予算委員会第五分科会 第1号
- 発言数
- 272 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1977/03/11
会議録
○稻村主査 これより予算委員会第五分科会を開会いたします。 私が本分科会の主査を務めることになりました。よろしく御協力をお願いいたします。 本分科会は、経済企画庁、国土庁、郵政省及び建設省所管について審査を行うことになっております。 なお、各所管事項の説明は、各省庁審査の冒頭に聴取いたします。 最初に、昭和五十二年度一般会計予算及び昭和五十二年度特別会計予算中郵政省所管並びに昭和五十二年度政府関係機関予算中日本電信電話公社関係について説明を聴取いたします。郵政大臣小宮山重四郎君。
○小宮山国務大臣 郵政省所管会計の昭和五十二年度予算案につきまして御説明申し上げます。 まず、一般会計でございますが、歳出予定額は二百八億二千七百万円で、前年度に対し六・五%の増加となっております。 この歳出予定額には、昭和五十二年度に打ち上げ予定の実験用の通信衛星及び放送衛星の開発など宇宙開発の推進に必要な経費二十四億九千二百万円、新海底同軸ケーブルシステムを開発するために要する経費二億五千八百万円、及び総合的電気通信施策の強化、国際放送の充実などの経費が含まれているほか、国際協力を推進するための経費を計上いたしております。 次に郵政事業特別会計でありますが、歳入歳出予定額ともに二兆九千三百三十八億九千六百万円で、前年度に対し一一・三%の増加となっております。 この歳入歳出予定額中には、業務外収入及び支出が一兆三百三十億二千二百万円含まれておりますので、これを差し引いた郵政事業運営に必要な歳入歳出予定額は一兆九千八億七千四百万円であります。これは前年度に対し六・二%の増加となっております。 なお、歳入におきまして、昭和五十二年度で見込まれる郵便事業の単年度収入不足額百二十五億円は、借入金をもって措置することとしております。 歳出予定額におきましては、重要施策としております郵便局舎等の建設予算を八百九十四億円計上いたしておりまして、これは前年度に対し二七・七%の増加となっております。 また、安定した郵便業務運行を確保するために必要な経費、郵便貯金、簡易保険の増強と利用者サービスの向上を図るために必要な経費、並びに職場環境の改善等に必要な経費などを計上いたしております。 次に郵便貯金特別会計でありますが、歳入歳出予定額ともに二兆六千九百三十五億九千百万円で、前年度に対し二八・二%の増加となっております。 次に簡易生命保険及び郵便年金特別会計でありますが、保険勘定におきましては、歳入予定額は二兆六千四百八十九億円で、前年度に対して一二・七%の増加となっております。歳出予定額は一兆二千六十億二千八百万円で、前年度に対し二二・六%の増加となっております。 また、年金勘定の歳入歳出予定額は二十六億円となっております。 最後に、日本電信電話公社の予算案につきまして御説明申し上げます。 損益勘定におきましては、収入支出予定額ともに三兆四千七十七億八千七百万円で、前年度に対して二二・五%の増加となっております。 資本勘定におきましては、収入支出予定額ともに二兆三千六百六十二億四千五百万円で、前年度に対し七・一%の増加となっております。 建設勘定におきましては、収入支出予定額ともに一兆六千二百億円で、前年度補正後予算に対し二〇%の増加となっております。 建設計画につきましては、一般加入電話二百二十万加入、地域集団電話二十万加入の一般加入電話への変更等を予定いたしております。 以上をもちまして私の説明を終わりますが、なお、詳細の点につきましては、御質問をいただきましてお答えいたしたいと存じます。
○稻村主査 以上をもちまして説明は終わりました。
○稻村主査 この際、分科員各位に申し上げます。 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜わりますようお願い申し上げます。 なお、政府当局に申し上げますが、質疑時間が限られておりますので、答弁は必ず的確に、要領よく、簡潔に行われますようお願いいたします。 では、これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。 まず、井上普方君。
○井上(普)分科員 私は、郵政省の姿勢についてお伺いをいたしたいと思います。 実はこれはこのたびだけじゃなくて、ずっといままでわれわれ国会議員が郵政省に質問するという場合に、おたくの国会連絡係が私らのところに来ます。しかし、その場合に私は、大臣は素人だ、しかし局長以下は全部プロだ、それで飯を食っているんだから、局長以下の質問については私は言わないことにしている。プロに対して素人が質問をあらかじめ申し上げるというのは、これは失礼に当たる。こういう考え方で、実は私は質問を教えないのを原則にしておるのであります。各省にわたって私はこの姿勢を貫いてきておる。ところが郵政省だけは、それがとれないと——国会連絡係の諸君は、実に優秀な人がおたくにはおります。実に熱、心にやられる。しかし、その場合に、各省に見られない現象が郵政省にはある。 というのは、部外者を通じて、一体何の質問をされるんだといって聞いてくる。ここなんだ、問題は。郵政省というのは、ほかの省でありましたならばそんなことをやらない。郵政省の労務政策を私はいつも見ているのでありますが、大臣は一番上におられるから気持ちよく座っておられるかもしれない。しかし、われわれ外部からじっとながめておるときに、郵政省の労務政策というのはまことに陰湿であります。この体質が国会議員に対してもあらわれてきているのじゃないか、私はこう考えます。 それは、国会議員の質問を局長連中に知らせてやるということは楽でしょう。しかし、国会の質問というものは、大臣に対してはあらかじめ、小さいことを聞く場合には、これは私は知らせてやらなければいかぬと思う。しかし、それで飯食っている連中がこれを聞かしてくれというのは、もうプロの意識を失ったものだと思っております。ましていわんや、とれないといったら外部に頼んで質問をとるなんということは言語道断の話だ。それがおたくの郵政省で行われている。どう思いますか。
○小宮山国務大臣 国会の中で、私も長いこと国会議員をさせていただいて、実際いままでの運営方法でいいのだろうかという疑問は何度も持ってまいりました。たとえば、ほかのある委員会などでは与野党が相当激論を交わし、かつわからない点は、各委員がそれなり学者等をお呼びして、また勉強し、与野党が討論をする。その一つの例が動燃事業団であり宇宙開発事業団という形になって、政府の役人を使わずに与野党で合作ができた法律だということで、私自身もそれなりにそういう形があるべきだと思います。 実際、先生のおっしゃる意味もわかります。しかし、少なくとも国の最高機関、また最高機関を構成する国会議員が御質問するのであります。それについて十分なお答えができなければいけないということもございますので、そういう配慮もありまして先生のところにいろいろお聞きするのだろうと思っております。
○井上(普)分科員 私は適切な答弁なんというのは求めない。プロでありましたならば適切なる答弁——こっちが日本語でしゃべっている以上は、日本語で的確なる答弁をするのは当然だと思っている。それができない、能力がないプロはやめてもらうよりほかしようがない。プロなんだから。それをまた外部に頼む。これは局長連中あるいはプロの手間を省いておると申しても過言ではないと思う。 こういう点は、あなたもそういう立場に立って、大臣というのは一番えらいのだから、下の方も指導してもらう。特に労政問題については陰湿です。それで、なぜこれが陰湿になってきておるかということは、それなりにひとつお考え願いたいと思います。 そこで私は、この原因は一つには特定郵便局制度にあるのじゃないか、こう思うのです。いまも大臣が特定郵便局の庁舎問題について、昨年よりも八百四十九億、重点的に予算をつけたのだ、こう仰せられましたので、この点について少しお伺いしたいのです。 特定郵便局庁舎を建てかえるという場合に、金が互助会から出ておる、あるいは国から出ておる、あるいはまた個人が建てるというような場合に、一体どれくらいの金利でどこから出ているのですか、この点をお伺いしたい。大臣でなくてもいいですよ。
○廣瀬政府委員 特定局舎をつくる場合は、先生ただいま御指摘のように、昭和三十三年の調査会というものの結論がございまして、国有局舎あるいは第三者借り上げということ、両方の方途で建設していくという方針が定められております。したがいまして、たとえば大局のような場合、国有局舎にすることが事業財政上有利な場合ということのほか、あるいは借り入れが不可能であるような場合、また借り入れを不適当とするような場合、たとえば大都市の中心地に所在する局、先ほど申しました大規模な局というような場合は、予算の許す範囲におきまして国有局舎によることといたしておりまして、その他は借り入れ局舎というたてまえをとっておるわけでございます。
○井上(普)分科員 その場合の金の出どころはどこかと聞いているのです。
○廣瀬政府委員 国有による場合は建設勘定予算を計上いたしております。借り入れによる場合は、その借り入れ先の所有者になります。その方が建設をして、それを国が借料をもって支払う、こういうことになっております。
○井上(普)分科員 そこで、その庁舎を建設する場合、国のはいいです、当然国がやらなければならぬ。前島密さんがつくったとき、郵便局を開設したときは御承知のような状況の中であった。今日最も近代的な姿勢を示しておる日本において局舎が借り入れされる、しかも借り入れする人を局長にする、こういうことがあっていいんだろうか。小宮山さん、あなた、お互いにわれわれは若い連中なんです。しかし、百年前の制度そのまま持っておるこの特定局制度、しかも庁舎を提供する者を局長にしてやるというこの制度、これは考えなければならぬと思うのです。考えなければならぬし、これは即刻根本的に改める必要がある。 しかも、特定郵便局長を決めるのに、町長選挙に出て落選した、村の平和のために郵便局長に任命するということがある。あるいは世襲制度に郵便局がなってきておる。お互いわれわれ政治家、しかも世代は政治家の中では若い政治家、ここらを抜本的に変えるという気持ちになりませんか。これから私聞きますけれども、まずその点だけをお伺いしたい。
○小宮山国務大臣 この点については、特定郵便局長がそのまま、いま村長選に落っこったからというようなお話がありましたが、しかし、それだけで任用しているのではなくて、少なくとも、それを決める、特定郵便局を設置する基準、これは大体一万とかそういうような条件があったりいろいろあります。それからやはり人間的な問題もあります。そういうようなことを見て特定郵便局長を任命しているのであって、そういう意味では、労組の中からも出てくるし、あるいは長く職員を勤めた方、あるいは地域で信望のある方、そういう方々、その地域住民に信頼を得られる方々を特定郵便局長に任命いたしております。
○井上(普)分科員 それが本当にやられているんだったならば少しでもましなんです。実際やられてない。特定郵便局長制度というのは、これは庁舎を借り上げさす御本人を特定郵便局長に任命するのだから、あるいはまた、本当にそういうような内部規程というものがあっても、これはともかく論外に任命されるということがあるのです。先ほど申しましたように、町長選挙に落っこちて半年後に郵便局長にしたという例もある。決して徳望があるというような方じゃないと私は思う。しかし、そういうようなことが公然と行われておるのは、特定郵便局長会というのがあるでしょう。これががっちりと根を張って、そして封建制と私はあえて言いますが、世襲制度が残っているのだから。これがいま公然と活動しておるのが現状なんです。 この特定郵便局制度というもの、前近代的な制度を、お互い若い政治を志す者としては、あるいは政治をつかさどる者としては、特定郵便局制度に根本的にメスを入れるということがなければならぬと私は思うのです。このごろの代議士の中にも世襲が大分出てきたけれども、実際日本で、考えてごらんなさい、世襲制度が公然と認められているのは、皇室とそれから特定郵便局制度だけじゃないですか。ほかにありましょうか、制度上考えられるのは。こういうようなことをあなたも考える必要がある。考えるというよりも抜本的に取り組む必要があるのじゃないか、こう思うのですが、どうです。
○小宮山国務大臣 先生のおっしゃっている特定郵便局長の任用は、九〇%は部内者から決めておるわけです。それはやはり経験がある方です。ですから、世襲制度で云々というのは、それなりに世襲ではないのであって、やはり経験その他がなければできないのであって、抜本的という意味は、もっと特定郵便局の問題について、合理的かつ的確に行われるという意味での特定郵便局制度というものを考えなければいけないとは思っておりますけれども、そういうことが行われておることは存じております。
○井上(普)分科員 それは大臣、あなた知らないのです。特定郵便局長の息子が高等学校の先生をしております。そうすると、わしはそろそろ局長をやめたいと言う一、二年前に自分の局に戻らす。そうして一応要件をつくって局長に任命さすということで、息子に譲るというケースが非常にたくさんあるのですよ。こういうことをやっておるのです。しかもそれが世襲になっておる。こういうような制度を改めなければならぬ。しかも部内から採用するという当然のことが行われてない。全く素人がぼっと入ってきて、一、二年したらぼっと局長になっているのだから、あるいは先ほど申しましたように、町長選挙に落っこちた全くの素人がぽっと局長になっているのだから、こういうようなことが行われておる郵政制度というものは考えなければならぬ。あなたはたくさん答弁資料をもらっているようだけれども、そんなのは役人が考える小手先細工の答弁なんです。本当に日本の国をどうするかということを考えるときに、能力のある者が昇進していく世の中をつくらなければならぬと私は思うのです。また、それも小宮山さんも考えられておるところであると思うのです。お互い努力してみようじゃありませんか。どうです。
○小宮山国務大臣 先生のおっしゃる意味、よくわかるのです。たとえば郵政一家とか、国鉄一家とか、最近はお医者が後を継ぐ。先生もお医者さんですけれども、そういうようなことが、やはり能力そのもので入っていく、本当に能力が自由に発揮できる職場でなければいけないと思うのです。そういう意味では、先生の御意思、私、郵政省に入りまして大変伝統の重みというものを感じます。伝統の重みは何か、ある意味では先生のおっしゃるような意味もあります。四代にわたって郵政省へ勤めていたとか、そういうようなことは確かにあります。しかしそれも、一つの郵政省のデメリットであり、メリットであると思っております。しかし私は、悪いものは直していくという姿勢には変わりません。
○井上(普)分科員 それはメリットがあれば必ずデメリットがあるのは当然のことであって、しかし特定局制度なんというのは前近代的な制度じゃないですか。これはお互い将来にわたる、日本をしょって立つ人間として、こんな前近代的なものを、あなた方はメリットの方ばかりを見るということではなくて、比較検討される必要がある。しかも片方ではたくさんの部内者が、私らはいつになっても局長になれないのだといって労働意欲をなくしている現状があります。日本の近代政治というのはどうしてできたのだということを、あなたと一緒に個人的に話したことがあるはずです。こんな制度をいつまでも置いておくということはあってはならない、私はこのように思うのです。せっかくのひとつ御努力をお願いしたいと思います。 続いてお伺いしたいのは、庁舎をつくる場合に、特定郵便局長会というのがあるのですね。そうして自分が特定郵便局長になり、自分の庁舎をお貸ししょうというときに、金がなければ、これを貸すのですね。金利幾らくらいで貸しているのですか。わかっていますか。
○佐藤(昭)政府委員 特定局長会と特定局の内部的な関係でございまして、私ども現在承知しておりません。
○井上(普)分科員 内部のことだから知らない、こうおっしゃる。それじゃ庁舎の借り上げの金利は大体どれくらい見ているのですか。借り上げのときの金利はどれくらいと見ているのですか。
○高仲政府委員 庁舎につきましては年九分の元利均等償還、ただし土地についてはちょっと記憶は確かでございませんが、土地代金については四%の地代を払っておるというように思います。
○井上(普)分科員 それは郵政互助会の場合ですか。特定郵便局長の場合ですか。
○高仲政府委員 互助会に対しましても、その他一般の特定局庁舎を貸しておる者に対する場合であっても、これはひとしく同じことであります。
○井上(普)分科員 そうすると、九%で金利を見て二十五年の元利均等償還に当たっておるわけですね。何年ですか。
○高仲政府委員 二十五年であると思います。
○井上(普)分科員 それじゃ利益率は幾ら見ているのですか。
○高仲政府委員 利益率という御質問、ちょっと私いま理解できないのでございますが、払っておるのは、いま申し上げました金と、それから諸税、諸公課、保険料等相当額ということでございますから、そこから自分の金を仮に投資した場合、銀行に回しておけば六分だとした場合は、その差額がいわば利益ということに相なろうかと思いますが、利益という要素を特に加えて別に算出しているわけではございません。
○井上(普)分科員 大臣、こういうことなんだ。郵政互助会でつくられた庁舎というのは、これはあるいは国で建てられた場合というのは、特定郵便局は大体内部から採用している。しかし、その内部から採用する場合も、先ほども申しましたように、息子さんはあるいは一年、二年郵便局員として一これは特定郵便局長が採用できるんですからね。そしてやっている。子供が多い。ましていわんや特定郵便局長の金によってつくられる、それによって借り入れられた庁舎というのは、これはもう完全に部外者からいきなり任用している、こういうケースが非常に多いのです。そこで私は、こういうような制度を改めるために八百四十九億、これは普通郵便局じゃないんですかな。特定郵便局にもこの金は使われるんですか。(小宮山国務大臣「両方入っています」と呼ぶ)両方入っているんですか。しかしこのことはひとつお考え願いたいと思います。この八百四十九億を大幅にやられて、重点的にやられたとおっしゃいますけれども、これは金が少な過ぎることはもうお互いなんだと思います。こういう点をひとつ改めていただかなければ、もう前島さんが亡くなって何年になりますか知りませんけれども、恐らく地下で泣かれておると思う、いまの現状を見ると。あの当時は近代的な制度だったかもしらぬ。しかしいまになれば、制度のうちで一番おくれた制度として残っているのですよ。前近代的な制度として残っておる。諸外国にこういうような例はないだろうと私は思うのです。営利会社でありましたならば別。こういうようなことをひとつお考え願いたいと私は考えるのであります。 続いて、近ごろ公定歩合が盛んに論議せられております。恐らくこれは公定歩合は、近々のうちに引き下げが行われるんじゃないか。 そこで、新聞を拝見いたしておりますというと、都市銀行の諸君が、日銀に対しあるいは大蔵省に対して、ひとつ公定歩合を下げた場合には預金金利も下げるべしというのがわれわれの主張。そうすると郵便貯金の預金金利をひとつ値下げしろということを都市銀行の諸君は言っておるようであります。しかし、私はどういたしましても、この郵便貯金というのは零細庶民の預金でございます。しかもそれがこうインフレで、預金すれば目減りして実質上損するという世の中、ずっと続いているのですね。このときに郵便貯金の預金金利までも値下げするということがあっては相ならぬと思うのです。それは都市銀行の諸君は、三十兆に及ぶ郵便貯金というのは大きな預金のシェアを占めておって、われわれの都市銀行あるいは地方銀行のシェアをどんどん侵されるんだということを言っておりますけれども、しかし国の政策としても、やはり財政投融資の金をたっぷり持っているということが、景気刺激あるいは景気の上昇、あるいは下降に歯どめができる一つの大きい道だと私は思っておる。だからここで郵便貯金の額を下げるということは私はあってはならないことだと思う。 したがって、そういうような観点からいたしましても、このたびの公定歩合が引き下げられた場合、郵便貯金だけは預金金利を現状のままにする、こういう姿勢が私は郵政大臣としては一貫して流れてほしいと思うのです。その点についていかにお考えになりますか。
○小宮山国務大臣 先生御承知のとおり、新聞紙上でいろいろ言われております。しかし郵便貯金については郵便貯金法第十二条の第二項に、国民大衆の預金金利についての云々と書いてあります。私は、その第十二条の趣旨というものは大変重要視しなければいけないし、また利率の上げ下げについては、一般市中銀行と違って郵便審議会に諮問しなければいけません。ですから、いまのところ私は、十二条を尊重して今後ともやっていきたいと考えております。
○井上(普)分科員 その十二条を尊重するだ、へったくれだということじゃなくて、大衆の預金である、庶民の預金であるということをひとつお考え願いたいのです。ここなんです、問題は。だから法律の精神だけわかれば私はいいと思うのですよ。 そこで、もう目前に追っているんですね、公定歩合の引き下げということは。これは福田さんが好むと好まざるとにかかわらず、アメリカへ行けば言われるでしょう。こういうような事態になっているときに、庶民大衆はこの郵便貯金の金利は一体どうなるんだろうかと非常に関心を持っておるところだと私は思う。大臣の御決意をお伺いいたしたい。これは依然としていまのを守るかどうか、それだけです。
○小宮山国務大臣 この十二条にこう書いてあります。「国民大衆の利用に供される制度であることに留意し、その利益を増進し、貯蓄の増強に資するよう十分な考慮を払う」ということを書いてあります。その精神を守ってまいりたいと考えております。
○井上(普)分科員 もう目前に追った。公定歩合が下がるというのは、もう既定の事実のごとくなっている。そのときに、郵政大臣はどういう姿勢で貫かれるのか。いまの預金金利をそのまま据え置くおつもりがあるのかないのか、その点だけお伺いしたい。
○小宮山国務大臣 私、現時点ではそのようなことを考えておりません。
○井上(普)分科員 現時点ではと、まことにぼやかされるわけだが、将来もということは言えませんか。あなたは、聞くところによると、御一族が何か金融関係のお仕事をなさっておるようなんで御遠慮もあろうかと思うけれども、これは大衆の預金なんだ、だからこの預金金利だけは絶対にがんばるんだという決意のほどを示していただかなければやはり大衆は迷うと思う。この点、もう一つはっきりさせていただきたい。
○小宮山国務大臣 私の兄弟は関係ございませんし、事実それを固定的に考えることも大変危険であります。経済は生き物であります。もう井上先生御承知のとおりであります。しかし、いま私が申しましたようなところで、先生の御質問の趣旨その他をわきまえて私は答えているつもりであります。ですから、いまは考えていないということを申し上げておるのであります。
○井上(普)分科員 時間が来たようでございますのでこの程度で終わりますけれども、大臣、銀行からの圧力というのは想像以上のものがあるだろうと思う。しかしこれは毅然として守っていただきたい。というのは、先ほども申しましたように、庶民大衆は物価高によって目減りをどんどんしているんです。また犠牲をこうむっておる、こういうことをひとつお考えになっていただきたい。同時に、郵便貯金を多くすることによって財政の景気に対する影響は、私は非常に大きくなっていくと思う。そういう両面からいたしましてひとつお考え願いたい。 以上で終わります。
○稻村主査 これにて井上普方君の質疑は終了いたしました。 次に、安宅常彦君。
○安宅分科員 郵政大臣にお伺いいたしますが、いろいろきょう保険や貯金の募集の関係や何かであなた無理強いしているんじゃないか。あなたはしないかもしれないけれども、貯金局長だとか保険局長なんというのは、表彰状をいっぱい出して、そのことから来る犠牲者の問題なんかも言おうと思ったんだけれども、時間がないからきょう一点だけにしぼります。 何か新聞あるいはテレビによりますと、公定歩合の引き下げとの関連で預貯金の利子を引き下げる、こういうことになっているんだが、定額貯金というのはこのたびは下げる意向なんですか。
○小宮山国務大臣 何ですか。
○安宅分科員 利子。
○小宮山国務大臣 利子は現在七%であります。
