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80回国会衆議院1977/03/14

予算委員会第三分科会 第3号

発言数
434
登壇者
41
会派数
4
開催日
1977/03/14

会議録

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 これより予算委員会第三分科会を開会いたします。  昭和五十二年度一般会計予算及び昭和五十二年度特別会計予算中自治省所管について質疑を行います。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石橋一弥君。

石橋一弥自由民主党

○石橋(一)分科員 質問の機会をいただきましたこと、本当にありがとう存じます。そこで、私はきょうは自治大臣から、国と地方との間の事務の問題と申しますか、あるいは仕事の配分と申しますか、そうしたことについての考え方、これを主としてお伺いを申し上げたいと存じます。  私は、昭和二十二年に村の村会議員になり、続いて村長をやり、それ以来、合併後の市の助役あるいは市長として、二十八年ずっとこの道一筋にやってまいったものでございます。そうした中におきまして、私の考え方は、その国、その民族の本当の意味の土台は地方にあるのだという考え方でございます。ふるさとにこそ日本の真の文化がある。したがって、地方地方の発展なくしては、日本の本当の意味の発展はあり得ないだろう、このような考え方であるわけでございます。その地方地方に産業が興って、そしてよい教育が行われて、りっぱな人材がそこに居ついて、そして歴史と伝統に根差したところの新たな文化をつくっていってこそ、その民族の基礎が培われ、そしてその国の発展のもとがある、こういう考え方でずっとやってまいったものでございます。そうした考え方の中に立って、いまの日本の国は余りにも中央集権であり過ぎやしないか、もっともっと自治権の拡大を図っていかねばならないのではないかなということでございます。そうした基本的な認識と申し上げますか、そのような考え方についての大臣の御所見を承りたいと存じます。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 新しい地方自治制度が発足して三十年になるわけでございますが、その間、住民の理解と協力によりまして、制度としてほぼ定着をしているのではなかろうか。これからも、ただいまの御発言の御趣旨には全く同感でございます。地方公共団体の行政、財政の自主性、自律性を強めていくという方向で努力をしてまいりたい、このように考えております。

石橋一弥自由民主党

○石橋(一)分科員 御同感であるということでございますが、そうした中におきまして、よくわが国の地方自治はいわゆる三割自治である、こう言われております。主として財政上からの言葉だ、こう考えておるわけでございますが、おおよその問題として、いまの国と地方との事務の配分でございますが、国が三割しかやっていない、地方団体が七割を受け持っている、こう言われております。それに対しましていわゆる財源配分、これは反対に国が七割で地方が三割である、ちょうど反対である、こう言われております。  太平洋戦争の敗戦のときに現憲法が制定されたわけでございます。主権在民、人権尊重、平和主義という憲法でございます。しかし何分にも私は、民族自立、民族興隆の精神が何か欠如しているような気がしてなりません。占領軍が草案をつくって、そうしてこれを追認したという経過がある、こう思われるわけでございます。これに対しまして西ドイツでございますけれども、これは違っております。同じように押しつけ憲法を占領軍から示されたわけでございますが、ドイツ連邦では、中央政府は負けたということでイエスを出したわけでございますけれども、地方政府が猛烈な反対をして、これを相手にしなくて、公布をしても守らないのだよということを言って、結局西独は自主憲法をつくった、こう私は聞いているわけでございます。まさに自治の勝利と申し上げますか、いわゆる地方分権の勝利であったと、こう考えております。  そこでお尋ねをいたしたいと思いますが、自治権の拡大の構想といたしまして、国と地方が金を出し合って、ほとんどそうです。国と地方とが金を出し合っていろいろな仕事をやっている事務、このようなことにつきましては、全部地方に任せるような抜本的な発想の大転換を図って自治権の拡大をお考えになるようなことはございませんでしょうか。これは率直な御意見をひとつお聞かせをいただきたいと存じます。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 地方行政の第一線で長く活動なさった、そういう体験によって裏づけられた御発言として傾聴いたすわけでございますが、現在やっております事業、補助事業、いずれも国といたしましても関心を持ち、責任を持たざるを得ない事業ではなかろうか、こう考えるわけでございまして、地方公共団体によって行政水準に余り大きなでこぼこが出てくるというようなことはもとより好ましくないことではなかろうか、そういう意味で国もまた関与していかなければならない性質の仕事が大多数だと考えております。いまの御発言、これは非常に大胆な御提案でございまするから、にわかにそのように実行いたしましょうとはなかなか申し上げかねるわけでございます。ただ、御提案の根底にある思想と申しますか物の考え方、私も十分これは理解でき得る御発言であると、こう考えております。

石橋一弥自由民主党

○石橋(一)分科員 そこで、先ほど申し上げました西ドイツの自治権の問題でございますけれども、御見知のとおりきわめて強大でございます。憲法、すなわち基本法と申し上げますか、その中には、特別の定めがないものは国がやらないで全部自治体にやるのだという決め方をしておるようでございます。いわゆる全権限制でございますね。全権限制が基本法で自治体に保障されておるわけでございます。国は、それこそ防衛でございますとか外交でございますとか、連邦全体の財務の問題でございますとか、経済のコントロールの問題でございますとか、こうしたことに類することだけをやって、あとはもう全部自治体に任せているのが西独の現状であると、私はこう認識をしているものでございます。  もとから、それこそ国や公共団体の行う仕事は、それが教育であってもあるいは道路の建設であっても、住民の一人一人が行うよりも国や地方自治体にやらせる方がより効率的である、だからこそ国や地方公共団体に仕事をやらせるものである、こう考えております。したがって公共団体の事務は、本来的にそこに住んでいる人が、国あるいは県あるいは市町村、その各公共団体のうち、どの団体にやってもらったらより効率的であって、しかもより住民の利便のためになるか、これによって事務の配分が決められて当然である、国民があって国があって地方自治体があるわけでございますから、どこまでも住民の利便に、どこにやってもらった方がよろしいか、それによって事務の配分が考えられるべきである、その考え方に従って直すべきであるというふうに私は考えておるわけでございます。  そこで、国と地方との間の事務の洗い直しを全部やっていく、そしてその上に立っての再配分を行うお考えはございませんかどうか。そしてまたさらには、これに関しての調査会でございますね。いま地方制度調査会等があるわけでございますけれども、国と地方との配分の問題でございますので、そのような調査会を新たに設けるような御意思がございませんかどうか、二点をお伺いいたします。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 お言葉にありますように、この地方行政、住民の生活に密着する行政を執行いたしておるわけでございますから、それはやはり住民の身近なところで住民の監視のもとに行われることが望ましいと考えております。したがいまして、全面的に地方公共団体にゆだねるのが適当であると考えられるものは、逐次これを地方公共団体にゆだねていこう、こういう方針で絶えず検討を進めておるわけでございます。西ドイツのことは、私はまことに不勉強で、詳しいことを承知していないのでございますが、幾らかのことは聞き及んでおります。これは一つの割り切った制度かと思いますが、それはそれなりに批判もあり不満もあるというような話も実は聞いておるわけであります。考え方としては一つの割り切った考え方であろうかと思っております。  行政事務の再配分ということについて何か特別の機関を設ける考えはないかというお言葉ですが、これは地方制度調査会で検討をお願いしておるわけで、御指摘の問題についても、何回にもわたって答申をいただいておるわけでございますから、これからもその答申の趣旨を尊重して、あとう限りのことを実行していきたい、こう考えております。

石橋一弥自由民主党

○石橋(一)分科員 順次と申しますか、すぐというお言葉のようであったわけでございますが、公共団体に次々に利便を感ずるものは仕事を移譲していくというお答えでございますが、そういたしますと、当然そのような考え方に立ちまして抜本的な事務の再配分を、なかなかむずかしいと存じますけれども、そのようなことをやってみますと、当然の結果といたしまして、配分をされた仕事をやるためにどうしても今度、金の問題が出るわけでございます。当然、税財源の再配分の問題が出てまいります。税制、財政の持っている目的の中で、それこそ富の均衡化でございますとか、あるいは景気のコントロール作用等の問題もございます。しかし、そうしたことはとにかくといたしまして、住民すなわち国家、地方団体が必要とする事務を行うためには当然の結果としてそのような税財源の再配分の問題が起こるわけでございます。その税財源の再配分についての大臣の基本的なお考え方を承りたいと存じます。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 行政事務の再配分に伴いまして、当然財源の再配分という問題が出てまいろうかと思います。ここで経済が安定成長の時期を迎えようとしておる時期でございまするし、新たな環境のもとにおける行政事務の再配分の問題、これに伴いまする財源の再配分の問題等につきましては、地方制度調査会の御審議等を煩わしながら、いま慎重に検討いたしておるわけでございます。

石橋一弥自由民主党

○石橋(一)分科員 いずれも地方制度調査会の答申でということであるわけでございますけれども、こうした国と地方との事務の配分、それに伴う税財源の配分ということは、もちろんこれは自治省の大きな仕事であると存じます。しかし、いずれにいたしましても各省にまたがってまいります。すべてと言っていいくらい法律の改正、事務の配分のための法律の改正、そしてまた税財源を再配分するための一つ一つの法律の改正をやっていかなくては、結局いまの日本の制度の中においては、もう基本的に憲法を変えるくらいの、自治に関する一章を大改革するくらいの基本的な大きな改革をしない限りは、一つ一つの法律の改正をしていかねばならない、そうした現状であるわけでございます。当然各省は、まあ言葉が悪いかもわかりませんですけれども、自己の権限を守るために狂奔すると思います。あるいはまた、この問題は一面、中央の弱体化につながる問題であるわけでございます。したがって、あるいはわれわれ同僚の国会議員諸公まで中央の権力維持のために動くかもわかりません。そうした意味で、それこそ維新的と申しますか、革命的と申しますか、そのくらいの大事業である、こう私もいつも考えているものでございます。  そうした中で、行政管理庁、いらっしゃっておると思いますが、自治省あるいは行政管理庁のいずれでもよろしゅうございますが、たしか昭和三十九年であったと思います。そのときに臨時行政調査会から非常にたくさんの広範囲な答申といいますか、改革意見を出しているわけでございます。非常に分厚なものでございますが、その中で、二十二項目ばかり国から地方団体に移譲すべきだ、その方がいいだろうという改革の意見が出ております。そうした中を見てみますと、措置済みが二十二項目の中で六項目しかないようでございます。あと十六項目というのは、答申後もう十数年になったわけでございますけれども、依然として未措置であるということでございます。  そこで、なぜこのような結果になっているか。先ほどの大臣のお話を承りますと、いいものはどんどんすぐ自治体に移譲するのだ、こういう御答弁もいただいたわけでありますけれども、たとえばこのような二十二項目の中で十六項目が全然未措置だ、こうした問題について、なぜこのようになっておるか、その経過それから将来の見通し、そうしたことについて、これは局長さんで結構でございますが、御答弁をお願いいたします。

門田英郎行政管理庁行政管理局管理官

○門田説明員 御説明申し上げます。  ただいま臨時行政調査会の答申の趣旨について、国と地方の行政事務の再配分、その具体的事項としまして二十二事項臨調答申で指摘してある中の六項目というものについて先生から御指摘がございました。おっしゃるとおりでございまして、政府といたしましては、臨調答申を受けまして、その後第一次行政改革、第二次行政改革、さらには行政監理委員会の答申をいただきまして、この間に法律事項として整理、合理化を要するものというのは、たしか六回にわたりまして許認可一括整理という形で法案を御提出申し上げ、いろいろと御審議をいただきまして、簡素、合理化に努めてまいっている次第でございます。その間に、そういった法律事項も含めまして全体で六事項しか整理されていないということは御指摘のとおりでございます。なぜできていないかという御質問でございますが、具体的に指摘されている事項のうち、問題の性質によりまして区々であろうかと思います。  一つには、やはり広域性という観点から国に留保しなければならないという主張の強いものがございます。  その二つには、全国的視野から統一性と申しますか、一貫性と申しますか、いわば国全体としてのコンシステンシーを保つ必要のある行政であるという観点もございます。  三つには、きわめて高度で技術的にむずかしいのであって、やはり国でその技術的な解決方法というものを考えていかなければならないのじゃないかというふうな指摘があるものもございます。  それぞれ問題の性質によって理由というのは区々であったわけでございますが、先生御指摘のとおり、国と地方の事務の再配分というのは、私ども行政管理庁といたしましても、国、地方全体にわたって行政事務の簡素、合理化、効率化というふうなものを図っていかなければならないという見地から、やはり真剣に取り組んでまいらなければならない問題であろう、かように心得ている次第でございまして、今後とも、地方制度調査会の御審議の進展というものも待ちながら、一方において、私ども行政管理庁の付属機関であります行政監理委員会の方の許認可に関する諸種の御答申というものも踏まえつつ、簡素、合理化に努めてまいりたい、かように考える次第でございます。

石橋一弥自由民主党

○石橋(一)分科員 時間がございませんですので、突っ込んだ質問ができなくて私も困るなと思いますが、それこそ大変な問題だと思います。御苦労のことはよくわかるわけでございます。また大臣の御答弁でも、とにかく住民のために政治があるのだから、その方がいいのだという場合は次々にそうするのだという御答弁です。そしてまた、答申が出ても残念ながらいまのような御答弁しか承れない。私も長い間こうしたことをやってきただけに歯がゆくて仕方がないわけであります。そんなことを言っておってもいたし方がないわけでございますけれども、とにかく、この改革に対する意見の中で、さらにもうちょっと突っ込んでみますと、この中の後の方に農地の転用関係のこと、農地法第四条で、たしか知事の、あれは二町歩でございましたか、それ以上はだめだというのがございます。これなんかにいたしましても、実際問題、市町村が学校一つを建てるのにもどうすることもできません。裏話をすると、半分ずつ認可を出してそうして学校を建てておるというのが本当の実情です。あるいはまた土地改良関係、これは土地改良法の八十五条でございますが、これについても地元は一々国にまで来なければやれないということ、あるいはまた林野関係の、森林法百八十五条関係でございますが、これは保安林の解除の問題です。いろいろなことで地方自治体そのものが本当に現場で困っているわけでございます。特にこうしたことだけにしぼって恐縮でございますが、さらに見通し等についてお伺いいたしたいと存じます。

田中宏尚農林省構造改善局農政部農政課長

○田中説明員 御説明いたします。  農地法の転用につきまして、御指摘のとおり二ヘクタールを超す転用につきましては大臣案件になっているわけでございますが、その二ヘクタール以上の案件といいますと、全転用面積の中で件数はせいぜい〇・一%程度でございますけれども、いま先生御指摘の学校用地というような話もございますが、全国的な件数といたしましては、相当部分が県内企業の住宅団地でございまして、あるいは企業誘致ということで、公益的な判断なり、東京段階での本社との折衝なりが必要な側面というものが多うございますので、現在においても農林大臣の管轄としてはございますけれども、ただいま御指摘がありましたように、地元と非常に密接につながった転用案件というものももちろん大分ございますので、今後とも地元公共団体との意思の疎通なり、御意見の十分な反映ということについては心してまいりたいと思っております。

市川博昭農林省構造改善局農政部管理課長

○市川説明員 土地改良事業についてお答え申し上げます。  先生御承知のように、土地改良事業は農業の基盤整備事業でございまして、土地改良長期計画に基づいて計画的に推進しておりますが、その間の事業主体につきましては、国、県、それから土地改良区の間におきまして、やはり事業の規模、内容等によりましてそれぞれ財政力、技術力、いろいろ違いがございますので、それぞれに応じて事務を配分し、実施しておるわけでございます。たとえば大規模な灌排事業、また大規模な農用地開発事業とか干拓事業、これらは事業資金も非常に膨大でございますし、また受益が数県にもまたがります。こういう大きなものは国が中心でございます。しかし、臨調答申以降におきまして、最近の基盤整備は圃場整備が中心でございます。それから畑地の改良をやろうという畑地総合改良でございます。それからまた、最近におきましては農村の環境整備というような事業がだんだんに大きなウエートを占めてきておりますが、これらはいずれも県営が中心でございます。したがいまして、現在におきましては、国営と団体営の間のウエートは実は県営の方が大きいわけでございます。ほぼ六割以上が県営でございます。  なお、臨調答申におきまして、土地改良事業について特に地域住民の意思の反映ということに重点が置かれてああいう答申があったわけでございます。その点につきましても、私ども四十七年に法律を改正いたしまして、市町村申請事業というようなものをつくっておりますし、国営を行う場合におきましても、できるだけ地元の土地改良区、また市町村の御意見を聞きながら事業の円滑な実施を図っているということでございます。

穂積良行林野庁林政部森林組合課長

○穂積説明員 森林法第百八十五条におきましては、森林組合またはその連合会の監督等につきましての所管行政庁を定めてございますが、御承知のように、森林組合関係の組織は、個別の森林組合、これはおおむね市町村を区域としているものが多うございますが、その上に都道府県段階の森林組合連合会、それに全国段階の全国森林組合連合会、この三段階に分かれてございます。都道府県段階の森林組合連合会は末端の森林組合に対しましていろいろと指導の任に当たっております。みずからも販売事業あるいは購買事業等で単位組合のためにいろいろな事業を行っておりまして、末端の組合と全国段階の連合会とを結ぶいわばパイプとも言うべき重要な任務を果たしておるところでございます。こうした事業の内容にかんがみまして、この都道府県の区埋を地区とする連合会についての指導、監督につきましては、全国的に整合性ある、また統一的な検査指導ということが適当だと考えておるところでございまして、そのために、都道府県がこれを指導するということのみでなしに、農林大臣みずからがこれについての指導に遺憾なきを期してまいりたいと存ずる次第でございます。  なお、この監督に関しまして、定期的に行います常例検査と、それから会員あるいは組合員の請求によりましての請求検査というようなものがございます。常例検査につきましては、先ほど申し上げましたように全国的な見地から指導を加えていきますために農林大臣みずからが行っておりますが、請求に基づきます検査につきましては、行政監理委員会の四十九年の御答申もございまして、これは都道府県知事に権限を移譲することが適当であるというふうに判断いたしまして、昭和五十年の二月に権限を移譲したところでございます。

石橋一弥自由民主党

○石橋(一)分科員 時間が終了いたしましたので、これで終わらせていただきますが、とにかく総理もやるんだ、西村長官も必ずやるということを答弁しております。だれもできなかったことをひとつ小川自治大臣の手で何とか一歩でも前進をされますことを本当にお願い申し上げまして、質問を終わります。ありがとう存じました。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 次は、沢田広君。

沢田広日本社会党

○沢田分科員 引き続きの質問で大変お疲れだと委員長及び大臣には敬意を表しますが、直ちに質問に入らしていただきます。  先般、摂津における超過負担の訴訟が行われました。大臣も御存じだと思いますが、その中身の主なことは時間の関係がありますから省略をいたしますが、超過負担そのものの内容について是非を論じられたものではなくて、要すれば、事前にその請求がその市町村から行われておられなかった、当然その請求権がなかったゆえをもって国に対する交付決定の権限はない、こういうのが判決の主要な視点であったと思います。今回、五十二年度予算編成に当たっては、これらの判決の趣旨を受けて、各自治体からは申請はあるかどうか別といたしまして——超過負担の要請はもちろんあったと思いますが、当然自治省としては大蔵省に対して、その趣旨に立って地方の超過負担解消、特に摂津訴訟の中身であります保育所等についてその点が十分配慮されるように要請をされた、すなわち摂津訴訟の中身であります請求権を自治省として行使をしたと私は理解をいたしますが、その点はどのような措置をなされたのか、お伺いをいたしたいと思います。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 御指摘のとおり超過負担問題、地方財政にとっての大変重大な問題でございますので、毎年各省及び大蔵省に対してこの修正方についての強い申し入れをいたしております。具体的には、五十二年度予算につきましては、昨年の七月十日でございましたか、事務次官ないしはそれを細かくしましたものが財政局長、私から各省庁にそれぞれ細かに注文をつけまして、超過負担の修正をしてくれるように頼んでおります。今回の五十二年度の予算措置に当たしましては、従前超過負担解消の対象として取り上げられておりました単価差問題のほかに、補助金制度の改善という意味を含めまして、いわゆる数量差、対象差、こういうものにつきましてもある程度踏み込んだ是正をしてもらった、これが実績となって出てまいっております。

沢田広日本社会党

○沢田分科員 そうしますと、判決にあります具体的な負担金請求権が発生した行為そのものは、各自治体にかわって自治省が行ったと解釈をしてよいのでしょうか、お伺いをいたしたいと思います。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 摂津訴訟の基礎になりましたと申しますか、背景をなしておると申しますか、その問題点の起点でございますいわゆる超過負担問題、それから補助金の改善、是正の問題、こういうものについて自治省が各省に対して強い申し入れ、請求をした、このようなことでございます。

沢田広日本社会党

○沢田分科員 若干すれ違いがあるのでありますが、この摂津訴訟の原因と判決文を全部読んでみますると、今回の判決は超過負担そのものの性格まではいかなくて、いわゆるその事前の請求権というものが行われておられなかった。それは交付決定であって、要するにそれは予算の歳入の問題とも関連をするから、当然それは請求されることによってその予算の範囲内において措置をするということもあるであろう。だから請求権がなければ、保育所百五十万なり百万という金額というものが、実際には三百万、四百万かかるけれども、あるいはもっと二千万もかかりますけれども、そのかかった経費に充当するということには、いわゆる債務の保証を支払う義務はないということなんですね。ですから、私がいま言わんとしておることは、多くの市町村団体を代表した自治省として、その代表権を持っておるか持ってないかは別として、代表する自治省として、大蔵省に対してその代行した請求権というものを行使したかどうか。もし行使してなかったとすれば、自治省としては、各市町村に対してその請求権を行使することを通達を出すべきではないかと思うのですが、その点はどうですか。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 先生御案内のように、各種の補助金、負担金を受け取ります。その請求する権限は当該自治体、地方団体でございます。したがいまして、そのことにかわりまして、私どもが当該自治体にかわって請求権を行使する、こういうことはちょっといかがか、問題があると思いますので、そういう意味での請求権の代替行使ではございません。しかしながら、このような問題が起こるということは、その根元に制度問題として超過負担問題があるわけでありますから、この超過負担を直していくようにということは、われわれ地方財政制度を預かる者としては当然各省に対して強い要求をしていく、こういうことであろうと思います。各団体に対しましては、補助金制度の改善に伴いまして、その後、負担金のあり方、補助率のあり方等かなり改善はされておりますので、そういう実態を踏まえながら、補助金の請求については適正を期していくように行政指導はいたしておるところでございます。

沢田広日本社会党

○沢田分科員 続いて次の質問に入りますが、昭和五十二年度の地方財政計画を行うに当たりまして、いわゆる投資的経費一八%、それから税金の方でも同じく一八%、法人関係で二四%、非常な高率な歳入計画を見込まれたのでありますが、今日まで公定歩合の引き下げ等も行いましたが、実質的な景気回復の方向というものはきわめて望み薄というような状況にあるときであります。しかも相当な赤字を抱えていかなければならないし、その赤字をどう補てんするかということで苦慮している自治体の状況の中で、こういう地方財政計画を立てて、果たしてこれが実態に合っていると考えておられるのかどうか、また実態に合うという自信があるのかどうか。これは経済企画庁なり大蔵省、私も大蔵委員でありますから、いずれまた大蔵委員会で質問しようと思いますけれども、自治省として自信を特って自治体を指導していけるものがあるのかどうか、その点お伺いをいたしたいと思います。

森岡敞自治省税務局長

○森岡政府委員 地方財政計画の中での法人関係税の収入見込みについての御質問でございますが、御承知のように、法人関係税の収入見込みは、政府の経済見通し及び最近における課税実績を基礎に例年算定いたしております。二四・二%の対前年度比増加率は、法人税の増加率が二六・二%でございますので、それに対応したものとお考えいただいて結構だと思うのでございます。基礎になっておりますのは、生産なり物価の伸びをもとに算定いたしました申告所得の伸び、これがおおむね一七%と見込まれております。そのほかに五十一年度の収入見込額が、地方財政計画で見込んでおりますものよりも若干の自然増収が見込まれますということが第一。第二に、法人関係税のうち法人事業税については、これまた御案内のように、所得のみを課税標準にいたしませんで、電気事業、ガス事業等については収入金額を課税標準にしておる。生命保険事業についても損害保険事業についても同じような措置をとっております。これらについては、一つには料金の引き上げが行われました。いま一つは、五十年度以降、課税標準の算定の強化を行っております。それの平年度化が五十一、五十二年度と出てまいります。そんなふうなことから……(沢田分科員「簡単でいいです」と呼ぶ)私どもは、現在の経済見通しから申しまして、この地方税の法人関係税収入見込みの金額は適切なものであると考えております。

沢田広日本社会党

○沢田分科員 簡単にお答えいただきたいのですが、昭和五十一年度決算でも減収補てん債を発行しなければならない府県、市町村も相当多いと思うのであります。五十二年度に至ればさらにこれは拡大強化をされるという傾向が強いと見るのが常識だと思うのです。いまあなたおっしゃったような安易な方向でおさまると思われるかという私の質問に対して、抽象的な答弁をなさっておられますが、五十一年度では何県、何市町村がいわゆる減収補てん債を発行されましたか。その点ちょっとお伺いいたします。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 御指摘のように、五十一年度、ことしにおきましても、一定のルールではじきました交付税の算定の際の基準財政収入額で見積もりました税収入、これにまで収入が到達をしないという団体に対しては、これら具体的に非常にその団体の財政運営が困りますので、減収補てんのための地方債等を認めて歳入補てんをやっていってもらう、こういう措置をとっております。これは五十一年度に、先生御案内のように、かなり景気の回復期で、地域別のばらつき、アンバランス、こういうものが出てまいりましたので、そのような具体策をとったわけであります。全般的には、五十一年度全部の地方財政全般の総収入としては、若干の自然増収がむしろ出てくる、このように考えております。  それから、もし昭和五十二年度においても御指摘のように経済回復が非常にうまくいきませんで、大変な減収になってくるというふうなことになりますれば、見込みました収入は政府としては責任を持つべきでありますから、私ども何としてでもこの補てんは方策を講じたい、このように考えております。

沢田広日本社会党

○沢田分科員 わかりました。  では続いて各県市町村の単独事業の伸び率及び単独事業の各予算の構成比でありますが、毎年毎年いわゆる補助事業の、特に公共事業の今年度の増加に伴って、各市町村及び各県における単独事業の構成比は相当圧迫されると考えなければならないと私たちは推察をいたします。  今年度の単独事業のいわゆる構成比、予算の中に占める構成比はおおむね何%程度になり、前年度に対して何%くらいの伸びとなる予定か、その点、前年度対比ではありませんよ、いわゆる予算の中に占める構成比としてどの程度の単独事業の比率を占めるか、お伺いをいたしたいと思います。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 単独事業でございますが、対前年度の伸び率は、一般事業、特別事業合わせまして一八・二%という見込みを一応とっております。それから、こういった計画に基づきましてただいま都道府県が予算編成をいたしておるところでございますが、当初予算の編成の状況を見てみますと、実際的には対前年度一九・三、このくらいの伸びを予算で組んでいただいておるようでございます。  単独事業につきましては、私ども、これが増加こそ地方住民の福祉につながる、このように考えておりますので、いろいろ内容別に分類をいたしまして、その伸び率を考えておるわけでありますが、各種の長期計画に基づきますものはその実額、それから一般的なものは、国の公共事業の伸び状況等を勘案して、それに劣らない額、こういうものを設定いたしますとともに、特に昨年行いました臨時の市町村道の整備事業、こういったものにつきましては、大変評判がよろしゅうございますので、去年二千億でございましたものを二千五百億に伸ばす、こういったような各種の配慮を講じております。

沢田広日本社会党

○沢田分科員 構成比については、もしお答えができなければ、後でひとつ提出をしていただきたいと思います。  続いてまいりますが、さきに、自治体に対しまして自治省は、給与条件の抑制をする方向で今年度予算を編成をするという枠を大体決めたようであります。今回、きょうの新聞によりますと、今度は自治体の勤務時間について大臣がそれぞれその是正を迫ったと発表されております。まず、自治体の給与条件というものは、言うならばその質と量というものによって定められるのでありますが、その質と量というものについては、都道府県においてはそれぞれの人事委員会というものがありまして、それぞれの人事委員会がそれぞれの地域における民間給与等々のバランス等を勘案をしながら勧告をして、それを実現をしているわけであります。ですから、当然そのことに中央が指示を与える、是正を求めるということは、いわゆる中央の介入である、不当介入である、こういうことになるのではないかと思うのですが、大臣の見解を承りたいと思います。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 地方公務員の給与は、申すまでもなく地方公共団体において自主的に決定さるべきものでございますが、これまた申すまでもなく、法律に定めます基準を逸脱せざる給与決定が行われなければならない。そういう意味で自治省といたしましては一般的な指導、助言をする、これはむしろ自治省の当然の責務であると考えております。個々の自治体の給与決定に対して自治省が介入をする、あるいは干渉するということは、これはやってはならないことでございます。さようなことはいたしておりません。

沢田広日本社会党

○沢田分科員 自主的に決定をされるということを尊重すると言いながら、一方においては、予算の枠の中においてはそういうバランス論を支持し、一方においては、今度は勤務時間についてこれの是正を迫る。まず自治省自身が守られているのかどうか、大臣知っておりますか。大体自治省の勤務時間は何時に始まって何時に終わるのですか、知っておりますか。——官房長に聞いているのではない。大臣に聞いているのだ。大臣が知っているかどうか、聞いているのだ。

近藤隆之自治大臣官房長

○近藤政府委員 自治省の勤務時間は、三班に分けておりまして、八時半、九時、九時半と始業時間が三つに分かれております。したがいまして、終業時間も、八時半の者は四時四十五分まで、九時の者は五時十五分まで、九時三十分に始まる者は五時四十五分までというふうになっております。

沢田広日本社会党

○沢田分科員 同じ働く者の仲間ですから、私もあえてとやかく言いたくはないと思うのです。天につばするという言葉もあります。まずもし中央か地方にそういうものを考える場合には、いわゆる労働の質と量、そういうものを考えて、その上に立って、それぞれの自治体のあるべき姿、その付近における民間給与との給与条件あるいは労働条件、そういうものとの均衡において、それぞれの首長が、あるいは人事委員会が、これが妥当であると考えて決めているものであるのであって、やはりそれにいろいろと指示なり指導をするがごとき態度を行うということは不当なことだと言わなければならないと私は思うのですが、そう思われませんか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 法律所定の基準の範囲内で給与が決定されなければならない、そういう方針で必要な助言をいたしております。こういうことでございます。

沢田広日本社会党

○沢田分科員 時間がありませんが、念のために申し上げますが、われわれも選挙を行うのです。首長も選挙を行うのです。議員も選挙を行うのです。もし自治体がその自治体の労働者に不当な条件を与えていれば、その主権者である市民がそれを審判するわけであります。国がどうこう言おうと言うまいと、それはその主権者であるそこの市の市民が審判をする、そういうのが地方自治法、憲法で保障された地方自治のたてまえだと思うのです。だから、そういうようなもののたてまえというものを中央がとやかく言うことによっていわゆるゆがめていく、こういう傾向を改めるということは大変な、大切なことだと思うのです。そういう意味において法律の範囲とか、指導とか助言とかという言葉を使いながら、これをこういう形において抑制をしていくということは、そこの主権者である市民、主権者である都道府県民そのものをやはり信頼をしていくという姿勢が自治省として大変大切なのではないか、こういうふうに思われるのですが、大臣、いかがですか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 必要な助言をすることによりまして地域の住民が納得するような適正な給与の実現を期待いたしておるわけであります。

沢田広日本社会党

○沢田分科員 今回の地方自治体の厳しい財政状況にかんがみまして、非常な自治体のアンバランスというものも起きております。相互の自治体が相協力をしながら、先ほど述べた憲法で保障されている地方自治の精神を生かしていく、そのためにはやはり金融機関としての公庫の設立が特に必要である、こういう意思の統一を図られて、積極的に、これは大蔵省関係の方に要請をされたようであります。私もその趣旨には大いに賛成なんでありまして、貧乏市町村という言葉は悪いのでありますが、いわゆる財源の乏しい市町村にとってみれば、縁故債を求めるのにきゅうきゅうとする、いわゆる頭を下げて、何とかひとつ頼みます。こういう形で銀行に頭を下げていかなければならない、こういう姿勢は市町村の姿勢としてあるべき姿ではないと私も思うのです。そういう場合に、やはり共通の公庫を持って、お互いが助け合いながら利用できるということは望ましい姿だと思うのです。なぜこれが設立できなかったのか、その理由についてお伺いをいたしたいと思うのです。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 全く御指摘をいただきましたとおりのような考え方で、私どもとしてはぜひこの公庫の設立が必要だということで折衝してまいったのでありますが、結論的には、大蔵省との間に同意ができませんで、なお引き続いて検討をしていく、こういうことに相なったのであります。その理由は……

沢田広日本社会党

○沢田分科員 これは事務当局の見解ではない、大臣の見解を聞きたい。やはり閣僚の一人として、それがなぜ通らなかったのか。自民党政府の政策  の一つですから、これは官僚の問題ではない。ひとつ大臣からお伺いをいたしたいと思います。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 公庫の設置の問題につきましては、今回政府部内で一致の結論を得ることができなかったわけでございますが、この問題につきましては引き続いて自治、大蔵両省の間で検討をするという覚書を交換いたしておるわけでございます。論議の過程でいろいろの問題が出たわけでございますが、一つは、資金源としての特別公募債の問題につきまして、いろいろな議論があった、見解が分かれたというようなことも問題点の一つであったと記憶をいたしております。

沢田広日本社会党

○沢田分科員 現在、資金の枠としましては、われわれの国民の預金額、郵便貯金だけでも三十兆円を超える。さらに損保関係の預金、それから年金関係の預金、それらのいわゆる拘束性の預金その他を加えますと二百兆円を超えるであろう。国民総生産は昭和五十二年度の目標が百九十二兆円といまいわれているわけでありますが、現在国民一人当たり四百万円の預金高を持つ。これだけ日本の貯蓄性というものは高い。その中から、この自治体の関係で持つ資金がどの程度の枠で設立を要請したかわからないですけれども、その点はまた大臣にお答えをいただくのですが、それができないほど日本の経済力というか貯蓄性というものは少なくないと思うのですね。なぜそれができなかったのか。その程度のものができなかったのか、その点もう一回お答えをいただきたいと思うのです。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 これは主として資金運用部資金の問題になりまするので、大蔵省……。

鈴木達郎大蔵省理財局地方資金課長

○鈴木説明員 お答えいたします。  ことしの財政投融資計画策定に際しまして、地方債に充てられます政府資金をいかなる割合にすべきか政府部内で政策の問題として大変議論されたわけであります。結果から申しますと、前年度に対しまして三〇%増の金額を地方債の引き受けに充てることといたしております。ほかにも住宅資金等大変需要度の多い部門がたくさんございまして、要はその中でのバランスでございますけれども、地方債につきましては、そういう意味で大変確率としては高率のもので処置されるというふうに考えております。

沢田広日本社会党

○沢田分科員 続いて、今度の地方債の縁故債その他か相当な金額に——ここで二兆三百五十億ですかの中で、その半分は大体縁故債に頼らなければならない、こういうことで、五十二年から六十五年まで、国が補てんするかしないかの問題は別として、いずれにしても当面市町村はその金を自分で、みずからの手で確保しなければならない。そういう条件で、これが一〇〇%その見込みがあると思われておりますかどうか、これは自治省の方と、両方でお答えをいただきたいと思います。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 縁故資金の消化は大事なことでございますので、大蔵省と協力をして絶対に消化をさす、一〇〇%消化可能だ、このように考えております。  それから、さらにただいま御指摘をいただきましたような弱小市町村ないしは大都市周辺の地域の市町村で一番金の要ります市町村、これは義務教育が非常に多うございますが、その分については全額政府資金を充てるという制度の改正をいたしましたし、先ほど話が出ましたように、政府資金の伸び率もかなり多額のものを確保いたしまして、銀行縁故資金等の実額を去年より三千数億減少する、こういう措置もとりましたので、消化はまず可能である、このように考えておりますし、また必ず消化をさせるつもりでおります。

