答えが私どもの方へ返ってきておらない段階でございます。 それからバスにつきましては、これはいろいろな地方団体でバスをやっております。バス自身にも問題がございますが、一般のバスにつきましては、御承知のように過疎バスの補助をいたしております。これは地方の公営交通のバスにつきましてもひとしく同じようにやっておるわけでございますが、先ほど来お話ございましたように、バスにつきましても乗車区間を中心として、私鉄も含めまして独立採算でやるというのがたてまえでございますので、そのたてまえの方に向かいまして目下経営改善五カ年計画というものをそれぞれつくってもらいまして、五カ年後には大体収支採算がとれるような形のものがほとんど大部分になっております。しかしながら、五年たちましてもなおかつ若干赤字が残っていくというものが残っておりまして、そのうち、要するに私営のバスについてはほとんど数は少ないのですが、公営のバスについてはその数が多い。したがいまして、この辺のところはもう少し公営の方にもふんばってもらって合理化をさらに徹底さしてもらい、大よその一般のバスと同じような形でやってもらってほしいというようなことを運輸省に頼んでいるところでございます。
○佐野(進)分科員 時間がなくなりましたから、最後の締めくくりを含めて大臣と関係局長から御答弁をいただきたいと思います。 いままで申し上げておることは、全く短い時間の中でこんな大きな問題すべてを聞こうとしても、これは無理であることは私も十分承知しております。ただ、大臣、先ほど来私の質問しようとしている意味はよく御理解になられておると思うのです。したがって、今日の大都市交通の現状にかんがみ、特に公営交通事業を中心とした今日の課題を解決するために、自治省も運輸省も積極的に対応しておると思うのでございまするが、より以上財政当局としての大蔵当局が、その福田内閣の大目的に合致する形の中においても、ひとつ積極的に対応していただきたいということを強く要請しておきたいと思うわけであります。 そこで、最後に質問をしてみたいと思うのでありまするが、地下鉄建設——いまバスの問題については細かな内容をここで聞くことはでき得ませんでしたけれども、いわゆる購入に対する問題あるいは行政路線に対する補助の問題、さらにはまた開発者負担制度の問題等々について積極的にひとつ対応していただきたいことをお願い申し上げておきたいと思います。地下鉄の問題に関しましては、ことしの予算の中で、営業費補助というよりも総資本建設という形の中におけるところの六六%、実質的には五〇%強の補助に対して七〇%の補助をしてもらえないか、こういう形の中で五十億の要求が出されておったにもかかわらず、結果的に大臣折衝の中でその五十億が財政当局によって削られてしまった、こういうような状況があり、このことは、五十億という金額の持つ意味は、金額的に大したことないということよりも、そのことが将来地下鉄建設に対して非常に大きな明るい方向を示すということで非常に重要な意味を持っておったと思うのでありまするが、これが結果的にはゼロ査定になってしまったということは、大変に残念であるとわれわれは考えるわけでございます。この点について財政当局としてどう御判断なされ、今後どう対応されるのかということについて、この際明らかにしておいていただきたいと思います。 さらに、補助金の負担割合の内容を今日細かく申し上げておる時間はございませんが、道路行政と同じような形になりつつある地下鉄の現状にかんがみ、国が三分の二、地方が三分の一とするような制度をこれまた強く要請されておるわけでございまするけれども、この点についての見解をお示しをいただきたいと思います。 また道路整備特別会計、この資料をたくさん持ってきておったのですが、時間がなくなりましたので省略いたしまするが、これからもこれに対して補助金を出すという制度についてはどう御判断なされるか、この点を大臣並びに関係者から御答弁をいただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○矢崎説明員 第一点の本年度の自治省の要求の問題でございますけれども、今年度の概算要求におきまして、自治省から現行の運輸省におきます行政制度の改善要求が行われたわけでございますけれども、結局関係各省間の意見調整が完了いたしませんで、そういった関係各省間の意見調整を進めることが先決であるという判断に自治省が到達いたしまして、最終段階におきましてこの要求を取り下げるということに至りました経緯がございます。今後の問題につきましては、地下鉄事業の経営の改善方策とかあるいは大都市交通政策の関連とか、そういったような問題につきまして関係省庁間で引き続き検討が行われるというふうに聞いておりますので、私どもといたしましては、その辺の帰趨も見定めながら改めて慎重に検討いたしたいというふうに考えておるところでございます。
○坊国務大臣 地方交通の問題は、これは何といたしましても一つの企業という問題でございまするから、その企業の仕組み、運営等が非常に大事なことであろうと思います。私はこれは補助金だけでもって解決できる問題ではないと思います。単に補助金の大小ということもさることながら、その運営等につきましてよく関係各省と相談をして遺憾なきを期していきたい、かように考えております。
○佐野(進)分科員 終わります。
○愛野主査代理 次に、市川雄一君。
○市川分科員 私は、米軍提供財産の返還後の利用について、昨年六月に大蔵省が審議会の答申を踏まえて作成した三分割方式について、大蔵省当局の御見解を伺いたいと思います。 まず、その前提としまして、価値観が多様化して地域住民の福祉充実の要望が非常に強い今日、人口の過密県と過疎県では、抱えている問題も正反対であったりあるいは千差万別であります。こうした状況におきまして、何か画一的な考え方で行政をやっていこうということは、きわめて時代逆行ではないかというふうに思うわけでございます。ですから、そういう意味では、国政と地方自治というものを対立的な関係でとらえるのではなくて、国と自治体が理解、協力して、いかに国民や住民の要望にこたえていくか、あるいはそうした多様化した住民の要求や、人口増加の激しかった首都圏におきましては、行政の機動性を発揮させるためにも、地方分権の拡大あるいは自治権の尊重というものが、今日におきましては保守、革新を超えた認識になっている、こういうふうに私たちは理解をしているわけでございますが、まず大臣の御見解を承っておきたいと思います。いかがでしょうか。