○安宅分科員 いや、今度下げることになっているでしょう。あなた、何か合意したそうじゃないですか。一般の預貯金は、公定歩合との関係で近いうちに下げるとか出ておりますね。
○小宮山国務大臣 いま私、井上委員にもお答えしたのですけれども、そのようなことは考えておりません。
○安宅分科員 本当……。たとえば下げるようなことを強要されるんじゃないですか、いつもパターンは同じだから。定額貯金というのは前に上げるときには上げたですね。今度下げるときには下げることになるのか。
○小山説明員 いまの御趣旨がちょっとわかりかねるのですが、これはこれから先のことでございましょうか。
○安宅分科員 そのとおり。
○小山説明員 先ほども大臣がお答え申し上げましたとおりに、これは、郵便貯金法の第十二条の精神というものをくみまして措置をしていくということになっております。 〔主査退席、宮崎主査代理着席〕
○安宅分科員 そんなことしか言えないでしょうね。わかりました。——わかりましたと言って、さっぱりわからないのだけれども……。 それで、定額貯金を、四十九年でございますか、利子を上げましたね。そのときに貯金者に対する利子は一般的に上げることは上げたのですが、定額貯金というのは前から契約しているものですから、貯金する人が黙っていたら、上がらない前の利子そのまま、こういうやり方だったのです。こういうことになりますと、預金者はえらい損をするわけです。だから、このことについてあなたの方では、貯金をした人一人一人にこのことを通知するのが任務じゃないかと私は思いますが、大臣どうですか。
○小山説明員 おっしゃるように、定額貯金という場合には、全員が預けかえをしなければ不利になるという計算にならない点が非常にむずかしい点でございまして、いつおろすか……
○安宅分科員 いや、そんなこと聞いてないよ。個人個人にみなやるのが本当じゃないかと言っている。
○小山説明員 ということで、いろいろ人によって差はあるわけでございますが、契約者に、なるべく多数の方にその状況をお知らせするということは一番よい方法であろうと思います。
○安宅分科員 いまあなたが答えかけたように、これは、長く預けている人の問題と、もう少しでおろそうと思っている人との関係で、有利か不利かということは預貯金者の立場から見ると微妙ですよ。だからこそ個人個人に、きちっとそういうことを含めてこうなりますということを親切にやるのが、金融機関である——金融機関というか、貯金機関しかない。金融と言ったってインチキだからね。担保で何十万円ぐらいしか貸さないんだから。まあ言うなれば金融機関でしょうね。世界一の金融機関と言われている郵政省がそういうことをやるのが任務じゃないかと聞いているのです。
○小山説明員 おっしゃるとおりでございます。
○安宅分科員 四十九年のときにはどうやりましたか。
○小山説明員 この措置につきましては、全国的にテレビ、新聞、ポスター等で周知しているとか、あるいはちらしその他、周知用印刷物、PRカー、懸垂幕、電光ニュース、なお町村の広報紙、回覧板等、こうやって列挙いたしますと、あらゆる方法をとりましてやっております。
○安宅分科員 三十分しかないんだから、そんなことはどうでもいい。それは個人個人にやったということにはならないんでしょう。個人個人にやるのがあたりまえではないかと聞いているのですから、質問に答えてくださいよ。 個人個人にいってないのです。懸垂幕なんて言ったって、見えない人は見えない。私みたいな乱視には見えないし、目の見えない人も見えない。チラシなんて言ったって、字のよく読めない人がいるし、田舎の方にチラシをまいたですか。都市ぐらいしかまかないでしょう。新聞だってテレビだって、幾らNHKが全国を網羅していると言ったって、聞けない人は聞けない。農家で忙しい人なんか新聞なんか見てない人がいっぱいいる。それじゃいかぬです。どれぐらい周知徹底されたと思っていますか。
○小山説明員 いまのところの集計によりますと、全国で九二%の該当者が預けかえの措置をとったという状況になっております。
○安宅分科員 後で、その数字はどういう出どころがあるか、私、あなたと議論しなければならない。少なくとも私らの計算でいくと、一〇%ちょっと超えるぐらいの人は知らないでいるのです。それでは話にならないわけでありまして、この人たちは、そのために大変不利な立場にあるかもしれないですね。そういうことを考えますと、ラジオやテレビなんかでやるよりも、郵政省は無料郵便なんだから、それは郵務局に金を払わなければならないそうだということは、私も郵政省の出身だから知っているのです。郵政省の中で貯金だ、保険だということ自体私はおかしいと思うのだが、とにかくそういうことを大奮発してやるのが、さっき言ったように、長く預ける人と短くもうおろそうと思っている人と、有利か不利かなどということは微妙な問題がございますとあなた自身言っているのですから。私が言っているのじゃない、あなたが言っているのですから。貯金局の次長、よござんすか。だから、そういう微妙な問題があるから、簡単明瞭、直蔵的にわかるならいい。そういうことを説明して、きちっとテレビや何かで簡単に放送をやる。長くやれば金がかかるでしょうが。だから、そういうものよりも、理を尽くしてそういうものをきちっと個人的にやるべきだと私は思う。その原則は大臣認めますか。
○小宮山国務大臣 先生よく御存じで、特別会計の中でやりくりがございます。無料ではございません。ですからコストの問題もございます。そういうような問題もございますし、一番経済的かつ周知徹底ができるような方法を今後とも鋭意研究いたします。
○安宅分科員 そうじゃなくて、そういうやり方では、微妙な問題があればあるほど、含めば含むほど、簡単明瞭ならいいけれども、そういうものは、大事な金を預かっている郵政省としては、貯金したその人個人に通知するのが原則じゃないかということを認めるかと聞いているのです。それが原則でしょう。原則か原則でないかだけ答えてください。時間が三十分しかない。
○小山説明員 預金者の方が非常に多数でございますので……
○安宅分科員 そんなことを聞いていませんと言っているのですよ。それが原則じゃありませんかと聞いているのです。原則じゃないなら、原則じゃありません、新聞広告が原則だと言って、それだけだ。
○小山説明員 周知徹底することが原則でございます。(安宅分科員「いや、個人にやるのが原則かと聞いているのですからね」と呼ぶ)
○宮崎主査代理 安宅君に申し上げますが、質疑の前にひとつ……
○安宅分科員 原則も認めないのですか。
○小山説明員 原則でございます。
○安宅分科員 はい、わかりました。 それで、その原則をあなた方の都合でやったために、一〇%ぐらいの人が知らないでいる。四十九年から、もう五十二年ですからね。このことについてあなた方は責任を感ずるべきですよ。次長、あなたは私のところへ来たときに、役人としてはこのたびは周知徹底して大変いいことをやったとほめられていますと言って、役人としてやったならいい、商売人としてやったら悪いということなんだ。こういう議会の正式なところでそういうことを言ったら、あなたつるし上げられるぞ。私のところへ来て個人的に言ったのだからきょうは責めないけれども、そういうばかみたいなことを言わないで、あなたは役人だという感覚があってはいけない。大事な金を取り扱っているのだという考え方でやってもらわなければならぬ。 それで、広告費のことだけれども、私は非常にこれに疑惑を持っておるのです。なぜかならば、いま広告業界の商慣行がありまして、これは委員長も聞いてもらいたいんだけれども、たとえばあなたのところがある新聞に百万円で委託する。委託の仕方は電通なりそういう広告業者を介してやる。そうすると広告業者は新聞社に、これは百万円となっているけれども少し値引いてどうだ、この次もまたどんどん仕事をやるからどうだ、結構でございます——いま新聞社は広告欲しいですからね。広告が少なくてよろよろしている新聞社が相当あるんだから。テレビだって競争です。中には一〇%を超える、数十%という表現でも間違いないバックペイを広告業界に出してやる。いわゆるカード契約というか、リベート方式というか、リファンド方式というか、そういうやり方が商慣行になっているということは、大臣も、あるいはおいでになっている電電公社の総裁も御存じだと思いますが、どうですか。
○小宮山国務大臣 私はそういうことを存じておらないのでございますけれども。
○秋草説明員 そういう商慣行があるなんということは、全く存じておりません。
○安宅分科員 そういうのを、知らぬは亭主ばかりなりと言うのです。そういうことが現実としてあるのですね。 今度は、民間の会社がそういう広告を業者に発注したときには、ちゃんと知っていますから、広告業者に、おまえさん正式の契約のほかに返ってきたバックペイがあるだろう、こっちの方に少しよこせよ、そうでなければ今度広告をあんたのところに委託しないよ、こうなるのです。そうすると、わかりましたということで、また広告をとりたいから広告業界はその会社に対して返してよこすのです。それは民間の会社のどういう経理になっているかは別ととして、ある程度それは民間ですからね、私らはどういう受けざらがあるかということについてとやかくは言いたくはないけれども、いま多国籍企業などと言われるものが大したそういうことをやっているということで世の中非常に騒がしくなっておりますが、何も多国籍企業で石油のガルフという会社がこうやったなんということではなくて、日本の中がもうすでにそういう商慣行が確立されておるのですよ。建設業界だってすべてそうです。請負業者がいろいろなことをやっている。あなた、知らないとは言わせないですよ、大臣。自民党のそうそうたる新進気鋭の政治家として、その中を泳いできた人だから知らないとは言わせないが、広告業界がそうなっている。そうすると、このたびは発注したのは官庁でございますから、全然受けざらがないのです。そのことについて、ある個人の名義で、どういう人に使っているかわかりませんよ、小は課の中の慰安旅行にうまくやったり、だれかの歓送迎会にそこから支出しようじゃないかなんという、保留されたそういう会計が必ずあると私はにらんでいるのです。そういうことは余り言いません、大きい金額のことをいま言っているのですから。いまのはたとえばの話ですよ、誤解のないように。大きい金額は、非常に黒いという表現が適当であるようなものに、その個人の口座に、あるいは何らかの手段で受けざらのない金がバックペイしたときの手段として、黒い表現で言わなければならないようなことをやっている疑いがある。あなたはないと確信するかもしらぬけれども、私から指摘されて、もしそういうことがあるかないかということについて調査を一応してみようという気は、大臣、ありませんか。
○小宮山国務大臣 前段の方で、ちょっと私の名誉に関する、新進気鋭で若くして大臣になったから、そういうことだからおまえ知っているということですけれども、そういうことは私はしないことが信条でございます。そういうことをいま調査をしようということならば、事実そういうことについては調査をいたします。
○安宅分科員 私も弁明しておきますが、そういう意味ではない。あなたは有能だから大臣になったのだから、そういう中のことについて詳しく政策を知っている中で、業界の問題なんというものは大体御存じのはずだということを言っただけで、あなたが何かもらったとか、そういう名誉に関することで言ったのじゃないですから、誤解のないように。私は口が悪いものですから大変失礼しました。もしそういうように受け取られたとするならば、私は謝ります。 それで具体的に聞きますけれども、貯金局次長、あなたの方で業界に頼んだ分、テレビのスポットとかなんとかというのは、東洋エージェンシーに八千六百万円、それから国連社というところに二千四百万円。それから株式会社電通、これは大手ですが、そこに七千六百万円、こういう契約をしています。ところが総裁、電電公社の料金値上げに関して盛んに宣伝をいたしましたね。そのときの比較をいたしてみますと、ここにも国連社というのが出てくるのですよ。当時の郵政大臣が同じ国連社というものを指定したというのは、どうも何か関係があるのではないかという疑いを私は持つのですよ。しかもこれは調べてみますと、国連社には電電公社の広報部長であった人がいわゆる天下りをしているのです。私は日本社会党所属ですから、何も大きな信用のある会社にしろなんということは言いませんよ。中小企業によく御指定してくださいましてありがとうございましたと、分野法なんか言っている方ですから、そういう意味で言うのじゃないが、とかく官庁というのは大きなところを相手にしたがる。そのときに国連社というのは、何か郵政、電通符節を合わせたようにやっていることについて、私は非常に奇異に感ずるのです。 しかも電電公社の場合は、料金値上げは五十年から宣伝してますね。五十年度のときは国連社は全体の五%ぐらいにしかならなかったのが、五十一年度では二億四千百万円のうち五千九百万円ですね。前の年は一千万だったのですから、この会社だけ急激にふやしているのです。それで電通や博報堂は減らしているのですね。しかも郵政省の貯金のやっと一緒だということになりますと、何かそこに関係があるのじゃないかと疑わざるを得ないのですね。大臣、どう思いますか。それから総裁からもちょっと感想を聞きたい。
○小宮山国務大臣 アドバタイジングというのは、やはり、レイアウト、それからデザインといろいろの技術、感覚等がございます。ですから、そういう意味で、あそこにいい技術者がいていいセンスを持った者がいるということになると、やはりそれは売り上げが伸びるように見ております。その辺の国連社に関してのは、私の手元に来ております資料を見ますと、およそ全体に占める割合は二〇%で多いということではないように記されておりますし、私はその辺の関係はわかりませんけれども、今後事務当局を通じてよく調べてみます。
○秋草説明員 国連社は、御案内のように広告業界では中小企業に属する中ぐらいのところでございます。確かに電電公社の幹部の一人である三浦という者が六、七年前に副社長に乗り込んだことも事実でございます。 この会社の発生は大分古くて、安部さんというもう亡くなった方が創立したものでありますが、私たちも個人的には非常によく知っている方で、中小業者ではあるけれどもできるだけ公社でも助けていこうということでやってきたことも事実でございますが、先ほどの数字の、国連社に料金のPR経費を一挙に非常に伸ばしたということは、これは料金だけのPR経費でありまして、国連社、電通、その他博報堂等にも、全体の広報費としては、先生のところにも資料で申し上げましたように、年間の伸びは、四十九年度では十一億、五十年度では十四億、それから五十一年度で十六億と、非常に大きなものがほかにもあるわけです。 要するに広告社とすれば、うちの料金の問題ばかりでなく、もろもろの広告費が全体の収入でございまして、その中で見ますると国連社は、わずかでございますが、三年間連続シェアは減っております。これは事実でございます。ただしPR経費というか、料金に関するものだけは、先生がおっしゃったように非常に少額でございますから、その点だけについてのシェアは三年間において非常に伸びたということは事実でありますが、しかし、全体の広告支出の割合は国連社は徐々に減っております。その点は事実でございます。
○安宅分科員 きょうここで論争したくありません。私は資料を持っているのです。こういう媒体、つまり新聞やテレビや雑誌や、そういうものにやった場合の分、そうでない分、あるいは料金値上げ後加入者に対して出したPR分、こういうものの総額は幾らになっているのかということは、巨大なものだということは知っています。だから、そのことについて私は言っているのじゃない。総裁、ようござんすか。逆に言うと、そういう広告業者に対してさえバックペイというものがあるんだと私は断定して言っていますから、調査されたちわかりますよ。必ずあるんですから、ないなんて言わせない。 きょうは大臣、それこそ広告業者の名誉のために——博報堂は何%バックペイを受けているとか、どこの新聞社がどれくらい受けているとか、どこのテレビ会社はどれくらいのバックペイを広告業界にやっておるとか、私は全部資料を持っています。私はその名誉のために言いませんがね。だけれども、あなたの方は、普通の民間会社のように受けざらがないはずだと言うのです。そうすると、そこの例をとった分だけで言うならば大した金はありませんよ。総裁、いいですか。そういう商慣行の中で、三十数億円なら三十数億円の分皆全部同じやり方を仮にやっておって、たとえば富士銀行だったら富士銀行のどっかの支店に預金口座を持って、そしてある個人がそれを利用しておったとするならば大変なことになる。 私の言い方は非常に慎重ですけれども、今度は固有名詞が出たところを含めて調査をするとさっき大臣はおっしゃったのですから、あなたは監督機関ですから、当時の担当者ということを含めて、総裁と協力してぜひ調査をしていただきたい。
○小宮山国務大臣 御趣旨のとおりにやらしていただきます。
○秋草説明員 先生の再三にわたる御注意もありますから、今後とも一層、この問題については私たちも厳重に監視して、遺漏なきを期していきたいと思います。 また、この事実は絶対にないと私は思いますが、先生からも、そういう具体的な事例でもありましたら、別にお呼びいただきましていろいろとお知恵を拝借したいと思っております。(発言する者あり)
○安宅分科員 では、確認します。副主査から怒られましたので……。 大臣は調査するとおっしゃった。総裁も同様意見でございますか。
○秋草説明員 今後は十分注意して、この問題は慎重に関係当局にも指示をしておきたいと思っております。 ただ、具体的に調査するといいましても、私はないということを先ほども断言しておるのでありますが、そういう具体例を先生の方で御存じでございますれば、どうかひとつお知恵も拝借したいと思っております。
○安宅分科員 こういうことは代議士が口をはさんじゃいけないのですよ。調査をするのはあなたの責任です。監察局もある。ですから、そういう前提で私は申し上げているのだが、調査しますかと言ったら、大臣は調査しますと言っているのですから、大臣と同じだと言ってくださればそれで済むのですが、総裁、どうですか。あなたは非常に慎重過ぎると思うのですが、どうですか。
○秋草説明員 大臣の御指示に従いまして、十分調査いたします。
○安宅分科員 ところで、貯金局次長、あなたに今度は戻るのですが、ようござんすか、そういう世の中です。あなたは貯金のことばかり一生懸命今日までやってきて知らなかったかもしれませんけれども、預金というのはテレビ会社からもらっているのじゃないんですよ。定額貯金というのは新聞社から貯金してもらっているのじゃないですよ。みんな庶民の金なんです。庶民を大事にしなければ郵便貯金の事業なんて成り立たない。あなたはさっき、それはいいよと私に言われて途中でやめたけれども、利子が上がったとしても、損をしたり得をしたり、微妙な立場にある契約者が非常に多い定額貯金、しかもこれは普通一般銀行にはない制度ですからぜひ残しておいていただきたい。これはぼくははっきりさせていただきたいくらいです。郵政省の郵便貯金の中の非常に特徴的な預金ですからね。 、だから、その人たちの利益を守るためには、たとえ一〇%といえども三年たったってまだ知らない人がいるような周知、宣伝の仕方をやるために、相当な金を使ってもしいまのようなことがあったとするならば非常にまずいのです。だから、個人の貯金をしてもらっている人を大事にして、その人に、こういうことになります、何カ月後におろす人はかえってひまのままでいいでしょう、しかし、ずっと続けてくださるのだったら契約がえなさった方が得でございますと、こういうことをかんで含めるように言って利益を守るのが郵政省の任務ではないか。 一番最初の質問に私は返らしていただきますが、貯金局次長、どうですか。
○小山説明員 おっしゃるとおり、そういった原則でもって対処すべきものだと思います。 ただ、しかしながら、契約者というのは非常に多数なものでございますので、やはりその間のいわゆる経費と人手というものとの見合いにおいて、結果的に契約者が最も有利な形で完結するというような方法を先生の原則に従いながらとっていきたいと思っております。
○安宅分科員 あなたはがんこだね。そうしますと、そういうことを新聞やテレビで知らされた——法律といえども、法律改正になったら自動的に動くのだったら、そういう法律改正の仕方なりをやればいいのです。しかし利子は、いまや国会の問題じゃないのですからね。私はあのとき、池田内閣のときに、本会議で反対討論を打った記憶があります。だから、そういうふうになっているのですから、いまあなた方の手中にあるのです。一〇%の人から訴えられたり訴訟を起こされたりなんかしたときに、申しわけありませんでは済まぬのですよ。個人にちゃんと通知が行っていれば文句は言えないでしょう。金融というもの、金というものはそこまでやらなければならないのですよ。役人の温床みたいなところにぬくぬく育って、それでやっているからあなたみたいな答弁が出てくるんですよ。経費がどれくらいかかるかということが心配だというのだったら、原則ではないことになるのですよ。 それをどういうふうにするかということについて、大臣、あなたは、今後原則をそうしたいと言っているのですから、今後は間違いないように、全部に伝わる手段というものを——私も今度は相談に乗って結構ですが、さっきのは私は相談に乗りませんよ。あなたの方でひとつ研究してみる。こういうことについて大臣の見解をお聞きして、私は終わります。
○小宮山国務大臣 四十九年九月の利上げの定額貯金の扱いがえのことは、期間も相当ありました。しかし原則論として、いま先生のおっしゃる意味も十分わかります。それで、そういうことに預金者一人一人にチェックができるような、また周知徹底するような方法論は、通知を出すことが一番ベターである。ベターであるけれども、それは少なくとも郵便貯金も経営であります。ですから、その辺のところを今後研究させていただきたいということだけ申し上げておきたいのであります。
○安宅分科員 それは相談に乗ってもいいということですからね。次長、何もおれの顔見てふくれ面することないですよ。わかりましたな。では終わります。
○宮崎主査代理 これにて安宅常彦君の質疑は終了いたしました。 次に、渡部一郎君。
○渡部(一)分科員 郵政省の電話及びテレビ業務に対する監督、指導の権限に関してまずお伺いいたしますが、これらの法的な根拠及び現在のこれらの業務に対する指導というものは、どういう形になっておるか、まずお伺いしたいと思います。
○石川(晃)政府委員 電波監理局におきましては電波の監理監督をやっておるわけでございますが、これは電波法及び放送法に基づいてやっております。そのほか有線テレビ関係につきましては、有線テレビジョン放送法というもので行っております。
○渡部(一)分科員 さまざまな実質的な指導体制にある郵政省の皆さんでありますから、直接、率直にお伺いするのでありますが、私の居住する神戸市におきまして妙なことがわかりましたので関連してお伺いするんですが、神戸市の同一市域の中で料金が全然別体系の地域があるわけであります。 これはかねてから、統合合併の古くから行われた地域でありますから、その当時はさしたる異論もなかったものと思いますけれども、今日に至りまして、市が誕生して相当の長期間を経た今日、なおかつ、六大都市の中に入るような大都市で別料金体系が組んであるということは、余り好ましくないことだと思うわけであります。こういうような同一地域内で別の法体系が存在する場合には、憲法上住民投票の規定があるくらいでありますから、もしこれが法律をもって施行されるとすれば大問題になるような事件でございまして、決して好ましいことではない。 ですから、このような同一市域内あるいは同一地方自治体内における——県とかそうした単位では別なのは当然でございましょうが、市とか町村とか、そうしたところで別料金体系を組んでおるなんというところは一体どのくらいあるのか、またその対策はどういう対策をとろうとされておるのか、お伺いしたいと思います。