沢田広日本社会党

○沢田分科員 時間が大分迫ってきましたから簡単に言いますが、ここではちょっとした数字を申し上げてみますが、いまこれは埼玉県の生徒の数なんですが、中学校三年生が五万八千七百六十七です。中学校一年生は六万八千二百八十六名です。小学校一年生が十万三十八名であります。ちょっと戻りますが、小学校六年生は七万八千八百六十六です。五歳児が十万二千八百九十二名、二歳児が十万九千五名、こういう数字なんですね。この数字は、これは義務教育ですから高校と違うのです。進学率というのはないのです。このまま学校へ皆入っていくわけです。現在は五万八千七百六十七人なんです。いまの五歳児は十万人いるわけですね。そうすると、どうやっても学校が倍要るということになりますが、この点はどういうふうに考えておられるのか。教育の関係では高校の問題で質問したのですが、これは義務教育の関係ですからひとつ自治省の方からお答えいただきたいと思います。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 御指摘のとおり、特に都会周辺では義務教育施設の急増化、これが必須の条件になっておりますので、一つは国庫補助金制度において人口急増地域における補助率のかさ上げないしは補助対象の拡大、こういったことを措置いたしておりますし、それとともに、もう一方では地方債でございますが、去年二千八百五十億でございました地方債を四千三百三十一億、こういうふうに大幅に増加をいたしました。しかもこれは全部政府資金で充てるという措置をとることにいたしました。  さらにもう一点、この償還費につきまして、このための地方債の償還を将来の交付税の基準財政需要額に見込む、こういうことで当該団体の財政負担を軽くする、こういう措置もあわせて講じております。

沢田広日本社会党

○沢田分科員 そうしますと、私の杞憂であれば幸いでありますが、いま五万八千人の中学生が卒業して、また六万三千人の中学生が三年生になる。そして来年はまた十万人の小学生が生まれてくる。こういうことについて、学校はプレハブ教室なんかで悩むことはない、余り心配するな、自治省は絶対心配しないでその分は建ててやる、土地も購入さしてやる、こういうふうに受け取ってよろしいですね。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 そのような考え方で財源措置をいたしてまいりたい、こう考えております。

沢田広日本社会党

○沢田分科員 最後に、地方税の問題で、二つありますから続いて言いますが、国保の運営、きわめて厳しい状況になりました。またこれは皆さんの含まれている共済関係も同じなんでありますが、それは別の機会に論じたいと思っておりますけれども、国保の財政運営というものがきわめて厳しい地方財政の圧迫を来しており、また一般会計の繰り出し金もこれまた厳しい財政圧迫の原因を来しておる。またそうどんどん値上げするわけにはいかない。それにはいろいろな原因があると思うのでありますが、いずれにしても国保の財政の基盤を強化しなければならない、こういうことだけは、これは共通の問題として考えていかなければならないと思うのであります。それに対して自治省としては、国保の問題は厚生省の関係なんだというわけにはいかないと思うのです。一応一般会計からの繰り出しがどんどんふえるわけですから、どうしても地方財政の硬直化あるいは財源の圧迫ということになるわけなんでございまして、この点は自治省としても避けて通るわけにはいかない、そういう問題だと思いますので、この点についてひとつ見解を承りたいと思うのです。  もう一つ、非常に細かい問題ですが、入湯税の問題について、ちょっと地方税の今度の改正についてひとつ触れておきたいと思うのです。これも税制ですが、地方行政委員会の問題になりますが、最後の問題です。  皆さんは御健康であられるから結構でありまするが、リューマチであるとか胃腸が悪いとか、七十五歳、八十歳になられて湯治に行っておられる、大臣も地元で御存じでおられると思うのですが、もうまるで飯場のようなところに湯治客として一カ月、二カ月と湯治をしておられる、そういう人たちがいるわけです。一方、新婚旅行や一泊旅行でどんちゃん騒ぎをする連中が三十円が五十円になり、五十円が百円になったって、これは大した問題じゃないと思う。ところが、こういう病気を持って湯治に行かれている人が五十円が百円になることは、まあ百五十円になれば月に四千五百円納めなければならないということになるわけですね。そういうことが果たして公正な税制と言えるかどうか。そういう人たちに対してこれは過酷な税でないと言えるかどうか。一泊慰安旅行で行く人たちとは違って、長年病気で湯治へかかって一カ月も入っているような人たちに対して入湯税を値上げすることは、過酷な条件だと思いませんかどうか。その点ひとつ、自治大臣としてお答えをいただきたいと思うのです。  あと、お答えだけ聞かしていただきまして、以上をもちまして私の質問を終わりたいと思います。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 まず国保の問題でございますが、御指摘のとおり大変重大な問題だと思っております。長期的には老人医療の扱いでございますとか、そのほか基本的な問題を保険制度で改正をしてもらわなければ成り立たないと思いますので、これは厚生省に早急にお願いをいたしております。しかし、御指摘のようにそうばかりも言っておられませんので、ことしはさしあたり臨時財政調整交付金でありますが、これをうんと増額してくれ、こういうお願いをいたしまして、去年の六百八十三億が九百四十八億、このようにかなりの増加をさしてもらって、これでもってさしあたりということでございます。

森岡敞自治省税務局長

○森岡政府委員 入湯税につきましては、いま御指摘のような非常に低料金の入湯客等につきましては軽減を行うように通達指導をいたしております。現に各市町村の条例でもそういう措置を講じておりますので、さらに今後、今回の引き上げに関連いたしましてその趣旨を徹底いたしたいと思います。

沢田広日本社会党

○沢田分科員 どうもありがとうございました。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 次は、小川国彦君。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 大臣の時間がないようでございますから、早速質問に入らしていただきたいと思います。  私は主として千葉県成田市に建設を進められております新東京国際空港に関連をいたしまして、地方財政の現状をどういうふうに大臣が把握しておられるかという観点にしぼって質問をしたいと思うわけでありますが、先般、私が質問主意書をもって福田総理に出しましたところ、そのことについて閣議を経ての答弁書をちょうだいしたわけでございます。その中で考えてみますと、成田空港とそれを取り巻くいろいろな状況について、大臣がどういうふうに成田空港の現状というものを——単なる運輸省ペースの空港建設という観点だけではなくて、それに伴うところの周辺の住民の生活あるいは周辺の自治体の問題、こうした問題について各省が総合的な見地から考えてもらはなければならない点が多々あるように思うわけです。そういう点で自治大臣は成田空港というものに対してどのような認識なり御理解を持っておられるか、その点をまず最初にお伺いしたいと思います。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 これは申すまでもなく、国策として推進しなければならない非常に大事な事業でございますので、関係閣僚が随時会合を持ちまして推進のために必要な方策を検討いたしておるわけでございます。自治省といたしましても、空港に関連する周辺市町村の公共事業の整備ということには、あとう限り意を用いて充実をしていく方針で臨んでおります。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 その質問主意書の中で、福田総理から答弁があった昭和五十二年度予算の中の重要事項ということで——千葉県知事から二十八項目ほどの空港関連の諸施策についての要望が出ておるわけですが、その中で特に十項目を選んで重点的にやる、こういう福田総理の答弁書をもらった中に、新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の期限延長、これが重要事項の中に入っておるわけですが、これについては地元では事業の完成まで十年ぐらいの期間を見てもらわなければならない、こういう要望が付されておりますが、そういう点について大臣はどのように閣議の決定を踏まえて御所見を持っていらっしゃいましょうか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 申すまでもなく非常に大切な事業に関連をする重要な問題でございますから、いずれにいたしましてもこれは実態に合う方向で措置すべきものだと思っております。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 実態が延びざるを得ない状況にあれば、それは延ばす、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 これは申すまでもなく仰せのとおりでなければならない、こう考えております。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 次に、空港関連市町村が成田空港の建設ということの中で非常に大変な財政負担を背負っておるわけです。これは関西新空港もこれから同様でございましょうが、こういう国の大きな事業が行われる場合にその地域は発展する、こういう形で問題が提起されるわけです。十一年前に、成田空港の問題が提起されましたときにも、空港によって地域が発展する、こういうことを政府も県も口をそろえて言ってきたわけなんです。ところが現実の問題としてみますと、この事業計画の推進の中で総体の空港周辺整備計画というものが組まれておるわけでございますが、約二千九百四十二億円の事業計画が組まれまして、現在までかなりこの目標に近い数字の事業が行われてきておるわけでございます。その中に、もちろん国、県の負担はあるわけなんでございますが、市町村の負担というものが非常に大きくなっておりまして、空港関連のたしか六カ市町村では八十九億近い財政負担をしている、こういう実情があるのですが、この点について大臣はどのようにお考えになりますか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 昭和四十九年並びに五十年の決算によります実質収支は、空港周辺の地方公共団体は黒字であると承知をいたしております。それから五十一年度の決算見込み、これは千葉県の調べによりましても実質収支は赤字にはならない、こう承知いたしております。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 これは大臣の認識の誤りが大変あると私は思うんです。現に空港関連市町村の中で非常に影響の大きい空港を取り巻く成田市、芝山町の財政について調査をいたしましたが、昭和五十年までで成田市の地方債、一般財源、この持ち出しは何と三十七億円に上っているわけです。五十一年を加えるとこれはさらに大幅に上回ると思います。それから芝山町の場合でも昭和四十六年から五十年までで空港関連事業というのが約十六億七千二百九十三万八千円の事業が行われているわけなんです。ところがこの中で、やはり起債と一般財源で約六億二千万円近い財政負担を背負っているわけです。当年度だけ見れば大臣のおっしゃるように黒字であるというような見方がされるかもしれませんけれども、今日までの十一年間の空港関連事業の推進の中で、成田市は空港ができる以前は毎年黒字繰り越しをしていた自治体です。芝山町も同様なんですね。そういう自治体が、こういう空港という問題を持ち込まれなければ、たんたんと収支相償う自治体として発展していっただろう。そこで突如、国が国策ということで空港というような大きな仕事を持ち込んできた、地域は発展すると言ったけれども、結果としてはこの成田市や芝山町に見られるように、大変な負債を背負い込む自治体になってしまった。これは大きな国の責任があると私は思うんですね。そういう点について大臣は当年度で見るのではなくて、こうした国の事業の十一年という遂行過程の中で、いかにその犠牲が自治体に強いられ、さらには住民の生活低下という現象になっているか、こういう事実を厳しく認識していただかなければならないと私は思うのです。単なる公共事業費がふえたという理解ではなくて、住民生活がいかに重圧の中に低下してきているか、こういう実態を理解願って、これに対してどういうふうに取り組むか、こういう考えを改めてこの際持っていただきたい、こういうふうに私は思うわけですが、その点ひとつ所見を承りたい。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 よく承りました。これから先もあとう限りの財政援助をいたしまして、財政の健全な運営が阻害されませんように措置しなければならない、これは当然のことだと存じております。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 あとう限りの援助をしたいと言う。これは大臣、きわめてありきたりの答弁だというふうに私は理解するわけなんです。なぜなら、私はここに昭和四十一年七月四日の閣議決定書を持ってきたのですが、これは非常に古いです。しかし時の自民党内閣が決定した閣議決定であることには変わりないわけであります。大臣もそれを継承する自民党内閣の大臣であれば、当然その責任を持っていただかなければならない。この中でどういうことを言っておられるかといいますと、閣議決定では、成田空港の位置を千葉県成田市三里塚とする。敷地は千六十ヘクタールとする。それからそれに伴う施策についても閣議決定書の中に入っているのですが、その中でどういうことを言っているかといいますと、「新東京国際空港の位置決定に伴う地元対策について」昭和四十一年七月四日という中に、地元の「騒音対策区域の住家及び店舗で移転を希望するものについては、実情に応じ、移転先のあっせん、移転料の支払等について国が所要の措置を講ずる。学校、病院については」ここを聞いておいていただきたいのですが、「学校、病院については国費をもって措置する。」こういうふうな閣議決定がなされておるわけなんです。当時、私は千葉県議会におったのですが、千葉県知事が、当時の佐藤総理との約束では、「学校、病院については国費をもって措置する。」ということは、全額国費をもって防音工事その他を行います。こういう閣議決定だということを説明されたわけです。それが文書には「国費をもって措置する。」と、こういうふうにあるわけです。ところが、その後皆さん方がつくられました新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律というのがあるわけなんです。これは、一般公共事業費における国の負担よりもかさ上げをして、空港周辺の自治体には財政のしわ寄せがいかないように一般の補助費よりもアップをした助成をいたします。こういう法律ができて、これによって学校とかその他公共施設や民家の防音工事が行われているのですが、現実には、私の見るところではわずか三十三億程度が総事業費の中でかさ上げされた程度で、三十三億にもいっていないかと思うのですが、その程度のかさ上げがされただけで、現実には先ほど私が申し上げたような成田市、芝山町を初めとして、富里村、大栄町、多古町、下総町、こういう六市町村は、いずれも学校の防音工事、民家の防音工事、そういう事業負担の中で大変な、さっき申し上げたような九十億円近い負債を背負い込むことになっているわけなんです。昭和四十一年の閣議決定は一体どこへ行ってしまったのか、閣議決定というのは内閣がかわれば責任をしょわないものなのかどうか、私はその点非常に現内閣に対して不信の念を持っているわけなんですが、その点大臣はどのようにこの経過を御理解なさっていられるか、お伺いをしたいと思います。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 ただいま御指摘をいただきましたように、空港周辺の整備計画につきましての補助金のかさ上げ制度、これは三十三億程度のかさ上げが行われておるようでございます。  それから騒音関係の問題の国の負担につきましては、これは空港公団関係が担当いたしておりますので、そちらで十分な措置をしてもらえるように私どもとしても強力に働きかけたいと思っております。  それからそのほか関連市町村の財政的な苦しみでございますが、これは非常にもっともだと思いますので、事業関係につきましては地方債を充てますとか、あるいは特別交付税を増額をいたしますとか、こういったわれわれとしてできる限りの措置は配慮してまいりたいと思いますし、また今後ともこの事態はずっと続きますので、当該市町村の財政状況については親切に状況を見ながら、いま申し上げた特交あるいは地方債、こういう措置を続けてまいりたい、このように考えております。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 予算委員会の質問中に一番責任ある大臣がいなくなるというのは、私は審議を進めるに当たって大変……

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 これは私から申し上げますが、いま参議院本会議が開かれておりまして、ちょうど大臣が参議院で政府の案について説明をする機会を与えてくれといったような要望がありましたので、私はそれを許しました。御了承願います。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 委員長、私の質問時間が当初の予定時間よりずれ込んでおるわけですよ。二十分までという約束だったのですが、質問の時間が最初からもう五分もずれておりまして……

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 速記をとめてください。     〔速記中止〕

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 速記を始めてください。  それでは、小川分科員の質問は若干保留がありますので、それは午後の会議に譲りたいと思います。御了承願います。  午後一時再開することとし、この際、暫時休憩をいたします。     午前十一時三十一分休憩      ————◇—————     午後一時四分開議

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 休憩前に引き続き会議を開きます。  自治省所管について質疑を続行いたします。  いま、大臣は参議院の方においでになっておりますので、後でお見えになると思います。  それでは、貝沼次郎君。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼分科員 私は、今回、コンビナートの防災対策並びに瀬戸内の山火事の問題に関する件、そういうことにつきまして、二、三お尋ねをしたいと思います。  まず、コンビナートの防災の件でございますが、私は、たしか昭和四十六年だったと思いますが、当分科会におきまして、このコンビナート防災が非常に重大な意味を持ってくる時代が来るのではないかということで、実は問題提起をいたしました。その後各所におきましてコンビナートの事故が続発いたしまして、そして昭和五十年、石油コンビナート等災害防止法が成立をしたわけでございます。こういういきさつを考えるにつけて、私はあのときに分科会で発言したことが本当によかったといまも思っておる次第でございます。また、そういう事故があるたびに、警察庁あるいは地方の消防庁の方からいろいろな御苦労をしていただいたことに対して心から感謝をしておるわけでございます。  そこで、この石油コンビナート等災害防止法ができまして、これで安心できるのかどうかということで、私どもはずいぶん期待を持ったのでありますけれども、その後またさまざまな事故が起こっておるわけであります。そのたびにあの三菱石油の重油流出事故であるとか、ガス漏れの問題であるとか、爆発の問題であるとかいうことがまた頭の中によみがえりまして、このコンビナート防災にもっともっと力を入れていかなければならないのではないかという感じが非常に強まっておるわけでございます。  そこで、特に今回は、先般、一月三十一日、岡山県倉敷市水島において起こりましたあの日本鉱業水島製油所の事故を一つの問題として問題提起をし、解決策を迫りたい、こういうふうに私は考えておるわけでございます。この水島コンビナート、日本鉱業水島製油所の事故は非常に変わった問題がございます。  まず第一に、住民感情といたしまして、いろいろな意見が出ておりますが、一つは、謙虚に防止策を考えろという声、もう一つは、コンビナート防災法を改正せよという声まで出ております。それから、あの三菱石油の教訓が全然生かされていないという声、あるいは地元民は安心して暮らせないという声、また、通報のおくれが事故を故意に隠したのではないかという疑い、こういった住民の不安感がたくさん出ておりますので、この際、こういう問題に対して納得のいくような答弁をお願いしたいと思っておるわけでございます。  この水島製油所の事故は、実は、倉敷市消防局から出ている書類によりますと、「今回の事故は、不等沈下の外部計測の結果、開放点検を必要としないタンクから発生していることに鑑み全タンクの安全性について基礎及び本体等の設計条件、設置時期、形状及び容量、油種及び使用条件、また、不等沈下、腐触の状況等その実態に基づき再検討し危険性の有無等の確認と安全サイドに立つた必要な措置を講ずること。」となっております。この前、三菱石油のあの重油流出事故が起きて、野外タンクについては調査をしたわけでありますけれども、今回の事故は、そのときに問題ないと言われたタンクから事故が起こっておるという事実でございます。これについて消防庁としてはどういう感触をお持ちなのか、その点、まず尋ねておきたいと思います。

林忠雄消防庁長官

○林(忠)政府委員 率直に言いまして、こういった事故の再発を防止するためには、不等沈下でもって問題がないとされたものまでさらに詳しく点検を必要とするということはやはり感じる次第でございます。あの場合に、水島の三菱石油の事故以後、不等沈下を調べましたのは、あそこの不等沈下でもって一定以上の等しくない沈下を起こしているところがやはり事故が一番起きやすいということで、それを一斉調査をしたわけでございますけれども、御承知のとおり不等沈下のみが油漏れの原因ではございませんので、沈下をしていなくても、電気的に腐食したり、あるいは地盤の弱いところが早く傷んだりということで、言ってみればどんなタンクでも事故を起こす可能性は持っているということでございます。そこで、不等沈下を調べて百分の一あるいは二百分の一以上の沈下があった場合にはそれを空にして検査しろということは、とりあえず一番危険性の多いところを注意しろということでございまして、それが済んだらもう心配ないということは、実は毛頭思っておりませんし、また法制的にも石油コンビナート防災法あるいは消防法の改正によりまして、今度は一定規模以上のタンクにつきましては、つくりますとき、あるいはその後十年に一遍の保安検査ということで、逐次全部を調べていくという体制は整えておりますが、それがまだ十分動き出さないうちの不幸なる事故であったと思っております。あるいはまた後で御質問いただくかもしれませんけれども、その事故の処理についてもどうも余り手際がよくなかった、通報が遅かったというようなこともありますが、何せ法的体制が完備したばかりでございまして、これからその実施について遺憾なく指導もし、こちらも技術をみがき上げるという緒についた段階でございますので、今後こういうことはどんなことをやっても絶対安全ということではございませんけれども、最大限の力を尽くしまして、今後事故の発生の予防に行政指導も含めて努めてまいりたいと存じております。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼分科員 それで、コンビナートの事故を考えた場合に、実はいろいろな事故が考えられるわけであります。たとえば先ほど申し上げましたようにガス爆発の問題、ガス漏れの問題あるいは油の流出の問題、それから機械的な事故、それからさらに運搬上の問題というようなものがありますが、やはりその中で一番大きな影響を与えるものとなれば、やはりタンクの油漏れの方が範囲が大きく影響するのではないか。特に沿岸漁民の被害は、三菱石油のときなどを考えてみましても非常に大きなものがあったというところから考えてみまして、ほかの問題を別に軽く見るわけではありませんが、やはり石油のタンクの油の漏洩の問題は厳重にやらなければならないんじゃないか、私はこう考えるわけでございます。  そして、石油のタンク、水島、児島、玉島全部ひっくるめても千六百基ほどのタンクがあるわけでありまして、そのうちの一つか二つがいま事故を起こしているということですから、これから先またないという保証は何もありませんので、このタンクの問題について十分研究を必要とする、こう考えているわけであります。  そこで、これから先、たとえば日本の経済成長がどんどん進んでいきまして、そして石油の備蓄、こういうことを大きな問題にしておる現在、こういうタンクの腐食、漏洩、こういった問題について完全に近いぐらいの対策を講じておかないと、これは将来大きな損失になるのではないかという気がいたしますのでお尋ねするわけでありますが、まず、タンクの腐食について大体どういった種類のものがあって、そしていまどういうような対策を講ぜられておるのか、この点についてお答えを願いたいと思います。

田中和夫消防庁次長

○田中(和)政府委員 先ほどお話しのございました水島の日本鉱業の原因はまだ詳細にわかっておりませんが、恐らく底板の部分から腐食等が原因で漏れたのではないかというふうな推測も立つわけでございます。現在このタンクの腐食については、昭和四十九年に消防法を改正いたしまして、底板の外面について三つの方法のいずれかで点検しろというような規定を設けておりまして、その三つの方法と申しますのは、電気防食とアスファルトサンド、それから塗装、この三つの方法のいずれかでその腐食を防ぐべきであるというふうにしておるわけでございますが、いまそのいずれが一番適当な方法であるかということについての詳細な研究といいますか、もっと突っ込んだ確信の持てる研究の成果というものがまだ十分できておりませんので、現在の段階においてはその三つの方法のいずれかで点検をしろということにいたしておるわけであります。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼分科員 確かにいまその三つの方法のどれかをやりなさいというふうになっておるわけでありますが、その三つの方法が果たして消防庁が考えておるようなまじめな態度で行われておるかどうかというのが実は問題なんですね。  確かに水島のタンクにつきましてもアスファルトサンドで成っておるわけですね。一番下に砂があって、その上にアスファルトがあって、そうして下から毛管現象によって上がってくる水によってタンクの底が腐食されることを防ぐためにアスファルトを敷いてあるわけです。そしてその上にタンクがこう乗っかっている。タンクの底板というのは、御存じのようにたかだか九ミリ程度の厚さの鉄板——もうちょっと厚いですか、とにかく薄いもので、しかもそれが溶接とかその他でされておる関係上、表面のミルスケールがとれた部分とか、こういったところからいろいろな腐食が起こってきておる、こういうように腐食の研究をした、たとえば「石油タンクボトムの腐食要因とその防食対策について」という研究などを読んでみましても、電気的な理由あるいはミルスケールの理由、こういったところから出てくる腐食が非常に多いという報告になっておるわけであります。したがって、私は、そういうようなただ砂の上にアスファルトを敷いて、そしてその上にタンクを乗っけるかっこうの方法、それはそれでいいと思いますけれども、果たしてそのアスファルトならアスファルトの厚さというものはどういう基準になっておるのか、そのアスファルトの性質というものはどういうもので規定されておるのか、こういうようなことがはっきりしておらないと、言うとおりアスファルトは敷きましたよ、だけれども腐食して穴があいたんですということになったら、これは逃げ道になってしまうんじゃないか。したがって、そういうような細かいところまでやはり基準をきちっと設けて、そしてそれに適合しておるかしていないか、それに照らして検査をするとか、こういうような方法を講じていかないと、防食を完全にやるということはできないんじゃないか。しかも、いま私が持っております資料によりますと、たとえば日本の石油の陸上輸送を担うパイプラインについては保安上周到な配慮が加えられておる。地中のダイブラインは手厚い防食対策がとられている。それにもかかわらず、陸上のタンクについては防食対策が必ずしも完全ではないというような意味の論文になっておるわけでありますが、この点についてどのようにお考えでしょう。

林忠雄消防庁長官

○林(忠)政府委員 御指摘の点、事実そういうことが大いにあるのではないかと思います。実は先生にいま御指摘いただいた点は、われわれ消防庁といたしましても、まさに将来の課題の一番大きな部分を占めるのではないかと思うのでございます。技術的研究がなお十分に進んでいない。われわれの消防研究所でも一生懸命やっておりますし、恐らくタンクを発注する石油の業者、あるいはタンクをつくる業者もそれ自体の研究をやっておるとは思いますけれども、いまだにどういう対策を施すことが、これで絶対ではなくても九九%安全かというところまでの研究が到達していない部分がなお非常に多いのではないか。パイプラインとか陸上輸送ということは、そこで漏りますと、直接市民に被害その他も与えるということもありまして、あるいはそういう研究が先に進み、それに関する必要な基準もできているのかと存じますけれども、企業内の敷地におけるタンクというのは、この前の水島事故でもってそれが漏れても大変だということを痛いほど体験させられたわけでございますが、その以前はそれは企業内のことだというようなことで、法的規制も弱ければ、ないしは企業自体の安全への配慮というものもパイプラインほどではなかったという点があったのではないか、これを水島事故で反省をさせられまして、法的な準備だけは整ったわけでございますけれども、具体的に裏づけになるいかなる基準をどういうふうに設けてこれを義務づけるかというところは、まさにいま御勉励いただきましたそれに関する研究を早急に進めまして、研究が完成するまで待っておったらいつまで時間がかかるかわかりませんから、そのときそのときの段階で最適なと思われる基準を逐次定め、あるいはこれを強化をしていく態度が必要ではないかと思っております。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼分科員 時間が余りありませんので飛びますけれども、確かにそういうふうに非常に重大な問題があると私は思いますので、私たちも大蔵省や何か少し拍車をかけますから、そういった点の研究を早く進めて、そして住民の安全を確保しなければならぬと思います。と同時に、こういうようにして対策を講じてありますから、住民の皆さん安全でございますという説明、こういうこともしておかないと、一般住民からは非常に不安があるわけでありますから、そういう指導というか、PRというか、そういうものも必要であると私は思います。  それからもう一点は、先ほどお話が出ました通報の問題であります。これが企業側の体質を非常にいぶかしくながめられるところになるわけでありますが、今回はたしか五時間ですかおくれて通報が出ておるわけですね。こういうようなことに対して厳重なる注意をし、今後そういうことのないように徹底をしていただきたい、こう私は考えておりますが、この点いかがでしょうか。

林忠雄消防庁長官

○林(忠)政府委員 まさに今回の通報のおくれというのは御指摘受けて一言もないというところでございます。本来、こういうものについては速やかに通報するということで指導もしておりますし、コンビナート防災計画というのは、それぞれ定めるその計画の中にも、そういうことが起きた場合の通報義務とか通報の手続というのが詳細に決められるはずになっておりますが、これも法律が施行されて時間が少なかったので、あの現地ではまだ防災計画ができていなかったというような事情もございますが、こちらとしては全体の防災計画ができなくても、少なくともそういう重要な部分だけは暫定的にでも早く決めて、もし今後こういうことが起こったら直ちに通報のおくれなどということがないようにということで、強い指導を文書でもって展開してまいった次第でございます。水島の日鉱の場合は、まさに非常におくれたということで住民の指弾も受けております。この点一言もなかったと存じます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼分科員 それからもう一点は、先日ルーマニアの大地震がありまして、そして七百人を超える死者並びにコンビナートの大変な事故、一瞬にして火の海になったというようなぐあいでございますが、コンビナートの場合、そういうことはいまあり得ないというようなことを企業側は言っているようでありますけれども、しかし、いままで企業側のことを信用していつもひっくり返されておりますから私は疑いを持つわけでありますが、特に日本の国におきましても、たとえば昭和三十九年の新潟地震で昭和石油の原油タンクが動揺して、その摩擦で火災になった。これは自動消火装置があったのに働かなかったというふうな原因になっておりますが、たとえどういう理由があっても、今度また地震が起こった場合に火の海になるようなことがあったら、これは企業が大変なだけではなく国家的損失になるわけでありますから、この辺について心配を持っておるわけであります。この点についてどのようにお考でしょうか。

林忠雄消防庁長官

○林(忠)政府委員 まことにごもっともな御指摘でございます。ルーマニアの場合、普通のところは日本と家屋構造が違いますので、地震による火災という日本独得なそういう問題がなかったのですが、あそこの石油コンビナートでやはり相当な事故を起こしたということで、言ってみれば本当に飛んでいってでも見たいような気持ちでございます。ただああいうお国柄でございますので、なかなか外部からのそういう視察は許さないと思いますが、日本の場合も御指摘のとおり、企業というのはできるだけの安全対策を講じた上で安心だ安心だと常に言っておりますけれども、やはり投資効果その他も考えまして、手を抜くといってはなんでございますけれども、必要以上というか、完全に防災装置を施すということについては、企業である以上手抜かりがあるといったらなんでございますが、そういうことも大いに心配しなければならない。特に日本は地震国でございまして、地震ということに対しては、ほかの国とは違って相当な配慮が建設時に払われているとは存じますが、それでも御指摘のとおりの心配がございますので、そういう点につきましては、さらにコンビナート石油防災法その他の施行、その防災計画あるいはその事前のチェック等を通じて万全な措置を講ずるよう今後も地方の消防機関を指導してまいりたいと存じております。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼分科員 実はこの水島におきましても、岡山県というのは大体地震が余りないような感じで受け取られているわけでありますけれども、そうではございませんで、昭和二十一年十二月二十一日、南海道大地震というのがありまして、震度は五なんですけれども、岡山県水島、児島海岸線で家屋の全壊千九十二戸、半壊三千七百五十七戸、死者五十一名、負傷者百八十七人という記録があるわけでございます。こういったところから考えて、そのど真ん中にあるあのコンビナートは、しかも地面もゆるいわけでありますから大変ではないか、こういったところから、静力学的な検討だけでなくて、もっと動的な解析を入れて検討をもう一度やり直す必要があるのではないか、こういうふうに私は考えるわけでございます。したがってこういったことをひっくるめまして、先ほども答弁がありましたけれども、もう一度コンビナート防災ということについて検討をし直す必要があるのではないか、こう考えるわけですが、その辺についてはいかがでしょうか。

林忠雄消防庁長官

○林(忠)政府委員 検討をし直すというか、実はコンビナート防災についての法的な整備がやっとできて、その内容の具体的なものがそれぞれの地区の防災計画に盛り込まれ、今後タンクの新設計画その他につきましては、これを事前に検査するというような手続ができました。しかしこれからの施行を十分手抜かりのないようにやっていきたい。ただその点についても、先ほど御指摘がありましたようななお技術的な研究、突っ込みの不十分な面が相当残されておりまして、技術的な基準も一応暫定的には決めましても、果たしてこれでいいかということにはなお疑問も残ります。そういうものについてもできるだけ研究を早く進め、その内容の程度を高めてまいりまして今後の事態に備えたい、こういうつもりでおります。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼分科員 その点ひとつよろしくお願いいたします。  それから最後に、これは話は変わるわけでありますが、瀬戸内の山火事の問題でございます。  毎年毎年瀬戸内は山火事が起こっているわけであります。先般も香川県直島の山火事がありまして、島の三分の一くらいが焼けておるわけです。それから玉野市でもありました。それから何年か前は広島県呉の灰ケ峯というところで山林火災がありまして、たくさんの消防士が殉職をしておるわけであります。なぜこういうような殉職が起こるかということを私も実際に行ってながめてみますと、その消防の方法というものが非常に近代的でないといいますか、原始的なやり方をしておる。そうして下の方に火が回ったら逃げることもどうすることもできないというようなことがありまして、消防士の方は私は本当に大変だなという感じを持っておるわけであります。しかもこの瀬戸内の場合は山火事といいましてもその山は非常に低く、しかも民家と密接な関係があります。民家の中に山火事が起こるというような感じですから、決して山火事だけという感じでは受け取ることができません。こういうようなところから消防士の皆さんが非常に大変な御苦労をなさっておるわけでありますが、まず第一にこの山火事に対して今後どういうような対策を講じようとなさるのか。  それからもう一点は、そういう消防士は決して一年や二年ででき上がるわけでありませんので、喜んでその職につけるためにはやはり身分保障というものがきちっとしておらなければなりません。そういうところから消防士に対する賞じゅつ金をもっと上げるべきではないか。現在たしか四十九年四月に改正されましてから最低二百五十万、最高一千万というふうになっておるようでありますが、交通事故に遭ったって二千万いま掛けておる時代であります。ところが二百五十万で命をかける消防士というのが果たしておるのかどうかと考えたときに余りにも低過ぎる、こう考えますので、こういう賞じゅつ金について増額をする必要があると考えるわけでありますが、この点はいかがでしょうか。

林忠雄消防庁長官

○林(忠)政府委員 この山火事というのもわが国の地形状大変な宿命を負っているわけでございまして、これに対してどういう対策を講ずるかということでもすぐにここでお答えできるような特効薬は実は余りないというのが実情でございます。消防庁といたしましては昭和四十五年度からこれに対しましての対策をいろいろ講じておりまして、特別地域というのを決めまして特別地域対策事業というのを推進をしてまいりまして、これは林野火災用の消防無線とか林野火災用の防火水槽、林野火災工作車というようなものの整備費に一生懸命起債をつけたりその他をやっておりますけれども、要は山火事というのはどこでも起こるわけじゃなくてわりあいと比較的起こりやすい危険地帯があるわけでございます。そこの地域におけるPR、それからその地域を担当する消防機関の訓練というものをじみちに積み重ねていくしかないのではないか。これはある年には非常に少なかったり翌年にはまたえらくたくさん起きたりといって非常に不定でございますが、じみちな努力の積み重ね以外には方法がないのではないかと思っております。危険地帯に対しては常々手を緩めないで指導するつもりでございます。  それから消防士の賞じゅつ金の額でございますが、いま先生のおっしゃった額を実は昨年度改定いたしまして最低三百万、最高千三百万まで現在引き上げております。今年度はこの改定を見送っておりますけれども、これは最初できましたのは三十七年百万円から実は発足したわけでございますが逐次改定の努力を重ね、国の財政当局の理解も得て現在最高千三百万までなっております。これを国が出しますとほぼその同額を県と市町村が出すというような制度になっておりますので、一番最高の場合は千三百万ずつ三カ所から三千九百万ということになるのでございますけれども、最高に該当するというケースはそうたくさんはございませんが、この増額改定というのは昨年もそういったことで配慮しておりますので、当面はいまの額でやりたい。ただこれも時代の進展その他に従ってさらにこれを改善いたしまして、ことに山火事となりますと普通の常備消防機関ではとても手が足りません、いわゆるボランティアの奉仕精神による消防団の手を借りることが非常に多うございますので、そういった意味の対策も兼ねてこれの改善を進めてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼分科員 賞じゅつ金の問題はいま最高三千九百万という計算をなさいましたけれども、これはもう絶体絶命、どこから見てもこの人の行動に落ち度はないという場合でありまして、あの人はもう少しうまく考えればこっちの方に逃げる道はあったのだとかいろいろなことを考えてその分だけどんどん減らされていって実際もらうのは少ないわけでありますから、この最高の額だけで計算するのはおかしいのであってむしろ最低の場合で基準を考えていかなければならない。しかし最高にしても最低にしてもこれは私は低過ぎると思うのです。これだけの金をもらって命をかけるそういうりっぱな消防士の方がおるのですから、やはりもっと待遇をよくしてやるのが大事だ、こういうふうに私は強く要望しておきたいと思うわけであります。  そこで、私はもう時間がなくなったのですけれども大臣に一言だけお答えしていただきたいと思います。  いま水島のコンビナートを例にとりまして、コンビナートの防災というものが防災法ができたけれどもまだまだ手薄なところが技術的にたくさんある。したがって非常に住民の不安がとれないのでもっと積極的に細かいところまで手をつけて、そして住民が安心のできるような対策をつくり上げていただきたい、こういうふうな要望を第一点はしたわけでございます。  それからもう一点は、あのルーマニアの地震でもってコンビナートが大分やられたようでありますが、日本の場合は大丈夫という言葉だけでなしに、やはりもう一度その目でもって見直しをしていただいた方がいいのではないか。  それからただいまの問題は消防士の賞じゅつ金が最低三百万の千三百万、こういうことになっているようでありますから、命をかけて一生懸命働く消防士に対しては余りにも身分保障として少な過ぎるのではないか、もっと上げるべきである、こういうことを申し上げておるわけでございます。この点についての答弁をお願いいたします。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 私が参議院の本会議に出席をいたしておりまして御質疑を拝聴することができずまことに恐縮に存じておりますが、屋外貯蔵タンクの腐食事故その他コンビナートの災害について御質疑をいただいたことと承知いたしております。これからの非常に大きな問題と心得ておりますので、今日までもあとう限りの努力をいたしてまいりました。いろいろ御高教をいただきつつこれからもさらに力を注いでまいりたいと存じます。  消防の救恤金についての御質疑があったのでございますが、消防職員の処遇の改善、士気の高揚ということはこれまた非常に重要な問題でありますのでこれから先もできる限りの努力をいたしてまいりたい、こう考えております。そのように御了承願います。