○坊国務大臣 私は、中央、地方を通じまして、国と地方がいろいろな問題で対立するというようなことではよろしくない。やはり国と地方は、総理が常に言うております協調と連帯といいますか、そういう言葉がぴったり当たるか当たらぬかは別といたしまして、とにかく一体をなして日本の国をつくっておるものだと私は思います。そういうような意味において、十分中央と地方とは意思を通じ合いまして、そして中央も地方を考え、地方も中央を考えて、政治、行政を運営していくということが大事なことだと思います。
○市川分科員 時間が限られておりますので、早速具体的な問題に入りたいと思います。 四十八年一月二十六日の日米合同委員会で合意を見たいわゆる関東プランに基づいて、現在大規模な米軍提供財産というものが逐次返還されてきているわけでございますが、この返還財産の跡地利用をめぐって、正確に言いますと跡地利用の処理基準をめぐって、国と地方自治体の間で意見の対立があって、せっかく返還された土地がいまだに有効に利用できないというケースが起きているわけです。これは私たちとしても非常に遺憾であり、残念な事態だなというふうに考えているわけでございます。その一つの原因が、大蔵事務当局で発表したいわゆる三分割方式というこの新処理基準にあることはよく御存じだと思います。 そこで大臣の御見解を伺いたいわけでございますが、大臣は去る二月十九日の予算委員会におきまして、田川委員の質問に答えて、三分割方式の適用についてはかなり弾力性を持たしてやっていきたいということ、個々の大口返還財産ごとの具体的な適用については、地元の自治体と十分話し合いを行い、円満な解決を図りたい、それから大蔵省としては一方的にこの方式を自治体に押しつける考えはない、こういう御答弁をされています。いまも変わりないと思いますが、まず確認の意味でお答えをいただきたいと思います。いかがでしょうか。
○坊国務大臣 跡地処理の問題につきましては、おっしゃるとおり、私は、現地と申しますか、地方の意思というものを無視してやってはいけない、十分話し合いをやりまして、そうしてその話し合いがなかなかまとまらぬといったようなときにどうするかということは、これは一つの基準を決めてかからなければ、いつまでたってもどうにもならないということではいけない。そこで、これをまとめる手段として一つの基準というのがつくられておりますが、これもその場その場に応じまして——これは私は、これに拘泥しないようにというか、そういうことはできないと思います。一つの基準でございますから、基準としてその方針にのっとるけれども、しかしながら、絶えず地方の意思というものを尊重しつつこの基準、この軌道を進んでまいりたい、かように考えております。
○市川分科員 そこで、くどいようですが、もう一度確認をしたいのです。 基準はもちろん基準として答申されてあるわけですけれども、弾力的に運用していくということですが、地方自治体と十分話し合うということですね。それから国が一方的に意思を押しつけない、自治体の意思を十分尊重するということ、いまそういう意味の御答弁をいただいたわけでございますが、一つ具体例で申し上げますと、もう大臣もすでに御承知のように、四十九年十一月三十日に返還された神奈川県のキャンプ淵野辺跡地のケースですが、地元では、小中学校各一校あるいは高校三校、総合スポーツ公園という利用計画をすでに持っているわけですが、この新しい基準が出る前の従来の取り扱いでは、用地費が二十六億円で見積もられたわけですが、これがこの新処理基準によりますと、約百八十七億円という膨大な財政負担を要求されるわけでございます。したがって、この新処理基準を適用されますと、神奈川県ではこうした計画が実行困難である、こういう事態が生まれてくるわけでございます。 この米軍提供の返還財産の跡地の利用という問題でございますが、国としては、大蔵省としては、当然国有財産管理という範疇でこの行政を行っていらっしゃると思うのですけれども、しかし、自治体にとっては、ただ単に米軍から基地が返ってきた、その基地を幾らで返してもらえるのかという、こういう次元の問題ではなくて、結局一方に人口急増という問題を抱えていて、小中学校の建設をしなければならぬ、あるいは人口がふえたために地震が起きたときの防災対策として避難緑地をつくらなければならない、そういう意味では、国が地方自治体に要求している義務教育水準というものをいかにしてダウンさせないで守るか、あるいは防災対策として住民の命をどうやって安全を確保していくか、こういう切実なしかも緊急性を持った課題になっているわけですね。そういう自治体の持っている意味というものを十分におくみ取りいただくということですね。それで、自治体の意思を十分尊重して話し合うのだということは、まあ大蔵省側は、返還された財産だったら管理という、こういう立場で物を考えておられますが、もうちょっと高い次元で、人口が急増した都市圏、小学校がなくて困っておる、いかにしてこの義務教育水準を確保するか、あるいは住民の安全を確保するかという、こういう切実な問題なんですね。これがもしこういう新しい基準でやるとなりますと、財政的に困難でできませんということは、結局義務教育水準を下げなければならない、あるいは住民の安全について責任のある施策が行えないという、こういう意味を持っておるわけでございます。したがって、いま大臣のおっしゃった基準は基準としても、地方自治体の意見を十分に尊重するということの意味の中に、自治体の側はこうした切実な問題として、いまこの返還財産に直面しているのだということをよく御理解の上対処していただけるのかどうかということをお伺いしたいと思います。