○西井説明員 お答え申し上げます。 いま先生からお話しのございましたように、同一行政地域でありながら、私どもで申しております料金区域——単位料金区域と申しておりますが、それが異なる地域は全国で約二百余りの市町村にございます。 これの対策でございますが、この単位料金区域は通話料の基礎となる区域でございまして、これを変更することにいたしますと、その地域の料金が変わることはもちろんでございますが、全国の他の地域からそこにおかけになります通話料も変動を及ぼす場合が生じてまいるわけでございます。 それから、単位料金区域と申しますのは、いま先生がおっしゃいましたように、昔——昔と申しますか、地域的、経済的に密接な関係のある地域を一つの単位料金区域として、大体おおむね直径三十キロ程度の区域を一つの単位料金区域としていままで設定をしてまいっておりまして、この単位料金区域を変更しようとしますと、必ずそこに利害関係の相反する方が出てこられまして、すべての利用者の方に不満のないものにするということは非常に困難でございまして、事実、いままで全くやらないことはございませんでしたが、非常に多種多様な御要望が出まして、収拾できないような混乱を生ずるおそれもございます。 公社は、こういうことに対処いたしますために、御存じのように、昭和四十七年から広域時分制というものを実施いたしまして、最低料金で通話できる範囲をそれまでの加入区域から単位料金区域に広げまして、加入区域の大小の差を解消しますとともに、単位料金区域に隣り合わせております隣接単位料金区域への通話料を六十秒七円から当時八十秒七円に値下げをいたしまして、そういった方向で地域間におきます格差の是正ということを図ってまいってきたわけでございます。今後も料金体系上の問題としてこういう問題をなお検討してまいりたい、このように考えておる次第でございます。
○渡部(一)分科員 また、ずいぶん変な御答弁だと思うが、その次に行きまして、同一市域内で市外局番をわざわざかけ直さなければならぬという地域が神戸の場合にはあるわけです。そうすると、市の中でかけるときに、あの地域は何番だったかとしばしば間違えなければならない。その区割りが最近変更された。変更するなら変更するで全部変えてしまえばいいものが、一部変更された。 これは神戸のケースですからあれですが、たとえば明石という地域に対しては、東京からかけるときは〇七八で神戸市も明石も両方かかるわけですが、神戸市から明石へかけるときは、〇七八を頭にもう一回かけてかけなければならぬ。ところが、神戸市の中で明石並みにかけなければならぬ地域がある。ところが、その神戸市の中で交換を通すなり何なりしなければかかってこない地域がある。四種類も五種類もあるわけですね。大都市とは思われない。 いま利害が多様に相衝突すると言ったけれども、そんな利害が衡突するどころじゃなくて、その周辺には大団地が造成され、電話更新量も非常に増加しているにもかかわらず、そういう妙なことが行われるために非常にややこしい。料金が違うだけではない。市外局番まで別で、別の市外局番を同じ市の中へかけるなんというのは、もう珍妙をきわめておる。そういう基本的サービスに欠けるところがきわめてでかい。 こうしたところはどの程度あるのか、その対策はどうなっておるのか、一般論としてもう一つお伺いします。
○福富説明員 お答えいたします。 いま先生のおっしゃられました、同一行政区域でありながら市外局番を回さなければつながらないというようなところが、正確ではございませんが、五十年度末で三千二百の市町村の中で約千ばかりございます。 これらの地域におきましては、いま先生のおっしゃられましたように、市外局番をダイヤルしないでつなぐようにという要望が非常に強いわけでございまして、いままで市外ダイヤルを回さないでつなげるようにというようなことを年々やってきたわけではございますが、大体私ども、年間八十から百地域くらいずつ、自動改式にあわせましてそういうことを減らしてきたわけでございます。 これらを行いますためには、交換設備の増設、回線増設等が必要でございまして、一遍に行うということはなかなかむずかしいわけでございますが、できる限りそういうことを鋭意努力いたしたいと考えている次第でございます。
○渡部(一)分科員 これは件数が多いので私は驚きましたけれども、千の市町村でそういう事態があるというのでは、電話の基礎的なサービスに欠けるところが多過ぎる。これはひとつ何とかしていただかなければならない。特に、私は自分の選挙区だから言うわけではないけれども、神戸市のような大都市の中でそんな妙なことがあっては、これはちょっと電話の怠慢ではなかろうか。市ができて五十年も百年もたつのにまだこんなことをやっておる。やりにくいのを通り越しておって、こうなれば市民サービスに対する平等性に欠ける。しかも、大都市のこういうサービス不良地域というものが団地急増地帯と重なっております。そうすると、市の計画にさえ支障を来たす段階になっております。しかも、早く手がつけられないので、もう非常に問題が続発しておる。 神戸市の例で申しますけれども、これらについてはいつまでにやってもらえるのか、一体見通しはどうなのか、一回も明快な御答弁を承ったことがない。一体こうしたことを何年で解消しようという方向性があるのか。まず方向性がないのじゃないかとさえ思われる。そうしておいて、一方では電話料金はがんがん上げる。そのときだけ猛烈なおじぎをする。これはいまの大臣のときじゃないけれども、猛烈なおじぎをして、ともかく電話料金を上げればすべてがよくなるようなバラ色の幻想を国会の中で振りまいては突撃してくる。こういうことを聞いたからには、今度はそうはいかない。私はどうかしているんじゃないかと思うのですね。 だから、神戸の例をとって恐縮ですが、これは一体いつになったら片づくのか、どう処置しつつあるのか、料金の方と番号の方と両方に分けてばっちりお答えをいただきたい。
○秋草説明員 二つの問題は、昭和四十六年の広域時分制という制度を実施したときの後遺症というか、残された課題ではございます。しかし、四十六年の広域時分制の実施というものは、顧みまするときわめて画期的な一つの料金制度の改正でございまして、先生の神戸でもございましたけれども、非常に広い範囲のお客様に均一料金にして差し上げるという制度でございます。その前は東京の料金区域が一番大きいのでありまして、小さいところになりますと、その百分の一くらいが加入区域といって、料金までもそういうごく狭い範囲だけが市内通話である。それ以外は全部市外である。神戸もまたそういうことでは市民の恩恵はかなり広まったと思っております。ただ、そこに、いま先生のおっしゃったことは閉番号とわれわれは常識的に言っておるのですが、市内でありながら十数字とかあるいは九数字の大きな電話の数字を回さなければならぬところが残っております。 この問題も徐々に解決しなければならぬと思いますが、いずれにしましてもこの問題は、多数の電話の交換要員もまだおりまして、全国的には四、五千人の人が残っております。これを一挙にやるということも相当な問題でございまして、まず料金を安くして、広い範囲に市内料金を適用するということで市民の皆さんに喜んでいただいた。地方の方々にとっては非常に喜ばれたのです。
○渡部(一)分科員 宣伝文句を聞いているのじゃなくて、いつ解決するかと言っているじゃないですか。あなた、私の質問にちゃんと答えなさいよ。
○秋草説明員 しかし、いつといってもなかなかこれを具体的には申し上げられませんが、料金の問題は別として、番号の制度は、神戸の問題は、個々にひとつ御相談に乗って前向きで解決したいと思っております。個々の問題をここで全国一斉に均一的にやるということはなかなか問題がございますので、できるだけやりやすいところから早くやっていきたい、こういうことに帰すると思います。
○渡部(一)分科員 四十六年の広域時分制において残された後遺症だと御自分でもお認めになったのですから、後どういう対策を立てておりますと言わなければならぬのが総裁のお立場でしょう。それに対して個々に努力するといまおっしゃったけれども、そんなあいまいなことでは御答弁になりませんよ。これは総裁としての姿勢に関係すると思います。やる気があるのかないのかわからないじゃないですか。個々でしか返事ができないなら、神戸の場合だったらどうなるのですか。一体いつまでにやるのですか、どういう計画を立てているのですか、伺います。
○福富説明員 実を申しますと神戸は、私ども五次にわたる五カ年計画で五十二年度までに何とか積滞を解消いたしたいということで、鋭意専心進めてまいりました。そのために、いま先生のおっしゃられたような課題がありながらおくれていたわけでございます。そういう点で、番号の問題につきましては五十三年度以降になりますが、いま、五十三年度以降の問題につきまして、具体的に神戸は何年ということを申し上げにくいわけでございますが、できるだけ早い機会に行いたいと考えている次第でございます。
○渡部(一)分科員 料金の方はどうなんですか。
○西井説明員 先生のおっしゃっております神戸地区で申しますと、神戸地区の東北の方の長尾地区と道場地区は神戸市内でございますが、現在三田のMAの方に入っておるところでございます。 この地区につきましては、私どもがちょっと調べましても古くてよくわからないのでございますが、かなり昔から三田の加入区域に入っておりまして、三田が三十七年に改式になったわけでございますが、この地区はそのときにそのまま引き続きまして三田地区の加入区域になっておる地域でございます。いまおっしゃいましたように、神戸の市内ではございますが、昔から一応経済的、社会的には三田に属しておるということで、当時そのような措置をとったというふうにわれわれは理解をいたしております。 この地域を神戸地域に編入するということになりますと、これは工事上も多少の経費がかかりますが、それよりも地域の住民の方の御同意が一応必要でございます。私どもの方は、不幸にしてそういう御要望をはっきり承っておらなかったわけでございますが、地域の住民の方の一致した御要望がございましたら、しかるべく考えてまいりたいと思っております。 それから、あと神戸の西の方に播磨町の中の二見地区というのがございます。これは播磨町が二つに分かれておりまして、半分は加古川の単位料金区域、半分は神戸の単位料金区域というふうに分かれておるわけでございますが、これは昔この播磨町は別の市町村でございまして、別々の郵便局がございまして、それ別の加入区域があったわけでございますが、これが町村合併によりまして播磨町という一つになりまして、その後で公社がここの地域を改式いたしましたときに、住民投票の結果このように二つの地域に分かれた、このように理解をしておるところでございます。 それから、あと神戸の市外でございますが、有馬の東北にございます山口町という地区、これは西宮市でございますが、逆に神戸の単位料金区域の中に一部入ってございます。これも有馬温泉地区ということで、市町村は違っておりますが、地域的、経済的に一体であるということで、先生のお話と違っておるかもわかりませんが、そういうことで逆に神戸の単位料金区域に入っておる、こういうのが実情でございます。
○渡部(一)分科員 地域住民の御要望を聞きつつやっていたというのは大変結構なお話だと私は思います。しかし、現在の地域住民の要望とは全く違うのであって、十年も二十年も前、ひどいのは、いま例にお挙げになったのは、三十年も前の地域住民の要望を盾にしておっしゃるのは心外であります。至急神戸市当局とお打ち合わせの上、行政を現実に即してやっていただくようにお願いしたい。十年一昔というのに、そんなに昔の話を持ち出されたらたまったものじゃない。よほど古い、古色蒼然たるやつをお持ち出しになったとしか私には思えない。 それから、この問題は神戸市だけの問題ではなくて、これに対する計画を早く立てていただかなければならない。たとえば神戸市では、新設団地群が何千何万の規模でいまできつつありますけれども、そういうところに交換機を置くにしても、交換機を置く用地すらいま手配しなければ無理だ。神戸市の計画局とすぐ御相談なさっていただかなければならない。用地取得の年次は何年になるとしても、全然やった気配がない。私は心配しておるのです。最近では、公的な諸施設、小学校とか郵便局とか幼稚園とかいうシステム、あるいは新聞屋さんとかスーパーマーケットとかをその団地の中に組み込まなければならない。そうすると、何万という団地をつくる場合には、どうしてもそれに伴う交換機群も同じシステムの一環として考えておかなければならない。ところが都市計画が先行して、そういうものは後から来る。番号はめちゃめちゃなんとなれば、計画自体の基礎がだめになってしまう。だから、主要都市に対しては、そういうものも早急に打ち合わせをして、そしていつになったらこうした問題が解決するかについて明快な御返事をいただかなければならない。 ただいま、神戸の番号の問題については、五十二年度までにはだめだから、五十三年度からの計画の中で早期に考えるというお話はありましたけれども、あいまいもことしておって、現実に市当局、行政当局が何かしようとしたら、これでは計画の立てようがない。 大臣、ひとつこの辺をよく監督していただいて——きょうは御答弁が出ないらしい。どうもこうやって気配を察するに、総裁のところで審議されている気配がない。計画ができていない。別にぼくが伺ったのでは、五十三年以降の第六次五カ年計画の中で処理するという御意向のようでございまして、きょうは御説明にならなかったけれども、よく監督していただいて、しかるべきタイミングでこれに対して御回答いただきたいと思うのですが、大臣の御責任において御発言をいただきたい。
○小宮山国務大臣 大変専門的な問題であります。電電公社総裁あるいは局長等を通して計画等を、人口急増地域でございますので、その辺のこともあわせ考えて今後推進するように調整したいと思っております。
○渡部(一)分科員 私はまたうるさく申し上げますから、総裁、この次はこんな答弁ではだめですよ。私はきょうは最初ですから、やさしくこの辺で終わりますけれども、今度こんな答弁では答弁になりませんので、ひとつ銘記していただくようにお願いしたい。 次に、テレビでありますが、神戸は町の真ん中に六甲山という大きな山並みがあります。実を言うと、ここは小さい山と谷が重複しているためにテレビが大変映りにくい妙な地帯でありまして、これは難物だろうと思います。平板な、フラットな大都市と違いますので映りにくい。 そこで、これはそちらから出していただいたのですが、NHKにおきましての難視聴世帯数は、神戸局のほか神戸兵庫、神戸有野、神戸有馬、西宮山口の各地区に置局しておりますが、約八千、教育局で約二万三千、在阪民放四社で約四万八千、サンテレビジョンで約一万六千、その他神戸の東部地域で約三千が難視聴地域であると書かれておるわけであります。 これは郵政省の方からいただいたデータでありますが、このデータによっても相当、特に民放が映らない。六甲背山地帯と言いまして、六甲の裏側の北部に当たるところ、神戸市の半分以上が六甲の裏側になるのですが、その地帯でほとんど映らない。ひどい地帯は約七割から八割が、民放がほとんど映らない。それで共同アンテナをつくっているのですが、いずれもその共同アンテナが、時間的なことをめぐって問題になったり、修繕費をめぐっての争いが起こったり、自治会の主要課題になりつつある。決していいあれではない。これに対する対策を早急におとりをいただきたいというのが私の次の質問であります。 現状については結構ですから、では、どういうようにしようとしているか。NHKの教育局も映らないところがある。民放四社が特にいつまでたっても適当な局を置かないために映らない。地元では業を煮やしまして、かくなる上はNHKの料金不払い運動を起こそう、江戸のかたきは長崎で討てと、要するに民放が映らないならNHKの料金は払わない、悪いのは全部郵政大臣だからだという論理になりつつある。この論理は私もおかしいとは思います。だけど、民放が全部映らなくて、おまけに声だけときどき入ったりするので、よけい腹が立つわけですね。画面は全然映らなくて、声だけ入ったりする。それから声がだめで画像がときたま思い出したように映る。だから非常に不愉快なわけですね。 これに対しての対策、交渉等の経過を、時間がありませんから簡単にお願いいたします。
○石川(晃)政府委員 お答えいたします。 ただいま先生から御指摘がございましたように、この神戸市の北の方は非常に電波的にもむずかしいところでございます。この地域におきましては、生駒山からの電波も、それから摩耶山の上にも中継局があるわけでございますが、ここからの電波も非常に届きにくいという個所でございます。 したがいまして、今後この解決策としては中継局をつくっていこうということでございますが、現状は省略いたしまして、今後どういう考え方で進んでいくかということでございますが、ただいま申し上げましたように、中継局を設置する必要がございます。 その場合に、近畿電波監理局におきまして、NHK、それから民間放送局というような現地の放送事業者をメンバーとして、昭和四十七年に六甲裏テレビ調査会というものを設置いたしました。ここで受信状況の調査も行いまして、対策を検討いたしました。 昨年、この広域圏の民放四社——生駒山の上から電波を出している民放でございますが、これに対しまして、神戸と神戸兵庫地区、西宮山口の各地区に置局を行うように近畿電波監理局から具体的な提案を行ったわけでございます。 これまでの指導によりまして、民放各社からは、すでに中継局の設置計画を基本的に了解したという旨が参っております。さらに兵庫県、神戸市も協力を約束しておりますので、この実現は相当早くなると思いますが、ただ、いつの時期にこの局の設置を開始するかという点については、まだつまびらかにはなっておりませんが、このように了解が得られておりますので、われわれといたしましても、この民放四社を今後強力に指導していきたい、かように考えております。
○渡部(一)分科員 有力な御回答をいただきましたが、これについて、確かにいつできるかがわからない。民放の方に地元から各種の陳情が、約七年ぐらい前から散発的、波状的に幾つも幾つも行われておる。御回答がない。そこで、もうこれはどうしようもない問題でありますので、当局の方で取りまとめていただきまして、重ねて恐縮ですけれども、できたらあすにでもと言いたいところですけれども、なるべく早い時点でこれについての時期的見通しをつけていただいて御回答いただくように、ぜひ強力にお願いしたいと思いますが、いかがですか。
○石川(晃)政府委員 われわれといたしましても、放送の公共性という面からして強力に指導していきたいと考えております。
○渡部(一)分科員 もう一つは、地域に置局する場合、中継局をつくるときに、NHKはNHKでつくる、民放は民放でつくるというようにばらばらにいく。そのばらばらにいくために、ああいう小さな山の間で見ていると電波干渉が起こるのですね。そんなことがわかったのです。これはむだなんですね。次から次へ鉄骨のばかでかいのを建てていく。NHKが最初につくるときに少ししっかりした骨組みのものをつくっておけば、民放の五社や六社の放送のシステムをそこにつけるのはそう不可能ではない。むだを通り越していますね。こうしたことも将来の課題としては、今後ちょっとあわせて考えてみたらどうかと思うのです。NHKはかなりやっておるのですから、もしそこにつけられたら、神戸の背山地帯問題なんていうのはもう片づいておった。だから将来は、中継局の一本化、あるいは相互負担制、分担して負担する、あるいは共同経営というようなこともお考えになったらいかがかということです。 質問時間がなくなりましたから、質問だけかためてもう一つ申しますが、沖縄県の南大東島のテレビを何とかちゃんと映してもらいたいという要請があるわけです。現在、ビデオで撮って二時間程度放送されておりますようですが、NHKを縮めて二時間というのは短か過ぎる。隔靴掻痒の観を呈しておりますので、これをもうちょっと長く映していただけないか。もうちょっとルールづくりをうまくやってもらえないか。二時間映すなら四時間映してもそう差はないのですね。これは私の方で言うことですが、ひとつその辺御苦労願えないか。 小さい地域の問題ですが、その二つあわせてお願いいたします。
○小宮山国務大臣 難視聴の問題は、先生のおっしゃるように、大変NHKと民放との関係がございます。民放とNHKをどういうふうに持っていくか。非常にむだもございます。ですから、いまそういうふうなことを私の方で、これは郵政大臣として考えておりますので、しばらくお待ちいただきたいと思います。 それから南大東島の件については、これは大変遠隔な地域です。そうかといって、私は情報は価値であるという考え方を持っておりますので、NHKが今後どのような形でやるか、システム等も考えていただきたいし、それから放送時間の延長等のサービスの改善については、NHKと相談して改善の方向に向かわせるようにいたします。
○渡部(一)分科員 ありがとうございます。
○宮崎主査代理 これにて渡部一郎君の質疑は終了いたしました。 次に金子みつ君。
○金子(み)分科員 私は、きょうは時間も短うございますので、大体二つ三つお尋ねさせていただきたいわけでございます。 その一つは、郵便貯金に関する問題でございます。郵便貯金における脱税行為の問題ということでございますが、五十一年十月十二日付の読売新聞に八段抜きぐらいに大きく記事が載っておりました。ごらんになっているだろうと思いますが、「郵便貯金の脱税にメス」と書いてあって、そして「架空名義など是正」とかいろいろ書いてあります。「大蔵省は、かねて脱税の温床と批判されている郵貯の架空名義や、限度額を超えた貯金にメスを入れない限り、不公平感が拡大するとしている。」と書いてある。 郵政省は、従来、貯金の名寄せ作業を行っておるから脱税行為はしていないとおっしゃっているわけでございますけれども、果たしてそうかどうか、大変疑わしい点があるわけでございます。それで、この郵便貯金というのは大変に盛んになっておりまして、五十一年の九月末で二十六兆円に達している。私は初めて知ったんですが、世界一の官営貯蓄銀行と言うのだそうですね。「多くの郵便局では、外務員に奨励金を出して貯金集めを行っており、高額所得者を対象に名義の分散や預け入れ先の分散を勧めているケースもあり」というようなことが大変細かく載っておりました。 ごらんになったと思うのですが、この記事をごらんになって、郵政当局となさっては、直ちに現場各郵便局を御調査なさったかどうかということをまず伺いたいのです。
○小宮山国務大臣 それは多分、十二月の私の郵政大臣就任前だと思います。その後も二、三そういうような記事が出ております。名寄せというものを適確にやるように、少なくとも郵便貯金が脱税の温床になってはならないということで、郵政大臣として、適確に業務が行われ、かつ公正に行われるように指示いたしております。 なぜそのような記事が出るか。これはいま先生は二十六兆と言いましたけれども、実を言いますと、三月一日で三十兆を超えました。大変膨大な資金であります。それなりに、私たちが取り扱っております郵便貯金というものが厳正かつ公正でなければいけないと思います。そういうようなことで、今後とも脱税等などがあれば摘発していく。もう事実やっております。何度も手紙を出して不在でしたら、その人のものについては減免措置をなくすとか、摘発をやっております。相当の件数が挙がっております。 そういうようなことで、名寄せを各地方郵政局内でやっておりまして、それがまた全国でやられておるというようなことでございます。そういうような事実がないことを御了承いただきたいと思います。