貝沼次郎公明党・国民会議

○貝沼分科員 終わります。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 次は、井上泉君。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 まず最初に、今度の与野党合意による減税によって三千億程度の減税が実施されるということになるわけですが、それに伴って勢い地方交付税の減収にもなるし地方財政の面でもいろいろなものが出てくるわけですが、これに対する対策は自治省としてはどういうふうな対策を立てられておるのか、まずその点を承りたいと思います。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 今回は歳入予算に変更を加えておりませんので、さしあたって交付税の減額ということは起こらないわけでございます。そのように御了承いただきたい。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 歳入の方には加えてない、交付税の減額というものは起こらないにしても、当然地方税の減収ということ、地方税の方のいわゆる減税措置というものをこれと並行してなさるべきではないかと思うのですが、これはどうなんですか。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 地方税の方でございますが、地方税は当初計画をいたしておりました減税分の実施でございまして、今回の三千億に関連をいたしまして上積みは考えておりません。  それから国税が三千億減税をいたしますやり方の方法論でございますが、先生御案内のようにこれは税額控除方式をとりますものですから、所得税が減税になることに伴って必然的に明年度の住民税が減収になる、こういう事態は回避することができます。それは遮断をしてございますので、地方税には影響は出てまいりません。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 それは、国民にとっては、やはり国税が減税になれば一挙に地方税も減税になってしかるべきじゃないかと思うのですが、その回避するということがいい行政措置だと思うのですか。やはり私は国税に準じて地方税も減税すべきじゃないか、地方税の負担も減税すべきじゃないかと思うのですが、その点はどうですか。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 御指摘のように、住民税におきましてもできる限り負担の軽減を図っていく必要があろうかと思いますが、かたがたまた地方財政のただいまの困窮の度合いないしは住民税の税の性格等からできるだけ税源を確保したいという両方の要請がございまして、そのバランスの上に成り立つと思うわけでございますが、住民税の方は先生御案内のように、年度当初に物価調整そのほかのことも考えまして七百数十億でございましたかの減税措置をすでにとっておりますので、それをもってがまんをしていただきたい、こういう考え方で私どもいるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 この五十二年度の地方財政計画では、国の予算の伸び率は全体で一七・四、地方の場合においては一四・四と、国と地方と三%の差があるわけですが、こういう中で、私は、地方財政に大きなしわ寄せというものをかぶせておるではないか、こういうように考えるわけですが、こうした違いというものが何で生まれてくるでありましよう。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 国の予算そのものそれから地方財政計画の総額そのものの伸びには、ただいま御指摘のように若干差がございます。しかし、実質的にはこれは全く同じ伸びでございまして、と申し上げますのは、国の方の予算の伸びは、国債費の伸びそれから地方交付税の伸び、この伸びが異常に大きうございまして、それを除外いたしますと、たしか一三・六%ぐらいの伸びだと思います。同様に地方財政の方も公債費の伸び等がございますが、これを全部除外して計算をいたしますと、実質一三・六の伸びは完全に確保をいたしておるわけでございまして、特に単独事業そのほか地方団体がさしあたって希求をいたしておりますものにつきましては、私ども国の伸びと比較をいたしまして決してこれに劣らないように歳出を計上したつもりでおります。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 そういう場合に地方の財政に負担能力があるのかどうか、そういう点について論議をしたいわけですけれども、時間の関係でその点は省略をいたすといたしましても、きょう閣議決定という昭和五十年代の前期経済計画という中での表を見ますと、地方債の残高が五十一年度では十一兆五千億。そこで、地方債の依存度は一・五%、五十五年になると六・五%になって依存度は低下しておるけれども、地方債の残高としてはこれは二十兆四千億という膨大な地方債になるわけですが、地方財政というものは五十五年度になれば好転どころかますます窮屈の度を深めていく、私はきょうの財政収支試算のなにを見てそう感じたのですが、自治省の方としては、五十五年度が来れば地方財政は豊かになる、こういう計算がなされておるのかどうか、その点。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 この地方財政の収支試算でございますが、先生御案内のとおりに、国の方で収支試算を立てましたのと前提条件を全く同一にいたしましたいわば推定値でございます。したがいまして、この骨子では、前期経済計画に決めましたような成長率がある、それから国民の租税負担率が国、地方合わせまして三%ほどアップする、こういう前提のもとに立ちますと、五十五年度にいわゆる要調整額の欄、つまり財源不足額でございますが、これが消えるであろう、こういう見込みを立てておるわけでございます。  それからもう一つただいま御指摘をいただきました地方債の残高が二十兆にもなる、これまことに大きな額になりますので、私どもも心を痛めておるわけでございますが、これは御案内のように五十一年度、五十二年度多額の地方債によらざるを得ない財政状況、これが反映をいたしましてこのような結果になるわけでございます。この地方債の現在高に対します償還財源の手当てでございますが、これは私どもとしては十分に考えてまいりたい。と申しますのは、マクロには地方財政計画を通じましてこの地方債の償還額の実所要額を歳出に立てていって、交付税等を通じて完全に財源措置ができるように財政計画として措置をしたいと思っておりますし、それからミクロの問題、つまり個別個別の地方団体に対しましては、このように増加をいたしてきました地方債つまり財源振りかえによる地方債の償還額を交付税算定の際の基準財政需要額に具体的に算入していってあげる、個別団体ごとにそれを算入していく、こういうやり方をもって地方団体にこの地方債がかさみますことによっての負担が生じないように、これは将来的確な処置をしていくつもりでおるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 この本年度の地方財政計画の中だけではなしに、全体的に地方財政の中で非常な圧迫を加えておるのは、土地開発公社等による土地買い入れ、先行取得、こういうようなものが膨大な金額に上っておると思うわけですが、自治省の推計では、いま全国の地方自治体がこの土地開発公社ということによって出しておる投資的なそういう金は推定幾らぐらいになっておるのですか。

近藤隆之自治大臣官房長

○近藤政府委員 ただいまちょっと資料持ち合わせございませんので、早急に御返事いたしたいと思います。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 そういう土地開発公社というような、自治体の中での一つの機関のような役割りをしているのですが、こういう機関が土地を先行取得したりいろいろすることにたくさんな資金を銀行等から借り入れてやることについては、別に自治省は関与することはしてないですか。

近藤隆之自治大臣官房長

○近藤政府委員 土地開発公社は、御承知のように法律に基づいてできておるものでございまして、県あるいは県議会、県の公社につきましては、それらのものが十分に監視するという立場にございますので、自治省といたしまして具体的な指示はいたしておりません。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 自治省として具体的な指示はしてなしに、それぞれの地方自治体の方でやっておると言いましても、私はこのことが国の行政との間において非常に注意をせねばならない点ではないか、こう思うわけです。運輸省の航空局の計画課長がおいでになっておるのですからまずお尋ねするわけです。たとえば高知県の高知空港に対する本年度予算が四億何ぼだ。それで、国庫債務負担行為とかいうようなことで四十億ぐらいの予算を計上しておったけれども、予算が認められないというようなことになっておるので、今度は知事が用地を先行取得をする、こういうことを言っておるわけですが、その用地先行取得については、運輸省と打ち合わせの上で、運輸省の方は、そういう予算はついてないけれども、後で買い上げてやるから、高知の県は空港の用地を買いなさいと、こういうような指示の仕方をしておるのかどうか、その点。

武田昭運輸省航空局飛行場部計画課長

○武田説明員 高知空港の用地の先行買収につきましては、運輸省と高知県において従来からいろいろと御相談を申し上げておるところでございますけれども、五十二年度において具体的に用地の先行買収をしてほしいというような話には、そこまでは至っておりません。将来用地交渉等が進みまして、買収できるような状況になりました場合には、先行買収という形で県にお願いできるかどうか、今後相談してまいりたいと考えております。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 その場合における用地の価格等については、いわば地元の県なら県が買い入れたその価格をもって運輸省は買い入れるようにするのかどうか、その点。

武田昭運輸省航空局飛行場部計画課長

○武田説明員 先行買収を高知県においてやっていただきます際には、国庫債務負担行為をつけまして、その限度内において実施をしていただくというのがルールになっておりますもので、そういう形で先行買収が行われた場合には、国庫債務負担行為の限度内におきまして、用地取得の原価並びに金利、事務費等を合算したものをもって再買収をするということになっております。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 それでは、用地の価額については、一定の、たとえば一坪幾らで買いなさい、幾らなら負担をしますとかいうような枠組みはしない、こういうわけですか。

武田昭運輸省航空局飛行場部計画課長

○武田説明員 国庫債務負担行為の限度額を定めます場合には、一応の見通しのもとに限度額が定められるわけでございますけれども、実際問題として幾らで買収されるかということはその土地の適正な評価ということが基本になりますので、適正な評価がなされた価額で県が先行買収をされるということがたてまえでございまして、その際に予算的には国庫債務負担行為の限度額というものがその先行買収の限度ということで意義を持ってくるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 国庫債務負担行為というものが、五十二年度もそういうことは決めてないわけですから、だけれども知事は用地の先行取得をしょう、こういうことになるわけですが、それにしても、用地を仮に買うとすれば何十億の負担がかかるわけです。これは高知県だけでなしに、国のやっておることについても、私はここでその点については質問をいたしませんけれども、たとえば地方に医科大学を設置する、その医科大学を設置するに際してはたくさんの用地を買って、そこで文部省はこれを買い上げするというような形で、地方財政に大きな負担をかける。空港でもいま言われたと同じように何十億もの投資をしてやる。ある  いは、厚生省が計画しております大規模保養基地の問題、こういう問題に対しても莫大な地方負担がかかるわけで、何十億もの土地を先行取得しておる。それをやっさもっさ言って一部は年金福祉事業団が買い上げする。その買い上げするまでの間というものは地方財政の負担になるわけだ。だから、国のやることと地方がやることの間において、地方がいわゆる先乗りをして、どんどん土地開発公社というものによって土地を取得することが、これはもう大きな財政圧迫として加わってくるわけです。  具体的な事例を挙げれば数限りないわけですが、いま運輸省の言われるような形で地方財政というものをとんとん——そういう土地を買いなさいというような指示の手当てというものは、自治省、どう考えますか。

近藤隆之自治大臣官房長

○近藤政府委員 土地開発公社が行います事業に、土地開発公社の単独事業と、それから公共用地の先行取得という意味で、その中の公共用地には国の補助事業、直轄事業、あるいは先生の御指摘の空港、大学、そういったものが含まれておるわけでございます。  その後者の方につきましては、十分関係各省庁と話し合いをいたしまして、そうして的確に売れるものを必要な範囲で買うというようなことが必要であろうかと思います。私どもは基本的にはそういうことで指導いたしておりますし、関係都道府県あるいは市町村も土地開発公社をそのような形で指導しておるというところでございます。そしてなお、そういった公共用地の先行取得分を現在土地開発公社の中に相当高く買い込んでおることも事実でございまして、私どもといたしましては、関係各省にできるだけ早くそれを予算化し買収していただくように折衝しておるところでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 これは、私、もう一遍運輸省の計画課長に質問するわけですが、あなたはそういう地方財政の能力があるとかないとかいうようなことは考えずに、空港をやりたい、それで、国が債務負担行為の措置をするからまず土地を買いなさい、こういうふうな指示はしていない、こういうことはいまここで確認をしておいていいですか。

武田昭運輸省航空局飛行場部計画課長

○武田説明員 高知空港の整備をするに当たりまして、用地の取得をどういう方法で行うかということにつきまして、運輸省と高知県との間でよく相談をいたしまして、県の御納得の得られる線で用地の取得を進める。その際に、高知県として先行取得をすることができるというような県としてのお考えを承った上でなければ、私どもといたしましても、先行買収をしなさいというような形での無理なお願いはできないと考えております。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 この空港は高知県のものではないでしょう。運輸省の管理の中にあるもので、これを拡張するかしないかというのは運輸省の考えの中にあるわけだから、県と運輸省が相談してどうという前に、やはりまず運輸省がどうするかということを決めてかからなければならぬわけです。ところが高知空港の場合には、これは先般も陳情があったように、大変な強い反対運動がある中で、それで一方ではそれを逆なでするように、土地の先行取得を知事がやる、それは来年は運輸省の方からそれに対する債務負担行為をしてもらえるからと。こういうふうな形で打ち出されておることが私は問題だと思うわけなのです。  いま計画課長の言われるようにそうした指示はしていないということならそれで結構でありますけれども、こういう形における地方財政への負担というものが、たとえばそういう国の大型事業に対する負担というものが非常にあるわけなので、これについては大臣洗い直しをして——いま官房長が答弁された土地開発公社による土地の買い占め、土地を取得しておる膨大な金というものは、地方財政のかなりな圧迫になっておると思います。これは県だけではないです。これはもうどこの市でも財政再建計画を立てておる。ところが、財政再建計画を立てる場合、その土地を売るのに、その市有地を開発公社へ送っておいて、こっちの赤字はなくしたような形にしておって、逆に一方ではたくさんの赤字をつくり出す。こういうやり方は今日の地方自治体のいわば財政運用の紊乱だと、私はこう言いたい。土地開発公社に逃げてしまって、こういうやり方をしておるわけでありますが、この点を自治省としてはもっと積極的に究明をし、打開策を講じないと、これは何ぼなにしても地方財政は破綻をしますよ。パンクをしますよ。その点について大臣の見解を承りたいと思います。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 先ほど官房長から答弁申し上げましたように、この開発公社に対しましては、自治省として直接関与することはいたしておりませんが、土地の購入等に際しましては、第一にその必要性ありや否や、第二にはこれが売れる見通しがあるのかどうかというような点に十分留意してほしいということを絶えず通達等で注意を喚起いたしておるわけでございます。  そこで、ただいま開発公社の問題、なかなかむずかしい状況に立ち至っていることはよく承知をいたしておりますので、再三にわたりまして、関係各省に対しまして計画的にぜひこれを買い取ってほしいということを要望もいたしておるような次第でございます。これからもそういう方向でひとつ努力をいたしていきたいと思います。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 それでは、地方の県、市、町、村が土地開発公社という団体をつくって、それによって取得しておる、あるいは借り入れをしておる金額、これはいま官房長は急いで調査をされると言いましたが、大体いつごろまでにこの調査をなされるのですか。そしてまた、それに基づく対策について、これは自治省として私は真剣に考えてもらわなければいかぬ問題だと思うので、御答弁を願いたいと思います。

近藤隆之自治大臣官房長

○近藤政府委員 現状を私どもの方で把握をしておりますが、突然の御質問でございましたもので、その書類をこちらへ持ってきていないという意味でございまして、役所から至急取り寄せます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 これはかなり膨大な金額になっていることは間違いないと思うので、大臣、ひとつ再検討をして、これは地方財政を圧迫しておるがんだと私は思うものですから、この点をぜひ究明をしていただきたいと思うので、再度大臣の見解を承っておきたいと思います。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 よく承りましたので、現状を一刻も早く打開いたしますためにさらにどういう措置がとり得るか、研究をいたしてまいるつもりでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 幾つかなにしましたけれども、委員部の方から時間の短縮を言われておりますので短縮をしますが、たとえば高知県のことを申し上げて恐縮ですけれども、高知県にもまた先般自治省からきわめて優秀な役人を副知事に、これは出向させたと言うんですか派遣させたと言うんですか、高知県に人材がないというわけではないが、自治省との間の話し合いで、自治省から送っていただいておればいろんな面で都合がいいだろうというような情けない根性のもとに自治省から町田君をちょうだいしたものだ、私はこういうように思うわけです。ところが往々にして自治省から派遣をした幹部職員というものが逆に今度は住民運動の抵抗の一つのかぎに悪用する、そういうきらいがあるわけであります。そういう点について、自治省からそういう、いわば高官ですから、ここでは高官と言わないかもしれないけれども、地方へ行けば副知事だとか総務部長は地方の高官ですから、その高官に自治省から派遣する、出向さすに当たってどういうふうな条件というか、どういうふうな行政上の配慮のもとに派遣をしておるのか、その点大臣から見解を承っておきたいと思います。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 これは申すまでもなく知事の女房役として知事と一体となって地方行政の推進のために十分活動できる人材を選定して派遣をするということにいたしております。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 十分活動できる人材。それは派遣した人が活動のできぬ人を送りましたなんてそんなことは言えないですよ。何ぼ無能な者を送ってきてもそんなことは言えないですよ。私の言うのはそうじゃないのです。地方自治体の中にいわゆる自治省から派遣をする。派遣という言葉が、地方庁から要請があったから派遣をしておるのか、あるいは自治省が強く押しつけたのか、その辺は定かでありませんけれども、自治省から派遣をする——派遣という言葉が悪いのですか、自治省から地方へ出てくる、出向してくる者に対する職務の対処の仕方、つまりその地方における任務というものにどういう位置づけをしておるだろう、こういうことでお尋ねをしたわけであります。そういう抽象的なことではどうも納得がいかぬし、またその点については時間がかかるわけですが、その点は大臣も直接その衝に当たってないと思うので、ただ判をつくだけだと思うので、私は、その点については自治省の官房長なりしかるべき者から答弁を承って質問を終わりたいと思います。

近藤隆之自治大臣官房長

○近藤政府委員 私どもの職員で地方団体へ出向している者がたくさんあるわけでございますけれども、すべて関係地方団体の要請に基づき、その団体の長との話し合いによって出向しているわけでございまして、そちらへ参りました職員はその県の職員といたしましていろいろなところで学び得た知識を十分発揮してやっていくということでございまして、決して巷間言われるように天下りというようなものでもなければ、中央の出先機関というような形で仕事をしているものではないと信じております。

井上泉日本社会党

○井上(泉)分科員 終わります。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 次は佐野進君。

佐野進日本社会党

○佐野(進)分科員 私は、大都市交通対策における公営交通企業の問題について、大臣並びに関係局長に質問をしてみたいと思います。  大臣、今日の大都市交通行政はきわめて困難な場面に直面しておることは御承知のとおりでございます。特に路面交通の渋滞あるいはまたその他、数え上げれば数限りない情勢の中で地方公営企業は運営をいたしておるわけでございます。したがって、その結果、おしなべて各都市とも赤字が累積せられ、その企業はまさに破産的状況にあると言ってもいいと思うのです。しかしこれらの企業の持つ社会的な役割りは、大都市における交通行政の中に欠くことのできない重要なものを持っておるわけでございますが、こういう点について大臣は、今後これらの大都市交通の交通行政における地方公営交通企業に対して積極的にお取り組みになるお考えであろうと思うのでございますけれども、基本的に地下鉄の整備の問題であるとか、路面交通の問題であるとか、それらの問題についてどのようなお考えを持って対処しておられるのか、この際お聞きをいたしておきたいと思います。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 昭和四十八年度から実施しております第二次交通事業再建計画でございますが、途中で石油ショック等のことも出てまいりまして、不良債務が相当ふえてきておるということで私どもも頭を痛めておるわけでございますが、経済情勢もやや安定してまいっておりますから、これからも経営の効率化を徹底する等 再建計画を着実に実行いたしましてこれが実現できるよう指導してまいりたいと思います。  大都市の公共輸送機関の整備、もとよりきわめて大事な問題で、とりわけ地下鉄はその基幹となっておるわけでございますが、着実に整備をしてまいる必要がありますので、さしあたっての問題といたしましては、自治省として必要な資金を確保するということに力を注いでいきたい、こう考えております。

佐野進日本社会党

○佐野(進)分科員 私は大臣に、まず大都市交通における公営交通企業の重要性について御認識をいただいておるという意味においての答弁をいただいたと考えまして、次の質問に入ってまいりたいと思います。  いま大臣がお話しのように、大都市交通における公営交通企業はいま深刻な財政難の中にあえいでいるわけであります。そしてこの深刻な財政難を打開するために、第一次再建、第二次再建と言われるそれぞれの法的措置を講じながら自治省が積極的に対応してこられたことについては、私はその努力を認めるにやぶさかではないわけでございます。しかしながら、そのような努力にもかかわらず、それぞれの再建計画がいずれも失敗と言っていいのか、あるいは失敗でなかったとお答えになるのか、いずれかわかりませんが、いずれにせよ失敗と言っていいような状況の中に今日置かれておるということは間違いないと思うのでございますが、第二次再建計画の見通しと今後の対策についてどのようにお考えになっておられるのか。局長あるいは審議官からその見解をひとつお聞きしておきたいと思います。

塩田章自治大臣官房審議官

○塩田政府委員 昭和四十八年度から実施しております第二次交通再建でございますが、途中で石油ショック等もございまして、その後新たにさらに不良債務を生じつつあるということは御指摘のとおりでございまして、私どもも頭を痛めておるところでございますが、今後とも経営の効率化を徹底するというような方向から再建計画は着実に実行してまいりたい。いまお話ございましたけれども、第二次再建が失敗したとは私ども思っておりません。まだ進行中であって、さらにわれわれ関係者一同、十分努力をしてぜひ計画を実行できるように努力してまいりたい、こういうふうに考えております。

佐野進日本社会党

○佐野(進)分科員 審議官はもちろん当面の責任者でありますから、失敗したなどということを言えないだろうと思うのでありますが、しかし私どもが客観的に見た場合、すでに指定都市はもちろん、指定都市以外においてもその財政の行き詰まりは深刻な状況になっているわけであります。     〔主査退席、林(大)主査代理着席〕 したがって、今日の段階においてはもはや第二次再建対策をもってしてはこの窮境を打開することはでき得ず、公営交通事業のその運営も全くの行き詰まりを来し、地方財政に対して深刻なる打撃を与えるようになりつつあることは御承知のとおりであります。したがって、この際、抜本的な対策に着手しなければならないということが今日的な課題として自治省当局も当然考慮されておると思うのでありまするが、この抜本的対策ということになりますれば、必然的に法律をもって対応する、もちろん助成その他の方法もございまするが、抜本的な問題としては法律をもって対応するという以外にないと思うのでございまするが、これらの法律の、いわゆる第三次再建という言葉が適切であるかどうかわかりませんが、抜本的対策について検討されつつあるかどうか、この点について見解をお聞きしておきたいと思います。

塩田章自治大臣官房審議官

○塩田政府委員 いまも申し上げましたように、まだ第二次再建に向かって努力をしておるところでございまして、先ほど申し上げました合理化の徹底につきましても、路線再編成の問題もございますし、あるいは区間区分のさらに適正な充実、拡充を図っていくといったような問題もございまして、私どもはまだその点ではその方向で努力をしてまいりたい。具体的におっしゃいますような第三次案というふうなものを考えておる段階ではございませんで、いまの第二次再建を何とか成功させたいという努力をしているところでございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)分科員 この問題については、後で大臣に御質問をしたいと思います。しかし現段階においては、いまの審議官の御答弁を聞きながら、私の考え方を加えて質問を続けてみたいと思います。  第二次再建指定が失敗でないということ、それは先ほど申し上げましたとおり、あなたの立場からすればそうでございましょうが、大臣みずからお答えになっておられるように、オイルショック以後における諸物価の高騰、あるいはまたその他いろいろな対外的要件に基づいて合理化を促進し、運賃の値上げを図り、その他あらゆる努力を続けているにもかかわらず、その赤字の累積は目を覆うものがあるわけでございます。したがって、その結果地方財政に過度な負担をかけ、地方財政そのものを危機に瀕せしめるという状況があろうとするとき、これを第二次再建、全公営企業に及ぶ問題であるにもかかわらず、一部指定団体だけに対する再建対策をもって事足りるという状況はもはや終わりを告げているのではないかということは、これは基本的な認識ではないかと思います。恐らくあなたも腹の中ではそうだと思うのであります。しかしいまここでは言えないということであるならやむを得ないとしても、そのような状況下にあるということは御認識をなさっておりませんか、あなた方、大臣の答弁等を含めて、その他のいろいろな条件の中で、そのようなお考えは毫もないと否定されますか。それとも、そういう状況であるが、いま当面する状況の中で努力を続けていくのだということであるかどうか。これはひとつ財政局長から答えてもらった方がいいかな、審議官より……。どっちがいいかな。審議官でもどっちでもいいです。いま財政局長と大臣と話していたようだったから。

塩田章自治大臣官房審議官

○塩田政府委員 先ほどお答えいたしましたように、毫もそれがないというふうなわけではございませんけれども、非常に苦しい困難な状況にあることは承知いたしております。しかし、いま二十三団体再建をやっておりますが、個々の再建の団体の状況を見ましても、一概に全部が全く悲観的というわけではございません。この辺の事情は先生も御存じだと思いますが、そういった点を踏まえましても、やはり努力していけるところはいくべきではないかということでやっておりますので、その事態は認識いたしておりますけれども、第二次再建を何とか成功させたいということで努力をしておるわけでございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)分科員 次に進みます。時間がありませんから、ともかく深く突っ込むことができないのは大変残念でありますけれども、やむを得ないと思います。  公営交通の危機打開ということが今日的課題としてはきわめて重要な問題であるということは、先ほど来の大臣並びに審議官の答弁で明らかにされたと思うのであります。特にこの危機打開の方策といたしましてはいろいろな問題があるわけでございます。結論的に言うならば、いわゆる料金を上げなさい、合理化を図りなさい、企業努力をしなさい云々という、当事者能力に対していろいろな指導をするということは当然でありまするけれども、それ以外、それをもってしてもどうにもならない状況に対して、自治省はいままで昭和四十一年以降、具体的な補助というか、金をもってしてこの再建に対して積極的に対応しておられることは私どももその事実認識として敬意を表するにやぶさかでないわけであります。しかしながら、先ほどお話ございましたとおり、諸物価の高騰あるいは大都市におけるモータリゼーションの状況は、いやおうなく地下鉄建設ないし路面交通の赤字を誘発し、どうにもならない状況に来ていることは御承知のとおりであります。  そこで私は、こういう面から地下鉄建設の補助制度について、いろいろ改善に改善を進められて今日に来ておりまするが、なおその状況がきわめて不十分であるということは、今年度の予算要求の際自治省当局が大蔵当局に要求せられた内容によっても明らかであるわけでありまするが、まず基本的認識といたしまして、営業費補助を資本費補助とし、補助額を総建設費の七〇%にする、これはもう当然自治省としてばそうなさねばならないという御判断に基づいて行動されておると思うのでございまするが、そのように認識をしていいかどうか、この際、ひとつ明らかにしていただきたいと思います。

塩田章自治大臣官房審議官

○塩田政府委員 ただいまお話ございました建設費七〇%補助ということは、ことしの予算要求に当たりまして私どもが考えて要求した案でございます。しかし、今後どういう形でこの補助の改善を図っていくかということにつきましては、ことしの予算の要求を一応離れまして、改めて関係各省とも十分検討をして改善の方に努力してまいりたいと思っております。

佐野進日本社会党

○佐野(進)分科員 大臣、この問題につきましては、自治省当局がいまの審議官の御答弁のような形の中で要求として大蔵省に出され、運輸大臣並びに大蔵大臣等との大臣折衝の経過の中で結果的に取り下げられたと私どもは聞いておるわけであります。したがって、この面については、大蔵大臣にも分科会で聞きましたし、さらに運輸大臣にも聞きましたが、両大臣とも前向きに検討しできるだけ早い機会に措置できるものであればというような意味の答弁をいただいておるわけでありまするが、大臣がこの問題を大臣折衝の際下げられた理由、そしていわゆる要求を大臣折衝の際強く押さないで結果的に本年度予算化されなかったということについての認識、どのようなお考えか、今後これについてはどのように対処していかれるか。もちろん、自治省要求でございまするから他の大臣に対してさらに積極的に対応せられると考えますけれども、この点についてのお考えをこの際、明らかにしていただきたい。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 ありていに申しまして、関係各省との詰めが十分できておらない段階で予算編成期に当たったわけでございまして、これは非常に憂慮すべき問題であると考えておりますので、申すまでもなく前向きに対処いたしまして、今日の困難を緩和することができますように努めてまいりたいと思います。

佐野進日本社会党

○佐野(進)分科員 私は地下鉄建設が今日各大都市間における至上課題として取り上げられ、積極的にこの建設業務が進められておることは、今日の社会的要請が生んだ必然の結果であろうと思うわけであります。一つの目的地へ到達するためにいかに路面交通によるところの渋滞がその目的を阻害するかということは、大臣みずから体験をしておられると思うのであります。したがって、この要求を実現することのためにだれがその企業体としてなるべきかという形については、それぞれの議論があろうと思うところでございまするが、今日の状況の中においていわゆる経常的な利益をこの事業によって追求することは不可能であるということはもはや一般的常識化されつつあると思うのです。そうすれば、地方公共団体が公営企業としてこれを運営し、開発建設していかなければならぬことになるのは当然でございまするし、同時にまた、そのことは当然のこととして路面交通にかわり得る役割りを地下鉄に求めるということにもつながるわけであります。したがって、そういう意味からいたしますれば、これはもはや今日的状況の中においては国であるとか地方であるとか、あるいは各政党であるとかいうことを離れた、国民生活を快適に送るために絶対必要な事業として認識されるべき問題でないかと思います。  そういたしますと、補助制度の問題につきましても自治省はそれらの認識の上に七〇%とせられたわけでございますけれども、負担区分の問題、いわゆる七〇%にしても二分の一、二分の一という形の中で対応せられるというようなことであったとすれば地方財政をますます圧迫していくことは当然でございますので、これを国三分の二、地方三分の一というようにするとか、あるいはまた道路整備特別会計からの補助金をこれに充てるとか、抜本的な対策を積極的にとられることが絶対必要な条件ではないかと考えるわけでございますが、この点について大臣ないし財政局長の御見解を承っておきたいと思います。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 お言葉にございましたように路面交通にかわる役割りを果たすべき交通手段である、そういう認識のもとにいま御指摘のあった問題も含めましてひとつ根本的に検討をしなければならない問題だと考えております。

佐野進日本社会党

○佐野(進)分科員 これはどなたに聞いた方がいいのかと思うのでありますが、答弁はそちらの方でひとつあれしていただきたいと思うのですが、いまの質問をいたしました第二の点でございますね。道路整備特別会計からの補助金をもってしたらどうか、これは建設省の五十二年度の道路関係予算の概算要求の方針が定められたとき、その対策の一環として、これはもちろん自由民主党の人たちもその点については強く要求され、われわれも当然でございますけれども同じだというように承っておるわけでございますが、都市における道路交通の効率化を図るため都市モノレール及び新道路交通システムの整備を推進するとともに、地下鉄についても、その構築を道路整備の一環として行う新しい方策について調査研究を推進するとともに、これらの問題についてはいわゆる道路整備特別会計の財源を地下鉄建設に充てる方向で努力しよう、こういうことが建設当局の内部においても強く論議されておると私どもは聞いておるわけであります。とするならば、当然自治当局もそのようにそれに対応する形の中で、地方財政を圧迫しない形の中で公営企業を推進する意味において絶対必要な条件ではないかと判断せられるわけでございます。  午前中運輸大臣にその見解をただしましたところ、運輸大臣はこれらの点については全く同感であり、ただその財源上、たとえば軽油引取税であるとかその他ガソリン税であるとかいう問題、それをどのように理論づけ位置づけるかということが残された課題であるというような答弁を聞いておるわけでございますが、自治省としてはこの点の取り扱いについてどう判断されるか、恐らく検討されておると思いますので、ひとつ御見解をお示しいただきたいと思います。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 ただいま御指摘をいただきました地下鉄建設への国庫補助等の制度の拡充に対しまして、この財源を道路財源に求めるかどうかという問題でございます。そのような考え方が理論的には成り立ち得ると私どもは基本的には考えております。ただ、この扱いにつきましては先生も御案内のように、私どもの省庁で所管をする会計でございませんものですから、建設省なり運輸省なりとも十分意見交換をする、なるたけならそうしてほしい、こういうようにお話をしておるところでありますが、基本的立場といたしましては、私どもは何会計からであれこのような建設費に対する公的負担を拡大をしていく、これがまず第一に必要でありますし、その場合にも先ほど御指摘がありましたように、できるだけ国と地方との負担で見ていく場合には国の方がよけい持っていただく、たとえば街路事業その他は三分の二でありますが、こういったような負担をしていただく、それで地方負担を軽くしていく、こういうことが一番基礎的な問題であろうと思っております。また、そのようなかっこうで負担区分が決まってきますれば、それに基づきます地方財政の負担、これに対しては適実な財源措置をとっていく、こういう態度でいるわけでございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)分科員 私は公営企業の中で最も重要な問題として地下鉄建設の問題あるいは運営の問題を取り上げましたが、同時に今日路面交通、いわゆる交通渋滞の中におけるバス事業、特に地方都市においてはバス事業がその主たるもの、路面電車が逐次撤廃されつつある状況の中でその役割りを果たしておるわけでございますけれども、このバス事業もまたおしなべて赤字経営を余儀なくされておるわけであります。過疎過密の別はあっても、いずれもその条件の中で赤字経営を余儀なくされ、地方財政に対して大きな負担をかけておるわけでございます。これに対して自治省当局もそれぞれ御努力をなさっていることは私ども認めるわけでございますが、当面差し迫った問題といたしまして、五十二年度ないし五十三年度にわたりまして、再建債の利子の補助の増額あるいはバス車両購入費の補助さらにはまた行政路線に対する補助等が緊急の課題ではないかと思うわけであります。いずれもそれぞれ私どもが、これが少ないと言えば、あらゆる努力をしたんだという答弁しかもらえないと思うのでありますが、これは審議官にお答えをしていただくことが妥当かと思うわけでございますが、それぞれに対してひとつ一層の努力、打ち切り時期に来ておるものに対してはさらに継続をしてその努力をしていただきたいと判断いたしますが、いかに考えられるかお聞かせいただきたいと思います。