○坊国務大臣 非常に具体的な問題になっておりますので、これは政府委員からお答えさしたいと思います。
○岩瀬政府委員 大臣が先ほどからるる御説明になっていらっしゃいましたのは、あくまでも地元とのお話し合いを中心に進めていくということでございますが、そのとおりでございまして、三分割方式というものもそういうことを否定しているわけではございません。あくまでも地元とお話を通じなければこの問題は解決するわけがないわけでございます。 ただ、いま先生のおっしゃいましたような地元の御要望、これは私どもとして、三分割方式でやったら地方の義務教育は全くだめになってしまうんだ、こういうふうに結びつけてお話しいただくにはややちょっと、少し省略があり過ぎると私ども思います。したがいまして、それは地元の御要望として十分承る。しかし、国の方にも国の方の立場がございます。ただしかし、その土地そのものはその地元から離れていってしまうわけではございません。永久にそこにあるわけでございます。いかなる国からのいろいろな要望につきましても、地元とお話をつけない限りにおいては国からの施設も何ら持っていけないわけでございます。 三分割方式というのは、もう先生よく御存じでございますので、くどうございますけれども、将来の需要というもの、これは全国民経済的に見て、やはりそこに、地元に土地がありますけれども、将来、国民経済的に一番利用し効率的であるものは何であるかということは、現時点においてははかり知れないものがあり得るかもしれません。そのためにとっておく利用地なんというものは、やはり三分割方式として当然に考えられるべきその一つの重要なファクターでございます。したがって、そういうことを織り込みながら地元とお話をいたしましょう。それが、地元の言うことを聞かなければ国はけしからぬということのワンサイドでは、これは私どもとしては大変やりにくい。しかも、十万平米以上の大口の返還財産に限り、こういうことを申し上げておるわけでございます。そのためにもう相当の時間をかけて審議会で御議論をいただいた結論でございます。したがって、私どもはこの指針を変えるつもりはございませんが、具体的な問題で地元とお話し合いをいたすことについては、これも先ほど大臣がおっしゃいましたように、あくまでも原則でございます。特に教育問題等について重要な問題は、私どもは十分お話を申し上げる用意をいたしておるわけであります。
○市川分科員 別に何も、一般論として、基準が適用されると義務教育水準がだめになるという意味を申し上げたのではなくて、そういう場所もあるということですね。人口が急増して、小中学校が不足していて、高等学校も不足していて、他に用地がなくて、たまたま返還財産が適当な用地であるというような場合は、自治体にとってはそういう切実な問題なんだということですね。そういう意味では、これは大蔵当局というよりも、大臣のレベルで、いわゆる単に国有財産管理行政という範疇じゃなくて——もちろん国有財産の管理ということは非常に重大な問題でありますが、そうした一つの自治体政策としてのレベルでお考えをいただきたいということを申し上げたわけでございます。 それから保留地の問題とかいろいろおっしゃっておられましたが、これについても私はかなり疑念を持っているわけですが、保留地、将来の需要のために備えるのだとおっしゃいますが、じゃそれは将来国のために使うのか、地方自治体が必要とする場合地方自治体にも使わせるのか、こうしたことや、あるいは公平な基準だとおっしゃいますが、本当に公平ということは、物理的な基準を全く事情や地域の特性を無視して当てはめることが公平だとは私は思っていないわけです。やはり公平であるということは、そうした事情の違いや地域の特性というものを十分考慮して、物理的には不公平な適用になるけれども、それが本来の公平ではないかというふうに私は考えているわけですが、時間がありませんので、次の質問に移りたいと思います。 次に、同じく二月十九日の予算委員会で、佐世保、舞鶴、呉、横須賀のこの旧軍港市においては、返還財産の処理に当たって、こういう質問が大臣に向けられたわけでございます。簡単に申し上げますと、「今度の大蔵省が考えているこの基準」すなわち新処理基準を指していると思いますが、「基準というものは、旧軍港の返還財産には適用されない、別のものである、」こう考えていいのかという大臣に対する質問に対して、大臣は、「さようでございます。」というふうに答弁をされておるわけでございますが、まず、次の質問に移るために、大臣、この御答弁についての確認をしたいと思いますが、いかがですか。
○坊国務大臣 私が予算委員会においてお答え申し上げた趣旨のとおりだといまも思っています。
○市川分科員 そこで、旧軍港市については旧軍港市転換法という特別法があるわけでございます。そういうものを踏まえて大臣はこういう御答弁をなさったのだろうというふうに理解しているわけでございます。そうしますと、新処理基準は旧軍港市の返還財産に適用されない、こういう大臣の御答弁になるわけでございますが、このことの具体的な意味をもうちょっとはっきり伺っておきたいと思うのでございます。 まず第一点は、旧軍港市の返還財産については、従来どおり旧軍港市転換法を尊重して、旧軍港市国有財産処理審議会にかけて処理を行っていくということであるか。そういうことだと思いますが、いかがでしょうか。
○岩瀬政府委員 従来どおり、旧軍港市国有財産処理審議会に諮って、個別に処理してまいるつもりでございます。
○市川分科員 第二点。新処理基準を旧軍港市に適用しないということは、それではお伺いしますが、新処理基準というのは二つの側面を持っているわけですね。御承知のように、いわゆる統一処分価格基準という価格面の基準と、それから面積についての三分割利用方針という二つの側面があると思うのですね。旧軍港市においては、この統一処分価格基準も適用しない、同時に面積についても三分割利用方針は適用しない、こういう意味に理解して、あるいはこういう見解であるというふうに受け取ってよろしいわけですか。