○金子(み)分科員 大臣はそういうふうにおっしゃるのですけれども、私はこの記事を見てびっくりしまして、郵便局へ早速行ったのです。それで実際に調査をしてみたんです。東京の二十三区内の郵便局です。郵便局の名前を言うと悪いだろうと思いますから言いませんけれども、ある郵便局へ行って調査をいたしました。そうしましたら、大変な事実を発見したのですよ。それを御承知ないみたいですから御披露します。 いま大臣は、その名寄せを正確にしているというふうにお話しでございました。この限度額は三百万円ですね。三百万円を超えたときには、いまお話しのように、通知を出してこれを減額させるように指導するとか、あるいは超えた分いついては国債を買ってもらうように奨励するとか、何か手だてが行われていなければならないはずだと思うのですけれども、現状は、現場の郵便局では、貯蓄総額の制限を無視した不正募集というのが日常化しているみたいなんですね。それで、どうやれば見つからないで済むかという方法をちゃんと教えているのです。私はこれはびっくりしました。 それで、たとえば例を申し上げますと、一つは名寄せの問題なんです。名寄せのやり方というのは、私は素人ですからその場で知った知識ですけれども、一口の預け入れ金額は千円、五千円、一万円、十万円、五十万円等、六種類あるそうでございますね。ところが、私が調査に入りました郵便局では、こういうふうにやっていないのです。全部十万円と限ってしまってやっているのです。そういうふうに十万円で名寄せの口数を切っていくというふうなやり方をやっていました。ですから、一口の預け入れ金額ごとにそれをやっていますから、預け入れ金額が変わったら制限をオーバーしていても発見されないですね。わからない。こういう方法が一つとられておりました。 それからいま一つは、こういうことがあるのですね。郵便局というところは毎朝朝礼があるのです。その朝礼のときに貯金課長が一名義三百万円の総額制限はちゃんと守りなさい、減額措置がとられればめんどうだから差し引き証書で三百万円にならないようにやりなさいという指示をしております。そしてさらにこの課長は続けるのですね。もしやる場合には単票式証書でやるようにと、こういう指示をしているわけですね。差し引きというのは十枚一とじになっているわけですね。ですから、これは幾らになったかということはすぐわかる。ところが、単票になってしまいますと、貯金局のチェックがない限り幾らになったかということはわからないわけですよ。こういうことを実際にやっているわけです。私は本当にびっくりしたのですけれども、これはそういうようなことを指導する立場にある貯金課長が朝礼のときに局員の人たちにこういう指導するというのは大変に間違ったやり方じゃないかというふうに思うのですけれどもね。 こういう指導をするということは、言葉を変えれば脱税を勧めるという、ちょっと言葉がきつ過ぎますけれども、そのような結果になるんじゃないかというふうに大変に恐れます。こういう事実があるということを御報告するわけですけれども、それに対してどういうふうにお考えになりますか。
○小山説明員 いま先生御指摘の事実は私ども詳細に承知しておりませんが、そのようなことがあるとするならば、私どもの郵便貯金が、いま大臣から申し上げましたように、小口、零細な貯金を国の施策として守っていくという原則からいたしますと、非常に不適切な指導であると思います。 なお、こういったことがありませんように、また、先生御指摘のようないろいろと新聞などの情報にも出ておりますことを踏まえまして、私ども常にこの注意は喚起しておるのでございますけれども、さらにこれに追いかけまして、去年十二月に、こういった郵便貯金の募集というものが国営にふさわしい貯金であるように、そういったすべての日常の活動をするようにというような通達も出しておりますし、そのほか会議等を通じまして、そのようなことのないように指導している次第でございます。
○金子(み)分科員 この新聞記事が出ましてから、調査にはお入りにはなっていないですね。そしてその後通達をお出しになったのですか。こういう事実はないんじゃなくて、あるとすればとおっしゃいましたが、事実あるわけですからね。
○小山説明員 この郵便局がどこであるかということが非常に私どもわかりませんでして、調査をいたしました。その結果、ここではなかろうかという郵便局はありました。それでその結果は、ただいま私どもの手元にあります結果とは若干事実が違うようでございます。あるいは先生御指摘のところと違うかとも思いますが、私どもに入っております調査によりますと、若干先生の御指摘の点と違っている点もございます。 なお、しかし、こういった特に単票作製というようなことでございますが、両方とも名寄せはしているわけでございまして、どちらについても発見はされるわけでございます。 いずれにいたしましても、そういったことが世評に上るということ自体国営事業で一つの問題であると認識しております。
○金子(み)分科員 もう一つお答えいただきたかったのですね。通達をお出しになったとおっしゃいましたが、それはいつだったのですか。
○小山説明員 五十一年の十二月下旬でございます。正確な日にちはちょっと不明でございます。
○金子(み)分科員 後で結構です。 その前にも通達が出ていますね。五十年にも出ていますね。通達が何遍出ても、下部段階の現場の郵便局では、それを実行していないという事実はどうお考えになりますか。通達の意味が全然ないじゃございませんか。
○小山説明員 まことにおっしゃるとおりでございますが、ただ、私どもといたしましては、通達を出すということと同時に、通達をもって全部足れりとは決して思っておりませんで、会議等の席上におきまして、この通達の意図するところを十分理解させるように努力いたしている次第であります。
○金子(み)分科員 大変初歩的な質問をするのですけれども、通達をお出しになるときは、一片の文書が出るだけですか。それとも、その特別マークなさった局へは出向いていって、直接局長なり、あるいはそのほかのスタッフに御指導なさるのでしょうか。
○小山説明員 通達を出した場合には、特定の郵便局ないしは事業所というものに対して、これを特に名指しでやるものではございませんので、いわゆる全国に対する通達になります。これは通達の形式でございます。それと同時に、私どもに郵政局がございますので、郵政局に対して常に日常の指導を行っておりますので、そういったようなことのないように、もし個別にそういうことがわかれば厳重な指導をするようにということをあわせて指導いたしております。
○金子(み)分科員 郵政省は指導していると思っていらっしゃる。ところが実際には東京郵政局は何もしていない。だから、現地の郵便局ではその通達を信奉しないと、こういうことになるのじゃないでしょうか。そうすると、その通達の出し方とか指導の仕方というものに、もっと本気で取り組まなければだめじゃないでしょうか。現場ではこの仕事は全然本気でやっていないですよ。 先ほど、名寄せだから単票式でも発見されないことはないとおっしゃいましたが、発見されるまでに半年もそれ以上もかかるわけですね。そうするとその間は脱税ですよね。お認めになることになるでしょう。
○小山説明員 実は、まことにお言葉を返すようでございますけれども、その間におきまして、払い戻されて利子が生じた瞬間におきまして、これがいわゆる合法であるか非合法であるかということが——これは脱税の点におきましてはですが、ただ、しかしながら、限度額の三百万円という点におきましては、いわゆる郵便貯金法の違反という状況は続いているということは、先生御指摘のとおりでございます。
○金子(み)分科員 郵便法の違反は当然ですよ。同時に脱税でしょう。お認めになりませんの。
○小山説明員 いわゆる税金の方から申しますと、これが所得税法におきまして、いろいろな例がございますけれども、郵便貯金でありましても申告によって税金を納めるという方式がとられております。したがって、脱税であるかないかということは、その預金なさいました方のそういった態様をどのようにとらえるかということで決まってまいろうかと存じます。
○金子(み)分科員 私は初めてそういう御説明を伺いました。そうですか。脱税というのは本人の意思で考えるわけなんですね。(「そうしたら国税庁なんか要らないじゃないか。何だ、そんな答弁をして」と呼ぶものあり)
○小山説明員 非常に説明が足りなくてどうかと思いますが、減額措置そのものは、確かに通知が行きますまではその現状が非常にあるということは確かにそのとおりでございます。
○金子(み)分科員 そのとおりでしょう。脱税でしょう。それはもう完全に脱税です。何とおっしゃろうとそうだと私は思います。 それでは、もう一つの例を、私が調査した結果わかりましたものをお話しいたします。これは郵便局に預金しているBさんという人が、この読売新聞の記事を見て、自分はひょっとしたらオーバーしているのじゃないだろうかと不安になったというのですね。それで積極的に自分の方から局へ出てきて、どうなんでしょうか、調べてくださいと頼んだわけです。そうしましたら、その人は確かに超過していたのです。超過していることがわかりましたので、その件について、じゃどうしたらいいでしょうと相談したわけですね。そうしましたら、郵便局の側では、貯金局から減額通知があるまでそのままにしておくようにというふうに言われたのです。本人はよくわからないから、ああ、そうですかというわけでそのまま帰ってしまった。そこで、そういう返事をした担当者、局員が課長にもう一遍尋ねたわけです。そうしましたら、課長いわく、預けてしまったものはしようがない、だから減額通知が来るまでそのままほっておけばよろしい、こういうふうに返事をしているのですね。通知が来るまでほっておけばよろしいということは、さっきの話と同じで、通知が来るまでは明らかに脱税をそのまま黙認したかっこうになるというふうに理解されても仕方がない。 ところで、この人は期限内に手続をすれば、もしこの人の減額する貯金が据え置き期間内に払い戻しになる場合は、利子の計算というのがあって、その利子の計算が有利にできるようになっているのだそうですね。これはそういうふうに五十年十一月に、郵便法ですか、二つ通達が出ていますね。だからこの人の場合は、減額措置をとって期間内に払い戻して減額通知による支払い利子の適用を認めてもらおうと思っていたのですが、それができなかったという事実があるのですね。これは本人が積極的に申し出をしたにもかかわらず、その手続をきちっと正式にやってもらえなかったので、利子の有利に取り扱われるべきはずのものが取り扱ってもらえなかったという一つの事例なんですけれども、これはどういうふうに理解したらよろしいのでしょうね。本人は何もわからないから、言われるとおりになっています。
○小山説明員 ただいまの事例でございますが、私どもの方で、多分同じ例ではないかと思うのですが、五十一年十月の話だそうでございますが、利用者が来局して、三百万超えているが心配だという申し出があった。したがって担当者が、それでは中に入って話を聞かせてくださいと申し上げたそうでございます。ところが、そのとき、この件の細かい事情が私の手元にまだ参っておりませんけれども、そのお客様はそのまま帰ってしまったということなんでございます。ただそのときに、このお客様はどこの住所の方でどなたかわからなかったということで、そのような結果が出てきたという報告になっております。 それから、後段の方の利子の有利、不利の問題、私は先生のお話の事実関係をちょっと理解できない点もございまして非常に申しわけないのでございますけれども……。
○金子(み)分科員 あなたの話と私の話と同じかどうかわかりませんけれども、私が申し上げた、心配して訪ねてきた人が減額通知を待っていなさいと言われたわけですね。言われたから一応待とうと思ったのだけれども、それでも心配だったというわけです。心配だったので減額通知が待ち切れないで、局の人に期間内支払いを申し出ているわけです。期間内支払いというのをやった場合には利息が有利に取り計らわれるということになっているはずですね。それができていないということなんです。
○小山説明員 恐らくこれは六カ月以内のことだったろうと思います。ただこの場合、オーバーしている場合に申し出があって期間内払いをした場合におきましては、低い利子を適用しないということになっております。みずからお申し出になったときには、受け入れ側において瑕疵があったということに擬制をいたしまして、減額をお願いした場合においては、期間内払いの措置はしないということにしております。
○金子(み)分科員 ちょっとおしまいごろの御答弁がよくわかりませんでした。しかし持ち時間がなくなりますので、私はなかなかこういう機会がありませんから、この問題はちょっと保留させていただきまして、後で教えていただきたいと思います。 もう一つぜひ伺いたいことがあるものですから、そちらへ移らせていただきたいと思います。 いま一つの問題はこういう問題です。年末など繁忙期にアルバイトを採用するという件でございます。これはいままでも郵便局ではよく年賀配達などにアルバイトを採用していたわけですね。このアルバイトに、大学生を採用する場合には問題はないのですけれども、十八歳未満の高校生を採用することについて非常に大きな問題があるわけです。東京都の教育長との話し合いでは、高校生を使わないでもらいたいということを郵便局の方に申し入れてあるというのです。ところが、それはさっきの話じゃないですけれども、やはり通達がおりるのでしょうけれども、現場の郵便局では相変わらず小さい子供を使っているわけです。これはさっきの郵便局と別の郵便局なんですけれども、私は十二月二十二日に調査に行ったのですけれども、そうしましたら、もう年末のためにアルバイトはすでに採用しているわけです。四百人ぐらい、高校一年生なんですね。ですから、この子供たちは十八歳未満ですよ。十八歳未満の子供を採用する場合には、労基法の五十七条にはっきりと規定がございますね。「使用者は、満十八才に満たない者について、その年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けなければならない」し、それから使用者は、「修学に差し支えないことを証明する学校長の証明書及び親権者又は後見人の同意書を事業場に備え付けなければならない。」とはっきり規定されているのですが、私が参りましたときは二十二日でしたが、子供たちは十八日からすでに採用になっているのです。十八日ですと学校ではまだクラスはあるのですね。そういうような事実がある。 そして同時に、こういう労基法に定められている書類がちゃんと事業所に、いわゆる郵便局に備えつけてあるかどうかと申しましたら、なかったのです。それを究明いたしましたら、いま区役所に頼んでいる、こういう返事をしたのですね。区役所に頼んでいるからもう採用したって構わない。これは乱暴じゃないでしょうか。私はそれを聞きまして、一体どうなっているのだろうと思ったのです。東京都は、小さい子供たち、中学生は絶対いけないことになっていますが、高校生や何かを採用します場合のことを考えて、高校生を中心にするアルバイトの雇用を行うことについて、東京都教育長からすでに郵政省の方に申し入れが入っているわけですね。「昨年末及び今年の春にも」というのは五十一年のことです。「都として、郵政当局へ要請したが、応諾しながらもなんら必要な措置をとらず個々の学生に直接呼びかけを行なっており、国の公共機関として、全く誠意のない態度は遺憾である」「常々、聞いている郵政の労務姿勢は好ましいものではなく、都としても、できるだけの努力をしたい」、近く高校長会が開かれるから、このことは十分話をして徹底させたい、こういうふうに都の教育長は言っているわけです。だから学校を通して採用の許可をもらって採用するという行き方はあるわけです。だけれども、私が調査に入りましたところでは、そういうやり方をしていないのですね。先に個々の生徒に呼びかけをして集めちゃって、そうして必要な書類はいま区役所の方に頼んでいる、こういうやり方では何とも言いようがないわけなんですが、こういう実態がそれぞれの現場にあるということを郵政省は御認識なさらなければならないと思うのですよ。それで、東京郵政局に任せてあるからというのではなくて、こういう実態——要するに郵便局は成績を上げようと思って一生懸命やるんだということはわかりますけれども、それが目的なのか何が目的なのかということをよく考えていただきたいと思います。 この学生、生徒のアルバイトの件については、ことしもなさる、させてもいいと思っていらっしゃるのですか、どうでしょうか。
○小宮山国務大臣 私も、十二月就任早々、東京中央郵便局等を見てまいりまして、大ぜいのアルバイトが働いているのを見てまいりました。いま先生のおっしゃる労基法の中で言っておりますのは、多分十五歳未満は親の承諾、学校長の承認かつ年齢証明書というようなものが要るかと思います。十八歳未満ですと年齢証明書だと思っておりましたけれども、私の記憶が正しくないかもしれません。この間、東京中央郵便局に行きまして、君たち高校生かい、中学生かいと聞きましたら高校生です。管理者に聞きましたら、そんなことはない、中学生など雇っておりませんという話を聞いております。いまのアルバイトについて、東京都の教育委員会、また学校長会議あたりで問題にしているということになりますと、それなりに地域の郵便局は年末年始の問題についてもやはり厳格にやるべきだと思います。 しかし私も、元旦に年賀はがき出発式というのがありまして、ことしは下谷でありました。二十五億枚でございまして、そのうち元旦に十九億枚配達するわけでございます。何としてもその学生さんの手をかりないとできない。そういう学生さんの力を、元旦に行くことでございますので、どうしてもからざるを得ませんので、今後とも学生さんにぜひ御協力をお願いしたいと考えておりますし、いま先生のおっしゃったことについては、私たちも慎重にまた厳正に今後とも守っていく覚悟でございます。どうぞよろしくお願いします。
○金子(み)分科員 時間がございませんのでもう終わりますけれども、いまのアルバイトの件につきましても、いまお話しのように、確かにだれかの手をかりたいことはよくわかります。ですけれども、その場合に法律違反をして実施するというようなことのないように、その点は厳に戒めていただきたいし、指導していただきたい。 それから、さっきの脱税の問題も同じことなんで、東京郵政局に任せてあるということじゃなしに、郵政当局が御自身でもっとしっかり、通達を出したらその通達が守らなければ権威のない通達ですから、そういうことのないようにきちっと指導していただきたいと思いますが、大臣の御決意を伺って終わりたいと思います。
○小宮山国務大臣 法律は法律でございます。守るようにいたしますし、いまの名寄せの問題にしても、私自身の目で見てきたいと思っておりますので、予算委員会など終わりましたら、暇なときに見させていただいて、今後現場を監督していきたいと考えております。
○宮崎主査代理 これにて金子みつ君の質疑は終了いたしました。 なお、金子みつ君の質疑に対する政府の答弁中不適当な言辞がありましたならば、後刻速記録を取り調べの上善処いたします。 次に、曽祢益君。
○曽祢分科員 質問に入ります前に、私、本日のこの分科会に出席を求めておりました政府関係及び関連関係の人々が来ておるかどうか。郵政大臣及び郵政省の方は来ておられますけれども、労働省、文部省並びに日本放送協会、NHKの代表が来ておるかどうかをお確かめ願いたいと存じます。
○宮崎主査代理 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○宮崎主査 代理速記を始めて。 曽祢益君にお答えいたします。 郵政省関係のほか文部、労働はこの席に来ております。NHKにつきましては、分科会におきましては慣行上呼ばないことになっておりますので、さよう御了承願いたいと思います。
○曽祢分科員 お言葉を返すようで大変に失礼でございますが、けさの新聞によりますと、きのう、当院の逓信委員会におきまして、NHKの会長並びに代表が出ておられることを伝えております。その題目は何でありましょう。一つはNETがモスクワ・オリンピックの放送を独占したことも一つの議題だったようでありますが、はっきりと国会に出ておられることがあるのですが、なぜ当委員会には出ない、どういう理由で出ないのだか、お示し願いたいと思います。
○宮崎主査代理 NHKのことにつきましては、きょうは郵政省が来ておりますので、曽祢委員の質問は、NHKに関するものは郵政省でお答えをいたしたいと思います。 なおまた、NHKは逓信委員会の方に出席をいたしますので、そのようなふうに御了承願いたいと思います。
○曽祢分科員 それはいかなる慣例ですか。それとも法令ですか。なぜ権威ある予算委員会には出ないで、それは郵政省が主管だと思うのですけれども、どれほどの監督権を持っているかは別として、逓信委員会には出るけれども予算委員会には出ないというのは、いかなる理由か明らかにしていただきたい。
○宮崎主査代理 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○宮崎主査代理 速記を始めて。 曽祢益君にお答えいたします。 NHKを予算委員会分科会に呼ぶに際しましては、予算委員会を開きまして参考人としての出頭を決議しなければなりませんので、きょうは、御考慮の上、その関係につきましては、郵政省の方からもできればお答えさせたいと思いますので、御了承をお願いいたしたいと思います。
○曽祢分科員 委員長、わかりました。手続をとれば当予算委員会及び分科会にも出る道があるということならば、それで結構です。 本日は、五十二年一月十二日に放映されたNHK教育テレビの「明日の市民 理想と現実」と称する放送番組が、中学三年生向きの社会科の教材としては、私の見たところ非常に不適当だと思われますので、これを取り上げて質問をさせていただきます。 いまお伺いいたしましたところ、郵政大臣の方からNHKに関する分をお答え願えるというので、質問を開始させていただきます。 委員長、もう一つ、資料というほどでもないのですが、本来ならば、そういうことは国会に余り例のないことかもしれませんが、このテープレコーダーを委員の皆さんに一緒に聞いていただいて、それから審議に入るのが一番いいと思ったのですけれども、そういう例もないだろうし、時間も許さないと思いますので、手書きではなはだ失礼なんだけれども、この一月十二日の問題のあれを筆記したのがございます。これを委員長、それから各出席の委員の方並びに政府委員に事務局をして配らしていただきたいと思いますが、お許し願えますか。
○宮崎主査代理 よろしゅうございます。配ってください。
○曽祢分科員 それでは質問を開始させていただきます。 いまさら申し上げることもないのですけれども、憲法二十五条の、すべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する、そして国が社会福祉、社会保障等についてその充実を図らなければならないというこの大方針が、現実において必ずしも理想どおりに行われていないというのが実態であることは、われわれも、悲しいことであるけれども、事実はそうではないかと思うのであります。したがいまして、この放送が取り上げようとした身障者の場合についても、わが国の現状においては、その身障者、精神及び肉体の障害者、心身障害者と言った方がいいのかと思いますが、この処遇について、憲法の理想どおりにいっていないということを全面的に、広範にとらえて、これを国民に知らせる、あるいは中学三年生の教材にするということならば、私は異論ございません。むろん個々の内容の取捨選択がいいか悪いかは別として。 ところが、この特定の放送を聞きまして、その筆記をごらんになればわかるのでございますけれども、ここでは心身障害者の労働問題、雇用問題だけにしぼって取り上げているのですね。しかも具体的に東京都内の一製びん工場における——個人の名前をちゃんと具体的に出してあるのです。そこにおける心身障害者と健常者とに大きな賃金格差がある、だから理想と現実が食い違っている、こういうとらえ方をしているのですが、私の見るところでは、そのとらえ方は少しずれているのではないかと思うわけであります。 以下、この放送の内容が私から見れば適当でないと思われる点を申し上げて、御意見を伺いたいと思います。 その前に、私も多少手続上の勉強が不足であって、きょうNHKが来られてないのは非常に残念ですが、私の側にも手落ちがなかったわけではございませんから、それを問題にしていませんが、私はここで申し上げることをNHKの方に知らさないでやっているのではない。三月一日にNHKの学校放送番組の担当部長の石田さんという方、放送総局主幹の小池さんという方を私の衆議院会館にお招きいたしまして、この問題について私の意見を交えて意見の交換をやっております。その意見の交換は、結果的にはすれ違いでございましたけれども、本来ならばその継続として国会の場に来ていただいてやるつもりであった。決して不在判決なんということを私は考えておらなかった。この点を委員長初め同僚委員の方にもあらかじめ御了解願いたいと思います。 そこで、私がこの内容が不適当だという理由は、いま申し上げましたように、元来、心身障害者と健常者との間には、実際上理想に反するような差があることは事実でございますけれども、それは同時に心身障害者に対しては、国及び社会が、いろいろな社会保障、福祉の面で、あるいは年金なりその他の方法で、何とかその差をなくするように努力していることは事実です。ただ、そのレベルが残念ながら西欧先進国に比べると非常に低過ぎる。でございますから、これを賃金の面だけでとらえるのはおかしいんじゃないか。心身障害者はそういったような他の方法による国の補助というものを受けているということも、一つのエレメントとして考慮に入れなければ公正な判断はできないと思うのです。 それで、労働能力の著しく劣る心身障害者の場合には、最低賃金法による除外の許可を受けて能力に応じた賃金を支払うことも適法とされていると思うのです。まずこの点について労働省の見解を伺いたい。