塩田章自治大臣官房審議官

○塩田政府委員 まず行政路線のバスの補助の問題でございますが、この点は住民の足を確保する生活路線という観点から、御承知のように公営だけでなくて民営も一緒に考えるべき問題でございます。そういう観点から、従来からこの点につきましては運輸省においていわゆる過疎バスの補助あるいは新住宅団地へのバスに対する補助というようなものがとられてまいりました。私どもこれもかねてから逐次強化していただくように運輸省に対して要望してまいったわけでございますが、五十二年度にもそういう観点から七十二億円余を計上していただいております。今後もそういう充実の方向に努力してまいりたい。  それから利子の補給の問題でございますが、これにつきましては先ほどから申し上げておりますように、地下鉄の助成のあり方全体の関係の中で、先ほど財政局長からもお答えしましたような努力を重ねていく中で一環としてとらえるべきものだろうというふうに考えておりまして、先ほども申し上げましたような関係省庁との基本的な検討の中で取り上げていきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)分科員 時間が残り少なくなりましたので、大臣並びに局長、審議官に最後に一括して質問をし答弁をいただきたいと思います。  先ほど来質問を続けてまいりましたとおり、今日大都市の交通対策はきわめて重大な困難な状況を迎え、特に公営交通事業はその累積する赤字の圧迫の上にその事業の推進すら不可能になるような状況下に置かれておるわけであります。特に地下鉄建設は財政負担が過重になるために、計画し着手した路線においてすらその事業が遂行でき得ない困難な状況が東京都等において見られ、その関係する業者は中小企業に至るまで支払いに苦しみ、不況の中にさらに一層の不況感を助長しているような状況であります。したがって、これらの面に対する対策は緊急の課題であります。私は、自治省当局といたしましては、いままでの努力の上にさらに努力をせられて、起債枠の拡大あるいは起債利率の引き下げ、償還年限の拡大あるいは政府枠の拡大等を通じて、当面する地下鉄建設事業並びに運営に対して、それに関連する中小企業の窮状を打開するために、自治省として最大の努力をぜひ払っていただきたいということを大臣、財政局長にお願いをしておきたいと思うわけであります。  さらにまた、審議官に対しましては、先ほど申し上げましたとおり、今日の交通事情のもとに第二次再建が進められつつあるわけでありますが、この状況はいま認識はしつつあるが、当面この第二次再建対策を進めるのだというお考えで御答弁をなさっておられますけれども、実際上の問題として、もはやこれが行き詰まり、どうにもならないところへ来、第三次再建をどうするのかというところにその情勢が来つつあることは、否定し得ない現状であろうと思うわけであります。したがって、都市交通、公営企業の基本政策をどうするのかということについての研究をひとつしていただく。同時に、公営企業法の改正問題の取り扱いをしていただく。第三番目としては、当面する緊急対策について、再建都市以外のものも含めた対策はどうあるべきかについて、自治省として積極的に対応していただきたい。  これについてどう判断されておるか、三人の方から答弁をいただいて、私の質問を終わりたいと思います。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 先ほどから御指摘をいただきました問題、地域住民の足を確保するという観点からいたしまして、もう看過し得ない大変大事な問題になってきておると存じます。したがいまして、ただいまいろいろお言葉にございました、起債を容易ならしめるための諸条件をつくることも含めまして鋭意努力をしてまいりたい。当面の措置、また、やや長期的な措置を含めまして、ひとつ一生懸命対応していきたいと考えております。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 交通事業の大変な経営難の事態に対処いたしまして、御指摘のように、基本的になお検討を要する面がたくさんあると思います。したがいまして、こういう点については、今後前向きに十分検討していきたいと思いますし、先ほどから申し上げました地下鉄等における補助の是正、あるいは行政路線そのほかに対する補助の拡大、それから料金問題、路線の合理化問題、こういったあらゆる問題を含めて、公営交通が円滑に実施されるような方策を検討していきたいと思います。  なお、起債につきましては、もちろん所要額は確保するという態度で対処いたしたいと思っております。

塩田章自治大臣官房審議官

○塩田政府委員 先ほども申し上げましたように、事態は十分認識いたしておるつもりでございます。どういう形で対処するか、先生の御要望もよく承りまして、善処してまいりたいと思います。

林大幹自由民主党

○林(大)主査代理 大内啓伍君。

大内啓伍民社党

○大内分科員 連日お疲れさまでございます。  私がここにいま持ってまいりましたのは、ロッキード事件の捜査処理に関する法務大臣報告、いわゆる第二次中間報告と言われるものでございますが、自治大臣にお尋ねをする前に、法務省の藤永さん、お見えでございますか。法務省はまだですか。——それでは、小川自治大臣に先にお伺いをいたします。  本来は、法務省がお答えになる筋合いのものだと思うのでございますが、この第二次中間報告によりますと、この種事犯の再発防止対策として、一つは刑法を改正する、もう一つは日米犯罪人引渡条約の改正を図るという二つの問題が、実は政府として用意をされておるようであります。私どもいろいろ検討してまいりました結果、この法務省当局、つまり政府で考えようとしている刑法の改正をもってしては、この種の事件の再発防止はなかなかむずかしいのじゃないだろうか。たとえば稻葉前法務大臣でございますが、贈収賄罪の刑を引き上げても防止効果は期待できないと最近はっきり某新聞におっしゃっておりますし、それからまた、自民党の永野法務部会長さんも、政府提案の法定刑引き上げではロッキード事件など汚職事件の再発防止策として効果がないと思うとはっきり言っておられます。そのために自民党の法務部会におきましても、つい最近までこの刑法の改正には同意をされませんでした。  そこで、公選法を預かっておられる自治相といたしましては、私が先へいろいろお話を進める前に、刑法改正でロッキード事件のような事件を再発防止できるとお考えかどうか。本当はこれは法務省に聞きたかったのでありますが、お答えをいただきたいのでございます。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 私どもは、公職選挙法を主管する官庁でございますので、いまのお尋ねの問題につきましては、所管外のことでございまするし、ほどなく法務省の当局もこの場に来ることになっておると存じます。私がこの際、御指摘の一点につきましてなかなか責任のある答弁を申し上げるわけにはまいりませんので、ひとつこの点は御容赦をいただきとう存じます。

大内啓伍民社党

○大内分科員 実は最近、園田官房長官と自治大臣との間に、これに関連いたしましていろいろお話し合いがなされた、あるいは福田法務大臣と小川自治大臣との間においても、この問題についていろいろお話し合いがなされたと聞いておりますが、それは事実でございますか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 ありのまま申し上げるわけでございますが、自由民主党の法務部会で、お言葉にありましたような問題が論議されておるということば事実でございますが、本来、公職選挙法の改正あるいはこれに関連する諸問題を検討する権限、責任を持っておりまする党内の機関がまだ検討も始めておらないという状況でございます。また、公職選挙法の違反で刑に処せられた者で執行猶予中の者について、選挙権、被選挙権を停止するという提案、提言もまだ非常に具体的な形で持ち出されておるわけではございませんので、私どもとしても関心を持って党内の論議の推移を注視いたしておる状況でございます。かたわら、自治省といたしましても、独自の立場で今日なお検討中というのがありのままの実情でございまして、官房長官あるいは法務大臣と十分時間をかけて正式に論議をする機会というものは、まだ今日までなかったわけでございます。

大内啓伍民社党

○大内分科員 私は、法務省の関係者をここにお呼びをしておったつもりなんでございますが、委員長からもぜひ御注意を賜りたいのでございます。  この種の問題を解明する場合におきましては、やはり法務省当局の責任ある答えが先に出てまいりませんと、自治大臣としても答えようがない問題があるわけでございまして、あるいはロッキード事件を軽く考えているのかどうか、またロッキード委員会でやりますけれども、少し不見識だと思うのです。こういうことは厳重に御注意をいただきたいと思うのです。

林大幹自由民主党

○林(大)主査代理 注意しておきます。

大内啓伍民社党

○大内分科員 というのは、私の話の進めようが非常に困るのです。一つ一つ確めておかないと、実は自治大臣としても、本当に公職選挙法等の改正について検討すると言えなくなってしまうのでございます。ですから、本当にこの質問はやりにくいのでございます。そういう誠意のないやり方は、委員長の方から厳重に御注意をいただきたいと思います。

林大幹自由民主党

○林(大)主査代理 承知しました。

大内啓伍民社党

○大内分科員 実は、収賄罪の裁判というものは、大体いま調べてみますと、相場は六カ月から一年、こういう相場が多いのでございます。御存じのとおり、受託収賄は受託収賄罪といたしまして上限が五年なのでございます。その他は三年なのでございます。今度のロッキード事件に関しまして、政府が法律の改正をやろうという刑法の改正におきましては、それをそれぞれ二年引き上げようというのでございます。収賄罪の相場が大体六カ月から一年のところへもってきて、なかなか三年、五年の該当者がない。そこを二年上限を引き上げましても余り該当者がない。したがって、そういうような刑法の改正案というものが、実効としてこの種の事件の再発防止に余り効き目がない、こう思われるのはしようがないのでございます。だからこそ、稻葉前法務大臣も、そして法律のベテランである自民党の永野部会長も、これでは実効がないから政府としてもっと考えなければいかぬということをおっしゃっているのでございます。しかもこの贈収賄罪の場合は、大体刑の執行が猶予されまして、大体九割方が執行猶予になっておるのでございます。  いま最高裁の司法統計年報というのによりますと、四十八年は八八%が執行猶予でございます。四十九年に至っては九二%が執行猶予なのでございます。ところが、執行猶予になった場合には、公民権が一般犯罪の場合は停止されないのでございます。そのことは自治大臣、御存じでございますか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 その点はよく承知いたしております。

大内啓伍民社党

○大内分科員 そうしますと、自治大臣としてもロッキード事件の再発防止に対して重大な関心をお持ちであるとすれば、もちろん単なる法律改正だけによってこの種の事件の再発防止はできません、しかし、少なくとも政府行政当局といたしましては、立法という面におきましてできるだけその防止措置をとる、その決意はお持ちになっていただかなければならぬと思う。  現在、世論調査をやりましても、国民の大体八割くらいがロッキード事件の解明はまだなされていないというふうに考えているのでございまして、そういう意味では立法としては万全を期したいとお思いでしょうか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 政治をされいにしてほしいということは国民の世論でございまするから、そういう観点から出てまいりまする提案、提言等に対しては、前向きに対処すべき問題だと考えております。しかし、公職選挙法を主管する官庁といたしましては、これは法律改正の問題でございまするから、申すまでもなく、これは筋の通ったものでなければなりません。同時にまた、実効を期待し得るものが望ましいことは、これまた申すまでもないわけで、慎重に研究をしなければならないと考えております。

大内啓伍民社党

○大内分科員 いま小川自治大臣は筋を通したとおっしゃった、これはどういうことですか。つまりそれは、たとえば他の犯罪に対する処罰等との間にバランスをとるということも筋を通すことでございます。それから、それによって本当の意味で実効が期待し得る、いろいろな要素がありましょう。しかし少なくとも、刑というのは他の犯罪との間にバランスをとる、これはあたりまえのことでございますよ。  そうしますと、恐らく自治大臣は御存じかと思うのでございますが、たとえば裁判官、検事あるいは弁護士、こういう方々の場合に、どういう場合にその地位につけなくなるかといいますと、禁錮刑以上の場合は最低十年間つけないのです。それから執行猶予の場合は、期間が満了するまでその職につくことはできません。  では一般公務員で申しましょうか。一般公務員の場合は、禁錮以上の場合は、刑の執行が終わるかあるいは執行猶予期間を過ぎるまでは官職につくことはできません。大変厳しいのでございます。  また、民間の場合におきましても、たとえば質屋さんであるとかあるいは火薬類取り扱い者の場合は、その刑の執行が終わるかあるいは執行猶予期間を経た後でも三年間商売ができないんですよ。  そういたしますと、政治家の場合においてだけ執行猶予の場合については公民権は停止しない、自由に官職についておれる、明らかに機会均等を失するではございませんか。バランスを失しているとは思いませんか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 この問題は、冒頭に申し上げましたように、私どもとしてまだ検討中でございますから、結論的なことが申し上げられないわけで、勉強ももとより十分でございません。したがいまして、これはこの段階での全くの私見としてお聞き取りいただきたいと思いますが、昭和二十二年、二十五年と二度にわたって改正が行われております。その改正の趣旨は、一貫して参政権の範囲を広げていこうという趣旨ではなかったろうか。つまり国民にとって最も大事な基本的な権利である選挙権、被選挙権というものは、よくよくのことがないと制約を加えるべきではない、このような思想から二度にわたって改正が行われて現行法のような姿になっておるのではなかろうか、こう理解をいたしておるわけで、この理解が間違いであれば、また御批判もいただきたいと思っております。  そこで今度の提案は、これはいろいろな角度から十分詰めた上の具体的な提案だとは考えておりません。収賄罪のほかにもいろいろな罪があるわけでございますが、その他のいろいろな罪についても適用しようというのであるか、あるいは選挙法上のいわゆる公職にある者に限って適用するというのであるか、いろいろな点でまだ具体的なものになっておりませんけれども、二度の改正が行われましたその根底にある底流と申しますか、物の考え方というものに対して、今回の提言がどういう関係になるのだろうか。いままでの考え方とは逆に、選挙権、被選挙権というのは、大変大事な権利だから、いやしくも手の汚れた者に行使させるべきではないという基本的な考え方そのものを修正する立場から提案がされておるのか、あるいはそういう基本的な考え方そのものは是認すべきだけれども、政治をされいにするという別個の角度から例外的な処置をとろうとするのであろうか、その辺のところも実はまだ十分聞いておらないわけでございますので、にわかに結論が出しがたいというのがありのままの現状でございます。

林大幹自由民主党

○林(大)主査代理 ただいま法務省が出席しました。  ここで法務省に申し上げますが、出席時間につきましては、これを厳守されますよう強く要望いたします。

大内啓伍民社党

○大内分科員 いま自治大臣おっしゃられたとおりでございますが、選挙犯罪につきましては、これは相当厳しく行われているんですね。罰金刑は五年間、禁錮以上の場合は執行終了後五年間、それから執行猶予期間中、みんな公民権停止でございます。これは民意によってそういう問題を処理していこうという基本的な考え方があるようでございますが、やはりロッキード事件がわれわれに与えた教訓というのは、それだけじゃなくて、選挙前及び選挙中犯した犯罪に対しては、選挙法によりまして相当厳しく処罰される、ところが、一たん選挙の結果、国会議員なら国会議員という地位を得てしまいますと、その地位を利用して犯す犯罪に対しては甘く扱うというのであれば、やはり法律上考えていただかなければならぬ。ですから、選挙の結果得た地位を利用して犯罪が軽く扱われているのではないかという問題提起が、いま自治大臣、なされておる、とすれば、やはりこの辺についても真剣にお考えにならなければいけない。  現にいま自治大臣御指摘のように、これまで昭和二十五年から現在の体制ができたわけでございますけれども、その以前におきましては、同様に執行猶予中においても選挙権、被選挙権がなかった、これは御存じのとおりでございます。そして昭和二十二年以前は、執行猶予の場合でも、その後刑期の二倍の期間がたたないと権利が回復しない、実はこういう厳しい状態があったわけなんでございます。  したがって、いま私が、冒頭に法務省の方が来られませんので、本当にこの政府が考えている刑法の改正というのは実効があるかないかという問題について、私どもが単に疑問を持っているだけじゃなくて、国民が疑問を持っているだけじゃなくて、やはり政府部内の相当有数な責任者たちが、これだけじゃ実効上がりませんよ、はっきり指摘しておられる。したがって、そういう意味では贈収賄罪に対しては、少なくとも公民権停止というものを強化すべきだという意見が前法務大臣においても上がっている。自民党の法務部会長においても上がっている。そして新聞の報道が正しければ、政府の官房長官自身も今国会でその実現を図りますと、はっきりその法務部会で述べておられる。私もそれを確かめた。そして、その上に立って自治大臣と相談されているのでございますから、私はまだ存じません、よく検討中でございますと言うだけでは、私、そのことについて自治大臣に質問するということを通告しておったのでございますから、もう少しはっきりしたお答えをいただかないと、政府のこの問題に対する態度というのは、その場限りになってしまう。自治大臣も十分お考えだと思うのです。そしてこの問題の重要性にかんがみて慎重なお答えをしておられるのだろうと思うのです。  しかし自治大臣、どうでしょう、刑法改正だけで事実上は無理でございますよ。やはりこれまでの選挙法のあり方あるいは他の犯罪との均衡、いろいろな面を考慮して、少なくとも贈収賄罪その他の一般犯罪についてどう広げるかという問題もありましょう、しかし少なくとも、いま国民から問われている贈収賄、こういう破廉恥罪については——だって他の公務員だってみんな処罰されるのでございますもの、政治家だけが特権を得ていいという理由がもしあるならお聞きしたいのでございますけれども、そういう特権は許されない。むしろ政治家こそ厳しくそういうものに対して処罰を受ける体制をみずからつくり出すのが政治家の任務だと思うのです。自治大臣の見識においてこの問題について御答弁をいただきたい。あなたの見識を私、期待しておりますのです。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 冒頭に申し上げましたように、選挙をされいにする、政治をされいにするという角度からの提案、提言、すべてこれは前向きに対処したいと思っておりますから、その点はどうぞ誤解なきようにお願いしたいと存じます。  ただ、法律改正の問題でございますし、その法律そのものの主管省でございますから、さらに今日までの経緯も検討してみたい。また、自由民主党の内部におきましても最終的な結論を得ていない現状でございますから、したがいまして、この場で非常に歯切れのよい御答弁が申し上げかねるのは遺憾でございますけれども、その点は御容赦いただきたいと存じます。  ただ、いろいろ勉強の足らない点、私の認識を修正することができまする点は感謝いたしておりますので、御指摘の諸点も含めましてさらに引き続いて検討し、政府部内におきましても一致の結論を得るように努力してまいりたいと思います。

大内啓伍民社党

○大内分科員 本当はもう少し自治大臣としてのお考え——政府部内とかあるいは自民党部内というようなお話もございましたけれども、これは自治大臣の所管なのでございますよ。ですから、まず政府部内の意見を統一するにしても自民党のお考えを一つにするにしましても、自治大臣としてはお考えを述べることが、私は国民に対する素直な自治大臣としての姿勢だと思いますよ。  いろいろ問題のむずかしいことはよく存じておりますけれども、では事実関係を一つお伺いしましょうか。園田官房長官は、自民党の法務部会が贈収賄罪に対する公民権の停止を強化するという形で公選法等の改正を行うという方針について、そういう意見が法務部会として出されたけれども、その意見については全く同感だとおっしゃっているんですよ。自治大臣はいま待ってくれ、待ってくれとおっしゃったが、担当でない官房長官は全く同感だということぐらい言っているんですよ。そうしてそういう同感だという基礎に立ってすでに小川自治大臣とも相談しているということをはっきりおっしゃっていますよ。そしてさらに、今国会じゅうにその立法を実現するように努力すると政府の番頭さんがおっしゃっておられますよ。それが担当大臣である自治大臣は何も言えないのですか。それでは情けないじゃございませんか。どうでしょう。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 これは提案の動機を十分理解し、共感を覚えて、まことに同感だと言われたことだと理解しております。繰り返しになりますが、今日までこの問題につきまして時間をかけて政府部内で検討いたしておらないわけでございますから、官房長官が政府を代表して必ず実行するというような発言をなさったとは理解をいたしておらないわけでございます。

大内啓伍民社党

○大内分科員 それじゃどうでしょう。問題が現実に提起されている、この事実は自治大臣もお認めになると思うのです。そうでしょう。そういう問題が提起されている、その事実は認めませんか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 提案がなされていることは事実でございます。私もこれを承知しておりますが、内容が具体的でない、あるいは改正の趣旨というものも、法律論として十分な説明をまだ承る機会がないわけでございます。したがいまして、さらにこの問題は自民党の党内で煮詰まってくると存じます。その状況を見、私どもも独自の立場でもう少し検討をさせていただきたいとお願いをするわけであります。

大内啓伍民社党

○大内分科員 ではどうですか、ひとつ後ろ向きじゃなくて前向きに検討する、そういうふうに理解してよろしゅうございますか。後ろ向きじゃなくて前向きには検討されますか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 かような提案がなされた動機というものは十分理解ができますので、その意味におきましては、提案者の気持ちに共感を覚えつつ検討してみたい。ただ、何といいましても、自治省が公職選挙法の番人でございますから、事は法律改正の問題ですから、あらゆる角度から詰めた上でありませんと、この場で必ずやりますと申しますことは、必ずしも私の職責を全うするゆえんではないと存じますので、ひとつきょうのところは、この程度で御容赦をいただければ幸いと思っております。

大内啓伍民社党

○大内分科員 自治省の苦しい答弁の中から、やはりこの問題については自治大臣としても検討しなきゃならぬ、そういうふうに理解をさせていただきましょう。  そこで、もう残り時間が幾らもございません。藤永参事官にお伺いをいたしますが、先ほど冒頭に私は、本当は藤永さんにお伺いをして、刑法の問題を詰めてから実は自治大臣に聞きたいと思った。にもかかわらず時間内に来られなかった。だから、ロッキードの再発防止の法案づくりについて、法務省は誠意を持ってないのかとさっき申し上げておったのです。  そこで、ひとつお伺いをいたしますが、この第二次中間報告を背景にいたしまして刑法の一部改正に取り組みたい、内容につきましても、先ほど来ちょっと申し上げておったのですが、実は刑法の全面改正というのが提起されておりまして、その中でこの刑法の一部改正も内容的には指摘されているところでございますが、周施の第三者の収賄を落としたのはなぜでございますか。これは重要じゃございませんか。周施の第三者収賄、そういう脱法行為が非常に多いのでございますよ。これを落としたのはなぜでございますか。せっかく刑法の一部改正を取り上げながら、刑法の全面改正案の中にはちゃんと入っているこの問題をあえて落とされた。小野さんはつまみ食いの中のつまみ食いを法務省はやっておる、そういうふうにおっしゃっておるじゃございませんか。なぜ落とされましたか。

藤永幸治法務大臣官房官房参事官

○藤永説明員 まず最初に、手違いで当委員会に出席がおくれましたことを、委員長並びに大内委員におわびを申し上げます。  ただいま御指摘の周旋第三者収賄罪、これは大内委員御承知のとおり、すでに改正刑法草案の中に新設することとされている規定ではございます。しかしながら、今回の、現在法務省当局において検討を続けております収賄罪等の法定刑の引き上げを内容といたします一部改正は、今回のロッキード事件の捜査処理の経験にかんがみまして、特に緊急の必要性のあるものに限ったわけでございます。周旋第三者収賄の規定は、この規定がなかったために、今回のロッキード事件の捜査処理に支障を来したという事例が全くないという意味で、緊急の必要性に乏しいとまず考えたわけでございます。  さらに実務上、賄賂が第三者に供与される場合でございましても、第三者収賄罪という規定は現行法にもございますが、その実態から本人が収賄したというふうに判断される場合が多いわけでございまして、現行法の第三者収賄罪の適用自体、統計上きわめて少ないということが言えるのでございます。  したがいまして、周旋第三者収賄罪につきましても、周旋収賄罪のさらに第三者収賄という間接的な事例でございますので、現在、今回の一部改正に必然的にこれをやらなければいけないという緊急性がないというふうに考えたわけでございます。  以上でございます。

大内啓伍民社党

○大内分科員 法務省のトップにおられます福田法務大臣は、先ほど来私が説明しておりました贈収賄罪に対する公民権停止のための法改正、そういうものに積極的に取り組むよう小川自治相に要望した、こう言われております。刑法の一部改正だけでは不十分だという意思表明だと受け取りますが、法務省といたしましても、そういう問題は今後検討しなきゃならぬと思っておられますか。

藤永幸治法務大臣官房官房参事官

○藤永説明員 法務大臣の御意見は、私ども事務当局にも指示として伝わっております。しかしながら、公職選挙法の問題は、法務省の所管外の問題でございまして、事務当局といたしまして、いま直ちに具体的に、どのような法改正が望ましいのかという点についての御意見は、自治省当局において御検討中であるという段階で、申し述べるのは差し控えさせていただきたいと存じますが、贈収賄事犯というものは、法務、検察の立場から申し上げまして、捜査がきわめて困難な犯罪であるということ、また、その公判維持にも多大の努力を必要とするものであることは、大内委員御承知のとおりかと存じます。反面、このような努力にかかわりませず、刑事裁判において執行猶予となる率がかなり高いわけでございます。それにはそれぞれ相当の理由があるものとは存じますが、このような贈収賄事犯で執行猶予がつくということに対しまして、刑事裁判による有罪の言い渡し、すなわち刑罰の宣告という制裁のみではなくて、刑罰の宣告に伴う効果といたしまして、公職選挙法上の公民権停止の措置が強化され、刑罰の言い渡しと相まって、このような措置が贈収賄事犯に対して一般予防的な効果が期待できるということでありますれば、法務当局といたしましても望ましいというふうに考えております。

大内啓伍民社党

○大内分科員 もっと詰めたかったのでございますが、時間でございます。  いまの法務省の見解は、非常に明快でございます。自治省におかれましても、どうぞ前向きに御検討賜りますようお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

林大幹自由民主党

○林(大)主査代理 竹内勝彦君。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)分科員 最近、雑居ビル火災あるいは病防等の火災事故、こういうものが非常に頻繁に起き、社会問題化しております。さらに昭和四十九年に消防法の改正が行われました。その後消防設備の改善は進行していると思いますけれども、その辺の実態はどうなっておるか。概略でよろしいですから、その点をまず最初に御説明いただきたいと思います。

林忠雄消防庁長官

○林(忠)政府委員 四十九年の消防法の一部改正に伴って、一定のものについては五十二年、本年でありますが、三月三十一日まで、さらに病院とかデパートとかいうものには五十四年、あと二年間の猶予期間を設けまして、スプリンクラーとか屋内消火栓その他について、従来あったものにも遡及して設備をするという義務が課せられたわけでございますが、実際問題として屋内消火栓、そういったものについては、比較的進捗率が高くなっておりますが、現在問題となりますのはスプリンクラーでございまして、このスプリンクラーというのは、古い建築物に設置させることが必ずしも容易でない、構造上非常にむずかしいというような面もある、あるいはそれを設置するために営業を休まなければならないということが、ちょうど現在の不況その他と重なりまして、必ずしも法改正で予定したように十分には実は進んでいないというのが実情でございます。それでもある程度の進捗率は示しておりますが、五十二年三月三十一日までにどうしてもやらなければならないものについて、一〇〇%ということは、実は正直申し上げて現在のところやや期待しにくい面もございます。もう非常に期間が少なくなっておりますけれども、一つの例を申し上げますと、スプリンクラーにつきましては、五十一年、昨年の四月一日現在で百貨店等は七七%、それから雑居ビルが六一%、地下街が七六%、こんな程度の数字を示しておるわけでございまして、昨年一年間でさらに数%程度は上がっておるとは思いますが、現在もそういう調子でございます。  それで、消防当局といたしましては、法に定められた義務でもございますし、今後あらゆる機関、県、市町村の消防機関その他を通じて督促して、これらが期限内に整備されることに努力をするつもりでございますが、現在の段階では、五十二年三月三十一日までにやらなければならないもののうち何がしかは残るかという気がしてならない。しかし、残りましても、これは国民の安全の問題でございますので、引き続きさらに努力を倍加してこれらの義務に間に合わせるように、それからさらに、病院とか百貨店等になりますと、あと二年間の余裕期間がございますけれども、これにつきましても、今度と同じような状態にならないように、さらにこういう不況のときも反映いたしまして意欲も落ちるときでございますから、一層努力をするつもりでやっております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)分科員 わかりました。  京都で特に昨年平安神宮が延焼したという事件は御存知だと思いますが、京都等におきまして、国宝、重要文化財等、重要なものがございます。そういう意味から、この京都の重要文化財に対する消防設備の設置状況はどうなっておりますか。概略で結構でございます。

田中和夫消防庁次長

○田中(和)政府委員 国宝、重要文化財等につきましては、いま義務づけられておりますのは、自動火災報知設備でございますが、大体九五・二%の設置率でございます。その他のいろんな散水設備等をつけておりますけれども、これはそれぞれ、いろんな文化財の形態、構造等が違いますので、法律によって規制された設備とはなっておりません。しかし、相当数の国宝、文化財について、そういう設備も施されておるのが現在の実情でございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)分科員 まず、ぜひ重要なものに対しては早急に対処されるよう、こういった面を私は要望しておきます。  その中で次にお伺いしたいのですが、京都の病院それから福祉施設等のこの消防設備がどのように進んでいるか。いま重要文化財等に関して御報告いただきましたけれども、その面に関して、特に病院及び福祉施設に関しての概略で結構でございますから、これをお願いします。

田中和夫消防庁次長

○田中(和)政府委員 病院につきましては、屋内消火栓の設備におきまして約八六%、スプリンクラーの設備におきましては三五%、自動火災報知設備におきまして九八・六%の設置率でございます。福祉施設につきましては、屋内消火栓設備が五五%、自動火災報知設備が八二・八%となっております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)分科員 この病院及び福祉施設の中で設置が必要なもの、この消火体制の設置が必要なものの数あるいは改修が必要なものの数、この数でわかりましたらお願いしたいと思います。

田中和夫消防庁次長

○田中(和)政府委員 それぞれ基準が設けられておりますので、病院の規模あるいは福祉施設の規模等に応じて義務づけが違うわけでございますが、まず病院の場合の屋内消火栓設備について申しますと、設置の必要な数が百二十九ございました。その中の百十一が設置済み、八六%、こうなっております。それからスプリンクラー設備につきましては、設置を必要とするものが二十ございまして、設置済みが七、達成率が三五%、自動火災報知設備については、設置を必要とするものが二百七十七、設置済みが二百七十三、九八・六%。それから福祉施設につきましては、屋内消火栓設備におきまして、設置を必要とするものが二十、設置済みが十一、スプリンクラー設備はございませんで、自動火災報知設備につきまして、設置を必要とするものが百四十五、設置済みが百二十、設置率が八二・八%というふうになっております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)分科員 いま説明いただいたところによりますと、きわめて早急にこの問題に対処していかなければ、いま法律の問題であと二年間まだ猶予期間がありますけれども、人命尊重という立場から考えていけば、いま一京都の地方を取り上げさしていただいて御説明いただきましたけれども、これは全国的に見ても早急にこの問題に対処していかなければならない。人命尊重という立場から考えていけば、法律はともかく、万難を排して考えていかなければならないと私どもは考えますが、その辺の見解をまず最初に大臣にお伺いしたいと思います。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 これはお言葉のとおり、人命尊重という観点から、あとう限り速やかに実行に移していかなければならない大事な問題だと心得ております。鋭意その努力をいたしておるわけですけれども、実際問題としては資金のあっせんもしてやらなければならない、あるいはまた技術面の指導を徹底させなければならないというような問題がありまして、なかなか思うに任せないというのが現状でございます。しかし、かようなことではいけませんので、これからもさらに努力を重ねてまいらなければならない非常に大事な問題だと心得ております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)分科員 いま大臣から前向きに御回答をいただきましたので申し上げますが、去る二月六日の北海道札幌市白石中央病院での火災は、死者四名、負傷者五名という大惨事でございました。特に生まれたばかりの赤ちゃんが死亡していく、そういった非常に痛ましい火災事故でございました。そこで、ここでもしもいま話がありましたスプリンクラーが設置されており、作動していたなら、こういった惨事には至らなかったのではないか、このように考えます。  まず最初に、この件について消防庁の見解、そういう面から、スプリンクラーの置かれた立場というものについて見解をお伺いしたいと思います。

林忠雄消防庁長官

○林(忠)政府委員 いま御指摘になりました札幌の病院の火事の場合は、実はあの建物が木造であったということで、スプリンクラーをつけることは構造上何か不可能と申しますか、困難だったそうでございます。しかし、一般問題としまして、ああいう火災に対して火元の部屋にスプリンクラーがあったならば、恐らくあの惨事はなかったろう、それはわれわれも同様にそう思うわけでございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)分科員 そのとおりだと思いますし、私の住んでいる京都市におきましてのある百貨店では、四十八年十二月三十一日に出火いたしました。そして天井部分に設置してあったスプリンクラーが過熱によって即時に作動しました。これが有効に散水消火して事故を防いだ、こういったものは御存じのとおりだと思います。したがって、こういう意味から非常に効果というものが、いまの回答の中からもある、このように考えておりますが、今後設置をどう推進していくつもりか、このスプリンクラーに関して設置をどう推進していくか、その所見を述べていただきたいと思います。

林忠雄消防庁長官

○林(忠)政府委員 まず、大洋デパートを契機にいたしました消防法の改正その他によりまして、既存の建物にも遡及してスプリンクラーを設置することを義務づけておりますが、その義務づけた範囲というのが、たとえば百貨店とか、それから病院、福祉施設も——病院、福祉施設というよりも一定の面積以上のものに義務づけておるわけでございます。そういう意味では、たとえばいま例にお引きになりました札幌の火事のような場合、あの病院にスプリンクラーがあったら惨事を起こさなかったというのは、まさにそのとおりでございますが、あの面積のものであれは、実は現在の義務体系に入っておらないという問題が一つございます。  それはさておきまして、現在の義務づけられたもののスプリンクラーの設備状況が、先ほど御答弁いたしましたように、まだはかばかしくないという点、特に五十二年の三月までのものについては残りそうだということ、まことに申しわけないのですが、それとともに、いまお話にございました病院、それから百貨店、これも一定面積以上のものは、あと二年間の余裕はあるといたしましても、大臣の答弁にもございましたように、人命の問題でございますので、この五十二年のものも未設置の分もひっくるめて早急にこの設置の促進を展開してまいりたい、不況とかいうこともございますけれども、資金その他は、開発銀行とか中小企業金融公庫その他で枠も用意してございますので、それらのあっせんも含めまして県、市町村の消防機関も督例してこの設置の促進に努力を展開してまいりたいと思っております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)分科員 それでは、病院、福祉施設、いま人命尊重という立場から申し上げましたが、これにしぼりまして病院、福祉施設等に対するスプリンクラーの設置基準、これをちょっと詳しく、その基準だけで結構でございますから、御説明いただきたいと思います。

田中和夫消防庁次長

○田中(和)政府委員 スプリンクラーにつきましては、病院、福祉施設の場合には、二階以上で、かつ六千平米以上の建築物、それから地下または無窓階で床面積が一階で千平米以上の階、それから四階ないし十階で一階の床面積が千五百平米以上の階、それから十一階以上の建築物、これは全階でございますが、それから一定以上の準危険物または特殊可燃物を貯蔵し、または取り扱うものというふうな基準が設けられておりまして、そういうものについてはスプリンクラーを設置しなければならないということになっております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)分科員 いまの回答を伺いますと、基準の主体が面積あるいは収容人員、こういったものに主体が置かれているように考えられますが、たとえば重度心身障害者とか精身薄弱者、こういう者の施設、あるいは養護老人ホーム、こういったものに対しては、一たん火災が起きた場合には、今度避難するということがその人たちは非常に困難です。ましてや夜中等にそういうような火災事故が起きた場合には、その人員等から考えても、早急に避難させていくということは非常に困難になってくる。したがいまして、いま回答いただいたものは、どうしても大きさであるとか、そういった人員であるとか、こういうものが主体になっておりますけれども、私、考えますのは、こういった病院であるとか福祉施設、こういうものは、まず入っておる者がどういう内容のものであるか、そこに重点が置かれてくるのじゃないか、したがって、内容面で検討する用意はないかどうか、その辺をお伺いしたいと思います。

林忠雄消防庁長官

○林(忠)政府委員 一つの立場からの御見解だと思いますが、いま消防の方がやっておりますのは、結局スプリンクラー施設その他には相当な投資経費も要りますし、同時に、悲劇を防ぐといっても、大ぜいの人の集まるところ、大きな建物という大量に出るものをまず取り上げて義務づけているということでございまして、その中に入っている人の、いまおっしゃいましたように病人とか老人とか、避難しにくいというようなところの考慮は十分にされておると申しがたいことは確かでございます。そういう立場におきまして、別にたとえば病院とか福祉施設は、もっと規模の小さいものとかいうふうに検討をするという合理性は十分にあると存じます。  ただ、これは消防庁だけのマターではございませんで、恐らくそういうものであれば、医療をどうするか福祉をどうするかという厚生省方面からあるいは逆にそういう意見が出てくるべきものかなと思いますので、それらの病院なり福祉施設を主管する役所ともいろいろ意見を交換し合って、この人命救助のための法制の整備を今後もずっと図ってまいりたいと思っております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)分科員 非常に前向きの回答で結構でございますが、それならば、まず、いろいろな防火設備というものがございますが、私は、これをこのスプリンクラーにしぼって、スプリンクラーを、いま言ったような重度心身障害者とか精薄者とか、非常に動けない老人、こういうものに対して、もちろん大きい、小さいの差は出てくると思いますが、もう少し基準を広げて、そしていまの法基準以下であっても、これにスプリンクラーを設置させていきたい、こういったものを、たとえば法律の面あるいは省令の面でも考えられないかどうか、その辺を大臣並びに関係の方にお伺いしたいと思います。