○岩瀬政府委員 法律ではございませんので、適用とか適用でないとかという言葉があれですが、まず厳密に申し上げますと、適用しないということではなくて、個別にやっていきます。こういうことを申し上げたわけでございますが、ただ、ちょっと私どもから念のために申し上げたいことは、個別に軍港市の審議会でやります場合に、たまたまそれが三分割方式のような考え方をとった方がいいのじゃないかというようなことが審議会の中で議論されて、それが適当だという審議会の結論が出されるということも、これはもちろん十万平米以上の大きな土地に限ってでございますけれども、それは適用されたということではなくても、そういう考え方が参考にされて、結果としてそういうような審議が結論として出てきたということはあり得ると思います。
○市川分科員 それはかなり含みのある御答弁だと思うのですけれども、私がまず確認したいことは、いまおっしゃられたそのもっと手前のことを私は確認をしているわけですね。要するに、新処理基準は旧軍港市の返還財産には適用されないのだ、別のものである、こういうふうに考えていいのかという質問に対して、大臣から、「さようでございます。」という非常に明快な御答弁をいただいているわけですね。ですから、この大臣の御答弁から私たちが理解することは、要するに佐世保、舞鶴、呉、横須賀という旧軍港市については、返還財産の処理に当たっては新処理基準は適用しない、軍転法を尊重し、軍転法に基づいて従来どおり処理していくのだ、こういうふうに先ほど確認をしたわけですね。 それでは、新処理基準を旧軍港市の返還財産には適用しないのだという意味は、新しい処理基準が持っておる統一処分価格基準、それから新しい処理基準が持っている面積についての三分割利用方針を適用しない、こういうまず原則論としての意味をいま私は確認し聞いているわけですが、その点についてはいかがですか。
○岩瀬政府委員 先生のおっしゃったことと私どもとやや近くなってきたと思うのですが、価格の点、それからいまの三分割方式という新しいものが出てきたことに対して、旧軍港市にそれが適用——適用という言葉はちょっと私はひっかかるのでございますけれども、一応適用しないというふうに申し上げていいと思います。それはよろしいのでございますが、軍港市の中で、今後審議されていく中において、価格の面はこれは全然別の価格でございますから心配ございませんが、三分割でやった方がいいのじゃないかということが皆さんの御意見として出てきたときに、それはもう適用されるからいやだという問題だというふうなことではございませんということを申し上げておるわけでございます。やや杞憂なことを私が申し上げておるのかもしれませんけれども、おっしゃるようなことであれば違うというふうに申し上げることが適当かと思います。
○市川分科員 新処理基準は旧軍港市の返還財産には適用されない、そういうふうに受け取っていいのか、こういう質問に、大臣が結構ですという御答弁をなさった。ですから私としては、新処理基準を適用しないということは、新処理基準の中に二つの側面がある。一つは価格基準です。一つは面積の三分割利用方針という側面です。両方の側面を旧軍港市には適用しません、これが原則論としてのお立場ですねということの確認を先ほどからしでいるわけでございますが、もう一度念のために。そのとおりでございますか。
○岩瀬政府委員 それに近いわけでございます。
○市川分科員 原則論としては、軍転法がありますから、三分割を適用することは、特別法尊重という立場からできないはずだとぼくは思うのです。しかし、おっしゃっていることは、結果として審議会の意見がそういう方向で一致したという場合はやむを得ないじゃないかというお話だと思うのですよ。けれども、その場合、審議会には旧軍港市の首長が入っているわけでしょう。首長がそういう同意をするなら話は別ですよ。しかし、その同意がない場合、やはり軍転法の精神というものを尊重しなければならないとぼくは思うのですよ。その点はどうですか。それは地元の首長が結果として三分割になることに同意をしたという前提での御答弁じゃないのですか、先ほどの御答弁は。
○岩瀬政府委員 審議会でございますから、その審議会のメンバーの方が御反対なさるのにそういう結論が出るわけはございませんから、市長さんであろうとどなたであろうと、その方が御反対なさっておられれば、審議会の答申として出てこないと思います。御懸念の点は、具体的にもしそういうことがあれば、恐らく結論として審議会の答申が出てこない。あくまでも地元との話し合いを尊重しています私どもといたしまして、そういう場合にそれを強行するつもりはございません。
○市川分科員 大事な問題なので、本当はもうちょっと明快に詰めたいところなんですが、時間がございません。 次に、基地の問題でございますが、端的に言って、神奈川県は非常な基地県で、基地が多いわけでございます。私の地元である横須賀なんかでもずっと基地の問題を抱えてきたわけですね。たとえば、横須賀の場合で言いますと、旧軍港市ということで、おぞましい刻印を市民は押されて戦前生きてきた。戦後平和憲法ができて、日本が平和に生きていくのだという平和宣言をした。その平和宣言に基づいて、議員立法並びに住民投票にかけて旧軍港市転換法という法律が成立した。これからは横須賀は、そういう旧軍港というおぞましい印象を全部払拭して、平和産業港湾都市として生まれかわって生きていくのだ、こういう強い住民の意思によってこの法律が出てきたわけでございます。 しかし、その後の経過を見ますと、現実には旧軍港はそのまま米軍に接収されて、今日に至るまで軍転法の精神というものは事実上は踏みにじられてきたと言っても過言ではない状況にあるわけですね。