○小田切説明員 お答えいたします。 現行の最低賃金法におきましては、その第八条に、先生御指摘のように、都道府県労働基準局長による個別的許可を要件といたしまして、最低賃金の適用を除外し得る労働者が限定的に幾つか挙げられておりますが、心身の障害により著しく労働能力が低い者につきましては、そのような最低賃金は適用除外し得る者に挙げられております。
○曽祢分科員 したがいまして、労働能力に応じて個々の場合をケース・バイ・ケースに見て賃金が決定せられる、これは私は決して違法だとは思わないのです。ただ、ラフな分け方で健常者はAクラス、身障者はBクラス、精薄者はCクラス、そんな分け方をしたならば、これは基本精神に反すると思うのです。少なくともそういう出演者は、公平な立場のNHKの司会者は別として、ルポライター、それから労働組合の委員長、これは身障者の方ですが、労働組合の書記長、いずれも一つの立場に立って、この特定の企業内における賃金の差別、だからこれがけしからぬということの一方的告発に終わっているのですけれども、私は、それは少しラフな議論であって、会社側の意見も聞いてみましたが、身障者、精薄者は別の賃金体系による支払いでなくて、全部の従業員を一人一人作業別に能力をはかって、そのデータといいますか、比例によって賃金の総額を個々に決めている。こういうことは、心身障害者及び健常者及び精薄者を一緒に使っているというような、一種の任意ではあるけれども、一つの福祉的な場合においては、私はそれ自体非難するに当たらないと思うのですが、労働省の見解を伺いたい。
○小田切説明員 賃金は、仕事の性質、その仕事をする方の能率に応じて決められていることは、一般的なことだと考えております。法律上も、賃金の差別につきましては、限定的な人種とか信条とか社会的身分とかによって差別取り扱いすることは禁止されておりますけれども、それ以外につきましては、法律の禁止規定はございません。
○曽祢分科員 次に、心身障害者の雇用について、特に身体障害者の雇用促進法につきましては、実は政府の決定及び国会の法律等もありますが、実は大企業の方がその雇用を渋っているのではないか、こういう傾向がございます。この身体障害者の雇用促進に関する現状、特に大企業、NHKも大企業だと思いますが、大企業の身体障害者に対する雇用の実情がどうなっておるか、私はそれこそ問題にし、非難をすべきものじゃないかと思うのですが、これも労働省の見解を伺います。
○小田切説明員 ただいまの御質問の事項は、直接私の所管ではございませんが、私どもの承知している限りにおきましては、身体障害者の雇用の程度は、先生御指摘のように、中小企業の方で比較的法定の雇用率が達成されるような状況でございますが、大企業の方はまだまだそこまでいっていないというふうに私どもは承知しております。
○曽祢分科員 問題の小企業の場合には五十二年二月の現在で、お手元にもお配りしておりますが、健常者が六十八名、身障者が四十二名、精薄者が八十名ですね。これは全くプライベートの福祉施設といっても差し支えないような特殊なものですね。むしろその意味ではほめてやってもいいのじゃないかと私は思うのですね、任意にこういうことをやっているのは。それがこの番組においては、全く悪者に演出することがこの番組の目的でないことはわかっていますけれども、経営者側の主張を一つも入れないで、一方的の攻撃だけに終わっている。これは私はどう考えても悪いことではないかと思うのです。郵政大臣のこの問題に関する政治家としての御見解を伺います。
○小宮山国務大臣 大変むずかしい御質問でございます。放送法第三条がございます。これは番組編成等について、われわれが干渉できないという問題がございますし、実態をいま見ておりますと、数字の上では私も承知いたしておりますけれども、今後この問題については、事実、名誉棄損あるいはNHKとの係争問題がございますので、私としては論評を差し控えさせていただきたいと思っております。
○曽祢分科員 論評ではないのですよ。こういうことでいいかということです。また後でもう一遍さらに御決意を伺うつもりでございますが、一応進めます。 放送法第四十四条によれば、放送というものは「政治的に公平であること」「報道は事実をまげないですること」。特に本件に非常に関係が深いと思いますのは、「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」、これを規定されているわけですね。個々の問題についての監督権は別として、この放送が果たしてこの精神に合致しているか。全く反しているのですね。全く一方的のあれじゃございませんか。 その点は、先ほど申しましたようにこの放送は、司会者は別として、出演者のうちのルポライター、身障者の方、労組の役員、これは全く一方的の攻撃一本のプログラムで終わっている。これは公正を欠き、政治的に中立でなく、そうして報道の仕方としてはまことにへんぱである、問題がある。しかも現に係争中なんです。ボーナス闘争は二年前に一応終わったけれども、さっき申し上げたように、地労委に係争中の事件について、これは番組編成者としては大きな失態だと思うのです。精神は何も一方的にあれするつもりじゃなかっただろうけれども、実際上は、一方的のいわゆる相当激しい、言葉は悪いかもしれませんが、いわゆる新左翼的なような感じのする一方的な攻撃にさらして、そうして全く雇用者の主張を出すことはない。しかも雇用者の名を具体的に実名で出しているのですから、この編成がどう考えても、公正な編成で放送法の趣旨に合っているとは言えないと思うのです。いかがですか。
○小宮山国務大臣 いま先生のおっしゃる、放送法第四十四条第三項の「政治的に公平」でなければならない、かつ放送法の第一条の「放送の不偏不党」ということであります。そういう意味で、現時点の問題で係争中であるものを論評するのは大変問題点を残すことが多いであろうと思います。しかし私は、教育テレビで放映された問題について、「理想と現実」という問題について見ております。かつその会社の経営者とNHKとの話し合い、かつ調査をしている段階でありますので、日本放送協会が放送法を厳守するのは当然である。特に第一条、第四十四条というものは大変重要な問題である、そういうふうに考えております。そういうことでございますので御了承いただきたい。 ただ、念のために、最初先生が御指摘になりました日本放送協会の出席については、これは私たちの省に関係することではございませんので、院内また予算委員会そのものの問題でございますので、御了承いただきたいと思います。
○曽祢分科員 ぜひひとつ皆さんにもう一遍お考え願いたいのは、放送の番組の編集が単に放送法の精神に反しているというだけでなくて、この放送が学校向け教育番組であるというところに私は非常に重点を置いて考えているのです。 その意味で、以上申し上げたように、どう考えても放送法の精神に反するような取材の仕方、あるいはプログラムの進め方、それは決して一方的な立場に立って編集したのじゃない——結果から論じなければならない。これは、正確でない、偏向あるいは歪曲されているような形で、一工場内の身体障害者、心身障害者に対する賃金、待遇上の違いを差別と伝え、そうしてわが国においては憲法二十五条の理想と現実の相違があるということを、中学三年生向けにこの番組で、この内容で伝えるということは、この番組が、政治番組とかあるいは社会番組でない、中学生向けの教育番組であればあるほど、これは私は看過できないと思うわけでございます。そういう意味ではこの番組は完全な失敗である、こういうことは続けさせてはならない、強く反省を求めなければならないと思うのでございますが、この点に関しては、教育に関する担当者である文部省の、ここのところは大臣に来ていただかなければならない問題ですけれども、文部省の見解、また労働省の見解を伺いたいと思います。
○白井説明員 放送の利用につきましては、学習指導要領に基づきまして、学校の教育計画に基づいて、その学校もしくは教師の判断によって使用することになっております。したがいまして、今回の内容につきましての意見は差し控えたいと思いますけれども、その内容がどうであるかということについては、その教師の判断で使用するということになっております。
○小田切説明員 具体的な放送の中身については、私ども承知しておりませんので申し上げられないと思いますが、いずれにしましても、身体障害者の雇用の問題、非常に重要な問題でございまして、あらゆる分野で雇用促進のために御努力いただければありがたいというふうに考えております。
○曽祢分科員 文部省の係官のあれは、悪いけれども全然答弁になっていないですよ。この点は文教委員会でも取り上げるつもりではございますが、そんな教師が判断するだろうじゃなくて、教師が判断するけれども、教育番組として文部省の見地から見て適当であるかないか、そのぐらいの判断もしないんだったら、文部省なんかなくてもいいわけです。総合的判断で適当でないと思ったならば、郵政省なり、あるいは閣議なり、あるいは国会なりで、放送局に対するいろいろアドバイスなり指導するのはあたりまえですよ。そういう不適当な番組がどんどん行って、先生が判断するだろうだけで済む問題じゃない。それだったら、学校の教科書、なぜ検定制度にしているのか、わけがわからぬのと同じことになる。だから、個々の番組を文部省が教育番組だから全部検閲してと、そんなばかなことはだれも言っていない。具体的にこういう事例があったときに、それが適当であるかないかを判断しない文部大臣だったら、大臣の必要はない。文部省に帰って文部最高当局の意見を聞いてみなさい。そんなの答弁になっていない。 郵政大臣、時間が来ましたからお願いですけれども、こういうこれは一つの例ですね。それを拡大して、NHKの教育番組の中で特にいいことをやっていると思いますね、社会教育。ぼくらも本当に、そう言っちゃ悪いけれども、日本の放送、放映が余りたくさんあり過ぎて、中にはわれわれから見て、まゆをひそめるようなのもありますから、当然にNHKのことであるから、番組の編成について十分にしっかりした態度で臨んで、特に教育番組というのは私は非常に注目している。非常にいい番組がある。ただ、NHKがやったことなら何でもいいということではない。失敗もあるし駄作もある。これなんかは完全な失敗ですね。常識のある人が見て、こういうものをたとい先生にでも見せたくない。もし先生の御判断でこれを中学生三年に教えるとしたら、それは間違った日本のイメージを与えることになる。そういうことで、悪いものは悪いとはっきりした判断を下し、そうしてそのルートを通じて勧告することが当然だと思う。 もし必要があれば、郵政大臣の御決断のもとに、少なくとも文部大臣、労働大臣、あるいは厚生大臣も加えたらいいかと思うのですね、非常に福祉の面にかかわったことですから。少なくとも三大臣、四大臣の中でこの問題を取り上げていただいて、こういう問題に対する政府の態度というものをひとつ協議していただいて、そうしてこの次の機会に、私は逓信委員会にも場合によったら出席させていただいて、あるいは文教委員会において御出席願うかもしれません。その機会に郵政大臣からの結果をひとつ伺いたいと思いますけれども、そういったような検討をしていただく御用意があるかないかを伺いたいと思います。
○小宮山国務大臣 放送法の問題もこれありますけれども、確かに私は、誤っておったならば直すのが本当であろう、そういう常識的な考え方でやはりやるべきだ。先生のおっしゃいますようにNHKの社会に与えている影響というものは大変大きなものがあり、かつ大変長い歴史、またそれが日本の教育に与えた影響というものも大きい。しかし、その中でも悪いものもある、いいものもある、そういうことだろうと思います。 しかし、それが誤って、かつ憲法上十一条あるいは二十五条、二十六条の基本的人権等を侵害し、あるいは放送法第四十四条あるいは第一条に抵触するようなことは絶対排除しなければいけないと考えておりますし、問題があれば、文部大臣あるいは労働大臣、厚生大臣とも話をしてもよろしゅうございますので、私自身、日本放送協会といま訴訟が起きている、まだ調査をしている段階でありますが、多分いま文部省、労働省の方々は上司に伝え、それについての調査等も協力していただけるものと信じておりますので、その調査結果を見て各大臣とも話し合いたいと考えております。
○曽祢分科員 よろしくお願いいたします。 これで終わります。
○宮崎主査代理 これにて曽祢益君の質疑は終了いたしました。 この際、暫時休憩いたします。 午後零時四十八分休憩 ————◇————— 午後二時三十五分開議
○稻村主査 休憩前に引き続き会議を開きます。 郵政省所管について質疑を続行いたします。中村重光君。
○中村(重)分科員 郵政大臣とはお互いに商工委員会に所属をして、エネルギー問題に大臣は非常に造詣が深い方で、豊富な見識を持っておられるわけであります。 そこで、クリーンエネルギーの問題に力を入れていかなければならない。ところが、クリーンエネルギーの開発も、大型化するとバランスが崩れますね。いろいろな公害、あるいはその他のいろいろな弊害が生じてまいります。 そこで、政府はいま省資源ということを盛んに言っているのですが、身をもってこれを示すとか、省資源というものに政府が本気に取り組んでいるんだということを知らしめるために、PRも含めて、全国の各郵便局の屋上に天然のいわゆる太陽熱の利用の設備をやるということがあるのです。単なる思いつきじゃなくて、これはぜひやらなければならぬ問題だと私は思うのです。その点、大臣の見解はどうか。
○小宮山国務大臣 中村先生は大変エネルギー関係についても造詣が深く、中村委員会なんて言われて、私らもずいぶん下で働かされた経験がございます。そういう権威ある先生の前でこういうことを申し上げるのは大変あれでございますけれども、クリーンエネルギーというのは日本でも開発が急がれている。しかし、いまおっしゃいましたのは、多分冷暖房、特に暖房あるいは給水に、郵政省は省エネルギー政策の一環としてクリーンエネルギーを使わぬかということでございます。 省エネルギーという言葉は、私が日本で一番最初に使ったと思います。通産政務次官のときに使った。郵政大臣としても、これはそういう意味でも省エネルギーをぜひやらなければならないと思います。まだ事務当局とも話をしていませんけれども、先生のせっかくの仰せでございますので、プロジェクトチームをつくって、それを今後どのように使ったらいいか、また省エネルギー対策の一環として、クリーンエネルギーの使用方法についても検討したい。そういう意味で、プロジェクトチームをつくることで今後進めさせていただきたい。大変いいお考えを示していただきましたことを感謝申し上げます。
○中村(重)分科員 非常に前向きなお答えのような気がするのですが、ぜひ郵政省はひとつ先鞭をつけてやる。それに右へならえして、各省もそういうことが必要であろうと思うものでありますから、ぜひ実現を期待したいと思います。 それから、けさのテレビを私、見ておりますと、公定歩合の引き下げに連動して預貯金の金利引き下げというものが課題になっておる。郵便貯金の場合も、定期貯金には手をつけないけれども、普通貯金は引き下げをするというようなことが報道されたわけです。また、郵政省の石井次官の考え方として伝えられていることでも、これはまだ引き下げが決まったということを言っているわけじゃないのですが、これは、大した影響というものは、個人預貯金というのが九九・二%あるんで余り影響はないといったようなことを言って、これを受け入れるようなふうな態度のように考えられるわけですが、大臣としては、そうした伝えられておることに対して、どうお考えになっていらっしゃるか。この点について伺いたいと思います。
○小宮山国務大臣 現時点では、そのようなことを考えておりませんし、郵政省といたしましては、郵便貯金法第十二条の第二項の趣旨を尊重して、国民大衆の利益につながるようなことで、今後とも郵便貯金の利率については考えていきたいと思います。 先生がいまお読みになりました、時事ファックスだと思いますけれども、それは私自身よく存じませんけれども、いま先生がお読みになったことについては、正確に伝えてないように私は思っております。
○中村(重)分科員 まだはっきりしたことではないということなんですけれども、私は、そうした郵便貯金の預金金利を引き下げろということが郵政省に積極的に働きかけられることは、避けられないと思う。それに対して、どういう態度で臨もうとお考えになっていらっしゃるかということを聞いておきたい。
○小宮山国務大臣 先ほど申し上げましたように、もう先生御承知のとおり、利率については、一般金融機関は臨時金利調整法という法律で、大蔵省の告示と日銀のガイドラインによって決定するのであって、わが省、郵政省におきましての郵便貯金の利率の決定については、十二条第三項の郵政審議会にかけるという規定によって、その利率の変更についてはおのずから手続的に違っております。そういう意味で私は、十二条第二項の国民大衆の利益ということと、かつ第十二条二項の後段に書いてあります問題についてもあわせ考え、今後自分自身は考えていきたいと思っておるのであります。
○中村(重)分科員 手続の点は、いまお答えのとおりであります。問題は、郵政大臣がこの連動に対して、これを受け入れるという態度で臨むのか、拒否する態度で臨むのかということが重要な点になる、そう思うので、手続の点について、いまあなたがお答えになったことを全く無視するものではないんだけれども、やはり郵便貯金というのは零細な所得でもって、いわゆる低所得者層というのが非常に多いわけだ。これを保護するという態度というものがなければならないし、インフレ下におけるところの、そのわずかな預貯金であっても目減りをしている。そういうために、郵便貯金者を保護するというようなことは、私は今日の政治課題であるというふうに思っているわけなんで、だからして、郵政大臣の態度というものが、これをどうするかということが決まってくる上に非常に大きな影響を与えるであろうというふうに思うので、あなたの、これは普通預金——定期預金は言うまでもなく、これをひとつ拒否していく、抵抗するという態度をとってもらいたいということで申し上げているわけなんです。
○小宮山国務大臣 手続論のことを申し上げますと、また先生に言われるかもしれませんけれども、一般金融機関の預金の利率についても配慮しなければならないということでありますので、その利率というのは、預かる利率は高く貸し付ける利率は安い方が一番よろしいと思います。しかし、利率というものは、金利というものは、やはり経済全体を考えてどう配慮するかという問題が含まれております。そういうことで、現時点では考えていないと申し上げる以外ございません。
○中村(重)分科員 ですから、考えていないなら、考えていないんだから、そういう働きかけがあっても、これを拒否するという強い態度で臨めばいいということを要請をしておきたいと思います。 それから、貯金局のオンライン化によるところの統廃合、このことはもうずいぶん前から言われているんですが、現在どういったような考え方を持っておられるのか、その点を一応伺っておきたいと思います。
○小宮山国務大臣 オンラインには二通りございまして、簡保と郵貯のオンラインがございます。 簡保については、すでに二月の二十四日に、東京の簡保で四局ほどテストケースとしてスタートいたしました。これは超大型コンピューターを使いまして新しいオンラインシステム、郵政省にとりましては、事務の能率化ということで、明治以来これが三度目の大きな事務の合理化の一つであります。しかし、郵貯のオンライン化については、五十三年から六十年までに全国をすべてやりたいと考えております。現時点では、ソフトその他端末機等の問題について鋭意研究開発をいたしておるところであります。
○中村(重)分科員 研究開発をやっているということだが、非常に各貯金局で働いている職員は不安を持っているんですね。かつて国策であるということで分散化されて、まあ行きたくはなかったけれども、これは国策だというのでどんどん配転をさせられたわけなんです。また今度は国策だといって統廃合する。転勤をしなければならない、あるいはその数が少なくなるわけだから、当然合理化に踏み切るというようなことだって起こってくるだろう。そういう国策だ、国策だといって、今度は分散するんだというのでそれ配転、また国策だといって、今度は集約化だからといって転勤をさせられたり、首切られたり、そんな不安定な状態の中に職員を置くということは避けなければならぬ。 だから、いま研究開発の段階であると言うけれども、いま伝えられている、職員が大きな不安を持っている統廃合というものを具体的にどう考えているのかということ。計画はどうなのか。
○小山説明員 先生のおっしゃいますように、いわゆる地方貯金局というものに対する考え方は、いろんな要素があろうかと思います。 一つは、先生おっしゃいましたような従業員というものに対する影響の問題。それからそのほかの要素といたしましては、やはり経営上の効率という問題。それから利用者に対するサービスがどうかということ。そういう要素を総合的に勘案して、初めてどうするかということの結論が出るものであろうと思っておりますが、現在具体的にオンライン化計画の過程におきまして、どのような形をとることがこれらの要素を総合的に勘案した上に最もよい形であるかということについては、まだ結論は出ておりません。十分慎重にこれから検討していかなければならない問題だと思っております。
○中村(重)分科員 五十三年から六十年までにということの計画でもって目下研究開発の段階であるというが、いつまでは絶対にやらないんだという方針は決まっているんじゃありませんか。大臣、どうですか。
○小山説明員 総合的な、全国的な計画というものができてからやるべきか、あるいは地域的なそれぞれのゾーンについて、これも一度に、一年に全部オンライン化するわけではございませんので、その地域地域について順次考えていくかということにつきまして、まだ検討している最中でございまして、いつまではといいますと、要するに全国的な観点からいきますと、五十三年の開始までは、そういうことはないということになります。
○中村(重)分科員 五十三年と言えば来年でしょう。そうですね。来年まではやらないが、再来年、五十四年からはこれを部分的にやることもあり得る、こういうことになるのですか。
○小山説明員 それまでに、これからの地方貯金局のあり方というものを結論を出したいと思っております。
○中村(重)分科員 結論を出す、結論を出すが、直ちに統廃合に着手する、こういうことではないんですね。それからまた、いろいろな研究、まあ、その研究をやって結論を出すんだろうけれども、建物の設備なんかの関係もありましょうし、すぐに実行できるものじゃない。その間には相当な期間が必要になってくる、そういうことになりますか。
○小山説明員 テーブルプランとしての結論と、実際にそれをどうするかという間には、当然タイムラグというものがあろうと思っております。
○中村(重)分科員 そうすると、先ほど大臣が言った五十三年から六十年までということは、テーブルプランとしてのいわゆる六十年までというように理解してよろしいですか。それをはっきりしてもらえばいいんです。
○小宮山国務大臣 五十三年から六十年までの間にオンラインサービスをしたいということではあります。しかし、じゃ一挙にできるのかというと、もう先生はコンピューターの権威者であるわけですから、私が申し上げるのは釈迦に説法でございますけれども、コンピューターというのは経験がなければいけません。いわゆる経験とソフトの積み重ねがコンピューターシステムの発展に寄与し、これがやはり預金者のサービスに務めるわけでありますから、そういう意味でも、少なくとも五十三年実施と言いますけれども、私は、その五十三年というのは実験段階であろう。その間にデスクプランとしての計画その他をしなければいけない。ですから、いま簡保でやっております本当に実験的なものが五十三年にスタートをするという意味であります。
○中村(重)分科員 何しろ全国に二万の郵便局があるのですから、オンライン化するということが、果たしておっしゃるような、経営の効率化というようなところへ、あるいは預金者へのサービスということにつながってくるのかどうかということには、私は疑問がある。いろいろな複雑な面がありますからね。だから、先ほど私が申し上げたように、従業員の立場というものもお考えにならなければ、国策だ、国策だと言って、国が思うように何でもいくのだというようにやることは、これは十分考慮しなければならぬと思うのですね。だからそうした労使の話し合いということも必要だと思います。組合等とも十分話し合いをして、円滑にこの問題の解決をしてもらいたいということを要望しておきたいと思います。大臣、この点はどうですか。