林忠雄消防庁長官

○林(忠)政府委員 先ほど申し上げましたように、そういう立場からこのスプリンクラーの設置を義務づけると、その義務の範囲を、特にそういう避難をしにくいような方が収容されているというところでは、たとえば面積をもっと落としてもう少し小さいものにまでもつけさせるというのも確かに一つの有力な御提案だと思います。ただ、病院等につきましては、スプリンクラーだけでは実は解決しにくい問題もたくさんございます。たとえば新生児室にスプリンクラーがあったら火は出ないかもしれませんけれども、あれだけの水を浴びれば、赤ちゃんはすぐにも病気になってしまうというような問題もございます。  そこで、消防庁といたしましては、実は昭和四十八年ごろ、北九州市の済生会病院で火災が起こって十三名の死亡者を出したという不幸な事件がございましたが、そのときに、全国に対して通知を出しまして、特に病院等の安全対策を強化する、それから病院の一斉点検を実施するとかいうことで展開したこともございますが、その中で、たとえば自力で避難することのできない患者を収容する部屋は一階にしろとか、それからスロープをつくって、すべり台みたいなかっこうで普通歩けない方も、とにかくいざというときには、すべってでもおりられるようにしろとかいうような、考えられるいろいろなことを指導してまいったわけでございますけれども、これらのことも、いわゆるのど元過ぎれば熱さを忘るるで、四十八年に出しっきりということであってもいけないと存じますので、それらも全部含めて、一応スプリンクラーの設置基準も、そういう立場から厚生省とも相談して点検する用意もございますし、それだけではなくて、こういった病院というものに対する火災のときの避難対策をどうしたらいいかということについても、さらに突っ込んで研究をしたい、その一環としていまの御提案も十分参照させていただきたいと思っております。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 この問題につきまして、先ほどからいろいろの貴重な御提案をいただいております。それらの御提案を含めまして、現行の制度に改善の余地があるものはどしどし改善をいたしまして、一層実効ある対策が実施できますように努力を重ねてまいりたいと思っております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)分科員 それでは、そのように改正の余地があれば考えられる、あるいは省令でもそういった措置を考えられるとなれば、ぜひ——いま、病院等でスプリンクラーで水をかぶっちゃうとかえってという問題も確かにあります。しかし、先ほどの白石病院の例はまるっきり焼け死んでしまうのですから、その焼死を防ぐという意味から、もちろん水が出ている間にどんどん作業をしなければならない点、いろいろなものが出てくることは、これは確かでございますが、しかし、まず命を守るという面からいけば、スプリンクラーは非常に重要な面があると考えます。したがって、ぜひそういうような措置をお願いしたいと思います。  そこで厚生省にお尋ねしたいと思いますが、いま消防庁の見解がそのように述べられましたが、人命尊重の——厚生省に関しては、こちらへ来られていないようでございますので、では消防庁の面だけで質問を続けさしていただきます。  人命尊重の立場からこのように施設に対して特例措置を考えた方がよい、こういった面で、もしも厚生省との合意というようなものがあれば、消防庁として省令を定めるなり法改正をしていくなりという面で、前向きに対処していきたいという考え方があるかどうか、その面をお伺いします。

林忠雄消防庁長官

○林(忠)政府委員 制度は、現状に照らしいろいろ欠陥があれば直すという努力は常に怠ってはいかぬと思いますし、いま先生の御指摘になったところも人命尊重ということでは非常に重大な問題を含んでおることは間違いない、検討することにやぶさかではございません。ただ、この消防行政というのはやはりいろいろな意味での兼ね合いがございまして、本当に人命尊重をするのならば、およそ人の集まるところにはどんなところでも全部スプリンクラーをつけることが恐らく一番完全だと思いますけれども、やはりスプリンクラーをつける場合の経費とか営業効率とか、そういうものが差しさわりになって、現実にはなかなか話がつかない、進まなくて、危険度の大きいところからだんだんつけられてくるというのが現状でございます。現在ありますスプリンクラー、さっき次長の方から御説明をしました一定面積以上という、ここにまで話をつけるのでも実は大変な努力を払ったという経緯もございます。それらを踏まえて、結局消防行政の効率という点、それから患者あるいは新生児たちの人命尊重という点等十分勘案して、役所同士で相談をし、あるいは民間、あるいはそういった病院、福祉施設の代表の方々とも意見を調整するという過程を経まして、改善すべきところは改善するということになるわけでございます。で、消防庁といたしましては、人命尊重の見地からなるべく多くのところにそういうものをつくってもらいたいし、またそれらを経営している方はいろいろ事情その他もありましてということで、大変むずかしい折衝、やりとりになると思いますけれども、改善の努力は、どんな制度でも最善になるように常に努力を続けてまいる、その立場から関係の役所とも十分協議をいたしたいと存じております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)分科員 そうしますといまの回答では、そういった関係省庁と合意がつけば省令なり法改正なりという面を考えてもよい、こういうように伺ってよろしいでしょうか。

林忠雄消防庁長官

○林(忠)政府委員 繰り返して申すようでございますけれども、人命尊重のために消防施設というのはできるだけ完全になるようにというのが私の役所の立場でございます。その意味では積極的な姿勢を常に堅持してまいりたいと存じておりますが、実のところはさっき申し上げましたような義務設置のものもこの五十二年三月でなお残りますし、福祉施設、病院、百貨店等を含めた五十四年の義務設置の分もこれからうんと努力を払っていく。いま義務設置になっている分をとにかくつくるということが一番先決であろうと思いますので、そちらの方にも努力をいたしますが、そちらばかりやって制度をほったらかしておくつもりは毛頭ございません。制度は常に改善をする。そこで、役所間の合意がまとまり、民間団体の御協力も得られるならば、できるだけ、たとえば義務設置の範囲を広げていくというようなことも当庁の姿勢でございます。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)分科員 ぜひそういうようにお願いしたいと思います。この面に関しては、いまほかの面もまだ残っておる段階だということは確かにそのとおりでございますが、私がいま取り上げたのは、特にその中で病院であるとか福祉施設、これは逃げようと思っても逃げられない立場の人たちを守る意味からぜひ優先的にスプリンクラーなり、あるいはほかの面でも当然いろいろ考えていかなければなりませんが、まずこのスプリンクラーというのはお金が相当かかります。したがいまして、この面での各省庁との合意がなければできませんし、また補助という問題も出てまいります。そういう面からこれはぜひ前向きに検討いただきたいと思います。  ちょうど時間でございますので、今後に対する決意を大臣並びにその関係の方にお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 いろいろな困難を排除しまして今後も努力を継続していかなければならない。その際、いま御指摘のありましたことに重点を置くべきことは当然でございますから、そういう方向で鋭意研究をし、かつ逐次速やかに実施に移してまいりたい、こう考えております。

竹内勝彦公明党・国民会議

○竹内(勝)分科員 どうもありがとうございましたした。

林大幹自由民主党

○林(大)主査代理 野坂浩賢君。

野坂浩賢日本社会党

○野坂分科員 まず大臣にお尋ねをしたいと思うのでありますが、来年度の予算に当たりまして野党と与党との折衝がついた結果、私どもにとりましては不満ではありましたけれども、三千億円の上積み減税ということになりました。一部の商業新聞等によりますと、三税の交付税率というものは三二%でございますから九百六十億円、それに影響があるではないかという意味の報道が当時されたことがございますけれども、これは五十一年度の戻し減税でありますから交付税には影響はない、私どもはこういうふうに判断をしておりますが、そのとおりでありますかということが一点と、地方税にははね返ってまいりますけれども、地方税につきましても、その取っていく率、単位が違うわけでありますから、これにも全然関連はない、こう考えておりますが、そのとおりでございましょうか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 これは歳入予算をいじりません限りは交付税には影響が出てまいらないわけでございます。それから、関連のありますのは住民税でございますが、これは御高承のとおり前年度課税でございますから、五十二年度の問題としては問題がない、このように理解をいたしております。

野坂浩賢日本社会党

○野坂分科員 この予算の折衝の過程で、地方自治体の今日の財政状況は、自治大臣が一番よく知っておられるとおりに窮迫、逼迫をしておるというのが現状であります。したがって、この起債なり地方債の引き受けの場合に、地元市中銀行等では中小企業なり農民なり一般の方々の貸し付けにも相当の影響がある、こういう考え方に立ちますと自治体のそういう起債なり地方債を認めるのに大変だということで、大臣は地方団体の金融公庫設置ということを自治省全体でお考えになっていろいろ折衝もあった。あるいは、今日の地方財政計画から見まして非常に地方財政が苦しいということと、より効果的な事業なり民生の安定を図っていくためには地方交付税率の引き上げが非常に大切である、こういうふうにお考えになっておることはよく承知をしております。この交付税率の引き上げをめぐって大臣は詰めの交渉を最後にされたわけでありますが、名を捨てて実をとった、自治省側はこう言っておりますし、大蔵省側は勝った、こういうふうに言っておりますが、今日の地方財政の窮迫した現段階において、地方交付税率の引き上げは国民の世論であり、地方自治体の待望である。したがって、地方自治体が強化をされなければ真のわが国の発展はないわけでありますから、その所管大臣である自治大臣としては当然交付税率引き上げということをこれからも進められていくと思うのでありますけれども、ことしは不十分であった、来年度、五十三年度は交付税率の引き上げは提案をされるというふうに考えてもいいかということが一点であります。  特に、それに敷衍をいたしまして、今日の地方財政計画は、二兆六百億不足をしておる、一兆三百億は大体起債で賄う、残りの一兆三百億に対して臨時特例交付金ですか、そういうことで九百五十億、率で直せば〇・七ですか、この程度ございますけれども、残りの問題については昭和五十五年度以降に残して、四千二百二十五億円程度は国が見る、あとは地方財政、地方が見るというような形式にはなっておるようでありますけれども、五十五年度以降のそれらの問題についてはやはり国で吸収をしてもらうということを地方自治体は期待をしておると思うのでありますが、その期待にこたえていただけるであろうか。自治大臣がそのときまでおられるかどうかわかりませんが、いまの自治大臣の姿勢としての考え方をお伺いをしておきたい、こう思うのであります。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 公営企業金融公庫につきましては政府の内部で見解の一致を見るに至りませんでしたが、なお引き続いて大蔵、自治両省の間で検討するということになっておるわけで、この点は引き続いて検討いたしますが、地方債につきましては、政府資金あるいは公営企業金融公庫の資金、市場公募資金、いずれも大幅に増加をいたしまして、また大きな問題でありまする小中学校、義務教育施設整備事業債というようなものは全額政府資金で引き受けるというようなこともいたしました上に、金融機関の引き受ける地方債につきましては自治省、大蔵省協力して消化の促進を図る、こういう措置をとりますので、まずまず心配のない措置ができたのじゃなかろうかと考えておるわけでございます。  交付税率の点につきましては、こういう経済が変動しております時期に交付税率だけを決めてしまうということがなかなか困難でありますので、当面見送ったわけでございます。ただいまは経済の転換期でございまするけれども、私たちは、非常に近い将来、国の経済が安定成長の軌道に乗ることを期待し、かつ信じておりますが、そうなりました段階で、国、地方を通じての税財政制度を根本的に見直して改めなければならない時期が来ざるを得ないと考えておるわけでございます。そういう時期に交付税の問題も検討いたしまして解決をしたいと思っておるわけでございます。来年必ずやるというお約束はいたしかねるわけでございまするし、今後税制というようなものがどのような形になってまいりますか、仮に相当の税収を確保できる、新税が創設される、これは仮の話でございますが、さような場合に、これに交付税をリンクさせるというようなことをやりますれば、必ずしも税率の引き上げをいたしませんでも交付税の総額はふえていくということもあり得るわけであります。これは一つの仮定の問題でございますが、余り遠からざる将来に交付税そのもののあり方あるいは税率を検討いたしまして、地方財政が健全に運営されるような姿に持っていかなければならない、こう考えております。  それから、一兆三百五十億円のうち九百五十億円は特例交付金で解決をする、残りの四千二百二十五億円は、昭和五十五年以後八年間にわたってこれまた臨時地方特例交付金で埋めていくことになっておりますが、いま残りの分をどのようにするかというお尋ねであったかと存じます。これはいまからどういう方法でということははっきり申し上げられないわけでございますが、いずれの方法をとりましょうとも、地方財政がこのために圧迫を受ける、健全な運営が阻害されるというようなことが絶対にないように必ずいたしますということは、この際お約束をいたします。

野坂浩賢日本社会党

○野坂分科員 いまの御答弁を聞いておりまして、まず地方財政が健全になるような措置をする。しかし、今日は経済の混乱期である、転換期であるということは福田総理が施政方針演説でも述べられておりますね。いまこそ経済の転換期にあるし、すべての面で根本的に見直さなければならぬという自治大臣のお言葉と同じことを言われた。そういう時期にもうすでに来ておるんではないか。いま混乱をし、混迷を続けておる地方財政としては不健全だ。健全であるとは言い得ないわけでありますから、これについてどうするかということが自治省の当面の課題でもあろうかと思うのであります。  いまお話しの中で新たなお話として、たとえば増税をする場合、あるいは新税の設置をする場合にそれにも関係をさせる、リンクをさせるということになれば三二%を動かさぬでもよけいになるじゃないか、こういう意味の御発言でございますけれども、三税を交付税の基準とする場合には、地方財政の健全という意味でもこの交付税率の引き上げは緊急を要する課題、こういうふうに私どもは解釈をしております。地方財政の健全を果たしていくためには、やはり交付税率の引き上げをもっと積極的にやる必要がある。特に地方自治体の今日の状態から見て喫緊の問題ではなかろうか。来年度どうなるかわからぬというよりも、三税で交付税率を算定する場合はいまが考えられるべき転換期ではないか、そういうふうに私は思うのでありますが、自治大臣のお考えをもう一度お聞きをしたいのであります。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 このことを実行できるような経済環境を一日も早く招来したい、景気を立て直して経済を安定させたい、こういうことで私も努力をいたしておるわけでございまして、こういう時期が来ました際には、お説のとおり、仮に依然として三税を基礎にしていきまする場合には、これは当然交付税の引き上げを実行しなければならないと考えております。

野坂浩賢日本社会党

○野坂分科員 実は私は鳥取県の出身でありますが、いま住民の足を守るためにバスを運行しております。しかし、御案内のように、政治の貧困から来たというふうに思うのでありますけれども、バスに乗り手がなくなってきて会社は採算が合わない、そういうことで足を切る。合わないところは切っていく、不採算の路線は切っていく、こういうのがございまして、運輸省の方では、この切った部分の住民の足を守るために過疎バス維持対策要綱というのを設定して、三分の一とか四分の一とか、甲乙丙に分かれまして一応助成をしておるわけですけれども、ことしですが、全体の営業費を一〇〇といたしますと、乗客から得る運賃収入を引いて丙の場合は営業費の四分の一、乙の場合は三分の一補てんをする。そして町村側が負担をしなければならないものは自治省の方で特別交付税で見ていただいてきた、こういう経緯があります。しかし、営業費の方がたくさんかかって収入が非常に少ないのですから、いわゆる通達なり要綱で決まった四分の一以外に出てくるものについて、とても不採算で合わないから、その助成金をもらっても引き合わないので切ります。こういう動きが盛んに出ておるわけです。町村側としてはそれでは困る。町村民の足を守ることができないから、その部面について、国から制度的に出してもらう補助金以外に、足の出た分は、赤の出た場合は市町村が負担しなければなるまい、急なことでありますから、そういうことで大体の方向は決まっておりますけれども、先ほどからも申し上げておりますように自治体の財政の逼迫は異常なものでございますから、税収入のないところが過疎地域なんですから、そこにまた自動車をその地域まで通ずるようにすると、その赤字負担が一町村で一年間に二千万程度のところもある。そうしますといよいよ、必要経費も高騰しておりますからなかなか運営が困難になる。地方交付税法の十五条にもありますように、そういう一時的な、たとえば一年間なら一年間というのは、そういう面はやはり特別交付税等で見ていただかなければとても町村財政は苦しいという一語に尽きる、こういうふうに思います。したがって、これらの善処方を考えていただけるものだ、こういうふうに考えておりますが、どうお考えでございましょうか。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 過疎バス対策につきましては、ただいま御指摘のように運輸省が補助を出しまして、それの地方負担分について特交で措置をする、こういう措置をとっております。特に鳥取県においては、これは知事さんからもよく御事情を承っておりますが、運輸省の補助にかかわらない分についていろいろ特殊の事情があるようでございます。それが市町村に大変な負担になっている、こういう事情も承っております。もちろんこういう面につきましても特交でしかるべく配慮をいたしたい、このように考えております。

野坂浩賢日本社会党

○野坂分科員 結構な御答弁をいただきまして、これで一応満足でありますが、最後に運輸事業振興助成交付金の問題についてお尋ねをいたします。  これは、五十一年度、五十二年度の二カ年間軽油引取税の改正が行われました。そうですね。この改正が行われるに伴いまして、バス事業なりトラック事業に対して、輸送力の確保とか安全運行とかいろいろありますが、この上がった三〇%の一五%をはね返す、交付金として出すということが通達で出されておりまして、結構なことだと思うのであります。この名称は運輸事業振興助成交付金と呼ばれております。  この交付金の使途の問題でございますが、イロハニホヘトと七項目、その使途について運輸省と自治省が決められて出されたと思うのです。これは地方税でございますから、この地方税をトラック協会なりバス協会に交付するというかっこうになっておりますが、この交付金について、出したものを中央に三〇%また吸い上げる。中央といいますのは全ト協とか全国のバス協会ということだと思うのですが、あと残りましたのは七〇%ということになりますが、その七〇%のうちを基金にせよというような指示が流れておるということを聞くのであります。と申しますのは、この七項目のうちに、交通安全なり、トラックの場合には過積みとか過労とか、そういうところに事故が発生しやすい、だからトラックの運転手さんとかそれに携わる従業員の皆さんとかあるいは経営者の皆さんとか、そういう方々が休憩するような施設をということを非常に強調しておったわけでありますが、この六割なり七割というものは基金として積んでおけというような指示があると、たとえば私たちのところは残されたところは五千万ぐらいしかありません、そのうちの七割も取れば、千五百万程度で一体何ができるか。何の施設もできない。積んでおくというよりも、その意思を生かして厚生施設なり安全運転の面に予防措置をするような方向の方がいいではないかということを地元では折衝しているわけですけれども、自治省と運輸省がそういうことを協議しておろしておるのでということが一つ問題になっている。私が聞く範囲によれば、そういうことは全然ありません、そういう問題は地方で解決をしてほしい、こういうふうに言っておるというふうにも聞くのでありますが、その点をはっきりしてもらわないと、全国的に今後問題が残ると思います。運輸、自治両省で協議をしたというふうに全ト協の理事会では述べられており、その文書が下におりておるということですので、運輸省、自治省側の考え方をはっきりしてもらいたいと思います。

森岡敞自治省税務局長

○森岡政府委員 運輸事業振興助成補助金は、いま御指摘のように、都道府県が地域の公益法人でありますバス協会、トラック協会に支出をして、輸送力の確保あるいは輸送コストの上昇の抑制に使っていただこう、こういう県の助成金でありますから、それにつきまして何割を基金にしろとか、そういう指導は全然いたしておりません。ただ、いまお挙げになりましたように、一面において各種の共同利用施設の整備が必要でありますと同時に、給与でありますとか退職金でありますとか、運転資金のための融資も必要でありますから、やはり基金と施設整備と両面の用途に使い得るように通達では書いておるわけであります。それをどういう割り振りでやるかということは、これはまさしくその地域の公益法人がよく相談をされまして、それで県に十分話をされて決められること、かように考えておるわけであります。運輸、自治両省で率を決めて指示しておるということは毛頭ございません。

岡田専治運輸省自動車局総務課長

○岡田説明員 御説明申し上げます。  ただいまの税務局長の御答弁と、趣旨としては全く同一でございます。私どもも、運輸事業振興助成交付金につきましては、先生のおっしゃいますように基金の事業とそれからプロジェクトの事業と、おおむね二つに分かれるものと考えておりますが、これらの比率をどうするかということにつきましては、関係業界あるいはその他関係者及び交付金の交付主体者でありますところの都道府県の意向等を勘案しまして、それぞれの地域の実情に応じて決められるべきものと考えております。     〔林(大)主査代理退席、主査着席〕

野坂浩賢日本社会党

○野坂分科員 時間がありませんから簡単にお尋ねをいたしますが、一から七までありますと非常に議論が発展をするわけですね。ただ、これはいま自治省からも運輸省からもお話をいただきましたように、公益法人のトラック協会なりバス協会に交付金はおりてくる。そこで一番関係のあるのはそこで働く従業員の皆さん、これもちゃんと八項に共同休憩所云々ということが書いてあります。そういう厚生施設が、トラックを二台持っておっても五台持っておっても認可がある、こういう状態でありますから、やはり全体が利用されるような方向が必要ではないかと私は思うのです。そこにおりてまいりますが、そこで働く従業員の皆さんなりトラック協会の皆さん方と話し合って、やはり将来展望の上に立った決め方をすることが望ましい。お互い話し合って決めるということが一番必要ではないかと思うのですが、そのようにお考えでございましょうか、自治省なり運輸省の指導も。

森岡敞自治省税務局長

○森岡政府委員 先ほど来御指摘のように、地方財政が大変窮屈な中で約百億円という貴重な財源を支出するわけでございますので広く関係者の意見を十分徴して有効に利用していただきたいという気持ちを強く持っております。また都道府県にもそういう指導をしてまいりたい、かように思っております。

野坂浩賢日本社会党

○野坂分科員 暫定的な税法の改正が行われたわけでありますが、五十三年度以降の見通しはどうかということはまだわかりませんが、たとえばこのまま推進をされるということになれば、このまま延長されるということになれば——たった二カ年間ではいま自治省なり運輸省が出されておるこのようなことが完全に遂行でき得まいと思うのです。それについては、このまま引き続くということになれば当面この通達は引き続き実施をされるものかどうか、そういう点についてはどういうお考えか、両省から伺いたい。

森岡敞自治省税務局長

○森岡政府委員 まず第一に、前提となります税率が御案内のように五十一、五十二年度、両年度の暫定措置とされておりますので、現段階においてそれがどうなるかということを前提として議論をするのはなかなかむずかしいと思います。それから第二に、先ほど来御指摘のありました七項目に分かれております事業の内容につきましても、五十一、五十二、両年度でその実施状況も見てまいらなければならぬと思います。それらをあわせまして、税制がどうなるかということを踏まえて、五十三年度以降どうするかはいま一度運輸省と十分相談をしてまいりたい、かように思います。

岡田専治運輸省自動車局総務課長

○岡田説明員 御説明申し上げます。  私どもとしましては、運輸事業振興助成交付金は、営業用車の輸送力の確保、あるいはその運賃の物価等に及ぼす影響を考えまして、今回の引き上げに伴うまことに適切な措置であると考えておりますが、何分にも暫定の二年間の引き上げ措置でございますので、このままに推移すればこれはその根拠を失うわけでございます。しかしながら、再度その時点におきましてさらに税率の引き上げという措置が講ぜられることとなる場合には、私どもとしましては関係方面の御了解を得まして、再度このような考え方の実現に努力をしたいと考えております。

野坂浩賢日本社会党

○野坂分科員 以上で終わります。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 次は、田畑政一郎君。

田畑政一郎日本社会党

○田畑分科員 いま野坂先生から過疎バス問題が質問に出ましたので、ちょっと続いて御質問いたしたいと思います。  この過疎バスの市町村負担金というのは特交の中に含まれている、こういうことでございますね。——ところで、この含まれているところの財源、これが幾ら含まれているかということを市町村に対してもっとはっきりと明示して通達するというわけにはいかないのですか。と申しますのは、実はこの負担金を多額に出さなければならぬのは過疎地をたくさん持っているところなんです。しかも財政は非常に乏しいのです。そういう過疎バスの走っているような地域とそうでないところと比べますと、どうしても過疎バスの走っているところの住民の数は少ないわけなんですよ。しかし、もしこれがとまると、これは通勤通学にも困るだけではなくて、第一、一番問題になるのは、バスも走っておらぬところから嫁さんをもらうとか、あるいはバスの走っておらぬところで嫁さんを取るとかいうことになりますと、やはりそこにバスもないのかということになって、人が乗るとか乗らぬとかいうことは第二の問題として、これは差別といいますか、非常にぐあいが悪いわけですね。ところが、これを市町村議会に提出をいたしますと、これはかなりの財政規模に上りますものですから、そんなものに使うよりはほかの学校に使うとかなんとかということになりまして、なかなかそこへ金が回らないわけです。そういう苦情が全国各地に上がっていると私は思うのです。だから、これに対して自治省が特交をおろすときに、これはこうこうこういうふうになっているのだということをきちんと色分けをしておろしてもらいたい。そうでないとこれは守れないという、ぎりぎりいっぱいのところに来ていると私は思うのです。この点いかがでしょう。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 過疎地域におけるバス確保のための例の過疎バス対策補助金の裏負担でございますが、これにつきましては、その実負担の八割が特交で措置されております。去年は総額で大体六十六億ぐらいの金額になっております。町村が多うございますので、特交の枠を県に渡して配ってもらっておる、こういう実態でございますが、その際には、県には過疎バスの負担分に対する特交分がどれだけだということは示しておるわけでございます。なお周知徹底しておらなければ徹底するように指導いたします。

田畑政一郎日本社会党

○田畑分科員 ぜひこれは厳格にひとつ周知徹底をさせていただきますように、そうでないと本当に恵まれない人たちがますます過疎化していくということになりますから、大臣からもひとつ御答弁いただきたい。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 実は私自身、今日行われております過疎法を制定いたします際に自民党の過疎対策の部長を務めておりました。選挙区にも過疎町村が非常に多数ございますので、御指摘の問題、実情についてはよく知っておるつもりでございます。御期待に沿いますように、今日の制度で改善を要する点がありますれば今後もいろいろな機会に改善を加えてまいらなければならぬと考えておるわけでございます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑分科員 それでは国土庁の方にちょっとお伺いしたいと思うのでありますが、ことしの雪の被害といったようなものにつきまして、ひとつ総括的に、簡単に要領よく御報告いただきたい。

紀埜孝典国土庁長官官房審議官

○紀埜政府委員 お答え申し上げます。  被害状況は、死者八十八名、負傷者百六十八名、家屋の全半壊八十四棟等々の被害となっております。  政府といたしましては早速豪雪対策本部を設置いたしまして、まず道路交通の確保を図らねばいかぬというので、道路の除雪、それから交通機関の除雪、こういうものに努力してまいりました。といいますのは、生活物資の不足だとか、あるいは当時受験期でございまして、受験生の申し込みなどの問題がありまして、そういうものがおくれるといけないというので鋭意道路交通の確保に努力してまいった次第であります。  なお、この除雪費に対しましては、今冬の異常豪雪にかんがみまして、政府の方からも予備費を流用して市町村の除雪費に補助する、こういうふうな道を開いたのであります。  以上であります。

田畑政一郎日本社会党

○田畑分科員 ただいまの報告に関連いたしまして、自治省にお伺いしたいと思います。  家屋の全半壊八十四件と報告をされています。その中で、私の調べたところによりますと新潟、富山、福井、石川、いわゆる北陸四県はそのうちの六十九件を占めておりまして、八割以上に及んでおるというのが実態でございます。これは恐らくことしだけじゃないと思うのです。毎年そうだと思いますね。これは雪の性質といいますか、そういったものに起因するものではないかと考えるわけでございますが、湿気を帯びて、しかも建物に対して非常に重圧を加えるようなこういうものに対して、自治省はいかなる配慮をもってやっておるかということをひとつお伺いしたいと思います。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 北陸地方の雪が非常に湿気をたくさん持っておりまして、雪が積もりました場合に、重さが重い、その他除雪に非常に手間がかかる、こういうふうなことを私どもよく承って存じております。豪雪がありました場合の除雪費等の市町村負担については、これから配分をいたします特別交付税で十分配慮をしてまいりたいと考えておるわけでありますが、なお、こういった積雪地帯におきます建物等につきましては、固定資産税の評価の場合におきましても所要の措置を講じる、こういうような対策を講じて実態に対処しておるつもりでございます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑分科員 この交付税の算出基礎に、こうした湿った雪に対する特別の配慮というものはなされておるのですか。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 結論的には、なされておると存じます。と申しますのは、当該団体で除雪費に具体的にどれだけ金がかかったか、こういうことも調べまして、それも積算の基礎に置きますので、非常に重いぬれた雪があって、そのために実際金がよけいかかっておればそのとおりの報告が素直に出てまいると思いますので、そういう方法を通じて対処をしておるつもりであります。

田畑政一郎日本社会党

○田畑分科員 私の聞いておりますのでは、湿潤補正係数というのがございまして、その係数について近年若干上積みをされたというふうに聞いておるわけでございます。ただ問題は、私がここで御質問申し上げたいのは、いままでの湿潤補正係数では不十分なので、やはりこういう実態を見ますと、他の全国府県に対して八割以上の家屋、建物に対して重圧が加わってくるというような、そういう特殊なものでございますから、そういう特殊な雪の地帯に対しては、もう少し自治省は何らかの意味においてこの交付税を算出する際に特別の配慮を払うべきではないかというふうに思うわけでございます。その点をお伺いいたします。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 交付税の算定は二段階にわたっておるわけでありまして、第一の段階は、普通交付税算定の際に、過去二十年間にわたります積雪度、寒冷度、こういったものを基礎にいたしました一定の級地を設けまして、平均的に積雪によります除雪費その他の経費を算入をする。これがたとえば去年でございますと、全国で四百二十五億でございましたか、そのくらいの金額の特別措置をしておるわけでございます。ところが、いま御指摘いただきましたように、特に豪雪がある、あるいは特に豪雪があった地域が湿潤な雪のためによけい経費がかかった、こういうことになると、その四百二十五億の配分では賄い切れませんので、それをオーバーをするものを特別交付税で措置をする。その特別交付税で措置をするときには、実際にかかりました費用の実額等の報告も徴して、それも積算の基礎に置いて調整をする、こういう二段階調整をやっておりますので、実態はかなり反映をしておるのじゃなかろうかと、こう考えております。

田畑政一郎日本社会党

○田畑分科員 私のお伺いしておりますのは、ことしのことについてお伺いしておるわけじゃないのです。これは平年度のことですね、毎年のことでございます。北陸に雪が降らぬなんということはないのであります。毎年降っておるわけであります。そして、その毎年降った雪が、他の全地域に比べますと建物に対して重圧を加えておる、こういうことでございますので、これはそもそも交付税を算出するときにそういうものをやはりある程度加味した係数をつくっておいて、そうして考慮をしていただきたい。実績においてとか何とかということじゃなくて、平年度において一つのルールをつくっていただきたいというのが私の質問の内容でございます。大臣、ひとつぜひお願いいたします。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 この場で初めて御指摘をいただきまして、御発言の御趣旨は、毎年毎年重い雪をかぶっていることによって建物の損耗が早くなるはずじゃないかという御指摘だと思います。なるほどそうだという感じがいたしておるわけでございます。ひとつ研究をさしていただきたいと思います。

田畑政一郎日本社会党

○田畑分科員 どうかひとつ前向きの御研究をお願いしたいと思います。  次に、先ほどから特別交付税の問題が出ておりますので率直に申し上げますが、異例の豪雪でございますので、本年度特別交付税に対してどのような、あるいはどれくらいの配慮を加えて措置をされる予定なのか。特別交付税全体、その中における雪に対する措置といったようなものについて金額的にお伺いしたいと思います。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 特別交付税の総額でございますが、全体は三千百十三億でございますが、十二月に御案内のように十七号台風に対する措置、それから公営企業会計に対する繰り出し金に対する措置、こういったようなものを約千億近く措置をいたしましたので、三月分の配分は二千百八十三億、こういう額になります。ただいまこの配分につきましては鋭意作業中でございまして、まだ内容が細かに決まっておりませんので、そのうち豪雪に幾ら当たるかの額をいま申し上げられる段階でないわけでございますが、先ほど申し上げましたように、実態と、それから普通交付税に算入をしております金額、それとの乖離、こういうものに目をつけまして、できる限り十分な措置をしていきたい、こう考えております。

田畑政一郎日本社会党

○田畑分科員 これはひとつぜひお願いしておきたいと思うのです。地方財政も大変苦しゅうございますし、ことしは私の出身県などで調べてみますと、大体平年度の一倍ぐらいの除雪に関する被害を受けております。また、これは後遺症が残っておりますから、後遺症問題については今後さらにこれをお願いしていかなければならぬと思うのでありますが、当面雪害によって処置しただけでも大体平年度の三倍でございます。これを全国的に見ますと相当莫大な金額になると思うのでございます。したがいまして、この雪によって地方財政が極端に苦しくなるというようなことのないように十分な配慮をお願いしたい。私ちょっと聞いておりますのでは、これは中間的なときにお伺いをしたのでございますが、百億ちょっとぐらいのものしか出せないというようなことを係官の方が言っておられたようにも記憶しております。しかし百億ちょっとでは、これはとても今日の豪雪の被害を賄うことはできませんのでそういうものではないだろうと想像いたしておりますが、その点、何億円までの金額は言えぬといたしましても、おおよその積極的な計画というものはあると思いますので、この点大臣にお伺いいたしたいと思います。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 金額は、先ほども申し上げましたようにいま鋭意作業中でございますので、ちょっと金額をただいま申し上げる段階ではないのでございますが、何にいたしましても、豪雪の被害、これは災害に関する被害と全く同様に最も優先的に措置をしなければならぬものだ、こう考えておりますので、数字のまとまり次第、最優先にこれに対処をする、こういうことを申し上げさせていただきます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑分科員 若干不満足でございますが、時間がございませんので次に移ります。  もう一つ、自治省にお伺いをいたしたいと思うのでございますが、これは話は別でございますけれども、最近救急病院制度というものが非常に強く叫ばれております。そこで幾つかの救急病院が指定になるわけでございますけれども、どうしても公立の病院が率先してこれに携わらなければならぬことは言うまでもないことでございます。そして担ぎ込まれる患者も多い、こういうことになるわけでございますが、ところが、私の調べたところによりますと、公立病院というのはこれは公務員でございますので、いわゆる不測の事態、緊急の事態においては、労働基準局に届け出も事後報告もすることなく、自由に勤務させることができることになっているのです。そうしますと、結局はそういう病院においては、毎晩のようにそういう人が担ぎ込まれてまいりまして、特殊な部門においては非常な労働過重を生じておるという報告を受けているわけでございます。ところが、これを救済しようにも、もし病院側がほおかぶりで過ごせば、これはもうどうにもならない。たとえば、手術室などというものは数限られておりますけれども、そこに携わっている者は毎晩ふらふらになるまでやる。その結果、多少処置上の間違いといいますか、表には出ませんけれども、そういうことも生じておるのだというようなことも聞いておるわけであります。したがって救急病院を推進すればするほどそうした問題は大きい問題になると思いますので、やはり労働基準法の精神はあくまでも精神でございますから、届け出のあるなしにかかわらず、やはり十分な休養あるいはある程度の要員というものを賄ってこれに当たるようにというような処置を、この際厳格に各末端に対しまして御通達をいただいて、そしてそれを点検していただくということを大臣にお願いいたしたい、かように思うわけでございます。

塩田章自治大臣官房審議官

○塩田政府委員 救急告示病院の診療体制でございますが、これは個々の病院によってかなり区々でございます。御指摘のような非常に体制が不備といいますか、執行予算が少ないというようなこともございます。そういった点で苦慮いたしておるわけでございますが、この問題は基本的には、私ども、全般的な公立病院全体の医師確保の問題、医療従事者の確保の問題、あるいは救急医療体制のいわゆる体系的な整備というようなことに密接に関連いたしますので、そういった中で整備を図っていかないといけないというふうに考えております。したがいまして、自治省といたしましては関係省庁、特に厚生省とも十分連絡をとりまして、まず医師の確保という点から救急医療体制の整備を図っていきたいというふうに考えております。