そこのところへもってきて、せっかく米軍財産が返還されてくる、そういう意味では、住民の三十年間の悲願、横須賀を平和な町にしていくんだという戦後の時点で決意した、その決意を実現する最も絶好のチャンスがやってきたわけですよね。米軍の財産が返ってきた。ところが、また国はこれに厳しい条件を課して、それを助けないということであってはならないのではないかというふうに私たちは思うわけです。その点十分に考慮していただきたいと思うのです。 そういう背景を持ちながら、現在神奈川県の基地に対して基地交付金あるいは調整交付金というものがございますが、県の調査によりますと、発足した三十二年から五十一年までで総額約五百九十九億円になっております。これが、対象資産を固定資産相当額で計算しますと八百二十九億円、差額が二百二十八億円でございます。こういう交付金の不足というか、問題が起きてくるわけでございます。同時に、これを物価指数によって五十年度ベースで換算してみますと、実に五百億という差額が生まれてくるわけでございます。こうした実態があるということ。 さらに、横須賀市の場合で考えてみますと、五十一年度分に限っても、基地交付金が六億三千万、調整交付金が九千五百万、合計七億二千五百万。しかし、これを固定資産相当額で計算しますと、十億六千万という金額になるわけでございます。その差額は約三億三千万。さらに、交付金の対象から外れている防衛施設に対する固定資産相当分を推定で計算してみますと、四億九千万、トータルしますと横須賀市では本来十五億円の交付金をもらってもいいのではないかという立論がここから生まれてくるわけでございますが、現実には半分以下の七億余円ということになっているわけですね。 そうすると、基地がある、市民は有形無形の被害を受けている。軍転法をつくって平和な都市にしようと思ったら、日本の政府がアメリカに駐留を認めて、ずっとそのまま独立した後も日米安保条約によって基地として提供されたまま。したがって、平和な町に生まれ変わるチャンスはずっと逸したまま来ている。しかも、交付金の実態は固定資産相当額もいただいてないという状況です。市はまた別の計算をしているわけですが、もしこの市域の約六%に上る米軍基地と防衛庁の施設地域について、中規模程度の企業誘致というか立地をした場合、横須賀市に法人税等を含めてどの程度の収入があるかという計算をしますと、約三十六億円でございます。はるかに上回る。もちろんあの地域がそのまま企業立地に向いているかどうかは別の議論といたしまして、こういうことを考えますと、この交付金というものをもっと増額をするという方向を考えなくては、基地のある住民に対する基地対策が十分であるということにはならないのじゃないかと思うのですが、その点について御見解を賜りたいと思うわけでございます。
○矢崎説明員 御指摘の基地交付金は、御承知のように、国有提供施設等所在市町村助成交付金に関する法律という制度によりまして交付されておるわけでございますが、米軍に提供している国有財産、それから自衛隊が使用している一定の基地施設の所在する市町村に対しまして、これらの施設が所在することによりまして生ずる市町村の特別の財政需要とか住民感情等を勘案いたしまして、予算の範囲内で助成的に交付されるものであるというふうに私どもは考えておるわけでございます。したがいまして、性格的には、この交付金が固定資産税の代償として交付されるというような性格のものだとは考えてはいないわけでございますけれども、しかしながら、最近の基地対策の重要性ということを考慮いたしまして、政府といたしましては年々この増額に努めておるところでございます。 五十二年度予算を申し上げますと、基地交付金と米軍資産を合わせました交付金の総額は百六十七億円でございますが、そのうち基地交付金の額は百二十七億円でございまして、前年度に対して二一%の増額を図っておるというようなことでございます。 今後とも実情を十分勘案いたしながら適切な措置を講じていきたいというふうに考えている次第でございます。
○市川分科員 質疑時間が終了いたしましたので、これで終わりにいたしますが、きょう実は交付金の問題については自治省の見解もあわせて伺いたいと思っていたのですけれども、自治省の方がお見えになっていませんので、この次の機会にいたします。どうか基地問題ということ、基地を抱えている住民の感情というものを十分に御理解をいただき、それが都市計画に著しい損害を与えてきたんだということをお考えいただき、立法趣旨がもちろん固定資産相当分というお考えではないにしても、しかし、考えてみればその程度、固定資産分ぐらいはいいのではないのかということを私たちは考えるわけでございまして、そうした点を強く御要望を申し上げまして質問を終わりたいと思います。
○愛野主査代理 次に、宮井泰良君。
○宮井分科員 まず大蔵省にお伺いをいたします。 いまもちょっとお話が出ておりましたが、国有資産等所在市町村交付金及び納付金は、これはもう御承知のとおり、国の施設を置く市町村に固定資産税に見合う額を支払う、こういう制度でございますが、その資産評価というものは非常に低いので、市は財政危機の中にありまして非常に苦しんでいくことになるということでございます。この増額を自治体は強く望んでおるわけでございまして、私も山口市の状況を調査いたしてみましたが、山口市の場合などは、土地面積の約四十数%が国有地になっておりましたり、あるいはまた国の施設が二十三カ所もある。国の施設なんかも他の市町村に比べて非常に多いわけでございまして、こういったところには特に考慮をする必要があるのではないか。これは、大蔵省の土地台帳価格ですか、これを基本にして算定されるということでございますので、この台帳価格の引き上げと、これは五年に一回の改定になっておって、もちろんその間におきましても周辺の土地の価格と非常に著しく差がある場合には、申請をいたしまして異議を申し立てることができる、こういう制度になっておると思うのですが、五年という期間は物価の変動やいろいろなことで少し長いじゃないか、これを三年に一度ぐらいに改定する、こういうふうにできないものかどうか、大蔵大臣の御見解をお伺いします。