○小宮山国務大臣 私たち、統廃合、あるいは郵便局の中で電話の自動化など行われた場合には、職員の配置というものも、組合と、あるいは個人とも接触して行われてまいりました。また簡保のオンラインにおいても、二月の二十四日実施についても、長きにわたって組合との折衝が行われてきたのが実情でございます。そういう意味でも私は、郵貯のオンライン化についても同様なことであると思いますので、その辺、今後とも組合側ともやはり話をしなければいけないと思っております。
○中村(重)分科員 それから全国の特定局の問題なんです。 私は、特定局をよく回るので、事情もよく知っているのですが、少なくとももう特定局というものが、いまのようないわゆる特定局というような形態であってよろしいのか。もっといわゆる普通局というように、いまは積極的に進めていくということでなくてはいけないのじゃないか。特定局ということになってくると、形式的には別として、実質的には局長が人事を掌握して、自分の子供だとか、自分の家族とか、きょうだいとか、親戚とかといったようなものを局長が採用する。そうしてそういう者の転勤なんていうようなものも、局長の意思によって抑えられる。それでは、少なくとも政府機関の地方の窓口だということにはなっていないような感じがするのですね。全く個人経営みたいな印象を与える。いわゆる局長の身内と他人、そういうことでは、あの小さい局ですから、これはいわゆる人脈の関係で職場環境というものも非常に暗い。これではやはり能率だって上がらないということになるのですね。 特定局のあり方というものは再検討する必要があるのじゃないかというように思うのだが、余り希望を厳しく言わないで、積極的に普通局に進めていくということが必要ではないかというように思うのだけれども、大臣、どうですか。
○小宮山国務大臣 先生もう御承知のとおり、特定局というのは明治四年からできて、その後三等郵便局というような形でできております。現実に全逓の保坂書記長なども特定郵便局の出身であって、二万二千のうち一万七千が特定郵便局であります。その経済的な、また社会的な日本の発展に寄与した貢献度というものは、大変に評価すべきものであって、私はその合理化その他については協力はいたしますけれども、しかし、それをぱっとなくしてどうするのだということになりますと、これは大変な問題で、やはり郵便局がエプロンがけ、げた履きで行けるという庶民性の唯一の機関であるという意味では、私は評価すべきものである。そういう意味では、私は今後存続すべきものであろうと思っておりますし、また、その特定郵便局長の任用に当たりましては、親戚がぱっとなるなんというようなことはないのであって、そういうようなことではなくて、やはり業務実績とか面接等による人物の評価等を参酌して管理能力なども見るのであります。これは私の選挙区のことを言って大変恐縮ですけれども、女性の特定郵便局長がおりまして、私は大変すばらしい人事だと思っておるのであります。
○中村(重)分科員 私は特定郵便局そのものをやめろと言っているのじゃないのですよ。これをやめたのでは、いまあなたが言うように、エプロンがけ、げた履きで行くというようなことにならないのです。そうではない。特定局というのは政府機関であるけれども、実際は局長個人の経営のような形になっているところに問題がある。局長そのもののことを言っているのじゃなくて、局長そのものも問題がいろいろあるのだけれども、特定局にその局長の家族であるとか親戚であるとかという者を採用する。そういう者の転勤といったようなものは、局長の意思によってできるだけ抑えていくというようなことが、職場環境というものを明るくしない、非常に暗くしているという面が事実上あるので、そのことを私は指摘をしている。そういったような職場環境を明るくして、そして郵政事業の効率化を図っていくためにはどうしたらよろしいのか、問題点はどこだといったようなことを十分考えて適切に対処してほしいということで申し上げているわけですから、そのつもりで後でお答えをもう一度いただきたい。 それから、時間の関係がありますから、一点、伺っておきたいのだけれども、ストライキ参加者に対する昇任、昇格の問題。 これはかつて郵政省と全逓信労働組合との間に、人事政策、労務政策ということで合意事項ができているというように思うのだけれども、ストライキ参加者の昇任、昇格ということに対して差別をやっている、そういうことが労使の関係を非常に険悪なものにしていく、職場を暗くするというようなこと、そして不必要な紛争が起こってきているということが事実なんです。 それから、いま組合が二つあって、いわゆる全逓信と全郵政ですが、どちらかというと管理者側が全郵政の側にどうしても偏っていくというような、労労の間に管理者が介入をしていくというような姿が事実上あるわけなんで、これはけしからぬことだと私は思う。そういうことはやってはいけないという考え方で申し上げている。だから、ストライキ参加というゆえをもって、昇任、昇格というような人事差別をやるべきではないという考え方とあわせて、小宮山郵政大臣の新しい感覚でお答えをいただきたい。
○小宮山国務大臣 ストライキに参加して処分を受けた職員の昇給とか昇任というものはどうなっているのかという御質問ですけれども、私はまず労使関係というものは人間関係だと思うのです。ですから、先生のおっしゃいますように、人間対人間というものに組合を向け——あるいはイデオロギーを超えた人間関係であるべきだと考えております。ですから、そういう意味では、私は郵政省の長として、やはり明るい環境づくりということは一番重要なことだろうと考えておりますし、そういう方向でやっていきたい。 それで、今後の昇任、昇給とかというようなことについては、私は、まずその問題は、処分その他のことは、法律違反を起こせばやはり大変な問題ですから、そういうものが検案されることは事実ですけれども、勤務状況がよかったり、大変すばらしい管理能力、あるいは事務能力等々を持っておる人たちの昇給、昇任を阻むものではない。ぜひストライキなどをやらないでいただきたいのですけれども、事実やったときに、そういうものが少しでも緩和されるようなことで考えていきたいとは思っております。 そういうようなことで私も考えておりますし、いま全郵政の話が出ましたけれども、私は、全逓であろうと全郵政であろうと、組合員でない者であろうと、そんなことではなくて、やはり人間対人間として、国民の一人として、また郵政省の職員の一人として、やはり全体に奉仕する者の一人である、郵政省というのは国民に奉仕するものであるという認識の上で、全職員が業務に励んでいただくことを心から望んでおるのであります。
○中村(重)分科員 時間がないからやめます。
○稻村主査 これにて中村重光君の質疑は終了いたしました。 次に、後藤茂君。
○後藤分科員 大変時間が短いので、たくさんお聞きをいたしたいわけでございますけれども、一点、切手の政策を中心にいたしまして、大臣並びに郵務局長に御質問を申し上げたいと思うわけでございます。 まず最初に、大臣は切手に御趣味を持っておられますかどうか、お伺いをしたいと思います。 〔稻村主査退席、宮崎主査代理着席〕
○小宮山国務大臣 かつては持っておりました。しかし、いま子供が一生懸命集めております。ホビーとしても大変楽しいものであると思います。
○後藤分科員 そのことは別に本題ではないわけですけれども、せっかく郵政大臣になられたわけでございますので、ぜひひとつ切手については愛情を持って行政を進めていただきたいということを、最初にまず申し上げておきたいと思います。 そこで、お伺いしたいわけでございますけれども、大臣も新聞で御承知かと思いますけれども、最近二、三の新聞で、切手の神話が崩壊をした、このような大変センセーショナルな記事が出ておりました。これはいままで切手というのは、買っておいて一定の時期が参りますと、これを切手商なりあるいは趣味の仲間の方々に売れば大変高く売れる、こういうような一つの幻想を持っていたのではないだろうか。これが新聞等の報道を見ましても、最近の不況と、さらにまた郵便料金が昨年の一月に上がった、こういうことから、どうも切手を集めている人々が切手離れをしてきておる、こういうことも大きな原因になって、市況が暴落したのではなくて、私は大変正常な取引価格にはなってきているとは思うのですけれども、しかし、いままでのように、切手を買っておけばもうかるのではないかという——私もささやかな趣味でやっているのですけれども、よく趣味を聞かれまして、切手を集めていると言うと、もうかりますかと言われるのですよ。そのたびに弁明をするわけではないのですけれども、切手の趣味というものは別にもうけるためにやっているのじゃないのだということをよく申し上げるのですが、今度の買っておけばもうかるという神話が崩れていったということは、私はこれからの切手発行政策の上にも影響を与えていくのじゃないだろうかと思うのです。 郵政省は、額面どおり切手を売っているので、別に市況に合わせて五十円のものを百円で売るとかということをしているわけではない。それが売られた先でどのような取引になろうと、安く買われようと高く売られようと、それはあずかり知らないところであるというわけにはまいらないのじゃないだろうか。大変不況の問題がこれだけ大きな問題になっておりますけれども、切手発行政策の今後を考える上におきましても、このことは大変大きな影響を与えはしないか。 そういう意味で、この切手市況が暴落していくことが、これからの切手発行政策にどのような影響を持ち、また郵政省としては、これからはどういうようにお考えになっていくのか、基本的な考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 最近の新聞に出て、私も、ははあ、こういう商売があるのかなという認識を持ちました。実を言いますと、昔デパートなどで子供に買ってやった覚えがございます。しかし、それがつくられた価格かどうであるかということは知りませんけれども……。 その新聞発表された方は、中国の切手を一手に販売されているやに聞いております。そういうことを切手発行の中でわれわれは考えておくべきでない、ぼくは個人的にはそう思います。そんなことをしたんではいけないのであって、郵便切手の希少価値というのは、百年もの長い歴史の中での希少価値——私も郵政省へ来まして、何毛という切手、何文という切手、厘だと思いましたけれども、それを見まして、ははあ、こういうのが希少価値があるのだなと思いました。自分の経験で、切手を集めるということは楽しいことであります。しかし、私たちはそういうことを意識してやるのではなくて、一つの事業、あるいは国家的な行事等の場合には、今後ともそういう記念切手を出すべきだと私は考えておるのであります。
○後藤分科員 そういう考えでぜひ進めていただきたいと思うのですが、私はこの問題は、これからもいろいろな点で影響を与えてくるだろうと思います。 そこで、通常切手はこの際除きまして、特に記念切手について申し上げてみたいのですけれども、大臣は記念切手というのは何のために、何の理由づけをもって発行されているのか。また、これは数字を見ればわかるのですけれども、年間発行されております枚数に額面を掛ければ総額は出るわけですけれども、しかし、日本においてはほとんど使用されていかない。そういたしますと、これは純利益として大変多額の利益が上がってくると思うのですが、大体どのくらい利益が上がっているものか、お聞かせをいただきたい。これは郵務局長で結構です。
○廣瀬政府委員 利益という言葉が、果たして私どもとれるかどうか問題かと思いますが、ただいまの先生の御質問は、たとえば特殊切手を発行いたします場合に、実際に流通しないものがどの程度考えられるかという御質問とおとりしてよろしいかと思いますが、私ども現在予算で見込んでおります場合、総発行額の約四割くらいが退蔵されるというような歳入見積もりをいたしております。
○後藤分科員 それはちょっと郵務局長、少ないといいますか、多いというのか、私どもがお聞きしておるのでは、大体九割から九割五分くらいが使用されていないというように聞くわけなんです。いま四割とおっしゃられましたですけれども、その点に関連して御質問を申し上げてみたいのですが、その四割というのは、どのような調査で出てきているのか。私どもはほとんど特殊切手を使用しているのにお目にかからないのです。ほとんど死蔵、退蔵される。後での質問とも関連がございますので、そういうマーケットリサーチといいますか、こういう調査をなされたのか、その上に立っての四割なのかどうか、お聞きしたいと思います。
○廣瀬政府委員 私ども特殊切手の退蔵を正確に計算するのは大変なむずかしい作業でございまして、現在推定するのが非常に困難でございます。というのは、これは先生専門家でいらっしゃいますから、よくおわかりだと思いますけれども、発行されて実際に使用されるのが一体何年間に使用されるかという問題がございます。したがいまして、その間の全体について追跡調査をするのは非常にむずかしいことではないかというふうに考える次第でございます。 私どもの手元にございますものは、調査したのは相当古うございますけれども、三十四年の七月から八月にかけまして調査をした例はございます。これもきわめて一部の切手につきまして計算をしたものでございますが、そのときに四割という数字が出たわけでございます。 その後、予算を策定いたしますときに、大体そのくらいの傾向というものが引き続きあるものというような推定をいたしましてやっておるわけでございますが、ただ先生がおっしゃいますように、これを正確に、それでは九〇%なのか、六〇%なのかということを追跡調査することは、非常に困難があるのではないかというように考えております。
○後藤分科員 三十四年の部分的調査でしたら、あるいはまだ使用されている機会が多かったのではないかと思います。ところが、これは郵政省の姿勢にも関連をするわけです、また高度成長政策も影響をしておると思うのですけれども、だんだんと使わないで、もうかっていくように——郵政省はそんなことは指導していないとおっしゃると思いますけれども、全体の雰囲気が、切手を買っておけばもうかる、しかもそれは単片の一枚一枚を持っておったって、こんなものは二束三文である。シートできれいに退蔵しておけば、いずれそれが何倍にもはね返ってくるんだ。郵便貯金やあるいは最近問題になっております国債購入どころじゃなくて、大変な利益が上がるんだということが、ここ十年くらいの間にほぼつくられてしまっているわけですね。 そしてしかも、先ほど大臣は、子供さんが切手を集めておられるということをおっしゃいましたけれども、特に購入しておる半数以上は子供たちじゃないかと私は思うのです。その子供たちが一生懸命親にせがんで、子供たちは学校に行かなければなりませんから、学校へ行っている間にお父さんやお母さんが郵便局で並ぶ。きょう発売日だから、買っておいてもらわぬとすぐ売り切れる、そうすると高いのを買わなければならぬからと、こういうように言って買わされている。親も、一シート五百円前後なら、子供のためにといって買っているのではないだろうか。こういうようになってまいりまして、最近では、私が先ほど御指摘申し上げましたように、恐らく九割五分前後くらいは使用されていないのじゃないかというように思えてならない。これは外国から見ましても邪道だと思うのです。 大体切手というのは、もともと収集を楽しむというのは、使用された切手を封書からはがして、そうして楽しんでいくということが本来の姿だと思うのですけれども、それを、使用しないのを、しかもシートで集めていくということは、私は邪道だと思いますので、ぜひそれをなくすようにしてもらいたい。 そこで、一つの提案もあるわけなんですけれども、郵政省が新しい切手を発行される場合に、小学校と中学校に、切手に見本という加刷をいたしましてお配りになる。このことからも、いまの子供たちを非常に大きくその販路の対象にされているのではないか。もちろん報道機関にも見本は出されておりますから、それは新聞、テレビ等を通じて、何月何日どういう記念切手が出るということは報道されますけれども、何と言っても実物を学校の廊下に、今度こういうのが出てくるということで大変熱を入れておられるのは、ジュニア、つまり子供たちではないか。その子供たちに高い切手を買わせるような政策というものに対して、郵務局長、どのようにお考えになっておりますか。
○廣瀬政府委員 ただいま御指摘のように、私は健全な郵趣というのは、単片で収集することにあると思います。これは先生御指摘のとおりだと思います。ただ、最近そのように青少年がシートで買うという傾向があることもまた事実でございます。したがいまして、私ども小中学校等にそういった見本を出します場合も、これは単片で出しておるわけでございますし、そういった形で青少年の方々、いわゆるジュニアの方々にそういった健全な郵趣を持っていただくということが、私どもの心からの願いでございます。 そこで、実は私ども、いろいろな施策はやっておるわけでございます。たとえば新しく切手収集を始めるような層、青少年に対しまして、切手教室というようなものを全国的にいまやっております。そういう中で、本来切手の趣味というものは、そういった単片の収集にあるというようなことも強調するように、私どもは指導はいたしておるつもりでございます。 そういったことで、これからも、先生がいま御指摘になりましたような、いろいろなアドバイスを私どもとしてもいたしますけれども、全国的に健全な郵趣というものが青少年層に広がるように、さらに一段と努力してまいりたい、かように考えておるところでございます。
○後藤分科員 これは二月の二十八日の新聞の投書欄に、十一歳の小学生が、記念切手は二十円に、それから発行数もふやしてもらいたい、こういう投書を実はしているわけなんです。この中身で特に、「郵政省様。記念切手は、はがきのねだんと同じ二十円にして下さい。発行数を多くして二、三日間は自由に買えるようにしてほしいと思います。そして記念切手をつかうようにPRしてほしいと思います。」 いま郵務局長は、切手教室だとかPRについても考えていると言われましたけれども、全国のこういうジュニアの皆さん方は本当に、シートで買ってみたものの、どうしていいかわからない。そのうちに、ねらっておられます小学生、中学生が高校受験等になる。もうそれで離れる。しかも私、冒頭で申し上げましたように、これが高く売れると思って買わされておったのが、それもだめということになりますと、本来楽しむ、情操を豊かにしていくというところから出発していませんから、これが離れていく。そうしますと、記念切手等の発行の意図が崩れていってしまうという心配もございますので、特にこういうジュニアの皆さん方がこんなに心配をして新聞に投書等もしているわけです。 私、最近ので計算をしてみたのですけれども、一九七四年に発行されました記念、特殊切手は三十七枚出ているようです。その額面合計が八百三十五円。もし一枚だけを集めて楽しんでいくとすれば、八百三十五円だと、これは親の負担にいたしましても、子供の小遣いにいたしましても、それほどの出費ではないと思うのです。それが値上がりになりましてから、昨年度だと枚数が二十七枚に減っています。そして額面合計が千四百四十円になる。この千四百四十円も、大体百円余りですから、子供にとっても、それほど大きな負担ではないと思うのです。 問題は、これがシートで買わされるようになってきている。しかも地方なんかに行きますと、発売日に売り切れてしまう。だから、この子供たちが親にねだって、その日に朝早くから並んで買う。そうではなくて、外国でやっておりますように、一年と言わぬまでも、少なくとも半年ぐらいは、あるいは二、三カ月ぐらいは、いつ行っても買えるということと、それからシートで買わなくても済むような方向を重ねて言いたいわけです。もしこれをシートで買いますと、千四百四十円の額面だと、これが二十面シートや十面シートがあります。合計すると二万五千円前後になるということになりますと、これは切手だけに毎月平均して二千円ぐらい出していくということは、大変なことだと思うのです。 実は私は皆に手紙を出すときに、ずっとこういう切手を買っているわけです。私はシートで買っています。それは、特に今度は議員ですから、手紙なんかを出す機会が多いわけですから、たくさん買いますけれども、これは一九七二年の趣味週間の切手でございます。これは何も耳紙に題名が書いてないのです。ところが、これを見ると、よくわかるのですけれども、これは去年出された趣味週間の、こちらは七五年、おととし出たやつで、片一方は「切手趣味週間 彦根屏風」というのがついている。片方はついていません。こうなりますと、どうでしょうか、やはりこちらの方が、つまり題名のついた、これを崩したくないという心理が働いてくるのです。これでもそうです。これは「第三十一回国民体育大会記念」、これがついています。「国宝シリーズ」もこうです。こういうようについてないのとついているのと。最近は全部ついていますね。 郵務局長、どうでしょうか。やはりシートで買うんじゃないんだ、単片で楽しむんだと言いながら、どうも買う者にとっては、こう見ますと、こういう題名のついている方を買いたくなる、こういう心理をあおっていはしないだろうか。 それからまた、中央郵便局の普及課ですか、あそこなんかでも、シートでなければ売らないわけです。これはもちろん単片の申し込みなんかがあったら、手数がかかってかなわぬと言いますけれども、年間三百数十億円の売り上げを出す切手に対して、しかもみんなが喜んで購入をし、それを通信に使うというためには、私はそういう手数をいとってはいかぬのじゃないだろうか、このように実は考えるのですけれども、いかがでしょうか。
○廣瀬政府委員 その題名のついた切手が何年からでしたか、私、その経緯は余り詳しく存じません。題名があるからシートで買わなければならないということも、私は直接のつながりはないかという感じはいたしております。 それから、中郵の普及課でやっております仕事は、いま大変多忙をきわめておりまして、現在のシートの予約だけでも、定員以外に臨時に職員を雇って作業しなければならないというような状態でございますので、単片の作業を、先生はしてもいいのではないかというようなお話でございますけれども、郵政事業全体として経営をしてまいります場合に、人件費のウエートが非常に高い公企業でございますが、そういう中で、私どもは合理的な人員配置というようなこともあわせて考えていかなければなりません。 そういうような全体の収支の配慮というようなことも考えてみますと、現在のようなやり方というのが手続上も合理的ではないだろうかというような感じでやっておるわけでございます。
○後藤分科員 それがどうもしゃくし定規な答弁でございまして、確かに、特殊、記念切手だけが特別会計で、これだけで人員も確保してどうしろということを申し上げているのではないわけです。ただ、切手は郵政事業の中でも大きな収入にもなるわけです。各国とも大変熱を入れるのです。切手というのは、文化大使だとか使節だとかいうようなことまで言われておりますけれども、フランスの切手を見ましても、あるいはイギリス、オーストリア、スイスやイタリアの切手を見ましても、金はどうかといたしましても、大変情熱を傾けて、そしてその国の関心を高めていく、こういう切手発行政策を持っている。ところが日本の切手は、印刷技術も非常にすぐれているにもかかわらず、また、そういう技芸の点におきましても、大変りっぱな技芸能力を持っておられる方々がいらっしゃるのに、外国人の収友と話をしてみますと、このように、浮世絵だとか、あるいは画家の描いたのを切手にしたとか、あるいは、びょうぶにかいてあるのをしたとかいうものは大変喜ばれます。しかし、記念切手は非常に安易なデザイン、そしてやっつけのように思えてならない。ただ、東洋の漢字がついているわけですから、その一つの国の切手としての異国情緒で買っているということでは、これまた大変さびしいんではないか。だから、もっと小さな芸術品として、世界に誇れる切手として出していただきたいと思います。 そのためには、いまのように、ただその人々に——給料を倍にするとかいうことはもちろんできないでしょう。もっときめ細かく、切手発行のための、あるいは切手作製のための環境について思いやりのある配慮をぜひしていただきたいと思うわけでございます。 大変時間がないので、ぜひ逓信委員会でゆっくりこういった問題について御意見も聞かしていただきたいと思うのですけれども、ただ、一つ郵務局長にお願いしたいのは、すぐに窓口でなくなってしまわないように、先ほど申しましたが、一年とは言いませんけれども、いつ行っても欲しい切手が手に入るような手だてだけは、ぜひやっていただきたいと思います。 それから、シートで買ってみても意味がないんだということを、常に機会あるごとにやっていただきたい。この点ひとつぜひお約束いただきたいと思うのですけれども。