田畑政一郎日本社会党

○田畑分科員 医者のことを言っているわけじゃないのですよ。医者も含めて、看護婦さんも含めて、特殊な部門では部門を守る人数は決まっておりますから、そういうところではどうしても労働過重になる、あるいは休養がとれないという気味がございますので、その点をやはり自治省としても——どうしても公立病院か率先してやることになるのです。だから、それをきちんととれるようにしてやれということを、はっきりひとつ地方の方に物を言っていただきたいということが私のお願いですよ。だから、それは当然のことなんだから、理屈は要らないんだから、やると言っていただければいいのですよ。どうです大臣、やってくださいよ。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 よく御趣旨がわかりました。過労の結果過失を犯すというようなことがあれば、これはまことに問題でございますから、さような点について十分配意をするように何らかの方法で的確に伝えることにいたしたいと存じます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑分科員 次にひとつ、大蔵省ですか国税庁ですか、関係の方にお伺いいたしたいと思いますが、実は私、新聞を見ましたら、一昨日社会党の清水勇議員の質問に対しまして、事業所得者に対しては除雪費は必要経費の対象とする。それから普通の勤労者でございますね、源泉所得者等につきましては、年間所得の一割を超えて除雪費がかかった場合には雑損控除を行うことができるんだというような御答弁があったようでございますが、間違いございませんか。

矢澤富太郎大蔵省主税局税制第一課長

○矢澤説明員 おおむねにおいて間違いないと思います。

田畑政一郎日本社会党

○田畑分科員 そこで次いで御質問いたしたいと思うのでありますが、これは幾ら大雪が降りましても勤労者が年間収入の一割を超えるほど除雪費をかけるというようなことは考えられませんよ。そうでしょう。こうなってくると、勤労者は除雪費をかけても控除の対象にならないということをあなたは言ったのと同じじゃありませんか。ところが、これは雪国に住んでみるとわかると思うのですが、自分のところの家の屋根をかくだけじゃないのですよ。屋根をかいたら今度は道路をあけなければならない。よそはみんな車が通るのに自分のところの家の前だけ雪を積んでおくというわけにいかないのです。だから、道路は市役所がやるもんだ、役場がやるもんだというわけにはいかないのです。やはり全部が出てかくわけなんです。その上、学校に雪が積もると学校の通学路、学校の屋根に動員されるのです。子供が幼稚園へ行っている父兄は幼稚園へ行って雪をかくのですよ。  ところで、税金というのは、まあトーゴーサンとかクロヨンとか言われるように勤労者はめっこめざらしだ。事業者やその他はまだ多少余裕があるわけですよ、その点は。そうすると、一割以上金がかからなければこれは雪の費用は見てやれないということになったら、勤労者はめっこめざらしに納めいということと同じなんですよ。私は、清水さんはどういうふうに御質問なさったか知りませんが、それでは結局雪のところに対して見てやるということにはならないんじゃないか。だから、私がここで申し上げているのは、これに対して税額控除をするとか、何らかの前向きのことをしてやらないと、これは率直に言うて、雪のないところと比べて雪のあるところは手間も暇も、そして金も非常にたくさんかかるわけなんです。それをどうするのかということをお聞きしたいわけです。

矢澤富太郎大蔵省主税局税制第一課長

○矢澤説明員 最初の問題の事業所得者の必要経費の問題でございます。それはたてまえといたしましては事業にかかった分だけでございますので、自分の家の庭の除雪費まで必要経費と認めるわけではございませんので、それは一言申し添えておきます。  それから、先生の御質問は、一般的にとらえますといわゆる豪雪控除を認めたらどうか。つまり、豪雪地帯にはいまおっしゃったような雪よけの費用ですとか、いろいろなかかり増しの経費がかかりますので、そういった控除を認めたらどうかという御質問になろうかと思うのでございますが、そういう御要望は確かに昔からございまして、私どもでもたびたび税制調査会に御審議をいただいております。ただ、税制という性格上と申しますか、制度の仕組みからいたしまして、個々の経費、個別の経費をしんしゃくするというのはなかなか制度が向かないんだというのがいままでの税制調査会の結論でございまして、たとえば豪雪地帯でございますれば、いまおっしゃったようなかかり増し経費がございますし、また南の方へ参りますれば、台風が通過するところでは特定の経費がかかるでしょうし、沖繩に行けば暑いのでクーラーが要るというように、全国津々浦々には、事情が違いますけれども恐らく何がしかのかかり増し経費みたいなものがあるんじゃなかろうか。したがいまして、ある特定のかかり増し経費に控除を認めますとそれが歯どめもなく広がってしまうというのが従来の税制調査会の結論でございまして、現在の税法で手当てするにはおのずから限界があるんではなかろうかというのが私どもの考え方でございます。

田畑政一郎日本社会党

○田畑分科員 これはぜひ前向きで御検討いただくようにお願いしたいと思います。  それからもう一つお伺いしておきますが、この減価償却率でございますね、これは施行令によって一つの方針が出ておりまして、日本全国一律でございます。ところが、雪害地帯におきましては、自動車につきましても建物についても、これはどうしても痛みが早いわけですね。そういうものについて、どういうふうな考慮をしているのか。恐らく考慮をしていらっしゃらぬのじゃないかと思うのでありますが、これはやはり減価償却率については、恒常的に毎年雪害をこうむる地域とそうでない地域とでは、いわゆる若干の率の違いというものを将来にわたって認めていくべきではないかというふうに思いますが、いかがですか。

矢澤富太郎大蔵省主税局税制第一課長

○矢澤説明員 ただいまの減価償却の問題も、地域的に耐用年数を変えていったら、これまたいろいろな地域がございますので、やっておりません。一律でございます。ただ、減価償却の制度の中には、いまおっしゃったような積雪寒冷地のような場所、その場所の条件によりまして、実際の耐用年数が法定の耐用年数より短いときには、国税局長の方にお申し出いただければ、個別の承認によって実際の耐用年数に合わせていこうという制度はございます。個人の場合でございますと、青色申告が前提にはなりますが、そういった制度を御活用いただきまして対処していただきたいと考えております。

田畑政一郎日本社会党

○田畑分科員 雪害地帯に対しましては、ひとつその点を広く行き渡るように徹底をいただきたい、かように思います。  それから最後に、実は運輸省、気象庁の方にお伺いしたいと思うのですが、そういう雪害が非常にたくさんあったというときに、全国二十三カ所の観測所、しかもほとんどは大体雪のあるところに観測所があるようでございますね、これを全部廃止してしまう、一部残すらしいのですが、これは別の理由で残すわけですね、全部廃止してしまうということ、これはまた、しかし別に雪の降った土地を選ばなければならぬことばないと思うのですが、その点いかがでございますか。

竹内清秀気象庁総務部企画課長

○竹内説明員 お答え申し上げます。  いまおっしゃいましたのは、気象通報所の無人化のことかと存じます。気象通報所の目的と申しますのは、山地に置きました無線ロボット雨量計のデータを、親官署と申しておりますけれども、地方気象台へ中継するという仕事、それからその気象通報所で観測をして、先ほど言いました地方気象台へ通知するというようなことが主な仕事でございます。ちょっと歴史的に申しますと、昭和二十年代の終わりかと存じますけれども、そういうものをつけて仕事をしていたわけでございますけれども、現在通信工学が発達したおかげで、無線ロボット雨量計から直接地方気象台へいくというようなことがありますし、それから地域気象観測網というのをつけましたものですから、自動的にいろいろな気象データを観測しまして、しかも一時間ごとでございますけれども、地方気象台の方へ送る。後は東京でもってコンピューターとか何かで処理をし、それをまた地方気象台へ送っていくということでございますので、大方の目的は達しましたし、それ以上のことをやれるようになっておりますので、気象通報所を無人化したいと思うわけでございます。  なお、雪に関しましては、気象通報所のあるときと全く同じことを委託でやるものでございますから、その点は関係ないと思っております。

田畑政一郎日本社会党

○田畑分科員 これは率直に申し上げまして、雨量につきましては機械化でやれるのですね。ところが雪の観測は、これは目測でやるわけです。雪は目測になっているのに、その気象通報所を一遍に全部取ってしまう。しかも雪はまだ解けたか解けぬかわからぬ時分に取ってしまう。そうすれば地元の人は騒ぐのはあたりまえですよ。しかも大体これがあるところは雪の降るところですから。だから、これは政府全体の問題としても、何だか行政的にはまずい時期を選んで問題を投入していると思うのですね。だから、これのあるところにおいては相当騒いでいるはずです。どうかこれを持っていってくれるなという反対があるわけです。それをあえてここにおいて押そうということは、私はこれは筋が通らないと思う。だから今日気象通報所というものは一つは気象を通報するものなんですね。しかしもう一つはやはり民生安定の立場というものがあるわけだ。寒村地帯の駐在所をなくするみたいなものですよ。駐在所があることによってやはり何となく安心感があるわけなんだ。その駐在所をなくしてしまうということなら、どろぼうは入らぬから駐在所はなくすればいいじゃないか、パトカーを持っていけばいいじゃないかという理屈は私は成り立たないと思う。だからそういう点から見ると、いま政府がわずか三十人や四十人の人間のために、全国二十数カ所にわたるところのいわゆる気象通報所、それもつくるときには一定の理由があってつくられたものです。しかもつくったときには全部市町村が協力しているのです。それを一挙に廃止してしまうということは、私はきょうは雪の問題を論じておりますので、筋の通らぬ話じゃないか、政府としてもまずいのではないかというふうに思うのです。自治体は二人しかおらないところは、一人にして、一人はプラスしてでも協力してやろうという気持ちはあると思うのですよ。だから自治体がもしある程度の協力を申し入れれば、これをやはり残していくというようなことも考えていくべきではないかと私は思います。これは自治大臣とは関係ございませんが、やはり自治体の考え方でございますので、大臣、所見があったらひとつ御回答をいただきたいと思います。

竹内清秀気象庁総務部企画課長

○竹内説明員 いまおっしゃいましたけれども、雪の観測は雪尺でやっているわけでございます。それで雪尺でやっている観測と申しますのは、気象通報所の気象庁職員がやるのと、それから委託をしてやるのと全く同じでございますから、その点は心配ないと存じます。  それからあとは地元の方に対するいろいろなサービスでございますけれども、サービスは地方気象台から十分に行うことになっておりまして、地方気象台は最近予報の資料も拡充し、予報官の増強もしてきておりますので、地方気象台からサービス申し上げるのが一番いいのではなかろうかと思います。  それから先ほどお話がありました気象通報所ではいろいろなデータがございませんので、なかなかうまいサービスができかねるのではないかと思います。それで気象通報所の大きな仕事というのは、先ほど申し上げましたような地域気象観測網とかあるいは通信のいろいろな設備でほとんどカバーできる、あるいはそれ以上できるのではないかと思いますので、気象通報所の無人化をしたいという考えでございます。御了解願います。

田畑政一郎日本社会党

○田畑分科員 ちょっと要望だけ申し上げておきます。  雪地帯にこれがあって、しかも雪の観測は目で見るだけではないか。だから委託すればいいのだという考え方は、私は逆だと思うのです。それは、機械がはかるなら別ですよ。目で見なければならないものを、しかもいままでそれをやっていたのですね。それをよそに委託したら、これはどういうことになるか、私は、だからこれはやはり責任のある人がやるべきだというふうに思います。そういう意味では、この委託、しかもいままでの観測所廃止というのは私は納得できません。と同時に、この問題は、先ほど言いましたように、民生安定にかかわる問題でもあろうかと思います。雪が降った年でもあります。そういった点を大臣、私から提起があったということをひとつ心得ていただきまして、また閣議その他においても御検討いただきたい、かように思います。  以上をもって終わります。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 次は、田中昭二君。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)分科員 きょうは自治大臣に、警察庁関係でございますが、銃砲刀剣類所持等取締法に関係する問題で、まず当局の方からお答えをいただきますから、お聞きいただいておりまして最後にお願いしたいと思います。  最近各地で銃砲による事件が頻発しております。特に、警察の許可を受けた猟銃が犯罪に用いられるということが、国民に非常に不安感を抱かせております。警察が把握しております銃砲等、特に猟銃を使用した犯罪の発生状況はどういうふうになっておりますか、簡単にお答え願いたいと思います。

柳館栄警察庁刑事局保安部保安課長

○柳館説明員 銃砲が犯罪の用に供せられました数は、昭和五十一年中には三百四十一件でございます。その内訳を申し上げますと、拳銃二百二十二件、散弾銃九十六件、その他は小銃、機関銃二件、ライフル銃二件、空気銃四件等ということになっております。  年次別の推移を申し上げますと、昭和四十九年までは大体二百六十件前後でございました。それが昭和五十年から三百四十件台に増加いたしております。これは暴力団の対立抗争事件が増加したことに伴いまして、拳銃を使用する犯罪が急増したためであると考えております。なお、猟銃による犯罪はここ数年間九十件台の発生というふうに横ばいになっております。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)分科員 大臣、これは大変人命が傷つけられておるという問題でございますが、全体的にこの事件が増加しておるというような状況がいま報告があったわけでございます。  そこで、わが国のこの銃砲を持つということに対する規則は大変厳しくしてありますし、そのことが世界でも非常にわが国が治安が保たれておる、犯罪が少ないという理由にもなっております。ところが、最近のように犯罪がぼんぼん起こりまして、それに猟銃が使用されているということを大変心配をしておるわけでありますが、ことに、許可を受けて所持しておる猟銃、これが犯罪の用に用いられるようでは、国民は安心しておれません。これらの防止は真剣に考えてもらいたいわけでございますが、猟銃等の許可に当たって警察はどのような基準で許可をしておるのか、また、許可あるいは許可後においてどのような事故防止のための配慮を行っておるのか、これもなるべく簡潔にお願いしたいと思います。

柳館栄警察庁刑事局保安部保安課長

○柳館説明員 銃砲の許可につきましては、事故防止の観点から銃刀法の五条に厳しい許可の条件が定められておるわけでございます。  この許可につきましては原則的な考え方が三つございまして、用途目的が明確でなければ許可しないというのが第一点でございます。この用途目的と申し上げますのは、狩猟であるとかあるいは標的射撃あるいは有害鳥獣駆除という目的がはっきりしていないといかぬということでございます。それ以外の目的では所持許可をしない。第二の特徴は一銃一許可主義というのをとっております。許可は銃ごとに事前に許可を受けた上で新しく銃を買うということにいたしておるわけでございます。  以上のようなことでやっておるわけでございますけれども、特に、許可に当たってはこの人的欠格事由というのが非常に大切でございます。これは銃刀法の五条に定められておりますけれども、これの運用につきましては、私どもは厳しい運用をいたしておるつもりでございます。ただ、そうは申しましても、不許可にする場合には、なぜ不許可にしたかということを書類その他で証明しなければならないので、そういうむずかしい場合にはできるだけこの申請の取り下げを奨励するということで運用をいたしておる次第でございます。許可申請を取り下げた者は、昭和五十年中で千二百六十六人、千二百八十一丁ということになっておりまして、全体として指導による厳しい運用をいたしておる次第でございます。  あと、銃刀法によれば更新期間が五年でございますけれども、五年ではやはり危険であるということから、一年に一回は一斉に検査をいたすという運用もいたして事故防止に全力を挙げている次第でございます。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)分科員 いま大体述べてもらったように、厳しい許可等いろいろな法令に従ってやっておられます。  次に、今度はもう少し具体的な事例で、大臣に聞いておってもらいたいのですが、私は福岡県でございますが、福岡県で最近半年間にこの猟銃によりましてもう数人が射殺されて、そうして加害者はその場で自殺する、また逃げ回りまして大変な騒動を起こす。ことしの一月に起こった事件なんかそういう例でございます。  こういうことでございますが、この福岡の事件のことについては当局にも前もって言ってありますから、そのことについて、福岡に起こりました事件は、全然日ごろ使われていない猟銃が殺害のために使われ、家族が射殺されておるわけですが、このときの銃はいわゆる眠り銃といいますか、こういう状態になっておった。これについてはどのようなことをされてきたのか、当局からお願いします。

柳館栄警察庁刑事局保安部保安課長

○柳館説明員 眠り銃につきましては、できるだけ返上するようにというような指導をいたしておるわけでございます。  福岡の事件の場合でございますけれども、三件事件があったわけでございますけれども、その中の一件につきまして眠り銃とわれわれが考えている銃が使用されたのがあったわけでございます。これは昭和四十七年に二丁の銃の許可を受けたわけでございますけれども、一丁につきましては、昭和五十年の十二月十五日に警察の指導によりまして熊本県下の知人に譲渡いたしておるわけでございますけれども、もう一丁につきましては、これを取り下げをさせることができないというままになっておったところが犯罪に使用されたということで、私ども大変申しわけなく、遺憾に存じておる次第でございます。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)分科員 そこで、いまの当局の説明によりまして、問題はこの加害者が四十七年から銃を持っておりまして、その間、いわゆる銃を持った後の、どういう指導をしておるかということがちょっと当局の説明で漏れましたけれども、私の聞いておる範囲では、四十七年に受けてその後、猟銃ですから、使用免許とか、それからそれに対する講習会とか、こういうものも一回も受けていない。また実際に猟銃を使ってもいないというのが四年間ずっと過ぎてきて、そのうちの一丁が、いま言われたように取り下げの指導をすべきだったけれども、完全にできていなかった、遺憾である、こういうことでございますね。  そこで、この規定によりまして、年に一回、いま言われたように報告を求めて検査をする、はういうことに取締法の規制についてのあれをいただいておるわけですが、それには、そういうふうに年に一回は検査をする、こういうことになっております。  それで、いま申し上げましたが、この事件の加害者は許可を受けて所持しておりましたわけですけれども、この取締法の法第十条第一項並びに第三項、そしてさらには第二十四条の第一項にも違反しております。詳しいあれは省きますけれども。それでまたそのほか発射とか装てん、保管その他の項の規則も守られておらない。このようなものを検査をする場合には、やはり厳格、適正にやらなければいけないというように思うわけでございますが、適正に行われていなかったということであります。ですから、この検査の結果、疑わしいものがあっても、早急に適正な処理がなされないところに問題があろう。いわゆる規定どおり現場ではなかなかできないところがあるのじゃないか。  そこで、まずそういう適正な処理がなされておらないということについては、当局はお認めになりますか。

柳館栄警察庁刑事局保安部保安課長

○柳館説明員 現在、銃砲が、猟銃でございますけれども、これが約七十万丁日本にあるわけでございます。それを年一回検査するわけでございますけれども、人的な欠格事由ということについての調査が、先ほどもちょっと申し上げましたように、人権問題その他がございまして、非常に困難な点があるわけでございます。そういうことをなお克服しながら、私ども事故防止に万全を期していきたいと思っておりますけれども、結果として十分ではなかったということは認めざるを得ないと思います。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)分科員 何でも法律のとおり十分でないところはあり得ると思いますが、これはたまたまやはりこれによって何も関係のない人が殺されていくというような、こういう問題でございますから、そういうことばかりでは済まされない。  ですから、私ここで素人なりに考えてみますと、こういうふうにやはり検査をやるとすれば、先ほど許可の更新ということが五年あるとおっしゃったのですが、場合によっては、検査の結果を見てその都度そういう更新を行うとか、それから期間が五年というのは長過ぎる。これはもうだれが考えてみても、現在の状況では短いにこしたことばないのですけれども、余り短くしますと、またいろいろなほかの状況が出てくると思いますから、そういうことを考えるべきであろう。いわゆる検査の都度にその状況を見て許可更新を与えるとか、全体的には許可の更新は長過ぎるということを考える。  それから、この更新手数料が昭和三十三年に決まったもので、五百円だそうです。これはやはり、猟友会とのいろいろな問題もありましょうけれども、この五百円でもって猟銃の講習会等なんかやっておるそうでございますから、当然、当時の物価の問題から見ましても、この更新料も実情に沿わないものがあるのじゃなかろうか、こういうように思いますが、これは当局からと大臣、いまの手数料の関係でも結構ですが、一言、時間がございませんから、簡単にお願いします。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 銃砲による事件あるいは事故の取り締まりということ、警察は鋭意努力をいたしておるわけですが、最近、この猟銃を用いる凶悪な犯罪が出てきておる、先ほど来御指摘のような、まことに忌まわしい問題が出てきておるわけで、警察といたしましては、かような事態にかんがみて、今後この検査等もさらに適切、厳正に励行していく、これはもとよりのことだと存じます。  いま私が初めて御指摘をいただいて、なるほど五百円は安いなという感じもいたしておるわけで、そのほか、御指摘の諸点念頭に置きまして、今後改善に努力をしてまいりたいと思います。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)分科員 時間がございませんから、もう一つ、許可基準の、法第五条の第一項という規定がございまして、いわゆるこの銃刀法に違反しておらなければ、だれでも銃を持てるようになっているのです。そうなりますと、銃刀法違反以外の犯罪者も銃を持てるというようなことがございます。これも含めてひとつ御検討いただきたいということと、時間がございませんから次に移りまして、これは最後にしたいと思います。  いまの、大臣は細かいことを御存じないということもありましょうけれども、当局にはいろいろ打ち合わせもしてありますし、最後の問題に一緒に含めて、当局に先ほどの検査期間の問題もお答え願いたいと思います。  こういう現状、銃を扱う人が、先ほども七十万丁あると言われておりますが、大変ふえております。それに比例して取り扱い方が粗雑になっておる、こういう問題もある。また、猟銃が殺人事件や暴力団抗争等に悪用されておるケースも目立っておるわけですね。こうした実情から、現行法が銃器のはんらんの時代に合わない。また、現場の警察官の中にも現行の運用規定ではやっていけない、もう少し所持者を厳しく制限する以外にないというような薫か出ております。これは重大なことだろう、こう私は思います。現場の仕事が、量が多いとか少ないとかの問題ではありません。やれないというこの現場の声を、当局がやはり現場の状態をよく考えてもらって、これに即応する手を打ってもらわなければ、どんなに法律、規則を厳格にしてみても現場で意味のなさないようなことじゃ困ると思いますから、これは一人、二人の警察官が言っておることを私は言っておるわけではありません。こういう動きがありますし、現行法は現在の状況に合わない。仕事をやる上からも困る。こういうことを最後に申し上げて、大臣のもう一つはっきりした御見解、当局にも聞きたいと思います。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 何分、猟銃を保持している人の数がきわめて多いことですから、取り締まりに当たっておる警察官の苦労というものも察するに余りあるものがございます。きょうこういう貴重な御指摘をいただきましたので、研究を重ねまして制度の運用の面についてもさらに研究をし、改善の余地があれば実行していきたい、このように考えております。

柳館栄警察庁刑事局保安部保安課長

○柳館説明員 ただいま先生から御指摘のございました検査期間の短縮の問題あるいは手数料の問題、さらには、先ほど御指摘のあった五条一項五号の問題等々、全般にわたりまして前向きに、法制度を含めて検討してまいりたい、こう考えております。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)分科員 銃刀法は一応終わります。  次に、国鉄の問題から先に入りたいと思います。  国鉄にお伺いしますが、私、九州でございますが、鹿児島本線の東郷駅というところがございます。それと福間駅というところがございまして、その中間に東福間駅という新駅が、設置を私が四十六年ごろからお願いもしてまいりましたが、ようやく日の目を見ることができました。駅舎の建設の計画も見通しがついてお伺いするわけですが、この地区は福岡市と北九州市、百万都市のベッドタウンになりつつあります。住民の長い間の強い願望でもあり、交通網の整備は重かつ大であります。そこで、この新駅の建設は当該自治体が中心となるのは当然でありますが、政府並びに国鉄当局もそれぞれ相当の援助をすべきであると思いますが、いかがでしょうか。

吉武秀夫日本国有鉄道常務理事

○吉武説明員 東福間の駅については、ただいまお話しのとおり、五十一年九月に門司局長から福岡県知事に対してその設置を具体化するために協議をしようじゃないかということで現在進んでおりますが、この費用の点につきまして、国鉄は現在財政再建計画実施中で、非常に手元も不如意でございますし、いままで幾つかの事例でもございますが、大体地元負担ということでお願いをしておりますので、この駅の設置についてもぜひその線でお願いしたいと思っております。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)分科員 何でも地元、地元ということでございますが、やはり大臣、自治体、小さな町がそういうことをやるわけでございますが、援助すべきだと思います。もう少しそのことについて触れておきますが、福間町というのが小さな町なんです。そこが中心になってやるわけでございますが、将来の展望からも、住民の意向を取り入れた民衆駅と言いますか、そういうものを発足させるべきだろう、こういうふうに思います。  建設する場合の一つの例を申せば、駅舎のホームにつきましても、いろいろな便利を図ったり、また乗降する場合の老人用とかまたは盲人用を含め、身障者用の施設を少しでも多く取り入れるとか、それから利用客に利便を図っていくというようなことが必要であろう、こういうふうに思います。また、そのベッドタウン的な駅になりますから、いまはやりの自転車の置き場とか、そういう細かい問題も必要なものであろうと思いますが、こういう点を含めて、駅舎の建設についてはやられるのかどうか、国鉄のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

吉武秀夫日本国有鉄道常務理事

○吉武説明員 これは地元との協議の過程で、どういう駅舎にするかあるいはいつごろ竣工して開業するかということはこれから協議が進みます中で、いまおっしゃったような問題も含めて検討していくことになろうかと思います。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)分科員 大臣、そういうことでございますが、時間もございませんから、そういう要望を私申し上げておりますが、どうかひとつ大臣の方からもそれぞれの御援助なり御指導をいただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 現在、地元の地方公共団体から国鉄の駅舎等に対してお金を出すということが制度としてはできないことになっておるわけでございます。しかし、地域住民の利便という観点から、自治省として何か研究する余地がありますれば研究をいたしてまいりたいと思っております。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)分科員 くれぐれもお願いをしておきます。  次に、福岡の地下鉄の問題についてお尋ねしたいと思います。  福岡の地下鉄の工事でございますが、この建設工事がいろいろな事情によりまして大変おくれておりまして、そのために諸経費の値上がりもございますし、事業費が大変ふくれまして、その利子負担等もございまして、福岡市の財政にも大きな問題になっております。御存じのとおりと思います。  そこで、全国的にも都市交通の整備、充実というのは、これは地方公共団体だけの問題ではない、国としても交通体系の不備によるところがあるわけでございまして、また、特に都市における交通機関の整備は重大な問題であろうと思っております。さらに、交通安全の対策の上からも重要な問題でございます。そういう見地から、交通機関の軌道の踏切除去のためには連続立体高架等がございますが、この事業については国の補助が七〇%あるわけです。したがって、地下鉄という公共機関の建設補助が三三%というのは余りにも低いと思いますが、これはもっと補助率を上げていただくというようなことはできないでしょうか。いかがでしょうか。

塩田章自治大臣官房審議官

○塩田政府委員 福岡に限りませんで、地下鉄の建設につきまして御指摘のように非常に建設費が高騰してきております。そういうことで地下鉄の経営そのものに将来大きな負担になるということで、この補助金の問題を改善することにつきまして私ども鋭意努力しておるところでございますが、今年度以降におきまして、主として運輸省では都市交通の全般の基本的な問題を検討しておられますし、私どもの方も地下鉄の経営ということで検討をすることにいたしておりまして、その結果を待ちまして何らかの地下鉄助成の改善方途を見つけていきたいというふうに考えております。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)分科員 この福岡の地下鉄、現在二号線などの工事の認可申請を、ことしの二月二十一日が期限であるということで、二号線と一号線の残りの工区について申請しておりますが、二号線の中に馬出とか箱崎地区というのがございまして、この地区の地元民との話し合いがいろいろな問題でついておりません。市、主体者の方はいわゆるオープンカット工法ということで行おうとしておりますけれども、そうしますと地元は、商店とか住宅が移転をしなければならぬ。そういうことがございまして反対をしておるわけですが、シールド工法によりますならば、地元としては、トンネルを掘ってやるわけですから、そういうことでやってくれというようなことで対立しておりますが、このようなことがありますと、認可申請を出した、許可になった、実際に完成が反対のためにおくれる、こういうことになりますと、いまでも三年開業がおくれるという問題がさらにおくれるというようなことになると思いますが、これについてはどのような対処をすべきでしょうか、お考えがあればお聞きしておきたいと思いますか……。

塩田章自治大臣官房審議官

○塩田政府委員 いま御指摘のような事情がございますと思いますが、当面、建設費といたしましては全額を起債で措置します。こういうことで必要な金額を、私ども報告をとりまして起債で処置しますので、事業そのものはできます。  問題は、それがおっしゃいますように高くなった場合に、後の経営に償還その他の面で響いてくるということで、全体的な補助措置をどうするかという問題がございますことは先ほど申し上げましたが、建設につきましては、地方債の方で私どもは必要な資金は確保してまいる所存でございます。

中村徹運輸省鉄道監督局民営鉄道部財務課長

○中村説明員 先生いま御指摘の補助金の問題でございますけれども、補助金の問題につきましては、一般論として、一般に地下鉄をどう扱うかという問題でございますが、補助金そのものは過去五年間で約二・七倍というように非常にふえております。もともと地下鉄につきましては、運輸省の考え方といたしまして、一般の運賃収入によって賄っていくというのが基本的な考え方でございますけれども、おっしゃるように建設費が非常に高くなってくるので、これに対する補助金を六六%出しているわけでございまして、国と地方公共団体が二分の一ずつ負担するわけでございます。  今後の問題として、それが経営上どういうふうになってくるかということにつきましては、何とか経営を健全に行っていくためにどういうような方策があるかということを自治省とも協力して調査を五十二年度に行う予定でございますが、この問題は運賃問題とか経営の合理化の問題とか投資対象の問題というようないろいろな問題を総合的に考え、かつ財源をどのように確保するかという財源確保対策を考えて、総合的に対処していかなければならない問題ではないかと考えております。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)分科員 ちょっと私の質問と違った方向での御答弁になっておるようでございますから、時間がとにかくございませんのではしょりますが、問題は、建設を進めていく上にいろいろな問題がある、反対があったりですね。そういう場合に、認可を与える国がそういうことについては事前にやはり指導をしていかなければいけない。ただ申請してきたから、期限があるからその認可をしなければいかぬ、その将来に問題があるということをわかっておりながら。それではやはり、認可を与える監督官庁としては問題があるのではないかということを先ほどお尋ねしたわけです。  工事費のことはまたお尋ねしたいと思いましたけれどもこれも続けて最後まで言ってしまいますが、この工事に、最近くい打ち機が倒れまして、安全の問題から大変な問題が起こったわけです。そのほか交通渋滞やいろいろな事故がある。いわゆる地下鉄公害と言われまして、ここに工事のための公害と言われることがいろいろあるわけですけれども、これは一つずつ言っておりますともう時間がございませんので、こういう市民が迷惑を受けておる地下鉄公害というものに対して安全上どういうふうなことを国としてやっていかれるつもりなのか。  それから最後に大臣にぜひお答え願いたいことは、先ほど私が国の補助の問題を、三三%ということを申し上げました。しかし現在ある鉄道の踏切をなくするためだけの、高架にするだけでも七〇%、国は補助するのですよ。そういう踏切除去のためでも七〇%国が補助するものを、どうして地下鉄みたいなこの都市交通の問題を解決するものについて三三%しかやらないのか、その辺を、そこだけで結構でございますから大臣から最後にお答えいただきたいと思います。

横山義一運輸省鉄道監督局民営鉄道部土木電気課長

○横山説明員 先生の前段の御質問のことでございますけれども、われわれが地下鉄の建設工法につきまして認可いたします際には、もともと建設工法と申しますものは事業者が予定路線の線形とか地質あるいは建設工法というものを十分に勘案しまして最適の工法を決定することになっている次第でございますけれども、その際に沿線住民に十分にその説明を行うように業者を指導しているところでございます。  ただいま先生の御指摘の福岡地区の地下鉄建設の件につきましては、福岡市当局に対しまして十分にその地元に対し説明会とか話し合いをするように指導いたしておるところでございます。  それから後段の御質問の件でございますけれども……(田中(昭)分科員「もう時間がないからいいよ」と呼ぶ)

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 地下鉄に対する現行の補助制度につきましてはひとつ根本的に再検討をしなければならない、かようなことで、五十二年度予算で自治省も調査費をつけてもらいまして、関係各省と鋭意協議をしてまいる予定になっております。そのように御了承いただきとうございます。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 時間が余りないですよ。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)分科員 最後に一つ要望だけ。  この問題につきましては、大臣、いま私が申し上げました踏切除去について七〇%の補助があるということは運輸省と建設省の申し合わせによりまして、こういう問題があることを私はもう二、三年前の分科会でお尋ねしておりました。その結論が出されてないのです。そういう問題もございますものですから、委員長、要望としてぜひ一つ。そういう調査費をちょっとつけるということではなくて、根本的な解決を図っていただくようなことをぜひひとつ考えていただきますようにお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 次は、馬場猪太郎君。

馬場猪太郎日本社会党

○馬場(猪)分科員 今国会の一番初めの予算委員会に、始まりました最初の日に、一兆円減税をめぐりまして、わが党から石橋書記長が土地の含み資産に対する課税の問題を総理にただしました。そのとき総理は、土地の価格は上がるけれども、土地を持っておる法人、個人、その人に利益が直接起きておるわけではない。その高騰した価格をもって売買を行う、そのとき初めてその個人なり法人なりの利益ということになる、こういうふうにおっしゃったのです。自治大臣、どういうふうに思われますか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 土地の価格の上昇によって直ちに担税力が生するというわけのものではない、このように理解しております。

馬場猪太郎日本社会党

○馬場(猪)分科員 企業なり個人なり持っていらっしゃる宅地についてはそういう考えをお持ちなんですね。では農地についてはどういうふうにお思いになりますか。

森岡敞自治省税務局長

○森岡政府委員 土地は、御承知のように、宅地、農地、山林、それぞれ地目、利用形態が異なっております。いま総理ないし自治大臣からお話がありましたのは、実現する利益というものは、処分、譲渡したときに出るものであるという御趣旨であろうかと思います。その点については、農地であろうと、宅地であろうと、実現利益というものは処分したときに初めて出る、こういうことであろうと思うわけです。

馬場猪太郎日本社会党

○馬場(猪)分科員 大臣も同じように……。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 同じように考えております。

馬場猪太郎日本社会党

○馬場(猪)分科員 ところが、農地については、もうすでに宅地並み課税ということで、実際に上がりもしない利益、それに対して都市周辺の農地については評価がえが行われてずいぶん高くなる。しかし実際問題として地域の農民は、農業経営をやっている限りにおいては、いま言われるとおり、宅地と同じように、売買しない限り利益が上がらないということで、地域では、それぞれの自治体においては、自治省ではどういうふうにお考えになろうと、これは現状に即しないということで生産緑地制度などを設けて還元方式をとっております。これは御承知のとおりだと思います。そうすると、先ほど大臣も、局長も御答弁になったように、宅地も農地も扱いは全く同じだ、差別しないとおっしゃるのに、農地だけは事実上差別をするような考え方、これが入った宅地並みの課税の制度が現在進んでおりますね。果たして実情に合うでしょうか、どうでしょうか。

森岡敞自治省税務局長

○森岡政府委員 先ほど御指摘の土地増価税というふうな税になりますと、これは従来の価格、価値よりもかなり大幅に価値が上がっております。その差額について一回限り課税しよう、こういう税であろうかと思います。ということは、たとえば土地を売った場合に譲渡所得について課税をするというのと考え方の基本は同じでございますから、その辺のところは、総理や自治大臣が申し上げておりますように、土地増価税というものは、未実現の処分利益について課税をしようということでありましょうから、そこは確かに負担上大きな問題があるということだと思います。いま御指摘の固定資産税の宅地並み課税の問題は、そのようなふえた価格差について課税をするとかあるいは譲渡益について課税をするとか、こういう税でございませんで、所有しておることに担税力を見出して、かなり低い税率で負担を求めておる税でございますから、そこはおのずから違うというふうに考えておるわけでございまして、宅地並み課税もそういう意味合いで、いまお話のありましたように、差別を設けておるということにはならないというふうに思います。