○吉岡(孝)政府委員 ただいまお尋ねのように、国有財産の台帳価格の改定は五年ごとに行っておるわけでありますが、固定資産税とあわせて三年ごとに改定したらどうかという御議論であろうかと思うわけであります。 何分国有財産の態様というのはさまざまであります。非常に膨大な国有財産でありますので、個別の実態に即しまして、それを短い周期で価格を改定するという作業は非常に膨大なものになるわけであります。そういうことで、従来からこれは五年ごとにやっておるわけであります。 なお、それでいろいろ交付金が少なくなるじゃないかという御議論と思いますが、その点につきましては、ただいまそちらの方からお話がありましたように、交付金法にその点の調整の規定もありまして、市町村長が、国有財産台帳価格というのが固定資産税の課税標準額に比べて著しく格差があるという場合においては是正を申し出るという道が開かれております。そういうことになります場合には、われわれの方として実態に合わせて是正をするという措置を講じているわけでございます。
○宮井分科員 そこで、そういう方向へ努力していただきたいということをつけ加えておきますが、自治省の方お見えになっておると思うのですが、同じように国の国有提供施設助成交付金、これは通常基地交付金ですか、施設を置く市町村に先ほどと同じように固定資産税に見合う額を支払う、それもやはり資産評価というのが低いので、市としてもその増額というものを要望しておる。たとえば山口市の自衛隊の場合、この自衛隊の訓練場は約十五万平方メートルあります。それから射撃場の方は約八万八千平方メートルあるわけでございますが、市が周辺価格から割り出しました一平方メートル当たりの価格は二千三百九円でございます。これに対しまして国の評価は一平方メートル当たり七百九十三円、市の周辺の価格の方が約三倍くらい高くなっておるわけですが、これで約六百万円くらい減収になる。その総合面積を、周辺価格から割り出した金額と国の評価で出した金額の差を見ますとそういうふうになる。地方自治体の方も、そういった基地のいろいろな市長会とかそういうところへ出ました場合に要求をしておると思うのですが、その点の自治省の見解をお聞きします。
○栗田説明員 基地交付金は、法律によりまして、毎年度予算で定める金額の範囲内において関係の市町村に交付するということになっておるわけでございますが、御指摘のように、国有財産の評価が低いということがありますと、基地交付金の予算の基礎はやはりそういうものにあるわけでございますから、そういった意味で、最終価格の適正化ということが必要になってくるわけであります。そういう意味で、五十一年度評価がえの際に、大蔵省、防衛庁等関係各省にお願いをいたしまして、その台帳価格の価格改定、かなり大幅に引き上げを行っていただきました。全国平均では二・二九倍といったようなことで改善をされております。基地交付金を配る場合に、こういった国有財産の台帳価格というものが基礎になるわけでございますから、そういった意味で公平を確保するという意味におきましても、この台帳価格の適正化ということは非常に必要でございまして、今後とも関係各省にそのような方向で適正な価格改定が行われるように要望をしてまいりたい、このように考えておるところでございます。
○宮井分科員 大臣、先ほどの質問者からも出ておりました、私もいま指摘いたしましたように、台帳価格の引き上げ、あるいは五年の改定の期間を三年にするとか、そういった大蔵省の前向きの検討を今後お願いしたいと思うのですが、大臣一言答弁していただきたい。
○坊国務大臣 ただいまのところ、五年の周期というものを変えるということまではちょっと考えられませんが、実情に即したような評価を何とか考えていきたい、こういうふうに思います。
○宮井分科員 次に、専売公社の方が来られていると思いますが、山口県防府市向島にございます専売公社防府工場跡地、これは約十万平方メートルございますけれども、この取り扱いをどのようにお考えになっているかお伺いいたします。
○立川説明員 三田尻に旧防府工場跡地を持っておりますが、これは大正七年から製塩工場として使用しておりましたものが現在遊休となっているものでございます。 私ども一般的に不動産を処分いたします場合に、競争入札によりましてできるだけ有利な処分をするという方針でございますけれども、当該地につきましては大変へんぴなところにございますし、また防府市の方から海浜公園として利用したいのでということで譲り受けの希望がまいっております。したがいまして、もし市が資金計画その他のめどを立てまして譲り受けをしたいということでございましたら、そういう方向で処分をしたいということで検討しております。
○宮井分科員 いま御答弁にもございましたように海に面しておりますので、海浜公園として活用したら非常にいいんじゃないか、また海水プールの計画なども出ておるわけでございます。これは公共のために使用するということでございますので、大いに推進していくべきではないか、こういう考えを持っております。御承知のとおり、地方自治体はいま財政の面で苦しい状態でございまして、いまその資金の調達に努力をしておるようでございますけれども、そのめどがつくまで無償で貸し付ける、あるいはまた無償ということが何らかの理由で困難であるという場合に有償とか、何か他の方法はないものかお伺いをいたします。
○立川説明員 市の方ではそういうことで資金計画が立ったら譲り受けたいということでございますが、その間貸し付けることができるかどうかという御質問でございますが、私ども一般的に先ほど申しましたようにできるだけ有利な処分をという前提でございまして、競争入札というたてまえでございますけれども、当該地につきましては、海浜公園として利用することが引き続き明らかな場合、もしくは貸し付け期間等のめどがはっきりしております場合には、貸し付けることを検討したいと考えております。ただ、その場合に無償という取り扱いは私どもいたしておりませんで、適正な貸付価格、有償ということで検討したいと思います。