○廣瀬政府委員 前段の、いつ郵便局に行っても特殊切手があるというのは大変むずかしいことではなかろうかと思います。と申しますのは、これは切手の作業と申しますものは、窓口だけではございませんで、調製をいたします能力の問題、それから配給、発送、郵便局における保管、窓口への払い出しというような非常に複雑な手数がかかる仕事でございますので、非常に長い期間置いておきますと、そういった面での人手というのは相当大きなものになりはしないかということでございます。 現在は、当日全部売れるということではございませんで、若干、残が出ております。そういうことで、ただいま全体の需給というものは一応考えてやっておるつもりでございますけれども、そういうようなことで、いつでも郵便局が持っているということは、なかなか物理的に困難な作業になるのではないだろうかという感じがいたします。 それから、後段の先生御指摘の、シート買いをできるだけなくする、これはまことに私もそう思っておるところでございまして、先ほど先生御指摘のございましたように、一応いい質の切手を発行することによって、単片で意味があるというようなものを発行することに力を尽くしていきまして、同時にまた一般的にも、シート買いが意味を持たない、単片の収集が本来の郵趣として正しいものであるということについてPRするように最大の努力をしてまいりたい、かように考えます。
○後藤分科員 それにつけ加えまして、ぜひ手紙に張って使うように、死蔵させないように、これは郵政省としては、なるべく使ってもらわない方がいいと思いますけれども、ぜひひとつ使うように御指導いただきたい。 そこで、時間が参りましたので、これは最後に大臣に申し上げたいわけですけれども、昨日の日経の夕刊に、福田総理が訪米されますが、「首相訪米頭悩ます贈り物」というのが出ておったのを御存じかと思いますけれども、フォード大統領のときに、外国からのいろんなおみやげは五十ドル以下にする、それ以上のものは国庫没収だというようなことが決められて、さて一万五千円以下では何があるかということで、園田官房長官大変頭を痛めて、「さすがの知恵者も「ウーン」」というような見出しが出ているわけです。 私が冒頭に、切手に愛情を持ってこれからの行政を進めていただきたいということを申し上げたのは、こういうおみやげといいますかね、これなんか私は、大変切手はいいと思うのです。ちょっと計算してみたのです。一九六六年にNIPPONというローマ字を印面に書かなければならないということになりました。その一九六六年以後、通常切手、記念切手をこう計算してみますと四百十一枚。あるいは若干ずれがあるかわかりません、さっと計算したものですから。四百十一枚あるのです。その額面トータルが一万四千五百六十五円なんです。ちょうど、ぴったりじゃないかと私は思ったわけですけれども、これにアルバムでもっければ、ちょうど一万五千円くらいになる。先ほども申しましたように、切手というのは黙って大変な文化使節としての役割りを果たしているわけですから、こういうことも、園田官房長官、大変頭を痛めておられるようですから、ぜひひとつ大臣、御進言をいただきたいと思います。 それと同時に、一つだけ、これ、お約束していただきたいのですけれども、見本の加刷をした切手を小学校や中学校に贈られる。そして大変ジュニアを購買層として対象にされている。そういう子供たちがいまどういうことを考えているのか。切手を集めている子供たちが大変な要望、意見を持っているのです。ぜひひとつ大臣、春休みにでも、そういう子供たちに何人か集まってもらって、そういう子供たちの声を聞いてやってもらいたい。その機会をぜひつくっていただくように、ひとつお約束をいただきたいということをお願いを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。
○小宮山国務大臣 せっかくの御意見、大変おもしろい考え方でございますので、官房長官にも、できれば持っていっていただくようにお願いしておきましょう。 それから、お子さんと会見する、これも私、前々から考えていたことと同じでございますので、春休みなどにお子さんを集めて、郵政省の中で、切手を含めて、郵便事業もあわせて、お子さんに理解していただくというようなことも、私自身出席して考えてみたいと思います。ありがとうございました。
○宮崎主査代理 これにて後藤茂君の質疑は終了いたしました。 次に、村山喜一君。
○村山(喜)分科員 小宮山郵政大臣、きょう三時半に日銀が公定歩合の引き下げについて発表をしたということでございますが、もう大臣のお耳に入っておりますか。
○小宮山国務大臣 先ほど日銀政策委員会において、公定歩合を〇・五%引き下げることの決定が行われ、これに伴って大蔵大臣は、民間金融機関の要求払い預金の金利を下げるべく近日中に発議する旨、郵政省に連絡がございました。
○村山(喜)分科員 公定歩合の引き下げに伴いまして、要求払い預金、普通預金の金利を下げるということで大蔵大臣が発議をするという内容のものでございますが、そこで郵政大臣にお尋ねをいたしたいのは、公定歩合の引き下げに伴いまして、郵便局の貯金金利、この問題について、どういうような御見解をお持ちでございますか。
○小宮山国務大臣 郵便貯金の利率については、先生御承知のとおり、郵便貯金法第十二条第三項に規定してありますように、郵政審議会に諮問せざるを得ません。しかし、いま先生がおっしゃいました民間金融機関の場合には、大蔵大臣の発議、日銀のガイドラインということで決定ができるわけであります。 そこで、私たち郵政省といたしましては、十二条の第二項というところで、「国民大衆の利用に供せられる制度」であって、それを「留意」してやっていかなければいけないということを書いてありますし、その後段に「一般の金融機関の預金の利率についても配意しなければならない」ということも、あわせ書いてあるのであります。
○村山(喜)分科員 いや、だから、どちらを重点に置いてお考えになるのかということなんです。
○小宮山国務大臣 第十二条第二項の前段に配慮をいたしております。
○村山(喜)分科員 前段に配慮するということは、零細な貯金であるから、国民のそういうような利益を守るという立場で郵政大臣としてはこれから対処していく、だけれども、当座制の預金、これは従わざるを得ないであろうというふうにお考えになっているのですか。
○小宮山国務大臣 今回の日銀の公定歩合の引き下げに伴って、民間金融機関が要求払いの金利を近日中に下げるということでございますけれども、郵政省は現在その考えを持っておりません。
○村山(喜)分科員 郵便貯金の八割は定額貯金であるという立場がありますし、定期、積立、通常、それぞれ貯金があるわけですね。郵政大臣の立場というのは、いまのお考えでわかりましたが、そうなってくると、日銀総裁が言うような一つの金利体系の中での金融の一元化という立場については、郵政省は郵政省という立場で問題を処理をしていくんだ、こういうお考えでございますか。
○小宮山国務大臣 日銀総裁の森永さんが、どうおっしゃったか存じませんけれども、一元化ということは考えておりません。民間金融機関の要求払いの金利を下げるようでございますけれども、福田内閣としては福田総理のお考え方で、やはり十二条第二項の前段の趣旨を生かして、今回は金利を下げないということであります。
○村山(喜)分科員 大蔵省から見えておりますが、大蔵省はそういう事態の中で今後の金融政策をどういうふうに進めていこうというお考えですか。
○宮本説明員 いま御指摘の点でございますが、私どもといたしましては、金融政策の有効性を確保するという点で、できるだけ機動的に金利政策を運営していきたい、こう思っております。ただ、郵便貯金に関しましては、いま大臣からお答えがございましたように、郵政省の方の十二条の精神というものがあるわけでございますので、国民経済全体の見地から十二条の精神を踏まえられまして、お取り扱いになられるのではないか、こういうふうに思っているわけでございます。
○村山(喜)分科員 金融政策の有効性の確保という点で国民的な立場から問題を処理する、まあ模範答弁だろうとは思うのですが、問題は、物価が上昇をしていく中で、預貯金金利の公定歩合に連動する形での下げということになると、それだけ預金の目減りにつながる、このことが預金者の立場から言えば一番問題になるわけであります。それに対して、そういう個人預金の部門を使う私企業等は、金利が安いにこしたことはないわけでございますから、日本の経済が今日こういうような事情にあるので、この際、公定歩合を引き下げて、そして処理をしようという考え方に立ったものだと考えます。それと一つは、福田総理がカーター大統領に会いに行くというようなものが背景にあるのではないだろうかと私たちは見ているわけでございます。 そこで小宮山郵政大臣は、そういうような公定歩合引き下げの背景というものについては、あなたも国務大臣として福田内閣の閣僚でございますから、どういうような立場でこの問題はながめておいでになるのか、見ていらっしゃるのか。これは心理的なものだということでお考えになっていらっしゃるのか。あなた方の与党の中には、この公定歩合の引き下げに連動させて郵便貯金の金利も下げるべきであるという強い意見があるやに承っているわけでございますので、そういうようなものから、直ちに連動はさせないとしても、やがては連動させなければどうにもならないじゃないか。今日の不況を乗り切っていくためには、そういう金利政策も用いなければ、財政政策や、あるいはその他の経済政策の手段だけではどうにもならぬ。この際、金利政策も活用しないと来年度の六・七%の成長率はむずかしい、こういう判断があるのではなかろうかと思うのでございます。それに対して、そういう国民の零細預金を守るという郵政省の立場、しかもそれは財投資金でございますから、そういう立場から、郵政大臣としては非常にお困りになる立場もあるんじゃなかろうかと思うのでございますが、そういう背景については、どういうふうにお考えになり、そしてまた先ほどは、りっぱなことをおっしゃいましたが、そういう立場でこれからがんばっていける自信がおありなのか、この点も、あわせてお答えいただきたい。
○小宮山国務大臣 金利というのは原則論として、借りる方は安く、預ける方は高いのがよろしいのです。また金利そのものが変則的であってはいけないという原則論はあるだろうと思います、これは経済の大家である先生には釈迦に説法でございますけれども。しかし私は、公定歩合を引き下げたということは、ただ単に心理的な要素ではなくて、実際の経済活動の中で大変大きな効果を持っていることであろうと思う。しかし、郵政省の管轄します郵便貯金の金利については、私自身、先ほども申しました十二条第二項の趣旨を尊重をして考えておるのでありまして、今後とも金利という問題を、もう少し経済全体の中でどう考えるんだという問題が、一つ大きな課題が残っております。総理がカーター大統領にお会いに行くために下げているようなことは絶対ない。総理の願いは、日本の経済がどうしたらこの不況から脱出できるか、経済が上り坂になるかということによって、大ぜいの方々が利益を得るような努力をなされておるのだということだと私は思います。そういう意味でも、今後とも経済情勢を注意深く見きわめて今後行動をしたいと考えております。
○村山(喜)分科員 この際、大蔵省にお尋ねしておきますが、公定歩合を下げた、そうなってくると、標準金利、貸出金利なりそのものが、どの程度公定歩合に追随をして下げられるだろうか。今日、民間の金融機関の経営状態の中から、利ざやが三期連続して縮小しているという状態の中で、預金金利を動かさないで公定歩合を下げるだけで、貸出金利が公定歩合にどの程度追随ができるだろうかという問題を、どのように判断をなさっておいでになりますか。
○宮本説明員 従来の公定歩合に対する追随率でございますけれども、都市銀行は約六割、地方銀行が四割、相銀、信金になりますと二割程度ということが一般に言われております。これは公定歩合の下げだけの効果じゃございませんで、そのときどきの金融の繁閑の問題がございます。それからそのときの各金融機関の利ざやの問題、どのくらい利ざやがあるかというふうな問題がございまして、いろいろでございますので、しからば、これからどのくらい追随するのかという点につきましては、最近、非常に利ざやが詰まってきておりますし、金融市場の先行きの見通しもなかなかつけにくいという状況もございまして、一概には言えないのでございますけれども、私どもといたしましては、やはり従来よりは追随率が鈍くなるのではなかろうかというふうに考えております。 したがいまして、今回も、利ざやを縮小いたしまして、公定歩合だけ下げまして、それによって貸出金利を下げさせるというふうな考えもあったわけでございますけれども、やはり、少しでも資金コストを低める、それから同時に預金者の立場も考えるというふうな点から、とりあえず要求払い預金というふうなものの金利の引き下げを図ったらどうかと考えた次第でございます。
○村山(喜)分科員 要求払い預金が全体の預金の中に占める割合は幾らですか。
○宮本説明員 これは都市銀行で約三割程度でございます。それから地方銀行も約三割でございますが、中小金融機関になりますと二割から二割五分程度かと思います。
○村山(喜)分科員 そういうふうになってまいりますと、この前、五十一年の上期の決算を見てみますと、都市銀行の場合には、経常利益についても、あるいは当期利益についても増大をしている。しかしながら、地方銀行を初め中小の金融機関は、経営の実態が余りよくないようでございます。そういう中から要求払いの預金だけ金利を切り下げることで、あるいは日銀貸し出しの多い都市銀行の場合は、それによってある程度の追随率も上げることもできるでしょうが、そういう資金が手に入らないような中小の金融機関の場合には、もう現在の経営の状態では非常に苦しいという状態が生まれておりますから、先ほど従来の追随率をお話しになりましたが、それは預金金利の問題にまで作動さした場合の追随率ではないのですか。単に公定歩合を先行させてこれを下げたときの追随率というのは、過去においてそういうような事例が一件あったと思いますが、その場合の追随率というのは調査になっておりますか。だから、そういうような点からいって今度は、貸出金利を下げるという実行行為というものは、余り期待ができないのではないだろうか。だから心理的な問題にすぎないのじゃないかと私は見ているわけでございますが、そういうようなものは当たっていないのかどうか、その点を明らかに願いたい。
○宮本説明員 過去、高度成長時代は、預金金利が昭和三十六年に下がった以降、昭和四十七年まで下がらないという時代がございました。これは十年間ございました。その間にもかなり公定歩合の引き下げというケースはあったわけでございます。その当時、預金金利を下げないでも、実は大体いま申し上げましたような数字の追随率だったわけです。 その理由は、やはりその当時は、利ざやがかなりあったがために、確かに追随したのだろうと思っているわけでございます。したがいまして、四十七年、五十年、二回の公定歩合の引き下げのときには、やはり預金金利を下げないとなかなか追随しにくいのではないかというふうな点もございまして、四十七年と五十年の二回にわたりまして、預金金利の引き下げを図ったわけでございます。したがいまして、このように利ざやが縮小してきている現在におきまして、預金金利の引き下げをやらないで公定歩合だけを下げましても、確かに御指摘のとおり、追随率は多分、いま申し上げました過去の例よりは、若干鈍くなるのではないかと思っております。しかしそこは、経営努力なりあるいは量的な拡大という面もあるわけでございますから、できるだけの範囲内で金融機関に引き下げ努力を期待いたしたいというふうに考えておるわけでございます。
○村山(喜)分科員 そこで、これは大臣からお答えいただかなくても結構でございますが、郵便貯金の資金コスト、この問題は、現在、民間の金融機関の資金コストに比べまして一%ぐらいの違いがあるということを、私は統計的な数字をいただきまして、その中で拝見をしているわけでございますが、郵便貯金の特別会計の収支及び利回りコスト、最近の状況はどういうふうになっているのか、説明願いたいと思います。
○小山説明員 これは五十年度の計算でございますけれども、郵便貯金の預金コストは七・四二〇となっております。これに対しまして利回りでございますが、六・九八になっております。
○村山(喜)分科員 これは五十年の決算ベースですね。 〔宮崎主査代理退席、主査着席〕 その場合、経営の中で一番コストがかからないと言われている都市銀行の場合で、どういうようになっておりますか。
○宮本説明員 五十年度下期で申し上げますと、七・七三でございます。
○村山(喜)分科員 七・七三、それはコストですね。その場合の利回りは幾らですか。
○宮本説明員 運用利回りは、ちょっと、きょう数字を持っておりませんが……。
○村山(喜)分科員 では結構です。 その中で、支払い利子率と経費率は、どういうふうになっておりますか。
○宮本説明員 七・七三のうち、支払い利子率は五・六六、経費率は二・〇七でございます。
○村山(喜)分科員 郵便貯金の場合にはどうなっておりますか。
○小山説明員 支払い利子率は五・九七、経費率は一・四五でございます。
○村山(喜)分科員 そこで、コスト計算をしてみると、最も合理化され近代化され、しかも資金も多い都市銀行が七・七三だ。それに対して郵便貯金の場合には、それよりも〇・三一%ですか、コストが安いということは、これは一体、何を意味するのですか。
○小山説明員 いろいろな業務の内容が異なりますので、これがイコールすべてのコストというのが同じ条件のもとでは比べられないかと思います。ただ、しかしながら郵便貯金の場合は、特定郵便局と無集配郵便局が非常に活動しておるわけでございますけれども、これは管理機構が郵便局長一人でやっておりまして、それに貯金、保険、郵便、さらには受託業務というようなものを運営しているという、郵政本来の業務でいいますと三位一体の経営をしているということ。また、普通郵便局のような大きなところでありましても、やはり一人の郵便局長で、それぞれ受託業務を初め三事業を当然含めますけれども、経営しているというようなところがある。さらには、郵便局の立地条件というのが比較的住宅地というようなところでございまして、安い場所にあるというようなこともコストに影響があると見ております。
○村山(喜)分科員 郵政省はそういう見解でございますが、大蔵省の銀行局は、どういうふうに考えておりますか。
○宮本説明員 私どもは、郵政の方の率がなぜ低いかということにつきましては、実は分析したことがございませんので、私の口からお答え申し上げることはできないのでございますが……。
○村山(喜)分科員 それは賢明な大蔵官僚が分析をしていないはずはないと思うのです。それは貸し出し業務がないからじゃございませんか。そうなると貸し出し業務は信用調査をやらなければならぬでしょう。そして店舗行政の問題もあるでしょう。あるいは、いま郵政省の政府委員が答えましたが、特定郵便局の場合にはいろいろな業務をやっているようですね。その業務は、貯金業務もやる、為替業務もやる、あるいは普通の郵便業務もやるんだ。じゃ、そのコスト計算の中で、特定郵便局長のそういうような人件費は、どれに入れてあるのですか。三等分してあるのですか。
○高仲政府委員 お答え申し上げます。 特定局長の給与は、関係事業にそのウエートによって分計しております。
○村山(喜)分科員 なぜ郵便局の方のコストが安いのかという問題は、いろいろな理由があることは私の方でも調べておりますが、時間の関係がございますので、これはまた改めてコスト比較論はやってみたいと思っております。 いずれにいたしましても、郵便局の貯金が三十兆を超えたということから、最近、金融機関では資金が集まらなくなってきた。実質預金の減というような状態も生じている金融機関もあるようでございます。それに比べて大変なすばらしい伸びで郵便貯金がふえている。これは日銀の調査の貯蓄実績速報が、ことしの一月三十一日に出した数字から見ましても、郵便貯金の伸びは一六・四%、それに対して銀行の場合にはマイナス二・一%というような数字が出てきている。こういうところから、いわゆる金融機関は、どうも郵便局の場合にはおかしいじゃないかというような目で見ているようでございます。 しかしながら、その資金が何のために使われておるか。そしてまた、その中で公正な競争でない形で、たとえば預金総額一人三百万円を上回って預金をされているのではないだろうかというような目やら、あるいは零細な預金を集めるという形の中で、実際は脱税のために使われているのじゃないだろうかというような批判があることも事実でございます。 そういうようなものに対しては、どのような内部的な監査といいますか、その是正を講じていらっしゃるのか。これが国民の前に明らかにされる中から郵便貯金が正常な姿の中でふえていくということは、やはり公的な資金を公共部門に供給をするという財政投融資の主たる原資でございますから、そういうような任務を持っているという立場で、先ほども例に出ましたように、資金コストも他の民間の金融機関よりも少ない、そういうような立場で問題を処理するとするならば、これは国民のために役に立っているということが証明できるのではないだろうか。さらに小宮山郵政大臣が、郵便貯金法の十二条の前段の精神に立って、預金金利については、そういう預金者の利益というものを守るために、自分としては断固としてやるのだということで連動をさせないという決意表明をなさったことを考えていけば、さらに国民は安心して郵便局に貯金をするであろうと思うのでございます。 そういうようなことから、その自主的な規制措置、「エコノミスト」の三月号等にはそういうような指摘がございます。そういうようなものに対して、どういうような態度で郵政省は臨んでいらっしゃるのか、この際、明らかにしておいていただきたいのでございます。
○小宮山国務大臣 郵便貯金が伸びて市中金融機関が伸びないという批判が最近ございます。しかし、郵便貯金の増加率を見ていますと、個人の可処分所得の伸び率と大体並行してちゃんと伸びている。そういう意味で伸びているのだろう。また各事業をやっております。先ほど局次長からの話のような事情も、コストが市中銀行あるいは一般の金融機関より安くなっているという面もあろうと思います。しかし私たちは、三十兆を超えた国民大衆のお金をお預かりしているその責任の大きさを感じておりますし、また、いろいろな批判、脱税等については、名寄せ等を今後とも厳重に行い、そういうようなことのないように国民に周知徹底するようにしていきたいと思っております。 今後ともまだふえるであろうと予想される郵便貯金、これが日本経済の中で大きな役割りを果たしていくことも、国民の皆様方に周知していくとともに、ただ私は、これからの経済の中で、経済は生き物でございます。それでありますから、必ずしも金利を固定していくことがいいのか悪いのか、今後とも慎重に考えて行動をしていきたいと思っております。
○村山(喜)分科員 余りはっきりした答弁ではなかったようですが、時間が来たようですから、これでやめますが、問題点としては、五十二年度の特別会計の収支の見込みの中においては、収支差額で累積で三千百三一十五億の赤字の計上になっているのです。だから、決算ベースで五十年度の決算が差が大きかったから、郵便貯金の方は優秀でございますと胸を張って言えるような状態でもない。だから、これらはいずれも、今後の資金コストの上昇という点から見ましても、さらに検討しなければならない課題があるということ、これは指摘をしておきます。 それと、大蔵省の方は計算をしていない、比較対照はしていないとおっしゃったのだが、それがもし事実であるならば、やはり、どういうところからそういうものが生まれてきているのか、それは行政の指導の立場から分析をして、そして指導の材料にされることが必要であろうということを申し上げて、私の方はこれで質問を終わりたいと思います。
○稻村主査 これにて村山喜一君の質疑は終了いたしました。 次に、竹本孫一君。