馬場猪太郎日本社会党

○馬場(猪)分科員 いま局長言われたのですが、実際には売買も何もせずに農業経営を続けておる限りにおいては売買差益も出ておらないわけなんです。確かに都市周辺の農地の値上がりは大きいかもわかりませんけれども、事実上利益の入らないものに課税するというその物の考え方というのは妥当じゃないと思うのです。特に最近は、食糧の自給率の向上であるとかあるいは都市環境を守るとかいったような角度から、都市農業に対しても見直しがずいぶんやかましく言われるようになったと思うのです。後継者の問題であるとか、いろいろ農業に対する問題というのはありますけれども、この宅地並み課税もずいぶんと農業意欲を失わせている大きな原因になっておると思うのであります。特に、この一月、二月、三月ごろの非常に寒いとき、こういう寒冷期には、常に物価の値上がりに一番リーダー役になるのは野菜だと言われております。そういう意味では、都市近郊においてもっと農業が守れるようにやろうと思えば、どうしても宅地並み課税のように市町村がもう還元方式をとって、現実にはめんどうな手続を経ながら、実施ができておらないような制度がまかり通っておるわけなんです。法律の技術上どうかは別といたしまして、事実、土地の売買によって得る利益でなしにやっておるわけですから、この際宅地並み課税をやめるというふうな方向、こういったことはひとつ大臣御検討いただけないものでしょうか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 現行の制度は隣接する宅地との均衡を図っていこう、あるいは宅地の供給をふやしていこうという趣旨から制定されておるわけでございますが、五十一年に改正をいたします際、この制度はいっそうやめてしまえという議論もずいぶんあったわけでございます。あったわけでございますが、この制度の設けられておりまする趣旨は以上申し上げたとおりでございまするから、制度そのものは存続せしめつつ、客観的に見まして農地としてそのまま維持していくことが必要であると、こう認められる農地につきましては、一定の要件のもとに市町村の自主的な判断で減免措置を講じてよろしい、講ずることができるということにしたわけでございます。かようなわけで市街化区域農地の課税に対する措置につきましては、それぞれの地域の実態に応じて適当な措置をとってもらうということで、制度そのものは存続をしておるというのが現状でございます。

馬場猪太郎日本社会党

○馬場(猪)分科員 制度そのものは残すけれども、現実的な処理と言われるけれども、実際に市町村においては要らない仕事が余分にできるわけですよ。制度的にもうこの制度ができた当時の社会環境と、それこそ都市周辺にどんどんと人が集まって開発をすべきだ、宅地をどんどん供給させるためにという一つの考え方も根底にあったことは事実なんです。ところが、いま大都会はむしろ人を減らす方向にいくべきじゃないかというふうに社会環境も変わってきておるわけなんです。制度自体が現場に、いまの情勢に対応し切れなくなっておる。ですから、市町村にことさらに事務量をふやし、そしてまた農民に対する意欲を失わせておる、いわば農民にとっては非常に悪法だというふうに言われておりますが、ただ単に現状に合わすということだけではなしに、一気に改廃に持っていく、廃止に持っていくというふうに積極的に考えていただきたいと思いますが、重ねて御答弁をお願いします。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 確かに経済環境、社会の環境も変化しておることは御指摘のとおりでございますが、当面はたてまえそのもの、制度そのものは、しばらく存続させていきたい。将来根本的に考え直さなければならないという時期が到来いたしましたら、その機会に研究をしたい、当面これを改めるという考え方は自治省としては持っておらないわけでございます。

馬場猪太郎日本社会党

○馬場(猪)分科員 どうしても残さなければならないという、そういう必然的な積極的な理由というのはあるのですか。

森岡敞自治省税務局長

○森岡政府委員 確かにいまお話しのように都市近郊農地の保全、緑地の保全というのは大事な問題であります。近郊農業というものも十分考えて  いかなければいかぬわけでございますけれども、しかし率直に申しまして値上がり待ちの農地の保有というものがないかと申しますと、これは私ばあると思います。しかし、それを全部農地並みで課税すればいいではないかということになりますと、税負担の公平という点から申しまして、これはどうしても皆さんの納得を得られないだろうと思うのであります。ですから、その辺のところは地元でなければわからないわけですね。一律に宅地並み課税するというのもいけないし、一律に農地並み課税ですよということでも納税者の相互の納得が得られない。といたしますと、やはりその地域の市町村がその辺のところは一番よく理解できるわけです。緑地として保全すべき部分がどこであるかということは認定できるわけですから、確かにおっしゃるように事務量はふえますけれども、あえて事務量の増加を前提としながらも負担の公平は確保する措置は、これはやはり残していきたいという気持ちでございます。

馬場猪太郎日本社会党

○馬場(猪)分科員 大阪で、いま三十一市ございます。どことどこがその還元方式をとっておりませんか、御承知ですか。

森岡敞自治省税務局長

○森岡政府委員 いま大阪だけの数字は持っておりませんが、いわゆる三大都市圏の宅地並み課税の実施市町村は百八十二市町村でございます。その中で五十一年改正に基づきまする減額措置を講じました地籍の数は、昨年の十月現在で六三%ぐらいでございます。これは昨年十月ですから、もう少しふえてくるかと思います。  なお、これは御案内のように、この減額措置ができる前までは補助金の措置がとられておったところもございますが、その辺のところは減額措置の中に吸収しているところがかなりございます。あるいは両方併用しているところもございます。それからなお条例の減額規定を設けております団体は全体で百八十二のうち百七十二市町村でございます。

馬場猪太郎日本社会党

○馬場(猪)分科員 他の周辺のことについてはわかりませんけれども、大阪三十一市のうちで二十八まで全部還元方式をとっておると思います。とってないところはほとんど影響のないというところで、むしろまだ住宅化も進んでおらないようなところだと思うのです。そうすると恐らく東京だって名古屋だって大都市周辺のところはよく似た状況だと思うのです。ですからこの際もう一度、低成長時代に応じて農業も見直すのだとはっきりこううたっておられるわけですから、ひとつ根本的な反省をしていただきたいということをお願いしたいと思いますが、ひとつ大臣の御決意を伺いたい。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 いろいろこの点につきましては議論も出ておるわけでございます。ございますが、やはり値上がりを目的にして保有しておるという土地がないわけではない。いま局長から申し上げましたとおり、それらの実情を把握するのは、これは市町村が一番よろしいわけでございますから、条例で適当に処置できるということになっておるわけでございます。しかし、この点につきましてはひとつこれからも十分研究をいたしてまいりたいと存じております。

馬場猪太郎日本社会党

○馬場(猪)分科員 この問題、わずか三十分ですからこの問題だけで議論しているわけにもいきませんけれども、しかしこれからの農業を振興させる意欲を持たせるという意味でひとつ積極的にお考えをいただきたい、要望だけしておきたいと思います。  次に、いまの福田内閣は、公共事業をやることによって景気の刺激を図るのが第一だと、何回も何回もそういうふうに言っていらっしゃるのです。その公共事業をやるのは、これも予算委員会の中でも議論がありましたが、実際には地方の自治体、府県市町村等の自治体がその実施部隊としてそれを請負っておるということは自治大臣もそのとおりだというふうに御答弁の中でもおっしゃっておられたわけです。ところが、その自治体がここ三年来の不況のもとで非常に苦しい状態にある、そのためにいろいろの自治体財政の強化ということについて御要望がたくさんあったと思います。あるいはまた自治体財政のための公庫をつくれというのもありました。しかし結果としてはできませんでした。どういう見通しを持っていらっしゃるのか、お伺いをしたいと思います。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 公共事業を推進していこうと号令をかけても、地方公共団体がこれについてくることができないというような状況では実効を期待できません。したがいまして、裏負担に伴う起債につきましては充当率を九五%に引き上げる、元利償還についてはその相当部分を交付税で措置するということも実行いたしますし、信用力の弱い団体に対しましては重点的に政府資金を配分する。政府資金も大幅に四千三百億増加をいたしておりますし、御高承の公営企業金融公庫の資金もふやす、あるいは市場公募資金もふやすということも実行しておるわけで、大蔵省と自治省が協力いたしまして地方債の消化には全力を挙げていこう、こういう措置をとっておるわけでございますので、公共事業の消化ということにはまずまず懸念がないと実は考えておるわけでございます。

馬場猪太郎日本社会党

○馬場(猪)分科員 いまの措置だけで十分公共事業を積み残しなしにやれる自信をお持ちのような御答弁でございますが、実際にはどうでしょうか。市町村の苦しさというのはそんなものじゃないのじゃないか。いま大阪府下では四十四の自治体がありまして、そして四十四年当時は三十八の団体が黒字だった。それが五十年では二十三自治体が赤字になった。総額二百六十八億の赤字を出しておるというような現在です。これは枚方も寝屋川も門真も、あるいはその付近ほとんど全部同じですが、枚方の例をとってみましても五十年度が公債費が二百八十億です。特別会計の三十四億を入れて三百十四億の公債費、一人当たり九万三千六百円です。そのうちで義務教育に占める割合というのは非常に高いということはもう御承知のとおりだと思います。これは枚方だけではございません、周辺みなそうで、ただ一例として申し上げておるわけです。その義務教育で、特に学校教育全体を見ますと、小学校が三四・四%、中学校が一〇・八%、計四五・二%、こういうふうな状態が続いておって、そして枚方市の公債比率を見ましても、五十年度の決算では二二%を超えるというような状態になりました。これは他の周辺都市ほとんど同じような状態が来ております。しかも学校だけじゃなしに、いろいろな問題点があり、まだまだ都市周辺の諸施設、都市施設に対するものが——依然として人口急増地帯でありますし、そしてまた人口の急増がとまったところであっても、自然増という形で依然としてその後遺症は残っていることもまた御承知のとおりなんです。特に枚方市の例をもう一度申し上げてみますと、最近の中学校なんかを見ますと、一校に対して土地、体育館等、付属設備を入れて三十四億に対して、国の助成は五億四千九百万程度でございます。そして特にこういう教育負担というものが大きな影響を与えておるわけですから、一般の起債枠とは別に教育投資に対する枠というものは大幅に考えていただくというふうなお考えはお持ちなのかどうか、お伺いします。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 学校の問題は非常に大事な問題でございますから、今回も義務教育施設整備事業債、これは全額政府の資金を充当するというような措置も講じておるわけでございます。なお大阪の実態につきましては、私自身詳細に知悉いたしておりませんので、ただいま財政局長から答弁をいたさせます。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 人口急増地域で義務教育施設の整備が大変な緊急事であり、しかもこのために起こしております地方債の償還費等が大変な財政負担になっているということは私もよく承知いたしております。したがいまして、人口急増地域対策といたしまして、こういったところの小中学校にはまず国庫補助の特例を設ける、用地等に補助を出す、こういった措置もとっておるわけであります。  なお、御指摘のように地方債の問題が大変大きな問題になりますので、ことしは去年に比べまして、去年二千八百億余りの地方債を四千三百億、こういうふうに大幅に広げましたし、また全部政府資金を充てる、こういう措置もとりました。さらに、御指摘のようにその公債費が大変になっておりますので、この公債費の一部は普通交付税の算定の際に基準財政需要額に算入をする、つまり普通交付税をもって償還費の一部を見ていく、こういう方策もとっております。したがいまして、そのような措置のとられました地方債は、例の地方債制限をやりますときの公債比率の算定の場合にもこれを差し引いて計算をする、こういうような措置も考えておるわけでございます。

馬場猪太郎日本社会党

○馬場(猪)分科員 その中でも、特に最近は関連事業費、住宅でもそうですけれども、学校自体でも、たとえば進入道路であるとか学校誘致のために周辺にいろいろな地域の住民要求というふうなものもあるでしょうし、そしてまた学校の付属設備、そういう関連投資の比率が最近だんだん高くなってきていると思います。  先ほどの例を申し上げてみましても、その関連事業の中で四億七千万も占めるような状態、一三・八%というような問題、この関連投資についてもある程度の考え方は持っていらっしゃると思うのですが、まだまだ不十分な点があると思います。こういった問題も含めて、大幅にひとつふやしていくというふうな考え方はお持ちでございましょうか。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 人口急増に伴いまして学校のみならずいろんな関連施設が出てくると思います。これは当該団体が一般財源で処理をしていくということは困難だと思いますので、やはりその市の実態に応じまして地方債等の措置を講じていって差し上げるべきだ、こういう基本的な考え方でおります。

馬場猪太郎日本社会党

○馬場(猪)分科員 そういう関連投資には、現行ではどの程度の助成を考えていらっしゃるのでしょうか。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 関連投資関係だけを取り上げて云々ということはございませんが、一般単独事業の起債枠をことしもかなりふやしておりまして、六千億近くの枠を持っておりますが、そういったものを活用したいと思いますし、またいよいよどうにもならない事態が起これば地方債計画の枠外ででも対処をしていくという弾力的運用も考えております。

馬場猪太郎日本社会党

○馬場(猪)分科員 関連投資というのは、この学校だけじゃなしに住宅関係もこのごろ非常にふえておりますね。大阪府営住宅あたりで考えますと、いま確かに関連投資だけで三二、三%ぐらい、保育所であるとか公園だとかそういったものです。それが来年度あたりは五〇%を超えるんじゃないかというふうに言われております。今後ますますそういうものが大きくなっていくだろうと思いますし、先ほど言われたように学校だけじゃなしに、あらゆる公共施設に対してそういう関連公共投資という要望というのは地元から高まってくると思います。ですからいま言われた六千億程度のことではなしに、今後はそういう関連公共投資に対する特別な枠というものを広げていく必要があると思いますが、そういう考え方はございませんか。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 地方債計画の立て方でございますが、たとえば公営住宅それからいま御指摘ございました下水道の問題であるとか保育所の問題であるとか、これはそれぞれ特枠といいますか計画の枠を持っているわけでございます。そういったものにはまらないものが一般単独事業ということでまとまってあるわけでございますので、その運用に当たっては、先ほど申し上げたように枠外運用も含めて弾力的に対処をしていく、こういうことが一番実情に合おうかと考えております。

馬場猪太郎日本社会党

○馬場(猪)分科員 短い時間ですから、余り深く一つのことを言えません。  もう一つは、やはり大阪においては水道問題ということも非常に大きなウエートを占めておると思うのです。御承知のとおり現在大阪も第六次拡張計画をやっております。これについてだんだんと市町村の用水供給事業に対する依存率というものが高まりまして、現在では六七%以上を超えておるということも御承知のとおりだと思います。これについて従来から、これはもう大阪だけではございません、用水供給事業をやっておるところは皆要求しておると思うのですが、工業用水道は比較的高い補助率で補助をもらっておるけれども、肝心の生活用水については、いわゆる予算補助としてつかみどころがない、しょっちゅうそのときの情勢で変わっているという状態が続いている。これはどういうふうなわけで工業用水道と生活用水と……。最初の出発点についてはわかりますけれども、その以後ある程度状況も変わっておりますし、工業用水道並みに補助をふやすというような考え方はお持ちいただくわけにいかないでしょうか。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 水道事業に対する補助問題でございますが、これは先生御案内のように厚生省所管でございますので、直接私どもがどうこうというわけにまいらないのでありますが、しかし御説の状況もよくわかっておりますので、たとえば水源開発問題だとか、そういう特別に金の要りますケースにあってはできるだけ補助を出すように、こう言っておるわけであります。  それからまた、私ども自身としても、非常に取水難等の理由あるいは資本コストがうんとかかるといったような理由で全国平均に比べて料金がとても高くなる、かわいそうだ、こういう団体には一般会計から負担区分というかっこうで繰り入れを認めることにして、その一般会計の繰り入れをする金の財源はこちらで特別交付税で措置をする、こういう措置もとっておるわけでございます。  なお、水道事業補助金については厚生省にも増額方を要請をしてまいりたいと思います。

馬場猪太郎日本社会党

○馬場(猪)分科員 時間の関係もございますので急ぎますが、起債の政府枠が大阪の場合他と違って非常に低い。高いところは六七%ぐらい、あるいは六三%ぐらい、大阪の場合、五十年を見ますと四三・六%ぐらいになっております。この枠をさらに大きくしていただきたい。  それからもう一つついでに。六拡のいま事業費の要望百八十五億、それから水道公益事業に対する補助金三十億も要求しておりますが、あわせて一緒にこの要望に対してどの程度おこたえいただくのか、ひとつぜひこれを実現していただきたいことをお願いしたいと思います。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 水道事業につきましては、事業の決定がありまして起債申請がございますれば、これを値切るようなことは一切いたしておりません。大事な仕事でありますので、必ずつけております。  政府資金比率の関係は、これは政府資金のウエートが非常に少ないという問題もありますので、その土地の地代地代に応じて考えさしていただかざるを得ないわけでありますが、起債額をこちらでちびって事業費を落としてしまうというようなことはいたさないつもりでございます。

馬場猪太郎日本社会党

○馬場(猪)分科員 終わります。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 次は、横路孝弘君。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 ちょっと本論に入る前に、昨年衆議院選挙が行われたわけですけれども、これの選挙違反状況、特に新しい公選法の関係はどういうことでありましたか。

佐藤順一自治省行政局選挙部長

○佐藤(順)政府委員 いま突然のお尋ねであるものでございますから、資料を持ってまいっておりません。概数について申し上げますならば、警察庁が総選挙後約一カ月の後に公表いたしました選挙違反状況によりますと、選挙違反の検挙件数及び検挙人員ともに前回総選挙に対して約三割方の減少、こういうふうに記憶いたしておりますが、詳細数字は手元に持っておりませんものですから申し上げかねます。御了承いただきたいと思います。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 公選法の改正部分については、何か問題ございましたか。

佐藤順一自治省行政局選挙部長

○佐藤(順)政府委員 改正部分についてというような区分については、私どもは承知いたしておりません。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 新しい公選法のもとで選挙をやってどういうことになったのかといったら、関心全然なかったですか。突然の質問で恐縮なんですけれども、特にその辺のところは報告として受けていませんか。

佐藤順一自治省行政局選挙部長

○佐藤(順)政府委員 警察当局においても、そのような区分による統計はとっておらないようでございます。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 それでは、大臣御承知だと思いますけれども、寝たっきりのいわば動けない人たち、こういう人たちが参政権が実質的に奪われているということで、法律の改正が行われて、在宅でも郵便によって投票ができるようになったわけですけれども、内容についていろいろと議論があるわけであります。きっかけは、これは小樽に住んでいる佐藤さんという人が裁判を提起いたしまして、これが札幌地裁の小樽支部で違憲だという判決が出て、これがいま控訴して争われているところでありますけれども、こういう人たちの話を聞いてみても、非常に問題が多いようなわけです。  そこで、初めにお尋ねしたいのは、これで五十年の地方統一選挙と昨年の衆議院選挙を経験したわけですけれども、実施状況がどうなっているか、この辺のところはとらえておられると思います。どういう実施状況なのか、お答えいただきたいと思います。

佐藤順一自治省行政局選挙部長

○佐藤(順)政府委員 数字の問題でございますので、私の方からお答えをさせていただきます。  まず、昭和五十年の統一地方選挙における新しい在宅投票制度の新しい利用状況について申し上げます。  投票に当たりましては、まず郵便投票のための証明書を請求しておく必要があるわけでございます。これは四年間有効でございます。この手続をとられました方々が全国で二万四千七百九十八人でございます。そのうち、五十年の統一地方選挙におきまして実際投票されました方は、選挙の種類によって数字が違いますが、一番普遍的に行われました県会議員の選挙について見ますと、総数一万三千四百七十人、こういう利用状況に相なっております。  それから、昨年末五十一年の総選挙におきます利用状況でございますが、これは投票者数一万三千百六人となっております。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 これは最初のときの証明書を受けた数字と投票の割合を見ても、やや五〇%ちょっと上回る程度ですね。それから今度はさらに投票者数が減っていますね。これはどういうところに問題があるというぐあいに皆さんの方でお考えになっていますか。

佐藤順一自治省行政局選挙部長

○佐藤(順)政府委員 このことにつきましては、昭和五十年の統一地方選挙のとき以来、都道府県及び市町村の選挙管理委員会が各段階の広報紙等を通じまして極力PRに努めておるところでありますけれども、いまだにこの制度に各選挙人が慣熟されないためか、このような状況になっておるというふうに思われる次第でございます。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 一体、この法律に基づく対象者というのは全国で何人おるのですか。

佐藤順一自治省行政局選挙部長

○佐藤(順)政府委員 このことにつきましては、毎年度厚生省の発表いたします厚生白書とか厚生統計要覧などからいたしまして、厚生省の御意見も伺いつつ推測をするほかないわけでございますけれども、該当者はおおむね十万人前後というふうに考えております。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 これは、手続に従って郵便投票証明書の提示といいますか、投票用紙の請求等を選挙人の方から手続をとった場合に、市町村の選管で本人が該当するかどうかということを照合するのでしょう。つまり、それは何と照合するわけですか。都道府県にきちんとあるんじゃないの、身体障害者の台帳みたいなものは。だから、推計で十万ということじゃなくて、都道府県別に対象者どのくらいというのは調べればはっきりするんじゃないですか。

佐藤順一自治省行政局選挙部長

○佐藤(順)政府委員 今度の制度によりまして在宅投票、郵便投票ができるようになりました方々は、大きく分けまして、身体障害者の方とそれから戦傷病者の方とあるわけでございますが、身体障害者の方は、身体障害者手帳を交付されている方でありまして、その手帳に両下肢等の障害の程度が、一方におきまして両下肢もしくは体幹の障害にありましては一級もしくは二級、心臓、腎臓、呼吸器の障害にありましては一級もしくは三級である者として記載されている方、こういうふうに相なっております。さらに、両下肢等の障害の程度が以上申し上げました障害の程度に該当することにつきまして、身体障害者手帳交付台帳というものを備えておりますところの都道府県知事または指定都市の長が書面により証明した者も同列に扱う、こうなっております。さらに戦傷病者につきましては、戦傷病者手帳を交付されている方でありまして、両下肢等の障害の程度が、一方におきまして両下肢、体幹の障害にありましては、恩給法の別表の第一号表ノ二の特別項症から第二項症まで、それから二つ目には、心臓、腎臓、呼吸器の障害にありましては、同表の特別項症から第三項症までである者として記載されている者、しこうして、障害の程度がこれらの障害の程度に該当するということについて、これまた戦傷病者手帳交付台帳を備えておりますところの都道府県知事が書面により証明した者も同列に扱う。以上、大きく分けて二つ、さらに分けますと四分類に分かれる、こういう人たちでございます。したがいまして、手帳にこのように記載されている方というのがその基調をなすわけでございますけれども、厚生省の調べによりましても、この区分による正確な数字というものはきっちり押さえにくいようでございます。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 しかし、こういう制度があって、皆さんの方で管轄されていて、運用を調べるにしたって、対象者がどのくらいいるかわからぬで、一体これが制度としてうまく運用しておるかどうかということを点検することはできないわけでしょう。つまり、対象者がいま大体十万人というお話でしたけれども、私はその数字についても若干疑問を持っているのです。一、二級の身体障害者というのは三十四万九千人だと厚生省の方で数字を発表しているわけです。さらに障害が下肢の機能障害による者が三十一万二千人だ。中には松葉づえをつけば動けるような人もいるでしょうけれども、決して単純に十万人じゃないんじゃないか。たとえば神奈川県あたりで調べてみても約一万人と言っていますし、北海道の選管あたりで調べてみても、選管の方で押さえている数字は大体九千人くらいと言っているわけですよ。そうすると、これは十万人ということじゃなくて、まだまだかなりの数字になるのではないか。この二回の総選挙における実施状況というのは、パーセントから言いますときわめて低いわけです。したがって、皆さんの方としては、各町村の選管に当たって調べれば調べることができるんじゃないですか。まず対象者がどのくらいいるかというところから出発しないと改善の議論というのは進んでいかないわけです。  まず大臣、その対象者が、この法律の該当者がどのくらいいるのか、概括でいいですから、皆さんの方で都道府県別に在宅投票者数は幾らかというのを出してきているわけですから、これに対応する該当者は大体このくらいだというものをやはり一度調べてもらわぬと、今後私たちが、ではその手続はどうなのか、あるいはもうちょっと内容を広げるべきじゃないかとか、いろいろ議論したい点があるわけですが、それをやっていくためにも、これは各選管を指示して町村選管を調べればわかるわけですから、それを調べてください。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 あとう限り御要望の方向で調査をいたします。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 少し時間がかかるかもしれませんけれども、調査をしていただきたいというように思います。  そこで、運用を見ますと、これは北海道なんかは非常に高いのですね。ここでいろいろと裁判があったり運動があったからだと思うのでありますけれども、大体その対象者は、北海道選管で見ると、八千三百人から九千人弱ぐらいのところで、利用者が大体一〇%を超えているのです。一四、五%くらいですね。ところが神奈川ぐらいになりますと、わずか二、三%なんですよ。大体他の状況もその程度じゃないかということなんですね。  そこで、こういう制度があることをPRなさっているという話がありましたけれども、対象者をまずつかまえたら、こういう制度があるんだということを通知ぐらいしたらどうですか。皆さんの方で参議院選挙の広報予算というのを組んでおるようですけれども、これは十二億ですか、そういう在宅投票制度のPRですね、こんなものを組まれていますか。これは一人一人に通知したって、皆さんの数字の十万人として、郵便は五十円ですか、幾らもかかりはしないわけです。五百万くらいのものです。通知するぐらいのことでこういう制度があるんだということを知らせたらどうですか。この十二億の予算の中には入っていないのですか。

佐藤順一自治省行政局選挙部長

○佐藤(順)政府委員 私どもの予算におきましては、幅広く選挙に関する啓発を行おうといたしておりますし、また改正法の周知徹底ということもいたしたいと考えております。御意見の点などを含めまして、いろいろと啓発に当たってまいりたいと考えております。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 各都道府県の選管では、在宅投票の関係に必要な事務というのは大体どのくらいだろうというような予測を立てて予算措置を講じているのでしょう。これはやはり事務が若干かかりますからね。何か予算上はそういうのをはじいて出しているのですか、大体今度の参議院選挙はこのくらいだろうというようなことは。これはどうなんですか。

佐藤順一自治省行政局選挙部長

○佐藤(順)政府委員 不在者投票の手続につきましては、仰せのとおり、今度の選挙ではこのぐらいだろうということを見越しながら、しかも足りなくなるということのないように、やや多目に見込みながら措置をいたしているところです。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 大蔵省の方おられますか。——今度はどんなぐあいに査定なさって、どのぐらいの予算になっているのですか、いまの関係の費用は。

佐藤順一自治省行政局選挙部長

○佐藤(順)政府委員 それは予算を編成いたしました結果でございますので、私どもも承知しております。  今回の予算編成に当たりまして、在宅投票の関係で各選挙管理委員会が必要とする経費につきまして、これを柱を立てて計上するようにいたしております。それには、先ほど申しました証明書の交付に関する経費と、それから選挙人から請求がありました場合に投票用紙などを交付する経費と、双方を見込み計上いたしております。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 それは大体何名ぐらいでやっているのですか。

佐藤順一自治省行政局選挙部長

○佐藤(順)政府委員 証明書の交付につきましては、先ほど申しましたように、すでに交付してあります二万四千余人という方々、これは四年間有効でございますので、それがさらに一万数千人ふえてもいいように考えております。  それからまた投票用紙の交付につきましても、これも相当数ふえましても対応できるように計上いたしております。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 相当数というのはどのぐらいですか。

佐藤順一自治省行政局選挙部長

○佐藤(順)政府委員 参議院の全国区、地方区合わせまして六万六千人程度の人が投票してもいいように措置をいたしております。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 それはいままで二回の運用からいうと相当PRをしないとだめですね。問題はPRの問題ばかりじゃなくて、手続の問題があると思うのです。手続のことを言うと、いつも管理管理、選挙の公正を確保するための管理問題ということを言われますけれども、過去二回の選挙をやってみて、何か管理面で問題が出てきたというようなことございますか。

佐藤順一自治省行政局選挙部長

○佐藤(順)政府委員 現在のところ、そのような管理面のトラブルとかミスとかいうものは承知いたしておりません。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 ともかく手続は非常にめんどうなんですね。手紙を何回もやったり来たりしなければいかぬわけで、最初の証明を受けるところから考えますと、郵便のやりとりは全部で五回ですかな。それでようやく五回目が投票になるということになりますな、交付を受けてから選管とのやりとりを考えますと。そこでこの手続、たとえば障害者の人にとって手帳を郵送しなければならぬという面がやはりかなり不安があるようなのですが、この辺のところは何か少し直りましたか。

佐藤順一自治省行政局選挙部長

○佐藤(順)政府委員 いま御質問の中に五回ほどというお話がありましたが、選挙人の側からいたしますと、一番最初に郵便投票の証明書を請求してもらっております。(横路分科員「そのやりとりを含めて」と呼ぶ)この一回は向こう四年間有効であるということをまず御承知おきいただきたいと思います。そこで今度は具体の選挙になりますと、投票用紙の請求、そして交付を受けたものを今度は投票ということで送る。選挙人にとっては二回郵便の措置をとってもらえばいいということでございます。(横路分科員「選挙になればですね」と呼ぶ)はい、そうでございます。(横路分科員「手帳の問題は」と呼ぶ)それから手帳の問題につきましては、先ほど申しました四年間有効であるところの郵便投票証明書を交付してもらうときにだけ手帳の送付が必要でございます。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 その手帳を離すということに不安を感じている人が多いのですよ。それは手帳でなくて、手帳の番号だとかなんとかというのを出して、向こうでもって照合すればいいということにならないの。手帳を手離すということに非常に不安を感じて、その手続をいろいろちゅうちょされる方がいるようなんです。何か話を聞いてみると、そこを何かもうちょっと簡略にできるんじゃないのですか。

佐藤順一自治省行政局選挙部長

○佐藤(順)政府委員 先ほどもちょっと御答弁の中で申し上げたと思いますが、身体障害者手帳交付台帳というものをもって交付手続に当たります責任者は都道府県知事または指定都市の長でございます。(横路分科員「法律はそうなっているけれども、将来的な問題を聞いているわけですよ」と呼ぶ)それに対して、今回の郵便投票証明書を渡す証明権者は市町村の選挙管理委員会ということになっておりますので、どうしても手帳をお出しいただいて、それを見て、その記載によって事由に該当することを判定するということが客観的な方法として最も確実である、こういう考え方からこの制度が採用されているわけでございます。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 つまり、管理面で十分にしようという皆さんの方の、それは選挙管理委員会の立場の議論ならばそうだろうと思いますが、しかし、やってみてそこにいろいろ問題が出てきているとすれば、やはり改善する方法というのを少し考えてもらわぬといけないわけですよ。たとえばみんな自署になっていますね。これは、つまり字がなかなか書けない人もいるわけですね。そうすると、これは制度があっても運用面では全然動いていかないということになるわけです。この投票制度が復活したというのは、裁判の方で違憲判決というようなことも一つあって、どうも自治省の方、余り熱心じゃないんじゃないかという印象を非常に受けるわけですよね。郵便のやりとりの中で郵便料金も上がって費用もかかるとか、いろいろな問題があるわけです。ともかくこの制度ができて、この投票者数というのが対象者に比べて非常に低いということは本当にどこに原因があるのかなということを、やはり運用に当たる皆さんの方でも少し考えてもらわなければいかぬと思うのですね。そうすると、いま言ったような手帳の問題も出てくる、あるいは郵便料金の問題もある、あるいは自分で書かなければいけないという問題もある。それは一つずつそれなりの理由はあると思うのですよ。皆さんの管理面という方からの、投票が本当にその本人ができたのかどうかという面からいろいろこういう工夫がされたのでしょうけれども、しかし、それにしても余りにもこれは煩わしいというのがほほ圧倒的多数の人の声で、新聞などの投書にも、選挙のたびに何回かこういう声が出ているのは皆さん方も御承知の点だろうと思うのですね。したがって、これで二回やってみて、結果がともかく何%ぐらいになるのですかね、もう対象者に比べて圧倒的に少ない制度運用になっているわけで、その辺のところの改善を、いま言ったような点を含めて考えてもらいたいと思うのです。これは自治大臣、どうですか。細かいことをもう言いませんから、いま言ったような幾つかの問題点についてひとつお考えをいただいて、もうちょっとこの制度が実効を持つように簡単な手続に変わらぬものかどうか。これは結局は信頼の問題なわけです。参政権というのは民主政治の基本の問題でありますし、何かどこかちょっと緩めると違反でも起きるのじゃないかという心配を皆さん方は管理の面からおっしゃっているわけだけれども、これはしかし、国民を信頼しない態度なんでありまして、前に選挙違反が多いということでこの制度が廃止になったときも、違反をやったのは障害をしている人じゃなくて、その周りで選挙運動をやった方が違反をやったのでありますから、問題はやはりこういう人たちをどの程度信頼するかという信頼の問題だと思うのです。私は、信頼して、制度をもうちょっと簡単にして、みんなが参加できるようにしてこそ初めてこういう制度をつくった意味があるのでありまして、そんな意味で自治省としても、先ほど対象者がどのくらいかということを調査していただけるという御答弁がありましたから、その上に立ってひとつPRの問題、制度を実際に浸透させる問題、それから簡単にできるところがないかどうかですね、それをひとつ御検討をいただきたいと思うのでありますが、大臣、いかがでしょうか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 体に障害があるために在宅のままでなければ投票ができない、そういう方々のために投票権行使の手段を広げていこう、これが四十九年に法律が改正された趣旨だと存じております。同時に、このことは私たちの願いでもあるわけでございますけれども、御承知のように、昭和二十六年の統一地方選挙でいろいろな弊害を生じたという過去の経緯もございますので、手続を簡素化すべし、きわめてごもっともの御意見、御批判も出ているわけですが、当面はこの現行制度の適正な運用を図っていきたい、こう考えております。  ただいまいろいろな御意見の御開陳がございましたので、さらに一層この簡素化を図れないものか、十分研究をいたしてみたいと存じます。対象者に比べて現実に投票した人の数がきわめて少ないという御指摘の点は確かに一つの問題点であると存じまするので、御趣旨に沿ってひとつ十分研究を続けてまいりたいと思います。

横路孝弘日本社会党

○横路分科員 時間ですから終わりますけれども、参議院選挙に当たって、ぜひその組んでおられる予算がいっぱい使われて投票者数がふえるように御努力をいただきたいというように思います。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 次は、伏屋修治君。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 災害が発生いたしましてから六カ月を経過し、私たちの脳裏からその生々しい印象が消え去ろうとしておりますけれども、現地住民の被害を受けられた方々の苦しみというものはいまだに続いておるのが現況でございます。そういう面におきまして、私は、九・一二集中豪雨、台風十七号による災害について何点かお尋ねしたいと思います。  まず最初に建設省の方にお尋ねいたしますけれども、最近、長良川河川の破堤以外にいわゆる建設省の直轄の河川のはんらん等々でいろいろな訴訟が起きておると聞いておりますけれども、何件ぐらいあるか、お尋ねしたいと思います。

小坂忠建設省河川局治水課長

○小坂説明員 ただいま先生が御指摘の、直轄河川のはんらんに基づきます訴訟は何件くらいあるかというお話でございますが、ただいま手元に資料を持参いたしておりませんので、直ちにはお答えできかねますが、相当数あるかと思います。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 いまこのようなことをお尋ねいたしましたのは、昨年の災害において長良川の堤防が破堤いたしまして多大の被害を受けました。そして現在八百人の原告をそろえて、国を相手取って損害賠償の請求の訴訟を起こそうとしておるわけでございます。そういうことから過去のそういう訴訟例を聞きたいと思って質問をいたしたわけでございます。  このように住民が非常の事態に突っ込もうとしておるその元凶、そういうものはどこにその原因があるのか、その辺を建設省の方はどのように認識されておるのか、お尋ねしたいと思います。