○宮井分科員 そこで、最後にもう一度確認をしておきたいと思うのですが、聞くところによりますと、会計検査院の方から早く処分をした方がいいんじゃないか、こういう通達が来ておるということを聞いております。しかし先ほどからお話しておりますように、市の方針がはっきりしておる。ここは市街化調整区域でありまして、一般の業者の方が買いましてもメリットがない。競争入札をしてもその効果というものがどのくらいあるかということも考えられますし、したがいまして、いま有償の貸し付けというようなお話もあったわけでございまして、その市の検討期間の間猶予を置いておけるかどうか、その点を確認いたします。
○立川説明員 不急の財産につきましては、できるだけ早く処分をするということでございますけれども、当該地は御指摘のような事情もございますので、市の方の譲り受け希望もございます。したがいまして、市と折衝をしながら処分の具体的方策を検討してまいりたいと存じます。
○宮井分科員 それでは、次に、問題を変えまして、中小零細企業の税金対策についてお伺いをいたします。 これは山口県の岩国市のある建設会社の業者の方に直接私が声を聞いた問題でございます。 この会社は六月決算で、年に一回予定納税を行っておるわけでございます。昨年度は黒字であったわけですが、ことしに入りまして受注工事が四〇%落ち込みまして、赤字になるのは確定的であるという現状でございます。赤字になれば納税した分は返ってくるということになるわけですが、やはり申告の段階で定められた額は納税しなくてはならない。これは現在に当てはめて当然のことでございますけれども、その際、銀行から借金をして税金を払う。したがいまして、銀行の借り入れもその分だけ枠が縮まりまして、もうあなたのところにはこれだけ貸したから、あとはこの分だけしか、残りの分だけしかお貸しできませんというふうに枠が縮まって、運転資金が少なくなるわけですね。したがいまして、このような受注量が落ち込んだり、赤字がもうはっきりしたというような場合、何らかの対策は考えられないものかという、その人も非常に矛盾を感じているんです。 その場合、お答えとして、中間申告ができます。年二回にして仮決算書で赤字だという場合は、予定納税しなくてもよろしい、そういう制度になっている、このようになると思うのですが、年二回の事務というものも、計理士その他の関係で繁多ということもございますし、販売不振、資金繰りがつかない、現在苦しい状態の中で何か区切りをつける場合に保護政策はないものか、この点をお伺いいたします。
○大倉政府委員 ただいまの税法上の制度につきましては、宮井委員の御質問の中でお触れになったとおりになっております。したがって、その会社に恐らくお答えしたんだと思いますが、ぜひそれはひとつ仮決算をやっていただきたいということを申し上げているんだと思います。 仮決算ができないんだが何とかできないかとおっしゃられましても、それはやはりどのくらいの赤字であるのかということが私どもの方にもわかりませんと、処理のいたしようはないんではないか、それなりの手間がおかかりになることは事実でございますけれども、やはりせっかくある制度でございますから、仮決算をしていただきたい、このように考えます。
○宮井分科員 こういうふうなことで矛盾というものを感じている人も間々ございますので、その点大蔵省で、そういった指導の機会があれば、また徹底するとか、あるいはまた何らかの方策をひとつ考えていただきたい、このように要望いたします。 次に相続税のことでございますが、資産、設備、株式などは大半が、小さな会社では社長さんがほとんど持っておるということで、この社長が亡くなった場合、すべて売り払ってしまって、息子さんが相続税を払うためにいろいろなものを売り払ってそれを支払いまして、結果的には後継者は経営ができなくなる、この問題も山口県の岩国市の業者の方から直接聞いたのですが、もう事業が継続できなくなるというのですね。また、そこに、息子さんは跡をとらないということで親子の断絶ができてくるという率直な声でございます。これは農業の場合は、継承いたしますと、二十年以上継承するということになりますと、個人に限って相続税は優遇策がとられておる。これはいま農業の後継者不足ということでそういった措置がとられているのであろうと思いますが、こういった農業に当てはめております制度を一般の中小零細企業の制度に取り入れることはできないか、また、あわせて、これはちょっと観点があれですが、農業の場合、個人には認められておりますけれども、農業改善のために三人、四人で共同出資いたしまして行っていくいわゆる農業法人、これには適用はないわけでございます。そのために新しい農業への転換ということが進んでいかないというようなこともございますので、この農業法人に対する相続税の優遇、その前半の一般の中小零細企業にも相続税の優遇策はとられないものかどうか、この点をお伺いいたします。
○大倉政府委員 これは短かい時間で恐縮でございますが、やはり農業関係につきまして制度がございます背景を申し上げないといけないのだろうと思います。 農業関係で、おっしゃるように農業投資価額を基準として納税猶予制度を設けたというのは、つい最近の改正でございますが、これは実態的な背景といたしましては、やはりいわゆる都市内農地及び都市近郊農地が、周りが宅地化をして、農業を続けようと思っている方が亡くなられたときに、周りの宅地と同じ値段で評価をされてしまうと、農業としてはもはや成り立たないという問題が背景にあったわけでございます。純粋農地の場合にはそもそもこういう問題はないということでございます。したがいまして、それは農業を継続されるという意思をはっきりしていただいて、いろいろな条件をつけていただいて、その上で農業を継続する場合に、農地として評価すれば幾らであるかということを算定いたしまして、差額を納税猶予するわけでございます。 