○竹本分科員 政府の、特に総理の最近の演説、御答弁等を聞いておりますと、日本の経済の回復はおおむね順調であるというような見解を表明しておられる。しかし私どもは、景気の回復は腰が弱い、そんなに政府の言われるように順調な回復はしていない、こういう考え方に立ちまして、先般来も、予算の修正にまで発展する減税の問題、あるいは社会保障の充実強化の問題について努力を重ねてきたつもりであります。 しかし、実際問題として、景気の回復が非常にスローであり、あるいは足踏みでありますので、いよいよ公定歩合の引き下げをして景気を刺激しようということになりました。大体、経済というものの指標としては、まず庶民の経済状況を見るには、物離れとか百貨店離れとか言われておりますけれども、やはり百貨店の売れ行きというものも一つの大きな指標になる。去年は一年間に八・六%の伸びである。これは問題になりません。それからもうつ一の指標は、鋼材のストック、在庫を見れば大体の動きがわかる。鋼材というものは、御承知のように七百万トンぐらいが適正在庫と言われておるのを、通産省は七百六十万トンぐらいまでは幅を持って考えるということになっておるのですけれども、それが八百万トンになり、八百三十万トンになり、一月は八百七十五万トンで、いままでの最高の記録が八百八十万トンですから、新記録を出そうとしておる。こういうふうに、いろいろな指標から見れば、求人倍率とかなんとかいう問題は別にしても、非常に深刻なんですね。 その深刻なものを何とかてこ入れをしようということで、公定歩合を下げるということになりましたが、いよいよきょう公定歩合が下がったということになって、〇・五%下がって公定歩合は六%ということになれば、いろいろな関係で今度はプライムレートと普通の一年ものの定期との関係において、いわゆる逆転現象というものが出てくるということになります。何でも逆転委員会、逆転現象が近ごろは流行でございますから、それで結構かもしれないけれども、それでも困りますので、今度は預金金利を下げようということになり、それがまた連動して郵便貯金の金利の引き下げということになるのだろうと思いますが、日銀がこの引き下げをするに当たって、一番悩んだ問題は郵便貯金の利下げであると思いますけれども、この問題について、日銀あるいは大蔵大臣との間に、郵政大臣はいかなる話し合いを持たれたか。その話し合いはまとまっておるのか。あるいは、まとまっていないとすれば、これからいつごろまでに話をまとめようとしておられるのか。まず、その事実の経過をお伺いいたしたい。
○小宮山国務大臣 先生おっしゃいますように、先ほど日銀の政策委員会において、公定歩合を〇・五%引き下げることの決定が行われて、大蔵大臣は民間金融機関の要求払い預金の金利を下げることを近日中に決定するということでございます。しかし、郵政省が扱います郵便貯金の問題については、現時点ではそのようなことは考えておりません。先ほどの話し合いはどう行われたかということについては、そういう連絡があったことをお伝え申し上げます。
○竹本分科員 これからも話し合われる予定はないか。あるいはスケジュールは全然ありませんか。
○小宮山国務大臣 私は福田総理とも、この金利については、昨年一度、ことし一度お話をいたしました。このことについては、郵便貯金法第十二条の第二項の国民大衆の出資ということを踏まえて、総理も、今回は郵便貯金の金利についてはいじらないということになっております。しかし、法律のたてまえからいいますと、手続上としては金融機関とは当然違います。先生御承知のように、臨時金利調整法によってやるのと郵政審議会に郵政大臣が諮問するのとは違いますので、その手続論は違いますけれども、精神はやはりそういうことであります。
○竹本分科員 第十二条の解釈、運用というのは二つのことが書いてあるから、なかなかむずかしいし、大臣としてもいろいろ御苦労があろうと思うのです。 きょうは時間もありませんから、そこで一つだけ私のお伺いしたいと思うのは、いま三百万円ですね。この三百万円が、先ほど村山委員からもいろいろ意見が出ておりましたけれども、物価は最近落ちついたといいましても、去年だって九・三%上がっているのですから、いわゆる目減り現象というものが非常に起こっておる。庶民の貯蓄に目減りを起こさせてはならないという基本的なたてまえのために、郵政大臣も従来御努力をいただいておると思うのですけれども、いまの郵便貯金が本当に庶民の零細な貯蓄であるという性格が貫かれておるのかどうかということについて、率直に言ってわれわれも少し疑問がある。 そこで、郵政大臣の立場が非常に苦しくなって、しかも、いま言ったように、トータルでは三十兆円だということになるし、個々の三百万円も、三百万円自体が適正であるかどうか、また、ごまかして一口、二口やっているやつもおるでしょうから、その点の問題もあるでしょう。そういうことになりますと、金利の全体のシステマティックなあり方からいって、郵便貯金の利下げが連動しなければならぬという大蔵省の意見にも、半分か三割かは別として、相当の理由があると考えなければならぬ。したがって、郵便貯金の限度額といいますか、三百万円なら三百万円というものが、これは庶民の零細な貯蓄であるということでがんばれるような客観性を、どれだけ持っておるかということについて検討してみる必要が若干あるのではないかと、実は私、思うのです。そうしないと、庶民の零細な貯蓄を守ろうという大臣のにしきの御旗が少し動揺する。それがために、結果としては零細な貯蓄まであおりを食っていく、お気の毒になるというふうに思いますので、大蔵省に対して、一般金融に対して郵便貯金というものは、こういう特殊な使命と性格を持っているのだという性格を明快に示すことのできるような体制づくりのために、三百万円なら三百万円というものを再検討することが必要ではないか。そうしないと、なかなかがんばり通せなくなるのではないかというふうに思えますが、そういう点については、どういうふうにお考えになっているかということだけお伺いしたい。
○小山説明員 先生おっしゃいますように、この三百万円の限度額というものは四十八年に決められておりまして、そのときのいわゆる国民所得、特に個人可処分所得というものがその後大幅に伸びております。したがいまして、この三百万円というのがいまの限度額として妥当かどうかということについての検討の時期ではあろうかと思います。 ただ、しかしながら、この三百万円の限度というのは、もう一つの法律体系でありますところの所得税法の、例のマル優と称しております非課税申告、これとのバランスがとられているわけでございまして、そういったすべての法体系上の整合性というものも考えなければならないかと思います。 なお、この限度額の問題につきましては、私ども常に大蔵省とは密接な連絡をとっておりまして、その問題につきましての理解は、お互いにしているつもりでございます。
○竹本分科員 お話は一応わかりますけれども、たとえば、大蔵省がマル優の問題で言っているそのレベル、その対象と、われわれが庶民の郵便貯金という意味に受けとめるときの対象と、果たして完全に一致すべきものであるか、あるいは一致しておるのであるかという点で、そうすると、こちらのマル優の対象と郵便貯金の対象とは同じでなければならぬような前提で議論をしておると、私の言うように、金利を下げるときは連動してこちらも下げるのだということにならざるを得ないと思うのですね。いまのはとりでがないじゃないか。みんな右へならえというか左へならえか知らぬけれども、ならってしまうと同じ現象になってしまうから、それはやはり金利の整合性の問題からいって、こちらを下げれば、こちらも下げろということになる。 しかし、これは本当に零細なものだということに、ちゃんと性格の歯どめができておれば、向こうが下げようが上げようが、そういうことに関係なく庶民の零細な貯蓄は守るのだということの大義名分が、より強くなりはしないか。いまは、なわ張りを広げ過ぎて、対象が結果において広くなり過ぎた結果、虚をつかれれば、大臣が幾らがんばっても、なかなかがんばり抜けないような弱点を、いま郵便貯金の限度額その他の中に矛盾を蔵してはいないか。そういう意味で再検討して、守るべきものは絶対守れるような、少額の庶民の貯蓄という性格を貫くことの方が、あるいは、それと二つに分ける方が——中で分けてもいいですよ。いま、法人の預金と個人の預金を分けろということで、銀行預金のあり方についても明快にして、それで個人の貯蓄の金利の方はそのままにしておいて、法人の金利は下げる。技術的に、どういう困難があるか別として、議論としてはそういう議論が銀行についても出ている。そこで、私の言うのは、郵便貯金についても三百万円といって、マル優と大体同じ考え方だというようなことを言っておると、そのうち、とりでを突き破られる矛盾を内蔵していることにはならぬだろうか。そういう意味で、本当に最後まで大臣ががんばり抜けるような庶民のための郵便貯金という性格を、もう一遍この辺で守るために再検討が必要でないかということを大臣に聞きたいのですが、どうですか。
○小宮山国務大臣 話がちょっとそれるかもしれませんけれども、私も庶民という言葉を使いましたら、全国から十何本、庶民とは何ぞやといって、ずいぶん怒られました。その辺のところから私も、郵便貯金のあり方、いわゆる庶民とは何ぞやという、実際庶民なのか——法律では「国民大衆」と書いてあります。そういうような問題と、それから郵便貯金の金利というものが経済の中でどのような役割りをするのだというようなことも十分考えて、いま先生から大変いろいろな意見をお伺いいたしましたので、私も今後ともそのことをあわせ考え、自分の中で新しいものができれば新しいものをつくっていく、そういうようなことの前向きの姿勢で今後とも進みたいと思っております。
○竹本分科員 私は、郵便局で一部の貸し出しをやるとか、あるいはその他の問題については、最も熱心に郵便貯金を守る立場を貫いてきておるのです。だから、今後もそれを守り通すためには、内部に矛盾があってはいけないから、そこを交通整理をしていってもらいたい、こういう意味でいま申し上げたのです。 第二に問題になりますのは、郵便貯金の目減りの問題です。これは御承知と思いますけれども、私ども民社党の関係ではゼンセン同盟の人たちが、いま裁判を起こして、四月には大阪の高裁でも裁判をやる。大阪地方裁判所から高裁に上がりまして、裁判ざたになっているわけです。 それはどういうことかといいますと、郵便貯金法の第一条との関連があるから申し上げますが、これは紡績に勤めておる女子職員が二十八人で訴えを起こしているわけですが、趣旨は、郵便貯金法の第一条や十二条、あるいは国家賠償法、あるいは憲法の二十九条というようなことに根拠を置いてお訴えをしておるんだが、ポイントは、四十七年六月から四十九年一月までの平均の物価の上昇率は二六%である。ちょうど田中インフレの時代です。その田中内閣のインフレ政策のおかげで、そこに出てきた二十八人の女性が、二十八人の合計で千六百四十三万円貯金を預けておる。そうすると、二六%をそのまま計算してみると、一人頭十五万円、全体で四百二十五万円の目減りをしておる。これはひとつ補償してもらいたいというので国家賠償法で訴えておる。そうしましたところが地方裁判所は、これは経済政策が成功したか失敗したかという問題に大部分なるから、いわゆる裁判にはなじまないものであるということで門前払いを食わしておる。これは裁判所の裁判官にも少し勉強してもらわなければいかぬのです。 そしてまた、大蔵省にちょっとお伺いしますが、最近、私がニューヨークタイムズを見ると、まことに驚くべきことが出ておる。それは、最高裁の判事をしておったアーサー・ゴールドバーグという人が、百四十名の判事さんの訴訟代理人になって、いま訴訟を米国の裁判所に起こしておるのです。そしてまだどんどん判事がそれに同調しておる。どこまでふくれるかわからないのだが、ポイントは、憲法は、司法の独立のために、判事の給料はその在職期間中減らすことはできないと禁止しておる。フォード大統領がやったのですが、判事の要求を拒否したことは、したがって違法行為であると言って裁判をして、結局、問題のポイントはどうかといいますと、裁判官の給与は額が決まっておっても、アメリカもインフレがありまして、何年かの間に三四・五%物価が上がったから実質的には減額である、だからそれを補償しろ。裁判官の独立のためには物的基礎としての給与の保障がなければいかぬということで、いま裁判をやっているのです。裁判官の判事がやっているのですからね。判事が、裁判にならぬような問題を自分で問題にするような、ばかなことはないと思うのです。だから日本の裁判所が、これは裁判になじまないんだと言って門前払いをしたことは、アメリカの裁判所に行って少し勉強してもらいたいというのが私の気持ちなんです。裁判官が裁判にならないような問題を裁判に訴えていくなんというばかな矛盾はありません。ちゃんと冷静に考えてみて、アメリカの判事さんたちが百四十名集まっていま訴訟に訴えてやっておる。ポイントは何かというと、給与はドル価格を意味しているのであって、購買力を意味しているのではないというのが反対の議論の中心なんです。したがって、給与という、ことに裁判官の給与というものは、額がそうなのか、その経済的購買力、安定価値計算の上に立ってそれが問題なのかということをいま争っているのです。 そこで、まず、大蔵省に聞きたいが、大蔵省は、たとえば私から百万円の金を銀行に預けたという場合には、百万円、一万円札百枚を銀行というものは預かる。その百万円の額を預かるのか、百万円の札束を預かるのか、どちらですか。銀行というものは一体どちらと思っておられるのか。
○宮本説明員 額を預かるものでございます。
○竹本分科員 だから、額を預かるということになれば、銀行というのは倉庫業と同じになるわけですね。札束を十枚なり百枚なり預かって、その額を返せばいいんでしょう。経済のインデクセーションだとか安定価値計算ということは、そうではない、あるいはそうであってはならないんではないかというのが、いまの新しい問題の取り上げ方なんですよ。購買力を預かる、経済価値を預かるということになる。これは時間がありませんから、きょうはやりませんが、そのうち銀行局とも十分にやりたい。銀行というものは、倉庫業のように一万円札を百枚預かるのか、あるいは経済価値を預かるのか。中国では、御承知のように、そういうばかなことは言っていないですね。一単位という単位を決めて、たとえば米と油と繊維、着る物と燃料と、この四つの生活必需物資で基本単位を出して、それが十倍になれば預かったものも十倍にして返すということを考えたことがありますが、とにかくそういうふうに安定価値計算という考え方をだんだん取り入れているわけですね。それが世界的な新しい動きなんでしょう。その先頭に立ってアメリカはいま裁判官がやっている。 そういうことも含めて、郵便貯金を一人が五十八万円平均預けている。これは実はなぜ問題になるかといいますと、結婚の支度をするための嫁入り支度の金なんですよ。五、六十万円あれば嫁さんにいける、嫁入り支度ができるというので貯金しておった。ところが田中インフレのおかげで、とうとうそれはだめになっちゃって、いま高いものは着物一枚が六十万円するという話をこの間、聞いて、ぼくはびっくりしたけれども、とにかく着物一枚買えないかということになると、嫁入り支度なんかできやしない。そこで、いわゆる女工哀史の続きみたいなもので、繊維工場に勤めている女の人たちが相談をしまして、これはひどい、われわれは安定した価値ということで郵便局に預けたら、結婚支度も何もできなくなって大変なことだというので、まことにこれは同情すべきものがある。そこで、価値を預かっておるのか、額を預かっておるのかということは、これは重大なる経済問題として今後論議をしていかなければならない。 そこで、私が郵政大臣に伺いたいことは、郵便貯金法の第一条は御承知のように、これは「簡易で確実な貯蓄手段として」と、こう書いてある。これは手軽ですよ、郵便局はすぐ隣だから。簡易ですよ。しかし、いわゆる目減りがどんどん行われているという、この実際の現実から見て、これが「確実な貯蓄の手段として」という第一条に合っているかどうかという点について、まず伺いたいですね。 そして、その中には第一条には「国民の経済生活の安定を図り」と書いてある。ところが、嫁にいくつもりで預けた金では嫁入り支度はほとんどできないということになれば、これも「国民の経済生活の安定を図り」という第一条の趣旨に反してはいないか。さらに「その福祉を増進することを目的とする。」と第一条に書いてある。嫁入り支度もできなくなって、どこが福祉の増進になるのか伺いたい。こういう意味でぼくは、現実の郵便貯金のインフレ下における目減りというものは、余りにも郵便貯金法第一条の趣旨に合わないではないかと思うのです。どうでしょう。
○小宮山国務大臣 いま大蔵省の課長さんに、百万円を預けたらどうだという話がありました。私などはいま、百万円預けたけれども選挙で一千万円借りましたから、目減りをすれば得するわけでございます。いわゆる金銭の債権債務すべてに及ぶものであって、第一条の問題については、私はまず何といっても一番重要なことは何だと言ったら、やはり物価を安定させることだ、それ以外にない。ですから、この中で「国民の経済生活の安定を図り」ということ、また、それによって「福祉を増進する」ことであります。ですから先生の、ニューヨークタイムズのアーサー・ゴールドバーグという百四十名の判事さんが訴訟を起こされ、またゼンセン同盟の御婦人方が告訴されているということ、その当時の狂乱物価の中で大変なことだとは思いますけれども、現実に内閣が一生懸命やっておりますのは、今回の公定歩合の引き下げはやはり物価安定につながるものであるということで、またかつ、これが経済の向上に資するものだということで決定されているわけでございますから、先生の御意見も、新しい動きとしては大変私は勉強になりました。そういう意味での第一条を私は解釈いたしております。
○竹本分科員 まあ、物価を安定することが一番いい解決方法だとか、あるいはインフレは狂乱時代とはちょっと違っておりまして、最近は物価が安定しつつありますという御答弁が普通にあるわけです。それはそのとおりなんですが、しかし、そういう一般論は別にして、たとえばここの二十八人の人たちから言えば、とにかく嫁入り仕度だと思って預けた金が全然支度にならない。しかも郵便法第一条には、最も「確実な貯蓄の手段として」、こう書いてある。そうなると第一条の趣旨から、「確実な貯蓄の手段として」という看板を掲げておるのだから、その辺にちょっと矛盾はありませんか。
○小宮山国務大臣 郵便ほど確実なものはないということで「確実」なんだろうと思います。私たちも少なくとも、先ほど申しましたように、やはり十二条の趣旨というものを大変尊重して、今回は金利の引き下げを行わないということであります。
○竹本分科員 しかし私は、だから先ほど言ったのは、三百万の限度額の問題にも関連して申しますと、いかなる場合にも第一条の趣旨が貫けるように、経済価値の上から見ても「確実な貯蓄の手段として」庶民のために役立つという郵便貯金にしてもらいたい、こういうわけだね。そのためには、金利引き下げ、公定歩合引き下げというときには、すぐその連動の影響を受けて、それだけ犠牲を受けるようになるということでは、この第一条に対して申しわけないじゃないか。 だから、第一条の趣旨が貫けるようにするためには、三百万円がいいか、幾らがいいか、それは別としまして、とにかく郵便貯金というものが、あくまでも、ここに書いてあるような庶民の「簡易で確実な貯蓄」である、そして貯蓄の手段として確実なものであるということを保障する意味において、金利の引き下げはやらないとか、あるいは場合によっては積極的に物価の上昇にスライドさせるとか、あるいはそういう影響を全然受けないように別枠のものを考えるとか、何か工夫をしないとやはり第一条のたてまえと食い違いが出てきはしないかということを私は言いたいのであります。 大企業の場合とか、いまお話がちょっと出たけれども、これはいわゆるインフレ過程において、一方で損するけれども一方じゃ債務者利益というやつがありますから、これは相殺できるでしょう。ところが、ここにおる二十八人のように、毎日働いて若干郵便貯金をした連中は、別に直接に債務者利益を受けていませんから、ある意味においては、若干のベースアップはあるでしょうけれども、全く犠牲を受けるだけなんですから、銀行取引で大口に金を借りる、大口に金を預ける人の場合とはまるきり違う。そういう意味でも、社会保障という考え方からいっても、これに対して何かの別枠をしなければいかぬ。 まあ時間もありませんから、何かそういう意味で第一条の趣旨があくまで貫かれて、庶民も郵政大臣、郵政省に絶対の信頼が置ける。しかし、それは全部については、なかなかいま守り切れないから、この守備範囲はこれだけだ。そのかわり、この範囲については第一条は一〇〇%貫いて守ります、安定した確実な貯蓄手段として間違いありませんと大臣が胸を張って説明ができるように、制度の再検討をされたらどうですか。その方が本当の意味で、庶民のために最後までお役に立つことができるんではないかという意味で、先ほど来ぼくは同じことを繰り返しておるわけです。いかがですか。
○小宮山国務大臣 せっかくの竹本先生のお話でございます。「国民の経済生活の安定を図り、その福祉を増進する」ために「確実な貯蓄の手段」としての郵貯を今後とも強力にいたしていくことをお約束しまして、御答弁とさせていただきます。
○竹本分科員 最後に大蔵省と両方に、ちょっと。 いまの問題を角度を変えて言いますと、一時言われた福祉貯蓄といいますか、福祉定期預金、あれは五十万円でしたね。五十万円なら五十万円のものについては、物価が上がってもとにかく一〇%は保証しますということで、例外的にやりましたね。そういうものを一つ考えれば、少なくともそこにおいては目減りはありません。大して利益にもならぬかもしれないけれども目減りはない。確実なる貯蓄手段として責任を持ちましょう、こういうことが言えるのではないか。そういうものもあわせて御検討いただくように要望をいたしまして、終わらせていただきます。
○稻村主査 これにて竹本孫一君の質疑は終了いたしました。 藤田高敏君より発言を求められておりますので、この際、これを許します。
○藤田(高)分科員 午前中のわが党金子みつ君の質問に係る貯金局次長の小山君の答弁の中に、われわれとしては、法律的にも常識的にも、きわめて不見識であり、きわめて不適当だと思われるような答弁があったわけであります。詳しくは繰り返しませんが、金子みつ君の質問の要旨は、先ほど来しばしば質問に出ておりますように、いわゆる郵便貯金の非課税限度額を超えた貯金に対しては、これは結果として脱税行為になっているんじゃないか、その脱税であるか否かの判断はだれがやるんだ。限度額を超えて脱税的なものになっておるとすれば、これは行政当局それ自体としても、脱税にならないような責任ある措置を講ずるべきではないか、こういう質問であったと私は思うのですよ。ところが、それに対して、脱税になっておるかどうかの判断は、預金をしておる当事者がやるんであって、行政当局なりその他には責任がないかのごとき発言があったと思う。 これは先ほど言ったように、その答弁自身きわめて不見識であり、不適当だと私は思うのだけれども、そのこと自身を、きょう、この段階で言葉じりをとらえてどうこう言う気持ちはさらさらありません。恐らくこれは次長も舌足らず、答弁が足らなかったのではないか、こういうふうに理解をするわけですが、ひとつ適切な答弁を求めたいと思います。
○小山説明員 先生の御指摘、まことに私の舌足らずでございまして、郵便貯金というのは国営でやっておりまして、あらゆる法律を守るというのがすべてに優先することは当然でございます。したがいまして、最高限度額が定められてあり、この範囲内の貯金については所得税法で無税とすると定められている反面には、これを遵守すべきであるということは当然でございます。ただ、この辺の発言につきまして、この点、利用者にも十分御理解いただくように、われわれも努力をしなければならないということを非常に言葉足らずに申し上げまして、結果的に私の発言が本来あるべき姿と逆の形になりましたことをおわび申し上げます。
○藤田(高)分科員 終わります。
○稻村主査 以上をもちまして、昭和五十二年度一般会計予算及び特別会計予算中郵政省所管並びに昭和五十二年度政府関係機関予算中日本電信電話公社関係に関する質疑は終了いたしました。 次回は、明十二日午前十時より開会し、国土庁及び建設省所管の審査を行います。 本日は、これにて散会いたします。 午後四時四十五分散会