小坂忠建設省河川局治水課長

○小坂説明員 私ども、治水事業を現在促進しておるわけでございますが、その過程におきましていろいろなはんらんが起きておるわけでございまして、私ども、現在までに起きました訴訟につきましては不可抗力的に起きたものであるというふうな認識を持っておりますが、ただ被害を受けられました方々につきましては、これは非常にお気の毒な状態でございます。したがいまして、私どもは積極的にそういった被害の起こらないような事態をつくらなければいかぬということで、むしろ治水事業の促進という面で努力していきたいというふうに考えております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 現在、住民が八百人の原告をそろえながら集団訴訟に踏み切ろうとしておりますが、その大前提になるのは、何といいましても直轄河川堤防の監督不行き届きの結果である、破堤原因がいわゆる天災ではない、人災であるという大前提のもとに損害賠償の請求に踏み切ろうとしておるわけでございます。破堤後長時間にわたって水没しておった被災者の方々、そういう人たちは本当に切なる願いを持っておると思います。  その被害直後に、民間の学者グループが破堤原因等を調べておるようでございますが、新聞報道でしか私も存じ上げませんけれども、その中には漏水路があって、そこから破堤したんだというパイピング現象のことも述べておられますし、あるいはまた残留水圧説もございます。けれども、それはあくまでも民間の調査団の調査過程におけるところの一応の説でございます。肝心かなめの建設省の見解というものがまだ出ておらない。そしてまたその見解が出ておらないというところに大きな被害を受けた住民のそれに倍増する一つの不満、国の行政に対する大きな不満というものがあって今回の集団訴訟に踏み切ろうとしておるのではないか、このように私は思うわけでございます。そういう面で、建設省は破堤原因の調査を何回ぐらい、どのくらいの規模で現地に赴かれ、そして調査され、そしつ現在どのような見解を破堤原因として持っておられるのか、その辺をお尋ねしたいと思います。

小坂忠建設省河川局治水課長

○小坂説明員 最初の何回ぐらいどのように調査をしておるかというお話でございますが、長良川の破堤以後、これは建設省といたしましては建設省の総力を挙げて調べるという姿勢を持っておりまして、この地域を担当いたしております中部地方建設局を中心にいたしまして、土木研究所あるいは私どもの方の建設本省も加わりまして、いわば建設省の総力を挙げて調査に当たっておるわけでございます。調査の内容を細かくは申し上げかねますが、測量だとか土質調査、あるいは破堤の状況の調査、あるいはその破堤に至るまでのいろいろな経過がございますが、まずそういった資料を収集し、それを解析していくというような作業があるわけでございます。ただいま申し上げましたように、地建が中心になっておりますが、土木研究所あるいは本省、われわれも参画いたしまして、ある段階に達すれば検討し、なお次の調査を進めるというようなことをやっております。  何回ぐらいという御質問に対しまして、的確にどういうように何回というふうにお答えしたらいいかわかりませんが、たとえば土木研究所の技術担当部門がございますが、したがって担当部門によりまして若干は違うかと思いますが、少なくとも六、七回程度は皆さん行って調査をいたしておりますし、それに伴う打ち合わせも頻繁に行っておるという状況でございます。  どういった原因に基づいてああいった破堤が起きたかというお話でございますが、私どもの現在考えておりますのは、やはり計画高水位に近いような非常に高い水が三回、数え方によっては四回起きておる、あるいは警戒水位以上の時間が非常に長かった、過去に例を見ないくらい長かったとか、あるいは破堤地点の上空からの雨が非常に多かったとか、そういった過去に例を見ないような現象によりまして、堤体の中への浸透水が異常に多くなり、それによりまして堤体の強度が落ちて、それによっていわゆる滑り破壊と申しますが、滑って、堤防の本体が最後には滑った、それによりまして残った部分から今度は溢水して破堤したというふうに考えております。  ただ、この原因は、私どもは現在のところそういうふうに考えておりますが、何分にも現地の堤体あるいはそこにあったものがすべて流失いたしておりますので、それを再現することが不可能でございまして、いろいろな面から推測して調査しなければいかぬというような困難性もございますので、なおいろいろな観点から現在調査を続けておるわけでございます。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 まだ最終的な原因の発表にまでは至らない、こういうわけでございますね。とすると、あえてその八百人の原告団が集団訴訟に踏み切った場合は、建設省としてはそれを受けて立つ以外にはない、このように考えてもよろしいわけでございますか。

小坂忠建設省河川局治水課長

○小坂説明員 近く結論を出したいということで調査を非常に急いでおります。それは申し上げておきたいと思いますが、その過程におきましてもしそのようなことになりましたら、先生おっしゃるようなことしかわれわれは考えられないというふうに思っております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 先ほどその原因の究明の経過の中で、長時間にわたって非常に増水した、異常な降雨量であった、長時間にわたっての水量ということからだんだんと堤防が緩んで崩れてきたというようなお話がございましたけれども、私も現地に行ったわけでございますけれども、もう御存じのとおり、あの破堤した堤防の下にはいわゆる池があった、こういうことはその土地の人あるいは民間の学術調査団の人も認めておるわけですが、それは建設省も認めるわけでございますか。

小坂忠建設省河川局治水課長

○小坂説明員 存じております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 そのような、一応長期間にわたって結論が出せないという建設省の政治姿勢、いわゆる行政姿勢に対して、厳しく住民が集団訴訟によって臨もうとしておるということ、このことをやはり行政官あるいは政治に携わる者は本当に考えてまいらなければならない。私も現地に参りまして、いろいろと被災者の方と対話を重ねる中で痛切にそれは感じてまいったわけでございます。  破堤原因についてはまだ結論が出ないということでございますので、これ以上私もお尋ねはいたしませんけれども、この破堤によりまして、ちょうど住民の一人の方が、民間人でございますけれども、消防団の方の水防活動をお手伝いをしながら、破堤と同時に流され、その生命を失われた、こういうことが起こったわけでございます。それに対しまして政府の方々は、どのような御本人に対する処置、また御家族に対してどのような処置をとられたか、具体的に一々挙げていただきたいと思います。よろしくお願いします。

林忠雄消防庁長官

○林(忠)政府委員 民間人の方がこの防災活動で不幸にもおなくなりになられたということに対しては、大変残念なことでございました。  これに対します措置といたしましては、災害対策基本法という法律によりまして、公務災害の補償に準じて遺族補償と葬祭補償がなされるという決まりになっておりまして、そのほかに消防表彰規程というのがございまして、本人の功績に応じて一種の表彰でございますが、金額はそう大したことはございませんけれども、それが行われるということになっております。  具体的には、まず災害補償の方でございますが、損害補償は、死亡の場合は遺族補償と葬祭補償、もし病気になられたような場合は療養補償、休業補償、それから障害補償というのがございますが、この方の場合は遺族補償と葬祭補償でございます。  遺族補償は、補償基礎額というのが、それぞれのなくなられた方の具体的なお仕事、たとえば月給とか所得とかいうことによって段階がございますが、このなくなられた冨田さんの場合のケースでは、奥様が一人いらっしゃいまして、お子様が二人、それからお母様、扶養家族が三人おられる、これらを合算しまして、補償基礎額が四千五百六十円という算定がなされまして、これに三百六十五日を掛けて百分の六十七を掛けたもの、それから国民年金の母子年金の分の三分の一が削除されるということになっておりますが、まあ何もかも合算いたしまして年金額が百四十万円という算定になっております。これは、去年そうでございますが、年次改善されておりまして、本年度の五十二年度では何がしか改善される、大した額ではございません。それから、そのほかに葬祭補償は、一定の算出基礎によりまして、この冨田さんの場合は二十六万八千円余り、これは一回限りでございますので、このままでございます。  それから、そのほかにさっき申しました弔慰金、特別報賞金のような形で、消防庁長官で報賞金百万円ということになっておりますが、これに付属というか、それぞれの県と市町村で、やはり条例に基づきまして一定のお金を表彰の名目でお出しになる。町村は、特別弔慰金が一千万円と災害弔慰金百五十万円、合わせて千百五十万円、それから県が特別表彰金六百万円を冨田さんの場合は支出しておられるようでございます。  以上通じまして、全体として、とうとい生命に比べては十分な金額とは申しがたいわけでございますが、一応こういう制度が整っておりまして、それに基づいた支出が行われておるわけでございます。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 そのことをあえてお聞きしたのは、私は安八町を訪ねまして、そしてその災害に持ち出されたいろいろなお金について尋ねていきましたところ、町の方は非常に貧困な財政規模の中で一千万円を払っておる。それに引きかえて国の方がそれに見合うだけの補償をしてないというところに大きな疑問を持ちましたので私はお尋ねした次第でございますが、いまお答えいただいたのは厚生省関係でお答えいただいたわけですけれども、それ以外に建設省の方でもそういうようなことはお考えのことはございますか、御本人、御家族に対する補償というものは。

小坂忠建設省河川局治水課長

○小坂説明員 水防団員と消防団員というのは、補償はただいまのお話のように消防庁の方でやられることになっております。ダブってはやらないということになっております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 私の知る範囲では、建設省関係の中にも、水防法の中に、これは消防庁の管轄ですか、水防法の雑則三十四条に補償規定の条文があるわけでございますけれども、第十七条の規定によって、その近辺に居住する民間人が水防活動に協力した場合、命を落としたときにはそれに見合う補償をするというような条項がございますが、そういう関係は建設省はないわけですか。

小坂忠建設省河川局治水課長

○小坂説明員 ただいま先生のお話しの水防法の三十四条の二に功労者報賞の規定がございます。ただ、これは残念なことに、ただいまお尋ねのありました消防庁所管でやります報賞とその額が非常に違っておりまして、むしろ消防庁の方でおやりになるもので支出した方が御本人にとって有利であるというような、これは非常に私どもとしても矛盾があるかと思いますが。したがいまして、現在この件につきましては消防庁の方の所管の報賞ということでお願いしたわけでございます。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 いま申されましたけれども、水防法に規定されたその補償をすると、消防庁の方の補償が消えるわけですか、重なってもいいわけじゃないですか。そこのところをお尋ねしたい。

小坂忠建設省河川局治水課長

○小坂説明員 これはどちらかというふうにわれわれは解しております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 どちらかということは、いま私が申し上げましたように重なるということはできないということですね。——はい、了解いたしました。  次に、その被害を受けました安八町と墨俣町の財政規模、こういうものの中から非常に多額の災害支出金が出されておるわけですけれども、自治省の方はそういう実情を御存じかどうか、お尋ねしたいと思います。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 状況は、県等から御報告を受けまして承知をいたしております。  安八町の場合を例に申し上げますと、五十一年度の財政規模は大体二十一億余りで決算がされるのではなかろうかと思っておりますが、災害対策費関係で約五億五千万ほどの支出がありまして、それに対しましては、いろいろ特定財源がございますが、一般財源関係は一億一千万余り、こういったような支出になっておろうかと思っております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 大体いまお答えになった額でございますけれども、この額を見ましても、災害の総額が六億五千三百二十万、それに対しまして町の方の負担額が三億一千七万一千円、そうしてその地方債が一億九千五百九十万、そして一般財源が一億一千四百十七万一千円、こういう額になっております。  この地方債に対して自治省は今後どのように考えていくのか、あるいはその地方債以外の一般財源、二十億の小規模の地方財源の中で一億一千四百十七万、この地方債によらない一般財源の持ち出し、聞くところによりますと、学校建設の費用まで災害事業費に回した、こういうことを町は言っておるわけでございますけれども、そういうような支出に対して、国としてどのような補助を考えておられるか、お尋ねしたいと思います。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 災害が起こりました場合の災害復旧事業費関係、これは一応負担が生じました場合には、もうほとんど全額地方債をもって措置をいたします。この地方債の償還は、災害の手戻り工事で非常にお気の毒な借金になりますので、この償還費は後々の交付税の中で基準財政需要額に見込む、平たく申しますと、将来の償還費は交付税で補てんをしていく、こういう措置をとるわけでございます。  それから災害関係に要しましたもろもろの経費は、一定のルールによりまして御承知の特別交付税を交付をすることになっておりますが、この安八町の場合の例を申し上げますと、十二月に交付をいたしましたこの災害関係の特別交付税の金額が約六千九百万ぐらいになっておろうかと思いますが、一応さしあたりそういう措置がしてございます。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 激特事業の内容を見てまいりますと、非常に公共事業的なもの、公共施設、そういうものに対する適用はされておるようでございますけれども、このようないわゆる純農村部の地帯にありましては、公共施設に当てはまらない、いわゆる準公共施設的なものがたくさんございます。たとえば共同の火葬場がそうでございますし、また公民館等、そういうものがございます。けれども、これは町の中の区の所有のものであるということから準公共施設の取り扱いを受けているようでございますけれども、そういうものに対して激特事業のいろいろな面での適用が受けられない、そういうものは町財政で負担していかなければならないということを町当局の方が話しておったわけでございますが、そういうものに対する災害の補償、そういうものは考えておられるのかどうか。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 激特の対象にそういったものがなりますのかどうですか、これは私は所管でございませんので、ちょっとわかりかねますが、具体的に災害に関連をいたしまして市町村に生じます財政需要は、よく事情を聴取いたしまして、まことにやむを得ないというものがあれば、もちろん特別交付税、そのほかの措置で、できるだけ財政負担にならないように、これは県とも十分相談をいたしまして、きめ細やかな措置はとってまいりたいと思っております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 ぜひそのような準公共施設に対しても、そういうようないろいろな適用幅を広げていただきたいことを御要望申し上げたいと思います。  その次に、激特事業が適用されました河川、そういうものの改良復旧についてでございますけれども、現地の住民の不安感をぬぐい去ることができない。いわゆる現地住民は水理をよく知っております。そういう面から、このような災害を防止するためにはかくあらねばならないという考えは地元の人たちは持っております。けれども、激特事業に適用された河川改良復旧を見ますと、たとえば私の地元の方の大垣市の杭瀬川という川がございます。その杭瀬川が激特事業を適用されたわけでございますが、それはいわゆる牧田川それから杭瀬川が合流して、そして合流地点のところの河川の拡幅をやるという事業でございますが、地元の人たちの意見を聞いてみますと、少なくとも三千メートルは拡幅をしていただきたい、そうしないと、また昨年のような大量の降雨量、そのようなものが来た場合にはまたもや災害を受ける、こういうようなものがございますが、激特事業はその三千メーターのうちの千五百メーターだけが激特事業を受けておる、このように聞いておりますが、その辺は、予算がないからやれないのか、まず住民を安心させるための方が先行をするのか、そこら辺をお尋ねしたいと思います。

小坂忠建設省河川局治水課長

○小坂説明員 先生お話しの激特事業のことでございますが、これには採択につきまして一定の要件と申しますか条件がございます。それに従って工事の規模だとかあるいは区域がまた定められまして、その設定されました中では、一定の計画に基づいて、おおむね五カ年以内にスピードアップして工事をやるという制度でございます。したがって、どうしても地元の方々の御要望はそれよりも多目になりますので、それとは若干ずれるというのが実情でございます。しかしながら、激特事業だけで手当てするのではございませんので、いわゆる一般の普通の改修費、これもございますので、それに漏れたところは当然優先順位の高いところでございますので、そのいわゆる普通の河川改修費を使いましてその穴埋めをしていきたいというふうに考えております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 了解いたしました。本当にそのような住民の不安感を除くための建設計画を早急に立てていただき、実施に踏み切っていただきたいと要望いたしたいと思います。  それから、現地の被災住民の方々は、やはり雨季が近つくにつれて非常なる不安感がつのってまいると思います。そういう面におきまして、この長良川、揖斐川にはさまれました安八町、墨俣町は、またさらに破堤した場合ということを考えたときに非常な不安で毎日を過ごしておられるようでございます。今回の異常な降水量で堤防が何カ所かにわたって相当弱体化されたと思います。そういう面の調査、そしてまたそれの補強、それの推移状況等をお話しいただきたいと思います。

小坂忠建設省河川局治水課長

○小坂説明員 台風十七号によりまして長良川全川が非常に危険な状態になったわけでございますが、特に堤防ののり崩れとか、そういう現象があらわれました個所、これにつきましては、たとえば長良川につきましては七十五カ所ぐらいございますし、延長にしまして一万二千メーター、揖斐川で七十三カ所、延長で一万三千メーターという非常に長い膨大な数字になっておりますが、これらの個所につきましては、五十一年度、五十二年度の二カ年をもちまして復旧事業を実施するようにいたしております。  それからまた、先ほどもお話の出ました一般災害の非常に大きかったいわゆる激特事業に該当する個所、これにつきましてはおおむね五年で事業を完了するようにいたしまして、地元民の民生の安定と申しますか、それを図りたいというふうに考えております。  なお、それ以外にも長良川全般として改修事業はまだまだ残事業はございます。これにつきましては、ただいま昭和五十二年度から新治水事業五カ年計画というのを御審議いただいておるわけでございますが、その中で特に重点的に促進してまいりたいというふうに考えております。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 災害特別委員会の会議録によりますと、その治水五カ年計画は、予算としては大体八兆円というような御回答がございますが、それに間違いございませんか。

小坂忠建設省河川局治水課長

○小坂説明員 八兆円程度欲しいということで建設省は作業いたしておりましたが、いま現在提案されておりますのは、ほとんど八兆円に近い数字でございますが、七兆六千三百億円でございます。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 時間もございませんので、次の問題に急ぎたいと思います。  災害直後の政府の視察団、そういうものは非常に積極的に進められておられるようでございますけれども、災害直後以後の経過、いわゆる災害の復旧現況あるいはその問題点、そういうものを掌握するための視察というものがないように思います。そういうところに、先ほど質問いたしました激特事業の千五百メーターと三千メーターとの食い違い等々が出てくるのではないかと思いますが、これは国土庁の所管だと思いますが、今後そういうようなことをやる意思があるかないかお尋ねしたいと思います。

紀埜孝典国土庁長官官房審議官

○紀埜政府委員 御指摘の件につきましてお答え申し上げます。  いままでの政府調査団のあり方といたしましては、災害時に派遣しておったわけでございますが、考え方としましては、その後は関係各省において適時フォローしていただく、こういうふうな考え方でおったわけでございますが、せっかくの御指摘でございますので、そういう必要が出てまいりましたならば、政府調査団の派遣も考えてみたいと思います。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 最後に一つお尋ねいたしますが、災害対策特別委員会の議事録の中にもございますが、災害を受けた場合、農家の方々は農業災害補償制度というような制度がございまして、それによって補償されるわけですけれども、そういうものに属さない一般の方々の被害補償というものが一切ない、そういうことを質問されております。その災害補償保険共済制度、これは地元の人たちが一月三十日に内閣総理大臣福田さんにそのことを陳情いたしておりますが、その後の経過、またそういうような補償制度をつくる意思があるのかないのか、そういうことをお尋ねしたいと思います。

紀埜孝典国土庁長官官房審議官

○紀埜政府委員 お答え申し上げます。  個人災害問題につきましては、総理府当時に一応共済制度で発足してみようということで調査をいたしまして、その結果、いろいろの問題点が出てきて、ただいま現在厚生省が所管しております弔慰金と援護資金の貸し付けの法律になっておるわけでございますが、今回の安八、岐阜県における事情等々から、個人災害をもう一度やってみようじゃないかということで、衆参両院の災害対策委員会に特に小委員会を設けられて研究しようじゃないか、政府の対応策といたしましては、まずどういうふうな被害状況であるかという調査が先決であるというので、五十二年度予算案で関係予算を計上していただきまして、まず調査から始めようと政府の方では考えておるところでございます。

伏屋修治公明党・国民会議

○伏屋分科員 その結論をできるだけ急いでいただきたいと御要望申し上げまして、私の質問を終わります。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 次は、小川国彦君。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 私、先ほどきわめて重要な質問の半ばで大臣に立たれてしまいましたので、時間をちょうだいして締めくくりをさせていただきたいと思います。  最初に事務当局から御説明願えればと思うわけでございますが、昭和五十年までに成田空港関連の六市町村、ここにはいわゆる財政特別措置の法案による助成が行われてきているわけでございますが、これらの中で、学校教育施設の関係の事業費の総額は幾らであって、その中での地元負担、いわゆる自主財源と起債とは総額で幾らになっているか、その点をちょっと参考に御答弁願いたいと思います。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 学校につきましては、五十年度までの金額で、事業費で五十四億八千七百万、国費が三億九千三百万、道路、河川、消防施設、農業用施設、その他施設いろいろございますが、それを全部合計いたしますと、実施済みの金額が二千七百五十九億、大体こういう数字になっております。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 そうしますと、五十四億八千七百万の学校教育施設の工事が行われて、その中でかさ上げ分一億一千四百万円を含めて国庫として支出されたものは三億九千三百万円、こういうふうに理解をしてよろしゅうございますか。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 そのとおりでございます。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 そこで、私は大臣に先ほど申し上げましたけれども、昭和四十一年の七月四日の閣議決定「新東京国際空港位置決定に伴う施策について」の中では、騒音対策の中で「学校、病院については国費をもって措置する。」となっているわけです。国費をもって措置するということは、当然、その空港の開設に伴う騒音対策のための所要経費は全額国費をもって措置する、こういうふうに理解されると私は思うのですね。ところが、いま事務当局から御答弁があったように、五十四億八千七百万円のうち三億九千三百万円が国費で措置されましたけれども、残る約五十億円というものは実質地元の県ないしは市町村の負担になっている、こういうことが言えるわけです。本来空港は、設置したところの空港公団なり政府の閣議決定なりで空港の決定が行われて、そのために生ずる騒音対策の諸経費というものは全額国費をもって措置する、こういうような閣議決定が行われておりながら、現実には県、市町村において約五十億円の財政負担をせざるを得ないところに追い込まれている。それが、後ほど申し上げますが、各市町村においては大変な起債となって累積されてきている、こういう状況にあるわけです。政府が閣議決定までした約束というものが、現実にこういう地方自治体の大変な起債、いわば負債となって地方財政を圧迫する形になっているということは、空港を決定し推進してきた政府としては重大な責任のある問題じゃないか、こういうふうに考えるわけでありますが、その点の政治責任を含めて、自治大臣はこの問題をどう受けとめてお考えになっていらっしゃるか、その点を承りたいと思います。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 防音工事につきましては、法律に基づきまして設置者であります公団が全部または一部を負担する、このように承知をいたしているわけであります。

松尾道彦運輸省航空局飛行場部新東京国際空港課長

○松尾説明員 お答えいたします。  いま先生御指摘の点の閣議決定の線でございますが、その後四十二年の八月にいわゆる民間航空機の騒音防止法が成立いたしまして、原則として国が十分の十負担するというかっこうになったわけでございますが、政令でただし書きがありまして、地元にある程度の利益のあるといいますか、負担の率を軽減する告示がございまして、二級改築工事とかあるいは一級改築工事につきまして二五%あるいは一〇%を地元に負担していただいておるという形になっております。  なお、先ほどの騒音防止工事につきましては、五十年度までの実績におきまして、空港公団において騒音防止工事負担として三十八億円程度負担いたしております。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 そうしますと、二五%ないし一〇%という二つの地元負担はどういうことになっておりますか。

松尾道彦運輸省航空局飛行場部新東京国際空港課長

○松尾説明員 具体的な金額は、ちょっと手元に資料がないのでございますが、学校の数によって、また別途先生のお手元にその市町村負担分について御報告したいと思います。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 そうすると、その空港公団の負担分があったにいたしましても、二五%ないし一〇%というものがその種別によっていずれも地方自治体の負担になった、このことは間違いございませんね。

松尾道彦運輸省航空局飛行場部新東京国際空港課長

○松尾説明員 その点はそのとおりでございます。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 自治大臣、空港公団が処置したということでございますが、結局一〇%ないし二五%というものはやはり最終的には自治体の負担として残っている。このことは、国費をもって措置するという約束がやはり果たされなかった、こういうふうに私ども理解せざるを得ないのですが、この点はどういうふうにお考えになりますか。

松尾道彦運輸省航空局飛行場部新東京国際空港課長

○松尾説明員 ちょっと失礼でございますが私が先に答えさせていただきます。  原則的には法律でもって十分の十負担するということになっておりまして、閣議決定の線は国費をもって措置するという話でございまして、当時として全額という線かどうかということは若干解釈上問題があるかと思いますが、木造工事なんかの鉄筋改築の場合につきましては、地元に二五ないし一割の改築工事に必要とする割合でもってある程度の御負担をしていただくことはどうしてもやむを得ない、こういう線でございます。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 閣議決定書が皆さんの方にも残っていると思うのですが、「学校、病院については国費をもって措置する。」と書いてあるのですよ。国費をもって措置するということは、全額国費をもって措置するということですよ。国費及び県費、市費とかあるいは地方自治体においてというふうに書いてあるなら別ですが、少なくともこの昭和四十一年の閣議決定の内容は、防音工事について、民間についてはともあれ、公共施設、特に学校、病院については全額国費をもって措置する、こういうことを約束したことが、現実には、いまお話しのように、十分の十というたてまえがあったが、実際にはその利益を受ける面があるので一〇%ないし二五%を負担させた。しかし、飛行機を飛ばして騒音を与える、そのために防音工事というものが必要になって行う。防音工事を行ってもらう側に一体何の利益があるというのですか。

松尾道彦運輸省航空局飛行場部新東京国際空港課長

○松尾説明員 いまの先生の御指摘の点で、恐縮でございますが、いわゆる防音工事面につきましては十分の十負担ということになっておるわけでございますが、学校の木造関係の改築を受ける分については、防音効果以外の改造工事も若干プラスされるように聞いておりますので、実際の改築工事について、その利するものにつきましては二五ないし一割の地元負担、こういうふうに理解いたしております。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 これは、あなたの方で言わないけれども、結局、いままで空港のずっと周辺の市町村にある学校はほとんどが木造であった、それが今度は飛行機が飛ぶことによって騒音の影響を与えるから防音工事をしなければならない、したがって、木造では防音工事ができないから鉄筋にしてやる、鉄筋にして防音工事をした、二重窓にするとかその他の装置をした、だから二重窓にした費用についてはあなた方は全額持った、しかし、鉄筋にしたのは、木造であった学校を鉄筋にしてやったのだから、あなた方は利益を得たのだから一〇%ないし二五%負担するのが妥当だ、こういう考え方であなた方は負担をさせたわけでしょう。その点はいかがですか。

松尾道彦運輸省航空局飛行場部新東京国際空港課長

○松尾説明員 いま先生の御指摘の点につきましては、騒音防止法の政令の第三条に具体的に規定いたしておりまして、ただし書きがついてございまして、「補助に係る工事が補助を受ける者を利することとなるときは、その利する限度において、運輸大臣の定めるところにより、補助の割合を減ずるものとする。」という規定に基づきまして運輸大臣が告示を定めまして、いま申し上げたような比率でもって負担していただいている、こういう実情でございます。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 あなた方の利するという考え方はとんでもない考え方ですよ。飛行場がなかったら、青空のもとで運動場で運動もできるだろうし、夏冷房とか冬暖房して密室の中で子供たちが授業を行う必要は毛頭ないのですよ。むしろ木造で、窓をあけ放って夏でも新鮮な空気を入れて授業ができるという状態が理想的な状態なんですよ。あなた方は鉄筋にしてやったから利すると考えるかもしれないけれども、鉄筋にしてやって密閉して——あなた方、羽田の防音校舎へ行ってごらんになったことありますか。ああいう状態の中で授業を行うということが果たして利するというふうにあなた考えられますか。これは鉄筋にして防音工事をして冷暖房することによって環境はむしろ悪化しているのですよ。利する面は全くないのです。それを、どういう考え方で政令をつくったかしれないけれども、あなたは本当に利すると思いますか。鉄筋の二重窓の密閉された教室の中に入れて冷房、暖房してやったから、それでいままでの環境よりも利しているというふうにお考えになりますか。

松尾道彦運輸省航空局飛行場部新東京国際空港課長

○松尾説明員 いろいろと御指摘の点はもっともかと思いますが、いまの制度上私説明させていただいておるわけでございまして、御指摘の点はいろいろあろうかと思います。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 また再び大臣にお尋ねしたいのですが、国費をもって措置すると政府が決めたものが、そしてその不足分は空港公団が持つというふうに大臣はおっしゃったけれども、空港公団はそういういま言ったような理屈のもとにいつの間にかそういうあいまいな政令をこしらえてしまって、結局政府の閣議決をほごにしてしまっているわけですよ。その結果は、先ほど局長さんから答弁があったように、五十億円という地元負担を与えているわけです。これはやはり私は重大な閣議決定違反だと思うのですよ。約束違反だと思うのです。あなた方の方は、不足分は公団に任せた。公団は、利するからと、そういう妙な、通らない理屈でもって、そうして結局は地元に負担を残している。これに対して自治省としては、これを改善し、閣議決定どおり履行するという考え方は当然持たれるべきだと思いますが、その点はどういうふうに御理解になりますか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 閣議決定と公団が現実に行っておりまする措置との関係につきましては、これは私は設置者の解釈に従うほかないと思っております。周辺市町村の財政負担の軽減ということについては、従来もそうでございましたが、これから先も努力してまいりたいと考えております。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 このかさ上げ法、空港周辺整備のための財政特別措置法のいろいろ助成を決めたり枠を決めていらっしゃるのは、自治大臣、あなたが主務大臣じゃないですか。この法律の二条四項に「自治大臣及び次条第一項の主務大臣は、空港周辺地域整備計画の案に基づき、協議により空港周辺地域整備計画を決定する。」とあり、あなたが決定者なんですよ。空港公団がやるわけじゃないのです。計画の決定者はあなたなんだ。そのあなたがこれは公団がやるというような重大な誤解をされておったのでは、そういうようなことになってしまうのですよ。計画の策定者、主務大臣はあなたなんですよ。しっかり答弁してください。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 周辺地域整備計画の事業費、これは先生御指摘のように主務大臣は自治大臣でございます。この計画は知事が取りまとめまして自治大臣が認証をする、こういうかっこうになっておるわけでございますが、先ほどから話題に出ております防音工事そのものは、御案内のようにこの周辺整備計画そのものではないわけでございまして、これは別の法律に基づいて空港公団が負担をする、こういうことになっております。その点を大臣先ほど申し上げになったわけでありまして、できる限り地方負担が少ないように公団からたくさん支出をしてもらう、こういうことをうちとしてはお願いをするよりほかに仕方がないわけでございます。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 そうすると、閣議決定を守る責任というのは一体だれが負うのですか。内閣が決めた閣議決定ですよ。それを主務大臣が守らなくて、公団に任しちゃって、公団が不足な出し方しかしていない、こういうことになったら、だれが閣議決定を守るのかということなんです。内閣の責任というのは一体どこにあるのですか。内閣の責任というのはやはり閣僚が一体となって持つべきだと思うのです。したがって、この教育施設に関する閣議決定というのは、当然特別措置法をつくってきて、主務大臣である自治大臣がこの閣議決定の責任を守らなければ、これは果たされないと思うのです。その点内閣の責任というものを一体どういうふうに皆さんの方で果たされるのか。自治省が知らぬと言うなら知らぬということでこれはまた改めて総理大臣に聞くしかないのですが、閣議決定の少なくもこういう内容というものは、内閣が連帯して責任を持ってやるべき仕事だ、しかも主務大臣が自治大臣ということであれば、自治大臣がこれをやるべき仕事だというふうに理解しますが……。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 防音工事に関する限り自治大臣は主務大臣ではございません。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 簡単に。時間も切迫したようでございますから。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 それでは、この学校の、国費をもって措置するという閣議決定については、自治大臣は責任をお持ちになりませんか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 閣議決定は決定どおりに実行さるべきだと存じますから、関係の方面に対して、できるだけ手厚い措置ができるように自治省といたしましては要請するということでございます。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 それでは逆に聞きますが、あなたの方はこの学校については自治省は関知しない、こういう立場でいくわけですか。

小川平二自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○小川国務大臣 学校について関知しないとは一言も申しておりません。学校についてはできるだけ手厚い措置を従来もやってまいり、これからも実行するつもりでございます。防音工事は別だということを再三申し上げておるわけです。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 非常に巧妙にあなた方の方は逃げているわけですよ。学校の工事と防音工事は学校の建物と別なところでやっているわけではないのですよ。学校の工事の中に防音工事が含まれて一部工事でやっているわけなんですよ。それを、学校の建物だけはあなた方の方だ、防音工事は公団の方だ。建物が二つあるわけではないのですよ。建物は自治大臣一つなんですよ。建物をつくる補助とかかさ上げはあなたの方でやっているんですよ。それにたまたま付帯して騒音対策の防音工事というものがあるので、これは一体なんですよ。だからそこから言うならば、あなたはやはり主務大臣ですよ。

首藤堯自治省財政局長

○首藤政府委員 ですから、学校、保育所等にかかわる防音工事分につきましては、例の騒音防止についての航空機騒音による障害の防止等に関する法律、これに基づきまして、空港設置者が費用の全部または一部を補助する、こういうことになっておりますので、これは私どもの方としては、できる限り手厚い措置をしてくれるように運輸省なり関係方面にお願いを申し上げる、そういうことでございまして、それに関連をして生じてまいります地方団体の実際の財政上の困窮化、こういう問題に対しては、前にも申し上げましたように、地方債とか特別交付税とか、そういう私ともでできますあらゆる措置を動員いたしまして、実態に合うように援助をしていきたい、こういう体制でおるわけでございます。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 私はこの際はっきり大臣に言っておきますが、自民党の内閣が閣議決定をした。閣議決定したときは国費で全額やる、そういうことを約束したのです。ところが、その次にあなた方は、それをこういうかさ上げ法案をつくって、全額はできないから、ほかの自治体よりもかさ上げした補助金をやりましょう、そういうことで今度自治省は終わらせた。その次に、今度足りない分は空港公団に全額もたれる、大臣さっきそう言った。ところが、空港公団は、今度は利する面があるからその分は削る。だんだん逃げていって、一番先に行っては結局市町村の自治体に負担が残るようになっているわけですよ。これが何十億にもなって、周辺の市町村の大変な財政負担になっている、負債の原因になっているわけですよ。そういう自民党内閣の、行政機構と組んでどんどん責任を回避していく、そういうずるさを徹底的に改革していかなければいけない、こういうことを自治大臣の頭に置いておいてもらいたい。これはまた改めて別な機会に質問いたします。  自治大臣にはこれをもって終わります。  それから、消防庁長官に一点だけお伺いしたいと思います。  消防法十一条に許可というのがあるのですが、昭和四十六年十二月二十五日、成田空港の飛行場の中のパイプライン工事が行われ、昭和四十七年三月から成田市の一般道においてパイプラインの工事が行われたわけです。この場合に、このパイプライン工事の許可が実はパイプライン事業法の制定前に行われたわけなんですが、このときの工事の許可は消防法に基づく許可でやったのか、あるいはパイプライン事業法を予想した許可でやったのか、その辺がきわめて不明確になって残されているわけなんです。その点、消防庁長官の方では、この許可についてどちらでやるべきが妥当だ、こういうふうにお考えになっておられたか、その点をちょっとお伺いしたいと思います。

林忠雄消防庁長官

○林(忠)政府委員 実は急に御質問を承りましたので、十分調査する時間がなくて、急いでちょっと電話で照会をいたしましたのですが、その結果によりますと、開設してから三年以内に本格的なパイプラインをつくるということで、本格的なパイプラインの場合は当然パイプライン事業法の許可になるそうでございます。ただ現在の場合は、暫定パイプラインであるということで、消防法による許可が四十八年に出ているということだそうでございます。したがって、御質問の、本格的になる場合は当然パイプライン事業法であろうと考える次第でございます。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 小川委員に申し上げます。お約束の時間が経過しましたから、簡潔に願います。

小川国彦日本社会党

○小川(国)分科員 これで質問を終わります。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山主査 これにて昭和五十二年度一般会計予算及び昭和五十二年度特別会計予算中自治省所管についての質疑は終了いたしました。  次回は、明十五日火曜日午前十時から開会し、厚生省所管について審査いたします。本日は、これにて散会いたします。     午後七時七分散会

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