お話にございますような企業用地と申しますのは、都市近郊農地の場合のような、通常の評価をしたのでは、その値段の土地の上ではもう仕事ができないというような事情はないという点がまず基本的に違うのではないか。あと技術的にいろいろ問題もございますけれども、そのような趣旨で、実は昨年六月以来の中期税制の審議の過程で、税制調査会のある委員から、ただいまの御質問と同じような御趣旨で問題提起がございましたけれども、やはり税制調査会の中で御論議いただいた結果は、これはやはり農業の、特に都市近郊農地で農業を継続した方がいいという場合の非常に特殊な問題が背景だから、これと同じような制度を中小企業団体について設けるということは適当ではないだろうという御意見が、問題提起をされた委員以外の皆様の多数意見でございましたので、問題として意識が私どもにもございますけれども、やはり直ちに制度改正に踏み切るということはなかなかにわかに賛成できないというのが実情でございます。
○宮井分科員 それでは次に、御承知のとおりの不況で資金繰りも非常にむずかしいということで、設備投資もできない状態でございます。中小零細企業の体質転換のためにも、これから好況になったといたしましても、あるいはまた不況が長期に続いたといたしましても、古い設備というのは取りかえていかなくてはいけないという現状でございます。そうでないと、大手業者に対抗もできませんし、中小零細企業の中でも格差が生じてくる。低成長下で生き延びていくためには、税制の面で優遇してあげる、これが大事なことであると思うのです。したがいまして、私のお聞きしたいのは、設備投資の場合は税金を免除していくあるいは軽減していくというようなこと、そのような誘導策を現時点からとっておかないと、将来のそういった中小零細企業に対する指導の上からもまずいんじゃないか、このように思うのですが、御見解をお伺いいたします。
○大倉政府委員 将来にわたっての経済の健全な運営のために適正な規模での設備投資が引き続き行われることが望ましいということは、おっしゃるとおりだと思います。設備投資をいたしましたときに税制上で優遇を与えるというためには、御承知の各種の特別償却制度ないし割り増し償却制度というものが設けられております。ただ、一昨年の八月以来、いわゆる租税特別措置については段階的に縮減をいたしたいということで、五十一年度にかなりの改正をいたしました。五十二年度も引き続き期限到来物を中心に改正をいたしておりますが、特別償却の恩典の幅は逐次縮まってまいりますけれども、制度としてはまずございまして、その中で一般的に、公害防止のためでございますとかああいう処理のためでございますとか、そういう特定の政策目的を持ちますものは、個別に機械を探しまして告示をいたしますという、やや複雑な手続が必要でございますけれども、中小企業の場合には、そういう厄介なことをいたしませんで、とにかく中小企業者であれば、一定額以上の設備投資をなされば特別償却を認めましょうということで、現在租税特別措置法の四十五条の二に、「中小企業者等の機械の特別償却」という制度を設けてございます。これを大いに御利用いただいて、中小企業も近代化のための設備を更新していただきたいものだというのがこの条のねらいでございます。もう一つは、四十五条の三の方に、「中小企業構造改善計画を実施する商工組合等の構成員の機械等の割増償却」という制度もございます。これはやや条件がいろいろございまして、構造改善計画がなくてはいかぬとかいろいろございますが、これらもあわせて御利用願いたい。私どもとしてはいまある制度をぜひ御活用いただきたいというふうに考えております。
○宮井分科員 租税特別措置とかいろいろな制度があるわけですが、私も詳しく調査したわけではございませんけれども、えてして中小零細企業というのは、そういう規定あるいは法律、制度がございましても、非常に適用されにくいということが皆さん方の声でございますので、すべてのそういった零細企業にも制度ができ、なお現実にそれを使って恩典が受けられるという現実性をひとつ重視して推進していただきたい、このように思います。 それからもう一点は、中小零細企業の法人税の軽減税率の適用区分のことでございますが、これは一般法人は四〇%、中小企業では年所得七百万円以下は二八%となっておりますが、この上限七百万円というのは引き上げることはできないかというお尋ねでございます。少なくとも人件費、物価の高騰というものは、七百万円に上がりましてからもう二、三年たっておるわけでございまして、大きく変わっておる。実質利益の確保のためにも、これは私の強い要望ですけれども、上限一千万円ぐらいまでは引き上げていくべきではないか、こう思うわけでございますが、お伺いいたします。
○大倉政府委員 従来の経緯は宮井委員のおっしゃいましたとおりでございますが、この軽減税率は、いわば中小企業対策として法人税法本法に書いてはございますが、一種の特別措置的な色彩を持つ制度であるというふうに私どもは考えております。これは四十九年度に法人税の引き上げをいたしましたときに、やはりそういう政策的な配慮から、中小企業について適用される軽減税率は特にこれを据え置くということにいたしまして、なおかつその際に適用所得の範囲を三百万円から六百万円と一挙に引き上げました。さらに五十年度には七百万円に引き上げたわけでございますので、ここしばらくはいまのままで置いておいていただきたいというのが、私どもの率直な気持ちでございます。
○宮井分科員 時間があればもっと尋ねたいのですが、持ち時間が参りましたので、最後に、中小零細企業は融資の面その他もございますけれども、税制の面でうんと大企業と中小企業との不公平、そういった格差をなくすという面からも優遇策をなお講じていただきたいと要望いたしまして終わります。ありがとうございました。
○愛野主査代理 次回は、来る十四日月曜日午後二時から開会し、引き続き大蔵省所管について審査することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時三十八分散会